1 :
名無し野電車区:
2 :
名無し野電車区:2006/08/17(木) 17:47:42 ID:ntV7qAWM
3 :
名無し野電車区:2006/08/17(木) 17:48:24 ID:ntV7qAWM
よくある誤解1:北海道新幹線なんか造って日本の財政を破綻させる気か!
回答:
整備新幹線の予算通過については、朝日、読売、毎日、日経など新聞各社がかなり批判的であったため、
政府の財政破綻を助長するのではないかと懸念する方が多いのは無理からぬことです。しかし、
ちゃんと計算してみれば、たかが新幹線を造ったところで日本政府が破綻することなどありえない
ということがよくわかります。
まず、北海道新幹線新青森〜札幌間の総工費は1兆5千億円です。もちろんこれから十数年にわたって
建設されるので年間拠出はこの1割にも満たないのですが、それでもすごい巨額ですね。しかし、他の
予算はどうかというと、防衛費が5兆円、道路整備費が地方分を併せて10兆円、社会保障費が20兆円!
こちらは年間予算です。つまり、新幹線がいくら金が掛かると言っても、防衛費の3.6か月分、
道路整備費の1.8か月分、社会保障費の0.9か月分でしかないのです。
まあ、このような意見は、例えるなら年収450万円の人が15万のPCを買ったために破産する
と言っているようなものですね。
4 :
名無し野電車区:2006/08/17(木) 17:49:28 ID:ntV7qAWM
よくある誤解2:北海道新幹線なんか税金の無駄遣い!!!
回答:
整備新幹線の場合は、独立行政法人 鉄道建設・運輸施設整備支援機構がいわば大家さんとなり、
店子となるJRが需要予測に基づく収支改善見込額とほぼ同等の額を線路使用料として支払う形になります。
これと隣接区間のJRの増益に関する法人税を含めて何年で元をとれるか、を新青森〜新函館で
試算してみると、以下の通りとなり、税金の無駄遣いと言う批判は的外れと言えるでしょう。
JR東日本の根元受益=税引き前利益として、
建設費 5000億円、貸付料 45億円/年、根元受益からの法人税増66億円/年
建設費/(貸付料+税収増)=45.0年
(貸付料+税収増)/建設費=2.2%
(法人税の実効税率は43〜45%だが、このうち13〜15%は地方税で整備新幹線の費用を負担
した自治体とは違う地域の収入となってしまうので国税の30%だけを考えた)
当然、2005年12月頃に話題になった根元受益に対するJR東日本の負担があるともっと元をとれる期間が
短くなり、
建設費 5000億円、貸付料 265億円/年(根元利益含む)、
建設費/貸付料=18.9年
貸付料/建設費=5.3%
なお、新函館〜札幌間を含めた北海道新幹線全体の収支改善効果は公表されていないため、同様な計算は
できませんが、私的な試算を2例挙げておきます。
ttp://www.sapporo-cci.or.jp/shinkansen/syusi001.html (北海道新幹線建設期成会による本格的だが、やや過大な試算)
ttp://shinkansen.s53.xrea.com/yosou/goldfish_riyousha_shunyu_mikomi.htm (北海道新幹線スレ住民による、大雑把だが、やや保守的な試算)
5 :
名無し野電車区:2006/08/17(木) 17:50:30 ID:ntV7qAWM
よくある誤解3:北海道新幹線なんか造っても大赤字!!!
回答:
まず、店子であるJRは、そもそも大赤字になる見込みならば経営を引き受けない
→法規によりJRが引受を受諾しなければ建設できない。ので、経営を引き受ける以上、
黒字経営をする自信があると考えてよいでしょう。
大家さんである、独立行政法人 鉄道建設・運輸施設整備支援機構≒政府の採算性は、
よくある誤解(その2)の回答の通りです。
6 :
名無し野電車区:2006/08/17(木) 17:51:36 ID:ntV7qAWM
よくある誤解4:北海道新幹線なんか造っても東京〜札幌は5時間位かかるから誰も乗らないよ!
東京〜札幌はだいたい東京〜博多と距離が同じなんだから、みんな飛行機を使うに決まっているよ!
回答:
東京〜札幌間は実キロベースで1035kmで、だいたい東京からの距離は博多と小倉の中間位になるために
5時間はかかると思い込んでいる方が多いようです。しかし、東北・北海道新幹線は、東海道新幹線よりも
最小曲線を大きくとった規格で作られているため、格段に走行条件がよく、500系並の最高速度300km/h
運転でも4時間20分前後と見込まれています。
ttp://www.sapporo-cci.or.jp/shinkansen/ さらにその走行条件を生かして350km/hで走行するとなると3時間57分と、4時間以内での到達が可能に
なります。(別資料で、無停車なら3時間41分で走行可能と言う試算あり)
ttp://www.hokkaido.cci.or.jp/sinkansen/02.html これは決して夢物語などではなく、既にJR東日本が、それを上回る360km/hで営業運転可能な新幹線車両の
開発を進めており、その新幹線高速試験電車 FASTECH 360が2005年6月にデビュー済みです。
ttp://www.jreast.co.jp/development/theme/comfortable/comfortable01.html 以上から東京札幌間は3時間台後半から、最悪の場合でも4時間台前半で結ばれることになりますね。
また、航空機との競争においては、市街地と空港との所要時間も大きな要素になってきます。福岡空港は
博多駅から地下鉄で5分の距離にあり、福岡の市街地からの所要時間は実質的に差がありません。これに対し、
千歳空港は、札幌駅から快速で36分、他の市街地からも距離があり、かなり競争条件が異なります。
以上の2点より、東京〜札幌間の航空機との競争条件としては、東京〜博多よりも、むしろ、新幹線側の所要時間が
約4時間、かつ空港から市街地までの時間距離がある東京〜広島の状況により近くなると考えられています。
参考までに、東京〜広島間の新幹線のシェアは約4割です。
7 :
名無し野電車区:2006/08/17(木) 17:59:34 ID:tln20rmr
鹿川出水八熊玉大船久鳥博筑小下厚山徳岩広東三尾福倉岡備相姫明神甲大高京琵米岐名安豊浜掛静静富三熱小相横品東上
児内水俣代本名牟子留栖多豊倉関狭口山国島広原道山敷山前生路石戸東阪槻都琶原阜古城橋松川空岡士島海田模浜川京野
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品東上大久小宇那白郡福白仙古栗一水北花盛沼二八七青津木新八長倶小札
川京野宮喜山都須河山島石台川駒関沢上巻岡宮戸戸戸森軽古函雲万知樽幌
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←●●●━━●━━━●━●━━●━●━●━━●━●━━●━●━●●
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8 :
名無し野電車区:2006/08/17(木) 18:01:09 ID:ntV7qAWM
よくある誤解5:儲かるなら北海道やJRが金を出せばいいだろ!
回答:
「儲かるなら」は「採算が取れるなら」と同義と考えますが、
このようなことをおっしゃる方は「儲からないものを欲しいなら、北海道やJRが金を出せばいいだろ!」という言い回しをされたほうが自然ではないでしょうか。
当然、この場合は「儲からない(採算が取れない)」ことの根拠が必要になりますが。
なぜなら、「採算が取れるのなら国の金でも別に問題ない」と思えるからです。
優良な事業に税金が使われることを反対する人は少ないと思います。優良でも自分が使わないから反対!というのはただのエゴです。
(あなたが便利に思っているインフラは、それを使わない人の税金も混ざっているかもしれませんよ?)
まあ、採算が取れるなら北海道(道内の市町村を含む)やJRがお金を出してもいいかも知れませんが、
なぜ国が出すのかというと、北海道新幹線を含めた整備新幹線は「国(独立行政法人 鉄道施設・運輸施設整備支援機構)が事業主体だから」です。
新幹線を計画するのも、作る(発注する)のも、完成した施設一式を所有するのも国であると同時に国の資産となります。
それが北海道という土地に作られて、JRが運用するというだけの話であって、地方自治体やJRが主体となる計画や事業ではないのです。
国が計画して、国が所有する資産なのだから、国がお金を出すのはおかしいことでもなんでもありません。
北海道やJRが欲しがっているものを国がお金を出してあげてるという発想は間違いです。
なぜ整備新幹線が国主体なのかというと、地方限定の事業ではなく、「全国新幹線鉄道整備法」に基づく国家レベルの事業だからです。
北海道新幹線はそれだけで完結するものではなく、東北新幹線とつながり、関東以北の本州と北海道を結ぶことが前提です。
国土の軸として、実質航空しかない大都市札幌への交通網をより強固にする事業です。そして、その利用者は当然北海道民だけではありません。
このことから考えても、北海道やJRだけに負担を求めるのは逆におかしくはないでしょうか。
9 :
名無し野電車区:2006/08/17(木) 18:02:19 ID:ntV7qAWM
よくある誤解6:北海道やJRだっておいしい思いをするだろ!維持費とかどうするんだ!
回答:
国主体の事業といえども北海道やJRもおいしい思いをするのは確かなので、一応両者ともそれなりの負担はあります。整理しますと・・・
・国
建設費の2/3を負担します。そのうちの半分が一般会計、半分が新幹線譲渡収入(東海道・山陽・東北・上越をJRに売却した時の利益)です。
・地元(北海道)
建設費の1/3を負担します。北海道新幹線の場合、青森県の負担もあるので北海道の負担はこれよりも少し少なくなります。
・JR
建設費は負担しませんが、運営中は国に「新幹線リース料」を支払います。
支払期限は施設を使っている限り毎年です。この使用料はJRが赤字にならない範囲で設定されるとはいえ、売上からすればかなりの割合になります。
また、施設の維持費や修繕費、車両の新造・修繕に要する費用等、営業に要する費用は全てJRが負担します。
上記以外に、既設の整備新幹線(長野など)から得た使用料も建設費に充てられます。
また、北海道新幹線によって東北新幹線の利用者が増えるであろうことから(これを根元受益といいます)、JR東日本などにも負担させる案が検討されています。
原則借金はしない財源スキームになっています(長野だけはオリンピックに間に合わせるため、例外的に一部借金使用です)。
施設の維持管理は全てJRがやるため、国や地元は建設費以外びた一文出しません(新たに駅を追加するなどといった場合は別)。
他にお金を出す可能性があるとしたら、JRが赤字になってその損失を税金で補填するなどの場合でしょうか。
しかし、誤解3にあるとおり赤字になるようなものはJRは引き受けないので、ありえないといっていいでしょう。
※施設の正式な保有者は国ではなく誤解2にある「独立行政法人 鉄道建設・運輸施設整備支援機構」になります。
10 :
名無し野電車区:2006/08/17(木) 18:03:54 ID:ntV7qAWM
よくある誤解7:室蘭や苫小牧は通らないんでしょ?北周りで採算取れるわけないじゃん。
回答:
確かに、南回りの路線とした場合には室蘭・苫小牧・千歳などの都市部を通過するため、南回りを
支持する意見もありますが、以下の通り、北回りとした場合の利点も多く、最終的には北周りとする
ことが決定されています。
(1)有珠山・樽前山の火山活動の影響を避けるられる。
特に有珠山は、頻繁に活動する活火山でありその影響で長期運休を余儀なくされる可能性が
高いと言えます。
(2)南回りの室蘭・苫小牧地域の東北・関東〜道央流動に占める割合は高くない。
平成12年の代表交通機関別生活圏間流動表によると、東北・関東〜道央流動の年間1,075万人
のうち、室蘭・苫小牧・静内の南回り地域が占める割合は13.0%、逆に小樽・倶知安の北回り
地域が占める割合は8.5%、残りの78.5%が札幌などです。
(3)南回りの場合は距離が長くなるため、建設費と開業後の所要時間が増大する。
北回りが新函館〜札幌間が約200kmなのに対して、南回りは約300kmになるため、建設費は
1km50億円として約5,000億円の増大、開業後の札幌までの所要時間は20〜25分程度の
増加となります。(非公式に噴火湾の海底・海中トンネル案を提唱する方もいますが、この場合も
青函トンネルよりも海底部分が長いトンネルが必要になるため建設費の大幅な増加は避けられ
ないと考えられます)
(4)南回りは、既に空路を通じて関東圏との高速交通が確立しているが、北回りには無い。
観光需要が多い小樽・ニセコ地域は、千歳空港から距離があるため、この地域への東北・関東
方面からの利用者は、新幹線利用の割合が高くなると予想できます。
なお、関連した話としてよく出てくる札幌〜千歳空港間の「千歳新幹線」については、北海道新幹線スレで
議論したところ、採算が取れないという結論が出ています。
http://shinkansen.s53.xrea.com/yosou/chitoseshinkansen.htm 以上のことを考えると、計画通りの北周りがもっともコストパフォーマンスが高く、理にかなった計画である
といえます。
11 :
名無し野電車区:2006/08/17(木) 18:05:09 ID:ntV7qAWM
12 :
名無し野電車区:2006/08/17(木) 18:06:17 ID:ntV7qAWM
13 :
名無し野電車区:2006/08/17(木) 18:17:07 ID:ntV7qAWM
【建設の背景】
(世界的な流れ)
1.いわゆる「グローバル化」がますます進んでおり、
わが国も諸国との人的、物的交流がますます盛んになってゆく流れにあることから、
今後とも発生するであろう旅客流動の増加に対応してゆくことが求められている。
2.二酸化炭素排出量の著しい増加に伴う地球温暖化が進んでいることから、
その抑制をすべく京都議定書が施行され、わが国では6%の削減が求められているが、
全排出量に締める交通運輸部門のシェアは大きく、わが国においては全体の2割を占めていることから、
その排出量の削減について積極的に取り組むことが求められている。
3.テロ等国際犯罪も少なからず発生しており、
交通機関(特に駅や空港、航空機など)もまたその標的にさらされている。
14 :
名無し野電車区:2006/08/17(木) 18:18:09 ID:ntV7qAWM
(わが国の社会情勢)
1.少子高齢化がますます進んでおり、特殊出生率も1.2人台にまで落ち込んでいることから、
将来の交通機関の利用者数についても著しい増加は見られないものとされている。
2.わが国の国家財政は800兆円、地方も200兆円にも上る長期債務を抱えており、
今尚増加の一途を辿っていることから、新規のインフラを立ち上げるのは厳しい状況にある。
(わが国の航空機を巡る情勢)
1.羽田空港は1日当たり400便以上の離陸便数を数えるが、
これに伴いの著しい混雑や遅延は常態化している状況にある。
2.羽田空港の滑走路増設計画は2009年度の使用開始を目途に鋭意工事が進んでおり、
完成すれば年間の離着陸可能回数は28万回から40万回に増加することで、大幅な増便が可能になる。
http://www.mlit.go.jp/koku/04_outline/01_kuko/02_haneda/index.html 3.羽田空港は、昨今のグローバル化の流れや成田空港の逼迫などに伴い、
滑走路増設完了に合わせて国際化を推進する予定であり、国際線ターミナルビルの設置工事を始めたところである。
4.羽田空港新ターミナル設置に伴い空港使用料が新たに徴収されているが、
このほか昨今の石油価格の値上がりに伴い、航空運賃は上昇傾向にある。
5.新千歳空港は、北海道における国内各都市との交通拠点として重要な役割を持っている。
6.新千歳空港は国際空港としても位置づけられているが、設定されている路線や便数等は限られている。
7.日本航空の経営状態は必ずしも芳しいものではなく、ぎりぎりの利益を出している状況にある。
8.北海道国際航空の経営状態はかなり厳しく、
自治体からの補助や全日空に一部の座席をコードシェアさせるなどの施策でかろうじて会社が維持できている状況である。
15 :
名無し野電車区:2006/08/17(木) 18:19:17 ID:ntV7qAWM
(整備新幹線を巡る情勢)
1.整備新幹線の建設ペースは遅く、昭和48年に整備計画路線として指定された線区のうち、
既に開業しているのは高崎〜長野間、盛岡〜八戸間、新八代〜鹿児島中央間のみである。
しかしながら、これらの路線の利用状況は極めて順調で、各線とも開業前に比して著しい旅客数の増加をみている。
2.上記で目下建設中の区間は八戸〜新青森間、長野〜上越〜富山間、石動〜金沢間、博多〜新八代間であったが、
今回、これらに新青森〜新函館間、富山〜石動間が追加された。
また武雄温泉〜諫早間についても地元協議が整い次第追加される予定であるが、難航している状況にある。
3.整備新幹線の整備財源のうち、JR各社が支払う新幹線譲渡収入については年間わずか724億円に過ぎない。
また、この特定財源は2017年度上半期までしか使えないこととしているが、これはJR各社の見解と異なっている。
(JRでは2051年度まで整備新幹線の建設財源として使う旨の見解を持っている。)
4.このほか、旧国鉄の残した長期債務のうち、国鉄清算事業本部が引き継いだ額は現状でも28.3兆円にも上っており、
整備新幹線建設財源を確保する上での足かせとなっている。
16 :
名無し野電車区:2006/08/17(木) 18:20:35 ID:ntV7qAWM
(北海道〜本州間の輸送の現状)
1.北海道〜本州間の旅客流動は年間約2548万人(H15年度)にも達し、そのうち86%を航空機に依存しているが、
その大半は札幌(新千歳)〜東京(羽田)間の流動であり、年間925万人(H15年度)もの旅客数を数える。
http://www.hkt.mlit.go.jp/tokei/nenpou/ryokyaku15/rt15_1.pdf http://www.hkt.mlit.go.jp/tokei/nenpou/ryokyaku15/rt15_10.pdf 2.北海道〜首都圏間の鉄道輸送は、八戸、函館乗り継ぎで9時間以上要するなど、所要時間が掛かりすぎており、
実用性に欠けている。
(シェアの大半は「北斗星」「カシオペア」といった特殊な列車を利用した層と考えられる。)
3.北海道〜東北間の旅客流動は、地域が隣接している割には小さなものになっている。
これは、そもそも津軽海峡を隔てているという地理的な要因のほか、
航空機の便数は札幌(新千歳)〜仙台間を除いてごく限られており、
鉄道では時間がかかりすぎているなど、交通が不便な状況にあるためと考えられる。
4.北海道〜本州間の貨物輸送のうち、鉄道の占める割合は約8%であるが、
全国平均からすれば高いシェアで、
現に貨物列車が26往復(うち定期23往復、臨時3往復)も設定されている。
これは、天候に左右されにくい青函トンネルを使った需要が一定の支持を得ているためと考えられる。
(新幹線の技術開発の現状等)
1.新幹線の速度向上技術は向上しており、最高速度300km/h運転については既に山陽新幹線において実現されている。
2.JR東日本では現在、最高速度360km/hでの営業運転の実現に向けて研究開発中であり、2005年6月に試作車をデビューさせ、
3年間にわたる試験運転を実施することになっている。
17 :
名無し野電車区:2006/08/17(木) 18:21:39 ID:ntV7qAWM
【建設の目的】
1.北海道〜本州間の旅客輸送を、実用的交通機関である航空機と新幹線との二重系にすることで、強固な輸送体系を確立する。
2.北海道〜本州間の旅客流動について、航空機から新幹線へのシフトを促すことで、羽田空港の混雑緩和を促すとともに、北海道
〜本州間の旅客流動に伴い生じている環境負荷を緩和する。
3.北海道〜本州間の旅客輸送体系を二重系にすることで、潜在的な需要を発掘し、新たな旅客流動を発生させる。
4.これらに伴い、新幹線沿線地域の産業・経済等の活性化を図る。
18 :
名無し野電車区:2006/08/17(木) 18:33:23 ID:ntV7qAWM
【期待される効果、期待できる効果】
(旅客に対する直接的な効果)
1.東京〜札幌間が新幹線で結ばれると、4時間50分程度を要するとされているが、現在実用化されている最高速度300km/h運転
あれば4時間20分程度となる。更に360km/h運転が可能となった場合、4時間を大きく下回ることになり、航空機による所要時間
とは実質的に差がなくなる。
2.新幹線はダイヤが正確、運休率が低い、風水害に強いといった航空機にない特徴があることから、旅行スケジュールが作成しや
すくなる。
3.運賃やダイヤ(所要時間、フリクエンシー)、車内(機内)設備などで鉄道事業者と航空事業者との間でサービス競争を繰り広げるこ
とで、利用者の利便性向上を促すことが期待される。
(鉄道事業者等に対する効果)
1.JR東日本、JR北海道とも、旅客の航空機からの大幅な転移が期待されるので、旅客営業収入が著しく増加することになる。
2.JR北海道の経営安定化に伴い、経営安定基金の運用益に依存した経営体質から脱却できるとともに、法人税支払可能額の増加、
あるいは国鉄清算事業本部の所有する株式を市場に売却できることが期待できる。
さらに同社の経営改善により、道内の他路線の改良やサービスの向上への投資が可能になりうる。
3.JR貨物の貨物列車については、新幹線開業に伴って並行在来線特急列車が廃止されることにより、所要時間の短縮や増発が可
能になる。
4.これまで使われ方が不十分であった青函トンネルが、本来の使われ方になる。
5.航空会社については経営への影響が起こりかねないほどの減収は避けられない。
(沿線地域に与える効果)
1.北海道〜本州間の旅客輸送の利便性が向上することに伴い、首都圏、東北、北海道の各地域相互間での人的交流が活性化さ
れる。
2.上記により、各地域での経済活性化に寄与する。ただし、ストロー現象などの側面もある。
(その他の効果)
1.首都圏・東北と北海道との間に生じている「遠い」というイメージを払拭する可能性がある。
19 :
名無し野電車区:2006/08/17(木) 18:37:24 ID:ntV7qAWM
【問題点】
1.まとまった需要がある区間は首都圏〜道央圏ということになるが、
そのためには航空による所要時間に比して遜色のない輸送をすることが必然的に求められる。
これを実現するために最高速度360km/hでの輸送をすることで4時間以内で結ぶことが要求されるのだが、
最高速度360km/h運転については、JR東日本が試作車両(FASTECH360)を導入したものの
騒音対策を始めとした問題については未だ克服していない。
今後のJR東日本の技術開発成果が待たれるところである。
2.青函トンネルについては貨物列車と新幹線が競合することになるが、
速度水準の著しく異なる両者を走らせるためのダイヤの調整やすれ違い対策などを講じる必要がある。
場合によっては貨物列車に160km/h以上の速度を求めなければならないことも考えられる。
3.並行在来線は貨物輸送のために存続すべきものであるが、ローカル輸送と貨物輸送では賄いきれない可能性が高い。
リース料の一部を補填するなど何らかの補助手段を講じる必要も含めて検討する必要がある。
なお、既にその対策については過去に次のような整理がなされた経緯がある。
http://www.mlit.go.jp/kisha/kisha02/08/081024_.html 4.新函館〜札幌間で1.08兆円に上る建設費について、その財源の確保をどうするか。
早期建設のために、新幹線譲渡収入のみならず北海道開発予算や借入金(財投/国債)・根元受益
を充当すべしとの論もある。
根元受益の拠出に関しては、長期債務を抱えるJR東日本は強く反発している。
JR北海道の資金拠出可能性については、同社の経営が経営安定基金の運用益でかろうじて黒字となっている
状況であることから、現行スキーム内の開業後リース料負担以外に考えにくい状況にある。