★北大★人獣共通感染症リサーチセンターB

このエントリーをはてなブックマークに追加
42Nanashi_et_al.
野鳥の餌付け自粛へ
福島市の公園 鳥インフル懸念

 ハクチョウなど野鳥の本格的な渡来シーズンを前に、福島市は、「あぶくま親水公園」(同市岡部)での野鳥へ
の餌付けを自粛するよう、公園の利用者に求める方針を固めた。鳥インフルエンザへの感染の恐れを懸念した
ため。同市は週明けにも、日本野鳥の会福島支部や福島河川国道事務所と協議し、最終決定する。

 阿武隈川沿いにある同公園には毎年、オオハクチョウやコハクチョウが3000キロ以上離れたシベリアから
越冬のため訪れる。ピーク時は1000羽以上が羽を休め、阿武隈川の冬の風物詩となっている。同市も毎年、
歓迎セレモニー「白鳥歓迎会」を行うなど、市有数の観光スポットとしてPRに力を入れていた。

 今回、福島市が餌付けの自粛に踏み切る背景には、近県で鳥インフルエンザウイルスが確認されたことがある。
今年4月には秋田県・十和田湖のハクチョウから強毒性の鳥インフルエンザウイルス「H5N1型」が検出され、
5月には北海道の野付半島などでも同型のウイルスが見つかった。感染した野鳥に接触すると、人にも感染する
恐れが否定できないため、秋田県は全市町村に餌付けの自粛を要請。ハクチョウの飛来数日本一で知られる
山形県酒田市の「最上川スワンパーク」でも、今季の餌付けを実施しないことが今月、決まった。

 福島県自然保護課によると、県内では今のところ、H5N1型のウイルスに感染した野鳥は確認されていない。
しかし、福島市は9日、日本野鳥の会福島支部や福島河川国道事務所との検討会を開き、「万が一に備え、市民
の安全を守るのが第一」と判断した。
43Nanashi_et_al.:2008/10/12(日) 00:40:09
>>42(つづき)
 ただ、同公園での餌付けを全面的に禁止するとハクチョウやカモがほかの川や池に移動し、管理の及ばない
場所で餌付けされることも考えられる。このため、福島市では同公園内に利用者がハクチョウと接触できない
観察場所を確保した上で、関係者だけが餌付けできる態勢を整えることを検討。餌付けの自粛を呼びかける
看板を設置するなどして、周知に努めることにしている。

 ハクチョウが同公園に飛来するのは毎年10月中旬。日本野鳥の会福島支部事務局では、「人と鳥が直接触れ
合える貴重な場所がなくなるのは残念だが、多くの子どもが集まる公園なので仕方ない」としている。

 今や全国的に野鳥への餌付け自粛が広がっているが、渡り鳥の生態に詳しい東京大学の樋口広芳教授(保全
生物学)は、「ほとんどの野鳥は強毒性のウイルスに感染しておらず、すべてが危険なわけではない。誤解を
招かないよう、鳥インフルエンザについて正しく理解してもらう努力も必要だ」と指摘している。
(2008年10月11日 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/fukushima/news/20081011-OYT8T00006.htm