*前の人がお題を書き込むスレ その9*

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前の人が出した題にそって詩を書き、
次の人にお題を出すスレです。

詩を書いた人は必ず新しいお題を出してください。


過去スレ
∞ 前の人がお題を書き込むスレ ∞
http://mentai.2ch.net/poem/kako/1010/10103/1010395055.html
*前の人がお題を書き込むスレ その2*
http://mentai.2ch.net/poem/kako/1014/10149/1014900418.html
*前の人がお題を書き込むスレ その3*
http://book.2ch.net/poem/kako/1018/10185/1018599501.html
*前の人がお題を書き込むスレ その4*
http://book.2ch.net/poem/kako/1023/10237/1023740019.html
*前の人がお題を書き込むスレ その5*
http://book.2ch.net/poem/kako/1031/10314/1031405634.html
*前の人がお題を書き込むスレ その6*(html化待ち)
http://book.2ch.net/test/read.cgi/poem/1046633374/
*前の人がお題を書き込むスレ その7*(html化待ち)
http://book.2ch.net/test/read.cgi/poem/1061803826/
*前の人がお題を書き込むスレ その8*
http://book3.2ch.net/test/read.cgi/poem/1070953300/

>>2の方は前スレのお題「夏祭り」からどうぞ。
2虚構の真実:04/07/19 03:13 ID:sIdg+MrO

【夏祭り】

本格的に
暑くなってきましたね

駅前の商店街を 歩くと
あっちでは 花
こっちでは ポスターが
夏を 喜んでいます

あ そうそう

もうすぐ 商店街で
お祭りがあるみたいです

あなたとなら
蚊に刺されるのも
悪くないかなぁ

なんて 思っています

駅前の商店街
また一緒に 歩きませんか

たこ焼き 食べながら


2get
次は「色彩」でお願いします。
3名前はいらない:04/07/19 05:01 ID:B99joIyY
かぶるおそれがあるので
>>2「色彩」より

【色彩】
お父さんは緑が好き
お母さんは赤さ好き
僕は水色が好き
でもみんなおなじ肌色をしている

ディネーシュは水色が好き
イリーナは水色がすき
僕も水色がすき
でもみんな違う色をしている

いろいろな色を
いろいろな人が
いろいろなきもちで
いといろ楽しんでる

そんなせかいで僕は水色が好きだ
それだけは判っている

次の人「こんにちは」で
お願いしまス。
4名前はいらない:04/07/19 14:02 ID:z9QsuUma
*前の人がお題を書き込むスレ その8*
http://book3.2ch.net/test/read.cgi/poem/1070953300/

こっちまだ埋まってないけど…。どうすんの?
5虚構の真実:04/07/21 02:01 ID:OiJGoe6i

【こんにちは】−二つの言葉−

夕暮れ時になると

「こんにちは」と「こんばんは」

二つの言葉が
意識の天秤を 占領する

別に どちらを使おうと
非難される訳でもないし
罰金を取られる訳でもない

それでも
悩んでしまうのだ

7時なのに
明るかったりする 夏

5時なのに
暗かったりする 冬

曖昧な時間帯を 埋める
確かな言葉が 欲しい

くだらないことかも
しれないけれど

僕の中では 重要なんだ
6虚構の真実:04/07/21 02:03 ID:OiJGoe6i

次は「秘密」でお願いします。
7名前はいらない:04/07/21 22:14 ID:4uiSHDa5
あなたたちはいつもボール遊びで
僕の室のドアにあてるんだね
大好きな階段と嫌いなエレベーター
だけどエレベーターでよく会うね
姉妹そろって強い目でみてるけど
僕はどちらでもないんだよ
一人の時をみないけど
自転車も並べて置いてるよね
いつも隅っこ無造作に
おとうさんとおかあさんの話は
あなたたちに秘密なんだから
まんなかに置いてくれないだろうか
僕の通り道なんだよ

次は「公園の夏」でお願いします
8虚構の真実:04/07/25 15:01 ID:Y57oA/E7

【公園の夏(前半)】

都会には 陽が落ちると
不健康になる公園が
当たり前のようにある

そんな 公園の夏に
踏み込んでしまうと
生きて戻れるかどうか

それは さておき

公園を 見渡してみると

夕暮れ時には
不貞腐れた少年たちが
自前の花火を 投げ付けているし

書き入れ時には
いつもの青年たちが いつもの場所で
いつもの姿勢で たむろしているし

たまには 二人の壮年が
仲良く並んで 首を吊っているし

程好い時間には ほろ酔い中年が
嬉しくない置き土産を 残して行くし

丑三つ時には 饐えた老年が
人々の死角で 惰眠を貪っているし
9虚構の真実:04/07/25 15:02 ID:Y57oA/E7

【公園の夏(後半)】

そんなことは 露知らずに
少し離れた 木陰では
男女が やっぱり
出し入れしているところで

時を同じくして 赤外線の達人が
能面顔で RECボタンを
押したところなのだが

そんなことは 露知らずに
不法投棄の常習犯が くだらないゴミを
やっぱり 棄てて 行ったところで

それを見越して 決まった浮浪者が
決まった時間に くだらないゴミを
掘り返しに 来るところなのだが

そんなことは 露知らずに
やっぱり 死体が埋まっていて
発見されるのを 待っている

そんな こんなで

公園の夏は 始まったばかりだ
10虚構の真実:04/07/25 15:05 ID:Y57oA/E7

次は「連鎖」でお願いします。
11cレール ◆n/ANJuS0Pg :04/07/28 02:52 ID:+FtBNzHH
「連鎖=たった一人のフライト」

私は ここから世界の旅に出る
乗客243人 乗務員9人は
北米 アフリカ ヨーロッパ アジアへと
それぞれこれから散らばり行くはず

私と笑い お喋りや キス
楽しく時間を過ごしましょう
伝わり行くのは笑顔の連鎖

世にも珍奇な土産もどうぞ
不思議な不思議な小さなペット
目にも見えない愛らしさ

ただ一人の保有者である
私の体で丹精こめて
大事に大事に殖やてみました 

アフリカの神秘 その名は愛
どうぞ 皆様 未来永劫繋いでください

---------------------------------
 お次は「実写」でお願いしますわ。
12ルッシー:04/07/30 19:49 ID:rO0lPIh/
実写


貴方の紡ぐ言葉
貴方の行動
全てをノートに実写する
おかげで稚拙な文章が躍る僕のノートには 
貴方の事ばかり綴られている
狂おしいほど貴方の事が好きだから
ひたすら貴方の姿をこんな貧相な大学ノートに実写する
どんなに詳しく書いても
そのノートの中に貴方が生きているわけではないのにね
わかっている
わかっているけど
わかっているから
僕は書き続ける
手の届く位置に貴方はいる
それでも安心できない僕は
本物ではない でも 限りなく 
僕の脳内にいる貴方に似ている
実写でしかない貴方を傍にいさせたがっているんだ

---------------------------------------------------------
微妙すぎでごめんなさい。お目汚し失礼しました。
でも、またお邪魔してしまうかもしれません。
次のお題は「深夜番組」でお願いします(^^)
13リーフレイン ◆LeafL/oiO. :04/07/31 15:03 ID:EgFa1Zr2
深夜番組

涙があふれそうな夜、さほど見たくもない番組をつけておく。
安っぽいドラマの前に座って、安っぽい涙に酔いしれる。

泣けないことが哀しかった、
今は、情けないことに涙をこぼすのが、情けない。
自分を哀れむ涙が卑しく、さもしく、情けない。

深夜放送の古いドラマを前にして、薄汚れた自分に溜め息をつく。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
次のお題は「幻視」でお願いします。
14虚構の真実:04/08/02 22:02 ID:zw/lC8RA

【幻視】

照りつける 太陽の下で

マサイ族の 男達が

ジャンプしている


その傍らで

マサイ族の 女達が

コンビニの アイスを

食べている




次は「純度」でお願いします。
15曾村益廊:04/08/02 23:19 ID:lf2HKmlt
『純度』

黒人女の体臭に満ちた完璧に整えられた空間で呑むウィスキーとそれにまつわる歴史の話

その純度


つぎは『まさぐってまさぐってまさぐりまくって』で。
16心霊写真:04/08/03 00:10 ID:RP75zZxg

河童のセックス描写の時間です

取った皿をさりげなく横に置く

それが彼らの合図である

互い違いの姿勢をつらぬき

あるべき皿の無い場所を

まさぐってまさぐってまさぐりまくって

そんな形通りの愛撫を繰り返しては優しく微笑み

互いの皿を交換しては良き思い出にしていくのです

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

次は「脱皮」で。
17DECK-O-PIN:04/08/03 01:19 ID:iLmyBH4m
命の歴史のほんの一瞬
彼は住む世界を変えるために
そして命をたぎらせるために
死へ向かうために、彼はその皮を脱ぐのだ


18鬼津月:04/08/03 02:15 ID:qP/2QcR3
  蝉

泣き出した、夜明けに
青い陽の香りをかぐと
短い夏を哀しみ、声を嗄らした
長すぎた土の中に
何を忘れてきたのか
老いては、姿を変え
見知らぬ蜘蛛の紡ぐ
さだめの糸に縛られ
そびえる古木に張り付き
ただ、声を嗄らして、
死を待つ
泣き止んだ、夜が訪れる前に

―――――――――――――

お次は「空腹」で。
19悪夢(アクム) ◆FlYeNGLpvM :04/08/04 00:32 ID:IO/uLPfC
「空腹」

天を仰いでは君の事ばかり想うのです
今日こそ君をこの毒で危めたい
静に張った銀の罠
何も知らない君は今日も夢中で蜜を啜るんだね

さぁ、こっちへおいで
僕の腹を満たしておくれ。。。

******************************************************

久し振りに来てみました。。。
次のお題は「鞭」でお願い致します。
それでは、皆様ごきげんよう。。。
20虚構の真実:04/08/04 02:01 ID:tjsQbuMt

【鞭】

無知を 隠す男には

君のような

鞭を 振るう女が

お似合いだ

さぁ 女よ

たたいて おあげなさい

ソクラテスの 想いを込めて

ぶったたいて おあげなさい

そうすれば 男は

捻れた 既知から

開放されて

少しは 張りのある

快楽を

知ることに なるのだから
21虚構の真実:04/08/04 02:09 ID:tjsQbuMt

次は「フィルター」でお願いします。
22名前はいらない:04/08/04 12:51 ID:0Y4zqKA7
汗が調子をよくさせるのか
いつも通り過ぎる街が
においで語りかけてくる
店々からあふれ混ざりもせず

僕は肉体を持つこと
街に棲む人がいること

においでしか出会えない
そんな街の人の入浴
とりあえずこの街が好きだ
次は
いつも下を向いている
でお願いします
23白萩:04/08/05 00:12 ID:X4r7rWn4
いつも俯いているあたしは
自分のつまさきの形だけは
過剰に覚えていて
でも大事な事は何一つ
しらないままで。。

目的地に目を向けず
語りかけてくる人の
目と向き合わず
ひたすら自分のつまさきと
歩調だけを気にして歩く
叱られたって顔は上げない
そんな毎日、飽きもせず。

だって、足元見てないと、転ぶから。
転んで痛いのは、あたしだから。

***
お次は「台風の目」でどうぞ宜しく。
24is:04/08/05 00:29 ID:HTcuXE7V
ワタシのまわりは皆踊る
吹き飛ばされてスッ壊れ
波がざぶんと家を呑む

ワタシが歩くと風が吹く
まわりだけに風が吹く
だれもワタシを乱さない

何が言いたいのかというと
まあつまり
端的には
熱帯低気圧は常に視界不良なのだ

コンタクトください



次は「カンガルー」でお願いします。
25心霊写真:04/08/06 01:36 ID:XvTFqLny
飛んでいる
抜けた底からもぞもぞ動く指先
揉みほぐされてぐちゃぐちゃ
あの子のぬくもり

一時間あまりのつまらない痛み
こんなものが命ですか

こんなものが命ですよー。

発情している大地を蹴った
媚びる尻尾が凄く邪魔

=========================================

次は「膨らんで」でお願いします。
26コタ:04/08/07 00:50 ID:m/hFDegT
「膨らんで」

冷たい部屋の中
何かが膨張してくる

薄い膜が
液状の重みを孕んで

何だろう
これは何だろう
知っている何か のような気もする

おぼろげに浮かんでは消える記憶を持て余し
身体の内と外で
それぞれに膨らんでしまう何かに潰される



  次は「水中花」でお願いいたします。
27名前はいらない:04/08/07 03:34 ID:ETj6ePff
まぁ僕の周りにいる
ちょっとした才能のある人達ときたら
お金の話ばかりしてるわけで
チャンスとお金の関係を
想像せずにはいられないのだけれども
僕の横で綺麗なビンにつめられて
眺められているうちはよいのだが
留まりきれずに葉を伸ばしだしたら
失望が欲望にかわるのかして
全てに溺れてしまうようだ
詐欺と芸術は同根なんだろうか

次は「するっと」でお願いします
28虚構の真実:04/08/10 02:46 ID:NPCPylRx

【白い女】 「するっと」改題

するり すらり
するっと すらり

夜に映える 白いあし

月の下の 柳の下で

くるり くらり
くるっと くらり

白いうなじで
ふり向いた

ちらりと見せた
舌は紅くて

ぬるり ぬらり
ぬるっと ぬらり

湿った吐息に
空気は濡れて

ゆるり ゆらり
ゆるっと ゆらり

白い女が
近づいてくる
29虚構の真実:04/08/10 02:57 ID:NPCPylRx

次は「注意事項」でお願いします。
30鬼津月:04/08/10 03:42 ID:zf9gWHUA
  注意事項

君は、空を見上げて歩く癖がある
足元に注意しなさい
転んで怪我をするから
君は、後ろ向きに歩く癖もある
前を向いて歩きなさい
壁や木にぶつかるから
君は、寄り道をする癖がある
真っ直ぐに進みなさい
時間には限りがあるから
君は、道に迷い泣き出す癖もある
涙を拭いて、顔を上げなさい
本当は、進むべき道を
知っているはずなのだから

―――――――――――――

お次は「目撃者」で。
31名前はいらない:04/08/13 00:33 ID:ARXLqEAM
わりとなめらかな放物線を描いて
まっすぐに下がったセンターを越える
スタンドに飛び込んだボール
弾みに合わせ階段に躓く子供たちを避けるように
おくれていた少年の前に転がった
握っていたペットボトルの水を零しながら
笑顔で拾い上げた
誇らしげに掲げたボールと水滴に
太陽が美しさを添えていた

次は
登り下り
でお願いします
32名前はいらない:04/08/15 20:14 ID:Zv1JIJVN
青空見上げて山登る
降りる人と会釈
「どうも。雷にはお気をつけなさい」
「どうも。石に転ばぬようにお歩きなさいまし」
静かに蝉が生き急ぐ声を遠くに聴いて
山の列は長く続いてゆきます
アリの行進みたいに
細く長い二列
行き場のない人々が
山を登り下りし続けるのです

────
次は「流し素麺」で
33心霊写真:04/08/16 07:51 ID:gs2fPHlJ
色とりどりの素麺に紛れ
流れていく一筋の純情
見逃したくは無かったのです

手を伸ばせば容易にすくう事ができました
しかしいつの間にか器用な大人となりし僕は
その行方をただ見つめるだけなのです

握りこぶしを胸にあて
必死に祈るしか出来ないのです

もしあなたの気持ちを
不器用な箸使いを持ってして
危うくすくい取る事が出来たなら

ひっかき傷に沁みる山葵
もたもたのうずらが絡む
甘いツユのぬかるみに
芯まで染みてくたびれて

=============================================

次は「カタログ」でお願いします。
34虚構の真実:04/08/17 00:52 ID:RbBskLNN

【日本かぶれ】 「カタログ」改題

イッパイ ノッテイル

ツボ ノ

カタログ クダサイ

   (中略)

ミンナ ホシイ ケレド

タカイ デスネ

マケテ モラエマスカ

   (中略)

ソウデスカ…… ソレデハ

コケシ ノ

カタログ クダサイ

   (中略)

ナヤミマス マタキマス



次は「路地裏」でお願いします。
35鬼津月:04/08/19 04:24 ID:MvdeXrGX
  路地裏

さながら、ラビリンス
左右に高く、迫る家々の壁の
その谷間
いくつも枝別れし
曲がりくねる、路地裏に遊び
細道を、飛ぶように駆けぬけてゆく
目を輝かせた、貧しい少年は
決して、この迷路に
惑うことはない
迷うのはいつだって
金で足を買う、異国のものたち

―――――――――――――

お次は「星空」で。
36名前はいらない:04/08/19 21:17 ID:g/fs7YMZ
そのうちマンションが建ち並ぶ
造成地といえどもこうもだだっぴろいと
ジャンプしたら戻って来られない気がする

朝はラジオ体操のテープで始まる
ひとりひとりの体調を知る為
作業の内容を発表する為
班ごとに別れKYミーティング
安全はここで作られるらしい
ただ
皆が顔をそむけ目をつぶる
砂埃舞うなかで悠然と立つ
あの男の怒声によって
正される不安全行動を除いて

次は
「ドカンドカン」
でお願いします


37is:04/08/20 01:46 ID:71TU8oHE
聞こえないかね
ドカンドカン
あれは大きな音でしょう
壁を割ろうと象たちが
牙をむき出し体当たり
心配ないさ
問題ないさ
作っているのは爆弾さ
これさえあれば怖くない
土管で応戦する者も
皆まとめてドカンドカン
壁もまとめてドカンドカン
退かん奴らに制裁だ


次は「黄金蝶」でお願いします。
38青の羊 ◆pNGtbbWniA :04/08/20 19:08 ID:ecNO8o6M


鴉アゲハ住まう クロイモリ
ある夏 
日に焼けた緑が 夕暮れを待たずに闇に沈む

青空に 
黒い木枯らし キラキラ光って
月明かりを待たずに死滅する

その日の夜一番に 咽ぶ暗い森に足を運べば
いたる所にある黒い影から
金色の月明かりに呼び戻されて
1羽蘇る様を見れるという


次は「異種」で
39cレール ◆n/ANJuS0Pg :04/08/21 09:06 ID:ar5/uNPQ
「異種」

とてつもなく 凍って寒い
こんな部屋に 誰が入れた?

絹毛は 黄金になびき
小さくも 雄雄しく立つ
大地は輝き 祝福していた 
細いが 君の 無駄のない脚
駆けるよ、野山を、木々の、仲間の中を!

        *

波の国 青く輝く常しえの国 
君は囚われ 鱗の虜
雫の落ちる湿ったぬめ手は 
豪華な服を 滋味の食事を

夢の君と やっと遭えたのに
いつまでも いつまでも
悲しく 眼を 閉じ 動かない

助けることも 叶わずきっと
君は ここで ・居・続けるのか
私はドアを 後ろ手に
ぬめ手を眺めて 涙を落とした

40cレール ◆n/ANJuS0Pg :04/08/21 09:09 ID:ar5/uNPQ
お次は「取りこぼし」でお願いします。
41名前はいらない:04/08/22 00:53 ID:A27Tw3cs
階段の下で睨まれた
配達人である事を告げた
荷札をみせた 宛人は彼女であった

息をつきながらドアの前で待っていた
ドアを開けると部屋の全てが見えた
出来るだけ見ないようにと思った
出来なかった
雑然とした部屋の中央にヘルメットがあった

日に焼けて後ろで束ねた赤い髪で
壁を背にタバコを吸う彼女をみて
荷物を持つ手を強めてしまった
はんこを貰う時が一番好きだった
彼女は優しかった

何故睨まれたのだろう
現場の臭いがしたのかな
彼女の働く姿を想像しながら
少し休憩することにした

次は「短距離走者に持久力は必要か」でお願いします
42虚構の真実:04/08/22 02:55 ID:fIz39Tqz

【短距離走者にも 持久力は必要か】 タイトルの一部改題

短距離走者にも 持久力は必要か
と 訊ねられたら

経験を積んだ アスリートに
伺うのが 良いでしょう
と 答えましょう

その際には

身体を通して 学んだことを
的確な 言葉に置き換えられる
アスリートを選ぶと 良いことも
添えましょう

何故 質問に答えないのか
と 訊ねられたら
こう 答えましょう

生兵法は 怪我の基
ですからね と




次は「チケット」でお願いします。
43虚構の真実:04/08/22 03:23 ID:fIz39Tqz
>>42 訂正
【短距離走者にも 持久力は必要か】 お題の一部変更

短距離走者にも 持久力は必要か

と 訊ねられたら

経験を積んだ アスリートに
伺うのが 良いでしょう

と 答えましょう

その際には

身体を通して 学んだことを
的確な言葉に 置き換えられる
アスリートを 選ぶと良いこと

も 添えましょう

何故 質問に 答えないのか

と 訊ねられたら

こう 答えましょう

生兵法は 怪我の基

ですからね と


次は「チケット」でお願いします。
44鬼津月:04/08/23 12:31 ID:FMCBRYQG
  チケット

汽車を待つ
幽か、夜霧の波打つ
果て無き、草の原で
独り、立ち尽くして
煌く、流れ星
その尾までも伸びる
銀のレールを見上げ
チケットを、握り締めた
窮屈な、肉体を離れ
ようやく、手に入れた
永遠の魂、自由を左手に
鞄に詰めた明日を右手に
ぼくは旅立つ
もう、遠い汽笛を風に乗せ
鴉色の、冷厳な汽車が
煙をなびかせ、駆けてくる
さようなら、過去よ、大地よ
夜汽車は、ぼくを乗せてゆく

―――――――――――――

お次は「ガラス」で。
45虚構の真実:04/08/25 02:23 ID:TtSfEK11
【硝子のクジラ】 「ガラス」改題

(童謡・一番の歌詞)

進めよ 進め

硝子のクジラ

メインエンジン 全開で

進めよ 進め

硝子のクジラ

回転率を 上げながら




次は「秋の調べ」でお願いします。
46青の羊 ◆pNGtbbWniA :04/08/25 04:05 ID:6KdZ13Gg

連続真夏日に引導を渡すべく
鳴り止まぬ
秋雨の音色

枯れ果てたヒマワリを洗い流し
砂浜に穿たれた足跡をかき消す

草臥れた老人を慈しみ
日に焼けた子供達を包み込む

少し寒いそれは鈴の音を濡らす
秋の調べ

47青の羊 ◆pNGtbbWniA :04/08/25 04:10 ID:6KdZ13Gg
次は「栄光は誰の為に」で
48鬼津月:04/08/25 10:50 ID:DFpqnDwx
  栄光は誰の為に

勝利者の胸に、黄金のきらめき
誇らしき頭上に、オリーブの冠
日の丸よ、昇れ
高く、古の丘に
響け、君が代の歌
栄光は、今
日の出づるみくにの
もののふの、為にこそ

―――――――――――――

お次は「微妙な判定」で。
49微妙な判定:04/08/27 13:17 ID:YLGL2k4x
いつも俺は間が悪い
いろいろ考えて
やっとつんのめるように告白したのに
きのうからつきあってるひとがいるんだごめんね
なんて

いや
あれはあの人の優しさだってことは
充分承知なんだけどよ
5049:04/08/27 13:20 ID:YLGL2k4x
次は「もうすぐおしまい」で頼む。
51名前はいらない:04/08/27 14:24 ID:tv8yW9AQ
宿題は自由研究
出さなきゃ出さないで何も言われない
みんなやってくるからちょっと気まずいだけ
適当にお茶を濁して ランラララン 遊びましょう
夏が終わって秋が来たら暑さもおしまい
「命短し恋せよ乙女」
「一夏のアバンチュールどうですか」
こいつらを付け回して研究しますか
使ったゴムの数 交わしたキスの数
別れるまでの時間 アドレスは消すのか消さないのか
…先生に怒られるからやめときます
下らないことを考えていたら夏休みはもうすぐおしまい

────
次は「グルグル」で
52名前はいらない:04/08/27 19:14 ID:MPHaWp/J
「グルグル」

なんだかずっと混乱してる

それがいつから始まったのかも分からないほど ずっと

自分の頭ン中が回ってんのか この世界が回ってんのか

そんな簡単なことさえも分からないほど グルグル

時間が経つほど色んなモンを巻き込んで

まるででっかい竜巻みたいに 走り回ってる

何のために走ってるのかも分からないまま グルグル

なぜだかずっと混乱してる

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
次は「HB」で。
53名前はいらない:04/08/27 23:43 ID:Q95OViDi
H/B

跡形もなく消せるよう
 そこそこhardで
 そこそこblackな
 恋人を見つけて

 そこそこsweetで
 そこそこdeepな
 痛みを与え合いながら

朝を迎えた

光の中で別れてしまえば
鉛筆で書いたようなおはなしは終わる


 次は「接戦」でよろしく。
54鬼津月:04/08/28 00:42 ID:2ufb3Yct
  接戦

長い戦いだよ
決着はいつになるのか
検討もつかない
幻想は、現実を殴るし
現実は、幻想を蹴飛ばす
互いにボロきれのようになりながらも
諦めず、必死に戦っている
奴等、手を結ぶ気はないようだ
双方、相手を打ちのめさなきゃ
気が済まないらしい
迷惑な話だ
人の部屋でいつまでも暴れ回って
ぼくの行き場がないじゃないか

―――――――――――――

お次は「真夜中」で。
55名前はいらない:04/08/28 03:08 ID:O5kIvo08
真夜中 

眠いよ もうずっと
体が しびれてきたし
でも 眠たくないよ
夜のにおいが するから

雨がやんだら いいにおい
黒く光った 夜の道
私の事なんか ほっといたって いいよ
似たり寄ったり じゃまじゃない

タバコの匂いの 染み付いた
ポーチをバックに しまいこむ
音をたてるのが 怖いから
息を殺して 耳澄ます


次は「ゆらゆら」で。
56青の羊 ◆pNGtbbWniA :04/08/29 01:14 ID:xNfDPA31

薄い微笑み 垣間見せては
かわいい君の 悪意を解体する
ゆらゆら揺らして
悴んだ唇を解かす

ゆらゆら
ゆらゆら
流れる君の その涙が
氷解した 君の悪意


次は「淡い…」で
57鬼津月:04/08/29 02:00 ID:3M3A8jT+
  淡い…

遠い、記憶をたぐりよせる
儚い、過去の自分に向う夜
想いに揺れる、ぼくを包むのは、
淡い…、淡い…、幻
昔のぼくを、見せてくれる、
色褪せた、消えかけた
青い…、白い…、フィルム
それは、本当にあったことなのか
もはや、鏡に聞いてもわからない
ぼくにも、あったはずの日々
無邪気に、笑っていたあの頃
今は、すべて
淡い…、薄れゆく幻

―――――――――――――

お次は「微笑み」で。
58名前はいらない:04/08/29 02:00 ID:slfXVk7b
淡い

畑を焼いて 煙を出して
私がそばを通り過ぎる
何にもしてないのに
百年分が 通り過ぎていったみたいだ

砂糖を溶かして あめを焼いて
妹がそばで 笑ってみてる
ここにいるのに
違うところにいるみたいだ

端っこでも 真ん中でもない町で
このまま時が過ぎてゆくことの方が
なんだか うそみたいだ
遠くのことみたいだ


次は「お魚」で。


59鬼津月:04/08/29 02:02 ID:3M3A8jT+
投稿が重なったね。珍しいこともあるもんだ。
6058:04/08/29 02:06 ID:slfXVk7b
わ〜!かぶっちゃってる!
ごめんなさい!
61鬼津月:04/08/29 02:08 ID:3M3A8jT+
>>60
いえいえ。
じゃあ、次は「微笑むお魚」でどうでしょうw
6258:04/08/29 02:10 ID:slfXVk7b
>>61
ですねw
63鬼津月:04/08/29 02:14 ID:3M3A8jT+
>>62
こういうのも、たまにはいいものですね。
けっこう楽しいw

では、次は「微笑むお魚」でお願いします。
64is:04/08/30 04:21 ID:edH3xzB8

奴はぱらぱらと笑った

こぷりこぷりと呼気を水に溶かして

海水の中を逆流して網にかかった

そして奴は当然のようにぱらぱらと笑った




次は『饗宴』でお願いします。
65コタ:04/09/02 01:16 ID:LbircnYu
「饗宴」

たくさんの笑い声と
たくさんの衣擦れの音と
たくさんの指先の動きと
その中から私の惑乱を誘うものだけを選り取れば
あなたの姿が瞼の裏で静かに立ち上がる

酔いの揺らぎの向こうで
あなたが魚のようにたゆとうのを
肌で察しながら

互いに見交わすまい
今夜 美酒が奉る女神の怒りを買わぬように


  次は「笹舟」でお願いいたします。
66名前はいらない:04/09/02 01:32 ID:0sEmT7iz
さらさら
さらさら

さらさらのさらさのうえに
さらりとおかれた笹舟

さらさら流れてゆけ
さらさら辿り着け

さらされすぎた秘密を乗せて
どこまでも流れてゆけ


 次は「滴」でお願いします。
67名前はいらない:04/09/03 19:01 ID:2SM+B53t
「滴」

たらたら と
指の間から滑り落ちただけなら
滴にもならない水の声
ぼくにはきっと聞こえない

ゆっくり触って
確かめる術しか
ぼくはしらない

だからそれが
滴だということも
ぼくには確かめられない

零れただけ


触れて確かめることはできなくて

********************************
次は「カフェオレ」で御願いします。
68名前はいらない:04/09/05 14:01 ID:FNSzrNGh
カフェオレ 

あたしたちをシェイクして
身も心も全部
甘い時間を過ごすの
人生のすべてを忘れて

本当は永遠に心は
届きあわないままなの

でもいいわ
この穏やかな時間と
カーテン越しの光は
私のちっぽけな人生の中で
もっとも幸せに満ちているの

次は「朝」でお願いします。
69鬼津月:04/09/07 04:41 ID:p9c1UzyC
  朝

夜を虐げる
暁が
潤んだ闇を焼き尽くす
朝日が
深紅の翼を広げて
覆い被さってくる
清んだ夜の
香気をむさぼり
黒絹のヴェールを剥ぎ取り
光に犯されてゆく
夜の子らに
もう少しだけ
優しい、小夜曲を

―――――――――――――

お次は「君の涙」で。
70名前はいらない:04/09/10 11:46 ID:Arpq7HzN
君の涙

やさしい君が傷ついていくところを
同じ部屋で僕は見ているけど
いくら僕が愛しても
君の悲しみまで届かないんだね

それでも
君が毎日を幸せに生きていけることを
僕は願ってるよ

君は君を嫌っているけど
君の涙は綺麗だし
悲しむ君も綺麗だよ
世界で一番尊いものみたいに



次は「庭」でお願いします。
71名前はいらない:04/09/11 19:04:54 ID:V9Kn0vTm
眩しい空に雲は伸びて
馬鹿馬鹿しいほどの高さを見せ付ける
あー、青い空は遠すぎらぁ
あー、できることとできないことがあるんだねぇ

眩しい空に瞳は閉じて
うやむやにしてしまえばいいさと怠惰が言う
あー、あきらめて消えちまおうか
あー、悲しむ人もちょっとはいるかもしれないけど

そして夜が僕の視界を遮っていくたび
やらなきゃならないことを突きつけられるんだ
だれもかれもがバラバラにがむしゃらで過ぎていく
モラトリアムのまま後ろ向きで歩く僕は
前に転がる小さい石に躓いたんだ

そこは僕の住む庭で
まだ外には一歩も出られちゃいない
このまま犬と戯れて生きていくのは怖い

あー、起き上がるには痛みがキツい
あー、七転び八起きするにはもっと痛みがあるのかな

そして朝が寝転んだままの僕の上に降り注いで
また空の高さに気付いてどうしようもなくなった
新聞配達の少年が困って見てやがるのに笑いかけ
モラトリアムに差し掛かる前の目に
どうしようもない不安を投げかけてやろうとしたんだ

いまだ寝そべって空を仰ぐ
犬が起きて僕の顔を舐めた
72名前はいらない:04/09/11 19:06:57 ID:V9Kn0vTm
次は「プロモーションビデオ」で
73名前はいらない:04/09/16 11:22:45 ID:JnIUVkQI
プロモーションビデオ

檸檬色の風や   ぴちぴちとなびく黒髪
まだ肌寒い砂浜と  ゆれる赤いスカートの ひだ
飛び散る白い砂   踊りつづける少女
人生は はしゃぎ過ぎて終わりたい

何てことだ、僕の生活。
みじかい まつげ は 見つめる
耳が痛くなるほどの騒音の中で

そう、フィルムの中のようにはいかなくても
ああ、
空気、
視界、
この耳に届く  あなたのメッセージ

僕は地上で 踊りつづける...



次は「タバコ」で。
74名前はいらない:04/09/17 01:07:37 ID:Fr2Hv/9R
バイクから降りて目から引っこ抜く
もう一度咥え足で火を熾す
足下で躙るしけて苦すぎる
暫くは無能隻を祝おうか
煽るため指で肺をかき混ぜる
留めたのは空で白い競争
絞り出た涙とじた逆から

次は「受けとめる」でお願いします
75鬼津月:04/09/17 01:34:59 ID:9B0jmmJT
  受けとめる

君を受けとめる
空から落ちてくる
青冷めた君を
穢れた大気に燻られ
羽を染められた
変わり果てた君を
ぼくは受けとめる
震える君を抱きしめ
涙する君に頬をよせ
君の悲しみを
君の苦しみを
君のすべてを
この胸に、受けとめる
ぼくにも
君が必要なんだ

―――――――――――――

お次は「幼い兄弟」で。
76is:04/09/18 01:30:34 ID:+HeVpsDz
弟は兄の手を引き坂道を登つた。
ぐずぐずと血が出てゐる。
兄は泣ひてゐる。
朝焼けのみな露に落ちゆく時刻には
泉にちひさき足跡を残して歩き回つている彼らの面影を
わたくしは時折見た。
彼らは幼き一対であつた。
幸せさうであつた。
泣きながらも
坂道の途中の溜池の濁りの際で
雲が余りに大きく湧き上がる下で
ほんたうに、幸せさうであつたのだよ、かの幼き兄弟は。


お次は『情報戦略』でお願いします。
77名前はいらない:04/09/18 02:30:43 ID:Yv2m2GLe
おなじ日々と同じ視野
だんだん虚無に飲み込みまれ
いつのまにか盲目に
むじゃきな子供のまなざしも
ずるずる引き込まれたまま
かんがえる事無く
しんじつのみと疑わず
いついつまでも夢を見る
ねぇ、信じれるものはありますか?
____

立て読みの通りですゴメンナサイゴメンナサイ。
お次の方『走る』でおねがいします
78cレール ◆n/ANJuS0Pg :04/09/18 13:53:23 ID:ecLexDA/
「走る」

ぼくは足が遅い
本気を出さないと
いつも言われる

そうじゃないんだ
隣であまりに
いっしょけんめいに
走って走って
一番に

なりたがってる
あの子を見ると
「どうでもいいか」って
思っちゃうんだ

--------------------------------
お次は「大小」でいってくらさい
79心霊写真:04/09/19 13:54:00 ID:Zq08HR34
窓から見えるあの道は
果てしなく続いたまま

見えるかい
ああ見えないね
今日の君は目を閉じている

小さな犬が
大きな犬に飛びついたんだ
びっくりした大きな犬は
小さな犬をはじき飛ばした 
あっけなく死んだんだ 小さな犬

大きさの無い命の代償

大きな犬には怖い夢の約束
長すぎる舌に突き刺さる歯
血の味におこされる毎日が始まるんだ

ねぇ
昨日の君は見開いた目で
過去から歩いてきたのだよ 

何も考えないでいれば時間は過ぎゆく
それに気付いたら さぁ旅を始めよう そして未来へ

=================================================
次は「マーガリン」でおねがいします。
80電波注意:04/09/21 16:53:40 ID:jv6WDYkJ
もし手の中のコレが130円で
黄色いラインのアレが180円だったとする
130円というと、ボトル缶を引き換えに出来る額だが

煩悩を賦活する類の期待
夢というにはおこがましいそういったものが
慢心として口の中になずむ

間違えた振りをして捨ててしまおう
中途半端
バターにもなれない中途半端の為せる業だ

外は満月かも知れない



次は「ありふれた夕暮れを手に」でおながい
81鬼津月:04/09/22 02:44:27 ID:K6eXF5eL
  ありふれた夕暮れを手に

長い、死のような
青白い、眠りから覚め
ふと、窓辺に明かりをみた
妖しい、赤
世界が、燃えている
赤く、赤く、焼け尽くされている
戦慄き、わずかに
カーテンをひいた
手に、降り注ぐ
光が、赤い
夕焼けだ
沈みゆく太陽の、残り香だ
脅えることは、何もない
ありふれた夕暮れを手に
ガタつく窓を開けよう

―――――――――――――

お次は「あなたの気持ち」で。
82名前はいらない:04/09/23 01:33:58 ID:zNyvKlKM
あなたの気持ち

ああ、あなたの気持ちが分かったなら
ああ、あなたが私だったなら

私には、明日私がどう生きればよいのかも
分からない

私は平凡な ただの人

あなたは明日どう生きるべきかを知っているのかしら

もしかしたらあなただって
知らないかもしれない

私もあなたも人間

ああ、私もあなたに負けないくらいの
濃い、鮮やかな血の色を残して
毎日を生きていきたいのに

あなたと私の距離を
時間や場所も超えて
すべて無くしてしまいたいのに


お次は「男」で。
83心霊写真:04/09/23 12:55:21 ID:euhb/VRu

「オトコ」

男にまつわる思い出消えても
変わらずオトコに占拠され

外を見れば濃い風吹いて

小枝がひゅるり
宙舞って



男、飛ばせて来(こ)

心音聴かせて
背の毛見せて

膨らんだ我(わ)の下腹
不思議がって触って


==================

お次は「女」でお願いします 。
84is:04/09/23 16:55:56 ID:pWS5xhiM
肌の裏側
全身を押す
はじける
満ちる
涙になる
水になる
注がれて溢れる
何かと何か
異物ができた
内部の深部
つくるのは女ではない
でもつくられるのは女の中
抱えて


お次は『生』でお願いします。

>77 ご、ごめんなさい…
85鬼津月:04/09/24 02:45:33 ID:opFbeCJX
  生

生きている
ひどく不思議だった
こんなにも小さく
弱々しく
泣くことしか知らない
新たな命が
柔らかな胸に抱かれて
生きている
何を考えて
何を感じて
声を荒げているのか
わからない
この子は
ただ、乳房に吸い付き
生きようとしている

―――――――――――――

お次は「恋患い」で。
86名前はいらない:04/09/24 23:49:26 ID:t2fjNXpn
「恋患い」

コキュウコンナン
苦しくて苦しくてしょうがない
なぜこんなにも苦しいのかと 自分の胸に問いかける
「それは君が恋をしてるから」
それは悲しいくらい真実で 実に的確な診断でした
処方箋はなく ただ僕は独り 病んでいくだけ
苦しみのあまり 眠ることも出来ずに

ああ 白衣の天使よ
出来るなら 解熱剤で この熱を下げて下さい
そして ただ 愛して下さい

ムネノイタミ
切なくて切なくてしょうがない
その切なさを鎮めようと 自分の胸に包帯を巻く
痛みは自分で慰めるしかないから
けれど 包帯はゆっくりと 僕の胸を締め付けて
痛みは止まず ただ静かに強く 増していくだけ
切なさのあまり 叫ぶことしか出来ずに

そう 君 白衣の天使よ
出来るなら 鎮痛剤で この痛みを消して下さい
そして ただ 愛して下さい

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
次は「リモコン」でお願いします。
87名前はいらない:04/09/25 08:12:59 ID:ZHjgxj3K
そこにあるんでしょう
オマエの掌に
怒りを愉しみに 喜びを悲しみに
変えてしまう ような ちっぽけなもの

そこにあるんだろう
オマエの掌に ああ?
…何を言ってるんだかもう サッパリ聞こえやしねえ
これじゃまるで そう 桃源郷 

とにかく今はウンザリだし 飽き飽きして
身体が勝手にウェェ〜ブしてるんだ
オマエ 押してるんじゃないのか

謎はどの辺りに入るんだい



次は「潮の道」でおながい
88心霊写真:04/09/25 22:31:00 ID:HTMhxcBM
「潮の道」

デパートの上
パンダに乗りたいのママ
僕が乗ると行く手遮ってパパ
足踏みしてる間に終ってしまったのよ

大人になった僕
銀行にある限りのお金
全て100円玉に変えて

パンダに乗ったサラリーマン

どれだけの時間
パンダは歩いてきたのだろう

いつの間にか夕暮れ
いつの間にか海です

片目落としたのろまなパンダ
フラットかかったフガフガの音

振り返れば一本の道
足跡辿れぬ潮の道

さえぎるパパはもういない
止まらない僕 海をゆく

========================

次は「人ゴミ」でお願いします
89名前はいらない:04/09/25 23:30:03 ID:ATFfv+pj
「人ゴミ」

窓の外眺めれば 交差点覆い隠す人込み
あの男(ひと)もあの女(ひと)も 個性失くして
ほら 誰も彼も同じような服着て歩いてる
そう これって一般大衆ね 知る顔もない

ピアス?メッシュ?ネイルアート?
個性的ファッションだなんて言ってるけど
それ みんなやってるじゃない

したり顔して歩いてても それってすごい間抜けね 馬鹿みたい
ああ 吐き気催すわ 没個性
まるで人 ゴミみたい

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
次は「パワーストーン」で。
90鬼津月:04/09/27 04:55:34 ID:H0E/8gYc
  パワーストーン

淡い青空
霞む、雲の糸ひく
やわらかな水色の空を
ぎゅっと封じ込めた
ヘミモルファイト
その小さな石の
温かな微笑みが
一人ぼっちの私を
優しく励ましてくれた
守ってくれる
石の中にそよぐ青空から
ささやくような、歌声を聞いた
目を閉じて、耳を傾けると
私は何度もうなずいていた
そうだね
がんばっていこう

―――――――――――――

お次は「幽霊」で。
91cレール ◆n/ANJuS0Pg :04/09/27 08:44:07 ID:yBSwGLmv
「幽霊」

車椅子をワゴンに移して
とうとうわたしはここを出て行く
平井堅の曲を替え歌にした
その題名は「岩淵旅情」
原田知世風に歌ってみよう
ポップス降りるかも知れないからと
友達が最後のライブを開く

シスターがみなとお揃いだった
黄色い毛布を渡してくれる
頑張ってね 負けないでね

    ・ありがとう・

岩盤浴に群がる人々
わたしはそんなにインチキではない
白波追いかけワゴンは走る
ゴメが歌うからわたしも歌う

♪夢で現実で旅するわたしは
  こんなに自由
 からだを持っていないくらい
  ほんとに自由

-----------------------------------

お次は「旅情」で出発してくらさい。
92心霊写真:04/09/27 23:50:29 ID:xUrJyoUh
「旅情」

ここはどこなのか
うっそうとしげる緑の葉
獣の遠吠え 耳をふさいだ
尖った黒岩 腿に刺さって
落ちる血の玉 弾けた若さ 恐ろしく

まぼろしの国に行きたくて
電車走る線路に飛びこんだ
何もかもが間違っている
わかっていてもやめられない そんな僕です

自分の事は理解している
抱きしめて食い込む二の腕の爪後
もう死にたいもう死にたい
繰り返す人ほど死なない
何でも知っている それが僕です

この旅はいつ終わるのか
そもそもここはどこなのか
お腹がすいてたまらない
奥歯に挟まったピーナッツのようなもの
ほじくり味わえば ひろがる甘み 恐ろしく

しかし 寒くも無いし暑くも無い
意外と良い所なのかもしれないぞ
そんな事考えながら これがまぼろしであればと強く祈る
そんな僕です 

――――――――――――――――
次は「塊(かたまり)」でお願いします。
93名前はいらない:04/09/28 00:58:13 ID:Xfy4p9fd


あなたは そこいらへんを
ゴロゴロと  ゴロゴロと
そいで、俺は悩んでんだ、と言った。

カーペットの上には
オレンジジュースや コーヒーがこぼれて
私は呆れて 口も きけない

あなたには何でも物事を大きくしてしまう癖があり
今日もそれで悩みつつ
悩む自分に酔っている

俺の脳の中に 塊があるんだ
誰が助けてくれるというのか、誰が助けてくれるというのか、と

私は呆れて口もきけない

あなたはいつか 健全になるのかしら

いいえ、きっと一生分かりっこないのよ、
いつか塊に押しつぶされたときも。


次は「お子様」でお願いします。
94鬼津月:04/09/28 05:06:39 ID:OB2vAyeu
  お子様

教室の小さな机は
彼らの玉座でしかない
それぞれが幼き帝王なのだ
私の話など、誰も聞いてはいない
生意気な王は、辺りをうろつき回り
高慢な女王は、おしゃべりに興ずる
正面の黒板に、誰も見向きもしない
親にあてがわれた携帯をいじくり
親に許されてきた我侭をもて遊び
この教室を蹂躪し続ける
彼らは、お子様
教師は、私は、
ただの召し使いにすぎない

―――――――――――――

お次は「改造」で。
95名前はいらない:04/09/28 11:12:07 ID:KwFMYOCV
改造!
僕らの頭を 改造!
普遍的/恒久の平和へ!

改造!
無理矢理なネジで 改造!
復旧は不可能と知りたまえ!

「俺達の頭にぐるぐるぐるぐると巣くってやがる
どうでもいい意思はどうしてしまえばいいと思う?」

改造!
左へ右へ 改造!
おもちゃのロボット 動き出すぜ

行ったり来たりで 堂々巡り
世界の果てはありゃしない
改造続ける博士の頭は
やっぱりイカれてるねえ

改造! 改造! 改造! 改造!

――――――
次は「建築家」で
96鬼津月:04/09/29 02:52:49 ID:sFvpsYR1
  建築家

築き上げるのだ
ガラスの塔を
何者をも寄せ付けない
自分だけの世界を
狂気を積み上げ
偏愛の梁を渡し
官能を床に張り巡らせ
陶酔の窓を開ける
凍て付いた、螺旋の階段を
素足で昇りつめ
絶頂にたどりつく
ステンドグラスの
七つの彩り、光り、ひしめく
病んだ輝きの、そのドームの中で
永遠に
美しき物を、愛で続ける

―――――――――――――

お次は「夢の中」で。
97名前はいらない:04/09/29 10:50:33 ID:MF16LDBU
「夢の中に」

長い川を越えて
息をつけば蛍が飛んだ
青い森が見えた
魔物の暗い目も

微粒子は私の腕に止まり
銀色の粉になった
背中に竪琴を背負い
歌いながら歩いた

優しい気持ちは
胸の中に
悲しい気持ちは
夢の中に

どこまでも青
どこまでも




次は「中秋の名月」で。
98コタ:04/10/01 00:57:41 ID:j/EYmUUN
睫毛に引っ掛かった
仲秋の名月

薄の穂はほぐれたか
流水の音に冷たさはあるか
風に鳴る梢の葉擦れの音は乾きつつあるか

瞼の裏に留まる
仲秋の名月

なぜいつも
満ちた月は
胸の奥底まで届いてしまうのか


 次は「ミルクティー」でお願いいたします。
99名前はいらない:04/10/01 11:22:54 ID:rAI2Zwvn
ミルクティー

台風が去って 
今日からまた 新しい時代みたいに晴れている
妙にすがすがしくて
心が感じやすくなった

道端で君に出会った
挨拶すると、君は泣きそうな優しい笑顔を返してきた

なんだか、今日くらいは
優しい気持ちで過ごしていたい

ミルクティーでも飲んで、
君と優しい会話をしていたい


次は「小心者」でお願いします。
100心霊写真:04/10/01 16:27:39 ID:xvo7w1Qo
風切って自転車 
サルバドールダリの事考えながら

彼は凄い絵を描くけれども
そんな景色が彼の風景なら単なる模写ねえ

そう言いたかったけれど口をもごもごさせる
誰かに聞かれたら何て思われるものか

僕の自転車のタイヤは実際グニャグニャなわけで
それなのにびゅんびゅんと力強く走るわけで

そう言いたかったけれど口をもごもごさせる
誰かに聞かれたら何て思われるものか

生まれ変わり信じてポジティブにも死のうか
しかし何回殺しても産まれるのは結局小心者の僕だろうねえ

くやしくも僕はタイヤ以上にぐにゃぐにゃなわけで
それなのにびゅんびゅんと吹く風は気持ち良いわけで

でこに出来た大きなニキビ
潰れて垂れた膿はきれいな透明
つたう頬に冷たい風 ひんやりひびいて何か幸せ

ねえ 手放しで自転車に乗れるのよ 凄いでしょう
小刻みに揺れて上半身 とても僕 らしいでしょう

――――――――――――――――――――――――――――
100キタ*・゜゚・*:.。..。.:*・゜(゚∀゚)゚・*:.。. .。.:*・゜゚・*!!!!!

 次のお題は「あげくの果て」でお願いします。
101名前はいらない:04/10/03 05:09:53 ID:zwWFzzAc
幸せを重ねた
重ねすぎて
僕は駄目になった
あげくの果てに
君がいた


不幸を重ねた
重ね続けて
僕は愛のなんたるかを知った
あげくの果てに
君がいた


全てを忘れて
僕は恋慕を貪って
結論は変わらなかった


「いつまで一緒にいれるかな」
聞く前に
君はいなかった


あげくの果てに
僕はいる
102名前はいらない:04/10/03 05:10:40 ID:zwWFzzAc
次は「煙草」で
103スークー ◆KUSO6ymY8A :04/10/03 14:39:09 ID:SBuifayT
「ガラム」

朝起きて深呼吸よりも早く煙草がうまい

飯くって腹一杯でそれでも煙草がうまい

友と果ての無い話をコーヒーと代わる代わる煙草がうまい

川岸に座りこんで流れゆく雲に自分も雲作りうまい

あの子が帰って口寂しいいつもと違う煙草吸ってみる

なんだか唇があまいよあまい



次は「砂漠」でお願いします。
104スークー ◆KUSO6ymY8A :04/10/03 14:39:44 ID:SBuifayT
「ガラム」

朝起きて深呼吸よりも早く煙草がうまい

飯くって腹一杯でそれでも煙草がうまい

友と果ての無い話をコーヒーと代わる代わる煙草がうまい

川岸に座りこんで流れゆく雲に自分も雲作りうまい

あの子が帰って口寂しいいつもと違う煙草吸ってみる

なんだか唇があまいよあまい



次は「砂漠」でお願いします。
105北海:04/10/04 04:01:41 ID:uV1N/Rdc
昔砂漠に行ったんだ
風が砂をまきあげるので
舌がざりざり渇いたんだ

連れ合いはなく
いつか読んだ物語のように
本物の
旅人のように

どこまでも行けたなら


つぎのお題は「皿」で




106名前はいらない:04/10/04 15:08:36 ID:XnSwWPC/
描ききったと大切に
喉の奥にしまっていた
手にとって棒の先で回し
そわそわとペンを握っている
畑の友人を思い出しながら
また白くなったボールが
心臓を持ち上げて
転げ落ちそうになって
天井に頭を打ち付けて
はね帰ったおでこを机にのせる
次は「暗いなら」でお願いします
107名前はいらない:04/10/04 16:20:55 ID:ZHTX6NFI
もうずっと、暗くて狭い場所にいる
温かい光を放つ太陽なんて忘れてしまった
思い出したいようで、思い出したくないような
きっと本当はずっと前から思い出したかったのかもしれない
勇気の無い私は
暗いなら、暗いなりに、光を探そうと思った

―――――――――――――
次のお題は「冷めた」で。

108ぱるぷす:04/10/04 16:35:09 ID:GWkOdDq6
すつかり冷えきった部屋
窓がないからかもしれない
蛍光灯がちかちか
アルミのテーブルの上
すっかり冷めた食事
手を付ける気にならない
息が凍りはじめた

薄い影を落として
すみっこで縮こまってる
ぼくもこの部屋といっしょになる


なにか違うが次は「すみっこ」で
109名前はいらない:04/10/04 19:02:38 ID:AyvBsph2
携帯からですが…
いつのまにここに居るのだろう?ちっぽけな自分飾るために髪型を変えたオシャレに気を配った。
なのに僕は隅っこの方孤独と戯れる。暖かい空気はここには来ないし、カーテンから漏れる光も届きやしない。
希望の歌が口先まで出かかっても恥ずかしくなり口を噤む。これじゃいけない。
孤独と遊びつくした少年の歌は、未知なる希望に飢えているだろな。僕はもう遊び疲れた。ここにはサヨナラしよう
一歩踏み出せば、部屋は温もりに満ちていた。
次のお題は『電話』でお願いします。
110鬼津月:04/10/05 07:35:24 ID:/ETRz526
  電話

たとえ声が聞こえようとも
心はつながらない
渇いた言葉を交わして
ただ時間をつぶす
目の前にいてさえ
君がわからない
ましてや声だけで
ありふれた日常をつづる
君の絶え間ない言葉の奔流に
ただ僕は流され
曖昧なうなずきで
会話に空白を増やしてゆく
電話が、苦痛だった

―――――――――――――

お次は「美女」で。
111is:04/10/05 12:43:12 ID:qkhdBqZ8




わたくしがそうであつたならよかつた

  
         ――ぱらぴれとろほろ。






-------------

お次は『プレイバック』でお願いします。
112名前はいらない:04/10/05 17:47:40 ID:aki7zlDk
僕の頭の中
幼い自分
そしてあの景色



おじさん
プレイバック君がいた8時

次のかたガイガンでお願いします。
113名前はいらない:04/10/05 19:17:38 ID:ARmiAggE
ガガガイガン GA・GA
ガ・ガガイガン GA・GA

サイボーグにされちゃった あなた
体 兵器かなんかでゴテゴテ
壊す 殺す それだけで
平和って言葉の意味さえ忘れちゃって
ただ無我夢中で 壊す 殺す
意味・意義さえ失くして 本末転倒
そりゃまあ あのゴキブリのせいなんだろうね

振るう鎌は ただ虚空裂くだけで
切り裂いた向こうに 希望の光はなかった

ガガガイガン GA・GA
ガ・ガガイガン GA・GA

THE 半分機械生物

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
次は「次の方、受付まで」で。
114:04/10/05 20:28:49 ID:Gjn1SZsT
「次の方、受付まで」改題「あり得た差別」

漫画を描いた ただそれだけで
こんなに差別を受けるとは
世の中フセイジツの固まりだぜ

 持ち込み?どうぞ?
 あ、受付で言ってね、僕の名前ー。

俺あ連載持ってやる
絶対メジャーになってやる
社会を おまいらを見返したるぜ

気軽い調子の電話の声に
騙されたかなと思いながらも
自信作をば持ち込んだるぜ

 あ、あの、フフフフフウウウフフフフhッフフフフルベtゥさんお願いしまっしゅ
 ああああのあのあのあのゲッゲゲゲゲゲッゲゲッゲゲゲゲゲンンコウモイjフウいを
 もっももももおも桃もちもしたsのうそのうも桃ってt_呼んでくれればいいいいい0000

俺がフルまで言わないうちに
受付嬢はボタンを押し込み
制服制帽が走ってきたんだぜ

 差別ぅとはこういうことだぜ はっシュリンク!
115:04/10/05 20:29:23 ID:Gjn1SZsT
お題忘れました、次は「ゴリラ」でお願いします。
116名前はいらない:04/10/06 03:48:27 ID:3TtH4SN5
ゴリラの専門家に言わせれば
ゴリラって一種の選戒的同属主義者らしい

もうこんなことはいやだっていったらあきらめるよ俺のゴリラは

お前のゴリラどう?
でかい?
俺のはちょっと先細り




お題
モーニング娘。
117鬼津月:04/10/07 00:08:55 ID:EUVhB9cG
  モーニング娘。

もう名前も顔もわからない
女のこたち
昔はみんなの、顔と名前も一致したものだが
いつしか、彼女たちの入れ替わりに
ついていけなくなっていた
そんな自分がいた
年を取ったということだろうか
陽気に歌い踊る
若々しい女のこたちの姿に
頬を緩め
気付けば、ついのせられて
景気のよいフレーズを口ずさみ
我に返っては、独り、照れていた
あの頃が、懐かしい

―――――――――――――

お次は「名探偵」で。
118名前はいらない:04/10/07 19:38:11 ID:QvO1QbYd
「拝啓、名探偵殿」 1/2

「真実はいつだってひとつ」なんて
名探偵 あんたは嘯くが
多分に それは勘違いでしょう

事実はたった一つ それは揺るぎない事実だけど
真実は人の数だけ そこに在るはず

なあ 名探偵
真実が一つというなら たった一つの真実でどれだけの人間が救われる?

絶望的な事実の中から真実を掬い上げ 幸せを手に入れた人
真実という嘘で自分を騙して 安息を手に入れた人
事実を事実のまま捉え その絶望の中で死んだ人

彼らが見ていた事実が全部 同じものだとしたら
あなたの言う真実とは やはりあなたにとっての真実
119名前はいらない:04/10/07 19:40:35 ID:QvO1QbYd
「真実はいつだってひとつ」なんて
名探偵 あんたは残酷だ
それで どれだけの人間が真実を失ったことか

なあ 名探偵
事実はたった一つ それは揺るぎない事実だけど
真実は人の数だけ そこに在るはず

なあ 名探偵
これまで僕 偉そうに論じてきたけど 
しかしまあ それも結局 僕にとっての真実なんだろうね

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
次は「チューリップ」で。
120鬼津月:04/10/08 06:01:14 ID:/1fuVECt
  チューリップ

庭に咲いた、チューリップ
愛らしく、花開き
色取り取りに、さざめき
恥じらうそのかわいい微笑みで
膿んだ私の目を慰めてくれる
明るい色彩が
遠くへ運んでくれそうだ
幻想が、羽ばたき始めた
絵の具の並ぶ、パレットのような
チューリップ畑を飛んでいる
魂をぬけてゆく、風が心地いい
華やぐ地平を、見下ろせば
そこには、風車もあればいい
あの娘のチーズも食べていこう
ああ、このまま、
てんとう虫になりたい

―――――――――――――

お次は「怪盗」で。
121コタ:04/10/12 04:12:08 ID:Lk+C++NO
「怪盗」

彼奴は 足跡を残さない
紫色に揮発して 狐火のように消えてしまう

彼奴は 何を盗んだかすら悟らせない
それでいてきっと ふと隙間を作られたことに気づく

逃げ道こそ怪盗の命
その先に
彼奴が存在するかどうかは
誰も知らない

月が漆黒の空に溶ける


  次は「静寂」でお願いいたします。
122鬼津月:04/10/13 00:15:32 ID:ffblLmgu
  静寂

切り取られた夜の中で
誰もいない世界を感じた
かかげた手のひらに
持て余した月の光を
零れるままに
深く見上げた星空を
体中で受け止めた
冴える、静かな夜気に包まれて
独り、佇んでいる
誰もいない世界を感じた
流れ星も降らない
枝葉も震わせない
彼方の遠い風が
ただ暗い雲を泳がせている
切り取られた夜の中で
今も独り、佇んでいる

―――――――――――――

お次は「偶然」で。
123悪夢(アクム) ◆FlYeNGLpvM :04/10/13 02:24:19 ID:YoPcQoLK
「偶然」

テレビで見掛けてから好きに成りました
君は僕を知らないから
こうして毎日手紙を書くよ
もうそろそろ僕を意識し始めたかな?
プレゼントも貰ってくれたかな?
君がテレビに出るたびに
僕は嬉しくてその日は必ず君の夢を見るよ
次の日は君を探しに外にでるんだ
だけど、毎回毎回探しても
君は何処にも居ないから
そろそろ場所を教えて欲しい
僕は偶然を装って君に会いに行くから

******************************************************************

次のお題は「ロリータ」でお願い致します。
それでは皆様、ごきげんよう。。。
124北海:04/10/13 05:29:59 ID:jwOTmdl+
「ロリータ」

そんな睦言は憶えるな
そんな指先は憶えるな
ただこのときに留まればいい

ねえ、あいしているわ。
ねえ、あいしているわ。
なんにもさとってないふりしたら、まだいっしょにいられるかな。

瞼は伏せたままでいて
瞳は何よりも雄弁だ
まだちいさな膨らみに秘められているものが
もう幼い器には不釣り合いだと
どんな男にもわかるだろう

ただここに留まって
まだここにとどまれば



次のお題は「つまさき」でお願いします。


125名前はいらない:04/10/13 12:42:46 ID:S+rFPEzR
爪先で円を描いたら
失速して精神がループした
曲がる現実 歪むサイン
希望には言葉が無かったのー?

崩れ落ちる世界

次のお題「虹」
126QQQ:04/10/13 15:44:44 ID:PM2igsMw
「虹」

近づいたらきっと 見えなくなってしまうから

この距離感

遠くから それでもしがみ付いた無責任な希望に

祈ったのは “幸せになりたい”


とうに消えかけの光の輪郭に 重なるぼやけた自分自身



次は「忘れたい温度」でお願いします
127名前はいらない:04/10/13 19:54:42 ID:oBA7C5v8
「忘れたい温度」

暗い暗い
どこまでも沈む

底に着く前に
貴女を忘れようか

超過した優しさが
己の身を焼くことも知らずに

熱い熱い
氷よりも熱い

底に着く前に
貴女を忘れよう

腐った触覚も
虚ろな視覚も

音も香も
全部

全部



不躾ながら御題を提示させて頂きます。
「水鏡」で御願いします・・・
128鬼津月:04/10/13 20:22:05 ID:UffpbhPv
  水鏡

みどり風に撫でられた
湖の面、さざなみに揺れる
君の横顔
想いを湛えた
君の瞳を避けて
僕はただうつむいて
水面に映る君を眺めていた
風が止んだら
波が静んだら
水鏡に映る君の真実を
僕は知ってしまう
それが、なによりも怖かった

―――――――――――――

お次は「炎」で。
129名前はいらない:04/10/13 23:17:46 ID:xMBxk13I
「炎」


僕の中を
消えない想いに触れて君は
何を思う?
何を願う?

世界は赤
僕を縛りつけるこの夕日に
想いを炎に そう炎にして
君を燃やし尽くしてしまおう

消えない想いごと



次は「アスピリンがかかせない」でヨロ!!
130:04/10/14 08:53:40 ID:AqRJICfQ
「アスピリンがかかせない」

この右足はもう 動かないのよ
右手は少し把握はできる
指と 指とが しっかり合わない
あなたをしっかり 抱くことができない

時間がたったゼラチンのように
固まっていく わたしの血

おととし 新たな塊が出て
左の脳を 圧迫していた

去年はとうとう 右目の光が
半分かけたカーテンみたいに
真っ黒真っ黒に 失われていた

さらさら さらさらに するためなのに
わたしを裏切った アスピリン
左前下行肢を塞いだ栓は
あんたの力で 溶かせなかったのに

真っ赤な熱が頭を襲った
溶かす 固める の齟齬が生じた
ごめんね これも わたしのせいなの?

131:04/10/14 08:54:37 ID:AqRJICfQ
行制限につき別レスで・・・・ お次は「フラワー」でお願いしまっっす。
132鬼津月:04/10/15 22:03:42 ID:J/xXxWzU
  フラワー

ただの草なのかもしれない
名前があったとしても
誰も覚えてなどいない、見向きもしない
通り道にあれば、躊躇いなく踏み潰される
下手に目立って、花の隣に出ようものなら
邪魔物と憎まれ、根こそぎ引っこ抜かれる
そんな、憐れな雑草なのかもしれない
僕は、花に憧れる
いつも、見上げることしかできなかった
彩り豊かな、美しきものに、生の証しに
僕は、草の中に居る
単調な色合いに紛れ、ありふれた退屈に囲まれ
空しく、花を羨む――
僕だって、このまま枯れたくなどはない、けれど
草にも、花は咲くのだろうか

―――――――――――――

お次は「ごめんなさい」で。
133QQQ:04/10/16 09:16:36 ID:JeBFJ5fd
「ごめんなさい」

ごめんなさい もう傍にはいれないの
ごめんなさい 触れたい指先は隙間を泳いで
ごめんなさい 半端な夢を見せてしまった
わかりあえるはずだった わかりあえたと確かに感じた
だからそうホントは気づいていたわ
アナタがすぐにこの手を離すことも
ごめんなさい 優しすぎる私は
ごめんなさい アナタには少し痛すぎたのね

「アナタが幸せならそれでイイの」
ごめんなさい 涙するアナタへ最後のいじわるを
アナタの中 罪悪感と一緒にいつまでも 私のことを消さないで・・・

****
次は「音」でお願いします。
134鬼津月:04/10/18 20:30:07 ID:t+FnFYfO
  音

音符にのって
どこまでも
旅を続けた
あなたの想い
世界の皆の、心震わせ
涙と愛を、わけてくれた

音符にのって
夢までも
叶え続けた
あなたの想い
たった一人の、心に届かない
あの娘は、行ってしまった
涙と思い出を、残してくれた

音符にのって
いつまでも

―――――――――――――

お次は「甘いもの」で。
135名前はいらない:04/10/18 22:23:01 ID:bRT5I6pJ
『甘いもの』

アナタと砂糖
一緒に嗜む なんて事は

多分 出来ないと思うけど

それは 温い接吻のよう
それは 初夜の契りのよう

それは 黒い殺意のよう

それ以外の感覚は無くなって

砂糖の塔を
この舌で

溶かし尽くしてしまったんだ

---

お次 『濁流』 で御願いします
136鬼津月:04/10/20 23:28:10 ID:18nkX5L5
  濁流

溢れる低俗な電波の
澱んだ情報が
堰を破った、土石流のように
私の世界を汚してゆく
激しい勢いと、波打つ息使いで
今は幼い、未だ無垢なものさえ
流れに呑まれては
泥色に染まりはて
光の下に、腐臭を放ってしまう
自分を、支える柱さえ見失った
人はただ、流されている
そのままに
欲望に、彩られた電波の
穢れきった、濁流に

―――――――――――――

お次は「別れのとき」で。
137心霊写真:04/10/21 01:37:45 ID:7kigpmS3
「別れのとき」

こんにちは
さようなら
ループして

君は叫ぶのをやめない

さようならがフェイドアウト

消えていく音にしがみつく僕

にっこり笑って 手を振りながら

――――――――――

次のお題は「羽衣」でお願いします。
138QQQ:04/10/21 13:08:50 ID:QlaHQBqg
「羽衣」

もういらないわ そんな布切れ
腐った空気を吸いすぎたこの身体は重く
汚れた私には似合いそうもない

それでも

ねえ どこに行ったの私の淡い薄布
脳裏に焼き付いて離れない 無謀な衝動を抑えられずに

***
次は「水滴」でお願いします。
139水滴:04/10/21 19:46:21 ID:EUZ4cUpc
そっけないステンレスに砕けたり
臭う黒土にしみちまったり
ひとつひとつのインパクトをとってみれば
地球だって壊すようにぶつかって
冷たい肌にはじけたり
また母の元に戻ったり
しかしひとつひとつの衝突は隕石より重い
そういう讃歌が僕らには必要なのかも

と、僕の頭に一粒の水滴が落ちて
その温度差は秋をよくメタファーしていた




------------------
次は「シトロエンの孤独」で
140心霊写真:04/10/22 01:17:09 ID:TRNGfFRc
「シトロエンの孤独」

おしゃれなフリした女に飼われ
シトロンちゃんって呼ばれています

甘く呼ぶ声 気持ちが良いや

窮屈な車庫 一人で鼻唄 
秋だと言うのに冬眠中で

大事にされて 気持ちが良いや

ふううと溜め息漏れたふりして
漏れていくのは油だけ

―――――――――――

次は「忘れ去られたセドリック」でお願いします。
141コタ:04/10/22 01:28:01 ID:XtT5fQ+7
「シトロエンの孤独」

雨の夜の駐車場で
シトロエンを停めて
シートに埋もれて
声も出さずに滂沱する

フロントガラスを伝う雨粒が
向かいのビルの明かりを
嫌と言うほど砕いてみせる

私の中まで触れる
誰かの肌がなければ
ここはまるで海底のようだわ

嘘ばかりが甘い人の
残していった嘘にもたれかかって
シトロエンの中で溺れてしまいそう

外はきっと
朝まで雨だというのに


  次は「ミリタリーコート」でお願いいたします。
142コタ:04/10/22 01:29:32 ID:XtT5fQ+7
わあ!すみません。リロードし忘れてかぶりました。
心霊写真さま、ごめんなさい。

次は>>140の「忘れ去られたセドリック」でお願いいたします。
143心霊写真:04/10/22 01:37:56 ID:TRNGfFRc
>>142いえいえ、そっちの方が「お題」良いかも。
・・・後の方、どちらでも好きな方をって方向で。
「忘れ去られたセドリック」or「ミリタリーコート」で。
↓どうぞ、よろしく☆



10年以上前から草ッ原にいる
そいつは 悲しいかな無機のさだめ
まだ死ねない まだ死ねないとぼやく
王冠を抱いた名は既に遠く
シートに落ちたガラスの粒が
雨水と共存する


そういう泥臭くて可笑しくて ちょっとお涙の情景色の
ミリタリーコート


ほど遠い安物のジャケットを羽織って
草ッ原とまだ仲良くなれないそいつに
もたれて
ミッシェルを鼻で歌う

もちろん空はホワイトノイズ




-----------------------
次は「フロッグ・スタイル」で
145:04/10/22 19:33:51 ID:1J1Ii1FM
「フロッグ。スタイル」

何でも喰っちゃう風情だけれど
そのとおり 
何でも喰っちゃう訳よ

一番似てるのは蚊取り豚かな
下のスーパーで 隅っこにある
3コイン入れて がちゃっとまわす


ほお ほお  

出て来ねーんですが

----------------------------
お次は「orz」でお願いしまっす。

146虚構の真実:04/10/22 23:10:23 ID:GosnNgq7

【orz】

いつの日か

君は

僕の中で
生まれ変わった

文字という
情報から

地に手をついた
人間らしい姿に




次は「コンセント」でお願いします。
147心霊写真:04/10/23 01:17:12 ID:kueR2LjU
「コンセント」

眠ったのは
お日様ぽかぽか―――

だったから

起きたのは
お腹がぐうぐう―――

だったから

電気つけてくれませんか
コンセントどこにありますか

僕を見つめる暗闇無言で
AM1:00焦燥の舞い

僕、夜光虫になるよ

僕が光るよ
暗いから光るよ
暗いの怖いから光るよ

――――――――

次は「スカラベ」でお願いします。
148虚構の真実:04/10/23 21:06:42 ID:X/Ovz/0f

【スカラベ】

四千年前

私は
スカラベになる
予定だった

私以外の
何者かに対する
言い訳を用意して

スカラベになる
予定だった




次は「フラワー」でお願いします。
149虚構の真実:04/10/24 00:41:19 ID:BhZ2IrxY

>>148 【お題の訂正】
 
「フラワー(>>131-132)」が既出のようなので、

「居酒屋」でお願いします。
150:04/10/25 08:59:27 ID:np/3Dzq/
「居酒屋」

ここは素敵なフルーツパーラー

デザイナーズの内装に
おしゃれな制服 従業員
物腰 こなれて 「ぇぃいいらっしゃいぃぃ!!!!」

杏のパフェ と フルーツグラタン
紅茶はあとに 「はいっ 喜んで!!!!」

「アズパー フルグラ 入りまーす!!!!」
「うぇー お願いしまっっす!!!!」

「ご注文は以上でぇえええ????」

「いちまんえん入りまーす!!!!」
「はーーーーーーーーーーい!!!!」

「ありやとやんしたーーーーーー!!!!」

何だか嫌だわ 二度と来ません

------------------------------------
お次は「こころのつばさ」でお願いします。
151虚構の真実:04/10/26 00:38:44 ID:LH5jFoLN

  【心の翼】(歌詞・一番)

A 流れる雲 追い越してゆく影
  丘を駆ける 一人の少年

B 黄金色(こがねいろ)の風に 花が舞う
  鳥籠から 仰ぎ見た世界

C 心の翼は 遠く 遠く
  空の果てまで ゆける気がした

C’繋いだ鎖を 引き千切って
  広げた翼が 風を掴んだ

D 飛べる きっと




次は「テリトリー」でお願いします。
152名前はいらない:04/10/26 01:29:22 ID:YF5RFWkb
入ってくればまいね
入ってくればまいね
入ってしまえば抜けられねんだはんで

入ってくればまいね
入ってくればまいねんだでば
村八分にさねばならねぇ オラだちの気持ちわからねんだか おめは

抜けられなければ 溶け込むこともできね
それでもおめはここに来るんだがして
赤外線のよった視線の網を
掻い潜ることはできねんだ

肺呼吸する生き物に
えら呼吸しろと言ってまるよったことだに
息苦しさに死にたくなってしまう
そもそも生きる世界が違うんだでば

入ってくればまいね
入ってくればまいね
おめの葬式出すのはオラだちなんだ

ここからそっちはおめの世界
ここからこっちはわの世界
ここからこっちは輪の世界

入ってくればまいね

-----------------
次は「smell」で
153心霊写真:04/10/28 02:23:53 ID:z0owFAQr
「smell」

依存してくれ

手放しで泣く君の依存余地?

すがりついたら
縒れたティーシャツ 千切れはしない

ティーシャツ脱いで解りやすい事しませんか?

君は首振り意味の無い涙を流す
君の泣く意味がよく解る私は
効き目のある軟膏を練ろう

鼻をつく臭い
泣き所に刷り込めば
声を無くすだろう

泣き声無く落ちた涙 大きな水溜まり

君は頭突っ込んで 
私は足浸すよ 冷たいなあ

泣き疲れた君 涎喰って眠っている
髪はべっとり 芳香漂い濡れている

染み込んだ涎乾く頃 私も一緒に眠ろうね

―――――――――――
次は「プッチンプリン」でお願いします。
154スークー ◆KUSO6ymY8A :04/10/28 18:39:45 ID:KTUt/lh6
プッチンプリン
プッチンプリン

彼女はプッチンしてるプリンちゃん

俺がひと突き

腰でも折ってやれば

ほれ

俺の上で踊り狂ってるよ


――――――――――――――――――
次は〜「終点」 でお願いしもす。
155鬼津月:04/10/28 22:02:15 ID:eU2TbimP
  終点

もう、これ以上
どこにも行けやしない
いつしか、道は途切れ
消えていた、遥かな時の底に
僕は、たどり着いていたのだ
今の今まで、気づかなかった
目の前に、広がる、ふやけた空虚
終点
あまりにも、あっけない
最後の瞬間
僕は、笑っていたのか
それとも、泣いていたのか
もはや、どちらでも構わない
僕はもう、終ったのだから。

―――――――――――――

お次は「母と子」で。
156コタ:04/10/30 18:03:51 ID:Ev42pJag
「母と子」

かつて
入れ子であった
恐るべき相似形

血が同じ
髪が同じ
声が同じ

つまづきのきっかけも
悲しみの源泉も

母子遺伝
まるで癒着した双頭の蛇
まさかの処女生殖のよう

憎むか?
溺れるか?
愛のなれの果てはいかに異形であるか?

 
 >143 心霊写真さま、お気遣いをありがとうございます。
 >144さん、お見事!です。

 次は「単純な仕組み」でお願いいたします。
157単純な仕組み:04/10/31 01:06:03 ID:PLeLKPH0

別に難しいことをしようってんじゃない
ごくつまらない作業
ちょっとこっちのそれを上げて
次にこれを押し込んで
最後に口付けるみたいにするのさ
ルーチンが案外世界をつくっているんだよ
それを嫌がる君の純粋さをとっとくための
これも手慣れた作業なんだ


いずれ君も歯車の軋む音に気づかない日を迎えるだろう
そう想像して泣きたくなったこのメカニズム
記述できてしまってまた泣きたくなるんだ



-------------------
次は「黒猫と宅急便」で
158鬼津月:04/10/31 03:07:28 ID:yaXxGw+T
  黒猫と宅急便

どこから来たのか、知らないが、いつの頃からか
うちに住みついている黒猫
よく気の付くやつで、おれが腹を空かせていれば
猫なりに察して、あれこれ食べ物をくわえてきてくれる
ちゃんと頼めば、必要な物も取ってきてもくれるし、
届け物を頼めば、きちんと相手に渡してきてもくれる
時には、丁寧に受け取りのハンコまでもらってくる
ほんとによくできた猫だ、おれの自慢の黒猫だ
ある日、おれは風邪で寝込んでしまい、動くに動けなかった
頼りは、黒猫、お前だけ
だから、郵便屋が来て、ポストになにかを投げ込んでいった時も
お前に頼んだのさ
黒猫、すまんがポストを見てきてくれ、なにか入ってたらそれを持ってきてくれ
お前は愛想よくニャアと鳴いて、ポストに走った
しかし、帰りは手ぶらだった。いや、口ぶらだった。なにもくわえてきていない
おい、どうしたんだ? お前らしくないじゃないか
なに? ポストに入ってたのが手紙だったと?
……そうか、信書は扱えなかったんだな。

―――――――――――――

お次は「売れない理由」で。
159名前はいらない:04/11/02 05:34:10 ID:X2XhNKty
「売れない理由」

そもそものネーミングセンス
発端の販売コンセプト
結果的に購買層の減少

むつかしくつらつら
彼らはソレについて語り合う

猫型ロボットは
思ったほどの成果を上げなかった

そりゃあまるまっちい猫もどきより
美型なパソコンをありがたがるに決まってる

20XX年X月
某社の生産ラインは一気に低下した
夢と希望はもっとシュールに具現化されて
着飾ったオートマタドールが街を闊歩する


=============
次のお題「まだあって嬉しいよ!」

(いや、本当に……古参スレがあるのって嬉しいです。それも9枚目……)
160名前はいらない:04/11/02 16:25:06 ID:HooBdKw/
「まだあって嬉しいよ!」

昔すごした町はまるで硝子向こうの異世界のようだね
ブラウン管越しにいつか見たことがあるようなないような
不思議な既視感と居心地の悪ささ
口笛を吹こうか それとも童謡でも口ずさもうか
鮮明だったはずの風景や草や樹は
白い壁や無機質な柱の繋がりで段々とかき消され
ああ僕が異世界の住人なのかな
どんな風に優しく
どんな風に哀しく、君を思い出せばいいのだろう

出てこない涙に苛立たしげに見上げた夕陽の照り返しは
ただそれだけ待ってくれてたように
昔と同じ色で
それだけで僕は君を想えた

次のお題「愛しいばかりの人」
161名前はいらない:04/11/03 02:39:10 ID:pvW8OQJf
「愛しいばかりの人」

わたしはあなたに会うと言葉を無くして
挨拶をあ行から順番に探している

あ、か、さ、た、な、は、ま、や、や、

や、やあ 久しぶり愛しいばかりの人
これからも一つ二つ三つよろしく

あなたの後姿はいつもながら綺麗だった
大きなお尻がくいっくいっと動いた

毎度わたしだけに解る尻文字ですね

(ま・た・ね)

ああ 愛してます あなた

―――――――――

次は「ガリバーになった日」でお願いします。
162虚構の真実:04/11/04 00:53:18 ID:kWjtlpcz

【ガリバーになった日】

そんなこと 言われたって

思い出せないよ

ガリバーになった日なんて


だって 僕は

生まれたときから

ガリバーだったんだから




次は「執事の言い訳」でお願いします。
163名前はいらない:04/11/04 01:56:02 ID:qmUu/eAA
「 執事の言い訳 」

− 申し訳ございません
 彼は折り目正しく身体を折って僕の前に頭を下げる

= 謝って欲しいわけじゃない、理由が聞きたいんだ
 僕の言葉に考え込んだ彼は、小さく微笑みを浮かべた

− 最善が最悪になってしまっただけです
 彼はそれ以上何も言わない

その手には手折られた薔薇の花
 彼が愛し僕の母であった人のささやかな形見

大人達にどんなロマンスがあったのか
 執事である彼の「言い訳」すら訊かせて貰えない僕は
  ささやかにただ想像するしかない

知り得ない出来事ほど
 強く好奇心を刺激するのだと
  生まれて初めて知った この夏

===================

次は、「 う 」で。
164心霊写真:04/11/04 02:16:16 ID:SkWALE7i
「う」

はうう 
はうう

さみしい 
さみしい 
さみしい夜です

まん丸いあなた思う

月を飲み込んでしまった
月を飲み込んでしまった

嘴は閉じ方を忘れた
嘴は閉じ方を忘れた

こんぱすになったわたくしは
砂浜に連なる丸を三つ描きました

左の丸も 真ん中の丸も 右の丸も 全部あなたです

はうう
はうう

――――――――

次は「喪服の女」でお願いします。
165名前はいらない:04/11/04 04:06:17 ID:LzTjevml
夜もまたダイオードは祝詞を注ぐ
嬌声に急かされるなか男たちが華やぎ身をうねらせる
(不恰好さを責める目ならば火のように滑稽だろう)

地球の回る早さを 何度も追い抜いたような
キツネにつままれた鼻のような 橙
いつまで続くのか解らない

ニュースに、季節に、街という街にベターハーフ!な
灰白色の服が椅子に腰かけて
そう見えると疑いの残らない場所なんて少ない
世間様なら言いそうなこった

”止まらない”のはカノジョの目の光もそうだったから…
中身が。形ばかりが
羽虫となって飛んでいく
唇のニューヨークが一度に乾いた

――――――――

時事ネタなんて書いてやらない主義だ。許せよ
次は「理性ある故」でおながい
166QQQ:04/11/04 14:25:37 ID:b4cHYfcm
「理性ある故」

ぶち壊してしまえば イイだなんて
なんて愚かなロックスピリッツ

どんな愚考だってほら 理性に導かれた結果であって
壊れていくのも 沈んでいくのも
理性の比率の増大のせい

馬鹿やって 飲んで 騒いで 
ああ なんて理性的なんだろう
真っ赤な空の下で溶け合った野生と共に

*******
次は「束縛」でお願いします。
167鬼津月:04/11/05 01:53:00 ID:aJ3ud8rw
  束縛

最新の、流行と思想のあざなう
荒縄によって
亀甲縛りにされた、裸体の美女が
恥ずかしげもなく
白い胸と、ほのかな乳首をそらせて
大通りを、颯爽と歩いて行く
彼女は自由だった
彼女を束縛してきた、窮屈で退屈な、古ぼけた衣装は
すべて、脱ぎ捨てたのだから
彼女は自由だった
そのはずだった
最新の、流行と思想のあざなう
荒縄によって
亀甲縛りにされた、裸体であっても
それは決して、束縛などされていない
そのはずだった

―――――――――――――

お次は「ご機嫌」で。
168虚構の真実:04/11/06 00:38:57 ID:yNHP85ta

【ご機嫌】

やっぱり ゴドーが来ないね

  そうだね ゴドーが来ないね


やっぱり ベケットだからだね

  そうだね ベケットだからだね


不機嫌だね

  ああ 不機嫌だね


やっぱり ヘミングウェイじゃないとね

  そうだね ヘミングウェイじゃないとね


やっぱり 殺し屋だからね

  そうだね 殺し屋だからね


ご機嫌だね

  ああ ご機嫌だね
169虚構の真実:04/11/06 00:44:18 ID:yNHP85ta

次は「募集要項」でお願いします。
170名前はいらない:04/11/06 00:54:59 ID:o2P6BbFy
>>166
体裁繕ってるだけにしか見えん。氏ね
171名前はいらない:04/11/06 01:41:35 ID:aPP9Py5C
「募集要項」


もとむ
ひらがなのうつくしいひと

とうほう、『るび』だいこうぎょうしゃ

要面接、応相談。


最後の1行がなぜ「漢字なのか」と悩みながら
こんなへんてこりんなものを見てしまったら最後
好奇心のみで面接に行ってしまいそうだ


長引く不況のせいで、明日をも知れない私
アルバイト情報誌を睨みながら
現実逃避な妄想に浸食されていく

明日は水道代を払いに行かなきゃいけない


========

次は 『寛容なる教科書』で

========
>164 心霊写真さん。
可愛く作ってくれてありがとうございます。
「う」の出題者より。
172寛容なる教科書:04/11/06 03:33:34 ID:hUnLxEOM
『ジーザス・クライスト・トリックスター僕らの世界を踏みつけ踊る
石版羊皮紙パピルス主義者 おちおちくしゃみもできやしないぜ
愚鈍なフォロワー夢から覚めろよ 安全アンチョコばりぼり食えよ』

誰だってちょっとした不安から
愉悦のマシンガン 引き金をひいてるだろ
大昔に腐って消えた他人のせいにして
口をぬぐって 手はどろどろのままで

ああスウシャイ あなたがいびきをかくたびに
あなたじゃないコンビニ・スターを僕らは作る
彼らのために僕らは生きたり死んだり
最後に言い訳にして丸めて捨てる
生け贄の羊が欲しいのは砂漠の父じゃない
僕らなんだ


髑髏はパピルスはじっとしている
僕らがはしゃぐのを
じっと赦してるのか
あきらめてるのか

------------
次は『Xavier』で
173心霊写真:04/11/08 00:04:00 ID:9qz31Ji1

ザーっと雨降らし さんふらぬしすこさべりうすさからめんと
ビューと風吹かせ さんふらぬしすこさべりうすさからめんと
エーット ハローヤジロウ ワタシザビエル言イマス イエス!
ルンルン気分ノベルナルド デハ呪文ヲ続ケマショウ イエス! 

――――――――――――

>>171さん。可愛く思ってくれて嬉しいです。

次は「ロケットランチャー」でお願いします。
174鬼津月:04/11/08 03:43:16 ID:Tshl62bo
  ロケットランチャー

ぶっぱなした
狙いも定かではなく
ただ曖昧に
やぶにらみの、視線の彼方に
ぶっぱなした
おれのロケット弾は
飛んでゆく
煙を噴いて
空の果てまでも
がむしゃらに、突き進んで
そこで、何かにぶち当たったのなら
爆発もするのだろう
しかし、何にも当たらなかったなら
ただ失速して、力尽きたら
転がり落ちるのだろう
空しいつぶやきを残して

―――――――――――――

お次は「冬の始まり」で。
175名前はいらない:04/11/09 06:27:44 ID:bd8qdZDZ
冬の始め つとめて
雪の降りぎわを探すこたぁない
何もそんな血眼じゃあ
雪女さえ裸足で逃げちまう

「今宵ひとたび、門をくぐれたなら、鍋」
巣を一歩出るしょっぱい約束
物別れなのか生き別れなのか
あな曇なきはお向かいの窓

木枯らしに巻かれて 目を細めて
迷子の振りをする酔狂なあんた
自覚なくても 今すぐ ハウス


――――――――


次は「天ぷらかご」でおながい
176虚構の真実:04/11/10 00:22:04 ID:/MWFFSYP

【天ぷら定食】  「天ぷらかご」改題

カボチャ タマネギ
エビ ナスビ

ピーマン シシトウ
サツマイモ

シイタケ 思わず飛び込んで
カラッと 油揚がり 良い気持ち

天ぷらかごの ゆりかごで
彩り豊かに 香ります

職人技に 惚れたのか
少々 エビが のぼせ気味

懐紙の上の 賑わいを
さぁさぁ どうぞ 召し上がれ




次は「箱の中身」でお願いします。
177鬼津月:04/11/10 02:08:34 ID:WgbTBNQ2
  箱の中身

いつも止まらない冒険心
荒れ果てた館の探検で
見つけたのは、小さな隠し部屋
手に入れたのは、埃と古い地図
そして止まらない探求心
帆を広げた流美な船で
乗り出したのは、彼方の大海原
目指したのは、宝の眠る南の島
だけど見当たらぬ焦燥感
地図を頼りに島の奥で
掘り出したのは、ガラクタの山
逃げゆくのは、仲間と金と時間
途方に暮れた独りきり
諦めかけた夕暮れの時
ふと気付いたのは、地図の真実
見え始めたのは、本当の宝の姿
ついに探し当てた達成感
辿り着いた遺跡の中で
見出したのは、忘れられた宝箱
開いた、箱の中身は……


―――――――――――――

お次は「夜間飛行」で。
178is:04/11/10 18:51:32 ID:CGopkWrM

君に一杯の珈琲を捧げよう
名しか知らないとあるマダムの啜り泣きの裏で

君に蜂蜜とバターの乗った焼きたてのパンを捧げよう
消えた信号を見つめる瞳の無感情さに


―郵便物は回収できそうか?


朝の光が霧を晴らす頃には僕から
珈琲とパンと、蜂蜜を捧げる
だから君は誇っていいのだ
冷たい夜はじきに明ける
リヴィエール


 ――『夜間飛行』とサンテグジュペリに寄せて



=======

微妙に反則ですみません。愛する作品だったのでつい。
次は「それから」でお願いします。
179それから:04/11/11 05:09:26 ID:ouAdykfE

掻き鳴るギターが狭い室いっぱいに満ちて裂けそうな空気
あまいラプソディを忘れて僕は僕を歌いだしたプレイタイム4:27
どんなメロディだって目を閉じずに歌う彼みたいにまばたきを減らして
よく見ていて
僕の目の中 音に捧げてからっぽな光の映る それから

汗が滴ってでもすぐ乾く室の中 身体の湿っぽいもの全部出しちまった
騒ぐポップソングを蹴とばして僕は君を歌いたいんだベィビィ・インフィニティー69
どんな傷んだって目は閉じないぜ まばたきしたら終わりまで暗闇
よく見ていて
僕の目の先 盲いた光の差す窓の外 死んだ日が沈んじまった それからからっぽな光が映す明日 それから




--------------*
次は「ローファイ,ハイファイ」で
180コタ:04/11/15 00:36:07 ID:J97IiQYw
「ローファイ/ハイファイ」

流行りでしょう、それ。
すっごく、きれいね。
それに、手触りがいいのよ。
いつまでも、触っていたくなるの。

いつまでもいつまでもいつまでも
甘く甘く甘く
愛を愛を愛を

ディレイとエコーをかけまくって
ハイにハイにハイに

混じるノイズを
どうか隠しとおして
ハイなまんまで
どうぞ騙しおおせて

つくりものらしく いましょう 死ぬまでずっとね


   ぎゃふん。次は「ゆで卵の黄身」でお願いいたします。
181心霊写真:04/11/15 04:01:44 ID:kVoz5xSv
「ゆで卵の黄身」

10の卵がゆであがりました
10のゆで卵の殻を剥きました

ゆで卵はママの左の手の平に
ママの右手は包丁を握り
ゆで卵に魔法の切り目を入れては
テーブルの上の細長い皿に並べていきました

すると順々にぽこりと音を立て
ゆで卵の花が咲いていくのです

僕はうっとりと
ゆで卵の花が開く音を聞いていました

その内我慢がならなくなり
こっそりと黄身だけをつまんで食べました

その内止まらなくなり
10のゆで卵の黄身を食べてしまいました

見上げると寂しそうなママの顔 俯くとゆで卵の花

白い花びらが寂しそうにひらひらと揺れているのです

――――――――――――――――

次は「ばけもの」でお願いします。
182名前はいらない:04/11/15 08:32:51 ID:gPVpre1g
>>180
「つくりものらしくいましょう」というのなら
終盤の自嘲的な六行はいらんと思うが
それか中盤に持って来てなんか足すとか。
自嘲は歌詞にも氾濫してるぐらい最近ありきたりで
いい加減個人的に食傷気味す
183:04/11/15 12:17:11 ID:Ni6spq31
「ばけもの」

「ばけもの デース」と 言い切っちゃうには
あたしは まだまだ 修行が 足りない 

これでも 結構 化けてる つもり
あなたのあたしは 全て ニセモノ?
そうとは 言わない でも ホントじゃない
この性 素性は 誰にも 見せない

「のけもの デース」と 登場するには
それでも まだまだ 体が 足りない

一つ この目が 星のようなら
一つ この脚が 風のようなら
一つ 暖かい血だけを 運んで
遠くのあなたに 捧げに行きたい


星を見上げてちょっぴり「うつ」な 
今のあたしは そう、お察し?

「うつけもの」・・・・・・・。

--------------------------------
お次は「お漬物」をお願いします。

184鬼津月:04/11/16 02:08:04 ID:CHAgaT18
  お漬物

放っておくと腐るだけ
自由な空気は、返って寿命を縮める
風は、あらゆる害毒を帯びて
無責任に、吹き付けてくる
だから、この狭苦しい
壷にでも押し込んで
お前を、塩まみれにしてやる
ぐいぐい詰め込んで
さらに漬物石で止めを刺す
ずんと圧力を加えてやる
暗闇の底に、閉じ込めてやる
お前の全ての汁を、枯らすほどに、締め付けてやる
苦しめ、悲しめ、そしてただひたすら耐え続けろ
それもこれも
お前を思えばこその、愛の鞭、愛の漬物だ
やがて、壷を開いてやったその時
お前は、旨味を増していることだろう

―――――――――――――

お次は「紅葉」で。
185心霊写真:04/11/16 03:35:25 ID:iZxIqsPT
「紅葉」

最近見ない君は
元気でしょうか

舞い散る紅葉の中
若さを散らすように
前を走っていった君

いつも後ろを走っていた僕は
今は見えない背中を目指す

向かうゴールに君が立っている
口の両端が上がる無意味な希望は
走っても走っても近づかない 夕焼けに似て

疲れに足を止めた途端
後退りして遠ざかっていった

舞い散る紅葉の中
僕は遠ざかる光に射しつらぬかれ
輪郭ぼやけて赤く染まっていった

―――――――

次は「リズム」でお願いします。
186リズム:04/11/16 23:56:45 ID:B37bTQs6


早朝のハーモニクスを踏みにじる いらだたしげなストムプ
不機嫌なスニーカーは全否定で全肯定 はらだたしげなスクラッチ
ただ歩くだけでキミはそこらに自分を砕いてバラ撒く
溶けかけの霜柱にはじかれるビーズのかけら

ゆたかに響く錆びた弦のイマージュ
あふれる


キミは空隙に鼓動をかくして
それから
死んだふりで流れ出す
いつか使うつもりの愛なども忘れたふりで


キミがまた歩き出すのを
不機嫌なゴム底に踏まれるのを待っているんだ
ハーモニクスをバックに
ただ歩いて蹴飛ばして転げちまって また歩く
つめたいアスファルトに刻む鼓動がリズム
わめいて囁いてつぶやいてまた叫ぶ
そんな真っ青な日をはじめようよ
また


-----------------*
次は「不眠症とタオルケット」で
187コタ:04/11/18 23:05:34 ID:T/TNKjCN
「不眠症とタオルケット」

夏の日に
あなたがくるまってたタオルケット

を思い出したら

眠れなくなった

緑の昼下がりは去って
冷えた夜は重さを増すばかり

羊は大挙して押し寄せ数え切れず
朝までの距離に目眩して

ひとり

すら数え切れず



 次は「小枝ちゃん」でお願いいたします。

 >182さま
 アドバイスをありがとうございました。とっても納得。
 というより、私自身が処理し切れないまま出してしまった、当のその個所を
 ご指摘戴いて、「やっぱりorz」という感想です。
 全体的には自嘲というよりも、自嘲を反転した矜持、のようなものを
 描きたかったのですが、 Hi-fiのイメージからスタートして、Lo-fiをどう絡めとろうかと
 迷ったまま、結構しそこねたという感じです。
 たいへん勉強になりました。精進精進。 長文失礼しました。
188名前はいらない:04/11/20 00:17:38 ID:rGeh7qeD
「小枝二つ(改題)」

並木道 自転車で駆け抜ける
この気持ち 振り払うように走る

ぱきりと音立てて 弾けた小枝
いつもは気になんかしないのに
今日はなんだか悲しくなって 路上の隅 自転車止めた

ねえ 小枝ちゃん ごめんね
さっきまで一つだったのに
今はもう二つに分かれて 別々の小枝

小さな枝の片割れに自分の姿重ねて ただ哀しくて
涙止まらないのは
折れた小枝 もう元に戻らないこと知ってるから

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
次は「解体新書」でお願いします。
189鬼津月:04/11/20 07:26:29 ID:shzgEC2t
  解体新書

ターヘルアナトミア
手にした蘭書の不思議さよ
赤青、精緻な、絵図の歌う
不可解、優美な、文字も踊る
和漢の古書に弓ひくものよ
我らが知識は、全てまやかしか
ああ、確かめずにはいられまい
骨ヶ原にて、刑死の青茶婆の
腑分に立ち会い、比べ見れば
解かれた体と、蘭書の絵図は、寸分違わぬものと知る
ああ、かくも遅れを取るか我が医術
殿の為、皆の為、我の為
なんとしても、この書を訳さねばなるまい
仲間と集い、辞書も無く、志しを頼りに、始める解読作業
僅か一二寸の文に、四苦八苦、思案投げ首、ひもすがら
読み進む、歩みの鈍さは、葉にひそむ、蝸牛にも笑われるほど
ああ、鼻のあたりで、フルヘッヘンド
解からぬ言葉、何を意味するか、フルヘッヘンド
木を切れば、フルヘッヘンド
塵土集まれば、フルヘッヘンド
頼りは僅か、あくなき探求と、連想の末、つきとめた
フルヘッヘンドは、堆し
そう、堆く、積もりに積もる、文を知を
解き明かし続けて、四年の後
ついに世に出でるは、解体新書

―――――――――――――

お次は「ぎりぎり」で。
190ぎりぎり:04/11/21 02:51:53 ID:da30EEsF


あの酔っぱらいみたいに
ドライとウェットを綱渡りしている僕ら
そういう認識に潜む安直なアイロニースマイリー
どこまでもグルグルと
尻尾を追う犬に似ているけど
ただ僕が確かに言いたい
ここのボーダーライン。

ポップスタイルのダイコトニーが
華々しく僕らを何分割にかする
それをBGMにくつろぐリビングには居たくないね
僕の部屋の壁は紙みたいに薄い
けど


バラバラにされたくって
それでも融けあってたくって
欲張りな僕は千鳥足で
しかし注意深くどちらかの世界を歩いている
ここのボーダーラインを綱渡り中なんだ




------------*
次は「スマイリーマーク」でよろしく
191スマイリーマーク:04/11/21 05:24:00 ID:nv8Kid7U
時計の針が12時半を回った
もう行かなきゃって震える声
何もかもを引き裂くように滑り込む最終電車
それはまるで遠い惑星からのインベーダー

どんなに乱れ狂った仕草をしても
世界中のあらゆる権力を行使できたとしても
二度と君を取り戻すことはできない
僕は決して何ひとつとして動かすことはできない

ラスト10秒 無造作に閉まるドア
僕に惨めな現実を見せつけ
やがて 目映かったはずの幻想を引き離す

君が虚ろげに振り向き 頷くサイン
いろんな言葉が
いろんな感情が
一瞬のうちに回り出す

ありがとう
さようなら
もう会えないんだね

僕のボロボロのスマイリーマーク

−−−−−−−−−−−−−−−−−−

次のお題は「ライトアップ」でお願いします。

192心霊写真:04/11/21 20:09:36 ID:0APmYSnj
朝を愛し始めると夜が嫌いになった
鳥かごに一日中かけられた黒い布
朝を愛し始めると夜が嫌いになった
全て殻の穀物をぷううと吹く日課
朝を愛し始めると夜が嫌いになった
おしゃべりなインコはプラス思考
朝を愛し始めると夜が嫌いになった
今朝の挨拶は言うならば喉慣らし
朝を愛し始めると夜が嫌いになった
明日また頑張るとして黒い布を齧る
朝を愛し始めると夜が嫌いになった
寄生虫被害妄想の夫婦はお風呂上り
朝を愛し始めると夜が嫌いになった
お風呂上り 妻の背中が掻い時 
朝を愛し始めると夜が嫌いになった
お風呂上り 旦那の背中も痒い
朝を愛し始めると夜が嫌いになった
ぽりぽり掻く音 時間差で攻めて
朝を愛し始めると夜が嫌いになった
おしゃべりなインコは眠りに落ちた

朝 

黒い布に空いた 穴 
射しこんでくる 光
のドット
ライトアップされた水玉インコ 叫ぶ

本日のモーニングコールこそ本番 オハヨウ
オハヨウオハヨウゴザイ マッス
――――――――
次は「眼鏡をはずして」でお願いします。
193心霊写真:04/11/21 20:32:29 ID:0APmYSnj
↑14行目、妻の背中が掻い時→痒い時の間違いです。ごめんなさい。

ついでにここの前スレの詩で
クーパークーパーパックパク
(なんとかかんとか)パックパク
ウーパールーパーパックパク
のフレーズが忘れられず(て内容は殆ど忘れてるんですが)
たまに口ずさみます。作者の方(多分名無しさん)ありがとうございます。

↓・・・次は「眼鏡をはずして」でお願いします。
194虚構の真実:04/11/21 21:16:44 ID:z7o/tYKd

【眼鏡を外して】

心から 言いたいから

眼鏡を外して 君を見よう


我が眼鏡を疑うのは いやだから

眼鏡を外して 君を見つめよう


きっと 心から

可愛いね って

言えるだろうから




次は「眠る前に」でお願いします。
195鬼津月:04/11/22 08:07:27 ID:7dT2hIeY
  眠る前に

眩し過ぎる
朝を恐れて
逃げ込んだ地下
棺のベッドに沈み込み
淫らな睡魔を迎え入れる
くだり始めた灰色の目蓋
遠く、幽みゆく意識の底
眠る前に
甘い夜の魔法が融けて
冷たい朝の光が暴きだす
死人に戻る前に
君の想い出に浸りたい
かつての、人であった頃のように
明日にも思いを馳せ
この物憂い休息にも
夢見ることを望みたい
ただ意識が途切れて
眠ってしまう、その前に……

―――――――――――――

お次は「目覚めた後に」で。
196虚構の真実:04/11/23 21:07:08 ID:wYcQGHO8

【目覚めた後に】

目覚めた後に

また眠る

あと二十分

そう言って

再び目覚めたのは

ヴァテマラで

朝日が昇った頃




次は「覚えていますか」でお願いします。
197名前はいらない:04/11/25 01:18:53 ID:jde/i1y1
『覚えていますか』

約束を
覚えていますか?

些細な……言葉を
精一杯の気持で
伝えあった

あの……約束を
覚えていてくれてますか?

あなたと交わした あの、言葉こそが
私の 拙い日々を 突き動かす
そんな……力になっているのです


NEXT 「繋ぎ目に零れた」
198繋ぎ目に零れた:04/11/25 05:26:40 ID:EvPZoIjE


腐ったデッドリング 零れ落ちたチェンジリング
緑の手がもがく先に きれいな赤いビロウドの枕
クロスフェイドがお嫌いな君
ガラスみたいな静寂が恐い僕

嵌ったバッドリング 溢れ落ちた甘いエーテル
やわらかい夢の間にひとつ狂った歯車の音色
飛び石を跳ねて空を笑う君
橋だって怖くて渡れやしない僕

どんな事だっていいから続いてって欲しいと願った
知りながら願った

余ったチェンジリング 零れ落ちたこれからの一瞬
緑の手がもがく先に きれいな赤いビロウドの枕
クロスフェイドがお嫌いな君 繋ぎ目が恐い僕
鳴らし続けて一日がやっと終わる
やわらかい夢の間にまたひとつ狂った歯車の音色

どんな事だっていいから続いてって欲しいと願ったんだ
知りながら騙しながら信じながら
願ったんだ




*------------------*
お次は「リタリン」で
199名前はいらない:04/11/26 22:52:24 ID:9yRebMWi

幸せ
希望
喜び
青い空

俺に足りなかった全てが
こんなチンケな粉に詰まってた。

糞みたいな世界だ
俺に丁度良い。


次、「適当」。(適当「に」じゃ無く適当「で」)
200心霊写真:04/11/26 23:26:29 ID:R3x8SjPx
「適当」

私に適当な人を見つけた
私によく似た人だった

似ている人
君に足りないのは優しさ
私に足りないのは脳みそ

似ている人
君を軽蔑します 
私を嫌悪します

手を組んだ同族嫌悪族
一緒のベッドには寝ない

君をネタにこね 
こねくりまわして
一人ベットでもだ
もだえてしまって

触るごと 
増える体に押し出され 
迫る天井キッスする

適当に叫ぶのは誰の名
最後に呼ぶのは母の名

――――――
(200もーらい。)次は「プロペラまわして」でお願いします。
201名前はいらない:04/11/27 00:26:11 ID:6gNlUBtT
くる くる
ありもしない ぷろぺら で

くる くる
あおい あおい そらへ

なにがそこにあって
なにがぼくにたりないのか

くる くる くる
なにがぼくをくるわせるのか。


(キリ番がぁ)では…「廃」。
202is:04/11/27 00:44:39 ID:86c4mY9c
「廃」


蠅が待っていたので、
機能がなくなる前にもうひと乾杯するのです

スイッチをオフにする直前に笑いながら、
ブランデイに舌を漬けてみます

だからシナプスは舞っているのに、
昨日を消去する、
細胞たちよ退役しましょう

もはやワイングラスも捨てて、
おがくずを詰め替え、
乗り物を捨てるときなのですもの。




次は「トロイの木馬」でお願いします。
203'smile'/[トロイの木馬]:04/11/27 17:52:59 ID:RWAlMbWz

キリがなくなってる ドア ドアまたドア そしてドア
閉ざされた扉の先には何もないなんて嘯いて
じゃあ僕の僕だけの散らかった小部屋には
何があるっていうの

キミしかない
キミのミームで溢れかえって溺れている

意気地のない王子が図々しく愛を語る
語らされてるって知らないんだ
僕とほとんどおんなじ
ウィルスを仕込んだのは侵略者じゃない
招き入れた僕らだ なあ、そうだろパリス

キミのミームが僕の部屋をいっぱいにして
溺れているうちはまだ僕は僕のまま
出来損ないのフォロワーになりたいとは思わないが
いつのまにか不完全なミームを吐き散らかしている
感染者

もっと先 もっと深みには未感染の僕がいるのか
探索者の無謀さと愚直さで忘れながら探す
僕のミームを待ち受ける人はいるの
僕のTrojan Horseはどこに



--------------*
うーん。 次は「ペパーミント・パティ」で
204名前はいらない:04/11/28 18:30:27 ID:4iL3yYjX
なんやそれ
えらい変わっとんなぁ
食えるんかいな

え?これ晩メシなん
なんつーか、えー

いやごめんて
いただきます


・・・・・・

いやうまいて、うん、あ、次は和食がええな和食
肉じゃがいこ肉じゃがな?な?


(合ってるのか?)次は・・・「毛布」
205名前はいらない:04/11/29 00:53:53 ID:L9+KWCcf
− 毛 布 −

「何もない」そう、いつも思う。
 悲しくて切なくてどこにも逃げ場所はなくて。
  淋しくて怖くてすがる何かもなくて。

そんな風に生きてる私に。
そんな風にしか生きてこれなかった私に。
舞い降りた優しい温もり。

  あなたはその言葉で、私をくるんでくれた。

寒くて冷たくて息苦しくて。
マイナスの海に泳ぐばかりの私に。
光りの目映さにただ焦がれるしかない私に。

  あなたは言葉の毛布を、そっとかけてくれた。

嬉しくて嬉しくて涙が出て。
 ずっと泣いていなかったことをはっと気付かされて。
  嬉しいの涙なんて流したことなかったと気付かされて。
   差し出されたその暖かい毛布を心地よく受け止める。

まだもう少しだけ。朝が訪れるまで。静かに。
この……柔らかい毛布の中で丸まっていよう。


NEXT  「兎の頬」
206鬼津月:04/11/29 04:49:32 ID:ROzARpEP
  兎の頬

憂鬱な時間が
止めど無く我が身を削り続ける
もう時間がない
ふと、視界の端に現われた白兎も
懐中時計を示して、肩をすくめた
時間は待ってはくれないそうだ
急ぐ兎は、私に構わず、穴に向って走り出した
私の、ぽっかり空いた、暗い心の穴に
兎は駆けこんでゆく
あの白兎の後を追えば
不思議の国に行けるのだろうか
ぼんやり考える私を置いて
穴に飛び込んでゆく、兎は
その前に、ちょっとだけ振返り
ほんの一瞬、微笑んだ
長い髭のはねる、頬をほころばせ
微笑んで、穴の中に消えた
兎の頬に生れた、その微笑みの正体が、わからない
わからないが、私は、ゆっくりと
穴に向って、歩き出していた

―――――――――――――

お次は「気まぐれ」で。
207'smile'/気まぐれ:04/11/30 22:46:03 ID:/NFoxQo5

空に救いとか青さを求めることはやめろって
書かれたバイブルに尻尾を振って僕は今日だって
笑ってるぜ僕だけで
笑ってるぜ僕だけで

贅沢な孤高に憧れながらコンビニエントな月空に
尻尾を股に挟んでそれでもスキップを試みる
ほしがる僕は殺しちまったのかな今日
笑っちゃうぜ

まだらの虹は澄まし顔で
僕らをすてきに撫でたり蹴飛ばしたり
どうしたらたどり着けるか分からないで
よだれ垂らして見上げて待ってる
待ってる

*-------------*
次は「真夜中は不機嫌」で
208赤い夕日にたむけて:04/12/02 22:58:25 ID:lE6L1cYZ
おもちゃのような街の中
空には幾千もの星ひさしい夜で
ふたりはいつものように寄り添って
静かに過ぎてゆく時間に満たされた
あの日の世界に置き去りにされたまま
ひとりの少女はまた立ち去った

暗い夜空にひとりの少女
さよならも言わずに
ぷいと立ち去った・・・
  
  「真夜中の不機嫌」

  お次は「夢を見ない君」で
209ぽえー・・・。:04/12/02 23:12:37 ID:Jx3t1ZXH
真っ白に染まった君の四方
窓を覗けば広がる世界
でも君はそこに居るんだね
ただ そこに居るだけ
目を瞑って
呼吸を繰り返して…

ねえ
この声が聞こえてる?
ねえ
この心届いてる?

君が夢を現実にしてしまったあの日から
僕はずっと現実に独りぼっち
さめることの無い夢に居る君は
それを夢だって気が付かない

ねえ
現実(ここ)に帰ってきて
夢(そこ)から出てきて僕に笑いかけて

そして
もういちど覚める夢を二人で語ろうよ

NEXT「涙」で
210名前はいらない:04/12/03 00:39:12 ID:z/0SJYbn
馬鹿みたいな恋をした
馬鹿みたいに泣いて騒いで好きだと言った
奇跡みたいに手をつないで、だけど僕は臆病で
何度も泣いて君を困らせた
そのせいかな、君はもう僕の隣にはいない
泣かないでと言う君に頷けばよかった
悲しい気持ちを殺して、笑って君と手をつないでれば良かった
君が好きな僕は、今でも馬鹿みたいに泣き続けてる
涙は枯れないのに
思いは消えないのに
君がいない

お次は「晴れの雨」で
211鬼津月:04/12/03 05:37:56 ID:XEJTrtub
  晴れの雨

金色の、朝めく空に吸い込まれて
燦燦
舞い降りる、きらめきの朗らかさに
陽陽
十二月の、冷めた体を着飾る
ひとひら
ひとひらの
光りは、薄い絹の羽
輝く、羽衣を縫い合わせてゆく
光りは、晴れ降る雨
輝く、雨糸は織り成してゆく
光りは、晴れ間の雨
輝く、雨粒が飾り立ててゆく
華やかな衣装、微笑みと
晴やかな心地、微笑みと
晴れ降る雨、晴れ降る雨
光りは、生み出す、十二月の恋人

―――――――――――――

お次は「チョー気持ちいい」で。
212'smile':04/12/04 21:28:04 ID:SFOFggJ8

厚いガラスの牢獄の向こう 熱いハレーションのその向こう
誰も聴いてなくても眩しい十字の閃光が証する音おと

   唾も汗もべたつくようなものぜんぶにまみれて叫んでる
   一歩踏み出せば暗黒それでも

こざかしく彩られふちどられた世界を見下して金の子牛の上で
ほんのり微笑を浮かべている キミの紡ぎ出す音おと

   ロッキン・オン・アンダーグラウンドザイオン
   偶像を忘れて踊ってる僕らに唾を吐いてキミは誰かと睦みあう

デイドリーマーの刻印とちいさな傷跡はキミの名刺にはならない
熱いハレーションのその向こうを睨みつけるその隠れた視線が

全てを覆す



-------------------*
次は「季節外れ」で
213名前はいらない:04/12/05 03:39:04 ID:Y4J9mEDC
 「 季節外れ 」

秋に花開いた紫陽花の青色は
どこにも繋がることがないまま
徐々に褪せて朽ちていった
今では空一面を覆う 雲の鈍色

秋の日にうつうつとする僕の目に
飛び込んできた季節外れの色が
どれほど清しい命をくれていたのか
灰白色の続く冬にやっと気付いた

咲く為 だけ にそこにあった 青を
慰めるように今はもう白が一面を紡ぐ
救われないのはただ、僕一人だ
本当は僕こそが白く埋もれたいのだ

唇の端、ささやかに引き上げ
狂いそうな自分を押しとどめる為
季節外れの青い幻を見ないよう
わざと甘い歌をうたう


NEXT うたかたのゆうぐれ
214名前はいらない:04/12/05 03:50:57 ID:CnLiE3kV
朱と青が混ざり 世界が変わった
尖っていた君は 優しくなってた
会えるのは少し 特にこの季節は
贅沢じゃないけど もっと一緒にいたい
雲も空も 海も海岸も
全部そこじゃない気がして
手を伸ばしてみても 君が見えなくなるだけ


次は「失くした音」
215鬼津月:04/12/05 05:26:48 ID:DE/IWc+a
  失くした音

楽譜から逃げ出した
名曲の欠片たち
その誇りを奪い去った
歌う盗賊の群れ
次から次へと溢れ出す
空虚な音楽
ありふれた組み合わせ
しつこい使い回し
心をそれる、軽薄な歌声
もう耐えられはしない
音を縛る金の歯車が
終り無き屈辱を刻み続ける
楽譜から逃げ出した
名曲の欠片たちは、笛を吹き
残された音の子らさえも
連れ去ってゆく

―――――――――――――

お次は「白い息」で。
216心霊写真:04/12/05 10:25:48 ID:VFlLb1ua
生身ある身体に襲いかかる罪
罪を憎まず人を憎み狂っていく被害者
彼等の復讐心は魂の離脱を呼ぶ
そして彷徨う魂はそこいらで悪臭を放つ

突然臭い風が身体の前を通り過ぎる事は無いかい?
その原因は浮遊霊なのだ。やつらは大体が漂う意味さえ解ってない。
表情は泣き顔だったり怒っていたりするが一様に首をかしげている。
不思議そうな顔をしてふらふらと浮かんでいる。
それをパチリとカメラにおさめ、進む浮遊霊によりそいながら、
右手で写真を振っている。浮遊霊の顔が写真に浮かび上がっているのを確認して、
それを浮遊霊の目前につきつけ、お前、こんな顔しているよと教えてやる。
すると立ち止まり表情をなくす。写真をしばらく眺めた後、消えていく。
なぜ消えていくのかは私も解らない。フェイドアウトする音のように、
さりげなく消える奴も居れば、四方八方に飛び散りながら消える奴もいる。
時折つんざくような悲鳴を上げて、大きく伸び上がってから闇に同化して消える奴もいる。
そんな時は耳を塞がなければならない。私も闇になりそうな気持ちになる。
とにかくそれが私の仕事だ。―――そんな仕事聞いた事無いって?

男はひとしきり話した後 大きな溜め息をついた
彼とは駅の近くにある大きなマンションの前で毎晩すれ違っていた
気まぐれにその近くにある公園のブランコに座っていると彼も隣のブランコに座った
話をするのは初めてだった 震えながらブランコを漕いで夜空を見上げている

お互い溜め息をふううーと吐いた 寒い冬の夜の中
首をかしげたままの私達のブランコは斜めに揺れている

私は浮遊霊だから 彼もまた カメラを持った浮遊霊だから

―――――――
次は「まろやか」でお願いします。
217まろやか:04/12/05 20:20:53 ID:M+QQ3wUL
帰ったら彼女がいると思った
そうではなかった
雨のあと、強い風が西から吹いていて
ちぎれた雲が空をころげまわっていた

思い出した
珈琲糖のような乳首を
くぼんだ乳色の臍を

昨日と同じように
218217:04/12/05 20:22:21 ID:M+QQ3wUL
次は「注意」で頼む。
219名前はいらない:04/12/05 21:50:51 ID:nEkCPMQM
 注意

お気をつけ下さい
夜の一人歩きはお控え下さい
不審な輩にご注意下さい
昼の一人歩きにもお気をつけ下さい
誰にも出会いませんようお願いいたします
とくに僕に出会うことのないようくれぐれもご注意下さい

Next-「清めの塩」
220名前はいらない:04/12/05 22:03:39 ID:I3rLHGOa
清めの塩

私は大丈夫
心配しないで

「あなたと過ごした時間」
と言う名の清めの塩を
自分に振り撒いたから

私は大丈夫
心配しないで

次「片隅」
221鬼津月:04/12/05 23:47:00 ID:RZfn+f0w
  片隅

夜空の片隅に
忘れられた、冬の星座
目を病んだ、今の人々には
もう見えない、暗い影の姿
古い伝説だけが、残像となり
夜空の片隅で、ひっそり
星座は闇に、呑まれてゆくよ
なんでも吸い込む、黒い闇に
溶け込む前に、消え逝く前に
振り絞る最後の声
か細い光りは
あなたに、届きますか

―――――――――――――

お次は「マフラー」で。
222名前はいらない:04/12/06 01:19:59 ID:c/ga047K
マフラー

ごわごわする
とにかくごわごわする
気持ちが悪い
首元がとても気持ち悪い
助けて
助けて……!

そのまま首を締められて
倒れてしまいそう


次は「編み物」で
223鬼津月:04/12/07 02:22:34 ID:TPv9+8lF
  編み物

君からもらった
手編みの帽子
処分に困っている
どうすればいい?
ハサミで切るべきだろうか
火にかけ焼いた方がいいか
普通に燃えるゴミへ出すか
迷ってる
僕は、君ほど薄情じゃないらしい
君は、人だって平気で捨てられる
ボロ切れか、雑巾のように
だけど僕は
編み物一つ、捨てられないで
今も、ため息に暮れているよ

―――――――――――――

お次は「神隠し」で。
224名前はいらない:04/12/07 02:51:09 ID:kfP2BFLP
夕焼け
紅い 紅い あかい

立ち止まってはいけない
心を捉まれてはいけない

夕焼け
知らない唄がきこえる

立ち止まってはいけない
振り向いてはいけない

夕焼け
家まではもう少し

肩を頬を撫でる紅い ひかり
足に背中に纏わり付く紅い あかい ひかり
間に合わない 届かない



夕焼け
色が消え 夜が来た

___________________

ほな「蒼」でよろしゅう。
225名前はいらない:04/12/07 12:44:56 ID:vIZAT/Jl
蒼くなった
正確には蒼い人が現われて

どんな事があっても
ザバーン
君のことを愛して
ザッバーン
るんぺん
次は「去年の住所録」でお願いします
226'smile':04/12/07 23:45:33 ID:Zt7c3X5W
斑○市北区北18条トンネル傍の交差点
(ちょうど右手にケーキの美味しいカレー屋がある)
さらに北を見やる
動くものは何もない
15年前の呼吸の跡を探す
耳元でスパイダーが囁く
気の抜けたジンジャーエールは
歌の中だけじゃない


36匹目のスパイダー
また消費しちまうつもり
毒牙で殺せない腐った残滓は
きれいなピンクの毛を汚して不快げ
耳を噛んでそれからは知らないふり

この交差点に止まる度に一呼吸 残滓が支配する
あまいジンジャーエールのにおい
鳴り響くスパイダーと北への一瞥

------------*
次は「この寒空で」で
227名前はいらない:04/12/09 11:49:48 ID:JEDNJ8Ei
街灯の下 犬と散歩する
こんなに寒いのにはしゃぎ回る
口元まで巻いたマフラーの隙間から白い息が漏れる

見上げれば 細い月
乗る人のないベンチは
揺れることもなく静かに高く浮かぶ

お前に乗ってやれるスペースシャトルはやってこない
ただこの空の下で見上げるだけだ
明日の朝には見えなくなって
誰もお前のことなどおぼえていない

犬が吠える 高く 長く
お前の元まで届いたか?


━━━━━━
次は「嗚呼 青春」でお願いします
228名前はいらない:04/12/12 22:12:55 ID:th8TsMDt
「嗚呼 青春」

花を愛でておりました
あの頃この場所で
日差しが私に当たるのを少し鬱陶しく感じながら
それでも私は花を愛していたので
決して枯らすことはなかったのです
強い風が吹こうとも
見放すことなく覆ってあげたものでした

花よ 今は誰に愛でられている?
情熱を誰に注ぎ、誰に守られているんだい


花よ 君こそがあの頃の私の

嗚呼 青春



(お次は「5本」で宜しくです)
229赤い夕日にたむけて:04/12/12 22:54:47 ID:UF3pEB4D
それは200年以上前に生まれた
とある欧州のユダヤ人移住区ゲットーにて
珍しい他国の金貨を各地の領主に売る彼は
のちに政府貸付を行う一大金融事業者となる
その立て看板がユニークだ
ソドムとゴモラの大爆発にも生きながらえた
ロトの由来なのか薔薇の子なのか・・・
彼の息子たちは欧州各国に散らばった・・・
その5人の兄弟の結束力を示すという盾看板に示されたものとは・・・

      「5本」の矢

    次は「ここにいる自分」をそうぞ
230名前はいらない:04/12/12 23:27:11 ID:jSxyZ2tN
おいてけぼりの原宿表参道
みあげるTOD'sの建物
はかいされた建物
ここにいる自分

次は「わたしのおっと」でお願いします
231名前はいらない:04/12/12 23:43:56 ID:TLxZYMBm
水槽の前に張り付いて
水草の手入れをしてる
私の入れたコーヒーは
ずっと前にさめてしまった
終わった後にコーヒーを
一気に飲んで
「おいしい」と一言
ドーナッツみたいに抜けた
わたしのおっと

次は「おっとっと」で。
232名前はいらない:04/12/13 00:22:42 ID:v7oy39yX
「おっとっと」

大好きだったな
お前と食べるおっとっと
もう食べること出来ないけど
悲しくないよ
楽しかったから
おっとっと、もうこんな時間だ…
行かなくちゃ

次は「揺れるうぶ毛」で
233名前はいらない:04/12/13 01:36:24 ID:YiC/y8VI
「揺れるうぶ毛」

触れるたび、息がかかるたび

そろりと

君のうぶげが揺れるけれど

瞳は中空を見るばかりで

夢に溺れるばかりで

この柔らかいうぶ毛ほども揺らぎはしない

抱きしめ語り掛け口づけ触れる僕を置いて

君はどこにいるんだろうか?

答えすら 零れてはこない

ただ ゆらりと さやりと

光に透けたうぶ毛が揺れているばかり


NEXT「悲しい銀色」
234鬼津月:04/12/13 03:28:41 ID:PGuHeNFW
  悲しい銀色

さめざめと泣く
月は
悲しい銀色
真冬の空に、さらわれて
深い夜に、抱かれ続ける
悲しい銀色
零れ落ちる月影は
奪われゆくその身を
嘆いた、涙の調べ
月は
悲しい銀色
夜毎、やつれて
新月の闇に沈む

―――――――――――――

お次は「血液型」で。
235名前はいらない:04/12/13 11:23:09 ID:mWOWBNTy
「血液型」

 僕と君
 二人に共通点があるのだとしたら血液型
 すれ違っても交じりあわない
 向かい合っても視線はあわない
 でもほら血と血をあわせれば
 僕と君は 今ひとつになる

次は「椿」で
師走から三月に詫びて岩椿
花に白髪のうねる夜
稚児の祈りを捧げける
漁火がかおを照らしまし


次は「おひかりさま」でおながい
237名前はいらない:04/12/13 18:45:11 ID:LD+7/1jR
怖い怖い天井怖い
照明怖い怖いったら怖い壁怖い
怖いったらおひかりさま〜
わたしを天才にしてくださいまし

つぎは「知り合い」でおねがいします
238名前はいらない:04/12/13 21:11:43 ID:61ckCZt2
怖い怖い天井怖い
照明怖い怖いったら怖い壁怖い
怖いったら知り合いさま〜
わたしを天才にしてくださいまし

次は「ピアニスト」でお願いします。
239ピアニスト:04/12/14 00:57:19 ID:PtT6gXZE
指は弦を叩かない。

なのに響くAm7

ペダルに全体重をかけて、

音の行く末を見ていたんだ。

内部機構なんて、
──どうでもいいや。

でも、

この音と共にありたいと願った。

これはひとつの

はじまりのものがたり




次は「白と黒」
240心霊写真:04/12/14 14:17:52 ID:RFir2DzA
あからさまな白色を見て
黒色になるのです か

ずいぶんちっぽけ
ずいぶん人間
ずいぶん不恰好

向こう手にマッチを擦る

ゆらゆらと
炎は揺れ
炎は揺れるものなのです か と
安心して 幻滅して 煙になって

炎を看取った私もまた 煙になりゆく明後日です 

煙はラベンダーの香りで
紫色なのに頭に入ると黄色で
どこか痛いと寂しくない事を

紫色は頭に入って初めて黄色になりますが
何にも不思議じゃない事を

お腹がすいて冷蔵庫を開けますが
中には何にも無い事を

知ったあなたもまた明日 煙になりゆく明後日です

――――――――――

次は「寂しがり屋」でお願いします。
241寂しがり屋:04/12/14 17:54:35 ID:UlOXCIy3
寂しがり屋 「リング」

次は「はなみず」
242名前はいらない:04/12/14 18:15:24 ID:SMgC/WIL
( ゚д゚)

(つд⊂)ゴシゴシ

(;゚д゚)
243名前はいらない:04/12/14 19:15:53 ID:VKeBiU/5
>>241
氏ね
244名前はいらない:04/12/14 22:08:25 ID:bEPTCx9k
「はなみず」

そんなに蒼い顔して
待ってたのかい
君はいつだって子犬の様
月の様に瞳輝かせて
いつもいつだって
寒空も北風も
君には適わないんだ
蒼いはなみず拭いてあげる
こっちおいでよ大好きなひと


次は「100パーセント」でお願いします
245名前はいらない:04/12/15 00:28:58 ID:bgwfeDqB
「100パーセント」

一日一雫ためる

ある子供の夢
ある少女の涙
ある少年の憎しみ
ある青年の希望
ある老人のささやかな願い

この手のひらにたくさんの想いを集め
いつの日にか溢れんばかり
街を見渡せば人々は苦しみを背負い
色褪せてしまった

100パーセントの想いをのせて雪を降らせよう
せめて一時の安息の為に雪を降らせよう
今宵だけは世界を白く包みこもう


次は「クリスマス」でおながい
246鬼津月:04/12/15 02:10:31 ID:luovITj4
  クリスマス

雪のこ降れば
鈴の音ふるふる
遠い最果ての
十二月の国から
赤い衣装の
陽気な白ひげおじさん
やってくるよ
赤に緑も、きらめく飾り付け
ツリーの見守る、暖かなお部屋で
ママのケーキをたいらげたら
眠りなさい、子供たちよ
枕元には、靴下のかたわれ
夢の中にも、楽しく、歌い踊る夜
メリークリスマス

―――――――――――――

お次は「プレゼント」で。
247名前はいらない:04/12/15 11:01:06 ID:xWvKs596
一番好きな花は何?
と聞くので
サクラ、と答えた
彼は少し困った顔をして
私は幸せでした

サクラが咲いたその時に
会える人がいるのです
一年に一度昔の仲間が集まるその時に
会える人がいるのです
ぬるい缶ビールと冷めたピザと踊る酔っぱらい
その輪の中で
君だけが鮮やかな春なのです

季節は冬 
暗闇の中の光
何か私にくれるというのなら
私にサクラをください
永遠の花そんなのないけど
もっと笑ってお願い
誰のものにもならないサクラ

あれはいつだったか
彼が私にくれたものは
鉢植えのサクラ草
私は幸せでした

次は「ケーキ」でおねがいします
248is:04/12/15 17:26:17 ID:hKWos4PL
あまいあなたにこえをわたして

まあめいどたちもうれしそう。

さざなみがつなみをつれて、

えらそうにかいがらをころがした。

白い波頭は渦を巻いて苺型の太陽を祭り上げますが、
重厚な大地の柔らかな黄色い砂だけは、
空気を含んでほよほよと波の間に漂いたがるのです。



次は「もみの木」でお願いします。
249心霊写真:04/12/15 23:59:42 ID:bPB/Z6ee
緑のとんがり帽子は待っています。
赤のとんがり帽子を待っています。
あ、やっと来たようです。

「やあ 久しぶり」

とんがり同士 お辞儀して
頭ごっちん こんにちは

オーナメント ぼろぼろ落ちた
プーレゼント だばだば落ちた

赤のとんがり帽子 目から出た星よいしょと拾って
緑のとんがり帽子のてっぺんにそっと乗せた

「とっても似合うね。」

とんがり同士 お辞儀して
頭ごっちん さようなら

コロコロ落ちた一つ星 
拾えず見送り 夜はしゃんしゃん

――――――
次は「マス」でお願いします。
250マス:04/12/16 02:02:41 ID:mZEZp7mY

清流を清涼と泳ぐ。
このまま見取れているのも悪くない。
けれど私は狩人。
水を濁すなんて、卑怯なこともしない。
無言の会話を静かに交わすだけ。
足元がちょっと寒い。
水底の影絵を子どものように目で追う。
遠くの滝の音が聞こえる。
滴の弾ける音だ。
そよ風が樹の匂いを運ぶ。
けれど私は狩人。



やがて日は暮れて、私は帰路についた。






次は「かわ」
251黒い猫の目 ◆sbeGYb7ycc :04/12/16 04:05:37 ID:eKsK0ZrP
「かわ」

変わったね。
抜け出した、同窓会の帰り道に
そうキミ宛のメールを打ち始め

まって。
と、追いかけてきたキミが呼び止めた。
いろいろあって、ふさぎ込んで
話せなくってごめんって、
外灯の下で昔話、積もる話。

笑い声も
じゃあねって、手を振って
去り際の後姿、小走りなトコも
懐かしい帰路で遠のく
キミの背中も

打ちかけのメールに
らないね、ってつけたして

変わらないね。
懐かしい、同窓会の帰り道に
そうキミへのメール、打ち始める。


次は「セルフサービス」で
252鬼津月:04/12/16 05:11:14 ID:WWIc8FTD
  セルフサービス

何もできやしない、僕なのに
突き付けられた、セルフサービス
店員のいない、お店には
色んな物が溢れている
正面には、「ご自由に」と一言
けれど
僕は動けない
何をすればいい?
僕には選べない
どれが良いのか悪いのか
僕は物を知らない
何が好きなのか嫌いなのか
僕は僕を知らない
彩り豊かな、たくさんの物に囲まれて
僕は立ち尽くしている
セルフサービスは残酷に
僕を追い込んだのだ
自由の牢獄へと

―――――――――――――

お次は「冬の恋人たち」で。
253名前はいらない:04/12/16 09:52:32 ID:RwGhBIJJ
鬼津月の詩ってありきたりw
254冬の恋人たち:04/12/16 19:04:46 ID:Vm8jOdMl
寒いから
寄り添って 寄り添って
ただひたすらに寄り添い合って
「暖かいね」なんて言いながら

お互いの体温で溶けて消えちゃった



お題は「でも(BUTです)」でお願いします。
255鬼津月:04/12/16 23:35:15 ID:kviC4eus
>>253
率直で簡潔な意見、ありがとう。たしかに、ありきたりだw
256名前はいらない:04/12/17 01:05:30 ID:CZ/ofckU
「でも」

あんたこれで何度目なのよ
使い古した同じ言い訳
台本なんかなくったって
あたしがかわりにいってあげる
そらそら
それで気がすんだなら
とっとと腹をくくって
観念しなさいな


次は「石焼き芋」でおね
257心霊写真:04/12/17 02:16:26 ID:b8INFzc1
身を焼かれている
石に焼かれている
皮を剥かれている

黄金の俺は甘くなんかなるもんですか
ハズレと言われようが
当たりと言われようが
そんなのかまうもんですか

本当は笑顔でも下がり眉でも何でも良かった
アカムラサキの自慢の皮が焼かれた今だった

熱かった痛かった結果がこれですか
結局ホクホクとしか形容されないのですか

―――――――

次は「粘土」でお願いします。
258鬼津月:04/12/17 03:23:21 ID:XAGmXefw
  粘土

粘土遊びは面白いぞ
やり方は簡単だ
そこの塊を
まず千切れ
それから
打ちつけて
こねて、丸めて
繋いでいったら
輪郭を整えてゆく
すると
見えてくるだろう
姿、形が
それが、お前だ

―――――――――――――

お次は「逆ギレ」で。
259逆ギレ:04/12/17 10:36:14 ID:QJRMOEVE
あなたのその怒り方は
私への愛し方にそっくりだった
熊のようなどんぐり眼で
その牙を剥いていた
私が腕を組むよりも
人を遠ざけていたね
あなたのそれは私への愛
そんなのはとっくの昔から気づいてる


次は「ぷにゅっとするもの」
260cレール ◆n/ANJuS0Pg :04/12/17 20:20:20 ID:h+YsSyNP
「ぷにゅっとするもの」

きわどいところで ぐにゅっ とするのを 免れている

ぷにゅっ としてるなら 良性ですね
ぐにゅっ と来たなら ヤバいかもです

あなたに それを 言っていいのか どうか
今日も あたしは 迷って 辞去する

ぷにゅっ としてるなら 良性ですね

はっきりさせたくて 例の所に運んだ
早くあなたに 笑ってもらいたい

ぷつっ と薄めの刃物が 入ったら
そいつは ぐじゃっ と汁を出し 弾けた

ごめん ごめん がっかりさせて 
あたしも あなたも 罪はないよね
はっきりさせただけ すっきりしたよね
ね? ね?


 

261cレール ◆n/ANJuS0Pg :04/12/17 20:21:06 ID:h+YsSyNP
お次は「満腹」でお願いしまっす。
262赤い夕日にたむけて:04/12/17 22:10:12 ID:mDWPbRK+
ファミレスで昼食していると
いつの間にか
可愛いねえさんがとなりに座っていた
思わず うっとり
その芸術のような姿に見とれていると
そのおねえさんの前に
運ばれてきた皿
食べはじめた ねえさん
もぐもぐ もぐもぐ
もぐもぐ もぐもぐ
心 奪われて 目 ぱちくり
素敵な人の素敵な一面
もぐもぐ もぐもぐ ハンバーグ もぐもぐ
その綺麗な人の お腹の中に 消えてゆく お肉たち
みるみる片付いてゆくお皿の上で なぜか自分が乗っていた・・・

          「満腹」

      お次は「未来予想図」で 


     お次は「」
 
263未来予想図:04/12/17 22:50:08 ID:BBl4JPpn
だいぶ前に書いた 未来への手紙を読んでみた
他愛のない 希望の言葉 書き連ねてあった
破り捨てそうになったのは
不幸になった自分の所為
いつかを信じて旅立った 小さな勇気を握り締め
立ち止まったまま 倒れるんだ
いまは もう 壊れるしかない
過去の未来予想図と今の未来予想図は
ちょうど白と黒に分かれている
264名前はいらない:04/12/17 22:50:51 ID:BBl4JPpn
次のお題は

「糸」
265名前はいらない:04/12/18 01:36:21 ID:AuKmWHmc
糸がぷっつり切れて
ふわふわ浮いてる
それも幸せ
青山のプラダ 
くるくる廻って
ふわふわ舞っている
洋服を見ている
それも幸せ

次は「いちばんあかるい星」

266心霊写真:04/12/18 02:04:39 ID:3+GkaRna

秒読み続ける太陽 発射オーライ
感化された雲 我先に空を昇り
海はほわほわと蒸発を続ける

みんな一番明るい星を目指している

電線に立ち並ぶ膨らんだ百舌
一斉に点から線になって
コンクリートにぷちゅり

透明になった世界
だから
かくれんぼがしたく なったのかな

忘れ去られた男 木に突き刺さり
ひからびたまま 呟きを止めない

みんな明日を待っている 
みんな未来の速贄(はやにえ)

―――――――

次は「生(なま)」でよろしくお願いします。
267is:04/12/18 02:20:23 ID:Pu+Pta/t

にゃまにゃましいんじゃ
にゃまはむめろん
にゃまむぎにゃまごめにゃまたまぎょ?
にゃまぬるいしょくざいだらけで
にゃまやさしいことこのうえない




次は「乙女に映しておぼろげに」。お願いします。
268鬼津月:04/12/18 05:19:37 ID:JVhVhqEB
  乙女に映しておぼろげに

梳る銀の髪を後ろに
夢中で駆け抜け
静かな森の深みへ、獲物を追う
少女は
共に、歌い、走る
ユニコーンを見失った
森は暗く
突き出す枝葉に
いつしか肌を裂かれ
流した血の色に戸惑い
少女は名を捨て
虚構の中に迷い込んだ
姿は薄れゆく
年月を重ねて
歌声だけが木霊する
おぼろげに
泉の水面は震える
おぼろげに
森の哀しみを、乙女に映して

―――――――――――――

お次は「覆面」で。
269名前はいらない:04/12/18 10:07:02 ID:/taszeY9
鬼津月また来てるしw
270鬼津月:04/12/18 19:08:48 ID:cdkaYZhO
>>269
俺の詩だけがどうにもつまらなくて読むに耐えないのなら、
俺のとこだけを読み飛ばせばいいと思うんだが。
最後のお題だけ見れば、次にも繋がるだろう。
あんたに気に入られなきゃ、もうここには来ちゃいかんのかw
271名前はいらない:04/12/19 01:04:36 ID:sg4IOBvM
「覆面」

それで、隠したつもりなの?
人は顔だけで判断するのでは
…ないよ?

───知っている。
でも、とても恥ずかしいんだ。

【釣りも煽りもイクナイ!
徹底的に無視の方向で。
コテハンは叩かれる運(さだめ)なのです。】

次は「ふたりのかげ」
272cレール ◆n/ANJuS0Pg :04/12/19 02:44:54 ID:4mKwl6Hj
「ふたりのかげ」

危ない 恥ずかしい こんな風に揺れて
レンガの路地で 犬の遠吠え 
パニーニ売りは もういないけど
月の裏から 誰かが見てる

皆が蔑む 貴方だけれど
泣きそうに落とす その視線全てに
私は 時間を捧げていたから
声の逢引で 十分だったのに

危ない恥ずかしい こんな風に揺れて
貴方の掬いが 甘く貫く
壁と私の 自重が切ない
もう耐え切れなく なる前に

そこに落ちた 帽子を拾ってお願い
はしたない涙を 流すこの顔
月明かりから せめて隠して
------------------------------------------
わーすみません・・・・久々にやってしまいましたorz 恥ついでにお次は「情感」でお願いします。









273鬼津月 ◆tBqj2O1lqQ :04/12/21 02:01:22 ID:Abj8nDtb
  情感

自信作を、披露してみれば
みんな、口をそろえて
ふーん、と言う
ひどく味気ない反応
何かが、足りないようだった
わからない
ちゃんとルールは守ったし
しっかり計算もした
資料も丹念に調べあげた
もてる技術も全て駆使した
それなのに
みんなの心は、びくともしない
なんだ、なんなんだ?
大事な何かが、足りないようだった

―――――――――――――

お次は「いちばん長い夜」で。
274名前はいらない:04/12/21 16:46:34 ID:nswjMm/N
約1年振りの投稿。

「いちばん長い夜」

悴む手を覆う 君の手
許されぬなら 二人で逃げよう

朝が着たら 駅に行こう

「朝が来るのが遠い・・・」
いちばん長い夜

ふたりこのまま
朝が来るまで 朝が来るまで





↓次は「スターライン」で
275'smile'[スターライン]:04/12/22 00:08:47 ID:i7FXp0Yg

どんな言葉も嘆かわしいような
ショッピングカート
みたいな船で漕ぎ出す
ボサノヴァの果て 黒い唇が紡ぐスーパーノヴァ
その十字の閃光の果て
身を架にかけてそれでも構わない
グルーヴィの波飛沫 白い指が紡ぐスーパーノヴァ
どこまでも続くリ・インカーネイションに飛び込む
ショッピングカートに乗って
‘散弾銃のように’

歌って



-------
次は「サイサリス」で
276名前はいらない:04/12/22 00:28:12 ID:ejnwfjaM
ほおずき

ぽん、と鳴らして

ほおずき

あかい 紅い あかい

ほおずき

誰を想えば
私は

=========
意地でもガンダムは書くもんか。
次は…『Regal Drug』
277is:04/12/23 03:12:00 ID:FtanqGkI
そうやって管理して

治療法もお上が持ってる

販売して治療して

それに踊らされて

幻覚だ

笑劇だよね

空が真紫なもんだから

ま、そんなのもいいんじゃないのれれろれ

(注射もう一本、書類手続き済ませてます)




**
次は「刺青の男」でお願いします。
278'smile'[刺青の男]:04/12/23 16:05:34 ID:sSEUTwh1

きみは過去を嫌うだろう
だがうつむいてうつむくことで
‘絶対’にあらがう姿は
あのページに似る
逃れ得ない何かに気づいてしまって
浮かべるスマイルは素敵に白い
子供のように薄い胸に
daydreamerの傷跡
僕らをつかまえる細い手首に
今にも融けそうな虹が刻まれている
きみはうつむかない
踊るように歌う
きみはうつむかないが
‘うつむいて否という’
イマージュがひどく似合う



-------*
お次は「9th.」で
2799th:04/12/25 22:03:12 ID:pZh7BrWR
照りつける真夏のど真ん中
君たちはどんな思いできたのだろう

いつもよりもずっときれいなグラウンドで
終わりの狭間と闘いを待つ

多くの観衆が詰め寄せ
君たちだけの宇宙が始まる

そのグラブには何が詰め込まれているのか
そのユニフォームには何を馳せたのか

君たちの手塩にかけた青春を
贅沢すぎる9枚のスコアボード

次は「もずのはやにえ」で
280赤い夕日にたむけて:04/12/26 00:16:06 ID:ZYq36c54
今日も楽しく笑っている
銀河系のあそこのあの星で
皆でやいやい大騒ぎ

今、地球も人々も変わる時で
状態がいかなるものかかたずを飲んで

この変化を嫌う闇の者たちは
長老のルールに人々を牽き付けて置こうと
いろいろな「悪さ」でけしかけてくる

今まで虐げてきた者たちを
逆らい始める前にヤル
そういうつもりでいる連中こそ
危険な因子である

邪悪なリズムが
人を捉えてこようと
これを取り払い

人は大きく進化するだろう
見えなかったものが
これから壮大なパノラマのように
銀河から宇宙へと開かれてゆくのだ

ドメスティックバイオレンスも人の手で取り払われることでしょう

         次は「光の渦」で
281鬼津月 ◆tBqj2O1lqQ :04/12/26 07:21:08 ID:k+JGcVXw
  光の渦

常闇の彼方で
とぐろを巻く、星の蛇
鱗に鏤めた光を鳴らし
心に抱えた玉を歌わせ
おびき寄せた星を食う
過去の牙を剥き
黒々と口を開け
光渦巻く、蛇に魅せられた星々を
呑み込み続ける
蛇は生きている
際限無く
鱗は鳴り、光は轟々と渦を巻き
全てを飲み干したなら
己の尾さえも食らい
静かな夢幻の世界に返る

―――――――――――――

お次は「棚卸し」で。
282棚卸し:04/12/26 13:25:27 ID:Wi2QmpDm

がらっごろっ
がらっごろっ

時計の針が
秒の棚を卸していく

私はそれを労うことなく
煙草なんぞ吸いながら

ぼんやりその行程
眺めてる

ひとつ
ふたつ
みっつ
よっつ

パンドラの箱は
時空の渦に消えていきました


※※※

次は、『ピエロ』で!
283りちあ ◆n5qcZHaqOk :04/12/26 14:57:19 ID:DgscZlHO
辛い顔もこのマスクが覆い隠してくれるから
今日も頑張れるのさ
ただみんなに笑顔になってもらいたいから
今日も頑張れるのさ
皆ニコニコしながらコインを投げてくれる
そんなに多くはないけれど有り難う
そんな僕の考え方は間違ってるんだって

最近のピエロも高学歴で能書きが多くなって
追加オプションとやらで金をふんだくってくる
ピエロがそんな低い声でペラペラしゃべんなよ
もうお客様のためのピエロなんだか
興業主様のためのピエロなんだか
顔に傷のメイクをしてグラサンでもかける?

次は『冬の空』
284名前はいらない:04/12/26 17:11:57 ID:WgBJ3j8r
小さい頃から色んな人を相手にしてきた
だから色んなひとを演じれるような気がする。
なんか、、、、、、、、、
でもよく考えると変よね。w
そこには感情宿らないのよw

285名前はいらない:04/12/26 17:41:57 ID:f7v53m6N
∩∩_, ,_ _, ,_∩∩
ミミ(Д´≡`Д)彡 スレチガイーーー!!
 ミ⊃⊃⊂⊂彡
   |   |
   し ωJ
286名前はいらない:04/12/26 21:39:37 ID:VibK3zyy
「冬の空」

飛べない空に フィルムを浮かべて
すべてを忘れよう
この手に触れた夏は
指の隙間からこぼれた

真っ白な空に落ちて行きたい

バスに乗って加速する景色
白く遠ざかる横顔
夜には反転 ネガの僕
ホリゾントに刻む淋しさ

星空に映るのはあの日の温度
287名前はいらない:04/12/26 21:40:39 ID:VibK3zyy
次は「冬の天使」で
288名前はいらない:04/12/26 22:22:36 ID:lidSZhOu
冬に東からやってきた天使は

いかずちを左手に 血が滴る悪魔のを右手に

果てしない冥府を めぐりながら
 
人間に高邁な勇気を説くのである

次は「竜巻」
289名前はいらない:04/12/26 22:23:51 ID:lidSZhOu
冬に東からやってきた天使は

いかずちを左手に 血が滴る悪魔の首を右手に

果てしない冥府を めぐりながら
 
人間に高邁な勇気を説くのである

次は「竜巻」

ごめんまちがえちゃった
290心霊写真:04/12/27 04:21:22 ID:npeDZW3D
返事をしなくても良いから
君にメールを送ります
君にメールを送ることで
僕の気持ちは楽になるから

送らないでくださいと懇願しました
読みませんからとメールをしました
お願いだから送らないでくださいと懇願しました
読まずに捨てていきますからとメールをしました

それでも良いから
君にメールを送ります
君にメールを送ることで
僕の気持ちは楽になるから

携帯電話を胸に当てている
ぐるぐるととぐろを巻いて君の言葉が
私の言葉は渦に紛れて確かな君の声が

君の声が聴こえるのです
確かな声が聴こえるのです 
  
鳴り響く着信音は君の声

メールですよ
メールですよ

―――――――――――――ー
次は「おやすみなさい」でお願いしてから、おやすみなさい。
291心霊写真:04/12/27 05:01:04 ID:npeDZW3D
↑主人公が誰なんだか。。。あれ。。。
次のお題は「おやすみなさい」です。読めないかもだし。
292名前はいらない:04/12/27 22:32:24 ID:F3f7m/eU
「おやすみ」のキッスは夢の中でだけ

白い部屋で目覚める僕は
今日も背中に夜を貼り付けたまま
地下鉄の蛍光灯で解凍され
気だるいオフィスに横たわる

鉛筆の匂いに胸焼けで
耳の穴に書類
目にはリノリウム
ゴシックに触れる指先は
乾いた果実

吊り革で首を吊り
死体のように感じずに
電車の中で「おやすみなさい」
終点
 終点
  終点…

次は「エレベータ」で。
293名前はいらない:04/12/27 23:58:44 ID:ROWb+zCN
ぐいいんとそれは上昇してくる

あんぐり開けたお口から
出てくるのはどなた?

ぐいいんと背伸びし
『閉』を連打する
小さな手


教えちゃいけないよ

ざらりとした舌に
足を踏み入れたなら

粘液が乾くまで
そいつは語る


隠しなさい

ただひたすらに
隠しなさい


ゴクリと唾を飲んだなら

エレベーターは下がっていった



次は『千年』で!
294名前はいらない:04/12/28 00:34:42 ID:4t3DDqaD
彼は長いこと時間をすごしてきた
彼の皺がそういう

彼の裂け目は幾ばくもの闇だ
生まれてきてからずっと深め続けている

彼の光は永遠かのように思える
小さな虫けらごときの我らには

彼を踏みつけている我ら
なんと無礼であろう、なんと世間知らずであろう



次は「寝坊したサンタ」
295かささぎ:04/12/28 02:45:36 ID:fG878phu
  「寝坊したサンタ」

りリオムは星を盗んで煉獄から地獄へ行くしかなくなった
もうひとつだけ願いを聞いてやると獄卒に言われて

娘にクリスマスの贈り物を何か
そう言ってリリオムは引かれていった

娘は朝
サンタさんが忘れちゃったと言って泣いた

まずしい母親はもう仕事に出ねばならない
戸を開けたらそこに贈り物があった
サンタさん忙しくておうちへ入れなかったんだよ
母親はそう言って「ひょっとするとお父さんかもしれない」と思った

たのまれていたサンタはそのころ獄卒に言い訳していた
年金生活になってめっきり衰えて
すっかり寝坊しちゃってさ

早出のトラムの運転手が
くつした片方だけのよぼよぼサンタが逃げていったのを目撃していた



 つぎの方 「粉雪とサクソフォーン」でどうぞ
296名前はいらない:04/12/28 13:05:24 ID:iPcSXbWx
しんしんとごわごわとかたたたとごろごろとぱちぱちとフェイクと不響和音と
…‥・
そして失敗も何も無かったような拍手
…‥・
ああ、僕の番だね。
すっかり冷えてしまった金属も人肌程度の熱を取り戻した。肩の力を抜いて気楽にゆこうか。

次は「本来とは違う役割」
297名前はいらない:04/12/28 20:16:26 ID:dsNcHhM+
いつの間にかこんなに時間がたっている。

まだコレだけの時間しか過ごしていない。

なぜそう感じるのだろう?

花のない桜を良く見れば満開の桜に見え、

荒れ果てた荒野も緑が溢れている様に見える。

そんなときはどうすればいいのか?

何も無い木から紅の椛がヒラヒラ舞い落ちていて、

雨ですっかり溶けた雪がまたよみがえってくる感じがする。

この気持ちは・・・・・・。
298赤い夕日にたむけて:04/12/28 22:00:20 ID:TIZ7+Iae
それは何か懐かしく
ふと見上げた過去の自分から
やさしく手をふる少年時代に戻ったように
私は舞い上がる木漏れ日の落ち葉のように
去った・・・
去り行く日々に別れを告げるかのように
私はあの日々の世界に戻ろうとした・・・
だが戻れない・・・過去の呪縛は私から羽ばたきを奪い去り
ついに我去る虚しさをそこに導いた

この世界はまだ続く・・・
夜は瞬きの中で踊る道化師みたいに
朝は寒空が織り成す張り詰めた空気を
そこを通る人々の群れのなんと無表情のことか

何かが私を遠ざけ
あなたとの結びつきを断ち切り
人は互いの結束を忘れたまま
もうさびれたコノ世界に置き去りにされてゆくのだろう・・・

すべてが冗談だったと言える世代に今なら導けるはず・・・
そして皆が今からその世代へと移行してゆくはずだ・・・

           「差し迫った世代」

        お次は「書きたいように描いて」ください。
299心霊写真:04/12/29 02:24:28 ID:CoDFCbMO
白線の上を注意深く歩いている
グレーの所を踏むと落ちてしまうから

しかし呆れる程長くて長い横断歩道だ
おまけに所々、白線とグレーの所の幅がめちゃくちゃだ
何ていいかげんな白線引きの仕事ぶりだ
芸術家肌の歪んだ美学を持ってして歌うように
描きたいように描いたとしか 思えない

だからこそ僕は
今日も歩かずにはいられないのだ

昨日の僕は落ちて行方不明で
今日の僕は注意深く歩いている

なのに 今日も僕はグレーの所を踏んでしまうのだ

昨日の僕と違う所はまだ落ちていないと言う事
今日の僕は白線に捕まってぶら下がって宙にとどまっていた

ぶんぶんと足を振る えいやっ

今日の僕は冴えている
白線は『うんてい』なんだ えいやっ

痺れる腕でえいやっと次の白い線を目指す

いける いけるぞ このまま進んで最後の白線を登れば良いのだ
いける いけるぞ 下を見ると昨日の僕が指を咥えている

どうか 指を咥えたままでいてくれよ 
なんて
300続き:04/12/29 02:25:37 ID:CoDFCbMO

なんて考えては駄目だ考えては駄目だ考えては駄目だ
昨日の僕も今日の僕も僕は僕で考える事は実際に見えるのだ

昨日の僕の手がビョ―――――――――と伸びて
今日の僕の足をぐっと掴んだ 同時に今日の僕は今日の僕の両手を手放してしまった

両手はかるがると次の白線をそのまた次の白線を掴む
自由だ 自由な今日の僕の両手が進むのだ
ぐいぐいとキラキラと

誇らしいな 頑張れ 頑張れ

そして今日の僕は
昨日の僕と並んでグレーの空間に ぽつん・ぽつん

昨日の僕は相変わらず寂しがり屋で
行ってしまった今日の両手に名残惜しそうに手を振っていた
それから指を咥えて今日の僕をじっと見たのだ

何だ その恨めしそうな顔

お前は良いじゃないか 

今日の僕は咥える指も無いんだよ 

――――――――

次は「巻きスカート」でお願いしながら300はいただきますね(^ー^)/゛
301鬼津月 ◆tBqj2O1lqQ :04/12/30 02:57:37 ID:DyCCabqg
  巻きスカート

しがない薄っぺらな私は
憐れな布きれでございます
長らく丸められていた体を
ようやく解かれたかと思えば
すぐに型をうたれ
ハサミで切られ
ミシンで縫われ
姿形を変えられてゆきます
それは、変化を望まぬ
私の意志に反することではございますが
やむをえません
平坦な布切れのままでは
なんら価値を見出せないのですから
私は身に降りかかる変化を受け入れました
そしてこの度、私は
晴れて、巻きスカートとあいなりました
ひとたびお呼びの声あらば、
しっかりと貴女の太股に巻き付きまして
その柔らかな肌身を
誠心誠意お守りいたしたいと存じます

―――――――――――――

お次は「大掃除」で。
302名前はいらない:04/12/30 08:36:45 ID:AcyAlhDc
たくさんのがらくたが
半透明につめこまれ
埃舞う中で眠っている

部屋をあたためたゴミどもよ
共に暮らしたゴミどもよ
おまえらを見捨てようとしている

泣いていいんだ、泣いてくれ

俺も畳に転がりながら
罪の重さに涙する



*****


次は「紅白歌合戦」で。
303名前はいらない:04/12/30 12:06:08 ID:PC2DdiZ+
紅だって 白だって 一生懸命
勝ったって 負けたって 一生賢明
どっちが勝つの?誰がきめるの?何が勝ちなの?

どっちだっていいじゃない?じゃない?

てか・・・白黒つけろよ

次は「お年玉」
304鬼津月 ◆tBqj2O1lqQ :04/12/31 02:53:31 ID:1H9DVMEU
  お年玉

玉とは言っても
今時、五百円玉では
不満しか買えず
いた仕方なく
札を入れてあげれば
懐寒く
凍えそうなこの冬
子らの笑顔に
一時、ほぐされはしても
暖かな気分は
馴染みのすき間風に、さらわれて
枯れはててゆく、空しさスパイラル
ああ、お年玉
私も欲しい、夢見る大金
年末ジャンボよ、当たれ!
激しく当たれ、超当たれ!

―――――――――――――

お次は「カウントダウン」で。
305心霊写真:05/01/01 01:29:42 ID:aRhGD+Sh
ねえ彫刻の君 
僕の絵はどうですか

僕としては
五枚目の『恋人』なんて
我ながら最高だと思うんです

泣くのですか 

全部に泣いたら一緒になろう
もともと一つだったのですから

―少しデッサンが狂っているのは 
 五秒後の世界を描いているのね

高い声が鳴り響き 
白い涙がとめどなく

君の頬に触れた時 
雪の兎が死にました

――――――――

次は「初夢」でお願いします。
306初夢:05/01/01 01:50:11 ID:UnEMiBaa
願い重ねて 今日も夜を過ごす
静かに降る雪の下に 隠れた気持ち
遠く離れても 忘れられない
自分に気付くのが 遅過ぎた

愛というから照れて背き
恋というから後ろめたい

夢に見た 君の顔
透けて見えた涙 光る
幻でもいい 失わないで
届かなくなるほど


============
次は「雪の降る夜」で。
307雪の降る夜:05/01/01 22:37:32 ID:Ydw9Xlwt
しんしんしんしん

しんしんしんとふるふる雪雪
雪は秀でてしずかにしんしん

ふるふる雪雪 ふる雪雪
しずかにしずかに
しずかにしずかに

しろにおかされ
こころもしずかにしんしんと

しんしんしくしく
いたんでゆきます

いたんだところもあとからあとから
しんしんふるふる雪雪に

闇夜にひかるしろい雪雪
うめつくされてうめつくされて

ふるふるしんしん
しんしんさらさらしんさらさら
さらさら平らな明日がやってくるでしょう


―――――――――
―――――――――
次は『遠い日に捧げる哀歌』で。
308cレール ◆n/ANJuS0Pg :05/01/02 13:03:37 ID:hM834y1D
「遠い日に捧げる哀歌」

この手がひれであった頃には 
喰って 喰われて 喰いまくっていた
息苦しさを 耐えに耐えた空 
与えられるのは 偶然と言わず
赤い 山の息 濁る 海の河
生きて 死んで 生きて 死んで 生きて・・・

僕 と 言うもの 君 は いなくて 
相対するのは 全て 地球で
暗転の時が いつか 来るのも
知らずに 生きてて 幸せだった

この手がひれであった頃には
恐怖も 希望も 裂くほどに深く
今と 昨日に 順列などなく
君と 僕との 重ね方などなく
相対している 全ての 夜空と
泣くほどに 細い 声で唄ってた

そう それで 僕は 歌を唄ってた
生きて 死んで 生きて 死んで 生きて・・・・・・・・








309cレール ◆n/ANJuS0Pg :05/01/02 13:05:04 ID:hM834y1D
お次は「BIG」でお願いします。
310鬼津月 ◆tBqj2O1lqQ :05/01/03 20:30:55 ID:bKQGFlJ4
  BIG

でかけりゃいいってもんじゃない
あんたは
BIGなつもりなのかもしれない
だけどな
意味も無く、ただぶくぶく膨れてるだけじゃ
むしろPIGだ、馬鹿野郎
せこせこ栄養を貯め込んで
むざむざ贅肉に変えるってのが
正しいあり方かよ、豚野郎
怒りを買って
トンカツにされるのが嫌だったら
余分を落して
少しは人様のお役に立てたらどうだ
ふやけた図体を誇るんじゃなくって
もらった感謝の数でBIGになれよな

―――――――――――――

お次は「もち」で。
311名前はいらない:05/01/06 19:43:58 ID:fTdIB8IY
ずんもりとした泥沼に
浮かぶのっぺり面

色白なのね
そりゃどうも

あったかい 雪の朝

白毛餅 雪輪餅
皆々様 お手を拝借
小倉餡 御膳餡
今後もどうか 末永く

そうして元旦は
皆の間を過ぎてゆく

さんざりとした上澄みの
隣にひび割れ面

冷めてしまったわ
また会えるさ

溶けはじめた 昼下がり

|||||||||||||||||||||||||||||||||

次のお題は「カウガール」
312'smile'[カウガール] :05/01/07 01:44:13 ID:RsBjecvs

ハローヴァイオレット
朴訥な二枚目はぼんやり君を待ってるぜ
踏みにじったブーツの色はどうだい
スパイキーラブカウガール
パパの膝で見たセピアの西部劇
君の瞳と同じ色の空にみとれて
それからトニーもダニーもうっちゃって
バカみたいに空ばかりを愛した
スパイキーラブカウガール
パパにも髭面のセピアの青空にも届かないけど
ショットガンのブローチに弾をこめる
ぶっぱなす瞬間初めて笑うつもりの君
ハローヴァイオレット
スパイキーラブカウガール
ハローヴァイオレット
スマイリーラブカウガール
313'smile':05/01/07 01:45:55 ID:RsBjecvs
次は「ウルフマン」で
314青の羊 ◆pNGtbbWniA :05/01/07 17:00:48 ID:RGneS+XZ

11月23日
いつもの場所でだるそうに女をキャッチアンドリリースしてるウルフマン
そろそろGジャンが厳しい季節になってきたというのに

12月5日
カモを捕まえていい気になってるウルフマン
同棲中の彼女に給料使い込まれてるとも知らずにいる

12月24日
イラついて道行く男にケンカを売ってるウルフマン

12月30日
古着のダウンを着込んでティッシュ配りしているウルフマン

駅前に漂流する 名も無き無数のウルフマン


315青の羊 ◆pNGtbbWniA :05/01/07 17:02:43 ID:RGneS+XZ
次は「さりげなさ」で
316黒い猫の目 ◆sbeGYb7ycc :05/01/07 20:04:00 ID:yCne4PtH
すっ、と差し出されるその傘も
ポン、と叩くその肩も
ニッ、と笑うそのタイミングも

おせっかいでも
ありがた迷惑でもない
ふんわりとしたさりげなさ。

そんな
なぜか憎めない君が

僕にはいつもまぶしくて。。。




次は「雪だるまと春までの距離」で。
317鬼津月 ◆tBqj2O1lqQ :05/01/08 21:51:31 ID:Rl+JIRzw
  雪だるまと春までの距離

やめておけと言ったのに
雪だるまは駆け出した
足もないのに
一生懸命、走ってゆくんだ
転がるように
春に向って、まっすぐに走ってゆく
せっかく作った雪だるまなのに
丸く大きく、朗らかな雪だるまなのに
春に辿り着いたら
ただ融けるだけなのに
どうしてお前は走るんだ
どうしてそんなに融け急ぐんだ
俺には解らなかった
あいつの残した書き置きを見るまでは
雪だるまは、恋をしていた
お互いの姿も見えない、遠距離恋愛だ
募る思いがあいつを駆り立てたんだ
とうとう、その身を捨ててまで
一目見たいと思うほどに
春を愛してしまったそうだ

―――――――――――――

お次は「凍結」で。
318名前はいらない:05/01/09 02:58:11 ID:e5tBFUyH
昔はよく喧嘩したよね?
「あんたのここが嫌い」って
言いながらも、実は
全部可愛かった。
そこが全て無くなったら、
もうあなたじゃないもの。

次第に喧嘩することも
少なくなってきたよね
欠点も考えなくなった
どうでもよいことだった

とうとう喧嘩をしなくなったね
波の無いリズムの生活
こころは静かになった

ねぇ、私たち
補い合っている分子
ぶつかり合い、
反発することもあったね
でも、いつか冷えて
氷になってしまうの?

319名前はいらない:05/01/09 02:59:06 ID:e5tBFUyH
お題は
「天変地異」
320鬼津月 ◆tBqj2O1lqQ :05/01/11 23:32:52 ID:uXnoC7u8
  天変地異

遠く消えはてた海の彼方から
襲ってくる
蜃気楼の、山並みにも似た
聳え立つ、高波の群れ
轟々と迫り来る、うなり
海の咆哮、空の悲鳴
勢い、激しく
青い破壊、来たる、来る
速く、速く
無慈悲な侵攻、濁流
速く、鋭く
牙を剥く、爪を立て、躍り掛かる
津波は
浜を呑み込み、大地を食い千切った
荒れ狂い、壊し尽し
ひいてゆく、なにもかも
みな、海に、さらわれていった

―――――――――――――

お次は「かわいい」で。
321is:05/01/12 00:56:17 ID:4gfBGrxH
通学鞄を取り落とす
白靴下を折り曲げる
制服姿で歩道橋
欠伸を抑えて信号待ち
空を見上げて目を眇め
手を引き寄せれば赤くなる
それから眼を伏せ微笑めば
朝のあなたは本当に。




=====
「遠い夜明け」でお願いします。
322名前はいらない:05/01/12 22:41:45 ID:eq0hp+6f
凍った想いは解けることなく留まり続け
私自身もをひどく冷たくさせる

冬の気温と風は心に鋭い痛みを与え
夏が恋しいという声は誰にも届かないことを知る

今の私に見えるものは暗闇 星さえ浮かばず
本当に見たいものは見えず雨の降る夜だけが背景を飾っている
太陽を目指し歩くも辿りつけず
夜は果たしてどこまで続くの



次は、「惨め」で
323QQQ ◆HfD2XMemw6 :05/01/13 13:45:48 ID:uH4evA9P
「惨め」

このままでいいわけもなく
だからといって足は動かず
脳だけが深く 深く 動いて

脊髄がうまく稼働してないみたい

ガラスに映る涙に安堵


*******
次は「わかってるのに」でお願いします
324心霊写真:05/01/14 00:11:56 ID:E/moLsVi
添い寝の契約

眠る時はどうぞお側に

完全無視には制裁を

蕎麦がらをこぼしてみたり
羽毛の芯を尖らせてみたり

ジャストサイズのカバーが欲しい

好きになっても抱き枕

嫌いになっても抱き枕

――――――――――

次は「自己紹介」でお願いします。
325'smile':05/01/17 21:15:07 ID:mUfcp/jL

36歳の誕生日 午前9時16分に
ふと思い出したように洗面所で口にする
‘おはよう’
それを聞いて一番びっくりした鏡のそいつ
大げさな身振りをしてそのわざとらしさに
照れ笑いと吹き出し笑いを同時にする

おはよう、遅くなったけど。

少年みたいなくしゃくしゃの髪で
玄関で軽く踊るようにスニーカーを履く
まだ何も知ってない
まだ何も始まってない
レゴみたいな昨日以前を踏みつけて外に出る
まだ何も全ては


おはよう
はじめまして、


*--------------*
次は『不機嫌な模倣子』で
326鬼津月 ◆tBqj2O1lqQ :05/01/19 05:58:33 ID:7dAfXGYr
  不機嫌な模倣子

わがままな、光る糸を絡ませる
蜘蛛の巣を巡り、ついた溜め息
分裂した記憶が、育つ空虚な館
家具のない白の部屋で
足りない彩りを求めて
見詰め合う、夜と朝の顔
交じり合う、眼差しの道を通って
注ぎ込まれてゆく
不機嫌な言葉の粒子は
白い部屋をぼんやりと染めあげる
かつて見た、古代の壁画のように
色褪せた絵の具でかたどられた
もう一つの個を生み出す

―――――――――――――

お次は「予感」で。
327is:05/01/24 06:20:08 ID:vsSpg7+G
きっときてしまう
歩道のコンクリート
枯れかけの枝と冬の空
雲がむくむくしている
灰色にぐらぐらしている
天気予報のお姉さんも笑っていた
乾燥しているのでクリームを塗る
白い白い
喫茶店のガラスの内側から
一時間後を
紅茶の湯気を
お会計のレシートを



======
「悪霊」でおねがいします。
328沈黙:05/01/24 11:37:58 ID:Jp17bRd8
六十年前の爆発が
目を閉じる度によみがえって来る
たっぷりの放射能
炸裂の後 焼尽の波動が届くまでに
小動物たちまでが呆気にとられた
ごくわずかな時
そして熱気とともに飛来した悪霊が
あらゆる生物に取り憑いた

そうしてまぶたの裏の爆発が今でも起こるのだ
モノクロームではなく 鮮やかな色彩とともに
その光と熱と 悪霊に抱きすくめられ
否が応に私の体温が上がっていく
薄い鏡の表面に指先をかざせば
六十歳の悪霊がそこに白く曇った痕跡を残す

*

次は「晩餐」で。
329心霊写真:05/01/26 00:22:56 ID:1BnQKhJ9

結婚して間も無い頃
君がふざけて買った鳩時計は
去年の今日の午後七時に壊れて止まって
君も同時に壊れてしまった

止まらない君を抱いている
頑丈な君の柔らかい場所を探り深く貫くと
僕は真っ二つに張り裂けてしまった

千切れそうな僕を一通り笑って
君はさかさかと夜の散歩に出かける

やれやれ 今夜も卵ご飯としよう

炊き立ての白米に生卵を割りいれると
たまに小さなゴミのようなひよこのかけら

そいつを飲み込むと悪人になれると言うね

世界中の鳩時計が同時に午前七時を告げたら
中に住む全ての鳩達は一斉に飛んでいくと言うね

―――――――――

次は「さよならマングース」でお願いします。
330鬼津月 ◆tBqj2O1lqQ :05/01/26 05:14:15 ID:IU1j4JX9
  さよならマングース

いがみ合うことに
意味なんか無いよ
戦うことよりも
もっと大事なことがある
きっと僕らは解り合える
平和と友好
信頼と共栄
争うことは何もない
わざわざ人の期待に
応える必要なんかないよ
僕は正直、君の鎌首に
よだれを滴らすことなんてない
美味いものは、他にたくさんあるのだから
さあ、一緒にやっていこう
この南の島は、僕らのものだ

―――――――――――――

お次は「意外な展開」で。
331名前はいらない:05/01/27 02:44:21 ID:8wy1Vjkn
ああ あ かいひと。
黒いワゴン
日を照らす硝子
ああ あ 残像。
世界はスロウモウション
学校の帰り道
ああ あ かぜ。
肌を逆撫でるにおい
小走りに揺れるかばん
ああ あ スクランブル。
しろいかべ
暗転する視界
猫の気持ちが解った気がする。
初めて目の当たりにして、私は彼を看取られる。
明日は月曜日。でも学校には行けそうもない。



次は「アイデンティティ」
332赤い夕日にたむけて:05/01/29 00:21:33 ID:01QnImJT
終わらない日常から
ふと息をついたあの日
忘れていた自分が蘇る
あのときの自分から見て
どれだけの仮面をかぶり
銃口を口に向けたまま笑っていた

時は次第に流れてゆき
不毛な日常に振り回され
窮屈な世間の波に飲まれている何時に
私は私自身などではないことに気づいていた

どこで置き忘れたのだろう
自分の本当の自分
あまりにも器用に立ち回りすぎたらしく
駆け抜けてきた路のどこかに放り出したあの日の自分
さみしさから逃げてゆくように

またそこから立ち去ろうとしていた

        次は「切り離された人々」で




333心霊写真:05/01/29 03:43:01 ID:YKUPPVjC
左半分になった私は
長すぎるカウンターで
あなたを待っていました

早く迎えに来てください
早く殺しに来てください

椅子なんて無いのです
無いのを承知で座っていました

請求書をありがとう
ツケはビタ一払いません

このままお別れしたならば
ご飯がおいしくなるでしょう

あなた悲しみふりかけて
ご飯がおいしくなるでしょう

―――――――――

次は「アンモナイトの唄」でお願いします。
334is:05/01/29 07:49:17 ID:YN1GIKgO
地球の死骸をころりころりところがる生物あんもないと
地球の死骸に埋もれて化石な生物ひまらやさんみゃく
「君は私の先祖だった」
陳腐な言葉でさざなみを聴こう

一千億年も残りそうな細胞のうた

朝日の見える高山病

崩れ落ちる石を裸足の裏で

踏みながら

うたえ




======
「あずき」でお願いします。


335鬼津月 ◆tBqj2O1lqQ :05/01/29 22:13:13 ID:33oG1bja
  あずき

洗っても洗っても
洗い落とすことのできない
穢れた記憶を、ひきずった胸
それでも洗い続ける
泡立て、より強く、こすりあげ
身をすり減らすほどに
洗うのなら
いつかは、いつの日にか
洗い流すことだって、できる
そう思っていたいから
洗い続ける
胸がすりきれるほどに
洗い続ける
年老けて、妖怪と化した
あずき洗いのように

―――――――――――――

お次は「君の休日」で。
336名前はいらない:05/01/30 18:56:37 ID:odV4yxv1
『君の休日』

今日の天気は良好です。
君は映画を見に行くの?
それとも街でお買い物?
それとも部屋でゴロゴロかい?

願わくば君の傍で過ごしたい。
一緒に楽しく笑いたい。
それが出来ない僕は弱い。
電話も出来ない僕は弱い。

想像・妄想・自己嫌悪
何も知らない君はただ
楽しく今日を終えて行くだけ。


次は『赤いソファー』でお願いします。
337.:05/01/31 00:35:11 ID:SRJ1alAV

きみの座る
そのソファー
それがそんなに赤いのは
本来の色だろうか
それともきみが
座っているからだろうか

思案しながら見るうちに
その発色に襲われるんじゃないかと
思わずよろめいてしまった

---------------------------

次題は「スープ」でお願いします。
338脚立 ◆kT2/I1/dj. :05/01/31 04:12:03 ID:tT/3wL2n
眠ることができなかった日、
朝から君のところに向かった。
とてもよく晴れた朝だったけど、
そのことに全く気付けなかった。

僕はまだ君に教えることがあるんだ。
まだ君に聞かなきゃならない言葉があるんだ。

近くのファミレスに行って、
君はアイスティーを頼んで、
僕は水で結構ですと答えた。

邪魔臭い氷を歯で止めながら、
君に教えた。君に尋ねた。
だけどまだ足りないンだ。

口の中が冷たくなって、
ちょっとスープを頼んだ。
クルトンの中に、僕は
君の答えが聞こえたので、
飲みこんで、
まだ君の声が聞きたいんだ。

-----------
次は「背表紙」で御願いします。
339名前はいらない:05/01/31 06:48:43 ID:WSc5ctN4
『背表紙』

二人のアルバムを作ろうよ。
『時間はたっぷり有るんだから。
そんな急がなくても大丈夫』

今の君を 残したいんだ。
『ずっと傍に居るよ。
これから先 何年経っても』

僕は君を撮り続けるよ。
『うん。
きれいに撮れたらちゃんと見せてね』


ニ度目の冬は一人きり。
本棚には 君との思い出 全3巻。
端から綺麗に並べているよ。


-----------
次は『ケーブル』でお願いします。
340赤い夕日にたむけて:05/01/31 21:15:26 ID:lD0pLqC0
そこここが線だらけ。
電脳社会。体に張り巡らされた線と線。
そんなに縛ると身動き取れない。
明日は仕事なのに休む暇なく
心は絶えず緊張関係。
食われてる、食われてる。線の餌食。
ICマシンとにらみ合い。
画面の向うでケタケタ笑う道化師。
やられっぱなしじゃ腹が立つ。
激しい消耗、喉の渇き、凍りついた体。
いつも試されている感覚。
終わらない日常。
どれもこれも有線。有線ゆえの張り付き業務。
これが仕事だ文句言うな。
頭もエネルギージャージせよ。
でないと、マジで終わってしまう。
そういう漏れは俳人の中の廃人・・・。

       次は「化け猫の皮」でお願いします。
341おちば ◆427xFP0Pws :05/02/01 01:03:46 ID:pnGYM/bQ
『化け猫の皮』

喜しいふり
怒しいふり
哀しいふり
楽しいふり
そんな表情(かお)したって信じるわけないじゃない。
貴方の三味線なら信じてあげてもいいけど。



次は「しっぽ」
342chimney:05/02/01 01:26:36 ID:+5f7Il09
そんなもの引き千切って捨てた
とっくのとうに 昔むかしに

大好きな君に素敵な進化論を教えてあげる
騙しあいの化かしあい
淘汰されゆく進化の中で
強いものだけが生き残った
皆が皆 自分が一番になるために
誰よりも最後まで生き残る為に

さあ 教えて
必要なんかどこにある
一体どこにあるっていうの
一目見て内側を知られてしまう様な危険性を
一体誰が残しておくっていうの
自身ですら気付かない様な微微たる変化を
表現してやる必要なんてどこにあるって?

知ってた?
みんな自分が生き残る為に
そんなもの棄てたのよ。


              次『ふすま』で宜しく。
343名前はいらない:05/02/01 07:43:58 ID:YlHQ9Rl/
『ふすま』

ふすま越しに見る景色が 今の僕の全て
何時の間に こんな所に 居たんだろう
気付かないまま 僕は大人に成ってしまったんだ

お気に入りは 無くなって
空はいつか 廃れていった
それでも 呼吸をし続けるのは
かすかの隙間に 夢を見るから

12センチが 夢との繋がり
12センチが 外との隔たり
12センチの 隙間が閉じて
12センチが 希望を掻き消す


ふすまと今日も 睨めっこ
ふすまは今日も 笑わない
僕は 二度と 笑わない



次は『弓』でお願いします。
344is:05/02/01 08:35:52 ID:oa1JaUJQ

当てられなかった
だから的にくちづけをした
それから海に捨てた
矢だけは仏壇に飾っている




=====
「納豆」でお願いします。
345名前はいらない:05/02/01 15:59:12 ID:lPTYWPup
粘つく納豆 朝の風景 いつかの人との関係
混ぜられれば互いに糸を引き絡み合ってしまう
互いに相手を引き寄せすぎた

昔の記憶 ずっと心に粘つき絡む

混ぜ終わった納豆 やけになって腹に収める

次は天井でお願いします。

346名前はいらない:05/02/01 23:45:58 ID:Em80/G9z
朝、目覚めたら天井に張り付く
スライム状の紫色の物体
今にも俺の口に垂れ落ちそうだ
口と鼻を塞いで 口減らしか

数代前までこの家は村を治める程の豪族だったと聞いた
代を重ね 落ちぶれ果て 今では
米粒一つすら足りぬ 足りぬ 足りぬ 足りぬ

餓鬼の群れが朽ちた屋敷を這いずり回る

俺が見たのは空腹故の幻覚か?


──────
次は「節分」でお願いします
347名前はいらない:05/02/03 10:04:19 ID:4NM/eepc
『節分』

対赤鬼戦 試合開始
連続豆玉 クリーンヒット
第1ラウンド K.O.勝利

対自分自身 試合開始
閉塞 孤独 絶望感
第1ラウンド 試合放棄

人に強気 自分に弱気
人に厳しく 自分に優しく
人間なんざ
糞喰らえ


──────
次は『電源』でお願い致します。
348名前はいらない:05/02/03 13:22:05 ID:syaW+ivn
空はまだ暗い
僕もまだ眠い
青くなる空を
ぼーっと見つめる
目覚めの電源が見つからない
やがて
朝日という電源が空を明るくする
僕は目覚める

──────
次は「おでん」でおねがいします。
349名前はいらない:05/02/04 10:33:37 ID:aBF6TOZ4
「おでん」

おでんは
集まれば 集まる程
美味しくなるのに
人間は
集まれば 集まる程
屑になる
自己主張 少数殺し 慢心 争い

僕は
おでんが いいな

──────
次は『不機嫌』でお願いします。
350chimney:05/02/04 11:12:27 ID:1phqAWMG

眉寄せて 軽くにらんで 口の中に空気を含んで
そんな顔したってすぐにわかる
いつもの君の甘えた顔
機嫌の悪そうな顔の下には
かわいくってかわいくって仕方のない
いつもの君

次のお題『眠たい』
351カラカラ:05/02/04 12:26:05 ID:vgf1Tdi9
死んだ人の顔は寝た顔と一緒
彼は眠たいと言った
冷たくなった皺だらけの手が
二度と私に触れることはない

彼は眠たいと言った
私ももう眠たい


次のテーマは「球体」で
352is:05/02/04 14:41:32 ID:T3Y/xs5/

味噌汁の中にいる
胴体ひっつけてる


温泉なのか
風呂なのか

そもそも身体器官の一部というか
そもそも何処が口なのかとか


疑問は在る
常に在る
だが既に息子が承認している
あの球体はめだまでどうやら彼の父である


納得いかない
しかたない
しょうもない



=========
すみませんw
「タイム・リミット」でお願いします。
353霧都 ◆SNOW/oy/Uw :05/02/04 21:37:02 ID:6nUJThHB
− タイム・リミット −

かぎかっこつきの秒針が
私の背中を押すのです

白ウサギとかエプロンドレスの少女とか
幻を見る暇すらない不実

長い長い影を踏み
青い青い歌を産み
くらいくらい川を越え

向かった森のその奥で
聞こえた無情のひとことを
二度と得たくはないのです

急げ急げ急げ
なんてありきたりのかけ声

君まつ場所へ
君まつ場所へ

勢いに任せて時間さえ
一足飛びに羽ばたいて

かぎかっこつきの秒針に
背中を押されるまま走る
354霧都 ◆SNOW/oy/Uw :05/02/04 21:37:46 ID:6nUJThHB
 ↑ 
えーと、なんか、意味不明かも。ごめんなさい(汗


そんなわけで次は 『後歩き』 でお願いします。
355赤い夕日にたむけて:05/02/05 02:26:44 ID:mxAGtNKS
心が決定的に分かれてきている
常に警戒を怠らず心を清め
善悪の判断をもって自身を健全ならしめようと努めてきた者の
安らかな境地
ならず者の路を行きすぎたため
今では出口が見つからず焦りと怒りで満ちた暴徒のような荒れた心
人はこの2つの境地の間を行ったり来たりしている
今まさに究極的な選択を目の前にしている
今の人々のあり方が次の世代に重大な影響を投げかけるだろう・・・







人は大切な人とも縁を切り
その人を自己奉仕ため利用する
後者に与えられた運命を見た者はいない
普遍的に広まった形態でこそ悪はその真髄を如何なく発揮する
人間はそれに圧倒されたまま言われるがまま従う
しかし心の奥で叫ぶ者の声を聴く
それが真実の叫びだろう
人は勇気を振り絞って周りの者に真実を伝えようとするとき
最悪のジレンマに立たされる
人は悩みに明け暮れ

356赤い夕日にたむけて:05/02/05 02:27:42 ID:mxAGtNKS
(上の続き・・・)
終焉の道か新たな時代の道か
決定的な選択をこれからの人々は迫られるだろう
締め付けられた自分に堪えきれずに
虚勢を張り大胆になってみたり
分かり合える大切な瞬間を否定し
世間体を振りかざして相手を痛めつけて
お互いの行きづらさをますます酷くしているとき
同じドラマがほかのどこかでも同じように展開されている
気づかないとそこでまた愚行を演じ自分をますます行き場のないものにしてしまうだろう
『後歩き』
        お次は「近況報告」でお願いします
357名前はいらない:05/02/05 12:07:13 ID:/nZYXfAV
「風景」について‥‥お願いします。。
358名前はいらない:05/02/05 12:19:51 ID:ucJZ4uoH
あなた越しの景色はいつも揺らめいて
ときめきをもたらす
あなた越しの景色はいつも華やいで
きらめきをもたらす
あなた越しの景色はいつも輝いて
しあわせをもたらす
359名前はいらない:05/02/05 12:29:16 ID:1sQ1ADox
俺は歩みつかれることはない
俺は歩みつかれることはない
いつか倒れるだるう俺だが
けして死をを思い浮かべることはない
360名前はいらない:05/02/05 15:04:41 ID:ucJZ4uoH
次のお題は
公園
361名前はいらない:05/02/05 15:43:00 ID:5+kh0fTM

2ちゃんのみなさーーーん!

「教えてgoo」でイヤラシー質問を平気でしているおっちゃんがいます。

http://oshiete1.goo.ne.jp/kotaeru.php3?q=1203138

【このQ&Aは役に立った】をクリックしてあげて下さい。

(何なら回答もしてあげてください。)
362名前はいらない:05/02/05 19:35:30 ID:u7ZWWnDq
公園で講演
をするぞと
講演する
363鬼津月 ◆tBqj2O1lqQ :05/02/05 22:50:08 ID:81WzcSJG
  公園

車で通りかかった
窓越しに見やった、道の角
小さな公園だった
草にうずまり、さびれた遊具のたたずむ
小さな公園だった
ふと、よぎる幼いころ、思い出
私の中には
広々とした、賑わう公園がある
皆と駆け回り、遊んだ覚えがある
かすむ淡い記憶
その中にだけ
広々とした、賑わう公園は残っている

―――――――――――――

お次は「春の呼び声」で。
364.:05/02/07 20:40:20 ID:Id94sVsc

「ブルースプリング」

ああもう
うるさいなあ
もうちょっと
寝かせてくれよ
あと五分
別に少しぐらい
遅れたって
いいじゃないか

ああ憂鬱だなあ
これから一年
忙しい毎日か

--------------------


次題:「進化」


365名前はいらない:05/02/07 23:09:55 ID:hq7+9l+8
『進化』

進化の道程を探る
ヒトは昔 動物だったらしい

進化の時間を探る
ヒトは何よりも遅く 此の地に着いたらしい

進化の岐路を探る
ヒトはどれよりも優先し 自らを愛でるらしい

進化の可能性を探る
ヒトは今 此の地を汚し尽し 枠の外迄手を延し始めている

進化の結末を探る
身体とも呼べない器
心臓とも呼べない肉
呼吸とも呼べない音
五感は排除され それは最早唯の固まり

そこに残る 記憶
唯一ヒトが残した 感覚
ヒトの ヒトたる所以の 最後の感覚

進化はヒトを研ぎ澄まし
進化はヒトを朽ち果てさせる


--------------------
次は『バーコード』でお願いします。
366名前はいらない:05/02/08 01:11:25 ID:BDOt+j5C
すだれ頭のおっさん
抜け毛気にしてため息

ネクタイ外したおっさん
残った毛 生かすぜブラッシング

何気にロン毛だおっさん
大人のふりかけ試してみようか

ふりかけ試したおっさん
なんだかヅラより奇妙じゃァねえか

テレビふと見るおっさん
極端なバーコード振り乱す芸人

仲間見つけて微笑むおっさん
開き直るしかない 悟って笑った

────
次は「エロ」でお願いします
367名前はいらない:05/02/08 18:36:00 ID:aAXr4+pE
君と出逢ってしまった
俺には君が見える
君の顔が
君の体が
君の足が‥
君には俺が見えるだろうか
俺の顔が
俺の体が
俺の性欲が‥


次は、日常の情景について、めちゃくちゃいいの期待してまる
368日常の情景について:05/02/09 14:00:53 ID:zpOhy9jw
規則正しい右左の行軍
テンポ126のティンパニから始まった宇宙
バスが止まりドアが開きタラップを踏む幾千
を捕まえようとペンを走らせる文学部の彼
の吸うマルボロのパッケージ
を握り潰す音の波形まで
ジュピターの一閃から爆発した
歌うように祈るようにしかし無機質に

出来の悪いカメラを構えて
おろしたてのスニーカーで苔むした石段に
踏みだす絵を切りとる
滲んだふうに時の重みが等しくみえる

微視的に世界をつかもうとして
爆発的な連鎖反応にあきれかえる
幾億の規則正しい行軍だって
僕のスニーカーの一歩から
始まる



次は‘観覧車’で
369モコモコ:05/02/09 18:40:23 ID:PYSM3aMv
公園

二時を刺したままの時計
錆び付いた遊具
くたびれた私

あれかりどれにも同じ時が流れ
疲れ果ててしまった

でも、本当はあの頃と何も変わっていない

いろんな人と触れ合って
傷付いて
ちょっと足がすくむだけ

本当はいつだって動き出せる
370名前がほしい:05/02/09 19:14:12 ID:??? BE:36531263-
出会いの場所は別れの場所
あなたがいてくれたから
私は大きくなれた

今はもうなにもいない
あなたは云うけれども
私はここにいる

あなたにはいつも子供たちの忘れていった
スコップやバケツがいて
私は微笑ましくなれた

そして時代の流れは
私たちからあなたを奪い
あなたは少しずつ影を薄めてゆく

しかしそんなあなたでも
子供たちにとっては大切な場所
かけがえの無い時間

今でもあなたで
子供たちは大きくなっていく
あなたがいてくれたから
私たちは大きくなれた

夕日の差すあなたの影は
とても大きかった
371.:05/02/09 21:39:14 ID:vMdJDmCG

あのギシギシいう箱が
円の頂上に至ったとき
まぎれもなく僕は
特別な存在だった

地平線はひれ伏し

太陽はこちらを向き

みな僕を頂いて暮らしていた

ああ、あの時ほど
時間が止まってほしいと
願ったことはない





----------------------------

>>368 いい作品ですね

次の人「シャチが流氷に閉じ込められて死ぬ」というニュースを題材になにか書いてください。
ttp://nsearch.yahoo.co.jp/bin/search?p=%A5%B7%A5%E3%A5%C1&b=1&st=p 写真あり
372鬼津月 ◆tBqj2O1lqQ :05/02/09 23:54:41 ID:w6sysn2g
  氷の檻

冬は生み出す、氷の檻
捕われたものは
生きながら、雪像に
海は泣き出す、氷の檻
逃れたものは
ただ一つの、希望に
眠れ、十一の雪像
五体の子供を抱いて
冬に留まれ
振返るな、一つの希望
遥かな沖に泳ぎ去り
春に繋がれ
氷の檻を、溶かすため

―――――――――――――

お次は「お化け屋敷」で。
373心霊写真:05/02/12 08:31:49 ID:aODF3en+

生き血を吸いつつツボも押す
一石二鳥のインテリドラキュラ

ペットの烏は人面化
ついつい
可愛がりすぎました

満身創痍のスパルタ三昧
丸呑みしてみろフランスパン

――――――――

次は「最終電車」でお願いします。
374.:05/02/12 19:05:10 ID:AevSxCZ+

外は真っ暗で何も見えないのに
車両の中は奇妙なほどに明るい
てかてかと光る広告の色彩は
何のことか理解できない

他の数人の客は
長襟の中に顔をうずめ
ただ線路の継ぎ目にあわせて
一定のリズムで振動する

なんだこの風景は
昔見た(ような気がする)出来の悪いフィルムではないか
同じ映像をただ繰り返すだけ


いつまでたっても
次の停車駅には着かない
本当にこの電車で
よかったのだろうか
怖い怖い
もうさっきの場所には
二度と戻ることは出来ない気がする


-----------------------------------------------

次の題:「ゴミ箱」


375名前はいらない:05/02/12 21:53:11 ID:r+6Z9dHc
『ゴミ箱』

いつか手に入れたモノ

白い靴 お気に入りのジャケット
携帯電話と財布と切符
そして 君とのアルバム

思い出した前世の記憶

懐かしい匂い
大切な時間
そして 淡い恋心

それらは総て暗い匣の中に
捨ててしまえば 少しは楽に なれるかな?


----------------------------------
次は『或る男』でお願いします。
376鬼津月 ◆tBqj2O1lqQ :05/02/12 23:11:34 ID:ATo0J0AD
  或る男

誰も見たことがない
彼の姿を
誰も聞いたことがない
彼の声を
どこにもない
存在の証
彼はいない
世界中を捜し回っても
彼は決して見つからない
彼は
ただ伝説の中にのみ
生き続ける

―――――――――――――

お次は「バレンタイン」で。
377cレール ◆n/ANJuS0Pg :05/02/13 14:23:30 ID:BBOpl/OR
「バレンタイン」

垂らすチョコ 

冷えたクーベルチュール

鼻に消えないガトーショコラ

一番あげたかったのはあの日あの時の甘すぎる思い

わたし自身が飽き飽きしてた持余し気味の若すぎた欲望

---------------------------------------------
お次は「プレゼントと告白」でお願いします。
378名前はいらない:05/02/13 18:44:38 ID:QLguDDVy
「プレゼントと告白」
開かれることのない包 色あせたリボン
あの日渡すのを躊躇ったプレゼント
指先でつつく かさついた心
想いが余りに強すぎて 結果を出すのが怖かった
ジャマをしたのは私自身
伝えられなかった言葉 空回りの気持ち
今でも伝えたい あなたが好きです

---------------------------------------------
お次は「チョコレートのかえる」でお願いします。
379心霊写真:05/02/14 13:36:07 ID:XMKvKTRn

白い丸皿の上
溶け合うように愛し合った

実際溶け合った僕と君は
ぬるりずるりなめらかに

「チョコレート心中!チョコレート心中!」

赤い箱に詰め込まれたトリュフ野朗が叫ぶ
飛んで粉を吹きながらトリュフ野朗が叫ぶ

僕は幸せだ
例えこれが心中だとしても

水色テーブルクロス
茶色いしずくが飛び散る

見てごらんおたまじゃくしだ
僕と君のおたまじゃくしだ

――――――――――

次は「ドロップアウト」でお願いします。
380Canopus ◆DYj1h.j3e. :05/02/15 23:41:26 ID:m07OhlRJ
『ドロップアウト』

蹴り込まれた楕円形のことばはタッチを割らずに不器用に転がって
エンドラインの向うに消えていった。
ドロップアウト。

オフサイドエリアにいたぼくたちは為すすべもなく両手を挙げたまま
ぬかるみに脚をとられている。
うまくはしれないんだうまくはしれないんだ
どんなにそれがほしくても。今世紀初頭に決められたルール。
最低だ。

「寝っ転がってるヤツなんか踏んづけてしまえだって敵なんやから
 なにしたってええんや踏んづけてめくりあげて前にすすめえぇぇ」

蹴り込まれた不細工な楕円形のことばが転がっていくいくつも。
何度追いかけてもエンドラインの向うに消えていく。
ドロップアウト。

〜〜〜〜〜〜
次は『鳥の王』で。
381'smile'[鳥の王]:05/02/16 19:08:33 ID:xvGj3i5G
ふわふわの羽毛布団にくるまった
赤ん坊みたいなころころの肥えた指で
憂いの世界をもてあそぶ
沸きたつようなロックがお抱え楽団
ふてぶてしくて可愛い黒猫が道化さ
‘いや 僕自身か?’
投影の中で解らなくなったまま
鏡影に唾を吐きつける
別に構わない
僕ひとり狂ったって僕の王国は安泰さ
外の王国だって もちろん

ふわふわの羽毛布団の中
縮こまった赤ん坊みたいに待つ
チキンキング 名も忘れて
助けてくれる勇者を知らず待つ
382'smile':05/02/16 19:09:51 ID:xvGj3i5G
次は[ハイブリッド]で
383.:05/02/16 20:49:24 ID:npgZUnlh

わが血肉は
野生より生まれ出で
この魂は
未だその親を知らず

満たされぬこの寂しさは
わたしを何処へ
誘うというのだろう

------------------------------

次のお題:「縞馬」
384心霊写真:05/02/16 22:57:33 ID:gncfaGnc

草原を走っていたの
オアシスを目指していたの
ぐんぐん走る内に縞がほどけていったの
止まってほどけた所を結ばなきゃって思ったけれど
止まらなくって大口をあけたカバの中に吸い込まれたの
カバを抜けるとほどけた縞がきっちりと結ばれていたの
カバって凄いねって思っていたけれど
よくよく見たら横縞になっていたの
スリム効果抜群の縦縞だったのにって悔やんだけれど
しょうがないから横縞のまま走ったの
いつの間にかオアシスはとっくに後ろで
またほどけ始めた縞をなびかせて
私はカバを探しているの

―――――――――――――

次の題は「ヒール」でお願いします。
385QQQ ◆HfD2XMemw6 :05/02/17 02:07:17 ID:GM+k5SCz
「ヒール」

キレイな足も
真っ赤なルージュも
囁かれるだろう甘美な嘘も
聞こえてきたその音に呼応して
リアル リアルに浮かびあがる

もっと鳴らして そのヒール
アナタに堕ちてく カウントダウン

***************
次は「カセットテープ」でお願いします。
386is:05/02/17 03:26:42 ID:4CZwG4ce
薄いフィルムみたいなもの
じょきじょき
じょきじょきじょき
じょきじょきじょきじょき じょっきじょき
引き出せ
割れ
破壊しろ
音声なんて耳の中だけ
耳の奥だけ
記憶の底だけ
記録だけ砕け
無惨にカセットテープ
土踏まずに踏まれる

ごめんね。



======
「兄」でお願いします。
387名前はいらない:05/02/17 05:52:52 ID:1xpu7qru
スカトロは宗教だ
兄がそうぼやいた時
額にシルシが浮かび上がってたっけ

虚言癖の悪化による死

お兄ちゃんあれから二年も経つんだね

=========
「偉人伝」で聞かせて
388ナノハナ:05/02/17 17:44:34 ID:7hQNoKih
俗に言う偉い人ってやつは 必ず誰かに監視されてんだ
嗚呼 なんて窮屈 嘘なんて常識と似たようなもんだろう?
偉人伝みたいなもんは どうせ本当はただの不幸話さ
笑えてくるよ 人間は何も変わっちゃいないくせに
何をそんなに 伝えたがるんだ?

+++++++++++++++++
次は「液晶」を宜しくです。
389QQQ ◆HfD2XMemw6 :05/02/18 01:36:02 ID:kb3wuD1R
「液晶」

四角い部屋 閉じられたカーテン
世界と断たれたこの部屋で
映し出される 点の集まり
カラッポの箱 やたらと光る
液晶だけがやたらとリアル

***********
次は「雪の降る丘」でお願いします
390.:05/02/18 01:46:15 ID:fmUv9XJg
せっかく書いたのではらせてね
「液晶」

---------------------

鏡に躍る記号の群れ
世界を舞わす潤滑液
いつしか脳漿と混じりあい
どっちがどっちか判らないね

おれの心もそのうちに
得体の知れぬ物体に
取り込まれて溶かされよう

何をそんなに抵抗するのか

それもきっと
そんなには
悪くはない
心地だろうに

391名前はいらない:05/02/19 11:54:46 ID:88UpnbC9
「雪の降る丘」

雪の降る丘で 君と二人きり
「寒いね」「うん 寒い」
途切れ途切れの会話 でも 心地良い

きっと僕らは 離れ離れになるんだ
確信に似た予感は 雪を更に 深く積もらせる

でも
でも 其れでもいい
雪の降る丘で見た景色
雪の降る丘で感じた想い
それだけ有れば
生きていけるんだ

やがて来る春は
丘に緑を
僕に別れを


―――――――――――――
次は『空の向こう』で宜しくです。
392霧都 ◆SNOW/oy/Uw :05/02/20 02:04:02 ID:AgGkkI5Q
− 空の向こう −

私の

  声は
    
     届かないだろう

空の向こうのキミに向けて
紡ぐ歌は空回りの蜃気楼

余りに優しい幻だから
時々本当を見失う

空の向こうで微笑むキミの
その背中を私は知らない

冀う気持などどこかへ埋めて
千切れた羽根を抱くまま
自分の影にただ怯えて泣くばかり

空の向こうにいるキミを
ただ思い焦がれて朽ちる息吹き


次は「平常心」でお願いします。
393或るバランス:05/02/20 08:13:55 ID:pFl/PNBA

春を待つ雨の中 同じ様にして草葉の陰に座り込んでいる
貴い時がアスファルトを滑って 山の麓に流れてゆくのを見ながら
ビニール傘にうすいセーターを着て 氷のごとき鋭い雨を 一身に
路面に兆す曙光は頼りない 天空にあって 雲は冷えたまま

青褪めた顔色をして 朝方の坂道は辛くないのですか
風邪を引いてその心臓のひだりがわから あなたの血液が溢れて来そう
足元のその緩い黒土 流されようとしているのですか
傘を置いて 紅の筋を残して 美しく山道を滑ってゆきそう

待てども春は来ず あらゆるものが下方に消えてゆく
それらはほのかに色付いて 来る途中に見た梅の樹のよう
涙が涙と分からない ほころびかけの蕾を繕う
背後の草むらに傘を畳んで投げ捨てる 上を向いて洟をすすって

ぼんやりした朝陽の中で 氷雨をのみながら もう少しだけ手仕事を

* * *

お次は{片思い}で。
394名無し:05/02/20 19:25:30 ID:6G0Bph/9
こんなにも求めているのに
あなたは私を求めていない
絶対負けない
自分に負けない
強く生きよう
そしてあなたの前に立とう
顔を真っ赤にしながらでも
好きと胸を張って言おう

次は「遠距離恋愛」で!

395鬼津月 ◆tBqj2O1lqQ :05/02/20 23:48:14 ID:1kQn0gfr
  遠距離恋愛

古い時計の針みたいだね
追い求めて、ぐるぐる回っても
すれ違うばかり
君が12時を歌ったら
ほんのわずかな時だけ
二人でいられる
冷徹な歯車に
すぐに引き離されてしまうけれど
回れば、また会える
それだけが楽しみだ
寂しさはずっとつきまとうけれど
不思議と苦にはならない
僕らが時計の針なのなら
心はずっと繋がったままなのだから

―――――――――――――

お次は「浮気心」で。
396.:05/02/21 03:53:06 ID:khpoBQMx

浮気心は悪いむし
ただしい駆除が必要です
今あなたが飲んでいる
先程淹れた熱いお茶
殺虫薬をたっぷりと
溶かしておいてあげました
ひと先ずこれで
ひと安心

---------------------

次の題:「海亀」
397QQQ ◆HfD2XMemw6 :05/02/22 23:08:19 ID:xoW+dV9D
「海亀」

アナタのいる世界 温かいのに合わないみたい
窮屈な姿勢で 地面を這って
少しずつ 少しずつ 乾いていく

早く戻らなきゃ 冷たさが心地よい元の世界へ
優雅なフォルムで 舞うように泳ぐ
自由に 自由に どこまでもいける

アナタの視線から逃げるように
自由を求めるアタシは海亀


*********
次は「路地裏のコイン」でお願いします

398心霊写真:05/02/24 20:08:41 ID:gcki9Zvr

あらあら
言葉足らずに余計な事ばかり呟いて
スニーカーが汚れているわ

ねぇそこのお兄さん
私を拾ってくれない?
ちょっとした拾いものだと思うわよ

私を立たせてくるくる回らせて
暇つぶしくらいにはなるわ

私を高く飛ばして裏表
あなたの人生決めたげる

ねぇお兄さん拾ってくれない?

―――――――――――――

次は「ドッペルゲンガー」でお願いします。
399名前はいらない:05/02/25 08:07:45 ID:XU8eBGVz
「ドッペルゲンガー」

君が見たのは きっとドッペルゲンガーさ
僕が君以外の人と
手を繋いで歩く訳 無いじゃないか

さあそんな事は 忘れて
目を閉じて
キスをしよう
全部忘れる
キスをしよう

僕 どっちがドッペルゲンガーなの?


―――――――――――――
次は『霧吹き』でお願いします。
400名前はいらない:05/02/25 09:11:22 ID:KN+oJK38
君の力が必要なんだ

もう俺は干からびそうだよ

何もかも拒絶しはじめて

何もかも受け付けないんだ

恵みの雨降らせてくれよ

いつも語るその愛ほんとなら
でっかい霧り吹きで

俺の真ん中に

ゆっくり

染み込むように

贅沢は言わないさ、もう

お前が寄り添うまで

待てるかな?

次のお題「おでん」でお願いします
401名前はいらない:05/02/25 11:26:38 ID:DQbo4Hqp
ぐつぐつ煮込んでも  キライなものはキライです
ぐつぐつ煮込まれて  身をまかす恋  夢のはて

終わりなき葛藤  誰かの鍋に入りますか?
そんな私は    具材にもなりきれない
野をさまよう   ただのケモノ
終わりなき終焉  誰かに隣で支えられて
そんな理想を   思い描いている
でもそれは    具材じゃないと思いたい
支えあう理想   たまに笑える

________________________________________
次は こたつ  で 
402名前はいらない:05/02/25 16:06:49 ID:KN+oJK38
外は雪景色

誰かがつけた足跡を

面白そうに子どもが踏んでいる

僕はそれさえもしない

ぬくぬくとただ

こたつの中で誰かの帰りを待つ

づっと出たくないさ

誰かに出ろとせかされるまで
このまま温もりに溶けてしまいたいな

でもきっかけは突然やってくる

僕をこたつから出したのは他でもない

数限られた大切な友からの電話


次は「西からの風」でお願いします
403soft ◆soft/e/9Do :05/02/25 17:31:43 ID:sMn7mvAo
「西からの風」
あたりは真っ赤だ 真っ赤っか

西へと向かう人々は
何を思う
願いはとうに捨てたか

吹き荒れる風も 真っ赤っか

誘う声は絶望を隠した天使の声か

声を届ける風も 真っ赤っか

__

次は「マッチ」で
404えれじー:05/02/25 18:02:57 ID:x0g4dlDG

軸が折れたら泣いてる
あの娘思い出した
大事な絆を失くしたんだって
か細い肩を震わせて
きらきら光る水面見つめながら
赤い月が太陽の裏で咲いてた




次は「電話」で
405名前はいらない:05/02/25 18:39:57 ID:N3ItiP67
ブンメイジンはそれを無神経とののしり
それは彼らを無用心とわめく
時に
二者が殴り合いに発展するのを
ニジゲンジンが覗いて笑うが
その声がケーブルや電波を通して
本人らに届いているかどうかは
また べつのはなし。



次は「一人称、いいじゃん、僕で」でおながい
406名前はいらない:05/02/25 18:41:22 ID:KN+oJK38
今日も何処かで誰かが

届くのか分からないメッセージ発してる

世界中どこにでも繋がる電話があればいいのに

貧困、レイプ、殺人

苦い情報がまん延するこの場所から

そんな電話があれば確な情報が手に入るのに

こんにちわ、調子どう?

ここは嘘ばかりだよ

今日あったニュースの話するよ

ひどいもんさ

聞いてみるまでわかりゃしないのに

こんにちわ、調子どう?

そんな電話があったらきっと
テレビなんてこの世から消滅するよ

真価問われてるのに、連日連夜のクソニュース

僕たちの住んでる狂気の町の情報交換が必要さ

次のお題は陽炎でよろしく願います
407名前はいらない:05/02/25 18:51:32 ID:KN+oJK38
どうやら僕が書いてる途中にお書きになられたようですね。かぶってしまいましてすいませんm(_ _)mお題はどっちでも好きな方を題材にして書くというのはいかがでしょう?
408名前はいらない:05/02/25 19:03:53 ID:HjHm8EyL

一人称なんて僕という一言だけでいいんだ。

そうすれば自分を美化できるじゃない?

人間なんて自分を綺麗に守りすぎなんだ。

それじゃぁ僕は僕を守りましょうか。


次のお題は、「刹那」でおねがいしますv
409名前はいらない:05/02/25 19:27:37 ID:DQbo4Hqp
刹那に光る空 動く感情
それはとても身近 歴史をかえるほどの
言葉はただの道具 奔放されていく人々
刹那にかわる感情 刹那にかわる想い
重たすぎる言葉  選ぶ自分は
刹那の感情で すべったりするのだろうか
過去になる刹那は 消せない
新たな刹那は 知らぬ間に顔をだし
分かれ道をつくるのさ
それはほんの刹那 しかし確実な変化
ただの思い出になる 刹那
おそろしくもなる  刹那
自分が思い出になる 刹那
避けられない    刹那
_______________________________________
次は、「セピア」で
410名前はいらない:05/02/25 19:30:37 ID:DQbo4Hqp
刹那に光る空 動く感情
それはとても身近 歴史をかえるほどの
言葉はただの道具 奔放されていく人々の
刹那にかわる感情 刹那にかわる想いの
重たすぎる言葉  選ぶ自分は
刹那の感情で すべったりするのだろうか
過去になる刹那は 消せない
新たな刹那は 知らぬ間に顔をだし
分かれ道をつくるのさ
それはほんの刹那 されど確実な変化
ただの思い出になる  刹那
おそろしくもなる   刹那
自分が思い出になる  刹那
避けられない     刹那
寂しくも悲しくもなる 刹那
自分の存在を考える  刹那
_______________________________________
次は、「セピア」で (少し訂正〜)
411えれじー:05/02/26 00:30:05 ID:Z5y+8wOe


真夜中に泣きじゃくる彼女は
透明セピア色の 猫のよう
花もしおれて
大好きな景色も見つけて
何も欲しくなくなったって
僕は知らなかったけど
明日は晴れるといい

何となく、そう何となく
濃淡には飽きて
カラーにしてほしいと泣いてるよ
猫はセピアからカラーになりたいって呻いてるよ
別に新しい景色が
生まれる訳じゃないが
理由は今解った気がするよ
カラーになりたいんだって
カラーになりたいんだって
透けて消えてしまいそうだって


次は「月の見えない夜」
412鬼津月 ◆tBqj2O1lqQ :05/02/26 01:41:53 ID:Fkevk5Q4
  月の見えない夜

遅すぎた夜に
月は昇らなかった
遠い海の底で
もう眠りについたのだから
澄みきった夜空は
星だけのもの
いくら輝いても
独りではいられず
手を取りあっては
星座をつくり
語り合う
寂しがりな、星たちの広間
月の眠る夜は
星だけのもの

―――――――――――――

お次は「春一番」で。
413'smile':05/02/26 01:59:08 ID:VfCqmmfq
ヒウイ
と去った
フイウ
ではないところが拘りなんだと
力説する顔が見えた
たしかこんな日だった
ほこりっぽい懐かしい風の 強い日
今日吹いた風が同じにおいだったのは
きっと偶然じゃない
キミのまた拘りなんだろう

子供っぽく笑った声が
す、と消えた
消えて

僕にはとらえられない音の風が
ふわりと また何かを優しく
さらっていった
僕を吹き抜ける音だけは平凡に響いた


-----------*
次は「i love you,」で
414is:05/02/26 02:11:05 ID:8YTqim5Y
自己主張を小さめに
ワタシが言っているんじゃありません
ありませんよ
一人称じゃないんですコレ
携帯電話の有名なアレですから
「」mode事件とかの

愛してます

ああ
日本語で言ったら意味がないかも
では
自己主張の代わりに語尾を小さめに

愛してます

………

―ワタシが言ってるんじゃありませんたら!!





==========
次は「パン屋の隠居の部屋」。お願いします。
415えれじー:05/02/26 10:19:51 ID:Z5y+8wOe


ろうそくさえ泣き出してしまいそうな部屋の片隅で
頭かかえてうずくまる

煙草ふかしながら
隣では女の子が歌ってる
そのメロディーで
出来るのは小さい少しのクロワッサン

淋しさなんかでできたより
嬉しさでできた方が
美味しいんだって



次は「ヘッドフォン」で
416心霊写真:05/02/26 10:37:24 ID:3rD8jiTk

何を触っても美味いパンになる
おかげで食事には不自由しないが
恐るべき呪いを残した婆さんだ

愛しているよ愛しているよ
僕のピーナッツバター
愛しているよ愛しているよ
僕のスイートハニー
愛しているよ愛しているよ
僕のもぎたて苺ジャム

愛を呟いて庭に向かい花を摘む
花は花のままゆらゆらと揺れた
やれやれ 今日は解除成功です

花を仏壇に供え手をパンパンと叩く
そこらに散らかったパン屑を片付ける
許しておくれポチ悪気は無かった
昨日は愛を忘れてお前を触ってしまった

――――――――――――

次は「電動」でお願いしまっす。
417心霊写真:05/02/26 10:39:12 ID:3rD8jiTk
!すいません!更新しませんでした。。。
↓次は「ヘッドフォン」です。↓
41821世紀の子猫飼育者 ◆6NTBa6MIvA :05/02/27 04:10:26 ID:HcTVAjCk
楽器に疎い友人がベースって何? とおっしゃる

えぇ!? 知らんのか

ほら今、下のほうでうねっているじゃないの

分からない? うお、かっこいい

って、いやさ、その分からないってのが分からない

だからー ギターよりでかくて普通は4弦で低い音でさぁ

ベースの音という概念が分からぬと申すか

ならばこれを用いて聴いてみよ

こんなぺらぺらのミニコンポじゃ ねぇ

と伝家の宝刀 SENNHEISER HD650 を かぶせる

その瞬間眼を見開いたね 奴は 心拍数も上がったようです

新しい感覚を携えて音楽に没頭する彼を横に

音漏れを聴きながら座っている おれ


――――――――――――

次は「しめじ」でお願い♪ (画像有り)
http://www.uploda.org/file/uporg49815.jpg
419名前はいらない:05/02/28 05:26:57 ID:iyOpNnjZ
「一人称(ry」に反応しやがった方が何名かいたな(♂か?)
創文板のハードボイルドスレ(どっちか)でも覗いてみれば、雰囲気は判るかと
420キャプテン・アメリカ:05/03/02 07:03:49 ID:EO4tB/zf
『ヘッドフォン』

こんな世の中だからこそ唄いたいんだ。
こんな世の中だからこそ笑いたいんだ。
こんな世の中だからこそ愛したいんだ。
僕が持ってる感情と、僕が感じる五感から、創りあげたメッセージ。
こんな矛盾の世の中で人は幸せになりたいと願う。
愛と平和を願うなか、期待ハズレのニュース。
そんな時、僕のヘッドフォンから流れたのは、永遠と続く目立ちたがり屋の熱いメッセージと喘ぎ声。
421鬼津月 ◆tBqj2O1lqQ :05/03/03 00:37:35 ID:dcGhTkBM
  しめじ

どうせ同じような
薄暗い日陰者であるのなら
せめて
白くスマートな
えのきになりたかった
こげ茶色にくすんだ傘の下
ずんぐりとした体が
うとましい
しめじ
名前さえ、どこかジメジメしている
占地という意味なのに
誰も耳を傾けてはくれない
それでも昔の人は
匂い松茸、味しめじ
と、称えてくれた
だけど今では
たとえ味がよかろうと
人は見た目でしか判断しない
そんな時代だ
どれだけの人が、噛み締めてくれるだろう
口にさえいれてくれれば
本当が、解ってもらえるのに

―――――――――――――

お次は「ひなまつり」で。
42221世紀の子猫飼育者 ◆6NTBa6MIvA :05/03/03 05:08:22 ID:NVlmLaMl
をを、さすが 鬼津月 ◆tBqj2O1lqQ さん(“きつつき”と読むんですか?)だ。素晴らしいですね。
いささか突拍子が無かったかと少し反省して事態の収拾を図るべく自分で書こうと思っていたところです。
ちなみに、有名な話ですが普通に売られているしめじは本物では無いようですね。
「味しめじ」と称えられるものはそう簡単には手に入らないそうで。
しかし紛い物のぶなしめじも干し椎茸みたく干すと旨みが増すそうです。今度やってみよう。
http://www.ntv.co.jp/megaten/library/date/04/11/1128.html

激しくスレ違いスイマセンw
42321世紀の子猫飼育者 ◆6NTBa6MIvA :05/03/03 17:24:03 ID:NVlmLaMl
     ―the rural festival―

(1/2)

ていうか、鄙。ほっとんど人がいない 人口密度は2人/kuくらい
しかし合併して変てこな名前になるよかマシですわ セントレア、とかね(笑)。

いきなり閑話休題。

とある荒れ果てた民家 もはや家の体を成していない
住人は上京して一旗挙げると言って出てったっきりその後の状況は不明です
そこに残された、雛。七段飾りのフルセット、しかも人形のサイズは等身大(!)
東風吹く平原にただ一揃いの、雛。そこここには木々が芽吹いていて
今現在お祭りの真っ最中なのであります

軋む雛壇 踊り狂う三人官女 爆発するぼんぼり 
クインテットの演奏する中、下段では従者どもがおしゃべりに夢中
あれ程人前では私語は慎めと言ったのに でもそんなのは問題ではない
だって人前ではないのだもの 鄙だもの 人形だもの
ちなみに清掃員は白酒一気飲みで運ばれました

特筆すべきは猿や熊、猪なども参加しているということ 食い物目当てだけどね
食事は雛霰や菱餅かと思いきや、これがまた 吉 野 家 の 牛 丼 なのです
闇ルートから大量に仕入れているらしい それに一役買っているのが
右大臣と左大臣 カラシニコフ銃を担いで辺りを睥睨している
42421世紀の子猫飼育者 ◆6NTBa6MIvA :05/03/03 17:25:59 ID:NVlmLaMl
(2/2)

その横に控え奉るは一族の忠犬AIBO(Sony製)であります
そんなハイカラなもんがなぜ此処にあるのか
廃墟探検に来た三人組が忘れていったと言われていますが
実際の所は左右大臣のみぞ知る

そして最上段では天皇&皇后両陛下がセックスに没頭している模様
まぁ、こういう時には十二単は便利ですな 
曰く 桃の節句す だって 桃のって何、もものって

 (中略)

で、フィナーレは流し雛。穢れを押し付けて水に流してしまう スケープゴート
しかし此処では主役は雛達なので 押し付ける相手に一考を要する

彼等は人形の代わりつまり自分達の代わりに人を流そうと画策していたのですが
―フルセットってば、平気でウン十万とかするので勿体無いし―
なんせ、鄙。人が居ません
いや居るけどお年寄りばかりで川に流すのは少し残酷な気がして
というのは建て前で、どうせ流すのならば若者じゃないとつまらないものの
ここは、鄙。若者が居ません
よって衆目の一致した意見とはやはりオーソドックスに人形が流れよう、と

でも離散してしまうのは忍びないし
本来の流し雛は流すように安いのに自分達は高いし
海に出て魚やイルカや海亀が誤って飲み込むと環境破壊になるし

そこで

GPSで追跡可能なように自らに認識タグをつけて 次々と流れて行きました どこまでも
42521世紀の子猫飼育者 ◆6NTBa6MIvA :05/03/03 17:38:03 ID:NVlmLaMl
お次は「春の泥棒」でお願いします。(画像有り:今度はまともですw)
http://www.uploda.org/file/uporg51834.jpg
426Alnite ◆m3UVuKrnck :05/03/03 19:59:13 ID:ZHIpZg6l
切り取られた空の下
切り取られた風景が 疼く

繰り返される過ちの中
繰り返される悲しみが 微笑む

 この 枝 に 手を 伸ばした のは 何日前 だっけ?

手に入れた物は 輝きを無くす
手に入れた瞬間 砂になる

つながりを無くせば 枯れるだけ
つながりを無くせば 醜くなるだけ

 そんな 姿に 眼を 閉じた 自分を 重ねて いる

切り取られた空の下
切り取られた心が 止まり出す 

繰り返される過ちの中
繰り返される痛みだけ 降り注ぐ

 誰かが 泥棒と 叫んで いる そう 信じたかった 仮定法過去

窓の外には白い花が舞う
確かなのは手に持ったままのこの枝の疎外感

春の泥棒 というような 小粋な名前では 呼ばれなかった自分と 一緒に

<次のお題は「ゼロの掛け算」でお願い致します>
427鬼津月 ◆tBqj2O1lqQ :05/03/03 22:00:42 ID:MK4LRs77
>>422
きつつきです。
誉められると、ちょっと嬉しいとです。
ありがとう。
しめじは紛い物が多いのですね。勉強になりました。
428is:05/03/03 22:08:36 ID:lYmSl3X5

「ゼロの掛け算」


 かけてもかけてもかけてもかけても戻ってくるここは北極点。
 
 ではわってみましょう、氷を。
 
 地球儀を回せ、若者よ。






=======
「赤と黒」でお願いします。

>423-424
ものすごく感動しました
爆発するぼんぼり最高
429.:05/03/04 03:27:15 ID:x+1cq9Vd

ぬるい血液が鼻道をのぼる
 タップン  タプン
脳の中でゆれる
たまらず嘔吐
一瞬の爽快
新鮮な鉄の匂い
 ズン
黒いドロドロしたかたまり
 ズン
芯は意外とかたいようだ
 ズン
頭痛のリズム
 ズン
それでもポンプは
 ズン
 ズン
排出をやめない
 ズン   
 ズン



終には六畳の部屋は
赤一色になって
僕ははその中で
溺れてしまった

---------------------------------------
次のお題:「本」
43021世紀の子猫飼育者 ◆6NTBa6MIvA :05/03/04 05:30:02 ID:6L6tom0a
本当に重要な本というのは

それ程無いのではないか

手に取り頁をめくり

読み返す何度も

声に出して読んでみる

お気に入りの一節を書き写す

先人の魂が血肉になる

心にしみわたる

そんな本

あなたは持っていますか?


-----------------------------------------------------
↑これ、例えばパスカルの「パンセ」(中公文庫)
お風呂で読むとなぜかヴァニラの香りがします。お勧め。

>>428
ものすごくありがdです。
私の常ながら言葉のリズムが悪杉なのですが手直ししてみる気になりました。


お次は「マウス」http://www.uploda.org/file/uporg52192.jpg
(画像有り:これらは手元にある自分で撮った写真ですが、邪魔っ!て方は画像無視で。)
431QQQ ◆HfD2XMemw6 :05/03/04 13:38:23 ID:a6RsMnOT
「マウス」

その右手をかすかに動かすだけで

その2本の指にほんの少し力を加えるだけで

アナタは世界の全てを知ったような顔

リアルタイムで ありとあらゆる 映像を画像を情報を

手に入れるアナタは満足気


スクリーンに映る リアル

細い回線で維持された リアル

全てを知ったような顔のアナタ

アナタの本当のリアル 部屋の風景 それだけが リアル


今日もマウスでリアルをさがす
              (鼠)
そんなアナタ まるで“マウス”


*********
次は・・・・「ポケットの中」でお願いします
432悪夢(アクム) ◆FlYeNGLpvM :05/03/05 01:24:13 ID:NVKNGsIN
ポケットの中

キャンディーを詰め込んだポケットの中
今は違うものを詰めてるの
甘い夢を見る年頃は終ったから
だから
今は違うものを詰めてるの
厳しい現実を生きるために
私は私を抑え付けるの
それに必要なのは
小さいカッターナイフだけ

カッターナイフを詰め込んだポケットの中
甘い夢は終ったの

******************************************************************

次のお題は「愁(うれえ)」でお願い致します。
それでは皆様、ごきげんよう。。。
433櫛風:05/03/05 13:03:26 ID:72qvuLQz



なんなのだろう、
この、悲しいような、痛いのか、
それと少し変な感情が入り混じったこの想い。
泣きたいのに泣けなくて
痛いのにそうじゃないように見せてしまう、
この、不思議な
訳のわからないもやもやしたきもちは、
なんなのだろう


リ カ イ ガ デ キ ナ イ


#########
次のお題は「消去」でおねがいしますー
434アカリ:05/03/05 14:29:33 ID:r1AXYVxb
消去
 
おはよう、仕事がんばって。お疲れ様、おやすみ。
愛してるよ、誰よりも。
次の休みは、映画に行こう。『フォルダ内のメールを全件削除しますか?』
Yes.
『電話帳の内容を削除しますか?』
Yes.
 
 
 
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆こんなんでましたけどぉ?お次の方、お題は『魔法』でおながいしまつ。
435Alnite ◆m3UVuKrnck :05/03/06 00:26:31 ID:BluvHLcZ
僕に魔法をかけて
ファンタジー小説の主人公にして欲しい
僕の周りは最終的には全てうまく行くんだ
ハッピーエンドは約束されているんだ

僕に魔法をかけて
ロールプレイングゲームの主人公にして欲しい
僕はどんな魔法でも使える勇者
死んだら何度でも生き返らせてもらえる

僕に魔法をかけて
どんな人よりも素晴らしい力が欲しい
誰よりも美しく強く正しく清くありたい
そして楽しく生きるんだ

叶わない 夢のなかに 魔法は確かに 生きている


<次のお題は『繰り返す痛み』でお願い致します>
436おちば:05/03/06 04:06:35 ID:DCsN8PwF
「繰り返す痛み」

誰よりも不快闇を望んだ代償は大木
買った今田台所に多津子トスら出来養い
外に出る説き鼻が袖の福富簡易ろのリス
とバンドガ必需品抱こう買いはしていないツモ
利だけ土管者橋TELよ



次は「辞書」だよ
437櫛風:05/03/06 13:58:07 ID:g215hxl9
辞書

別にいらないことまで書いてある辞書、
知らないことも書いている辞書、
嗚呼、まるで、
人間全体の世界みたいだ。


###########

みじかいっ…
まぁそんなに気にしないで下さいね。
次は「見えない目」でお願いしますね。
43821世紀の子猫飼育者 ◆6NTBa6MIvA :05/03/06 14:10:26 ID:gqyO60ke

「今あなたが見ているもの、考えていること。」


あらゆる辞書に載っていない

とても大切な

かけがえのない

滅茶苦茶重要な

筆舌に尽くしがたい

分類の枠に隠されがちな

定義のあわいに漂うもの

辞書と辞書の間にあるもの
   ↑これ?「と」ですか?

一寸、横槍入れないで下さい茶化さないで下さい

ぐぐってもヒットしない

空想の美術館にも未収蔵

各々にとって究極の価値を持つもの

見つけたのですが

紹介しようと思ったらもう書くスペースが無い。
43921世紀の子猫飼育者 ◆6NTBa6MIvA :05/03/06 14:13:00 ID:gqyO60ke
ありゃ。かぶった。申し訳ないです。

>次は「見えない目」でお願いしますね。
ということです。
440QQQ ◆HfD2XMemw6 :05/03/06 14:34:34 ID:2ocV834F
「見えない目」

見えない 見えない 見えない

もうアナタしか見えない

見たくない 見たくない 見たくない

もうアナタしか見たくない


見えないように目を瞑っているのに その分過敏になる聴覚

入ってくる雑音にかき乱される アナタだけの世界にノイズが走る


見たくない 見たくない 見たくない

アナタ以外何も見たくないから

そっと目をあけてみる そこにアナタがいますように


*********
次は「子猫のように」でお願いします
441わらじ◇TbiC6+N:05/03/06 18:51:38 ID:v6mWqUnQ
「子猫のように」

子猫は無知でない 親猫のように
子猫はヒトでない 親猫のように
子猫でさえ知る  親猫のように
子猫でさえ想う  親猫のように
世のうつろいを 感情の流れを
悲しみを 嬉しさを 憎しみを 愛を 信頼を

__________________
次は「春にまう花」 で
442アカリ:05/03/06 18:53:13 ID:yirYf8z3
子猫のように
 
誰が何と言おうと、好きな服しか着ないからね
誰も知らない素敵な音楽が聞こえれば、いつでもどこども踊るの
あれはイヤ
これもイヤ
でも、だいすきなものは逃がさないよ
おっかけて
かみついて
ひっかいて
つかまえてやる
いくつになっても
子猫のように
 
 
 
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆できました。どうでせう?
次の方、お題は『昭和』でお願いします。
443アカリ:05/03/06 18:55:56 ID:yirYf8z3
かぶった!!申し訳ない。
お題はわらじ様のものを優先させてくださいませ。
444is:05/03/06 20:19:48 ID:+bfp/3W5
私は昭和の秋に生まれた
落ち葉焼きの沁みる頃だった

母は昭和の春に生まれた
おそらくその頃桜が美しかったろう

祖母は
祖母は明治だったかもしれない
誕生日は知らない

さても結局葉は落ちて枝は枯れ
平成の春に花は舞い逝く
スギ花粉が混じることのみが時の経過
私の胎内から生命が夏に生まれる




=====
ミックスしてみたり
「小豆洗い」でお願いします。
445鬼津月 ◆tBqj2O1lqQ :05/03/07 01:57:18 ID:sdieiPvs
  小豆洗い

お川のほとりで
ショーキショーキ
小豆とごうか
人食おか
姿見たけりゃ
川の中

こ橋のたもとで
ショーキショーキ
小豆とごうか
人食おか
走り逃げても
歌の中

夜明けの厨で
ショーキショーキ
小豆とごうか
人食おか
祝いの朝には
釜の中

―――――――――――――

お次は「卒業」で。
446アカリ:05/03/07 04:59:06 ID:Vu4QwF9/
卒業
 
せっちゃん、せっちゃん、サイン帳遅れてごめんな
下宿、決まったん?
んー、どうにかこうにか。
 
『第三十七回卒業式、開式します。卒業生の皆様は、整列のうえ、体育館に入場してください』
 
あー、いややわー。座ったまんま、ひからびたジジイの話聞かされっぱなし。
なにゆうとんの、ミドリちゃん、そんなんゆうても、うちらも、すぐ、ひからびるでうふふ。
あははは。
 
『おーい、お前ら、打ち上げは、壱の倉庫でやるかんな。来るなら、ここに、名前書いとけよー』
 
せっちゃん、飲もうなー。
もう、18越えとるし、高校生やないからなー、ミドリちゃん。
 
 
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆長くなりましたが。次のお題は『胞子』でお願いします。
447わらじ◇TbiC6+N :05/03/07 10:10:21 ID:ghxMXbZ3
「胞子」
届ける胞子は どうなったのか 
道端で生き絶えたのか
それも1つの命なれど 感覚的には 無価値なのだろうか
生命のようで 生命でないようで
誰か胞子の価値を はかってみせて下さい
それは 手段 それは 未来 それは 運命 それは なに

__________________
次のテーマは「帽子」

448櫛風:05/03/07 18:35:56 ID:/yg0b5QJ
帽子

小さいころからのお気に入りの帽子。
真っ白くて少しオレンジのしみがあって
少し綺麗だった私を思い出させる。
その帽子も、今はなく、
ただの真っ黒な帽子になってしまったんだけど。

#######
また短いよ…
お目汚しすみません。
次のお題は「カレンダー」でお願いします。

>>>21世紀の子猫飼育者様へ。
いえいえ、こちらもかぶって申し訳ありません…
とっても素敵な詞ですね。いつも拝見させて頂いております。
449抑揚 ◆YKYOuybkho :05/03/07 20:11:25 ID:QhVsk/EG
「カレンダー」

捲っても捲っても出てこない
 何故なら彼の今年の誕生日はもう過ぎてしまったから
  もう元には戻せない
   そんな事すら分からなくなってしまった私
  まだ三月だけど
 買ってこよう来年のカランダーを
彼がまだ居たその日に印を付けなくちゃ

 いつかみんなが彼を忘れてしまう

だから私だけはずっとずっと忘れないように

-------------------
次は「NEET」
450名前はいらない:05/03/07 22:41:23 ID:9AUFPCku
「NEET」

季節は春
新緑の芽が
ひちゃぐれていく
背骨のない草は 群生地帯の中心に生きる

-------------------
次は「ランク」でお願いいたします
451名前はいらない:05/03/09 06:53:47 ID:jS9upSvz
ランク

お前のその高音域
人の悩みに覆いかぶさるヤニだらけの舌
気に入らねェな それが土地の習いでも

駅前一等地の脇にある八百屋と
下水処理場のそばにあるブランコ
どんな場所にも親父は蠢く
そうそう大した違いは無いのさ
項垂れようが 空を仰ごうが
人間の図体は皆似たサイズ

おい 地上げ屋
経済だけで俺と大根をランク付けするな
四方を遊園地に囲まれようが
俺はこの畑を手放さない
絶対に手放さないからな

そんな眼で俺を見下ろすな
。。。 。。。 。。。

つぎ、「クローバー」で。
452名前はいらない:05/03/09 09:25:18 ID:j/wVWJJx
    クローバー

ぽかぽか ぽかぽか
ちょうちょうをおいかけていた子供が
けっつまづいた

ぽかぽか ぽかぽか
そんなに泣くな ちょうちょうもわらっているよ

ぽかぽか ぽかぽか
ほら、四つ葉のクローバー
ちいさなちょうちょう

ぽかぽか ぽかぽか
君に幸あれ

−−−−−−−

次は「春風」で。
453.:05/03/09 18:26:31 ID:eLh3jEQb

芳しい風にさそわれて
ゆっくりと起きだす春は
年毎に同じころなのに
寝坊してしまったと
あわてているようだ

----------------------------

次は「ほうき星」でお願いします。
454名前はいらない:05/03/09 20:23:07 ID:j/wVWJJx
   ほうき星

肩を並べて夜空を眺めた

あ、ほうき星!
え?どこ?
あっちのほうにスーって
あーあ、見損ねちゃったよ

君と僕の見る景色はこの夜から変わりはじめたたのかな?

・・・・・・・・・・・・
次は「たんぽぽ」でお願いします。
455緋陽 碧谷 ◆e59FREEWX. :05/03/10 18:48:26 ID:P6bn+e1p
たんぽぽ


たんぽぽの花占い
終わらない
諦めたくなくてひとつずつ可能性を消して行く
長い時間を掛けて消し終わっても結局
その間に新しい可能性を作り出してしまっている

黄色い花びら 摘んでいこう
綿毛になったら それも摘もう
敷き詰められても終われない
たんぽぽが 可能性で満ちていて


─────
次は「食べ過ぎ」でお願いします。
456is:05/03/11 01:56:48 ID:P5Ja802n
んーぷす
くーぉふ
しは
らざおお
んきぷな

てんじょう

よだれ

あ、転倒してた
(おなかおもくってさ!)



=====
「女には向かない職業」でお願いします。
457女には向かない職業:05/03/11 17:17:18 ID:QpTP3CeY
キミは戦う 戦っている 止まぬ衝動を撃ち殺す 戦う 戦
っている キミは終わらぬ体を煩わしそうに見捨て 撃ち殺
す 右手首に刻まれたタグがキミのID なめらかな腹から逃
げ出す者の証 あたしは傷む弛む腹を抱える 飲み込まれる
戦わない あたしは無印で何でもなく生き キミは戦う や
がてその細い指先も弦から離れて 終わらぬ衝動にトドメを
さす あたしは変わらぬ歌に耳をすます 腫れた指先でなぞ
るタブラチュア キミは戦う あたしは戦えない

ある日、不意に鳴り響く天上の歪音
キミへの賛歌?
キミは初めて微笑むだろう

-------------*
次は「Nightmare」で。
458名前はいらない:05/03/12 00:46:30 ID:0MypmguA
神様は天国よりもはるか上で糸を手繰ってる
一人で全部を動かすのはとても大変だから
天使にも手伝わせてる

僕らに意思なんてものはない
意思があると思ってるのも
それは神様たちが妄想して遊んでるからだ
「コイツは家が金持ちで、すごく高飛車な性格ってのはどうだ」
「おおそれは素晴らしい。
 ではこの女の子はその彼女に虐められてるという感じでいかがでしょうか」

「『あたしもう虐められて嫌だな、死んじゃおうかな』」
「『あんた屋上で一人で何やってんのよ、暗いったらありゃしない』」

虐められた少女が屋上から落下
金持ちの女の子は手の平で口元を抑えしばし動揺するが
人がいなかったので事件を金で揉み消せたけれど
虐められた少女の幻覚を見るようになってしまい
結局ノイローゼになって自殺

「…ははは。馬鹿らしい」
「全くです。だがとても楽しいですな」

時々欲求不満になったら
風を起こしてスカートをめくったり
血の雨やグロいものが好きな天使は
戦争を起こしたり殺人事件を起こしてみたり
屋上から少女を落としてみたり

神様は今日も夢の中で糸を手繰る
天使とともに糸を手繰る
459名前はいらない:05/03/12 00:46:55 ID:0MypmguA
次は「廃棄物」で
460心霊写真:05/03/12 01:33:56 ID:jIp0Me/V

犬に噛まれたと思って諦めろとはどういう事だ
そもそも犬では無く頭のおかしい人間だった

頭のおかしい人間は保健所には連れて行かれず
頭のおかしい人間の背中に注意書きが貼られた
頭のおかしい人間が頭のおかしい人間らしく
私の二の腕に爪を食い込ませ私の手首を噛み砕いた
おまけに汚い爪で虫歯だらけだったから私は熱が下がらない

悪寒が末端を丁寧に撫で回し反射的に叫んだ
隅々に毒が回っていく事がはっきりと分かった
高熱で血が煮沸した所で毒は衰えを知らなかった
ガクガクと全身の震えは止まらなかった
震えは私と人間との戦いの始まりなのだ
その前に私は私と折り合いを付けなければいけない

バサバサと積み重なり前倒しに折りたたまった私と言う廃棄物
それを尖らせた爪でチーっと折り目をつけて引き裂いて
何本もこよりを作っている場合では無いのだ
人間シュレッダーにならなければ

馬鹿がうつる馬鹿がうつる馬鹿がうつって私もその内

道歩く少年少女の二の腕に爪を食い込ませ
細い手首をガリガリと噛み砕くのだ

―――――――――
次は「しおり」でお願いします。
461櫛風:05/03/12 12:29:48 ID:kihWOde3
しおり

一つ入れればすぐにそのページが開ける。
あまりに単純で簡単な作業
それでも、入れるのを忘れていると、また一から探さなければ
ならない。

単純だけど、必要不可欠だね。

#######
次は「良い天気」でおねがいします。
462モコモコ:05/03/12 18:38:16 ID:YNDIFJ1K
今日は夢みたいに
良い天気

でも今の私には
何の意味もない

冷たい風は
深い傷口舐め回すだけ

強い陽射しは
道に跳ね返って
下も向かせてくれない

濃い青空は
やけに安く見える

白い雲流れ
早いのに
影だけははっきりわかる

舞う桃色の雨
この世の儚さ物語るだけ


今の私
何にも良いと思えない
何にも認めたくない
明るい場所見たくない


○●○●○●○●○●○●次の題材は【雪】でお願いします。
463名前はいらない:05/03/12 20:21:06 ID:pLZ0y6mu
「白銀」

どうみても白銀にはみえねぇだろ。
苗場スキー場について呟く。
いやいや、おしっこした跡が黄色くなるから
これは白い事はあっても銀ではないね。
第一、銀ってきらきらしてたらなんでもいいのかよ。
なんだかんだいって恋のシュプールとかなんとかいっちゃうさ
恋人がさ、口説き文句で使うんだって。そう考えると白くもみえないね。
真っ白なんて表現より歩きまわった足跡がベタベタでさ、
黒ずんでる灰色って感じだね。醜いって形容がふさわしいね、けっ。

あ!すいません。

彼女の顔は白かった。まっさきに思い浮かんだ、彼女の周りは「白銀」だと…
464名前はいらない:05/03/12 20:22:05 ID:pLZ0y6mu
次の題材は「足跡」で
465ぱるぷす:05/03/12 20:31:32 ID:2om3Uzab
かわいた空を見上げると
かわいた空気が目にしみて
ふらふらふわふわけだるげに
落ちてきてはすがた消し
いつのまにかあるものみんな
すべてをぱさぱさに変えていく


次は「ぱさぱさ」でおねがいします
466ぱるぷす:05/03/12 20:33:37 ID:2om3Uzab
ごめん忘れてください
467名前はいらない:05/03/12 20:38:54 ID:pLZ0y6mu
いえいえ、俺の作品は汚らしいかったから、
俺が口直しに…
「ぱさぱさ」

パンを咀嚼する。もしゃもしゃ。
スライスレモンをかぶりつく。ぴちゃぴちゃ。
からあげの落ちこぼれみたいのを食べる。カリカリ。

いくらか時間がたてば、いくらかの事象は変わっていく。
もしゃもしゃ、ぱさぱさ。
ぴちゃぴちゃ、ぱさぱさ。
カリカリカリカリ、パッサパサ。

次のお題は「睡眠」
468櫛風:05/03/13 14:00:22 ID:mGZlaVyI
睡眠

怖いんだ。
次にまた寝て、その時に
空襲や、テロや、地球が亡くなってしまったなら
私の知らない間に、
痛んでいることも知らぬ間に
消えてしまうかもしれないから。

その前に永遠の眠りについてしまうことのほうが多いのだが。

###############
次のお題は「戦争放棄」でお願いします。
469名前はいらない:05/03/14 12:40:11 ID:ZJFBEpDo

ライダーは首吹っ飛ばされて
血まみれのまま笑ってた
僕はピアノ線たぐりよせ
うずくまって泣いてたんだ
なぁ 痛みって消えないんだね
許してほしい
君の愛する人は



もう叶わないから次は君が
ライダーの笑い声を消してくれ






↓「雷」で
470名前はいらない:05/03/14 20:23:01 ID:hyOHGkx3
ごうごうって
明るい日差しにみせかけて
私たちを呼び起こす
驚かせる

あんた 元気がいいね
お久しぶりだね

闇の中 昼の中
雲を通り抜けてやってきた

あんたをごうごうと食らわされたよ

・・・覚醒したみたいに
私たちを一瞬の光の中に連れ込んで

驚いたよ

あんたが消えた後のこの場所は

生まれ変わったみたいに晴れてる
471名前はいらない:05/03/14 20:24:44 ID:hyOHGkx3
もぎゃ!お題は まくら です。
失礼!
472a:05/03/14 21:54:17 ID:so24OGE0
まくらのしみは 大事なもの

ひとつ ふたつ できたしみを

大事なもののように じっと見る

さわると あたたかくて

消えていくのを 眺めていたら

涙のもとは いなくなるから

つめたいしみを 耳で感じて

あとはゆっくり いつものように

                                  ↓[音]

473名前はいらない:05/03/14 22:05:29 ID:DzcW557L
音がなけりゃ俺ら生きてけねえよ
いや、むしろ
音が俺らを生かしてんだ
そうだろ?

題↓ひかるげんじ
474名前はいらない:05/03/15 09:56:00 ID:WHiZG4s+
後少し
あわただしく動くスタッフ
何度も何度も読み直す脚本
頭の中には観客の声

もうすぐこの声で
もうすぐこの姿で
あの舞台で踊り歌う

きっと一瞬が綺麗になる
その一瞬がたまらなく好きだ

さぁ、いよいよ出るぞ
すべてが光るその瞬間に

  *   *   *
中途半端かorz
↓(次は太陽で)
475にゃんこ:05/03/15 15:23:47 ID:vAHtP2x8

あの娘がきれいといった空を見て死のう
眩しすぎるから
温かすぎるから




次は「西」
476名前はいらない:05/03/15 17:57:45 ID:IZpZW4+F
あなたが西へ行くなら私は東へ

そうすればきっと何処かで出会えるから
477名前はいらない:05/03/15 18:00:51 ID:IZpZW4+F
次は「葉書」
478:05/03/15 20:37:26 ID:DpOsjUl5
だいぶ前に旅に出た葉書が
今朝帰ってきた
もうあえないと思っていた葉書より
いつでもあえると信じていたあの人に会いたい

次は 「座布団」 で
479雪蛇:05/03/15 20:47:36 ID:CQ6z5aco
座布団に座ったんだ・・・・

  ほんのりあったかくって

  お線香の香りがした・・・

次は「香り」で
480名前はいらない:05/03/15 22:16:43 ID:p+FvrV54
突然、わからなくなってしまったのです
変哲のない昼下がりの交差点
軽い眩暈と思い出のフラッシュバック
空ばかり青く何処までも高く
   過去と現実が混じりあい
   私は突然 わからなくなってしまったのです
   もう居ないはずの貴方の香りがそこにあるから

 次は『空』で
481.:05/03/16 02:05:23 ID:EHMnKf7w

僕や地球はみんな
空に向かって落ちてるんだ
でもまだまだ遠いから
今は大丈夫なんだ
僕が大人になる頃には
空と地面に挟まれて
みんなぺしゃんこになって
泣いたり笑ったり怒ったりするんだ

-------------------------------------

次の御題「分裂」
482アカリ:05/03/16 15:10:54 ID:wM/SDdDn
『分裂』
 
ナイトメアー・ビフォー・クリスマス
くすんだ原色の中華街へ駆け込み
関帝廟でシャンソン歌ってロッキンホースバレリーナアポロチョコのお供は般若心経
おやすみなさい王子様
わたしはニュータウンの首狩り職人
 
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆次のお題は『しだれ梅』で
483名前はいらない:05/03/16 15:32:39 ID:g7C+Om4f

雲が枝にもたれかかる
春の声は
にじむ明かり
あなたがその先に行けるようにと
白い雲を纏った枝は空の下にもたれかかる




次は「蓮」で
484名前はいらない:05/03/16 20:52:15 ID:o3S11pX/
評価お願いします

『新宿とか渋谷とか池袋』

年端もいかぬ娼婦
目先の快楽に溺れる山師
この街はそういった物たちで構成されている
きらびやかなネオンにつられてやってくるのは
下心という名の男と
欲情を身にまとった女
女は男を暗闇に誘い出す

とうに見えなくなった星の変わりに
電飾が街を彩り
猥雑なポスターがウインクする
この街の名はソドム
現代に甦ったゴモラ
早く逃げろと 耳の後ろで誰かがささやく
もう遅い
私はこの快楽からとても
抜け出せそうに無い

旅人よ
もしも此処から抜け出せたなら
けして後ろを振り向くな
塩の柱になったロトの妻のように
485名前はいらない:05/03/16 20:54:08 ID:o3S11pX/
誤爆です。大変失礼いたしました。
486名前はいらない:05/03/16 21:03:13 ID:o3S11pX/
この濁った世界で生きる私は
あの清冽な蓮に希望を見出す
泥の中より産まれても尚
その美しい顔を汚さない蓮よ
私はおまえになりたい

次は『オルゴール』で
487モコモコ:05/03/17 18:22:40 ID:ON+LsaXq
このオルゴールは
今にもはでそうな音でなく

弱々しくて微かだけど
確かな音色


その音はきっと
もう悟っているのだろう


あの穏やかな音色と
重なって奏で合う事が
もう二度と出来ない事を


それでもいつか
この曲が届く事を願って
今日も儚げに響き続ける


次のお題は【薬】でお願いします。
488名前はいらない:05/03/17 20:33:37 ID:7rnGo0Ci

味気ないプラスティック・シートへ
生臭い欲望と憧憬を向ける
それをまた無機質にしかし上手に
受け止める冗談みたいに真っ白なタブレット
噛んで
いじらしい程に
夢を見ている
滲む化学物質を唾棄するキミ
だが夢を吐く貝はべとべとの肉で出来てる
尻尾を追いかける犬みたく
真面目に逃げ回るロンド
いつか溶けちまってバターになる日を
知らず望むんだろう

そして(もしかしたら)残酷に
‘terminal’と彫られた錠剤は
また4分の天国を与えてくれる
肉から生まれた 無機質な夢を見て
キミはよだれと共に悟ったと嘘をつく


*--------------*
次は「good night」で
489名前はいらない:05/03/18 00:18:58 ID:9iAvhKH4
ぐんない

いやんなる程の眠気の中
とうとう
僕は夢の入り口に立った

買い物袋につめこんだ
目一杯の不安材料を
左手にぶらさげて

開かないドア
不眠症 
買った袋の中は
重くなり
とうとうもってもいられない

治らないのさ
不眠症
神様たまには僕の眠り
魔法のことばで こういって

「グンナイ」
久しぶりの夜


490名前はいらない:05/03/18 00:19:58 ID:9iAvhKH4
コントローラー

で次どうぞ
491名前はいらない:05/03/18 04:20:30 ID:tNy0yHug
コントローラに
力込める 力込める
君の車は迷走、逆走
力込める

僕は笑う
画面の車と一緒にカーブを描く君を
僕は笑う

君は怒って電源消して
僕を睨んだ
僕は怒った君をまた笑う
コントローラに力込める

泣きそうになった君が
泣きそうに僕を見る
放り出されたコントローラ
丸とバツと 三角の釦
全てを塞いで僕は

コントローラに力込める


…初投稿なもんで。。
拙くて申し訳ないながら次のお題「ヒール」
492'smile' [ヒールについて]:05/03/18 13:16:40 ID:13flmFGq

その医師は常にそっけなかった
そうすることで医師であろうとしていた
何を下敷きにしていたのか解りそうで
そこは武士の情け 気付かないフリをする

丘の上の診療所はおしなべて そっけなかった
待合室の長椅子に貼られた合皮でさえ
そうすることで何かに近づこうとしていた
そうすることで何かに応えようとするかのごとく

僕はそんな漫画みたいな光景に噴出そうとするが
生真面目に治療が進むうちに 眉毛は困りの形になった
そうなることで何かに応えようとするかのごとく

ただ ある日 ミュールの踵が折れるようにぽっきりと
唐突に踏み潰される均衡であることは間違いないのだ
ただ そのおかしみを楽しめるほど その日に僕は僕だろうか


---------------------------*
擬似12行。
次はアナザー「その未来は、今」をよろしく。
493名前はいらない:05/03/19 00:50:38 ID:EkLkk6pH

リージーが作る音も

不確かな運命も

全て食べちゃいたい

だってわたしは欲張り

あの娘は笑って

淡い空の端を見つめてた

世界のときめきが

あの娘の頬を今 撫でたんだ




次は「間奏曲」
494Halca:05/03/19 17:09:56 ID:3eC4/HRo
間奏曲

痛くて苦しい、この毎日へ
小さな安らぎ、舞い込んできた
そこに想いはないとしても
ともしびが照らす
この暖かさは救いと思い

僕は間違っているのか?

これから僕は、波に飲まれ
ここにいるのはわずかな間
それでも灯りは失くしたくない

僕は間違っているのか?


これから僕は、波に飲まれる



次は「波」でお願いします。
495名前はいらない:05/03/20 00:43:57 ID:JRjqI0um

残りわずかでしか
意味を持たない猫
86番目の流れるライト
展望台まで乗せてってよ
そう頼まれたけど
足も胴体もないことをあの娘は気付かなかった
それでもナボコフを愛した
いちご柄の窓を舐めながら笑った

いちばん高いとこに登って
きらきら夜に溶けてゆくのだろう
腐ってゆくアタマを持ち上げながら
わたしもう待てないの
明日なんかないことを
昔から知っていたらしい
誰かのせいだ
誰かのせいか

今夜は星が見えないよダーリンリトルキャット
利口な振りして空へうかぼう
どのくらい願えば
彼に会えるのかな
そんなの願わなくていいのに
だからもう少しここにいなよ



496名前はいらない:05/03/20 00:45:11 ID:JRjqI0um
次はミルキーウェイで
497.:05/03/20 01:19:39 ID:gCcgrrox

きのうの夢はおかしいよ
夜空の月はまんまるで
綺麗な飴玉だったから
ためしにしゃぶってみたんだよ
そしたら月はとけちゃった

きょうの夢はどんなかな
ちいさな星がいっぱいで
ま白なミルクだったなら
ためしにしゃぶってみようかな
そしたら天の川とけるかな

--------------------------------------------
つぎは「名前」でよろしく
498soft ◆soft/e/9Do :05/03/20 04:02:27 ID:4+7mzEny
僕はこの世界がだいっ嫌いだから
神様のところで盗みをしたんだ

僕の世界は黒鏡と
窓の中だけになったよ

悲しいな
僕しかいない

神様から僕の名前を盗んで
僕もその名前を失くしてしまった

悲しいな

____
次は「こたつ」
499鬼津月 ◆tBqj2O1lqQ :05/03/21 03:08:52 ID:ttQz/lik
  こたつ

こたつに入って何をする?
座れば蜜柑
横になったら本を読んで
眠れば春の夢
お腹が空いたら鍋の臭い
暖かな冬の夢
団欒、家族がいた
足が邪魔で喧嘩した
談笑、みんながいた
言葉が四隅に弾んでいた
こたつに入って思い出す
懐かしさに温まる
寂しさも丸くなる
こたつに入って今夜は
うたた寝の、やすらぎ

―――――――――――――

お次は「海賊」で。
500背後霊:2005/03/22(火) 03:38:14 ID:9RaRytp8
名前: E-mail (省略可) :
海賊

ホテルの朝食でバイキングを楽しむ

ゆうべは海賊版のジル・ド・レエ偽書をたしなんだ
ゆわかれた十歳ほどの童女のイラストがきれいで
貴族に生まれたかったなあと思った

矢羽根十字の一番機がきらきら発っていった
帰心が私を襲った

見世物小屋へ売られたいけにえのはなし仕立てで
ダーツの標的にされる薄倖の少女イラストの制作をはじめよう

胸の薄い犠牲にはヨシコにモデルを強制しよう
――淡い体臭 うすい体毛 のけぞった浮遊肋の翳り――

傍受のシチリアテレビでは アジア地域の寒気が去らないというが
ヨシコはたぶんネル地のパジャマ

待ち遠しく懐かしかった
あさって午前の成田の逆噴射

いまいちど通りに出ねば
小物店で見つけた髑髏模様のバンダナ

彼女の乳暈にふさわしいシルバーのブローチ
わすれず購いにもうひとたび――


     # つぎの方、「逆噴射」でどうぞ。
501逆噴射:2005/03/24(木) 14:23:37 ID:D/0zeeN4

簡単なこと上げ気味の右足を地平とキスさせる
そのあと救われるかはサイコロみたいなもん
潰れたっていいじゃん
こげたかけらを拾い集めてまた例のレゴみたいな
遊戯を始める
終わらないでずっと続ける独りアポロ計画
月にぶつかれたら さて次は冥王星でも探してみる?
なんて
ベタ踏みしたままのペダルをさらに踏み込む
潰れたっていいじゃん


------------*
次は「バニラスカイ」で。
502名前はいらない:2005/03/25(金) 01:24:02 ID:PdKSJ3D0
僕と君が
簡単な「好き」を交換した 幼い頃の町
その町は 曇りの日が多くて
冬には雪が積もって

忘れらんなくて毎日詩を書いて
ちょっと君をうらんで
そんな僕がいた 白くて低い空の町


ここは冬でも青空が続き
ビルの頭が空をつっきる
大きく広い空に目が見開き
ピントはさまようばかりの僕


白くて低い空の町
真綿の姿で舞った雪が
すうっと僕の頬で溶ける
「バニラスカイ」君は近い
君の中になら
僕をさがせる



次は「バス」でお願いします。
503バス:2005/03/25(金) 21:14:16 ID:2TM4/DRV
そこに座っている少女
来ないはずのバスを待っている
ベンチに座って何日も

理解されないと嘆き
世界のレベルが低いからと
他人を認められず
好きになった人を傷つけて
すべてに絶望し
来ないはずのバスを待っている

明け方 日が昇る頃
少女はトランク一つで町を出る
来ないはずのバスに乗って


次ぎは「幽霊」でお願いします
504is:2005/03/25(金) 23:20:28 ID:MvwrugXm
どうして戻ってきたの
ただ怖いだけ
もう笑ってあげない
叫び声をあげます
そしてアルバムを封印 封印、お骨は海に撒きました




=======
「吾輩は猫である」でお願いします。
505'smile':2005/03/25(金) 23:40:41 ID:CgOFOlqs

吾輩、猫である。まごうことなき。名前は残念ながら、ある。
世話人がイカれてるヒトの名をつけられて正に猫可愛がりに可愛がられている。
見事なまでの愛玩ぶりである吾輩。くるくる回る目がそれっぽいといって
また撫でる世話人の指に噛み付いてやる。

吾輩、喜ばしい事にヒトでもなく犬でもなく(この辺神に感謝すべき点。実際)
猫なのである。喜ばしい事に日がなゴロゴロしていていい猫様なのである。
どうよこれ。世話人は吾輩を誰かの名で呼ぶ。それが吾輩の名。
撫でる人差し指に、ソイツがしてるらしいゴツゴツしたキラキラをつけてる。
耳にひっかかるよ。世話人。外せよ。

吾輩、猫である。そのことに関して不満はない。
ただイカれた世話人の視線にはたぶんきっと乗っかれない。
世話人はたぶんきっと吾輩じゃない誰かを撫でてるんだ。
だのでまた世話人の指に噛み付いてやる。
吾輩の名は、残念ながら 「有る」 のだ。


------------------------*
お次は「テンペスト」 で。
506こ@ぴぺ(その2):2005/03/26(土) 23:41:16 ID:UNMzFAZa
激しく吹きすさぶ嵐が
荒野を叩く
それはあらゆる腐敗を吹き飛ばす
やがて空を覆う暗雲は消え
ひとすじの光が雲をさえぎり
大地を照らす
水みずしい大地に光は映え
生命の息吹の芽をもたらす
荒れ果てた荒野を
その瓦礫の下に
ふと生まれた小さな生命の種に
この世のすべての苦しみを
その小さな肩に背負う時が
この果て無き腐敗の時代を
超えてまた別の世界へ
大地を甦らせることが
次の未来へはばたくために
それでも生きる
この最後の地獄の世界から飛び立ち
新たな世界へと結びつけるために・・・テンペスト。
(アクムスレ03/6/15より転用・ちなみに作者は506そのものでつ)

     お次は「壮大なる詩」をオネ


    
507名前はいらない:2005/03/27(日) 03:56:43 ID:EOYvKF9+
今日という光の中へ 僕は飛び込んでいく
昨日という闇は もう僕に追いつけやしない
ところで貴方はインド人? 「そうだい。」
なんだそうだったのねん

次のお題は「ファンタオレンジ」
508名前はいらない:2005/03/27(日) 06:23:56 ID:gDm8f/87
上司とケンカして
ここを辞めてしまうなんて 笑っちゃう 先輩らしすぎて

言い争いのあった部屋で
先輩のかわりに残ってたファンタオレンジの缶
口を近づけたら
黙り込んでいて

だけどこの部屋に
先輩めいっぱいのまっすぐすぎる気持ちと
ファンタオレンジの気泡は残っていて

その子供っぽさのかけら

ファンタオレンジの残りを飲んだ
はかない泡が舌をつついて
私をすべりおちる



次、「首輪」でお願いします。
509コタ:2005/03/28(月) 00:04:27 ID:j8dr/Flk
「首輪」

どこかで間違った
振り返っても道はないのに
銀の糸だけがヘンゼルとグレーテルの撒いたパン屑のように
私の首に絡まっている

冷たい雨が降る
視界は輪郭を失い
私はどこにもいない

首に絡まった糸の先は
遠い記憶に届くのだろうか
誰かがそれを引くのだろうか

まるで繋がれた獣のように
暗い空を仰ぐ
色の褪めた肌を纏って


  次は「ぎりぎり」でお願い致します。
510鬼津月 ◆tBqj2O1lqQ :2005/03/28(月) 01:12:16 ID:2BmAkqw/
  ぎりぎり

ぎりぎりと何かが首を絞めている
夢の中では見知らぬ光が
現の夜には見えない影が
ぎりぎりと首を締め付けてくる
振り払うことのできない
幻、冷めた手が喉元にかかり
ゆっくり、時間をかけて
締め上げてくる
息苦しさは、日に日に増して
声は涸れ、言葉を失い、記憶もかすれ
喜びも、悲しみも
やがては、意識も薄れゆく
何もかも、無くなって逝く
ぎりぎりと何かが首を絞めている
ぎりぎりと首を締め付けてくる
それは、死に至るまで
ゆるむことなく、徐々に、ぎりぎりと

―――――――――――――

お次は「桜の予感」で。
511田中犬:2005/03/28(月) 02:09:09 ID:fpZX05mH
刹那の煌めきを見せるネオンを後に 僕は一軒の店に入る
階段を駆け上がる僕は まるであの夏の少年のよう
高まる鼓動 電話から聞こえてくる 貴女の声
18歳Fカップ 米倉涼子に似ているだなんて
貴女はどうも サクラの予感

次のお題は「かつら」
512名前はいらない:2005/03/28(月) 23:48:50 ID:M6rgMJDz
かぶってませんように…

私の名前は「桂(かつら)」
学校の集会で名前を呼ばれるといつも笑われた
知らないおばさんにまで「漢字はいいなのにねぇ」とため息
勝手に人の名前おもちゃにしないで

他人は私の苦しみなんてわかんないよ
両親でさえわかってくれないんだから
そう思い続けてた昨日の夜明けまで

あなたが「桂って名前かわいいじゃん。俺好きだ」と
軽く言い飛ばした昼休み
なんだそう思ってくれる人もいるんだ
あーあ ウン年間悩み続けた自分がバカみたい

今でも嫌いなこの名前
でも「大嫌い」じゃなくなったこの名前
一回だけうしろを振り向いて
少しだけ前に進もう

お次は「大切なもの」です。
513.:2005/03/29(火) 19:00:53 ID:f9N12MTK

コワシタイコワシタイ
思い出の本を
破いてしまいたくなる
火にくべてしまいたくなる
コワシタイコワシタイ
綺麗なガラス瓶を
床に叩きつけたくなる
それをギリギリ踏みつけたくなる
コワシタイコワシタイ
大好きなきみを
陵辱したくなる
喉の肉を喰いちぎりたくなる

この衝動は僕を壊したいのか
それとももう壊れているのか

---------------------------------------------
なんか月並みだなあ

次は「コーヒー」でお願いします

514名前はいらない:2005/03/30(水) 01:07:37 ID:zLKcc5cZ
君が飲んでるのは
違う
コーヒーじゃないよ
それは 砂糖です

君が見ているのは
違う
私じゃないよ
それは 甘いだけ

君が恋してるのは
違う
私じゃないよ
それは ただの恋

だけど

私が飲んでるのは
苦い
苦いコーヒーです
甘い砂糖をコーヒーと言い張る
あなたへの苦い気持ちです


次は「さくら」でお願いします(キャラ萌え禁止)
515朱彗:2005/03/30(水) 17:36:33 ID:1EeWRWz2
さらり 風が吹く 俺の髪をそっとなでてゆく
桜の花 日の光に抱かれて淡く光る
君の所にこの風は吹くの?
君の所にこの花は咲くの?
一片花弁散ってゆき 残った花弁寂しくて
思考の海に沈みこみ 残して来たもの達を想う
君を鮮やかに思い出す
愁いのチェリーブロッサム

君を遺して来てしまったと 後悔だけが残ってる
君だけじゃない 皆、皆残してきてしまったから
想いも告げずに遺してしまった 君の涙が悲しくて
涙をそっとぬぐった後 俺は此処に来たんだね
きっと皆怒ってるんだろうね 傷ついているんだろうね
もう何年も経っただろう?
許してなんていわないけれど 
痛みなど 忘れてしまっていいんだよ

吹き上げる風に 花弁が優雅に舞い上がる
さらさらと優しく舞い落ちる花弁よ
俺がかえるその日まで 彼女を優しく癒しておくれ
想いよとどけチェリーブロッサム

*******************************************************

チェリーブロッサムは桜の花びらと解釈して…。

次は『死者の影』でお願いします
516EAT THE HELL:2005/03/30(水) 18:07:24 ID:6R7WeBk7

夜が明ければ
きっとあの娘に会えるだろ
星空が嫌いと
いつか泣いた可愛い彼女

黒いバンパー
ダヴィット
シャンプーの香
グレンウイスキー
辿る足跡

夜が溶ければ
もう一度あの娘に会えるだろ
やわらかい肌をした
木蘭地の庭で笑う彼女





次は「つまさき」
517コタ:2005/03/31(木) 01:58:52 ID:0CnL2rjQ
「爪先の軌跡」

目隠しで
暗闇で
爪先で
探る 昨日の夜の記憶

神経ばかりが剥き出され
ひりひりと 痛い
どんなにエナメルを塗っても

踝まで
踵まで
足首まで
冷えてくる 爪先が辿るのは氷河

徐々に忘れていく
体温の目盛


  次は「崖」でお願い致します。
518鬼津月 ◆tBqj2O1lqQ :皇紀2665/04/02(土) 01:20:38 ID:hB1/xK0B
  崖

崖から飛んだ
翼もないのに
命もないのに
崖から飛んだ
地上が狭すぎたから
大空が青かったから
崖から飛んだ
風に乗り、雲を抱き、空に溶けた
一瞬の夢
すうと落ちて
波打つ岩場に砕けるまで
僕はたしかに
解放されていた

―――――――――――――

お次は「想定内」で。
519ねこいるか ◆/D0HAk633. :2005/04/02(土) 06:23:30 ID:LX3j7jal
<想定内で爆死>
やつはまるでマインスイーパ!
どうせ爆発するの知ってるから
危険な端を渡る
日切れた牛乳おかまいなしだし
平気でメールでカマをかけるし
わるそななんかとだいたいともだちー
腹筋が割れてるのはもちろん
たまにヤバイとこに素性が割れてる
やつの割れっぷりにかかっちゃー
どんな危険も想定内
確信犯の爆弾魔だぜ
ちゃんとスイープしろっての。
520ねこいるか ◆/D0HAk633. :2005/04/02(土) 06:52:51 ID:LX3j7jal
忘れてた。次のお題→「生半可」
521犬次郎:2005/04/03(日) 00:07:10 ID:YWu1jmU7
やばい やばい
愛していた人に
殺されたよ
でも今でも
大好きだよ
君も照れなくていいからさ
邪魔な墓石どかして
君に逢いに行くよ
僕の愛は
生半可じゃないからね
522犬次郎:2005/04/03(日) 00:09:47 ID:YWu1jmU7
あ、お題は「ブラジル」で
523コタ:2005/04/03(日) 04:54:37 ID:5ZVS/Om7
「ブラジル」

そのひとは、ブラジルから来たと言った。
コーヒーには必ず、驚くほどの砂糖を入れて
飲み、溶け残った砂糖が沈むカップを、パン
ドラの箱のように捧げ持つ。
神様がまだ宿る国を故郷に持つそのひとは、
艶やかな肌に光のように哀しみを纏って生ま
れた。再び笑うことの幸福のために。


  次は「カステラ」でお願い致します。
524is:2005/04/03(日) 06:39:29 ID:ylU4/vPu
上の茶色を
はがしてから食べる
そんなお行儀悪さ
些細な秘密
カステラの食べ方
べたつく指をなめる
些細な秘密
カステラの食べ方




=======
「白いストロー」でお願いします。
525EAT THE HELL:2005/04/04(月) 00:02:40 ID:dy/8/FF1

真っ白なストロー
君の心臓につながってるか
真っ白なストロー
君は裾翻し
また愛してると
吐く





次は「不眠症」よろしくです。
526田中犬:2005/04/04(月) 05:05:28 ID:6PXewbeC
天空に浮かぶ静謐とした街並み 
青色の香りがたちこめる森林
幻の様な陽炎を放つ夏の虫
燃える様な赤を身に纏ったジプシーの少女

ああ コレハ多分
睡眠薬じゃなくて ヤバい薬だ

次のお題は「ギター」でお願いします
527'smile' /ギター:2005/04/04(月) 11:51:38 ID:icuiT9RY

ハレーション背負ったキミが爪弾く
かき鳴らして踏みしだいてジャンプ
バッハから続く王道コード然しキミの言の葉
ファズスマイルで叫ぶ 走る亀裂
ドライブモンスターと一緒なんだ
壊して壊しきって僕ごと僕の世界ごと
走る亀裂 網膜はちぢれちゃったよ
オーヴァードライブの聖母
丸裸でリッケンを構えて天使を撃ち殺す
300ms遅れた世界 零壱の市松模様
ベートーベンのもしゃもしゃの髪にディストーションかけたら走る亀裂

かき鳴らして踏み出してジャンプ
ぎらついた目で僕らを見透かして裏返して
ハレーションの後光 数瞬のジーザス 構える十字架ならぬその武器

go


-----------*
次は「ベース」で
528コタ:2005/04/07(木) 03:24:06 ID:cqovNu+4
'wood bass'

豊満な恋人を抱きかかえるようにして
弦を弾く彼は
スポットライトの余韻を足下に湛えて
波紋を描くように
空気を揺らしている

旋律に
低く耳はさざめく
夜が次第に濃く重くなっていく

彼が目を伏せると
闇は夢の中の女のような曲線の響きに嫉妬する


  次は「トランペット」でお願い致します。
529名前はいらない:2005/04/07(木) 23:22:26 ID:D4jwP21Q

錆びついた歌におどりだすタンデム
泥酔のバルブが賑やかに
壊しまくる その奇跡
くぐもった無地の真鍮

あんたの音色は素敵だね
その揺れる空気 気分 のために
世界が存在してるみたいだね

ぐらぐらとろける旋律にうかれだすタンデム
酩酊しながらなだれこむ振動
ざらついた意識が浮く音色







次は「聴けないCD」
530名前はいらない:2005/04/08(金) 02:06:13 ID:M/4hJFG5
あなたからもらったこのCD
今はもう聴けない
私の心と同じ傷だらけ

出会って 求めあって 
奪いあって 傷つけあった
次の旅に出るには
まだ時間がかかりそう

桜の花が静かに散っていく
私の涙とともに
美しい思い出だけでもリストアしたいけど
それももうかなわない
CDは鈍い光を放つだけ

次は「天然記念物」でお願い。
531名前はいらない:2005/04/08(金) 03:39:35 ID:8sfXm9dl

然記念物 ちょっと滑稽な響き
絶滅危惧種 少し深刻そうに染めて

ヒトが生まれたのが この惑星の必然なら
種が生き絶えるのも また必然なのか

公害も疫病も 成り行きという自然で
それを克服するかどうかも ひとつの枝分かれ

行き止まるとしても DNAに記録され
また、ふりだしに戻るだけ


  次は「春の夜」でお願いします。
532コタ:2005/04/09(土) 04:57:00 ID:EvIDQcy7
「春の夜」

からだが半解凍の感じで
なかばやわらかくなってくる

闇には白い花びらだけが
ふうわり
亡霊のように燃えて

その散り際の狎れた感触で
唇が開いてゆく

吐息は温く
夜空に蝶のように舞い上がる


  次は「ランドセル」でお願い致します。
533名前はいらない:2005/04/09(土) 13:24:47 ID:TSw3DFOc
昔私が買ってもらったのは
淡いピンクのランドセル
うれしくて 早くみんなに見せたくて
歩いてもたった3分なのに
真新しい校舎へと走った
教室で私が目にしたのは 黒と赤のかたまり

あれから時は過ぎ
私とよく似た面差しの女の子
「お母さん私ピンクのランドセル大好き」
桜色を背中に 手を振って小走りする

子供たちは今日も学校へと向かう
色とりどりの花をしょって


次は「ポスター」でお願いします
534名前はいらない:2005/04/10(日) 00:36:00 ID:bEXgq29g
欲しかったポスター
一目見たその日から
心を捉えて離さない

バスの中で見たポスター
得ることが出来ないから
こんなにも心惹かれるのか

地下鉄構内で見つけたポスター
私は周りを見回してから
それをカバンにしまい込んだ

そのポスターは車内携帯電源OFFを歌っていた


次のお題は「サクマ式ドロップス」でお願いします。
535名前はいらない:2005/04/10(日) 03:53:06 ID:5vRGjw6m

せっかちな僕はつい噛んでしまうのだ
舐めて含み笑いのキミを横目に
鋭利に砕けたドロップの刃先で舌を痛める
鈍い音で砕ける水晶はもはや甘い未来を教えてくれない
絡めとる滑らかな舌がつく嘘で
香る明日を見せて

まだ缶にはたっぷり詰まってる薄荷味の数分
そしてちょっとした至福
絡みつく滑らかな嘘とか愛とかでカラカラと缶が鳴る
笑ってるみたいに

それからまた 僕は懲りずに噛み砕いてしまう
鈍い音がして舌と嘘が血を流す
キミは笑って丁寧に舐めている




-----------*
お次は「残り香」でよろしく
536名前はいらない:2005/04/10(日) 13:01:06 ID:BcJe8/lv
「残り香」

土曜日の朝
目が覚めるとあなたはいなかった
嫌な香りだけ残して
あなたの愛するヒトが選んだんだね
空にいるはずのお父さんじゃない 誰か

もう僕の親でいたくないって?
ほんと笑っちゃうよね
もう僕も15だから
自分で親を選べるんだ
だからあなたをディリートしてあげる
僕のすべてから

今さら心配するふりなんて 皮肉か?
どうせなら ヒールのままでいてくれよ
その方が かえって愛情を感じるんだ
変かなあ 僕って

では次は「電波時計」でどうぞ。
537鬼津月 ◆tBqj2O1lqQ :2005/04/11(月) 02:50:59 ID:01j05+2x
  電波時計

見上げた紅い空から
電波をキャッチした
私は修正される
標準的な原子によって
皆と同じように
誤差のないように
捻じ曲げられて
同じリズムで歩き出す
私は狂ってはいない
誰よりも正常だ、模範的だ
電波を受けているから
ただその指示に従っているだけだから
私は狂ってなどいない
電波が……電波が……

―――――――――――――

お次は「美学」で。
538かささぎ:2005/04/14(木) 00:43:43 ID:AhCFSaGd

「美学」

南イタリアの運転手は
そうかそうかマッサージの先生か

ロドスのガイドはわかった芸術の哲学だな
とかなりまともだった

師は美的現実性がだいじだ
研究室なんかしがみついても何にもならん
と言って卒業生を追い出した

バウムガルテン故園辺りの住人たちは当惑げに
それはsehr interessantな学問だと言うのがつねで
私にはそれほどinteressantでないと不遜な答え方しかしない

ある倦怠の午後に
また霜月朝の女子学生たちを前に
周知のようにライプニッツヴォルフ学派のバウムガルテンは――
いつのまにおれは師の口ぶりになったか
周知のようにだけは取り外したが

――老梅の骨だつ枝に花みちて蒼き香すなりわが立ち観れば
晩年の師の詠草だ


     次の方、「ボヘミアングラスの午後」でどうぞ。
539かささぎ:2005/04/14(木) 08:10:21 ID:CzS/TjuC
>>538
「不遜な答え方しかしない」は「不遜な答え方しかない」のあやまりです。すみません。
540容量少な目 ◆/4.7OGB.Lw :2005/04/14(木) 22:24:42 ID:rKwOQLO5



イタリアのムラノ島が
ボヘミアングラスに恋をした
二人が語り合えば
すずやかな音色が西風にこぼれていく
柔らかな雲が毛布になり
地中海を枕にして午後の眠りにつく
目が覚めた時には
二人の中は愛に満たされ
今日という日を祝い
ほほを赤らめ合うのだった


541容量少な目 ◆/4.7OGB.Lw :2005/04/14(木) 22:27:03 ID:rKwOQLO5
次は「秘境」でお願いします。
542名前はいらない:2005/04/15(金) 00:20:01 ID:2rh7x2V6
ぼくは秘境めぐりが大好き
今日のコースは…
今は誰も通らない県境の旧道
上を見れば新道を車が何台も通過していく
「久しぶりに走ってみるか」
つきあって3年になる赤い彼女で出発

うっそうとした杉林 
車1台ぎりぎり通れる道幅が続く
おっと対向車だ 物好きだなぁ
紙一重ですれ違う 全身によぎる快感

長いようで短い秘境の旅
○月○日制覇と手帳に書き込む
おっと右の頬に傷跡が
ごめんよ痛かったかい?
これに懲りずにまたつきあってくれよ
次からは気をつけるからさぁ…


お次は「IP電話」でお願いします。
543名前はいらない:2005/04/15(金) 00:33:42 ID:XKjnf5+D
IP電話ってなんすか?
インプレッション?
インパクト?
インディビジュアル・プレッシャー?
なぞがなぞ呼ぶ電話すね!
「今、一般に「IP電話」と言われているのは、
ADSLなどブロードバンドサービスを利用している人が、
IP電話用の機器に電話機をつないで、IP網経由で電話を
かけるというもの。かけた相手が同じIP電話サービスを
利用している場合には、最初から最後までIP網のみで
電話ができ、相手が一般加入電話だけの場合には、
相手側の市内通話分のみ、電話網を経由する。」
どうでもいいですね。

次は「円盤投げ」でお願いします。
544名前はいらない:2005/04/16(土) 00:51:41 ID:QFbH4YUz
回って回って
遠くに投げる
その上には何が乗る?
昨日のことや今日のこと
思いで投げてまた明日
君にいいたいこともある
回って回って遠くに投げる
楽しいことや悲しいことも
円盤乗せてどこへ行く


次のお題は「猿山」でよろしく。
545名前はいらない:2005/04/16(土) 11:26:11 ID:CL2f5S2x
足音。黒い線。足音。黒い線。
人ごみ、スーツ、タバコの煙。

僕。一人、66階の窓枠の上。
目線に太陽。頭上にあくま。

65階の神経質、突き落としたら喜んだ。
地面のスーツが真紅に染まって。赤いやつらはだいたい親友。

666階のrocker、ときどき唾を吐く。
下のやつらに渡しはしない。僕もずいぶん真っ赤になった。

足音。黒い線。  足音。   黒い点。         右靴の足音。      点。

静寂。夜。

僕ら。二人。66階の部屋の中。
目線には月。床に布切れ。

11階の中学生たち。
23時に大人になってる。大人になったと信じ込んでる。
僕らはそれを見ては笑う。頭が悪いと棚に上げてる。

月の光が音をだすのは僕らが生きる夜の奥。

朝に生きる人間のような僕よ。
言葉を欲張るな。
朝に生きる賢者のような僕よ。
優しさを忘れるな。
夜に生きる生命体のような僕らよ、
生きてゆくのだ。
        
546名前はいらない:2005/04/16(土) 11:27:26 ID:CL2f5S2x
次は「エイリアン」で
547容量少な目 ◆/4.7OGB.Lw :2005/04/16(土) 22:23:53 ID:eG/8g6hh

「エイリアン哀歌」


エイリアンが酒を飲む
日本酒をグラス一杯飲む
エイリアンに花が咲く
頬にピンクの花が咲く
エイリアンは歌い出す
火星を想う歌を
気づけばみんなエイリアン
肩を抱き合い歌い出す
大切なものはみんな火星に
置いてきちまったんだと
涙を流して歌い合う


548容量少な目 ◆/4.7OGB.Lw :2005/04/16(土) 22:25:14 ID:eG/8g6hh
次は「角砂糖」でお願いします。
549名前はいらない:2005/04/17(日) 21:28:47 ID:togka12z
僕はコーヒーを飲む
僕はブラックで飲むのが好きだ

君は甘いコーヒーを飲む
角砂糖を 数えるほど入れて 
とても おいしそうに飲む

君が見せる笑顔に 僕は惹かれて
角砂糖を一つ コーヒーに入れるのだ


お次は「カレンダー」で。
550名前はいらない:2005/04/18(月) 00:42:22 ID:DuQfZLCk
30を過ぎてから
時間がものすごいスピードで過ぎてゆく
3年も前のヒット曲を今も新鮮な気持ちで聞いていたりする
気がついたら親友と3年以上もあっていない
帰り道は早く感じるもんだけど
人生折り返しているからか?

いろんなことにこだわらなくなり
寂しさを感じることもある
カレンダーをめくることも
恐ろしいと思う
何かをのこさないといけないのかという
強迫観念にうなされることもある

カレンダーに予定を書き込むことで
気を紛らわしている
無意味なことと知りながら



551名前はいらない:2005/04/18(月) 00:43:14 ID:DuQfZLCk
お次は「ipod」で。
552お題:ipod:2005/04/20(水) 09:07:08 ID:XLB62yku
ポケットの中に
ビスケットなんて入ってないけど
ポケットを叩けば溢れだす、音楽

空が青い春の日
風をきって僕は走る
いつものメロディに乗って

小石につまづいた
あの日
聞こえた歌をもう一度
思い出す
ということは
忘れかけていたということ

夕暮れに点る
街灯のような笑い声がとぎれる
その前に充電しよう

溢れだすということは
こぼれ落ちるということ
掬いきれない今日も
ipodにつめて
553名前はいらない:2005/04/20(水) 09:08:22 ID:XLB62yku
次は「息る」(いきる)で。
554息る:2005/04/21(木) 01:23:08 ID:AM5rMcTb

はぜた昨日のその向こう 踏みにじった甘い過去というあの日
よく言われてるみたいな 聞きかじった祈りで私は言う「息しててくれれば好い」
手を伸ばしてイガだらけの昨日で指を刺す
今また知ったような顔で 知ったような顔で私は言う「息しててくれれば好い」
あの頃の顔に戻るつもりもないがこう言うしかない
そう祈るつもりもないのに立ち位置を暖めるだけのために
私はまた言う
「貴方が息しててくれれば好い」

その汚い喉笛を噛み千切って息の根を止めたいと
願う裏腹 貴方が息しててくれるだけで好い

ねえ 知りえないあの日には戻れないけどまた
あの日に捕われた夢を見始めているんですよ
貴方が息ていてくれれば 好い ねえ
555名前はいらない:2005/04/21(木) 01:23:47 ID:AM5rMcTb
お次は「can you feel ?」 でうたって。
556is:2005/04/21(木) 02:10:48 ID:bPVFXYMh
Can you feel it?
Do you seal it?

I never see you again,
and you know it don't you?
there is no to gain,
so I say "no" to you, yes, yes......oh,

Can you feel?
Did you seal?
Will you leave?
Can I yell?

I DON'T care anyway......but yes....yes......O,




=======
間違っていてもきにしない
次は「火車」でお願いします
557名前はいらない:2005/04/22(金) 00:22:59 ID:WmmmYc/F
おれの財布は火の車
金は天下の回り物
銭失いでいいじゃなーい
おれには立派な夢がある
立派かどうかはおれしだい
気楽なだけじゃ駄目だけど
火車のように突き進む
もちろん夢に向かってさ
羨ましいだろ凡人たちよ
ついてこれるかおれの後
さあさあ、、
ほーらがんばってみなさいよ

--------------------------
次は「ねこきち」で。
558名前はいらない:2005/04/22(金) 00:55:58 ID:4W3ZhNiC
骨をおりました
痛いです

ギブスには花がよくあいます
よく映えます
赤い花です
痛い色です


ねこ吉が死にました
痛いです

死体には花がよくあいます
よく映えます


==========
次ぎは「絵描き歌」








559名前はいらない:2005/04/25(月) 23:42:48 ID:nctOFmnF
鼻にかかった 音色 高らかに

細い指でのせらせた点 伸びる

愛らしく振り向いて 君笑う

出来上がって絵を見て 僕も笑う


下手くそな僕 愛を感じるこの作品
僕は大事にしまいこむ

次は「月」で
560名前はいらない:2005/04/26(火) 00:34:30 ID:jQz+oKnJ
月が出るとおいらは歌う
「夜になればおいらが笑い
 夢見るお前は鳴くしかない
 こんな夜にすることは
 あんなことしかないけどなー
 どうにも我慢できないことなんか
 二日に一回あるんだよ
 人生なんか短いことは10億人が知っている
 残りのやつら言い分は
 猿でも知ってることばかり
 ああー悲しいね!楽しいことは自分が作る
 知らないやつが多すぎる」
月が沈めばおいらは眠る
もー起こさないでちょうだいな

--------------------------------
--------------------------------
次は「燃えろ剣」でお願いします。
 
561雨傘 ◆aNcczJY1pQ :2005/04/26(火) 00:59:32 ID:8thp4kFS
燃えろ剣
振り回す俺の手は
焼け焦げた
もはや民族戦争
引けない
冷たい敵の喉元に
真っ赤な光
この血を絶やすな
燃えろ剣




………………………………………………………………………………………………次は「我が儘な女」でお願いします!
562名前はいらない:2005/04/26(火) 13:32:01 ID:VVTf5WV3
笑ってよと君はよく言ってた
悲しいことは忘れてよとも言ってた
我が儘な女だった

僕はまだ深い泥の中にいたいのに
君は見ていられないといって
無理やりに僕を引きずり出した
我が儘な女だった

お次は「電卓」
563 ◆xSZBqZMT.M :2005/04/26(火) 13:45:09 ID:7UFcUNnP
[かるきゅら]

そもさん、折半する際に電卓
一円の余りもなく割り勘奉行
(携帯とはボタンが違うぜ)
間違うなよ
電卓という文字を目を細めて見たところ、童貞に見えてきたわけで
その心はどちらも押してもらわなきゃカケヒキできないと
(照れながら得意顔)
トンチで返してみたところオフィスレディは唾吐いて

...................
次は「もやし」
564ねこいるか ◆/D0HAk633. :2005/04/26(火) 18:29:03 ID:lJOj7g+8
じゃんけんぽんっ!
ちーよーこーれーいーとっ
じゃんけんぽんっ! あいこでしょっ!
ぱーいーなーつーぷーるっ
じゃんけんぽんっ!
もーやーしっ
?? ちょっと待てこの野郎もやしってなんだ馬鹿野郎
いやいやもやしはもやしだろそっちこそ馬鹿野郎
チョキがチョコレートでパーがパイナップルで、なんでグーがもやしなんだよ
いやいや それは、おまえ グリコと同じ三文字だろうよ
じゃあグリコって言えよ どうせ三歩なんだから
いやいや むしろグリコって想像しにくいよ もうもやしでいいよ
じゃあもうもやしでいいよ なんかもうでうでもいいよ
あぁもう 帰ろ

次→「電光石火」
565名前はいらない:2005/04/26(火) 22:00:11 ID:iuRssg9B
私が今、まさに死にそうになったとしたら
貴方はどうするのかしら、どうしているのかしら

もし今、貴方が死んだとしても
私は貴方を思っているし、思い続ける

私が今、まさに死にそうになったとしたら
貴方はどうするのかしら、どうしているのかしら

私が今、貴方にたずねると
電光石火で駆けつける、なんて耳慣れない言葉を口にした

私と貴方と、
生まれも育ちも考えも認識も想いさえもが異なるが
私は貴方が好きだ



次は〜〜・・・新しい朝、で。
566名前はいらない:2005/04/27(水) 19:14:23 ID:Udv8oMGT
>>564
アンガールズみたいなテンポだ…
567名前はまだいらない。:2005/04/27(水) 20:56:50 ID:LJLkuMp8
>>566
なぁ。それもやしだからじゃないか?

「新しい朝」

いつもと違う自分 窓に木漏れ日が射す
新しくなれた朝 気分 いつもよりよくて

窓から外を覗いても 何かが変わってる気がする
気付いてない自分の中 きっとどこかが変わったんだ

新しい朝の光に 包まれる自分の体
綺麗な気持ち溢れ出す

いつもよりワクワクしてる 元気一杯玄関を
飛び出して貴方を追いかける

―――
短くてスマソ。

次のお題はー・・バラで。お願いします。
568名前はいらない:2005/04/30(土) 12:22:08 ID:v9fPnz5/
ばら肉はうまい
特に大根と甘辛に煮ると最高だ
ばらばらばら
豚と牛、普通は豚が口に合う
スペアリブの炭焼きも贅沢だ
ばらばらばら
人間のばら肉はいったいどんな味だろう
そんなこと考えたらだめだよね
ばらばらばら
あばらから来たのかな
ばらばらばら
ばらばらばら

++++++++++
次「ねーちゃん」で行ってみよう!


569名前はいらない:2005/04/30(土) 12:35:31 ID:BHHuBfs0
私は血の繋がった父と会う時は
必ず彼をを「おじさん」と呼ぶ 幼い頃から


全く顔の似ていない 9つ歳の離れた弟
まず弟という呼び名が相応しいかどうかすら解らないが
彼は私と年に数える程しか顔を合わせないが
会う時は私を下の名前で呼んでいた


彼が幼稚園を卒園する前 久しぶりに会った私を 彼は
「おねーちゃん」
と呼んだ


本当は全て知っていたのだ
誰にも言わずに
あの小さな胸に全て納めていたのだ


私は走って 彼をただ抱きしめた
570名前はいらない:2005/04/30(土) 14:23:52 ID:BHHuBfs0
次は電車でゴー!
571鬼津月 ◆tBqj2O1lqQ :2005/04/30(土) 23:17:08 ID:I1wu9bwD
  電車

衝撃は、映し出されたその絵から
見る影もない、電車の残骸
乱暴に丸められた、紙屑のように
押し潰された、車両の名残
時間と場所が、君を指差していた
予感は、蛇のように、胸を締め付ける
声が、聞きたい、今は
ただ、君の声が聞きたい
何度も、何度も、コール
繋がらない、役立たずの携帯
走り出す、夢中で
辿り着いた病院
いくつもの病院
どこにも、君の名はなく
やむなく、肩を落し
行着いた最後の場所に
君は眠っていた……

夜が泣いて、朝はもう来ない
涙に揺れる、虚ろな月の向こうへ
きらめくレール、銀河鉄道が伸びてゆく
電車は君を乗せて
空へ上っていった

―――――――――――――

お次は「飛行機」で。
572名前はいらない ◆GmgU93SCyE :2005/05/03(火) 18:22:13 ID:QG7ibLEf
ではでは

飛行機

ソ連上空でカーテンが閉じられて
そこはかにアルコールの粒子舞う機内
私たちはフィルムのインフレーム側を
通過しているだけ
てんてんばらばらに
雑誌がバサバサと音をたてる
いったい今はいつなのか
眠るには乾きすぎている
573名前はいらない ◆GmgU93SCyE :2005/05/03(火) 18:28:00 ID:QG7ibLEf
書くの忘れた
次の詩のタイトルは

「哀しき南セントレア」
574鬼津月 ◆tBqj2O1lqQ :2005/05/05(木) 00:21:45 ID:t0Fd4Nj6
  哀しき南セントレア

泣かないで、セントレア
君が嫌いなわけじゃない
だけど二人は
一緒になれないんだ
二人を引き離す人々がいる
二人の名を残す人々がいる
晴れて一つになりさえすれば
君からの贈り物
その美しき名を冠した
輝く南のセントレアにも
なれたというのに
二人は今、悲しみの底にいる
ああ、二人の恋路を阻む人々よ
いわれ無き悪態の数々に
心優しきセントレアは、哀しむ、涙する
これ以上、彼女を傷付けないでおくれ
泣かないで、セントレア
君は醜くなんか、ないのだから

―――――――――――――

お次は「愛人無罪」で。
575whorekitten☆ ◆j1KkCeLwDc :2005/05/06(金) 05:29:03 ID:vB9zgf/e

あなたはどこまでもちゃらんぽらんで
あなたはどこまでも気まぐれで
あなたはどこまでもかっこいくて
あなたはどこまでもギターがへたっぴで
あなたはどこまでも自由で
あなたはどこまでもあなたなんだから

あたしがあなたに惚れるくらい
無罪放免にしてちょうだいな




つぎは「よもぎ」いってみよー
576霧都 ◆SNOW/oy/Uw :2005/05/07(土) 02:41:55 ID:6SOJoUoR
− よもぎ −

ばあちゃんが作ってくれた
よもぎもちの甘苦さ

どんなよもぎもちを
いくつもいくつも口にしても

ばあちゃんのよもぎもちには敵わない

だから私は
よもぎもちが嫌いだ


NEXT 『ブレスレット破壊』
577名前はいらない:2005/05/07(土) 08:05:57 ID:WYkEdojp
豆(とう)、三(さん)、月(げっ)、舟(しゅう)、大(だい)、小(しょう)、有(ゆう)、
…………有、



――


短く 短く尾を引く 煙を引きこんだようで
判っていても
一つ一つ なぞらずにはおれません

それも いまではめずらしいこと。





次は「まにあわせ」でおながい

578鬼津月 ◆tBqj2O1lqQ :2005/05/08(日) 03:08:24 ID:wB6h7G5f
  まにあわせ

まにあわせの友達
まにあわせの恋人
まにあわせの家族
まにあわせの暮し
いつからか、いつまでか
なにもかもが、まにあわせ
本当のものなど何も知らず
仮初めのものだけを頼りに
解かったようなふりをして
ただ淋しさを紛らわせて
生きてきた
……生きてきた?
今まで、本当に生きていたのか
それすらも曖昧な
まにあわせの記憶
まにあわせの毎日
まにあわせの人生

―――――――――――――

お次は「母の日」で。
579名前はいらない:2005/05/10(火) 01:04:36 ID:i3Egrydf

もたれかかる先にマーブルのマリア
ゴシックの爪先はいつまでも白い
僕らは貴女の膝に乗りたくて
僕らのオリジナルがだらしなく垂れる膝を恨めしげに
見上げる

せめて見下しておくれ
または唾を吐くだけでいい
貴女の石工にやったみたいに
幸せに独り占めした石工みたいに

もたれかかる先に冷たい鋼鉄の柵
槍で作ったみたいな
マリアは囲われてオリジナルだけを愛でる
僕らは帰るところを知りそうで
知れない様にカーネーションを飾る



――――――
次は『スワロー』で
580心霊写真:2005/05/10(火) 23:12:24 ID:9unI0oe7

彷徨う頭の腫れた芋虫 
巨大な頭反らせてお家探して
膿んだ頭から赤い膿を二筋伸ばす

ボクは正視出来ずに
チュンチュン泣いた
芋虫可哀想だから

頭が膿んだら助からない
だから噛み砕いて潰すよ

気持ち悪いお前可哀想 
泣いてもやめないから

意にならない物膨らませて
可哀想だお前
絶対やめないから

――――――――――
次のお題は「ドレス」でお願いします。
581鬼津月 ◆tBqj2O1lqQ :2005/05/11(水) 01:02:13 ID:vrJUjz/P
  ドレス

乳色の、柔肌も火照る
深紅のドレス
豊かな胸元の微笑み
開いた背中の誘惑
締まる腰から、秘められた足へ
襞と艶、広がる裾
サテンに包まれた指が
長い黒髪をかき上げる
紅く潤んだ唇から、吐息が漏れ
切れ長の目は妖しく獲物を狙う
女は、酔っている
肢体を着飾るドレスに
鏡の映す姿、ドレスに
酔いしれて美しく
夜の罪を重ねる

―――――――――――――

お次は「ロマンス」で。
582名前はいらない:2005/05/12(木) 00:00:44 ID:U9rXT13e
ロマンス
―――――――――――――
私が生まれるずっと前
一組の男女が恋に落ちた
どのくらいの年月が経っただろう
いつの間にか男女は寝室を別にし
顔を合わせる時間も少なくなった

久しぶりに早く目が覚めた今日の早朝
女の薬指に赤い輝きを見つけた
階段を下りてきた男と目が合い
互いの顔を赤く染めた

男にこっそり教えといて正解だった
「今年は20回目でしょ、忘れてないよね」

今日は早めに帰ってこよう
大人ぶった顔して
ロマンスを問い詰めてやろう
―――――――――――――

次は「昼休み」でお願いします。



583名前はいらない:2005/05/12(木) 22:33:41 ID:bTTdDfLW
たった一時間の昼休みに
君は何をしている?

昼前までの仕事を思い出すのか
この後の仕事を想うのか

忙殺されていく君
忙殺されゆく僕

君がその一時間に僕を想い
僕がこの一時間に君を想う

一時間もの時間があっても
君の事を少しも想えない僕

君はその一時間で
何を考えているのだろう


****************
次は「夜」でお願いします
584鬼津月 ◆tBqj2O1lqQ :2005/05/13(金) 02:00:25 ID:c32+Elmr
  夜

夜はさまよう
寝静まった街の羽ばたき
青冷めた星影を滑り飛び
漂う寂しさの香りに
舞い下りる
うなだれた者たちの
色褪せた夢へ
その中へ
忍んでは、溶けゆく
幽かな倦怠
虚ろな情感
夜はその手を広げて
やわらかに包みこむ
空しさの薄明かりを
まやかしの安らぎを
夜は抱いて
眠るように、更けてゆく

―――――――――――――

お次は「魔女」で。
585:2005/05/21(土) 04:42:10 ID:ysSPQI5U
ねればねるほどよいのです
ぬめぬめあたま のうみそぬめめ
ねればねるほどかわってく

みんなもいっしょにねるのよう
ねむねむ ねねむ ぬめぬめなりや

あたまの まじょが ねるねるねるので
だれも せめるな せめんと あたま
わるくもないし よくしらない

なきたくなるのに ぬるぬるでない
だれがしんでも わらえないから
ぬめぬめ ぜんぶ ぬめめめめ

ばいなら まじょさん
さらばのちきゅう 
うちらうちゅうで
ぬめぬめねるね


−−
次は「疎遠」でお願いします。
586名前はいらない:2005/05/23(月) 02:10:44 ID:7DCCzDRJ
「疎遠」
いつからだろうか
君と喋らなくなったのは
どうしてだろうか
君に声をかけられなくなったのは
なんなのだろうか
私たちを遠ざけた「モノ」
過去を変えれたら
過去を変えれたら
私ならあの時へ…
あなたならどの時へ…?

次は「原点」
587名前はいらない:2005/05/23(月) 15:55:12 ID:qg9WVfGV
私たちの原点は

私たちの原点が

しかし原点は既に遠くて

もう思い出せない

私たちの原点が

進み進んでこうなったのか?

********************************************
次は「存在意義」で。
588心霊写真:2005/05/24(火) 00:04:29 ID:KYO7YDbg

時雄は光を怖がりながら
それでも腕をぐるりと回して笛鳴らす電車に飛び乗った

私は二人分の影をひきずって駅のホームに一人残された
光は怖くは無いけれどいつもより眩しく感じて眉をしかめた

夜になって時雄の影が泣く
時雄が恋しい恋しいと
私は泣き声が愛しくて
電気代も惜しまない

布団からはいでようともがく影を
足の裏に一針一針手縫いして

痛い 痛い 痛い 痛い 

それでも私は泣かない 
代わりに影が泣くのよ
時雄しか駄目なんだって

影よ、聞いて 

時雄と私達はもう太陽の下に立てないの
光を浴びたのはさようならの日だったの

―――――――――

次は「走馬灯」でお願いします。
589名前はいらない:2005/05/26(木) 22:17:07 ID:t/BMZzDc
まるで価値の無い人生
平坦な道を、ただ歩いただけの思い出

ボックスステップにも疲れて
いつ踊るのをやめてもいい と、ずっと思っている

足を踏み出すのをやめることすら
変化を生むんじゃないかと嘯いて、口の端を吊り上げる

ただ思うのは今わの際の「   」
俺はその時、何を見ることができるのか


*********************************
次は「今夜すべてのバーで」でお願い。
590QQQ ◆HfD2XMemw6 :2005/06/01(水) 23:13:24 ID:pun4mpHQ
「今夜すべてのバーで」


彩度の低い部屋 淡い照明 伏し目がちのマスター
カクテルは今日もおまかせで

騒がしいルージュが光るから
次の店へ行かなくちゃ

脳を揺らすネオン
夜は終わらない
グラスの傾く音
止まず響き続け

夢現 夜は緩やかに
止まらない深夜の囁き
バーは明けない グラスの氷が解けるまで・・・

********************
次は「可愛すぎるアナタ」でお願いします。
591コタ:2005/06/06(月) 23:49:14 ID:TqqzYs6h
「可愛すぎるあなた」

過ぎたるは及ばざるが如し
砂糖菓子が虫歯を呼び寄せるように
あなたの振り撒いている愛らしさが
致死量に近づいていく

孤独のうちにいるとき
あなたは最も可愛らしい


 次は「フォトスタンド」でお願い致します。
592鬼津月 ◆tBqj2O1lqQ :2005/06/15(水) 03:27:03 ID:ptC1qcHF
  フォトスタンド

ガラスはただ、夜に冷たく
裸のフォトスタンドは
淋しげに佇む
窓辺のデスクへ
月明かりに青ざめて
静かな夜風に揺れる
薄い白い、カーテンが
ゆるく撫でては、慰める
空っぽのフォトスタンド
君の姿は
もうそこにはない
どこにもない
幻だった、君の横顔

―――――――――――――

お次は「止まない雨」で。
593名前はいらない:2005/06/15(水) 14:03:51 ID:p12Nja8q
雨がやまない世界に生まれました。
今日は青い雨、明日は黄色い雨、次の日は甘い雨、来週には光る雨を降らせたいと思います。
母にはバラの傘を妹には柔らかいカッパを持たせます。
僕は体中に雨を浴びて一番街へ向かうつもりです。
次の人、「あの日の裏通り」でお願いします。
594whorekitten☆ ◆j1KkCeLwDc :2005/06/15(水) 14:53:01 ID:2KJ9Y/Fk

あの日の裏通り
雨もふらない裏通り
あの日の裏通り
猫のいた裏通り
僕は絶望をほしがって
日のあたらない世界をさがす
そこは時間を拒み
怠惰のなかにくぐもっている
緑の猫は
首のとれた地上に溶けてゆく
誰にも気付かれないまま
誰の注意もひかないまま

あの日の裏通り
雨もふらない裏通り
あの日の裏通り
さっき過ぎた気がしている 裏通り


595whorekitten☆ ◆j1KkCeLwDc :2005/06/15(水) 14:55:00 ID:2KJ9Y/Fk
つぎは「ドラマティック」でお願いします
596情景描写撮影所 ◆Imq0studio :2005/06/19(日) 23:45:07 ID:dIIN8/x1
嘘みたい!な日々から
色あせた写真の中へ
あなたは勿体無いと笑って
おもむろに右手を差し出すけれど
この足にとってはその向こうこそ
荒れたぎるドラマティックな時間
モノクロセピアの夢
レインボーカラーの漠
すべて詰めこんだ鍵とともに
わたしは進んで、あなたは止まる
597情景描写撮影所 ◆Imq0studio :2005/06/19(日) 23:45:38 ID:dIIN8/x1
うおっと、次は 昆虫 でお願いします
598QQQ ◆HfD2XMemw6 :2005/06/22(水) 02:42:23 ID:6PbEzd89
「昆虫」

華麗に舞うアゲハ 極彩色の羽を纏って

甘い蜜を下さいな
代わりにアナタの欲望を
遠くへ遠くへ運んであげる

一心不乱 隊を乱さず働く蟻

前へ倣え もっともっと探して探して
だって蓄えておかなくちゃ
寒い冬が耐えられない

生きて行く術 そのままに
進む僕等は 止まれない
儚い命 そのままに
進む僕等は 夢を見る
 
 冬を越せる生があったなら・・・
 背中に羽があったなら・・・
 
****************
次は「雨音がするから」でお願いします
599かささぎ:2005/06/23(木) 01:35:41 ID:mEcpvVlh

# お題「雨音がするから」で作品作って書き込もうとしましたが
ERROR 改行が多すぎます!
という理由で掲載拒否されました。
このスレッドへはもう戻りません。
600名前はいらない:2005/06/23(木) 11:58:20 ID:Obarz37U
真夏のお日さまが

じりじり 僕の頭を熱して
緑の草の匂い

涼しい山をあがる坂道


あなたのような野草の中にトノサマバッタ
をみつけました
601000:2005/06/24(金) 21:02:56 ID:uxigaxc2
>>600がお題を出してないうえに>>598のお題でないようなので、
「雨音がするから」で書かせて頂きます。

何処だって行かないのね
無謀なことだけど

私だけ見てくれてるのね
涼しくはないけど

揺れる薄い華 儚い夢の跡
あなたは見てる 霞みきった窓の外

いつも思ってる 続けばいいのに
今もまだ願ってる 永遠の拘束

縛り付ける 家の中
雨音が あなたの枷

色を重ねて また口吻けるわ


+++++++++++++++++
次は「嘘こそ真実」でお願いします。
602QQQ ◆HfD2XMemw6 :2005/06/29(水) 13:33:06 ID:YxfvxP4n
「嘘こそ真実」

優しい嘘をつきましょう
雨が降っても泣かないように
不安で眠れなくならないように
君は知らなくていいの
私の真実

嘘だらけの私の
君への思いだけは真実
そのための嘘なら
笑顔で纏い続けるわ

君への嘘 私の真実 嘘こそ真実


*******************
次は「ダイヤ」でお願いします。
603cレール ◆n/ANJuS0Pg :2005/07/05(火) 12:45:18 ID:YcaThEKK
「ダイヤ」

足元に転がってるのは 黄色いダイヤ
B級品でもわたしには宝 あなたが買ってくれたから

音のない世界に生まれたわたしと
歩み寄ってその大きな両の手で
何かしら掬おうとしてくれたあなた
いやいやをしようとするたびに
大きな手のひらで頬を挟んで
優しく首を振ってなだめてくれた

ねえ知ってる?世の中の色にはきっと音があるのよ
赤はくぁんくぁん 緑はこーんこーん わたしには聞こえる
そして黄色は 優しくて暖かいような音がする
あなたがくれたペンダント 耳に当てて感じてみれば
どんな鮮やかな色よりも優しい、暖かい、音がする

ありがとうあなた 卒業の時がやって来たね 
優しい嘘で遠ざかるあなたに 私はもっと嘘をついた 
同じ仕事のその人はまるで 明るく華やかでフェアーに輝く 
白い 白い フローレス

二人の写真をくしゃくしゃにしたら
黄色いダイヤ ペンダントからはずれ
カツっと音をたて床に落ちた
それは確かに聞こえたの 
血も愛情も通ってないけど 強く 固く 「ダイヤである」音

------------------------------------------
お次は「きょうだいげんか」でお願いしまっす。
604名前はいらない:2005/07/10(日) 02:37:24 ID:JO+UQqMs

# すみません、感想だけの書き込みのルール違反ですが、
>>603 は立派な作品で驚きましたので。そのことひとことだけ。
605名前はいらない:2005/07/10(日) 04:38:17 ID:Hj0rXpF+
きょうだいげんか

きょうだいげんかには
きょうだいげんかを
楽しく終えるためのコツがあるんだって
ママに教えてもらったよ

泣いてもいいから
にらめっこをするんだって。
笑うと負けよ、負けたら笑お。
そしたらおうちまで
秘密のゆびきりしたまま
もう 日が暮れるから
って
ゆっくり歩いて帰るんだ
けんかしたことは誰にも内緒だからね。
またあしたもあそぼうね。

次のお題→ひとりぐらし
606QQQ ◆HfD2XMemw6 :2005/07/10(日) 07:40:03 ID:Fip3GrFI
「ひとりぐらし」

憧れた “ひとりぐらし”
今はもう “独り暮らし”

ひとり 一人 独りぼっち

玄関の靴は増えないまま
下着も 悪趣味な雑誌も 床に転がってそのまま放置
時計の針の音さえしない
カーテンも無言で 柔らかい鉄壁

押入れの奥のダンボールから モノクロの思い出を引っ張り出して
変わりに鮮やかな寂しさを詰め込んだ

色あせる頃にはきっと
独り暮らし
終わっていればと願いつつ
空き缶の山が 今日も積み重なる

************
次は「隙間」でお願いします。
607名前はいらない:2005/07/10(日) 21:32:25 ID:e3vSL5at
貴方の心の隙間に入り込んだ私
その心は私になんか向いていない
私の心がただただ求めるのは貴方
一時(いっとき)だけのぬくもりでも私は満足

偽りの時間にはやがて終わりが来て
貴方は歩き始める
真実の愛を貴方に向けつづけてきたけど
私は悔やみも恨みもしない

貴方がまた傷ついて
歩くことに疲れて
その心がぬくもりを求めるのを
ただ待ち続ける

***************************
次のお題は「憧憬」で。
608000:2005/07/10(日) 21:47:02 ID:EEUyk/3v
「憧憬」

届かない 空を切る
揺らぐ意思 あまりにも悔しすぎた

報われない想いが 幾重にも
重なり連ね 視界を塞いで

逢いたくて 会えなくて

物語る様に 分厚い硝子が
完全に仕切った 僕と君の間

どうして逃げていく
掴んだと思った刹那 また離れて


好きすぎて仕方ないと知るうえに

−−−−−−−−−−−−−−−−−
次は「ごめんね あの時は」でお願いします。
609cレール ◆n/ANJuS0Pg :2005/07/11(月) 14:07:07 ID:9aeQS8j5
「ごめんね あの時は」

いっつも同じ 同じことしてる
遠ざかるしか 他になかった

ことばを費やせば 夢が膨らむ
微笑み交わせば 情が回る
重なる応酬 それは恋でなく?
(心理学で言えば 「強化」で つまりと言えば 悪癖と同じ)

人を「好き」は無限であるから
ひたすら楽しい 楽しい夢を見る
何かを崩しも 壊しもしないのに
わたしは その時背中を向けた

泣いてる 君のこと気にしちゃダメだ
悪く言われても 気にしちゃダメだ
楽しい思いして 泣いてちゃダメだ
恋じゃない振りして 忙しい振りして
大人の振りして 冷酷な振りして
泣いてちゃダメだ 泣いてちゃダメだ
泣いてちゃダメだ 泣いてちゃダメだ

・ごめんね・

---------------------------------------------
お次は「ご機嫌ハニー」(ってナンダ?)でおながいしまっす。


 
610名前はいらない:2005/07/12(火) 19:23:19 ID:QC+akT8+
「ご機嫌ハニー」

ご機嫌はいかが 僕のハニー
少し不機嫌なようですね 顔がひきつっている
窓辺の鈴虫の鳴く声に うっとりしていたら
君もいつしか ご機嫌ハニー

今日も笑っているの 僕のいとしいハニー
何が楽しいのか 僕にはわからない
夜の空に目を伏せる 君は願わなかった
君はいつしか ご機嫌ハニー

からりとした午後の ご機嫌なハニー
木材のブランコに 窮屈な二人乗り
眉間に浮き出る皺を 隠そうとして空を仰ぐ
君は知らずに ご機嫌ハニー

----------------------------------------
次は「笑い声」でお願いいたします。
611結久:2005/07/16(土) 21:22:56 ID:4u4J5eD3
弓を引いて 一気に離した
あたしの目の前 赤ワイン
似合ってる? 似合ってないか?
キミと一緒にいれること それだけでいいさ
この先は とても まだまだ わからない
今夜の月が 綺麗過ぎて 酔いしれるなら
今夜は キミと重なりたいの
そんな願いを 掻き消されちゃう
各テーブル 盛り上がり 笑い声
一歩 下がって 紛れさせた
浮いてしまった 笑い声

次は「副作用」で、オネガイします☆
612cレール ◆n/ANJuS0Pg :2005/07/17(日) 20:01:18 ID:DADM87f+
「副作用」

傲慢な血を蕩(とろ)かすために
服用してたの抗血栓剤

憧れのあの方の指示を遵守し
飲んでいたのにどうして何でぇ

内服薬は
いつのまにまにあたしの脳を 
ババロワみたいに蕩かしてぇ
細こい骨をすかすかにしてぇ

だから今あたしこんななの
どろどろになってこんななの

もうすぐ一息で飲み干せるような
従順な女(ひと)になれそうなのぉ

ばいんばいんのイタリア女なんか
目じゃなぁい 目じゃないほどにねぇ

-------------------------------------------
今、花火がちょうど上がっています。
「花火」お願いしまっす。
613QQQ ◆HfD2XMemw6 :2005/07/17(日) 20:46:54 ID:zEwOc0jf
夜空に咲けよ
大輪の華 儚き火花
その一瞬で使命を果たし
その一瞬に全てを賭けて

見事に咲けよ
爆音を連れ 心臓の奥底まで響く
その姿をキレイだと言うアナタ
その姿に切なく見惚れるアタシ
神経が持ってかれて 血管がドクドク 煩い

照らされる横顔
咲く火花 消えて
また次々と燃えて 消えて 散って

それは確かに美しく
アタシは少し感受性が足りないよう

“来年もまた一緒に来ようね?”
すがる様に
散りゆく火花に祈るように
囁いた言葉は
爆音に掻き消され アナタには届かない
・・・届かせる気もなかったけれど

***********
お次は「水面」でおねがいします
614名前はいらない:2005/07/17(日) 22:24:38 ID:nBBQaD7G
水面にたゆたう花
僕の心を挽く
儚きもの
現実に在らざるもの

眩しすぎるものは
僕の心を挽かず
儚きものだけが
僕の心を離さない
615名前はいらない:2005/07/17(日) 22:25:36 ID:nBBQaD7G
************
失礼、次は琴線で。
616悪夢(アクム) ◆o/RPWDJX2A :2005/07/18(月) 00:30:56 ID:kubb4Ag5

琴をひきませう
貴方の為に
練習しましたのよ
是非
お聞きに成って

心を込め過ぎて
琴線が切れてしまいましたワ
貴方
失礼しました

殺意と紙一重の
愛憎

さぁ、貴方
続きをお聞きになってください

******************************************************************

次のお題は「ナイフ」でお願い致します。
それでは皆様、ごきげんよう。。。
617名前はいらない:2005/07/18(月) 00:32:30 ID:/4Xn/6Pw
/\___/\
/ ⌒   ⌒ ::: \
| (●), 、(●)、 |    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
|  ,,ノ(、_, )ヽ、,,   |  < (;´Д`)ゴメンネ
|   ト‐=‐ァ'   .::::|    \_____
\  `ニニ´  .:::/
/`ー‐--‐‐―´´\
618000:2005/07/18(月) 12:24:25 ID:ao919zv7
「ナイフ」

殺したいなら殺せばいいのに
どうしてどうして嘘だけを吹き込んで
僕を貶めて嗤うのか
つまらない意地なんて張らないけれど
生への渇望は誰よりも淀み深い

鋭利すぎては美しさだけが
脂で錆びては破壊衝動が
残ったまま何も宿らずに紅の海に沈む

もっと刺そうが 突き続けようが
何も変わらないだろう
ぎらり 光る その切っ先が
全て終わらせる


==================
次は「もしよかったら」でお願いします。
619結久:2005/07/19(火) 02:38:35 ID:wS1nxuLD
もしよかったら あたしと一緒に
もしよかったら 少し隣にいてください

もしよかったら あなたのことを教えてね
もしよかったら あたしのことも聞いてよ

もしよかったら 好きになってくれませんか?
もしよかったら あたしに恋をしてください

もしよかったら 断らないでください
断る場合があったなら 2人で違う世界
もしよかったら 連れて逝きます。

次は 「7月」でオネガイします☆
620名前はいらない:2005/07/19(火) 19:53:22 ID:zSaWuwy5
7月

文月の風 葉月の前に君が待っているんだね
いつだって君はその長い髪 夏の光に交じらせて遊んでいたね

だけども いつも繋いでいたこの手と手
君は今日に限って離しているんだね

葉月前 そう文月までが僕との出会い
今日からは二人別々の道を行くんだよ
会えないというわけじゃかいよ だけど 寂しいよ 会えないから だけど今 二人抱き合い愛し合う
文月の日に


次はジャンプ!
621悪夢(アクム) ◆o/RPWDJX2A :2005/07/20(水) 01:54:02 ID:/zIFAwuc
ジャンプ!

飛べ!飛べ!
飛び降りろ!
凡てはそこから始まるんだ

飛べ!飛べ!
飛び降りろ!
明日なんて信じるな
凡ては此れで解決するんだ

さぁ、ジャンプ!
13階なんて怖く無い
空を飛んで見たいだろう?

*************************************************

次のお題は「ウサギ」でお願い致します。
それでは皆様、ごきげんよう。。。
622-1:2005/07/20(水) 02:22:12 ID:SNr7OSfh
君はウサギと名付けた
君の好きな動物の名前だ
君に愛される動物になるんだ

君はウサギと名付けた
ウサギは大人しくてフワフワさ
君は僕を抱き締めてくれるだろう?


餌が貰えない日が続いたんだ
君は他のウサギを見つけたんだね


僕はウサギと名付けられた

箱庭で一生を過ごす様にと
涙で目を赤く腫らす様にと

名付けられた 僕は ウサギになった

これから 寂しくて死ぬんだね




お題「殺虫剤」
623 ◆F1JJA3nN5A :2005/07/20(水) 11:11:19 ID:FzsUakNN
霧状スプレー
もう動けない
もがき苦しむ

ただあなたは見てる
無表情で見てる
地に落ちてひっくり返ったおれを

息が出来ない
もう、終わる
自分だけが
きっと世界は変わらないのに


次の題『カップラーメン』。失礼しました〜汗
624なうり:2005/07/20(水) 22:38:13 ID:8j250nO0
散らかったテーブル
2ヶ月間の食料
カップラーメン散乱
食べかけ
ノイズ テレビの
アパート 下町の
家族  失踪した 
カップラーメンには 涙が混じっているかもしれない
こんな地下室みたいな部屋で それを探すのも

次は「亡骸」でオネガイします☆
625スターマスター:2005/07/20(水) 23:37:34 ID:uamBgw7+
それは動かず
それは静かに
それは語ることなく
こじんまりとしている

しかし安らかで
ためらうことなく豊かで
空高々と舞い上がり
空を自由に遊泳している

こんなに硬くなっているのに
こんなに身動きひとつしないのに
その表情はあのときの想いを強く抱き
縛られることなく

逝ってしまったのだろう
   亡骸

        お次は「見えない月」でよろしうっ

    
626kaya ◆D.9cZ13tDA :2005/07/21(木) 13:11:34 ID:1urR1Tgr


どこにいるの どこにあるの
掌に掬った水に映る月

どうしてつかめないの どうして
心に掬った翳に映る月

もう何も見えないよ もう誰も信じないよ
空はこんなにも明るいのに もう月はいないのね

もう月は見えないのね


お次は[キリエ]で。(哀れみの賛歌という意味です。ミサ曲、だった筈;)
失礼しました。
627α ◆CSZ6G0yP9Q :2005/07/21(木) 20:52:30 ID:F/xQAhzM
「kyrie Eleison」(キリエ・エレイソン)

夕暮れ。
人気のない公園のブランコに、コオロギが一匹。暗闇に消えていった。
初秋の宵、足早に訪れ
はりつめた空気を僕は胸に吸う。
僕はひとり。
たったひとり。
すぐそばにいた、あの人の肩に手を触れぬまま
僕の手をするりと抜けていった。
キリエ エレイソン。
主よ、哀れみ給え。
風のハーモニーが 膝下から背中をなぜる。
それらの一つが木の葉を吹き飛ばしていったけど、
空の藍には混じらず、僕の心の中へと沁みた。


はい。
それでは、次のお題は「みそ汁」でお願いします。
628名前はいらない:2005/07/21(木) 23:52:21 ID:4q5830SH
ゾンビのようにねぼけたまま

はいはいして

たどりついた みそワールド

あつい汁がうまい

ふう と一息

ようやく目が開いた

おはよう




次「地下鉄」で
629cレール ◆n/ANJuS0Pg :2005/07/22(金) 15:41:08 ID:mZeKxz6N
「地下鉄」

目に弾けた、地下高速鉄道。
清潔に加速度を増し、  きゆんきゆんきゆんきゆん
穏やかなレジャー、日常にならない移動手段。
懐かしさを感じるのは、レールの脇に流れている
防臭処理をされてるはずの、地下の匂いか。
新しいはずなのに、溶け込むことを拒む、
なま温くそして冷たい最先端の配色のせいか。

・人はいるのに色をなくして見えなくなっている・

・清掃人のプロフェッショナルな仕事のお陰で、塵一つ落ちてはいない・

・照明は絶妙な照度で構内を照らし乗客にとり暗すぎず明るすぎない気分を作る・

浮かれる気分を削ぎ落とし、美化した悲壮から無表情に引き上げ、
全ての感情をニュートラルと化し、立っている場所を明らかにさせる。
昔の憧れ、昨日の疲労感、そして今日の現実感。

とどのつまり、好きか嫌いか、と聞かれれば
愛してる。と言ってもいい。それが幼児体験であるから。

---------------------------------------------------------------

お次は「(目隠し)だーれだ?」でお願いしまっす。
630ドラム抱えて走れ電波:2005/07/22(金) 18:28:23 ID:H0V5ekuA
指きったり
歩けなかったり
喋れるのに
パソコン打てるのに
ぶっちゃけ仕事が出来るのに
何を悩む事があるのでしょう
だったらモクゼンで舞い遊ぶ お子様たちの笑顔なんか
見えなくったって構わないでしょ
そんなに目尻下げちゃってさ

そのへんの御意見 伺ってみましょう早速


怒られるだけなんだろうけど……



次は「ネットラジオ」でおながい
631ネットラジオ:2005/07/24(日) 02:39:09 ID:+UObki7h
今僕は波紋の中心にいる
こんな僕のことなので
それは小さな波紋だけど
今僕は波紋の中心だ

暗闇の中 怖くなって
歌を歌ってごまかした

誰も聞いていなくてもいいんだ

波紋を遡れば僕がいる
こんな僕のことなので
見つけられないだろうけど
この波紋の中心に僕がいる


===
次は「7月」でお願いします。。。
632スターマスター:2005/07/24(日) 17:01:13 ID:fcKU4qNE
誰も知らない7月の秘密
それは何者かに隠されたまま
今までいいように操作されてきた

5000年以上前の頃から
男神官の偽りの羅針盤は
征服した地域の住民たちを魔法にかけ
彼らの配下たらしめてきた

今、7月が見直されてきている
なぜならそこに「始まりのポイント」があったから
みんなはこれからそのポイントに入り
新しい時代の幕開けを開始していく

あなたは準備が整っていますか
何も情報を保持していない?
しかしもう時間は残されていません
あなたが見つけるしかないのです
      7月

          お次「いつまでも」で
633し ◆FCXRNaWgHs :2005/07/24(日) 17:10:03 ID:t8KIUuCS
「いつまでも」

ピカッと光るものがあった
窓の外はこの上なく晴天
つまりカミナリなんかじゃあない

ギラッと光るものがあった
この家はビルに遮られている
つまり太陽光ではない

ピカッと光るもの
ギラッと光るもの
キラリと光るものがあった
ほんの少しの恐怖を感じる

いつまでも
いつまでも
あなたのそばで
延々と待機命令を受け取る
いつまでも
いつまでも
わたしはきっと
狂うことを忘れずにいるだろう
634し ◆FCXRNaWgHs :2005/07/24(日) 17:10:42 ID:t8KIUuCS
↓次は「宇宙」で
635MAxID:2005/07/24(日) 17:22:33 ID:u5TZ+6Na
「宇宙」

僕はここにいるのに
宇宙は大きくて
僕の存在を覆い隠してしまう
宇宙に存在する全てのものは
僕と同じ宇宙の粒子だけど
宇宙は大きいから
全てを包み込んでくれる

宇宙の中に
僕は確かに存在する

次は「孤独感」で、お願いします。
636おもと:2005/07/24(日) 17:54:50 ID:4FKNSAxo
「孤独のための睡眠」

夜の微粒子がうるさくて眠れない
それは寂しさを嗅ぎつけてやってくるらしい
僕の呼吸さえうるさくて眠れない
それは寂しいほど回数が増えるみたいだ

歯車の油膜は熱をさえぎる
身ぐるみ僕にまとわりつく

夜の微粒子がうるさくて眠れない
それは寂しさを振動にしてしまうらしい
胸の鼓動さえうるさくて眠れない
それは寂しいほど振幅が上がるみたいだ

見苦しいから見つかりたくない
めぐる自己嫌悪、自暴自棄

何のための五感 何のための感情 何のための言葉

感情を発するたびに 微粒子は振動する
言葉を発するたびに 呼吸は早まっていく

孤独のための睡眠など いらない!

===
次は「ぎらぎら」でお願いします
637名前はいらない:2005/07/26(火) 03:23:16 ID:cbYLuFSM
「ギラギラ」
見下ろす 新宿の夜
首かしげて 疲れてみた
しゃがみこむ 遊んじゃって
ぎらぎら 誘って
ぎらぎら 飲んで
ぎらぎら だっこして
 
638名前はいらない:2005/07/26(火) 03:25:23 ID:cbYLuFSM
リクエスト↓「あいさつ」で☆
639名前はいらない:2005/07/26(火) 04:18:20 ID:d8bsohL+



君の肩が叩けない
おはようの一言が言えないだめなんだよ
好きすぎて 君を見ると
胸が張り裂けそうになる
いつも微笑んでる君
そんな姿を見ているだけで幸せなんだ
見守れるだけで幸福なんだ

駄作スマソ↓
次のぉ題は『先輩と後輩』で★
640名前はいらない:2005/07/26(火) 16:10:22 ID:Q/QYPIBl
「先輩と後輩」

先輩と後輩が
ガシッと握手を交わして、
夜の街に消えていった。

そんな夢を見て、すんげー怖かった

後日、その話をその二人にしたら
何か冷や汗垂らしていて……。

それ以来あいつらとは会話していない

***
↓『色々』で
641QQQ ◆HfD2XMemw6 :2005/07/26(火) 18:00:23 ID:/kCvuBSu
「色々」

渦巻く心象 カメレオンのよう
ときめくアタシ カラフルに染まる

寂しくて会いたくて
勇気がないの 送信を押せない親指 ブルーの指先

安らかに眠る横顔
至近距離 声を潜めて見つめる瞳 淡い桃色

抱きしめられて 囁かれる睦言
麻痺しそうな幸せ過剰 頭の中 溶けるように真っ白

もっと もっと カラフルに染め上げて
全てはアナタ次第 虹色に染まるわ

透明なアタシ 色々なアナタで


************
次は「バスルーム」でお願いします。
642名前はいらない:2005/07/26(火) 18:23:01 ID:hxcHSkJY


ぽ ぽ た た

ぽ た  た たた   た 

たっ  たらたたたったたた

らたたたたたたたたたたたたらたたたた


金属音

:::::::::::::::::::::::::::::::

次は「380」で
643おもと:2005/07/28(木) 19:03:03 ID:9Qujv8rf
「380」

君が視線をそらす
言葉が届きそうにないから黙る
手を伸ばせばすぐ触れるのに

斜め20度だけ
視線をそらした君は遠い
言葉が届きそうにない

斜め380度
君が視線をそらす

===
次は「決算」でお願いします。
644名前はいらない:2005/08/02(火) 00:05:13 ID:7jf2M3PW
今日が人生の総決算
全てを無機質な数字に変える

昨日までの陰鬱な日々
全て自分の事でなくなるよう

明日からの再出発
そんなものはナイ

******************************
哲学、でよろしく。
645cレール ◆n/ANJuS0Pg :2005/08/02(火) 16:48:34 ID:1SqElYwG
「哲学(軽く北海道弁編)」

じゃん けん しょ!
じゃんけんの 輪の外なあに? 出て見ちゃ負けよ
じゃん けん しょ!
ぐう ちょき ぱあ の円環なあに? 問うたら負けよ

大きな栗 の 木の 下で 
わたしと思う その枠なんで? 出て見ちゃ負けよ
大きな栗 の 木の 下で
あなたとわたし その別なんで? 問うたら負けよ

何にも 問わない 考えない 
どうしようもないこと 考えない そうしたら

あっ  と言う間に 大人に なるよ
哀しいことなど 気付かない 
こころの 据わった 大人に なるよ
分別のある 生きやすい
明るく楽しい 毎日を 一緒にねえ 一緒にねえ

--------------------------------------
お次は「スキムミルク」でお願いしまーす。
646646:2005/08/07(日) 04:46:41 ID:vL24f7A4
「スキムミルク」

美味しいクリームもってかれ
その名も高きボクは脱脂粉乳

粉々にね…… サラサラにね……なってね
ボクは痛くもかゆくもないけれど

あっちこっちで重宝らしい
いろんなところで お役立ち

辛党のアイツには 「甘い」って嫌われるけど
ダイエットなあの娘には 「低カロリー」って お気に入り
お腹の弱ったお年寄りには 「高タンパク」「高カルシウム」って もちっきり

今どきの噂話に 健康食家でもない
ボクはちびっとこそばゆい

昔の人は言いました
あの頃は それっしかなかったのよ
牛乳なんて 飲めなかったさ

ボクにまつわる話は こんなもの
あんなものでも そんなものでもないけどね
その名も高き脱脂粉乳
その名も高きスキムミルク

-----------------------------------
つぎは、「こんにちは」で、、、。


647名前はいらない:2005/08/10(水) 19:51:01 ID:8sPLKOSL
「こんにちは」

そいつの足を踏んづけながら胸を押す
バランスを崩してひっくり返ったそいつの顔面を
空き缶のように踏みつけた
歯が何本か折れて鼻もいったかも知れない
血まみれの顔を押さえて丸まったそいつの背中を
つま先で勢いをつけて何度か蹴りつけるとそいつは動かなくなった
哀れにもダンゴ虫のようだ

「こんにちは」

その女の長い髪を掴むと
豪腕投手のように振りかぶって引きちぎる
南国の鳥のような声を上げる女にかまわず
下腹あたりをえぐるように殴りつける
馬鹿なことに蹲って首筋をさらけ出した
そこをちょうど落ちていた鉄パイプを拾い
スイカ割りの要領で叩きつける
割り箸ぐらいの感触しかない
つまらん

「こんにちは」

時計をみるとちょうど12時をまわったところだ
俺は爽やかに微笑んで言った

「こんにちは」

-------------------------------------
次の題は「壁」で
648名前はいらない:2005/08/10(水) 20:17:13 ID:W+xbQTgq

今 壁板にいきたいけど
行けない 逝けない いけない

次、メロンソーダ
649名前はいらない:2005/08/10(水) 20:36:28 ID:haZhgVqe
「メロンソーダ」

メロンソーダを作りたい

あの娘の好きなメロンソーダ

そーだそーだ

夕張へ行こう

でも緑色になるのかな?


__________________________________
次「夕張」

650soft ◆soft/e/9Do :2005/08/10(水) 22:57:05 ID:7SLtPfia
「夕張」

15年前
石炭は出尽くした

15年前
時代が掘り尽くされた

掘り尽くされた時代の上で
今はメロンが淡緑色に染まる

淡緑色もいつか染まり尽くしてしまうだろうか

________________

次は「RPG」
651QQQ ◆HfD2XMemw6 :2005/08/13(土) 02:05:25 ID:daVNun+I
「RPG」

阻むもの全てぶった切って
進め 先へ 遥かなロード

選択肢はそう 無限大
選べ 触角で 感じるオーラ

行き着く先であるでしょう
出会いも別れもあるでしょう
きっと涙もあるでしょう
それから笑顔もあるはずでしょう

このRPGにリセットは無い
このRPGにエンディングは無い
だからそう きっとたぶん GAMEOVERも無い
どこかに繋がるRPG
僕らが繋げるRPG

次の敵を倒せば またひとつレベルアップ
もしかしたら仲間に なるかもしれない敵達

さぁ進もうか RPG
進まないと 何もおこらない
僕らの動かす この世界 不安定なRPG
652QQQ ◆HfD2XMemw6 :2005/08/13(土) 02:06:45 ID:daVNun+I
お題出し忘れました・・・。
次は「線香花火」でお願いします。
653名前はいらない:2005/08/14(日) 16:17:52 ID:s1I0Wq33
「線香花火」

耳をすませましょう、耳をすませましょう。
歌をうたっています。
あるいは笑っています。
紙縒りの尖から、とび散る松煙の火花、
突然の横風に驚いて、
なおいっそう、精いっぱいの輝きを増して、

土に還ります。


次は「アーケード」
654whorekitten☆ ◆j1KkCeLwDc :2005/08/15(月) 01:10:49 ID:L/T1e69V

ベンとウルがいつか再会して離れたように
きみとおれ
たぶんすれちがうよね
感傷か歓喜か 何だってんだ
屋根付きの商店街って 豪華すぎて吐き気がするから
おれは走ってとおりぬけるよ
とりあえず きみの家はここからすぐ





次は「モンチッチ」よろしくだぬん
655なうり:2005/08/15(月) 23:29:01 ID:ZJcl5COQ
ずっと 抱いて
今も 在って
誇りが少し 付いていた気がする
もんちっちとは 永遠の仲だった
泣いてる時は 目をそらした
どんなときも 目をそらしていた
もんちっちは あたしがどうなると思ったの?
ハズレじゃないよね
一番 長い仲だもん
656なうり:2005/08/15(月) 23:30:14 ID:ZJcl5COQ
りくえすと→オヤジたち
657名前はいらない:2005/08/15(月) 23:34:18 ID:lBuZKu/L
おやまー
まるはげの
おやじ
おやじ
言いかたを知ってる
いい顔してる
肩にしょってる
子供たち
658名前はいらない:2005/08/16(火) 00:38:29 ID:zMBPCUXA
657さん、お題をおくんなさいまし。
659名前はいらない:2005/08/16(火) 10:18:33 ID:nmbHdwqN
>>658
>>657は子供たちといっている
660名前はいらない:2005/08/16(火) 14:27:24 ID:jT9p4sgh
ムダに意味不明なネタフリ止めれ
661名前はいらない:2005/08/16(火) 22:42:21 ID:+miJ3l/9
じゃあ俺が勝手に題決定。
「意味不明」で。
662名前はいらない:2005/08/17(水) 13:37:02 ID:Mako6ON7
「意味不明」

すべて終わった

部屋に戻り煙草に火を点け

考えてみる

今まで何をしてたのだろう?

白く霞んで見えない

空に散って消えてしまう

その程度の意味かもしれない

------------------------
次「子供たち」
663名前はいらない:2005/08/17(水) 19:30:22 ID:/YjWAxDi
幼き物よ
君たちの目で
君たちの足で
君たちの心で
この世界を
これから
わたっていくのか

明るくもない世界を
絶望的とさえ感じられる世界を
これから歩いていく君たち
それでも暖かい気持ちで眺めながら
嫉妬している

*****************
次は「豊穣」でお願いします。
664000:2005/08/18(木) 08:55:31 ID:x1ziY84i
黄金色の海へ 沈む
土の匂い 鼻を掠めて
光が微かに 手を伸べる

 僕は今年もやってきたよ
 君とこうして会えることを
 幸せとしているから
 大切に受け止めて

きらきら 揺れる眩しさが
今僕を 秋へ連れてゆく
次の年 おなじたくさんの

え が お を み せ て


+++++++++++++++
次は「帰らないなら」でお願いします
665cレール ◆n/ANJuS0Pg :2005/08/18(木) 13:11:13 ID:L70OIDzl
「帰らないなら」

白い足から脱いでおゆき
     くたくたになった布靴を

乾いた髪からほどいておゆき
     色褪せほつれた紺のリボンを

痩せた胸から外しておゆき
     恐怖と支配の小さなバッジを

餓える子ども 隣人の聞き耳
生も過酷な取り合いゲーム
それでもここは 向こうよりまし
世界はどんどん壊れてくから
彼を信じて正しく住もう

・・・・父さん? もうそっちの言葉は忘れちまったわ

皮膚炎のごとく傾く太陽 
鼻の中で焼く5歳の思い出
かっかと吐き出す酸性の息

-----------------------------------
お次は「カリスマ主婦」で!
666名前はいらない:2005/08/18(木) 21:37:59 ID:fAq5W/jw
 「カリスマ主婦」

捻じ曲がったメディア
産み出す奇形児

守る意味を理解せず
踊らされる奇形児

女は守る者
男は戦う者

普通の生活を続ける
それがカリスマ
_________
次は「スパゲッティー」で
 






667名前はいらない:2005/08/18(木) 21:57:14 ID:FA6K6eMe

飲み込む5秒前
踊るスパゲティ

横を見れば
奇妙な友人の顔
思わず吹きだす
いかんね、
鼻からスパゲティ



-----------
次は「フランス」
668名前はいらない:2005/08/22(月) 11:52:02 ID:V8P0SSev
フランスとかブラックホールとか
そんな遠くもないのを
僕たちはもっとよろこぶべきさ
なんてね 近くのコンビニまで歩くのも億劫だが

僕は意外とどこまでも行けるみたい
足が傷んでふやけてかゆくても
スニーカーがボロくなっちゃっても
虹に住むキミのところまで行ける

フランスとかあの赤い星とか
そんなに遠くない僕たちなので
別々を目指してみるか



次は正午で
669cレール ◆n/ANJuS0Pg :2005/08/22(月) 14:58:15 ID:YOp38UqA
「正午」

お昼だよ 麺類すすりに出ようじゃないか
夜の仕事まで長丁場だよ
エアコンけちった汗だく事務所
クールなんとかに無縁なレトロで
女性はちゃん付けの この職場だよ

君は5月から目を付けられて
何かと局に叱られている
クレーマーにつかまる前に
ほらお昼だよ 海鮮ラーメン食べに行こうよ

斜め後ろから ふいに覗き込まれ
その髪の色 いい色だよね?と
年下の彼に言われてみれば
かちーんとしゃちょこばる 君の午后。
670cレール ◆n/ANJuS0Pg :2005/08/22(月) 14:59:38 ID:YOp38UqA
おっと、うっかりしてました。お次は「鋭いトド」でお願いします!
671鬼津月 ◆tBqj2O1lqQ :2005/08/23(火) 05:53:35 ID:rpkOQS8r
  鋭いトド

さあ、今だ
チャンスは決して逃さない
鋭い眼差しが
魅惑の獲物を射る
若き勇者は
セピア色の巨体を弾ませて
岩場のハーレムへ突撃してゆく
メスを一人占めする
ボスの目を盗み
なるたけたくさんの
メスに乗っ掛かる
ヒットアンドアウェイ
ボスが来たら、すぐ逃げろ
そしてまた隙をうかがい
メスに乗っ掛かる
ヒットアンドアウェイ
鋭い一撃、一撃、一撃が
明日へと子孫を、残してゆく

―――――――――――――

お次は「刺客」で。
672000:2005/08/23(火) 10:10:30 ID:g1Pbtovc
「刺客」

引っ提げたものは悲劇と憎しみ
それからレンタルの復讐心


注ぐ命令降る怒号
直に受けつつ刃を取って

沈めようと埋めようと
手段を選ばぬ歪んだ思いを

研ぎ澄ましたらミッションスタート


−−−−−−−−−−−−−−−
次は「Everybody」で。
673ほん ◆hon/GWhNf6 :2005/08/23(火) 18:55:18 ID:/bli1YEc
「Everybody」

何気に勝ったような気でいて
もう既に寛容な風な口を利いて
才気の搭をうち立てた頃合いには
皆どこかへ行ってしまっていたと
気がつけば日は没していた
暗闇に対峙する時には一人
闇がこんなに暗いとは
目をそらしていた時には考えもしなかったと
だけど、だけどな
進むことも退くことも出来ず
立ちつくすしかないのならアナタ
この俺が足場を蹴り崩してやる
泣いたってママは来ないぜベイビー
みんな糞まみれ笑い合い、でもそれでも
退くことだけは潔しとはしないんだ
自由…自由かい?
思うに自由とは己を証し続けることだ
全く自由は厳しいね
自分から捨てる奴も居るっていうけど
その気持ち糞分かる シンドイもの
だがそれでも戦うことをアナタが選んだというなら
俺が足場を蹴り崩してやる Everybody
泣きながら前に進むんだ
自由を捨て去るのも自由 だがそれこそ精神の死だ

------------------------------
次は「夕やけ」でお願いします。
674夕焼け、あるいはrise the sun?:2005/08/23(火) 23:13:48 ID:8AwbmQJm

雲があふれていた
って書いたのは僕の大好きな詩人で
彼は知らぬ間に今日の午後を描写していた
おかしな魚が魚のかたちで空を飛んで融けていった

そんな光景を見ていたわけじゃなくて
あとで かすかなフィルムをのぞかせてもらっただけ
生きてた頃の魚は知らなかった
いなくなった後の魚はそれでも愛されていた

それから ある男がちょっとだけ口ずさんだ
きっとこれからも愛されるだろうその男は照れて
むやみに飛び跳ねた そして虹に登った 僕も一緒に行けたら

次の日は雨で、魚は元気そうだった
僕の耳のなかで跳ねて ようやく僕はその味を知る
雨の音がふいに遠ざかる午後

---------
次は「no music no life」で
675名前はいらない:2005/08/24(水) 00:13:28 ID:Ys7lGIFW
後悔の無い人生なんて。
君はそう言った

「悔やまなければ進めないよ」

他者が居ない人生なんて。
僕はこう言った

「繋がりが無い限り悔やめないよ」

音楽の無い人生なんて。
誰かが言った

「音楽こそが繋がりさ」

三人は歌った

*******************
「RUNNER's HIGH」でお願いします。
676Runner's High:2005/08/24(水) 01:03:38 ID:5D6CxNlT

 眼前のブラックホールを愛せよだなんて難しいこと言うね
 チカチカとまたたいては近づいて遠ざかって衝突する
 僕の頭の中がちいさな洪水と宇宙になる
 デッドリー・ヘヴンリー・スマイリー・ランニン

 きれいな放物線描いて虹の先のその果てを踏む
 そんな夢を食べてそれからゆこうよ
 真っ暗な酸欠の天国の中ゆらゆら走ってく
 デッドリー・ヘヴンリー・レインボウ・ドライヴ

 ばたん とガタのきたビートルのドアを蹴り開け
 冗談みたいに延びた地平線を見る
 金色の羽根が僕らに舞い降りる こんな絵葉書を見たよね

 息継ぎしないでフルスロットルでビートルが走る
 僕らの汗臭い天国がもうすぐそこ
 にやにや嗤いのトーテムが手を伸ばして ほら

----------*
次は「あなたがいるところ、どこでも」 でヨロシク 
677ほん ◆hon/GWhNf6 :2005/08/25(木) 00:59:27 ID:KF8pvAZU
明け方の風が一渡り街を過ぎると
遅れ馳せゴトゴトと台所の窓が揺れる
未だ肌寒い空気をぬくぬくと毛布で遮って
そっとあなたの背中に耳を当てる
血流が囁いてこだまする
健気に運ぶヘモグロビン
温かさがじんわりと染み渡り
わたしの体温と入り混じる

外には太陽もギコギコ昇るころ
山並みの輪郭を軽やかになぞって
黄金色の伝令と
楽園の息吹と

こんな朝もあるのなら
私は有能な働き手になって
希望の意味を伝えていこう
あなたがいるところ、どこでも

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次は「ミスショット」でお願いします。
678名前はいらない:2005/08/25(木) 05:17:51 ID:edwAhPzn
「ミスショット」

頑張って、出来ない事はない。
努力して、覆らないことはない。

そんな自分が弱かった事に気付けた。
嬉しい。
そんな自分は強かったと自惚れた。
恥ずかしい。

とどのつまり、
発想そのものを外していたと最近かんじとれる。

どこまでも、どんなとこまでも、どうしても貫いて。
遠く、速く、ねじれて、貫いて。

そんな無鉄砲な自分も好きだといえる自分がカッコイイと思える。
成長したな、俺。

次のお題は「ガーベラ」
679cレール ◆n/ANJuS0Pg :2005/08/25(木) 16:06:28 ID:W/q/VeZ3
「ガーベラ」

幾何学のやうな花びらはまわり

たおやかな茎はすっくと伸び

可憐をあらはすために咲いてゐる

型抜きされた濃桃の色

どんなにわたしを近付けやうと

摘んで帰っても笑はれるだけ

――――――――――――――――――――――――――――――――
何とか障害らしいんで@携帯から・・・次は「カトレア」でお願いします。
680hon ◆hon/GWhNf6 :2005/08/27(土) 22:29:57 ID:o776DPWW

カフスボタンに通信機
トレンチコートの襟立てて
レミーマルタンをツーフィンガー
アンダルシアで息絶えた

-------------------------------------------
カトレアの花言葉は女性の美とか魔性だそうです。
次は「夏の終わり」でお願いします。
681名前はいらない:2005/08/27(土) 23:11:12 ID:5tS1zZ93
夏の終わりが近づけば
 幼き日々が去就する
セミを取り 海で泳ぎ
 宿題に追われた過去

無邪気な昔を思えば
 大人の心が締め付けられる
何かを諦め 言い訳をし
 踏み出すことの無い未来

何が変わったのだろう
 何を変えたのだろう
失ったことさえ気づけずに

何があったのだろう
 今は何が無いのだろう
得たものにさえ気づけない

**************
夏っていうようなお題も出てなかった気がするのに
「夏の終わり」が来てしまっているので
どなたか夏をお題によろしく。
682:2005/08/28(日) 01:24:08 ID:4gmg48fb

ねじまき鳥の声で夜が終わるたびに
むしろねじがほどけてゆく感触がある
無心な寝息をまだ夢見ているのだろうか
手をのばせなかった夜は後になって正解と知った

ねじまき鳥の声で朝が明けるたびに
夢から覚めない己を毛布の中にみる
実際はそんなに優雅なものではなくて
醜く汗にまみれたので不機嫌にシャワーへ向かう

5月で時が止まった今年はねじまき鳥の記憶がない
飲み込むような夜を寝苦しく送って
曝け出すような朝を不愉快に迎えて

日差しを避けて けそけそと夜に暮らして
それでも夕暮れには
そろそろ秋の空気を 泳いで


---*
次は「ノンフィクション」で
683名前はいらない:2005/08/28(日) 03:13:01 ID:u6BLsDoN
リアリティは全く感じられなかった
その出来事は情け容赦なく
そしてリアリティを伴わず私を襲った

フィクションの世界が嫌いだった
夢見たいな事や悪夢のようなことが
いつもリアリティを伴わず叩きつけられるから

感覚色彩時間何もかも失った気分
悲しいはずなのに、辛いはずなのに
なんの感情も浮き上がってこない

リアリティを伴わず私に起こった事件
現実だと感じさせる理由は何一つ無いのに
それはノンフィクションだった

***************************
お次は「眠れぬ夜」でお願いします。
684名前はいらない:2005/08/28(日) 04:11:35 ID:6Ntjzz86

午前4時と赤い日曜日の文字
携帯電話は便利になるたび非情になるね
僕は見慣れない映画なんか久しぶりに見て
柄にもなく何かしなきゃと焦りだす

、そうだロックなんだ
けど下手なギターで醒めたくない
、そうだ夜気を吸ってこよう
けどコンバースは案外履きにくい
あの可愛い人が言ったセリフ
「不幸を知らないのが僕の不幸」
それに安住しちまう僕の不幸

どうしようもない情動と
どうしようもない怠惰の結果として
僕は昼になったことに気づく


--------*
次はお気に入りのタオルで
685名前はいらない:2005/08/29(月) 23:36:48 ID:mJhkNQyR
おきにいりのタオル
小さくなってく
海にあふれる無個性な声さえ
吸い込んだ
吸い込まれるような青

不機嫌だった君
大きくなってく
浜にあふれる今を謳歌する人さえ
消し去った
消し去れない君への気持ち

始まりがわからないのなら
終わりがわからなくたって良いはず
どうか終らないようにと願った

君と共に生き、死ぬのなら
それこそが幸せと思ったはず
死が恐ろしくなっていく37の夏
686名前はいらない:2005/08/29(月) 23:38:07 ID:mJhkNQyR
失礼、お次は積み木でよろしく。
687soft ◆soft/e/9Do :2005/08/30(火) 15:31:43 ID:8WvG/Sjm
「積み木のお城」
配られた積み木で建つお城
外敵には負けない
風にも雨にも負けない



内なる敵には勝てぬようだ
作り主の”僕の手”がお城を
崩す

僕の手はそれこそ
大魔神の怒りに思えた事だろう

しかし
オリジナルの積み木で建つ
オリジナルのお城は
僕の手にも負けないはずだ
____
秋になりますので次は「秋刀魚」
688000:2005/08/30(火) 15:32:51 ID:1S3faB3K
「積み木」

おおきくなあれ
たかくなあれ
すべてをこえて
ゆめだきしめて

ねがったことは
すぐにきえるね
いきみたいで
さみしいよと
それからならび
またまたつんだ
くちからでたうそ
おなじくつもう

そらにのびて
くもをおして
てんしはだあれ
かみさまだあれ

てっぺんからはねでとびだそう
**************
次は「そそられるわ」で。
689000:2005/08/30(火) 15:33:25 ID:1S3faB3K
ごめんなさいリロードしてなかったので…
690秋刀魚、そそられちゃう:2005/08/30(火) 23:37:41 ID:P7eLdbZ6

 まさかこの歳でなんて な ありがちな自己回避のセリフとともに
 ヨダレがたらり
 見上げる恋心 ゆらゆら揺れてる青空に映える秋刀魚
 輝くプラチナのうろこで俺まで斬って頂戴
 ああもうだめ
 ふらりと跳ぶ俺はしかしまた空を切るんだ
 どうしてさ どうしてなのさ 抗議の声にソイツは何故なのか俺の喉をさする
 どうしてさ どうしてなのさ
 もうおねがいですおねがいです捕まえさせて どうしてなのさ
 永遠の責めのように蠱惑的に揺れる あああ愛しいひと
 俺の目に暗く影がさす そして

 「ナぁーゴ」
  「何してるのあんた」

 「調教」


---------------
お次は「ロック・ステディ」でヨロ
691名前はいらない:2005/09/01(木) 20:46:21 ID:qeav1WLN
「ロック・ステディ」

え? ロックなのにステディなの?
へえーっ マジですか
ああ、そりゃあ良いかもしれんねー
あ、ええっと、じゃあ買います

うわーこれは 凄い
ジャケットからして
運命を感じるね
ヘッドフォンから
ロック・ステディが聴こえてくる
ロック・ステディが聴こえてきた

おおお……
シばらスい


***
↓次は「有酸素運動」で
692hon ◆hon/GWhNf6 :2005/09/03(土) 00:04:53 ID:buuEhHMo
「有酸素運動」

こっとんからりん からりんすとん
へっほっほっへ ほっほっへっふ
ほっへっへっほ へっほっほっへ
あとあと十分 あと八分
こっとんからりん からりんすっとん
あとあと十分 あと八分
へっほっほっへ ほっほっほっへ
ほっほっへっほ へっほっほっへ!

----------------------------
次は「空腹」でお願いします。
693名前はいらない:2005/09/03(土) 01:05:40 ID:bWv0S0eb
お腹が減るのって なんでだろう

未来がわからないから へるのかな
過去に価値をかんじられないから へるのかな

おなかがへってきたよ なんでだろう

意味がない授業だから へるのかな
ねむなってきても へるんだな

おなかがへってきたけど なんでだろう

君のことだけは 空腹にまけない
君の事をかんがえるから へるのかな
694名前はいらない:2005/09/03(土) 01:07:09 ID:bWv0S0eb
あ、次は幸福感でお願いします。
695名前はいらない:2005/09/03(土) 03:12:10 ID:dYW56aRW

こうやってこの場所でひっそりと世界に適う
ワインとチキンでふわふわに混ざった夕焼けに
あの可愛い人のギターがゆるやかにのびた
チロルの三原色に染まった丘にのびて
僕はあわただしく拾うのを止める
ことを知る

ハロールーズベルト 僕は今だけラブアンドピースの男
RとLとYでできた世界には
ナイフみたいな濁音なんてないんだ
ハロールーシィ アナリーゼは出来なくてもすべては予定調和音
ハローパトリシア キミが嫌いな頭の悪いすてきな幸せ
ハロー
見える?
こぼれないあふれない嘘のような


ああダイヤモンド飲み込んだ僕はほんとうに
今だけラブアンドピースの男




******
次は「アダバナ」でひとつ
696心霊写真子:2005/09/03(土) 04:23:23 ID:0O/QeTau
アダバナ

ネオンのごとく
チカチカと光り
輝き

羽虫がうっとりと
滲んだ光に手をかざした真夜中に
人知れず咲いた

アダバナ 朝も待たずに枯れていくのさ
アダバナ 選べる死こそ生への糧と

できれば赤い実をつけたいと

アダバナ 咲いたから散るのさ
アダバナ 花びらは夜光虫に

残りの命で飛んでいくのさ


―――――――――

次は「あたしカナリア」でお願いいたします。
697名前はいらない:2005/09/04(日) 19:43:41 ID:TFsjf28H
「あたしカナリア」


唄を謳います
るる るるる
あたしカナリア
るる るるる
楽しいわ 嬉しいわ
謳うカナリア
るる るるる

謳うだけでいいの
それがあたしのしあわせ
あたしカナリア
るる るるる




*****
次のお題は「ガムテープ」で。
698みなづきあおい:2005/09/04(日) 20:35:38 ID:t83I1pKM
お初です。

「ガムテープ」

彼の差し出したものが
私を縛るの

一枚のガムテープ

すぐに切れてしまいそうなのに
以外に頑丈

彼はそっと私に言うの
もう 時間だよ と

(後半へ)
699みなづきあおい:2005/09/04(日) 20:37:15 ID:t83I1pKM
(後半)

ガムテープを解いてしまわないで

とてもとても薄いから
切ろうと思えばすぐに切れるの

でも私は切りたくないの

これが私と地を繋ぐ唯一のものだから

ガムテープ
切ってしまわないで

貴方の束縛は嫌いじゃないの

私を安らぎに誘ってくれるから



次は「落ち葉」でお願いします(・∀・)
被っていたらすみません。
700鬼津月 ◆tBqj2O1lqQ :2005/09/05(月) 00:07:26 ID:OvKgYAsD
  落ち葉

寂しすぎた秋の風に
耐え切れず、ふと
生まれ育った枝を離れ
紅やかに、色付く森の夕を
舞っていた
ふうらり、はらひらりと
どこにも定まりなく
ただ風の背に揺られ
舞っていた
自由に、自由に
飛んでいた
そうして
夜を待たず、ふと
枯れ葉の床に降りて
永い眠りについた

―――――――――――――

お次は「リスク」で。
701000:2005/09/05(月) 14:24:06 ID:YwO8Ka/V
「リスク」

無駄な事は言わないけど
危険を楽しんでるのかもよ

無茶な事はやりたくないけど
君は痛みを求めてるのかもよ

嘘吐きは粉々にして 夢さえも高台に置いて
私はサバイバルする 明日があるかもわかりはしない

過ち犯して 埋まってくよりも
全てを背負って 溺れるのが良いじゃない


++++++++++++++++
台風が凄いですね…
次は「テンペスト」でお願いします。
702名前はいらない:2005/09/05(月) 19:31:19 ID:31IzCq68

もじゃもじゃ頭ふりたてて雷鳴がバックビィト
それから思うがままに鍵盤を叩き散らす
わめいていたかもしれない よだれなんか垂らしてたかもね
彼はカミサマなんて大それたモンと対決したがってた
見てるかいロックステディズ
見えるかいパンク坊やたち
全てに戦いを挑んだ屍の曲
今なお戦い続ける屍たちの歌

とはいえ祈りも口づけも僕は捨てがたいから
違うもじゃもじゃ頭のやるせない声に
まだ酔っていたいのさ
死ぬときだけ格好つけてテンペスト片手に
カミサマに戦いを挑んでみようか

カミサマ以前に彼にぶっ飛ばされちまうね



------*
次は「penalty life(無期懲役)」で
703名前はいらない:2005/09/07(水) 03:22:19 ID:od0xgP3b
なんてことだ 無期懲役だ
嫁と子供を 殺しただけで
たまんないよ もう やんなっちゃう
締まりも悪いし メシもまずい
俺の稼ぎを 使い放題
そんな女を殺しただけで

なんてことだ 無期懲役だ
嫁と子供を 殺しただけで
悪い夢だよ もう 疲れちゃう
頭は悪いし 可愛くない
俺の稼ぎで メシを食う
そんな子供を殺しただけで

なんてことだ 無期懲役だ



------*
次は『嫁とマンゲ』で

 
704 ◆hon/GWhNf6 :2005/09/08(木) 23:41:58 ID:yCw78eIR
未だ暗いうちに目を覚ます
ああ今日も生活だ
そっと布団を抜け部屋を出る
ジリジリと愚図る蛍光灯
ヒクヒクと脈動する秒針
纏わりつくな空気よ
狭い台所を抜けベランダに出る
煙草に火を点ける
公団住宅の七号棟
吐く息を風が攫う
朝焼けに遠いスカイライン
さあ 出かけよう、出かけよう
手にしたボストンバッグに唸る札束
金の出所は訊かないでくれ
ああ今日も
とどのつまり生活だ
さよならと呟き扉を閉じると
俺の体は外に在る
さあ 歩き出せ、歩き出せ
女房の陰毛を胸に抱いて
俺は最後の勝負に出る

----------------------------
次は「九月」でお願いします。
705名前はいらない:2005/09/09(金) 00:22:02 ID:GJdV51S6
こんにちわ 僕、九月です
僕の事覚えているかな?
学生さんは僕を嫌がる
あっという間に九月だ、なんて
まだ夏休みが続けばいいのに・・・
中途半端と言う人もいる
頭は暑いし、ケツは涼しげ
日に日に変わる 気分屋、九月
台風野郎と お友達
昼は暑いし、夜は涼しい
なにを着ようか、ややこしい
今日は寒いが 明日は暑い
そんなこんなで イワシ雲
そろそろ僕もお別れだ

僕の事 覚えているかな?


------*
次は『秋刀魚』で

706名前はいらない:2005/09/09(金) 19:43:42 ID:OkxE4Qjx
>>705 → >>687
かぶってる
707名前はいらない:2005/09/09(金) 21:19:21 ID:vgjPOFt7
かぶったところで問題なかろう。
708心霊写真:2005/09/10(土) 05:28:20 ID:sFPDNss0
「秋刀魚」

赤味噌のお味噌汁と炊き立てのご飯と
焼いた秋刀魚と大根おろしとお醤油と
向き合った私とあなたと七回目の「おはよう」と

ちょっとお醤油貸して
てな具合にちょっと貸してほしいだけなの
ちょっとだけ

人生は一度きり わかっているけれど
人生を感じるのはあなたといる今だけなの
だから ちょっとだけあなたを

ねえ あなた 
秋刀魚っておいしい魚ね
内臓がほろ苦くて皮が香ばしくて

あなたが教えてくれるまで
秋刀魚の内臓と皮がおいしいなんて
私 知らなかったの


―――――――

次のお題は「君について、一晩真面目に考えてみたんだけれど」でお願いします。
709名前はいらない:2005/09/10(土) 10:50:52 ID:z8jTWQCJ

昨日とか一昨日とかあと一月前とか
頭の中が全面的にキミばかりになって
カチ割れた頭を下げて
僕はとにかく湿っぽい夜気を蹴りに外へ何とかって気障男のピアノが滑稽にすべる夜だよ

ああ真面目さ
真面目すぎてキミしかいなくなる世界
割れた僕の頭から溢れかえる世界
キミは嫌うだろうなぁ
湿っぽい夜気で真っ黒に染まった内臓で考えるよ
真面目に


寝不足頭が全面的にキミばっかりになる昨日も今日もまた一年後も

僕の夜キミの昼一人ずつの春
やっぱり一人ずつの夏秋冬


すずしく冷えた夜に僕はキミの寝息じゃものたりないんだ
すずしく冷えた夜に僕はキミの

ものたりないんだ


××××××
次は「なんとなく僕達は大人になるんだ」で
710名無しさん@そうだ選挙に行こう:2005/09/10(土) 20:21:56 ID:dKEPYzQ/
一番キレイだったり
一番不安定だったり
一番楽しかったり

キラキラした何かを
少しずつ、脱ぎ捨てて
気づかぬままに
静かに 静かに


そうして僕達は大人になっていくんだ。
711名無しさん@そうだ選挙に行こう:2005/09/10(土) 20:24:58 ID:dKEPYzQ/
一番キレイだったり
一番不安定だったり
一番楽しかったり

キラキラした何かを
小さな、でもすごく大切な何かを
少しずつ、脱ぎ捨てて
気づかぬままに
静かに 静かに


そうやって、
なんとなく僕達は大人になっていくんだ。
712名無しさん@そうだ選挙に行こう:2005/09/10(土) 20:26:39 ID:dKEPYzQ/
お題書くの忘れたorz
次は「05:46」でお願いします。
713名無しさん@そうだ選挙に行こう:2005/09/10(土) 20:28:33 ID:dKEPYzQ/
しかも二重レスになっている…重ね重ねすみませんorz
714アルファ ◆ALPha2B406 :2005/09/10(土) 21:15:44 ID:JvKgHzii
「05:46」

ゆるゆると日が昇ってくる。
すずめの声がして、一日が動き出そうとしている。
僕はといえば、
コーヒーを飲みながら、風が動き始めるのを待っていたんだ。
東の空がだんだんと白んでくる。
僕は、これから一時間後を想像する。
自転車の音がする。
ニワトリの声がする。
そんなものに気を取られていると、太陽はいつの間にか顔を出している。
太陽は強烈だ。
力強い光で、山を照らす。雲を照らす。尾根を照らす。
そして天頂にあるときからは考えられない速さで、ぎゅうんと昇る。
世界中が太陽の下から一日を始める。

僕はそんなことを夢想しながら、
朝靄の中で、一日の始まるのを待っている。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

次は「へべれけ」で。
715名無しさん@そうだ選挙に行こう:2005/09/11(日) 15:01:21 ID:SWRosRzC
あー見てみなよ
カラスがこっち見てやがる
「人間とはかくも解り難し。あな、あやしや」
鳥類がなに言ってやがる
おめぇも何とか言ってやれ

おー見てみなよ
呼び込みの兄ちゃんが宇宙人に声かけてる
あっちじゃ野良猫が煙草くわえて新聞読んでら

ほら 見てみなよ
この街はこんなにも美しい
人生はこんなにもすばらしい
おれぁ素面さ
じゃなけりゃこんなに
頭が冴えてるわきゃぁねえもんな

昨日までおれぁきっと
酔っぱらってたのさ
このきれーな世界が
肥だめみてぇに見えてたんだ
明日っからは
希望持って生きられんだ
前向いて生きられんだ
なんつったって
おれぁ素面なんだから


==============
次は「瓶詰めの遺伝子」で。
716心霊写真:2005/09/11(日) 22:33:40 ID:R8BfmYR4
「瓶詰めの遺伝子」

川にぷかりと浮く瓶一つ 
絡む蛙を引き剥がす
まるで異国の映画だね 
あの世からの手紙かね

堅い蓋をこじあけて 
ぱあーっと田んぼに撒きましょう
来年何かが出来るでしょう

出来ればあの人鈴なりに
揺れてタダイマ言って欲しい
笑えないブラックジョークを
夜な夜な喋る草生えたりして

黒い蝶々が指止まり明日死ニマス囁いた
私はとても寂しくてカカシをぎゅうと抱き締める

――――――――――

次のお題は「よく考えよう。お金は大事だよ。」で、お願いいたします。
717悪夢(アクム) ◆gx.zb4xN/g :2005/09/12(月) 02:57:17 ID:rx1Ps/lL
よく考えよう
お金は人を裏切らない
これほど大事にできるものなんてこの世にないのさ
愛なんてくだらない
お金さえあれば手に入る
金は天下の回り物と云うとおり
金の切れ目が縁の切れ目と云うように
世の中は腐ってるほど金に執着心を覚える
醜い
汚い
それが世の中

***********************************************************

次のお題は「鋏(さはみ)」でお願いいたします。
それではみなさま、ごきげんよう
718みなづきあおい:2005/09/13(火) 01:42:39 ID:R8cgI/Iu
「鋏」

僕の髪の毛
少し伸びすぎたかな?

貴方の面影 残すために
長く長く 伸ばしていたんだ

でもそろそろ、鋏を入れよう


きっともうすぐ。


僕は髪の毛を切って、
貴女への思いを断ち切る。


次は「午前4時半」でお願いします(・∀・)
719名前はいらない:2005/09/13(火) 22:24:34 ID:aC390Pv6
毎朝の習慣がある
僕はベッドから抜け出して
朝靄の中へ駆け出してゆく

急ぐわけでもなく
自分の負担にならない速度で
朝靄の中を駆けてゆく

幾らか走ると見えてくるのは
軽やかな足取りで駆けてくる、君の姿

薄く色づいた頬と
規則的な息遣い

君との距離が近づく
あと10メートル・・・
あと5メートル・・・

すれ違いざま、君は軽く挨拶してくれる
僕も同じように挨拶を返す

たったそれだけのことが
僕を動かす1日のエネルギー

午前4時半
僕はエネルギーを補充するのだ


――――――――――

次は「針」でお願いします
720 ◆hon/GWhNf6 :2005/09/14(水) 03:04:57 ID:LFaKfF9Q
「針」

雨脚が連綿と地面を叩く灰色の日
こんな日は
意気地を失った破れ傘のように私の
想いも理屈も滴り落ちてゆく
そもそも網の目のように入り組んだ街区に
あのように正確な狙いの針を落とさせるものは何か?
なぜ百億に一つの彼女を?
戸惑いの長い牙を白い喉頸に突き立てた所で彼女の
幼く薫る善意を
薄ら紅い生温かな肉叢を
私を狂わせるえも知れぬ血髄を
味わい貪り尽くせるとでも?
宛名の無い手紙
雨はまだ止まない
本当に不思議なことだ
珍しい月でも見るような片言の瞳で
逃れる術さえ知らない
無辜の他人をも吊るすことが出来るというのは

----------------------------
次は「鏡」でお願いします。
721通行人(内臓健康):2005/09/14(水) 08:50:12 ID:hWYV2MJh
『鏡婆』

鏡婆が現れた
俺は叩き割る何かを探した
鏡婆はもうそこまで迫っていた
汗が背中を流れ落ちる
ちくしょぅ!ねぇぞ、何もねえ!!!
近くにはムヒしかなかった
とりあえず俺は鏡にムヒを塗りたくった
が、まったく効果なし!
うわ!だめだ
一瞬の隙を突かれ、俺は婆に唇を奪われた
これで312連敗目
今日もまた学校に遅刻する…
722通行人(内臓健康):2005/09/14(水) 08:50:45 ID:hWYV2MJh
次は『産毛のアン』でお願いします。
723産毛のアン:2005/09/14(水) 20:38:50 ID:8TPtaSm2
こういった体験はございませんでしたでしょうか 剃りすぎた
脛毛の地肌のいぼいぼ それでも何かを予感
(直感)
してさらに剃りすすめ 洗い流したあとの肌に細い血の流れを
何本もつくり ついでに鼻の下の毛 腋の下 腕 と全部同じ
剃刀を使って
ああおお あああああ
体中を切り傷だらけになさったことは
724723:2005/09/14(水) 20:43:37 ID:8TPtaSm2
次は「すごい手紙」で頼む。
725名前はいらない:2005/09/14(水) 20:54:13 ID:s0UkWjS3
HP作ってみたんだ
http://towa-no-koikaze.hp.infoseek.co.jp/
よろしく
726soft ◆soft/e/9Do :2005/09/14(水) 22:43:07 ID:5hah9CPK
『すごい手紙』
拝啓

これは君に宛てた僕からのすごい手紙だ


















どうだった 僕の手紙は
この手紙を読んだ というか 見た君の中に
僕が歩いているよ てくてくと

敬具
_____
次ぎは「残暑」
727名前はいらない:2005/09/15(木) 00:36:33 ID:ENUcezKJ
残暑



暑い
おかしいぞ、暦の上ではもう秋で
庭のあちこちでは蝉に代わって鈴虫がやかましいというのに
何故こうも暑いんだ

「それはきっと」


夏が此処を去ることを
惜しく思っているからさ。
来年になったらまたおいで
歓迎はしないけど
西瓜と一緒に待ってるよ。



------
次「明日天気になあれ」でおながいします。
728アルファ ◆ALPha2B406 :2005/09/15(木) 22:34:05 ID:cVXIYJdc
「明日天気になあれ」

明日天気になあれ

飛ばしたくつは、いつだって表。

僕が5歳のころ。
病気がちの母親は
「よかったねえ、明日は晴れるわよ。」とベッドの中。
32歳だったのに、しゃがれて消え入りそうな声で。

僕が6歳のころ
病気がちの母親は
ベッドの中で
ちっとも動かなくなっちまった。

悲しくって
涙を浮かべて
けっ飛ばしたくつは
やっぱり、地面の上でしっかりと表。


  あーした天気になーあれ。




なんねえよ。バカ。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

次は「昼休み」で。
729心霊写真 ◆Mummy.hmy6 :2005/09/18(日) 01:57:26 ID:K3PspD1j

                        「昼休み」

何のお話ですか
こんな良い天気
話し合いますか
話し合えますか
覚悟をしたのね

            お昼休みに僕は
            お家に帰ります
            帰ってたまるか
            スタスタ帰るな
            私は帰ったのに
            やっと帰ったの

            たるだいまるら
                    
                        おいこらまてこらまてこらまて
 
            昼の終わりとは

            寂しいでも無い
            悲しいでも無い


                        あの頃僕らはー 
730心霊写真 ◆Mummy.hmy6 :2005/09/18(日) 01:59:35 ID:K3PspD1j

自分が何を言っ          
てるかわかって          
いるのか私を抱
いたら忘れられ
なくなるか忘れ
サンキュー
                        ご一緒にポテトはいかがですか

                        揚げたての旨さ

            たくても忘れら
            れないかどっち
            バイバイバイ
            かです君が私を
            抱くと言う事は
            好きだよ
            そういう事だ他
            モグモグモグモ
            グモグモグモグ
んな事言うか
の誰でも無い私
と君だまー誰と
君はドナルドー
やっても濡れる
私のドナルドー
馬鹿な私ですが
マックグラン
君と他の誰かで
 マックグラン
は意味が違うよ
                         『次のお題は「殺し屋」でお願いいたします。』 
731キラー・セブン:2005/09/18(日) 21:32:07 ID:lnxB/Y4G

 唇を舐める仕草がいやらしくなって
  空気がべたつき始めて
   重力が1.1倍くらいになって
    僕は ここは 火星なのかなと思い始め
     カッターナイフは危ないからって
      100円の封筒をあけるやつしか持てない
 それを青空になぞってここを開けてみたくなる

      ハッチが開いて僕は夜空を見た
     やっぱりここは彗星なのかもしれないと思い直す
    封筒をあけるやつの刃を仕舞って
   パチンという音がどうも物足りないから
  空き缶蹴飛ばそうと思ったけど転がってない
 僕は手を伸ばして真っ黒なビロウドをこじ開けたくなる

 もう1人が毒づく もう1人が泣き出す もう一人があくびをする
 僕の中の7人はこの場所に興味がない
 僕だけが外に出たくてネズミみたいに滑車を回す

 きれいな放物線を描いて公園のゴミ箱に
 封筒をあけるやつは消えた
 なんて名前なのか結局わからなかった
732名前はいらない:2005/09/18(日) 21:32:43 ID:lnxB/Y4G
次は「POSTMODERN」 でお願いします。
733赤頭巾ちゃん:2005/09/21(水) 22:02:09 ID:xGH9nKZ0
モダンに築き上げたモノから
静かに消え去ってゆく時代
人は欠片の断片の中で溺れ
大量消費の記号化されたモノが
流行として押し出され
いいように流され
自我を忘我するも
心なき時代の変遷に
結局構造主義のなすところの極地を観る
ポストモダニズムから
人の言い知れない孤独と寂しさを看取り
次の時代が消極の極みに徹し
見つからない焦燥感からか
自ら命を絶つなど
これ美学ではなく文明の死以外に何と言えよう
無表情なモダニズムから
虚無なるポストモダニズムへ
・・・展望なしの時代へ
「POSTMODERN」         
            次は「さぶいぼ」 で
734さぶいぼ:2005/09/24(土) 04:05:43 ID:0W3Bz0qz

笑えるほど臆病者
ほら こんなに鳥肌
僕の好きなミッシェルだって
つかんで「しまった」って言う
ファルコン片手にそう言う

朝陽にひどくさされるたび
僕は後悔する
なんで欲しがっちゃったのかな
朝陽が夢をていねいに殺すたび
僕は怖がる
なんで欲しがっちゃったのかな


でまた陽が昇る
僕はまた愚かしく待ち望みながら
さぶいぼたててる
735名前はいらない:2005/09/24(土) 04:07:53 ID:0W3Bz0qz
次は「深夜ラジオ」でよろしく
736名前はいらない:2005/09/24(土) 15:10:42 ID:mCW0En2P
ひとり部屋でさ。静かにチャンネル回すとさ。
不気味にノイズが流れてさ。ぞっとしてさ。
眠い目こすってさ。書き書き書き書き・・・
窓の外見るとさ。真っ暗なブラックホールに吸い込まれそうでさ。
またぞっとした。深夜なのにDJの異様な明るさ。僕とは正反対だね。

秒針がカチカチカチカチ・・・
またノイズの不気味な音・・・・・・・
たった一人の深夜の裸時嗚さ。

目を覚ませば異様な旭日の輝き。元気に登校する異様な僕。

深夜の僕・・・君はいったい誰ですか。
それはさ。深夜の裸時嗚が知ってるさ。

    次は「コンタクト」で
737みなづきあおい:2005/09/25(日) 08:20:59 ID:o68URqum
「コンタクト」

私の目の前の光景に カラーコンタクト
真っ赤に染めて 何も見ない 何も見えない
それを誘ったのは私

私自身にも コンタクト
蒼く広げて 私は世界と同じになる
でも決してひとつにはなれない

そして貴方と コンタクト

行かないで 何度叫んでも
貴方は私を振り向かずに そのまま…

認めない

だから私に コンタクト
世界と限りなく同じになれるように


次は「3:00」でお願いします(・∀・)
738名前はいらない:2005/09/25(日) 10:31:00 ID:QFHDcrNi
AM:3:00 PM3:00
これって真逆の世界なの
PM:3:00 おやつの時間。もうすぐ放課後。夕日が見えるころ。子供の時間。
AM:3:00 腹なる時間。 もうすぐ睡眠。 朝陽が見えるころ。大人の時間。           
昔はね。PM:3:00が大好きだったの
大好きなお菓子。好きな子と遊んだ放課後。真っ赤な夕日。僕等の時間。

    今はどうかな?

AM3:00
 一人で食べるインスタント食品。ぼぅとしながら夢の中。眩しいぐらいの朝陽。


          孤独な時間・・・

多分ね。大人になるってこういうことなんだよ。

お菓子も夕日も僕等の時間はもう戻らないんだね。

    でもさ・・・。


思い出いっぱいで今生きてがんばるのも・・・

        
        良いかもよ


    次は「捨て猫」でよろしく・・・です
739cレール ◆n/ANJuS0Pg :2005/09/25(日) 23:44:01 ID:hUjnERsK
「捨て猫」

ねっこ ねっこ 捨てられねっこ
にあーと鳴いても冷たい雨よ

箱はずんずん重たくなって
大きな川に押されて行くよ

跳ね回る夢を1回見よう
可愛いねずをいたずらするよ
ふっかり毛布であくびをするよ
きょうだい皆で団子になるよ

夜は灰色にび色ランプ
喉の奥から冷たい息が
みいー みいいー 自分も知らない
小さくおかしな音を立てるよ

ねっこ ねっこ 捨てられねっこ
ランプも何も消える寸前
乾いた何かが持ち上げ包み
暖かい息が顔にかかった

深色の目をまだ閉じたまま 
ねっこは小さくみいいと鳴いた

------------------------------------

お次は「不可思議」でお願いしますだ。
740名前はいらない:2005/09/26(月) 01:03:50 ID:ccGXa2Ds

1:37のところからきっかりと30秒間
制御を失ってキリキリと舞う
心持ちはウロウロと歩き回ってるのに
足は萎えてその場にくずれ落ちたくなる

不可思議な30秒 これがおよそ2分から5分間隔
不可思議な嵐
大好きな歌を大声で歌い始めているのに
口がへの字になりたがる

似たようなことは知っているのに
そして似たようなことだったのに

コーヒー牛乳が温まるのを待ちながら
また30秒
レンジにつかまりながら、カクテルにすればよかったと
思い また30秒追加


-------------------
次は「雨の日と月曜日」でよろしくです
741苺砂糖煮:2005/09/26(月) 21:53:05 ID:2FIPkGYY
   「雨の日と月曜日」

日曜日・・彼女と赤い屋根の場所で待ち合わせ。
     いつもの場所。
     俺が兎みたいに早くきて、彼女は亀みたいにのんびり遅刻。
     今日は大雨。
     もし彼女が傘持ってなかったら・・愛愛傘・・。
     ありえないか・・・ニヤリ。
     
     15分経過・・・雨やまず・・愛しい亀来ず・・
     30分経過・・・雨やまず・・愛しい亀来ず・・

着信音・・

      「えっ・・・・・・」



   永遠の時間通過・・雨やまず・・愛しい亀来ず・・

   月曜日・・俺の中には・・ない曜日・・

  
次は「オルゴール」でお願いします





    

    
742鬼津月 ◆tBqj2O1lqQ :2005/09/27(火) 01:26:18 ID:m7grpcYn
  オルゴール

ぼくを失ったメロディー
回り続ける
淋しさの響くオルゴール
透き通ったガラスの体に
回り続ける
金色の、棘立ったドラム
羽根を広げ、迎えてくれるコームを
次々と叩き弾いて
泣き続ける
ぼくを失ったメロディー
竦みあがったゼンマイが
ちいさな香箱の中で
懐かしく自らを取り戻す
そのときまで

―――――――――――――

お次は「衣更え」で。
743名前はいらない:2005/09/27(火) 23:36:01 ID:TX+YT/vH
うだるような暑さを過ごし
まるで僕は水がめのようだったかい
うねるような波を眼下にし
きっと君は夏を感じたよね

繰り返す季節の中で
僕は君を一生そばに置くと決意し
繰り返される季節の中で
君は僕を何も言わずに受け入れた

暑さは鳴りを潜め
夜毎に綺麗な空気を作り出す
季節の変わりめ
君のために新しい服を用意してあげたよ

君は言わず全てを受け入れる
                           何一つ物も言わずに
僕は構わず自己満足にふける
                           君の意思を恐れながら


秋の夜長は自嘲をもたらす
幼くして人形と変わり果てた君を
おままごとのような気持ちで
抱いてしまったあの日に

*********************
「月」でよろしく。
744moon on the water:2005/09/28(水) 02:37:30 ID:m/pmGWrs

ほら見なよ相変わらずの
 にたにた嗤いの
チェシャ猫
 月が真っ黒い水の上をはしってゆく

 今日の月は仄かな煙草の火種
  その下に(ミルクたっぷりの)コーヒーが
 あの湖の変わりと言っては何だけど
  あの時のにおいはうまく再現できたと思う

仮面を脱いで男はギター鳴らして
 僕はよく考えようとするが
今日は寒すぎるから
           上手に煙草吸えてるかも解らない

ほら見なよ
 相変わらずの無表情の
僕とチェシャ猫
 ちゃんと泣ける様になってから煙草を吸えって
怒られちゃったよ

 真っ黒い夜をオリオンが殺そうとして負けた
  アルテミスはそれを可笑しそうに見ていた 
 僕はよく考えようとするが

           上手に息が吸えてるかも解らない

-------------*
「十字軍」でよろしく
745ナスカ:2005/10/01(土) 17:13:07 ID:ZLI8NNFr
           「十字軍」

普通なんだ。ただ、人とは違う何かが私にはある。
どうして誰かと同じでなくてはならないのだろうか。
どうして変人扱いをされるのだろうか。
みんな同じなんてこの世にはない。
十人十色じゃないのか?
まるで今の私は、12世紀のジャンヌ・ダルクだ。
変人?魔女?
彼女は普通の女の子だよ。
私も普通の女の子。
普通なんて、そんな定義何処にもない。
みんな違ってみんな良い。 


      次は「ランプ」でお願いします。
746みなづきあおい:2005/10/02(日) 00:55:16 ID:jjls6dzD
暗闇に目が慣れて
僕は光を拒んでる

差し出された一つの灯かり
小さくて大きなランプ

眩さに目を顰めて
翳した手を退けると

そこは小さな空間
少し前はあんなに広かったのに

ランプの周りしかない世界
僕が見ていた一欠片

どうしてみんな明かりをつけるの?
どうしてみんな闇を怖がるの?

それは小さな小さな疑問
暗闇の中はもっと広いのに

それは小さな小さなランプ
それでも見ている世界は違う

明るさに目が慣れて
それでも僕は 闇が良い。


次は「泡沫」(うたかた)でお願いします(・∀・)
747「知られぬもの」:2005/10/02(日) 02:24:54 ID:UKyt7keF
 
 サイダーを例に出さなくても
 別に僕らが手を出さなくても
 知られぬものはそこかしこで消えてゆく
 あの人の言ったとおりに傲慢で死んでゆく

 僕の背中の汗がすべる瞬間に
 君がふ、と煙を吐く瞬間に
 ギターの弦がふるえる瞬間に
 知られぬものは傲慢で死んでゆく

 はじけようとする泡のひとつひとつを
 輝く音が慰める
 わずか130msのディレイの運命と知らず

 はじけたあとの泡のひとつひとつに
 粗末な墓標が立つ
 そこで口笛を吹きたいなあと君は言った


------------*
次は「見ないんだ」 でヨロシク
748赤頭巾ちゃん:2005/10/02(日) 10:41:31 ID:UH8NioI+
見ない
それはあらゆることから目をそらし
真実を生きることを否定した
投げやりな目付きで相手を威嚇し
気に入らないことはすべてそいつのせい
皆人だから仕方がない
そういってなだめられても
勘に耐え難いやつもいるんだから

見ない
見ないふりしよう
こんな世間に愛想つかしても
でも、自分は他人を区別せず
おおらかな気持ちでいよう
いつも見てみぬふりしてても
後で助けてあげるんだ
それでいこう

         お次「わかれた後」で
749苺砂糖煮:2005/10/02(日) 17:27:19 ID:onUNdDj+
         「わかれた後」

「じゃあな」
そう言って彼女とわかれたよ。
「振り向かないでいような」って言った。
彼女に背向けて沈みかけの夕日見ながら今彼女はどんな顔してるか考えた。
 泣いてるのか?凛とした顔してんのか?もしかして振り向いたか?
オレンジ色の空に変な期待したよ。
俺は静かに足を止めた。振り向いた。
遠い向こうには彼女の姿はなかったよ。むしょうに人生後悔した。
そして俺は大都会の汚い空気をおもいっきり吸ってみた。
また汚れた足跡心の奥に残しちまったよ・・

       次は「黒い神様」でお願いします。

      
750ジル:2005/10/02(日) 17:59:34 ID:AeDqxgwM
黒い神様は黒い髪を切った
黒い長い髪を切った
人魚の緑の髪を付けるんだってさ
黒い髪は黒い海の底をワカメたちと
ゆらんゆらん泳ぐのさ
へーあいつはカミか

:::::::::::::::::

お題は「クッキーとジャム」
751名前はいらない:2005/10/02(日) 22:51:08 ID:O2GvcGPT

ねばつくクッキーの上のジャムを噛んで
キミはブーツの底にへばりついた
水色のキャンディを誇らしげに見せる
そういう人だった
クイーン・ジョーンズ・レトリック・ベイビィ

べとつくにおいが部屋に満ちてく
キミはゆっくりいちごを煮込んでた
鍋はこの狭くて小綺麗な部屋そのもの
そういう日だった
クイーン・ジョーンズ・ロマンティック・ベイビィ

それから僕らは午後になって紅茶を飲んで
彼の言う世界の終わりを静かに待った




次は「もがく虫」で
752名前はいらない:2005/10/02(日) 23:08:42 ID:voHPEhsu

ああ どうした事だろう
彼は仰向けになっている
ああ 何があったというのだろう
ただただ苦しげにもがいている

君はグレゴォルかい?
ぼくはそっと訊いてみたが
彼はただもがくだけ

もしもここがコンクリートの建物でなくて
石畳の上だったなら
彼の目に映ったのがタイル模様の天井でなくて
青空だったなら
答えはもっと違ったか知れない

疑問が解けなかった腹いせに蹴ってやると
うつぶせになった彼は
素早くひび割れた壁に潜り込んだ
そのとき彼の背中に丸い窪みが見えたのは
僕の気のせいだっただろうか


次のお題は「プランターゲット」
753名前はいらない:2005/10/08(土) 15:02:58 ID:DTafPy19
プラン・ターゲット?
いや、プランターをゲットしたのかも
いやいやランプータンをゲットしたのかも
いやいやいやラスプーチンをゲットしたのかも
あの巨根の
754名前はいらない:2005/10/08(土) 15:04:46 ID:DTafPy19
次は「嘘」で。
755名前はいらない:2005/10/08(土) 21:40:54 ID:AFw8Lmyp

SATORI サトレ 悟られ 嘘 ころり 鷽 死に
悟ろうとして僕は殺した
鷽を? クックロビンを? この弓で?
いや
どこか内臓の深くに仕舞ったと思うあれを
にこやかな舌で

USO 見YABURI かつ 嫁夜目 サトリ ころり
知ったふりで僕は殺した
嘘を こまどりを この指で
いや
あなたと繋がるはずだったのばした人差し指で
静かなだんまりで

僕を? あなたを?

足元にはうずくまったままの 羽毛につつまれた何かが転がっている
756名前はいらない:2005/10/08(土) 21:41:32 ID:AFw8Lmyp
次は「石の薔薇」で
757名前はいらない:2005/10/09(日) 02:38:07 ID:t5fupmVv
旅行先のウルトラ観光地の教会でパイプオルガンを聞き
とってもばりばり感動してしまった生のおれ
正面に薔薇窓 なんだか色っぽいマリア像
抹香臭い柱の陰でそいつら石の花々を眺める
おれの感動は安い 性欲もしかり でも本物だった


お次は「痛み」で
758えんどう豆:2005/10/09(日) 19:52:31 ID:EWSiRWwc
痛くて、痛くて、痛くて。
どこかが、酷く痛くて。
どこかから何かを削り取られたから

血が出てる
治らずに
どんどん大きくなる・・・
759痛み 再来:2005/10/11(火) 00:07:27 ID:3qPQq8j/

 ああごらんよ 青空がまた真っ青な血を流して
 僕らを嘲笑っているよ
 ねえ届かないって
 ねえ終わらないって
 そんなことは知っているのに青空は僕らを嘲笑っているよ
 キミはそれをいちいちと
 言葉にしては
 聴きなれたメロディで歌にして
 青空を殺そうとして
 額からも胸からも真っ赤な血を流して
 笑い返してやろうとしているね
 全裸で挑もうとするその姿は滑稽で
 でも頼りなげにゆれるペニスが
 まったくキミっぽくて
 僕らはちょっと笑ってそれから何でかどっか痛んで
 泣いてしまう
 額からも胸からも真っ赤な血を流して
 全裸で叫ぶキミは
 青い天幕を打ち抜いて殺してしまえるかい?
 
 ところで今日も青空は僕らを嘲笑っているよ
 ばかばかしいほど突き抜けた青さが目にしみて
 僕はまたどっか痛んでるのを見る

--------------------------*
>758がお題出さなかったので勝手に>757のお題でやりました
次は「デジタル・オーディオ」で
760スイート・ホーム:2005/10/11(火) 20:04:31 ID:bXX9+1Wz
         「デジタル・オーディオ」

何もかも忘れるために、大音量で洋楽を聞いた。人の迷惑とか考えられなかった。
近所の野良猫が俺に威嚇してた。いつもなら撫でてかわいがってた。
だけどその日は、野良猫が妙にムカついて殺してやりたくなった。
大音量の洋楽がしだいに、人込みの声に聞こえた。
   俺のことじろじろ見ている。悪口言ってんだろ。
俺が俺じゃなくなってくる。怖い。死にたくない。
おもっいっきりオーディオを蹴った。壊れた。音がでなくなった。
野良猫は威嚇なんかしてなかった。誰も俺の悪口なんか言ってない。

     目が醒めたらオーディオすらなかったんだ

   次は「悲しみよ、こんにちは。」でお願いします。
761名前はいらない:2005/10/11(火) 22:18:17 ID:DDOpcbFZ

いつもは違うんだ
挨拶なんてする暇もなく
があんと真っ正面からぶつかってきて
気が付くと腹の底で渦を巻いている

しかし今日は足音が聞こえた
茫然自失の真っ白な世界で
後ろの方から近づくのが聞こえて
僕は振り返った
礼儀正しい紳士のような
静かな足音は正面で止まり
僕は丁寧にお辞儀をした

悲しみよ、こんにちは。


++++++++++++++++++++++
次のお題は「走る太陽」

762名無し物書き@推敲中?:2005/10/12(水) 00:00:56 ID:KzQEe/52
走ってゆけるのです
たとえ足など無くたって
眩しいあなたが走っておられるのならば
私はあなたのお側について
何処までだって走ってゆけるのです
誰が止めようときらきら輝く
あなたについて走ってゆけるのです
763名無し物書き@推敲中?:2005/10/12(水) 00:02:07 ID:KzQEe/52
次のお題は「魔女」で。
764苺砂糖煮:2005/10/12(水) 17:24:26 ID:735a8M03
「魔女」

私のあだ名は魔女だった。
トカゲが食えるだの、お空が飛べるのだの想像の世界で私をいつも火炙りに。
魔女はね。トカゲも食べれない。空も飛べないよ。
魔女は魔法が使える女。ただそれだけ。
それだけなのに、火炙りなんて。
魔女じゃないって証明するために、ほうきに乗って上から飛び降りてやった。


           どうなったか分かるよね


  次は「万華鏡」でよろしくです。
765赤頭巾ちゃん:2005/10/12(水) 23:36:31 ID:d5/+df/y
箱の内側をのぞく世界
それは千変万化の虹景色
宇宙の音色がこだまする
幾何学模様の内銀河

ミクロの形象から
色時めくとりどりの変化は
あざやかな色音色に輝き
あの世界へと誘う

空の向うのまたあっちに
そんな世界が広がっていると
暗闇の中のオアシスのように
鮮やかな色音色の万華鏡
きらきら煌びやかに

千変万化の色音色

ぴかぴかシンドロームの

綺羅びやかな色彩綺羅リズム

あの世界がもうすぐよみがえる・・

      万華鏡
 
       お次は「セピア色の思い出」で
           

766雪うさぎ:2005/10/13(木) 16:27:24 ID:mNjJ48hG
            「セピア色の思い出」

今年でいくつになるだろうか?
あの日何処かの誰かが撮ってくれたあの日の写真がふいに出てきたよ。
セーラー服着て恥ずかしそうに学ランの美少年と卒業式に撮ってもらったっけ。
私なんか美少年君とはまったく縁なんかなくってさ。
しかし誰に撮ってもらったかな。何故かむしょうに気になった。
思い出せないな。
いつの日か思い出は頭の隅っこにいって消えてしまうんだろな。
セピア色のように。

       次は「兎と俺」でお願いします。           
767鬼津月 ◆tBqj2O1lqQ :2005/10/15(土) 04:00:36 ID:r/y0zLiN
  兎と俺

黒いピンヒールの上には、網タイツ
そのしなやかな曲線を登れば
レオタードの艶かしさ
膨らむヒップに、白く丸るむ尻尾が
ふるんと揺らいでいる
締めた腰から、前へと回り
パットの入った豊かな胸をそらせる
感嘆のささやき
カフスをつけた左手をあげ、髪を弄り
ヘアバンドの先の、うさ耳に触れ
小首をかしげて、タイの位置を直した
鏡の中には
婉然と微笑む、俺がいる
ああ、俺は可愛い
バニーな自分が大好きだ

―――――――――――――

お次は「買収」で。
768赤頭巾ちゃん:2005/10/15(土) 12:22:19 ID:StjaN7Om
真の弱肉強食の世界
死がもたらす審美な世界
豚より貪欲なブルジョアの腹の下に
また一体の無残な一人の男の死体が放り出された

ゼロ・サム・・
そこに真の人間関係の縮図がある
ただひとにぎりの連中に富が豪壮に集まる構図は
大多数の大衆の貧しい暮らしのコインの表裏と重なる

マージンアスキジションのマスゲームに
いったいどれだけの真実が飲みまれてしまっただろう

経営権はシ・オンの手もとに
大衆の真実は封印され続けるのみなのか・・

        買収

           お次は「退屈」で
769ナスカ:2005/10/15(土) 16:29:11 ID:oU2ChnTp
          「退屈」

一人教室でさ。ぼーっとしてた。夕日に輝く机。ただただ平面の黒板。
白く無差別に折れたチョーク。つい1時間前までは、先生のつまんねー話聞いて
黒板に書いた字をひたすら書いて、たまにこちらを見てくる陰キャラの女子と
目が合ったりでさ。まるで1時間前のことが嘘みたいだ。
静かにただただ静かで。
だけど気持ちの持ちようはあの時間とそうかわらねー。
今もあの時間もただただ俺は退屈してる。
青春だってのに。運動場を汗かいて走ってる陰キャラの女子見ながら
なんとなく恋した退屈な俺。もしかして俺は退屈してねーのかな。
  

             次は「砂時計」でお願いします。
770soft ◆soft/e/9Do :2005/10/16(日) 04:10:00 ID:ptTiYqB5
『砂の恋愛』
静止した砂時計の中で恋が生まれた
幾千幾万の砂の粒の中で恋が生まれた

現在の上から数えて137番目の砂の粒に
下から数えて89番目の砂の粒が恋をした

下から数えて89番目の砂の粒は
何度か上から数えて137番目の砂の粒に
会いにいこうと 愛を告げようと
頑張っているのだが一向に近づけない

上から数えて137番目の砂の粒は
かなり上の方にあるから
砂時計を使うと 真っ先に零れ落ちていく

幾千幾万の砂の粒に乗っかられてからに
上から数えて137番目の砂の粒は
どんどん磨り減っていった

下から数えて89番目の砂の粒は
全く気付かない 何せ遠距離恋愛である

やがて 上から数えて137番目の砂の粒は
細かく何片かに砕け散ってしまった

下から数えて89番目の砂の粒は
あの子が 砂の粒が さらに粉々になってしまったのも知らず
未だ恋をしている

____
次ぎは 「馬」
771名前はいらない:2005/10/18(火) 12:27:33 ID:YwbJmMI8
「馬」

足が早くて優雅で美しい。この言葉からはそんなことが思い浮かぶ。
だけど、私のクラスの馬前君は足が遅くて優雅なんてもっての他。
全然名前と姿が一致しない。
私の席の前でみんな私を哀れんでくれる。
そういえば。
以外にも中身は良い奴ということを私の他に誰も知らないみたいだ。
私が連想する馬はとっても
       優しくて良い馬だ。 
 

  次は「ブランコ」でよろしく。
772みなづきあおい:2005/10/18(火) 14:30:05 ID:+idccQMy
「ブランコ」

ゆらり ゆらりと 揺れるブランコ
最後に乗ったのはいつだろう?

子供たちがはしゃぐ中で
私はひとり ブランコに乗ってた

いつまでたっても続いたそれは いつの間に終わっていた?

ゆらり ゆらり 揺れながら
私は歌を口ずさむ

もう一人じゃないと
それが分かったのは きっと ずっと昔

いつの間にか私は大人になって
もうブランコは必要なくなって

だけど。

やっぱり風を感じるのは心地良くて
私は今日 久し振りにブランコに乗った


次は「シーソー」でお願いします(・∀・)
773名前はいらない:2005/10/18(火) 21:50:55 ID:MtUKxYwo
ギー… ギー…

目の前には誰もいないのに

ギー… ギー…

いつまでも繰り返す

ギー… ギー…

片道だけ素早く

ギー… ギー…

片道だけ重く
774名前はいらない:2005/10/18(火) 21:52:09 ID:MtUKxYwo
「ブランコ」でした。

次は「明日」で宜しく。
775名前はいらない:2005/10/18(火) 22:09:08 ID:8KjSwmNS

 死んだ毛布を被いて母は泣く
 漏れる灯篭の仄かなノイズ
 乗る
 ふわり
 炎から生まれた飛沫が蝶になる
 ひらり
 揺る
 揺る
 揺る


 
 明るむ燐粉受け
 燃ゆる竜胆
 ああ
 また死んだ
 そして産まれた

 倦まれた陽
 が
 
 赤い毛布を被いて母はすこしわらう


------------
>773 スゴクイイ(・∀・)

次は「晩秋の月」で
776名前はいらない:2005/10/19(水) 13:43:50 ID:IQLEdaAE
「晩秋の月」

細い体の縊れた腰にサラサラの長い髪。
君を始めて知った。
月明かりに照らされながら俺を必死に受け入れる。
苦しそうな顔に哀愁が漂ってる。
君が大好きだ。今日だけ大好きだ。
晩秋の月を窓から見た。君の喘ぎ声を聞きながら。
明日のお会い手は誰だろうか。
明日も明後日もこの月見ながら幸福の絶頂に浸りましょうか。

       次は「桜吹雪」でよろしく  

777名前はいらない:2005/10/19(水) 18:31:30 ID:u8WjKXEc
びゅうびゅう

ざらざら


混ざって 混ざって
何も見えない
混ざって混ざって
桜吹雪
778名前はいらない:2005/10/19(水) 18:33:22 ID:u8WjKXEc
お次「異常なあのこ」

775(・∀・)b
779whorekitten☆ ◆LIAR//npyo :2005/10/19(水) 23:31:31 ID:1y2pvCeD
「異常なあの娘」

ハイハニー 輪廻のしくみすら よくしらないのに
傷に戸惑い まだその場所で泣いてるままさ
ねえ可笑しいのはあんたの方だぜ

ハイハニー みんな大好きな景色をジャック
それぞれが幸せな気持ちを 夜に溶かしてる
ねえ可笑しいのはあんたの方だぜ

喧嘩腰の 君は愚痴りながら
夢の島はただ 狂ったメロディ ああ

ハイハニー ハイブリッドが この世界を埋める 本当の話さ
君のような破戒者は ふしだらで時代遅れ

ハイハニー でも君は
気絶したまま生きてるんだろ ラブリー
ねえ可笑しいのはあんたの方だぜ

悪魔さ悪魔
あの娘は悪魔
ねえハニー 君は悪魔
よだれを垂らさないで


780whorekitten☆ ◆LIAR//npyo :2005/10/19(水) 23:33:10 ID:1y2pvCeD
つぎは 「泥酔の土曜日」
ビッキビキによろしく
781774:2005/10/20(木) 17:31:28 ID:sdmoNJut
素でお題表記間違えました。「シーソー」でした。
782赤頭巾ちゃん:2005/10/20(木) 21:06:00 ID:S1dVclPd
心がいったり来たり
揺れ動く心
あの人への想いも大事に
でも目移りしてしまう

大好きなのはあなた
だけど振り向いてもくれない
だからぷいと顔を背け
あなたをつき抜けて通り過ぎるの

キライ
でも恋しい
だから
いつも

遊んでフォ〜〜〜!!

   シーソー(ゲーム)

         お次は「ニート」でよろ

      
783赤頭巾ちゃん:2005/10/20(木) 21:25:31 ID:S1dVclPd
ごめん780さんのがお題でしたね。

「泥酔の土曜日」に切り替えます。どうぞ

784& ◆9h0ZUflrLY :2005/10/20(木) 21:38:21 ID:X7Goy/Sk
「泥酔の土曜日」

じぶんがコケて
ラが漏れたとき
酔っているなと観察したのは
小学生のじぶんだから
彼はソを吐いて
遠くお腹の中にレミレを知ってる
分裂してく先の音ドがつながって
まとめて倒れてく倒れてく
ぜんぶ くっついたまま倒れてく
ソレミレファファ消え
残った今はちょっとだけ
静か。
785プラネタリュミスト:2005/10/20(木) 21:40:03 ID:X7Goy/Sk
>>784
はじめまして。
文字化けしましたがこれは私です。
次は、
「ウサギのような悪」
でお願いします。
786バナナ:2005/10/20(木) 22:29:45 ID:ul1HKDlC
はじめまして。僕の文法がやはりまずいけど、
よろしくお願いいたします!

「夜」
静かな夜空の下に ビルの灯りがいつもどおり光っている
続々の残業 一生懸命に働きっぱなし
激しい競争の渦に追い詰めて 勝利者になりたがる
まさか これは サラリーマンの楽しみか 苦しみか

春暖かい卯月 椿餅を持って花見
並木道両端の華やかなソメイヨシノ 予想と同じに咲いてくる
久しぶりなシャボン玉 ふわふわ飛む
上野公園の夜桜の下 酔っ払い社員の不満な騒ぎばかり

酒と煙りだらけの居酒屋で
日々も「カンパイ」で応酬している
成功を収めたのがあれば がっかりするのもいる
ただし 全ても 家の夕食と隠れん坊している人たち
787& ◆9h0ZUflrLY :2005/10/20(木) 22:31:14 ID:X7Goy/Sk
>>786
れれれ?
「ウサギのような悪」は?
無視ですかーですかー。
788バナナ:2005/10/20(木) 22:31:58 ID:ul1HKDlC
「夜」(続)
電車の中には さっぱり疲れた体が満載する
強いて足を引いて プラットホームに降りたものの
望む自由が丘の改札口が 永遠に至れない

眠らぬ新宿の路地裏 お金に汚された仙境
仮想の愛の一瞬を求めよう 欲情が溢れるブラッディ・メアリーと
酔いやすいホール・イン・ワンをしみじみと味わう
ネオンサインの街路の夢幻泡影
夜明けになったら 虚しい心に戻ってくる

フィギュアのハーレムに帰って もっとも安らかなところに飛び込む
ことりと風呂に入ろうか このみとキスしてもいいか
毎晩もアニメの夜 萌えるキャラクターと付き合う
清純系のパラダイスに迷う 寂しがる「毒男」
掲示板の中で サーフィンしたりチャートしたりする
卒業の日付は よく見えない

人々もしぶしぶやっているじゃないか
自分の生き方のため 何かを背負わなければならない
この都市から逃げ出そうにもなく 物質主義に振り回されるから
一生も治さぬビールスに ぽつぽつ蝕まれていく
あの下界には少しずつ失っていく宝物を
789& ◆9h0ZUflrLY :2005/10/20(木) 22:33:51 ID:X7Goy/Sk
>>788
れれれれー。
圧倒的に無視ですかー。
うぅっうー、うぅっうー、ってダンスしますよ?
790バナナ:2005/10/20(木) 22:34:45 ID:ul1HKDlC
「夜」続
ねえ、あなた 幼い時の思い出 まだ憶えているか
この見事な星空を仰向けて みんなの夢がかけてあった
ぎらぎらな銀河の下 あなたの強みをしっかり抱きしめたい
この地球(ほし)が終わるまで
ずっと ずっと 互いに温もりを交わそう

真っ黒な闇に落ち込んでも 怖がらないでね
翼を広げようものを あなたを光明に導くから
私たちの身を尽くさせて 世界の最終の煌めきになって
燃えきるまでに 輝いていくよ 私のアルタイル
それは妄想のことのみか いいえ、本当の天の幸だ

人間にあって純真無垢な愛情は いまどこにまだ残しているか
ほんの少しとも 僕らの心で種を蒔いた
桜に抱かせて 灯火を見渡して 海を感じて 富士山を見上げて 天の川を眺めて
このロマンティックな浄土で一緒に住もうよ
ここはもうあのコンクリート・ジャングルではなく ここは日本平
791& ◆Z2KySTSpOo :2005/10/20(木) 22:36:12 ID:X7Goy/Sk
>>790
あーあ。もういいです。ごきげんよう。
792バナナ:2005/10/20(木) 22:37:26 ID:ul1HKDlC
ごめんなさい!書き込む場所が間違ったみたいです+_+
793プラネタリュミスト:2005/10/20(木) 22:40:37 ID:X7Goy/Sk
>>792
はーい。
私も面白半分にチャチャを入れて反省してます。
794バナナ& ◆/lmjbT1tIU :2005/10/20(木) 22:50:48 ID:ul1HKDlC
>>793
私はどのスレで書けばいいでしょうか?
795プラネタリュミスト:2005/10/20(木) 22:58:37 ID:X7Goy/Sk
796バナナ:2005/10/20(木) 23:40:25 ID:ul1HKDlC
>>795
助けてくださるのがありがとうございます!

ごめんなさい!スレの主人さんと「:& ◆9h0ZUflrLY」さん、
ルールを違反したのがここで謝ります!

次のお題はまだ「ウサギのような悪」です!
797名前はいらない:2005/10/20(木) 23:44:42 ID:E+kJ2yly
>796
とりあえず日本語もっと勉強しなっせww
文法変だから詩は結構面白いけどな 1くらい読もうな
>795
反応しすぎ
798鬼津月 ◆tBqj2O1lqQ :2005/10/21(金) 00:56:46 ID:HZhvwJJu
  ウサギのような悪

君も一人の少女でさえあれば
ウサギの穴にだって落ちられる
ダウン、ダウン、ダウン
落ち着く先は、涙の海かもしれない
不思議の国へようこそ
君が追いかけた白ウサギは笑っていたかい
彼の時計は女王の処刑を待つだけだった
ウサギは君を誘ったんだ、たしかに
退屈の世界からこの国へ
夢は永遠ではなく、覚醒は迫っている
時間はもうない
さあ帽子屋を連れて法廷に進みなさい
君の罪はそこで裁かれ
一つのカードを与えられるだろう

―――――――――――――

お次は「裏切り」で。
799名前はいらない:2005/10/21(金) 18:30:05 ID:65OZ9zZ5
                「裏切り」

あーどうしてだろう?どうして彼女を愛してしまったのだろう?
捨てられると知っていてどうして貢いでしまったのだろうか?
愛してるとは一言も言ってもらえなかった。
ただ君の傍にいてるだけで僕は癒されたんだ。
雨に打たれながら頬に涙が伝っていった。
キスされた感触が忘れられなくて。
また君に裏切られるために君を愛したいと思います。


     次は「溶けない雪の結晶」でお願いします。     
800名前はいらない:2005/10/21(金) 20:06:58 ID:VcEXjylk
「溶けない雪の結晶(Ice-7)」

降るフルふる
白くしろく溶ける事の無い雪が
降るフルふる

降るふるふるフル
やがて全てが静まり、風だけが鳴る
ふるフル降る

そら は 蒼く
大地 は ただ 白く

不純な血肉を排した世界のうつくしさ を

誰でもない誰かが語る


・・・800get!

お次→「墜落」
801名前はいらない:2005/10/21(金) 21:54:55 ID:K8ooAs1v
「堕落」

漸う辿りついた頂から見下ろしているのは
文字通り赤く燃えている
見慣れたはずの町並み

水と食料を奪い合うのは本性を暴かれた獣たち
宴の最果てに待っていたディナーがひどく美味い

消し飛んだ生命の欠片を踏み歩き
真逆様に進化した彼等の行く先を

頂から見下ろしている
頂から見下ろしている

頂から見下ろしていた


やってみると難しい;
次は「月の夜」で。
802スイート・ホーム:2005/10/22(土) 18:29:38 ID:QfmSX3ML
           「月の夜」

暗闇に輝くのは無数の星と少し欠けた月だけだ。
この世は自分さえ光って輝けばいい奴の集まりだ。
みんな無数の星なんかどうだっていい。月になりたい奴がいやってほど。
自分が良ければ多少回りがごたついてても関係ねー。
いじめられてる奴みても見て見ないふり。
  
   星があるからお前がより一層輝いてるんじゃねーのか?
   
もうちょい周りのこと見てみろよ。   お月さんよ。


          次は「手錠」でよろしく。
803cレール ◆n/ANJuS0Pg :2005/10/22(土) 22:18:58 ID:14418Pnc
「手錠」

お帰りの日までお待ち申しあげます

十年のその先白髪になるとても

毎朝貴方を思いつつ

櫛削りそして結いましょう

この子は貴方の生き様を

しっかと見据えて育つでしょう

風に逆らう旗を持つ心は誰にも囚われず

東の空でも羽ばたける

私の心も空を行き帰れる貴方と手を取って

西に向いてる暖かな部屋を探して住みましょう

今はただ貴方をお待ち申しあげます
――――――――――――――――――――――――――――――――
お次は「君が可愛いのは」でお願いしまっす。
804名前はいらない:2005/10/23(日) 17:52:23 ID:+B6FSPJ4
「君が可愛いのは」

君が可愛いのは僕を愛してくれるから
君が可愛いのは僕のためにお弁当を作ってくれるから
君が可愛いのは暇な時遊んでくれるから
君が可愛いのは僕のこと誰よりも好きだよって言ってくれるから
君が可愛いのは夜のお相手してくれるから
君が可愛いのは・・・・
今すぐにでも別れてくれそうな御馬鹿さんだから

      次は「嫉妬」で
805QQQ ◆HfD2XMemw6 :2005/10/24(月) 01:08:43 ID:rPd9hGGm
「嫉妬」

気持ちのいい真綿に縛られて
消えていく懐かしい世界を見つめる
自由な両手はどうしたらいいの?
なんていじわる
振り払う権利は残すだなんて

目には鮮やかなフィルム越しの世界
耳にはせつないラブソング
足はしなやかに活動を待つ
それでもココロは動けないまま

もう何処にだって行けないというのに
じわりじわりと崩したくせに
こんなアタシを疑わないで
情けない姿を見せ付けないで
806QQQ ◆HfD2XMemw6 :2005/10/24(月) 01:10:18 ID:rPd9hGGm
次のお題書き忘れました・・・。
「鍵」でお願いします。
807cレール ◆n/ANJuS0Pg :2005/10/24(月) 13:20:38 ID:Pnk1MhQy
「鍵 ↓

かけて も一つ かけて ↓

     も1個 かけて さらに ↓

          かけて 頑丈に かけて  ↓

                誰にも 見られ ぬよに  ↓

                     かけて これを 見てる  ↓

                          君には 見せる はずが ↓

                                気づい たらば 鍵って ↓

   ・コノヘンテ・゙オトシテキタカモ・                        ・・・  どこよ  」

-------------------------------------------------------------------
お次は「壮大な夢」でお願いしますー




808苺砂糖煮:2005/10/24(月) 22:29:42 ID:88G+5Tsw
              「壮大な夢」

私には夢がある。お城に住むお姫様になること。
ドレス着て、ガラスの靴履いて、白馬に乗った王子様がやってくる。

            懐かしい・・
小さい頃そんな夢のようなこと考えてた。
人は小さい頃壮大な夢抱えて生きている。現実はともかくで・・
どうして大きくなれば壮大な夢はしだいに私たちから消えていくのだろうか?
あー悲しいことだ。
じゃあ今から1分間だけ壮大な夢描きましょっ。
きっと君は世界一幸せものになれるからさ。

        次は「深海」でお願いします。 
  
809鬼津月 ◆tBqj2O1lqQ :2005/10/24(月) 23:25:20 ID:puz8s3cz
  深海

決して届かない光に泣き
涙に腐った、目は捨てた
遠い昔
何者も寄せ付けない
無音の深海に沈み
暗闇の底に蟠る
盲目の蛇になった
堆く聳える水の壁を前に
力尽きた昨日
這い回ることも
餌を追うことも
何もできず
今はただ、身を丸め
自らの尾を、喰らうばかり

―――――――――――――

お次は「栗」で。
810名前はいらない:2005/10/24(月) 23:56:29 ID:/4k3AC0l
おおきなくりのきのしたで
あなたとわたし

おおきなくりのきのしたで
あなたとわたし

なかよく
なかよく
なかよく

おおきなななnなかyyyく
きききききいい
なかよおしなくさて
あなたあなたんなあああtttた
ちがあふfffれててて

ししししsss

おおきなくりのきのした
あなた

きのしたに


お次→「ポケットの中には」
811名前はいらない:2005/10/24(月) 23:56:49 ID:oNHDTjtH
「栗」
怖がらないで そう
その身をかくまう
トゲのついたコート脱いで
新しい自分をさらけ出して
厳しい社会 厳しい現実に
身を焼かれ 身を焼かれ
我慢しきれず飛び出した
頑張ったキミは
素敵な香りがする

NEXT「あめんぼ」
812名前はいらない:2005/10/24(月) 23:57:53 ID:oNHDTjtH
重複すいません。
お題「ポケットの中には」です。
813名前はいらない:2005/10/25(火) 00:06:37 ID:0waBhZj6
20秒差ドンマイ(´・ω・`)ノ

あめんぼあかいなあいうえお
あかいあめもふるあいうえお
あめんぼきえたあいうえお

あめんぼあかいなあいうえお
あかいあかいぢごくみたいなゆうひ
あしたはだれがきえるのあいうえお

あめんぼあかいなあいうえお
あたしのてあしももいでゆかれて
あかいなあかいなあいうえお

あめんぼあかいな
あかいな
あかいな

ああ




814名前はいらない:2005/10/25(火) 00:07:15 ID:0waBhZj6
ごめん次「ポケットの中には」
815名前はいらない:2005/10/25(火) 15:51:13 ID:CAUCO/Bt
「ポケットの中には」

ポケットの中には飴玉一個と携帯が。
ポケットの中には彼女に書いたラブレターが。
ポケットの中にはゴミくずと鼻かんだティッシュが。
ポケットの中には財布とハンカチとメモが。

     いろんなポケット
     みんなのポケット
十人十色なこの世界。


        次は「先生と私」でよろしく
816名前はいらない:2005/10/26(水) 01:53:30 ID:jomByX0e
「先生と私」
教室満席大盛況
必死で手をあげ自らをアピール
その中で一人
顔の横に手のひらな私
前の人たちの影で
見えないのは分かるけど
決して手を下げられない
この気持ちは本当だから
放課後誰もいなくても
ずっと手をあげている
いつか気付いて
私だけの
恋の先生となって


次。「空を飛ぶ」
817雪うさぎ:2005/10/27(木) 17:08:32 ID:VedVyOy3
            「空を飛ぶ」

あの大空に向かって羽を広げて飛びたいな。
わた飴みたいなふわふわそうな雲。
自由自在に飛び回る鳥たち。
あの空からこの世界はどんな風に写ってるのかな?
きっと人間はちっぽけなアリみたいなんだろな。
時間にも追いまわされてない空。
一度でいいから飛んでみたい。
この背中に秘めてる栄光の羽で。

           次は「雑草」でお願いします。



     
 
818赤頭巾ちゃん:2005/10/27(木) 20:19:37 ID:pVNlpLHy
特別立派な出でもない
貧乏で教養もなかった
でも自分なりにやってこれてる
表現する手段を増やしたい

すべからく単調。。
こんな生活がづっと続く
踏まれても踏まれても
歯を食いしばって
ここまでやってこれた
頑張らなくてもいい
でももっと頑張ろう

目的を見失ったままでは
話が伝わらない
すべって転んで
また這い上がる
それでいいではないか
と自分に言い聞かせた

     雑草

     お次は「手遅れと大丈夫のはざま」でおねがい

819夜 ◆d.GLN1JKiw :2005/10/27(木) 22:20:42 ID:AF1PtnGG
             手遅れと大丈夫のはざま

立ち止まって、尋ねてみた
「まだ、大丈夫?」

前を向いて、振り返った
「もう、手遅れ?」

今の自分を鏡で映せば
忌々しいほど、見慣れた姿

マンホールからすとんと落ちて
上を見てみると、無数の脚たちが歩いている。道路

私はひとり、足を留めて考える
「もう手遅れ?まだ、大丈夫?」


             次「世界戦争」
820鬼津月 ◆tBqj2O1lqQ :2005/10/28(金) 00:11:54 ID:kc8Tc5dR
  世界戦争

もはや映像の中にしか見出せない世代
すべては箱の中に小さく収まっている
ボタン一つで再生可能
モノクロに閉じ込められた人々は
滑稽なほどせわしなく、動き回っては
ちょっとしたことで、あっけなく
糸の切れた人形のように
ばたばたと倒れていく
物悲しい音楽にあわせて
兵器が進み、兵士は撃ち、街は燃える
被害は数字で示され
膨大な数値は、統計上の問題に変わる
試験には出ないが
忘れた頃に、また放送されることだろう

―――――――――――――

お次は「吟遊詩人」で。
821whorekitten☆ ◆LIAR//npyo :2005/10/28(金) 14:16:44 ID:IvugsPpU
吟遊詩人

どこにも行き着くいとまと場所さえない





次は「チョコレートの空腹」で
822チョコレートの空腹:2005/10/30(日) 01:23:09 ID:IFBXqaRD

 苦いspit out知るものか胃酸だってましさ
 夜の残滓よりも黒く朝の期待よりまだ甘い
 いくら食べてもずっと待ち続ける
 LARKに合わない知っている だが何かを期待もする
 そう朝みたいに そう朝、朝
 もうひとつの朝をきっと知れると騙され続けたい
 酔って赤い酔眼と喉の奥に溜まる苦い黒い痕に刺す陽を
 待ってたいって

 色々言う幽霊がまた幽霊質のバーボンを呷っている
 僕は言うべきこともなくてキスチョコつまんでぼんやりと
 時をもてあます

 肩に乗っかるバレンタインって名前の鸚鵡がね
 歌い出してから
 僕は言うべきこともなくてキスチョコつまんでぼんやりと
 喉にからまる苦みに耐え続けている

---------------------*
次は「こんな星の綺麗な夜には君に何を話そう」 で
823チェルシム:2005/10/30(日) 07:15:14 ID:p2/stxUF
長らく星を見失ってた僕らだけど今夜は瞬く星の海
冷たい夜風を肺にいっぱい吸い込んで君の手を握ってる
二人、同じ空の下で同じ星灯りを視ているよ
体温を分け合いながら僕ら明日を想ってる
いつも悲しんでる君だけど、今は悲しくないかい?
君の目をのぞき込んで尋ねてみる
夜空とおそろいの深い闇の色
ねえ、星が綺麗だよ
君の目にも浮かんでる
こんな星の綺麗な夜には二人寄り添うだけで夢心地
心すら共有できるよ
目を閉じてもなお煌めく天体の熱
チカチカ ピカピカ
星を視ながら、僕ら、明日を想ってる



次は「コスモス」でお願い致します。

824苺砂糖煮:2005/10/31(月) 21:39:52 ID:l75JkuqF
「コスモス」

僕の前に立ちふさがったのは一輪の花だった。
コスモスみたいに上品でけばくなかった。
こちらを見てニコリと微笑み僕を挙動不審にした。
その花に僕は夢中になった。
冬になれば花びらはとれて僕の前にいなくなる。
だったらその大地からひっこ抜いて僕だけのものにしようか。
しかしひっこ抜けば枯れるのが落ちだ。
僕には見てる以外どうしようもない。
秋から冬に変わる頃だった。

          次は「水溜り」でお願いします。
 
825水溜り:2005/11/01(火) 00:48:59 ID:iY4PoYUK
ふたりでカエル捕ってあそんだね
泥んこの中でほほにも手にもどろつけて
ぬぐってもぬぐってもひろがるばかりで
それがおかしくってふたりで笑った

雨上がりの土は少しぬかるんで
ふたりの足あともずっとのこった
こうして歩いてゆくんだねって
ずうっと一緒だねって
ほら見て、と手をとって
4つのくぼみがずっと続いているのを
ふり返ってきみはまた笑った

バケツに入れたたくさんのカエルが
取っ手をにぎるぼくたちの手の間で
いつまでも鳴いていた




次は「写真」でお願いします
826苺砂糖煮:2005/11/01(火) 15:54:10 ID:8cutrDLk
「写真」

笑ってた。あの時の私は笑ってたけん。
田舎出て都会の空気吸ってから早4年。
どげんしてもあの日には戻れんけん。
みんな元気にしちょーかな。
写真は一秒たらずで撮れるがこの一枚の写真は一生残るんじゃろね。
あー今年こそ帰れるかな?
あー今年こそ方言が抜けきってしまいそうじゃけん。


           次は「サボテン」でよろしゅうお願いします。
827394:2005/11/03(木) 00:36:50 ID:Fnruj2cS
君は私の真向かいに座って
じっと見ている
私を
愛想笑いもしない
慰めもしない
元気づけもしない

君はカラッカラの私の心に立っている
水もまかない
優しく撫でるわけでもない
ただ凡庸と立っている
その様子はまるで
ケーキの上の蝋燭
日時計のあの三角
アスファルトに立つ電柱
いやいや

砂漠のサボテン

何を好き好んでこんな所に
立っているのか知らないけれど
夕日さす砂漠にはサボテンと決まっているのだ
そこにいるだけの不器用な君と決まっているのだ

次のお題は「毒と鼻」(変換ミスにあらず)
828名前はいらない:2005/11/03(木) 00:37:44 ID:Fnruj2cS
ごめんクッキー食べ残した
829鬼津月 ◆tBqj2O1lqQ :2005/11/03(木) 01:23:16 ID:QbNOf7gv
  毒と鼻

鼻から吸った薬が
耳から滴れてきた
度重なる幻覚に食われて
スカスカになった脳のすき間など
わけもなくすりぬけるのだろう
耳から溢れて、頬へ伝わる薬を
手でかき集めて
また鼻に押し込めていく
白い粉か煙だったはずの薬が
いつのまにか
ドロドロとした汁に変わっていた
群がる小さな虫のように
テラテラと光り、蠢く灰色の汁を
鼻から吸い続ける
美味そうに、美味そうに
最高の笑いを、顔に貼り付けながら

―――――――――――――

お次は「システムダウン」で。
830赤頭巾ちゃん:2005/11/03(木) 11:30:59 ID:to8iVUa3
YK2恐怖のプログラム
痛ましい地獄
だがそれはもう消え去った
今は魂が浄化され
鎮魂のクリスタルの巣窟の中へ

詩人の心は癒され
また穴の中から
地球のあまねく人々の心の中を
その煌く潤沢な輝きで満たす


時間はフラクタルなリズムを
空間の輝きへとつなげ
美しいシュプールを描き
見事な惑星テレパシー芸術へと変貌する

コントロールされたゾンビ
それはプログラムされた心であり
人は自由意志でそれを取り除く

今日という日を
もっと輝いて生きることが出来るだろうか?
だましの箱をついに見破った日
だが、本題はそこからだった。。

   システムダウン
  
          お次は「忘れ物」でよろ。

831テディorベア-:2005/11/03(木) 12:17:04 ID:o7M38Hoy
               「忘れ物」

あの日あの場所で大切な忘れ物をした。
いったい僕は何を忘れたのだろう。
ゴミクズ?
いや、もっと大切なもの。
じゃあなんだ?
というか、思い出せたら「忘れ物」じゃない。
この腐りきった都市に何忘れようが関係ないか。
思い出しても
忘れておこう。
・・・忘れ物


              次は「涙(るい)」でよろしくなり。
832「涙(るい)」:2005/11/03(木) 17:08:54 ID:tbYaCpSa

るいちゃんが 泣いちゃった!
わんわん ぴぃぴぃ 止まらない ちっちゃな顔を真っ赤にさせて
涙なんだか鼻水なんだか涎なんだか ぎゃあぎゃあぎゃあ
隣のマサルくんもつられて泣き出す うわんうわんうわん
ユキちゃんもカズノリくん、ケンちゃんだってみんな仲良く真っ赤っか 
あやしてみたりなだめてみたり 困った困ったトモコせんせい
なんだか泣きたくなっちゃって 手足ぱたぱたふりまわし 
ひよこ組の教室は ぴいぴい仲良く大合唱♪

      
             次は「遊び」でよろすく。
  
                     
833「遊び」:2005/11/03(木) 17:54:29 ID:TYCYcQbJ
あっちの空で ピーチクパーチク
こっちの沼で ゲボゴボズーブブ

乳首を備蓄

たわいもない たわむれ ですから

                次は「ソルトレーク」でよry。
834名前はいらない:2005/11/07(月) 01:02:15 ID:GtGUVLjQ
【ソルトレーク】
可哀想なソルトレーク、暖炉に投げ込まれるソルト君
足元許してお姉ちゃん、言葉は忘れたソルトレーク
足が痛いのソルトレーク、夏のソルトはやはり強い
技が少ないよガイルさん、それでいいんだソニック流行
伝えられなかった言葉は数知れず、夢は忘れたソルタバージュ
明日の事などわからない、予定表は持ち帰らないの田中さん

次は【ピアノ】で
835名前はいらない:2005/11/07(月) 01:24:29 ID:rChVjs4+
白と黒の上で君が踊る
隣で僕が歌って
眩しすぎて目が眩んだ僕はもう君しか愛せない
窓の外には銀色の雨音
あの日の音色に良く似てる
君の香りが残る部屋にはもう、ピアノと僕しかいない
僕は君みたいに上手に踊れないから君のためにお別れを歌う事もできない
それなら僕は君に会いに逝こう
あの音色に誘われて


「バター」でお願いします
836スイート・ホーム:2005/11/07(月) 10:07:29 ID:wyrmLSDZ
                「バター」

熱く抱きしめると溶ろけてしまう君。
甘くてすぐ俺の中に溶けてしまう君。
じゅうじゅう喘ぎ声が大きいよ。
感動の余韻を残して次は誰を甘くするの?
それとも塗ってあげるの?
舌で君を転がしながらその味を堪能するね。

            次は「人形」でお願いします。 
837名前はいらない:2005/11/07(月) 23:13:17 ID:EZfnuBnW
人形 捨てる

醜くて汚らしい人形が とある店の奥にある
いつからあるのかはわからない
なぜ醜い顔に造られたのだろう
なぜこんなに汚れてるのだろう
目が合うと その人形は微笑んだ
その微笑はあまりにも悲しかった
笑うはずもないのに

助けることのできない僕は そっとそこを離れた
838837:2005/11/07(月) 23:14:33 ID:EZfnuBnW
1行目消し忘れorz
そしてお題書き忘れたorz

次は「親子喧嘩」でお願いします
839悪夢(アクム) ◆gx.zb4xN/g :2005/11/08(火) 01:53:11 ID:iE9Tlsu6
親子喧嘩

口うるさい母は嫌い
心配性の父はもっと嫌い
毎日口論を交わしても
何一つ解決できない私の我侭
母が嫌い
父は大嫌い
今日も喧嘩
昨日も
その前も
その前も・・・
夜中セーラー服で帰宅
母は怒鳴った
父は殴った
逆上した私は
玄関にあった弟のバットを
二人に向かって振り下ろした

**********************************************************

次のお題は「剃刀」でお願い致します。
それでは皆様、ごきげんよう。。。
840名前はいらない:2005/11/08(火) 04:17:25 ID:egyh0Eyz
剃刀

指と指の間できらめく無慈悲な輝き
その輝きの中に
遠く過ぎ去った昔が見えた
ふと肌に押し当てれば
その氷のような冷たさが 何故かとても愛おしい
戯れに肌に走らせてみると
ゆっくりと溢れ出す生ぬるい血液が
もう二度と戻ることのできない何かを思い出させて
そっと涙をこぼした
僕は丹念に血脂を拭うと


丁寧に封筒の中に糊付けした


次のお題は「階段」でお願いします
841ナスカ:2005/11/08(火) 15:56:49 ID:Bs2S+t5q
            「階段」

登る時は無償にしんどくて降りる時はかなり楽。
人生の階段。
あきらめずに登るけどその疲労は半端じゃないや。
降りるのが簡単で降りてみるけど結局降りた所でそこは目的地じゃなかったり。
また登ってたまに応援者がいたり手を差し伸べてくれたりで。
これまで何段登ったかな。
一人で登った階段は一段あるかないか。
また降りてまた登る。
それでいいんじゃないのかな?

            次は「林檎のほっぺ」でよろしく
842cレール ◆n/ANJuS0Pg :2005/11/09(水) 11:53:27 ID:ny3TgIEZ
「林檎のほっぺ」

かっか来ている 紺のジャンパーで道東の方まで行ってみよう
ゆらゆら揺れる夕日の見える あたしの家系は半漁半農
2個年下のあいつにはもう とっくに新しい夢があるんだ
分かっていてもこっそり作る 好物だったフキの煮物

組合の帰り一緒になって ふた月後には一緒に住んでた
分かれた今も事情を知らずに 似合いの二人と吹聴される
あいつに近づく平成生まれ 隣の席の4大卒 遠ざけとくにはちょうどいい
帰って来たのは運命かなと 信じさせられた3年と少し

化粧をしないのは好き好きじゃんかよ 
文句があるならあいつに言って ああ頬が風に冷たく干せてる
----------------------------------------------------
お次は「鱒」でお願いします。←トラウトだよん。


843鬼津月 ◆tBqj2O1lqQ :2005/11/09(水) 23:44:28 ID:ikGSk7Gs
  鱒

噛み付いたら偽物だった
喉の奥に痛いものが引っ掛かった
泳ぎ回ったが、強い力で引き寄せられた
そのまま引っ張られ続けた
水面に近づいたところで
網にすくわれ、川から引き離された
陸にあげられると、抱えられて
息苦しい中、写真をとられた
彼は手際よく
私の口から痛いものを取り除いた
会話が聞こえた
彼はスポーツを嗜む、心優しい人なのだそうだ
彼は私を川の中へ戻した
私は口から血を流しながら、朦朧と、川を泳ぎ始めた

―――――――――――――

お次は「むしゃくしゃ」で。
844名前はいらない:2005/11/18(金) 00:32:04 ID:jDSt+hKO
頭の中が迷路みたいになって
思考は同じ所にさえたどり着かない
いつか君に答えたはずの答えだって
どの壁の先にあるのかわからなくなった

月が赤くて大きい夜にだって
小さな安らぎを感じてしまった
いつかの君が怖がった だって
そんな夜を思い出したんだ

思考が混乱している
履行されない夢
向こうの世界
断絶された

人は迷って成長していくんだ
そんな欺瞞は既に僕を騙しきれなくなって
迷路の出口が感じられない僕は
罪を 犯した
845名前はいらない:2005/11/18(金) 00:32:41 ID:jDSt+hKO
あ、ごめんなさい、お次は「born to be」で。
846赤頭巾ちゃん:2005/11/20(日) 21:37:54 ID:yBRIr+KA
その世界はまるで欺瞞に満ち
もうしゃべることができないくらい
嘘の束縛で縛られ
勇気ある者の最後の一振りですら
忘却の彼方へと葬り去られた

あなたが生まれてきた理由
それをじっくりと考える
今、たった今それが出来る
出来てくる
じっと待っていたものを取り戻す

時間は追い立てられ
無理やりせかされようとも
あなたはあなたであることを忘れないため
いつまでもそこにいたんだ

でも、もうすぐやってくる時だ
騒がしい都会の喧騒もやみ
人は次の段階を切望し始めた

次の未来へ
それはもうすぐやってくる
あなたが生まれてきた理由
必然ですらあるように
あなたはあなたらしさを取り戻す

「bone to be」
お次は「もう来てるよ」でおね


847名前はいらない:2005/11/20(日) 22:32:04 ID:E0oZprZ2
もう来てるよ
って言ったのに
君は居ない

辺りを見回しても
無表情の
記号の羅列

僕には待つ事しか
出来ないだろう

君の居場所は
君にしか分からない

僕は君に付いて何も
知らない

電脳の世界で
待ち惚け

次は
【忘れ物】
848阿麻 ◆snPLcxRxd2 :2005/11/20(日) 23:54:48 ID:CGfsClzX
寝る前の儀式 今夜はとりやめ
準備不足をしかられる覚悟で
寝入って、夢見るわたしに
「忘れ物だよ」って樹海マップを放り投げる
ケモノのように毛深い手は
だれ

寝る前の儀式 しかられる覚悟

ーーー
次は
【女系】
849鬼津月 ◆tBqj2O1lqQ :2005/11/24(木) 02:22:18 ID:ICT1kEtK
  女系

母から継いだ揚羽蝶
うちかけられた夜には
風の振るう背を抜けて
庭の老い木に羽ばたき
幽々、舞い浮ぶ白姿
りんと寒さ振る月影
西国の海に眠る家を忍び
絶えた物語を哀しむのか
冴える満ち月の涙も誘う
遠い昔の揚羽蝶
明日には、晴れて
嫁ぐ娘に伝える

―――――――――――――

お次は「崩れそうなもの」で。
850名前はいらない:2005/11/24(木) 05:26:05 ID:jpegMGv4


赤黄セピア色の風にのっている ふわふわのあれ
放射状の、ほら水鳥のうぶ毛みたいなあれ
微風からつまみ上げてそっと積む
ここ
午後の黄金陽を蜜にして
それをたよりに
きわめてかすかにまた次につながってゆく
静寂に育つ白いふわふわの塔
紡ぐ指のその先を息を殺し見る

そういうことだけなんだ
君としたいのは



----------
次は「三番めの眼」で
851鈴木:2005/11/24(木) 12:55:09 ID:TKZZD8Y+
【三番目の眼】
〜過去・現在・未来〜
心の瞳で過去を探し
二つの瞳で今を見つめ
瞳を閉じて未来を描く


次は【七色の虹】で

852名前はいらない:2005/11/24(木) 17:20:59 ID:QKqCUPXa
確か虹の麓には
宝物があると聞いた

私は
麓にいる貴方を思い浮かべて
遠くに見える虹を背にした


≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡
次のお題は

『教会』
853悪夢(アクム) ◆gx.zb4xN/g :2005/11/25(金) 01:53:32 ID:wVWoBDYr
「教会」

膝まづいて懺悔しな。
生まれてきたことを
キリストも十字架もそれは救えない
見えない荷物を背負って
命のパンをほおばっても
裏切り者はコインを隠す
綺麗なステンドグラスに心奪われてる暇があるなら
生まれてきた事を懺悔しな

*************************************************************************

次のお題は「海賊版」でお願い致します。
それでは皆様、ごきげんよう。。。
854名前はいらない:2005/11/25(金) 07:30:52 ID:sRIjY3Vc
遊びに来てね、俺に勝てる奴限定だけどね。チャオ!
http://blog.livedoor.jp/zackshit/archives/50175859.html#comments
855 ◆YAPoo/LC/g :2005/11/27(日) 20:17:17 ID:y7BPMubX
「海賊版」

跪いて懺悔だ?

生まれたことを後悔だ?

そんなやつを救う人が奇特だよ

ママンを恨めよ

生んじまったママンに膝まづかせて懺悔させろ

ママンも呟くよ「やっぱり海賊版デキがわりーって」




次のお題は、

「エラー」
856悪夢(アクム) ◆gx.zb4xN/g :2005/12/03(土) 01:55:32 ID:l2YRAyn5
「エラー」

部屋中に響く電子エラー音
何日も頭痛が止まないんだ
もう沢山だ、エラー音
君から発するエラー音
動かない 喋らない 失敗作
それでも捨てられない僕の君
君から発するエラー音
頭痛の中
少しだけ
心地よさを
感じてきたよ

********************************************************

次のお題は「悪意」でお願い致します。
それでは皆様、ごきげんよう。。。
857りれ:2005/12/03(土) 02:49:36 ID:vOFZqI9v
「悪意」
毎日のように底意地の悪さを感じる
私をだめにしたやつは
完全犯罪をした気になっている
でもそれはちがう
あんたは私に復讐の機会を与えた
この重大性にいつまで気づかずにいられるかな

テンニツバスリャハネカエッテクルゼ……インバイオンナサンヨ



次のお題は「成功」でドゾ
858名前はいらない:2005/12/05(月) 21:04:30 ID:hWjVZiYB
「成功」
成功なんてしない
できるはずもない
えらばれたものしか
できるはずがない

成功なんてしない
できるはずもない
あなたはいいだろうけど
できるはずがない

成功なんてしない
できるはずもない
なんにも努力してないんだから
できるはずがない



次のお題は「ケツからイタチ」でどうぞ
859心霊写真:2005/12/07(水) 03:58:44 ID:egEI4xDs
寄っかかってくる知らぬ肩は柔らかで
何だ人間の体はみんな暖かなんだな、と
最終電車に乗った私は君恋しさに揺れていました

私は独りと思っていたけど、今は一人じゃ笑えないし
明日定期を買うのだけれど、どこからどこまで買うのやら

ガタンガタン 君以外の人間なんて
ゴトンゴトン 君が傍に居ないなんて

夜の過ごし方がわからない
絵の描き方がわからない
箸の持ち方がわからない
声の出し方がわからない
歌一曲が歌いきれない
カラオケの意味がわからない
泣きながら歌っていた友人と決別したい
「ぐすっ、くっ、け、ケツからイタチが産まれてさ〜」

いいえ、妙な歌で泣いたから決別したいんじゃない
私はいつから友人を疎ましく思っていたのだろう
もはや友人だったのかあの人は・・・あの人誰?

わからない 何にも知らない
知らない人が泣きながら歌を歌った
君が居ない休日でしたよ

――――――――――――――――――――――――――

次は「空の遥かな出口」でお願いします。
860名前はいらない:2005/12/10(土) 00:00:41 ID:LYSBUrIZ
その階段はどこまでも続く
ただどこまでも続くと思っていた
でも僕は気づいた
出口がある

空の遥かな出口
そこに着けば何かが変わる
今はただそこを目指すだけ
入試という階段を上り
空の遥かな出口を目指す

出口の先には
また階段かな



次は「落花生」でお願いします。
861中村八分:2005/12/10(土) 03:30:13 ID:BxQo9S5C
割りと大して中身はないもので
カラカラカラなるまで喉の奥に詰め込んでいる
喉を通って目玉から飛び出たる鳶は
涙の比喩のようでやがて
糞と共に落花生を落とす

拾い上げるのが娘で
握りつぶされたら飛び出してしまうというのに
私の中の娘は
撫ぜるのを止めぬ究極なるエロチシズム

飛び出したる鳶は
相対する落花生の片方の部屋の住人である
今は形もなく証明するための記憶もない
少しづつ詰め込んでゆきそれを吐き出している
鳶の腹の中で私は
はじけることなく喉に溜まるそのものになっている

落花生の表面はとてもざらざらしていて
女児の尻のように美しいとは言えない
けれどそんな趣向を好む物もいるので
捨てたものでもない


−−−
次は「健康的な夜更かし」でお願いします。
862cレール ◆n/ANJuS0Pg :2005/12/12(月) 22:24:17 ID:Q7hbRwp1
「健康的な夜更かし」

白い目の色が青々とします
内燃機関が切り替わる時です

掛値なしの自由振動で
昼間の私は断熱状態
うつうつとしてる中身が充満し
夜更けに触ると貴方溶けますよ
2000kを超える温度ですから

古い型の私ですが
これでもなかなかハイブリッドで
いたぶる情も放置する愛も
どちらも賢く利用可能です

昼の蓄熱を夜に持ち越し
すっかり焼いてしまいましょうか
明日には要らない諸々のものを
潤滑油さえ良質ならば
未燃燃料は残しませんから

朝まで 働きますよ
貴方が時折メンテに入り
放置しつつも時折見張り
アラームにさえ気をつけて
上手に私を回してくれれば

?私はクリーンですよ 何せ燃料は天然です
-----------------------------------------
お次は「〜レス」でお願いしまーす。
863名前はいらない:2005/12/18(日) 20:55:47 ID:CPfoxupt
何もかもを切り捨てて
全てが無駄だと割り切って
この時代を生きてきた

時々ふと立ち止まって
振り返ってみたって
なんにもないんだろう?

xxxレス
何も無い
切り捨ててきた物は
自分自身だったんだろ?

xxxレス
振り返れない
振り返れないのなら
走り続けるしかないんだろ?
864名前はいらない:2005/12/18(日) 20:56:51 ID:CPfoxupt
また題書き忘れ、スマンです。
次は「最後の」でよろしくです。
865名前はいらない:2005/12/19(月) 03:43:16 ID:xGGqOGRN
「最後の」

切る直前の長い髪がいやに美しいように

目を閉じる瞬間の太陽の光がばかに優しいように

最後の日 とやらは輝かしいのだろうか

十五歳

切なさをひとくち学び

悲しみの底は未だ知らない


 次は「ひとひら」でお願い致します。
866QQQ ◆HfD2XMemw6 :2005/12/23(金) 23:38:27 ID:cAcRCaZh
「ひとひら」


そっとかざした手のひらに ひとひらの粉雪
溶けても溶けても また優しく降りつもる
かじかむ温度と裏腹に
白くて柔らかで 最後は透明に消え・・・

ふと思い出す
あのコは確かそんなコだった

そっとかざした手のひらを ポケットへ
もうかざすことはないけれど
ひとひらの面影と共に
粉雪よ もう少しだけ止まないで

******************
次は「その態度」でお願いします。
867虚構の真実 ◆Ks/PopOhaQ :2005/12/27(火) 01:09:42 ID:sAH0r40e

【上を向け そして進め】  「その態度」改題


君はまだ
上り詰めていないのに

どうして
下ばかり気にするのか


君はまだ
飛び立っていないのに

どうして
堕ちることが出来るのか





次は「臥薪嘗胆」でお願いします。
868赤頭巾ちゃんvol.8:2006/01/03(火) 01:00:27 ID:1a03GAdm
透き通ってゆく時代
みんなの心は果てしなく
あの星の向こうの世界から響く

しかしなぜだろう
この心の痛み
大自然の豊かなめぐみと
日々管理されたテクノ社会の
そのひび割れた裂け目から
聞こえてくる苦しみの叫びは

そっと静かに
耳を傾けてみる
見えてくる内宇宙の闇の
鮮やかに澄んだ光の海に
やっと次の時代の到来を見た気がした

もうやめよう
この世界は壊れてゆくだけだ
あとはみんなで
手と手をつなぎあって
新たな時代の布石を築こう


それまではただひたすら。。

   「臥薪嘗胆」

   お次は「どうするこれから」でオネガイ
869(臥薪)嘗(胆):2006/01/03(火) 01:06:11 ID:Zas7mBTS

まあね ゴディバだって全部が全部甘いのじゃない
舐めてごらんよこれ100%*ビター*チョコレート
恐ろしい味がするよ
味っていうか苦いんだけどね要するに
それでもほんわり甘く
  思えたり思えなかったり かな
言い切る自信はないけどね
たまに甘いんだよ
これはほんとうだよ
甘いと思いたいんだ
甘いはずだって思いたいんかね
それともまだミルク・チョコレート食べてるつもりなのかな
こんなぼそぼそ苦いんだけどね
待っちゃってるのかね
甘くなる瞬間を
それはそれで、ずいぶんと贅沢な
そう、ゴディバにふさわしい楽しみかもしれないね




-----------
アケオメ
次は『すべてが緑になる日』でよろしく
870名前はいらない:2006/01/03(火) 01:08:15 ID:Zas7mBTS
かぶりスンマセン
次は「どうするこれから」で
871犬一途:2006/01/03(火) 02:28:58 ID:026SkU97
年重ね 年始初めの自暴自棄
2chに意志も時間もこの肉体も吸い取られ

残6日が残1日とこの両手を急かし始め
俺の両足と胸は既に 空母を飛び立つゼロ戦さながら 初出勤日を想起す

何も今に始まったことじゃない 例年の如く 20年間から変わらずに
常にギリギリ

常にベストを求め それを自らに重ね合わせても 怠惰自暴自棄な俺
いつもギリギリ

この両手ももうプライヴェートを忘れ この両足も出勤の為のシューズを求め始める
しかし何だ この年末年始は

課題を何処で見失った 休みも終わり 出勤も目前
神風特攻隊はゼロに喜んでライドしたのか やり残したことはなかったのか

やるべきこと それをやらずに無為に過ごし お仕事ですかmyself
ギリギリの残時間 わずかに己の課題を 明日への希望を

仕事準備か課題か これからの毎日 変わりなく 為すべきこと放ったまま
明日の目覚まし時計の音を待つ

それでえぇんかい 
_________
「どうするこれから」を含めたつもりです。読み取っていただけたでしょうか。
次のお題は「雨と隣人」
 
872名前はいらない:2006/01/04(水) 00:56:25 ID:/qrKGQ4b
「雨と隣人」
寒さの厳しい季節になってきました
貴方はいかがお過ごしでしょうか
私は変わらず日常を繰り返しております
冷え込む季節がまたやってきました
貴方は寒いのが苦手で毎朝布団を恋しがってましたね
私は繰り返す幸せが未だ分からないままあの季節を繰り返しております
雨が降ってきました
貴方がいた頃と同じ雨です
貴方はもういませんが
私はまだ日々を繰り返しております

次は「さぁ出番だ」で
873名前はいらない:2006/01/04(水) 10:29:40 ID:naP95YVM
泣いてんだろ 笑顔の奥で 笑ってるのは声だけさ 気づいてくれる訳ないだろう 隠してるから ベットで涙を流したって同じ明日を向かえるんだ 少しでも目を合わせてくれれば くみとってやるよ ベットからひきずりだして 背中を押して さぁ出番だ


↓「密室」
874名前はいらない:2006/01/04(水) 10:54:16 ID:Z/dNWbL+
コナンの影響を受けたのか?
古畑任三郎に影響を受けたのか?

↓「茶番」
875ショートショート:2006/01/04(水) 14:33:23 ID:J4oSOIUS
「茶番」

ここはとてもチープな世界で

全ては茶番だったのよと

捨てぜりふ残す

人さえいない


↓「ランゲルハンス島」でお願いします。
876阿麻 ◆snPLcxRxd2 :2006/01/05(木) 21:09:11 ID:fE/NpmCA
あなたが恋しい 
わすれら
れない
忘れ
やし

い 

あなたを食べずに 
どうして
生きて
行け





細胞は主人に逆らえ
ないっていうのは

嘘だよ あなたの体の中でコレからも孤独な機折りするわ仕上げを楽しみにしていてね



ーーー
つぎのお題は「どうせ」でお願いします。
877スークー ◆KUSO6ymY8A :2006/01/05(木) 21:25:57 ID:kjSVDFX2
「どうせ」

かたみちごきろおうふくじゅっきろ
あとどれだけ時間を重ねたら天国へ辿り着けるか
もっと寄り道して距離稼がないと地獄かな
だって楽ですからその方が
背中見てたりお煎餅わけわけしたりロープ張ったり
面倒だからお茶啜るよ 震える手誤魔化しながら
ぐるぐるぐるぐるしてなんかかじって
ねじれてるけれどホントはね旅したいんです凄く
だって阿呆くさいですから
奇声あげて鬼になってヒト喰らえばいいんだって
ドアを探してます
出来れば入口がいいです、けど出口でもいいです
その先のどこかに花が咲いているのなら
どうせつちくれになるのなら
口笛をふいていたいだけなのです
878スークー ◆KUSO6ymY8A :2006/01/05(木) 21:30:34 ID:kjSVDFX2
う、ごめんなさい忘れてた。

次↓「みかん」でよろしく!
879名前はいらない:2006/01/05(木) 22:53:22 ID:4ct9l4Qe
「みかん」

コタツの赤外線を吸収した
冬の最強フルーツ
皮を剥くと猫がくしゃみした

袋ごとがぶりと食べる時
房をチューッ吸う時
実だけきれいに開ける時
その時の気持ちが出るんだ

次は「りんご」何かひねりなくてすまんです。
880cレール ◆n/ANJuS0Pg :2006/01/05(木) 23:45:45 ID:gbh062Y7
「りんご」

白樺と同じ物質が入ってる
ややとんがった艶やかな味

こんなに甘くさせられました
こんなに奇怪に変えられました

トン!トン!
輪切りに刻んで
お顔を見せて

つゆの滴る断面は
ほほ笑む彼氏の爽やかさ

座布団に載せて飾りたい
電報打って知らせたい

蝋燭ともして皆見においでよ
君の顔、あは、りんご色だよ
こんなにげっそりしてたっけ?
――――――――――――――――――――――――――――――うわ・・・何かごめんなさい・・次は「混浴」でお願いします〜。
881心霊写真 ◆Mummy.hmy6 :2006/01/07(土) 01:28:48 ID:3jrUXIWi

思いつきで入ってこないで
上からジロジロ見ないで
さっさと眼鏡を外して
そうそう肩までつかって
いきなり立ち上がらないで
溜息つきながら首を拭かないで
たいして面白くなかったって言わないで
男は腰からタオルを巻いて

――――――――――――

次のお題は「○○のちょっと良い話」でお願いします。
882名前はいらない:2006/01/07(土) 20:25:26 ID:Po17tk4T
「○○のちょっと良い話」

何がでるかな?
何がでるかな?
トゥルルルットゥルルル♪
「○○のちょっと良い話」
産まれてから一度泣いた
大好きな親友の結婚式で
産まれてから一度笑った
意地悪な先輩が優しさを知った時
産まれてから一度信じた
元カレの言葉
初めて嬉しくなった
ちょっといい話

次は「停止線」でオネガイします。
883名前はいらない:2006/01/07(土) 20:32:40 ID:9RqUfSfY
「停止線」

停止線
勢いよく飛び出した
その刹那
向こう側にある世界
白い明るい---
ぽう ぼわん
ぽう ぼわん
ぽう ぼわん
たった これだけ
もう なにも 
ない

次は はらぺこ でおねがいします

884穢土:2006/01/08(日) 16:50:54 ID:CcX12J8R
【はらぺこ】
腹の声が聞こえたら 何喰うよ

食べ物選択の権利 あれもこれも喰いたい
選択に必要なのは意志と懐具合

隣人よ 上手いもん喰ってるか
インド人に中国奥部の人々よ 上手いもん喰ってるか

俺の胃袋には食べ物選択の権利がある あなた達にそれがあるのだろうか
俺が食べ物選択の権利を自粛したら あんた等にも多少のグルメを味わうことが出来るのだろうか

晩飯の時間が迫る度にそれを考える偽善者 
俺は上手いもんを喰いたいから 今日は街に足を運ぶ
あんた等も上手いもんを喰いたいだろうが 金がないから侘しいものを喰う

って主観か 自嘲苦笑に苛まされる
そうか なら 喰いたいもんを今日も食べるよ 

インド人はカリーだけ喰っとけ 中国人は中華饅頭ばかり喰っとけ
俺には食べ物選択の権利があるから 今日も胃府に快楽を

次は 「名波浩の左足」 でおねがいします

885☆ ◆LIAR//npyo :2006/01/09(月) 19:18:22 ID:XkKwOOg8
名波浩の左足


あたしは名波の
そのまた左足の
その足先の奏でる
トリックFKが好きだった
阿部勇樹とか
フェルナンドとか
たまに中田浩二とかさ
いろいろ好きだけど
名波は7をしょいながら
左足と走ってたから
なんとなく特別
それだけ





次は「ロデオ」でどうぞ
886ロデオ:2006/01/10(火) 05:02:55 ID:PfKbUj/v

眠りが浅いある冬の日に
街灯を反射する橙の空に
黒い星が光を増しては消える
わずかなうねりを描いては雪の影が吸い込まれてゆく
そこで僕はイージーな感傷に満足する
まるでブラックホールみたいだなんてね
キミは星空を見上げてひとりミッシェルをきく
ひとりベランダの赤い雲をタバコで覆って
ロデオ・タンデム・ビート・スペクターと言って
満足していたらいい

キミが見る橙の空に黒い星が吸い込まれて消えた




次は『スマイルレス・スマイル』で
887 ◆hon/GWhNf6 :2006/01/11(水) 21:15:39 ID:B2/PU4qE
「鬼の霍乱ボンゴ高速のファニー」

ジェットコースターの要領が乾物屋の洗濯物ばら撒いて
緊急タクシーに飛び乗った有名無名主婦ファニー・Rは
縦列のスコープ地雷原ジグザグに駆け抜けて不敵に素敵さ
学校じゃ教わらない縛り方で痩せぎすのバリトンを拘束すると
四十八人の落ち武者が青山通りを逆走に爆走に錯綜する
八十年代からようこそ、ファニー・R!
ジンマシンがジレンマでムーミンがスナフキン殴ってる本気で
新しい乾物屋のスマイル有名無名主婦のスタイルどこから見ても
ラブラドール買って飼って勝った気になってんなよバリトンJr.
友達に寝取られたボンゴ錯綜の逆走のスマイルレス・スマイル
検非違使の不審尋問避けて脇道のデンジャラス・シーフ
平安京のカリスマが酔った勢いで竹立て掛けたかった竹垣の
痩せぎすの地雷原学校じゃ教わらない不可避の左ハンドル
アクセル踏んで死んじまえよファニー
いずれこの世は緊急ジェットコースターそれとも洗濯物拾うかい
落ち武者がスナフキン殴ってるラブラドール飛び乗って
有名無名主婦駆け抜けるスタイルのファニー高速に擦り剥いて
闇雲に諂ってジグザグ蹴りつけて痩せぎすのジレンマが止まらない
無風の強化ガラス卵一パック二百二十円午後からにわか雪洗濯物


------------
次は「はっさく」でお願いします。
888虚構の真実 ◆Ks/PopOhaQ :2006/01/13(金) 01:23:44 ID:ddYcwnX7

【はっさく】  歌詞1番

はっさくは
冬のおねえさま

まるで
キュートな地球みたい

甘酸っぱくて
弾けてしまいそう


厚いベールを
脱がせて ラララ

ちょっと キュートな
くちびるに

プチッと 染みて
広がった

黄色い宝石


少し苦いのは
気のせいかしら




次は「缶詰」でお願いします。
889穢土:2006/01/16(月) 00:44:45 ID:FhWXielh
缶詰に淡い恋心を抱きしも女を缶詰にすることも出来ない俺は
食欲の秋というわけで今は冬の近所のスーパーそりゃスーパーデカイ
缶詰に詰められしモノも様々ドデカミンナイズな無秩序
秋の夜は深く冬の夜は凍るほどに缶詰が恋しい
そんな俺は缶詰よりも缶チューハイと寒露咽喉飴が欲しくなり
薬局へ行こうか酒屋へ行こうか迷う思う
その前にお手洗いに缶詰な俺はドデカ糞を便器の咽喉奥に注ぎながら
トイレットペーパーのないことに気付き壱重大事のパニック寸前
鬼のいぬ間に下半身左翼で紙を奪取すれば拭いた後の肛門はスッキリスマイル
頭がシャーベットに研ぎ澄まされ下半身は夢の浴場
瞬く間に瞬間ファイアーな俺は缶詰を買い喰うことよりも女を缶詰にしたいと強く心に誓った

いや〜すみません。速効で書いたのだけど上手く書けたかなと
次は「焼肉屋vs寿司」でお願いします
890名前はいらない:2006/01/16(月) 04:22:00 ID:k1EPnWuE
「今日は焼肉が食べたい」
と言った。君は。
やっぱり
と思った。
けれど
今日は私の誕生日なんだよ。

「違うものが食べたい」
と言った。私は。
たぶん君は
大好物の焼肉を譲らない。
知ってるけど。

でもね
私だって
譲らないもん。


次は「深爪」 でおねがいします。
891鬼津月 ◆tBqj2O1lqQ :2006/01/18(水) 02:28:13 ID:xSbn48Wn
  深爪

円かな理想を描いていた
君の姿に
浮かび上がった心の形に
合わせて
君を刻んでゆく
より完成された君のために
二人の間を確かめるために
僕のために
君を刻み続けて
傷つけた
君は、小さくなった
むき出された、震える不安が
赤く、痛い
君は、僕の先で、疼き続ける

―――――――――――――

お次は「破産」で。
892 ◆hon/GWhNf6 :2006/01/18(水) 20:00:49 ID:U5STKaXz
「破産について」

木漏れ日が一心不乱
やせ細った赤子の親指をきゅっと
締めるとき
うつむいた青年のつま先
視線に沿って滑らかな夜の小箱へそっと
宛がうとき
同封の切っ先が滑り落ち
彼女は破産だ
ゆるやかな赤子の破産だ
泣きそぼった青年の破産だ
心ない船大工の破産だ
月が無保証に転がり落ちるなら
兎も根っこで待ちぼうける寸法だ
さて夜の小箱を開くと良い
カイゼル髭なんか怖くない
青年はマンドリンを唄うけど
赤子の水疱瘡が心配だ
せめて彼女だけでも
せめて彼女だけでも


------------
次は「横恋慕」でお願いします。
893名前はいらない:2006/01/23(月) 21:28:51 ID:xZ8RkgBQ

赤々しく毛糸が燃える
僕はまぶしくその窓枠を眺めている
キミは目を閉じたままに炎を編む
口許に張り付いたすべらかな微笑みを破る彼を
知らないのになめらかな夜を編み続ける
僕はそっと歌を積み重ねては
なかなか帰れない
赤々とした夜に僕は毛糸の端を探そうとしつこくうろついている




次はブルー・ムーンで
894名前はいらない:2006/01/23(月) 23:36:27 ID:DdO4AK0V
「ブルー・ムーン」

月も凍る 青い夜 路上で猫が鳴く
ダンボール箱は余りにも狭過ぎた
自分勝手な都合で愛され捨てられた命が
無機質なコンクリートを彷徨い続ける

幾つかの命があって 同じ数の生き方がある
望む望まないに限らずに 心臓は呼吸を促して
不平等な檻の中で共用を強要されている

手を差し伸べないでくれ 今度は噛み千切ってやる
餌を与えないでくれ このまま死なせてくれ

月も凍る 青い夜 星だけが綺麗で
冷た過ぎる 世界の上で 丸くなる


次は『収束願望』で御願いします。
895名前はいらない:2006/01/25(水) 21:32:54 ID:vu8Zl2Hl
「収束願望」

空気色した一本の細い糸
風にブラブラ ぶら下がり 蓑虫が夢見る
自らを大きく見せる為に積み重ねて 繕って
自重で地面に落ちない様に イラナイ物を切り捨てて

時が経つに連れ増えていく
沢山の物 沢山の思い出 沢山の夢
一つ一つ縫い重ねる 落ちない様に適度に捨てる
生きる為に 多くの夢を

完成間近な 一匹の蓑虫
風にブラブラ ぶら下がり 地面を眺める
キラキラ輝く 夢にはもう届かない
生きる為に選んだ ゴツゴツの衣 飾り気が無い
本当に これで良かったのかな?

もっと 輝く夢を
もっと 素敵な夢を
もっと 煌びやかな夢を
蓑虫 身を無視 夢を貪った

多くの夢を持ち過ぎて 自重で糸が切れてしまった


次は「休日」でお願いします。
896名前はいらない:2006/01/26(木) 12:47:25 ID:Si8ZkGjC
【休日】


今日は休日
明日も休日
昨日も休日だった
明後日もきっと休日

心が休まってるから、とか
停滞した時の中無情に生きてるから、とか
精神的な事言いたいわけじゃなくて

可及的速やかに伝えると
俺はずっと休日
俺はずっと休日
俺はずっと休日
俺はずっと休日

ただ、休日


次のお題は【J】な
897穢土 ◆KJXrENozYs :2006/01/26(木) 20:43:55 ID:Yi/AC+GA
【J】
ジョジョよ 僕は君に出会いし厨房の頃 ディオに義務感で立ち向かう君の姿を
ジョセフよ 僕は君の一言「努力が嫌い」を真似してみたけれど
城太郎よ もはや何も言うまい 
カーズ ワムウ そして雑魚+サンタナ 最強ディオ
 全てJを名乗る使い手にやられてた Jは不吉なアルファベットか

ヤマト民族が露西亜を打ち破った頃 ヨウロパでは黄禍論 これまたJだ
オレンジ計画の仮想敵国 これまたJだ
世界最初の原爆被害国 これまたJだ
焦土から経済世界一への復興 これまたJだ
プラザ合意の標的 これまたJだ
1993年プロサッカーリーグ誕生 これまたJだ

俺が何と言おうとそれはJというアルファベットには何かがあるから
それも中途半端でなく 空に鳶が飛ぶように バックパッカーがJにオリエンタリズムを夢見るように
Jはいつでも晴れやかで清清しくて陰鬱だ

三角波が立とうともおかまいなし 国民はそんな恐ろしい波を知らない
東郷平八郎が英雄であろうとも その歴史的事実を知らないJ

ジョジョよ 君は義務感とその勇気と父に対する思いでディオを打ち破った その姿は昔のヤマト民族そのものだ
ジョセフよ 君は「努力は好きじゃない」と言いながら 努力なしでは成し得ないようなことをやってのけた
城太郎よ 君は何もかもダサすぎたが強烈に強く 中途半端にダサかった

Jとはそんなものなのか そうは思いたくないからこそ 今日もJを探して異国の地からJを覗き見する
いつか俺に答えておくれ Jよ

次のお題は「ガムとコーヒー」でお願いします
898銅鑼衛門ちっち ◆FMiYTdsunc :2006/01/26(木) 20:54:21 ID:41aKEVYi
「ガムとコーヒー」

至福の時 それは ガム
キシリトールのガムなら
歯磨きした後でも噛める

だから ガムは凄く好き好き

至福の時 それは コーヒー
コレなしでは 俺 生きていけない
タバコ&コーヒーは言葉で言いつくせぬ

だから コーヒーは凄く好き好き

ほしいもの3つ ガム コーヒー シガレット



次は『天城』でおねがいします。
899穢土 ◆KJXrENozYs :2006/01/26(木) 21:06:33 ID:Yi/AC+GA
【天城】
俺もあの娘と一緒に行きたい あのいつ見えるとも知れぬ天城へ
空をカッ飛んで スリル満点に 歯を食い縛りながら 恐れを知らぬスピードで

大きな嵐雲をくぐり抜けて 俺はその娘Cー蛇と伝説の天城へ行って見た
人はいない 犬猫もいない

でも其処には楽園があった ラピュタだ

次は「お化けアワビ」でお願いします
900銅鑼衛門ちっち ◆FMiYTdsunc :2006/01/26(木) 21:25:45 ID:41aKEVYi
「お化けアワビ」

波打ち際に でっかい亀がいた 俺
恐る恐る 近づいていった
すると どうだろう 亀ってば 
お化けアワビと SEX していた!

ただ見てられなかったのは 亀の
ピストン運動だった 遅すぎる。。。

あれぢゃ 一年かかっちゃう
代わりに やってあげたかったけど
さすがに 勃つモノ たたんかった

巨大亀vsお化けアワビ 俺
しばらく 眺めている事にした



次は「フランクロイドライト」でお願いします。
901名前はいらない:2006/02/02(木) 02:19:21 ID:kLczXcYM
フランクロイドライト
何のことか知らないけど
ぼくが好きなのは
マヨネーズ
壜入りの

-------------------

次のお題は「インフルエンザ」
902鬼津月 ◆tBqj2O1lqQ :2006/02/02(木) 03:40:45 ID:a07y/nIV
  インフルエンザ

感染ルートは、この画面
電子の網間をかけぬけて
明るく浮かび上がり、飛び出してきた言葉は
きっとウイルス
近ごろ流行りの、危険な微粒子
A−思い込み型
無邪気な君のクシャミ一つで
吐き出された言葉は、病いを運んでくる
きっとウイルス
僕はもう、胸が苦しく
何も手をつけられない、考えられない
力なく画面に捕われて
熱に浮かされている
唯のあはれな、一患者

―――――――――――――

お次は「偽装」で。
903 ◆OPBYKkBBNQ :2006/02/04(土) 17:04:52 ID:AJnM0E1x
『偽装』

早く言ってしまえばいいのに
グラスまわしてるだけじゃケリつかないのに
尖った氷とけてくわ
お酒に虹を描いてるわ
ヘボ探偵
ほんとのあたしを見破れなくて
あれこれ思案してるのね
紅いルージュは舞台のため
銀の爪は喝采のため
‘女’は三日やったらやめられないのよ

早く少女のあたしを見破りなさい
愛しい人
904 ◆OPBYKkBBNQ :2006/02/04(土) 17:08:29 ID:AJnM0E1x
次は
『うつけもの』
でお願いします。
905名前はいらない:2006/02/06(月) 11:50:57 ID:71nyhLdh
お父さんは緑が好き
906名前はいらない:2006/02/07(火) 20:38:47 ID:8/VIJnx9
「うつけもの」

お父さんは緑が好き

家の壁を緑色に塗って 家の屋根も緑色に塗って
庭の土もコンクリートで埋めて緑色に塗って
裏山も切り払って 全て緑色の道に変えたよ
キレイな青い海も 工業廃棄物で緑色に変えたよ
キレイな青い空も 高濃度科学物質で緑色に変えたよ

お父さんは言った
「ほら どんどん豊かになっていくだろう?
生活が便利で楽になっていくだろう?
大人たちは 君たち子供の未来を想って
世界を開拓して 全てを緑色に変えるんだよ」

ねえ お父さん
その中に本当の緑は残っているの?

----------------------------------------------

次は『スクール水着』でお願いします。
907名前はいらない:2006/02/08(水) 00:38:51 ID:/yEOwAOv
【スクール水着】

体のラインに完璧に沿っている
股がみは浅目である
スリムな子が着ればスレンダー
ぽっちゃりな子が着ればむっちり
どっちでも大歓迎
しかし年は4〜16まで
これ、俺の譲れないマインド

触り心地はヤバイ
伸縮性もヤバイ
いや触ったことないけど

よくスク水もののAVで後半になると脱がす事が多いけど
あれは良くない、だめ、センス無し
あと水着を切るのもやめてほしい
もったいないじゃない

次は【体操着】で
908鬼津月 ◆tBqj2O1lqQ :2006/02/08(水) 05:39:41 ID:I3QUBRCS
  体操着

さよならブルマー
懐かしきシルエット
セピア色に染まった
古ぼけた運動場の記憶
柔かなシャツの裾下から
のぞけていた、若くなめらかな曲線は
もう、見られない
ジェンダーフリーの波にさらわれて
男女が同じ、ハーフパンツ
味気ないシルエット
冬には埴輪になる女の子
さよならブルマー
君はもういない
寂しくてたまらないよ
だけど仕方ないのかな
これも時代の流れ……
ああ、さようならブルマー

―――――――――――――

お次は「未知の生物」で。
909名前はいらない:2006/02/08(水) 16:42:24 ID:/yEOwAOv
【未知の生物】

キシャー プリュキュキキキキキ!
ギシャーシャー ッシャー
ポラリロリロリロ! デュクシ!
ツーガシ ツーガシツーガシツーガシ
ワワワワワパラドンスキュルルル!?

ドムァ クォシュミルォ ヂュー・・・・
ジェムァ ルォキシュミィ ライ・・・・

ディュッシェン キュピ モキュルルル!

次は【園児】で
910名前はいらない:2006/02/08(水) 20:52:14 ID:a6aY0rH3
「園児」

園児よ
お前達は
いつも
少し前を見上げる
その視線が高くなって
生きてゆくときにも
ずっと
少し前を見上げて
すすんでいって欲しい

お次は「たまご」で





911名前はいらない:2006/02/09(木) 13:45:02 ID:ZhCQRatf
その黄ばんだ中心に
何を溜め込んでいるのか

日に晒されて腐りかけた白玉

次は「ロボット」で
912氷柱:2006/02/09(木) 14:37:48 ID:19qFqZT4
             「ロボット」

悲しみに心が暗やんでも泣けない
喜びはすべて事実ではないんだ
涙?流せるわけないじゃないか
人間という欲望高き人間に自由を制御されてる私達
その正体
ロボットだ


          次は「バレンタイン」で
913 ◆L4LyBSss3w :2006/02/10(金) 02:25:36 ID:oEL6T20U
「バレンタインチョコレート特設売り場」

愛しいのは
頬を赤くしながらチョコを吟味する
髪の黒い女の子。

愛しいのは
迷い込んで熱気にうろたえる
買い物袋を提げた少年。

愛しいのは
場違いな雰囲気に落ち着きのない
会計待ちのおじさん。

粘り付く甘いにおい
波打つように蠢く群集心理

打算
飛び交う小銭がちゃきん、と耳障りな音を立てるから
気を抜いたら飲まれてしまうから


特設売り場の真横、ほんの数席のベンチ
我関せずと今日も競馬新聞を広げるだらしないオヤジ
愛しいのは
愛しいのは
いつでも取りこぼされる、にんげん。

====================

次のお題は「鍋」でお願いします。
914cレール ◆n/ANJuS0Pg :2006/02/12(日) 00:02:09 ID:MUtU9zX9
「鍋」

森の中で
不釣合いな
匂いを立てますこの鍋の中
あなたは良く嗅ぎ当てたね?

かれるふかしゅーこももらるもか
ふかせるとまましゅーあすらふれおにみうか

なあにちょっとした白魔術だよ
直径2メーターのル・クル−ゼ(ラムカン・ダムール)には
あなたの煮詰めたい あの思い この思い
他の人と混ぜるのが嫌なんだろう?

そうさそれを大切にして この森の奥まで来たんだろう?

明日はいつかの聖人の日
無理矢理その辺の誰かになんて
あなたをねじ込む義務なんてないさ

かれるふかしゅーふかしゅーけふぁー

ゆっくり開けて気をつけて 蓋は先がとがってるんだよ 
良く煮詰めたら瓶に入れてあげる
湖を超えて取りにおいで

手漕ぎの小舟で ゆっくり ゆっくり
さざ波が消える 月夜の晩に

----------------------------------------------------
お次は「鎮静」でお願いしますー。
915名前はいらない:2006/02/14(火) 15:21:23 ID:FlaCagGd
【鎮静って?】

先日近所の薬屋で妙な名前のシャンプーを見つけた
「チンセインS」
その横に、今売れてます!の文字と仲間由紀絵のクールな微笑み
なんか風邪薬の名前みたいだな、と思ったが
仲間由紀絵の微笑みに推されて買ってみた

*―――このシャンプーには鎮静効果があります。―――
何の?と疑問に思いつつ早速使ってみた
ふわふわふーわ ふわふわん ふわふわふーわ
ふわふわうああ汚れが すごいい 落ちてる みたい んあ
天窓の向こうに美しい三日月がチラリ そして湯けむりふわ
湯けむりふんわ 湯けむりふんわああ き、きもちいいーー
うーんと何を疑問に思ってたんだっけ

次は【チョコレート】で


916名前はいらない:2006/02/15(水) 01:36:39 ID:7HUnfShT
☆チョコレート☆

溶けて流れる
甘く漂う
あの子が好きだった
チョコレート
少し懐かしいかな
そう あのチョコレート工場の前は
いつも甘いニオイがしてた
みんなどこにいる?
どうしてる?
あたしはひとりぼっち
行き先を失くしてしまった
あの日のチョコレートの味覚えてる?
子供の頃は甘くて
大人になったら胸焼けしちゃう
ねぇ 切ないよ
カバンの中の銘柄違いのチョコレート
あの子がいないケータイ電話

次は【印】でお願いします。
917氷柱:2006/02/24(金) 18:09:06 ID:DItrUip1
        「印」

あの日君と一緒に掲示板の後ろに刻んだ印覚えていますか?
もう10年経ちました。
別れて7年です
同窓会の日君は結婚もしてて子供も出来たって自慢してたね
ふとした瞬間に二人きりになって君に掲示板の後ろの印のこと聞きました
「掲示板のあのこと覚えてる?」
そしたらさ


「何のことですか?」
って返事しました
あの日刻んだ君との印
言いたいけどここでは言わないことにしましょう




           次は「孤独」でお願いします   
918 ◆L4LyBSss3w :2006/02/24(金) 23:12:41 ID:R+LwejcO
「孤独」

こどく
こどくの
ことばあそびに

こどくこどくの
ここはゆめ

こどく
こどくを
これはなに

こどくこどくに

こわいよ

こわ い



次のお題は【早春】でお願いします。
919シオン ◆poetsyov/2 :2006/02/25(土) 17:23:28 ID:iJiTZntV
「マフラーの溜め息」

あなたの溜め息が見えなくなった
それは春がきたということ
すぼめた首を伸ばして
もう私を省みることもない

さよならは言わないで

忘れないように
無くさないように
このままそっと眠らせて


次のお題は【メダル】でお願いします。
920 ◆L4LyBSss3w :2006/02/26(日) 23:27:32 ID:ACahvUAr
【メダル】

その昔は
かみさまが
首にメダルを掛けてくれました。

神が死んでからは
こいびとが
首にメダルを掛けてくれるらしいです。

はればれと
首にじゃらじゃらと
メダルを提げて

それでも
それでも
足りない、と

飢えたまなざしで
ぼくたちは徘徊するのです。



次のお題は【挨拶】でお願いします。
921 ◆hon/GWhNf6 :2006/02/27(月) 19:56:29 ID:1xDCIHtN
「大根、都会の風、三百年の挨拶」

けものの道が舗装されて
ブンメイが行き来するようになると
山のモノは海のモノになり
隠された豊饒は枯渇した

今日、田舎から都会にかけた電話が
ビットのデジタル信号に変換されて
細密な網の目に組み込まれて
行き交う幽霊のようにすれ違っていて

サトウさん家に今朝採れたての大根を届けに行くと
都会の風をすらりと身に纏って
見知らぬお嬢さんが門前に立っている

「サトウさんの娘さんなのかな」と思う
その白いヒールの踵が踏むアスファルトの地面は
三百年前、けものの行き交う道だったかもしれない


=====================
次は「雪」でお願いします。
922シオン ◆poetsyov/2 :2006/02/28(火) 20:41:47 ID:dFaq+4Ta
「冷凍熟成」

持ち歩けない重荷なら
雪に埋めておきましょう
春が訪れたら見つけられるように
もしかしたら
芽も出てくるかもしれませんから


==========================
次は「弥生」でお願いします。
923阿麻 ◆snPLcxRxd2 :2006/03/03(金) 10:39:16 ID:J7Na4DVh
薄い曇り空を
見上げていても
何も巻き起こらない
弥生のうた

春の風が
この地に気づいて迫ってくる
いやがる木々が
花を咲かせ

冬はまだ続いていますと主張する

薄い曇り空のした
うなだれてしまう
何も終わっちゃいない
弥生のうた
924阿麻 ◆snPLcxRxd2 :2006/03/03(金) 10:40:37 ID:J7Na4DVh
次のテーマは、「上京」でお願いします。
925名前はいらない:2006/03/03(金) 15:23:00 ID:fQgJwq0D
「上京」
この都市は人間も街も荒れている
朝は人込みに押されてガタンゴトン
昼は書類と電話の相手
夜は鳴り止まないガソリンの音
帰ろうか
しかしながら何故か住みやすいこの街と私の複雑な関係


次は「卒業」でお願いします          
926名前はいらない:2006/03/03(金) 23:13:21 ID:8yit7iZ2
「卒業」

君を置いて行かなくちゃ
ここにすてていかなくちゃ
受け取った花束から足の先まで
かなしい春に包まれたから
うす暗い箱の中に光が舞い降りて
僕はいつのまにか
長い夢からさめていた
だから

君を置いていかなくちゃ
ここにすてていかなくちゃ
ただひたすらなすがまま
都合がいい記憶だけ持って僕は次に向かう
だから


……次は「髪」でお願いします。
927cレール ◆n/ANJuS0Pg :2006/03/04(土) 01:31:15 ID:kvMzlVFG
「髪」

表面だけ 
うっすらココア色にしてみたの

色素や何や余計な毒が
地肌から血に混じらないように
毎日君があたしを吸って
あたしを飲んで生き生きとする
その中に毒が混じらないように

日に透けて きれいに見えるでしょ
君と一緒に歩く春だから

表面だけ
うっすら暖かな色にしてみたよ
春の色だと 思うのだけど どう?

----------------------------------
お次は「お嬢」で頼みます〜。
928緋陽 碧谷 ◆e59FREEWX. :2006/03/04(土) 05:12:53 ID:24DpYXlj
私はこの家に生まれ 閉じた世界に生きてる「お嬢」
荒んだ心が誰かにバレたら
一瞬にして崩壊するのは私以外の世界
「お嬢」の仮面を割ったら この世はこの眼にどんな風に見えるだろう
「お嬢」と呼ばれながら 今日もその瞬間を夢見て
仮面をあの人たちに叩き付けることを狙い続ける


--------------
次は「あお」で。
解釈や漢字はまかせますw
929パトルイユ ◆hRJ9Ya./t. :2006/03/04(土) 05:47:10 ID:hRSgWNhG


真っ青な空に
プロペラが飛んでいた
色とりどりの羽が
晴天に映えていた
外人の少女が
プロペラをくれた
嬉しくて
目が覚めた
空と少女とプロペラは
頭の底へと消えた
悔しくて
無理矢理に思い出す
その度に
あの青は少しずつ
くすんで汚れた灰色に
ああ
なんて
夢の賞味期限は短いのか





次は『精神』でお願いします。
930 ◆hon/GWhNf6 :2006/03/07(火) 20:52:25 ID:uVVCAw03
「ガール・デリュージョンと駅との線的関係[精神]」

薄氷を踏んで駅を目指す俺がいる
急いで学会に遅刻せねばならない
モノリシックの亀裂が執拗に追ってくるので
昔の女のアパートに身を潜めた

窓から路上をちらちら見張りながら
転がってたファッション雑誌を眺めてると
青づくめのポマード男が猛然と部屋に入ってきて
×××の×××は妄××××と×

そこで得た教訓をもとに俺は
プール開きしなければいけない
暗号解読のキーを見出さねばならぬ

鉱石ラジオから無音のシークエンス
あからさまに駅が体現する精神(亀裂)を前に
永遠に迷いつづける煉獄というわけだ


=====================
次は「風」でお願いします。
931名前はいらない:2006/03/07(火) 22:44:47 ID:XhJyZzO4
「風」

           

         
                      
              
        
                          
            
      
                     
                 
           
      

-----------------------------
次は「カカシ」でお願いします。
932 ◆hon/GWhNf6 :2006/03/09(木) 20:07:25 ID:DQLNZ7TZ
「カカシ」

カカシが大地に一本足を踏みしめて立っている
かつて実りを湛えたその大地も今は茫漠たる荒れ野である
カラス達は人気の絶えた集落の空虚を疾うに感じ取って
カカシの顔面を啄ばんで穴だらけにしている

そこへ大小二つの人影が差し掛かる
「ひどいな。ここにも何も残ってないみたいだ」と大きな人影
「うん。何だかイヤな静けさだね、兄ちゃん」と小さな人影
二人は命綱のように互いの手を握り合って集落を歩いて回る

その時、寒々とした突風がびょうと軒並みを吹き抜けた
カタンと響く乾いた音にぎくりと二人が振り向いてみれば
そこには遂に力尽きて横ざまに倒れたカカシである

「早く出て行こう。こういう場所は、その──物騒だから」
二つの影は頼りなさげに寄り添って
街道を集落から西へと去ってゆく


=======================
次は「迷路」でお願いします。
933阿麻 ◆snPLcxRxd2 :2006/03/10(金) 01:08:49 ID:5Ry4mjqn
「迷路」

いらつく神経を
にぶらせ にぶらせ にぶらせ
グルグル
曲がり角というくらい
四角四面に
わかりやすく
できているはずだと
決め込んでいた
わたしという迷路は
裏切り続ける
自分も。他人も。


ーーー
次は、「ゆりかご」でお願いします。
934名前はいらない:2006/03/10(金) 21:22:23 ID:zBVhYHqk
「ゆりかご」

ゆりかご ブラブラ
木に吊るされて 風に揺れて

セミさん ジリジリ
木に登って 夏の暑さに鳴いて

赤ん坊 オギャアオギャア
必死に 泣くけど
セミさんの鳴き声に消されて届かない

誰も ゆりかご 気付かない

-----------------------------------------
次は、「雨上がり」でお願いします。
935 ◆notePDkbPQ :2006/03/10(金) 22:45:27 ID:S3uiwSH6
「雨上がり」

雨上がり
水たまりに
映った顔は
ああやっぱり
ゆがんでいる

-----------------------------------------
次は、「定規」でお願いします。
936名前はいらない:2006/03/11(土) 00:09:36 ID:YXI9IGmn
「定規」



忘れ物を しました
そういえば 今日は定規を使うんだっけ
ああ テストなのになあ
やっちまったわあ

そこへ 同類な子を発見
すかさず 定規を差し出す人
その子は別な子に 借りてったから
すかさずあたしは 貸してって

その人は黙って あたしに定規を
あたしは精一杯 笑顔でありがとう
微妙な空気が流れるけど
その辺は あたしは気にしない

ねぇ あたし達いつからこんなになった?
付き合ってた頃は なんともなかったのに
別れたら その態度
クラスメイトに戻っただけでしょ?

ああ しかも 定規返し忘れた
明日返さなきゃな たぶんまた沈黙だな
嫌だな 嫌だな 嫌だな 嫌だな
***
実話っぽいのは気にしな〜い(゚ε゚)
駄作スマソ

次のお題「花粉」で
937し ◆FCXRNaWgHs :2006/03/11(土) 01:08:21 ID:LF/NRAqN
「花粉症」

―いやあ春ですねえ
そりゃどうも
―春ですよ
ええ
―あのシーズンですね
何でずか(ずず、)
―おや、もしかして
何でずか、どうかじまじたか(ずず、)
―あれでしょ?
はっきり言ってぐださい
―だから、花粉症ですよね
いいえ
―いやあ、どうみても花粉sy
これは慢性鼻炎でず(ずず、ずず、)
―嘘だあ
花粉症はもっとびどいと聞きまず(ずずず、ずず、)
―いや十分ひどいですよ
しづこいでずね、慢性鼻炎だど言っでるでじょうか
―解りましたよ、じゃあそういうことで
ぞれでば!
―お大事に
938し ◆FCXRNaWgHs :2006/03/11(土) 01:09:03 ID:LF/NRAqN
次は「傘」でお願いします
939名前はいらない:2006/03/11(土) 01:51:23 ID:WyS0YWY4
>>937
かわいい。
940し ◆FCXRNaWgHs :2006/03/11(土) 02:10:50 ID:OGi/sKaF
>>939
ありがとうw
941 ◆hon/GWhNf6 :2006/03/13(月) 00:41:33 ID:nwnfaeaA
「雨のホーム、緑のベンチで」

その駅のホームには緑色のベンチがあり、そこで老婆が居眠りをしていた
紺色の傘を抱いた老婆の足元の床には茶の皮手袋が落ちている
宵からの霧雨に曇り空はじわりと重たくのしかかるようで
煤けた灯りは暗い周囲から駅を孤島のように切り取っている

カタタン、カタタンと、二両編成のディーゼル車が近づいてくる
眠りこむ老婆の顔を目映いヘッドライトが照らしつける
轟然と空気を震わせてホームに停車した車両から
二人の労務者風の若い男が降り立って無言で出口へと向かっていく

逆光の陰で顔の見えない乗務員がサッと左手を掲げた
列車は警笛を響かせ速度を上げると、遠ざかってすぐに見えなくなる
雨に包まれたホームは再び静けさを取り戻した

いつの間にかホームに老婆の姿はない
緑色のベンチの上には紺色の傘が横たわって残されていて
足元の床には茶の皮手袋が落ちている


==============================
次は「タイムリミット」でお願いします。
942名前はいらない:2006/03/15(水) 17:59:34 ID:7I544zMF

机の上の鐘楼が
ほら遠いあなたの街からの電波塔とシンクロし
びりびりと零時を告げる
カチリと切り替われる贅沢さ
そしてかなしみ
知ろうともしないのかそっけないそぶりで
また鐘楼は次を準備しはじめる

僕は25時をだらだらと生き延びる






次は「雪と水銀灯」で
943 ◆L4LyBSss3w :2006/03/17(金) 22:42:44 ID:pjXYnGeF
【右腕を落とした雪達磨】

真っ暗な夜道の向こうで
半分熔けた雪達磨がじぃっと立ち尽くす
右の腕の在った場所からほとほとと零れる
流体水銀の青白いひかり

ぼこん、と小さな音を立てて
左の足が砕けた
小さな海のように水銀が拡がり、揮発して消える

とっくに落ちて洞穴だけの蜜柑の目玉
その冥いくらい穴の奥底で
何度も繰り返す、ひとつきりの記憶
呟いてみたけど声にはならず

声は誰にも届かず


何処かのトラックが雪の塊を掻き散らして走り去った



次のお題は【いちご】でお願いします。
944ジベレリン電波:2006/03/18(土) 03:02:21 ID:AocKb1Np
軒下の白さで夕陽がかすむのをみて
晩飯にいちごを食って
水仙が口をあけて
晩飯にいちごを食って
埃まみれでかけてきて
晩飯にはいちごを食って
生ぬるい風が吹いて
ばんめしにいちごをくって
夏が来ても それでも
晩飯はいちごを食ってると
思っていた子どもがいる

ジョッキの汗をすくった指先が赤かった
口に運んだら 悔しいとしかいえない



次のお題は「反骨。アマチュア精神」でおながい
945名前はいらない:2006/03/18(土) 21:32:10 ID:0BXfKmBh
『反骨。アマチュア精神』 【副題:職人モドキは電気ウナギの夢を見るか?】

                             
                        
                
                                      
                        
           
                                          
                               
                   
                                
                  
                                      
それでも、俺は諦めない
                 
                      
   
----------------------------------------------------
次のお題は「空白、美」でお願いします。
946 ◆hon/GWhNf6 :2006/03/20(月) 21:38:50 ID:ugZXqQgF
「小骨と風車」


郷愁に                 多忙に
     攪拌された
            二重に象った

                     悲観的な日々が
あり         一方では奔流
のような

     情趣の望む         所でもある
     いみじくも           帆影が孕んだ
緩や
かな
   漸近線に      波は
               抑えら

れている             波は
      満ちている         隠している

永遠の           世界の
     美貌に             韻脚に




=======================
次は「階段」でお願いします。
947名前はいらない:2006/03/25(土) 03:42:00 ID:xTlB4hNQ
階段

とんとん
とんとん
空に向かって伸びる階段
てっぺんには神様がいるのかしら
一年に一段?それとも5段?
私を抜かしてゆく人達はもうずっと遠くに行ってしまったみたい
もうてっぺんまで上ったのかしら
とんとん
とんとん
ゆっくり上っていた私にも
そろそろてっぺんが見えてきたみたい
顔を覆うほどの眩しい光が差している
ああ、やっと上りきった
後ろを向いて下を見下ろすと、眠る私の姿が見える
人形のように眠っているわ



次は『ミジンコ』でお願いします
948 ◆L4LyBSss3w :2006/03/25(土) 22:02:46 ID:W5yZSAkv
『羅列式ミジンコ』

初めて顕微鏡を覗いた時の背筋がざわつく気味悪さ
蔓延した蟲の群棲
ミジンコは小さい、埃よりも小さい、ゴミに等しく

食物連鎖の端っこに佇む
釣り餌のオキアミ団子の臭気にむせる
ミジンコは小さい、埃よりも小さい、ゴミに等しく

生命だ、と誰かが言った
その証拠に目玉も肢も揃っている
それを思い出す度に無性に手を洗いたくて仕方無くなる

ざりざりと今も肌を逆撫でる
黴臭い図鑑の中の
写真の



次は【豚】でお願いします。
949豆乳 ◆notePDkbPQ :2006/03/25(土) 22:42:04 ID:lYVaNaHs
「豚」

ランドレース
耳慣れないその名前は
豚の品種である

異様に胴長なその姿
肉を多く取る為の
「改良」だそうだ

ランドレース
よく転ぶという
人間の我侭の結果である



次は「アンコウ」でお願いします。
950 ◆L4LyBSss3w :2006/03/26(日) 22:53:57 ID:ktukHoFt
【吊るし鮟鱇】

鉤に提げられたグロテスクな肉に
慣れた手捌きでするっと鋼の刃が差し込まれて
驚く程豊潤な生命が
あたたかな湯気を立てて溢れ流れ落ちる

鮟鱇は何処へ行ったのだろう
重く冥い海底を這っていた、さかなの存在は。

鉤に吊られたままの大きな口
其処に連なった目玉がぎょろんと蠢く
鮟鱇はまだ鮟鱇なのか
豊穣はもう奪われたのに

さかな、として
いのち、として
あんこう、は

微かな腐臭と共に鮟鱇は鮟鱇である事を終える



お次は【消毒】でお願いします。
951名前はいらない:2006/03/26(日) 23:37:04 ID:/IGamINr
『消毒』

農薬が散布された農園にて
虫すら寄り付かぬ 完璧な形の野菜が育てられる
とても綺麗で色鮮やかな野菜
それは農夫の苦労の結晶であり 地上の造形芸術である
生まれ出でた時から その本分は定められており
自らの意思すら 農薬に解けて土に還っていく事だろう

野菜は この地上に蠢く寄生虫に与えられる
やがて 自らが美とする病に蝕まれようとも
寄生虫は美しい野菜を貪り続けるだろう

---------------------------------------------------------------

お次は【あたたかい】でお願いします。
952名前はいらない:2006/03/27(月) 00:11:15 ID:Ix9Q9/k3
「あたたかい」

桜の季節
遊歩道
切ない
春の
記憶

戻らない
体温
あたたかい
手の中

あたたかい
日差しの中で

抱かれたモノ
全てを

回想することで
浄化する

あたたかい
手の中
風が吹いて
集めた
トランプ
散らばして

次は「規則」
953名前はいらない:2006/03/27(月) 15:56:34 ID:HDWsKZ4g
「規則」

縛り上げて愉快なサディスト
縛られて愉快なマゾヒスト
暴れて拒むサディスト
拒まれてにやつくマゾヒスト

造られたら従う
地球の仕組
従わない者は殺してしまえ

この世は常にサディスティックに
運営されている


次の人は「目線」
954曾村益廊 ◆/5SxO/M3XU :2006/03/27(月) 16:00:47 ID:ZBLS/nR6
『目線』

高架下で吐いてから
時折瞬きをした
たぶんドロップキックのせいだと思った
あとは子犬を飼いたいがアパートなので飼えない時のために実家から持って来たぬいぐるみを捨てるだけだ
ところでさっきから僕を見ているあなたは誰ですか?

次は『クリャンヌ』で
955 ◆L4LyBSss3w :2006/03/28(火) 22:01:13 ID:rJ+qbbSd
『クリャンヌ』

解説をさせて頂きますと
3連目の『クリャンヌ』と言う言い回しには
人が待ちぼうける哀しみとユーモアと
人類愛と白い犬の尻尾の毛を暗示させています
その程度読み取って下さい
クリャンヌですよクリャンヌ
勿論再評価を希望します当然じゃないですか



お次は【掩蓋】でお願いします。
956名前はいらない:2006/03/28(火) 23:30:59 ID:658enBi4
【掩蓋】

第八次世界言語大戦期に作られた巨大な壁
様々な言語兵器による攻撃を妨げてきた
罵倒や侮辱、嫌味から小言に至るまで
多種多様な攻撃環境下にも適応した万能掩蓋である
この掩蓋の御蔭で、我が国の守備は正に堅牢豪壁であった。

まあ、この万能過ぎる掩蓋の成果によって我が国は滅びたのだが・・・

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お次は【言葉では言い表せないけど、とにかく凄い】でお願いします。
957名前はいらない:2006/03/30(木) 15:29:02 ID:Y65sDYUs
「言葉では言い表せないけど、とにかく凄い」

「ちょっと聞いて!」
「何さ?」
「ちょっっ凄いんだって!!」
「え?何が?」
「だから・・凄いんだってのっ!とにかく!!!」
「だからー何がよっ?!」
「だから・・・何か・・こう・・分からない??」
「分かるかっっての!!!!」

次は「届かぬ思い」でお願いします
  
958 ◆L4LyBSss3w :2006/03/31(金) 23:52:05 ID:FTU9wK4Y
【声】

おおきな塊を吐き戻すように
拒否反応で胆の底が痙攣するように
涙も鼻水も垂れ流すままに
おおきな熱のままに震えて

なのに外へ放せたのは声だけで

意味さえ定かでは無い、声だけで。



次のお題は【黒】でお願いします。
959 ◆notePDkbPQ :2006/03/32(土) 00:19:52 ID:TETmbrUL
「黒」

綺麗なパスタ屋 君と僕
お勧めメニューは 何ですか
いかすみスパは いかがです
そうしましょうか 君と僕
ちょこっと待たされ 出てきたよ
いかとトマトといかすみの 
茹で立てパスタが 出てきたよ
美味しかったね 君と僕
互いに微笑み 歯を出して
変な笑顔で 君と僕


お次は
「ボールペン」で
960 ◆hon/GWhNf6 :2006/04/03(月) 22:18:44 ID:CXGUCGQu
「ペンを乞う男」

はあはあと激しく肩で息をした
なんとかギリギリ時間に間に合ったらしい
どうやら愛する妻を死なせずにすんだ
あとは提示された書類にサインすれば助命嘆願は成立するのだ
そのときポケットのボールペンがないことに気付いた
急ぐ余りどこかに落としたようだ
受付嬢にペンを借りようと頼んだが規約で禁じられているという
「あと十分」受付嬢はやるせない、といった同情の顔で微笑んだ
「落としたのが近くだと良いですわね」
私は全力で事務所を飛び出していた

人も通わぬ山奥の僻地──私は来た道を調べながら戻っていた
ドブをさらい落ち葉を掻き分け猟犬のように嗅ぎ回った
だがペンは見つからず時間だけがじりじりと過ぎてゆく
いつしか辺りの風景は来た道とまるで違うようだった
私は吼えていた
「ボールペン一本が人の命か!」
すると十二時を告げる教会の鐘が街から街へと響き渡った
こんなことで全てが終わるのだろうか?
私は何か呆然と現実感を失ったようになっていた
やがて一軒の白塗りの壁の酒場の前に私は立っていた
「注文は何になさいます?」
酒場のカウンターで恰幅の良い女店員にペンを頼んでみた
あっけなく借りることができた
「どうしたんだい、このお客は?」厨房にいた男が訊くと女は答えた
「頼まれてペンを貸してやったら突然泣き出したのさ
妙なお客だよ、注文もしないで!」

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次は「恐竜」でお願いします
961名前はいらない:2006/04/03(月) 23:20:21 ID:qU74ZQNq
「絶滅種」

博物館に鎮座している 語らぬ白骨死体
それは何億年か前に地上を蹂躙していたのだった
しかし その姿は今日まで残る事はなかった
それが絶滅した明確な理由は未だに判明されていない
一説には 強過ぎたが故に滅んだとされている

その博物館には同じ様に絶滅した様々な動物の模型が展示されていた
幾多にも枝分かれした立派な角を生やした鹿の模型
青く美しい毛並みと澄んだ瞳を持つ山羊みたいな牛
その雄雄しく荒々しい牙から害獣と判断され皆殺しにされた狼
彼らは皆 家畜にすらなれなかったから滅びたと言われている

今 巨大なコンクリートタワーのオブジェに飾られ
オフィスビル街のモニュメントを行き交う様を電子映像で流し続けながら
文明と言う標識と共に人間という生き物が飾られている
自然から離れた生活を営み 自然から独立した結果 自然とは別の何かに成り果てた
彼らは 生きながらにして滅びたのだ

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次は「混ざる」でお願いします
962 ◆L4LyBSss3w :2006/04/07(金) 22:01:05 ID:4qa7yLNZ
「閾」

何度かくしゃみをしながら
桜の樹を見上げる
夕方の風はまだ少し冷たい

そこを占めるのはさくらで
その向こうには朱の輪郭をした雲があって
ただ きれいで

もう一度くしゃみ
惚けたこころはあっさり引き戻されて
私は わたしのまま

角砂糖が溶けて混ざるようにはいかないね。

冷え込む前に帰ろう
少し早足で公園を抜ける



次は【仮想】でお願いします。
963名前はいらない:2006/04/07(金) 23:11:46 ID:+76q/S6F
「プラタクル」

僕は僕のまま 僕でありたかった 僕は僕の外で 壊れかけていた
僕は僕の事を 守りたかった 僕は僕の中で 僕を作り上げた

僕は僕の中で 僕を作り続けた 僕が壊れた時 僕と取り替えた
僕は僕の中で 僕を支えあった 僕は僕の中で 僕と共に居た

僕は僕の中で 僕と語り合った 僕は僕の中で 僕と慰めあった
僕は僕の中で 僕と励ましあった 僕の中で 僕は増えていった

僕は僕の中で 僕が好きになった 僕は僕の中で 僕に嫉妬した
僕は僕の中で 僕を取り合った 僕は僕の中で 僕とケンカした

僕は僕の中で 僕と争った 僕は僕の中で 僕を奪い合った
僕は僕の中で 僕と殺しあった

僕は僕の中で (作り続けた 取り替えた 支えあった 共に居た)
僕は僕の中で (語り合った 慰めあった 励ましあった 増えていった)
僕は僕の中で (好きになった 嫉妬した  取り合った ケンカした)
僕は僕の中で (争った 奪い合った 殺しあった 作り続けた)



  僕  が  溢  れ  て  ゆ  く  



僕は僕のまま 僕でありたかった
僕は僕の中で 壊れてしまった
僕は僕の事を 守れなかった
僕は僕のまま 僕である事をやめた
964名前はいらない:2006/04/07(金) 23:12:18 ID:+76q/S6F
次は 【四次元】でお願いします。
965 ◆hon/GWhNf6 :2006/04/10(月) 23:57:31 ID:QVSraacI
「四次元の遡行」

そこは白く四角い部屋だった
採光の窓もなく蛍光灯もなく
壁全体が淡く光を帯びていた
四畳半ほどの広さの部屋の中央には丸い机があり
その上に花瓶の影が置かれているが
花瓶そのものの実体は見あたらない
出入口は一切なく均質に閉ざされた空間で
自分はどこから入ってきたのだろうかと考えながら
歩いていると赤いビニールボールが横から
ポーンと飛んできたので慌てて避けると
部屋の外にいた

結局は出たわけでも入ったわけでもなく
内は即ち外であり
ちょうどボールが飛んでこなければ気付かずに
ずっと閉じ込められていたわけだ

外は少し肌寒いがいい天気だった
散歩でもしてこようか
剥きだしの地面に机の影が落ちていて
その上にはガラスの花瓶が置いてある
机そのものの実体は見あたらないが
そこらにボールが見あたらないのはきっと
今は部屋の床に転がっているのだろう


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次は「四月」でお願いします。
966名前はいらない:2006/04/11(火) 21:48:47 ID:o4a8hO5A
「四月の頃」

三月が明けて間もなく 桜の花弁が空を覆いました
風に揺れながら落ちる花片が 並木道に桜色の絨毯を作っていました
空気が暖かい 日差しが心地良い なんだか眠い
垣根に胡坐の野良猫を羨ましく眺めながら 私は職場へ向かうのです

何をやるにも上手くいかなくても 桜は所々で目に映って
景色を色鮮やかに彩るものですから 失敗ばかりの日々でも楽しく思えるのです
桜吹雪に映える宵月と 安酒をすする貴方の横顔が
恋ボケした私の心に 春を教えてくれるのです

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次は「我が家」でお願いします。
967 ◆L4LyBSss3w :2006/04/11(火) 23:31:53 ID:AdxzDAG8
【形而上house】

屋根と壁が有って雨露を凌げる
ドアの鍵は私が持ってる
表札には自分ひとりの名前

まいにちを暮らす部屋
此処は、我が家なのかな

ほんのひととき
身を寄せるだけの宿木
いつまでもそんな気分が抜けなくて

水面を漂う泡みたいに
不確かでぱちん、と消える
それだけの

それだけの。



次は【ニュース】でお願いします。
968青の羊 ◆pNGtbbWniA :2006/04/14(金) 03:37:05 ID:G6vmQA9B

【ニュース】

僕にとってのニュースという言葉は単なる有用な最新情報に留まらない
活動自粛気味のアイドルグループやら
NEWS→玄武、青龍、白虎、朱雀まで
ぐるグル guruっぐる……してしまう

こんな時間なら尚更/3:36am
「おーいお茶」を飲みすぎて眠れなくなった僕に
すっきりした顔のキャスターが
「おはようございます。」と笑顔で今日のニュースを告げた



次は【美味しい…】でお願いします。
969心霊写真 ◆Mummy.hmy6 :2006/04/15(土) 01:41:11 ID:qeNg2WTt
【美味しい…】

ひさしぶりに美味しい・・・
なああんた殺すつもりやろていうか死ぬつもりやろ
早く死んで早く死んで早く死んで早く死んで

私は死体をバシバシ叩いて次なる貝料理をせがむんや
三葉虫の化石を抱いてアンモナイトに耳あてて

私の望む終わらない食事はな
過程はあってもオチがいつも無くオチがあったら胃が足りない
デザートなんてあるはずも無くピシピシ吐いてフェイドアウト
二、三人が最前列を死守するバイキングは
そりゃいつまでも順番は来ないけど
餓死するなんて冗談でしょう

さっさとアンコールの手を叩いて
なんにも出てこなかったなら
「ああ幸せの真っ最中でしたね」って
誰もわからなくて良いから
誰か思って


次のお題は「すすきの」でお願いします。
970 ◆hon/GWhNf6 :2006/04/17(月) 21:35:12 ID:jEcJSLWO
「一夕之酔話」

どのみち、今日なり明日なり、すすきの界隈なら
コロポックリあたりの炉辺焼きで、な
昨今は猫も杓子も「いんたあねっと」だから
なにしろIT長者だか知らないがマスコミも
強きを助け弱きを挫いてる有り様だ
東京に長く居りゃ“蟹が食いたい”ってさ
出ばってみれば“霧の摩周湖”だったりね
あとちょいの辛抱したら、うん、本社へ戻されるから
で、そのあの、理想の話ですけど菱沼聖子さん、いいですね
知らない?動物のお医者さんって漫画がありまして……
ほう、知床行きたがってたカップルいたねぇ
それにつけても最近の若いのは使えないよ、本当
向こうでサラリーマンが何か大いに喚いてるけど
こないだ知り合いの息子がエイズになったとかでね
自暴自棄になっちゃってアレ、大変らしい
そうさなぁ、ふん、ありゃ大変だ
それで毎朝、大学に行くと新雪に体半分埋まってるわけです
近道するもんでハマっちゃう、毎朝です、そんな菱沼さんですよ
なに、またマンガの話かね
おっちゃん熱燗ひとつとほっけ焼いておくれ
結局ンところ、な、犯人はヤスなのかな?
いや、いいよ、隅っこの方でちびちびやってるから
そいつが言うわけ、つくづく平凡が一番だってさ
役者をやるって友人で都会にしがみついてるのがいたっけ
本当に人間ってえやつは幾星霜、何十年来の
復讐だか怨念もみいんなみんなオホーツクに消えてしまった
いかんせん、な──“わたしはまりも”

=======================
次は「予感」でお願いします。
971 ◆L4LyBSss3w :2006/04/21(金) 23:59:02 ID:2dRwA1Si
【予感を】

一閃の風にさらん、と揺れるゆきやなぎの白
昼下がりの眩しいアスファルト

とうに花を散らして、萌黄色にささやく桜。

抱えた黒いファイルケースはそのまま
ひととき足を留めて、ゆるりと呼吸を意識する。


安らかに、死ねる。
唐突に浮かんだ想いに戸惑う。


微かに苦笑い、襟元を指で調えながら歩き出す。




次は【銀色】でお願いします。
972スークー ◆KUSO6ymY8A :2006/04/24(月) 19:35:28 ID:cUkdLpvg
「銀色」

お父ちゃんあれ追い抜いて
ちがう向こうやこっちやないて なあおっさん聞けや
高速ムカつく なんでこんな曲がりくねっとんねん
あいつの雲はまっすぐに線ひいとんのにやー
くそーなんであんなにカッコええねん ピッカー光っとるし
あかん パンクや完璧わからん
ちょっと冷静に考えてみるからおっさんフランク買うてくれ
無視すんなやあほもっとスピード出せ
おおぉ夕日綺麗なあー
あれっ おっさんも頭にまっすぐな銀色走っとるで
なんやお前もなかなかカッコええやんけペシペシ



━━━━━━━━━━━━━━━━━
次は「がびーん」でおねがいしMAX
973名前はいらない:2006/04/24(月) 21:21:37 ID:UsTJ+qWG
「とある日常」

藍色の空が徐々に白む頃に私は帰途に着く
始発の電車に疎らな人は皆、思う所へと向かうのだろう
その幾つかは途中で降りる。その幾つかは私と共に終点まで向かう

揺れながら眺める広告 徐々に増える人 人 人
込み合い 圧し合い 時々 睨み合う
その様を眺めながら 私は狭い席の中 自宅の猫を想う

いつもと同じ風景 いつもと同じ時間 いつもと同じ場所で
私はいつもの様に 帰途へ向かうのだ



そんな夢を見て ふと目覚める
職場のデスク上でパソコンが午後3時を告げていた
仕事が溜まっていた 帰れなかった

五日経って 急いで帰った
猫は餓死していた

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
次は「夕焼け」で御願いします。
974 ◆L4LyBSss3w :2006/04/24(月) 23:30:13 ID:MiTg4RI1
「夕焼け」

そらのいろ、が
あかく かわっただけ、で

むねのまんなか、の おくのおく
くちを かたくふうじて
ころしてしまったはず、の

ちいさな
わたしが
ふるえるよ。




次は【散歩】でお願いします。
975 ◆hon/GWhNf6 :2006/04/27(木) 00:05:11 ID:zlf6hhj6
「プロムナード」

尖塔が正円を描いて灰色の空を指す
窓辺に暗がりの男が仮面を伏せる
庭園
十字路の小道
芝草の匂いが午後の湿度に浸透する
雷鳴
遠くに 遠くで
中耳を軋るような
ゆっくりと
小道の十字路を巡る
一定のパターンに組み上げたそれは
精緻な散歩
いつしか口の中が切れていて
血の塩味を噛みしめる
いつしか窓辺に暗がりの男が
姿を消した
毎日 毎晩 一生
費やされる夢の これが
あらゆる目覚め
そのことを待っている
知っている
大気は潤う


=========================
次は「横切る」でお願いします。
976名前はいらない:2006/04/28(金) 07:21:44 ID:P0o70LIx
【風】

横切ったのは風
あなたとの思い出の詰まった風
もう見えない風


=========================
次は精液でおねがいします
977霧都 ◆SNOW/oy/Uw :2006/04/28(金) 23:29:47 ID:e5KgbTpp
膨大に精製され
目標へと泳ぐ

感情のない粘液は
遺伝子の魔力に逆らえない

本能という人もいるけれど
それはまさに恋の波紋

例え一夜の伽であろうと
白い魂達は

まっしぐらに突き進む


=====================

次は 『PMS』 で、お願いします。
978 ◆L4LyBSss3w :2006/05/02(火) 22:29:27 ID:u+7FpCKv
【化学的周期的躁鬱】

積み重ねた小さな理性の塔も
貼り付けた笑顔で得た人当たりも
ひとつまみにも足りない酵素の流れで
あっさりと壊れて

胸ポケットに刺した3色ボールペンで
この煩い客の目玉を突き刺せばスッキリするかな
それともメーカーの担当を縊り殺すかなぁ
あぁもうみんな死んじゃえ私も死んじゃえあああえあああ
ああ嫌いだあああああもう嫌だああああああああああ
ああ死ね死ね死死死死あああああ死ね死死死死ああああああああああああ


泥水溜まりと等しい有機コロイドは
今月もまたバランスを崩して分離しました。





次は【クロスワード】でお願いします。

979鬼津月 ◆tBqj2O1lqQ
  クロスワード

細切れにされた
角張る空白の連鎖に
満たされない心は
重なり合う真実の言葉を
強く欲していた
外に、渦巻く雑音は
縦横に嘴を挟んでは
手掛りの秘められたという謎をかけ
冷淡に通り過ぎてゆく
取り残され、途方に暮れたものは
空白の箱に落ちて、頭を抱え
降り注ぐ文字を、両手に受けながら
とめどない言葉の積み木に、黙々と
駆り立てられていった

―――――――――――――

お次は「皇帝」で。