アホアホ仮面の部屋

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1アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6
ようこそ俺の部屋へ!まあゆっくりしてってくれよ。
じゃあまずは小説からスタートするぜ。
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お昼休み時。
俺は某PSの出入り口を、さりげなく監視していた。
警察官や来訪者が、ぽつりぽつりと出入りしているが、俺は微動だにしない。
やがて・・・
――来た!
心の中で俺は叫んだ。
ショートカットが似合う若い女性だ。連れはいないようだ。
花粉症なのか、大き目のマスク。黒い私服ジャンパーの胸元から紺色のネクタイが覗く。
ズボンも同じく紺色。手には携帯電話がしっかりと握られている。
私を襲っても無駄よ、という周囲へのアピールのつもりか?
ある元婦警は、採用前は普通に出来ていた夜道の一人歩きが、婦警になって以降は、怖くて出来なくなったと語っていた。
毎日のように強姦や強制わいせつの被害にあった同世代の女性たちを目にしていると、他人事とは思えなくなるのだろう。
免許書き換えの講習で、悲惨な事故現場の映像を見せられると、しばらくはトラウマが残り、運転が慎重になるのと同じ心理なのかとも思える。

さて、俺は、彼女に合格点をつけると、怪しまれないよう彼女の背後に静かに付け、
ポケットにいれておいた缶入りトマトジュースのプルタブを、音を立てないよう静かに押し上げた。
歩道は狭めだ。俺はあえてその中央付近をふらふら蛇行するように歩き、後方から自転車がやって来るのを待った。
自転車はすぐにやって来た。
俺がふらふら蛇行しているので、彼は俺を追い抜けない。やがてしびれを切らした自転車野郎はベルをきたましく鳴らし強引に俺の脇をすり抜けていった。
「うわっ!」
俺は短く叫び声を上げながら、前を歩く彼女の首筋目掛けて、持っていたトマトジュースをぶっかけた。
「キャー!!」
彼女は婦警とは思えない、普通の女丸出しの甲高い叫び声を上げた。
2:2006/03/14(火) 13:04:32
侍起きた
3アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/03/14(火) 13:37:10
>>2
よう、お早う・・でもないか。
「侍」名の書き込みが、あちこちにあってどれが元祖なのかわからねえな。
警察板の名無しのデフォが「名無しピーポ君」から「侍」になる日も近いか?
4アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/03/14(火) 15:16:02
「ああっ、大丈夫っすか!すいません!」
「ちょっと、あなた!!もう信じらんない!何すんのよ!!」
「すいません!さっきの自転車が僕の腕にぶつかりやがって・・・」
「何よ、この赤い液体は?」
「トマトジュースです。すいません」
「ちょっと・・・」
「すいません!!」
「もう、ふざけないでよ!服の中までグショグショになっちゃったじゃない!」
「すいません!弁償はさせてもらいますので」
「当たり前よ!もう使い物にならないでしょ、この服」
「あの、立ち話も何なんで、あなたの職場までお送りさせていただきます・・」
「もちろん来て頂きますよ。そこであなたのジンテイを聞かせてもらいますから」
「ジンテイ?」
「人を定めると書いて“人定”です。あなたのお名前と連絡先ですね」
「はあ、それは構いませんが、何か小難しい警察的な表現を使われるのですね」
「それはそうですよ。警察ですから、私の職場は」
「ええっ!!」
俺は、さも激しく驚いたように、大げさなリアクションを示した。
ちょっと演技がくさかったかなと、一瞬焦ったが、彼女は特に気に留めていないようだった。
5アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/03/14(火) 19:02:18
「じゃあ、どうぞ乗って下さい」
俺は、親指で路上駐車している愛車を指した。
「・・・・」
「どうしました?そんな格好じゃ歩けないでしょ?さ、どうぞ」
「いいえ、結構です。私は歩いて署に戻ります」
「はあ、そうですか?じゃ、俺はひとりで車に乗って行きますよ」
「それは困ります」
「なぜ?署に利用者用の駐車場はちゃんとあるはずだよ」
「あなたを信用しないわけではありませんが、その・・・」
「その?何?」
「つまり、そのまま行ってしまう可能性といいますか・・・」
「わからないな。だから最初にあなたに言いましたよね?車でお送りしましょうって。
警察官のあなたが同乗していて、どうして逃げられます?俺はそんな無謀くんじゃないですよ」
「ごめんなさい。気を悪くされているかもしれませんが、職業柄あらゆる可能性を考えてしまうのですよ」
「つまり、僕があなたを拉致して、どうのこうのって事ですか?」
「・・・」
「すいません。返事してくださいよ」
「可能性として、ゼロではありませんよね・・・」
「じゃあどうすればいいの?同乗は嫌、でもひとりで車に乗って署に向かうのも駄目ってさ」
「ですから、あなたも歩いて一緒に来てください」
「路駐しろっていうの?これって緊急性が認められる事案じゃないですよね?警察官のくせに僕に法を犯せとこうおっしゃるですか、あなたは?」
トマトジュースをぶっかけられ、制服を汚されてしまった被害者のはずの彼女が、俺から一方的に責められ最初の威勢はどこへやら、
顔面は蒼白、足は小刻みに震えている。
哀れな女性警察官を前に、俺の股間はズボンの下で異常なまでに膨張していた。
6アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/03/14(火) 23:33:30
「駐車違反にはならないように、言っておきますから」
「言う?言うって誰にですか?」
「この地区担当の婦警に・・・」
「俺はついさっき、この通りで駐車違反取り締まりをしている婦警さんを見かけたのですが、
結構、貫禄があるベテランに見えましたよ」
「はい、知っています。その人は私の先輩ですから」
「後輩が私的な理由で、先輩にそんな事を本当に頼めるの?偉いさんが違反をもみ消してもらうってのはよく聞くけどさ」
「多分・・・」
「あの、婦警さんさ。俺は100%大丈夫だっていう保証をもらえない事には、ここに車を放置できないからね」
こんなやり取りをしながら、俺はもう楽しくて楽しくて仕方がない。
トマトジュースは今頃、彼女のブラやパンティーの内部にまでも侵食している事だろう。ああ、想像するだけでイッちまいそうだ。  
と、婦警さんが、急に俺をキッと睨んだ。彼女、俺の心が読めるのか?
「上司に指示を仰ぎます!」
そう言い放つと、彼女は携帯を取り出し通話を始めた。
「・・・はい・・・ええ、通行人が・・・・はい・・・そうです。トマトジュースを・・・男の方です・・・
車を道に停めてまして・・・はい・・・」
数分の後、通話を終えた彼女は晴れ晴れとした表情で、俺にこう言った。
「お車の件なら、100%大丈夫です。上司から担当の婦警に連絡が行くそうなので」
「そうですか。なら構いませんよ」
少々落胆しながら、俺はそれを彼女に悟られないよう、気丈にそう答えた。
7アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/03/15(水) 10:33:22
小説つづき
現場からPSまでは女性の足で5分かかる。
ただし今の彼女はパンティーの内部にまで、トマトジュースが侵入しているはずで、そんなに早くは歩けないはずだ。
だから2分ほど加算して、7分というところか。
――この7分、無駄には出来ないぞ。
さきほどの通話で、彼女の姓は、“三木”だと、わかった。
「三木さん、車の中に免許証やキャッシュカードを置きっぱにしてるので取りにいきたいのですが」
「いいですよ。ただし助手席側のドアを使ってくださいね」
「“逃走を未然に防ぐ”ですか?さすが警察官、抜け目ないですね」
俺は、ニヤニヤしながら、三木さんにそう言った。
三木さんは何も答えず、代わりにニコリと笑顔を俺に向けた。
予想外の笑顔に、ややうろたえながら、俺はリモコンキーを操作し、ドアロックを解除させた。
俺のすぐ後方で、三木さんが、警察官の目で俺の挙動を監視しているのがわかる。
ダッシュボックスから、免許証などが入ったバッグを取り出し、ドアを閉めた。
「いい車でしょう。高かったんですよ」
「お車が趣味なんですか?ピカピカに手入れされてますね。今日はドライブの途中だったとか」
「ええ。年休を取得できましてね。これから奥多摩の緑でも見てこようかなと思っていたんですが」
そういいながらドアを閉め、ロックをかけた。
「じゃあ、行きましょうか」
彼女が、車から目線を外した。
俺は隠し持っていた釘をポケットから素早く取り出し、ボディの側面に釘を押し付けると、一気に前方に引いた。
見事な引っかき傷が、ボディ側面についた。
――上出来だ。
俺はそうつぶやき、釘を側溝に投げ捨てた。
8名無しピーポ君:2006/03/15(水) 10:43:26
外伝
「ニンテイ」を知らない者が「緊急性が認められる事案」と口走ったことで不審に思われている。
その時、有頂天だった俺は、まだその事実に気付かず、三木婦警の後について、いそいそと警察署に向かった。

フォトアルバムと連動してる?
9名無しピーポ君:2006/03/15(水) 10:44:02
失礼「ジンテイ」でした。
10アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/03/15(水) 11:04:52
またゼ・・あ、いや、よそう。
人定の件の解釈は、読み手のみなさんが銘銘してくださればいいです。
“俺”が、本当に知らなかったのか、知らないふりをしただけなのかという部分も含め。
11アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/03/15(水) 11:52:34
小説つづき
三木さんはずんずん先に歩いていく。普通の女性の歩く速さを完全に超越している。
このままだと7分どころか、半分の3、4分でPSに着いてしまう。
俺は、一計を案じた。
コンビニの前で俺は、ありったけの大声を出した。
「三木さん!タバコ買ってもいいかな!」
5mほど前方にいた三木さんは、眉間に皺を寄せ、明らかに不快な表情を浮かべた。
「署にも、タバコの販売機はあります!それからあまり大声で、名前を呼ばないで下さい」
「警察署の自販に、○○という洋モク置いてる?結構レアな銘柄なんで店頭でしか買えないんですよ!ねえ!婦警さん!」
俺の大きなダミ声に、周囲の通行人が驚いた顔を、こちらに向けてくる。
三木さんは、真っ赤な顔をして、小走りに俺の方に駆け寄ってきた。
「今度は名前は呼んでないよ」
俺は、ニヤニヤしながら三木さんに言った。
「余計、悪いです!タバコはこの件が片付くまで我慢してください!常識で考えてわかるでしょ!」
「いや、申し訳ないけど、あなたに常識を語ってもらいたくないですね」
三木さんは、その大きな目を、いっそう大きくむき出し、俺の顔に射るような視線を向けた。
「どういう意味でしょうか?おっしゃる意味がよくわかりませんね」
「だって、そうでしょう。この事案はさっきも言ったように緊急性がない」
「緊急性の有無の判断は、私たちがします。あなたには関係ありませんよ」
「ほう?ではこの件は緊急性があると、こうおっしゃるわけですね?」
「あなたには関係ありません!駐車違反の心配は無用だと先程お約束しました。まだ不満がおありですか?」
「車に当て逃げされたり、いたずらされたらどう責任取ってくれますか?」
「それは・・」
「僕は、警察ではなく、あなた、三木さん個人に責任を取ってもらいますよ」
12アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/03/15(水) 12:52:30
三木さんは、押し黙ったまま俺の目を睨んでくる。
「またダンマリですか、三木さん」
「・・・・」
「さあ、答えてくださいよ。僕の車が当て逃げやいたずらの被害に遭った場合において、
加害者の特定に至らなかった際は、その責は三木さん、あなたが全て負うと」
「できません・・・」
「ならば徒歩で署に向かうのは、いますぐ中止します。僕は僕個人の責任において、警察署に向かう、三木さんは徒歩で向かう。いいですね?」
「・・・」
「交渉成立のようですね。では・・」
俺は踵を返し愛車に向けて、とっとと歩き始めた。
「待ちなさ・・・待ってください!」
いつもの癖か、“待ちなさい”と言いかけて、あわててその言葉を飲み込んだらしい。
そういう彼女の言動のひとつひとつが、俺の琴線に触れる。
彼女がいとおしくて堪らない。1分、1秒でも長く彼女と一緒にいたい。
出合って10分足らず。既に三木婦警は、俺にとってなくてはならない、かけがえのない存在へと昇華していた。
「どうしました?もう交渉は成立したはずですよ」
「制服の毀損は本部に報告をあげないといけないんですよ」
「で?」
「この件においては、私に非はありません」
「その通り。全て僕が悪い。最初から認めていますよ」
「そのためには、あなたにも提出書類に状況の詳細を書いてもらわなければいけないんです」
「いいですよ。書きますよ、何でも」
「でも、万一あなたが、署に来てくれなかったら、私が組織から処分を受けます」
13:2006/03/15(水) 13:43:24
一人で頑張るな〜、若造
14名無しピーポ君:2006/03/15(水) 19:22:40
この場合、三木は男を車の助手席に乗せ自分が運転をして署に向かう
15アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/03/15(水) 23:07:32
>>13
ひとりじゃないさ。
俺には、侍、お前がいる。
age
16アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/03/16(木) 00:06:12
>>14
助手席から襲われたらどうする?
却下ですな。
17アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/03/16(木) 00:38:42
「それはお気の毒としかいいようがないですね」
「それだけ?」
「それだけですね」
三木さんは、大きく溜息を吐いた。
もうこの男に何を言っても無駄、そう顔に書いてある。
「わかりました。ではあなたの車に万一の事があれば、私が責任を取りましょう。これでいいんですよね」
俺は、心の中で喝采した。
ついに、彼女にこのセリフを言わせる事ができた。後は詰めを誤らないようにするだけだ。
「もちろんです!ただし、あなたの氏名、所属、階級、本日の日付を付け加えて、もう一度はっきりと誓約してください。
ああ、僕の名前もね。僕、大野涼二といいます」
「・・・・」
「どうしました?」
三木さんは、目を閉じ、右手で心臓あたりを押さえている。
俺はそれ以上の催促はやめ、彼女が心の整理を終えるまで静かに待った。
――殺されてもいい。三木さんをこの場でレイプしたい。
俺は、このまま時が止まってくれたらと、本気で願った。
やがて三木さんは、目を開くと、意を決したように口を開いた。
18アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/03/16(木) 01:09:36
「私は、大野涼二さんが西北警察署において、私の制服汚損に関する事情聴取ならびに
提出書類の作成事務にかかる間、西北警察通りに路上駐車している大野さん所有の車が
当て逃げやいたずら等により破損し、当該加害者の特定にいたる事ができず、
よって当該加害者に対する求償が不可能な場合は、
私が修理、代車の手配等にかかる、全ての費用を負担する事を誓約します。
平成18年3月×日。警視庁北西警察署交通課巡査・三木理美」
これだけ一気に言い切ると、三木さん、いや理美は、挑むように鋭い視線を投げかけてきた。
「ありがとう。完璧ですよ、三木さん」
「まだ不足ありますか?大野さん」
「十分ですよ。さあいっしょに・・・」
まだ話終えていないのに、もう理美はさっさとPSに向け歩き出している。
――フフ、上等だ・・もっと嫌え!もっと憎め!その方が支配し甲斐があるというものさ。
19アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/03/16(木) 10:30:36
俺は取調室で事情を聞かれると、当初覚悟していたのだが、実際は会議室の一室が使われた。
交通課課長と課長代理、それに理美の直属上司の交通総務係長・・・
これらのメンツに囲まれると、さすがの俺も背中から冷や汗がタラリと流れ落ちてくる。
「まず最初にお詫びしておきます。私の不注意が原因とはいえ、三木さん、および西北署の皆様に非常な迷惑をお掛けしました」
俺は、彼らが何か言ってくる前に機先を制しこう言った。
「三木からざっと話は聞きました。整理しましょう。あなたは缶入りトマトジュースを飲みながら三木のすぐ後方を歩いていた。
後方からやってきた自転車がベルを鳴らしながら、あなたの脇を強引にすり抜けていった。その際、自転車のどこかがあなたのジュースを持っている方の腕に当たった。
その勢いで、あなたはジュースを誤まって三木の首筋付近にかけてしまった。間違いないですね?」
「間違いありません」
その時、会議室のドアがノックされた。
「失礼します」
理美だ。
シャワーを浴びたのだろう。慌ててドライヤーで乾かしたと見え、髪はまだ完全に乾ききっていない。
メイクもやり直したらしい。さっきよりもつややかだ。
理美のシャンプーとせっけんのいい香りが、タバコ臭い室内を融和するように優しく俺の鼻孔をくすぐる。
それに・・・スカートだ!
「おい三木、どうした?スカートなんかはいちゃって。おじさんうれしいぞ」
交通課長が相好を崩す。
「代えのスボンを今朝クリーニングに出したばかりで・・・とりあえず先輩がスカート持ってたから、それを借りました」
それまで男4人、緊迫した空気に包まれていた会議室は、理美の降臨によって、ほんわかした空気に一変した。
会議室と名がついてはいるが、さほど室内は広くない。
小さなテーブルにいすが5つ。俺の右横のいすがひとつ空いているだけだ。
必然的に理美は、その空いているいすに座った。
20アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/03/16(木) 11:03:10
俺は、横目で理美の肢体をチラリチラリと盗み見た。
理美も俺のそんな気配を敏感に感じ取ったと見え、両の膝を蟻が這い出る隙もないほど、固くぴたりと閉ざしていた。
「ぐおっ!!」
俺は、声とも言えない獣の咆哮のような叫び声を上げてしまった。
4人の警察官がいっせいに、俺に怪訝な表情を寄せる。
「失礼しました。あまりの緊張感でむせてしまいました」
違う。緊張のせいではない。
理美はナマ足だった。
代えのストッキングを手配をしている時間がなかったのだろう。
理美に襲い掛かろうとした雄としての本能を、理性がすんでのところで押し留めた。
行動は理性がなんとか押さえつけたが、声は本能が理性に打ち勝った。
そう。あの声はまさに“雄”そのものだったのである。
「さと・・三木さん、先程は大変失礼しました。この場で改めて謝罪させていただきます」
俺は、こう言ってから、思わず「さとみ」と呼びかけようとしてしまった自分の失態に心の中で舌打ちした。
もう手遅れだった。
理美の表情は何と表現したらいいのか・・・驚愕、怯え、怒りなどがない交ぜになった様な表情。
多分、この瞬間、彼女は全てを悟ったに違いない。
トマトジュースをぶっかけたのは、俺の故意によるものだと。
21アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/03/16(木) 11:45:01
「いいえ。大野さん、どうぞお気になさらないで下さい。“わざと”じゃないんですから、仕方ないですよ」
理美は俺を鋭く睨みつけながら、“わざと”の部分に殊更力を入れ、そう言った。
俺は、気持ちを切りかえる事にした。失敗には違いないが、致命傷ではないのだ。
俺の行為が故意であるとの立証は、かなり困難な作業だと思う。
もちろん周囲に目撃者は何人もいた。それも当然折り込み済み。
ビデオで撮影しながら、端から見て不自然に感じないようジュースを引っ掛ける練習を何度も繰り返した。
誰が見てもあれは、不幸な事故。そう思わせる完璧な演技ができたと自負している。
よっていくら目撃者に聞き込みをしてみも無駄というものだ。
「いいえ。“わざと”じゃないにせよ公衆の面前でレディに恥をかかせてしまいました。本当に済まなく思っています」
俺も、負けじと“わざと”の部分に力を込めてそう言った後、理美の肢体を舐め回すように見た。
理美も歯を食いしばり、俺の目を射抜くように懸命に睨み続けた。
「さて、それで三木から聞きましたが、汚損した制服の弁償についても、大野さんに異論はないと言う事で間違いありませんか?」
交通課長は、俺と理美が水面下で激しく火花を散らしている事に全く気がついてないようで、呑気な調子で、こう問いかけてきた。
「当初はそう思っていました」
「当初は?今は違うというのかね?」
「若干、考えが変わりました。本件の事案において最も責任が思いのは、後ろから僕にぶつかり、そのまま逃走した自転車です」
「まあ、そうだろうな」
「二番目に責任が重いのは、不注意にジュースを飲みながら歩いていた、この僕です」
「うむ」
「三番目は・・・」
「待ってください!」
理美が声をあげた。
俺を含めた4人の男たちが、いっせいに理美の顔を見た。
22名無しピーポ君:2006/03/16(木) 11:55:18
1番。君は集団ストーカーの一員であり民間探偵だろ。文章で解る。
23アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/03/16(木) 12:06:34
「三番目ってどういう意味ですか?私にも責任があるという流れのように感じましたが」
「その通り。さと・・・三木さん、あなたにも責任がある」
俺は、わざと「さとみ」と言いかけるフリをし、ニヤリと笑った。
理美は耐え切れなくなったのか、とうとう俺から目を逸らしてしまった。
「伺いましょうか。私の責任とやらを」
そう絞り出した理美の声は、心なしか震えていた。
「現場となった歩道は自転車通行可の標識が出ています。歩道が歩行者優先なのは論を待ちませんが、
歩行者側も一定の注意義務を負っています」
4人の視線が俺に注がれる。
男3人は、もう俺の眼中にない。俺は理美ただひとりに話しかけている。
「私は、普通に歩いていたじゃありませんか!」
「まだ僕の話は終わっていません。最後まで聞いてください、三木さん」
「続けたまえ」
交通課長が俺に先を促した。
「現場歩道は中央に白線が引かれ、車道寄りを自転車用、車道から離れた方を歩行者用と路面表示されています。
しかし三木さんは、その表示を無視し、車道寄りを歩いていました」
「三木、間違いないか?」
交通課長が理美に確認する。
「・・・よく覚えていません」
「続けます。僕は表示に従い、歩行者用のレーンを歩いていました。そこへ後方から問題の自転車がやってきた」
24名無しピーポ君:2006/03/16(木) 12:17:53
一番。君は表の世界に出ない方がよい。杉何とかが政界に入るのと一緒だよ。変な才能と紙一重な異常さ。
25名無しピーポ君:2006/03/16(木) 12:22:00
とかく変な世の中だ。金が必要な人間に金は渡らず、変な異常な人間に金が渡り、何事かに飽きた表情を目の当たりに観ている。
26アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/03/16(木) 12:54:02
「自転車から見て、前方左側に三木さん、右側は僕が歩いています。
現場歩道の道幅は決して広いとは言えません。
我々は決して横に広がって歩いていたわけではありませんが、自転車からすれば
広がっているように見えたと思います。これでは彼は我々の前に出られません」
「うむ」
「そこで、自転車はベルを鳴らしながら僕の右側を強引に突破した。
僕は右手に缶を持っていたのですが、まともに右肘にぶつかられまして・・・」
「君は自転車を呼び止めなかったのかね?」
「いえ。三木さんにジュースをひっかけて、気が動転してましたので、そこまで気が回りませんでした」
「君の話を聞く限り、ウチの三木の行動は特に問題がないように感じたがね。自転車レーンを歩いていたのは問題だとしてもだ」
「僕はそう思いません。仮に三木さんが警察官でなければ、この理屈は通用するでしょう。
しかし彼女は、法の番人たる警察官です。しかも交通課員ではないですか。だとすれば、一般人よりもより高度な規範意識が求められると思います」
「高度なたってね、君」
「三木さんが、仮に歩行者用レーンを歩いていたら、今回の事案は起こり得なかった。だとすれば彼女にも責任の一端はあるというのが僕の考えです」
「三木、もういちど聞くぞ。お前、本当は歩行者用レーンを歩いていたって事ないのか?」
<<出たよ。警察お得意の誘導が・・・>>
「どうなんだ?三木」
交通課長の表情は鬼そのものだ。蛇に睨まれた蛙状態の理美は、膝と肩をガクガク震わせるばかりだ。
「三木!!」
彼の怒号が、狭い会議室内に響き渡った。
「わ、私は・・・歩行者用レーンを歩いてました。今、思い出しました」
27アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/03/17(金) 00:12:59
「聞いたとおりだ、大野さん。三木は歩行者用のレーンを歩いていた。本人が言ってるのだから間違いあるまい」
「変ですね。では三木さんの記憶が正しいと仮定しましょうか。そうすると三木さんと僕は縦一列で歩いていた事になる。
自転車が無理な追い越しをかける必要がどこにありますか?」
「大野さん。あなたが自転車用レーンを歩いていたという事はないですか?」
俺は課長のその言葉に、いすから転げ落ちそうになった。
「ないですね。僕は間違いなく歩行者用レーンを歩いていました」
「では、あなたと三木以外の第三者が自転車レーンにいたという可能性は?」
「ありません。あの時、現場には三木さんと僕のふたりしかいませんでした」
「証拠はあるのかね?」
「証拠?なぜ僕が証拠を提示しなければならないのですか?
僕の主張に反論しているのは課長さん、あなたではないですか。
立証責任はそちらにあるはずでしょう」
「証拠など知るか!私が現場にいたわけじゃないんだよ」
この狸親父、壊れかけ寸前だ。まあいい潮時だ。この辺で折れておいてやるか。
俺の目的はあくまで理美であって、目の前の狸をギャフンと言わせる事ではない。
「わかりました。ここは警察署、多勢に無勢、いくらここで僕がひとり頑張った所で、僕に勝ち目はないって事ですね」
「さあ、どうだかな・・・」
「僕も負けるケンカはしない主義です。降参しましょう。三木さんは歩行者用レーンを歩いていた。
僕は自転車用レーンを歩いていた。これで決着しましょう」
「いいだろう。こちらも異論ない。そうだな?三木」
「はい・・・」
理美は、死にかけの病人のような真っ青な顔で、消え入りそうなか細い声で返事をした。
28名無しピーポ君:2006/03/17(金) 00:54:40
最近こんな糞スレばっかw






他行けや 
29アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/03/17(金) 01:47:51
警視庁職員が貸与品を盗難、紛失、汚損等の理由により、それらの使用が出来なくなってしまった場合、
総務部長宛てに「給貸与品亡失(またはき損)事案報告書」を提出しなければならないと定められている。
俺は事案の当事者である理美とふたりで相談しながら、この報告書を作成するのかと甘い期待を抱いていたが、
実際は理美とは別室。俺の相手はムサい交通課の課長代理だった。
「事案報告書」に、俺のレポートを添付して本部に提出するという流れのようだ。
なんだかんだでレポートが完成した時、時計は既に三時半を指していた。
俺はいい加減げんなりして、帰り支度を整え、PSの一階ロビーで一服していた。
「大野さん」
ふいに呼びかけられ俺は、慌てて声の方向を振り返った。
理美だった。
グレーのジャケットに、黒のタイトスカート。
「ああ、三木さん。どうしたんですか、私服じゃないですか」
「時間休取っちゃいました。だって今日疲れちゃったんだもん、誰かさんのせいで」
俺は理美のあまりのあっけらかんぶりに、適当なリアクションが取れないでいる。
ついさっきまで蒼ざめてガタガタ震えていたとはとうてい信じられない。
「時間休?いいよね公務員は。民間企業で疲れたから定時前だけど帰りますなんて言ってみなよ。張り倒されるぜ」
「ごめんなさいね。自分でも公務員って恵まれてるなあって思います」
「まあいいや。定時まで待つ時間が省けたってもんだ。じゃあ行こうか」
「え?行くってどこへ?」
俺は、車のある場所だと言いかけて、やめた。俺が自作自演でつけた車のキズを餌にもっと理美をゆさぶるつもりだったのだが、どうもその気が起こらない。
30アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/03/17(金) 08:16:46
「それは、その・・・そう、デパートだよ」
「デパート?」
「あなたの制服の弁償の手続きは済んだが、私服はまだだろ。現金だと味気ないと思ってさ」
「いいですよ。あのブルゾンなら近所のディスカウントで買った安物ですし」
「いいんだよ。あなたに嫌な思いをさせた罪滅ぼしも兼ねたいんだ」
「せっかくですが・・・」
「・・・そうですか」
「ごめんなさい」
俺は、もう一度心のスイッチを入れ直した。
――やっぱりやるしかねえな。
「いいでしょう。でも車まではいっしょに来てもらいますよ」
俺は低い声で、目を鈍く光らせながら理美にそう言った。
理美も俺の意図を理解したらしく、抗う様子は見せず無言でうなずいた。

「三木さん。ひとつだけ聞かせてください」
車を停めている現場に向かう道中、俺は意識してスローペースで歩いた。
理美のあの競歩なみの早歩きをされたら、話もまともにできないからだ。
「なんでしょう」
「さっきの会議室。なぜあなたはウソをついたのですか?」
理美の肩がビクッと震えた。
31アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/03/18(土) 02:42:00
小説つづき
「もうこの件については決着がついたはずです。もう蒸し返さないでもらいたいのですが・・・」
理美は困惑を隠そうともぜず、そう言った。
「決着がついた?あなた本気でそう思っているのですか?」
「だって、あなた自身、課長におっしゃってたじゃありませんか。これで決着しましょうって」
「いいですか、三木さん。もし僕が課長さんの描れた“シナリオ”にあくまで抗い、自説に固執したとしましょう。
僕は今頃、あの会議室で署の幹部はじめ多くの警察官に取り囲まれて、小さくなって震えているでしょうね。
そう、白旗を上げない限り、僕はいつまでたっても帰れない」
「そんな事ないです!そんなイメージで警察を捉えられてるなんて心外です」
「心外だって?こいつは笑わせる。あなたの口からそんなセリフを聞かされるとはね」
「どういう意味ですか!」
理美の語気が荒くなった。
「いいですか?僕に“決着”という名の白旗を上げさせたのは課長さんじゃない。三木さん、あなたなんですよ。
あなたのついた“ウソ”が、警察署にたったひとりで乗り込んで闘っていた僕に、トドメを刺したんです」
「もうやめて!」
理美は大声で叫び、両耳を手でふさいだ。
32名無しピーポ君:2006/03/18(土) 10:24:31
大野って、アブねー苗字だすな。
33アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/03/19(日) 01:04:45
「三木さん。周りの人たちが、みんなこちらを見てますよ」
「ごめんなさい・・・」
理美は冷静さを取り戻し、取り乱してしまった非礼を詫びた。
「大丈夫ですか?では行きましょうか」
そう言って、俺はやや早めのペースで,
車を停めてある地点を目指し歩き始めた。
後ろを振り返ると、理美がペースに遅れる事なく俺の後について来ている。
俺の早歩きについてこれる女性はそうはいないと思うのだが、さすがは女性警察官というところか。
現場につくまで俺は無言を通した。
理美もまた、何か話しかけてくるでもなく黙ったままだった。
やがて俺たちは、車を停めてある場所に到着した。
俺の愛車は変わりなくその場に停まっていた。
ただひとつ、ボディーのひっかき傷を除いては・・・
理美は、俺の車を見た瞬間、ハッと息を飲み、口を両手で覆った。
「やられちゃってますね」
俺は、抑揚のない声でそう言った。
「おかしいわ」
「何がです?」
「偶然が重なり過ぎよ」
34名無しピーポ君:2006/03/19(日) 10:02:22
おまわりわ女と言えどもごめんなさいなんていわんよ。
35アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/03/19(日) 10:21:10
「あなたにジュースをひっかけられた件だって、あんな経験初めてでした。
あなたが路上駐車していたのも、人の目が多い昼間ですし、たかだか3時間です。
それに車両のいたずら等の事案って、その発生時間帯の大半が深夜なんですよ」
「で、あなたの結論は?」
「現状、証拠は何もありません。
が、私はジュースの件と車のいたずらの件、両事案はあなたが故意に行ったものであると見ています」
「腹をくくって言ってんだろうね?後になってから、やっぱり私の勘違いでしたでは済ませないよ、僕は」
「覚悟の上です」
俺の下腹部は、パンツの下で脈を打って隆起している。
理美は怖がりだが、芯は強い女だ。
今頃、理美の心臓の鼓動スピードはMAXを振り切っているに違いない。
それをこちらに悟られないよう、気丈にふるまっている。
なんていとおしいんだろう。俺はこういう女に極めて弱い。
股間にわずかな刺激でも加われば、俺はパンツの中でみっともなく射精してしまうに違いない。
「具体的にどうする?」
「捜査にかかるかどうかの決定権は私にはありませんが、上司に私の考えを話そうと思ってます」
「あなたは昼間、僕の車の修理費用の負担を誓約してくれたが、その約束を履行する気はあるのか?」
「ありません。あの約束はあくまで第三者による加害行為を前提としてなされていますので」
36アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/03/19(日) 13:04:38
「話にならんな」
俺は、そう低く呟き、ジリッと理美に向かってにじり寄った。
「ひっ!」
理美は、肩をすくめ、一歩後ずさりした。
「きょ、今日はもうあなたとお話する事は何もありませんので、ここで失礼しますっ!」
「待って下さい!」
俺は、駅に向かって駆け出した理美を追いかけ、前に回りこんで彼女の進路を塞いだ。
「何するんですか!道を開けて下さい!」
「あなたに見てもらいたいものがある」
「どいて下さい!大声出しますよ!」
「さっきの会議室。あれ、全て録音した」
「えっ」
俺は、胸ポケットから、ペンの形に偽装したボイスレコーダーを取り出し、理美に見せた。
「あなたの、あのウソを始め、一部始終を記録させてもらったよ」
理美は、気が呆けたような間抜けな表情で、俺の顔を見ている。
「それから、ジュースをひっかける寸前まで、俺は歩きながら前方を録画していた」
俺は、コートのポケットからデジカメを取り出した。
「大野さん、あなた・・・」
「見るかい?」
「・・・見せて下さい」
最近のデジカメには、簡単な動画撮影モードがついている。
俺は、問題のシーンを選択し、再生ボタンを押した。
37アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/03/19(日) 13:19:47
>>34
じゃあ何て言って謝るの?
「すんまへん!」ってか(笑)
38アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/03/19(日) 14:24:42
あの時、俺は、デジカメが前方の光景をくまなく拾えるよう、
長さを微調整したストラップを首にかけ、録画スイッテをオンにして歩いていた。
その甲斐あってか、自転車専用レーンを闊歩する理美の後姿が、液晶画面にはっきり映し出されている。
ただし歩きながら、しかも手で固定する事なく撮影されたシーンなので、映像の動揺が大きい。
内臓スピーカーから音声も同時に再生されている。
<<チリンチリン―ガッ―うわっ―キャー―ゴソゴソゴソ―>> 
動画はここで終わった。
理美は、口を右手で覆ったまま、呆然としている。
「切り札を使ったって事ですね・・・」
それだけを絞り出すのが、精一杯だったようだ。
俺は、何も言葉を発せず、ポケットからマイルドセブンを取り出して、火を付けた。
タバコの自動販売機には必ず置いてある、超メジャーな銘柄だ。
理美は・・・何も突っ込んでこない。
俺は、軽く失望した。
「これを使ってどうするつもりですか?」
「・・・・」
「答えてください。大野さん」
俺は、2、3口吸っただけで、タバコをオーバーアクションで道に投げ捨てた。
ここは、路上喫煙禁止地区に指定されている道路だ。当然、ポイ捨てなんてとんでもない、の世界。
しかし、やはり理美は、何も突っ込みを入れてこない。
俺は、次第にイラだってきた。
39アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/03/19(日) 16:28:35
「答えろだって?あんたはどうなんだ?まだ俺の質問に全く誠意ある回答を示していないじゃないか!」
「ウソ・・・の件でしょうか?」
俺は、答えるかわりにギロリと理美を睨んだ。
理美の肩が、またピクッと動いた。
「マスコミに売る」
「何ですって!」
「マスコミに売ると言ったのさ。事実を自らのウソで捻じ曲げ、虚偽の報告を本文に上げた女性警察官。
確かなネタ付きだ。連中食いついてくるぜ」
「虚偽って・・・」
「虚偽じゃないか?権力をバックに俺を脅し、意に反した供述を強要した警察官。あんたの事を言ってんだよ」
「これは脅迫ですよ。ご自分のやっている事がわかっているのですか?あなたは」
「悪徳警察官の情報をマスコミに売る。公共の利益に適っているじゃないか。寝言を言うのはやめてくれよ」
「悪徳?失礼な!いい加減、怒りますよ。私だって警察官なんですからね。あまり甘くみないで下さい!」
「その言葉、そっくりあんたに返そうか?今この場で、マスコミに電話したっていいんだぜ」
「ウソの件なら謝ります。でもあなたのやってる事だって常軌を逸していますよ」
俺は、携帯を取り出し、警察叩きの急先鋒である某週刊誌編集部の番号を検索し、通信ボタンを押した。
「ちょっと!あなた、何やってんですか!」
「あ、もしもし?週刊○○さんのデスクですか?僕はいち読者なんですが、警察関係でいいネタが手に入ったのでぜひ提供したいのですが。ええ、婦警ですね」
「やめて下さい!」
理美は俺から携帯を奪うと、勝手に通話を切断してしまった。
40アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/03/19(日) 16:35:47
>>39
訂正
× 本文
○ 本部
41アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/03/19(日) 18:55:33
俺の携帯を震える両手で握りしめ、唇を噛み締めている理美の姿は“哀れ”のひと言だった。
しばらくの間、お互い無言のまま睨みあっていた。
「強盗の現行犯だな」
俺はニコリともせず、突き放すように理美に言った。
「あなた、いったい何が目的なの?お金?私の身体?」
俺は無言で、そばにあるコンビニを親指で差した。
「防犯カメラに今のシーンが納まっているかどうか、確認してくる」
「待って!」
俺は、彼女の声には耳を貸さず、走ってコンビニの店内に入っていった。
「すいません!今、西北警察署の婦警に携帯をうば・・」
レジにいたアルバイトの青年に声をかけようとした、その刹那、理美が店内に飛び込んできた。
「大野さん!あなたの言う事を何でも聞きます!お願いだからもうやめて!!」
その瞬間、俺の全身に高圧の電流が流れた。
「お客さん?いったい・・・」
青年が目を白黒させて聞いてきた。
「マイルドセブン、ワンカートン頼む」
「あ、は、はい」
俺は、青年に一万円札を渡した。
「釣りはいい」
カートンを受け取ると、俺は彼女を店内に置き去りにしてさっさと外に出た。
通りは、区役所の防災行政無線の屋外拡声子局が奏でる五時の時報メロディーが鳴り響いていた。
42名無しピーポ君:2006/03/20(月) 12:03:42
43名無しピーポ君:2006/03/20(月) 13:53:26
完璧な警察マニア。それも変態と言っても良いほど女警官に興味を抱いているものだ。誰か付き合って制服で交われば欲求が満たされるんだろうけど名。
44名無しピーポ君:2006/03/20(月) 20:53:37
野郎ならわりーなー。女なら謝らん。口で言い負かされる。
45:2006/03/20(月) 21:25:46
あ〜頭いてえ
46アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/03/21(火) 00:20:00
俺は、ガードレールに腰掛け、マイルドセブンに火を付けた。
出会いが正午で、今は五時。理美を落とすのに要した時間は五時間也か・・・
理美がおずおずとやってきた。すっかり観念しているように見える。
俺はボイスレコーダーとデジカメを取り出し、先程の会議の音声と例の動画を消去した。
「消したよ、全て」
理美は、信じられないといった表情をしている。
俺は、タバコを靴でもみ消すと車のドアロックを解除した。
「どういうつもりなの?」
「君に興味が無くなった。また次のターゲットを探す」
「えっ・・」
運転席側のドアを開けた。
「待って!次のターゲットって?やっぱり婦警なの?」
「多分ね」
理美の両目が吊りあがった。次の瞬間、閃光が走り、俺の左頬に激しい痛みが走った。
「ブルゾン代はこれでチャラにしてあげるわ」
「助かるよ。今月は金欠病なんでね」
運転席に乗り込み、エンジンを始動した。
「大野さん、待って!まだ私は・・・」
「三木さん」
「はい!」
「いい加減、俺の携帯電話、返してくれないかな」
(おわり)
47名無しピーポ君:2006/03/21(火) 16:44:55
ひろゆきじゃねーかー
48アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/03/21(火) 23:19:29
>>47
突っ込んでくるのはいいんだけど、意味不明なのは勘弁な。
49アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/03/21(火) 23:21:56
さあ、好評につき(笑い)、早くも小説第二弾の登場だよ↓
50アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/03/21(火) 23:49:46
久々に会った同期との飲み会でハメを外ししぎたようだ。
寮の門限に間に合わせるには、駅からダッシュするしかない。
酒が入った身でこれはかなり辛いが、行き遅れた寮務主任から嫌味の速射砲を浴びるよりはマシだ。
里沙は走った。このまま信号にひっかからなければギリギリで間に合いそうだった。
前方の歩行者用信号が青点滅を開始した。
「行っちゃえ〜」
小さく叫び、走る速度をさらにアップさせた。
と、目の前に突然黒い塊が現われた。
「えっ?」
塊が急停止した。
「キャーッ!」
里沙は急ブレーキを掛けたが、間に合わずその塊に激突した。
「うわあっ!!」
塊、いやその男は激突の衝撃で、その場に倒れこんだ。
「だ、大丈夫ですか!?」
「い、痛い・・・」
「あの・・・」
「救急車を呼んでくれ・・持病の腰をやっちまったらしい・・・」
「そんな・・・」
里沙は、周囲の状況を伺った。
通行人の姿は全くない。商店のシャッターは全て閉じられている。
――誰にも見られていない。
「ごめんなさいっ」
そう叫び、再び走り出した。
「お、おい、待ってくれ。救急車を・・・」
男の悲痛な叫び声が、夜の商店街にむなしく響き渡った。
51アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/03/22(水) 01:40:01
春たけなわ。
真新しいランドセルを背負ったピカピカの新入生が、今日も元気に登校している。
この時期、警察署の交通課の交通総務係には地域の小学校や幼稚園からの交通安全教室の依頼が殺到する。
入学したての最初が肝心というわけだろう。
ここ東京の下町にある川北警察署も例外ではない。
今日の交通安全教室は、区立A幼稚園。
会場の体育館には、保母さんや園児たちが勢ぞろいしている。
交通課長の講話では、多くの園児が船をこいでいたが、次なるコーナーは園児たちの一番のお楽しみとあって始まる前から全員の目が輝いている。
司会の女性事務吏員の紹介アナウンスに促され、スカート制服姿の婦警さんが腹話術人形を持って舞台の袖から現われた。
園児から大きな歓声が上がる。
「みなさ〜ん。こんにちわ〜」
婦警さんが園児に挨拶する。
「こんにちわ〜」
かわいい声で園児らが答える。
「おねえさんは、かわきたけいさつしょで、じょせいけいさつかんをやってます、むらかみりさといいま〜す。
みなさんよろしくね〜」
「ほら。よろしくお願いしますは?」
保母さんが、園児に返事を促す。
「よろしくおねがいしま〜す」
「それから、このこはみんなのおともだちの、かわきたくんですよ〜かわきたくん、Aようちえんのみんなにごあいさつをしてください」
<<ハ〜イ!ボク、カワキタケイサツショノアイドル、カワキタクンデス。ミナサンヨロシクネ>>
「かわきたくんたら。じぶんで、じぶんのことをあいどるだっていってりゃせわないわよね〜」
園児がドッと沸く。  
里沙の園児の扱いは実に巧みだった。
52名無しピーポ君:2006/03/22(水) 03:01:21
>>アホアホ仮面
ぬるぽ
53名無しピーポ君:2006/03/22(水) 15:05:35
意味不明はおまいだよ。又捕まるな。
54名無しピーポ君:2006/03/22(水) 15:24:07
今度は幼児プレイ願望か。ところだな。
55アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/03/22(水) 19:12:34
「又」って何だよ、「又」って。
捕まった事なんかねーよw
56アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/03/22(水) 19:14:16
漏れ、>>51を入力している最中、めっさ笑顔だったよw
57アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/03/22(水) 19:38:13
安全な横断の仕方などを、ユーモアを交えつつ、しかし「車にはねられたら死んじゃうんですよ〜」と脅しも交える。
時に笑い、時に真剣に、児童らは里沙の術中に、すっかりはまってしまっていた。
「課長、村上の奴、普段の仕事はトロくさいですが、これをやらせたら日本一ですね」
「全くだ。あいつ就職先を間違えたんじゃないか」
交通課長と同行の主任が苦笑いを交えながら、ヒソヒソ話をしている。
里沙のコーナーも予定がつつがなく進行し、後は「おねえさんとかわきたくんにしつもん」のコーナーを残すのみとなった。
疑問点がある児童が挙手して、壇上の里沙に質問するという建前だが、実際は質問の内容と質問する児童も事前に決められていた。
最近の子供たちは消極的なので、こうでもしないと誰も恥ずかしがって質問しないという事態になってしまうからだ。
型どおりの質疑応答も終わり、いよいよフィナーレに入る、と、その時だった。
「はい!」
質問の予定がなかった男の子が手を上げている。
<<オネエサン、イマ、オワルタイセイニ、ハイッテタデショ?>>
「そんな事ありませんよ〜余計な突っ込みはしないでね、かわきたくん」
会場が、またドッと沸いた。
「はい、ではそこのボク、聞きたい事って何かな〜?」
58名無しピーポ君:2006/03/22(水) 19:39:59
59アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/03/22(水) 21:37:54
 
60アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/03/22(水) 22:04:47
「んっと、んっと・・・」
男の子はポケットをゴソゴソまさぐり、一枚の紙切れを取り出した。
「あった!んっとね」
紙切れを広げ両手で持った。
「ほこうしゃようの、あおしんごうが、てんめつしていましたが、ごういんにとっぱしようとしたひとがいました。
そのひとのまえに、べつのひとが、はしってわりこんできました。
でもそのひとは、しんごうむしは、よくないとおもったのか、きゅうにたちどまってしまいました」
「ボク?・・・」
里沙の顔から徐々に血の気が引き始めている。
「わりこまれたひとは、とまりきれず、わりこんだひとに、ぶつかってしまいました。
ぶつかられた人は、そのばに、たおれてしまいました。
そのひとは、きゅうきゅうしゃをよんでくださいと、ぶつかったひとにたのみましたが、
まわりにだれもいなかったのをいいことに、ぶつかったひとは『ごめんんさい』といって、はしってにげていきました。
これはいいことですか?わるいことですか?」
場内が、ザワつき始めた。
「村上!」
主任が短く叫び、顔の前で両手をクロスさせた。
寒くもないのに、里沙の全身はガクガク震えていた。
「村上!早く打ち切れ!何をやってる!」
主任の声に、里沙はようやく我に返った。
「この質問はお姉さんには難しいので、これは今度来るまでの宿題にさせてくださいね。
では、交通安全教室はこれでお仕舞です。B幼稚園のみなさ・・・」
「A幼稚園!」
主任が頭を抱えて、叫んだ。
61アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/03/23(木) 20:44:25
里沙が課長に呼ばれたのは、その翌日だった。
「まず最初に断っておくが、この聞き取りは、全署員が対象だ。
決して君ひとりだけではない事を理解しておいてくれ」
狭い会議室内に、課長の太い声が響いた。
「はい・・・」
「では単刀直入に聞こう。昨日の例の少年の質問だが、君に何か心当たりはないか?」
「いいえ、何もありません」
里沙の背中に冷たい汗が流れ落ちた。
「村上」
「はい」
「人と話をするときは、ちゃんと相手の目を見ろ」
「は、はい。すみません・・・」
「心当たりはないという事で、間違いないな?」
「はい、間違いありません」
「分かった。戻っていいぞ」
肩の荷が、少しだけ軽くなった気がした。
「はい。では失礼しま・・」
「村上」
「はい?」
「少年に接触した例の男な、その時、こう言ったそうだ。『おじさん、ビデオを撮るのが趣味でね。
シャッターチャンスを逃がさないように、いつもハンディムービーを持ち歩いているんだよ』ってな」
一瞬、意識が遠のいた。
「村上」
「はい・・」
「我々、警察職員にとって、一番の脅威は何だと思う?」
「そ、そうですね。監察でしょうか?」
「違う。マスコミだ」
62アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/03/23(木) 22:36:53
咳払いをひとつして、課長が続ける。
「少年の質問した内容の事が、実際にあった話だと仮定しよう。
例の男が、ムービーの話をあえて少年に話したのはなぜか?」
「その出来事をビデオに撮ってあるぞという、遠まわしの示威・・」
「そう考えていいだろうな。奴さんのターゲットがうちの署員の誰かであってみろ。
そんな過失傷害の動かぬ証拠が収められたビデオがマスコミに流されたら、本人は無論
辞めなきゃならなくなるだろうし、我々、監督者も下手をすれば、懲戒処分を食らう可能性がある」
「はい・・・」
「ま、君は本件には関係ないという事だが、まあくれぐれも言動には注意を払ってくれよ」

“敵”の高笑いが目に浮かんでくるようだ。
会議室を辞去した里沙は、すぐにはオフィスに戻らなかった。
集中して考えるためトイレの個室に入り、今後の自らが取るべきベストの方策を懸命に模索した。
奴の狙いは、里沙の身体なのだろうか?それとも金が目当てか。
寝てどうにかなるならそうするし、お金も500万くらいなら、かき集めれば何とかなりそうだ。
とにかくこんなつまらない事で、女性警察官の職を失うわけにはいかない。
あの壮絶な受験勉強を決して無駄にするわけにはいかないのだ。

敵の出方を待っている場合ではない。こちらから動いて、敵を誘い出す。
もう後戻りはできない。
里沙の腹は固まった。
63名無しピーポ君:2006/03/23(木) 22:46:28
アホアホ仮面に質問
町で女警官を見かけたら、ナンパ(道を聞く等)したりしてるんでしょ?
携帯番号とか聞いた事ある?
64アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/03/23(木) 23:01:58
道を聞くのがナンパなのか?
それはともかく、携番は聞いた事なし。
65名無しピーポ君:2006/03/23(木) 23:06:34
>>64
何で聞かないの? こんなに突っ走ってるのに 
66アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/03/23(木) 23:22:09
制服勤務中に携番聞かれて、ホイホイ教えるような女警にそもそも興味がない。
女警なら誰でもいいというわけではない。
67名無しピーポ君:2006/03/23(木) 23:34:02
制服勤務中に携番を教える事自体が常識外れだもな。
68アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/03/25(土) 02:13:42
夕刻。
里沙は定時に執務を終えると、直ちにあの出来事があった現場に直行した。
そこで立って待っていれば、必ず奴は現われる。
そう信じるより他の方法が今の里沙にはなかったのだ。
コートの内ポケットには、防犯ブザーとカラーボールを忍ばせ、不測の事態に対する備えも万全にした。
そうして駅前のファーストフード店で買ってきたハンバーガーをほうばりながら、里沙はたった一人の張り込みを開始した。

「どうしたの?村上さん」
同じ寮に入居している先輩が通りかかった。
「ちょっとお友達と・・」
「そう?じゃ、しっかりね」
先輩は何を勘違いしたのか、にやっと笑い、里沙の肩をポンと叩いて、その場を立ち去っていった。
里沙の肩から、一気に力が抜ける。

二時間たった。
勤め帰りのサラリーマンや、OLの姿が目立ってきた。
「姉ちゃん、今、暇かい?」
赤ら顔のサラリーマンが、里沙に絡んできた。
里沙は、ショルダーバッグから警察手帳を取り出し、無言でサラリーマンに示した。
「ひっ!」
短く叫んで、サラリーマンが退散する。まるで魔よけの札だ。
こういう便利な使い方が出来るので、里沙は勤務外でも、必ず警察手帳を持ち歩くようにしているのだ。
69アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/03/25(土) 02:31:46
3時間が経過した。
弱い雨がポツリポツリと、落ちてきている。
人通りも、途切れがちになってきた。
「何やってんだろ、私」
不意に目の奥が熱くなった。
――今日はもう帰ろう。
そう思った時だった。

「すいません。タバコの火を貸してもらえませんか」
その声は、里沙の背中の方から聞こえた。

――来た!奴だ。

振り返ろう、そう思ったのだが、体が硬直して動かない。
しばらくして、足音とともに、後ろから人の気配が消えた。
体の呪縛が解けた。
後ろを慌てて振り返る。
しかし・・・いない。
怖くなって、逃げたのだろうか?
そんなことを考えながら、前に向きなおした。

「キャッ!」
思わず、悲鳴を上げてしまった。
火の付いていないタバコを口にくわえた“奴”が、いつの間にか里沙の目の前にたっていた。
70アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/03/25(土) 02:47:32
「あなたね?あの時の」
「・・・」
「何とか言いなさいよ!あなた、一体何が目的なのよ!」
“奴”は、肩を小さくすくめた。
「俺に用があるんだろ?」
「はぁ?」
「用がないなら帰るぜ」
“奴”は、路駐してある車の傍に行き、ドアロックを解除させた。
赤い高級車。助手席側ボディに、派手な引っかき傷があるが、全体に手入れが行き届いている。
「待って!用ならあるわ」
“奴”の足が止まった。
「これから交通安全教室を行います!」
“奴”の目がギラリと光った。
「心配しないで。ちゃんと制服を持ち出してきてるわ。下はスカートね。
あなた、どうせ制服プレイが希望なんでしょ?そう思って、先手を打っておいたの」
「フフ、変態扱いだな」
「どうなの変態さん。来るの?来ないの?」
「カワキタくんは?」
「えっ・・」
「君の相棒だろ?持ち出してないのか?」
「あっ・・・」
“奴”は、再び車のドアロックを解除した。
「悪いが今夜は先約がある」
71名無しピーポ君:2006/03/25(土) 03:42:47
「貴女ネ?あの時ノ」
「てんてんてん」
「ナントゥかeなさいYO!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!彼方居たい何gあもくてきなのよ!

"女又"はかたを スクメタ。
「おるにょうんがるんだろ?」
「はあ?」
「洋画 ナ イ ナ ラ 孵るぜ」
奴はRO厨して 歩くルマのぼうに息、どわロックをかじょさせた、
哀歌高級車、女囚席が輪のぼでいに、歯で引っかききづガールが、全体にて居れガ息と退いてる。
マッティようならるわ。』
やちぇのあsガと舞った。
「おりから交通安全教室をおこなま」
やつやつやつの目が儀等里と光った
「心配しないせ。ちゅとん征服出して切るわ。はskirtネ
あなたは変態
72名無しピーポ君:2006/03/26(日) 00:16:38
あーあ
アホアホさん
ホントのアホ(某マル精)に潰された
73アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/03/26(日) 00:31:38
>>72
大丈夫。
俺には、ギコナビの「透明あぼ〜ん機能」がついている(汗
74アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/03/26(日) 00:51:16
里沙の目が尖った。
「それが変態さんの流儀ってわけ?
ミニパト乗務員なら、タイヤチェック用のチョークを持ち、活動帽かぶっていないと駄目とかいいそうね、あんたなら」
一瞬の間をおいて、“奴”が、くるりと振り返った。
「そういう君の流儀は、そのバッグなのか?」
“奴”は、制服が納まっている里沙のバッグを顎でしゃくった。
返す言葉が、見つからなかった。
「だとしたらどうなのよ?」
里沙の頭に、血が上った。
「管轄のPSに被害届を出す。医師の診断書も所得済みだ。全治2週刊の打撲ってな」
「ちょっと!ウソでしょ?」
「証拠として、あの場面が納まっているビデオを捜査員に提出する」
「やめてよ!何の恨みがあるのよ。私があなたに何をしたって言うの?」
「その制服・・・」
「は?」
「着収めが近いぞ。今の内にしっかりと感触を味わっておくんだな」
里沙の頭に上っていた血が今度は一気に引いた。
“奴”は、自分の車に乗り込み、エンジンを始動させた。
「待って。待ってください」
里沙はそう叫び、“奴”の車の助手席に強引に乗り込んだ。
75アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/03/26(日) 00:53:05
>>74訂正
× 医師の診断書も所得済みだ
○ 医師の診断書も取得済みだ
76アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/03/26(日) 01:05:56
「お願いです。女性警察官は私の幼い頃からの夢だったんです。
どうか私の夢を奪わないで下さい」
「自業自得だろ?」
「その通りです。自分でもよく分かっています。でも、もしあなたに武士の情けがおありなら、
もう一度だけ私にチャンスをくださいませんか?・・・」
“奴”は、何も返答を寄こさない。
「警察を首になったら、私は死にます」
「・・・・」
「あの世で、あなたのことを永遠に恨みますよ」
“奴”が、里沙の方に向き直った。
「人に物を頼む態度じゃないな。降りてくれないか」
「いいえ、降りません!」
「降りろ」
「嫌です!」
「警察を呼ぶぞ」

胸にぐさりと突き刺さった。
「分かりました。降ります・・・」
里沙は、バッグからメモ帳をとりだし、自分の携帯電話の番号を記し、そのページを切り取り、“奴”に渡した。
「お電話お待ちしていますね」
そう言って、里沙は車から降りた。
いつの間にか、雨は本降りに変わっていた。
77名無しピーポ君:2006/03/26(日) 01:08:06
アホアホ仮面、誰とは言わないが完結まで潰されそうになっても完結までがんばれよ。
78名無しピーポ君:2006/03/26(日) 01:21:06
アホアホ仮面、誰とは言わないが完結まで潰されそうになっても完結までがんばれよ。
79:2006/03/26(日) 01:32:26
侍を主人公にしろ!阿保!
80アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/03/26(日) 01:59:35
>>77-78
連投の激励、感謝(笑)

>>侍
主人公は無理だが、どこかで登場させてやろう。
81アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/03/27(月) 01:32:02
あれから空しく数日がたった。
いくら待っても、“奴”から電話は来なかった。
里沙の焦りは、次第に底知れぬ恐怖へと転じてきていた。
このまま事態を放置しておけば、あの男なら本当に被害届を出しかねない。
もはや猶予は全くないと言っていい。
里沙は、ある作戦を実行すべく行動に出た。
交通総務係長の席の前に行き、交差点配置(交通整理)をやらせて欲しいと申し出た。
「えっ、お前がか?」
係長が驚いた様子で、こう答えた。
「はい」
「無理だな」
「お願いします。どうしてもやりたいんです」
「無茶言うなよ。交差点配置は、執行係の領域だ」
「分かっています。無理は承知でお願いしているんです」
「一体どうしたんだ、お前」
「やりたいんです。一回でいいんです」
里沙の両目に、大粒の涙が溢れている。
「いや、そんなウルウルした目で見ないでくれ。弱ったな、俺は女の涙に弱いんだよな」
「お願いします!」
一筋の涙が、里沙の頬を伝って落ちた。
「わかった!わかったから早く涙を拭け。俺が泣かしたと思われたらたまらん」
頭をかきかき、係長が席を立っていった。

「上手くいったわ・・・」
里沙はポケットに忍ばせた目薬をポンと叩き、舌をペロリと出した。
82名無しピーポ君:2006/03/27(月) 02:28:41
よく「警察と自衛隊には厳しい身元調査があり、朝鮮帰化人は入れない」ということを
書き込んでいる者がいますが、そんなのは大嘘です。
実際には帰化すれば問題なく警察にも自衛隊にも入ることができ、特に警察は帰化人天国
だといえるほど朝鮮帰化人が多いです。
問題なのはこいつらの存在であり、もし北朝鮮と有事になった場合、こいつらが日本国内で
テロを起こす可能性が高い。
なぜ北朝鮮との交渉で日本が強く出れないかというと、ここに原因があります。
つまり、もし日本が強く出ると、「帰化人の連中がテロを起こすぞ」と北朝鮮が脅しをかけるのです。
そうしたテロの実際の例が、オウム事件やサリン事件です。
警察にも自衛隊にも朝鮮帰化人が入り込んでいる以上、いざこいつらが反乱を起こしたら、
命令系統が麻痺するのは必至です。
特に、日本国内の重要施設の警備を担当している者が、その施設に対するテロを実行する
可能性もある。
こうした北朝鮮のスパイである朝鮮帰化人を一刻も早く排除しない限り、北朝鮮問題の解決は
難しいでしょう。
83アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/03/27(月) 10:05:44
里沙の交差点配置の日時が決まった。後は、この日程を“奴”に伝達すればいい。
里沙は、今流行のブログを開設した。ハンドルネームは、「りっぴー」とし、プロフールでは、警視庁所属で交通総務係員である事などを暗に匂わせた。
あまり自分の事を詳細に書きすぎると組織に気付かれてしまうが、はしょりすぎでは“奴”に、自分が里沙である事が伝わらない。この辺のさじ加減がとても難しい。
開設第一回目の投稿で、里沙は以下のように書いた。

<<――ところで、三日後の午後、署にほど近い某交差点で、交通整理をやる予定です。え?もっと詳しい場所を教えろって?それは無理ですね♪ごめんなさい>>

ギリギリの表現だった。
後は、“奴”が、このブログを見つけてくれる事、開設者が里沙である事に気がついてくれる事を神に祈るしかなかった。

翌日、帰寮すると直ちにパソコンを立ち上げ、自らのブログにアクセスした。
コメントがいっぱいついていた。
あらためて女性警察官の世間の関心の高さを思い知らされた感じだ。
里沙は、それらのコメントを斜め読みした。

――あっ!

軽く叫び声が漏れた。

<<名前・大野くん(変態)――交通整理頑張ってね。警察人生をかける覚悟でね(オイオイ)。当日はズル休みして見にいっちゃいます。>>
84アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/03/27(月) 14:06:42
「おう、スカート姿だぞ、あの婦警」
「本当だ!絶滅危惧種に指定された野生動物を見つけたような感動だな」

道行く人々が、交通整理を行っている里沙の姿に目を奪われている。
カメラ付き携帯電話で、撮影をしている者もいる。

「信号が赤に変わっていますよ。無理な横断はしないで下さい」
交通ルールを守らない歩行者には、大きな声で注意を促す。
警笛をリズミカルかつテンポよく吹き、ドライバーに分かりやすいようオーバーアクションで赤色誘導灯を動かす。
動きはあくまで機敏に、表情は警察官らしく凛々しく。

「THIS IS 交通整理」

そう呼んで差し支えなかった。完璧だった。
以前、品川の方だったか、パフォーマンスがかかった交通整理で地域の人気者だった警察官の退職が報道された事があった。
里沙のそれは、パフォーマンスとは無縁。あくまで基本に忠実に動いているだけだった。
それなのに、なぜ里沙は通行人の注目をこれだけ集めているのだろうか。

赤色誘導灯も持たず、一箇所につっ立って警笛をピーピー鳴らしているだけの女性警察官。
電柱にもたれ掛かって、振り子よろしく赤色誘導灯をブラブラ揺らしているだけの女性警察官。
無表情。動きは緩慢。

残念ながら、これが街角で見かける女性警察官の交通整理の実態だ。
85アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/03/27(月) 14:41:28
いつの間にか、歩道上は鈴なりの見物人で溢れかえっていた。

警察官OBだろうか、涙を流す初老の男性がいる。
ただひたすらシャッターを切りまくるヲタク全開の男がいる。
鼻の下をだらしなく伸ばした彼氏の腕をつねる女性がいる。
「黙れ小僧!侍は女性に優しい!侍はあの婦警を嫁にする!」吼えるMDがいる。

その場にいた誰もが里沙に魅了されていた。
もちろん大野もそのひとりだった。

やがて終了予定の時間が来た。

――大野さんは、見ていてくれたかしら。

やるだけの事はやった。これでダメなら仕方ない。
今は、心の底からそう思える。

交差点配置を終え、PSに徒歩で向かう里沙の背中に、見物人から拍手が起こった。
立ち止まって、彼らに深々とお辞儀を返した。

「おい女!侍の嫁になれ!」

MDの叫び声に苦笑を返し、里沙はPSに向け再び歩を速めた。
86アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/03/27(月) 15:34:49
5時15分。定時になった。
里沙は通勤着に着替え、仲のいい同僚と連れ立ってPSを出た。

「あっ!」

思わず声が漏れた。

真っ赤な高級車。
大野の車がパーキング・メーター枠内に駐車されていた。
駐車料金はちゃんと投入されているようだ。大野の姿は見えない。

「どうしたの?里沙」

同僚が、怪訝そうな顔で聞いてきた。

「ごめん!ちょっと人と待ち合わせがあるの」

目の前で両手を合わせ、同僚に詫びた。

「わかった。じゃ先に行くね。お疲れ様」
「お疲れ様。また明日ね」

同僚が、駅に向けて去っていった。
その後姿を見送りながら、里沙は大野が戻ってくるのを待った。

「村上さん」

後ろから、ふいに呼びかけられた。大野の声だ。
里沙はあわてて声の方に振り向いた。
87アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/03/27(月) 16:00:20
「やあ。久しぶりだね」

大野は珍しく笑顔で、里沙に挨拶した。
本当に久しぶりに思えた。あれからまだ一週間しかたっていないのに、なぜかそう思う。
返事をしたいのだが、喉がカラカラに渇いて言葉が出ない。

「ブログ、あれ君だよね?」

黙って頷く。

「コメント読んでくれた?」

また頷く。

「今日の交通整理、よかったよ」

顔を上げ、大野の目をじっと見る。

「魂がこもっていたね。素晴らしかった」

「本当ですか?」

やっと声が出た。

「本当だよ。今までに見た交通整理がクソに思える。最高だったよ」
「お上手なんですね」
「俺がお世辞を言わない男である事は、君が一番理解しているはずだろ」
「そうですね・・・」
88アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/03/27(月) 16:37:49
「大野さん、でよろしいんですよね?お名前」
「いいよ」
「では、大野さん。早速ですが、例の被害届の件、どうされるご予定なんですか?」

一瞬の間があった。

「出す」
「えっ!そんな・・」

やっぱりダメだったのか。
絶望という名の暗雲が、里沙の頭上に覆いかぶさってきた。

「交通整理。あなたは先程褒めてくださったじゃないですか」
「ああ」
「じゃあ何が不満なんですか」
「君はまだ、約束を果たしていない」
「約束?あなたと約束なんてしましたっけ」
「前回、君が俺に話した事をもういちど思い出してみろ」

里沙は、言われるままに先週の記憶を呼び戻した。
「変態」「幼い頃からの夢」「クビになったら死んで、あの世から恨む」「交通安全教室」・・・

「あっ!」

「思い出したか?」
「もしかして交通安全教室の事を言われてるのですか?」
89アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/03/27(月) 17:16:55
「あなた、やっぱり私の身体が目当てだったのね」
「・・・」
「カッコつけてないで、先週会った時に抱けばよかったじゃない」
「・・・」
「またダンマリ?あなたって都合が悪くなるといつもそうよね」
「・・・」
「いいわよ。制服とカワキタくんを取りに戻るわ」

大野の顔は、苦渋に満ちていた。

――ざまあみなさい。少しは思い知るがいいわ。この変態。

里沙はフンと鼻を鳴らし、PSに戻っていった。
90アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/03/27(月) 18:43:12
大野は里沙を渋谷に連れて行った。
イタリア料理店で食事を取り、その後ショットバーで酒を飲ませた。
大野は御機嫌ななめだった里沙を、おいしい食事と酒、そしてウィットの効いた会話で攻め、徐々に解きほぐしていった。
渋谷は寮から遠い。寮は当然に門限があるので、遠い渋谷は出来れば避けたかった。
しかし機嫌を損ねている里沙をその気にさせるには、渋谷だけが持つ、女をその気にさせる“魔力”にすがるしかなかったのだ。

バーを出て、大野は里沙の肩に手を回し道玄坂を上った。
里沙の肩が一瞬ピクリと動揺したが、今更抗う事はしなかった。

道玄坂交番交差点で信号につかまった。
景観にマッチしたお洒落な外観の交番で、ここを右折すればもうそこは円山町のホテル街だ。

立番の警官が、大野と里沙に嫉妬混じりの鋭い視線を飛ばしてきた。
里沙は、警官に顔を見られないよう大野の身体の後ろに回り込み、制服とカワキタくんが入っているバッグを後ろ手に持ち替えた。
警官の眉がピクリと動いた。

「おい、まずいぞ。そんなにコソコソするな」

大野が小声で里沙に囁いた。
が、手遅れだった。

「すいません。ちょっとお話を聞かせてもらっていいですか」

功名心に燃えた若きその巡査が、ツカツカと大野と里沙に向かって歩み寄ってきたのだ。
91アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/03/27(月) 23:18:19
「ああ、ご苦労様です」
大野は、仕方ないといった感じで警官に答えた。

「デートですか?」
「そんなところですね」
「これから、あっち方面に行かれるご予定だったんですか?」

警官は、円山町方面を指差し、鼻息荒く聞いてくる。

「まあね」
「ああ、お気を悪くされないでくださいね。こちらも仕事なもので」
「分かっていますよ。大変ですね、おまわりさんも。特にここ、渋谷なんか扱いが多くて休む間もないでしょう?」
「そうなんですよ。ま、仕方ないですね。あ、彼女にも話を聞いていいですか?」
「う〜ん、彼女、酔ってるんですよね」
「全然、話もできない?」
「出来ないと思う。質問なら僕がかわって答えますよ」

里沙の方も泥酔したような演技をし、大野の話に合わせている。
警官が、里沙のバッグにチラチラ視線を走らせた。

大野の顔に緊張がよぎる。

「じゃあ、申し訳ないけど、おふたりのお名前を聞かせてもらっていいですかね」

里沙の肩が、ピクッと揺れた。

「僕はいいけど、彼女は勘弁してくれませんかね?」
「ほう。なぜですか?」
92名無しピーポ君:2006/03/27(月) 23:21:01
侍がMDか。まんまの適役に喝采。
93アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/03/28(火) 09:43:44
「彼女、そこで拾った女なんですよ」
「拾った?ああ、ナンパね」
「ええ。何ていうか・・・彼女の名前も知らないんですよね」
「そうなの?知らないんじゃ教えようがないよね、あなたも」
「ええ、彼女は御覧の通りの酩酊状態でして、ちょっと休ませてあげようと思っていたとこなんです」

警官は、里沙の前に正面に回って、声をかけた。

「もしもし、お姉さん?大丈夫ですかぁ?」

里沙は、下を向いたまま無言で首を振った。

「名前を言えるかなぁ?」

また、首を振った。

「ダメだね、こりゃ」
警官は、溜息をつき、肩をすくめた。

「本人の同意なしに、勝手にバッグは開けられないしな。特に女性のは・・・」

突然、警官の顔色が変わった。
イヤホンに手を当て、真剣な表情で何事かを聞いている。
携帯受令機が重大事案の発生を告げている、そんな感じだった。

「戻らなきゃならなくなった。じゃ、あなた、彼女を責任もって介抱してあげてね」
「事件ですか?」

警官は、大野のその問いには答えず、駆け足で交番に戻って行った。
94アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/03/29(水) 00:55:31
去っていく警官の後姿を見送りながら、里沙は安堵の溜息を吐いた。
ふたりは交番を過ぎ、ホテル街に入った。

「ありがとう。さっきは助かったわ」
里沙は大野の顔を見上げて、礼を言った。

「酔ったふりをしてろ」
「えっ?」
「さっきの警官に付けられてる」
「ホント?」
「振り返るな!」

前を向いたまま、大野は小声で里沙を諌めた。
里沙は前方にある十字路のカーブミラーに視線を向けた。
確かに、先程の警官の姿が後方に確認できた。

「ねえ、どうするの?」
泣きそうな顔で、里沙が大野の腕をつつく。
「タクシーに乗っちゃう?」
「逃げたと思われる。危険だ」
「じゃあ、いったんどこかのホテルに入る?」
「出てくるまで待たれるだけだ」
「じゃあどうするのよ!」
95名無しピーポ君:2006/03/29(水) 01:02:44
MD侍ワロス!また出るかな?!
96アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/03/29(水) 01:05:47
<盗撮>巡査長が警察署の女子トイレに侵入 北海道

 北海道札幌方面の警察署の巡査長(35)が女性を盗撮目的で勤務する警察署の女子トイレに
侵入していたことが28日、分かった。巡査長は減給10分の1(3カ月)の懲戒処分を受け、
依願退職した。道警監察官室は勤務中に署内で起こした不祥事だが、「私的行為だった」との理由
で事実を公表していなかった。
 同室によると、巡査長は交通係に所属し、勤務中の05年12月16日午後1時55分ごろ、制
服姿で警察署の1階女子トイレに侵入。トイレ個室の下のすき間から、私物のデジタルカメラを差
し入れ、中にいる女性を撮影しようとした。女性に気づかれたため、撮影できずに逃走。同署が捜
査した結果、巡査長は約3時間後に名乗り出た。
 「女性の肢体に興味があった。反省している」と供述している。1階女子トイレは一般人も使用
できるが、被害者が一般人かどうか明らかにしていない。
 同室によると巡査長は勤続13年で、盗撮行為は初めてという。処分は今年3月15日付で、巡
査長は同16日に依願退職した。同室は(1)被害女性が事件化を望んでいない(2)実害がない
(3)巡査長が精神疾患だった――との理由で事件として立件しない方針。
97アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/03/29(水) 01:53:28
警察署内で盗撮未遂 トイレ侵入、立件せず減給処分 道警巡査長  

札幌方面管内の警察署の交通係に勤務する男性巡査長(35)が昨年十二月、同署内の女子トイレに侵入し、
盗撮しようとしたとして、道警は二十八日までに、この巡査長を減給10%・三カ月の懲戒処分にした。
被害者の女性が被害届を出さなかったことなどから、道警は立件を見送り、発表もしていなかった。
道警監察官室によると、巡査長は今月十五日に処分を受け、翌日退職している。
この巡査長は昨年十二月十六日午後二時ごろ、警察署の女子トイレに侵入。
個室内にデジタルカメラを差し入れ、盗撮しようとしたが、女性が気付いて悲鳴を上げたため、未遂に終わった。
女性の申し出を受けて、この警察署が調べ、巡査長が盗撮行為を認めた。
巡査長の挙動が不審だったため、受診させたところ、精神疾患の診断が出て約一カ月間、入院したという。
道警監察官室は「再発防止に努めたい」と話している。
98アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/03/29(水) 01:56:25
警官が盗撮目的でトイレにデジカメ 道警、処分を公表せず=北海道

北海道警の男性巡査長(35)が、勤務先の道央地方の警察署の女子トイレで、盗撮行為をしようとしていたことが28日、わかった。
道警は15日付で巡査長を減給100分の10、3か月の懲戒処分にしたが、処分を公表していなかった。
巡査長は16日付で依願退職した。
道警監察官室によると、巡査長は2005年12月16日午後1時55分ごろ、勤務先の警察署の1階女子トイレに入り、
個室のドアのすき間からデジタルカメラを差し入れ、盗撮しようとした。
女性が気付いて撮影は行われなかった。
女性が署に連絡し、約3時間半後に巡査長が犯行の事実を申し出た。
調べに対し、巡査長は「興味があった」などと話しているという。
道警は、〈1〉被害女性が事件化を望んでいない〈2〉偶発的で撮影もしておらず、実害がない〈3〉犯行時は(心身の)病的な状態にあった――などとして立件しない方針。
処分を公表しなかったことについては、「私的な事案で公表すべきものにあてはまらない」(監察官室)などとし、上司らの監督責任も問わないという。
監察官室によると、巡査長は勤続約13年で警察署の交通係に勤務。
犯行時は制服を着て勤務中だった。
発覚時は、もうろうとした状態で、その日から約1か月間、入院した。
道警監察官室は「指導教養を徹底して、再発防止に努めたい」としている。
99アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/03/29(水) 02:03:14
私的な事案で公表すべきものにあてはまらない
私的な事案で公表すべきものにあてはまらない
私的な事案で公表すべきものにあてはまらない
私的な事案で公表すべきものにあてはまらない
私的な事案で公表すべきものにあてはまらない

偶発的で撮影もしておらず、実害がない
偶発的で撮影もしておらず、実害がない
偶発的で撮影もしておらず、実害がない
偶発的で撮影もしておらず、実害がない
偶発的で撮影もしておらず、実害がない

事件として立件しない方針
事件として立件しない方針
事件として立件しない方針
事件として立件しない方針
事件として立件しない方針

これが道警クオリティw
100アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/03/29(水) 02:31:45
小説のつづき

「あの角を曲がった先の路上に寝込め」
「えっ、私が?」
「そうだ」
「嫌よ!何でよ?」
「これしか助かる方法がない」
「あなたはどうするの?」
「逃げる」
「ちょっと!!」
「首になりたくなければ、俺を信じて言うとおりにしろ」
「バッグは?」
「俺が預かる」
「・・・」
「早く決断しろ。時間がない」
「分かった。あなたの言うとおりにするわ・・」

ふたりは角を曲がった。
大野は里沙からバッグを受け取ると、足音を立てないよう駆け出し、夜の闇に消えた。
里沙は覚悟を決め、ホテル街ど真ん中の路上で横になった。

先の警官が現われた。

「あっ!」

警官の口から、思わず叫び声が漏れた。
101アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/03/29(水) 09:09:15
「ちょっとどうしました?連れの男の人は?」
「・・・」

里沙は泥酔し寝込んでしまっている演技を続けた。

「逃げたのか、あの野郎。責任持って介抱するといったくせに」
「う〜ん・・・」

狸寝入りの里沙の口から、悩ましい吐息が漏れた。
ブラウスは第二ボタンまで開き、胸元から白いブラがチラリと覗いている。

「お、お姉さん、しっかりしてください」

警官は、そう言いながら、周囲をキョロキョロ見渡した。
通行人の姿はない。

警官は、里沙の肩を軽く揺すってみた。

「もし、起きてください。風邪引いちゃいますよ」

もう一度、あたりを見渡した。
やはり、人影は途絶えたままだ。

若き巡査の下半身は、彼の全身に蓄えられている全ての血液が下半身に集結しているのではと思われるほど凝固し、ビクンビクンと波打っていた。
既に彼は限界値を超えていた。
102アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/03/29(水) 09:33:03
遂に巡査は自身の欲望と言う名の悪魔の囁きに屈した。
介抱するふりをして、里沙のそのふくよかな唇にむしゃぶりついた。

「ムーッ!」

「キャー」と叫んだつもりだった。
しかし口を巡査の分厚い唇で塞がれていたため、声が出なかったのだ。

瞬間、あたりが昼間のように明るく光った。

「な、何だ!?」

顔を上げた巡査の前に、首からデジカメをさげた大野がいつの間にか立っていた。

「あ〜あ、おまわりさん、やっちゃったね」

大野は氷のような冷たい表情のまま突き放すようにそう言った。
里沙は呆然としている巡査を突き飛ばして立ち上がると、隠れるように大野の背後に回った。

「どういう事だ、これは・・・」

巡査は、それだけをやっとの事で絞り出した。

「どういう事だ?それはこっちのセリフだよ」
「撮ったのか?今の・・」

大野は、ウインクして巡査に答えた。

「ああ、バッチリさ」
103アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/03/29(水) 11:03:45
「どうする気だ。それを」

巡査の足が、微かに震えている。

「決まってるだろ?マスコミに売るさ」
「おいっ!」
「おい?今、俺に、おいと言ったのか、お前」
「あっ・・・いいえ・・」

大野の背中を里沙が、指でツンツンとつついた。
振り返った。
彼女は悲しそうな表情で顔を横に振った。
もうやめてと言いたいようだった。

「お前の携帯アドレスに婦警のモノはいくつ入ってる?」
「はあ・・・吏員も含めれば15人くらいですか・・」
「吏員はいい」
「はあ、女警だけですと10人くらいです。必要ですか?」
「俺は何も言わん。お前が自分で判断しろ」
「わかりました・・・」

巡査は、自分の携帯を開き、メモ帳に10人分の名前、住所、携番、メアドを記し、切り取って大野のポケットに入れた。

「行っていいよ」
「あの・・・さっきの件、内密にお願いしますね」
「君はどうだ?」

巡査に答える代わりに、里沙に質問をふった。

「私は、あなたが反省してくれているなら、被害届を出すつもりはないです・・・」
104アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/03/29(水) 11:08:53
おことわり

本作に登場する「道玄坂」交番は、この世に実在しませんので、念のため。
105名無しピーポ君:2006/03/29(水) 11:38:30
それでそれで
106アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/03/30(木) 02:30:16
巡査は、ふうっと息を吐き、里沙に向かって深々と頭を下げた。

「ひとつお聞きしていいですか?」

巡査は恐る恐る大野に向き直った。

「何だ」
「僕の尾行、何か速攻で気付かれていたみたいなんですが、どうして分かったんですか?」
「交番の連中が談笑してた」
「あっ・・」
「お前はあたかも重要事件が発生したかのような素振りをしていたが、そうであるなら緊急配備が敷かれたはず。呑気に交番で雑談してる場合じゃないだろって」
「さすがですね」
「どうも胡散臭いと思って、路上駐車している車のミラーで後ろを確認したところ、案の定とでも言うか、お前が俺たちを付けている姿が映っていたというわけさ」
「参りました。完全に僕の負けです」
「俺からも聞いていいか?」
「は、はい、どうぞ」
「彼女とキスした感想はどうだ?」
「は、はあ・・・」
「どうした?早く答えろよ」
「はい。柔らかかったです・・・」
「気持ちよかったか?」
「はい、とても・・・」

「うおっほん!!」

里沙の大きな咳払いが通りに響き渡った。
107アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/03/30(木) 10:16:55
巡査が立ち去った後、大野は里沙の肩に手を置いた。

「今日はもう嫌」

里沙は、下を向き拒絶の意思を示した。

「門限まで時間は十分あるよ」
「今日は嫌なの」
「こっちは今日でなきゃ困るんだ」
「どういう事?」

大野は肩に置いた手を少し上げて、里沙の髪を優しくなでた。

「君は気がついていないだろうが、あの交通整理の現場にいた男連中は皆、君に魅了されていた」
「そんな事・・・」
「ストレートな表現を許してもらえるなら、皆、君を抱きたいと思っていたはずだ」
「・・・」
「だが、その希望はただひとりの男を除いて誰も叶える事ができない」
「・・・」
「今日でなければいけないと言った理由を理解してくれたかな?」
「・・・」
「どうしても嫌か?」

里沙は答える代わりに、大野の目をじっと見つめた。

「わかった。帰ろう。寮まで送るよ」
「ごめんなさい・・」

消え入るような声で里沙は大野に詫びた。
108アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/03/30(木) 11:33:08
あれから一ヶ月が経った。

大野からの連絡はプツリと途絶えてしまった。
今頃は、例の巡査からもらった婦警のリストをもとに手当たり次第にあたっていて、忙しいのかも知れない。

里沙は大野の連絡先を聞いていない。
あの夜、教えてもらおうとしたが、大野にはぐらかされた。

あの男は、婦警なら誰でもいいのだろうか。
反発心とは裏腹に、大野にもういちど会いたいという恋慕の感情に揺り動かされている自分に、里沙は動揺していた。

例のブログはまだ閉じずに続けている。
里沙は思い切って、次のような記事を発信してみた。

<<大野くん(変態)さんへ。私の交通整理いかがでしたか?よろしければ感想を聞きたいです>> 

数日後、里沙の携帯に大野から初めて連絡が入った。

<<感想なら、当日話したはずだよ>>
「ごめんなさい。ブログしかあなたに呼びかける手段がなくて」
<<用は何だ?>>
「単刀直入に言うわ。あなたにもういちど会いたい」
<<無理だな>> 
「なぜ?どうしてよ」
<<忙しいんだ、今>>
「例の婦警さんたちにあたっているから?」
<<・・・>>
「ごめんなさい・・・」
<<次の日曜、空いているか?>>
「は、はいっ。空いてます!」
<<朝10時。例のあの場所に立っていてくれ。車で迎えに行く>>
109現役:2006/03/30(木) 22:47:25
アホアホ仮面さん。私はレイプ願望はありませんが、ある事があって怖いんです。ただ、それだけです。
110アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/03/31(金) 02:12:10
>>109
sine
111名無しピーポ君:2006/03/31(金) 02:37:03
385 :アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/03/24(金) 07:59:07
「現役」さん、ぜひ当スレにおいでください。
あなたの、潜在意識の奥に潜む、レイプ願望を適えてあげましょう。

アホアホ仮面の部屋
http://society3.2ch.net/test/read.cgi/police/1142308342/l50
112アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/03/32(土) 01:52:50
デジカメがぶっこわれたw
修理に出して、仕上がるのが10日後。
今は、春の交通安全運動関連イベントが花盛りなのに・・・
113名無しピーポ君:2006/03/32(土) 04:04:20
バチがあたったな。おめでとう
114名無しピーポ君:2006/04/02(日) 01:00:17
ざまあみろ
115アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/02(日) 22:29:17
アホが。
写真付き携帯でちゃんと急場はしのげるわい。
116アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/03(月) 00:23:27
大野とのデート(?)を前日に控えた土曜日の午後。

里沙が所属する川北警察署の交通総務課は、管内のとある公園を借り切って「二輪車実技講習」を開催していた。
参加者は新聞配達員、バイク便ライダー、郵便局職員など業務でバイクを使用する人たちだ。

警察署としてもそれなりの予算を組んで講習会を開いている。参加者の集まりが悪ければ格好がつかない。
そこで係員が上記業種の事業主らに講習会の参加者を募ってまわり、何とか体裁を整えている。
必ずしも自発的に参加した者ばかりではない事は、参加ライダーたちのかったるそうな表情を見れば一目瞭然だ。
後々の事を考え、ここで警察に協力の姿勢を見せておいて損はないという事業者サイドの思惑ばかりが見え隠れする。

女性白バイ隊員を呼んだり、付近にバイクを止めて談笑している青年らに参加を呼びかけたり。
途中の休憩時間には缶ジュースのサービス、帰り際には記念品の贈呈・・・
ひとりでも多くの参加者を集めるため必死に頑張っている警察官の姿はある意味、涙ぐましいと言えるだろう。
しかし彼らの努力も空しく参加者の伸びは芳しくない。
机の上には、未使用のゼッケンが山と積まれたままだった。

里沙は受付をメインに、講習の模様を撮影したりするなどの雑務を担当していた。

――なかなか人が集まらないなあ・・・

思わず溜息混じりにそう呟いてから、慌てて口をつぐんだ。

「飛び入りですけど、まだ参加は大丈夫ですか?」 

ひとりの男が、里沙の前に立ち、そう聞いてきたのだ。
117アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/03(月) 08:46:07
「もちろん大丈夫ですよ。どうぞ・・・」
里沙はそういいかけて、もう一度あっと口をつぐんだ。

男は、道玄坂交番の例の巡査だった。

「いやあ、『たまたま』ここをバイクで通りかかって、これを見つけたんですよね」
巡査はにやけた表情で里沙を顔をまじまじと眺めながらそう言った。

「あ、あなた道玄坂の・・・」
里沙の表情が蒼ざめてきた。

「おや?婦警さん、僕のことをご存知で?」
巡査はとぼけた様子で、そう答えた。

「ご存知だと思いますが、この講習は一般の方を対象としていますので、関係者の方はご遠慮頂けますか」
「ああそうでしたか。それは残念。ならせめて見学でもさせてもらいますよ」
「・・・」
「どうしました?ここは公園だし見るだけくらい構わないですよね?」
「どうぞ・・」

巡査はカメラ付き携帯電話をおもむろに取り出し、里沙を撮影した。

「何やってんですか!」

巡査はにやけた表情を崩さず、ポケットから一通の封筒を取り出し、受付の机に置いた。

「僕の“作品”が入っています。ぜひあなたに見てもらいたくてね」

そういい残し、巡査は公園内に設置されているベンチに向かって歩いて行った。
118名無しピーポ君:2006/04/04(火) 01:47:13
しかし、長い文章の割にはつまらないな。
119アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/04(火) 08:10:43
一応、読んではくれてるわけだ。ありがとよ。
120アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/04(火) 08:12:47
ハンディムービーの購入を検討中。
121アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/04(火) 08:48:34
小説つづき

巡査はベンチに腰をかけると、バッグから一眼レフのデジカメを取り出し、これ見よがしにレンズを里沙に向けた。
里沙は机にあったファイルで顔を隠すなどして応戦した。

机の上には、巡査が置いた封筒が置いてある。このまま放置するわけにも行かず、手に取り、中身を取り出した。

「あっ!」

いいものは入っていないという覚悟は出来ていたが、それでも思わず声が漏れてしまった。

写真が二枚と、ワープロ文字のレポート用紙が一枚。
写真は、里沙が大野に肩を抱かれ円山町のホテル街を歩いているものと、路上に寝転がっているもの。
カメラ付き携帯電話で撮影したもののようだ。
一枚目は後姿しか写っていないが、二枚目は至近距離から撮ったのだろう、里沙の顔がはっきりと確認できた。

レポート用紙には、次のような文句が並んでいた。

<<同封した写真は、僕のコレクションのほんの一部です。気に入っていただけましたでしょうか。
もしご希望がおありでしたら、格安でお譲りしたいと思いますので、ご連絡下さい。 木塚
メールアドレス ○○○@×××.**>>

しばらくは、身体が硬直して動く事が出来なかった。

「すいません。受け付けてもらえますか?」

新聞配達員らしい青年に声をかけられ、ようやく我に返った。
木塚の姿はいつの間にか消えていた。
122名無しピーポ君:2006/04/04(火) 09:30:46
昨日の横浜にいたよね。
123アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/04(火) 15:27:37
小説、中途半端で申し訳ないけど、このスレ終了するね。
フォトギャラリーも閉鎖します。
では、さいなら。
124名無しピーポ君:2006/04/04(火) 21:29:31
>>123
おいおい
作品に対する期待はしてないが、
スレ立てておいて丸投げは無いだろ
125名無しピーポ君:2006/04/04(火) 21:47:25
>>122を気にしたのか?
126名無しピーポ君:2006/04/04(火) 22:16:42
>>122 が図星なんだろうな。

しかし1ヵ月後ぐらいに何食わぬ顔で再開してるだろうよ。
いつものように。

それまではアホアホ仮面を語るスレにしよう。
語る価値があるかどうかは別として。
127名無しピーポ君:2006/04/04(火) 22:33:00
>>122
特定しますた
128名無しピーポ君:2006/04/04(火) 22:33:39
あの人しかいない。
129名無しピーポ君:2006/04/04(火) 23:09:07
アホアホ仮面は公務員
まぁ 自称だが
130名無しピーポ君:2006/04/04(火) 23:11:26
オナヌー
131名無しピーポ君:2006/04/04(火) 23:25:19
ヒント

デジカメが壊れたのでカメラ付携帯で急場しのぎ
132名無しピーポ君:2006/04/04(火) 23:30:31
婦警さんに無理やり敬礼のポーズを強いていたおっさんがいたな。
ああ玄界灘。
133名無しピーポ君:2006/04/04(火) 23:34:02
                          サルでも               (  (
                   ,,.r'' ゛~~` ''ッ,,  立てねーぞ            )   )
                 、 ゛  ,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,, ヾ.   こんなスレ       ,.、   / /
                  ミ   ミ゛,へ.__, ,_ノヽ i.                .| |l   l ,´
                ミ    ミ, ( ・) {・フ 〉 ミ.          _-、i::| |ニニii '
            、,,,,ツi:     ミ,`~´ ヽ~〈  .ミ        /,‐ヽヽ`、||
          、シ``   i:      ,ゞ  'n.inヽ. .ミ          ( .〉〉/
         シ  //      ミ`    l.l ヽ"、         /  ノ
        ミ/ シ           彡 ,=こ二=.{ ミ,,      ,r'´ ,,、'゛
        ミi. /  /       ' ! w、`~^' vwv '、   ミ      〃 .ミ
       .ミ /     i:  /      `^^     \ ."   〃  ミ
      .ミ.:/ / / i:      v    !  ,,   \ 、 〃  ミ
      :i;     .i:   w      !!   ミ!:   ミ \\( ⌒ヽ
      :i;  /   i:      !!       .ミ キ    , ⌒`、_  )  )
      :il     .i:    !    w!    ミ .:i.   (_ (  _,ノ  ) ,
     :il   !  i:           ! ,〃゛  キ    ゞ、 __,  ノ ,
     .:il !   /~~````` " '''' = ‐- 、ミ  _,,,,_ミ,  il `  ー ´
     :il   ´ ―  ̄ - ,,. -‐‐-、、 ヽ. ヾ、  ゞ、 `  〃
     ゝ、wx.mn.!!++ナ'~      ヾ~ヽ、 ヽ、 ,, ~^^}´
        彡   〃  〃     }} /〉.〉〉〉i''"   〃
         彡、     {{     〃,__!////l |    〃
           X,,    》.   ≪.__`‐'.' '´,Uwwvw'、...,,,___
            ^^^^ !wニこ)こ)二)`) (_,,,..- 、...二⊃_).)
134名無しピーポ君:2006/04/04(火) 23:37:52
女性警察官採用試験問題   以下のサイトを見て次の問題に答えなさい。

http://www.jca.apc.org/~altmedka/ron-38-ya2.html

 上司の官舎の清掃を命じられたら、次の内どのように対処しますか?

1. いつ本部長に強姦されるかわからないので、拳銃をもって官舎に出かける。
2. いつ本部長に強姦されるかわからないので、警棒をもって官舎に出かける。
3. いつ本部長に強姦されるかわからないので、催涙スプレーをもって官舎に出かける。
4. 本部長に強姦されたとき、事実を否定されたり、和姦だったと主張されないように、
  ハンドバックの中にピンホールカメラと録音機をセットし無理やりやられていると
  ころを隠し撮りできるようにしてから官舎に出かける。
5. 4のようなことをすると、痴女だ(自分が痴漢のくせに)、変態女だ(自分が変態
  のくせに)、盗聴・盗撮マニアだ(自分が公安に盗聴・盗撮をやらせているくせに)
  ビン・ラディンの愛人だ(自分が愛人にしようとしているくせに)と中傷させたり、
  公安を使って家の中に仕掛けた盗撮盗聴装置によりあなたが寝返りをうつたび、「バ
  シッ、バシッ」と音をたてらりたり、夜眠らせない虐待をしたりしてあなたを精神的
  に追い詰めてしまうので、いつはめられても良いようにノーパンと超ミニスカで官舎
  に出かけ、やられたあとはオメカケにしてもらう。

1から4を答えた者は採用されません。
135名無しピーポ君:2006/04/04(火) 23:39:06
うちの会社では猫は上司と結託してる場合があるんだ。猫の私欲を満たせずに
叩き出された古狸もいるんだ。猫は意外に怖いんだ。うちの支店の太猫は支社
のえらいさんと関係があって怖いんだ。叩き出されることを考えるとケーキなんか
へでもないんだ。

うちの社員は憎しみに火地狂っているんだ。
だから他人の不幸に口から泡を吹いて喜び倒すんだ。
泥牙拭いて両手万歳をするんだ。
伏魔殿の中でやるんだ。○○○○○の支店の中でだ。
うちの会社では猫は上司と結託してる場合があるんだ。猫の私欲を満たせずに
叩き出された古狸もいるんだ。猫は意外に怖いんだ。うちの支店の太猫は支社
のえらいさんと関係があって怖いんだ。叩き出されることを考えるとケーキなんか
へでもないんだ。

うちの社員は憎しみに火地狂っているんだ。
だから他人の不幸に口から泡を吹いて喜び倒すんだ。
泥牙拭いて両手万歳をするんだ。
伏魔殿の中でやるんだ。○○○○○の支店の中でだ。
うちの会社では猫は上司と結託してる場合があるんだ。猫の私欲を満たせずに
叩き出された古狸もいるんだ。猫は意外に怖いんだ。うちの支店の太猫は支社
のえらいさんと関係があって怖いんだ。叩き出されることを考えるとケーキなんか
へでもないんだ。

うちの社員は憎しみに火地狂っているんだ。
だから他人の不幸に口から泡を吹いて喜び倒すんだ。
泥牙拭いて両手万歳をするんだ。
伏魔殿の中でやるんだ。○○○○○の支店の中でだ。
136名無しピーポ君:2006/04/04(火) 23:40:02
次ぎスレ立てなくて良いからマジで
このスレ、No1で終了ね
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137名無しピーポ君:2006/04/04(火) 23:40:46
>>1逝ってよし
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138名無しピーポ君:2006/04/04(火) 23:41:50
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       \_  ,,;;;;  ,,;;''  ,,,;;;;,  ;;   ,,;;;,,     ''';;;; <  
         〈 ;;   彡;'' (;;;,'' j  ;;  ;ヽ;' ; ';;) ;巛  '''〈  <
        / ;;彡 , ;;.._  /,;; ''   ,,ヽ;;  _,,;;  ,;; '';;ヽ, 
       ;/  ;彡' ;;' ~ヽ,( oヽ,〉''     /y'( o,),/~ ;;ミ ミ;; |;
       ;;|  ;彡 ;;; ミ;  ー;'ミ|      ヾ彡;'´  ;;' ミ  ミ |;
      _;|   ;ミ ;: ミ   ミソ   ..:: ::..  lミ  ,,彡 ;; ;;'' |;;.
   _,- ',,'' ;;l ;ミ, ヾ   '' ;;;l''  :::.   ::.  ヾ ,,;;;;;ソ ノ;; ミ|
_,-'jj ;/''  ,,:jj ヘ;: ;;;ミ''; ,''  ;;:: ::..::: :::;;  :ヽ  ミ '' ミj;ー、
/; ;;/;' j;j'' ,,,j;;''彡;;  ミ   ,;l , , `ヽ;;,_ ,_,)y , ,tーニ二;ニ_` |:
.,,// j''  ;;;''  メ;二ニ=-j;,; ; ;; ,, lミヽ_;`;_r'' ,,; ;; ; ; 二二ニ;二ー_ |,
/''    jj;;''l  =,-メ―ニ l;;; ; ; ; . ' ヾ;;/ ,, , , ; ; 二;_ーlニ二_ |,
    /;; ヾ''';;;:;;:;;,,.ヾニ=,ー、_;_; _'_,/=\_'_'__メ二__lニ二_ ;|;
  ,,;;'' /'  ヽ  '';;;;;;;,,,.. _;;;ヾ;;;;''' '';::'';;;'''  ';;'/;;ー、ソ     ,;;ミ|,
 ;;'' ;;''   /;;〉    '';;;;;;;,, ``ヽ_       ,j,'  /''  ̄ ,;;彡'' :|
/''   ,,;/' /''|;,,     `l;;;,,   `y_ ; ; _; ; '/  ,,;''    彡''   |:
    ;;'  ;'/``;;;,,,..    ヘ;;;,,.  ゙ '´ `´ ''`,; ''     ,,彡''    |;
   ,,;;'  ;j''   ''`;;;,,.    `;;;,.           ,,;;''      ,,|,
139名無しピーポ君:2006/04/04(火) 23:42:30

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  | .|           ー―-、   |    \    \      /       \
  |  |               |   |      \   \ /    /\   \
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 ,^ヽ.|  ,;;_llliiillli_iJ   ,;;iiillIIii_   |/=          \     /       \   ,`
 |i^.| |  <・>’    <・>'   | i | \       /      \       \/
 ヽ | |  ヽ  ̄'/   【   ̄ ,   |_//  \   /    /\   \
  | ||     ̄    ┃  ̄     |_l\   \/    /    \   \
  `-|      /  ┃       |   \       /      \   \
    |      | _,__i )     .|     \   /        /   /
     l      i| ||;|||||||i     |.      \/        /   /
    ヽ、   |||||:|||||||||ll  (  /                /   /
     |\   ̄ ̄二 ̄ ̄ |//^\             /   /
_ ,――|  \       / /   \          \  /
 /    |\  ー――一  /    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\  ` '
/     |  \ _/    /    /           \
     |  /  入   /    /              \
140名無しピーポ君:2006/04/04(火) 23:43:46
次ぎスレ立てなくて良いからマジで
このスレ、No1で終了ね
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141名無しピーポ君:2006/04/04(火) 23:44:43
あ、なんということだ。このような動画を入手する事ができるとは!
これは激しくまずいのではないのか。かなりまずい。

「廣島援交」どころではない。

365,690,880バイトの動画ファイルで盗撮関連のインディーズメーカーの作品。
ただし、ある年のクリスマスに会員限定で配布されたものらしい。

これ以上のヒントは、大いにはばかられる。

この日記の意味が理解できた、気合のある人は探してみるとよいでしょう。
ただし、不愉快な気分になっても責任はもてない。マジで。
142名無しピーポ君:2006/04/04(火) 23:46:10

(^。^)wwwwwww〜プッ  〜♪

ホモで、知恵遅れで、幼女趣味で、無職で、恥知らず。(プッ

皆さ〜〜〜〜〜〜〜ん。

世にも珍しい五重苦の変態がこのスレにいまっせ〜〜〜〜(大爆笑)

(^○^)キャハハハハハハ 〜♪
143名無しピーポ君:2006/04/04(火) 23:48:22
(^。^)wwwwwww〜プッ  〜♪




婦警趣味の変態(プッ




(^○^)キャハハハハハハ 〜♪
144名無しピーポ君:2006/04/04(火) 23:49:52
(^。^)wwwwwww〜プッ  〜♪




婦警趣味の変態(プッ




(^○^)キャハハハハハハ 〜♪
145名無しピーポ君:2006/04/04(火) 23:50:49
アホアホ仮面が必死です
146名無しピーポ君:2006/04/04(火) 23:51:13

(^。^)wwwwwww〜プッ  〜♪


なんだかんだ言ったところで所詮、

   
   婦  警  趣  味  の  変  態  (プッ




(^○^)キャハハハハハハ 〜♪
147名無しピーポ君:2006/04/04(火) 23:52:10
    l^r─'^、
   キ' ゜r。;゜ ミ  クマー─!
   〈_つ ∀,、ヽ
   | ,、 く (_ノ
   し′) )
     ヽ_) n_____n
        ノ '     ヽ
       i  ●  ●l、 クマ───!
      ,メ、. (__●.) ヾ.
     ∠ニつ .じ' /ソ
      |     /
      | /`> .>
      U  ヽ__ヽ
 ___         クマ━━━━━━!!!!!
(     ヽ∩___∩        ガッ!  -= ∧_,,∧ 
  ̄ ̄\ | ノ      ヽ      \ 从/-=≡. r<(^。^),,> プッ━!!!
      /  ●   ● |     <   > -=. 〉#  つ 
      |    ( _●_)  ミ     /VV\-=≡⊂ 、 .ノ
     彡、   |∪|  、` ‐- _     ,,    -= レ' 
     / ト.._,, ヽノ    .)  \ \     ガッ! .  -= ∧_,,∧ 
    /  ヽ  //   /  \|   |   \ 从/. -=≡r<(^○^),,> キャハ!!!
   /    V/    /   ヽ|    |   <   > -=. 〉#  つ
  /    _/     |    |  / |    /VV\-=≡⊂ 、 .ノ
    ∠//:::/::::::|:::l:i    /  / |      ,,    -= レ'
      |/;;;;/;;;;;;;/;;;|,,|   /  /  |   ガッ! . -= ∧_,,∧ 
      //|/::::/|//  / /|  /|  \ 从/-=≡ r<(^○^),,> キャハ!!!
    ./  // /    // / / .|  <   > -= .〉#  つ 
      /      /  // | /   /VV\-=≡⊂ 、 .ノ
                /  /      ,,    -= レ'
148名無しピーポ君:2006/04/04(火) 23:53:34

(^。^)wwwwwww〜プッ  〜♪


どんなに悪あがきしたところで所詮


   婦     警     趣     味     の     変     態     (プッ



(^○^)キャハハハハハハ 〜♪





149名無しピーポ君:2006/04/04(火) 23:55:03
暇な人がうらやましい。
心底うらやましい。

2ちゃんへの書き込みという、何の見返りもない行為を
延々と繰り返すという恐るべき贅沢が出来る人がうらやましい。
150名無しピーポ君:2006/04/04(火) 23:55:56

(^。^)wwwwwww〜プッ  〜♪

バレバレにも関わらずバレてないと思っている

知能未発達の無職の

   婦    警    趣    味   の    変    態   (プッ

生きている価値のない社会のダニ(ペッ

(^○^)キャハハハハハハ 〜♪
151名無しピーポ君:2006/04/04(火) 23:56:51

(^。^)wwwwwww〜プッ  〜♪

警察板の一般住人にもこの変態の低能ぶりが認知されたことは

今回の変態叩きでの成果であった。(大爆笑)

(^○^)キャハハハハハハ 〜♪
152名無しピーポ君:2006/04/04(火) 23:59:18

   ∩___∩
   | ノ      ヽ
  /  ●   ● |   オエーッ!!
  | u   ( _●_) ミ 。
 彡、   |゚。、` ヽ。、o
/ __   ヽU  o 
(___) U | ∴l 
         U :l 
          |:!
          U
153名無しピーポ君:2006/04/05(水) 00:00:13
                /⌒ヽ⌒ヽ
                       Y
                    八  ヽ        __________
             (   __//. ヽ,, ,)      /
              丶1    八.  !/     < あきれ返る駄スレだな 
               ζ,    八.  j        \
                i    丿 、 j          ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                |     八   |
                | !    i 、 |
               | i し " i   '|
              |ノ (   i     i|
           / ̄       '   !   ̄\
        /   │           │   \
       , ノ     \         /     |
      |       ヽ      /      |
     /    Y    \    /    Y     \
    /     |             |     \、
    ノ      /                 \      ヽ
   ,!      |                \       !、
   │     /                   |     `!、
  /"γ\ _/ ξ⌒―‐' ̄\、          ,/ ̄\  \_ 、 ,ノ⌒⌒\
 μuuULヽ__――――── ̄ ̄ ̄`――´\、ノ   "\_―'ヽιノ Uuuヽ
/                       \   ,__Ξβ             \
!                    __,―'~― ̄                   |
|                  /                           /
 \            ,__、,/                           /
  ` __., ―――'' ̄ ̄ ̄ ̄   " ̄ ̄ ̄ ̄ ̄`―――――――.、___/
154名無しピーポ君:2006/04/05(水) 00:00:33
あ、なんということだ。このような動画を入手する事ができるとは!
これは激しくまずいのではないのか。かなりまずい。

「廣島援交」どころではない。

365,690,880バイトの動画ファイルで盗撮関連のインディーズメーカーの作品。
ただし、ある年のクリスマスに会員限定で配布されたものらしい。

これ以上のヒントは、大いにはばかられる。

この日記の意味が理解できた、気合のある人は探してみるとよいでしょう。
ただし、不愉快な気分になっても責任はもてない。マジで。

155名無しピーポ君:2006/04/05(水) 00:01:28
ここはおもしろいインターネットだとおもいました。
156玄界灘:2006/04/05(水) 00:02:50
婦警さん、そうです。敬礼をしてください。
逆らう事は許しません。
そうです。敬礼です。
警察官らしく凛々しくね。

ぐえへっへっへっへ
157名無しピーポ君:2006/04/05(水) 00:03:56
                   _ , -―-、
              , 'ニニニ、::::(0::::::::::ヽ、
                ̄ ̄ヽ':::::::::::::::  ヾ みてごらん>>1を あれが夏房だよ
                   ):::  ....   \
                  /    ::::::::::::::::::ヽ
                  /      :::::::::::::::::|
                 /       :::::::::::::::::|
                 /        :::::::::::::::::::|
                /        ::::::::::::::::::::|
                |         :::::::::::::::::::::|
               . |         :::::::::::::::::::::|
          _ , ―-、|         /::::::::::::::/::::|
          \ヲ'⌒ヽ:|         /:::::::::::::::/::::::|
            ト`_ ノ::|        /:::::::::::::/::::::::|
           人;;;;;;;::::;:|        |:::::::::::::/::::::::/
          /γ  `:::::|       |::::::::::::/::::::::/
          / (  ヽ   :::|       |:::::::::/::::::::/   ふーん、なんだか
         {  }  }  ::|       |::::::::{::::::::/    頭悪そうだね、ぱぱ
          | /   }   ::|       .ヽ::::|:::::::/
          } {  /   ::|       .ヽノ ::::/
          } |  (    :λ         :::|
         ( ヽ、 )    ノヽ        ::::|
          ヽ,   ~    〈  ト、_  |    ::::::ヽ、
          (     ,' ノ  |   |~7  ::::::::::::::`ヽ、
           ヽ,、,、,γ' ノ, -‐W~フ {  ト、:::::::::::::::::::ヽ、
          ∠____ト-┘z__,―' ̄Σ Z  ̄ヽ―-、_ノ
                    '―z_,┴'~
158名無しピーポ君:2006/04/05(水) 00:04:27
                     ,.--、
     く^ゝ              // `ー、
      H           ///// ~`‐-、       ,..、
      ヾ~ヽ    __,,,,---''"")))))ヾー-、  ~\    / ノ
     __,.-| i―'''"" )))))))))))))))))))`ヽ、ノ _/  /
    /;― | i!- 、 )))))))))))))))))))))))) ̄)) ヽ  i
   /    ` " : ヽ、:::::::::))))::::::::::::::::)))))))::::::::::::))))::::::|  |
  /          ヽ::::::::::::::::::::)))))))::::::::::::::)))):::::::::::::::/  ヽ
  /           i)))::::::::)))):::::::::::::::)))),、'"  `ー-J
  |            | ;::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::,,.-''" |
  |  ―--、........,-― | ;:::::::::::::::,,,,--'''"" ̄ ̄〉'"ヾ、ノ
  |  `”'"   "”` ! ,.-" ̄)/////// ,.-'"
  ヾ    ,  、   i,,.--=二、_,,,..-‐'"
   ヽ   `〜"  /      `ー-'
    ヽ  ⊂⊃ ノ
     `ヽ、_,,,,-'

 ______/\_______________
/ 
  >>1 オマエ 友達いないだろ
159名無しピーポ君:2006/04/05(水) 00:05:15
【●】【●】【●】【●】【●】【●】【●】【●】【●】【●】【●】【●】【●】【●】【●】【●】【●】【●】【●】【●】【●】【●】【●】【●】
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.【●】【●】【●】【●】【●】【●】【●】【●】【●】【●】【●】【●】【●】【●】【●】【●】【●】【●】【●】【●】【●】【●】【●】【●】
160名無しピーポ君:2006/04/05(水) 00:06:40
            `` /\ /!:ノ  ``''ヽ!     | ./       ./
  ,.、-" ̄ ̄`ー 、   /'''''''ヾ/ |/    _,.、---‐‐‐-,、|/       ./
/         `'ー、`'フ''ー'|    ,.、‐'"-'''二=‐/ヽ::/       ./____,,,,,,,,,,,___
             `ヽ、ー、.! /ソ´二フ"、,,,,,,:ゝ、/        | ̄
               \ーフ''"-、,,/~"´::/,、/        .|
      /´         \ノー''"~ー‐'' ̄ /         |
     /、            \   ="´  /          .|
   /  \            ヽ _,!、、、、/           |
_,、-'´     \           `!  .|  ./           |
         |\          .ヽ  |  |           ノ
         .|::::ノ\         \ '! .|          .イ ,.、-''''''''
       /ヾ/::::::ノ\        .ノ ,_ \        //  ‐'' ̄`'''ー
      〈;;;;;;;<:::/´::::_,,,,>-、,,,,_,,,/-‐'´`ー-\、,,,,,,,,,、-‐'";;;/
161名無しピーポ君:2006/04/05(水) 00:07:34
              ,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,
             /": : : : : : : : \
           /-─-,,,_: : : : : : : : :\
          /     '''-,,,: : : : : : : :i
          /、      /: : : : : : : : i     ________
         r-、 ,,,,,,,,,,、 /: : : : : : : : : :i    /
         L_, ,   、 \: : : : : : : : :i   / (^。^)wwwwwww〜プッ  〜♪
         /●) (●>   |: :__,=-、: / <   オレの人生自体、負けかなと思ってる  
        l イ  '-     |:/ tbノノ    \    
        l ,`-=-'\     `l ι';/      \  (^○^)キャハハハハハハ 〜♪
        ヽトェ-ェェ-:)     -r'          ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
         ヾ=-'     / /  
162名無しピーポ君:2006/04/05(水) 00:08:15

ぼーくは  〜♪

     ブースカブー   〜♪

           飛ーべるんだい   〜♪

163名無しピーポ君:2006/04/05(水) 00:08:48
自我があるから善悪、好悪、美醜といった比較が生じる。
自我があるから、自分と異なる他者、つまり自分の外界という概念も生じる。
人間は自分の感覚器官「眼、耳、鼻、舌、身体、意(心)」を通じて
外界の情報「色(形)、声、香、味、触、法(概念)」をとりこむ。  受(センサー)
この情報は大脳で分析比較される。  想(データ処理)
そして、すでにインプットされている自分の情報と合わせられ、情報分析の結果
意志を生ずる。  行(意志とか印象など)
その結果、認識したり行動することになる。  識(意識作用)
五蘊とは、外界の色+内界の(受・想・行・識)をあわせたもの
どんなときでも、どんな場所でも、自我に執着せず外界と一体なれば
心は安らかになる。
コップいっぱい入った水に塩を加えたとき、塩の形は消えるが、塩は無数の分子となって
拡散し水は塩からくなる。
このように悟りを開いた人間は、自分と外界との区別はなくなり無我の境地となる。
これが空ということである。
ことさら自我を主張しなくなる。自我に執着しなくなる。
164名無しピーポ君:2006/04/05(水) 00:09:20
この世のあらゆる物事は本来どんな意味もなく、それぞれあるがままに存在している。
それを人間は色眼鏡で見て、良いとか悪いとか、好きだとか嫌いだとか評価している。
(見る人間のフィルターを通して見ている)
ここに「美女」がいるとしよう。がしかし、そもそも「美女」というのが間違いである。
なぜなら美女の定義は時代によって、国によって、あるいは世代によって違うものなのだから。
男の見る美女と、女の判断する美女とは、そもそも違うらしい。
「色」とは心が作り出したもの。 本来の物事に実体はない。「空」なのだ。
この世のすべての事柄は、それを見る人によってとらえ方が違う。
同じものを見ても聞いても、その感じ方はその人次第。極端にいえば、その時の気分次第だ。
風鈴の音を聞いても、これを「うるさい」と思ってイライラするか、「ああ夏だ」と夏の風情を感じるか。
それはその人の心次第。

165名無しピーポ君:2006/04/05(水) 00:09:54
                 般若波羅蜜多心経            

           観自在菩薩行深般若波羅蜜多時照見五
           蘊皆空度一切苦厄舎利子色不異空空不
           異色色即是空空即是色受想行識亦復如
           是舎利子是諸法空相不生不滅不垢不浄
           不増不減是故空中無色無受想行識無眼
           耳鼻舌身意無色聲香味觸法無眼界乃至
           無意識界無無明亦無無明尽乃至無老死
           亦無老死尽無苦集滅道無智亦無得以無
           所得故菩提薩垂依般若波羅蜜多故心無
           罫礙無罫礙故無有恐怖遠離一切顛倒夢
           想究竟涅槃三世諸仏依般若波羅蜜多故
           得阿耨多羅三藐三菩提故知般若波羅蜜
           多是大神咒是大明咒是無上咒是無等等
           咒能除一切苦真実不虚故説般若波羅蜜
           多咒即説咒曰
           羯諦羯諦波羅羯諦波羅僧羯諦菩提薩婆訶

                 般若心経
166名無しピーポ君:2006/04/05(水) 00:10:27

(^。^)wwwwwww〜プッ  〜♪




婦警趣味の変態(プッ




(^○^)キャハハハハハハ 〜♪
167名無しピーポ君:2006/04/05(水) 00:10:59
 海をゆくなら
 水に漬かる屍ともならう
 山をゆくなら
 草の生える屍ともならう
 天皇のおそばに
 この命を投げ出して
 悔ひはないのだ
 けつして
 ふりかへることはないだらう
168名無しピーポ君:2006/04/05(水) 00:11:30
チャンドラーの

耳をとったら

ペギラかな
169名無しピーポ君:2006/04/05(水) 00:12:02
ジラースの

襟巻きとったら

ゴジラかな
170名無しピーポ君:2006/04/05(水) 00:12:41
カン                                              
                                           
「少林寺には三通りの人間がいる。見習いと弟子と師範だ。                  
                                                   
精神力を高めるにはまず体を鍛えねばならない。                             
                                                 
このために、先人は神聖な生き物の動きを真似よと伝えた。                         
                                                    
彼はシャン、白鶴拳の師範だ。鶴の動きからは優雅さと自己抑制を学ぶ。                   

蛇からはしなやかさと律動的な強さを、カマキリからは速さと忍耐を、

虎からは粘り強さとパワーを、そして龍からは風に乗る術を学ぶ。

生きとし生けるものすべてが自然と一体だ。学ぶ知恵さえ持てばすばらしい教えを受けられる。

カマキリのはかない美しさと龍の激しい情熱の間には不調和はない。

蛇のしなやかな沈黙と鷲のかぎづめの間には調和があるのみ。

自然界には不調和がない。ゆえに、自然を知ることにより心の中の不調和を取り除くのだ。

そして心と体を調和させ宇宙の流れと一体になる。

一つの拳法を学ぶのに半生をかけることもある。」
171名無しピーポ君:2006/04/05(水) 00:13:14
あいうえお
かきくけこ
さしすせそ
たちつてと
なにぬねの
はひふへほ
まみむめも
やいゆえよ
らりるれろ
わいうえを
172名無しピーポ君:2006/04/05(水) 00:14:10
KAN                                               
                                                       
"In the Shaolin Temple, there ara three kinds of men: Studennts,disciples and masters.
                                                        
Development of the mind can be achieved only when the body has beenn disciplined.
                                                     
To accomplish this the ancients have taught us to imitate God`s creatures.               
                                                           
This is Sun, master of the white crane system.                            
                                                           
From the crane we learn grace and self-control. The snake teaches us suppleness and rhythmic endurance.

The praying mantis teaches us speed and patience. And from the tiger we learn tenacity and power.

And from the dragon,we learn to ride the wind. All creatures, the low and the hige, are one with nature.

If we have the wisdom to learn, all may teach us their virture.

Between the fragile beauty of the praying mantis and the fire and passion of the winged dragon, there is no discord.

Between the supple silence of snake and the eagle's claws there is only harmony.

As no two elements of nature are in conflict. So when we perceive the ways of nature we remove conflict within ourselves and

discover a harmony of body and mind in accord with the flow of the universe.

It may take halh a lifetime to master one system."
173名無しピーポ君:2006/04/05(水) 00:14:51

(^。^)wwwwwww〜プッ  〜♪

ゴミスレ悲惨(プッ

(^○^)キャハハハハハハ 〜♪
174名無しピーポ君:2006/04/05(水) 00:16:20
宇宙人現る
175名無しピーポ君:2006/04/05(水) 00:17:03
         /\
        //\\
      //──\\
     /// ,,.ノ ヽ、,,.\\
   // /| ● ● |.ゝ\\
  //  ヽ|  (_●_.) |/   \\
//     ヽ  |∪|  ノ     \\
\\     / ヽノ  \    //
  \\   / ___ /   //
   \\           //
     \\       //
      \\    //
        \\.//
         \/
    ┌───┴┴───┐
    │  負け犬注意!  |
    └───┬┬───┘
176名無しピーポ君:2006/04/05(水) 00:18:10
おい負け犬、警察板で能書きをたれるのはやめてくれ。
通報するぞ!
お ま わ り さ ん が き み を た い ほ し に
く る ぞ 、た い さ れ た ら し ん ぶ ん に  
き み の な ま え が の る ぞ お か あ さ ん 
が か な し む ぞ、そ れ で も い い の か ?
177名無しピーポ君:2006/04/05(水) 00:19:53
                  _,.._
               _, - '´    ` ゛ -、
                / // / / 、 、 、  ヽ、
               / // / l |i l ', l 、ヽ. 、 ' ,
           / ////ィ l|!| |! | | l | | |、ヽ', 、.ヽ
           /// イ/{!| |! ! |l| | | | |i |!|l | | l | }|
           l / l / l! | | |{ |l| l| | ト|l |ノ|l l、| l |!
           | |! | |/l |_|,!、!、! ',| レ'_!'_レ'|l ノ| l |!}|
          /| | |i l|゛lて゚;)     イ゚;;) )!|ノト!| |i |
          ノ/|| | ! | ////    //// | | | |! | |
         / | | |! ! l',      、      ノ| i| |l | |
           | /l | i l! l:.:ヽ.   ャ==ァ   , '// |! |} |
           {i{ |ル| l l |:.:.:.:ヽ、`ー' ,. ':.:/}| lルノjノ
            ゛ヽ{゛゛゛ } ` ー '  |:/" }jノ"
         __,..,._,ヘノ     |_,、
       /    }_}_.,ヘ,-、゛' ー-- '"  `'´`77´ ̄`ヽ
      /     / '"´.,ィ、j_ --、__  -==| |      ヽ
      l   ,. ' ´  ´二,.--、つ二-‐ヽ  ..`ヽ|_       |
      | /     /, '"`` -、__ _,.._  :.. `Y /    |
      | ,'  ィー ' ,. -‐- 、_____ :. 、ヽ,     |
178名無しピーポ君:2006/04/05(水) 00:20:58

(^。^)wwwwwww〜プッ  〜♪

このスレに関しては、知恵遅れの変態のお前らでも大歓迎じゃ。

いつものように内容のないアホレスをもっと連発せい。(爆笑)

(^○^)キャハハハハハハ 〜♪
179名無しピーポ君:2006/04/05(水) 00:22:17
http://www.liquidgeneration.com/sabotage/inkblot_sabotage.swf

ロールシャッハテストとは?
左右対称のわけのわからない図柄を見せて「何に見える?」と聞く、かの有名な「ロールシャッハ・テスト」。もちろん正解などない。
このテストは、曖昧(あいまい)な図版を示して、図版のどこに、何が、どのように見えるのかの反応を手がかりに人格の特性を探る診断法だ。
 なぜこんなテストで人格の特性を探ることが可能なのかというと、人は曖昧で不確実なものに出くわすとそこに確実なものを求め、それができないとなんとか意味づけをする、という傾向があるからだ。
人は知識や経験に基づいて自分なりの解釈をするのである。つまり、その反応ぶりには、表面に出にくい要求や無意識的な不安、葛藤などが反映されている。反応の中に、その人の深層心理が隠されているというわけだ。
 これは図版だけでなく言葉でも同じこと。相手の本音を引き出したいときには「これは友達から聞いた話なんだけど……」などと言って、話をぼかして解答を求めると、案外正直な心情が出てきたりするかもしれない。
180名無しピーポ君:2006/04/05(水) 00:23:22

(^。^)wwwwwww〜プッ  〜♪




   婦     警     趣     味     の     変     態    (プッ




(^○^)キャハハハハハハ 〜♪
181名無しピーポ君:2006/04/05(水) 00:24:13
                             . - _
              _,..,_         ノ´//⌒ ミヾヽ、_
             ,r'´   ``'' - 、ーニ三彡´〃   ! ゙ゞヾ、_`ヽ
            {             /´  {  l  | // ヽ`ーr' }
            !    `、     '   ノ  l. ||l     i l / l
              ',      | ̄``''''ー―- ,'´l  l |!` ‐--| l l l
              ',    |             l  l  |    リ,! l
              ',   |          | | ,!    ' リ
  ,.r''ヽ、        _ ',   |          |. |
 ,'    ` ' ' ' ' ' ' ´  `ヽ   !            | |
/ ,.r'´ ̄ '''''' ─−-........__ ,.r'             | '''"''‐-、
~´                            ̄ ̄ ̄
182名無しピーポ君:2006/04/05(水) 00:24:48
マンジという字を一文字変えて〜





マ・ン・●♪
183名無しピーポ君:2006/04/05(水) 00:26:34
           _、-‐'''`'''''''''ー-、          ,i::i、   ',;;;;;;;;',
         /:::;:;::ヽ:::::::ヽ、::、::`ヽ,        i:','i:i    ',::::::::', ./ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
        /::/::::i::'、::、::ヽ、:::ヽ:::ヽ::::'、        '、.,i:'、,  ',::::::::│
        /:::::::i、:、:::`'、:、、:ヽ、:ヽ:::ヽ::::'、  i; 、 i,|,  i:','i::i   ' ,'ヽ | >>1の低能晒し劇場の始まりよ〜♪
        i::::;:::i'i,`、'、'、ヽ、_,,、-:::::`;:::::::::ヽ、i; /i,i::i;  i'、,'、、 ././ヽ|
        i:::;::::i_,,,,,、、ヽ、'^,-,-、,、;:、:::ヽ、::::ノ'"ノ:::/   ヽi、;、i  i、::. |
        `i;、::::i./';'ヽ' ` 'ー''´ ヽ::'、ー‐":::::::/     i:,/ /'''、 // ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
     `、ヽ、`、:::'-、`´ 、 __   /`::::ヽ、--''"      '、i、,_' _,,''
      ヽ`ーノ:::;;;;;:'、_ ヽ"ノ / |::::ノ'`'ー         'i`'ー、''i'
       ヽ、::::::_、‐'i'' `'-、、-'"   iー、----、        i`''ー-''i、
        `'''"i_/;、"`;、i;_    ノ'i,::ヽ   `ヽ       i`'ー-‐i;;、
          /"   ヽ:::`、`-、,_ノ"~'、::ヽ.、   `ー、     i`'''''''"i、:
         i     '、';:::::',  `O  `;::::'、'、    `‐、  i     i'、
         i     i'、_,,,i'i__,,,,、-‐i''ー'':i‐'、      ヽi     i、
          .'、     i、、;/''ヽ~`/'i;;)`'":i::::iヽ、      .i     i
          i    i`i.   ', `'i:; i ;i:::::i  `'ー、   ;、    /
          'i    i .i.   i  'i; ,i ::/::/      `ヽ、,    /
           i    i :i   i  /:/:/‐"         `''ー''
           i     i:/::::::/::::/:::::/´
          /i    i:::::::/::/:::::::/
         /:::i    'i:::/:/´::::::::/
       / ::/i     i/:/::::::::::/
     ,、 /  / i    .i:::/:::::/:/
    /:/  / /i    .i:/::::::::丿
184名無しピーポ君:2006/04/05(水) 00:27:14


                      ____    、ミ川川川彡
                    /:::::::::::::::::::::::::""'''-ミ       彡
                   //, -‐―、:::::::::::::::::::::三  ギ  そ  三
            ___    巛/    \::::::::::::::::三.  ャ  れ  三
        _-=三三三ミミ、.//!       l、:::::::::::::三  グ  は  三
     ==三= ̄      《|ll|ニヽ l∠三,,`\\::三  で       三
        /              |||"''》 ''"└┴‐` `ヽ三   言  ひ  三
         !             | /          三   っ  ょ  三
       |‐-、:::、∠三"`    | ヽ=     U   三.  て   っ  三
       |"''》 ''"└┴`       | ゝ―-        三  る  と  三
       | /           ヽ ""        ,. 三   の   し  三
        | ヽ=   、    U    lヽ、___,,,...-‐''"  三   か  て  三
.        | ゝ―-'′          |  |::::::::::::_,,,...-‐'"三  !?    三
          ヽ ""        ,.    | | ̄ ̄ ̄      彡      ミ
        ヽ、___,,,...-‐''"  ,,..-'''~             彡川川川ミ
          厂|  厂‐'''~      〇
        | ̄\| /

185名無しピーポ君:2006/04/05(水) 00:27:49
             , -‐、   , -.、
           /   ノ  ノ   ノ
          / 、_.ノ ./ 、_.ノ´
            /  ノ /   .ノ  ,,-‐'⌒i
.           / __ノ / /⌒ii´ /、_  .ノ´.
          l.   `iノ /  / |/  ,.'~´  .
           |   ,,,|./ ``´.丿 、_ノ ,-‐'´⌒)
.         l.    |``''' /  .ノ ./ 丶,-‐'´
        |  ,___l    |、. / / 、,,/
.         |   ノ     | `` '´-、 ,ノ
         | _/    |` ‐、__   )     早くおいで〜
            | /     ヽ-、 _ ̄`|
         | .      ヽ::::.` 、,|
            | :.       |::::  |
             | ::       |::::  |.
          λ:::      ノ:: 丿
         /      , ::::::'/                __
        /      :/:::::::::/               /ヽ  ヽ―― 、
       /      ::/:::::::::/               /  |   |    \
     _/       :::::::::::::/__________/   |   |      ヽ
 , -‐´ /       ::::::::::::::/                  /   /        ヽ
(,    /       :::::::::::::/                   /  /         |\
 ` ‐- _______ /____________/_________)  )
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186名無しピーポ君:2006/04/05(水) 00:28:21
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187名無しピーポ君:2006/04/05(水) 00:28:54
あ、なんということだ。このような動画を入手する事ができるとは!
これは激しくまずいのではないのか。かなりまずい。

「廣島援交」どころではない。

365,690,880バイトの動画ファイルで盗撮関連のインディーズメーカーの作品。
ただし、ある年のクリスマスに会員限定で配布されたものらしい。

これ以上のヒントは、大いにはばかられる。

この日記の意味が理解できた、気合のある人は探してみるとよいでしょう。
ただし、不愉快な気分になっても責任はもてない。マジで。
188名無しピーポ君:2006/04/05(水) 00:29:57
ローカットの練習を毎日20回、スネを鍛える練習を毎日5分。
これだけで全然違う。
マウント返しだって、ヒクソングレーシーあいてに戦うわけで無いのだから、
友人相手に合計20時間、ビデオで研修した技を練習するだけでも
全然違う。

こんな些細なな努力すらできずに言い訳する
こと自体信じられない。
189名無しピーポ君:2006/04/05(水) 00:31:09
女性警察官だけど、とりあえずうんこしておきますね

プル     ,'/i::::     |:}::::〔  ,   ‐-} }=-'_"  ヽ、   プル
      ,,、、_‐,,,,,~、、{{ヽ:::     !=;‐-{'"   ,,-‐i''''ヾ\`==‐-',、   -‐-、
    ,、‐'''´      ヽ::::::::::.....ノ、 \ー;;;;/  / ___ヽ. `、\ ノ ヾ'',´ ̄~~`'‐ 、,ヽ、
   r'          ヽ--‐'"ヾ.ヽ `ヽ~_  /-=、,,,,ヽ. ,、‐'"ノ  }       ヽ.
.   {                ヾ=;;、   ヾ'''‐-、、-‐' ~,‐'~ ,,、=ヽ.         }
    ', ` 、,,               `ヾ=、,,_   -‐''~_,,、‐;'~''~  i       ; i
    ',   \                  ~'''‐-‐''~`''''"           ,'´ i
    ヽ、  `;、                     .;            丿  ノ
      ` 、_,{ `‐、_                 ,*           ,、' ~`y'
         )  r' ~`'rr-、、,,,_          ,ノ"§        _,、<   ,;;ゝ
        `~`i'   ,'r´:::::::::`;丶、 ,_    _,,、-'´,ノ ,ノ      ,、 ‐'"`, ';‐'"
          ,'  ,','::::::::::::::,'    `````  `"´ `"´~`''''''''''T´::::::::::::::',', |
          i   ,','::::::::::::::,'         (    (    ',::::::::::::::::::ii :!
         ,r'"  ,','::::::::::::: ,'           ).∧  )   ',::::::::::::::::::!! i、
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190名無しピーポ君:2006/04/05(水) 00:32:36
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        j//:::::::::;;;;;;;;;;;;:::;;::::;;;;;;;::::::::::::\:::\
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       /::::::/:::::::::::/:::;;/:::::/|゙,゙;;:|;;::ヽ;;;;;;;;:::::|;:::::|;;ヽ
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     /::/!:::::;;;;;;;;/__,,/ ヽ;!  ヽ:`|''ー--、:::ヾ;;;|;::::|;:/
    /::/.|::;;;;;;;;;/,,、=‐,=-、    ヾ‐==ー、ヾ:!;;;;:::/;;;|
    !:/ !::;;;;;;;|〃!/゚゙';゙:}`    {;-';:";.,:〉彡|;;;;:/;;;|
    ヽ .|::;;;;;;;|ヽ ゙゚'''゙"´´     ``'''''''゙'  //j;;;;|     >>1 とだけはSEXしたくないです
      /ヽ;;;;|\! ""::::::::: く  """":::::: /!//::;;|
      /:;:::;ヽ!;;;;|ヽ     -=‐     /;;|'゙:;;:|:;:;;|
     /::;::/;;;|;;;;;;|;;;;`'-,、   "    /::::;;;;|;;;;;::|:;:;:ト
    ./:/;/;;;;;;|;;;;;;l;;;;;;|;/:`!'-、_.,、‐''゙´j;;;/:::::|;!;:;;:;::|::;;;;;゙,
    /、!:;;/;;;;;/;;;;;;|;;;;;;/;j:/|      .トj;!;;::::|;|;;;;;;;;゙、;;::::゙、
   ./;;;;/:::::/:::::;_,,,,|/;::;;;|;|::|    :.:.:.j/;j;;;;;;;〉!`''ー-゙、;::::゙、
  /;;:/;;;:/´ ̄´ ̄|;!;;;::::|;|:゙、    :..:/::/;;:::: |;;|´   .゙、:::::゙:、
191名無しピーポ君:2006/04/05(水) 00:37:13
                /⌒ヽ⌒ヽ
                       Y
                    八  ヽ        __________
             (   __//. ヽ,, ,)      /
              丶1    八.  !/     < あきれ返る駄スレだな 
               ζ,    八.  j        \
                i    丿 、 j          ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                |     八   |
                | !    i 、 |
               | i し " i   '|
              |ノ (   i     i|
           / ̄       '   !   ̄\
        /   │           │   \
       , ノ     \         /     |
      |       ヽ      /      |
     /    Y    \    /    Y     \
    /     |             |     \、
    ノ      /                 \      ヽ
   ,!      |                \       !、
   │     /                   |     `!、
  /"γ\ _/ ξ⌒―‐' ̄\、          ,/ ̄\  \_ 、 ,ノ⌒⌒\
 μuuULヽ__――――── ̄ ̄ ̄`――´\、ノ   "\_―'ヽιノ Uuuヽ
/                       \   ,__Ξβ             \
!                    __,―'~― ̄                   |
|                  /                           /
 \            ,__、,/                           /
  ` __., ―――'' ̄ ̄ ̄ ̄   " ̄ ̄ ̄ ̄ ̄`―――――――.、___/
192名無しピーポ君:2006/04/05(水) 00:38:39
          , 、-──────-、
       /             `ヽ、
     /            \     \
   /                     ヽ
   /                       ,r-ト-、
  ,'                       f /⌒ヽ!
  ,'                       i L、-、ヽ\
  !                       ` `ー、 ) } \
  !                         `ゝf j  \
 .|                          '  ノ   \
  !              ,,、ノ∠,      ヽ、`ー'
  ヽ           ,,;彡'' / /        ヾ、ヽ
   i   、      /シイノ ,'´          '; i
   {    ヽ  `ー,イ`二 ̄-''             i!|
    \_,r-rフヽ‐'´ '´ 、_               i! |  i
     | `‐' ノ`'    '⌒ヽ-、,_     ヽ、    ノ |  ,'
     !   ̄ 〉      ,r-ノ    ̄``ヽ、  ヽ   /{ | / /
     \  (      /   ,,、ミ-‐''⌒! ヽ  i  / | | / / /
      \  `ー‐‐'´,,、、ミッ‐',∠ノ ̄`!  !   | / | / / /
        \ 〈 r!=‐'´_,_//   /、  !   |  レ' / /
         `ヾ、ヾ \ ̄|~´   /   ノ  }   | //
            `ヾ、 ヽ└---'´`` ノ  !  /! //  ,、-‐
            / `ヾ、ヽ、_ , ''´  j  / //   /
           /      \丶ー‐'´ '´ / ノ´  /
          /        \`     /   /

ぐわっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっは
過去を参照にしないものがこの世にたった一個でもあったら挙げてみい、クズ
オラ、オラ、どうした?挙げられないだろうが、ヴォケ。(大爆笑)
193名無しピーポ君:2006/04/05(水) 00:39:37
                 _,,.. -──- 、.._     |   ./
               ,.‐'"´           `` ‐、|   / /
            /                  ///
      ,,.. -─- 、/                    /
    ,.‐'´ _                         ゙i、
 ∠ ‐ '"´/                          i
     ./                                 |
    ./    ,.イ                        |
   .l    //      ,イ ,1    |ヽ     ト、      !
   i   ./  i  ,   /l / l.l !  、 ト、゙i ,ヘへ、l ヽ.ト、|、 /
   l.  /  .|  /|  /-|←┼‐l、 ヽ ト、!, -─ヽ|─!-l、i /
    ! l   l | ! |、`';:‐-_、._ ヽ、l\l-i'   _,_-='、"~! i"ヽ
.    ヽ!     ヽ|,/l゙、! l(  (80j` l──|. イ80)  l l.  | )|
          l.(l  l ー-‐'   ,!   l、`゙‐--‐' l  /"ノ
          ヽ ヽ、._l_   _,.ノ  〈>  ヽ、._   _.l_//   / ̄ ̄ ̄
             ヽ、.__,l  ̄    ______     ̄ /、‐'´    |おいおい、みんな。 
               `‐ 、  \ /   , ‐'´‐-ヽ    <   >>1 のクズを
                _ ./l` ‐ 、. _,. ‐''"!\         生かさず殺さず
            _,,.. -‐'ヽ ̄ヽ,-、シ ̄//  |`‐- 、.._       オモチャにして遊ぼうぜ。
           / i  / /_ 7`‐゙\__.\.  |     i ヽ、   \________
             / l  /   | /||\ / ̄   !   |  !

194名無しピーポ君:2006/04/05(水) 00:40:10
                ,、.'"     __,,,,,_    ゙' 、
                ,.'::    ,、- ''"´   `゙゙゙''‐ 、 ゙' ,  ,,、、、
               ,.':::  .,. "           ゙'.、r'"   ゙'、
             ,.':::: , " ,  ., , ,, 、,  , 、 、 ,r"       ',
            _,i、  ,.'  .i  ,','l !l .!l l. ! ',, l .l、/     ........ !
           ゙,~   ,.ri.  .{ .!.!,i,',l ,',!,! l', l',l,,,!/    .::::::::::::::!
            ゙、:::::,.' .::!   l゙、'l"l,' !,'!'!'.レ !' .'''.,'   .:::::::::::::::::l
.            ,>' .:r"l  ',.l,、‐''''i-     ''i;'   .:::::::::::::::::::,'
           〈-、::::゙'‐!. ,. '、ゝ;;;:j      /.   .::::::::::::::::::::,'
.            ゙、 ゙''‐-l  ', .ヽ`.´    ' ,.'   .::::::::::::::::::::/
             `,i‐、..}i  '.;:. ゙ヽ   ヾソ'   .:::::::::::::::::::,.'
.             / ;. ゙,゙,   ';:  ノ,,、-''"   .::::::::::::::::::,r'
            / ,.'-‐゙'',-,、,i'"゙! "     .::::::::::::::::,r'"',
            / i'r"゙'´` `'''>'      ゙,::::::::::;r':!   ',
.           / .,、'´ ::、 .:,r'"        ゙、:::::'::::::',.   ',
           / .,.!  ..  :゙'::,'   、.l.      ゙、:::::::::: ゙、.  ',
         / /,', ...::.:::::::,'    ゙'i.       ゙、:,',:::::. ゙、 '゙、
.        / , ', ' .i、:::::::::,r'     ',        ゙、':::::::::. ゙、 ヽ
        / ,.'.,.'  ,゙、:::::::i   ゙、.   '、    ..:::::::l::::::::::::::. ヽ ヽ
       / ././  ,.'  '、;:::!   ',    ゙、::::::::::::::::::::::!:::::::::::  ,''-、..,,゙、、,,,.__
195名無しピーポ君:2006/04/05(水) 00:41:55
女性警察官だけど、最低レベルのクズ >>1に食わせるうんこしておきますね

プル     ,'/i::::     |:}::::〔  ,   ‐-} }=-'_"  ヽ、   プル
      ,,、、_‐,,,,,~、、{{ヽ:::     !=;‐-{'"   ,,-‐i''''ヾ\`==‐-',、   -‐-、
    ,、‐'''´      ヽ::::::::::.....ノ、 \ー;;;;/  / ___ヽ. `、\ ノ ヾ'',´ ̄~~`'‐ 、,ヽ、
   r'          ヽ--‐'"ヾ.ヽ `ヽ~_  /-=、,,,,ヽ. ,、‐'"ノ  }       ヽ.
.   {                ヾ=;;、   ヾ'''‐-、、-‐' ~,‐'~ ,,、=ヽ.         }
    ', ` 、,,               `ヾ=、,,_   -‐''~_,,、‐;'~''~  i       ; i
    ',   \                  ~'''‐-‐''~`''''"           ,'´ i
    ヽ、  `;、                     .;            丿  ノ
      ` 、_,{ `‐、_                 ,*           ,、' ~`y'
         )  r' ~`'rr-、、,,,_          ,ノ"§        _,、<   ,;;ゝ
        `~`i'   ,'r´:::::::::`;丶、 ,_    _,,、-'´,ノ ,ノ      ,、 ‐'"`, ';‐'"
          ,'  ,','::::::::::::::,'    `````  `"´ `"´~`''''''''''T´::::::::::::::',', |
          i   ,','::::::::::::::,'         (    (    ',::::::::::::::::::ii :!
         ,r'"  ,','::::::::::::: ,'           ).∧  )   ',::::::::::::::::::!! i、
       r''"'  ノノ:::::::::::: ,'            (:::::::::)    ',::::::::::::::::',', i!ヽ
       {____,、-'/:::::::::::::;;'           (:::::::::::::::)   ',:::::::::::::::::ヾ、__)

196名無しピーポ君:2006/04/05(水) 00:43:47
118さんへ。常識で考えて下さい。そもそも20年そこら生きた人間が、他人を指導
することなど出来ると思いますか?それと、しっかりした設備もなく(精神的な意味です)
きちんと指導できる先生が大学にどれほどいるのですか?
私の知人の大学では、わざわざ道院の先生が、17時から2時間ほどボランティアで
指導をしていたので、大会でもかなりの成績を収める事が出来ましたが、そもそも
少林寺の師範をする条件として、正職に就いているということがあるので、先生にも
日常生活があるのです。授業料も4000円〜5000円で、それも先生の手元には
殆ど残らない上に、昇段試験合格の褒美として、先生が身銭を切って黒帯を渡して
くれたのですよ。経済的に余裕があるわけがないでしょう。ですから、大学の練習時間
には、殆どの師範は日常で仕事に勤しんでいると思ってよいでしょう。そもそも、
少林寺の思想自体が営利を目的としていない以上、それは当然なことなのです。
そのことを深く認識して、少林寺をなさるというならば、おのずとどちらを選ぶか
解るでしょうし、師範のお時間を頂く時間帯(つまり町道院の時間、夜8時〜9時頃)
伺う事が自然ではないでしょうか?
長々と連ねて申し訳ないですが、私の知人の達人(彼はまだ20代です)は、拳法部の
主将を務めながらも、学業に勤しみ、さらに夜は町の道院で研究に時間を費やして
おりました。今は就職していらっしゃいますが、私よりも強いと思います。つまり、
拳法部に在籍する方は、出来る限り町の道院か、金銭的時間的に余裕があれば、多度津町の
本部で本物の師範に師事されることをお勧めします。スポーツとしての少林寺で満足であれば、
拳法部で十分でしょう。そんな感じです。解って頂けたでしょうか?
少し厳しい意見で大変恐縮ですが、お師匠様達の現状にも少しご理解を頂きたいと、
武道を志すものとして、考えております。長いスペース、申し訳ありませんでした。あと、
有難うございました。近藤清十郎より
197名無しピーポ君:2006/04/05(水) 00:44:45

580 :素敵な旦那様 :04/12/22 17:03:11

数年前、息子から学校から帰るなり
「お父さんは人を殺す訓練しよる人なん?」と聞かれた。
どういうことなのか、意味が分からなくて聞いたら
学校の先生に○×君(息子)のお父さんは自衛官だから、人を殺したり戦争をする為の
仕事をしてる、それは間違ってる、と言うような意味のことを言われたらしい。
俺は何も言わなかった、うまく言えなくて、自分にもガッカリした。
戦争が悪いことなのは分かってる、だけど戦争の準備はする必要があると言えなかった。

けど、どうも嫁が何かを言ったらしい<息子に
何を言ったのか知らない。でも、確実に嫁が何かを息子に言ったのは分る。

次の日、息子が言ってくれた。
「僕も自衛隊に入りたい、お父さんになりたい」って、早口で言って早足で逃げていった。

あいつがどんな将来を選ぼうと構わない。ただ一瞬でも俺を目指そうとしてくれた、
その瞬間があることが幸せだと思った。
198名無しピーポ君:2006/04/05(水) 00:46:07

197 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ :2001/04/24(火) 01:11

実体験だから脚色なしにとつとつと書きます。
一人暮らししていた去年の冬の夜中、お腹が空いたので、
コンビニに買い物に行こうと思い、玄関で靴を履いた。
その靴が、さっきまで誰かが履いていたかのようにあたたかかった。

ちょっといやな気分になったけど、その靴を履いて表に出て、
アパートの鍵をがちゃりと閉めた。

すると部屋の中から、「返してくれよ」って誰かに頼まれた。
誰も信じてくれないけど、本当に心臓が止まるかと思った。
もちろん翌日から友人のアパートで夜を過ごし、2週間後に
部屋を出た。
199名無しピーポ君:2006/04/05(水) 00:47:18
漸々修学
ということと
演武重視なの?
という問いには、関連はないでしょう?

乱捕り・演武自体も、直接の関係は薄いと思いますし。

ちなみに強さが護身に関係ないとは、私は思ってないです。
その「強さ」と「護身」の意味によるということです。

ですから、先の「強さをどう考えるのか?」という問いには、興味あるわけですよ。

私は自身の答を持ってます。
ただ私の少林寺は邪道ですからね。
200名無しピーポ君:2006/04/05(水) 00:47:49
200
201名無しピーポ君:2006/04/05(水) 00:48:27
うちの会社では猫は上司と結託してる場合があるんだ。猫の私欲を満たせずに
叩き出された古狸もいるんだ。猫は意外に怖いんだ。うちの支店の太猫は支社
のえらいさんと関係があって怖いんだ。叩き出されることを考えるとケーキなんか
へでもないんだ。

うちの社員は憎しみに火地狂っているんだ。
だから他人の不幸に口から泡を吹いて喜び倒すんだ。
泥牙拭いて両手万歳をするんだ。
伏魔殿の中でやるんだ。○○○○○の支店の中でだ。
うちの会社では猫は上司と結託してる場合があるんだ。猫の私欲を満たせずに
叩き出された古狸もいるんだ。猫は意外に怖いんだ。うちの支店の太猫は支社
のえらいさんと関係があって怖いんだ。叩き出されることを考えるとケーキなんか
へでもないんだ。

うちの社員は憎しみに火地狂っているんだ。
だから他人の不幸に口から泡を吹いて喜び倒すんだ。
泥牙拭いて両手万歳をするんだ。
伏魔殿の中でやるんだ。○○○○○の支店の中でだ。
うちの会社では猫は上司と結託してる場合があるんだ。猫の私欲を満たせずに
叩き出された古狸もいるんだ。猫は意外に怖いんだ。うちの支店の太猫は支社
のえらいさんと関係があって怖いんだ。叩き出されることを考えるとケーキなんか
へでもないんだ。

うちの社員は憎しみに火地狂っているんだ。
だから他人の不幸に口から泡を吹いて喜び倒すんだ。
泥牙拭いて両手万歳をするんだ。
伏魔殿の中でやるんだ。○○○○○の支店の中でだ。
202名無しピーポ君:2006/04/05(水) 00:49:01
            般若波羅蜜多心経            

           観自在菩薩行深般若波羅蜜多時照見五
           蘊皆空度一切苦厄舎利子色不異空空不
           異色色即是空空即是色受想行識亦復如
           是舎利子是諸法空相不生不滅不垢不浄
           不増不減是故空中無色無受想行識無眼
           耳鼻舌身意無色聲香味觸法無眼界乃至
           無意識界無無明亦無無明尽乃至無老死
           亦無老死尽無苦集滅道無智亦無得以無
           所得故菩提薩垂依般若波羅蜜多故心無
           罫礙無罫礙故無有恐怖遠離一切顛倒夢
           想究竟涅槃三世諸仏依般若波羅蜜多故
           得阿耨多羅三藐三菩提故知般若波羅蜜
           多是大神咒是大明咒是無上咒是無等等
           咒能除一切苦真実不虚故説般若波羅蜜
           多咒即説咒曰
           羯諦羯諦波羅羯諦波羅僧羯諦菩提薩婆訶

                 般若心経

203名無しピーポ君:2006/04/05(水) 00:52:04
           , -─- 、  , -‐- 、
        ,, -'"     `V     `‐、
      /                 \
    ./                       \
    /                      ヽ
   ./  /                   l  ヽ
  /  / /  / ./ /          l   | .l .lヽ
  |  l. l  /  / / ./ .l    |  |  l  / /  l l.〉   ∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧
   l、 | |  l  / / ./ ./   |.  l  | ./ ./ ./ | |./  <                  >
    l、| | l // ///|   l  / / //// / /   <  とっさの場合に型通り       >
    l、l | /l///_/ l  / //_|/_∠| / | /     < 動くことこそ困難であることが    >
    /⌒ヽ | \ `ー' ゝl  // `ー' /|/⌒v'     <  解っていないバカめ      >
    | l⌒l l|    ̄ ̄"//|〉 ̄ ̄ ̄  .|/^_l.l     <  ワハハハハ            >
    ヽゝ(ー| /|   ´ \|       ll ),l'ノ      <                  >
     lヽ_ /  |   ┌───7   /._/          ∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨
     .l/   |     l ̄ ̄ ̄/    / /   ,ノ!
    /       |..   V´ ̄∨   ./ /,.-‐'" .|
    ./   (;;)   |\   `ー‐'´  / /       |
    |     _|_\       /| ./      |
   (|   ,.-‐'"    | \__/  .|/    _,.-─;
204名無しピーポ君:2006/04/05(水) 00:53:35
>>300
折角の300を・・・

例えば>>251
つまり誰も「護身」「武道」という言葉を、どれほどの考えも持たずに使用しているということでしょう?
しかしですね、その言葉の意味合いで、伝えねばならないことが変わってくるのですよ。

ツヴェルフさんは「護身」を  水に近づかないのが護身 とおっしゃられた。
しかし私の伝えたい「護身」とは 水の危険である部分を知り、うまく使う方法 なんですよ。

だけど相手の考えている言葉の意味を理解せずに話していれば
「水には危険な部分があるんです」「では近づかなかったらいいじゃないですか」ということになってしまう。
そうならない為の最低限の擦り合わせが必要なのではないのですか? と説いています。


突然ですが、車に乗って細い道を通るとき、

・待避所の位置を把握する。これは護身と思います。
そして、結局お見合いになってしまったときに
・どちらが待避所に近いか判断する。これも護身と思います。
相手が待避所に近いのに下がらないバカだった
・自分が待避所まで下がれる技術。これも護身と思います。

そして総じて「武道」と考えています。
車の運転技術と状況把握は「武術」と考えています。
これは、例ではありません。 武道というものを、そういうものだと思い。少林寺の技術は、そう生かすものだと思ってます。


>そう言えばあくびしてたらカナブンが飛び込んで窒息死した人もいるらしいなあ。
>全く以って武は無力だ……

何故「無力」ってなりますかね・・・
205名無しピーポ君:2006/04/05(水) 00:55:31
。   ∧_∧。゚   ┌──────────────────
 ゚  (゚ ´Д`゚ )っ゚ < 明日菜ちゃぁぁぁぁぁぁぁぁん!!!
  (つ   /    └──────────────────
    |  (⌒)
   し⌒^
206名無しピーポ君:2006/04/05(水) 00:56:03
>>360 >>361

               .|   |  | |   |    |  | |   |   |   || | |
               .|   |  | レ  |    |  | |   |  J   || | |
    ∩___∩    |   |  |     J    |  | |  し     || | |
    | ノ\   ,_ ヽ  .|   レ |      |  レ|       || J |
   /  ●゛  ● |   .J      し         |     |       ||   J
   | ∪  ( _●_) ミ             .|    し         J|
  彡、   |∪|   |              .J                レ
 /     ∩ノ ⊃  ヽ
 (  \ / _ノ |  |
  \  "  /  | |
   \ / ̄ ̄ ̄ /
      ̄ ̄ ̄ ̄
207名無しピーポ君:2006/04/05(水) 00:56:42
           , -─- 、  , -‐- 、
        ,, -'"     `V     `‐、
      /                 \
    ./                       \
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  /  / /  / ./ /          l   | .l .lヽ
  |  l. l  /  / / ./ .l    |  |  l  / /  l l.〉   ∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧
   l、 | |  l  / / ./ ./   |.  l  | ./ ./ ./ | |./  <                  >
    l、| | l // ///|   l  / / //// / /   <  とっさの場合に出る動きは      >
    l、l | /l///_/ l  / //_|/_∠| / | /     < 日頃反復練習していたものだというおとが   >
    /⌒ヽ | \ `ー' ゝl  // `ー' /|/⌒v'     <  解っていないバカめ      >
    | l⌒l l|    ̄ ̄"//|〉 ̄ ̄ ̄  .|/^_l.l     <  ワハハハハ            >
    ヽゝ(ー| /|   ´ \|       ll ),l'ノ      <                  >
     lヽ_ /  |   ┌───7   /._/          ∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨
     .l/   |     l ̄ ̄ ̄/    / /   ,ノ!
    /       |..   V´ ̄∨   ./ /,.-‐'" .|
    ./   (;;)   |\   `ー‐'´  / /       |
    |     _|_\       /| ./      |
   (|   ,.-‐'"    | \__/  .|/    _,.-─;
208名無しピーポ君:2006/04/05(水) 00:57:41
  ノ     ∧     /) ∧
  彡  ノW \从/V  W \   ミ

  (  ノ        |      ノ \)
  ∩V      、、 |       >V7
  (eLL/ ̄ ̄\/  L/ ̄ ̄\┘/3)
  (┗(      )⌒(      )┛/
   ~| \__/ |  \__/ |~     / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
    爻     < |  ;     爻    < 現時刻をもって: >>1を凍結する!
    ~爻     \_/  _, 爻~      \____________________
     ~爻__/⌒ ̄ ̄ ̄~~ヽ_ 爻~
     /    ー ̄ ̄\_ ̄\
  _一‘     < ̄ ̄\\\J
<\       ー ̄ ̄ヽ_ヽJ   ̄\_
  \     _ニニニヽ )       ~\
   \  _/⌒|\ ヽ_~~ ~⌒\_
  __/~    V \_|     ~\_
209名無しピーポ君:2006/04/05(水) 00:58:29
 |   /  ///  / jl| ||       ||   |ヽ   |   | | ヽ   ヽ
 |   /  / / |  / /|| ハ     l l  |ヽ   | `、 |   | | |
 | / | / / | /ル-|、|| `、   l h | ヽ |  l A   / ,' |_                             
 | / | / j| | | {レ=`ヽ.`、   | |ヽ|  ヽレ≠レヽ| j /  |ヘ  │       あんたバカァ?                       
 |/ // N  ハ|ミi  ,'⌒ヽヾヽ | | ||v-イ l,'⌒ヽ |ィ | /   |〉}   |      ヘーゲルの弁証法も知らないの?                      
. /  |/  { 1 l l|   ヽ._ノ   \| !リ 、 ヽ._ノ  ′l/   レ' │ |                         
/   |l  | ヽ| N  ` `ー=彡 '´     `` = '"  //   |   | |          アウフヘーベン                
 /|l  |  ハ ト!ヽ                      〃|   | l   | ト、           ↑
/ /|  |  | | | ヽヽ        ` ´          ,イ    | |   |         定立← →反定立
  /ll  |  | | `、ヽ     lT ¬¬¬丁l>    /    | |  h      
 ,'‖ |  | |  ト||」ヽ、   ヽ}` ̄ ̄ ̄´jソ   /    | | |  | |      なんて、当ったり前じゃない!?
 | ||  |  | |  | | | | lヽ、 ヽ二ニ二ノ  /┤|     | | |  | |     図書館に行って「ムーミンの哲学」でも    
 | ||  |  | |  | | | | |\ヽ、   ‐   /  │|     | | |  |       読めばいいのよ!  
210名無しピーポ君:2006/04/05(水) 00:59:14
/iiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiir、    ,/\,,ヘ/\,/\,/\
   /liiiiiiiiiiiiiiiiiiiiリiトiiiiiiiハiil  iil  liiiハiiiiiiリiiiiiiiiiiiiiiii、  嘘だ嘘だ嘘だ
  " 'liiiiiiiiiiiiiiiiiii/iリiiiiハ/ lil  il  liii/liiiiトiiiiiiiiiiiiiiiil   >>1 
  /iiiiiiiiiiiiiiリii/--トiiii/     i  _lil"  liil liiiiiiiiiiiiiiiト  が口ばっかしの
  riハiiiiiiiiiiil ii   ,,__"`'r、 ,i i, _,,/,, yrーir、 liハiiiiiiiiii〈    ホーケー野朗だった
  ii liiiiiiiiiil   yr"~~`''y,^",‐` -''r''~,,   "   liiiiiiiirヘ,,  なんて
   /,liiiiiiiil         〈l,`            "_,,/~  / 嘘だーッ
  /⌒ヾ,i--l          _,,....,,_         ,./    `r,,‐-、
  ヽ ,  ヘr..,,_     ,,r-_''"- ー--丶、     /         〉
 _,, 」     ヽ、   rl'"      ゝj,    ,/         l'~
l         ヽ、   l"         'l   l    ヽ,,     ヽ,
`''+,         i,  l   ..... ,, ー ,.  l,   l      ヘ  ,r-"
 r"      ,    `、 l /      ヾ,,.l  /      ヽ,  l
 ヽ,,_   /     } lrv        l.l  ,r        l/'"
   ,l  /      〈  ヽヽ、_____ ,,,,,....//  l        i,
   ヽ、/       lゝ、 `ー- ,,,...... -ー''" ,,/l        'i
    /       /l `' 、        ,/ / l        ヽ
   /        'ムl   ` 、   ,, ''"  〈_ l        ヽ,
  /         / 'l      "'' "    / ヽ,l         ',

211名無しピーポ君:2006/04/05(水) 01:00:31
ところで、目的と手段の連鎖ってわかるかな? あることの目的は、より高次元の目的のための手段になるという意味だ。
例えば、受験勉強のは大学入試で高得点をとる目的のためにする。
しかし、大学入試で高得点を目指すのは、よい大学にはいり、知識や技術を身に付けるのが目的だ。
知識や技術を身に付けるのは、就職や幅広い視野を獲得することが目的だ。
就職や幅広い視野を獲得することは充実した人生を送ることが目的だ。
と言う具合に、ある行為が何を目的としてなされるかは、どんな次元に立って見るかによって変わってくるものだ。
逆に言うとある人がある行為の目的を何と考えるかが、その人の精神的次元を示すことになる。
212名無しピーポ君:2006/04/05(水) 01:02:38
22.エンマの数え歌                               
                                         
一つ 二つ 三つ 四つ 五つ                           
一つ 二つ 三つ 四つ 五つ                           
一つ 二つ 三つ 四つ 五つ                           
悪業を数える 悪業を数える                            
一つ 二つ 三つ 四つ 五つ                           
一つ 二つ 三つ 四つ 五つ                           
一つ一つ裁くぞ 嘘をついてもわかるぞ                       
                                         
わたしはやってない 潔白だ                            
わたしはやってない 潔白だ   
213名無しピーポ君:2006/04/05(水) 01:03:10
         \      /                          
    ・      \ /                           
        ;(●)llll((●);                        
       (●)(●)(●)(●)                          
 \__ (●)(●)●)●)(●)__/ カサカサ                   
      (●)(●)(●)(●)(●)                         
   __(●)(●)((●)((●)(●)__                        
 /  (●)(●)(●)(●)(●)(●)   \                      
   _ (●)(●)(●)(●)(●)(●)_                        
 /  (●)(●)(●)(●)(●)(●)  \                       
    _(●)(●)●)(●)(●)(●)_                         
  /  (l●)(●)(●)(●)(●l;)  \                      
  | .  (l;●)(●)(●)(●)(●)    |                      
  |  . (0●)(●)(●)(●)O)    |.   カサカサ               
  ,;;    (:●)●)(●)(●;)      。                   
       (о●)(●)●0)                            
         ( ;●ξ●:)                            
    。      ・       
214名無しピーポ君:2006/04/05(水) 01:03:41
            rー-y、,__
            | / /"::::::::::::::::::`'--''ー''"::-、_
        ー-=リ|_ry':::::::::::::::;::r::'"⌒`ー-:::'^ヽ\ `j
       、r'7:::::::T|l:;:::/'" ̄::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\;::ヽ,
       /ノ::::l::::/-'ソ:::::::::::::::::::::::;::::::::::::::::::::::::::::::::ヽリ,
      /ハ/:::/::リ'"7'":::::::::/::::/::::ハ::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ,
       /:::/::::ハ/:::::/:::/:::/// |::::::::::::::::|::::::::::::::::::::::::L,
       /:::/:::::::/:::::/ハ/:/-/ー-、,|::l::::;:::::::リ,ハ:l:::::::::::::::::::ヽ,_
      l:::/::::/ハr'⌒リ|'  、_,、r-、 lハ:::リ::::l'|__ト_|::::::::::::::r,ヽ, ̄
      l/:::::::/:::::'i(' j l   ‘ ヒ,'ツ '!  |ハ/ ' T l;:::::|:::|:::ハ:| `
      ノ:::::::/::::::::::\_,;   `”'    ' '-=ー,y 〉::l::ハ:l '
     /:::::::/:::::::::::/::::iハ,__         ,j   `/ハ/ ,リ
    /:::::::::/::::::__;:ノ:::::::リ|_j'|   |`  ,、,'"   /リ::::l::|,
   /::::::::::::ノ::::::|ー|:::::::::;;;;| |ヽ,  ヽ,_/   / ー-'<⌒`'ー-
  //:::::::::::;;i::::::::i |:::r-yri j_, \  _,、,rイ`- 、,   |
 ノ/::::::::::::;::::::___:r ,レ' ,/ ,! | '`ヽ, `'"|  `ヽ   ヽ  | 論理のろの字も知らないバカが論理だって プッ〜♪
 lハ::::::::::::i:::::::!、)`i  '    |    \ / ̄.|    ,〉 |
  {:::::::::::::i::::::::;/`'ヽ     ヽ,ー-,_  \   l   /  l
,ノ:::::::::::::i::::::::/____\     `i `'=rー-y'ー'r<,___ \
/ハ:::::::::::i::::/~/    ̄'\     |  ヾ` ̄'ーラ`yー''"  ヽ
 l:::::::::::i:::::ト,|       l    l    \,/ /^ヽ\、   l
215名無しピーポ君:2006/04/05(水) 01:04:56
>>535
あの嵐の晩、「40分 1万円ポッキリ!」と書かれたソープの看板に
泣きながら蹴りを入れていたのは君だったのか?

それを見ていて、いたたまれなくなった俺のじいちゃんは
生まれて初めて嘘をついたという・・・
お前がチャモアペットだと思っているのは多分・・・
216名無しピーポ君:2006/04/05(水) 01:05:34
,j;;;;;j,. ---一、 `  ―--‐、_ l;;;;;;     女のアソコは
 {;;;;;;ゝ T辷iフ i    f'辷jァ  !i;;;;;  ラベンダーの香りがする・・・ 
  ヾ;;;ハ    ノ       .::!lリ;;r゙   
   `Z;i   〈.,_..,.      ノ;;;;;;;;>     
   ,;ぇハ、 、_,.ー-、_',.    ,f゙: Y;;f     そんなふうに考えていた時期が
   〜''戈ヽ   `二´    r'´:::. `!    私にもありました
217名無しピーポ君:2006/04/05(水) 01:06:49
合掌

埋もれかかったこのスレをハケンしました、お久しぶりです、前スレに書き込んでいた我卍流です
それでは結論だけ手短に書いて去らせて頂きます…

まず、先輩はあきらめました
なぜなら私など眼中になかったことが判明したからです
本当にひょんなことから知ってしまった事実なんですが…
私が一方的に舞い上がっていたのがホントに馬鹿らしく思えてきてしまい、一気に気持ちが萎えました
そして、もうひとつ理由があるのですが…
先輩は言葉は悪いですけど、要するに尻が軽いというか、男遊びが過ぎるんじゃないかと…
以前から薄々感じてはいたのですが…やっぱりそうか、という気分になりました
これは自分がはっきり確認している事実です
そういういい加減な人は私はやっぱり好きになれないです

先輩にはもうついていけません
自由奔放に生きている先輩を傍らに拘束しようなんて所詮無理な話でしたね
もう疲れました、百年の恋も冷めました
でも一年間、先輩のおかげでとても楽しかったです、これは紛れもない事実です
心からお礼を言いたいです、本当にありがとうございました、ご卒業おめでとうございます…

もうこれからは普通の恋愛がしたいです
この一年間、あえて難易度の高い人を好きになってしまったような気がしてなりません
変人ではなく、普通の人を好きになりたい…身も心も持ちませんからね
さしあたっての出会いは新入生歓迎だろうか…最近行きつけのチェーンの定食屋のアルバイトの子が気になっている今日この頃です
ライオン丸さん、ちんちん丸さんはじめ、前スレでお世話になった方々、ありがとうございました
我卍流は昇段試験に向けて日々精進しています、皆さんも修行に仕事にがんばって下さい
縁があったらまたお会いしましょう…それでは失礼します

結手
218名無しピーポ君:2006/04/05(水) 01:07:34
もうすぐヤラハタなんですが、東京でオススメの風俗ありませんか?
もう辛抱なりません。やりたくてやりたくて仕方がないです!
でも、初めてだから多分一生の思い出になるので優良店でやりたいんです…予算は\20,000程です。
他に相談できる人もいません。皆様どうか助けてください!
219名無しピーポ君:2006/04/05(水) 01:08:46
目糞、鼻糞を笑う。
220名無しピーポ君:2006/04/05(水) 01:09:26
        とうだいワッショイ!!
       \\  とうだいワッショイ!! //
   +   + \\ とうだいワッショイ!!/+
                              +
.     +   /■\  /■\  /■\  +
        ( ´∀`∩(´∀`∩)( ´∀`)
   +  (( (つ   ノ(つ  丿(つ  つ ))  +
         ヽ  ( ノ ( ヽノ  ) ) )
         (_)し' し(_)  (_)_)

221名無しピーポ君:2006/04/05(水) 01:10:31
      ,-───────、_
     / ̄ ̄        ̄`  、-、
    ,l' ‐'-           `ヽ `l
    l  - -         ヽ    l
    l'   _            ~~ l
    |_ _,-─'' ̄ ̄`─--、__  \l
     ■l            ■\ /
     ■| ━━\ /━━  ■■ |
     ■l <◎> | | /<◎>  ■■ |   / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
      ■i`─ ' | | `ー '   ■■ l  < >>1にテロを仕掛けろ!
      ■i   | | | |   /■■ /   |糞スレに対して聖戦じゃ!
      ■l/ノ、_,、ヽ\ ■■■ l    \_____________
      ■l ■■■■■ ■■■ l
      ■■ ヽ三三ノ ■ ■■■  l
     ,--■■■■■■■■■   lー--、
  / ̄   ■■■■■■■■■  i l
       ■■■■■■■■■  i l
        ■■■■■■■■ l  丶ヽ
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         ■■■■■■
          ■■■■

222名無しピーポ君:2006/04/05(水) 01:12:24
.         __                    /,,, \
       ,,/..:::;,\_     __,-'  ̄ ̄`‐-、_   ,/,;;:::  :: |;
       | .::  ::::ヽ\-‐' ̄;;;;;;,,,'''''',,,,;;;;;,,,,..  ̄//::  :: ノ
       |    ::::ヽ`ヽ ,,,,;;;;;''''';; ;;;'';;';;;;;;;;;;;;'''';;;     :: /
       \_  ,,;;;;  ,,;;''  ,,,;;;;,  ;;   ,,;;;,,     ''';;;; <  
         〈 ;;   彡;'' (;;;,'' j  ;;  ;ヽ;' ; ';;) ;巛  '''〈  <
        / ;;彡 , ;;.._  /,;; ''   ,,ヽ;;  _,,;;  ,;; '';;ヽ, 
       ;/  ;彡' ;;' ~ヽ,( oヽ,〉''     /y'( o,),/~ ;;ミ ミ;; |;
       ;;|  ;彡 ;;; ミ;  ー;'ミ|      ヾ彡;'´  ;;' ミ  ミ |;
      _;|   ;ミ ;: ミ   ミソ   ..:: ::..  lミ  ,,彡 ;; ;;'' |;;.
   _,- ',,'' ;;l ;ミ, ヾ   '' ;;;l''  :::.   ::.  ヾ ,,;;;;;ソ ノ;; ミ|
_,-'jj ;/''  ,,:jj ヘ;: ;;;ミ''; ,''  ;;:: ::..::: :::;;  :ヽ  ミ '' ミj;ー、
/; ;;/;' j;j'' ,,,j;;''彡;;  ミ   ,;l , , `ヽ;;,_ ,_,)y , ,tーニ二;ニ_` |:
.,,// j''  ;;;''  メ;二ニ=-j;,; ; ;; ,, lミヽ_;`;_r'' ,,; ;; ; ; 二二ニ;二ー_ |,
/''    jj;;''l  =,-メ―ニ l;;; ; ; ; . ' ヾ;;/ ,, , , ; ; 二;_ーlニ二_ |,
    /;; ヾ''';;;:;;:;;,,.ヾニ=,ー、_;_; _'_,/=\_'_'__メ二__lニ二_ ;|;
  ,,;;'' /'  ヽ  '';;;;;;;,,,.. _;;;ヾ;;;;''' '';::'';;;'''  ';;'/;;ー、ソ     ,;;ミ|,
 ;;'' ;;''   /;;〉    '';;;;;;;,, ``ヽ_       ,j,'  /''  ̄ ,;;彡'' :|
/''   ,,;/' /''|;,,     `l;;;,,   `y_ ; ; _; ; '/  ,,;''    彡''   |:
    ;;'  ;'/``;;;,,,..    ヘ;;;,,.  ゙ '´ `´ ''`,; ''     ,,彡''    |;
   ,,;;'  ;j''   ''`;;;,,.    `;;;,.           ,,;;''      ,,|,

223名無しピーポ君:2006/04/05(水) 01:13:12
          ,f"                            ゙l:、
          ,f"          ヒ,,__;:-'" ノ 〃          小 ゙l:、
          { i /ノ (   〃   、_,,,二ブ     }, , i       |小 .,}
          i; y/   ゞ    彡 ),/,ィ',イ,/   ノ,ノ,|; i;      :l | |l,i'
          7 ,;f 〃ゝミ三彡,ノ,;イf ゙v' (/〃'彡'彡ッ'゙いミ:、 :i   ヘツ
          ,{ ;{  ,,  _,;f"ー-ニ,,,__  い'''" ̄"__,;:=-‐'''''i; :| ミ:、 :トァ
         ..゙i、 {  ,i',i'.,k" -─モ・ナ=ミヽミヾゝ::-=ニモ・テ'ーァ''ソ人 い ゙li
           `'ン { レl小     ̄    ゙ `  `  ̄ "  ̄ノ,ト、 l i ,ノ  / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
            '{ :、V、゙:|{゙i         l ::.         ,;{ソノl ツ,ノ / クククッ ここは
            ゙i、l、 ゙ヾi゙l;          l ::::..       ,i'ィ'" ム'" |  救いようの無い糞スレだな!
             `:ゝ、 ゙ミi        、 ,,;::''      /f'{ il( ,  |  
               ,ソノ ,∧    ...._____..____.....    /〃) )i  ノ___________
               (:i| :;i _l゙、     .,,,__,,,...     /|〃〃'"  ̄
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224名無しピーポ君:2006/04/05(水) 01:15:19
−狙われた人妻!幼い子供を守るため、孤高のグラディエーターと化す!−
ストーリー◆郊外の高級住宅街で夫の帰りを幼い娘と待つ妻。しかし、白昼堂々、悪名高い
外国人覆面強盗集団マルーンが家に侵入!サルスンノ攻撃…!隣家は休暇で留守、電話線も切られた!
タイトロープで縛り上げられた妻と娘!側にあるのは包丁だけ… どうする?!
マルーンのボスの秘密、雇った男の正体、そして男と妻の関係とは…
新人主演女優が初主演映画で絶大胆に公開ヌード、ファンタスティックスリリングエロスゴシックアクション!
衝撃のクライマックス!−あなたはもう眠れない…今夜、"怪楽"の雨で濡れが止まらない−
"これは革命だ"
N.Yタイムズ
"新人とは思えない大胆さ"
ワツントンポスト"最後に運命を感じる"
週刊女性
"狂気、狂喜、驚喜、凶器の中に美しさがある"
英・サン紙

2009年5月32日RELEASE
225名無しピーポ君:2006/04/05(水) 01:16:08
悪いけど
女はいくら鍛えても
男には勝てない
だから
勝てる努力をするよりも
危険に合わない
危険に合いにくい
努力をするべきだ

          勝海舟
226名無しピーポ君:2006/04/05(水) 01:16:47
たとえば、ストリートファイトで荒れ狂う相手を拳で殴り倒そうとしますね、
狂った相手は殴られれば殴られるほど逆上します。恐ろしいですよ。
よほど相手の急所にジャストミートしない限り倒れてくれません。
急所に命中させたとしても、今度は相手を殺してしまう可能性もある。
急所を外しても後遺症が残る可能性は非常に高い。恐ろしいですよ。
間違うとこっちも犯罪者になってしまいます。
そして払い切れない高額の損害補償金...。恐ろしすぎます。
もちろん、殴りまくった自分の拳の指は複雑骨折を負っています。
警察にまかせるのが得策と言うものです。現実に目を向けて下さい

周りに警察も人もいない最悪の状況で自分が殺される可能性のある時にだけ、
拳法というものが役にたちます。もともと中国の拳法は武器を使うことも
前提としているものが多いですから、身近な傘や長めの箸なんかも身を守るために
使えることを覚えておくと良いでしょう。詳しくは拳法の達人へどうぞ。
227名無しピーポ君:2006/04/05(水) 01:17:59
へちま野郎が何言ってるんだw
熊に食わせるぞボケw
228名無しピーポ君:2006/04/05(水) 01:18:31
540 :774RR :2005/04/14(木) 07:42:23 ID:Pd3jplIE

昨年の夏に高知へ行った。
夏真っ盛りで走ってても頭がクラクラするくらいの炎天下。
R439の全線走破目指して2日目の午後、中村市に近いところまで辿り着いた。
辺りにはなにもない川べりの道端にビーチパラソル立てて、一人の婆ちゃんがスイカとトマト売ってた。
オレは水を張った樽の中に浮かんでるスイカとトマトに魅かれてバイクを停め、「おばあちゃんココで食べてもいいか?」と聞いた。
婆ちゃん笑って椅子を出してくれ、小さなスイカを四つに切ってくれた。
ほんのりと冷えていて、喉が渇いていたオレは二切れを一気に食った。
「トマトも食うか?」
そう薦められて歪な形の、それでも真っ赤に熟れたトマトを一つ頬張った。
「なあツトム、」と婆ちゃんがオレに話しかけた。
「今日は学校休みなんか?」
オレは食いかけのトマトを握り締めたまま婆ちゃんの顔を見た。
ビーチパラソルの青い色の下で、婆ちゃんは優しそうに笑ってた。
「そいともこれからか? 学校は」

婆ちゃんがボケているのだと気づくまでに少し時間が必要だった。
「そうだよ、今日はこれから学校なんだよ」
そう答えると婆ちゃんは何度も何度も肯いて、
「ツトムはちいこい頃からよく勉強しちょったなぁ」と笑った。
「このオートバイはツトムんか?」「気いつけんといかんぜよ、バアちゃん泣かさんちくれよ」
「今年は台風がよう来よっと西瓜みんな割れてしもうた」
婆ちゃんはオレの返事などお構いなしに独りで話し続けた。

高くて真っ青な空に、夏雲が飛んでいた。
青草の匂いのする風が、オレと婆ちゃんの座っているパラソルを時々揺らした。
なんにも音のしない本物の夏が、ただキラキラ輝いてた。
トマトの濃厚な味を感じながらツトムって誰だろうとオレは思った。婆ちゃんの孫だろうか? それとも息子だろうか?
このトマトを食い終わるまでの間だけ、オレはツトムになった。
今年もまた夏がやってくる。
高知の西の川べりに、またあの婆ちゃんはスイカを売るのだろうか?
229名無しピーポ君:2006/04/05(水) 01:21:53
ガキの喧嘩レベルの経験で悟ったような口をきくな。
世の中には人を平気で殺す人間もいることを忘れるほどモウロクしているのか?
いざという時、人の命を助け、自らの命も守るという気概はねえのか?
お前はそういう経験はないようだな。
230名無しピーポ君:2006/04/05(水) 01:22:42
体重が増加しても同じ動きが可能であるとほざいている低能=物理君のヴァカぶりを証明します。
まずは、実際の人体で考察しましょう。
例として、相手と正対している状態から、急速に間合いをつめる場合を考えましょう。

通常の構えから前進するとき働く主要な力は後足の、長腓骨筋、短腓骨筋、下腿三頭筋、長拇指屈筋、後脛骨筋、等であり
これらの筋が底屈運動することで床を後ろに向かって蹴るのである。
このとき床からの摩擦力(←物理君はこれがわからなかった(プッ))が身体を水平方向に前進させる外力となるのである。
この時、摩擦力の作用を直接受け止めるのは足底部である。

もし足底部がコンニャクのように柔らかかったらほとんど前進できないことは容易に想像がつくであろう。
つまり床からの摩擦力と直接に作用・反作用の関係となるのは足底部の筋群の力なのである。
つまり、静止状態から水平方向へ移動する際の初速度を与える力の限界は足底部の筋群の力によって決定されるのである。
ところで、足底部の筋群は、足底部の骨や靱帯の間隙を走行している関係上、筋量は先天的な足の大きさで限界が決められるのである。

これが、体重増加に伴ってフットワークが遅くなる理由なのである。
しかし、こんな理由は知らなくても、多くの人は体験で把握していることなのである。
従って 物理君は、運動の経験貧弱+思考力貧弱+知識貧弱 の三重苦のヴァカなのである。(証明終)
231名無しピーポ君:2006/04/05(水) 01:23:28
けんかは、毎日してました^^
中学時代は、ボタンははずれて、顔腫れて・・
でもでもそれでもめげなかったね^^
そうして、今では乱捕り2時間から3時間。
あのころの俺って、なんにも知らなかったけど、強かったね。
殴らなくても首締めだけでね・・あはは

人はね、安易になぐるんもんじゃない!!その人の生きてきた人生の重みを感じれば、
ケガなどさせずにどうやって、相手を封じ込めるか。。そんなもん、10代で終わりましたよ。
くだらないね!喧嘩なんてね!!
232名無しピーポ君:2006/04/05(水) 01:24:50
強さってなんだろう?
弱さってなんだろう?

何に対してなのか?仲間に?他武道に?不特定多数の敵?
自分自身に対してなら、十分今の修行でいいじゃないかな・・
弱い自分から少しでも自信がつけば。

でも、一方、相手を倒し、敵を倒すって発想で強くなりたいと思うのはどうしてだろう?
闘争心だろうね。今まで眠っていたのか、最初から強い人ね。そう言う人が多いね、武道団体にはね。俺もその一人だった。
でも、どうだろう?一般の人からみたら、そんな強さはくだらないと言われないかな。ふっとさみしくならないかな・・
だから、いっそ少林寺拳法なんてやらずにいて、普通の平和な一般市民でいたらもっとまともな人間でいたかなって、
時々ふっとそう思うよ。

だから、弱くっていいんじゃないかなって結論。いかんかな・・
233玄界灘:2006/04/05(水) 01:25:33
あ、なんということだ。このような動画を入手する事ができるとは!
これは激しくまずいのではないのか。かなりまずい。

「廣島援交」どころではない。

365,690,880バイトの動画ファイルで盗撮関連のインディーズメーカーの作品。
ただし、ある年のクリスマスに会員限定で配布されたものらしい。

これ以上のヒントは、大いにはばかられる。

この日記の意味が理解できた、気合のある人は探してみるとよいでしょう。
ただし、不愉快な気分になっても責任はもてない。マジで。
234名無しピーポ君:2006/04/05(水) 01:26:36
物理的思考が日常的に身に付いている吾輩は、このヴァカ=物理君
がなぜ理解できないのかわからなかったのだが
(もちろん物理君が理解できない最大の理由は頭が悪いことであるが)
どうやらこういうことが解ってないのではないかと予測してみた。
今、身体が床を押して水平方向に加速する場合を考える。

1.水平面で身体を水平方向に動かす外力は床からの「静止摩擦力」である。
2.この静止摩擦力と等しい大きさの力が作用反作用の法則で身体全体に働く。
3.関節を動かす筋力の水平方向(加速度の方向)の成分と床との「静止摩擦力」は
  作用反作用の法則の関係にあり、大きさが等しい。
4.筋力の加速度方向の成分が大きくなるほど、床から受ける「静止摩擦力」は大きくなる。
5.つまり、床からの「静止摩擦力」は最大静止摩擦力までの範囲で受ける力に応じて変化する。
6.従って身体の加速度の大きさは「最大静止摩擦力」までの範囲で筋力の加速度方向の成分によって限界が決定される。
7.身体の全ての部位で作用反作用の法則が成り立つ以上、関係する筋力の加速度方向の成分が最も弱い
  部位によって全体の前進の加速度が決定される。
8.加速に関わる筋力の方向がどの方向であれ筋力が2倍になれば、加速度方向の成分は2倍になる。

以上、吾輩が無意識に行える力学的思考を物理君ができないことが、このヴァカが
吾輩の説明を理解できない理由らしい。
235名無しピーポ君:2006/04/05(水) 01:28:40
逃げんのかよw
弱いといわれても仕方はないな
逃げれたらいいけど足に自信あるのかい?
喧嘩ふられたら
相手しゃべってる間に鼻つぶしてやれば
鼻血がでて戦意喪失だな
236名無しピーポ君:2006/04/05(水) 01:29:43
殺伐としたスレにヘーベルハウスが!!

       /|
       |/__
       ヽ| l l│<ハーイ
       ┷┷┷
237名無しピーポ君:2006/04/05(水) 01:30:15
389 名前: あぼーん [あぼーん] 投稿日: あぼーん
あぼーん
390 名前: あぼーん [あぼーん] 投稿日: あぼーん
あぼーん
391 名前: あぼーん [あぼーん] 投稿日: あぼーん
あぼーん
392 名前: あぼーん [あぼーん] 投稿日: あぼーん
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あぼーん
395 名前: あぼーん [あぼーん] 投稿日: あぼーん
あぼーん
238名無しピーポ君:2006/04/05(水) 01:31:17
何かよく分かりませんがここにサクサクのエビフライ置いておきますね

              ,.、,、,..,、、.,、,、、..,_       /i
             ;'`;、、:、. .:、:, :,.: ::`゙:.:゙:`''':,'.´ -‐i
             '、;: ...: ,:. :.、.:',.: .:: _;.;;..; :..‐'゙  ̄  ̄
              `"゙' ''`゙ `´゙`´´´

239名無しピーポ君:2006/04/05(水) 01:32:09

| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
|次でぼけて!!!!|
|_________|
     ∧∧ ||
    ( ゚д゚)||
    / づ Φ

240名無しピーポ君:2006/04/05(水) 01:33:08
                          サルでも               (  (
                   ,,.r'' ゛~~` ''ッ,,  立てねーぞ            )   )
                 、 ゛  ,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,, ヾ.   こんなスレ       ,.、   / /
                  ミ   ミ゛,へ.__, ,_ノヽ i.                .| |l   l ,´
                ミ    ミ, ( ・) {・フ 〉 ミ.          _-、i::| |ニニii '
            、,,,,ツi:     ミ,`~´ ヽ~〈  .ミ        /,‐ヽヽ`、||
          、シ``   i:      ,ゞ  'n.inヽ. .ミ          ( .〉〉/
         シ  //      ミ`    l.l ヽ"、         /  ノ
        ミ/ シ           彡 ,=こ二=.{ ミ,,      ,r'´ ,,、'゛
        ミi. /  /       ' ! w、`~^' vwv '、   ミ      〃 .ミ
       .ミ /     i:  /      `^^     \ ."   〃  ミ
      .ミ.:/ / / i:      v    !  ,,   \ 、 〃  ミ
      :i;     .i:   w      !!   ミ!:   ミ \\( ⌒ヽ
      :i;  /   i:      !!       .ミ キ    , ⌒`、_  )  )
      :il     .i:    !    w!    ミ .:i.   (_ (  _,ノ  ) ,
     :il   !  i:           ! ,〃゛  キ    ゞ、 __,  ノ ,
     .:il !   /~~````` " '''' = ‐- 、ミ  _,,,,_ミ,  il `  ー ´
     :il   ´ ―  ̄ - ,,. -‐‐-、、 ヽ. ヾ、  ゞ、 `  〃
     ゝ、wx.mn.!!++ナ'~      ヾ~ヽ、 ヽ、 ,, ~^^}´
        彡   〃  〃     }} /〉.〉〉〉i''"   〃
         彡、     {{     〃,__!////l |    〃
           X,,    》.   ≪.__`‐'.' '´,Uwwvw'、...,,,___
            ^^^^ !wニこ)こ)二)`) (_,,,..- 、...二⊃_).)
241名無しピーポ君:2006/04/05(水) 01:33:46
           , -─- 、  , -‐- 、
        ,, -'"     `V     `‐、
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  |  l. l  /  / / ./ .l    |  |  l  / /  l l.〉   ∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧
   l、 | |  l  / / ./ ./   |.  l  | ./ ./ ./ | |./  <                  >
    l、| | l // ///|   l  / / //// / /   <  見るがいい…         >
    l、l | /l///_/ l  / //_|/_∠| / | /     <  これが厨房が立てた   >
    /⌒ヽ | \ `ー' ゝl  // `ー' /|/⌒v'     <  DQNスレッドだ!       >
    | l⌒l l|    ̄ ̄"//|〉 ̄ ̄ ̄  .|/^_l.l     <  ワハハハハ            >
    ヽゝ(ー| /|   ´ \|       ll ),l'ノ      <                  >
     lヽ_ /  |   ┌───7   /._/          ∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨
     .l/   |     l ̄ ̄ ̄/    / /   ,ノ!
    /       |..   V´ ̄∨   ./ /,.-‐'" .|
    ./   (;;)   |\   `ー‐'´  / /       |
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   (|   ,.-‐'"    | \__/  .|/    _,.-─;
   |/    .(;;) |─────┤ _,.-‐'":::::::::/
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242名無しピーポ君:2006/04/05(水) 01:34:17
             , -‐、   , -.、
           /   ノ  ノ   ノ
          / 、_.ノ ./ 、_.ノ´
            /  ノ /   .ノ  ,,-‐'⌒i
.           / __ノ / /⌒ii´ /、_  .ノ´.
          l.   `iノ /  / |/  ,.'~´  .
           |   ,,,|./ ``´.丿 、_ノ ,-‐'´⌒)
.         l.    |``''' /  .ノ ./ 丶,-‐'´
        |  ,___l    |、. / / 、,,/
.         |   ノ     | `` '´-、 ,ノ
         | _/    |` ‐、__   )    >>1さん、早くおいで〜
            | /     ヽ-、 _ ̄`|
         | .      ヽ::::.` 、,|
            | :.       |::::  |
             | ::       |::::  |.
          λ:::      ノ:: 丿
         /      , ::::::'/                __
        /      :/:::::::::/               /ヽ  ヽ―― 、
       /      ::/:::::::::/               /  |   |    \
     _/       :::::::::::::/__________/   |   |      ヽ
 , -‐´ /       ::::::::::::::/                  /   /        ヽ
(,    /       :::::::::::::/                   /  /         |\
 ` ‐- _______ /____________/_________)  )
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243名無しピーポ君:2006/04/05(水) 01:34:55
柔法は一瞬技ですよ。
皆様も良く練習しましょうね。
勿論、Webの理屈よりも直接師事して教えて貰いましょうね。
(・ω・)合掌
244名無しピーポ君:2006/04/05(水) 01:35:52
そんな事より1よ、ちょいと聞いてくれよ。スレとあんま関係ないけどさ
このあいだ、森行ったんです。まんがの森。
そしたらなんか人がめちゃくちゃいっぱいで入れないんです。
で、よく見たらなんか看板出てて、「ラブひな12巻入荷」、とか書いてあるんです。
もうね、アホかと。馬鹿かと。
お前らな、ラブひな如きで普段文句言ってるまんがの森に来てんじゃねーよ、ボケが。
ラブひなだよラブひな。
なんか親子連れとかもいるし。一家4人でまんがの森か。おめでてーな。
よーしパパちょびっツも買っちゃうぞー、とか言ってるの。もう見てらんない。
お前らな、トレカやるからその道空けろと。
まんがの森ってのはな、もっと殺伐としてるべきなんだよ。
店内Uの字ゾーンの列に並んだ奴といつ喧嘩が始まってもおかしくない、
刺すか刺されるか、そんな雰囲気がいいんじゃねーか。女子供は、すっこんでろ。
で、やっと入れたかと思ったら、隣の奴が、花右京メイド隊を、とか言ってるんです。
そこでまたぶち切れですよ。
あのな、もりしげなんてきょうび流行んねーんだよ。ボケが。
得意げな顔して何が、花右京、だ。
お前は本当に花右京を読みたいのかと問いたい。問い詰めたい。小1時間問い詰めたい。
お前、もりしげの鬼畜エロ漫画が読みたいだけちゃうんかと。
まんがの森通の俺から言わせてもらえば今、まんがの森通の間での最新流行はやっぱり、
射矢ガール。
これだね。
すべてに射矢ガール2巻ポスター付き。これが通の頼み方。
しかしこれを頼むと次から店員にマークされるという危険も伴う、諸刃の剣。
素人にはお薦め出来ない。
245名無しピーポ君:2006/04/05(水) 01:36:43
アホアホがんがれ。
朝起きたらどうなってるか楽しみにしてるよ。
246名無しピーポ君:2006/04/05(水) 01:37:21
そんな事より1よ、ちょいと聞いてくれよ。スレとあんま関係ないけどさ
このあいだ、近所の掲示板行ったんです。みんなの掲示板。
そしたらなんか人がめちゃくちゃいっぱいで書き込めないんです。
で、よく見たらなんか書き込みがあって、凌辱うぜぇ、とか書いてあるんです。
もうね、アホかと。馬鹿かと。
お前らな、レイプ如きで普段レスらない書き込みにレスしてんじゃねーよ、ボケが。
レイプだよ、レイプ。
なんか親子連れとかもいるし。一家4人で掲示板か。おめでてーな。
よーしパパ巫煽っちゃうぞー、とか言ってるの。もう見てらんない。
お前らな、レイプされてやるからそのレスデリれと。
掲示板ってのはな、もっと殺伐としてるべきなんだよ。
ディスプレイ越しに書き込んだ奴といつ喧嘩が始まってもおかしくない、
刺すか刺されるか、そんな雰囲気がいいんじゃねーか。女子供は、すっこんでろ。
で、やっと書き込めたかと思ったら、隣のスレの奴が、死の哲学、とか言ってるんです。
そこでまたぶち切れですよ。
あのな、哲学なんてきょうび流行んねーんだよ。ボケが。
得意げな顔して何が、死の哲学、だ。
お前は本当に哲学を知っているのかと問いたい。問い詰めたい。小1時間問い詰めたい。
お前、知的っぽさを表現したいだけちゃうんかと。
掲示板通の俺から言わせてもらえば今、掲示板通の間での最新流行はやっぱり、
ONE2、これだね。
ネキストーンONE2ってどうよ。これが通の書き込み方。
ONE2ってのは煽りが多めに入ってる。そん代わりスタッフが少なめ。これ。
で、それにネキストーン社長(巫)。これ最強。
しかしこれを頼むと次からまごめにマークされるという危険も伴う、諸刃の剣。
素人にはお薦め出来ない。
まあお前、1は、ぐらんげーとでも煽ってなさいってこった。
247名無しピーポ君:2006/04/05(水) 01:38:24
そんな事より1よ、ちょいと聞いてくれよ。スレとあんま関係ないけどさ。
このあいだ、プロミストアイランド行ったんです。シスプリ島。
そしたらなんかヲタがめちゃくちゃいっぱいで入れないんです。
で、よく見たらなんか垂れ幕下がってて、妹12人、とか書いてあるんです。
もうね、アホかと。馬鹿かと。
お前らな、12人の妹如きで普段来てないシスプリ島に来てんじゃねーよ、ボケが。
12人だよ、12人。
なんか親子連れとかもいるし。一家4人でシスプリか。おめでてーな。
よーしパパ亜里亜萌えちゃうぞー、とか言ってるの。もう見てらんない。
お前らな、山田やるからその席空けろと。
シスプリってのはな、もっと殺伐としてるべきなんだよ。
円卓テーブルの向かいに座った妹といつSEXが始まってもおかしくない、
犯すか犯されるか、そんな雰囲気がいいんじゃねーか。女子供は、すっこんでろ。
で、やっと入れたらと思ったら、隣の奴が、千影萌え〜、とか言ってるんです。
そこでまたぶち切れですよ。
あのな、千影なんてきょうび流行んねーんだよ。ボケが。
得意げな顔して何が、千影萌え〜、だ。
お前は本当に千影に萌えてるのかと問いたい。問い詰めたい。小1時間問い詰めたい。
お前、兄くんって言われたいだけちゃうんかと。
シスプリ通の俺から言わせてもらえば今、シスプリ通の間での最新流行はやっぱり、
眞深、これだね。
かぶりモノ眞深メガネ。これが通の萌え方。
眞深ってのは出番が多めに用意されてる。そん代わり本当の妹じゃない。これ。
で、それに氷上恭子(ダミ声)。これ最強。
しかしこれを頼むと次から天広直人にマークされるという危険も伴う、諸刃の剣。
素人にはお薦め出来ない。
まあお前、1は、みさきちでも萌えてなさいってこった。
248名無しピーポ君:2006/04/05(水) 01:39:04
そんな事より1よ、ちょいと聞いてくれよ。スレとあんま関係ないけどさ
このあいだ、近所のラオックス行ったんです。ラオックス成田店。
そしたらなんか人がめちゃくちゃいっぱいで入れないんです。
で、よく見たらなんか看板出てて、「PS2値下げ」、とか書いてあるんです。
もうね、アホかと。馬鹿かと。
お前らな、PS2値下げ如きで普段文句言ってるラオックスに来てんじゃねーよ、ボケが。
PS2だよPS2。
なんか親子連れとかもいるし。一家4人でラオックスか。おめでてーな。
よーしパパFFXも予約しちゃうぞー、とか言ってるの。もう見てらんない。
お前らな、バウンサーやるからその道空けろと。
ラオックスってのはな、もっと殺伐としてるべきなんだよ。
店内Uの字ゾーンの列に並んだ奴といつ喧嘩が始まってもおかしくない、
刺すか刺されるか、そんな雰囲気がいいんじゃねーか。女子供は、すっこんでろ。
で、やっと入れたかと思ったら、隣の奴が、シャドウハーツを、とか言ってるんです。
そこでまたぶち切れですよ。
あのな、アルゼなんてきょうび流行んねーんだよ。ボケが。
得意げな顔して何が、シャドウハーツ、だ。
お前は本当にシャドウハーツをやりたいのかと問いたい。問い詰めたい。小1時間問い詰めたい。
お前、ジャッジメントリングを止めたいだけちゃうんかと。
PS2通の俺から言わせてもらえば今、PS2通の間での最新流行はやっぱり、
哲也。
これだね。
勝負師伝説哲也ポスター(房州さんの)付き。これが通の頼み方。
しかしこれを頼むと次から店員にマークされるという危険も伴う、諸刃の剣。
素人にはお薦め出来ない。
249名無しピーポ君:2006/04/05(水) 01:39:40
そんな事より1よ、ちょいと聞いてくれよ。スレとあんま関係ないけどさ
昨日、近所のマクドナルド行ったんです。朝マック食べに。
そしたらなんか人がめちゃくちゃいっぱいで座れないんです。
で、よく見たらなんかたれまくさがってて、マックシェイク120円とか書いてあるんです。
もうね、アホかと。バカかと。
お前らな、120円ごときで普段来てないマックに朝から来てんじゃねーよ、ボケが。
120円だよ、120円。
となりでは親子連れで並んでるし。朝から家族そろって朝マックか。おめでてーな。
『よーしパパ、今日はシェイク2つ飲んじゃうぞ』とか言ってるの。もう見てらんない。
お前な、120円やるからその場所あけろと。
マックってのはな、もっと殺伐としてるべきなんだよ。
カウンターで横一列に並んでいる客同士でいつ喧嘩が始まってもおかしくない、
刺すか刺されるか、そんな雰囲気がいいんじゃねーか。
女・子供はすっこんっでろっつーの。
で、ようやくオーダーかと思ったら隣の奴が
『ビックマックのLセットで』とか言ってるんです。
そこでまたぶち切れですよ。
あのな、午前10時までは朝マックセットだけなんだよ!。このボケが。
得意げな顔して何が、『Lセットで』だ。
お前は本当にLセット食いたいのかと問いたい。問い詰めたい。
板の間に正座させて問い詰めたい。
お前、Lセットって言いたいだけちゃうんかと。
マック通の俺から言わせてもらえば今、マック通の間での最新流行はやっぱり、
アングリー(怒る)これだね。
スマイル(笑顔)とアングリー(怒る)略してスマグリー。これが通の頼み方。
スマグリーってのはスマイルと同時に怒ってる。そのかわり笑ってる時間が少なめ。
これ。
で、そこにスマイルとアングリーのLLセット。これ最強!
しかしこれを頼むと次から店員にマークされるという危険も伴う、もろ刃の剣。
素人にはお薦め出来ない。
まあ、お前らド素人は、平日に65円のハンバーガーでも食ってなさいってこった。
250名無しピーポ君:2006/04/05(水) 01:40:12
そんな事より1よ、ちょいと聞いてくれよ。スレとあんま関係ないけどさ。
このあいだ、るーしぇみゅーじあむ行ったんです。るーしぇみゅーじあむ。
そしたらなんか人がめちゃくちゃいっぱいで座れないんです。
で、よく見たらなんか垂れ幕下がってて、150円引き、とか書いてあるんです。
もうね、アホかと。馬鹿かと。
お前らな、150円引き如きで普段来てないるーしぇみゅーじあむに来てんじゃねーよ、ボケが。
150円だよ、150円。
なんか親子連れとかもいるし。一家4人でるーしぇみゅーじあむか。おめでてーな。
よーしパパ大森頼んじゃうぞー、とか言ってるの。もう見てらんない。
お前らな、150円やるからその席空けろと。
るーしぇみゅーじあむってのはな、もっと殺伐としてるべきなんだよ。
Uの字テーブルの向かいに座った奴といつ喧嘩が始まってもおかしくない、
刺すか刺されるか、そんな雰囲気がいいんじゃねーか。女子供は、すっこんでろ。
で、やっと座れたかと思ったら、隣の奴が、大森画のょぅι゙ょデヴぷにで、とか言ってるんです。
そこでまたぶち切れですよ。
あのな、ぽっちゃり系のぷになんてきょうび流行んねーんだよ。ボケが。
得意げな顔して何が、デヴぷにで、だ。
お前は本当にデヴぷにょぅι゙ょを食いたいのかと問いたい。問い詰めたい。小1時間問い詰めたい。
お前、デヴぷにって言いたいだけちゃうんかと。
るーしぇみゅーじあむ通の俺から言わせてもらえば今、るーしぇみゅーじあむ通の間での最新流行はやっぱり、
ガリぷに、これだね。
大森画のガリぷに幼スジ。これが通の頼み方。
ガリぷにってのはスレンダー系のょぅι゙ょ。幼スジはぴったり。これ。
で、それに大森が描く幼スジ。これ最強。
しかしこれを頼むと次から代アニ厨にマークされるという危険も伴う、諸刃の剣。
素人にはお薦め出来ない。
まあお前、1は、定吉堂でも行って食ってなさいってこった。
251名無しピーポ君:2006/04/05(水) 01:40:38
ネタが尽きてきたよう棚
252名無しピーポ君:2006/04/05(水) 01:41:12
体重が増加しても同じ動きが可能であるとほざいている低能=物理君のヴァカぶりを証明します。
まずは、実際の人体で考察しましょう。
例として、相手と正対している状態から、急速に間合いをつめる場合を考えましょう。

通常の構えから前進するとき働く主要な力は後足の、長腓骨筋、短腓骨筋、下腿三頭筋、長拇指屈筋、後脛骨筋、等であり
これらの筋が底屈運動することで床を後ろに向かって蹴るのである。
このとき床からの摩擦力(←物理君はこれがわからなかった(プッ))が身体を水平方向に前進させる外力となるのである。
この時、摩擦力の作用を直接受け止めるのは足底部である。

もし足底部がコンニャクのように柔らかかったらほとんど前進できないことは容易に想像がつくであろう。
つまり床からの摩擦力と直接に作用・反作用の関係となるのは足底部の筋群の力なのである。
つまり、静止状態から水平方向へ移動する際の初速度を与える力の限界は足底部の筋群の力によって決定されるのである。
ところで、足底部の筋群は、足底部の骨や靱帯の間隙を走行している関係上、筋量は先天的な足の大きさで限界が決められるのである。

これが、体重増加に伴ってフットワークが遅くなる理由なのである。
しかし、こんな理由は知らなくても、多くの人は体験で把握していることなのである。
従って 物理君は、運動の経験貧弱+思考力貧弱+知識貧弱 の三重苦のヴァカなのである。(証明終)
253名無しピーポ君:2006/04/05(水) 01:41:56
物理君=低能 の証明その1 では実際の人体モデルを使って考察を行った。
しかし、あえて解剖学的制約なしに筋肉が発達すると仮定して、筋力と体重の関係を考察してみることにする。
純粋に 筋力と体重の関係 のみを考察するのに最適なモデルは大きさの異なる相似形のモデルである。
ここでは立方体で比較することにする。

まず、予備知識として、筋力は筋繊維の太さに比例する。
従って、筋力が2倍であれば筋の断面積は2倍と考えてよい。

小さい方の格闘家を一辺が1の立方体とすると、体重が2倍の格闘家は一辺が[3]√(2) となり、
立方体の断面積は[3]√(4)となる。

つまり、身体が同じ比率で大きくなって体重が二倍になった場合は筋力は[3]√(4)倍にしかならないのである。
小さい格闘家の加速度をαとし 運動方程式  f=mα で表現した時、
体重が2倍の格闘家の加速度をβとすると、運動方程式 [3]√(4)f=2mβ で表現できる。
この時、β=[3]√(4)/2 α 即ち、β<α となるので、たとえ身体各部の構成を同じ比率のまま大きくしたとしても
体格が大きい方が移動に時間がかかるということが理論的に証明できるのである。

この程度の考察もできずに、おこがましく「物理くん」などと名乗っている知恵遅れのヴァカ晒しですた。(笑)
254名無しピーポ君:2006/04/05(水) 01:43:54
ほんとにつまんねええなあ

男か おまえら??あはは
255名無しピーポ君:2006/04/05(水) 01:45:09
         _ _               _ _
        /::. ソ . :;;ヽ            /::. ソ . :;;ヽ
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256名無しピーポ君:2006/04/05(水) 01:46:12
実業団で消防や警備会社、警察官と空手の試合してたけどそんなに強いって事はないよ。
極真が強いわけでもないし、どこに所属してるとかで強い弱いなんていってる時点でアフォ決定w
257名無しピーポ君:2006/04/05(水) 01:46:43
現職K官とやらないか? 投稿者:淫乱ポリス(1月12日 22時34分26秒)

俺は174*83*27、柔道三段・剣道四段・空手二段、ガチムチの機動隊員
日夜激しい訓練と任務に明け暮れてる
だから股間のピストルはいつも暴発寸前だ!
お前の菊門に発射させろ!
25〜35くらいの同体型の短髪雄野郎、激しく盛ろうぜ!
捕縛術の心得もあるので緊縛プレイを求めてるM野郎歓迎だ!
特に希望があれば制服プレイも可
複数も可
非番の日なら都内なら連絡寄越せばすぐ逮捕しに行く!
ケツマンおっぴろげて神妙に待ってろ!
258名無しピーポ君:2006/04/05(水) 01:48:35
俺警官がタクシーの無賃乗車犯逮捕するの真近でみたことあるよ。
そいつ酔っぱらってて、警察殴ったみたいなの。で俺はそのとき友達と10mくらい
離れたとこから見てて、「おい、警官殴ったぞ」と言ってお互い顔を合わせたその一瞬、
いきなりドスンとかいう鈍い音がしたと思ったら酔っぱらいが投げられていたよ。そこからが
すごいのよ。その酔っぱらいが下になっても警官の服を掴んではなさなかったの。そしたら警官が、
「放せやコラ」とかいってそいつに膝蹴り連打。そのうち応援の警官もきて、毛布にぐるぐる巻き
にしてパトカーで連行していったよ。その時は俺らも目の前まで近づいて行ってたけど。
警官が膝蹴りの連打をするのにはあせったよ。逮捕術もクソもない気がする。
259名無しピーポ君:2006/04/05(水) 01:49:11
祝 2008年8月8日 北京オリンピック開催記念

1929年 中国国民政府設立 国立中央国術館における、武術教員養成所 教材「苗刀」に基づいた苗刀試合規則を、全日本剣道連盟現役青年選手の模範練習によって現代に甦らせた映像を公開します。

 孫文提唱「尚武精神」の理念に基づき、唐豪(留学生)などによる日本剣道防具一式の国費による購入(1927年)によって導入された「国立中央国術館第一次国術考試『撃剣部門』(1928年)」
において、日本剣道防具および竹刀を採用した教員選抜試合が国策として実施されました。この事実は、漢代より連綿と続く日中刀剣術交流の歴史と実技が現代に至るまで両国の政治を動かし、
国家規定の最高教育(日本国文部科学省 高等教育局に相当)の場で学ばれ続けていることの一例を示すものであります。
 この例のように人類の文化として継承されるべき武術武道とは、自衛(防衛庁)、治安維持(警察庁)、および学校体育文化(文部科学省)において、公共性をもつ法制度として
位置付けられるだけの価値を有するもののみであります。従って民間の私利私欲による闘争の次元に止まる武術は、時代の進展の中でその存在意義を失い、歴史的必然として淘汰され失われるものであります。

 全日本剣道連盟の有段者の皆様はぜひ、歴代日中武術武道文化交流の礎となる、苗刀試合規則(実戦で有効と考えられる袈裟斬り、足斬り等の技術を復活させた)をお試し下さい。
 なお本苗刀試合規則は、昭和60年2月17日開催 日本武道館開館20周年 日中親善武道演武交流大会の理念(本項目資料中「松永光 文部大臣(当時)による祝辞」参照)を継承発展させることにより、
日中親善武術武道文化交流の礎となり、日中両国の友好を深め、恒久平和を目指すことを目的として制定したものであります
(歴代日中剣道連盟HP中、「競技『苗刀』普及のあり方 http://www.h5.dion.ne.jp/~rekidai/renmeiki/framepage7.htm 」参照) 。

套路有害説
http://www.ne.jp/asahi/tfz/tys/index.html
260名無しピーポ君:2006/04/05(水) 01:50:19
        lヽ ノ l        l l l ヽ   ヽ
  )'ーーノ(  | |  | 、      / l| l ハヽ  |ー‐''"l
 / C  | | |/| ハ  / / ,/ /|ノ /l / l l l| l  C ヽ
 l   ・  i´ | ヽ、| |r|| | //--‐'"   `'メ、_lノ| /  ・  /
 |  Q  l  トー-トヽ| |ノ ''"´`   rー-/// |  Q |
 |  ・   |/     | l ||、 ''"""  j ""''/ | |ヽl  ・ |
 |  B   |       | l | ヽ,   ―   / | | l  B  |
 |   !!  |     / | | |   ` ー-‐ ' ´|| ,ノ| | |  !! |
ノー‐---、,|    / │l、l         |レ' ,ノノ ノハ、_ノヽ
 /        / ノ⌒ヾ、  ヽ    ノハ,      |
,/      ,イーf'´ /´  \ | ,/´ |ヽl      |
     /-ト、| ┼―- 、_ヽメr' , -=l''"ハ    |  l
   ,/   | ヽ  \  _,ノーf' ´  ノノ  ヽ   | |
、_    _ ‐''l  `ー‐―''" ⌒'ー--‐'´`ヽ、_   _,ノ ノ
   ̄ ̄   |           /       ̄
261名無しピーポ君:2006/04/05(水) 01:51:21
このスレおもしろいっす。
どうか続きを。
262名無しピーポ君:2006/04/05(水) 01:52:20
こいつ、徹夜で1000スレ埋めるつもりか、バカバカ仮面
お前の画像晒されているぞ、しゃがんで携帯で写真撮ったり必死だな。
どこに晒されているか自分で探してみろ。でかいリュックみたいの背負って富士山でも登るつもりか。
263名無しピーポ君:2006/04/05(水) 01:52:28
逮捕術のルールを理解出来ない人は、逮捕術が現実社会で使われるモノだというのを理解してないんだと思う。
現実社会というのは、試合以上に厳しいルール=法律があり、それを遵守しなければあらゆる活動は出来ない訳だ。
例えば、PRIDEやK-1・空手・柔道はの試合は正当業務行為だから、試合や練習において怪我を負わせても罪は問われない。
勿論、警察が強制力を行使するのも正当業務行為ではあるのだが、それは社会通念および法的用件をクリアしなければならない訳だね。

つまり、路上ルール(=刑法、その他関係法と警察法)に則った格闘スタイルが逮捕術って訳
264名無しピーポ君:2006/04/05(水) 01:56:14
玄界灘の写真もな。
265名無しピーポ君:2006/04/05(水) 02:00:27
玄界灘くんの写真も晒されてますよ。
自分で探してみたら?
266名無しピーポ君:2006/04/05(水) 02:01:59
黒い服がよく似合っていたね、玄界灘くん。
結構、ガタイいいじゃん。
中野にもいたよね?
267名無しピーポ君:2006/04/05(水) 02:27:49
公序良俗に著しく反するサイトの管理人に肖像権なんてねえわな。
ま、せいぜい気張って探しや。
268 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/12(水) 17:29:42
翌日になった。

里沙は約束通り大野と落ち合い、車の助手席に乗り込むとすぐに昨日の出来事を話した。

「ねえ、私どうしたらいい?」

すがりつかんばかりの目で里沙は大野にそう問いかけた。

「放っておけばいいだろ」
「そうはいかないでしょ。写真を撮られているんだから」
「法に触れる行為をしたわけじゃない。無視が一番だ」
「あなたは警察の怖さを知らないからそんな呑気な事が言えるのよ。あんな写真が『フ○イデー』とかに載ってみなさいよ」
「辞めさせられるか?」
「多分ね。あの日、渋谷に行ったのだって無届けだったのよ」
「管轄外に出るには届けがいるんだってな?警察職員は」
「そうよ」
「まるで俺にも責任の一端があるかのような物言いだな」
「あなたでしょ。渋谷に連れていったのも、道で寝ろって言ったのも」
「断る事はできたはずだ」
「出来るわけないじゃない。あなたは被害届の提出をちらつかせて私を脅してたでしょ」
「約束を守れと言っただけだ」
「同じ事よ」
「君は俺に何をしろと?」
「大野さん、取引しない?」

大野の目が一瞬妖しく光った。
269 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/12(水) 17:30:15
「警察学校同期と川北署の女性警察官50人分の名前と連絡先のリストを持っているわ」
「それで?」
「助けてくれたらこのリストをあなたに渡す、どう?」
「・・・・」
「これ以上のリストは持っていないわよ」

大野は黙って、自分のポケットをポンポンと叩いた。

「今すぐ寄こせって事?」
「さあな。何も言わないよ、俺は」

里沙は探るように大野の目を見ていたが、やがて決心がついたのか、バッグから一通の封筒を取り出し大野のポケットにそっと入れた。
大野はそれを確認すると、里沙の下顎に右手中指と薬指を乗せ、左手を彼女の背中に回し自分の方に引き寄せた。

「OKなのね?」

瞳を閉じたまま、里沙が確認してくる。

答える代わりに、お互いの唇と唇を合わせた。
里沙の体から力がどんどん抜け落ちていく。コートがはだけ、マフラーが緩んだ。その胸元から白いワイシャツとあいねず色のネクタイが覗いた。

大野は驚いて体を起こした。

「君、コートの下、制服着てるの?」
「私は『キミ』という名前じゃないわ」

大野はしばらく呆然としていたが、やがて我に返ると、左手で里沙を引き寄せ、もう一度口づけを交わした。

「約束しよう。里沙、必ず君を助けるとね」

里沙は目をしっかりと閉じたまま、何も答えなかった。
270 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/12(水) 17:30:47
好天に恵まれた日曜日の渋谷・道玄坂は、カップルや家族連れなどの人手でごった返していた。

道玄坂交番前で立番していた木塚も、ひっきりなしの来訪者の相手に忙殺されていた。
女性雑誌やテレビ番組で紹介された飲食店の場所を尋ねてくる者が多い。

――毎度毎度やってらんねえぜ。男の警官のやる仕事じゃねえよな。

舌打ちをしながらそうつぶやいた木塚の前に、ホームレス風の初老の男が現われた。

「あのお・・・」

――ちっ。今度は乞食かよ。

「ああ、おじさん、どうしたの?」

男は、おずおずと封筒を差し出した。

「キヅカというおまわりさんに、これを渡してくれって頼まれたんでさぁ」
「何?木塚は僕だけど・・・」
「ああ、そうかい。じゃあ、これ・・」

そう言って男は、木塚に封筒を握らせた。

「じゃあ、あっしはこれで・・」
「あっ、おじさん、待ってくれ」

木塚は立ち去ろうとする男の前に立ち塞がった。

「悪いね。ちょっと詳しく話を聞かせてもらいたんだ」
271 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/12(水) 17:31:19
「話だけかい?まさか逮捕しようってんじゃないだろうね。あっしはその女から金なんて受け取ってないんだからね」

木塚が尋ねる前に、男はペラペラと木塚が知りたいことを自分からしゃべってくれた。

「そうだな。警察に協力しないと逮捕もありうるぜ、おじさんよ」

木塚は、声を殺して男を恫喝した。

「わかったよ。協力するよ。逮捕だけは勘弁してくださいよ、ダンナ」
「よし。素直に聞かれたことに答えれば逮捕は勘弁してやろう。まず相手だが、さっき女と言ったな?」
「ああ、若い女だったよ」
「ひとりか?」
「ひとりだった」
「特徴は?」
「そうだな。あっしと同じくらいの背丈だったな」
「おじさんんは165くらいかな?」
「よくわかんねえ」
「女はハイヒールの靴だったかい?」
「多分そうだったと思う」

――という事は、女の実際の身長は158くらいか・・・

「髪の色や長さはどうだった?」
「色は黒かったな。髪は短かったよ。襟にかかる程度だったな」
「女からいくらもらった?」
「し、知らねえな・・」
「正直に言わないと・・・」

木塚は帯革に装着した手錠入れに手をやった。
272 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/12(水) 17:33:02
「わかった。言うよっ。一万円だよっ。こいつはあっしんだからね。いくらおまわりさんでも渡さないからな」
木塚は、確信した。その女は、川北署の女性警察官・村上里沙であると。

「ありがとう。これで上手いもんでも食いな」
木塚はポケットから千円札3枚を取り出し、男に握らせた。

「またいいネタあったら、よろしく頼むぜ」
そう言って、木塚は呆気にとられている男を尻目に交番に戻って行った。

木塚は、交番内のトイレの個室に飛び込むと、急いで先程の封筒を取り出し、中身を取り出した。
中には、ワープロ文字で書かれたレポート用紙と写真が各一枚入っていた。

 「先日は失礼しました。例の写真の件ですが、大変興味があります。
  ぜひお譲りいただきたく存じますが、代金の方は如何ほどご用意すればよろしいでしょうか?
  よろしければ同封の写真と交換という事でお願いしたいのですが   R.M」

写真は、木塚が里沙に無理やりキスをしている例のシーンが捉えられていた。
木塚の横顔と識別章の番号がはっきり写っている。里沙の顔にはモザイクがかかっていた。
木塚の顔が、醜く歪んだ。

――あのアマ。やっぱりあの男に泣きつきやがったか。ちくしょう・・・

木塚はポケットから昨日撮影した里沙の写真をトイレの床一面に並べた。
そしてズボンを下ろして、ビュクンビュクンと隆起している木塚自身を右手で握りしめると、猛烈な勢いでしごき始めた。

――ああっ、里沙!金目当てじゃない、俺はお前が欲しいだけなんだ。なぜ俺のこの純な気持ちをわかってくれないんだ、里沙あっ!

絶頂はすぐに訪れた。
白く濁った臭い液体が制服姿の里沙の顔面にぶちまけられた。

――里沙よ。俺はお前を手に入れるためなら、職を失う事も厭わない。あまり俺を甘くみるなよ・・・
273 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/12(水) 17:33:34
もう被害届の事などお互いどこかに捨て去ってしまっていた。

無口で無骨なイメージがある大野だが、ベッドでは優しかった。
制服プレイを求める事も、行為中の写真撮影を強要する事もなかった。

押しは強い男だが、決して無理強いはしない。
周囲の警察官にはまず見られない大野のそのキャラクターに、里沙はどんどん深みにはまっていく危うさを覚えていた。

「大野さん、あなた本当は何者なの?」
 
大野の逞しい二の腕に抱かれながら、里沙はそう尋ねた。
今までずっと聞きたいと思っていた事だが、それを許さない雰囲気が大野にはあった。
だが今なら聞ける。そう思えた。

「聞いてどうする?」
「どうもしないけど・・・」
「俺の事より、木塚には十分気をつける事だな」
「え、だってもう・・・」
「あの封筒はある程度の警告には成り得たが、あいつの行動を完全に止めた事にはなってないからな」
「そんな事ないわよ。あの写真があれば、あいつだって身動き取れないじゃない」
「あいつの目的は金じゃない。君そのものだ」
「えっ・・」
「あいつは君を手に入れるためなら職を失う事はおろか、刑務所に入る事だって怖くはないはずだ」
「・・・」
「俺だっていつ木塚に刺されるかしれないんだぜ。あいつにとってこの俺は憎しみの象徴のような存在だろうからな」
「そんな事言わないで。あなたがいなくなったら誰が私を守ってくれるのよ」
「大丈夫さ。君だって立派な警察官だ。自分の安全くらい自分で守れるさ」
「約束したじゃない。私を守ってくれるって。あれはウソだったの?」

大野は、一瞬悲しそうな目をした――ような気がした。
里沙はそれ以上何も言えず、黙るしかなかった。
274 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/12(水) 17:34:19
あれから一ヶ月がたった。

川北署の地域課に渋谷署からひとりの巡査が異動してきた。
彼の名前は・・・そう木塚だ。

木塚は地域課長らに伴われて、各課に異動の挨拶回りをしていた。
次の課は交通課に回る番だ。

――ふふっ。メインディッシュの時間だぜ。

木塚は、ひとりそうほくそえんだ。

交通総務のフロアは一階にある。
当然、里沙もそこで執務を行っている。
地域課長が一階オフィスで、係員に大きな声で呼びかけた。

「執務中失礼します。我が地域課に渋谷署から異動してきた警察官がおりますので皆様に紹介させていただきます」

係員がいっせいに課長と木塚に視線を向けた。
木塚と里沙の視線が合った。
里沙の足元が一瞬グラついたように見えた。
木塚は脱帽の敬礼をし、係員に大声で異動の挨拶をした。

「申告します。わたくし木塚一秀巡査は本日付けで渋谷警察署から当、川北警察署地域課に異動になりました。
何分至らぬ所もあると思いますが、一生懸命地域のために心血を注ぐ所存でおります。
皆様、何卒よろしくお願い申し上げます」

よどみなく挨拶を済ませ、もう一度、脱帽の敬礼を行った。
係員から暖かな拍手が起こった。
木塚は流し目で里沙を見た。
里沙だけは、両手を前に組んだまま拍手をしなかった。
木塚は里沙にニヤリと不敵な笑みを投げかけ、課長とともに去っていった。
275名無しピーポ君:2006/04/13(木) 01:27:07
懲りねえな、またはじめたのかよ、馬鹿馬鹿仮面
276名無しピーポ君:2006/04/13(木) 12:29:28
 123 名前:アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 投稿日:2006/04/04(火) 15:27:37
 小説、中途半端で申し訳ないけど、このスレ終了するね。
 フォトギャラリーも閉鎖します。
 では、さいなら。

 126 名前:名無しピーポ君 投稿日:2006/04/04(火) 22:16:42
 >>122 が図星なんだろうな。

 しかし1ヵ月後ぐらいに何食わぬ顔で再開してるだろうよ。
 いつものように。


10日足らず…www
277 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/13(木) 18:59:47
「よう、木塚」

PSの食堂で昼食を取っていた木塚の肩を、聞き覚えある声をした男が叩いた。

「なんだ、大西じゃないか。お前、そういえば川北だって言ってたっけな」

振り返った木塚が、懐かしそうに声の主、大西に答えた。
大西は警察学校で木塚と同期だった。お互いウマが合い、何をするにもいつも行動を共にする仲だった。

「びっくりしたよ。今は人事異動の時期じゃないのに、唐突にやってくるんだものな」
「ああ。実は前々から、川北に異動したいって希望を出していたんだ」
「ほう?そんなに俺に会いたかったか」
「アホか・・・そういえばお前、交通にいるんだよな」
「まあな」
「どうだ?地域と比べて」
「いや大変だよ。楽そうに見えるだろ?」
「見えるね。泊りも月2、3回だろ」
「交番の方がよっぽどマシだよ」
「努力目標がきついのか?」
「きついなんてもんじゃないぜ。特に月末は地獄だよ」
「そうか・・・でも交通は役得もあるじゃないか」
「役得?女警の事を言ってるのか?」
「当然だ」

(注)努力目標:ノルマの意
278 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/13(木) 19:00:22
隣のテーブルで弁当を広げている婦警グループが耳をダンボにしている。
ベストに警笛を装着している所から、ミニパト乗務の交通課員だと思われた。

「場所を変えよう」

大西は苦笑いを浮かべ、席を立った。

「大西くん、違う場所でどうぞ私たちの悪口をごゆっくり」

婦警のリーダー格に見える40前の女性が、笑いながら軽口を叩いた。

「そんなんじゃないですよ。参ったな・・・木塚、エレベーター横の喫煙所に先に行ってるぞ」
「おう。俺もすぐに行くよ」

大西が去った後、木塚は婦警たちに改めて自己紹介をした。

「そうなの。じゃあ、あなた渋谷のお店とかは詳しいのよね?」
「はい。渋谷は僕の庭のようなものですから」
「じゃあ今度、女性全員で渋谷の街を案内してもらおうかしら」
「ああ!よろこんで・・・」

言いかけて、慌てて口をつぐんだ。

周囲にいた他の男性警察官らが、木塚に鋭い視線を向けているのに気が付いたからだ。

――やべえ、やべえ。調子に乗りすぎると村八分にされちまうぜ・・
279 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/13(木) 19:01:19
木塚は喫煙所で大西と落ち合うと、ヒソヒソ声で話を再開した。

「女警の話だったな。まあひと言で言えば、“使えない”、これに尽きるね」
「どう使えないんだ?一生懸命やってるように見えるけどね」
「まず努力目標の達成率が悪い。個人毎の達成率を表したグラフを見れば一目瞭然、成績下位グループにはずらりと女警の名が並んでるよ」
「ほう・・」
「俺たちは生活がかかっているから、成績が振るわなければ休日返上で取締まりをやったり、サービス超勤して夜間の飲酒検問だってやってる」
「サービス超勤か?大変だな。女警はそういうのはやらないのか?」
「5時15分になったら一斉に消える連中がそんな事をやると思うか?」
「なるほどな。他には?」
「違反者からちょっと凄まれただけで、すぐに電話でSOSしてくる」
「まあ中にはガラの悪いドライバーもいるだろうし、それくらい大目に見てやれば?」
「それがそうでもない。こっちだって忙しいんだが、応援要請を無視するわけにもいかないので現場に急行したら何のこたあねえ、普通のリーマンだったりするんだよ」
「・・・」
「だいたい電話ってのがムカつくのさ。何のために所轄系無線機を持っているんだって話だよ」
「仲間に応援要請してるのを聞かれるのが恥ずかしいのかな」
「そんなところだろうよ」
「だけど最近の女警って、競争がやたら激しくて採用されるのも大変だって話だから、みんな優秀だと思ってたんだけどね」
「優秀さ。あいつら、やろうと思えば出来るんだよ。なのにやらないからムカつくんだよ」
「お前、かなり溜まってんな」

木塚は苦笑しながらそう言った。
280 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/13(木) 19:01:51
「つまり、お前的には、女警の存在は役得でもなんでもないって事か?」
「仕事に関してはそうだな」
「仕事外では違うと言うのか?」

木塚の目が、ギラリと光った。

「聞きたいか?」

大西は、じらすような目で木塚を見た。

「聞きたいね。ぜひとも」
「12時50分だな。戻らなきゃ」

大西は壁時計に目をやり、いたずらっぽくそう言った。

「ま、パラダイスだという事だけは、言っておこうか」

呆然と立ち尽くす木塚を尻目に、大西は階段を駆け下りていった。

 ガツン!!

ホール一帯に破壊音が響いた。
危うく壁に穴が開くところだった。
壁には木塚の靴底の跡がはっきりマーキングされていた。

――大西の野郎。なんだかんだ言って結局いい思いしてんじゃねえかよ、ふざけんじゃねえ。
281 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/13(木) 19:03:07
ふいにエレベーターホール横にある女子トイレの出入り口付近に影が動いたのを確認した。
1時まであと5分。午後の執務は間もなく再開される。
だがその影は出入り口に立ち尽くしたまま息を殺してじっとしているように感じられた。

木塚は腕組みをし、その影をじっと見据えた。
影は明らかに焦っている。早く出て自分の机に戻りたい、そんな心理が感じ取れた。
影は木塚がホールから立ち去るのをじっと待っている――

――間違いない。あの影は里沙だ。

木塚はそう判断すると、悠然とタバコに火をつけた。

1時3分前になった。

長袖の夏制服にベスト、ズボン姿の村上里沙が、女子トイレからおずおずと姿を現した。
こわばった表情。上目遣い。噛み締めた唇・・・
怯えきった里沙のその姿を見ただけで木塚の下腹部はみるみる膨張していった。

「さっきさ」
「・・・」
「挨拶した時、君だけ拍手してくれなかったよね?」
「午後の執務が始まりますので失礼します」

木塚は立ち去ろうとした里沙の腕をガシリと掴んだ。
282 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/13(木) 19:03:39
「何するんですか!」
「柔らかいね。警察官の腕とはとても思えない。少しは筋トレしてる?里沙ちゃん」
「やめてください!ここをどこだと思ってるんですか?大声だしますよ」
「俺さ、あの日撮った君の写真見ながら毎日オナニーしてるんだよ。フィニッシュは顔面ぶっかけさ。毎日だよ、毎日」

木塚は里沙の顔にはぁ〜っとにんにく臭い息を吹きかけ、尻を数回撫で回すと、
地域課オフィスがあるフロアに向かい階段を駆け下りていった。

「おい村上、こんな所で何をやってる。もう一時になってるぞ」

男子トイレからハンカチで手を拭いながら係長が現われた。

「村上。どうした・・・?おい!村上しっかりしろ!」

里沙は係長に返事が出来なかった。なぜなら、彼女は立ったまま気を失っていたからだ。
283 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/13(木) 19:04:11
署内の医務室で目覚めた時には、時計は既に3時を指していた。

事ここに至ってはもう自分の力だけで、この問題を解決するのは困難に思えた。
思い切って事実を洗いざらい上司に話してしまうべきか、里沙は真剣に悩んだ。

気になるのは大野の事だ。
彼が既婚者なのか独身者なのか全く聞かされていないからだ。

仮に彼に妻がいた場合、里沙は職を辞さなければならなくなる。
警察職員にとって不倫は重罪とされるからだ。

前回会った時に、大野からメアドだけは何とか聞きだせた。
里沙はポケットから携帯を静かに取り出し、以下の文面で大野のアドレス宛にメールを送信した。

 <<お忙しい所ごめんなさい。どうしてもお聞きしたいことがあります。
  恐れ入りますが、至急ご連絡をお願いします>> 

5分後、大野からメールが返ってきた。
284 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/13(木) 19:04:42
 <<Kに何かされたのか?>>

里沙は、即座に返信した。

 <<うちのPSに異動してきました>>

ふたりは短い間に、短文のメールを次々にやり取りした。

 <<具体的に何かされた?>>
 <<私の写真を見てオナニーしてるって言われました。顔に出してるって・・。お尻も触られました。
  それで私、倒れちゃって。今、医務室のベッドです>>
 <<大変だな>>
 <<どうしたらいいですか?上司に相談した方がいいと思いますか?>>
 <<俺には妻がいる。それを踏まえた上で君が判断すればいい>>

奈落の底に突き落とされたような気分だった。やはり大野は妻帯者だった――
285 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/13(木) 19:09:32
 <<出来ませんよ
 <<なぜ?
 <<不倫はバレたら・・・
 <<例の日、俺たちは関係しなかった。だから不倫じゃない
 <<でも後日・・・
 <<その日のKは交番勤務だったろ?奴には知られていない
 <<そうですね・・・
 <<繰り返すがこれは君自身が判断する事だ。よく考える事だな
 <<わかりました。いよいよという時は、その線で上司に打ち明けようと思います
 <<大変だろうが、頑張れよ
 <<ありがとうございます。またメールしますね

メールの交換はここで終わった。

そろそろ仕事に戻ろうか・・・

里沙は幾分気が楽になり、ベッドから起き上がろうとした。
その時だった――
286 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/13(木) 19:10:04
突然後方から何者かに羽交い絞めされた。次に口に猿轡をかまされ、携帯を奪い取られた。
それはまさに一瞬の出来事だった。

「不倫の動かぬ証拠ゲッチュ〜♪」

賊は木塚だった。

「これで上司に申告できなくなっちゃったね、里沙ちゃん」

木塚は恐らく医務室にずっと潜んでいたのだろう。
メールの文面も全て盗み読みされていたに違いない。

「申告したけりゃしなよ。そん時は一緒に警察クビだかんね。じゃあね、里沙ちゃん」

木塚は目を剥いたままベッドに横たわる里沙に投げキッスを送り、外に通じる廊下の無人を確認すると悠然と医務室を出て行った。

――大野さん、お願い、助けて!

里沙は心の中で悲痛な叫び声を上げるより術がなかった。
287 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/13(木) 19:10:36
――まだ可能性はある!

里沙は医務室に設置されてあるパソコンに向かうと、自らのブログにアクセスした。

――お願い。ネットに繋がってて!

里沙の願いは天に通じた。
モニターに里沙のブログが無事に表示された。

管理者IDとPWを急いで入力し、記事エディターを呼び出した。

 <<大野くん(変態)さん。Kに携帯奪われちゃった!>>

用件をストレートに書くと、すぐに送信し、ブログを履歴から削除した。
後は、運を天に任せるしかない。

ふらつく体を引きずるように里沙は医務室を出、自分のオフィスに向かった。
288名無しピーポ君:2006/04/14(金) 02:01:30
すごいね。厚顔無恥な人はなんでもできるんだ!
尊敬してます!いろんな意味で。
289 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/15(土) 03:57:07
木塚は夕方から配属先の交番に入った。さっそくの当番勤務というわけだ。
ここは渋谷の繁華街とは全く違い、住宅地のど真ん中に位置していた。
訪れる利用者も夜間はほとんどいない。今まできつい思いをした分、ここでは楽ができそうだ。
川北に来て本当によかった――心の底からそう思えた。

パトロールの時間になった。
夜の住宅地を、交番長と共に自転車で巡回した。
すれ違う通行人もまばらだ。

「ん?」

木塚は、暗闇の向こう側に、ガードレールに腰掛け、タバコを吸っているひとりの男の姿を確認した。

「あっ!」
「どうした?木塚」
「いえ、何でもありません。自分、あそこでタバコを吸っている男に職質してきます。ハコ長はお先に戻っていただいて結構ですよ」
「ひとりで大丈夫か?」
「平気っすよ。自分、腕っ節には自信ありますから」
290 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/15(土) 03:58:05
時計は間もなく深夜零時を指そうとしていた。
ハコ長の姿が消えると木塚は、男に向かって自転車をこいだ。
木塚に気がついた男の目がギラリと光った。
木塚は、男から1.5mほどの間合いを置いて自転車を止めた。

「こんなとこで何やってんすか?婦警キラーの大野さん」

押し殺した声で、男に挑発的な声をかけた。

「大野」と呼びかけられたその男は、木塚を無視するかのようにタバコをふかし続けた。

「里沙の携帯のアドレス帳のさ、あんたの名前見てぶったまげたよ」
「・・・・」
「大野さん、かっこ、ハートマーク、だぜ?」
「・・・・」
「里沙の奴、あんたにメロメロみたいだねえ」

そう言い、街路樹を思い切り蹴っ飛ばした。
葉の擦れあう音が、住宅地の静寂を一瞬だけ破った。

「これは職質か?」

大野が初めて口を開いた。
291 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/15(土) 03:58:43
「そんな堅苦しく考えなくてもいいよ。警察と市民の交流さ」

大野は、タバコを投げ捨て、靴で火をもみ消した。

「木塚、お前婦警を抱いた事があるか?」
「ああっ?」
「婦警とセックスした事があるのか?」

木塚の目が釣り上がった。

「なんでそんな事をおめーに答えなきゃならねーんだよ」
「警視庁の婦警は約2000。こいつらがそれぞれ5人の男性警察官と寝たと仮定して、その恩恵にあずかった連中の数は1万だ」
「・・・」
「男性警察官は約4万いるから、差し引き3万」
「・・・何が言いたい?」
「お前は1万のグループと3万のグループ、どちらに属してる?」
「うるせえよ、この野郎!」

大野が一瞬、にやりと笑った。

「おい、大野。何がおかしい?」
「いや、別に」

大野はいっそうにやけ、そう答えた。
292 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/15(土) 03:59:18
「そういうお前は何人の女警と寝たんだよ?」

苦悶の表情を浮かべながら木塚が質問を発した。

「さあな。少なくとも村上里沙とは寝たから、ひとり以上と答させてもらおうかな」

右手が拳銃ホルダーに触れた。

「なんだ、撃つ気か?木塚」
「テメー、バカにするんじゃねえぞ。撃ち殺されてえのか・・・」
「バカにするさ。実際バカなんだから」

パチンと音がして、拳銃ホルダーのふたが開いた。

「本当に撃つぞ、大野」
「震えてるじゃねえかよ、そんなんで撃てるのかよ?」

大野は全く動じていなかった。

「撃つなら早く撃てよ。このハンパ野郎め」
「ちくしょう・・・」
「お前は里沙の写真でしこしこオナってりゃいいんだよ。顔に出してんだってな?マジでキモいなお前」

木塚の足がガクンと折れた。
そのまま地面に這いつくばって、額を路面にゴシゴシこすりつけた。

嗚咽が聞こえた。

大野は、新しいタバコに火をつけると、泣いている木塚を尻目に夜の闇に消えていった。
293名無しピーポ君:2006/04/15(土) 20:23:44
予想。
ラストで理沙が大野に言う台詞は腹話術の声色。

感想。
三木の話も今回の話も物語(というよりキャラクターの性格描写)が蛇行しすぎだと思う。
この人物はこの局面でこういう台詞は決して吐かないだろうというものが、
物語を展開させるために書かれすぎているという印象がある。

少なくとも読者はいるので、こちらの予想を超えるように頑張ってくださいな。

我が道を行くのもよいけど、嘘をつくとか憶測で人を罵るとか他人になりすますなど、
人の道だけは踏み外ない方がよいのではないでしょうか。

横浜で私に間違われてしまった方には大変申し訳ないと思っています。

人を敵視するのはあなたの勝手だと思うので、こちらも勝手に書き込ませてもらいました。
294 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/16(日) 00:32:45
ゼロよ。

俺がこれまで書いてきた小説、「ミニパトより愛を込めて」、「小田嶋恭子のストーリー」、
それから本スレの一作目「三木理美のストーリー」に至る作品群には婦警のセックス描写が無いのだが、
今回の「村上里沙のストーリー」で初めてセックス描写をした。 

なぜだかわかるか?

それから、君に対するレスはこれをもって最後とさせてもらう。
公開のスレッドなので、書きたい事があれば書いてくれて結構だが、ただし返答は一切しないので。
295 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/16(日) 01:35:54
>>ゼロ

小説の感想の礼だ。受け取ってくれ。

ブーン 10

2867、2868、2870

じゃあ、本当に君あてのレスはこれで最後だ。
296熱狂的アホアホファン:2006/04/16(日) 12:04:52
>じゃあ、本当に君あてのレスはこれで最後だ。
そしてこの書き込みの内容は10日後には忘れる。
297 ◆pmPWfkHix2 :2006/04/16(日) 15:53:51
ありがとう。
いただきました。
デジカメ故障、激しく痛かったですね。
遠征すればよかったと、少し後悔してますが、さすがに横浜は遠い。
298 ◆pmPWfkHix2 :2006/04/16(日) 21:12:59
>>294
自分から「わかるか?」と問いかけておいて「レスはしない」というのは無責任じゃないの?
婦警のセックス描写じゃないけど、職場の後輩のまゆみとのセックスの模様は、以前に書いた事がありましたよね。

あの理沙とのセックス場面は、それまでに理沙が何を優しいと感じる女かが描けてないし、
大野に揺らいだ決定的な理由も読み手(少なくとも僕)にはわからないので、「描写」しきれていない、と思う。
木塚という「敵」がでたから頼る者は大野しかいない、というのは動機として弱い。
あなたのどの作品にも共通している短所は、登場人物が葛藤を経て行動する時の、大事な部分が一切描写されていない部分だと思っています。
そのくせ登場人物の意識や考えだけは場面に応じて変化し続けているから、作品の焦点が鮮明にならない。
その決定的な欠如は、技巧としての省略ではないから、苦しくても書かれるべきだと思う。

そうすれば、登場人物は、作品の中で、もう少し首尾一貫した行動をしてるように読ませることが出来る気がする。

以上が個人的な感想です。
299 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/17(月) 15:41:26
数日がたった。

木塚は、表面上、おとなしくなったように感じられた。
里沙と署内でばったり遭遇しても、力無く目をチラッと見るだけで、そのまますっと通り過ぎてしまう。明らかに様子が変なのだ。

もっとも、木塚のこの変化は里沙にとって歓迎すべきものだ。
寝た子を起こさないよう、木塚の前では前にも増して行動を慎重にしようと心掛けるようにした。

木塚に強奪された携帯はまだ戻ってこない。里沙はその日の内に利用契約を解除し、今は最新式の新しい端末を使っている。

昼休みになった。

弁当を食べ終え、仲のいい同僚と連れ立ってトイレに向かった。里沙は医務室の一件以降、可能な限り単独で動く事は避けるようにしていた。
最も安全なはずの警察署内が、里沙にとって逆に最も危ない場と化している現実が悲しい。

「村上」

後方から男に呼びかけられた。
振り返るとそこには、執行係の大西巡査長が立っていた。里沙も卒配は他の婦警と同様に執行係だったので、大西の事はむろんよく知っていた。

「はい」
「ちょっと話があるんだ。顔を貸してくれないかな。時間は取らせない」
「はあ、わかりました。いいですよ」

里沙は連れの女性に、すまなそうに頭を下げた。

大西は署の裏手にあるパトカーの駐車場に里沙を連れて行った。
300 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/17(月) 15:41:59
「実は少し気になる事があってね」
「はい・・」
「他でもない。先日異動してきた地域の木塚の事なんだ」

里沙の全身に一気に悪寒が走った。里沙のその変化を大西は見逃さなかった。

「どうした?気分が悪そうだな」
「いえ、何でもありません。続けてください・・」

大西は言葉を選びながら話を続けた。

「実はね、木塚は同期なんだけど、一番ウマが合う奴でね。色々と悩みとか相談しあう仲なんだ」
「・・・」
「でね、その後、あいつの歓迎会に出た際に君の事を根掘り葉掘り聞かれたんだ」

里沙の額から脂汗が滲んできた。

「本当に顔色悪いぞ。もう止めようか?」

里沙は、大きくかぶりを振った。

「大丈夫です。どうか先を聞かせてください」

大西は、自分自身を落ち着かせる意味で、一回小さく咳払いをした。
301 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/17(月) 15:42:31
「君の異性関係や交友関係、仕事上の周囲の評価、寮の所在地、出身校、出身地、家族構成、採用年度、採用区分・・・」

吐き気が襲ってきた。

「趣味、特技、長所、短所・・・」
「すいません。それらの質問に大西さんは全て答えられたのですか?」
「すまん。答えちまった・・」

里沙は、唇をかみしめ軽く大西を睨んだ。

「すまん・・」
「・・・」
「ほのかな憧れを抱いているのかと思って、まあ微笑ましいぐらいに思ってたんだ。で、つい・・」
「・・・」
「ところが、最後に奴はこう言ったんだ。『俺は里沙と結ばれるため川北にやってきた』とね。尋常な目つきじゃなかった」

里沙は立っていられなくなり、その場にしゃがみこんでしまった。

「大丈夫か?」
「あまり大丈夫じゃないですけど・・どうぞ続けてください」
「わかった。奴はこうも言った。『以前、渋谷で勤務中、男とデートをしていた所をたまたま目撃した』とね」
「・・・」
「『その時はまさかこの女が女警だとは夢にも思わなかった。だがどうもどこかで見た顔だなと思って必死に記憶を呼び覚ました』と」
302 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/17(月) 15:43:04
大西はさらに続けた。

「『そのうちある事に思い当たった。“警察資料”だ、とね』と」
「“警察資料”・・・私、出た事があります」
「そうだったね。俺も覚えてる。毎号、裏表紙で女警をひとり紹介してるよね」
「私は、“腹話術人形で地域の人気者”と題して紹介されました」
「ああ。奴はそれを思いだした。“警察資料”のバックナンバーを必死に探した所、君が出ている号を見つけ出したという事らしい」
「・・・私、本当はああいうの出たくなかったんです。でも署長までが出るように強く言ってくるので断りきれなくて・・」
「署員が内部雑誌に紹介されるというのは、署長にとっても一種のハク付きになるからね。気持ちはわからなくもないよね」

里沙は答えるかわりに、軽く咳払いをした。

「続けよう。あの時の泥酔女が女警と判明して、奴は舞い上がったらしい。その日のうちに川北に異動の希望を出した。
上司の弱みでも握っていたんだろうか。希望は異例の速さで通った」
「・・・」
「ここの所、どうも君の様子が変だ。塞ぎ込んでいるように見えたので心配になってね。
 ひょっとして木塚に何かされたのかと思って、こうやって声をかけたというわけさ」
「特には・・・」
「何もされてない?それならいいんだが・・・」

大西は里沙のベストのポケットからチラリと覗いている携帯に気が付いた。

「村上。携帯、新しいのに変えたんだな?」

本気で倒れるかと思った。
303 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/17(月) 15:43:36
「里沙ああああああああっ!!」

絶叫が室内に響いた。

里沙の顔に模した婦警制服を着用したリアルドールのホール内に、木塚は大量の精液を放出した。

「木塚ちゃん、ふっか〜つ♪」

制服のままふらりと立ち上がった。ひと仕事終え、ぶらりとしたいちもつの先端から精液がポタリポタリと垂れ落ちた。

「ひとりの女警を巡っての争奪戦。“本官”がパンピー相手に負けるわけにはいかねえんだよおっ!」

木塚は、壁じゅうに張り巡らされている等身大の里沙のポスターに頬擦りをした。

「可哀想な里沙ちゃん、君は大野に騙されているんだよ。僕があの悪魔からきっと君を救い出してあげるからね。待っててね、里沙ちゃん」

机に置かれた里沙から強奪した携帯に、いちもつをそっと乗せた。いちもつはみるみるうちに隆起を始めた。

「ああっ、里沙。今、君は僕のモノを口に含んでくれているんだね。舌遣いがすごく上手だよ。もういっちゃいそうだ。ああっ!」

木塚は射精しながら、壁に貼られた「大野」と毛筆で書かれた半紙に、持っていたナイフをぐさりと突き刺した。

「大野。今度会った時がテメーの最期だ。覚悟しろよ!」

一階の居間にいた木塚の母と妹は、木塚の雄叫びがするたびに抱き合い、ただ震えるしか出来なかった。
304 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/17(月) 18:30:19
前回は優しかった大野が、今回は少しだけ注文を付けてきた。
制服を着用したままの行為とデジタルビデオカメラでの撮影だ。

正直里沙は、大野の職業も住所も年齢も知らない。
いや、「大野」という名前だって、そもそも本名かどうか怪しい。
常識で考えれば、そんな男の要求を受け入れるのは無謀といえるだろう。

しかし、里沙は大野の注文を受け入れた。

今までも合コンやチャットで知り合った何人かの一般男性と深い仲になった事はある。
彼らに自分の職業を明かすと、皆、本当に皆、制服プレイと行為の撮影を要求してきた。
もちろん里沙はきっぱりと、それらの要求を退けてきた。

捨てられるかもしれないという漠然とした不安というのとは少し違う。
感情をほとんど表に表さない大野もやはり「制服」には弱い――そんな彼の別の一面を垣間見れて痛快な気分になれた事も事実だ。
アブノーマルな世界に一時でも浸って、木塚の件で精神的に参っている現実の世界から逃避したいという考えもあった。

フェラチオを求められた。
言われるがままに、血管が浮き出た巨大な大野自身を口に含んだ。
別人のように里沙の顔が変形した。

顔の前後運動を開始した。
意識して顔を下に向け、髪が垂れ下がるようにした。
こうすれば顔が髪で覆われるからだ。
だが大野はビデオカメラを操作しながら里沙の髪をたくし上げ顔を情け容赦なく露にした。
305 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/17(月) 18:30:51
里沙は警笛を装着した夏制服の前ボタンをはだけ、Bカップの乳房を露にしている。
ベストは邪魔かなと思ったので、着なかった。
下は仕事ではほとんど履く事のない夏用スカート。
白のパンストに白のショーツ。制帽も着用した。

「いいぞ。上手いぞ里沙」

大野の息が荒くなってきた。
上目遣いで大野の苦悶の表情を眺めた。普段は決して見せる事のない大野のその様子が里沙には愉快だった。

激しく唾液の音を立てた。
頬をすぼめ、顔の前後スピードを一段階上げた。

「うっ」

大野がうめいた。

「里沙。いい、もういい。ストップ・・・」

大野がとうとう泣きを入れた。

里沙は大野自身から口を離すと、勝ち誇った表情でニヤリと笑った。
306 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/17(月) 18:31:46
「セーフだった?」

いたずらっぽく里沙が聞いてきた。

「何とかな・・・」

深く息を吐き大野が答えた。

今度は大野が反転攻勢に出た。
里沙をベッドに押し倒し、パンストとショーツを足首までずり下げ、照明に反射し薄く光沢を放っている里沙のその部分に舌を這わせた。

「ああっ・・」

悩ましい吐息が漏れた。
里沙の一瞬の美をもちろん大野のカメラが逃す事はなかった。

大野はあえて里沙の顔を中心に撮影した。
他の素人カメラマンが秘部のアップばかりを撮ろうとする中、大野のアングル取りは異例に思えた。

大野はさらに舌で里沙の秘裂を、左手で乳房を執拗に攻めた。
さらに言葉でも彼女を容赦なく責めたてた。

「こうやって君がアンアン言ってるこの瞬間も、君の同僚の交番のおまわりさんたちは寝ずに都民の平和を守ってくれてるんだよ、ね、里沙“巡査”?」
「あっ!ああっ!はあっ・・」
307 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/17(月) 18:32:24
「凄いね。まるで洪水だ。よっぽど溜まってたんだ」
太股に舌を這わせ、クリトリスを親指で断続攻撃した。

「あ、あっ!あん!」

里沙のその声が部屋中に響き渡った。

――トドメだ。里沙

大野は、舌を太股から秘裂の内部奥に侵入させチロチロ小刻みに動かし、親指でクリトリスを押さえつけるように円運動を加えた。

「ひっ!」

短く絶叫し、里沙の身体が痙攣した。

――現職・女性警察官のイキ顔頂き♪

里沙の絶頂の瞬間も、もちろん大野はしっかりとカメラでキャッチしていた。
308 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/17(月) 18:33:10
大野が攻撃の手を緩める気配は無かった。

再び臨戦態勢に入った大野自身を里沙の秘肉にあてがった。
膣壁が大野の侵入を、弱々しくガードした。

構わず押した。
大野の分身は里沙の秘裂に一気に根元まで飲み込まれた。

女性警察官の制服をまとったホンモノにナマで突っ込んでいる・・・

――しまった。余計な事を想像しちまった。

大野はさきほどフェラでいたぶられた事もあり、まだグラインドを開始していないにも関わらず早くもピンチを迎えていた。

――くっそ、ヤベえな。このぶんじゃ、もって2分だな・・・

里沙はうっとりと目を閉じ、大野が動き始めるのを今や遅しと待ち構えている。
本当はガンガン突きたい所だが、そんな事をしたらあっと言う間にこちらが果ててしまう。
大野はやむなく緩やかに腰運動を開始した。
309 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/17(月) 18:33:45
杞憂だった。

緩やかなピストンだったが、里沙は絶叫に近い嬌声を室内に響かせた。

数回ピストン、いったん止めて、軽くキス、またピストン数回、また止める・・・
このリズムを繰り返し、暴発寸前だった大野自身は2度目の危機を脱した。

里沙に四つん這いのポーズをとらせ、その身体の下にレンズを上向きにしてカメラを置いた。
さすがに里沙の眉間に皺が寄った。

「嫌かい?」

大野はにっこり笑って里沙に尋ねた。

「ごめんなさい。これはちょっと・・・」

大野はすぐにカメラを撤収させた。
こういう部分は実にあっさりしている。里沙が大野に惹かれたのも彼のこんな性格によるものが大きいと言えた。
310 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/17(月) 19:50:42
朝までお泊りすれば2回戦、3回戦も可能だがそうはいかない。
門限つきの独身寮に入っている女性警察官相手のセックスは文字通りの一発勝負。
最初のフェラで口の中に出さなかったのもそのためだ。

9時を少し過ぎた。
夢の時間の打ち止めが近づいてきた。

「里沙、顔に出したい。いいか?」

里沙は、少し迷った様子を見せたがやがて決心したとみえ、こう答えた。

「いいわ・・」

大野は、里沙に感謝の意を込め、丁寧にキスをした。

もう遠慮はいらない。
里沙のために誠心誠意尽くしたこのセックス、最後の瞬間くらいは大野だって楽しみたい。

大野は、正常位のポジションで、里沙の中に入った。
311 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/17(月) 19:51:14
思いっきり突いた。
突きまくった。

発射まであと1分。

里沙も大きな嬌声を上げ、大野に応えた。

腰のスピードをさらに加速した。
あと30秒。
互いの唇を貪るように吸った。

3度目の絶頂感が近づいてきた。
今度は我慢しなくていい。

あと10秒。
里沙の乳房を鷲掴みにした。

ビデオの持つ手にいっそう力が入った。

あと5秒。
里沙の中から大野の分身を一気に抜いた。

「大野さん!ああっ!はあんっ!」
「里沙あああっ!いくぞおっ!」
312 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/17(月) 19:52:16
溜まっていたモノを一気に里沙の顔面に放出した。

最初の発射で、上は制帽のひさしから下は顎にかけて直線に。

2度目の発射は斜め横方向から出した。
綺麗な黒髪に大野のリンスがかかった。

3度目の発射は口元。量もそんなに多くない。

徐々にクールダウンしていく大野の「それ」を里沙は優しく口に含み、舌でなめ上げてくれた。

肩で息をしながら大野は里沙のそんな表情を余す事無くカメラに収めた。

こんなに素晴らしいセックスはいつ以来だろう。
大野の精液で覆われた里沙の顔は決して滑稽ではなかった。いや美しいといって差し支えなかった。

大野は乱れた制服を静かに脱がせ、里沙を全裸にした。
そのまま彼女を抱え上げ軽くキスを交わすと、シャワールームへと消えていった。

ベッドの上には里沙が着ていた女性警察官の制服だけが残されていた。
313 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/18(火) 01:47:46
大野は車で里沙を寮まで送っていたが、やおらコンビニの駐車場に車を停めると、ポケットから一枚の紙片を取り出し、里沙に手渡した。
車内は薄暗く何が書かれてあるのかよく分からなかった。

「何なのこれ?」
「木塚の住所だ」

大野がボソリと答えた。

「母親と専門学校に通う妹の三人暮らし」
「大野さん、なぜそんな事を知ってるの?」

大野は、その質問には答えずさらに続けた。

「近所では評判の変人らしい。最近は時々大声で奇声を発しているようだよ」
「奇声?」
「“りさああっ!”って叫んでるらしい」

里沙の表情が歪んだのが、薄暗い車中からでもはっきり識別できた。
314 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/18(火) 01:48:27
ありがとう大野さん。でもこれで私にどうしろと?」
「決まってるだろ。携帯を取り戻しに行くんだよ」
「私が?」
「君の携帯だろ?」

大野は、勘弁しろよと言いたげな表情で里沙に答えた。

「嫌よ、冗談じゃないわ。なんであいつの家なんかに」

里沙は探るような表情で大野の目を見た。

「木塚が当番の日を狙って行けばいいだろ。あいつのおふくろは専業主婦だから在宅率は高い」
「見ず知らずの私がいきなり押しかけて、お母さんに携帯を返してって言うの?」
「大丈夫さ。多分、奴のおふくろは君の顔を知っている」
「なぜ?」
「木塚の事だ。君の写真を引き伸ばして部屋中にベタベタ貼りまくってるに違いないからね」
「ちょっと・・・気味が悪いからやめてよ・・」

カーオーディオから流れるAFNが10時の時報を伝えた。

「さ、行くか」

短く呟き、車を出した。
315 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/18(火) 01:49:03
車が川北署管内に入った。
里沙が入居している女子寮も管内のはずれにある。

前方から自転車警らの警官2名の姿が見えた。
ふたりのうちのひとりは・・・そう、木塚だった。

前方の青信号が黄色に変わった。

「大野さん、突っ切って!」

里沙が金切り声を上げた。
木塚が大野の車に気が付いた。助手席の里沙と一瞬目が合った。
大野はアクセルを吹かし、そのまま赤に変わった信号を強引に突破して行った。

「まったく・・・最近の若い奴は制服を見てもおかまいなしだな」

相勤の年配の巡査部長が苦々しく呟いた。

「なあ、木塚・・・木塚?どうしたんだ」

木塚は鬼のような形相で全身をわなわなと震わせていた。

「イカンですね。実にイカン・・」
「木塚・・・おい、しっかりしろ」
「罰を与えねば・・・あのスケコマシの大野に正義の鉄槌を下さねばなりません・・・」
「何を言ってるんだ、お前。頼むからしっかりしてくれよ」

壊れた木塚を前に、哀れな巡査部長はただオロオロするより手段がなかった。
316 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/18(火) 21:07:31
梅雨の晴れ間が広がった。
朝から寒暖計の数値はうなぎ登り、東京地方は真夏のような暑さに襲われていた。

今年(2006年)の6月から駐車違反の取り締まり方法が一新された。
駐車違反取締りの民間委託を柱とした駐車監視員制度が導入され、執行係に所属していたいわゆるミニパト婦警の選別化が一気に進められている。

警視庁職員採用ページのQ&Aコーナーも、これまでの「卒配先は男性は交番勤務、女性は交通課」という記述が、今年度から「まず警察署に配置され、交番など第一線での勤務で、一定期間の経験を積むこととなります」という表現に改められた。

大西から酷評されたように、ミニパト婦警全体に対する組織の評価は決して高いとは言えない。
だがこれまでは駐車違反取締り要因の慢性的な不足という状況もあって、成績が芳しくない婦警もあまりガミガミ言われる事はなかった。

もちろん反則告知はこれまで通り警察官が行うし、街頭での取締りにもミニパト等で出動はする。
しかし駐車監視員参入による人員増、チョークチェックが必要なくなるなどの作業の簡略化というふたつの要因がミニパト婦警の存在価値を著しく下落させた。
30歳を超え、特に目立った功績も出世意欲もない「万年ふたつ星」婦警にとって、恐ろしい冬の時代が到来したと言っていいだろう。

川北署の交通課執行係に所属する遠藤恵子巡査長(32)もまさにそんなひとりだった。

3類採用、勤続13年。夫も同職。あまり器量良しとは言えないルックス・・・
恵子はまさにどこにでもいるありふれた婦警のひとりだった。
317 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/18(火) 21:09:55
これまでルーチンワーク的に日々淡々と駐車違反取締り一筋に生きてきた。
確かに大した実績は残していない。だが、大きなヘマだって犯してはいない。
それなりに組織に貢献してきたというプライドもある。

だから許せなかった。
村上里沙が。

美人だから。
それだけの理由ですぐに内勤に配置転換された。仕事だって大して出来るわけじゃない。腹話術人形の扱いが上手いだけの話ではないか。

腹話術?笑止!
そんなテクニックが警察官の職務執行に何の関係があるというのか。

職場の男たちにチヤホヤされ調子に乗っている小娘め。
1類採用を鼻にかけ、先輩であるこの私を見下した態度を取る。

――絶対許せないわ!

何とかギャフンと言わせてやりたい。
里沙の間抜けヅラを見ているだけでムカッ腹が立つ・・・

そんな恵子の心の乱れを木塚は巧みについてきた。
木塚は先だっての歓迎会で里沙と恵子の仲が険悪だという情報を大西から得ていた。
318 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/19(水) 17:35:20
隣の管轄にある大型スーパーの屋上駐車場に木塚は車を停めた。

「お疲れの所、お呼び立てして申し訳ありません」

木塚は助手席の恵子に、軽く頭を下げた。

「いいわよ別に。さっそくだけど用件に入ってくれる?」
「わかりました」

木塚はバッグから封筒を出し、中に入っていた写真を恵子に手渡した。

恵子の顔色が変わった。

「これは・・・本当に村上さんによく似てるわね」
「はい。僕が渋谷にいた時に、挙動が不審な男女を尾行した事があったのですが、その時撮影したものです」

恵子は、木塚には答えず、真剣な表情で写真を凝視していた。

「ほくろの位置も村上さんのと一致してるわ。写真の女性は村上さんと見て間違いないようね」
「そうなんですか?僕はよくわからなくて・・・」
「いえ、間違いないわね。村上さんよ」
319 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/19(水) 17:35:53
「そうですか。だとしたら困った事になりました・・」
「何が?」
「いや、この女性の連れの男なんですが、妻がいるみたいなんですよね」

恵子の目が妖しく光った。

「何で知ってるの?」
「先だって警ら中に、たまたまこの男を見かけましてね。で、職質した所、本人がそう言ってました」
「その男の人定は?」
「すいません。大野という苗字しか知らないんです・・」
「職質したのに人定を取らなかったの?」
「はあ、答えるのはあくまで任意ですからね。ただし大野のメアドは聞き出しましたよ」
「聞かせてくれる?」

恵子が身を乗りだした。

木塚はこみ上げてくる笑いをなんとか抑えつけた。

木塚は大野のメアドが記されている紙片を恵子に手渡した。
彼女は大事そうにその紙片を名刺入れに入れた。
320 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/19(水) 17:36:25
「ありがとうね、木塚くん」
「どう致しまして」
「ねえ、木塚くん?」

恵子が甘ったるい声を出した。

「はい」
「お腹すいてない?」
「はあ、実はペコペコなんです」
「気が合うわね。私もなの」

恵子の顔は、早くも紅潮していた。

―――旦那とご無沙汰なのか?おばさんよ。

「遠いですけど渋谷で飯を食いませんか?美味い中国料理を食べられる店を知ってるんです」

思い切って誘ってみた。

「本当?じゃあ甘えちゃおうかしら」
「甘えてください!僕が奢りますよ」
321 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/19(水) 17:36:58
夜の渋谷は駐車場を探すのも一苦労だ。
だが、木塚にとって渋谷は庭のようなもの。迷う事なく駅前のタワー式パーキングに入庫し、恵子を連れ目指す中国料理店に向かった。

「凄いわね。アベックばかりね」
「夜の渋谷はどうしてもそうなっちゃいますね。こちらは毎日見せ付けられまくりで、ストレスが溜まる一方でしたよ」

木塚はそう言って肩をすくめた。

「木塚くん、私みたいなおばさん連れて、恥ずかしいと思ってない?」
「恥ずかしいと思うなら、遠い渋谷までわざわざ来ませんよ」

恵子の両頬にうっすら赤みが差した。

―――今だ!

木塚は思い切って恵子の肩に手を回した。
恵子が驚いた顔で、木塚の目を見た。

―――あっ。ダメだったかな。

それは杞憂に終わった。
恵子は、ニコリと笑みを木塚に投げかけてくれたのだ。
木塚の身体を武者震いが襲った。

木塚は確信した。
今夜俺は、3万のグループから、1万のグループに移れると。
322 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/19(水) 17:37:30
道玄坂交番前を避けるルートで、道玄坂2丁目のホテル街に入った。

恵子には、しこたま酒を飲ませた。もうすっかり出来上がっている。

一組のアベックがホテルに入った。
木塚は立ち止まり、わざと恵子にそのシーンをじっくりと見せ付けた。

恵子の口が尖った。
木塚はもはや勝利を疑わなかった。

「ちょっと休んでいきませんか?」

耳元で甘く囁いた。
恵子は答える代わりに木塚にしなだれかかってきた。

木塚は、恵子の両頬に手を当て、彼女の目をじっと見つめた。

恵子が目を閉じた。

木塚は恵子の唇に自分の唇を静かに押し当てた。
323 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/19(水) 17:38:03
恵子が木塚の背中に手を回した。
木津は舌を遣い、彼女の口をこじ開け、舌を滑り込ませた。

舌と舌を絡め合った。左手で彼女のスカートをたくし上げ臀部を愛撫した。
互いの息が荒くなった。

木塚はいったん態勢を立て直し、恵子にトドメの囁きを送った。

「入りましょう。人が見てます」

恵子は、黙って木塚の腕に自分の腕を絡めた。
垂れ下がった髪が、彼女の顔を隠した。
それが木塚には、かえって艶かしく思えた。
324 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/19(水) 17:40:06
ベッドの上での恵子の乱れ様は凄まじかった。

木塚のいちもつを口にくわえ、ジュボジュボ音を立てて吸い上げた。
木塚は為す術なく、彼女の口内に大量の精液を放出した。

もちろんその一発だけで木塚を放免するような恵子ではない。
木塚自身が回復するまで、全身の愛撫を強いた。

木塚も早々と果てた負い目がある。
ローター、舌、指、使える物は全て使い、恵子を攻めた。

「あなたにキップを切られた違反者に、この姿を見せてやりたいですね」
「ああっ!はんっ!あっ!」
「僕だったら許せないなあ。女性警察官はもっと凛々しくしてなきゃいけないと思いますよ」

木塚は右手の人差し指と中指を揃え、恵子のその部分に激しく指ピストンを見舞い、左手ではローターを使い、クリトリスに刺激を加えた。

「ああっ!あん!ああっ!」
「ご主人、今頃、交番で頑張っているんだろうなあ」
「ああっ!あっ!」
「いけないなあ。もっと罪の意識を感じてくださいよ。遠藤さん」

木塚は指ピストンをやめ、口ですさまじい唾液の音をたて、恵子のそこを吸い上げた。

「はうっ!!」

恵子が白目を剥き痙攣を起こした。
愛液か漏らした尿かも定かではない。彼女の股間付近のシーツはしっとり湿り気を帯びていた。
325 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/19(水) 17:40:38
やがて木塚の分身は、再び戦闘可能な状態を取り戻した。

自分の唾液を指につけ、いちもつに薄く塗りたくった。
その刺激で木塚の分身は、ぐんぐんと隆起してきた。

「は、早くちょうだい。木塚くん」
「そんなに欲しいですか?突いてほしいんですか?遠藤巡査長」

木塚は、すぐには恵子に入らないで、意地悪く彼女をじらした。

「そう、突いてほしいの。早く・・」
「何をどこに突いてほしいんですか?はっきりおしゃってください、遠藤巡査長」
「いじわる言わないで・・」
「もう、帰ろっかな。明日、日勤だし」
「言う。言います!私のオマ○コをあなたのオチン○ンで突いて下さい」
「“私”じゃだめです。ちゃんと、氏名、階級、所属も付け加えてください」
「ああっ・・川北警察署、交通課執行係、巡査長、遠藤恵子のオマ○コを木塚くんのオチン○ンで突きまくってください!」
「木塚巡査了解!」

木塚は、室内ではあるが挙手注目の敬礼のポーズを取ると、恵子の両足を思いっきり開き、唾液でテカテカ光沢を放っている木塚の分身を恵子の中に突き入れた。
326 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/19(水) 18:01:31
恵子その声は絶叫に近かった。

「ああっ!木塚くん!届いてるっ、奥まで届いてるうっ!ああんっ!」
「届いてるんですか?遠藤巡査長の子宮を突いてるんすかあっ」

木塚は、激しくピストンしながら、恵子のクリトリスを親指と人差し指でこねくり回した。

「突いて!もっと突きなさい、木塚くん」
「これは命令すかっ?」
「ああっ!そ、そう、命令です」

――凄すぎる。

なんなんだ、この女。
普段の顔と全然違うじゃねえかよ。全く女ってのは、なんでこうもベッドに入ると豹変するのかね・・・

木塚に絶頂感が近づいた。

「遠藤巡査長。そろそろヤバいんですが、放出の許可をください」
「却下します!」
「マジでヤバいんすよ」
「許しません!」

木塚は両手で恵子の乳房をもみしだいた。

「はあっ!木塚くん、我慢できそうにないの?」
「もって2分っす」
327 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/19(水) 18:02:27
「じゃあ早くゴムをつけて」
「中に出すのはダメっすか?」

木塚は恵子のクリトリスを執拗に攻めた。

「中はダメ・・」
「顔は?」

ピストンスピードをどんどんヒートアップさせた。

「だめよ」

仕方ない。

木塚はいったん抜いてゴムを装着した。
先端からカウパーが垂れ流しになっており、今更ゴムをつけても意味ねーじゃんとも思えた。

再び恵子の中に入った。
力の限り腰をふった。
328 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/19(水) 18:03:05
パチンパチンと恥骨が触れ合う音が響き、ベッドが激しくきしんだ。

「ああっ!遠藤巡査長!いきそうです!」
「恵子って呼んで!」
「恵子さん!もうだめっす!」
「呼び捨てでいいわ!」
「恵子っ!もうイキそうだ!恵子!恵子おっ!」
「イク!イっちゃう!木塚くん、はあんっ!」

ドクンドクンと音がした。ゴムの中にありったけの精液を注ぎ込んだ。

しばらくふたりとも肩で息をし、言葉も出なかった。
木塚は落ち着きを取り戻すと、ゴムが外れないよう根元を押さえ恵子から静かに抜いた。

「お互いストレスが溜まってたのかしらね」

恵子がおかしそうに笑った。

「ですね。でもすっかり発散できましたよ」
「私もよ。感謝するわ、木塚くん」

ふたりは、軽くキスを交わした。
329 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/19(水) 18:03:41
ふたりはシャワーを浴び、汗をきれいに洗い流した。
もう時刻は午前零時を回っている。

「僕は明日日勤なので帰らなければなりませんが、遠藤さんはどうします?」
「私も帰るわ。家まで送ってくれるかしら?」
「もちろんお送りしますよ」

――どうだ、大野。俺も10000人の仲間入りをしたぜ。とうが立った女が相手だったが女警には違いねえ。

「何ぶつぶつ言ってるの?」

ギクリとした。

「ははっ。何でもないっす!じゃあ行きますか!」
330 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/19(水) 18:04:15
助手席で安らかな顔で寝息をたてる恵子の顔を見ていると、彼女が少し不憫に思えた。
いや、俺の本命はあくまで里沙だ。恵子はそのための捨て駒になってもらわなければならない。

里沙よ。
お前を手に入れるためなら俺は悪魔に魂だって売り渡す。

おそらく恵子は、里沙の不倫の事実をジンイチに投げる事だろう。
そうすれば彼女は職を失う事になる。

大丈夫だ、心配するな里沙。
お前ひとりくらい、この俺が養ってやるさ。

大野はお前を単なるSFとしかみていないだろうが、俺は違う。

お前は、大野に騙されているんだよ。
頼む。早く目を覚ましてくれ、里沙よ・・・

埼玉にある恵子の家の前で彼女を下ろした。

返す足で自宅に向かった。
木塚が家にたどりついた時、時計はもう2時半を指していた。

(注)ジンイチ:警視庁警務部人事第一課。警部以上の警察官とこれに相当する吏員の人事、昇任、昇職を扱う。監察もここが行う
331 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/20(木) 00:42:14
大野の携帯に一通のメールが送信された。
送信者名は、「光子」。大野に心当たりがない相手だ。

大野は仕事、家族連絡用と「婦警A」と「婦警B」の計3台の携帯端末を使い分けている。
「光子」から送られたメールは、「婦警A」の端末に届いた。

「婦警A」は、つい最近までの婦警連絡用のメイン端末だったが、里沙から木塚に携帯を奪われたとの連絡を受け、急遽、「婦警B」端末を新たに用意した。

もちろん里沙をはじめ大野と関係がある婦警には、全員「婦警B」のアドレスを使用するよう伝えてある。
つまり「婦警A」端末は、今や実質、木塚専用の端末と言い換える事ができる。

したがって「光子」は、木塚本人か、木塚の息がかかった人物である事が推察できた。

本文を開いてみた。

<<突然のメールお許し下さい。私は川北警察署に勤務する女性警察官です。
 昨日、村上さんが机を離れた際、悪いとは思いながら彼女の携帯を盗み見してしまいました。
 あなたと彼女の愛の交換メール、とても羨ましく感じました。
 大野さんて、とても男らしい方のようですね。私もあなたと会いたいな、なんて勝手に思っちゃったりしています。
 いきなりごめんなさいね。ご迷惑でしたら、削除して下さい。

 PS.私が本物の女性警察官である証明をしておきます。ニセだと思われるのもなんだかアレなので・・・
   今日の駐車違反の取り締まりは、午前は○町と×町を、午後は△町と▲町をミニパトで巡回する事になっています。
   当然これは「社外秘」扱いなので、内部の者しか知らない情報です。ちなみに私は今日は出動しません。
   乗務の女性警察官は私ではありませんので、悪しからず・・・>>
332 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/20(木) 00:43:09
大野はすぐに里沙の携帯に電話をかけ、このメールの事を伝えた。

<<私のメールの盗み読みは、絶対に出きっこないわ。
「なぜだ?」
<<ストラップをベルトに固定してるもの。机に置きっぱなんて絶対にしないし。
 それに受信ボックスのフォルダにロックをかけてあるから、第三者が勝手にログを閲覧する事なんて不可能よ。
「駐車違反取締りのスケジュールは間違いないのか?」
<<私は内勤だからそこまではわからないわ。
「まあ俺に調べられる事を見越して書いてるくらいだからガセじゃないだろうがね」
<<じゃあそのメールを送った人は、本当にウチの女警なのかしら?
「木塚と仲のいい交通課員に、思い当たる人物はいないか?」
<<ひとりいるわ。木塚と同期の男性ね。
「そいつと君の関係は良好かい?」
<<普通だと思うけど・・・
「彼は婦警に成りすましてこんなメールを俺に送りつけるような男だと思うか?」
<<う〜ん。そんな人には見えないなぁ・・・
「君は率直に言って差出人に心当たりはあるかい?」
<<・・・・
「君と仲が凄く悪い人物はどうだ?」
<<それはまあ、仲が悪い人はひとりいるけどね・・・
333 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/20(木) 00:44:08
「それは女か?」
<<女よ。執行係にいる30過ぎの女警。
「君は彼女が嫌いか?」
<<大嫌い。何かと難癖ばかりつけてくるんだもの。私の何が気にいらないのか知らないけどね
「・・・」
<<どうするの?差出人と会うの?
「大体シナリオが読めてきたよ」
<<どう読めたの?
「おそらく木塚は俺が妻帯者かどうかの裏を取りたがっているんじゃないだろうか」
<<あ、そうか。木塚は大野さんに顔を知られているから迂闊に接近できない
「ああ。だから奴はその君と仲が悪い婦警を利用したんじゃないかな」
<<裏が取れたらどうする気なのかしら・・
「決まってるだろ。監察に投げるのさ」
<<そんな・・・
「木塚ならそれくらい普通にやるだろうな」
<<どうするの?会うの?彼女と
「会おうかと思う」
<<木塚たちの罠なのよ。止めた方が・・・
「彼女は既婚者か?」
<<えっ?そうだけど・・・
「俺に任せておけよ。君の天敵を2匹まとめて駆除できるチャンスだぜ。利用しない手はない」
<<大野さん・・
334名無しピーポ君:2006/04/20(木) 01:24:03
アホアホ仮面キモス
335 ◆pmPWfkHix2 :2006/04/20(木) 21:37:40
>>317あたり恵子の登場シーンは結構いい。
木塚の登場シーンに比べるとすごくよい。
ただし1類と3類は通じにくいと思った。
また「ありふれた婦警」という表現は、興味深かった。
こういう人が「ありふれた婦警」なんだ。へぇー。なるほどねー。怖いねー。

あと、個人的に、年下だけど先輩という設定もありかな、とも。

全編を通じて気になるのは地の文の視点。
誰の視点で何をどれだけ描くかに関して意識的であった方がよくなると思いますが。
情報がかなりちぐはぐな印象を持ちます。

これまでの作品で、個人的に一番キャラが出来ているのは、あの「お父さん」だったと思っているんですがね。


まー、こういう風に書いても、レスはないわけだけど。うふふ。
336 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/20(木) 22:28:44
遠藤恵子 32歳。

福岡県出身。
3類採用。学歴は高卒。勤続13年。
卒配は北上野署。その後、蔵前橋署、大師署を経て現所属。
結婚して2年。子供はまだいない。
夫も警視庁の警察官。所属は西新宿署地域課。交番勤務。
自宅は埼玉県越谷市○○町○―○―○。土地建物は夫の名義。
自宅電話番号は048―○○○―○○○○。
恵子の携帯番号090―○○○○―○○○○。
メールアドレス○○○@○○○.ne.jp

・信条
いざという時にひとりでも生きていけるよう、絶対に仕事を辞めるつもりはない。

・その他
職場での存在感が薄い。人の好き嫌いが激しい。噂話が大好き。突発で当日に急に休む事が多い・・・
------------------------------------------------------------------------
以上が里沙から提供を受けた恵子の詳細な個人情報だ。
顔写真もメールで送ってもらった。

十分すぎる。お釣りがくるほどだ。
337 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/20(木) 22:29:22
お昼時。

大野は「婦警A」端末から「光子」あて、以下の文面でメールを発信した。

<<メール読ませて頂きました。僕でよろしければ、喜んでお会いさせていただきますよ。
 そちらのご都合を聞かせて下さい
 
すぐに返信が来た。

<<お会いしていただけるんですね?嬉しいです。でも村上さんに怒られちゃうかなぁ・・・
 今夜空いてますけど、大野さんは如何ですか?

――今日、木塚は当番だったな・・・

<<僕も大丈夫です。光子さんは何時ごろ退勤のご予定ですか?
<<事件や大事故が起こらなければ、定時に上がれると思います。5時15分です。
<<わかりました。では、5時40分に川北駅西口のJR改札前でお待ちしています。
 服装は黒いスーツ。左手に夕刊紙、右手に携帯電話を持ちます。
<<はい。大野さんにお会いできる事を楽しみにしています。
338 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/20(木) 22:30:11
5時40分。

里沙から送られた恵子の写真と人着(にんちゃく)が完全に一致した。

「こんにちわ。光子です」

待ち合わせ場所に現われた「光子」、いや遠藤恵子が大野に明るく声を掛けてきた。

――やはり遠藤恵子だったか・・

「初めまして。大野です。お疲れのところわざわざすいません」
「いいえ、私の方こそ。急にあんなメールが届いて驚かれたでしょ?」
「そうですね。あ、光子さん、よろしければどこか河岸を変えて話をしませんか?車をパーキングに入れてますので」
「あ、そうですね」
「新宿においしい店があるんですけど、どうですか?」
「新宿・・・ですか?」
「何か?」
「い、いえ、何でも・・・」
「じゃあ渋谷にします?」
「あっ。渋谷でお願いします!」
339 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/20(木) 22:31:07
恵子は心の中で、大野に合格点をつけていた。

知的な雰囲気。180cm以上はあろう身長。広い肩幅。厚い胸板。それにルックスも申し分ない。
里沙が彼に参ったのも、同じ女としてよくわかるような気がした。

――どのように彼は私を口説くのだろう。

恵子は本来の目的を忘れ、心が高ぶってくるのを感じていた。

「すいません。今日は娘の誕生日なのであまり長くはお付き合い出来ないかも知れません」

ハンドルを操作しながら、唐突に大野がそう言った。

「えっ?だって今夜は大丈夫って・・」
「今、思い出したんですよ。申し訳ない」

本当に済まなそうに大野が詫びた。

思わず歯軋りした。

――私がおばさんだから?娘をダシにして逃げようって魂胆なのね!

里沙の高笑いする顔が脳裏に浮かんだ。
340 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/20(木) 22:31:40
「大野さん。私、今、制服一式持ってるんですけど・・・」
「制服?」

大野の目が光った。

――ふふふっ。乗ってきたわね

「じゃあ、早く帰らないといけないですね。なくしたら大変だ」

一気に脱力した。

キャハハハハ!――――恵子の頭の中で里沙がマジウケしている。

制服プレイをちらつかせたのに、この男は眉ひとつ動かさない。
そんなに私は魅力がない女なのだろうか・・・

ふいに大野の携帯がメール受信を伝えるアラームを奏でた。
ハザードを焚いて、車を停車させた。

「婦警A」端末に、里沙からのラブラブモード全開のメールが届いていた。

「里沙の奴・・ふふっ」

大野はニヤニヤしながら独り言を漏らした。
341 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/20(木) 22:32:14
恵子は横目で液晶画面を覗き見た。

<好き><愛してる><浮気してない?><大野さんの写真にキス>などのフレーズが散見される。

握り締めた両手がブルブル震えた。

「あっ!」

思わず声が出た。

<遠藤のババア、マジでウザイ。さっさと九州に帰ればいいのに>

大野は慌てて携帯をしまう――ふりをした。
恵子の怒りは、頂点に達しているようだった。

――予定通りだな。

大野は心の中でほくそ笑んだ。
342 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/20(木) 23:45:26
>>335
「また10日後にはうんぬん」と突っ込まれそうだが・・・

感想感謝。
自分は「少年ジャンプ」連載的な、つまり毎回ヤマ場が来るように意識して書いている。
だからどうしても作中人物の葛藤の模様などの心理描写を、じっくり腰を落ち着けては出来ない面が出てくる。
そっちにこだわり過ぎると、毎回の書き込みにヤマ場を盛るのは難しくなるしね。
文芸作品でなく娯楽作品だから。
・・・以上、言い訳でした。

ゼロ氏の作品の感想を辛口な視点で少し。

「罠」
京子が田中に傾いていく過程の描写が不十分かな。
嫌っていたはずなのに、最後、急になんで突然助けるのって感じだった。
田中の視点でストーリーが展開されるので、京子の細かい心理の変遷を描くのは難しいとは思うけれども・・
個人的に胸を打たれる作品だったので、ここだけが残念?

その他
ゼロ氏の小説ページは細かい文字がびっしり並んでいて、いきなり読む気がそがれる感じが自分はする。
例えば文字を大きくし余白を多めに取るなどレイアウトを工夫してみるのも一案かなと。

要望
>>295のお礼マダー?チンチン(AA略)
343 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/21(金) 08:11:53
渋谷駅前のファーストフード系のコーヒーショップで10分ほど世間話をしただけだった。
恵子はせめて大野の人定を聞きだそうとしたが無駄な努力だった。

「もう時間がないのでお送りする事が出来ません。本当にすいません」

大野は伝票を手にしながら座席を立とうとした。
恵子は最期の賭けに出た。

「きゃっ!」

短く叫び、コーヒーカップを手で突いた。
飲みきっていない中のコーヒーが大野の高そうなスーツに飛び散った。

「ああっ、ごめんなさい!」

わざとらしく大野に謝った。

「大丈夫ですよ。気にしないで」
「ごめんなさい。ごめんなさい」

恵子はバッグから真新しいハンカチを取り出し、大野のスーツを汚したコーヒーを拭い取った。
大野の股間に目をやった。
恵子はゴクリと生唾を飲んだ。
344 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/21(金) 08:12:26
「本当に平気ですから。どうかお気になさらないでください」
「そんな・・そうはいきませんよ」

恵子は大野のズボンをハンカチで一心に拭いた。
太股から徐々にズボンのファスナー部にハンカチを移動させた。

とうとうに股間に達した。
その部分にはコーヒーはかかっていなかったが、恵子は丹念に拭きあげた、いや、刺激を加えた。

大野の額に脂汗が滲んできた。
恵子はさらに、大野の分身を攻めた。

「遠藤さん・・もう本当にだいじょうぶ・・」
「いいえ。しっかり落とさないと染みになっちゃいますから」

恵子は大野の股間の上にハンカチを乗せ、静かにジッパーを下ろした。
ハンカチがずり落ちないよう左手を添え、右手を大野のパンツの中に侵入させた。

大野の「それ」は、すでにビクンビクン波打っていた。

「遠藤さん・・・何をす・・」

右手で慎重に手コキ運動を加えた。
大野の顔がどんどん赤味を増してきた。
345 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/21(金) 23:53:47
以下のエピソードが欠落してました。m(_ _)m
>>338>>339の間に挿入してください。
――――――――――――――――――――
大野の車は、入谷ランプから首都高速に乗った。

「光子さん。よろしければ、本名を聞かせてもらえませんか?」
「えっ。それは・・」

断ろうとしたが、それは意味がない事に気付いたからだ。
後で里沙に尋ねられたら一発でわかってしまう。
遅かれ早かれ、いずれ大野に本名を知られてしまう運命なのだ。

恵子は、一回大きく深呼吸した。

「わかりました。私は遠藤恵子と言います」
「遠藤恵子さん・・・いいお名前ですね」

大野は当たり障りない言い方で、恵子の名前を褒めた。
346 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/22(土) 01:07:19
「ねえ、大野さん・・」
「やめて・・くださ・・」
「レディに恥をかかせないで・・」

恵子の顔もいつの間にか真っ赤に染まっていた。

「頼むからここでは止めてくれ・・こういうのは好きじゃない・・・」

大野は息も絶え絶えに、それだけをようやく絞り出した。

あまり無理して本気で怒らせたら元も子もない。
恵子は大野の股間から手を離し、周囲に気付かれないよう静かにズボンのジッパーを上に上げた。

「ごめんなさい・・」

恵子はうつむいたまま大野に詫びた。

「俺の方こそ申し訳ない。妻と娘が待っているんだ。本当に帰らなきゃならない」
347 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/22(土) 22:50:36
大野がコーヒーショップを辞去した後、恵子はやおら立ち上がり店の外に出た。
大野が入庫したタワーパーキングの前で、立看板の陰に隠れるように立った。

数分後、大野の真っ赤な高級車が出庫してきた。
恵子は、すぐにタクシーを拾い、前方の赤い車を付けるように運転手に指示した。

大野の車は、井の頭通りをゆっくりと流した。
環七を過ぎると、道が急に狭くなり、カーブが連続してくる。
代田橋駅を過ぎ、京王線の線路に沿ってさらに車を走らせる。

踏切が見えてきた。
夕方のラッシュ時にぶつかり、遮断機が長時間降りている。

数本電車をやり過ごし、ようやく遮断機が上がった。

前の車が進み、大野の車が踏み切りの停止線に到達した。
だが、なぜか止まったきり、動く気配がない。

「クラクションを鳴らしますか?」

運転手が恵子に聞いてきた。
348 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/22(土) 23:07:35
「ダメよ。付けてるの気付かれるでしょ?」
「それもそうですね」

カンカンカン――

踏切が警報を奏で始めた。
静かに遮断機が下りてくる。

その瞬間――

タイヤを激しく鳴らし、大野の車が猛然と発進した。

――やられた!

恵子が心の中で叫んだ。

踏み切りの向こう側の遮断機が降りきる寸前だった。大野の車は辛くも遮断機のバーの下スレスレを通過出来た。

遮断機が完全に下りた。
大野の車がみるみる小さくなってゆく。

やがて轟音と共に満員の乗客を乗せた電車が通過した。

再び遮断機が上がった時、大野の車は、影も形も消え失せていた。
349 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/23(日) 01:08:34
大野に撒かれた恵子は、追跡を中止し、タクシーを降りた。
そしてバッグから携帯を取り出し、歩きながら通話を始めた。

5分ほど歩いて明大前駅に到着した。
恵子は通話を終えると、京王線の上り電車に乗り込んだ。

新宿で山手線外回りに、西日暮里で千代田線の綾瀬行きに乗り換え、終点の綾瀬駅で下車した。
ここは綾瀬署の管轄だが、川北署もさほど遠くはない。

恵子は改札前に立つと、サングラスをかけ、つばの大きい帽子を被り、表情を隠した。
知った顔に出会うのを嫌っている、そんな感じだった。

8時半になった。
身なりの整った初老の紳士が現われ恵子に声をかけた。
サングラスと帽子で表情は伺えないが、嬉しそうにしている事だけは間違いなかった。

恵子は紳士に伴われ、路上に停めてある黒塗り高級車の助手席に乗り込んだ。
350 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/23(日) 01:32:06
紳士の車は、環七内回りから梅島陸橋交差点右を折して日光街道に入った。
1キロほど走り、竹ノ塚警察署の手前の路地に入り、忽然と立っていたモーテルに吸い込まれた。

一台の250ccバイクがモーテルの前に停まった。
フルフェイスヘルメットにスモークシールド。
顔等は全く分からないが、その体形から女性ライダーである事は容易に確認できた。

女は首からぶら下げたデジカメでホテルの外観等を撮影すると、エンジン音を響かせ日光街道に消えていった。
351 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/23(日) 01:33:39
>>350訂正

× 梅島陸橋交差点右を折して

○ 梅島陸橋交差点を右折して
352名無しピーポ君:2006/04/23(日) 05:34:35
別に訂正しなくても、誰も読んでないんだからいいじゃない。

読者を増やしてあげるためにageとこう。
353 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/23(日) 09:12:45
数日後、川北警察署署長・吉村久彦の自宅に「本人限定受取郵便」の到着通知書が送付されて来た。
差出人は「山田産業」となっている。吉村に全く覚えが無い名前だった。

吉村は、翌日、退勤後、自宅エリアを担当する郵便局に出向き、この郵便物を受け取った。
郵便局の駐車場に停めてある自分の車に乗り込み、開封した。
中からデジカメ画像だろうか、写真をカラーコピープリントした用紙が数枚と、ワープロ文字で印字されたレポート用紙が一枚。

吉村の顔が、一瞬に強張った。

<地域課の木塚一秀を離島のPSに飛ばせ。ただし退職には絶対追い込むな。期限は本年7月○日。一日でも過ぎたら同封の写真画像をウィニーで流す>

写真は、先日の交通課の婦警、遠藤恵子との逢瀬の模様の一部始終を捉えていた。

綾瀬駅改札前での談笑シーン、恵子とともに愛車に乗り込むシーン、日光街道で信号待ちしているシーン、モーテルに入るシーン・・・

吉村の両手がワナワナと震えた。
354 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/23(日) 09:13:24
――一誰だ?こんなナメた真似をしやがる奴は!

吉村はポケットから携帯を取り出し、恵子の番号を呼び出し通話ボタンを押した。

<<もしもし・・
「恵子か?俺だ。今、大丈夫か?」
<<大丈夫よ。主人、今、お風呂だから。何?
「実は・・」

吉村は、この脅迫状の詳細を恵子に話した。

「単刀直入に聞く。差出人に心当たりはあるか?」
<<・・・

絶句しているらしかった。恵子からの返答はない。

「返事をしろ!」

苛立った口調で大声を出した。

<<は、はい。ごめんなさい・・・

恵子は、蚊の泣くような小声で、吉村に詫びた。
355 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/23(日) 09:15:14
心当たりならある。大野と里沙のふたりだ。
木塚のあの様子から、里沙に相当入れ込んでいるらしい事は会った瞬間に分かっている。

木塚の情報をもとに、にっくき里沙の不倫相手と思われる大野を罠にはめたつもりが、逆に、罠にはめられていたという事だったようだ。

とても言えない。
そんな事をすれば、木塚といっしょに自分も消されてしまう。

恵子は一回、息を大きく吸ってそして吐いた。

<<心当たりは・・・ありません。
「そうか?ないならいい」
<<すいませんでした・・・
「謝るな。お前は別に悪くない」
<<でも、お誘いの電話をかけたのは私です。
「ホイホイ乗ったのは俺のほうだ。そんな事より、この事は絶対に他言無用だ。言わなくてもわかってるだろうが、念のためだ」
<<もちろん!口が裂けたって誰にも話しません。
「安心したよ・・・」
<<久彦さん・・・
「残念だが、もう分かれよう。これからは署長と署員という関係に戻るんだ。いいね?」
<<・・・
「泣くな。こっちまで辛くなる」
<<ごめんなさい・・・
「君にも異動してもらうよ。部内の異動だ。島には飛ばさないから心配するな」

電話の向こう側から恵子の嗚咽が、途切れる事無く続いた。
356 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/23(日) 11:16:29
7月に入った。今日も雨だ。
本州はうっとおしい梅雨前線にすっぽり覆われていた。

あの日以降、恵子は署内で里沙と会っても、目すら合わせようとしなかった。

「お早うございます」、「お先に失礼します」

里沙は何事もなかったように、笑顔で挨拶してくる。
恵子は里沙の挨拶を、黙殺という形で“返事”をした。

恵子の異動先が吾妻橋署に決まった。
里沙は彼女の送別会には、急病を理由に出席しなかった。

その夜、恵子は里沙の携帯に電話をかけた。

「村上さん。邪魔者が消えて、さぞかしすっきりしてるでしょ?」
<<何の事ですか?おっしゃる意味がよくわからないです。
「とぼけないでよ。脅迫状の件、あれあなたでしょ?恐ろしい女ね、あなたって。
<<脅迫状?さあ、何の事ですか?
「木塚君も来週離島に飛ばされるわ。あなたの敵は川北から完全にいなくなるって事よね」
<<すいません。用件は何ですか?
「あの日ね。私、大野に抱かれたわよ。彼のセックス激しかったわ。思い出すと今でも身体がうずいちゃうの」
357 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/23(日) 11:18:40
<<・・・
「悔しい?憎い?私の事」
<<いいえ。大野さんは遠藤先輩とは何もなかったって言ってましたから。
「バカねえ。男の人の心理をあなた全くわかってないわね。他の女とヤリましたなんて、本当の事を言うわけないじゃない」
<<忙しいので失礼します・・
「最後にひとつだけ聞かせて」
<<・・どうぞ
「あなた、なぜ女警を目指したの?」
<<えっ?
「本音を聞かせてよ。犯罪被害者に女性らしい心遣いで優しく接してあげたかったとかのマニュアル的な答えじゃなくてね」
<<・・・
「私は、男の人にモテたかったから。それ以上でも、以下でもないわ」
<<・・・
「そしてその希望は十分叶えられた。私のような並以下のルックスの女でも、多くの男が私に擦り寄ってきた。制服様々よね」
<<間違っている・・・遠藤先輩の考え方は間違っています。
「じゃあ、あなたはどうだって言うの?自分は違うというなら答えてみなさいよ」
<<私は・・
「ほら、どうしたの?なぜ言いよどむのよ?同じじゃない。あなただってモテたいから女警になったんじゃない」
<<違います・・・
「いいえ、違わないわね。私が間違っているなら、村上さん、あなたも間違っているという事よ。よく覚えておきなさい」
<<私は・・・

里沙が何か言おうとしていたが、構わず電話を切った。
これで里沙を多少なりともヘコます事は出来たようだ。

しかし、恵子の心が満たされる事は無かった。むしろ余計に空しさが増幅されただけだった。
358 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/23(日) 14:42:03
「探したぜ、大野」

道玄坂交番前の路上に停めてあった車のウィンドウを木塚が叩いた。

「乗れよ、木塚」

大野はウィンドウを開き、木塚に乗車を促した。

「ここに来れば、お前に会えると思ったんでな」
「どうする気だ?俺を殺すか?」
「それも悪くない。だが俺はまだ若い。まだ人生を捨てるわけにはいかないんでな」
「離島に行くそうだな」
「ああ」

車内に重い沈黙が流れた。

「大野。お前、ただのパンピーじゃねえだろ?お前の正体はいったい何なんだ?」
「・・・」
「答えろよ」
「里沙からも同じ事を聞かれたよ。初めて彼女を抱いた時、俺の腕枕の上でね」

――ギリッ・・

木塚の歯軋りが聞こえた。
359 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/23(日) 14:42:43
「俺が代わりに答えてやろうか・・お前、俺たちの同僚じゃねえのか?」
「言ってる意味がわからんね」
「公安かそれともサッチョウか・・」
「面白い奴だな、お前って」
「はぐらかすな。お前の目は、俺たちと同類の光を放っている。どう見ても素人には思えない」
「想像するのは個人の勝手だ」
「もう俺は都会を離れなければならなくなる。せめて手土産を持たせて島に行かせてくれよ」
「俺の個人情報なんか抜くより、里沙でも連れていけばいいじゃないか。そっちの方がよほどいい手土産だ」
「ああっ?」
「ああっじゃねえよ」
「出来るわけねぇだろ。現実的じゃない」
「署長に脅迫状が届いたらしいな?」
「他人事のように言うな。お前が里沙に知恵を付けたんだろうが」
「そんな事は知らんな」
「よく言うぜ。白々しい・・・あっ!」
「気が付いたようだな」

大野はバッグから、数枚の写真を取り出し、木塚に手渡した。
360 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/23(日) 14:43:49
署長の吉村が恵子とモーテルにしけ込む、例の写真だった。

「さっき道で拾ったんだ。“おまわりさん”に渡しとくぜ」

木塚の手がブルブル震えた。

「これで署長を強請れというのか、あんたは」
「何も言ってないよ、俺は」

大野は静かに笑った。

「こいつさえあれば、里沙を島に一緒に連れていく事は可能かも知れない」
「おいおい。悪用厳禁だぜ」

木塚は、鈍く光った目を大野に向けた。

「大野、いや、大野さん。礼を言うぜ」

そう言って木塚は、車から飛び出すように降りた。
大野は、その姿を見送りながら、静かにタバコに火を付けた。
361 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/23(日) 16:35:36
数日後。

広報課は、本部詰め記者相手のレクで、川北署若葉台交番の男子トイレ内でひとりの巡査が頭から血を流し、死んでいるのを同署の当直勤務員らが見つけた。同署は、巡査の拳銃自殺とみて、動機を調べている――などと発表した。
巡査の氏名は、「遺族感情に配慮」するため、公表されなかった。

一部の週刊誌の記者たちは本部発表だけでは食い足らず、直接、川北署に飛び、署員への取材を試みたが、どの署員も一様に口が重く、新しい情報を仕入れるには至らなかった。

その夜。
里沙の携帯に、恵子から電話が入った。

<<人殺し!

恵子はいきなりヒステリックな声を上げた。

<<木塚君は、あんたが殺したも同然なのよ!
「待ってください!私は何も・・
<<木塚君が可哀想よ!最低よ、あなた!

里沙の中で、何かが弾けた。

最低だって?
自分の事はさておいて、どの口が人の事を最低だと言うのか・・・

「遠藤先輩。今度、大野さんを連れて、御宅にお邪魔させて頂きたいんですけど、いつがご都合よろしいですか?」
362 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/23(日) 16:36:32
<<な、何よ・・・あんた、この私を脅す気なの・・・

大野の名前を出したとたん、恵子の声が弱々しくなった。

「先輩。あなたは少なくとも署長と大野さんのふたりと関係を持った。悲しまれるでしょうね。ご主人がこの事を知ったら」
<<あなた・・・
「署長に脅迫状を送った“山田産業”が、この件をジンイチに投げちゃうかも知れないですねえ、ふふっ」
<<・・・
「そうなったら交通課のある女警がトイレで“自殺”したりしてね・・怖いですよね」
<<ある女警って私の事を言ってるの?
「ふふふ・・・」
<<何がおかしいのよ!!
「ねえ、先輩」
<<何よ・・
「ウザいからもう電話して来ないで下さいね」
<<なっ!

電話を切った。

しばらく経ってから里沙の全身を激しい震えが襲ってきた。
363 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/23(日) 16:37:06
児童、学生の夏休みが目前に迫ってきた。

春先に続き、この時期が交通安全教室、第二のピークとなる。
夏休み中の生徒の交通事故が例年多発しており、長期休暇で浮ついた生徒の気持ちを引き締める必要があるからだ。

今日の川北署の交通総務の交通安全教室は、区立C小学校で行われていた。
里沙も久々の相棒・カワキタ君との出番をウキウキしながら舞台の袖で待ち構えていた。

交通課長や来賓らの、長々とした退屈な話がようやく終わり、いよいよ里沙の出番だ。

司会の女性吏員に促され、スカート制服の里沙が元気にステージに飛び出した。

「C小学校のみなさ〜ん。こんにちわ〜!」
「こんにちわ〜!」

児童らの元気な返事が返ってきた。

「お姉さんは川北警察署で女性警察官をやってます村上里沙といいます!どうぞよろしくお願いしま〜す!」
<カワキタショイチノ、ビジン、フケイサンダヨ!
「まあ、カワキタ君たらお上手ね!」
<コウイッテオカナイト、アトガコワイカラネ!
「もう、うるさいわね!」

どっと、場内が沸いた。
里沙のステージさばきは、相変わらずの冴えだった。
364 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/23(日) 16:37:39
ステージは粛々と進行し、最後は「お姉さんとカワキタ君に質問のコーナー」を残すのみとなった。
里沙の胸中に春先の教室での、あの苦い経験がふとよぎった。

――大丈夫。あの時の大野さんは敵だったけど、今は味方だもの。落ち着くのよ、里沙。

型どおりの質疑応答が終わり、締めにかかった、その時・・・
ひとりの少年が高々と手を上げた。

嫌な予感がした。

「は、はい・・では、そのキミ。質問を大きな声でお願いします・・」

少年はポケットをガサガサまさぐっている。
あの時と同じシチュエーションだ。

里沙は客席にいた主任と目が合った。
主任も同じ事を考えているのだろう、不安げな様子を見せていた。

少年はポケットから一枚の紙切れを取り出すと、両手でしっかりと持った。
365 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/23(日) 19:57:53
「君の交通安全教室、確かに受け取ったよ」

――えっ?

少年はそのまま着席した。

「ヒュー!ヒュー!」

同級生が冷やかしの声を、少年に浴びせた。

「キミ、これだけなの?」
「これだけだよ」

主任が呆気に取られた顔をしている。

大野が来ていた?
里沙は必死に客席に並ぶ顔から大野のそれを探した。
体育館の出口にひとりの男が立っていた。

――大野さん!

もう少しで声に出して叫んでしまう所だった。
366 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/23(日) 19:59:33
大野は、これまで決して見せたことがない穏やかな眼差しを里沙に向けていた。

里沙の両目から大粒の涙があふれ、頬を伝って落ちた。

客席が騒然とした。

「泣いてるぞ、婦警さん」
「どうしたんだ?あの婦警さん」
「あっら〜。婦警でも泣くんだね〜」

里沙はハンカチを取り出し涙をぬぐった。

「すいません・・お見苦しい所をお見せしました・・」

もう大野の姿は、なかった。

――大野さん、さようなら。お元気で・・・

もう二度と会えない。
里沙は、あの大野の表情からそう確信を持っていた。

「村上、いったいどうしたんだ?急に泣いたりして」

壇上に上がってきた主任が心配そうに里沙に声をかけた。
里沙は、ニコリと笑って主任に答えた。

「コンタクトレンズに埃が入っちゃって。ご心配かけました。もう大丈夫です」

 (おわり)
367 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/24(月) 12:44:40
出○いサイトや合コンで知り合った偏差値が高い大学に通うオナゴ衆に女性警察官の良さを得々と説いている。セックスをした後にね(笑)
やれ男にモテる、やれ仕事は意外と楽、やれ受験は地獄だけど入ったら極楽・・・などなど。
うち半分は、じゃ私も・・・てな流れになる。
未来の婦警とのセックスも乙なもんですぜ、おまえら。
368 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/24(月) 17:56:37
大野シリーズはまだまだ続くぜ。

第3弾のスタートや!
369 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/24(月) 17:57:45
昼過ぎまでの晴天がウソのようだった。
ドス黒い雨雲から降り注ぐ突然の豪雨が路面を激しく叩いた。

前方100m先で、先輩がずぶ濡れになりながら、一足先に駐車違反車両のレッカー作業に当たっていた。

優は、ミニパトのエンジンを始動させた。
一刻も早く、先輩のいる場所にミニパトを付けて、レインウェアを渡してあげなければ・・・

右ウィンカーを出した。
激しい雨が、右ドアミラーにも容赦なく降りかかる。
まだ3時だが、あたりは真っ暗。
行き交う車は、前照灯をギラつかせながら、水しぶきをあげ疾走している。

優は首を右後方に回し、ノーズを少し車道寄りに出した。

プァプァプァプァー!!

激しくクラクションを鳴らされた。

「バッキャロー!危ねぇ運転してんじゃねえ、メスポリ!犯すぞ!」

口汚い罵声を、ドライバーから浴びせられた。
370 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/24(月) 17:58:38
元々、優は車の運転には全く自信がなかった。
なるべくなら運転しなくて済む男性警官とペアを組みたいというのが、優の本音だった。
しかしペーペーの優に、相勤者を選ぶ権利などあろうはずもない。

先輩が、「さっさと来なさいよ、グズ」と言いたげな目で、優を見ている。
優の額から脂汗が滲んだ。

なかなか車が途切れてくれない。
ミニパトなどパトカーとして認識されてないのか、一般車から煽られる、クラクションを鳴らされるなどは日常茶飯事。
まして道を譲ってもらえるなど、夢のまた夢だった。

前方の信号が赤に変わり、ズラリと車が並んでしまった。
また発進できなくなった。

たまりかねて先輩が、こちらに走ってきた。
先輩は無言でトランクを開け、レインウェアを素早く着用した。

「すいません・・・」

優は消え入りそうな声で、濡れ鼠と化した先輩に詫びた。
371 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/24(月) 17:59:14
優が停めようとしていたスペースに、別の車が停まってしまった。
先輩が、大きな嘆息を漏らした。

「すいません・・」

もう一度、先輩に詫びた。

「早くレインウェアに着替えて。書類は絶対に濡らさない。わかった?」
「はい」

よかった。先輩はそんなに怒っていないようだ。
優はホッとし、一瞬、気が緩んだ。

車から降りるため運転席のドアを開けた――その時

――ガシャン!

ドアに激しい衝撃を受けた。
優の右手がジンジン痺れた。

ドアに突っ込んだのは若い男が乗った自転車だった。
372 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/24(月) 17:59:46
男はうなり声を上げ、路面に転がった。
優は、何が自分の身に降りかかったのか理解するのに、多少の時間を要した。

書類を作成していた先輩が、優の起こした事故に気が付いた。
先輩はレッカー作業の青年に何やら声をかけると、急いで優のところに走ってきた。

「せ、先輩・・」

先輩は、優には答えず、雨に打たれ路面にうずくまっている男に声をかけた。

「大丈夫ですか?お怪我はありませんか?」

男は、左の手首を押さえ痛みに必死に耐えていた。

「救急車を呼んだ方がいいですか?」
「いいえ。手首が痛いだけなのでそれには及びません。むしろ雨の方が辛いです・・」
「高塚さん!この人を早くミニパトに乗せる!」
「は、はい!」
「乗せたら課に連絡!」
「はい!」
373 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/24(月) 18:00:35
短く優に指示を送り、先輩はさっさとレッカー移動現場に舞い戻って行った。

優は男の腕を自分の肩に回し、立ち上がろうとした――が、重くて立ち上がれない。

「婦警さん」
「はい・・」
「ひとりで歩けます。痛みも幾分和らいできましたから」
「でも・・」

男はすっくと立ち上がった。
優はミニパトに走り、後部座席のドアを開き、男に乗車を促した。

「乗る前に、ミニパトの運転席側ドアを撮影をしたい。いいですね?」
「それは・・」
「雨に濡れる。早く答えて下さい」
「上司に許可を仰がないと・・私の一存では・・」
「では、早く上司に連絡を取って下さい」
「はい・・」

優は携帯を取り出した。

優も男もずぶ濡れだった。
とうとう優のブラとパンティーにまで雨水が侵入して来た。

「あの・・濡れますので、ミニパトにどうぞお乗りください」
「撮影が先です。乗りたければどうぞ、あなた“だけ”乗っていただいて構いませんよ」
374 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/24(月) 18:01:21
とても乗れない。
どう考えても状況的に、この事故は優の方が分が悪い。

男は、道路の左端を普通に走行していた。自転車用の前照灯も光らせていた。
男にほとんど瑕疵はないと言って差し支えないだろう。

男は、とりあえず損壊した自分の自転車をカメラ付き携帯で撮影した。

「あの・・」
「なんです?」
「この事故。あなたが閉じているドアに一方的に突っ込んで来た事にしていただけませんか?」

男の目が、ギラリと光った。

「建前上、あなたにドアの修理代の請求が行くとは思いますが、もちろんその代金は私が支払います」

男は腕組みをして優の話を黙って聞いていた。
叩きつける雨がふたりの会話を第三者に聞かれるのを防止してくれている。

「条件がある」
「おっしゃってください」

男は、まばたきひとつせずに優にこう通告した。

「向こう半年、俺のセックスフレンドになってもらう」
375 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/24(月) 18:02:15
「えっ・・・」
「答えは?」
「そんな・・私、まだ経験ないんですよ・・」
「そんな事は聞いてない」
「・・・」
「友達ではだめですか?」
「だめだ。セックスフレンドだ」
「できません。そんな不潔な事・・」
「あなたが今、事故をもみ消そうとしている事は不潔じゃないのか?」
「そうですけど・・PC乗務中の交通事故は厳しく処分されちゃうんです・・」
「俺の知った事じゃない」
「うちの署長、特に事故は嫌うんです。下手すれば辞表を書かされるかも・・」
「いくら言ったって、俺に泣き落としは通用しないぜ。あなたの選択肢はふたつしかない。さっさと決めるこったな」

優は、唇をかみしめ男の顔をギッと睨んだ。

「わかりました。あなたの言われる通りにします」
「ちゃんと、氏名、所属、階級、日付を入れて宣言し直してくれ。俺は大野涼二という」
「・・・」

自称、処女婦警の優は雨にずぶ濡れになりながらそっと目を閉じた。
優のその大人びた色気は、処女とはにわかに信じ難いものがあった。
大野は彼女をこの場でレイプしたくなる衝動を必死に抑えていた。
376 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/24(月) 18:02:54
「私こと高塚優は、本日より本年10月23日までの間、大野涼二さんとセックスフレンドとして交際する事をここに誓約します。
平成18年4月24日。南西警察署、交通課執行係、巡査、高塚優」

優の目は、大野に対する憎悪の感情で満ち溢れていた。

「高塚さん」
「はい?」
「雨に濡れる。ミニパトに乗りましょう」
「は、はい・・」

優と大野はミニパトに乗り込んだ。
ボディを叩く雨音が、車内に共鳴している。

男は、やおらこう切り出した。

「すいません。よそ見をしてました。停まっている車、それも警察車両に突っ込むなんて、全くドジですね、僕って」
「あ・・・」
「弁解はしません。落ち度はこちらにあります。ミニパトの修理代も当然こちらが持ちますので」
「あ、あの・・」

先輩がミニパトに戻ってきた。
377 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/24(月) 18:03:41
「あの、お怪我の具合はどうですか?」
「左手の打撲程度ですね。骨折もしてないと思います」
「高塚さん、事故の詳細を説明してちょうだい」

優は大野の顔をチラリと見た。
大野は、静かに頷いた。
優は、腹を固めた。

「こちらの方が、よそ見をして自転車を運転していたみたいで・・」
「あら?じゃあ、こちらの方が一方的に突っ込んでこられたという事なの?」
「・・」
「どうしたの?返事をする!」
「そ、その通りです・・」

先輩は、心の底からの安堵の表情を見せた。

「うちの婦警はこう申しておりますが、お宅様に異論はございませんか?」
大野は、微笑をたたえこう答えた。

「異論ありません。僕の不注意でした。ご迷惑をおかけしました事を深謝いたします」
378 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/24(月) 18:04:31
いつの間にか雨はすっかり上がり、ぎらついた太陽が濡れた路面を強烈に照らし返していた。

黄色と青のツートンカラーの制服をまとった交通捜査係員が臨場した。
ミニパトは、大野が事情を聴取されている最中、ろくに検分もされないまま、ふたりの婦警を乗せ、とっととPSに戻って行ってしまった。
「現場保存の原則」も糞もあったものではない。

「病院には行かれますか?」

キャップを後ろ向きに被った、体形のいい男性捜査員が無愛想に大野に問いかけた。

「そうですね。なるべく早めに行きたいと思います。健康保険は使って大丈夫ですかね?」
「本件の交通事故は、あなたに全ての過失があると認められるので、使っていただいて結構ですよ」

大野は、苦笑を禁じえなかった。

「すいませんが、運転していた婦警さんの名前と住所を聞かせてもらえませんかね」
「それは出来ませんね」
「なぜ?普通、事故の当事者は互いの連絡先を交換するでしょう」
「これは公務中の事故なので、以降はPSが事故交渉の窓口となります。これほど確かな連絡先はないと思いますが、不服ですか?」
「いえ。では、それで結構です」

大野はもう、捜査員の言葉など上の空だった。
新しい獲物、高塚優婦警をどう料理するか・・・その事だけで頭の中は一杯だった。
379 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/25(火) 23:43:26
南西警察署のミニパト駐車位置は表通りに面した場所にある。
麹町、愛宕、高輪、本富士の各PSも、南西署と同様にミニパトを正面付近に配置している。
ミニパトがPSの正面玄関付近に鎮座するだけで、警察署の持つ厳しさが軽減されると言ったら言い過ぎか。

丸田美佐子婦警が運転するミニパトがその定位置に停められた。
美佐子は助手席の優に、交通課長に事故の報告をして来るように命じた。

優が降りていった後、美佐子は運転席ドアの内側付近を改めてじっくり観察した。
自転車のタイヤ痕らしき跡が残っている。それに真新しい擦り傷が数箇所散見される。

おかしい。

優は、締まっているドアに自転車が一方的に突っ込んで来たと言った。
では、このタイヤ痕と擦り傷は一体何だ?
朝、出動する時の車両点検時にはこれらの異常はなかったはず、いや、絶対になかった。
380 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/25(火) 23:43:59
美佐子は、係長席にいた岡島に耳打ちし、自分の考えを話して聞かせた。

岡島の目が一瞬にして険しくなった。

「丸田班長、この事は高塚にはまだ話してないな?」
「はい。話していません」
「しばらくこの事は伏せといてくれ。後で俺から課長に上げておく」
「はい、わかりました」
「ご苦労。仕事に戻ってくれ」

美佐子が去った後、岡島は肘を机につき頭を抱え込んだ。
381 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/25(火) 23:44:37
優が退勤した後、岡島から報告を受けた山本交通課長、荒木課長代理らがミニパトのドアを臨検した。

「うーむ」

山本が低く唸った。

「常識で考えて、ドアの内側にタイヤ痕が付くなんて有りえないですね」

荒木が眉間に深く皺を寄せた。

「しかし自転車を運転していた男は、自分の非を認めているんだろ?」
「そうなんです。妙ですよね」

山本が腕を組んだ。

「まさか・・」

荒木と岡島が山本の顔を固唾を呑んで注視した。

「高塚の奴、自転車の男を脅したんじゃないか?」
382 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/25(火) 23:45:27
「まさか・・警察官の威光をバックにという事ですか?」
「もちろん、これはひとつの推論に過ぎないよ」
「でもその可能性も確かにありますよね。あってはならない事だけど、揉み消したい気持ちはわからなくはないですし」
「あるいは・・・」
「あるいは?何でしょう?」
「色仕掛け」
「課長!それはいくら何でも・・」
「代理」
「は、はい・・」
「俺だって、こんな事を考えたくはないさ」
「はい・・」
「だが俺たちは警察官だ」
「わかっています。考えられる可能性は全てあたる。我々の仕事に予断は禁物・・・初任科にもう一度行った方がいいですね、私」

山本はそれには答えず、大きく嘆息を漏らした。

「署長に報告しなきゃなるまいな・・」

山本がポツリと漏らした。
誰も返事をする者はいなかった。
383 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/26(水) 20:41:38
南西署の会議室の明かりは、夜の10時になっても消える気配がなかった。

署長の杉長、副署長の藤井、交通課長の山本、課長代理の荒木、執行係長の岡島の以上5人が、優の“事故揉み消し疑惑”についての対応策を協議していた。

ポイントは以下の通り

・ミニパトの運転席側ドア内部のタイヤ痕などから、自転車は開いていたドアに突っ込んで来たものと断定してよい
・優は処分を恐れ、事故の偽装工作を画策。脅迫、買収、泣き落とし、色仕掛その他の手段を行使し、自転車の男・大野に対し虚偽の供述を要求したと推測される
・明朝、優から再度の事情聴取を行い、偽装工作を白状した場合、厳しく叱責した上で、署長宛の始末書提出を命じ、本部への報告は上げない事とする。
・偽装工作をあくまで認めない場合は、交通捜査係による捜査に着手する旨を優に通告するものとする。

ここまではすんなり決まった。

難航したのが民間人である大野の扱いだった。
優の偽装工作の事実をマスコミに提供される事・・・
彼ら幹部連中にとってなにより怖いのがこれである。
なんとしてもマスコミに流出する事だけは阻止しなければならない。
384 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/27(木) 18:05:39
彼のキスは、いつも優のささくれ立った心を優しく解きほぐしてくれた。

芹澤は運転席のリクライニングシートを深く倒し、助手席の優を自分の方に引き寄せた。
優は芹澤の身体に覆いかぶさってきた。
唇を貪る様に吸いながら、彼の身体を激しく愛撫した。
芹澤の股間は既にパッツンパッツンの状態になっていた。

彼のズボンのジッパーを降ろした。

「優、今夜は随分とサービスがいいんだな・・」

息荒くそう言った芹澤の顔は真っ赤だった。

優はすっかり臨戦状態になっている芹澤自身を取り出そうとしたが、ファスナーに遮られ上手くいかない。
芹澤はベルトのバックルを緩め、ズボンのホックを外して、彼女をアシストした。

取り出した芹澤のそれは、少しアンモニア臭がした。

構わず口に咥えこんだ。

「うぐっ・・」

芹澤が雄のうめき声を漏らした。
385 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/27(木) 18:06:19
芹澤は、カーオーディオの電源をオフにした。

「・・んっ、んっ」

静寂さを取り戻した車内に、優が芹澤の陰茎をしゃぶり上げるその音だけが響いた。

地味な黒のパンツスーツ。化粧っ気の無い顔。
勤務先からの帰りとはいえ、男と逢引するスタイルとは思えなかった。

「今夜、会いたい」という優からのそのメールは、夕方、唐突に届いた。
仕事かプライベートで何か嫌な事があったらしい事は、芹澤にも容易に想像できた。

芹澤と優は大学時代に知り合った。
芹澤の実家は事業を営んでおり、彼はいつも羽振りがよかった。
親の脛を存分にかじり、学生の身分でありながら高級車を何台も乗り回していた。

地方出身。親からのわずかな仕送りとアルバイトでギリギリの生活を営んでいた優にとって、芹澤は眩しい存在だった。
386 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/27(木) 18:06:51
三年生の時のある合コンで、芹澤とじっくり話す機会があった。
四年になったら警視庁を受けると彼に話した。

芹澤の目が突然爛々と輝いたのを、優は今でも記憶している。

「警視庁?第一希望なのか?」
「そのつもりよ」
「他の県警は受けないの?」
「日程が異なる埼玉、千葉、それに実家のある愛知県警を受けるつもり」
「他の公務員との併願や、民間企業は?」
「考えてないわ」
「警察一本なんだ・・本気なんだね」
「公務員試験対策の予備校にも通ってるし、今更、他の進路は考えられないわね」

芹澤にとって、優はその他大勢の女性のひとりに過ぎなかったが、その日を境に彼女にどっぷりのめり込んでいく事になる。
387 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/27(木) 18:07:35
芹澤にとって金など自由にいくらでも使えるツールのひとつに過ぎなかった。
欲しいものは何でも手に入った――婦警以外は。

そう。芹澤は婦警マニアだった。
AVや昔のポルノ映画、Vシネ、書籍、雑誌、ポスター、カレンダー、フィギュア、オークションサイトでかき集めた制服等々、彼の部屋は婦警関連のコレクションで埋め尽くされていた。

将来の社長の座に高級車、女・・・全てクソに思えた。
どんな女も婦警でなければ意味がなかった。

高塚優というひとりの女の出現が、芹澤の環境を一変させた。
最後にして最も欲しかったものが手に入るかも知れない。
それも、かなりの高確率で・・

芹澤は、公務員試験対策で最も実績が高いと評判の予備校を彼女に紹介した。
そこは確かに優秀な講師陣を揃えてはいるのだが、授業料もその分かなりの高額だった。

芹澤は、惜しみなく授業料を援助した。
優も、芹澤の熱意にほだされ、彼の好意に甘えた。
388 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/27(木) 18:08:07
婦警試験は学力だけでなく、体力も要求される。
これまた芸能人やプロスポーツ選手ご用達の高級ジムを彼女に紹介した。
当然、利用料金は芹澤が全て持った。

腕立て伏せが1回しかできなかったひ弱な優が、数ヶ月後には見違えるように逞しくなった。
腕立ては連続50回を余裕でこなし、腹筋、バービー、反復横飛びも女性のレベルを完全に超越するまでに鍛えられていた。

優は当たり前のように警視庁に合格した。

芹澤は狂喜乱舞した。
この日をどんなに待ちわびたか。恐らく優本人より芹澤の方が入れ込んでいたのではないか、それ位の喜びようだった。

それまであえて優を抱かなかった。
その気になればチャンスはいくらでもあったにも関わらず。
389 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/27(木) 18:08:38
理由はふたつあった。

ひとつめの理由。
警察は最終合格を打つまでの間、受験者の生活態度もじっくり精査する。
いくら一次と二次の手応えが十分であっても油断はできないのだ。
試験終了に浮かれ、男遊びにうつつを抜かすシーンをもし採用担当者に見られてしまったら・・・
だから芹澤自身、自重する必要があった。

ふたつめのの理由。
優を抱く時は最終合格通知を受け取ってからにする事を、自分自身に課していた。
普通の女は散々抱いた。女自体には餓えていない。
だから優にはこだわった。
投資もしたし、優は芹澤にとってかけがえのない“作品”なのだ。
作品を愛でるには、それが完成してからでなければならない。

芹澤は猛然と優を求めた。
優に芹澤を拒絶する理由はなかった。

優は処女だった。
それがまた芹澤を狂喜に駆り立てた。
390 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/27(木) 18:09:49
芹澤のセックスの巧みな技は、天性のものがあった。
優もいつしか芹澤の技に溺れていった。

警察学校に入校以降も、外出可能日には欠かさず芹澤と会った。
初任科教養は厳しいだけでなく長丁場でもある。
どこかで息抜きしないと、体はともかく精神が持たない。

やがて半年に渡る初任科教養が終わり、南西署の交通課に配属された。
この段階ではまだ「現場実習」扱い。まだ一人前ではない。
覚える事が山のようにあった。次第に芹澤どころではなくなってきた。
芹澤という男に関心がなくなってきたと言い換えていいかも知れなかった。

同僚の男性警察官が眩しく見えた。
彼らは、親の脛をかじり世間の荒波にさらされる事無くぬるま湯に浸かってきた芹澤と対極の位置に立っていた。
常に危険と隣合わせの緊張感の中、身体を張って激務にあたる彼らの姿に魅力を覚えていくのに時間は掛からなかった。

7ヶ月に渡る現場実習、2ヶ月の初総も終わり、一人前の女性警察官になる事ができた時、芹澤は優にとってSFのひとりという位置づけに堕していた。
391 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/27(木) 18:10:26
あれから一年半が経ち現在に至っている。
魅力がなくなったとはいえ、芹澤は優の恩人に違いない。
彼の性技が恋しくなる事もあり、芹澤の求めがあれば、身体を許す関係をズルズルと続けてきた。

なぜか今夜、芹澤に抱かれたかった。
そう感じ、優は彼の携帯に誘いの電話を掛けた。
もちろん芹澤はふたつ返事で優の誘いを受け、車の中でつかの間の密会を楽しんでいる所だった。

優は門限付きの独身寮に入っているため、もうホテルに行く時間はない。
その事を申し訳なく思っているのか、優はいつも以上に丹念な舌遣いで、芹澤の分身を攻め上げた。

「ううっ!」

芹澤の口から断末魔のうめき声が漏れた。

優の口から芹澤自身を引っこ抜いた。
彼女の顔面目掛け、大量の精液を放射した。
一瞬のうちに白く濁ったその液体は、優の鼻の穴や歯茎などを覆い尽くした。
頭髪にまで飛び散った精液が、白と黒のコントラストを演出している。

同僚の婦警の大半が顔に出されるのは屈辱以外の何物でもなく絶対にNGだと言うが、優は別に気にならなかった。
プレイの一環と割り切ればいいだけの話であり、それで相手の男性が満足してくれるなら応じてあげればいいのでは、というのが優の考えだった。

優はつかの間のストレス発散の終焉を惜しむかのように、小さくしぼんでいく芹澤の陰茎をもう一度口に含み、舌を遣って丁寧に舐め上げてあげた。
392 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/27(木) 18:17:31
芹澤は、寮の手前100mの位置に車を停めた。
優は辺りを注意深く見回し、知り合いの顔がいない事を確認すると素早く車から降りた。

「時間がなくてごめんね、芹澤クン」
「いいんだよ。それよりまたメールしていいよね?」
「メールならいいよ」
「電話は?」
「仕事中だと困るので」
「わかったよ。それより頼みがあるんだ」
「何?」
「今度・・制服の“それ”をやりたいんだ。一回だけでいい・・無理かな?」
「無理ね」

優はあっさり芹澤の制服プレイの申し出を却下した。
芹澤は失望感を隠さなかった。

「優さ。最近、冷たくね?」
「そうかな?普通じゃない?」
「冷たいよ」
「ごめん。アタシ今日疲れてるんだ」
「わかったよ・・」

肩を落とし、芹澤は去って行った。
393 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/27(木) 18:18:35
もう彼とは潮時なのかな・・・

小さくなってゆく芹澤の車影を見送りながら、優はそう呟いた。

「恩人にはもっと敬意を払うもんだぜ」

後ろから突然声がした。

「誰!?」

慌てて振り向いた。

ガードレールに腰をかけ、ひとりの男がタバコを吸っていた。
優の顔から、どんどん血の気が失せていった。

「大野・・・あんたこんな所で何してんのよ?」
「どこで何をしようと俺の勝手だろ」

表情をピクリとも変えないで、大野はそう答えた。

「そう?じゃどうぞご勝手に。失礼します!」

優は、そう吐き捨て、寮に向かって歩き出した。

「会議室。まだやってるぜ、偉いさんたち」
「えっ?」
394アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/27(木) 18:19:09
大野は、タバコを路上に投げ捨て、踵で揉み消した。

「何の事?」

優は訳が分からないと言いたげだった。
大野は、ふうっと嘆息を漏らした。

「お前、車のドアの内側に付いたチャリのタイヤ痕を消さねぇまま退勤しただろ?」
「あっ・・」
「あっ、じゃねえよ、バーカ」
「うるさい!」
「ふふっ。お前の声の方が余程うるさいぜ」
「あんた、人を愚弄するのも大概にしときなさいよ。私を誰だと思ってるの?」
「何だ、そりゃ?それで脅してるつもりかよ」
「くっ・・」
「お前、自分の立場わかってる?お前の偽装工作、上の連中にすっかりバレバレなんだぜ」
「そんな・・」

大野は心の底から呆れたように、肩をすくめてみせた。

「自分の部屋で、署長への言い訳の文句でも朝までかけてじっくり考るこったな」

大野は、道に停めてある赤い車のロックを解除した。
395 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/27(木) 18:20:23
「大野さん、待って!」

優が、悲痛な叫び声を上げた。
大野は構わず運転席に乗り込み、エンジンを始動させた。

「待って!行かないで!」

優は、運転席側に走りより、ウィンドウをドンドン叩いた。スルスルとウィンドウが下りた。

「もう門限だろ?戻らなくていいのか?」
「少しくらいオーバーしても平気よ」
「用は何だ?」

優は大野の顔を覗き込み、こう言った。

「どうすればいいの?このままじゃ私、クビになっちゃう」

大野もまた、まばたきひとつせず優の目をじっと見つめ返した。

「辞めたくない。何かいいアイディアあるんでしょ?お願いだから助けて」

大野は、内ポケットから、タバコを取り出し、口にくわえた。

「制服プレイくらい気持ちよく応じてやれ。誰のおかげで合格できたと思ってるんだ」
「あっ・・」

呆気にとられる優を尻目に、大野は猛然と車を発進させた。
優の足がガクガク震えた。

全て見透かされている。悔しさが、胸の奥底から湧き上がってきた。

大野の車はとうに、優の視界から消え失せていた。
396 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/27(木) 18:21:13
優は、寮の自室に急いで戻った。
自室に飛び込み、携帯を取り出した。事故の際、互いの連絡先を交換していた。メールアドレスも聞いている。

優は、以下の文面でメールを送信した。

<先程は、失礼しました。恩人に対する配慮が欠けていました。これからは気をつけます。教えてくださり、ありがとうございました。

5分後、大野から返信があった。

<明日、署長から再度の事情聴取があると思う。どうするつもりだ?

すぐに返信した。

<逆に大野さんにお聞きしたいです。私はどうすべきですか?本当に迷っています。どうか助けてください。
<もう全てバレてると覚悟した方がいい。君の色仕掛けも含めてね。下手な工作の上塗りは、自分の退路を自分で塞ぐ事にしかならないだろう。
<正直に全て白状しろと?
<他に手段があるのか?
<出来ません。クビにされちゃいますよ。
<君の人生だ。君の好きにするさ。
<冷たい人なんですね。大野さんって。
397 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/27(木) 18:21:51
10分経った。大野からの返信が途絶えてしまった。
慌てて文面を変え、もう一度送信した。

<ごめんなさい。さっきの発言は忘れて下さい。署長に正直に話して大丈夫でしょうか?不安なんです、とても・・・
<大丈夫かどうか分からない。しかし今、君に残されている選択肢は、認めるか認めないかの両極端な二者しか残されていないんだよ。
<はい・・
<相手は、ただのおじさんたちじゃない。長年、警察の飯を食ってきた、その道のプロだ。
<はい・・
<キャリアの浅い君が、たったひとりで太刀打ちできる相手だとは俺には思えないけどね。
<そうですね・・
<正直に全て話して、処分はお任せしますと言う。潔さを見せた方がいいと思うけどね。
<クビにされる可能性は、やっぱり少しはあるでしょうね?
<あると思う。しかし、助かる可能性だってある。そっちに賭けるしかないんじゃないか。
<朝までもう一度ゆっくり、よく考えたいと思います。大野さんの、ご助言とても参考になりました。どうもありがとうございました。

メールの交換は終わった。
もう、優の腹は決まっていた。

正直に話す。

最後は大野さんが助けてくれる――なぜだか、そんな予感がした。

今夜は眠れそうになさそうだ。
優はヘッドホンを耳にあて、お気に入りのCDをプレイヤーにセットし、再生ボタンを押した。
398 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/27(木) 22:15:57
翌朝。
優はいつも通り、7時過ぎにPSに到着した。

女子更衣室に入り、制服に着替えた。ワイシャツを羽織り、前ボタンを留めた。
次にズボンを脱ぎ、制服スカートを履いた。
ウエストを気持ち上げ気味にし、膝小僧を完全に露出させた。
最後にネクタイを締め、ベストを着用した。

普段は他の同僚と同じくズボンを履いているのだが、今日だけはスカートを履きたかった。
署長らとの“対決”の時間が近い。
優は、短いスカートなど女性らしい服装でいれば、それだけで周囲の男性の機嫌がよくなる事を、経験則上、知っていた。
何しろ、事は自身のクビがかかっている。
使える物は何でも使い、少しでも署長の心証を良くしたい――まさに藁をもすがる心境だったのだ。

お局吏員が優を嫌そうな表情で睨んだ。優のスカートがお気に召さないご様子だ。

8時前になり、続々と職員が出勤して来た。
優らペーペー職員は、先輩より早めに出勤して、机を拭いたりお茶を淹れたりしなければならない。
新人は、なにかと大変なのだ。
399 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/27(木) 22:16:34
係長の岡島が現われた。
優の背中に一気に緊張が走る。

「おはようございます」

上司に朝の挨拶を行う。

「おう・・」

岡島の表情は固い。明らかに普段と違う。

もう、このまま逃げ出したい――優の中に巣食う弱気の虫が身をもたげかけた。

課長の山本が出勤して来た。
その姿を見ただけで、寒くもないのに足が震えた。

「高塚、おはよう」

山本の方から、優にあいさつしてきた。

「おはようございます!課長」

あわてて、挨拶を返した。

岡島動揺、山本の表情も固い。
普段の山本なら、優のスカート姿を顔を赤らめ冷やかしてきそうなものだが、そんな気配は微塵もなかった。
400 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/27(木) 22:17:14
8時20分。
執務開始10分前。

署長の杉長が現われた。

署員がいっせいに、杉長にあいさつを送った。
杉長は彼らのあいさつが耳に入っていないかのように、ただ一点だけをじっと見つめた――優の目だけを。

「どうした?顔色が青いぞ」

事情を知らない男性の先輩が、優に声をかけた。

「大丈夫です・・・」

本当は今にも倒れそうだった。いや、倒れてしまいたかった。
昨夜は、ほとんど一睡もしていない。加えてこの激しいプレッシャーだ。

――怖い

そのひと言だった。
もうすぐ署長たちから密室内で事情を聴取される。

耐えられるだろうか。
頭がガンガン痛くなってきた。

体調、気分ともに最悪だった。
401 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/29(土) 03:01:14
優の再度の事情聴取は9時30分から開始された。

岡島からミニパトの運転席側ドアの写真を提示された。
タイヤ痕がはっきり写し出されている。
もはや反論の余地は全くなかった。

――完落ち

「昨日、申し上げた事は全て偽りでした。申し訳ありません」

優は、いつでも自由に泣く事が出来る「特技」を持っている。
ここで女の武器「涙」を使おうかと思ったが、切り札はギリギリまで使わないほうが得策だと考え直した。

「昨日の事故を、ありのまま話せ」

山本が、腕を組んだままそう言った。
岡島がCDラジカセの録音スイッチをオンにした。

優は、全てをありのまま話した。

大野に、事故の責任を肩代わりしてくれるよう依頼した事。
その条件として、セックスフレンドになる事を要求された事。
そして、その条件を呑んでしまった事・・・
402 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/29(土) 03:01:59
「なんてこった・・・」

杉長が顔をしかめた。

「大野も署に呼ぶ必要がありそうですね、署長」

山本が、杉長に囁いた。

「いや、その必要はない」
「しかし、これは強要罪で挙げる事ができますよ」

署長は、わからんかという顔で山本を見た。

「これが公になった時に、世間はどう思うかをよく考えてみろ」
「はい・・」
「最初に揉み消しを働きかけたのは高塚だ。セックスフレンドうんぬんは、あくまでそれを受けての事だろ」
「はあ・・」
「検挙なんかしようものなら、後で大野にどんな反撃を食わされるかわかったもんじゃないぞ」
「マスコミに売る、ですかね?」
「それしかないだろう。そしてそれを止めろという権限は我々にはない」
403 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/29(土) 03:03:33
いつの間にか、優の存在はどこかに放り去られていた。

「週刊プレイ○ーイあたりに売られてみろ。下手すりゃ俺たちの実名を晒されて大々的にやられちまうぞ」
「うーむ・・」
「『報酬はアタシのカ・ラ・ダ☆警視庁の現職婦警、事故揉み消し依頼』てな感じでな」
「署長・・キモいっす・・」
「うおっほん!とにかくだ・・こんな記事が公になろうものなら、分かってるよな?お前ら」
「分かってます・・」
「木島副署長」
「はい」
「大野対策は以後、君が全責任を持ってやってくれ。方法は任せる」
「わかりました」

杉長が優に向き直った。

「さて。高塚巡査」
「はい・・」
「とりあえず、今日は一日かけていいから、俺宛てに始末書を書いてくれ」
「はい、わかりました・・」
「高塚」
「そう、心配するな。悪いようにはしないよ」
「はい・・」

優の目から一筋の涙が流れ落ちた。
自由に泣けるその「特技」は、使う必要がなかった。
404 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/30(日) 00:41:08
どうやら首は繋がったらしい。
あれからひと月経ったが、署長たちに別段変わった動きは見られなかった。

優は、これからは、安全確認は「石橋を叩いて渡る」をモットーに、慎重の上にも慎重に行こうと決意した。
また、車の運転技能向上のため、週休日には近所の教習所の初心者ドライバー向けの実技指導講習に通う事にした。
何事も実践が大事というわけだ。

ある休日、久しぶりに芹澤がデートに誘ってきた。

大野から釘を刺されていた事もあって、ここは気持ちよく応じてあげる事にした。
学生時代によく通った自由が丘に、久しぶりに連れていってもらった。
暖かな日差しを浴びながら、オープンカフェで取り留めのない会話を楽しんだ。
気持ちは、お互い学生時代に戻っていた。

同僚の男性警察官のような頼もしさはないが、デートの仕切りをやらせたら天下一品。
一時はもう関係を絶とうかとも思ったが、時々なら彼と会うのも悪くはないかなと、今はそう思えた。
405 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/30(日) 00:42:34
食事を済ませ、多摩川土手のほとりに腰を下ろし、ふたりで星空を眺めた。
何も言葉は必要なかった。
優は、芹澤に肩を抱かれ、頬と頬をくっつけ合った。
静かに時間は流れていった。

「ああ〜あ。熱いねえ、お二人さん」

ふいに後方から下品な男の声が聞こえた。
ふたりは、慌てて後ろを振り向いた。

金髪、ピアス、髭、ずり下げたカーゴパンツ・・・

いつの間にか、いかにも、という風情の若い男4人が芹澤と優を取り囲むように立っていた。
406 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/30(日) 00:43:36
優は、唇を噛み締め、周囲に人影がないか伺ったが無駄だった。

「ダメだよ。こんな時間に、こんな人気のないところで、いちゃいちゃしちゃさ。俺たちに襲ってくださいって言ってるようなもんだぜ」

男たちのリーダー格に見えるロン毛が、薄ら笑いを浮かべ、そう言った。

芹澤は、真っ青な顔でガタガタ震えている。
とてもじゃないが、頼れそうにない。

優は、意を決し自分の身分を男たちに明かした。

逆効果だった。

「おおっ?お姉さん、婦警さんなの?マジかよ!ラッキーじゃん!」
「俺、一度でいいから婦警をレイプしたかったんだよ。今日ついにその夢が叶うじゃん!」
「へへっ。ひとり3発はいけるからカケル事の四人で、計12発。中出し、当たり前?OK?婦警さん」

男のひとりにバッグを奪われた。

「こらっ、何するの!返しなさい!」

優の、その悲痛な叫び声が無人の多摩川土手にむなしく響いた。
407 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/30(日) 00:44:31
「警察手帳あった!!やっぱ、ホンモノの婦警だぜ、この姉ちゃん!」
「おい、ミツオ、もうここでヤッチまおうよ。俺、我慢できねえよ」
「バカ!いくらなんでもここじゃ無理だっての。車で拉致って、千葉のどこかの山でゆっくりヤレばいい。夜は長いんだ」
「ああ、わかったよ。千葉か。早く行きたいぜ!」

突然、芹澤が叫んだ。

「彼女は、差し上げます!どうか僕は助けてください!!」

優は、当初、自分の耳がどうにかしたのではないかと疑った。

「僕は、○○商事の時期社長なんです。お金なら、いくらでも差し上げます。どうか!この通りです!」

芹澤は、地面に頭をこすり付け、そう絶叫した。

「今、いくら持ってる?」

ミツオと呼ばれた男が聞いた。

「キャッシュで10万。預金カードも差し上げます。500万あります。暗証番号は、○○○○です」

男たちは、お互い目を見合わせた。

「いいだろう。お前のヘタレさ加減に免じて、お前は助けてやる」
408 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/30(日) 00:45:58
ミツオは男のひとりに、芹澤のカードを持たせコンビニに走らせた。

15分後、男が戻ってきた。

「ミツオ!OKだ。残高、確かに500万あるぜ!」

ミツオは、ニヤリと笑うと、ポケットから頑丈そうな紐を取り出し、芹澤の手足を木に縛りつけた。

「朝になりゃ、散歩の連中に見つけてもらえるよ。今夜はここで夜明かししてくれや。じゃあ俺たちは婦警さんを頂いてくぜ。ありがとよ、セリザワちゃん」

男たちが、優に襲い掛かった。

「キャア!誰か!」
「無駄だって。婦警さん、観念しろよ、男4人に勝てるわけねえんだから」
「芹澤クン!あなた、そんな人だったの!?」
「そう。そんな人だったんです。セリザワ先生、素晴らしい!ははっ!」

ミツオらに腕を取られ、ワゴン車の横に無理やり、連れていかれた。

男のひとりが、スライドドアを開けた。

「やめてえっ!助けてーっ!誰かーっ!」

鳩尾に、ミツオのこぶしがめり込んだ。

「ごほっ!げほっ!」

激しく咳き込んだ。優はしばらく呼吸が出来なかった。

「おい、女。ふざけてっと殺すぞ」
409 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/30(日) 20:45:27
優は歯を噛み締めて、ミツオを睨み付けた。

「いいね。やっぱり婦警は気が強くなくちゃな。こっちも盛り上がらないぜ」

ミツオは、優の胸倉を荒っぽく掴み、拳を彼女の鼻先すれすれの位置に放ち、ピタリと止めた。

「ただし、次は顔だ。破壊するまで徹底的にやる。その辺のところをよく考えてから、次の行動を起こすんだな」

優の目から、光が消えた。

ミツオたちは、抵抗をやめた優を労せずワゴン車の後部座席に放り込み、ドアを閉めた。

「ユウーッ!!」

木に縛られ身動きが取れないまま芹澤が、絶叫した。

ワゴン車はエンジンを始動させると、タイヤを激しく鳴らしながら発進し、あっという間に芹澤の視界から消滅した。
410 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/30(日) 20:47:35
20分くらいたっただろうか。

芹澤の足元付近に、ふいにホタルの灯火のような小さな光が灯り、次に電子音が奏でる単調なメロディが流れた。

携帯電話が着信している!
この着メロは、優のものだ。さっきミツオたちからバッグを奪われた時のどさくさで落っこちたのだろう。

芹澤は靴を脱ぎ捨て、携帯電話のある方に懸命に足を伸ばした。

「もう少しだ。もう少しで届く・・」

股間に激痛が走った。股関節がつったようだ。芹澤は鬼のような形相で、構わず足を伸ばした。

「頼む、届いてくれ!」

とうとう足の親指が「通話」キーに触れた。慎重に指を曲げ、ボタンを押した。

芹澤は、息を思いっ切り吸い込み、腹の底から大声を出した。
411 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/30(日) 20:50:10
「この携帯に電話をくれた方!高塚優は、20分前、若い男4人組に車で拉致されました!
現在地は、世田谷区玉堤の土手!千葉の山で彼女を犯すと話していました!
車のナンバーは○○―○○。車種は○○。黒のワゴン。ウィンドウにブラックフィルムを貼っています!
私は彼女の友人で、芹澤直樹といいます!木に縛られ身動きできず、あなたと会話できませんので、一方的に話しています!
理解していただいたら、至急110番通報をお願いします!
繰り返します!高塚優は、20分前、若い男4人組に車で拉致されました!
現在地は、世田谷区玉堤の土手!千葉の山で彼女を犯すと話していました!・・・」

叫びながら涙が出てきた。

俺は、男の風上にも置けない、最低のクズだ。
自分が助かりたい一心で、愛する彼女を賊に売り渡してしまった。
今の俺に出来る事は、誰かは知らぬが、優の携帯に電話をかけてくれた人に全てを委ねる、
そのために足元に転がっている携帯のマイク目掛け、大声でその人に情報を伝える事だけだ。

「繰り返します!高塚優は、20分前、若い男4人組に車で拉致されました!・・・」

喉がいい加減かれて来た。
繰り返しも、そろそろ10回を越す。

構わない。
こんな声などいくら潰れたって惜しくはない。
412 ◆AHOPAHabu6 :2006/04/30(日) 20:50:55
さらに10分が経った。
遠くから懐中電灯の灯りらしいふたつの光が、ゆらゆら揺れながらこちらに近づいてきた。

「芹澤直樹さん!警察の者だ!いたら返事をしてくれ!」

芹澤は、とっくに潰れていた喉に最後の鞭を放った。

「ここです!ここにいます!」

懐中電灯の灯りがピタリと止まった。

「あそこだ!いたぞ!」

警察官の制服を着たふたりの男は、芹澤の姿を確認すると、乗っていた警ら用の自転車を放り出し、彼が縛られている場所に向かい猛然と突進して行った。
413 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/01(月) 01:08:36
東京から千葉に入るには必ず橋を渡らなければならない。
一般道、高速合わせて橋はわずか8本。

警視庁と千葉県警の機捜隊の覆面捜査車両が、都県境をまたぐ橋に接続する道路にくまなく配置された。
特に通行人のほとんどいない臨海部を走る国道357沿いには、超一級の警戒態勢が取られた。
もちろんマル被の気が変わる可能性も見越し、広域全体配備および、神奈川県警の幸、中原、高津各署管内に広域隣接警察署配備を発令した。
警察の威信をかけて、我が同僚・高塚優を救出する――重大事件なみの厳戒態勢は、彼らの強い決意の表れだった。

寄り道せずまっすぐ千葉に向かっていればそろそろ県境に到達する頃だが、5分、10分と時間ばかりが刻々と経過していくが賊はマル被にかからない。
ワゴン車は、昨日所有者から盗難届が出されており、ナンバーからマル被の人定を割り出す事は不可能だ。

捜査員の表情に焦りの色が濃く浮かび上がってきていた。
414 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/01(月) 01:10:56


優は目隠しをされているので、今どのあたりを走っているのか皆目検討がつかない。

やおら優のカーディガンの中に入っていた「第二携帯」が、着信し振動を始めた。
マナーモードに設定されているので、着メロは鳴らない。
この「第二携帯」の番号は、家族や親しい友人、そしてなぜか大野に教えていた。

ミツオたちは話に没頭している。
優は、ミツオらに感づかれぬよう慎重に「通話」ボタンを押した。

「ミツオは本当に頭いいよね。途中でナンバープレートを代えちゃうなんてさ」

優を拉致したワゴン車は、千葉を目指し、江戸川区内の裏道を走っていた。

「念には念を入れってこった。万一、緊急配備を敷かれててもいいようにだ」

いい情報が、電話をくれた人の耳にタイミングよく伝わった。

「ねえ。今どのあたり?」

優は、さり気なく男たちに尋ねた。
415 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/01(月) 01:12:00
「ああ。今は篠崎を走ってるよ」
「ごめん。篠崎って言われても、よくわからないの」
「江戸川区のはずれだよ。篠崎入口から京葉道路に入るからさ」
「ふうん。ずっと京葉道路を走るの?」
「いや。次の市川ですぐ下りて、後は下を使うよ」
「そうなんだ・・」
「そんな、落ち込むなよ。俺たちはただ婦警さんをレイプしようってだけで、命までは取りゃしないんだからさ」

殺意が芽生えた。

強姦が殺人、放火と肩を並べ凶悪犯罪と位置付けられている現実など、この男たちは夢にも思っていまい。
レイプが原因で自ら命を落とす女性がいる、男性恐怖症に陥り社会復帰できない女性がいる、そして性犯罪捜査に携わる女性警察官ですら「代理被害」という精神障害を引き起こしてしまう憎むべき犯罪。
それを「ただレイプしようってだけ」?

――あんたたち、絶対に後悔させてやるからね

握り締めたこぶしが、ワナワナと震えるのがよくわかった。
416 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/01(月) 01:13:17
大野は、京葉道路篠崎入口手前に路駐し、その黒いワゴンを待った。
ナンバーはわからない。手がかりは、通話状態のまま、聞こえてくる連中の話し声だけだ。
周囲に機捜らしい覆面が数台停まっているのがわかる。

彼らに、情報を提供する余裕も時間もない。
携帯のレシーバーから漏れてくる音声に全神経を研ぎ澄ましていなければならないからだ。

フルスモークの黒い○○というワゴンなど腐るほど走っている。
対象を見誤ったら一巻の終わりだ。

(優、頑張れよ。必ず助けてやるからな)

<ねえ、今どこを走ってるの?

優の声だ。

(あまり無理をするな。奴らに気付かれたら元も子もないぞ・・

<婦警さん。さっきからそればっか聞いてくるね?

やばい。
連中が疑いの目を向け始めている。
417 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/01(月) 01:15:33
>>413

訂正

× 賊はマル被にかからない。

○ マル被は網にかからない。
418 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/01(月) 11:56:48
<マサ、ちょっと車を停めろ。
<おう。

大野は、慌てて後ろを振り返った。
それらしい黒ワゴンが路駐した様子は、確認出来なかった。

<ここはコンビニの照明が明るすぎる。もっと前に停めよう。

今度は、どうだ。
大野は、双眼鏡を取り出し、後方の様子を注視した。
200メートル後方のコンビニ前の路上から一台の車が発進し、数十メートル走ってまた駐車した。
車種は全くわからない。

大野は車の横に停めておいた折りたたみ式自転車に乗り約100mの位置まで近づき、電柱の影に隠れ、双眼鏡を覗いた。

<婦警さん、ちょっとポケットの中をあらためさせてもらうよ。

車は○○、黒のワゴンだ。
ヘッドライトが眩しくて、中の様子はわからない。
ナンバーを素早く頭に叩き込み、車に戻ろうとした。

「すいません。ここで何をしているんですか?」

突然、二人組みの制服に話しかけられた。
大野は思わず舌打ちをした。
419 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/01(月) 11:57:34
<おい、前におまわりがいる。京葉道路に入っちまおう。
<おう。

黒ワゴンが発進した。

―――しまった!アタリだった!

「ちょっと君!返事をしたらどうなんだ!」
「バッキャロー!邪魔するんじゃねえ、このウスノロが!」
「何だと!」
「あの黒ワゴン!あの中に拉致された婦警、高塚優が乗ってんだよ!」
「何ぃ!」

レシーバーがプツンと音を発した。
後は「プー、プー」と切断を知らせる単調なコールが、大野の耳に空しく鳴り響くだけだった。

優が危ない。
もう一刻の猶予もない。

「ナンバーは○○―○○。早くそこに停まっている覆面に知らせろ、カス!」
「お前、口の利き方に・・」
「早くしろ!」

大野の剣幕にふたりの警官は、あわてて覆面の場所に走った。

「ウー!ウー!ウー!」

二台の覆面が赤色回転灯を作動させ篠崎ランプに猛スピードで突入して行った。
420 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/01(月) 11:59:12
市川出口で待ち構えていた千葉県警の覆面が、該当車を確認した。
サイレンを大音響で鳴らし、追跡を開始。マイクで停止を指示したが、逆に猛スピードで逃走を計ろうとした。
インターにほど近い市川署から続々とパトカーが応援出動して行った。

黒ワゴンは住宅街の細路地に進入し、さらに猛スピードで逃走した。
本八幡の駅前に近づき、交通量、通行人の量とも増えてきた。
状況は極めて危険だ。

前方にコンビニ配送のトラックが荷下ろし作業をしている。
道幅が狭く、黒ワゴンが通過できるスペースはない。
4人の男たちは、車を飛び降りチリジリに走って逃げた。
警察官もパトカーを飛び降り、連中の後を追った。
現場に残ったふたりの年配警察官が黒ワゴンに走り寄った。

「おい、大丈夫か!怪我はしてないか!」

優は放心した様子で、口をポカンと開けたまま、しばらくは何も口が利けなかった。
もうひとりの警官が所轄系無線マイクに、被害者の救出を興奮した口調で怒鳴りつけていた。

「ありがとうございました。特に怪我はしていません・・」

それだけ言ってから、優は目を閉じた。

「よく頑張ったぞ、よく頑張った。君は警察官の鏡だ。30年制服を着ているこの俺が保証してやるよ」

年配のその警官は涙声になっていた。
閉じている優の目からも、一筋の涙がこぼれ落ちた。
421 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/01(月) 13:57:31
数日後。

大野は、捜査本部が置かれた玉川署において署長から感謝状を贈呈され、返す足で南西署に出向いた。
こちらでも署長から感謝状を贈られる運びとなっている。

署の応接室に通された。
優が自ら大野にお茶菓子を運んできてくれた。

「もうすっかり元気そうだね」

大野は穏やかな口調で優に声をかけた。

「お蔭様で。あなたには借りがふたつ出来ちゃったわね」
「気にするな。万一に備え、『第二携帯』を準備していた君の方が連中の上手を行っていただけの話だ」
「そうね。メインの携帯を落っことしちゃったから、まさにあれが命綱だったと言えるわ」
「メインの方だって重要な役割を果たしたじゃないか。上手い具合に芹澤の足元にあったからよかった」
「・・・」
「どうした?」
「その名前を、二度と私の前で口にしないで」
「気持ちは分かるが、奴だって声を潰しながら必死に君の救出を訴え続けたんだぜ」
422 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/01(月) 13:58:05
優は、プイッとそっぽを向いてしまった。
無理もない。
大野はそれ以上芹澤の話を続けるのはやめた。

「今日は日勤かい?」
「そうよ」
「仕事の後に予定とか入ってる?」
「入ってないわ」
「じゃあ今夜、飯でも食いにいかないか?回復祝いだ」

優はニッコリ笑って肯いた。

コンコンと音がして、応接室のドアがノックされた。
いよいよ贈呈式が始まるようだ。

――さんざん婦警さんを頂いちゃってる俺に感謝状贈呈か・・・

大野は、笑いが止まらなかった。
優が思い出し笑いをしている大野の表情を、不思議そうな顔で眺めていた。
423 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/01(月) 14:39:24
贈呈式が終わり、署を辞去する大野を優は玄関先まで見送りに出てくれた。

前方にひとりの男が暗い目をして立っている。
優は眉間に皺を寄せ、大野の背中に回り込んだ。

男は芹澤だった。

「大野さん。じゃ今夜ね」
「おい、いいのか?」

優は、それには答えず走って署に戻って行ってしまった。

「大野涼二さん、ですね?」

大野は、溜息をついた。

「そうだけど?」
「僕が縛られている時に、電話を下さったのはあなただと警察の方から伺いました」
「・・・」
「心から感謝します。あなたが電話をくれなかったらと思うと・・」
424 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/01(月) 14:41:22
「あなたも被害者だ。そんなに卑下する必要はない」
「大野さん!」
「何だ?」
「僕は優を愛してるんです。彼女を返してくれませんか」
「・・・」
「勝手な事を言ってるのは承知しています。でも僕は彼女がどうしても忘れられないんです」
「さっきさ」
「はい・・」
「あなたの話をしたら、優にこう言われたよ。『その名を二度と口にしないで』とね」

芹澤の足がガクガク震えた。
大野は、ポケットからタバコを取り出し口にくわえた。

「優が欲しけりゃ、俺を倒す事だな」

芹澤の膝がガクンと折れた。
大野は、ひざまずいた芹澤に一瞥もくれず、通りかかったタクシーを拾い、駅方向に消えていった。
425 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/01(月) 15:10:55
3年たった。

優は、訓練の甲斐あり、車の運転もなんとか人並みレベルに出来るようになっていた。
その日も颯爽とミニパトに乗り、駐車違反の取り締まりを行っていた。

一台の高級外車に目をつけた。
優は、ビビッた様子を見せる相勤者を制し、レッカー移動の手配を取った。

運が悪い事に、ドライバーがその様子に気付き、肩を怒らせ戻ってきた。

「おい、お前。他人の車に何やってんだ?あ?」

見るからに「その筋」系の男が3人。
優の背中から冷たい汗が流れ落ちた。
同僚は、早くも携帯で応援要請にかかっている。

「ここは駐車禁止に指定されている道路なのは、ご存知ですよね?」
「さあな。お前、知ってた?」
「いや、知りませんな」
「お前は?」
「初耳ですわ」
「婦警さん、聞いた通りだ。俺たちは知らずに、ここに停めていた。悪質性は薄いよな」
426 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/01(月) 15:11:28
「ほらあそこにちゃんと標識が出ていますよ。見えませんでした?」
「ああ、そういやダンプが前に停まってたな。標識なんて見えっこねえよ」

優は、同僚の女性警察官をチラリと見た。
ミニパトの後ろに隠れ、こわごわ優たちの様子を伺っている。

「でも、それは言い訳になりませんよ。標識の確認はドライバーの義務なんですから」
「ああ?何だってよく聞こえねえな、婦警さんよ」

優は、3人の男にグルリと周囲を取り囲まれた。

「どうしても切るのか?ん?」
「・・・切ります」
「婦警さん、電車通勤かい?」
「関係ありません」
「夜道は注意した方がいいぜ。帰宅途中で車で拉致されたら大変だ」
「脅迫する気ですか?」
「とんでもない。注意してるだけだよ。女性のひとり歩きは物騒だからね」
「あまり顔を近づけないでください!」
「ははっ。婦警さんに嫌われちまったよ」
427 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/01(月) 15:12:01
キイッ!

自転車が停まる音がした。
その男性警察官は鋭い目つきで、男たちの輪の中に強引に割って入った。

「なんだテメーは!」
「粋がってんじゃねえよ、ガキ。女性ひとり相手に大の男が3人がかりかよ、みっともないったらないぜ?あ?」

男性警察官はおもむろにワイシャツの袖を捲り上げた。
筋骨隆々のその二の腕が露になった。
3人の男たちのヒョロヒョロした細い腕とは、比較にもならない逞しさだった。

男たちの額に脂汗が滲んできた。

「俺を夜道で襲うか?ふふっ、好きにしろや。お前らも正当防衛って言葉くらい知ってるよな」
「くっ・・」
「滅茶苦茶に“正当防衛”しちゃうよ、俺」

男性警察官の、その底知れぬ迫力に、3人はもう何の言葉も返す事が出来なかった。
男たちはすっかり観念し、優から違反の告知を受けると、すごすごと車で退散して行った。

優は、男性警察官を眩しそうな表情で見上げ、そしてこう言った。

「芹澤くん、ありがとう。助かったわ」

(おわり)
428名無しピーポ君:2006/05/01(月) 15:40:27
盛りだくさんで引っ張ってきた割には、随分あっさりとしててつまらない終わり方だな。
429アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/01(月) 18:27:51

300番台にまで下がっている中、つたない素人小説を読んでくれてありがとよ。
煽りでも何でもない。本心から感謝してる。
430名無しピーポ君:2006/05/02(火) 10:36:55
まだやってたんだ。
やめたんじゃなかったの?
横浜にいることがバレたからとかで。
431 ◆pmPWfkHix2 :2006/05/03(水) 00:21:16
>>342
ちとマンガの話を。
「少年ジャンプ」というよりは、「ワイルド7」って印象があるですね。
作者の望月三起也は、圧倒的な画力という力技で「連続するクライマックス」という物語の破綻を
カバーしていたんですが…
以前、自分が日記に書いた「憂悶の果て」という同人誌への感想を憶えてますか?
あの作品は(画力がないという意味ではなく)物語のアンバランスさを凌駕する力技にかけていたと思う。
単純に言うと「世界観の構築が弱い」という印象でした。
「ジャンプ」やるなら、作品の世界観の構築は大事だと思います。すごく。

「罠」の件。
広田京子は、携帯電話の着信メロディがきっかけで自分の高校二年の失恋を思い起こして、
田中の行為も恋愛表現が下手な者の過剰な愛の押し付けかもしれない、と考えてしまった。
で、まー、スローバラードは音楽の形態としてのスローバラードではなく、RCサクセションの楽曲「スローバラード」なんですね。
実にいい歌で僕が大好きな曲なので、この曲をきっかけに相手に対する思いが変化すると言うのもアリかな、と思っていました。
あとは、若干、田中=のび太に対する、広田=しずかちゃん的な部分の目覚め方もあったかな、みたいな。
まー、確かに男に都合のよい話ではありますね。

サイトのレイアウトの件。
あれは作り手の好みなので、自分がしっくり来る文字サイズになるようにしました。
自分はブラウザの文字設定を「小」にしている人間なので…。
http://www.mozilla-japan.org/
上記サイトで入手できる「Firefox」というブラウザは、サイト制作者が固定した文字ポイントを無視して、文字だけを大きくしたりする事が出来るようです。

お礼の件。
アレはアレ。コレはコレ。そのあたりは、今後も、厳しくいきます。マジで。甘やかさない。わかるよね。
432アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/03(水) 01:14:01
交通課ばかりやるのもアレなので、次回は少年か鉄道で攻めていこうと思う。
鋭意、情報収集中につきしばらくお待ちを(誰も待ってねえか涙
433アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/06(土) 01:14:02
地下鉄で警察官カップルらしき男女に遭遇したぞ。
男は短髪。女は髪をゴムで束ね、化粧気のない顔。黒のカーディガンに茶のチノパン。
ふたりともガタイがよく、女の方は下半身がパンパンだった。身長は160cm程度。
竹刀が入った袋を持っていた事もあり、警官かなと判断したわけ。
男が他所を向いた隙に、女の顔スレスレに俺の顔を近づけてやった。

むふっ♪
434名無しピーポ君:2006/05/07(日) 01:07:40
バカじゃないの
435アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/07(日) 08:22:37
>>434
バカだと?なめんじゃねえ。
俺の名はアホアホ仮面だ(笑)
436アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/07(日) 13:53:18
上の方でも書いた通り、出○いサイトで知り合った女子大生が某所の警察官試験を受ける。
俺の持っている情報は全て彼女に伝授したし、何より頭の回転がよく、呑み込みも早い。
合格できるかどうかは時の運としか言いようがないが、可能性は高いと思っている。

ただし問題がひとつ・・・
巡査拝命以降、会ってくれるかどうか、その保証が全くない事だ(涙)
大野みたいな真似は現実にはできないしな。
437アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/08(月) 00:11:00
ああ、もっと金と時間が欲しい。
いいプランはあるんだが、むにゃむにゃ
438アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/08(月) 23:15:05
さあ、小説の最新作のスタートや!
439アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/08(月) 23:15:49
今日こそ、彩にその理由を問いただす―――麻緒は、そう心に決め、彩をカラオケに誘った。

広瀬 麻緒(29歳)、豊田 彩(27歳)。

彼女たちは「山手少年センター」に勤務している。
「少年センター」は、教育委員会の出先機関と勘違いしがちだが、ここは警視庁生活安全部少年育成課の直轄の警察組織だ。
もちろん彼女たちも、制服を着る機会こそほとんどないが、れっきとした女性警察官。

「少年の非行防止に役立ちたい」、「卑劣な福祉犯から少女を守りたい」―――

それも決して嘘ではないが、土日祝日が休みで、泊まり勤務がないという勤務環境も、彼女たちにとって魅力のひとつであった事は事実だ。
仕事は決して楽ではない。
本業と言える少年相手より、学校と所轄の少年係の調整弁的な役割、少年補導員などのボランティアへの指導、監督など大人相手の職務の方が、神経をすり減らす事が多い。
都内には「山手」の他に、8つの「少年センター」があり、所長を筆頭に約100名の警察職員がそこで働いているが、ボランティアは約1200名に及ぶ。
つまり彼らの力なくして、「少年センター」の運営は成り立っていかないのだ。そしてボランティアとして協力してくれている多くが、麻緒や彩よりもはるかに年長だ。
彼らのプライドを傷つけないよう、さりとて「警視庁委託少年補導員手帳」を持って街頭に出てもらうわけだから、締める所は締めなければならない。

(注)本作に登場する「山手少年センター」は実在しません。都内の「少年センター」は、全部で8か所あります。
440アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/08(月) 23:16:33
ストレスが溜まる仕事である事は間違いない。しかし、最近、彩の様子がどうもおかしい。
明るさが取柄の彼女が、塞ぎ気味なのが気になって仕方がない。
センター内に女性の同世代は自分しかいない。悩んでいるなら相談に乗ってあげたい。
そう考えて麻緒は、騒々しくはあるが、第三者に話を聞かれる心配がないカラオケルームを選んだ。

「単刀直入に聞くけどいい?」

運ばれてきたピザにナイフを入れながら、麻緒が口を開いた。
彩は、暗い表情のまま先輩の質問に口を開こうとしなかった。

「ピザおいしいよ。食べる?」

無理に喋らせる必要はない。夜はまだ長いのだ。
麻緒は、彩に元気を出してもらおうとカラオケのマイクを握り、流行歌を髪を振り乱し熱唱した。
しかし、麻緒の努力も空しく、彩はうつむいたまま、ただ辛そうにその場に座っているだけだった。
麻緒も、そんな彼女の姿を見て居たたまれなくなってしまった。

「もう、帰ろうか・・」

麻緒がそう言い掛けた時、彩がふいに口を開いた。

「先輩。私、レイプされたんです」
441名無しピーポ君:2006/05/09(火) 03:02:12
関西人は「バカ」と言われると頭に来るらしいな。
バカバカ仮面
442アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/10(水) 17:49:19
「何ですって!」

麻緒は、目を剥き、絶句した。
彩は、再び下を向いたきり、顔を上げようとしなかった。

何て声をかけてやればいいのか・・・
麻緒は、しばらくの間、自分の取るべき態度を思索していた。

「辛かったね・・」

麻緒は、それだけをようやく絞り出した。
続いて、「詳しく話を聞かせてくれる?」という言葉が喉元まで出かかったが、それは必死に押し留め、彩が自ら口を開くのを待つ事にした。

時だけが、静かに流れた。
隣室から賑やかな歌声が漏れ聞こえてくるなか、この部屋だけは、水を打ったようにシーンと静まり返っていた。
443アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/10(水) 17:50:14
「先輩」

ようやく彩が口を開いた。

「何?」
「この事は、誰にも言わないでもらいたいんです」
「どうして?」
「・・・」
「彩、あなたの気持ちは分からなくはないよ。女警の立場にありながら、“そんな”目に遭いましたなんて報告、確かにしにくいと思う」
「・・・」
「でも私はあなたに逃げてもらいたくない。私たちが“女性の敵”から逃げてたら、誰が性犯罪被害にあった女性を守ってあげられるの?」

麻緒は、彩に懸命に訴えかけた。
だが、彩は、下を向いたまま、かぶりを降った。

「私は・・・もう駄目なんです。もう女警の資格がないんです・・」
「彩・・あなた」

彩は、静かに麻緒の目を見た。

「軽蔑しますよね?こんな意気地なしの後輩なんて」
444アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/10(水) 17:51:25
麻緒は、静かに顔を横に振った。

「軽蔑?とんでもない。悪いのは、あなたを傷つけたその男じゃない。酷い目に遭わされて、一時的に弱気になったって不思議じゃないよ」

麻緒も、彩の気持ちは痛いほど分かる。
性犯罪被害にあった女性が、救いを求め駆け込む先は、無論、警察だ。
事が事だけに、警察サイドも、その情報はトップシークレット扱いで対処してくれる。
職場や学校へも、警察から事案の事実を被害者の同意なく流す事は絶対にしない。

だが、性犯罪被害者が女性警察官だったらどうか?
駆け込む先は、嫌でも自らの勤務先となってしまう。
所轄に所属しておれば、署長、副署長、警務課長、同課長代理、所属課の課長、同課長代理、所属係の係長――少なくとも以上の人物に事案の事実を知られてしまう。
その他、捜査にかかる担当署の刑事課の面々、それに本部の警務部にも当然、情報が上がる。
デリケートな事案だけに、緘口令は敷かれようが、これだけの人数に知られてしまうわけだ。
酒席などで、誰がいつ、ついうっかり口を滑らすかわかったものではない。そんなこんなで、いずれ時間の問題で、尾ひれが付いて噂が所属内を駆け巡るようになる。
本人はいたたまれなくなり、ついには辞表を・・・

麻緒も、こんな話を先輩たちから、嫌というほど聞かされてきた。
せっかく激戦を勝ち抜いて、憧れの女性警察官になれた。
彩だって、辞めたいわけがない。
445アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/10(水) 17:52:00
麻緒は、彩の手をしっかりと握った。

「わかった。被害届を絶対に出せなんて、私の口からはとても言えない」
「先輩・・」

彩の目尻に、涙が光った。

「安心して。この事は誰にも言わないから」
「でも先輩には、“幹報”の義務があります」

麻緒は笑いながら、彩の頭を優しくコツンと叩いた。

「見損なわないで。傷ついている後輩を売るような、そんな安っぽい女に見える?私が」

ようやく彩の顔に光が差した。

「麻緒先輩、ありがとう。思い切って先輩に話して本当によかった」

麻緒も照れたような笑みを彩に返した。

「いいのよ、彩。それよりあんたも何か歌いなよ、大声出せば、すっきりするよ」

(注)幹報・・幹部報告の略。巡査部長以上の職に就くものに科せられた、所属長に対する通報義務。いわゆる内部密告システム。
446アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/10(水) 17:53:13
彩はマイクを握り、腹の底から大声を出し、何曲も何曲も歌った。
出された料理に舌鼓を打ち、浴びるほどビールを飲んだ。
いつ以来だろう。久しぶりに楽しいひとときを過ごす事ができた。

時間は9時を少しまわった所だ。
麻緒は家庭を持っているので門限は関係ないが、独身寮に入っている彩はそろそろ帰途に付かなければならない。

ふたりはカラオケ店を出て、駅に向かい、そこで別れた。
ホームは勤め帰りのサラリーマンやOLなどでごった返していた。
彩は駅の売店で、酔い覚ましの牛乳を買い、ホームのベンチに腰をかけた。

しばらくして隣の席に20歳代後半に見えるスーツ姿の長身の男が腰を下ろした。
彩の額から脂汗が流れ、動悸は一気に激しさを増した。
若い男が隣に来るだけで、あの日の悪夢が蘇ってくる。
彩は、いたたまれなくなり席を立とうとした。

「あなたの苦しみを俺に共有させてくれないか」

男が、いきなり口を開いた。
彩は、目を丸くして男の顔を覗き込んだ。
447アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/10(水) 17:54:00
「何ですか!あなたは」

男の真意を測りかね、彩はそう尋ねた。

「さっきのカラオケ店の話・・・悪いとは思ったが全て聞かせてもらったよ」
「なんですって!」

彩は、ぴょんとベンチから立ち上がると、バッグから携帯電話を取りだし、いつでも通報できるようスタンバイを整えた。

「憎いんだろ?そいつの事が」
「どうして?私たちは個室にいたのに・・」
「カラオケ店の薄い壁にプライバシーを委ねているようじゃ、サツ官として危機管理能力が欠如していると言われても仕方ないんじゃないの?」
「あなた・・」
「ああ、俺は君たちがいた部屋の隣にいた」
「あなたのやってる事は・・・」
「法に触れるか?何のだい?」
「それは・・・」
「俺は君の先輩の意見とは少し違うぜ」
「どういう事ですか?」
「君は弱虫のチキンだって事だよ」
448アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/10(水) 17:54:35
彩の顔が一気に真っ赤に染まった。

「赤の他人のあなたにそんな事を言われる筋合いはありません!不愉快です!」

男は、顔色ひとつ変えず、彩の目をじっと見据えた。

「困るんだよ、チキンにサツ官やられちゃさ。れっきとした納税者を捕まえて、“赤の他人”はねえだろよ」

下り線ホームに準急電車が入線して来た。
男は、すっくと立ち上がり、小柄な彩を頭上から見下ろした。

「俺は、明日、事案の事実を、匿名で“センター”に通報するよ」
「ちょっ・・やめてよ!何なのよ、あなたは」

男は、それには答えず改札口に向けさっさと歩き出した。

「ちょっと、待ってよ!」

彩は男の前に立ち塞がった。

「要求は何よ?」
449アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/10(水) 17:55:20
「要求?何だ、そりゃ?脅迫の文言を誘導しようったって、その手にゃ乗らないよ」

男は、彩を押しのけ、再び改札口に向け、歩き出した。

「待ってよ!」

彩は、再び男の前に立ちはだかった。

「いくらやめてとお願いしても無駄なようね」

男は、黙ってニヤリと笑った。

「あなたは、さっき一緒に苦しみを共有したいと言った。具体的にどうしたいのか聞かせてもらえるかしら」
「簡単さ。闘うんだよ」
「闘う・・」
「そう、闘う。闘って、君に悔し涙を流させた敵に、同じ思いをさせてやるのさ」
「・・・」
「今日は、もう遅い。今度の週末に時間を作れるか?」
「日曜なら、空いてるけど・・・」
「よし。では次の日曜の朝10時、この駅の西口改札前で待ち合わせだ。いいね?」
「はい・・」

男は、不安で一杯の表情をしている彩にこう声をかけた。

「君の職場は典型的な父権社会だ。男性恐怖症の女性ではとても務まらない。その辺の所をよく考えるこったな」

彩の下半身に、激しい震えが走った。
気が付いた時には、もう男は改札の外に消えていた。
450アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/12(金) 00:01:49
翌日。
彩は執務開始早々、所長の田坂に手招きされた。

「豊田。今月もそろそろ半ばに入ろうとしているのに、補導票が一枚も出ていないな。一体どういう事なんだ?」

田坂の表情は険しかった。

「申し訳ありません・・」

彩は、蚊の泣くような声で田坂に詫びた。

「申し訳ないだと?謝って済むなら警察はいらねぇんだよ!」

所員からクスクス笑いが漏れた。

「所長。豊田さんは最近体調が優れないみたいなんですよ」

たまりかねて麻緒が口を挟んだ。

「少年補導票」―――
交通反則キップ、職質、犯罪者検挙などにすべからく「努力目標」という名のノルマが課せられているのと同様、
「少年」で飯を食っている警察官に与えられた「努力目標」、それが「少年補導票」だ。
この補導票を一枚でも多く作成する事が、上司から認められ、引いては出世レースに勝ち抜く最短コースとなる。
そう。
警察の実績至上主義の弊害は、少年警察においても例外ではないのである。
451アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/12(金) 00:02:57
今まさに、彩は、田坂から能無しの烙印を押されかけている。
彩は、警察官とは思えない優しい性格をしており、傷ついた少年の立場に立って親身に相談に応じてやれる事が出来る。
立ち直った少年本人や保護者からの礼状も、彩宛てが最も多い。
非行少年の扱いは確かに苦手かも知れない。だが、それが一体なんだと言うのか。彩は間違いなくセンターの戦力になっているではないか。

「体調?ほう、初耳だな。どこが悪い?言ってみろ」
「・・・」
「黙ってちゃわからん。具合が悪いなら帰って休むか?」

田坂は目をギラつかせそう言ってきた。
彩は、大きくかぶりを振った。

「豊田。お前はラッキーだぞ」
「はあ・・」
「お前、女でよかったな。ヤローだったら今頃2、3発ぶん殴っている所だ」

彩は、唇をかみしめ田坂の目を見返した。

「地域の連中を見ろ。夜もろくすっぽに寝られず扱いに追われ、交通、刑事、少年からそれぞれ努力目標を課せられている。
でもやる奴はちゃんと数字を挙げてくる。お前はどうだ?専務で完全週休2日、当直なし。それだけ恵まれていながら実績ゼロかよ?
はん!笑わせんじゃねえよ」
452アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/12(金) 22:47:05
田坂の、口撃はとどまる事を知らなかった。

「もうひとつ、お前がラッキーなのは、過去に補導歴がなかったからこうやってサツ官になれたという事だ」

彩は、田坂が何を言いたいのか、その真意を測りかねていた。

「どういう事でしょうか・・」
「お前の周りにいなかったか?学業優秀、スポーツ万能、協調性申し分なし、身内に犯罪者や共産党関係者もいない。
 なのに警察官採用試験を何度受けても落ちる奴がさ」
「はい。そういう話は時々聞いた事はありますが・・」
「そうか。そいつがなぜ警察官になれないのか、その理由がわかるか?」
「・・・いいえ」

田坂は、軽く咳払いをした。

「そいつはS1照会(少年非行歴照会)に引っかかったからさ」
「なるほど。いくら文武両道を極めた人でも補導歴が警察に残っていれば、それは受からないですよね」
「違う。そいつは、補導された事などないのさ」
「はあ?」

彩は、頭が混乱してきた。
453アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/12(金) 22:50:03
「補導された事がないのに、なぜS1照会にヒットするのですか?」

田坂はポケットからタバコを取り出し、火を付けた。

「決まってるだろ。奴さんの補導票が本部に上がってるからさ」

―――補導票のでっち上げ!?

脳天に落雷したような、激しい衝撃を受けた。
田坂の言いたい事が、この瞬間、全て理解できた。
田坂は彩に対し、暗に補導票の捏造を求めている。

―――狂っている。この人は完全にイカれてる。

「豊田よ」
「は、はい・・」
「お前、俺がイカれてると思ってるだろ?」
「いえ・・」
「何とでも思うがいい。だが、これだけは言っておく」
「・・・」
「俺の部下に、努力目標を達成できない職員はいらないという事だ」
「・・・」
「嫌なら、とっととミニパト乗務に戻るこった。交通は女警天国だからな」
「そんな・・」
「今月も半分が過ぎた。だが、努力目標は必ず達成してもらう。出来ないならここを出ていってもらうからな」
454アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/14(日) 10:03:21
今頃、警視庁をはじめ各所で女性警察官採用試験が実施されている、まさに最中。
みなさん、頑張ってくれよ。そして合格した暁には(以下略)。

応援age
455アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/14(日) 13:43:35
「タケシ、お前の言った通りだったな」

頭髪を真っ赤に染め上げた典型的な不良少年の風貌をしたリョウタが、関心したように言った。

「だろ?婦警はレイプされても絶対に訴えないって、先輩から聞かされてたからさ」
「ああ。もうあれから一週間になるけど、捜査の影は微塵も感じられないものな」

タケシは、くちゃくちゃ噛んでいたガムを、道端にペッと吐き出した。

「俺は、こうやってやんちゃをやってるが、高校を出たら警官になろうと思ってたんだ」
「お前は、テストはなぜかいつもいい点を取るんだよな。不思議な奴だよ。勉強なんか全然やってないくせしてさ」
「あんなものはコツだよ。コツ」
「ふうん。赤点常連の俺には、理解できない世界だわな」

タケシは、ポケットからタバコを取り出し、火をつけた。

「だが、俺の人生プランはあの女によって、滅茶苦茶にされたのさ」
456アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/14(日) 13:44:11
忌々しげな表情で、武はそう吐き捨てた。

「スプレーで橋脚に落書きしただけだぜ?そんな事、誰だって、やってるだろ」
「まあな・・」
「それを、あの婦警、豊田彩は冷酷に俺を補導しやがった」
「・・・」
「俺は、泣いて謝った。補導されたら警官になれなくなっちまう。どうか許して下さいってってな」
「ああ、お前、土下座までしてたよな。渋谷のど真ん中で」

タケシはタバコを路面に叩き付けた。

「警官になりたかった。今でも悔しいよ・・・」
「わかるぜ、お前の気持ちは」
「わかってくれるか?やっぱり、親友は持つものだな」

タケシの目がギラリと光った。

「罰を与えてやったんだよ。あの女、今頃、もがき苦しんでるだろうな。いい気味だ。ざまあみろってんだ」
457アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/14(日) 13:44:54
「で、どうする?またヤッちゃうか?あの婦警を」

リョウタがタケシに尋ねてきた。顔が期待で紅潮している。

「いや、もうやんねえ」
「えっ?やらないの?」

リョウタの顔に失望が広がった。

「やりたきゃ、自分でやるこった。別に止めないから」
「タケシがいないと、心もとないよ」
「俺は、あの女を地獄送りにする詰めの作業にかからなきゃならないいんでな」
「ほう?どうする気だ」
「まず、引越しのバイトをやって金を溜め、パソコンを買う」
「うん」
「そして、あの時に撮影した、彩を強姦した動画や画像をウイニーで流す」
「ほう・・俺はネットの知識は疎いんだが、それならマンキツとかを使って、どこかの掲示板に貼り付ければいい話なんじゃ?」
「駄目だ。ウィニーだ」
458アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/14(日) 13:45:28
「わからんな。なぜだ?」
「理由はふたつ。ひとつめは、マンキツを使っても、こちらの身元がバレないという保証はどこにもないからだ」
「ああ。確かに最近のマンキツは、防犯カメラで、入退店時の客を撮影しているからな」
「その通り。俺たちふたちは、補導された際、警察のライブスキャナで、指紋と掌紋を採られ、顔写真と全身写真を撮られた」
「指紋対策は、掌に透明のマニキュアを塗ればいいんだが、顔ばかりはどうにもならんものな」
「ふたつめの理由。これが最も重要な事なんだが、ウィニー経由でいったん流出したファイルは絶対に回収不可能だって事。
それにより、ターゲットに甚大なダメージを与えられる効果があるんだ」
「どうして回収不可能なんだ?」
「ウィニーの最大の怖さは、ホストコンピュターを介在させず、ユーザーが直接、相手のPCにアクセスしてファイルのやり取りを行う事にあるんだ」
「うん」
「流出させられた被害者が、休日で50万人。平日で40万人いるとされるウィニーユーザーのパソコンを全てをチェックする事なんてできないだろ?」
「そりゃそうだ」
「俺たちは、通りすがりでファイルを拾った事を装ってウィニーで流出させる。あとは2ちゃんねるの警察板に、ハッシュを絨毯爆撃的に書き込んでやればいいのさ」

(注)ハッシュ・・ファイルに与えられる固有の記号
459アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/14(日) 13:46:42
「なるほど。そうなりゃ確かに彩は警察にいられなくなる」
「そういう事だ。奴は永遠にレイプされ画像を流出させられた初の婦警として、多くの日本人の記憶に残るのさ」
「だが少し不安があるんだ」
「言ってみろ」
「そのファイルには俺たちも写っているよな。それがもとでパクられる事はないかな」
「もちろん俺たちの画像にはモザイク処理を施す。声も加工する」
「まだある。辞める決心をした段階で、彩に告訴される可能性がある事だ」
「心配するな。いざとなっても、俺たちには最強の味方がついている」
「最強の味方?なんだそれは」

タケシはニヤリと笑った。

「少年法。全く有難い法律だよ。こいつのおかげで犯罪やり放題だぜ、俺たちは」
460アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/14(日) 18:19:05
彩は、その日の執務終了後、麻緒に全てを話すと持ちかけた。
カラオケルームだと、また誰に話を聞かれているかわかったものではないので、レンタカーを借りた。
麻緒がハンドルを握り、近所のファミレスの駐車場に車を停めた。

「先月末、渋谷でJRの橋脚にスプレーで落書きしていたふたりの高校生を補導した事があったんです」

静かに彩は口を開いた。

「うん」
「その時のひとりが、自分は警察官になるという目標がある、もう二度としないから見逃してくれと必死に訴えかけてきました」
「うん、続けて」
「はい。彼の目は真剣だった。決してその場逃れのでまかせを言っているのではない事は、すぐにわかりました。
 相勤の田所さんは、反省しているようだし、補導歴もないようだから、現場処理でいいんじゃないかと私に耳打ちしてきました」
「うん」
「私にとって不幸だったのは、その日が月末の締日だった事。その一件を加えれば、努力目標が達成できたんです。
 田所さんは、月の中頃には達成してしまっていたので、残り後半は流していればいいだけですけど、私は事情が違ったんです」
「なるほどね・・」
「私は田所さんに、彼らに聞こえるように大きな声でこう言いました。
『重大事件を犯す被疑者の多くは、万引きや落書きなどの軽微な事案から始まり、徐々に犯罪行為をエスカレートさせていっています。
 犯罪の芽を未然に摘むためにも、毅然とした姿勢を見せるべきだと思います』と」

(注)現場処理・・説諭とも言う。現場での厳重注意に留め、検挙しない事。
461アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/14(日) 18:20:12
「それで田所さんは、何て言ったの?」
「君の言っている事は間違っていないが、連中反省してるじゃないか、とおっしゃいました」
「そうなんだ・・」
「ふたりは私の目を見ようともせず、田所さんに泣いて土下座までしていました。その姿を見て、余計腹立たしく思えてしまったんです」
「連中に無視されたと思ったわけね」
「はい。私たち(警視庁の)女警は、必ず交通執行からスタートします。いちいち勘弁してくれと、泣いて謝ってくる違反者の言う事を聞いていたら商売になりません。私も相手の言い分は黙殺し、機械的に反則切符を切る習慣が体に染み付いてしまっていたんです」
「そうね。それは私も反省だわ。確かに私たち女警は、相手の言い分を聞こうと努力する事に欠けているきらいがあるかも知れない」
「その少年はタカシという名前でした。彼の夢を奪った事になったが、それは自業自得というもの。気にする事はないと、自分に言い聞かせました」
「よくわかった。続けてくれる?」

彩は、一回ふうっと息を吐いた。

「タケシたちを補導した一週間後の事でした。あの夜は強い雨が降っており、サラリーマンやOLが足早に家路を急いでいました」
「うん」
462アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/14(日) 18:22:17
「私は、警察学校同期のある女警と飲食をし、お土産をいっぱい手に抱えて店を出ました」
「うん」
「片手に傘、もう片手に大きな紙袋を3、4個、肩にはショルダーバッグを抱え、紙袋を濡らさないよう、そればかりに気を集中させていました」10時過ぎでしたが、激しい雨のため通行人の数はまばらでした」
 
麻緒がごくりと唾を飲んだ。

「その時、一台のワゴン車が、私の横にスッと停まったかと思うと、突然スライドドアが開き、男の腕が伸びてきたかと思うと、物凄い力で車の中に引き込まれてしまいました。一瞬の出来事で抵抗する術がありませんでした」
「マル目はいなかったの?」
「いたと思いますが、なにせあの激しい雨ですし、あっと言う間の出来事だったので、何も出来なかったんじゃないでしょうか」
「車はタケシたちが運転していたのね?」
「運転はタケシの相棒のリョウタです。後部座席にタケシがいて、私を拉致したのも彼でした。後に、車は盗難車である事がわかりました。途中でリョウタがナンバープレートの付け替え作業をしていました。
その後、車は住宅地を縫うように走りました。そのルートは、PSやPBの前を通る事なく、またNシステムにかからないよう、計算し尽されていたように思いました」
「そうか、話を聞く限り連中には確定的な犯意があった。入念に犯行プランを練り、満を持して実行した・・犯行が豪雨の夜だったのも偶然じゃなさそうね・・」
「続けます。車は埼玉に入り、とあるビル解体工事中の敷地に侵入していきました」
「うん・・」
「表は幹線道路で深夜にも関わらず、大型トラックが行きかっていました。周囲には民家もあったのですが、トラックの騒音に加え、豪雨の音が、犯行の音を全て掻き消してしまっていました」
463アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/14(日) 19:53:36
彩は、自分を落ち着かせるように、ペットボトルのお茶を口に運んだ。

「私は車から外に乱暴に引きずり出されました。車の前に連れて行かれ、ヘッドライトの突き刺すような光の前で・・・」

彩は、そこまで言って、言葉を切った。
車内は水を打ったように静まり返っていた。
緊張に耐えかねたのか、麻緒もお茶を口に含んだ。

「続けます・・」

彩が、再び口を開いた。

「最初に私を犯したのはタケシの方でした。お互い激しい雨に打たれながら、私は着ていた服をビリビリに破かれ・・・」
「大丈夫?」

心配そうに麻緒が口を挟んだ。

「大丈夫です。行為の最中、リョウタがデジタルビデオカメラで、ずっと撮影していました」
「抵抗はしたの?」
「しました。踵を思いっきり踏みつけ、指に噛み付きました。でも、相手も興奮の極みにあったので、痛みを感じなかったのでしょう。全く怯んだ様子は見られませんでした」
「殴られなかった?」
「顔は殴られませんでしたが、お腹を数発殴られました。顔にアザが残ると事件が発覚しやすいと思ったのでしょう」
464アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/14(日) 19:54:13
「その・・聞きにくいんだけど、タケシはどこに出したの?」

彩は、再び口を閉ざし、下を向いてしまった。

「ごめん・・」

麻緒は、一回ゴクリと唾を飲み込んだ。

「中に出されました・・」

車内の空気が、再び凍りついた。

「そう・・」
「タケシが終わった後、今度は、リョウタに犯されました。先程と同様、行為をずっとタケシに撮影されてしまいました」
「・・・」
「リョウタも同じく私の中に射精しました。その後、連中は私の携帯電話のアドレス帳を勝手に閲覧し、全てメモを録っていました」
「そう・・警察手帳は、確かあなたはいつも持ち歩いているのよね?」
「はい。犯されている最中、警察手帳を脇に置かれました」
「酷いわね・・何て連中なの」
465アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/14(日) 19:54:46
「全て終わった後、連中は用意しておいた新しい女性用の服を私に与えました。私はその服に着替え、やはり連中が用意しておいたバスタオルで、泥だらけになった体をふき取りました」
「そう・・」
「その後、車は近くの空き地に放置し、ラブホテルに連れ込まれ、そこで再び犯されました」
「なんて事なの・・信じられない・・」
「それぞれ3回、都合6回、全て中に出されました」
「胸が悪くなってきたわ・・」
「全て終わった後、連中にタクシー代だと言って、1万円を私のポケットにねじ込めました」
「ガキのくせに、いい気なものよね」
「私は、その時、所持金が数千円しかなかったので、結局そのお金でタクシーを拾い、寮に戻りました」
「寮務主任には何て言ったの?」
「私のただならぬ様子を見て、彼女も何かピンときたのでしょう。何があったのか正直に話せと執拗に迫られましたが、泥酔して駅のベンチで寝てしまったという事で、最後まで押し通しました」

麻緒は、深い溜息を吐いた。

「その後、連中から接触は?」
「ありません」
「ねえ、彩」
「はい・・」
「あなた、本当にこのままでいいの?私、絶対に連中の事、許せないんだけどさ」
「すいません・・・」

彩は、力無く頭を下げるだけだった。
466アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/14(日) 20:53:35
「なるほどな・・」

大野と名乗った、あの駅のホームで彩に声をかけてきた男は、そう言って深く溜息を吐いた。

約束の日曜日は絶好の行楽日和といえる晴天に恵まれていた。
多摩川の河川敷では、散歩にジョギングにと近所の人たちが、思い思いの姿で散策を楽しんでいた。
平和な休日の朝、大野と彩の周りだけが、重苦しい空気に支配されていた。

「で、どうする?このまま泣き寝入りする気か?」
「仕方ないわよ。辞めたくないもの・・」
「言っておくが、このまま事態を放置していても、結局、君は退職に追い込まれてしま・・」

ジョギングのランナーが、ふたりの傍を駆け抜けていった。
大野は、軽く咳払いをした。

「退職?どうして?」
「連中に行為を撮影されていたんだろ?そいつをネットで流されたとしたらどうするよ」
「あっ・・・」
「特に、ウィニー。こいつで流されたら、もう手の打ち様がないぜ」
「少年で飯を食っている君には釈迦に説法だろうが、最近のガキはターゲットを徹底的に叩きのめすだろ?限度って事を知らない。鬼だって尻尾を巻いて逃げ出すってもんだ」
「もう流れているのかしら・・」

不安そうに彩が、口を開いた。
467アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/14(日) 20:56:01
「わからん。だが、俺も婦警関係のサイトや掲示板は日々チェックを入れているが、そのような書き込みは今のところ目にしていないよ」
「そうなの?」
「ああ。だが、奴らは間違いなく動く。緻密に練られた逃走経路の話といい豪雨の夜をあえて選択している事といい、猪突猛進型が多い最近のガキには珍しく、行動が冷静かつ大胆なんだ」
「私は、どうすればいいの?結局、職場の仲間にこの事を知られ、辞めていかなきゃならない運命にあるの?」
「だから、この間言ったろ?闘うしかないんだよ。時間はあまりないぞ。後は君の決心次第だ」

彩は、しばらく口を閉ざし、何事かを考えているようだった。

「条件は?まさか、ただで私に協力してくれるわけじゃないでしょ?」
「君の心の傷が癒え、男性恐怖症が完治した時・・その時、君を抱きたい。それが条件だ」

彩は、呆気に取られ、しばらく開いた口が塞がらなかった。

「私の心の傷が、ずっと癒えないまま、40、50のおばさんになっちゃったらどうするの?」
「構わない。それまでずっと待つさ」
「本気で言ってるの?男の人って若い女の子が好みなんじゃないの?」
「他の連中の事は知らんが、少なくとも俺は違う」

目の前の男、大野は確かに得体の知れない人物ではあるが、このまま指をくわえて事態を放置できない。事態は切羽詰まった状況にある事のだ。

―――この男に賭けてみようか。まさかこんな事を麻緒に頼むわけにもいかないし。

彩は、意を決し、大野にこう言った。

「わかった。あなたの条件を呑むわ。その代わり、ちゃんと私を助けてね」

大野は、ニヤリと笑いこう答えた。

「もう昼だな。自由が丘に美味いパスタの店があるんだ。ご馳走するよ」
468アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/16(火) 21:28:21
昨日の和歌山の事件、本当に驚いたよ。
昨夜は興奮して(変な意味の興奮ではないw)、一睡も出来なかった。
でも、どうなんだろうね、実際のところ。

強姦未遂と強制わいせつの線引きってどこにあるんだろうって思う。
どちらも姦淫行為はしていない。実力で女性にわいせつな行為をしている点も共通。
だが、罪状は天地ほどの開きがある。
その差は、加害者に強姦の明白な意思があったか否かという所だろう。

被害者から見て、加害者に犯されるという、切迫した恐怖心を感じ取ったという事がまず大前提。

その上で、・押し倒された ・殴られた ・衣服を脱がされた、または破かれた  ・胸や性器を触られた
・加害者の性器を触らされた  ・脅迫された(ヤラせないと殺す、等)  ・性器を挿入しようと試みた
・今後の生活に支障をきたす程の、深い精神的ショックを受けた  等

以上の条件の全て、若しくはその大半に該当する事が必要という事だな。

ちなみに強姦は親告罪なので、示談が成立するなどして、被害者たる婦警さんが被害届を取り下げた場合、
家永幸和容疑者は、処罰を受けずに済む事になるw

てか、多分そうなるwwwwwww
469アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/18(木) 12:50:28
夜半過ぎになって、雨脚が激しさを増してきた。
駅で彼女・ナナミと別れたリョウタは、駆け足で自宅へ向かった。
あっと言う間にずぶ濡れになったが、構わず走った。

後方から一台の自転車がやってきて、リョウタを追い越していき、角を曲がっていった。
リョウタも同じくその角を曲がった。

「うぐっ!」

いきなりボディに激しい衝撃を受けた。

自転車の男が、リョウタを待ち伏せしていて、いきなりボディに2発パンチを放ったのだ。
リョウタは、堪らず片膝をついた。

男は、さらにリョウタの顔面に、回し蹴りを見舞った。

「ぐあっ!」

口の中に激しい痛みが走った。
血がボタボタと流れ落ちてきた。もしかしたら歯が数本折れているかも知れない。
470アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/18(木) 12:51:28
男は、黒のレインウェア、キャップを目深にかぶっていた。
口髭と顎鬚の先から、雨滴が滴り落ちている。

男は、リョウタのロン毛を鷲掴みにし、自分の顔の方へ引き寄せた。

「『俺たち』にとって、婦警は宝なんだよ。特に若い独身の婦警はな」

リョウタは、血まみれの顔で、目を大きく剥いた。

「タケシに聞いたぞ。お前が、嫌がるタケシを無理やり誘って、事に及んだそうじゃないか」

リョウタの顔から、血の気が引いた。

「ちっ、ちがう・・」
「お前、しかもそのシーンを撮影した動画を、ウィニーで流すと言ったそうだな?あ?」
「ちがい・・ます・・」
「この期に及んでシラ切るんじゃねえよ。
 タケシは、ウィニーはヤバいからやめようようって反対したのに、お前がそれを押し切ったそうじゃないか」
471アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/18(木) 12:52:16
リョウタは、必死に首を横に振った。

「いいか。もし、その動画がウィニー経由で流出したら、俺はお前を殺す」

リョウタの全身に、激しい震えが走った。

「待ってください。僕には何がなんだか・・・あっ、そうだ!その例のシーンを収めたDVDですが、今持っています」

男の目が、ギラリと光った。

「これを見てもらえれば、本当の主犯がどちらなのか、はっきりしますので!」
「出せ」
「はい・・」

リョウタは震える手で、カバンをまさぐり、DVDケースを取り出し、男に差し出した。

「こいつを何枚複製した?」
472アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/18(木) 12:53:12
低い声で、男が尋ねてきた。

「僕は、これ一枚きりです。後、タケシが一枚持っています。あいつが何枚複製したかどうかは知りません」

男は探るように、リョウタの目を見ていた。

「いいだろう。だが、俺がさっき言った事を忘れるなよ」
「は、はい・・」
「死にたくなければ、タケシの持ってるDVDを全て奪い取るこったな」
「はい・・」
「行け」
「はい・・」

リョウタはふらつく足取りで、再び家路についた。

怖くて、後ろは振り返る事が出来なかった。
473アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/18(木) 14:47:36
「いやー!!やめてーっ!!」

彩の、悲痛な絶叫がこだまする。
タケシが、隆起したタケシ自身を彩の卑裂に、突き入れた。

「ひいっ!」

彩は、白目を剥き、短く悲鳴を上げた。
息を弾ませながら、タケシは腰を振った。
ふたりとも、叩きつける雨の中、泥だらけになっていた。

1分も、もたなかった。

「ううっ!」

短いうめき声を発したかと思うと、タケシの腰の動きがピタリとやんだ。
背中がピクピクと痙攣している。彩の中に、射精したようだ。
タケシは、ふっと溜息を漏らし、彩から抜いた。

カメラが、彩のその部分をズームアップして捉えた。
秘肉から、白い液体がダラダラと流れ落ちてきている。

傍らに置かれた、「巡査長 Master Patrol Officer  豊田 彩 Toyoda Aya」と刻まれ、
制服姿で誇らしげな表情をしている彩の顔写真が貼付された警察手用が、雨に無残に打たれていた。
474アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/18(木) 14:48:57
当初、手淫をする予定はなかったのだが、いつの間にか、右手で自分自身を高速でしごいていた。

「ううっ!」

断末魔のうめき声を発し、大野は射精した。

「こりゃ、想像以上にエグいな。一部のマニアなら数百万出してでも手に入れたい逸品だろうて」

そう呟き、ズボンを履いた。
タバコに火をつけ、DVDレコーダーの電源を切った。

大野自身、かつて、里沙や優をはじめ何人かの婦警とベッドを共にした事があるし、行為中の撮影や制服プレイもした。
だが、レイプだけは、さすがにした事はなかった。
もちろん、大野の頭脳と体力をもってすれば、やろうと思えば、レイプくらい造作も無く出来た。
レイプという言葉が持つ、甘美な誘惑に屈しそうになった事もある。
それを思い留まらせたのは、リョウタに言った言葉、「婦警は宝」、だった。

婦警のレイプ動画――

こんなものが公になってしまえば、「宝」としての婦警の価値が、自分の中で暴落してしまう。
それだけは、なんとしても防がなければならなかった。

「事は彩個人の問題じゃない。こんな動画、絶対に流通させるわけにはいかねえ・・」
475アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/18(木) 18:00:13
>>473
誤入力訂正

× 警察手用
○ 警察手帳
476アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/18(木) 18:42:51
彩は、思わずトイレに駆け込み、ゲーゲー吐いた。

大野から渡された、例のDVD。
寮の自室で、密かに視聴したが、とても最後まで直視できなかった。
これがアカの他人の女性だったとしても、吐き気を催すかも知れない。それ位の酷い映像だった。

「リョウタからは、DVDを取り戻した。リョウタ経由で流出する事はないだろう」

大野からこう聞かされた彩は、そのDVDをぜひ見せてほしいと彼に迫った。
大野は、当初それを渋った。
彼のその様子から、逆にどうしても見ないわけにはいかないと、彩は思った。

DVDレコーダーの再生ボタンを押す手が震えた。
大野から、覚悟を決めてから見るようにと忠告されていた。
わかってはいたが、それでも彩が受けた衝撃は、凄まじいものだった。

ただでさえ酷かった男性恐怖症が、いっそう酷くなるかも知れない。
男性の同僚、実家の父と弟でさえ、怖くて目さえ見れなくなってしまっている。

今の彩が、唯一、普通に話が出来る男性が、大野だった。
得体の知れない男なのに、不思議と恐怖心が沸いてこない。
477アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/18(木) 18:45:34
相変わらず、所長の田坂は「補導票、補導票」とうるさく言ってくる。
麻緒が気を遣ってくれ、夜間の街頭補導に毎日、付き合ってくれている。
もちろんサービス超勤だ。
少年には怖くて声がかけられないので、少女を中心に声をかけていった。
次第に、補導票の枚数が上がってきた。
もう少しペースを上げれば、ギリで、努力目標の達成は可能かも知れない、そんな状態にまで、持ち直す事が出来た。

いい先輩に恵まれたと、つくづく思う。
夫と小さい子供が、家で麻緒の帰りを待っている。
警察職員ではない麻緒の夫は、彼女の不規則な勤務体形を快く思っていないようで、彼女もそれをかなり悩んでいるようだった。
それがわかっているだけに、彩の心は痛んだ。
もし麻緒がいなかったら、ミニパト乗務に戻ったって構わないと、思っていただろうと思う。

仕事は、麻緒に。タケシたちの件は、大野に――

ふたりの好意に、今はすがるしかない。

――立ち直ったら、必ずこの恩は返す。

そう胸に決意を秘め、彩は、麻緒と共に、今夜も渋谷の街に向かう。
478アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/18(木) 20:11:07
「何だ、話って?」

リョウタから呼び出された公園で、タケシはそう尋ねた。
もう深夜の11時だ。

「そのマスクはどうした?」

タケシが再び尋ねた。

「お前、よくも俺を売りやがったな・・」

よく聞こえなかった。

「何だって?聞こえねぇよ。もっとはっきり言ってくれよ」

リョウタが突っ込んでいたポケットから、手を出した。
その手には、サバイバルナイフが、握られていた。
タケシの顔色が変わった。

「おい!そのナイフは何だ!」
「お前、警察にチクっただろう?」
「ああっ?何を言ってんだ?」
「やられたよ。恐らく公安の奴だ」

そう言って、リョウタは、マスクを取った。
479アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/18(木) 20:13:08
「ああっ!」

タケシは、声にならない声を上げた。

リョウタの口の中が、グチャグチャに破壊されていた。
前歯が、何本も根元から折れている。

「お前、どうした、その口。誰にやられた?」
「しらばっくれるんじゃねえよ。テメーだけ助かろうたってそうはいかねえぞ」
「言ってる意味がわかんねぇよ!訳を話せ」
「DVDは持ってきてるな?」
「あ?ああ、持ってきたよ・・」
「寄こせ」
「ああっ?」
「そいつを、ネットで流されると、俺は消されちまうんだよ」
「誰にだ?」
「さっき言っただろ?公安にだ。警察は体面を重んじる所だ。
 レイプされたのは自分とこの婦警だ。事件そのものを闇に葬り去ろうとするに違いない。
 そのためにも、組織を挙げてDVDを回収しようとしてくるさ。
 俺のようなガキを一匹消すくらい、屁とも思わない連中だよ」
「待てって。俺は、本当に何も知らねぇってば!」
480アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/18(木) 20:14:44
「待てよ。彩がヤクザを雇ってお前を襲わせた可能性もあるだろう」
「いいや、ヤクザじゃねえな。俺をこんな目に遭わせた男は、あの動画が流通したら俺を殺すと、凄い目で言ってきた。
 カネで雇われたヤクザが、一介の婦警がレイプされた映像が流出しようが、関係ねえはずだ。
 あの男の目は、カネで囲われた犬の目じゃなかった。事は俺の命が懸かってんだよ」
「悪いが、DVDは渡せないな」
「あ?」
「なぜなら、俺は警察にチクってなどいないからだ」
「俺が、奴に殺されても構わないと、お前はこう言いたいわけだな?」
「そうは言ってない・・」
「同じ事だ。お前が流すのは勝手だが、その結果、殺されるのは、この俺だ」
「本気か?」

タケシの顔に、脂汗が滲んだ。

「本気だ。力ずくでもDVDはもらっていく」
「わかったよ・・」

タケシは、観念し、リョウタにDVDを手渡した。
481アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/18(木) 20:15:24
「お前、家にもあるだろ?バックアップ用のDVDが。そいつも持ってこいや」
「わかった・・」
「それから、お前昨日、パソコン買ったよな?そいつのハードディスクをぶっ壊してもらう」
「ああっ?」
「ダチを売った代償だ。それで、お前との関係を清算してやる」
「売ってなどいないって!何度言ったらわかるんだ」

リョウタは、黙ってナイフをタケシの喉元に突きつけた。

「いい事を教えてやる。補導歴は成人したら、警察の記録から削除される。
 警視庁は無理としても他県の警察には合格できる見込みがまだあるという事だ」
「あっ・・」
「わかったか?」

タケシの目に、力が宿った。

「わかった。今から俺の家に来い。DVDをお前に渡す。パソもぶっ壊していいよ」
482アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/18(木) 22:47:55
タケシからDVDを受け取って、リョウタは外に出た。

「DVDは、それで全部?」

女の声だった。

「誰だ!」

声の方に、顔を向けた。

「ああっ!!」

リョウタの顔が、一瞬にして凍りついた。

「久しぶりね。随分とハンサムボーイになったじゃない?」

女は、腕組みをしたまま、薄ら笑いを浮かべ、そう言った。

「彩・・あんた、こんな所で何をやってるんだ?」

リョウタの足がガクガク震えた。

「私の勝手でしょ?さっさとDVDを寄こしなさいよ」
483アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/18(木) 22:48:52
「ああ・・わかったよ」

リョウタは震える手で、彼女にDVDを2枚、手渡した。
彩は、その場でDVDを取り出し、記録面を路面にガリガリ擦りつけ、最後に靴で踏みつけ叩き割った。

「もうDVDは残ってないわよね?」

低い声で彩が尋ねた。

「天地天命に誓って以上だ。タケシも目標を警視庁から神奈川県警に切り替えると言ってた。
大学に進学してA区分で受験するって。もう、あんたに恨みはないって言ってたよ」
「ふうん。私にこんな酷い事をしておいて、のうのうと警官になろうっての?いい度胸してるわね」
「あんたには本当に悪い事をしたと思ってる。許してくれるとは思っていないけど、謝らせてほしいんだ・・」
「いいえ、結構。それよりお願いがあるの」
「何かな・・」
「死んでくれない?」
「ええっ!」

リョウタの全身から汗が噴出してきた。
484アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/18(木) 22:49:46
彩は、相変わらず薄ら笑いを続けていた。

「どうせあんたたち二人とも、事故を装って公安に消されるのよ。そうなる前に自分で死んじゃいなさいよ」
「あ、あんた・・それでも警官かよ・・」
「警官よ。警察手帳ちゃんと見たじゃない、あの時」
「くっ!」

その瞬間、リョウタの中で何かがはじけた。

「ふうん。どちらにせよ死にゆく運命にあるんだ、俺」

じりっと、彩に一歩近づいた。

「じゃあ、死ぬ前にもう一度、いい思いをしたいもんだな」

首をコキコキ回し、指の関節をバキバキ鳴らした。
彩の顔から、薄ら笑いが消えた。
リョウタはさらに、彩ににじり寄った。

「婦警さん。あんたも感じてたんだろ?あん時、濡れてたじゃん。もう一回ヤラせろよ。なあ」

ふいに、人の気配を背後に感じた。

――まさか・・・
485アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/18(木) 22:51:01
リョウタは、恐る恐る後ろを振り返った。その、まさかだった。

あの男だった。
リョウタの口を滅茶苦茶に壊してくれた例の男が、内ポケットに右手を突っ込んだ姿勢で、目から冷たい光を放ちながら静かに立っていた。
リョウタは、慌ててサバイバルナイフを取り出そうと、ポケットに手を入れた。

「ポケットから手を出すと撃つぞ!」

男が短く警告を発した。
男のジャケットの内ポケットが、リョウタの方向に向け、突き出していた。

「楽に死ねる方法を教えてやる。頚動脈付近に氷を押し当て、十分に冷やすんだ。
 こうする事によって、神経の働きが鈍くなり痛みを感じにくくなる。
 後は狙いを外さないよう、そのポケットに入ってるナイフでザクッとえぐってやればいい。
 上手にやれば、苦しむ事なく数分で逝く事が出切る」
「約束が違う・・」

リョウタが、苦しそうに絞り出した。

「卑劣なレイプ野郎に、約束なんて言葉を、軽々しく使ってもらいたくないわね」

彩の顔には、再び薄ら笑いが戻っていた。
486アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/19(金) 01:56:18
大野の車は、彩が入居している独身寮の手前100mの位置に停止した。

「タケシは神奈川県警の警官を目指し、心を入れ替え勉学に励むだろう。
 もともと勉強のセンスはある奴だ。合格は決して夢じゃない。
 リョウタは公安の影にすっかり怯え切っている。ふたりとも、生涯、この事に触れる事はあるまい」

大野は、静かにそう口を開いた。
助手席の彩は、不安そうな様子を隠せないでいた。

「取りあえず、大野さんの言う通りに動いたんだけど、本当にあれでよかったのかしら・・」
「言っておくが、世の中、これが絶対に確実なんて事はないからね。100%の安心が欲しいなら、方法はひとつしか残されていないよ」
「・・・連中の口を封じる・・・」
「その通り。そんな恐ろしい事は、俺は請け負えないぜ。どうしてもって言うなら、ヤクザでも雇う事だな」

彩は、慌てて顔をブンブン振った。

「まだ、何かあるか?」
「リョウタの方は、まあいいとして、タケシの方が少し納得いかないわ・・」
「君の身心をズタズタに傷つけておきながら、のうのうと警察官になるという事がか?」

彩は、黙って頷いた。
487アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/19(金) 01:57:52
「君の悔しい気持ちはよくわかるよ。納得いかなくて当然だ。
 君が少年センターの婦警だから、タケシが立ち直った事を喜ぶべきだなんて野暮を言う気もない」

彩の目が次第に潤んできた。
大野は、彩の髪を優しくなでた。
その瞬間、彩の顔が引きつった。明らかに怯えている。

――時期尚早か・・

大野は、彼女の髪をなでるのを止めた。

「ごめんなさい。あなたはちゃんと約束を果たしてくれたのに、私はまだ・・」
「気にするな。君の心の傷が癒えるまで、いつまでも待つと言ったはずだ」

彩は、ようやく救われたような笑顔を大野に向けた。

「門限が今夜も大幅オーバーね。寮務主任に、なんて言い訳しようかしら」

明るく言って、彩は車から降りた。
488アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/21(日) 02:21:56
あれから半年が経った。
この日、広瀬麻緒は警視庁警察官としての最後の執務に就いていた。制服など貸与品の返還などを行い、昼前に退職の辞令を受ける。
退職の理由はふたつ。
ひとつめは、一流企業で管理職を務めている麻緒の夫が、人事異動で大阪支店長への栄転が決まった事。もうひとつは、二番目の子供を身篭った事だった。

センター内で最も信頼していた頼れる先輩の退職に、彩はショックを隠せないでいた。辞めるだけでなく、大阪に行ってしまうので、今後はそう簡単に会えなくなる。

「昨夜ね。初めて主人と制服プレイしちゃった。最初で最後のね」

ベソをかいている彩を元気付けようと、麻緒は軽口を叩いた。

「そうしたら主人泣いちゃってね。つられて私も泣いちゃった。ふたりとも泣きながらエッチしてたんだよ。おかしいよね」

麻緒の目にも、涙が滲んだ。

「あなたも無事に巡査部長の昇任試験に合格できた。私が抜けた後、すぐにキャリアの浅い女警がやって来ると思う。今度は、あなたが後輩を導いてあげなければならない立場になるわけね」
「麻緒先輩・・」
「あなたなら大丈夫、自信を持って。私の分までしっかり頑張ってね。たまには電話ちょうだいね」

彩は、麻緒の手をしっかり握った。

「必ず電話します!今まで本当にお世話になりました。ありがとうございました、先輩」
489アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/21(日) 21:02:12
両手に抱えきれないほどのお土産をかかえ、麻緒は通い慣れたセンターを辞去した。
時間は午後1時を少し回った所だった。

肩の荷が、急に軽くなった。
これからは、好きな時に好きな所に旅行できる。夜間、休日に突然呼び出される事もない。
ノルマに追われる事もない。昇任試験の勉強をする必要もない。
麻緒は、巡査拝命以降、約8年ぶりに訪れた自由な空気を、今は素直に堪能しようと思った。

駅前のスーパーで買い物を済ませ、タクシーで自宅にマンションに戻った。
幼い長女は、近所に住む夫の両親が預かってくれている。

エレベーターに乗り、「5階」ボタンを押し、「閉」ボタンを押そうとした所、ひとりの若い男が慌てて駆け込んできた。
ロン毛に髭、ずり下げたダボダボのズボン――絵に描いたような不良少年だった。

(こんな子、このマンションに住んでいたかしら?)

麻緒の胸に、疑念が芽生えた。

少年は、麻緒と一緒に5階で降りた。
490アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/21(日) 21:03:17
――おかしい。

こんな少年、絶対に見た事がない。まして麻緒は「少年」で飯を食っていた、その道のプロだ。
いくら近所付き合いが希薄なマンション住まいとはいえ、そう簡単に見落とすはずがない。

麻緒は、エレベーターの前から動かなかった。
バッグから携帯電話を取り出し、いつでも110番通報できるようスタンバイを整え、少年の様子を注視した。
麻緒は、妊娠している。襲われたら、ひとたまりもない。

ふいに後ろからブーンと音がし、エレベーターの扉が開いた。

「あっ!」

思わず、声が漏れた。

少年の仲間と思われる別の少年が、薄ら笑いを浮かべながら、エレベーターの中からゆっくり出てきた。
手に握られたサバイバルナイフが、鈍い光を放っていた。
491アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/21(日) 21:04:14
(タケシだ!)

麻緒は、彩からレイプされた話を聞かされた後、タケシとリョウタの家の前で張り込み、ふたりの人着を確認していた。
最初の少年はリョウタではない。しかし、後から出てきた少年は、タケシに間違いなかった。

(早く通報を!)

携帯に視線を移した次の瞬間、タケシの回し蹴りが、麻緒の右手にヒットした。
携帯がカラカラ音を立てながら、最初の少年の足元に転がった。

「声を出すと刺すぞ」

タケシが、叫び声を上げようとした麻緒の機先を制し、喉元にナイフを突きつけた。

「シンジ、鍵だ」

タケシが、シンジと呼ばれた最初の少年に短く指示を出した。

「わかった」

シンジは、麻緒からバッグを労せず奪い取り、キーホルダーを取り出した。
マンション5階フロアは、他の住人の気配は微塵も感じられず、水を打ったように静まり返っていた。
492アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/21(日) 21:04:51
なんとかしなければ・・・

部屋に入り込まれたら、もうどうしようもなくなる。
ボロ雑巾のように犯されて、彩と同様にビデオで撮影もされてしまうだろう。

カチャリと無機質な金属音が響き、「広瀬」とプレートが掛かった部屋のドアが、シンジによって大きく開かれた。

「入れ」

シンジが能面のような無表情を崩さず、そう麻緒に命令した。

彩は、抵抗した際、ボディのパンチを数発もらったと話していた。
ここで、下手に拒絶の姿勢を見せれば、お腹の子の命が危ない。

――神様!

麻緒は、観念して部屋に一歩足を踏み入れようとした。
493アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/21(日) 21:06:38
「タケシ」

男の声がした。
シンジの声とも違う別の声だ。少年の仲間がさらに加勢にかけつけたのか?

絶望――

麻緒は自分の運命を呪った。
警視庁を退職したその日に、少年たちに集団強姦されなければならないなんて・・・

「リョウタ!?」

タケシが驚愕の声を上げた。

「お、お前、なぜここを?」

リョウタの顔は、怒りで真っ赤に震えていた。

「てめえ・・ワルからすっぱり足を洗って神奈川県警を目指す、そう言ったのは嘘だったのか?」

しばらくの間、静寂がホール内を支配した。
やがて、タケシの顔に、嘲りの色が徐々に浮かんできた。

「目指すさ。俺は、神奈川県警の警官になる。嘘など言ってないぜ」
494アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/21(日) 21:09:38
「ふざけるなよ、この野郎。じゃあ、ここで何をしてるんだ?」

タケシは、フッと溜息を漏らした。

「野暮を言うなよ。俺さ、彩をレイプしたあの感動が忘れられなくてさ、どうしても婦警をもう一回レイプしたかったんだよ」
「てめえ・・」
「そう怒るなよ。お前も、入れてやるよ。てか、一番乗りでいいよ。お前だって、婦警とヤリたいだろ?ん?」

今度はリョウタが、嘲りの表情を浮かべた。

「お前、頭の回転がいい奴だと思ってたが、それは俺の見込み違いだったようだな」
「あ?」
「お前は、警官にはなれねえよ。今度こそ、100パー間違いなくな」
「ふざけるな。なるよ。婦警はレイプされても泣き寝入りするから、いくらヤッても平気なんだよ」

リョウタは、ニコリともしないで、窓の外を親指で指した。

「見えるか?パトカーが」

赤色回転灯が回っているPCが3台、下の道に停められているのが見えた。

タケシの顔から、一気に生気が失われた。
495アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/21(日) 21:10:55
エレベーターが開いた。
強面の男たちが、ドヤドヤと出てきた。

「山岸武、および宮下真二!住居侵入、強盗、銃刀法違反の被疑事実により現行犯逮捕する!」

ふたりの手首に両手錠が、ガチリとかけられた。

「逮捕時刻。14時13分!」

あっという間にタケシとシンジは、屈強な刑事たちにより連行されていった。

「麻緒先輩。お怪我はありませんでしたか?」

懐かしい声が聞こえた。

「彩・・あなた・・」

慌てて振り向いた視線の先には、穏やかな笑みをたたえた彩が静かにたたずんでいた。

「退職当日という節目の日に、とんだ災難でしたね」
「そうね・・でも幸い、みなさんのお陰で何事もなく無事でいられたわ」
「本当にそれが何よりで・・」
「でも、タケシがパクられちゃたって事は・・」

麻緒が心配そうな目を彩に向けた。

「はい。覚悟は出来ています」
496アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/21(日) 21:11:50
「“あの”事を、組織に知られちゃうって事よね・・」
「はい・・」
「これから、どうするの?」
「わかりません・・」
「そうね。上から、内部処理(=泣き寝入り)を、求めてこられる可能性は、大でしょうからね」
「・・・」
「あなたとしては、“あの”件は、闇に葬り去りたいというのが、元々の希望だったわよね」
「はい・・」
「私はもう警察の人間ではなくなったし、あなたにどうこう言える立場ではないわ」
「はい」
「出る所に出るもよし、内部処理に応じるもよし。どちらの道を選択しようと、私はあなたの決断を尊重する」
「・・・そうですね。まだ時間はあるので、よく考えて、後悔しないような結論を出したいと思います」
「そう。それを聞いて安心した」

エレベーターの脇で、所轄の女性刑事が、ふたりの話が終わるのをじっと待っていた。

「さ、行かなきゃ。彼女をいつまでも待たしちゃ悪いから」

麻緒は、ようやくニコリと笑った。
497アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/22(月) 12:07:10
その日の執務が終わって、彩は帰途についた。
前方にリョウタが立っているのが見えた。

「あんた、こんな所で何してんのよ!」

彩は、思わず詰問調に言葉を発した。
リョウタの顔色は冴えず、暗い表情をしていた。

「あんたの先輩の危機を救ったのは俺なんだぜ。そんな言い方しなくてもいいだろ?」

彩は、バッグから携帯電話を取り出し、警戒を怠る事無く万一に備えた。

「そんなに怖がらないでくれよ。こんな人目の多い場所で何も出来やしないよ」

リョウタは、そう言って肩をすくめた。

「用は何よ?」

彩が短く尋ねた。

「俺・・・神奈川県警の警察官になりたい。駄目かな?」
498アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/22(月) 12:08:01
「はあ?」

予想外の言葉に彩は言葉を失った。

「あんたに酷い事をしちまって本当にすまないと思っている。心から反省してるんだ」
「・・・」
「タケシの事を心配してるなら、それは大丈夫だよ。あいつの口の堅さはゴルゴ13並だ。
今頃、生安の刑事からこってり絞られているだろうが、あんたの事は絶対にしゃべらないだろうよ。
10年来あいつと付き合ってきた、この俺が言うんだ。安心してくれ」
「・・・」
「未だに俺の周辺に捜査の影が及んでいない事から、あんたが告訴していないだろう事がわかったんだ」
「・・・」
「勝手な事を言ってるのは、重々承知している。でも、俺は・・」

彩の両目が吊り上がった。

「ふざけないでよ!」

金切り声が思わず口をついた。
499アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/22(月) 12:08:42
「あんたが警察官を目指そうが、何をしようが、それはあんたの自由。
いちいち私に報告する事はない。勝手にすればいいじゃないの」
「いや、でも・・」
「お願いだから、私の前に二度と姿を現さないでよ。忘れたいのよ、あの事を」

リョウタの顔が苦悩で歪んだ。

「どうすれば許してくれる?言ってくれ、何でもする。死ねというなら死んでもいい」

彩は、まっすぐリョウタの目を見据えこう言った。

「あんたの彼女、ナナミさんだっけ?彼女がもし、卑劣な犯罪者によって汚されたとしましょうか。
あんた、そいつを許せるの?死ぬから許してくれと言われたら許すの?」

リョウタは、言い返す言葉が何も思い浮かばなかった。
 
「俺は・・警官にどうしてもなりたい・・でも、あんたが許すと言ってくれなければ、俺は願書を出さない・・・」
「勝手にすればいいと、さっき言ったはずよ」
「これは、俺なりのケジメだと思ってくれ。俺は、これから大学に進学し、4年後にA区分で受験する予定だ」
「・・・」
「だが、受験前日までに、あんたの許しを得られなければ、警官の夢はすっぱり諦める」
500アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/22(月) 12:10:14
「俺が立ち会おう」

いきなり男の声が聞こえた。

「大野さん!」

彩の口から、驚きを伴った声が漏れた。
大野は、鋭い視線を飛ばしながら、リョウタに正対した。

「リョウタよ」
「は、はい・・」
「今、言った言葉を絶対に忘れるなよ」
「はい。忘れません」
「県警なんてぬるい事言ってないで、どうせならキャリアを目指せ」
「ええっ!」

リョウタが驚愕の声を上げた。

「サッチョウのキャリアになりたければ、東大の卒業証書が実質、必須条件となる。
選考試験もノンキャリ用のそれとは、比較にならん難しさだ。
エリート中のエリート、それが警察庁のキャリア警察官だ。ハンパな勉強じゃ、採用はおぼつかないぜ」

リョウタの足がガクガク震えた。
501アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/22(月) 12:10:54
「どうだい、豊田さん。こいつが、サッチョウの採用通知書を持ってきたら、その時点で許すという事で」

大野が、彩に質問を振った。
彩は、じっと腕を組んで、しばらく考え込んでいたが、やがて決心したようにこう言った。

「面白いわね。その条件に乗ったわ」

大野は、それを聞き、ニヤリと笑った。

「よかったな、リョウタよ。死なずに済んだじゃないか」

リョウタは、暫くの間、蒼ざめた表情でガタガタ震えていたが、やがて意を決したように、こう言った。

「わかりました。サッチョウのキャリア採用ですね。必ず実現させますよ」
「決まりだな。じゃあさっさと帰って今すぐ勉強を始めるこった。センター試験まで、あと8ヶ月。
これから毎日12時間以上、どっぷり勉強漬けになる覚悟でいなきゃ、東大合格は厳しいぜ」
「はい!では失礼します!」

リョウタは、ペコリとふたりに頭を下げ、走り去っていった。
502アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/22(月) 12:11:46
「大野さん、ありがとう。あいつを体よく追っ払ってくれて」

大野は、肩をすくめて、こう答えた。

「体よく追っ払う?とんでもない。俺は、本気で言ったんだぜ」
「はあ?あの万年赤点坊やが、東大出て、キャリアになれると本気で思っているの?」
「ああ、思っているよ」

大野の目は笑っていなかった。

「人間のIQなんて実際の所、東大生も劣等生も大した違いはないんだ。ペーパーテストなんてテクニックがあれば、大抵はカバーできる。
後は、絶対に合格するという執念。このふたつがあれば、どんなボンクラだって東大に入る事は可能だ」
「そんなものかしら・・」
「まあ、4年後を楽しみに待とうじゃないか。ただし、リョウタが本当に採用通知書を持って現われた時は、その時は奴を許してやってくれよな」
「わかったわ。それは約束する」

大野は、腕時計にチラリと視線を移した。

「ところで、豊田さん。腹は減ってないかい?」

彩は、やはり来たかという表情を浮かべ、苦笑まじりにこう答えた。

「実はペコペコなの。大野さん、どこかおいしいお店をご存知?」
503アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/22(月) 17:34:19
牧田亮太の執念はついに実を結んだ。
現役ストレートで東大の文科1類に合格出来たのだ。

大学進学後も脇目もふらず、勉学に邁進した。
2年の冬、東大恒例の進学振り分けで、悲願だった法学部への進学が決まった。
牧田は完全にエリートコースに乗った。

国家公務員一種試験は4月だ。
あと一年強。
公務員試験対策の予備校に通い、連日深夜まで勉強に勤しんだ。

世間で人気のタレントの名前も、車もゲームも、全くわからなかった。
余計な情報はいっさい遮断して、とにかく勉強に明け暮れた。

人気省庁である警察庁に採用されるには、ただでさえ難関である国家一種の上位に食い込まなければならない。
もう彩に許してもらうためという、当初の目標はどこかに置いてしまっていた。
既に三十路の域に到達している一介のノンキャリ婦警など相手にする必要などないのだ。
キャリア警官になれれば、ピチピチした若くて美しい婦警が、向こうからワラワラすりよってくる。
考えただけで、笑いが止まらなかった。

ハーレム行きの切符は、もう牧田のすぐ手の届く所にあった。
504アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/22(月) 17:36:09
手応えは十分だった。

四年次の5月。
満を持して受験した国家一種の一次試験は、パーフェクトと言っていい最高の出来を収めたのだ。
直ちに、官庁訪問を開始。もちろん行き先は、警察庁だ。
建前上、官庁訪問は6月末の最終合格発表以降でなければならないとされているが、バカ正直にそれを守っていたら自分の椅子は無くなってしまう。

現役ストレートの東大法学部生の牧田は、先方の面接官からも笑顔で迎えられた。
牧田は、三日おきに警察庁に顔を出し、自分のやる気を先方にアピールした。
最初は吹き抜けのミーティングルームに案内されていたのが、いつの間にか応接室に通されるようになっていた。
もう7割方、採用は間違いないと言えた。

5月中旬。一次試験の合否発表があった。
牧田は、もちろん合格。

一週間後に専門試験、さらに日を改めて人物試験が行われた。

6月下旬。
とうとう最終合格通知書を手にする事が出来た。

タケシたちとつるんでワルをやっていた高校時代が、夢の世界の出来事のように思えた。
赤点の常連だった平凡な高校生が、エリート切符を手中にしようとしている。

建前では内定は10月1日以降に打つ事とされているが、実質内定を得ているも同然だった。
505アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/22(月) 17:36:50
10月1日。
一通の速達郵便が牧田の自宅に届けられた。
警察庁からだ!
牧田は、震える手で慎重に封を切った。

「内定通知書」という、誇らしげな文字が見えた。

「やったーっ!!」

隣町まで響き渡るような大声が出た。

――とうとうやった。劣等生だったこの俺が、エリートになれた!

牧田は、興奮して表に勢いよく飛び出した。

「内定らしいな」

男に声をかけられた。

「誰だ!」

慌てて振り返った先に、あの男、大野が立っていた。
506アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/22(月) 17:37:35
「ああ、あんたか」

牧田は、シラッとした様子で大野に、答えた。

「ああ、あんたか、か?ふっ、エリート様になると、言葉遣いまで違ってくるもんだな」

大野は、失笑を交えながらそう言った。

「用は、何ですか?僕は、色々と忙しいんでね」
「用?決まってるだろ。豊田彩に報告に行くのさ。お前さんが高校時代に犯した過ちを、いよいよ許してもらう事ができるんだ」
「豊田彩?ああ、ノンキャリの三十路婦警ね」

牧田はバカにしたように、そう言った。

「よく聞こえなかったな。もう一度、言ってくれないか」
「あっ・・・」

大野の目は、牧田の前歯の大半を叩き折ったあの夜と、同じ光を放っていた。
牧田の全身に、昔日の恐怖が蘇ってきた。
507アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/22(月) 17:39:36
その日の夕刻。
牧田は、大野、執務を終えた彩の両名と向かい合って立っていた。
彩は、牧田から手渡された内定通知書をマジマジと眺めていた。

「本当に合格したのね・・頑張ったんだね、君」
「君?」
「どうしたの?」
「豊田さん、あなたの階級は巡査部長ですよね」
「そうよ。悪い?」
「いや、別に。ただ、来年4月に、僕は警部補を拝命するんですよ」
「で?」
「しかもその一年後には警部に、さらに2、3年後には警視になるんですよ」
「だからどうしたの?君」

大野が、ふたりのやり取りを、ニヤニヤしながら眺めていた。

牧田の顔が、真っ赤に染まった。
「豊田さん、この際はっきり言っておくが、キャリアである僕と、ノンキャリのあなたとではステージが全然違うんですよ」
「そうなの?初めて知ったわ、そんな事」
「いいのか、そんな事を言って。僕が、その気になれば、あなたを飛ばす位、わけがない事なんだよ」
「そう?じゃ、どうぞ飛ばして下さいな。ところで私にもひと言、言わせてもらっていいかしら」
「どうぞ!」
「集団強姦罪の時効が何年か。キャリア様なら重々ご存知でございます事よね?」
508アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/22(月) 17:40:13
「あっ・・」

牧田の顔が一気に蒼ざめた。

「10年よね。あれからまだ4年しか経ってないわよ。どうするおつもりですか、キャリア様」
「豊田さん、あんた・・警官のくせに、脅す気か?」
「脅す?何を?人聞きの悪い事を言ってもらいたくなわね、ボウヤ」
「くっ・・」
「あんた、何しに来たの?私に許しを請うために来たのか、喧嘩を売りに来たのかどちらなのよ」
「それは・・」

大野が、ふたりの間に割って入った。

「まあ、ふたりとも冷静に。熱くなるなよ」

彩は、憤然と大野に向き直った。

「大野さん、不愉快よ。私、帰る!」
「だとよ。どうするよ、キャリアくん」

大野は肩をすくめ、牧田に言葉を投げた。

「どうするって・・」
「謝るんじゃなかったのかよ。だったらさっさと謝れよ。拝命前の小僧がいっぱしのキャリア気取りでいるんじゃねえよ」
509アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/22(月) 20:22:18
「謝りたいのは山々なんですが・・」

牧田の顔に脂汗が滲んできた。

「やはり、その・・キャリアが、ノンキャリに頭を下げるという絵は・・・」

大野の顔に失望の色が浮かんだ。

「わかった、好きにしろ。豊田さん、行こうぜ」

大野は、彩を顎でしゃくった。
彩は、無言でうなずき、さっさと土手を登っている大野の後に小走りで続いた。

「待ってください!」

牧田はそう叫び、大野の前に立ちふさがった。

「どけよ。テメーのツラなんぞ、見たくもねぇよ」
「その、僕が謝らなかったからって、警察にチクったりしないでしょうね」

大野は眉間に皺を寄せ、牧田の胸倉を掴んだ。

「テメーにはがっかりだよ。キャリアになる事を勧めるんじゃなかった」
「こ、答えてくださ・・苦しい・・」
510アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/22(月) 20:23:38
「大野さん、人が見てるわ。放してあげて」
「ちっ」

小さく舌打ちをして、牧田を乱暴に突き飛ばした。
牧田は、よろよろとその場に、へたり込んだ。

「わかりました。謝ります。いえ、謝らせて下さい・・・」

牧田は、下を向いたまま、小声でそう言った。

「謝ってもらわなくて結構よ!告訴する気はないから安心して」
「豊田さん・・」

ふいに牧田の携帯が着信メロディを奏でた。

「すいません。ちょっと失礼・・」

そう断って、牧田は通話を始めた。

「何い!ナナミが、タケシに!?」

電話を切った牧田の顔は蒼白だった。

「どうした?」

大野が、問いかけた。

「僕の彼女、筒井七海。今年の警視庁女性警察官の1類に受かったんですが、彼女が山岸武に強姦されたという連絡が、警察から・・」
511アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/22(月) 23:41:47
七海が収容されている病院から牧田が姿を現したのは、午前1時を回ってからだった。

「よう。彼女の具合はどうだい?」
「あっ・・大野さん。ずっと、ここにいらしたんですか?」
「まあな」
「それは、どうも・・・この度は大変ご心配をお掛けしました」
「いいって。そんな事は」

大野は、ポケットからタバコを取り出し、火をつけた。

「大野さん、僕にもタバコを頂けますか?」
「ん?ああ、いいよ」

大野は、牧田にタバコを一本与え、ライターで火を付けてやった。
しばらくの間、ふたりは無言でタバコを吸っていた。

「七海ですが、先程、ようやく眠りについてくれました」
「そうか・・」
「あいつも、俺と同じく劣等生で、高校時代はワルばかりしてましてね・・あっ、援交とかは、してないですよ」
「聞いてないよ、んな事は」

大野は、苦笑いを浮かべた。
512アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/22(月) 23:44:16
「僕が、すっぱりワルから足を洗って、キャリアを目指して勉強を始めてから、しばらくは七海とは疎遠になったんです」
「うん」
「で、しばらくして、下位をうろついていた僕の校内での順位が、短期間の内にトップに登りつめた事を不思議がって、七海が再び接近してきたんです」
「ああ」
「僕は、自分の将来のビジョンを七海に話しました。最初は笑ってましたね。赤点常連の僕が、東大出て、キャリアになろうってんだから無理も無い話でした」
「僕は、大学進学で名高い予備校に通ってまして、東大コース模試の判定結果を彼女に示したんです。『A判定』のね。
七海の顔色が、さあっと変わったのを、今でもよく覚えています」
「うむ」
「七海は、僕の姿に触発されたんでしょう。勉強のやり方を教えてくれと言ってきました。僕も、ひとりでの勉強は味気ないと思っていたので、快く引き受けました」
「うん」
「七海の目標が警視庁の女性警察官に定まったのは、自然の流れでした。僕は警察はいいぞなんて、ひと言も話した事はないですから」
「七海は、現役でトン女(東京女子大)に受かりました。その後も、互いに励まし合いながら、夢の実現に向け切磋琢磨していったんです」
「なるほどな」
「その頃、風の噂で、タケシが少年院を退院したと聞きました」
「さぞかし驚いたろうな。一緒にヤンチャやってたお前が、東大に通ってるんだものな」
「はい。タケシは僕に何度も再接近を計ってきましたが、僕はそれをきっぱり拒絶しました。警察庁を目指そうという人間が、少年院上がりと、交際する訳にはいかなかったからです」
513アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/22(月) 23:45:37
大野は、財布から1000円札を取り出し、牧田に手渡した。

「喉が渇いたろ。好きなジュース買ってこいよ。俺のも頼むわ。ブラックな」

牧田は、ペコリと頭を下げ、自販機に走って行った。
大野は、上空の夜空を見上げた。星がきれいだった。
牧田は、すぐに戻ってきた。

「お待たせしました、どうぞ」

牧田は、コーヒーと釣銭を、大野に渡した。
ふたりは、プルタブを開け、コーヒーを口に運んだ。

「四年生になり、いよいよお互い、勉強の成果を試す時がやってきました。警視庁の一次は5月でした。
七海は、いまいちの出来だったようで、ずっと不安がっていましたね。だから、彼女が一次を通過できた時は、抱き合って喜びましたよ」
「微笑ましいな」
「その頃の僕は、既に警察庁への採用が事実上決まっていたので、後は彼女のサポートに注力しました。面接官の役目を買ってでたり、体力検査の練習相手を務めたりと」
「うん」
「その甲斐あってか、8月下旬に最終合格通知書を獲得できたんですね。自分の事のように嬉しかったですよ」
「なるほど。タケシとすれば、逆に面白くなかったんだろうよ。自分ひとりが置いてけぼりにされたようでさ」
「そうかも知れませんね。僕が、サッチョウを目指したのも、そもそものきっかけは、タケシが警察官を目指していた事に触発されての事ですから」

大野はコーヒーの残りを一気に飲み干した。
514アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/22(月) 23:47:01
七海さん、お前に会ってくれたか?」

牧田は、悲しそうに首を振った。

「『今は、男の人、全てが怖い。ごめんなさい』という、伝言を渡されただけでした・・」

牧田は、そう言って頭を抱えた。

「僕は、豊田さんに、七海と同じような酷い目に逢わせていたんですね。何て恐ろしい事をしてしまったんだろう・・」

大野が、牧田の肩をポンと叩いた。

「今の言葉。豊田さんが聞いたら、きっと喜ぶぜ」
「大野さん・・」
「もし、お前が、本気で彼女に謝りたいというなら、もう一度、その場をセッティングしてやってもいいぞ」

牧田は、立ち上がって、大野に深々と頭を下げた。

「ぜひ、お願いします。今度こそ、しっかりと豊田さんにお詫びの言葉を述べたいと思います」
「昨日は、お前に恥をかかされた。今度は、間違いないだろうな」
「間違いありません。僕も男です。信じてください」

大野は、静かに立ち上がった。

「もう遅いから、俺は帰るぜ。お前はどうする?」
「彼女のそばに付いていてやります。ひとりじゃ心細いでしょうから」

大野は、満足そうにうなずくと、停めてあった車に乗り込み、エンジンを始動させた。
515アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/23(火) 18:08:12
七海は当然ながら被害者だ。
犯罪に手を染めたわけではないし、いったん合格を打った以上、採用に向けて動かなければならない。
しかし、いとも容易くレイプされてしまうような、ひ弱な女性を、同胞として迎え入れていいものかどうか・・
それに、レイプ被害を被った女性は、程度の差こそあれ男性恐怖症に陥ってしまうものだ。
警察は、言うまでもなく男性社会だ。男女比率は、22対1。
「男の人が怖いです」では、お話にならない。

数年前、毎日新聞に、女性警官の代理被害に関する特集記事が掲載された事がある。
レイプなどの性犯罪捜査に従事する女性警官の中に、「自分自身がレイプされる夢を見る」、「夜道にワゴン車を見かけると足がすくむ」、
「夜中に何度も目覚め、戸締りを確認するようになる」等の精神的なストレスを訴える者が急増しているらしいとの事。
道警の内部調査によれば、性犯罪捜査を担当した女性警察官の約六割に代理被害の自覚症状があったそうだ。
症状が重くなると、「男性が怖くなり、夫、恋人とすら接触できなくなる」、「不眠」、「頭痛」、「幻覚、幻聴を覚える」などを訴えるようになり、
性犯罪捜査から自分を外してくれる様に申し出たり、最悪の場合、休職に追い込まれてしまうケースも実際あったという。

自分が直接、レイプされていなくても、これだけ多くの女性警官が精神にダメージをきたしているのだ。
実際にレイプされてしまっている七海が、警察職務を滞りなく遂行出来るとはとても思えないと判断されても、仕方ないだろう。

事件捜査に当たっている所轄の幹部、刑事課員は、七海が採用候補者である事を知っている。
その中には口の軽いお調子者もいよう。
所属員に、レイプ被害の事実を知られてしまえば、七海本人はもとより、他の、特に女性の所属員に動揺を与える事は必至だ。

出来れば採用を辞退してもらいたい――

これが、組織上層部の本音だった。
516アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/23(火) 18:11:09
牧田は、履いていた靴を脱ぎ、地面に平伏した。

「若気の至りとはいえ、豊田さんの身体と人格を、ズタズタに傷つける行為をしてしまいました。
謝って許してもらえるものではない事は、重々承知しています。でも、今の僕には、こうして頭を下げる事しか出来ません。
本当にすいませんでした。どうかお許し下さい」

彩は、両手を組んだまま、厳しい表情で、牧田をじっと見下ろしていた。
傍らでは、大野が腰に手を当て、ふたりの様子を眺めていた。

数分が経った。

多摩川の土手は、どこまでも平和だった。
無邪気に遊ぶ子供たちの明るい声だけが、響き渡っていた。

「わかった。もういいわ」

静かに、彩が口を開いた。
牧田は、頭を地面に擦り付けたまま、ピクリとも動かなかった。

「いいってよ、牧田。いつまでも平伏してないで立てよ」

今度は、大野が牧田に声をかけた。
牧田は、それを受け、ヨロヨロと立ち上がった。

「許していただけるんですね?」

彩は、ふうっと息を吐いた。
517アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/23(火) 18:11:57
「ありがとうございます!このご恩は一生忘れませんよ」
「キャリアさんに頭を下げられるのって落ち着かないのよ。もう止めてよ」
「いや、僕なんてまだ拝命前の小僧ですよ」

牧田は、何度も彩に頭をペコペコ下げた。

「許してもらえたついでに、もうひとつお願いしていいですか。豊田さん」
「お願い?」
「七海に会ってやって欲しいんです。あいつ、婦警としてやっていく自信を失っているみたいで・・」
「それは、彼氏であるあなたが、彼女をしっかり励ましてあげればいい事なんじゃないの?」
「もちろん、僕も懸命に励ましています。でも、しょせん僕は男だし・・」

ここまで言って、牧田は言葉をいったん切った。

「僕がこんな事を言うのは適切ではないかもしれませんが、豊田さんは、その、同じ・・・」
「レイプされた経験を共有しているって事ね」

彩は、牧田の言葉をあっさり引き継いだ。
牧田の背中から、冷や汗が流れた。

「は、まあ、その・・」

牧田は、しどろもどろになっていた。
518アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/23(火) 18:12:58
「悪いけど、それはお断りするわ」
「えっ・・」
「今の試練を自分の力で乗り切れないようでは、女性警察官の激務は務まらないって事。そんなに甘い世界じゃないわよ、警察って所は」
「・・・」

大野がふたりの会話に割って入った。

「まあ彼女の窮地を救ってやれないようでは、お前もその程度の男だって事だよ」
「そんな・・」
「なんのためのキャリアだよ。お前は28万人からなる全国警察職員を統括する組織に属する、選ばれた一握りの男なんだぞ。それだけの重責を担っているって事だ」
「はい・・」
「彼女ひとり救えないような奴に、国家の治安を背負ってほしくないんだよ。わかるか?」
「はい。よくわかります・・」

肩を落として、牧田は去って行った。
519アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/23(火) 18:14:10
「少し可哀想だったかしら・・」

彩が、ポツリとそう漏らした。

「全然。バカ殿じゃ困るんだよ。あれくらい、いい薬さ」

大野は、タバコを取り出し、火を付けた。

「でも、拝命前とはいえ、キャリアに頭を下げさせたノンキャリの女警って私くらいのモノじゃないの。少し快感かも」

彩は、いたずらっぽく、そう笑った。

「でもさ。考えてみれば、牧田の爆弾の秘密を知っているのは、君と退職した広瀬さんとタケシ、それに俺の4人だけなんだよな」
「そうね」
「あいつが、将来偉くなった時さ、この爆弾の存在を大いに不安がる可能性は高いよね」
「かもね」
「注意しないと、俺たち4人とも、牧田の息がかかった連中に消されちまうかもな」
「大野さん!怖いから、そんな話やめてよ。なんで被害者の私まで、消されなきゃならないのよ」
「冗談だよ。冗談」

大野は、愉快そうに笑って、彩の頭をポンと叩いた。
520アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/24(水) 02:47:21
「うわっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっ!」

居酒屋の席で、大野は呆れる位、スパークしていた。

「ちょっと、大野さん。恥ずかしいから、もう少し静かにしてよ」

彩が、顔を赤らめながら、大野をたしなめた。

「いいんだよぉっ!彩ちゃん、君も、もっとジャンスカ飲みなさい!うわっはっはっはっはっ!」

大野は、そう雄叫びを上げ、荒々しく彩の背中をバシバシ叩いた。
いつもの知的でクールな大野とは、まるで別人だ。
大野のハイペースにつられて、彩の酒量も知らず知らずの内に増えていた。

「ああっ。暑い、暑い!」

大野は、おもむろにネクタイを外し、ワイシャツを脱ぎ去った。

「キャッ!」

彩は、小さく叫び声を上げ、顔を両手で覆い隠した。
521アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/24(水) 02:48:36
「きゃっ、だってぇ?彩たん、かわいい〜っ!」

大野は、彩の背中を容赦なくバッシンバッシン叩いた。

「ちょっとぉ!痛いから、そんなに強く叩かないで・・」

言いかけて、彩は、ハッと息を飲んだ。
分厚い胸板。盛り上がった両肩。力こぶの流線型が美しい上腕部。ふたつに割れた腹筋・・・
彩は、しばし呆然と大野の半裸を眺めていた。

「悪かった。少し羽目を外し過ぎちゃったね」

大野は、ささっとワイシャツを着、ネクタイを手馴れた手つきで結んだ。
隣のテーブルのOLが、うっとりとした視線を大野に送っているのが見えた。
彩の唇が尖った。
大野は、その一瞬を逃さなかった。

「場所を変えて飲み直そうか。もっと静かな所でね」

そっと彩の耳元で囁いた。

「そうね。出ましょ」

彩は、そう答え、OLをジロリと一瞥した。
522アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/24(水) 02:49:59
さっきのスパークぶりは、すっかり影を潜め、もういつものクールな大野に戻っていた。
ショットバーでグラスを傾けながら、互いの恋愛話や家族の話などをした。
大野には妻子がいる事がわかったが、住んでいる場所や勤務先は、教えてもらえなかった。

8時になった。
まだ宵の口と言いたい所だが、単身寮に入居している彩は門限までに戻らなければならない。

「出ようか?」

大野は、静かに囁いた。
夜の渋谷は、サラリーマンや学生たちで、ごった返していた。
最初の居酒屋で、しこたま飲まされたのが、ここにきて効いてきた。
彩の足はふらつき、まっすぐ歩く事もおぼつかなくなっていた。
大野は、彩の右腕を自分の右肩に回し、泥酔状態にある彼女を誘導して歩いた。

「大丈夫か?ちょっと休んでいくかい?」

大野のその言葉に、彩の肩がピクリと反応を示した。
まだ完全には、男性恐怖症が癒えていないように見えた。

「かなり酔ってるね。タクシー拾って帰った方がいいね」

そう言って上げかけた大野の右手を、彩がガシリと押さえつけた。
523アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/24(水) 02:51:11
彩は潤んだ瞳で、大野の目をじっと見据えていた。
大野は彩の決意に答えるかのように、彼女の後ろ頭に左手を回し、右手の中指と薬指を下あごに押し当て、軽く上に持ち上げた。
彩の両目が閉じられた。
大野は、膝を折り曲げ、彩の顔の位置に自分の顔を持っていき、静かに互いの唇を重ね合わせた。

彩の体がブルブル震えだした。恐怖心と必死に戦っているのだろう。
大野は、そんな彩がいとおしくてならなかった。

長いキスだった。
舌を相手の口の中に差し込むような激しさはなかったが、時間をたっぷりかけ、彩の恐怖心を拭い去ろうとする大野の意図が、そこに見え隠れしていた。
彩の体の震えが次第に納まってきた。と同時に彩は、大野の首に両手を回してきた。
互いの息が荒くなってきた。
このタイミングを待っていたかのように、大野は舌を使って、彩の口をこじ開け、舌を侵入させた。
大野の左手が彩のカーディガンの腰部から内部に出入りし、腰から臀部付近を撫で回した。
彩の下半身が、再び震え始めた。
大野は、一旦彼女から離れ、こう言った。

「ちょっと休んで、酔いを醒ましていこう」

彩は、しなだれ掛かるように大野の左腕に自分の右腕を絡めた。
524アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/24(水) 02:52:29
おそらく、彩はあの事件から今日まで、一度もセックスしていない。
もう、4年もの歳月が流れている。
おそらく、この日のセックスは、処女を喪失した時と同様に、一生心に残る物になるだろう。

大野は柄にもなく緊張した。
その責任の重大さが、大野を苦しめた。分身がいっこうに臨戦態勢に入ってくれなかったのだ。
ベッドの上に気まずい空気が流れ始めた。
彩は、健気にも大野のモノを口に含んでくれようとしたが、大野はそれを固辞した。
多分、フェラチオをされても、エレクトしないだろう事がわかっていたからだ。

大野は、舌と指で彩を攻める事に切り替えた。
親指でクリトリスに断続的な刺激を加え、舌を卑裂の内部にこじ入れ、ジュルジュル唾液の音をたてて吸い上げた。

「ああっ!はあん!」

4年ぶりの、愛撫を受け、彩は、みたび震え始めた。
恐怖心と快感が彩の中で、奇妙な同居をしていた。
次第に彩のその部分から愛液が滲み出てきた。
大野は、彩の両足をM字型に大きく押し広げ、愛撫の手を緩める事無く彩を責め立てた。

「あっ!あっ!あんっ!」

彩の、ヨガリ声が、オクターブ高くなってきた。
525アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/24(水) 02:53:28
下半身にギュッと心地よい痛みが走った。
いつの間にか、大野の分身が、ビュクン、ビュクンと波うち、すっかり臨戦モードに突入していたのだ。

(待たせやがって、この親不孝ものめ)

大野は、ニヤリと笑うと彩を起き上がらせ、分身を彩に握らせた。
彩は、チラッと大野の目を見た。大野は、頼むと言う感じで頷いた。
彩は大きく口を開けると、大野のそれを一気に飲み込んだ。

「うぐっ・・」

大野の口から、うめき声が漏れた。
4年のブランクがあるとは、とても思えなかった。
彩はジュルジュルいやらしい音をたてて、それを根元まで飲み込み、高速口ピストンで大野に逆襲した。

時計をチラリと見た。
9時前だ。門限の時間を逆算すると、発射は一回しか出来ない。
残念ながら口の中には出せない。

「あ、彩、もういいよ・・」

大野は、そう言い、彩の口から分身を抜いた。
526アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/24(水) 02:54:40
大野は、彩の肩を抱いて、静かにキスをした。
断続的に震えが襲ってきている。彩にしてもここが正念場だ。
何としても綺麗なフィニッシュを決め、一生に残る思い出を残してもらいたい。

「彩、綺麗だよ」

大野は、彩の髪を何度もなでて、もう一度キスをした。
大野が得意とする、「ビショビショに濡れてるじゃん」、「どこに入れてほしいか言ってみな」などという言葉責めも、今夜だけは封印だ。
ひたすら優しい言葉をかけ、彩の緊張を解きほぐす事に全精力を傾けた。

「大野さん、今日は安全日なの」

ふいに彩が、口を開いた。

大野の全身に凄まじい電流が流れた。
それは、中出ししていいという、彩のサインに他ならなかった。
今まで数人の婦警とセックスしてきたが、中出しはした事がなかった大野にとって、衝撃以外の何物でもなかった。

「いいのか?」

野暮だとわかっていながら、思わずそう尋ねた。
彩は、コクリと頷いた。

まだ彩はイッていない。
彩の決意に報いるためにも、必ず彼女をイカせなければ男がすたるというものだ。
527アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/24(水) 02:55:36
大野は、彩の脚を思いきり広げ、分身を膣口に押し付け、一気に根元までもぐりこませた。

「ああっ!」

彩の口から、嬌声が漏れた。

(10分後にイカせ、発射はその3分後)

そうスケジュールを立てた。

腰ピストンは緩やかに行った。
空いた右手でクリを刺激し、左手で乳房を揉みしだいた

「ああんっ!はあっ!大野さん、もっと!」

彩の声は、絶叫に近くなっていた。
無理もない。4年間もブランクがあったのだ。溜りに溜まって当然だ。
彩のその部分は洪水状態になってきた。シーツはしっとり湿り、全身汗まみれ状態。

「かわいいよ、彩、本当に綺麗だ」
「ああっ!はあっ!」
「美しい。彩、素敵だよ」
「はあっ!はっ!あうっ!」
「彩。君と出会えて俺は本当に幸せだ。本当にかわいいよ、彩」
「ああっ!いく、いく・・・イクうっ!!」

白目を剥いて、絶叫を上げた。
ビクッ、ビクッと二度、彩の身体が痙攣を起こした。
528アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/24(水) 03:19:14
イカせる自信は半々だったが、どうやらイッてくれたらしい。
大野は、心の底から安堵した。もう責任は果たせた。
後は、現職婦警への中出しを、たっぷりと堪能させてもらうだけだ。
大野は、それまでの緩やかピストンをやめ、一気に高速ピストンに切り替えた。

「ああっ!あっ!」

イッた直後だというのに、もう彩は甲高い嬌声を上げていた。
こういう時は、何度でもイケる女性の身体構造が羨ましく感じられる。

絶頂感が近づいてきた。
大野はさらに、激しく腰を振った。

「あっ!はあんっ!」
「彩!彩!もうダメだ!彩ああああああっ!!」

大野は、彩の子宮内にドバドバと精液を放流した。
同時に彩の全身もガクガク震えた。彼女もまた、イッたらしかった。
529アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/24(水) 03:20:23
激しい疲労感が大野を襲った。
もちろんこれは、心地よい疲労感だ。

大野は、静かに彩からそれを抜いた。
彩の卑裂はパックリ口を空けており、戦闘の激しさを物語っていた。

やがて白い液体がドロドロと流れ出てきた。
大野の全身に、強い達成感が湧き上がってきた。
この「ドロドロ」こそが、中出しの醍醐味なのだ。

彩は、徐々に小さく萎んでいく大野の分身を慈しむように手に取り、優しく口に含んだ。
そしてペロペロと舌を使い、精液をすっかり舐め取り、最後はゴクリと音をたて、飲み込んだ。

(これで吹っ切れてくれればいいのだが・・)

心の底から、大野はそう願った。
4年越しの約束を、彩は今、しっかりと果たしてくれた。
彩との交流も、そろそろ潮時。
また明日から新しい婦警を求める「旅」が、始まる事だろう。
530アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/24(水) 03:21:56
「大野さん、また時々会ってくれる?」

彩が甘えた口調で、そう言った。

「君はもう立派に男性恐怖症を克服した。約束も果たしてくれた、もう俺の役目は終わったよ」
「やっぱり奥さんの方がいいの?」

大野は、ムクリと起き上がった。

「今夜の出来事を、お互いいい思い出にしようじゃないか。
俺にとって、今夜は間違いなく忘れることが出来ない最高の夜だったと断言できる。心から君に感謝するよ」
「それは、私も同じよ」
「安心したよ。その言葉を聞いて」
「大野さん・・本当にもう会えないの?」
「そんな顔をしないでくれ。こっちまで辛くなる」
「わかったわ。あなたの家庭を壊す権利は私にはないものね」
「すまない。わかってくれてありがとう」

時計は9時半を指していた。

「さあ、門限に遅れるよ。さっさとシャワーを浴びて、撤収しようぜ」
531名無しピーポ君:2006/05/26(金) 18:39:57
ところで、あほあほのブログは
どうなったんだ。
532アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/27(土) 00:31:31
ブログは、とっくの昔にやめた。
自信作と言っていい写真や動画が撮れてるので、何らかの形で公開したいと思ってるんだけど、いいアイディアないかな?
こちらが、承認した人だけに見てもらうような形がいいのかなと思っているところ。
もっともニーズがあればの話だけど。
533アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/27(土) 15:25:45
「七海と別れる事になりました」

地下鉄桜田門駅入口の階段前で、彩は、待っていた牧田に、そう声を掛けられた。
彩の表情が瞬時に険しくなった。

「どういう事なの?詳しく理由を聞かせてよ」

牧田は、一回オホンと咳払いをした。

「あいつ、警視庁の採用を辞退するなんて、今頃になって言ってる。冗談じゃない。僕は弱い奴が嫌いなんですよ。性別は問題じゃない」
「前に会った時と、話が随分違うじゃない?あなたが、彼女を支えてあげるんじゃなかったの?」
「もちろん。でも本人が、全く立ち直ろうとする意欲を見せてくれないんじゃ、こちらも支えようがないじゃないですか」
「言っておくけどね。ああいう大変な目に遭った女性が、元気を失くして、塞ぎこんでしまう事はちっとも不思議じゃないのよ。
私だって、一時は、死を考えたんだから」
「・・・」
「どうしても別れるの?」
「別れます。採用まであとひと月。これから庁内の過酷な出世レースに身を投じなければならないんです。
僕は、警察庁長官の座をマジで目指しますよ。
そのためには、4月1日に合わせ、モチベーションを最高潮の状態に持っていかなきゃならない。
でも、彼女と付き合っていると、こちらまで気分が滅入ってしまう。わかります?僕の言っている事が」
534アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/27(土) 15:26:17
酷い人ですね。あなたって・・」
「あなたから、非難されるのは覚悟の上で、こうやってお待ちしてたんだよ」
「私に何をしろとおっしゃりたいのですか?」
「あの時は、あなたに断られてしまったが、改めてお願いしたい。七海を元気付けてやってほしいんだ」

いつの間にかお互いの言葉遣いが、牧田はタメ口、彩は敬語に切り替わっていた。

「それは命令ですか?」
「そう受け取ってもらって構わない」

彩は、深く溜息を漏らした。

「わかりました。自信はありませんが、とにかく彼女と話をしてみます」
「引き受けてくれるんだね?ありがとう。手段はあなたに一任するよ。なんとか、採用辞退を思い留まらせるよう、彼女を説得してくれ」
「はい・・」

牧田は、ようやく穏やかな表情になった。
535アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/27(土) 15:27:13
「豊田さん、今の所属は、少年育成課でいいんだよね?」
「はい、そうです」
「本部勤務か。あなたも日の当たる道を歩いているね。僕も負けてはいられないな」
「・・」
「豊田さん、こんな事、言ったら大変不謹慎かもしれない。でも、言わせてくれないか?」
「何でしょう?」
「あなたをレイプして本当によかった。あれが無ければ今頃の僕はダンプの兄ちゃんか、工場で部品を・・・」

次の瞬間、彩は気を失い、その場に卒倒した。

気が付いた時は、搬送の救急車の中だった。

もう我慢の限界だった。自分にこれ以上嘘をつけない。
職を失ってもいい。

――牧田を告訴する

麻緒先輩もきっと応援してくれるはずだ。そして大野さんも、きっとどこかで見ていてくれる・・・

また眠気が襲ってきた。
彩は、再び目を閉じ、深い眠りの世界に入っていった。

(おわり)
536アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/28(日) 17:11:20
さて、婦警さんと接触できる職業というのを考えてみた。
就職前の婦警マニア君、どうぞ参考にしてくれたまえ(笑)。

・駐車監視員(正社員または契約社員)
 言わずと知れた放置駐車違反の確認を行う民間人の事。
 婦警さんが大量に所属する交通課執行係に堂々と出入り出来てしまう果報者だ。
 ただし、婦警さんからは「商売敵」と見なされイジメられてしまう可能性も・・
 何?だからいいんじゃないかって?失礼しましたっ!

レッカー作業員(バイト)
 これも駐車違反絡みで、婦警さんと接触できる。
 ただし最近のミニパトは、特に新宿などの治安が悪い地区は、男性が相勤の場合が多いようだ。

・少年補導員(ボランティア)
 所轄の生安課、もしくは少年センターに詰める事になる。月2回程度、街頭補導に出る。

・GSスタンド店員(バイト)
 PSの契約スタンドを選んで、そこでバイトするべし!

その他、「本部・署内の地下売店の店員」、「ベンダーの補充」、「店屋物の配達」など。

最後に、就職難易度特Aだが、「マスコミ」という手がある。
警視庁などの担当になれれば、本部の記者クラブに毎日出入りできる。
「夜回り」と称して、警察官の家を訪問出来たりもする。
広報の婦警さんと、親密になれる可能性も大だぞ。
537名無しピーポ君:2006/05/28(日) 18:33:50
アンチにロリコンのキモヲタが多いのは周知の事実であるが、
その証拠は以下のスレを見ればよくわかる。
一般人が「なんだこりゃw」と思うような、ヲタが喜ぶAAが大量に
貼ってあるぞ。
  ↓
http://society3.2ch.net/test/read.cgi/police/1142424359/71-75

538アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/28(日) 21:21:12
和歌山の婦警強姦未遂事件が発生してから、13日がたった。
あれから、事態がどう推移したのか、情報が全く入ってこない事に強い苛立ちを感じる。

被疑者・家永はどうなった?送検されたのか?示談が成立したのか?内部の処分は?
被害者の婦警は、通常通り出勤しているのか?

本質的な疑問も全く解明されていない。
なぜ身内の恥部を晒す事を極度に嫌う警察が、事件を公表したのか?
警官が罪を犯した場合、一般人より1ポント罪状をディスカウントする傾向があるが、
(例えば、大阪府警の婦警が、不倫相手を包丁で刺した事件で、婦警の逮捕容疑は傷害罪だった。
一般人なら確実に殺人未遂を適用されているケースだ。また警視庁の婦警が自室で乳児を死なせ、
遺体を冷蔵庫に遺棄した事件も、逮捕容疑は遺体遺棄だった。このケースも一般人なら、未必の故意を
適用され殺人罪で引っ張られるであろう事件だった)
その「法則」に則れば、強姦未遂のディスカウントをやめたら罪状はどうなる?

そう。強姦だ。

もちろん事実は、闇の中だが・・
週刊文春あたりが、追跡記事を書いてくれるかなと期待してたのだが、その気配もなし。
本当に悶々とするよ、全く。
539アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/29(月) 07:32:56
追記
仮に、この婦警が強姦されていたとしよう。
そうであっても、逮捕容疑は、「強姦未遂」で構わないのである。
いったん「未遂」で逮捕しておいて、取調べの過程で、実は「既遂」である事が判明した、これで十分。
実は突っ込まれていたが、プレスへの逮捕レクは「強姦未遂」というカラクリは可能であるという事だ。
540名無しピーポ君:2006/05/29(月) 21:36:50
小説の感想、正直にいって・・・とても面白かったです。
第一にとても読みやすいし、ストーリーにリアリティがあるし
「婦警的!」の小説は何かマニアックで読んでいて気持ち悪くなる部分が
多数あったけれど、こちらの小説は一般人でも素直に読めると思います。
余計なことですが、この小説でVシネマなんか作ってみたいなと思いますね。
婦警の役はあの女優さんがいいなとか、大野氏の役は誰がいいかなとか
・・・・勝手なことばかり書いてごめんなさい。 近いうちにまた別の小説
期待しています。
541アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/29(月) 23:36:54
>>540
ありがとう!
この文章をプリントアウトして壁に貼らせてもらいます。
叩きばっかなので、素直に嬉しいっスよ。

Vシネ、いいねぇ。
スタッフロールに、原作「アホアホ仮面」なんて出た日にゃ、ブホブホもんだね。

次回作は鉄道警察隊でいくか、もう一度交通でいくか、鋭意、構想を練っている所です。
542アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/30(火) 13:12:10
女性警官、原則スカート着用を義務付けへ。

「ズボンは、見苦しい」、「女性らしく見えない」など、女性警察官のズボン姿は、あまり評判が芳しくない。
時に、危険を伴う交番勤務員以外は、ズボンを着用する必要性は薄いのではという指摘も踏まえ、
警○庁は夜間勤務時など、一定の要件を満たす場合を除き、原則ズボン着用を認めない方向で、調整に入った。
今後、有識者との協議の場を設け、年内に「女性警官スカート着用プロジェクトチーム(座長・アホアホ仮面氏)」を結成する予定だ。

(アホアホ仮面氏のコメント)
本来、女性警察官の正装はスカートだ。大阪や京都など、内部規定ではっきりそれを明文化している所もある。
一般市民と接遇する機会が多い女性警察官が、「動きやすいから」という理由で、見苦しい作業服のようなズボンスタイルでいる事に、従前から疑問を抱いていた。
大体、あんな格好では、市民に対し、失礼というものだ。
今後、田○陽子氏など、フェミニスト団体が、様々な妨害活動を仕掛けてくると思うが、我々は決して屈しない。
なお、この規定は35歳以下の女性警察官に適用していく方針だ。
543アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/30(火) 18:49:16
さあ、いよいよミニパトのチョークチェックを見られるのも明日が最後だ。
この日を逃すと、もう二度と見る事は出来ない。
ミニパトを見かける事があればしっかりとこの目に焼き付けたい。

辛いなあ・・・(涙)
544アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/05/31(水) 23:32:27
最後のチョークチェック何とか見れますた。
最後の記念という事で、おがみ倒して写真も撮らせてもらった。
関西弁の、いかにも気が強そうな婦警さんだった。
明日の準備で頭が一杯なのか、多少ピリピリしてたな。特に感傷に浸るでもなく。

もう明日以降は見れない。本当に、この日が来ちまった・・・
マジで落ち込んでます。
545名無しピーポ君:2006/05/31(水) 23:56:52
http://www.keishicho.metro.tokyo.jp/kotu/project/gaiyo.htm
 12区43署では、警察官以外に、民間の駐車監視員が巡回し、
 放置駐車違反の車両を確認した場合は、その車両に確認標章を取り付けることとなります。

「警察官以外に」は「警察官も」引き続き取り締まりをやるって事じゃないの?
少なくともこちらの自治体ではそう広報してる。

 警察官による取締りに加え、一定の地域においては、
 民間の駐車監視員も放置駐車違反の確認(標章の取付け)を行います。

警視庁は違うのかな?
546アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/06/01(木) 00:07:10
「最後のチョークチェック」って書いてるじゃん。
547名無しピーポ君:2006/06/01(木) 00:16:53
あー、そういうことか
デジカメチェック(になるのか?)じゃダメなわけか
548アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/06/01(木) 20:09:33
昨日、今日と休暇を取った。仕事どころじゃねぇって(笑)。
都内を車で一日中散策。
駐車車両が少なかったな。かなり走りやすかった。
話題の、駐車監視員は、どういう訳か見かけなかった。
ニュースによれば、ちゃんと活動はしていたらしいんだが・・・
反面、ミニパトが凄かった。10台以上見かけたな。
普段から、活動しろってw

某所で、ある実験をしてみた。
走行中のミニパトを追い越し、すぐに路駐。
ミニパトの婦警さんの目をしっかり見て、下車。
自動販売機でジュースを買いつつ、彼女たちの様子を注視。

ミニパトは俺の車の前に停止し、婦警さんが二名下りてきて、俺の車目掛けて、一目散に歩み寄ってくるではないか。
俺が、ジュースを買うためだけに、放置駐車した事を知っているはずなのに。

テラ、ヤバスwwwww

(つづく)
549 ◆pmPWfkHix2 :2006/06/01(木) 20:30:23
運転中の携帯禁止の時のようだったのかな?
あの時も初日は「見せしめ(啓蒙?)」が、すごかったと思う。
550アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/06/01(木) 20:43:47
俺は、慌てて車に戻った。

婦警さんの相勤の女性OG(臨職)が、ジロリと俺を睨み、ミニパトに戻っていった。
どうやらセーフのようだ。
俺は、ホッとし、車に乗り込んだ。
しかし婦警さん(若くて、そこそこかわいいルックス)はミニパトに戻らず、運転席側のウィンドウをノックしてきた。

俺は、車から下りた。

婦「横断歩道5m以内は駐停車禁止ですよ」
ア「すいません」
婦「こういう停め方をされると交通の妨害になるので気をつけて下さい」
ア「すいません。だけど、ジュースを買ってただけで、1分しか停めてないよ」
婦「短時間でも違反は違反ですよ。今日から取締りが厳しくなっているのを、ご存知ありませんか?」
ア「いや、もちろん知ってるよ。でも婦警さん、俺が下りてから自動販売機に向かったの知ってるじゃん。
  俺に、その場で警告してくれれば済む話なのに、一目散に車に向かうんだもんなぁ。そんなにキップ切りたかった?」

婦警さんの口が尖ってきた。
面白くなってきたが、この辺で止めておいた。怒らせて、キップを切られたら堪らんし。

なお、帰りに白バイにスピード違反で切符を切られたw
何をしとんねん、俺・・・
551アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/06/01(木) 20:48:30
>>549
こっち(東京)は凄かったよ。福岡はどうだ?
男女の交通課員は、全員外で活動していたと思う。
本当に警官だらけだった。

どうでもいいが、男の警官の2割程度は合服だった。
多分、衣替えだという事を忘れてたんだろうな(笑い)。
婦警さんは、ぬかりなく全員夏服だった。
552アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/06/01(木) 22:29:57
ラジオライフ(7月号)という雑誌を初めて購入した。
毎号、立ち読みは欠かさなかったんだが。
ミニパトとレッカー車が直接、無線交信してるなんて知らなかったので、興味があってね。
ま、もっとも、俺自身、受信機を買って、無線を傍受しようなんて更々思ってない。
ああいうのは、偶然見かけるからいいんであって、あらかじめミニパトのいる場所がわかっちまったら、多分つまんねえと思うから。
あと埼玉県警の年頭視閲式での新任警官を捉えた、青春ドラマの1ページのような写真がとてもいい。
俺も実は、現場にいたんだが、このシーンは撮り損ねたんだよね。
俺も最近になって、そこそこ写真の腕に自信を持ち始めた頃ではあるんだが、こんな写真見せられたら、完全に脱帽だ。
まだまだ修行が足らんね。
553 ◆pmPWfkHix2 :2006/06/02(金) 18:48:13
>>551
福岡はね、新制度以前から「駐禁取締り=婦警」って部分は少なかったと思う。
「婦警のためのミニパト」というシステムもないと思うんだよね、自分の感じる限りでは。
だから、自分は、実は今回、感慨深い部分はあまりなく、ほとんど、傍観者の視点でした。

>>552
ラジオライフの写真はよかったですね。
あの雑誌は、なぜ投稿写真を茶化すような、記号や文字をその上に重ねるのかなぁ。
写真のよさをそぐのでもったいないと思ってます。

>>540
なんで一言多いかなこの人は…
普通に書けばスルーしたのになぁ。

例えば…
大野が彩を抱いた理由は「男性恐怖症を克服させたい」だったと思って読んでいたら、
女性器から流れ出す精液に「これが中出しの醍醐味だ」という文が出てきて、かなり戸惑ったんですよ。
それはAVの中だし表現の手段であって、大野にはもっと特別な感慨があると思ってた。
そういう読者の感情の流れを上手くコントロールできていない部分がけっこう多いと気になっていて、
そういう部分を直せば、よくなるんじゃないのかな、と考えてます。
特に、このペースで書いているのはすごい事だと思うから、そういう部分に意識的になって書けば、
もっと上手くなると思うから、もったいない、と思ってる。

ある程度の量をテキストエディタに書いて、推敲のあと、アップする方法はやらないのかな?
「マニアックで気持ち悪い」を棚に上げて書いてしまいましたとさ。
554アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/06/02(金) 23:30:29
婦警さんもナイスガイには弱い?

とある外人が多い街(こう書くともうバレバレか?笑)にて、放置駐車のバイクを確認したミニパト婦警さん。
さっそく3人ぞろぞろ下りてきて取締りにかかった。
デジカメで撮影して、端末に入力してと、手順的に駐車監視員と同じ作業をやっている感じがした。
7、8分経過しただろうか。いよいよ黄色いステッカー「放置車両確認標章」を出力しようとした、その矢先、
バイクのオーナーらしき、外人のハンサムガイがメチャメチャ笑顔で戻ってきた。
婦警さんたちは、心もち顔を赤らめつつ、なにやら二言三言外人と会話を交わし、最後は笑顔で外人を放免。

まてや、オイ!
俺の時と随分、待遇がちゃうやんけ。
俺は、正味1分しか止めてないのに、OGは睨んでくるし、婦警は「横断歩道の前後はどうたらこうたら・・」とチクチクやりやがる。
少しは、外人にも嫌味のひとつも言うたらんかいや。向こうは8分やで。

ホンマ、お前らに見せてやりたかったわ。あの、うっとりした婦警の表情を。
引くぞ、マジで。

ちなみに俺に対応した婦警と、外人に対応した婦警は別人なので、念の為。
555アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/06/03(土) 22:35:51
553
感想ありがとう。
「ミニパトより愛を込めて」が俺の処女作で、まだまだこれからなんで、ひとつお手柔らかに。
漫画なら厨房の頃まで描いてたよ。
556アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/06/03(土) 22:41:27
「ミニパトより愛を込めて」は、今、読み返すと、顔から火が出そうなくらい恥ずかしい。
全身にじんましんが沸きそうだ(笑)。
一応、女性向けに書いたつもりなんだけど、男性の読者からも、結構、面白いと言ってもらえてるんだよな。
557:2006/06/03(土) 22:47:44
侍部屋パクんな!
558アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/06/03(土) 23:20:56
おう、侍か。久しぶり。
まだ辞めてないんだな。中々頑張ってるじゃねえの。
女警のひとりやふたり、もう食ったか?
559アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/06/05(月) 19:23:47
 ショート・ショート1

(何だ、ここは!?本当に日本なのか?)

俺は、己の目を一瞬疑った。
東京の街には、制服の警察官の姿がそこかしこに見られる。
ありふれた日常の光景のように見える。
 だが、いつもと何かが違う。何かが・・・
皇居周辺、霞ヶ関の官庁街、永田町周辺を警備している警察官の全てがスカートをはいているのだ。
そう、彼ら・・もとい、彼女たちは全員、女性警察官なのだった。
彼女たちは、黄色いゼブラ(警視庁では機動隊のゼブラは黄色、交通は白色)を身にまとい、鋭い視線で周囲を警戒している。
 (どういう事なんだ。俺は、夢でも見てるのか?)
 俺は、思い切って立番しているひとりの女性警察官に声をかけた。
「あの・・・」
彼女は、胸を反らしながらジロリと鋭い視線を俺に投げてきた。
「何だ?」
(「何だ」?婦警のくせに、この態度の放漫さはどういう事だ。婦警ならこういう場合、ニッコリ笑って「何でしょうか?」と応じるのが本来の姿だろう)
「用は何だと尋ねている。冷やかしなら、とっとと失せろ。仕事の邪魔だ」
 俺の背中から、冷や汗がツーッと流れ落ちた。
「あの、今日はどうして警備の警察官が全員、女性警察官になってるのですか?女性の国賓が来日されるのですかね?」
560アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/06/05(月) 19:25:25
 ショート・ショート2

「何を言ってる?いつも、女性が警備してるじゃないか。普段通りだよ」
「そんなバカな!普段は男性の警察官が重々しく警備してるじゃないですか。彼らは、どこに行っちゃったんですか」
「お前、何か悪い物でも食ったのか?大体『女性警察官』って何だ?勝手に言葉を作るな」
 俺は、本気で頭が混乱してきた。
「女性の警察官は、『女性警察官』って呼ぶじゃないですか?婦人警察官から女性警察官に呼び名が変わって5年程度経ちますかね」
「お前、いい加減にしないと、ちょっと来てもらう事になるぞ。『警察官』なんだよ、我々の呼称は。
 対して、男の警察官は、これまでの紳士警察官から、男性警察官に呼び名が変わったんじゃないか」
 その時、一台のミニパトが俺たちの前を、スーッと通り過ぎて言った。
俺は、もう少しで、気を失い、その場に倒れてしまう所だった。
 ミニパトに乗務していたのは、男の警察官だったのだ。
 俺は、ようやく事態が飲み込めてきた。
どういう理由があったかは知らないが、この世界の警察官は男女の役割が完全に逆転しているらしかった。

俺は、彼女に礼を言い、その場を後にした。今日は、もはや仕事どころではない。
俺は、電車に飛び乗り、新宿、渋谷、銀座などの繁華街や、大手町、丸の内などのビジネス街の交番を片っ端から見て回った。
結果は、やはり俺の想像した通りだった。
交番に詰めている警察官の全てが、女性で占められていたのだ。
561アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/06/05(月) 19:26:06
 ショート・ショート3

俺は、自他共に認める婦警マニアだ。
俺にとって、この突然、現出した新世界は歓迎すべきものだ。
俺は、携帯電話を取り出し、2ちゃんねるの警察板にアクセスした。
俺の予測が正しければ、この世から、婦警マニアと呼ばれる連中は、跡形も無く消え失せているはずだ。
そして、数分後には、俺の予測の正しさが、見事に証明された。
昨日まで乱立していたはずの「婦警をレイプ」、「婦警のパンチラ」、「婦警をナンパ」等のスレッドがないのだ。
考えてみれば当然の事。絶対数が少ないからこそ希少価値が出る。
この世界のように、そこらじゅうに、婦警(この世界では単に「警察官」と呼ぶらしいが、俺はあえて「婦警」と呼ぶ)がいれば、その価値は当然に下落する。経済原論のイロハだ。 
代わりに、「紳警に萌え〜」、「紳警さんをおしゃぶりしたい」等のキモいスレッドが散見される。
俺は、溜息をついて、通信を切断した。
562アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/06/05(月) 19:27:16
 ショート・ショート4

深夜になった。
自分の自転車の防犯登録のステッカーをわざと剥ぎ取り、近所をふらふら徘徊し、巡回警らしている婦警と遭遇する機会を待った。
しばらくすると、白い自転車に乗ったふたりの婦警が、前方から現われた。スカートを履いている。
俺の下腹部は瞬時に硬直した。前にいた世界では、絶対にありえないシチュエーションだったからだ。
 俺は、婦警から、わざと顔を背けた。彼女の目がギラリと光った。
「すいません。ちょっとお話を聞かせてもらっていいですか?」
 来た、来た!
俺の心臓は激しく鼓動した。もちろん、職質の恐怖などではなく、ワクワク感による高揚のためだ。
俺は、ふたりの婦警との深夜の会話を堪能した。
「ふけい・・・お巡りさん、女性なのに大変だね。こんな夜遅くまで」
「女性なのにって?訳のわからん事を言う奴だな。警官に夜も昼も関係ないだろ」
「まあ。そうですが・・ところで、少しはニッコリしてほしいな。女の子はしかめっ面より笑顔の方が絶対に魅力的だよ」
「そんなのは男警に任せたらいい。連中はいつもニコニコしてて、警察のマスコットを務めているからな。我々は憎まれ役だよ」
俺は、少し落胆した。
外見は女だが、心は男そのものの彼女たちを前に、俺の下腹部は、次第に小さく萎んでいった。
563アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/06/05(月) 19:28:20
 ショート・ショート5

あれから一ヶ月たった。
相変わらず、「新世界」は、婦警さんの天下だ。
だが・・・
これだけ、婦警さんがいるのに、俺の心はまるで満たされる事がなかった。

婦警さんの笑顔はどこ行った?
ミニパトの中で女学生よろしく、ペチャクチャだべっている婦警さんはどこ行った?
敬語をきちんと使って接遇してくれた婦警さんはどこ行った?
そして、街角で婦警さんを見かけた時に、少年のように激しく高揚し、息子を固く硬直させた俺はどこ行った?

もういい。
以前の世界に戻りたい。
数が少なくてもいい。スカートはかなくてもいい。
笑顔のない婦警なんて、何の価値もない。

夢なら覚めてくれ。もうたくさんだ――
564アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/06/05(月) 19:29:32
 ショート・ショート6

翌日。
俺は、社有者で得意先回りに精を出していた。
月末の五十日(ゴトビ)で、大忙しだ。
いつもは、コインパーキングに入れるのだが、その時間も惜しいので、路上駐車していた。

「あっ!」
思わず声が出た。
3人の警察官が俺の車を取り囲み、駐車違反の確認作業をしていたのだ。
なんと、全員女性だ!
「すいません。すぐに動かします!」
向こうも月末で忙しいのか、普段は駐禁取り締まりをしない婦警も動員してるようだ。
婦警が、俺をチラリと見、そしてニコリと笑った。
え?笑顔?
「ここは、駐車できない道路なのをご存知でした?」
敬語だ。どういう事だ?
ふいに遠くからサイレンの音が聞こえてきた。機捜の覆面が緊走しているらしい。
あれ?男が乗務してるぞ??
この世界の警察は女性優位だったはずじゃ・・
俺は胸騒ぎがした。
「ちょっと失礼!」
婦警さんに断って、携帯を取り出し、2ちゃんの警察板にアクセスした。
565アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/06/05(月) 19:30:32
 ショート・ショート7

あった!
「婦警をレイプ」、「婦警のパンチラ盗撮」、「婦警を・・・」
婦警スレが乱立している。
元の世界に戻れたんだ!

「やったぞ!」
俺は、腹の底から絶叫した。
「あの・・どうしました?」
婦警さんが、怪訝な表情で尋ねてきた。
久々に聞く婦警さんの敬語が心地よく胸に響く。
「いえ、なんでも。ところでやっぱりキップは切るんですか?」
婦警さんたちは顔を見合わせた。
まだ情報端末への入力の途中らしく、通常、この場合は、「現場処理」で済む。
「そうですね。きちんと反省して頂けるなら今回は『警告』という事で・・」

俺は、彼女の言葉を遮り、こう行った。
「いや切ってくれていいよ。その代わり、もっと笑顔を見せてくれないか?一ヶ月ぶりなんだ」

(おわり)
566アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/06/08(木) 19:04:18
婦警さんが、ずいぶんピリピリしている。
例の駐車違反取締り方法の変更に伴って、神経が高ぶっているのだろう。

1日に、チクチクと嫌味を言われた事はすでに書いた通りだが、
先日も、写真を撮らせてほしいとお願いしたら、凄い勢いで怒られたorz

「壁に女の子の写真をいっぱい貼ってあるのか」とか、「そうやって女の子に片っ端から声を掛けているのか」とか・・

今まで、こんな事、全くなかったので、正直戸惑っているし、多少ヘコみもしている。
まあ、お前らも、くれぐれも気をつけてくれ。
一応、彼女たちも警察官。いっぱしの権限は持っているからな。
567アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/06/09(金) 00:41:19
奈良署の20代の婦警さんが、コインランドリーで洗濯中、制服を盗まれてしまったというニュースが入った。
ソースによれば、洗濯中、その場を離れていたという。
俺は、一報を聞いて、バカ正直な婦警だなと思ったんだよ。
制服類は、一定の間隔を置いて随時支給されるらしく、その際、古い制服と交換という形を取っていない。
(例えば、夏服上衣は4ヶ月が使用期限。つまり毎年一着ずつ増えていく事になる)
つまり、一着や二着紛失したって、しらばっくれてれば当面は、分かりっこない。
退職時には、当然に制服類は、一括して返却しなければならないが、それはその時に考えればいい事だ。

と、よくソースを読み返してみたら、階級章まで盗まれてしまっているではないかw
多分、識別章も一緒にくっついていたのだろう。これでは駄目だ。誤魔化しがきかないわな。

しかし、よく分からないんだよな。
コインランドリー?
単身寮に洗濯機くらいあるだろ。PSにだってあるはず。
まさか、実家から通いじゃないだろうし。
深夜になっちゃったから、他の寮生に気兼ねして、コインランドリーに行ったんだろうか?
568アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/06/11(日) 01:39:50
2006年06月08日
大阪府警曽根崎署は8日、駐停車禁止の交差点周辺で客待ちをしていたタクシーの一斉取り締まりを実施し、運転手18人に反則切符を切った。
運転手が乗っているタクシーは駐車監視員による取り締まりの対象外。
ドライバーから「不公平だ」という声が寄せられたため、同署が警察官による取り締まりに踏み切った。
道路交通法は、交差点から5メートル以内を駐停車禁止場所としており、車内に運転できる人がいても車を止めただけで違法になる。
同署の一斉取り締まりは8日午前10時半から2時間半、監視員が主に活動する駐車違反取り締まりの重点路線のJR大阪駅北側など交差点計8カ所で実施した。
同署管内では、計18人の監視員が連日活動している。
同署には「一般車はちょっと車を離れただけで違反になるのに、なぜ交差点で止まっているタクシーは取り締まりの対象にならないのか」と苦情があったという。
-------------------------------------------------------------------
なかなか注目に値するニュースだ。曽根崎署の、今回の試みはとてもいい。
ドライバーが車内に残っている状態で、駐車違反の反則切符を切られるというのは極めて珍しい。
現にこうやって、報道されているしね。
俺は、新しくなった駐車違反取締り制度において、駐車監視員と警察官の活動の違いを探るべく、彼らの行動を注視してきた。
まだ10日しか経っていないので何とも言えないが、ここまでの感想をひと言で言えば、
「同じやん!」
である。
婦警さんたちが2、3人で、ミニパトないし徒歩で巡回し、放置駐車を確認したら、デジカメで撮影し、確認標章を車に貼り付ける。
つまり、駐車監視員と全く寸分違わず同じ事をやっているのである。
そこで冒頭で紹介した記事。
民間の監視員は放置駐車を、警察官は通常の駐車を取り締まるという事で、お互い確固としたテリトリーを持つ事ができるヒントとなりうるのではないか。
タクシーの無法ぶりは、東京も同じ。東京の警察署も大いに見習って参考にしてほしい。
569アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/06/12(月) 12:13:55
さあ、新作のスタートだ!


 中本は吸っていたタバコを道路に叩きつけ、荒々しく靴で揉み消した。
約束の時間は、とうに過ぎている。
 (すっぽかす気じゃないだろうな・・・)
 不安がむくむくと身をもたげてきては消えるの繰り返しだった。
午後7時30分。もう30分が過ぎてしまった。
 (もう帰ろうか・・)
そう思った矢先だった。
 交差点の向こう側にいる、タバコを吸いながら中本に視線を向けていた黒いスーツの男の存在に気がついた。
 あいつだ!間違いない。中本は確信した。
 男は、無表情のまま、まっすぐ中本に向かって歩みよってきた。
 「中本さんか?」
 低い声で男がそう尋ねてきた。
 「そうです・・」
 男は、身長が183cm近くはあろう長身だった。肩幅は広く、かなり鍛えられている様子がすぐにわかった。
中本も、警察官の中でも体格はいい方で、格闘にも多少の自信はあったが、目の前のこの男と戦って勝てるという確信は持てそうにもなかった。
 「例のモノを確認させてくれ」
 再び男が中本に短く声をかけた。
中本は、黙って頷くと背広の内ポケットから、警察手帳を取り出し、男に示した。
【巡査長 中本義和】と書かれてある。5年くらい前の写真だろうか、今より大分若く見える。
男は鋭い眼で、警察手帳を凝視したが、やがて大きく頷き、「本物だな。いいだろう。あんたを信用しよう」と、中本に言った。
570アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/06/12(月) 14:44:12
アホアホニュース(妄想がソース)

警○庁、35歳以上の女性警官を交番勤務に

警○庁は、階級が巡査長以下で、35歳以上の交通課所属の女性警察官を原則的に地域課に配置変えし、
泊り勤務を含む4交代制の交番勤務に就かせる事で、大筋で合意した。施行は来年4月。
今月より始まっている駐車違反取締りの民間委託に伴い、交通課所属の女性警察官の人員がダブついているという事情が背景にある。
階級が巡査長以下であっても生活安全課や刑事課など交通課以外に所属している女性警察官については、今回の合意の対象から外す。
ある交通課の女性警察官(39)は、「これまで私たちは、身を粉にして組織に尽くしてきた。今回の合意に、一瞬我が身実を疑った。
これは体のいいリストラではないか。到底、承服できない」と憤る。
これに対し警○庁筋は、「今回の合意の対象となる女性警察官の中には、20年も勤続していて駐車違反の切符の切り方しか知らないという者も少なからずいる。
警察学校を卒業したての新任警察官とレベル的にどっこいどっこいのまま無益に年齢だけ重ねてきた事になる。
スキルが同じなら人件費の安い若手を重用した方が経費の削減にもつながる。また、納税者の理解も得られやすい。
断っておくが、これはリストラでは断じてない。交番勤務で優秀な成績を上げてもらえれば、希望の専務に就く事は可能なのだ」と語る。
なお、この施策に該当する女性警察官の実数は、警○庁が公表していないため明らかではないが、
総数が2000人である事から、400人程度が該当する物と思われる。
571アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/06/12(月) 19:49:39
 その男と中本は、近くに架かっている歩道橋の階段を上り、階段と横断部の境界付近に立ち止まった。
老朽化が著しく、利用者がほとんどいない寂れた歩道橋だ。そのため秘密の会話をするには却って都合が良かった。
 「メールで概要はお話しましたが、ここで改めて依頼内容の確認をさせてもらいます」と、中本が言った。
 男は黙って頷いた。
 中本は、軽く咳払いをし、自分の口元を掌で覆い隠した。
 「さきほどの“手帳”でお分かりのように、僕は警視庁・臨海署に所属する現職の警察官です。
年齢は30歳になります。ある女警から婚約を一方的に破棄された事は既にお話した通りです」
 「その女警の個人データは持って来てるな?」
 その男も、口元を掌で覆い隠し、中本にそう尋ねた。
 「はい」
 中本は、ガムテープで厳重に封がされたA4の封筒を取り出し、男に手渡した。
 「女警の本名、所属、住所、携番、メアド、通勤経路、生年月日、血液型、家族構成、学歴、採用区分、身長、体重、その他もろもろ。
画像や動画を納めたCD−R。彼女の肉声も収録されています」
 「よくこれだけ集めたたな。元フィアンセとはいえ、所属は別だ。大変だったろう」
 男は、封筒をバッグに収めながら、中本にそう言った。
572アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/06/12(月) 19:51:01
 「なあに。あの女を地獄のどん底に叩き落すためですよ。ちっとも苦労じゃないですね」
 中本は、胸を反らしながらそう言った。
 「着手金は?」
 男が、尋ねた。
 「持ってきています」
 中本は、バッグから無地の封筒を取り出し、男に手渡した。
 「100万入ってます。成功すれば、残りの500万を一括して支払います」
 男は、ニコリともせず、無言で頷くのみだった。
 「お願いしますよ、大野さん。とにかくあの女、深沢千夏をめちゃくちゃにレイプし、そしてそいつを撮影してください」
 「中本さん、あんた自身が彼女を襲う事は考えてないのか?」
 タバコに火を付けながら大野と呼ばれた男がそう尋ねた。
 「無理ですよ。警察を馘になって、かつ臭い飯を食わせれるのは御免です。それにアカの他人のあなたに襲われた方が千夏に与えるショックも大きいでしょうから。
あ、いや、まてよ。あいつ面食いだからな・・・イケメンのあなたに襲われてもあまりショックは受けないかも・・」
 「おい、どうするんだ?やるのかやらないのか、はっきりしろ」
 中本は慌てて首を振った。
 「もちろんお願いしますよ。ただどうせなら、『ハゲ、デブ、オヤジ』の女に嫌われる三要素が揃った奴の方がより良かったかなと思っただけでして・・」
573アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/06/12(月) 19:51:46
 「いいだろう。それならその辺に転がっているホームレスを実行役に仕立ててやってもいいぜ。なるべく女が嫌いそうな外見をしている奴をピックアップしよう」
 「本当ですか?いやぁ、嬉しいなあ」
 「追加で100。いいな?」
 「あ。はあ・・まあ仕方ないですね。乗りかかった舟だ」
 大野は、吸っていたタバコを路面に投げ捨て、踵で揉み消した。
 「商談成立だな。また追って連絡する」
 大野は、そう言って階段を下りかけ、思い出したように足を止めた。
 「中本さん、ボイスレコーダーで録音するのはいいが、あまり自分のポケットをチラチラ見ないほうがいいぜ。モロバレだよ」
 中本の顔色が、さあっと変わった。
 「あ、いえ、これは・・」
 大野の目は、氷のように冷たい光を放っている。
 「消します。すいません」
 中本は、蒼い顔をしながら、ボイスレコーダーを操作し、ログの消去作業を行った。
 「ペナルティが必要だな」
 大野は、そう言い、中本に一歩歩み寄った。
574アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/06/12(月) 19:52:38
 「ペナルティ?一体なんですか」
 中本の足元がガクガク震えている。
 ――本当にこいつサツ官か?
大野は内心の苦笑を禁じ得なかった。
 「レイプの実行は、中本さん、あんたにやってもらう」
 中本の目が、ギョロリとむき出しになった。
 「そんな!彼女は僕の事を知っているんですよ。出来るわけないです!」
 「マスクでも被って、変装すればいい」
 「体形や身体の特徴でバレますよ。一応、“関係”は、あったんですから」
 「そんな事は知った事じゃない。鬼気迫るレイプをすれば、女は恐れて告訴出来ないさ。もう腹をくくる事だな」
 「鬼気迫るレイプって・・・例えば、訴えたら殺すとか、そういう意味ですか?」
 「そうだ。それを言葉ではなく、行動で千夏に示すんだ」
 「もし、出来ないと言ったら?」
 大野は、自分のネクタイを裏返し、中本に示した。
中本の顔から完全に血の気が引いていった。
大野のネクタイの裏側にピンホールレンズが装着されていたのだ。
 「盗撮していたんですか・・・あんまりだ・・」
 「人の事が言えるのかよ」
575アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/06/12(月) 19:53:59
 「それをどうするつもりですか?」 
 「さあな。あんたが自由に判断すればいい」
 中本は、覚悟したように、一回大きく溜息を尽いた。
 「どうする?力ずくでメディアを破壊するか?」
 中本は力なく顔を左右に振った。
 「あなたと戦っても勝てる自信はないですよ。それに下の歩道は人通りが多い。こんな場所で喧嘩なんかしたら、すぐに110番されてしまいます」
 「じゃあどうする?」
 「大野さん。この依頼はキャンセルという事でいいですか?先ほどお渡しした100万は違約金として差し上げます」
 「金だけじゃ駄目だ」
 「は?」
 「千夏の個人情報が入ったこの封筒も頂いていくよ」
 「ああ、いいですよ、そんなもの喜んで差し上げますよ。煮るなり焼くなり、ご自由にどうぞ」
 大野は、再びポケットからタバコを取り出し、火を付けた。
 「中本さん、ひとつだけ忠告しておこう。闇のサイトで知り合った人物に危険な依頼をする際は、丸腰で臨む事だ。
俺はこう見えても平和主義者なので、着手金だけで放免してやるが、相手によっては命すら奪われかねないぞ」
 「はい・・」
 「心配するな。これを餌にあんたを強請ろうとか、そんなつもりは更々ないよ。安心して警察官として、今後も働いてくれればいい」
 「それを聞いて安心しました」
 「行っていいよ」
 「はい。失礼します」
 中本は、よろよろした足取りで階段を下りて行った。
大野は、中本の姿が消えた事を確認すると、歩道橋の反対側の階段を下りた。
そして通りかかったタクシーを拾うと、何処とも無く消えて行った。
576アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/06/13(火) 20:33:15
 今日も、西京線は通勤帰りのサラリーマンやOLでぎゅうぎゅう詰めの混雑を呈していた。
執務を終え、帰路についていた、鉄道警察隊、原宿連絡所に所属している千夏は、扉の前に立ち、激しい車内の混雑にじっと耐えていた。
西京線は都内でも有数の痴漢多発路線として有名で、JR東日本管内では、いの一番に、女性専用車両が導入されたという経緯がある。
 千夏の後方に立っている中年の男が、揺れに任せて、千夏の体に気安く触れてきている。
最初は腕のあたりだったのが、次第に腰に下がり、さらにはカバンで尻に当たってくる。
不快ではあったが、この程度は、よくある事なので、千夏はじっと耐えていた。
 ガクンと音がして、電車が大きく揺れた。ポイントを通過したようだ。
「ひっ!」
 思わず、声が漏れそうになった。
千夏の尻に、ゴツゴツした男の掌の感触がはっきり伝わったからだ。
千夏は、眉間に皺を寄せ、後ろの中年男をギロリと睨んだ。男は、素知らぬ顔で、視線を注に背けた。
 (今度やったら“確保”するからね。こう見えてもこっちは、“痴漢”相手のプロなんだから)

(注)作中の「原宿連絡所」は実在しません。
577アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/06/13(火) 20:35:01
 電車は次の駅を目指し、疾走している。あと5分ほどで到着の予定だ。
男が千夏に、全く当たってこなくなった。先程の“ひと睨み”が効いたのだろうか。 
電車が減速を始め、次の停車駅のホームに車体が吸い込まれていった。
 (どうやら大丈夫らしいわね)
 千夏は、安堵し、一瞬だけ気を緩めた、次の瞬間――
さっきと同じ感触。後ろの中年男が千夏の尻を、数回撫で回してきたのだ。
 「ちょっと、あなた!何を・・」
言いかけた直後、電車は停止し、目の前の扉が一気に開かれた。
ターミナル駅であるこの駅は、乗降客が桁違いに多い。
千夏は、後ろから、怒涛のような人波に押され、一気にホームの外に押し出されてしまった。
 「痴漢です!痴漢!そこのグレーのスーツ、眼鏡の男です!」
千夏は、必死の形相で叫び声を上げた。
しかし、中年男と千夏の間に乗降客の流れが割って入り、千夏は全く成す術がなかった。
 ――悔しい。散々、触られたあげく、むざむざ取り逃がしてしまうの?
 やがて、乗降客の流れが一段落つき、ホームは静穏を一瞬、取り戻した。
千夏は、呆然としたまま、ホームに立ち尽くしていた。
 「大丈夫ですか?」
 近くにいたOLが心配そうに、千夏に声を掛けてくれた。
578アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/06/13(火) 20:37:09
 「はい。大丈夫です」
 千夏は、精一杯の笑顔を作って、OLに感謝の意を表した。と、その時だった。
 「離せよ、この野郎!何するんだ」
 後ろから男の怒声が響いた。
千夏は慌てて、後ろを振り返った。
 「あっ!」
 思わず、声が漏れた。
あの中年痴漢男が、サラリーマンらしき男に、両手首を拘束されていたのだ。
 「グレーのスーツに、眼鏡。こいつに間違いありませんね?」
 30歳前後。黒いスーツに、長身。鍛えられた体格をしていたその男が、千夏に確認を求めた。
 「はい。間違いないです!」
 千夏は、興奮し、叫ぶように返答した。
 「俺は知らねえよ!証拠が、あんのか?これは痴漢冤罪だ。俺は、絶対に認めないからな!」
 中年痴漢男は、この期に及んで、見苦しいあがきを見せた。
千夏は、ふっと鼻から息を吐くと、バッグから警察手帳を取り出し、男の鼻先に突きつけた。
 「詳しいお話は、署の方で、ゆっくり聞かせてもらいますよ」
 中年痴漢男の膝が、ガクンと折れた。
 「すいませんが、お宅様もお時間を頂いてよろしいですか。お手数はお掛けしませんので」と、千夏は、サラリーマン風の男にそう言った。
 「もちろん。喜んで供述させてもらいますよ」
 男は、笑みをたたえながら、千夏にそう返答した。
千夏は、心もち顔を赤らめながら、男に会釈を返した。
誰かが通報してくれたのだろう。数名の制服の警察官が、こちらに向けて疾走してきているのが見えた。
579アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/06/14(水) 18:32:36
 臨場した3人の警察官は、この駅の連絡所所属の鉄警隊員ではなく、所轄の地域課員だったことが、多少の落胆を千夏にもたらした。
鉄警隊は、かつての国鉄に属した、「鉄道公安職員」がルーツだ。彼らは、警察官ではなく、あくまで国鉄の職員。
ただし、彼らは司法警察権を持ち、拳銃所持、捜査差押、通常逮捕などの警察権を行使することが可能だった。
 1987年3月31日、国鉄の分割民営化に伴い、鉄道公安制度は廃止となり、翌、4月1日より、鉄警隊が発足する事になったのだ。
しかし、鉄警隊には、事件の検察送致など被疑者処分の権限が与えられておらず、事案処理を所轄に引き継がなければならないなど、その権限は、旧鉄道公安と大差ない不十分な物であると言えた。
(ただし鉄道事業に起因する一部の犯罪において、鉄警隊が処理することが適当と認められるものについては、鉄警隊が独自に処理できる〜鉄道警察隊の運営に関する規則・第四条)
 失職する事になる旧鉄道公安官の受け皿として、全国の警察に、2882人の増員枠が認められ、彼らの大半が、警察官採用試験を受け、警察官としての新たな一歩を踏み出した。
そのルーツゆえ、組織内における鉄警隊の地位は、決して高いとは言えない。
彼らの所属が、各都道府県警によって地域部であったり生活安全部だったりと、まちまちである事からもそれが伺える。(ちなみに警視庁では地域部に属する)
警視庁は、2001年6月11日より、駅構内に100人の機動隊員を配置し、構内警備を強化したが、これもある面、彼らにとって屈辱ではあったろう。
この時点における鉄警隊員はわずかに130人。連絡所は、いつ訪れても無人である事が多く、人員配置が不十分である事は、傍目にも明らかだ。
580アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/06/14(水) 18:34:38
 それでありながら、痴漢やスリの検挙などの「努力目標」という名のノルマだけは、しっかり本部から押し付けられてくる。
千夏の直属上司も、旧鉄道公安上がりだが、「国鉄時代の方が努力目標がない分、余程よかった」が口癖で、
原宿相談所内全体が、そのような、低モチベーションの空気に染まりきっていた。
モチベーションが低いと、検挙実績も上がらないし、従って増員要求はいつまでたっても、受け入れてもらえない。
 千夏は、110番ではなく、直接、この駅の連絡所に電話を入れるつもりでいたのだが、付近の人に、110番通報されてしまったのが誤算だった。
通信指令本部は、所轄と連絡所の双方に臨場指令を送る事となる。はっきり言って早い者勝ちの世界。
せっかく身を挺して、痴漢を確保したのに、所轄の地域課員に臨場されてしまったので、残念ながら鉄警隊の得点にはならない。
 「どうしました?婦警さん」
 ふいに声を掛けられ、千夏はハッと我に返った。
 「さあ、行きましょう。お巡りさんが待っていますよ」
 黒スーツの男が、にこやかに千夏を促した。
 「ごめんなさい。少し考え事をしていました」
 ふたりは階段を下りながら、言葉を交わした。
 「僕、大野と言います。先程は大変でしたね」
 「大野さんですか。私は、深沢と申します。助けて頂いて本当にありがとうございました」
 「いえ、当然の事をしたまでです。ところで、これって記事になっちゃうのかな?」
 「さあ。私にも分かりませんが、多分、ならないんじゃないかしら」
 「ならない?ほう。なぜですか?」
581アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/06/14(水) 18:37:12
 「マル被・・被疑者の身柄を確保したのは、私ではなく、あなたですから・・・」
 そう言ってから、千夏は、自分の失言に気が付き、心の中で舌打ちをした。
この事案の場合、千夏自身が、痴漢を確保したわけではないのだ。純粋に彼女は、被害者でしかない。
従って、体面を重んじる広報がレクするとは、とても思えなかったのだ。
 その時だった。
前方から、ラガーマンのような、頑強な体躯をした男が階段を猛然と駆け上がってきた。
ホームに停まっている電車に、何とか乗車したいと思っているのだろう。男の目は殺気立っていた。
このままでは千夏に衝突してしまう。 
 その瞬間――大野が千夏の前にすっと回り込んだ。 
ガツッという鈍い音がして、ラガーマンのバカでかいリュックが、大野の肩をモロに直撃した。
 大野の顔が、瞬間、苦痛で歪んだ。 
ラガーマンは、後ろを全く顧みる事なく、閉じかかった電車の扉を力ずくでこじ開け、車内に姿を消した。
 「大野さん!大丈夫ですか」
千夏が、蒼白い顔をして大野に声を掛けた。
 「大丈夫ですよ。全く困った奴が多いですね、最近は・・」
 「ごめんなさい。二度までも助けて頂いて・・」
 (なぁに。これも、あんたを地獄に叩き落すためさ。どうって事ねえ、これ位・・)
「大野さん?」
 「あっ?いや、ははっ。聞こえてますよ。どうか、お気になさらず・・」 
582アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/06/14(水) 18:43:07
深沢千夏(ふかさわ ちか)27歳 警視庁地域部 鉄道警察隊 渋谷分駐所原宿連絡所 所属。
階級は巡査長。採用区分は女性一類。西新宿署の交通課でミニパト乗務を経た後、現所属。
最近、単身寮を退寮し、さいたま市内の実家に居住。
西新宿署地域課の中本と婚約していたが、鉄警隊に異動と同時に婚約破棄を一方的に中本に通告。
中本の優柔不断な性格に、嫌気が差したのではないか。
現在は、特定の恋人はいない模様だが、生来の男好きのため、複数の隊員と肉体関係を持っている事はまず間違いない―――
 以上が、中本が大野に寄こした千夏に関するレポートだ。
確かに、中本自身の自己分析にもあるように、彼は、警察官にしては、極めて押しが弱い。
アクが強い男揃いの警察組織にあって、無味無臭、人畜無害の中本に、千夏が幻滅していったというのは理解出来なくもない。
 しかしだ。
根が善人の中本を、闇サイトの住人に大枚をはたき、レイプさせようと画策させるまでに、追い込んだ千夏の罪は限りなく重い。
中本の無念さは、同じ男として、よく理解できるつもりだ。
 安月給の彼から、100万をタダでもらい、そのまま放置というのも、どうにも背中がむず痒い。
中本の依頼うんぬんは関係なく、自分の意思で、千夏を屈辱にまみれさせる――
 まずは、その第一段階として、千夏を自分に惚れさせなければならない。
ズキズキ痛む肩を、必死にマッサージしてくれている千夏の横顔を眺めながら、大野は、第一段階はあと一押しでクリアできるという確信を抱いていた。
(注)渋谷分駐所原宿連絡所・西新宿署は実在しません。
583アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/06/18(日) 20:00:18
宮川花子は元婦警なのか、元交通巡視員なのかはっきりせい(笑い)。

「交通課の巡査でした。まだ大阪は田舎っぽいところがあった時代で、町は漫画『じゃりン子チエ』みたいな感じ。悪さした子に、近所のおばちゃんが怒ったりしてた」
「ちょうど、スケバンがはやってた時期でした。高校二年ぐらいから、髪の毛も染めてましてん。パーマ当てたり」
「中学でも高校でも勉強なんかほとんどせえへんかった。『あなたは、やればできるんやから』という親の信用一つで生きてた。
ほんま、それだけが救いやったね。学校さぼってばっかりやったし、同窓会やったって『私、このクラスやったかな』と思うくらい、いい加減やったのにね。
家の近所の交番にかっこいいお巡りさんがいたから、高校卒業した1974年に大阪府警へ入りました。
配属された城東署でやったんは笛吹く交通整理。でも、「合わへん」とおもて、1年で辞めてしもた。
女性の先輩が結婚して辞めていくのを見て、あんまり先はないなとも思って。生意気やったなあ。走るのも苦手やったしね。
芸能界に入って一番最初にやったんが大助君との結婚。76年の春、20歳でしたわ。
今考えたら、警察辞めたん、もったいなかったな。ほんま私、今の若い子、代表するようなやつやったわな。『根気ない、やる気ない、努力もせん』という三拍子そろったやつやったんです。
若いころは何も考えてなかった。若気の至りやった。だから今は府警の同期に感謝してます。現役で頑張っている姿を見たら、自分ができなかったことをやってくれてると、つくづくありがたく思うから。
実は漫才も大助君と結婚して、いったん辞めてるんです。76年から3年、ガードマンしてた。何事も長続きせえへん自分やった。
大助君がやろう、ていうたからコンビ組んでまた始めた。それからです、それまでのことをみんな忘れて一筋にやってきたんは。
◇みやがわ・はなこ
大阪府寝屋川市出身。元婦人警官。先輩が次々と男子警官と結婚退職する姿に落胆、お笑い界へ。
1988年10月、胃がん宣告。闘病記「愛をみつけた」が1995年にNHKドラマ化された。50歳。
◇別ソース・大阪府警の元交通巡視員で漫才師の宮川花子さんは「大阪人は『我がの土地は我がの土地や』という意識が強いから違反するのが多いんですわ(以下略)
584アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/06/20(火) 17:38:19
被疑者が頑健に否認した事から、大野と千夏に対する事情聴取も精緻を極める必要があった。
そのため、ふたりの事情聴取が終了したのは、午前零時近くになってからだった。
 「深沢さん、西京線をご利用という事は、埼玉方面がご自宅ですね?」
 PSのロビーにあるベンチで、大野は別段疲れた様子を見せることも無く、千夏にそう尋ねた。
 「そうなんです。もう電車がありませんから、どうしようかしら・・」
 「タクシー代は、経費で落ちないんですか?」
 「落ちませんよ。これは仕事じゃないんですから」
 千夏は、上目遣いで、伺うような眼差しを大野に向けた。
 「あ〜あ。給料前で、金欠なんですよね・・」
 大野は、心の中で苦笑しながら、持っていた缶コーヒーを一気に飲み干した。
 (自宅から通ってて金欠もクソもねえだろに・・)
 PSの正面にある、24時間営業のレンタカー店の明かりが、これ見よがしに目に飛び込んできている。
 「どうです?レンタカー借りて帰るというのは。タクシー代よりは安くあがりますよ」
 「駄目ですよ。私、お酒飲んでるんだもの。それに家に余分な駐車スペースないですし」
 「ビジネスホテルならこの辺いっぱいあるでしょう?手持ちがないなら、お貸ししますよ」
 千夏は、大きく咳払いをし、そっぽを向いてしまった。
585アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/06/20(火) 17:49:33
 受付に座っている制服が、大野に目で合図を送ってきている。
 (鈍感だな、お前。彼女、送ってよって言ってんだよ。気が付かねぇのかよ)
 大野も、目で合図を返す。
 (とっくに分かってる。じらしてるんだよ。そっちこそ気付けよ)
 「ああ。なんだか、車を運転したくなっちゃったなぁ」
 大野のその声に、そっぽを向いていた千夏の肩が、ピクンと動いた。
 「深沢さん、レンタカーでよろしければ、ご自宅までお送りしますよ」
 「でも、ご迷惑では・・」
 「迷惑?世に数多といる婦警マニアから八つ裂きにされてしまいますよ、そんな罰当たりな言ったら」
 大野の軽口に、ようやく、千夏の表情が緩んだ。
586アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/06/20(火) 17:50:04
 千夏を助手席に乗せ、大野は「わ」ナンバーのゼロ・クラウンを発進させた。
 「女性警察官ですか・・我々、男にはよく分からないけど、何かと大変な世界なんでしょうね」
 ステアリングを操作しながら、大野は千夏に話しかけた。
 「そう見えますか?実はそれほど大変でもないんですよ。あっ、これオフレコでお願いしますね」
 大野は、苦笑しながら肯いた。
 「見て下さい、私の腕を」
 そう言って千夏は、長そでのブラウスを捲り上げ、大野の目の前に、しなやかに伸びた、自分の腕を示した。
 「綺麗ですね。白くて透き通ってる」
 「細いでしょ?筋肉なんか全然ついてません」
 「・・・」
 「これでも警察学校に入校していた時分は、ムキムキの腕をしてたんですよ」
 「ほう」
 「ご存知かも知れませんが、警察学校の厳しさはハンパじゃありません。女性という事で精神的な追い込みはあまり掛けられませんが、体力面は別です。
男子と全く同一のカリキュラムをこなす必要があるんです」
 「なるほど」
 「ですので、並の女性の体力では警察学校の術科には、まず、ついて行かれないと思います。男子ですら、きついメニューなんですから」
587アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/06/20(火) 17:50:38
 「そのために日頃のトレーニングが不可欠なわけなんだ」
 「はい。でもそれも、卒配までの話。所轄に配置されたら、誰も筋トレなんかしません」
 「でも奈良だっけ?制服を盗まれた婦警さん、ジムに通っていたらしいじゃない?」
 「彼女はダイエットコースを選択していたんだと思います。女警でもダイエットは普通にしますから」
 「アスリートの女性でも、3ヶ月休養を取っただけで、筋肉がすっかり落ちるって言うけど、なんだか勿体無いね。せっかく付けた筋肉を落としちゃって」
 「だから最初の話に戻りますけど、私たちの仕事に男性並の体力は必要ないんですよ。最低限、女性被疑者を取り押えられるだけの体力があればいいんです」
 「女性被疑者と格闘して、押されちゃう婦警さんっているの?」
 「います。やっぱり、そうなると周りから白い眼で見られちゃいますよ。女性被疑者の確保は、原則、男性の同僚には任せられませんからね」
 「でも、今日みたいにひとりでいる時に、痴漢に遭遇したら、自分でなんとかしなきゃならないわけだけど?」
 「大丈夫。大野さんみたいな、勇敢な男性が必ず助けてくれますから」
 「おだてても、何も出ませんよ」
 千夏はクスリと笑い、車窓の景色に視線を移し変えた。車は、いつの間にか、さいたま市内に入っていた。
588アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/06/20(火) 17:51:10
 「ところで、大野さんは、どんなお仕事をされているんですか?」
 「ははは。内緒という事で」
 「ズルいですよ、私ばかり話をさせて」
 「具体的な社名は勘弁ですが、一介のリーマンですよ」
 「ふうん。もう結婚はされてるの?」
 「しています。妻と幼い娘がいます」
 千夏の目が、一瞬、左右に揺れた。
 「そうなんだ・・愛していらっしゃるんですか?奥様の事」
 「はあ・・」
 「愛してないの?」
 「いや、もちろん愛してますが、最近、どうもすれ違い気味で・・」
 「ごめんなさい。余計な事を聞いちゃったみたい・・」
 口では謝りながら、千夏の表情は喜びに満ち溢れていた。もちろん、それを見逃す大野ではなかった。
 大野は、静かに車を路肩に寄せた。
千夏は、一瞬、驚いた様子を見せたが、特に何を言うわけでもなく黙っていた。
お互い無言のまま、数分の時が流れ、車内は、静寂だけが支配していた。
589アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/06/20(火) 17:51:45
 「私、寂しかったんです・・」
 千夏が、ふいに口を開いた。
 大野は、黙ってまま、千夏の顔をじっと見た。
 「本当は、タクシーに乗るお金なら持ってました。でも、どうしても、あなたに送ってもらいたかった・・」
 大野は、中本が千夏を評して、「生来の男好き」と書いた意味が、はっきり理解できたような気がした。
恐らくこれまでも、目をつけた男には、この調子で甘え、惑わせてきたのだろう。男女の駆け引き事に目がない女は、少なからず存在するが、千夏もこのタイプと言ってよかった。
彼女にとって恋愛の真似事こそが、ストレスの発散方法であって、お互いそれをわきまえた上で交際すれば、それはそれで意義があろう。
しかし、しょせんゲームはゲーム。遊びは、いつかは終止符を打たなければならない。
 だが、中本は、千夏の婚約破棄という名の、一方的なゲームオーバー宣言が許せなかった。中本は、ゲーム感覚の恋愛という考え方が理解出来なかったのだろう。
で、大野と言えば、恋愛なんぞどうでもいい、とにかくひとりでも多くの婦警とセックスできれば、という考えを持っていた。
 大野は、何も言葉を返す事はせず、その代わり、千夏の右手の甲に自分の左手を乗せ、静かに握り締めた。
千夏は一瞬、驚いた様子を見せたが、特に抗う事なく、大野のされるがままに身を任せていた。
 「毎日、毎日、痴漢被害に遭った女性の相談に明け暮れ、で、私と言えば、痴漢の王道を行く西京線での通勤。痴漢なんてザラに遭います」
 「捕まえた事はあるの?」
 「あります。でもそれが新聞の記事になっちゃって・・もちろん実名は掲載されませんでしたが、所属と年齢は出ましたので・・結構、堪えますよ。分かる人は、私だって分かりますから」
 「そうか。朝から晩まで痴漢漬けの毎日なんだね」
 大野はそう言って、彼女のしなやかな黒髪を優しくなでた。
 「奥様に怒られちゃいます」
 「関係ないさ。今は君しか俺の眼中にない」
590アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/06/20(火) 17:52:22
 「私は警察官です」
 「だから?」
 大野は、自分のシートベルトをバックルから外し、千夏の肩に手を回した。
 「警察官だって人の子だ。寂しい時は異性に甘えていいと思う。違うか?」
 「でもあなたには奥様がいます・・」
 「全くよく動く口だな」
 大野は、助手席のリクライニングのスイッチを押し込み、シートを少しだけ倒した。
 「何をするの?止めて下さい」
 「いいや。止めない」
 「やめて・・」
 大野に口の動きを封じられ、千夏の声は、そこで途切れた。
千夏の息は酒臭かったが、それがまた大野の劣情を刺激する形となった。大野は、互いの舌を絡め合い、千夏の乳房を揉みしだいた。 
 「はあ・・んぁあ・・」
 千夏の口から、悩ましげな吐息が漏れてきた。
 (何が「私は警察官」だっての。初対面の男に、いきなり、ここまでやらせるかね)
 「やめて、大野さん。本当にもうやめて。いい加減に帰らないと、明日の朝、起きられなくなるわよ。もう2時近いし」
 「ん、ああ。そうだな・・」
 お互い、いつの間にじゃ敬語が抜け、タメ口で会話をするようになっていた。
 大野は、千夏を自宅の前で下ろし、互いのメアドを交換した。
 「おやすみなさい。気をつけて帰ってね」
 大野は、軽く右手を上げて千夏に応えると、新大宮バイパスを目指し、アクセルを踏み込んだ。
591アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/06/22(木) 00:00:34
西新宿の高層ビル街に、時ならぬ男の怒号が響き渡った。
 「ふざけんじゃねえよ!たったの5分しか停めてねえだろ」
 ふたりの女性警察官を相手に、肉体労働系の茶髪の若者が食ってかかっていた。
 「今月から取締りの方法が変わったのを、ご存じないんですか?短時間でも車から離れたら切符をきるようになったんですよ」
 「あのな、納品場所はビルのテナントだ。
守衛室で入館手続きをして、エレベータに乗って商品を運び、お客の所で検品してもらって、受領印をもらい、次回の注文を取って、再びエレベーター乗って、守衛のとこ行って・・
どんな手慣れたヤツでも10分以上確実にかかるんだよ!」
 「でしたら、駐車場にお車を入れて頂く様にしてもらわいませんと・・」
 「社長がケチでよ、駐車代金を出してくんねえの!わかる?公務員さん」 
 男は、今にも婦警を殴り飛ばさんばかりの勢いで、まくし立てている。
婦警のうちの先輩格の方が、そっとその場を離れ、携帯電話を取り出し、課に応援の要請を求める電話をかけた。
その間、若い方の婦警がひとりで、男の応対をしなければならなくなった。
 「でも、他の宅配のドライバーさんは、ちゃんと駐車場に入れてますし、またやむなく路駐する場合でも、助手を運転席に座らせてから配達していますよ」
 「おめえ、さっきの俺の話を聞いてんのかよ?それは黒猫とか佐川とかの大手の話だろ。うちとこみたいな零細は金銭的にも時間的にもそんな余裕はねえんだよ。
じゃあ何か?おめえは、俺に自腹を切って駐車場に入れろと、こういうのかよ」
 「ですから、それは社長さんに、よく事情をお話になって、駐車場の代金を出していただくように交渉なさっていただくしか・・」
 「てめえ・・・」
 「お気持ちは分かりますが、あなただけを特別扱いはできないんですよ。違反をなさったのは、事実なんですから」
592アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/06/22(木) 00:02:01
 「今、てめえをぶん殴ったら、多少は気分が晴れるかな・・」
 男は、指の関節をバキバキ鳴らしながら、婦警にジリっと詰め寄った。
 「やめなさい!公務執行妨害の現行犯になりますよ」
 婦警の額に脂汗が滲んだ。
 「もうどうでもいいや。おめえらマッポが弱い者いじめをして仕事の邪魔をするなら、こっちだって反撃する権利はあるはずだ」
 男の目は完全に据わっていた。このままでは、本当にこの婦警は殴られてしまう。
 「手島さん、ミニパト!」
 通話を終えた先輩格の婦警が、手島と呼ばれた若い婦警に、大声でそう命じた。
 「はい!」
 ふたりの婦警はミニパトに飛び乗り、ドアロックをかけた。
 「おらあっ!マッポのくせに逃げる気か!」
 男は完全にキレ、ミニパトの車体をガンガン蹴り上げた。
そしてやおら、道に落ちていた巨大な石を拾い上げると、ミニパトのフロントガラス目掛けて、渾身の力を込め、石を叩き付けた。
次の瞬間、「ガシャッ!」という破壊音が響き、フロントガラスに蜘蛛の巣状のヒビが走った。
 「おら、出てこいや、メスポリ!今さらビビってんじゃねえよ!」
男は、狂ったように喚き散らし、フロントガラスに蹴りを見舞った。
ガラスは一気に砕け散り、車内に破片が散乱した。
593アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/06/22(木) 00:04:13
 「キャーッ!」
 ふたりの婦警の、「女」の叫び声が響き渡った。
 「何がキャーだ、オラ!都合のいい時だけ『か弱い女』してんじゃねえよ!」
 婦警の制服にも、無数の破片が飛び散っている。下手に動けば大怪我をしてしまう。
ふたりは車内で、身動きひとつ取れず、ガタガタ震えるばかりだった。
男が、近づいてきた。手にはバタフライナイフが・・・
 「手島さん、エンジンをかけなさい!」
 「えっ・・」
 「早く!」
 「はい!」
運転席の手島婦警は、先輩の命令通りセルを回し、エンジンを始動された。
 「後ろの車にぶつけて構わないから、何とか脱出して。最悪、男をはねてもいいから」
 「でも・・」
 「殺されるわよ!いいの?」
 「わかりました!」
 手島婦警はギアをバックに入れ、アクセルを踏み込んだ。
 「先輩、しっかりつかまってください!」
 左バンパーがガリガリガリと火花を散らしながら、ガードレールを擦った。
 「逃がすか!この野郎」
 男が絶叫し、走り寄る。
ガツッという衝撃が走り、ミニパトの左前側部が後方の駐車車両に衝突したが、手島婦警は構わずアクセルを踏んだ。
594アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/06/22(木) 00:05:43
 どうやら一発で、駐車の列からミニパトを出す事に成功した。
先輩婦警がサイレンのスイッチを入れた。
「あっ!先輩、あいつ、また大きい石を持ってます!」
 手島婦警が叫び声を上げる。
 男がモーションを起こした。目線はミニパトのコックピットを捉えている。
「手島さん。バックで逃げられないの?」
 先輩婦警が金切り声を上げた。
 「やってみます!・・あっ、小さい子供がすぐ後ろにいます!」
 「嘘ぉッ!」
 「もうだめです!先輩伏せて!」
 ふたりの婦警はガラスの破片で顔を切らないよう気を付けながら、頭をかかえ、伏せの姿勢を取った。
 数秒がたった。
 石は・・・飛んで来ない。
 「離せ!何だテメーは!」
 「あぁ?婦警さんをいじめる不届きものに名乗る名前なんてねえよ」
 前方から、男の言い争う声が聞こえてきた。ふたりは、恐る恐る顔を上げた。
 「あっ!」
 手島婦警の口から、思わず叫び声が漏れた。
 長身のサラリーマン風の男が、違反男を後ろから羽交い絞めにして、組み伏せていたのだ。
595アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/06/22(木) 00:08:22
 「大丈夫!婦警さんたちは、ミニパトに乗っていて下さい」
 ふたりの婦警の機先を制し、男が口を開いた。
 「でも!」
 「あなたちちが来ると、またこいつを興奮させてしまう。僕ならひとりで平気です」
 ふたりは顔を見合わせた。
遠くからサイレンの音が聞こえてきた。
 「やっと、お出ましね・・。もう遅すぎよ」
 先輩婦警が安堵の溜息を漏らした。
 「手島さん。あなたの行動は冷静で、よかったわよ。私だったら、気が動転して、後ろの子供をはねていたかもしれない・・」
 「そんな・・」
 手島婦警の顔が、桜色に染まった。
手島婦警は、照れ隠しのように、視線を前に移した。
高そうなスーツをズタボロにしながら、懸命に男を組み伏せているサラリーマン風の男と、偶然、視線が合った。
男は軽く頷き、手島婦警に笑みを投げかけた。
桜色に染まっていた彼女の顔が、今度は真っ赤に染まっていった。
 3台のPCが相次いで現着した。
違反男は、続々とPCから降りてきた制服に、公務執行妨害、器物破損の疑いで現行犯逮捕され、あっという間に連行されて行った。
596アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/06/22(木) 18:41:51
 日付は数日さかのぼる。
中本は、警ら用自転車に乗り、管轄区域をひとりで巡回警らしていた折、男からふいに声を掛けられた。
男は、大野だった。
 「驚かせてすまん。今、ひとりだな?」
 「はい。ちょっと困るんですが・・。勤務中ですので」
 「ひとつだけ聞かせろ。あんたの以前の所属、西新宿署で、千夏と一番仲が悪かった婦警を教えてもらいたい」
 「千夏と、ですか・」
 今日は日曜日で、運送会社の倉庫が並ぶこの近辺は、閑散としていた。それでも、心配性の中本は用心深く周囲の様子を伺ってから声を潜め、こう答えた。
 「そうですね。手島みゆきという25歳くらいの女警が交通課にいますが、千夏と犬猿の仲である事は、署内の人間なら、皆知っていましたよ」
 「詳しくわかるか?」
 「僕は、見ての通りの地域課員なので詳細はわかりませんが、噂では、千夏がみゆきの男をつまみ食いして、それがみゆきにバレたという事みたいです。あくまで噂ですが」
 「なるほどな・・」
 「あの、僕からもお聞きしてよろしいですか?」 
 「何だ」
597アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/06/22(木) 18:43:01
 「そんな事を聞いて、どうするつもりですか?」
 「わからんか?」
 「・・・。あまりよくは分かりません」
 「『あまりよくは』って事は、多少の想像はついてるって事だよな」
 「・・・」
 「この間、千夏に接触したよ。数時間後にはキスをし、胸を揉んだ。最初は俺のナンパテクもなかなかのものだと自惚れてたが、
今に思えば、千夏のシナリオ通りに誘導されてたに過ぎないんだな。あんたの言った通り男女の駆け引きにおいては、相当な手足れだよ、あれは」
 中本は、口をあんぐり開けたまま、言葉を失っていた。
前方から、相勤員らしき制服が、キコキコ音を鳴らしながら、自転車で、こちらに向かってきているのが見えた。
 「海岸駅は、2つ先のブロックでいいんですね?」
 大野は、大きな声で中本に声をかけた。
 「は、はい、そうです。この先のふたつめの路地を左に折れてもらえれば、300mほど先に駅が見えてきますよ」
 「そうですか。助かりました。ありがとうございます」
 「お気をつけて」
 中本は、軽く挙手注目の敬礼を大野に送った。
大野は、背広を肩にひっかけると、悠然とその場を後にしていった。
598アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/06/22(木) 18:45:15
 西新宿署の署長室に通された大野は、警視正の階級章が燦然と輝く制服を着用している署長から、うやうやしく感謝状の贈呈を受けた。
警務課の男性吏員が、バシャバシャとカメラのフラッシュを焚いた。
傍らには、スカート姿のみゆきの姿も見られた。先輩の婦警は、事情聴取がまだ終わっていなかったのか姿が見えない。
大野は、「贈呈式には、スカートで来てくれませんか」と、みゆきに冗談半分に耳打ちしていたのだが、本当にスカートに履き替えてきてくれていた。
大野はこういうシチュに結構感激する口で、みゆきに対する好感度は一気に急上昇していた。
 式が終わり、署の玄関に向かっていた大野を、みゆきが息を弾ませながら走り寄って来た。
 「大野さん。先程の贈呈式の写真ですけど、カラーコピーで申し訳ないんですが、プリントしましたので、宜しければお持ちになってください」
 「あっ、わざわざ有難う。いい記念になります」
 大野は、頭を下げ、みゆきから、写真が入った封筒を受け取った。
 「ゆっくりお礼も言ってませんでしたね。改めて言わせてください。本当にありがとうございました」
 みゆきは、そう言って、深々と頭を下げた。
 「いいえ、当然の事をしたまでですよ。どうかお気になさらず」
 「すいませんが、事件の件で、後日お問い合わせする事があるかも知れませんので、念のため、ご連絡先を伺ってよろしいですか?」
 (連絡先なら、さっき捜査員に散々聞かれたっての)
 大野は、苦笑をかみ殺しながら、みゆきに携帯の番号とメアドを教えた。
 「僕もあなたの連絡先を聞きたいと言ったら、公務執行妨害になっちゃうかな」
 冗談めかして大野がそう言うと、みゆきは口を手で覆い、「後で封筒の中を見てください」と小声で囁いた。
 「えっ・・」
 みゆきはスカートの裾をひらりとひるがえし、署内に駆け戻って行った。
大野は、その場に立ち尽くし、しばし呆然とするのみだった。
599アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6 :2006/06/22(木) 18:48:07
「・・・とまあ、こんな出来事があったんだ」
 その夜、大野は、行きつけの居酒屋で、千夏に今日あった出来事を話して聞かせた。
 「ふ、ふうん。そうなの・・」
 千夏の口先は、微妙に尖っていた。
 「あの婦警さん、何て言ったっけ。あっそうだ、手島さんって言ってたな」
 ――ギリッ・・
 千夏の歯が擦れる音がした。大野は、素知らぬ顔でグラスのビールを一気に飲み干した。 
 「で、でもちょっと情けないわよね」
 「情けない?どうして」
 「だっていくら男の人が相手とはいえ、女警がふたりもいながらミニパトに逃げちゃうなんて。西新宿なら通行人もいっぱいいたはずだし、みっともないわよ」
 「だけど、彼女たちは警棒や拳銃、手錠を持っていないんだぜ。それに耐刃防護服も着用していない。
現に奴はサバイバルナイフを持ってたんだよ。逃げていなければ、刺されていた可能性は十分にあった」
 「あなただってお台場の逃走警官の一件覚えてるでしょ。世間は必ずしも、あなたみたいに物分りはよくないの」
 「しかしだね・・」
 その時、大野の携帯が着信音を奏でた。
 「女房からだ。ちょっと失礼」と断ってロビーに出て行った。
 「何よ。バカ」
 千夏は、大野の後ろ姿を目で追いながら、ボソリとそう呟いた。
テーブルの上に、「西新宿警察署」という文字が印刷されたクラフト封筒が置かれてある。
大野は、通話を終え、そのままトイレに入っていったようだ。
 千夏は、ゴクリと唾を飲み込み、封筒の中身を素早く取り出した。
見覚えある西新宿署の署長が大野に感謝状を贈呈している写真のカラーコピーが数枚、そして、みゆきの名前、携電、メアドが手書きされたメモ用紙。
600アホアホ仮面 ◆AHOPAHabu6
 「オホン!」
 ロビーの奥から大野が咳をする声が聞こえた。
 千夏は慌てて封筒に書類を入れ、テーブルの上に戻した。
 「いや、失礼・・・ん、どうしたの?何か顔色がよくないよ」
 座敷に戻ってきた大野が、千夏にそう声をかけた。
 「ううん。何でもないわ」
 「いや、顔色が青いよ。あまり無理しない方がいい。今日はもう撤収しよう」
 「そうね・・。じゃあ、お言葉に甘えて・・」
 ふたりは居酒屋を出ると、まっすぐJR渋谷駅を目指した。
 「じゃあ、今日はここで。俺は東横線だから」
 駅前交番の左隣にあるハチ公口改札の前で、大野は千夏にそう言った。
 「ごめんなさい。せっかく誘っていただいたのに、こんな事になって」
 「気にしなくていい。それより気をつけて帰るんだよ」
 千夏は、コクリと頷くと、自動改札機に定期券を入れ、構内へと消えていった。
大野は、千夏の姿が消えたのを確認した後、携帯を取り出し、中本あて電話をかけた。
 <中本です。どうでしたか?千夏の奴>
 「かなり堪えているようだった。真っ青な顔をしていたよ」
 <そうですか>
 「どうだ。まだ続けるか?俺もやるからには、とことん千夏を追い込む。今ならまだ後戻りは可能だ」
 <・・・>
 「黙ってたらわからん」
 <続けて下さい。あの女は、どう考えても許せない。お願いします。とことん追い込んでください>
 「わかった。また連絡する」
 大野は、電話を切ると、踵を返し、東横線ホームに向け、歩を速めた。