【FC限定】アクションゲームスレッド【FC限定】

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1NAME OVER
気がつけば、失うことに慣れてしまっていた。
だけど、僕たちの心には今でもBボタンがあって、
現実に負けそうになる度に必死で走る。

止まるために振り向くのではなく、振り向くために止まることもある。
せめて今だけは・・・。

――想ひ出に、浸りませう。
FC限定アクションゲーム総合スレッド、解禁。
少年は、まだ死んではいない。
2NAME OVER:02/02/14 01:00
1取りたいなぁ…
3NAME OVER:02/02/14 01:20
ジャーバスとかか?
4NAME OVER:02/02/14 01:22
ラムのウエディングベルとかか?
53:02/02/14 01:23
>3
違う、ジャウストだった。
逝ってきます…。
6NAME OVER:02/02/14 01:25
忍者クルセイダーとかか?
7NAME OVER:02/02/14 01:34
アクション総合スレは何故かいつも短命
8:02/02/14 02:11
>>5 
僕は消防時、ジャウストやディーヴァ、ジャーヴァスなどに憧れを抱いていた。
(カタカナの語感にやたらと惹かれるのがリアル消防の特徴だ)
レリクスなどはその最たるものだった。
「ローディング」という言葉の意味を体感させてくれる、有意義な体験だった。


良いアクションゲームの条件の一つ、それは「五感を刺激する」こと。
味覚、嗅覚を刺激するゲームは、確かに存在する。
優れたゲームは、セブンセンシズすら感応せしめる。

聴覚。
有名どころでは魂斗羅が好きだった。
あのゲームの良さ、それはサウンドに集約されている。

単調であるはずのマシンガン発射音が耳から離れないのは何故か。
それは低音を強調したサウンドメイクの上手さに拠る。

敵の悲鳴が音声合成でもないのに、リアルな断末魔として聞こえるのは何故か。
それは、「ブッキャオーン」の「ブッ」が銃弾を叩きこまれた肺から漏れる空気音と吐血音を。
「キャオーン」が「母ちゃーん」などのこの世への未練を再現し尽くしているからである。

9:02/02/14 03:05
>>3 4 5 6
残念ながら、僕はそれぞれのゲームについて語る言葉を持たない。
プレイしたことがないからだ。
あなたたち自身の想い出を語って欲しいと願うのは、贅沢が過ぎるだろうか。

ワンワンパニック。
飛ぶにしても歩くにしても、やけにレスポンスの良い直線的な操作感覚。
幽霊(?)のわりに、やけに地に足の着いた「Q」の歩行感覚。
高橋名人の冒険島の如く、異常なまでに食糧に規制を受ける生命の在り方。
原作の牧歌的ムードを唯一再現したのは曲だけだった。
本当に、曲だけはずば抜けて良かったのだ。
10:02/02/14 03:11
>>8
訂正。
「ブッキャオーン」は、敵ではなく主人公の断末魔だった。
11NAME OVER:02/02/14 03:21
1のポエマーっぷりがちょっといい

12:02/02/14 03:47
メタルギア。
鉄拳というタイトルは、この作品にこそふさわしい。
重く固い拳(こぶし)を、これでもかといわんばかりに敵の顔面に叩きこむ。
その暴力感覚は、北野武監督の映画に通じるものがあった。
13:02/02/14 04:06
けいさんゲーム さんすう1年。
足し算引き算のミニゲーム集、古代のマリオパーティ。
虫歯を削るゲームがやけに印象的だった。
当時小学校高学年だった僕にとって、計算部分は子供だましに過ぎなかった。
僕にとって、このゲームは反射神経の限界への挑戦だった。
序々にきつくなる制限時間、迫り来る破滅の予感・・・。
きつい原色を多用した画面が、黒い歓びに満ちた狂気をモニターから滲み出させていた。

―NHK教育、深夜の「あいうえお」を見ながら―
14NAME OVER:02/02/14 04:11
スパルタンX
嘘だと気づかずひたすら24周を目指して戦い続けた。
俺には8周が限界だった。
15:02/02/14 04:34
リンクの冒険。
盾を持った敵との戦闘に燃えた。
敵の盾の構えは上か下かの二択しかなく、当然その隙を狙っていく。
だが、その攻防は恐ろしくスピーディで、フェンシングの熾烈な突き合いを髣髴とさせた。

〜脳内〜
上!下!上!下!上!上!下!
ギュピーン!カーン!シャキーン!
「やるなお主」
「オマエモナー」
上!下!上!下!・・・・・・

シェンムー2にも似たようなイベントがあるらしいけど、誰か知りませんか。
163 ◆u/71odT2 :02/02/14 09:48
>8
アンタもレリクスやったんか…(笑)。
>「ローディング」という言葉の意味を体感させてくれる、有意義な体験だった。
確かにナー。あのクソ長いローディングも、なぜか当時は行儀良く待ってたな。
魂斗羅も良かったね。「ブッキャオーン」って言う言う(笑)!

他にはディスクシステムのグリーンベレー(コナミ)も好きだったな。
最初、アーケード版見て「カッチョエエ!」なんつって。んで、FC版が
発売になるってんで買いましたとも。良かったね〜。
なぜかすごく絵が綺麗に見えたな、あの当時は。
17:02/02/14 18:43
>>16
確かにグラフィックは鮮やかだった。
友達の家のテレビでやるスーパーマリオは、空の水色がとても美しかった。

グリーンベレー・・・。
しゃがむ(伏せる?)と当り判定が横に伸びるリアルさに驚いた。
歩いてギリギリまで爆弾に近付く(無事)→しゃがむ(死ぬ)のコンボ。
何度僕は怒り狂ったことだろう。(もう死なないって決めたのに!)

面クリアー時の金網越えの部分が切迫感に溢れていた。
金網の性質の怖さは、向こう側が透けて見える所にある。
今ならまだ戻れる・・・振りかえりながらも、兵士は吶喊(とっかん)していく・・・。
それに、金網を駆け登るのは、実際にやってみるとなかなか難しい。
とにかく、あれは滑る。握力がないと大変だ。

難点は、アメちゃんVS白熊の図式だった。日本人でしかも子供の僕には理解出来なかった。
あれを第二次大戦featuring日本でやってくれないだろうか。
それとも、そういったハックロムが既に作られているのだろうか。

――何もかもが、わからなかった。そして僕は、途方に暮れる・・・
18:02/02/14 18:56
>>14
「プロジェクトX(NHK)」を番組欄で発見する度に、
ジャッキーを(そして三沢光晴を)思い出してしまうのは僕だけだろうか。

「スパルタンX + プロジェクトA = プロジェクトX」
19NAME OVER:02/02/14 22:46
悪魔城ドラキュラ。

…私は文才ないので、センスある1の文に期待age。
2019:02/02/14 22:46
…age忘れた。鬱。
21:02/02/15 02:37
>>19
気がつくと、コナミのゲームが多いスレになっていた。
悪魔城ドラキュラ・・・。超メジャータイトルだ。僕は何を語ればいいのだろうか。
誰も僕の語ることなど望んでいないような、そんな気がする。
全ては電子の海に溶け、いつしか消えてしまうというのに・・・。


ディスクシステムの隠された(?)能力、それは音源の追加だった。
http://www.nintendo.co.jp/nom/0105/ayumi/talk/page02.html ←ディスクシステム音源の話。
http://www.nintendo.co.jp/nom/0105/ayumi/index.html ←任天堂歴代ハード音源の話。

悪魔城ドラキュラがその音源を使い切ったゲームなのかどうか、僕は解らない。
検索しても、「使った」「使っていない」という両方の意見が出てくる。
ただ、コナミ作曲チーム、矩形派倶楽部が生み出す曲は先鋭的に僕の心を貫いた。
それだけは確かだ。
一面の曲を思い出せない人間が、この世に存在するのだろうか。

――いや、以外と多いのかもしれない。
僕には何もかもわからなくなった。
22NAME OVER:02/02/15 02:42
アクション野郎の1さんは「KAGE」やったかね?
目新しさこそないものの、手堅い作りになってるので
かなり楽しめる。
やった事が無いなら是非プレイして欲しい。
23:02/02/15 02:55
悪魔城ドラキュラのもう一つの魅力。
貫徹されたストイックさが導きだす、重苦しい恐怖感。
(余談だが、僕はドラキュラ2の「夜」が怖くて仕方なかった。)
ダメージ時のマンボボイスの息苦しさ、聞くたびに胸がつまりそうになる。
ダメージ硬直ルールの厳しさ、狭い足場でのダメージは即ち転落死を意味した。
鞭という使いにくい武器をあえて使う職人気質、それはトンファーやヌンチャクと同列の前時代感。

さらに。
箱絵に描かれた、城を見据え鞭を構えるクリストファー・ベルモンドの勇姿。
そこから喚起されるのは、ヤクザ映画に通じる「たった一人で殴りこみ感覚」だ。

※殴り込み感覚の良い例
「敵は56億7千万、挑むは8人!」(BURAI)
「逆転確率1/56,000,000」(ライザンバー)

高倉健のようなゲームだった。
24:02/02/15 03:09
>>22
KAGE・・・。
ナツメスレを恥ずかしげに覗き見るだけの僕。
語る言葉すら持たない僕に、語る権利などあるはずもなかった。

ただ、一つヒントを貰った。
つまり、主人公を二人から選択するゲーム、という新たな着眼点だ。
性能差があるかないか、二人同時プレイが出来るか・・・。

――また一つ、夢が広がった。
25:02/02/15 04:14
―終電、部長の思考―

部長は鼻毛をいじりながら思う。
主人公性能差が見られるゲームといえば、スーパーマリオブラザーズ2だ。
いや待て、ディスクシステムを所有しなかった人々がいる。
スーパーマリオ1→2→3、という順当な流れではなく、1→3という体験をした人も多いはずだ。
マリオ2は、1や3ほどメジャータイトルではないのだ。
それなのに、マリオ2を性能差ゲームの代表格のように扱うのは如何なものか。
キン肉マンマッスルタッグマッチにしておくべきだったか。

――いや、これでいい。これでいいのだ。
マリオの手堅い操作感と、ルイージの高い跳躍力を持つ反面滑りまくるというギャンブル性。
これは、現実の兄弟の在り方を忠実に再現している。
長男は真面目、末っ子は元気でおっちょこちょい。
任天堂はゲームという形態を取りつつ、本質的には家族について語っていた。
現実における兄弟とは、性能差に苦しんだり喜んだりするものなのだ。
だから、これでいいのだ。
そういった意味では、カトちゃんケンちゃんにも触れたかった。
カトちゃんがマリオの、ケンちゃんがルイージの操作感覚を忠実に受け継いだゲームだった。
だが、ここはPCエンジンスレではないのだ。
だから、

――これで、いいのだ。
電車が揺れ、部長は腹巻きのずれをなおした。
2619:02/02/16 00:46
>1
リクに応えてくれて感謝。
リク以外のものも含め、楽しく読ませて頂きました。

メトロイドも面白かったですね。
27:02/02/16 04:57
僕の家は貧乏だった。玩具や絵本など、ほとんど買ってもらった記憶がない。
家の中も散らかり放題で、恥かしくて友達を呼ぶことが出来なかった。
だから、仲の良かった高田君の家に遊びに行くことが多かった。
2階建ての、白くて綺麗な家。大きくてぴかぴかのピアノ。高田君の両親はとても優しくしてくれた。
彼はゲームを沢山持っていた。その日、いつもように彼の家に遊びに行った。
二階に登り、高田君の部屋(それは彼だけの部屋だった)に入った。
彼は新しいゲームをやっていた。メトロイドというゲームだそうだ。
「何かアイテム取ったんだけどさー、よくわかんねーんだ、アーハハ」
彼は説明書を読んだ事がなかった。難しくて読めないのだそうだ。
ゲームは僕の方が上手かった。勉強も運動も、僕の方が良く出来た。でも、高田君はいい奴だ。
「貸してみなよ」
画面を見ると、主人公の右側にブロックがあった。そこから右に進めないようだった。
ブロックの下に細い通り道があった。試しに下を押すと、主人公が丸くなった。
主人公が丸く、小さくなった。小さく小さく縮こまった。
「うわ、すっげー団子虫じゃん団子虫。これで通れるよアーハハ」
何故か音が聞こえなくなった。キーーーーーーーンという音しかしない。まるで海の底にいるみたいだ。
高田君が僕からコントローラーを奪い取ったが、僕はその事に気付かなかった。

『おい、俺はなあ、こんなもんじゃねーんだよ、畜生、殺すぞ、あいつら許さねーぞ殺すぞ』
おさけのびんでいっぱいたたかれた。なんでぼくはこんなにたたかれるのかなそうかぼくわるいこだ。
おとうさんごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめん

丸く小さく縮こまったサムス・アランは、父さんの暴力に耐える僕自身だった。
団子虫になって、叩かれても我慢しなくてはならない。
僕は高田君のファミコンに戻してしまった。高田君はそれから僕と遊んでくれなくなった。
僕の居場所は何処にもなかった。仕方ないから、団子虫を潰したり焼いたりして遊んだ。

ある日児童相談所のおばさんが来た。僕は初めて、自分が家庭内暴力を受けていたということを理解した。
何年か過ぎて、父さんは肝臓を壊して死んだ。泣いているだけだった母さんは、前よりも僕に優しくしてくれた。
僕はカウンセリングを続け、何とか過去の事を冷静に受けとめられるようになった。


仕事の帰り道、公園に寄った。ベンチに座る。子供達がじゃんけんをしていた。鬼ごっこの鬼を決めているようだ。
鬼が決まったらしく、子供達が散り散りに走っていく。鬼役の子供がしゃがみ、目を閉じて数を数え始めた。
坊ちゃん刈りの、おっとりとした感じの男の子がベンチの後ろに来た。
「おじさん、黙っててね」
僕はわかったという返事の代わりに、笑顔で彼に答えようとした。
振り返ると、キーーーーーーーンという音がした。
男の子は、両手を頭に当て、小さく、丸く、縮こまっていた。

何で、この少年は、団子虫になっているんだ?
そうか、この少年は僕で、僕は父さんなんだ。
だったら、叩いてやらなきゃな、いっぱい。

気が付くと制服警官に取り押さえられていた。
辺りには男の子の吐瀉物と血へドと、僕が吐いた吐瀉物の匂いがたちこめていた。
僕は彼の柔らかい腹を蹴りつけながら、何故か自分でも戻してしまった。
手は使わなかったので、痛くなかったし血もついていなかった。それだけは良かった。


サムス・アランはどうなったのだろう。彼はちゃんと目的を果たすことが出来たのだろうか。
「彼じゃないよ、サムスは女だよアーハハ」
弁護士になった高田君は、結局サムスが目的を果たしたかどうか、教えてくれなかった。
それはそうだ。彼はゲームが僕よりも下手なのだ。攻略本の受け売りに決まっている。
いや、サムスが女なんて話自体、嘘に決まっている。サムスは男だ。
彼は目的を果たせず、誰も救えずに死んでしまったんだ。
彼は暴力に勝てず、無様に丸まって団子虫になって死んでしまったんだ。
誰かみたいに。
28NAME OVER:02/02/16 23:41
なんかすごいことになってる。
29:02/02/17 03:34
ダブルドラゴンシリーズはそれなりに面白かった。
確か、一作目は対戦モード(キャラがデカい)がついていたと思う。
友達は、アボボという名前を口に出すだけで笑っていた。
僕も笑った。アボボは筋骨隆々のスキンヘッドの大男で、頭と胴が同じ太さだった。笑う他ない。
みんなアボボは使わなかった。(というより、同キャラ対戦しか出来ないゲームだったような気もする)

だけど、今あの頃の友達と対戦したら、みんなアボボを選ぶだろう。
もう、カッコイイだけのヒーローに憧れることは出来ない。
アボボは苦しみを知る、真の男だと思う。緒方拳だと思う。


30:02/02/17 04:04
 気がつくとジミーがいつものように座卓の向こう側に座っていた。
「なあジミー。あの時アボボは・・・・・・無法者から緒方拳になったんだよ」
 私はなぜ自分がそんなことをいいだしたのか解らなかった。
「だから、アボボも緒方拳もおんなじなんだ」
「アボボも、リンダも、マリアンも・・・・・・そしてウィリーも皆緒方拳だったんだ」
 ジミーは、そういった。

 ミチッ、とブルワーカーが鳴る。
 「漢(おとこ)だな。もうすっかり漢だな」
 私はたっぷりと汗をかいていた。
 ジミーは例によって怒ったような顔で、
 「そりゃあそうさ。緒方拳は漢と相場が決まっている」
 といった。

 「緒方拳の・・・・・・漢だ」


(中略)


 そして私は、漢坂のたぶん七分目あたりで、大きくスクワットをした。
                                              (了)
31:02/02/18 13:35
現在、日本には三人の男がいる。
いや、三人しかいない、といった方が正しい。
高倉健、緒方拳とくれば、次に来る男は誰だろうか。
もちろん、あの男に決まっている。
菅原道真の子孫、菅原文太だ。

※ここでネタに詰まる
(菅原文太のようなゲームだって?出たとこまかせかよ!)
熱血硬派くにお君でも挙げておけば角は立たないかもしれない。
しかし、単一スレが立っているソフトについてここで語ることに何の意味が。
マイナーなゲームを取り上げるのが、真の漢(おとこ)ではないのか。
アボボをネタにした時点で、もう戻れないことはわかっていたはずだ。
(そういえば、ファミコン版のアボボは数回登場するのだが、後半は何と肌が緑色になっていることが判明した)
(検索して紹介ページの画面写真を見たのだ、間違い無い、しかし、)
(しかし何故、消防の頃あんなにダブルドラゴンをプレイしたのに、僕はそのこと(緑)を忘れていたのか)
(おそらく恐怖のあまり防衛機構が働き、グリーンアボボの記憶が封印されたのだろう)

どうやら過去と向き合う時が来た様だ。
グリーンアボボの謎を探ることが、僕の使命であり、天命のようだ。怖れてはいけない。
文太も、きっとわかってくれるはずだ。

(――朝日ソーラーじゃけん)
言霊が、僕の狭い背中を強く押してくれた。
32:02/02/18 13:53
『緊急特別会議、アボボのお肌はなぜ緑?』
間の抜けた字の、間の抜けた内容の看板が僕の部屋に掛かっている。


――チーズはどこへ消えたのだろう。
そして、
――何故、アボボの肌は緑色なのだろう。
誰も答えが出せなかった問いを前に、僕の膝はがくがくと震えている。
正直言って、怖い。だが、やるしかない。

仮説1 アボボは植物人間だった。
・植物人間といっても、思考や動作が出来ない、いわゆる脳死のそれではない。
彼は光合成の能力を持つ、正真正銘の「植物」人間なのだ。
葉緑体の異常発達により、彼は緑色の肌を持つに至ったのだ。
彼は太陽の力をエネルギーに変換し、よりエネルギッシュに輝くのだ。
(余談だが、日本にも同等の能力を有する女性(彼女は「めそ」が好きだ)が一人いる)
33:02/02/18 14:01
仮説2 アボボは産業廃棄物で出来ています。
・シャンプーの宣伝ではない。これは恐るべき事実だ。
舞台設定が北斗の拳やマッドマックスと酷似していることからわかる。
そう、彼の世界には産廃が、しかも悪い事には核のそれが溢れているのだ。
アボボは核廃棄物で産湯を浸かった、呪われた生を持つ赤ん坊だったのだ。
(余談だが、核の影響により、異常なまでの運動能力(特にジャンプ力と不可逆性)を得た男がいる)
34:02/02/18 14:36
仮説3 アボボは光学迷彩を使う。
・何故我々は、トマトを見たときに赤いと感じるのか?
「トマトが自体が赤い色を持っているから」というのは正解ではない。
光には、全ての色、あらゆるスペクトルが含まれている。
トマトが反射出来る色が、その全ての色のうち、たまたま赤だったというわけだ。
つまり我々が見るこの世界のあらゆる色は、物自体が持つ色ではなく、「光の色」なのである。

きゅうりが緑なのは、胡瓜(きゅうり)が「緑の光を反射する成分」を持っていたから、と言える。
つまり、アボボは胡瓜だったの(以下略)
35:02/02/18 14:51
論理は全て破綻した。
――non quod erat demonstrandum.
Q.E.D(証明)、ならず。
三つの試みは、全て失敗に終わった。
上のラテン語も、たぶん間違っているし。

しかし、この問いを「ゲームの理不尽な点を強引に解釈するスレ」に頼るわけにはいかなかった。
「強引に」解釈したのでは意味がない。
僕はあのアボボの緑色に、正しい意味を与えてやる必要があったのだから。
「美しい緑の肌を持つ男、アボボ」、と心の底から呼べるように。
今ではもう、それも叶わないけれど。

でも、文太はきっと許してくれるはずだ。
うん、そうに違いない。そうしよう。
36:02/02/18 15:00
文太といえば、闘いの挽歌だ。
盾で敵を殺すような男は、文太しかいない。
初期出荷バージョンのバグの豪快さ、まさに若かりし頃の文太そのものだ。



藤木直人も押尾学も安藤政信もいらない。
――ただ、健と拳と文太がいればいい。

――あと、いいかげん漢(おとこ)関連の話はやめたい。
37NAME OVER:02/02/18 15:08
みんな>>1が大好きだ。
38:02/02/18 21:54
ここで一度物語から抜けだし、外から概観を見てみることにした。
(これが脱構築であり、メタ認知という奴だ)
現在の1のスレ占有率、59.45945パーセント。
約60パーセントが1の書き込みだった。よくある話だ。

グーニーズ2。
スケバン刑事の血統を受け継ぐ者。
ヨーヨーで人間を撲殺出来る人間は少ない。
(いや、そんな人間はそもそも存在しないし、存在してはならない)

かつて、一人の鬼神がいた。
アルゴスの戦士並みの破壊力を持つ少年、マイキー。
果てしない、漢(おとこ)だ。
39:02/02/18 23:11
「またそうやって逃げる!」
「あなたはいつもいつも、漢(おとこ)漢(おとこ)って、二言目にはそれ」
「そう言ってるあなたが一番男らしくないじゃない!」
「いい年齢してゲームばっかやってんじゃないわよ!」

般若の面は、怒り狂った女の貌(かお)をモデルに作られた。
それは真実だ。よし子の顔を見た僕は確信した。
腹が立った。
――張り飛ばしてやろうか。鼓膜を破壊してやろうか。
丁度、台所で薬缶(やかん)がピーピー鳴り出した。
――熱湯コマーシャル、最近見てねえな。
僕は自分の思いつきにほくそえんだが、すぐまた無表情に戻る。
似非(えせ)フェミニストの僕が、そんな残酷なことをやれるはずがない。

そういった意味では、コーディは真の漢だった。
奴は女でさえ容赦しない。
拳で、蹴りで、鉄パイプで、ナイフ、ポン刀で。
容赦無く、しばきあげる。

昼間だというのに、何でカーテンを閉めてやがるんだ。
ふと、海外エロ雑誌の通販広告が目に入った。
ダンディなヒゲマッチョがブルワーカーを引き千切ろうとしている。
その笑顔(白い歯が美しかったことを覚えている)を見て僕は気付いた。
有名な市長だった。脱税で海外に雲隠れして、結局捕まらなかったらしい。
僕は彼に語りかける。
羽賀市長じゃ、ないですか。どこ行ってたんですか今まで。
いやー懐かしいなー。あの頃に、戻った気分ですよ。
市長、僕はやります。徹底的にやりますよ。
何をって?決まってるじゃないですか。よし子ですよ。

――よし子を、殺りますよ。

すりこぎ棒を握り締めて、
「おいよし子」
僕は暴力という銘の快楽の海に飛び込んで行った。



40:02/02/18 23:13
これが僕の、ファイナルファイトとなった。
ただのファイナルファイトではない。それはマイティファイナルファイトだった。
とにかく、すごかったのだ。
(何という獣の時代の力に満ち溢れた肉体の吸う空気の甘美なことよ!)

刑務所はひどく寂しい所だったが、三十五年の生涯の中で四人目の友達も出来た。
彼は子供殺し(蹴りつけて内臓を破裂させたそうだ)の現行犯で捕まったらしい。
自身が虐待を受けていた点から、情状酌量の余地もないわけではないらしかった。
ただ、国選弁護人が頼りない奴らしい。
腐れ縁だよ参ったよもう、と彼は言った。

彼はいい奴だったが、どうしても許せないことがあった。
サムス・アランが男だと言い張って聞かないのだ。
全く、何て狭量な男だろう。人の意見を聞かない奴は、いつまでたっても成長出来ない。
コーディの、女にも遠慮しない、スーパーナチュラルな暴力の素質。
その素晴らしさを彼に説いてやると、
「コーディは女を殴ったりしない」
と彼は言った。
全く何て奴だ。コーディは殴るのだ。女だろうと男だろうと、絶対に殴る。
「コーディは君の好きな、『漢(おとこ)』なんだろう?女を殴る奴は漢じゃない」

結局、奴は最後まで意見を曲げなかった。僕は怒り狂って眠れなかったが、思いなおした。
奴は誤解したまま刑務所から出られないまま死んで行くのだ。可哀想な奴なのだ。

コーディがハイヒールを履いた女を殴る夢を見ながら、僕は安らかな眠りに落ちていく。
コーディが女の股間を蹴り上げると、泡を吹いて白目になって女は悶絶する。
――何故、女なのにここまで苦しむんだろう?

目が覚めた僕は酷く不安になる。僕は本当にコーディになれたのだろうか。
僕は正当な理由でこの刑務所に入った、そうでなければならない。




――そうでなければ、僕は、
41:02/02/18 23:13
これが僕の、ファイナルファイトとなった。
ただのファイナルファイトではない。それはマイティファイナルファイトだった。
とにかく、すごかったのだ。
(何という獣の時代の力に満ち溢れた肉体の吸う空気の甘美なことよ!)

刑務所はひどく寂しい所だったが、三十五年の生涯の中で四人目の友達も出来た。
彼は子供殺し(蹴りつけて内臓を破裂させたそうだ)の現行犯で捕まったらしい。
自身が虐待を受けていた点から、情状酌量の余地もないわけではないらしかった。
ただ、国選弁護人が頼りない奴らしい。
腐れ縁だよ参ったよもう、と彼は言った。

彼はいい奴だったが、どうしても許せないことがあった。
サムス・アランが男だと言い張って聞かないのだ。
全く、何て狭量な男だろう。人の意見を聞かない奴は、いつまでたっても成長出来ない。
コーディの、女にも遠慮しない、スーパーナチュラルな暴力の素質。
その素晴らしさを彼に説いてやると、
「コーディは女を殴ったりしない」
と彼は言った。
全く何て奴だ。コーディは殴るのだ。女だろうと男だろうと、絶対に殴る。
「コーディは君の好きな、『漢(おとこ)』なんだろう?女を殴る奴は漢じゃない」

結局、奴は最後まで意見を曲げなかった。僕は怒り狂って眠れなかったが、思いなおした。
奴は誤解したまま刑務所から出られないまま死んで行くのだ。可哀想な奴なのだ。

コーディがハイヒールを履いた女を殴る夢を見ながら、僕は安らかな眠りに落ちていく。
コーディが女の股間を蹴り上げると、泡を吹いて白目になって女は悶絶する。
――何故、女なのにここまで苦しむんだろう?

目が覚めた僕は酷く不安になる。僕は本当にコーディになれたのだろうか。
僕は正当な理由でこの刑務所に入ったのだ、そうでなければならない。




――そうでなければ、僕は、
42:02/02/18 23:17
訂正。
40と41は同内容。済まない。
43NAME OVER:02/02/18 23:51
1のセンスは認めるが、ちょっと怖い。
できれば、(それが1のアイデンティティであったとしても)暴力ネタは
やめてもらいたい。
暴力(バイオレンス)は何も産み出さない。
僕たちは、暴力以外で子供たち(チルドレン)に伝えるべきことがある
はずだ。もはや遠い記憶でしかない、その何かを求めて。
44NAME OVER:02/02/19 00:51
1は講談社ノベルス好きそうだな
45:02/02/19 02:12
メル友が出来た。
「まーくん」という名前だ。
彼は私と同じ市内に住んでいるらしい。
内気な私と、友達がいないまーくん、二人はすぐに仲良しになった。
彼は生真面目な性格で、絵文字を使うのを恥かしがった。
私は彼のそんな所が気にいっている。

2/19
今日はどんな日だった?僕は帰り道、猫と遊んだよ。
ちっちゃくて柔らかくて、温かいんだ。
学生服が少し猫臭くなったけど、あの匂いがいーんだよね。
麗しのプリンセスの具合はどう?あと、みっちゃんもインフルエンザには気を付けなよ。
僕は君が元気かどうか、いつも心配してるよ。

2/21
プリンセスの腹痛、治ってよかったね。まさか食べ過ぎだったとは。
プリンセスとみっちゃんには悪いけど、少し笑っちゃったよ。
調理実習でクッキー作ったんだって?いーないーな食べたいな。

もうメル友になって2ヶ月だね。
君はそれを望んでいないかもしれないけど、僕は今そればっかり考えてる。
今度会えないかな?

2/23
そうか・・・。やっぱりそうだよね。
ゴメンね、僕が焦り過ぎてたみたいだ。

黙ってたけど、僕、引っ越すんだ。四国の方。
下のはその住所と電話番号。
○○◆◆☆−△○−三十二番地 ・・・・・・・・・・・

やっぱり、会わなかった方がお互いのためにも良かったと思う。
向こうに行っても何とかやってくよ。
君のこと、いつも応援してるよ。
この世界の何処かで、いつも応援してるよ。
さようなら。ありがとう、みっちゃん。


(続く)
46:02/02/19 02:23
(続き)

二月二十五日、私はその住所にクッキーを送った。

二月二十八日、彼の引っ越し先の家に電話をかけてみる。彼の携帯につながらなかったからだ。

「もしもし、工藤という者ですが、正志君いらっしゃいますか?」
       「・・・」
「もしもし?田代さんのお宅ですよね」
                     「誰ぎ」
「工藤という者ですが――」 ぎって何
   「工藤未散ぎ」
「はい」 何か変
    「お前のクッキーな、不味いから捨てた。だがな、一緒に入ってた白いお菓子、アレはうめえ」
「あなた誰」 ボリボリ音が聞こえる こいつシリカゲルを食ってる
      「お前、犬飼ってるだろ、ダイアナ?汚ねー座敷犬に洒落た名前つけやがって」
「あなた誰」 電話を今すぐ切りたい
     「正志のよう、お前の愛しの、まーくんの、携帯のメール見たから知ってんだよう」
「正志君は」 まーくん
  「食った。うんめえぞ」
「嘘」 ?
                  「ここの一家はみんなうんめえぎ」
「 」 ぎ
              「今度、ダイアナ食いに行くぞ、絶対行くぞ」
「」 ぎ

電話が切れた。


(続く)
47:02/02/19 02:25
(続き)

あの電話の相手が誰なのかはわからなかった。
その電話番号にかけなおしても、二度と繋がることはなかった。
特に目立ったニュースもなかった。
五年が過ぎ、私は二十二歳になった。
子供も二歳になった。
そして今日、

ダイアナが消えた。

ダイアナは可愛いコーギーの雌の犬だった。
短い足でぴょんぴょん跳ねる愛くるしさは、皆から愛されていた。
国民の寵愛を一身に受けたダイアナ妃に肖(あやか)って付けた名前の通りになったのだ。
まーくんはそれをもじってプリンセスと呼んでいた。
その、ダイアナが、消えた。
まーくんも消えたし、彼がプリンセスと呼んでいた犬も、消えた。
あと、なるべくそのことは考えたくはなかったのだが、もう一つある。
娘の紀香がいなくなった。
郵便受けに、
「食eatイート食う喰らう!!犬!!やわらかい!!絶対食う?食う。ぎ。喰う。犬、人間犬人間喰うおんのなのこやらかい」
という手紙が入っていた。



ああ。

――――――――――――――――――――――――――――
「田代まさし 消えたプリンセス」
五年前の事件が、まさに今、その全貌を表わそうとしていた。
まーくんは?ダイアナは?紀香は?そして、味太郎は究極のラーメンを作る事が出来るのか?
君は、生き延びることが出来るかいや出来ない。

>>43
明るめの話にしてみた。
死人が出たかどうかは、この時点では、まだ判断出来ない。
だから、安心だ。
4843:02/02/20 01:11
リクエストに応えてくれてありがとう。今は素直に、ただありがとうと言いたい。
時事ネタも取り入れた素敵な文章だ。しかし、一抹の不安も残る。
それは、いみじくも>>7が指摘したとおり総合スレゆえのはかなさへの郷愁なのか。
それとも、ネタも振れない自分を呪い、ただROMることしかできないことへのいらだちなのか。

ああ、偉大なる1よ。あなたの引出しの数が永遠ならんことを!
49NAME OVER:02/02/20 02:47
がんばれ〜>1
私もただROMってる事しか出来ないけど、楽しみにしています。
50:02/02/20 04:32
その日もね、朝6時半に目が覚めました。
ただ、いつもと何かが違う。なんかね、こう、力が湧き上がってくる。
で、社会の窓を全開にして会社に行きました。
「俺は社会の歯車じゃないんだ!」ってことをね、表現したわけです。
股間って、危険な香りがプンプンしてるでしょ?で、ただでさえ危険な股間のドアが開いている。これ相当危険。第一級警戒態勢。
「気を付けな!俺様のライオンハートが飛び出すぜ!」というメッセージが股間から発生。誰も私とは目を合わせませんでしたよ。
唯一、小学生が、「ポークビッツ!ポークビッツ!」と私を指差して叫びましたが、あれは応援。優しいね。
たぶん、私の勇姿をヒットラーか何かと勘違いしたんでしょうね。ほら、ポークビッツとアウシュビッツって似てるでしょ?
会社到着。で社長室に直行。開口一番「お前は首だ!」、と怒鳴りつけた。社長に。社長は怒りで血圧が上がり、死亡。
私は会社を切り捨て、農業を始めることにしました。土と生きるんです。
農家の朝は早い。私は早寝早起きを心がけました。ところが、暴走族が五月蝿くて眠れやしない。
道路を挟んで電柱が立ってる。その間に牽引用ワイヤーを張る。
その日以降、暴走族の人数が二倍に増えました。全員の首と胴体が分離したんですね。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――

冷房が壊れたので、やけに暑かった。
私はその患者の話を聞かず、ただ彼の目元だけに注意していた。
上下左右、落ち着き無く黒目が動き回った。瞬きも多い。
彼は精神を病んでいる。間違い無い。何しろ私は彼と一ヶ月も付き合っているのだ。
彼の犯罪は、まあ昔からよくある類いのものだった。被害者が私の娘でなくてよかった。
精神鑑定は厄介な仕事だ。患者が再犯に及んだ場合、司法と医療で責任を押し付け合うことになる。
彼は初犯だった。その点は幸いだった。彼がまた何か問題を起こせば、お鉢が全て私に回って来る事を覗けば。
このまま精神病院に突っ込んだままにしておいた方が、彼にも社会にも幸せなのだ。
ただ、一つ気になることがある。彼はさっきから口を動かしていない。
なのに、何故彼の声が聞こえるのだろう。
私が彼の目元ばかり見ていたのは、そのことに気付かないようにするためだったのかもしれない。
私は目をぎゅっと閉じ、両耳を思い切りふさいだ。でも彼の声が聞こえる。彼の姿も見える。
ひょっとして私は超能力者なのだろうか。それとも、彼が超能力で私の脳に直接話しかけているのだろうか。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――

どちらが超能力者だってね、そんなの関係ない。
もしかしたら、私とあなた、二人合わせて超能力が出せるのかもしれませんしね。
まあ、そんなことはどうでもいい。これはね、夢みたいなもんです。
この世界の全部、あらゆるものが誰かの見てる夢。
だって、宇宙のあちこちで、おっきい石の塊がぐるぐる廻ってるんですよ。
その中の一つでは猿が戦争したり麻薬やったりファックして暮らしてるんですよ。
で、太陽が何の意味もなく小爆発。フレア、プロミネンス発生。
猿の一匹も競馬新聞を見ながら屁を連発、爆発的に。異臭発生。
で、木星は意味もなく、わっかくっつけて回転。
おかしいでしょ?この宇宙、どっかおかしいでしょ?
これ、ぜったい誰かの夢ですよ。私かあなたか誰かの夢ですよ。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――

私はやけに白い部屋で、脇の下に汗をかいている。目の前の男はいつのまにか眠っていた。
だが、声はまだ聞こえてくる。だから、これは夢なのだろう。それも超能力の。
たった二人の、二人きりの、

――二人だけの、夢なのだから。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――

「エスパードリーム」
今、超能力が大ブーム!スプーン曲げに命を賭け、真っ白に燃え尽きる。
そんな燃え尽き型の彼が、今モッテモテ。
気をつけて!黒い足跡が追ってくるよ!遭遇した瞬間、戦闘だ!
高いガンを買え!続編のエスパードリーム2は、コナミお得意の特殊形態カセットだ!
しかもナムコ並みにデカイよ!
51NAME OVER:02/02/20 04:37
>>1
1の文は短くて読みやすく、詩人だなと思った。
出来れば簡潔で分かりやすい文章を目指してもらいたい。
52:02/02/20 04:54
使用上の注意

犯罪者の話は全て現実と妄想が入り混じっています
暴走族は一人も死んでいません
社長は死にましたが、原因が犯罪者にあるかどうかは定かではありません
犯罪者が犯した犯罪は、一件だけです
犯行内容については、医師の台詞から想像して下さい
ただ、途中から思考が混ざりはじめます
暴走族は死んだのかもしれません
53:02/02/20 06:20
僕はおっぱいが好きです。
柔らかいから。
触っていて気持ちいいから。
安心するから。

あなたが、好きです。
あなたの、おっぱいが好きです。
どうか、あなたのおっぱいに触れさせて。


「バイオミラクル ぼくってウパ」



――赤ちゃんプレイ、したい。
54:02/02/20 07:20
「だってさー、ネズミが犬飼ってんだぜ、狂ってんよ」
雄一はコーヒーを飲みながら言った。
全国で何人の男がこのセリフを吐くのだろうか。
雄一は、私がその場所に行きたいと言う度、こうやってごまかす。
ネズミが犬を飼ったって別にいいではないか。
少女趣味と言われようと何だろうと、私はあの夢の国が好きだ。
たぶん、家族が一番うまく行っていた頃、連れて行ってもらった場所だからだろう。


右手を母に、左手を父に、私は空中に引っ張り上げてもらった。
ぶーら、ぶーら、前後に揺れて、私はキャッキャッと笑った。父も母も笑った。
私は幸せだった。
母の手を、父の手をぎゅうっと握った。離れないように。
父も母も、私の手をしっかりと握り返してくれた。
あの頃は、家族がお互いを必要とし、強く求め合っていた。
私は、あの頃、本当に幸せだったのだ。


雄一が帰った後、久しぶりにアルバムを開いてみた。
ピンクの可愛い服を着た、小さい頃の私。今の私はこんなに無邪気に笑えるだろうか。
髪がまだ長かった頃の母。父の好みに合わせていたのだ。今は真っ赤っ赤のショートだ。
まるで任務についているかのように、緊張している父。
だが、私の肩に柔らかく置かれた手だけは優しかった。離婚後、父は警察を辞めた。
その反動からか飲めない酒に漬かり、泥酔して地下鉄の階段で滑って頭を打ち、死んでしまった。
三人の上の空間には、切り取られたような青空があった。
なんだか、いたたまれなくて、見ていられなくなった。
アルバムを閉じる。

そういえば、誰があの写真を撮ってくれたのだろう。
私は誰に向かって、あの笑顔を送っていたのだろう。
思い出せなかった。
私は諦め、彼が飲んだコーヒーの後片付けをしようとした。
コーヒーカップを手に取る。
そこに描かれた絵が目に飛び込んできた。

――そうだ。彼だ。
彼が写真を撮ってくれたんだ。
だから私はあんなに笑っていたんだ。

よし、決めた。絶対にディズニーランドに行く。
雄一に首輪を付けてでも引っ張っていく。
何たって、ネズミが犬を飼っている世界だ。私が雄一に首輪をつけても問題ないだろう。
で、写真を撮るのだ。今度は彼と一緒に写ろう。雄一に写真を撮らせよう。



カップには、口笛を吹きながら船を運転するミッキーが描かれていた。



「ミッキーマウス 不思議の国の大冒険」
55NAME OVER:02/02/20 07:56
56:02/02/20 09:45
>>47
誤「田代まさし 消えたプリンセス」
正「田代まさしのプリンセスがいっぱい」
「レゲー用語 辞典」http://game.2ch.net/test/read.cgi/retro/1013668349/401-500
ここの417付近を見て間違いに気付いた。「消えたプリンセス」というゲームは単体で別に存在していた。
(余談だが、437が言っている「スペランカー先生」は僕も欠かさず見ている)

>>48、49
上記のスレはいいスレだと思う。見ていると、妙なオーラというか、一体感が感じられる。
きっとみんな書き込むのが楽しいのだろう。
そういった意味では、あなたたちがROMるのは、全て僕の責任である。
書き込みを拒むような、このスレの性格と方向性を定めてしまったのは、この僕なのだ。
僕はあなたたちのレスを、書き込みを、有難いと思っている。
57:02/02/20 10:13
ふと思ったのだが、>>55>>50に(「ヒットラー」繋がりで)かかっていたのだろうか。
だとしたら、やはり有難いことだ。
58:02/02/20 12:36
これから、僕の話をしよう。とても個人的な話だけど、君に聞いてもらいたい。
―――――――――――――――――――――――――――――――――

ぼくはいま、すっごくおこってる。

ぼくのばあちゃんは、すっごいキビシイ。とにかくれいぎにうるさい。
はしのつかいかたがわるいと、ビシッ。くつをそろえないと、バシッ。
こんなにたたかれてるときち○いになっちゃうよれいぎわすれちゃうよ、ともんくをいった。
おかあさんにだけど。ばあちゃんにはこわくてそんなこといえない。
おかあさんもおよめにきたころは、きびしくしつけられたっていってた。
じっかになんどもかえったらしい。いまはうまくやっているみたいだ。

でも、ぼくはもうがまんできない。ぼくがおきゃくさんにあいさつしなかったから、
ばあちゃん、ぼくのゲームソフトぜんぶこわしちゃったんだ。
なんでぼくのゲームこわすんだよ!
「コーイチロー!レイギダヨ!レイギガナッテナイヨ!」
なんでだよ!ばばあ!(やった!いってやったぞ!)
「オマエノオジイチャンハ、レイギシラズダッタカラシンダンダヨ!」
そんなんでしぬわけないだろ!ばばあ!ばばあ!くそばばあ!
「・・・・・・」
ばあちゃんのめがひかった。つぎのしゅんかんぼくはぶっとばされていた。
「コレデモヤットケー!!」
ばしーんとおとをたてて、ばあちゃんがひとつのゲームソフトをたたきつけた。
ぼくのゲームじゃない。でもぼくはゲームがすきなので、もんくはない。うれしい。
カセットさして、スイッチオン。えいごのタイトルがめんで、よめない。
がけにしゅじんこうがたってる。かおがあかい。みぎにいくとてきがでた。
ぼくはボタンをれんしゃしたが、なにもできずしんだ。
さぎだよ!くそばばあ!
「バカ!!レイヲシナイカラシンダンダヨ!!」
もういっかいやってみる。ビーボタンでおじぎをした。まぬけだ。てきにつっこむ。しんだ。
ふざけんなよばばあ!ぼけてんじゃねーよ!!
ぼくはばあちゃんにじゃーまんすーぷれっくすをくらった。もうさからうのはよそう。
「カマエダヨ!セスジヲノバシテカマエルンダヨ!!」
したボタンをおすと、かまえた。おお、パンチやキックがでる。うれしくていろいろうごかす。
がけにおちてしんだ。おかしい。このゲームはおかしい。くるってる。
ばあちゃんをぶっころそうとしてふりむくと、ばあちゃんがないていた。
「コーイチロー。ワタシハワカイトキモテタ。モテモテダッタ」
そんなのしらねーよ、とおもったが、ばあちゃんはかってにはなしはじめた。
「デモ、あめりかノオトコ、ミンナナンジャクダッタ」
「ソンナトキ、オマエノオジイチャンニデアッタ。オトコラシカッタ」
「オジイチャンハ、カラーテデぎゃんぐトタタカッテ、サイゴニハ、カッタ」
「デモ、アルヒ、スベッテガケニオチテ、シンデシマッタ」
「ソノゲームヲミルト、ジイチャンヲオモイダスヨ・・・」
「ダカラ、オマエニハ、キチントシタニッポンダンジニナッテホシカッタンダヨ・・・」
そういうと、ばあちゃんはぐったりとうごかなくなった。
ばあちゃん、しなないで!ごめん!ばあちゃん!ぼく、いいこになるよ!
だから、しなないで!ばあちゃん!しなないで!
―――――――――――――――――――――――――――――――――


(続く)
59:02/02/20 12:37
(続き)


その直後、悪夢が起こった。
婆ちゃんの首がグルグル回転し始めたのだ。
いや、首と言わず、肘、膝、顎、手首、股関節、肩など、ありとあらゆる関節が回転していた。
僕の悲鳴を聞いたお母さんが飛びこんできて、なぜか礼をした。そして前羽の構えを取った。
カウンターを取るのに有利な構えだ。婆ちゃんの鞭のようにしなる手をかわして、ハイキック。
婆ちゃんの首がぶっ飛んでいった。僕は腰が抜けて立てなかったし、喋れなかった。
落ち着いてから、お母さんの話を聞いた。衝撃の事実が明らかになった。
僕は婆ちゃんの話す日本語がカタコトだったことから、婆ちゃんをアメリカ人だと思っていた。
だが、婆ちゃんがカタコト言葉を話す本当の理由はそんななまやさしいものではなかった。
それは婆ちゃんは、ロボットだったからなのだ。じゃあ、その血を引くお父さんと僕もロボットなのだろうか。
お父さんはハーフだからサイボーグ、僕はクウォーターだからクローンという答えが帰ってきた。
クローンはどうだろうか。
いや、それよりも言いたいことがある。
じいちゃんが崖から落ちて死んだことで、婆ちゃんがカラテカを持ち出してきたことは、まあわかる。
だけど、礼儀と転落死の間には関係性が全くないじゃないか。
でも、僕は結局礼儀正しい日本男児になった。空手も始めた。
あの、お母さんの礼と構えが忘れられなかったからだ。カッコよかった。
でも、お母さんが僕を助けに来たのかは疑問だ。
あの時、お母さんは笑っていた。きっと、婆ちゃんを殺すチャンスを窺っていたに違いない。
まあ、いいや。
―――――――――――――――――――――――――――――――――

これが、僕の物語だ。「カラテカ」
60NAME OVER:02/02/20 21:15
1は頑張れ!
61NAME OVER:02/02/20 21:42
おもしろい。
普通に読み物としておもしろいうえに、
ゲームがネタになってるからさらにおもしろい。
62:02/02/21 12:49
寒々と晴れ渡る青空の下。
邪似萎図大学の学園祭が始まった。

「おう、飛ばしていくぜ、マジで、行くぜ、おう」と異が言った。調子だけはいい奴だ。
「僕はねえ、こんな下品な人ゴミは嫌いさ」髪をかきあげる否柿。だったら来んなっつうの。
「キムチ、ソウル、アンニョンハシムニカ」と韓国語を喋る臭凪。TPOわかってんのか。
「うわあ、凄い人だ」と蚊取。それを言うなら凄い人だかりだろう、と思って前を見ると、本当に凄い人がいた。

もう冬も近いというのに、白いタンクトップ一枚で歩いてくる。
肌は黒く、髪は下品な金色のモヒカン。迷彩柄の軍パンとレッドウィングのボロボロのブーツ。
右肩に、「I LOVE AUTORACE」という刺青が入っている。
こいつは馬鹿だ。それも異以上の。間違い無い。
俺がふん、と鼻を鳴らすと、奴と目が合った。
「・・・おい、てめえ、何の真似だ」
「お前みたいな糞馬鹿に、ウチの学園祭に来て欲しくねーなー」
「てめえ、なめてんのか!!ぶっ殺すぞ!!」
「やれるもんならやってみろよ、こっちは五人だぜ?」
「おめえ、仲間から嫌われてんだろ」
振り向くと、四人は一目散に逃げ出していた。
(後で聞いた話だが、否柿は大学から車で猛スピードで飛び出し、婦警を轢いて捕まった。
責任を取って結婚した。婦警は霊長類らしからぬ面相の持ち主だそうだ)

俺は体育館の裏側に無理矢理連れて行かれた。
「やめろ!腹に力入んねーんだ!朝飯食ってねーから!ウィダー食ってねーから!!」
奴は黙ってタンクトップを脱いでいる。
「やめろよ!エステ行ってんだよ!マジで!お前はHEROだよ!!マジで!!」
上半身裸になり、ゴリラのような奴の筋肉がピクピクと動いた。
奴が、にいっ、と笑った次の瞬間、
俺のナイスバディに奴のボディブローが食い込んだ。朝飯食ってないから胃液しか出なかった。
奴のローが俺の美しい膝を粉砕した。奴のかんぬきで、俺の機能的な両肘の靭帯が伸びきった。
神の域にまで達していた俺の歌麿に奴の頭が突き刺さった。俺は女になった。
ビューティフルな俺の顔面に、奴の膝が炸裂した。なんか刺さった。スゲエ固い。マジへこんだ。顔。

「いてえべ?いてえべ?」
ああ、痛い。特に顔。あの膝おかしーって。改造人間じゃねーんだぞ。
「コーナーでよー、攻めるだろ?俺マジ根性入ってっからよー、膝にボルト入ってんだわ」
何を言ってるのか理解出来なかったが、去っていく奴の背中を見て納得した。

「渦緬雷堕唖撫裸苦」という刺青が入っていた。この地域を統括する暴走族の名前だ。
その文字の下には、「−FOREST−」という文字と、緑の森の絵柄が彫られていた。
「渦緬雷堕撫唖裸苦」は、皆ヤクザからスカウトを受ける、兵(つわもの)揃いだ。
ファミレスで奴らが、○○組だいや△△組長は駄目だ◆◆組がいい、などと喋っているのを聞いたことがある。
プロ野球のドラフトの如き争奪戦が、ヤクザの世界でも行われているのだ。
俺のようなヘタレが敵う相手ではなかった。俺は涙を流しながら気絶した。



「・・・っていうわけなのよー」
「またまたー。ママは上手いなー作り話が」
「嘘じゃないわよー。本当なんですって、胴元さん」
「まあまあ、女の過去は謎の方が、ミステリアスってね、ママ」
「もーう、ほんとなのにい」

和やかな笑いに満ち溢れ、バー「奇村」の夜は深けていくのであった。

――――――――――――――――――――――――――――――――
「仮面ライダー BLACK」

―多くの人々の目に触れることを願って―
63:02/02/21 13:53
「仮面ライダーBLACK」はディスクシステムのゲームだった。
世紀王ブラックサンとシャドームーン、親友同士が戦う悲劇の物語。
横スクロールのアクション面。歩く場合と愛機バトルホッパーを駆る場合がある。
ここで、この意志を持つマシン、バトルホッパーに触れないわけにはいかない。

物に意志が宿るとし、対象に愛情を抱く精霊信仰(アニミズム)。
日本人にとって当たり前のそれは、西洋から見ると奇妙な習慣に過ぎない。
しかし。
愛することは、愛され得ることでもある。
バトルホッパーとブラックサンの間には、確かに友情が、愛情が存在していた。
愛することは、実は愛されることと同義なのである。
原作最終回のバトルホッパーの爆死は、悲壮であるがゆえに、よりいっそう輝く。
何かを犠牲にしなければなしえないことが、確かにこの世には存在するのだ。
それを象徴するのが、ボス戦で登場するシステム、「バイタルチャージ」だ。

ボス戦では通常面よりもキャラが大きく表示される。1対1の、タイマンバトルだ。
バイタルチャージとは、文字通り、自らの生命を拳あるいは脚に注入する攻撃である。
わかりやすく言えば、自分のヒットポイントを削り、攻撃力を高めるシステムだ。
攻撃を外せば、減らした体力は全て無駄になる。まさに命がけの攻撃だ。

――燃える。車田正美なみに。
――熱い。島本和彦ばりに。

(これ以降、声に出して読んで下さい)
熱いぜ熱いぜ熱くて死ぬぜうおおおおおおおおおおおぉぉっっっ!!行くぜ!!!

燃える生命(いのち)を拳(こぶし)に注げ!!敵の暴力(ちから)を凌駕しろ!!
行くぞ!!バイタルチャージイイイイイイィィィイヤアアアァァァッッ!!!!!

ズドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドオオオオオオオオオオオオオ
オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッッッッッ
ッッッカアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア
アアアアアアアアアンンンンンンンンンンンンンンンンンンンンンンンンンン
ンンンンンンンンンンンンンン!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!



――1は、脳の血管がブチ切れた・・・。
64NAME OVER:02/02/22 09:27
怖いもの見たさage
65NAME OVER :02/02/22 09:39
1が暑苦しくて書き込もうって気にならねえよ
自己完結スレというかオナニースレというか…
↓こっちでやった方がいいんじゃねーの?
http://life.2ch.net/yume/
66:02/02/22 10:19
栗焼きて 鳥亀焼きて 烏賊焼きて
茸と花まで 食ひ尽くす兄       類似
67:02/02/22 11:16
仮初の 愛(かな)し逢瀬はひをむしの
飛び荒(すさ)ぶさま 光にほひて       影
68NAME OVER:02/02/22 20:45
>>66-67はいまいち。
1は美少女仮面ポワトリンに戻るべき。
アルゴスの戦士について、斎藤由貴とからめて語って欲しい。
69:02/02/23 08:17
アルゴスの戦士・・・。
腕力はわかる。精神力もわかる。
だが、胸力だけはわからない。
幼かった僕は知る由も術も持たなかった。
だが、今ならわかる。はっきりと言える。
胸力とは、大胸筋の発達による基部の底上げから生じる巨乳現象だ。

たったいま、衝撃の事実が判明した。斉藤由貴女史の戦闘能力は86胸力。
つまり、優香女史の87胸力に勝るとも劣らない性能を有しているのだ。
さらに、データ上ではあるが、井川遥女史の85胸力を上回っている。
(無論、計測時の状況や詐称などの外的要因も考慮に入れておく必要があるが)

だが、斉藤由貴の真の魅力は包みこむような笑顔にある。
あの笑顔のスケールの大きさと溢れ出す母性、まさに大河的とは言えまいか。
アルゴスの戦士の寂しげな、だが大らかな音楽。
ブルース・リー映画のオープニングにも通じるそれは、まさに悠久の大地を表現し尽くして止まない。
女性の魅力は、胸力だけでは推し量る事が出来ないことを、彼女は我々に示唆してくれた。


――侮り難し、斉藤由貴。
70:02/02/23 08:33
親持たぬ 虎布と下駄 飛び来たる
ふと気付きたり 我放ち事       鬼太郎
71NAME OVER:02/02/23 08:41
>>69
!?予想もしていなかった展開にビックリ。
アルゴスといえば、ヨーヨー。スケバンデカつながりで南野陽子、
浅香唯と展開していくのが王道パターンだろうと思っていた。
しかし、それではAC版とかわらない。FCならではの要素を語らねば。
なるほど、そういうことか。
72:02/02/23 10:04
>>71
そもそもディスカーマーがヨーヨーなのかどうか、僕にはわからなかった。
「悪魔城ドラキュラ X -月下の夜想曲」においてディスクアーマーという敵が出現する。
ディスクアーマーのキャラ解説には、「円形回転鋸盤を持つ残虐な鎧兵」、とある。
初めは、ディスクアーマーを英語発音風に表記したものが、ディスカーマーなのかもしれないとも思った。
しかしこの場合、明らかにディスク(円形回転鋸盤)+アーマー(兵)であり、その解釈は成り立たない。
つまり、「カーマー」は固有名詞なのだ。「ディス + カーマー = ディスカーマー」、これである。
ディスは、dis-「(非・反・不・無(dishonest),分離(disconnect),除去(discover)」などの意味を持つ。
だが、カーマーがわからない。
わからない。これは本当にヨーヨーなのだろうか。僕は自分を見失った。

そのため>>69のような内容になったのかもしれない。
73:02/02/23 10:17
いや、あるいは「disk + armer」なのかもしれない。
だが、この場合武器の名前として成立するのだろうか。わからない。

僕は無知で無力だった。
僕にわかることといえば、チャーハンのおいしい作り方だけだった。 
74NAME OVER:02/02/23 13:58
読んでで実に面白い。お気に入りスレ認定。

FCアクションと言えば良くも悪くもスペランカーは外せないと
思うのだけど、まだ語られていないようですな。
秘密兵器を温存しているのか……考えすぎ?
75:02/02/23 14:44
スペランカースペランカーと世の人々は事あるごとに口にする。
しかし、僕にはその言葉が本来何を意味するのか全く解らなかった。
語の響きはエスペランサと似ている。esperanzaはポルトガル語で「希望」だ。
しかしspelunkerはラテン語のspeluncaを語源とするらしいので、それとは関係ないようだ。
彼が洞穴学者ならspeleologistでいいはずなのだが、実はここにポイントがある。

spelunkerは、「素人」の洞穴研究家、という意味の言葉だったのだ。

何故彼はすぐ死ぬのか・・・?その永遠の命題に、遂に終止符が打たれようとしていた。

素人だからである。
彼は素人だから死ぬのだ。
これから、スペランカーは素人の代名詞となるだろう。

彼がspeleologistの肩書きを手に入れさえすれば。
恐らくキロメートル級のfreefallにも耐えられる、真のスペランカー(←弾幕薄いよ!)の誕生となるだろう。

>>56でも述べたが、http://www.irem.co.jp/index.htmlの「ふるさと4コマ小唄」、是非チェックして頂きたい。
スペランカー先生の壮絶な生き様、僕は絶対に忘れない。


絶体絶命都市は、スペランカーの最新型ではないのだろうか?
そんなことを思いながら、僕は眠りに就く・・・。
76:02/02/23 14:47
7774:02/02/23 15:48
自分もお気に入りの「ふるさと4コマ小唄」。
スペランカー先生もモチロン好きだが、なぞなぞくいずも好き。
等とどーでもいいことで駄レスしてしまう第77レス。

>75=1
なんだか無理矢理書かせてしまったようで申し訳ない。
とか言いながら、これまたFCアクションの迷作「いっき」
の名前を出してみる。ネタに困ったら>1流に料理して下さいな。
78:02/02/23 17:58
映画、ターミネーターに出てきた台詞、「ターミネーターは様々な時代に送られた・・・」、あなたは覚えているだろうか。
そう、ターミネーターは江戸時代の日本にも送られていたのだった。
これは権べと田吾、二人の勇者のもう一つの可能性の物語である。


「第壱話 敵襲」


――革命前夜。
権べと田吾は鎌を砥いでいた。
囲炉裏の火がパチパチと爆ぜる。
「やってやる…やってやるっぺ…おら、殺ってやるっぺよ(>>39)」田吾が血走った目で呟く。
(まったぐ、頼れるやづだ)権べはニヒルな笑いを浮かべて思う。
キュウオオーーーーンというおよそ聞いた事のない音が表でした。
「なんだ!?ばれだのが?おらだちのたぐらみ(一揆)が!?」鎌を構える田吾。
権べが家の外を窺い、驚愕の表情を浮かべた。
空間が球形に切り取られ、発光している。そこから裸の人間が登場した。
「狐だ!!」「いんや狸だ!!」混乱する二人。

そこに丁度、村長が通りかかった。(危ねえ!逃げてくんろ村長!)
二人の心配も虚しく、村長は裸人間に刺し殺された。
「村長を尊重しろ!!」田吾が訳のわからないことを言って突撃していく。
そこに丁度、忍者が通りかかった。(危ねえ!逃げてくんろ田吾!)
権べの祈りが通じた。忍者は裸人間に刺し殺された。

裸人間の体がぐにょぐにょと波打ち始めた。そして殺された忍者と完全に同じ姿になった。
「化け物め!!」
「おらだちが相手さなってやるだ!!」


たった二人の戦争が、今、その幕を開けた。

79:02/02/23 19:06
「第弐話 敗北」

流れる雲が月を隠し、世界は一瞬闇に包まれた。
それを見越したかのように、忍者が手裏剣を投げてきた。それを鎌で叩き落とす権べ。火花が明滅して消える。
「だしゃあああ!」隙を見た田吾が鎌を振り上げて襲いかかる。
ぷぬっという妙な手応えとともに、脳天に鎌が刺さった。一瞬にして傷口が復元する。
「ばけもんじゃ!」わかりきったことを今更叫ぶ田吾。
血と骨片と脳漿のこびりついた鎌を投げ捨て、首をかしげてみせる忍者。余裕だ。
権べがごそごそと懐を探り、にやっと笑ってそれに答えた。
「ま、まさか権べ、あれを使う気か!?」動揺する田吾。
「ほだ!見で腰抜かすでねえぞ!」
懐中から取り出した練馬大根を、逞しい顎で噛み千切る権べ。
ボリボリ食べるうちに、権べの目付きが妖しく浮遊し始めた。
脳内麻薬のリミッターがカットされ、無制限に溢れ出したのだ。
麻薬の働きと、奥歯を噛み締めるという暗示効果が権べを加速させる。
(何故大根を食うと速くなるのか)権べの特殊体質を、田吾は常々不思議に思っていた。
それを深く考えないのが彼の長所でもあり短所でもあった。

ギリギリと鎌のグリップを強く握り締め、「行くぞ!!」と叫ぶ権べ。
「おらおらおらおらおらおらおらおら!!」
加速された権べの手から無数の鎌が飛び出す。
音速を超えた鎌が、ヒュオオオオオという細い笛の音のような風切り音を出して飛行する。
グサッメキッじゅうっぷっシャッどすうっチッぷちゅっドブッバキッ。
考えられる限りの音を立て、忍者のありとあらゆる所に鎌が突き刺さった。
脳天、顔、胸、腕、腹、股間、腿、脛など、鎌が無い場所を探す方が面倒なほどだ。
忍者の周りに赤い霧が出現した。血飛沫が鎌のあまりの速度によって粉末化したのだ。
(決まったっぺ・・・)目を閉じニヒルな笑いを浮かべ、見えない観衆に手を振る権べ。
「危ねえ!!」田吾が叫ぶ!
忍者が鎌を(それもよりによって股間に刺さった物を)ずるずると引き抜き、権べに投げつける。

ざくうっ

権べの心臓を鎌が刺し貫いた。
権べは死に、もややんとした煙となった。
80:02/02/23 19:41
「第参話 天国」

桃色の世界に権べはいた。
ふわふわと上昇する感覚だけが彼を包んでいる。
(ああ、おら、死ぬんだな)
(一揆、出来ねえまま死ぬのは心残りだども、おめえならやれるさ)
(わりいな、田吾・・・)
権べが全てを諦めかけたその時、
「フォースを使うのじゃ」
という穏やかな声が聞こえた。
目を開けると、灰色の雲に乗り灰色の服を着て灰色の髭を生やした爺が立っていた。
爺は優しく微笑むと、いきなり権べの横っ面を鉄拳で張り倒して叫んだ。
「特訓じゃああああ!!!!!!!」

その日から特訓が始まった。仙人(本人がそう言えと言った)が投げるおにぎりを取るというものだ。
おにぎりを落とすたび、「お米はお百姓さんが命を賭けて作ったものであるから祟(たた)りじゃ」、という意味不明の説教を込めた雷撃を脳味噌に直接叩きこまれた。
そんなことは農民である権べにはわかりきったことだった。そのために一揆を起こしたのだ。

そんなこんなで一年が過ぎ、権べはおにぎりを完全に回収することが可能となった。
「合格じゃ、お前はサムライじゃ、いや、ジェダイの騎士じゃ」仙人がインキンをかきむしりながら言った。
士農工商が確立したばかりだというのに、この爺は何を言っているのだろうか。
そもそもじぇだいとは何なのだろうか。割りきれぬ疑問を抱いたまま、権べは下界に帰っていった。
81:02/02/23 20:56
「最終話 終局」

囲炉裏の火が納屋に燃え移り、辺りは紅蓮の炎に照らし出されていた。
夜の闇がゆらゆらと橙色に染まり、田吾の脳内に幼い頃行った京都の大文字焼きを思い出させた。
田吾は死にかけていた。太腿の内側の動脈を傷付けられ、出血が激しい。もう長くは持たないだろう。
童貞のまま死んで行くのだけは避けたかった。贅沢を言わず、あのたらこ唇の腰元とやっておけばよかった。
「やっておけば・・・やっておけば良かった・・・犯っておけば良かったっぺ(>>39)」
田吾の願いは洒落にならないほど真剣なものだった。血がほとんど残ってないのに勃起している。
血塗れでぼそぼそと呟きながら一物をこすり続ける田吾の姿を見て、忍者は少しだけ後退した。
田吾のリビドーに彩られた強烈な怨念が、ターミネーターをも恐れさせたのだ。
躊躇いを振り払うかのように頭を振り、忍者は手裏剣を取りだした。構え、田吾の頭に標的を定める。


桃色の世界が、じょじょに本来の世界の色を取り戻し始めた。辺りは黝(あおぐろ)い闇に包まれていた。
眼下に山や海や川や田畑が見えた。夜なのでぼんやりとしか見えない。
一箇所だけやけに明るい所がある。(火が燃えているのか?)
良く見ると人が姿が確認出来た。一人が何か握り、手を前後に動かしている。
もう一人が一歩下がり、何かを取り出して構えた。
その横に、誰かが倒れている。
(あれは・・・おらか!?)
急激な落下感覚とともに権べは己の肉体に吸い込まれ、視界が黒く染まった。


びくん、と権べの死体が律動した。驚いて忍者が飛び退(すさ)った。
(・・・う・・・ん?)
段々と意識が戻ってきた。どうやらこちらでは時間があまり経過していないようだ。
脳が酸欠で死にかけているらしく、左の視界が完全に塞がれている。
何度もまばたきすると、一心不乱に一物をこすり続ける田吾の姿がぼんやりと見えた。
血塗れになりながらも、両の脚でしっかり立ち、何かを呟き続ける姿は行者のようで、神々しくさえあった。涙が出てきた。
口をきっと真一文字に結び、目を大きく見開き、憤怒の表情で敵を見据える彼は、不動明王の如き激しさを全身に宿している。
(そうか、田吾、おめえもそうやって戦っていてくれたんだな)
(おら、帰ってきたぞ、約束、果たさねばならんもんな)
何時の間にか、左手に葉っぱを、右手に竹槍を握り締めていた。爺の餞別だろうか。
権べは葉っぱを食べた。何故だかわからなかったが、そうすべきだと思った。
体が点滅し、発光し始めた。ゆっくりと、立ちあがる。
忍者が手裏剣を投げつけてきたが、当たらない。何度も何度も投げつけられたが、体を擦りぬけて行く。
「これで終(しめ)えだ」
竹槍を逆手にもち、大きく振り上げた。
思いきり振り下ろし、忍者の脳天から股間まで、一気に串刺しにする。
忍者の全身から銀色の海鼠(なまこ)状の触手が飛び出し、出鱈目に動いた。
忍者はポオオオオ、と絶叫し、西瓜ほどの大きさの銀色の玉に収縮したあと、爆発し、四散した。
田吾の方を見ると、にっこりと笑ったまま息絶えていた。彼は射精していた。
(良がったなあ田吾、本当に、良がったなあ)
権べもにっこりと笑い、そのままどさっと前のめりに倒れた。そのまま二度と起きあがることはなかった。



一揆は起こらず、この後長い苦難の時代を農民たちは送ることとなった。
だが、二人の戦いがなければ、日本そのものが壊滅していただろう。
誰にも知られずに、戦い、死んでいった二人の農民のことを、


どうか、忘れないで。


(完)
82NAME OVER:02/02/23 21:00
なんだこのスレは。1の妄想発表会なのか?

最高傑作アクションゲーム「いっき」をお忘れ無く。
83NAME OVER:02/02/23 21:52
「いっき」の名に恥じない名作だ。目頭が熱くなったよ。
気が向いたらドラスレ4(ナムコ)もよろしく。
84:02/02/23 22:40
僕はここで一つ謝らなければならないことがある。
僕は禁則を破った。
恥ずかしながら、僕は「いっき」をプレイした事も無ければ、見たことも無い。
それを初めに断っておくべきだったかもしれない。
僕はこのゲームの面白さや注目すべき個性など、実際に体験したことがないのだ。
僕が記した文章は、先人の残した資料に基づいた、想像の範疇を出ないものである。
僕にこのゲームを語る資格はないことは、重々承知している。
これまで扱ったゲームは、曲がりなりにも全て僕がコントローラーを握ったことがあるものだった。
僕は、僕の血を、僕の肉をこのスレに全てなすりつけて文章を書いてきた。
それとは違い、>>78〜81は、いわば僕の「いっきへの憧れ」によって書かれたものだ。
ttp://www5a.biglobe.ne.jp/~famiR/ikki.html
ttp://www.geocities.co.jp/Playtown-Dice/1796/review/ikki.htm
ttp://village.infoweb.ne.jp/~hne/char/ikki/ikki.htm
上記のページには非常にお世話になった。僕のような愚か者に感謝されても嬉しくないだろうけど。

赤忍者と黒忍者の違い、お稲荷さんやお地蔵様、小判、代官、鉄砲隊、妖怪などには触れられなかった。
どのように扱えばいいのかわからなかったからだ。
それ以外は原作のフィーチャー(鎌、主人公の名前、忍者、大根、仙人、おにぎり、腰元、手裏剣、葉っぱ、竹槍)を忠実に盛り込んだつもりだ。
これを見る人全ての「いっき」の記憶を、体験を喚起させるような文章は僕には書けそうもない。
僕はそれを知らないからだ。
ここはレトロゲーム板、思い出を胸に抱く人々が集まる場所だ。
それは嘘であってはならないのだ。思い出を踏みにじるようなことはしてはいけないのだ。
だからこそ、僕にとっては、「いっき」をこれ以外の方法で語ることは出来なかった。
ファンタジーはファンタジーの形でしか語れない。
憧れを語るには、その憧れを僕なりの形で表現しなければならなかった。

とはいえ、知る者に対して知らざる者が語ることほど愚かな行為はないだろう。
これ以降、未プレイのゲームについては語らないことにする。

ドラスレ4、幸か不幸かプレイした事がある。
もし僕にまだ語る力が残されているならば、触れてみたい。
85NAME OVER:02/02/23 23:24
 それでも、あの頃は。
 私達が凡ミスで1upキノコが穴に落ちていく様をただ呆然と見ることしか出来なかったあの頃は。
 家庭の事情という名の金銭的制約の元に触れることすらままならなかった宝石たちに憧憬の念を抱いてたはずなんだ。
 ファミマガ、ファミ通、Hippon、○勝……ショーウィンドウのトランペットの代わりに私達はそれを見ていた。

 発売前、蛍のような刹那の煌きに心を奪われ。
 発売日、手に入れられなかった悔しさは零れ落ちた涙の味と覚えた。
 発売後、「アレって糞ゲーだぜ。買わないほうが良いって」そう笑った友の優越感に浸る瞳を決して忘れない。

 だからこそ、今、レトロゲーム板の前に私達は立っている。
 幼い頃に置いてきた季節の欠片を取り戻すかのように、想いを、思い出を、語り合う。
 それは譬え知らざるものによる物語でも、あの頃感じた憧れは共通のものだと信じている。

 >>1よ、私達は待っています。貴方の魂の叫びを。心の慟哭を。崇高なる萌えを。
 臆することはありません。ただ、感じたままに筆をお取りなさい。
 コズミックフォージはここにはありませんが、貴方の声を待ち望んでいる人がここに居ます。

 立ち上がってください。譬え、竹輪に隠れて鉄アレイを実の父に投げられようとも。
 思い出してください。ケムマキが味方であったように、私達が貴方の味方であることを。
 諦めないで下さい。実は150万本ものセールスは貴方へのエールとなります。

 ――我が幼き時代の六法全書『忍者ハットリ君、忍者は修行でござるの巻』より。
86:02/02/23 23:47
>>85
有難う。
しかし、あなたの言葉には感謝と同時に嫉妬を抱いたのも正直な所だ。

>>それでも、あの頃は。
>>私達が凡ミスで1upキノコが穴に落ちていく様をただ呆然と見ることしか出来なかったあの頃は。

馴れ合いでも世辞でもなく、この冒頭の二行には天才を感じた。
語のリズムと共通感覚の選択のセンスが異常だ。
あなた、「天然」か?
僕には無い光を感じる。
眩しく煌く、何かを。
8785:02/02/24 00:39
>>86
 笑わせないでくれ。
 少なくとも私は貴方に嫉妬されるほどの才能などこれっぽっちももっていないんだ。
 例えば、ここに5ゴールドあったとしても、私にはキテレツじごくは作れない。
 ――ただの凡人にはね。そういうことさ。

 まあ、言うなれば…もう、限界といったところか。
 いつでもダメージを食らったバイオ戦士DANのようなリアクションを狙ってとろうなんて無茶なんだ。そんなの誰もわかりやしない自己満足に過ぎない。
 ただ、あいにく私は自分の限界を知っている。それは何度くにまさにやられてもへこたれないぎんぱちよりは賢いと思い込んでいるだけなのかもしれないけれど。

 どうやら言葉が過ぎたようです。
 これ以上は無意味なんだろうと思う。バグってハニーのブロック崩しくらいに。
 それでは、ごきげんよう。
88:02/02/24 01:03
>>87
あなたの比喩は巧みだ。テクニカルでもある。
しかし、大切なのはその奥に潜む感情なんだ。
僕は、文章に詩情を込めることが最も難しいことだと思う。
何度も言うが、僕がスレを立てた時に頭の中に思い浮かべていたもの。
それはまさに、>>85の冒頭の二行に集約されるものなんだ。
あんなこと、あったよなあ、そういう感覚が一番大切なんだ。
あの二行が生まれただけで、このスレが立った意義があるといってもいい。
ああいった感情を、あるいは他人のレスを見て思いつくことがあるかもしれない。
ただ、あの感覚を文章にするってことは、とてつもなく難しいことなんだ。
無理矢理に書こうとして書けるものでは無いと思う。
静かに心を保ち、耳を傾けなければあのような文章は誕生しない。
一体どれだけの人がそれに気付いているのか解らないけど。
大切に扱えば、あらゆるものが輝き始める。
人間の内側にあるものは、みんなそういう性格を有しているんだ。

これ以上は過剰になるので言わない。
89:02/02/24 02:14
一つ区切りがついたと思うので。遅レスですが。

>>11 そうかな
>>28 そうだね
>>37 ありがとう
>>44 そのとおり
>>51 ありがとう
>>60 ありがとう
>>61 確かに、ゲームの特徴が話に生かされたのはこれだけかもしれない
>>64 そうだね
>>65 済まない
>>68 >>67は頑張ってみたんだけど
>>82 済まない
>>83 ありがとう

なにぶん時間が経っているので、どうも当時の感情との間にギャップが出来てしまった。
そのため短文ですいません。
リクエストに答えたものはそれがレス代わりということで。

>>43>>48>>85と雰囲気が似ている。
>>11>>19>>28>>37>>49>>60と雰囲気が似ている。
どちらもいい人だったような気がする。
全員別人かもしれないけど。


ドラスレ4はやはり書けなそうだ。記憶が薄れ過ぎて、箱しか思い出せない。
誰か書いてくれないだろうか。どんなことでもいい。
「箱の青年の絵をカッコイイと思った」←こんなんでいいから。
90:02/02/24 02:37
月風魔伝、箱が綺麗だった。僕はいじりすぎてあれを剥がしてしまった。
フィールドの音楽、報われない旅の予感に満ちていた。
戦闘、毒毒しい色使いの敵と背景に慄然とした。
3D迷路、意味も無く色んな角度で斬りまくった。振り向いた時の顔が怖かった。
龍骨鬼、独楽で倒した。
エンディング、切なかった。
小波万太郎だった。
諸行無常(All is vanity)だった。
源平討魔伝は確かに素晴らしかったが、これはこれでまた良かった。
91:02/02/24 02:46
プロレス、音楽が単調だが燃えた。
近所の兄ちゃんがキング・スレンダー(金髪)を連射パッド付きで使い、全く勝てなかった。
組んでAボタンがキングの必殺技(シュミット式バックブリーカー)だったため、絶対に組み負けてしまう。卑怯者だと思った。
今思うと、元キャラのリック・フレアーの性格(強くてずるい)を忠実にシュミレートしていたのかもしれない。
もう一回彼と戦いたい。
92:02/02/24 02:49
ドラゴンボール 神龍の謎。
宇宙で窒息死。
93:02/02/24 02:51
SDガンダム ガシャポン戦記。
サイコガンダム、それはサイコロガンダム。
94:02/02/24 02:58
機動警察パトレイバー。
ガションガションという着地音。
的を破壊する射撃モードがあったような気がする。
95:02/02/24 03:00
ウルトラマン。八つ裂き光輪。
96:02/02/24 03:02
ビッグチャレンジ!! 柔道選手権。
知らない間に勝ったり負けたり。
よく解らない操作。ぴょんぴょん飛び跳ねる敵。
97:02/02/24 03:08
ボンバーマン。
体から火を噴きながら歩き回り、爆死する技。
ファミ通に載っていた、「爆弾を 爆発させて 暖を取る」という俳句。
98:02/02/24 03:19
ドクターカオス 地獄の扉。
タイトルの、家の中を影が逃げ惑うデモが、血の滴る文字が嫌だった。
音楽が嫌だった。
ドアを開けると飛び出す豚が嫌だった。
嫌なゲームだった。
99:02/02/24 03:30
火の鳥 鳳凰編 我王の冒険。
美しい音楽。
未来、現在、過去、神秘的な風景。
あるはずのない宇宙が、隕石が、惑星が、巨大機械が、恐竜が。
悪い夢のようなボスたちが。
あるはずのない我王の右腕が。
地球を感じる、宇宙を感じるゲームだった。
100:02/02/24 03:33
テレビを見ると、映画のプロモーションのために来日した俳優が映っていた。
彼はたどたどしい日本語で挨拶していた。カンペを見ていることがバレバレだった。
「日本の皆さん楽しんで下さい」と彼は言いたかったのだろう。それはわかる。
だが、「楽」の部分が発音出来なかったのは問題だった。
私の耳に飛び込んできたのは、
「ニポノミナサンシンデクダサイ」
という、げに怖ろしき言葉だった。私は普段、残酷なことを平気で言う人間だ。
だが、今はそんな言葉聞きたくなかった。
何故なら、もう少しで、丑三つ時になるからだ。
私は、猫憑きなのだ。


高校生の頃の私の趣味、それは冬の凍った池に猫を投げ捨てることだった。
あまり高尚な趣味とは言い難かったが、他にすることもないので仕方なかった。
後に、趣味は実益を兼ねたものに変わった。目的が手段にランクアップしたのだ。
池のチョイスには慎重を要する。あまり氷が厚過ぎると、猫が跳ね返って死んでしまう。
その場合、氷も「ボッ」という凡庸な音しか立てず、実に無粋だった。死体も醜い。
猫を叩きつける時には割れるが、猫自身が割ることが出来ない厚さの氷、それが条件だった。
「熱いトタン屋根の上の猫」という映画があったが、この場合は「冷たい氷の下の猫」だろうか。
猫が狂ったように踊る姿を見るのはとても楽しい。
シャム、アメリカン・ショートヘアー、ターキッシュ・アンゴラ。
ジャパニーズ、コーニッシュ・レックス、ソマリ。様々な猫を投げ捨てた。
雄の三毛猫を捕まえた時は、池に投げ込むかどうかさんざん迷った。
三毛猫の雄は、遺伝上存在しないはずだが、極稀に生まれる場合がある。
数万匹に1匹くらいの割合で、残りの99%以上は雌なのだ。まさに、精子と卵子と染色体の奇跡だ。
私は別に猫が嫌いではなかったから飼っても良かったし、売るという手もあった。
が、結局それも投げ込んだ。一刻も早く目的を達する必要があったからだ。
百八匹だ。百八匹猫を凍らせれば、願いが叶う。
飲酒運転のトラックにひき殺された、父さんが、母さんが、妹が、帰って来る。

(続く)
101:02/02/24 03:34
(続き)

百八匹目は、巨大な黒猫だった。暴れるので、頭部を殴って気絶させた。
この池に来るのもこれが最後だ。黒猫は氷を突き破って池に入った。
気絶したままなのか、全く暴れない。私は、冷たい氷の下に眠る猫たちに、さよなら、と言った。
振り向くと、氷の色が変わっていた。うぞうぞと蠢いている。
よく見ると、今まで沈めた猫たちが浮かび上がって氷の裏側に貼り付いている。
様々な毛皮の色が、複雑なモザイクを作っていた。
初めに考えたのは、「これでは犯罪がばれてしまう」という心配だった。
心配は杞憂に終わった。モザイクは一面の黒に変わった。真っ黒な池、真っ黒な氷。
黒が私の足元に集まってきた。私は逃げたが、池に引き摺りこまれた。


私はこうしてここにいるが、私の半分は猫である。
夜になると、主導権が猫に移る。女と寝て、朝になったら女を喰っていたこともあった。
もう少しで、あの刻がやってくる。
あの、魔が訪れる時間が。



「彷魔が刻」(未プレイ)



これで終わりです。
みんな有難う。

あなたの言葉で・・・。
あなただけの言葉で・・・。

――何かを伝えて下さい。
10283:02/02/24 08:17
短い間だったけど、良スレだった。永久保存することにした。
1よありがとう。そして、100レス突破おめでとう。

ドラスレ4のことはもういいです。
何かを語ろうにも、ねずみよりも貧困なこの創造力ではそれもかなわなかった。
もはや、他に何を言っていいのか言葉が見つからない。
ただ僕はありがとう、ありがとうと涙した。

―1に会えて、良かった。
103NAME OVER:02/02/27 12:19
ハドソンホーク、3面しかないけど結構ハード
104NAME OVER:02/03/03 07:52
おもしろかったので、だれかひきついでください。
105NAME OVER:02/03/03 08:38
であげるのか
106掟破りの1:02/03/07 05:44
きんこんかんこんと、はじまりの鐘がなりました。
道徳の時間です。
今日のテーマは、「ともだち」でした。
先生が言いました。
「みんな小学校に入って、もう一年がたちました。ともだち、たくさんできましたか?」
みんながはーいはーいと手をあげて、教室はおおさわぎになりました。
だけど、智子ちゃんはだまって下を向いていました。
幼稚園ではいっしょだったともだちも、みんなほかの地区の小学校に行ってしまったのです。
いたずらっ子の浩二くんが、智子ちゃんのようすに気づいて言いました。
「おまえ、ともだち、いねーんだろ」
男の子たちがいっせいにはやしたてました。
「ともだちなしの、とーもーこ、つまんではさんですーてーろ」
「だまりんぼうの、とーもーこ、ひとりでケムシとあそんでろ」
智子ちゃんの目に大きななみだのつぶがうかびました。
「こら、みんな、だまりなさい」
先生が怖い声でいったので、教室はすぐに静かになりました。
「じゃあ、浩二くんは、ともだちがいっぱいいるのかな?」
先生がにっこりわらっていいました。
「もちろんだ、このクラスのぜんいんと、2組のよしのりと、3組のつーちゃんと・・・」
浩二くんは思いつくかぎりのともだちの名前を言おうとしました。
「浩二くんは、ともだちがもし困ってたら、たすけてあげる?」
そう先生がいいました。
「もちろんだ、なにがあったって・・・」
そこで浩二くんはだまりこんでしまいました。
この前の水曜日、浩二くんと一番仲のいいかっちゃんが、三年生にいじめられていました。
浩二くんがかくれて見ていると、かっちゃんと目があいました。
かっちゃんの目は、たすけて、といっていました。
だけど、浩二くんは、怖くてにげてしまったのでした。
いつも元気のいい浩二くんがだまってしまったので、みんながざわざわとさわぎはじめました。
先生は浩二くんを座らせると、みんなをぐるっと見わたして言いました。
「今日は、みんなに、本当のともだちの話をしようと思います」



(続く)
107掟破りの1:02/03/07 05:45
(続き)

「ひろひぃっ!!ほほああっ!ひろひいいっ!!」
ボロボロになりつつも、遂に三和会の事務所までくにおはやってきた。
白ランは返り血と自らの血とバイクの油で薄汚く汚れていた。
これまで繰り広げられた、数々の激闘がくにおの脳裏をよぎる。

ちぎっては投げ、ちぎっては投げ、駅のホーム下に積み上げられた花園高校の雑魚たち。
速射砲のごとき嵐撃の必殺技、「マッハパンチ」でくにおの前にたちはだかった、最凶の戦友(とも)、りき。

バイクでくにおを轢き殺そうとした、暴走族「ブルー・エンペラー」との港での激闘。
そのリーダー、しんじの鋭殺の必殺技、「ローリングソバット」。

おそるべき逆ベクトルの男女差別が罷り通る、太陽学園との戦い。
あらゆるタブーの太母、肉獣みすずの放つ、極重の「ヘッドバッド」と「往復ビンタ」。

マッハパンチでは鼻骨が折られ、目と同じ高さの部分は完全に引っ込んだ。
ソバットでは肋骨が右一本、左が二本折られた。
ビンタでは奥歯が五本、前歯は上下合わせて八本折られた。
ヘッドバッドでは頚骨が折れた。

満身創痍でくにおはここまでやってきた。
気道が完全に塞がれ、鼻呼吸は全く出来ない。
肋骨はサラシをきつく巻くことで、かろうじて動くことが出来る程度だ。
折れた歯がビンタによって口腔内に突き刺さり、あちこちが深さ1cm以上切れている。
(さっきは「ひろしぃっ!!どこだあっ!ひろしいいっ!!」と叫んだつもりだった)
特に頚骨の部分が重症だった。首の後ろ側がみちみちと嫌な音を立てている。
下手をすれば半身不随になりかねない。
いや、死ぬかもしれなかった。
だが、ひろしを救うまでは止めない。少なくとも、自分から引くことだけは絶対にしない。
手入れ時期のリークや、麻薬流通の完全なる黙認など、ヤクザと繋がりを持つ警察は腐りきっていた。
たった一人でも、いや、たった一人だからこそ、くにおは戦い続けなければならない。
最侠(さいきょう)の漢(おとこ)だけが名乗ることを許された伝説の称号、「熱血硬派」。
そして伝説の宝器、「白ラン」を受け継いだ時から、誰よりも猛(つよ)い男であらなければならなかった。

「うだらあぁっ!!」
最後のドアを蹴り破り、くにおは鬼どもの待つ地獄に踊り込んだ。



(続く)
108掟破りの1:02/03/07 05:45
(続き)

何をどうやっても堅気には見えないような連中がその部屋にはいた。
スキンヘッドが三人、全員小指がない。しかも耳や目、鼻など何処かしら欠損していた。
偶発的な事故によるものではないだろう。戦闘によって負った傷であることは確実だった。
その後ろのやけに座りごこちのよさそうなソファに、細い細い蛇の眼を持つディアボロがいた。
暗黒街の帝王、さぶだ。
この辺りの県全てで起こる陰惨な事件を辿れば、100%この男の下に行き着く。
もっとも、その道は権力の走狗によって巧妙に覆い隠されているのだが。

「ヤク、ハジキ、スケ、マッポの首輪の鎖、金、この地域一帯の政(まつりごと)の権利、俺は全てを持っている」
さぶが聞き取り難い擦(かす)れ声で喋った。過去に喉が潰されたのだろう。
皺だらけの浅黒い顔をゆっくりとさすりながら、表情には全く変化がない。
「高校生、おめえは何を持ってるんだ」
くにおは答えなかった。
「おめえが持っているのは学生証だけだ」
その言葉にくっくっとスキンヘッドどもが笑った。

くにおは考えていた。
ひろしの居場所を聞いてもしょうがないだろう。
こいつらを全員ぶちのめさなければ、どっちみちひろしには会えない。
こいつらがくたばるか、俺がくたばるか、どっちか一つしかない。

くにおが内ポケットに手を差し込むと、スキンヘッドたちが緊張して身構えた。
「待てや、このチキンどもが!!」
さぶが紙やすりを擦り合わせたような声で怒鳴った。
くにおはいつものように櫛を取り出すと、リーゼントを整えた。
喧嘩の前には、ビッと決める、それが流儀だ。
いつだってそうだった。
死ぬか、生きるか。
シンプルな二進法がこの世界のルールだ。
――ひろし、待ってろ。



(続く)
109掟破りの1:02/03/07 05:45
(続き)

初めからわかっていたことだったが、くにおに勝ちの目はなかった。
肋骨を一発殴られただけで気分が悪くなり、脂汗が出てきた。
うずくまるくにおで、スキンヘッドたちがサッカーを始めた。
悪い事には、初心者がよくやるように、全てのキックがトーキックだった。
尖った固い革靴は、容赦無くくにおの脇腹に食い込む。
くにおは全身で太陽を感じているような気分になった。
神経がくにおが受け入れられる苦痛の限界を越えた時、くにおの全身が爆発した。
いや、正確には、ハゲどもの蹴り足を、くにおの瞬時に硬化した肉体が弾き飛ばしたのだ。

次の瞬間、その部屋にいた、誰にも認知出来ない速度でくにおが移動した。

机の上にあった巨大なガラス玉のオブジェを毟(むし)り取った。(0.09秒)
全力でその玉をスキンヘッドたちに投げつけた。(0.12秒)
玉がナッツのように横に細長く伸び、モノアイのヤクザの頭を爆破、片耳のヤクザの首をきれいに刈り取った。(0.18秒)
空中に浮いた、片耳のヤクザの生首を、そのままオーバーヘッドキックで蹴り込んだ。(0.24秒)
頭がナッツのように横に細長く伸び、鼻の欠けたヤクザの頭をぶっ飛ばして、壁に衝突し、白い大理石の壁に前衛芸術を描いた。(0.29秒)
さぶの拳銃が火を噴いた。(0.26秒)
くにおは壁に向かって走り、そのままジャンプキックをして三角飛びで跳躍し、銃弾を避けた。(0.28秒)
くにおの蹴りがさぶの顔面を痛打し、さぶのヅラが吹き飛んだ。そのままさぶに馬乗りになるくにお。(0.3秒)

「わかったよ、おめえ、「熱血硬派」だな!?」
「・・・・・・」
「あんな動きが出来るのは「熱血硬派」しかいねえ」
「・・・・・・」
「だがよ、俺はお前が高速で動くのを見逃さなかった、俺にもおめえぐれえのことはできんだよ」
「・・・・・・」
「それに、これで何十年と飯食ってんだ。ステゴロの技術では俺の方が上だっ!!」
「・・・・・・」
「!?」

さぶは動けなかった。
1986年のこの時代では日本に存在していなかった技術、マウントポジション。
くにおはその抜群の運動センスで、その有用性を看破していた。
もっとも、くにおはそれを「馬乗り」と称していたが。

くにおが呼吸を整えた、折れた歯でも、ちゃんと喋らなくては、ビッと決めなくては。
そして、恐ろしくドスの聞いた声で、(それを声楽の専門家が聞けば、完璧な腹式呼吸だと言ってくにおをスカウトしたであろうほどすばらしい発声だった)


「なめんなよ!!!!」


と叫んだ。
りき譲りのマッハパンチがさぶの顔面を襲った。
一撃ごとにさぶの顔が陥没した。九発目で顔に穴が開き、十発目で床に穴が開いた。
床の穴からは、縄に縛られたひろしが驚きと喜びの入り混じった表情でこちらを見上げているのが見えた。

くにおはこれ以上ないというほどの満足の表情を浮かべて、昏倒した。



(続く)
110掟破りの1:02/03/07 05:46
(続き)

熱血小学校2年1組の生徒たちは、かわいそうにぶるぶるふるえていました。
先生の話は、子供に聞かせるにはバイオレンスすぎたのです。
失禁する生徒は数しれず、脱糞する生徒や気絶する生徒もいました。
もっとひどい場合、ひきつけを起こして苦しむ生徒や、白目を向いて泡を吹き両手をだらんとさせて上を向いて椅子にもたれ舌を突き出してびくっびくっと震える生徒、白髪になっている生徒や、心臓がショックで停止している生徒などがいました。
教室中に異様な臭いが漂っていました。
そんな中で、ただ一人目を輝かして先生の話を聞いていた生徒がいました。
智子ちゃんでした。
「智子ちゃんは、それが誰だかわかったよね?」
「うん!!」
智子ちゃんは元気いっぱいにいいました。もう涙はかわいていました。
ひろし先生は言いました。
「智子ちゃんのお父さんは、僕の命の恩人だ。
「本当の友達っていうのは、命をかけても守るべきものなんだよ。
「物事の上辺に惑わされないで、本当のことを見なくちゃいけない。
「智子ちゃんが守って貰うんじゃなくて、智子ちゃんが守ってあげるんだ。
「そうすれば、智子ちゃんを守ってくれる人がきっと現れるよ。
ひろし先生の話は少し難しかったけど、智子ちゃんは名前のとおり賢い子供だったので理解できました。
「じゃあ、いくよ」
「せーの、」


「なめんなよ!!!!」

智子ちゃんとひろし先生の喝が、クラス全員の意識を一瞬でその場に呼び戻しました。
何故かみんなは、前よりも強い力が湧いてくるのを感じるのでした。
浩二くんも、(かっちゃんにあやまって、そして、こんどはぜったいににげないぞ)と、湧き上がる勇気とともに思いました。
そして、智子ちゃんと仲直りしました。





今日も、熱血小学校の生徒たちは明るく元気だ。
彼らは、困難にぶつかったとき、あの魔法の言葉を叫び、勇気を出すのだ。


「なめんなよ!!!!」



「熱血硬派 くにおくん」(完)
111NAME OVER:02/03/07 05:57
稀代の名スレというやつだ。脱帽
112NAME OVER:02/03/07 11:31
1おかえりなさいage
113NAME OVER:02/03/07 19:55
やったー!1だ!ひさしぶりー!
戻ってきてくれたんだね。ありがとー!
大きな声でもう一度、ありがとうー!
114:02/03/07 23:03
僕は技術やスペックが好きだ。>>21の音源の話とかは大好きだ。
何か欲しいものがある場合、カタログを見比べ、性能が良い方を選ぶ。
プレステとサターンでも、64ビット(級)なので後者を選んだ。
話は遡るが、スーパーファミコンが出現した時、僕が最も興奮したのは「回転・拡大・縮小」の能力の追加だ。
PCエンジンにはオーダインやワルキューレなどが移植されたが、「回拡縮」は再現されなかった。
天外魔境2のタイトルの卍炎の回転はアニメーションによるものだった。
パロディウスだ!のキャラ拡大も、プログラムではなく用意されたパターンだった。
僕はスーファミを選ばずにPCエンジンと殉死する道を選んだ、そのことに悔いはない。
だが、その影響か未だに回転拡大縮小に対するコンプレックスのようなものがあるのだ。
もっと言えば、回転拡大縮小は、ハード性能に依存する、もの凄い高等技術だという概念が骨身に染みついているのかもしれない。
僕は「回転拡大縮小」厨なのだ。

話は変わるが、僕はフラッシュが好きだ。http://pc.2ch.net/swf/ ←2ちゃんねるFLASH板
吉野家ゴルゴやドラえもん、シャオシャオなどには感動を覚えた。
何故あのような少ない(?)容量であれだけ複雑な表現が出来るのだろう。
回転拡大縮小も完全に押さえている。凄い。
そんなある日、僕はグローブオンファイトに出会った。

(続く)
115:02/03/07 23:03
(続き)

ここでグローブオンファイトについて説明しておかなければならないだろうか。
これはアニメやゲームのキャラクターたちが主人公の格闘ゲームである。
キャラは全員女性で、参加資格は「グローブ(手袋)着用」ことだ。
無論架空のゲームなので、プレイは出来ない。
だが、キャラの動きや演出(コアな物からメジャーまで清濁取り揃えている)がとんでもなくリアルで面白い。
ただ、いわゆる「萌え」の要素が強いため、馴染まない人には馴染まないものである。
とんでもなく長い前振りだったが、ここでようやく本題に入る。
このグローブオンファイトの基本ルールが、「アーバンチャ○ピオン方式(笑)」(←原文ママ)なのだ。
あの○の中に何が入るのかは知らない。ソかもしれない。
僕はンだと思う。
アーバンチャンピオンのことを思い出す度、僕の意識はあの日の立ち戻って行く・・・。

(続く)
116:02/03/07 23:05
(続き)

小学生のころ、近所に年下の友達がいた。名は忘れたが、仮にA君としよう。
A君が落ちていたアーバンチャンピオンを拾ってきた。
記憶が非常に曖昧なのだが、低い川かドブかとにかく水のある場所の中にあった、乾いた陸地の部分に落ちていたような気がする。
それをA君の家で試すことになった。
僕の本体でそれを試す勇気はなかったのでよかった。壊れるかもしれないので嫌だったのだ。
今の汚れた僕ならば、その理由をこう例えるだろう。
即ち、風俗に生でトライして病気をもらってくる危険性があると。
即ち、盗まれた自転車がボロボロになって帰ってきたのを見て、自分の娘が輪姦されて戻ってきたようば気分になることだと。
(自分のソフトではないので、後者の例えは相応しくないのだが、お察し下さい)
で、試してみたらきちんと起動した。ファミコンは恐ろしく丈夫だった。
僕のファミコンも開けた窓から降りこむ雨でびしょびしょになったことがあるが、乾かしたら使えた。今も現役だ。

このゲームはファミコンロッキーに登場したような気がする。
ただ、あまりアーバンチャンピオン自体に思い入れはないのかもしれない。
アーバンチャンピオンで最も重要なのは、落とされる植木鉢だろう。
最近の田丸浩史の漫画でも似たような場面があった。
即ち、「空から降って来る物体は植木鉢」というマーティー(不治痛)の法則が成立したのはこの頃なのだ。
(始源はチャップリンか何らかの喜劇王もしくはドリフかもしれないが)
僕は子供の頃、高層団地のベランダや廊下から下を見下ろし、人を見ると何とも言えない気分になった。
唾を吐きかけたくなるのだ。で、かかったら気付かれる前にサッと隠れる。
もちろんそんなことはしなかったが、そういう気分にさせる何かが高い場所にはあるのだ。
アーバンチャンピオンはそういった高所が人間の心理に与える揺らぎを忠実に再現していた。
>>25にも書いたが、任天堂の真の実力はそういった所に見受けられる。
そう、僕は思うのだ。
117NAME OVER:02/03/10 22:24
>>1
コナミファンじゃないのかい?
118NAME OVER:02/03/11 01:09
おもろいのであげ
119NAME OVER:02/03/11 19:03
http://game.2ch.net/test/read.cgi/ghard/1015348830/はどうよ
1と思われる人物が。。。
120:02/03/12 15:32
性懲りもなく、また書いてしまった。遅レスですが。
なお、下記の文章の長短に関わらず、僕の感謝は変わらないことをここで断っておく。

>>102 そこまで言ってもらえるとは・・・。潔くあの時点で筆を折るべきだったかも。
>>103 未プレイだが、原作の映画は見たことがある。ブルース・ウィリスが出ていた。
>>104 有難う。また書いてしまったが、いいのだろうか。
>>111 そこまで言われると恥ずかしい。僕には過ぎた言葉だ。
>>112 びっくり(嬉しくて)した。有難う。
>>113 そのトーン、和(なご)む。有難う。
>>118 有難う。
>>119 僕ではない。
>>117 特にコナミ限定、というわけではない。ただ、


ただ、アクションゲームだと、比較的コナミのゲームの記憶、印象が強く残っている。
それだけ、コナミが優れたアクションゲームを輩出し続けたということかもしれない。
このスレに踊る数々のコナミネタは、そういった夢の地平からやって来たのかもしれない。


好きなアクションゲームの中にコナミのものが多い。
そういった意味では、やはり僕はコナミファンなのかもしれない。
無論、「当時の」「過去」というお決まりの枕言葉が付くのだけれど。
今のコナミと僕の心とは、あまりにもかけ離れたものになってしまった。
ただ、この板の性格から考えると、僕は現役バリバリのファンということにはなるまいか。
スレの冒頭を振り返る限り、やはりそうなのだと思う。あの日のままなのだ。


変わってしまうことは、悲しいことではない。
そう言い聞かせて歩く。
121:02/03/12 16:13

あの日とても晴れてた。
熱血行進曲をみんなでやった。
みんな本当に楽しそうだった。
僕は4Pだった。
そのあとみんな外に走って出ていった。
笑い声が遠ざかっていった。
楽しそうに。

僕はきっかけに過ぎない。
それで、いい。



優しいファミコンは夢を見る。
今でもたまに、ごくたまに意識が戻って、あの日のことを思い出す。
自分の名前さえも忘れてしまったけど、ほんの少しだけ、
ほんの少しだけ、淡い記憶が蘇る。
その感情がなんなのかはわからない。
わからないけど、あたたかい、何かをかんじる。



×××かっ×よ×なき×す×。
×れしか×たよう×きがする。
う×しかったような。
ぼくはうれしかたよおなきがする。
ぼくは



夢の島の。
夢の残骸たちの、深い海の底で。
0と1の夢を。
それだけのことだ。

                      (「友達」)
122:02/03/13 11:00
「いぬまつり、ねこまつり」

遂に、遂に猫祭が始まった。猫祭は俺の地方に伝わる伝統行事だ。
やばい、やばやばやばい(ラップ現象)。このやばさは、ただものではない(所さん)。
何がやばいのかというと、やばい。

司会「行くぞてめーら」
猫たち「んみゃーーー」
司会「はいっ」

んみゃーなおーーーんごろにゃーんぬおーーーん
んなおーーーんみゅおーーーーーん
まおーーーーーーーーーーーーーーん

みんな盛ってる。発情期だ。でも、交尾するわけじゃないのよ。
この、青春の滾(たぎ)りを、色(イェロ)パワーを、祈り運動によって昇華させるのよ。
馬鹿!じゃー何、あなたは性欲を低次の欲望だっていうの!!
違うよ!!頑張ろうよ!!バンテリンあるよ(瑠偉)!!


「一方その頃、山では・・・」

汚い座敷犬たちが集合していた。
長老「あの頃は」
犬たち「覇!!」
凄い。犬祭は和田アキ子崇拝によって始まる。
凄いナリよ!


(続く)
123:02/03/13 11:01
(続き)

「一方その頃、丘では・・・」

まおーーーんむなおーーーーーーん
もなむーーーーーーーーーーーーる(仏)

やばいこれはやばいやばい。ヤヴァイ。ヤハウェ(神)。
666の獣が召喚された!!
猫たちの鳴き声を、生贄の泣き赤子と勘違いした悪魔が地平に降り立った!!
この世の終わりだ!!


「一方その頃、山では・・・」

犬の里に放逐され大事に育てられた猫の子供、勇者チャトランが成人の儀式(抜歯)を完了した。
チャトラン「唯一神ウロゴツムを召喚する」
犬たち「マジすか?」「マジ?」「マジで!?」「マジ?」「マジ!?」「マジ?」「マジっすか?」「マジ?」
長老「マジで?」
チャトラン「マジで?」
疑問符が10回連呼された!伝説の再現だ!!
ウロゴツムがソープから帰ってきたぞ!!


「山と丘の狭間で・・・」

666プー助とウロゴツムの戦いが始まった!!
ルールは簡単、ヤフー囲碁だ!!
先手はプー助だ!!
666プー助は犬なので碁石が持てない!!
持ち時間を使い切ってしまった!!
プー助の負けだ!!
プー助「くやしいなあ」
ウロゴツムの勝利だ!!
ウロゴツムの専制政治が敷かれた!!世界は大恐慌だ!!

世界は破滅した!!!!!!!!!!

(完)
ディスクシステムゲーム「子猫物語」(未プレイ)より

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


この物語は、フィクションですか?
登場人物は実在しますが、何か?
124NAME OVER:02/03/13 19:32
お、快調だねぇ。一時はもう終わりかと思って心配したよ。。。
ぽえぽえぽえみぃage
125NAME OVER:02/03/13 19:53
これは凄いスレです。感動しました。
2ちゃんにもこれだけの人がいる(失礼ながら)ということで更に感動。

よろしければアーバンチャンピオンに関しての物語(?)を希望します。
126NAME OVER:02/03/13 20:07
書きわすれ。
>>116のような思い出ではなく、世界観を・・・
って、よく読むと思い入れがあんまりないようですね。無視してください(謝
127:02/03/13 23:44
薄汚れた階段を下り、ドアを開けるといつものバーだ。
見回すと、いた。ボブ爺さん。背中丸めて座ってる。
俺に気付くと、片目を引き攣らせて粋な笑いを浮かべた。
俺は爺さんの話を聞くのが好きだ。
だから、これが仕事であることを差し引いても、やはり俺にとっては楽しい時間なのだ。
いつものように俺の奢りだ。



デンプシーロール?
けっ、くだらねえよ。
そんなチンケな小細工は必要ねえのさ、奴には。
ストリートだ。奴のハート、タフネス、勝負強さ、全てこのストリートで鍛えられた。
この裏道が、奴という彫刻を削り、磨き上げたのさ。
奴は、アーバンの流儀を身に付けたんだ。



最近、世間ではアルティメットとかいう下品な殴り合いの興行が流行っているらしい。
俺はわざわざ嫌いなものに首を突っ込んで、「ああ、やっぱりクソだ」何て文句を言うようなマネはしない。
クソはクソだ。気に食わなければ放っておけばいい。だからアルティメットも気にしなければ無害だった。
ただ、生活のためにはクソに顔を突っ込む必要があるらしかった。
俺は愛すべきボクシング部門の担当から、総合格闘技部門に異動になってしまったのだ。
格闘技の中でも、ボクシングほどルールが正確で公平なものはない。
明確に定められた採点方式、公正なジャッジシステム、平等な階級制、完璧だ。
それに比べて、総合格闘技のルールの何と不透明で野蛮で下品なことか。プロレスとどこが違うというのだ。
バーリ・トゥード、エクストリーム、ルタ・リーブリ、何と呼ばれようがクソはクソだ。
俺は憤懣やるかたなかった。それでも記事を書かなければ、大好きなボクシングを見る金すら得られない。


(続く)
128:02/03/13 23:44
(続き)



いいか、都会っていうのはなあ、住む人間を拒絶するもんなんだ。
辺りを見てみろよ、「柔らかい」ものがどこにもないだろう?女の体と酒ぐらいさ。
根本的に馴染まないもんなんだよ、生物である人間と無機物である都会とはな。
わかるかい、ボーイ。ここでは全てが敵なんだ。倒れても受け入れてくれる土はないんだよ。



UFCの毒気が世界中に拡散していった。今ではジャパンのPRIDEに出場することを、アメリカ人が望んでいるくらいだ。
そして今度、UFCとPRIDEそれぞれのトーナメント上位16名ずつが戦う世界最大の格闘イベント、「バーサス」が開催される。
俺の不満を隠そうとしない仕事の態度にも関わらず、何故か一人のUFC代表選手へのインタビューの役目が回ってきた。

「編集長、何で俺なんかにこんな仕事を廻してくれるんですか」
「まあ、騙されたと思ってやってみろ、お前は知らないかもしれないが、奴は今大会最大のダークホースだ」
「それなら、なおさら・・・」
「いいかロイ、今のまんま腐ってたらお前は駄目になる、この仕事が、かつてのお前の情熱を取り戻してくれるはずだ」

ボクシング以上に俺の心を掻き立てる物に出会えるはずなどない。それでも、編集長の話には少し興味を覚えた。
俺の仕事は、無名ながらもトーナメントを勝ち抜いた、その男の経歴を探ることだった。
その男の情報は、どの格闘技のデータを調べても出て来なかった。格闘技の何をベースにしているのか全くわからなかった。
ビデオはまだ出ておらず、試合会場に行ったのも別の記者だった。先月号を見ると、顔がボコボコで鼻血を出した男の写真が白黒の頁に小さくあった。
男の名前はジョーだった。



俺はボブ爺さんのぶんも金を払うと、バーの外に出た。
温度差が酔った頬に心地良い。
夜の空気は嘔吐物と小便の匂いがした。
ボブ爺さんの話を聞いたせいか、夜の街から拒絶されているような気がした。
少し歩くと、ビルとビルの間でドラム缶から火が煙(けぶ)っている。
ホームレスが三人、夜風をしのぎつつ暖を取っていた。
冷気を含む風が俺に吹きつけてくる。
だが、寒くは無かった。酒のせいではない。
ボブ爺さんの話が、俺の心に爆弾をを仕掛けたらしい。
どうやら俺は興奮してきつつあるようだ。時限発火装置が作動しそうだ。
久しぶりだ、こんなに燃えるのは。
ジョー、お前は一体どんな男なんだ。
教えてくれ、ジョー。
お前の心にはアーバンの風が吹いているのか?

(完)
「アーバンチャンピオン」より
129NAME OVER:02/03/14 01:06
稀代の名スレだ
130:02/03/14 17:49
数々の主人公達。
何であの人達は戦い続けるのだろう、未散は思った。
困難で心をすり減らして、体を切り刻まれて。
痛くはないのだろうか。苦しくはないのだろうか。
何の為。
何の為に。


夢に父親が出て来た。
父さん。
どうして私は一人なんですか。
目覚めると泣いていた。
どんな夢だったかは思い出せなかった。


仕事が終わった。
道路はいつものように渋滞している。
うんざりした。
ふと、夢の内容を思い出した。

―――――――――――――――――――――――――――――――
131:02/03/14 17:49
―――――――――――――――――――――――――――――――

彼等は大切なものの為に戦っているんだ。
本質的には、それは戦いじゃない。
守っているんだよ。
だから耐えられる。
言葉にすれば、嘘になるから。



未散は泣いていた。
肩が震えた。
自分を抱きしめた。
バラバラになってしまいそうだ。
隣の車を見ると、助手席の小さな女の子が心配そうにこちらを見ていた。
笑わせようとしたのか、変な顔をしてみせた。
まったく酷い顔だ。
可愛い顔が台無しじゃない。
未散は泣きながら笑ってしまった。
女の子も小さな太陽のような笑顔を浮かべた。



この星ではいくつもの願いが生まれ、輝き、


そして消えていく。


何故君はそこにいるのか。
何故海は静かなのか。
何故嵐が森を揺らすのか。
何故牛たちは穏やかに微笑むのか。


世界。



まだ私はやれるだろうか。
戦うのではなくて、守ることが出来るだろうか。



自分のために。
誰かのために。



―――のために。





                  (「FOR YOU」)

132NAME OVER:02/03/15 12:55
終わりなのか?
133:02/03/15 16:48
「アーバンチャンピオンラストバウト」

○「バーサス」トーナメント二回戦ダイジェスト(左がPRIDE、右がUFC)

結城晶VSビリー・リー 闘技場を立体的に動き回る結城の動きに苦戦。延長戦で鉄山靠と爆魔龍神脚が激突、ダブルノックダウン。
10カウント以内に立ち上がった結城の勝利。ビリーは死亡。
ダメージが大きいので勝者コメントなし。

三島一八VSジミー・リー 立体動作で背後に回りこまれるも、レベルシックス肘打ちで何とかしのぐジミー。
延長戦で風神拳の直撃を喰らった瞬間、双截拳の奥義に目覚めるジミー。
開眼して覚えたレベルセブン旋風脚(つまりこの瞬間に、ジミーは歴史上初めて双截拳を完璧に極めた男となった)で一八の頭部に多大なダメージを与える。
しかし風神拳を受けた時点でジミーは死んでいた。一八の勝利。
ダメージが大きいので勝者コメントなし。

天童凱VSくにお マウントポジションの始祖とされるくにおも、寝技の最新型には勝てない。
原点に立ち返り、マッハキックで凱の体を貫いた。しかし、度重なる関節技のダメージの蓄積で、死亡。双方死亡。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
134:02/03/15 16:48
ソル=バッドガイVSビル・ライザー 恐るべき手数と滑らかな動き(パターン数)で襲いかかるソル。旧世紀の遺物と後ろ指を指されるビルに勝ち目はないように思われた。
しかし、熱い斗魂とゲリラ戦術の素質を先天的に合わせ持つ、最強の闘士である魂斗羅であるところのビルは、29回倒れ、その度に立ち上がった。
最後はレーザー(一番使えないとされていた)を連射する超必殺技、「圧縮レーザー」で大逆転。
ビルのコメント 「 奴ら、許さん・・・」

デミトリVSランス・ビーン 恐るべき手数の上に、「人間とは思えない」破壊力を持つデミトリの攻撃に苦戦するランス。
しかし、外宇宙からの侵略者を撃退し、地球を守ってきたランスにとっては悪魔などものの数ではなかった。
マシンガンの上にラピッドを重ねるという、無謀としか思えない乱射で勝利をもぎ取る。
ランスのコメント 「派手に出迎えてやろうぜ!! 」

草薙京VSカイト 裏百八式・大蛇薙でいきなりゲージのほとんどを失ったカイト。
しかし、スーパージョー救出の偉業を成し遂げた伝説のあの男と、本来ならばPRIDE側に属するはずの海腹川背の、二人の弟子達の応援を受け、華麗なるワイヤーロープテクニックで京の攻撃をかわす。
空中からトゲダマの連射で勝利。京は死亡(理由はコメント参照のこと)。
カイトのコメント「アルマナ!(←挨拶)このトゲダマ、実はトゲゾーの卵なんだよ。敵の体内で孵化するんだ。「あの人」が試合前にくれたんだよ。「あの人」は今度、「太陽」になるらしいよ。アルマナ!」
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
135:02/03/15 16:48
リョウ・サカザキVSボンバーマン 遠隔操作による時間差爆破で巧みに敵を追い詰めるボンバーマン。遂に闘技場(正方形)の角に追い詰め、サカザキを爆破・・・したかに見えた。
デモソレハマチガイダター。リョウノ覇王翔吼拳ガトンデキタカラダー。「暫烈拳!」ボンバマソノカラダガコナゴナニクダケチター。キカイノカラダ、キカイノカラダダー。「
ハヤクニンゲソニナリタイー!」という謎の断末魔を上げて、ボンバーマンは息絶えた。
コメントなし。

クリス・レッドフィールドVSジョー ナイフにベレッタにロケットランチャー。ジョーはひたすらガードを固めて耐えるばかりだ。
俺は叫んだ。「ジョー、お前はそんなもんじゃねえだろ!やれ!やっちまえ!!」
次の瞬間会場の照明が落ちた。電源が回復した時に俺達が目にしたのは、蹲(うずくま)るクリスと、血塗れで立っているジョーの姿だった。
コメントなし。


○コナミチームは全員試合放棄、三島一八はダメージで意識が混濁して行方不明(会場の隣の溶鉱炉に落下する人影を見たという情報あり)。
 残る勝者たちも皆ダメージが大きいため、自動的にジョーとリョウ・サカザキが決勝進出となった。
136:02/03/15 16:49
「バーサス」決勝戦

リョウ・サカザキVSジョー、決勝開始。
固唾を飲んで見守る観衆。
ジョーが前進した。いつもジョーはこの戦法だった。
リョウがこれまでとは構えを変えた。手を上下に大きく開き、腰を落とした。96年に獲得した天地上下の構えだ。
「飛燕疾風脚!」
ジョーが中段をガード。後退するも、まだ目は死んでいない。
再び前進を始めるジョー。
リョウが飛び、空中からの
「虎煌拳!」
ジョーが上段をガード。何とかこらえ、その場に踏みとどまった。
落下した瞬間を狙い、ボディーブローを叩きこむ。
(重い!)
悶絶し、嘔吐するリョウ。前進し、追撃するジョー。
ジャブ、ボディ、ストレート、ボディ、ジャブ、重いボディブロー。
上段中段取り合わせたコンビネーションに、リョウは翻弄されるばかりだ。
(くっ!)
苦し紛れにしゃがんで蹴りを放つ。
当たった。痛みに顔を歪めるジョー。
下段の蹴りを連射すると、面白いように当たる。
(もしかして下段をガード出来ないのか?)
相手との距離を離した。距離を取れれば飛び道具が使える。
「覇王翔吼拳!!」
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
137:02/03/15 16:49
ジョーがジャブ一発でそれを消した。どよめく会場。
構わない。それぐらい、この男ならばやってのけるだろう。気力の続く限り、何発でも撃ってやる。
虎煌拳と覇王翔吼拳を連続して放ち続けるリョウ。それを消し続けるジョー。気力が途絶えた方が負ける。
20発程撃ち続けて、リョウは何かがおかしいことに気付いた。
(何故ジャンプして避けない?)
虎砲を警戒したとしても、ジョーほどの手練ならば対抗策は持っているはずだ。
100発目にそれは起こった。ジョーの左拳が弾け飛んだ。手首から先が無い。
失神する観客多数。審判が試合を止めようとするが、それを殴って気絶させるジョー。
リョウは自分の予測が当たっていた事に驚いていた。
こいつはジャンプが出来ない。
下段ガードも出来ず、ジャンプも出来ないならば、下段攻撃は全て喰らうしかないではないか。
どうやってここまで勝ち進んで、いや、勝ち残ってきたんだ。
侮れない、こいつの目はまだ死んでいない。容赦無く決着を付ける。あいつらのためにも。
コオオオオオオオ、という奇妙な音を立てて、リョウが呼吸を整え始めた。息吹(いぶき)だ。何か大技を狙っている。

「ジョー!!馬鹿野郎!!負けるな!!馬鹿野郎!!」
ロイが涙を流して叫ぶ。ジョーの背中に向かって。
手首が無い方の手を軽く挙げ、それに答えるジョー。再び前進を始める。
ロイは取材によって前進の理由を知っていた。
アーバンでは後退が即ち死なのだ。引いた時点で負け犬になってしまう。不退転の決意がアーバンの流儀であり、奥義だ。ボブ爺さんがそう言っていた。
ジョーはマンホールを見る度に何か親しみのようなものを込めた笑みを浮かべた。理由はわからない。
その横顔を見る度、ロイはこの男がこんなに安らいだ笑顔を浮かべられるのかと驚いたものだ。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
138:02/03/15 16:49
リョウが白目を剥いた。完全に意識を失っている。
隣の逞しい中年男性が呟いた。
「リョウよ、あれを使う気か・・・」
獣性を持つものにしか使えない超必殺技、龍虎乱舞。
つまり、人間しか持ち得ない、最大にして最強の武器、知恵を即ち理性を捨て去り、完全に本能に身を任せる技だ。
古い脳の領域を一気に解放し、野獣そのものへと成り切る禁断の技である。
殺意の波動に一度でも身を窶せば、帰って来られなくなる可能性もある。
拳を極めし者たちのように。だが、一人だけ帰ってきた青年がいた。「俺より強い奴に会いに行く」が口癖だった。
(帰って来ると、信じているぞ・・・)
誰一人、タクマ・サカザキの胸中を知る者はいない。

「キョオオオオオオオオオ」
リョウが絶叫した。全身の血流が止まる。次の瞬間、血液が逆流し始めた。心臓の弁を吹き飛ばして。
上が下へ。東が西へ。白が黒へ。正義が悪へ。決意が欲望へ。あらゆる価値がリョウの中で逆転した。
「魔道に落ちたか!!」
隣の中年男性が立ち上がって叫んだ。
「かくなる上はこの私が・・・」
闘技場へ降りて行こうとする男。
「待ってください!」ロイが止める。
「止めるな!」
「奴は危険だ!」
「大丈夫です。あの男ならやってくれます」
「何か根拠があるのか!」
「あいつが、『アーバンチャンピオン』だからです!!」ロイが叫んだ。
タクマの動きが止まった。
「・・・彼の名前は、何と言ったかね」
「ジョー、です」
「・・・わかった。任せてみるか、彼に・・・」
タクマは腰を降ろさなかったが、少なくとも闘技場へ降りて行くのはやめたようだ。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
139:02/03/15 16:49
龍虎乱舞が発動した。リョウがジョーに襲いかかる。
リョウの体が無茶苦茶に点滅し始めた。赤、青、黄色、緑、黒、考え付く限りの眩い光を放ち続ける。
観衆は全員頭痛や吐き気を感じ、気分が悪くなった。あの光は毒だ。
観衆が、ペイパービューの視聴者たちが、人類全員が、動物が、海が、山が、あらゆる生命が蹲(うずくま)った。
命が、犯される。
全ての命が、汚されてしまう。
地球の、終わりだ。

リョウが俺に襲いかかってきた。
目の前が真っ白になった。
奴の意識と俺の意識が接続する。
相手の思考が読める!?
全てかわせる。下段攻撃はバックステップでかわせる。
お前を救ってやるぞ。リョウ。

観衆たちは徐々に楽になってきたのを感じた。いつしか毒フラッシュは暖かい白い光に変わっていた。
リョウの動きが止まっていた。ジョーはクロスガードでそこに立っていた。全身は焼かれたように真っ黒だ。
腕も関節でない部分がグシャグシャに折れている。それでも、
それでもジョーは右拳を構え、引き、
えぐり込むようにリョウのチンを撃ち抜いた。
美しかった。世界一美しく、重い右ストレートだった。
リョウの黒目が戻ってきた。とても幸せそうな顔で、後ろに倒れた。
ジョーは動かなかった。

世界中が一瞬、静かになった。小さな子供の心にさえ荘厳さが満ち、顔が引き締まった。
地球上の全員が、人間でない、意志を持たない単細胞生物までもが、何か強い意志の力を感じたのだ。
ジョーという漢(おとこ)の、力を。

地球(ほし)が原初の生命(ちから)を取り戻したかのようだった。
星が、奉(まつ)られた。
140:02/03/15 16:49
「バトルピープル」 4月号(バーサス特集) 巻頭

バーサスは恐るべき格闘大会になった。
意志と意志の、力と力の衝突。
SNKチーム、全員死亡。
テクノスジャパンチーム全員死亡。双截拳伝承者絶える。
セガチーム、結城晶、半身不随。
ハドソンチーム、ボンバーマン、修理中。
コナミチーム、全員無事。ただし、ビルたちは試合放棄時、「俺達は今の時代には必要ない」といって去って行った。誰も彼等の行方を知らない。
その他にも幾つもの星たちが消えて行った。

UFCとPRIDE。旧き者と新しき者。死んだ者たちは時代に忘れ去られた。
生き残った者たちでさえ、無傷だった者はいない。
優勝者不在の大会。
リョウの安らかな死に顔、ジョーの苦痛に満ちた死に顔。
リョウは永遠の国へ昇り、ジョーは鼓動を止めた。
この大会はただのキリングゲームショーだったのか?
彼らの死は無意味無価値なものだったのか?

それは違う。
狂気に陥ったリョウは、我々がひた隠す恐るべき人間の暗部を、久々に我々の眼前に暴き立てた。
我々はそれを見たくなかった。大戦の恐ろしさに通ずるそれは、我々自身が持つ地獄だからだ。
しかし、ジョーはそれを恐れず、寧ろ自分の肉として、融合し、認めた。
彼は悪さえも認めたのだ。
我々は正義ではない。ましてや悪でもない。正義や悪とは尋常の道では達成されざる、いわば理不尽そのものなのだ。意味も無く人を殺すのが悪ならば、意味も無く人を救うのが正義である。誰からも愛された、一人の小さな看護婦の如く。
ジョーは可能性を示した。
次は我々が可能性を示す番だ。
私は星の詩を唄い続ける。

(文責 ロイ・バックヤード)
141:02/03/15 16:50
epilogue

桃色の花びらが夢のように舞っていた。
「アメリカでも桜は咲くのだな」タクマが眩しそうに目を細めて言った。
「そりゃそうですよ」ロイが墓石に酒瓶を供えた。ジョーが好きだった酒だ。
黒い和風の墓石と、白い洋風の墓石とが隣り合っているのは何とも珍妙な取り合わせだった。
タクマを見ると、彼も同じことを考えていたらしく、思わず二人で笑った。
「思えば、あいつには厳しく躾(しつけ)てきた」
それはわかる。リョウの顔は公正さと剛直さを兼ね備えた立派な若者の顔だった。父親に似たのだろう。
そのことを言うと、タクマは背中を向けた。心なしか肩が震えているようだ。
「あいつは幸せだっただろうか。私が出場を止めてさえいれば、あるいは・・・」
「彼は幸せだったのでしょう。龍虎乱舞を使わなければ倒せない程の相手に、敵ではなく、格闘家として出会えたのですから」
「・・・そうだな、彼は私の息子をギリギリで救ってくれた。漢だった」
「・・・彼は真のアーバンチャンピオンですからね」
退くことを知らなかった男、ジョー。彼と過ごした時間は短かったが、私は何かとても大切なものを受け取ったような気がする。失われた情熱が再び蘇った。もう、腐ることもないだろう。私はこの仕事が、戦う者たちに携わることが好きなのだ。それで十分だった。
タクマが顔を拭い、こちらを向いた。
「しかし、結局「あの男」には届かないままだった・・・」
「カイトが言っていた、「太陽の」男ですか・・・」
「そうだ、世界中の格闘家たちが、戦士達が、冒険者たちが「あの男」を目指している」
「だけど、誰も彼を超えられない」
「それは私も同じだ。これは虚しい努力に過ぎないのではないか、とふと思ってしまうのだ」
「俺はそうは思いませんよ」
「・・・?」
「ジョーの生き様を見ましたからね、これからの新しい挑戦者たちが、きっと「あの男」をも超える素晴らしい何かを私たちに見せつけてくれますよ」
「・・・そうかもしれぬな」

何か呼び声が聞こえた。タクマが表情を緩めた所を見ると、恐らく娘さんだろう。

桜がまたはらはらと降り始めた。
春だ。誕生の季節だ。
リョウとジョーの死が、我々の心に新しい生命となって宿した何かを、俺は、






――俺は大切に守り、育んでみせる。
――見ててくれよ、ジョー。



(アーバンチャンピオンラストバウト、終着)
142NAME OVER:02/03/15 20:01
影の伝説。

果たして、面白かったのかどうかさえもはや思い出せない。
ただ、僕の記憶に残ってるのは彼女の驚異的なジャンプ力だ。
彼女、と僕は書いた。それは間違いかもしれない。
赤い服を着ていたからそう思うのだろう。
とにかく、ジャンプ力だ。
あの、画面を超えるジャンプ力。空を飛ぶことへの憧憬なのか。
しかし。。。

木に登るときのカッコはセミのようで、悲しくなった。
1は「影の伝説」をどう語るのだろう?
143:02/03/15 21:40
>>142
あなたの言う通りだろう。
飛び過ぎだ。
それ以外は、>>67に全て込めた。(漢ξ(くさい)このスレで、唯一恋愛に触れた句だ)
即ち、霧姫攫(さら)われ過ぎ。
手裏剣刀で弾き返し過ぎ。



――不動明王伝続編過ぎ。
144142:02/03/16 08:14
うわっ、気づかなかった。
>>67はナツメのKAGEだとばかり…。深いな…。
145:02/03/17 01:27
スペランカー先生の日常

朝会だ。文部省からの通達を教頭が報告している。私の手元には事例報告の資料がある。目を通す。
「現実世界と仮想世界の混同」
ありふれた内容だ。そして、公用文書はありふれた物程実務的なのだ。全く欠伸が出る。
御偉方は一度洞窟へ行ってみればいい。マニュアルで幽霊が退治出来るか?
「仮想動物の現実世界への転用」
ああ、今流行っているリアルカービィごっこやポケモンごっこの事だ。
思えば、昔とは問題が随分と様変わりしたものだ。ドラゴンクエストの発売日に学級閉鎖になっていた頃が懐かしい。
今では発売日の前に生徒全員が既にソフトを手に入れている(しかも120円で)。子供達は自分達が犯罪行為手を染めている事に気が付いていないのだ。

まあいい、問題はわかった。つまりこれは、学級崩壊の事例を示した文書なのだ。
リアルカービィごっことは、給食中に誰かが「カービィやろうぜ」と叫ぶことで始まる。
即ち、食物のキャッチ&リリースを派手に行う遊びだ。
これだけなら別に害はないのだが、圧倒的に後者(つまりリリース)の方が多いことが問題だった。
当然、教室は大惨事となる。若い先生方にはこれが相当ショックな光景らしく、給食の時間が休職の時間と相成るわけだ。
優秀な生徒程これを率先して行うらしい。塾通いでストレスが溜まっているせいだろうか。
冷凍みかんをキャプチャーすると下痢の能力を得る事が出来るらしい。生徒の森村が嬉しそうに教えてくれた。まったくこの世はどうかしてしまったのだろうか。

ポケモンごっこの方は言うまでもない。例の小学校の事件を境に一気に有名になり、流行りだした。
男子生徒の飼っているチワワと女子生徒の土佐犬を闘犬させたらしい。日曜日の学校の校庭でそれは行われた。参加者はそのクラス全員。結果は言うまでもない。
男子生徒の様子がおかしく(授業中に泣き喚いたかと思ったら笑いだしたり、ノイローゼの様相を示していた)なったことに気付き、担任が問い質したところ、その事件が明らかになったそうだ。
学級委員が男子生徒を唆(そそのか)した(○○○タイプと△△△タイプで相性はいいはずだとか何とか)ことが原因らしい。
また、100円の玩具を封入してあるカプセル(ガシャポンとか何か)の持ち込みが、うちの学校でも先週禁止になった。
カプセルに虫を詰め、「君に決めた!」と叫んで敵(いったい誰のことだ?)に投げつける遊びが流行り過ぎたせいだ。
蟻やバッタならまだ可愛いが、蛙や毛虫やゴキブリや蚕や蛞蝓や犬の糞(これは何のつもりだ?)やサナダムシは流石にまずいと思う。嫌いな人にとってはたまらないだろう。
もっとも、洞窟には30cm強の百足やゲジゲジが蠢く巣がある(何度命を落としたことか)。私にとっては些細なことだ。
146:02/03/17 01:27
まあ、どちらにしても、私にとってはどうということはない問題だった。
それよりも当面の問題は残機高だ。今月はピンチなのだ。不用意に逝きすぎたようだ。
同僚の教師に前借りを頼んだが、そんな行為はこの地球上に存在しません、と言われた。
こうなったら、教頭にいい所を見せて強引に前借りするしかないだろう。教頭の家族は嫌がるだろうが、知った事ではない。
私は資料棚に向かった。一連の問題を解決する手がかりを探すためだ。カービィやポケモンに共通する事柄、それは――

それは当然、、「敵の捕獲」である。かなり多くの資料がある。一部をピックアップしてみる。
「海兵隊基本戦術指南 第2章 敵の捕獲・連行の手順 〜フィールドコンバット戦を想定して〜 ビル・ライザー、ランス・ビーン著」
「USGF戦記 第三章 ギャラガ戦役 宇宙人に攫われたケース152の症例『一度敵に捕獲され、そしてまた「取り返す」という行為が意味するところは・・・』 USGF著」
「異獣伝説 第5部 京都の伝説 第13章 ピンクの生物(なまもの)の民話 吉田戦車、柴田亜美著」
「ゴーストバスターズ2 幽霊の吸引SFXの話(映画パンフレット)」
とりあえずこれだけだ。まだ他にもあるかもしれない。
とにかく、過去からよくある事例のようだった。意外と問題の根は深いのかもしれない。
真剣に取り組む価値はあるかもしれない。そうすれば、教育界全体の保護、発展に繋がる、残機も増える、言う事はないだろう。
熱心に資料を見ていたせいか、いつのまにか一限目の授業開始まで後三分になっていた。
教室に急いで向かう。さあ、これから忙しくなるぞ。
147:02/03/17 01:28
毎売新聞 3月17日 朝刊
昨日午前8時48分、亞入夢県亞入夢市亞入夢小学校1年1組担任の酢辺乱迦(すぺ・らんか)さんが、頭を打って死亡した。
酢辺さんは階段から落下した際に頭を打った可能性があるが、落下した部分が一段目であることから、死亡する可能性はまず有り得ないという意見も見られる。
県警は捜査を続行、追って報告をする模様。
(完)
148NAME OVER:02/03/17 01:32
>>1
ご自分のサイトを構築してそこで語っては如何ですか?
149NAME OVER:02/03/17 01:55
>>145-147
楽しく読ませていただいた。
酢辺乱迦先生が辿った予定調和の終幕に合掌。
150NAME OVER:02/03/17 08:46
>>1 煽られても気にしない。いつも楽しみにしてるよー。
151:02/03/17 15:26
>>148
お目汚ししたならば申し訳無い。
もしあなたがこのスレッドを目にして不愉快を覚えたならば、「ああ、馬鹿がまた何かやってるな」程度の気持ちで許してやっては頂けないだろうか。

>>150
全く申し訳無い。悪事を働いて両親に一緒に謝ってもらっている子供の心境だ。
ただ、>>148の意見は煽りではないと僕は思っている。冷静な指摘である。
僕は、2ch管理者の方々や板の住人の方々、そしてあなた(150)に赦(ゆる)してもらって、初めてここに存在することが出来ると思っている。
僕はここに居候させてもらっている身に過ぎないのだ。電脳空間にも家賃はあるし、面積も限られている。
このスレが持つ性格は一応はわかっているつもりではある。自己中心的で、見ていて不愉快になる人も多いと思う。その点だけは申し開きも出来ない。
でも、排他的な構造を意図的に構築しているわけではない。
>>103のような無駄の無い的確な短文も、>>85のような夢溢れる長文も、何気ないしかし暖かな1行レスも、僕は拒まないし、誰も拒んではいないと思う。

僕もこのスレ以外では長文レスは書いていない。この行為は危険だ。板の主題にギリギリで沿っているに過ぎない。
でも、読んで頂く方々の間に何らかの線引きがされ、側(がわ)と側に分かれてしまうことだけは僕は避けたい。
意見の対立は全く健常な行為だ。多様性が無ければ種は滅んでしまう。
しかし、このスレに関してだけ言えば、悪いのは全て僕だ。読者の方々には全く責任は無い。
ただ、出来得る限り僕はやってみたいのだ。

このスレを目にする全ての方々にお願いする。もう少し続けさせては頂けないだろうか。
(なお、今回レス出来なかった方々にも、後で必ずレスをさせて頂く)
スペランカー先生のようにスッと逝くことも十ニ分に有り得る。何しろ一度ドロップアウトした身だ。



実りある日曜日を。


152:02/03/17 19:39
韜晦(とうかい)ハンター

今日もどどめ色の空に、汚染で変形した怪鳥がクエエとなく爽やかな東京の朝がやって来た。
神棚の諸星大二郎大明神にいつものように暗黒舞踏を捧げ、私(わたくし)は仕事に出かける。
私の仕事は全国の伝説や民間信仰、昔話などを収集、編纂し、世に届けることだ。
ゴーストライターとして、「小波村のモアイ像 第三部 −伝説から民話へ−」「異獣伝説 第5部 京都の伝説 第13章 ピンクの生物(なまもの)の民話」などの作品を輩出してきた。
今日は北海道に向かう。
そして、私は恐るべきあの事件に巻き込まれた・・・。

私は北海道の外れに有る草臥(くたび)れた宿場町に到着した。陰気な所だ。建物は朽ちかけた木造建築が大半で、腐った戸板にはぬめぬめとした嫌らしい光を放つ赤紫の茸がびっしりと生えている。
上を見上げると、ボロボロに錆付いた、昭和初期の薬品の巨大な看板があった。看板に描かれた、薬を持つその女優のモノクロオムの映像を私は見たことがある。
電池の自動販売機ももう何年も使われていないらしく、商品窓は粉々に打ち壊されている。いや、自然に壊れたのかもしれないではないか。憶測でものを言うのは好(よ)くない。
販売機の下を何気なく見て、私は息を飲んだ。
血溜りがある。まさかこの自販機の中に・・・?
しかし良く見ると、その液体は血とは違うもののようだ。粘性が高く、盛り上がっている。有機物である血液ならば、分解されていつまでもここに留まってはいないだろう。
これは水銀だ。古くなった電池からとぽとぽと垂れ落ちた水銀が、自販機の隙間から流れ落ちたのだろう。
ゆっくりと、ゆっくりと、誰にもそれと解らないほどの微かな速度で。赤錆びた水銀の姿は異神の話を思い起こさせた。
突如、背後で激しい金属音が響いた。
静かな町で、それはやけに大きく聞こえた。
振り返ると、先程の看板が落下していた。
看板の女優の両目には、巨大な穴が穿たれていた。さっきは無かった物だ。おそらく落下の衝撃で目の穴の部分に付着していた錆が落ちたのだろう。
誰が穴を・・・いや、自然に壊れたのかもしれないではないか。憶測でものを言うのは好くない。
鉄粉によって血化粧を施されたその女優が、にやりと笑ったような気がした。
私は予約を取った宿に向かう事にした。


〜予告〜
覇怒村(はどむら)の隠された読み方を看破した韜晦ハンター!
村に伝わる金塊伝説とは!?
神の機械(からくり)か悪魔の化身か、爆弾男が蘇る!
伽羅萬(きゃらばん)祭の真の目的とは!?
1秒で16回世界を創世する伝説の神、拾六神を鎮魂することが出来るのか!?
そして、トカゲの尾を咥(くわ)えて現れた 謎の男の正体とは、一体!?
謎が謎を呼び、おっさんがススキノの風俗嬢を呼ぶ!「チェンジ!」
君は、「チャレンジャー」になれるか!?
小波万太郎の覇怒村買収を防ぐ事が出来るか!?
君は、「マルチョウ」シリーズを全部言うことが出来るのか!?
電鉄の旅はまだ終わらない!
宗男が残した北方領土問題の真の謎とは!?
ファミコンロッキーの神話は真実だったのか!?魔の三角水域(バミューダトライアングル)が遂にその全貌を現す!
日本とロシアの海域の中間に出現した、魔の三角水域の覇権争いに、ついに「伝説のバンゲリングベイバトル」のあの男が強制介入!三つ巴の激戦が展開される!
「裏コード」を入手したプーチンが解放する、衛星からの「極太レーザー」、小泉は防ぐ事が出来るのか!?
古代遺跡現場で発掘された、超古代文明の遺産兵器「屁苦汰亞(へくたあ)八七式」に乗り込んで参戦する韜晦ハンター!
しかし、あまりの航行速度の遅さに、いつまでたっても現場につかない韜晦ハンター!


「犯人は、お前だ!!」
(完)
153NAME OVER:02/03/17 20:54
>>151>>148を煽りと判断する奴はいないと思うが、ネチネチしているだけで
要領を得ない返答は見ていて歯がゆくなる。それは君の作品にもいえる事だ。
大げさな表現で修飾された文体に伴った中身が無い。
君がココでオナニー行為をするのは自由だと思っているが、掲示板という仕組み
を利用して作品を発表する意図だけは明確にしておくべきだ。
目的が見えないならホームページを作って隔離された環境で発表してくれ。
せめてメールアドレスにsageをいれて静かに連載して欲しい。

2ちゃんねるで「>>1」がスレに常駐するケースというのは珍しいことで、
コテハンでなければその傾向はさらに強いわけだが、交流の場と発表の場が
混乱したクソスレになる危険を敢えて犯そうというのなら、読者の要望を
取り入れた作品づくりをしていくのが賢明だと思う。

とにかく、sageだけは忘れるなかれ
154NAME OVER:02/03/17 21:30
1はレトロゲームについて語ってるんだからageてもいいんじゃないの?
レトロゲームについて語らない意見はsageるべきだと思うけど。
155:02/03/18 06:16
板のトップには、「ネタ、アンケートスレはほどほどに」とある。
ほどほどにしてみんなで楽しく雑談しよう。
以降名無しになるので、「こいつ1じゃねーか」とか密かに思ってくれると嬉しい。
ただし、僕がいるかどうかはわからない。キャラも変わると思う。自作自演はないので安心してほしい。
ネタフリだが、忍者ものなんてどうだろうか。結構あったと思う。
一応約束は守るということで。
>>124 これからもカキコよろしく。ぽぽぽとは何か。
>>125 >>126 アーバンチャンピオンは「FOR YOU」も含んでいます。長過ぎたか。
>>129 だから褒め過ぎだっつーの。
>>132 これからは君が終わらせないでほしい。
>>144 そんなに深くはない。あの句の評判は芳しくなかった。
>>149 ウィーン少年合掌団。
>>150 和ませて頂きました。あなたの毎日に幸(海の)あれ。
>>153 提言は私情を挟まない方が理知的且つ効果的だ。148の縮小再生産に過ぎない。プチ宗男認定証を授与する。
>>154 それは各人の「ほどほど」の解釈によるみたいだ。個人的にはあなたにTHX。

それでは、意味もなくハッピーに参りましょう。
YES!YES!YES!!
157NAME OVER:02/03/18 16:36
最も知名度が高い忍者ゲームといえば忍者クルセイダーズ。
この条件だけは譲れない。譲ってほしいならキボンヌと言え。

158 :02/03/18 17:59
このスレの問題点はタイトルにネタスレと書かれていないことだ
アクションゲームの統合スレかと思うとオナニースレ
159NAME OVER:02/03/18 18:28
真上にジャンプできない忍者くんが好き
GBAで萌えるくのいちになって520円だったら売れると思う
160NAME OVER:02/03/18 18:34
忍者ならハットリ君だ。へたな奴は一生、手裏剣しか使えないというシビアな設定。
イカシテル。イカシテルんじゃないか。ひょっとして、ハットリ君の忍術が増えれば、
ファイアーマリオ以上に、大安定なんじゃないかとも思う。

また、ちくわとともに鉄アレイが降ってくるという設定は、古くはGWのパラシュート
そして、アーバンチャンピオンの花瓶などあらゆるゲームに見られるものである。

何をもって「最も知名度が高い」とするかは人それぞれだ。
しかし、私はコレだけは声を大にして言いたい。「キボンヌ」と。
161NAME OVER:02/03/18 18:39
>>160
GWって何ですか。GBAは何とかわかったけど。
162NAME OVER:02/03/18 20:55
忍者くんの曲最高
忍者龍剣伝はやったことないけどどうかな
キャプ翼と同じ会社だからやっぱアニメが凄いのか
163NAME OVER:02/03/18 21:00
ティーンエイジミュータントニンジャタートルズは
1も2も大好きだな。
亀好きだから。
164NAME OVER:02/03/18 21:03
カワバンガー!!
165NAME OVER:02/03/18 21:08
>>163
あれプレイして何年か後に初めてアニメ見た。
主題歌(曲?)が同じなんでびっくりした。
ABボタン同時押しで強攻撃だっけ?
166NAME OVER:02/03/18 21:10
>>165
そうそう、AB同時押しだね。鉄球に潰されてぺちゃんこになるあたり、
アメリカンテイストがすごい(w
167NAME OVER:02/03/18 21:27
全然関係ないが、俺はエアフットが好きだ。
会社ではこんなやりとりがあったのだろうか。
「部長!新しいゲームの原案を考えつきました!」
「どんな内容なんだ」
「はい!トマトが敵を蹴り殺すゲームです!」
素敵すぎる。
168NAME OVER:02/03/18 22:25
TMNT二人プレイ楽しいage
もっかいあいつと遊びたいなあ・・・
169NAME OVER:02/03/18 22:31
ハイパーオリンピック殿様バージョン箱説付で
5000なんだけど買いなの?
ハイパーショット無しね
ハイパーショットの相場もおしえてくれよな
170NAME OVER:02/03/18 22:32
やめて涙出てくる>168
171NAME OVER:02/03/18 23:03
172NAME OVER:02/03/20 18:50
んんん
173NAME OVER:02/03/22 11:05
1がいなくちゃなぁ
174NAME OVER:02/03/22 18:42
確かに。掟破りの1ティターンズ希望。1階級上だったりする?
175名前 終わり:02/03/22 21:43
火の鳥。
176NAME OVER:02/03/22 23:08
俺が勧めるゲームは双截龍2。
ジョイカードMk2でAB連射押しっぱなしで、カエルみたいにピョンコピョンコ飛ぶ。敵即死。
エンディングの曲(たぶん、「懐かしき思い出」って曲)、最高。
地球も、この宇宙(他の宇宙はどうか知らないよ)も寿命があって、いつか滅びる。
宇宙は人間のためにあるわけじゃないから仕方ないけどね。
誰かが喜んだことも悲しんだことも、みんな消えてなくなるんだ。これ寂しいけど本当のこと。
でも、俺は君たちに触れたし、君たちも俺に触れた。これも本当のこと。
俺たちは別々の人間だから、出会えた。
孤独だからこそ、分かち合えるんだよ。
愛なんだよ、それは君に向けて発せられたメッセージなんだよ。開発者たちの愛も、きっとそこに入ってる。
それを再確認させてくれる曲なんだよ。伝わってくるだろう?
This is love.
177NAME OVER:02/03/23 03:00
レッキングクルーのルールがよくわからないまま
大人になってしまった
みつを
178NAME OVER:02/03/23 03:08
戦場の狼を 戦場のさると読んでいた 幼き日々
179NAME OVER:02/03/23 06:20
「バンダイという禁忌に、敢えて触れろ」
相棒の橋本名人(はしもと なひと)の最後の言葉だ。これは日本ゲーム界における最大のタブーだ。
橋本のためにも、俺はやらねばならない。日本ゲーム界の暗部を暴き立ててやる。
俺の名は百八竜(ももはち りゅう)。探偵だ。通称ワンハンドレッドエイトドラゴン。
正規のFC探偵倶楽部に登録申請していない、闇探偵。この業界の鼻つまみ者だ。

第一章 竜、魔境へ。

「息子が魔境へ逝ってしまいました」という書き出しでそれは始まっていた。
憑島(つきしま)という女性からの投書依頼だった。
俺は今、恐ろしく陰気な館を見上げている。巨大すぎてどこに焦点を合わせればいいのかわからない。
横浜の高層建築を根元から見上げた時にも、似たような感慨を抱いたことがあった。
ふと、この館が崩れ、ガラガラと俺に降ってくるのではないか、という疑念が湧いた。馬鹿な、バロックのやり過ぎで妄想を患ったにすぎない。
蔦に覆われた壁。苔生した基層部。枯れ果てた木の虚(うろ)には、おそらく鳥すら住もうとはしないだろう。
俺がその暗伐(あんばつ)とした巨木を見つめていると、何かが動いた。木ではない。その後ろにある館の窓の中で、何かが動いたのだ。
俺は奇妙な紋様が描かれた、その呼び鈴を押した。ギキョッ、という奇妙な音がしたあと、右手の壁の中から世紀末的な裂鉄音が聞こえてきた。
180NAME OVER:02/03/23 06:20

「もうこの館もお爺さんですからねえ」
上品な老人が上品なティーカップを上品に置いて上品に言った。憑島深廼悸(ミノキ)、嘗(かつ)ての名門、憑島家の当主だ。
主人が死に、上の二人の息子たちも死に、今は末っ子の痲挫屡(マサル)と二人暮しとのことだ。
この館は戦前から存在するらしく、二回焼け落ち、修復されたそうだ。
三度目の生。彼女が言った「お爺さん」はそういったダブルミーニングだったらしい。
呼び鈴の鉄の歯車も錆びついていたらしく、俺が呼び鈴を押したせいで無理な力がかかり、直径20cmのシャフトが折れてしまった。
俺がお爺さんの補聴器に止めを刺してしまったわけだ。謝ったら、「いいんですよ」と寂しそうにミノキは笑った。
181NAME OVER:02/03/23 06:20

俺は三階のマサルの部屋に案内された。取り敢えずミノキには一階で待っていてもらう。
ドアを開ける。
マサルが妄聾(ぼうろう)の表情でモニターに見入って、いや、「魅入られて」いる。呼びかけても返事がない。
モニターからワイヤレスで飛ばされたその電気機器を見、俺は息を呑んだ。
白と赤のツートン、角張った無骨なデザイン、間違いない、伝説のあのマシンだ。
しかもボタンが四角い。初期型だ。稀少且つ天文学的値段。好事家の間でしか流通していない。
そのマシンに刺された物体を見て、俺は思わず「嗚呼」と洩らしてしまった。
丸みを帯びたそのデザイン、信じられないが、これは伝説の「バンダイ」のROMだ。
まさかこの2152年に現物を見られるとは思わなかった。
劣化防止用の保護フィルムで厳重に巻かれているため、虹彩を放っている。ROMの種類は判別出来そうもない。
俺は鞄を開け、八苦魔神(はっくましん)を取り出した。こいつが俺の仕事を手伝ってくれる。
データの流し込みが完了したのを確認して、魔神のプラグを俺の脳と直結する。脳の下層にある電脳が作動した。
俺はROMの解析を開始した。
182NAME OVER:02/03/23 06:20

これは悪夢だ。恐るべき催眠音楽がまず俺を襲った。これを表現するには・・・
欝鬱欝鬱欝鬱欝鬱欝鬱欝鬱欝鬱欝鬱欝鬱欝鬱欝鬱欝鬱欝鬱欝鬱欝鬱欝鬱。
駄目だ、音楽によってどんどんダウナーになっていく。止められない。
そして、つるりとした丸みを帯びた目玉が空から降って来るイメージ・・・
何故かアル中で死んだ親父を思い出した。俺はそれに触れようとして・・・
目玉からニョキニョキとロシア人の陰毛のような剛毛が生え出した。毛目玉だ。
ひいと叫んで電脳世界の俺は一度死んだ。そしてまた蘇る。今度は何だ・・・
世界がホリゾンタルからバーティカルに強制移行した。進行方向は限定のままだ。
横に世界は全く広がっていない。かといって黒い闇があるわけでも灰色の壁があるわけでも0と1の羅列があるわけでもない。
世界内の俺に「それ」を認識することは出来ないのだ。横を見ることを諦めた俺は上を見る。
とりあえず上に進むしかないようだ――!?
奇妙な生物が降りてくる。あれは・・・妖怪か!?馬鹿な、この時代にアナクロな・・・
まさか!?このROMは・・・。
間違いない。「ゲ××の鬼×郎 妖×大魔×」だ。妨害念波(チャフコード)がROMに練り込まれているため、正確な発音が出来ない。
おそらく漏洩を防ぐためだろう。術の施主が誰かはわからない。何故か俺には、それがマサルによるものではないような気がした。
妖怪の追撃を避け、俺は別ルートでの登攀を開始した。L方向に妖怪がいるため、Rルートを選んだ。
巨大な液体が、バショッという音を立てて、俺の足元に落下した。何だこれは、もの凄い異臭がする。これは・・・
痰だ。巨大な痰だ。上を見ると、緑色の巨大な顔面が俺を見下ろしている。二つの目が俺を睨んでいる。
あいつが吐いたらしい。一刻も早く殺る必要があるようだ。突如、俺の頭頂部が角の如く隆起した。
何故かわからないが、俺は危険な状態にあることを察知した。
世界がいきなり真っ黒になり、揺れる、また元に戻り、また黒くなり、微妙にずれて再現される。
誤謬(バグ)だ。世界に誤謬が生じている。何か現実世界で起きたらしい。突然の頭痛に、俺は状況を理解した。
マサルが現実世界で俺のプラグを抜いたのだ。電脳の電源を外部から、新論(にゅうろん)シナプス電流にスイッチする。
生体エネルギーを用いるため、脳への負担は半端ではない。長引けば、帰れたとしても廃人になってしまう。
急がなければ!!俺は硬質化した毛髪を、巨大妖怪の左右別々に動く不気味な目に叩きこんだ。
行動の理由は、ここでは問う必要はないのだ。茸を食って巨大化する訳を考え込むのはナンセンスだ。
世界がホワイトアウトした。
183NAME OVER:02/03/23 06:21

目が覚め、すぐに辺りを見回す。マサルの目的は俺の殺害とROMの奪回のはずだ。何処だ!?
――――!?
マサルの胸に短刀が突き刺さっていた。象形が柄に彫られ、金で彩色されている。呼び鈴に描かれていたものと同じ紋様だ。
「それは憑島家の家紋です」
「まさか!?」
窓際に立っていたのはミノキだった。俺の脳裏に一条の閃き。庭の木を見ていた時、窓で動いたのは彼女だった。
あの時から、彼女は俺を監視していたのだ。
「何故マサルを!?」
「バンダイROMの継承は当家のレゾンデートルと同義です」
「それとどんな関係が・・・」
「――もう、疲れてしまったのです」
「・・・」
「主人も、ムネスケも、モウタロウもみんなバンダイの魔力に取り憑かれ、死んでしまいました」
「・・・そして、今度はマサルが、という訳ですか・・・」
「そう、男性たちは皆一様に力を求める、それゆえ力の誘惑に抗えないのです」
「バンダイというインキュバスの誘惑に、ですか」
「それはそれは蟲惑的なのでしょう、だからこそ、女である私には通用しませんでした」
「そして、男達が誘惑に屈する姿が・・・」
「――許せませんでした。でも、もうこれで思い患うことはありません」
そういって、ミノキはROMの保護フィルムを剥ぎ取った。
翠(みどり)色の表皮が出現した。美しい。とても、美しい。あれが、とても、欲しい。
「・・・そのROMを俺に寄越せ」
「あなたもですか・・・何故こんなにも心の醜い人ばかりなの!!」
短刀をマサルの心臓からずぶずぶと抜き、俺はROMに手を伸ばした。怯えるミノキ。
ふと、脳裏に橋本の遺したメモが蘇った。
(バンダイは力。求めんとせば必滅が定め。捨己従人。それ即ち生なり)
「うおおおおおっ!!」
俺は最後に残った滓々(かすかす)の理性を振り絞り、自分の右太腿に短刀を突き刺した。
ミノキの表情が、驚きと恐怖から徐々に和(やわ)らいだものに変化していった。
「あなたは、強い人のようですね」
「友人のおかげです」
「あなたになら、あるいは・・・」
そういって、ミノキは俺にROMを差し出そうとした。
銃声。
ミノキは頭部を撃ち抜かれ、窓を突き破って外に落下した。
振り返ると、廊下の窓越しに、向こうの建物の屋上から去る黒服の後ろ姿が見えた。
184NAME OVER:02/03/23 06:21

ROMは俺の手に渡ることなく、ミノキとともに粉々に砕け散った。
俺は少しそのことに安心している。あれは人の心を惑わす。橋本の言葉がなければ、俺が取り憑かれていただろう。
どうやら俺の残りの人生の目標が定まったらしい。
バンダイROMシリーズの完全廃棄。それが俺のレゾンデートルだ。
俺の名は百八竜。ワンハンドレッドエイトドラゴンと呼ばれている。有能な探偵だ。

(完)
※続編は無し
185NAME OVER:02/03/23 06:26
>>183
訂正。
×インキュバス
○サッキュバス
186NAME OVER:02/03/23 06:47
>179-184
導入部が琴線に触れた事もあって、一気に読んだ。
とても楽しませてもらいました。名作をありがとう。
187NAME OVER:02/03/23 07:51
>>177
これってなんだっけ?どっかで見たことあるような気がするんだけど?
もし、オリジナルだったらごめんなさい。
188NAME OVER:02/03/23 08:12
>>187
体裁は相田みつをの「人間だもの」
どちらかというと伊集院光の、「ダメ人間だもの」に近い
ネタはオリだよ
189NAME OVER:02/03/24 09:52
キタロウはキャラゲーとしてはかなり優秀だったよね。ゲームとしてはイマイチ
だったかもしれないけど。ケバリ攻撃とか、一反木綿とか、良く出来てた気がす
る。でも、下駄は滑りすぎ。
190NAME OVER:02/03/28 19:44
じいちゃんが死んだ。とても悲しかった。
三日後、黒い服の男の人がやってきた。お父さんとお母さんの所へ連れていくのだという。
お父さんとお母さんがいたんだ。びっくりした。

「・・・悲しいかい?」
「ええ」
「御義父さんの死には不審な所はなかったそうだよ」
「警察は無能だわ。坂牧(さかまき)が父の遺言状を家の中で見つけたそうよ」
「え!?内容は!?」
「封印が厳重らしいわ。手持ちの装備では解析は不可能だって」
「それじゃあ」
「克巳と一緒に明日到着の予定よ」
「奪われる危険が高いんじゃないのかい」
「大丈夫よ」
「でも御義父さんは現に――」
「克巳は無事だったでしょう」
「御義父さんの殺害は脅しということも考えられるよ」
「解析はここでしか出来ない、下手に護衛を多く付けると目立つ、これが最良の手よ」
「・・・そうかもしれないな」
「データにとっても、克巳にとっても、ね」
191NAME OVER:02/03/28 19:44
坂牧はRVに克巳を乗せて山を降りた。克巳は山から出たことがないらしい。
どんな暮らしをしていたのか聞いてみたが、やはり野山を駆けずりまわって遊んでいたらしい。
克巳は流れる景色に夢中だ。珍しいものばかりなのだろう。
「克巳様、山に電気は通っているのですか」
「カツミでいいよ、坂牧さん大人なんだからもっと偉そうにしてもいいのに」
「申し訳御座いません。雇われの身ですので」
「父さんと母さんの前だけにしてよ、それ」
「・・・はい」
「電気はねー、屋根に太陽が当たると、それが電気になったんだ」
「じゃあ、スフィアネットも使える?」
「?、何それ?」
(スフィアネットを知らないのか!?)

22世紀では人間のあらゆる経済活動は電子化され一元化されている。
免許やクレジットカード、物の売買やあらゆるソフトウェア、個人情報は携帯端末に入っている。
21世紀半ばで、携帯電話からあらゆるアクセスを可能とするシステムが一般化したのだ。
今ではPウェア(パーソナルウェア)という携帯端末を、地球に住む全員が持っていると言っても過言ではない。
それがなければ身の証が立てられず、飲み食いや移動、情報へのアクセスなどあらゆる活動が制限されてしまう。
昔はモニターとキーボードが一体になったノートパソコンというものを何処へ行くにも持ち運んでいたらしい。不便だったろう。
今は端末さえあれば、電車や店やホテルや公衆電環(でんわ)BOXにあるモニターに接続して仕事や決済などが可能だ。
そして、MITと他大学の統合が決まった折、最後の「純粋な」MITの天才学生たちが完成させた大仕事が、スフィアネットだ。
これによって全世界が国家の枠を超えて初めて繋がったといえる。その安全性、汎用性、保安性は過去に類をみないものだった。
その後、スフィアネット対応の携帯端末市場で激しい競争が繰り広げられ、最終的に生き残ったのがバンダイ社のPウェアだ。
192NAME OVER:02/03/28 19:44
恐らく、克巳は電脳手術を受けていない。Pウェアと脳を直結するプラグも持っていないだろう。
IDを持たない違法市民なのか?何故今まで見逃されて来たんだ?市民ID制度は日本では完璧に機能しているはずだ。
・・・いや、いないのか?まさか霊堂氏が殺害された理由と何か関係が・・・?
「ねーねー坂牧さん、なに難しい顔してるの」
「・・・え?ああ、何でもないよ」
「スフィアネットって何?テレビのこと?」
「テレビってなんだい?」
「坂牧さん知らないの?新聞の番組欄に乗ってる――」
俺はその違和感が何であるのかようやく理解した。克巳は20世紀以前の環境で、20世紀の文化の中で育て上げられてきたのだ。
「最近の歌手で、克巳は誰が好きかな」
「えー、今はやっぱり松田聖子かな」
百年以上前の人物だ。この子はそれが最先端だと思っているのだ。何故鵬明家はこの子をこのように育てたのだ?まるで過去の遺物ではないか。

坂牧が眠った克巳を負ぶって現れた。予定よりも少し遅れたが、まあこれくらいなら許容範囲だろう。
「克巳に何か変なこと吹きこまなかったでしょうね」
「滅相も御座いません、世界有数の鵬明家の跡取に怖れ多くもそんなことを」
「そんなことって何」
「おいおい慧子(けいこ)、あまり坂牧をいじめるなよ」
「だってあなた」
「まあいいじゃないか」
いつも芳彦(よしひこ)はことなかれ主義だ。鵬明家に関わる人間は皆一様に腰が低くなる。
この人も婿に来た時から変わっていない。だから私を坂牧から寝取られるようなことになるのだ。
この人は気付いているのだろうか、それとも気付かない振りをしているのだろうか。
どちらでもいい、こんな甲斐性無し。
193NAME OVER:02/03/28 19:44
坂牧が持ってきた遺言状の解析が始まった。
薄い緑色の板に金属のラインが交差している。旧世紀の基盤だ。
「保護膜はなかったの」と慧子。
「はい。剥き出しのままでした」研究員が答える。
「パスコードは」
「不明です」
「くそ、これさえ解析出来ればシェア拡大、いや、全世界のスフィアネット市場を独占出来るっていうのに」芳彦が珍しく苛立っている。
慧子は何気なくポケットに手を入れた。Pウェアを弄ぶ。取り出してみる。

「奥様、Pウェアを変えたのですか?」
「これは父のものよ」
坂牧は違和感を覚えた。
何故克巳がPウェアを使えない環境にいたのに、一緒に暮らしていた霊堂氏がPウェアを持っているのだろう。まさか!?
「奥様、それがキーコードなのでは?」
「馬鹿ね、そんなはずが・・・」
慧子も気付いたようだ。恐らく遺言状はバンダイROMの基盤だろう。
そして、Pウェアを開発したのもバンダイ。そして、殺害された霊堂は前バンダイ会長。そのPウェア。
間違いない、バンダイの種が世界中にまかれている。後はこの水を与えてやるだけだ。
慧子は迷うことなく解析機に父の形見のPウェアをコネクトした。

銀行停止。鉄道管理不可能。水道停止。発電所停止。信号機停止。
世界経済が突如混乱に陥った。モニターが世界中の惨状を伝えている。
日本から遠い国から順に接続が途絶えて行き、遂に国内の情報すらアクセス不可能となった。
世界中のネットスフィアに、バンダイROMの毒情報が流出したのだ。
慧子は開けてはならない扉を開いてしまったことに、遅まきながら気付いた。
世界のあらゆる情報にアクセスする権限を手に入れることが出来ると考えていた。
しかし、バンダイROMがもたらすのは、データの制御ではなく破壊だった。
このままでは暴動から戦争に発展する。管理者のいない管理世界。まさに世界の終りだ。
私は世界を滅ぼしてしまった。
194NAME OVER:02/03/28 19:45
「どうやら間に合ったようだな」
不精髭と薄汚いロングコートの男が鼻血を拭きながら解析室に入って来た。
「お、お前は誰だ!」うろたえる芳彦。
「警備は何をやっている!」坂牧が叫ぶ。
「ああ、今ごろ故郷のおふくろの夢でも見てるころだろうぜ、しかしなんつう石頭だあいつら」男が手を振りながら言った。
「おじさん、暴力はいけないんだよ、あのひとたちかわいそう」子供の声がした。
「克巳!」それまで死んだようになっていた慧子が突然反応した。
「お前、克巳に何をした!!」芳彦でさえ怒りを隠そうとしない。
世界が終わる時に初めて親らしさを見せるとはな、と坂牧は冷笑を隠せなかった。
「時間がない、結論から言おう」男が皆を押しのけ、解析機から基盤を引き抜いた。
「あんたらは間違った選択をした。Pウェアはダミーだ。
「キーコード解析は「出来ない」んじゃない。ネットスフィアや電脳によって為されては「ならない」んだよ。
「俺の電脳は、あるバンダイROMにアクセスしたせいでバーストし、使用不可能になった。
「無論、直接的にはROMのせいじゃない。でも、間接的にはROMのせいだ。バンダイROMが人を狂わせる。
「ROMは本来の意味で解析されなければならない。つまり、こういうことだ」
そういって、男が白と赤のツートンのマシンを取り出し、基盤を刺し込んだ。
「あれ、これ家(うち)のとボタンの形が違うよ。家にあるのはボタンが丸い」克巳が言った。
「他に変な所は?」男が笑顔で尋ねる。
「カセットの中身が剥き出しで変だよ、家のは、角が「丸い」ケースに入ってる」
その場にいた全員が反応した。「まさか・・・」
「そう、この子はバンダイROMで毎日遊んでいたのさ」
慧子と芳彦と坂牧と研究員は絶句した。
195NAME OVER:02/03/28 19:45
「無論、全部コピーだ。オリジナルはチャフコードで保護されてるから、完全なコピーは不可能だったがな。
「だから、霊堂氏が殺害されて盗まれたものに関しては、安心だ。あれは全部偽物だ。
「どういうことなの?」慧子がようやくそれだけを言った。
「この子は、「エンディングを見たことがない」んだよ。コピーにはオープニングとエンディングが省略されているんだ。
「霊堂氏の判断は正しかったよ。もしこの子がエンディングを見ていたなら、つまり完全解析(ゲームクリアー)していたならば、
「この子は向こう側の世界に逝ってしまったことだろう。霊堂氏はこの子を保護していたんだ。
「この子は解析(クリアー)を完全にしたことがない。解析の手順だけを知っているというわけだ。
「そして今、解析する機会、つまり世界の危機が訪れたという訳だ。霊堂氏は組織からだけでなく、欲望に目が眩んだあなたたちからも逃げていたんだよ。
「父さんが・・・」慧子は放心した。
「時間がない、克巳、出来るな?」男がコントローラーを克巳に渡す。
「待って!」慧子が叫ぶ。「バンダイROMにはエンディングがなく、延々とループするだけのものがあるわ!このROMがもしそれなら――」
「克巳は帰って・・・来られない?」芳彦が呟いた。
「おいおい、あんたたちは馬鹿か?この子には電脳もプラグもないんだよ。認識を改めた方がいいぜ。
「この子は直接電子情報にアクセスする術を持たない。コントローラーで間接的にアクセスするしかないんだ。
「つまり、ROMに支配されることはない。実際に触れることの出来ない電子情報に支配される程、弱くはないんだよ。
「バンダイROMの毒情報を直接脳に送り込まれれば、死んでしまう。20世紀にその技術があれば、子供の数が激減していただろうな。
「能書きはもう十分だろう。行け、克巳!
「うん!」克巳が嬉しそうに言った。ゲーム開始だ。
196NAME OVER:02/03/28 19:45
克巳の手並みは鮮やかなものだった。脳から機器を直接操作することに慣れきったこの時代の人間たちは、指の細かい動きは苦手とされていた。
ピアノですら電脳と直結して弾くことが可能なため、ピアノを実際に指で弾く者は懐古主義者として変わり者扱いされている。
克巳の滑らかなコントローラー捌きは、見る者たちの目を魅了した。左手と右手の指が別々に動作している、まるで妖精の舞踏(ダンス)のようだ。この世界では失われた、かつて子供達が得意としていた遊戯。それは20世紀の日常の風景だった。
要塞内部で白いロボットを倒した時点で、取り敢えず破壊命令は解除されたようだ。
パッチがネットスフィア全体に当てられ、全ファイルが40%ほど回復した。辛うじてだが、世界経済は再び動き始めた。
(この子は過去の遺物じゃない。この子は、未来を救うために、過去から遣わされた天使なんだ)坂牧は克巳に対する認識を改めた。

男はROMを破壊した。克巳はそれを見て、「さよなら、Z(ゼータ)」と少し寂しそうに呟いた。
「もう行ってしまうのですか」「色々お礼したいのに」男を引き止める慧子と芳彦。
「俺には使命がある。まだまだバンダイROMシリーズは残っているからな」
克巳がコートの裾をちょんちょんと引っ張った。
「何だカツミ」
「おじさん、ちょっとカッコイイから、あたし将来お嫁さんになってあげてもいいよ」
「え?お前女の子だったのか?」男は本気で驚いた。坂牧も驚いていた。
「何よー、坂牧さんまで?みんな失礼ねー」むくれる克巳。
みんな笑った。慧子も芳彦も研究員も坂牧も、みんな笑った。
竜は手を振って鵬明邸を後にした。
197NAME OVER:02/03/28 19:45
渋滞が予想以上に酷かったが、ようやく東京に入った。
車載モニターに通信が入った。相手の顔は映らない。文字限定通信だ。
「助かりましたよ。私(わたくし)は北海道の覇怒村でそっちには行けそうにありませんでしたからね」
「・・・俺はお前なんかの助けを借りたくはなかったがな。あんたの情報網は相当広いらしいな」
「それほどでもありません。※××が×●●・・・」
「おい、どうした」
「この屁苦汰亞(へくたあ)八七式、あまりにも古いので寿命のようです。もう落ちますよ」
「おい待て――」
通信が切れた。韜晦ハンターが言った「落ちますよ」が通信のことかそれとも機体のことなのか、どちらかはわからなかった。
竜は溜め息を吐き、酒のボトルを取り出した。何となく世界を救った天使のことを思い返していた。
両親の手を握り、カツミはとても嬉しそうだった。子供は笑っているのが一番だ。
カツミは将来、美人になるだろう。玉の輿ってのも、悪くはないかもな。
未来のプリンセスに、乾杯!
(完)
※今度こそ続編は無し
198NAME OVER:02/03/29 20:36
 亜  ゲ  !
199NAME OVER:02/03/30 00:32
>※今度こそ続編は無し

これは、バンダイシリーズに限っての花氏ですよね。期待してますよ。
200NAME OVER:02/03/30 00:39
「異界の王子」
――――――――――――――――――――――――――――――――――
何だどうした君は誰かねと新聞勧誘者がドアの外側から言ったのでドアの内側の僕は絆を確認した。
小指は常に天空の猿を指していたが飽きたのでやめた、いつも。
安部譲二絶対許さない許さない安部譲二。バケツの中には三日前の赤子がきょろきょろと。
部屋の角から何かが出現する予感を覚えた=恐怖海苔。アットマーク。アットマーク。
僕はぬるりそろりと誰にも見つからない節度ある多面的匍匐前進で夜の道を脱出金魚。
(このへんがPOW)←騙されるな!宇宙の裏側だろ?
肉が来る!肉が来るよと太郎丸。三丁目の叶野姉妹炎上したもう。
馬鹿!あらゆる角度で歩けよ!キャベツは真空の常識だ?カコウトントウコカ●
野蛮な乳首。歯車が総理の耳からはみ出て、ニュースキャスターはこびゅ
エンドレスEMCアインシュタイン爆弾。
やられた!上の下へ逃げ込めるかい!!マンホール落下グレービー。
白ワニ。952日前の今日はクリックされなかった。
私鉄は例外的にインナーをブラッシュアップtill go toshiba.
猫が果実から飛び出し、しっぽを振って踊りますた。卒業論文足る逮捕状の乱印刷。
紀行おぱい。ろるちちちちちちちいち。←幼馴染の最後の言葉だよ。きゃっ恥ずい。恥ずかしい。死ね。
クチビルはピュアネス!!浜崎あゆみバンザイモニングウ嫁ばんざあい松裏痾嫌ばんじい。
神ですか。いいえ神です。グルグルpoopipdspf@japjg325グラミ。
201NAME OVER:02/03/30 00:39

これが患者Eが最後に書いた文章だ。意味不明の語が多く、正気と狂気の境目で悶絶するEの様子が見て取れる。
325グラミ。を書き上げた後、Eは左右の目をくりぬき、交換しようとして死んだ。
最近異常な事件が連続して起こっている。発狂死だ。
私は疲れている。これはいつものことだが、今回はこれ以上ないほどに疲れている。
一連の事件の原因が全くわからない。彼に相談するしかないだろうか。

やあ、久しぶりですね。元気そうで何よりです。
いきなり相談ですか、無粋ですねぇ。あなたがここに来る時はいつもそれだ。
私をレクター博士か何かと勘違いしていませんか。私はね、あなたと夢を見たいだけなんですよ。
あなたはここに来たくない、と意識の表層では思っている。思いこもうとしている。
本当は、あなたはここに来たい。ここに来て、私とあなたの二人だけの夢の世界をいつまでも漂っていたい。
え、能書きはもういい?酷いなあ、私はもっとあなたと話したいだけなのに。
まあいいでしょう。では、ヒントをあげましょう。
この事件は、20世紀には起こり得ない性質のものです。
もう行ってしまうのですか?まあいいです。あなたは必ずまたここにやってきます。
予言じゃないです。断言ですよこれは。
202NAME OVER:02/03/30 00:39

彼と会う度、私の現実が揺らいでいく。そもそも現実とは何だ?脳が遊ぶ夢の海か?くそっ考えるなそんなこと。
とにかく糸口は掴めた。やはり一連の発狂死は意図的なものだ。誰かが裏で糸を引いている。

20世紀と21世紀の大いなる差異は電脳とネットスフィアという二大技術の出現だ。
22世紀の現代、人間は母胎にいる状態で、バイオチップを頭蓋内に埋め込まれる。
無論、外科処置は母体にも幼児にも負担が大きいため、ナノマシンによる体内構築が主流である。
チップの部品をナノマシンに運ばせ、体内でチップを完成させ、脳と接続させるのだ。
こうして人間は、後天的に獲得した第二の脳、電脳でもう一つの世界に触れながら成長する。即ちネットスフィアだ。
人間存在が身体性を喪失し、より概念を上位とする生物へと変化を遂げたのだ。

一連の発狂死は、電脳が汚染された結果と仮定すれば、全ての辻褄が合う。
誰がやったのか?それを調べるのは私の仕事ではない。現場の人間にまかせておけばいい。
ただ、司法解剖のやり直しは、かなり強力に提言しておく必要があるだろう。これは私の領域だ。
有機司法ではなく無機司法の方。即ち肉体ではなく、電脳の司法解剖、「解析」の再試行の要請だ。
203NAME OVER:02/03/30 00:40

解析報告は芳しくないものだった。電脳に異常はみとめられなかったそうだ。何が間違っているのだ?
突然気分が悪くなり、洗面所に向かう。嘔吐した。真っ黒い嘔吐物。この三日間コーヒーしか飲んでいない。胃壁が破れそうだ。
それでも私はこの現実にしがみつかなければならない。あのわけのわからない夢の世界にとりこまれてしまうのが怖い。
仕事部屋(私一人に与えられた個室だ)に戻ると、メールが来ていた。差出人、韜晦ハンター。知らない。
「バンダイ社製の電脳解析機を使うのはやめておいたほうがいいですよ」という内容だった。
今やマイクロソフト社製品は駆逐され(かつてのXBOX騒動を皮切りに)、世界の7割の機械がバンダイ社製のものだった。医療機器も例外ではない。
何でもいい、とにかく足掛かりが欲しい。私はこのメールに縋(すが)ることにした。

異常反応が出た。電脳不正領域を示すSBマップ(電脳地図)が真っ赤だ。
何故バンダイ社の解析機ではウィルスが検出されなかったのだ!?
204NAME OVER:02/03/30 00:40

同時刻、某所。
竜は新興宗教「美しき曲線の箱」の教祖と対峙していた。聡明な顔をした痩身の若者だ。白い薄手のローブを身に纏っている。
「てめえが一連の事件の首謀者だな」
「事件?私は悪意を持ってそれを為したのではありません」
「どうでもいいさ、ここで宗教論議をやるつもりはねえ」
「何故あなたは彼等を傷付けたのですか?」
「ちょっと殴りつけただけさ」
「彼等は電脳世界において既に傷ついています」
「ネットスフィアの使い過ぎだろ、そこで何を見るのも本人の自由責任だ」
「だからこそ、私はもう一つの価値ある世界を彼等に分け与えた」
「・・・バンダイROMでか」
「そうです」
「一つだけ解らないことがある、どうやって被害者たちの電脳をウィルスに感染させた」
「プラグに決まっているでしょう、首の後ろにある、最も広帯域(ブロードバンド)の――」
「そんなことはわかっている、俺が聞いてるのは、その発信元だ」
「私です」
「!?、まさか!?」
――――――――――――――――――――――――――――――――――
205NAME OVER:02/03/30 00:40
――――――――――――――――――――――――――――――――――
「そう、私の大脳にはバンダイROMのオリジナルが直接埋め込まれているのです」
「馬鹿な!?あんなデカイもんが頭ん中に入るわけが・・・」
「古臭い考え方ですね、そういう旧世紀の肉体主義が、彼等のような新しき子供たちを傷付けた」
「・・・」
「だからこそ、救いを求めて私の元に集まってきたのです。私は彼等を救ったのです」
(何故こいつは生きているんだ?ここは本当に現実世界か?)
「まだわからないようですね、教えてあげましょう。
「生体脳を上位、電脳を下位の脳とする考え方が今だはびこっています。実に愚かしい。
「つまり、生体脳がなければ電脳は作動せず、電脳がなくても生体脳さえあれば生活は出来る、という考えです。
「しかし、人間の肉体は電脳にあわせ、進化を遂げた。新世代の若者たちがそうです。
「まさか――」
「そう、私の主体は電脳によって構築されたものです。生体脳は副次的なものに過ぎません」
「大脳をくりぬいてそこにバンダイROMを・・・」
「そう、電脳と直結させたわけです」
「ネットスフィアに対応した肉体を獲得した新人類、ということか・・・」
「その通りです」
竜は何故か眠くなった。
206NAME OVER:02/03/30 00:40

やあ、また来ましたね。元気がありませんね。
正直に言いますと、私は今のあなたには魅力を感じません。
現実と夢の間で葛藤し、苦悩するあなたの姿が最も人間的な歪んだ美しさを放っていた。
でも、今のあなたは夢の世界に全てを委ねてしまおうとしている。
まだです。もう少し頑張ってみて下さい。
207NAME OVER:02/03/30 00:40

竜は教祖の魔力に屈しようとしていた。教祖とプラグで直接繋がっている。ベッドに寝かされ、全身が動かない。
いつのまにか催眠ガスで擬似催眠術にかけられていたらしい。
「あなたも救ってあげますよ・・・」教祖が優しく囁いた。

「馬鹿も休み休み言え!」
所どころ染みだらけの白衣を着た、ボサボサの頭の男がドアを開けて現れ、叫んだ。
「あなたも救って欲しいのですか?」全く動じない教祖。
「これから俺がやることは救済じゃない、ただの生存競争だ。俺は現実世界に、この肉体にしがみ付く!」
そういって、白衣の男は三毛猫を教祖に投げ付けた。
にゃんといって猫は教祖の頭に着地し、首の後ろのプラグをつんつんと突っついた。
教祖の表情が、何ともいえない不快なものに変わり、口をもぐもぐとして舌を突き出した。
目が左右別々の向きを出鱈目に向いた。こめかみから血が滲み出ている。
「じゃあ僕はどこへ行けばいいのさ!」教祖が血の涙を流して叫んだ。
「ここで生きるんだよ、電脳なんかなくてもな」竜が麻痺した声帯を無理矢理震わせて喋った。
「いヤだよ!!ボクはいヤだヨ!!コンなけガレたセカイ!!」教祖が子供染みた奇声で叫んだ。そして黙る。
沈黙が「美しき曲線の箱」の礼拝堂に満ちた。
教祖の頭が爆発し、猫はそのままどこかへ逃げて行った。
208NAME OVER:02/03/30 00:43

竜という探偵は無事だった。
解析機がバンダイだったことから、刑事部がバンダイROM所持者(わかっている数はかなり少ない)のリストを洗った所、容疑者が浮かび上がったらしい。
先代のROM所持者が死んだため、その息子がROMを受け継いだのだ。先代の死には不審な点があったという。
息子はそれ以降姿を消した。「美しき曲線の箱」が設立されたのはその直後のことだそうだ。
息子が教祖となった理由は、竜に言わせればROMの特性に原因があるそうだ。
ROM内の「Q」は、異常なまでに食糧に規制された生命原理を持つらしい。
その影響を受け、教祖は情報を食糧とするモンスターと成り果てたのだ。ネットスフィアに存在する情報だけでは足りなくなったらしい。
そこで、教祖は人間の情報を直接摂取する方法を思いついたのだ。
プラグによる人体と人体の直接接続は、現実世界における性交に該当する。
教祖は情報を、信者は快楽とウィルスを手に入れた、と言う訳だ。
――――――――――――――――――――――――――――――――――
209NAME OVER:02/03/30 00:43
――――――――――――――――――――――――――――――――――
私は一人で現場に乗り込んだ。荒事は本来私の仕事ではなかったが、プラグの弱点は仕事上知り尽くしていた。
臨床だけでなく古文書も私は研究していた。即ち、「猫にリセットボタンを押さるるの記」だ。
猫の毛は電気機器の隙間に詰り、故障の原因となる。特に電脳の普及以降、人間の体も電気機器化したのか、猫アレルギーの人口が爆発的に増加したのだ。
もっとも定期的に注射をしておけば、体内に抗体が作られ、アレルギーは起こらない。
しかし、医療機関のデータバンクに、この二年間の教祖の通院記録は無かった。
教祖の目的が法に違反したものであったことから、恐らく教祖は自分に関する記録を一切残したくなかったのだろう。
だからこそ、教祖は猫アレルギーの注射に行かなかった。そのため、現在は抗体が体内から無くなっているのではないか、と私はあたりをつけたのだ。
予測は当たっていた。まさかあそこまで過剰な反応を示すとは思いもしなかったが。

あの事件の後、私はと言えば未だに現実と夢の境界をゆらゆら行ったり来たりしている。
そんな私を見て、彼は何故か嬉しそうだった。彼は本当は彼岸(むこう)に来て欲しくないのではないだろうか。
バンダイROMというネットスフィア(電脳世界)の核兵器と戦う、あの男の姿をが脳裏をよぎる。
もう少し此方(こちら)で踏ん張ってみようか。私はそんなことを思った。
(完)
>>50の続編
210NAME OVER:02/03/30 18:36
「電娼婦Q」
―――――――――――――――――――――――――――――――――
「美しき曲線の箱」の一連の事件は教祖の爆死という形で片がついた。
手柄はあのふらふらした医師に取られてしまった。刑事部は形無しだ。誰が極秘の捜査情報を流したんだ?
畜生、昇進のチャンスをまた逃した。酒だけが俺の愛すべき友だ。
鬼洞灰治(きどうかいじ)は歓楽街にとぼとぼと消えた。

行き付けの酒場を目指して角を曲がった時、左の方から絶叫が聞こえてきた。
染みついた刑事の性か、1秒もたたないうちに駆け出す。いつもならつまらないトラブルは放っておく。
だが、勘が何かを告げている。これは事件だ。ぼろいビルの階段を地下へと駆け下りる。
安っぽい内装と消臭剤の匂い、風俗店だ。店員や客や女たちがこちらに向かって逃げてきた。突き飛ばしてさらに奥に進む。
どの部屋も空っぽだ。鬼洞が一番奥に面した部屋を覗くと、床に全裸の男が倒れていた。
血が飛び散っている。それほど多い量ではない。失血死ではないだろう。
血痕は断続している。いったいどこから・・・!?ペニスか?
それは血液の射精だった。
鬼洞がふと後ろを振り返ると、ベッドの上に女が座っていた。
派手な化粧、バスローブを羽織っただけのしどけない装い。女は気だるそうに煙草を燻らしていた。
鬼洞は女から目が離せなかった。
女はペロリと唇を舐め、そこに潤いを与えた。
鬼洞は知らず知らずのうちに、女に引き寄せられて行った。
211NAME OVER:02/03/30 18:36
※「警察署」
「おい、鬼洞はどうした」
「今日も外回りらしいですよ」
「報告書は」
「全然書いてないみたいですね」
「あの馬鹿野郎、公務員だってクビになるんだぜ」
「最近は私設警察やバウンティハンター制度の導入の意見が強いですからね」
「何でもかんでもアメ公の真似すりゃいいと思って」
「あれっ二人とも何の話してるんですか」
「おおいいところに来た。鬼洞の野郎見なかったか」
「・・・」
「どうした、何か知ってるのか」
「・・・はっきりとは言えないんですがね」
「何だ早く言え」
「オフレコですよ、僕、鬼洞さんには世話になってるし」
「わかったから早く」
「実は、鬼洞さん、風俗にはまっちゃったらしくて」
「何だと」
「姫に入れあげちゃってるらしいですよ」
「風俗嬢にか」
「らしいです」
「あの馬鹿野郎」
「警察官には良くある話ですね」
「お前と一緒にするなよ」
「そうだそうだ」
「ひどいなあ」
212NAME OVER:02/03/30 18:36
△「竜のオフィス」
まだあの事件は終わっていなかったらしい。竜は新聞を置いて溜め息を吐いた。
電脳が壊れて二度と使えなくなったので、こうして新聞を取ることになった。旧世紀の風習も、慣れてみると悪くはない。
最近歓楽街で連続して起きている事件だ。風俗帰りの客が突然死する事件だ。
マスコミは詳しい内容を伏せているが、歓楽街の連中に金を握らせて情報を聞き出した所、どうも妙な噂が流れているらしい。
何らかの未知の病原体に侵されて、客たちはショック死したのではないか、という噂だ。
歓楽街という場所の特質上、そういった怪しい噂は石を投げればぶつかるほどある。
さらに、風俗帰りの客、という共通項が風聞を煽った。そういった性病がアメリカの敵国で開発された可能性もある。
かつて旧世紀で起きた炭素菌テロの再来か、と週刊誌は無責任に騒ぎ立て、愚民たちの恐怖と下世話な興味を加速させた。
竜はそれが事実ではないことを知っていた。例のふらふらした医師からのリークだ。どうも俺は奴から好かれているらしい。
ぞっとしないぜ、と言って竜は部屋を出ようとした。障害者用Pウェアが点滅した。
これにはモニターが付いている。タッチパネル式で、何と指で電話番号やメール文章を打ち込むのだ。
新聞とは違い、こちらは竜の肌に合わなかった。
「歓楽街の風俗店の一つに、「美しき曲線の箱」の元信者が風俗嬢として勤めています 韜晦犯汰」
竜は歓楽街に向かった。
213NAME OVER:02/03/30 18:37
○「鬼洞灰治」
寝ても覚めても彼女のことばかり考えている。彼女は天使だ、いや、悪魔だ。
どっちでもいい。俺はもう、こんな世界などどうなってもいいのだ。
彼女と一緒にいれさえすれば。
※「警察署」
「おい、お前、鬼洞を・・・」
「大変です!鬼洞さんが死体で発見されました!」
「何!」
「歓楽街のゴミバケツの中に折り畳まれて入っていたそうです!」
「馬鹿な!何か事件に巻き込まれたのか!?サイコパスか?」
「最近様子がおかしかったですからね」
「・・・もう一つあるんですよ」
「何だ!」
「性器が縦に二つに裂けていたそうです」
214NAME OVER:02/03/30 18:37
◆「風俗店『収まらない・ビン×2・オティン』」
店員の有難い講釈によると、この店名の由来はかつてのテロリストの名前だそうだ。
またどうでもいい知識を増やしてくれたことに対して礼を言い、俺はその風俗嬢を指名した。

ピンクの蛍光灯、赤の壁紙、紫色のベッド、金色の風呂。この部屋にいると正気が失われそうだ。
ドアが開いて風俗嬢が入ってきた。化粧が濃いが、落とせばそれなりに美人の部類に入るだろう。
「お客さん初めて?」
「あんたに当たれば、誰もが最初で最後の客になっちまうんじゃないのか」
「・・・あなた誰」
「あんたの神様の最後を看取った者だ」
「あなたが教祖様を!?」
「正確にいえば違う。浄化したのは猫ちゃんだ。世界は猫の手の中にある」
「そう・・・猫アレルギーね」
「そうだ。月が丸くなったり細くなったりするのは、あれが猫の瞳だからだ」
「私、猫は好きよ」
「俺はあまり好きじゃない」
―――――――――――――――――――――――――――――――――
215NAME OVER:02/03/30 18:37
―――――――――――――――――――――――――――――――――
「今夜は満月だわ」
「満月は地球の生き物の心を乱す、と言われている」
「私を止めることは出来ない」
「止めはしない。俺の目的はある物の破壊だけだ」
「じゃあ何故ここに来たの」
「客たちの死の原因は、生体ウィルスではないはずだ。現在の日本でそれが使われる政治的必要性が見当たらない」
「・・・」
「つまり、客たちは電脳をコンピュータウィルスに感染させられた、とするのが最も単純な解だ」
「・・・それで?」
「何故バンダイROMを持たないあんたが、電脳感染を行うことが出来たんだ?」
「私が至上の愛を受けた、神に選ばれた人間だからよ」
こんな会話はうんざりだった。20世紀に流行った例の何とかというアニメの登場人物になったような気分だ。
「他の下層信者たちは、首の後ろのプラグで神の愛を受け取ったわ。
「でも私は違うの。私はもっと直接的な形で、教祖様の教示を得た。それは神の啓示(ビジョン)だった。
「あんたの話だと、教祖とセックスしたというだけの話にしか聞こえないな」
「ただの肉の交わりみたいな下品なものじゃないわ」
「・・・どういうことだ」
「あなたに天国を見せてあげる」
首筋がチクリとした。
216NAME OVER:02/03/30 18:38
●「風俗店地下2階」
目が覚めた。覚めたというからにはまず眠っていなければならないが、いつ眠ったのだろう。
というかここはどこだ。体が動かない。ベッドに寝かされてる?何かデジャヴュを感じる。ああ、教祖にやられた時だ。
畜生俺は間抜けだ。大間抜けだ店員がグルだって可能性は、考えれば馬鹿でもわかるじゃないか。
店ぐるみで犯罪を隠蔽してきたのだ。これは「美しき曲線の箱」の生き残りたちの店だ。
俺は麻酔短銃(ニードルガン)で後ろからぷつりとやられたのだ。
ようやくお目覚めのようね、とあの女の声がした。うわ全裸だ。うわっ俺も全裸だよ。ヤバッ勃ってきた。
こんな状況だっつうのに。元気者!この元気者が!
男は下の頭で考えるっていうけどね女も同じなのよ、といって女が俺の顔の上に跨って立った。
いい眺めだ。グッドビュー。って女がぱんてーを脱ぎ始めた。うわっすごっ、久し振り。
ってあれ?何だあれやけに黒い。きったねー○○○だなおい、と思った俺が浅はかだった。
あれはプラグだ。性器がプラグになってる。つーことは――
そうよ、教祖様のシンボルも、プラグに改造されていたのよ、とっても太くて硬くて素敵だったわ。
おい何うっとりしてんだコイツ。そりゃ機械なんだからゴツゴツしてるに決まってるだろ。
このプラグはもちろん性器改造者同士でなければ最上の快楽は得られないわ。
でもね、あなたみたいな下層民(ノーマル)とでも、交わることは出来るのよ。
今日はCコースで行こうかしら。そう言って、プラグ内部に無数の小さい刃が出現した。
キュウィーーーーーンという音を立て、刃が回転しだした。
これは刃物の竜巻だ。こんなかにつっこんだら・・・考えるだけでも恐ろしい。
客たちが死んだのは電脳感染が原因じゃなかった。単純なショック死だったのだ。
この事件はバンダイROMとは関係ない・・・のか?
少なくともこれ以上毒情報が広がることはない。この女はキャリアだが、伝染能力は持っていない。
こいつはただのサイコシリアルバンダイキラーだ。
「Q」の異常食欲の影響、教祖の場合は情報だったが、この女の場合は破壊衝動を伴う性欲(リビドー)だったわけだ。
217NAME OVER:02/03/30 18:44
―――――――――――――――――――――――――――――――――
さあ、私の猫ちゃん(プッシー)で天国を見せてあげるわ、と女が腰を降ろしてきた。
やめて!ぼくのナイーブボーイがすっかりしょぼくれちゃってるよ!家に帰りたいって叫んでるよ!ママ!
そうよ私がママよ、と女が俺の頬をすりすりと撫でた。畜生俺としたことが思考を声に出しちまった。
キュウイイイーーーーーーンと音。チソチソが風を感じる。あと10cm。
ドゥビドゥビドゥビ、ドゥビドゥビドゥビ、とスーパーマリオの地下の音楽が脳内で流れ始めた。
ああやっぱここが地下室だからかなこの音楽こえーなーつーかさ、20世紀のゲームっておもしれーよな
って何でここが地下だって俺知ってるんだろってあと5cmですかやばいやばいやばい
「両手を上げて床に伏せろ!」
三人の男達が拳銃を構えてドアを蹴破って入って来たっておい、床に伏せたら俺のリトルサンシャインがやられちまうだろオイ!
女はそのまま腰を降ろそうとしている。後1cmであーあーあーうわー
指示がまずかったことに気付いたのか、一番偉そうなおっさんがやめろと叫ぶが女は笑ってるので
バンバンババババンババンバン男達一斉射撃女は出鱈目なダンスを踊って四肢が吹き飛んで死亡。
僕と僕のグレートバリアリーフは助かった。よかったよかった。
つーか畜生あの医者教祖の性器がプラグだったってこと何で俺に言わねーんだハードボイルドなイメージが崩れちまったぢゃねーかあの野郎殺す。
(完)
218NAME OVER:02/04/02 23:53
擬音がいいね。ノリノリだ。
219NAME OVER:02/04/03 00:47
マリオすらクリアできぬまま
大人になってしまった
みつを

評)童貞の暗喩が泣かせる。
220傷痍軍人:02/04/03 01:19
戦闘都市ハすれ違ヒカ否カ
当方小壱時間問ヒ詰メタキ所存ナリ
ソモソモ活劇遊戯ト射撃遊戯ノ相違ハ何カ
其ハ強制移動ノ有無ナノカ
一揆、魂斗羅等微妙ナル位置付ケノ遊戯多ク或ル事
夜毎我ガ心悩マセタリ
是非トモ答弁願ウモノナリ

追伸 >>壱六壱番ノ問ヒ、「GW」ナル暗号文モ早急ニ解読サレタシ
221NAME OVER:02/04/09 18:11
ハァハァ
222NAME OVER:02/04/10 01:32
グーニーズ いいよ
短足キックでネズミを蹴り殺すとことか
ギャングを改造パチンコで撃ち殺すとことか
殺伐としてる たまらないね
聖闘士星矢の富士の風穴で悶え死ぬ
それもアリだね
223NAME OVER:02/04/10 05:35
634の剣
224NAME OVER:02/04/10 06:22
どう見てもアクションゲームを語るスレではないみたいだな

スレの始めから読んでて、始めのころは1の妙な文才で、かつ
ゲームのことをちゃんと語っていたから面白く読んでた。
けど、メトロイドのところから明かに路線が変わってしまって
それからは読む気がしなくなった。

で、結局ここは何のスレ?単に小説が書きたいのなら
他に適した板があると思うのだが?

長文スマソ
225224:02/04/10 06:42
ってやっぱ指摘してた人いたじゃん、ログ見たら。
で、やっぱ路線はこのままなのかい?


クルクルランドは難しいけど面白かったYO
ボーナス面でパーフェクト目指すも結局無理だった幼き思い出。
226原点回帰:02/04/10 12:59
北斗の拳・・・。
何かに挑戦する時、大まかに2タイプの人間に分けることが出来る。
とりあえずやって見るタイプと、道具を揃えたりして型から入るタイプ。
北斗の拳は明らかに後者のソフトだ。型を重視する、伝統芸能の如きゲーム。

東映動画?けっ、どうせキャラゲーだろ?
適当にカセットを刺し、適当にACアダプタを刺し、適当に電源を入れ、
そして適当にスタートボタンを押す適当な人々。
次の瞬間、彼等は衝撃を受けることになる。
「アタタタタタタタタタタタタタタタタタ」
黒い画面中央、意味も無く中空を蹴り続けるケンシロウ。
何故蹴るのか?そもそも彼は何を蹴っているのか?
彼は、弛(たる)んだファミ心(ごころ)しか持たぬ輩の腐りきった性根に、蹴りを、即ち「喝」をいれているのだ。
――――――――――――――――――――――――――――――
227原点回帰:02/04/10 13:00
――――――――――――――――――――――――――――――
目とは即ち連打。耳とは即ち「アタタ」。このダブルパンチ(死語)がゲーマー達の背筋を唯一直立せしめる。
オープニングから、視覚と聴覚という、ゲームが持ち得る最も優れた特性を、ダイレクトにユーザーに叩きつける。
ケンシロウは、ゲーマー達の「ゲーム魂」という最大の秘孔を、既にこの時点で突いているのだ。
(余談だが、「ビジュアルショック!サウンドショック!」この魂が、エイリアンソルジャーのタイトル画面にも受け継がれている)
こうなってしまっては、もうキャラゲーなどとは言っていられない。皆、真剣に取り組まざるを得ない。
――――――――――――――――――――――――――――――
228原点回帰:02/04/10 13:00
――――――――――――――――――――――――――――――
何事も初めが肝心。冒頭の型の話はここに集約される。
これはもはやゲームの領域ではない。芸能が魅せる夢、まさに「芸夢」だ。
では、この面開始時の神懸り的な演出の上手さは何処から来ているのか?
この「芸夢」の販売会社が何処か、考えてみればすぐに答えは浮かび上がる。
そう、原作をアニメ化した会社、東映動画だ。
では、アニメのオープニング主題歌の歌詞の最初の部分、あなたは覚えているだろうか。
そう、「YOUはSHOCK!」だ。歌詞の頭の部分で、いきなり受け手は衝撃を受け、物語に引き込まれる。
この「掴みはOK」のアニメ版の手法を、ゲームも忠実に継承しているのだ。
ゲーマー達は、まさに「YOUはSHOCK!」の原詩に忠実に、気持ち良く打ちのめされた。
餅は餅屋。本職のみが持ち得る強みがある。東映動画、恐るべし。


あの日、僕は確かに衝撃を受けた。

――愛で空が、落ちてくる。

PS.
北斗の拳ゲームの製作会社は東映動画だけではない。
タイトルにはショウエイシステムの名も冠してある。このショウエイシステム、1999年に倒産している。
http://www.zdnet.co.jp/gamespot/news/9911/12/news05.html
アニメ「世紀末救世主伝説 北斗の拳」のオープニングを思い出してほしい。
「199X年 世界は核の炎に包まれた!!」
Xが9だとするならば、この予言、ピンポイントで的中している。
こんな身近にも小規模な世紀末が。


――哀★絶章。
229体言止:02/04/11 05:45
スーパーマリオブラザーズ・・・。
精神異常地帯。自機と同じ大きさの人面茸。異常美味、味覚破壊。人面☆、無音跳躍、自機襲撃。
クリボーが髭鼻ではなくプレイヤーを見つめるメタ構造。異界侵略行為。クトゥルー神話。
髭鼻の首筋に隠された鰓(えら)。水中呼吸。
地下面で屋根裏に登攀後、プレイヤーの純粋幼児性破壊。初FC18禁ゲーム。
こいんいっこいれる。こいんひゃっことる。金の亡者。金で命が買える地獄。
巨大化の欺瞞。マジックマッシュルームが魅せる誇大妄想。不思議の国のアリス。
茸滑りの虚言。馬鹿。菌類の触媒地高速移動。普遍通理異常拡大解釈。
スターによる一時の快楽。失われた痛覚。次々と色が変わる肉体。早まる血流と音楽。
全てドラッグによるまやかし。「星の砂=麻薬」説完全成立。土産市場完全崩壊。
桃に対する異常性欲。獣姦を超えた果姦の危機。超絶変態行為。

犯罪者である髭鼻の過去の隠蔽。
テニスで歩いた歩数が裏面に反映する理由。テニスの審判=本人。裏金疑惑。
猿誘拐。亀虐待。烏賊や魚を焼殺。貴重生物「吉井」強制労働。動物保護条例完全違反。
配管工組合スト代表サボタージュ上等。あらゆるスポーツに強制介入。精神常識崩壊。
異常投薬による強制破壊治療。患者脳髄完全崩壊。カプセル回転の幻覚。
無限1UP=資金至上主義。宗男。紘一。ゲイツ。生命代替可能=生命倫理破壊。

ゲーム3による太陽復活予告。兄=陽、弟=陰(幽霊屋敷追放)。差別完全奨励。
――恐怖の完全独裁政治復活日、急速接近中。
230NAME OVER:02/04/13 20:23
 
231レヴュー:02/04/13 23:00
「ドラゴンバスター」

テロテロテロテロ、バトンを回しながら歩く主人公・・・えっ剣?百歩譲ってもトンファーでしょこの動き。
ボスを倒すと、書き割りのような外の景色が現れる・・・どこでもドア?
やったクリアーだ・・・ってまだあんの?この移動画面鬼太郎のパクリだよ・・・あれっすり抜けられない?
鬼太郎はドット単位で調節すると、全部クリアしなくてもボスまで行けたのに。
やっぱパクリ・・・えっこっちの方が先に発売してるの?アーケード版?知らない。
(厨房)

バンダイと共に特殊形態カセットの双璧を為す、ナムコの名作ですね。
コナミなんか、カセットに紐を通すための穴がついている。
まあ、カセットケースがプラスチックであるナムコにはかないませんがね・・・。
失礼、話がずれましたね。クリティカルに申し上げましょう。
このゲームのポイントは三つです。
まず兜割りです。源平討魔伝の前兆ですね。
次に二段ジャンプです。ジャンプと言えば少年。少年と言えば、カケフ君のジャンプ天国スピード地獄ですね。
そして、伝説の黄金カセット。聖闘士星矢やココリコ並みに黄金伝説ですね。半村良?
とにかく黄金プレイです。ゴールデンプレイです。追加料金です。スカトロジーです。
つまり、今発売すれば、カセットの色だけでファミ通ゴールド殿堂入り出来るわけです。
そんなわけないだろうって?あなたシルバー事件がシルバー殿堂入りしたの知らないんですか?
(懐古主義者)
232NAME OVER:02/04/14 18:24
ドラゴンバスターのカセットは金めっきのため、冬などは静電気がおきやすい。
ゆえに、FC本体を壊す恐れがある。

ってホントですか?怖くて夜も眠れません。
233NAME OVER:02/04/16 20:09
お気に入りスレage
234NAME OVER:02/04/20 19:29
ねぇ、新作まだぁ〜。
235NAME OVER:02/04/23 13:10
 
国営放送第三スタジオにて。
七三分け「旧(ふる)きを温(たず)ねて新しきを知る「温故知新」、今日も格調高く始まりました」
女子アナ「今日は漫才コンビ、「爆笑宣言」のお二人に来て頂きました」
七三分け「さあ、橋本さん、小川さん、今日は何について語っていただけるのですか」
橋本&小川「・・・・・・」
女子「あ、あの?橋本さん?小川さん?何か・・・」
橋本「・・・二度とは言わねぇ・・・オレらラッパー・・・fuck off・・・」
小川「Hassi&Ogre(ハッシェンオーガ)と呼びな・・・NoRespect野郎・・・マジ殺すぜ・・・」
女子「はっはい!わかりました!すみませんでした!」
七三「そっそれでは、是非お二人の「らっぱー」をお願いします」
スタジオ「・・・・・・」

「エレベーターアクションのテーマ」が流れ出した。
※下のメロディをBackTrackに二人のRapを口ずさんで下さい。It's your show!
|デデッ デッデッデレレレレレ〜
|デデデッ デッデッデレレレレレ〜
 ↑
×2(繰り返し)

デレレデッデデッデデッデデッデデッデデッデデ
デレレデッデッデッデデッデデレレデッデ〜

橋本「yeah、それはエレベーターアクション!(ah)」
小川「俺らのFreeStyleゥ、checkしときな!(yeah)」
橋本&小川「行くぜ!It's Like a MIRACLE!(wa)」
『ElevatorAction!!(wa)』
「徹頭徹尾ィ」(貫かれた)「演出至上主義ィ」(hey yo)
「侵入シーン」「撓(たわ)むワイア」「ヘコヘコ」「着地」「左右確認」「安全確認」「これ最強」(yeahyeah)
「エレベーターの上下存在(oh)」「完全轢殺是認(what?)」「究極殺害主義(ah yeah)」
「照明破壊暗転(wa)」「お前運命反転(wa)」
「HOH!HeavenOrHell?(no!)」「HOH!Hassi&OgreHelp!(dat's right!)」
「ノックしなDoor!(yeah)」「GetOutOfHere!(wa)」
「エレベーター>エスカレーター」「It's人生縮図ゥ!(what?)」
「脱出シーン(da)」「RedCarの挙動ォ(ah)」「夢中?(c'mon)」「Yeah宇宙!(yeah)」
『Gottttttttttttttya!!!!!!!!!!!!!!』

第三スタジオが凍土と化した。
理解出来ないものを前にした時特有の沈黙が、スタジオ全体に満ちる。明らかに場違いな人種を招いてしまった。
七三「・・・あっあの、エレベーターの「上」に登ってしまうという危険?とか、その背徳感・・・?快感?がよく・・・表わされていますよね?ね?」
女子「あっあれ〜、私、いつの間にかスパイになってるーぅ。峰?」
スタジオ「・・・・・・」
あまりに無力なフォロー。突如キレる橋本と小川。ADたちにDDTやSTOをかけ始める。
教養番組「温故知新」、絶賛放映中止。
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