ハンナ・アレント

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78考える名無しさん
>>76
労働と仕事の区別って、意識の問題というより、その生産物が生命の
プロセスによって消費されてしまうものなのか、それとも時間の腐食
作用に抗して世界の一部となるかの違いじゃなかったかしら。
そこから、彼女は、近代以降における共通世界の喪失、生命、というか
内部感覚(苦痛とその欠如としての快楽)のみにリアリティを獲得する
ことにより、労働優位の社会となっていったと論じていたと記憶してるわ。
それはそうと、彼女の生命哲学というのは、近代現代を通じてかなり異色な
もので、これだけ生を低く位置付けるのは、現代人には異様に響くのでは
ないかしら。ニーチェやベルクソンやジンメルなんかに比べると、
生の捉え方が一面的な感じがするわね。