1 :
人形使い :
2005/03/31(木) 10:29:30 ID:UTTUfcPr 館長です。 このスレのテーマは『言葉が言葉そのままの美しさである場所』です。 詩を書き、詩を読み、詩について語りあってください。 あなたについて書き、誰かについて読み、お互いについて語りあってください。 この天文台はすべての詩人に対して開かれています。 涼やかな恒星の光源の元 望遠鏡『銀河の窓』を覗いて宇宙の果てを詠んだり 屋上のテラスで紅茶しながら星の運行について交歓したり そういう言葉の星屑が降り積もる場所でありますように☆
2 :
人形使い :2005/03/31(木) 10:41:36 ID:UTTUfcPr
『砂時化(スナシケ)』 ざ、ざ、ざざざ 深夜ラジオ 使われていない周波数でそれを知る 静かの海の砂時化の夜 //
3 :
人形使い :2005/03/31(木) 10:42:10 ID:UTTUfcPr
―1 夜空に張りついているちいさな月の面積から、銀の光はこぼれだし ちり、り せせらぎとたわむれる華奢な手のように白い、繊細な一筋は、今夜、私のテラスに設けたサイドテーブルに触れるようにして、さ、さ、注いでくるので、 絹のハンカチーフを一枚延べて、その上に、危ういほどに肉の薄いグラスをそっと置き、受けとめます さりん、さりん、さりん 気の遠くなるほど微かな音をたてて、砂粒は器の空間を跳ねて踊り、満たし、しだいに広がってゆくミニチュアサイズの荒涼とした砂漠の夜 明らかにおかしな縮尺で、砂に浮かんで影を落とすもうひとつ青く燃える月の灯火 うるる、る 丘の頂上では、泣き笑いの仮面をかぶったちいさなちいさな道化師が、線香花火のような光を放つ小さな恒星でお手玉 ち、ぱち、ち 顎肘をついて眺めます 月光浴さわさわとあたたかく いつのまにか寝入ってしまった私の髪の毛は、砂のように真っ白になりました りーん
4 :
人形使い :2005/03/31(木) 10:43:57 ID:UTTUfcPr
―2 闇はあるとき獣になぞらえられて、街の夜の底を駆けた だ、だ、だ 雑居ビルの窓際、段ボールの中でマネキンが痙攣している た、た、た ガード下張り出した鉄骨に垂れ下がる蔓がウウウと唸り声をたてる と、と、と トタンの塀の表面にだけ生棲するクラゲのかさが工事現場の赤色灯の光の波にゆらめく て、て、て、 それ以来、闇は、最終の後の地下鉄のホームの暗がりにとぐろを巻いて、ゆっくりと息をしている
∩@”∩ ( ,,・Д・)見つけた! /つ つ // ,,・ω・)ゴメイワクカケニマイリマシタ .....し____ノ
6 :
名前はいらない :皇紀2665/04/01(金) 02:30:13 ID:NRCEy6CO
新スレおめw
7 :
KAWORU :皇紀2665/04/01(金) 03:33:39 ID:Im+Yy+Gj
こう云うのとても良いですね。 私の小っさな小っさな殆どの人の眼にも映らない程微細な光のカケラを この望遠鏡の片隅にでも、ほんのちょこっとチと眼に映ったか映らなかったか 解らない程の小さく光りましたのなら、それはそれは幸いに越したことはございません。
8 :
KAWORU :皇紀2665/04/01(金) 03:42:25 ID:Im+Yy+Gj
「命の攪拌」 宇宙(そら)の中で地球は命を攪拌(かくはん)する 太陽から絶えず流れる風を受け止めて 未だ見知らぬ君が大地に真直ぐに立って 両手を広げている スコールを全身で受信する君 その小さな掌を生温い水が伝う 君の足元で草が笑う フラッシュグリーンの大合唱 その題名は歓喜 宇宙は無限の音楽を奏でる 一つの巨大な楽器生命体 その音は君の歌声に似て 地球は命を宇宙(そら)の中で攪拌する
9 :
名前はいらない :皇紀2665/04/01(金) 21:13:02 ID:d9Ml5t/2
てんもん【天文】 天空に起こるさまざまな現象を観察し、吉凶を占ったり、 暦法を考えたりすること。また、その術。 一日の始まりを告げる朝日に伸びをするおじいさん 照りつける昼の太陽に汗をかく子供たち 沈み往く夕日になぜか寂しい感じのお父さん きらめく星に願いをこめる女の子 誰もが天を仰ぐ そこはどこだろうと 常に天文台なのか 誰もが天を仰ぐ それはだれだろうと 常に詩人なのか
「月を抱く」 瞳を閉じて 夜空を見上げれば 重力はすでになく 風とともに舞い上がり 星々が安らぎ眠る 空の海へ 闇を掻き分けるたび 空の欠片は宝石となり (サファイア、アクアマリン、ブルートパーズ、アイオエライト、ラピスラズリ、アイオライト・・・) 引力にひかれて 地上の闇にとけていく... ――― 深い深い空の海の下 傷ついた顔を隠して 月が泣いていた できる限りの優しさで 月を抱きしめて 孤独と痛みを想って 一緒に泣いた
今回もまた素敵な詩が館長の周りにあつまりますように。
12 :
人形使い :2005/04/02(土) 15:02:24 ID:mmio74tr
>>5 見つかったっ☆
悪魔さんの星屑、待ってます。
13 :
人形使い :2005/04/02(土) 15:03:07 ID:mmio74tr
>>6 えへへ
ありがとうございます。
ご愛読ください。
14 :
人形使い :2005/04/02(土) 15:36:13 ID:mmio74tr
>>7 そんなこと言わず、シリウスクラスにでっかく映っちゃって下さい。
と思っていたら、
>>8 『攪拌』のキーワードひとつで勝利している、と思いました。
渦を巻いてゆくイメージ
色彩、温度、音
その"緑色の音が見え"ました。
なんと言えばいいのか、音が見える、というこの感覚。
無重力下では、地上と異なる化合物の可能性があるらしいけれど
それに似て、宇宙で攪拌された感覚の化学反応。
本当に眩く、素敵です。
15 :
KAWORU :2005/04/02(土) 17:47:20 ID:1ZH4uQJK
>>14 <<8です。
伝えたかったこと、伝わったみたいでとても嬉しいです。
これは銀河の渦を巻いている写真を見て書いたのですよ。
他にもまだ宇宙の詩があるので、また映らせて下さい。
16 :
KAWORU :2005/04/02(土) 18:10:08 ID:1ZH4uQJK
「君の宇宙(そら)」 宇宙(そら)を想う 君を思索(おも)う 二つの想いに瞑想 君をふりほどく アインシュタインの脳髄の中で 宇宙の果てまで逃げてしまいたい 眼を閉じて 君を消して 甘苦しい気持ちを噛み砕いて しかし胸の内側から広がるものは君ばかり 宇宙を願う 君を羨望(ねが)う 二つの念願の決闘 君を洗い流す ボイジャーの背に乗せて 宇宙の片隅で膝を抱えて 君はいつしか宇宙を覆う 君は僕に押し寄せる波 君が宇宙を溶かした 夜空が君で満ちてゆく 宇宙さえ抗えぬ君の宇宙(そら)
17 :
KAWORU :2005/04/02(土) 18:16:15 ID:1ZH4uQJK
「ニュートリノの雨」 太陽のフレア ニュートリノの雨が僕のカラダを通り抜けてゆく 静かに眼を閉じると見えて来るんだ 点滅している僕の心臓 ガラクタの街をエスケープ 僕にはもう何も無いけれど 喪失(うしな)って始めて気が附いた大切な何か でも それが何か僕には解らない 太陽のフレア 命を繋ぐ氷のカケラを握りしめて 太陽のフレア 見詰めて 今日もニュートリノの雨が僕のカラダを通り抜けてゆく
18 :
KAWORU :2005/04/02(土) 18:25:00 ID:1ZH4uQJK
最後に宇宙=音楽シリーズ2 「新世界交響曲」 風の聲 君の眸 息を止めて 眼を閉じて 雑音がメロディーに 空から飛来する 花が開く音 永久(とわ)の水の中の夢 飛行機のエンジン音 流れる 空を ジェラルミンの光りを降らせる 花は耳を澄ませ微睡む 風の唄 君のまばたきの音 木の葉の潮騒 光のリズムの ー嗚呼、世界は音楽だったんだ ー嗚呼、世界は音楽なんだね
19 :
人形使い :2005/04/02(土) 21:48:50 ID:mmio74tr
>>9 地球観測所、全地天文台
星が描く天の文を読む私たち
素晴らしすぎるアイディア!!
を流用させていただいて
当天文台は空を望むとき、そこにあるのです
とさせていただきます!
詩想を浮遊する天文台☆
20 :
人形使い :2005/04/02(土) 22:14:56 ID:mmio74tr
>>10 どこでもない空へ飛んでゆく魂
誰も見たことのない果てることのない空で
繋がりを持たない月
言い知れない切なさ
この悲しくて優しくて透き通って美しいイメージは
月逆さんの世界の一つの集大成のように感じます
>>11 どうやら出航首尾は良いみたいです。
ありがたいことです♪
21 :
人形使い :2005/04/02(土) 22:51:36 ID:mmio74tr
>>15 渦巻、なるほど。
以心伝心、でしたね☆
>>16 宇宙とひとは互いに内包しあっているので
宇宙への思いはどうしても"君"に繋がってしまう
"君"の内宇宙
甘い思いの広がりは
桃色の星雲になって宇宙に浮かんでいる
22 :
人形使い :2005/04/02(土) 23:10:44 ID:mmio74tr
>>17 幽霊物質
何にも触ることのできない孤独な旅粒子
なんとなしの透明な悲しみの比喩
その悲しみに悪者はいない
>>18 わたしは音の美しさについてよく立ち止まって考えるので
この、世界に満ちている音の美しさを見知っています。
常に新しい音楽は生まれ続け、流れ続けている。
この心臓の鼓動のリズムに合わせて。
>KAWORUさん
たくさんの惑星世界、覗かせて頂いてありがとうございます☆
青く、透明な砂浜に 一つだけ黒く グノーシス的世界の理 無数の世界の群がり、空を歪めて レンズに見立てて 深い空を覗き込む いつしか空は海底に没し
24 :
花見 :2005/04/05(火) 21:28:14 ID:QjCs+jVd
何年続いているだろう 郷里に戻りて花見酒盛り 懐かしい顔を突き合わせ 年に一度の同窓会 今年は少し寒いので ニュースによると満開は先 みんなの近況聞きあって 元気な姿に酒もすすむ 場所はいつもの河原沿い 毎日やってた鬼ごっこ あの頃あった小さな船も すっかり朽ちて動かない いまにも咲き誇ろうとする桜の下で 毎年恒例 花見酒盛り 「あんときはほんまに死ぬか思うた」 「先生があんなに怒るとは思わんかったのう」 「たんこぶがこんなにでかくできてしもうたわ」 「そうじゃったそうじゃった」 「ははははは」 毎年同じ話題だけれど 昔話に花咲かす 毎年同じ面子だけれど 思い出話に花咲かす 少年の顔をした老人たちの頭の上で いつしか桜は咲き誇る そう 桜だって この日は楽しみだったんだから
25 :
人形使い :2005/04/09(土) 01:08:03 ID:kzMuEuoy
新社会人1週目。
なかなか刺激的でした。
とりあえず息をつけるこの週末
「心の豊かさ」と繰り返しあざとく呟いて
初心を固めようかな〜とか。
>>23 透き通っている世界に挟まっている何らかの。
それは青い色。
目に見えない色だけの透明体の圧倒的な存在感。
宇宙の泡状構造とかちらっ頭に浮かんだけれど
これはもっと清浄な世界。
青と青が重なったときのその深みに気が遠くなります。
26 :
人形使い :2005/04/09(土) 01:19:23 ID:kzMuEuoy
>>24 春うらら、隅田川沿いで花見
私やりました。
なかなかの風情で
低い桜の花房に
その美しさを再発見することができました。
何度でも咲く、美しい思い出。
繰り返しによる永遠の象徴。
私は年というものは重ねるほど
無駄なものが省かれ、
色合いが微妙に混ざり合い、
複雑になり、
美しさを引き立てると、
何ものにかけても、そう信じています。
年を経て語りあう仲、縁というものの妙味は
そりゃきっとぺらっぺらの若造なんざにはわからない
深い味わいがあるのだと
私は信じています。
27 :
饂飩 :2005/04/13(水) 00:00:05 ID:tgdYiwXv
スターライトポリス 双眼鏡からのぞくとそこは まるで手を伸ばしたら触れられそうな世界だった ツヤツヤした輝かしい野原に並ぶ銀色の街 ネオンのような花壇 軒並みを貫く彗星のように走り去るリニア 街路を歩く人々は皆満たされた顔をしていて 幸せを待っている 広場では噴水から星屑がコインのように弾け そのそばで吟遊詩人がロマンを歌う あることのない景色 夢にこぼれた僕の欲求がそこにはあった 夢と好奇心に手が届きそうな あの街へ 僕は期待はずれなこの生を忘れ飛んでいく ここは銀河行きの発射台
28 :
饂飩 :2005/04/13(水) 00:14:53 ID:tgdYiwXv
この天文台ごとスレのてっぺんまで打ち上げてしまいました。 いいの?もういいの 星 夢を夢で飾り憧れる大人は弱いもの 夢の無い現実をを夢に作り変える大人になりたい ヒーローになりたい子供が 大人たちの前で眠り あと幾晩を過ぎると夢から覚めてしまうのか 憧れが夢へと変わり やがて愛へとなりうるのか 脱落した枯渇の星が 沢山の愛で再び夜空へと戻る日は来るのだろうか その乾いて横たわる星は そのまた干からびた時間の水路に水を流すのか 私の星は夢の無いものねだり 金と油をつぎ込めばかわらず輝くの? しかし星は 私の手が届かない場所にいってしまった
29 :
饂飩 :2005/04/13(水) 00:25:58 ID:tgdYiwXv
今夜も幼いころの憧れが夜空に光ります。 雨でも曇りでも 遠くても蓋の裏に張り付いていても 私にはいつもそれが目に写って忘れられないのです。 今日は素敵な場所を見つけました。ここならあの星に触れられそうですし 忘れてしまったことも これから忘れることも 思い出せそうです。 一人で遊んでしまう私に付いてきてくれる月と風。今夜も有難う
30 :
まーろっく :2005/04/13(水) 01:07:28 ID:iQvDPUhH
春の夜 舞台を演じ終え 西陣のあでやかな衣装から 若草色のセーターに着替えた桜は 三日月の腕の中で 静かな寝息をたてているのでした その小さな胸のふくらみが 彼を悩ませるので 夜明けになっても消え残りそうな 春の月です
あの辺の星、全部吹っ飛ばしてやろうぜ 俺のドラムでかき回してやるんだ星雲ごと ぴっちり背広の奴らは言うんだ 餓鬼のままごとをいつまでやってるんだって ヤンキー共のコミニュティーで大将気取りかよってな 月の無い夜にギターを突きつけて 腐臭のする街に高く遠吠えするんだ 腐っちまえよ クサクサしてろよ 成功は腐臭がするもんだ ベースを一弦鳴らせばあのビルが全部真っ平ら ギターが唸りだしたら 月がバラバラに砕け ドラムロールが始まったら もうこの星も長くはないぜ 向こう側の宇宙まで、全部吹っ飛ばしてやろうぜ
32 :
人形使い :2005/04/14(木) 23:44:08 ID:IYEezoxR
みなさまご無沙汰しております。 ここのところ残業続きの館長は 週末ゆっくりと読み、豊かな休日の糧とさせていただく予定でおります。 なにとぞご理解下さい。 そしてまーろっくさん、いらっしゃいませ。 もともと彼の評価スレッド関係の集いとして形成されたスレッドなので、嬉しい限りです。 どうぞごゆるりと☆ 『アルカディア』 紫水晶の原石の空洞で、永劫につむじを巻いている風は、微塵の聲色で、叶わない願いごとを唱え続けている 響く聲の干渉で晶柱は研磨され、完璧な肌理が生まれた日、一番大きく美しい晶石から澄んだ水滴が湧く 注がれた純水は秘められた小さな泉となり、ほとりには素粒子鳥(ニュートリノ:旅をするもの、鍵を持たざる者)が訪なうようになる 太陽からやってきた鳥は、風に乗って双曲線を描き、風とともに叶わぬ願いを唱え、風を置き去りにして去ってゆく そして鳥が水をくぐり抜けてゆくとき、かすかに青い電光をたてる 閉じ込められて、永久反射をする青い光は、閉ざされた道の暗示を司っている しかし鳥は訪れ続け、光は増え続けて、空洞はどこまでも眩く、光で溢れてゆく その美しく小さな理想郷を誰も知ることはない
33 :
人形使い :2005/04/16(土) 12:03:13 ID:3AwYQm8O
>>27 饂飩どんの詩はいつも
たくさんの物がひしめいて
それぞれが温度を持っていて
だからなんだか満たされた気分になり申す。
その銀河の向こうの星の光の街は
まるっきり飛びっきりの理想郷。
その煌めきの都市を思い描いている人は
何かしら現実と夢の摩擦で擦り切れかけているのだけれど
私が思うには
空を見上げる姿勢と言うのは常に美しいのです。
34 :
人形使い :2005/04/16(土) 12:17:22 ID:3AwYQm8O
>>28-29 どどーん
ぱぱー
地に足をつけている大人だからこそ
夢と現実を地続きにすることができるのだと
橋立を架けることができるのだと
新社会人は誇り高く信じております。
ぼんやりとした夢にまどろむよりも
くっきりとした理想にひりひりしていたい。
星々は黒板に貼り付けられた豆電球かもしれない
まずは手を伸ばしてみなければその距離も定かではない。
ごめんなさい。
詩から離れてしまっているけれどその分ハートに近づいたつもり。
35 :
人形使い :2005/04/16(土) 12:39:44 ID:3AwYQm8O
>>30 静かで密やかなふたりの関係。
春の温もりはその恋の温度。
ため息が出ます。
短く美しく、繰り返しの鑑賞に堪える、あるひとつの理想です。
36 :
人形使い :2005/04/17(日) 20:07:43 ID:MrYEjB7U
>>31 私は背広を着てギターを持っているので
とても複雑な心境になります。
ただひとつ、
確かなことは、
音楽を何よりも愛しているということ。
あ、確かなこと、もうひとつ
全部ふっ飛ばしたい!
37 :
まーろっく :2005/04/17(日) 22:19:02 ID:sfN8U1iW
60光年 「どうかね、あの星は」 と老博士は、これも若くない助手にききました 「きょうも閃光があちこちで見えます」 と助手は望遠鏡をのぞきながらこたえました この七年、閃光はひどく激しくなっています 「大陸のそばの小さな島でまた火があがりました」 なんという奇妙な自然を持つ星でしょう 老教授が青年時代に観測をはじめた頃は 神秘的なほど青く美しい星だったのです しかしこの星は周期的に赤い閃光に覆われるのです 老教授はかすみ始めた目を望遠鏡にあてました 「どうしてだろう」 と老教授は助手に語るともなくつぶやくのです 「あの赤い閃光を見ていると、とても悲しくなるのだよ」 老教授にはいく筋もの閃光や赤い火の下から 悲鳴や泣き声が聞こえてくるように思えるのです 若い人たちがたくさん死んでいるように思えるのです 「いつかまた、青く静かな星にもどりますよ」 観測記をつけ終わった助手はそう言って 老教授にお茶をすすめました 「それにしてもあれは何の閃光だろう?」 ふたりはお茶を飲みながら考えました とても自然の現象とは思えないのです それはわかっているのです でも争うことを知らない星の老教授と助手には いくら考えてもわかりませんでした。 天文台の望遠鏡の先には 青白い星がかすかに光っておりました。
∩@”∩ 9時から22時まではスーツで ( ,,・Д・)その後は皮のスーツで /つ つ // ,,・ω・)マシンガンエチケット .....し____ノ
私信 まーろっくさん、評価スレでのお言葉、誠に感謝いたしておりますです 100回くらい読み返しております 詩についてはまったくの独学で、詩人を知っているわけでも 本を読むわけでもなく、やかましい音楽を聞き続けているだけの私ですが 人形使いさんとか月逆さんとか饂飩や皆様の言葉にいつも平伏しております いつも言葉少くなで恐縮です ありがとう
40 :
人形使い :2005/04/18(月) 08:02:28 ID:YTHjGGci
>>37 その赤い光に象徴される強烈な欲望というものは
例えば私も間違いなく持っていて
そういう灼熱の機関こそが人間の原動なのだと思います。
その炎はもちろん人の身をも焼き払います。
だから私たちのあるべき姿は
自覚的に火の使う者なのだと思います。
と私は舌鋒火を噴くように青い星を強く弁護しながら
星の彼方の老教授の清浄な世界に憧れを抱きます。
>>39 Rock in suits で溌剌と走り申す。
THE DAMNED !!
42 :
まーろっく :2005/04/18(月) 23:08:04 ID:GIJhY9gj
>>39 そんなに何回も読んでもらってるとはうれしいですね。あなたのあの地下鉄
の詩は素晴らしかった。ランボーのようだと思った。自分の内側にはっきり
とした「ワールド」を持っている人だなぁと驚きもし、感心もしました。
あなたは批評に対して作品で答えてくれていたのでレスがないことはちっと
も気にしてませんでしたよ。今は現実の生活を描こうとしているようですね。
楽しみにしています。
現実の世界も自分の世界の中に取り込んでいこうと思います 私が憧れるイングランドの町並みやニューヨークのスラムや東京が 北欧の森と南国の孤島とが合わさった世界 そこは多分、私の精神の始まりであり果てであって そんな世界を少しでもリアリティのあるものに出来たらと思います 私にとっては現実もまた自分の世界なのです
44 :
まーろっく :2005/04/23(土) 22:58:02 ID:sIz2z3xL
異星のアイドル コリンコリンロックンロール きみが異星のひとだというなら信じよう 地球人の遺伝子は美容外科のドクターに すっきり切り取ってもらったんだね 真新しいレーザーディスクは虹をたたえ きみの新しい顔を祝福する それはメディアにビーナスの像を結ぶ 踊っちゃいな架空の宇宙で 語っちゃいな架空の言葉で 宿命論的科学より信じたい絵空事 ゲノムゲノムが擦り切れたって事 リップスティックなんかも ルーズソックスなんかも 地球のクロゼットに忘れてきたのに 少年たちはキミに夢中 遺伝学者が頭をかかえても コミック誌のありえない美少女に夢中 心理学者が失笑しても 作られたおとぼけ的キャラクターに夢中 きっと大人のぼくも夢中 銀河を果てしなく走ってゆく彗星は 素顔と別れる前夜のきみの涙 もう流れないきみの涙 新社会人の館長…お疲れですか?
45 :
人形使い :2005/04/24(日) 18:40:11 ID:V5MaH6as
疲労風船、め一杯膨れて、はじける前に、ぷしゅーの空気抜き中。
もともと寡作傾向なのもあるのですけど。
>>44 偶像嫌いな私です。
閉塞した空想の宇宙って安楽椅子ではあるんですけど
どうにも肌が合わなくって
いつも現実にひりひりしていたいのです。
たとえ半生さっぱりもてなくっても、ね♪
・・・orz
46 :
人形使い :2005/04/25(月) 23:43:55 ID:c/GXgSSO
言葉遊びの遊び言葉 かきくけこ、き、ききー 教訓:日々の弁別を常に可能にすること 電動階段上向きにエスカレイトしてたぬきの置物になったぽこん/ 潮の香りのビル風の中無料情報誌をピックアップする/ 電光掲示暗い川面に揺れて主張は散り散り/ 帰社道浅草寺には立ち寄らないそれは背景に過ぎない/ 過密積載されて鉄道輸送それでも私は自明/ おやすみなさい 何の前触れもなく突然亡くなる方たちがいて その時私たちが生きていることが明らかになる。 おやすみなさい。 安らかに。
47 :
人形使い :2005/04/29(金) 15:47:37 ID:EoaC0QKS
直截的な言葉を配置してみる -理屈 1. 死は予感することはできるが、死を感じることはできない (私たちが知る死は全て他人のものでしかない) 必ず言葉のあとにやってくるものだから、それは私のものにはならない けれども私は死を所有しているそれは左胸の鼓動が保障している 2. 私はあなたではない 私はあなたの感じていることを知ることができない けれども私はあなたを知ることができないから、あなたをいたわることができる 3. 詩人は日常に偏在する未踏の極地を開拓する、という方法で遼かなる旅をする リラックス⇒遊戯 蛍光灯を潜る/私は分解する/ 1lx の証明 地下鉄風に当たる/私は霧散する/ 1nm の信号 指をなめる/私はしたためる/ 1byte レポート
48 :
人形使い :2005/04/29(金) 19:13:04 ID:EoaC0QKS
顕微 私は観察する 世界を いたって無感動な瞳孔 私は己の感動を選び取る という醒めた温度を抱擁している その事実を俯瞰することの無感動 何かに執着できればという執着 無人世界こそが艶めかしいという倒錯 これらの思索すら本質的な無機とはならない 私という風物の蠕動だけはいかにしても否定することはできない 私は生きている
49 :
人形使い :2005/04/29(金) 19:15:24 ID:EoaC0QKS
ビジネス街のオフィスビルいっぽん背筋力で引き抜いて、白い月の見える砂浜に逆さまに突きたててやる
50 :
人形使い :2005/04/29(金) 19:24:04 ID:EoaC0QKS
蛍光灯の光で夜の底に浮かんでいる孤島の自室で夜気を嗜む 季節の火照った体温に溶け合う匂い、雑踏の、夕餉の醤油の、草木の、建材の 孤独は常に極点に立つ高揚である 夜という高峰で情緒の分水嶺を探る
ごぉるでんういーくって何でしょうか?
52 :
小早川はじめ :2005/04/30(土) 02:27:06 ID:XcJpzgYe
はじめまして。はじめと申します。とあるサイトの管理人をしております。 ではさっそく一つ詩を [高校卒業] あんなに嫌な通学も あんなに嫌な勉強も 今となっては懐かしく 今となっては愛おしい くだらない つまらない そんな会話やじゃれ合いも 戻ることのできない記憶 一つのクラスの全員が 別の人生(みち)を歩んでいった 会えないわけじゃないけれど 過去(むかし)のみんなはもういない 過去(むかし)のクラスはどこにもない あんなに嫌な毎日も あんなに嫌な学校も 今はとても好きになれるなんだかとても不思議な気持ち
53 :
人形使い :2005/04/30(土) 09:18:45 ID:TiGqo17y
54 :
人形使い :2005/04/30(土) 09:27:08 ID:TiGqo17y
はじめまして♪
>>52 人間は自分が歩いてきた道を誇りに思うようにできている
ということだと思います。
そういう感動の積層で心に豊穣な土を培う。
農夫。
55 :
名前はいらない :2005/05/01(日) 01:38:10 ID:Oml9OA9J
ごぉるでんの研究 ごぉるでんうぃーく 黄金の週 ごぉるでん劇場 黄金の劇場 ごぉるでんカレー 黄金のカレー ごぉるでんアワー 黄金の時間 ごぉるでん街 黄金の街 これらのものは、金を含有していると見られる。 ごぉるでんウーマン 黄金の婦人 ごぉるでんシューズ 黄金の靴 ごぉるでんデラックス 黄金の豪華 ごぉるでん姉妹 黄金の姉妹 これらのものは、さらに多量の金を含有すると見られる。 ごぉるでんクレジット 黄金の借金 ごぉるでんスペシャル 黄金の特別 ごぉるでんナイト 黄金の夜 ごぉるでんコース 黄金のコース これらのものは、金をほとんど含有していない。
56 :
人形使い :2005/05/02(月) 22:53:15 ID:/tw2EMzG
>>55 すごく悩みました。
謎かけなのか否かすら皆目検討つかず。
"どうしてワタリガラスと机は似ているか"みたいな。
そんなレアメタル、怪しげな連想の錬金。
が楽しい☆
57 :
人形使い :2005/05/06(金) 23:17:23 ID:NKGfRxQS
ときどき無性に 4番目の扉をこっそり覗いてみたり WAKE UP BOOで目を覚ましたり ボヘミア民謡で輪舞したり すっくと立つ清々しい六つ華を香ってみたり 肉球をふにふにしたくなったりして たまらなくなる。 大好きだからきっとここに私は座り続けている。
58 :
人形使い :2005/05/06(金) 23:26:42 ID:NKGfRxQS
号外!銀河の窓破れる!! 館長談 「 赤い恒星を眺めていたら 銀河の窓が破れて 観測ドームに 深宇宙がどどどと流れ込んできました 桃色の星雲ガスや七色の惑星 せっかくの記録や稀少な計器類は押し流されて 何もかも宇宙浸し ゆっくり泳いでドーム開閉スイッチを押し 天を開いて 混沌と瞬く星々の海に浮かんでいたら 朝まで寝入ってしまいました 」 闇が退いてすっかり散乱した部屋に差し込む払暁の光線の清々しさ!!
59 :
人形使い :2005/05/07(土) 12:22:06 ID:h8OV/0TW
長らく寝かせていたものを風通し 『百鬼夜行』 古い跨線橋の上から私だけがその光景に見惚れていたのだった。 空は穏やかに回転し、大地に押しつけられた燃えさかる太陽が大きく歪んで潰れ果てる頃、光景はどこまでも傾いでいた。 太陽光のついたてが弱り、陰は倒れこんで、影が涌くのだ。 だらしなく流れ出した穢れた液体のように、ひたひたと染み出してくる影。 瞬きの一瞬に形なき形を纏い、唐突に底に燃えている闇。 それらは気の遠くなるような時を超えて生きてきた、ゆらめく原始の意思の炎を、小さな眼に赤く燃やしていた。 街の遠景で彼らが一斉に立ち上がる様子はまるで不知火の陰画のように壮観だった。 そして這い出してきた闇たちは、わしわしと地面を掴み、ただひたすら地平を目指して歩いてゆく。 お猪口ほどしかないものから小山のようなものまで、それぞれが思い思いの速さで、光に背を向けて歩いてゆく。 線路を大股で歩いて橋脚をよじ登ってきた一つの大きな闇が私の傍らでうずくまった。 肌からは冷たいミズゴケの匂いがする。 滑らかな肌をひとなでした私は、その不思議な引力に吸い寄せられて、またがってしまった。 そうして私はよく知る世界から忽然と消え去ったのだった。 いまや私は、右手で草の葉を握り、振りかざしては光を追い立て、左手では影の袖を引いて夜の横断幕を広げて翔けていく、露払いを司る乗り手、黒の尖兵となった。 誤った軸の上を飛んでいる人々の誰が知るものだろうか。 あの月の黄金は、宙に浮かぶ球体などではなく、覆いの向こう側から一筋覗く、一面金色(コンジキ)の、祝福の言葉が刻まれた大いなる壁面なのだということを。 すべての時、すべての大地を舐めて遥かなる最果てへ。 私は闇。 憧憬と渇望にゆらめく太古の炎。
60 :
饂飩 :2005/05/08(日) 01:43:56 ID:oypkohTh
ブラインド ようやくこの部屋にも夜が来た 明日のことも夕焼けのことも気にしなくてすむ 灰と黒にまみれた夜が 俺を覆い尽くすケープ 窓の向こうから野犬達のどうしようもないイラコザが ドアの向こうからは顰めた顔の良心が テレビからはモノクロのサイレントムービーが 闇夜に紛れて俺に不味い水を飲ませる ボロ布で隠した日常の非常階段を延々と その先には地下室が無い コーヒーと紅茶の二択しかない画面を眺め 指で脳を弄くり回す 生きるか続けるかの○×クイズ 永遠は保障されない さえない腑抜けた汗が ミストのように纏わりつき 殺されたいのを待つのみ 寝もせず欲求を要求し続けるあの野犬のように 俺は終わらない夜を 見えている方の瞼で弄るのだ
61 :
饂飩 :2005/05/08(日) 02:24:13 ID:oypkohTh
ショートカット 生き恥を欠かさずに取っておくのは フリーフォールまでの道を記憶しておくのと同等大切だ 退屈な自分と色達が神経までグロッキーにさせる 仕事も疲れる 人間も疲れる かつてない失望 そんな中考えてみた どこか遠い島に一人で住んで のたれ死んだらどんなに滑稽だろうと その島には宝物もないし馬すらいない 人が歩けるような海岸も無く 島を縁取るのは断崖のみ この島の土を踏むことすら困難を極めるのだが ニートに憧れる私にはどうしても必要な環境だったのだ ボートを断崖に横付けし その尖った岩肌に手足を掛け必死で登った ・・・・・・・・・・一体何時間かかっただろう 付けてきた筈の腕時計もいつの間にか無くしてしまった 体中傷と血だらけで動きたくない 私はとうとう私の存在を確認する者さえいない場所に着いたのだ とても喜ばしいことだが今は疲れに疲れて心さえ笑わない 私はここまで頑張れたのなら もしかしたら仕事も続いたのかもしれない しかしきっと今回でその気力も朽ちたであろう 社会の皆さんごめんなさい 私は大の字に倒れこの隔離された島一面の空を仰いだ くすんだ青色の空が 私の瞳に写る ああ ここは鳥かごだ 私は飼い主もいない小鳥になったのだ しかしこの狭い島の中でも十分自由を感じた 自由とは元は制限があるものなのだ 忘れてはいけない 案の定この小さな島には飲み水も 食料となるものすら見つからず このちっぽけな命を落すのにはそう時間はかからなそうだ 私は自害を決意した・・・ 〜〜〜 ここまで考えて最悪の結末に見舞われた やはり真面目に働く以外生きる術はないのだろうか 終わり
62 :
饂飩 :2005/05/08(日) 02:31:30 ID:oypkohTh
どんなにシリアスにカッコつけて書いても、駄目なやつは駄目 足りないのは金か?夜か?一人か?わからない わからないぐらい全て足りないんだ。 カーテン閉めた窓から勘ぐる綺麗な星空でした。
63 :
人形使い :2005/05/11(水) 22:51:21 ID:ODHSLFcP
>>60 ようやく闇に覆われて安堵のひと時にさえ
紛れ込んでくる苦い思い
先の知れた人生
そのどこまでも追いかけてくるという性質であることを証拠に、
それは単に己の精神による幻灯にすぎないと主張します。
いつも真実は無味乾燥。
一方でその憤りでこそ打ち砕けるしがらみがある、とも思う。
特に出る釘を打つことが美徳であるこの島国では。
64 :
饂飩 :2005/05/14(土) 01:02:21 ID:hCeJ17V3
さりげなく さりげなく マッチを凸凹の地面にシュっとやる 鼻を突く臭い さりげなく 青い光 コールタールのバリアを体中に塗りたくり さりげなく闇と同化しているつもり どうかしてるんだ さりげない声にすら 緊張を隠せない タイピング 静まり返ったスパイラルに落ちてゆく どうかしてるんだ 嘘の闇とパラドックスの虜の僕には それらが さりげないで 片付けてもいい気になってしまう シュっとやった後のマッチ棒は出来損ないのフィラメントになり さりげなく崩れてく 永久にそれは変わらない どうかしてるんだ 朦朧としたピントの合わない目で ギターを掻き毟る 音のミュータント さりげなく分裂する 代わる代わる落ちてゆく白黒の羽を合わせてスパイラルに落ちてゆく フラクタルのさりげない交差に体中を奪われ色褪せてゆく鼓動 さりげなく瞬く星の その一欠けらに見る自由 緊張を隠せない どうかしてるんだ フラクタルのさりげなく物静かなタイピング
65 :
饂飩 :2005/05/14(土) 01:31:37 ID:hCeJ17V3
青 空気を断面化し こそぎ取った背面に光る幻を見つめる 静寂の空に太陽と月のアイシャドウ 全てがそれで化粧を始める 僕はここでの登場人物となり既に暮らしている 川岸に一軒の小屋 ここが僕の家だ 小鳥がアイシャドウをつけ奏でる 水に近い声 それを聴くと僕の眠気眼には小鳥の止まる木が見えた 木の枝には枯れても同じ色の葉が生い茂り その葉を一枚小鳥は小さく可愛いクチバシで取り 左右に首を回して旗代わりに振る するとどこからか他の小鳥達がやってきた 川の流れと鳥達の声は一体化し 辺りを青く染めた 一つの流れが 完成された世界に同化してゆく瞬間 僕はとても外に出たくなり ベッドから跳ね起きた 扉を開けるとそこには見たこともない景色が僕の心を打つ 太陽も月も空には見えない そこにあるだけの一色多数の世界 影も日もない清濁の時 日の出手前の準備作業 全てのものは青に染まる 地面も 草も 木も 川も 僕も まるで時間が止まったかのような景色の中から 動き出す一日達 やがて僕の瞳も青く光り 一日の一部になる 朝が来るのを待つために
Sunlight℃:RE 夢の中に茂る森にそっと水をやる 私の髪を優しく撫でる 浮き上がる風 カーテンの隙間から 溢れ出した陽光 何かを決めた時の朝 小鳥に誘われて 予感と希望を光に変えて 包む光を体温に変えて 母を失った小猫のように旅に出よう 色褪せ痩けた青空にノイズまじりの白い雲 標無き道をただ真っ直ぐに 水晶のように透明で感じやすい世界に 私はいつでも草原を旅することができるから 不安も悲しみも光に変えて 嫌な黒雲も暗闇も 全部消してしまったから 大丈夫 予感と希望を光に変えて 包む光を体温に変えて 母を失った小猫のように旅に出よう そこに光しか無くても Sunlight℃
[雨夜の観測者]-1 雨の降る日には必ず天文台へ向かいます 何でも何処へでも持ち歩く悪癖 大きな鞄にはガラクタばかり、そんなに重要ではないので 傘におさまりきらず濡れたとしても気になどしないのです けれども両手で抱える沢山の本や資料はけして濡れないようにと しっかり抱きしめながら 天文台はいつも万人に開かれているので 雨の降る日にしか一等立派な天体望遠鏡を使うチャンスがなく (もっとも、雨の日以外は宇宙をのぞき見ることもないのですが。) 今夜は土砂降りなのでやはりあの立派な望遠鏡でさえ先客はいない様子
(館長が紅茶を淹れてくださった 好みをよく解ってらっしゃる ベルガモットでティーカップからシシリーの潮風が吹く ・・・書類が数枚飛んだけれども、、、) 酷い雨なので雲も随分と分厚い やっと活躍の機会を与えられるガラクタの中のひとつケーキナイフは嬉しそう 望遠鏡を覗きながら雨雲を綺麗に切り分ける (朝が来たらこんがりと焼いて粉砂糖をまぶして朝食にしよう 雨雲はフレンチトーストのような味わい 2切れも切ったのはお世話になっている館長の分です・・・) 雲の切れ間から姿を現した宇宙に、ミルクのように流れる屑星の川 推測が正しければ宇宙の外への扉はあの石炭袋の一帯 小さくも尊い天の十字架のすぐそばにそれはあるはずで その向うにわたしの愛する人はいるので、、、
(雨が降るので、こんなにも雨が降るので きっと彼が泣いているに違いないのだから・・・・) 今夜も数時間あちらへの入り口を探したけれども 如何に目を凝らせど見つかりませんでした けれども空が白み始める頃にはすっかり雨も上がっていたので わたしは小さく安心して それから館長と朝食を食べました (雨雲はコンロの火を孕むと朝焼け雲のような色に焼き上がります 好みによってミルクと卵を溶いたものに浸してから焼くのも美味ですが わたしは粉砂糖をまぶすだけが一等美味しい食べ方かと存じております。)
こんにちは。 普段は短い詩しかかかないので 出来はこのようなものですが、 素敵な詩を頂いたお礼に拙いながらも。 どうぞうけとってください館長様^^
71 :
饂飩 :2005/05/18(水) 21:59:17 ID:M4k70+Rc
ストラトレージ キャンバーがダッチにピュートしながら ステコロンがロッケンジーにマイブした 恵の雨が振るスポットはいつもキャビンの中 フォルクローレがキッチンでサンサンガイズ いけるぜ バストタッチのタイムにミラクルオイッチ ベガンダ愛してる このままラストマスにベイデュしてアイレンチを決めたい 真っ赤なストラトレージが静かにランブルして マリアリッチ海溝のパースにフィットレゾンをかませば きっとノーティスがイレイザーしマイルドにテンペストを起こす ジャックヘックにタンポン詰めてピローに跨るロンピンペネロ 華麗にジェイクス 過激にベロネード 格好いいストラトレージ ミリオンサードはこの俺に ワイズバック ストラトレージ joy
72 :
人形使い :2005/05/18(水) 23:23:17 ID:sTeJCswe
>>61 生きることっていうのは
どんな場所だって最前線で
やるっきゃないんだ
反吐はきながら地べた這いずり回ってでも。
それでもどこか陽気に
詩をうたいながら歩けたらなおのこといいじゃないか
って超高層ビルの谷間でいつも思っています。
73 :
人形使い :2005/05/18(水) 23:32:59 ID:sTeJCswe
>>62 飢餓に走れ!
>>64 この世界のあらゆるものは
一切がさりげなく配置されていて
その一見のさりげなさの中に
美しさを見出せるっていう性質のことを
詩性というのだと思っています。
さりげない仕草で表現されている
展開して展開してゆく物思いの真摯な深みは
詩人と呼ぶにふさわしいと私は思っています。
74 :
人形使い :2005/05/18(水) 23:49:28 ID:sTeJCswe
>>65 しっかりとした立体感があるにもかかわらず
すーっと身体に染み渡っていく電解質な詩。
青という色は呼吸を整える作用がある。
(また、息が止まるほどの圧倒作用も持つ)
セラピー。
こういうバランス感覚に私は安堵する。
75 :
人形使い :2005/05/18(水) 23:57:29 ID:sTeJCswe
>>66 リライトで柔らかくなった表現は、
陽光の温度にさらに接近して。
しなやかな芯の強さ。
光という温度の中に優しく漂っている幾つかの物語を、
丁寧に両手で掬い上げていると思いました。
物語こそが潤いの源泉なのではないかと思い始めている今日この頃です。
76 :
人形使い :2005/05/19(木) 00:43:06 ID:e4WqgaU5
>>67-69 「ああ今日は土砂降りの夜じゃないか!」
椅子に座ったまま、眼鏡を鼻にかけて、うとうと眠りこけていた私は
開け放した窓から流れ込む雨の匂いにはっと気がついた。
寝癖に手櫛を通し
ワイシャツを整え
せめてもの身だしなみに
落ち着いた色のネクタイを首に巻いただらしない格好で
雨夜の来賓を慌ただしくお迎えする。
紅茶を飲み、食事をする、ということ。
その婦人はいつも静かな生活を切り取って
私の元にそっと置いていってくれる。
(婦人は合間に銀河の窓を覗いてとても遠い目をするのだが
(その事について問いただすようなことはしない。
ただ私にはそれらの時間の透明感が、かけがえの無いものに感じられるのだった。
------------------------------------------------------------
ようこそご来館くださいました。
饂飩さんの詩ではないですが、
私はさりげない行為ほど美しいものだと感じていて、
切々と綴られているこの小さな営みの静謐はとても雄弁に感じました。
ありがとうございました。
また、ぜひお越し下さい。
77 :
人形使い :2005/05/19(木) 00:48:25 ID:e4WqgaU5
>>71 SUMMER OF LOVE
気持ちいい所をよく知っているなぁと思いました。
乾いたスネアの音に乗っけたら beat !
とっても素敵に違いない tempo
う〜ら〜 うらら〜
78 :
人形使い :2005/05/19(木) 00:55:26 ID:e4WqgaU5
どどーん
ダブル・シンバル ブラストビート 殺害の悪音 悶絶の雑音 響き渡る叫声 AAAARRRRARARGGGGAAAAHHAAAA 狂った 誰にも当てられない怒り 憎しみ 吐き捨てる言葉 酷く単調な2ビート 浮き上がる血管に射し込む 俺のいらだち カスみたいなもの 誰も見てやしない またふりだしだ
fuck police fuck politician fuck religion fuck social fuck a lot of you
「カラスの夢」 (1/2) 硬質な雨が 街を切り裂さいて 均等にスライスされるのを横目に 鳥たちは雨宿り アルビノのカラスは わずかな隙間に身を寄せて とろけた闇夜を飲み干す夢を見る 紅い瞳に血をにじませ 鳴き声は弱々しく 細く弱った体を懸命によじって 毎夜ごとに夢を見て 起きてみれば ただのアルビノでしかなく 失望の日常がすぎていく 雨が過ぎ去り きらきらと木々が光を弾き 剥き出しのコンクリートが 雨のあとをぬぐい始めた アルビノのカラスは 弱った体をさらに弱らせて 飛び立つことさえままならない
「カラスの夢」 (2/2) 力尽きて 眼は霞み 空と海の匂いを感じた気がした 弱った体で水場を探し 飢えにまかせ 青く透き通った水を 荒々しく飲み干した 水を飲むたびに 空は光を失い 闇が空に満ちる アルビノのカラスは もうどこにもいない 闇色の翼を誇らしげに広げ 今日も世界に夜を運んでいる 赤い瞳がわずかに名残を残すだけ
ものすごくひさしぶりです。
ご無沙汰してごめんなさい。
>>20 そういわれちゃったら、新しい世界を開拓しなくては!
やばい、自信無いよ・・。
84 :
人形使い :2005/05/19(木) 22:20:48 ID:e4WqgaU5
>>79-80 対バンしようぜ!悪魔さん!!
バスドラ どむどむ 心音を代替する
スネア つったっつたーん 乾いた広がりが生まれ
べース ぼんぼんぼぼーん 太い蔓は絡まりあって
ギター じゃわんじゃわん 七色の雨が降る
サバンナ!
風が喝采する喝采する
歓喜の雨に打たれる
虹の中を駆け昇って雲の上に打ち上げられる
指先に積乱雲が絡まる
太陽が大音声で祝祭を歌う
オーアーアー!
85 :
人形使い :2005/05/19(木) 22:41:13 ID:e4WqgaU5
>>81-82 カラスがついに得た本当の黒。
光と闇の印象の反転や
カラスの傾いだ価値観が
読むたび異なる感慨を抱かせる
万華物語。
ただ、闇色になったカラスはひたすらに美しい。
86 :
人形使い :2005/05/19(木) 22:46:45 ID:e4WqgaU5
>>83 ちょっと寂しくなって
にゃーにゃーって暴れようかと思った矢先!
おかえりなさい。
考えすぎないで。
自分の歩幅で。
月逆さんが feel したものが読みたい。
>>85 ありがとうございます。
実はアルビノのカラスを見たことがなかったりします(笑
鳩は見たことがあるんですけどね。
鳩のことを書こうと思ってたらいつのまにかイメージがカラスになってました(なぜだ!)
闇色どころか夜そのものになった、というイメージを出したかったのですが
そこまで行けなかったみたいです。(汗 精進しなければ!
>>86 そういえば、最近にゃーにゃー言ってないなぁ・・。
でも、新しい猫さんたちが来たみたいだから場所を譲ってもいいかなって
思ったりしてます。
88 :
人形使い :2005/05/21(土) 23:47:23 ID:jg7S8sPe
>>87 月逆さんの詩の中にある物語は
すーっとしみとおるものがあります。
(ってこっそり覗いて改めて思いました。)
当天文台は、猫、入場可です。
旅に出る猫こちらへもどうぞ。
89 :
饂飩 :2005/05/22(日) 10:05:13 ID:BwysG4pV
テイク ケア 苦しい 苦い 辛い 辛い 体中味覚の宝庫です とり間違えることもしばしば 今の気持ちの模範解答が欲しい バシン バチン 恋することも寂しさまでも おぼろげで 涙を流しても誰も泣いてはくれない 僕は今乾いている 取り繕ったボロキレで肌寒い部分を隠して 丸まった状態で北風ぴゅるりり 風笛のようで息をしない塊が地面に立っています 息のままに風のままに足りないものを歌って乾いていく 喉に絡まる痰が毒を包んでくれる気がして 重い頭まで捨てられる気がして ・・・・・歌っています 己の耳で存在を認めて それだけを見つめて... 絶望なんて逃げ遅れただけの言い訳だ 前なんてどこを向いても同じなんだから 起きて 起きてください 最後に目を開けた時は白目だったね 分からずや 甲斐性なし 大嘘つき 寝てていいよ だから起きてよ 喜びに忘却を付けたらオブラートになる 苦しみを包め 早くよくなって ・・・歌っています 干からびながら 溢れてくるものが無限である限り 毛布の中は絶壁です 答え 待っています
90 :
饂飩 :2005/05/22(日) 10:15:42 ID:BwysG4pV
想像する すべてを 指の先まで 区別する 現実を 頭の外まで とりあえず今はスルー まだ出てきそうだ から
91 :
饂飩 :2005/05/22(日) 10:55:07 ID:yw0B3YgA
自我追悼をする作心者 弾き出た愛情が離れていく 空っぽになる境界線の合間で躊躇してる それは重なっていってしまう言葉たちに飽きてきて 情熱を失う心 それは並んだ文字を記号化して簡潔にしてしまってゆく 慣れた片目 あるいは音に発してハウリングしてゆく憎悪 肥えた耳 枯渇してやせ細って腐ったコンセプト ああ血が臭いんだ 力の抜けた体のままステージに・・・ あぎぇ・・・おあぁぁ・・ もう人と同じ位置に立つことが後ろめたくなった 五感がありありと辛い 離れてゆく 今この時も ゆっくりと空しく 好きと嫌いのストライプの合間に 見えないダンス 空気が滑る手つき 僕はもう踊れない・・ ヘイブラザー 笑ってくれ 無力なこのダンサーを 言葉を背景に飾り付けた舞台も 着立てた衣装も無表情な壁に変わる 意味の無いものから感じ取れる魔力も抜けてしまった 僕はもう 何も 星空が見えない あんなに大きな月さえも 目が見えなくなってしまったみたいだ 泉にあるものは込み干してしまったみたい 今はそっとしておこうか・・・ 僕は待つ 何もかも忘れるまで まだ終わらない 今はこれでいいから
夜を連れて行く天球運行装置 語り部:悪魔 夜明けに光る銀の町並み 遠く仰ぎ見る 氷結した大気 朝焼けの太陽と まだ見える星 チクタクと動き出す 深い空色のあの鳥には見えない 僕だけの幸せに包まれ 銀河に巻かれ 空見る小鳥 瞳に映る 朝日と天体 風去る街の天球遊び
93 :
人形使い :2005/05/23(月) 23:21:30 ID:Dghm9dix
*今日はこれだけ置いてもう寝ます。ごめんなさい。おやすみなさい。 『ゴーグル』 ゴーグルをかけて 1. しみ一つない画用紙のような真っ白い砂丘の真ん中で 葡萄酒色の幽霊クラゲをパラソルにして立て 黒革を鋲でとめた装丁の長い長い物語に耽る 2. 空に浮かぶ超高層の屋上の未踏地で 密やかに蒸留壜の中 大きな菌糸を栽培して 温かいその壜に抱きついたまま アンテナに擬態するナナフシにまたがる夢を見る 3. 螺鈿色をした象に乗って 雷鳴を追跡しながら スコールで極彩色にけぶる出口の無い密林を歩き 雨上がりには 大きな樹のまたにもたれて 木彫りの笛を吹き鳴らす ―青い水源に浸した麻のきれで土埃をよく拭き取ったら、また旅を続けるんだ
94 :
人形使い :2005/05/23(月) 23:27:23 ID:Dghm9dix
あ、そうだ 今日は誕生日でした。 特に変わりは無いけど、 何か変わろう、変えてやろうって気持ちになりました。 うわーい!
お誕生日おめでとう
おめでとうございます 歳を重ねるごとに人生は楽しくなりますよね
97 :
饂飩 :2005/05/27(金) 05:00:21 ID:JUTdmOpz
おめでとう!君の一年リセット!ハッピーバースデー! 今度は何をしてみるんだい?髪型かえたり白衣に着替えたり 一段と大きくなった自分と一年分のケーキを合体だ! ろうそくの数だけの「ありがとう」を必殺技で吹き消すんだ みんなと自分が祝ってくれるこの日に!おめでとう! ・・・・四日過ぎてるけどorz
あぁ、ぼさっとしてる間に!! 誕生日おめでとう!
99 :
人形使い :2005/05/28(土) 21:34:01 ID:+/6eLbAZ
みんなありがとう! 極めて保守的で臆病者だったし、 誰かに教わり、養われているっていうことに 引け目を感じ続けてきたので、 今が一番楽しいです。 好きなことできて、責任のぴりぴり感も刺激的だし。 今年こそはバンドにてLPを制作することが目標です! そして、今年もゆっくり詩を書いていきたいです。 みんなと一緒に。 改めて宜しくお願いいたします。 景気づけに ―Maximo park "Graffiti" !!
100 :
人形使い :2005/05/28(土) 23:15:19 ID:+/6eLbAZ
>>89-90 精神と身体の折り合い。
どちらからも目を逸らさないバランス感覚を大切に。
快楽への耽溺や自意識過剰による衰弱って、
きっとこの均衡が崩れている状態なんだと思います。
特に振れ幅の大きい詩人達だから、
私は心配で仕方なくなる時があります。
安らかに、あれ。
101 :
ボヘミ :2005/05/29(日) 21:31:28 ID:0Kg9niLa
遅ればせながら、おめでとう ここは「詩板」とはいえ「2ちゃんねる」 荒れるのは仕方がない気もする もちろん荒れるのが自分は嫌いだし、 多分この板の人の多くはそれを望んでいないと思う それでも自分は2ちゃんねる詩板が好きなんだろうな すごい矛盾しているなぁと我ながら辟易しているのだけれど 最近はあんまり多くを語りたくない(だから名無しでやってるんだけどね)から、 この辺にしておくよ 詩人の集まる天文台ね 今の俺は隕鉄みたいに無骨すぎるかな 今度はもう少し上等な服を着て訪ねます
月明かりのゆたりと沈殿すなる井戸の 水面を揺らしましたるは、 炉の丸めた灰に魂を籠めたる煤蛙 煙突なりと思いきや 落ちてみれば清澄の水面に打ち据えられ はい、南無阿弥陀仏 ――情けなき身にも降り積むあはれなり 諧謔失敬
happy birth day yoki hi wo toki ni tumazuitemo yoki hi wo
104 :
人形使い :2005/05/29(日) 21:55:47 ID:DRlDorjY
饂飩っち、悪魔さんちょっとごめん。
>>101 ありがとう。
今日は話せて本当に嬉しいよ。
名無しになるって決めたボヘミ君の意志はもちろん尊重するけれど
たまにはこうして顔を見せてくれると安心できるかな。
あと、諍いはそんなに嫌いじゃないんだ実は。
そういうエネルギーこそが人間らしいなーと思ってたりして。
それは何らかの情熱で、人間って情熱機関で動くものだから。
もちろん行き過ぎは何事も毒だけれど。
"そうであること"って否定してもどうにもならないから、さ。
>>102 井の中の蛙になれなかった蛙かぁ。
儚い物語だな。
ちょっと風刺を含んでいる気もする。
見事なお手前。
105 :
人形使い :2005/05/29(日) 22:00:17 ID:DRlDorjY
隕鉄、
神秘的な工芸品が眠っていそうだ。
>>103 祝福をありがとう。
106 :
まーろっく :2005/05/30(月) 00:08:58 ID:IYwSCPFm
ずいぶん遅いですが、お誕生日おめでとう、館長。 いやぁ、それにしてもなかなか向こう意気が強い館長で、見事な論陣でした。 まぁ、地球も生きておれば台風や地震もあり、悲しい思いもするのですが、 それも生命のひとつの様相。詩板も過疎板などと言われながら時としてマグマ が噴出するのでしょう。 机を叩きながら激論した学生時代は遠い遠い昔ですが、ガタガタとそんな懐か しい物音が聞こえてくるような詩板のこの頃であります。 などといいながら某投稿系サイトで私の罵倒がきっかけになり、言葉で殴り合 ったりなど、たぶん僕より全然若い詩人相手におとなげないことも結構してい るのであります(笑)。
107 :
饂飩 :2005/05/30(月) 21:31:42 ID:Pj5hlry8
>>104 むにゃらら。構いませんことよ
最近この板にちょっぴり馴染んできたような気がしないでもない
108 :
人形使い :2005/05/30(月) 22:58:16 ID:cgLwqENM
>>91 もう正直に書きます。
この詩の感想は相当何度も書いてはやめました。
何か、饂飩さんの文章って言うのは、
一つの解釈を当てはめようとすると、
私自身がすごく恥ずかしい気持ちになることが多々あって、
なんというか、絵に描いた黒い太陽を滑稽だと嘲笑う人の滑稽みたいな
そういう無粋の気分に陥るのです。
饂飩さんという舞台でくるめいている混沌をそのまま楽しむのが
一番正しい気がしたりしなかったり。
109 :
人形使い :2005/05/30(月) 23:22:10 ID:cgLwqENM
>>92 不思議な装置の中にいるぼく
暁の輝きが永遠に封じ込められた
この小さな詩装置
いつまでも何度でも眺めていられる
宝物の魅力を持っている
110 :
人形使い :2005/05/30(月) 23:31:46 ID:cgLwqENM
>>106 ありがとうございます!
陣の中央の天幕まで開け放していたつもりでした。
懸命に主張を聞きだそうとしたんだけれど、
安っぽい挑発をする人まで現れて、
全くの徒労だったみたいで残念です。
猜疑心にとらわれて耳を持たない者。
大げさかもしれないけれど、流血は無くならないだろうなと思いました。
ふー
なーんて気苦労。
まーろっくさんの若々しさが羨ましいとか言ってみたりして〜♪
111 :
人形使い :2005/05/30(月) 23:33:26 ID:cgLwqENM
ようやく書きました。
遅くなってごめんなさい。
>>107 『わ』って音のイメージが好きです。
112 :
饂飩 :2005/05/31(火) 00:56:21 ID:uyDc2pTd
>>108 僕も正直に書くよ。
あなたのその探究心にはいつも感謝している。
そして、時にその誠実な態度を見て、僕はあなたを騙している気になる。
粗末なものしか入っていない袋から、光ったものを期待し探るあなた
でもそれはクズから光るものを生成出来る能力を持っている人にしか出来まい
自分が悲惨な状況を作っているようにしか見えなくなる。ああいつも良くしてくれて有難う
この板では一番馴染み深いあなただけど、たまにそう思ってしまうんだ。
偉そうにはしたくなけど、これは、「今自分の言葉に飽きてしまっている
どうみてもどれも同じにしか見えない物達、
構想のイメージも腐って、インスタント食品みたいにその場限りのやっつけのように
栄養も見栄えもよくないものばかり作り続けている気がする。」
とかそういった物を書く上での自信の無い現状をスケッチしたつもり。
こういう心境じゃないと書けないものを書いてみたかった。悩んだけど
最後のは、いつかこういう気持ちが抜けるだろうっていう気軽な気持ち
とりあえず現状はこうだけどまぁ見ててくれと読み手に言ってみた。
113 :
人形使い :2005/05/31(火) 21:59:24 ID:47XePPS1
>>112 Don't mind は、和製英語らしい。
好きでやっていることだからさ、多分お互いね☆
なんとなく
「混乱と、でも楽観」の印象が
ここのところずーっと通底しているのには気付いていました。
その対象が何かまでは察することができなかったけれど。
そしてそれは完全に伏流だから
詩一篇を取り上げて
表舞台をあれやこれや語るのに何か違和感を感じたのでした。
饂飩さんのこれからをじーっと見ています。
114 :
人形使い :2005/05/31(火) 22:25:04 ID:47XePPS1
詩を一つ書いていたのだけれど あちこちで破綻して分解してしまいました。 最近こういうパターンがとても多いです。 *供養のために断片を掲載します。 ------------------------------------------ その青は深すぎて 息もままならず (O3未順応の呼吸器官) その青は虚ろすぎて 何か言おうとしたその言葉が一枚 真っ白になって吸い込まれていった (今でも多分その一枚は大空のどこか遠方を人知れず舞っている) 確かに私は晴れた日に 落下してくる途方も無い青の質量に耐え切れず 押し潰されて ある晴れた空の片隅で 誰にも知られぬまま ------------------------------------------ 特に青空については 幾ら書いても書いても書いても 何か大切な一節が抜けている気がしてならない。
115 :
饂飩 :2005/05/31(火) 23:33:47 ID:uyDc2pTd
>>113 俺の書くものは「作品」ではないのかもしれない。
>>114 空は気分屋、そんなところ自分にそっくりだ
空はブラックホール、呟きと破滅した言葉を吸い込む
空は自分の心を写す鏡なのかもしれない。
116 :
人形使い :2005/06/05(日) 20:55:52 ID:HOUhEFwN
>>115 私はいまだに空の実体秘密をつかめないでいて、よく晴れた日にはいつも、目の前に答えが分かっているとわかっているのにそれが何かわからないという敗北感を背負わされ続けています。
117 :
饂飩 :2005/06/05(日) 21:51:35 ID:uIsAQzFF
THE STEP 向こう側に人の足跡がみえるんだ それはちらつくようで輝いて見える 俺はそこに向かおうとしているのか 一番大切な何かを犠牲にして わかりたい わかりたくない 真実って何さ? 何かって真実か? 自分の足で立って 獲物を捕らえて生きる 強い力と迷惑な金とその場限りの決意さ 居ても立ってもいられないみたいで一杯さ 限りないは限りあって それは命かもしれない 頭にあるもの全てを我が物にすれば 向こう側にいけるだろうか あの向こう側へ 俺の靴であの地面に残せるだろうか 燃えて黒く焦げた疚しい魂の証を
118 :
饂飩 :2005/06/05(日) 21:54:22 ID:uIsAQzFF
>>117 ちょっと直す
真実って何さ? 何かって真実なのか?
119 :
人形使い :2005/06/08(水) 23:09:55 ID:smICbThC
寂しい人はここにおいで。
120 :
まーろっく :2005/06/09(木) 00:31:21 ID:iageyRFL
寂しき者の歌 夜の底を川が流れておりました 桜の古木は咲いて 花を散らしておりました 寂しき者がふたりして 抱き合い眠っておりました 指をからめておりました いや、眠っていると見えたのは もうなきがらでありました 肌に降りかかる花びらも くすぐったくもなく いや、ふたりと見えていたのは やはりひとりでありました 寂しき者のなきがらは もう悲しみようもなく ほとんど桜に埋もれて それでも花は降り積もり 清い砂礫を川が運び 花が埋めて砂が積もり やがて寂しき者の丘ができ 寂しき者の丘にマンションが建ち マンション建ってともし灯ついて 丘いちめんにともし灯ついて 星空に消えてゆくのでありました
(こんばんわ) 一人でいると 言葉がひとつも思いつかなくなったので 仕方なく唇すぼめて 音を殺して長く少しずつ息を吐いてみた 歌になればいいのにな
122 :
人形使い :2005/06/09(木) 22:52:07 ID:9NFUrrwQ
>>121 (こんばんわ)
私の場合、暖かい季節になると言葉が出なくなるのです。
その細く長い息が夜気に混ざるときに密やかにたてる分子琴の音が私には聞こえます。
ぽーん
きーん
って、ほら♪
123 :
人形使い :2005/06/09(木) 23:04:16 ID:9NFUrrwQ
>>120 物凄い早回しで映す世界というのはとてもとても清冽な美しさで、亡骸はもう人の時間から解き放たれて自然のダイナミズムの中に息づいているものだから、その大らかな変化に思いを馳せると、清清しい風が吹くような心地になる。
そしてフィルムが立ち止まったときの人の営みの映りこんでいる一箔の眩さは焼付きを起こしそうなほどの lx(ルクス)
寂しさをこえて胸を打つ lx(ルクス)
>122 小さい楽しい音になった お礼がしたいけれど手品のひとつも仕込んで来てません せめて 夜に丸く開いている綿毛のたんぽぽのありかを地図に書きました 屋上の手すりのところに結んであります
125 :
人形使い :2005/06/09(木) 23:27:44 ID:9NFUrrwQ
>>124 屋上に駆け上がった私を出迎える大きな月の光をまともに浴びて、まるで手品みたいに、頭真っ白い見事なアフロに膨らみ、暖かくなった夜風でどこまでも綿毛式に運ばれております。
眺望良好。
高度500mからお休みなさい。
126 :
人形使い :2005/06/09(木) 23:30:35 ID:9NFUrrwQ
さらりーまん勝てないものが沢山あって眠気もその一つ。 また是非是非にどうぞ。 ゆっくりゆっくりお話しましょう。
>人形使いさん おやすみなさい 良い風とやわらかい地面を
128 :
饂飩 :2005/06/10(金) 01:53:39 ID:jZlEPBZ7
しまった出遅れた
「毛布の上で」 ふわふわな毛布の上で のんびりくつろいでると おっとりとした眠りの神が ハープを奏でているのが聞こえたよ パチパチとする ひげをなだめながら 音素記号と音符の 道しるべをたどる おおきな木の下で 眠りの神はハーブを奏でる あたたかい音楽に包まれて 眠りはさらに深くなる しっぽをゆらして ひげをゆらして 流星が落っこちるのを聞きながら 猫は眠りにとけていく
130 :
人形使い :2005/06/13(月) 23:08:10 ID:CyhnFFnd
>>117-118 見上げたり見晴らしたりしている姿って好きだな。
影がくっきりとしていて、存在がとても明らかだ。
131 :
人形使い :2005/06/13(月) 23:09:06 ID:CyhnFFnd
>>128 逐次じゃなくてもいいじゃん♪
ゆっくりと話をしましょう。
132 :
人形使い :2005/06/13(月) 23:17:01 ID:CyhnFFnd
>>129 眠りに落ちる時に身体を包んでいるあの身動きが取れないほど果てしなく柔らかい感覚はハープの音色だったのですね、納得。
一つとても不思議なことがあって、自分ではない誰かが静かに眠りに落ちる様子を眺めていると心がとても穏やかになるのは何故なんだろう。
これを考えながら布団に潜り込めばぐっすり深い幸福な眠りが見込めそうです。
ありがとう。
(こんばんは) 夜になっても降り止まないから 雨粒を顕微鏡で覗いてみたら 渦を巻く粒子が集まっては拡散していくのが見えた 触ってみたさにうっかりスライドグラスを床に落とした そしたらどうだろう、窓の外が大雨だ おたおたしながらそっと破片を片付けて 残った水滴をおっかなびっくり覗いてみた 小っちゃくて殆ど見えないけどよく見ると 太陽がにんまり笑って隠れてるんだ ひどい話
134 :
人形使い :2005/06/19(日) 21:57:13 ID:eb0YeZGu
>>133 雪があんなにきれいな結晶と知っているのに
なぜわたしは雨のことに気付かなかったんだろう
静かな研究室と空は繋がりあっていて
覗いても覗いてもどこまでも繰り返す
たまねぎのようなその部屋の完結した無限の構造に
すっかりはまり込んでしまいました。
素敵です!
「思案中」 夜が時間通りにやってきて 太陽を追い出した頃 影は空をえぐって 月と星が零れ落ちた それを見ながら どうしたもんかと考える おしゃべりな月と星たちが こっちでパーティをしないかと誘ってる 優しげな夜が ゆっくり眠ろうと誘ってる 月もいいけど夜もいい どうしたもんかと考える 悩んでるうちに朝が来て ぐーたらな猫が飯くれと催促する それを見ながら どうしたもんかと考える
「月と夜」 影が空をえぐって 月と星が零れ落ちた 影は月と夜の狭間にいる どちらにも溶け込めなくて 包み込むような光も 冷酷に断罪する闇も 影の本質だから 影は真実の偽りの姿 誰かが気づくのを待っている
>>132 寝てるような起きてるような中途半端な状態をスケッチしてみました。
猫のように眠りたいなぁ。
憧れ強すぎて猫になりそう。
にゃー。
>>135-136 書いた詩をなおしていたらぜんぜん正反対のものが出来ました。
136が最初に書いたものです。
ガリガリと音たて登る太陽を嫌悪していた リズム:僕はどうしてか君に会えないでいる リーズン:無意味なものだけが満たしていく 声に出して言ってみて rai rai rararai rairarairarararai da da da 単純だけど暖かく悲しみだけを導くメロディ 針金を巡らした僕の庭にも聞こえるのかな 笑いかけると目をそらす貝殻のようなくつを履く君は彷徨いだして戻らない カリカリと耳障りなディスク蹴飛ばして リズム:僕はどうしても臆病で リーズン:無駄な事だと言い聞かせ 声に出して言ってみた rai rai rararai rairarairarararai da da da
139 :
人形使い :2005/07/02(土) 16:58:58 ID:PijU/T3k
>>135 夜と太陽と月と星と猫
とてもシンプルな生活
そこはきっととても安らかで
そういう生活を最近の私は求めているので
清涼になりました。
>>136 世界と私と光と影はひとつに縫い合わされている一枚の織物で
悩みながら歩き回る哲学者の足はいつもそれらを引きずっている。
一つばかり見ては何もわからないけれど、
一つには全てが隠されている。
とか、感想ではなくて触発されての文章。
>>137 月逆さんかもす雰囲気は充分猫のシルエットですとも。
ネガポジみたいに原風景は一枚。
140 :
人形使い :2005/07/02(土) 17:01:32 ID:PijU/T3k
物事の表面を切り取っていくビジネスの世界のスピードの感覚嫌いじゃないけれど、詩を書くということを知っていると何か欠落した気分になって歯がゆくなったりします。 折り合いをつけてスマートな成人になりたいです。
141 :
人形使い :2005/07/02(土) 17:09:43 ID:PijU/T3k
>>138 太陽円盤Diskなんかじゃ伝わらない本当の音であるLiveの臨場感で大合唱するStadium song、そんなPowerを感じたのはFesの夏だからかな。
今年もFuji & SUMMER SONIC行きます、夏!
142 :
人形使い :2005/07/10(日) 12:55:17 ID:ofgyRt4A
働くということは成人になるということは『なぜ』を思わなくなること。 『なぜ』の問いかけがしばしば陥る閉じた迷宮を回避する賢明。 『どのように』という労働における対処は林檎の皮むきのように世界の表層を切り取っては処理廃棄してゆく作業だから、身を沈める深度は存在しない。 学者や詩人や音楽家の拠り所無き彷徨を私はすっかり失念してしまっていた。 長い時間をかけて炎天下目的も無い徒歩の思索の中でようやくそのことを見つけ出し思い出したのでした。 時々は立ち返らなければ原点に。 その触れ幅で生活を豊かに!
143 :
人形使い :2005/07/11(月) 23:08:20 ID:sPPg87EZ
プール 蹴伸びで離陸して、青いコースライン‐タイル上をなぞる潜航 久方ぶりの真水を、(例えば夏の水練の授業の)追憶の貝殻を拾うようにゆっくりと泳いでゆく水面には午後の陽光 自由に伸びる手足で水に抵抗をかけて推進を得ながら、受けた幾つかの観念的な示唆のつぶやきを泡に乗せて排出してゆけば、小さな懸念達は引っ掛かる棘の単位で水に溶けてゆき、私の実在だけが明晰になってゆく 常に新鮮な空気を要求する身体はとても自然で、半ば電解しだしている 揚水 カルキの匂いのする皺指で摘むラムネアイスバーの溶けた滴に丸まって映りこむ、照り返る真っ白なコンクリートブロック塀に夏と名付ける まだ履き慣れないビーチサンダルがずれて痛い 団地を経由するバスの閑散にうなる空調には、そろそろ快適な夕暮れの空気が混ざり始めており、自邸抜ける涼風を肴にあぐらをかいてビールを飲むまどろみのプランに喉が鳴る アルコールは灰汁の抜けた心身の隅々までよくまわるだろう
炎つかむその手は傷だらけ 刻み込まれたストーリー 剣握るその手は血まみれ 染みこんだカルマー 甲冑の少女は火花を巡らし100億の敵と戦い続ける まだ続く戦いの旅を誰も止められやしない 聖なる剣をその腕に 祝福の鎧をその胸に 取り憑く悪魔に見向きもせずに 勇敢な少女の物語は続く 空に馬蹄 剣の音 夕暮れは朱に染まる
145 :
人形使い :2005/07/13(水) 22:55:50 ID:tZD7yich
>>144 少女を戦いに駆り立てる
何かその一途な思いを想像するに
私は何か切ない物思いに囚われます。
おそらくそれらの敵は
少女の頑なが作り出した犠牲者なのではないかと危惧します。
本当の信念というものの貫き方に気付いたとき
少女が流した血を贖う方法を
私は教えてあげられないので。
などというのは私のエゴイズム
少女一瞥もくれず地平を睨む横顔はいずれ美しい
146 :
Mana魔名 :2005/07/16(土) 15:34:38 ID:91BPdmv1
天体観測をはじめよう 文章以上に秩序だった空 台形の星座が規則的に廻る にぶい光は点滅を繰り返して てのひらに映る暗闇に彩を添える
147 :
饂飩 :2005/07/28(木) 20:21:39 ID:7djjYhTQ
ソニック 出来るだけ 見つめられるだけのエピソード そっと今思い出して 夜に掲げる重い星 変わればいい 流せない涙と冷たい糸を 後悔のど真ん中に差し込んで 自己哀れみの章 一節 良かば知らん この現状 稀に見る死体の道 光と闇が形作る 嫌と殺意に混ぜ込んだ 明るいロッカー 思い切り切り刻んで知らない名前になってく だんだん だらだらと 気が散ってゆく表情 疾走すれば消えてゆく吹き付く血と鉛 失踪すれば逃げてゆくキラキラ光る窓 走りすぎて染まってゆく真っ白いボディ 濁った瞳がが今日も彩られてゆく 魂
148 :
饂飩 :2005/07/28(木) 20:34:59 ID:7djjYhTQ
地下の孤城 膨れてゆく デ・パ・チ・カ 何小節もコピー&ペースト 寂れた廃墟 デ・パ・チ・カ ナンセンスもRide on Time 立ち上がり眩んで 零れる ナショナリズムがまどろっこしくて 飽きれて垂れてく デ・パ・チ・カ 面倒なことと すれ違ってく意識が 合間と合間にチーズが挟んであって これが一個一日一人 たまに人の指が見える 曲がりなりにも デ・パ・チ¥カ 飛び出したホースをメイスで押し込む 隼のようにとカレーをかけて デ・パ・チ・」カ 夜と昼が混ざって抜け出せない樹海 目の色と羊の数を数え どちらも高さが合わない 張り裂けながら落ちてゆく 惨くて笑える赤い風船 デ・パ・チ・カ
149 :
饂飩 :2005/07/28(木) 20:58:02 ID:7djjYhTQ
服従者 突然だけど君だって服従者だ 幾たびにも渡る調教の末に 忘れたことさえ忘れてしまった 哀れで そして優秀な 遺伝子組み換え大豆だ そして最高の審判を待っている 社会の舞台で踊らされて疲れて おどけている 皺の数も違う何人かが 下を そう下を TVでも見るかの如く ため息や 独り言をあいまぁと呟くよ 忘れることすら仕事になってしまった 可哀想で 可笑しな服従者が 今日も踊っているよ ベラベラと達者に 飛び出た醜い内臓をズルズルと引きずりながら 麻痺していつ身体を切られたのかすら知らないでいる 忘れかけている者たちよ 百目になれ 医者になれ 教育者になれ 知らないでいるときっと忘れる そうなれば 何故死んだのかすら知らないまま終わる 生きた試しもなくズダズダと幾千もの足跡に揉まれ 怪我をしたことさえ忘れ 堕ちてゆく そしてだらしなく疲れ果て 内臓が飛び出でて 走りもせずに歩いてゆくだけの日常に また疲れ 終わってゆく生き方に嫌気が差し 愚かにも他人を巻き込みたくなってゆく 笑顔を 悲しみを 優しさを 他人を 歩きながら落としてしまう人間は 小奇麗に舗装された道を標識見ながら歩いていくだけ 退屈なことが当たり前になっていって とても臆病になっている自分に腹が立つ それに気付いたって 忘れ物がとても目立つから 黙って無表情な道しか信じられなくて それしかないんだ もう何にもなれない 忘れてはいけない 日常に服従してはいけない だから 違ったモノになれ 何にでもなれる人になれ
150 :
人形使い :2005/08/08(月) 20:14:09 ID:hDhj2p4R
夏 肖像画 横顔 ―壊れた貝殻に滑り込んだ燃え盛る車輪の形の夏は、細かい蝉の聲に半ば埋没し、首を少し傾げて繰言をいつまでも細長く呟くので、私はいつまでも夕立の簾(スダレ)る積乱雲の翳りから抜け出せないでいる
151 :
人形使い :2005/08/08(月) 22:06:49 ID:hDhj2p4R
>>146 紅を刷いた薄い月を浮かべた夜は
茶の湯の深い緑色をしている
嗜酒症の老人が水辺に詠んだ長詩が
むこう岸の柳の葉を揺らす
152 :
ポエムテロリスト :2005/08/22(月) 07:08:53 ID:P0ch4jYb
『犯行声明』 グラスの中で溶けていくのは時間だが 我々は社会のホクロみたいな存在である それはチョコにもラーメンの具にもならない それは二十一世紀の夢だ アグレチュゲーゴシゴッゴ じゃがいもにとろけるバターが瞳をおおい 私は叫んじゃう「赤身と白身生魚じゃないの!?」って流れるように絶叫 皿にきれいに並んだ厚焼かれた卵は堕胎された私の夢とか?ばかな 握りこぶしには割り損ねた箸のささくれでも刺しとけばいんじゃね? 最高の日が最高であるために私はどこの部分を大事にすれば良いのだろう 植木鉢の中に土が盛られそれが沢山の花を咲かせたとしても 足の指で握ればそれは舗装の一種にすぎない 私は「吸いません」と拒む、彼は「すいません」と気を使う 居酒屋で煙草と郷愁にむせかえる一口呷る 今日という時間が来週と明日と夜の灯にうっすらと まだ私が来ないともたれて 見えないものを地平線に並べる その上をこうじ菌の知人、身代金がケンタッキー州までドライブスルー スルー、スルー、もっとはやく 荷物まとめてとっととトリロジー トリロジーはトポスのかなた ところで余った大根おろしつまみすぎじゃね? 「こんなあたしでいいのかしら?」置いていかないで 置物みたいで美しく 哀しい
153 :
饂飩 :2005/08/22(月) 18:21:24 ID:LZjQQLMv
でまかせ 熱くもないのに服を脱ぎ 人間なのに神がかり 良くもないのに辻褄合わせ 人と同じ位置 いつも同じ位置 平坦で愛想が尽きた壁と生と糸屑 それらは他人から見ればカオトピア 叙情に顔を向け 鏡水に睨めっこ あくる日の朝 汚い夢を思い出そうと 一日分の出来事を捏造し脳内に流す 無理やりにして健気な端末の自分 やれてないやらない険悪なアイデンティティー それも自分 切っては張り続ける枠を 延々とスクラップブックに閉じれば きっと誰でもいいから目を通す フィクションにもならない災いの種 花は咲かない 咲かないけどそれは 広がってゆく 虎視眈々と 岩でも刃物でもない 人間であることへの反応 自分に向ける実験器具 詩は関係ない 言葉も関係ない ただ溜まった血のかさぶたを貼り付けるだけの この歌にもならない作業は
154 :
饂飩 :2005/08/22(月) 18:28:08 ID:LZjQQLMv
>>152 興味なくとも目ざとくても
それすら俺たちには「どーでもいいこと」だ
そう 俺たちが先に飽き飽きしてるんだ
いぃーすよ なんでもいいし
勝手にしてろ 勝手にやらせてもらいますから
というわけでアウトローでも麺類でもない人からにも
嫌煙されそうな煙を吐いた 無秩序軍団。出ました
155 :
饂飩 :2005/08/22(月) 18:38:17 ID:LZjQQLMv
忘れていました 肉体を あさって取りにいきます だから食べないでください いやね 不便ですから ヨーヨーもゲームもできないのは タバコだって自分今煙みたいだから あれ タバコ吸うの 変でしょ?
156 :
人形使い :2005/08/23(火) 23:33:04 ID:KrxKFhZH
>>147 音速で折り合わされる世界の隙間を駆け抜けてゆく
体躯疾駆して絶句
音速の魂は星界も後悔も全てを置き去りにして
加速するほどに色鮮やかに輝きを増す
157 :
人形使い :2005/08/23(火) 23:41:35 ID:KrxKFhZH
>>148 肝心なのは何故溢れかえる食料品を埋葬する様に地下に陳列するのかってこと
その理由はデパチカのどこかにあるんだけれど
溢れかえる生産物の中に紛れてしまって
人々は試食品を摘むばかりで
今はもう誰も覚えていない
158 :
人形使い :2005/08/23(火) 23:53:29 ID:KrxKFhZH
>>149 知らない人は知らなくて良いことだったり
それは言い訳だったりもする
誰もがそれなりに幸せで
永遠に不幸から抜け出せなくて
自由も服従も角度によって見え方の変わる
細かいギザギザのついたシールみたいに一枚
ただ達観が空想を浮遊する手足をもぎとるのは事実
それが何gなのかは知らない
159 :
人形使い :2005/08/25(木) 22:33:32 ID:6xsCl9UX
>>153 声ではない声
バタバタと手足を振り回して何かを
伝心しようというでまかせ
緊張して延長してゆく言葉が
引っ張ったポリエチレンの袋みたいに
細く長く熱くなっていて
その中心に転がっているのは
よく見知ったひとたまのうどん
水のように掴み所が無い中を泳ぐように
人はこの詩を読むのだろうけれど
遠景ははっきりとした実体になっていて
こんがらがった直線
交錯したプロトコル
そういった言葉だけが人を殴打することができる道具なんだなと
たんこぶを押さえながら確認しました
160 :
人形使い :2005/08/25(木) 22:35:52 ID:6xsCl9UX
>>154 それは全人類への皮肉なんだと電動釘打ちしていたり?
奴らの歯はだいぶ黒いらしい。
161 :
人形使い :2005/08/25(木) 22:37:11 ID:6xsCl9UX
162 :
饂飩 :2005/08/26(金) 06:04:30 ID:rdPvE6+a
なんでもいいから人に冷ややかな目で見られたい
しかもその目は僅かに憧れている
そう。日本マゾ化計画を進めたい。ルールを変えたい
ポイ捨てしない世の中とか。みんながみんな日本人としての心を思い出してほしい。
>>161 せめて啜ってください。麺類ですから
163 :
饂飩 :2005/08/26(金) 09:21:50 ID:rdPvE6+a
かんぜん 素っ気無く梱包した花柄のダンボールの中はサメだったり オス状とメス状が連なって日常を形成してゆくなんてったて 延々積んで行く 無機質に変わる力は構う事ないなんて なんで気持ちい朝は苦しくて夜になると喜びになるんだろう 中が蛇の目で出来たステンレスの筒に中々出ない体液 これって永遠? 中は傷もので汗が出たり止まったり 飛躍せずに飛び回るなんてあと三秒で飽きそうなのに なんでって絶対足がないから 鳥にだって足はあるのに ピヨピヨの小鳥だって餌は淡白なものなのに 腕を振っても風は起きず 骨がなって痛いだけ 白けた顔で仮面を被り 時間をかけて慣れてゆくのは嫌だ こんなに嫌になっても終わらない世界に僕は嫉妬して 全部を操りたくなる 今の気分はサイケなブルー 明らかに凶だ
164 :
人形使い :2005/08/30(火) 23:12:22 ID:MYxeTpTa
>>162 ずるずるっっとー
スマートにルールを変えるなら
選挙には行ったほうがいい
そうじゃなきゃロックをやるっきゃないっ!
日本人であり企業人である私
じゃなくて
私は日本人で企業人です今のところ
って言いたいナァ。
165 :
人形使い :2005/08/30(火) 23:32:56 ID:MYxeTpTa
>>163 目も耳も口も鼻も
全て粘土で塞がれてしまったような
そういう閉塞した気分があって
それには何の理由も無い
強いて言うならば世界そのものが諸悪の根源
みたいな
そんな時は掌を広げて
ゆらゆらさせて歩くと良いそうです
166 :
ボヘミ :2005/08/31(水) 20:58:39 ID:zDj8Lowg
線路は続くよ どこまでも 地下鉄の不規則なリズムは、美しかった僕の思い出を攪拌してゆく 大都市を縦横無尽に脈打つ目まぐるしい毛細血管 僕一人だけがコレステロールのように行き詰まりたがっている ――…悲鳴 一際おおきな揺れ――急ブレーキに引き裂かれた幻燈 軋轢に泣き喚きながら僕はまた仮初の慰安から隔てられる 日ごと繰り返し繰り返される終点と覚醒への呼び水 駅の明かりが近づいている ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ と、3ヶ月ぶりに立ち寄ってみました 詩板を覗く度にこのスレがあることが僕を和ませます 投下品の内容に他意はないので悪しからず まぁ初期衝動が弱いから質もないんですけどねw
聞きもしない事を喋る人は(ry
168 :
人形使い :2005/09/05(月) 23:50:31 ID:WHlXcQA4
>>166 都会の息の根を止めることを狙う異物
漠然とした着点の明かりの希薄さ
久しぶりです。
私も日々のざらついた表面に摩り下ろされて
大分よい調子で衝動を失いつつあり
失望を強く感じとることすらできない感性に
頭蓋骨が歪みそうです。
169 :
人形使い :2005/09/05(月) 23:53:31 ID:WHlXcQA4
>>167 連詩
>聞きもしない事を喋る人は
切り取った舌の根に紫陽花を接木する
昆虫力学U 語り部:悪魔 その昆虫の複眼は 幾何学的色彩を放つ、単純な世界を見つめ 果てしなく、果てしなく、飛び回っている 小指の先ほどの小さな羽を振動させ 砂粒のような複眼をキョロリ 彼ら昆虫は ミニマムな世界を旅す 花弁に海 したたり落ちる 海の雨 強烈な表面張力 ねっとりと巨大な酸素分子 重力を武器に 目に付かぬ世界を蹂躙する その昆虫の複眼は 百分の一秒の間に 万華鏡の世界を見つめ 果てしなく、果てしなく、飛び回っている
171 :
人形使い :2005/09/24(土) 22:52:04 ID:n6boyZdM
お久しぶりです。
おまたせしてごめんなさい。
>>170 顕微してみるほどに
精緻な精彩に満ちた世界の端的な一端
息を飲むような瞬間が
完璧にパッケージングされていると思います。
この封じ込められた極彩色の密度に
私は悪魔の眼の複眼を知りました。
172 :
人形使い :2005/09/24(土) 23:07:03 ID:n6boyZdM
秋を吸気すると細胞が満開して 光透過性な内腑が再形成される 姿勢正しく爪先立ちして それらの器を共鳴させるように 清明なvisionをいわし雲に独唱する わーい
ヤクタタズ ロクデナシ ゴクツブシ 何にも出来ないクソッタレ 遠くから 呼んでいる 最悪の歌声 俺が歌を歌うからには覚悟しておけ この夜の悪夢を ミソッカスを 全部ぶちまけて あんたの目玉をこじ開けて 見開かせてやるからな 気が狂ったみたいに叫んで 酒浸りの俺を ロクに仕事も出来ない俺を 誰ともなじめない俺を オナニーばかりの俺を 童貞の俺を 暗い部屋に居る俺を 俺としか言えない俺を 俺を 全部見せてやるぜ
174 :
饂飩 :2005/09/26(月) 00:32:03 ID:YPdxX7pL
罪の意識 背丈という名の地面から生えている 沢山の頭の中の その内一つが君の頭だとしようか で さて突然だがここにピストルがある それで君の頭を撃とう 引き金は君が引くんだ 理由は後回しだ 君は君しか打てない 引けるかね?嫌だ?止めておく? でも実際問題 ピストルを構えてる君はここにいるよ ではあれは誰の頭だと思う? あれだよ 赤く印を付けておこうか ッパン!ほらあれだよ あそこに今私が撃った「君」の頭がある そしてここには真っ赤な頭をした君がいる 痛いかい?フラフラする?でも本当にあれは君のかい? 認めるか認めたくないかは君が決めるんだ しかし既に君は あれを君のものだと決めてしまった 大丈夫 直ぐには死なない 治る方法?あるさ 他の頭を撃ってごらん 三人撃てばいい 狙っても誰も気付いちゃいないよ ッパン! ッパン! ッパン! うん命中だ どうだい傷は・・・ あぁ どの頭も君なんだね これでいいんだよ 君のような人が増えてくれればいいのにな
175 :
饂飩 :2005/09/26(月) 00:58:02 ID:YPdxX7pL
ノイズ 例えば静かに水の滴る音がする天井と床が鉄でできた 廃工場の入り口から北側に連なった三部屋の内の 一番手前「第一加工室」だった空間は息のできないほど 埃の詰まった通気ダクトの中には二・三十年前の この工場の空気(瞬間的な人の声と永断続的な機械音)が 今でも外へ外へとゆっくりと出て行こうとするが この空気が外へ出てゆく頃には既にこの廃墟は壊されていて その時取り壊れていった鉄骨やコンクリートの音も 解体業者の人が休憩の時に飲んだコーヒーの缶を 構わずこの部屋にポイ捨てする音も 他愛も無い雑談も 約三週間分の空気が二・三十年前の空気の後を追って 今は無き錆びちゃけた通気ダクトを通って押し流されていき あの廃工場の跡地に出来た大型スーパーの店内スピーカーを 出口に詰まった音達がダムが決壊を起すかのように爆音 二・三十年前と一年前の時間が入り混じって押し出される爆音で
176 :
饂飩 :2005/09/26(月) 01:03:40 ID:YPdxX7pL
[、_、_ラ=ラ=-5-5*,*,g,g,*9*9 Ay*yWW*9*9ミ 醪箚箚ソオソオiヤiヤヒヨヒヨ0ソ0ソ_ア_アm舂* メ メΨ ΨMニMニe* * 銕ロ・ロ{ヲ ヲ /(/(5,5,*$*$エ/エ /}M}M44qAqAKRKRd)d)l-l-JRJR?8?8y y *3* 3 , ,R%R%*9*93232ハHハHs[s[VfVfハYハY'K'K V V hHhHL4L4 0 0C@C@*.*.@)@)モ9モ9 6 6弋弋オZオZ _ _3m3ml\l\ツ^ツ^]m]m穽穽yyyyyy嘲嘲+p+ p;X;X・e・eキyキyyy r rfzfzyyyyIvIvyy^~^~ハh ハhSSョoョoヒSヒSyyノyノy"s"syy s sOjOjヲUヲU ノ)ノ)ヤ ヤ ヒ ヒ *5*5ァ[ァ[AZAZ1t1t;q;qo{o{xk xknpnp}u}uテxテxキcキcecech[h[メCメC・・ノaノaムdムd XWXWムRムRilil ~ ~yy・・ V Vttyyyyyyyy 5k5kニcニcロsロs老老dSdS・・コMコM恵恵*>*>s&s& *2*2^P^Pw]w]-5-5*<*< + +{"{"*%*%K K ! ! ヨ ヨ $ $y#y#* * ホ8ホ8l2l2セAセAツ0ツ0tKtK・・ H Hレ5レ 5ィEィE&R&Rナ0ナ0* * W"W"ヲ<ヲ<)4)4"&"&|D|D#R #Rl&l&/8/8_L_L*<*<*9*9a9a9ト;ト;f f S3S3UBUB *+*+DEDEt!t!゚ ゚ *+*+V V \!\!* * カyカyユユチヤチヤワ tltタリタリfシfシロ ロ % % ,&,&q q B B メ7メ7* * * * *
177 :
饂飩 :2005/09/26(月) 01:07:35 ID:YPdxX7pL
目にやかましいのでカット 文字だけで人の鼓膜に伝えるのは無謀だろうか
178 :
饂飩 :2005/09/27(火) 01:33:45 ID:BoTts9Y1
イリュージョン 何気なく目を閉じて なんとなく開いたら既に僕の目は失明していたり 何気なく湯船に浸かって なんとなく100数えて上がってみたら 今まで僕が入っていたお湯が一滴たりとも消え去っていたり 何気なく好きなあのコの体の中の内臓が表になって化け物みたいに豹変しまって 脅えきってしまった僕がなんとなく ピクピク動く心臓にキスをしてしまったり あくる日の夢とあの日の夢が入れ替わったりしてしまっても 気が付くことが出来なかったり トランプのババ抜きで一番最初に抜けたハズの僕の穴のあいた奥歯から 殺意めいた顔のババが丸まって出てきたり 勇気がなくて見ることが出来なかった高校の卒業文集を 恐る恐る自分の欄だけ見ようとすると 血がベットリついた木炭が網膜にちらついたり あぁ・・・はぁあはぁ、、、、 僕は最後に何を見て死ぬのだろうか 目が 目がいつまでもついていて欲しい 離れないでおくれよ 死んでもずっと疑ってたいから
空虚な冬が過ぎ去って 荒廃した春が来る前に みんな居なくなって 自分だけが取り残されてしまうよ
180 :
饂飩 :2005/10/08(土) 00:12:55 ID:TA3sI30x
秋の空気を体中に感じて 僕は一人淡い色の空へと 落ちてゆく
181 :
人形使い :2005/10/11(火) 21:37:15 ID:YaT7Bz3t
実は実は 働いて駆け回ってバンドしてライブしてな生活の狭間に 世界の色が一変するくらい素敵なことがありました。 それはとてもありふれていることで だからこそ世界が続いてきたのだけれど 自分にだけは決して起き得ないと決めつけていたことが 起きてしまったのです。 お陰で私はなんだか丸く丸ーくなってしまいそうです。 苛立ちの触手のように撒き散らしてきた言葉達が 次第に影を潜めていくのではないかという予感がしています。 こうして身辺を埋めてゆく様々な出来事との摩擦で 感性の角が取れてしまうことは とても淋しいことである気もしますが 今は、それでもいいんじゃないかという気もしています。 そしてこの天文台の在り方も様変わりしていきます。 決して無くなることはありませんが 館長の声は大分小さくなることでしょう。 他に囁く場所を見つけたので。
彼女が出来たら終わりか。安易な。
183 :
人形使い :2005/10/11(火) 22:24:37 ID:YaT7Bz3t
安易でいーもんねー、って気分です。今は。ふわふわ
184 :
饂飩 :2005/10/11(火) 23:39:48 ID:YxJ4ak9h
バックグラウンド たびたび季節が僕の隙間に色を付けていく どうにもならないこと 倒れてしまいそうなこと それらは風にさらされて 小さくなって飛んでゆく 乾いた手の先が 色のついた隙間をなぞり 多くの溜息と重なってゆく それは心のバックグラウンド 雨が 風が 雪が 砂が 吹き荒れて 涙が 朝が 花弁が 言葉が 零れてく 折曲がって 交差して 枝分かれ 一本だけの道は どこまで無限なのだろう 季節は変わる 僕の目の色も変わる 激しく たまに優しく 舞台が変わる 僕がふらり立ち寄った一つだけの部屋は 秋の空気でもなく 季節だったんだ ゆっくりと 突然スピードを上げて 変化する 僕のバックグラウンドは 今日も目覚めるたびに折れ曲がってゆく
185 :
饂飩 :2005/10/11(火) 23:42:29 ID:YxJ4ak9h
>>184 修正
季節は変わる 僕の目の色も変わる 激しく たまに優しく
舞台が変わる 僕がふらり立ち寄った一つだけの部屋は
秋の空気でもなく 君だったんだ
クサクサしようぜ 全部干からびさせようぜ どんなに叫んでも 音楽の神に叫んでも 俺は人でしか無いんだ 脳みそをほじくり出して 風の共振を叩き込みたい インパルスのかわりに音楽を詰め込みたい ぶちまけたのが無音でもノイズでも クサクサしようぜ 全部干からびさせようぜ どんなに叫んでも 音楽の神に叫んでも 俺は人でしか無いんだ
>>181-183 こんにちは。なんだか幸せの匂いがしたので、つい立ち寄ってしまいました。
「ラブゾンビ」
幸せの匂いをかぎつけたラブゾンビが大挙襲来
それで、ぼくらはショッピングモールに立てこもり
息を止めてキスをした
格好をつけたマネキンの並んだ窓の外では
青白い群れが
ただただ指使い舌使い腰使いのテクニック
一夜限りのパレード
会話で酔わせ、視線で惑わせ、ついでに酒で敷居をまたぐ
肢体くねらせセクシー勝負の青白い死体したいばかり
潤んだ先端開く花弁夜に咲き、歯並びは良し
その場のトイレで咥えて咥えさせ合格出して
次に行くだけ
ぼくらはパレードから抜け出し、
ショッピングモールに立てこもり
息を殺して長い長いくちづけ
188 :
饂飩 :2005/10/16(日) 20:36:30 ID:hJYjHY6c
言葉の錬金術 人を操る言葉を作るんだ 泣かせたり笑わせたり死なせたり 選べる言葉を作るんだ それだけでどうにでもなる魔法さ 身振りより 表情よりもずっと 強烈な言葉を僕は探している 僕は 生まれつき手が無い でも自分が不幸だと思ったことは一度も無い とりあえず牛カルビ焼いておきますね 三枚 僕はとっても幸せ者 誰よりも 僕以外のクズが幸せを語るな とりあえず牛カルビ焼いておきますね 俺は口いっぱい剥き出しの歯を嫌な奴に向け威嚇する 彼らはそんな俺を「歯並びが悪い」とか「失礼な奴だ」 そういう理由で相手にしない つまらない腰抜けめ 沢山たくさん 心で泣きました 誰にも涙は見せないだった でも でもね 今日だけは 泣いていいかな ごめん 涙でさよならしたいんだ さようなら恭子 一生忘れない 君は死んでなんか ない 私は今日で二十歳。私の母がお祝いに赤飯を炊いてくれました。 お母さん。私の生理が来たときは炊かなかったのに何で? まさかお母さん・・・?私が宏とフリーSEXしたことを・・・そして・・・ ドクドクン・・・・ドクドク・・・・お母さんは赤飯をよそりながらポツリと言った 「妊娠おめでとう栄子。これを食べたら荷物をまとめなさい」 なんで・・・?なんでそのこと・・・私は・・・私。。 うっ・・・ぐぇ・・・あ・・ 人は 作られた言葉に勝てるのだろうか これからも そしていつまでも
189 :
饂飩 :2005/10/16(日) 20:43:39 ID:hJYjHY6c
詩人の在り方 詩人は気取ってはいけない 詩人を気取ってはいけない 詩人は詩人を測ってはいけない 詩人は詩人と名乗っていけない 詩人は言葉に縛られてはいけない 詩人は言葉を縛ってはいけない 詩人は自由になってはいけない 詩人は自分を自由だと思わなくてはいけない 詩人は旅を続けねばならない 故に 詩人は黙ってても詩人であることを忘れてはいけない
190 :
饂飩 :2005/10/16(日) 20:53:35 ID:hJYjHY6c
ボクは詩人ではないことを止めてしまった ボクが書き連ねた文章はなんといいますか 詩ではない 完結も無いし 教訓でもない 足にもならないタンコブだ ゴワゴワしていて岩だけだ 川をも阻むタンコブだ 決して美的でも 爆発でもない こんな塊は詩とはいえない しかしボクはこの塊を目を通してくださった みなさんに説明するときに 詩ではないモノ と言うのがなんだか恥ずかしくなってしまった ボクは諦めてしまったのだ 頑なに否定することを だからボクの詩は 諦めた詩として これから書きつづけることにしました 「人は皆詩人」だと言った人がいますが 僕のはこれとはニュアンスの違った 詩 です
191 :
饂飩 :2005/10/16(日) 21:14:05 ID:hJYjHY6c
明日もまた ヤドカリの足が何本あるか知っているかい 貝に篭っていても彼らの足は10本 家に篭っている僕はとりあえず2本 同じ日の当たらない種類でも彼らと僕ではその差は歴然だ 僕は一日中ここで文字を打ちつづけて詩が3つ 彼らは腹が減ったら鋏で魚をとりあえず3匹お腹に たまたま動かずに魚が捕らえられたとして 残りの8本は無駄になる 僕はヤドカリ博士でもない だけどもこんなのってないじゃないか 僕は知らないうちに言葉を捕らえて貼り付けるだけだけど 彼らは食べないと死んでしまう 必死で魚を捕まえようとするだろう 今日はたまたま捕まえられなかったとして 今日を彼らが諦めても 僕なら絶対絶えられない それとも水を飲んで誤魔化すのだろうか 彼らが一日中満腹でいられる為に必要な魚が3匹だとして 今日みたいな日はきっと川の水をおしりの先まで飲んでしまうだろう 僕がそうなったら遺書を書いて自殺する だって10本と2本じゃ天地の差だから 足の数だよ 運が悪く1本0本の人がいたってそう大差ない 彼らは非常に贅沢な生き方をしている そんなに足があるならどんなに歩いても疲れないし いざという時は自分の足を食べてしまえばいい そんなの僕には出来ない 魚が横切れば直ぐに捕まえようとすることだって出来る 同じ種類なのにこの差は僕としてはとても不公平に思えてきてしまうんだ 言葉は食べられない だけども 今日も僕は思いつきのトンカツを口いっぱい頬張るのだった
192 :
饂飩 :2005/10/16(日) 21:32:59 ID:hJYjHY6c
理解されない言葉は多分音の無いノイズなのだろう 一文字一文字を目で追っていくと 実は16進法 そして解読するとこう出る 例えば わっぱよ びで あジレイタシーン おねえさんと 元の言葉はこれ 分光蛍光光度計
193 :
人形使い :2005/10/26(水) 00:03:40 ID:RBFudSSY
ここ数ヶ月真剣にRocker目指して休日バンドの日々 そろそろ遠くないうちに ここで音を公開しようかなーと思っています。 (だいぶ離れていたので、もう耳を傾けてくれる人も少なそうですが) 最近リズムに合わせて音に気を使い 短くて強い語彙を選ぶ『歌詞』ばかり考えているので だいぶ指向性の違う言葉にスイッチが入っていて 格好悪くてここになかなか書き込めません。 本当にどうしちゃったんでしょう。 なんだか変化が多すぎて見失ってるものが多い気がします。
194 :
人形使い :2005/10/26(水) 00:08:01 ID:RBFudSSY
>173 そういう音楽が無い国家にフラストレーション、です。 例えばこういうフレーズをハードなリフに乗っけて撒き散らす。 なんでそんな当たり前のことを誰もやらないのかということで 自分でやることにしました。 私のはこれに比べたらもっとやわですが。
195 :
饂飩 :2005/10/26(水) 03:12:44 ID:/+ivRgR9
>>193 重要なモノじゃなければ、落ち着いたら拾いに行けばいいだけさ。
もし重要なものなら誰かに取られる前に取り返すことだな
スマン俺にはこの位のことしか胃炎。あぁx!イテテテ・・・ミズ
196 :
ボヘミ :2005/11/08(火) 12:04:24 ID:Tj7CRydC
一雨ごとに秋になる と人の云う霜月の 時雨るこころには くれない夕暮れ いまだ燃え残る あどけない微熱に ~~~~~~~~ おきざられた東京の夜を 長雨の先を コンビニでビニル傘 いっぽん求め ……古い女と肩組みながら ━━━そら 知らぬ雨とぞ 人のyobaへば(呼ば/夜這) 涙 拭ひがたき 晴れgoromo(衣/頃も)━━━━━━━ 地下鉄の風 上り下りの軋る音 その先に
>>193 むしろ似合う音楽を探せ
日本語ロックを覆す発見になるかも知れない
新しい発見をしました それは硬質でディジタルでおよそロックではないけれど けれども全身の鳥肌を隠すことはできなかったのです ボクハオンガクカ デンタクカタテニ タシタリヒイタリ ソウサシテ サッキョクヲスル コノボタンオセバオンガクカナデル そこに言葉無くても 伝えたいことすら無くても この身体を反響装置に この役立たずの脳みそを研ぎ澄まして これって僕の大好きだったロックと同じなんじゃないか? 働いても ロックしても明日は来るから ボクハオンガクカ デンタクカタテニ
199 :
人形使い :2005/11/19(土) 22:28:24 ID:ppfKtd+I
>>197 それは親しいバンド「いくらぼくらがギャーと叫んでも空は高い」が
既にやってしまっているのです。
それはそれは素晴らしい、嫉妬すら覚える完成度で。
200 :
人形使い :2005/11/19(土) 22:32:22 ID:ppfKtd+I
>>198 刻むことはそれそのものがビートしてロック
例えばそれは電卓であったり、キーボードであったり
友達の肩であったり、自分の生命だったりする
ずたずたの細切れを張り合わせた日々
どたばたの音楽はずーっと鳴り止まない
201 :
人形使い :2005/11/19(土) 22:36:37 ID:ppfKtd+I
>>196 絹糸みたいな緊張一本
それは雨粒繋いだ糸
そしてみえているのは
雨に衣かけた時に見える輪郭
ふんわりと掴み取った都会の雨の情緒
202 :
人形使い :2005/11/19(土) 22:41:12 ID:ppfKtd+I
>>195 情緒っていう生理現象は
多少現象的に左右できるんじゃないかなって試行錯誤
いつも想像力に満ちていることが出来たら
それはそれは社会に適応できないだろうナァ
たとえば一つ
人って一日に消費すべき言葉の量ってきっと決まっていて
働いて人と接して消費しきっている毎日には
その余剰の償却の必要が無いから
だからクリエイティブな言葉遣いができないんじゃないかなーと
そんな夢想するサラリーマンは
時々密かに黙々と首都を歩き回って
ひっそりと言葉や旋律を
懐に蓄えたりしています
203 :
人形使い :2005/11/19(土) 22:45:39 ID:ppfKtd+I
>>192 コールタールの泡がはじけたみたく感じた
204 :
人形使い :2005/11/19(土) 22:50:45 ID:ppfKtd+I
>>191 どちらもでっかく見て生きてることだから
なんだか似ているような気もするけど
むしろ魚を鋏で捕らえることと
トイレでお尻を拭くことの違いを教えてほしいくらい
そんくらい今日は世界がまーるくまーるく見えているんだー
205 :
人形使い :2005/11/19(土) 22:53:43 ID:ppfKtd+I
>>190 この世のあらゆることは虹だから
それをちゃんと念頭に置きながら
私は何度もうなづいてこの文章を読みましたよ
206 :
人形使い :2005/11/19(土) 22:59:19 ID:ppfKtd+I
>>189 私たちはその腕は万能だと信じていて
お互いに盲滅法に振り回して
結局何ものにも触れることが出来ない
それが意思の肩から生えた言語
そのことをちゃーんとわかっていたけど
握り締めた手は
ちゃんと温度がしたんだ
近ごろはじめて知ったけど
だから思いついたんだけれど
温度を目指して歩いてゆけば
道に迷うことは無いんじゃないかなぁ
207 :
人形使い :2005/11/19(土) 23:06:30 ID:ppfKtd+I
>>187 ラブロメロ?
肉体なんてもういらないと思ってたけれど
それは嘘でした
魂のイメージって絶対に
五感を持ってしまっているんだもの
魂は、見、聞き、触る
それでもまだ私は身体なんていらないと主張するし
実際そう主張する権利はまだ保有しているから
ゾンビこそが純粋に人を愛せるのかも
208 :
人形使い :2005/11/19(土) 23:10:51 ID:ppfKtd+I
うわー>207散漫。
でも纏める重力を発生できない脳髄
>>186 私は神に祈りを捧げる前に
目前に傾注せよと主張します
がむしゃらに、叩いたらええねん
209 :
饂飩 :2005/11/20(日) 21:39:27 ID:CMW2b+Qp
210 :
人形使い :2005/11/21(月) 23:36:01 ID:iFFPi/ML
>>209 どうも
最近めっきり寒くなってきました
注意力は自分の内側に落ち込んで
身体の真ん中で火になって燃えています
寒さは創造の源だと再確認中
とても心地の良いテーブルにズラリの言葉盛り
ちょっと雰囲気変わったね
何も変わってないけど
だからその色とりどりが好きだな
どちらもの理由で
またそのうち酒でも酌み交わして、盤上に世界を展開させたりしよう!
211 :
人形使い :2005/11/21(月) 23:38:17 ID:iFFPi/ML
川原にバス停があった 白い標識だった 光に濡れてバスを待ったが いつになってもやってこなかった 停留所の名は喪失であった
212 :
向日人 :2005/11/22(火) 00:07:00 ID:E6ZQqmda
段差 最近起きているときに見る夢にはよく階段が出てくる なんでかは僕にもわからない でもこれには何か意味があるのではと 僕の影と階段が不協和音しつつも成長してゆく それは比例してゆく それは西と東に交互に点滅して見える太陽だ 前後左右と僕を柱にして伸びるその七色の影は ついには僕を無色透明に染め上げる 僕は上から下へと ピアノ線で切り刻まれたかのように 何人にも部分分けされ やがてトラックに跳ねられる 飛び散った何人もの僕は空中で音階のように前方に押し出され 目には見えない段差を作り出す 僕は 無為な試行錯誤の乱列で組み立てられた階段なんだ 僕の影が 僕の髪と爪が 何千もの回数を重ね切り落とされるように 僕の段差は 僕の躊躇の甲斐もなく分断され 高さを積み上げてゆく 僕の夢は段差を繰り返す作業を暗示しているのだろうか それともただ単にエスカレーターを逆走する願望なのだろうか
213 :
向日人 :2005/11/22(火) 00:09:17 ID:E6ZQqmda
出張ってのは一度帰ることなんだ また笑顔で会おうぜ
214 :
人形使い :2005/11/23(水) 14:14:13 ID:1fuEm2VB
「空挺」 ―降下 真っ青な空に水が満ち溢れている 惑星たちの運行は青空にきれいな螺旋状の航跡を幾つも描いている (私は惑星たちの航跡に巻かれた繭である) 青空の白い月の下半分は宇宙を吹き抜ける風の浸食で崩れて、 臼で挽かれた粉のようになって、 名前を忘れ去られた丘の上に降り積もっている 降り積もった月の跡形には木が一本生えていて、 私は月の真下に着地する その動きに埃ひとつたたない ―飼育箱 私は胸に取り外せない透明な箱があり、 それは乳で満ちていて、 その中に虚無の幼虫を飼育している 幼虫は乳の中にぽっかりとあいた穴としてその存在を認識される 穴は箱の中を這い回る 私は満たされることが無い //
215 :
人形使い :2005/11/23(水) 14:14:39 ID:1fuEm2VB
// ―月 箱の中から幼虫が這い出て、 跡形の木を登りはじめる 頂点に辿りつくと、 幼虫は残った白い月を食べ尽くしていく 満たされた幼虫は光の色に色づき、 そのまま月のあった位置に寝転がる それは上弦の月になって、 ときどき寝返りを打った ―後記 そうして私は満たされることとなり、 満ち足りるということは、 己の中の何かを失うことで入手するものなのだと知った また、 月を見るたびに、 満ち足りた感覚の中で、 月の裏側でいくつものこうした物語が織り成されていることを思うようになった
216 :
北 ◆FUCKcjokcg :2005/11/23(水) 14:19:36 ID:rD1Xz+pt
お、人形さんじゃん!お久しぶりー。 おひさしブリブリブルドック おひさしブリブリ鰤カマ食べたい。 また詩書きに来させてもらいます。
217 :
人形使い :2005/11/23(水) 15:04:14 ID:1fuEm2VB
>>216 北さん元気そうで何よりです!
ぼくも鰤カマにブルドックソースかけて食べたいです。
嘘です。
仕事したり趣味したり恋したりで
さらにスローポエマーになっちゃいましたが
やっぱり言葉繰りはやめられません。
特に寒い休日は
心の底の厚ガラスの向こうの青い燎原に目を凝らして
つれつれと綴りたくなります。
またどうぞ☆
218 :
饂飩 :2006/01/03(火) 02:21:25 ID:OaIPpo6h
新年の挨拶はこちらでよろしいでしょうか。 あけまして 今年も何事にも熱心でいきましょう
219 :
人形使い :2006/01/04(水) 20:49:57 ID:8QQukuXM
明けましておめでとうございます。 とりあえず社会に出てみて色々考えていますが どうせいつか死ぬのだから、 何かを創作することに全てを賭けてみたいと やっぱり思います。 とりあえず今年はバンド活動に全てを注力します。 絶対に糸口を掴みます。 これで駄目なら死んでもかまいません。 饂飩くん、見ててください。 ということで、今年もよろしくお願い申し上げます。
220 :
饂飩 :2006/01/08(日) 05:23:02 ID:0pUCh/Xh
力強い意思を示してくれてありがとう。 君のせいで死のうとした気も失せた。 見せてくれよ。しっかりと見届けたいから
221 :
人形使い :2006/01/09(月) 01:34:46 ID:zdoSFsTs
こりゃあへたれられないなぁ。 男の約束! 見届けてもらおうかね! Rockerである私は 詩を書いている私よりも衝動に対して純粋です。 「晴れた日に死にたい」 なんて歌ってるバンド、この国にはいないでしょ!?
222 :
饂飩 :2006/01/10(火) 02:21:32 ID:XeXTdFOX
全てに対しての感謝を表している良い言葉だと思う。 インディアンの「今日は死ぬにはもってこいの日」に近い。 それは人形どんの?
223 :
人形使い :2006/01/12(木) 23:36:32 ID:wl4bL52E
そうそう。 絶望してるわけではなくただ自然体な感覚。 ↓こんな詞です↓ 【天然色】 いつも心のどこか、世界が終わる時に、なぜか憧れていた 何も望まないのは、ひとつの悪徳だけど、それでいいんだと思う 紙に書こうとした、叶えたい夢だけど、何も思い浮かばない 晴れた空の下で、光の波打ち際で、いつも考えていた いつか命が尽きて、乾いた骨の中に、何が残るというのだろう 万物は奔流で、奔流は現象で、現象は手に掴めない 栄枯盛衰、喜怒哀楽、せいぜい一瞬で どうせくたばるなら、そうだなあ… 晴れた日に死にたいな
224 :
饂飩 :2006/01/25(水) 02:17:04 ID:yL3CB0Z/
いいな。 CDあったら買うよ。 カラオケにあったら歌うよ。
225 :
人形使い :2006/02/05(日) 12:19:57 ID:MfK8zL3M
人間の心の距離とは。 ある一要素の些細な差異が物凄い距離として立ちはだかるのだと知りました。 誠意というものが伝わらないこともあるということや、 他人の心に自分へ善意を期待することは我侭なのかもしれないと知りました。 でもそれでも私はひとへ基本的な善意を持つことや 善意を向けることで信頼を得ることができるのだということや ひとから信頼されることは何より尊いことだということを 疑いたくないと思います。 (それを疑うことは自分を苦しめることだから、 (という理由にすぎないかもしれませんが。 そのときは全くわかりませんでしたが、 私はその関係(またはその関係を信じ込むこと)に苦しんでいたようで、 無理をせずに済む様になって、 ようやく色々と物事を本当に清明に考えることが出来るようになった気がします。 私自身については不思議と悲しい気持ちは起きません。 ただ己を裏切らないことによって、 ひとに裏切りをしてしまった、そのひとのこの先が少し気懸かりです。 (という思いもやっぱりある傲慢を含んでいるのだとも思います。) 正しいこと、正しくないことなどなく、 己の信じることだけが道しるべなのだなと 身をもって知りました。 隅々まで晴れ渡る青空も、雲を払う強く冷たい風も、 ちょっと身に沁みる今日この頃です。
226 :
人形使い :2006/02/05(日) 12:35:57 ID:MfK8zL3M
書きながら気付いてきましたが、 仕事にしろ、恋愛にしろ 私が社会に出てこの一年足らずの間に気付いたことは、 自分の欲望を裏切らないためにひとを裏切れる人間という存在が この世の中には存在していて むしろそういう人間のほうが圧倒的に多数であるということです。 そしてだからやっぱり人間関係を恐れて 世に出る前に内に引き篭もってしまう繊細な人たちの感受性は正しいのだと思います。 でも、それでも私はそういう繊細な人間こそ世に出て 人間のかすがいになるべきなのだと思っています。 お互いを尊重することの出来る人間は寄り合って、 強く結託して、 誇りをもって生きるべきだと思います。 その一つの拠り所としてこの天文台が機能すればいいなーと、 あらためて愛着を感じました。 やっぱり人間って面白いし、好きだな。
227 :
饂飩 :2006/02/06(月) 19:15:16 ID:fZUotPFs
また大人になりましたな。怖いくらいだぜ 俺がしばし思うことと、自覚して嫌になっているモノをスラッと言われた。
純粋な鉱石色した君の目に 沢山のつまみが付いた大きな楽器で そこに立っているのかを確かめるみたいに ニコニコと踊っていよう 崩落の瞬間まで
229 :
名前はいらない :2006/06/04(日) 03:50:42 ID:b8FqrEo7
うんこ
230 :
饂飩 :2006/06/05(月) 02:07:16 ID:+uBUZ8ui
>229 ヽ(饂Д飩#)ノ
231 :
饂飩 :2006/06/05(月) 02:50:47 ID:+uBUZ8ui
自由人 気ままに裸の服を着て 味のしないお菓子を片手に街を歩こう 線で区切られた名前だらけの地図はポケットに 頭に埋め込まれたタイマーは海馬から引き抜いて いつも眺めているだけだったあの川に行って 退屈な毎日を 今度は遠くで眺めてみよう 車の音と人の声がいつもよりも小さく聞こえる それはまるで街が 絞った雑巾の中の世界みたいで 絞った水が川を作り その川に今は口笛交じりの僕がいて 厳しい人 謝る人 どうにもならない人 何も見えてない人 そんな人たちが居る世界が我侭に思えてくる そんな人たちを傍観してやろうという見方が 僕を自由にさせる 僕がどんな人なのかは お菓子の食べ方から 自分でプロファイルすればいい 僕は何が好きなのかは お菓子の味を想像して よだれを出しながら人に伝えれば良い 僕にこの先何が起きるのかなんて 今空に架かる飛行機雲を渡って 地球を一周してくるついでに 明日を見てくればいい 考えるなんてことは 生きるのが嫌で面倒くさがりな人が考え出したんだ 僕はとりあえず 今まで よく見えていなかったこの川の眺めの分は 考えることにするよ 自分のことだけ
*1ばん ぼーくはかーわいいー あおーむしー♪ おいしーいはっぱーは どーこにあるー ぼーくはかーわいいー あおーむしー♪ じゃーまするやーつには つーのだすぞー Oh- Oh- あおーむしー うまれてみっかでつのだすよ Oh- Oh- あおーむしー とりさんのうんこにばけてるよ *2ばん ぼーくはすーてきーな あおーむしー♪ はをいっぱーいたべてー ちょーになるー ぼーくはすーてきーな あおーむしー♪ おーきいめーだまーが こーわいでしょー Oh- Oh- あおーむしー あおくもないけどあおーむしー Oh- Oh- あおーむしー けむしといっしょにしないでねー _ /ヾ;. `ヽ ゝ ● ノノ⌒//⌒//⌒ヽ (_・ヽ___/_ヽ// .. // .. ) 〃〃〃~~u^u^u^u^^'∪ モソモソ
∧ コンナモノガアルカラ …モグモグ /´。 `ーァ (( { 々 ゚l´ シバンハダメニナルンダ…モグモグ / っ o `ヽ / / ● ノノ⌒//⌒//⌒ヽ ∪^∪ ヽ___/_ヽ// .. // .. ) 〃〃〃~~u^u^u^u^^'∪ ∧ /。 `ーァ …トコロデイシャハドコデスカ? { 々 ゚ l´ /っ っ / / n n )) ∪^∪
234 :
向日人 :2006/09/06(水) 01:56:04 ID:9x3nhHfb
考察 どんなに走ろうがそれは近い所にあった 見落としていたものは誰が見ても明確で しかしそれを見つけた者は一人としていなかった 煙草が好きでも無理に吸ってしまう時だってあるだろう 好きが命というならばそれはきっと短命だ 溺愛は持ち主を蝕み殺すことだってある 金が好きというならば人のままではいけない そんな奴らは人々から神や悪魔だと囁かれる 皆何かを愛し 何かに縛られて生きている 何かは違うものかもしくは=でもある 人生を操るためには長生きするだけの 知恵を持たねばならないではないだろうか
235 :
人形使い :2006/09/17(日) 11:58:58 ID:vjOMQbTQ
『帰路』 闇に融けかけた駅のホームの舳先から 先駆けて夜に突っ込んでゆく人の疎らな先頭車両に乗り込んで i-pod でゆったりとした post rock を聴きながら 指揮をするように立てた人差し指で 蛍光電灯の影混じりの光を撹拌する 光の中には温かい部分があって 人差し指が巡るうちに幾度か触れるのだけれど その確かな在処は探り当てることができない ただ伝わってくる小さな温もりは 地底湖の深い青色のようにとても心を落ち着かせてくれた やがて眠り込んでしまい 終着駅のアナウンスと開扉の音で目が覚めると 音楽は電池切れ 指先の記憶も夢とうつつの境目に溶けて流れだしてしまっていた 水に紋を描くアメンボウを踏んで池を渡るような足取りのイメージで帰路を辿り まだ幽かに浮かんでいる眠る前に聴いていた曲の旋律を鼻歌で小さく辿りしながら あの温もりと安らぎを 何度も何度も繰り返し反芻しつづけた
236 :
名前はいらない :2006/09/17(日) 14:43:30 ID:TtJ5L1up
∧ コンナモノガアルカラ …モグモグ /´。 `ーァ (( { 々 ゚l´ シバンハダメニナルンダ…モグモグ / っ o `ヽ / / ● ノノ⌒//⌒//⌒ヽ ∪^∪ ヽ___/_ヽ// .. // .. ) 〃〃〃~~u^u^u^u^^'∪ ∧ /. `ーァ { 々 ' l´ _ /ヾ;. `ヽ ゝ ● ノノ⌒//⌒//⌒ヽ ゴチソウサマ… (_・ヽ___/_ヽ// .. // .. ) 〃〃〃~~u^u^u^u^^'∪ モソモソ
∧ コンナモノガアルカラ …モグモグ /´。 `ーァ (( { 々 ゚l´ シバンハダメニナルンダ…モグモグ / っ o `ヽ / / ● ノノ⌒//⌒//⌒ヽ ∪^∪ ヽ___/_ヽ// .. // .. ) 〃〃〃~~u^u^u^u^^'∪ ∧/i [・Д・] ケプ ノ(_)ヽ | |
>人形使いさん お帰りなさい。 攪拌された光は ぬくもりを集めはじめる 冷えた体を温めるために 人差し指がそっとふれたとき かたちを失い 青く透き通った夢となった
>>235 良いんだか悪いんだか分からない詩だと思える。
こういう詩は頭でイメージしにくい。
饒舌で気取った感じ?
女性とはうまく行ってますかね?
あと、アンパンマンみたいな人間に見える。
無駄に善意を強調するのは美男の特権か?
容姿の良い人間はそう簡単に世間を憎むことができないと聞いたが。
義理を知らないという批判はいくらでも受けるが逼塞がきわまったので戯れにレスをしてみた。
240 :
名前はいらない :2006/09/23(土) 23:54:31 ID:OZ4g4bV2
241 :
人形使い :2006/09/30(土) 23:49:32 ID:uvEc4rl7
>>239 すごく曖昧な感覚だから伝わらなかったかも
女の子とはとうの昔にお別れしました
アンパンマンのくだりはちょっと良くわからなかったけど
君らしさは伝わってきた
ぼくは世界に満ちている静寂をとても愛しているし
いかんともしがたい歪さに激烈な憎悪を燃やしもしているよ
ともあれ元気そうで何よりです
242 :
人形使い :2006/10/01(日) 00:14:55 ID:m6xj2zKQ
>>238 ただいま
ありがとう
『温もりは青い夢の洞窟への入り口』
語られていないブロックを一つ積み足してくれて
そして出迎えてくれて
この温もりを抱いて今夜は眠ります
243 :
人形使い :2006/12/08(金) 01:07:00 ID:NEXXVD3Q
『麻痺』 ぼくに内蔵されている銀製でとても小さくて精巧な回路装置は、 少し白みのかかった繊細な金属片を繋いだ掌にのるような小さな箱に収まっていて、 いつも冷たくひえていて、大気にしみ込むような動作音を発している 動作音は太陽の灼熱が風景を溶解するときの果てしない低音と同じように無音よりももっと静かな音で、 いつもぼくはその音に集中すれば、 いらだちや虚無感など心理の海面にたつさざ波はすべてならされ、 肺の最奥までO2が配達される深い呼吸ができるのだった //
244 :
人形使い :2006/12/08(金) 01:08:31 ID:NEXXVD3Q
しかしこの冬は特別凍えるような寒さだったためか、回路の箱に霜がおりて中から聞こえる声は極めて小さくなってしまった。 //そこでどうしても気になるぼくは、 機械学なんて齧ったこともないのに、 執着と好奇心とで箱をそっと取り出して開き、 中を覗いてみたのだけれど、 そのとき細かな黄金のシャフトが一本外れて落ちて、 結局紛失してしまったのだった シャフトを探すことに気をとられて時を費やすと、 箱自体への熱意は冷めてしまい、 箱はそのまま中身も確認せずにしまい込んだ その時、何も為さなかった宙ぶらりんのままの気持ちの所為なのか、 シャフトの紛失が原因なのかはわからないけれど、 ぼくの思考の真ん中にぽっかりと穴が生まれたのだった //
245 :
人形使い :2006/12/08(金) 01:10:13 ID:NEXXVD3Q
//その穴はどんなに探っても何の手応えもない空白で、 穴のために考えはいつもまとまらず、 考える毎に穴はその思考に寄生して増殖し、 やがて精神はその真空の領域に広く浸食され、 頭の中は白塗りにされていった そして精神の浸食の進行に従って、 肉体にも支障があらわれた 段々とぼくは歩くことができなくなり、 手が動かなくなり、 息が浅くなり、 いつしか日がな部屋の隅に崩れ落ちているようになった ぼくはいずれ生命の停止を予感したが、 ただ一つ、 小さな回路装置だけが改めて気がかりであった //
246 :
人形使い :2006/12/08(金) 01:11:37 ID:NEXXVD3Q
//夕暮れ時、ぼくはもう唇は乾いてひどくひび割れていて、 睫毛には塵が積もってきていたのだけれど、 薄地のカーテンを透過して床を漂っている儚い暮光の中に、 きらりと反射するものを発見して、 はっと目を見開いた それはあの黄金のシャフトだった しかし力を失ったぼくはもう、 それを拾うどころか、 指一本動かすことも、 うめき声を上げることすらできない その時、 白い意識の片隅にうすぼんやりとあったのは、 以前のぼくならば、 その喪失感に涙しただろうという乾燥した感慨の一片だった //
247 :
人形使い :2006/12/08(金) 01:12:49 ID:NEXXVD3Q
//ああ、よく見れば、黄金のシャフトにも、ぼくと同じように薄く塵が積もっているよ 冬の中 ぼくは半ば壊れかけ 世界はすべて白く燃えている 麻痺 ―『麻痺』終わり
248 :
人形使い :2006/12/08(金) 01:31:03 ID:NEXXVD3Q
『青い星の庭』 冷たい天然石の匂いがする雨足、が遠退いた午後 太陽は内面に密積した煤をすべて洗い流され、光透過すぐれた透き通る珠になり、その内側で、今は音も熱も失った白炎が灯っていて、その体温を手渡しで伝達する風は冷たい 道に敷き詰められた舗装タイルは磨き上げられたように光沢を増しており、その目地には水が通っていて、少し傾いた太陽の光はタイルの表面や水の中を幾条もが絡まりほぐれしながら、するするとたなびき、流れ、光の頒布はあたり一面に及んだ 光の原野をぐるりと取り囲むように林立する圧倒的な質量のビル群は、宇宙の容器になって、摩擦ゼロの球面のような質感の青空を吸い込み、その容積の内に湛えていた それらひとつひとつは独立した別の空であり、その下にはそれぞれ私の知らない別の世界が根付いているはずである その内の一つなどはきんきんと煌めく鈴のような太陽の分身をも取り込んでいて、それは四つに分割しており、ふるふると潤んでいた そして実際の大空は光原野と宇宙林を遥か上回る那由多の広がりをもって軟らかく午後の総体を包み込んでいた 明るくて極めて鮮やかな原色の色彩をした大空の大深度には、青ざめた石灰の塊ような月が沈み込んでいて、それは大気の果てしない透明度によって覗いて見ることができた 私はこの真っ青な午後に浸りきってほとんど窒息し、遠ざかった意識は大きな白いヴェールに覆われたようで、やがて薄れてゆく視界は淡い輪郭だけで構成されるようになっていった その湖底の石片のような小さな認識の焦点において、頬を薄い刃で切るような鋭さで、私は、白い月の肌に想い焦がれていた
249 :
名前はいらない :2006/12/08(金) 01:34:11 ID:OY7t0ayG
なげぇよ
250 :
人形使い :2006/12/08(金) 01:39:16 ID:NEXXVD3Q
「永く長く響け」 永く長くながながく 響き震えよ心よ奮え 其処は未知満ち道長く 道は日々日々風あらし 夢はゆめゆめ怠らず 道はゆめゆめ間違えず 鈴よ鳴れなれ夢よ鳴れ 世界に響け夢よ成れ
あけましておめでとうございます。 今年も人形使いさんによい日が訪れますように。
さようならぼくの思い出深く深く沈むがいい
255 :
名前はいらない :2007/08/24(金) 04:54:39 ID:JoGDnscz
age
256 :
魔羅 :2007/11/14(水) 22:19:57 ID:7Vmcu1bZ
夢の魔神がいう新しい悪魔が出来た それはパンドラの娘 牝豚肛門肉便器姫
257 :
人形使い :2008/01/06(日) 00:24:36 ID:hNA5l8Hr
石食み (イシハミ) 流水に磨かれたなめらかな楕円盤型の小さな天然石を 冷や水の中でよくこすってきれいにしてから 口の中に放り込み そのひんやりとした硬さを嗜む それは蜜蝋の灯火にあたっているような 穏やかな気温の 白みを帯びた昼下がりのこと 樹木の万葉が 沈殿する光を 織機のようにするするとほぐして織りあげた刻々と変化する紋様の文錦 にくるまれて目をつむっていると 己の身体が 手厚い供養を終えてゆっくりと聖なる時の大河へ漕ぎだしていく一体の弛緩した亡骸へと変貌してゆくように思われた ぷちぷちと音をたて 肉体が数多の微生物に分割、配分され解体してゆく 温かくてこそばゆい感覚がして 一巻きずつ削られていく色鉛筆のように 私の総量が減衰してゆくようだった 乳色の湯気と温泉の中心に浮かんでいるような あいまいな意識の中 天然石の口触りが 私の存在の確かさを淡くなぞった
258 :
名前はいらない :2008/01/06(日) 04:23:54 ID:k1PowtpF
うちの猫は食いしん坊
>>257 獏の足音を聞くような。
お帰りなさい!
260 :
人形使い :2008/01/13(日) 15:40:55 ID:PQ2xdptT
―汎神論 光とは眼前一面に広がってゆったりと流動する恒河沙の体積の液体であり、陰とは大気を穿ち無数に建立された静寂を安置するための伽藍群である 即ち私たちが眺めうるありとあらゆる情景は、時と場所を違えども一つ残らず全てが様々な情念や神秘を本尊とした沈める寺院なのである
261 :
人形使い :2008/01/28(月) 23:43:55 ID:Hlct4lEo
> 259 なんかこの前からなかなか繋がらなくて返事が遅くなっちゃいました。 ひたひたと夢の側を歩いて帰ってきました。
262 :
人形使い :2008/01/28(月) 23:47:53 ID:Hlct4lEo
赤い冬耳に挿したイヤフォンの中で静電気がちりりと弾けて 近ごろ深宇宙で散った星の優しい遺志を識りました
263 :
人形使い :2008/01/28(月) 23:49:17 ID:Hlct4lEo
好奇心過多からくる飢餓感によって 青い惑星を舌に乗せて丸呑みにする願望の芽が 頭頂に生えます 可愛らしいふたばです
264 :
人形使い :2008/01/28(月) 23:51:22 ID:Hlct4lEo
忍び込んだ廃屋で 「空気が冷たい絹の肌触りに感じられる日には くさむらに深く顔を埋めて笑うと健康に良いらしいよ」 と、どうやら持ち主から逃げ出したらしい影ふたつが話しているのを聞きました 多分 本当です
265 :
人形使い :2008/01/28(月) 23:56:09 ID:Hlct4lEo
明け方に 凍った土の奥で寝返りを打つ春の季節の幼生の白い体表の温度を探ろう と、無人の公園を散策しながら所々で手のひらを地面においてまわっていると ある所では土が心搏し呼吸するほ乳類の脇腹の薄皮のように柔らかく温かで 緩やかに伸縮しており そっと触れていると地下ですやすやと健やかに眠っている近い未来を間近に感じ取れたので すがすがしい思いがしました その場所は誰にも教えておりませんし 恐縮ですが今後も内緒です (と満面の笑み)
266 :
人形使い :2008/01/29(火) 02:15:53 ID:XbM5FTfL
>251 >252 時は取り戻せると思っているクチなのでマングローブの歩みくらいの遅いレスをつけておこう せっかく永く響き渡る音楽について歌ってくれているのだから これからもよろしく、と心の中で思っていよう
267 :
人形使い :2008/01/29(火) 02:16:18 ID:XbM5FTfL
『透き通りたいという願望は、透明人間のように肉体を持つものではなく、もっと流体やニュートリノの哲学に親和するような開放感への憧れなのです』 沙漠で 月をふせたような砂丘の上にうずくまり 震えながら 風が砕ける音に耳を澄ませていたい または 焚き火に暖をとり 幾重もの鮮やかな織物に深くくるまって ベドウィンたちが歌う古い民謡に耳を傾けていたい 地平が白むまでそのようにまどろんでいれば きっと私は 砂地に混じり込んでいる白雲母のように透き通っていることができる
268 :
人形使い :2008/01/29(火) 02:16:49 ID:XbM5FTfL
『不毛の情景』 書く 題材は誰もが等しく無関心な対象を注意深く選ぶ それらに愛着をもつことで おそらく何も手に入れることのできない自らを慰める
269 :
人形使い :2008/01/29(火) 02:17:18 ID:XbM5FTfL
『快調です』 体内感覚は買いたての洗面器みたいにつるりと摩擦無く
270 :
人形使い :2008/01/29(火) 02:22:26 ID:XbM5FTfL
『きみようたえ』 冷たいイヤフォンを耳に挿して音は何も流さないでおく すると無音は 香があたりに満ちるように ゆっくりと頭の奥に滲出してくる そのまま瞑目していると くちびるに歌がしみだして ほんのりと湿り気を帯びていることに気づく そうしたら少しからだを揺らし やや顔を上向けて 新しい歌をちいさく歌うのだ
271 :
人形使い :2008/01/29(火) 02:38:27 ID:XbM5FTfL
『風邪ひきさん』 シテ「唐国の詩人が嗜酒して詩を書き、早くして落命したこと に、正当な因果関係を素直に感じ取る気分がある 退廃的な行いが美しいものを紡ぐのは実に正しいこと なのだろう ならば私も取り返しのつかないことに深く手を染めよう 藍色の手をした人間に私はなるのだ」 ワキ「そんな発話をしていたら心が薄暗く翳りますよ 風邪をひかないようにね お大事に」
272 :
人形使い :2008/01/30(水) 02:41:03 ID:jQxanIhP
『おやすみなさい』 やさしい空想は マグカップの中のカフェラテの泡々の渦巻きに乗っかるくらいの軽み ですよ
273 :
人形使い :2008/01/30(水) 02:45:30 ID:jQxanIhP
※来館者待ち中
274 :
名前はいらない :2008/02/02(土) 14:14:12 ID:GnhZhnid
はじめまして!!! 友達1000人欲しいんです!!(><)
私の言葉に耳を傾けると宇宙が見えるよ・・・きらきら光る銀河に神がまどろんでいるよ
http://tmp7.2ch.net/test/read.cgi/tubo/1199718566/l50 102 :RIOです。 ◆1ARX.xs1pk :2008/01/31(木) 22:50:46 ID://luUZJL0
キレイ好きなことになんの支障があるというの?
手洗いうがいをするだけで、風邪もノロウイルスもインフルエンザにもかからない。撒き散らしたりもしない。
人の迷惑考えずに、他人を汚染する人は、汚いよ。
誰が触ったかもわからないようなところを平気で触れる人っておかしいよ。
105 :RIOです。 ◆1ARX.xs1pk :2008/01/31(木) 23:32:21 ID://luUZJL0
>>104 生産段階に関しては、日本製のものならある程度安心して触れてるよ。
田舎だから、車社会なので、外には出ていても電車に乗ることはめったにないよ。
エスカレーターの手すりは触れないし、トイレは消毒用エタノール持ち歩いて、妥協してる。
本人が不自由してないならいいんじゃないの?駄目なの?治さなきゃいけないことなの?
メンヘルサロン板発・外国人は汚い、働いてる所なんてとんでもない・潔癖性だから人種差別。
ブラジリアンの街・群馬は太田の片田舎で差別の心を育て、自称気分障害だから何をしても許される。
今年で三十路、でもホモの美少年設定(別ハン)でも書き込んでいた痛い同人おばさんRIO。
RIO◆1ARX.xs1pk としゃべれるのはメンサロ板だけ!!
http://life9.2ch.net/test/read.cgi/mental/1196245224/
275 :
饂飩 :2008/02/14(木) 03:34:58 ID:5bnpY2tJ
カルト いつものようにベランダで煙草を吸っていると スズメくらいの小鳥がやって来た 彼は傍にあるマグカップの中に小石を1つ入れてきた 小さなくちばしから落とされた石は 静かな音を立て底に沈んでいく 小鳥はそれをじっと眺め終えると すぐどこかに行ってしまった しばらくするとまたその鳥が 同じように石を入れてきて またどこかへ飛び去っていった 石は沈んで中身の色に飲まれて見えなくなった その後も 彼は延々石を落とす続け ついにはカップの中身が溢れてしまった その矢先 さっきと同じ小鳥が何羽もやって来て 彼らはカップから溢れた水を飲み始めた が 一羽また一羽と仰向けに倒れ 動かなくなった 一部始終見て困惑した私は 試しにマグカップの水を啜ってみたが すぐに吐き出し 口を濯ぎに洗面所に走った やはり灰汁は灰汁だ
276 :
饂飩 :2008/02/14(木) 03:38:11 ID:5bnpY2tJ
久々に来たけどここは変わってないな 見た目は古いけど使ってないから新しく見えるよ 限りなくバージンに近いってことだね 館長は奥手だが
277 :
人形使い :2008/02/15(金) 03:53:59 ID:BAYKxsCx
>>275 全ての小鳥たちの行為は無駄に終わってしまった
という、どうにもやるせない結末のように見えながら
もともとその液体が灰汁であると知っていた「私」は
それを別な何かであるように感じて啜ってみる
というところに希望がありました。
つまりひたむきな姿勢は物の理は動かせませんが
人の心を動かすことが出来るのですね。
>>276 今晩は
奥手の館長です。
この処女地をまた開墾していきましょう。
278 :
饂飩 :2008/02/29(金) 02:25:22 ID:XYR5iLpV
餓玉 天を仰ぎ 脚を地に馳せ 重力で感じる人々よ 小さく揺れて 冥を奏でる 蛍火の前で立ち止まり 身を焼き孕んで死を危ぶみ かの漆黒の彼方に 魂を預ける術を学びたまえ 徒然思う願望と破壊は己に非ず 廃れた世人の束縛と云う 鈍色の弦は弧を描き 顎から吊られる生霊よ 醒めても離さん鳳仙花 得しても離さん鳳仙花
279 :
饂飩 :2008/02/29(金) 02:31:11 ID:XYR5iLpV
>>277 俺は絶望的な意味を持たせたかったんだけど。
それを前向きに感じられるのは、
俺が自分勝手に書きすぎたせいだな
館長も俺も普通に生きてれば長生きしそうだよね
いやなんとなくさ
280 :
饂飩 :2008/02/29(金) 02:41:09 ID:XYR5iLpV
パフェ ちょっとだけ 世界の終わりを感じた そんな夕焼け見た後は 普段行かないファミレスとか 更に頼まないパフェとか想像する 脂の浮いた生クリームと ビニールみたいな触感のチョコソース 砂糖水の染み出たミカンを突付き カラコン カラコン 器が跳ねる すこしだけ食べてみたい 日常会話が揺らいでる
丸い丘陵へと放物線を描く石畳道は、 裏返した天球儀のように、きらきら 枯れ葉の宇宙が幾重にも織り成すつむじ風 かたつむりの魂はどこへ吸い込まれていったのだろうか 誰もいなくなった抜け殻の風景が、さらさら ねじれた夢の中に砕けて消えた あのころ世界は螺旋で出来ていた だから僕たちは終わりある円環に憧れた そして今、螺旋は世界に満ちていて、 ゆえに未完成な孤独を生きる僕たちだ 僕は渦巻く町を歩く 人々が高次の螺旋に連環を求めているから 君は逆巻く心を抱く 低次の螺旋に収縮するほんとうの孤独を探しながら 『ソネット、無題』
久しく朝焼けを待っていました 気持ちのいい朝ですね
『押し寄せる黄昏』 建設によって埋め立てられる対象は、 その規模から考えて土地の面積よりも空の体積であると述べた方が正確だ 都市開発から取り残された郊外のがらんどうの夕空の中で、 モノレールの線路が、 巨大な現代彫刻のように空気を濾過し続けている 架線の下を黄昏の風に逆らって歩くのは、 身体の芯までを夜明けの窓ガラスのように冷たく固い状態にするためだ 冷えきった皮膚には静寂や薄暗さ、 または微かなざわめき声や仄明かりがとてもよく馴染む 空の中心に座し、 カノポス壺に収められた深紅の心臓のように安定して力強い焔を吹いていた太陽は 地の果てに潰れて消えた 廃校の無人に一千年後の変わらぬ陽だまりを見るような思いがした、 光によってすべてが彫刻されていた今日という時間は終わりを告げようとしている 私は、 煌めく素材を散りばめた一枚の布のような切れ目のない黄昏の空が風にはためくのを、 ひたすらに眺めていた
『魚たちの夢』 渋谷駅前の交差点のような絶え間なく変化する雑踏から見上げると 鋭利な建築物によって切断された透明な青空の断片がその尖端に引っ掛かっており、 一部にわずかに、 強い光を見た後に目の中に残る影と見間違うほどの小さなヒビが走っていて、 そこから澄んだ水が迸りはじめた。 湧き出る純水はどんどんと水量を増したが地上に降っては来ず、 天と地の狭間に硝子が張られているかのようにある高さでとどまってうねりながら空中に満ちてゆき、 やがてちょうど果てしなく大きな水槽を下から見たような塩梅になった。 すると今度はその青い天空の海の中に、 大小様々な魚たちが銀に光る腹を見せながら泳いでやって来た。 生態系における序列関係なく秩序を保ち、 みなが同じ方向へ向けて泳ぎ去ってゆく。 長い一団の最後に鯨の群れがやってきて、 その中の最後尾に一番大きく、 しわが多い一頭があった。 その額には金色で貝や珊瑚やフジツボで美しく装飾した王冠を戴いており、 彼は空に響き渡る鳴き声で語りかけてきた。 海の氏族は全て、 この惑星を捨て、 新たなわたつみに植民するのだという。 彼がいなくなると退いていた雑踏の雑音がまた押し寄せてきた。 私の他には誰も先の一幕に気づいたものはいなかったようだった。 私は空っぽになった広大な海原を想像して、 この世界の意味が色褪せてしまったような、 生きる事への興味関心が薄れてしまったような、 そんな虚脱感を軽く覚えたが、 歩き出すとそれはすぐに薄らいでいった。
285 :
名前はいらない :2009/07/31(金) 20:02:26 ID:wTrs49zn
287 :
名前はいらない :2009/08/13(木) 10:55:26 ID:P1K6Yuld
口内廻る宝石は あたたかさで形を失くします 空を廻る星々は つめたい夜を駆けて行きます 何度も何度も私は繰り返します 学習しない子それが私です 何度も何度もあなたは繰り返します 学習させてくれない子それがあなたです 朝方の夢に色はなく アゲハ蝶の羽はただただ桃色 借りてきた本に挟んだしおりだけが この世の真実です 読んだページ数だけが 私の軌跡です そうして私は今日も 何も知らないまま学んでいくのです
288 :
あお :2009/08/13(木) 11:41:56 ID:jpxAKSml
押し寄せる黄昏 大好きな詩に成りました。 何処かにまとめサイトあるのでしょうか? ぶしつけに失礼します。
>285
素敵ですね。
私はマウナケアに憧れを感じます。
>286
読んで下さってありがとうございます。
これは実際に見た夢のお話です。
目覚めると何とも言えない寂しい気持ちがしたのを覚えています。
>287
宝石と星々と夢と揚羽蝶と本と栞と
浮遊する美しい印象の中にうっすらとした意識が一枚あって
朝もやの中に佇んでいるような気持ちになりました。
>288
感想ありがとうございます。
押し寄せる黄昏、書きました。
個人では特にまとめサイトは持っていませんが、
詩板コテハン大辞典に人形使いという名前で作品集を置かせていただいています。
ttp://umaa.s19.xrea.com/
290 :
あお :2009/08/21(金) 21:32:18 ID:7Dugd4a2
教えてくださってありがとうございます。 早速伺わせていただきます。