194 :
nO.27 ◆FI85AWnZr2 :2005/12/27(火) 00:12:59
「いい加減にしろ、この虫けら! 臭い息を顔面に吹きかけるんじゃねえよ、カスッ」
普段の素行からも、端整な顔立ちからも想像できない罵詈雑言が、コノミの口から溢れ出す。
「時間見てみろ、時間。遅れてんだよボケ。なのにテメエの言えることは――もう立てません、
もう疲れました、もうやめましょうよ・・・もうもうもうもう、牛かテメエは! 人様の言葉を喋りやがれ。
イタチだってもちったあマトモな台詞を吐くんだよ!」
大変お聞き苦しいかとは思うが、全てコノミが口走った言葉を一字一句正確に書き記しているに
過ぎない。とにかくあまりの剣幕に、怒りの矛先にいた先生はすてんと腰をぬかしそうになった。
しかしながら、やはり育ちの良さは見た目の下品さに塗り潰されはしないものだ、と先生は妙に
感心したりもした。コノミの罵りには殺意がないのだ。ちょっと背伸びをして、普段の上品さを
かなぐり捨ててみたくなる欲求に身を任せてみた、そんな感じなんだろうね、と先生は目を細めた。
目の前のコノミは人差し指など突きつけながら、今度はクラスメイト達に突っかかっている。
それも一段落する頃にはお昼の時間になっていた。コノミはいそいそとお弁当を取り出すと、
みんなにお裾分けをしだした。
「さあ、召し上がれ」
こういう気配りは流石です、と先生はまたも感心するのだった。
195 :
名無し職人:2005/12/27(火) 02:34:56
いやいやマジだって、信じろよ
マジでお前が思ってるほど世の中悪意で満ちちゃいないって
お前の妄想みたいな面白い悪意なんて無いってば
うん、本当に。ほんとーに
誰もお前を陥れようとなんかしてないってば
お前なんか陥れる価値は無いってば
196 :
ョナロウ ◆B3NvS0W8gM :2005/12/27(火) 11:27:16
あんなにキラキラと瞬いていた世界だったのに、ここから先は全てを飲み込む漆黒の闇。
今振り返ると始めから片道切符だったんだな。
夢のような旅路だったよ。
出会いと別れ。喜びや哀しみ、裏切りもあったけど愛もあった。
その全部を一気に飲み干した夜。真っ赤な欲望と共に。
だがそれは、それらは造られた世界。
何も知らずに偽りの夢を歩かされていたんだよ。
じゃ、行ってくる。恐怖と絶望の先へ。
…歌舞伎町の夜明けは遅い
陳腐な言葉の羅列で文章が構成できると思わないこと。
修行しましょう。
198 :
柴。 ◆shibatXtDE :2005/12/27(火) 22:39:41
無重力先輩スゲエッス!!! めちゃめちゃ浮いてるッス!!!!
無重力先輩浮いてるッス!!! 恐怖感じるぐらいッス!!!!
無重力先輩空飛んでるッス!!! 人間なのに空飛んでるッス!!!!
無重力先輩屋根越えたッス!!! どんどんどんどん高度上がるッス!!!!
無重力先輩危ねッス!!! それ以上上がるとマジやばいッス!!!!
無重力先輩それカラスッス!!! 群れをなしたカラスの大群ッス!!!!
無重力先輩横に赤い風船浮いてるッス!!! 赤い赤い赤い風船ッス!!!!
無重力先輩赤い風船握ってるッス!!! 明らかに高度増したッス!!!!
無重力先輩フワフワフワフワッス!!! フワフワフワフワフワッス!!!!
無重力先輩雲突き抜けるッス!!! そろそろ肉眼では追っ付かないッス!!!!
無重力先輩もう見えねッス!!! オレもはや雲見ながら大声上げて走ってる不審な学生と化してるッス!!!!
無重力先輩オレもう限界ッス!!! 明日早いんでオレもう帰るッス!!!!
199 :
名無し職人:2005/12/28(水) 03:55:56
>>198 すげえ! さすが柴セン!
クオリティの高さがハンパねえッス!
他のカス共のセンスの無さが際立ったッス!
一生ついて行くッス!
>>197 採点がある事が想像できず、無駄に投稿した事をお詫びします。
また、職人の皆様。大変失礼致しました。詫
ヤッホー。山は良い。山は良いよ。山と
いえばやはり秋だが、冬山もなかなかの
もので、頂にほっこりとかぶった雪が何
とも風情
で、夏の
山という
のもなか
なかに良
いが、ア
レ、何か
狭い、こ
れは何、
ん、狭
い狭、
痛、
痛
痛
痛
痛
痛
痛
痛
痛
血血血
血血血血血
血血血血血血血血血血血
血血血血血血血血血血血血血あと批評は野暮なので余所でやりましょうや。
202 :
名無し職人:2005/12/29(木) 02:04:24
「ダダダダダダダダダダ!!」
「パララ!パラララ!パララララ!!」
「ドドドドッ!ドドドド」
「ドゥルルルル!!ドゥルルドゥルルルル!」
マシンガントーク
204 :
名無し職人:2005/12/29(木) 04:16:52
右からこう、なんというかウォォォオオンとね、来るんですよ。
そしたら左から、なんというかドドーン、ドドドーンとね、やるわけ。
で時々地面が揺れちゃうの。こうね、ゆさりゆさりと。
であたしゃこう思うんですよ。あ、こりゃ誰か逝ったなと。
誰かと言わず誰でも逝っちゃうだろなとね。思うんです。
でも自分はあっちの世界にゃ行きたくないからね。
こうね、バサバササと這って行くんですよ。
そうしたら、もうね、頭の上をね、ヒョンヒョンいいながら飛び交ってる訳。
目に見えるか見えないかの勢い付けられて飛んでる訳。
こうね、ヒョンヒョォォオオンてな具合でね。もう上なんて見てらんないですよ。
そりゃね、全部見れたら避けれるかもしんないけどね、神様じゃなきゃダメダメ無理。
でもね、そのうちドドーンが近くなってきてね、這ってたんじゃ間にあわないって思ったんです。
だけど立って走るならヒョンヒョンを避けないとだめだからね、
我慢して這うんですよ。もうねバサササササササって具合にね。
でもドドーンが近い、近すぎるって時に
205 :
名無し職人:2005/12/29(木) 04:24:28
206 :
名無し職人:2005/12/30(金) 00:40:19
あれはもう10年も前になるかなあ。
僕がまだ学生だった頃だ。
恥ずかしい話なんだけどね、友達3〜4人とでかけた山で、物の見事に遭難してしまったんだよ。
適当に歩いていれば戻れるだろうと思って、下手に歩き回ったのが良くなかったんだなあ。
どんどん山奥へと踏み込んでしまったんだ。
そのうちに空は暗くなりはじめ、僕達は泣き出したい気分でひたすら歩いた。
どのくらい歩いたんだろうなあ。すっかり日も落ちて真っ暗になった頃、一人のおじさんに出会ったんだ。
うん。そう。ここは人里離れた山奥だ。
冷静に考えたらありえない話だよね。
でもその時の僕達には、そんな風に考える余裕なんてこれっぽっちも無かった。
ただただ「助かった」「これで帰れる」そう思った。
僕達が話しかけようとすると、一瞬早くおじさんが口を開いた。
「ツカミはまずまずだが、オチが如何ともしがたい。意外性のカケラも無いのには閉口した。
全体的に冗長で起伏に乏しい。もう少しメリハリの効いた構成を心がけるべきだろう」
そうして僕達は山を下りることが出来たんだよ。
批評なんて基本的には、偉ぶりたい愚か者の自己満足だと思っていたけど、
この出来事を境に「面白い方向に転がせるならば、そういうのもアリかな」と考えるようになったよ。
207 :
名無し職人:2005/12/30(金) 03:36:09
趣
208 :
名無し職人:2005/12/30(金) 07:34:25
坂道を転がり続ける石は止まらない
でも、カドがとれてドンドン丸くなっていくんだなぁ
209 :
名無し職人:2005/12/30(金) 08:11:47
今も聞こえる
あのたらちねの声
僕に人生を教えてくれた
優しいたらちね
210 :
名無し職人:2005/12/30(金) 09:03:02
頭の中が真っ白だ
目の前には白紙の書類
サラの消しゴムは綺麗なまま
間に合わなければ、計画も白紙
白、しろ、シロ、SHIRO……
もう、白なんて見たくない……
親父ー、牛丼シロ抜きー……
211 :
名無し職人:2005/12/30(金) 09:20:00
泣いた
自分の小ささに泣いた
家の中での発言力の小ささに泣いた
未だにホーンテッドマンションにも入れない
肝っ玉の小ささに泣いた
子供に馬鹿にされて怒る器の小ささに泣いた
同級生は起業して社長やってるのもいるというのに
いつまでもニートでいる自分の社会適応力の小ささに泣いた
この大きな地球の中で、自分の存在の小ささに泣いた
そんな小さな自分は
鴨居に頭をぶつけて
号泣した
212 :
名無し職人:2005/12/30(金) 09:34:24
あー、俺です、坂下です。
ええ、先日はありがとうございました。
おかげで何とか切り抜けられましたよ。
あの……よろしければ今度の日曜、映画でも見に行きませんか?
ちょうどチケットが二枚手に入ったので……
もしご迷惑じゃなければ折り返し電話下さい。
次は留守録ではなく直接お話できるといいですね。
では……
はぁ……自宅の留守電で何やってんだろ、俺。
213 :
名無し職人:2005/12/30(金) 19:03:13
「さぁ、そろそろ起きましょうか」
扉から入る冷たい風が僕にそっと囁く。
「まだ4駅もあるじゃないか。もう10分だけ…」
次にこちら側の扉が開き僕を起こすのは、5駅後だということには、いつも起きてから気が付く。
80円余分に払い
「なんとも趣深い買い物だ」
と自分に嘘を吐く。
214 :
名無し職人:2005/12/31(土) 01:30:30
おっぱいがいっぱい
夢なら覚めないで
今すぐ揉むから
急いで揉むから
お願いだから
もう少しだけ覚めないで
215 :
nO.27 ◆FI85AWnZr2 :2006/01/03(火) 20:32:34
台所の包丁が一つ、一つとひとりでに宙を舞い、ワイズマン一家に襲いかかる。
長女ナタリーが咄嗟に振り回した木綿製の敷物は完膚なきまでに引き裂かれた。
腕は? 長女の腕は無事か? 夫フレデリックは半狂乱に陥る妻ソフィアを居間に
放り込むと、降り注ぐ調理器具をかわしながら最愛の娘に駆け寄った。
「パパ、大丈夫よ。わたし、どこも痛くない」
それだけ聞くと、フレデリックは娘と一緒に居間に飛び込んだ。居間はドアを閉めれば
食堂とは完全に隔離される。これで一家の安全は確保されたはずだ、とフレデリックは胸を
撫で下ろした。
しかし、どうしたのか。ドアの向こうの食堂から有り得るはずのない呻きが聞こえてきたのだ。
「パパ、痛いよ・・・身体中が、死にそうに痛むんだ」
フレデリックは蒼白になりつつ、問わずにはいられなかった。
「誰だ! 誰がいる!」 声は答える。耳をこらせば、子供の声だ。
「どこが、って聞いてくれないんだね。こんなに耐えてるのに、ひどいじゃないか、パパ。
ひどく痛むんだ。顔も、腕も、お腹も、包丁に引き裂かれてる」
「わかった、ロバート!」 フレデリックは泣きそうになりながら、いるはずのない息子の名を呼んだ。
「聞いてやる、どこが痛むんだ。父さんに教えてくれ」 子供の声は答える。
「さっき言ったじゃないか。顔も、腕も、お腹も、全部だよ。それにもう傷口は見たくない。
身体の中のものが出てきて、すごく気持ち悪いんだ。そんなに知りたいなら、パパが見てよ」
再びフレデリックが耳を澄ますと、包丁が何かに突き刺さる音の合間に、ズルズルと床を這う音が
聞こえてくる。音は明らかにドアに近づいていた。
そして気付いた。先程から妻と長女の気配がないことに。
ここでフレデリックの意識は途絶える。この先はB級映画の世界。気持ちの切り替えが済んだら、
またいらして。
216 :
ドメ公 ◆1W8ScwDCSw :2006/01/03(火) 21:40:26
私はヨーロッパに行きたい
何故かって?
とても魅力的な街ばかりじゃないか
灰色の街ロンドン
情熱の国スペイン
イタリアでローマの休日
アムスでラスタ野郎とダブ三昧
ポルトガルでフィーゴと握手
ヨーロッパの音楽が暗いのは曇りの日が多いからなんだって
本とかよw
あぁ今年こそはアメリカへ行きたい
217 :
ョナロウ ◆B3NvS0W8gM :2006/01/04(水) 22:41:45
ん?
あれっ!?
あれれぇっ!?
おちんちん取れた!取れちゃった!!
おちんちんポロンって取れちゃった!
すごいすごい!!
なんか、おちんちんが取れたよ!!
あ!
ねえママぁ!!
僕ね、おちんちん取ったよ!取れちゃったよ!!
すごいでしょ!?
おちんちん取れたんだ!ポロンって!
ねえママ!おちんち…
…あれっ?
もしかして…
取れちゃだめなの…?
218 :
nO.27 ◆FI85AWnZr2 :2006/01/06(金) 00:13:51
なめこ汁は大変体に良い。
嘘つけぇ。 俊君は笑う
本当だよ。テレビでも言ってたし。
βカロチンも体に良いんだって。
それは知ってる。 俊君は得意気な顔をする。
天然ポリフェノールも良いらしい。
天然じゃないポリフェノールってあんのかよ。
さあね。
じゃあさ、カノッサの屈辱って知ってるか。
さあね、僕は日本史専攻。
おいおい、緑黄色野菜も健康に良いらしいぜ。
そうなんだ。でも、何でいまさら。
1月はダボス会議だ株が上がるぞ〜♪ 株が上がる上がるぞ〜株が上がるぞ〜♪
2月はトリノ五輪だ株が上がるぞ〜♪ 株が上がる上がるぞ〜株が上がるぞ〜♪
3月は野球が開幕株が上がるぞ〜♪ 株が上がる上がるぞ〜株が上がるぞ〜♪
4月はG7だ株が上がるぞ〜♪ 株が上がる上がるぞ〜株が上がるぞ〜♪
5月は黄金週間株が上がるぞ〜♪ 株が上がる上がるぞ〜株が上がるぞ〜♪
6月はワールドカップだ株が上がるぞ〜♪ 株が上がる上がるぞ〜株が上がるぞ〜♪
7月はG8だ株が上がるぞ〜♪ 株が上がる上がるぞ〜株が上がるぞ〜♪
8月は夏休みだ株が上がるぞ〜♪ 株が上がる上がるぞ〜株が上がるぞ〜♪
9月は小泉退陣?株が上がるぞ〜♪ 株が上がる上がるぞ〜株が上がるぞ〜♪
10月は日本シリーズだ株が上がるぞ〜♪ 株が上がる上がるぞ〜株が上がるぞ〜♪
11月は何にも無いが株が上がるぞ〜♪ 株が上がる上がるぞ〜株が上がるぞ〜♪
12月は来年を見越して株が上がるぞ〜♪ 株が上がる上がるぞ〜株が上がるぞ〜♪
株が上がる上がるぞ〜株が上がるぞ〜♪
道を歩いていたら
前を歩いていた女性が
どう見ても全裸だったので
見ちゃいけないと思い
右を向いたら
米兵が捕虜をボコボコにシバいていたので
見ちゃいけないと思い
左を向いたら
ママが知らないマサイ族と腕を組んで歩いていたので
見ちゃいけないと思い
後ろを向いたら
僕が歩いていたので
見ちゃいけないと思い
上を向いたら
合わせ鏡が置いてあって右の鏡の手前から13番目の僕の顔が血まみれだったので
見ちゃいけないと思い
下を向いたら
全裸だったので
下を向いて歩いた
221 :
名無し職人:2006/01/10(火) 00:35:22
外に出たら白
吐く息の白
空から降る雪の白
凍てつく道路の白
コケた娘が履いていたのも白
冬が終われば春が来る
俺の心には一足早く、小さな春色の花が咲いた
スレタイの『Returns』がローマ字だったりしたら、頭悪そうで面白かったのになあ
と思った
>>219 昭和ってもう文字だけで趣感じちゃいますよ
懐かしい、面白い
224 :
名無し職人:2006/01/12(木) 03:20:25
夕モリって音読してごらん?
君はきっと間違える
ふふふ、ほら、ね?
これが夕モリマジックさ
タルモ
ランパブでハメはずし、しこたま飲み、混み上げるものが抑えきれず。
こりゃ、あかぬわ、いうことで、ビルヂングの谷間で、
腰をこごめて両手、壁に貼っつけて、ゲボゲボ吐いた。ゲボゲボ。
そしたらなんや知らん。
吐瀉物まみれの、寄っ掛っとる壁、
向こう側に傾きだして、
見る見る間に斜めになり、
そのまた向こう側のビルヂングに凭れ掛る。
その向こう側の、ビルヂングも、
おんなじように向こう側へ傾いて、
またその向こう側のビルヂングも。傾いて。傾いて。
傾いて、ちりあくた、舞い上げながら、傾いて、向こう側に。
皇居の傍らにある、三井物産のビルヂングまで、
傾いて。轟音とともに、瓦礫が鬼の如くゲボゲボ。
ガラガラ。降り注いで。遠くまで筒抜け。祝。
俺、あひゃあひゃと笑いながら、
「貧民の勝利! 貧民の勝利!」と、勝鬨を上げとんのはいいが、
どうも胃液が辛抱ならんし、
立ち込める粉塵がまたケミカルな風味で。ゲホゲホ。
隣りでは知らんおっさんが、これは何事ですか? アーハー?
みたいな顔で、やっぱりゲボゲボと吐いてやがるので、
「大変なことになりましたねぇおほほ」
「これはまた景気のいいドミノですねえ。ギネス記録ですねえ。おほほほゲボゲボ」
とかなんとか、打って変わって善意の第三者を気取ってみせたものの、
有害物質が矢鱈滅多ら降り注ぐ此処におっても遣るかたない。
ふと見やれば、遠くの方で丸出しな皇居。
清清しいまでに伽藍堂という雰囲気で、
ケミカルな感じが一向にせんわけであって、思い立ったが吉日。
「ひゃあ。おっさん、あすこまで競走だあ」と、唐突に奇声上げて一人、瓦礫を乗り越え。躍動。
227 :
nO.27 ◆FI85AWnZr2 :2006/01/17(火) 02:20:22
のっこの大ぼうけん
第二章 エンペドクレスの死
サンタクロース大通りにあるレンガ造りの民家からは、ほくほくした
じゃがいもが匂ってきて、たまたま通りがかったのっこをいたたまれない
気分にさせました。のっこはもう、じゃがいもどころか葉っぱでさえもしばらく
口にしていません。冬のざらざらした葉は、のっこのお腹にはかたすぎるのでした。
のっこがそそくさとその場を立ち去ろうとした時、後ろの方から陽気な声が
聞こえてきました。「やあ!」
「誰? しらないおじさん」
「これはこれは、礼をわきまえない悪い子だ。君には社会のルールブックが必要だ。
でも、今は持ってないから、代わりにこれをあげる」
のっこの手の中には紙切れが三枚。おじさんはもうどこかに行ってしまいました。
”時計塔” ”ごつごつした右手” ”貝殻の中身”
三枚の紙切れはぼうっと音を出して(のっこにはそう聞こえたのです)光りました。
それだけではありません。紙切れがわなわなと震えたかと思うと、歌い始めるではありませんか!
――ぴょんぴょん、かえるがぴょん!
みっつの言葉はおくりもの おじさんからのおくりもの
誰に?? さびしいさびしいのっこにさ!
三枚の紙切れは道行く人に踏まれながら歌っていました。のっこの手にはもうありません。
のっこは残念ながら、字が読めないし、好奇心も物欲もなく、変化も求めていませんでした。
ただ、葉っぱかじゃがいもが食べたかっただけなのです。
228 :
名無し職人:2006/01/17(火) 06:04:06
A「だーるーまーさーんーがーこーろーんーだ!」
B「なら起こしてやれよ!」
C「よし、俺が!」
D「優しい人…素敵だわ」
E「フン、偽善者め」
F「女にアピールしてんのがバレバレなんだよ」
G「ちょっと!あんな男になびく尻軽ばかりじゃなくってよ?」
H「そうよ。本人の為を思うなら、転んだくらいで手を貸しちゃだめよ」
I「やっぱ男なら自分で立ち上がらなくちゃな」
A「お前ら全員アウト」
向こうの木のかげで
J「A君は友達がいっぱいいていいなあ…」
229 :
名無し職人:2006/01/17(火) 18:18:10
230 :
nO.27 ◆FI85AWnZr2 :2006/01/21(土) 00:04:47
無にする。無にする。無に還す。
邪魔する法は取り除き、苦情を述べる口には蓋を。
怪訝な視線を送る者には躊躇なく手をかけ、五分後は視界の零地点。
そうだとにかく世間に横たわるあらゆる障害をあらゆる手段で封じ予防し乗り越えて、
B組のたまり場を焦土に変える。
わたしはわたしであるが以前のわたしではない。HoneyCatの深い怒りと悲しみが
わたしを機械に変えた。B組生徒を見つけ次第半殺しの目に合わせ、連中の
たまり場を吐かせる拷問マシーンに変えた。
HoneyCatは愛くるしい猫ちゃんだったが、B組のたまり場に拉致監禁されて以来、
目つきが鋭くなり、世を拗ねる悪い猫ちゃんになった。あの笑顔をもう一度・・・と願えど、
肛門に残る爆竹の惨たらしい傷跡が、HoneyCatの社会認識を根本から崩してしまったのだ。
あ、B組! 奴は逃げる。
あ、あそこにも! 奴らは合流する。
あ、集まってきた! ぞろといる。しかしたまり場ではない。不敵にわたしを睨む。
もどかしいことこの上ないが、頭数が増えるのはいい。隠し持った暗器が頼もしい電動音を発する。
ハードボイルドは好みじゃないが、贅沢は言っていられない。ハードボイルドにふさわしいやり方で
料理してやるのだ。
犬が西向きゃ尾は東
俺が西向きゃ尾は南
232 :
名無し職人:2006/01/22(日) 06:01:08
ふと、尻からゲル状の何かが出たのを感じた。
下痢などではない。断じてない。
では何が?
その疑問は即座に解消された。
「おっす。」
なるほど。尻から出たのは知的生命体だったらしい。
「」の文の終わりに"。"をつけるあたりから、あまり知能は高くないようだが。
「どしたや? 難しい顔して?。」
ゲルさん(仮)はフレンドリーに話しかけてくる。
とても尻から出たとは思えない愛くるしさだ。
アスファルトの上でデローンと微笑むゲルさんに、俺は何だか癒されてしまった。
尻から出たばかりのゲルさんが、既にアスファルトの上にいたということは、
もしかしたら俺は何も履いていないのかも知れない。
ゲルさんがいたのがアスファルトの上ということは、もしかしたらここは路上なのかも知れない。
"もしかしたら"の連続。くだらない仮定の連鎖。キャーッ! 変態ーっ!
そんなものを全て吹き飛ばすほどに、俺は今、満たされている。
音楽は時に感情を左右させるほどの強い力を持つようです。
精神にダイレクトに、土足であがりこんでくるような感覚の思い出の曲は誰でも記憶の奥底に持ち合わせているのではないでしょうか。
平坦な人生の狭間に取り残されたとき、ふと過ぎ去った懐かしい日々…記憶のスクラップブックの鍵を開けてみるのもいいかもしれませんね。
それではここでリクエスト曲を聴いて頂きましょう。
ビッグブリッジの死闘
234 :
名無し職人:2006/01/24(火) 13:46:32
>>219でも誰かさんの会社のおかげで1月から急r(ry
235 :
っぱ名無し ◆MidD63jYKs :2006/01/25(水) 18:59:53
今日はあまりにも暇だし街をいろいろ探検してみるか。
親の仕事の都合で先週越して来たばかりでイマイチ位置関係がわからない。
ニートだからあんま関係ないんだけどさ。冬だけど今日は天気いいし、日の光を浴びることなんて滅多にないし、まぁ気分転換でいんじゃね?
でとりあえず駅まで行こうかと大通りに出て、そこからしばらく歩いていたら痩せた猫が一匹歩いていた。
チラッとふてぶてしい顔でこっちを見たあと、路地裏へとたらたら歩いて行った。
視線を切ろうとした瞬間目に入ったのは、シャッターを開けている爺さんが一人。
爺さんもこっちをチラッと見て、中へ消えて行った。
気になったので行ってみた。そこは雑貨屋だった。
爺さんは一言も言葉を発することもなく、古びた雑誌を眺めていた。
狭くて薄暗い店内を見渡すと雑貨の中に紛れレコードが。日本の音楽のほかにもジャズ、クラシック、レゲエ…無造作に並べられた昭和の匂いがするその懐かしき円盤達。
「おう…若いの。音楽は好きかい…」
俺はしばらく考えるフリをして黙って頷いた。
埃っぽい店内でも誇りを持って、などとくだらないことを言おうかとも思ったが、
「爺さん。また来るよ。」と映画のようなセリフを残して店を後にした。
今日はもういいや。
ほんの少しの時間だったけど、人生の中でも滅多に出来ない貴重な時間だったんじゃないかなぁ。
なんだかもやもやした心の霧が晴れてきたような気がしたよ。
プラネタリウム買って帰ろっと♪
ひどい・・・ひどいよ父さん、
そういって俺は、俺をなぐった父をみた、
ひどい親だ。なんでなぐるんだ・・・
思い当たる原因がない。なんだ?何故殴られた?
ウンコを靴の中にいれたから?
父の服をゲロまみれにしたから?
父のエロ本をすべてさぶと取り替えたから?
マジックでまゆげをつなげたから?
いや、そんなことではないはずだ・・・
何かほかに原因があるはずだ・・・
237 :
nO.27 ◆FI85AWnZr2 :2006/01/29(日) 01:32:15
とりあえず団塊世代の怠慢が原因だとか、学歴社会の弊害だとか、
それらしい理由はいくつか並べ立てるくらいの考えはハルオにもあったが、
かといって自分の生活水準の低さを外的要因ばかりに転換していいものだろうか
とか、反抗期の中学生じゃあるまいし今更そんな一般論を述べたところで
恥ずかしいだけだというような心的ブレーキが一応は存在し、そのブレーキを
”理性”と呼ぶハルオは、複雑な感情に任せて不満を吐露しない己の聡明な
理性を内心誇りに思ってもいる。しかし、そう思った次の瞬間には、いやいや
それこそ陳腐なナルシシズムに他ならないのだとすかさず打ち消す。
そしてまたもや安直な自尊心に支配されずに済んだ自分の”理性”に満足しかかるが、
先と同じ理屈によりまた打ち消す。これではまるで思想の八方塞りだ、と思ったハルオは
遂には考えるのをやめてしまう。やめてしまうと言っても頭を空っぽにするなんてことは
もともと空っぽなやつ以外には不可能なことなので、あるべき自分、それと思考というのを
作らないことにした。ただ作らないだけでは無意識の心的ブレーキが作動してしまうため、
手っ取り早い方法としてピエロを演じることが挙げられた。出来る限り自分を愚かに見せる
メッキを全身に行き渡らせ、それがメッキであることをそれとなく己に自覚させる。
いざ化けの皮が剥がれた時にはその事がエクスキューズになる。
ああ、神の目さえもおぞましい!
ホリエモンの大馬鹿野郎のせいで
大損ブッこいてしまいまして
ハラワタが煮えくりかえっとるわけでして
おのれこの恨み晴らさでおくべきか
末代まで祟ってやるウヒヒ
ということで
よし、怪文書を書こう
と、一念発起したのはいいんですが
具体的には何を書けばいいの怪文書って?
ということで
本屋さんに行ってみたのはいいんですが
「初めての怪文書」
「楽しい怪文書ライフ」
的な書籍が一向に見つからず
「ビジネス文書の書き方」
「電子メールで仕事が10倍上手くいく」
「誠意が伝わる詫び状・始末書の書き方」
ばかりが目につく有様で
三番目のやつなんて俺が謝る側になってる始末で
全くもって不本意なことこのうえないんですが
仕方ないから「正しい手紙のマナー」って本を代替として購入
案の定、怪文書については触れられておらず
結局、俺は正しい手紙のマナーを得ただけで
怪文書作戦は計画倒れに終わったわけであります
それではお体にお気をつけて
かしこ
ぷりっとしたケツがいい。
どちらかと言えば、とかいうレベルではなく、それはもう本当に切実に。
他はどうでもいい。
我慢する、とかいうレベルではなく、それはもう本当にどうでも。
俺がケツに全ての想いを込めたとしても、それはいわゆる信仰の自由というやつで。
たとえのめり込んだとしても、風説を流布してしまう類のものでもなく。
それはさて置き、お前のなんて100点だと思うよ。
思うよん。
240 :
名無し職人:2006/01/29(日) 04:29:23
思いつかないんです
寝付けない夜なんかはよく思い浮かぶのに思いつかないんです
もうほんとに、僕は脳が腐ってしまいました。
パソの前に座ると若年性健忘症になるんです。
電磁波の影響です。
いや、洗脳によるものかもわかりません
2年間洗わなかった網戸のように見かけではわからない汚れが脳に溜まってしまってるんです。
241 :
名無し職人:2006/01/29(日) 23:24:03
下を見ると、一匹の犬がズボンの裾をひっぱっていた。
屋台でおでんを食べるのは初めてだったので、それがよくあることなのかどうかは判断がつかなかったけれど、
犬は僕の目を真っ直ぐに見つめてこう言った。
「なあ。ハンペン分けてよ」
僕は少々呆れてしまった。
"お手"すら出来ない我が家のラッキーでさえ、見ず知らずの他人にこんな図々しい台詞を吐いたことはない。
「知らない人に食べ物をねだるのはどうかと思うよ」
そう僕が冷たく言い放つと、犬はハッとしたような顔になって言った。
「そっか。そうだな。ごめん」
僕は少々驚いてしまった。
我が家のラッキーにもたびたび雷を落とすことはあるが、彼の口からは「ごめん」などという殊勝な言葉は聞いたことがない。
図々しいところはあるが、この犬、意外と素直な良い犬なのかも知れない。
「あ…、いや、分かってくれれば良いんだ」
「俺、コロっていうんだ。お前は?」
「鈴木智志だ」
僕の名前を聞いた途端、コロはニコッと笑った。
「これで知ってる人だ。ハンペンくれる?」
してやられた。こうなってはハンペンをやらないわけにはいかない。
僕は自分の皿からハンペンをつまみ、コロの前に置いてやった。
コロはあっと言う間にそれをたいらげると、もう一つくれと言い出した。
「ハンペン好きなのか?」
二つ目のハンペンを待つコロにそう尋ねると、コロは少し首を傾げて
「あんまり」
と言った。
242 :
nO.27 ◆FI85AWnZr2 :2006/01/30(月) 19:02:15
はじまりの動物園にはライオンが二頭いた。
二頭とも腹が減っていたので、従業員を平らげた。
二日目の動物園にはうさぎが一羽いた。
すぐライオンに食べられた。
三日目の動物園には白鷺が運び込まれた。
従業員がいなかったので、そのまま飛んで逃げた。
四日目の動物園には熊の剥製が持ち込まれた。
それを見たルンペンが心臓麻痺で死んだ。
五日目の動物園にもライオンが二頭いた。
退屈なのでふて寝していた。
六日、七日と、はじまりの動物園は時を刻む。
蟹が通り過ぎたり、雀が宿に使ったり、めまぐるしい時間だ。
一年後の動物園にもまだライオンが二頭いた。
でも、すっかりやせ細って、息をしていないようだった。
243 :
名無し職人:
あのね、ボク?
サンタさんはたくさんいるのよ?
だって、たった一人で世界中の子供達にプレゼントを届けて回るなんて、できっこないもの
きっと何千、何万とサンタさんはいるの
だからね?
一人しとめたくらいで喜んでちゃいけないの
キミは一歩目を踏み出したにすぎないのよ