【大森荘蔵】

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1考える名無しさん
大森先生について話しませんか

一度だけお会いしたことがあるのですが、
何よりも考えることが好きで
互いを反駁、論破するような議論が好きなのだと思いました。
2考える名無しさん:01/09/22 06:47
「流れとよどみ」は今読み返しても
新たな発見と考える喜びを鮮やかにもたらしてくれる。
先生の名講義は忘れられない
3考える名無しさん:01/09/22 06:48
全集が出ましたね。
どなたか読まれた方はいませんか?
図書館で借りようと思っています。
4考える名無しさん:01/09/22 11:28
やっぱなんといっても晩年の三部作でしょ?
5考える名無しさん:01/09/22 11:36
待ちに待ったというよりか、待ちに待たされたと言ったほうがいいほど
大森荘蔵スレ待ってました。
>>2に激しく胴衣。

もうちょっと議論が白熱してきたらまた来ます。
6考える名無しさん:01/09/23 02:40
心からアゲたい
7考える名無しさん:01/09/23 02:43
日本では最も哲学者らしい哲学者であると思うのですが
レスが伸びない・・・需要ないのかな
思想家でも研究者でもない本当の哲学者
8名無し:01/09/23 03:26
うん。過去スレあったような。
9考える名無しさん:01/09/23 14:49
大森さんは意外にポストモダン思想ってのと通底してると思われ。
10いちご姫:01/09/23 15:06
 大森先生の,立ち現れ一元論的な発想と,後期ヰトゲンシュタインへ
の深い関心・共感とが,彼の中でどのように折り合いがついていたのか,
(或いはついていなかったのか)が,私には不明です。

 どなたか,両者に関する整合的な読みをお持ちの方はいらっしゃいま
せんでしょうか? いらっしゃられたら,御教示くだされば幸いです。
11考える名無しさん:01/09/23 19:46
>10
晩年に彼は言語論的転回があった。それではじめて
折り合いがついたのでは。やっぱ最後の三部作だ。
12考える名無しさん:01/09/24 13:02
三部作以前の方が、かえってポストモダンぽくないぶんだけ
可能性があるともいえるのでは。
13:01/09/24 17:12
>11
「言語論的転回があった」といっても,それがどういう言語観からどういう言語観への転回だったのかを説明しないとだめなんじゃないかな〜.
14考える名無しさん:01/09/24 19:15
後期になって言語が前景化された、ということではダメ?
15考える名無しさん:01/09/24 22:32
実際、「立ち現れ」ってのは、そのものがたち現れちゃうというのだったわけで
どうみてもカント的でなかった。ある時期にカントへの回帰があって、「過去その
もの」の非存在ということがでてきた・・・
16考える名無しさん:01/09/25 23:33
なぜいつもこうも盛り上がらないのか、大森スレは?
ということでage
17七誌:01/09/26 13:39
弟子の中島義道の『哲学者とは何か』に対談が載っています。
18考える名無しさん :01/09/26 23:59
中島義道氏は「大森先生を囲む会」を主催されていますね。
池田清彦氏、池田晶子氏、永井均氏などが参加されているようです。
永井均氏の「翔太と猫のインサイトの夏休み」は面白かったです。
19テクノポリス:01/09/27 00:12
「音を視る時を聴く」
http://page2.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/b13298924
共著者はあの坂本龍一だよな。
20落ちないように先生に纏わる記事を拾ってくる:01/09/27 00:17
<1997年2月27日>沖縄タイムス 朝刊 1版 文化(17)
共同 写有
追悼評論/大森荘蔵氏に学んだもの/養老孟司/禅にも通じる科学哲学
 学問の系譜は、内容として伝えられる。その内容を伝える者が弟子だ。世の人はしばしばそう考える。
私はそうは思わない。学問も文学や芸術と似た面を持っており、たしかに後世になにかが伝わるのだが、
そのなにかとは、じつは学説の内容とは限らない。むしろ内容ではないもの、それが伝わる。私はそう思う。
 わが国ではそれは型と呼ばれ、日本文化の長い伝統と考えられてきた。伝えられるもの、伝えうるものとはなにか。
それを突き詰めていったもの、それが「型」である。それは死んだ「形式」ではない。もののやり方を指す。
ものを書くことも同じである。書き方とは、まさに書き「型」なのである。現代の学者なら、
それを方法論とでも呼ぶであろう。
 私が大森荘蔵氏に学んだものも、それである。大森氏は同じ大学の先輩であるというだけで、科学哲学という専門も、
医学を専攻した私には、世間的には直接なんの関係もなかった。氏の著作を読んではいたものの、
私が大森氏に直接お会いしたのは、氏が東京大学を定年になられて後のことである。
 大森氏に親しく学ばれた人も数多いはずだし、大森氏を追悼する機会に私などが出る幕はない。
ただ私は不思議にご縁があって何度も氏の-咳(けいがい)に接する機会があった。科学哲学会でご一緒に壇上で討論したのも、
思えば光栄なことであった。私が「唯脳論」という書物を書いたあと、「無脳論」について書かれていたことも記憶に新しい。
 たとえばゼノンの逆理についても、私とまったく異なる解釈を追っておられた。話の内容をいうなら、
まさに「話にならない」ほどのすれ違いにも見えよう。
21落ちないように先生に纏わる記事を拾ってくる:01/09/27 00:18
 最後にお目にかかったのは、昨年の寒い日だった。お宅におうかがいして、ある雑誌のために対談をした。
その内容は活字になっているから、とくにいうこともない。しかし、そこに記されず、
しかもそのときに私がどうしても申し上げたかったことで、珍しく大森氏の同意を得たことがある。
それは代表的な著作の一つであった「新視覚新論」にかかわる文脈でのことだった。
 先生の書かれるものを読むと、どうしても十牛図の円相を思い起こすのです。思い切って私はそう申し上げた。
そのときに大森氏は瞬時瞑目(めいもく)され、そして答えられた。そう思ってくださるのは、たいへんうれしい。
それが大森氏と私の最後の会話である。
 私の記憶のなかでは、ものごとはそうなっている。私はそれ以上、いうべきこともなかったし、うかがうべきこともなかった。
 これではほとんど禅問答ではないか。そう思う人もあろう。実際そうなのだから仕方がない。
 科学哲学という分野を、西欧科学を紹介し、その「方法論」を述べるものだと思う人は多い。しかし、
もとが西欧だろうがなんだろうが、科学をやっているのは、ただいまこの日本に住んでいる、この自分なのである。
 それなら科学哲学も同じであろう。しかも用いている「方法論」は、日本語だと来ている。
それなら日本の科学哲学があってなんの不思議もない。そこに禅が出てきても、もっと不思議はないであろう。
 そういうものの混在を、うさん臭いと思う人が多いこともわかっている。しかし大森氏を知る人は、
そうした評がこれほどあたらない人物はないことを、きわめてよくご存知のはずである。その人が、
十牛図という評に同意されたときのことを想い起こすとき、私はほとんど涙が出そうになる。
それはまったく私の個人的な思いであり、一般化できることではない。
 人生はそんなふうにふと交錯する。長いことはない一生のなかで、そういう機会を一瞬でも持てることは、
生きることの幸福である。それは同時に、死など、どうでもよいものとしてしまうのである。(解剖学者)
 (ようろう・たけし 1937年神奈川県生まれ。東大医学部卒。東大教授を経て北里大教授。
著書に「唯脳論」「日本人の身体観の歴史」など)
(写真説明)在りし日の大森荘蔵氏
22落ちないように先生に纏わる記事を拾ってくる:01/09/27 00:35
知らない人なので調べてみた

中島義道(なかじま・よしみち) ●電気通信大学教授
 一九四六年福岡県生まれ。東京大学教養学部・法学部卒業後、
ウィーン大学に留学。帰国後、帝京技術科学大学助教授を経て、現職。
 八九年に、三〇歳を超えてからウィーン大学に留学した体験を書いた
『ウィーン愛憎』(中公新書)で一般読者に知られるようになる。
同書で「帰国してはや五年になる。しばらく振りの東京の新鮮な魅力は、
私を捉えてはなさなかった」と記した日本社会は、その後、中島氏の
期待を裏切ることになる。九五年の『うるさい日本の私』では、
日本社会のなかで垂れ流しにされている雑音と戦い、可能な限り
自ら交渉して止めさせる必死の努力を綴って注目される。
 専門はカント哲学だが、私淑してきた故・大森荘蔵の時間論に
真っ向から批判を加えた『「時間」を哲学する』(講談社現代新書)は、
時間論の入門書としても好著といえる。率直で徹底した批判が持ち味の、
戦う哲学者・社会批評家として愛読者を増やしつつある。
 近著に日本の言語風土を論じた『〈対話〉のない社会』(PHP研究所)がある。

>私淑してきた故・大森荘蔵の時間論に真っ向から批判を加えた『「時間」を哲学する』
読んでみたいと思います。
23落ちないように先生に纏わる記事を拾ってくる:01/09/27 01:16
対談 大森荘蔵+養老孟司
ttp://www.tasc.or.jp/dan/backnum/no54/omoriandyoro.html

対談風景のQT動画があります。(画像が荒く短いので期待はしないで下さい)
24落ちないように・・・:01/10/02 03:39
大森先生で検索をかけても書籍案内しか引っ掛からない(T _ T)
25考える名無しさん:01/10/02 13:35
なぜ大森哲学は支持されないのか?
間違っているから、らしい。誰かが言ってた。
大森荘蔵はその思想ではなくてその過程がすばらしい。自明のことかもしれないけど。
中島義道を支持するわけではないが日本における真の哲学者であったことは疑えない。
26ななし:01/10/02 22:07
伊藤勝彦が『天地有情の哲学』で大森の晩年の哲学的認識への
共感と同時に映像(クオリア)を伴わない言語偏重の姿勢を批判し
ていた。

夢や過去の記憶は単なる言葉に過ぎない、というような大森の言
語偏重は抽象概念の世界に取り憑かれた哲学者という人種のナ
マの世界、具象の直感的把握力の枯渇を感じる。

この対局にいるのが密教の修行僧やシャーマンなどのもつイメー
ジの世界や異界に入り込む能力ではないだろうか。
27考える名無しさん:01/10/04 00:17
>25
んにゃ。スノブは、もっとむつかしそうなことばで書かれたものを好むからさね。
28考える名無しさん:01/10/04 00:45

相対性理論や量子力学に関しては間違いが多いね
29考える名無しさん:01/10/04 01:14
後期三部作ってどれですか?

あと 読みやすいのは?
30考える名無しさん:01/10/04 03:17
>あと 読みやすいのは?
『流れとよどみ』でしょう。
31考える名無しさん:01/10/04 17:23
なぜ、岩波書店から全集でたの??
既存のものと競合してる気がします。
32考える名無しさん :01/10/04 17:27
全集ってそういうものだよ。
出ることが文筆関係では最大のステータスの一つ。
33考える名無しさん:01/10/05 06:31
ところで、ハイデガーをテキストにした講義があったと誰かの文章
で知ったのですが、どのような講義内容だったのですか?
大森先生はハイデガー嫌いだったと記憶しているのですが…。
34考える名無しさん:01/10/05 11:11
>29
時間と自我、時間と存在、時は流れず
だったっけ。青土社。むろん全集にあり。
35落ちないように・・・ :01/10/06 07:32
大森荘蔵著作集
■構成 全10巻
村上 陽一郎,野家 啓一,丹治 信春, 野矢 茂樹 編集

大森荘蔵という哲学者の最大の特徴は,哲学上の問題1つ1つを能うかぎりの徹底さで考え抜き,
それに言葉の生命を吹きこんで書き続けてきたことだろう.
その結果は,狭い意味での哲学を越えて,大森荘蔵を1人の表現者たらしめた.
その表現を体系的に集約した本著作集は,思索とその表現に関心を持つ人々への贈り物である.

〈 全巻の構成 〉
1 前期論文集 I (野家 啓一 解説)
本体 7,600円(在庫僅少)
2 前期論文集 II (丹治 信春 解説)
本体 6,600円
3 言語・知覚・世界 (丹治 信春 解説)
品切重版未定
4 物と心 (野矢 茂樹 解説)
品切重版未定
5 流れとよどみ (野家 啓一 解説)
品切重版未定
6 新視覚新論 (野矢 茂樹 解説)
本体 8,200円(在庫僅少)
7 知の構築とその呪縛 (村上 陽一郎 解説)
本体 7,400円
8 時間と自我 (村上 陽一郎 解説)
品切重版未定
9 時は流れず (野家 啓一 解説)
品切重版未定
10 音を視る,時を聴く (村上 陽一郎 解説)
品切重版未定
36考える名無しさん:01/10/06 07:48
>>35
 こんなに品切か。ボーナス前に買わなくては。
37考える名無しさん:01/10/06 09:18
ショック。さっぱり売れなかったんだね。
38落ちないように・・・ :01/10/07 20:48
ネタは見つからない(T _ T)
39考える名無しさん:01/10/07 20:53
本気でこの人から何かを得られると思ってるの?
40考える名無しさん:01/10/08 03:35
えっ??
そんなに品切れなのか。
最近の岩波はなかなか重版しないからなあ。
41考える名無しさん:01/10/08 09:34
>>39
この人から何かを得ようなどという
狭量な目的なんて思っちゃいない
この人の思索への姿勢が好きなだけ
この人の物腰に憧れているだけ
成長しなよ
42考える名無しさん:01/10/08 22:46
以前『学問の鉄人』という本が出版されて、哲学研究者同士の評価で最も高い評価だったのは大森先生だそうです。
達人・鉄人・重鎮・中堅・若手というふうに別れていて、研究者同士の投票みたいなかたちで
それぞれのカテゴリーにあてはまる人を選ぶというおもしろい本でした。
43考える名無しさん:01/10/09 00:16
「憧れ」というのが非常に共感できる。
野家、鷲田、永井など、
現在国内で先頭を切る若手(などと言っていいのかはさて置き;)の哲学者の多くも、
みな大森荘蔵に対する憧憬は深い。
そんな先生を偲びたいマターリ偲びたいものです。
44考える名無しさん:01/10/12 00:49
全集最終巻のヒロマツ氏や石黒氏や黒田氏との対談がおもろかった
4529:01/10/20 16:32
「流れとよどみ」を読んだけど
平易な言葉の割には内容が深く
面白かった

次は何にしよう
46考える名無しさん:01/10/26 10:57
某先生の話によると、大森先生
泥酔して朝まで道端で寝てしまったことがあるそうですね。
47考える名無しさん:01/10/26 19:54
鏡の左右逆転問題を解決したとか行ってますけど、
本当なんですか?

野矢茂樹さんは大森荘蔵を批判してるって話だけど。
48考える名無しさん:01/10/27 02:34
日本で唯一の哲学者・・・
49不思議:01/10/29 13:25
大森荘蔵といえば、交わる人々に、生きる力をたくさん与えていることに、不思議を感じます。
村上陽一郎や中島義道の回想には、胸をうたれるものがあります。
「論理」とか「科学哲学」の方が,いわゆる宗教などより、よほど人の心に届くのですね。
50考える名無しさん:01/10/29 16:19
>>46
ごみ箱の中じゃなかった?
偉大だよ。
51考える名無しさん:01/10/30 17:20
>>49
宗教家って胡散臭いのばっかりだしさー。
52 :01/10/30 18:15
こいつ竹田青嗣におもいっきり馬鹿にされてたぞ。
アキレスと亀のパラドックスで。
53不思議:01/10/30 20:25
中島義道によれば、「三島由紀夫の自死」を、きっぱり無視。
一方、「アポロ11号の月着陸」は、講義をつぶして、学生と一緒に見守った、とか。
かっこいい。
54考える名無しさん:01/10/30 22:09
>>53
素晴らしい先生や。
55チンポ太郎:01/10/31 00:35
チンポ太郎も大森先生は大いに尊敬している。

特にあの自分の言葉で哲学を語ろうとする態度には感銘を受ける。
あのような「勇気」のある哲学者……無論、勇気だけでは暴論を述べる事も
できるから、それには鋭敏な知性が同時に要求されるのだけれども、大森先生は
その両方を具えていらっしゃった。

最近はめっきり読まなくなったが、和文で書かれた哲学書としては最高の
レベルのものを幾冊も書いておられる。それが「翻訳」でなくて、
「母国語」として日本語で読めるのだから、いやしくも日本人ならば
読まなくては損である。ただ大森先生の弟子達がムカつく。
著作集の編纂も愚かな弟子どもがやっているから買う気になれない。
大森先生は本物だが、弟子どもは偽者だ。直観でそう分かる。

単行本で読もう。
56びたみん:01/10/31 00:39
流れとよどみの次は何がいいでしょうかね?
これしか読んだこと無い。
57考える名無しさん:01/10/31 00:43
>>53
この人特に興味ないけど、かっこいいね。
58考える名無しさん:01/10/31 00:46
私は後期?3部作しか読んでません
上のほうで言語論的転回を経た、なんてあったけど
以前はああいう言語哲学?分析哲学っぽい内容では
なかったのですか? 勘違いならごめんなさい
59考える名無しさん:01/10/31 22:17
大森も中島も気取りやだね
大森って著作によって矛盾がありすぎだ。
60考える名無しさん:01/10/31 22:38
>>41
ほんとだ、ありがとう
61考える名無しさん:01/11/10 22:16
今、時間と自我を読んでいる。
ローレンツ変換が理解できん。(自嘲ワラ
う〜ん。物理やり直すか。。。
62考える名無しさん:01/11/21 19:28
age
63考える名無しさん:01/12/02 22:17
ガンバッテアゲ
64考える名無しさん:01/12/02 22:39
>>59
>大森って著作によって矛盾がありすぎだ。

彼は、進行形でその時その時に自分が正しいと考えた事を、その都度公
やけにしているから、時期により矛盾が多々あるのは仕方がない。

むしろ、(たとえ自分自身で考え出したものにしろ)かつての何らかの
教説をドグマ化して、その擁護に汲々としないだけ、哲学者としてある
可き姿を見るような気がする。
65考える名無しさん:01/12/02 23:44
コピー論法なんかでは、ものそれ自体がたちあらわれちゃったわけでしょ?
その後、言語的製作なんて言い出したのが言語論的転回では?
広松に座談会でちくっといわれてた記憶が。
66考える名無しさん:01/12/03 00:34
大森のおもしろみは、思考の作業現場そのものをさらけだしている
ところにあると思う。
こういう哲学者は少ない。
これは広松に感じないことだ。
本来広松弁証法は作業現場的なもののはずなのだが。
67考える名無しさん:01/12/16 01:58
「物と心」買いました。
高かったよー。(泣
主観-対象-現象-知覚作用
現象と知覚作用に隔たりはあるのかどうか・・・。
う〜ん。
68考える名無しさん:01/12/16 03:12
大森が批判されるのは中島も『時間と自由』文庫p292で述べている
ように論理実証主義とみなされるからでは? とりあえず大森が生きて
たころはみんな論理実証主義をつぶしたくてたまらなかったから(重ね
描き二元論などはどう考えても論理実証主義には思えないが)。
ていうか中島は「大森はけりみられない」とか言っておきながら自分で
意味の無いレッテル張りしてたせいのようにも思える。
69考える名無しさん:01/12/21 20:22
age
70考える名無しさん:01/12/21 20:56
>>47
>野矢茂樹さんは大森荘蔵を批判してるって話だけど。
オオモリ・スクールのまっとうな人たちは大森批判の上に自分の思索を積み上げている。
丹治・飯田・野矢・上村・村田等々

>>68
中島さんの解説は目をとおした事がないけれど,大森先生が論理実証主義って読み方が
あるのですか? それを経ていたとしても,彼のごく初期だけだと思うのですが・・・・
71 :01/12/21 22:59
思想家と言うのはやはり狂気に近い天才。
そういう才能がないのに「思想」を語ってしまう哲学者は単にだらけてるだけ。
そんななかで大森さんはほんとに誠実な、昔かたぎの「学者」だった。
中島なんてクソだよ。
72考える名無しさん :01/12/21 23:06
>そんななかで大森さんはほんとに誠実な、昔かたぎの「学者」だった。

彼ほど「誠実」と言う言葉が似合う人はいない。
73考える名無しさん:01/12/22 05:27
田島正樹の大森評が良かった。
「この人の思想はほぼ全面的に間違っていると私は思うが、
 それでもこの人は正真正銘本物の哲学者だ」
というようなやつ。
74考える名無しさん:01/12/22 11:30
>>26
>夢や過去の記憶は単なる言葉に過ぎない、というような大森の言語偏重

晩年の大森先生が言語から哲学的問題を考えていた事は確かですし,言語論的転回を
遂げたものにとって,とりあえず「過去・現在・未来とも言語で言い表されているも
のに過ぎない」従って,クオリアのようなものが<直接>扱われにくいのも確かです.
しかし,大森氏にしても,それを無視していたとまでいえるのでしょうか?言語を支
える基盤でありながら,言語での語りには正当な権利をもって現れ得ず,したがって,
問題としては扱われてはならない領域だ,と言うことではないのでしょうか?

晩年の著作をきちんと読み直したわけではないので断定は出来ないので,質問です.
75考える名無しさん:01/12/22 18:58
大森荘蔵が死んだ。彼は哲学者であった。
信じがたいことではあるが、本物の哲学者で
あった。現代日本において、ただ一人の本物
の哲学者であった。彼以外のすべての自称哲
学者は、偽物であったし、偽物である。だか
ら彼が死んで偽物だけが残った。
 大森は全く特別の存在であった。彼の哲学
が、哲学以外の何ものでもないことによって
特別の存在であった。彼の哲学には思想的要
素が微塵もなかった。彼は思想を持たなかっ
た。死ぬまで新たな課題に挑戦し、その挑戦
の成果だけを書き記した。彼は自分がこれま
で考えてきたことを解説的に語ることを決し
てしなかった。彼は、自分の考えが他の人の
考えよりも優位にあることを決して主張しな
かった。彼は自分の思想を語らなかった。彼
はつねに、それまで自分が考えてきた
すべてを、その時点での思想のすべてを疑い
思考の課題とした。彼は一時たりとも思想の
セールスマンにはならなかった。私は、他人
との比較において自分を捉えない、思想とは
異なる哲学の品位を彼から学んだ。
 驚くべきことに彼は哲学の学者ではなく、
ただの哲学者であった。
 もし大森がいなかったら、日本の哲学とは
薄汚い墓掘り人夫の業績争いの場に過ぎず日
本の思想とは、成り上がることしか念頭にな
い下劣な山師達の人気取り合戦の場に過ぎな
かったであろう。彼だけがただ一人、それ以
外の可能性があることを教えてくれた。彼だ
けが、哲学が可能であることを、身をもって
示してくれた。
 私は大森と哲学的議論だけを交わした。誰
かに紹介されたこともなければ自己紹介した
こともない。挨拶したことすら一度もない。
それでも彼は私のことを記憶してくれていた。
私は彼に自著を贈り、彼は私に自著を送って
くれた。お互いに礼状は一度も出さなかった。
彼が私の『<子供>のための哲学』に後半の
道徳論を含めて賛意を表してくれたという噂
を、人づてに聞いた。私は少し嬉しかった。

 『唯一の哲学者大森荘蔵』 永井均
76 :01/12/22 19:38
↑おつかれさまでした
77考える名無しさん:01/12/22 20:59
>>74

大森荘蔵は、よく「立ち現れ一元論」「論理実証主義」「行動主義」
などなどいろいろ言われてますが、年代順に読んでみるとかなり立場が
変化しているように思えます。全集で野矢氏も書いてらっしゃいまし
たが、一つの立場で徹底した時点であれこれと(たぶんあなたのおっ
しゃるクオリアも含む)取り込めないものに気がついて、さらに別の
立場に立って考察を再展開するというのが大森スタイルでしょう。
これまで築き上げてきたものに全然固執しないんですね、大森は。

>したがって,
>問題としては扱われてはならない領域だ

大森哲学にタブーというのはないのでは?
言語で表せないようなものは、われわれはそもそも考えることすら
できない、という非常に強い直観が一方にあり、それでも言語外
的な何かがあるという直観もあって、一方の直観に忠実に他方の
直観をすくい上げようと四苦八苦しているように思えるのですが。
78さとう:01/12/22 23:15
>>73>>75
ソース教えて
79考える名無しさん:01/12/23 00:16
怪しい奴だよキット。ごめんなさい、ファンの方。
80考える名無しさん:01/12/23 01:02
理論的正しさからいえばやはり野矢だと思うが、大森は哲学をやろうという気に
させてくれる。
81考える名無しさん:01/12/23 15:17
野矢による大森の「立ち現れ論」批判はなかなかみごとだと思う。
その結果野矢が見出したのは「実践の枠組みとしての実在」とか
「アスペクト論」だよね。
しかし何かが欠けているような気がする。なんだろう?
とにかく野矢を鵜呑みにしてはいけないという気分だけが残る。
82考える名無しさん:01/12/23 15:31
野矢茂樹のいい本教えてください。
「立ち現れ論」批判はどこに載ってますか?
83考える名無しさん:01/12/23 15:35
『心と他者』(けい草書房)です。
84考える名無しさん:01/12/23 16:31
あと、野矢の大森批判は
『哲学の迷路---大森哲学批判と応答』産業図書
『哲学・航海日誌』春秋社
にも載ってますね。
前者は重ね描き、後者は他者論の批判。
85考える名無しさん:01/12/23 16:36
>>80

確かにおっしゃるとおり。大森は哲学への意欲をかき立ててくれますね。
だからといって簡単に哲学できるというわけでもないのがつらいところ
ですが(笑)

柴田正良が「大森に騙されまいとするところからあなたの哲学が始まる」
とどこかで書いてましたが、まったく同感です。ただ胡散臭い・ばかばか
しい話ではなく、十分な説得力を持った怪しい主張だからこそ、どこかに
穴があるのではないかと探りたくなってしまう・・・
86考える名無しさん:01/12/23 21:46
大森荘蔵を前にして誰かが言った。
「あなたの言ってることが正しいのなら、この場で消えてみせてくれ」と。
だが大森は、消えてくれはしなかった…
87考える名無しさん:01/12/24 00:36
大森の教え子は幸せだと思うよ。
しかも指導料はほとんど税金でまかなってもらったようなものだし。
それを思うと俺は自分の大学に授業料納めることが理不尽に思えるぞ。
88考える名無しさん:01/12/24 02:16
>>86
なんてバチあたりな奴だ。
それもしかして中島?
なんにしても東大の学生なら税金の無駄使いだな。
ヤパーリ東大は法人化すべし。
89エピステメ:01/12/24 03:38
>47さんへ

解決したというより、もともと問題でないでしょ、
逆転なんかしていないでしょと
問題の発生場面を提示した。

しかし、光学と身体の位置あわせだけに終始し私は不満。
やっぱり左右逆転という、身体の右左了解とのギャップから
説き起こさないとあれって言う感じはぬぐえない。
これが「ミギ」っていう理解が鏡像の中で逆転してしまい
指示のパラドックスが一瞬起こるっていうのが実像だと思う。

大森の鏡像批判は痒いところに手が届いていない。
説き起こさなきゃ。
90エピステメ:01/12/24 03:45
>28

何処が間違っているのかいわないと
エラぶっているだけだ。
私が読んだところ哲学的に当たり前の記述だ。
間違ってなどいない。
91エピステメ:01/12/24 03:47
>88

大森の教え子は中島だけでない。
むしろ丹治、飯田、土屋俊とかのほうが有名。
92エピステメ:01/12/24 03:52
>82

>こいつ竹田青嗣におもいっきり馬鹿にされてたぞ。
アキレスと亀のパラドックスで。

竹田ごときが馬鹿にできる哲学者ではない。
またあなたが誰か知らぬが、こいつ呼ばわりすべき人でない。
とはいえ批判とあらば読んで見ねばなるまい。
出典は何処になりますか。
93考える名無しさん:01/12/24 13:04
それは『エロスの世界像』に収録されている。あと門脇もオオモリ
スクールでしょ。案外多いよね。
94考える名無しさん:01/12/24 20:43
age
95考える名無しさん:01/12/24 22:30
つられて「流れとよどみ」買ってきて読んでみました。
めちゃくちゃ面白いですね。なんか世界観変わるというか。
大森で面白い本って他に何があります?
でも後期三部作は難しいって話を聞くのでそれ以外。
96考える名無しさん:01/12/25 15:40
97ミラクル☆ポンチ:01/12/25 16:16
大森世界一!!
98考える名無しさん:01/12/25 16:49
後期三部作ってどれのこと?
99考える名無しさん:01/12/25 18:27
95です。
後期三部作って時間論のやつらしいです。難解だというのはよく聞きます。
100考える名無しさん:01/12/25 19:51
よければ著作名も。
101考える名無しさん:01/12/30 22:04
age
102考える名無しさん:01/12/30 23:34
>>92
同意。
竹田さんは哲学者ではないと思いますが。
分野違い。
こういう場合は、研究者課題目録(?)とかを見て専攻分野等を
見ておいたほうがいいと思われ。
103考える名無しさん:01/12/30 23:38
>>100
『時間と自我』
『時間と存在』
『時は流れず』です。

『時間と自我』が一番お勧めです。
104stoner ◆r4fKZlYs :01/12/31 03:58
>>103
何?!『時間と自我』がオススメなのか!
クソ、ウチのクソ大学の図書館には『時間と自我』が置いてないんだよな。
今年は大森を読んで締めくくろうと思っていたのに。
それでも、妥協して『時間と存在』と『時は流れず』だけ読んどきゃ大丈夫だろうとか思ってたのに。
一番のお勧めは『時間と自我』かよ!ブッコロス。
105考える名無しさん:01/12/31 04:04
3部作は、後になるほど論文が雑になっていきますよね。
大森流の、あのこなれた流麗な文体ではなく、勢いで書いて推敲しないまま原稿を
渡したという印象を受けます。おそらく健康上の理由で余裕がなかったのでしょうが、
そのせいか大森にしては難解で生硬な文体。その点で、『時間と自我』はいわゆる
大森風の名口調が味わえる最後の著作かと。
106stoner ◆r4fKZlYs :01/12/31 04:28
>>105
ああ、そうなのですか。良かったです。(何が?)。
確かに、「流れとよどみ」と比べると文体が違うような気がします。
そういうことを考えただけでも日本は惜しい人をなくしてしまったな、と思います。
107考える名無しさん:02/01/04 02:21
108考える名無しさん:02/01/04 07:27
大森の著作で一番おもしろいのは?
オレはやっぱり新視覚新論。初めて読んだのは大学3年の時だけど、
あのときの知的興奮は未だに忘れられない。

中島義道が「大森哲学の最高峰。大森の思考が凝集し白熱し、
神業とも言える域に達している」と書いているけど、まさに
そうだね。相当な力業ではあるけど、あれほど迫力を感じる哲学書と
いうのはそうお目にかかれるもんじゃない。
109考える名無しさん:02/01/04 12:03
>大森荘蔵が死んだ。彼は哲学者であった。
>信じがたいことではあるが、本物の哲学者で
>あった。現代日本において、ただ一人の本物
>の哲学者であった。彼以外のすべての自称哲
>学者は、偽物であったし、偽物である。だか
>ら彼が死んで偽物だけが残った。(永井均)

まるでオウム真理教だな。哲学を教えている者自身が
「大盛りは現代日本において、ただ一人の本物の哲学者
であった。」なんていってよく恥ずかしくないな。
結局、大盛りのように自分で考える哲学者が日本にはいない
から彼が注目されただけであって、それってそんなに
ほめられたことなのかい?弟子たちは、大盛りをあがめまつる
ことによって、「自分たちのような人間にはあんなまねは
できません」といういいわけにしているような気がするぞ。

だいたい中島だとか永井とかだって最近書くのは通俗本
ばっかだし。大盛りさんが泣いてるぞ。
110考える名無しさん:02/01/04 12:05
>中島義道が「大森哲学の最高峰。大森の思考が凝集し白熱し、
>神業とも言える域に達している」と書いているけど、

これも宗教みたいなもんだね。本物の哲学者だったら、
他人の言説を評価したり取り込んだりすることはあって
もあがめまつることはないと思うけど。
111考える名無しさん:02/01/04 13:41
ついでに、泥酔してゴミ箱で一晩寝たなんていうのも
大盛りが哲学者としてすごかったことなんて全然
表わしておらんぞ。そんなのアル中のおっさんなら
やること。

それなら、ギリシャの哲学者(だれだっけ?)
が空を眺めすぎて穴に落ちた方がすごいよ。
112考える名無しさん:02/01/05 21:29
そんなにすごいこと言ってるのかね、この人。
113考える名無しさん:02/01/07 14:50
がえg
114考える名無しさん:02/01/08 21:13
流れとよどみ読んだよ
115考える名無しさん:02/01/08 21:44
>>114
感想は?
116考える名無しさん:02/01/09 19:05
omofadjf
117考える名無しさん:02/01/16 20:44
あげます
118考える名無しさん
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