ジャイアンはいま、とてつもなく大きな壁と戦っていた。
その壁は屈辱、不安、悲しみ、恐怖といった様々な負の感情を呼び起こす。
ジャイアンはそれにのみこまれ、いままでにない苦しみを味わっていた。
それは、人生初の挫折だった……
ジャイアンは小さい頃から腕にものを言わせ、どんなことも思うとおりにしてきた。
小さな悩みや不安があっても大して気にとめない、一晩寝たら忘れてしまう。
ときには障害が襲ってくることもあったが、持ち前の力強さで強引にねじ伏せてきた。
そうやってジャイアンは、挫折というものを味わずにいままで生きてきた。
『俺は何でもできる、俺は無敵なんだ』そう思い込んでさえいた。
でもそれは、所詮ただの思い込みに過ぎなかったのだ……
かつて自分より圧倒的に弱かったドラーズの仲間たちは、この大会中にかなり成長した。
才能はないけれど、持ち前の戦略を極めて順調に勝利を重ねるスネ夫。
トラウマを克服し、本来の実力を発揮し始めた静香。
そして秘められた才能を徐々に見せはじめ、ついにはあのワタルに勝利したのび太。
それにくらべて自分はどうだろうか?
つい最近の戦いの記憶が甦る。
運に助けられて勝ったけれども、実力では完全に負けていたスズナ戦。
パートナーであるスネ夫の足を引っ張り、完全なる負けを喫したカンナ・シバ戦。
そしてようやく気付いた。
いまチームで一番弱いのは自分であるということ、自分が足手まといになっているということに……
自分がチームの足手まといだという屈辱。
ついに見えてきた限界への不安。
そして大切な妹と戦うという悲しみと、恐怖。
それらがジャイアンの心に重くのしかかり、彼を苦しみへと陥れていった。
時刻は午前11時を迎えた。
戦いのときが刻一刻と近づいてくるのを感じ、ジャイアンの体が強張っていく。
ジャイ子とは絶対に戦いたくない、戦うのが怖い……
そんな思いが、ジャイアンにプライドを捨てさせた。
ジャイアンは仲間のもとに近づき、弱々しく告げた。
「なあみんな。 今日の試合、俺をジャイ子と当たらない場所にして欲しいんだ……」
その発言を聞いた3人は耳を疑った。
ジャイアンは当然、ジャイ子と戦うと思っていた。
俺が勝ってあいつの目を覚ましてやる! と勇ましく言うと思っていた。
だからいまの発言が信じられない、のび太が理由を問う。
すると返ってきたのは、信じられないほど弱気な返答だった。
「いまの俺はこのチームで一番弱い、足手まといなんだ。
だから俺なんかが、敵の大将であるジャイ子には勝てるはずがねえ。
……それに俺、あいつとやるのが……その……“怖いんだ”
いまのあいつは恐ろしい程残酷で、冷たくて、俺の知ってるあいつじゃないみたいだ。
大体なんで俺があいつと戦わなきゃいけないんだよ! あいつは俺の妹なんだぞ!
俺は絶対にあいつとは戦わな……」
―――言葉はそこで途切れた。
のび太の拳が、ジャイアンの右頬にクリーンヒットしたのだ。
スネ夫と静香は耳だけでなく、目も疑った。
のび太がだれかを殴るところを見たのははじめてだった……いや、のび太が人を殴ったこと自体がはじめてかもしれない。
ジャイアンは怒らない、ただ今起こったことが信じられないよいう顔を浮かべている。
自分のものより一回りも二回りも小さいのび太の拳は、いままで味わったどんな痛みよりも激しく胸に突き刺さった。
「……何……するんだよ」
ジャイアンがようやく口を開いたが、その言葉は弱々しいものだった。
「君が情けなさすぎてムカついたから殴ったんだよ、ジャイアン……」
のび太が馬鹿にするような口調で言った。
この言葉でようやく怒りが解き放たれ、ジャイアンが憤怒の表情を浮かべて立ち上がる。
だがのび太は怯むことなく続けた。
「殴るのかい? だったら殴ってみなよ?
いくら殴ったところで何も変わりはしない、君がいつまでも弱虫で臆病者の情けない男だってこともね」
のび太に罵倒されたジャイアンは、意外にもその拳をおろした。
「そうだよな……俺はただの弱虫で、臆病者の情けない男なんだよな。
やっぱりそんな俺には、妹1人救うこともできな……」
鈍い音が響き、ジャイアンの言葉が再び途切れた。
のび太の2度目の攻撃を、スネ夫と静香はただ立ち尽くしてみていた。
のび太が再び口を開いた。
「ジャイアン……以前君に言われた言葉をそのまま返すよ。
『君がそうやってグズグズしてるようじゃあ何も救えない、何も守れないんだよ!』」
今度は先程までの冷酷な口調とは違い、声を荒げていった。
ジャイアンは心に何か感じる物があったのか、その言葉に納得したような顔を浮かべる。
「そうだ、俺が勇気を出してジャイ子と戦わなければいけないんだ。
だって……だってあいつを救えるのは世界でただ1人、この俺だけなんだから……」
その言葉を聞いたのび太は、満足気な笑みを浮かべた。
ジャイアンはその後突然、座り込んで頭を下げた。
彼の土下座を、3人は生まれて始めて見た。
ジャイアンはその姿勢のまま3人に言う。
「頼む! 俺に戦術を叩き込んでくれ!
いまならまだ間に合うかもしれない! ジャイ子を救えるかもしれないんだ!」
ジャイアンの覚悟を目の当たりにしたのび太は、手を差し伸べながら彼に顔を上げるよう諭した。
いまのままではチームの足手まとい、ジャイ子に勝つことは絶対にできない。
力でねじ伏せることに限界を感じたジャイアンが選んだ道は、自分を変えることだった。
力だけで勝てないというのなら、戦略を加えて勝てばいい。
妹を救うため、ジャイアンはプライドを捨て、全てを変える決心をしたのだ。
仲間の3人はそんな彼の考えを受け入れ、昼食を食べる暇も惜しまず彼を指導した。
ジャイアンは必死でそれを頭に叩き込み。
そしていよいよ時間は1時、決勝トーナメント開始の時を迎えた。
第一試合の『ジョウトジムリーダーズ』と「チーム・コトブキ」の試合が始まったというアナウンスが流れる。
つづく第二試合は、自分たちドラーズの試合だ。
試合の準備をしている最中、ジャイアンがのび太に告げる。
「さっきは殴ってくれて……その……ありがとな。
おかげで、ようやく目が覚めたぜ」
のび太は照れくさそうな顔を浮かべて一言、
「なあに、仲間として当然のことをしたまでだよ」と言った。
それを聞いたジャイアンは笑みを浮かべ、のび太の頭を軽く小突いた。
その顔に数時間前の苦悩の色はない、変わりにかつての自信に満ち溢れた表情があった。
―――人は挫折を乗り越えて、初めて大きく成長することができる。
仲間という強大な力のおかげそれを乗り越えたジャイアンも、きっと大きく成長したのだろう。
現に彼の顔は、心なしか前より少し頼もしく見えるのだから。
投下終了です
以前予告したとおり、投下ペースはこれから序々に落ちていきそうです
乙
投下ペースは落ちたとしても平均では上の方だから心配無いさ
俺は早く続きが見たいが
俺はあまり気持ちを表に出す様な人間ではない…
だがッ!敢えて言う事にしようッ! 乙 であるとッ!!!
正直この小説をよんでると俺の心に響くものすらある…本当に乙だ!
この小説はッ!!未来大冒険以来に見る友情ストーリーだッ!!
投下する
たくさん寝たのになぜか眠い
「やっと……到着した」
空は晴天、眩い陽光が真っ白な大地に反射している。
俺はなんとか、キッサキシティに辿り着くことができたのだ。
あの後、そのまま洞窟で一晩明かすことにした。
腕の傷は思ったより浅く、持ち歩いていた治療用具で傷を塞いだ。
多分すぐに治るだろう。病院には行く必要は無いな。
ポケモンセンターでポケモンを回復させると、急に恐ろしいほどの眠気が襲い掛かってくる。
その眠気に屈してしまい、ベッドに潜り込んでしまった。
――キッサキジム
「ミミロップ、炎のパンチ!」「波動弾だルカリオ!」
かなりの時間のロスはあったが、なんとかジムに挑戦することが出来た。
ここのジムリーダーのスズナは氷タイプの使い手。
フィールドには霰が降り注いでいて、少しずつ俺のポケモンの体力を蝕んでいく。
霰が降っている原因は、最初にスズナが出したユキノオーの特性『雪降らし』だ
すぐに倒したものの、出た瞬間から発動する特性は防ぐことができず
この天候になっているわけだ。
「なかなかやるわね……雷パンチよ!」
電気を帯びた拳がルカリオを襲う。
辛うじて回避することができたが、いつもより動きが鈍い。
寒さで思うように動けないのか……そこまで計算に入れているのかスズナは。
「距離を取って波動弾だ!」
ルカリオは後退するが、ミミロップはすぐに追いつき、攻撃の隙を与えない。
「寒さに慣れたミミロップを甘く見ない方がいいわよ……スカイアッパー!」
地面の氷を抉るほどの強力なアッパーが、ルカリオを襲う。
ルカリオは宙へと跳ね上げられた。
「屋根を使って、炎のパンチ!」
ミミロップは屋根を足で蹴って、ルカリオの方へ落下する。
「護るだ!」
ルカリオは球状の防御壁に包まれ、炎のパンチを防ぐ。
そのまま落下のダメージも無効化した。
「護るのタイミングがいいわね……だけど防御だけじゃ勝てないわよ!」
ミミロップはすぐさま体勢を整え、踏み込んでくる。
電光石火は地面が凍結しているせいで、使用することができない。
地面が凍ってる?……こうなったら……
「すぐそこの地面に波動弾を撃て!」
ルカリオは、目前の地面に波動弾を撃ち込む。
周囲の氷が飛び散り、氷には亀裂が走る。
「ミミロップ止まりなさい!」
スズナの指示も空しく、ミミロップは割れた地面に足を取られ転倒する。
「この氷の地面じゃ、急停止なんてできるわけが無い……波動弾」
零距離からの波動弾の威力は、ミミロップのHPを一瞬で無にするのも難しくは無かった。
スズナの最後のポケモンはマンムー。
その巨体から発せられる威圧感に、思わず身を震わす。
ルカリオの体力は残り僅かだ…無理はさせられない。
「戻れ、ルカリオ。行け、グレイシア!」
グレイシアが姿を現す。氷の世界によく似合うポケモンだ。
「色違いのグレイシアじゃない! いいなぁ……ね、ちょうだい? バッジあげるから!」
「断る」
誰がやるか、さっさとジム戦の続きを始めよう。
「冷凍ビームだ!」「氷の礫よ」
冷凍ビームをマンムーに向けて撃ち込む。
だがその攻撃は、弾丸のように発射された氷の礫に命中した。
冷凍ビームを受け、氷の礫は巨大化する。
巨大な氷の塊は、そのままグレイシアを襲った。
タイプの相性、元々の防御力の高さから、そこまでダメージは大きくなかったものの
発射した冷凍ビームが吸収されたという事実には、冷や汗が出る。
「どんどん行くよ、雪雪崩!」
無数の氷塊がグレイシアを襲う。
「回避し……」
駄目だ。攻撃範囲が広すぎて、攻撃を回避することができない。なら……
「マンムーに水の波動!」
少しでも相手のHPを削り取るしかない。幸い相手は攻撃中で隙だらけだ。
だが、水の波動はマンムーを外して、ジムの壁に命中した。
「な……」
驚愕しているグレイシアに、雪雪崩が命中した。
「大丈夫か!?」
雪に埋もれていたグレイシアは姿を現す。無事のようだ。
だがなんで水の波動が外れたんだ……
「マンムーの特性は『雪隠れ』霰状態だと、たまに攻撃を回避することができるのよ」
なるほど……この天候に適したポケモンということか。
ポケモンの選択のバランスもいい、流石はジムリーダー。
戦闘前から既にジム戦は始まっているということか……
「マンムー、突進よ!」
マンムーは、その巨体からは考えられないほどのスピードで迫ってくる。
接近することで改めて感じる威圧感。思わずたじろいでしまう。
「み、水の波動だ!」
接近してきたマンムーに水の波動を命中させるが、まるで効いていない様な素振りを見せる。
そのままグレイシアに突進を命中させた。
立ち上がるグレイシアを見るが、思ったよりもダメージが激しい。
どうやら急所に命中してしまったようだ……運が無い。
「水の波動で足元を狙え!」
水の波動でマンムーの足元を狙う。
転倒してくれれば嬉しかったが、回避され僅かな水飛沫がマンムーの足にかかっただけだ。
「甘いわよ、もう一度突進!」「凍える風!」
グレイシアが凍える風を繰り出し、マンムーを襲う。
……これでマンムー撃破の準備ができた。
「馬鹿ね、その程度の技でマンムーを押さえ込めるわけが無いわよ!」
「それはどうかな? マンムーをよく見てみるんだな」
スズナはマンムーに目を向ける。そこには突進を停止し、体を小刻みに震わせているマンムーが居た。
「寒さには滅法強いはずなのに……なんでマンムーが」
「体が濡れていれば当然寒さは感じやすくなる。例え氷タイプにもその効果はある
さらにこの天候、そして凍える風、マンムーの体温を奪うには十分のようだったみたいだな」
スズナは下唇は噛み、フィールドから目を逸らす。
「これで終わりだ、冷凍ビーム――」
「はぁ……私の完敗かぁ……グレイシャバッジよ」
七つ目のバッジを手に入れる。後一つでコンプリートか。
「最近連敗続きだなぁ……昨日も眼鏡の子と連れの女の子にやられちゃったし……」
眼鏡の子と連れの女の子? まさか――
「その二人……のび太と静香って名前か!?」
目を鋭くし、スズナに詰め寄る。
「ちょ…怖いわよ……そうよ、あの二人の知り合い?」
「ああ、そうだが……」
知り合い……そうなるのだろう。
「昨日、静香ちゃんが私との対戦後に急に倒れちゃって……
今もここのポケモンセンターに居ると思うから、見に行ってあげたら?」
同じ町に居たとは……会わなくて良かった。
さっさとこの町から立ち去ろう。
「ああ、じゃあ行ってくる」
「バイバイ、最後のジム戦も頑張ってね!」
スズナが手を振る中、俺はジムの扉を開け、外へと踏み出した。
ナナシ
ルカリオLv48、クロバットLv45、ロトムLv44、
ラグラージLv46、グレイシアLv44
投下終了
俺の作品もかなり配分が滅茶苦茶だ
お、乙だなんて言わないぞ!
乙
グレイシアを欲するスズナにアニメの草ポケLOVEなナタネを重ねて見た。
あげお
夜が明けて――
スネ夫はキキョウシティのポケモンセンターで目を覚ました。
ゲームの中という事で、トレーナーがお腹を空かすという事は無いが、スネ夫はモモンの実を口にしてみた。
……不味い。やはりポケモンの食べ物だな。
スネ夫はジムに向かった。
「あの〜、ジムリーダーのハヤト居ますか?」
「俺がハヤトだ。それにしても最近の挑戦者は無礼な奴が多いな。
GMとはいえ、敬称くらいは付けたらどうだ」
「へー、ジムリーダーってGMだったんだ」
「まあな。で、ジム戦に来たんだな?」
「そうだよ。ルールは?」
「通常の対戦と同じで構わない。道具の使用も可だ」
「オッケー、じゃあ早速いくよ。行け、レディバ!」
スネ夫の一番手はレディバ。野生のレディバを捕まえたものだろう。
「飛行使いの俺に虫タイプで来るとは面白い。こちらはポッポだ!」
場にレディバとポッポが対峙する。戦闘という言葉は似合わない二匹だ。
「レディバ、光の壁!」
「ポッポ、風を起こして攻撃だ!」
先手をとったレディバは、手袋のような手から巨大な壁を作り出す。
直後にポッポの起こした風が当たるが、光の壁がそれを吸収し、レディバに大ダメージを与えるには至らない。
「特殊がダメなら物理でいくぜ。ポッポ、電光石火!」
今度はレディバより早く行動したポッポは、素早い動きでレディバに突っ込む。
急所に当たったのだろうか、レディバは風起こしのダメージを受けていたせいもあり、倒れてしまった。
「あれ、ジムリーダーのポッポってレベル7じゃん。トレーナーズ・アイで見たから間違いは無いハズだよ
なんで電光石火を使うのさ?」
「う、うるさい! ジムリーダー仕様だ!
それより早く次のポケモンを出せ!」
「ふぅん、ジムリーダー仕様ねえ……。まあ気にしないでおこう。
電光石火があるならリフレクターも張っておきたかったけど、まあいいさ。
いけニョロモ、まずは催眠術!」
ボールからニョロモが飛び出す。すかさず放たれた催眠術の波動は、見事ポッポに命中する。
「チッ、催眠戦法か。起きろポッポ!」
しかし、そう簡単に起きるものではない。そして次のスネ夫の命令に。
「ニョロモ、水鉄砲だ!」
水鉄砲もポッポにヒットする。なんとか持ちこたえているようだが、ポッポは眠らされた状態でもがいている。
「ポッポ、大丈夫か!」「ニョロモ、水鉄砲だ」
ハヤトの叫びも空しく、ポッポはここでダウンした。
「少年、なかなか手強いな。しかし俺も簡単には負けられないんだ。
行け! 俺の切り札、ピジョン!」
ボールからピジョンが飛び出す。
「催眠術は命中率は高くない! ピジョン、泥かけだ!」
ピジョンはどこからともなく現れた泥を、ニョロモに向かってかける。
それはニョロモに大きなダメージを与えるものでは無かったが、視界が悪くなり命中が下がるのは避けられない。
「むぅ、厄介な事をしてくれるね。でも構わず水鉄砲だ!」
小さな身体から放たれる水鉄砲。クリーンヒットとまではいかなかったが、ピジョンの羽に当たって確実にダメージを与える。
「ほう、大した奴だ。ならこっちも全力で攻撃だ。
ピジョン、電光石火!」
ピジョンは素早い動きでニョロモに攻撃する。それは先ほどのポッポとは比べ物にならない威力を持っていた。
しかしニョロモはそれをギリギリで耐え
「トドメの水鉄砲!」
今度はクリーンヒットしたそれは、ピジョンの体力を奪いきるには充分だった。
「負けたぜ挑戦者よ。
ジムバッジと技マシンを受け取るがいい」
スネ夫はハヤトからジムバッジと何かの技マシンを受け取り、ジムを後にした。
所変わって30番道路では、静香が少年トレーナーによって、足止めを喰らっていた。
「ワハハハハ! 僕のポケモンは強くて格好いいぞー!」
「いいや、俺のコラッタの方が強いね!」
「よーし、勝負だー! アハハハハ」
とくだらない争いを道のド真ん中でされては、先に進もうにも進めないのであった。
始めこそはは大人しく、少年達が居なくなるのを待っていた静香だが、もう堪忍袋の尾が切れかかっている。
静香が諦めて少年に声をかけようとしたその時――
「やあ、静香ちゃんじゃないか」
「あら、出木杉さん。丁度よかったわ、あの人達をどかしてきてくれない?」
「何だい彼等は?」
「さっきから道を塞いでるの。そのせいで進めなくて困ってたの」
「そうなのか。よし、僕がどかしてこよう」
(ラッキー♪)
静香は手間が省けて内心では大喜びだが、それを顔には出さない。
しかし、出木杉はそんな事には気付かず
ここで静香ちゃんにいいところを見せれば、未来では結婚出来るに違いない!
と勝手に燃えていた。そして――
「おい君達〜、そこをどくんだ! 迷惑を考えたまえ!」
「えー、じゃあ僕と勝負して勝てたらいいよ」
「……なんでそうなる?」
「なんとなくかなぁ。とにかく、僕が最初に手に入れたこのコラッタで戦いたいんだ」
「…まあいいか。僕が勝ったら退くんだよ」
「いいよー♪」
「出木杉さん頑張ってー」
こうして、静香が見守る中、出木杉の最初のトレーナーとのバトルが始まったのだった。
「いけ、僕の自慢のコラッタ!」
「まずは様子見で……ゴマゾウ、君に決めた!」
このゴマゾウは今朝、出木杉が目を覚ました時に偶然捕まえたものである。
バトルタワーでドンファンに、出木杉自慢の5Vガブリアスが敗れた事があったので、出木杉はドンファンを育てたいと思っていたのだ。
まあ正確には氷のつぶてを使いたかっただけなのであったが、それは遺伝技であり、
野生で育てても覚えないという事まで出木杉には考えが及んでいないのであったりするが。
支援
投下終了です。
支援していただいた方ありがとうございます。
乙
乙
乙
(〇'ω'〇)
914 :
ドラ旅 ◆B/3uoJfB4Y :2007/07/28(土) 20:21:55 ID:g329Bv25
、_
(〇,_`〇)
915 :
名無しさん、君に決めた!:2007/07/28(土) 20:22:31 ID:g329Bv25
(^_^)
916 :
名無しさん、君に決めた!:2007/07/28(土) 20:24:58 ID:g329Bv25
(^_`)
通報しますた
918 :
名無しさん、君に決めた!:2007/07/28(土) 20:26:24 ID:g329Bv25
ドラ旅とかいうカスはお呼びじゃないんだよ。消えな
920 :
レイモンド ◆1vwMyjM5nw :2007/07/28(土) 20:27:43 ID:g329Bv25
(^^)
アク禁依頼しといた
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これが今スレ最後のレスになったら、次スレはいきなり投下ラッシュ
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