新しい手話で学習の役割が明らかに
ニカラグア、マナグアにある学校の聴覚障害児たちは、独自の新しい言語(手話)を
使っている。彼ら独自の言語とはいえ、その手話は、世界の他の言語と驚くほど類似して
いるという。これらの類似点を研究している研究者達は、子供達は言語の学習方法によっ
て言語に最も基本的かつ普遍的な特徴を与えているという説を提唱している。
Ann Senghasらによると、子供の脳は、驚くほど短期間で単純なコミュニケーションシス
テムを本物の言語に変換させることができる特殊な学習アプローチを使っているという。
彼らは、聴覚障害を持つ子供と大人がニカラグアの手話(Nicaraguan Sign Language:
NSL)を使って話をする様子を比較した。これらの手話者はそれぞれ様々な段階で手話を習
得していた。
年長の手話者は、パントマイムの様なジェスチャーを使って行為を表現した。一方、若
い世代の手話者は全ての言語に共通する基本的な規則に従って、ジェスチャーをより単純
で基本的な単語に分けて表現した。Senghasによると、子供達は誰からも教わることなく、
自然にこの種の言語規則を見つけ出して意志疎通を図っているという。このような学習プ
ロセスは、ジェスチャーなどの「原材料」から新しい言語をまるごと創り出すのに十分有
効であると著者らは提案している。(略)
元記事はこちらです。
Science Highlight 2004年 9 月 17日(金)
New Sign Language Reveals Role of Learning
http://sciencemag.jp/highlights/highlight.html#1 Signposts to the Essence of Language
http://www.sciencemag.org/cgi/content/summary/305/5691/1720 Children Creating Core Properties of Language: Evidence from an Emerging Sign Language in Nicaragua
Ann Senghas, Sotaro Kita, and Asli Ozyurek
Science 17 September 2004: 1779-1782
http://www.sciencemag.org/cgi/content/abstract/sci;305/5691/1779 関連スレは
>>2あたり