【純国産OS】8/28(日)21:00NHKスペシャルでTRONを特集

このエントリーをはてなブックマークに追加
1まちがって名前消しちゃいました。
おまいら、Nスペで国産OS TRON の出番ですよ。

NHK総合 8/28(日)午後9:00〜

 NHKスペシャル 日本の群像 再起への20年

「第4回 極小コンピューター 技術者たちの攻防」

  1984年、誰もが簡単にコンピューターを使えるようにと
東京大学の坂村健氏が開発した基本ソフト「トロン」。

しかし、無料提供を目的にしたトロンは、
89年にアメリカから貿易障壁のリストに挙げられ、
普及中止に追い込まれる。

結局、90年代のパソコン市場は、
世界標準を握ったアメリカ製の基本ソフト
「ウィンドウズ」に支配されることになった。

……

http://www.nhk.or.jp/special/topics/top2_0503a.html
2まちがって名前消しちゃいました。:2005/08/05(金) 18:13:55 ID:DeuXZKg2
3まちがって名前消しちゃいました。:2005/08/05(金) 18:28:01 ID:NHU7pYw/
池田信夫の「ドット・コミュニズム」
Dot-Communism

第19回 死の接吻
──官民プロジェクトはなぜ失敗するのか

http://hotwired.goo.ne.jp/bitliteracy/ikeda/020618/

(前略)
TRONは「日本発の国際標準」になるはずだったのに、その脅威を恐れた
米国通商代表部(USTR)が1989年、スーパー301条による対日制裁リストに
あげてつぶした――という民間伝承がメディアには定期的に登場するが、
これは嘘である。私は当時、1年近くTRONの仕事を手伝わされたが、TRON
は脅威どころか当時すでに「死に体」だったのである
(後略)
4まちがって名前消しちゃいました。:2005/08/05(金) 18:33:38 ID:NHU7pYw/
RIETI ポリシーディスカッション

第9回:いくら失敗しても懲りない「日本発の標準」づくりの愚
上席研究員 池田信夫
http://www.rieti.go.jp/jp/special/policy_discussion/09.html

このごろIT(情報技術)の世界でメディアをにぎわせている話題に「ICタグ」がある。
商品につけた半導体チップに情報を入れ、電波で受信して在庫管理や防犯などに
使おうというものだ。国際的には、MIT(マサチューセッツ工科大学)を中心にして
決められた規格「オートID」が標準になり、ウォルマートなどが採用を決めた。日本でも、
慶応大学にオートIDセンターができ、実装が進んでいる。

ところが、そこに「ユビキタスID」というのが現れた。まだ規格も固まらず、作っている
メーカーは2社だけだが、そのリーダーである東大の坂村健教授は「米国にあわせる
必要はない。日本独自の標準を作ることが国益にかなう」として政府の関与を求めている。
これは「バーコードは米国の規格だから、日本独自の国定コードを作ろう」というようなものである。

坂村氏がこういうナショナリズムをあおるのは、今回が初めてではない。15年前に彼が進めた
「トロン計画」も、すでにMS−DOSという国際標準があったのに、それとは別の「日本発」の
標準を作ろうとして失敗した。

最近、坂村氏は「Tエンジン」というトロンの標準化プロジェクトを作ったが、組み込み用OS
(基本ソフト)としてはリナックスが国際標準になりつつあり、日本ローカル規格のトロンが
国際標準になる可能性はない。先ごろマイクロソフトとの「和解」が話題になったが、
ウィンドウズCEも組み込み型では少数派であり、これは日本むけの「弱者連合」にすぎない。
(後略)
5まちがって名前消しちゃいました。:2005/08/05(金) 18:40:27 ID:NHU7pYw/
読んではいけない 池田信夫
http://www003.upp.so-net.ne.jp/ikeda/Sakamura.html

歴史を偽造する「口先標準」の教祖
- 坂村健『21世紀日本の情報戦略』岩波書店 -

 最近、「ユビキタス」ブームとやらでTRONが再評価されているという。「日本発の国際標準」となるはず
だったのに、通商交渉で米国がスーパー301条の制裁対象の候補にしてつぶしたというのだ。これは
著者がいまだに繰り返している話だが、嘘である。当時、著者と仕事で1年もつきあわされた被害者と
して断言するが、TRONがものになる可能性なんて万に一つもなかった。それは著者が「日の丸OS」
として通産省に売り込み、だまされた官僚がメーカーと文部省を引っ張り込んで学校用コンピュータの
標準にしようとしたが、MS-DOSと互換性のない国内規格をまじめに開発する企業はなく、物を実際に
作っていたのはパソコンで出遅れた松下だけだった。

 今でも工業用のITRONは使われているので、組み込みシステムとして地味にやればよかったのに、
風呂敷を広げすぎて自滅した。セールストークは派手だが、設計は凡庸で、パソコン用のBTRONの
中身はMacOSの物まねにすぎない。CPU(Gマイクロ)も、互換性がないのだからせめてRISCにして
処理速度を上げればよかったのに、平凡なCISCで結局、商品にはならなかった。当時「BTRONマシン」
として発表されたのは、80286によるエミュレーションで、デモだけが動く張子細工のようなものだった。
当時の日経産業新聞(1989/6/13)はこう伝えている:

  BTRON仕様のOSを開発したのは松下1社だけで、他の11社は松下から調達した。しかし
  関係筋によると各社の試作機に多くのバグ(ソフト上の誤り)があって、改良に手間取り、
  88年度中に完了する計画だったCEC(コンピューター教育開発センター)の内部評価も
  まだ終わっていない状態だ。計画の遅れの原因を単純化すれば(1)コンピューターの実績
  に乏しい松下依存のOS開発 (2)トロン協会の仕様書が大ざっぱだったこと(3)坂村氏個人の
  リーダーシップの欠如――に尽きる。[....]こうしている間に教育現場からは「すでに10万台も
  導入済みのパソコンとの継承性を最優先すべきだ」という声が再度強まっていた。そこへ
  USTRのトロン批判が加わり、CECが標準規格づくりを断念したわけだ。
6まちがって名前消しちゃいました。:2005/08/05(金) 18:43:38 ID:NHU7pYw/
 当時の事情を補足しておくと、USTRがTRONを「不公正貿易慣行」としたのは誤解だった。TRON協議会
には、IBMなど外資系企業も入っていたからである。しかしUSTRが要求したのは、「学校用のパソコン
に特定の規格を強制するのはおかしい」ということで、これは実は当時の文部省の主張と同じだった。
「口先標準」にすぎないBTRONを全国の学校に配備することなど、できっこなかったのだから、米国の
脅しは、いやいや参加していたメーカーが手を引く絶好の口実だったのである。結果的には、TRONは
制裁対象にはならなかったのに、あっという間に消えてなくなった。

 いまだに著者は、「TRONは政府のプロジェクトではなかった」などという建て前論を持ち出しているが、
通産省の産業政策について研究したScott Callonの"Divided Sun: MITI and the Breakdown of Japanese
High-Tech Industrial Policy, 1975-1993" (Stanford U.P.)は、法的な権限のないTRONプロジェクトに
通産省がいかに強い影響力を持ちえたかを分析している。NECでさえ、最後まで公式にはTRONに
反対だとはいわず、TRON協議会に入ったばかりか、CECにTRON仕様のパソコン(もちろん松下のOEM)
を納入までしているのだ。撤退の経緯については、おもしろいことが書いてある:

  松下は、BTRONから撤退するにあたって、BTRONが通商摩擦を引き起こし、海外のパナソ
  ニック製品の売り上げに影響することを理由にした。これは、日本語でいうタテマエだった。
  松下は、BTRONに未来がないと公式に宣言することによって、坂村と自社の顔をつぶしたく
  なかったのである。(p.145)

 著者は、とにかく目立ちたがり屋である。マスコミが大好きで、CPUもOSも何もない段階で、NHKに
「TRONの特集番組を作ってくれ。カネは TRON協議会の参加企業が出す」と売り込み、「マルチメディア」
でもうけようとしたNHKがまんまとだまされて、1億円以上の赤字を出した。支援しているはずのメーカーが、
1社もカネを出してくれなかったからである。要するに、役所におつきあいする「保険」にすぎなかったのだ。
こういう経緯は、当時の関係者はみんな知っており、著者が知らないわけがない。それなのに、昔のことを
よく知らないマスコミに嘘をついて、失敗を外圧のせいにするのは、歴史の偽造であり、「政府が技術開発に
介入すると失敗する」という真の教訓を見失わせる。役所もメーカーも、失敗だとは認めたくないので、
こういう嘘がまかり通っているのである。
7まちがって名前消しちゃいました。:2005/08/05(金) 18:46:30 ID:NHU7pYw/
 TRON計画の残骸であるITRONが生き延びたのを「TRONは外圧に負けないで成功した」と思っている
向きもあるようだが、ITRONはPDCという携帯電話の日本ローカル規格の「おまけ」にすぎない。世界の
携帯電話のシェアの77%は欧州規格のGSMであり、PDCは1.5%にすぎない。ITRONも、裸のPDC端末に
ブラウザをつけるインターフェイスとして使われただけで、それ以上の複雑なことはできない。ドコモも、
第3世代ではLinuxを採用する。PDCもITRONも、PC-9800のような過渡的な規格であり、むしろ国際標準化の
失敗の産物なのだ。「日本発」などということは、標準を選択する際の基準にはなりえない。

 著者は最近、また「ユビキタスID」というのを提唱しているが、その実態は日立のICタグしかない、
あいかわらずの口先標準である。彼は「日本の国益が大事だ」などとナショナリズムをあおっているが、
ICタグの国際標準としては、すでにAuto-IDがあり、今ごろからこんな「日の丸規格」を作っても、国際的に
孤立するだけだ。ちょっと前までは「Auto-IDの使うUHF帯は日本では使えない」ということをユビキタスIDの
存在理由にしていたが、UHF帯が使えるようになると、「国益」が出てきた。「情報戦略」を考える出発点は、
過去の失敗に学んで、それを繰り返さないことである。失敗を外圧のせいにしてごまかすところからは、
決して正しい戦略は生まれない。

 後記:先日、著者はマイクロソフトとの提携にからんで、「ソフトがすべてタダなんて資本主義を崩壊させる」と
Linux を攻撃して、オープンソース・コミュニティの非難を浴びた。「GPLはSCO訴訟のような攻撃を受けるので
危ない」などと、ライバルを蹴落とすには不当な訴訟も利用するところは某社に似てきたようだが、これは
誤りである。GPLは著作権上の問題があることが見えるから訴訟を起こしやすいというだけで、 TRONの
コードに盗用がないという保証はない。

 後記2:週刊ダイヤモンドの私の記事>>4に対して、著者からの手紙が編集部に届いた。便箋(!)3枚に
わたって綿々といいわけがつづられ、わざわざ「誌面には載せなくてよい」と書いてあるが、上述の事実関係は
否定していない。著者も自分の嘘は自覚したようだから、もうこれでやめておく。
8まちがって名前消しちゃいました。:2005/08/05(金) 19:00:12 ID:0i24CKVX
>>3-7
池田君病気は治ったの?
9まちがって名前消しちゃいました。
あと三週間と一日