魔館「宵紅荘」

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1名前はいらない
ホラーポエム・オカルトポエムの投稿・感想スレッドです。
オカルト詩論も歓迎です。
みなさま夜露死苦。



2名前はいらない:02/06/03 20:16 ID:???
またキモいスレがたった
3名前はいらない:02/06/03 20:18 ID:???
いや、方向性が定まってていいスレだ
4カフェイン:02/06/03 20:19 ID:???
>>2 まあまあそういわずに
おもしろうそうなスレじゃないっすか
5名前はいらない:02/06/03 20:21 ID:???
>>1
指針となるような例としての詩をキボン
6ボルカ:02/06/03 20:22 ID:CSUXVaQ2
『メメント・モリ』

魔の錯乱と博士の純愛が出会うとき
敗北の砂浜で
時間が止まり
明るい無音の風景の中に
三度、あの禁じられた名前がこだまする

ああ
なつかしい「舞踏する死」よ
その手で
私の赤い靴をもう一度、私の足に
履かせておくれ
バラッドに乗ってもう一度
私はお前と踊りたい

出かけよう
わが青春のファウストの待つ
あの砂浜へ

7名前はいらない:02/06/03 20:23 ID:???
キャベツ食え
8メタリック小川 ◆METAL.MM :02/06/03 20:24 ID:???
死を想え、だっけ。
9も子:02/06/03 20:26 ID:???
『墓地』

墓石の下で
私を待つ
あなたの
小さなあたま

やせた手の
暖かい悲しみ

風が過ぎて私の心をさらい
頭上には
鳥が踊る
10名前はいらない:02/06/03 20:27 ID:???
格式張るなら「汝死を忘れる事なかれ」。
11名前はいらない:02/06/03 20:29 ID:???
正確に言うなら「汝死を忘るる事なかれ」
12名前はいらない:02/06/03 20:32 ID:???
どっかで「必ず死ぬことを〜」という訳を見たが、「必ず」は要らないのか?
13ボルカ:02/06/03 20:35 ID:???
           >>8メタリック小川さん、詳しいじゃん。
             気が向いたら参加してよ。

夕闇とともに赤い花を開き、次第に色をうしなって明け方には
白く散る。宵紅草という花があると、ある淫売は俺に言った。
確認はしていないし、する必要もないと思う。
重要なのは、世の中には逢魔の辻と言うものが有り、魔館とい
うものがある、ということを、俺が知っているということだ。
邪気は狂気を、狂気は魔を呼び寄せる。
ところで、古来、魔館をめぐる詩は多いが、いずれも逢魔の物
語とはなりえていない。

本当に見たものは帰らないからだ。

俺はここでただ、戻りえぬ人々にささげる詩を
試みてみたいと思う。

14メタリック小川 ◆METAL.MM :02/06/03 20:38 ID:???
俺は腰抜けだからオカルトポエムなんて書けねえよ!・・・・・・










                    気が向いたらなヽ(`Д´)ノ
15名前はいらない:02/06/03 20:47 ID:???
   ぽるか      ふるくっさい詩。固いよ言葉が。 何時代の人間だ?
16も子:02/06/03 20:47 ID:???
『月光』

月のように白く光る
殺意を
見かけたら、あなたは
眠ってはいけない

たびびとよ、見よ
虚空にゆれる無数の人影は

あなたへの殺意だ
17名前はいらない:02/06/03 21:11 ID:8GvNVEjU
>>16 も子さん
 オカルトではなくサスペンスではなかろうか?
18名前はいらない:02/06/03 22:14 ID:tKJYjqNZ
[Be・H・・・]

屋根裏部屋にある
何かの目玉が
日増しに大きくなっていく

屋根裏部屋の明かり取り窓から
天井の木目の隙間から
何かの目玉が
じっとこちらを見つめている

一方的に見つめる卑劣なそいつに
鉄の棒で一撃をと
屋根裏部屋に上がったが
誰も居ない
でも何かの目玉が見つめている

隠れて人を観察する陰湿なそいつに
鎌を突き立ててやろうと
天井をくまなく突き破ったが
手応えはない
でも何かの目玉が見つめている

バルサンを炊いても
除霊を頼んでも
目に染みるアルコールスプレーを撒いても
何かの目玉が
わたしを見つめているのだ

いまではわたしの頭よりも
大きくなった目玉が

何もしない
何もしないから始末におえない
いっそ何かしてくれ!

だいたい我が家に
屋根裏部屋などあったか?
何かの目玉が棲むために
勝手に拵えた空間ではないのか?

もう許せない
奴のせいでわたしは
3ヶ月風呂に入れず
3ヶ月自慰行為すら出来ず
3ヶ月おいしい食事をしていない

もう耐えられない
勢いよく手にした鎌で
わたしは迷わず自分の
頚を
横に掻き切る
かもしれない
明日にでも

その時でも
何かの目玉は
屋根裏部屋から
わたしをじっと見つめているような気がする
無表情に
19kanon ◆0ztbXCV6 :02/06/03 23:34 ID:???
>>18
拍手を送りたい。
最初に恐怖心を煽って、段々と視点を変えさせる流れは凄いです。
テーマも分かりやすいですし、全体もまとまっていないようで骨組みがしっかりしてる。
逸作だと思います。
20名前はいらない:02/06/04 00:22 ID:???
http://www2u.biglobe.ne.jp/~sasah/hyakki/start.htm#百鬼詩集
こんな感じのを書けばいいのかな?
21ボルカ:02/06/04 22:52 ID:???
ホラーやオカルトの解釈など人それぞれさ。
そもそも論理的に説明できないからホラーであり
オカルトなわけだし。

ただ俺の趣味を言うなら、佐々さんについちゃ俺はもっと裸の、
あやうい佐々さんが好きだね。
20も良いが、>>18のほうが俺は感じる。

俺にとってオカルトは多様で異様な世界観を肯定することだ。
ホラーはオカルトのリアリズムかな。
22ボルカ:02/06/04 23:16 ID:???
                >>18の方が優れている。かぶった内容で
                 申し訳ない。
                 
『みかん』

屋根の上から天井を透かして
巨大な「顔」が私を見ている
と、君は言う

そうだね
僕にも見えるよ
と、僕は言いながら
ミカンの皮をむいている

斜め上方に向けられた
君の視線が
わずかに下方へ向い

今、
「顔」は降りてきて
天井をすり抜け
裸電球のちょうど真下
あたりにいるらしい

いい人なのかい?

と僕が聞くが
君はもう氷結してしまい
答えることができない
23ボルカ:02/06/04 23:17 ID:???
ところで僕はといえば、ミカンを食べながら
君と君の友達が借りたこの部屋で
今夜君と、性交してよいものかどうか
考えている
やっちまったら逃げられないけど
それでもいいかなどと、思っている

昨夜、向かいのアパートでは
殺人事件があったという

僕はこの人と生きたい、とも思う
この人が作ったサンドイッチをもっと食べたいし
「顔」はちょっと嫌だけど
とにかくこの人と性交したいと思う

「顔」はついに下まで
降りてきたらしい

君は今、
こたつの上25cmの空中を見つめている
君の濡れた眼がさらに見開かれて
固く結ばれた唇が美しい

僕は君の首に触りたいと思うが
指先が細かく震えて

新しいミカンには手が伸びない
24も子:02/06/04 23:26 ID:1LLEKnj2
「予告」

少女のころ
「せんせい」が
おまえのことを
予告した

わたしは
おまえに
会いたいと思った

おまえが
わたしを
壊してしまうことなど

知っていたよ
2518:02/06/04 23:52 ID:???
あ。。。誉められてる。(照)
ありがとうございます。嬉しいです。
>>22-23
「裸電球」ってのが、説得力ありますね。
天井は、裸電球の周り以外、薄暗いわけだ。
そこに、何かが潜む雰囲気がある。

僕も人が見ないものとかよく見る方なんで、
なんかその彼女に共感するところあります。
ゆっくり顔を動かしながら固まってるところもいい。(笑)

>>24
えーと。。。もうちょっと詳しく読みたいなぁ。
頑張ってください☆
26名前はいらない:02/06/05 00:39 ID:???
[虜]

こんなに車通りの多い国道沿いで あの時
お前はなぜ くるくる回っていたのだ 生首よ
総合病院の低い塀から全身(顔だけだが)を覗かせて
芝生の上で 無表情にただ回っていた 生首よ

車の窓からお前を見つけた時
俺はお前が何かを訴えかけているのだと思った
あんなに派手に白粉を塗って
それでいて俺以外の誰にも見えてはいなかった

お前は俺に何かをしてほしいのだと思った

中年の女がその病院で
死んだという情報はなかった
その後 俺の部屋に
彼女が現れるようになったということもない

それならば
お前はなぜ くるくる回っていたのだ 生首よ
あそこで 俺を待っていたのは なぜだ
俺の心を

にするためだったのか?

それならば成功した
俺はお前が「実在した」と信じているし
何よりお前のことが忘れられない

目を瞑ったまま
青空の下
くるくる回りつづける
芝生の上の 鮮烈な生首よ
==============
実話だったりします。(汗)
27ささ:02/06/05 01:06 ID:???
わたくし某三流怪奇詩人です。ちなみにほんものです。

>>16
殺意をビジュアル化する必要があると思いました。
「虚空に揺れる無数の人影」というのではやや弱いと思います。

>>18
面白かったです。恐怖を盛り上げるテク、知ってますね。
天井から見てる「目玉」ってある意味ありがちですが、
丁寧に書かれてて好感を持ちました。

>>22-23
うまいと思うんだけど、「殺人事件」が出るくだりが弱いと思います。
なんとなく唐突な感じで。でも最後の3連、うまいですね。
私は小綺麗にまとめてしまうことが多いんだけど、そういう小綺麗な
まとめかたにはならず、余韻を出していてすごくいいと思いました。

>>24
カッコつきの「せんせい」って何者ですか。
カッコのない「おまえ」は?
なんとなく歯がゆいです。18さんと同じく、もうちょっと詳しく
読みたいです。

うわあ。なんて素敵なスレ!!!と思いまして、ご祝儀にカキコ。
しかし、最近ホラー書けないし、あましヒマもないので単に見守ります。
みなさまがんばってホラー道を後ろ向きに精進してくださいませ。
28名前はいらない:02/06/05 01:12 ID:???
[秋雨]

雨降るつまらない日に
バスの中から
ふと
見る理由もない場所を
見てしまうことがある

美しい紅葉の山道だから
谷底など見る理由はない
人足届かぬ谷底の
叢に半身を埋めて
ずぶ濡れの母子
ただ抱き合い
透き通るように白く
そこに居た

若い母親と目が合った
彼女は俺の視線に怯えていた
俺は彼女にとって
異界の異人なのか
幽霊なのか

谷底は彼女たちの土地である
俺は俺たちの土地を走ろう
どっちが幽霊なのか
なんて
どうでもいいことで
ただ俺は彼女を激しく抱き締めたかった
今まで会ったどの女よりも寂しそうだった
===================
実話75%くらいです。(恥)
29ささ:02/06/05 01:24 ID:???
>>26
生首が飛ぶ話は「新耳袋」にもあって、私も友人から似た話を取材して
似たのを書いてます。けっこうそういうの見るヒトいるらしいです。
腐乱してたという話が多いようですが、26さんの見たのは白粉してたのですか。
それって、腐乱してるより怖いかもしれないですね。

単に生首をくるくる回すのでなくて、その生首が「俺」を虜にしたという
視点がよいなあと思いました。生首は、おそらく、このあと二度と「俺」の
元に現れないだろうと思いますが、そういう、魔との一瞬の邂逅という感じが、
いかにも怪奇しててとっても好みです。
30も子:02/06/05 19:14 ID:???
「水面」

ゆれる髪の
悲しさは
うしなわれし
ただよい

舟が行く
水死体の上を
31ボルカ:02/06/05 20:16 ID:???
            >>25さん、批評ありがとう。
            >>さささん、批評ありがとう。あなたの、枯れ野に
            立つ女の定型詩は綺麗だったよ。
            >>28さん、実話75%ありがとう。魔の辻に立つ詩
            人に、どのみちろくな事などおこりようもないが、
            幽霊が実在するのとちょうど同じ確率で、愛も実
            在するのではないかと俺は思う。25%のためらい
            に、俺は身勝手な深い共感を覚えたよ。


『鳥男』

早稲田通りを疲れるまで歩き、今は無い古書店街の跡に至りって、見
上げると電柱と言う電柱、電線と言う電線を埋め尽くして、異様な数
の鳩と、それとほぼ同数のカラスが群れていたのだった。

その数は恐らく一万を超えていただろう。電線には隙間が無く、アス
ファルトは、燐鉱石の取れる不思議な島のように、一面に白く濡れて
いた。

どのような法則が鳥たちを呼び寄せたのか。この辻で、俺の見ている
前で、俺とおまえがこの街で暮らした二年のあいだに、三度、人が死ん
だ。いや、運ばれた先で救われたのかもしれないが、頭蓋の割れた青
年や奇妙に腰の曲がった少女を、この辻で俺は見たし、それに先立つ
運動会の銃声のような明るい音や人が飛ぶ映像をこの辻で俺の脳は識っ
たのだった。

その角に立つ廃屋のような商店の二階にいつも窓を開け放った一室が
あり、部屋の奥にいつも動かない暗い人影があり、辻を見つめていた。
屋根も柱も軒も庇も桟も樋も、全てが白くまだらに汚れたその家を、
俺とお前は「鳥男の家」とよんでいたのだった。ある夕方、お前は
見たといった。「鳥男」の部屋に信じられない数の鳥たちが吸い込
まれていくのを。

ある夜更け、一度だけこの辻の歩道で、俺とお前は、夏だと言うのに
長い黒いコートを着込んだ老婆とすれ違った。

「鳥男だよ。」とお前がささやき、俺もそれを確信したが、何故そう
思ったのか、その理由はわからない。
32ポチットナ――:02/06/06 17:22 ID:???
闇行脚:

浅い意識のまま
ただただ 降りてゆく
薄明が姿を変え
暗き底を形作る
坂を下りきった先の
漆黒の闇へ


古びた町並     た
魔除け札は剥れ  だ
戸を叩く者も絶え  た
声は無い       だ


顔の無い         降
魔物のような影が     り
私を坂の下へ引き摺る   て
止める事のできぬ足取り   ゆ
狂った枝々が           く
空を覆い尽くし
ギギギと犇めき合い
闇となる                  闇
                          に
その先に
浮遊する                         魅
得体の知れぬ 澱んだ空気                 入
手招きをする                              ラ
坂の終                                      レ
止められない

                                                  ル
誰か


-----
ホラー・オカルトものに挑戦してみました。感想いただければ幸いです。
33ボルカ:02/06/06 21:14 ID:arq7KhC1
>>32 いきなりつかまれました。美しい。
34ボルカ:02/06/06 21:15 ID:???
『飯田橋ホッピー/ハッピー/ラッキースター』

俺の詩をポンとたたいて、「地獄の言葉は、表現手段ではないよ。」と、
時島君は言ったのだった。時島君は長身痩躯、背広の似合う年上の友人で
夜学に通っていると言っていた。それにしても、ああ。説明とは何という
無駄で愚鈍な行為なのか、曖昧の甘い眠りを、俺によこせと騒ぎ立てる愚
かな蛆虫どもの言い分もわからないではない。死にたいのか?俺は生きて
いたがな。時間を戻そう、そんなことが何故許されるのか、本当は俺には
皆目わからないのだが。俺と時島君は大学近くの立ち飲み焼き鳥屋の一番
奥に陣取って、ホッピーに口をつけたのだった。

「表現とは自己表現のことだね。」と言ったきり俺には後が続けられな
かった。今でも続けることはできない。そんな俺を放置して、自分勝手
な秘密の理由で含羞みながら、時島君は、「俺の言葉じゃないよ。」と
言ったのだ。俺の知る限り野球と競馬の話しか、まともにはしたことの
無い、あるどうでもいい奴が、立て込んできた店の中に立ち込める煙の
染み込んだ脳味噌で俺は何か考えたのだとでも言うように、「手段では
ないってことだろ。」と言って、俺はますます赤くならなければならな
かったのだった。

七年後、ある大切な友人の紹介で、俺は、自分が時島君の弟であると名
乗る、その道ではそれなりに有名な俳優に会った。その人は、何度目を
こすっても、俺の目には時島君自身にしか見えなかったがな。しかし、
実際あの人が時島君の弟だったとしてだ。彼は俺に不思議なことを言っ
たのだった。そのころ兄は失踪していたと。もう長いこと会っていません
が、そうですか。そう言えばあなたは、兄に似ていますね。と。

君はあの夜、あれは寺山修司の言葉だと言った。有名な言葉だと。俺は
まだあの言葉を発見できないよ。本当にあれは君の言葉では無かったの
か?俺よりも寺山よりも、君にこそ良く似合う言葉だったが。或いは、
俺にだけは寺山を読んでもATGに通っても、あの言葉は水で書いた絵の
ように、見えないのか。

俺の記憶にとって事実と幻覚の違いなど何の意味も無いが、俺は知りた
いと思う夜がある。君はあの夜、本当に、いたのか。
35名前はいらない:02/06/06 21:19 ID:???
>>32
やばい、右方の‘流れ’に惹かれた目がまだ釘付けだ。
左の詩部分まで移動してくれない。
綺麗だ。それだけに左方を読む気が起きない。スゲー、けどゴメソ。
36も子:02/06/06 21:20 ID:???
「出会い」

わたしがおまえに
初めて会ったのは
あれは出会いではなかった

いつだってそれは
出会いではなかった
37も子:02/06/06 21:22 ID:???
「覚えている」

覚えているよ
おまえのくつしたを
コインランドリーで洗って
一つ一つ干したのだった

わたしは
鼻唄さえ歌い
冷蔵庫にはケーキが入っていたのよ
38も子:02/06/07 20:58 ID:???

「魔館1号室/かたつむりの殻」

かたつむりは、外へ出たかった
単に変身じゃなくて
幽体離脱でもなく

もっとちゃんとしたやり方で
外へ出て
てくてく歩いてみたかった

そこでかたつむりは
一計を案じ
メフィストフィレスに魂を売ることにした

オーム貝から受け継いだ無限級数の数式が
魔方陣の画き方を教えてくれたし
淫靡で危険な三日月の口は
3百年生きないと発音できないと言われる、あの呪文を
こともなげに唱えたのだった
39も子:02/06/07 20:59 ID:???
銀色に輝く巨大なナメクジが
俺の名を呼んだのは、誰だ?と叫ぶ
音のない言葉で

契約は難航した
最大の問題は
かたつむりの生殖器だった

メフィストフィレスは諄諄と諭す
目を外に持つ賢き一族の者、両性具有の優雅なる者よ
俺を呼ぶほどの者が知らぬでも有るまい

明晰で透明な
お前の美しい魂が手に入るなら
俺としても不満の有るわけは無いが
その名を俺の口にするわけには行かぬ、あの存在に
俺としても多少のチャンスをやる必要があるのだ
40も子:02/06/07 21:04 ID:???
そうして契約は結ばれず、百年の間かたつむりは
地獄の夢を 片時も休まず 唇の無い口で 歌いつづけた
悪魔さえも見放す、美しい冷血

     メフィストフィレス!
  メフィストフィレス!
メフィストフィレス!

 わたしの名を教えよ
 他でもない、誇り高いわたしが
 こうしてお前に頼むのだ

百年が過ぎ
風が吹いて
全てが砂となり
女の肢の間にやどる、深い影の比喩だけが
後に残った
41五雫:02/06/09 19:49 ID:TVyMBTtu
食らう ひたすらに食らう
ただ無償に無限に食らう

欲を食らう
血を食らう
金を食らう
命を食らう

なぜ食らう
知るために食らう
知っても食らう
知っているから食らう

理由もなく食らう
理由がなく食らう
理由はなく食らう
わからないまま食らう

いつも食らう
ただひたすらに食らう
周りを食らう
己も食らう

目を食らう
見ることを食らう、見えなくなる
耳を食らう
聞くことを食らう、聞こえなくなる
舌を食らう
話すことを食らう、話せなくなる
足を食らう
歩くことを食らう、歩けなくなる
手を食らう
掴むことを食らう、掴めなくなる
心を食らう
思うことを食らう、思えなくなる

それでも食らう
食らうことをやめず、やめることを食らう
それでも食らう
飽きもせず食らう

生きることを食らう、死ぬことも食らう
ただ、狭間に漂うモノがそれらを食らっている
42Nothing:02/06/09 23:22 ID:Xi0JRbnQ
親愛なるアシュタロト
あなたに同情する
愛しのアシュタロト
あなたは私に近い所にいる
列から外れてしまったの?
もっと利己的になってもいい筈
もっと怒ってもいいし
もっと否定してもいい
感情にモザイクをかけないで
もう評価を気にしなくてもいい
魂を解き放って
落ちていく痛みを知ったあなたは
冷たい暗闇で孤独と向き合ったあなたは
移ろい易い人の心を知ったあなたは
バラバラに壊さないと掴めなくなってしまったあなたは
うんざりしてるのね
作られたことに
疲れ果てているのね
憎み、いがみ合うことに
親愛なるアシュタロト
あなたが戻りたい場所を知っている
愛しのアシュタロト
そこはあなたがイシスでいれる場所
あなたが夢見る、戻れぬ場所



43名前はいらない:02/06/10 22:49 ID:ZhXY8n3D
[振り返る時]

バッタを探して、幼い日の僕は歩いていた。

白い虫捕り網を片手に。
もう片方の手には、
捕まえたばかりの大きな
小さな手からはみ出そうとする精霊バッタだ。

草むらの中に、お姉ちゃんが立っていた。
右肩から振り向くと、そこに立っていた。

「そんなところで何してるの、お姉ちゃん」
お姉ちゃんは何か答えた、僕にはわからない言葉を。
そして、不安定な姿で、立っていた。

僕を呼ぶ母親の声が聞こえた。
みんなで外食に出かけるよ。帰っておいで。
はーい。

あの時の夕焼け、草のにおい、赤土の感触、
すべてが今、僕の目の中から消えてしまった。
あの原っぱは、住宅地に変わってしまった。
しかし記憶の中には、ある。
さらに幻想的な美しさを湛えて。

手の中の精霊バッタはいなくなっていた。

お姉ちゃんも消えていた。

振り返った時の、お姉ちゃんの不在を、
僕は幻想的な美しさとともに、記憶にとどめてきた。

それ以来、僕は
異界のものを、しばしば
目にするようになった。

お姉ちゃんは
じつは僕の中に消えたのかもしれない。
ふっと右肩から振り返れば、
今でもそこで微笑んでいるのかもしれない。
あの時そのままに。
44ecnsan:02/06/10 23:14 ID:???
「ナルシスト」


地獄の闇から眼を光らせ爆音と共にやってきた
フルメタルの巨大な棺桶
外装は宗教がかった極彩色のスプレーペインティング
開いた機械式ドアーへ俺がダイブしようとすると
中は精肉工場でぶら下がっているような無数の肉塊
皮はいで血をぬいてバンザイしている頭のないヤツらが
蠢きながらギッシリつまっていた

真っ赤な綿菓子が全身にできそうな血生臭さに吐きそうになったが
怒りにまかせ強引に掻き分け突っ込んでいった
肉の柔らかく擦れ合う感じは最悪でレザージャケットがだいなしだ
すると頭があったところに監視カメラぶっさしてある
肉と眼があってしまった

ジーッと見てやがるレンズがズームするたびに血がしたたり落ちた
紳士な俺はやさしく「その目は節穴ですか?」と言ってやったが
黙ったままだ ヤツには口など無いが
俺の後ろで肉と肉がペチャペチャと触手を絡ませあってる
どうやらそっちをみているようだ

相手をするまでもないと俺が目をそらしてやると
足元に排泄物を撒き散らしているヤツがいた
そこで俺は「糞をしたあとケツを拭かないのですか?」と言ってやったら
あろうことか汚物のなげてきたので打ち返した

それとさっきから耳障りな音波はっしているヤツを見ると
こんどは拡声器ぶっさしてあった
ヤツは血しぶきもはっしていて とても不快だ
そこで俺は「その耳は飾りですか?」と言ってやったら
無視しやがった
俺の耳の中にはポリプがあった 死んだ母さんは不憫だといって
大きな声で話をしてくれたらポリプは震えて大きくなっていった

くそったれ! まともなのは俺だけなのか
うんざりキレかかって周りを見るとマイクぶっさしている
ヤツらばかりだ
そこで俺は歌い出すのさ 美しい叫び声が素敵


http://oxs.tripod.co.jp/mp3/SplatterTrain.mp3
45n:02/06/10 23:21 ID:???
>42
イシス・・・弟に殺されて川に捨てられた夫を拾い、生還させたという
エジプトの・・・
家政と母性の象徴とされる・・・
46ボルカ:02/06/11 01:29 ID:???
>42 僕が読んでる少女漫画なんかに出てくる悪魔と言えば、
熾天使が多くて、ベルゼバブ、ルシファー、レヴィアタン、
アスモデウス。中でもノーベル文学賞作家の「蝿の王」ベル
ゼバブと「マルドロール」の堕天子ルシファーが有名。
アシュタロトも熾天使ではないけど上級悪魔の3隊の一つ
だよね。たしか、タイトルになっている漫画もあったよう
な気がします。

ネットで調べてみたら、丁寧に解説している聖書マニアの方がい
ました。

それによると、
アシュタロトは、カナンでは肥沃の神で、バアルとの性交により、
豊穣をもたらすとされていたが、聖書では、激しく攻撃されている、
ということだそうですね。
なぜなら、アシュタロトとバアルへの信仰が、彼らの性交を
劇的に再現する、一種の魔術だったからで、神殿娼婦の悪習を生じた
からだ、とされていました。

アシュタロトは、ギリシャではアフロディテだし、「阿修羅」の面影
もあるような気がする。詩人が自分の部屋の壁に描くならアスタルト
かもしれないですね。
>>42がどのような説話を下敷きにしているのか、僕にはわからないけど
綺麗で悲しげな詩であることは確かですね。

47ボルカ:02/06/11 01:34 ID:UtMSJE88
>>43
こわい。イメージの定着が見事。
48名前はいらない:02/06/11 08:22 ID:X1lvk4Y2
これは・・・なんとなく惹かれるな。また、後ほど。
49Nothing:02/06/11 08:35 ID:4yliZ/Bn
>ボルカさん
読んでくれてありがとうございました。
自分アシュタロトについては詳しくないんですが
自分の読んだ文献では、地獄ではサタンやベルゼバブに次ぐ
実力者で地位は大公爵と書かれてました。
アシュタロトは豊穣神イシスがキリスト教のプロパガンダのために
失墜させられた姿とも言われています。
50名前はいらない:02/06/11 08:37 ID:???
Nothingさん、sage覚えてね。少なくとも、今は。
51ボルカ:02/06/11 20:15 ID:???
>>49 教えてくれてありがとう。より深く、>>42を楽しめます。
魔界辞典とか悪魔名鑑とか、僕も一時期、結構、古書店に金出した
んだけど、ケッコンするとき、みんな捨てちゃったんですよね。
SMの本とか、四谷シモンの写真集といっしょに。飾っただけ
で読まなかったし。

今、手元にあるのは、「パタリロ」ぐらい。ご指摘の記述は旧
約聖書からか、あるいはエクソシストの書いた古書からではな
いかと思うけど、魔夜魅央も、地獄の大公爵としていますね。

イシスは、アシュタロトとバアルみたいに、卑猥な儀式によって
豊穣をもたらすのではないですよね。でも、それじゃだめなんだ
よね。血と涙と精液が流されなければ、本当の詩は生まれてこないよ。
あ、愛液とKMJでもいいけど(笑。
僕らは、この端正な詩を額に入れて座右に置くべきかも知れない
と思うよ。

>>50 やっぱそうすかね?僕はageてくれたNothingさんに感謝して
たんだけど。
んじゃ、僕は、投稿を読んで感動しまくったときと、コレハという詩
を書いたときだけageます。

>>48 実話だと思うよ。信じない人も多いけど、幽霊はいると思う。すぐそこに。
52ボルカ:02/06/11 20:24 ID:???
おっと、酔っ払って、変なこと書いちまった!
イシスは、生と性と死をつかさどる、古い穏やかな神でしたよね。
nさんが指摘してるし、>>49も。酔いが覚めてから、読解やり直すよ。
53ボルカ:02/06/11 20:33 ID:???
>>44
す・すげいっつつつつ!!!!!!!!!!!!!!

ちと怖かったんで、聴いてみてなかったんだけど、
聴きながら読んでみました。
今夜俺は酔っ払いではあるが、この人がキレマクリなのは
理解できました。すげっす。
54ボルカ:02/06/11 20:45 ID:???
>>42
醒めたと思う、、、。
作者の意図が完全に読み解けたわけではないが、僕にとってこの
詩が何を意味するか、どうして自分がこれを好きなのかは
わかったと思う。

やっぱり、>>51からあまり遠くないところに、僕のこの詩への批評
は落ちると思う。
イシスじゃなかった。誰だっけ?豊穣の神にとって変わったのは?
そう「父なる神」だよね。大事な人を忘れてたよ(笑。
それを入れ替えれば、そのままで、僕なりの批評です。

55名前はいらない:02/06/11 21:28 ID:???
[2DKのヒトダマ]

小便がしたくなった
夜中の小便でも恐くなんかない
だって僕の住んでいる2DKのアパートは
もののけが支配しようとする時間帯じゅう
水銀灯で暗闇を阻止してるから

はて
こりゃなんだ?
トイレの入り口前あたりの空間を
へろへろと
ふらふらと
漂っている火の玉
まさかヒトダマじゃないだろうな?
ヒトダマでした
同情するほど弱々しい
形を保つこともあぶなげな青白い玉が
浴室の前までふらついていって
ついにそこで消えてしまった

小便しながら欠伸した
明日も早いからな
ちゃんと熟睡しなくちゃな

身体の奥にどうしてもダルさが残ってる
自分が死ぬまで消すことはできないような気がする
56Nothing:02/06/11 22:20 ID:???
あなたは熱いキスの代わりに
私の足にアイロンを押し付けました
あなたは優しい抱擁の代わりに
私の首を激しく絞めました
あなたは温かい笑顔の代わりに
私の体に熱湯をかけました
あなたは強く求める代わりに
私の存在を疎み、否定しました
あなたは大切に育む代わりに
私を、そして私の心を何度も
叩き、蹴り、踏みつけ、侵し、引き裂き
噛みつき、切り刻み、握り潰しました
あなたは愛する代わりに
私を生きたまま沼に沈めました
最後にあなたは笑っていました
最後にあなたは初めて笑いかけてくれました
57名前はいらない:02/06/12 04:20 ID:hFRnsqVo
Nothingさん・・・
58しいな まほろ:02/06/12 06:17 ID:???
【ブラック・ドッグ】

輸入ものの黒犬

風速50メートルの風より疾く
微風ほどにも肌に感じさせず
空間を切り裂いて駆けているのだ

丘の上に
黒犬が立って
休んでいる姿を見たことがある
一年も前のことだ
それは噂に聞く通り
誕生の憂鬱を
存在の憂鬱を
物言わぬ口で物語っているようだった

あれは私の父親だ
あれは私の父親だ

純血種の犬に風のように種つけ
汚れた雑種の黒い犬を産ませる

西洋の伝説によると
丘の上に立つ黒犬を見たものは
数日の間に死に至るという
その姿を見て
私はまだ生きている

私の中に黒い血が流れている証拠だ
59しいな まほろ:02/06/12 06:24 ID:???
>>58
最後から5行目
「見たものは」→「見てしまった者は」
60名前はいらない:02/06/12 10:34 ID:???
56へ、俺は君を幸せにする。約束したよ
61名前はいらない:02/06/12 10:55 ID:???
Nothingさんって女性なのかな。なんか共感できる作品ばかりなんで・・・
62名前はいらない:02/06/12 10:55 ID:???
しいなまほろさんの詩が好き。
63名前はいらない:02/06/12 11:05 ID:???
>>62
自画自賛ですか? キモイですね〜(w
64名前はいらない:02/06/12 11:09 ID:???
新人のスレ立ては禁止。この人は古参なのかな?気になった。
65名前はいらない:02/06/12 11:41 ID:???
しいなまほろサイコー
66名前はいらない:02/06/12 11:41 ID:???
>>64 スレの流れからして、ボルカさん=元すりももさんが立てたスレッドだろ。めちゃめちゃ古参だぜ
67名前はいらない:02/06/12 12:05 ID:???
>>66

嘘だろ!
68名前はいらない:02/06/12 12:07 ID:???
>>65
しいなまほろサイテー。いかいかだもん。
69名前はいらない:02/06/12 12:34 ID:???
しいなまほろバンザイ
70ボルカ:02/06/12 22:10 ID:???
           >>67本当ですよ。>>56Nothingさん、幽霊の歌だね。
           秀逸。
           俺の中の幽霊である、「すりも・も子」もいずれ
           幽霊の歌を歌ってくれると思う。すでに死んでい
           る、殺してしまった女という設定のハンドルなん
           ですよ。

『魔館二号室・楠(クスノキ)』


その日、俺は3歳と半年
やわらかい赤毛のやっと
落ち着き始めた子供だった
深い森の中にある谷間の村で
静かな人々の中で

長い道を一日歩き
誰もいない林の奥、
樹齢千数百年の楠の前に
俺は一人立っていた

楠は不思議な海棲動物のように
ゆっくりと喘いでいた

良く見れば、動いているのは木ではなく
その年、その島で大発生を記録した
大人の手のひらほどもある巨大なナメクジが
楠の大木を一面に蔽いつくし
ゆっくりと動いていたのだった

こめかみの脈動にナメクジの運動との類似を感じたとき
鳥肌が立って
俺の全身に広がっていった

瞬間、風が吹いてざわざわと葉がゆれ
無数の毛虫が、2歳と半年の俺の頭に降った

一万頭のナメクジが
それを見ていた
71ボルカ:02/06/13 11:27 ID:Dmp8g2co
『魔館地下室』

時々、「○号室」ってのが入るのを説明しますね。まず結論から。
テキトーに、気が向いた作品を、「○号室」に入れてください。
あなたが入ることによって魔館の意味が変わってきます。

******

このスレッドは、長谷川龍生VS赤瀬川源平の詩画集『椎名町「ラルゴ」
魔館にまう(1982:造形社)』のマネから思いつきました。長谷川は、
安部公房や花田清輝と「記録芸術の会」をやってた詩人で、赤瀬川は「ネ
オ・ダダ」とか「考現学」とか言ってた画家です。
「ラルゴ」は、実を言うとあんまり面白くないし、意図も良くわからない
詩集なんですが、全作品のうち、1/4ぐらいが「○号室」に入っていました。
ランダムに入っていたとしか思えませんが、秘密のルールがあったのかも
しれません。

俺は幽霊や物の怪の類は実在すると思う。だが、それを「記録」する
スタイルを、実際には長谷川は取っていない。たぶん、彼には見えな
かった(赤瀬川には見えている)のではないか?
で、ちょっとやってみたいな、と思ったのです。

以上、説明でしたが、説明と言う奴は、すればするほど判らなくなるもので
あることを、詩人の皆様は先刻ご承知のことと思う。今までどおり、ご自由
な角度からご参加いただきたいと、切にお願いする次第。


72ecnsan:02/06/13 20:17 ID:???
>>53
自分はオカルト知識に明るくないですし
拙い詩&曲すけど気にとめて頂いて、感謝っす。
73Nothing:02/06/16 06:20 ID:???
ヨナカマドヲアケル
トオクデオトコガワラッテイル
ワタシヲミテイル
ヨナカマドヲアケル
イエノチカクデオトコガ二ヤツイテイル
ワタシヲミテイル
ヨナカマドヲアケル
イエノマシタデオトコガシタナメズリシテイル
ワタシヲミテイル
ヨナカマドヲアケル
イエノワタシノヘヤノマエデ
オトコガドナッテイル
ワタシヲミテイル
ヨナカマドヲアケルタメメヲサマス
イエノワタシノヘヤノワタシノウシロニ
オトコガタッテイル
ワタシノクビヲシメテイル
オトコハワラッテイル
ワタシハモウマドヲアケルコトガデキソウニナイ
74ボルカ:02/06/17 20:17 ID:Jix5B7Te
                     >>73恐怖をありがとう。
                      すごいのでage。
                      下の自作は、ありがちかも
                      しれない。

『今日』


              兇


     鏡鏡鏡鏡鏡鏡鏡鏡鏡鏡鏡鏡鏡鏡鏡鏡鏡鏡鏡鏡
              

              狂




75名前はいらない:02/06/17 20:24 ID:???
えーと、質問なんですけど
「オカルト」というのは、「恐くなくてはならない」もの
なんでしょうか?

可笑しかったり、ショボショボで情けなかったり、あるいは
深かったり、そういうものは
「オカルト」には含まれないんでしょうか。

自分では恐いものを書いたつもりがないのに、他人に
「恐い」とか「これ、ちっとも恐くねーよ」とかいわれるのが
どうにも居心地悪いもので。(汗)
やっぱり皆さんの感覚では「オカルト=恐い」を期待して読ん
じゃうんでしょうかねぇ。。。
76 ◆psyco8oc :02/06/18 11:36 ID:???
[ 光る眼 ]

天啓が注ぐ
此れより産まれる子は唯一人のメシアと反キリストだと

故に父は私にメシアと反キリストを峻別する力を与えた
以来私は全ての産まれ落ちた子をこの手に抱く
私の眼が曇るのを見て両親が幼子を残し部屋を出て行った後
叶うる限り苦痛の続かないように
或いは唯その苦痛の声が漏れ聞こえないように
逆さに足首を支えグラグラと座らない頸を掻き切り
吹き出す血は生暖かく私の顔を洗う悲鳴は既に消え静寂の中
ドサリと積み重なる
幼子或いはかつて幼子であったもの
私は涙を流し哀れみ憎み殺し破壊し慰めながら突き立てる刃
私は慈しみ育て保護し神の名の元に蹂躙し繋ぎ止める平和
私の鼓動は歓喜の声で恍惚する hallelujah! hallelujah!

未だ産まれぬメシア
77Nothing:02/06/19 00:41 ID:F/IcZAfc
それは生ける者達のミサ
生ける司祭が高らかに笑い
生ける信者が恍惚と祭壇を見上げる
そのシナゴーグは様々な欲望が渦巻き
血を求める声と血の滾る音
誰かが叫ぶ
死人の香りがする、と
司祭が叫ぶ
捕らえ、殺せ、と
隣りのあの人が囁く
君のことだよ。逃げなさい、と
私は気づく
私の心は枯れ、肌は凍てつき
顔色は死人のそれ、目は死んだ魚のそれ
脳は腐り、私の周りに腐臭が漂っていることを
私は生きる者達の注意をひくため
その群れに私の心を投げ与える
一斉に飛び掛る群れ
ある者は食いちぎり、ある者はしゃぶり
ある者は引き裂き、ある者は噛み砕く
私は逃げる世界の果てに
私は逃げる闇の端に
私は探す額の刻印を
私は安堵するそれがなかったことを
私はもはや傷つくことはない
私はもはや傷つけることはない
心を食べられてしまったから
追っては来れぬ闇まで来てしまったから
78名前はいらない:02/06/19 01:36 ID:???
(`ε´)ペッ
79ボルカ:02/06/19 06:52 ID:vqa4G0G4
>>75さん
>えーと、質問なんですけど
>「オカルト」というのは、「恐くなくてはならない」もの
>なんでしょうか?

オカルトには歴史もあれば思想もあるだろうと思う。2chには
オカルト板や哲学板もあることだから、ここでは、「討論」せず、
互いに、並列的に自己の思考を展開するのが吉と考えまする。

わたくしの考え方は、オカルト=非科学的世界観(世界観=文化
的な背景を持ち、共有されている信念の体系)という単純かつ
だだっ広いものです。
芸術はわたくしの意味では、それが優れたものであれば、全て(怖
かろうが、怖くなかろうが)オカルトに含まれます。
創作行為は、わたくしにとっては、秘儀です。

そうして提出された作品は、見るものにとっては、多様で異様
な世界観を提示しており、鑑賞者の世界観を揺るがしたり破壊
したりするものになる場合もあるでしょう。その場合、恐怖が
生じるのではないでしょうか。

なお、ここまでボカー、コメントに「怖い」という言葉を使い
すぎたかもしれません。
ホラーは、作者にとっては、自分の世界観のリアルな表現に過
ぎない場合もあるでしょうから、親切かどうかはわからない。
気兼ねなく、異論、反論をどうぞ。

80ボルカ:02/06/19 06:57 ID:???
『足跡』


足跡の/上に立つ/蒸発した君

/の
とうめいな/肉体に/うしろから触る

そう/ここに/君が/いた/のだと
/私は信じる

その/ようにして/一つの愛が試みられ 

BBSは/今日も盛況

作品は/いつも/形跡に/
すぎない

81名前はいらない:02/06/19 09:01 ID:???
糞のオナニーが作品か
82名前はいらない:02/06/19 09:33 ID:???
>>81

おデブちゃん、うるさいよ!
83yuki i043103.ap.plala.or.jp:02/06/19 16:45 ID:23m+82vv
日々恐感

白昼
あいつ

せい

縛られ
胸のあたりを
ゆ~
さ~
ぶ~
ら~
れ~
口元を奪われ、る

こうして
彼と付き合うのは
なんにちにめになるのか
記憶が
 ト
  ギ

 
 ト
 
  ギ 
   
 レ





84ポチットナ――:02/06/19 17:26 ID:???
昔、某スレに名無しで投稿した作品です。ちと焼き直してみますた。
-----------------

見つけた
お前を見つけた探した見つからなかったやっと見つけた寂しかったのです憎かった苦しかった会いたかった
お前を見つけたうれしいどこへも行かないでお前のそばにいるどこへも行かないでくださいドコヘモイカナイデ
どこにいた探した見つからなかった探した見つからなかった机をひっくり返して椅子をブチ壊して壁を引き千切って探した
だけどお前を見つけたもう逃がしませんどこへも行かないでどこまでも追いかけるもう逃げられません逃がしはしない逃げないで
早く会いたい会わせてそこを開けて早く顔を見せてお前は逃げられない顔を見セテ
すぐそばにいる気づかないドアの前にいます早く開けてください早く開けて欲しい早く開けて
開ケテ
開ケテ
開ケテ
開ケテ
もう逃がしはしないお前はそこにいてどこへも行けませんそこを動かないですぐに行きます逃げてもムダ早く開けて
お前を見つけた探した逃がさないそこに居て寂しかったすぐそばにいますどこへも行かせません早く開けて
開ケテ
開ケテ
開ケテ
開ケテ
早ク
開ケテ

開ケロ

早ク
開ケロ!
85Nothing:02/06/23 11:44 ID:???
あなたの部屋の押入れの中に
ダンボールが一つ
そこが私のお城
あなたが出てったあの日以来
ここで一人静かにあなたの帰りを待ってる
私にはもうそれしかできない
私には見ることも、叫ぶことも
聞くことも、舐めることも
囁くことも、喘ぐことも
触れることも、泣くことも
もはや出来ない
でも感謝している
私を生ゴミに出さなかったことを
でも信じてる
あなたの心に私がまだ住み続けてることを
でも待ってる
この狭いダンボールの中で
蛆の住まうこの場所で
あなたの帰りを
ずっと

86ボルカ:02/06/23 15:42 ID:???
お帰りなさい、Nothingさん。
あなたの幽霊に逢えて、僕はとても嬉しいよ。

87も子:02/06/23 15:45 ID:0VgosSqP
『魔館2号室/水槽』 

深い眠りの底で
あるいは
インターネットで
わたしは
一匹の魚として
過ぎていく
時間たちを惜しみながら
繰り返し夢を見ている

放置された悲しみの石が
遠方で揺れる鬼火となり
夢の法則に則って
一連の見なれた悪夢を繰り返すのを
わたしは
見ている

魚としてわたしは
男でも女でもなく
ふるえるほど発情した
あからさまな魚として
それを
見つめている

いや
そうではない

あの鬼火を見ている間だけ
魚であるわたしが
存在しているのかもしれないと
ふいに想う

あたかも魚ではないわたしが
どこかに実在するかのように
88ボルカ:02/06/23 15:59 ID:???
二号室はすでに「楠」が入っていますね。
>>87は、「魔館三号室・水槽」へ移動お願いします。
89名前はいらない:02/06/23 16:39 ID:???
毎日見ていると
特別なやつでもない限り
幽霊など怖くもないものだ
ありふれていて
目には止まるが
心の臓にまでは届かない

ヒトダマなんて特に
人間の形をしていないから
ただ単なる超常現象みたいなものであり
ホラーとは程遠い

しかし最近の幽霊どもときたら
元気がない
覇気がない
顔もよく見えなかったりするうえに
動きなんてヨロヨロだ
いくら都市の夜があかるいからって
それでは子供も驚かないだろ
もっと元気だせ
(元気のいい幽霊というものもどうかとは思うが)
創作の幽霊のほうがよっぽど怖いぞ

それとも弱っているのは
俺のほうなのか
本当は凄味のある彼らが
俺を通すと
弱よわしく見えてしまう
だけなのか

そういえば身体の奥に
いつもダルいものを感じている

俺のヒトダマは
どんなだろうな

俺がヒトダマになったら
へろへろとしか
飛べないかもしれないな

しかも弱くなった霊能力者が
その時にはさらにあかるくなっている世界で
俺の幽霊を見る時
気づいてくれないかもしれない

俺は
それが一番怖い
幽霊よりも
ずっと怖い
90名前はいらない:02/06/23 17:29 ID:???
オカルトには全然詳しくないが、自分自身幽霊などをよく見るので、
自分の見ているこの世界は何なんだろう?
という興味は、あった。

幽霊とは、何であるのか?

本によれば、
入眠幻想だったり
ある分裂気質に特有のヴィジョンだったり
単なる見間違いだったり
そんなもの。

即ち幽霊とは、人の"中"に存在するもの。

そう考えても、
怖くてたまらない時が、ある。

それは、幽霊自体が怖いというよりも、
もっと何だかよくわからない恐怖だ。

そうしたものを
オカルト
と呼ぶのだろうかと
漠然と考える。

幽霊の存在を
否定して否定して
否定しきれたとしても
それでもなお、
何かの気配が、
そこに残っているのだ。
91名前はいらない:02/06/23 17:50 ID:???
(怖い)という感情
であるというよりも
もっと広く
(感じる)という感覚
それが
誰もいない真夜中の屋敷に
いる筈のない侵入者を感じ取り
自業自得の末に
自らの首をはねられるのだ

しかし
夥い血液とともに感覚が
この世を去った後にも
次の獲物を求めて
館中を
彷う
そいつ

何者だ?
92Nothing:02/06/25 22:14 ID:???
ある日気がつくと
私は人形になっていた
その日を境に
狂気と悪夢の日々が始まった
私はまず狭い虫かごに押し込まれ
そして服を剥ぎ取られた
次に髪を毟られ
四肢を折られた
人形の叫びは
か細く、弱い
人形はまだ外の世界を知らない
人形はもう外の世界を知ることはない
飽きられて
虫かごごと
火葬されたから
93名前はいらない:02/06/26 04:31 ID:???
住みたい・・・屋根裏か地下室でもいい・・・
94ブラック撫子 ◆eEr7LE3I :02/06/29 22:26 ID:???
「悪魔の私生児」

明けようとする夜を 誰も引きとめることはできない
しかしそれを嘲笑うように
あいつが黒い森へ 帰って行った
あいつは悪魔の私生児
最も黒い繁みに 身を潜める

頭のない十字架の立つ丘に
群衆が足並みを揃えて集って行く
闇の軍隊をも頼りにしなければ
光だけでは眩しすぎて 目が潰れる
だから
不吉な十字架の立つ丘に
群衆は足並みを揃えて集うのだ

悪魔の私生児が
繁みの中から覗いて
ほくそえんでるぜ

やがてまた闇の夜が来る
悪魔が人間に産ませた彼(彼女?)
勇気がないのなら窓を閉めろ
勇者も剣を収めて諦めろ
決して勝利することなどはできない

7000℃の業炎で
焼き尽くされたくなければ
サタンの一族の自由を奪うべきではない

あいつは俺の心を軽く焼いた
飼い慣らすことすらできはしないのだ
俺は明日も
頭のない十字架の丘へ行くだろう
あいつを満足させるために
95ボルカ:02/06/29 23:51 ID:???
ハロウ、撫子さん。亀の大将は元気かい?

誰か黙示録の、ニガヨモギ(ロシア語でチェルノブイリ)の話は覚えていますか?
俺は忘れちゃいましたけど、十字架の下にニガヨモギがはえていたように思うん
ですよ、、。

おお、ちょうど12時だ。とにかく来てくれて有難う。

>>93 屋根裏はまだ空いてますよ。





96も子:02/06/29 23:59 ID:hIlrkd8L
「魔館玄関前/ 道」


めまいよ

夜の霧よ

おまえの太い指が

私をつかみ

私は一人

泣いている

97Nothing:02/06/30 09:06 ID:???
ベルゼバブ
そは闇の長にして
死の守り手なり
そは腐肉と髑髏の上に
鎮座する蝿の王なり
そは忌み嫌われ
また恐れられる
最古たる末裔なり
そは真実を暴く鏡
こびり付いた嘘と虚飾を
その手で掻き毟り
恐怖と苦痛の苗床とする
そは絶望にして
生と対となる者なり
そは仇名す事の意味を知り
それを知らしめる
告発者にして
落ちたる者なり
そは疫病の運び手
そは混沌の伝道師
そと対峙すること
すなわち、それは
無限の地獄を知ることなり
逃れることのできぬ現実なり




98TK:02/07/01 20:38 ID:ksC0e+h0

  赤い人魚

赤い人魚が噛み砕かれた
海から上がってきたところ
食料を求めた島の人々の
鋭い槍で刺し殺されてから
その時人魚は美しくなかった
体温がいつもより高かったから
やたらと赤くなっていたんだ
島にはかつて
偉い科学者がやってきたが
蒼ざめて逃げ帰ったという
自分達の常識が変わると困るという
魚類からいきなり人類は生まれない
それが常識なのだ
赤い人魚が噛み砕かれた
涙を流して逃がしてほしいと
訴え続けた人魚が噛み砕かれた
島の人達には感情が無かった
科学者達の母国から
大量の娯楽が
送られてきてたからだ
人間以外のものを
殺して引き裂いて破壊して爽快になる
そんな数々の刺激的な文明とやらが
食料そっちのけでやってきたからだ
赤い人魚は噛み砕かれた
噛み砕かれて胃の中におさまった
島の人々の笑った歯には
まだ赤黒い血がこびりついている
そして最新のデジカメに向かって
ピースサインを送る
99撫子さん ◆eEr7LE3I :02/07/01 22:46 ID:???
「Bastard!」

HEAVY METAL SONGは 俺の傷心を癒すもの
お前には解らないだろう 永遠に解らないだろう
原初的な愛で お前を犯してやる
お前は永遠に純白にはなれない存在

闇の貴公子が お前の瞳の中に
闇の貴公子が お前の瞳の中にいる
おい見てみろよ
闇の貴公子が お前の瞳の中にいるぞ

HEAVY METAL SONG それは俺の欲望が休息する大地
原初的な愛! それが俺の愛さ
今 地球が破壊されている おお迷える小羊たちよ 聞け!
天使が世界を滅ぼそうとしているぞ!

天使の私生児が お前の瞳の中に
天使の私生児が お前の瞳の中にいる
おい見てみろよ
天使の私生児が お前の瞳の中にいるぜ

天使は決して俺を知ろうとはしない
天使は決して俺と語らない
天使よ お前は世界の邪悪だ
そして俺は 愛の邪悪
Bastard!
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
この前ここで書いたのが楽しかったので、また来ちゃいました〜☆
今日書いたのは○年前、あるマンガに影響されて作った曲の歌詞
でちゅ★はっきりいってイミなんかない歌なので、ノリで読むな
り読んだフリするなりしてみてね〜☆

>>ボルカたん
お店のほうにもまた来てね〜☆
100名前はいらない:02/07/02 13:56 ID:???
イマダー!100ゲトー!ットットッ
         ∩ ∩ 
        〜| ∪ |         (´´  
        ヘノ  ノ       (´⌒(´  
       ((つ ノ⊃≡≡≡(´⌒;;;≡≡≡
         ̄ ̄ ̄(´⌒(´⌒;;
         トットットット!ズザーーーーーッ
101ドン亀 ◆Tp8oxx7. :02/07/02 23:16 ID:???
「同居人ども」

俺は風呂掃除をしたことがない。必要がないからだ。なぜなら
風呂場に妖怪あかなめを飼ってるからな。かわいい舌でぺろん
ぺろん綺麗にしてくれるぜ。顔はすさまじくぶさいくな奴だが、
掃除嫌いの俺にはかわいい奴さ。たまにそいつ見ながらオナニ
ーもしてやってるぜ。ちょっとエロなんだ。
しかし天井は掃除しないわけにいかない。放っておくとすぐに
汚れる。なぜなら妖怪天井なめが居候してやがるからな。とか
げみてぇな長くて青い舌でチロチロ天井なめやがる。そのたび
に天井に奇妙なシミがつく。自分の寝小便を思い出すみたいで
すげぇ不快だからすぐに掃除するのさ。糞居候が!追い出して
やりたいが、滅多に姿見せねぇからな。それにさすが妖怪。顔、
怖ぇし。
夜、寝てると、舌長婆が顔なめてくるのが悩みのタネだ。放置
して寝られりゃいいんだが、そのうち仲間の朱の盤が現れて、
「お婆、そいつ食っちまえや」とか言うもんだから、おちおち
熟睡もしてらんねぇ。まったく、安眠妨害だぜ。

この通り妖怪どもは迷惑な奴ら。あかなめにしたって、誰か泊
りに来ても風呂場には入らせられねぇ。あかなめと混浴、した
いってなら別だけどな。この通り妖怪どもは迷惑な奴ら。
でも、なんだかこいつらと同居してると、落ち着くんだ。
へとへとに疲れて帰って来ても、疲れがとれるんだ。
102ドン亀 ◆Tp8oxx7. :02/07/03 23:53 ID:???
ああ。。。濡れ女に巻かれてみてぇ。。。

「煙羅煙羅」

煙羅煙羅は、煙の妖怪だ。
誰でも一度は見たことがあるかもしれねぇぜ。
焚火の上に、へんちくりんな形の煙を見たことはないか?
それだ。

昔なら、
かまどに松茸を放り込むと、
見事な煙羅煙羅が見られたものらしい。
どんなんだったのか、
想像もつかねぇけどな。

現代では、
煙羅煙羅を見つけられるような、
心の余裕なんて、なくなっちまってるのかもな。
でも俺は見たことあるぜ。

今度、
花火大会でもした時、気をつけて見てみな。
打ち上げ花火でも、線香花火でも。
焼け付いた夜空に、焼け付いた闇空間に、
なんだかへんちくりんな煙が出現したら、
それだ!

花火なんかより、もっとおもしろいぜ。
煙羅煙羅を、よろしく!
103ボルカ:02/07/07 01:23 ID:Yo69QgJt
              >>100 ゲットおめでとう。
『河童』

河童、歯車、月見草
「時計仕掛けの」殺意が踊る


それ

それ

すもうだ、相模だ、湘南だ
「愛は、常に」時限爆弾の形式で発情するから
ぽんぽこ堕抜きはセクシーパンチ

それにしても涙流れる
夜の波
深い凪の向こうから
山瀬が降りてくる
台風の気配に
全てがサカシマ

海岸でひざまずいて
嘆く
ああ、俺はなぜこんなにも
馬鹿なのか

しりこだま
なでなで

孤独
104Nothing:02/07/08 17:45 ID:???
竪琴を奪われた
オルフェウス
その調べは命
その音色は血肉
沈黙が彼を
生きたまま墓標に変え
闇から伸びたツタが
彼の孤独と叫びを
絡めとり、封印する
運命の女神が紡ぐ糸のように
彼と闇との間に
決して断ち切れぬ絆を結ぶ
器に注がれた赤い血は枯れ、求める
青い血を、高貴なる血を
墓標の周りに
青い蘭が咲き誇る
闇との契りを祝福するかのように
彼はもはや望郷の念を抱くことはない
光の届かぬその闇が安息の地
半身を供儀に捧げ
終焉の地で、終焉の日を
静かに待ち望む



105あぼーん:あぼーん
あぼーん
106あぼーん:あぼーん
あぼーん
107あぼーん:あぼーん
あぼーん
108あぼーん:あぼーん
あぼーん
109あぼーん:あぼーん
あぼーん
110あぼーん:あぼーん
あぼーん
111あぼーん:あぼーん
あぼーん
112あぼーん:あぼーん
あぼーん
113ボルカ:02/07/09 00:18 ID:???
民俗は生きているが定着は難しい。
さささんの仕事を引き合いに出すまでもなく、こ
の作品が指し示している生活(妖怪との共生)は
現代の詩人の仕事の一つだろうと思う。

壱百壱は、個々の妖怪の堀下げが今ひとつだが、
何度も罵倒するほど悪くはないよ。煙ら煙ら以下
一つづつ掘り下げていってくれるなら、それも楽
しみだ。
ちなみに俺の最も気になる有名妖怪は、「鈴のお
化け」だな。白昼出る奴。光の中で血に染まった
唇がきれいで、語り部が絶望しきった瞬間終わる
んだよね。子どもの頃、布団の中で父親が話して
くれた「お話」で、多分に創作も混じっていたの
かもしれないが、確かハーンが似た話を収録して
いたようにも思う。いや、秋成だったかな?
114ボルカ:02/07/09 00:20 ID:???
『新大久保 魔辻に立つ』

この場所だった。

君の勤務先に近い、新大久保のこの狭い公園で、君と
よく芥川や太宰の話をしたのだった。
君は足が悪かったし、俺はタクシーに乗る金を持って
いなかったから、俺達はいつも公園のベンチに座り込
んでいつまでも話をしたのだった。
あどけない少女のような君に似合わない話題だったが、
俺は君と芥川の話をするのが好きだった。ロッテのガ
ム工場から流れる甘い匂いと、ラブホテルから流れる
ほこりっぽい匂いにつつまれて、芥川の話をするのは、
楽しかった。

そんなある夜、君の通夜だというので、君の家族が続
き部屋を借りて住んでいたアパートに上がらせてもらい、
俺は正座して焼香したのだった。
気がつくと、自分の靴下のかかとに大きな穴があいて
いたので、(いや、そうではない。むしろその穴を見て、
君のかあさんが、なぜか泣きそうになったので)、帰り
道で俺は、唐突に芥川の「河童」が理解できてしまった
ほど、悲しかった。

115ボルカ:02/07/09 00:24 ID:VwcJP7/E

『魔館中庭・河童』

河童達はいつも
水の底で
音を立てずに
きゅうりを食べながら

水面で遊ぶ子ども達を
じっと
見上げているに違いないのだ

河童達の
見開かれた孤独な眼は
水中で見開かれ
無関心な殺意のみが
暗く輝いているに違いないのだ



回転する歯車をすかして
俺もいつか
無関心に
子ども達を見るだろう

あの昼下がりには
君に見られている君自身の背中が
歯車の向こうに
揺れていたのかもしれない

あるいは
歯車の向こうには
君が産まなかった子どもが
揺れていたのか

俺の先を歩く俺自身の背中を
俺が見るとき
俺の眼は何を見ると言うのか

そのときただ
歯車だけが幾重にも重なって
ゆっくりと正確に
回転しているだけなのであるとするならば

俺達の幸福とは
何なのだろうか

116ななしくん ◆NWN5fxD6 :02/07/13 18:07 ID:???
支持
117名前はいらない:02/07/13 19:02 ID:???
>>116
詩の下手糞に支持されたって意味がない。あんた荒らしだし。
118(kau-a):02/07/13 20:12 ID:ouHOb+bP
こけた頬
細葱のような腕

路地裏で月を見つめ
笑う
じっと
笑う
119名前はいらない:02/07/13 20:50 ID:???
河童=尚文
120も子:02/07/17 00:50 ID:???
『磨鏡』

深夜
合わせ鏡の前で
剃刀をくわえて
あなたを待つ

時がゆがみ

私たちの
愛が
繰り返す

片隅に写る影は
あいつ
121ボルカ:02/07/17 00:55 ID:XwZvGK0Q
                 >シジハ、ナンダッテ、ウレシイサ。

『デジャ・ヴュ(既に見た)』

城の奥の部屋で
鏡を見ている、という夢を
見ている

この夢は覚めない、と確信し、
冷や汗が流れていく

俺は知っている
思い出さねばならない
時間が迫っている
と思い

必死に思い出そうとするが
つぎに起こることを、思い出せない

硬直した俺の眼を鋭く見据えて、
鏡の中の俺が
唐突に笑う

恐怖に逆立ってゆく髪の毛を
俺は何度も経験したことを思い出すが
つぎに起こることは、思い出せない

122ボルカ:02/07/17 00:57 ID:???

『ジャメ・ヴュ(見たことはない)』

ある朝、俺は、鏡の前で不審に思う。
これは、ひげをそる道具であり、「かみそり」
というのだ、と思うが、どうも不審だ。

いや、何も問題は高度に詩的なことではないし、
「コカコーラなこと(笑、」でも無い。
単純で散文的なことなんだが、かみそりって
のは、この刃のことだよなあ。
すると、この全体のことは何というのか?

かみそりの当て字が、剃刀なのが変なのか、
ところで、髭と、髪はちがうよなあ。
髪は、頭の毛のことだろ?
いや、まてよ。
すると、頭髪は、頭の頭の毛のことか?
毛髪は、毛の頭の毛か?

ところでこの、鏡の中にいる奴は、誰なんだろうか?
こんな奴は知らないぞ。
かみそりってなんだっけ?

この曲がったところ光ってるけど、舐めてみたらどんな
味がするんだろうか。
いやいや、そんな話じゃない。舐めたら怪我するよな(笑。

いいんだ、いいんんだ、落ち着こう。
ところで、こいつ誰?


123ボルカ:02/07/17 00:58 ID:???

『プレスク・ヴュ(見えた)』

そうか
そうだったのか
解ったよ

鏡の中の俺は不審な顔をしている

違うんだ解ったよ
俺は解ったんだよ

俺は快活に笑って

鏡の中の俺の肩を
ぽん、と叩く。
124ボルカ:02/07/22 22:47 ID:???
『月光』

悲しみの光が降る
錯乱の夜
森へ行く道に佇み

月を見て
おまえを思う

犬はなぜ
月を見て吠えねばなかったのか
波はなぜ
空に噛み付かねばならなかったのか

存在の母が
恨めしかったからだ

何万年も前から
そんな風にして

月は
それを見つめる者を
幽霊にしてきた

おまえはせめて
あの夜
月を見たのか

路上に一人ありて
母達の声が

聞こえる


125も子:02/07/22 22:50 ID:lCbgirRd
「月」

月よ、おまえは
悲しげに
青白く

わたしの孤独を
慰める

はるかなる時のはて
わたしの骨の砕けて混じる草原にて

月よ、おまえは
白く咲く小さな無数の花たちを
照らせ

その花々の上で
夜の蟲たちが交わす愛を
称えるために



126ボルカ:02/08/05 02:43 ID:RT4bWb4u
『古い箱』


古い箱の中に

赤い

何かが、入っている
127neri ◆lw8TzHjk :02/08/05 09:21 ID:kAXL8oBU
なぁにこれ?
128neri ◆lw8TzHjk :02/08/05 09:24 ID:kAXL8oBU
あぁ!!ゴメンナサイッ!!
なんかわたしのPCから見たらこのスレ見えなくなってたんです。
タイトルだけあって。書き込んだらでてきました(汗
スレ汚しごめんなさい(>_<)
129しいな まほろ ◆bIWmaS5o :02/08/05 18:59 ID:HDDo8ySn
◇みずのゆうれい▽

台所で
ひとりファンタを(まだぬるかった!)
飲んでると
背後から
流しのほうから
みずのゆうれいがヒタヒタとやってきて
あたしの背中に抱きついた
冷たい舌で
なめくじみたいな舌で
首の後ろをべろんと舐める
あたしの身体を縛りつけておいて
指を一本ずつ
その形の定まらない口に入れ
熱った体温ごと音をたてて吸う
そして頭から食べようという時に
あたしが気持いというと
傷ついたらしくて
部屋の隅でいじけてしまった
どうして傷ついたかなんて
知らない
130Nothing:02/08/05 21:01 ID:ndqk8KEZ
ウシャス

暁は永遠の光を
蒼き洞窟に
封印する
戒めの矢として
讃歌の源は
確かにそこに存在した
永遠の眼差しで
彼女は何を見て
何を犠牲にしたのか
死を免れぬ
憐れな麦が
その穂を落とし
大地の糧となったなら
地を這う虫達は救われる
一瞬の炎を
胸に光臨させ
半狂乱に
暁の面影と祝福を求める
残酷な時間に抗い
定められた運命を呪いながら
131ボルカ:02/08/12 23:20 ID:RMeUmLiN
みなさま、素敵な作品ありがとう。

>しいなまほろさん
僕はちょうど、岡山に取材した「ぼっけいきょうてい」という短編小説集を
読んだところでね。二口女とかクダンとか出てくるんですよ。
それと直接は関係ないけど、なんか、自分がそういう方向に向いているの
かもしれない。
作品に漂うリアルが、いい感じ。

>neriさん。
僕もそろそろ、入院しに行こうと思ってます。neriさんも気が向いたら、
ここでも、遊んでね。

132夜汽車:02/08/12 23:28 ID:SrM+G8lf
そう、本当のうわべだけの、生んだ母が憎かった
童話の綺麗な世界しかみない母が
俺の見た地獄を見たら童話なんか書けるのか?
133夜汽車:02/08/12 23:31 ID:SrM+G8lf
俺はサー○が嫌いなわけじゃなかったんだ
楔のように母と娘の固いきづなの背景にある童話的世界を
憎んでいたんだ。俺もやっとわかった
134夜汽車:02/08/12 23:37 ID:SrM+G8lf
童話の世界に浸る母よ
あなたは、悪くはない
しかし、現実を知らないのは不幸だ
国民はみんな苦しみ売春婦にされ
高校生で処女を奪われ売春宿に売られた同級生がいた
俺を好きになったばかりに
その子の名前も直子だった
135夜汽車:02/08/12 23:40 ID:SrM+G8lf
そして売春宿から脱走したが、暴力団につかまり
とある円柱のホテルの一室で絞殺された
俺はその宿に浪人一年目で大阪に行ったとき
その絞殺された部屋に泊まらされた
136夜汽車:02/08/12 23:42 ID:SrM+G8lf
彼女はなんにもしてない。そういう女性が
なんでそういう不条理な死を迎えなければならなかったのか?
生みの母よ、答えてくれ、さあ
137夜汽車:02/08/12 23:48 ID:SrM+G8lf
彼女は人形として今も存在してる
しかし、人形の目には血の涙が光っている
うちの妹と同じだ
138とびお ◆Eso6Eso6 :02/08/13 00:33 ID:fDqv55O4
泉湧く凍結の地にいる私
彼方から見ると
あなたからは
どのように
見えたのだろう
蜘蛛の子が散るような
風船の群れ
白いあなたの心に
とても映えて
おそらく
どれも同じに
見えるのでしょう
139Nothing:02/08/13 02:08 ID:RifT8b6E
私は人形の代わり
私は死んだ母さんの代わり
だから仕事をする
だから父さんに両目を潰された
戦争で足を失った男
光を失った私
夕焼けの薄暗い通り
古着を売る男
春を売る私
エッダに救いを求めるのは
愚かなことと父さんは言った
十二で死体になる術を身に付けた
弱いものが強いものに
悪いものが良いものに
戦っては死に絶えて
死んでは生き返って
生き返ってはまた犯されて
食べるために這いつくばって
ある朝父さんが死んで
私が奇跡と自由を手にして
杖を頼りに初めての散歩に出かける
皮肉なことに
河原で人形は滅茶苦茶に壊された
視力以外のものを奪われて
粗雑に投げ捨てられた
未来ある健全な若者の踏み台になって





140neri ◆lw8TzHjk :02/08/13 18:56 ID:y66psNtU
ボルカさん心の具合が良くないのですか?
私はゆっくりだけど自分にしては随分よくなりました。
薬の副作用で毎日ウトウトしてますけど(^-^*)
ゆっくりでイイと思うので元気になることを祈ってます。
今度遊びに来ます。詩と一緒に。
141夜汽車:02/08/13 20:00 ID:aYIyq2Co
お母さん ごめん、元気で長生きしてください
142f:02/08/13 20:07 ID:RWMWRHcV

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143ボルカ ◆CutL/5sw :02/08/16 02:17 ID:8w+aeaj6
こんにちは、夜汽車さん。引き込まれて読みましたよ。
本当に偶然だけど、僕の母も童話作家だよ。だから何
だってわけではないけど、人生って怖いよね。

>>140 ごめんごめん、あなたがよくいるスレッドで僕も詩を
書きたいね、って意味です。今は元気。

144neri ◆lw8TzHjk :02/08/16 09:45 ID:h5COqDjZ
なるほろ(^^)
じゃぁわたしは苔むした水槽か庭の濁った池の底
とかに勝手におじゃましてます♪水中に生息〜
145ボルカ ◆CutL/5sw :02/08/19 21:49 ID:FDbm7i32
お、入居者さん、発見。
あっちはラストスパートだね。わくわく。


146ドン・亀山 ◆Tp8oxx7. :02/08/19 23:24 ID:abDLS6hk
「尻目」

尻から目ん玉出して
あんた何やってけつかんのん?

頭おかしいんとちがうかー?
大体何で尻から目が出てんねん?
おかしいわあんたー!
はよ病院行って診てもらい!
ほら、あそこの○○○病院、あそこが救急病院やさかい
それとも明日、精神科行ったほうがええかもしらんなー
ふんじゃな、あたしは急いどるさかいな
早めに病院、行くんやでー?

そう言っておばはんは
がっちりとした足でペダルを踏み締めて
おば自転車(オバチャリ)に乗って走り去った

取り残された妖怪「尻目」
大和川の土手にひとりぼっち
涼風に尻をさらして
目からは月光に輝く涙が
したたり落ちたという

おそるべしは関西おばはん!!!!
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「妖怪尻目」=ただ尻の穴から目をギョロリと覗かせて
 人間を驚かすだけ、というボケ芸人の如き脱力系妖怪である。
147neri ◆lw8TzHjk :02/08/19 23:31 ID:oZyOMx2S
ボルカさん、あっちではじめましてなんて
二度目ましてでした。あたし、ひどい。。。

奥さん優しさで、きっと元気になりますよ(^^)
148Canopus ◆j1h.j3e. :02/08/21 02:30 ID:RjTeTgM0
ボルカさん、はじめまして。
さすらいのスカウトマン、Canopusです。
ぶしつけですみませんが、梁山泊スレのゲスト審査員をしていただけませんか?
http://book.2ch.net/test/read.cgi/poem/1028646675/l50
どこかのレスで、週末しかアクセスできないとのことを見たので、無理にとは
申しませんが、もしよろしかったらお願いします。
では、失礼いたします。
149Canopus ◆j1h.j3e. :02/08/21 03:06 ID:RjTeTgM0

『剥製師の憂鬱』

妙にあかるい白壁のオフィスに
居心地が悪そうに座していた

三本脚のカラスの脚を削ったり
鹿の背中の角を 頭のうえに戻したり
クマの胸に いちめんに生えた茸を取り去ったり
消えゆく記憶をもとに 必死に復元作業をしていた

宇宙線に焼けただれた頭をボリボリ掻きながら
剥製師は剥製師のプライドをもって
遠い星からの依頼をこなし続ける
150ボルカ:02/08/23 23:44 ID:WXjBG/o1
こんばんは、Canopus さん。
僕は辞退します。
僕の批評は、人を育てないんですよ。何度か失敗してます。

覆面作者としては、狙わせて頂いてます(w。
151Canopus ◆j1h.j3e. :02/08/24 17:01 ID:d++CULWd
そうすか、残念。チャンプ、じゃんじゃん狙って下さい。

>>34の『飯田橋ホッピー/ハッピー/ラッキースター』が大好きで、大好きで…。
何つーか、フィクションとノンフィクションの間の、暖簾をかき分けてそっと
覗いた世界のような雰囲気を楽しんでますよ。ではでは。
152ボルカ ◆CutL/5sw :02/08/24 17:26 ID:H9osDVYR
お誘いただいて、とても光栄でした。10月まで、電話ボックスか、
カフェからのアクセスってこともありまして、、、申し訳ないっす。
>>151、34へのコメント有り難う。最近、議論ではヘッポコで、多方面に
ご迷惑をおかけしてますが、また、遊んでね。

>neriさん。
精神病院で詩作」スレッドはいよいよラストスパートだね。僕も別ハンドルで
初期に参加させてもらって、ネリさんの親切なコメントをもらった記憶がある
けど、今日は発見できなかった。
途中で、亀の大将も参加してるんだね。

こんど来る頃には1000いってると思うけど、
終わってたら、亀バーにこっそり祝杯をあげ行きます。
「ポエムバー・トータスDの店」スレッドね。
153ボルカ:02/09/15 17:58 ID:8V7ZrJCg
もう、2週間か、、、。
最近行き詰まってます。

だれか「さびしばけ」って言う、おばけ童話知ってる人いる?
昨日、初めて読んだんだけど、書いてはいけない世界ってあるんだなあ
と思いました。
書けない事は幸福なのかもしれない。

あるいは、「詩集」を目指したことが間違っていたのか。詩集は結局
書籍の形でしか詩集にならないのか。

気が向いた人、続行キボー。
154ボルカ:02/09/17 23:40 ID:lOvNiJ0U
か、書けない、、、。
一行も。

はたまた、「詩集」とは、、、、。あるいは「作者」とは、、。

この板、悩んでる1、多いと思うけど、悩んでる1コンテストやったら、
僕も結構いいとこいくかもしれないな。

155霧都 ◆LWQf3H.k :02/09/18 03:35 ID:QpugrZxw
− 手、彼のその後−

真っ白い手
まだ
あの帳から
伸びている

あの日の夢は
そのまま
現実の僕を
浸食している

もう一度
もう一度

幽玄の君と
白い幻想の元へ

逝きたい……


>ボルカさん
バーでは、お世話になってます。ええと、以前名無しでぼそっと、「屋根裏」を貸して
欲しいと呟いて、立ち消えになった奴は自分です……。すいません。
恐怖系の詩って、なかなか浮かばないのです。まだ、空いてますか?それとも、
ふさがっちゃいましたか?
「手、彼のその後」は、以前チャンプスレの「手」で出したものの、続編なんです。
とても短い続編ですが……(苦笑)
では……。
156青の羊 ◆GtbbWniA :02/09/19 00:15 ID:RU7fwlF1

「邂逅」

薄汚れた 褐色の壁に
薄紅色の染みが迸り
酷く痛んだ 揺り椅子に独り
君は誰
君は 誰
157ボルカ ◆CutL/5sw :02/09/22 20:24 ID:88RKwTB3
『幽霊に花束を』

ある朝、俺は決定する。

そうだよ。
インターネットを捨てて
街に出よう。

そこにはもしかしたら、
幽霊がいて
俺を待っているかもしれない。

喫茶店の隅で
本屋さんのレジ裏で
あるいは、パン屋さんの扮装で。
158 :02/09/22 20:26 ID:88RKwTB3
そうだよ。

ピンサロのあの娘が
革命家のあいつが
画学生のあの人が

そんな風に考えたことなかったけど

もしかしたら、まだ
20年の時をこえて、
みんな幽霊になって
俺を待っていてくれるかも知れない。
159名前はいらない:02/09/22 20:26 ID:88RKwTB3
80年代、俺が通った、
「カルマ」ではまだ、薔薇酒を出してるし、
「映画館」のマスターは、まだ元気なんだってね。
知らなかったよ。

自由が俺を裸にする。
めまいが俺を孤独にする。
詩が俺を幽霊にする。

そうさ。
幽霊に
会いに行こう。
160ボルカ:02/09/22 20:28 ID:88RKwTB3
157-159は、ひとつの詩です。
161ボルカ ◆CutL/5sw :02/09/22 20:50 ID:88RKwTB3
>>155はろう、よく来てくれたね、霧都さん、「手」は、屋根裏にご入居いただきましょう。いや、居間の壁に掛けた方がいいかな?
>>156青の羊さん、はろはろっ。邂逅を待つ骸骨のような、誰かに僕も待たれているような気がする、今日この頃だよ。

僕はこのスレッド、詩集にまとめたいよ。賛同してくれる人いませんか?
ホッチキス止め、低予算で。
今年はちょっと忙しくて無理っぽいし、自力イベントは完全に無理だけど。

>>71で、説明しましたが、このスレッドは、長谷川龍生VS赤瀬川源平の詩画集『椎名町「ラルゴ」魔館にまう(1982:造形社)』を意識してます。
僕は長谷川は、「魔」に到達できなかった、と言ったけど、僕もダメだったみたいですね。僕は「幽霊」を語り手に、詩を書いてみたかったんだけど、書けませんでした。

でも、この試みを通じて、長谷川も僕も、これでいいのだ、ということがわかってきました。

ところで、このスレッドに寄稿してくれた方々の作品のいくつかは、「魔」に到達しているように思います。
僕は、この160を最後に、このスレッドをしばらく引退して、別の方向を試みますが、気が向いた人がいたら、遊んでみてください。

162激辛正当派 ◆UYNHN29Q :02/09/22 21:16 ID:DxIXOj0c
>>161
僕も評価スレに常駐しながら、アンソロジーつくりたいなあと思った。
やはり2ちゃんには、すごい幅の広さと、自由さと、馬鹿馬鹿しさがある。
これはどんな商業詩誌にも同人誌にもないレベルのものだ。
今すぐ行動できるような状況には僕もないけど、
いつかそういう詩集がつくれたらいいと思います。
とりあえず賛同。
163ボルカ:02/09/22 21:24 ID:88RKwTB3
おおっつ。正統派なのに賛同してくれて、うれしいぜっ。

僕は、このスレッドに投稿してくれた方のうち、賛同してくれる
方の作品をホッチキスでとじて、実費(300円ぐらいかな)の値
札つけて、あなたのまとめたアンソロジーと並べて売りたいよ。
どっかで。

ま、気長にやろうね。
164青の羊 ◆pNGtbbWniA :02/10/05 22:53 ID:I4e9GZ8S
>>161 ボルカ様
コメントどうも有難うございました。引退するんですか・・残念。
165ボルカ:02/10/06 03:17 ID:GvSvX0fy
>>164 僕のなかの一連のネタは一応尽きた感じなんです。

ところで、僕はこのスレッドを、簡易私家版として100部限定
で、地下出版するつもりです。
つっても、表紙つけてホッチキスで閉じて、500円で売るだけ
だけどね。
青の羊さんの作品も収録させてもらえませんか?純益のページ
割分はちゃんと支払うよ(数100円だろうけど)。


166青の羊 ◆pNGtbbWniA :02/10/06 11:18 ID:qSmGBEXK
>165 ボルカ様
最近活発になってきてますよね。詩集運動(?)「詩板選集を作ろう〜」スレッドで
拝見しました。選集については少々疑問もあるのですが、スレッドを一つのテーマとしてまとめるんですよね?
どうぞ、収録してくださって構いません。あとお金は要りません。ホッチキス代ということで(笑)
167銅鑼衛モンちっち ◆FMiYTdsunc :02/10/06 21:40 ID:IM16tYGt
>>157 ボルカさん

はじめまして。「詩をフラッシュ5で表現しよう!」になんでか住みついてしまいました
銅鑼衛モンちっち、って言います。さっそくですが、ボルカさんの>>157『幽霊に花束を』をフラッシュ化
したいのですが、宜しいですか?ご返信頂けると幸いです。

このスレに住んでおりますです。
http://book.2ch.net/test/read.cgi/poem/1010710299/ 
168名前はいらない:02/10/07 06:07 ID:g3O7tJ3g
    ∧_∧  / ̄ ̄ ̄ ̄
  ∧( ´∀`)< あげ
 ( ⊂    ⊃ \____
 ( つ ノ ノ
 |(__)_)
 (__)_
169Mana魔名:02/10/07 20:43 ID:Uurw4b0Y
魔術を嗜むそうだが 錬金術はマスターしたかい?
館に火が落ちる瞬間の刺の具合がサイケじゃん

宵もまわる酒の席で性器を吐いてしまいなさい
紅く染まった精液をひまわりにやったらどうですか
荘の中に遺された美しさがみじめにからっぽだしね
170ボルカ:02/10/07 21:56 ID:6yoJf4VW
>>168 おっと、いけない。オナニーなんかしてる場合じゃないね(テレ。
てか、ありがとう。

>Mana魔名さん 
何を隠そう、僕は錬金術師のれっきとした弟子ですが、ごらんの通り「悪魔
を呼び出すこと」には失敗したようです。
いや、本当は何人か混じってたのかもしれないけどね。

好きなように遊んでいただけると嬉しいよ。

171ボルカ:02/10/07 22:10 ID:6yoJf4VW
>>166 青の羊さん、ご賛同ありがとう。
他の投稿者のかたがた、
五条さん、霧都さん、しいなまほろさん、ecnsanさん、nさん、そして多くの
博識なオカルトポエムを投稿してくれたNathingさん、また撫子さんと亀の大将、
夜汽車さん他、多数の皆さん(◎のかたではYUKIさんやポチさんやサイコ陛下他)
ご祝儀批評の、ささほーささん、などなどの皆様に、もう一度お願いしたいと思
います。

作る本は100部限定の地下出版、その場限りの同人誌ライクな簡易版です。
版権は主張しないから、投稿や転載には問題ありません。
次のステップ(出版社への持込とか)を本気でやりたい人は、個人詩集でやりましょう

収益はほとんどありませんが、ページ割で分配。
172ボルカ:02/10/07 22:24 ID:6yoJf4VW
それと、ナナシでの投稿で、
>>18>>26>>28>>43>>55は、とても気に入ってます。
とくに、上3つは傑作と評価しております。
この私家版の出版に、ご賛同いただければ、匿名性の保持と著作権の
確保には極力、協力します(場合によっては、この人の場合に限り、
代理人を引き受けます)。

あ、言うまでも無いことだけど、著作権および文責は、基本的に著者の
物だと認識しています。
173Mana魔名:02/10/07 23:32 ID:1movwBSv
オールド・ミスが壁の中で呻き歌っているみたいよ
カルメンのレコードが勝手にスクラッチングした風に
ルージュの伝言によると魔界の時差で空間の歪みがあるらしい
トマトみたいにぐちゃ微汚な赤が胸の中を巡っている予知夢だな
174銅鑼衛モンちっち ◆FMiYTdsunc :02/10/07 23:36 ID:WBMLdpJH
>ボルカさん

詩のご提供ありがとうございました。うpしておきました。
175撫子さん ◆ikeEr7LE3I :02/10/07 23:57 ID:qUoHcSeJ
>>171
わお〜☆ おもちろいことを考えつきましたね☆
支持しちゃいまーす☆

ところで亀ちゃんは、口ではどう言おうと、絶対に喜ぶと思いますよ〜☆
あたしのは。。。あれってブラックサバスのパクリみたいなモンだケド、
あんなものでよければ使っちゃってください☆

>>172
あー。>>18は誰のか知ってる〜。。。コテハンさん。
言っちゃって、イイのかにゃ??★汗★
とりあえず、やめとくね〜☆
176ポチットナーー:02/10/08 00:04 ID:0LAfGAym
地下出版サンセー!賛同させていただきます。
一つのスレッドが一つの詩集になるなんて、素敵じゃあないですか。
177名前はいらない:02/10/08 00:34 ID:92k5/WP7
>>176
あなたのは
横書きじゃないと崩れてしまうっぽいけど・・・
大丈夫なのかな・・・?
178yuki ◆whnocyk5hk :02/10/08 10:47 ID:2Xs/N2V6
おーボルカさん、載せて頂けるなんて素直に感激☆涙
出来上がったら、購入したいんですけど。。。えへへ
179ボルカ:02/10/08 19:35 ID:z0zW6Mni
>>175、176、178ありがとう。
まだまだ、寝かせて、相談しましょう。
具体的な話になったら別のとこにリンク引きますが、著者に負担はかけません。

今回は、基本的に「その場限りの遊び」スタンスです。これで儲けたり、これを
プロモーションに使ったりは、きっぱり断念します。批評家にも送らない。
10年後に、この中の何人かは名前のとおった詩人になっているかもしれない。
そのとき、偶然の出会いを証かす一冊になれば良いと思う。

>>172 Canopusさん、(kau-a)さん、とびおさん、TKさん他、多数の方のお名前が
不注意で抜けましたね。皆様にもご検討をお願いします。

>>177 大丈夫です。てか、その辺は編集者のセンス一つですが、今回は不肖ワタク
シめにおまかせを。
180ボルカ:02/10/08 19:47 ID:z0zW6Mni
>>173 Mana魔名さん
雑談が混じって申し訳ありませんが、新展開期待します。
これは、撫子さんごのみの展開かもしれませんね。

僕も吸血鬼映画(バンパイアクイーン:まだ見てないんだよね)を楽し
みにする程度には、その耽美趣味で、6月ごろやってた、「アザース」は、
大変感動しました。

そのうち何か思いついたら復帰しますね。
181Mana魔名:02/10/08 23:47 ID:VgVy/Ot4
サザンクロスの空に貴女を返して 空白の想い出の中で
イルミナティに踊る盲夜 ゆらめきの瞬間に感じる火花
コテージで浴びる秋風は なめらかに横たわる女神に列なる
ホテルから見る二人は 逃れられぬ渦の中で すべてと交わる
ラビリンスで解き放される二人の熱情は 夢の狭間で操られて
1度だけさよならさえ言えず 引きずる羽根の痛みは癒えず
182Canopus ◆DYj1h.j3e. :02/10/08 23:52 ID:Ha97h0S2
>>180 あ、あれは出来が悪いんでちょっと…。
ごめんなさい、改作してみようと思います。
でも、ご提案には賛同します。
183ささほ:02/10/09 03:58 ID:3OdKtUZQ
はい、ご祝儀のささほです(笑。
遅くなってすみませんが、詩集には賛成。
あまり登場できずすみませんでした。このスレはけっこう好きでしたよ。
184ボルカ:02/10/11 00:37 ID:ELObe1j4
>>181 Mana魔名さん、なっかなかタンビーですね。返歌にはならないけど
僕もいかにチョット天使派ポエムを書いてみました。

>>182 そりは残念。でも嬉しい<どっちだっ!いや、両方(まんま)

>>183 今晩は、気前の良い、ご機嫌なささほさん。
こうして月光の下における満腹したライオン同士の唐突な出会いのように
ご挨拶できて、僕はとても嬉しいよ。
賛同ありがとう。

>ALL 雑談もしてるけど、今、妖精耽美、アンド、ヘビメタ内臓系でパート
2開始中だから、気が向いたら、どちら様も遊んでいってね。
 
185ボルカ:02/10/11 00:38 ID:ELObe1j4
ある天使派の友人に。
修道会に入るって言ってたけど元気だろうか。
洗礼名はアウグスチヌスって言ってたっけ。
186ボルカ@元天使派:02/10/11 00:39 ID:ELObe1j4
『神様ゴッドバイ』

よく晴れた日に
空を
とおく見上げる。

ずっと高く見上げて、
のびていく
視線の先っぽを
神様に
つまみあげられて、

ぶらんと
吊り下げられているような

なんだか
目が芯から痛んでくるような

そんな風になるまで、

どこまでも
どこまでも

高く
見上げていく。
187つづき:02/10/11 00:40 ID:ELObe1j4
そうすると
青天のかなたから
無数の白い紙片が
落ちてくるから、

その紙片の一枚を手にとり
その一枚だけに文字が
書かれているのを発見する。

そんな風にして
「詩が落ちてきたのさ」

と君は言う。
忘れたわけじゃない
僕もそう言ったけどさ。
なんと言っても僕も昔は、
天使派だったんだしね。


おお、若き詩人よ、
若いのに似ず、信心深くて
結構なことではあるが、

ここだけの話、
本当はウソだろ?
ま、飲めよ、一杯。

少なくとも僕の場合、
ウソだよ。
ウソもずいぶんついたけどね(笑)。
188つづき:02/10/11 00:41 ID:ELObe1j4
神様はいない(ただ空があるだけ)

僕らの詩は
ここからはじめよう。
本当のことだから
仕方ないじゃないか。

案外そのほうが
カッコいいかもしれない。

ジョンみたいに
セックスしてるだけでも
仕方によっては
詩になるかもしれないじゃない?

やってみなけりゃ
わからないさ。

そう言えば
セックスで
ポエムを呼び出すなんて

なんだか
悪魔みたいかもしれないね。
189ボルカ:02/10/11 00:44 ID:ELObe1j4
186-188は、ひとつの詩。
>>173>>181は、チャーミング。
190名前はいらない:02/10/17 23:58 ID:0z0XYmv5
>>184
>ALL 雑談もしてるけど、今、妖精耽美、アンド、ヘビメタ内臓系でパート
2開始中だから、気が向いたら、どちら様も遊んでいってね。

新しいスレ立てたんですか? どこにあるのかな? 
191ボルカ ◆TcCutL/5sw :02/10/18 20:21 ID:B5Jx3J7q
うんにゃ、このスレのことっす。
192ボルカ:02/10/18 21:02 ID:B5Jx3J7q
皆様、どうぞお気軽にホラーorオカルトしてください。
僕もそのうち再開します。

詩集のほうは、12月めどに、50ページ、25ー30作、100部限定ナンバー
入りで編纂します。50ページがホッチキスの限界なんだよね。
賛同してくれた著者には一桁ナンバー本と稿料数十円から数百円を進呈。
10円でも「詩を売る」ってことに意義があるのさ。
再発行は絶対しない、編集者の版権は主張しない。あくまでその場限り
のお遊びで、秘密の地下出版。
形態は、谷川俊太郎の「よしなしうた」の格好を真似るつもりだけど未定。
つっても高級なモンじゃないよ。

>>182 レスし忘れ、失礼しました。了解です。ご丁寧にレス有難う。
他のすでに賛同してくださった方も、推敲しなおしたい場合は、このスレッドに
再投稿してね。
193名前はいらない:02/10/19 21:13 ID:9+i8VZrz
メールで予約受けつけを開始しました。
限定ナンバー1から6は著者に進呈。ナンバー7から申し込み順に予約を受け
付けます。
できるだけ住所交換をしないために、時間がかかっても現物現金手渡
しで取引したいと思います。
都内なら、いろんな朗読会場とかで密会可能。ただしケースバイ
ケース。
この件についてこれ以降は全て下記で。申し込みが少なければ、
発行部数を減らします。仮に多くても増やすことはありません。

tp://www.mars.dti.ne.jp/~zoball/pome0001.htm
1941:02/10/19 21:16 ID:9+i8VZrz
雑談終了です。
では、仕切りなおして、ホラー・オカルト詩を探求しましょう。
195Canopus ◆DYj1h.j3e. :02/11/26 00:01 ID:J2DUlrgh
お久し振りです。『剥製師の憂鬱』大幅にリライトしました。

水のないプールを正確に思い出す
あるいは思い出そうとする

徐々に強くなっていく宇宙線のなか
徐々に長くなっていく眠りに落ちる
白い光を浴びて
いちめんのコケとアオサが蠢く
隈なくひろがる緑の地獄
頭の芯が痛む

かつてここに存在したものの記憶を
必死に呼び起こしながら
ここに存在するもののプライドをよすがとして
遠い星からの依頼に剥製師は答える

フリーズ・ドライを終えた屍体を引揚げ
皮膚を反転させ 筋肉を剥がし 内臓を摘出し
血管を切断し 骨格を抜き取り
ことばを変換させ 生への思いを封印する
眼窩にきらめく義眼を詰めこみ
永遠と刻印された防腐剤を注入し
そっと瞼を閉じさせる

カロンさえ涙した白亜のオフィス 残酷の時代
頭髪は宇宙線のケロイドで すでに簪にたえず
遠い星からの依頼品
かつてホモ・サピエンスと呼ばれた
名前も知らないひとりの剥製を
瞬きもせずに 剥製師は黙って見送る
遠ざかる地平
196ボルカ:02/11/26 21:12 ID:f72mz6uu
ハローCanopus さん。
実は、こないだの日曜日、仮組みして、ばらして、版下を作った
とこだったんですよ。
でも、ミスがあったりイロイロして、ページ数増やそうかと思っ
てたとこです。

これは傑作ですね。僕は本当に批評ができないんで、
漠然とした感想ですけど、リライト前より好きです。
ぜひ、ご参加お願いできませんか?
197ボルカ:02/11/26 21:27 ID:f72mz6uu
Canopus さんにご参加いただけた場合、一組ページ数増やします。
一組8ページ分で版を組んでいますが、Canopus さんの当該作で
2ページ使用し、他の作品の修正に1ページ使いますので、あと、
6ページ余白になります。

ご参加いただける作品がなければ、イラストか写真を入れます。
(イラストは少ししか入れてなかったから、それも悪くはないと
思ってます。)

ご参加いただける作品があれば、受け付けます。空きは30行X6
ですから、だいたい3作ぶんぐらいです。
輪転機予約の都合がありますので、今週金曜日で締め切らせてい
ただきます。

198ボルカ:02/11/26 21:52 ID:f72mz6uu
ああっ。間違った。開きスペースは、2ページ分でした。
20行一ページぐらいの見当でした。ごめんなさい。
15行以内なら2作。
50行ぐらいなら1作ってとこです。

ポエケット参加を目指すつもりです。あと、下北あたり
でポエムに理解のある本屋さんを訪ねてみます。でも、
予約状況からみて、全部で20冊売れれば上出来って感じ
かなー。
限定部数も、100部はやめて、50〜70部程度(総ページ数
による)にします。紙が500枚単位なんで、コスト削減の
ために、割り切れない数にする必要があるんです。

僕は楽しんでるけど、あんまりマジにとらないでくださ
いね。お遊びってことで。

繰り返しになりますが、一応書いときます。
一刷後、版は破棄して、増刷は絶対しません。批評家
にも送りません。「なかったことにする」地下出版です。

ようは、高校生が授業中とかに内職して作るのと同じ
感じの、わら半紙コピー、ホッチキス止めの簡易詩集
です。(文芸部やってたの僕だけかな?)

199Canopus ◆DYj1h.j3e. :02/11/26 23:15 ID:9BMpv3Dk
ボルカさん、こんばんは。ぜひぜひ参加させて下さい。
そのつもりでリライトした詩ですし。

すみませんが、>>195、2箇所訂正させて下さい。
冒頭の2行。
「思い出す」「思い出そうとする」→「思い描く」「思い描こうとする」で、
それぞれお願いします。
200ボルカ:02/11/26 23:47 ID:f72mz6uu
ありがとう。収録させていただきます。

ちなみにってのもモンキリですが、巻頭言はレオナルド・ダ・ビンチ
の色彩論からホラー風なのを引用しました。
なんか、かっこヨサゲでしょう?


201ボルカ:02/11/27 20:43 ID:nFsdMROz
ところで、オカルトポエームと言えば、僕的には長谷川
龍雄なんですよね。「魔王連踏」とか理解できないまま中学
生のころ読みました。いや、あれは別人だったのか?紛失
しちゃったけど。

今月(12月)号の「ユリイカ」で久しぶりに長谷川の詩を読み
ました。
で、感動しました。
さびしげなたたずまいの詩なんですが、すっごく良いですよ。
長谷川ってほとんどわかんないんだけど、ときどき突き刺さり
ますよね。
202ボルカ:02/11/28 19:24 ID:WPQDwWYB
いや、「踏」じゃなかった気がするな。何だったんだろう。
ジュだったかな。お正月にでも調べてみよっと。
203岡田克彦 ◆ikGay75MZI :02/12/03 10:41 ID:rBIIV2hu



ま、悪いことは言いません。あんたら2チャンネラーに代表される
下界の凡人連中には、ベートーヴェンの晩年の弦楽四重奏がちょうどよいです
から、そのあたりをお聴きなさい。
間違えても、ぼくやドビュッシーの作品は聴かないように。
豚・に・真珠・でございましょう、ファッハッハッハッ・・・・・
で、ぼくのホームページK.OKADAワールド
(URL;http://debu1957.hp.infoseek.co.jp/)には
あんたら2チャネラーには似合わない私の傑作の音楽がついていますので、
ぜーーーーーったいに来ないで下さいね。
204岡田克彦 ◆ikGay75MZI :02/12/10 16:26 ID:SULpzcDP


お・だ・ま・り、あたしを誰だと思ってるの? おそれ多くも、あ・た・し・よ。
お・だ・ま・り、あたしを誰だと思ってるの? おそれ多くも、あ・た・し・よ。
お・だ・ま・り、あたしを誰だと思ってるの? おそれ多くも、あ・た・し・よ。
お・だ・ま・り、あたしを誰だと思ってるの? おそれ多くも、あ・た・し・よ。
お・だ・ま・り、あたしを誰だと思ってるの? おそれ多くも、あ・た・し・よ。
205山崎渉:03/01/19 13:58 ID:HfSLZrvL
(^^)
206ボルカ:03/02/18 23:15 ID:pj4tcSUb
>>198
おかげさまで、詩集発行計画は無事遂行されました。
んが、売れないんだなーコレが。ちっとも(笑。

ま、売れたら2chのルール違反だけどね。
でも、詩集と言う形にしてみて、そういう形でなければできない表現
がある事がわかりました。

スレッドごと詩集。僕は討ち死に状態だけど、これって、アイデアとしては
悪くないと思いますよん。

>いずこかの同人誌即売会で、お会いしましょうね。みなちゃま。
207ボルカ:03/03/09 21:22 ID:E5pxNpWF
************
**********
***************
*************
******
208ボルカ:03/03/09 21:24 ID:E5pxNpWF
ふう。
209ボルカ:03/03/11 22:17 ID:MtnW6Cxn
           「ま」


まままままままままままままままままままままま

210ボルカ:03/03/11 22:20 ID:MtnW6Cxn
まじめな話、魔に関することって体力いるよね。
うそじゃなくて、ほんとに不吉なことがおきる。>頭おかしくなってくるし。

ずっとやってる人はすごいよね。
211ボルカ:03/03/14 20:49 ID:JrKH0xZ7
僕なんかの場合、どうしてもタバコが止められなかったりする>
これって呪いかな?

212ボルカ:03/03/24 19:31 ID:+O/0cSGI
ちょっと休息。
213青の羊 ◆pNGtbbWniA :03/04/07 17:26 ID:HhPcAWKA

「廃墟とスカート」


霞む陽射しは 麗しく
流れる刹那は 少女の眼差し

全てが終了した 鉄のハイキョには
未だに蕾の 貴方が似合う

瓦礫を白が闊歩する
歴史の墓場を カッポスル

枯れ果てた 命が焦がれようとも
其れ等を受け付けぬ ホソイ背中と
アナタの横顔
ホソイセナカト アナタノヨコガオ

214ボルカ:03/04/10 22:21 ID:6ThwZFaH
『コメ学会シンポジウムのための練習作』

アメリカのことをすら、主食である農作物の名前で呼ぶ国民がいたとして
果たして、自分たちにとってコメとはなんであるのか、についての学術的
議論が行われないのは、むしろ不思議なことだと言えよう。

そこで将来、発足されるべき「日本米学会」のために「米学」の概要につ
いて僕は考えている。むろんコメコメクラブとは関係ない。

 名著「日本人女性の外部生殖器」は、ほとんど無数とも言える局部写
真を説明に用いた、詳細を極める形態学的かつ衒学的考察で有名である。
 例えば小陰唇から肛門までの距離を3分類したり、大陰唇の形態を、
クリトリス包皮との接合形態や肥大部の位置、色、左右対称性などの系
統的基準に従って24種類に細分類したり、肥満度と陰唇形態の相関関係
について詳細な考察を行うなど、そのオタッキーぶりは、ほとんど他に
類を見ない。
 一方で同書は、民俗学的著述においても極めて優れた文献的価値を示
している。
 同書が主として論じるのは、女性器名称の語源についてであり、これ
また詳細を極める考察を行っているが、ここでは男性器語源についての
記述が興味深いので引用する。
215名前はいらない:03/04/10 22:34 ID:6ThwZFaH
***
 朕思うにさあ。米って言うのは、心だと思うわけ。受け入れるべきなんだよ
体の中に。やっぱ大事だよ米ってのは(うそ)。

***
 あまり知られていないことだが、日本におけるXXXXのXXXXXX濃度
は、XXXXを遥かに上回り、XXXXのXXでは、ちょっとアレである。
 あんまりにもアレなので、「どうやって河川へ土が流れ出すのを防ぐか」が
技術的課題になってる。なぜなら、河川および海洋をXXXXXX汚染するこ
とは他の生物にとって致命的な問題となりうるからである(うそ)。

****
 病は気から、と言いますから(笑)

― XXX総理大臣 談話:水俣病患者の訴訟問題に触れて(本当)。
216名前はいらない:03/04/10 22:44 ID:6ThwZFaH
***
 「ちんぽ」のチンの語意が、諸文献に照らして、「仲良くする」の意であった
ことは疑う余地がない。「ちんちん・かもかも」などの用例は枚挙にいとまない。

 問題は「ホ」の語源である。
 これには三説あるが、その一説によると稲穂の「穂」(古事記)である。少年
の包茎を風に揺れる稲穂に例えたと解釈されている。
 一方の「チンポウ」の「ホウ」の語源にも諸説あるが、これも同様に少年の包
茎から、隠された亀頭がちらと覗く様を表現したとする説があり、古代における
少年の包茎には美観ないし美感上の価値があったと考えられている。
217名前はいらない:03/04/10 22:59 ID:6ThwZFaH
***
 米とはなにか、と我々は、詩人として問うべきなのかもしれない。
 それは美しいものなのか?それとも不浄なものなのか?

 なぜ、我々は、我々に原子爆弾を投下した国を、アジアをダイオキ
シンで汚染した国を、米と呼び続けるのか?
 それは、もしかして、やっぱりギブミーチョコレートな国民感情に
由来するのだろうか?それとも何かの錯誤によるのか?新潟イタイイ
タイ病とは何だったのか?「ちん」とは何か?あるは「ちん」と「ほ」
の関係をニイナメの儀式はどう象徴しているのか?

***
 興味はつきないが、これに関わるほとんどの情報は公開できない。
 この草稿(詩篇)においても、私はただ、問題の所在を示すこと以上
のことをなしえない。まさにその理由で、古来、米については論ではな
く歌のみが重ねられてきたのかもしれない。
218名前はいらない:03/04/10 23:07 ID:6ThwZFaH
以上214-217はひとつの詩。
>>215は、ほんとはうそじゃありません。
219ボルカ:03/04/12 16:42 ID:uw1QQn3C
連投規制回避のための無駄レス。

でもよー。ちょっときつ過ぎジュネーの、と思う今日この頃。
220ボルカ:03/04/13 23:33 ID:OsgN4V5m
『西早稲田、鳥男幻想2』

アパートみたいな建物だった。

一見普通の建物なのに、中に入ってみると、なぜだか、やたら高い
ところに小さい窓がたくさん並んでついていた。僕はそのなかで、
掃除をしていたが、部屋が大きすぎて、なかなかはかどらないの
だった。

突然、まどから多量の鳥が入ってきた。

最初は、小鳩やカケスが、だんだん、ハトやカラスが。次第に
たくさん、次第に高速で入ってきたのだった。早すぎてしまい
には、何が入ってきているのかわからなくなってきたが、白い
ものと黒いものが、次々に流れ込んでくるのだった。

突然、白と黒でできた、鳥ではない、奇妙で巨大なものが飛び
込んできた。

何かな?と思ってよく見ると、それは、牛だったのだ。
221山崎渉:03/04/17 14:35 ID:eCtYXLid
(^^)
222山崎渉:03/04/20 01:43 ID:1+CNA/cT
   ∧_∧
  (  ^^ )< ぬるぽ(^^)
223ボルカ:03/04/28 23:33 ID:JNi26he4
>>222ゲットありがとう、山崎。

君、このスレッド似合ってると思うよ(笑。
224山崎渉:03/05/22 03:23 ID:R3rNNKvM
━―━―━―━―━―━―━―━―━[JR山崎駅(^^)]━―━―━―━―━―━―━―━―━―
225山崎渉:03/05/28 11:04 ID:91alohpq
     ∧_∧
ピュ.ー (  ^^ ) <これからも僕を応援して下さいね(^^)。
  =〔~∪ ̄ ̄〕
  = ◎――◎                      山崎渉
226山崎 渉:03/07/12 12:26 ID:Cc9F2JY5

 __∧_∧_
 |(  ^^ )| <寝るぽ(^^)
 |\⌒⌒⌒\
 \ |⌒⌒⌒~|         山崎渉
   ~ ̄ ̄ ̄ ̄
227山崎 渉:03/07/15 11:47 ID:iuxfPmjy

 __∧_∧_
 |(  ^^ )| <寝るぽ(^^)
 |\⌒⌒⌒\
 \ |⌒⌒⌒~|         山崎渉
   ~ ̄ ̄ ̄ ̄
228なまえをいれてください:03/07/15 13:53 ID:91J1lTCd
ハッキリ言ってアメリカなどの多民族国家では黒人の方がアジア人よりもずっと立場は上だよ。
貧弱で弱弱しく、アグレッシブさに欠け、醜いアジア人は黒人のストレス解消のいい的。
黒人は有名スポーツ選手、ミュージシャンを多数輩出してるし、アジア人はかなり彼らに見下されている。
(黒人は白人には頭があがらないため日系料理天などの日本人店員相手に威張り散らしてストレス解消する。
また、日本女はすぐヤラせてくれる肉便器としてとおっている。
「○ドルでどうだ?(俺を買え)」と逆売春を持ちかける黒人男性も多い。)
彼らの見ていないところでこそこそ陰口しか叩けない日本人は滑稽。
229ボルカ:03/07/23 01:30 ID:4I9RnPxJ
応援ありがとう、山崎。
230山崎 渉:03/08/02 01:36 ID:8+jueK0E
(^^)
231山崎 渉:03/08/15 13:55 ID:6uqIVx7n
    (⌒V⌒)
   │ ^ ^ │<これからも僕を応援して下さいね(^^)。
  ⊂|    |つ
   (_)(_)                      山崎パン
23218 ◆6aPDDaSDD2 :03/08/21 02:16 ID:OlA7cKkR
>>61
ワロタ

ところで、携帯ゲーム機"プレイステーションポータブル(PSP)

 久夛良木氏は,“PSPはゲーム業界が待ち望んだ究極の携帯機”として説明。「ここまでやるかと言われるスペックを投入した」という。
 発表によれば「PSP」は,曲面描画エンジン機能を有し,3Dグラフィックでゲームが楽しめる。
7.1chによるサラウンド,E3での発表以来,クリエイターたちにリクエストが高かった無線LANも搭載(802.11)。
MPEG-4(ACV)による美しい動画も楽しめるという。これによりゲーム以外の映画などでのニーズも期待する。
 外部端子で将来,GPSやデジタルチューナーにも接続したいとする。
また,久夛良木氏は,繰り返し「コピープロテクトがしっかりしていること」と力説。会場に集まった開発者たちにアピールしていた。
 さらに,ボタン設定なども明らかにされ,PS同様「○△□×」ボタン,R1・L1,アナログスティックが採用される。

この際、スク・エニもGBAからPSPに乗り換えたらどうでしょう。スク・エニの場合、PSPの方が実力を出しやすいような気がするんですが。
任天堂が携帯ゲーム機で圧倒的なシェアをもってるなら、スク・エニがそれを崩してみるのもおもしろいですし。かつて、PS人気の引き金となったFF7のように。

いきなり変なこと書いてスマソ…
GBAと比べてみてどうなんでしょうか?シェアのことは抜きで。
233名前はいらない:03/08/24 13:41 ID:RM378ejX
3Dで携帯で高機能ですか。。

衛星によるプレーヤーの位置特定機能がついてて、実際に殺した場合も
ポイントゲットってことにすたり、国連で国際紛争を解決するための
手段として正式採用して、負けた国は実際にデリートするってことに
したりするとイイかもしれませんね。

それはともかく、山崎はパンじゃない方が思慮深げでいいと思うぞ。
234ボルカで233:03/08/24 14:00 ID:RM378ejX
それと、このスレッド確かに投稿ほとんどないんで、詩に関連するなら
雑談に流用してもイイけど、GBAと比べたりすんのは、板違いだから
他所でやってください。

あとマルチにレスしてもしょうがないんだけど、マルチオンリーなんでレスする
と、日本人の低劣さについて論じるには、この比較は悪くはないけど、それなら
「奴隷化」という状況で、厳しいセレクションをかけられたことが、わずか100年
であの民族の身体の遺伝的な条件をどう変えたかってことと、戦後の奴隷的状態で
日本人がどんな種類の生殖的淘汰圧をかけられたかのかを比較、考察するべ
きだな。まあ、俺らは表立っては「掛け合わせ」は強いられていないけど、
エコノミックアニマルであることは、そういう種類の進化を誰かに強要された
結果かもしれないよ。

てか、やっぱ、大事なのは、愛だよな、愛。
だから、お前もつまんねーマルチ貼ってないで、詩をかけ。

235ボルカ:03/09/12 22:13 ID:vXeF20aE
愛惜には隠喩が良く似合う
236ボルカ:03/09/13 23:17 ID:xe6kMc5X
否、隠喩とは、愛惜の形式なのかもしれない。
237ボルカ:04/01/12 14:05 ID:9+E4ke6V
皆様に、多数、ご寄稿いただきましたが、このスレも役目は終えた
感じですよね。

このまま、オチでお願いします。
238赤 ◆0r6EkEM9HI
「日常」

今、すれ違ったおばはん
顔が、なかった

赤い小橋を渡る、スクーター
バックミラーには、誰も映らない

二車線の国道の上に、大きな鳥居
くぐり抜けたら
明日が来なくなった