【化学】反応中間体の結晶構造解析

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1 ◆KzI.AmWAVE @Hφ=Eφ ★

化学反応時の分子の構造変化をスナップショット観察
結晶内空間で達成:新反応開発に役立つ画期的成果

JST目的基礎研究事業の一環として、東京大学 大学院工学系研究科の藤田誠 教授らは、結晶性
化合物の結晶内に空間を作り、その空間を化学反応の場として用いることにより、結晶の特性を活か
して、出発物質が生成物に至るまでの「スナップショット」を精密に観測することに成功しました。

結晶性化合物は「単結晶構造解析」という手法で、その構造を原子レベルで精密に解析することが
できます。しかし、この手法は対象の化合物が結晶配列(周期的な精密配列)していることが重要で
あるため、適用範囲はあくまで安定で結晶化しやすい化合物の静止した構造の観察に限られてき
ました。結晶の中で分子が大きく動いて変化する化学反応の過程を単結晶構造解析で観測することは
研究者の長年の夢でしたが、「反応が起こると結晶配列が乱れ観測不能になる」という致命的な
ジレンマのため、特殊な例外を除いて化学反応の単結晶構造解析は不可能と考えられてきました。

本研究グループは今回、周期構造(結晶性)を持つ無数の微細な空孔が開いた物質(細孔性物質)の
細孔に反応剤を注ぐことで、結晶の周期構造を維持したまま化学反応を進行させ、原料から非常に
不安定な反応中間体を経て、最終生成物に至るまでの各反応ステップを単結晶構造解析で直接観察
することに成功しました。具体的には、最も基本的な有機反応の1つであるアミンとアルデヒドが、
低温下でゆっくり反応中間体から最終生成物へと変化する様子を「スナップショット」を撮るように観測
することができました。

この手法を機構が未解明の化学反応に適用することは、複雑な化学反応の機構解明につながる
可能性があります。今後、この手法を用いて未知の反応中間体などを観測することによって、新反応の
開拓、新薬の創成、分子レベルでのマテリアル設計など、多分野の発展に貢献するものと期待されます。

本研究成果は、2009年9月30日(英国時間)発行の英国科学雑誌「Nature」に掲載されます。

科学技術振興機構プレスリリース
http://www.jst.go.jp/pr/announce/20091001/index.html


X-ray observation of a transient hemiaminal trapped in a porous network
Nature 461, 633-635 (1 October 2009) | doi:10.1038/nature08326
http://www.nature.com/nature/journal/v461/n7264/abs/nature08326.html
2名無しのひみつ:2009/10/03(土) 21:22:14 ID:bwXptgHx
コレってX線か。
3名無しのひみつ:2009/10/03(土) 21:41:50 ID:ZhHIALwD
エジソンか
4名無しのひみつ:2009/10/03(土) 21:43:48 ID:ytbSQUnu
藤田誠教授が、単結晶構造を解析するタイムは、わずか0.05秒にすぎない。
では解析プロセスをもう一度見てみよう。
5名無しのひみつ:2009/10/03(土) 21:56:15 ID:9lknxk37
>>4
0.05 sec. とはNatureのほうの文には載ってないが、過去の報告の話か?

細孔性物質自体は反応には寄与せずx線構造解析用の器となり、
そこへ反応剤を吹き付けるのか垂らすのか分からないけれど
アミン ついで アルデヒドを投入し
最後に加熱して反応を加速
すべてイミンにさせて
反応を終了させてる  ・・・・でおk?
6名無しのひみつ:2009/10/03(土) 22:03:35 ID:DKL7u17Y
JSTはこういうのを報道するより組織の存続を心配した方がいいのでは。
7名無しのひみつ:2009/10/03(土) 22:12:25 ID:SDr/SONp
また藤田まことか
8名無しのひみつ:2009/10/03(土) 22:24:37 ID:rgL28BJE
>>6

ここも友愛対象なのか?

何年も前だけど仕事で測定器納めにいったなー
9名無しのひみつ:2009/10/03(土) 22:28:56 ID:a6SAXlsO
>>5
さては今時のヤングだな?
10名無しのひみつ:2009/10/03(土) 22:52:56 ID:IiNoU6Rn
なんかすげーな
11名無しのひみつ:2009/10/03(土) 22:54:41 ID:2YFse7BJ
これはマジですごいわ。
適用範囲が限定的じゃないとしたら、ノーベル化学賞ものじゃね?
12ココ電球 _/::o^ν ◆tIS/.aX84. :2009/10/04(日) 00:04:47 ID:IemQKNft
なんだかわかりません
13名無しのひみつ:2009/10/04(日) 00:39:58 ID:IHWbWcux
学部卒で今全く関係ない営業やってるけど
すげーなこれ。
久々に勉強しておいて良かったと思ったよ。
14名無しのひみつ:2009/10/04(日) 01:38:22 ID:xsJXZSeF
未来、リガンドと受容体の中間反応のスナップショットも取れるんだろうか・・・
15名無しのひみつ:2009/10/04(日) 02:00:31 ID:+v3F6DSw
これはすごすぎ・・・
論文見たとき失禁するかと思った。
16名無しのひみつ:2009/10/04(日) 09:14:07 ID:3f6UmXs+
メソポーラス物質かゼオライとを使った?
17名無しのひみつ:2009/10/05(月) 12:24:44 ID:MspXde+z
ここの解説が分かりやすい

ケージ分子で時間を操る 〜藤田誠研究室〜
http://d.hatena.ne.jp/TodaiGCOE/20090930
http://d.hatena.ne.jp/TodaiGCOE/20091001
18名無しのひみつ:2009/10/05(月) 20:42:29 ID:YIF8fhjG
>>17
ど素人が読んでもそれなりに分かって面白かった。
教えてくれてありがとう。
この手法使った発見がどんどん出てきそうだね。
19名無しのひみつ:2009/10/05(月) 23:21:43 ID:pHrBzD33
なんでケージが安定なだけで、ケージ内部の物質が不安定でも構造解析できるの?
そこが分からん
20名無しのひみつ:2009/10/05(月) 23:45:57 ID:WCoVoOgX
すげーなこれ
21名無しのひみつ:2009/10/06(火) 00:02:42 ID:o/0fOwTv
ケージ空間がかなり規則的にできていて小さいから電子軌道が相互作用して
内部の物質もある一定の方向で安定するんだろうな
22名無しのひみつ:2009/10/06(火) 05:49:28 ID:gIdB9Sqt
>>19

不安定な物質というのは、要するに周囲の他の物質と容易に反応してしまうってこと。
ケージで不安定な分子を隔離してしまえば、中身の分子は他の分子と反応したくても反応できず
そのままの姿でいるしかない。
23名無しのひみつ:2009/10/06(火) 10:42:48 ID:EbV0WglS
都合良く観察対象の物質だけが籠に入るってのがわからん?
どうやって選り分けてるんだろう?
24名無しのひみつ
観察前の準備段階では結晶なんじゃないの?