6月は「環境月間」だが、それを迎える5月29日、秋葉原コンベンションホールにて
「第3回 温室効果ガス観測技術衛星シンポジウム」(主催:宇宙航空研究開発機構)が開催された。
地球温暖化の原因と考えられているのが、二酸化炭素やメタンなどの「温室効果ガス」。現在、
日本が開発している「GOSAT」は、それらの濃度分布を地球レベルで観測できる衛星である。
シンポジウムでは、その意義や最新情報などが紹介された。
(中略)
まずは、チーフサイエンティストを務める安岡善文・東京大学教授から、温室効果ガス観測技術衛星
「GOSAT」(Greenhouse Gases Observing Satellite)の役割と意義について説明があった。
一番の特徴は、圧倒的に詳細な観測が可能になるということだ。これまでも地上で定点観測は行われて
いるものの、全世界でも観測点は300地点程度に過ぎず、「圧倒的に観測データが足りない」(安岡教授)
状況。しかも北半球の先進国に偏在していたり、データ更新頻度が低かったりという問題もあった。
GOSATは地球を約100分間で1周する軌道から、地球表面のほぼ全域にわたり、5万6千点(標準モード)
もの地点のデータを得ることが可能。また"1つの物差し"で公平に観測できるのも意義がある点だ。
(中略)
ところで、GOSATはこれまでと設計思想を大きく変えた衛星だという。
JAXA(旧NASDA)には、地球観測衛星の開発で苦い経験がある。1996年と2002年に打ち上げられた
地球観測プラットフォーム技術衛星「みどり」とその後継衛星である環境観測技術衛星「みどりII」は、
ともに3tを超える大型衛星ながら、10カ月程度で機能を喪失、運用を断念してしまった。そういった
経験を踏まえ、GOSATでは「信頼性を第一に考えた」(浜崎プロマネ)。
(中略)
じつはGOSATと同時期に、米国も同様の衛星を打ち上げる計画を持っている。
浜崎プロマネのあとには、米航空宇宙局(NASA)のミッション主任研究員であるDavid Crisp氏が登壇、
この「Orbiting Carbon Observatory(OCO)」について説明した。
OCOはGOSATと同様に、赤外線を観測することで大気中の二酸化炭素の濃度を測定する衛星である。
京都議定書に積極的な日本はともかく、批准する気のない米国(というかブッシュ政権)がなぜ?
と思うところだが、「重要さはNASAも認識している」とCrisp氏。邪推すれば、
「自国に都合の良いデータを出すのでは?」となりそうだが、Crisp氏はGOSATとの協力をアピールする。
(以下略、全文はソースを御参照下さい)
ソース:MYCOMジャーナル
http://journal.mycom.co.jp/articles/2006/06/08/gosat/ 関連スレ:
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http://news18.2ch.net/test/read.cgi/scienceplus/1138618995/