ドラえもん・のび太のポケモン小説【外伝18】

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1名無しさん、君に決めた!
ここは、ドラえもんやのび太達がポケモントレーナーとして活躍する小説の16スレ目です。
このスレでは自分の書いた小説を投稿することが出来ます。

基本ガイドライン
▼喧嘩せずに仲良く利用する。
▼自演はしない。
▼荒らしには反応せずスルー。
▼sage進行

その他
▼次スレは>>970が立てること、
  容量で埋まってしまった場合はバーボンスレにて候補を挙げること
▼現在のスレを使いきる前に新スレ誘導をすること。

詳しいガイドラインは>>2-5あたりに提示。

前スレ
http://game11.2ch.net/test/read.cgi/poke/1183391106/
バーボンスレ 雑談専用スレ
http://game11.2ch.net/test/read.cgi/poke/1185551134/
AAスレ AA作品専用スレ
ttp://yy47.60.kg/test/read.cgi/ch2poke/1177234802/
まとめwiki 投下された作品はここでまとめて読める
ttp://www21.atwiki.jp/nobita_in_pokemon/
ポケモン関係SSwiki 1乙作品がここで読める
ttp://www24.atwiki.jp/pokess-keeping/pages/4.html
避難所
http://jbbs.livedoor.jp/game/38986/
避難所 携帯用入り口
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/i.cgi/game/38986/
ドラえもん・のび太のポケモン小説専用 ロッカールーム(携帯可)
http://chat2.whocares.jp/chat/cr.jsp?rn=pokedora
2名無しさん、君に決めた!:2007/07/28(土) 23:42:35 ID:???
作者ガイドライン
▼作品を投下する際には酉と作者名を入れる。
▼自分の作品の質を向上させるよう、日々精進する。
▼一度始めた作品は何があっても完結させる。
▼作品を投下する時は、酉と作者名は必ずつける事。
※酉のつけ方:名前欄に作者・作品名#好きな文字列(全角最大4文字半角最大8文字)と入力
▼読みやすいように自分の前作品に対しアンカーをつける事。
▼自信がなくて怖い人やスレ違いと思う人はぽけもん板に書き込みましょう。

読者ガイドライン
▼作者が投下した後には、何かしら励みになるようなレスをする。
▼作者への批判や悪口は控える。
▼投下中には絶対に割り込まない。
▼作品の評価書き込みは冷静かつ客観的にお願いします。
ぽけもん板に作者考察スレがありますのでそちらも活用して下さい。
▼自分の気に入った作品の作者には応援書き込みをしましょう。
皆様の応援が作者の小説作りへの励みとなり、活力にもなります。
▼これは常識ですが、荒らし又はそれに反応する人は全てスルーして下さい。
荒れる元です。
▼作品を書くのは大変な作業です。
やたら「過疎、過疎」等と言わないで下さい。
作者、読者ともに以下の事に注意して下さい。
▼スレに偉い人は居ません。
皆平等です。
差別、中傷行為は止めましょう。
またその相手をすることも止めましょう。

3名無しさん、君に決めた!:2007/07/28(土) 23:43:09 ID:???
>>1
4名無しさん、君に決めた!:2007/07/28(土) 23:43:21 ID:???
乙だが
16スレ目……
5どくどく ◆KURMIn6luc :2007/07/28(土) 23:44:08 ID:???
           _.. -─── r────  、
         ,.'´                  `
       /         '        \  \
      .'           |          ヽ   ',
      |     |        |             v  |
      |     |  |    |         ヽ      ヽ. |
      イ    |  | _ノ ││ ヽ _| _   \    1::ヽ
     イ │   / イ´|\   ハ| ヽ \. `  l   │:::::ヽ
   /::|::::|    |  | |= 、\|  \| ゝ=.!\  |     |::::::::::::\
   ':::: |::::|    | 〃V_ノ:|゙  \  7_ノ::::ハヽ |     | :::::::::::|::::\
   |::::::::>.   V|!iT::::ハ|      |::::::::r| i! ゝ    /_::_:::::::'::::::::::ヽ
   |::::::/ |\ ト、| (__)ノ       iゝ ノノ iヒ / ,  /   V:::::::::::::::::::!   あぅあぅ…
   ヽ/   |   `|///          `  /// /イ  /    | \:::::::::::/
.       │   ゝ                / イ      |  ):::/
       ノ    、 ` . ーr‐、- ‐ 、   .. '´         |  ,/
     /      )  `│├┬─ イ、   |       │
      /     /   ││i:|   //L..__|  |      ヽ
.     /     /    ,. イ  ⌒ヽ  //   |  ト .       \
   (      {   ∧「!|       )//    :|  |7∧      )
6名無しさん、君に決めた!:2007/07/28(土) 23:45:12 ID:???
いちもーつ
7名無しさん、君に決めた!:2007/07/28(土) 23:45:23 ID:???
AAスレ入ってる
8名無しさん、君に決めた!:2007/07/28(土) 23:48:38 ID:???
やっぱり色々間違えてた・・・orz
スミマセン・・・
9名無しさん、君に決めた!:2007/07/28(土) 23:55:52 ID:???
>>1

>>4
10名無しさん@そうだ選挙に行こう:2007/07/29(日) 01:11:01 ID:???
フヒヒヒヒ…
11コンピューターおばあちゃん ◆qd1EkoaKMw :2007/07/29(日) 01:11:53 ID:???
そして…しばらく後の空き地


ドラえもん「あべしっ!」
デュエルに敗れたドラえもんは、闇のゲームをうけ、気絶してしまった。
出木杉「弱い…弱いぞお!もっと僕を楽しませてくれる奴はいねぇのか!」
ジャイアン「ち、畜生…」
スネオ「こ、ここまでなのか…」
しずか「………!? 二人とも!あれは…」
三人が空き地の入り口に目をやると…そこにはメガネをかけた、黄色い服装の少年が立っていた。
しずか「あれは…」
スネオ・ジャイアン「のび太!?」
のび太「出木杉!僕と勝負だ!」
出木杉「一度負けた分際でよくそんなことが言えるね。よかろう」
(やっぱり性格が変わってる…千年アイテムのせいか…)
のび太「… 前までの僕だと思うなよ! 色々あったんだ!この新しいデッキで、僕は君を倒す!」

出木杉「いいだろう。サイドカードは三枚だ」
のび太・出木杉「デュエル!」
12コンピューターおばあちゃん ◆qd1EkoaKMw :2007/07/29(日) 01:12:44 ID:???
のび太 サイド3枚 場 ワンリキー
出木杉 サイド3枚 場 フシギダネ

出木杉「僕の先攻ドロー。ベンチにベトベターを召喚。
ベトベターに草エネルギーを付けて、ターンエンド」
のび太「僕のターン、ドロー…僕はトレーナーカード何かの化石発動
ワンリキーに闘エネルギーを付けて、フシギダネにけたぐりで攻撃!ターンエンド」

ワンリキーHP50
闘 けたぐり 20

何かの化石
このカードはポケモンとして場に出すことができ、場に出ている限り、ポケモンとして扱われる。このカードは「なにかの化石から進化」と書かれている進化カードによって進化させることが出来る。

出木杉「僕のターン、ドロー!…ベンチにベトベターを召喚。さらに二体目のフシギダネをベンチに召喚!
ベンチのフシギダネに草エネルギーを付けてターンエンドだ」
のび太「ドロー ベンチにミニリュウを召喚。無色二個エネルギーを付ける。そして、ワンリキーでフシギダネを攻撃! 撃破! サイドカードを引いてターン終了だよ」

ミニリュウHP40
無 はたく 10
13コンピューターおばあちゃん ◆qd1EkoaKMw :2007/07/29(日) 01:13:28 ID:???
のび太 サイド2枚 場 ワンリキー闘(50)
出木杉 サイド3枚 場 なし

出木杉「僕はベンチからフシギダネをバトル場に出すよ。 フシギダネに草エネルギーを付け、ワンリキーに宿り木のたねで攻撃 ターンエンド!」
のび太「僕のターン、カードを引く、ワンリキーでフシギダネに攻撃して、ターンエンド」
出木杉「ドロー!フフフフ… 僕はトレーナーカード、ポケモン育て屋さんを発動!フシギダネをワアアアプ進化あ!
フシギバナ!
草エネルギーを付けて、さらに特殊能力、エナジートランス発動!」
のび太「なにぃ!?」
出木杉「これで僕の勝ちだな!!! ウヒ…ハハハハハハハ」

フシギバナHP100
特殊能力 エナジートランス
???
草草草草 ソーラービーム 60



フシギバナの特殊能力とは!?  次回
のび太VS出木杉!最高潮!
14コンピューターおばあちゃん ◆qd1EkoaKMw :2007/07/29(日) 01:14:10 ID:???
今日の最強カードはこれだ!

ガルーラ LV40 HP90
こどものおつかい
山札からカードを一枚引いて、手札に加える。
連続パンチ 20×
コインを四枚投げ、「おもて」の数×20のダメージ。

逃げる 無無無
弱点 闘
抵抗力 超

【たねポケモン最強クラスのポケモンだ!エネルギーが少ない内は手札を補強、エネルギーが増えたら相手に大ダメージを与えることも可能っと使いやすいぞ!】




また見てくれよな!
15名無しさん@そうだ選挙に行こう:2007/07/29(日) 01:15:03 ID:???
フヒヒヒヒ…フヒヒ…
今日は…終わり…ブヒヒッ…フヒッ
16名無しさん@そうだ選挙に行こう:2007/07/29(日) 01:18:05 ID:???
17名無しさん@そうだ選挙に行こう:2007/07/29(日) 01:19:50 ID:???
久びさだなw
18名無しさん@そうだ選挙に行こう:2007/07/29(日) 01:25:36 ID:???

ワアアアアプ進化はデジモン?
19 ◆qd1EkoaKMw :2007/07/29(日) 01:30:00 ID:???
勿論デジモンwww
20 ◆xqjbtxNofI :2007/07/29(日) 05:02:41 ID:???
エロパ(ryの人が熱心なので、とりあえず様子見で復帰してみることにする。
21ドラーモン作大長編 ◆xqjbtxNofI :2007/07/29(日) 05:03:36 ID:???
その場にいた全てのものが、その声のする方向に注目する。
そこから現れたのは、紛れもなくあの少年だった。

「で、出木杉……」

ドラえもん達の脳裏に最悪の想像が巡る。
だが、その想像を一番最初に口にしたのはドラえもんではなかった。

「ま、まさか……のび太さんが負けたというの……」

そう、この場で最もショックを受けていたのは野比しずか。
この計画はのび太の心身の成長を促し、彼が出木杉を越えるために仕立てた舞台なのだ。
だが現れたのは倒されるべき少年、出木杉。
「こ、答えなさい! のび太さんはどうなったのっ!」
出木杉はゆっくりと歩を進めると、しずかの前で立ち止まった。
「君が未来のしずかちゃんか……のび太と結婚するという未来の」
「答えろと言っているのよ!!」
出木杉は悲しげな瞳でしずかを見つめる。
だが、今は悲観している時ではない。
「以前のび太君がドラえもんから聞いた事を僕に聞かせてくれた。未来は確定されたものではなく、変わるものだと……」
「な、何を……」
「まだ僕にもチャンスがあるということさ!」
出木杉がそう叫ぶと、手に持ったモンスターボールを眼前に構えた。
「さあ、戦ってもらおう……この僕と!」
22ドラーモン作大長編 ◆xqjbtxNofI :2007/07/29(日) 05:04:30 ID:???
出木杉の思わぬ挑戦に、しずかは憤怒の視線で対抗する。
「……アンタの顔を見てるとヘドが出るわ」
そう、しずかの中では悪い想い出しか残っていないのだ。
そんな視線を受けながらも、怯むことなく出木杉は言い返す。
「しかし、それはあくまで君の記憶だ。現在のしずかちゃんの記憶じゃない!」
その言葉に、しずかが嘲るような笑みを返した。
彼の考えている事がわかったのだ。
「そう、そうなの……ふふふ、はははははははっ!」
しずかは人差し指を立て、ビシッと出木杉を指差した。
「現在のしずかに取り入って、歴史の流れを変えようってつもりね、なんて浅はかなの!」
しずかは刺すような視線を出木杉に浴びせかける。
「貴方のその性癖は治らないわよ、未来のカウンセラーがそう言っていたもの」
静観していたドラミが顔色を変える。
「しずかさん、そこから先は言ってはだめっ……」
だが、しずかの言葉は止まらない。

「貴方は未来で性犯罪を犯し、懲役をくらうのよ!」

全員がその発言に耳を疑った。
「ま、まさか……あの優等生の出木杉の野郎が……」
ジャイアンがフラフラと崩れ落ちる。
なんだかんだいって、彼も出木杉には一目おいていたのだ。
23名無しさん@そうだ選挙に行こう:2007/07/29(日) 05:10:35 ID:???
自演支援w
24ドラーモン作大長編 ◆xqjbtxNofI :2007/07/29(日) 05:39:06 ID:???
「……くっ!」
ドラえもんが顔を背ける。

実はドラえもん自身も知っていたのだ。
のび太の未来は定期的にチェックしている。それが本来の役目だからだ。
ひょいとした偶然でジャイ子と結婚する未来もあれば、なんとアイドルの星野スミレと結ばれるという未来もあった。
だがそんな未来もしばらくすると、結局はしずかとの結婚に落ち着くのだ。
人の未来とはそう簡単に変わるものではない。

それは出木杉の未来にも言えることだった。
彼の未来は差異はあれど、いつも行く末は性犯罪者になる。
それは簡単には変えられない、根本的な精神の問題だったのだ。
それは法廷での精神鑑定でも立証されている。
彼の性犯罪者としての基礎はすでに完成してしまっているのだ。
だから今回のように枷が外れると容易く道を踏み外す。

「だから貴方がいくら頑張ろうと、それは決して報われることはないのよっ!」
しずかは全てをぶちまけると、勝利を確信したかのように高らかに笑った。
だが衝撃の事実を聞かされたはずの出木杉は、笑顔だった。
「そうか、それは参考になったよ」
「な……」
「今までの僕はその事実を知らなかった。だが今はそれを知り、対処する準備もできる」
25ドラーモン作大長編 ◆xqjbtxNofI :2007/07/29(日) 05:40:36 ID:???
この事実を知った出木杉は、もう過ちを犯さないように意識して行動することができる。
「後は僕の努力次第……努力すれば、未来は変わるというわけさ」
ギリギリと歯ぎしりをするしずか。
そんなしずかを前に、出木杉はボールを構える。
「捨てたボールを拾うんだ。いくらダークルギアといえども、僕相手に1体で勝てると思わないことだね」
しずかはボールを1つ拾うと、それを構えた。
「他のポケモンは普通のポケモンだけど、ルギアとこれだけは別物なのよ」
ボールを拾うことはしずかのプライドを幾分か傷付けたが、出木杉の所有するポケモンは強力だ。
保険はかけておいたほうがいい。
「後悔することね……」
「ふん、後悔だって?」
そう言い返す出木杉の顔には、何かの覚悟が込められているかのようだった。
そんな出木杉の顔を見て、ドラえもんは不思議な感触を受けていた。
『あの顔、どこかで……』
人間があんな顔つきになる瞬間に、何度か立ち会っているようなそんな気がしたのだ。

出木杉君、君は……

次の瞬間、相対する二人はモンスターボールを同時に投げた。
26 ◆xqjbtxNofI :2007/07/29(日) 05:41:28 ID:???
本格的に帰るかはまだ決めてないけど、とりあえず投下おわり
27名無しさん@そうだ選挙に行こう:2007/07/29(日) 05:52:28 ID:???
ただひたすらに乙
28名無しさん@そうだ選挙に行こう:2007/07/29(日) 06:33:46 ID:???
>>26
本当に乙です
俺はいつまでもあなたを待ちますよ
29名無しさん@そうだ選挙に行こう:2007/07/29(日) 07:25:18 ID:???
性犯罪に及ぶ出木杉ワロタ

乙で〜す
30名無しさん@そうだ選挙に行こう:2007/07/29(日) 08:11:26 ID:???
おばあちゃん来てたw最高w

31名無しさん@そうだ選挙に行こう:2007/07/29(日) 09:31:01 ID:???
おばあちゃん久しぶり
32名無しさん@そうだ選挙に行こう:2007/07/29(日) 09:31:36 ID:???
うおおおおお!!

出木杉の未来に全俺が泣いた
33名無しさん@そうだ選挙に行こう:2007/07/29(日) 09:33:58 ID:???
>>20
一言余計だ、まさかお前煽ってんのか?
34名無しさん@そうだ選挙に行こう:2007/07/29(日) 09:44:21 ID:???
ただひたすらに乙
35名無しさん@そうだ選挙に行こう:2007/07/29(日) 10:06:31 ID:???
おばあちゃん面白いよおばあちゃん、乙
36名無しさん@そうだ選挙に行こう:2007/07/29(日) 10:31:27 ID:???
自演うぜえ

ドラーモン乙
37名無しさん@そうだ選挙に行こう:2007/07/29(日) 10:37:02 ID:???
出木杉カッコョス(・ω・` ) ドラーモン氏、乙。
38名無しさん@そうだ選挙に行こう:2007/07/29(日) 10:39:07 ID:???
流石ドラーモン、俺たちにはでき(ry

最高に乙なんだぜ
39名無しさん@そうだ選挙に行こう:2007/07/29(日) 11:41:17 ID:???
出木杉はどこまでも不幸な子

40名無しさん@そうだ選挙に行こう:2007/07/29(日) 12:32:23 ID:???
おつ
41名無しさん@そうだ選挙に行こう:2007/07/29(日) 12:52:36 ID:???
42フェイル ◆Q43ANlifNA :2007/07/29(日) 22:29:46 ID:???
携帯から初投下
43フェイル ◆Q43ANlifNA :2007/07/29(日) 22:33:03 ID:???
ジャイアン、スネ夫、静香はそれぞれのポケモンを従え、一際騒がしい部屋へ突入した。
応接室――扉にはそう書かれていた。
粉塵が巻き起こり、三人は足を止める。
怒声や喚き、唸りが一度に鼓膜を貫く。
「お、おい! あれは」
スネ夫は上空を指す。
どうやら破壊されたらしい天井から、鋼の羽と青年の姿が望めた。
堂々とした顔立ちの青年が、青の髪を靡かせエアームドの上に佇む。
その目からは明らかな侮蔑が感じられた。
「バブルこうせん!」
44フェイル ◆Q43ANlifNA :2007/07/29(日) 22:36:33 ID:???
室内にいた会員の一人が自分のポケモンに指示した。
無数の泡が噴出されて鋼煌めくエアームドに接近する。
だが、青年は動じなかった。
泡はエアームドの装甲に突撃し、虚しく破裂を繰り返す。
「き、効いてない!?」会員の絶望的な叫びが響く。
「いや、攻撃は届いているよ。ちゃんと……でもね」
青年は含み笑いで顔を歪める。本性が垣間見えた瞬間だった。
「弱すぎるんだよ。全員。
……相変わらず温いな」
青年が見下す先には、会長の白髪がある。
45フェイル ◆Q43ANlifNA :2007/07/29(日) 22:39:05 ID:???
会長は床で横になっていた。
相当負傷した様子で、青年を見上げるのも辛そうだった。
もっとも、外面的な事情のみでは無いのかもしれない。

「ストライク、あの鳥切り裂け!」
ジャイアンは感情の赴くまま叫ぶ。
目の前で倒れる恩人の姿が、ジャイアンの心の衝動となったのだ。
微かな振動音、そして緑の疾駆が銀色めく怪鳥へ迫る。
ジャイアンの目は、鎌がエアームドに届く瞬間を捕らえ――
「ぇ……?」
これもまた『瞬間』。
46フェイル ◆Q43ANlifNA :2007/07/29(日) 22:40:39 ID:???
「ジャイアン!」「武さん!」
二人の叫びが聞こえる。
ジャイアンは恐る恐るめを開けた。
鋼の刃が自分の喉元の寸前で静止している。
まるで時間が止まったようで、僅かに塵が舞っているだけ。
沈黙が痛い。
「う、ぅわ!」
ジャイアンは慌てて腰を抜かし、尻餅をつく。
その時何かが右手に触れ、怯えからの瞬発力で振り向いた。
「ス、ストライ……ク」
さっきまでジャイアンの背後にいたそれは、四肢と羽を無造作に広げて倒れていた。
47フェイル ◆Q43ANlifNA :2007/07/29(日) 22:42:17 ID:???
僅かに息をしているものの、動く気配はない。
もはや虫の息なのだろう。
「……ふん。ガキか」
エアームドの上では青髪の青年がジャイアンを見据えていた。
「おい、爺さん! ここはいつから育児所になったんだ?」
青年の言葉が室内に響き渡る。
会長は少し呻いただけだった。
「会長!」
なす術が無く右往左往していた会員達が、急いで会長に駆け寄る。
それを見て、青年はなお嘲笑した。
じゃあな、爺さん。もう用は無い」
48フェイル ◆Q43ANlifNA :2007/07/29(日) 22:43:54 ID:???
エアームドは羽ばたき、青年を連れて浮上する。

スネ夫は飛び立つ背中に向けてズバットを向かわせようとしたが、脇から手が出る。
静香がスネ夫を制したのだ。
「な、何だよ。しずちゃん!
早く追わなきゃ」
「ダメよ。何となくだけどわかるでしょ?」
遠ざかる青年を静香は青い顔をして見つめた。
「小賢しい手を使っても無駄よ。
あの人にはとても……勝てないわ」
スネ夫は反駁を加えようとしたが、言葉が無かった。
静香の言葉が事実だからだ。
49フェイル ◆Q43ANlifNA :2007/07/29(日) 22:46:07 ID:???
パソコンが直るまではこれで投下しかないぜ
では
50:2007/07/29(日) 22:47:40 ID:???
そうだ、選挙に行こう
51名無しさん、君に決めた!:2007/07/29(日) 22:50:27 ID:???
52名無しさん、君に決めた!:2007/07/29(日) 23:05:47 ID:???0
53トレーナー ◆e0ecEtFYBA :2007/07/30(月) 00:38:18 ID:???
これから投下します。
政経の勉強が楽しい…。
ためるVSのび太、最終章です
54トレーナー ◆e0ecEtFYBA :2007/07/30(月) 00:39:37 ID:???
No.017『Wait and breed』

ビシッ、ビシッビシッ。
のび太の周囲が眩しい光に包まれる。

神秘的な光景。小さな戦場で産まれる新しい生命とは何なのだろう。
のび太がそんな事を考えていると、タマゴの殻が崩れ落ち、光が強くなる。
そして、のび太の手元がグッと重くなり、反射的に手を離す。
ゲームでは幾度となくこなしてきて、作業とまで言われる孵化。
現実に体験するのはこんなにドキドキするものとは――――

「ポッポ、変なのが産まれる前にあの眼鏡をボコせぇぇぇーーッ!」

いつも空気の読めない人間は居る。
今のためるがそれだ。
ためるのポッポがのび太に襲いかかる。
「通常、孵化歩数が多ければ多い程強いポケモン、若しくはレアなポケモンが産まれてくる……。
そんなポケモンが産まれたらポッポでは勝ち目が無いかも知れない…。
と、いうことは潰すなら今しか無いッ!」

まばゆい光に包まれたのび太はその攻撃に気づけていない。
そんなのび太にポッポの翼が襲いかかる。
「プレイヤー…、いや、トレーナーにダイレクトアタックだッ!
いけえええええッ!」
しかし、その瞬間、

ドゴッ!

突如、ポッポが謎の黒い影に突き飛ばされた。
55トレーナー ◆e0ecEtFYBA :2007/07/30(月) 00:41:21 ID:???
「ポッポォーーッ!」
ためるは慌てて自転車から降り、吹き飛ばされたポッポに駆け寄る。
地面に落ちたポッポは、かなりのダメージを受けていた。
「これはひどい……
どのくらい酷いかというと90年代初頭のバブル崩壊後の日本の経済状況くらい酷い……

はっ!」

ここでためるは気づいた。
自分を突き刺す鋭い目線に。
のび太の横に立っている、茶色い凶暴そうなのポケモンに。
『それ』は産まれたてとは思えない威圧感と空気をかもしだしている。

のび太は『それ』に指示を出した。
「ケンタロス、体当たりだ!」
「ケンタロスだとォォーーッ!」

ケンタロス。
高い攻撃力と素早さを誇るレアなポケモン。その三本の尻尾をムチの様に叩いて加速する。主にサファリゾーン等に生息し、個体数も少なければ捕獲率も低い―――

ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド。

のび太のケンタロスが発情したようにこちらに向かってくる。
ポッポじゃケンタロスに勝てるハズが無い。
なんとか、なんとかせねば。

ケンタロスは尚もこちらに向かってくる。
ポッポとケンタロスの距離はグングン縮まる。
「待ってくれ!待ってくれのび太君!」
そして、その距離が後5mくらいになったとき、慌てた様子ためるは言った。
56トレーナー ◆e0ecEtFYBA :2007/07/30(月) 00:42:11 ID:???
「ちょっと待って、ケンタロス!」
のび太はそれを聞き、ケンタロスの体当たりを中断させる。
「なんだい?ためる君」
のび太は訊く。
「のび太君……降参だ…
ポッポじゃケンタロスは倒せない」
「降参…だって?」
「ああ、降参だ」
突然手のひらを返した様に冷静になり、降参を宣言するためるにのび太は怪訝そうな顔をする。
ためるは続けた。
「のび太君……僕、気づいたんだ…僕が間違ってたって。
ためるBANK(通称TB)をブチ壊されて自分を失ってたんだ…。
やっぱり、お金より人間関係だよね
ごめんね…のび太君」
そう言い、ためるは頭を下げる。
のび太はそれを黙って見つめていたが、じきに言った。
「ためる君……気づいてくれればいいんだよ
だって僕らは同じ学校の仲じゃないか
本来なら助けあうべきなんだよ…」
のび太はためるに歩み寄る。
そしてケンタロスに手を当てると、言った。
57トレーナー ◆e0ecEtFYBA :2007/07/30(月) 00:42:58 ID:???
「今までのやりとりで、またたくさんの人に抜かれちゃったけど、今からケンタロスに乗って追い掛ければ間に合うかもしれない。
だから…ためる君、一緒に行こう」
のび太はためるに手を差しのべた。
「ううう…のび太君……君って奴はぁぁ……」
ためるはその場に崩れ落ちる。
それを見て、のび太は照れ臭そうに言う。
「嫌だなぁ、泣かなくてもいいじゃないか。
素直に喜んでよ」
「いや、泣いてるんじゃないよ……嬉しいんだよぉ……
のび太君が……のび太君が……




本当にお人よしの馬鹿だったってコトがねーーーッ!」
「なっ、……」
「ポッポォ!砂かけだあ!」
58トレーナー ◆e0ecEtFYBA :2007/07/30(月) 00:45:12 ID:???


********


いやぁ、正直者が馬鹿を見るっていう言葉は本当だねぇ。
あの低脳アホ眼鏡ののび太はまんまと僕の策にはまったんだから。
いやぁ愉快だ。将来詐欺師にでもなろうかなぁ。

僕の策は簡単。
『あのアホなお人好しを罠にハメる』それだけ。
本当は適当に演技しながら、手を握ろうとかしてのび太に近づいて、砂を食らわす予定だったんだけど予想外に上手くいったねぇ。
あいつ自分からこっちに来るんだもん。プフフ、アホだよね。
さーて、このまま砂食らわせてあのアホを強迫して(恥ずかしい写メとか撮ってね)ゴールまで連れてってもらうか。
あ、あのデブは連れていかないよ。だって重いじゃんw

まずはこのままアホと牛に砂食らわせて……


ん?
ポッポ、どうした?動きが鈍いぞ、オイ、早く眼鏡に砂かけしろよ。
動けったら!
オイ、僕の言うことが………ガフッ。
59名無しさん、君に決めた!:2007/07/30(月) 00:45:14 ID:???
支援
60トレーナー ◆e0ecEtFYBA :2007/07/30(月) 00:45:51 ID:???


********

サイクリングロード池近くの中腹。
そこには三人の少年と、一匹の牛と一羽の鳥が居た。
その中で立っている少年は一人。
横には例の牛が。
そして倒れている少年が二人。
片方は気絶している様だった。
そしてもう片方は顔を歪め、地面をはいずりまわっている。
「ち……チクショウ……こんなハズは……」
その少年の名前はためる。
先程、ポッポと共にケンタロスから食らった体当たりのダメージで、立つこともままならない。
恐らくためるもポッポも立ち上がる事は不可能だろう。
「チクショウ、チクショウ!僕の…僕の完璧な貯金ライフがぁぁぁぁッ!」
「ためる君……」
のび太が言う。目はためるを軽蔑する様な白い目をしている。
「ヒィィィィッ!来るな……来るなぁぁぁぁッ!」
ためるは思わず後退りする。
のび太は言った。
「ポッポの動きが鈍かった理由……
それは僕が最初に君に攻撃しようとする前に『恐い顔』を使わせていたから。
ポッポはすばしっこいからね。
そして君には呆れたよ……本当に…。
どうしようもないね」
61トレーナー ◆e0ecEtFYBA :2007/07/30(月) 00:46:42 ID:???
のび太はためるへと踏み出す。
ためるは言う。
「くくくくくくく、くくくくくくく来るな…
ぼぼぼぼぼぼ、ぼぼぼぼぼぼ僕をポケモンで攻撃する気かい……、そそそそんな事したら失格になるよ、いいのかい?」
ためるは震える声で言う。
「くっ」
のび太は戸惑いを見せる。せっかくケンタロスの孵化により、二次試験突破の希望が見えてきたのに、こんな事でフイにする訳にはいかない。
のび太は悔しそうに唇を噛む。
「ハハハハハハハ、ざまあみろ!
君は僕に手出し出来ない!
そのデブ連れて早く行けよ!試験に合格するんだろ?
アハハハハハ、仕返しも出来ないなんて哀れ……」
そこでためるの言葉は中断した。
背中に寒気、ぞわっとする寒気、気味の悪い寒気。その寒気が彼の背中を走ったからだ。
この寒気は日常でよく経験する。これはまさしく………
「誰がデブだって?コラ」
「ジャイアアアアアアン!」
の物だった。
ジャイアンは続ける。
「今までなぶってくれてありがとよ…お陰で気持ちがいいくらいイライラするぜ…さぁ、何をされたい?メガトンパンチか?地獄車か?ジャイアンビックバンか?
さぁ、選べ……」
62名無しさん、君に決めた!:2007/07/30(月) 00:48:08 ID:???
支援
63トレーナー ◆e0ecEtFYBA :2007/07/30(月) 00:49:28 ID:???
「ヒィィィィッ!」

コイツマジでやる気だ。コイツは二次試験突破と自分への復讐を天秤にかけたら間違いなく後者を選ぶ。
コイツはヤバイ。殺される。

ためるはそう思った。

片足を引きずりながら近づいてくるジャイアン。下手な映画のゾンビより圧倒的に恐い。
そして……
「ブチ殺ーーーーす!」
「うわあああああああ」
ためるは自転車に乗り逃げ出した。凄まじいスピードで坂を下る。

それを見て、のび太が言う。
「あ、ためる君……その先は……」
「うわあああああああ、うわあああああああ」

「池があるから気を付けてね」
「うわ……」

ジャッポーン。

ためるは自転車ごと池へダイブした。

64名無しさん、君に決めた!:2007/07/30(月) 00:49:32 ID:???
支援支援
65トレーナー ◆e0ecEtFYBA :2007/07/30(月) 00:50:29 ID:???


それを見てジャイアンは言う。
「ざまあみろだぜ。のび太、スッキリした。
もうあんな亡者ほっといて行こうぜ。」
「うん」
のび太とジャイアンは池の波紋を白い目で見やると、ケンタロスに股がり、先へと進んだ。

「………チクショウ………ゴボゴボ……」
余談だが、この試験の次の日からサイクリングロードに大量のお金の落し物が見つかる事になる。
中には、TWと書かれたビショビショの財布があったとか、無かったとか。
66トレーナー ◆e0ecEtFYBA :2007/07/30(月) 00:51:16 ID:???
今日はここまでです。
勉強しなくちゃ……
67名無しさん、君に決めた!:2007/07/30(月) 00:52:05 ID:???

ジャイアンビッグバンクソワロタwwwwww
68名無しさん、君に決めた!:2007/07/30(月) 00:52:59 ID:???
乙!勉強頑張れ、俺も勉強しなくちゃ…
69名無しさん、君に決めた!:2007/07/30(月) 00:53:10 ID:???
乙乙乙!
70名無しさん、君に決めた!:2007/07/30(月) 00:53:42 ID:???
sien
71名無しさん、君に決めた!:2007/07/30(月) 00:53:45 ID:???
乙!
72名無しさん、君に決めた!:2007/07/30(月) 00:54:22 ID:???

ためるに羽蛾を重ね合わせた
73電脳戦士のび太 ◆Xu30yXkiGE :2007/07/30(月) 23:42:55 ID:???
投下します
前回までの流れはWiki参照
74電脳戦士のび太 ◆Xu30yXkiGE :2007/07/30(月) 23:43:39 ID:???
そんなこんなで育てられていた出木杉のゴマゾウは、結構なレベルまで育っていた。
そして出木杉は、トレーナーズ・アイでコラッタのレベルを確認する。
(レベルたったの5か……ゴミめ。
可哀想だが捻り潰してやろうか)
「ゴマゾウ、突進だ!」
出木杉のゴマゾウが素早さで勝り、コラッタに突進する。
コラッタを思いっ切り吹き飛ばし、一撃で瀕死に追いやった――

ように見えた。しかし、コラッタのHPはギリギリのところで残ってしまった。
「ちっ、仕留め損ねた! まあいいか、次で終わる」
出木杉はそう考えていた。
「コラッタ、がむしゃらだ!」
命令を受け、文字通りがむしゃらに突っ込んでくる相手のコラッタ。
ゴマゾウのHPは残り僅か
「コラッタ、そのまま電光石火だ!」
ゴマゾウは倒れた!
「この野郎……、許さん! 行け、ベイリィイーフ!」
出木杉のボールからベイリーフが飛び出す。
「コラッタ、アイツに電光石火!」
コラッタがベイリーフにぶつかる。
しかし、圧倒的なレベル差の前ではあがきにもならない。
「ベイリーフ、はっぱカッターで小鼠を潰せ!」
沢山の葉を浴びて、コラッタは力尽きた。
「さあ、終わりだな。早くどけ!」
75電脳戦士のび太 ◆Xu30yXkiGE :2007/07/30(月) 23:45:01 ID:???
「……何勘違いしてるんだ? まだ俺のポケモンは残っているぜ!
出てこい、マリル!」
「チッ、予想外だな、だがまだやられ足りないようだな。よし、徹底的に叩き潰してやるぜ!」
そう言いながら、出木杉は相手のマリルのレベルを見る。
表示されたレベルは17、ベイリーフより1高い。
(でも、こちら側は相性面で有利だ、勝てる!)
「ベイリーフ、はっぱカッターで片付けろ!」
「マリル、転がれ!」
ベイリーフが葉っぱカッターを放つよりはやく、マリルは転がり出す。
一方ベイリーフは、はっぱカッターでそれを迎撃する。
葉が小さな嵐のようにマリルを襲い掛かっていくが、それはマリルを仕留めきる事は出来なかった。
一方はっぱカッターを耐えたマリルは、一心不乱に転がって、ベイリーフに猛スピードで近づいてくる。
そして、ベイリーフはそのマリルリの転がるを急所に受け、一発で戦闘不能となった。
「ま……負けた? そんな馬鹿な…」
「ヒャアーハッハッハッハ! まんまと負けやがってww
馬鹿な奴だなwww」
「……僕は負けたの…か…。…クソッ!
……戻れベイリーフ…」
76電脳戦士のび太 ◆Xu30yXkiGE :2007/07/30(月) 23:46:10 ID:???
「だが逃がさないぜ! マリル、構わず転がれぇ!」
マリルの転がるが、瀕死のベイリーフに再び襲い掛かる。
ベイリーフは抵抗する事も出来ず、勢い良く飛ばされる。
そのせいで、ベイリーフをボールに戻そうとする光線も届かない。
「俺のターン、マリル、転がる!」
「俺のターン、マリル、転がる!」
容赦なくベイリーフを襲うマリル、出木杉はそれを見る事しか出来ない。
ベイリーフの顔は苦しさで歪み、潰れかかっている。
その目は、意志を持たずにどこかをさまよっている……
「俺のターン、マリル、転が…
「もう止めて! とっくにベイリーフのHPは0よ!」
耐えきれずに悲痛な叫び声をあげ、泣き出す静香。それを聞いた少年は、再び口を開け
「仕方ねえな、今日はこの辺で止めといてやるよ。
最後に耳かっぽじってよーく聞け。俺の名前はヒリュウ、プレイヤーキラーだ! 覚えとけ!」

そう吐き捨てるようにして、ヒリュウは鳥ポケモンで飛び去っていった…
77電脳戦士のび太 ◆Xu30yXkiGE :2007/07/30(月) 23:47:14 ID:???
出木杉はしばらくその場で呆然と立ち尽くしていた。
ベイリーフに自分は何も出来なかった、自責の念が募る。
気がついた時には、静香はもういなかった。先に進んだのだろう。
(僕はポケモンセンターに戻らないとな……。)
そう考えて出木杉は気付く。
(ベイリーフをまだ戻していなかったな……。どこにいるのだろうか?)
とりあえず辺りを見回す。……いた。
出木杉がその方向に向かっていくと、少し休んで体力をほんの少しだけ回復したベイリーフが、尾を振って駆け寄ってくる。
そう、本当に嬉しそうに――
「ベイリーフ……」
この時、出木杉は二つの事を想った。
一つは、自分がベイリーフを、そして静香を守れるくらい強くなってみせるという事。
もう一つは、ベイリーフの愛情。この時から彼はポケモンに対し、『ただのゲームデータじゃない』と感じていた―
78電脳戦士のび太 ◆Xu30yXkiGE :2007/07/30(月) 23:48:02 ID:???
投下終了です
79名無しさん、君に決めた!:2007/07/30(月) 23:49:24 ID:???
80名無しさん、君に決めた!:2007/07/30(月) 23:49:28 ID:???
otu!
81名無しさん、君に決めた!:2007/07/30(月) 23:53:39 ID:???
82ギンガ ◆pXSMZkovvI :2007/07/30(月) 23:55:18 ID:???
電脳氏乙
一日送れたけど投下する、しかし偶然とは恐ろしい……
83ギンガ ◆pXSMZkovvI :2007/07/30(月) 23:55:51 ID:???
キッサキシティから出ている船で、ナギサシティまで向かうことにした。
正確にはトバリシティまでだが……そこからは徒歩だ。
磯の香りが鼻をくすぐる……久々に時間的余裕ができたな。
あのダークライ捕獲作戦から、217番道路での遭難、そしてジム戦――
本当に最近忙しかったとおm……ダークライ捕獲後は五日も休憩してたな。
なのに疲労が癒された気がしない。あの五日間は流れるように時間が過ぎていったからな……
それほどまでにダークライ捕獲作戦は体力を使用したのか……
次の作戦も忙しい物になりそうだ、今のうちにゆっくりしておこう。

うっ……急に吐き気がしてきた、やばい……眩暈も。
そういえば……俺は乗り物酔いが激しかったんだ…
「ちょ…大丈夫か、坊主? 顔色が悪いってレベルじゃねーぞ
 向こうにトイレがあるから、早く吐き出してくるんだ!」
「ありがとうござ……うっ……やべ………」
思わず口を押さえる。まずい、このままでは酷い事態に……
早くト…イレに……うっ…間に合……
84ギンガ ◆pXSMZkovvI :2007/07/30(月) 23:56:28 ID:???
「…み……起き……」
薄らだが声が聞こえる。誰の声だろう?
『起きろ、トバリに着いたぞ!』
この声を聞き、急に目が冴えてくる。もうそんな時間か……
上半身を起こすと、体には毛布がかけられている。
「トイレまで行ったら、アンタ気絶しちゃったからさ……
 そのまま寝かしといてやったよ、大丈夫かい?」
「あ…ありがとう、船苦手だったの忘れてたからさ……」
「気にするな! それじゃあな、ナギサに行くんだろ?」
「あぁ……それじゃあ、船乗せてくれてありがとう」
船長に挨拶をし、船から下りる。

ナギサに行くには214番道路を……やべっ……溜まってたのが一気に……
口を押さえて、一目散に走り出す。トイレまで間に合わn……
その後のことはとくに語る必要は無いだろう、いや語りたくも無い。一生の恥だ。
85ギンガ ◆pXSMZkovvI :2007/07/30(月) 23:57:30 ID:???
悲惨な出来事は記憶に片隅に葬りやるとして、俺は今214番道路を歩いている。
そういえばスモモに敗北したとき、ここで一生懸命修行したっけな……
初めての敗北は大きかったな……今となってはいい思い出だが。

………ん? あれは……
「ほんまギンガ団に入って良かったわ、珍しい恐竜ポケモン大量ゲットやで」
「無駄無駄ァ〜君みたいな単細胞が強力なポケモン持ってても、宝の持ち腐れだよ」
「なんやて!? 本当に宝の持ち腐れか勝負してみるか!?」
「別にいいよぉ、でも後悔しても責任は取らないからな、アヒャヒャヒャヒャヒャ」
ニット帽を被った関西弁と、お河童で丸眼鏡の二人が、リッシ湖の入り口で戦闘態勢を取っている。
俺がしばらく見物していると、関西弁が俺の方にズカズカと立ち寄ってくる。
「なんや自分は!? ワイらは泣く子も黙るギン「お、おい!その人は……」
丸眼鏡は急に腰を低く据える、関西弁も俺の左腕を見ると、顔が引き攣りだした。
「す、すいません幹部殿、この単細胞が無礼な行為を……」
こいつら……さっきまでとは態度が全然違う。この虫野朗……
「そんなことはどうでもいい! リッシ湖では何をやっているんだ?」
「伝説のポケモン、アグノムの捕獲をやっております〜ワイらはその見張……」
アグノムの捕獲だと!? 俺の知らないところでこんなことが行われてたなんて……
気がつくと、俺の足は既にリッシ湖内へと進んでいた。

「ところで俺たちの出世の話は……」
「HA☆NA☆SE」
86ギンガ ◆pXSMZkovvI :2007/07/30(月) 23:58:10 ID:???
リッシ湖内の水は干上がっており、そこら中でコイキングが跳ねている。
中では大勢のギンガ団員が居て、その中心には青い髪の男、サターンが居た。
「そこで何をしているんだ!?」
「見張りの奴に聞かなかったのか? アグノムの捕獲をしているんだ」
「そうだとしても……なんで湖の水が!?」
「こうした方が楽だからだ、目的の物を手に入れるためなら他の物などどうなっても構わん」
思わず拳を握り締める。いくらなんでも酷すぎる。こんなことは……
「いつまで甘い考えを持っているのだ? 私達はギンガ団の幹部なんだぞ? 
 何よりも最優先せねばならぬものがあるはずだ!」
何よりも優先させねばならぬもの……ギンガ団の野望、世界を作り変えることだ。
だが……それでも……

「……マーズやジュピターも他の湖で伝説のポケモンを捕獲しに行っている
 時期に再び大きな仕事が舞い込んでくる……それを心の中に閉まっておけ」

心臓が一気に凍りつく感覚が襲う。この仕事では間違いなく再びのび太達と戦うことになる。
その時は……くそっ……なぜ俺はこんなに迷ってるんだ。
サターンは俺の視界からは既に消えている。
俺もここから立ち去るか……
87ギンガ ◆pXSMZkovvI :2007/07/30(月) 23:58:52 ID:???
ナギサシティに到着した。ジムに入ろうと思ったら、今日は休業日だった。
仕方ないから、ジムの近くにあったハンバーガーショップに入ることにした。
店の前には、赤い髪のピエロが突っ立っている。よくできているが模型のようだ。
この店は元々シンオウ地方には無かったらしいが、一人の四天王の強い要望で立てられたらしい。
旅の途中でもよく見かけた気がする。

注文したハンバーガーは、五分ほどで俺の手元にやってきた。
結構混んでたな……人気あるのか?味の方はいかほどに………これわっ!
野菜を中心に、肉とソースが絶妙な味わいで舌に絡んでくる。すばらすぃー。

……あ〜上手かった。オマケに買ったフライドポテトも中々の味わいだ。
よし、今日はやることも無いし、食料の買い足しは明日やればいいな。
……明日のジム戦に備えて、センターで休むか。
88ギンガ ◆pXSMZkovvI :2007/07/30(月) 23:59:47 ID:???

夕食を終え、俺は月光を浴びながら布団に潜っていた。
今日一日を振り返ることで、リッシ湖での出来事を思い出す。
干上がった湖で空しく跳ねるコイキング、それらには目もくれないギンガ団員、そしてサターンの言葉――

《時期に再び大きな仕事が舞い込んでくる……それを心の中に閉まっておけ》

大きな仕事……それがどんな物になるのかは分からない。
ただ分かるのは、確実にのび太達と争いを繰り広げることになることだ。
ダークライ捕獲作戦でも、俺達のせいでたくさんの人々が傷ついた。俺自身も直接人を傷つけた。
ナタネ、ジャイアン、静香、そしてスネオ――彼は無事なのだろうか?
あれ以来全く姿を見ていない。俺は無事を願いたい。
だが無事だった場合は、再び俺に牙を向くことになるだろう。それならば――
「くそっ……一体どうすればいいんだ!?」
頭が痛くなってくる。俺は……俺は………
……今は休もう、そのうち、いつか答えは出るはずだ。それまでは……
いつの間にか俺は眠っていた。


ナナシ
ルカリオLv49、クロバットLv46、ロトムLv45、
ラグラージLv47、グレイシアLv45
89ギンガ ◆pXSMZkovvI :2007/07/31(火) 00:00:28 ID:???
投下終了
クリティウスの牙聞きながら書いたからこうなった、反省はしている
90名無しさん、君に決めた!:2007/07/31(火) 00:01:17 ID:???
91名無しさん、君に決めた!:2007/07/31(火) 00:01:42 ID:???
92名無しさん、君に決めた!:2007/07/31(火) 00:05:22 ID:???
乙〜
93名無しさん、君に決めた!:2007/07/31(火) 00:09:19 ID:???
94名無しさん、君に決めた!:2007/07/31(火) 00:41:36 ID:???
乙、
95名無しさん、君に決めた!:2007/07/31(火) 15:51:05 ID:???
ちょwドナルドwwwwww
96名無しさん、君に決めた!:2007/07/31(火) 18:51:35 ID:???

今回笑いまくった。
97DPその2 ◆Dy4EDQYuSY :2007/07/31(火) 20:45:48 ID:???
投下
98DPその2 ◆Dy4EDQYuSY :2007/07/31(火) 20:47:03 ID:???
少々時間をさかのぼって、ジャイアンが地下通路に来た目的の話。

育て屋にピンプクを届ける仕事を託ったジャイアンはマスキッパに掴まって移動していた。
いま丁度御霊の塔を通り過ぎたところだ。
……が

「止まれっ!!ここが俺の家だ。」

ジャイアンはビクッと反応し、辺りを注意深く見渡した。
前にもあったことだ。ジャイアンには見えない何者かの声が藪から棒に聞こえてくることは。
ジャ「誰だ?」
ジャイアンが予想しなかったほど早く、的確な答えが帰って来た。
「俺はミカルゲ。今お前のリュックに入ってる。この道路に来たついでに俺を助けてくれ。
俺もサファリでお前を助けたろ?お互い様だ、な?てことで俺をそこの壊れた石の塔にはめて、固定してくれ。
そんで、地下通路に行って誰かといっぱい話して帰って来い。そして俺の様子を見に来い。分かったな?」
ジャイアンは余りに質問が多すぎて逆に何も言えなかった。
それから何とかこれから起こす行動に必要なことだけ聞きだし、地下に潜った。


数分の時間を使い、ジャイアンが地上に戻ると、変な石をはめ込んだ塔にこれまた変なポケモンが出現している。
ミカルゲ「まさかフタバタウンで拾った石ころがポケモンになるなんて考えもしなかっただろ。
俺、昔ちょっと問題起こしちゃって…それでここに繋がれてんだ。
さて、俺を自由にしてくれた礼だ。手持ちに困ってんだろ?俺を捕まえろよ。」
99DPその2 ◆Dy4EDQYuSY :2007/07/31(火) 20:48:24 ID:???
スネ夫がキッサキシティで地下から這い出した。
スネ「ジャイアンの奴、皆のゲーム進行具合を遅らすために呼び出したんじゃないだろうな。」
エルレイドが手持ち入りしてもスネ夫のイライラが治まるわけではなかったようだ。
スネ夫自身としては、これでやっと他の人と実力が並んだ程度のこと。
そして彼が目指すのはその上。仲間達を全員見下す位置につくことだ。つまりゲーム内での最強。
スネ「やってやる!!見てろあいつ等!!!」
頭の先まで雪に埋まって、スネ夫は歩くと言うよりは寧ろ泳ぐ様にキッサキ神殿に潜り込んだ。

最深部、ドラえもんが見たという強大な石造が天井を擦るほど高くそびえ立っている。
スネ夫はその石造と比べるとより一層小さくて弱弱しい者に見える。が、それははたから見たときの話。
スネ夫本人の気合い、そして彼のボールに納まるポケモン達の力は計り知れない。
スネ「出て来い!レジの兵隊達!レジロック!レジアイス!レジスチル!」
幾何学的な兵隊だが、3匹集まると石造に負けず劣らず威圧感たっぷりだ。
スネ「今こそ…動けえ!!レジの王!レジギガスゥッ!!!」
スネ夫の興奮しきった声が岩石の擦れあう音でかき消される。

…………ズッ………ズッ……ズッ…ズズズズズズズッ!!

スネ「来たな!長年放置されていた伝説の巨神兵を蘇らせた。再び封じ込める時が来たッ!」
巨神兵。某漫画の読みすぎである。しかも実際には似ても似つかない。
スネ「出でよ!ポッタイシ!!」
100DPその2 ◆Dy4EDQYuSY :2007/07/31(火) 20:49:51 ID:???
相手のレジギガスはスロースタートで調子が上がらない。
スネ「はあー?」
図鑑に表示されたメッセージにうろたえるスネ夫。
メッセージに嘘はない。レジギガスはスロースタートという損な特性で一時的に能力が半減しているのだ。
スネ「スロースタートか……そ、そんなマイナス効果の特性が付くなんて、普通に戦ったらよっぽど強いんだな!」
そうやって無理矢理スロースタートの理由をこじつけたスネ夫。
スネ「いつかは能力が戻って覚醒するはずだ。それまでに能力を出来るだけ下げろ!」
ポッタイシは可愛らしい鳴き声でレジギガスの攻撃意欲を奪う。そして十分に攻撃力を下げたら反撃に出る。
そう思っていたスネ夫だったが、レジギガスの攻撃で表情が激変した。
空を切るレジギガスの丸太のような腕、そして宙を舞う人形のようなポッタイシ。
そのまま何にぶつかる訳でもなく、綺麗な弧を描いて数十メートルの空の旅を、
そしてその距離分だけ遠くの床へ、鈍い音を立ててポッタイシは墜落した。
相手の持ち物を奪う『はたき落とす』と言う技だが、
実戦で攻撃技として使うには不便極まりない、非常に低い威力の技だ。
しかしレジギガスによってその威力は広い神殿の反対側でポッタイシが戦闘不能になるほどまで激増した。
もはやスネ夫の尖った口はパックリ開けたままになっている。涎も垂れている。
しかし寝起きのレジギガスは待ってはくれない。
この神殿で唯一動くもの、スネ夫に向かって巨神は近づいてきた。
スネ「は…え?いや、こっちには来るなよ!!来るな!来るなって言ってるだろおぉぉぉ!!」
体中恐怖で汗だくになりながら何とかスネ夫はムクホークをボールから出した。
スネ(鳴き声は当たったはずだ……一応、こっちに分がある!!)
101DPその2 ◆Dy4EDQYuSY :2007/07/31(火) 20:51:25 ID:???
ゲームの中だけあって、巨体のレジギガスは目にも止まらぬスピードでムクホークに飛び掛った。
グシャ!と虫けらを潰すようにムクホークがレジギガスの足の下敷きになる。
スネ「大丈夫…だ。ムクホーク、気合いの襷で蘇れ!」
HPをたった1ポイントだけ残してムクホークがレジギガスを迎撃した。我武者羅で。

何だか訳の分からない攻撃で両者のHPはともに瀕死寸前のマッチポイントまで削られた。
スネ「もうムクホークは鳴き声だけしてくれ。後はエルレイドが上手くやる。」
今にも倒れそうなムクホークは主人への忠誠を示し、軽く頷く。
そして、しばらく後にムクホークも馬鹿力で残酷にやられた。
スネ夫の表情に不安が一瞬過ぎり、すぐに恍惚の笑みによってかき消される。
スネ「エルレイド、催眠術。」


運良く2個目のハイパーボールで首尾よくレジギガスをゲットしたスネ夫は意気揚々とポケモンセンターに戻った。
更に、回復を済ませたスネ夫は他に伝ポケ情報は無いかと、他力本願の電話をジャイアンを除くプレーヤー全員にかけた。
スネ「何処かで伝説のポケモンか、それに関係する物を見なかった?」
3人が同じ内容の依頼を受けたが、そんな要求にまともな反応を見せたのはお人好しを装うしずかだけだ。
しず「ミオシティの図書館でそんな本を見たわ。参考になるかもね。」
102DPその2 ◆Dy4EDQYuSY :2007/07/31(火) 20:55:57 ID:???
投下終わりました

>>98にミスがありましたが、直しようが無いので放っといてください。すいません
恐らく誰も気付いてなかったと思いますが
103名無しさん、君に決めた!:2007/07/31(火) 20:56:08 ID:???
しゃるさんか?
104名無しさん、君に決めた!:2007/07/31(火) 20:56:47 ID:???
105名無しさん、君に決めた!:2007/07/31(火) 20:58:03 ID:???
あんたの作品は流れが早い気がする 乙

同じ場所に長く居座らないからかな
106名無しさん、君に決めた!:2007/07/31(火) 20:58:28 ID:???
支援
107名無しさん、君に決めた!:2007/07/31(火) 20:59:38 ID:???
>>105
はいい意味でね
一番好きな作品だからwktkしてるからな
108名無しさん、君に決めた!:2007/07/31(火) 21:10:11 ID:???
遊戯王ネタ大杉www
109トキワ英雄伝説 ◆eNlSemdwK6 :2007/07/31(火) 23:55:20 ID:???
その2氏乙
投下します
110トキワ英雄伝説 ◆eNlSemdwK6 :2007/07/31(火) 23:55:50 ID:???
       #17 「伝説」

第一試合、『ジョウトジムリーダーズ』と『チーム・コトブキ』の試合は終盤を迎えていた。
一試合目のダブルバトルは『チーム・コトブキ』が勝利し、2試合目もコトブキ側が優勢で進んでいる。
ジムリーダーズ、シジマが最後の1匹ニョロボンを出す。
それを対戦相手、結城英才のスターミーが10万ボルト一発でしとめた。
「勝者、『チーム・コトブキ』結城英才選手!
よってこの試合、『チーム・コトブキ』の勝ち!」
審判がコロシアムに響き渡るような大声で叫び、観覧席から拍手が沸く。
ジムリーダーズに2連勝という快挙を成し遂げた出木杉たちを讃えているのだ。

「出木杉のチーム、勝ったみたいだね」
入場を待っていたドラーズのスネ夫が言った。
「この試合に勝ったら、出木杉さんたちと戦うのね」
静香がゴクリと息を呑む。
「出木杉たちと戦うためにも、ジャイ子を救うためにも、この試合絶対に勝とうね!」
のび太がみんなを勇気づけるように言う。
「よし……みんな、行くぞ!」
ジャイアンの掛け声で、4人は広いコロシアムへと歩みだした。

試合会場に近づくに連れて、どんどん4人の緊張は増していく。
決勝トーナメントの説明時にここの広さは十分理解していたはずだったのに、この巨大な会場で試合をするとなるとやっぱり萎縮してしまった。
それに観覧席にいる全選手が、悪と戦う4人に拍手と声援を送ってくる。
彼らの期待に答えなければならないというプレッシャーが、4人の緊張を高めていく。
だがコロシアム中央のバトルフィールドに到着すると、その緊張は消えていく。
4人の頭にはもう、目の前にいる敵を倒すことしか頭になかったからだ。
111トキワ英雄伝説 ◆eNlSemdwK6 :2007/07/31(火) 23:57:25 ID:???
最初のタッグバトル、ドラーズ側はのび太と静香のペアだ。
四天王を倒したこの2人で、まず確実に一勝を挙げようという作戦である。
相手は7thと8th、キングスの中では下の2人だ。
この試合は絶対に勝たなければいけない、のび太と静香は心に強く念じる。

早速審判が試合開始を告げ、選手たちがポケモンを出す。
のび太はギャラドス、静香はブラッキー、7thはドードリオ、8thはヘルガーだ。
一番早いドードリオがギャラドスにドリルくちばしで攻撃するが、威嚇で攻撃力を下げられているのでダメージはあまりない。
次はヘルガーがブラッキーに火炎放射をしたが、特防の高いブラッキーにはあまり通用しない。
対してギャラドスはアクアテール一撃でヘルガーを倒し、ブラッキーは妖しい光でドードリオを混乱させた。
今回はのび太が攻撃役となり、静香はそのサポートを努める作戦だ。

ヘルガーを倒された8thは次にドクロッグを出した。
2ターン目、また先手を取ったドードリオは混乱で自分を攻撃してしまう。
ギャラドスはそんなドードリオをストーンエッジでしとめた。
続いてドクロッグはブラッキーに瓦割り、効果抜群だったがブラッキーは持ちこたえた。
お返しと言わんばかりにブラッキーはドクロッグに妖しい光を放つ、しかしこれは失敗してしまった。

7thの二匹目にレントラーを選ぶ、それを見たのび太が静香に目で合図する。
静香は黙って頷き、ブラッキーにまもるを命じる。
そしてのび太はニヤリと微笑み、ギャラドスに地震を指示する。
敵の2体はどちらも地面タイプが弱点、一撃でやられてしまった。
「よし、完全にこっちのペースだ!」
嬉しそうに言うスネ夫を見て、7thと8thは不気味な笑みを浮かべた。
そして彼らは、最後のポケモンを繰り出す。

「え……そ、そんな……」
口をポカンと開けて驚くのび太、おそらくいまこの試合を見ている全ての人間が同じような顔をしていることだろう。
現れたポケモンは神々しいオーラを放ち、見るもの全てを圧倒する。
―――その名はホウオウとルギア、ジョウト地方に古くから言い伝えられている伝説のポケモンだ。
112トキワ英雄伝説 ◆eNlSemdwK6 :2007/07/31(火) 23:58:06 ID:???
「で、伝説のポケモン……ホウオウにルギア……」
誰も姿を見たことがないポケモンが、今目の前にいる。
あまりにも突然の出来事に、のび太と静香は感動にも似た驚きを隠せない。
そしてホウオウは10万ボルトでギャラドスを、ルギアはエアロブラストでブラッキーを葬り去った。
驚異的な伝説のポケモンの力に、のび太と静香は絶望する。

その後ものび太たちのポケモンは、伝説の2体を倒すことはできなかった。
のび太たちの攻撃は敵の驚異的な耐久力には通じない、その上溜まったダメージも自己再生で回復されてしまう。
切り札のカイリューとトゲキッスを持ってしても伝説のポケモンには敵わなかった。
結局のび太たちはホウオウとルギアを倒せないまま、手持ちのポケモンを全滅させられてしまった。
「勝者、『キングス』7th・8thペア!」
審判の言葉とともに、観覧席のところどころから溜息が漏れた。

「ごめん、まさか伝説のポケモンが出てくるなんて……」
のび太と静香が何度も頭を下げる、それに対してスネ夫は「気にするな」と言う。
口ではそう言うが、正直スネ夫はかなり焦っていた。
キングスに勝つためには、絶対に自分が勝たなければならない。
それも相手は、さっきのび太たちを倒したあの2人よりも強いのだ。
小心者のスネ夫は脚をガクガク震わせ、心臓をバクバクさせながらフィールドに立つ。
そして、スネ夫と6thの戦いが始まる……
113トキワ英雄伝説 ◆eNlSemdwK6 :2007/07/31(火) 23:59:00 ID:???
スネ夫の一匹目はマルマイン、対する6thはガラガラだ。
先手を取ったマルマインは雨乞いで天候を変える。
対するガラガラは地震で攻撃する、マルマインは気合の襷で何とか持ちこたえた。
「マルマインの役目はもう終わった……大爆発だ!」
マルマインの体が眩しく光、直後激しい衝撃がフィールドを襲う。
衝撃が収まった時には、どちらのポケモンも瀕死状態となっていた。

続いて6thはバクオングを、スネ夫はオムスターを出す。
オムスターがハイドロポンプを放ち、バクオングはそれをまもるで回避する。
次のターン、先手を取ったオムスターがハイドロポンプ一撃でバクオングをしとめた。
「なるほど……オムスターを雨で強化させるためにマルマインを犠牲にしたのか」
観覧席のどこかから感心するような声が聞こえる。
オムスターは、天候が雨のときに始めてその真価を発揮するポケモンである。
弱点の鈍足は特性、すいすいでカバーされ、必殺技ハイドロポンプは雨とタイプ一致でかなり強化される。
その威力はなんと通常の2,25、効果抜群よりも上である。
特攻が高いオムスターがこれを使えば、効果抜群ではない敵が一撃で倒れるのもおかしなことではない。

6thの最後の一匹はムウマージだ。
敵はムウマージにまもるを命じてハイドロポンプを防ぐ。
そして2ターン目、敵は2ターン連続でまもるを使うという暴挙に出た。
まもるは運よく成功し、ハイドロポンプは再び失敗した。
「敵は防戦一方、大丈夫そうだね」
などと余裕そうな表情を浮かべるのび太とは正反対に、スネ夫は苦い表情を浮かべる。
「チッ。 やられたか……」
スネ夫が呟くと同時に、辺りに降り注いでいた雨が突然止んだ。
雨乞いの効果は5ターン、敵はまもるで時間を稼いで雨が止むのを待っていたのだ。
雨が止んだらオムスターはただの鈍足ポケモン、ムウマージの10万ボルト一発で倒されてしまった。
最後の一匹まで追い詰められたスネ夫は、祈るようにして最後のモンスターボールを投げた。
114トキワ英雄伝説 ◆eNlSemdwK6 :2007/08/01(水) 00:00:00 ID:???
「え? こんなので大丈夫なのかよ……」
スネ夫のポケモンが場に現れた瞬間、ジャイアンは思わず不安を声に出してしまった。
スネ夫の最後の1匹はワタッコ、この緊迫した状況に似つかぬ可愛らしい笑みを浮かべている。
「まあ、まかせてよ」とスネ夫は後ろを向いて微笑みかけた。

素早さが唯一の先手であるワタッコは眠り粉を使い、ムウマージを眠らせた。
ちなみに、眠り粉の命中率は広角レンズによって上昇している。
そして敵が眠っている間に宿木の種を植え付け、さらに身代わりを出しておく。
後はギガドレインで攻撃し続け、敵が起きたら眠り粉。
そして敵が寝ている間に身代わりを作り直し、再びギガドレインを再開……というパターンを繰り返す。
気がつけばスネ夫のワタッコはほぼ無傷の状態のまま、宿り木とギガドレインでムウマージの体力をかなり削っていた。
「やるな……地味だけど確実に敵を追い詰めてる……」
観覧席から再び感心する声がする。
その後も眠り粉は確実に命中し、いつのまにか体力が無くなったムウマージは倒れた。
「勝者、『ドラーズ』骨川スネ夫選手!」
審判が宣言すると、観覧席から沢山の拍手がスネ夫に浴びせられる。

『なんだかそこまででもなかったな……あれが本当にホウオウやルギアを持つやつらより上なのか?』
なんて疑問もあるが、いまはとにかくこの勝利を味わっておこう。
そう決めたスネ夫は会場からの拍手に満足気な笑みを返し、フィールドを去る。
「ジャイアン、後は頼んだよ」
スネ夫がジャイアンの耳元で囁いた。

いよいよ自分が、ジャイ子と戦う時がやってきたのか……
ジャイアンは自分の胸が高鳴るのを確かに感じた。
数日前の自分なら勝てなかっただろう……でも、新たに生まれ変わったいまなら……
いまならきっとジャイ子に勝てる! ジャイ子を救える!
ジャイアンは自分にそう言い聞かせ、フィールドに足を踏み入れる。
向こう側では漆黒のローブを身にまとったジャイ子が、堂々とフィールドに君臨していた。
115トキワ英雄伝説 ◆eNlSemdwK6 :2007/08/01(水) 00:00:44 ID:???
投下終了です
116名無しさん、君に決めた!:2007/08/01(水) 00:03:14 ID:???
117名無しさん、君に決めた!:2007/08/01(水) 00:05:52 ID:???
乙乙乙
118名無しさん、君に決めた!:2007/08/01(水) 00:15:04 ID:???
また伏線を作りやがってwwwwwww
119ロキ ◆zCpebmpy/g :2007/08/01(水) 00:50:25 ID:???

↑乙


しばらく来てなかったんだがドラーモン氏は完結したのかな?
120 ◆cAII3gBk5. :2007/08/01(水) 01:16:50 ID:???
ロキ氏、まだ完結してないよ。
今はとある事情で休載中。
理由は他の人に聞いてね、俺の口からは言いにくいから…
 
それじゃ、総集編を投下する。
最小限に抑えたつもりだが……かなり長くなってしまった。
121ミュウ ◆cAII3gBk5. :2007/08/01(水) 01:19:00 ID:???
『ミュウ:準々決勝までのあらすじ』
 
ある日、出木杉はもしもボックスを使い、
のび太達の町を自分が支配するポケモンの世界に変えた。
ドラえもんを監禁し、強力なポケモンを使う出木杉に怯えるのび太達だったが、
ドラえもんを助け、出木杉を改心させるために、
3ヶ月後に開かれるポケモン大会に出場し、出木杉と闘う事を決意する。
 
その日から3ヶ月…思い思いの修行で心身共に強くなったのび太達は、
試合会場のドームにやってきた。
そして、4人は厳しい予選を勝ち抜き、全員無事に本戦出場を決める……
一回戦……通常ルール
ゴヘエ、出木杉の刺客"業火"など…
スネ夫が業火との戦いで大怪我を負ったが、全員勝利。
二回戦……ダブルバトル
出木杉の刺客が次々と現れ、のび太達を追い詰めた。
出木杉四大からくりの疾風は試合中に、雷電は試合後にそれぞれ破壊される。
そして、しずかが謎の男ジンに拉致された事が判明。
ジンは、その圧倒的な力と雷電から奪ったサンダーでシロナ、ダイゴを倒した。
その試合の後、のび太がジンに勝負を挑むが、返り討ちに合い腹に怪我を負う。
ジャイアンの試合では、幹部のリーダー清姫極が初登場。
その圧倒的な実力と、他を寄せ付けない狂った性格で読者に強烈な印象を与えた。
122ミュウ ◆cAII3gBk5. :2007/08/01(水) 01:20:09 ID:???
二回戦後……裁きの穴
のび太達は、のび助の助言により、実験に使われたポケモンの廃墟場にて修行を始める。
その内部にて、この時代の調査に来たタイムパトロールの1人、
隊員B(通称ビー)が幹部の1人ミクリに拷問を受けているのを発見。
三人は素早くビーを助け、あなぬけの紐で外に逃がした後、ミクリを倒した。
 
さらに奥へと進む三人は、雷電の研究室を辿り着き、研究用のコンピュータ発見する。
そこに載っていたのは、
この世界のポケモンが、世界が変わる前は皆違う物質だったということや、
ミュウなどの改造ポケモンのこと、そして、この大会を開いた目的などが記されていた。
驚きの事実を知り、地下からの脱出を図る三人。
だがその途中、炎に耐性を持った改造アリアドスに襲われる。
敢えて真っ向勝負を挑み、勝利したのび太だが、
改造ポケモンの強さを、そして、改造される痛みと恐怖を知る事になった。
ついに地下の出口に近付いた三人。
だが……そんな三人を襲ったのは、天井から降り注ぐ大量の瓦礫の山だった。
反射的に気絶するのび太。
目を冷ました彼の前には、タイムパトロールの1人、隊員C(クッド)が立っていた。
そして、隊員Cの持っていた道具により九死に一生を得た三人は、
なんとか地下から脱出することに成功した。
123名無しさん、君に決めた!:2007/08/01(水) 01:23:20 ID:???
支援
124ミュウ ◆cAII3gBk5. :2007/08/01(水) 01:23:44 ID:???
次の日の早朝、のび太はクッドから話を聞かされる。
それは、未来で出木杉を攻撃する準備が始まっているという驚愕の事実。
焦るのび太だが、クッドに「5日はもたせる」と言われ、
出木杉との対決に集中すると心に決めたのだった。
三回戦……通常バトル
一般人である優作、麻美とのバトル。
それぞれに特別な理由がある二人だったが、敗北。
ジャイアンは、麻美を助ける為に、次の試合で使うポケモンを二体に減らした。
 
比較的平穏に進んでいた三回戦だが、最後の試合で事件が起きた。
スネ夫の親戚であるスネ吉がクリスとのバトル中……
レジスチルの大爆発を至近距離から受け、瀕死の重症を負ってしまったのだ。
大きな病院に連れていかれたスネ吉、それに付いていくスネ夫。
残されたのび太達は、久しぶりに家に帰ることにした。
……バラバラになった三人は、別々の場所でそれぞれ違う事実を知る。
母が重い病気に侵されていると知ったのび太。
ジャイ子が行方不明だと教えられたジャイアン。
そして、スネ夫。
スネ夫は、突然現れたミュウから、この戦いの真実を知らされることとなった。
ミュウは言った。
最初にのび太達を見逃したのは、自分の独断だと……
この大会を開こうと提案したのは自分で、出木杉に恨みがあると……
ミュウは、改造され弟を殺された事を恨み、出木杉への復讐を狙っていたのだ。
大会を開くまでに3ヶ月の間を入れたのも、のび太達が強くなる時間を稼ぐため。
のび太やジャイアンに強力なポケモンを与えたのも、実はミュウだった。
ミュウは、スネ吉の怪我を治し、スネ夫にある物を渡して姿を消す。
ミュウに認められたスネ夫は再び、強くなろうと決意するのだった。
125名無しさん、君に決めた!:2007/08/01(水) 01:24:37 ID:???
支援
126ミュウ ◆cAII3gBk5. :2007/08/01(水) 01:24:52 ID:???
 
準々決勝……特殊フィールド
それぞれの試合で特殊なフィールドが使われ、
時にはのび太達を苦しめ、時には勝利に貢献したりもした。
のび太対のび助(パパ)の親子対決で使われたのは、高圧電流が流れるステージ。
少し触れただけでも重症に繋がる中、二人の対決は非常に激しい物となった。
最終的に、電流を活かしきったのび太が勝利したが、
負けたのび助は電流が流れる泥沼の中に飛び込み、自殺しようとする。
のび助を助けようとするのび太だが、子供の腕では支えきれない。
余りの激痛に顔を歪めるのび太。
そんな様子を、出木杉は楽しそうに眺めていた。
その様子に激しい怒りを感じるミュウ。
そして、見るに耐えられなくなったミュウは、
出木杉を攻撃してのび太達の救助へと向かった。
 
のび太達は、ミュウの力で無事助かり、出木杉を裏切っている事も知らされる。
更に、ミュウは玉子(のび太の母)の病気の治療を行った。
……だが、裏切りは許されない。
ミュウは裏切りの代償に思考を支配され、完全なる出木杉の部下になった……
127名無しさん、君に決めた!:2007/08/01(水) 01:26:29 ID:???
支援支援支援支援
128ミュウ ◆cAII3gBk5. :2007/08/01(水) 01:27:01 ID:???
因縁の対決である…ジャイアン対ゴクの試合は、
圧倒的ゴク有利の状況からスタートすることになった。
ジャイアンの手持ちは二体のみ、ステージは炎タイプが活きる灼熱のステージ。
普通に考えれば……勝機は0。
だが、ジャイアンの気合いはそれら全てをはね除けた。
ゴクの虚言による撹乱も、改造されたポケモンも、灼熱地獄も……
全て乗り越え、ジャイアンはついに勝利を勝ち取ったのだ。
 
だが、ゴクは……地下で復讐の機会を狙っている。
 
準々決勝最終試合、スネ夫体クリス。
これは、まさに逆転劇と言うに相応しい内容だった。
スネ夫は、頑張りも虚しく、クリスの切り札レジギガスに敗れた。
そして、素顔を見せるクリス。
クリスの正体は、出木杉に操られたジャイ子だった。
このまま行けば、出木杉の思惑通り、準決勝では兄妹対決が実現する。
だが、その時……スネ夫の逆転劇が始まった。
そう、今までのは全て伏線。
ジャイ子を催眠術で眠らせ、レジギガスを毒で倒し、試合に勝利する為の……
作戦通り、準決勝進出を決めたスネ夫。
だが、彼はある作戦の為にリタイヤを希望し、ジャイ子と一緒に地下へ落ちた…
 
仲間を1人失い、落ち込むのび太とジャイアン。
だが、いつまでも落ち込んでは居られない。
二人は、近付く最後の闘いに向け、気合いを入れ直した。
……裏で進行する出木杉の計画を知らずに……
129ミュウ ◆cAII3gBk5. :2007/08/01(水) 01:28:28 ID:???
 物語の捕捉
 
この物語では、3つの舞台で話が進行している。
1つは現代。 のび太達が住む時代だ。
大会が終わりに近付く中、出木杉が裏で計画を進めている……
 
2つ目は未来。 クッド達が住む時代だ。
クッドは知らないが、未来の法律により、現在は活動を休止中。
よって、クッドがいくら攻撃の延期を頼んだ所で意味は無い。
 
最後は……クッド達が住む10年前の時代。
物語中に描写は無いが、出木杉を消す準備を進めている。
未来では、出木杉を消したのはこの時代のパトロールだと知られており、
この未来は絶対に揺るがない。
 
出木杉の計画の失敗は、逃れられない運命なのだ。
130名無しさん、君に決めた!:2007/08/01(水) 01:30:44 ID:???
支援
131ミュウ ◆cAII3gBk5. :2007/08/01(水) 01:31:34 ID:???
登場キャラのまとめ〜現在の状況
 
【何としても…】野比 のび太【ドラえもんを助ける!】
手持ちはピカチュウ、ハッサム、切り札のホウオウ。
この戦いの中で勇気と強さを身につけ、トレーナーとしてもかなりの実力者になった。
【俺を支えてるのは】ジャイアン【熱い心だ!】
手持ちはカビゴン、ブーバーン、切り札のバンギラス。
ゴクを倒すまでに成長し、これからも活躍が期待される。
【もう僕は……】骨川 スネ夫【逃げない!】
手持ちはジバコイル、ナッシー、主力のクロバット。
自ら地下へ行った真意は謎。 だが、きっと彼はのび太達を助けるだろう。
【私達は…】源 静香【五人で1つ】
物語序盤でジンに捕まったため、手持ちはマリルリ以外不明。
のび太は彼女を助ける事が出来るのか?
【それは…】ドラえもん【良いアイディアだね!】
 現在監禁中(-ω-‖)
【終わらない…】出木杉 英才【悪夢を…】
事件を起こした張本人。
唯一の心の安らぎだった母が死に、暴走している。
手持ちは、人を操る力を持つデオキシスと圧倒的強さのミュウ。
現在、裏で計画を進めている。
【のび太君達なら…】隊員C(クッド)【きっと…】
物語のキーパーソン。
だが、彼の努力も虚しく、タイムパトロールの攻撃は間もなく始まる。
132名無しさん、君に決めた!:2007/08/01(水) 01:33:27 ID:???
甲支援
133名無しさん、君に決めた!:2007/08/01(水) 01:34:05 ID:???
子園
134ミュウ ◆cAII3gBk5. :2007/08/01(水) 01:35:19 ID:???
【まぁ…】隊員B(蜂倉)【落ちつけ…】
事件の真実を知る数少ない人物。 実は、出木杉を消す張本人である。
【遊戯王カード】清姫 極【しよ!】
エンテイを愛する自称ハデス。
もう1人の天才、ゴヘエと出会った彼は、これからどうなるのか?
未確認情報だが……彼は数種類の色違いエンテイを持っているらしい。
【お任せください】流水【出木杉様…】
正体不明の出木杉四大からくり、隠密活動機。
【この町の…】ゴヘエ【真の支配者だ】
狂った性格の虫使いで、自称タイタン。
再登場した彼は、いったいどんな活躍をしてくれるのか? 要注意人物である。
【必ず……】ジン【出木杉を殺してやる!】
しずかに成り済まし、大会に参加する謎の男。
ジンも偽名であり、本名はジェフ。
しずかに変装しているのか、操っているのかは不明。
【母親を…】???【生き返らせたいか?】
謎の男。 だが、出木杉の変貌にこの男が関わっているのは間違いない。
 
未公開設定……雷電編
実は、狂いバージョンの雷電はゴクがモデルです。
いつも狂ってるゴクを見て、「コイツの真似すればバカに思われる」と考えたんだね。
ついでに、雷電はシロナに恋心を抱いてました。
だから雷電は、立場的に自分より下のシロナの部下になっていたんです。
ついでに、シロナは雷電を弟的存在と見ていたので、雷電の片想いで終わりました。
135名無しさん、君に決めた!:2007/08/01(水) 01:36:07 ID:???
支援
136ミュウ ◆cAII3gBk5. :2007/08/01(水) 01:37:40 ID:???
支援してくれた人ありがとう。
取り敢えず、一段落。
と言っても、重要なのはこっからなんだけどね……
他に気になる設定が有ったら言ってね。
多分答える…はずだから。
137名無しさん、君に決めた!:2007/08/01(水) 01:37:46 ID:???
雷電カワイソス(´;ω;`)
138名無しさん、君に決めた!:2007/08/01(水) 01:38:40 ID:???
業火様や疾風様は?
139名無しさん、君に決めた!:2007/08/01(水) 01:41:51 ID:???
140名無しさん、君に決めた!:2007/08/01(水) 02:54:33 ID:???
少年漫画みたいだな…乙
141名無しさん、君に決めた!:2007/08/01(水) 05:53:15 ID:???
三人とも乙!
142名無しさん、君に決めた!:2007/08/01(水) 13:02:00 ID:???
皆乙ですー
143名無しさん、君に決めた!:2007/08/01(水) 14:17:24 ID:???
おつ…だけどミュウの言動などはちょっと幼稚なイメージが出る…もうちょっと引っ込んでほしい

消厨くさい

最近また酷い気がする…
144名前テスト ◇pokedp:2007/08/01(水) 14:50:51 ID:???
初投下しようと思うんですが、名前欄はこんな感じで合ってますよね?
145名無しさん、君に決めた!:2007/08/01(水) 14:53:25 ID:???
すいません見てみたら間違ってるんでちょっと他の場所で練習してきます。
146名無しさん、君に決めた!:2007/08/01(水) 14:54:22 ID:???
お前みたいな奴は作品書く前に初心者板で篭ってろ
147名無しさん、君に決めた!:2007/08/01(水) 14:56:00 ID:???
>>144
酉は#に何文字かでできる
sageは知っているようだし、もう少しROMって2chを勉強してくるんだ
148名無しさん、君に決めた!:2007/08/01(水) 15:28:04 ID:???
>>146
は正当だな お前のために言ってやってるんだしちゃんと聞くんだぞ
ルールも守れない奴にまともな小説は書けないからな
149名無しさん、君に決めた!:2007/08/01(水) 16:53:45 ID:???
作ろうとしたトリップを見る限り、シンオウが舞台となった小説を作ろうとしてるみたいだな
もし本当にそうなら言っておく。今シンオウの冒険物は飽きられてる
他の人の作品をよく見て、他人の小説と自分の小説の差別化が出来そうにないなら止めとけ。悪いこた言わないから
150名無しさん、君に決めた!:2007/08/01(水) 17:05:01 ID:???
どうしても書きたいならそれでいいと思うけど、特別そういうのがなかったら需要がある他の地方での冒険の方がいいと思う
151名無しさん、君に決めた!:2007/08/01(水) 17:07:13 ID:???
カントーはホウエン辺りなら結構需要がある
152名無しさん、君に決めた!:2007/08/01(水) 17:32:21 ID:???
なんかこの流れに凄く安心した
153名無しさん、君に決めた!:2007/08/01(水) 17:32:52 ID:???
皆さんアドバイスありがとうございます。実は僕は前スレの7月上旬にいた初心者です。
未だに良く分かってないので、もっといろいろ調べてきます。
あとシンオウは需要が低いというアドバイスは大変ありがたかったです。
なんとか投下出来るレベルになったらカントー編で投下しようと思います。
いつになるか分かりませんが…
154名無しさん、君に決めた!:2007/08/01(水) 17:34:29 ID:???
>>153
頑張れ、ついでに>>151はカントーやホウエンね
155名無しさん、君に決めた!:2007/08/01(水) 17:37:31 ID:???
>>153 頑張ってな!
俺も最初は何にも分かんなかったし、君でもきっと書ける!
156名無しさん、君に決めた!:2007/08/01(水) 17:38:56 ID:???
投下し出してから実力は伸びるもんだ
157名無しさん、君に決めた!:2007/08/01(水) 17:42:05 ID:???
あのノート氏ですら最初はsageすら知らなかった
158名無しさん、君に決めた!:2007/08/01(水) 18:54:42 ID:???
>>153みたいな純粋な作者がいたら微笑ましいよな
159名無しさん、君に決めた!:2007/08/01(水) 19:58:14 ID:???
まだ誰も書いてないオーレなんかどうだ?
160 ◆VzpzIMA876 :2007/08/01(水) 20:59:14 ID:???
初めてですが投下します。
161バトルトーナメント ◆VzpzIMA876 :2007/08/01(水) 21:02:36 ID:???
今、のび太たちの学校では最近発売されたポケットモンスターダイヤモンド・パールが大流行している。
のび太は買うことはできなかったが、運のいいことにパパが社内のビンゴゲームで一番にビンゴして手に入れてきたのだ。
おかげで流行に乗り遅れずにみんなと楽しめているわけだが、勝てる相手には勝てるのだが勝てない相手には勝てない。
なぜならのび太は鋼タイプのポケモンが大好きで、鋼タイプのポケモンがパーティの大半を占めている。
そんな訳で鋼タイプに強いポケモンを入れておけばのび太には勝ててしまうのだ。
そしてドラえもんに「鋼タイプだけで勝てるポケモン出してよ〜」と泣きついて来たのだ。
ドラえもんは仕方がなく、「みんなを呼んでおいで」と言いタイムマシンに乗っていった。
とりあえずのび太としずかちゃんとライバルの出木杉にあと、のび太は望んでいなかったがスネ夫とジャイアンもついてきた。
みんなドラえもんのポケモンと言えば実際のとは違うものを想像しているのだ。
そしてのび太の部屋に着くと、ドラえもんが変な機械を操作している。
「これは、ポケモンの世界を体験できる機械で、・・・・・・」と話しているところにみんなが「早く行こうよ〜!」と急かした。
ドラえもんの設定によると、ポケモンの地方ではなく、最初にポケモンを6匹選んで戦うという
ポケモンスタジアムのようなゲームのようなのだ。
それでも、ポケモンに会えると言うことで、ゲームを起動した。
162バトルトーナメント ◆VzpzIMA876 :2007/08/01(水) 21:04:42 ID:???
ゲームを起動すると、何やら司会者っぽい人がマイクを持って話していた。
「これから、ルールを説明します。使用ポケモンはレベル50の6体。
全491種類のポケモンから選択いただきます。技はどんなものを覚えさせても結構です。
アイテムは同じ種類のものを2匹以上のポケモンに持たせてはいけない。
そして使用できるポケモンのタイプは1つとします。
しかし、その1つのタイプが入っていれば、もう1つ他のタイプが入っていても構いません。
あと、トレーナーへの攻撃は一切禁止、もし攻撃した場合は失格となりますので注意してください! 
それでは、第1回ポケットモンスターバトルトーナメントを開催します! 」
ジャイアンが「あの司会者セリフ長くないか? 」と呟いたが誰も気に留めなかった。
163バトルトーナメント ◆VzpzIMA876 :2007/08/01(水) 21:05:50 ID:???
みんな思い思いにタイプを選択していった。

のび太   鋼タイプ
しずか   水タイプ
スネ夫   毒タイプ
ジャイアン 格闘タイプ
出木杉   エスパータイプ
ドラえもん 飛行タイプ

とまあ、こんな感じにバラバラになった。
最初に口を開いたのはのび太だった。「ねえねえ、早くポケモンを選ぼうよ! 」
みんなも賛成したので、解散して、個室のパソコンでポケモンをエントリーすることになった。
のび太は今使っているパーティの鋼タイプのポケモンを中心にすることにした。
もう今は、他のみんなとはライバルだ。
さあ、頑張るぞ!
164バトルトーナメント ◆VzpzIMA876 :2007/08/01(水) 21:06:41 ID:???
とりあえずここまでです。
小説とか書くの初めてで下手くそでしょうが、頑張ります。
165名無しさん、君に決めた!:2007/08/01(水) 21:07:36 ID:???
>>144なのなら後少し2ちゃんを勉強してこい
これからのことも考えてから執筆は始めた方がいい
166名無しさん、君に決めた!:2007/08/01(水) 21:07:39 ID:???
167名無しさん、君に決めた!:2007/08/01(水) 21:08:01 ID:???
こんな夜中だから乙
168名無しさん、君に決めた!:2007/08/01(水) 21:09:51 ID:???
>>165
多分違うだろ

初投下乙
169 ◆VzpzIMA876 :2007/08/01(水) 21:10:19 ID:???
>>165さん、僕は>>144さんではありません。
170名無しさん、君に決めた!:2007/08/01(水) 21:10:46 ID:???
一人称と三人称が混じってるぞ
171名無しさん、君に決めた!:2007/08/01(水) 21:11:51 ID:???

これから荒らしとか中傷とかあるだろうけど頑張れよ
172名無しさん、君に決めた!:2007/08/01(水) 21:13:01 ID:???
鋼タイプは17匹ぐらいしか実戦で戦える奴いないな
173名無しさん、君に決めた!:2007/08/01(水) 21:13:27 ID:???
今一人のアンチンコが要るからな
気をつけろよ
174名無しさん、君に決めた!:2007/08/01(水) 21:16:40 ID:???
>>170の言う通り混じってる所があるからはっきりしといた方がいいぞ〜
まぁ他の作者の小説見てみなさいな
175名無しさん、君に決めた!:2007/08/01(水) 21:20:29 ID:???
>>170
初めてなら誰もが通る道さ

wikiの作品書く時の注意とか読んだらなお良し
期待してるぜ
176名無しさん、君に決めた!:2007/08/01(水) 21:26:20 ID:???
>>174
気付いたんだけど、トレーナーってバリバリ入り混じってるよな
雑談はスレチか、スマソ
177名無しさん、君に決めた!:2007/08/01(水) 21:29:20 ID:???
>>164
まぁ君だけに限らないことだが……
自分の書いた文をパッと見、少し見難いと思わないか?
もう少し句読点を使ったり、改行を行うといいと思うよ

と、個人的なアドバイス
178名無しさん、君に決めた!:2007/08/01(水) 21:33:49 ID:???
三人称の中に一人称を入れるのはよくある手法じゃないか?
179名無しさん、君に決めた!:2007/08/01(水) 22:57:41 ID:???
>>178
区切りが分かるならいいよ
180名無しさん、君に決めた!:2007/08/01(水) 23:15:14 ID:???
あ〜いま〜い
サーセンwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
181名無しさん、君に決めた!:2007/08/01(水) 23:29:47 ID:???
ちょっと面白いね
182ギンガ ◆pXSMZkovvI :2007/08/02(木) 00:36:46 ID:???
皆さん乙、投下する
今回の戦闘はあまり自信が無い
183ギンガ ◆pXSMZkovvI :2007/08/02(木) 00:37:25 ID:???
「勝負の方式はダブルバトル、使用ポケモンは二体だ」
俺はナギサジムの床に足を踏み入れている。
最後のジム戦……ナギサジムに挑戦しようとしているのだ。
「では行くぞ! 出て来い、オクタン、デンリュウ!」
「行け! ラグラージ、グレイシア!」
この二体ならば、電気タイプ相手に有利に戦うことのできるはず……勝負!

「オクタン、水の波動を乱れ撃ちしろ!」
オクタンは水の波動をそこらに乱射する。何か作戦があるのか?
グレイシアに冷凍ビームを命じる、対象はデンリュウだ。
しかし、冷凍ビームは青い防御壁によって阻まれる。『護る』の技か。
なら今度はオクタンだ。
「ラグラージ、オクタンに瓦割りだ!」
オクタンに接近するラグラージ、オクタンのスピードなら回避するのは困難だ。
「エナジーボール!」
緑色のエネルギーがラグラージに命中する。その攻撃を受けたラグラージは苦しそうな表情を表す。

しまった……ジムリーダー程の実践を積んでいれば、
鈍いオクタンを攻撃されるシチュエーションなど、何度も経験しているはず……
だからこそあそこまで冷静な対処ができたのだ、油断した。
184ギンガ ◆pXSMZkovvI :2007/08/02(木) 00:38:12 ID:???
グレイシアの技では、オクタンに大きなダメージを与えることができない。
かといってラグラージで接近すれば、さっきの要領でカウンターを受ける。
一つだけ……一つだけ攻略法があるが……この方法は取れない。

「グレイシア、ラグラージ、デンリュウを集中攻撃しろ!」
二体のポケモンはデンリュウに接近する、護るは連続で使用できないから今度は……
「デンリュウの援護に行けオクタン、エナジーボール!」
オクタンはラグラージに標準を定め、エナジーボールを発射する。
「目覚めるパワーで相殺しろ、グレイシア!」
紅い球を発射し、エナジーボールを相殺する。
「今だ、冷凍パンチ!」
デンリュウは冷凍パンチを受け、後方に吹っ飛ばされる。
「追撃だ、グレイシア、冷凍ビーム!」
「こっちも冷凍ビームだ!」
グレイシアが発射すると同時に、オクタンも冷凍ビームを発射し、巨大な氷塊が完成する。
「パワージェム!」
吹っ飛ばされていたデンリュウが、不思議な岩でグレイシアを攻撃する。

「グレイシア!」「まだまだ、ラグラージにエナジーボール!」
オクタンがエナジーボールを発射する。駄目だ、回避できない。それなら……
「傍の氷塊をオクタンにぶつけてやれ!」
冷凍ビームの激突でできた氷塊、これをオクタンに向けて打ち込む。
ラグラージが氷塊を打ち込んだ瞬間、戦闘不能になる。
だが氷塊はオクタンの急所に命中し、オクタンも戦闘不能となった。
185ギンガ ◆pXSMZkovvI :2007/08/02(木) 00:38:51 ID:???

「よし、これで一対一だ……」
「残念だったな……この勝負、もう終わった。10万ボルト!」
「そんな位置から届くわけが……」
10万ボルトは、地面を伝ってグレイシアを襲う。その攻撃はグレイシアのHPを一撃で奪い去った。

「馬鹿な……なぜ10万ボルトがここまで……それに威力が強すぎる」
「最初の水の波動でフィールド全体が濡れていた……
 戦っているうちにその水がグレイシアにも付着して、10万ボルトの威力が上昇したんだ」
最初の水の波動乱射にはそんな意味が………
「君……ポケモン達を労わりすぎてないか?」
「ど…どういう意味だ?」
「さっきの局面、接近せずにラグラージに地震を命じていれば、おそらく俺は敗北していただろう
 だが君は……グレイシアを気遣って使わなかったんじゃないか?」
そう……なのか?確かに地震を使っていれば、かなり有利に戦闘を進めれたはずだ。
だが無意識のうちに使うのを拒否した。それが……

「……またの挑戦待ってるよ」
186ギンガ ◆pXSMZkovvI :2007/08/02(木) 00:39:24 ID:???
ポケモンを労わりすぎてるか……
ジムを飛び出して、俺は砂浜に足を進め、腰を下ろした。

確かにラグラージ、グレイシア共に相手に決定打を与えられない状況で
地震を使用していれば、一瞬にして状況は変化しただろう。
だが使えなかった……グレイシアを巻き込むのが怖かった、
結局、勝負にも負け、ポケモン達を傷つけた……
それならいっそのこと……駄目だ!
それではスモモ戦の時に行った行為と変わらない。ポケモンを道具と見る行為。
そんなの……そんなの……
思わず頭を掻き毟る。なんだか頭痛もしてきた……

「どうかなさったのですか?」

背後に目をやる。そこには白いワンピースを着た、俺と同じくらいの少女が居た。
187ギンガ ◆pXSMZkovvI :2007/08/02(木) 00:39:56 ID:???
「……誰だ?」
「あたしはミカンと言います。ジョウトのアサギシティで、ジムリーダーをやらせていただいてます。あなたは?」
俺は名前だけを告げる。するとミカンは微笑みながら、俺にこう告げた。

「ここのジムリーダーの方に負けたのですか?」

「ど、どうしてそれを!?」
いきなり確信を突かれ、動揺を隠せない。心を見透かされたのか?
「あたしもジムリーダーです。あたしに敗北した方と同じような表情をしていましたから……」
なんだ……流石に心を見透かすなんてできないよな。
「でも…あなたはその人たちよりも難しい顔をしていますね。私でよければ相談に乗りますよ」
……この人に相談すれば解決できそうな気がする。
俺は自分の悩みを洗いざらいに話すことにした。

「……そうなのですか、あなたはポケモン思いなんですね」
ポケモン思いか……本当にそうなのか? 自分では分からない。
「あなたのポケモン達を見せていただけますか?」
その質問に黙って頷き、五つのモンスターボールを宙に放り投げた。
188ギンガ ◆pXSMZkovvI :2007/08/02(木) 00:40:26 ID:???
ミカンは、しばらくの間俺のポケモンを凝視し続けた。
「どの子もいい目をしています。あなたのことをとても信用しているのですね」
ミカンの話を聞いていると、ルカリオと目が合った。
初めて旅立った時……リオルの頃と比べるとしっかりとした目をしている気がする。
他のポケモン達とも目を合わせる。皆、最初に会った時に比べると目が光っているような気が……

「あなたのポケモン達は皆あなたを信頼しています。
 それはあなたがポケモン達のことを思っているから……
 そして、ポケモン達はあなたの期待に応えようとしています」

俺の期待?それは―――
「しかし、あなたはそれを受け取らなかった……
 ポケモン達が、あなたの期待に応えようとしているのならば
 あなたもポケモン達の期待に応えなければならないのです」

ポケモン達の期待に応える……この言葉を聞いたとき、俺の中で何かが吹っ切れた。
「そうか…そうだよな……ありがとう、ミカンさん。またジムに挑戦しに行ってみる」
「そうですか……健闘をお祈りしていますよ」
ミカンは俺を見て再び微笑んだ。
俺は立ち上がり、そしてジムへと一歩ずつ進んでいった。


ナナシ
ルカリオLv49、クロバットLv46、ロトムLv45、
ラグラージLv47、グレイシアLv45
189ギンガ ◆pXSMZkovvI :2007/08/02(木) 00:41:27 ID:???
投下終了
段々ストックが少なくなってきた。もう7つしかない
190名無しさん、君に決めた!:2007/08/02(木) 00:44:26 ID:???
191名無しさん、君に決めた!:2007/08/02(木) 00:45:23 ID:???
192 ◆cAII3gBk5. :2007/08/02(木) 02:24:40 ID:???
皆、乙。
ちょっと言動が最近ガキ臭かったかな?
反省する……
そんで、要望に答えて四大からくりの設定をまとめてみた。
今回の一連のまとめは、終盤に入る前の箸休めだと思ってね。
こっから話が一気に加速していくからさ。
193ミュウ ◆cAII3gBk5. :2007/08/02(木) 02:27:50 ID:???
出木杉四大からくりについて……
 業火=奇襲役
可愛い外見で相手を油断させ、不意を突く事を得意とする。
ついでに、彼の見た目がコロ助だったのは出木杉個人の趣味である。
 疾風=捜索役
作中では語られていないが、彼は凄まじい速さで移動する事が出来る。
その為、序盤でのび太達が消えた時、疾風は捜索役に選ばれていた。
だが、何者かに(実はミュウ)妨害され捜索が失敗し、したっぱに降格。
その後は、本性を隠す雷電の代わりに戦う、影武者として利用されていた。
……一番可哀想な子。
 雷電=頭脳役
他の3体をまとめるリーダー的存在。
彼は、出木杉の頭脳をコピーした人工頭脳を持ち、
出木杉に代わって、幹部に指示を出したり、計画の進行を進めていた。
ミュウが提案した今回の大会を効率良くまとめ、
出木杉の思い通りに進行が進む様にしたのは、紛れもなく雷電。
その事からも、彼の頭脳が相当高性能だと分かるだろう。
 流水=隠密役
彼の情報は、幹部達にも隠されている。
彼と雷電、そして一部の幹部のみが計画の内容を知っており、裏でその準備をしている。
 
彼ら四体の戦闘能力は、かなり高い物となっている。
だが強いと言っても、ポケモンで言えばゴローン。
ポケモンと戦えば、一瞬でバラバラに破壊されてしまうだろう。
194ミュウ ◆cAII3gBk5. :2007/08/02(木) 02:32:48 ID:???
今までのまとめ〜完全版
>>121-122 >>124 >>126 >>128-129 >>131 >>134 >>193
 
準決勝編の開始は少し待ってくれ。
少し、構成を見直したい。
195名無しさん、君に決めた!:2007/08/02(木) 03:04:25 ID:???

疾風には三沢と命名しようか
196名無しさん、君に決めた!:2007/08/02(木) 03:38:03 ID:???
197 ◆9u2muKti1U :2007/08/02(木) 09:24:12 ID:???
何をイマサラタウン的な感じですが
トキワ氏が言っていたトーナメント表を簡単に作成できる
という優れものを探してきました。
ttp://www.game-pit.jp/tornament/newform.htm
↑これを使ってください。
書き溜めてきますので皆さんノシ
198名無しさん、君に決めた!:2007/08/02(木) 14:30:47 ID:???
携帯だから分からんけど良さげなツール持ってきたな

みんな助かると思うぞ
199名無しさん、君に決めた!:2007/08/02(木) 18:00:14 ID:???
バーボン立てるの面倒だから↓立てろ
200名無しさん、君に決めた!:2007/08/02(木) 18:06:13 ID:???
避難所見てこい
201名無しさん、君に決めた!:2007/08/02(木) 18:52:45 ID:???
>>200
避難所なんて誰も行かないし
202名無しさん、君に決めた!:2007/08/02(木) 18:57:15 ID:???
>>201
それを避難所で言ってこようか
203名無しさん、君に決めた!:2007/08/02(木) 18:59:02 ID:???
>>202
やなこった
俺は産む機械と避難所が嫌い何だよ
204名無しさん、君に決めた!:2007/08/02(木) 19:15:51 ID:???
避難所はやっぱり過疎るな・・・管理人も得体が知れないし
205名無しさん、君に決めた!:2007/08/02(木) 19:17:52 ID:???
>>204
管理人はぢつは二塁手
206名無しさん、君に決めた!:2007/08/02(木) 20:06:45 ID:???
立ててきた。
間違いがあったらスミマセン・・・
ドラえもん・のび太のポケモン小説【バーボン25】
http://game11.2ch.net/test/read.cgi/poke/1186052648/
207 ◆0oe33Tyq22 :2007/08/03(金) 11:34:33 ID:???
ひさしぶりの投下
どこもかしこも嵐やなぁ。
208 ◆0oe33Tyq22 :2007/08/03(金) 11:37:17 ID:???
う、う〜ん。なんというか、久しぶりの出番だなぁ。
《NO☆BI☆TA サイド》
というわけで、僕はギンガ団ビル跡地から抜け出して、改めてキッサキシティに向かうのであった。

……しかしこの山道、実に厳しい。
厳しすぎる。
吹雪なんて聞いてなかった…… 
                  ガクッ。

そして、ふと目が覚めたら、僕はどこかの家……いや、小屋にいたようだ。
そんなとき、僕の敏感な鼻が何かいいにおいを感じ取った。
なんだろうとあたりを見回したところ、なんと近くにおいしそうなスープがあった。
 ……飲むべきなのだろうか、飲まないべきなのであろうか。
なんてことを考えるわけもなく、すかさずそれを飲み干した。

びゃあ゛ぁ゛゛ぁうまひぃ゛ぃぃ゛
209 ◆0oe33Tyq22 :2007/08/03(金) 11:38:15 ID:???
こんなうまいスープは初めてだ。
やっぱり雪山で飲むスープは格別だなぁ。
「おやおや、もうおきたのですか。お早いですね。」
どこからか人の声が聞こえてきた。
……どこだ?
「ここですよ、こ こ 。」
のわぁっ!い、いきなり背後から現れても、困ります。
「ふふふっ。影が薄いって、よく言われるんですよ。ふふふっ。」
なんというか、不思議な女性だなぁ。
それになかなかきれいだし。
「私の名前は……そうですね、いきなり見ず知らずの人に名前を言うのもなんですから、
 憂 唯(うれ ゆい)とでもいっておきましょうか。ふふふっ。」
……ふしぎだなぁ。
「ところで、あなたの名前は?」
ああ、言い忘れてたな。
 というわけで、僕は唯さんに僕の名前を教えた。
「へぇ、のび太さんですか。健康そうな名前ですね。
 私の本名なんて、それはそれは不健康そうな名前で…… 
                     まぁ、現実になったんですけど」
え?何か言いましたか?
「いや、なんでもないですよ。ふふっ。」
……うーん。
210 ◆0oe33Tyq22 :2007/08/03(金) 11:39:29 ID:???
「そういえば、のび太さんはどうしてテンガン山で倒れていたんですか?」
 ……ああ、そういえば僕、テンガン山で行き倒れになったんだっけなぁ。
「あなたを見かけたとき、びっくりしましたよ。
 君みたいな子でも、こんなところまで来るなんて……ってね。ふふふっ。」
なんか、てれるなぁ。
「ところで、君は一体どこから来たの?」
僕は……うーん。どこだろう。
 とりあえず、ワカバタウンって言っておこう。
「ええ、ワカバタウンですか。はい。」
そういうと、唯さんは貼ってあるタウンマップで何かを調べ始めた。
そして、またこっちに戻ってきた。
「ワカバタウンって……相当遠いんですね。
 驚きましたよ。ふふふっ。」
ほめられるのってなれないなぁ。でれでれだな。

「ああ、そういえば、ここがどこだかは言ってませんでしたね。
 ここはキッサキシティ前のロッジです。主に遭難者をここに招いています。」
どうやら、いつの間にかショートカットしていたようだ。
「どうやら、テンガン山を上っていたところを見ると、キッサキシティに行こうとしてたんですか?
 それなら、しばらくここにいたほうがいいですよ。
 いま外はふぶいているようですし……ふふふっ。」
では、お言葉に甘えて……。
211M ◆0oe33Tyq22 :2007/08/03(金) 11:40:51 ID:???
投下終了
私は駄作を産む機械
 どうぞ私をお叩きに
逆効果かな(´・ω・`)
212名無しさん、君に決めた!:2007/08/03(金) 11:43:11 ID:???
ドラMモン氏乙ですー
213名無しさん、君に決めた!:2007/08/03(金) 11:50:06 ID:???

214名無しさん、君に決めた!:2007/08/03(金) 12:32:06 ID:???
マスオ自重しろwwwwwwwwwwww
215名無しさん、君に決めた!:2007/08/03(金) 13:48:18 ID:???
>>211
乙すぎるwwww
216DPその2 ◆Dy4EDQYuSY :2007/08/03(金) 14:44:01 ID:???
本編進めない奴は短編書くなと言う人が居るので
投下します
217DPその2 ◆Dy4EDQYuSY :2007/08/03(金) 14:45:32 ID:???
ドラえもんとのび太はリーグ周辺でポケモンの育成・捕獲に励み、手持ちの強化を図った。
そのせいで何時間か停滞していたがそれだけの価値はあった。
ドラえもんのリーシャン、ブーバー、のび太のポリゴン2などが次々に進化を遂げたのだ。
これはドラえもんがゴヨウの本を盗み見たことでポリゴン2とブーバーの交換を提案したおかげ。
ちなみに、シェイミはのび太が自分のボックスに入れ、
レベル上げ中に正当防衛で偶然捕まえてしまったサマヨールもその隣に収まった。

そして二人は今223番水道をのんびり並んで航海しながら他愛も無い会話をしている。
のび「何でその空間から出られたの?」
ドラ「うーん……僕も良く分からないんだけど、何だか周りが騒がしくなったと思ったら、
何処かへ向かって勝手に足が動いて、気が付くと変な部屋に通されてて、気が付くと殿堂入りして外に出られたんだ。」
のび「凄いじゃない!!殿堂入りしたんだ!早く言ってよ。そうしたらもっと早くお祝いできたのに。」
ドラ「いやいや、チャンピオンを倒した訳じゃないから。それはそうとこの水道は何処に行く水道なの?」

ドラ「渚シティか……」
磯の香りが鼻をくすぐる。というか臭い。
そして、シンオウきってのハイテクシティにのび太とドラえもんは上陸した。
のび「こんな大きな町だよ。しばらく別行動にして、それからジム戦にしよう。」
二人はジムの前で落ち合う時間を決めてからそれぞれ反対の方向へ歩き出した。
218DPその2 ◆Dy4EDQYuSY :2007/08/03(金) 14:47:20 ID:???
正直、のび太がまた逃げ出すのではないかと内心訝っていたドラえもん。
だがナギサ市場やフレンドリィショップや灯台を一通り観光すると、そんなことは忘れてしまっていた。
更に、テンションを上がってきたので民家も探検してみることにした。

ドラ「お邪魔しまーす。」
変わりばえしないワンルームの簡素な住宅。老夫婦の二人暮らしの様だ。
来客は少ないらしく、夫婦共にお菓子と昔話でドラえもんを歓迎してくれた。
婆さん「あたし達はねえ……若い頃孤児院をやってたんだけど……そこから子供が一人出世してね……
孤児院では目立たない子だった。機械をいじるのが好きな子だった。だけど、大きくなったら何やら組織を作って、
鉱山を切り開いて町にしちまうほどの偉業を成し遂げたんだけど……いつからかぱったり連絡が途絶えちまって……」
ドラ「へー」
内心家に入ったことを後悔し始めたドラえもん。

のび太はというと、市場で衝動買いした色とりどりのシールを隙間なく貼り付けたボールを腰に付けて歩いていた。
のび「ちょっと早いけど、ジムに行くかな……?」

ジム入口にアフロヘアーの怪しい男が立ちはだかっているのを見たのび太は急いで隠れたが、その男に見つかってしまった。
オーバ「やあ!俺はオーバ!君の名前は?」
のび「ドラえもん早く来ないかなー。」
オーバ「さっき首尾よく炎タイプのポケモンを捕まえたところでね。誰か探しているんなら手伝おうか?」
のび「あっ、来た!ドラえもーん!早くジムに入ろうよーーー!」
オーバ「おいお前、わざと反応しないんだろ。」
219DPその2 ◆Dy4EDQYuSY :2007/08/03(金) 14:49:23 ID:???
オーバはジムの中まで付いてきた。
オーバ「まずは、そこの狸さんありがとな。確かにシンオウにも炎タイプのポケモン、結構いたぜ。」
ドラ「どういたしまして。このジムには何か用事あるんですか?」
オーバ「ジムリーダーのデンジに会ってジムから出たら、挑戦者がいたんで付いてきた。
たまには試合観戦ってのもいいかな……なんて。」
のび「邪魔しないでくださいよ。リーダーとの一対一の真剣勝負なんですから。」
オーバが驚いた顔で足を止めた。
ジムの仕掛けの歯車の上で止まったのでその場で回転している。
オーバ「おい君、まさか知らなかった訳じゃないよな。
こないだからこのジムでの戦いは二対一になったんだ。挑戦者側は二人で戦うんだぞ。」
のび「な、なんだっt……やった!それならこっちが有利じゃない!」
何においてもパートナーはいた方がいい。
オーバ「まあ、舐めてかかるのは余り利口とは言えないな。」

明らかに場違いなオーバが見守る中、ジム戦の火蓋が切って落とされた。
向こうのポケモンは4匹なので、のび太・ドラえもんチームもそれぞれ2匹ずつポケモンを選んでのバトルとなる。
デンジ「片付けてやれ。ピカチュウ、ライチュウ!!」
のび「エレキブル!」
ドラ「チリーン、エレキブルをサポートだ!」
電気タイプのポケモンが3匹も戦闘に参加した。電気エンジンを特性に持つエレキブルが有利な状況。
しかし、電気タイプのエキスパートであるジムリーダーがそれを知らないはずが無い。
しっかりと対策は打ってくるはず。いや、ジムリーダーもエレキブルを使う可能性すらある。
ざっとこんな事をドラえもんは考えた。
対策を立てたいところだが、深読みしすぎたかと思うと躊躇したくなる。
結局、チリーンに騒ぐを命令するにとどまった。
220DPその2 ◆Dy4EDQYuSY :2007/08/03(金) 14:50:53 ID:???
チリーンが尻尾を振って騒ぎ立てる。
その攻撃はピカチュウにのみ命中した。
のび「光の壁!!」
デンジ「ピカチュウ、光の壁!ライチュウ尻尾を振る!!」
1ターン目なので、準備的な技が多数指示された。ドラえもんは少し勝負を急ぎすぎたかな、とすら思う。
のび「尻尾を振るって技はこっちの二匹に当たるのか……だとすると、次のターンは………」
のび太はドラえもんを差し置いて何やらブツブツと推理していた。
デンジ「何もしないのかい?そっちから攻撃しろって言ってるのか。まあいいさ、ボルテッカーでチリーンを攻撃だ!」
ピカチュウ、ライチュウが同時に走り出した。同じ標的に向かって………
次の瞬間、2方向から強力な物理技を受けたチリーンが成す術もなくボールに帰った。
のび太のエレキブルが敵討ちとばかりライチュウに雷パンチをお見舞いする。殆ど効かない。
ボルテッカーは行動に支障をきたすほどの反動を伴う技ではない。PPの許す限り何度でも連射できる。
それをデンジは利用し、ドラえもんが最後のポケモン、ブーバーンを繰り出した瞬間、またしてもライチュウが走り出した。
のび太が技を慌てて指示する気配。何かがぶつかる音、くぐもった悲鳴。
オーバ「ブーバーンがやられちまったか……勝負あった、か?」
何処からか出てきた濃い煙が晴れ、オーバにも状況が飲み込めるようになった。
オーバ「何!?ブーバーンがまだ立ってる!エレキブルか!!」
ライチュウのボルテッカーがブーバーンまで届いていない。
のび太の機転でエレキブルが電光石火で二匹の間に割り込んだのだった。
エレキブルにボルテッカーが直撃したが、特性のお陰でダメージは皆無だ。
のび「そう簡単にパートナーは攻撃させないぞ……例えジムリーダーでも。」
デンジ「はは……これが助け合いってやつか。ダブルでは常に忘れてはならない戦略。
だが、ライチュウの特性も忘れてもらっちゃ困る。」
エレキブルと接触しているライチュウの体から青白い電光がほとばしる。
221DPその2 ◆Dy4EDQYuSY :2007/08/03(金) 14:52:37 ID:???
ドラ「静電気で麻痺した!折角上げた素早さが台無しだ………」
のび「エレキブル、なんでも直しをあげるからこっちに来るんだ!!」
急いでのび太目掛け走り出したエレキブル。
次の瞬間、足に緑の縄が絡み付いてすぐに転倒、光の壁が威力を弱めたにも関わらず、大ダメージを与えられてしまった。
デンジ「ピカチュウの草結びだ。応用が利く技なんだよこれが。」
のび「……う〜、くそっ!」
戦いは、マルチバトルに慣れないのび太・ドラえもん側を差し置いてデンジペースで進み始める。
デンジ「ピカチュウ、雨乞いだ!!ライチュウはエレキブルにアンコールっ!」
遂にフィールドまでもがデンジの味方。更にはエレキブルがアンコールの効果で電光石火しか出せなくなってしまった。
ドラ「ピカチュウに炎のパンチだ!」
雨で威力が落ちてはいたが、最終進化系の突破力の高さが物をいい、ピカチュウを何とか撃墜することが出来た。
続いて、アンコールのハンデをものともせずエレキブルもギリギリでライチュウを倒す。
デンジ「倒されるのは早かったな…それじゃ、レントラー、オクタン!出番だ。」
のび「えっオクタン?」
素っ頓狂な声を上げたのび太にみんな注目した。
彼は丁度アンコールの効果を消そうとエレキブルをヒードランに交代したところだった。
のび「オクタンって……何で電気タイプのポケモンじゃないの!!?」
デンジはこれが気に障ったようだ。
デンジ「別に良いだろ!お前らだって色んなポケモン使えるんだ。
ジムリーダーに限ってそれを禁じられるなんて事、不平等にも程がある。充電と波乗りだ!」
レントラーが攻撃のエネルギーを溜め始める。
そこに全体攻撃の、オクタンの放った波乗りが通過するが、充電で上がった特防がダメージを緩和した。
ドラ「こっちに来る!噴煙で押し返せッ!!」
ポケモンリーグの一件以来人一倍波乗りを恐れるドラえもんは顔を覆っている。
ブーバーンが必死で撒き散らした火も波は全て飲み込む。
更に運の悪いことに、光の壁もたった今消え去った。
ドラ「うわああああああ!!」
のび「ぬわああああああ!!」
222DPその2 ◆Dy4EDQYuSY :2007/08/03(金) 14:53:50 ID:???
すぐに――大波が僕らを襲う。
息が出来なくて、苦しくて、流されて、ぶつかって、痛くて―――
波乗りの餌食になる前からのび太とドラえもんの思考回路は完全に麻痺し、
迫り来る恐怖に対しこれといった準備も出来ずに訳の分からないことばかり考えていた。
しかし、肝心の大波はいくら待っても来ない。のろま云々の問題では済まされないほどに遅い。
やっとそのことに気付いたドラえもんが恐る恐る目を開ける。
そこには、主人を守って波乗りを全身に受けたブーバーン、
それにブーバーンと同じことをしたらしいヒードランがゴキブリの様にひっくり返り、起き上がるべくジタバタしている。
ドラ「ブーバーン……守ってくれたのか。まだ戦えるかい?」
やっとこさ目を開けたのび太が横で同じことをヒードランに確認している。
何故か、のび太は波乗りの水しぶきを少し浴びたようだ。ズボンの股間にあたる所が部分的に濡れていた。
ドラ「噴煙だ!」
デンジ「やれやれ、揃いも揃って臆病な奴らだな。レントラー、雷。」
どんな技をも凌ぐ音、光が轟き、噴煙がフィールドに広がる前の僅かな時間に天の槍がヒードランを貫いた。
最早戦えまいとヒードランをエレキブルに交代させるのび太。
しかしこれは間が悪かった。貰い火で全体攻撃の噴煙が効かないヒードランがパートナーだからこそ放った噴煙が
エレキブルにこれでもかとばかりに降りかかったのだ。
指示を受けていないデンジのオクタンはやるせない表情で守っている。
レントラーは上がった特防にある程度は守られていた。それどころかエレキブルに向かって威張るを使う。
デンジ「どこまでも要領が悪い挑戦者だよ本当に。さて、フィナーレってとこだな。」
223DPその2 ◆Dy4EDQYuSY :2007/08/03(金) 14:55:05 ID:???
のび「威張るで攻撃力が上がった。この一撃で倒せるっ!雷パンチ!」
運よく自分を攻撃せず、体中の力を込めて放った右ストレートがオクタンを捉えた。
最後の足掻きか、オクタンが煙幕をエレキブルに吐きかける。
勿論、雷パンチは顔の数センチ前にあり、煙幕の誤魔化しで避けられるほどの距離ではない。
雷に打たれたようなパンチでオクタンは体を震わせ、ぐったりと動かなくなった。
のび「……何とか、倒した。後はレントラーだ。」
デンジ「どこまでも舐め切った真似してくれるぜ。オクタン、あいつのエレキブル倒せ。」
オクタンが、非常にゆっくりとだったが再び動き出した。
デンジ「万一のことを常に考え、行動するのがジムリーダー。
オクタンはお前のエレキブルに黒い霧をかけて攻撃力を戻した。体力が満タンだったから何とか耐えてくれたな。」
今度は驚くほど素早く、オクタンの足がエレキブルへと伸びる。
ドラ「デンジ!あくまでマルチバトルだ、パートナーを忘れるな。雷パンチ!!」
デンジがすっかり忘れていたエレキブルの姉妹ポケモン、ブーバーンが2発目の拳を振るった。
威力で1発目に劣るものの、オクタンがそれによって本当に戦闘不能になるには十分な威力を備えていた。
デンジ「ああ、ブーバーンがいたか。してやられた。」

オーバと別れてナギサシティを後にした頃、ポケッチの時計が丁度9時を示した。
昨日より遅く帰るのはママが余り感心しないだろう、とのび太とドラえもんの意見が合ったところで、
他のゲーム参加者にそろそろ帰った方がいいと電話すると、ホテルグランドレイクに部屋を取り、
頭を捻りながらじっくり冒険ノートを埋めた。
224DPその2 ◆Dy4EDQYuSY :2007/08/03(金) 14:57:39 ID:???
投下終わり
この戦闘は考えるのに時間かかったけどあまり上手く書けていない
225名無しさん、君に決めた!:2007/08/03(金) 15:03:01 ID:???

もう少し改行があるといいかな
あとデンジにオクタンはもう鉄板なんだな
226名無しさん、君に決めた!:2007/08/03(金) 15:28:27 ID:???
レントラーはどうやって倒したんだ?
227DPその2 ◆Dy4EDQYuSY :2007/08/03(金) 17:13:10 ID:???
省きました
2対1なので
228バトルトーナメント ◆VzpzIMA876 :2007/08/03(金) 20:23:11 ID:???
DPその2さん乙です。
じゃあ投下します。
229バトルトーナメント ◆VzpzIMA876 :2007/08/03(金) 20:24:09 ID:???
とりあえずポケモンを選択し終え、ロビーに出ると
ジャイアンとドラえもん以外はみんなもうポケモン選びを終え、ロビーで話していた。

「やあ、のび太。お前にしては早かったな」とスネ夫に声をかけられた。
「ジャイアンとドラえもんはまだかな? 」とのび太が聞くと、
出木杉が、「さっき呼びに行って確認したから、多分そうだと思う」と話に入ってきた。
この後もポケモンについての話題で盛り上がり、みんな個室に帰っていった。
のび太は「意外とライバル意識はないみたい」と安心してベッドの中で眠りについた。

次の朝、みんなは朝食を食べて、ロビーに集まっていた。
また、あの司会者が出てきた。
「1回戦は、同じタイプの選手同士で試合をしていただきます。
 このバトルで使えるポケモンは1体だけとします。
 伝説のポケモンなどを使っても構いません。
 1試合目は、今から1時間後とさせていただきます。
 では、それぞれのバトルフィールドで、頑張ってください」

司会者の話が終わった後に、この辺の地図と、
バトルフィールドと何試合目かを記された紙をそれぞれもらった。
230バトルトーナメント ◆VzpzIMA876 :2007/08/03(金) 20:25:48 ID:???
「僕は、Fフィールドだ。みんなどこのフィールド? 」
とのび太が聞いてきて、みんなそれぞれ答えてくれた。

のび太   Fフィールド 
しずか   Dフィールド
ジャイアン Iフィールド
スネ夫   Bフィールド
出木杉   Kフィールド
ドラえもん Eフィールド

という風にみんなアルファベットあまり遠くないので、
他の人の応援に行くことも可能かもしれない。

「相手はどんな人か分からないから、油断は出来ないな」
などと言って慎重になっている出木杉や、
「っしゃ〜! 行くぜ〜! 」
とにかく闘志を燃やすジャイアンなど、みな心境がバラバラのようだが、
みんな1回戦を突破してほしいという余裕はあまりなく、
自分のことでいっぱいいっぱいのようだった。

フィールドへ行く途中も会話はあまり多くなく、
手持ちのうちどのポケモンを使うか迷っているようだった。

そしてそれぞれフィールドに到着し、受付でフィールド内の地図を受け取り、
ロッカールームに入っていき、準備を済ませていくことになっている。
231バトルトーナメント ◆VzpzIMA876 :2007/08/03(金) 20:27:12 ID:???
気のせいかもしれないが、受付のところの結果表には名前だけが書かれており、
のび太の相手にはジムリーダーと書いてあった気がする。

「はぁ〜、僕、本当に勝てるかなあ」と、のび太は不安になっていた。
今、のび太の周りには、自分を支えてくれる仲間がいないことも、
のび太が不安になっている理由の1つかもしれない。
「よし。考えても仕方がないし頑張るぞ! 」
のび太も本気モードになったみたいだ。

「選手のコールをします。のび太選手、トウガン選手。
 試合が始まりますので、フィールドまで来てください。
 もう一度繰り返します。選手のコール・・・・・・」

(・・・トウガン?どこかで聞いたことがあるような? 気のせいかな)

のび太は1つのモンスターボールを持ち、フィールドへ向かった。

「おっ! 小さい子供だな。でも手加減はしないよ」
相手のトウガンさんは50歳ぐらいのおじさんだった。
「僕だって負けませんよ! 」
負けじとのび太も言い返す。

「バトル、スタート! 」
審判の声が響く。
232バトルトーナメント ◆VzpzIMA876 :2007/08/03(金) 20:29:07 ID:???
とりあえず今日はここまでです。
次にのび太vsトウガンと、もう少し進むつもりです。
233名無しさん、君に決めた!:2007/08/03(金) 20:40:24 ID:???
乙だが文章がパターン化されすぎじゃないか?

>「やあ、のび太。お前にしては早かったな」とスネ夫に声をかけられた。
>「ジャイアンとドラえもんはまだかな? 」とのび太が聞くと、

これなら、

「やあ、のび太。お前にしては早かったな」
スネ夫がのび太に声をかける。
のび太は少し辺りを見まわした後、言った。
「ジャイアンとドラえもんはまだかな?」

こんな感じにした方が違和感なく読める。
後「!」や「?」の後に空白を入れるのは、その後に文が続く時だけ。

234 ◆VzpzIMA876 :2007/08/03(金) 20:46:54 ID:???
>>233
ご指摘ありがとうございました。次からの参考にします。
235名無しさん、君に決めた!:2007/08/03(金) 20:48:08 ID:???
台本があってるかもよ
236 ◆VzpzIMA876 :2007/08/03(金) 20:51:25 ID:???
>>235
台本ですか。検討してみます。
237名無しさん、君に決めた!:2007/08/03(金) 21:07:53 ID:???
他の作者の小説を参考にしてみれば良いじゃん
238トキワ英雄伝説 ◆eNlSemdwK6 :2007/08/03(金) 22:55:02 ID:???
皆さん乙
投下します
239トキワ英雄伝説 ◆eNlSemdwK6 :2007/08/03(金) 22:56:08 ID:???
       #18 「兄妹」

「ジャイ子、本当に俺と戦うのか?」
バトルが始まる前に、ジャイアンが確認するように呼びかける。
しかしジャイアンの目の前にいる敵は答えない。
「ジャイ子、俺だよ! お前の兄ちゃんの武だよ! 分からないのか?」
敵はまたもや答えてはくれない。
ジャイアンは一瞬顔を下に向けた後、再び顔を上げて言う。
「そっか。お前はジャイ子じゃない、Mr.ゼロの配下の5thなんだな。
なら戦うしかないな……俺が勝って、お前を再び元の優しいジャイ子に戻してやる!」
改めてジャイアンが己の決意を確認したところで、審判が試合開始を宣言する。

最初の一匹目はジャイアンがジュカイン、5thがマタドガスだ。
それを見たスネ夫が舌打ちを交えて言う。
「まずいな。 あのジュカインの技構成は毒タイプとの相性が最悪なんだ……」
ジュカインの技で一番マタドガスに通用するのは、効果がいまひとつの気合球だ。
まさにスネ夫の言うとおり、相性は最悪である。

気合球は大したダメージを与えられず、逆にジュカインはマタドガスの毒毒によって脳毒状態になってしまった。
続く2ターン目もジュカインは気合球を放ち、マタドガスの体力を少し削る。
それに対して、マタドガスはのろいで能力を上昇させる。
その後もジュカイン側は気合球が当たったり外れたりで、体力は毒によって徐々に削られていく。
対するマタドガスは攻撃する様子も見せずひたすらのろい、しかも先程眠るで体力を全快させた。

「攻撃すればすぐ倒せるのに、あえて毒のダメージで倒れるのを待ってやがる」
「敵を苦しめて楽しんでるっていうのか……なんて奴だ!」
観覧席から5thへの批判と恐れの声が漏れる。
240トキワ英雄伝説 ◆eNlSemdwK6 :2007/08/03(金) 22:56:59 ID:???
そしてジュカインの体力が残り僅かとなり、次のターンで倒れるところまでになった。
「まずいよ、ここで倒されたらこの後ものろいを積んだマタドガスにやられちゃう……」
のび太が慌てた様子で言う……だがジャイアンは違った。
彼はのび太たちの方を振り返ると、微笑みかけてみせた。
それは苦し紛れなどではない、その顔には余裕が見え隠れしていたのだから。

ジャイアンが声を張り上げ、高らかに指示を出す。
「ジュカイン、リーフストームだあああ!」
指示を受けたジュカインのリーフストームは、マタドガスを一撃で葬り去った。
予想外の展開に、5thはローブで隠れた顔に戸惑いの表情を浮かべる。
そんな彼女に、ジャイアンは得意になって説明をする。
「さっき毒のダメージで体力が残り僅かになったとき、二つのものが同時に発動した。
一つはジュカインの特性である“新緑”、草タイプの技の威力を上げる効果がある。
もう一つはジュカインに持たせていた“ヤタピの実”、特攻を上げるアイテムだ。
どちらもピンチの時に発動する……そして、リーフストームの威力を上げてくれる。
大幅に威力が上昇した草タイプ最強の技なら、効果がいまひとつでも大きなダメージを与えることができたのさ!」

ジャイアンの説明を聞き終えたのび太が、感動したように言う。
「まさかこの短時間で、あそこまで戦術を身につけるとは……
ん……そういえばジャイアンのジュカインって、いままではリーフブレードを使ってなかったけ?」
のび太の疑問にスネ夫が答える。
「僕が変えさせたんだ、『ジュカインは攻撃より特攻のほうが高い。 龍の舞を覚えてないなら技は特殊系のほうがいい』って言ってね。
でもまさか、あのジャイアンが素直にそれを聞いてくれるとは思わなかったよ。
それに意外にも、戦術を理解するのもかなり早かった…… 
やっぱりジャイアンは、妹を必死で救おうとしてるんだろうね」
スネ夫はジャイアンの思いの深さを改めて感じ、彼に尊敬にも似た念を抱く。

説明を終えたジャイアンが、5thに叫びかける。
「遊んでないで全力でぶつかってこいよ! じゃないと、俺には勝てないぜ」
241トキワ英雄伝説 ◆eNlSemdwK6 :2007/08/03(金) 22:57:42 ID:???
ジュカインはそのターン毒のダメージで倒れ、お互い手持ちは残り5体となった。
5thの二体目はゴウカザル、対するジャイアンはリザードンだ。
お互い炎タイプを持ち、実力も似たようなポケモンである。
「なあジャイ子、よく2人で俺のヒトカゲと一緒に遊んだよなあ……覚えてるか?
あのヒトカゲ、進化してこんなにでかくなったんだぜ」
相変わらず5thからは、なんの反応も返ってこない。
ジャイアンは少し残念そうな顔を浮かべ、再び気を引き締めて戦いへ戻る。

先手を取ったのはゴウカザル、ストーンエッジでリザードンに攻撃する。
「まずい、岩タイプの攻撃はリザードンに4倍のダメージだ!」
のび太が思わず身を乗り出して言う。
だがリザードンは倒れなかった、気合の襷で耐えたのだ。
「リザードン、カウンターだ!」
カウンターによる倍返し攻撃を受けたゴウカザルは倒れた。

「へえ、カウンターなんて技も覚えさせてたのね」
静香が驚いた様子でスネ夫に言った。
「ああ。 ジュカインと同じで、リザードンも技構成を大幅に変更したんだ。
以前のリザードンの技はエアスラッシュ、燕返し、火炎放射、瓦割り。
特殊と物理が入り混じっているし、飛行タイプの技が2つもある……本当に滅茶苦茶だったんだ。
だから攻撃技は全部特殊技に変更したんだ、ジャイアンの手持ちは物理型が多かったしね。
それにジュカインやリザードンだけじゃない、他のポケモンも技をいろいろと変えたんだ。
でも……でもカウンターを入れたのはジャイアンの提案だったんだよ。
たぶん、四天王戦でシバにカウンターを決められた経験を生かそうと考えたんだろうね」
そう、ジャイアンだっていままで様々なバトルを経験してきたのだ。
このバトルは、スネ夫の戦術にただジャイアンがのっとっているだけだけではない。
スネ夫の戦術に、ジャイアンがいままで戦ってきた様々な経験が上乗せされているのだ。
いままでがむしゃらに戦ってきたあの日々は、決して無駄ではなかった。
ジャイアンはいま、心からそう感じていた。
242トキワ英雄伝説 ◆eNlSemdwK6 :2007/08/03(金) 22:58:30 ID:???
ジャイアンにリードを許してしまった5thの三匹目はトドゼルガ。
水タイプを持っているポケモンなので、リザードンとは相性がいい。
リザードンは火炎放射を吐いた後、トドゼルガの波乗りによって倒されてしまった。
だがトドゼルガも、火炎放射によって半分以上のダメージを受けてしまった。
リザードンの火炎放射が、猛火の特性でパワーアップしていたからである。
そのせいでトドゼルガは、ジャイアンの次のポケモンホエルオーに一撃で倒されてしまった。

常にジャイアンに一歩リードを許してしまっている5thは次にカイロスを出す。
カイロスとホエルオー……この光景を見た瞬間、ジャイアンはふと昔のことを思い出して呟いた。
「そのカイロス、まだ使っててくれたのか……」
そう呟くジャイアンの顔は、少し嬉しそうに見えた。

―――それは、ジャイアンがトレーナーズスクールを卒業してすぐの頃の話だ。
剛田一家は春休みを利用して、家族全員でセキチクシティに向かった。
この時のジャイアンの目的はただ一つ、サファリゾーンである。
サファリゾーンにはケンタロス、ガルーラ、カイロス、ストライクといった捕獲困難な珍しいポケモンがいる。
ジャイアンはそれらを捕まえて、トレーナーズハイスクール進学早々に見せびらかして目立とうと考えていたのだ。
だから街中を観光する両親から離れ、一緒についてきたジャイ子と2人でサファリゾーンへ向かった。

そしてジャイアンは運よく、一回目の挑戦でカイロスを捕まえることができた。
だがその様子を見たジャイ子が、
『私もカイロスが欲しい』と駄々をこね始めてしまった。
妹には甘いジャイアンは、迷った末こう言った。
「よーし、まかしとけ! 兄ちゃんがもう1匹捕まえてきてやるからな!」
だがカイロスを捕まえるというのはそんなに簡単なことではない。
ジャイアンは日が暮れるまで何度もサファリゾーンに挑戦した、なけなしのお小遣いも全て……
そして11回目の挑戦で、ついにジャイアンはカイロスを捕まえた。
捕まえたカイロスは、ジャイ子のホエルコと交換された。
それ以降、ジャイ子はカイロスを宝物のように扱っていた、という“悲しい話”だ。
だっていまその2体は、昔の主人と戦っているのだから……
243トキワ英雄伝説 ◆eNlSemdwK6 :2007/08/03(金) 22:59:05 ID:???
先手を取ったカイロスは、一撃必殺技のハサミギロチンで攻撃してきた。
ハサミギロチンは外れ、対するホエルオーはド忘れを積む。
「敵は一撃必殺を使ってきたか……のんきに積んでる場合じゃないな」
ジャイアンは作戦を変更し、速攻で敵を倒すことにする。
次のターン、カイロスのハサミギロチンは再び外れた。
「よし。 ホエルオー、潮吹きだ!」
HPが多いほど高いダメージを与える技、潮吹き。
体力満タンのいまのホエルオーの潮吹きなら、カイロスを一撃で倒せるだけの威力はあるだろう。
しかしカイロスは気合の襷で耐えた、ジャイアンの誤算である。
そして次のターン、ついにカイロスはハサミギロチンを成功させた。

「くそ、なら次はこいつだ!」
ジャイアンが4匹目にヘラクロスを選ぶ。
ヘラクロスとカイロス、2体のライバル的虫ポケモンが向かいあう。
といっても、カイロスはもう虫の息だったので勝負は一瞬で終わったのだが。

「いい感じだ! 常にジャイアンが一歩リードの状態でバトルが続いてる」
のび太は笑顔を浮かべるが、スネ夫と静香は対照的な様子だ。
「どうしたの2人とも? そんなに心配しなくても、いまの調子だと勝てるって!」
相変わらず能天気なのび太に、静香は冷静な様子で告げる。
「気付かないの? さっきからずっと不利な状況に置かれてるのに、ジャイ子ちゃんはずっと余裕を見せているわ。
たぶん彼女には、いまの状況を確実に逆転する自信があるんでしょうね。
私の予想では、その自信の源となっているは“絶対的なエース”の存在……
まだこの勝負はわからないわ。 そのエースが出てこない限りはね……」
244トキワ英雄伝説 ◆eNlSemdwK6 :2007/08/03(金) 23:01:06 ID:???
投下終了です
ヒトカゲ氏が貼ってくれたトーナメント表作るやつですが、使い方がイマイチ分かりませんでした。
せっかく貼ってくれたのにすいませんでした。
245名無しさん、君に決めた!:2007/08/03(金) 23:02:09 ID:???

続きが気になるじゃないかwwww
246名無しさん、君に決めた!:2007/08/03(金) 23:02:23 ID:???
247名無しさん、君に決めた!:2007/08/03(金) 23:04:44 ID:???
248名無しさん、君に決めた!:2007/08/03(金) 23:23:44 ID:???
249最終兵器ヒトカゲ ◆9u2muKti1U :2007/08/03(金) 23:48:53 ID:???
1レス分だけ投下させていただきやす
次回からの投下がしやすくなる為と、
存在を示す為の投下と思ってください。

それと、今回からは前回と比べて分かると思いますが、
文章の構成がかなり変わっています。

それでは1レスだけですが投下させていただきます
250最終兵器ヒトカゲ ◆9u2muKti1U :2007/08/03(金) 23:50:16 ID:???
※今回の投下から以後は文章の構成を変えていきます。

「よく頑張ったわね、フシギソウ」
―――静香が進化したフシギソウを撫でていた。
「さてと、そろそろオツキミ山に行きましょうか…」
重い腰をゆっくり持ち上げさっさとオツキミ山へ行こうとする静香。
だが、そんな彼女を邪魔する人物が現れるのだった。

「おぅ!!静香ちゃんじゃねぇか!!」
…それは剛田 武。
「あら、武さん。こんにちは」
喋りつつ、オツキミ山へ向かおうとする静香。
だが、次の一言で静香の足はヒタリと止まる。
「おい、俺と勝負しねぇか?」
受られた喧嘩は買う…。
――売られたバトルは…買う…。
!!静香の秘められた闘魂に火がついた。
「いいわよ、その勝負引き受けるわ!!」
闘魂が燃え盛る静香VSスネ夫に負けたプライドはどうした!?ジャイアン
の激しいバトルが今、繰り広げられる…。
251最終兵器ヒトカゲ ◆9u2muKti1U :2007/08/03(金) 23:52:17 ID:???
投下終了です
ありがとございやしたー…
収容されて下さる方に迷惑をかけることになると
思います、すいませんでした。

252 ◆9u2muKti1U :2007/08/03(金) 23:55:58 ID:???
後、責めてもの償いです、トーナメント表を使ってください。
1━?┓
    ┣━?┓
2━?┛   ┃
         ┣━?┓
3━?┓   ┃   ┃
    ┣━?┛   ┃
4━?┛        ┃
             ┣━?
5━?┓        ┃   
    ┣━?┓   ┃   
6━?┛   ┃   ┃   
         ┣━?┛   
7━?┓   ┃       
    ┣━?┛       
8━?┛    

253名無しさん、君に決めた!:2007/08/04(土) 00:00:14 ID:???
>>252
その後文字を入れたら結局崩れるんじゃ……
まぁ乙
254名無しさん、君に決めた!:2007/08/04(土) 00:34:21 ID:???
255名無しさん、君に決めた!:2007/08/04(土) 00:42:55 ID:???
乙!
256ギンガ ◆pXSMZkovvI :2007/08/04(土) 00:48:37 ID:???
随分と遅くなったけど投下する
257ギンガ ◆pXSMZkovvI :2007/08/04(土) 00:49:11 ID:???
「再戦しに来たのか、何か作戦でもできたのかな」
「さぁな、だが今回は絶対に勝利してみせる」
「ほぉ……ならそれを証明してみろ、勝負だ!」
デンジは二つのボールを放り投げる。出てくるのは前回と同じオクタンとデンリュウ。
俺が選択した二体も、前回と同じ、ラグラージ、グレイシアだ。

「同じ二体か……さっきのリプレイにならない様に注意するんだな。オクタン、水の波動を乱射しろ!」
さっきと同じか……
「グレイシア、オクタンに向けて水の波動だ!」
グレイシアがリング状の水をオクタンに放つ。
それは命中したものの、オクタンはまるで効いていないような涼しい顔をしている。
だがデンジはそれと対照的に、苦い顔をしているのであった。
「大した威力じゃないのに、決定打を打ち込まれたような顔だな」
俺の一言でデンジは顔を歪ませる。

「俺は不思議に思った。なぜフィールドを水浸しにするのに
 広範囲を一気に潰せる波乗りでは無く、水の波動を使用したか……
 その答えは簡単。波乗りを使用すると、俺達のポケモンだけでは無く
 お前のポケモンまで濡れてしまうからだ。濡れれば、当然デンリュウの電撃を受けるからな
 だからお前は自分のポケモンに水技が命中するのは絶対に避けねばならなかった、どうだ?」
258ギンガ ◆pXSMZkovvI :2007/08/04(土) 00:50:58 ID:???

沈黙がジム内に訪れる。不思議と口元の筋肉が緩んでいく。
「まさか見抜かれるとはな……だがこれでデンリュウの電撃を防いだと思うな
 オクタン、冷凍ビームでフィールドを凍らせろ!」
オクタンが冷凍ビームを地面に発射する。濡れていた地面はみるみるうちに凍結していった。

「この隙を逃すか、デンリュウに攻撃だ!」
二体のポケモンがデンリュウに攻撃を仕掛ける
しかし、青い防御壁に二体の攻撃は阻まれてしまった。
「このシチュエーションも何度と体験している、簡単に通ると思うな」
いつの間にか水浸しのフィールドは、透き通った氷のフィールドへと変化していた。
だがこれも計算の内……見てろよ
「デンリュウに接近しろ、グレイシア!」
グレイシアは氷の地面を駆け抜けていく。氷のフィールドの力が作用してスピードが上昇している。
「デンリュウ、パワージェムだ!」
宝石のような石を飛ばしが、足場の悪さで狙いを外してしまう。
「冷凍ビーム!」
冷凍ビームを命じると同時に、デンリュウが腕を十字にし体を丸める。
だが俺が狙ったのはデンリュウじゃない……オクタンだ。
不意を突かれたオクタンは、冷凍ビームを諸に受ける。
「不意を突いたつもりか? 効果がいまひとつだぞ」
「ダメージを狙ったわけではない、オクタンを見てみな」
デンジの目前には、下半身が凍結したオクタンが居た。
259ギンガ ◆pXSMZkovvI :2007/08/04(土) 00:51:45 ID:???
「体の向きを変えられない以上、デンリュウのサポートをすることはできない。これで事実上の二対一だ」
「ならデンリュウだけで二体倒してやる、掛かって来い!」
デンリュウも体を奮い立たせ、いかにもやる気のあるという面構えになる。
「行くぞ! 冷凍ビーム!」「10万ボルトだ!」
強力な冷気と電撃の押し合いが数秒続き、爆発が起こる。
それにより煙が発生し、ジム内を静寂と共に包み込んだ。
そんな状態が十数秒続く……そろそろだ。

『今だ! 一気に片付けてやれ、冷凍ビームだ!』

俺の声が木霊した数秒後、強力な光を煙の中で感じる。
その光が消えると同時に煙は晴れていった。そこには氷漬けのデンリュウが……
「な……嘘だろ?」
デンリュウは青い防御壁に包まれている。護るか!?
「油断したな……煙が発生した時点から既に護るのバリアーを貼っていたのだ」
自信満々に笑みを浮かべるデンジ。それを見て手で顔を伏せる。
「ククク……やはりそう来たか、読んでたさ……あんたがこの局面で護るを使うことくらいな」
「な、なに!?」
「俺が見えないフィールド内で行いたかった行動は二つ……
 まず一つはグレイシアを俺の近くに戻すこと…
 そして二つ目は……デンリュウに護るを使わせることだ!」
260ギンガ ◆pXSMZkovvI :2007/08/04(土) 00:53:09 ID:???
「まさか……次の攻撃が――」
「ラグラージに飛び乗れグレイシア!」
グレイシアは、ジャンプしてラグラージの頭に飛び乗る。

『地震!』

ラグラージが強大な地震を発生させる。
氷の地面に亀裂が走り、轟音と共に倒壊する。
そして、動くことのできないオクタン、防ぐ術を持たないデンリュウを容赦なく呑み込み
相手のポケモンを、一瞬にして戦闘不能へと追いやった。
261ギンガ ◆pXSMZkovvI :2007/08/04(土) 00:54:21 ID:???
「ふぅ……完敗だよ、君みたいなトレーナーには久々に会ったよ
 これがビーコンバッジ、最後のジムバッジだ」
ビーコンバッジを手渡され、胸の高鳴りを感じる。
これで……これで全てのバッジが揃った。

「ポケモンリーグはナギサシティの北にある海から――」
安堵していた俺の耳に爆発音が飛び込んでくる。
「な、なんだ!?」
爆発音は外から……リッシ湖の方から聞こえる
「緊急事態らしいな……ナナシ君、俺は先に行くから後から駆けつけてくれ!」
デンジはそう言うと急いで去っていく。それと同時にポケッチから電子音が聞こえた。


ナナシ
ルカリオLv49、クロバットLv46、ロトムLv45、
ラグラージLv48、グレイシアLv45
262ギンガ ◆pXSMZkovvI :2007/08/04(土) 00:54:58 ID:???
投下終了
次回からは新展開になるのかな
263名無しさん、君に決めた!:2007/08/04(土) 00:58:26 ID:???
おっおっお( ^ω^)
つ つ つ
264名無しさん、君に決めた!:2007/08/04(土) 01:13:32 ID:???
265名無しさん、君に決めた!:2007/08/04(土) 09:47:47 ID:???
おっ
266電脳戦士のび太 ◆Xu30yXkiGE :2007/08/04(土) 10:43:16 ID:???
ギンガ氏乙です
ではパソコンからの試験投下
前回は>>74->>77を見てください
267電脳戦士のび太 ◆Xu30yXkiGE :2007/08/04(土) 10:44:26 ID:???
さて、のび太とドラえもんはどうしているかというと――

「勝ったよ〜。楽勝だよ!」
ジム戦を終えたドラえもんが、ジムの前で待機していたのび太と落ち合う。
「じゃあ僕も行ってくる!」
「頑張って〜」
のび太も、先に勝利したドラえもんに勇気づけられて、ジムの中に進んでいく。
「ジムリーダーに挑戦しに来ました! のび太です!」
「おっ、また挑戦者か。俺がハヤトだ。まあ早速始めようか」
「よろしくお願いします! 行け、ワニノコ!」
「ポッポ、出てこい!」
戦いの場では、ワニノコとポッポが睨み合う。
「ワニノコ、噛みつくだ!」
「ポッポ、体当たり!」
先に動いたのはワニノコ、すかさずポッポに噛みつく。
鋭い歯を見せつけられた後に、思いっ切り噛みつかれたポッポは、怯んでしまう

「チィイ! ポッポ、とりあえず泥をかけつけろ!」
「ワニノコ、もう一回噛みつく!」
またしても先に動くのはワニノコ。ポッポはギリギリで耐えるが、またしても怯
んでしまう。
「トドメの噛みつくだ!」

ポッポは倒れた! どう見ても運ゲです本当に(ry
268電脳戦士のび太 ◆Xu30yXkiGE :2007/08/04(土) 10:46:01 ID:???
「この野郎、コケにしやがって! ピジョン、先制電光石火を決めろ!」
ボールから出てすぐに、電光石火でワニノコにぶつかっていくピジョン。
確実にワニノコにダメージを与えている。
「困ったなあ。相手の方が速いじゃないか。
あ、そうだ! 踊れワニノコ!」
のび太の指示を受け、踊り出すワニノコ。段々とその目に力が宿っていく。
「フッ。何がしたいのか知らんが、構わず電光石火で終わらせてやるさ。ピジョ
ン、突撃だ!」
「近付いてくるピジョンに合わせて、力一杯噛みつけワニノコ!」
凄まじく速いスピードで襲い掛かるピジョン。しかし、ワニノコも素早く動いて
体勢を整える。
そして、ピジョンがワニノコに接触するとほぼ同時に、ワニノコは渾身の力で噛
みつく。
「マズい! 一旦ワニノコから離れろ! そして、遠距離から風起こしでトドメを
さすんだ!」
「させないよ! ワニノコ、水鉄砲!」
ワニノコは、軽くステップを踏んだ後、残り少ない体力をいっぱいに込めた、激
しい勢いの水鉄砲を放つ。
風起こしで発生した風をも突破した水鉄砲が、ピジョンに直撃する。
そしてピジョンは、ゆっくりと地に墜ちていった。
269電脳戦士のび太 ◆Xu30yXkiGE :2007/08/04(土) 10:47:46 ID:???
「負けたぜ。 なかなか強いワニノコだったぞ」
「なんせこの僕のワニノコだからね!」
「…………。まあいい、ジムバッジと技マシンをやろう。決まりだからな」
「やったー! じゃあ僕はもう用は無いから帰るね、ハヤトさん」
(現金な奴だ……)

ジムを出て――

「勝ったよ!」
「おお、凄いじゃないかのび太君! じゃあどんどん先に進もうか!」
「嫌だよ。疲れたもん」
「…………、しょうがないなぁ…。
てれれてってれー♪ グルメテーブルかけ!」
「わーい、やったー! でもこの世界に来てからお腹空いてないよ」
「僕は現実世界にいる時もお腹は減らない。でも、どら焼きは好きだから食べる

つまり美味しい物を食べれば元気になれるのさ!」
「そーいう事ね! じゃあ早速いただきまーす!」

久々のご馳走を堪能する二人。
だが、この油断が後々響くかもしれない……

さて、ジャイアンの様子はというと――

「うおおおおお! やっと着いたぜヒワダタウン!
さて早速ロケット団をぶっ潰しに……ってアレ? いないな」
確かに井戸を見ても、ジムを見ても、ロケット団らしき者は見当たらない。
「ま、こういう時はジムリーダーにでも聞くか!」
ジャイアンはジムに向かった。
270電脳戦士のび太 ◆Xu30yXkiGE :2007/08/04(土) 10:48:54 ID:???
「たのもー! ジムリーダーのツクシ、いたら勝負しやがれ!」
「騒がしいなあ。あ、挑戦者ね。僕がそのツクシだよ」
「よし、準備はいいな。行け、マグマラシ!」
「ところで俺のトランセルを見てくれ。こいつをどう思う?」
「ハァ?」
「……いや、何でもない。失礼したね。
行くんだ、トランセル! まずは固くなれ!」
「マグマラシ、とにかく火の粉をまき散らして攻撃だ!」
何はともあれ、ジャイアンの二度目のジムバトルが始まった。
虫ポケモンしかいないツクシにジャイアンが負ける筈も無く、ジャイアンはあっ
さりとジムバッジを手に入れた。
「おめでとう、完敗だ」
「そうだ、聞きたい事をすっかり忘れてたぜ。
どうしてこの町にはロケット団がいないんだよ?」
「えっと、話が長くなるけどいいね?
元からロケット団はイベントの時しか出て来ないし、ストーリーに絡む事も無い
から、ロケット団の事は気にしなくて大丈夫なんだ。
大体、この先原作通りに進んだら、カントーで大規模な停電が起こる事は分かる
よね?
毎回毎回ロケット団にそんな事をされたら困るから、普段はロケット団は出て来
ない設定になってるのさ。
これは大人の事情だから理由とか聞いちゃあ駄目だ」
271電脳戦士のび太 ◆Xu30yXkiGE :2007/08/04(土) 10:50:11 ID:???
「あ、ありがとうございます」
親切且つ丁寧に教えてくれたツクシに対して、思わず敬語でのお礼が飛び出した
ジャイアン。
出る時、再度ツクシに一礼をしてジムを去ろうとした時、ツクシが口を開き
「あ、特別に君にこれをあげよう。小遣いの足しにでもするとよい」
「え、いいんですか!?」
「構わないよ」

こうしてジャイアンは、貰った物をフレンドリーショップに売りに行き、5000円
の臨時収入を得たのであった。


▼みんなの手持ち

ジャイアン マグマラシLv24
スネ夫 レディバLv15 ニョロモLv15 ゴースLv16
のび太 ワニノコLv17
ドラえもん コイルLv17
静香 ユンゲラーLv18
出木杉 ゴマゾウLv17 ベイリーフLv19
272電脳戦士のび太 ◆Xu30yXkiGE :2007/08/04(土) 10:51:02 ID:???
投下終了です。
反省はしていません
273名無しさん、君に決めた!:2007/08/04(土) 12:16:57 ID:???
燃え尽きるほど乙ッッ!!!
274名無しさん、君に決めた!:2007/08/04(土) 12:29:11 ID:???
乙だのうwww乙だのうwww
275名無しさん、君に決めた!:2007/08/04(土) 16:09:31 ID:???
すごく・・・乙です
276名無しさん、君に決めた!:2007/08/04(土) 16:51:35 ID:???
>>74->>77じゃなくて
>>74-77じゃね?
277名無しさん、君に決めた!:2007/08/05(日) 01:41:56 ID:???
失敗してました
ご指摘ありがとうございます
練習してみるテスト

>>74-77
278名無しさん、君に決めた!:2007/08/05(日) 21:03:03 ID:???
あのー…スレ違いかもしれない質問ですがなぜバーボン板などでセカンドさんは嫌われてるんですか?
279名無しさん、君に決めた!:2007/08/05(日) 21:06:57 ID:???
>>278
死ね発言
ドラーモンを批判して追い出す
管理していたドラポケ外部板を一時の感情に任せて閉鎖

このくらいが理由だよ^^
280名無しさん、君に決めた!:2007/08/05(日) 21:12:53 ID:???
まあバーボンなんてそんなとこだろ
いつ見ても荒れてるし
ていうか平和なところを見たことが無い
281名無しさん、君に決めた!:2007/08/05(日) 21:26:19 ID:???
バーボンって投票とかの話してる時以外は愚痴スレだと思ってた
282名無しさん、君に決めた!:2007/08/05(日) 22:05:25 ID:???
あと障害者冒涜発言とドラーモンを追い出そうとしたことだな
283名無しさん、君に決めた!:2007/08/05(日) 22:16:18 ID:???
さっき質問した者です。返事ありがとうございます。
感情で板を閉鎖…それはひどいですね。それにあのドラーモンさんを追放しようとしたなんて…ところで障害者冒涜発言というのはセカンドさんが障害者扱いされて切れたことですか?バーボンで自演扱いされてるのがあってれば…
284名無しさん、君に決めた!:2007/08/05(日) 22:19:05 ID:???
セカンドがアンチを見て知的障害者並と言った
っていうかここで聞くな(笑)スレに行け
285ギンガ ◆pXSMZkovvI :2007/08/06(月) 00:34:16 ID:???
投下する
286ギンガ ◆pXSMZkovvI :2007/08/06(月) 00:34:52 ID:???
――キッサキシティ

俺は父さんの指令を受け、再びここへ訪問した。
指令の内容は「キッサキ神殿にある金剛玉と白玉を入手してこい」というものだ。
そして、俺はキッサキ神殿の入り口へとやってきた。
入り口には一人の女性が立っている。
「ここへ入らせてもらうぞ…」
「この神殿は、ジムリーダーのスズナさんに許可を得なければ入れません」
「……なら、仕方が無いか」
こうはしたくないが、任務は最優先させなばならない。
なるべく相手を傷つけることなく済ませよう。

「ここを通さなければ、少々痛い目にあってもらうことになるが……いいのか?」
傍にクロバットを待機させ、脅す。これで引き下がってくれれば――
『嫌です! なにをされようとここは通しません!』
「ならクロバ――うっ」
俺の頭の中に血塗れのスネオが浮かび上がる。駄目だ…攻撃できない。

『待ちなさいっ!!』

雪の大地を物ともしない速度で走ってくるその女性は―――スズナ
「ギンガ団なんかは絶対にここには入れないわよ!」
……こうなった以上、勝負は避けられない。
287ギンガ ◆pXSMZkovvI :2007/08/06(月) 00:35:37 ID:???
「波動弾だ、ルカリオ!」
ルカリオの発した波動弾が命中し、マンムーのその巨体は地にひれ伏す。
「そんな……なんて強さなの、私じゃ勝てない」
スズナのポケモン三体は既に全滅した、もう追撃は無いだろう。
「入らせてもらうぞ……キッサキ神殿」
物言わぬスズナを最後に見て、俺はキッサキ神殿内へと足を進めた。

――キッサキ神殿内部

中は肌寒いうえに暗く、ロトムの明かりを頼りに先に進んでいる状態。
床が凍りついていて一回転倒した。頭が痛い。
下の階に行くごとに肌寒さは増して行き、床の凍りも大きくなっていく。
この下に二つの宝玉はあるのか……それにしては警戒心が無さ過ぎる。
おそらく最下層には何かがある、常に警戒態勢を取れ……
吐いた息が白く染まる。多分次が最下層だな。

不自然な明かりが漏れ、肌寒さなどまるで感じない。
最下層はまるで別空間のようだ。
だがそんなことはどうでもいい、なぜなら俺の目の前には他とは比較にならないほどの物があるからだ。
そいつは俺より三倍ほども背丈があり、今までに無いような威圧感を受ける。
……こいつはポケモンなのか?ピクリとも動かない。
動かないなら好都合、さっさと宝玉入手して立ち去るだけだ。
部屋の中央に宝箱のようなものがある、おそらくあれが――

宝箱に手をかけた瞬間、地面の揺れと共に巨大な物体は動き出した。
288ギンガ ◆pXSMZkovvI :2007/08/06(月) 00:36:26 ID:???
そいつはゆっくりと迫ってくる。目標は間違いなく俺。
俺の身長ほどもある拳が迫ってくる、なんとか回避したものの衝撃で吹っ飛んでしまった。
こいつを何とかしなければ、宝玉は持って帰ることは出来ない。
「行け、ラグラージ!」
見た目からはタイプが全く想像できない。唯一つ分かるのはかなりの鈍足だということだ。
「地震だ!」
指示を受け地震を発生させるラグラージ。だがそいつは大してダメージを受けていないようだ。
このことからあの巨人は、飛行、電気、炎、岩、毒、鋼、の可能性は消えた。
「次だ、冷凍パンチ!」
冷凍パンチを命中させるが、先ほどの同じく平気のようだ。
これで、草、ドラゴン、地面、の可能性は消えた。
だが巨人の反撃を受け、ラグラージは痛手を負ってしまった。もう交代させよう。

「戻れラグラージ。行けルカリオ!」
ラグラージと交代にルカリオが姿を現す。
調べた中で残ってるタイプは、ノーマル、悪、格闘、エスパー、虫、氷、水、ゴースト。
その中で可能性的に高いのは、悪、エスパー、ノーマル、格闘、ゴーストの五つ。
この四つならば全てルカリオで探りを入れられるはずだ。

「悪の波動!」
禍々しい波動を巨人に命中させる。今までと大差が無い
このことから、エスパー、悪、格闘、ゴースト、は除外される。
となると残りは一つ。ノーマルタイプだ。

『行け、波動弾!』
289ギンガ ◆pXSMZkovvI :2007/08/06(月) 00:37:23 ID:???
――少しずつではあったが波動弾のダメージが蓄積して、ついに巨人を撃退することができた。
倒れている巨人を背にし、宝箱に手をかける。
中には黒い球と白い球、二つの宝玉が収められていた。

これを手に取った瞬間、地面が再び揺れる。
恐る恐る背後に目を向けると、倒したはずの巨人が復活をしていた。
「くそっ……波動弾だ、ルカリオ!」
巨人に波動弾を発射するが、弾かれてしまう。
そのまま突っ込んで――なっ!?早い!!
今までのスピードとは二倍近くの差がある。こんなのじゃ……
巨人の一撃を受け、ルカリオは戦闘不能になる。

まずい、俺に迫ってくる。
「クロバット、催眠術だぁ!」
ボールから出てきて即座に催眠術を使用する。
そして、そのまま巨人は動きを止めた。
安心してる場合じゃない、催眠術だってすぐに解けてしまうかもしれない。さっさと立ち去ろう。

最後に巨人が追ってこないことを確認し、神殿の階段を登っていった。


ナナシ
ルカリオLv51、クロバットLv46、ロトムLv45、
ラグラージLv48、グレイシアLv45
290ギンガ ◆pXSMZkovvI :2007/08/06(月) 00:38:05 ID:???
投下終了
なんか今回のはカットしても良かった気がするな
291名無しさん、君に決めた!:2007/08/06(月) 00:43:33 ID:???
捕まえないのか

292名無しさん、君に決めた!:2007/08/06(月) 02:55:56 ID:???
293名無しさん、君に決めた!:2007/08/06(月) 07:49:40 ID:???
この小説はジムリーダーの出番が多くていいな。
乙。
294たけしの冒険 ◆kr0AbkBuKU :2007/08/06(月) 19:17:49 ID:???
今から初投下します
295たけしの冒険 ◆kr0AbkBuKU :2007/08/06(月) 19:18:42 ID:???
7月26日

今日はまた空き地でのび太とスネ夫と遊んだ
今流行りのポケモンで勝負をしたが、とうぜん俺が勝った
俺のリザードンテラツヨス

俺が家に帰るとかあちゃんが「宿題しなさい!」と言ってきた
面倒臭いしやりたくなかったけど、かあちゃんの鬼のような形相を見ると断るに断れない

結局、適当にやって誤魔化すことにした
ガキ大将の面目丸潰れってレベルじゃねーぞ

そして10時になったから俺は寝た
296たけしの冒険 ◆kr0AbkBuKU :2007/08/06(月) 19:19:29 ID:???
7月27日

なんか知らんけどのび太がポケモンの世界に行こうとか言い出した
どうせ暇だし楽しそうだったので俺は行くことを決意する
どうやらスネ夫と出木杉と静香ちゃんとドラえもんも来るらしい
ま、どうせ俺が1番なんだけど

のび太の家につくともう俺以外全員きていた
待ち合わせ時間に10分遅れたが、反省はしていない
どうやらゲームの世界に入り込めるというハイレグ……じゃなくてハイテクな機械を使うようだ
このドラえもんってのは本当に便利な奴だ

ドラえもんがボタンを押すと、俺達は白い光に包まれた
そこから俺の意識は無い
297たけしの冒険 ◆kr0AbkBuKU :2007/08/06(月) 19:20:32 ID:???
気がつくとそこはマサラタウンだった
俺は興奮して早速草むらに向かって走り出したが、あの忌々しい狸に止められた
野生のポケモンが出るから危ないだそうだ
ポッポとかコラッタぐらいなら俺の方が強いのに

とりあえず俺達はオーキド博士のポケモン研究所に行った
オーキドはゲームと同じでジジイだった
今じゃ見る影もねえな

俺達はそれぞれボールをひったくり、ポケモンを出してみた
出たポケモンはこうなった

俺様はヒトカゲ(ゲームでも使ってたし丁度いいや)
メガネザルはミニリュウ(なんでこいつに限っていいのがくるんだよ、ゲーフリ氏ね)
たぬきはコイキング(ちょwwwコイキングwwww狸ざまぁwwww)
お漏らしマンはニョロモ(あっそ)
静香ちゃんはフシギダネ(なんか似合ってるな)
出木杉はイーブイ(初代氏のパクリかコラ)

ポケモンを確認したところで俺達は研究所を出た
298たけしの冒険 ◆kr0AbkBuKU :2007/08/06(月) 19:21:04 ID:???
俺達が別れる前に狸がいった

「このゲームは最初にチャンピオンになった人が勝ちだよ」

その言葉を聞いた瞬間、俺はマッハ1億でその場を駆け抜けた
え?理由?幼稚園児にでもわかるような事聞くんじゃねえよデブが


しばらく走って俺はトキワシティについた
やる事もないから寝てるジジイに唾吐きかけてやった


またまた走って俺はトキワの森に入った
そういえばレベル上げしてねえな

とりあえずそこらへんの虫どもと虫オタクどもをぶったおした
ヒトカゲもかなり強くなっている
でも虫オタクの下僕のビードルに毒針を食らっちまったから危険な状態だ
俺はニビシティのポケモンセンターを目指して、またまた流れる景色の中を駆け抜けていった
299たけしの冒険 ◆kr0AbkBuKU :2007/08/06(月) 19:21:43 ID:???
ニビシティについて、ヒトカゲを回復させたらもう夜だった
森にいたから気付かなかったぜ

そういえばポケモントレーナーはポケセンに泊まらせてくれるらしい
俺はジョーイさんの生足を凝視しながら再びポケセンに入った

見渡すとのび太達はまだ来てない
今頃トキワシティ辺りでおねんねしてるだろうな
死ぬ気で走った甲斐があったってもんだ

つーわけで俺は寝た

俺の手持ち
ヒトカゲ12レベル
300たけしの冒険 ◆kr0AbkBuKU :2007/08/06(月) 19:23:05 ID:???
投下終了
ジャイアン視点で進めていこうと思ってます
301名無しさん、君に決めた!:2007/08/06(月) 19:27:25 ID:???
似た作品があるのがネックだな
302名無しさん、君に決めた!:2007/08/06(月) 19:39:44 ID:???

これからもがんばれよ
303名無しさん、君に決めた!:2007/08/06(月) 19:50:48 ID:???
ジャイアンのパクリと言われるだろうから
今後だな

ギャグ要素も高い所から、被る部分が多い
差別化をはからないとな

304トレーナー ◆e0ecEtFYBA :2007/08/06(月) 20:28:57 ID:???
これから投下します
ついにペンダコ的な物が指に…
305トレーナー ◆e0ecEtFYBA :2007/08/06(月) 20:30:14 ID:???
No.018『HERO』

――とある、場所で――

社長、お願いしますからクビだけは……
クビだけは勘弁してください!お願いします!


いやね、ウチとしても今は経営がキツイんだよ
ギリギリなのは君だけじゃないんだ
分かってくれるかい?分かってくれるよね



自分には妻が…妻が……病気の子供が居るんです…
だから、今クビにされると…


うるさいな、君は。若いから早く新たな職を探しなよ。高卒の君を雇ったのは私の良心なんだよ?分かる?
君が中学の頃の友達じゃなきゃあ雇わなかったんだよ?
おい、警備員、彼を摘み出せ


社長そんな……おいっ、お前らっ……何をする……やめっ……


フゥー。社会はね、他人の事なんて考えてる暇なんて無いんだ。
自分が良ければそれでいいんだよ。それで。
とりあえず、例の事は全て彼の責任という事で
あー、これで安心して眠れるよ。うん
306トレーナー ◆e0ecEtFYBA :2007/08/06(月) 20:31:46 ID:???
世の中は理不尽なものだ。
他人が他人を蹴落とし合う。
そんな世界だ。

そんな世界で、もし「自分の友人を犠牲にしないとならない」という状況になったら、人はどうするのだろうか。

読者のみなさんも考えて欲しい。

********

サイクリングロードの坂の頂点も近づいてきた場所。


ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド。

「いゃっほぉい!」
「すげえ、すげえ、すげえ、すげえ、すげえ!すげえよ!のび太!」
のび太とジャイアンはケンタロスに乗り、サイクリングロードを爆走していた。
その速さはかなりの物で、人間が漕ぐ自転車の速度など比較にもならない。
一人、また一人と驚異の追い上げで受験者を抜いてゆく。

「こいつは楽勝だぜぇ!」
風を切る疾走感、爽快感で、ジャイアンの足の痛みも和らぐ。
「そういえば、今まで人をたくさん抜いたよね。
今、何位くらいかな?」
「さあな。とりあえず、今やるべき事は走り続ける事だぜ。それにのび太、あれを見ろ」
ジャイアンは前方を指差す。
のび太はそれを目を細めて見て、言う。
「あれはゴールじゃないか!」
307トレーナー ◆e0ecEtFYBA :2007/08/06(月) 20:32:32 ID:???
無限に続くかと思われた坂に終点を見い出す事ができ、のび太は喜びの声を上げる。
前方には人は一人も居ない代わりに、坂の上にはポツポツ人影が見える。
その数は1、2、3、4……意外と多い。
「おいおい、のび太。
もしかして、もう50人ゴールしてんじゃねえのか?」
「ははははは……。そんなまさか
大丈夫だよ、もう前に人は居ないし…」
のび太がそうジャイアンに言ったその時、


『お前ら元気にやっとるかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーー!ッ』

サイクリングロード中に響く大爆音。
もちろん、言うまでもなくシジマの声だ。
何度聞いても耳がキンキンする。

そしてその明らかに耳に悪そうな放送は続く。

『お前らはぁぁぁぁッ!よぉぉぉぉぉく頑張ったぁぁぁぁッ!
このシジマッ!感動したぞォォーーッ!』

「うるせえなあの野郎。早く要件言えよ。騒音野郎が」
ジャイアンがボソリと呟く。
まぁ、ジャイアンものび太から見たら騒音野郎なのだが。

ジャイアンの陰口も知らぬシジマは放送を続ける。

『実はなぁッ!
先ほど二次試験合格者が49人目になったんでなぁーッ!この試験に合格出来るのは後一人になったぁーーッ!』
308トレーナー ◆e0ecEtFYBA :2007/08/06(月) 20:34:49 ID:???
「えっ…?」
突然のショッキングな情報にのび太は呆然とする。
後一人しか浮かれない?そんなバカな。何かの間違いだろ……。

しかし放送は非情な現実をつきつける。
シジマは確認するようにもう一度言った。
『もう一度言うぞーッ!残りの合格枠は一つだけだからぁーーッ!
そうゆーことで頑張れよォォーーッ!プツン』
放送が終わった。

ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド。

さっきとは一転。のび太とジャイアンの間に不穏な空気が流れる。
お互い一言も話さない。
ただ、ケンタロスの蹄の音だけが、二人の空間を支配する。

「ジャイアン…」
最初に口を開いたのはのび太だった。
「どうしよう?」
「どうもこうも無いだろ…
試験に合格出来るのがあと一人。それだけだ…」
「あ、うん……そうだよね……」
そうして、二人は再び黙りこくる。
二人とも、何を話していいのか分からない。

そしてのび太は考える。
今の状況は恐るべき状況だ。
残り一つの椅子を争わねばならないのだから。
今、自分らの前には誰も人がおらず、後続も大きく引き離している。
故に、自分達の一対一の戦いは確実に避けられない
309トレーナー ◆e0ecEtFYBA :2007/08/06(月) 20:36:55 ID:???
そんな一対一の状況…恐らくあの暴君ジャイアンなら間違いなく喚き散らして
「降りないとギタギタにする」的な事を言うハズだ…。
今は何故か黙りこくっているから良いが、そんな事言われたら一溜りもない。
抗うことなんてとてもじゃあ無いができない。
言われるがままになってしまう。
そういえば何故、今ジャイアンはこんなにおとなしいのだろう。何故……。あっ……。



そこでのび太は気づいた。ジャイアンが黙りこくっている理由が。


現在、ケンタロスの上でジャイアンが前、自分が後ろに位置している。
故に、物理的に考えると自分よりもジャイアンの順位が上であるということ。
と、いうことはこのまま黙っておけば自然とジャイアンの合格が決定し、自分の不合格か決定してしまう。
すると、ジャイアンの沈黙は恐らく時間稼ぎ。
考えてます的な雰囲気を出して、こちらに行動させないための作戦か。
ならばこちらにだって考えがある。
310トレーナー ◆e0ecEtFYBA :2007/08/06(月) 20:38:09 ID:???
今、自分達を乗せて走ってるケンタロス。
こいつの親は孵化させた自分だ。故に言うことを聞くのはタマゴの持ち主のジャイアンではなく、親である自分ということになる。
ならば策は幾らでも弄する事ができる。
ゴールするギリギリにケンタロスを止まらせ、上手くジャイアンを出し抜いてゴールする。
ゴールするまでの時間稼ぎはケンタロスにやらせればいい。
残念だったね、ジャイアン。合格するのは僕だ―――――

ケンタロスはペースを崩さずに走り続ける。
あとゴールまで100m程。
残り10mくらいになったら作戦を開始させよう。

よし、あともう少しだ………もう少し………。今だッ!

「ケンt……」
「おい、のび太。」
突如、ジャイアンがのび太の襟首をガシッと掴んだ。
余りにも突然だったので、のび太は一瞬怯む。
(まさか……まさか読まれていたのk……)
のび太の思考が終わらない内に、ジャイアンは言った。
「すまねえな、のび太、ちょっと強引だが我慢しろよ」
「ちょ…ジャイ……」
のび太の言葉はそこで中断される。のび太の体はフワリと宙を舞い、ケンタロスの上から投げ出された。
「うわああああああッ!」
のび太は地面に熱烈なキスをかまし、そのまま気を失った。

その瞬間――
『終〜了ォ〜』
試験の終りを告げるアナウンスが辺りに鳴り響いた。
311トレーナー ◆e0ecEtFYBA :2007/08/06(月) 20:39:32 ID:???
********

のび太をほおり投げた俺は、そのままケンタロスでゴールした。
「ごめんな、のび太。俺はこれしか手が思い浮かばなかったんだ。勘弁な」
地面に転がり、気絶しているのび太に俺は謝る。
のび太は医者みたいな人達にタンカで運ばれていった。
そして俺はケンタロスから降りる。
あっ、やっぱ足痛いわ。俺も早く医務室にいかねえと。
「待て、お前」
足を引きずって歩く俺に誰かが話しかけてきた。髭顔の中年。よく見るとシジマのおっさんじゃねえか。
「何故、あんな事をした」
妙に真面目な面向きで聞いてくる。なんだ、オッサン、普通にしゃべれんじゃねーか。
「俺は足が痛かったからな
怪我した俺様がこのまま次の試験に進むよりは無傷ののび太に進ませた方が良いと思ってな」
そう、俺はのび太を合格させるために…自分の後ろに居るのび太を合格させるために…敢えてのび太を『ゴールの方』へぶん投げた。
少々乱暴だが、俺の脳味噌じゃあ、これが精一杯だ。
ま、無事(無事じゃねーけど)のび太が合格できて良かったよ。
オッサンは言う。
「友のために自らを犠牲にする……見上げた魂だ……。私はそんな人間に敬意を払う…。
どうだ?シジマ格闘場に入門しないか」
嫌だよ。24時間特訓が。死ぬじゃねえか。
俺は言う。
「買い被り過ぎだ。俺は当然の事をしたまでだ」
そう言って、俺は最後に一言つけ加えた。

「ガキ大将としてな」

【二次試験突破:野比のび太、その他50名】
剛田武(ジャイアン):リタイア
312トレーナー ◆e0ecEtFYBA :2007/08/06(月) 20:40:22 ID:???
今日はここまでです
313名無しさん、君に決めた!:2007/08/06(月) 20:40:44 ID:???
泣ける、乙乙乙
314名無しさん、君に決めた!:2007/08/06(月) 20:41:22 ID:???
のび太さんっ 最低!

315名無しさん、君に決めた!:2007/08/06(月) 20:42:03 ID:???
乙だが比較にもならないなんて表現はない
316名無しさん、君に決めた!:2007/08/06(月) 20:43:28 ID:???

HEROはミスチルかな?
317名無しさん、君に決めた!:2007/08/06(月) 20:46:08 ID:???
比較にもならない×
比にならない○

>>315どうも
318名無しさん、君に決めた!:2007/08/06(月) 22:08:54 ID:???

ジャイアン書くの上手いな
319名無しさん、君に決めた!:2007/08/06(月) 22:09:33 ID:???
野比のび太、その他49名


じゃないか?
320トキワ英雄伝説 ◆eNlSemdwK6 :2007/08/06(月) 23:12:34 ID:???
トレーナー氏乙
投下します
321トキワ英雄伝説 ◆eNlSemdwK6 :2007/08/06(月) 23:13:20 ID:???
5thの5匹目はキュウコン、ヘラクロスが苦手とする炎タイプだ。
早速炎タイプの技、火炎放射を繰り出す。
「甘いな! ヘラクロス、堪えるだ」
ヘラクロスは堪えるでなんとか生き残った。
おまけに体力が減少したことによってカムラの実が発動、素早さが上昇した。
そして次のターン、先手を取ったヘラクロスは起死回生でキュウコンを撃破した。

「ジャイアンが堪える+カムラの実→起死回生のコンボを使うなんて……
以前は攻撃技しか使わなかったのに、凄くなったもんだなあ」
のび太が感心したように言い、こう続ける。
「大丈夫、敵にエースがいようがジャイアンの勝利は揺るがないよ。
敵はもう残り1体、対してジャイアンはまだ3匹も残ってる。
もしかして次のポケモンは出てきた瞬間、起死回生一発でやられる可能性もあるんだよ。
それにジャイアンだってエースのボーマンダをまだ残している、あきらかに状況はジャイアン有利だ。
たとえ敵のエースがどんなポケモンであろうがジャイアンの勝利は間違いない、断言するよ」
確かにのび太の言うとおりだ、この状況でジャイアンが負けることはあまりに考えがたい。
でも……でもなぜか不吉な胸騒ぎがする、嫌な予感がする。
静香とスネ夫はまだ不安を隠しきれない。

そして、その不安は的中する……5thが最後のポケモンを出した瞬間に。
同時に、先程までジャイアンの勝ちを確信していたのび太の考えも揺らいだ。

5thの最後のポケモンは、緑色の巨大なドラゴンポケモン……
天まで届きそうなその咆哮が、その場の全ての者を圧倒する。
のび太が思わず、伝説として語り継がれてきたそのポケモンの名を口に出した。
「あれは……レックウザ……なのか?」
322トキワ英雄伝説 ◆eNlSemdwK6 :2007/08/06(月) 23:14:35 ID:???
レックウザの迫力に負けないよう、ジャイアンは必死に抵抗していた。
『いくら伝説といっても、自分のものと同じ“ポケモン”である。
こっちにはまだ3体もいるんだ、あいつ一匹くらい絶対に倒せるはず!』
心にそう何度もそう言い聞かし、希望を繋ぎとめようとする。

レックウザは逆鱗をしてきたが、ヘラクロスは堪えるでこれに耐え切った。
だがダメージを受けていないとはいえ、ヘラクロスはかつてない苦痛の表情を浮かべている。
もし逆鱗をくらったら……と想像したジャイアンが苦い表情を浮かべる。
2ターン目、先手を取ったのは素早さが上昇しているヘラクロスだ。
繰り出した技は起死回生、効果はいまひとつだがなかなかのダメージを与えることができた。
対するレックウザはなおも逆鱗で暴れ続ける。
攻撃を受けたヘラクロスは場外まで吹っ飛ばされ、瀕死状態となった。
同時に、レックウザの逆鱗は一度収まった。

「この状況を打破してくれるのはお前しかいねえ! 頼むぞ、ボーマンダ!」
ジャイアンは切り札、ボーマンダを繰り出した。
「拘りスカーフ持ちのこいつなら先手がとれる! ドラゴンクローだ!」
効果抜群のドラゴンクローがレックウザの顔をゆがませる。
「……頼む……倒れてくれ」
ジャイアンの願いも虚しく、レックウザはまだ体力の4分の1ほどを残していた。

「くそ、もしあれがドラゴンダイブだったら……」
スネ夫が思わず舌打ちをする。
今までジャイアンはボーマンダにドラゴンダイブを使わせていた。
だが今回は、命中率を重視してドラゴンクローに変更していたのだ。
そして、それを進言したのはスネ夫である。
『もし自分がドラゴンクローを進言しなければ』……スネ夫が自分を呪うように呟く。
フィールドでは攻撃を終えたボーマンダが、再び逆鱗で暴れだしたレックウザに倒されていた。

「もう後がない……頼むぞ!」
ジャイアンが祈るようにして最後のポケモンを繰り出した。
323トキワ英雄伝説 ◆eNlSemdwK6 :2007/08/06(月) 23:15:36 ID:???
「うそ……」
ジャイアンの最後のポケモン、カイロスを見た静香は少々驚いた様子を見せる。
ジャイアンの手持ちのはカイロスとヘラクロスという、2体の似たタイプのポケモンがいる。
そして2体のレベルを比べれば、圧倒的にヘラクロスの方が上である。
7匹のポケモンを所持しているジャイアンは、当然カイロスを外してくると思っていたのだ。
だがジャイアンはヘラクロスとカイロス、両方を手持ちに入れていた。
『何故性質の似た2体を共存させたのか?』という静香の疑問を察したスネ夫が解説する。
「僕も反対したよ、カイロスは主力のヘラクロスと被ってるから入れないほうがいいってね。
でも何故かジャイアンはカイロスを手持ちに入れることを譲らなかった。
それがこの試合の全てを僕に任せた彼の、唯一のわがままだったよ……」

カイロスを出したジャイアンは、5thに向かって叫びかける。
「ジャイ子……カイロスは俺とお前の思い出のポケモンだ。
こいつならお前の目を覚ましてやれる! 俺はこいつでお前を倒す!」
そう、それがジャイアンがカイロスを手持ちに加えた理由である。
カイロスならジャイ子を救ってくれるかもしれない……
そんな微かな希望が、ジャイアンのなかにはまだあったのだ。
ジャイアンは大きく呼吸をした後、再び大声で叫ぶ。
「行くぜジャイ子! これが最後の戦いだ!」

そんな様子を、仲間の3人は不安げな目で見守る。
おそらく純粋なスピード勝負なら、先手を取るのはレックウザだ。
気合の襷もカムラの実もすでに登場した、もうカイロスにこのスピード差を覆す手段はない。
そしてレックウザに先手を取られるということは、即ち一撃で倒されてしまうと言うことだ。
レベルで劣っているカイロスが、あの逆鱗に耐え切れるわけがないのだ。
このままだとジャイアンは……負ける。

全ての観客が緊張して見守る中、ついにジャイアンと5thがポケモンに命令を下す。
……先手を取ったのは、レックウザだった……
324トキワ英雄伝説 ◆eNlSemdwK6 :2007/08/06(月) 23:16:37 ID:???
その時、だれもがジャイアンの負けを確信していた。
ドラーズの仲間3人でさえ、思わず目を背けていた。
―――だが、ジャイアンだけは決して目をそむけようとしない。
   そして彼の勇敢な瞳に、待望の光景が映る。

「……ドウイウコトダ! レックウザがウゴカナイ、ダト?」

攻撃を行わないレックウザを見て、5thが思わずこの試合中で初めての大声を出した。
この状況を見てニヤつく男が1人……ジャイアンである。

「レックウザが動かない理由……それは“混乱”して自分を攻撃しているからさ。
……ヘラクロスを倒した時、レックウザの逆鱗は一度収まった。
つまりあの時から、レックウザは混乱状態になっていたんだよ!」
ジャイアンは誇らしげに話を続ける。
「それに気付いた俺は、この試合で“2回”勝負を仕掛けた。
1回目はお前のレックウザが俺のボーマンダを攻撃した時。
そして2回目は今、レックウザがカイロスに攻撃してきた時だ!
俺の狙いはこの2回のうち、どちらかでレックウザが攻撃に失敗することだ。
そして1回目はお前が勝った、だが2回目は俺の勝ちみたいだな!
混乱による攻撃失敗確率は1/2、理論上でも俺の勝ちは約束されていた……」
大きく息を吸い込み、止めと言わんばかりに大声で叫ぶ。

「お前の敗因は、レックウザの強大な力に溺れすぎたことだよ!」

―――そう、かつて力の差だけを武器に戦い続け、力に酔いしれていた自分のように……
だがいまは違う、自分は妹を救うために泥沼のそこから這い上がったのだから。
もう絶対に力に溺れたりなんかはしない
目の前にいる最愛の妹に、そして後ろで見守る最高の仲間に誓おう。

「これで終わりだ……カイロス、ギガインパクトだあああああ!」
この戦いに終止符を打つために、カイロスがレックウザに飛び掛っていった。
325トキワ英雄伝説 ◆eNlSemdwK6 :2007/08/06(月) 23:17:22 ID:???
カイロスの攻撃によって激しい衝撃がコロシアムを包む。
そしてその直後、巨大なものが倒れる鈍い音が響き渡った。

「勝者、『ドラーズ』剛田武選手!」

静寂に包まれた会場に審判の声が響き渡った瞬間、放心状態だった観客たちが再び我に帰る。
そして次の瞬間、ジャイアンを讃える拍手と歓声が爆発的に起こる。
だが当の本人にはそんなことは頭にもない。
カイロスを回収することも忘れて、急いで対戦相手のもとへ駆け寄っていった。

「ジャイ子! 俺だ! 武だよ! わからないのか、ジャイ子……」
ジャイアンが必死で彼女の体を揺すってみても、反応一つ返ってこない。
仲間の3人はそんな様子をただ黙ってみていることしかできない。
「おい、俺がわからないのか?」 「ジャイ子、頼むから目を覚ましてくれよ!」
ジャイアンが何度声をかけても、相変わらず彼女は眉一つ動かさない。
力なく座り込んでいるその姿はまるで、糸の切れたマリオネットのようだった。

「あいつはもう、使い物にならないな……」
フィールドの隅でふと、その様子を見た6thが呟いた。

「くそ! ……昔の優しかったジャイ子はもう、戻ってきてくれないのか……」
ついにジャイアンが諦め始めてしまった。
……とその時、突然彼女が体を起こした。
そしてジャイアンの目をまじまじと見つめ………

    「お兄ちゃん……」

力なく放たれたその言葉を聞いたジャイアンの目から涙がこぼれる。
そしてジャイアンは何も言わず、力いっぱい彼女を……ジャイ子を抱きしめた。
―――もう彼女は“5th”などではない、ジャイアンの大切な妹、“ジャイ子”なのだ。
ジャイアンとジャイ子はいまこそ、本当の再開を果たしたのである……
326トキワ英雄伝説 ◆eNlSemdwK6 :2007/08/06(月) 23:18:14 ID:???
大粒の涙をこぼしながら、ジャイアンとジャイ子はしばらく抱き合っていた。
その光景を見る仲間の目からも、涙が流れる。
彼らの持つ兄妹の絆に、強く心を打たれたのだろうか。

しばらくして、落ち着きを取り戻したジャイアンは早速ジャイ子に問うた。
「なんでお前は、Mr.ゼロの手下になんかになったんだ?」と。
ジャイ子は少し間を置くと、予想外の言葉を返してきた。

「私、なんだか操られていたみたい……」

ジャイ子はMr.ゼロの手下であったときの記憶も、微かに残っているらしい。
だがその間は体の自由が全く聞かず、勝手に体が動かされていたらしい。
そして自分の意思とは関係なくポケモンを痛めつけ、またそれを無理やり楽しまされていたのだ。
『まるで自分じゃない他の誰かが、第2の自分がいたみたいだった』ジャイ子はそう語った。

「ひでえ……どういうことだよ?」
ジャイアンがもっとくわしい話を聞こうとしたところで、審判が近づいてきた。
「次の試合が遅れる、そろそろフィールドから去ってもらおうか。」
その言葉にジャイアンが反論しようとしたとき、フィールドにMr.ゼロの配下と思われる男たちが入ってきた。
「敗者はさっさと、地下室へ入ってもらおうか。」
男たちはそう言いながら、ジャイ子を連れて行こうとする。

「てめえ、何するんだよ! ジャイ子は絶対に連れて行かせねえぞ!」
ジャイアンがそう言いながら男たちに殴りかかろうとする、だがそれを遮る者がいた。
「止めて、お兄ちゃん」
振り上げられたジャイアンの拳は、意外な人物からの言葉によって解かれた。

ジャイアンを止めたのは他でもない、いま連れて行かれようとしているジャイ子である。
327トキワ英雄伝説 ◆eNlSemdwK6 :2007/08/06(月) 23:19:08 ID:???
「なんで止めるんだよ! このままじゃあお前はあの地下室に入れられちまうんだぞ?」
怒りに震えるジャイアンに、ジャイ子は悲しむ様子など見せずに言う。
「敗者はあの地下室に入らなければならないわ……それがたとえMr.ゼロの手下であっても。
抵抗しても無駄、私はそれを受け入れるわ。 だって……」
「だって何だよ?」
ジャイアンがイラつきながら言う。

「私は信じてるもの、お兄ちゃんが優勝して私を救ってくれるって」

ジャイ子はそう言うと、Mr.ゼロの配下の男たちに連れられてフィールドから姿を消した。
ジャイアンはもう何も言えなかった……
ただ、ジャイ子が自分のもとから離れていくのを見送っていた。

そして1人残されたジャイアンは、ある決意を胸に秘める。
そして、それを仲間たちに告げた。

「ジャイ子は、俺が自分を救ってくれると信じてくれた。
なら俺がすることは一つ、この大会で優勝することだ……
たとえ相手が、四天王だろうがフロンティアブレーンだろうがMr.ゼロの部下だろうが関係ねえ!
どんな敵にも俺は勝つ! そして俺は、ジャイ子の信頼に答えてみせる。
俺が、俺が勝ってあいつを救うんだ」
熱く語るジャイアンの頭を、のび太は軽く小突いた。
「なーに言ってるんだよジャイアン。 これはチーム戦、1人じゃ勝つことはできないんだよ」
のび太は一度間を置き、笑みを浮かべて言った。

「1人じゃなくて4人で……4人でジャイ子を救うんだ!」

その言葉を聞いたスネ夫と静香も合わせて微笑んだ。
そしてジャイアンも笑顔になり、頭を掻きながら言った。

「そうだよな。 だって俺らは仲間……“4人で1つ”だからな」
328トキワ英雄伝説 ◆eNlSemdwK6 :2007/08/06(月) 23:20:54 ID:???
投下終了です。
昨日からずっと人大杉状態でパソコンからスレにアクセスできない。
しかたなく携帯版の方からパソコンで投下したけど、これどうにかならないんですかね……
329名無しさん、君に決めた!:2007/08/06(月) 23:23:30 ID:???
dounimonaranyo
otu
330名無しさん、君に決めた!:2007/08/06(月) 23:35:20 ID:???

この小説大好きだ〜!
331名無しさん、君に決めた!:2007/08/06(月) 23:38:17 ID:???

専ブラ使えばいいと思うよ
332名無しさん、君に決めた!:2007/08/06(月) 23:48:51 ID:???
二人とも乙です
333名無しさん、君に決めた!:2007/08/06(月) 23:50:02 ID:???
間違えた、三人だった
334使い手 ◆AiLK4Yq51w :2007/08/06(月) 23:55:56 ID:???
前にバーボンで近々書くと言っていた者です。
今から初投下します
335使い手 ◆AiLK4Yq51w :2007/08/06(月) 23:56:43 ID:???
「のび太くん、いい加減起きなよ」
「やだよ、後5分……」
「……のび太くん、今日はトレーナーズスクールの入学式なんだよ」
「ああっ、忘れてた!」
今まで寝ぼけ眼だったのび太が、目を見開いて布団から飛び出し、急いで部屋を出る。
彼が階段をドタドタと駆け下りる音を聞いて、ドラえもんはやれやれとばかりに溜息をついた。

―――今日は、のび太がこれから通うトレーナーズスクールの入学式。

この世界では、子供は小学校を卒業すると、中学校とトレーナーズスクールのどちらかへ行く決まりがある。
どちらへ行くかは子供、あるいは親が決めることで、年度の進学比率に関係なく選べるようになっている。
それで、ポケモンが好きなのび太はトレーナーズスクールを選んだというわけだ。
もちろん、その裏にはただ単に勉強が嫌いだったという別の理由もあるのだが―――

「それじゃあ、いってきまーす」
のび太は大急ぎで食パンを食べ、少し小さめに感じるようになった靴を履く。
時間は押していたが、彼の家から学校までは歩いて10分もかからない。
走れば5分でつくだろう……というところだ。

勢い良く玄関の扉を開け、のび太は外へ飛び出す。
空は快晴、まさに入学式日和といったところなのだろう。
のび太はこれから向かうトレーナーズスクールに思いを馳せ、心を躍らせながら町内を駆け抜けていった。
336使い手 ◆AiLK4Yq51w :2007/08/06(月) 23:57:54 ID:???
「うわー、凄いなぁ」
数分走ってトレーナーズスクールに辿り着いたのび太は、まずその校舎の綺麗さに驚いた。
もっとも、つい最近建てられたものなので当然といえば当然なのだが。

「おーい、のび太ー!」

いきなり懐かしい声がして、のび太は後ろを振り向く。
そこには小学生時代の友人、ジャイアンとスネ夫の姿があった。
「ジャイアン、それにスネ夫! 久しぶり!」
約1ヶ月ぶりの再会とあって、のび太は懐かしさを覚えながら2人の方へ走っていく。
ジャイアンとスネ夫もどこか懐かしさを感じているようで、走ってくるのび太に大きく手を振った。

「やっぱりのび太ならここに来ると思ってたよ
まさかのび太が中学校に入るだなんて、誰も思わないしね」
スネ夫が少し笑いながら嫌味を言う。
「まあ、何はともあれまたこうして3人揃ったことだし、楽しくやろうぜ」
ジャイアンがのび太とスネ夫と肩を組んで笑う。
それからスネ夫が言った。
「あ、もう体育館へ移動じゃない? 行こうよ」
のび太とジャイアンが他の生徒を見ると、確かに体育館へ移動している様子だ。
他の生徒より少し遅れた3人は、少し早足で体育館へ向かう。
337使い手 ◆AiLK4Yq51w :2007/08/06(月) 23:59:01 ID:???
生徒達が全員体育館に移動したら、入学式が始まる。
まず生徒代表が挨拶をして、それから校長先生の長い話が続くのだ。
(もう、話が長いし眠いよ……)
後ろの方で今にも眠ってしまいそうなのび太、隣のジャイアンもお構いなしに大きな欠伸をしている。
やはり、この2人にとってこういう類のものは苦痛なようだ。

―――そうして入学式は無事に終わり、次は各教室へ移動する。
トレーナーズスクールは1つの学年ごとに4つクラスがあるのだが、運良くのび太とスネ夫とジャイアンは同じクラスだった。
教室に入ったところでのび太があっと声を上げる。
「どうしたんだよ、のび太」
ジャイアンが尋ねるも、既にそこからのび太の姿は消えていた。

「おーい、静香ちゃーん!」
のび太が既に着席している静香の方へ駆け寄る。
「あら、のび太さん! 貴方もトレーナーズスクールだったのね……
また、よろしくね」
微笑みながらそう言ってくる静香を見て、のび太の頬が少し紅潮する。
スネ夫とジャイアンも静香の方にきたとき、ちょうど先生が教室に入ってきた。
「では、とりあえず席に着いて」

先生は比較的小柄なものの、その顔には教師という職の何かを感じさせるものがある。
その頃、後ろの席では、小学校の先生みたいなのじゃなくて良かった……と安堵するのび太の姿があった。
338使い手 ◆AiLK4Yq51w :2007/08/07(火) 00:00:30 ID:???
初投下、終了です。
小説は他のところで書いた事があるのですが、2ちゃんねるに関してはどちらかというと初心者の部類に入るので、
至らない所もあるかも知れませんが、以後よろしくお願いします。
339名無しさん、君に決めた!:2007/08/07(火) 00:02:20 ID:???
…えーと…トレーナーのパクリのトキワ(パクリ疑惑解消)のパクリ…?

340名無しさん、君に決めた!:2007/08/07(火) 00:04:58 ID:???
なんか虹色氏に文体が似ているような気がするw
341名無しさん、君に決めた!:2007/08/07(火) 00:07:21 ID:???

今度こそ学園物かな?
342名無しさん、君に決めた!:2007/08/07(火) 00:35:57 ID:???
乙、学園物wktk
343名無しさん、君に決めた!:2007/08/07(火) 01:52:15 ID:???
フヒヒヒヒ…
344コンピューターおばあちゃん ◆qd1EkoaKMw :2007/08/07(火) 01:52:53 ID:???
のび太 サイド2枚 場 ワンリキー闘(30) ベンチ 何かの化石(10)、ミニリュウ無無(40)
出木杉 サイド3枚 場 フシギバナ草草草(80) ベンチ ベトベター草(50)

出木杉「フシギバナの特殊能力! エナジートランス発動!
ベンチのベトベターの草エネルギーをフシギバナに移動させる!」

特殊能力 エナジートランス
この力は自分の番の中で何度でも使える。自分の場のポケモンについている「草」エネルギーを、自分の場の別のポケモンにつけかえてよい。

出木杉「そしてフシギバナのソーラービームでワンリキーを攻撃! 撃破! ドン☆
フハハハハ! サイドカードを引いてターンエンドだ」
のび太「…くぅ!僕はバトル場に何かの化石を出す。
そしてドロー!トレーナーカード、マサキを発動してカードを2枚ドロー。僕は、ベンチにルージュラを召喚。ルージュラに超エネルギーを付けてターンエンド」

ルージュラ HP70
超 おうふくビンタ 10×
コインを2枚投げ、表の数×10ダメージ

超超無 ヨガのポーズ 20+
相手にのっているダメージカウンター×10のダメージを追加する。
345コンピューターおばあちゃん ◆qd1EkoaKMw :2007/08/07(火) 01:53:47 ID:???
のび太 サイド2枚 場 何かの化石(10) ベンチ ミニリュウ無無(40)、ルージュラ超(70)
出木杉 サイド2枚 場 フシギバナ草草草草(80) ベンチ ベトベター(50)

出木杉「僕のターンドロー。フシギバナのソーラービームで何かの化石を攻撃! 撃破! サイドカードを引いてターンエンドだ」
のび太「僕はルージュラをバトル場にだす。そしてドロー! ルージュラに二枚目の超エネルギーを付ける。そしてトレーナーカード、突風を発動! 出木杉のベンチのベトベターをバトル場に引きずり出させてやる!」

突風
相手の控えポケモンを一匹選び、相手の対戦ポケモンと入れ替える。

出木杉「くっ…」
のび太「さらにルージュラにプラスパワーを付け、ヨガのポーズで攻撃!
弱点で40、+10で、50ダメージを与える! そして撃破! サイドカードを引いてターンエンド」

プラスパワー
このカードはあなたの対戦ポケモンにつけて使い、あなたの番の終わりにトラッシュする。
このカードをつけているポケモンの技が、対戦ポケモンにダメージを与える時、そのダメージは「+10」される。
346コンピューターおばあちゃん ◆qd1EkoaKMw :2007/08/07(火) 01:54:35 ID:???
のび太 サイド1枚 場 ルージュラ超超(70) ベンチ ミニリュウ無無(40)
出木杉 サイド1枚 場 フシギバナ草草草草 (80)

出木杉「こざかしい真似を…僕のターンドロー!
………っ……僕は…トレーナーカード、エネルギーリムーブ発動、ルージュラの超エネルギーを一枚トラッシュさせてもらう。
そしてフシギバナのソーラービームでルージュラに攻撃! ……次のターンで僕の勝ちだ…」

エネルギーリムーブ
相手の場のポケモン1匹を選ぶ。そのポケモンについているエネルギーカードを1枚選び、トラッシュさせる。

のび太「まだ勝負は最後まで分からない!
僕のターン、ドロォォオー! トレーナーカード、オーキド博士を発動! 手札をすべてトラッシュし、山札からカードを7枚ドロー。
…きた!! 僕は、ミニリュウに二枚目の無色二個エネルギーを付ける。そして…トレーナーカード、ポケモン育て屋さんを発動!
ミニリュウ…ワアアアアアアアアァァァプ進化ぁぁぁ!!!カイリュー!」
ドン☆
出木杉「何…だが無駄だ。次のターンフシギバナの攻撃で僕の勝ちだ。ルージュラがベンチに戻るには二つのエネルギーがいる。一つしかない以上君はカイリューを場に出すことは出来ない」
347名無しさん、君に決めた!:2007/08/07(火) 01:56:30 ID:???
のび太 サイド1枚 場 ルージュラ(10) ベンチ カイリュー無無無無(100)
出木杉 サイド1枚 場 フシギバナ草草草草 (80)
のび太「……フフフフそれはどうかな。カイリューの特殊能力を発動!
カイリューの特殊能力かけつける この効果によってバトル場のルージュラをベンチに引っ込め、このカードをバトル場に出すことが出来る!」

カイリューHP100
特殊能力 かけつける
この力は、自分の番ごとに1回、このカードがベンチにいる時使える。バトル場にいる自分の対戦ポケモンと、このカードを入れ替える。
無無無無 たたきつける 40×
コインを2枚投げ、表の数×40のダメージ。

出木杉「な、なにぃ…」
のび太「僕は、この効果でカイリューをバトル場に出す! そしてたたきつけるで攻撃!
コイントス! 一枚目は表…二枚目は…」
出木杉(外れろ外れろ外れろおおおぉぉ)
のび太「表!!!
出木杉! これでとどめだ! いっけぇカイリュー」
出木杉「くっそおおおおおぉぉぉおおお!!!!!!!!!」
ドン☆
のび太「ガッチャ!楽しいデュエルだったよ!」
348コンピューターおばあちゃん ◆qd1EkoaKMw :2007/08/07(火) 01:57:59 ID:???
出木杉の体から黒いモヤが現れ、消えた…。出木杉は気絶したようだ。
ジャイアン「やったぜ!のび太の野郎…」
しずか「のび太さん…」
スネオ「やったな^^」
のび太は周りを見回し…
のび太「勝ったんだ…」
改めて勝ったことを実感した。
出木杉の元へ近寄る。手札を見たのび太はびっくらこいた。
のび太「!? 出木杉…お前は…」
出木杉の手札には【突風】のカードがあった。
のび太「あの時、ミニリュウに使えば勝てていたのに…自我が残っていたのか…まさか僕の為に…ありがとう出木杉」

こうして二度目の千年アイテム事件は解決した。そして…

―――――1週間後――――

のび太達は出木杉の家にいた。
349コンピューターおばあちゃん ◆qd1EkoaKMw :2007/08/07(火) 01:59:24 ID:???
出木杉「もう行くのかい?」
のび太「うん、千年アイテムを悪用する未来の犯罪者を見つけたんだ!
出木杉に千年リングを渡した奴らをほっとくわけには行かないからね」
出木杉「僕も体が自由に動きさえしたら…」
出木杉は千年リングの力を使っていた分の疲れが溜まり、今は寝たきりの生活が続いていた。
ジャイアン「なあに、お前は無理すんな!俺達であいつらをボッコボコにしてやっからよ!」
出木杉「うん!」
ドラえもん「さぁ行こう!!!犯罪者の元へ!」
こうしてのび太達の新たなる冒険の幕が開けた。


出木杉・スネオ「僕達の冒険は!!!!」


ジャイアン・しずか「まだまだ!!!!」


のび太・ドラえもん「終わらない!!!!!」



            完
350コンピューターおばあちゃん ◆qd1EkoaKMw :2007/08/07(火) 02:00:46 ID:???
今日の最強カードはこれだ!!

カイリューLv45 HP100
特殊能力 かけつける
この力は、自分の番ごとに1回、このカードがベンチにいる時使える。バトル場にいる自分の対戦ポケモンと、このカードを入れ替える。
無無無無 たたきつける 40×
コインを2枚投げ、表の数×40のダメージ。
逃げる 無
弱点 無し
抵抗力 闘

【のび太の手持ちで最強のカード! 特殊能力のかけつけるはバトル場のポケモンがピンチの時に大活躍だぞ!】




ガッチャ! 今まで楽しかったぜ!
351名無しさん、君に決めた!:2007/08/07(火) 02:01:06 ID:???
乙だけどさっ、乙だけどさっ!
俺の記憶によるとなにかの化石は「きぜつ」しても「きぜつ」扱いにならないんだよ
だからサイドカードは取れないとおもう!おもうよ!違ったらごめん!4

というか終わりか世おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
352コンピューターおばあちゃん ◆qd1EkoaKMw :2007/08/07(火) 02:01:41 ID:???
フヒヒヒヒヒヒヒヒ…


終わりです…フヒヒヒヒ…またね☆
353名無しさん、君に決めた!:2007/08/07(火) 02:02:00 ID:???
乙…ちょっと待てよ!
いきなり完結なんておかしいだろ? なぁ!?

ところでカイリューのレベルがワタル仕様な件について
354名無しさん、君に決めた!:2007/08/07(火) 02:02:47 ID:???
>>351
ポケモンカードGB見て書いたんだよおおおおおお!!!
355名無しさん、君に決めた!:2007/08/07(火) 02:02:55 ID:???
嘘だああああいああああああああああ
乙乙
嘘だああああいあああああああああああああいああああああああああ
356名無しさん、君に決めた!:2007/08/07(火) 02:08:20 ID:???

完結おめでとう
でも、暇だったら続き書いてくれええええ
357名無しさん、君に決めた!:2007/08/07(火) 02:09:53 ID:???
やったー!
さすがおばあちゃん氏!
俺達に出来ない事を平然としてやってのけるッ!
そこにシビれないし憧れもしないし
どっちかというとヒく
358名無しさん、君に決めた!:2007/08/07(火) 02:13:13 ID:???
               . -―- .      やったッ!! さすがコンピューターおばあちゃん!
             /       ヽ
          //         ',      おれたちにできない作品完結を
            | { _____  |        平然とやってのけるッ!
        (⌒ヽ7´        ``ヒニ¨ヽ
        ヽ、..二二二二二二二. -r‐''′     そこにシビれる!
        /´ 〉'">、、,,.ィ二¨' {.  ヽ     _ _      あこがれるゥ!
         `r、| ゙._(9,)Y´_(9_l′ )  (  , -'′ `¨¨´ ̄`ヽ、
         {(,| `'''7、,. 、 ⌒  |/ニY {               \
           ヾ|   ^'^ ′-、 ,ノr')リ  ,ゝ、ー`――-'- ∠,_  ノ
           |   「匸匸匚| '"|ィ'( (,ノ,r'゙へ. ̄ ̄,二ニ、゙}了
    , ヘー‐- 、 l  | /^''⌒|  | | ,ゝ )、,>(_9,`!i!}i!ィ_9,) |人
  -‐ノ .ヘー‐-ィ ヽ  !‐}__,..ノ  || /-‐ヽ|   -イ,__,.>‐  ハ }
 ''"//ヽー、  ノヽ∧ `ー一'´ / |′ 丿!  , -===- 、  }くー- ..._
  //^\  ヾ-、 :| ハ   ̄ / ノ |.  { {ハ.  V'二'二ソ  ノ| |    `ヽ
,ノ   ヽ,_ ヽノヽ_)ノ:l 'ーー<.  /  |.  ヽヽヽ._ `二¨´ /ノ ノ
/    <^_,.イ `r‐'゙ :::ヽ  \ `丶、  |、   \\'ー--‐''"//
\___,/|  !  ::::::l、  \  \| \   \ヽ   / ノ
359名無しさん、君に決めた!:2007/08/07(火) 02:15:01 ID:???
乙乙
結局ルールよくわからないまま終わったw
だけど…良かったぜ。
360名無しさん、君に決めた!:2007/08/07(火) 04:26:00 ID:???
糞スレ
361名無しさん、君に決めた!:2007/08/07(火) 09:22:35 ID:???
おばあちゃんも完結か…
乙乙乙乙乙乙乙乙乙乙乙乙乙乙乙乙ぅっ!!!!!!!!!!
362名無しさん、君に決めた!:2007/08/07(火) 09:24:32 ID:???
短い間だったけど……いやなんでもない乙
363名無しさん、君に決めた!:2007/08/07(火) 13:09:12 ID:???

ポケモンカードをやってた時を思い出したぜ…
364電脳戦士のび太 ◆Xu30yXkiGE :2007/08/07(火) 13:48:46 ID:???
おまけみたいなのですが、少量投下させていただきます。
前回は>>266->>271
365電脳戦士のび太 ◆Xu30yXkiGE :2007/08/07(火) 13:50:16 ID:???
その頃、一番遅れをとっていた出木杉は、ようやく一つ目のバッジを手に入れた
ところだった。
バトルの内容は、正にゴマゾウの独り舞台で、ゴマゾウは一度もダメージを受け
ずに試合は終わった。
「負けたよ。ジムバッジの贈呈だ。
しかし君は強いな。もうこの辺じゃ負け無しだろう?」
「……いえ、これ位じゃ、まだアイツには勝てません。
自分にはまだまだ精進が足りないので」
「そうかそうか。まあ目標があるのは良いことだ。
頑張れよ少年」
「はい。ところで聞きたい事があるのですが…」

数十分後――
「ご丁寧にありがとうございました。」
「いや、気にするなよ。それにしても変わった事を聞くんだな」
「情報収集は大切ですからね。
こういう事は、GMの貴方に聞くのが一番確実だと思ったもので」
「何だか知らんが、これからも頑張れよ」
「ハイ、では」
こうして出木杉はジムを後にした。

366電脳戦士のび太 ◆Xu30yXkiGE :2007/08/07(火) 13:51:19 ID:???
★ 出木杉ノート 2ページ


 GM…ジムリーダーや四天王、その他特別な人物 →この数はかなり多い。プレ
イヤーの相談に乗ってくれる時もある。

 NPC…ショップの店員など
→話かけても通じない。オートプログラムだとハヤトさんが言っていた。

 PC…トレーナー
→自分達も含め、自由に行動しているプレイヤーの殆どがこれに当たる。
 アドバイスやDSなどで登場するような普通のトレーナー(虫取り少年、山男、
短パン小僧など)は、存在しない。
 但し、『虫取り少年の格好をしたトレーナー』などは存在する。

367電脳戦士のび太 ◆Xu30yXkiGE :2007/08/07(火) 13:53:09 ID:???
★ 出木杉ノート 2.5ページ
     〜参考資料〜

オンラインゲームにおけるゲームマスター(GM)


個人運営のゲームの場合は、ゲームの管理者とほぼ同義である。ゲームの運用を
行い、不正ユーザに対処し、ユーザの要望に適切に対応し、さらに処理プログラ
ムの開発やメンテナンス、あるいはゲームデザインそのものを行う場合もある。
テーブルトークRPGにおけるゲームマスターと異なり、「参加者の1人」という位
置付けに
なる場合は少ない。
商用のオンラインゲームにおけるゲームマスターは、名称や個人運営のオンラ
インゲームでの印象からゲームの管理者と取られがちだがゲームの管理者ではな
く、主にサポートスタッフのことを指す。
一般的なゲームマスターの仕事内容は他業種でいうところのヘルプデスクに近く
、サポートする内容はゲーム内に関係する事柄に限定されているのが特徴。 (他
プレイヤーからハラスメント行為を受けた、キャラクターの持っているアイテム
が消えてしまった、プレイヤーのクレーム処理など)
場合によってはゲームマスター専用のコマンドを駆使してプレイヤーを意のまま
にすることができるゲームもあるため、ゲーム内では絶対の存在に見られること
が多いが、あくまでもサポートスタッフであり、ゲームの管理者ではない。その
ため、ゲーム内容を1ゲームマスターの権限で変更するなどということは無い。
368電脳戦士のび太 ◆Xu30yXkiGE :2007/08/07(火) 13:54:00 ID:???
さらにゲームに関連する事柄であっても、ハードウェアについてなどのゲーム外
になる質問に答えることは基本的に無い。この場合はテクニカル・サポートなど
専門の部署がサポートの担当になる。
しかし、実際の仕事内容は運営会社によってまちまちである。 ゲームマスター
専用のコマンドを駆使してインイベントを実行、テクニカル・サポート相当のゲ
ーム外の質問に答える、NPCなどの会話を二次・三次翻訳、運営公式WEBサイトの
更新作業、アップデート時のデバッグ作業、公式WEBサイト掲示板のモデレータ、
など。
特に外国産のゲームを小さな会社が日本国内で運営するパターンのオンラインゲ
ームでは、ゲームマスターが上記のようなサポートスタッフ以外の仕事を兼務す
る傾向が強い。


(『ウィキペディア(Wikipedia)』、『GM (ゲームマスター) 』の項目から抜
粋)
369電脳戦士のび太 ◆Xu30yXkiGE :2007/08/07(火) 13:54:47 ID:???
プレイヤーキャラクター(PC)

プレイヤーキャラクター(Player
Character)またはPCとは、ロールプレイングゲーム関連用語で、遊び手(プレイ
ヤー)が操作を担当する登場人物(キャラクター)のこと。日本では「プレイヤ
ーズ・キャラクター」と言うこともある。ストーリー性の強いゲームであれば、
いわゆる主人公キャラクターとPCはほぼ同一であることが多い。


(『ウィキペディア(Wikipedia)』、『PC (プレイヤーキャラクター) 』の項
目から抜粋)
370電脳戦士のび太 ◆Xu30yXkiGE :2007/08/07(火) 13:56:33 ID:???
投下終了です。
おばあちゃん氏今まで乙でした。
でも、完結は・・・すごく・・・寂しいです・・・
371名無しさん、君に決めた!:2007/08/07(火) 14:04:54 ID:???
乙 なかなか面白そうだな その内まとめてWikiで見せてもらうよ
372名無しさん、君に決めた!:2007/08/07(火) 14:07:39 ID:???

ネトゲっぽいな
373名無しさん、君に決めた!:2007/08/07(火) 15:06:12 ID:???
乙なんだぜ
374トレーナー ◆e0ecEtFYBA :2007/08/07(火) 22:21:25 ID:???
これから投下します
375トレーナー ◆e0ecEtFYBA :2007/08/07(火) 22:22:06 ID:???
No.019『PUT YOUR RECOADS ON』

ショーン。ショーン見てよショーン。あたしよショーン

オゥ、ジャスミンじゃないかー。元気か?僕は元気が有り余って思わず大髄筋がピクピクしちゃうくらいだよ。

ショーン。ねぇショーン。貴方はまだエリザベスの事が好きなの?

ジャスミーン。勘違いするなよあれは…

嘘、目が嘘ついてる。あんなザベスの何処がいいのよ!あたし彼女が貴方の○貞奪った事も知ってるんだから!

ジャスミン君は誤解……

いいわ、もう知らない。だから……ギ ッ タ ギ ッ タ に し て や る ぞ の び 太 !

――――

「はっ!」
ただならぬものを感じて僕は目を覚ました。
体に凄まじい汗をかいている。
なんかヤバイ夢を見た気がするんだけど思い出せない。
「ところでここは何処だろう?」
辺りを見回し、僕は呟く。
ベッドにシャレた机にバスルーム。見た感じはそこそこ値のはるホテルの一室のようだ。
「いつ連れ込まれたのかn…ウップ!」
その瞬間、僕、のび太の体の中、特に胃の辺りからなんだか違和感のようなものが込み上げてきて……
まぁ……なんてゆーか汚いんだけど……

「ウルォロォロオロオロ…ウルォロォロオロオロ…」
吐いちゃった。
376トレーナー ◆e0ecEtFYBA :2007/08/07(火) 22:23:15 ID:???
「ウップ、なんでこんなに気持ち悪いんだろ…ウップ!」
僕の体はすぐに第二波を訴え、そのまま本能のままに嘔吐する。
この感覚は昔にも襲われた事がある。これはまさか……『酔い』の感覚?
何故普通の部屋なのに酔うんだ?車や飛行機じゃあるまいし。何故…
ウッ、
「また来た…ウルォロォロオロオロ…」
そして僕が第三波に苦しめられていたその時、突如僕の部屋のドアが開いた。
僕は侵入者を確認しようとするけど、体がそれを許さない。ゲロってしまうから。
そしてその侵入者が言う。
「のび太君、やっと起きたようだね」
のび太君?誰だ?君は。
僕はゲロりながらそんな事を考える。
「大丈夫?背中さすろうか?」
『誰か』が近づいてくる。背中を擦ってくれるとは有難い。お言葉に甘えるとしよう。
「ウルォロォロオロオロ!ウルォロォロオロオロ………!………」
幾度とない嘔吐で僕の体もようやく落ち着いたらしい。僕はお礼を言おうと後ろを向く。
「止まった……。誰だか知らないけどありが……」
僕はそこで言葉を失った。

久しぶり会う懐かしい顔(まぁ、実際の時間は最後にあってから5時間くらいしか経ってないが)がそこに居た。僕はソイツの名を呼ぶ。
「ドラえも〜ん!」
そして僕はドラえもんに抱きついた。
377トレーナー ◆e0ecEtFYBA :2007/08/07(火) 22:25:10 ID:???
「ドラえもぉ〜ん!」
「おー、よしよし、頑張ったね…」
ドラえもんのロボットの体から暖かみを感じる。精神的なものか物理的なものかは分からないが、僕の心が安堵したことに変わりはない。
ある程度再会を噛み締めた後、落ち着きを取り戻した僕は訊く。
「ここは何処?」
「ここは船の中だよ。豪華客船サントアンヌ号を貸しきりだってさ。凄いよね」
なるほど。僕の吐気の正体は『船酔い』か。
でもなんで僕が、今、その豪華サントなんちゃら号に乗っているんだろう。
とりあえず僕はその疑問をドラえもんにぶつけてみる。
「ああ、それはね、今三次試験会場に移動しているんだよ」
「ああなるほど。三次試験会場ね………



ってなんで僕が三次試験に行ってるのォーー?
っていうかそもそも何故君はここに居るのー?」
「ああ、それはね、長い話になるけどカクカクシカジカで…」

ドラえもんは僕に色々な事を分かりやすく説明してくれた。

今回もやはり参加者が多くて、一次、二次試験は場所と時間を4つのグループにズラして行っていたらしいこと。ドラえもんもその試験に合格したということ。そしてその中に何人か運良く残ったクラスの知り合いが数名居たこと。
そして……ジャイアンが僕を受からせるために犠牲になったことだ。
378トレーナー ◆e0ecEtFYBA :2007/08/07(火) 22:26:03 ID:???
考えてみればなんて僕は馬鹿だったんだろう。
あの時、ジャイアンが黙っていたのは『どうやって僕を出し抜くか』じゃなく、『どうやって後ろに居る僕を先にゴールさせるか』を考えていたんだ。
それを知らずに僕は……最低だ。
後悔先立たず。こうなったら僕がジャイアンの分まで頑張って試験に合格するしかない。見ててね、ジャイアン。僕、頑張るから。

そこで僕はふと思った。
「ドラえもん、今何時?」
そう、今までずっと気絶してたけど、今は何時なのだろう。
ドラえもんは答える。
「大体九時位かな」
「九時か……僕、8時間近く気絶してたのか……」
「いやいや、午後じゃないよ、午前九時だ」
「え?午前って……」
「知らなかったかい?君は20時間以上気絶していたんだよ」
マジッすかああああああああ!
いくら寝坊な僕でも20時間って……。
「本当なの?ドラえもん」
ドラえもんは僕の問いに無言で頷き、部屋に備えてあったテレビの電源をオンにする。
『20才男性、自殺!』という見出しの上の時評は、紛れもなく八時五十六分を指していた。
『次のニュースです、明日は低気圧が北上してきて昼から激しい雷雨……プツン』
ドラえもんはテレビのスイッチを切った。
379トレーナー ◆e0ecEtFYBA :2007/08/07(火) 22:27:08 ID:???
「三次試験っていつから始まるの?」
僕はとりあえず聞いてみる。
するとまたまたショッキングな答えが返ってきた。
「確か九時からだっけ……」
「ええええええええええええええええええ!!!!!」
九時っつたらモロに今じゃないか。いや、正確には後二、三分あるけれども。
「今から行って間に合うの?」
不安そうに僕は訊く。
「大丈夫だよ、九時に集合を伝えるアナウンスを流すって言ったから」

すると、

『ピンポンパンポーン』
突如、迷子のお知らせをするような、そんな気の抜けたチャイムが響いてきた。
「ほら、そう言ってる間に始まった!」
ドラえもんが言う。どうやらこれがアナウンスのようだ。
『こんにちは〜……じゃなくて、受験生のみなさん、おはようございま〜す!』
なんだ、この人は。軽い、とにかくノリが軽い。ポンキッキのお姉さんじゃないんだから……。
「これ、誰?」
「さあ?」
ドラえもんは知らないよとばかりにジェスチャーをする。
アナウンスは続く。
『これからねー、三次試験の課題を発表するからー、みんなー、この船のデッキの所まで来てね♪
じゃあねー。プツン』
余りに気の抜けた放送に僕とドラえもんは顔を見合わせる。
「とにかく!今は早く行こう!デッキはこっちだよ」
「ああ、あ、うん」
僕はドラえもんについて行った。
380トレーナー ◆e0ecEtFYBA :2007/08/07(火) 22:28:35 ID:???
―――サントアンヌ号甲板―――

甲板に上がった僕を迎えいれてくれたのは、輝く太陽と心地好い海風……ではなく、曇り空とギュウギュウ詰めの人混みだった。
「何人居るのコレ…」
「一会場50人ずつだから50×4で200人だね」
200人、今まで1000人とか10000人単位の戦いだったからそれに比べれば少ないけど…やっぱり多いなぁ。
まぁ、それでも一次試験に比べればマシだけど。
僕がそんな事を考えていると、
『みなさ〜ん、こぉ〜んに〜ちはぁ〜』
とアナウンスが響いてきた。
いや、正確にはアナウンスじゃないんだろう、船の真ん中のポール前(ちょうどタイタニックで二人がポーズしたとこ)に一人の女の子が立っている。その姿は緑のポンチョを身に纏い、ヘソを出している。

マイクを持ってる事から、多分彼女が直接ここで話しているのだろう。

その女の子は話を続けた。
『みなさ〜ん、何回目か分かんないけどこ〜んに〜ちは〜!
第三次試験官のナタネでーす』
ナタネ……確かダイパで出てくるジムリーダーだ。
「ああ、あのビビりな人か」
「ビビり?」
「いや、こっちの話」
ナタネさん話は続く。
『えーとねー。これからー、三次試験の説明を始めるからー、みんな良く聞いてねー』
381トレーナー ◆e0ecEtFYBA :2007/08/07(火) 22:29:35 ID:???
「三次試験……いよいよここまで来たか…」
僕の手にも自然と力が入る。現段階で50000分の200だ。ここまで来たらやるしかない。
「頑張ってよ、のび太君」
ドラえもんも応援してくれている。
僕は無言で頷いた。
そして試験内容の説明が始まる。

『えーとねー、今回のー試験課題を発表する前にまず、右手をご覧くださーい』
ナタネさんが指示すると、みんながその方向をむく。
そこには一つの島がある。
「けっこう大きな島だな」
僕は誰ともなしに呟く。
他の人も興味深々で島を覗き込み、各々の感想を漏らしている。
そんな僕らの表情を、見定めるかのように見比べたあと、ナタネさんは言った。
『今回のー、試験会場はあそこでーす
では、これから三次試験の内容を発表しまーす』
皆、ゴクリと唾を飲む。僕も心なしか緊張した気分になる。
『実はですねー、今回私達はー、あの島に200匹のコラッタを放しましたー。
みなさんにはこれからあの島に行ってコラッタを捕まえてきて欲しいと思いまーす
今回の試験課題は捕獲サバイバルでーす』
382トレーナー ◆e0ecEtFYBA :2007/08/07(火) 22:32:14 ID:???
「捕獲サバイバルぅー!?」

ザワザワザワザワ。

辺りでどよめきが起こる。
しかしナタネさんはその様子を見ても、ニコニコしたままで慌てる様子が全く無い。
そしてナタネさんは更なる説明を始める。
『これからみなさんはあの島で二日間を過して貰いまーす。
それでーその間にーコラッタを三匹集めてきてくださーい
あ、そうそうちなみに寝るとことかコンビニとか全く無い無人島ですからー自分で考えて頑張ってくださいねー』
無人島で二日間過す?無理だよ、僕には。
あ、でも僕にはいまドラえもんが居るんだった。
良かったぁー。

『みなさんが素のままで二日間サバイバルするのも厳しいと思うからぁ、みなさんには一人一つずつ、冒険バッグが支給されまーす。
中身は懐中電灯、食糧、二次試験でみなさんが孵化させたポケモンとかが入ってまーす
あ、それとモンスターボールとランダム支給品、ポケモンを回復するための道具とかも入ってまーす
ちなみに二次試験で孵化させたポケモンで、コラッタを弱らせて捕まえても構いませーん』
すると
「すみませーん、ランダム支給品ってなんですか?」
と、誰かが質問する。
しかし、
『バッグを見るまでのお楽しみでーす』
と、返されてしまった。
383トレーナー ◆e0ecEtFYBA :2007/08/07(火) 22:33:31 ID:???
『説明はここまででーす
何か質問とかありますかー?』
ナタネさんはそう言って辺りを見回す。
すると人込みの前列らへんに居た誰かが手を上げた。
「コラッタを集めてくるということは、別に集めてくる方向は捕獲だけじゃないってことですよね?」

は?何が言いたいの、この人、捕獲しないでどうやってコラッタを集めれるの?

僕はナタネさんはポカーンとした表情すると思った。しかしナタネさんはニヤリと笑って、
『そうですねー、別にどんな手段でも構いませーん』
と答えた。
そして、
『他に質問はありませんかー』
と聞いた。
手を上げる者は誰も居ない。
『じゃあ今から試験をスタートします
今からみなさんの足元がワープ床に変わって島にバラバラに飛ばされるんで』

「え、そんな突然……」
バラバラ?それじゃあ僕とドラえもんもバラバラ?
と、言うことは僕一人で……

『それじゃーいってらっしゃーい』

ビシュン!

ワープ床が発動し、受験生達は何処かへとワープしていってしまった。
『いやぁ、面白くなりそうねー』
誰も居なくなった甲板で、ナタネは小さくほくそ笑んだ。
384名無しさん、君に決めた!:2007/08/07(火) 22:36:03 ID:???
支援
385名無しさん、君に決めた!:2007/08/07(火) 22:37:06 ID:???
支援支援支援!
386名無しさん、君に決めた!:2007/08/07(火) 22:38:16 ID:???
おつぅ
387名無しさん、君に決めた!:2007/08/07(火) 22:42:13 ID:???
乙!
お猿さんウザいな・・・
388名無しさん、君に決めた!:2007/08/07(火) 22:49:16 ID:???
389名無しさん、君に決めた!:2007/08/07(火) 23:01:26 ID:???
ナタネ可愛い
390名無しさん、君に決めた!:2007/08/07(火) 23:39:09 ID:???
トレーナー氏風のビビりなナタネを見てみたいな。
391名無しさん、君に決めた!:2007/08/08(水) 00:52:18 ID:???
乙〜
392のび太の冒険活劇 ◆lbNRv1fVMg :2007/08/08(水) 02:33:52 ID:???
投下します。
前回は……前回は……ウィキ参照をしてくだされば幸いです
393のび太の冒険活劇 ◆lbNRv1fVMg :2007/08/08(水) 02:34:34 ID:???
クロガネジム認定トレーナー
出木杉、ジャイアン、スネ夫、ドラえもん、しずか、のび犬
「う〜ん……こうして見るとやっぱ達成感ってのが湧いてくるなぁ」
ジムの入り口の石像に刻まれた自分の名を見ながらのび太は勝利の余韻に浸っていた。

初めてのジム戦はかなり呆気ないものだった。
バトルルールは2VS2のシングルバトルだったが彼は一匹だけでヒョウタの持ちポケ2体を瞬殺してしまったのだ。
最もその理由の9割と1割はしずかに渡された技マシン11なのだが。

「目覚めるパワー……うぅ、神様仏様しずか様だ」
改めてしずかに感謝の念を唱え続けるのび太。
それを止めるきっかけを作ったのは彼の腹だった。
「そういえば、まだご飯食べてないんだった……ポケモンセンターの食堂にでも行こう」
お腹を抱えてジムを去ろうとしたそのとき。
「あっ、ちょっと待った!」
後ろからのび太を呼び止めてきた相手はさっきフルボッコにしたばかりのヒョウタだ。
「なんですか?ジムバッジならもう貰いましたけど……」
「いや、実はこれを渡すのを忘れていてね、ほらっ」
ヒョウタが渡してきたのは茶色のCDのようなものだった。
「技マシンですか?」
受け取った後、のび太が尋ねる。
そしてその問いにヒョウタが自慢げに答えた。
「ただの技マシンでは無い、これはこの街の必需品でもある秘伝マシン『岩砕き』さ!」
394のび太の冒険活劇 ◆lbNRv1fVMg :2007/08/08(水) 02:35:47 ID:???
「秘伝マシン……こんなのジムリーダーがくれるんですか?」
のび太の疑問はある意味当然だった。
今までプレイしてきたポケモンでは秘伝マシンは街の住人などが渡してくれたりするものだ。
少なくともジムリーダーから勝って渡されるものではない。
すると、ヒョウタから思いも寄らぬ言葉が飛び出した。
「実を言うと数日前に突然ポケモン連盟からジム戦の勝者に配布するよう言われてね……まぁ君の役に立つと思うよ」
(数日前か……なんか随分都合がいいなぁ)
そう思いながらも秘伝マシンを受け取る。
今すぐ誰かに覚えさせようとも思ったが今はお腹を満たすのが先決だ。
そう思い秘伝マシンをバッグの奥深くに仕舞い込んだのび太。
「それじゃあ僕はこれで失礼しま〜す!」
「あぁ、ただ忠告しとくが誰か覚えるかくらい確認した方が――」
ヒョウタの言葉も聞かず急いでポケモンセンターのレストランに駆け込んだのび太。

……そして。

「――なんで誰も覚えないんだよ〜!」
コトブキシティとソノオタウンの通過点となる荒れた抜け道。
その中で間抜けな声が反響する事となるのだった。
395のび太の冒険活劇 ◆lbNRv1fVMg :2007/08/08(水) 02:36:55 ID:???
「はぁ……そりゃあリーシャンは覚えないとは思ってたけどまさかエムリットまで駄目なんて……」
ぼやきながら目の前に立ち並ぶ巨大な岩を見つめる。
その岩の大きさ、配置から考えて小柄なのび太でも先へ進むのは不可能だろう。

――クロガネを出てからここまでの道のりは限りなく順調だった。
エムリットは目覚めるパワーのお陰でかなり戦えるようになったしリーシャンのLvも上がってきた。
ここに来てからどうしようもなかった流れが変わってきたとのび太自身も感じてきた矢先にこれである。

「まさかここに来て誰も岩砕きを覚えないなんて……全く少しは空気読んで欲しいよ」
愚痴をこぼしながら冷たい岩場にごろんと寝転ぶのび太。
こんな洞窟でもだらけられるのはある種の才能だろう。
「わざわざ引き返す気も起きないし、少し眠ろう……そしたらいい考え……ん?」
完全に寝る体勢に入ろうとしたその時、のび太が不意に上を見上げた。
そこには――二つの目玉が彼の顔を覗き込んでいた!

「くぁwせdrftgyふじこlp;」
日本語でおkと言いたくなる言葉を発しながら慌てて起き上がる。
「はぁ……はぁ……何だお前はぁ!」
まだ頭が混乱している中、ようやくまともな言葉を発したのび太。
だが、改めて『それ』を見た途端、のび太は思いっきり気の抜けた表情になった。
「な、なんだ……ただのコダックじゃないか!」

コダック あひるポケモン
不思議な力を持っているが使ったときの記憶が無いのでいつも首を傾げている
396のび太の冒険活劇 ◆lbNRv1fVMg :2007/08/08(水) 02:37:26 ID:???
図鑑を見ながら怒った様に言うのび太。
改めて全体像を見てみるとこの間抜け顔に一瞬でも驚かせたのかと馬鹿馬鹿しく思えてくる。
「野生のポケモンだよな、僕に何か用?」
尋ねてみるがコダックは何の反応も示さない。
ただその間抜けな顔をしながら首をかしげるだけだ。
「バトルしたいわけでもなさそうだし……用が無いならどっか行けよ」
追い払おうとしたがやはり動じない。

「はぁ、少しは反応してよ……ん?」
ここでのび太の頭にある事が頭をよぎった。
「君、そこでちょっと動かないでね……」
そう言いながらコダックに近づく。
そしてバッグから何かを取り出した。
「えっと、ここをこうしてっと……どうだぁ!」
『おめでとう!コダックは新しく岩砕きを覚えた!』
何処からとも無く聞こえて来た声が成功を伝えた。

「よし……ねぇ、君。ちょっとあそこの岩の前まで行ってくれない?」
駄目元で頼んでみる。
だが今度は意外な程従順にてくてくと岩の前まで歩き出した。
――ここまで来たら命令するしかない。
「コダック……岩砕きだぁ!」
言ったとほぼ同時に岩が砕け散る快音が鳴り響いた。
「やったぁ!これで先へ進めるぞ!」
よほど嬉しいのか小躍りするのび太。
と、不意にまたコダックと目が合った。
相変わらず何も考えていなさそうな表情でのび太を見つめている。
だが、今ののび太には初めてコダックを見た時と全く違う感情が芽生えていた。
「……なぁ、コダック僕達について来ないかい?」
「ぐわっ」
こうしてまた新たな手持ちを加えたのび太は意気揚々と荒れた抜け道を出るのであった。
397のび太の冒険活劇 ◆lbNRv1fVMg :2007/08/08(水) 02:39:31 ID:???
〜たにまの発電所前〜

「狸さん、頑張ってね!」
「だから僕は猫……まぁいいや、ドンと任せてよ!」

(勢いであんな事を言ってしまったけど大丈夫だろうか……)
発電所の周りをうろうろしながらドラえもんは考え込んでいた。
今まで順調に旅を進めてきたドラえもんだったが突然現れたようじょの頼みでこんなイベントに巻き込まれてしまったのだ。
その幼女が言うにはギンガ団に乗っ取られた発電所から父親を助け出してほしいと言うのだ。

「そんな酷い輩は当然許せないけど……まずどうやって潜入するか」
研究所の入り口前では怪しい服装の男二人が立っているし、易々と入ることはできないだろう。
「できればあそこからは入りたくないけど他に入り口は……あっー!」
突然、ドラえもんが声にならない声を上げた。
そしてポカポカと自分の頭を叩き出す。
「馬鹿だなぁ、僕は。通り抜けフープを使えばいいんだ!」
何で最初に気がつかなかったのかといった表情をしながらポケットに手を伸ばすドラえもん。
――だが、彼の手はポケットに触れる寸前で静止した。
「はぁ……そうだった。確かポケットはマジックセメントで使えなくしたんだ」
この世界に入る前は快く了承したものの、やはり秘密道具が使えないのも困り物だ。
まぁだからこそ出木杉の判断は正しかったのかもしれないが。

「さて、結局道具を使うという案は潰れたしやっぱり突撃するしか……だけど一人だけじゃ心細いし……」
ふと、のび太の顔が脳裏を掠める。
「まぁ、のび太くんに期待するのは止すとして誰か来ないかな……ん?」
突然ドラえもんがハクタイの森の方向を凝視し出した。
こちらにゆっくりと近づいてくるあの人影は――
「ジャイアンじゃないか!」
398のび太の冒険活劇 ◆lbNRv1fVMg :2007/08/08(水) 02:40:24 ID:???
オレンジ色の服、大柄な体型、どう見てもジャイアン以外に間違えようが無かった。
「お〜いジャイア〜ン!」
嬉しそうに共に旅立った仲間に駆け寄るドラえもん。
勿論、理由は発電所の突入を手伝ってもらいたいからだ。

「ジャイアン丁度良かったよ、実はこれからあの研究所にね――」
「……」
「それでその女の子がさぁ――」
「……魔だ」
「だから突撃をしようと――ってジャイアン聞いてるの――」
「邪魔だっつってんだろうがぁ!」
「ひでぶっ!」
次の瞬間、ドラえもんは地面に思いっきり叩きつけられていた。
「俺様の邪魔をする奴はみんなこうなるんだ!覚えときやがれ!」
そうはき捨ててジャイアンは再びソノオに向けて歩き出した。

――そして残された青狸は。
「こ、こういうのはのび太君の担当だろ、常識的に考えて……ぐふっ」
気絶した。

突如ドラえもんに殴りかかったジャイアン。
完全にノックアウトされてしまったドラえもん。
そしてジム戦を華麗に省略されたのび太。
色々と謎を残しながら物語は後半へ続く。
399のび太の冒険活劇 ◆lbNRv1fVMg :2007/08/08(水) 02:43:35 ID:???
投下終了です。
……正直先の展開が思いつかなかったのもありますが自分自身怠けてた部分もあると実感しています。
ただ昨日のくやしいのうさんが自分の作品を好きと言ってくれたことで大分執筆意欲をいただきました
次はできる限り早めに投下したいです。
400名無しさん、君に決めた!:2007/08/08(水) 02:44:14 ID:???
最速の乙
頑張れ
401名無しさん、君に決めた!:2007/08/08(水) 02:44:38 ID:???
乙、消えたかと思ってたよ
これからも執筆頑張ってくれ
402名無しさん、君に決めた!:2007/08/08(水) 02:50:16 ID:???
誰だって考えつかない時はあるしな
思いつく時に書きまくればいい

乙だ
403名無しさん、君に決めた!:2007/08/08(水) 03:56:50 ID:???
404名無しさん、君に決めた!:2007/08/08(水) 06:25:33 ID:???

だが、目覚めるパワーは技マシン10だったはず
405名無しさん、君に決めた!:2007/08/08(水) 09:51:59 ID:???
406たけしの冒険 ◆kr0AbkBuKU :2007/08/08(水) 10:03:51 ID:???
投下
407たけしの冒険 ◆kr0AbkBuKU :2007/08/08(水) 10:04:58 ID:???

朝早くに起きた俺はジム戦をすることにした
まだ7時だけど気にしない、気にしない

ジムに入るといきなりキャンプボーイみたいなのが出てきた
何やら1億光年とかいってるが華麗にスルー
俺は雑魚には興味ねえんだ

先へ進むとジムリーダのタケシがいた
この面構え、身のこなし……こいつ、なかなかやるようだ
でもこの世界に2人もタケシはいらねえ
この戦いでどっちが本当のタケシかを決めなければならない

俺はジム内に響く声で言った
「やい偽者!さっさと勝負しやがれ!」

その言葉を聞いた偽タケシはカチンときたのか、モンスターボールを叩きつけるようにして投げた
イシツブテが出てきた
冷遇ポケモンゴローニャの進化前なんざヒトカゲの敵じゃねえ
408たけしの冒険 ◆kr0AbkBuKU :2007/08/08(水) 10:05:45 ID:???
つーわけでイシツブテはなんとか倒した
なんとかってのがムカつくが、相性が悪いからしょうがねえ
俺は言ってやった

「へん、やっぱ偽者は弱えな」

この言葉にまたまたカチンときた偽タケシは言う
「ところでお前……なんでそんなに偉そうなんだ?俺の方が年上だぞ」

少しの間沈黙が流れた
こういう雰囲気が嫌いな俺は頭に浮かんだ言葉を言った

「ガキ大将だからです←結論」

「まさかお前……いや、なんでもない。バトル再開だ!いけイワーク」
偽者はイワークを出してきた
ちょっとやばいかもしれねえが俺に不可能はない

俺は何も考えず、ただひたすらにヒトカゲに技を指示した
409たけしの冒険 ◆kr0AbkBuKU :2007/08/08(水) 10:07:58 ID:???
それから数分後、俺は負けていた
イワークの長大な体から繰り出されるしめつけるには手も足もでねえ

別に俺が悪かったんじゃない
コイツ……ヒトカゲが弱かったんだ
ヒトカゲがもっと強かったら絶対に勝ってた
悔しくて涙が出てきた俺は、恥ずかしいからジムを出た

外に出ると雨が降っていた
ポケセンに行く気もない俺はニビシティをさまよった挙句、トキワの森の方角へいった

ずっとそこにいると服も髪も濡れて肌寒くなった
かれこれ30分は雨にあたってるから当然だけど

もうポケセンに戻ろうかと思ったけどやめた
かつてない敗北を喫した俺は物凄く落ち込んでいた

そんな時、1人の男が現れた
410たけしの冒険 ◆kr0AbkBuKU :2007/08/08(水) 10:09:54 ID:???
その男は俺に尋ねてきた
「君、どうしたんだい? 負けたのかい?」

どこかで見たことある顔だ
誰だっけ

「誰だよお前」

俺が聞くとそいつは驚きの表情を浮かべた
「知らないのか? 俺はポケモンリーグチャンピオンのワタルだ」

ようやく俺は思い出した
「ああ、改造厨か」


ワタルは感情を押さえて俺にこう言った
「自分が負けた理由がわかるか?」
411たけしの冒険 ◆kr0AbkBuKU :2007/08/08(水) 10:11:26 ID:???
「負けた理由? そりゃヒトカゲが弱かったから……」

俺の言葉を聞いた改造厨は呆れていた

「君のジム戦の一部始終を見ていた。あれはヒトカゲのせいじゃない。君のプレイングが悪いんだ」
「なんだと? もう一度言ってみろ」

少し沈黙が流れる

「あの時……君は補助技を使わずただ突っ込んでばかりだった。
あんなのでジムリーダーに勝てるはずがない。それで負けたのをポケモンのせいにして……
思い上がるな!!」

改造厨に怒鳴られた俺は何も言えなくなった

なんか、この改造厨の言ってることが正しいような気がしたから……
412たけしの冒険 ◆kr0AbkBuKU :2007/08/08(水) 10:14:20 ID:???
落ち込む俺に改造厨は追い討ちをかけてきた

「それにお前は傷ついたヒトカゲをポケモンセンターにも連れていってない……。
そんなトレーナーはトレーナー失格だ! カッコ付けてスネるな!」

俺はまた何も言えなくなった
こいつは改造厨だが言うことは間違ってない
俺が……俺が悪かったんだ

今の俺の気持ちを映すかのような雨は、無情に降り続いていた
そして改造厨は言う

「君にはポケモンへの愛情が……信頼が……そして………        改造が足りないんだ!」

改造厨が最後まで言い終える前に、俺は勢い良くその場から飛び出した
傷ついたヒトカゲを早く回復させないと……ゴメンな、ヒトカゲ

走ってる内になんか風邪をひいてるような錯覚に陥ってきた
あんだけ濡れたから当然だ
俺はずぶぬれの体でポケモンセンターに転がりこんだ
413たけしの冒険 ◆kr0AbkBuKU :2007/08/08(水) 10:17:21 ID:???
俺はヒトカゲを回復させてからすぐにベッドに寝転がった
なんかもう限界

ジョーイさんから体温計をふんだくって体温を計ると三十八度もあった
そう考えると大分しんどい
ってかもうだめぽ
前かかったインフルエンザ並にしんどい



苦しむ俺の意識は徐々に途絶えていった……


俺の手持ち
ヒトカゲ13レベル
414たけしの冒険 ◆kr0AbkBuKU :2007/08/08(水) 10:21:45 ID:???
投下終
415名無しさん、君に決めた!:2007/08/08(水) 11:14:47 ID:???

改造厨wwwwwwwwwww
だがPARネタには走るなよ
416名無しさん、君に決めた!:2007/08/08(水) 11:15:42 ID:???
極劣化ジャイアン乙
417サード ◆S2hgjVzBnE :2007/08/08(水) 12:14:01 ID:???
初投稿だよ。朝青龍
418サード ◆S2hgjVzBnE :2007/08/08(水) 12:15:05 ID:???
それから数年後――――


木々は香り、澄んだ湖には青い空が映る。

シンオウ地方の大地を照らす太陽は、今までのそれよりどこか暖かく感じられた。

木々が生い茂った森の方からは、そこを住処とするポケモン達の鳴き声が聞こえてくる。

時折緩やかな風が吹き、豊かな大自然を包み込む。

その風によって草木が揺れる音が、その場に安らぎを齎していた。



空では、ムックル達が楽しそうに飛び交っている。

地上では、チェリンボ達が日の光を浴びながら踊っている。

ここでは全ての自然が調和し、共存しているのだ。


やがて、その場に一陣の風が吹く。

それに奮い立たされたムックルが一本の木から飛び出し、仲間達の下へ飛んでいった―――


【セカンド完】


419名無しさん、君に決めた!:2007/08/08(水) 12:16:23 ID:???
糞作品晒してごめんね〜
グッバイ
420名無しさん、君に決めた!:2007/08/08(水) 12:21:32 ID:???
活劇氏とたけし氏乙。
421名無しさん、君に決めた!:2007/08/08(水) 13:08:19 ID:???
活劇氏とたけし氏乙
422名無しさん、君に決めた!:2007/08/08(水) 15:38:48 ID:???
なあ、治安のためにもバーボンをもうやめたほうが良くないか?
いつも荒れてるし話題はセカンド氏とノビタ氏の批判ばっかりだし
423名無しさん、君に決めた!:2007/08/08(水) 15:41:45 ID:???
>>422
一流の望みのwwwwwwwwwwwwの人も消す気か
そんなのはロッカー厨の自己中な考えでしかない
424名無しさん、君に決めた!:2007/08/08(水) 15:55:48 ID:???
ノビタ(笑)
425名無しさん、君に決めた!:2007/08/08(水) 15:57:39 ID:???
セカンドの報復か
醜いな
426使い手 ◆AiLK4Yq51w :2007/08/08(水) 22:42:47 ID:???
投下します。
427使い手 ◆AiLK4Yq51w :2007/08/08(水) 22:43:39 ID:???

その後、ちょっとした自己紹介などがあり、午後になる前に授業は終わった。
生徒達はようやく緊張が解けたようで、そそくさと教室を出ていく。
ジャイアン、スネ夫、静香の3人が既に帰ったのを確認したのび太は、1人で家に帰っていった。

「あれ? 誰もいないや」
家についたのび太は、家に誰もいないことを確認した。
大方、ドラえもんは猫とデートでママは買い物だろう……そう考え、のび太は階段を駆け上がる。
「なんか暇だなー」
やる事がないのび太はダルそうに呟く。
寝るにしても眠気が来ないし、今あるゲームも全てクリアしてある。
「今は見る番組もないし、外で遊ぶのもなぁ……そうだ!」
何かを思い立ったのび太が突然立ち上がり、大急ぎで家から出る。
彼が向かったのは本屋だ。

―――それから数分後、本屋の中には荒い息をつきながら本を探すのび太の姿があった。
「ポケモントレーナーの本……これだっ!」
のび太は大量の本が並んでいる中から、まるで宝物を見つけ出すかのように一冊の本を取り出す。
もともと、本屋にはマンガ目当てでしかいかないのび太がこのような行動を取るのには訳があった。
(トレーナーズスクールにいくのなら、トレーナーについて学んどかないと)

のび太の目論見は、単純明快。
自分がいずれなるであろう、ポケモントレーナーの事について学ぼうというのだ。
少し自分が知的に思えてきたのび太は、とりあえずページをパラパラと捲った。
428使い手 ◆AiLK4Yq51w :2007/08/08(水) 22:44:27 ID:???
「1ページ目、ポケモントレーナーとは……」

@ポケモントレーナーとは
ポケモントレーナーとは、即ち、ポケモンを持っている人のことを意味します。
もちろん、自分のポケモンでバトルをする人、コンテストに参加する人などたくさん居ますが、
他にも可愛がったり、友達になったりなど道は様々ですが、自分のポケモンを持っている人を総称してポケモントレーナーと言います。
通常、ポケモントレーナーになるのはトレーナーズスクールの卒業生です。
例外もありますが、トレーナーというのは9割がトレーナーズスクールの卒業生なのです。

「へえー……なるほどな。じゃあ次は……このページ」

@ポケモンを戦わせる
ポケモントレーナーには色々な道がありますが、やはり自分のポケモンを戦わせたいと思う人は多いようです。
その中でも8割は、一定の条件を満たして地方のトーナメントやリーグに出場し、優勝することを目的としています。
ちなみに、昨年度のトレーナーズスクール卒業生の9割はこの道を選択しました。

「アニメのポケモンと同じようなもんか……」
そこまで読んで、のび太は本を閉じ、元あった場所へ戻す。
どうやら、ポケモントレーナーというのは彼の考えていたものと大同小異らしい。

彼が外に出て時計を見ると、もう4時過ぎだった。
この町ではよくみかけるポッポが1羽、のび太の家の方角へ飛んでいく。
それを見たのび太の足は、自然と家に向かっていた。
429使い手 ◆AiLK4Yq51w :2007/08/08(水) 22:45:25 ID:???
その翌日。

「それじゃあ、今日から本格的に授業が始まるという事で、各教科の説明をしよう」
先生がそう言い、生徒たちにプリントを配る。
ちなみに、この教科とは普通の学校でいう国語や数学みたいなもので、それがポケモンに関与する事柄に変わるというだけだ。
後ろの席で欠伸をしていたのび太は、とりあえずそれに目を通しておく。

*教科説明*

1、実戦
今までに培った知識を生かし、実際にポケモンバトル行う授業。
尚、ポケモンは学校から借りるポケモンを使用する。

2、戦術
戦闘の際に使う戦術を学ぶ授業。
技の組み合わせ、地形によってどう対応するかなど、様々な戦術が身につく。
当然、ポケモンが覚える技の効果もここで学ぶ。

3、育成
ポケモンの育成の仕方などを習う授業。
それだけでなく、ポケモンとの接し方も学べる。

4、治癒
傷ついたポケモンを回復させる事を目的とする授業。
回復系の道具の使い方や、それがない場合の応急処置など。
430使い手 ◆AiLK4Yq51w :2007/08/08(水) 22:46:19 ID:???
5、地理
各都市の位置関係や都市ごとの重要建築物や有名人物まで、幅広い内容がある。
トレーナーが旅立つ際に必要な知識を叩き込まれる。

6、歴史
ポケモン界の過去の歴史を学ぶ。
伝説のポケモンにまつわる神話など、内容は多くない。

7、生物学
ポケモンの能力、特徴、生息地などをを覚える授業。
この基礎知識がないとポケモンは使えない。

「へえ、全部で7科目かぁ……」
先生が解説している中、のび太が小声でそう漏らす。
手元の時間割を見ると、今日は戦術、歴史、治癒、生物学、そして学食をはさんで地理という日程らしい。
先生が言うには、「実戦はある程度の基礎知識を頭に入れていないと出来ない」らしいので、
どうやらしばらく実戦の授業はないようだ。

「それじゃあ、これで教科の説明は終わりだ。5分休憩の後、戦術の授業だぞー」
そう言い残し、先生は去っていった。
431使い手 ◆AiLK4Yq51w :2007/08/08(水) 22:48:26 ID:???
1時間目、戦術の授業。
スネ夫似の先生が教室に入ってきた。
「えー、皆さん始めまして。それでは今から戦術の授業を始めたいと思います」
そう言うなり、先生は猛スピードで黒板に文字を書いていく。
何やら技の威力、命中率、効果を書いているようだが、いかんせん字が汚すぎる。
後ろの席ののび太はもちろん、ほとんどの生徒には古代文明を彷彿とさせる象形文字の羅列にしか見えなかった。

―――その頃、後ろの席ではのび太が襲いくる睡魔と必死に戦っていた。
意識せずとも勝手に目が閉じ、顔を俯かせてしまうが、また一生懸命に目を開けてノートをとる。

ところが、その状態も長くは続かない。
やがてその意識は夢の世界へ飛んでいってしまい、数分後にはすやすやと寝息を立てるのび太の姿があった。
(のび太の馬鹿……何初っ端から寝てるんだよ)
右手を素早く動かしながらのび太の方を見るスネ夫。
その時、彼は気付いた。
先生がチョークを手にとり、それをのび太目掛けて放ったことに。

「痛っ!」
コチン、と小気味の良い音がして、生徒たちの目がのび太の席に集中する。
恐る恐る目を開けたのび太の前には、怒りの表情で仁王立ちする先生。
その後のび太がどうなったのかは、言うまでもないだろう……
432使い手 ◆AiLK4Yq51w :2007/08/08(水) 22:49:09 ID:???
その後ものび太は悲惨な目に遭っていた。
2時間目の歴史では、誰もが知っているような重要都市を間違えて生徒たちの嘲笑の的となり、
次の治癒ではキズぐすりを塗ろうとしたポケモンにそっぽを向かれたり、
終いには4時間目生物学の授業を行う教室が分からず、10分も遅刻してしまったのだ。

「……初日からこんなの……もう嫌だよ……」
学食を食べながら、涙ながらに話すのび太。
一緒に学食を食べているジャイアンが、
「何弱気になってんだよ! まだ初日だぜ初日」
と言って笑い飛ばすが、のび太の気分は一向に晴れなかった。


―――夕暮れ時、のび太、ジャイアン、スネ夫の3人は帰路についていた。
「のび太、そんなに気にすることねえって!」
「うん……」
ジャイアンがのび太を励まし、当の本人が元気なさそうに返事をする。
「のび太が怒られるなんて、いつもの事じゃないか
もう慣れっこだろ? ははは」
ただでさえ尖っている口を更に尖らせ、トゲトゲしく言うスネ夫。
「スネ夫、それ……僕を馬鹿にしてるのか?」
「してない、してない」

それから少し歩いて、家が近くなったジャイアンとスネ夫は、それぞればいばいを言って別れた。
1人になったのび太は溜息を1つ吐いて、夕日を背にして歩き出す。
433使い手 ◆AiLK4Yq51w :2007/08/08(水) 22:50:11 ID:???
投下終了です。

投下速度はなるべく速くしたいと思っています。
434名無しさん、君に決めた!:2007/08/08(水) 22:54:46 ID:???
投下速度は速い方がよろしいな
速すぎて質が落ちないことを心配しとくぜ

435名無しさん、君に決めた!:2007/08/08(水) 22:57:59 ID:???

完結作者じゃないよな…?
436名無しさん、君に決めた!:2007/08/08(水) 23:00:35 ID:???

頑張って13日までに後3回投下すれば人気投票に参加できるぞ
まあ、無理にスピードを上げて作品の質が落ちたらいけないので強要はしないが
437 ◆Q43ANlifNA :2007/08/08(水) 23:20:52 ID:???
壷の力で復活。
みなさんGJ! 投下開始。
438 ◆Q43ANlifNA :2007/08/08(水) 23:21:38 ID:???
ジャイアンは飛び去っていくエアームドの姿をぼんやり見つめていた。
足元のストライクはぴくりとも動かない。
(死んだんだ……俺のせいで)
ジャイアンは愕然とし、虚ろな目で亡骸を見下ろした。
(俺がここへ来なければ……こいつは死ぬことはなかった)

ジャイアンは戦うためにここへ来た。
その心には好奇心――ポケモンを使役して戦うことができるという考えがあった。
いろいろと言葉で飾ったが、本心はそれだけだ。
恩返しとかそんなのよりもまずはただ楽しそうだから来たのだ。

今、その代償をジャイアンは感じた。
屈みこみ、震える手でストライクの体を包む。
もう冷たくなっていた。
「……ごめんよ。ストライク」
ジャイアンの言葉もまた、震えていた。
罪悪感がジャイアンの体に圧し掛かった。
ストライクを包む腕が一層力を増す。
(俺が、ここへ来なければ……こいつは死ななかった)

ほどなくして、スネ夫と静香が寄ってきたが、状況は変わらなかった。
会員たちが集まり、会長と倒れているポケモンたちを運んでいく。
ジャイアンたちもその後を追った。
439 ◆Q43ANlifNA :2007/08/08(水) 23:22:29 ID:???
「すまないことをした……」
会長が苦しそうな声を搾り出す。
ここは医務室――部屋の中には三人の人間。
ベッドで寝ている会長、その脇でスネ夫と静香が立っていた。
医務室長は会長の命令で外にいる。
「君たちを巻き込むつもりはなかったんだ。本当に」
「謝る前に、教えてください」
静香が切り込んだ。「いったいさっきの襲撃はなんだったのです?」
「……話さなければなるまい。ところで、大柄な少年はどこへ?」
こちらにはスネ夫が答えた。
「どうも傷心らしくて……外に出ています」
会長は一瞬不審そうな顔をしたが、すぐに思いつめた表情に戻る。
「仕方あるまい。後で彼にも話しておいてくれ。
 さっきの青年の名はダイゴ――私の息子だ」

石蕗会には、ずっと対立していた組織があった。
だが石蕗会現会長は相手にある話を持ちかけた――「和平を結ぼう」と。
その証として会長は自分の息子を、相手のグループのボスに養子として出した。
ボスは子供がいなかったため、この証を受け入れた。
ところが、相手は会長が考えているよりずっと狡猾だった。
「奴らはダイゴを完全にコントロールしてしまった。
 何故かはわからん。だが、あいつらの持つ何かがダイゴを変えてしまったのだ。
 敵組織の名は榊グループ――理由は他にもあるが、我々は奴らを壊滅させなければならない」

既に何かを察したスネ夫と静香にとって、その組織名は聞き逃せるものではなかった。
440 ◆Q43ANlifNA :2007/08/08(水) 23:23:23 ID:???
「さ、サカキって……」
スネ夫はうっかり口に出す。
「そうだ。表で多くの子会社を所有している大グループだ」
運良く、会長は意味をはきちがえてくれた。
その隙にスネ夫は静香と目をあわす。
静香も驚いた目でスネ夫に目線を向けていた。
(そういえばここの名前も石蕗――ツワブキ。会長の息子はダイゴ)
(ポケモンがいる世界だけど、どうしてそんなところまで……)
二人の思考は一致した。

ポケモンの世界の人間が現実世界に干渉している。
これが何を示しているか、二人はまだわからなかった。

「どうしたかね? 二人とも」
会長が訝しげな目を向けてくる。
「あ、あの僕ら」
喋ろうとするスネ夫の前に、静香は手を出す。
「ちょっと……武さんのことが気になっていただけです。
 話がよければ、もう行ってもいいでしょうか。武さんのところへ」
会長はゆっくりと頷いた。
「いいだろう。だが、一つだけ話を聞いてくれ」
441 ◆Q43ANlifNA :2007/08/08(水) 23:24:09 ID:???
この建物は岩場で囲まれている。
その外側には森、なかなか入り込みづらい地形となっている。
当然外へ出るのも難しいだろう。
その岩場の真ん中で、ジャイアンは森を見据えていた。
(……俺、どうしてここにいたんだろ)
ジャイアンはぼんやり考えていた。
(俺はここにいられないよな。
 だって、俺部外者だし、ポケモン死なせちまった……)
森からは野生のポケモンたちの存在を感じる。
木々のゆれ、うなり声、その他にもいろいろな要素があった。
ジャイアンは吸い込まれるように、森へ向かっていく。

「駄目だよ。そっちいっちゃ」
突然声を掛けられ、ジャイアンは振り向いた。
年若な少年だ。背丈はジャイアンの顎ほどしかない。
緑色の髪が木の葉のように靡いていた。
「森にはいっちゃいけないって、いつも会長に怒られるんだ」
少年はジャイアンに歩み寄ってきた。
近くで見るといかに少年の顔が青白いかがわかる。
「おい、お前なんだよ」
ジャイアンは少年を睨みつけ、歯をむき出しにした。
「俺の邪魔すんな! 俺は勝手にここから出て行くんだからな」
「そうもいかないよ。僕はそういう人たちを止めるように言われているんだ。
 言い忘れてたね。僕の名前はミツルだよ」
442 ◆Q43ANlifNA :2007/08/08(水) 23:24:52 ID:???
「僕もね、昔ここから出ようとしたことがあるんだ。
 そしたら会長に捕まって説得されて……それで森番になったんだ」
少年は親しげに話しかけてきた。
ジャイアンは眉を吊り上げ、背中を向ける。
「森番だか何だかしらねえが、俺は勝手に出て行くぞ!」
そういうとジャイアンは駆け出した。
(あいつそんなに体力ある風じゃなかった。撒くのは簡単だろ)
勝利に近いものを感じ、ジャイアンは笑い出す。
「楽しそうだね」
すぐ傍で声が聞こえ、ジャイアンはハッと振り向く。
ミツルの顔が目に入った。
「お、お前どうやって――!」
ジャイアンはミツルが跨るものに気づいた。
燃え盛る炎を纏い、ジャイアンを悠々と追い越していく。
「よしよし、早いぞポニータ!」
ミツルの褒め声でそのポケモンの正体がわかった。
「き、きたねーぞ! ポケモン使いやがって」
立ち止まってジャイアンが抗議する。
「? そっちもポケモン使えばいいじゃん」
ポニータが足を止め、ミツルがジャイアンに首を傾げた。
「俺は持ってねえんだよ」
ジャイアンは言葉を吐き捨てた。
「えぇ〜!? ポケモンも持たずに逃げようとしたの」
予想以上にミツルが反応する。
443 ◆Q43ANlifNA :2007/08/08(水) 23:25:32 ID:???
「それはいくらなんでも無理だよ〜!」
ミツルが腹を抱えて笑い出す。
「僕が逃げようとした時は3匹くらい連れて行ったんだけど、それでも捕まったんだよ?
 それなのに1匹も持たないでなんて……くく」
身を震わせるミツルだったが、不吉な音をきいてた。
『ガシッ』と。
ミツルは恐る恐る背後を見る。
ジャイアンが炎の尻尾を掴んで立っていた。
「よぉ〜くも俺様を笑ったなぁああ!!」
ジャイアンの唸りとともに、ポニータが引きずられていく。
「な、おい何で!? ポニータの尻尾は持ち主以外には熱いのに」
怖気づいた声を出すミツル。
「へ、俺を誰だと思ってやがる。俺はジャイアン、ガキ大将だぜぇえ!」
「ほのおのうず」
ミツルの一言で、ポニータの尻尾の火が逆巻き、ジャイアンを包み込んだ。
「ぐぅおわぁあああ!!」
ジャイアンの絶叫が響き渡る。
「あはは、安心しなよ! ポケモンの攻撃で死ぬことは」
『ガシッ』――ミツルの顔が強張る。
炎から突き出た腕が、ミツルの肩を鷲づかみにした。
弾け飛んで消える炎の中から、ジャイアンが飛び出す。
自由な方の腕に拳を作って。
444 ◆Q43ANlifNA :2007/08/08(水) 23:26:23 ID:???
「お〜い、ジャイアン!」
遠くから誰かが呼んでいる。
ジャイアンは動きを止めた。
拳がミツルの顔面の数ミリ前でピタッと停止する。
「スネ夫か?」
大きく手を振ってジャイアンは自分の位置を示した。
その脇でミツルが膝をつき、崩れ落ちる。
「ジャイアン、大切な話があるんだ」
スネ夫は駆け寄ってきた。
「結構大変なことになったよ。僕たちはここを去らなきゃならない」
その言葉をきいて、ジャイアンがため息をつく。
「おい、きけよ。ミツル! 俺は結局ここ出なきゃ――おい、しっかりしろよ」
ジャイアンは地面で息を上がらせるミツルの頭を叩いた。
「……まって、こいつがミツル?」
スネ夫が言う。
ジャイアンはきょとんとして、頷いた。
「ああ。そういやお前らは知らないよな。俺も会ったばかりで」
「そう。でもすぐ知り合いになれるよ。
 僕たち、ミツルと一緒に旅に出なきゃなんだ」
ますます首を傾げるジャイアン。
それはミツルも同じだった。
「とりあえずこっち来てよ。しずちゃんが待ってるから」
ミツルがポニータをボールにしまってから、スネ夫が二人を誘導していった。
445 ◆Q43ANlifNA :2007/08/08(水) 23:27:11 ID:???
やっぱり俺はパソコンの方が合ってるね。
投下終了。では。
446名無しさん、君に決めた!:2007/08/08(水) 23:27:31 ID:???
447名無しさん、君に決めた!:2007/08/09(木) 00:02:46 ID:???
コテも付けてくれ
最初誰かわからなかった
448のび ◆rKDXa8GwAQ :2007/08/09(木) 00:13:56 ID:???
発投下じます
449のび ◆rKDXa8GwAQ :2007/08/09(木) 00:14:33 ID:???
名もない町。
そこにこの小説の主人公の少年、野比のび太と愉快な仲間達は住んでいる。
彼等は、自分の住んでいる場所の名前を知らない事に疑問を持たず、ただ毎日を過ごしている。


2006年10月1日

「ふぁわぁああぁ」
少年、野比のび太即ち僕は大欠伸をした。
「のび太君、早く学校行かないと」

「〜〜〜 今日は休むよ」
僕、毎日こう言って学校を休もうとするんだ。だって眠たいじゃん。
「はいはいランドセルは用意しといたから。行っておいで」
こいつはドラえもん。家政婦ロボットみたいなものさ。
さあ学校に行くか。
450名無しさん、君に決めた!:2007/08/09(木) 00:14:50 ID:???
死宴
451名無しさん、君に決めた!:2007/08/09(木) 00:15:06 ID:???
死宴
452のび ◆rKDXa8GwAQ :2007/08/09(木) 00:15:14 ID:???
【行間休み(二限くらいの間にある20分くらいの休み時間)】
かったるい算数の授業を終え、ようやく行間休みだ。
お昼寝したいところだが、この休みにはもはや日課としている事がある。
それは――
「おう、のび太!バトルしようや」

――これだ。毎日行間には、友人と「ポケモン」をやる事になっている。
この間発売された「ダイヤモンド」を手に、ジャイアンと通信を始める。
まだ買って3日程度なので、当然ポケモンは弱い。
努力値も個体値もまだ気にしない。性格くらいは気にするが。
「じゃあ始めよう、行間の宴を」
いつもの決まり文句だ。
453名無しさん、君に決めた!:2007/08/09(木) 00:15:57 ID:???
死塩
454のび ◆rKDXa8GwAQ :2007/08/09(木) 00:16:41 ID:???
僕のパーティを紹介しよう。

モウカザルLv28
スボミーLv25
ムクバードLv26

我ながらなかなかのバランスだ。
スモモもこのパーティで倒した。

「よし!驚くなのび太、行け!」
ジャイアンが繰り出したポケモンは、皆のヒーロールカリオだ。
まさかもう手に入れてるなんて……
しかもレベルが32。スモモより強そうだ。
「食らえ!ドレインパンチ!」
ゴウカザルは半分程度のダメージを受けた。
このルカリオ、強いぞ。
「ならば……かえんぐるま!」
ルカリオには効果ばつぐん、これでスモモを落としたんだ。
455のび ◆rKDXa8GwAQ :2007/08/09(木) 00:17:18 ID:???
「ハハハ、だが次で終わりだぜのび太。ドレインパンチで体力も回復だ」
「それはどうかな、僕はあえて最初のターンに先手を取らせたのさ」
そう、ルカリオのドレインパンチは読んでいた。
だからこそ……
「マッハパンチ!」
「そ、それがあったか!」
効果ばつぐんな事もあり、ルカリオは崩れた。
「ルカリオ……欲しいな」


「まだだぜ!行け!ドダイトス!」
…! なんだこのポケモン、見たことない。
ナエトルの進化系だろうか、草タイプなのは間違いない。
「なら…かえんぐるま!」
「効かないぜ!」
効果はばつぐんなのに、あまり効いていない…
恐らく、体力が高いのだろう。
456のび ◆rKDXa8GwAQ :2007/08/09(木) 00:18:02 ID:???
だが所詮草タイプ、使える技もギガドレインが関の山だろう。
「甘いぜのび太、地震!」
「じ、地震だってー!」
あり得ない。地震なんて超優遇技を使ってくるとは思わなかった。
まさかもう技マシンを手に入れたのか……自力で覚えるのかまだ僕は知らない。
「一撃か……次はムクバードだ!」
これで地震は防げるだろう。だがまだ安心できない。
歴代の草タイプ御三家は大抵「のしかかり」や「たたきつける」を覚える。
恐らく一撃でやられる。
それならば――
「影分身とは、卑怯だぞのび太!」
「これも作戦さ、ジャイアン!」
457名無しさん、君に決めた!:2007/08/09(木) 00:18:40 ID:???
死ねn
458のび ◆rKDXa8GwAQ :2007/08/09(木) 00:18:46 ID:???
影分身は3回積んだ。ジャイアンのポケモンは案の定のしかかりだ。
これ以上は当たりそうになってきたので積みをやめよう。
「攻撃に移るよ、ジャイアン!」
僕のムクバードの技は翼で打つ。
やはり効果は抜群だが、体力は殆ど減らない。
「タフだね、そのポケモン……」
「まあな」
とうとうジャイアンののしかかりが当たってしまった。
もう僕の負け、か。
「最後は何だ?早く出せよ。
まあ地震で沈ませるがなw」
ああ、地震どころか体当たりで沈むだろうね。
「ス、スボミー……ププー!進化させろよ!せめて!」
459名無しさん、君に決めた!:2007/08/09(木) 00:20:03 ID:???
死\
460のび ◆rKDXa8GwAQ :2007/08/09(木) 00:20:06 ID:???
僕のスボミーは何故か「進化しない」
なつき進化なのか、レベル進化なのかは分からないが、いくらなんでも遅い。
マジカルリーフも覚えず、もはやいあいぎり要因だ。
僕は悪あがきにと、メガドレインを命令した。
もしかしたら、ハピの物理防御くらい、特殊防御が低いかもしれない、と期待も込めていた。
「効くかバカ!のしかかりだ!」
もちろんスボミーも一撃。僕の負けだ。
「やっぱジャイアンのポケモンは強いな。僕もナエトルにしとけばよかったよ」
「ああ。あと、スボミーは進化させとけよ!」
その進化方法が分からない。
461のび ◆rKDXa8GwAQ :2007/08/09(木) 00:20:49 ID:???
今日は午前で学校は終了。
早速家に帰ってポケモンだ。
帰ってレベル上げをしていると、スボミーが進化した。
なんだ、あと1レベルだったのか。
この時、僕はまだスボミーが朝なつき進化だと気付かなかった。


お昼のオムカツハヤシを平らげ、早速ドラえもんとバトル。
ドラえもんは、まだナタネを倒したばかりで、テンガン山の山男のドーミラーに苦戦しているらしい。
こうしてバトルは始まった。


「僕の先鋒は、こいつだよ!」
ドラえもんが出したのは……なんだ、ポッタイシか
こいつならライバルが出してきたから楽勝だ。
462名無しさん、君に決めた!:2007/08/09(木) 00:21:13 ID:???
死餌ン
463のび ◆rKDXa8GwAQ :2007/08/09(木) 00:21:42 ID:???
「馬鹿にするなよ、こいつを重点的に育てたんだから」
ポッタイシはバブルこうせんを使ってきた。
モウカザルはかなりのダメージを受けた。
だが、ポッタイシも所詮水タイプ、対策くらい練ってある。
「残念だったねドラえもん、この技には苦しめられたんじゃない?」
そう、くさむすびだ。
ポッタイシはあまり重そうではないが、効果は抜群、
さらに物理攻撃型のモウカザルによって半分以上のダメージを与えた。
「止めはやっぱり……マッハパンチだ」
ポッタイシは破れた。
どうやらドラえもんのポケモンはポッタイシのみのようだった。
464名無しさん、君に決めた!:2007/08/09(木) 00:22:11 ID:???
支援
465名無しさん、君に決めた!:2007/08/09(木) 00:22:41 ID:???
期眼餌化羅羽矢区樹枝路
466名無しさん、君に決めた!:2007/08/09(木) 00:23:28 ID:???
迂挫異
467ギンガ ◆pXSMZkovvI :2007/08/09(木) 00:43:57 ID:???
投下する、最近なんかスランプだ
468ギンガ ◆pXSMZkovvI :2007/08/09(木) 00:45:51 ID:???
クロバットと共に神殿を出ると、いつの間にか雪が降り注いでいる。
数日前の遭難を思い出す、さっさと立ち去ろう。

『ユキメノコ、吹雪だ!』

突然、猛烈な吹雪が襲い掛かってくる。
「お前は……出木杉!」
出木杉がこちらを睨んでくる。まさか――
「君の正体はのび太君達に聞かせてもらったよ、ナナシ君」
自分の名前を呼ばれ、体中の血液が冷たくなっていく。
これでもう全員に知られたか……
…こいつを突破するのは今の俺の手持ちでは困難、どうする。

「追撃だ、シャドーボール!」
黒い球体がクロバット目掛けて発射される。それを素早く回避するが
二発目が即座に飛んでくる。かなりの素早さだ、こうなったら……
「黒い霧だ、この辺一帯を包み隠せ!」
「甘い、吹雪で霧を吹き飛ばすんだ!」
黒い霧で辺りが包まれたのも束の間、その僅か数秒後には霧は吹き飛んでしまった。
「そう簡単に僕から逃げれるなんて思わないで欲しいね、シャドーボール!」
………出木杉は指示を出したものの。ユキメノコは動かない。

「どうしたんだユキメ――馬鹿な!?」
469ギンガ ◆pXSMZkovvI :2007/08/09(木) 00:46:39 ID:???
ユキメノコは戦闘不能になっている。だが出木杉の目に飛び込んできたのはそれだけではないはず。
間違いなく……出木杉の目には色違いの白いグレイシアが映っている。

「どうしてここにグレイシアが居るか?って顔してるな
 そいつは当然俺のポケモンだ、そしてさっきの黒い霧は囮
 あれを処理するために、お前が吹雪を使ってくるのは読んでいた
 その隙にグレイシアを出し、めざめるパワーでユキメノコを仕留めたのさ
 雪隠れの特性に加え、そのグレイシアの体色のせいで全く存在に気づかなかったんだな」

こう言うと、俺を乗せたクロバットは上昇を始める。
その光景を見て、出木杉は下唇を噛み締める。
「言っておくがこれを卑怯なんて言うなよ?これはポケモンバトルじゃない
 それが理解できていなかった時点で、お前の負けは決まっていたんだよ。じゃあな」
グレイシアをボールに戻すと同時に、クロバットは加速した。
470ギンガ ◆pXSMZkovvI :2007/08/09(木) 00:47:24 ID:???
――ギンガトバリビル

「ごくろうだったナナシ、これは受け取っておく」
このビルの最上階には、前回と同じく俺を含むギンガ団重要人物五人が集合していた。
「これで……全ての準備が整った。アグノム、ユクシー、エムリットから
 赤い鎖を作り出させ、二つの宝玉も我が手に……私の野望もあと僅かで達成する」
外を見て笑みを浮かべる父さん。これでギンガ団の『野望』も達成されるのか。

『アカギ様大変です!』

突然、部屋の中に一人の団員が入ってくる。息が完全に上がっている。
『どうしたのだっ!?』
「このビルに数名のトレーナーが乗り込んで来ようとしています!
 既に周辺の警備をしていた団員は全滅しました!!」

『『『なにぃ!?』』』

周辺に居た団員は五十人近く居たはずだ。それをたった数人で……
「くそっ……こんな時にぃ、全員で太刀打ちして時間稼ぎをしろ!」
「わ、分かりました!」
団員はそう言うと去っていく。父さんは苛立ちを隠せないようだ。

数人のトレーナー…まさか――
471ギンガ ◆pXSMZkovvI :2007/08/09(木) 00:48:04 ID:???
「これより作戦変更をする、よく聞け!」
父さんの怒鳴り声に近い声で、三人の幹部と俺は前方に目をやる。
「マーズ、ジュピター、サターン、お前らはこれから私と一緒にテンガン山へ付いて来い」
この言葉を聞くと、三人の幹部は揃って返事をする。
「そしてナナシ、お前はここに残って侵入者の足止めをしろ」
侵入者の足止め!?そんなの一人で出来るわけが……
「分かっている、お前一人では止められないことぐらいはな。

 まず制御室で待機し、侵入者を防御壁などで阻む
 そして戦闘になり、万が一敗北した場合は、制御室からワープした部屋の先に
 テンガン山へワープできる扉がある、そこからこちらに向かうんだ。
 一度転送したら、制御室のワープパネルは作動しないようになっているから安心しろ」

咄嗟の判断でそこまで考えてある……流石は父さん、抜け目がまるで無い。

「分かったな、では付いて来い、マーズ、ジュピター、サターン!」
472ギンガ ◆pXSMZkovvI :2007/08/09(木) 00:49:09 ID:???
――数十分後、ギンガトバリビル制御室

防御壁のほとんどは侵入者に突破された、残された団員もほぼ全滅。
このビルももう終わりだな……
周囲に目をやる、そこには緑色の液体が入ったカプセルに監禁されている三匹のポケモンが居る。
随分と虚ろな目をしている、思わず目を逸らしてしまう。
さっきから何度もこの行動を繰り返している……

……侵入者四人のうちの一人がこちらに向かってきている。
決戦は避けられないだろう。リュックの中に入っている五つのモンスターボールを手に取る。
侵入者……その正体はなんとなく掴めている。
だが来て欲しくない、もう――

……壁越しに足音が聞こえる。もう少しで勝負だ。
心臓の鼓動音は一段と高くなり、冷や汗が出てくる。

来るな――来るな――

その瞬間、爆発音と共に部屋の中に明かりが入ってくるのを感じる。
頑丈なはずの扉が破壊されたのか……
侵入者の顔が俺の視界に入ってくる。



侵入者の正体は――のび太。
473ギンガ ◆pXSMZkovvI :2007/08/09(木) 00:49:57 ID:???
「ナナシ君……だよね?」
「………」
「その仮面外してよ……僕は君のこと知ってるんだから、仮面で顔を隠す意味なんて無いだろ?」
「………」
「……会話する気は無いんだね、じゃあはっきり言うよ」

『ナナシ君、僕は君をここで倒す!!』

暗い部屋にのび太の声が木霊する。
「……ほぉ、やれるものならやってみろ!」
俺はグレイシアのモンスターボールを宙に放り投げる。
「行け、グレイシア! 冷凍ビ―――」
「エテボース、猫騙しだ!」
突然現れたエテボースがグレイシアに攻撃を加える。
「続いてダブルアタック!」
猫騙しで怯んでいるグレイシアに、エテボースは尻尾で二回攻撃した。
二連続で攻撃を受け、グレイシアはゆっくりと崩れる。

「な……」
『僕は絶対に君に負けない……だから次のポケモンを出せ!』


ナナシ
ルカリオLv51、クロバットLv47、ロトムLv45、
ラグラージLv48、グレイシアLv45
のび太
エテボースLv43 残りの手持ち不明
出木杉
ユキメノコLv46 残りの手持ち不明
474名無しさん、君に決めた!:2007/08/09(木) 00:52:13 ID:???
おつ
475ギンガ ◆pXSMZkovvI :2007/08/09(木) 00:52:15 ID:???
投下終了
ドラーモン氏の話を聞いて、また少し作品を作り直した
伏線とかそういうの苦手だ……
476名無しさん、君に決めた!:2007/08/09(木) 01:29:59 ID:???
477名無しさん、君に決めた!:2007/08/09(木) 01:31:37 ID:???

478のび ◆rKDXa8GwAQ :2007/08/09(木) 01:55:39 ID:???
「いやあ、強いね。これならwifiでも強そうだ」
今日ジャイアンに負けたばかりなんて言えない。
「僕の実力なんてまだまだだよ。でも、wifiかあ……」
wifiは、世界の人達と対戦できるらしい。
どうせ改造厨が溢れ出るんだろうなぁ…と思いきや、ともだちコードを交換しないと対戦できないため
事前の承諾が必要だと分かった。
こういう時は、インターネットの出番だ。
僕はインターネット掲示板の「wifi板」に行ってみた。


「ニックネームは○○○、ともだちコードは……」
色々な書き込みがある。もう廃人レベルの人もいるだろうな。
479のび ◆rKDXa8GwAQ :2007/08/09(木) 01:56:30 ID:???
こうして、僕の一日が終わった。
その後僕はストーリーを進めたのだが、マジカルリーフを覚えていないロゼリアは荷物となり、いあいぎり要因はビッパにした。
ロズレイド……夢だったのに……
ズイタウンで僕はレベル上げに徹し、レポートを書いた。


【おまけ】
「なんだよ、ニューラが進化しねえ!」
剛田家にて。


「え!?ここどこ!?」
骨川家にて、サイクリングロード下の洞窟にて。


「あら、野生のラッキーがしあわせタマゴを……」
源家にて。


「ムウマージたんハァハァ」
出木杉家にて。
480のび ◆rKDXa8GwAQ :2007/08/09(木) 01:57:38 ID:???
ご迷惑かけました。
発投下という事で沢山書いたのが仇になりましたね。
投下終了です
481名無しさん、君に決めた!:2007/08/09(木) 02:01:34 ID:???
482名無しさん、君に決めた!:2007/08/09(木) 02:45:20 ID:???
483名無しさん、君に決めた!:2007/08/09(木) 13:03:46 ID:???
支援の礼も言わんとはクズめ
484名無しさん、君に決めた!:2007/08/09(木) 13:24:55 ID:???
クズめ
485名無しさん、君に決めた!:2007/08/09(木) 13:35:21 ID:???
お前…もうちょっとバトルは知っといた方がいい… かげぶんしんの所など酷いぞ
486名無しさん、君に決めた!:2007/08/09(木) 13:53:40 ID:???
面白いと思ったのは俺だけじゃないはず

>>485
何かおかしいのか
487名無しさん、君に決めた!:2007/08/09(木) 14:04:26 ID:???
>>486
ゲームをしているならゲーム調の戦闘をしているはず
後かげぶんしんを積んだ意味がよく分からない もう当たりそうならなんで今まで交わす必要があったのか…


説明しにくい
488名無しさん、君に決めた!:2007/08/09(木) 14:21:15 ID:???
>>487
言いたい事は分かった
小説書く上で必要なことだし、その内身につくだろ

そういうわけで期待
489 ◆OgMOWRDE.s :2007/08/09(木) 14:34:21 ID:???
お久しぶりです。
少ししかありませんが投下します。
490ただの金銀のようだ ◆OgMOWRDE.s :2007/08/09(木) 14:35:23 ID:???
 ここはラジオ塔

「えぇと、はい!」
「残念! ボンゴレじゃないんですよ」
のび太はラジオ塔のクイズに大苦戦していた。
すべてのクイズに正解すると、ポケギアのラジオカードがもらえるのだ。
しかし、非常に残念ながらのび太は賢くない。
いや、賢くないどころの話ではない。
「はい!」
「残念! 死ね死ね光線じゃないんですよ」
受付のお姉さんは全身から「もう帰れオーラ」を出しているのだが、
のび太はそれには気付けない。
「あれ、のび太くん!」
そんなのび太に一人の青年が話しかけた。
「あぁ、ヒワダタウンのお兄さん!」
どうせ誰も覚えてないだろうから、ぼくが説明しましょう。
この人はヤドン誘拐事件を見て見ぬ振りしていた、
ヒワダタウンのチキンなお兄さんです。
「のび太くん、何はともあれ、ヤドンたちを助けてくれてどうもありがとう」
青年は頭を下げ、のび太はいえいえ、と首を振る。
491ただの金銀のようだ ◆OgMOWRDE.s :2007/08/09(木) 14:36:14 ID:???
「ところで、お兄さんはなんでここに?」
「あぁ、ボクはここで働いてるんだよ。実家がヒワダタウンなんだ。
 きみらと会ったあとにすぐこっちに来たんだよ」
ふんふん、と青年の話を聞いていたのび太の脳裏に、
「いいこと」が思い浮かんだ。
「すいません、いきなりですけど、ラジオカードくれませんか?」
青年は少し驚いたような顔をし、すぐにいつもの笑顔に戻った。
「……友だちの分かい? まぁ別に構わないけど」
のび太はさらに指を二本出す。
「二つ、もらえませんか?」
よく分からない、といったような顔をしながらも、
お兄さんはラジオカードをくれました。
なんと優しい人でしょう。
クイズが解けないんです、なんて言ってたまるもんですか。
「ありがとう、お兄さん。じゃあこれで!」
のび太はラジオカードをもらうや否や、さっさと塔を出て行った。
「……」
青年はそんなのび太の後ろ姿をただただ見つめていた。
492ただの金銀のようだ ◆OgMOWRDE.s :2007/08/09(木) 14:36:59 ID:???
 憩いの広場
 自然公園

「おれに似合いのポケモンやーい!」
ジャイアンは自然公園にいた。
そこで開催されている虫捕り大会に参加しているのだ。
以前も同じようなことを言いながらポケモンを探していたが、
結局、捕まえたのはかっこいいとは程遠いポケモンだった。
「今度こそ強くてかっこいい奴を……」
気合いの入れすぎに加えて、独り言が異様に多いため、
他の参加者たちはジャイアンから避けるように移動している。
「取りあえずポケモン出しとくか……」
ジャイアンがボールに手を掛けたそのとき、背後の茂みが揺れた。
そこから飛び出してきたのは二本の角。
「う、おおおぉぉッ!」
間一髪でそれを避けるジャイアン。
息を切らしながら目の前のポケモンを見つめる。
「お前は……確かカルロス!」
名称を思いっきり間違っているジャイアン。
周りにツッコんでくれる人はいない。
493ただの金銀のようだ ◆OgMOWRDE.s :2007/08/09(木) 14:37:57 ID:???
「でかいし、強そうだ……よし、お前を捕まえて優勝してやる!」
高らかに宣言した瞬間、ジャイアンは頭が真っ白になった。
「……て、手持ちがねぇッ!」
さっきの衝撃で手持ちを落としてしまったらしい。
ジャイアンはない脳みそを必死で絞り、打開策を練る。
……考えろ、考えるんだ剛田武。
落ち着いて状況を整理するんだ。
手持ちは落とした。空きのボールはある。周りに人はいない。
だが、しかし!……しかし、うーん……。
すると、ジャイアンの視界の端に紫色が映った。
「……えぇい、ままよ!」
ジャイアンはボールを投げ付けた。
カイロスではなく、そばの草むらの紫色のポケモンに。
「ッしゃあ! 行け、コンパン!」
そして、捕まえたばかりのコンパンを繰り出し、
目の前のカイロスに攻撃を仕掛けた。
494ただの金銀のようだ ◆OgMOWRDE.s :2007/08/09(木) 14:38:54 ID:???
投下終了。
歪みの国おもすれー。
今週末は首都に遊びに行くので、
今週はもう投下できないと思います。
それではまた。
495名無しさん、君に決めた!:2007/08/09(木) 14:41:31 ID:???
496名無しさん、君に決めた!:2007/08/09(木) 14:42:25 ID:???
歪みの国のアリス、面白いよね
乙 てかやっぱりこの作品のノリ好きだわw
497名無しさん、君に決めた!:2007/08/09(木) 14:47:18 ID:???
うつ

おつ
498名無しさん、君に決めた!:2007/08/09(木) 15:05:54 ID:???
>>494
同意。歪みの国おもすれー
499名無しさん、君に決めた!:2007/08/09(木) 15:34:40 ID:???
500名無しさん、君に決めた!:2007/08/09(木) 15:48:04 ID:???
ヨーダは一夜怪談見てないのかな?
とりあえず乙
501名無しさん、君に決めた!:2007/08/09(木) 20:06:52 ID:???
502 ◆xqjbtxNofI :2007/08/09(木) 22:08:01 ID:???
Lスレの続き、4レス投下いたす。
503ドラーモン作大長編 ◆xqjbtxNofI :2007/08/09(木) 22:09:19 ID:???
「いい笑い話を聞かせてもらったわ。じゃあその気持ち悪い思い出と共に、そのジュカインを葬ってあげる」
しずかのサンダーのダークラッシュがジュカインにヒットし、その体力を奪う。
ジュカインはよろよろと崩れ落ち、ボールに戻っていった。
「はい、まずは一匹……」
だが、サンダーも毒毒によるダメージを受けてかなり弱ってきている上に、天候も元に戻ってしまった。
出木杉は間髪いれずに次のポケモンを出す。
「その巨大な青き身体で敵を打ち砕け、ドラえもんっ!!」
現れたのは丸い巨体に頑丈な甲羅を備えたポケモン、カメックス。
「カメックス……水ポケモンだけど……」
しずかのサンダーはダークポケモン。
全ての通常ポケモンに効果抜群なので、相性は受けのみを気を付ければいい。
「とりあえず、その鈍重なポケモンなど動くことすら許さないわ!」
しずかの命令でサンダーはダークサンダーを撃とうとする。
しかし、そんなしずかに対し出木杉も無策ではない。
「カメックス、ねこだましだ」
サンダーが技を放つより早く、カメックスが走った。

パァン!

ねこだましの音が響き、サンダーは思わず怯んでしまう。
504ドラーモン作大長編 ◆xqjbtxNofI :2007/08/09(木) 22:10:12 ID:???
動けないサンダーをさらに猛毒が襲う。
かなりのダメージが蓄積されている……このままでは後3ターンももたない。
「さすが出木杉さん、一筋縄ではいかないわね」
しずかが苦虫を噛み潰したような顔をしながら賞賛する。
だが、その心中は想像を絶するものだろう。
「さあしずかちゃん。僕は次のターン守らせてもらうよ」
出木杉は更なるターン稼ぎをすることを宣言する。
このまま流されては、サンダーは間違いなくやられてしまうだろう。
『ここは猛毒の蓄積をリセットするためにダークルギアと……』
ターン事に増加する猛毒のダメージをリセットするためにポケモンを交代するのは基本戦術だ。
しずかは懐のボールに手をかける。

だが、何かおかしい。

『まるでダークルギアを誘っているようだわ……』
しずかは一度手を戻すと、再び懐のボールに手をかけた。
「!!」
出木杉の口の端がわずかだが上がったのをしずかは見逃さなかった。
『やはり、これは罠か!』
どういう戦術かは分からないが、出木杉は確かにダークルギアを出されるのを望んでいるようだ。
「ふふ、ふ……はははははは!」
しずかが突然高らかに笑いだした。
505ドラーモン作大長編 ◆xqjbtxNofI :2007/08/09(木) 22:11:06 ID:???
「何を笑っているんだい、しずかちゃん」
「貴方の浅はかな考えを読みきった事、そして今から絶望する貴方の顔を想像して笑っていたのよ!」
しずかはそう言うと、ポケットに手をいれた。
ポケットから引き抜かれた手に持たれていた小さな瓶を見て出木杉の顔から余裕が消えた。
「ま、まさか……」
「そう、これは……かいふくのくすりよ!」
高らかに叫んだしずかは瓶の蓋を開け、サンダーに液体を振りかける。
サンダーの顔にみるみる生気が蘇り、その羽ばたきも力強さを取り戻した。
「ダークルギアを引っ張りだそうと何やら浅知恵を巡らせていたようだけど、甘かったわね!」
出木杉がガクリと膝を付く。
「分かって……いたのか」
「所詮は子供ね、簡単に表情が読めるわ。フフフフ」
出木杉は声を震わせながらも、まだ眼光は鋭いままだ。
「だが、かいふくのくすりを消費させただけでも……」
「消費させた?消費させたですって?」
しずかは出木杉の儚い努力の功績すら打ち砕く事実を突き付ける。
両手をポケットに入れ、しずかが取り出したもの。

それはさっきと同じ瓶、かいふくのくすりが両手合わせて4本。

「ふふ、同じ事をあと何回やる気かしら?」
506ドラーモン作大長編 ◆xqjbtxNofI :2007/08/09(木) 22:12:00 ID:???
その場にいた全員が凍りつく。
ダークサンダーの後にはダークルギアが控えており、しかも回復の薬が4本。
こちらは道具を使えないが、しずかは道具を使えるのだ。

「ダメだよ、勝てやしない……」
スネ夫が放心状態で呟く。
それは全員同じ気持ちだった。

だが。

「それを待ってたんだ」
片膝を付いたままの出木杉が足元の石を拾い、しずかに向かって投げつけた。
「きゃっ……」
不意の投石にバランスを崩したしずかは、瓶を持ったまま床に倒れこむ。
辺りの床は自らのダークルギアが放った攻撃により大小の石が散乱している。
『受け身を……っ!』
とっさにそう判断したしずかは、石のない安全な場所に手をついた。

ガシャン

しずかが受け身を取るために手放した4本の回復の薬、そしてまだポケットに隠していた予備の回復の薬全てが砕け、中の液体を散乱させた。
「まだポケットに隠していたとは姑息な事をするね、しずかちゃん」
会心の笑みを浮かべる出木杉。
「あ、あぁ……あああぁぁぁーーっ!!」
しずかの絶叫が回廊に響き渡った。
「まずは道具による戦力差を埋める」、全ては出木杉の描いたシナリオだったのだ。
507 ◆xqjbtxNofI :2007/08/09(木) 22:13:15 ID:???
少ないけど投下おわりだニャ
508名無しさん、君に決めた!:2007/08/09(木) 22:13:29 ID:???
乙乙乙
509名無しさん、君に決めた!:2007/08/09(木) 22:13:50 ID:???
燃え滾る乙
510名無しさん、君に決めた!:2007/08/09(木) 22:13:52 ID:???

高度な戦いだな
511名無しさん、君に決めた!:2007/08/09(木) 22:14:00 ID:???
512名無しさん、君に決めた!:2007/08/09(木) 22:14:15 ID:???

やっぱ面白いわ
513名無しさん、君に決めた!:2007/08/09(木) 22:14:38 ID:???
劇小津
514名無しさん、君に決めた!:2007/08/09(木) 22:14:54 ID:???
出木杉反則じゃねーかw
乙ニャリン
515名無しさん、君に決めた!:2007/08/09(木) 22:18:36 ID:???
乙。
先が気になって仕方がない、
だが乙。
516名無しさん、君に決めた!:2007/08/09(木) 22:20:02 ID:???
mtmnは使うなよ乙
517トレーナー ◆e0ecEtFYBA :2007/08/09(木) 22:51:11 ID:???
これから投下します
ドラーモン氏乙です。いよいよクライマックスですね
518トレーナー ◆e0ecEtFYBA :2007/08/09(木) 22:52:09 ID:???
No.020『THE DEEP SHOW』


緑に覆われた島は、ただ静寂が支配していた。
静寂と行っても、森林浴に行った時に感じる虫の音や鳥の鳴き声に伴った精神的なものとは全く違う。
それは現実的で悲壮な完全なる静寂だった。

しかし、その静寂は音も無く破られる。

この島に来た侵入者によって、だ。



ビシュン、ドテッ。


静かな森に何かが落ちたような間抜けな音が響く。
その音がした場所を見てみると、情けなく尻餅をついた眼鏡の少年が居た。
「イテテテテ、酷いよ……、あの女の子……」
そう、我らが主人公、野比のび太だ。
この少年、こういったテレポート等空間を移動した時は、必ずと言っていい程情けないスタイルで登場する。
そして今回もそのお約束に則った。
しかし彼も何時までも尻餅をついて、ボーッとしている程馬鹿では無い。
腐葉土の地面に手を付き、立ち上がって辺りを見回す。
「……ここは何処だろう」

辺りは一面の森だった。針葉樹が並んでいて、当たりは一面緑で染まっている。
空から漏れる緑の溢れ日は、ここが深い森である事を示していた。
519名無しさん、君に決めた!:2007/08/09(木) 22:52:38 ID:???
支援
520トレーナー ◆e0ecEtFYBA :2007/08/09(木) 22:53:20 ID:???
こんな自然の懐に、たった一人で放り込まれたのび太(まぁ、他の受験者も居るのだが)は元々ビビりな性格も災いし、喚き出す。
「酷い!酷いよ!あの女の子…。こんな所に僕だけ置き去りにして……。
……ドラえもォーん!」
のび太の子守りロボットを呼ぶ声が辺りにこだまする……が、別に何も起きない。
風に揺られガサガサ鳴る葉の音が、のび太の孤独感に拍車をかける。
「さみしいよォーッ!ドラえもぉぉぉん!


イテッ!」
突然、のび太の頭上から何の前触れも無く、何かが落ちてきた。
それはのび太の頭に命中し、地面に落ちる。
「イタタタタタ……。ん、なんだ?これ」
のび太は落ちてきた『それ』を見る。

それは黒い一冊のノート……ではなく、少々大きなリュックサックだった。
のび太はそれを前にして考える。
「なんだろう…これ。
あ、そういえば試験の説明の時に最初に食糧とかが支給されるって言ってた気がするぞ。
と、いうことはこれがそうか!」
俄然元気を取り戻したのび太は、早速支給品のリュックサックの中をあさりだす。
521トレーナー ◆e0ecEtFYBA :2007/08/09(木) 22:55:02 ID:???
「中身は…懐中電灯…500ミリペットボトルの水…食糧…ええと……他には…あ、地図もあった」
リュックの中身をあさくるのび太。遠目から見たら本当に猿に見えなくもない。
そんな姿に気付きもせず、のび太の物色は続く。
すると中から何やら変な物を発見した。
「なんだろう、これ?」
のび太はそれをリュックの中から取り出す。
黒いボディに赤いボタン。何やらアンテナや音声が出るらしい穴みたいなの物がついている。
それは爆弾のリモコンにも、一風趣味の変わったラジオにも見えた。
とりあえずのび太はその裏も見る。
「ん、何か手紙が貼ってある」
のび太はその手紙を取り読んだ。


“このボタンはギブアップしたくなった時に押してネ。
アナタの足下がワープ床になってサントアンヌ号内にワープできるから。
こっちに来た瞬間、即失格だから、くれぐれも、間違って押さないように気を付けてネ。
――――ナタネ―――”


「なるほど…ギブアップ用のスィッチか…
押さないように気をつけないと…。
他には何か無いかな?」
のび太は改めてリュックの物色を再開する。
「モンスターボールが20個…キズ薬が10個…何でも治しが5個…元気の欠片も5個…。

ん、またまたなんだ、これ?」
522トレーナー ◆e0ecEtFYBA :2007/08/09(木) 22:55:50 ID:???
今回のび太が取り出したのは何やら物騒な紙袋。
「なにこれ…『らんだむささきゅうしな……?』
あ、ランダム支給品か!」
そんなのもあったな、とのび太は思い、ハイなテンションでその紙袋を開ける。
ちなみに、支=ささ、給=きゅう、品=しな、である。

「何か良いものが入ってたらいいなぁ…。
ん、これかな?」
そう言ったのび太が取り出したのは、白い紙にくるまれた、てるてる坊主の頭部のような球体。
それにも丁寧に手書きの説明書がついている。

“これは、『煙玉』というアイテムだョ。
投げたらすっごい煙でるから、逃げたい時とかに使ってネ”


「『煙玉』か……。なかなか使えそうだな…。
ん、なになに…“ランダム支給品は一人二つ”だって?
じゃあもう一個あるのか」
そう呟きながら、紙袋の奥まで手を突っ込みガサゴソとあさる。

「どこだどこだ…?
ん?
なにこれ……柔らかいけど…」
突如、袋の中の指先が妙な感覚を覚える。
なんだかパサパサしてて柔らかい。そんな感覚。
それを取り出してのび太はすっとんきょうな声を上げた。
523トレーナー ◆e0ecEtFYBA :2007/08/09(木) 22:56:43 ID:???
「なんじゃこりゃぁぁぁーーッ!」
のび太の手に握られていたのは大きな大きなチン……では無く、大きな、大きな茸だった。

「なに、え?これ、え?なにこれ?
ホントどうやって使うの?
説明書的なものは?」
例の茸には説明書はついて居なかった。
とりあえず、のび太は紙袋の中を捜索する。
意外とそれはすぐに見つかった。どうやら紙袋内部をあさってた時に、説明書が茸から剥がれ落ちたらしい。
のび太はそれを取り出して読む

「うーんと、なになに……?」

“おいしく食べてネ。それと、高く売れるヨ。
良かったネ^^”


のび太は大きなキノコを地面に叩きつけた。


 * * * * *

五分後。


「とりあえず、支給品は全部確認したと…」
のび太は一仕事終えてホッと一息つく。
ランダム支給品の片方が大きなキノコというクズだったのは仕方ない。
何故か水が500mlしか無いのも仕方ない。
何故か食糧が二食分しか無いのも仕方ない。
文句を言いたいが、それができないのも仕方ない。
524トレーナー ◆e0ecEtFYBA :2007/08/09(木) 22:58:24 ID:???
「さて、これからどうしよっか」
のび太は腰を上げ、呟く。
この試験の主旨は、ポケモンを捕まえる事だ。
だとしたら、自ずとやることは決まってくるだろう。

「コラッタを探しに行くか…」
のび太は行動を開始しようと、この場所を離れる為に第一歩を踏み出した。
すると、


ガサガサガサガサッ!


近くの茂みから音がした。

「ヒィィッ!」
音に驚き、のび太は思わず腰砕けになる。
「だッ、誰だぁぁぁ……」
声が震えている。
全くもって情けない。それでも男か。

そしてその音源の正体が姿を現す。
「コ……コラッタ?」
そう、三次試験開始15分、なんと不幸の塊であるのび太に、早速チャンスが回ってきたのである。

コラッタはじっとこっちを見ている。
様子を伺っているようだが、まだ逃げる気配は無い。

(これは捕まえられるかも知れない…)
のび太は心の中で呟き、リュックからモンスターボールを取り出す。
そこで、のび太はポケモンの捕獲に関して重要な事を思い出した。
525トレーナー ◆e0ecEtFYBA :2007/08/09(木) 22:59:07 ID:???
(そいやぁ、ポケモン捕まえる時って弱らせるんだった)
のび太は空のモンスターボールの代わりにポケットに入った中身のあるそれを取り出す。
そしてのび太はそれを投げた。

「行けッ!ケンタロス!」
のび太の手から放たれたボールが割れて中からポケモンが飛び出す。
その中から飛び出してきたのはケンタロス…………ではなく、




「タマゴォォォォー!?」
だった。


予想外の出来事に唖然とするのび太。
何も無かったかのように顔を洗うコラッタ。

(あっ、そういえばケンタロスはジャイアンのタマゴから孵化したんだった…)
そう、二次試験で一回も自分の力で走っていないのび太のタマゴは、全く孵化の為のエネルギーがたまっていなかったのだ。
「どぉぉぉおしよぉぉぉー!」
のび太は叫ぶ。
(ポケモンが孵化していない状態でポケモンをどうやって捕まえるのだろう。
いや、コラッタ程度なら弱らせなくても捕まえられるかも……
って、エエエェーーーッ!)


なんとコラッタが居ない。
いつのまにか逃げられてしまっていた。
526名無しさん、君に決めた!:2007/08/09(木) 23:00:45 ID:???
支援
527名無しさん、君に決めた!:2007/08/09(木) 23:02:27 ID:???
支援
528名無しさん、君に決めた!:2007/08/09(木) 23:02:50 ID:???
人気ある作者にしか乙と言わないのか…
一旦乙…
529名無しさん、君に決めた!:2007/08/09(木) 23:03:00 ID:???
支援
530名無しさん、君に決めた!:2007/08/09(木) 23:04:35 ID:???
俺はみんなに言ってるぞ
531トレーナー ◆e0ecEtFYBA :2007/08/09(木) 23:05:34 ID:???
「くそぉ……」
ガックリと膝を落とすのび太。
そしてのび太は呟いた。

「孵化させるかなぁ…。
いや、でも走るのはキツイかなぁ…。
はぁ……………」
のび太は深い溜め息を一息つき、タマゴをボールに回収すると、アテも無く走り出した。

「孵化作業って……キツイなぁ…」
のび太は切実にそう思った。



* * * *



そんなのび太の様子を、木の上から見ている影が一人。

「アイツ確実にアホだな…。
使えそうだ…。
とりあえず跡をつけるか…」
のび太に忍寄る影は、そう呟いた。
532トレーナー ◆e0ecEtFYBA :2007/08/09(木) 23:06:11 ID:???
今日はここまでです
支援して頂いた方々、ありがとうございました
533名無しさん、君に決めた!:2007/08/09(木) 23:06:54 ID:???
乙乙乙
534名無しさん、君に決めた!:2007/08/09(木) 23:07:11 ID:???
535名無しさん、君に決めた!:2007/08/09(木) 23:15:27 ID:???
乙!
536名無しさん、君に決めた!:2007/08/09(木) 23:17:55 ID:???
トレーナー面白杉、乙
537名無しさん、君に決めた!:2007/08/09(木) 23:22:32 ID:???
538名無しさん、君に決めた!:2007/08/09(木) 23:41:45 ID:???
アイデアが熱いな
539使い手 ◆AiLK4Yq51w :2007/08/09(木) 23:56:26 ID:???
皆さん乙です。自分も投下します
540使い手 ◆AiLK4Yq51w :2007/08/09(木) 23:57:22 ID:???
「ただいまー……あれ? ドラえもんが居ないや」
のび太が自分の部屋に入ると、そこにいつもの青いロボットの姿はなかった。
ふと机を見ると、書き置きが残されている。
のび太はそれを手に取った。
「んーなになに?
僕はある用事で22世紀に戻っています……すぐに戻るので心配しないでください……
ドラえもんより……ってことは今22世紀に居るのか……」
書き置きに目を通したのび太は、退屈そうに寝転ぶ。
下から「ご飯出来たわよー」と玉子の声を聞いた彼は、気のない返事をして階段を下りていった。


時を同じくして、22世紀。
「ドラミ、突然呼び出すのにはなにか訳があるんだろうね?」
「ええ、とっても重要なことなの」
ドラミに先導され、ドラえもんはホテルの一室へ向かう。
「それに……のび太さんたちの未来に大きく関わることだから」
部屋に入る前に、ドラミがそう付け加えた。

部屋に入ったドラえもんはその設備に驚く。
「凄いなドラミ……どうしてまた、こんな高級な部屋を?」
「まあ、ね。今回のはのび太さん達だけでなく、この世界全体に関わる可能性もあるから
この部屋なら、外部には絶対漏れないの」
ドラミはそう言うなりポケットからリモコンのようなものを取り出し、モニターに画像を映し出す。
541使い手 ◆AiLK4Yq51w :2007/08/09(木) 23:58:18 ID:???
「これは……まさか」
ドラえもんの顔が、見る見るうちに強張っていく。
その声も、何かに怯えているかのように震えていた。
「つい最近、私が時間を遡っているときに発見したの
このままじゃ、のび太さん達……」
「これは止めないとまずいぞ! ドラミ、今すぐ」
「待って!」
焦るドラえもんをドラミが制止する。
「焦っても仕方ないわ。今から私達が行動を起こすと、未来が大幅に変わってしまう
のび太さんたちだけじゃなくて、この世界全体に関わる可能性もあるんだから
だから私たちは、万が一の事態に備えて準備をするべきだと思うの」
「で、でも……」
心配になって顔を俯かせるドラえもん。
こんな時は、いや、こんな時でなくてもしっかりしているのは妹のドラミの方だった。
「未来は確定している訳じゃないわ……もしかしたら、私たちがやらなくても何とかなるかもしれない
私たちが動く時は、本当に危なくなった時が1番いいはずよ」
それっきり、ドラえもんもドラミも一言も喋らない。
高級ホテルの一室に、僅かな音もしない静かな空間が広がっていた。

「それじゃあ……僕、戻るよ」
ドラえもんが沈黙を破り、部屋を出ていこうとする。
それを見送るドラミは言った。
「お兄ちゃん……のび太さんたちにはいつも通りに振舞ってね。いつも通りに」
「わかってるよ、それぐらい……」
どこか寂しげな2人の声が木霊した。
542使い手 ◆AiLK4Yq51w :2007/08/09(木) 23:59:27 ID:???
「あ、ドラえもん」
のび太が夕飯を食べ終わったころ、ようやくドラえもんが帰ってきた。
「何してたの?」
「あ、いや、別に……ちょっと未来デパートにね」
「へえー、そうなんだ」
そう言うなり、のび太が布団を敷く。
「あれ? 今日は寝るの早いね」
「今日は色々あってさ……疲れたんだよ」
敷いた布団の上に、大の字になって倒れるのび太。
それを見たドラえもんは少し笑い、自身も押し入れの中で寝る準備をした。
「僕ももう寝るよ。のび太くん同様疲れたから」

ドラえもんが部屋の明かりを消し、辺りは暗くなる。
のび太は仰向けになり、目を閉じる。
押入れの中のドラえもんは、なかなか寝つけなかった。
それは多分、不安によるものだと―――彼は気付いている。

しばらくして、のび太のいびきがドラえもんに聞こえてきた。
今の自分とはあまりにも対照的なのび太に、彼は少しだけ安心させられる。
しかし、やがて訪れる未来に目を向けると、そんな感情はすぐにどこかへ行ってしまうのだ。

不安が絶えないまま、いつしかドラえもんの意識は途絶えていった。
543使い手 ◆AiLK4Yq51w :2007/08/10(金) 00:00:34 ID:???
投下終了です。

少なめですが、キリの良い所で切ろうとしたらこうなりました。
544名無しさん、君に決めた!:2007/08/10(金) 00:01:58 ID:???
後ちょっと頑張れば参加だ
頑張れ
545名無しさん、君に決めた!:2007/08/10(金) 00:24:43 ID:???
乙です
546名無しさん、君に決めた!:2007/08/10(金) 00:54:05 ID:???
547虹色 ◆9i43zxbeXs :2007/08/10(金) 01:43:13 ID:???
みなさんお待たせしました。投下します。
ちなみに中国高校は予選落ちでしたが、住人みんなのおかげで頑張ることが出来ました。
応援本当にありがとうございました。
起きていらっしゃる方がおられたら支援をお願いします。
548虹色 ◆9i43zxbeXs :2007/08/10(金) 01:44:09 ID:???
ここはヒワダタウン。
ジョウト地方は歴史の深さから全国一神社や寺院が多いとされるが、ここも例外ではない。
事実、西にあるウバメの森には「森の神様」を祀ったほこらがあるし、町を囲む山地も古くから神が住んでいるとされてきたのだ。
また、この町のいたるところにはヤドンが寝そべっており、初めて来た人はぎょっとすることも少なくないという。
ヤドンの欠伸によって飢饉から救われたという歴史によるもので、町の東には「ヤドンの井戸」なるものが設けられている。

その「ヤドンの井戸」の入り口から、髪の毛がつんつんに前に張り出した頭が顔を出した。
南中した太陽からの陽光が元々細い彼の目を細めさせる。
「フフ、ロケット団なんてやっぱりちょろいもんだったね」
昨夜この街に到着したスネ夫は午前中かけてロケット団を利用したレベル上げを行っていたのだった。
おかげでヒノアラシもマグマラシになり、さらに強さに磨きがかかったようだ。
ガンテツの賞賛を得意げな顔で受けながら、スネ夫はスピードボールを受け取る。
次はヒワダタウンでのジム戦である。
「ま、こいつが居れば楽勝だけどね」
マグマラシの入ったモンスターボールを目の高さまで持ち上げ、スネ夫はそうほくそ笑むのであった。
549虹色 ◆9i43zxbeXs :2007/08/10(金) 01:46:13 ID:???
「はぁ、はぁ、はぁ……ここまで来れば……はぁ、はぁ……ん?」
アルフの遺跡で忘れ物を取りに行ったはずののび太は日も暮れかかった現在、つながりの洞窟の入り口前にいた。
息を切らしている彼が見たものとは、青いフーセン頭にピコピコ揺れる赤い尻尾の後姿。
ドラえもんだ。
「ドラえもん!」「なんだ、のび太くん。結局また会っちゃったね」
そうだね、と二人は笑うが、次の瞬間ドラえもんはいきなり肩をつかまれ揺さぶられた。
「そうだよ! こんなことしてる場合じゃないんだよドラえもん!! 早く逃げなきゃ捕まっちゃうよ〜」
「ちょちょちょ……ちょっとじじょじょ事情を話してくれなきゃわか、わからないじゃな……」

十分後、ようやく落ち着いたのび太はドラえもんに事情を話す。
「えーっ!! アルフの遺跡の壁を壊したぁ!!?」
「シーッ! 声が大きいよ……」
かくかくしかじかとドラえもんに詳しいことを話すと、ドラえもんは仕方がない、とばかりに
「じゃあ、急いでこの洞窟を抜けるよ!」
「え? あ、う、うん……」
のび太の襟を引っつかんでドラえもんは洞窟へと突入する。こういうのを世話好きというのだろう。
「迷路探査ボール!」
四次元ポケットから出てきたピンク色の玉は入り組んだ洞窟の内部を全て調査し、確実に出口へと導いてくれる。
ものの一時間で二人はヒワダタウンの土を踏むことになった。
もっとも、迷路探査ボールという手を採ったことはあとから大きな誤算を招くことになるのだが……
550名無しさん、君に決めた!:2007/08/10(金) 01:48:17 ID:???
自演支援
551虹色 ◆9i43zxbeXs :2007/08/10(金) 01:48:24 ID:???
ヒワダのポケモンセンターでドラえもんと別れたのび太はヒワダの街並みを背に、ポケモンジムへと足を向ける。
外は雨が降っている。春雨、というのだろうが出木杉ならいざ知らず、のび太の語彙にそんな言葉はなかった。
センターで借りたビニール傘片手に通りをひたひたと歩くのび太。
しかし、ジムまでまっしぐら、というわけには行かなかった。小さななにかが路地でうずくまって震えていたのだ。
どうやらポケモンのようだ。茶色い小ぶりなボディにそれに不釣合いな頭に被った大きな仮面。ポケモン図鑑によると―――カラカラ。
のび太は恐る恐る近づき、こう話しかける。
「君、捨てられたの? ポケモンを捨てる人もいるんだね……」
カラカラはチラとこちらを振り向くと、おびえながら一目散に走り出した。
「あ、待ってよ!」
のび太が追いかける前にカラカラは路地裏へ消えて行ってしまった。
どこか後ろ髪を引かれる思いを残しながらのび太はヒワダジムへと向かった。

ジム戦は楽勝の一言だった。今までの経験値はウパー一匹に集中。そして出木杉戦もある。
試合は終始のび太のペースで進み、最後のストライクもテクニシャン銀色の風を何とかギリギリで耐え切り水鉄砲で勝利に持ち込んだ。
ストライクに対してはのび太のほうがよっぽどビビっていたほどだ。
自分は仲間内では最後の挑戦者となったようだった。そして自分の名前も認定トレーナーとして刻まれる。
トレーナーケースに収まったインセクトバッジの輝きは強くなったウパーのシンボルとなってのび太の目に映った。

552名無しさん、君に決めた!:2007/08/10(金) 01:49:01 ID:???
支援するぜ
553虹色 ◆9i43zxbeXs :2007/08/10(金) 01:49:21 ID:???
小降りになった雨の中、のび太がポケモンセンターまで戻るとそこにいたのはドラえもんだけだった。
どうやら他のみんなは先を急いでコガネに向かったようだ。
結局夕食はドラえもんと二人で食べることになった。
ハンバーグを箸でかぶりつきながらドラえもんにカラカラのことを話した。やはりのび太の心からはあの寂しげな目が消えないのだ。
ドラえもんは共感していたが、やはり実際に見たものでないと分からないのだろう。どこか的外れな気がした。

部屋に戻り、もう一度カラカラのことを考える。
捨てられた動物がどんな気持ちをしているのか、イチのことを思い出した。
「せっかく生まれてきたのに住むところがないなんてかわいそう」
「捨てるなんて自分勝手すぎるわよ」
イチを拾ったときのスネ夫としずかのセリフが頭をよぎった。
それに、ポケモンは現実世界の動物に比べ頭がいいだけに自分のおかれた状況が分かるのだろう。あの寂しそうな目は……
やっぱりほうっておけない。明日もう一回探してみよう。
のび太はそう決心して布団にもぐりこんだ。
554名無しさん、君に決めた!:2007/08/10(金) 01:50:33 ID:???
支援
555虹色 ◆9i43zxbeXs :2007/08/10(金) 01:50:54 ID:???
翌日。
空はうす雲に包まれて日ごとにきつくなっていく陽光をやわらげてくれている。
ドラえもんはカラカラを捜しにいくというのび太に同行することを申し出たが、のび太はそれを断った。
ドラえもんにはもう頼らない、といっておいてそれはないと思ったからだ。
一足先にウバメの森へ分け入っていくドラえもんを尻目に、のび太はカラカラ捜索を開始した。
556名無しさん、君に決めた!:2007/08/10(金) 01:51:16 ID:???
支援
557虹色 ◆9i43zxbeXs :2007/08/10(金) 01:51:38 ID:???
一時間後。
カラカラは一向に見つからない。路地を中心に捜しているのだが、あいつはいったいどこで暮らしているのだろう?
現場百回、のび太は再び昨日カラカラを見かけた場所へと戻ってみた。
一番最初に来て見たときにはいなかったから諦めモードだったのだが……
――――いた。
カラカラはびくびくとした様子で物陰からこちらを見ていた。
のび太は姿勢を低くしてアプローチを試み、カラカラに話しかける。
「あっ、お前、ぼくずっとさがして……ん、なんだ!!?」
突然の出来事。
いきなりリュックが暴れ始めた。上下に動き、左右に動く。
必死でそれを押さえつけるのび太と逃げることも出来ず腰を抜かして動けないカラカラ。
カラカラは慌てることも出来ずにただ腰を引いて驚いているようだ。
十秒後、何とかリュックのファスナーを開いたのび太の目の前では光が輝き……
クリーム色の小さなポケモンが新たな命を芽吹かせた。ウツギ博士から貰ったタマゴが孵ったのだ。
「トゲピーじゃない!」
のび太が素っ頓狂な声を上げるのもよそに、トゲピーは生まれて早々元気よくカラカラの方に近づいていく。
トゲピーはカラカラに擦り寄ってうっとりとした表情になったのだった。ママとでも思い込んだのだろうか?
カラカラはおっかなびっくりしながらあたふたとしていたが、そのうちトゲピーの頭を不器用に撫でる。
「へぇ〜」
のび太は感心しながらそれをしばらく眺めていたが、ん、と気が付くとリュックからモンスターボールを取り出し、両者をボールに収めた。
2匹とも抵抗なしにボールに収まってくれた。カラカラが素直にボールに入ってくれるかどうか心配だったが、杞憂に終わったようだ。
こうして1匹だけだったのび太のポケモンは一気に3匹となった。仲間が増えてウパーも喜ぶだろう。
鍛えたウパーで勝ちまくり、仲間を増やして次の町へ。目指すはコガネシティだ。
のび太は意気揚々とウバメの森入り口のゲートをくぐったのだった。
558虹色 ◆9i43zxbeXs :2007/08/10(金) 01:54:00 ID:???
投下終了です。支援してくださった方々、ありがとうございました。
バーボン>>805氏が当たってて吹いたw
夜遅くなってしまい申し訳ありませんでした。では。
559名無しさん、君に決めた!:2007/08/10(金) 01:56:25 ID:???
黒光りする肉体wwwまじかwww
乙!

結構深夜にもいるから支援はまかせろ
560名無しさん、君に決めた!:2007/08/10(金) 07:30:20 ID:???
561名無しさん、君に決めた!:2007/08/10(金) 08:24:16 ID:???
562名無しさん、君に決めた!:2007/08/10(金) 09:07:32 ID:???
復帰嬉しかたい!
563名無しさん、君に決めた!:2007/08/10(金) 10:07:38 ID:???
黒光りww不覚にもうほっww

復活おめ乙
564名無しさん、君に決めた!:2007/08/10(金) 11:55:17 ID:???
>>507
ニャとかきめえんだよ
産む機械が
565名無しさん、君に決めた!:2007/08/10(金) 15:07:40 ID:???
新バーボン立ててくるけどいい?
566名無しさん、君に決めた!:2007/08/10(金) 15:08:01 ID:???
おk
567トキワ英雄伝説 ◆eNlSemdwK6 :2007/08/10(金) 22:33:23 ID:???
投下します
568トキワ英雄伝説 ◆eNlSemdwK6 :2007/08/10(金) 22:34:08 ID:???
       #20「一回戦」

ドラーズの劇的な勝利から数分が経ち、再びトーナメントが動き始めた。

第3試合は『爆走同盟』対『ナナシマ連合』というなんとも微妙なカード。
爆走同盟はタイプに偏りがあったのが仇となり、そこを付かれて負けてしまった。
試合に負けた爆走同盟の暴走族たちを、黒服の男たちが連れて行こうとする。
暴走族たちは必死に抵抗したが、あっという間に取り押さえられてしまった。
「いやだ、いきたくない! 死にたくないよー!」
と泣き叫び、普段からは想像できないような惨めで悲惨な姿を晒す暴走族。
明日は我が身かもしれない……その姿を見た選手たちの心に恐怖の念が宿る。

第4試合は『セキチク忍者軍団』対『フロンティアブレーンズ』、強豪同士の試合である。
だが、勝負はすぐに終わってしまった。
フロンティアブレーンの圧倒的な強さに忍者軍団のポケモンは次々と倒されっていったのだ。
セキチク忍者軍団は、大将のキョウまで回せずに敗北した。
負けた悔しさからか、それともあの地下室に行く怖さからかはわからない。
だがとにかく涙を流していたアンズを、父であるキョウが慰めている姿が印象に残った。

第5試合は『レジスタンス』対『ポケモン救助隊』。
人々の目は、全く実力が未知数であるレジスタンスに注がれる。

        ………………………………

観衆たちは、思わず言葉を失ってしまった。
ポケモン救助隊は決勝トーナメント出場チームの中でもかなり弱いチーム、敗北は誰にでも予想できた。
   ―――でも、まさかこうもあっさり決着がつくなんて……
レジスタンスがポケモン救助隊を倒すのは、僅か10分もかからなかったのだ。
実を言うとこれが、この大会中での最速のタイムだった。
569トキワ英雄伝説 ◆eNlSemdwK6 :2007/08/10(金) 22:35:03 ID:???
「す、すげえ……なんだよあいつらは……」
やっと我に返った観客たちが、途端にざわめき始める。
それは勿論、のび太たちも例外ではない。
「まさかあいつらが、あんなに強かったなんて……」
「Mr.ゼロの手下たちとは別みたいだけど、一体何者なのかしら?」
「あのリーダーの人物が何故僕らの会話を盗み聞きしていたのか、いまはまだ分からないよ。
それに、『彼らが敵か味方』か、もね……」
レジスタンス……彼らに対する謎は、深まるばかりであった。

続いての第6試合……ついにMr.ゼロのチームの一つ、『クイーンズ』が姿を現した。
観客たちの目の色があきらかに変わる。
……そしてそのバトルは、彼らの想像を遥かに超えていた。
対戦相手である『カナズミスクール』、の選手たちはまだ10代前半の小さな子供たち。
クイーンズの選手たちに威圧され、まともに指示を出すことも出来ない。
彼らはそれをいいことに徹底的に敵ポケモンをいたぶり、1匹1匹を死んでもおかしくないくらいまで追い詰める。
子供たちがどんなに怯え、悲しみ、泣き叫んでも攻撃は決して止む事はなかった。
その代わりにリーダーであり、子供たちの教師であるツツジが必死にバトルを止めようとする。
だが一度始まったバトルを止めることはできない、審判に訴えかけてみても無駄。
審判はただバトルの判定だけを冷静に、機械のようにこなしていた。
ツツジは何もできない己の無力さを痛感し、立ち尽くして涙を流していた。
―――そこに彼らのチーム名、『女王』のような気高さは微塵も感じられなかった。

「ひでえ、最低だ……」
口を開ける度にそう言い放つ観客たち、だが所詮は口だけである。
彼らが席を立ち、バトルを止めようとすることは決してない。
なぜなら彼らもまた、クイーンズの圧倒的な残虐性にのまれてしまっているのだから。
クイーンズの選手たちバトルに飽きてきたところで、無限に続くかと思われた試合はようやく終了した。

コロシアムに、子供たちの泣き叫ぶ声が響き渡る。
それが収まったとしても、選手たちからその声が離れることはない。
その声は彼らの心の中で、いつまでも……いつまでも響き渡っていた……
570トキワ英雄伝説 ◆eNlSemdwK6 :2007/08/10(金) 22:35:41 ID:???
続く第7試合が始まる前に、1人の男がある決意を固めていた。
脳に焼きついた先程の光景、耳にいつまでも聞こえる子供たちの声……
絶対に、絶対にあんなやつらに勝たせてはいけない。
たとえやつらがどんなに強かろうが、必ず自分が倒してみせる。
それが『チャンピオン』と呼ばれる自分の使命、あんな奴らに負けるようではその名に笑われてしまう。
「だから自分は絶対にこの大会で優勝する、チャンピオンの名に誓って」
ホウエン地方チャンピオン、ダイゴは心に深くその言葉を刻みつける。

そしてその公約通り、彼は見事に敵に完勝して見せた。
相手が全員ジムリーダーで構成された『シンオウジムリーダーズ』であることなど全く感じさせずに。
「安心してくれ、僕たちが絶対に優勝してみんなを救ってみせる!」
観覧席にそう呼びかけたダイゴの言葉に、選手たちは希望の光を見出す。
……だがこの後すぐ、その希望を打ち砕かれることとなった。

一回戦最終試合、片や運に頼って勝ちあがってきた弱小チーム、『ポケモン大好きクラブ』。
そしてもう一方はMr.ゼロの配下で最強のチーム、『ジョーカーズ』
先程のクイーンズのバトルを思い出し、選手たちの心に不安が宿る。
また先程のような一方的で残酷なバトルが繰り広げられるのではないか、と。
しかしこのバトルは、彼らの想像を遥かに卓越した展開を見せた。
「はは…………冗談、だろ?」
だれかがそう言った、まるで見るもの全員の気持ちを代弁するかのように。

いま目の前で起こった光景は、今までで一番信じがたいものだった。

ジョーカーズは相手をいたぶったりはしなかった。
でも、見るもの全てに先程とは比べ物にもならないようなショックを与えた。
……彼らが勝利するまでにかかった時間はたったの『五分』
先程レジスタンスが塗り替えた記録を、あっという間に上書きして見せたのだ。
『こんな奴らに勝てるわけ無い』 選手たちの心が折れていく……
ダイゴたち四天王による希望の光は、それを遥かに上回る強大な絶望の闇によってかき消されてしまった。
571トキワ英雄伝説 ◆eNlSemdwK6 :2007/08/10(金) 22:36:18 ID:???
全ての試合を見終え、部屋に帰っていくのび太たちの足取りは重い。
「まさか敵があんなに強いなんて……」
スネ夫が諦めたように呟く。
「いくら四天王でも、絶対に勝てるわけがないわ」
静香もスネ夫と同じように、暗い声で呟いた。
「僕たち、死んじゃうのかなあ……」
いつもは能天気で楽観的なのび太でさえ、沈んだ口調になっていた。
すっかりドラーズ内では絶望的なムードが蔓延していた……

「なに言ってんだ、お前ら!」

突如、この重い空気を打ち破る者が現れた。 
―――そう、ジャイアンである。

「絶対に優勝するって、さっきみんなで誓い合ったばかりじゃないか!
それなのにお前らはもう諦めちまうのかよ……だらしないにも程があるぜ!
おいのび太! 今朝俺を殴り飛ばしたあの威勢は、いったいどこに行っちまったんだ?」

ジャイアンの熱い言葉を受けたのび太は、ゆっくりと顔を上げる。
そしてその両手を顔に近づけ、自分の頬を思いっきりビンタした。
仲間の3人が驚きながら、無言で彼の方を見つめる。
のび太はその静寂の中で、一言ずつ絞り出すように話していった。
572トキワ英雄伝説 ◆eNlSemdwK6 :2007/08/10(金) 22:37:20 ID:???
「そうだよね、ジャイアン。 どんな敵が相手でも、僕たちは絶対に諦めてはいけない。
さっきそう心に決めたばかりだったのに……僕は弱い人間だね。
でも、でもそんな弱い僕を支え、助けてくれる仲間たちがいる。
だから僕は強くなりたい……優勝して、大切な仲間たちを守るために……」
のび太はそこで口を塞ぎ、黙って手を差し出した。

ジャイアンは一瞬、嬉しそうな表情を浮かべる。
そして無言で、のび太の手に自分の手を重ねた。

「そうよね、のび太さん。 私もこの大会に出て気付くことができた。
自分には、守るべきものが沢山あるって……
私はそれを守るために、絶対にこの大会で優勝しなちゃいけない!」
静香は言葉を吐き終えた後、のび太とジャイアンの手の上に自分の手を重ねた。

「まったく……みんなカッコつけちゃって。 馬鹿じゃないの……」
スネ夫はそう言い捨てると、黙って自らの手を仲間たちの手の上に重ねた。
「……どうやら僕も、馬鹿な奴だったみたいだね」
スネ夫が照れくさそうに笑うと、それに続いてみんなも笑い出した。

「よし。 いいな、俺たちは絶対に優勝する……優勝しなくちゃならねえ」
ジャイアンがそこで言葉を止め、3人の顔を見回す。
3人は無言で頷いた。
ジャイアンもそれに頷き返し、深呼吸をした後大声で叫ぶ。

「残りの3試合、絶対に勝つぞおおお!」

―――少しずつ、少しずつ彼らの絆は深まりつつあった。
だが運命はそんな彼らを弄ぶかのように、様々な試練を与える。
次に彼らが乗り越えなければならない壁はかつての友、出木杉英才との戦いだ……
573トキワ英雄伝説 ◆eNlSemdwK6 :2007/08/10(金) 22:38:45 ID:???
投下終了です
後言い忘れてたけど、虹色氏乙
あなたが復活してくれて嬉しいです
574名無しさん、君に決めた!:2007/08/10(金) 22:44:41 ID:???
575名無しさん、君に決めた!:2007/08/10(金) 22:51:35 ID:???
ダイゴかっけー!キョウ優しい〜!
ドラーズ頑張れ〜!
すごく乙だ〜!応援してるぞ〜!!
576名無しさん、君に決めた!:2007/08/10(金) 22:55:07 ID:???

ポケモン大好きクラブ……
577名無しさん、君に決めた!:2007/08/10(金) 23:05:36 ID:???
578使い手 ◆AiLK4Yq51w :2007/08/10(金) 23:09:29 ID:???
トキワ氏乙です。今回も面白かったです
自分も投下します。
579使い手 ◆AiLK4Yq51w :2007/08/10(金) 23:10:14 ID:???
―――それから数週間、彼らは非凡性の欠片もない平凡な日常生活を送っていた。

のび太はしっかりトレーナーズスクールに通い、ジャイアンやスネ夫と共に日々を過ごしている。
それに当時こそ大きかったドラえもんの不安も、この頃には少し薄れていた。
平凡な毎日の繰り返しは、彼らに確かな安心を与えていた……


トレーナーズスクール。
「それでは、今から実戦の授業を開始する!」
何やら熱そうな先生が必死に熱弁している。
この日の暑苦しさも相俟って、生徒たちにとってはかなり鬱陶しいのだが、
今回がはじめての実戦の授業とあって、皆真面目に話を聞いていた。

―――実戦の授業は、1組2組3組4組と4つのクラスがある中、2組合同で行われる。
パターンは1組と2組、もしくは3組と4組の2つ。
本来それはどうでもいい事なのだが、のび太にとってはそうとも言えなかった。
何故なら、のび太の1組と合同で授業をする2組には……

「先生、時間が迫ってきてますけど大丈夫ですか?」
発言したのは1人の少年。
この少年の名は、出木杉英才。
のび太の小学生時代の同級生であり、のび太が常にライバル視していた少年。
勉強やスポーツの才があるだけでなく、容姿にも恵まれている彼は、「天才」と称するに相応しい少年だった。
そんな出木杉と対照的なのび太が、彼に好感を持つはずがない。
580使い手 ◆AiLK4Yq51w :2007/08/10(金) 23:11:00 ID:???
「よし、それじゃあ説明も終わったし、そろそろ実戦に入るとするか!
お前ら、1人1匹ずつそこのボールを取れ」
先生が促し、生徒たちはそれぞれボールを手にとる。
しかし、次の先生の一言は生徒が予想していたものとは違っていた。
「あ、でももう時間がないな……仕方ない、1組と2組からそれぞれ代表を選べ
その2人が勝負をして今日は終わりだ
やるだけでなく、見ることも大切な勉強だぞ!」

1組と2組はそれぞれ1つの場所に固まり、相談する。
2組の方はすぐに決まったようだ。
「おっ、2組は出木杉か! これは面白くなりそうだ
さて、1組は……?」

すぐに決まった2組とは反対に、1組は誰も名乗り出ずなかなか決まらなかった。
本来ならジャイアン辺りが「俺様がやる!」などと言いそうなものだが、
運の悪いことに、彼はいま腹痛でそれどころではなかった。
それに、相手があの出木杉とあって首を横に振る生徒が大多数だ。しかし……

「僕がやるよ」
そう言ったのは、意外にものび太だった。
あまりにも意外で意外な意外すぎる発言にその場の生徒、そして先生までもが唖然としていた。
皆の目線が、出木杉と対峙するのび太に向けられる。
581使い手 ◆AiLK4Yq51w :2007/08/10(金) 23:11:46 ID:???
「野比くん……お手柔らかに頼むよ」
「そっちもね」
両者、手に取ったボールを見つめる。
それが放たれたのは、バトル開始の笛が鳴ったときだった。
出木杉のボールからはヒトカゲ、のび太のボールからはポッチャマが出てくる。

―――のび太がこのような行動に踏み切ったのには、当然わけがあった。
皆の前で出木杉を倒し、赤っ恥をかかせたい……ただそれだけ。
これは筆記テストじゃなくて実戦なんだ! なら僕だって出木杉に勝てる! 大方そんなところだろう。
無論、勝算などありはしなかったが、たまたま相性では有利に立っている。
現に今ののび太の顔は自信に満ち溢れ、笑みを浮かべてさえいた。

「ポッチャマ、泡攻撃!」
「避けろヒトカゲ!」
ポッチャマがあわを放ち、ヒトカゲが素早い動きでそれを避ける。
本来なら、ある程度の信頼関係がないとポケモンはトレーナーの命令を聞かないのだが、
スクール専用のポケモンは例外だ。
「ちょこまかと……ならばこれはどうだい? バブル光線!」
今度はさっきの泡より弾数が多く、それでいてスピードの速いバブル光線がヒトカゲに襲いくる。
この瞬間、のび太は勝ちを確信した。だが……
「ヒトカゲ、穴を掘れ!」
「……なっ」
ヒトカゲが穴を掘り、地中に姿を隠す。
582使い手 ◆AiLK4Yq51w :2007/08/10(金) 23:12:26 ID:???
小さいバトルフィールドの外では、生徒たちと先生がその様子をじっと見ていた。
「なるほど、穴を掘るで攻撃を避けたか……さすがだな、出木杉」
先生が出木杉のバトルセンスを賞賛し、他の生徒もそれに似たようなことを言う。
フィールドののび太にとっては、それが面白くなかった。

「今だヒトカゲ! 穴を掘る!」
出木杉が指示し、ヒトカゲが地中から出てきてポッチャマを突き上げる。
体重の軽いポッチャマは、容易く宙に浮かぶ。
「どうやら僕の勝ちのようだね……野比くん
ヒトカゲ、龍の怒りで決めろ!」
ヒトカゲが口から強力な炎をはきだす。
それは空中で身動きのとれないポッチャマに直撃した。
「ポ、ポッチャマ!?」
のび太が慌てて墜落したポッチャマの方へ駆け寄っていく。
その体は傷ついており、瀕死状態になっていた。
授業終了のチャイムが鳴ると同時に、先生が大声で言う。
「勝者、出木杉。これにて今日の授業は終わりだ!」

生徒たちがぞろぞろと教室に戻っていく中、のび太は肩で風を切りながら教室とは別の方向へ向かっていく。
―――タイプ相性では有利なのに、負けた。
それも、絶対に負けたくなかった出木杉に。
今の彼にとって、これほど屈辱的なことはなかった……
583使い手 ◆AiLK4Yq51w :2007/08/10(金) 23:13:16 ID:???
気がつくと、のび太は屋上にいた。
ここはのび太のお気に入りの場所で、ジャイアンたちと食事をとるのもここにしている。
それは、彼にとってここが1番心が落ち着く場所だからだ。
もっとも、傷心の彼に落ち着く場所などないのだが……

「はぁー……」
落ち込むのび太の溜息は尽きない。
彼の髪は屋上の風に吹かれ、どこか切なげに靡いた。

―――彼がが極度に落ち込んでいる理由は、バトルの勝敗云々とは少し違っていた。
もちろん負けたことが原因なのだが、それによって、ある人物の前で恥をかいたことがたまらなく苦痛だったのだ。
その人物は、彼と同じ1組に属する源静香。
成績優秀で男子生徒からの人気もある彼女に、のび太は小学生の頃から好意を抱いていた。
しかし、彼女のそばにはいつも出木杉が居た。
そうしてさっき、のび太は静香の目の前でその出木杉にやられたのだ。
彼が落ち込むのも納得できる。

時計の短針は、すでに1を指していた。
本来ならもう昼食時なのだが、未だに消えない羞恥心がのび太をこの場に留めていた。
そして、彼が5度目の溜息を吐いたとき……
「あ、のび太さん……」

「え……静香……ちゃん?」
心配そうな表情で駆け寄ってくる静香を見て、のび太は思わずそう漏らした。
584使い手 ◆AiLK4Yq51w :2007/08/10(金) 23:14:33 ID:???
投下終了です。
585名無しさん、君に決めた!:2007/08/10(金) 23:23:01 ID:???
586名無しさん、君に決めた!:2007/08/10(金) 23:59:36 ID:???
587名無しさん、君に決めた!:2007/08/11(土) 00:01:01 ID:???
588名無しさん、君に決めた!:2007/08/11(土) 00:32:06 ID:???

使い手氏は学園が主体かな?
589むぎゅ ◆kC03f5MJRQ :2007/08/11(土) 13:54:21 ID:???
かゆみのあるところにムヒ塗ると偶にジンジン痛くなる時ありますよね?
それって結構病みつきになりません?

と、言うわけで投下
590むぎゅ ◆kC03f5MJRQ :2007/08/11(土) 13:55:42 ID:???
【FULL FORCE】
プロローグ

唐突すぎる。

いきなりすぎる。

急に、そんなこと言われても……。

「君が今回のゲームの主人公。……私の望み通りの結末を期待する。それでは、ゲームスタート」


今朝はなんか嫌な夢を見た気がする。
起きた瞬間こそは覚えていたはずだけど、
顔を洗ってみるとすぐに忘れてしまった。
まぁ僕の経験から言っても、夢なんてそんなもんだ。
「あら、今日は早いのね」
「うん……」
ママとの会話は特に弾むこともなく、朝食を終えた僕は2階へと上がった。
部屋に入ると奇妙なうめき声が押入れから漏れていた。
……どうせドラ焼きがたくさん出てきた夢でも見て
「もう食べられないよ〜」
的な状況に違いない。
学校の準備をしていると、宿題を忘れていたことに気がついた。
……こりゃ今日も足腰のいいトレーニングになりそうだよ、まったく。
まだ苦しそうに悶えているロボットを他所に、
野比のび太こと僕は久しぶりに余裕を持って登校することにした。
591むぎゅ ◆kC03f5MJRQ :2007/08/11(土) 13:56:44 ID:???
「野比ぃ、お前6年生にもなって宿題を忘れるとは……」
「いや、あの、だから本当に反省し」
「廊下に立っとれ!」
教室中から嘲笑が沸き起こる。
何時になってもこの光景は変わらない。
そう、何時になっても――変わらないはずだった。

どうもこんな感じの生活を6年近く続けていると慣れというものも生じる。
流石に数時間も直立不動で居るのは酷なものだが、
廊下に立っている=授業を受けないで済むというものだからそれはそれで良い。
まぁ僕を労しく思ってくれるのは一向に構わない。
多分僕は世界で一番不幸な小学生だから、ね。
正直言うと、授業を聞いている時間より、廊下に立っている時間の方が長かったかもしれない。
こんな小学生僕以外絶対居ないだろう……常識的にも考えて。
そう――僕は救われない少年、不幸と言う名の重い、重い荷物を背負って生きているのである。
……昔の偉い人は言った。
『人生とは重い荷物を持って坂道を上るようなもの』だと。
僕の場合は坂道じゃなくてエベレストを登ってるのではないか……最近よく思う。
そんなことをボヤボヤを考えている内に何時の間にか下校時刻となっていた。
あぁ、これも最近よくある。
歳のせいなのだろうか……。
6年生ともなると下校時刻もそれなりに遅く、空はオレンジ色に染まっている。
友達は皆先に帰ってしまったし、自分もさっさと帰ってゲームでもしよう……そう思った時だった。
「野比、ちょっと話がある。後で北棟の2階廊下に着なさい」
とりあえず、今日は帰りが遅れそうだ。
まったく……。

日頃の行いがこのようなことを招いているのに、何とも腹の立つ男である。
592むぎゅ ◆kC03f5MJRQ :2007/08/11(土) 13:58:44 ID:???
北棟には特別教室が密集している。
理科室、調理室、音楽室、図工室……因みにほぼ全てが僕の苦手な教科だ。
生徒数もそれなりに多いこの学校は特別教室も殆ど使われない時間が無いに等しい。
休み時間なんかは移動する生徒達でごった返しになる。
一度誰かが転べばドミノのように倒れていくぐらいだ。
そんな北棟も、放課後になると途端に寂しくなる。
夕暮れに照らされる教室――そう言えば午後4時になると音楽室のベートーベンの眼が光るとか何とか、そういう噂も一度聞いたことがあったな。
そう言う訳で、放課後の北棟は逆にうるさいほどの静寂が辺りを支配するのである。
……まぁぶっちゃけた話、放課後は人の出入りが殆ど無い、ってことだ。
ある意味叱るのにはもってこいの場所なのかもしれない。

さて、僕は何時に無く沈んだ面持ちで渡り廊下を歩いていた。
その姿は何所と無く死人を思わせた。
そう……死人、にね。
――別にこの前フリに意味はないと思う、多分。
593むぎゅ ◆kC03f5MJRQ :2007/08/11(土) 13:59:35 ID:???
バタン、と大きな音を立てて扉が派手に閉まり、ビクッと身体が揺れる。
この渡り廊下に続く扉はどうも大きな音が鳴る。
この音に幾度と無く驚いたことだろうか。
まぁ6年間もこの扉を開けてきたのに未だに馴れない僕も僕だが。
北棟に入ると、すぐに廊下の両脇に高く積み上げられたダンボールが眼に入る。
いい加減整理でもしたらどうなんだ……いや、僕も整理とかは嫌いだから何となく分かるかも。
「野比、思ったより早かったな」
不意に後ろから声がして振り返る。
なんだ、先生か、脅かすなよ。
「いえ……そうでもないですよ。それで話と言うのは?」
「ン? 話? 実はな……」
初めて見る先生のニヤニヤと笑う顔に背筋が少し冷たくなるのを覚える。
何か、おかしい。
いや、おかしいと言ったらココに入ってきたときからだ。
僕は2階の渡り廊下から直接来た。
それの後ろから来るってこと、しかもすぐにってことは、僕が渡り廊下を歩いていた時点で僕の後ろにいたハズ。
それもすぐ近くに……。
そして何より渡り廊下から来たなら扉が閉まる際、大きな音が生じる。
ソレも無かったってことは――?

「実は……お前に死んでもらいたくてなァ?」

先生の拳が、思い切り僕の頬をぶち抜けた。

プロローグ 完
594むぎゅ ◆kC03f5MJRQ :2007/08/11(土) 14:00:23 ID:???
もう少し書き溜めるべきだったと感じるなぁ

投下終わり
595名無しさん、君に決めた!:2007/08/11(土) 14:05:04 ID:???
テラホラス
596名無しさん、君に決めた!:2007/08/11(土) 14:08:08 ID:???
作者かな?
597名無しさん、君に決めた!:2007/08/11(土) 14:10:15 ID:???
598名無しさん、君に決めた!:2007/08/11(土) 18:03:27 ID:???
なんかところどころ日本語おかしい
599名無しさん、君に決めた!:2007/08/11(土) 18:10:18 ID:???
はいはい
金銀物語 金銀物語
期待 期待

600電脳戦士のび太 ◆Xu30yXkiGE :2007/08/11(土) 22:56:37 ID:???
これから投下します
前回>>365->>369
601電脳戦士のび太 ◆Xu30yXkiGE :2007/08/11(土) 22:57:40 ID:???
出木杉がハヤトから必死に情報を聞き出していた頃、ドラえもんとのび太は繋が
りの洞窟で苦戦していた。
のび太の好奇心旺盛なワニノコは、訳の分からない方向に迷走していき、途中の
池をも強引に突破してしまう。
その池は浅かったので何とか歩いて渡れた(野生ポケモンが運良く出なかったの
も幸いした)が、ワニノコはとにかく突っ走っていったので、反対側の出口らし
き所にまで出てきてしまったのだ。
「ドラえも〜ん、ここはどこ〜?」
「ここは、多分アルフの遺跡のどこかだと思うよ。
ポケギアのマップも、アルフの遺跡の近くを示してるから間違いないだろうね」
「成る程。で、どうやって帰ればいいの?」
「来た道を戻るか、原作だったら、遺跡のパズルを解けば遺跡からキキョウシテ
ィに出られるね。
でもパズルは難しいから…」
「き、来た道を戻るなんて僕はやだよ。パズルを解けばいいじゃないか!
…ドラえもんが」
602電脳戦士のび太 ◆Xu30yXkiGE :2007/08/11(土) 22:58:33 ID:???
「……結局他人任せになるのね、まあ仕方ないけど。
ところでのび太君、ここは時々野生のドーブルが出るはずなんだけどさ、捕まえ
ていかないかい?」
「いいね! ロックオンと絶対零度を覚えさせれば最強さ!」
「……。まあ好きなようにやらせてあげようか」
「ドラえもん、あれがドーブルだね!」
「うん。のび太君が先に捕まえていいよ」
「分かった! 行け、ワニノコ! 水鉄砲だ!


……ってアレ? 僕のワニノコはどこだい?」
「……遺跡の中に入ってっちゃったみたいだね」
「ななな、なんだってー!? じゃあ僕は連れ戻しに行ってくるよ!」
そう言い終わると同時に、のび太は駆け足で遺跡の奥へと進んでいった。

「じゃあ先に僕が捕まえておこうかしら。
コイル、出てこい!」
コイルがボールから出てくる。かなり長い間ボールの中にいたので、外の空気を
満喫している。
「コイル、電気ショック!」
コイルに電気ショックを浴びせられたドーブル。
どうやら今の電撃で麻痺してしまったようだ。
「反撃が来ないな、麻痺したのかな?
とりあえずボールを投げてみるか」
緩やかな軌道を描いてボールが飛んでいく。
603電脳戦士のび太 ◆Xu30yXkiGE :2007/08/11(土) 22:59:31 ID:???
…グラグラ……グラグラ………ポン
ドーブルは捕まった。
「やったー! ドーブルを捕まえたぞー!
って、のび太はまだ帰って来てなかったのか。しょうがないなあ」
ドラえもんはそう呟くと、ドーブルの入ったボールを拾い上げてから、遺跡の中
へと進んで行った。

「のび太くーん? どこだーい?」
「あ、ドラえもん!
いや、ワニノコが変な石をいじっててね、ようやくそれが飽きたみたいだからさ
、これからドーブルを捕まえようと思うんだ。
ドラえもんはドーブルをもう捕まえたの?」
「あ、うん。捕まえたけど……」
「捕まえたけど、どうかしたの?」
「それよりのび太君?」
「何?」
「君、宙に浮いてるよ」
「馬鹿だなあドラえもんは。
タケコプターなんて使ってないんだから、飛べるわけなんて無いじゃない」
「いや、下を見てみなよ」
「何を言ってるんだい。地面はこの通り大理石で出来た床が……
って、えええええ!!! なんで無いのおおおぉぉ…‥」
「あ、落ちた。しょうがないな、追わないと」

ドラえもんはやれやれといった感じの顔をして、ポケットからタケコプターを取
り出す。
それがしっかり装着されたのを確認した後、ゆっくりとのび太の後を追っていっ
た。
604電脳戦士のび太:2007/08/11(土) 23:00:18 ID:???
それからおよそ二時間後――

「のび太君、起きろー!」
「あと5分、あと5分だけ……」
「いいから起きろー!」
「……なんだよドラえもん? って、何で僕はこんな所で寝てたの?」
「君が、アルフの遺跡で尻餅うって気絶したからだよ。僕がわざわざ運んで来た
んだからな!」
「ああ、思い出した! そうか、僕は気絶していたのか!」
「まったく、僕の苦労も少しは考えてくれよ」
「ごめんごめん。って、あっー! ドーブル捕まえ損ねたー!」
「僕はちゃんと捕まえたけどね」
「ズルいズルい〜! 僕にちょうだい〜!」
「えー、でもこのドーブル『龍の舞』しか覚えてないから攻撃が出来ないよ」
「じゃあいいや」
(……のび太君、君は実にバカだな。まあいいんだけどさ)
この時ドラえもんは、初めてのび太がバカで良かったと感じたのであった。

「あ、静香ちゃん!」
「あら、のび太さん。お久しぶり」
「静香ちゃんもこれから繋がりの洞窟に行くの?」
「ええ、そうよ」
「じゃあ僕が案内してあげるよ!」
「いや、いいわよ。のび太さんに悪いし」
「そ、そんな事ないよ!」
605電脳戦士のび太 ◆Xu30yXkiGE :2007/08/11(土) 23:01:00 ID:???
「……ええと、ほら!
のび太さんは今日はしっかり休まないと!
また元気な時に会いましょう」
「静香ちゃん…、僕の心配をしてくれるんだね!
分かったよ! 静香ちゃん、また会おうね!」
「ええ。じゃあね、のび太さん」

(危ない所だったわ。あんなのに道案内させたら一億光年かかるわ。
いや、一億光年は時間じゃない、距離よ!)
静香は独りボケツッコミをしながら、のび太から少しでも離れるために、先を急
ぎ走り去っていった。
606電脳戦士のび太 ◆Xu30yXkiGE :2007/08/11(土) 23:02:49 ID:???
投下終了です。
人気投票までの僅かな間、投下を増やして存在のアピールをしますので宜しくお願いします
607名無しさん、君に決めた!:2007/08/11(土) 23:03:16 ID:???
608名無しさん、君に決めた!:2007/08/11(土) 23:06:10 ID:???
609名無しさん、君に決めた!:2007/08/11(土) 23:09:35 ID:???
610名無しさん、君に決めた!:2007/08/11(土) 23:12:47 ID:???
おっおっおっ乙
611名無しさん、君に決めた!:2007/08/11(土) 23:59:31 ID:???
612名無しさん、君に決めた!:2007/08/12(日) 00:31:13 ID:???

安価ミスってるぞw
613名無しさん、君に決めた!:2007/08/12(日) 00:35:47 ID:???
614名無しさん、君に決めた!:2007/08/12(日) 01:02:25 ID:???
615名無しさん、君に決めた!:2007/08/12(日) 01:04:09 ID:???
616名無しさん、君に決めた!:2007/08/12(日) 01:05:52 ID:???
617名無しさん、君に決めた!:2007/08/12(日) 01:16:27 ID:???
618ギンガ ◆pXSMZkovvI :2007/08/12(日) 01:44:03 ID:???


投下する、はだしのゲンがなかなか良かった
619ギンガ ◆pXSMZkovvI :2007/08/12(日) 01:44:52 ID:???
倒れているグレイシアをボールに戻す。
「エテボースの特性は『テクニシャン』弱い技の威力が上がる特性…
 さらにタイプ一致+シルクのスカーフで、威力は数倍にまで跳ね上がっているんだ!」
道具まで使いこなすようになっていたか……ここの警備を突破できただけはある。

「ならこいつでどうだ! 行け、ルカリオ!」
フィールドに姿を現す波動の戦士、その波動に空気が震える。
「君の最強のポケモン……でも負けないよ、ダブルアタック!」
エテボースが軽快なスピードで接近し、尻尾で攻撃を加える。
「無駄だ! 反撃しろ、波動弾!」
尻尾の攻撃を難なく耐え切ったルカリオは、次の瞬間波動弾を発射する。
相性の悪い攻撃を受けたエテボースが、その攻撃を耐えられるはずが無かった。
620ギンガ ◆pXSMZkovvI :2007/08/12(日) 01:46:10 ID:???
「相性を考えるんだな、鋼タイプに対してノーマルタイプの攻撃は攻撃は効果いまひとつだ」
「分かってるさ、行け、ムウマージ!」
エテボースと入れ替わって出てきたのはムウマージ、不気味な笑みを掲げている。
「くくく、悪の波動だ!」
禍々しい波動がムウマージを襲う。その攻撃を受けムウマージは地に落ちてしまった。

「波動弾が効かないゴーストタイプを選んだつもりだったのだろうが、
 油断したな、そのくらいは対策してあるんだよ」
「……君のルカリオを見てみなよ」
そう言われフィールドに目を移す、そこには魂の抜けたように倒れているルカリオが居た。
「ハッ……まさか」
「道連れを使わせてもらったよ。ごめんねムウマージ」
のび太はムウマージをボールに戻し、仕舞う。
こちらもルカリオをボールに戻し、次のボールを手に取った。
621ギンガ ◆pXSMZkovvI :2007/08/12(日) 01:46:42 ID:???
「ロトム!」「アゲハント!」
宙に姿を現す二体のポケモン、これで仕切りなおしだ。
「身代わりだ」
ロトムの体力を少量削り、身代わりの人形が出てくる。
そして、アゲハントはその人形に痺れ粉を吹きかけ始めた。
「補助技を使うことぐらい読んでたさ、そのための身代わりだ」
「なら身代わりを破壊するまでだよ、サイコキネシス!」
念力波が身代わり人形を襲う。それを受け身代わり人形は消滅した。
だが破壊している隙に、電撃波がアゲハントを貫いた。

ロトムはまた身代わりを作る。だがその光景を見てのび太は笑みを浮かべる
「やっぱりそう来たね……だけどこの技は防げないよ、吹き飛ばしだ!」
アゲハントが突風を引き起こす。その突風に身代わりもろともロトムは吹き飛ばされた。

「身代わり状態でも一部の技は通用するんだよ、その一つが吹き飛ばしなんだ」

ロトムと入れ替わりにクロバットが出てくる。
そして、次のクロバットの攻撃でアゲハントは戦闘不能になった。
622ギンガ ◆pXSMZkovvI :2007/08/12(日) 01:47:30 ID:???
「ありがとうアゲハント……行け、ライチュウ!」
ついに出てきた……おそらくこいつがのび太の切り札だ。
飛行タイプだから出したのだろうが、こちらの方が素早さは上だ。
一撃で倒せなくとも、次のポケモンに回せば倒せる。
予想通りクロバットが先に動き出し、ライチュウにクロスポイズンを命中させる。
そしてライチュウの10万ボルトで、クロバットは戦闘不能になった。

「ご苦労だった、行け、ロトム!」
HPがちょうど半分のロトムが姿を見せる。これでジ・エンドだ。
だが慎重に行こう……思わぬ反撃を受けるかもしれない。
「身代わりを作れロトム!」
この戦闘中見慣れた身代わり人形が出てくる。こいつを破壊するには最低でも二回攻撃を加えなければならない。
もう勝利は目の前だ。
「そう来るのは分かってたよ、アンコールだ!」
「なにっ!?」
ライチュウがロトムに拍手をする、これでしばらくは身代わり以外の技を出すことができない。
無意味な身代わりを繰り出している最中に、悪巧みを積むライチュウ。
次も同じ行為を続けるロトムの身代わりに、10万ボルトがヒットした。
当然これで身代わりは消滅する。
そして、次の瞬間には再びライチュウが強力な電撃をロトムに加え
ロトムは瀕死になってしまった。
623ギンガ ◆pXSMZkovvI :2007/08/12(日) 01:48:31 ID:???
これで俺のポケモンは最後の一体、だがそいつはライチュウでは絶対に崩すことのできない壁。
「くくく……まさかこれほどまでに熱い勝負ができるとはな。だがこれで終わりだ!」
最後のモンスターボールを投げる。その中から出てくるのは――――ラグラージ。
水、地面タイプを合わせ持ち、電気タイプの攻撃を一切遮断する。
「くそっ……電光石火だ!」
素早く動きラグラージに体当たりを加えるが、まるでダメージが無い。
「地震だ、砕け散れぇぇえええ」
地震が発生し、ライチュウを呑み込む。
その威力は、もともとダメージを負っていたライチュウを瀕死にするには十分すぎる威力だった。

ライチュウをボールに戻すのび太。勝った……俺の勝ちだ。
「俺の勝ちだ、さっさと仲間と一緒に立ち去れ!」
「まだ僕は負けてないよ」
なんだと!?ライチュウは倒したし、他のポケモンだって……ハッ
ライチュウが切り札だとは一言も言っていない。俺が勝手に勘違いしただけだ。

「まだ僕のポケモンは一体残っているんだ、それはこいつだ!」
のび太が宙にボールを放り投げる。
そこから発生した光はどんどんと広がっていく、一体の生物のシルエットを描く。
それはやがてシルエットでは無く、現実のものとなる。


その正体は―――カイリュー
624ギンガ ◆pXSMZkovvI :2007/08/12(日) 01:49:02 ID:???
「こいつが正真正銘僕の最後のポケモン、そして最強の切り札だ!」
なんて威圧感……まるで伝説のポケモンと対峙しているようだ。
だがこちらにも勝機はある、ラグラージは氷タイプの技『冷凍パンチ』を覚えている。
こいつを一発でもぶち込めば、カイリューであろうと一撃で倒せるだろう。

「ドラゴンダイブだ!」「滝登り!」
技と技の激突、まさに一触即発と言える。
やがてお互いが弾き飛ばされるが、すぐにカイリューは体勢を立て直し、ラグラージに突進する。
ドラゴンダイブが命中し、苦痛の表情を浮かべるラグラージだが、致命傷には至ってない。
「反撃だ、冷凍パンチ!」
この攻撃が当たれば――――しかしラグラージは動こうしない。
「さっきのドラゴンダイブで怯んだみたいだね、次の攻撃で僕の勝ちだ! ドラゴンダイブ!」
三度ドラゴンダイブの体勢をとるが、ラグラージの方では無く、のび太の方に突撃しようとしている。
「そ、そっちじゃないよカイリュー! 向こうだよ!」
のび太の指示に対応することが出来ず、結局カイリューはのび太の周辺の地面に突撃してしまった。
そうか、ドラゴンダイブはあまり命中率の高い技ではない。
だからのび太の方向に……

のび太はなんとか直撃は避けれたようだが、足を痛めてしまい、動けないようだ。
そしてカイリューも同じ、頭を強く打ってボンヤリしている。
「最後の最後に不運だったな、これで本当に終わりだ……ラグラージ、冷凍パンチ!」
右手に氷を宿し、動けないカイリューに突進するラグラージ。
これで今度こそ――――

この瞬間、頭の中にある静止画が浮かび上がる。それは血塗れになっているのび太。
……今、ラグラージで攻撃したら、カイリューが吹っ飛んで後ろののび太にまで――――
625ギンガ ◆pXSMZkovvI :2007/08/12(日) 01:50:19 ID:???
ナナシ
ルカリオLv51、クロバットLv47、ロトムLv45、
ラグラージLv48、グレイシアLv45
のび太
カイリューLv55、ライチュウLv47、アゲハントLv41、
ムウマージLv42、エテボースLv43


投下終了、なるべくスピーディーな展開を作るために最終戦以外
ゲーム風のバトルにしてみたんだがどう?
626名無しさん、君に決めた!:2007/08/12(日) 01:58:54 ID:???
乙!
テンポがよくてバトルの内容もハイレベルでいいと思うよ。
627名無しさん、君に決めた!:2007/08/12(日) 09:23:36 ID:???
ライチュウは草結びを…
628名無しさん、君に決めた!:2007/08/12(日) 11:07:17 ID:???
629電脳戦士のび太 ◆Xu30yXkiGE :2007/08/12(日) 13:18:41 ID:???
ギンガ氏乙です。
連投に近いですが、また投下させて頂きます。
前回>>601->>605
630電脳戦士のび太 ◆Xu30yXkiGE :2007/08/12(日) 13:20:16 ID:???
その頃、スネ夫はヒワダジムに挑戦をしていた。
既に、ツクシの残りポケモンはストライクだけになっている。
「ストライク、連続斬りだ!」
「やるだけ無駄さ。タイプ相性が悪いと大変だねwww
ゴース、ナイトヘッド!」
ゴースは命令に忠実に、ナイトヘッドで確実にダメージを与えていく。

「ヤバいなあ。でも連続斬りは効きが悪いしなあ。
あ、そうだ。ストライク、追い討ちだ!」
ツクシの命令を聞いたストライクは、その技の名前の通りに、追いかけるように
してゴースに近づき、そして斬りつける。
効果抜群という壁は大きく、間も無くゴースは力尽きる。

「ひ、卑怯だぞ! ジムリーダーとしてのプライドを捨てるのか!」
「プライド? なんの事かな?」
「ツクシなんて虫技だけ使ってれば良かったんだよ!」
「まあそれはこっちの勝手だがな。
大体、こっちは仕事なんだから、細かい事は気にしないのが俺の三大ポリシーの
内の一つだ」
「糞、この野郎!
行けニョロモ、ボコボコにしてやれ!」
ボールからニョロモが出てくる。
「ニョロモ、水鉄砲だ!」
普段は補助技から入るスネ夫が、いきなり攻撃に出る。
後にスネ夫は、このミスが致命傷となったことを悔やむ事になる。
631電脳戦士のび太 ◆Xu30yXkiGE :2007/08/12(日) 13:21:23 ID:???
「ならこっちは傷薬を使わせてもらおうか」
「回復なんかするんじゃねええ! ニョロモ、水鉄砲を乱射しろ!」
ニョロモは水鉄砲をあちらこちらに撃ちまくる。
しかしストライクの素早い動きにより、その殆どがかわされる。
そしてストライクは、傷薬の効果もあって、ゴースの攻撃を受けた直後よりもピ
ンピンしている。

「挑戦者、お前に俺の三大ポリシーの残り二つを教えてやろう。
まず一つは、このストライクが♂である事。
そして最後の一つは、このストライクがテクニシャンである事だ!」
「だからどうしたって言うんだ…」
「フフフ……。後悔するなよ。
喰らえ、テクニシャン電光石火!」
「ヤバイ、避けr……うわぁあああああ!!」
ニョロモは 倒れた!

結局最後のレディアンのマッハパンチが、運良く急所に当たり、辛くも勝利を収
める事ができた。
しかしスネ夫のプライドは、今まで見下していたジムリーダーに苦戦させられたという事で傷つけられ、
後味の悪いバトルの思い出となった。
632電脳戦士のび太 ◆Xu30yXkiGE :2007/08/12(日) 13:22:21 ID:???
(クソッ…、苛々するなぁ。)
スネ夫はバッジと技マシンを受け取ると、足早にジムを出て行った。
すると――

「あれ、ポケギアが鳴ってるな」
確かにポケギアのアラームが鳴っている。
スネ夫がポケギアを確認すると

――――――――――
《新しいクエストが遂行できるようになりました。》
――――――――――
・クエスト名 【いなくなったカモネギ】
・遂行条件…ジムバッジ二個以上取得
・クエスト情報…スミ職人の見習いが、カモネギとはぐれてしまったようだ。
カモネギを捕まえて、スミ職人の小屋まで連れ帰ってこよう。

――――――――――

と表示された。
(これは、『いあいぎり』の秘伝マシン入手のイベントの事かな。
早速このクエストを進行させてもらおう)
633電脳戦士のび太 ◆Xu30yXkiGE :2007/08/12(日) 13:24:45 ID:???
少量ですが投下終了です。
人気投票に踊らされるって自分みたいなのを言うんですかね
634名無しさん、君に決めた!:2007/08/12(日) 13:36:15 ID:???
踊る阿呆に見る阿呆、どうせアホならおどらにゃ損損

635名無しさん、君に決めた!:2007/08/12(日) 14:36:12 ID:???
乙乙乙ゥゥゥウッッ!!
636名無しさん、君に決めた!:2007/08/12(日) 14:43:40 ID:???
637名無しさん、君に決めた!:2007/08/12(日) 15:30:50 ID:???
ネトゲっぽいな
638名無しさん、君に決めた!:2007/08/12(日) 16:25:45 ID:???
俺のSっぷりがお前を厳しめに評価しろと言ってるぜ

639もっさり ◆DMk4c3ty22 :2007/08/12(日) 18:32:54 ID:???
(`・ω・;)投下
640もっさり ◆DMk4c3ty22 :2007/08/12(日) 18:33:35 ID:???
先生「これから皆さんには、殺し合いをしてっ貰いまーす^^」

委員長「こ、殺し合いだって……!先生、ふざけないd」

サンダースのミサイル針!委員長は倒れた!

はるお「い、いいんちょ」

先生「それ以上喋ると血のシャワーが降るからやめときなさい^^」

一同「…………」

先生「はい皆お利口さん。じゃあその机を見て頂戴な^^
横に手提げ袋があるでしょ?それを10秒以内に手に取ってね^^
しなかったら……ね」

一同は手提げ袋を手に入れた!

先生「はいよく出来ました。それじゃあルール説明を黒板に書くよ^^」
641もっさり ◆DMk4c3ty22 :2007/08/12(日) 18:34:21 ID:???
先生はチョークで黒板に何か書き出した!

手提げ袋の中身…何かの食べ物、何かの飲み物、何かの生き物、何か
10日間生き残ったら勝ち。あとは自由。

先生「はい、皆記憶した?メモしたいならしてもいいよー^^
ん、いないね、よろしい^^
じゃあ10分休憩取るから、トイレ行きたい人どーぞ^^」


642もっさり ◆DMk4c3ty22 :2007/08/12(日) 18:35:08 ID:???
「委員長……いいんちょお……」

「泣くなよ……ほらハンカチ」

「絶対に生き残ろうぜ」


のび太「なんで皆あんなに冷静なんだよぅ……」

ジャイアン「なんだのび太、お前『バトロワ』見たことないのか?」

スネオ「まああれは15禁だからのび太はビビって見ないだろうね」

ジャイアン「まあ、たとえお前でも容赦しねえから、覚悟しとけよ」

先生「はい、休憩終わりー^^。
じゃ、廊下に一列に並んで、校庭に出てね^^
あ、ここには君達の学年しかいないから安心してね^^」
643もっさり ◆DMk4c3ty22 :2007/08/12(日) 18:36:08 ID:???
先生「んじゃ、全クラス並んだね^^
なら一人づつあのロープウェイに乗って^^
くれぐれも落ちないように^^いぢょ^^」

のび太はロープウェイに乗った!

のび太「うぅう……怖いよぅ……ママン……ドラえもん……」

のび太は足下を覗き込んだ!下には砂漠が広がっている!

のび太「砂漠って事はここ……鳥取?」

のび太はもう一度下を覗き込んだ!下には雪景色が広がっている!

のび太「この時期に…雪?」

のび太はもう一度下を覗き込んだ!
あ!のび太はロープウェイから滑り落ちてしまった!


のび太「わぁぁ!」



先生「そろそろ落ちた奴がいるかな^^」


脱落者1名(委員長)
644もっさり ◆DMk4c3ty22 :2007/08/12(日) 18:37:08 ID:???
(;`・ω・)終了
645名無しさん、君に決めた!:2007/08/12(日) 18:46:46 ID:???
・・・
646名無しさん、君に決めた!:2007/08/12(日) 19:07:15 ID:???
・・・まあ頑張れ
647名無しさん、君に決めた!:2007/08/12(日) 19:09:26 ID:???
唐突すぎて吹いた
648名無しさん、君に決めた!:2007/08/12(日) 19:13:32 ID:???
^^
649名無しさん、君に決めた!:2007/08/12(日) 20:10:02 ID:???
まぁあれだ、乙だ…うん
650名無しさん、君に決めた!:2007/08/12(日) 21:09:39 ID:???
651トレーナー ◆e0ecEtFYBA :2007/08/13(月) 01:15:53 ID:???
これから投下します
明日後編を投下
652トレーナー ◆e0ecEtFYBA :2007/08/13(月) 01:16:51 ID:???
No.021『Hey! You! What do you see?』


のび太が孵化作業という名のマラソンを始めた丁度その頃、島の北の浜辺には、世にも奇妙な生物が出現していた。
青い体に二頭身、それにあのヒゲに鈴。
そう、みんなも大好きドラえもんだ。

「よし、支給品の確認も済んだし、のび太君を探しに行くか」

ドラえもんはそう言うと砂浜から立ち上がり、おもむろに自らの腹のポケットを探りだした。
「どこかな……あ、あった。
『尋ね人ステッキ』〜」
すると中から出てきたのは何やら怪しい一本の棒。
しかしただの棒ではない。

「これを立てて、知りたい人の名前を言いながら手を離す。
するとその人が居る方角にステッキが倒れるんだ!
(たまに外れる時が有るけどね)」
誰か居る訳でも無いのに説明を始めるドラえもん。
日頃の癖という奴であろうか。

ドラえもんはその不思議で便利なステッキを立てる。そしてドラえもんは言う。
「のび太君はどこかな〜?」
そしてステッキを支えていた手を離す。
倒れたステッキは森の方角を指していた。
「よし、森か!待っててね、のび太君。
今から行くから!」
ドラえもんはのび太を探すべく魔の住む森の中に突入した。
653トレーナー ◆e0ecEtFYBA :2007/08/13(月) 01:18:19 ID:???
そしてそのドラえもんの様子を影で見ていた人物が一人。
「あんこ、いい支給品貰っただなぁ。
あぎゃんもんをぶんどればマンソンも簡単に見つかるかもしんねっぞ
とんかく後を追うべ」

ドラえもんにも一人、影の追跡者がついた。


* * * *


「ハァ、ハァ、ハァ、ハァ」
静かな森を走るのび太。
木々はそよ風に吹かれて涼しげだが、リュックを担いで孵化のために走る彼は、見るからに暑苦しい。
「ヒィ、ヒィ、ヒィ。これは…作業じゃない……重労働だよォ……」
背中のリュックに汗が染み込む。リュックのバンドが肩に食い込む。
しかもこの湿度の高い森の中。体感温度は実際の数字より、確実に高い。
そしてそれらは着実にのび太の体力を削り、水の消費スピードも格段に上げる。

そしてまた10分が立ち、500mlの水は無くなってしまった。
「とりあえず地図を見て水場を探そう…
これじゃあ、脱水症状で死ぬ…」
幸い、地図によると水場は近かった。
ここからおおよそ200メートル。
「辿りつけるかなぁ…ハァ」
のび太は再び走りだした。

その時、

ビシッ。

のび太のリュックの中から何かがヒビ割れる音がした。
654トレーナー ◆e0ecEtFYBA :2007/08/13(月) 01:19:39 ID:???
今日はここまでです
655名無しさん、君に決めた!:2007/08/13(月) 01:23:50 ID:???
おつ
656名無しさん、君に決めた!:2007/08/13(月) 01:27:47 ID:???
657名無しさん、君に決めた!:2007/08/13(月) 01:30:23 ID:???
658ミュウ ◆cAII3gBk5. :2007/08/13(月) 03:03:49 ID:???
皆乙。 新人さん達のレベルも高いし、このスレも安泰ですな。
それじゃあ投下します。
659トロ ◆cAII3gBk5. :2007/08/13(月) 03:05:24 ID:???
――準決勝前夜
 
のび太はベッドに横になりながらも、未だ眠れずに居た。
『明日はついに……アイツと戦うんだ』
まだ完全に完治していない腹の傷が、ザワザワと疼く。
以前戦った時は、ジンのルカリオに手も足も出せないまま、負けてしまった。
 
《のび太さん…私怖いの…》
 
あの時、もし止めていれば……しずかちゃんは…
そんな後悔の念が、一気に押し寄せてくる。
しずかちゃんは言っていた。
ジンは人間じゃない、このままじゃ殺されてしまう、と。
そして、僕はしずかちゃんの事を守ると約束した。
助け出すと約束した。
本当にしずかちゃんが襲われるとも知らずに……
「僕は……嘘つきだ」 コン…コン… 「ん?」
そんな一言を漏らした時、不意にドアがノックされた。
ジャイアンは横で寝ているし……一体誰だろう?
僕はゆっくりと起き上がり、そのドアを開けた。
 
『……………あれ?』誰も居ない。
暗闇の向こうから、少し急ぎ目の足音が聴こえる。
追いかけようか迷ったが、自分の足下の箱に気づき、足を止めた。
 
「……おにぎりだ」
箱の中には、3色のおにぎりが一個ずつ入っていた。
このおにぎりを……僕は知っている。
 
そう、このおにぎりは……
660トロ ◆cAII3gBk5. :2007/08/13(月) 03:07:49 ID:???
「…ゴク、どうしてお前は自分の事を神だと思うんだ?」
地面に木の棒で絵を描いてるゴクに、ゴヘエはそう聞いた。
「どうしてって……僕は神に選ばれた特別な人間だからさ」
「…あのなぁ、だからどうしてそういう風に思うのかって聞いてるんだ。
 普通の奴は思わないだろ? 自分は神様だ、なんて」
ゴクは、呆れた表情でゴヘエを見つめ、そして言った。
「そりゃ皆は神様に選ばれて無いもん、思う訳無いよ。
 僕はねぇ、他の皆とは違うんだ。
 何故なら、僕は清姫極。 天才を超えた天才、未来を担う逸材だから」
そんなゴクの戯れ言を、食い止めるかの様に黒タイツの男が現れた。
「清姫極、お前は何やってるんだ? 仕事の時間だろ?」
「あっ、今国さん。 これ、見て下さい。
 30分掛けて、あなたの似顔絵を一生懸命描きました」
そう言って、ゴクはイ○クニ?に絵を見せる。
イマク○?の目に、その壮大な絵が入り込んだ。
「…………清姫極、お前は幹部だからって調子に乗ってる様だな。
 この絵が俺だと? ふざけるのもいい加減にしろよォォォッ!!!」
 
ゴクの傑作は、○マクニ?の足により一瞬で只の地面へと戻った。
そして、その怒りの形相でゴクを睨む。
「絶対殺してやるッ! 俺をバカにしやがってェェェッ!」
ゴクはそんな今国の姿を見つめ、ため息を吐いた。
「ふぅ、やれやれ。 これだから芸術が分からない奴は困る。
 じゃあこれから、僕がアンタを芸術にしてやるよ。
 僕の相棒である、ゴッドエンテイ(シーズン2)でね、フヒャヒャ!」
661トロ ◆cAII3gBk5. :2007/08/13(月) 03:09:50 ID:???
「ゴッドエンテイ…」「シーズン2だって?」
ゴヘエとイマ○ニ?が口を揃えて言った。
冷や汗を垂らすイ○クニ?。
だが、直ぐに余裕の表情に戻り、大声で笑いながら言った。
「フハハハ、負けた幹部が何言ってやがる!
 お前達敗北者はもう出木杉様に見放されてんだよぉ!
 立場をわきまえろ、立場をぉ!」
イマク○?の言葉を聞いたゴクは、ニヤリと笑い、ポケットから何かを取り出した。
 
「そ、それは…!?」
「さぁ、ショータイムだよ。
 解体ショーか丸焼きショー……今国さんはどっちが見たい?」
ガタガタと震え、地面に腰をつくイマ○ニ?。
彼は思いっきり土下座をして、泣き叫びながら謝罪をした。
「ずびばぜん…ゴクざまぁ…ゆるじでぐだざい…
 魔が刺しただげなんでず…少し魔が刺しただけなんでずぅ…」
○マクニ?が地面に頭を何度も擦り付ける。
そんな様子を見て、ゴクは言った。
「良いよ、僕は神であって悪魔じゃないし。
 謝るんなら、ちゃんと君の事を許してあげるよ」
「ほ、本当でずか!?」
「うん、もちろん本当だよ。
 但し僕のゲームには付き合って貰うけどね」
 
「…ゲームって?」
恐る恐るそう聞くイマ○ニ?に、ゴクはスゴく楽しそうに言った。
 
「普通のゲームさ! 但しエジプトに昔から伝わる闇のゲームだけどね!」
662トロ ◆cAII3gBk5. :2007/08/13(月) 03:12:46 ID:???
GOKU GAME〜神に選ばれた少年
 【ルール説明】
まず先攻がサイコロを振る。
次に後攻がサイコロを振り、先攻より大きい目が出れば後攻の勝利。
後攻の方が小さい、又は先攻と同じ目の場合、先攻の勝ち。
 
「僕は確実に勝てるから、今国さんは有利な先攻をどうぞw」
「よし、じゃあ振るぞ。 …そぉいッ!」
サイコロが勢い良く放たれ、壁に命中する。
出たサイコロの目は…
「イヤッホーイッ! 6だ、6が出た! 俺の勝ちだぁ!」
「良し、次は僕の番だね」
「おいおいw 何出したって俺の勝ちだってw
 7以上の目はサイコロに無いだろ? もう俺の勝ちなんだよぉw」
横で騒ぐ黒タイツを無視して、ゴクはサイコロを振った。
出た目は… 「な、なんだと…」
「出た目は9だね。 さぁ、罰ゲームを受けて貰おうかな」
ゴクが投げたのは、0から9までの10面サイコロ。
ハッキリ言って、ただのイカサマである。
「ひ、卑怯者ぉッ! 10面サイコロなんてイカサマだ!」
「アヒャ?何言ってるの?
 これはGOKU GAME。 僕がルールであり、神。
 神は何をやったって許されるんだよ、もっと常識知ろうね」
必死で逃げ出そうとする○マクニ?。
ゴクのボールから青いエンテイが飛び出て、黒タイツに狙いを定めた。
「罰ゲーム! God Judge!」
激しい炎がイマク○?を包み、その体を焦がしていく。
「ぽわァァァァッ!」
「アヒャヒャヒャヒャッ!これこそ芸術! 神にのみ許された悦楽だぁ!」
663トロ ◆cAII3gBk5. :2007/08/13(月) 03:15:12 ID:???
黒い灰になったイ○クニ?。
ゴクはその上に小さな石を置き 、今国さんの幕と書き込んだ。
「ゴク、流石にやりすぎだろ。
 俺達の様な神にだって、やって良い事と悪い事が有る」
「何だよ、オッサン…説教臭いなぁ。
 確かにオッサンの事は尊敬してるけど、説教される筋合いは無いよ」
ゴクはそう言って、ゴヘエから離れそうとする。
だが、ゴヘエはゴクの腕を掴み、それを許しはしなかった。
「…な、何すんだよ! 汚らわしい!」
「ゴク、聞け! お前、これからもその性格で生きるつもりか!
 絶対に周りから孤立するぞ!」
「う、うるさいな! 黙ってろよ!」
ゴクが右足を振り上げ、ゴヘエに蹴りを入れる。
だがゴヘエはそれを防ぎ、逆に強力な突きを顔面に入れた。
「はがぁッ!…よくも殴ったなぁッ!」
口から血を流すゴクの前に、ゴヘエは立った。
そして、その口を開く。
「ゴク、分かれよ。 神なんて居ない。
 お前は、妄想の世界に入り込んでるだけなんだよ。
 ちゃんと性格を直せば、皆からも孤立しない。 もう寂しくなくなるんだ」
ゴヘエは、ゴクにそう優しく言い聞かせ、頭に手を乗せた。
「なぁ、一緒に家に…」
「エンテイ、早くこっちに来い!!!」
さっきのエンテイが、素早くゴクの前に移動し、その背中に彼を乗せた。
「アヒャヒャ、さよならオッサン!
 僕には出木杉様の計画に携わる任務が有る! さっさと脱出させて貰うよ!」
そう言って、エンテイは穴を掘るで地面の中に消えていく。
ゴヘエは、ゴクの体を掴もうと手を伸ばしたが、届かない。
「待て、ゴクッ!」 「アヒャヒャヒャヒャ! バイバーイ!」
ゴヘエの声が響き渡る中、ゴクは地面の中に消えていった……
……ゴヘエを一人残して……
664名無しさん、君に決めた!:2007/08/13(月) 03:15:45 ID:???
名前が変になってるよ
665トロ ◆cAII3gBk5. :2007/08/13(月) 03:17:12 ID:???
次の日の朝、町中に放送が鳴り響いた。
《今日は、町を完全封鎖します。
 住民の人は皆、午前9時までに出木杉ドームに集まって下さい》
困惑する人も居たが、支配者である出木杉の命令には逆らえない。
人々は皆、時間通りにドームの前へと集まった。
客席には入りきらない為、フィールドにも特別席を設ける等、
ドームの中に数万人の人々が押し込められた。
 
そして、ドームの外では…
「何のつもりだ……出木杉の野郎」
ジャイアンとのび太は、空き地に集められた。
住民が一人も居ない違和感を感じながら、土管の上で待つ客席には入りきらない為、フィールドにも特別席を設ける等、
ドームの中に数万人の人々が押し込められた。
 
そして、ドームの外では…
「何のつもりだ……出木杉の野郎」
ジャイアンとのび太は、空き地に集められた。
住民が一人も居ない違和感を感じながら、土管の上で待つ二人。
そんな二人の愚痴を聞いていたかの様に、出木杉が放送を開始した。
《いやぁ、君達ならきっと勝ち進むと思っていたよ。
 さて、今回のバトル……少し今までに無い仕様になってるんだ。
 何だと思う? ヒントは住民が居ない事だよ》
「住民が居ないって……まさか!」
《ふふふ……今回のバトルの舞台は、この町全てさ!
 しずかちゃんと野比君には、別々の場所からスタートして貰う。
 町の物、野生のポケモン、家……何でも使って良いよ。
 とにかく相手を倒せばOK。 簡単だろ?
 住民の皆さんも、ドームの巨大モニターで見てるから頑張ってね。
 郷田君は自由にバトルを見学して良いけど、試合を邪魔したら失格になるから注意だよ。
 それじゃあ…………5分後の合図と同時に、試合スタートだ!》
666名無しさん、君に決めた!:2007/08/13(月) 03:19:05 ID:???
支援しとこうかな
667トロ ◆cAII3gBk5. :2007/08/13(月) 03:20:21 ID:???
「えっ、スタートって…」
のび太は、頭の整理がつかず、ただ呆然と立つ事しか出来ない。
 
「バカ、のび太! 早くどっかに隠れろ!
 先に見つかった方がこの試合、絶対に不利だ!」
「な、なるほど…」
「相手はもう動き出してるはずだ!
 分かったなら早く走ってどこかへ行け!」
 
――裏山付近
「フン、どうやって料理してやるかな。
 出てこい、ルカリオ」
ジンの横にルカリオが現れる。
息づかいが荒く、戦闘準備はもうバッチリといった感じだ。
「お前も早くあのメガネを八つ裂きにしたいか。
 フン、それじゃあ……猿狩りへと出発だ、付いてこい!」
ジンとルカリオは、ゆっくりと動き始めた。
その目に、欲望と野望を宿して……
 
――試合開始2分前
「はぁ…はぁ…取り敢えず、ここなら見つからないよね」
のび太は、商店街の雑貨屋に身を隠していた。
ゆっくりと呼吸を落ち着かせ、作戦を練ってみる。
『……ジンの手持ちで分かってるのは、ルカリオとサンダーだけだ。
 後の手持ちは分からないけど、最初に出してくるのはルカリオのはず。
 タイプ的に考えて……ここはホウオウで行くべきか…』
《ビーーーッ!!!》
スタートを知らせる機械音が鳴り響いた。
「や、ヤバい! もう時間が…」
 
遂に始まった準決勝……のび太は慣れない環境の中、焦りの色を隠せずに居た。
668名無しさん、君に決めた!:2007/08/13(月) 03:22:49 ID:???
支援しますか
669ミュウ ◆cAII3gBk5. :2007/08/13(月) 03:23:34 ID:???
支援してくれた人、ありがとう。
イエロウ氏、約束は守ったぜ…
今回は改行制限との戦いだった……
取り敢えず、ゴヘエの伏線は……これで回収かな?
670名無しさん、君に決めた!:2007/08/13(月) 03:25:01 ID:???
乙、いろいろ間違ってるけど乙
671名無しさん、君に決めた!:2007/08/13(月) 03:26:42 ID:???
乙、まさか本当に使ってくれるとは…
672ミュウ ◆cAII3gBk5. :2007/08/13(月) 03:26:58 ID:???
――決戦前夜
>>659-663 >>665 >>667
 
疲れた……もう寝ます
改行制限ウザいなぁ…
673名無しさん、君に決めた!:2007/08/13(月) 08:47:56 ID:???
674名無しさん、君に決めた!:2007/08/13(月) 08:48:08 ID:???

>>665がおかしくなってるぞ
675名無しさん、君に決めた!:2007/08/13(月) 11:38:16 ID:???
トロ吹いたw

676たけしの冒険 ◆kr0AbkBuKU :2007/08/13(月) 16:31:41 ID:???
投下します
677たけしの冒険 ◆kr0AbkBuKU :2007/08/13(月) 16:32:16 ID:???
7月29日

今日はずっと寝てた
頭がどうにかなりそう
しんどい
678たけしの冒険 ◆kr0AbkBuKU :2007/08/13(月) 16:32:48 ID:???
7月30日

起きたら元気になってた
ジムにいった俺は偽タケシにガンを飛ばしてやった
「やい偽勝負だ」
「うるせータコ」

どうやら今回は1たい1でやるらしい
俺はもちろんヒトカゲ、偽はイワークを繰り出してきた

「ヒトカゲにらみつけろ!」
「な、なに!!!!??????補助技だとぉ!」
偽がおどろく

俺は改造宙に言われてようやくわかったんだ
ただ突っ込んでるだけじゃ勝てないってな

だから、だからもう俺は負けない
ヒトカゲと一緒にチャンピオンになってやるぜ!

「ヒトカゲ、もう一度にらみつけろ!!」
679たけしの冒険 ◆kr0AbkBuKU :2007/08/13(月) 16:33:28 ID:???
そのあと俺達はひたすら一進一退の攻防を続けていた
ヒトカゲは最大までにらみつけるをして、イワークの防御を下げる。
その間に飛んでくる攻撃も全てよけることができた

結果……俺は勝った

「やい偽!さっさとバッジよこせ」
「るせーよカス!ほらよ」
偽が投げたバッジをキャッチしたのはヒトカゲだった
こいつも勝ったのが嬉しいんだ

外に出ると太陽が眩しかった
俺はヒトカゲと共におつきみ山を目指して再び歩き出した


俺の手持ち
人影15レベル
680たけしの冒険 ◆kr0AbkBuKU :2007/08/13(月) 16:34:12 ID:???
投下終了 人気投票には参加?
681名無しさん、君に決めた!:2007/08/13(月) 16:40:03 ID:???
できるかクズ
682名無しさん、君に決めた!:2007/08/13(月) 16:41:12 ID:???
お前の存在が恥ずかしい
683名無しさん、君に決めた!:2007/08/13(月) 16:44:39 ID:???
ギャグなの?シリアスなの?
それとも両方なの?
それともただのクズなの?
684名無しさん、君に決めた!:2007/08/13(月) 17:07:15 ID:???
>>680
真剣に聞く
年齢は何歳だ?
685名無しさん、君に決めた!:2007/08/13(月) 17:13:29 ID:???
一応乙。
!?の多用を止めたり、!の後にスペース空けるともっと良くなると思う。
686名無しさん、君に決めた!:2007/08/13(月) 17:22:59 ID:???
>>684
8歳ですが何か
687名無しさん、君に決めた!:2007/08/13(月) 17:37:53 ID:???
8歳で2chだと………?
大した奴だ
688名無しさん、君に決めた!:2007/08/13(月) 17:44:19 ID:???
大それた奴だ
689 ◆cAII3gBk5. :2007/08/13(月) 18:27:18 ID:???
>>665修正版
次の日の朝、町中に放送が鳴り響いた。
《今日は、町を完全封鎖します。
 住民の人は皆、午前9時までに出木杉ドームに集まって下さい》
困惑する人も居たが、支配者である出木杉の命令には逆らえない。
人々は皆、時間通りにドームの前へと集まった。
客席には入りきらない為、フィールドにも特別席を設ける等、
ドームの中に数万人の人々が押し込められた。
 
そして、ドームの外では…
「何のつもりだ……出木杉の野郎」
ジャイアンとのび太は、空き地に集められた。
住民が一人も居ない違和感を感じながら、土管の上で待つ二人。
そんな二人の愚痴を聞いていたかの様に、出木杉が放送を開始した。
 
《やぁ、しずかちゃんに野比君、それに郷田君。
 君達ならきっと勝ち進んでくれると思っていたよ。
 さて、今回のバトル……少し今までに無い仕様になってるんだ。
 何だと思う? ヒントは住民が居ない事だよ》
 
「住民が居ないって……まさか!」
 
《ふふふ……今回のバトルの舞台は、この町全てさ!
 しずかちゃんと野比君には、別々の場所からスタートして貰う。
 町の物、野生のポケモン、家……何でも使って良いよ。
 とにかく相手を倒せばOK。 簡単だろ?
 住民の皆さんも、ドームの巨大モニターで見てるから頑張ってね。
 郷田君は自由にバトルを見学して良いけど、試合を邪魔したら失格になるから注意だよ。
 それじゃあ…………5分後の合図と同時に、試合スタートだ!》
690名無しさん、君に決めた!:2007/08/13(月) 18:28:21 ID:???
そして、ドームの外では…
「何のつもりだ……出木杉の野郎」
ジャイアンとのび太は、空き地に集められた。
住民が一人も居ない違和感を感じながら、土管の上で待つ客席には入りきらない為、フィールドにも特別席を設ける等、
ドームの中に数万人の人々が押し込められた。

これだな。上の文章と下の文章が合体している。
つまりこれを無くせばOK。
691 ◆cAII3gBk5. :2007/08/13(月) 18:28:23 ID:???
ミスしてゴメン…
これからは気をつけるよ´・ω・`
692名無しさん、君に決めた!:2007/08/13(月) 18:28:53 ID:???
誤爆した
693名無しさん、君に決めた!:2007/08/13(月) 18:42:34 ID:???
作者ガイドラインも読めないのか…
694 ◆cAII3gBk5. :2007/08/13(月) 19:20:00 ID:???
>>693 ごめんよ…
ちゃんと分かりやすくまとめる
前回はwiki参照
――決戦前夜
>>659-663 >>689 >>667
 
漢字のミスは気にしない、気にしない。
ついでにゴクが墓を幕と書いてるのは、ミスじゃないよ。
695もっさり ◆DMk4c3ty22 :2007/08/13(月) 19:52:44 ID:???
(`・ω・;)投下
696もっさり ◆DMk4c3ty22 :2007/08/13(月) 19:53:39 ID:???
のび太「痛い!痛いぃぃぃぃぃ……ひぃッひぃッ」

のび太は足の骨を折ってしまった!

のび太「痛いよぉぉぉぉぉぉ!
ママー!パパー!ドラえもんー!
お……いら……も……だ……め……」

のび太は力尽きた!


のび太「うぅん……」



のび太「はっ!そうだ、僕はロープウェイから落ちて足の骨を折ってしまったんだ!
どのくらい気絶したのかな……」

のび太は時計を見た!時計の針は0時を指している。

のび太「集合したのが8時だから……16時間も寝てたのか!
まずい!骨が固まる前に応急処置をしないと!」
697もっさり ◆DMk4c3ty22 :2007/08/13(月) 19:54:50 ID:???
のび太は長い木の枝を一本折り、丁度脛の長さに合わせ、足に固定した!

のび太「痛たた……太ももがパックリいってる……
どこかに薬草があれば……」

のび太は歩き始めた!

のび太「あ!まさかあれは『カナシダ』!
あれには特効薬の効果があったんだ!」

のび太は薬草を擦り潰し、傷口に塗った!
みるみるうちに傷が直っていく!

のび太「よし!行こう!明るい未来のために――」



のび太「ハッ 夢か!
あれが予知夢という奴か……とりあえず木の枝巻いとこ」
698もっさり ◆DMk4c3ty22 :2007/08/13(月) 19:55:42 ID:???
のび太「そういやバッグの中確認してなかったな」

のび太はバッグを覗き込んだ!
中には色々な物が入っている!
のび太はそれを一つ一つ出してみた。


・なっちゃん(オレンジ)
・煮キャベツ(芯)
・彫刻刀(錆びてる)
・10000円札
・モンスターボール1個(何が入っているかは不明)
・リカちゃん人形
・DSソフトのケース
・催涙ガス
・トンファ


のび太「…………」

のび太は煮キャベツ、リカちゃん人形、DSソフトのケースを投げ捨てた!


のび太「……なっちゃん飲むか」
699もっさり ◆DMk4c3ty22 :2007/08/13(月) 19:56:21 ID:???
のび太「やっぱりなっちゃんはオレンジだよね。それ以外なんて考えられない」

のび太はなっちゃんを飲み干した!

のび太「さて……このモンスターボールだけど……」

のび太はモンスターボールを叩いてみた!
しかし何も起こらない。

のび太はモンスターボールのボタンを押した!
しかし何も起こらない。

のび太「uzeeeeeeeeeeeeeeee!!」

のび太は彫刻刀をモンスターボールの中央に差し込み、
てこの原理でこじ開けた!

のび太「出てこいやぁ!」

しかし何も起こらない。

のび太「…………」
700もっさり ◆DMk4c3ty22 :2007/08/13(月) 19:57:18 ID:???
のび太「ハッ 誰か来る!」

のび太は木陰に身を隠した。

???「フフフ……おばかさぁん
ばれていないとでも?」

のび太「くそ!」

クラスメートの ゆかりが しょうぶを しかけてきた !

ゆかり「死にさらせェ!」

ゆかりの砲術!のび太の右耳をかすった!

のび太「痛ッ!」

ゆかり「まだまだまだァァ!」

ゆかりの砲術!のび太の眼鏡のフレームをかすり、のび太の眼鏡が吹き飛んだ!

ゆかり「フフフ、いい的ね。じゃあさらば」

ゆかりの砲術!しかしのび太は指で止めた!

ゆかり「何!」
701もっさり ◆DMk4c3ty22 :2007/08/13(月) 19:58:12 ID:???
ゆかり「指で!指で弾を止めただと!ありえん!あり得ないわ!」

ゆかりの乱砲術!のび太はトンファで全て打ち返した。

ゆかり「な……なん……で……ヒロ……ちゃ……」

ゆかりは最後の力を振り絞り、モンスターボールを発射した!
中からはヒンバスが出てきた!

ゆかり「…………」

ゆかりは倒れた!


のび太「あれ、ゆかりさん……死んでる!」

のび太は脈を測った。もう冷たくなっている。

のび太「一体誰がやったんだ……とにかく助かった」

のび太は小砲を手に入れた!
コーンパンを手に入れた!
702もっさり ◆DMk4c3ty22 :2007/08/13(月) 19:58:48 ID:???
先生「だ^^つ^^ら^^く^^し^^ゃ^^い^^ち^^め^^い^^き^^た^^」

脱落者2名(委員長,ゆかり)


【今日の武器】
トンファ……漫画とかでよくぐるぐる回るトンファー持ってる人いるけど、
あれって実はめちゃめちゃ難しいんだ。
のび太に支給されたのはゲキレンジャーのおもちゃ、「ゲキトンファー」
先端がゴム質だから、安全面も安心。
電池で勝手に回って、音も出るスグレモノだ。
703もっさり ◆DMk4c3ty22 :2007/08/13(月) 19:59:47 ID:???
(`・ω・;)終了
704名無しさん、君に決めた!:2007/08/13(月) 20:00:58 ID:???
>>703は(;`・ω・)の間違いです。
すいませんでした。
705名無しさん、君に決めた!:2007/08/13(月) 20:07:02 ID:???
・・・・・・・・・・・・・・・
706名無しさん、君に決めた!:2007/08/13(月) 20:48:38 ID:???
すごくおもしろいよ!

・・・・・・・・・・・・・・・
707名無しさん、君に決めた!:2007/08/13(月) 21:58:57 ID:???
708電脳戦士のび太 ◆Xu30yXkiGE :2007/08/13(月) 23:56:24 ID:???
予定時間より遅くなりましたが、投下します

前回>>630-632
709電脳戦士のび太 ◆Xu30yXkiGE :2007/08/13(月) 23:57:04 ID:???
スネ夫はそう考えながら、ウバメの森へのゲートへと足を伸ばす。
その時――

「よおスネ夫!」
ゲートの前にジャイアンが現れた。
確かに原作では、ここでライバルとの戦いがあるが、偶然とは怖いものである。
「や、やあジャイアン」
「おう、久しぶりだなあ。
早速だが、ポケモンバトル や ら な い か

……っと思ったが、また今度にしといてやろう」
スネ夫は安堵した。レディアン一匹では、ジャイアンのマグマラシにはかなわな
いだろう。
そういう意味では、ジャイアンの気まぐれに感謝した。
「ジャイアンは何をしているんだい?」
「俺様は、さっきからずっとカモネギを追っかけてるんだが、全然捕まらないん
だ。
そうだ! スネ夫、お前手伝え!」
「えー」
「お、なんだ?
 や り た い の か」
710電脳戦士のび太 ◆Xu30yXkiGE :2007/08/13(月) 23:58:02 ID:???
「分かったよ……。まあどうせやろうとは思ってたけどさ」
「よし、決まりだ!
ジャイアン探検隊、行くぞー!」
「オー」
「声が小さ〜い! 甘ったれんな!」
ポカン☆
「お、オー!」
「ガハハハハハハ!」
この世界でも力に負けるスネ夫。
スネ夫の不幸は続く。
(え、続くの!?)
「歩くのが遅いぞ! シャキッとしろ!」
ポカン☆
(もう帰りたいよママー!)

そしてウバメの森へ――

711電脳戦士のび太 ◆Xu30yXkiGE :2007/08/13(月) 23:58:34 ID:???
「あ、カモネギいたよ」
「よーし、スネ夫。こっちまで連れてこい!」
「はいはい」
スネ夫は渋々カモネギを追い掛ける。
金銀と同じなら、回り込むようにすれば追い詰められる筈だ。

それからおよそ一時間後――

最後はあっさりジャイアンに捕まったカモネギ。
しかし、そこに至るまでにかなりの時間と体力を要した。
更にスネ夫は、最後に美味しいところを頂いたジャイアンの武勇伝を聞かされる
羽目になり、それは疲れた身体に追い討ちをかけるようなものであった。
「いやー、俺様の手の動きが素晴らしかったな!
ガハハハハ!」
「なんてったって、エースで4番のこのジャイアン様だからな!
流石俺様、カモネギを捕まえる位、何とも無いぜ!」

712電脳戦士のび太 ◆Xu30yXkiGE :2007/08/13(月) 23:59:06 ID:???
ジャイアンの武勇伝は更に続いた。
「俺様はガキ大将だからな、これ位の事は当たり前にやってのけるのだ!」
「俺様は天下の大歌手、そこら辺の凡人なんて目じゃないぜ!
ところで、俺様はコガネシティに着いたら、ジャイアンリサイタルを開く事にし
た。
という訳で、スネ夫にはこれを配ってもらう。
明日までに全部配れよ!」

「だが断… 「え? 何か言ったか?
因みにもし、もしも断るなんて言ったら、タダじゃ済まされないかもな。
まあ断るような奴はこの世に一人もいないがな!
ガハハハハ!」

スネ夫は泣いた。心の中で自分の不幸を嘆き悲しんだ。
大体、ジャイアン武勇伝の後半は全く無関係の話である。
それでも、スネ夫の顔に塩水が流れる事は無かった。
スネ夫はこの冒険を通して、『堪える』を覚えたのだ。
そう、スネ夫が『リベンジ』を覚えるまでこの冒険は続く。
続くったら、続く。
To Be Continue……

ここで一句

勝つまでは
 耐えてみせよう
  糞ゴリラ byスネ夫
713電脳戦士のび太 ◆Xu30yXkiGE :2007/08/13(月) 23:59:40 ID:???
この日はスネ夫が、
『ジャイアンに勝つ!』 という意志が明確になった歴史の分岐点として、末永く
語り継がれる事になったとかならないとか。


とまあ、スネ夫が心に固く誓いを立てている間に、ジャイアンの武勇伝は終了し
ていた。
そして二人は、とりあえずウバメの森を出て、カモネギを返しに行ってお礼を貰
いに行くことにした。

ヒワダタウン、スミ職人の小屋にて――

「ごめんください。カモネギを連れて来ました」
「おお、カモネギを無事連れてきてくれたか。
ありがとよ」
「いえいえ、とんでもない」
「よし、約束のお礼だ。受け取れい」
「あの〜、手伝ってくれた奴が一人いるんですが、
そいつの分も貰えますか?」
「う〜む、しょうがないなあ。特別だぞ」
「ありがとうございます。では失礼します」
「うむ、冒険頑張れよ」
「はい」

こうして、スミ職人の小屋を出た。
714電脳戦士のび太 ◆Xu30yXkiGE :2007/08/14(火) 00:00:25 ID:???
こうして、スミ職人の小屋を出た。
ジャイアンは、ヒワダタウンに着いた時に、
「俺様はヤドンの井戸でポケモンを鍛えるから、
スネ夫、お前がお礼を貰ってこい」
と言ったっきりどこかに行ってしまった。

相変わらず理不尽である。
しかし、ジャイアンはスネ夫にポケモンセンターに寄る事を許可しなかったので

スネ夫には反抗する手だてが無かったのだ。
という訳で、スネ夫が代わりに『秘伝マシン01』を受け取ったのである。


それから暫くして、ジャイアンがスネ夫の下に駆け寄ってきた。
「おお、これが秘伝マシンか!
じゃ、早速俺様はコガネシティに行くぜ。
スネ夫も早めに来いよ」
そう言ってジャイアンは、秘伝マシンだけ受け取って、
さっさとウバメの森に行ってしまった。

(バカな奴だ。
お礼は秘伝マシンだけじゃ無くて、『木炭』もセットで貰えたのにな。
これは後で売りさばいておこう…)

スネ夫はそこまで考えた後、
ジャイアンから解放されたという事で、今までの疲れがどっと出てきたのを感じ
た。
「今日はゆっくり休むか」
そう呟いて、フラフラとした足取りでスネ夫はポケモンセンターに向かっていっ
た。
そして日は沈む――
715電脳戦士のび太 ◆Xu30yXkiGE :2007/08/14(火) 00:00:57 ID:???
きゃあああ! スネ夫さんのエッチ!



……なんだ、夢か。

静香の一日は史上かつて無い、すこぶる不快な目覚めから始まった。
ここはヒワダタウン、ポケモンセンター。
昨日の夕方頃に、ヒワダタウンに到着していた静香は、きっちりジム戦を終えて
から眠りについたのであった。
しかし今朝、何故かこんな夢を見てしまったのである。
いや、見ただけならまだいい。
問題なのは、夢の内容を完全に記憶したまま目覚めてしまった事だ。

ああ、思い出したくも無い。こんな夢なんかは忘れて、早く先に進んでしまおう。

そう考えた静香は、いそいそとポケモンセンターを出て、ウバメの森へ向かおう
とする。
しかし、傷薬が切れかかっていたのを思い出して、ヒワダタウンのフレンドリー
ショップへと足を運んでいった。

「あっ、静香ちゃん」
「きゃあああああ!」

しかしフレンドリーショップには、今一番会いたくなかった“彼”がいた。
“彼”は金目の物を売りにきていただけなのだが、今の静香はいらぬ推測をして
しまう。

(ま、まさか待ち伏せ?
私に何の用があるっていうの!?)

「あ、やっぱり静香ちゃんじゃないか。丁度良かった」
716電脳戦士のび太 ◆Xu30yXkiGE :2007/08/14(火) 00:01:28 ID:???
投下終了です
717名無しさん、君に決めた!:2007/08/14(火) 00:05:54 ID:???
718名無しさん、君に決めた!:2007/08/14(火) 10:13:16 ID:???
投下速度速いな
期待してるからがむばれよ

719名無しさん、君に決めた!:2007/08/14(火) 11:59:30 ID:???
投下速度速いな
全く期待してないから頑張らなくていいよ

720名無しさん、君に決めた!:2007/08/14(火) 14:02:41 ID:???
721名無しさん、君に決めた!:2007/08/14(火) 19:01:50 ID:???
>>694
遅いレスで悪いが、作者名とトリは必ずって所だ
フェイルも守ってなかったし、もう一度作者はガイドラインを読んでほしいもんだ
読者もだが…
722名無しさん、君に決めた!:2007/08/14(火) 19:02:40 ID:???
723名無しさん、君に決めた!:2007/08/14(火) 19:13:33 ID:???
>▼一度始めた作品は何があっても完結させる。

・・・・・・・・
724むぎゅ ◆kC03f5MJRQ :2007/08/14(火) 20:37:50 ID:???
コンビニとかの商品の並び方が乱れてると直してしまうのはどうしてだろう
気がついたらやってることその1

と、言うわけで投下
725むぎゅ ◆kC03f5MJRQ :2007/08/14(火) 20:39:07 ID:???
【FULL FORCE #1】

「ひでぶっ!」
無様な叫び声を上げながら僕はダンボールへと突っ込んだ。
バサバサと音を立てながら紙切れがたくさん落ちてくる。
頬に確かな痛みを感じながらも、頭の中は真っ白だった。
何で、先生が――?
何で、殴るんだ――?
どうして――?
頭が、痛い。
ワケの分からない状況過ぎて恐怖を通り越し、無我の境地的なものに僕は居た。
「『何で殴った?』 そんな顔してるな」
先生は残忍な表情を浮かべ、僕を見下ろす
そして、ゆっくり……歩み寄ってきた。
来るな……来るな……来るな……。
「来るなぁぁあーーっ!!」
手当たり次第物を投げつけるものの、投げるものと言えば丸まった紙くらい。
もちろんそんなので抵抗できるはずも無く、先生は僕の数歩手前にまで来た。
「教えてやるよ……さっきも言ったが、殺すからだ。……来い、アリアドス」
726むぎゅ ◆kC03f5MJRQ :2007/08/14(火) 20:41:42 ID:???
クモとはこんなに大きい生き物だったか……?
先生の傍らに現れた生命体は多分、クモなのだろう。
しかし僕はこんなにでかいクモは見たことも無いし、
呼んだら来るというクモも知らない。
紫色の眼が、僕をじっと見据える。
本気で生命の危機を感じ、逃げ出そうとするが、腰が抜けて立ち上がることもできない。
「アリアドス、消せ」
アリアドスと呼ばれたクモがカサカサと不気味に近づいてきた。
声を上げて助けを呼びたいが、その肝心の声が出ない。
出るのは息を吐く音だけ。
アリアドスの鋏角が今にも糸を吐き出しそうに動く。
意識が飛びそうになった、その時だった。
727むぎゅ ◆kC03f5MJRQ :2007/08/14(火) 20:42:33 ID:???

壁が派手な爆発音を撒き散らしながら崩壊する。
それと同時に赤い身体の大きな犬らしきものが姿を現した。
「……ウインディ、火炎放射」
爆煙の中から声が聞こえた。
ウインディと呼ばれた犬らしき生物は口から渦巻き状の火炎を吐き出す。
咄嗟に先生の方を見ると、先ほどまでの余裕に満ちた顔は打って変わって
驚いた顔をしていた。
「ア、アリアドス! 守るだ!」
紅蓮の炎はアリアドスによって作り出された青い壁によって四方に分散される。
……何なんだ。
僕の知ってる世界では少なくとも炎を吐く犬は存在しないし、
その炎を不思議な壁で弾くクモも存在しない。
もしかして僕の生きてきた12年間が間違ってたというのか……?
「貴方、また死にたいの?」
突然前方から声が上がり、ビクッと身体が反射的に揺れる。
見ると僕と大して変わらない年齢の女の子が立っていた。
僕は声を荒げて、素直に気持ちを吐き出す。
「し、死にたくないに決まってるじゃん!」
「そう、なら離れてて。コイツを片付けるから」
少女はそれだけ言うと、前に向きなおし、ウインディに命令に次の攻撃指令を出す。
僕は言われたとおり、ダンボールの山から何とか抜け出し、
少女の数歩後ろへと逃げるようにして下がった。
……そう言えばさっきまで出なかった声が出たな……。
728むぎゅ ◆kC03f5MJRQ :2007/08/14(火) 20:43:11 ID:???
「アリアドス! 糸を吐いて天井に逃げろ!」
アリアドスは口から人の腕ほどの太さの糸を吐き出し、紙一重で炎を避けた。
実際のクモの糸の太さは辛うじて見えるほどのごく細いものだが、コイツの糸の太さはハッキリ言ってありえない。
前にテレビで見たことがあるが、クモの糸は鉛筆程度の太さがあれば
飛行機をいとも簡単に止めるそうだ。
他にもクモの糸の強度は同じ太さの鋼鉄の5倍だとも聞いた。
そのような糸に触れでもして動けなくなったら、おそらくは逃げることは不可能だろう。
本当に勝てるのか……?
不安げに少女の顔を覗き込むと、想像とは裏腹に余裕の笑みを浮かべていた。
……これは心配するべきなのか、安心するべきなのか……。
729むぎゅ ◆kC03f5MJRQ :2007/08/14(火) 20:43:42 ID:???
勝負は、一瞬だった。
「糸であの犬っころを動けなくしてやれ!」
「……神速」
ほぼ同時に両者が命令を出した。
次々と乱射される糸を遥かに上回る速さで疾走するウインディ。
「そのままフレアドライブ」
業火を身にまとった獅子が、強烈な体当たりをかます。
触れるや否や、アリアドスは全身が真っ赤に燃え上がり、悶え苦しみ始めた。
「うぎゃああぁああぁああっ!!」
耳を劈くような悲鳴が辺りにこだました。
慌てて先生の方を見ると、アリアドスと同じ様に煩悶していた。
しかし違うのは、先生は業火に見舞われていないということだ。
「ど、どうして?」
別に言うつもりはなかったのだが、自然と口から出てしまう。
「……ポケモンとそのトレーナーは感覚や命を共用している。だから、ポケモンが死ぬとトレーナーも死ぬ。アレも直にそうなるわ」
少女はまったく感情の篭っていない声で淡々と語る。
それじゃ――先生も死ぬってこと?
断末魔の叫びを上げている先生を見ていると、やるせない気持ちになってくる。
確かに先生は僕のことを容赦なく殴ってきたし、挙句の果てには殺そうとしてきた。
でも、いくらなんでも死ぬのは……酷すぎる。
「た、助からないの!?」
「無理。ああなった以上は燃え尽きる。……貴方、同情してるの? 仮にも貴方を消そうとしたのよ?」
「でも……」
「何? 貴方自殺願望でもあるの? ……まぁ貴方に言っても仕方ないのだけど」
――それ以上は、何も言えなかった。
僕は両手で耳を塞ぎ、目を堅く閉じてソレが終わるのを、ただじっと待っていた。
730むぎゅ ◆kC03f5MJRQ :2007/08/14(火) 20:46:22 ID:???
この間日本語がおかしいと指摘されたのですが、読み返してみるとたしかにそうですね…
とりあえず推敲をちゃんとやっていきたいと思います
それから文体がおかしいのはもう日常茶判事なんですけど、大目に見てやってください

それから一つ、文が変なところで区切ってあってすいません
どうしても改行制限に引っ掛かってしまって…
今度からはそれにも気をつけたいと思いますんで

投下終わり
731名無しさん、君に決めた!:2007/08/14(火) 20:47:45 ID:???
732名無しさん、君に決めた!:2007/08/14(火) 20:48:08 ID:???
既に>>730が日本語でおkですいません
733名無しさん、君に決めた!:2007/08/14(火) 21:52:41 ID:???
ちょwスタンドw
これは期待だ、乙「・ω・」ノ
734名無しさん、君に決めた!:2007/08/14(火) 21:59:36 ID:???
735トキワ英雄伝説 ◆eNlSemdwK6 :2007/08/14(火) 22:25:33 ID:???
むぎゅ氏乙
投下します
736トキワ英雄伝説 ◆eNlSemdwK6 :2007/08/14(火) 22:26:41 ID:???
       #21 「決戦前夜」

夕食を食べ終え、一休みするドラーズ一行。
静香とのび太は部屋を出て行き、中にはスネ夫とジャイアンの二人だけが残っていた。
「ジャイアン、明日の試合のことだけど……」
突然、スネ夫がジャイアンに、明日の試合についての相談を持ちかける。
明日の試合で2人が出ることになったのは最初のダブルバトル。
対戦相手『チーム・コトブキ』のダブルバトル出場者は常に同じ、バクとコウジのコンビである。
そしてその2人はここまで、全ての試合で勝利を収めている強敵だ。

「スネ夫、もしかしてビビッてんのか?」
ジャイアンがからかうように言う。
すると、スネ夫は正直に首を縦に振る。
「不安なんだ……明日の敵に、僕の戦略が本当に通じるのかが……」
そう言うスネ夫の肩を、ジャイアンは軽く叩いて言った。
「大丈夫、お前の戦略にはどんな奴も勝てねえ! この俺が保障してやるよ。
だからスネ夫、もっと自分に自信を持て」
ジャイアンが頼もしそうな笑顔を浮かべて言う。

その言葉に勇気付けられたスネ夫は、笑みを浮かべる。
「ありがとうジャイアン、おかげで自信が湧いてきたよ」
その後、真剣な目つきになって言う。
「明日の試合、僕の戦略を信じて戦ってくれるかい?」
ジャイアンは迷わず、首を縦に振った。
そして2人は、明日の試合のために作戦会議を始める。
737トキワ英雄伝説 ◆eNlSemdwK6 :2007/08/14(火) 22:27:28 ID:???
一方部屋を出た静香が向かった先は、コロシアム5階の最北端。
無数の星たちが輝くこの場所を、静香は一度訪れたことがある。
……そこにはすでに先客がいた、白いニット帽を被った少女だ。
彼女は静香に気付くと、笑顔で声をかけてくる。
「ここにいれば会えると思ったわ、静香」
静香も笑顔で返す。
「私もよ、ヒカリ」

静香はヒカリの隣に腰を下ろし、話を切り出す。
「ついに明日だね、私たちの試合」
「……うん」
それ以上語ろうとしないヒカリの顔は、どこか寂しそうに見えた。
「どうしたのヒカリ、具合でも悪いの?」
静香が問うと、ヒカリは悲しそうに話し出す。
「……明日、負けたほうはあの地下室に連れて行かれちゃうんだよ。
私たちが負けちゃったら、英才を救うことができないかもしれない。
でももし私たちが勝ったら、あなたたちがあの地下室に連れて行かれちゃう!
こんなの、こんなのいやだよ…… 勝っても負けても、かならず誰かが苦しんじゃう
なんて……」
悩みを一気に吐き出した後、ヒカリは小さく呟いた。
「静香、あなたは怖くないの? 私たちと戦うことが……」

静香は笑みを浮かべ、迷わず答えた。
「怖くないよ。 だってもしあなたがあの地下室に入っても、私たちが必ずこの大会で優勝して救うからね」
そう言い切った静香の顔に迷いはなかった。
そしてヒカリに微笑みかけながら言う。

「それにあなたが教えてくれたんだよ、『相手を傷つけるだけがバトルじゃない』ってね」
738トキワ英雄伝説 ◆eNlSemdwK6 :2007/08/14(火) 22:28:03 ID:???
静香の言葉を聞いたヒカリは、力強く言葉を放つ。
「そうよね、静香。 私は相手を苦しめるために戦ってるんじゃない。
私は友を、結城英才を救うために戦っている……
ありがとう。 あなたのおかげでそのことに気付くことができたわ、静香」
ヒカリの顔には、ようやくいつもの笑みが戻っていた。
「なに、以前借りた恩を返したまでよ」
静香は当たり前のことをしたかのように言い、微笑んだ。 

それからしばらく談笑した後、ヒカリは真剣な顔で話を始めた。
「私もバクもコウジも信じてる……この大会で優勝して始めて、私たちは英才とほんとの仲間になれるって。
だから私たちは絶対に負けられない、たとえ相手があなたたちでもね」
静香も真剣なまなざしを返す。
「私もよ、ヒカリ。 私たちには救うべき人がたくさんいる。
彼らを救うためにも、私たちは絶対に優勝しなくちゃならない……
悪いけど、あなたたちには負けられないわ」

ヒカリは立ち上がり、手を差し伸べて言った。
「明日の試合、お互い全力を尽くしましょう」
静香も立ち上がり、その手を強く握り締める。
そして2人は別れ、ヒカリは先に自分の部屋に帰っていった。

その後もしばらく、静香は1人で星を眺めていた。
「ヒカリたちは、あなたのために必死に戦っている……
なのにあなたは何故、彼女たちに心を閉ざし続けるの? 出木杉さん……」
誰もいない星空に向かって、静香は悲しそうに呟いた。
739トキワ英雄伝説 ◆eNlSemdwK6 :2007/08/14(火) 22:28:42 ID:???
「うーん……どうしたものか……」
ブツブツと呟きながらコロシアム内を徘徊しているのは、のび太少年だ。
ついに明日まで迫ってきた出木杉との戦い。
なんとも言えない感情が湧きあがってきたのび太は、意味もなくひたすら廊下をうろついていた。
特に意味はないけど、一人になりたい。 そんな気分だった。
『何故自分は、出木杉との戦いの前にこんな特別な感情を抱くだろうか』
いくら考えてみても、答えは一向に思いつかない。
「出木杉、か……」
のび太はトレーナーズスクール時代のことを思い出していた。

とにかく凄い奴だった、としか言いようがない。
勉強もスポーツもポケモンバトルも、何をしてもあいつは一番だった。
その上性格までいいときている、まさに人間のいい見本みたいな奴だった。
―――そんなあいつが、僕は大嫌いだったんだ。

のび太は次に、自分自身のことを思い出してみた。
……自分は何をしてもだめだった、勉強もスポーツもポケモンも。
散々人から馬鹿にされ、見下され、落ちこぼれの烙印を押され……
だから自分とは対照的な生き方をしていた出木杉が嫌いだったんだろう。
優秀な人間である彼のことを、自分は認めようとしなかったのだ。
今思うとあまりに馬鹿げた話である、昔の自分が恥ずかしい。

そんなことを考えていたのび太の目に、意外な人物が映る。
「噂をすれば……」なんて表現があるが、まさにいまがその通りの状況である。
先程まで考えていた人物と急に遭遇したことで、のび太は驚きを隠せない。
そしてなんとか、彼の名を口から発した。
「や、やあ……出木杉」
740トキワ英雄伝説 ◆eNlSemdwK6 :2007/08/14(火) 22:30:00 ID:???
何も言ってこない出木杉に、のび太は質問をぶつける。
「出木杉……きみは何故この大会に参加したんだい?」
「どうだっていいだろ、君には関係ない」
そう言い放つ出木杉に、のび太は思わず感情的になる。
「関係なくなんかない! 僕は君の仲間だったじゃないか。 それに……」
「それに、なんだい?」
のび太は一瞬言葉を詰らせつも、そのことを出木杉に告げた。
「僕、先生から聞いたんだ……君が『転校』した理由を……」
出木杉は驚かない。 ただ一言、「そうかい」と呟いただけだった。

のび太はそれ以降すっかり黙り込んでしまい、辺りには重い沈黙が流れた。
すると突然、出木杉が言った。
「僕の過去を知っているなら隠す必要もない……
教えてあげよう、僕がこの大会に参加した理由を」
この瞬間、のび太の目の色が変わった。

「この大会には、世界中の強いトレーナーたちが集まっている。
もし優勝すれば、僕は世界一強いトレーナーになれるかもしれない」
出木杉はそう思ってこの大会に参加したようだ。
「君は、世界一強いトレーナーになりたいのかい?」
のび太が問うと、出木杉は深刻な面持ちになる。
「父は僕に、世界一のトレーナーになって欲しいと言っていた……
だから僕は、世界一強いトレーナーになる……ならなくちゃならない。
……それが、父を殺してしまった僕にできる唯一の罪滅ぼしなんだ」
出木杉は、まるでそれが自分の使命であるかのように言い放った。
741トキワ英雄伝説 ◆eNlSemdwK6 :2007/08/14(火) 22:30:43 ID:???
出木杉の話を聞き終えたのび太は、考え込みながら言う。
「出木杉、君は間違っていると思うよ……」
突然そう言われた出木杉は、「何が?」とイラつきながら返す。
「確かに君のお父さんは、君が世界一のトレーナーになったら喜ぶだろうね。
でもお父さんが本当に望んでいるのは、そんなことではないんじゃないかな?」
のび太のその言葉によって、出木杉の表情が変わった。
彼は近くの壁を叩きつけながら、静かに、でも迫力をこめて言った。
「君に……君に何がわかるっていうんだよ!」

のび太はその言葉に言い返すことはできなかった。
確かに、自分は出木杉のことを理解できていない。
彼がどれだけ悩み、苦しんだのか……それを自分が軽々しく『知っている』などと言えるわけがない。
でも、それでもやはり、出木杉の考え方は間違っていると思う。
彼はいま、父を殺した罪を償うことしか頭にない、そのことに取り付かれているといったところか。
のび太はある決心を固め、出木杉に告げた。

「出木杉……確かに僕は君のことなんか何一つ理解できていないかもしれない。
でも、やっぱり君の考え方は間違っている……僕はそう思うよ。
君がこの大会で優勝することで過去への罪滅ぼしをしようというのなら、僕がそれを阻止してみせる!
僕が君に勝って、君の考えが間違っているということを証明してあげるよ!」
それを聞いた出木杉は、何も言わずに去って行った。

「やるしかないな……」
のび太は部屋への帰路の途中、心に念じる。
「僕が勝って、あいつを救うんだ!」

ぶつかり合うのび太と出木杉。 
いったいどちらが正しいのか、そしてどちらが勝つのか。
全ては明日、明らかになる……
742トキワ英雄伝説 ◆eNlSemdwK6 :2007/08/14(火) 22:33:24 ID:???
投下終了です

人気投票で自分に投票してくれた方、ありがとうございました
のび太たちが勇敢すぎるのは、7年たって成長しているからです
まあ、多少は主人公補正がかかっていましたが。
戦闘のミスの多さは……減らすように努力します。
743名無しさん、君に決めた!:2007/08/14(火) 22:34:25 ID:???
おつ
744名無しさん、君に決めた!:2007/08/14(火) 22:35:52 ID:???
745名無しさん、君に決めた!:2007/08/14(火) 22:36:29 ID:???
面白い乙
746名無しさん、君に決めた!:2007/08/14(火) 22:37:33 ID:???

747名無しさん、君に決めた!:2007/08/14(火) 23:00:56 ID:???

これからも頑張ってくれ
748名無しさん、君に決めた!:2007/08/15(水) 03:16:01 ID:???

アドバイスを+にしてこれからも頑張って
749名無しさん、君に決めた!:2007/08/15(水) 03:27:26 ID:???
750 ◆xqjbtxNofI :2007/08/15(水) 05:35:11 ID:???
投下いたす
751ドラーモン作大長編 ◆xqjbtxNofI :2007/08/15(水) 05:37:42 ID:???
「ガキが……手加減していればいい気になりやがってぇぇぇぇっっ!!」
さっきまで余裕を見せていたしずかの姿は、今や憤怒に狂う女となっていた。
「殺シテヤル、殺シテヤル……」
しずかは足元に転がっているモンスターボールを拾う。
「コイツは……ちっ、役立たずか!」
しずかは先のジャイアン&スネ夫戦で戦闘不能になったブーバーンのボールを投げ捨てると、別のボールを拾う。
「これは大丈夫か……出てきな!」
しずかがボールを投げると、そこからは曲面で構成された奇妙なポケモンが現れた。
しずかがシングルバトルの理を破ったにも関わらず、出木杉はそれを止めようとも非難しようともしない。
まるでしずかがそう動くことが分かっていたかのような落ち着き方だ。
「なりふり構わなくなってきたね、しずかちゃん」
「うるさい!さっさと死になよっ!」
そんなしずかの暴言も意に介さずといった感じで、出木杉は新たなポケモンを繰り出した。
「猛る炎の意思、圧倒的火力、顕現しろ……ジャイアンっっ!」
現れたのは背中から炎を吹き出している大型の獣、バクフーンだ。
752ドラーモン作大長編 ◆xqjbtxNofI :2007/08/15(水) 05:40:16 ID:???
「次はタケシさんの名を付けたポケモンなの、アハハハッ!寂しい子!」
確かに激情的で乱暴そうなところはバクフーンの印象と似ているのかもしれない。
だが、そんな感傷や思い出で選ばれたポケモンでは……
「特に耐久性に優れたポケモンでもない……襷で耐えて捨て身の攻撃といったところかしら?」
余裕を取り戻し、そう考えるしずかに出木杉が口を挟む。
「それは少し甘いんじゃないか?」
しずかの予想に反し、バクフーンがサンダーより先に動いた。
「最速バクフーンの素早さを甘く見たな!」
バクフーンはその見た目に反してかなり素早さが高い。
ジャイアンというNNも、しずかに鈍重さを錯覚させる心理的トラップだったのだ。
「ジャイアーーン、フレアァドライブゥッ!!」
バクフーンの身体が炎に包まれる。
そしてすさまじい破壊力の突進をサンダーにぶちかました。
サンダーは金切り声を上げながら弾き飛ばされ、壁面に激突する。
「くうっ、反撃のダークサンダーよ!」
だが、しずかの命令にも反応しないサンダー。
「早くなさい、サンダー!」
「無駄だよ、しずかちゃん。サンダーはひるんで動けないのさ」
バクフーンの胸には光輝く王者の印が付けられていた。
753ドラーモン作大長編 ◆xqjbtxNofI :2007/08/15(水) 05:42:58 ID:???
これでサンダーもかなりのダメージを受けたはずだ。
後はカメックスのハイドロポンプでトドメを刺すだけ。

『ここで畳み掛けないと、僕は負ける』

数の優位を保ったままダークルギアを引きずりださない限り、出木杉に勝ち目はない。
だが、そんな出木杉の計算を狂わせる要因がしずかの手の内にはあったのだ。
「まぁ、構わないわ。でんじは」
もう1体のポケモンから電撃が発射され、カメックスに直撃する。
電磁波を受けたカメックスは麻痺してしまい、ハイドロポンプを発射できなくなってしまった。
「ちっ、想定外の事態に……」
出木杉は舌うちをするが、次のターンに先に動けるのはバクフーンだ。
まだこちらの流れで戦いは進んでいる。
「ジャイアン、トドメのフレア……」

「遅いわね」

不意にバクフーンの前に現れたのはさっきカメックスに電磁波を食らわせたしずかの2体目のポケモンだ。
「そんな、なぜこうも速く動けるっ!」
出木杉がそう叫ぶが、その理由はすぐに判明した。
「トゲキッス、しんそく!」
「しまったあああっっ!」
トゲキッスと呼ばれたポケモンは、目にも止まらぬ踏み込みでバクフーンに体当たりを食らわせる。
754ドラーモン作大長編 ◆xqjbtxNofI :2007/08/15(水) 05:47:13 ID:???
先のフレアドライブで少なからず反動ダメージを受けていたバクフーンはその先制技の一撃を受けて戦闘不能にされてしまう。
「くっ、ドラえもん……」
「遅いわ!」
カメックスの名を呼んだ出木杉だったが、ただでさえ遅いカメックスが麻痺しているのだ、満足に動けるわけもない。
「ダークサンダー!」
サンダーから放たれた闇の雷がカメックスに直撃する。
効果抜群のダーク技を食らったカメックスだが、かろうじて体力を残している。
「は、ハイドロポンプッ!」
出木杉にとって幸運だったのは、ダークサンダーを受けたことにより激流の特性が発揮された事だろう。
破壊力が増したハイドロポンプにより、サンダーがついにその羽ばたきを止め、地に身体を横たえた。

だが、状況は芳しくない。
むしろ悪い方向に向かっている。

「あらあら、サンダーも落ちちゃったわね……」
しずかが邪悪な笑みを浮かべる。

ついにアイツが来るのだ。

『だがこちらの手持ちは瀕死のカメックスと、この手の中のポケモンだけ……』
2体ではアイツには勝てない。
アイツ……ダークルギアには範囲攻撃のダークストームがある。
トゲキッスというあのポケモンの神速も脅威だ。
755ドラーモン作大長編 ◆xqjbtxNofI :2007/08/15(水) 05:50:29 ID:???
しずかはゆっくりとした動作でボールを取り出すと、それを放り投げた。

「姿を見せなさい、ダークルギア……」

闇のオーラを纏った巨体が宙を染める。
自我を抑えられ、怒りのみが感じられるダークルギアの感情は破壊衝動となってその力を強くしているのだ。
「くっ……なんという……」
辺りを支配する重苦しい風に出木杉は必死で耐える。
ダークルギアを眼前にした瞬間頭をよぎった事。

勝算はなくなった。

だが、出木杉は最初から薄々と気づいていたのだ。
元々勝算などほとんどなかったことに……
『やはり、最初に決意したようにシナリオを進めるしかないか』
出木杉は最後のモンスターボールを構えた。
「僕の最後のポケモンはこれさ、しずかちゃん!」
光と共に現れたのはメガニウム。
その優しい眼差しはしずかにそっくりだと思い、このポケモンを選んだのだ。
「私の名前も使ってたのね。気持ち悪い」
しずかがそう吐き捨てる。
出木杉は膝を付くとゆっくり呼吸を整え、そして眼前の敵を見据えた。

『これが、ラストターンだ!』
756名無しさん、君に決めた!:2007/08/15(水) 07:55:08 ID:???
757名無しさん、君に決めた!:2007/08/15(水) 08:49:12 ID:???
ツォ
758名無しさん、君に決めた!:2007/08/15(水) 08:52:57 ID:???
気持ち悪い
759名無しさん、君に決めた!:2007/08/15(水) 10:03:36 ID:???
760名無しさん、君に決めた!:2007/08/15(水) 10:22:49 ID:???
ちょwまた肝心な所で止めてるw
乙 wktk(・∀・)
761名無しさん、君に決めた!:2007/08/15(水) 11:15:07 ID:???

全部御三家なのは理由があるのか?
762名無しさん、君に決めた!:2007/08/15(水) 11:49:47 ID:???
乙乙乙
763名無しさん、君に決めた!:2007/08/15(水) 11:53:04 ID:???
764名無しさん、君に決めた!:2007/08/15(水) 19:09:32 ID:???
765名無しさん、君に決めた!:2007/08/15(水) 21:38:56 ID:???
ニックネームは5文字までだぞぃ
766トレーナー ◆e0ecEtFYBA :2007/08/15(水) 22:07:58 ID:???
これから投下します
767トレーナー ◆e0ecEtFYBA :2007/08/15(水) 22:08:55 ID:???




* * *


所は変わってサントアンヌ号船内の一室。

そこは通常の航海では船長室として使われているが、今日は大量のモニターが並び、まるで船長室としての面影を残していない。
そしてその大量のモニターを眺める少女が一人。
整った顔つきに露になった腰の部分が悩ましい。
「キャハハハハハハハ!
あの子ポケモン孵化させてないじゃん!
マジでウケる!
キャハハハハハハハ!」
彼女の名はナタネ。
ハクタイジムのジムリーダーであり、第三次試験官である。
ちなみに彼女の嘲笑の対象は……いや、読者諸君のご想像にお任せしよう。

彼女が爆笑していると、不意に背後のドアがノックされる。
「ハハハハ………どうぞ…」
ナタネの許可とともにドアが開く。
すると、二人の幼い女の子が中に入ってきた。
二人とも三編みにお揃いの服を来ている。
だが、お揃いなのは服装や髪型だけではない。
顔立ち、目の色や髪の色が、まるでコピーしたかのように一緒だったのだ。
その二人にナタネが言う。
768トレーナー ◆e0ecEtFYBA :2007/08/15(水) 22:10:04 ID:???
「はーい、あなたたちのお名前はなんですかー?」
まるで教育テレビのお姉さんような口調で語りかけるナタネ。
そして二人はテレビのチビッ子よろしく、元気良く答えた。
「マリちゃんでーす!」
「リンちゃんでーす!」
「「二人合わせてー、リンマリでーす!」」

「かぁわぁいいぃぃぃ!!!」


皆さんはもう気づきかも知れないが、この二人実は一卵性双生児、いわゆる双子ちゃんなのだ。
その年齢は実に6歳。一次試験のゴロウより、更に年下である。
通常、試験は10歳からしか受けられないので、10歳以下でトレーナーをやってるのは有り得ないのだが、『特例』だそうだ。
ちなみに、トクサネジムのフウとランも、その『特例』の恩恵を預かっている。


「見て見て〜、あれが試験受験者だよ〜」
ナタネはモニターを指さす。
「じゅけんちゃ…たん?
じゅけんちゃたんってタヌキたんやキツネたんや過齢臭のしそうなオッサンもいるんでちゅか。すごいでちゅ〜」
「そうよマリちゃん、あれが受験者たんですよ〜。
ちなみにあのオジサンは今年で受験が15回目のベテランさんですよ〜」
「へぇー、あれがいつまでも叶わない変な夢見て人生無駄に浪費してる人間カスでちゅか。クソキモいでちゅ〜」
「はーい、リンちゃん、よくできましたー。
皆はちゃんと自分の限界見計らってそれを超えたでしゃばった事をしないようにね〜」

「「はーい」」

………これはひどい。
769トレーナー ◆e0ecEtFYBA :2007/08/15(水) 22:11:03 ID:???
「あれ?
ナタ姉たん、なんであの人はあそこでおネンネしてるでちゅか?」
不意にリン(そっくりだからマリかもしれない)がモニターを指さす。
それには倒れてる一人の男が映し出されていた。
ナタネはそれを見ても慌てる様子はなく、双子ちゃんに言う。
「あれは脱水症状で倒れている男の人ですよー。
分かる?脱水症状って」

「はいッ!」

「はい、どうぞ。マリちゃん」
「激しい発汗などによる大量の体内の水分の喪失によって引き起こされる夏の風物詩でちゅね、ナタ姉たん」
「はい、よくできました、マリちゃん」

「でも、でもナタ姉たん、なんであのヘタレは配られた水を飲まないんでちゅか?」
リンが訊く。
ナタネは笑顔でそれに応える。
「それはねー、水や食糧を少なめに支給してるからよ。
それとあの人がバカだから試験が始まった瞬間、水源とかも確認せずに、貴重な水をがぶ飲みしたんでしょうねー。
倒れてるけどほっときますよ。
トレーナーにアホは要りませんからねー」

「そうでちゅねー。
でも、ナタ姉たん。
なんで食糧と水をわざと少なめに支給したんでちゅか?」
770トレーナー ◆e0ecEtFYBA :2007/08/15(水) 22:12:36 ID:???
「マリちゃん、良いところに目をつけました!
さぁ、二人は分かるかなぁ?」

「「うーん……分かんないでちゅうぅ…」」
「うーん、まだ二人には早かったかもねぇ。
あのね、もしも貴方たちがもし食べ物が無くて、他の人が食べ物を持ってたらどうする?」

「「ブチ殺ちてでも奪いとりまーす」」

「はい、それが正解。
食糧を少なめに支給した理由はですねー、受験者同士で食糧や水を奪い合わせて、互いに潰し合いをさせるためですよー」

「すごい頭いいでちゅ!ナタ姉たん!」
「頭いいでちゅ!ナタ姉たん!」

「ありがとうー。アタシ嬉しいよ、マリちゃん、リンちゃん。
じゃあこれから皆で楽しく受験者の潰し合いを観察しましょうねー」
「観察するでちゅ」
「観察するでちゅ。あのメガネ、ダメ男オーラが漂ってるでちゅ」






三人はみんな仲良く哀れな受験者どもの観察を始めた。
ここにゴロウが居たら、きっとこう言うだろう。
「嫌な女共だ……」
と。
771トレーナー ◆e0ecEtFYBA :2007/08/15(水) 22:14:38 ID:???
* * *


そして、視点はダメ男………いや、のび太に戻る。

ビシ、ビシビシッ。

背後から響く音。これはまさしく……。
「孵化だぁぁぁぁぁぁ!」
のび太は叫び、いそいそとリュックを下ろしてその様子を確認しようとする。
しかし、タマゴは孵化どころが、ヒビ一つ入っていない。
「あれ……?
なんで?確かに音がしたハズなのに……」
のび太は首を傾げる。
すると、

バキッ。

「え、バキッ?」
のび太がそう言うが早いか、
「うわぁぁぁぁぁぁぁ」

ドスン。

突如、空から人と、木の枝が落ちてきた。
のび太は人物が何処から落ちたかは正確には見ていないが、あのバキッと、ドスンの時間差から考えると、結構な高さから落ちたということは予想出来た。
「うわぁ……痛そう…。大丈夫ですかぁ……?」
のび太はその落ちた人物に駆け寄る。

人間は高所から落ちた時は必ず、体の中で最も重い頭が下にくる。
その人物も例に漏れず頭から落ちてきたようだ。
頭が地面にめり込んでいる。地面が柔らかな腐葉土でなかったら、死んでいたかも知れない。
772トレーナー ◆e0ecEtFYBA :2007/08/15(水) 22:15:26 ID:???
「ムムムムムーン!ムムムムムーン!」
地面に顔を埋めながら体をバタつかせる『誰か』。
「大丈夫ですか?今、助けますからね!」
のび太はそいつを救出すべく、畑の株を引き抜くように『誰か』の体を引っ張る。
「よいしょ、よいしょ」

「ムムムムムー!モモモモモー!」
「え、引っ張る力が弱い?
じゃあ、もっと強く……うんしょっと!」
のび太は引っ張る力を更に強める。
少しずつだが、抜ける兆しが見えてきた。そして……。
「ムムムムムムムムムムーン!
ムモモ……ぶぱあ!
何すんだよ!
首が外れるかと思ったじゃないか!
このダメのび太!」
やっと地面から首を引き抜けた人物は、そうのび太にイチャモンをつける。
腐葉土の湿り気で、特徴的な髪のドンガリ感を少し失ってはいるものの、その嘴のようなとんがった口、性格の曲がってそうな目で、のび太はそれが誰か、すぐに分かった。

「スネ夫じゃないか!」

顔面真っ黒な友人を見て、のび太は素っ屯狂な声を上げた。
773トレーナー ◆e0ecEtFYBA :2007/08/15(水) 22:16:46 ID:???
今日はここまでです。
森の洋館wikiを読んできました
ナタネ=隠嫌というイメージが染み付いてしまいました
774名無しさん、君に決めた!:2007/08/15(水) 22:17:33 ID:???
ナタネたんに罵られたい

乙乙乙
775名無しさん、君に決めた!:2007/08/15(水) 22:20:11 ID:???
ハンターハンター好きだろ
おつ
776冒険王ニィト ◆xV821qzraY :2007/08/15(水) 22:33:42 ID:???
投下する
777 ◆xV821qzraY :2007/08/15(水) 22:34:40 ID:???
スマン ちょっと失敗した
終了
778名無しさん、君に決めた!:2007/08/15(水) 22:37:19 ID:???
>>773
トレーナー氏乙
779名無しさん、君に決めた!:2007/08/15(水) 22:38:43 ID:???
ニィト氏だけ乙
780名無しさん、君に決めた!:2007/08/15(水) 22:43:30 ID:???
森の洋館のナタネ犯人説に基づいてあのナタネをああいうキャラにしたのか…?とりあえず乙
781名無しさん、君に決めた!:2007/08/15(水) 22:50:07 ID:???

双子の子を泣かしたい
782名無しさん、君に決めた!:2007/08/15(水) 23:04:13 ID:???

シジマ以外まともなの居ないな
783名無しさん、君に決めた!:2007/08/15(水) 23:22:04 ID:???
784ギンガ ◆pXSMZkovvI :2007/08/16(木) 00:44:55 ID:???
投下する、PCの調子が悪い……
785ギンガ ◆pXSMZkovvI :2007/08/16(木) 00:45:36 ID:???

「大丈夫か、のび太ぁ!?」
ジャイアンとスネオが暗い制御室に入ってくる。
「ナナシ! 今度こそは負けないぞ、ハクタイでの怨み……」
「待てスネオ……様子がおかしい、まさかとは思うが……のび太、お前?」

「……うん、勝ったよ。一応はね」

――――

あの瞬間、ラグラージが攻撃していればカイリューだけではなくのび太にまで攻撃が加わる。
それが分かった時、背筋を絶対零度の風が撫でた。
叫んだら負ける。それが分かっていたのになぜか叫んだ。
無意識にこう叫んだ。

『やめろ、ラグラージ!!』

俺の指示を聞き、やがて減速し、その場に留まるラグラージ。
まるでその指示が出るのが分かっていたように―――
そして、体勢を立て直したカイリューの攻撃がラグラージを襲い
ラグラージは静かにその場に横たわった。
786ギンガ ◆pXSMZkovvI :2007/08/16(木) 00:46:14 ID:???
オレガマケタ――?

これでは指令を……ギンガ団の野望を果たすことができないじゃないか。
嘘だ……嘘だ……嘘だっ!
脱力し、その場に座り込む。仮面が乾いた音をたてて顔から剥がれ落ちる。
もう終わりだ……俺の人生も……なにもかも……

「ナナシ君……」
のび太が俺の元にやってくる。
「…………」
「ラグラージを……ボールに戻してあげたら?いつまでも放置されてたら可哀想だよ」
そう言われラグラージをボールに戻す。
「今の勝負……確かに形式上は僕の勝ちだったけど、実際は僕が負けていた
 ナナシ君があの時攻撃をやめてくれたから、僕は勝てたんだ
 もし攻撃が続行されてたら……きっと僕は大怪我を負ってただろうね」
『……それでも駄目なんだよ、こんなところで負けたらもう終わりなんだよ!
 もう後戻りはできないんだよ! だから―――』

『そんなことないよ!!』
787ギンガ ◆pXSMZkovvI :2007/08/16(木) 00:47:42 ID:???
俺の声をのび太の叫びが掻き消す。

『君はまだポケモンや人に対する優しさが残ってるじゃないか!
 実はキッサキジムで君の戦いを見てたんだ……
 あの時君はまだ戦えるルカリオを戻したよね? 
 波動弾でマンムーを攻撃すれば、かなりのダメージを与えられたのに……
 ナナシ君は勝利よりも、ポケモンの安全を優先した
 それに、さっきだって攻撃をやめたのは僕を思ってでしょ?
 他の団員や幹部達とは違う! だからまだやり直せるんだ!』

「でも俺はギンガ団総裁アカギの息子なんだよ……次期総裁になるかもしれないんだよ……」
「まだ……『次期』総裁になる『かも』しれないでしょ? それに僕はそんなの気にしないから」
のび太が僅かに屈み、俺の顔をみつめる。

「だからさ……僕らと一緒に来ない?」
俺の方に手が伸びてくる。それは力弱く小さな手。
その手を見た途端、目からは温かい物が零れ落ちる。
―――そして、俺はその手を握り立ち上がった。

 
ナナシ
ルカリオLv51、クロバットLv47、ロトムLv45、
ラグラージLv48、グレイシアLv45
のび太
カイリューLv55、ライチュウ、Lv47、アゲハントLv41、
ムウマージLv42、エテボースLv44 
788ギンガ ◆pXSMZkovvI :2007/08/16(木) 00:49:33 ID:???
投下終了
とりあえずここまでは投下したかった

最近スランプだし、人気投票終了までは投下しないことにする
789名無しさん、君に決めた!:2007/08/16(木) 01:07:24 ID:???
乙乙乙
790名無しさん、君に決めた!:2007/08/16(木) 01:44:17 ID:???
乙乙乙乙乙
791名無しさん、君に決めた!:2007/08/16(木) 05:28:09 ID:???
792ロキ ◆zCpebmpy/g :2007/08/16(木) 14:00:18 ID:???
俺の小説があまりに糞だったので
いつになるかわからんが今までのやつをリメイクしてまともなのに書き直します

それまで俺を忘れないでくれると嬉しい
793名無しさん、君に決めた!:2007/08/16(木) 17:51:51 ID:???
お前元々荒らしだったくせにえらそうだな
794名無しさん、君に決めた!:2007/08/16(木) 17:56:28 ID:???
>>792
俺は覚えておく
後、人気投票の投票やってけ
795名無しさん、君に決めた!:2007/08/16(木) 18:19:32 ID:???
>>793
偉そうか?
796名無しさん、君に決めた!:2007/08/16(木) 19:00:36 ID:???
>>795
俺はそう感じた
だいたいこいつ、なんで何食わぬ顔でこのスレに居座ってるの?
セカンドやノビタと同レベルだな
797名無しさん、君に決めた!:2007/08/16(木) 19:23:57 ID:???
ロキ>>>>>>(超えられない壁)>>>>>>>>796
798名無しさん、君に決めた!:2007/08/16(木) 20:36:55 ID:???
ノビタ>>>>796>>>(普通の壁)>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>セカンド≧ロキ
799名無しさん、君に決めた!:2007/08/16(木) 23:14:20 ID:???
感じ方は人それぞれでFA
800ロキ ◆cR08PK3l1o :2007/08/17(金) 08:02:50 ID:???
お前らみんな死ねや^^
801名無しさん、君に決めた!:2007/08/17(金) 08:59:52 ID:???
ロキたんハァハァ
802使い手 ◆AiLK4Yq51w :2007/08/17(金) 19:00:17 ID:???
投下します。
人気投票で自分に票を入れて下さった皆さん、遅れ馳せながらありがとうございました。
803使い手 ◆AiLK4Yq51w :2007/08/17(金) 19:00:56 ID:???
「のび太さん……大丈夫?」
静香が傷心ののび太に優しく声をかける。
「だ、だ、だ、大丈夫だよ静香ちゃん……」
のび太は緊張して、上手く話せない。
それも無理はないだろう。
今のび太は、自分が思いを寄せている静香と肩を並べているのだから。

「さっきの勝負……残念だったわね」
「え? あ、うん……」
フォローを入れたつもりの静香だったが、のび太の浮かない顔を見て反省する。
そんな彼の顔を見て可愛そうだと思ったのか、静香は再び切り出す。
「で、でも……のび太さんは凄かったわよ
だって、誰も名乗り挙げなかったのにのび太さんが名乗りあげたんだもん
私、驚いちゃったな。私じゃ絶対に出来なかった」
「え、そ、そうかな……」
静香に微笑みかけられて、のび太の頬が紅潮していく。
「まだ最初なんだから、あまり気にすることないわよ
……あ、それじゃあそろそろ授業5分前だから、私行くね
のび太さんも早く来ないと、遅刻するわよ!」
そう言い残して、静香は屋上から出ていく。
その後姿を眺めていたのび太の顔は、まさに幸せの絶頂といった感じだった。

―――しかし、のび太が余韻に浸る暇はなかった。
それからすぐに授業の開始を告げるチャイムが鳴って、彼は慌てて教室へ戻る。
彼が教室に入ると、先生の目線が痛かった。
804使い手 ◆AiLK4Yq51w :2007/08/17(金) 19:01:42 ID:???
のび太が着席すると、先生が話し始める。
「よーし、今日からいよいよテスト1週間前となった!
トレーナーズスクールでは、テストごとに3つのクラスに分けられる
上から順にA、B、Cの3クラスで、振り分けられるのはテストの直後だ
ちなみに、今回はないが、Cクラスの中で成績の悪かったものは退学処分もありえるからな
というわけで、上のクラス目指して頑張るんだぞー!」
そう言い残して、先生は去っていった。

後ろの方の席では、ただ呆然としているのび太が居た。
今、彼の頭の中では「テスト期間」「Cクラス」「退学」などという悪いイメージの言葉ばかりが反芻されている。
「おい、のび太。次治癒の授業だろ?」
脳内すっからかん状態ののび太に声をかけてきたのはジャイアン。
我に返ったのび太は、既に教室もすっからかんになっているのを確認する。
「ああ、ごめんジャイアン。僕達も行こう」
「ったくお前はボーっとしすぎなんだよな……」

のび太とジャイアンが息を切らせながら授業場に行くと、もう皆は集まっていた。
どうやら遅れたようで、のび太はまたもや先生の痛い視線を浴びる。
ちなみに、治癒の授業を担当するのは美人な女性の先生なのだが、怒るとかなり怖い。
普段はその綺麗な容姿を彩る化粧も、今ののび太にはどこか恐ろしいものに感じられた。

「…………まぁ、今度からは遅刻しないでね。 わ か っ た わ ね ?
……それじゃあ、授業を始めましょうか。まず2人組を作ってちょうだい」
先生が醸し出す異様なオーラを感じながらも、生徒たちは行動を開始した。
805使い手 ◆AiLK4Yq51w :2007/08/17(金) 19:02:41 ID:???
思い思いに相手を選び、2人組を作る生徒たち。
しかし、その中で1人ポツンと立っている少年が居た。
それは他でもない、ついさっき先生の逆鱗に触れたのび太である。
(ジャイアンはスネ夫とだし、静香ちゃんは女子とやってるし……
もしかして、僕やる人いない?)
ほとんどの生徒が2人組を作る中、孤立したのび太は目に涙を浮かべる。
そんな時、1人の少年がのび太に救いの手を差しのべた。
「僕とやろうよ、のび太くん」
「ミツル……くん?」
その少年の名は、ミツル。
大人しい性格でよく本を読んでいて、頭が良い……そうのび太は記憶していた。
微笑んでくるミツルに、のび太は笑って答える。

「どうやら全員2人組になれたようね
今からやるのは、激痛で暴れているポケモンの治癒よ
1人がポケモンを取り押さえて、もう1人がキズぐすりを塗るの
それじゃ、私がポケモンを渡していくわ」
先生が暴れているポケモンを生徒たちに手渡し、それぞれ作業を開始していく。
暴れるポケモンに悪戦苦闘するのび太とミツルだったが、何とかキズぐすりを塗ることが出来たようだ。
「のび太くん、顔泥だらけじゃないか……あはは!」
「はは、そういうミツルくんも服汚れてるよ?」
お互いを見て笑い合うのび太とミツル。

やがて授業の終わりを告げるチャイムが鳴り、生徒たちは教室に戻っていく。
帰り支度を終えたのび太とミツルは、仲良く談笑しながら帰路についた。
806使い手 ◆AiLK4Yq51w :2007/08/17(金) 19:03:38 ID:???
その日から、のび太とミツルは行動を共にするようになった。
大人しい性格が似ているからか、2人はすぐに仲良くなったのだ。
そして、今日も2人はのび太の席で楽しそうに談話している。
「ところでのび太、昨日テスト勉強やった?」
「全然……やる気が出なくてさ」
「今のうちにやっといたほうがいいよ? ちなみに、僕は昨日3時間やったんだ」
「3時間!? 凄い……」
ミツルの勉強時間を聞いて焦りを覚えるのび太だが、一向にやる気は出ない。
彼の辞書には、テスト勉強などという単語はありはしない。
もっとも、彼自身が現実逃避をすることによって消し去っているだけなのだが。


―――そうしてのび太がダラけているうちにも、テストの日はどんどん迫ってくる。
ただ時間だけが過ぎ、怠惰なのび太を取り残していく。
気がつくと、テスト当日になっていた。

テストは2日あり、1日目は筆記で2日目は実技となっている。
筆記は実戦と治癒を除く5教科で、実技は実戦と治癒の2教科。
それぞれ100点満点で、合計700点満点。
その中で優秀な順にクラスを振り分け、最下層のCクラスで成績下位の数人が退学となる。
しかし、今回は最初ということもあってそれは適用されない。
そのため生徒たちのプレッシャーは幾分か軽減されるのだが、やはり教室では重い空気が漂っていた。
807使い手 ◆AiLK4Yq51w :2007/08/17(金) 19:04:32 ID:???
先生の始めの合図で、生徒たちは一斉に取りかかる。
静かな空間に、カリカリという鉛筆の音だけが聞こえる。
そして定時になると先生がテストを回収し、また次の教科のテストを配る。
こういったことの繰り返しで、テストはスムーズに進んでいく。


「それじゃ、テスト回収。これにて今日の筆記テストは終わりだ
明日の実技も頑張れよ〜」
先生が生物学のテストを回収し、生徒たちは重い体を動かし始める。
「おいのび太、出来はどうだったんだよ」
スネ夫が帰り支度をしているのび太に聞く。
「……全然」
弱々しい返事をしたのび太は、その場から逃げるようにして教室を出ていった。

「のび太」
のび太が帰ろうとすると、不意に誰かに呼び止められた。
ミツルだ。
「ミツルくん……その顔を見ると大体わかるよ。出来たんだろ?」
「うん、良かったよ。のび太は……駄目だったみたいだね」
「よくわかったね……」
その後のび太はミツルと別れ、家につくなり自分の部屋にいって寝転ぶ。
精神的に疲れているせいか、彼が眠りにつくのにそう時間は掛からなかった。
808使い手 ◆AiLK4Yq51w :2007/08/17(金) 19:05:36 ID:???

翌日の実技テストでも、天は完全にのび太を見放していた。
先生とポケモンバトルを行う実戦のテストでは緊張のあまりミスを連発し、
ポケモンの傷を癒す治癒の授業では薬の塗り忘れがあったりして、俗に言う「終わっている」状態だった。

そして、テストが終わったあとのホームルーム。
「皆、テストはできたかー?
テストは明日一気に返ってくるから、筆記テストの問題用紙を忘れないように
それと……この地域ではないが、最近ポケモンを悪事に使ったりする集団が現れているらしい
お前達も1度は聞いたことがあると思うが……その組織の名前は『ロケット団』だ
数年前に解散したはずなのだがな……とにかく、お前達も十分な注意を払ってくれ
以上だ。気をつけて下校しろよー」

気分が晴れないのび太は、1人で帰ることにした。
(ロケット団か……僕には関係ないよな)
少し気になる話だが、今の彼にとっての1番の障害はテストだ。
もっとも、少しでも勉強していればもう少し足掻くことが出来ただろうが、
彼は勉強しよう、成績を上げようと試みてすらいない。

―――トボトボと歩いていく彼の背中は、いつものそれより随分寂しそうに見えた。
809使い手 ◆AiLK4Yq51w :2007/08/17(金) 19:07:04 ID:???
投下終了です。
今のところは学園で進めていきますが、じきに展開が変わっていきます。
学園編はこれから先、物語を進めていくための基盤とでも考えてもらえればいいです。
810名無しさん、君に決めた!:2007/08/17(金) 19:11:24 ID:???
811名無しさん、君に決めた!:2007/08/17(金) 20:11:42 ID:???
最高に「GJ!」ってやつだアアアアアアハハハハハハハハハハーッ!!
812名無しさん、君に決めた!:2007/08/17(金) 20:36:16 ID:???

頑張れよ
813トキワ英雄伝説 ◆eNlSemdwK6 :2007/08/17(金) 21:49:39 ID:???
使い手氏乙
投下します
今回の戦闘は結構頑張ったつもりです
814トキワ英雄伝説 ◆eNlSemdwK6 :2007/08/17(金) 21:51:20 ID:???
       #21 「晴天」

午前10時、ついに決勝トーナメント二回戦が始まろうとしていた。
第一試合は『チーム・コトブキ』対『ドラーズ』
どちらもトレーナーズハイスクールの生徒たちによって組まれたチームだ。
他のチームの選手たちが観覧席で見守る中、審判の合図によって試合が始まった。
ダブルバトルの出場者がフィールドに上がる。
コトブキ側はバクとコウジ、ここまで全ての試合に勝利している強力なペアだ。
対するドラーズ側はスネ夫とジャイアン、一度惨めな敗戦を喫したことがある。

「おいコウジ、俺の足を引っ張らないようにしてくれよ」
「そっちこそ、俺の邪魔したら罰金1000万だからな!」
試合前に軽口を叩き合う対戦相手を見て、ジャイアンは舌打ちする。
「気にいらねーな、あいつら。 余裕見せつけやがって」
そんなジャイアンに、スネ夫は笑いながら言う。
「なーに、奴らが笑っていられるのも今のうちだけさ」

4人がポケモンをフィールドに繰り出す。
バクはウインディ、コウジはナッシー。
対するジャイアンはジバコイル、スネ夫はマルマインだ。
「やっぱり、その2体で来たか……」
ここまでは、スネ夫の読みどおりであった。
「マルマイン、ウインディに挑発だ!」
スネ夫がフィールドで最速のマルマインに命令する。
その瞬間バクとコウジの表情が曇ったのを、スネ夫は見逃さなかった。
815トキワ英雄伝説 ◆eNlSemdwK6 :2007/08/17(金) 21:51:54 ID:???
―――前日の夜、スネ夫は今日の試合のことを悩んでいた。
彼はバクとコウジのペアの試合を3回ほど見ていた。
その中で彼らが使う戦法はいつも同じ、晴れ状態で戦うことだ。
炎タイプを使うバクと、葉緑素の特性を持った草タイプのポケモンを使うコウジ。
彼らのポケモンは共に、晴れの状態でこそその真価を発揮するのだ。
最初のポケモンは3試合とも、ウインディとナッシー。
ナッシーはまもるをし、ウインディは日本晴れを使う。
そのことを知らない敵は弱点の多いナッシーを狙い、彼らが有利な晴れ状態を作ってしまう。
晴れ状態になってしまえば、もうバクとコウジに勝つことはできない……
その様子を見てきたスネ夫が立てた作戦は、『晴れ状態に持ち込ませない』ことだ。
そして敵の手持ち、自分とジャイアンの手持ちを考慮した上で、綿密な作戦を立ててきたのだ……

「クソッ!」
バクが思わずそう漏らした。
挑発状態では攻撃技しか使えないので、ウインディは日本晴れを使うことができない。
おかげで、ウインディの日本晴れは不発に終わってしまった。
「あいつ、俺たちの戦術を研究してきてやがる……」
コウジがスネ夫を見据え、感心したように言った。
更に彼らへと、ジャイアンが追い討ちをかける。
「ジバコイル、雨乞いだ」
辺りに雨が降り始める、天候が雨に変わったのだ。
コトブキ側のポケモン達が弱体化する天候。
そして、ドラーズ側の電気ポケモン達の雷が必中技となる天候だ。
816トキワ英雄伝説 ◆eNlSemdwK6 :2007/08/17(金) 21:52:34 ID:???
2ターン目、まずウインディが神速でマルマインを攻撃した。
だがマルマインは倒れず、今度はナッシーを挑発する。
よってこのターン、ナッシーがマルマインに放っていた催眠術は不発に終わった。
最後にジバコイルがウインディに雷を放つ。
持たせていた磁石によって威力が上昇した雷は、ウインディを一撃でしとめた。

倒されたウインディの代わりに、バクはギャロップを繰り出した。
(こいつで晴れ状態にしてから、反撃開始だ!)
バクはそう考えていたのだが、スネ夫はその考えを一歩上回っていた。
「マルマイン、ギャロップに挑発だ」
またもやマルマインは挑発をし、ギャロップの日本晴れを封じた。
「まさかこいつ……出てきたポケモン全てを挑発する気か?」
コウジが唖然とした表情で言った。
その後、ジバコイルが雷でギャロップを倒す。
だがナッシーもサイコキネシスでマルマインを撃破した。
先手を取って挑発をしていたマルマインが倒れたことで、ドラーズ側の優勢は少し崩れてきた。

次のターン、バクはバシャーモ、スネ夫はクロバットを繰り出す。
一番速いクロバットはまもっている。
次にバシャーモが日本晴れを使い、ついに彼らが得意とする晴れ状態になってしまった。
この瞬間葉緑素で素早さが上がったナッシーが、スピードでジバコイルを上回った。
だがナッシーのサイコキネシスは、標的がクロバットだったので不発に終わった。
行動順が最後になったジバコイルに、ジャイアンは命じる。
「すまんジバコイル……自爆だあああ!」
ジバコイルの体が眩い光に包まれる。
そしてその後、物凄い衝撃が辺りを襲う。
バシャーモは倒れ、ナッシーは瀕死寸前まで追い込まれた。
だが、まもるを使用していたクロバットだけは無傷だ。
この瞬間、バクの手持ちは0匹になってしまった。
817トキワ英雄伝説 ◆eNlSemdwK6 :2007/08/17(金) 21:53:09 ID:???
ジャイアンはボーマンダを繰り出し、一人になったコウジはポケモンの数を調整するためにモジャンボを繰り出す。
「おいバク、なにもう終わってんだよ。 俺なんてまだ手持ち3匹だぜ」
バクに軽い嫌味を言うコウジ、だがその顔は笑っていない。
圧倒的に不利な状況に置かれている彼に、もはや笑う余裕はないのだ。

最初に行動したのはやはりクロバット、クロスポイズンでナッシーに止めを刺した。
次は拘りスカーフ持ちのボーマンダ、ドラゴンクローでモジャンボを攻撃する。
だが、高い防御力を誇るモジャンボにはあまりダメージを与えられない。
最後はモジャンボ、敵2体に当たる岩雪崩で攻撃してきた。
威嚇で攻撃力が減少していたものの、運よく急所に当たってクロバットを倒した。
だがまだ残りポケモン数では、ドラーズ側が優位に立っている。

先程手持ちを失ったスネ夫とコウジは、それぞれ最後のポケモンを繰り出した。
スネ夫はワタッコ、終盤は晴れ状態で戦うことを見越しての選択だ。
対するコウジはいうと……
「え? ……プ、ププッ」
そのポケモンを見たジャイアンが、思わず吹きだしてしまった。
コウジの最後のポケモンはチェリム、明らかに戦闘には向いてなさそうな可愛らしいポケモンだ。
「油断は禁物だよ、ジャイアン。 
あれはなかなか厄介なポケモンなんだ……」
スネ夫はあくまで冷静さを崩さない。
818トキワ英雄伝説 ◆eNlSemdwK6 :2007/08/17(金) 21:53:49 ID:???
最初に動いたのは、葉緑素でかなり素早くなったワタッコだ。
ワタッコはモジャンボへと眠り粉を放つ。
(ここでモジャンボを眠らせれば、敵の行動できるポケモンは貧弱なチェリムのみ。
後は適当に力押ししてればまず負けることは無い。
広角レンズで命中率が上がった眠り粉はおそらく外れない、僕らの勝ちだ!)
だが、スネ夫のその考えは甘かった。
眠り粉は当たったが、モジャンボはすぐに起き上がった。
「残念だったな、ラムの実を持たせていたのさ」
コウジは勝ち誇ったように言った。
その後ボーマンダのドラゴンクローをモジャンボは耐えた。
そしてコウジがモジャンボに岩雪崩を命令する。
ワタッコは大ダメージを負い、ボーマンダは倒れた。
「どうなってんだ! さっきより岩雪崩の威力が上がってるじゃねえか!」
戸惑うジャイアンに、スネ夫は歯軋りをしながら言う。
「チェリムの特性“フラワーギフト”によって、相手のポケモンの攻撃力が上がっているんだよ……」
その後チェリムがワタッコに止めを刺した。
これでスネ夫も手持ちが0匹だ。
さらに、ジャイアンは1対2の状況を強いられることになった。

ジャイアンの最後の1匹は、パートナーのリザードンだ。
相手はどちらも草タイプ、リザードンの格好の獲物である。
先手を取ったリザードンは、火炎放射でモジャンボの体力を奪い取った。
残されたチェリムは恩返しでリザードンに攻撃する。
フラワーギフトの恩恵によってなかなかの威力があり、リザードンの体力は半分以上削られた。

「おそらく次が、ラストターン……」
スネ夫が不安そうな目で言った。
819トキワ英雄伝説 ◆eNlSemdwK6 :2007/08/17(金) 21:54:38 ID:???
「リザードン、火炎放射だあああ!」
ジャイアンの命令を受けたリザードンが、チェリムを焼き払う。
「これでチェリムが倒れたらジャイアンの勝ち。
チェリムが倒れなかったら恩返しで倒されてジャイアンの負け、か……」
『どうかチェリムが倒れますように』のび太が両手を合わせて祈る。
一方ジャイアンは、リザードンが攻撃する光景を自信満々で見守る。
「チェリムの耐久力ならリザードンの火炎放射には耐えられねえ、俺の勝ちだ!」
やがてリザードンの攻撃が止み、煙に隠れたチェリムの影がだんだん明らかになっていく。

チェリムは………倒れていなかった。

「フラワーギフトで上がるのは攻撃だけじゃない、特防もなんだ……」
スネ夫が悔しそうに呟く。
リザードンがチェリムの恩返しで倒れ、ジャイアンの手持ちが0になった。
「勝者、『チーム・コトブキ』バク、コウジペア!」
審判の宣言を受けたスネ夫とジャイアンは、顔を俯けてフィールドから去っていく。
「僕の作戦は、完璧だと思っていたのに……」
スネ夫が悔しそうな表情を浮かべて言う。
「大丈夫、私が勝ってくるから」
静香はそう言って、落ち込む2人を慰めようとする。

一方勝ったチーム・コトブキ側では、バクとコウジが満を辞して帰ってきた。
だがその顔には、どこか晴れないところがある。
「まさか俺たちが、あそこまで苦戦を強いられるなんて……」
バクの顔は、まるで敗者のように曇っていた。
「ヒカリ、英才……気をつけたほうがいいぞ。
あいつらは、いままで戦ってきた誰よりも強い……」
コウジが、真剣な顔で仲間の2人に通告した。
820トキワ英雄伝説 ◆eNlSemdwK6 :2007/08/17(金) 21:56:01 ID:???
投下終了です
ここでミスの報告を一つ。
前々回のタイトルが20話、前回のタイトルが21話となっていましたが、
それぞれ19話、20話の間違いでした。
以後気をつけます
821名無しさん、君に決めた!:2007/08/17(金) 21:59:37 ID:???

結構よかったぜ
822名無しさん、君に決めた!:2007/08/17(金) 22:03:40 ID:???
葉緑素が晴れたターンに発動するとか、磁石雷で一撃で死ぬウインディとか、ギフトとはいえチェリムが晴れの火炎放射耐えるとかもう無茶苦茶
823名無しさん、君に決めた!:2007/08/17(金) 22:06:50 ID:???
>>822
磁石雷なら一撃で落ちてもおかしくはないんじゃない?
ジャイアンのポケモンはレベルが高いって設定だし
824名無しさん、君に決めた!:2007/08/17(金) 22:06:59 ID:???
ゲーム対戦はダメージツールとかで調べた方がいい
825トキワ英雄伝説 ◆eNlSemdwK6 :2007/08/17(金) 22:12:31 ID:???
>>822
うーん、まだまだ研究不足か……
とりあえず葉緑素の発動はなかったことに、チェリムも炎半減の木の実持っていたって考えてください
ウインディは……勘弁してください……
826名無しさん、君に決めた!:2007/08/17(金) 22:37:54 ID:???

ダメージツールのある場所教えようか?
俺も書くときによく使ってる場所
827名無しさん、君に決めた!:2007/08/17(金) 22:38:43 ID:???
828トキワ英雄伝説 ◆eNlSemdwK6 :2007/08/17(金) 22:40:16 ID:???
ありがとうございました
以後使わせていただきます
829826:2007/08/17(金) 22:40:56 ID:???
>>827は俺じゃ無いよ、俺もそこ使ってるけど
830名無しさん、君に決めた!:2007/08/17(金) 22:41:35 ID:???
乙だがレベルの高いジャイアンのボーマンダが拘りスカーフ持ちでもクロバットのスピードに敵わないのか?
831トキワ英雄伝説 ◆eNlSemdwK6 :2007/08/17(金) 22:46:13 ID:???
>>830
確かにそうですね、その2体は見方同士だったんであまり意識してませんでした
なんだか探せばもっと出てきそうだな……
832名無しさん、君に決めた!:2007/08/17(金) 22:50:23 ID:???
あまり気にしなくていい。どれも性格補正や個体値、個性によってはありえる話。俺はトキワ氏の作品大好きだからめげずに頑張ってくれ。
833名無しさん、君に決めた!:2007/08/17(金) 22:57:21 ID:???
世の中にはア〇マゲドンなんて言う滅茶苦茶な設定の映画があるくらいなんだからあんまり気にしなくてもな。
いくらシステムに忠実でも話がつまらんかったら元も子もない。
834名無しさん、君に決めた!:2007/08/17(金) 23:13:20 ID:???
性格補正、個体値、個性は傾向で十分
現実にポケモンがいるとして考えるなら努力でなんとでもなる
描写次第で納得できるし
835名無しさん、君に決めた!:2007/08/18(土) 04:54:50 ID:???
836名無しさん、君に決めた!:2007/08/18(土) 21:42:30 ID:DS12P87H
ワッハッハwwwwwwwwwwwww
837名無しさん、君に決めた!:2007/08/18(土) 21:42:36 ID:???
ワッハッハwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
838名無しさん、君に決めた!:2007/08/18(土) 21:42:41 ID:+LsR1biY
>>20の倍数のスレに皆  で  ワ  ッ  ハ  ッ  ハ  ww
http://same.u.la/test/r.so/wwwww.2ch.net/news4vip/1187437557/
839名無しさん、君に決めた!:2007/08/18(土) 21:42:42 ID:ypODWjcD
ワッハッハwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
840名無しさん、君に決めた!:2007/08/18(土) 21:42:43 ID:???
ワッハッハwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
841名無しさん、君に決めた!:2007/08/18(土) 21:42:43 ID:OPPN0/3o
ワッハッハwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
842名無しさん、君に決めた!:2007/08/18(土) 21:42:45 ID:???
>>20の倍数のスレに皆  で  ワ  ッ  ハ  ッ  ハ  ww
http://wwwww.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1187437557/
843名無しさん、君に決めた!:2007/08/18(土) 21:42:48 ID:???
ワッハッハwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
844名無しさん、君に決めた!:2007/08/18(土) 21:42:51 ID:???
ワッハッハwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
845名無しさん、君に決めた!:2007/08/18(土) 21:43:01 ID:1BDh2+dE
ワッハッハwwwwwwwwww
846名無しさん、君に決めた!:2007/08/18(土) 21:43:04 ID:???
ワッハッハwwwwww
847名無しさん、君に決めた!:2007/08/18(土) 21:43:05 ID:4UX/lktZ
ワッハッハwwwwwwwwww
848名無しさん、君に決めた!:2007/08/18(土) 21:43:12 ID:???
ワッハッハwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
849名無しさん、君に決めた!:2007/08/18(土) 21:43:42 ID:pkpKvTmt
ワッハッハwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
850悔い無しエイキ ◆Q7pSHpMk.k :2007/08/18(土) 21:44:25 ID:YgPH+QuM
ワッハッハwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
851名無しさん、君に決めた!:2007/08/18(土) 21:45:16 ID:???
ワッハッハwwwwwwwwwwww
852名無しさん、君に決めた!:2007/08/18(土) 21:47:59 ID:N1kRctLK
ワッハッハwwwwwwwwwwwwwwww
853名無しさん、君に決めた!:2007/08/18(土) 21:49:24 ID:N1kRctLK
ワッハッハwwwwwwwwwwwwwwww
854使い手 ◆AiLK4Yq51w :2007/08/19(日) 00:24:25 ID:???
投下します。
855使い手 ◆AiLK4Yq51w :2007/08/19(日) 00:25:11 ID:???
のび太が実技テストで大失態を犯している頃、ドラえもんは新聞を読んでいた。
その1面には大きく[ロケット団、復活の恐れ]と書かれてあった。

[ロケット団、復活の恐れ
 最近、Rの服を身に纏った者が、ポケモンを悪事に使う事件が多発している。
 Rの服、悪事といった単語を聞くと数年前に解散したロケット団が真っ先に思い浮かぶが、
 その者達の正体は未だ完全には割り出されてなく、密かに政府公認の組織も動き出し―――]

そこまで読んで、ドラえもんは無造作に新聞を放り投げた。
その表情は、それを読む前と比べて少し曇っているように見える。

「何事も無く、治まればいいんだけど……」
弱々しいドラえもんの呟きは、静かな空間に吸い込まれていった。
856使い手 ◆AiLK4Yq51w :2007/08/19(日) 00:25:47 ID:???
その翌日、トレーナーズスクール。

「よし、それじゃあテストを一気に返すぞー」
先生が生徒1人1人に筆記テスト、実技テストの結果が載っている紙を渡す。
中には期待の目でそれを見る生徒も居たが、
いい成績をとれる余地のない生徒―――即ちのび太のような生徒には恥辱を受ける苦痛の時間でしかない。
「おい、野比」
「あっ、はい!」
不意に先生に呼びかけられ、焦るのび太。
それは単に急な出来事だったからではなく、先生の顔がいつもと違って怖かったからだ。
「……お前……これは……酷いとしか言い様がないぞ……
今回は退学処分はないが、次回からはもっと勉強するように……」
先生がそう言ってのび太に紙を手渡す。
そこにはこう書かれていた。

 野比 のび太

 筆記……戦術12 育成14 地理9 歴史5 生物学10
 実技……実戦18 治癒18

 7教科合計86/700  クラスC  学年90/90位

「な、なんだってええええええええええええええええ!?」
教室内に悲痛なのび太の声が木霊した。
857使い手 ◆AiLK4Yq51w :2007/08/19(日) 00:26:23 ID:???
成績に期待の余地がないこと、Cクラスになる事は自覚していたのび太。
しかし、まさか学年で最下位になるとは思ってもみなかった。
「くぁwせdrftgyふじこlp;@:「」
のび太は奇声を発し、死人のように机に突っ伏す。
そうして少し経ったところで、休み時間を告げるチャイムが鳴った。

「のび太、どうだったんだよ」
スネ夫が嫌らしい顔で聞いてくる。
「教えたくないよ」
のび太がそう言うと、スネ夫は自慢気に話し始めた。
「僕は学年で34位、つまりBクラスの上位だよ
ま、当然といえば当然だけど僕ならAクラスにいってもおかしくなかったんだけどね〜
どうせのび太はCクラスの最下位だろうけど、精々がんばりなよww」
ありったけの嫌味をぶつけて去っていくスネ夫。
その言葉は、少なからずのび太の心に刺さっていた。

その後も、のび太は屈辱を受け続けることになる。
ミツル、静香、出木杉の3人は当然の如くAクラスの上位で、中でも出木杉はトップに位置するらしい。
ジャイアンは筆記テストこそのび太とどんぐりのせいくらべ状態なのだが、
実技の点数が優秀なのでCクラスの上位。

―――澱んだ空を覆う黒雲は、今ののび太の心を映すかのようだった。
858使い手 ◆AiLK4Yq51w :2007/08/19(日) 00:27:09 ID:???
次の日から、新しく編成されたクラスでの授業が始まった。
「えー、ということでポケモンの特性を生かすことが――」
戦術の授業、のび太は先生の言葉がまったく耳に入らないでいた。
それは当然昨日のショックによるものだと、本人も自覚している。

―――のび太が落ち込んでいるのは、学年最下位になったという理由だけではない。
もちろん原因はそれなのだが、それに伴ってのび太を襲う屈辱があった。

凄まじい劣等感とでもいうのだろうか。
のび太は自分の身近にいる人間が皆自分より遥か上にいるために、
いつの間にかそれを感じていたのだ。
もっとも、今まで落ちこぼれや劣等性の烙印を押され続けてきたのび太なのだが、
今回ばかりはすぐに立ち直れない。
周囲の身近な人間のほとんどは優等生、しかし自分は劣等性。
残酷な現実は、のび太を苦しめ続けていた。

そして、その日の帰り道。
「のび太、気にしなくていいよ。次頑張ればいいじゃん」
ミツルが陽気に声をかけてくる。
「うん……」
弱々しく返事をするのび太を見て、唐突にミツルが切り出す。
「ねえのび太。君にとって1番大切な人って、誰?」
「え? うーん……ドラえもんかなぁ。なんでも22世紀から来た猫型ロボットなんだ」
何故こんなことを聞いてきたのか、疑問に思いながらのび太は答える。
「へえー、そうなんだ。じゃあ、僕はここで」
ミツルの質問の意図を、のび太はすぐには理解出来なかった。
859使い手 ◆AiLK4Yq51w :2007/08/19(日) 00:27:44 ID:???
家に帰ったのび太は、ちょうど外に出るドラえもんと入れ違いになった。
「どこいくの? ドラえもん」
「ちょっとドラ焼きを買ってくるんだ」
短い会話を終え、2人はすれ違っていった。


「……おかしい」
夕飯を食べ終わったのび太が、部屋で腕組みをしながら言う。
おかしいというのは、まだドラえもんが帰ってこない事に対してだ。
あれからかれこれ2時間は経っている。
もうとっくに帰ってもいい時間だ。

「のび太ー、電話よー」
不意に、下から玉子の声がする。
のび太は面倒臭そうに立ち上がった。
「誰からー?」
「同じクラスの三木隆(みきたかし)君だってー」
「……え?……」

のび太が驚くのも無理はない。
何故なら、のび太のクラス……いや、のび太の通うトレーナーズスクールにさえ、
三木隆などという名前の生徒は居ないからだ。
(まさか……ドラえもんのことと関係が)
体中に悪感が走るのを感じながら、のび太はゆっくりと受話器をとった。
860使い手 ◆AiLK4Yq51w :2007/08/19(日) 00:28:20 ID:???
「……もしもし」
『野比のび太か?』
「えっ、あ、はい……」
恐らく声質を変える機械などを使っているのだろう、相手の声は掠れた機械音とよく似ている。
こういった手段を使うのは、大体自分の正体が悟られたくない時だ。
のび太の脳が一気にフル回転し、直感でおおよそのことを悟る。

『落ち着いて聞け。今俺はドラえもんを預かっている
返してほしくば、今すぐ1人トレーナーズスクールの屋上に来い。俺はそこで待っている
ただし、この事を他の誰かに漏らしたらドラえもんの命はないと思え』

そこまで言って、相手は電話を切った。
のび太も受話器を置き、しばらくその場に立ち尽くす。

「ドラえもん…………行かなくちゃ!」
急いで靴を履き、家を出るのび太。
そのまま肩で風を切りながら、夜道を駆け抜けトレーナーズスクールに向かっていく。
街灯の微弱な明かりで照らされるその顔には、ある決意が見え隠れしていた。
(待っててね、ドラえもん…………今、助けに行くから)
861使い手 ◆AiLK4Yq51w :2007/08/19(日) 00:29:04 ID:???
投下終了です。
862名無しさん、君に決めた!:2007/08/19(日) 00:30:29 ID:???
乙です
863名無しさん、君に決めた!:2007/08/19(日) 00:33:44 ID:???

やばいwww面白くなってきたwww
864名無しさん、君に決めた!:2007/08/19(日) 01:24:08 ID:???
投下直後に反応してる奴をみるとどうも自演にしか見えない
865名無しさん、君に決めた!:2007/08/19(日) 01:28:57 ID:???
>>864
別に投下中なのを発見して、終わった後書くだけだろ
866名無しさん、君に決めた!:2007/08/19(日) 01:48:09 ID:???
867ポケモンとのび太とノートと ◆qgqXZWB30M :2007/08/19(日) 14:56:33 ID:???
第二部投下します
868名無しさん、君に決めた!:2007/08/19(日) 15:29:03 ID:???
猿さんになっちまった……だがまた来る。
869蚊取り線香 ◆77r3yrtC9I :2007/08/19(日) 19:05:22 ID:???
初投下。



のび太は途方に暮れていた。



何故その様になったのかは、一ヶ月前に遡る。
あの頃のび太の町内ではポケットモンスター金銀が流行っていた。
子供達はポケモンに熱中し、それを育て、最終的にはポケモンの強さが一種のステータスになるようにもなった。
ある日一人の大柄な体格のガキ大将がある一言を呟き全ては始まる
「俺たちポケモンの世界に入れたらいいのにな」
少年達はそれに共感し賛同した。普通なら考えられない事だが、幸いこの町内には何でも叶えてくれる猫型ロボットがいる。
そして猫型ロボットのチカラにより町内中の子供達の願いは叶えられた。
それによって町内の子供達の大半がポケモンの世界に入る事になった。

870蚊取り線香 ◆77r3yrtC9I :2007/08/19(日) 19:05:52 ID:???
もちろんその中には例外なくのび太少年も参加していた。
最初のポケモンはケーシイ。
悪くないポケモンだったが最初に貰うポケモンとしては悪かった。「テレポート」ばっかりで、逃げる事により先には進むが経験値が入らない
無論ジムバッジなど一つも持っている筈がなかった。
しかし進む速さは驚異的で、今、彼は一番乗りでタンバシティにいた。
のび太「あ〜あドラえもん酷いよ。八つのジムバッジ集めないと現実に戻れない(設定上のルール)なんて〜
ドラえも〜ん(泣)」
今、ポッポもいるが、うまく弱点を突いたとしてもシジマに勝てる筈がない。ハヤトにだって怪しい。
のび太はまた泣き出した 。
871蚊取り線香 ◆77r3yrtC9I :2007/08/19(日) 19:06:35 ID:???
終了
駄作だけど末永く見守ってほしい
872名無しさん、君に決めた!:2007/08/19(日) 19:23:34 ID:???

(泣)はやめろよ・・・
873名無しさん、君に決めた!:2007/08/19(日) 19:26:37 ID:???
これノート氏のじゃないか?
874名無しさん、君に決めた!:2007/08/19(日) 19:29:13 ID:???
この頃はsageも知らなかったんだよな
875電脳戦士のび太 ◆Xu30yXkiGE :2007/08/19(日) 20:44:41 ID:???
投下します。
前回>>709-715
今回の投下は、>>715を見てから読んでいただけると、話の流れが繋がりやすくなると思います。
876電脳戦士のび太 ◆Xu30yXkiGE :2007/08/19(日) 20:45:21 ID:???
(な、何なの!?
まさかあれは正夢だったの!?)

「静香ちゃんに見せたいものがあるんだ!」
そう言って彼は近付いてくる。
「いやああああ! 近寄らないで!」
露骨な拒否反応を起こし、ヒステリックになる静香と、その理由が分からない彼
、その名はスネ夫。
短い間だが、混沌とした時間が流れる。
「ん? どうしたんだい?」
喋りながら、一歩一歩さらに接近してくるスネ夫。
「いや、やめてえええええ!」
「そんなに嫌なの、これ?」
静香の異変には気付かず、スネ夫は静香の目の前にまでやって来た。
「やめて、来ないで見せないで!
思い出したくもない!」
必死に拒絶する静香。
しかしスネ夫にその意志は通じない。
「まあ、確かに思い出したくは無いだろうね。
でも僕も仕方ないんだよ」

苦悶の表情で、スネ夫がある物を出す。

「いやああああああ!
もう思い出したくも無いって言ってるじゃないいいいい!


…って、何これ?」
キョトンとした顔でスネ夫を見る静香。

「ジャイアンリサイタルのチラシだよ。
昨日ジャイアンに押し付けられたんだ」
877電脳戦士のび太 ◆Xu30yXkiGE :2007/08/19(日) 20:46:53 ID:???

ジャイアンリサイタル、確かに思い出したくは無い。
しかし静香は、何故だか心の底からホッとしていた。

その後、静香はスネ夫から事の一部始終を聞かされるが、
一通り話を聞き終わる頃には、哀れな運命に立たされているスネ夫を気遣う余裕
まで出てきていた。
そして静香は、最後に別れを告げようとする。
「まあ、スネ夫さんも大変ね。
けど頑張ってね〜、応援してるわよ〜。
じゃ、私はもう行くわね」
「待って静香ちゃん!」
去ろうとした静香を、スネ夫が腕を掴んで引き留める。

「これ、静香ちゃんも受け取ってよ」

「それは嫌よ」
肝心の事は即答で拒否する静香。
しかしスネ夫も食い下がる。
「そこをなんとか、お願いだよ!」
スネ夫の必死の呼び掛けが続く。
静香にはそれが段々鬱陶しく聞こえてくる。
「嫌って言ってるじゃない!
大体いつまで触ってるつもりなの!
この変態! ろくでなし!」

結局最後は力技と言わんばかりに、スネ夫の手を強引に振り切った静香は、全速
力で遠くに走っていった。
(あれは流石に言い過ぎだったかしら? 今度会ったら一応謝っておかないと。
そういえば私…、なんかこの世界に来てから、走ってばっかりね……)
878電脳戦士のび太 ◆Xu30yXkiGE :2007/08/19(日) 20:48:06 ID:???
一方のスネ夫は、かなりの暴言を吐き捨てられた上に、変態呼ばわりまでされて
しまったが故に、
猛烈にショックを受けていた。

そこまで酷い事はしていないハズなのに、何故僕はあそこまで言われなければい
けないんだ……、
と心当たりが思い浮かばないスネ夫は、とにかく自問を繰り返す。
しかし、スネ夫には答えを出すことは出来ない。

ネガティブな思考ばかりが先回りしていき、軽い鬱状態にまでなっている。
彼の精神状態は、ジャイアン、静香と立て続けに虐げられた事と旅の疲れとが重
なり、限界に達してしまっていた。

「駄目だ、もう死にたい…」

スネ夫の『生』に対する希望は、瞬く間にしぼんでいくのであった……


――――――――――

▼現在の進行状況

ジャイアン…コガネシティに到着済み
スネ夫…ヒワダタウンで停滞
のび太…繋がりの洞窟に二回目の挑戦
ドラえもん…のび太との二人旅
静香…ウバメの森を攻略中
出木杉…キキョウシティからヒワダタウンの間。詳細不明
879電脳戦士のび太 ◆Xu30yXkiGE :2007/08/19(日) 20:50:24 ID:???
投下終了です。
今日の投下を例に、文章力的な事、改行等のご指摘を頂けると幸いです。

最後に、人気投票で自分に投票してくださった方、本当にありがとうございました。
アドバイスをしっかり受け止められるよう、頑張っていきたいと思います。
880名無しさん、君に決めた!:2007/08/19(日) 20:51:58 ID:???
乙  乙  乙  乙  乙
881名無しさん、君に決めた!:2007/08/19(日) 20:56:20 ID:???
変なところで改行されてる
882電脳戦士のび太 ◆Xu30yXkiGE :2007/08/19(日) 20:59:39 ID:???
>>881
むぅ、やっぱりそれはありましたか・・・。
どの辺でそう感じられましたか?
883名無しさん、君に決めた!:2007/08/19(日) 21:04:06 ID:???
結局最後は力技と言わんばかりに、スネ夫の手を強引に振り切った静香は、全速
力で遠くに走っていった。

切り方おかしすぎるだろ、常考
884名無しさん、君に決めた!:2007/08/19(日) 21:07:22 ID:ux5kV1La
>一方のスネ夫は、かなりの暴言を吐き捨てられた上に、変態呼ばわりまでされて
しまったが故に、

>彼の精神状態は、ジャイアン、静香と立て続けに虐げられた事と旅の疲れとが重
なり、限界に達してしまっていた。

いくらでもある
885電脳戦士のび太 ◆Xu30yXkiGE :2007/08/19(日) 21:07:35 ID:???
>>883
うーん、そう言われると確かにそう見えてきますね・・・。
切り方は書いて上達するしか無いんだろうか・・・
886名無しさん、君に決めた!:2007/08/19(日) 21:07:56 ID:???
sage忘れスマソ
887名無しさん、君に決めた!:2007/08/19(日) 21:08:42 ID:???
書いて上達というか、元もとの感覚で書けるだろ常識的に
888電脳戦士のび太 ◆Xu30yXkiGE :2007/08/19(日) 21:09:16 ID:???
>>884
上は単純なミスです。
下は・・・自分で見ても酷いな・・・
889名無しさん、君に決めた!:2007/08/19(日) 21:12:42 ID:???
一文は一行で収める。長すぎると思う時は描写を削るなりする
普通にできるだろ
890電脳戦士のび太 ◆Xu30yXkiGE :2007/08/19(日) 21:16:27 ID:???
うーん、やはり巧い人のを参考にしながら書くかなぁ・・・
皆様ご意見ありがとうございます。
891名無しさん、君に決めた!:2007/08/19(日) 21:56:34 ID:???

ネトゲっぽさを活かす方法は何かないだろうか
892名無しさん、君に決めた!:2007/08/19(日) 22:18:26 ID:???
俺はネトゲしたことないからわからんけど
いろんなジョブ?みたいな事をしてる奴がいるとかは?

珍しいポケモンを捕まえるハンターや、珍しいアイテムを見つける・売る人
謎の賞金稼ぎやプレイヤー狩りとか‥
色々変化させやすいと思うが‥どうだろ
893DPその2 ◆Dy4EDQYuSY :2007/08/20(月) 19:04:02 ID:???
専ブラ導入したので投下
894DPその2 ◆Dy4EDQYuSY :2007/08/20(月) 19:05:46 ID:???
9月31日

ホテルグランドレイクの朝はこの上なく爽やかに訪れた。
ママが掃除機をかける音が自室に届いてしまったせいで起きたのび太、ドラえもんにしてみれば
これほどの心の安らぎは無かった。
のび「何だか、今日も一日頑張るぞって気持ちになるね。この……光のような朝日。」
目を細めながらのび太がそう呟く。
ドラ「(光のような朝日……?上手く例えられなかったのか)そうだね、本当にそうだ。」
しばし、くしゃみを堪え損ねたり顔を作ってみたりして、朝日を見つめ続けて退屈な時間が過ぎた。
のび「そういや、何も頑張ってないや僕ら。ノモセシティにジムがあるらしいから、そこ行ってくる。」
ドラえもんが驚いている間にのび太は階段を駆け下りていった。……後半は転がり落ちていた。
ドラ「僕も何かしなきゃ。何しなきゃいけないかなあ……?」

砂浜を駆けるのび太。足跡博士の家によそ見をしていると何だか狭い道に出ていた。
最奥に甘い香りのする木がある。
のび太はほったらかしになっていたビンをバッグから幾つか取り出し、中身を木に思いっきり塗りたくった。

急ぐのび太に合わせて場面も急速に変わる。丁度今はマキシマム仮面に宣戦布告したところだ。
のび「負ける気がしません!エレキブルーっ!!」
マキシマム仮面は辛うじて戦意喪失を免れた。
マキ「エ…レキブルか、キツいなこりゃ……」
毛のない頭をボリボリかきむしり、
マキシマム仮面はどうせ勝てないなと思っているのが丸出しでため息とマリルリを出した。
のび「雷!」
895DPその2 ◆Dy4EDQYuSY :2007/08/20(月) 19:07:04 ID:???
雷がエレキブルに落ちた。
のび「うわああっ!!何だ!?」
見れば、マリルリがアクアジェットでエレキブルの腹にめり込んでいる。
エレキブルは自分と接触したマリルリに雷を撃ってしまったのだ。
マキ「まーエレキブルにダメージは無いがな!今のはちょっとした挨拶代わりだと思っといてくれや!」
マキシマム仮面はフローゼルを繰り出し、アクアジェットで一矢報いた後、雷パンチで華麗なやられ様をさらした。
マキ「終わった!…もう俺のポケモンは弱い水タイプばっかしだ!
ドジョッチがいるが!実戦じゃまだ使えねえ!つー訳でこれ、持ってってくれ!フェンバッジだ。」

自分の成長ぶりを確認した後、のび太は更なる成長を求めてサファリゾーンに入ってみた。
次々出てくるポケモンに一瞬で反応し、逃げやすいかどうか見極め、ボールや泥を投げる。
ポケモンを捕まえられたかどうかはともかく、のび太の動きは現実世界より格段に良い……少なくとも本人はそう感じた。
すっかり気分を良くしたのび太は、大物に備えて一休みすることにした。

ズボッと、不吉な音がした。

のび太が自分の足を見下ろすとそこにはもう足は無かった。いや違う、泥に埋もれていた。
いや、最早足だけではない。
踝、すね、膝、大事な部分が次々と泥に沈み、のび太がボーっと見ている間にとうとう自分の体が胸まで泥に埋もれた。
身動きするのもままならない。のび太はここで初めてお決まりの悲鳴を上げた。

「ドラえもーーーーーーん!!!!!」


ドラ「?今誰かが僕を呼んだかな?」
ドラえもんはリッシ湖のほとり。ジムか何か見つかるだろうという安易な考えで北に向かって歩いていた。
896DPその2 ◆Dy4EDQYuSY :2007/08/20(月) 19:08:28 ID:???
のび「あァ…もう駄目……沈む。」
体力の限界が来た。いつもなら遅刻しそうになって走っているときにこれが訪れる。
のび「せめて……ポケモン達だけは……」
バッグに手を突っ込み、弱弱しく手探りする。時々ボールが手に触れたが、出してみると空のボールばかりだ。
ナギサシティでボールをまとめ買いしたのが悔やまれた。
のび太が遂に精根尽き果て、泥に顔を埋めた。

野生ポケモンが何だろうという好奇心の面持ちでのび太を囲んでいる。
この時間帯は眠っているはずのホーホーやヨルノズクすら好奇心をそそられて見に来た。
ひときわ勇敢なポケモンがのび太をつついてみた。何も起こらないのでボールをつついてみた。
大量に買いだめしたモンスターボールがぽっかりと開き、つついたポケモンを吸い込んだ。
吸い込まれたポケモンは異常なほど驚き、ボールが完全にロックされるまで抵抗もしなかった。
そして、のび太が起きた。
のび「誰かが僕をつついた気がしたんだけどなあ……気のせいか。あれ?足が着いてる!ここ意外と浅かったんだ。」
一眠りして体力を回復したのび太は泥の中で激しくもがき、遂に泥からの脱出に成功した。
草の陰から無数のポケモンに覗かれているのにも気付かずにのび太は周りに散らばったボールをかき集め、言う。
のび「もうこんな所こりごりだ………早いとこホテルに戻ろ。」
本人も気付かぬうちに一匹のポケモンを調達して、のび太は愚痴りながらサファリゾーンの外に出た。
仲間を一匹失ったサファリのポケモンはその背中を呆然と眺めるだけだった。
897DPその2 ◆Dy4EDQYuSY :2007/08/20(月) 19:09:31 ID:???
所変わってジャイアンは……

ジャ「糞!この洞窟一体何なんだ!同じ部屋ばっかだったじゃねーか!!」
たった今ジャイアンはズイタウンの遺跡から這い出してきたところだ。
ジャ「こんなことなら観光なんかしないで先に育て屋に行っとくんだった。少しでもお荷物が減っただろうに。」
ジャイアンは怪しい男から授かったピンプクのボールを前方に高く放り、数メートルダッシュして見事にキャッチした。
ジャ「アンノーン全種類捕まえたくらいか、収穫は。」

育てや爺「ピンプクを預かった?」
ジャ「そうなんだ。何かへんな奴に無理やり頼まれて、それでわざわざ来たんだ。」
育てや爺「そうかそうか、多分そいつはわしがラッキーとラッキーの間に生まれた卵を
孵して欲しいと頼んだ男じゃ。礼を言うよ。」
ジャイアンはこれ以上用事が増えないうちにそこを離れることにした。
そこでズイタウンの中心を貫く道を急いで横切ろうとした、その時。

チリンチリン……

このゲームにいるはずが無い人物がジャイアンのすぐ前を猛スピードの自転車で通り過ぎた。
ジャ「お、お前……ちょっと待て!!どこ行くんだ!!!」
余りにも衝撃的で、足をもつらせながらジャイアンはその後を追った。
追いつけるはずも無かったが、そんな事も考えられない程ジャイアンの頭は混乱していたのだった。
898DPその2 ◆Dy4EDQYuSY :2007/08/20(月) 19:11:15 ID:???
投下終わり

名前欄いちいち書かなきゃいけなかったのか……
899名無しさん、君に決めた!:2007/08/20(月) 19:15:56 ID:???
コピペでトリップ漏れには注意

コテ記憶がないタイプだと面倒だろうな<名前欄
900名無しさん、君に決めた!:2007/08/20(月) 19:18:12 ID:???

次が楽しみになった
901名無しさん、君に決めた!:2007/08/20(月) 19:27:37 ID:???
902名無しさん、君に決めた!:2007/08/20(月) 19:35:03 ID:???

次から盛り上がりそうだな
903名無しさん、君に決めた!:2007/08/20(月) 19:36:38 ID:???
乙です
904ギンガ ◆pXSMZkovvI :2007/08/20(月) 23:02:29 ID:???
投下する、人気投票で自分に投票してくれた人たちありがとう
とりあえず無理に格好つけた表現使わず、分かりやすい表現を使うことにする
905ギンガ ◆pXSMZkovvI :2007/08/20(月) 23:05:10 ID:???
「のび太、このカードを使ってアグノム達を解放してやってくれ」
そう言って自分のカードキーを渡す。受け取ったのび太は『分かった』と言いカプセルの方へ駆けていった。
さて……俺も一仕事やるか。
制御室のPCを起動させる。これでワープパネルのロックを解除するつもりだ。
「おい、ナナシ!」
名前を呼ばれ後ろを振り向く。そこにはジャイアンとスネオが居た。

「俺たちは何すりゃいいんだよ、ずっと待ってるなんてごめんだぜ!」
「えーと……そうだ、この部屋の隣にアイテム貯蔵庫があるから
 使えそうなアイテムをたくさん持ってきてくれ」
「おぉ、任せろ! さぁ行くぞ、スネオ」
スネオは返事をせず、俯いたままだ。
「なにやってんだよスネオ、早くしろよ!」
「……今だけは強力してやる、だがこれが終わったら―――」
「なに昔のことをグダグダ言ってんだよ! これだからお前は……」
「分かってるさ、俺は責任を取らなければならない。それは理解している」
「そ、そうか……じゃあ行ってくるぜ!」

「あ…ちょっと待ってくれ」
俺が呼び止めるとジャイアンは振り向く。
「静香はどうしたんだ? ダークライの時は居たのに」
「あぁ……それがなな、ここに来る直前に突然倒れちまったんだ。」
突然倒れる? 確かキッサキシティに居たときもそんなこと言ってたよな……
なんか嫌な感じがする。だがギンガ団内ではそんなこと聞いたこと無い。

その後ジャイアンは走り去っていった。まだ謎が多いな……
906ギンガ ◆pXSMZkovvI :2007/08/20(月) 23:06:00 ID:???
「アグノム達を解放してきたよ! 三匹とも出してあげたらどこかに行っちゃったけど……」
「そうか、ありがとう。こっちももうすぐ……できた!」
ワープパネルのロックを解除できた。これでワープパネルを永続的に使用できる。
「こっちも持てる限りの荷物は持ったぜ!」
ジャイアンとスネオが、両手にたくさんの道具を抱えて部屋の中に入る。
「準備は整ったな……そこのワープパネルを経由していけばテンガン山へ行ける
 ポケモンを回復させたら向かおう、回復装置ならそこにある」
のび太達は回復装置のところに並んでいる。順番で揉めている様だ。
俺は皆が終わったら―――

「きゃううん」

「うわぁ!?」

突然目の前に現れた生物に腰を抜かして、椅子から転げ落ちる。
こいつは……捕らえられていた伝説のポケモンの一体のエムリットだ。
やばい、俺に対して怒ってるのかもしれない。
「ごめん、俺達が君らにやってはいけないことをやってしまったのは分かってる
 でも俺はそれを償いたい、だから許してくれ、頼む」
頭を下げる。しかしエムリットは聞いていなかったみたいだ。
……しょうがないか。謝罪する気持ちがあるなら態度で示すしかない。
俺は立ち上がり、回復装置の方へと歩いていった。
……がエムリットは俺から離れようとしない。ずっと顔の周りを浮遊している。
まさかとは思うが……俺に付いて行きたいのか?
よく分からんが危害を加えているわけでも無いし、そのままにしておこう。
907ギンガ ◆pXSMZkovvI :2007/08/20(月) 23:06:41 ID:???
手持ちの五体のポケモンを全て回復させる。これで全ての準備が整った。
「そろそろ行こう、早くしないと伝説のポケモン達が捕らえられて―――」
「まさかあなただったとはね、のび太君の言っていた新しい仲間って」
背後から発せられる声に反応し、振り向く。
そこに居たのは、かつて俺を二度も敗北に陥れた人間、シロナだ。
「………」
「深くは問わないわ。心を入れ替えて仲間になってくれたんですもの。喜んで歓迎するわ」
シロナはニコッと微笑む。それを見て俺は視線をワープパネルに向けた。
「よし! それじゃぁ行くぞ!」
ジャイアンの大声と共にワープパネルへと突撃した。

――隠し部屋

陽光が全く射さない薄暗い部屋。壊れかけの電灯一つだけが部屋を照らしている。
「汚ねぇ部屋だな……あのドアがテンガン山に続いているのか?」
ジャイアンの指差す先には、壁にはめ込まれたような扉がある。
「そうみたいだな、おそらく進んだ先はもうテンガン山だ」
「ギンガ団の技術がここまで進んでいたなんて……想定外だわ」
「それじゃあ開けるぞ! 皆突撃だぁ!」
ジャイアンが扉を開けると共に入っていく。それにスネオ、シロナと続いた。
よし俺も……ん?
「なにやってるんだよ。のび太? さっさと行くぞ」
「あ…うん、分かってる」
のび太は扉を凝視しながら潜っていった。最後に俺が入る。
あの扉になにかあったんだろうか……?
908ギンガ ◆pXSMZkovvI :2007/08/20(月) 23:07:47 ID:???
―――テンガン山麓

周囲には数十人の団員が居る。ここの警備を任されていたのか。
「なんやお前ら!? ワイらに逆らうって言うのなら容赦せぇへんぞ!!」
「ここは私に任せてちょうだい、あなたたちは先に行って」
「分かりました、シロナさん」
のび太達はそう言うと入り口に入っていった。
「そうはさせへんで! 行け、ズガイドス!」
「ヒョヒョヒョ、行けぇドクケイル!」
ズガイドスとドクケイル、他にも数十体のポケモンが姿を表す
「行きなさい……マニューラ、ミロカロス!」

―――テンガン山中腹

「シロナさん大丈夫かな、ジャイアン?」
「安心しろ、シロナの姉ちゃんは強い。あんな雑魚共には負けたりはしないさ」
「そうだよ、それよりこっちの心配をした方がいい。ホラ、また来たよ!」
俺たちの行く末を塞ぐのは、やはり数人の団員。
「死ねェ〜」「餓鬼ごときにやられる俺様じゃないぜぇ!」
それぞれ叫びながらポケモンを繰り出す。
「雑魚に用は無ぇんだよ! 地震だ、ドダイトス!」
ジャイアンの出したドダイトスの一撃で、団員達のポケモンは全滅する。
「ま、待て! 俺の出世……」
「うるさい、寝てろ」
クロバットに催眠術を命じる。それが命中した団員達は次々と倒れていった。
909ギンガ ◆pXSMZkovvI :2007/08/20(月) 23:08:53 ID:???
「ハァ……ハァ……もうそろそろ頂上かな?」
息が切れているのび太。合計で五十人以上は団員を倒してきたな。
だがある一定を登りきってから、急に団員の姿が見えなくなった。
そして、この空間だけはやけに他よりも広い。これは……

「やはりお前らだったか、我々に逆らう愚かな奴らは」

チッ……やはりか。
岩場の影から出てきたのは、マーズ、ジュピター、サターンの三人。
「エイチ湖では色々お世話になったわね、ゴリラ君」
「あたしもあの狐のぼうやとは何度か会ったわね、不愉快なことに」
マーズ、ジュピターが二人を挑発する。二人の顔には苛立ちの表情が見える。
「……まさかお前がギンガ団を裏切って向こうについているとはな。ナナシ」
サターンがこちらを睨んでくる。俺は目を逸らさず睨み返した。
するとサターンは自ら目を逸らし、優越感に浸ったような表情を見せる。
「餓鬼にはアカギ様の理想など理解できるはずもないってことか……」
言いたい放題言ってくれる。ここでケリをつけてやる。
俺がボールを構えると、のび太が手を伸ばし静止した。
「ここは僕らが食い止めるよ、だからナナシ君は先に進むんだ」
そう言い、のび太は宙にボールを放り投げた。
それに合わせ、他の人間も次々とモンスターボールを投げる。
「僕らは負けない、だから進むんだ!」

一瞬戸惑ったが、のび太の言葉を信じ、俺は前へと進んだ。
910ギンガ ◆pXSMZkovvI :2007/08/20(月) 23:11:02 ID:???
段々と登る感覚が短くなっていく。そろそろ頂上につくか?
周囲には誰も居ない。肌を襲う寒さと、土臭さ
そして、下の階層から発せられる爆音が周囲を包んでいる。
のび太達が心配になるが、あの言葉を思い出し目線を前へと戻す。
段々と山内に明かりを感じるようになる。もうすぐ頂上だ。

……ついに着いた。心臓の鼓動がこれ以上に無いというほど早い感覚で刻まれている。
足が震える。頭が痛い。
もう頂上は目と鼻の先だ、落ち着け。
怖いのか?いや怖くなんかは―――怖い。
もしかしたら殺されてしまうかもしれない。駄目だ、前へ進めない。
しゃがみ込む。俺は……ここまでなのか?
動け、震えるな、立ち上がれ俺の足。
体中の汗がどんどんと冷えていく。誰か……俺はどうすればいいんだ?

恐怖で目の前が真っ暗になったその時、エムリットが俺の目前に現れる。
……俺を助けてくれるのか?……そんなわけ無いか。
分かっている。俺自信で前に進まなければいけないことを。
自分自身の行動にけじめをつけ、皆へ謝罪の気持ちを示す。
だけど勇気が足りない……だから俺の傍に居てくれ。
そう心の中で念じていると、エムリットは笑顔を浮かべ、縦に首を振った。

「ありがとう、それじゃあ着いてきてくれ……行くぞ!」

俺は立ち上がり、光の射す出口へ歩み始めた。


ナナシ
ルカリオLv52、クロバットLv49、ロトムLv47、
ラグラージLv50、グレイシアLv48
911ギンガ ◆pXSMZkovvI :2007/08/20(月) 23:13:55 ID:???
投下終了
なんかやたらと長いな今回……

あと皆に言っておきたいことが二つある
まず一つ目は投下速度が落ちること、やっぱり夏休みじゃないとこの速度は維持できないと思う
二つ目はまだ結構続くこと
人気投票にクライマックスとか書かれてたけど、まだ続く
gdgdにならないように気をつける、以上

その2氏乙
912名無しさん、君に決めた!:2007/08/20(月) 23:18:54 ID:???
913名無しさん、君に決めた!:2007/08/20(月) 23:49:52 ID:???
おつ
914名無しさん、君に決めた!:2007/08/21(火) 07:46:35 ID:???

終盤じゃなくて良かった〜。
915◇jamjamhey:2007/08/21(火) 19:54:21 ID:LTBFcSmr
小説を書きます
916心臓◇jamjamhey:2007/08/21(火) 19:57:39 ID:LTBFcSmr
ドラえもんが言った。
「ポケモンの世界に行きたいかい?」
のび太は言った
「うん行きたい。しずかちゃんも呼んでくるよ」
のび太はしずかちゃんを呼んできた。
「ようしポケモン世界に行くよー」
みんなはポケモンの世界に行った
917名無しさん、君に決めた!:2007/08/21(火) 20:02:37 ID:???
投下中に申し訳ないが、メール欄にsageって書いてくれ。
918◇jamjamhey:2007/08/21(火) 20:04:30 ID:LTBFcSmr
「う…う…うん……
ここは?」
のび太は目を覚ました。
辺りは広い草原、何処までも果てしなく長い川が流れている。
ここは何処だか分からないが、少なくとも先ほどまで居た四畳のちっぽけな部屋ではないことは用意に分かった。
そよぐ風、流れるせせらぎの涼感は、全くここが仮想世界である事を微塵も感じさせない。
流石は22世紀の道具といったところか。
919名無しさん、君に決めた!:2007/08/21(火) 20:06:02 ID:???
また今度書きにきますね!.......゜/〇〇|
920名無しさん、君に決めた!:2007/08/21(火) 22:00:26 ID:???
test
921 ◆OgMOWRDE.s :2007/08/22(水) 16:45:36 ID:???
皆さん乙です。
今から投下します。
922ただの金銀のようだ ◆OgMOWRDE.s :2007/08/22(水) 16:46:17 ID:???
「あら、のび太さん。お帰りなさい」
「ただいま、しずちゃん」
あぁ、今の会話ちょっと新婚っぽいなぁうふふ。
「どうしたの、ニヤニヤして」
しずかは怪訝そうに、のび太のしまりのない笑みを見ている。
ここはコガネシティのポケモンセンター。
町に着いた二人は、まず自由行動の時間を取り、
待ち合わせの場所をここに決めていたのだ。
「あッ、いや、なんでもないよ……」
それよりほら、とのび太が差し出したのは、先ほどのラジオカード。
「もらってきたんだ」
「あら、ありがとう」
しずかは受け取ったカードを自分のポケギアにセットした。
そして遠慮がちに言う。
「……わたしはなんにもないの。ごめんなさいね」
別にいいんだよ、とのび太は手を振る。
「ところでそのポケモンは?」
しずかの座っているソファの側に、
茶色と白のふわふわの毛を持つポケモンが、ちょこんと座っている。
923ただの金銀のようだ ◆OgMOWRDE.s :2007/08/22(水) 16:46:58 ID:???
「迷子の子がいたから、いっしょに家族を探してあげたの。
 そしたらお礼にって。イーブイって言うのよ」
しずかはイーブイを抱き抱え、頭をなでた。
イーブイは気持ちよさそうに目を細めている。
「へぇ、かわいいね」
のび太もイーブイに触れようとしたが、
「わッ、いたッ!」
手の甲を引っかかれてしまった。
このイーブイ、なんというかのび太に対する敵意丸出しだ。
「イーブイ、引っかいちゃダメよ」
しずかが叱ると、イーブイはこくん、と可愛らしく頷いたが、
のび太を一瞥すると、ふん、とそっぽを向いた。
「……」
あぁ、こんな野良猫が昔いたなぁ。
女には腹を出して甘えるくせに、男には威嚇しまくる猫。
ぼくもさんざん引っかかれたっけ。
「……この猫かぶりが」
のび太はいやな記憶とシンクロした言葉をぼそりと呟いた。
「あら、何か言った?」
「……いや、なーんにも! それよりさぁ、そろそろコガネジムに行かない?」
のび太のその提案に、しずかは賛成した。
そして後に判明したが、このイーブイはやはりオスだったらしい。
924ただの金銀のようだ ◆OgMOWRDE.s :2007/08/22(水) 16:47:41 ID:???
「ふざけんなよ! いらねぇよ、太陽の石なんて!」
「そ、そんなこと言われても……」
ジャイアンは虫採り大会の主催者の胸ぐらをつかんでいる。
あの後、ジャイアンはコンパンの状態異常技で攻め、
見事にカイロスを捕まえた。
あまりのうれしさに、落とした手持ちポケモンの存在を忘れていたのは内緒だ。
そしてまた、見事に虫採り大会で優勝を飾った。
ここまではよかった。
しかしジャイアンは、その優勝賞品の太陽の石が気に入らないのだ。
「そ、その石はとっても珍しいんだけど……」
「おれには使い道がねぇんだよ!」
ジャイアンの手持ちには、太陽の石を使えるポケモンはいない。
ふつうのゲームならば、ポケモン図鑑を完成させるのに、
進化の石は必要不可欠だろうが、
あいにく、この旅の目的は図鑑完成ではないのだ。
「ッたく、しゃあねぇなぁ……」
ジャイアンは諦めたように手を放した。
「わ、分かってくれたんだね……」
安堵の溜め息を洩らす主催者。
ところがジャイアンは、にこにこしながら右手を前に出している。
「賞金」
「……はぁ?」
「賞金よこせばもらってやるよ」
さすがジャイアン、めちゃくちゃである。
「そ、そんな……」
「別におれはいいんだぜ?……この会場を地獄絵図にしたってな」
その言葉に、主催者と参加者たちの、
血の気が引く音が聞こえた気がした。
925ただの金銀のようだ ◆OgMOWRDE.s :2007/08/22(水) 16:48:22 ID:???
「いやぁ、楽勝楽勝!」
そうしてジャイアンは主催者から、
福沢諭吉を何枚かもらうことに成功したのだった。
ついでに参加者からも、樋口一葉や野口英世をもらった。
あくまで「もらった」のであって、
決して「奪った」わけではない、そうである。
どうやらジャイアンは、一度全財産を失ったくせに、
まだ懲りていないらしい。
「お前のおかげだぜ、カルロス!」
結局のところ、ジャイアンは誰にもこの間違いを訂正されなかった。
おそらくわざとだろう。
罪には罰が与えられる。
ジャイアンはしばらくの間、恥をかき続けることになるのだった。
926 ◆OgMOWRDE.s :2007/08/22(水) 16:49:49 ID:???
投下終了です。
遅ればせながら、私に投票してくださった皆さま、
本当にありがとうございました。
なかなか投下できなくてすみません。
それではまた。
927名無しさん、君に決めた!:2007/08/22(水) 16:55:08 ID:???
荵?
繧ク繝」繧、繧「繝ウ繧ゅ?ッ繧?繝、繧ッ繧カ縺�?シ育ャ托シ?
928名無しさん、君に決めた!:2007/08/22(水) 17:11:30 ID:???
∋→勺〃氏超乙τ〃すぅ
929名無しさん、君に決めた!:2007/08/22(水) 17:16:19 ID:???
おつ
930名無しさん、君に決めた!:2007/08/22(水) 21:03:02 ID:???
ジャイアン自己中杉ワロタ
931名無しさん、君に決めた!:2007/08/22(水) 21:09:35 ID:???

イーブイテラカワユス
932名無しさん、君に決めた!:2007/08/22(水) 22:02:09 ID:???
イーブイはオス!じゃなくて乙!
933名無しさん、君に決めた!:2007/08/22(水) 22:07:01 ID:0+Sh8wF/
ヨーダのチンチン潰したい
934名無しさん、君に決めた!:2007/08/22(水) 22:12:11 ID:???
>>933
僕はあなたのチンチン舐めずりまわして噛み千切りたいです!><
935名無しさん、君に決めた!:2007/08/22(水) 22:16:48 ID:???
チンコ舐めるときはな、ソレを「チンコ」だとは思わず「肉の塊」だと思え
いくらか気が楽になるよ
936電脳戦士のび太 ◆Xu30yXkiGE :2007/08/23(木) 01:24:30 ID:???
ヨーダ氏乙です。
今から投下します。

前回>>876-878
937電脳戦士のび太 ◆Xu30yXkiGE :2007/08/23(木) 01:25:42 ID:???
その頃、コガネシティ。

誰よりも早く進んでいるジャイアンは、この街をスミからスミまで歩きまくって
いた。

まず初めは、ポケモンコネクションセンター。
水晶版にあったポケモンコミュニケーションセンターが、更にリニューアルされ
たようである。
新しい機械も沢山追加されている。通称PCC。

次にジャイアンが目を奪われたのは、ラジオ・テレビ塔。
金銀時代からあった、ラジオ塔が再編された物らしい。
ただ、ラジオ塔からテレビ塔へと改名した時に、昔からのポケモンファンが猛反
発して、ラジオ塔へ名称を戻す運動を行ったそうだ。
その結果、テレビ塔と呼ばれる筈だった新しい建物は、ラジオ・テレビ塔という
名称に変わる事になり、ラジオ塔でも十分通じるという。

他にも、品揃えがガラリと変わったコガネデパートや、独特の雰囲気を持ってい
る地下通路がある。
ジャイアンはそれらの場所を、かなり時間をかけて歩き回ったのだ。

そして最後に訪れたのが、コガネジムである。
「明日はジャイアンリサイタルだからな。
今日の内にジム戦を終わらせて、明日は朝からリハーサルだ!」

やけに大声な独り言で気合いを入れたジャイアンは、ジムの中へと入っていった


938電脳戦士のび太 ◆Xu30yXkiGE :2007/08/23(木) 01:27:24 ID:???
コガネジム。何かいい匂いがする。

ジャイアンの率直な感想だ。
これじゃいかんと、心の中で気合いを入れ直したジャイアンは、大声で、こう叫
んだ。

「俺はジャイアン! ジム戦をしにきた!
ジムリーダーはどこだー!」
「あー、うるさいなー。
勝負ならしたげるから、デカい声出さんといて」
そう言って、耳を塞ぐようにしながらやって来たのは、コガネシティジムリーダ
ー、アカネ。
プレイヤーからも大人気で、クイズ・ペンタゴン(wiki【2】参照)でも大活躍
の、マルチタレントである。

「よし、分かった。とにかく、早く始めよう!」

しっかり声のボリュームを落として話すジャイアン。
彼にしては聞き分けがいい。
「そやな。面倒な話は抜きでええよな?
それじゃ、始めよか」
「よし、始めよう! 行け、マグマラシ!」
「ほう、なかなか育ってるマグマラシやなあ。
それならこっちはこの子や! 出ておいで、ピッピ!」

アカネサイドの一番手はピッピ。
対するジャイアンの一番手はマグマラシ。そもそもジャイアンに控えポケモンな
ど、いない。

「マグマラシ、火炎ぐるま!」 「ピッピ、指を振るや!」

いざ、バトル開始である。
939電脳戦士のび太 ◆Xu30yXkiGE :2007/08/23(木) 01:28:29 ID:???
先手を取って攻撃したのはマグマラシ。
火炎ぐるまの名前通り、炎をまとって体当たりする。

「あー、酷いなあ。
危うく瀕死になるとこやったわー」

結局、火炎ぐるまはギリギリの所で耐えられてしまった。
そしてピッピの指が動き出し、アカネサイドからの反撃が始まる。
そしてそれは、誰もが予想だにしなかったものとなる。

ピッピは指を振り始めてからしばらくして、何やら力を溜め出したかと思うと、
次にその力を口に凝縮し始めた。
そして――

「よっしゃ! いきなりこんな技がくるなんて、今日はついてるでぇ!
行けえ、ピッピ!
 は か い こ う せ ん!」

「な、なんだってー!?」
いきなりの大技炸裂に、流石のジャイアンもビビってしまう。
幾らレベルが高いからと言っても、タイプ一致破壊光線を喰らってしまうと、た
だ事では済まされないだろう。
しかし無情にも、巨大な光線がマグマラシに発射されてしまう。

「大丈夫か、マグマラシ!」
体力を大幅に削られたマグマラシ。
しかしその目には、燃えるような闘志がみなぎっていた。

「よし、大丈夫だな! トドメの火炎ぐ……

火炎ぐるま、と言いかけた所で、ジャイアンは少し考えこむ。
940名無しさん、君に決めた!:2007/08/23(木) 01:30:35 ID:???
支援
941電脳戦士のび太 ◆Xu30yXkiGE :2007/08/23(木) 01:30:47 ID:???
(どうせピッピは動けないんだ、今の内に回復させておいた方がいいな!)
ジャイアンにしてはいい判断だろう。

「マグマラシ、サイコソーダを飲め!」
ジャイアンの差し入れたサイコソーダを飲んで、マグマラシは再び体力全開にな
る。
そして、ジャイアンの次の命令は、当然攻撃だ。

「マグマラシ、火炎ぐるまでトドメだ!」
「ピッピ、もう一回指を振るんやー!」

硬直から解放された直後のピッピに、マグマラシは襲いかかる。
アカネもピッピに指令を出したが、どちらが素早く動く事ができたかは、言うまでも無い。

その直後、火炎ぐるまがクリーンヒットし、ピッピは戦闘不能となる。

「よっしゃああ! でかしたぞマグマラシ!」
ジャイアンは歓喜している。まるでもう勝負に勝ったかのような騒ぎ方である。
マグマラシもそれに合わせるように、喜んでいるような素振りを見せる。

そして、その様子を、感心したように見つめていたアカネ。
彼女は、ピッピをボールに戻し、次のボールを準備しながら、こう言った。

「見掛けによらず巧い試合運びをするなあ。
でも、そう簡単にバッジはやらないで。
行くんや、ミルタンク!」

942電脳戦士のび太 ◆Xu30yXkiGE :2007/08/23(木) 01:32:06 ID:???
そう言いながらアカネはボールを握り、フィールドに放り出す。
そして、豊満な脂肪を持ったミルタンクがボールから登場する。
俗称、ビギナー泣かせの牛とは正しくこの牛の事である。

しかしジャイアンは、一般人とは一味も二味も違う反応を見せる。

「このおっぱい星人め!
遂に出てきたか!」

「ちょwwwww
おっぱい星人ってww そりゃ無いやろwww」
アカネは耐えきれずに吹き出した。
そして、いつの間にか沸いていたギャラリーも

「おっぱい星人はねーよww」
「 お っ ぱ い 星 人
これは流行るwwwwww」
「何というネーミングセンスw  これは(ry」

といった様で、ジャイアンのセンスを嘲笑っている。
しかしジャイアンは、でもそんなの関係ねえといった感じで、ギャラリーには目
もくれない。
(おっぱい星人の攻撃力はヤバイ。早めにケリをつけねえとな)

「よし、マグマラシ。アイツに捨て身タックルだ!」

ジャイアンは現時点での最強技を命令する。
それに対し、アカネも攻撃技で応える。

「ミルタンク、そんなの構わへんでええから転がるや!」
943名無しさん、君に決めた!:2007/08/23(木) 01:32:48 ID:???
支援
944電脳戦士のび太 ◆Xu30yXkiGE :2007/08/23(木) 01:33:34 ID:???
捨て身タックルと転がるを使った二匹が、激しくぶつかり合う。
しかし、転がるの加速が不十分だったミルタンクは、捨て身タックルに力負けし
てしまい、押されてしまう。

マグマラシは、効果抜群の転がるを喰らい、それなりのダメージは受けた。
しかし、ミルタンクの受けたそれに比べれば、まだ微々たるものであった。

「よし、捨て身タックルをもう一丁!」
やはりジャイアンは、攻撃する事しか頭にないようだ。
それに対して相手は仮にもジムリーダー、力押しだけでは簡単には勝たせてくれ
ない。
「う〜ん、今ので転がるが止められてしもうたからなあ。
よし、直球勝負がダメなら変化球で行くで!
ミルタンク、メロメロや!」

かたや、捨て身タックルで猛接近してくるマグマラシ。
かたや、それを受け止めるように待ち構えるミルタンク。
二匹の間は急速に縮まっていく。
そして、マグマラシがミルタンクの下までたどり着いた時、ミルタンクは耳元で
こう、囁く。

(捨て身タックルをしてる時のあなたって格好いいわね。
私にも教えて欲しいな…)

マグマラシは、戦いとはまた別の意味で一発で落とされた。

945電脳戦士のび太 ◆Xu30yXkiGE :2007/08/23(木) 01:34:37 ID:???
今来た人にも分かるように、流れをもう一度三行で説明しよう。

・マグマラシは、捨て身タックルの勢いを殺しきることは出来ずにミルタンクへ突っ込んでいった。
・しかし、それをミルタンクはガッチリと受け止めた。
・そして二匹は抱擁し、もう離れないのである。←今ココ

そう、今陸上グループ同士で、確かな愛が生まれたのだ。
ツッコミ所満載の展開である。

946電脳戦士のび太 ◆Xu30yXkiGE :2007/08/23(木) 01:35:50 ID:???
バトルに戻る。

「よし、メロメロになったみたいやな。
ミルタンク、もういっぺん転がるや!」

しかし、ミルタンクは動こうともしない。
『メロメロ』は本来、相手を片想いにさせる技だが、この二匹は両想いになってしまっている。
この時点で、両サイドとも戦闘不能と言っても過言では無くなってしまっていた

アカネはそれを悟って、こう告げた。

「終わりやな。負けだわ」

しかし状況がよく理解出来ないで、唖然としているジャイアン。
それとは対照的に、ギャラリーは予想外の展開に騒ぎ始める。

「うはw 神展開wwww」
「ミルタンクはお持ち帰りなのか?w」
「これなんてエロゲ?」

アカネは、いきり立つギャラリーを鎮める意味合いも兼ねて、声を張り上げてこう宣告する。

「もう私のミルタンクは戦えないわ。私達の負けや!
ジムバッジもプレゼントするでー」
947名無しさん、君に決めた!:2007/08/23(木) 01:36:15 ID:???
支援
948電脳戦士のび太 ◆Xu30yXkiGE :2007/08/23(木) 01:36:59 ID:???
ジャイアンはやっぱりよく理解できなかった。
しかし今度は、自分が勝ったという事だけは理解できた。

「そうか、俺は勝ったんだな」
「ああ、そうや。
ほな、ジムバッジと技マシンのプレゼントや」

そう言われてジャイアンは、アカネからバッジを受け取った。
初めは勝った実感が湧いてこなかったジャイアンだが、いざバッジを貰ってみるとなると実感が湧いてきたようだ。
そうしてジャイアンは、勝ったらやろうと思っていた事を思い出す。

「アンタに頼みたい事がある。
これを、受け取ってくれ!」
ジャイアンはそう言いながら、ある紙の束を見せる。

「これ何や?」
「ジャイアンリサイタルのチケット兼チラシだ!
明日見に来て欲しいんだ!」
「ふうん。  まあ、別にええよー」

あっさり承諾するアカネ。
よく考えてみれば、ジャイアン自慢の歌唱力を、アカネが知っているハズもない。
だが、ジャイアンにとってそんな事は重要では無かった。

「じゃあ、俺はそろそろ去るぜ! じゃあな!」
目的を果たし、満足げに退場しようとするジャイアン。
その時、ジャイアンを呼び止める者がいた。

「待ちな!」
949名無しさん、君に決めた!:2007/08/23(木) 01:40:04 ID:???
支援
950名無しさん、君に決めた!:2007/08/23(木) 02:09:48 ID:???
ume
951電脳戦士のび太 ◆Xu30yXkiGE :2007/08/23(木) 02:20:17 ID:???
去ろうとするジャイアンを引き留めようとする一つの声。
そしてその声の主は、アカネでは無い、男の声だ。
「残りのチラシを配ってやるぜ。寄越しな!」

突然の申し出に戸惑うジャイアン。
しかし彼はジャイアン、まず始めに、一番気になる事から尋ねてみる。

「お、お前は誰だ!」

「んあ、ただのしがないギャラリーだよ。
空を飛ぶでお前さんの『チラシ』とやらを配ってやるって言ってるんだ」

状況はやっぱりよく理解出来ていないジャイアンだったが、目の前の男が協力者である事は分かった。

「おおお! 頼むぜ相棒!」
「何時から相棒になったんだよw まあいいけどさ」
そう言いながら、二人は固い握手を交わした。
この男、実にノリノリである。
「どうやら決戦は明日か、よく分からんけど頑張れよー」
「おう! 恩に着るぜ、相棒!」

ひょんなきっかけから、こうしてジャイアンリサイタルは、全世界に宣伝される事となる。
果たして、これは吉と出るか凶と出るか。
ジャイアンスペクタクルは、まだまだ続く――


952電脳戦士のび太 ◆Xu30yXkiGE :2007/08/23(木) 02:22:48 ID:???
投下終了です。

まとめ>>937-939,>>941-942,>>944-946,>>948,>>951

支援してくださった方、ありがとうございました.
953名無しさん、君に決めた!:2007/08/23(木) 02:25:03 ID:???

変なところで途切れるのはなんとかならないの?
954名無しさん、君に決めた!:2007/08/23(木) 02:25:36 ID:???
よくもそんなに投下出来るな…すげぇ 乙

でも区切りとか無視して2回に分けた方がいいと思うど
955電脳戦士のび太 ◆Xu30yXkiGE :2007/08/23(木) 02:25:48 ID:???
>>953
今日の投下で原因が分かったので、次回からは無くなる・・・と思います。
956名無しさん、君に決めた!
ちょwwwまる見えwwwwwww