まぁ近代思想もよくわかってないのだが・・。
カントに帰れ!
3 :
Kurihara:03/09/19 23:56
>モダンで知識が止まってます
それでいいのですよ。モダンにさえ到れていない人が
ほとんどなのだから。
「フーコー」とか「デリダ」なんて名前出されると、それだけで議論をひっくり返されてしまう、そんな同志の為のスレ
5 :
DISCORD:03/09/20 00:08
>>4 カントを知らずにニーチェをやると、結局カントに戻って考えなくちゃなら
なくなる。誠実にやると絶対そうなる。「フーコー」や「デリダ」で議論を
ひっくり返そうとする奴は誠実、もしくは厳密に考えてないやつなんですよ。
厳密に考えて、さらに「フーコー」や「デリダ」を語るのは意味があるけど。
確かにそうですな。俺が哲学に興味を持ったのはニーチェにひっくり返ったからなんだけど
よく考えると何でひっくり返ったのか判んないんだよね。まぁ今でも分かってないけど。
似たような人居る?
7 :
DISCORD:03/09/20 00:32
>>6 俺も、まずニーチェにひっくり返ったくちですよ。ただ、その後いろんなの
読んで(たいして読んでないけど)、何故ニーチェがカントをあんなに罵倒し
たのかが解らなくなった。理論的にどこが違うのか、ということをちゃんと
説明するのが難しい。
そうですね。俺も同様の疑問を持ちました。
俺は、彼(カント)が『純粋理性批判』の中で悟性による演繹や理性判断の重要性を強調して置きながら、後に「道徳だけは定言的」と逃げた(キリスト教会と妥協した)ことに(ニーチェは)腹を立てたのかな、と何となく思ってますが。
9 :
考える名無しさん:03/09/20 00:59
例えばカントの物自体はショーペンハウアーの「盲目の意志」を経て
ニーチェでは「力への意志」になったのでは?
道徳、価値では(ルサンチマンに基づく)伝統的キリスト教的価値から「力そのものの増大」が最高の価値に
真理も、それなくしては特定の種類の生物が生きることができないような一種の誤謬である
とまで言っています。
「あの老カントの偽善沙汰、それでもって彼は我々を弁証法的忍び路へ誘い、この道が彼の「定言命法」へと誘い、もっと正しく言えば、誘惑するのであるが、
この芝居は我々の如き、悪臭に染んだ輩を微笑させる。この我々ときたら、老いぼれ道学者や道訓家の手の込んだ奸計を監視することに少なからぬ愉悦を見出すのだ。」(善悪の彼岸:哲学者たちの先入見について・5)
とあるので半ば明らかではないかと。
現代哲学を学ぶ際に必ずしも哲学史を学ぶ必要はないんじゃないかな、とか言ったら殴られる?
12 :
考える名無しさん:03/09/20 01:10
俺は古代自然哲学で止まっています
「物自体」と言うのは、我々に認識することが不可能な世界の実相、と言うようなものでしたよね。
それが「盲目の意思」や「力への意思」に変遷していく過程がちょっと分からないな。全然無関係な思想のように思えるけど。
まぁ暇なんで、暫くニーチェの批判に耳を傾けてみようかと思いますが。
それと無関係にちょっとヴェーバーをやったんで、ニーチェ流比較宗教学みたいなのが非常に面白く読めます。
彼はユダヤ経典を新約聖書と異質なものとして(高く?)評価しているようですが、俺も同様な印象を受けました。
ユダヤ教の「神」はまるで宇宙神のようなもので、新約聖書の人間臭いイエス伝道の巻とは全然異質のものですね。
14 :
考える名無しさん:03/09/20 01:18
先ず第一に土人を脱却せねば!
15 :
DISCORD:03/09/20 01:19
>>11 哲学史自体は特に必要ないような気もするけど(でもハイデガーを読むには
必要あるか)、個別の哲学者なら、特にドゥルーズならカントは必須の気が
する。でないとドゥルーズ哲学はただの概念遊びに堕するように思う。
>11
こんばんわ
現代哲学による、近代思想批判なども交えて参加していただければありがたいです。
>12
古代自然哲学はニーチェを語る上で欠かせないものなのかも
(わからんけど)
17 :
考える名無しさん:03/09/20 01:30
>>13 物自体の世界はショーペンハウエルによると「無目的な生命(=物質)の衝動の世界」=「盲目の意志の世界」であると
>17
なるほどね。でも科学者なら「本能」とか言うかもしれないですね<無目的な生命の衝動の世界
ニーチェらはカントの「物自体」と言う概念も批判しているようですが、それは「盲目の生きる意志」を捨象した、廃墟のような世界だと、そういうことなのかな。
19 :
DISCORD:03/09/20 01:40
モダン哲学、ポスト・モダン哲学の違いについて自己流の意見
モダン哲学
「理性を持った個人」をア・プリオリに定立、それを最小単位として世界を
構築 経験領野と超越論的領野の峻別
ポスト・モダン哲学
「理性を持った個人」を必ずしも前提としない。異邦人、女性、子供、など
複数の世界観 経験領野と超越論的領野の峻別が何故なされるかの唯物論的
検討
こんな感じだと思うのですが。意見ください。
20 :
考える名無しさん:03/09/20 01:41
ショーペンハウエルはフロイト、ユング、ニーチェ、ベルグソン、
トーマス・マンなどに多大な影響を与えた
「盲目の生きる意志」も批判しているから正確には「力への意思」を捨象してしまっているということですね。
で、おそらくは、これは、キリスト教倫理ではタブーとされてきたことだから。
22 :
考える名無しさん:03/09/20 01:51
モダーンはおおまかには近代産業社会・合理主義てことでしょう。
科学・技術主義的、意識の無意識への優位、男性原理 etc
で、これに適合的な思想・哲学がモダンと言われるのじゃないですか?
フロイドの理論もポストモダニズムに入りますか?
つまり、意識や理性という領域よりも無意識や性という領域のほうが人間を左右するという説なんだろうけど。
(DISCORDさんの定義に関係しそうですね)
すると、フーコーの哲学というのは権力への考察が有名だった気がしますが、要するに、どういうことでしょう、女や子供や異邦人のような周辺からの視点で「権力」と言うものを考察しているわけですか?
よく脱−構築とか聞きますけど。
デネットなんざは無意識を重んじるがモダニストに分類されそうだ。
と知ったかぶりをしてみる。
25 :
DISCORD:03/09/20 01:59
>>22 そこからスレタイの「モダンで知識が止まってます」に繋げると、モダン哲学
からポスト・モダン哲学への移行というのは、モダンからこぼれ落ちたものを
プレ・モダンに安直に退行することなく拾い上げることだと思います。
カントは大陸哲学でも分析哲学でも、優れた哲学者だというコンセンサスをもたれてる、とか。
27 :
考える名無しさん:03/09/20 02:03
フロイト理論などはアメリカではアードラーにより無意識はかなり削ぎ落とされて
モダン適合的なものになりました。ラカンは「フロイトに帰れ」とか言ってますね。
一部のポスモダ派で評価されてるようですが。
どのみち、ショーペンハウエル系は邪道・影の流れ的に見られて来たと
いうことは云えるでしょう。
28 :
DISCORD:03/09/20 02:06
>>23 フーコーは弱いので勘弁。現代思想で重要なのは入門書ではほとんど触れられ
てない後期フロイトだと思います。カントのようにア・プリオリに理性の機能
を定立するのではなく、神経系の構造から超越論的なものがどう生成するかと
いうことを考えています(ちなみに神経認知学のようなものとは違います)。こ
のことについてはデリダが「エクリチュールと差異」で書いているのがわかり
易いかと。
29 :
考える名無しさん:03/09/20 02:09
ニーチェから入って衝撃受けるってのは何なんだろうね?
形而上学にもキリスト教にも親しみが無いのに受ける衝撃とは?
30 :
考える名無しさん:03/09/20 02:12
フーコーに「言葉と物」という著書がありますが、この「物」は
ショーペンハウエル的系譜つまり「物ー無意識ー欲望ー生命」
と無関係ではないと思います。
私への意識による拘束力以上に無意識が私を揺り動かす力の方が強い(場合もある)事は認める。
↓その代表的なものが神経症だ。何故手洗いが止まらないか自分では分からない。意識の力で止めようとしても止まないなど。
ただ、そういう現象の治療として、フロイドは自由連想や夢判断などを通して、無意識下の抑圧を取り払い、患者の奇行の原因となっている、何らかを意識化しようとした。
それはたいていの場合、患者の幼児期の親子関係などに関係しているような事を突き止めた。
そういう臨床的な経験から表されたのが、「精神分析入門」や「夢判断」だったわけだが、その理論の核となるのは「エディプスコンプレクス」というものであった。
つまり、幼児が母親への愛着を示し、それが父親の登場により、断念され、それでも子供は母親への愛着を引きずり、それが女性一般に投影される場合、健全な異性愛が確立される。
神経症患者とは、エディプスコンプレクスを克服出来ず、母親への幼児的愛着を引きずっている人である。←フロイド理論の概要
その理論を批判的に継承したのがユングか。
彼の場合、人間を動かす無意識とは、性や心的外傷や母親固着に限らず、普遍的無意識、民族の無意識であるとする。
ニーチェが「ツゥらトゥストら」を書いたのもゲーテが「ファウスト」を書いたのも、民族の無意識の爆発なのである。おそらくはドイツ国民が世界中を敵に回して戦ったのも。
このような事はフロイドの母親固着の理論では説明つかない、と言う感じ。
でも、フロイドの後継者たちは、母親固着の理論で説明付けるね。信長やヒトラーやビン・ラーディンの幼少期を分析して、母親固着による、神経症的不安が戦争を引き起こしたかと言わんばかりの説明が流行してるかんじ。
モダンも風化する
近代ではモダンは近代的という意味で使われ、現代ではモダンは現代的という意味で使われた。
その時代ではモダンとは新しいものを指している。しかし、現在では近代から現代のを指す言葉
になっている。
34 :
DISCORD:03/09/20 02:22
>>26 大陸系は「カントの思索は評価するが、彼の限界を超えて、まだ思索出来る」とする人たち。
分析系は「カントの限界設定は評価するが、その細部の実証がまだ不十分」とする人たち。
だと思う。
35 :
考える名無しさん:03/09/20 02:23
>>31 フロイト後継者たちも分派も沢山あるようなのでワケワカメというか・・
36 :
考える名無しさん:03/09/20 02:24
>29
ニーチェの道徳批判がキリスト教的価値の破壊に留まらず十分な普遍性を帯びているからではないでしょうか。
彼は単なる批判、価値の破壊に留まらず「超人」という新しい価値を提示しています。
そういうのが結果的に伝統主義への破壊力となって現れているのではないかな。
(勿論こういうのは明らかに勘違いなんだけど、史上、勘違いが創造性を発揮した例は多い)
38 :
考える名無しさん:03/09/20 02:27
>>31 つまり、文明の衝突の範疇を、認識論の範疇と味噌も糞も一緒にしていると
レベルの低さを嘆いているのですね。
では、どう考えたらいいのでしょうか?
39 :
考える名無しさん:03/09/20 02:30
分析哲学の方でユングを評価する人っているのかな?
40 :
DISCORD:03/09/20 02:30
>>31 うーん、フロイトをユングが批判的に継承したというのは違うと思う。ユング
はロマン主義的な無意識に退行したんじゃないかな。フロイトの精神分析とい
うもの自体、集合無意識のような実体的なものを否定して、無意識は対話の中
にしか存在しない、という発見だから。フロイトの後継者はやっぱりラカンで
しょう。
41 :
考える名無しさん:03/09/20 02:32
良スレだな
>>31 心理学者が有名な人物の特徴を調べただけであって、
それをもって社会や戦争の仕組みを解明したことには
ならない。それは社会学の分野。
43 :
考える名無しさん:03/09/20 02:35
ヒトラーやビンラディンの精神分析なんて意味ないと思うけどな。
むしろ、それに容易に引きずられる社会状況や国民性が重要な気がするが。
小泉しか居ないという状況て何?
>38
はぁ確かニーチェは文明の衝突の根源にあるのは「ルサンチマン」だと言ってましたね。
私はそういう原理も確かにあるとは思うのですが、地上的な原理とは別にヘーゲル的な世界精神の自己展開のようなものも想定しせねばならないかなと考えてますね。
ただこれを持ち出すと非常に宗教臭いので(私がヘーゲルを理解していないかもしれませんが)言いません。
45 :
考える名無しさん:03/09/20 02:36
>>42 むしろ、論旨からすれば、政治学の分野でしょう。
46 :
考える名無しさん:03/09/20 02:39
ルサンチマン
哲〕 ニーチェの用語。被支配者あるいは弱者が、
支配者や強者への憎悪やねたみを内心にため込んでいること。
この心理のうえに成り立つのが愛とか同情といった奴隷道徳であるという。
怨恨。
47 :
考える名無しさん:03/09/20 02:39
フロイトの後継者=ラカン、てのは違うのでは?
対象関係論学派とか自我心理学派って知ってますか?
48 :
DISCORD:03/09/20 02:46
>>44 ヘーゲルの弟子のコジェーブのそのまた弟子のフランシス・フクヤマは、現代思想
増刊「これは戦争か」で9.11テロを弁証法的にとらえています。冷戦後の唯一超大国
アメリカは(テーゼ)、テロという脅威(アンチ・テーゼ)により、普通の国家(ジン・
テーゼ)になるだろうと。ちなみに引用はあまり正確ではありませんのでつっこまないでね。
49 :
考える名無しさん:03/09/20 02:47
フロイトはかなりの部分がアフォだが、
ラカンは完全なアフォ、小学生の妄想なみ。
>28
参考になります。ありがとうございます。
分析系 大陸系という思想があると。(大陸合理論とは関係ないですよね)
>42,3
その時代の主導権を握った一政治家の影響力を過小評価するつもりは無いが大体同意します。
51 :
考える名無しさん:03/09/20 02:49
>>39 分析哲学とユングはまるきり方向が違うとは云えますが、個人的に
興味を持つことはあるでしょね。
52 :
考える名無しさん:03/09/20 02:49
>>37 <ニーチェの道徳批判がキリスト教的価値の破壊に留まらず十分な普遍性を帯びているからではないでしょうか。
彼は単なる批判、価値の破壊に留まらず「超人」という新しい価値を提示しています。
そういうのが結果的に伝統主義への破壊力となって現れているのではないかな。>
ニーチェの晩年を思うと、<超人>は、如何にも悲惨ですね。
でも、彼の志向したものは、基本的に正しい。と思いますね。
絶対的な内面安定装置としての神は死んだ、だから、無価値な者に
価値を付与しよう、それこそが人生だ、まさに今の日本人に
ぴったりの警句ではないでしょうかね。
充分尊敬に値する人類の先輩であります。
53 :
DISCORD:03/09/20 02:51
>>47 >対象関係論学派とか自我心理学派って知ってますか?
ごめん、知らない。ただ、自我・超自我・エスを想像界・象徴界・現実界
として厳密に、しかも実体的なものとしてに取らずに定式化したラカンは
フロイトの後継者じゃん。
54 :
考える名無しさん:03/09/20 02:53
>>52 ニーチェを丸く収めちゃショーガなくない?
55 :
考える名無しさん:03/09/20 02:54
56 :
考える名無しさん:03/09/20 02:55
>>53 ラカンは後継者の一人とは云えるけど他にも多くの後継者達がいるわけです。
57 :
考える名無しさん:03/09/20 02:56
58 :
考える名無しさん:03/09/20 02:58
>>54 悪貨は良貨を駆逐する。
ところが、生存に必須の時代としての哲学は、
良貨は悪貨を駆逐するの原理が生きているのです。
アレキサンドリア図書館から、大英博物館図書館、米議会図書館
とう、わたすたち人類にとって、必要なものは、必ずあらゆる犠牲を
払って残してきました、今もそうです。
つまり、本質を射たものは、残っていくのです。
後は、自分で考えてください。
59 :
考える名無しさん:03/09/20 02:59
>>57 ま、名前を知ってるだけで、内容までは知らないがね。
60 :
DISCORD:03/09/20 03:00
>>56 それはもちろん。ただ哲学との関係でいうとラカンが一番でかいし、わかり
やすいというだけです。正統な後継者はラカンだ、いうつもりはないです。
61 :
DQN ◆DQN.TxIIOE :03/09/20 03:00
おまえも自分で考えてください(ワラ
62 :
考える名無しさん:03/09/20 03:00
そのどこが厳密なんだ、まったく、わらっちゃうね。
フロイドがアホかどうかというのは、彼の理論の中心にある「エディプスコンプレクス」が果たして存在するか否か、ということにかかっていると思います。
「エディプスコンプレクス」というのが彼の個人的妄想であれば、彼の理論全体は瓦解すると思いますね。
生の欲動は論理道徳を超越し盲目的に働きかけるというショーペンハウエルの思想の影響が確かに見て取れますが。
それ(愛)が論理道徳を超越するからこその悲劇が「エディプス王物語」というギリシア悲劇な訳ですね。
現代でも、母親の呪縛から逃れきれず、右往左往している大人(モラトリアム人間)の存在は2chでも珍しくない現象なのかもしれません。
良スレの予感
65 :
考える名無しさん:03/09/20 03:04
ま、フロイトは確かに評価が別れるだろうな。しかし、ラカンは救いようがない。
ラカンは教養課程で専門の先生の授業をとっていましたが、フロイドの明快な理論に比べると、「無駄に難解だな」という印象を受けました。
勿論、言語学とかそれこそポストモダンの思想をよく理解している人なら別なのかもしれませんが。
また、今読んでみると、違った印象を受けるのかもしれません。
ラカンで読む価値のある部分って、やっぱりヘーゲルから受け継いだ部分?
68 :
考える名無しさん:03/09/20 03:08
ここを読んでいると、
哲学史を復習しようと、マジに考えてしまう。
「無駄に難解だ」というのは言いすぎだな。「無闇矢鱈に難解だ」に訂正しておく。
母親への愛の対象を「ファルス」と呼び。ファルス(では無かったかも知れないが)がどこにあるのか子供に感じ取ることが出来ない(父親との仲が悪いなど)場合、子供は自我同一性の基盤となる対象を見失い、将来神経症や悪くすれば精神病になる可能性が出てくる。
など。
70 :
考える名無しさん:03/09/20 03:11
精神分析系の理論は「心のモデル」ってことじゃないのかね?
>>37 俺は高校の時「ツァラトストラ」なんて変なタイトルだったんで
興味半分で立ち読みしたら面白かったからハマったんだけど
読めば読むほど、日本人に売れる要素がわからなくなってくるんだよね。
日本人は、キリスト教はもとより、そもそも形而上学的な思考が身にしみ付いていないからね。
ニーチェの主たる主張は、形而上学的思考の批判だから
刺激的な物言いがウケたのか、とか
戦後の急速な欧米化がもたらした日本人の不安定な状態にハマったのか、とか
あと、仏教も死後の救済説いてるから、当てはまらないことはないんだけど
ほとんどの人は、特に信仰に熱心という訳ではないんだよな。
「神は死んだ!」ってのは刺激的だが、日本人に死ぬような神はいないし
むしろ、「死んで仏になる」って思想だよな。
72 :
DISCORD:03/09/20 03:13
>>63 >フロイドがアホかどうかというのは、彼の理論の中心にある「エディプス
コンプレクス」が果たして存在するか否か、ということにかかっている
どうかなあ。ドゥルーズの「アンチ・エディプス」はそのエディプスコンプ
レクス一本槍に凝り固まったフロイト解釈からフロイトを救い出す、みたい
なコンセプトで書かれているし、そうとは一概に言えないんじゃないかと
思います。たとえばエディプスコンプレクスをレヴィ・ストロースの考えた
構造と同じようなものとすると、エディプスコンプレクス至上主義のフロイ
トは構造主義者になってしまう。そういう「構造主義者フロイト」を読み換
えるドゥルーズ、デリダはまさに言葉の正確な意味でポスト構造主義者だと
思うのですが。
>>71 俺はガキの頃教会に通ってたから、衝撃的だったよ。
74 :
考える名無しさん:03/09/20 03:14
ラカンの代表的な文章は
勃起がi(虚数単位)によってあらわされる
ってやつだろ。
ってか、ニーチェのころは既に神が死んでたからな。
76 :
中学生MkU:03/09/20 03:15
文型学問における哲学の位置はどのへんですか?
>>73 そういう人もいるだろうけど、それほど多くはないだろうね。
日本人って実学志向が強くて、観念論を嫌う傾向があるから
逆に、観念論批判として肯定的に受け止められたのかな。
あと、俺みたいに、観念的になりがちな思春期にハマるってのは多いかもしれないな。
>29
丸山真男は「日本人には初めから虚無主義なのでニーチェのニヒリズムが逆に刺激的なのだ」と言うような事を言ってましたね。
日本人にとって「神」とは家父長制的権威主義とかそういうものに置き換えられるんじゃないかな。と思う。
79 :
考える名無しさん:03/09/20 03:25
横並び主義と権威主義だね。
>72
「アンチ・オイディプス」あの巨大な本ね!!
ドールズとかポストモダンの思想家を出されるとお手上げなんだけど、フロイドってエディプスコンプレクスの発見以外に何か功績あったかなぁ
フロイドの「エディプスコンプレクス」はアダム・スミスの「神の見えざる手」と同じでそれが存在していることが前提になって理論構築されているんですよね。
ですから、仮にエディプスコンプレクスと言うものに普遍性が無いのなら、全然無意味な理論になるわけですよ。
ただ、俺は、彼の理論を真理に近いものだと考えているので。(つまりエディプスコンプレクスは普遍的に存在すると考える。古今東西の歴史を見ても多分エディプス王の物語に似た話はあるんじゃないかな。河合ハヤオとか研究してそう)
でも読んで見ます・・アンチオイデプス・・でも長大すぎる。何であんなに長ったらしく書く必要があるんだろう、無内容なことを隠すためなんじゃないかと勘ぐってみる。
隠れソーカリアンの分析信者がいるな。
83 :
考える名無しさん:03/09/20 03:32
日本人論なら 甘えの構造 が一番鋭いとおもう。
84 :
中学生MkU:03/09/20 03:33
フロイト ドウルーズなのでは?
>>78 うん、俺もちょっと前まで、ニヒリズムと虚無を混同していたんだけど
ニヒリズムってのは、虚無とはちょっと違って
「ありもしないものを、あると信じているがために陥る、空洞化した精神状態」
って結論に落ち着いた。間違ってたら指摘してね。
日本人ってありもしないものを求めることはほとんどしないで、
どちらかというと、生活密着型の民族だと思うんだよね。
俺の考えでは、「神」を「世間」に置きかえると
ちょっと規模はセコくなるが、何となくしっくりする。
日本人って「世間」異常に気にする割には、「世間」ってのは実体が伴ってないからね。
ああ、確かにそれもあるでしょうね。ただ、ニーチェに啓蒙される以前に、もはや世間は「死んでる」w
神(世間)なき現代人の犯罪は凄惨を極めてきましたね。日本人の犯罪が「欧米化」してきたと言われる由縁でしょうか。
87 :
考える名無しさん:03/09/20 03:36
「世間」は「客観世界」より実在性が強いように感じる
88 :
考える名無しさん:03/09/20 03:38
信者ということばがぴったりくるのは、
ポストモダリアンのほうだけど。
いづれにしてもポモダは全体としては、失敗だったな。
89 :
中学生MkU:03/09/20 03:38
レスリスバーガーいわく犯罪は学習される
ということはメディアなどで犯罪が多様化したと?
90 :
考える名無しさん:03/09/20 03:38
91 :
DISCORD:03/09/20 03:41
>>80 いや、フロイトの功績の中心はエディブス・コンプレックスの発見ではない
と俺は思います。やはり「無意識というものを実体的にとらえず、患者との対話
の中にしか存在しないものとしたこと」だと思います。エディプス・コンプ
レックスは統一的理論の構築をあせったフロイトの誤謬(傲慢な意見でスマソ)
のような気がします。またフロイトは「快感原則の彼岸」以降、根本的な理論的
転回をしてまして、そっちのほうが現代思想の関心を呼んでいるようです。
「快楽原則の彼岸」は名論文だった気がしますが、どんな話でしたっけ?「ちくま学芸文庫」で西研の訳が出てますね。
超自我の形成に関してだったかな。快楽原則と言うからには現実原則と対になってるはずですが。現実原則を無視して快楽原則のままに生きてると、駄目ダゾとかのお説教でしたっけ?
93 :
考える名無しさん:03/09/20 03:48
涅槃としてのタナトスじゃなかったっけ
だが、フロイトの功績は、内省によって得られる「心」、あるいは
私的な内的過程なるものを否定したところにある。それはまさに
対関係において存する「心」だけを問題にしたからである。医者と
患者の対関係をのぞいて、あるいは、親子の対関係をのぞいて一般
的な心理などありえない。おそらくラカンは、フロイトの精神分析
が対関係を捨てて一般化されて行くことに異議をとなえたといって
もよい。」
柄谷行人『探究1』講談社学術文庫、246頁。
95 :
DISCORD:03/09/20 03:50
>>85 >ニヒリズムってのは、虚無とはちょっと違って
「ありもしないものを、あると信じているがために陥る、空洞化した精神状態」
禿同。今の拝金主義の若者たちも、今がニヒリズム状態じゃなくて貨幣というのが
価値そのものではなく、単に貨幣形態にある仮象だということがわかったときに
本来のニヒリストになるのだね。
96 :
考える名無しさん:03/09/20 03:50
ドゥルーズがやけに持ち上げていたね、その論文。
あれはどういう意味があったのかな。
98 :
考える名無しさん:03/09/20 03:53
>>94 そこらになると吉本とどうかってへんだね。
>>97 「終わり無き日常を生きる」=「永遠回帰」
という解釈ですか。
100 :
DISCORD:03/09/20 03:54
>>94 俺、実は結構カラタニアンなんです。とくに「探求T」は凄いと思ってる
ので、その引用に全面賛成してます。
101 :
中学生MkU:03/09/20 03:56
ラカタニアンじゃないの?
>>99 ニーチェの思想って、時代の状況に安易に当てはめると
大抵、おかしな方向に行ってしまうように思えるのは、気のせいだろうか・・・
104 :
考える名無しさん:03/09/20 04:01
マルクーゼ?何時の間にか忘れられたね。
105 :
DISCORD:03/09/20 04:05
>>92 快感原則/現実原則、の二項対立から、生の欲動/死の欲動、のさらに強固な
二項対立に移行したということです。 快感追求よりもさらに強い欲動とし
て死の本能があることを主張してますね。
106 :
考える名無しさん:03/09/20 04:07
>>83 どこが?
素人受けはしても、玄人には誤謬だらけとして、
著名ですが・・・
107 :
DISCORD:03/09/20 04:11
突然だけど、ジジェクが日本人論、北朝鮮論書いたら面白いだろーなー。
死の本能に関しては否定的な人が多いですね。
ただ生物学的に見て、死の本能って備わるんですか?そのような本能をもつ個体の遺伝情報は淘汰されて生き残らないはずですが。
>>108 フロイトは、死の「本能」とは言ってないと思われ
DISCORDさんの「欲動」の解説を聞きたい所。
110 :
考える名無しさん:03/09/20 04:14
>>108 そこらは解釈次第でしょう。細胞が死ぬプログラムが入ってるんだから。
111 :
考える名無しさん:03/09/20 04:15
アポトーシスは、DNA存続のためか?
どこかのスレで、・・・
死の本能というか、すべての生命は自分の存在が周り(集団)にとってマイナスに
なっているとわかれば自殺するのが普通でしょ。
「甘え」って確か自我同一性の事を指してましたよね。
夏目漱石の「心」を引用して、青年期の不安定な自我構造を説明してました。
俺にも「先生」は居た。みんなにも居るだろう?
114 :
考える名無しさん:03/09/20 04:17
ほんとかね?
115 :
考える名無しさん:03/09/20 04:17
>>108 それが適応度を上げるなら進化します。
進化の単位は個体ではなくて、遺伝子です。
たとえば、親蜘蛛が子蜘蛛に自身の肉体を食べさせたりする種もありますが
その遺伝子(群)は適応的なので淘汰されません。
すべての生命じゃなく、集団で生きる正常な生命だった。
ガン細胞の研究でわかったんだよ。
117 :
DISCORD:03/09/20 04:18
フロイトは「・・彼岸」の中でいくつか仮説を出していますよね。絶対的
安定としての「死」に一直線にむかっていく単細胞生物から進化した多細胞
生物はただ複雑な迂路を通って「死」にむかっていく生物にすぎない。みた
いな。俺は生物学には疎いのでツッコミは甘めでプリーズ。w
生物学でいう適応価は結果論なんだよ。どういうのが適応価が高くなるということを示すものではない。
心じゃなかったかな。まぁいいけど。
集団の利益の為には自己犠牲的行動もいとわないと言うこと?
まぁ確かに死にたくなるが・・。
ミツバチとかには在るみたいだけど、人類に関しては自己犠牲的、利他主義的「本能」は備わらない事になっていたみたいだが。
「本能」に関してはですよ。
121 :
考える名無しさん:03/09/20 04:24
>>116は間違い。
個体の遺伝子は全て一致しているので、いとも簡単に「自己犠牲」を行う。
ただ、それだけのこと。いわば、蟻の巣の極限の群体が多細胞生物。
生物集団一般には当てはまらない。
122 :
DISCORD:03/09/20 04:24
>>109 「死の本能」は言葉が甘かった。メンゴ。
123 :
考える名無しさん:03/09/20 04:27
>ミツバチとかには在るみたいだけど、人類に関しては自己犠牲的、利他主義的「本能」は備わらない事になっていたみたいだが。
それはない。生得的利他性がないとすると、そもそも社会が成り立たない。
利他行動が適応的な状況なら利他行動も進化する。相互互恵ね。
モダンと関係なくなってきているな。いいんだけれど。
125 :
考える名無しさん:03/09/20 04:29
結局何?「愛のために死に得るか」ての?
>115
よく分かります。遺伝情報を残すのに好都合な習性だからでしょう?淘汰されないのは。
この例なら、人間の場合、親サルが子サルに食われてしまえば、その後の養育が不可能になるわけで、致命的な欠陥なわけですね、その親サルの習性は、遺伝子を伝えていくと言う目的の為には。
このような遺伝情報を持つサルの子供は一人前になる前に死亡するわけですから。
127 :
DISCORD:03/09/20 04:29
>>120 いや、それはむしろ現実原則じゃない?「死の欲動」というのは、そういう
手段としての欲動ではなくて「死」そのものを求める欲動だと思います。
128 :
考える名無しさん:03/09/20 04:32
むりやりヘーゲルに結びつけると、
「生」と「死」のダイナミズムこそが『生』だという
弁証法的な話になるのか…
これじゃつまらない言葉遊びか。スマソ。
自発的な利他的行動がありえないから、宗教があり、法律があるんだと思いますよ。
また、何故、人類に利他主義は発達しなかったかは理論的に説明が可能です。
というのは、もし、自分の子供を放置して他人の子供を育てるような、聖人のようなサルが居たら、そのサルは自分の遺伝子を伝えることが困難になります。(遺伝情報を半分受け継いだ自分の子供を保護するのは、自利主義である)
利他的なサルの遺伝情報は淘汰され、利己的なサルの遺伝子が残るので、人類はこのように総じて利己的であるわけです。
>>118 なんかニーチェが温く解釈されてしまってるような気が・・・
根本的に意味を持たない生を受け入れた上で、芸術なりで生きる喜びを得る
ってのがニヒリズムの克服で
根本的に意味を持たない生を受け入れた上で、意味の無いまま永遠回帰する生に耐えうる
ってのが超人ではないかと。
まあ、俺がドゥルーズに対抗しても説得力は無いんだが。
132 :
考える名無しさん:03/09/20 04:37
>>130 ヨソの子が溺れそうなときに助けようと飛び込むのは?
133 :
DISCORD:03/09/20 04:37
>>128 とりあえず、鬱の産物としての自死、他者の犠牲としての自死、ナルシズム
の完成としての自死などは、死の欲動とは関係ありません。
>>121 自分と同じ遺伝子なら助けるのか。それなら、相手の遺伝子が
自分と同じかどうかどうやって確かめるのかな。
>>132 人間ってのは、脳が発達してるから、DNAがその威力を純化して発揮するのは難しいんじゃないの?
人間を「DNAのみ」で解釈するのは無理なのではないかと。
>132
それは大脳皮質がやっているのでしょうね。
宗教的規範意識の強い人は本能否定の行動を良く取りますし・・。
137 :
考える名無しさん:03/09/20 04:40
そうですね。人間の場合ハードウエア(身体性)だけではなくソフトウェア(宗教思想)に注目する必要があると思います。
139 :
考える名無しさん:03/09/20 04:43
犬が主人を助けようとする行動は?
140 :
DISCORD:03/09/20 04:44
>>137 それらは全て手段としての「死」ですからね。フロイトの言ってる「死の欲動」
とは、目的としての「死」を求める力のようなもの。だと思う。
自爆テロなんかは本能否定の代表的なものですが、アレはイスラム教の倫理がやらせているわけですね。
(言わば「イスラム教の倫理と自爆主義の精神」か)
>>140 目的としての死を求める・・現実的にはどのように現れるのですか?
143 :
メフィストA:03/09/20 04:50
>>141 そうだろうか?本能には自己保存のそればかりではなく、
攻撃本能というもののあるのではないだろうか?
>>131 該当スレに説明がありますが、意味(彼岸)のない世界=目的なく物と物とが
繋がったり離れたりしながら影響を与えあう世界。日々新しい繋がりが生まれ、
すべての瞬間が一回こっきりである、その一回こっきりの「いま、ここ」
の生成が繰り返される、というのがドゥルーズの永遠回帰の解釈の一つ。
そこで、良い(善いでなく)繋がりを組織していくのが超人。
145 :
考える名無しさん:03/09/20 04:52
名前:就職戦線異状名無しさん 投稿日:03/09/20 03:05
>>184 哲学、中思文、印哲、倫理学、宗教学、美学、イスラム学
↑のラインナップを見てお分かりだろうが
世捨て人になる覚悟を持った兵が集まり清談に耽る場。
ものすごく良く言えばな。
>>143 破壊的な衝動や、安息への欲求は解りやすいですが。
攻撃本能なんて物騒なものがあったとしたら、その集団は内部崩壊してしまうんじゃないかな。
個体的にも、親の「攻撃本能」によって、生存が危ぶまれるだろうし。仮に在るとしたら幼児虐待の理論的根拠になりそうですね。
社会的欲求は社会のためになることをする欲求だから、
社会が正しいとするなら戦争だってテロだってするよ。
149 :
考える名無しさん:03/09/20 04:58
>>144 なかなか簡潔にドゥルーズのニーチェ解釈をレジュメなさる能力
には感嘆しました。
単一の本能だけがあるわけじゃないしな。それに大脳皮質の発達、
言語、思考、観念の獲得によって本能から身を引き離すことが可能にも
なったわけだし。
で、争いが起こるのは統治されていないから、と、竹田先生が言っております。
>>144 ふむふむ、結局ニーチェ自身が永遠回帰を具体的に語ることが無かったからね。
俺はニーチェの
「これが人生か!さらばもう一度!」
って言葉から、生まれてから死ぬまでの回帰と解した。
で、「運命愛」からできごと全てを受け入れるのが超人と。
153 :
DISCORD:03/09/20 05:00
>>142 死の欲動が必ず現実的な死に帰着するということではないんですよ。むしろ、
現実的には現れない、といったほうがよいかも。イメージとしては、物凄く
複雑で長い寿命というハイウェイを猛スピードで走る車。遅く走れば寿命
は長くなるにも関わらず、猛スピードで走り、はやく死を実現しようとする欲動。
死にたければ、とっととクラッシュすればいいじゃないか、と言われるか
も知れないが、これは現実の例えではなく、精神活動上のことであるから、
現実にどうこう出来る領野ではない。現実的な死と死の欲動とは関係が
ないわけです。
>148
まぁそうなんだろうけど、コーランには「聖戦で死んだものは死後緑園に逝ける。緑園とは幾らコーマンしても処女を失わない処女が居て、蜜の川があふれ出す・・」とあります。
何故、イスラム教国の女の人が、白い布で全身を覆っているかというと、「緑園」の効果を倍加するためですね。
仮に、周りの女の子がアメリカや日本の腐女子のように、海岸ではビキニ着てたり街中ではキャミソール着て歩いてたら、誰にとっても天国(緑園)は魅力ある場所ではなくなりますな。
そうなると、人々は現世享楽的になってしまい、戦争(歩兵戦術が有効だった頃のだが)が弱くなってしまいます。
そういうことを防ぐために、イスラム教圏は非常に禁欲的な社会になっているという按配です。(幻想の効果を高めるため
攻撃本能ってのは、自己の保存に利するから、特に分ける必要は無いんじゃないか?
>>154 自爆テロは、ニヒリストの成せる業って事だな。
>>149 宮台のブルセラ論は、ここからスタートしてるんだけど、当然殆どの女子高生は
良い繋がりを組織できるほど頭が良くない。永遠回帰や超人は、それに耐えられる
物を選別する、篩の役割もあるわけで。大衆的な運動には向かない。
NAMやQの失敗も、そこにあると思います。
小さい範囲でやるんなら良いんだけどね。FAってのはそういうことだと思うし。
>>153 あらゆる現実の死と死の欲動は無関係であると?
159 :
メフィストA:03/09/20 05:08
>>155 人間においては言語の使用によって、本来の本能構造が壊れた。
攻撃本能も壊れ、他の生物のように「歯止め」がきかなくなり、
「暴走」しやすくなった。この、人間的に壊れた攻撃本能を、
フロイトは「死の本能」と呼んだのではなかろうか?
>>157 う〜ん、ニーチェは頭の良し悪しには、ほとんど言及していないんじゃないかな。
ニーチェの判断基準は、「貴族的であるかないか」だと思うよ。
>>153 横山ヤスシの生き様に私は「死の欲動」を感じ取りましたが
言い換えれば、死に急いでいるという風にも感じましたが、
どうなんでしょ?
>>159 となると、DNAがより支配的なのか、或いは脳がより支配的かって話になるね。
専門でないから、詳しくはわからんが。
まぁ喫煙はつまるところ自殺なわけで
言語能力が備わったとしても、本能が壊れる必然性は無いと思いますよ。
ただ、人間の性本能は多くの精神分析家や動物行動学者の指摘するとおり、初めから壊れてます。
そろそろ限界なので落ちますが、夜遅く(朝早くか?)までお付き合いありがとうございました。 (^o^)/~~~~~
166 :
DISCORD:03/09/20 05:14
>>158 あらゆる、という全称でこられると困るけど(笑)。少なくとも手段としての
自死は死の欲動ではなく、現実原則に帰属するでしょうね。「自分の死は、
他者のために有益である、死ぬのは嫌だがそれ以上の価値がある」というの
は、「禁煙は健康のために有益である、吸いたいという欲望を断念するのは
嫌だがそれ以上の益がある」というのは、同じく現実原則にしたがったもの
です。
おいらも寝るか。
おやすみなさい。
>>157 僕は、宮台のブルセラ論もNAMもQもFAもまったく知りません。
これから学習します・・。
169 :
DISCORD:03/09/20 05:16
>>160 それは詰まるところ、「良い」と「悪い」だから。
与えられた運命(環境から)から自分にとって良い繋がりを作れるのがよい人間。
自分の運命を呪ったり、良い人間に想像上での復讐をするのが悪い人間。
>>166 死の欲動がどのように観察しうるかと言ってるのですよ。
172 :
考える名無しさん:03/09/20 05:17
「人間の世界においては、ゲシュタルトは過剰な象徴的意味を負荷さ
れて痙攣的に明滅・顫動し、本能の針も狂ったように回転しては、あ
らぬ方向を指して、ひとを無意味な虐殺へ倒錯の性へと誘う。フロイ
ト=ラカンの用語を過度に単純化することを承知の上で、錯乱的にゆ
らめくゲシュタルトをイマージュまたはイマーゴ、狂った本能を欲動
(plusion)と呼ぼう。」
浅田彰『構造と力』勁草書房、137頁。
人が攻撃(殺人)するのは、自己破壊の欲動が他者に向けられたため
って本で読んだことがあるな〜
174 :
考える名無しさん:03/09/20 05:23
175 :
DISCORD:03/09/20 05:24
>>162 >>横山ヤスシの生き様に私は「死の欲動」を感じ取り
それもちょっと違うと思う。ビートたけしは「死の欲動」に近いことを言って
るけれど、戦略的に言ってる気がする。やっぱり現実の現象とは関係ないと思うよ。
シュルレアリストのほうがが一般人よりも凄まじい夢を見るってこともないし。
176 :
DISCORD:03/09/20 05:28
>>171 観察できない、というのが正しい。「死の欲動」とは超越論的概念であり、
「資本」が観察出来ないように、観察出来ない。
177 :
考える名無しさん:03/09/20 05:29
178 :
考える名無しさん:03/09/20 05:33
>>176 死の欲動自体が観察できないのは当たり前でしょう。食欲自体も観察できないのだから。
死の欲動に基づく行動や生き方という意味ですよ。
179 :
メフィストA:03/09/20 05:37
>>176 殺人や自殺など、しょっちゅう起こっている犯罪事件は「死の欲動」
のあらわれではないんですか? 超越論的概念だなんてなんだか嫌
だな。それは本当にフロイトの考え?
180 :
DISCORD:03/09/20 05:42
>>178 からむねえ(笑)。もともと「快感原則の彼岸」の内容説明みたいなとこから
話が流れてったんで、俺はその説明をしただけです。死の欲動に基づく行動
や生き方がどういうものなのか実例をあげる、みたいな説明は俺には出来ない、
と答えるしかない。
夜を明かしたものたちが眠る時間がやってくる。
夜と朝の間の時間。
ひとびとは目覚め。
哲学者たちは眠る。
睡眠欲は、死の欲動なのだろうか。
182 :
DISCORD:03/09/20 05:48
>>179 フロイトの考えであることは確か。今手許に本がある。
>>超越論的概念だなんてなんだか嫌だな
フロイトも、こういう書き方は思弁哲学のようでなんか嫌だが、死の欲動
はある、とし考えられない、というようなことを書いています。
183 :
メフィストA:03/09/20 05:50
そうじゃなくて、この容易にねむれないという反復強迫が
死の欲動と関係していると思う。
フロイトは言う。
「考えられないような昔、想像を絶した方法で、もし生命が無生物から発生
したということが本当なら、われわれの仮説では、ある本能がそのとき存在
し始めたに違いなく、その目的はもう一度生を破壊して、無機的状態を再現
することだった。」
185 :
考える名無しさん:03/09/20 05:59
だったらそのときに絶滅していればいいんでないの
186 :
メフィストA:03/09/20 06:01
そのフロイトの考えは、一般の生物ではなく、明らかに人間精神を
モデルにして考えているように僕には思えますね。
187 :
DISCORD:03/09/20 06:02
>>184 そういうことが無数にあって、たまたま少し複雑な生物が誕生し、死への
道程が長く複雑になっていった。人間もその末裔という仮説ですね。
188 :
DISCORD:03/09/20 06:04
行きがあるなら帰りもあるだろう。
行きが行きであるためには
すでに帰りがあったのでなければならない。
という言葉の構造。
フロイトがそう言ったとしたらちょっと違うな
生命が無生物から発生したのは本当だ
生命と無機的状態を区別していないというのが宇宙の本当の姿と思う
したがって「生を破壊する」という行為はあり得ない
どだ
191 :
Kurihara:03/09/20 06:05
というわけでNAMを復活させましょう。
193 :
メフィストA:03/09/20 06:07
まだ、DNAの構造も明らかになっていなかった...
フロイトの思弁が限界のあるものだったとしても、おかしくは
ないと思う。
194 :
DISCORD:03/09/20 06:09
>>191 というわけでNAMの幹部は全員朝生に出て「他者」に出会いましょう。
195 :
メフィストA:03/09/20 06:18
まあ、僕も「快楽原則の彼岸」もう一度、よんでみます。
ずっと前に読んだきりなので・・。
196 :
DISCORD:03/09/20 06:23
そろそろ寝ます。おやすみなさい。面白かった。ホントは「モダン、ポスト・モダン」問題
を話したかったのだけれど、流れで話してもおもろいですね。でわ。
197 :
考える名無しさん:03/09/20 09:46
柄谷の本をちゃんと読んでみます。
>190
同意。
死の欲動云々はフロイドが耄碌した頃の思想で、真に受けるのは馬鹿馬鹿しいと思う。
神経症理論に関しては例の母親固着を発見した頃が一番切れてた。
>184
要するに無機物への退行の欲求が全生命には存在すると?
すごいDQNな意見だ。
そんな欲求が存在する個体は淘汰され、有機物へと進化していく意思がある個体のみが環境に適応できて生き残ることができたのだから、
無機物への先祖がえりの欲求という遺伝情報を持つ個体などは存在するわけが無い。この意味で彼の理論は間違っている。
人間なら、サルへの回帰欲求が存在していると言うことだが、サルへ留まろうとした個体は、サルのまま留まって、死滅したはずなので、(そんな欲求)ありえないことだ。
死の欲求云々は進化の歴史を否定するものであり、カントの変節同様後世に批判されてしかるべきものである。
おそらく、フロイドは自分の理論では、戦争や殺人が起こるメカニズムを説明できないと思ったのではないか。
たとえば、ベトナム戦争の帰還兵が、毎晩戦争中の夢を見て飛び起きる、というような強迫反復は、フロイドの「夢は願望の充足である」という理屈を覆す恐れがあるものだった。
それ故に、彼は、死の本能なるものを苦し紛れに発明して、自分の理論の安定を図ったに違いない。フロイド理論の矛盾は全て「死の本能」のせいになり、補完される。
社会現象を全て心理の次元で説明しようと言うのはそもそも無理があるのだが、
戦争が起こるのは経済学的要因、政治学的要因、社会学的要因、さらに弁証法的な動因など、多岐にわたっている。
その一角として、フロムなどが指摘した、構成員の心理的要因も存在するだろうが、あくまでも必要条件に過ぎないのではないか。
ドイツ国民には、戦勝国に対する怨念が渦巻いていたかもしれないが、それだけでは戦争にならない。その後、戦勝国は経済的にドイツを過大に追い詰め、また、ドイツ社会にアノミー化していたこともあり、
権威者として振るまったヒトラーがドイツ国民の心理を掴み、ナチズムの台頭につながった訳だろう。
単純に攻撃本能に火がついたから、とか死の欲動が発動したからとは言えない訳だ。
すれば琢磨の犯罪だって攻撃本能の暴走ということになり、(生理的先天的欲求に過ぎないのだから)障害者と言うことになり、裁けなくなるだろう。
だとすると、フロイドの死の本能説は初期の理論を全て覆してしまうものにもなりかねなく、天才フロイドの後年の混乱振りには目を覆うばかりである。
200 :
DISCORD:03/09/20 16:00
>>198>>199 からかいじゃなく、まじでrwさんは近代思想で止まってる。しかも俗流
近代思想。
201 :
DISCORD:03/09/20 16:01
深夜にまたきます。
rwのような人を啓蒙できると思うのであれば、それ自体おもいっきり近代風味だけど。
近代思想とか関係あるの?普通に間違いを指摘しただけなんだけど。
rw氏がアポトーシスをどう説明(理解?)するのか気になるな・・・
細胞は自殺をしますがどうしましょ??
自殺しない細胞は癌細胞になりますが・・・
確かに白血球などの免疫細胞は自殺を至上の価値としていますが(それは認めるけども)だからと言って個体としての人間にそういう本能は備わりませんよ。
神風特攻隊は洗脳によって作り上げられるに過ぎません。
アポトーシスの話は軽いツッコミなんで(笑 置いておいて。
「死の欲動」ってのを死「への」欲動と勘違いさせていませんか??
フロイトは人間以外に「欲動」の存在を認めてないと思いまが、
どうでしょ??
論理的に自殺について考えてみると分かりやすいかも・・・
なぜ「私を殺そうとする、私を殺せるのか」
神風特攻隊については同意見です
>206
うーん。ちょっと難しくてよくわからない。
昆虫や植物に無意識があるかどうか、と言うことですか?
精神分析では、人間の本能は壊れており、壊れた性欲(リビドー)が暴走して、人間を様々な行動に駆り立てる。と言うものだと思います。
リビドーが昇華されると芸術活動に向かったり、空想に向かうと精神病になる、とかだったかな。
動物は本能に従って生きているので、そういう意味では「欲動」に該当するものは無いのかもしれませんね。
うーん 皆さんよく勉強されている
>207
そうか人間の本能は壊れているのか
だが全部じゃあるまい
rwさん
人間に「死の欲動」があるんかの?
逃避から死の欲動へ転化(昇華?)するということでしょうか
精神分析は、当人のためというより周りの人のためにあるような気がせんでもない
空想によって精神病になったのなら直ると思う
209 :
考える名無しさん:03/09/20 20:25
てゆーか、2ちゃんねる、特に哲学板は死の欲動に満ちているw
おそらくアクセス記録はそのまんま反復脅迫をしるしざすのさ
ネタふりしといて自分の思考がまとまらん・・・
まず言えるのは、死の欲動ってのは遡行的にのみ見出せるって事、
実際の生命の進化の過程とは関係ないって事かな〜
思考がまとまらんのはフロイト自体が危ない表現多いってのもあるからだろうか・・・
言い訳だな(苦笑
211 :
考える名無しさん:03/09/20 20:31
欲動って言葉も立場により様々なニュアンスの違いがあるようだが、
フロイトが死の「欲動」というとき「本能」と大差ないようだけどね。
>211
そこなんだよね・・・困るのは(笑
批判は出尽くしたくらいにされてるし
フロイト最良の部分だけ上手く説明できないものか・・・
213 :
考える名無しさん:03/09/20 20:38
有機体が生命としての自己を維持していくのは絶えざる「無機物化」(死)
に抗しての活動であるわけだけど・・・
214 :
考える名無しさん:03/09/20 20:39
>>211 triebは衝動とか欲動ではなく本能と訳した方が逆説性がはっきりするけど。
215 :
考える名無しさん:03/09/20 20:41
大概の思想家が前期と後期で変節するからな〜
216 :
考える名無しさん:03/09/20 20:46
破壊と創造、リセットなんてあたりでどう?
大体「欲動」って一発変換されないよな
あぁなるほど。「人間にのみ」というのは、そういうことか。
確かに駄目板に居ると死にたくなってくるが、神経症に関しても大脳皮質的かもね。
何かこう、人間に関しては、言語の領域、意味の領域が重要なんだな。
218 :
考える名無しさん:03/09/20 20:49
WINDOWS OS 2.6GHz 80G で早くなったけど
根本的は線形の演算によっている
こうウイルス警告が多いと
そのうちにっちもさっちもいかなくなるなぁ
アポトーシスが働くかもね
ウィルスってそんなに出る?
まだ新しいので設定が変なのかもしれん
ところで話をそらせてしまったので戻しておくと、
「本能」というのは固体維持のために備わった中枢の自動コントローラーみたいなものだろう
脳でいうと延髄、橋、中脳辺りがその中枢に当たると思われる
それが「死の衝動」を持つというのが納得できん
だれか?
う〜〜ん・・・
フロイトを生物学や大脳生理学に持っていっても面白くない訳で・・・
フロイト自身の言葉自体に生物学的用語が多いのが問題なのかな〜
どこか脳の局所にあるってより、
関係の中にあるって取った方が思考としては面白いと思うのだが・・・
223 :
考える名無しさん:03/09/20 21:41
フロイトが意味ふめいな言葉で含みを持たしただけ。
rwさんが
人間に関しては言語領域、言葉の意味が重要だと言われたので
リピドー というと情動だけどそれは人間においては一度大脳皮質を経由して言葉に置き換えられる(思考のように明確ではないが)
欲求が無意識の中であいまいに言語化された状態というのが人間にはあるわけです。
225 :
考える名無しさん:03/09/20 21:59
>>224 それは、「無意識のうちに考えられた」つまり意識化される以前の思考と
言いましょうか、大体そのように受け取っていいのですか?
>223
批判するのは簡単なんだよねフロイトは(笑
だから「フロイトはクソ」とか「語る価値なし」とか言っても意味ない訳で(笑
フロイト→ラカン以外のフロイトを探してもよいと思うし、
その方が面白いと私は思う
>>225 夢うつつの状態で保持された無意識あるいは漠然とした意識です
これをきっちり意識化して論理的に落ち着かせることが
カウンセリングかも
228 :
考える名無しさん:03/09/20 22:14
この板のテーマがよくわかっていなかったw
失礼しました
230 :
考える名無しさん:03/09/20 22:25
フロイトはバカだがそんなことは今ではどうでもいい、
問題なのは、フロイトを拡大解釈することで自分の主張を語っているところ。
なんの基礎付けにもなってない。
231 :
考える名無しさん:03/09/20 22:31
232 :
考える名無しさん:03/09/20 22:32
フロイド話もーいいだろ。
233 :
考える名無しさん:03/09/20 22:38
ピンクなフロイド
>>130 >>136 社会学の方でも純粋に利己的な個体の集団から社会が成り立たないことは言われている。
利己と利他について異様に単純な図式で捕らえているな…。
ちなみに血縁関係のない個体間で協力関係を行う例は動物でもたくさん報告されている。
>>134 種によって異なる。化学物質とか使う奴もいるしな。
人間においても血の繋がっていない一緒に育った
男女が恋愛関係に陥ることは少ないことが知られている。
つまり、近縁者を結果として弁別する機構さえ進化すればいいのであって、
細胞や昆虫が「同じ遺伝子をもっている」という「知識」を持つ必要はない。
ちゅーか、あんた、もう一年近く電波流しつづけているな。
235 :
考える名無しさん:03/09/21 00:22
リチャード・ドーキンスだな。同じ遺伝子を増やすっていうやつ。
>>234 遺伝子は手段であって目的ではない。目的を達成するため生命同士で
助け合うが、両者が同じ遺伝子であるかどうかは問題ではない。
片方がアンドロイドであろうとロボットであろうと問題ではない。
なので、遺伝子を主体とした進化論には限界がある。
>234
この「単純」な理論がいわゆる「遺伝子淘汰論」ですね。
動物行動学では現在でも支持されている常識的な理論です。
また、別の動物に利他本能があることは私は否定していませんよ。
ただ人間には理論的に考えて利他本能は備わるはずがないといっています。
238 :
考える名無しさん:03/09/21 00:41
例えばどういう行動が利他的?
他人に無条件でサービスする行為が利他。
240 :
考える名無しさん:03/09/21 00:44
転んで泣いている子を起こしてやるのは?
241 :
考える名無しさん:03/09/21 00:46
>ただ人間には理論的に考えて利他本能は備わるはずがないといっています。
どんな理論?
242 :
考える名無しさん:03/09/21 00:50
なんとかネシアみたいな所じゃ空腹の人に食事を無償で提供するのは
ザラらしい。
「近親利他」という
近親利他本能は備わる必然性がある。
子煩悩の親とそうでない親が同じ群れに居た場合、親がちやほや世話してくれた個体のほうが生き残りやすいから。
ちなみに「恋愛」という現象は(確かに利他的な状況もありうるが)別のメカニズムで成立している。
相手が自分を利してくれるという幻想が利他を成立させている。
勿論後天的なものなので(本能に根拠していないので)幻想は破れやすい。
愛の幻想が無いのに、法的な根拠だけで、くっついている夫婦も多い。
244 :
考える名無しさん:03/09/21 00:52
そこから来た留学生が日本じゃそんなことはまるで無いということに
気が付いてショックを受けたというのを新聞で読んだよ。
245 :
考える名無しさん:03/09/21 00:52
246 :
考える名無しさん:03/09/21 00:55
>>243 近親利他ということと共同体ってかなり結びつかない?
247 :
考える名無しさん:03/09/21 00:58
243は240へのレス
>241
遺伝子淘汰論
ちなみに、利他的遺伝子がある集団のほうがそうでない集団よりチームワークが良いので、
利他的遺伝子が無い集団は利他的遺伝子がある集団に滅ぼされるので、人類は利他的であるはずである。とするのが「群淘汰論」
この理論の方が当時は常識的だったが、よく考えると、利他的遺伝子を持っている個体は、その集団の中で(自分の生存をほっといて他人にサーヴィスするのだから)落ちこぼれてしまい、生き残れないので、利他的遺伝子の保有者は生殖年齢まで生き残れないので、
人類に利他的遺伝子は備わらない、という説(遺伝子淘汰論)に論駁される
249 :
考える名無しさん:03/09/21 01:08
>>248 どうとでも言えそうな理屈のような気がする
はんしょうがあればいってください、ぼくがかわりにがっかいにはっぴょうします
251 :
考える名無しさん:03/09/21 01:13
>ただ人間には理論的に考えて利他本能は備わるはずがないといっています。
どんな理論?
>251
いでんしとうたろん
説明は>248
>248はぐんとうたろんのでつめいだった
遺伝子淘汰論の詳しい内容を知りたい人はりちゃーどどーきんすの「利己的な遺伝子」を読むと良いでしょう
僕は読んでませんが。
おれはばかだからわからんけどゲーム理論とかで、なんどもシュミレーションして得た結論らしいから、ほぼ真理らしいよ<いでんしとうたろん
256 :
考える名無しさん:03/09/21 01:25
気持ちはわかるけど、
ねるー
うんこ
259 :
考える名無しさん:03/09/21 01:40
生物学って、ほとんど解釈学って感じだよな。
解釈を補強するために、遺伝子の濃度が使われる。
進化とゲーム理論―闘争の論理
J.メイナード‐スミス
↑読んどけ 俺も読むからw
261 :
考える名無しさん:03/09/21 13:27
>また、別の動物に利他本能があることは私は否定していませんよ。
>ただ人間には理論的に考えて利他本能は備わるはずがないといっています。
何だ、それは!群淘汰批判は全ての生物に成り立つぞ。
フリーライディング個体が得をするのはどんな生き物でも同じだからな。
しかし、人間等個体識別ができるほど高度な認識能力がある動物においては
フリーライディングする個体を仲間はずれにしたりすることができるので、
利他行動が進化できる。それが出来ない生物においては上記理由により
互恵行動が進化しない、ってこと。
あと、群淘汰って言うのはあちょーが言うみたいな、集団が進化の単位になるって考え方であって
互恵行動が進化しうるという主張=群淘汰ではない。
>>260 読め。もっと先に読めべき本がたくさんあるがな。
ありがとう
263 :
考える名無しさん:03/09/21 14:04
あのう、DNAって、要するに化学物質、結晶の一種でしょ?
結晶成長に適した条件(細胞)の中で増えてる、ってだけでしょ?
より条件が揃っていれば、増え易い方が勝手に増えるだけで、意味だの、
目的だの、意思だのとはまったく無関係。
フリーライディング個体が得をするのはどんな生き物でも同じだからな。
しかし、人間等個体識別ができるほど高度な認識能力がある動物においては
フリーライディングする個体を仲間はずれにしたりすることができるので、
利他行動が進化できる。それが出来ない生物においては上記理由により
互恵行動が進化しない、ってこと。
確かに人間社会では純粋に利己的な行動を取る生物は何らかのペナルティを受けるだろうけど、それは社会学とかの領域では?
(人間はここ数十万年進化してないよ?)
今は何故か生物学の話をしているんだけど。
265 :
考える名無しさん:03/09/21 14:20
>確かに人間社会では純粋に利己的な行動を取る生物は何らかのペナルティを受けるだろうけど、それは社会学とかの領域では?
その生物学的基盤の話をしてるんだろ。ランドル・コリンズの社会学入門書とか読んでみ。
>(人間はここ数十万年進化してないよ?)
ここ数十万年で進化したってのはどっからでてきた?
それにここ数十万年進化してないってのは根拠がないな。数万年の間違いか?
>265
数万年に訂正します。
>その生物学的基盤の話をしてるんだろ。ランドル・コリンズの社会学入門書とか
意味がわからんので説明してくれ
267 :
考える名無しさん:03/09/21 14:39
親切心が仇となるとか余計なお世話とか何かと人間は判断を誤るし、利己、利他てのも
モデルを極めて単純化したような議論なんじゃないの?
脊椎動物に利他本能は備わらない。(理由は前述の通り)
ではどうやって集団を構築したのか。
前のほうで「純粋に利己的な生物同志では集団は維持できない」という人が居たが、「だから生物には利他本能がある」と遡及的に結論するのは科学的態度ではないと思う。
人類が集団を維持するための道具としたのは宗教であった。
それから以降の人類の進化はソフト(宗教思想)の進化が主となる。
昔「共同幻想論」と言うのが流行ったが、たぶんに、人間の幻想を共同化する能力をネガティブに解釈する場合が多かった。
しかし、実際は、この「共同幻想」によってこそ、爪も牙も体毛も無い間抜けなサルである人類は厳しい生存競争を生き抜くことが出来たのである。
270 :
考える名無しさん:03/09/21 14:51
check1
271 :
考える名無しさん:03/09/21 15:04
>意味がわからんので説明してくれ
社会学徒=生まれついての性情を否定ではないってこと。
>脊椎動物に利他本能は備わらない。(理由は前述の通り)
脊椎動物ってどっからでた?
>>268 どうやって宗教作ったんだ。
273 :
考える名無しさん:03/09/21 15:10
DNAの近いヤツを益する行動は利他的?利己的?
益する=利己的
>>273 個体レベルでは利他的。遺伝子レベルでは常に利己的。
そういうことだね
そもそも利己的である、利他的あるという価値観の限定が
問題なのでしょう
あまりに自我的なわけですね
>>263 唯物論の視点でみるとそうなります。
唯物論は生物が誕生したからそれに生きる意志が構成されたとする視点。
唯心論は生きる意志がうまれたから生物が誕生したとする視点。
両者は視点が違うだけで見ているものは同じ。
行動の方向性や進化の方向性を意思や目的と読み替えればいいと思う。
>>268 もちろん脊椎動物に限らずその生物の集団の倫理規範は個体そのものが持つのでは
なく集団社会のものに属するのです。
ベルグソン読んでる香具師いる?
ゆいめいろん 3 【唯名論】
〔哲〕〔nominalism〕中世スコラ哲学の普遍論争における考え方の一。
概念的思惟の対象たる普遍を個物に先立つ実在とみる実念論に対して、個物こそが実在であり普遍とは単に物のあとにある名称にすぎないとする。近世哲学の先駆となる。
代表者はオッカムなど。ノミナリズム。名目論。
ふへん 0 【普遍】
(名)スル
(1)広く行き渡ること。
「火山の到る処に―するを/日本風景論(重昂)」
(2)すべてのものにあてはまること。すべてのものに共通していること。
⇔特殊
「―の原理」
(3)〔哲・論〕〔universal〕(ア)宇宙や存在の全体にかかわっていること。
(イ)複数の個物について共通に述べられ得る事柄。普通名詞に対応する項辞ないし概念。
281 :
考える名無しさん:03/09/29 01:12
じつざい-ろん 3 【実在論】
〔realism〕
(1)意識や主観を超えた独立の実在を認め、何らかの意味でそれとかかわることによって認識や世界が成立すると説く立場。唯物論は物質を実在とし、プラトンなど客観的観念論は理念を実在とするが、それぞれ実在論の一つといえる。リアリズム。
→観念論
→唯物論
(2)普遍に関する実在論としては、「人間」「動物」などの普遍概念に対応する普遍的なものが、個物とは別に、何らか存在することを主張する立場。中世哲学における実在論。概念実在論。実念論。
→唯名論
→普遍論争
282 :
考える名無しさん:03/09/29 01:13
ふへん-ろんそう ―さう 4 【普遍論争】
〔哲〕 普遍(3)(イ)は実在か、あるいは思惟上の存在かに関する中世スコラ哲学の論争。
個物と何らか区別される普遍的なものの実在を認める実在論(実念論)と、普遍であるのは諸個物の名称としての言葉に過ぎないとする唯名論が対立した。
また両者の折衷の試み(概念論)も現れたともいわれる。
283 :
考える名無しさん:03/09/29 01:18
かんねん-ろん くわん― 3 【観念論】
〔idealism〕物質ではなく観念的なもの(イデア・理念・意識など)が根本的本質だとする考え方。
生滅変転の現象界に対し永劫不変のイデア界の優位を主張するプラトンの客観的観念論、
近代では物の存在を知覚に解消しようとするバークリーの主観的観念論、経験的世界は超個人的な超越論的主観により構成されるとするカントの超越論的観念論など多様に存在する。
「観念論」は主として認識論上の語で、倫理的な局面では「理想主義」と称する。
また、存在論・世界観上は別に「唯心論」の語を与えることもある。アイディアリズム。
結論
やっぱフランス革命だよ
↓
百科全書派は大事だよね
↓
啓蒙ってわかりにくいんね
↓
ルネサンスってなんだったんだろう
↓
はやく就職活動しなくっちゃ
中高生の間にヨーロッパ史そうとうやってなきゃだめだね
上手い事いうな。俺も最近になってヨーロッパ史をかじらざるを得なくて非効率この上ない。
宗教改革
↓
大衆にキリスト教精神が芽生える
↓
天は人の上に人を作らず
↓
フランス革命→(ドイツ)啓蒙思想伝わる
↓
啓蒙君主の上からの改革→疾風怒濤、アンチ啓蒙主義
ルネサンス
キリスト教伝播以前の古代への回帰運動?
マキアベルリ ダ・ビンチ
こんなかんじなのか
286 :
考える名無しさん:03/10/18 21:49
省略されました、をわざわざ開いたとき、ほとんど何も書いてないとガッカリする。
すんませんw
ただ、大量印刷技術と新興商工業者(ブルジョアジー)の登場で「聖書を読ませろ」運動が高まり、真のキリスト教思想が始めて一般化されたわけだが、
その後、そんなクリスチャンの間で、宗教的世界観を廃して、真理を探究しようという運動が巻き起こったのは何故?
むしろ徹底的な抑圧の対象になりそうなものだけど、カトリック、プロテスタント区別無しに、デカルトカントは親の仇くらいな感じで
もっともそのころの真理の探求者は教会からの迫害を恐れて、書物を焼き捨てたり(デカルト)思想的転向を宣言したり(実践理性批判)したわけだけど、ニーチェ没くらいから、徐々に神が死んだことが再認識されて、ようやく現代に至るということかな。
恐らく、真理の探求運動は、一部の知識人のムーブメントであり、大衆とキリスト教会は、依存しあって、無神論者やアンチクリスト者の抑圧に回ってたんだろう。
ロックやルソーの思想はアンチキリストというよりかは、キリスト教思想を発展的に継承したと言う気もするし、それほどの抵抗は無かったのかもしれない。
289 :
考える名無しさん:03/10/18 22:35
啓蒙期の思想家で、宗教を徹底的に攻撃した人というと、ドルバックあたりかな。
中世のスコラ哲学を忌み嫌ったからといって、神概念を踏み付ける人は
かなり少数。
デカルトにしたって、その思考様式はかなりスコラ哲学に依存してるし。
ホッブズも神に関しては、完全にトマス的な正当カトリック神学を支持してるし。
>>23-283 フロイトの理論的継承を考えるのにあたって
東浩紀「存在論的、郵便的」はどうなんだ?
「アンチ・オイディプス」と「夢判断」の違いに
ラカンとデリダの、あるいは
構造主義とポスト構造主義の違いを見出していて
凄く面白かったんだが。
質問。
『対立する二つの概念が絡み合ってる様』って、結構何でもかんでも『弁証法的』
って言っているような気がするんだけど、それでいいの?
age
>>289 スピノザのどういう位置になるんでしょうか?
「エチカ」スゴク読みにくい……
>>291 一方がもう一方に取り込まれなければ違うんじゃない
例えばですね。
正義は必ず勝つ → 悪のほうが選択肢が多くて、勝つ機会があるかもしれない。
「社会的に悪は支持を得にくく、正義を標榜するほうが、味方を得やすくて勝つ」
我ながら酷い例ですが自分で考えてみました。
この命題の真偽はともかく、こういうのは弁証法で良いのですか?
ちょっと弁証法ってやつを卑近な例で応用しる
たとえば、ある女性と親しくなりたいとおもってたんだけど、昨日急にその願いが適って急接近してメル交換したりしたんだけど、やっぱりその後が続かないんだけど
こういう行き詰まりを打開するためには、弁証法的には、「斜め前に前進しろ」ってことですよね?
親しくなりたいんだけど、親しくなれない、という矛盾を解消するためには。ぶっちゃけ、2ちゃんねるやめて働けということですかね。
無職でヒッキーには彼女も友達も出来るに出来ないですからね
297 :
考える名無しさん:03/10/22 10:37
弁証法を考える際の例は、アダム・スミス的な「見えざる手」が最良かと。
各人が好き勝手に取引しているのに物価の相場が決まるというイメージ。
個人レベルでの無秩序
↓
集団レベルでの秩序
299 :
考える名無しさん:03/10/22 22:55
300 :
考える名無しさん:03/10/23 00:14
>>297 ヘーゲルがアダムスミスの市民社会論を参考にして「欲望の体系」
という世界観を提起したのは確かだけど、弁証法というのは、いったんは
主体の側が「定立」「定言」という立場に立つことから運動が生じるんで、
「個人レベルでの無秩序」→「集団レベルでの秩序」という図式で理解する
のは、少々違和感がある。
むしろ「需要と供給のバランスによって価格が決まる」、などというのが弁証法の例としてよいだろう。
302 :
考える名無しさん:03/10/23 07:11
なんかあきた
303 :
考える名無しさん:03/10/23 21:44
>>296 女の浮気によって始まった関係は、
いつか必ず女のしりの軽さゆえに消滅する。
こういうのじゃないの?
304 :
考える名無しさん:03/10/23 22:01
みんな分かっていないんだ……。
弁証法の例ででタイムリーな話題を出すとしたら、規制賛成派と反対派が
双方の意見を受け入れた上で、両方の良いトコ取りして新たな解決法を提示する事
(テーゼの提示・アンチテーゼの提示→アウフヘーベン)なんかどうだろうとか思った。
なんか中庸思想と似てますよね。
306 :
考える名無しさん:03/11/19 12:09
>>305 その実現にはたぶん予想以上の意味と、やはり予想以上の試練があると思うよ。
といまさら言ってみるわけだ。
しかしあの犠牲議論はこれで終わったわけでもない。
その実現にはまずは板全体の意思の確認→統一が必要だろうね。
そしてまた新たなアンチテーゼが必要になってくる。
それをいかに作るのか。そういう作業が必要だろう。
しかし、それでいいのかという疑問もうまれる。
であればこれから必要になってくることは闘争(対立)ではなく
むしろ妥協に次ぐ妥協かなとも思う。そしてなにが譲れないものなのか
それを確認して、各々の理念で行動していかなくてはならないのではないかとも思う。
もう一度言う。あの規制議論はあれで終わったわけではない。
闘争は勝利のためにだけにあるわけではない。
それを一つ俺は勉強した。むしろ自治さえちゃんとしていれば今の哲学板の状態は
とても望ましい姿なのではないかとも思ったりする。
混沌としている。そういうので全然いいと思う。
あと結果論としてやはり思ったのはあの規制議論は善悪(スレ立て荒らし)についての
二元論的言及ではなく、必要か不必要の一元論的な言及だったから、どちらかの良いとこどり
なんて無理だったと思う。たぶんそれは規制活動していた本人たちがよくわかってたんじゃないかな。
どちらかしか無理だっていうのが、そういうのを含めて価値ある議論だったと思うよ俺は。
激しくスレ違いすまそ、いちおうアゲのつもりです。
307 :
考える名無しさん:03/11/19 12:19
補足
闘争は武力闘争ではなく言論闘争ね。すなわち議論のことだす。
こういうのも弁証法なんだろうか?
>>307 広義にはそうかもしれないですね>弁証法
それぞれの意見を統合して、より上位のテーゼを産むという点で。
哲学するって表現は個人的に好きじゃないんですが、でも哲学してる時点で
今まで数千年前から綿々と受け継がれてきた問題意識を共有できてるんだーとどきどきするです。
それを伝えてきた言葉ってすごい。言葉をつくった人間もすごい。こういうとき自分が人間でよかったと思う。
つか一週間ぶりに来て上位スレの様相に驚きますたよ(´□`;)
>こういうとき自分が人間でよかったと思う。
うん、俺もそう思う。
>>309 よかった!同じ気持ちになる人がいて(´w`)ゞ
議論が広義の弁証法かもという話で、つながるか分かりませんが
今イーグルトンの『文学とは何か』読みなおしてます。
基本に立ち返ることもすごく重要だとしみじみ思ったです。
教採落ちて就職が決まらないのもいい機会だと思うんでこの際じっくりと
腰を落ち着けて何かやろうかなーとか思ってみたり。
保守
312 :
考える名無しさん:03/12/23 00:29
近代の特徴って何ですか?
313 :
考える名無しさん:04/01/25 07:15
age
314 :
考える名無しさん:
あげるの?