1 :
既にその名前は使われています :
2006/08/20(日) 19:15:21.48 ID:Pm9gkkN5
2 :
イノコMAX ◆BpjW0GxsLw :2006/08/20(日) 19:15:46.80 ID:sXPShj7z
またででおか
朝、起きたら自キャラになっていたFFXIプレイヤーたち。 ステキに過酷なヴァナ・ディール、笑いと涙の右往左往。 俺たち“来訪者”を排除していく、謎の集団も現れた! この異世界に出口はあるのか? リアルに帰還できるのか? 熱血、友情、ラヴ、バトル! 陰謀、シリアス、ギャグ、微エロ! 俺たちの明日はどっちだ!?
共通設定。これは絶対ではありません。 ある程度共通していた方が、読み手の方も分かりやすいのではという意図のものです。 参考程度に留めて、投下する方が自由に想像し設定してください。 LPは映像付きが多い (例:Yurifina氏のSSでは映るが、Lead氏のSSでは会話のみ)。 冒険者証明書は金属カードで、邪魔にならない所に魔法で入っている。競売は魔法紙で取引されている。 みつめる(/c)はとても嫌な視線扱い。時間感覚はリアルと同じ。tell等のSay・sh・echo以外は念話。 リアルからヴァナに入り込んだ人々の事を「来訪者」と言う。 いわゆるGMと同じ姿の連中がいて、「フェイト」という組織を形成し、洗脳した来訪者「黒マント」を使役して来訪者達を狩っている。 レイズは意識不明(戦闘不能)に有効だが、完全に死んだ者には効果が無い。
キャラ紹介テンプレ 初出: 別スレ同番の人もいるようなので、スレも併せてお願いします PC(仮)名: / 中の人: 種族フェイス: ジョブ&Lv: 特記事項: 活動エリア: あらすじ: 他キャラとの接触: 独自レギュレーション: 共通設定(?)と目される設定とは敢えて変えてある部分を明記するのはどうでしょう
12スレ保守間に合わなくて某所に一時期避難してたんだが、 ネタスレやりたい人と小説読みたい人で意見が合わないわスレ立てるわで、ちょっと荒れそうだったんで住み分けしますた。 書き手さん方、帰ってきてくれyp
7 :
既にその名前は使われています :2006/08/20(日) 19:58:07.29 ID:vlU6jV8D
ででおにみえるなwww
8 :
既にその名前は使われています :2006/08/20(日) 20:23:07.67 ID:DJwuM1qq
スレ立て乙! 新人が書いてもいいよね
某板からこんばんは。
あちらの
>>123 だけど、続きを書いてもいい?って訊こうと思ったらあの流れで困った(´・ω・`)
向こうとこっちは別物で考えたほうがいいのかな?
保守ageヽ(メ`д´)ノ
ついでに、
>>9 さんへ
某板のスレ以降分断気味みたいですから、SS関連ならこちらで無問題だと思います(;´Д`)
11 :
既にその名前は使われています :2006/08/20(日) 21:51:25.71 ID:DJwuM1qq
>>9 OKOK!
あっちはあっちで好き勝手やるスレだし、こっちはSS書きたいひと読みたいひとのスレ。
続きをわっふるしてるぜ。
>>10 ,
>>11 ありがとー(・ω・)
このスレのまったくの初心者だけど、よければお邪魔します。
sageだとすぐ落ちそうなのですね・・・
スレ立て乙でございます。
私は今までのスレでもSSのみでしたので、こちらに投下させていただきますね。
>>9 様、某板からいらっしゃいませ。
あちらの板では大変失礼いたしました。
ぜひ続きを読ませていただきたいです。
今後ともよろしくお願いします。わっふるわっふる!
スレ立て乙! 小説wktkしてます
初出: 1スレ161 PC(仮)名: Lead、リード / 中の人:161 ◆zmxSLEadCU 種族フェイス: エル♂F4A ジョブ&Lv: 不明 (片手剣を装備、ダブレットとズボンを着用) 特記事項: 三年前の世界にリアルの意識が飛ばされ、元キャラと精神を統合。 ジョブチェンジ機能使用不能。記憶喪失だったが、記憶復活。管理者側の組織“フェイト”の裏切り者と判明。 ユリフィナ氏がリアルへ帰還する為に無理矢理開けた次元の裂け目から、禍神(マガカミ)が降臨。 ルーファス氏や“赤い鎧”の一人と共闘し、これを撃退する。しかし、それと引き換えに「マガシキノロイ」を受けてしまう。 ラテーヌでアオツキ氏に救助され、またメイミィ氏やイッチの活躍によって意識を取り戻す。 活動エリア: エルディーム→ジュノ→(機船航路経由)→ウィンダス→サンドリア→オルデール→ラテーヌ→ジュノ上層 他キャラとの接触:イッチ、マイウ、ゴイス、サン、レップ、ロック、メイミィ、クルス、ユリフィナ、ルーファス、アオツキ 独自レギュレーション: 「戦闘とは命がけの行為」 人間は心臓を貫かれたり首を刎ねられたり脳を潰されたり、出血多量やビルの屋上から突き落とされたりしたら死ぬ。 死んだ者は甦らない。一応、瀕死はレイズで息を吹き返す。 戦闘やアビリティ、呪文や時間等の描写はあいまい。サーチ機能なし。 基本はSayとShout。LS会話は通話のみ。視界内にいる者同士でtellができる人間もいる。
>>13 ほかのスレにて独自レギュレーションで叩かれていたようですが、
明らかに悪意のある読み違いをされているようなので気にせずに。
リードだけに、ミスリードを誘わせる…
[+]<なぜここに(ry
うはwwwおkwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
投下wktkして待ってますwwwwwwwwwwwwwwwwwww
まずは自分のキャラクターのデータを投下しますね。 私はテンプレを使っていますが、もちろん全員に強制ではありませんよ。 過去にスレ住人で「こうしたら読みやすくなるんじゃないか?」と模索したひとつがテンプレだった、というだけです。
18 :
123 :2006/08/20(日) 23:39:17.67 ID:8k6KRlsh
遅くなりましたorz >>Leadさん ありがとうです。 まだあまり理解できていないので、少しずつ理解しながら投下させていただきます(`・ω・´) ただ・・・中の人に連投機能がないため、一度に1レスしか投下できませんが(´・ω・`) では、某板での話の続きに少しお付き合いください。
123様、レスをありがとうございます。 私も連投はなかなか、難しいところです。なにせ、その場で30分ほどかけて1レス書くものですから。 今夜は1つだけ投下いたします。 12スレ(または某板投下)の続きからです。割り込みにならなければよいのですが・・・
狭い空間にふたりで入ったため、自然、身体が密着した。 イッチの小柄な身体を、俺は後ろから抱きすくめた。 「う・・・? なにするにゃリード・・・」 有無を言わさず、四つん這いになるように押さえつけた。 「少しだけ我慢しろ。すぐによくなる」 俺は冷静に言い放ち、二本の指をイッチの中に滑り込ませた。 やわらかく、そしてあたたかくぬめった粘膜を傷つけないよう、細心の注意を払いながら。 くっ、と指先をわずかに曲げ反らし、微妙な刺激を与える。 身をよじり、逃れようとするイッチ。 だが、エルヴァーンの筋力は伊達ではない。がっしりと抱え込み、身動き一つさせなかった。 「・・・っぐ!」 効果はすぐに現れた。 イッチは何かをこらえるように肩を震わせ、徐々に耐え切れなくなっていく。 あとひと押しとばかりに、俺は指先に神経を集中させ、一気に奥の部分を攻め立てた。 「〜〜〜〜!!」 そうして俺は、イッチが飲んでしまった“またたび酒”をすべて吐き出させることに成功した。 確かに荒っぽいやり方だった。 だが、白魔道士のイッチが正常に戻れば、メイミィとトトを解毒することもたやすいはずだ。
21 :
123 :2006/08/20(日) 23:55:22.34 ID:8k6KRlsh
食事を済ませてから、私はまず持ち物を改めた。 初期装備一式と・・・片手剣が2振り。盾やその他のアイテムはない。普通のゲームスタート時とは違うようだ。 何だろう。覚えているような気がする。いや、覚えている。 「ご主人様、これが落ちてたクポ〜」 そうモーグリが差し出したのは小さな証明書。魔法で記された文字は、見慣れたものではないのに自然と読めた。 「ワーロックアーマー預かり証?」 赤AFを預けた時のもの。でも、これを持っているはずがない。 だって、彼は、赤をあげたことはないのだから。 「そうだ」 初期装備と片手剣。私が最初に作ったキャラ。事情があって消すことになり、最後に持っていたのが・・・ 「スパタ・・・」 ひと振りを見て、名を呟く。 つまり、彼は、いや、私は、削除する直前の状態なのだ。 しかし、奇妙なこともある。 AFの預かり証。削除した当時こんなシステムはなかったし、前述の通り赤はAFどころか一度もあげていない。 だとすると。 「・・・シオンのだ」 ミスラの赤魔道士の名を口にした。 もうひと振り、フェンスデーゲンの主を。
22 :
123 :2006/08/20(日) 23:58:20.89 ID:8k6KRlsh
今回は以上です。 話を考えるのが遅く、おまけに話をまとめるのが遅くて1レスずつしか投下できなくてすいません。 でないと数時間かかる・・・orz テンプレはもう少しまとまってから記入してみます。
23 :
123 :2006/08/20(日) 23:59:56.23 ID:8k6KRlsh
ぎゃー!! 投下の邪魔してすいません・・・orz
いえ、こちらこそ割り込んでしまいました。 前述のとおり書くのにも時間がかかるので、お気になさらずです。
>>1 スレ立て乙です!
>>23 いらっしゃいませ(´∇`)
これからどうなっていくのかwktkしてます。
26 :
123 :2006/08/21(月) 00:30:17.23 ID:NRsnuTYD
>>Leadさん お邪魔してしまったかとドキドキしましたorz 向こうと違い、反映されるのに時間がかかるのがトラップ(´д`;)ゞ 改めてよろしくお願いします_(._.)_ >>メイミィさん ただの駄文なのでwktkしてもきっと期待はずれでいやあのその!! ・・・精進します。はい。
そうかf4のお兄さんはウェルカムバックの人だったのかっ …なんつったりして。 ん〜、気になる引きですねぇ。
28 :
既にその名前は使われています :2006/08/21(月) 02:36:14.33 ID:2F/ikIsT
寝る前にage
29 :
No.1->>69 ◆FC91vFcmb2 :2006/08/21(月) 03:27:26.62 ID:pllwuSpn
どっちかというと俺は
>>103 氏の仕事の速さに驚くなぁ。
・・・すみわけせんでも勝手に収束するよ。
住民が少ないからユリさんみたいにネタかいてても続編かいてたら小説の形になる。
一週間もあけて立てるなら知らない人に???なスレ立てて落とすより、
一気に暴風を入れて第二のユリさん作ったほうがいいだろ。
このスレのタイトルは罠だからな。結局小説なり日記なり書くハメになる。
初心忘れたら落ちる。重複したらなお落ちる。
どっちにせよ統合になるよ。間違いなく。
>>Leedさん。悪意なくても知らん人にはそう取れる。
人の軒先借りてる立場で住民無視のあのテンプレ。何処のチョ○ですか。
まぁそういう配慮が完璧に欠けてるからこそリードさんは面白い話かけるんですけどね。
過去ログも残ってるから、知らん人が知ろうと思うと尚更「なにこいつ???!!」になる。
誤解ないよう書き換えたのは賢い。
もっとも。貴方は人の目を気にしすぎです。その手の配慮が足りないのは御自覚されてるし、苦労されてるでしょうが、
ここは特定のジョブやってるだけでアホといったり池沼という板ですぜ?そんな半端な配慮。捨てなさい。
フォローなんざ我々がすると思って独走しなさい。
貴方は他人の意見を聞くより、後ろを見るより、ノリノリで突っ走ったほうがいい結果が出るんだから。
ロック:というかおいちゃんの続きのお話まだ?<wkwk
え、なんかスレがいっぱい立ってる・・・ 取り敢えず元のスレ名に近いとこに記念カキコヽ(´ー`)ノ で、何が何だか分からないんですがどなたかkwsk(´∀`;)
保守!
今日は月曜日だ。そう、週の初めの日。 暑い、だるい、眠たい。目を開けた瞬間からひ弱な上に夏バテでだれきっている体が悲鳴を上げている。 隣じゃまだ嫁さんが寝てる。まだ新婚ホヤホヤ…のはずなのだが、俺を起こしもせずに・・・ いや、最近シフトが夜勤に変わったって愚痴ってたな。まだ寝かせてやろう、と思った所でふと気がついた。 かみさんの髪の毛がやけに長いな。確か昨日髪型を変えたとか言って短くしてたはずなんだが。しかも色が白というか銀髪に近い。 はて?染める趣味はなかったはずだが。まてまて、耳も長い。あり得ないぞ、これは地球人とは思えん。 おまけに背が昨日にゃんにゃんした後より伸びてないか?おい、まだ成長期なのか。そんな馬鹿な。一晩で伸びるわけないだろ。 Moogle:ご主人さま、おはようございますクポ はいおはようございますって、お前誰だよ。ふたりっきりの不思議空間に居座ってるこの白い豚蝙蝠は何だ 声出すなよ。こいつが起きちまうだろ。 Moogle:ごめんなさいクポ…でも豚蝙蝠は酷いクポ! 声出すなっつってんだろ!と、近くに立てかけてあった長い棒キレでぶん殴ってみた。 勢いよく壁に向かって吹き飛ぶ豚。おもしれーなおい。お前は野球のボールか何かか? ん?うちに長っひょろい棒キレなんざ置いてたのか?見た事ねぇな。これ、先っちょに水色の丸い珠が付いてるじゃないか。 って、ああ、なんだこの前買ったばかりのアクィロススタッフじゃねーか。………はっ!?
おいおいおい、マジかよ。本気かよ、本当かよ。俺もあのスレ見たからここに来ちまったって事なのか? あー、あのネカマ姫から聞いてちょっと興味持って見ちまったのが悪かったのか。 ……とするとだ、俺のキャラはミスラだったはずだ。それなら…今は………いやまて、オスラになった奴も居たじゃないか それに賭けるんだ。かみさん(らしき女)も目の前にいるんだ。女になってるはずがねぇよ。うん、知らないけど絶対そうだ。 もし俺が女だったら、スーパーマンリターンズ見に行ったらスクリーンからスッパマンが出てくる位起こり得るはず無い。 記憶が確かなら今の俺は黒魔道士LV75じゃないか。INTにメリポ5段階突っ込み終わったばかりだし、INT装備も揃えてある。 猫モみたいにINT「よん?」な状況になるわけがないだろ。うむ、そうだ、考えりゃすぐにこれからするべき事が思い浮かぶはずだ。 ……………えーっと、今のINTは…ひゃくさんじゅう…よん?って違うだろ俺!!! Elvaan ♀:おふぁよぅ〜…朝っぱらから何ぶつぶつ独り言呟いてるの…?朝勃ちさせながらさ。 あ、ああ、おはよう……「朝勃ち」?股間の辺りのシーツが膨らんでるな。助かった…どうやら男らしい。 俺が安堵の胸を撫で下ろしていると、かみさん?は、今日は冒険者家業自主休業ね…んじゃお休みぃ〜っておいィ! …寝ちまったな。と思ったら、かみさんが何か体の一部を掴んできた衝撃に身をよじる羽目になった。何処を触ってるんだ。 なんだ、尻尾掴んだのかよ…驚かせるなよ全く。尻尾?!……落ち着け、落ち着け。びーくーるびーくーる。モンプチっては旨いよな。 完璧…なわけねぇだろ!とりあえず、掴まれたままじゃベッドから出られやしない。 起こさないようにそっと手を外してから、何を思ったのか自分でも解らないが、俺は着の身着のまま部屋の外へ出た。
>>30 おかえり!
一時避難中にNo.1-
>>69 ◆FC91vFcmb2が新スレ立てたが、今までのやり方を完全無視。
やってることは揚げ足とってコテハン叩く私怨スレじゃねーかyp!と某所で叩かれる。
No.1-
>>69 ◆FC91vFcmb2が必死にデムパな言い訳してるうちに正規版スレ登場、書き手が帰ってくる。
こんなとこじゃね?
35 :
33 :2006/08/21(月) 06:56:47.10 ID:o/Fv6Ojn
割り込みスマソ
37 :
既にその名前は使われています :2006/08/21(月) 08:17:10.84 ID:ccv6qUVl
とりあえずモ75の俺はロンフォールの森に帰ればいいのか?;
38 :
123 ◆nu123wJPbk :2006/08/21(月) 10:12:40.01 ID:NRsnuTYD
おはようございます〜。
トリップつけてみました(・ω・)
>>27 私かしら(・ω・)
ウェルカムでバックじゃないけどヴァナに出戻った身ではあります。
当時は火クリ1マソなんてテラオソロシスですた。
>>37 もしあなたがガルモだったら、オークと間違えて攻撃してしまうかも。
【許してください。】><
では続きを少しどうぞ。
39 :
123 ◆nu123wJPbk :2006/08/21(月) 10:22:58.82 ID:NRsnuTYD
フェンスデーゲンを手に取り、シンプルながら優美なこの細身の剣が武器であると改めて理解した。 ずしりと手に響く、その重さ。加えて得体の知れない威圧感。・・・アーティファクト。 今の私にこれを振るう力はない。そもそも、まともに使ったことがあるのは竹刀くらいだ。 自衛官でもなく、平時の日本に生まれた女に、武器の扱い方などどうやったって分かるはずがない。 「・・・今は男か」 引き締まった胸をなでて呟き、それから思い出さなければよかったことを思い出した。 動きを制限しないアンダーウェアが否応なく知らせる存在感。平たく言えばアレであり。 ゲーム画面では勿論見ることのないそれは、現実に今そこにある。 「〜・・・く」 嫌な感覚だ。男性諸氏はよく耐えられると訳も分からず感心する。 「ご主人様、着替えないクポ?」 モーグリが私に声をかける。 着替えと言っても、初期装備しかない。・・・いや、充分だ。『最初』はそうだったのだから。 忘れていたことを思い出し、自嘲気味に苦笑する。 「着替えるよ。向こう行ってな」 「分かったクポ〜。今すぐ用意するクポ!」 ・・・用意?
40 :
123 ◆nu123wJPbk :2006/08/21(月) 10:26:14.51 ID:NRsnuTYD
私が疑問を口にする前にモーグリは奥に引っ込み、私が苦笑する前に戻ってくる。 「目に付いたのから持ってきたクポ!えっと〜、ダブレットとガンビスン、ブリガンに〜」 「・・・待て、これはどこから持ってきた?」 「クポ?」 モーグリは首をかしげ、さも当然のように答えた。 「家具からクポ!」 「だったら最初から用意しておけこのバカ!!」 スパタの柄で殴られ気絶しているモーグリを尻目に、私は手早く着替えた。 初期装備だけわざわざ意味ありげに置いておくなっつーの。 漆黒のクロウジュポンの留め金を留めながら、これからどうするかを考えた。 ただ、何故、この装備がここにあるのかは考えることもしなかった。 彼女が好んで着ていた装備であることも。
41 :
123 ◆nu123wJPbk :2006/08/21(月) 10:29:56.56 ID:NRsnuTYD
今回は以上です。 行数制限に引っかかttorz 向こうの半分とは・・・
ってことはむこうで1レス分書けばこっちで2レス分になってお得じゃないですか! それはそれとして、やっぱ由々しき問題だよね。 無駄にこだわってる訳じゃないんですよねやっぱ。
43 :
123 ◆nu123wJPbk :2006/08/21(月) 12:58:30.25 ID:NRsnuTYD
>>42 それはそれで問題がw
でも、みなさんこれでやってきているんですよね。
下手すると50でも足りない私には頭が下がります。
しかしここ、下がるのが早い・・・
44 :
既にその名前は使われています :2006/08/21(月) 16:26:51.70 ID:t+1caK84
あげます
45 :
既にその名前は使われています :2006/08/21(月) 18:17:20.21 ID:t+1caK84
さらに保守あげ
えっと、誰かここまでのダイジェストきぼんぬ。 なんかものっそいgdgdしてない? こんなんじゃ書いても投下できませんぜon
別にリレー小説にしなきゃいけないという縛りはないけど、 前スレまでのメインストリームとなってた話のダイジェスト、要るかな? んじゃかいつまんで。 ある朝起きたら自分がFF11の自キャラになっていたプレイヤーのみなさん。 しかし過ごしていく内に、ふとした切っ掛けで、あるいは望まぬ戦いの中でいつしか、 この世界はゲームの中ではない、どこかにある、本当の異世界なのだ、と気付かされる。 「世界を完成させる」そう嘯き、来訪者達を抹殺するべく暗躍する赤い鎧。 プレイヤー達がよく知るGMに似た彼等は「フェイト」と名乗り、 世界の理そのものを掌中に収め、その理に従わぬ者をイレギュラーとして激しく憎悪していた。 彼等を退け、リアルへと帰る術は果たしてあるのか? ひとりはあるべきものをあるべき処へと還す事を望み。 ひとりは道を閉ざし、全てを終わらせる事を望み。 ひとりは神を騙る者から道を取り戻す事を望み。 ひとりは怯えを捨て、己と向き合い真実を取り戻す事を望み。 そしてひとりは、知ってしまったが故に走り続ける者の背中を見つめている。
…なにこの電波文。 まあ、帰れなくてもいいやって人もいたり、帰り道を忘れてしまった人もいるし、 怪しい連中のタゲを取る事もなく平穏無事にヴァナ生活楽しんでる人もいるし。 朝起きたら目の前にあの白いカリカリクポ野郎がいて、 自分は画面の中だけの存在だったはずの、自分が操るキャラクターになっていたら、どうする? それだけでいい、と思いますよ〜。 詳しいことはまとめwiki見てくれるとうれしいです。ということでひとつ。
ども、dクス_(._.)_
朝起きたら自キャラになってて GMが襲い掛かってきた 波乱万丈な冒険譚
51 :
123 ◆nu123wJPbk :2006/08/21(月) 20:31:51.97 ID:NRsnuTYD
>>47-48 ,50
そんな話だったのか( ̄口 ̄;)
と言っても、渦巻く陰謀も待ち受ける運命も知らずに私はモーグリをどついています。
このバカぁー!!
52 :
既にその名前は使われています :2006/08/21(月) 21:04:36.12 ID:5/jyBFBg
ででおの話しまだーと書き込むのがオレの日課
53 :
既にその名前は使われています :2006/08/21(月) 23:01:58.47 ID:t+1caK84
age
投下乙でございます。 保守していただけるおかげでスレが落ちずにすんでおります。 こうして帰宅してから書き込むことができます。 123様。トリにも123を入れるとは、なかなか・・・。 作者様方ごとに世界観も違いますし、陰謀渦巻いたりしなくて大丈夫ですよー。 続きをwktkでございます。
今までのダイジェスト、というとなかなか難しいです。 作者様ごとに、いろいろありますので・・・。 私の分は、キャラデータを見ていただければ。 今まで関わっていただいた方々の名前も載っております。 あとは・・・やはりまとめサイトを読んでいただければ幸いです。
「あー、ヒドイ目にあったにゃ」 イッチは床にへたり込み、すべてに濁音がついた声でぼやいた。 俺はコップに水を汲み、イッチに手渡す。 こういうときに必要なのは、癒しの魔法ではなく、ただの水だ。 「またたび酒のせいか?」 俺の問いに、こくり、とうなだれる。 「オレが酒担当だったけど、あんなの買った覚えないにゃ。オレじゃねーにゃ」 「わかってる」 俺はこともなげに受け流した。「俺にはイッチを疑う理由が無い」 皮肉ではない。 イッチはアルコールだか薬物だかわからないものを使う人間ではない。 幻の酒の噂は聞いていたけど・・・、とイッチがつぶやき、はっとして伏せていた顔を上げた。 「メイミィは? トトも・・・!」 ガタン! そのとき、リビングのほうから何かが倒れるような物音がした。 俺とイッチは、パウダールームのドアを跳ね飛ばすように、勢いよく開け放った。 そこで目にした光景・・・。 俺は、思わず腰の片手剣に手が伸びた。
57 :
Lead_161 ◆zmxSLEadCU :2006/08/21(月) 23:59:18.24 ID:C0OIepbm
短くてすみません。 今夜も1レス投下です。
58 :
既にその名前は使われています :2006/08/22(火) 00:57:13.47 ID:j9CZ140w
保守
59 :
既にその名前は使われています :2006/08/22(火) 00:58:11.35 ID:bRPWi9c+
http:// m ilfeulle.cocolog-nifty.com/blog/
http:// m ilfeulle.cocolog-nifty.com/blog/2006/08/70_8309.html
http:// m ilfeulle.cocolog-nifty.com/blog/2006/08/70_52b8.html
http:// m ilfeulle.cocolog-nifty.com/blog/2006/07/a.html
変態コスプレ女。バハ鯖の膿。エロゲーマー。ガンダムオタク。
メンヘル女で基地外発言を世界に発信する女。
メンヘルは迷惑防止条例違反違法。法律犯しても基地外行為を止め無い。
外見も中身も全てキモイ。世論調査で日本から消えて欲しい女1位。
【口癖】「私はセックスするのが生甲斐です。ご主人様肉便器にして下さい。」【肉便器発言】
日本オワタ\(^o^)/日本オワタ\(^o^)/日本オワタ\(^o^)/日本オワタ\(^o^)/
60 :
既にその名前は使われています :2006/08/22(火) 01:59:46.82 ID:TnzReVHa
61 :
123 ◆nu123wJPbk :2006/08/22(火) 02:14:28.16 ID:WrwpphIh
>>Leadさん ありがとうございます。 トリップ、レス番号にするか何にするか考えましたw 今のところ、ミスラの尻を追いかけるので精一杯なのでw難しいことは考えてませんです。 まとめサイトは、SSの方は読んだのだけど、wikiはまだなので・・・ 書きながら理解していこうかと。 保守しながらちまりちまりと投下させていただきたいと思います。 では、少しだけ続きを。
62 :
123 ◆nu123wJPbk :2006/08/22(火) 02:43:32.06 ID:WrwpphIh
ドアを開けると、小型のログハウスのような建物が並んでいる、キャンプ場のような風景が目に入る。 エリアチェンジのブラックアウトの向こうには、こんなのどかな景色が広がっているわけだ。 ゲートを通る時にガードが怪訝な顔をしたのは、私がヒュームなのにサンドリアに所属しているからだろうか。 何しろサンドリアは、エルヴァーンと言う種族そのものに価値があると言わんばかりなのだから。 「さてと」 ドラギーユ城前の広場に出て、わざと声に出す。 アトルガン効果か人気のないそこで聞く声は、自分でも無理をしていると分かった。 旅の基本は情報収集と腹ごしらえ。そんな話をどこかで聞いた。衣食は足りているから後は情報だ。 人が集まるところ・・・南サンドリアの競売前?いや、ほとんど寝バザーだから無駄だろう。 「・・・っと」 「あ、ごめんなさい」 背中への不意の衝撃と言葉。声の出所は・・・上? 見上げると、銀髪のエルヴァーンがこちらを見ていた。 「大丈夫でした?」 純白に黒の刺繍が施されたエラントの裾を払いながらの問いに、私はこくりと頷く。 うわ、でか・・・と思ったことは口と顔に出さないように注意して。 優しげな表情の彼は困ったような顔であれ?と呟き、少し間を置いてから私を呼んだ。 「シオン?」
63 :
123 ◆nu123wJPbk :2006/08/22(火) 02:48:44.12 ID:WrwpphIh
それは確かに私の名前。けれど誰もが忘れ、今は彼女の名として覚えている。 何故知って、と思い、気付く。 「・・・ユキさん?」 かつて見知ったフレだと気付き名を口にすると、彼は嬉しそうに笑う。 「久しぶり。戻ってきてたの?」 「あ、う、えーと・・・」 戻ってきた訳ではない・・・と思う。うん。 「そっか。LSに顔出した?みんな今いるよ。シオンはどうしたの?あ、そうだ。今度ね、」 彼はにこにこしながらあれこれと早口に話し、私はただ聞くのも辛い。 「ユキさん俺ッ・・・!約束あるから!!」 せっかくのチャンスだったのに、慌てて話を切る。 話し好きのフレだ。一度捕まるといつまでも話し続ける。 彼は残念がりながらも笑い、手を振った。 「じゃあ、ぼく落ちるね。LSに顔出すんだよ。シオンにも」 「・・・ん、うん」 私が来た道へ行くその背に、私も手を振る。 そう言えば、情報収集と言っても何を訊くのか考えていなかった。 でも、ひとつだけは分かった。 ここは私の知るヴァナ・ディールで、私を知る人がいる。 そして、シオン。同じ名で呼ばれる彼女も。
64 :
123 ◆nu123wJPbk :2006/08/22(火) 02:50:31.85 ID:WrwpphIh
今回は以上です。 なんかごちゃごちゃしてごめんなさい(/ω\) 隠しながら書くのって難しいorz
Aotsuki:ん、うん? Montblanc:防具箱からセルビナミルクとお塩と氷のクリスタルをとってきて欲しいクポ。 Montblanc:モグは今ちょっと手が離せないクポ 台所から恐る恐るこちらに頼み事をしてくるモンブラン。様子をみると、煮物と炒め物を同時にこなしていた。 器用なもんだ。感心しつつ、抗議を止めて席を立ち上がり、防具箱からそれらを取り出す。 近所迷惑になりそうな大声を張り上げていたからか、喉も酷く渇いていた。ついでに冷えたジュース瓶をニ本取り出して、一本を彼に投げつけた。 Hiro:悪いな。まぁ、おれも似たようなもんだよ Aotsuki:え? モンブランに頼まれた物を手渡していたら、彼が意味の解らない事を言いだした。 理解出来ずに呆けていると Hiro:鈍いな。ゲーム中にミスラのオスっていないだろ Aotsuki:あ、ああ…言われてみれば…… 気付くのが遅すぎた。そうだ、そもそもミスラの♂は、設定だけで本国から全く出ないとか何とか。次の拡張ディスクにでも出てくるのだろう
Aotsuki:話が逸れたけどさ、本題に入って良いかな? Hiro:何の事だ Aotsuki:惚けないで。あのエルヴァーンの赤、カラミヤ君の何? あいつは知り合いだって言ってたけどさ。 Hiro:さーな。 Aotsuki:あのさ、今回ばかりは首突っ込んでも無いのに殺されそうになったんだから、事情位話してよ 彼はこちらの問いに答える気もないのだろう。そっぽを向き、モンブランのクリスタル合成を凝視していた。 合成が珍しいのだろうか。この世界じゃ特殊でも何でも…ってこの世界に来てから自分もやった事なかったな。 自キャラそのままなら、消耗品程度は自作出来るはずだ。師範品とか皆伝品は無理だけど。 Aotsuki:ちょっと!聞いてるの?!…もしかしたら殺されるんじゃなくて、犯されてたかもしれないのにさ。 Hiro:冗談きついな、ネカマ襲う男がどこの世界に居るんだ Aotsuki:今の体は女なんですけど?信じられないって言うなら確認してみる? じっと彼の顔を見ているのだが、彼の視線は肉をソテーしながら片手でセルビナバターを合成しているモンブランに釘付けだった。 バンッとテーブルを叩くも、反応すらしない。こっちを見なさい、と、テーブルに身を乗り出して、両手で顔を掴む。 そして無理矢理こちらに顔を向けさせた。
(´・ω・`)避難所とこちら右往左往していてしかも短いですが、失礼をして今日はここまでで。
68 :
既にその名前は使われています :2006/08/22(火) 07:11:39.09 ID:Lc8BFq74
保守
69 :
123 ◆nu123wJPbk :2006/08/22(火) 10:59:04.00 ID:WrwpphIh
age∩(・ω・)∩
70 :
既にその名前は使われています :2006/08/22(火) 13:35:51.18 ID:sYY7WFJW
復活記念age
71 :
既にその名前は使われています :2006/08/22(火) 15:52:39.68 ID:tLGWaGpZ
age
72 :
既にその名前は使われています :2006/08/22(火) 16:25:06.78 ID:X8EFeba4
保守
73 :
既にその名前は使われています :2006/08/22(火) 17:11:08.32 ID:bRPWi9c+
74 :
既にその名前は使われています :2006/08/22(火) 17:21:35.74 ID:BVnzLyUC
ははは何を馬鹿な って確認したらホントに荒らしてた
75 :
既にその名前は使われています :2006/08/22(火) 17:52:31.83 ID:tLGWaGpZ
ちょ・・・(´・ω・`)
76 :
123 ◆nu123wJPbk :2006/08/22(火) 18:58:21.34 ID:WrwpphIh
マルチしたりしてこっちまで荒らさなければいいと思うです。 少し続きを。 外での会話を放棄した私は、モグハウスに戻り、布団を干そうとしていたモーグリに声をかけた。 「確か、各地のモーグリと情報ネットワークを持っていたよな?」 「クポ?ご主人様、よく知ってるクポね」 任せろ、FFは9までクリアしている。10・12はまったく手をつけていないけど。 モーグリは私の言葉を反芻し、線のような目をさらに細める。 「クプ・・・クポ・・・そんな噂があるクポ?」 私が話したのは、ひとつの都市伝説。 ネトゲをやっていると、いつか仮想現実の中に紛れてしまうと言う。 モーグリたちの中に、この噂を話す主人を持ち、あるいはこの世界に迷い込んだ主人を持っているかもしれない。 現実に自分がそうなのだから。 モーグリは私の頼みを快諾し、少しかかるけど、と前置きして姿を消した。 管理組合に訊いてくるから。と。 そして時間があいた私は、何かゲーム画面の中と違うものはないかと再び外へ出た。
77 :
既にその名前は使われています :2006/08/22(火) 20:40:51.83 ID:j9CZ140w
保守らしい
78 :
既にその名前は使われています :2006/08/22(火) 21:20:30.08 ID:sojLJwmC
ageていこうぜ
79 :
123 ◆nu123wJPbk :2006/08/22(火) 23:00:55.99 ID:WrwpphIh
age(・ω・) チョコボ育成実装されましたが・・・ヴァナ換算で何日かかるかしら。
投下乙でございます。 チョコボ育成、といいますと、毎日ログインして様子を見なければ死んでしまうのでしょうか・・・ などと、いらぬ心配をしてしまいます。
81 :
既にその名前は使われています :2006/08/22(火) 23:53:16.97 ID:aMeWuYBN
トトが、メイミィをソファーに押し倒していた。 ・・・二人とも同意の上なのかもしれない。 ・・・またたび酒のせいかもしれない。 そうだとしても。 俺は、腹の底から湧き上がる殺意を抑えられなかった。 抜剣しようと腕に力を込めた刹那、俺の隣を疾風が駆け抜けた。 「ラァァイダァァ―――ッ」 イッチが跳んだ。「キィィィィッック!!」 高々と跳躍したイッチ。 メイミィを組み敷いていたトトに、気合の雄叫びを上げながら飛び蹴りを見舞った。 もんどりうって吹き飛ぶトトの体。 「白猫・・・だよな?」 俺は、イッチのありえないマニューバを目の当たりにして、完全に殺気を霧散されてしまっていた。 「メイミィにひどいコトする奴はゆるさねーにゃ」 そう言って、着地のポーズをとるイッチ。実にキマっている―――ではなく。 俺は我に帰って、メイミィを助け起こした。 「あれ・・・ぇ? ヴァナがひっくり返ってますぅ」 メイミィは今何が起きたか、把握していないらしい。 ある意味、幸運かもしれないが・・・。
83 :
Lead_161 ◆zmxSLEadCU :2006/08/23(水) 00:49:40.68 ID:HPqyrOyg
ひとまず上げさせていただきます。
外へ出ると、街中ではなく石造りのプレハブのようなものが数多く立ち並ぶ場所だった。 人の気配は少ない。畑が広がっているわけでもなく商店街の様な雰囲気でもない。とするとあれか、住宅街か。 朝のくせに日差しが強いし、地面まで石が敷き詰められているせいか路面も熱を持っている。暑ちぃ。この世界も今の季節は夏なのか。 それに寝汗をかいたままの服装で出てきたからシャツの肌触りが不愉快だ。 一旦部屋に戻って着替えるか…等と思っていたらドアの開く音がして隣の家から女が出てきた。大袖着てるな。F8に近い髪型だったが、見た事がない。 今日び街着に袖なんか見飽きたし、この糞あちー天気で良くそんな生地が厚そうな服を着てられるな 馬鹿みたいな第一印象を考えていると、そいつは俺に気付く事もなく何やら独り言をぶつぶつと呟きながら反対方向に歩き始めた。 何の気なしに興味を持ってしまった俺は、後を追う様に歩き出した。尾行しながらふと街灯を見上げると時計がある。時刻は10時に近い。 女をつけていくと、徐々に見慣れた風景が視界に飛び込んできた。側に砦のようにそびえ立つ大工房があるバストゥーク商業区のモグハ出口。 アーチ状にはなっているが、元々砦を改築に改築を重ねた場所。上を見上げると砲台が何台かグスタベルグへ向けられているのが見えた。 おっかねーな、使われる事が無いとは言えど。 この国の武力の象徴に目を奪われていると、つけていた女の姿を見失っていた。そして噴水のある広場からからくり士と思しき服装のジジイが血相を抱えて走ってくる。 モグハウス入り口前の階段でずっこけていたので、何かあったのか?と尋ねながら起こしてやると Shamarhaan:え、炎水の広場でゴーレムが暴れとるんじゃ… ゴーレム?街中になんでゴーレムが居るんだ?おかしいじゃねーかよ。俺はジジイを放り出して噴水広場に駆け出した。自分の目で確認したかったからだ。
広場に着いた俺は、ジジイの言葉通りの光景を目の当たりにする。ふざけんじゃねーよ…イベントなのか? 爆音と悲鳴が耳に飛び込んできた。噴水の水は既に無く、そこにはデカいゴーレムがふんぞり返っている。ゴーレムからは絶え間なく雷が発射され、街を破壊していた。 Shamarhaan:若いの…な、何とかして欲しいんじゃが 何時の間にか隣にはさっきのジジイが居た。どうすりゃいいんだよ。壊して事態を収拾しろとでも言うのか? 冗談じゃない。こんな所で死んでたまるか。抜き足差し足忍足……ゴーレムの後ろ側をそろりそろりと通り抜けると、俺は鉱山区へと一目散に逃げ出した。 俺は自衛官でも軍人でも格闘家でもない、只のサラリーマンなんだぞ!! ジジイが何か叫んで居たようだ。しかしモグハウス入り口へ向かう壁に雷が落ち、石壁がガラガラと崩れる音に紛れて聞き取れなかった。 俺の選択は正しかったらしい。もしもモグハウスへと逃げ込もうとしていたら、雷か落石かどちらかにブチ当たっていただろう。 そして広場から有る程度距離が取れて、長ったらしい曲線の階段の手前で立ち止まった。 気になって広場の方をみていると、さっきの女がゴーレムに向かって突っ込んでいくのが見えた。 何をやっているんだ、無謀と勇猛は違うんだぞ。あんな化け物に人間が敵うものかよ。 赤の他人の行動なんぞ知ったこっちゃない。そんな捨て台詞を吐きながら階段を駆け下りて鉱山区へと逃げ込んだ。
86 :
Lead_161 ◆zmxSLEadCU :2006/08/23(水) 02:47:24.01 ID:HPqyrOyg
保守いたします。
87 :
既にその名前は使われています :2006/08/23(水) 05:16:32.51 ID:1olFGdf7
保守
88 :
既にその名前は使われています :2006/08/23(水) 07:49:48.75 ID:FlfbbVu4
朝起きたら姉妹スレっぽいのがおちてた
89 :
既にその名前は使われています :2006/08/23(水) 07:52:52.40 ID:skvOnGHx
ででおの話はまだかね?
90 :
Lead_161 ◆zmxSLEadCU :2006/08/23(水) 09:55:54.23 ID:HPqyrOyg
保守です。
91 :
既にその名前は使われています :2006/08/23(水) 10:48:12.12 ID:SImjVCCz
>>34 保守にもかかわらず落ちる。その上1週間もスレたたなかったらそりゃ初心にもどれということだ。
と、言うわけで初心にもどってネタスレとしてたてた。その趣旨を理解しない阿呆が(立てれるなら最初から立てればいいのに)重複スレ立ててコテ叩きといいだした。
で、同時に複数IDでL氏をガンガン非難するレスがついたが、話してると本人並みにスレに詳しいことに気がつき、
(私怨と言われてもL氏になんか俺されたっけ?)
「お前らツンデレか?w」と突っ込んでやったら見事に全員消えてスレ落ちた。
ちなみに、俺はID変えてない。そもそも携帯持ってない。今思えばヤケに詳しい熱心な読者だったな。
俺すら覚えてないくらい細かくL氏の小説覚えてたし。本人並みに話覚えてくれてる読者ってアンチでもすごいんだぞ?
・・・揚げ足も何も、普通だろ。さすがにアレは配慮なさすぎる。
俺は外道を自称してるが、人様の軒先に上がってる身で、
住人、読者無視の俺ルールをいきなり書く神経はない。相手のルールをまず理解することが大事だろ。
その上話も中途から始めて「過去ログ見てくれ」なんて言えんよ。(新しい)読者に失礼だろ。
92 :
既にその名前は使われています :2006/08/23(水) 11:06:43.51 ID:SImjVCCz
とりあえずさらばラバウル。名無しのネトゲ実況住民に戻ります。 お前らとの絡みは結構面白かったぞ。 さすがに荒れる内容は徹底してスルーする住民だから心配はないと思うが、 荒れても上がるならOKという気はせんので書き込みは当面自粛させてもらう。 スレも見ないから保守できん。落とさんようにがんばってくれ。
93 :
既にその名前は使われています :2006/08/23(水) 11:28:44.19 ID:loEYCCsc
>そりゃ初心にもどれということだ 何勝手な解釈してんの? 他のスレ住民と相談も何もせずに勝手にネタスレに変えたらそりゃ引かれもするわ。 独りよがりな行動・言動ばっかの69が他人に「配慮なさすぎ」なんて言ってもプゲラとしか思えん。 まぁ、もう来ないならいいや。良かった良かった。
94 :
既にその名前は使われています :2006/08/23(水) 12:25:05.05 ID:skvOnGHx
うるせーばかどうでもいいからデデオの話はまだかよ あとLはキラに殺されろ!
95 :
123 ◆nu123wJPbk :2006/08/23(水) 12:35:30.83 ID:Fz03WzlQ
さらばラバウルまた来る日まで。 私はつい先日向こうから来た余所者だけど、たとえ最初がそうであっても、 今まで培ってきたものを崩されいきなりネタスレにされたら反感買うのは当然かと。 今の向こうではまずないだろうけど、最初のスレを立てたときのように今までの設定を捨てて、 このスレからはステロタイプのDQNキャラを使えと言われたら、本当の意味での隔離スレにされ、 住人から無視されると思います。 正直なところ、設定云々についても、私はこちらから他の方に干渉しようとは思わないし、 実際『フェイト』がどうとか言われても困る訳で。 それでも、訳わかんねーから自分の世界には関係ないとは思わないです。 無関係と思っていても、気がついたら巻き込まれているかもしれないですけどw 保守しても落ちるのは、こっちはage進行がほとんどだし、新しいスレが頻繁に立つのだから、 仕方がないと思います。 ネタスレに回帰しても落ちているなら意味はないし、こまめに保守しながら続けていくのが一番では? このスレの方々はそうしてやってこられたんですしね。 本当に頭が下がります。 といったところで続きを少々。
96 :
123 ◆nu123wJPbk :2006/08/23(水) 12:42:59.26 ID:Fz03WzlQ
南サンドリアの酒場で少しの食事を買い、競売で銀製の髪飾りを買う。 正直なところ、やや長い髪は少し邪魔だった。切るわけにもいかないので間に合わせだ。 彼を作成した時は、このフェイスと同じくらいの髪だった。今はそれよりも短くしている。 伸ばさないの?とよく訊かれるが、伸ばす気はあまりない。面倒だし。 ついでに寝バザーも覗くと、スキルあげらしいアップルパイが捨て値で売られていた。 「・・・それにしても」 見渡す世界は、画面の中とちっとも変わらない。主観モードで見ているかのようだ。 ただNPCとの会話が、まったく違う。あくまで一個人を相手にするのだから、ウィンドウの通りではない。 異国の地にいる。いや、異世界にいる。否が応でも思い知らされる。 階段に腰掛け、アップルパイを食べながら見上げる空は高く澄み、夏の日差しをはらんで輝いていた。 「・・・・・・く」 錯覚。 あてもなく車を走らせたどり着いた清流。足をひたして見上げた空。髪をなでる優しい風。 見慣れた場所の停滞した世界でなく、ふと旅に出た時の記憶。 旅。 ・・・空はあんなにも透き通っているものなんだなぁ。 心地よい感覚に私は目を閉じ、そしていつしかうたた寝をしてしま
97 :
123 ◆nu123wJPbk :2006/08/23(水) 12:47:34.92 ID:Fz03WzlQ
アゥチ。最後の行、 心地よい感覚に私は目を閉じ、そしていつしかうたた寝をしてしま ではなく、 心地よい感覚に私は目を閉じ、そしていつしかうたた寝をしてしまった。 です(/ω\)
98 :
Lead_161 ◆zmxSLEadCU :2006/08/23(水) 14:30:47.14 ID:HPqyrOyg
投下乙でございます。 本当にうたたねをして意識が途切れたみたいな切れ方に、不覚にも笑ってしまいました。 ノートに書いていた文字が、最後のほうでぐしゃーっと崩れるような・・・ありますよね。
99 :
既にその名前は使われています :2006/08/23(水) 14:33:50.68 ID:T32Ksmby
123 ◆nu123wJPbk ここは荒らさないでくれよwwwwうぇwww
>>99 あなたが今荒らしの種をまいています。
>>91 は69氏でしょうか。。。
氏の書かれる物語、結構好きだったんですが。
いずれにしてもお互い様な部分が多々あるように思います。
荒れた収まったで済まさず、痛い助言も聞いて、改善できるところは改善していきたいですね。
「ごきげんよう」「ごきげんよう」 さわやかな朝の挨拶が、澄みきった青空にこだまする。 アルタナ様のお庭に集う乙女(?)たちが、今日も天使のような無垢な笑顔で、背の高い門をくぐり抜けていく。 汚れを知らない心身を包むのは、各色それぞれ個性豊かなアーティファクト。 服の裾は乱さないように、学園専用の白いセーラーカラーは翻らせないように、ゆっくりと歩くのがここでのたしなみ。 もちろん、遅刻ギリギリで走り去るなどといった、はしたない生徒など存在していようはずもない。 私立朝自女(?)学園。天昌暦八百七十年創立のこの学園は、 もとは華族の令嬢のためにつくられたという、伝統ある女神系お嬢さま様学校である。 ジュノ大公国下。ロランベリー耕地の面影を未だに残している緑の多いこの地区で、 女神に見守られ、幼稚舎から大学までの一貫教育が受けられる乙女の園。 時代は移り変わり、冒険者が増大した今日でさえ、 十八年通い続ければ温室育ちの純粋培養お嬢さまが箱入りで出荷される、 という仕組みが未だに残っている貴重な学園である。
出演キャスト 紅薔薇/ロサ・キネンシス 『ヒロ・カラミヤ』 紅薔薇のつぼみ/ロサ・キネンシス・アン・ブゥトン 『蒼月』 紅薔薇のつぼみの妹/ロサ・キネンシス・アン・ブゥトン プティ・スール 『ユリフィナ』 白薔薇/ロサ・ギガンティア 『フルキフェル』 白薔薇のつぼみ/ロサ・ギガンティア・アン・ブゥトン 【不在】 白薔薇のつぼみの妹/ロサ・ギガンティア・アン・ブゥトン プティ・スール 『レグナス』 黄薔薇/ロサ・フェティダ 『ルーファス』 黄薔薇のつぼみ/ロサ・フェティダ・アン・ブゥトン 『リード』 黄薔薇のつぼみ/ロサ・フェティダ・アン・ブゥトン 『メイミィ』 こうですか?わかりません><
「メイミィはオレが“解毒”するにゃ。リードはトトを」 イッチが、脱ぎ放った服をもそもそ着て言った。 トトは怪我もなく、ふかふかのカーペットに大の字になって寝転がっている。 俺はため息一つついて、イッチを見やった。 「・・・ライダーキックか」 「オレがやらなきゃ、斬ってたろ?」 イッチの言う通りだ。 ひとたび凶器を抜けば、取り返しのつかないことになっていた。 それよりも、よくあんな飛び蹴りがきれいに決まるほど身が軽いのか。 素足でなければ、案外恐ろしい威力になっていたのでは・・・。 「着衣に乱れなーし。オレによーし、お前によーし」 俺はまた一つ、ため息をついてトトを軽々と抱き上げた。 彼は非常に酔っているらしく、むにゃむにゃ・・・、と気持ちよさそうに眠っている。 意識があれば、男に“お姫様抱っこ”をされるのを激しく嫌がっただろうが。 「トトはそのままベッドルームだにゃぁ。続けて地味な魔法やんのメンドイ」 はいはい、と俺はトトを連れたまま、寝室の一つへ向かった。 どれが彼の自室かわからないが、朝まで眠るだけなら、この際どの部屋でもかまわないだろう。
104 :
123 ◆nu123wJPbk :2006/08/23(水) 16:52:51.22 ID:Fz03WzlQ
>>Leadさん
笑いどころが看破されたΣ( ̄□ ̄;)
あの、ふっ・・・って意識が切れる直前の死闘が辛いですw
ライダーキックは、足をまっすぐにのばすのが難しいです、はい。
>>99 む、あなた何故私がにぅにぅしたことを知っていますか。
確かにあそこでぼくっ子を名乗り、そのためにメイド服やナース服を着せられそうになったけど(・ω・)
>>100 反対する意見も聞き入れることも大切ですよね。
自分独りでやっているわけではないですし。
>>101-102 鎧系のAFにカラーはどうすれば(ry
十八年通い続ければお嬢様でなく、温室育ちの純粋培養冒険者が箱入りで出荷される、と思うですよ。
PL育ちの気もするけどそのへんは気にしない方向で。
105 :
既にその名前は使われています :2006/08/23(水) 18:46:24.52 ID:loEYCCsc
あぐる
106 :
Loufas ◆TTnPTs4wAM :2006/08/23(水) 20:20:54.99 ID:Dw3wVY+o
(294) 篭手の発した鼓動と同時に、周辺の空気もそれに同調するように振動する。 やがてどこからか現れた光が辺りを包み始めた。 オーロラのような光のカーテンが現れ、それがやがて急速に広がり始める。 光の来た方向を確かめようとしたところで足場が急になくなり、俺は体制を整える間もなく砂の上に背中から落ちた。 上に向いた視線に写ったのは、輪郭のみを残して実体を失ったギーブルの姿。 やがてそれも霧が晴れるように見えなくなる。 あぁ、どうやら上手くいったらしい。 深く息を吐いて、目を閉じる。 次の瞬間、右の篭手から不思議な映像が流れ込んできた。 世界地図のような、しかしそれにしてはどこか違和感を感じる景色。それは盾を発動させるときに見せられた景色よりさらに上空からの景色だった。 こんなに上空にから見ても世界が平面に見える… いや、船や飛空挺が水平線に消えていくのだから、まさか世界が平面なんて事はないだろう。 となると3国があるこの大陸は、本当に世界の一部でしかない、という所だろうか。 視線を横に移してみると、緩やかに弧を描いた水平線が見える。安心したような、さらに混乱したような不思議な気分になった。 しかし、違和感の原因は遠くではなく、目下のゼプウェル島の景色にあった。
(295) 光のヴェールにゼプウェル島全体が包まれている。 さっき、ギーブルやファントムワームを消し去ったものだろか。 気が付くと日が沈んでいた。 まだ精々昼過ぎか夕方と言うところのはずだが… そして瞬く間にまた日が昇る。 ゼプウェル島は相変わらず光のヴェールに覆われたままだ。 わざわざこの様子を俺に見せる意味は何だろう、と考える。 そもそも何が起こっているのだろうか。もし、ゼプウェル島を包む光がギーブルやファントムワームを消し去った光なら、俺は丸一日の経過を上空から見ていたことになる。 巻き戻しの代償、という言葉がふと頭に浮かんだ。 それがどういう意味なのか考えていると、光のヴェールが霧散していき、視線も急速にゼプウェル島に向って降りてきた。 気が付くと、砂漠の上に仰向けに転がっていた。 やや傾きかけた砂漠の日差しが、それでも強烈に砂を熱し、肌を焦がす。 特に何も変わってはいない。ギーブルが消えた直後のはずだ。 ノロノロと起き上がって後ろを見ると、フルキフェルが砂の上にへたり込んでいる。 もし同じ物を見ているとしたらあいつしかいない。労う気持ちよりも、確認するために俺は彼の横に歩み寄った。
(296) フルキフェルは半ば眠ったような顔をしながら、近寄った俺にわずかに微笑んだ。 「おい、さっきの見たか?」 声をかけてみるが、まるで反応がない。 爺さんが、今は休ませてあげましょう、とでも言うように俺をやんわりと制する。まぁ、あれだけのことをやればエンチャントとは言え疲れるのだろうが… ちょっと小ぶりの蜘蛛やカブトムシがのそのそと歩き回っている姿を横目で見ながら、ギーブルのレイディアントブレスで焦げた砂を触ってみる。 完全に炭化した砂は、触っても手触りもなくパラパラと風に溶けるように手元から消えていく。 やや黒ずみが残った手のひらをパンパンと払い、そのレイディアントブレスを喰らったレガトゥースに目をやる。 相変わらず膝を付いてはいたが、薄紫の光を纏いながら体力の回復に努めているようだ。 ラディールが近くに寄って、その回復を手伝っている。 どうも、戦闘後の時間と言うのは居場所がないように感じてしまう。 ふと思い出して、鞄の中からヒロにもらった紙煙草を取り出す。 一本咥えたところで火がない事に気が付き鞄をまさぐっていると、横から手のひらに乗った火の玉が差し出された。 「もういいのか… 顔が青いぜ?」 「えぇ、寝ている時間もないでしょうから」 「ありがたいこった。で、ちょっと聞きたいんだが… 盾が発動した後にお前、何か見なかったか?」
(297) 「それどころではありませんでしたよ」 期待はずれの返答に、煙と一緒にため息が出る。 「…そりゃそうか。ま、なんにしろご苦労さん」 爺さんとアンティカ2人が、また例の金属棒を用いた会話をしている。レガトゥースは既に立ち上がっていた。 フルキフェルは砂地に座り込んで、おそらくヒーリングしてるのだろう。 「ルーファス…」 「よぅ、おつかれさん」 いつの間にやら後ろにいたラディールが、なにやら恨めし気な顔で俺の咥えた煙草を見つめていた。 「…吸う?」 「いらない」 プイッとそっぽを向いて、爺さんの方に歩いていってしまった。運動後の煙草ぐらいは容認してもらいたいもんだ… 爺さんとアンティカ2人の奇妙な会話が終わり、とりあえず流砂洞へ引き上げる事になった。 直接コロロカに向わない理由は二つ。 アンティカ族として、今回の件の説明を願いたいと2人が言っていることが一つ。 もう一つは、立ち上がって歩いてはいるものの何処かふらついているフルキフェルの休憩のためだった。 「ありのまま説明すると、それはそれで面倒になりそうだがなぁ…」 「説明を求める彼らの言い分も尤もと言わねばならぬところでございます。仕方のないことでございましょう」
111 :
Loufas ◆TTnPTs4wAM :2006/08/23(水) 20:26:00.25 ID:Dw3wVY+o
以上です。 DAT落ち対策も込めて、ちんまり投下していく予定です。
>>111 ルーファスさん、投下乙でございます。いよいよ本格始動ですね。
バスに武闘派が乗り込むぞ・・・! と思いきや流砂洞でしたか。wktkでございます。
どんな夢を見ているのかしらないが、トトは俺の腕にしがみついて離さなかった。 「イッチひゃぁん・・・にゃむ・・・らめぇ・・・」 ゴロゴロと丸くなり、しなやかな尻尾を絡めて頬を摺り寄せてくる。 やれやれ、だ。 俺は力加減を間違えないよう慎重にトトを引き剥がし、ようやくベッドに寝かしつけた。 彼には、このまま眠っていてもらったほうが平和だろう。 「おつかれさんにゃ」 メイミィの介抱を終えたイッチが、様子を見に寝室の入り口から顔をのぞかせていた。 俺はイッチに肩をすくめて見せた。 「宴会の後片付けは、俺がやろう」 「手伝ってやるにゃ」 リビングのソファーには、ややグロッキー気味のメイミィが座っていた。 まだ酔いが完全には抜けていないのか、冷たいお茶のカップを手にぼうっとしている。 宴会の途中でほっぽり出したままのテーブルを二人で片付け始めると、彼女は弾かれたように立ち上がった。 「メイミィは休んでていい」 俺は重ねた皿を片手に、安心させるようにつとめて穏やかに声をかけた。 「準備は任せっきりだったから、後片付けは俺が」 「いえ、私もお手伝いします」 一人でやるつもりだった後片付けは、結局三人でこなすことになった。無論そのほうが早いし、助かるのだが。
手早くリビングを片付け終わった俺たちは、次に皿洗いに取りかかった。 キッチンに三人並んで役割分担する。 イッチが食器類を洗い、俺が布巾で拭き、メイミィが棚に収納。 順調に、リズミカルに作業は進んだ。 「これならリードがキッチンを破壊することもねーにゃー」 冗談めかして言いながら、イッチから手渡されたワイングラスを受け取る。 当たり前だ。 皿洗いでキッチンを破壊するわけが―――。 俺はそう言いかけた刹那、手を滑らせてグラスを取り落としてしまった。 シャーン! と、割れる音すら高級そうな澄んだ音色を立て、足元でグラスが砕け散った。 「・・・・・・」 「・・・・・・」 「・・・すまない」 俺はしゃがみこみ、ガラスの破片を拾おうと手を伸ばした。 「あっ、だめですリードさん!」 メイミィが叫んだときにはもう、俺は指先を鋭利な端面で傷つけてしまっていた。 見る見るうちに、指先に吹き出た朱色の球体が表面張力で膨れ上がっていった。
俺としたことが、ついうっかりしてしまった。 しかも、ガラスを素手で掴もうとしただと? 腑抜けるにも程がある。 「切っただけだ。破片は入っていない」 自己修復しようと意識を切り替えたところで、メイミィが俺の手にそっと触れた。 前触れなしに、ぱくっ、とメイミィが俺の指先を口に含む。 「メイ―――」 ちゅっ、ちゅるっ・・・と、彼女の口元から音が漏れる。 上目遣いで見つめてくる彼女の瞳と、視線が重なった。 ぞくっ、と得体の知れない電気が背筋に走り、それ以上何も、言えなかった。 彼女の唇が指先を開放するまで、俺はどのくらい刺激を与えられ続けられたのだろう。 濡れた指先が空気に触れて、ひんやりした感覚をおぼえたときには、すでに血は止まっていた。 「その、すぐ消毒しなきゃって、思っただけで・・・!」 「あ・・・あぁ。ありがとう」 ふたりで気まずくなって、なんとなく顔を合わせ合わせづらい。 「あーあー」 イッチが、ほうきとちりとりを使って器用に破片を掃除しながら言った。 「まぁ、お互い好き同士ならしょーがねぇかにゃー。うん、許す!」 「えっ?」 俺とメイミィは驚きを隠せず、ほぼ同時にイッチに振り返った。
116 :
Lead_161 ◆zmxSLEadCU :2006/08/23(水) 22:33:21.65 ID:HPqyrOyg
今夜は以上です。久しぶりに連投いたしました。 皆様の投下を、心待ちにしております。
_ ∩ ( ゚∀゚)彡 指フェラ!指フェラ!保守age!! ⊂彡
何故か日本家屋の縁側に浴衣を着た二人のカッパエルが正座して、あるいは腰掛けて茶などすすっている。 「フルさん」 「何ですか文ちゃん」 「前スレで一行から私だけ離脱することになって、何日か早くバスに出た…これから出る? はずなんですが」 「そうですねぇ」 「そっちは事態が動きそうなのに、私はいつまでこうしてればいいんでしょうか」 「そんな事を言っても、シーンプレイヤーがトイレ休憩に行ってる事にはしょうがないでしょう」 「シーンプレイヤーて。てかトイレ休憩って」 「ものの例えですよ」 「…まあ、夏休み商戦とか実家に帰ってますとかいう言い方もありますよね」 「筆が進まない言い訳ですか。お、茶柱」 「う…そんなはっきり言わなくても。茶柱いいなぁ」 「まあ、生存報告くらいは…と思う気持ちも分かります、ですが」 「わかってます、あくまでwishです。pleaseなんて言うべくもないです」 「よろしい。しばらくは僕の視点で話を進めときましょう」 「こちら側で何があったかは後からでいいんですね」 「そう。まとまったところで、ウォーターメロンでも切ってきますか」 空になった湯飲みを傍らに置き、座敷へと引っ込んでいく正座のカッパエル。 しばしの間があり、奥の台所から罵詈雑言と何かが破壊されまくる音が聞こえてくる。 縁側へと転がり出てきたパンプキンヘッドIIを拾い上げ、腰掛けていた方のカッパエルはため息をついた。
トリップ忘れたー(´Д⊂ えーと、そんなわけで最近投下できずすいませんすいません(´Д`;)ヾ 皆様投下お疲れ様です! 今スレ(&避難所)から来てくださった方も、前スレからの続投組の皆様も、 読みに来てくれてるROMの皆様も、みんなで盛り上げていけるといいですね。 というわけで保守上げ〜
120 :
既にその名前は使われています :2006/08/23(水) 23:58:42.56 ID:Dw3wVY+o
ごめんねごめんねおいちゃん書くの遅くてごめんね(つД`;)
121 :
既にその名前は使われています :2006/08/24(木) 00:37:39.67 ID:hf7cBnE2
age
122 :
123 ◆nu123wJPbk :2006/08/24(木) 01:14:39.07 ID:GtHxcdII
>>Loufasさん こちらこそはじめまして! 超越とwwwww渦巻く指定避難場所からやってまいりました。 不慣れですがよろしくお願いします。 それでは自己中な続きをどうぞ。 ・・・ところでカブキは何枚ですか?
123 :
123 ◆nu123wJPbk :2006/08/24(木) 01:26:49.21 ID:GtHxcdII
私の名を呼ぶ。 目にも鮮やかな真紅の衣。白い大鳥の羽根飾りがついたシャポーの下から、いたずらっぽく笑う。 まとう色と同じ赤い髪の彼女は、どこかを見ているようで、どこも見ていない。 視線の先を追う意味などないと知りながら、私は彼女がまっすぐに自分を見つめていると気付いた。 シャポーを脱ぎ、ふぅっと頭を払う。それから小さな獣の耳のそばに、淡いコサージュを留めた。 幾重もの花びらを模したそれは彼女がとても大切にしているものだ。 何かあると花びらのひとつに隠れて刺繍された名前をなぞり、そうして気を取り直す。そんな癖と共に。 思いに耽っていると、柔らかい光をたたえた瞳が私を覗き込んだ。 名前を 「・・・え?」 呼んで そう言った。 だから私は、たったひとつの名を呼んだ。 今では呼ぶことのない名前に彼女はきょとんとし、それからくすくすと笑う。 そして彼女もその名を口にした。 「・・・うん、まだ、そう呼ぶんだね」 苦笑に、私も笑う。 「お前の名前じゃないか、ユーリ」
124 :
123 ◆nu123wJPbk :2006/08/24(木) 01:32:54.21 ID:GtHxcdII
今回は以上です。 そういえば、銘入りの品ってどこに銘がはいるんでしょう? ハートチョコならホワイトチョコで名前を〜とかありそうですけど・・・ 鎧とかはガリガリやっちゃうのかしら(・ω・)?
125 :
既にその名前は使われています :2006/08/24(木) 03:17:34.69 ID:1Ed6wP0G
寝る前のひとage
おはようございます。 朝起きたら自―――自分のPCの前でした。 寝落ちしたようです。 残暑厳しく、忙しい毎日が続いています。健康管理に気をつけねば。
>>102 の訂正
黄薔薇のつぼみの妹/ロサ・フェティダ・アン・ブゥトン プティ・スール 『メイミィ』
>>126 寝落ち乙(´Д`;)ヾ
128 :
既にその名前は使われています :2006/08/24(木) 12:27:21.39 ID:pAKTAigf
ぼくはねえ
129 :
123 ◆nu123wJPbk :2006/08/24(木) 14:34:16.25 ID:GtHxcdII
おはようございます。 暑いけど湿度がないからまだ耐えられる・・・でもリアルテレポ【ください】orz
130 :
123 ◆nu123wJPbk :2006/08/24(木) 14:42:30.29 ID:GtHxcdII
目が覚めたのは、自分の声でだったようだ。 日はすでに高いところまで昇り、世界に活気を与えていた。往来にも人が増えている。 変な姿勢で寝ていたから腰が痛い。とんとんと叩くと余計に痛んだような気がした。 ・・・昼寝なんて、いつしたっけな。 ここしばらく安らいだ覚えがないと思い、余裕のない生活に自嘲してしまう。 多少時間が経ったけれど、モーグリはもう戻っているだろうか。 いや、戻っているとしたら、それは大して情報を手に入れられていないということだろう。 まったく駄目だったら、木工ギルドから角材を仕入れてこよう。用途は秘密で。 「・・・・・・?」 ふと、重厚な鎧に身を包んだエルヴァーンが数人、こちらに歩いてくるのが見えた。 実際に間近で鎧を見たことはないが、その装いがおかしいとは思わない。全員が同じ鎧でも。 異様なのは、一様に硬い。表情も、まとう空気も。まるで・・・そう、軍人だ。 決して友好的ではないその一団は、確実に私を見ていた。 「クポポと言うモーグリの主はお前か?」 黒髪のひとりが私に問う。 ・・・あのバカ、何やらかした?モーグリに頼み事をしたのは初めてだが、まさか余所様に迷惑かけたのか? 嫌な予感がしたが、否定すればそれは現実になりそうで、私は渋々と頷いた。 「ええ。・・・あのバカが何か」 「お前に出頭命令が出ている。至急ドラギーユ城に出頭願う」 ・・・どちらにしても、嫌な予感は的中したらしい。
ヒマだったのでバルドニアへ補給に行くことにした。 3ヶ月ぐらい前の補給物資だがたぶん大丈夫だろう。 テレポヴァズくださいとシャウトするが反応無し。仕方ないので飛空挺。 サンド着。チョコボ屋へ行くとチョコガール(エロい響きだ)が ウィンのチョコボが迷ったので送り届けてくれと言ってきた。華麗に無視。 ラングモント峠着。ゴブリンを殺害しながら進む。 Taisaiを発見したので殺害。相変わらずリフレシュを落とさない。 蠍もついでに殺してハーベスターゲット。店売り6000ギルは伊達じゃない。 氷河に入りとらを発見。強さはやはりとら。今の俺には牙と皮が歩いてるとしか見えない。 とらを殴りながら進んだので寒さもあまり感じなかった。ザナルカンド着。 少し進むとシャドウドラゴンを発見。興味本位で殴りかかると石にされ危うく死にかけた。 氷河まで這々の体で逃げ出しヒーリング。かすめとる事を忘れていたのに気づく。 再度ザナルカンド着。今度はまっすぐ補給に向かう。 鋼鉄銃士のおねぇさんが鼻水タラして突っ立っていたので物資を渡す。 うれしかったようでその場で包みを開けて食べていたが、数秒後顔が真っ青になっていた。 まあこんな吹雪の中で突っ立っていては無理もないな。 とらを殺しながら帰ろうと思い氷河へ向かう。シャドウドラゴン再度発見。 今度はしっかりかすめとるを使って1000ギルゲット。しょっぺぇ。 ガチで殴り合って勝てるわけがないのでとんずらこいた。 氷河を何事もなく通りバタ着。興味本位で古墳へ。骨に絡まれ脱出。ジュノ着。もう寝よう。
132 :
既にその名前は使われています :2006/08/24(木) 17:05:40.70 ID:rF9y6vyH
ほしゅage
133 :
既にその名前は使われています :2006/08/24(木) 19:49:16.57 ID:rF9y6vyH
もいっちょほしゅage
134 :
Lead_161 ◆zmxSLEadCU :2006/08/24(木) 20:38:07.24 ID:On8JX1Fx
みなさま、投下乙でございます。
135 :
Loufas ◆TTnPTs4wAM :2006/08/24(木) 21:14:32.26 ID:1Ed6wP0G
皆さん投下乙です。 今日もちょっとづつ投下します。
(298) 「信じ難い話だ、と申しておりますな」 そりゃそうだろう、と言う代わりに頭を掻きながら爺さんに視線を返す。 流砂洞の中に再び案内された俺たちは、アンティカ2体に感謝されつつも、事態の説明に追われていた。 「とにかく、アルテパをあんな風にしたのは俺たちじゃないし、もしこの篭手やあの盾と同じ気配だったとしたら、そりゃ俺たちが追ってる連中だ」 爺さんが訳して話しているのを見ながら、少し離れた場所に俯いて座り込んでいるフルキフェルを見る。 立って歩くくらいは出来るようだが、それでも足元が覚束ない様子だった。おそらくあまり体調は良くないのだろう。 ラディールがハイポーションを勧めるが、力なく手をヒラヒラと振ってまた俯く。 「ずっとあの調子… 外傷は見当たらないし、魔力も戻っていい頃なんだけど…」 「代償って奴かもな」 視線は動かさないまま、ラディールにそう呟く。きっと理解できないって顔でこっちを見てるんだろう。 「そんな台詞が聞こえたような気がするんだ。光に包まれたゼプウェル島と、一日が経過するのを見ながらな」 「…頭打った?」 神妙な顔をしつつ俺の髪をかき上げて外傷がないか確認し始めたラディールを、やんわりと払いながら話を続ける。 「そうじゃなくって、多分こいつが俺に見せたんだよ、そういうのをさ」 またそれ?とでも言うようにラディールが首をかしげる。 「ありえない話ではございませんな。もし現実にそうなっているのであれば由々しき事態ではございますが」 アンティカとの話を終えた爺さんが、そう言いながら歩み寄ってきていた。
(299) 「とりあえず事態の概要を伝えましたが、上層部の判断を仰ぎたいと申しておりましたな」 「こっちは急いでるんだがなぁ」 「日が変わるまでには結論が出るそうでございます」 爺さんは胸元から懐中時計を取り出し、日が変わるまで6時間ほどある事を告げる。 「急ぐ旅とは承知しておりますが、頼みの綱があの有様ですので…」 フルキフェルを横目で見ながら、待つためではなく休憩が必要なのだと爺さんは言う。 確かに、普通に移動したらバストゥークまではまだ半日以上かかる距離だ。 エスケプ2回ですぐに付くと考えれば、6時間休憩したとしても徒歩よりは早い。 「妙な形で足止めを食ったな」 「ジャッジメントギアが使用者にこういった影響を及ぼすとは思いも寄らぬことでございました」 爺さんの視線が俺の篭手に移る。これのせいとでも言いたいんだろう。 「では、休憩する旨を彼らに伝えましょう」 「あぁ、それともう一つ」 離れようとする爺さんに、もう一つ言付ける。 「外に出て月齢を見てきてくれ」 「…かしこまりまして」
(300) しばらくして戻ってきた爺さんの顔は、何処か満足そうに見えた。 「…で?」 「おっしゃる通りでございました。確かに、月齢は一日進んでおります」 ならもう少し慌ててはどうだろうか、と心の中で毒突く。 「あ〜あ、上手く行かねぇもんだなぁ」 砂の上に寝転がりながら、少し大きめの声で呟く。 少し離れた場所で休んでいたフルキフェルとラディールがこちらを見たが、手を振ってなんでもないと伝える。 「マルトは上手く道中でヒロを捕まえたかな…」 「さて… 半日ほど遅れての出発でございましたからな。バストゥークまで追いつけない可能性もございましょう」 「…先行させる意味あったか?」 「ヒロ様も来訪者である以上、単独行動なさるのは無用心が過ぎると言うものでございます。言わばネコの鈴でございますよ」 「ネコに鈴をつけるのがネコとはこれまた…」 俺も無鉄砲だが、あいつも相当なもんだ。 ため息をついてボーっとしていると、やがて眠気が襲ってきた。どうせ時間はある。 「…寝る。適当な時間に起こしてくれ」 「かしこまりました」 返事もそこそこに爺さんはその場を立ち去る。何処に行くのだろう、と思いながらそれを言葉にする暇もなく眠りに落ちていた。
139 :
Loufas ◆TTnPTs4wAM :2006/08/24(木) 21:17:40.24 ID:1Ed6wP0G
以上です。 ageageっと
>>122 カブキは今一枚だともっぱらの噂です。
というわけで保守
ルーファスさん、投下乙でございます。
今夜は続きを書く時間がなさそうです。申し訳ありませんが、保守のみにて。
>>140 そういえば、ヒロさんがカブキのスタイルを取得済みでしたね。
142 :
123 ◆nu123wJPbk :2006/08/25(金) 00:00:23.80 ID:CfKANcw1
>>140 なるほど、ありがとうです。
・・・1枚とは減ったのかこれから増えるのか。
それはさておき続きをどうぞ。
143 :
123 ◆nu123wJPbk :2006/08/25(金) 00:06:06.19 ID:CfKANcw1
連れてこられたのは城内の、椅子と机だけがある無愛想な部屋だった。 待つように言われ、部屋には先程私に声をかけた男とふたりきりになる。 どちらかの騎士団に所属している騎士だろう。残念ながら、私にはどちらと判断できない。 美丈夫とふたりきり。 婦女子としても腐女子としてもこのシチュエーションはとてもとても歓迎すべきなのだろうが、 生憎そんなことを考え不穏な妄想ににやける余裕はない。 私の脳裏には、ひとつの噂がめぐっていた。 曰く、あるスレやそのまとめサイトを覗くと、その世界・・・ヴァナ・ディールに取り込まれてしまうと。 よくある話だ。そもそも確立された世界観の中でロールプレイをすることで、疑似的にその世界の住人に なるのだから、広義的にどんな状況でも成立する。 しかし・・・ギブスンでもあるまいし、意識ごとそのキャラになることなど有りうるのか? 「待たせたな」 思考は言葉によって遮られた。 書類を手に入ってきたのは厳しい表情の男。きっちり着込んだ服装から、生真面目な様子が見て取れた。 騎士が敬礼するのを見て、私も礼をしようとし、けれど頭を下げるだけにとどめた。 サンドリアに所属する者でなくとも彼を知っているだろう。宰相ハルヴァーのことは。 ハルヴァーは椅子にかけると、私にもかけるように言う。私は素直に従った。 そして、これからどうなるかという不安よりも、足が床につかないことの方が気になった。
144 :
123 ◆nu123wJPbk :2006/08/25(金) 00:09:12.99 ID:CfKANcw1
「さて、」 落ち着いた低音が向けられる。 「よければ、名を聞かせてもらおうか」 「・・・え?」 何の意味があって? 呼び出した以上は、名を知っているものだと思っていた。まさか誰何されるとは予想もせず、返答に窮する。 だが、ふとあることに気付き答えた。 「シオンです、閣下。・・・多分、記録にはないと思いますけど」 私の言葉にハルヴァーは頷き、 「気付いているとおり、お前の記録はない。だが、お前は我がサンドリアの冒険者証明書を持っている」 書類のひとつを取り上げめくりながら言った。恐らく、公認冒険者のリストなのだろう。 確かに私は、今はもうサンドリアの冒険者ではない。だから今記録が残っているとは考えにくい。 「昔の記録はありますか?」 「昔?」 「えっと・・・2年、じゃない、3年くらい前の」 私の言葉にハルヴァーは表情を一層険しくした。 正直なところ、ただでさえ背が高くて威圧感があるのだから、余計威圧するようなことはやめてほしい。 「3年前、だな?」 「はい。・・・あ、名前は・・・キーゼル」 今はもう使っていない、呼ばれることのない名前。
145 :
123 ◆nu123wJPbk :2006/08/25(金) 00:13:41.85 ID:CfKANcw1
ほどなくして、その記録は見つかった。 Kieselと記されたそれを見て、何故か、私は悲しくなる。 「名を変えたのか?」 「・・・はい」 一度はこの世界から離れた身だ。以前と同じ名前を持つのははばかられたし、名前ごと、色々なものを封じた。 ハルヴァーは私をじっと見つめる。 「まさか、不名誉なことをしたわけではないだろうな?」 「御旗に誓ってそれはないです」 「よろしい」 すいませんハルヴァー様、2-3のイベントであなたのツンデレっぷりに萌えてたとか言えません。 自分の登録内容を確かめていると、奇妙なことに気付いた。 種族や髪、瞳の色だけにとどまらず、年齢、身長、体重・・・家族構成。そんな項目まで記されている。 そして名前。 「・・・キーゼル・ランクス・・・?」 覚えのない名前だった。 とんとん、と指先で机を叩かれ、はっと顔を上げる。ハルヴァーの表情が、いくらか和らいでいた。 「いくつか聞いておきたいことがある。お前がモーグリに調べさせようとしたことについてだが」 「はい」 「噂の真偽はまず置き、異世界から来たと言うのは確かなのか?」 それはこっちが訊きたかった。
146 :
123 ◆nu123wJPbk :2006/08/25(金) 00:19:47.35 ID:CfKANcw1
今回は以上です。 もうどれが誰のことだかサパーリですね。 ところでこのスレに投下していることがLSメンにバレますた(・ω・) ネ実オソロシス
147 :
レグナス@携帯 :2006/08/25(金) 01:25:44.35 ID:Fb6VIs4T
ああん、しーましぇーん! 最近デッドオアアライブな忙しい日々が続いて投稿できませんでしたorzorzorz 待ち合わせ場所に3時間遅れで到着したような気分ですw 「ごっめーん、待ったー?」 で、意気込んで投稿しようと思ったら今度はアクセス規制だお…ヒドス
修羅場乙です&アクセス規制南無です…(´Д⊂ とにもかくにも、おかえりなさい! トイレ休憩云々は自分自身にも言えることなので、気にしないでください すいませんなんか急かしてるようなニュアンスが滲んでますね…_| ̄|○ 規制解けろ!規制解けろ!ヽ(`Д´)ノ
149 :
Lead_161 ◆zmxSLEadCU :2006/08/25(金) 06:20:41.71 ID:r/1e+vZC
おはようございます。
あっという間に200オーバーまで落ちますね(なんだか微妙な表現)。
>>147 イケメン黒魔道士の復活を心待ちにしております。
私の携帯ではそもそも書き込めないのですが、仕様ですか○ォーダフォン・・・?
150 :
既にその名前は使われています :2006/08/25(金) 10:37:03.44 ID:vJ+C32CG
age
「……、はぁ〜…。なんでこんなことになったんだろう…。」 僕はそう呟きながら、どうしようもない現状を呪った。 ぐるっと周囲を緑色の壁で塞がれ、戻るに戻れないところまで来ている。 この原因を作った当の本人たちは横でぐっすり眠っている。 まさに八方塞がり。彼らと同じように眠ってしまえば 変な事を考えずに済むので楽にはなるのだろうけど、 こんな湿った場所で寝れるほど僕はまだ『冒険者』になりきれていない。 ベットは無理だとしても、出来れば敷物が欲しい。 キャラクター物でなくても良い。質素な青いビニールシートで構わない。 けど、そういうものがここでは絶対に手に入らないことを僕は知っている…。 「はぁ〜…」 またひとつ溜め息が勝手に口から出てくる。 それは魂まで一緒に抜け出てくるからのように深く長い溜め息だった。 辺りは薄暗く、朝までまだまだ時間がありそうだ。 暇な僕はどうしてこうなってしまったのか思い出していた。
あれは僕らがジュノに来て直ぐの事だった。 慈郎さんのお陰でなんとかジュノに来れる位に成長したが、まだまだ不安が残るところがあった。 その一つとして挙げれば、食費・食事の問題だ。 僕はもちろん、慈郎さんも持ち合わせが少なく、日々食べていくために色んなことをしている。 例えば、クエストをこなしたり、食料系を落としそうなモンスターを狙ってみたり、 はては街のパン屋さんにてパンの耳を分けてもらったり…なんとかその日を暮らしていました。 しかし、そんな切羽詰った現状に、あろうことか慈郎さんはこんなことを言ってのけたのです… 「甘いのが無性に食べたくなった。静拾郎、なんか甘いのよこせ。」 「はぁ?何言ってるんですか、慈郎さん。僕らにはそんなお金ないですよ?」 「やだぁ〜い、やだぁ〜い。甘いの食べさせてくれなきゃ、こうやるんだからぁ〜」 そう言い始めた彼はその場でデパートのオモチャ売り場のお子様よろしく、駄々をこね始めたのである。 こうなってしまった彼を止めることなんて僕には出来るはずもなく、 周囲の冷たい目線が気になった僕が折れる羽目になったわけである。
適当に安いお菓子を買って済ませてしまおうと思いながら僕がレジに向かうと、 慈郎さんが後ろから僕を羽交い絞めにして耳元で呟いてくる。 「あぁ〜ん♪だめだめぇ〜♪わたくし、そんなにお安くなくてよ♪」 背筋に悪寒が走り去る。微妙なオカマ口調が僕の神経をさらに逆撫でる。 「キモい、やめろ、離せ」 「静ちゃん、ノリ悪いぃ〜♪」 「あぁ〜もう…なんですか、慈郎さん?まだ注文があるんですか?」 無理やり羽交い絞めをする慈郎さんを払いのけ、真正面から慈郎さんを見る。 不意打ちを喰らわないようにしっかりと気持ちを落ち着かせる。 しかし、それを難なく突き破るのが慈郎という男の所業でもある。
「わたくしのお口はロイヤルゼリーしか受け付けなくてよ〜♪」 「……。」 開いた口が塞がらないというのはこういうことだと思った。明らかにこいつは馬鹿だ。 馬鹿というと馬さんと鹿さんに失礼かもしれないと思うくらいに明らかにこいつは馬鹿だ。 言うに事書いて、こいつロイヤルゼリーを所望しやがった… 入手困難で市場に出回わらず、必然的に生活者用市場では高額な品で有名だというのに… 僕は開けっ放しになってしまう口をなんとか戻そうと懸命になっていたが 馬鹿はさらに馬鹿度をあげるために躍起になっていた。 「大丈夫、ほらこれを見て。これさえあれば大丈夫だから!」 にこやかに笑う慈郎さんが手にしていたものは、一房の無印ロランベリー。 こいつは一から全てをこなすつもりらしい。 それに気付いた瞬間、僕はアホ面で笑う奴を見るしか出来なかった。 やっぱりこいつは明らかな馬鹿なんだなって思いながら。
以上投下終了&保守age
156 :
123 ◆nu123wJPbk :2006/08/25(金) 13:09:29.43 ID:CfKANcw1
おはようございます。 まとめサイト見ていたら朝に・・・ 幸い明日は休みなので、じっくり読ませていただきます〜。
このスレ(自キャラスレ)が終わる時、後ろには山があるのだろうか、それとも小さな小川があるのだろうか。 んでもって、終焉はどのようになるのだろうか。 デムパ飛ばしつつ保守aguるます
158 :
既にその名前は使われています :2006/08/25(金) 16:21:51.06 ID:diiAMqAU
つーかででおまだ?
159 :
既にその名前は使われています :2006/08/25(金) 16:22:52.97 ID:RMKq8IsS
160 :
既にその名前は使われています :2006/08/25(金) 16:25:53.96 ID:diiAMqAU
ででおじゃないのでむり
【拝啓 残暑の候、益々ご健勝のこととお慶び申し上げます。 先日は私共の活動にご協力頂き、真にありがとうございました。心から厚く御礼申し上げます。 このたび、親愛なるレグナス様に一度お話を伺う機会を与えたく思い、お手紙を差し上げました。 レグナス様の御健勝と御武運をお祈り致しまして略儀ながら書中をもってごあいさつ申し上げます。 敬具】 "メサイアのギルドマスターより" 日本語。こちらの世界へと来て以来、日本語を目にするのは初めてだ。母国語がとても懐かしいものに感じた。 しかし、これで確定した。メサイアは、少なくともこのギルドマスターは俺と同じ来訪者だ。 そしてもう1つ、この文体によって恐ろしい疑問が生じてしまった。もしかしたら、俺の考えとは"逆"なのかもしれない。 …メサイア。どういう事だ。何故メサイアのギルドマスター様が俺なんかの元へ手紙とシグナルパールを寄越して来るんだ? そもそもメサイアとは、来訪者を狩る組織"フェイト"に対抗して生まれたPKKギルドのはずだ。 右手で白く輝くシグナルパールをコロコロと転がす。その度にパールは、窓から差し込む光を反射して、輝いていた。 「それで、便箋には一体何が書かれていたクポ?」 モーグリが近づいて来て、興味深そうに俺の左手にある花柄の薄い紙を覗き込んだ。 「女子からの恋文だよ。今度は救世主様からの御求婚だってさ。モテる男ってのは、辛いね。」 「クププ、またご主人たまから妄言が飛び出してきたクポ。」 …………。俺は机からインクを取り出し、モーグリにぶちまけた。おめでとう、今日から君はブラックモーグリだ。
「いきなりなんて事してくれるクポ! 全然落ちないクポよ!」 部分的に黒い染みがこびり付いたブラックモーグリは、水のクリスタルを使って、全身を濯ぎながら文句を垂れている。 うだうだと騒いでいるが、ブラックモーグリなんか無視だ。俺は耳にかかる髪を掻き揚げ、メサイアのシグナルパールを装備した。 罠かもしれないが、これは理想を叶える為のまたとないチャンスだ。俺はこのチャンスを逃すわけにはいかない。 「…あの、もしもし。」 「あら、レグナスくん? 良かった、装備してくれたのね。丁度、今空き時間なの。」 パールからは女性の声が響いた。落ち着いた感じのする、優しい声色だ。ギルドマスターは女だったのか。 「あんたがPKKギルドのリーダーなのか? だったら、訊きたい事が山ほどあるんだ。」 「ええ、私がギルドマスターのエーディト。私も貴方には興味があるの。先日は部下が失礼しちゃって、ごめんなさいね。」 「ところでエーディト。手紙には"残暑の候"ってあったけど、今…リアルでは何月何日だ?」 「え? えーっと、8月25日だけど…」 「…………。」 なんてこった! "逆"だったんだ! 俺とした事が、ゲームと同じだと言う先入概念に邪魔されて、真実を見失っていた。 俺がこの世界へ来てからまだ6日。しかし、現実世界ではすでに3ヶ月以上もの月日が流れていたという事になる。 つまり、ヴァナ内で進む時間は、現実世界よりも遥かに遅い。もし彼女の言葉が、真実ならば。 俺は渾身の力を込めて、壁を殴りつけた。その反動はそのまま、ビリビリと流れる様にして俺の手に返ってきた。 「わ、分かった。それはもういい。それよりも…教えてくれ。お前のように、2つの世界を行き来できる方法を。」
「残念だけど、あれは私専用なのよね。貴方じゃ通れないわ。私以外の来訪者がリアルの世界へと帰る方法は、知らないの。」 「使えないな。」 「あら、失礼ね。」 やはり彼女は明らかにこのヴァナ・ディールのシステムに関与している。つまり、彼女はフェイトのボスと同じ……。 ならば、俺には出来なくて彼女には出来る事が数え切れない程あるのは当然だ。いいだろう。俺の道は、俺が切り開く。 「それじゃ最後の質問だ。エジワ蘿洞には世界を繋ぐ扉はあるか?」 「あら、てっきり私がどういう立場にいて、何者か、何を目的としているか、訊いて来ると思ったのに。」 「想像はつく。それにお前の事なんか興味がない。そんな事よりもエジワ蘿洞はどうなんだ?」 「……。扉はあるけど、鍵がないと開かないわ。貴方が行っても無駄。で、どうせリアルに帰れないならさ、私の仲間にならない?」 仲間になってくれたら"力"をあげる、そう付け加えて俺に問いかけてきた。 なるほど、態々手紙を寄越して来たのは勧誘が目的というわけか。しかし、ここでイエスと答えるわけにはいかない。 「ば、馬鹿馬鹿しい。情報をくれた事には感謝するが、俺はエジワ蘿洞へと向かう。」 ここでイエスと答えてしまおうものなら、俺が今まで積み重ねてきた大切なものが、足元から崩れ去ってしまう、そんな気がした。 魂の侵食が完了して、もう帰れなくなったその後の事なんて、俺には考えられない。考えたくないのだ。 「そっか、残念。知慮の深い貴方が力を持てば、あの野郎をぶっ倒す為の素敵な戦力になってくれると思ったんだけどなァ。」 「お、俺はいつだって成功してきた。俺の考えは絶対に正しいんだ。俺は帰れる。帰ってやる、現実世界に!」 メサイアのパールを耳から取り外し、そのまま床に叩き付けると、俺は部屋の扉を開けて外へと飛び出して行った。
昼下がりの商業区を歩く。先程のゴーレム騒ぎはすっかり収まり、大工房の連中が噴水広場の修繕作業に追われていた。 最近のバストゥークはよく街が壊れるな。ご苦労なこった。それにしてもこの国のタフさには驚かされる。 この程度の損傷などものともせず、それを繕っていく様に、俺はとても強い生命力を感じた。…自分とは大違いだな。 近くにあったベンチに腰掛ける。太陽の熱を幾分吸収していたらしく、尻の辺りが少しばかり熱くなった。 ベンチに背を深く凭れ掛け、空を見上げる。ゆらゆらと風に流される白くて大きな雲は、形を作ってはまた崩れ行く。 ヴァナもまた、ある意味では世界だ。空を見上げると決心が揺らぐ。このまま、この世界の住民になってしまっても良いのでは、と。 リアルには大切な人や思い出がたくさんあるが、それはヴァナだって同じだ。何よりこの世界にはバルファルがいる。 フェイトさえいなくなれば、この世界も現実同様、安全で住みやすい世界になるはずだ。 そりゃあ街の外は危険ではあるが、レベル75の黒魔道士様にしてみれば余程遠くへと赴かない限り、安穏に暮らせる。 この世界の危険因子はフェイトだけだ。だったらエーディトに協力して、俺の平穏を奪うフェイトを倒せばそれでいいじゃないか。 「…………。」 今更、決心が揺らぐ。世界を自由に行き来するという理想。だが現実を知り、その理想は俺の中で消えかけていった。 チリッ─── 突然、近くに人の気配がして、辺りを見回す。が、近くには誰もいない。広域スキャンに掛からない以上、インビジではない様だが。 新手だろうか。やれやれ、またバルファルのいない時に限って敵襲か。 心を研ぎ澄まして、慎重に辺りに注意を向ける。すると、僅かに魔力の澱みの様なものが漂っている事に気が付いた。 ベンチから立ち上がり、澱みに向かって身構える。さて、どうする? 襲ってくる気配はないが、これは一体…。
165 :
レグナス ◆/abMGvkWxE :2006/08/25(金) 18:03:11.83 ID:2VRsKgq4
以上です。 待たせた割にはフルさんはまだ、最後の5行しか出てないとかいう… 一応今後の展開を1行で纏めとくと 「その盾って物でも…パソコンも戻せるの?電池がある時まで戻してよ。バスのある場所に置いておくからさ」 って感じです。
166 :
既にその名前は使われています :2006/08/25(金) 18:05:56.26 ID:mAC9cMkZ
荒らし常習犯「123 ◆nu123wJPbk」
>>166 でっでっででーででで
でっでっでっでーでででで
168 :
123 ◆nu123wJPbk :2006/08/25(金) 19:30:25.96 ID:CfKANcw1
呼びましたか?(・ω・)
って・・・
>>166 はもしや、昨日ゆで卵にしちゃったチョコボさん?
早く孵化しないかな〜ってあっためてみたら、ちょっと失敗したんですよねえ・・・
朝起きたらマリオになってた ちょっとクッパ城行ってくる!!
170 :
Loufas ◆TTnPTs4wAM :2006/08/25(金) 21:47:43.73 ID:FZ4EJucc
>>169 そしてクッパを倒してピーチ姫にルパンダイブしてかかと落しを喰らう、と。
今日もチビチビ投下〜
(301) 「ちょっとぉ〜…いい加減起きなさいよ!」 ヒステリックな声と共に、頭の辺りを叩かれたような痛みが走る。 いつの間にか横を見いていた身体を仰向けにして目を開けると、幾分血の気の戻ったフルキフェルと、顔を紅潮させて怒っているラディールの顔が見えた。 足を浮かせて勢いをつけ、一気に立ち上がる。首を鳴らしながら辺りを見ると、荷物がキレイに片付けられていた。 爺さんは例によってアンティカと話しているようだ。 「…準備ができたんなら行こうか」 「ちょっと!一番最後まで寝てた人の台詞じゃないでしょ!」 頭を掻きながら、ラディールの怒声を聞き流して爺さんに歩み寄る。 「これは坊ちゃま、おはようございます。と申しましても日も昇っておりませんが…」 「で、どうなった?」 「出来る限りの協力をしたい、と申し出て来られまして… いやはや、丁寧に断りを入れているところでございますよ」 アンティカ側としては流砂洞を放棄してクフタルに移住する計画まで持ち上がっていたらしく、その窮状を救った(と言う事になっている)俺たちに随分と感謝しているのだそうだ。 「…結果論だろ?」 「恩を売る方がいい、とお考えでございましたでしょう?」 まぁそりゃそうだが… って、この爺さんは俺の心でも読めるのだろうか。
(302) 「とにかく、急いでるとでも言って遠慮してもらおうぜ」 「えぇ、先ほどからそのように申しておりますが…」 アンティカの方を見てみると、どうも数字入りの黒蟻でもレガトゥースでもないアンティカだった。 恐らく、話の流れからするとお偉いさんが出てきて云々というところだろう。 「逃げちゃえばいいんじゃないかしら?」 いつの間にかラディールが俺の隣にいた。フルキフェルもその後ろに控えている。 「フルキフェル、エスケプいけるか?」 「問題ありません」 「んじゃ出来るだけ詠唱が気取られないようにやってくれ。時間がかかってもいい。爺さん、今から言うの訳してくれ」 後ろで、本当にわずかな空気の収縮が始まる。目の前のアンティカは気が付いていないようだ。 「ファーロス・S・シュヴィヤールの名を覚えておけ。あんたらの恩人の名前だ。いつか困ったら尋ねさせてもらう、ってな」 「…やったのはフルキフェルじゃないの?」 爺さんが金属棒を擦り終え、アンティカがなにやら反問しようという所で周りの空気が大きく収縮していく。 次の瞬間には、やや空が白んだ砂漠の風景が広がっていた。背後には洞窟のような入り口がある。ん…? 「なぁ、夜が明けそうな感じに見えるんだが、気のせいかな…?」 一同が驚いて空を見上げる。そこには東の空がやや明るくなっていたものの、満点の星空が広がっていた。 同時に、後ろで何かが砂の上に落ちる音がした。
173 :
Loufas ◆TTnPTs4wAM :2006/08/25(金) 21:49:08.74 ID:FZ4EJucc
今日は以上です。
174 :
既にその名前は使われています :2006/08/26(土) 00:44:02.58 ID:UmUCAhtv
保守
175 :
メイミィ-185 ◆ajBPG2hnCs :2006/08/26(土) 01:27:31.41 ID:xN8pSUtK
みなさま投下乙です。 今日も今日とて携帯から投下しまーす(´・ω・`)ノシ
よろよろと千鳥足で体を運んでいると、不意に横から何かが覆い被さってきた。 「ひゃっ」 バランスを崩して被さってきた何かと一緒に仰向けに倒れたが、何故か痛くない。 「ん〜…?」 酔いのせいだろうか、視界がぼやけて目の前の何かが何であるか視認できない。 不意に横から何かが素早く視界を横切り、同時に目の前にあった何かが視界から消えた。 わたしは誰かに支えられて抱き起こされたようだ。世界がぐるぐる回っていて何がなんだかわからない。 「あれ…ぇ?ヴァナがひっくり返ってますぅ」 ぐわんぐわん。ぐわんぐわん。そのまま視界がゆっくりと暗くなっていった。
気がつくと目の前にイッチの顔があった。イッチに支えられるかたちでソファーに並んで腰を下ろしている。 「酔い、覚めたかにゃ?」 「え…?え?」 「どーいうワケか知らにゃいけど、ロランベリーワインの中にまたたび酒が混ざってたにゃ。 オレたちみんなべろんべろんになっちゃってたにゃー」 何が起こったのかわかっていないわたしに、イッチが説明してくれる。 ミスラも猫と同じようにまたたびに弱いのか、とひとり感心する。 「…なんでそんなものが?」 「知らねーにゃー。ま、とにかく休んでな。オレのポイゾナは完璧だけど、まだ体つらいだろ?」 イッチは冷たいお茶が入ったカップをわたしに渡すと、トトを寝かしつけに行ったリードを呼んでくる、と 言い残して寝室へ歩いて行った。 渡されたお茶をこくりと一口流し込む。よく冷えたお茶はわたしをしらふの状態へとより近付けてくれた。 酔っぱらっていた間何をしていたかよく覚えていない。 またたび酒のせいだというなら、エルヴァーンであるリードはおそらく多少しか酔っていなかったんだろう。 ということは、酔って何か変なことをしていたら確実に見られている――…血の気が引いた。
そこにタイミングよくイッチとリードが戻ってきた。 何か変なことをしていたなら、恥ずかしすぎて顔を合わせられない。彼の顔が見られず軽く俯く。 が、ふたりが宴のあとそのまま放置されていたテーブルを片付け始めたのが見えたのですぐ立ち上がった。 「メイミィは休んでていい。準備は任せっきりだったから、後片付けは俺が」 「いえ、わたしもお手伝いします」 一緒に酔っ払っていたはずのイッチだって片付けを手伝っているのに、わたしだけのんびりしているわけにはいかない。 返事を待たず片付けを手伝いだす。リードは心配そうな表情をしていたようだったが、特に何も言わなかった。
協力してリビングを片付け終わったので、次は食器を洗って片付けるためにキッチンに三人揃って移動した。 役割分担をして効率的に作業を進める。わたしは食器を棚にしまう係だ。チームワークはばっちりで至極順調。 「これならリードがキッチンを破壊することもねーにゃー」 食器を洗う係のイッチがからかうような口調で言いながら、食器を拭く係のリードに洗った食器を手渡した。 「当たり前だ。皿洗いでキッチンを破壊するわけが――」 そう言いかけたリードの手からワイングラスが離れ、床に叩き付けられて砕けた。 「……」 「……」 「…すまない」 そのまま素手でグラスの破片を拾おうとするリードをとっさに制止しようと声を上げるが、 間に合わず彼の指先には小さな切り傷がつき、血が盛り上がってその存在を知らせていた。
考えるより先に体が動いていた。 「切っただけだ。破片は入っていない」 そう口にする彼の手を取り、指先を口に含む。 唾液を含ませ、軽く吸い上げる。鉄の味が口に広がった。 「メイ―――」 名前を呼ばれかけ、無意識に視線を上げる。 こちらを熱のこもった表情で見つめるリードと目が合う。 そうして見つめあっていたのは一瞬だったのか、それとも数分の間だったのか。 ふと我に返り、慌てて彼の指から口を離した。 「その、すぐ消毒しなきゃって、思っただけで…!」 「あ、あぁ。ありがとう」 お互い顔を合わせづらくなって俯く。 あぁ、わたしは何をしてるんだろう。 リードの彼女であるイッチの前なのに…こんな場面を見たら嫌に決まっているのに。
以上です。
182 :
既にその名前は使われています :2006/08/26(土) 03:42:17.98 ID:sRzLwMAD
age
183 :
Lead_161 ◆zmxSLEadCU :2006/08/26(土) 05:56:08.05 ID:LsD7LPpp
おはようございますage
184 :
Lead_161 ◆zmxSLEadCU :2006/08/26(土) 09:55:03.74 ID:LsD7LPpp
保守いたします。
「なんだにゃ」 イッチが、ん? と片眉を上げた。 「このオレ様が気がついてにゃいとでも思ったか」 思わず、メイミィを見た。 メイミィも、俺を見た。 熱を帯びたまっすぐな視線が、俺を射抜いていた。 ・・・俺の片想いでは、ないのか? ウィンダスで彼女をトラブルに巻き込んだあげく、礼をも言わずに姿を消した。 ジュノで再会したが、ここでも迷惑をかけてばかりだ。 そんな俺を、メイミィが―――? 「しかし・・・」 「あのなぁ。オレに遠慮?」 煮え切らない態度の俺に、イッチがガリガリと頭をかいた。 「オレはオトコだ。野郎とレンアイする気なんかねぇよ」 バーカ、とおまけに付け足した。 「コイビトにするなら、やっぱエルメスがイイにゃー」 「え・・・っ!?」 それを聞いて、素っ頓狂な声をあげたのはメイミィだった。 「お・・・男? イッチさん男性だったんですか!?」
保守っ!
187 :
既にその名前は使われています :2006/08/26(土) 15:17:51.58 ID:UmUCAhtv
はいはいageage
188 :
Lead_161 ◆zmxSLEadCU :2006/08/26(土) 17:42:30.38 ID:LsD7LPpp
お出かけ前に保守です。
189 :
既にその名前は使われています :2006/08/26(土) 19:57:25.25 ID:0tc8ppRf
保守
190 :
609 ◆dWeYTO/GKY :2006/08/26(土) 21:54:12.02 ID:Ic0vqT5n
最近まとめしかいじってない自分が保守(´∀`)
191 :
既にその名前は使われています :2006/08/27(日) 01:45:55.75 ID:x0d4Bh8N
はいはいageage
192 :
既にその名前は使われています :2006/08/27(日) 04:48:53.89 ID:AZjgKcMB
ageる
何この萌えキャラの饗宴会
194 :
既にその名前は使われています :2006/08/27(日) 09:14:36.00 ID:AZjgKcMB
二日酔いで二度寝age
195 :
既にその名前は使われています :2006/08/27(日) 12:19:46.71 ID:AZjgKcMB
age
196 :
レグナス ◆/abMGvkWxE :2006/08/27(日) 13:11:46.92 ID:aMqih2PI
感想保守
>>67 めくるめくネカマ論争。俺的にオカマは嫌いですが、ネカマならそれはそれでアリ(ニヤニヤ
>>85 おお、ゴーレムだw ほんとゴーレムってば、派手に暴れちゃってるっぽいなw
>>118 ですよねー^^;わざわざレグに会うために過去まで戻ってきてくれたって言うのに、申し訳ないです
>>131 峠のタイサイは裏コマンドを入力すればリフレッシュ落とすお( ^ω^)
>>146 うはwおめでとう(?) バレたのならバレたで、面白そうw
>>155 ロイヤルゼリーw はたして無事、手に入れる事ができるのか? 無理な気がするけどw
>>173 今度は一体何がッ! 一難さってまた一難〜♪ぶっちゃけあr
>>181 もしこのままアレがこうだったら…妄想が止まんないんです(;><)
>>185 超展開ktkr!? イッチの真意が気になるZE!
マリオワールドに召喚され混乱してる最中にキノピオ村長が驚きの事実を語ったア!ァァァl!!! 一週間前マリオが何者かに殺されその直後から!!! クッパ城から見たことも無い怪物が現れ村を荒らしているのだという!!!!!!!!!!!!!!!1 マリオが死に怪物をどうにも出来ずに困り果てた村長はマリオに代わる新たなる勇者として 異世界より俺を召喚したのだという!!!!!!!!!!! しかしちょっとまってほしい 俺には戦闘能力などねえ!!そりゃキノコなんぞよりは強いだろうがクッパとか倒せネエヨ!!多分!! どうなる俺どうする俺!! 次号へ続くかもしれない!!!! こんなかんじでいいっすか?
198 :
既にその名前は使われています :2006/08/27(日) 13:58:17.33 ID:AZjgKcMB
マリオ・オンライン?www
ちょwwwマリオ死んでるのかよwwwww
ゴメンまり男殺してみた><;;
柔らかい赤がゼプウェル島全域を照らし、空の色が移り変わっていく。 蒼から茜へ、茜から藍へ、藍から白、朱、そしてまた蒼へ…。 その光景に魅せられつつも、僕はあの龍が持つ力について考えていた。 ――ねむい…つかれた…フルさん、あとはしばらくおまかせしていいかな…? 水底のような世界で、はるか頭上から、"私"の疲れ切った、弱々しい声が届く。 「そうですね…本来はここまで、大規模に影響を及ぼす使い方はできないものなんでしょう」 あの龍からの干渉と増幅。流れから莫大な力を汲み上げ、盾とこの身体に流し込み続けていた。 性能の拡張と引き替えに、恐らくはその魂に、相当な付加を掛けられていたはずだ。 奴らと一戦交える前に、元の調子に戻るといいのだけど…。 「向こうについたら合流して作戦会議とかもやりますけど、僕がちゃんと聞いときますから」 そう告げ、眠りにつこうとする"私"に代わり、意識を身体に繋ごうとした、その時だった。 僕とすれ違い、落ちていく心が、止まらない事に気付く。 「どこに行くんですか!? ちょっと…起きて! 駄目だそれ以上は!」 意識が本来留まっているべき場所よりもさらに深く、光の届かない深淵へ。 あり得ない。何のために、混ざり合う事を拒んだと思っている? なんの反応も返さないまま、僕の領域にあって僕の半分を満たす、黒い流れに飲まれていく。 「…うそ、だろ?」 彼女の姿が完全に消える寸前、僕のすぐ脇を、赤い光が矢のように通り抜けていった。 伸ばしたつもりだった手は、いともたやすくその赤に弾かれ、彼女はそのまま流れに沈んだ。 次いで襲ってきた喪失感。例えば、痛みを感じない刃物で、身体を二つに切り分けられたような。
やがて身体と意識が繋がり、僕を取り巻く世界が熱と光に満ちたそれへとすり替わる。 その段になって、僕はようやく、自分たちに何が起こったのかを理解した。 「連れて、いかれた…の、か…?」 誰が? ……プライマルアーツ、あの赤い龍が。 何処へ? ……あの流れの向こう側に繋がるどこかへ。 何のために? ……それが一番、分からない。 そもそも、ここであれを起動させたのは、プライマルアーツが示した意志を受け入れたからにすぎない。 そうでなければ、わざわざ奴らに感知されそうな事をやらかす理由が…。 そこまで考えたところで、魔法が構築され、発動するのを感じた。 顔を上げてその方向を向くと、先程の戦いで傷を負ったアンティカを、 ラディールさんが手を貸し、二人がかりでケアルを掛けて癒していたようだった。 視線を巡らせ、周囲の様子を確かめる。 ルーファス殿がいつか見たあの白く可愛らしい紙煙草を銜えたまま、鞄の中をまさぐっている。 小さく息をついて、僕もいつかと同じように、掌の上に火を灯した。 術式を解放する際に感じた違和感は、敢えて無視する。 そのまま立ち上がって、ルーファス殿の側まで行き、口元にその灯火を差し出した。 「もういいのか… 顔が青いぜ?」 「ええ、寝ている時間もないでしょうから」 煙草に火がついたのを確認し、手の中の炎を精霊の姿へと解く。 「ありがたいこった。で、ちょっと聞きたいんだが…」
指の間に挟まれた小さな煙草から立ち上る煙を、僕は目で追いかけた。 流れて、融けて、消えて無くなる…? そんな事、あってはならない。少なくとも、今はまだ。 「盾が発動した後にお前、何か見なかったか?」 「…それどころではありませんでしたよ」 「そりゃそうか…。ま、なんにしろご苦労さん」 一言だけ返して黙り込んだ僕を、単に疲れていると見て取ったのか、 ルーファス殿はそんな風に労い、今後の動きを定めるためマティエール老の方へと歩いていった。 彼の溜め息とともに吐き出された煙は、僕がそう願っただけで吹き散らされていく。 …別に、僕自身は疲れているという訳ではないのだ。 「立てますかな?」 ふと気が付くと、マティエール老が傍らに立ち、僕に手を差し延べていた。 「ええ、なんとか…」 「彼らに説明を求められましてな、また流砂洞に一旦引き上げる事に…」 「分かりました」 細心の注意をもって、立ち上がる。 ルーファス殿の元へと戻っていく背中を見つめながら、 その首筋に伸ばされようとする手を、いつの間にか手の平に宿る幾重もの風の刃を、 どうにか抑え付け、解除し、僕は一行の後について歩き出した。
ぐっは誤字ってる;;
>>201 8行目×付加 ○負荷
というわけで、久々の投下でした。
レグナスさん、こちらこそ勝手に押し掛けた身で申し訳ないっす(´Д`;)ヾ
またしばらくルーファスさんの後追いで話が進んで参ります…
で、いっぽうその頃。
ただの道だと思っていた青い靄の中は、先程のプロミヴォン(仮)の上を行く不思議世界だった。 常に何処かで誰かが喋っているような、ざわめき声が絶え間なく聞こる。 注意深く聞き分けてみると、それはいつも南サンドリアで元気よく働く宅配少年の声だったり、 あるいは聞き覚えのない誰かの、深刻な相談の声だったりした。 無事を喜び合う笑い声、血を吐くような慟哭、自分自身さえ焼き尽くすような怒り。 今この世界のどこかで誰かがそれを語っているのか、過去にこの世界で語られた言葉なのか、 それとも、これからいつかどこかで誰かがそれを語るのか。 『帰り道は、決してひとつじゃない』 沢山のもやもやした話し声の中で、そんな言葉が耳に飛び込んできたのは、果たして偶然だったのだろうか。 『招かれた者ひとりひとりが、ひとつの願いを託される。 それを叶えた者、役目を果たした者の前に、望む地、望む時へと帰れる道が開かれるのさ』 どこかで聞いたことがあるやさしい声は、誰に話して聞かせてるのだろう。 何だか盗み聞きしてるみたいで、申し訳ない気持ちになった。 やがて、靄の端っこに近づいてきたようだ。薄ぼんやりと、石組みの建物や、白い石畳が見える…気がする。 『一番殺したい奴に、こんな場所で会えるなんてな』『俺は帰れる。帰ってやる、現実世界に!』『それでも、逃げるわけにはいかないにゃ』 『だからネカマって言わないで!』 最後のひときわ強い叫びに思わず吹き出す。 バストゥークで、会えるんだろうか。まあ、まずは"僕"を待たないと、だけど。 透き通ったままの、エラントカフスを嵌めた手を確かめてから、私は靄を抜けた。
206 :
256_Furcifer ◆MwNTY7GtwI :2006/08/27(日) 19:19:49.20 ID:GiNb3ofJ
と…バストゥークの地に足を着ける所までいかなかった。ごめんなさい。 「二つに分かれて、お兄さんはそれから、ヴァナ側の自分と、どういう関係になりたいんです?」 では、保守age。
207 :
256_Furcifer ◆MwNTY7GtwI :2006/08/27(日) 19:22:19.10 ID:GiNb3ofJ
あー、あと、何人か勝手ながら台詞引用させていただきました(´Д`;)ヾ 外に出ても"私"が聞いたことを全部覚えているかどうかは分かりませんが… 悪しからず、ということでひとつ。 それでは、久々にわっふるわっふるです!
208 :
既にその名前は使われています :2006/08/27(日) 21:06:29.40 ID:x0d4Bh8N
ほしゅ
209 :
既にその名前は使われています :2006/08/28(月) 00:03:08.99 ID:kaC43BTt
age
210 :
既にその名前は使われています :2006/08/28(月) 01:22:44.51 ID:7pOB4t6g
一応age
211 :
既にその名前は使われています :2006/08/28(月) 06:21:27.12 ID:464JQDck
age
212 :
既にその名前は使われています :2006/08/28(月) 10:53:55.49 ID:UnAb4jZX
ネタもないのに保守ageとな
213 :
既にその名前は使われています :2006/08/28(月) 14:28:02.93 ID:0N/kbsaV
よろしい、保守だ
214 :
既にその名前は使われています :2006/08/28(月) 15:20:58.76 ID:JPsTA2VU
諸君!私は保守が好きだ!
215 :
既にその名前は使われています :2006/08/28(月) 16:30:34.02 ID:ELCvQvCM
保守、保守、保守・・・ こんなに保守ばかりしていたら保守になってしまうぞ! ところで、クピピちゃんを登場させている人が少ないために俺は深い悲しみに包まれた
クピピちゃん出してる人は初期にいたお
217 :
Loufas ◆TTnPTs4wAM :2006/08/28(月) 20:19:28.83 ID:7pOB4t6g
ちょっと都合で保守だけしてました… 続き投下します
218 :
Loufas ◆TTnPTs4wAM :2006/08/28(月) 20:19:52.44 ID:7pOB4t6g
(303) 寝起きと言うのは割と物事がどうでも良く感じる。 何があっても表面上の事実しか見ないし、深く考えず行動に移せるので悩むこともない。 ただ段々目が覚めてくると、それらの事に不条理を感じることも多い。 例えば今の状況がそうだ。 「申し訳ありません…」 「うっさい喋んな」 背中には何故かヘロヘロになったフルキフェル。 爺さんとラディールは先を歩いて通れそうな通路を探してくれている。 眼下には堀のようにたっぷりと水が張られた、本来通路であった場所。 そもそもここを歩いている時点でおかしい。 「…疲れてるってレベルじゃないよな、どうなってんだ?」 「さぁ、僕にもよくわかりません」 また『僕』と来た。これもおかしいと言えばおかしい。 ジャッジメントギアを使ってから、フルキフェルの様子も何処か前と違っている。ピリピリしてると言うか、そのようで何処か鷹揚としてると言うか。 だがその疑問を言葉にしてみると、どうにも漠然とした質問にしかならない。 言葉の代わりにため息を一つついて、フルキフェルを背負ったまま歩を進めた。
(304) アルテパ砂漠まで出た時点でわかったことと言えば、ジャッジメントギアの盾のエンチャント『リターン』の副作用で ゼプウェル島全体が少なくとも24時間よりも3〜4時間多く世界全体から取り残されたと言うこと。 そして、フルキフェルがエスケプを唱えただけで自分の足で立てなくなるほど衰弱してると言うことだ。 理由はわからない。そもそも現実離れしたことをやってのけたのだから、その影響など計り知れようはずもない。 そんな事もあるのだろう、としかその場では思わなかった。 「僕を置いて、先に行ってください」 と言うフルキフェルを適当に丸め込んで、俺が背負って先に進む事になった。 コロロカの洞門に差し掛かったところで、鉱山夫風のガルカが声をかけてきた。 何処からか水が漏れてきて、中央の通路が使えないと言う趣旨の説明をしたようだった。 実際に様子を見に行ったラディールは、帰ってくるなり 「流石に水着は持ってきてないわ」 と両手を挙げて首をかしげるポーズをとった。本気でどついてやろうかと思ったがやめておいた。 「どうせ暑いからそれでもいいけどよ、バストゥーク側に付くまで足場がねぇからやめたほうがいいぜ」 と豪快に笑う気のよさそうなガルカにも蹴りをくれてやろうかどうか迷ったが、それもやめておいた。 どうも俺はイラついてたらしい。 そして、俺の背中でそれらの話を聞くたびに身体を強張らせていたフルキフェルも、きっと苛立っていたのだろう。
(305) 幸いにして、コロロカの洞門には横穴が多い。 それらを通れば下の通路を使用しなくてもバストゥークにはたどり着ける。もちろん、回り道にはなるが。 鉱山夫風のガルカによれば、その横穴のいくつかも落盤しているかも知れないから気を付けた方がいい、との事だった。 水が漏れて崩落が始まっている海の下の洞窟なんて、できれば通りたくはない。だが、ゼプウェル島から陸路でバストゥークに行く道と言えばここしかない。 俺が赤い鎧ならこのタイミングで洞門ごと海の藻屑にするだろうな、とぼんやり考えながら通過できる横穴を目指して進んだ。 背中に背負われていフルキフェルは、手のひらに魔力集めては消すという行動を何度もしている。 その脱力の度に俺の体に顔を埋めるような仕草をして、無駄に俺の体力を奪う。本人にはそういう意識はないのだろうが。 魔法が上手く発動しないか、もしくは発動は出来るが体力がついてこない、という所だろうか。 たまに気が付いたように謝罪の言葉を口にするが、俺は5回目くらいで返事をするのをやめた。 それよりも、コイツに感じる違和感について尋ねるべきか否かを俺は考えていた。 思い返してみれば、フルキフェルに違和感を感じたのは別に初めてという訳でもない。 たまに人を『〜殿』とか呼んでみたり、一人称が『私』だったり『僕』だったりする。 中身がアレだと知ってなんとなく納得した気になっていたが、女性と言う生き物がそこまで不安定だとも思っていない。 しかし問い質した所で何の意味もないし、気を悪くさせるのも本意じゃない。意味がない以上、ただの興味本位なのだから。
(306) コロロカの洞門を回り道で通過するのは、想像していたよりも時間がかかった。 ガルカが言っていたような崩落はあまり見られなかったが、本来の通路を縫うようにして存在する横穴を通るのは、 恐らく本来の通路を通る倍以上の距離を移動する事になっていると思う。 半分を過ぎたくらいで爺さんに時間を確認したが、時計を本来の時間に合わせていなかったと高笑いが返ってきた。 経過した時間は4時間ほど。日が昇った頃から4時間であれば、まだ午前中のはずだ。 奇しくも、俺は理想的な睡眠をとった事になる。 おかげでというべきか、男一人を抱えて4時間歩いてもそれほど疲れを感じない。 それはそれで異常だという事は、背負われている当人の表情を見てようやく理解した。 「悪いな、俺が平気だったから気にしてなかったんだが…」 「僕は大丈夫です」 俺の背から4時間ぶりに開放されたフルキフェルは、ヨタヨタとした足取りで壁際に向かい、その場で崩れるように座った。 背負われてる方も、人にしがみついているのだから当然それなりに体力は使う。 洞窟の壁に背を預けて肩で息をする様子は、まるで全力疾走してきたそれのようだ。とても大丈夫な様には見えない。 当てが外れたな、と独り言を言うと、僕もですよ、という返事が返ってきた。
(307) 「移動に関してはお前が生命線だったからな。無理をさせたのがそもそもの失敗だ」 「いえ、僕も軽率でした。今はそれを悔やむばかりです…」 そう言ってフルキフェルは何処か恨めしそうな視線を虚空に投げる。 「ところで、一つ聞いていいか」 「えぇ、答えられることなら」 切り出してみたものの、さてどう聞いたものかと考えてしまう。あまり率直に聞いても仕方がない。どうせ答えもしないだろう。 切り出すべきじゃなかったと若干後悔しながら、続ける言葉を捜した。 「どうかしましたか?」 そう言われて、整理が付かないままに漠然としたままの質問を切り出すことにした。 「いや、答えたくなかったら別に答えなくてもいい。多分的外れというか、ちょっと変な質問だから…」 「えぇ、どうぞ」 一息ついて、思いついたままの言葉を口に出した。 「お前、誰だ?」 とりあえず、簡単に言えばこういう質問になる。 フルキフェルの様子が少し変わったように感じた。敵意とか殺意とか、そういう気配を放っている。 やっぱり聞かなきゃ良かったな、とか、こんなときに聞いたのはフェアじゃなかったかもしれない、と思いながらフルキフェルの反応を待つことにした。
223 :
Loufas ◆TTnPTs4wAM :2006/08/28(月) 20:23:25.31 ID:7pOB4t6g
以上です。 ウィンに行かないからクピピたんとの接点がないよママン つД`)・゚・。・゚゚・*:.。
投下乙でございます。 例えネタがなくともこまめに保守していただけるおかげで、こうして帰宅後に書き込めます。 本当にありがたいことだと思います。
>>196 超展開・・・となりますかどうか。
本編のキャラクターたちそれぞれが持つ情報を整理してみると、
読み手の皆様は既にご存知の事実でも、以外にお互い知らないコトも多いのですよね。
えええええ!? と混乱するメイミィをなだめるのに、しばらく時間が必要だった。 「まー、オレの場合ネカマともちょっと違うかにゃぁ」 イッチは上手く説明できる言葉が見つからないようで、腕組みしながら小首をかしげた。 「どうでもいっか」 さすが切り替えが早い。「オレは二人のコト、応援してるにゃ」 「え、でも・・・」 それでもなお何か言いたげなメイミィに、もしかして、とイッチが尋ねた。 「メイミィも中の人はオトコ?」 「ちがいます!」 即答した彼女の尻尾が、勢いにつられてぴょこんと可愛らしく突き立った。 「私は、正真正銘、女です!」 「リードは」 イッチがちらりと俺を見た。「中も外もオトコだよな?」 あたりまえだ。 「ネナベだったら、それはそれで新たなファン層をゲットだにゃ」 「・・・馬鹿を言うな」 じゃあ何も問題はない! とイッチが胸を張る。 「結婚式にはゼッタイ呼んでくれにゃ」
227 :
Lead_161 ◆zmxSLEadCU :2006/08/28(月) 23:38:31.22 ID:464JQDck
ひとまず今日はこれにて切ります。 ゆっくり書く時間がほしい今日この頃です。
228 :
既にその名前は使われています :2006/08/29(火) 02:01:38.55 ID:d5SFDE+k
寝る前の保守
229 :
既にその名前は使われています :2006/08/29(火) 02:46:56.60 ID:/ZBfS7EI
上がれ〜〜〜!!
230 :
既にその名前は使われています :2006/08/29(火) 10:12:42.55 ID:d5SFDE+k
おはようございます保守
231 :
290 ◆JMUNf1M.LE :2006/08/29(火) 10:38:39.95 ID:txu7yQxu
蒼月は詠唱を追えサイレスをエルヴァーンへ放つ、エルヴァーンはそれを気にもせず突進を続け同時にやまびこ薬を飲み干した。 ありえない動きだ、動きながらアイテムを使ったらキャンセルされるんじゃないのか? 「ちょっと待って、走りながらアイテムは使えないはずでしょ」 蒼月が俺の意見を代弁するかのごとく突っ込みを入れる。やはりこいつは来訪者だ、でなければそんな疑問など持つはずがないのだから…。 「なるほど、まだゲームの中だと勘違いしている馬鹿か。クックック、クズに馬鹿、お似合いじゃないか!」 男の突進は止まらず蒼月の目の前に迫り雷を纏った斬撃を放つ。エンサンダーだ、いつの間に詠唱していたんだか気づくことすら出来なかった。 「何時の間にエンなんか詠唱したのよ?!反則じゃない!! 」 またしても俺の意見を代弁してくれる蒼月。 「ハッ、それくらい見抜けよ」 無茶を言うエルヴァーン、それが出来たら最初から文句など言わんだろうに。 「見抜け、っていきなり襲ってきておいて!友人でも何でもないじゃない!? 」 「ククク…そうだな。あいつは嘘を付いた。文句はおれにじゃなく、あいつに言ってくれよ」 よく分からない会話をしつつもバックステップで距離を取る二人、あいつとはいったい誰だ?
232 :
290 ◆JMUNf1M.LE :2006/08/29(火) 10:39:14.62 ID:txu7yQxu
「……あ、っそう。じゃあそこを退いてくれないかな。文句言いに行きたいから」 「出来ない相談だな」 「何故?」 「話す必要は無い。折角生き延びるチャンスをやったのだがな、君はそれを放り出した」 「理解出来ない。貴方も同じ来訪者なんでしょ?何でこんな事を…」 喧嘩のような二人の会話は続く…。結局あいつが誰かはハッキリしなかったがおそらくはカラミヤの事なのだろうと勝手に納得しておく事にした。 「違うな。おれと君では決定的に違うものがある」 その言葉を境にエルヴァーンの殺気が膨れ上がり、そして剣の切っ先を蒼月へと向けた…。 本能的に何かが来ると思った瞬間雷鳴が蒼月へと降り注いだ…、蒼月は雷鳴をまともに受け地に膝をつき苦しそうな表情を見せていた。 「戦いに対する心構えだな。君は油断し過ぎている」 蒼月が油断しすぎている…?警戒を怠っているようには見えないのだが…。 「…な…なにが言いたいのよ」 「それにだ、棒立ちのままおれの魔法にブチ当たった所からすると…。 おれがいつ詠唱したかまるで解っていないし、読む能力や勘、経験もないのだろう」 「わ…解るわけないじゃない!そんなこと!」 「だがな、考えてもみろよ。戦いの最中に詠唱ポーズをとって、ちんたら魔力を洩らしながら魔法を唱えたりするもんか?」 心構えとはそう言うことか、この世界はゲームであってゲームでないということだな。 ゲームのようにいちいち止まりながら魔法やアイテムを使うのは現実に置き換えてみるとありえない、敵の前で数秒止まったままでいるなんて殺されて当然か…。
233 :
290 ◆JMUNf1M.LE :2006/08/29(火) 10:39:45.79 ID:txu7yQxu
「…フム。ただひねり潰すだけでは面白くもなんともないな。コツだけ教えてやろう」 エルヴァーンが何を思ったのか魔法講義を始めだした。殺す相手に対してそんな事をしても意味がないというのに…。 だが好都合だ、蒼月はここで殺されるのかもしれないが幸い俺は気づかれてないはず、このまま潜伏しコツを聞かせてもらおう。 「まずは回路を意識しろ、出来なければ話にならないからな」 「高速詠唱や通常の詠唱ってのは、唱える魔法に対して使える回路は効率なんぞお構い無しにフル動員する」 「ゲームの様に普通に詠唱するとそいつは単なる高速詠唱にしかならない」 「使う回路を工夫すれば、何かの動作と並列しながらでも撃てるもんだ」 「どうだ?糸口は掴ませた。あとは君次第だな」 男はひたすら語り続けた。 回路を意識しろ…、か。 涸れ谷での特訓?のおかげか回路ならはっきりと感じ取る事が出来る。 体内には無数の回路があり…、そのうち使える回路は人によって違う。、そしてできた事と言えば体の一部に魔力を通してその部分をを活性化させるだけだった。 今まではただその部分に魔力を通してただけで回路の一本一本など意識した事はなかった、ならば回路の一本一本を意識して使えばもっと上の次元にいけるってことか。
234 :
290 ◆JMUNf1M.LE :2006/08/29(火) 10:40:57.05 ID:txu7yQxu
「精々頑張って抵抗してくれよ?」 「…これはこれは御丁寧にご高説どうも」 「なぁに礼には及ばない…いや、礼はたっぷり君の体で払って貰うさ」 エルヴァーンは舌なめずりしながらいやらしい目線で蒼月を見る、汚らわしい男だ…、自分の品位が下がるって事を分かってもいないのだろうか? 覗き見してる俺が言えた事じゃないなと自分自身の今の状況に気づき苦笑いをする。さて、そろそろ頃合か、いい加減覗き見なんてやめてこの場から去ろう。 「これは中々、バストゥークもまだ捨てたもんじゃない。 一度に2人の相手となると…今夜は眠れねーな」 動き出そうとした瞬間にエルヴァーンが言葉を発する。 一瞬ばれたかと思ったがどうやら違うらしい、男の厭らしい口ぶりは明らかに女に対するものだ。 どうやら俺以外にもう一人この場で覗き見をしている女がいたらしい。 「アンタの相手はこっちでしょうがッ」 蒼月がその女を守るかのごとくエルヴァーンに切り掛かる。 スレで見てた通りお人よしなんだな、見ず知らずの女を守るなんて。 俺は真似したいとは思わないけど尊敬はするよ。 「そこの貴女!早く逃げなさい!!ゲートハウスにでも駆け込んで!」 「え?う…あ、で、でも… 」 予想外の聞き慣れた声が聞こえてくる…、つい先ほどまで一緒にいた女性の声。 嘘だと思いたかった、一番巻き込みたくなかった人、だからこそ突き放したというのに。 一瞬頭の中が真っ白になった、何故だかは分からないがベアトリスが巻き込まれそうになったという事実がそうさせたのだろう。 気がついたら俺は走り出しベアトリスの後を追っていた。
235 :
290 ◆JMUNf1M.LE :2006/08/29(火) 10:43:14.50 ID:txu7yQxu
以上久々の投下でした。 時間が掛かった割にはうまく書けてないorz もっと文才が欲しい今日この頃ヽ(´ー`)ノ
236 :
既にその名前は使われています :2006/08/29(火) 12:38:29.18 ID:R26dwExX
ニヒル路線に行きそうで行けない男ヴァリエンテ そこは"私"のポジションだっただろうに、ルーファスに背負われちゃう"僕" ちょっと地雷を踏んだかも知れないルーファス ここぞとばかりに愛を育み始めているリードとメイミィ そのうち同じモグハウスで寝泊まりしかねないヒロとアオツキ 警戒心にあふれたレグナスと警戒心なさすぎなフルキフェル 名前がいっぱいあるヒュム♂くん みんなそれぞれに先が楽しみで困ってしまうね。 あとは前スレまで書いてた書き手さん達の続きは…続きはもう読めないのかー? まとめから名前消しちゃったのは、あれはどうなのまとめ管理人さん。 「未完の物語」としてそれはそれで読めるようにしておいちゃ駄目なのか?
237 :
609 ◆dWeYTO/GKY :2006/08/29(火) 13:10:51.72 ID:tiIzjyHG
238 :
既にその名前は使われています :2006/08/29(火) 16:17:07.74 ID:/ZBfS7EI
揚げ
239 :
既にその名前は使われています :2006/08/29(火) 18:56:05.85 ID:R26dwExX
>>236 対応テラハヤス
感謝です〜 あとグレンさんはエル男f2b(ボサ黒・ルーファスさんと同じ)って記述が。
240 :
既にその名前は使われています :2006/08/29(火) 19:12:17.38 ID:R26dwExX
241 :
Lead_161 ◆zmxSLEadCU :2006/08/29(火) 21:10:13.64 ID:4junIvN1
ごきげんよう、皆様。 290様、投下乙でございます。あの場所に、ヴァリエンテさんも居あわせていたのですね。 やっぱりバスが熱い。リードは行けないのが残念です・・・。 さてジュノ編は何が“ここぞとばかり”なのかわからないのですが、まだまだ続く予定です。
レグナスは基本的に
「この中に犯人がいるかも知れないってのに、一緒にいられるか!俺は部屋に戻るぜ!」って感じですw
>>197 マリオワロスw そこでルイージですよww
>>206 ヒロ:ネカマってさ…
アオツキ:ネカマはやめて。
>>215 今、ウィンダスにいる人が少ないなの。だからクピピも出ないなの。
>>223 フルキフェルの中には12人の中の人がいるという噂 |д ̄)
>>227 危ない危ない。フルさんのファン層がリードさんに流れていってしまうところだったww
>>235 闇ヒロ:クックック、一度に2人の相手となると…今夜は眠れねーな
ヴァリエンテ:ゲェーッ、両刀使いですかー!?
>>237 ちょwwww
かつてナグナスはトライマライ水路で魔力の澱みを駆除した事があるのだが、目の前に対峙するそれは全く別物の様に思えた。 複数の属性の魔力が複雑に絡み合い、周りの空間を歪ませ、揺らめいている。それは、まるで体の中を蠢き回る血を連想させる。 敵、ではないようだが警戒を怠るわけにはいかない。魔力を目に集中させ、澱みに対して徐々にピントを合わせていく。 『…あの、あなたは私が見えるんですか?』 これは驚いた。魔力の澱みは手、足、胴、顔を形成していく。澱みの正体は人間だったのか。 しかしまだまだ澱みは朧げで、種族までは確認できない。しかしその体の作りからタルタルやガルカなどではないだろう。 「見えるよ。君は敵か? それとも通りすがりの幽霊なのか?」 右手に魔力を籠めて精霊魔法を放とうとしたが、その大部分をピント合わせに注ぎ込んでいる為、思う様に元素が集まらない。 とは言っても、目に集めた魔力を開放すれば、瞬く間にこの澱みを見失ってしまう。ジレンマだ。 『ああっ、敵じゃない。敵じゃないですぅ! その、どちらかと言うと通りすがりの幽霊、かな…』 澱みはおどけた様な声を出し、自分が敵である事を否定した。その真意は読みかねるが、まぁ信用しても問題はないか。 どうせこれからアトルガンへ行くんだ。何かあったら即座にデジョンで逃げればそれで良い。 「そう。敵じゃないのならさっさと消えてくれ、幽霊さん。俺は忙しいんだ。」 『待ってください! 私、人を探しているんです。でも、私が見える人があなた以外いなくて…』 だから俺に話を訊いて欲しい、か。やれやれだな。思わず気が緩んでしまい、俺は再び石造りのベンチに腰を落とした。 『ヒロっていう名前で、赤魔道士のミスラなんです。金髪で、アーティファクト装束で…』 澱みの放った一言を訊いて、つい大きなため息を声に出して漏らしてしまった。俺はヒロという人物を知っている。
「ヒロって言うと…来訪者の?」 『え、ヒロさんを知ってるんですかッ!? 』 「知ってるって言うか、スレッドで読んだ事があるだけなんだけど。サンドリア組のヒロだろ?」 サンドリア組。俺が朝自スレを読んでいた時点で、サンドリア王国を中心にして共に活動していた来訪者達の事を指す。 具体的には脳筋のルーファス、ニートのヒロ、そして…俺が最も会いたいと望んでいた人物、フルナントカだ。 その彼らがどうして、このバストゥークまでやって来たと言うんだ。彼らもまた、この国に帰還の光明を求めてきたのだろうか? 『って事は、あなたも来訪者なんですね。あ、私は…フルキフェルです。あなたは?』 ……フルキフェル! 魂の混同に歯止めを掛け、2つの心を完全に分離させた来訪者! もし彼女に会えたのなら、何度そう願っただろうか。 タイムリミットが迫っている今、彼女から魂の分離方法を訊き出せれば、態々急いでリアルに帰らなくても済む話なのだ。 「お、俺はレグナス…。なぁ、フルキフェル。教えてくれ、俺、どうしたらあんたみたいに魂を切り離せるんだ…?」 何故彼女が魔力の澱みになっているのかとか、何故彼女がバストゥークにいるのかとか、最早それはどうでも良い事だ。 俺は興奮して、澱みに歩み寄った。目に掛かる前髪を掻き揚げ、顔を近づける。汗で背中はペタペタするし、喉もカラカラだ。 『…ごめんなさい。』 そう言うと、魔力の澱みは俺から一歩身を引き、深々と頭を下げた。 『その辺は私、詳しくなくて。もう1人の方の…彼なら全て知ってるんでしょうけど、今はいないんです。』 「いない…?」 俺の分かりやすく狼狽していく様を見て、フルキフェルは呆れたのか哀れんだのか、これまでの経歴を話してくれた。
フルキフェルの武勇伝が全て話し終える頃には、幾分頭も冷え、冷静さを取り戻してきた。 最近の俺は、どうも熱くなりやすい。焦るのは仕方がない。そう言ってしまえばそれまでだが、それはあまり好ましくない。 どこかのポップが言ってたが、魔道士ってのは、どの様な場合に於いてもクールに状況を見極めなければならないのだ。 だがしかし、それにしたって… 「今の話を信じろって方が無理がある。プライマルアーツ? ジャッジメントギア? 時を巻き戻す盾?」 『本当ですよ! ほら、その反動で私、こうなっちゃったんですから。』 魔力の澱み、もといフルキフェルはその自分の姿をアピールするかの様に、その場でクルリと一回りしてみせた。 彼女曰くゼプウェル島での戦いで、ジャッジメントギアとやらを使い、島全域を巻き戻す事によって危機を回避したらしい。 「ごめんごめん、冗談さ。信じるよ。…俺だって、信じられない様な体験はいくつもしてきたんだ。」 瞼を落として、2日前の大工房での戦闘を思い出す。静止する時間は勿論、炎の龍に謎の魔法ストップ、破壊力抜群な酒瓶。 たった6日間で、控えめに過ごそうかと思っていたこの俺でさえ、これだけの体験をしたんだ。 もしかするとメサイアのエーディトが言っていた"力"とは、彼女達の持っているそれと同系列のものなのではないだろうか。 『ふーん。それで、レグナスさんはどんな体験をしてきたんですか?』 「時止まってメサイアのストップでGMも止まって龍化して酒瓶がどっかーん、だ。」 『…………。』 ただ、1つ思い知らされた事がある。やっぱりこの世界は、本当の世界でもなければヴァナ・ディールでもないんだなって。
『それじゃ、早いところヒロさんの動向を確かめておきたいので、私はこれでお暇しますね。』 「そう。色々とありがとう。エルリッド、助けられるといいな。」 『ありがとうございます。』 本当に欲しい情報は手に入らなかったが、良い話を訊けた。次からは、赤い鎧の武器もしっかり奪っておこう。次があれば、だが。 因みに彼女達がバストゥークへと向かっている理由は、ルーファスの妹であるエルリッドの救出の為らしい。 てっきり俺にも救出作戦を手伝ってくれと頼まれるのかと思ったが、どうもその気配はなかった。控え目なのだろうか。 まぁ他人事には特に興味がないので、頼まれても断るのだが。 「あ、待ってくれ!」 去り行く澱みの後姿を大声で呼び止める。やはり俺は凄い。今すごい事を思いついてしまった。 「フルキフェル宛にさ、俺のノートパソコン送るから、電池が残っている状態の時まで巻き戻しといて欲しいんだ。」 『え、パソコン…ですか?』 よほど意外だったのか、フルキフェルはきょとんとして俺の言葉を聞き返す。 「ああ、俺じゃどうしても電池を復活させる事が出来なくてさ。」 『うーん…一応やってみますけど、出来るかどうか分かんないですよ。それに失敗しても文句言わないで下さいね。』 「オーケーオーケー。じゃ頼んだよ!」 元々俺がバストゥークへ赴いた理由はノートパソコンの復活にある。 もし彼女がそれをやってくれたのなら、無駄足で終わらず、ここまで来た価値は十分にあったと言える。 そして次に会う時こそは、魂の離脱方法を聞き出す事が出来るだろう。大丈夫…大丈夫だ、物語は順調に良い方向へと進んでいる…。
247 :
レグナス ◆/abMGvkWxE :2006/08/29(火) 21:13:59.34 ID:XhErRFL9
以上でーす☆
>>247 投下乙でございます。
とうとうパソコンが起動!? リアルと接続!?
禍神が悪魔召還されたりしたら、手におえませんね・・・。
「飛躍しすぎだ」 俺はあきれて、ため息をついた。 同意を求めてメイミィに水を向けようとしたが、当の彼女までモジモジと目を伏せている。 ―――乗り気だと? 仮にそうだとして、その気持ちには応えられないというのに。 気を取り直して、俺は再び皿を拭き始めた。そんな俺をはさむようにイッチとメイミィが並ぶ。 両脇から、なにやらずっと視線を感じるのは気のせいだ。俺は食器を落とさないことだけに、集中した。 程なくして皿洗いも終わり、片付けも済んだ。 「さて、みんなおいとまするかにゃー」 「あ、待ってください」 ふと気がついて、メイミィが制止した。 「書置きしておきましょう。トトが起きたときに誰もいないと、心配するだろうし」 そう言って、さらさらとペンでメッセージを書いていった・・・のだが。 「メイミィ。日本語では、トトが読めない」 俺はペンを借り受け、同じ内容をヴァナの文字で書き記した。 あ・・・、と絶句するメイミィ。 「そういうことだ」 日本語を忘れたわけではない。だが今は、こちらの言語を遣うほうが自然にできてしまう。 やはり俺とメイミィは、違う・・・。
250 :
Lead_161 ◆zmxSLEadCU :2006/08/29(火) 22:29:41.71 ID:4junIvN1
またまた短いのですが、以上です。
251 :
既にその名前は使われています :2006/08/30(水) 00:13:46.20 ID:1exqtrmI
あげ
252 :
既にその名前は使われています :2006/08/30(水) 00:34:28.21 ID:7fMNPj8y
禍神がでてきたら、俺が出て行って日本をやっつける
253 :
既にその名前は使われています :2006/08/30(水) 02:15:18.56 ID:eyAGMxBS
age
254 :
既にその名前は使われています :2006/08/30(水) 02:15:40.61 ID:ZTKS4BdC
上がってくれ!僕らのために上がってくれ!
255 :
既にその名前は使われています :2006/08/30(水) 02:15:50.64 ID:A7KvsYzF
日本をやっつけてどうするのかと小一時間(ry
256 :
既にその名前は使われています :2006/08/30(水) 06:28:25.94 ID:fOl28AOe
ageage
257 :
既にその名前は使われています :2006/08/30(水) 11:29:17.69 ID:1exqtrmI
危ない保守
258 :
既にその名前は使われています :2006/08/30(水) 14:11:52.40 ID:laVlu9zB
保守
259 :
既にその名前は使われています :2006/08/30(水) 17:49:24.56 ID:c9sJIgrJ
保守
260 :
既にその名前は使われています :2006/08/30(水) 18:25:58.47 ID:Vh2MGMB4
今、自キャラになったらチョコボと一緒にすごす以外に考えら得ない
俺が自キャラになったら ちょっとノウキンなイーサンぼこりにいくわ
262 :
既にその名前は使われています :2006/08/30(水) 21:08:18.69 ID:ZTKS4BdC
実録!チョコボの卵+蒸留水+炎のクリスタル=? 誰か書いてくれ
263 :
Kiesel ◆nu123wJPbk :2006/08/30(水) 21:33:04.88 ID:l6Q9HlNJ
「さて、」
気難しげに、ハルヴァーが私を睨む。
「そろそろ話を進めたいのだが、まだかね?」
「すいません寝込んでました・・・orz」
「体調管理はしっかりとな」
「・・・はい、中間管理職様orz」
スイマセンスイマセンスイマセンorz
ついでにコテを改めました。
懐かしい名前です。
>>236 現役当時から誰も本名で呼んでくれないので、たくさんの名前がありm(ry
264 :
Kiesel ◆nu123wJPbk :2006/08/30(水) 21:50:11.27 ID:l6Q9HlNJ
ハルヴァーの話によると各国に、異世界から来た冒険者の話が噂としてあるのだと言う。 彼らはこの世界にはない知識を持ち、代わりにこちらの知識を知らず、奇妙な単語を口にする。 ハルヴァーも何人かの冒険者に話を聞いてみたが、明確な情報は得られていない。 だが、彼こそと踏んだ冒険者は時を待たずに姿を消すか、あるいは他の冒険者と同じように、 異世界の記憶など始めからなかったかのような言動を取る。 それでも大まかな内容は把握し、共通する言葉もいくつか知ることができた。 「それが、スレと言う言葉だ」 聞いた瞬間、私は机に突っ伏しそうになった。 真顔でそんなことを言われたら、その、何だ。色々な意味で困る。 「・・・・・・えぇと、私・・・が知っているのと大体同じですね」 「やはりそうか・・・」 ふむ、と唸り、別の書類をぱらぱらとめくっていく。几帳面な文字が細かく記されていた。 「では、シオン・・・キーゼル?お前自身のことをいくつか聞きたいのだが」 ハルヴァーはどこから出したかペンを手に言い、私は改めて目の前の人物を見た。 「あ、はい。・・・あ、呼びやすいほうで呼んでください」 「では、キーゼルと」 絶対そっちのほうが呼びにくそうだけどなぁ・・・外国人の考え方はよく分からない。
265 :
Kiesel ◆nu123wJPbk :2006/08/30(水) 21:55:41.86 ID:l6Q9HlNJ
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。 「・・・本当なのか?」 眉間にしわを思いっきり寄せ、ハルヴァーが私をまじまじと見つめる。 問題になったのは、いわゆる『中の人』の問題だった。 「・・・男だろう?」 「・・・一応女です」 間違いなく、とにかく、私は女だ。・・・外見はどう見ても男だけど。 「・・・・・・・・・・・・」 「・・・・・・・・・・・・」 しばらく睨み合い、それからふと思い付いたように肩を叩かれた。 「・・・そう言う症例もあると聞く。非難されることもあるだろうが、気を落とさずに・・・な」 ちょっと待て、それ解決になってないだろ!? 苦し紛れの答えに独りで納得しているハルヴァーは、でもやっぱり納得しきれていないようだった。 「閣下」 不意に、今まで黙っていた騎士が口を開いた。 「『来訪者』の中にも、元は男であると主張する女性がいたと記憶していますが」 「ああ、分かっている」 なら言うな。 平然と応えるハルヴァーに、私は知らず拳を握っていた。 しかしこの騎士、本当に影のようだ。今までずっと忘れていた。
266 :
Kiesel ◆nu123wJPbk :2006/08/30(水) 22:00:02.37 ID:l6Q9HlNJ
ハルヴァーは何事かを書類に記し、騎士に渡す。 「ケインに伝えるように」 「は。では、ヴォーシェルにてお預かり致します」 「頼む。彼のモーグリは帰したな?」 「ケインが頭のアレを掴んで振り回したりしていなければ、恐らく無事に」 人のモーグリに何するんだ・・・ 「では、私はこれで失礼する。キーゼル、お前にはまだ聞きたいことがある。明日も来るように」 「・・・あ、はい。分かりました」 ハルヴァーの言葉に頷き、その背を見送る。 これからどうなるんだろう。仕事もあるし・・・あ、書類の提出期限近かったっけ。 ふぅ、と息を吐き、何気なく見た窓の外の色に、昼を越して夕方に近い刻限だと知る。 ハルヴァーは小さなことにもしっかりと食いつき、わずかなことも聞き漏らすまいと念を押しながら話した。 それがあまりにも真摯で、こちらも、喉の渇きや空腹を忘れて話し込んでしまった。 気が抜けると一気にそれが襲いかかり、冷たい飲み物がほしくなる。 ・・・どこかで何か飲めるかなぁ。駄目だったらモグハウスでモーグリに作らせようか・・・ 「ほら」 「ふぁっ!?」 ぴとっと頬に冷たいものがあてられ、奇声を発してしまった。 差し出されたのはカップだった。よく冷えたミルクがなみなみと注がれている。
267 :
Kiesel ◆nu123wJPbk :2006/08/30(水) 22:05:54.21 ID:l6Q9HlNJ
「あ、ありがとう・・・」 カップを受け取り顔をあげると、あの騎士が無愛想にこちらを見ていた。 「大したものじゃない」 短く応え、自分のらしいカップに口をつけた。 「あの方に付き合うといつもこうなる」 「・・・話、長いんだ?」 「話し出すと長い。特に難しい話になると、みんな半分くらいしか聞かないな」 「・・・そうなんだ」 ものすごくよく分かる。 カップにそっと口をつけ、ミルクを口に含む。ほんのり甘く、渇いた喉に優しい。 とりあえず、このまま帰ってもいいのだろうか。そう言えば何故呼び出されたのかすら教えてもらえなかった。 何だかすごく疲れた。眠くて、まぶたが落ちそうになる。 「・・・これ、」 声は、最後まで聞けなかった。 「・・・ケイン」 顔を出した兄弟と机に突っ伏す少年を見比べ、あまり表情に出ないが困り果てて兄弟に言う。 「これ、メリーのミルクだ」 兄弟はきょとんとし、それから苦笑した。
268 :
Kiesel ◆nu123wJPbk :2006/08/30(水) 22:10:08.46 ID:l6Q9HlNJ
今回は以上です。 これからどうなるのかは自分でもさっぱりさっぱりなのですが、 隅の方で何かやっているな程度に思っていただければ幸いです。 冒険?【何ですか?】
昼間の保守、ありがとうございます。
>>268 投下乙でございます。
『中の人』が女性でキャラが男性・・・。つまりフルさんのライバルですね!(何)
続きを楽しみにしております。どうか体調管理にはお気をつけて・・・。
「それじゃぁ」 トトの家から外に出たところで、イッチはスタスタと一人で歩き出す。 「オレのモグハ、あっちだから」 あぁ、と俺は応えた。 「イッチ、いろいろありがとう」 聞こえているのか、いないのか。 後ろ手に手を振りながら、小柄なイッチは人ごみの中に消えていった。 正直、ちょっとカッコつけすぎじゃないかと思う。 「メイミィ、ありがとう。おかげで助かった」 俺は、傍らで所在なげにしていたメイミィに声をかけた。 「なにより、元気が出たよ」 「いえ、そんな・・・でも・・・」 うつむきかげんで逡巡していた彼女が、きっ、と俺を見つめた。 「もう突然いなくなったり、しないですよね? この前みたいに・・・っ」 む・・・、と俺は言葉に詰まった。 実際のところ、モンブローの所に寄った後で姿を消そうとも、考えていたからだ。 互いに無言のまま、メイミィを彼女のモグハウスまで送った。 「また明日」 彼女との別れ際、俺はつとめて平静を保ちつつ、そう言った。 自分の言葉が、虚しく己の内に響くのを感じながら。
271 :
Lead_161 ◆zmxSLEadCU :2006/08/30(水) 22:58:11.57 ID:fOl28AOe
ageさせていただきます
272 :
既にその名前は使われています :2006/08/31(木) 00:49:30.45 ID:m24TzbnT
勝手に対立させんなよ保守
273 :
609 ◆dWeYTO/GKY :2006/08/31(木) 03:18:57.80 ID:4pILYgmH
久々に投下させて頂きます(`・ω・´)ノ
274 :
Loufas ◆TTnPTs4wAM :2006/08/31(木) 03:19:01.05 ID:PUM4LQtb
皆様投下乙です。 フルさんライバル現るですかー… キーゼルさんにwktkですw 深夜の保守ついでに投下します〜
275 :
609 ◆dWeYTO/GKY :2006/08/31(木) 03:19:15.21 ID:4pILYgmH
アオツキのモグハウスは近所だったが、それでもひどく遠く感じた。 彼女の熱いネカマ談義を適当に聞き流しながら、部屋にたどり着く。 おれとしてはマルトとの関係とか、その辺の誤解を心配していたので、助かったといえば助かったのだろうか。 アオツキの部屋に入るのはこれで三度目だ。 家具の配置が多少違うような気もするが、よそと代わり映えのしないレンタルハウス。 前より精彩を欠いて見えるのは、何度も見ているからか、結局男の部屋だと分かってしまったからか。 よほど鬼門だったのか、部屋に入ってからも座らされて説教は続いて、おれは"こいつにネカマの話をするのはもうやめよう"と心に誓った。 「ご主人さま、ちょっといいクポ?」 厨房で料理をしていたモーグリが、不意にアオツキを呼んだ。手が足りないから手伝って欲しい、と。 見ればモーグリは小さい身体で厨房を切り盛りして、二つの火を同時に使っている。 クリスタル合成を補佐的に用いて、主軸は自然の火や竈を使うのがこの世界の調理法であるらしい。このモーグリだけかもしれないが。 アオツキはモーグリの要請に応じてこまごまとした用事をこなしている。 しばし、妙な説教から解かれた解放感を満喫するが、戻ってきたアオツキはまだまだ話したい事があるようだ。 「話が逸れたけどさ、本題に入っていいかな?」 本題というのは、もう一人の"おれ"の事だった。
(308) 俺は、妙な気配に気が付かなかった振りをして相変わらずフルキフェルに視線を送っている。 フルキフェルは随分と迷いながら鞘を握ってみたり、かと思えば手のひらに魔力を集める仕草をしてみたりと随分忙しそうだ。 せめて襲い掛かってくる前に「冥土の土産だ」とか言って全部話すつもりだろうか、と暢気に考えながらも視線は外さない。 やがて何かを抑えるように長いため息をついた後、フルキフェルはだらんと両手を下げた。 さて安心して良いものかどうか。この手の罠はよくある話だが… またしばらく無言の時間が過ぎる。先を見に行った2人が帰ってくるのを心待ちにしながら、油断無く気配は探る。 先に口を開いたのはフルキフェルだった。 「…時間の問題かもしれませんね、今のままでは」 返事は返さずに、視線と表情だけを返した。 「あんな事さえなければ、気取られるわけがないと高を括っていたのですが…」 ふんっ、と鼻息を荒げて、長く続きそうな話に横槍を入れる。 「答えたくなけりゃ答えなくて良い。最初にそういったつもりだったんだがなぁ、聞こえなかったか?」 「あなたが聞いたことです」 「てめぇの反応見て聞く気が失せた。もうこの話は終わりだ、いいな!」 ただの興味本位にそこまで思いつめた答えを用意されたって困る。半分は本音だ。 剣を抜こうとしてまで隠そうとすることを俺に話されたって、それは重荷になるだけでしかない。面倒くさいのは御免だ。
277 :
609 ◆dWeYTO/GKY :2006/08/31(木) 03:19:32.15 ID:4pILYgmH
「さあね」 はぐらかすおれに、アオツキが食い下がる。 「あのさ、今回ばかりは首突っ込んでもないのに殺されそうになったんだから、事情くらい話してよ」 誰だって話したくない事はある。いや、おれにはそれが多すぎる気もする。でも、多かろうが少なかろうが、話したくない事は話したくないんだ。 「ちょっと、聞いてるの!」 だけどアオツキは許してくれない。 「もしかしたら殺されるんじゃなくて、犯されてたかもしれないのにさ」 おれは逸らした目をチラリと戻して、ご機嫌斜めなアオツキの顔を伺うと、再び視線を逸らして答えた。 「冗談きつ。ネカマ襲う男がどこの世界にいるんだよ」 言ってから後悔する。また説教大会になったらどうしよう。いい加減おれも学習しないな。 苦笑を漏らす。それがアオツキには侮蔑に映ったらしい。ますます声を荒げておれを問い詰める。 「今の体は女なんですけど? 信じられないって言うなら確認してみる?」 うんざりしながらまた一瞥をくれ、また特に興味もないモーグリに視線を戻す。 いい加減怒ったのか、アオツキの両手がおれの顔を左右から押さえ込んで、強引に彼女の方を向かせる。 確認だって? 意味分かって言ってんのか? かりそめの体だからって、いい加減すぎやしないか? フルキフェルやルーファスの身の上話が想起された。ヴァナ人にはヴァナ人なりの生活とか考え方があって、おれ達は間借りしてるだけなんだぜ? 不意にこみ上げた吐き気に任せて、強引に手を振り解いてアオツキに背を向ける。 「それがお前本人の体なら、是非とも試したいね」 それがおれに出来る精一杯の反撃だった。
(309) 「どうかなさいましたかな?」 横穴の奥から爺さんの声が聞こえた。 その声の方向に、フルキフェルの視線が注がれる。同時に、さっき俺に向けた敵意も。 俺の時のように迷った素振りがない。ほぼ純粋な"殺気"だ。 爺さんはまだ少し離れた場所にいる。 魔法の間合いはわからないが、幸い随分頭に血が上っているようで、腰の剣を抜こうとしている。 コレなら止められる。 最初は、疲労でがら空きになっている腋を通すようにして壁に蹴りを一つ。鞘を握っていた手が緩む。 さらに顔面スレスレを狙って同じく壁に襲撃を放つ。 動きが止まったのは確認できた。ついでにこれで頭を冷やしてくれればと思ったが、フルキフェルは続けて立ち上がろうとしている。 だが、その動作はフルキフェルの意思に反して力なく折れる彼の膝によって止まった。 爺さんはそんな様子を知ってか知らずか、特に気にした様子もなく側まで来ていた。 そのままフルキフェルの前まで行って、腰を屈めて二言三言耳打ちをしたようだ。 張り詰めた気配が消えるのが判った。フルキフェルが折れたらしい。
279 :
609 ◆dWeYTO/GKY :2006/08/31(木) 03:19:50.10 ID:4pILYgmH
沈黙。それきりアオツキは黙ってしまった。 腕組みしたまま肩越しに横顔を見せて、問いかける。 「あいつがおれの知り合いだって? はったりだろ、他にも何か言ったのか」 アオツキはうつむき加減のまま、ふてくされたような顔で返す。 「キミの事、クズだって」 クズか。そりゃあいい。あいつもたまには的を得た事を言う。 図らずも笑いが洩れた。ここのところ、こんな笑い方ばかりしている気がする。 「はっ、人を見る目はあるみたいだな」 それがやっぱり不満であったらしい。 「キミはそれでいいの? ボクは頭に来た。だって……」 「おまちどおさまクポ〜、モグ特製ポトフと、トカゲ肉とボスディン菜のバターソテークポ〜」 主人の言に被せるように、モーグリがトレーを持ってやってくる。 「難しいお話は食べてからクポ、モグはもうお腹がすいて死んでしまいそうクポ」 釈然としないまま、アオツキが黙る。 おれ達の険悪な空気をモーグリなりに察しての行動だろう、正直ありがたい。 ありがたいはありがたいが、とても何かを食べられる気分ではない。 吐き気はまだ収まっていない。暖かいバターのいい匂いを嗅ぐだけでむせ返って戻しそうだ。
280 :
609 ◆dWeYTO/GKY :2006/08/31(木) 03:20:09.00 ID:4pILYgmH
「ヒロ様も如何クポ? あまり量はないけど、おいしいクポよ」 多分アオツキと自分の分しか作ってなかったんだろう。後から多少追加したようだが、それでも手持ちの食材では足りなかったと見える。 トレーの上にはどうにか二人分の食事しか乗っていなかった。 「おれはいい。もう行くよ」 そう告げて暇を乞うたおれを、モーグリが呼び止めた。 「その格好で出かけるクポ?」 自らの姿を省みる。 血だらけだ。宿に戻ってもこれではうまくない。 「ええと……」 言い澱むおれに、モーグリが配膳しながら続ける。 「お洗濯をするクポ。だから上着を脱ぐクポ」 躊躇するおれに、その方がいい、とアオツキ。まだ話は終わってない、と顔が言ってる。 うんざりして肩をすくめたが、正直ありがたい申し出だった。だからおれは、厚意に甘える事にした。 フォーク片手に様子を伺うアオツキに、先に食ってろと告げて、玄関兼洗い場兼厨房兼風呂場兼便所の短い廊下で手早く装束を脱ぐ。 血が凝り固まってこびりつき、ごわごわして脱ぎにくい。 しばらく格闘してどうにか下の肌着だけの姿になり、ふと居間を窺うと、アオツキが先ほどのフォークを握り締めたまま舟を漕いでいた。 「しょうがないご主人様、よほど疲れたクポね」 どこか親愛の情を感じる口調で、モーグリが呆れてみせる。今日は色々あったからな。 ガキかこいつは。おれがついた悪態に、モーグリはクスクス笑いで答えた。
281 :
Loufas ◆TTnPTs4wAM :2006/08/31(木) 03:20:52.91 ID:PUM4LQtb
って、思いっきり投下が被ってる…orz ヒロさんごめんね…(つД`) こっちは以上ですw
282 :
609 ◆dWeYTO/GKY :2006/08/31(木) 03:21:02.05 ID:4pILYgmH
モーグリが呼びかけても揺すってもアオツキは目を覚まさなかった。もっと過激にやれば起きるのかもしれないが、そこまでする気はないみたいだ。 「どうしよう、お料理が冷めちゃうクポ」 チラリとモーグリがこちらを窺う。 「ヒロ様、よかったら召し上がらないクポか? ご主人様の古着がそのクロゼットにあるから……」 「女物を着るなんざ、考えたくもないね」 それにとても何かを食べられる体調じゃない。 「お前が全部食ってくれ。このたらい借りるぜ」 サンドリアは下水こそあったものの上水は汲み置きだったが、バストゥークには上下水道がある。 上下水道は平行して流れ、小さな溝で繋がっている。 使いたい分だけ堰を外して部屋に引き込み、使い終わったり汲み損ねたりした水は少し低いところを流れる下水へと消える。 このシステムだと、恐らく二階以上の部屋にはやはり汲み置きが必要になるのだろうか。 小さな石作りの水道管から流れ出しては下水へと消えて行く小川のような上水道から手桶で水を汲むとたらいにあけ、中に血だらけの衣装を放り込んだ。 肩当についた塊をこそげ落とし、スカーフに染み付いた血痕をもみ落とす。 ……落ちない。 しばらく格闘していると、げっぷをしながらモーグリがやってきて、 「それじゃ落ちないクポ。クリスタルを使うクポ」 見ると、テーブルの上の料理はすっかりなくなっていた。 モーグリが白豚と言われる理由と、おふくろが太っていた理由が何となく分かった気がする。
283 :
609 ◆dWeYTO/GKY :2006/08/31(木) 03:22:04.80 ID:4pILYgmH
うわほんとだ・・・ なんだか一回の投下でやけに行数増えるなぁ・・・ とか暢気に思ってました(つд`;)
284 :
609 ◆dWeYTO/GKY :2006/08/31(木) 03:22:36.52 ID:4pILYgmH
「もう固まっちゃった血は、簡単には落ちないクポ。この家にもクリスタルはあるけど……」 主人のものだから、許可無く使うわけにいかないとモーグリは言う。 「だからヒロ様のを出すクポ。光か水の晶力のクリスタルクポ」 クリスタルなんて、手持ちにはなかったな。あ、いや……一つだけポケットに入ってた気がするが、あれは水クリだったかどうか。 返事に詰まっているおれに、モーグリが納得したようにうなずく。 「そういえばヒロ様も来訪者だったクポね。シグネットクリスタルを出すクポ」 シグネットクリスタル? 知らない単語だ。 「来訪者を知ってるのか」 言いながら、先ほど思いついたクリスタルを差し出してみる。「……これの事か?」 「それクポ! いいクポか、よく見てるクポよ」 クリスタルを受け取ると、目を皿のようにしてクリスタルを調べ、小刀で鉛筆を削るように先端を削ぎ落として行く。 「モグが知っているのは、ご主人様だけクポ」 モーグリがどこかしみじみとした口調で言った。 言いながらも手は動いている。削ぎ落とされた破片はキンキンと音を立てて床に落ち、人差指くらいの大きさの、色とりどりのクリスタルに変わる。 それなのに、シグネットクリスタルは少しも小さくなっていない。 いや、違う。確かにシグネットクリスタルは、そぎ落とされた晶力の分だけ、存在感が小さくなっている。 「へぇ、そんな事が出来るのか」 「ヒロ様も慣れれば、好きなクリスタルを出せるようになるクポ。もちろん入っていない色は出せないクポが」 感心するおれを尻目に床に落ちたクリスタルをすばやく拾い集めると、 「シグネットクリスタルは、生き物が死んだりした時に霧散する晶力を集めて結晶化する力があるクポ。ヒロ様、水と土と火のクリスタルばかり集めてるクポね」 来訪者になる寸前、暗黒で砂丘デビューしたからな。それまでに狩ったオークやゴブリンや蟹やミミズや、とにかくそういう連中の晶力が残っていたんだろう。
285 :
609 ◆dWeYTO/GKY :2006/08/31(木) 03:22:55.50 ID:4pILYgmH
その間おれはモーグリに言われるままたらいの水を捨て、モーグリがそこにクリスタルを落とし込む。 ショーで、手品の種を探す観客の気分だ。得意げに印を組んで術式を構築するモーグリの手元を、おれは目を皿のようにして見守った。 モーグリが合成の術式を構築する。 クリスタル合成の魔法回路は、クリスタルに刻まれているものを使う。 それがどういう仕組みで刻まれたものか知らないが、モーグリは上手に回路を閉じて、クリスタル自体に内包された魔力を流し、術を行使する。 たらいに水が溢れんばかりに湧き出し、それが振動して、たちまち真っ赤に染まる。 「さぁ、次はすすぎクポ。ヒロ様、水を捨てて欲しいクポ」 感心して、阿呆面で眺めていたおれに、モーグリが言う。 我に返ったおれは慌てて腰を浮かせ、重たいたらいを傾けて真っ赤な水を棄てた。 「それは、おれにやらせてくれないか」 再びたらいの中にクリスタルを落とし込んでいたモーグリが、少し怪訝そうな顔をした。しかし黙って譲ってくれる。 この程度のことなら、おれでも出来るはずだ。少なくともこの体は、あいつがいた頃は合成専門の倉庫だったのだから。 洗濯というものをリアルでやったのは、小学校の生活科以来だ。イメージは貧困だが、とにかく意識を集中する。 クリスタルに縦横に走る、細かいヒビのような魔法回路を探り、繋ぎ、内からあふれ出す魔力を調節しながら流す。 クリスタルに込められた魔力はサイズの割に大きい。少し気を抜くと回路の全てを押し流して破裂しそうだ。 モーグリの倍ほどの時間をかけて水を創り出し、浸透させ、揺さぶる。染み出した不純物を衣装から剥離して浮かべた辺りで、不意に集中が乱れた。 パチン、と小さな衝撃があって、四分の一くらいの大きさまで萎縮していたクリスタルが弾け飛ぶ。 最後はしまらなかったが、たらいの中の衣装からはすっかり汚れが落ちていた。
286 :
609 ◆dWeYTO/GKY :2006/08/31(木) 03:23:10.80 ID:4pILYgmH
下手くそクポね。 そんな感想を聞きながら衣装を水から引き上げ、たらいを空けた。 「次はほつれの修繕クポ」 モーグリが衣装を確認して、損傷しているところを探す。 「ヒロ様でも多分出来ると思うクポが、念のためどうでもいい布切れで練習してから試した方がいいクポ。アーティファクトは壊すと厄介クポ」 だんだん遠慮がなくなってきたなこいつ。 「モグがやっておくから、ヒロ様は休んで眺めてるといいクポ」 確かにへまをしてアーティファクトがぼろくずにでもなったら大惨事だ。 おれはモーグリの言葉に従って洗い場を出ると、モーグリの手元が見える位置に腰を下ろした。 壁に背を預けたまま、モーグリの仕事ぶりを見守る。 ふと気になって振り向くと、アオツキがテーブルに突っ伏したまま無防備に寝息を立てていた。 おれはここにきてようやく、手足の先端から背骨の中心まで、重い痺れのようなものに支配されつつある事に気がついた。疲労と、眠気だ。よくもこんな状態でクリスタルを制御できたもんだと思う。 モーグリのちまちました手の動きを眺めているのが苦痛になる。目を開けている事すら困難になる。 ああ、これは駄目だ。もう何も頭に入ってこない。 おれは小さくモーグリに詫びると、静かに目を閉じた。 ちょっとだけ眠ろう。そう、ほんのちょっとだけ。一〇分、いや、五分でいい。そしたら頭もスッキリして、ちゃんと見られるから。 誰に聞かせるでもない言い訳を心の中で繰り返しながら、おれは深いところへと落ち込んでいく意識を手放した。
287 :
609 ◆dWeYTO/GKY :2006/08/31(木) 03:24:00.49 ID:4pILYgmH
ここまでです、失礼しました(つд`;) 以上、最近マイケルジャクソンばっかり聞いてて、SSのキャラがいつ踊りだすか不安で仕方ない609でした(´∀`)
288 :
既にその名前は使われています :2006/08/31(木) 06:56:30.18 ID:YfJjITHZ
おはようage
289 :
既にその名前は使われています :2006/08/31(木) 10:27:19.95 ID:qrVn5BjQ
ハラハラ保守
290 :
既にその名前は使われています :2006/08/31(木) 12:09:03.86 ID:UZakNkQP
クリスタルを溜め込めたらどんなにいいか保守
291 :
既にその名前は使われています :2006/08/31(木) 16:01:08.36 ID:m24TzbnT
元倉庫だからそんな適当な名前だったのかage
292 :
既にその名前は使われています :2006/08/31(木) 19:55:32.02 ID:UZakNkQP
倉庫にもマゴゴロ込めた名前をつけようぜ保守
293 :
既にその名前は使われています :2006/08/31(木) 20:49:36.61 ID:zzqP8ejb
Mmaannkkoo : 真心を、君に。 ほしゅ
294 :
既にその名前は使われています :2006/08/31(木) 23:58:55.34 ID:qrVn5BjQ
295 :
Kiesel ◆nu123wJPbk :2006/09/01(金) 02:43:05.32 ID:1++cO9tS
簡素な室内に、男たちが向かい合って机を囲む。 「きーさん、何でキーゼルって名前なの?」 問いに私は、カップの縁を撫でた。 「辞書を引いてたら、なんかかっこよさげだったから」 「・・・そ、そうなんだ」 「オレたちはそれっぽくてゴロが合う名前かな」 「双子だから似たようなのを考えて」 色違いの双子が言った。 「そういうゆきさんは?」 「ぼくはペンネームから♪」 「「「・・・・・・・・・・・・。」」」 実際の会話を元にしたフィクションです。 つまり十人十色なのですよ。 そういうわけで続きを少し。
296 :
Kiesel ◆nu123wJPbk :2006/09/01(金) 02:45:13.63 ID:1++cO9tS
花の香りがする。淡い、優しい香り。 「ん・・・」 まどろみから目を覚まし、けれど意識は覚醒しないまま、ぼんやりと視線を移す。 つん、と何かが額に触れた。 ・・・・・・? 何か、いや、誰かが私の顔を覗き込んでい 悲鳴。 「・・・ケイン、客人で遊ぶな」 耳を押さえてうずくまる男に、もうひとりがいさめる。 私はと言うと、ベッドの上でクッションを抱えて身構えていた。 な、なに?今何が起きた? 「だって、あんまり気持ちよさそうに寝てるんだぜ、こいつ」 非難がましく私を示し、彼は相手に言い返した。 ・・・あれ。 よく見ると、抗議を受け流しているのは先程の騎士の男だ。私にちょっかいを(いや、よく分からないけど) 出そうとした男もまたエルヴァーンで、そして彼に酷似していた。違うのは、髪の色と表情だろう。
297 :
Kiesel ◆nu123wJPbk :2006/09/01(金) 02:49:06.73 ID:1++cO9tS
「ケイン。外見は男でも中身は女性だと教えただろう」 「だからって、いくら何でも無防備に寝るか?こんな男所帯で」 「・・・何のためにこの部屋を空けたと思っているんだ、お前は」 溜息。それから私の方を向き、紙袋を放る。・・・落とさず受け止められた。 「着替えだ。終わったらおりてこい」 「え?」 「もう、夕食の時間だ」 言われて、いつもの癖で枕元に置いてあるはずのケータイを探し、見つかるはずがないと思い出す。 「・・・そっか」 くしゃりと髪をかきまわし、『ここ』がどこか思い出す。 ・・・って、ここはどう見てもドラギーユ城じゃない。一般的なサンドリアの家だ。 いつの間に?騎士に視線だけで問うと、彼はわずかに眉を寄せた。 「・・・寝ていたから、連れてきた」 「・・・・・・え。」 絶句する私に、もうひとりが言った。 「担いで持ってこようとしたらカインが怒ったんだぜ?しょうがないからさ、こうして」 こう、とやった仕草は、何かをすくうような、あるいは抱きかかえるような。 「お姫様だっこがご所望とはまたロマンティックn」 その言葉は、鉄拳とクッションによって遮られた。
298 :
Kiesel ◆nu123wJPbk :2006/09/01(金) 02:51:33.72 ID:1++cO9tS
今回は以上です。 ライバル・・・ライバル・・・うーん、あまり大したことはできないので、 隅っこで何かやってます。はい。 村人Aとか木1みたいに。
(310) 「道のりはまだ長いようでございます。すこし休憩を致しましょう」 そう言ってこちらに背中を向ける爺さんに、フルキフェルはもはや興味もないといった様子で下を向いている。 取りあえず物騒なことにはならずに済んだらしい。 ラディールが戻ってきて、どうやらバストゥークまで行く道に問題は無いらしいという話をしている。 途中でバストゥーク側から来た役人に会ったのだそうだ。 「調査って言ってたから、アルテパ側から来たけど横穴を通って来たって教えたのよ。そしたら引き返しちゃって…」 「…おかしくねぇか?何で調査に来たのが、話だけ聞いて帰った?」 正式な依頼をしていない冒険者からもたらされた情報だけで報告が出来るわけが無い。 ついでに言えば、アルテパ側で会ったガルカの話からすると、既に大まかな調査は終わっているような口ぶりだった。 「じゃぁ、何だったのかしら?」 今の状況でウソを付く必要がある連中は限られる。 「まぁ、そもそもバストゥークにこの洞門の管理責任はございません。怠惰な役人だったのでございましょう」 爺さんが事も無げに言って、ラディールに見えないように人差し指を立てて見せた。 壁にもたれかかったままのフルキフェルは一言も発しなかった。
(311) 「恐らく逆、ですな。失念しておりましたが、この地は立地に反して水はけのよい場所なのでございますよ」 俺にしか聞こえないような小声で、爺さんがそう言った。 何が逆なのか、と考えて眼下の通路に溜まった水を見た。岸壁を見ると若干水の量が減っているようだ。 通路が水で満たされていると知った時に、これがいつ行われたことなのかを考えてみるべきだったのだ。 あの場の全員が、日付にして2日前から3日前、奴がここを通る時にやったものだとばかり思ってしまった。 だが、ここは普段から水が流れているし、増水したところでこんな水溜りのような状況は何日も続かない。 つまり、この水溜りはごく最近作られた物だった。 だとすれば、犯人は訳知り顔でしゃあしゃあと説明した、あのガルカ以外には無い。 と言うより半ばからかわれたのかも知れない、と思うと苦笑いしか出てこなかった。 すると役人は、落盤の調査ではなく状況の確認に来たのだろう。 それなら、ラディールの話を聞いて引き返したのも頷ける。つまり、通行は可能であるという最も重要な情報を持ち帰ったのだ。 「やられたな…」 「私としました事が、まんまと出し抜かれました…」 ラディールは状況がまだ掴めていないらしく、俺と爺さんの顔を交互に覗いて不思議そうな顔をしていた。
301 :
Loufas ◆TTnPTs4wAM :2006/09/01(金) 03:36:19.35 ID:7QiSvs3D
投下終了age 本編なのに小噺みたいになったよママンorz
302 :
既にその名前は使われています :2006/09/01(金) 07:07:21.95 ID:q2wQV1M0
ラディールって誰だっけ?メイド? 影が薄すぎてよくわかんねw
303 :
Lead_161 ◆zmxSLEadCU :2006/09/01(金) 07:09:10.39 ID:sgrRMKk2
保守deおはようございます。
昨夜は続きを書く時間すらままならず。
>>298 なんだか小悪魔系な双子が思い浮かんで仕方がないんです。
フェイスタイプが気になるところです。
>>301 そうだったのかー! 読んでいる自分もだまされてしまいました。
お爺さん、ボケているのかワザとなのか・・・。後者の気がしてならない今日この頃。
>>301 ルーファスさんの奥方ですよ。
影が薄いだなんてとんでもない! あの奥方は・・・(強制沈黙)
306 :
既にその名前は使われています :2006/09/01(金) 11:24:32.40 ID:k/KhtGRw
ライバルつーより同じ苦悩を分け合う戦友みたいにならんかな保守
307 :
Kiesel ◆nu123wJPbk :2006/09/01(金) 16:08:22.15 ID:1++cO9tS
初めて出会った時、誰もが信じていた。 「きーさんどう見てもリアル男でしょ」 「しーちゃ、ネカマだと思ってた・・・」 「orz」 中の人など飾りです保守。
308 :
dede-o :2006/09/01(金) 17:01:29.14 ID:uGd4grKY
なら俺が書こう。朝起きたらででお?になっていた。 …とスレに書こうとしたら「投下乙」と耳元で誰かが呟いて俺は意識を失った。 意識が戻る。寝ていたらしい。手のひらをあげるけだるい午後。 …手が小さい。鏡を見る。とりあえず樽だ。たるっこだ。不覚にも萌えた。 「赤だけかな最悪は!」とりあえず迷台詞(?)を吐いてみるが可愛い。 ダメだ。いやみな感じにはならん。 上空で「なんかインできないんだが記事が書けねぇ!バンされた??!」と 誰かが叫んでたが、俺のしったことではない。 「ご主人様ー。手伝って欲しいクポ…」なんか可愛いのいる!!!! 「やべっ!!可愛いwwwwwwwwwwww」「くぅ!くぽぽぽぽーーー!!!そんな趣味は無いクポーー!!」 「いやぁすまんすまん。モーグリってマジ可愛いよな!うんうん!」「…しくしくしく。汚されちゃったクポ」 いや、汚してない。というかお前の蚤がついた。ちゃんと今後風呂に入れ。そういうと奴は頷いた。 「・・・ご主人様。私にしますか。わたしにしますか?それともワタシ??lol」
309 :
dede-o :2006/09/01(金) 17:09:40.48 ID:uGd4grKY
とりあえず冗談はあqwせdrftgyふじこだ。軽く首を振ってやる。詰まらん冗談はよせと。 それともdedeoはこいつを性の奴隷にしてたのなら話は別だが虱がついている以上それは無いのだろう。 てっきりミスラエルメスヒュム♀ガルカ(ん?)各種倉庫でオナってると思ってたぜ。これは奴を見直した。 「とりあえずお前は風呂に入れ。しらみ殺しの石鹸は無いのか?使え」 「…風呂に入れるなんて感激だクポー!!!」そういうことか。ペットは風呂に入れたく無くてもちゃんと体を洗ってやれdedeo。 「でもご主人様、しらみがつくクポ?」「もうついてるわ!今後の俺はお前をふかふかして遊ぶ!今すぐ入れ! あと俺のしらみも取れ。マジでかゆいんだ。 「とりあえずアクアベールをはってファイア1を維持展開してお湯にして滅菌後、 ブレイズスパイクを使って焼き払えばいいクポ」 ・・・専門用語多すぎる。知ってることばだがやり方わからん。教えろ!マジで。 「風呂は快適だクポー!!!!!感激くぽぽぽぽーーーー!!」無視スンナやこら。
310 :
dede-o :2006/09/01(金) 17:20:11.06 ID:uGd4grKY
「えーとすらっしゅえむえー、あくあべーる、かっこすてぃかっことじる」 「ご主人様。何の呪文クポ?」発動しない。「えーと」は蛇足か。 「すらっしゅえむえー、あくあべーる、かっこすてぃかっことじる」 何気なく意識をモーグリに向けてたのだが。 「ぼん!!!!」・・・なんだ??? 「ご主人様。僕を炎に包んで面白いクポ???」・・・えええwかかるのかww <st>じゃなくて<me>だったブレスパはっwwww 「しかしご主人様がいつの間にかそんな高度な応用術を使えるようになってるとは」 「偶然だwwwマジでwwwwテレポこの白豚にかけたら飛ぶのかwwwデジョンIIいらねえwwww」 モーグリのヘッドロックを食らいながら炎に包まれる俺。すごいぞ格闘モーグリ最強伝説wwうぇうぇうぇww 奴はとりあえず炎で焼かれないらしいが、俺は暑い。やけどせずに済んでるのは事前にdedeoがかけていたファランクスのおかげらしい。 てかお前赤上げるなよなwwwマジでwwwでも感謝www帰ったらファミ通かってやるぜwww 「デジョンIもIIも同じ魔法クポよ?ただ、極めて簡略化されてるから自分にしかIはかけれないけど」 ・・・そうなのか?「ご主人様、シャントット博士から新魔法もらったって言ってたでしょ?」むー俺はdedeoではないから知らん。 「具体的に言うと飛ばす対象の四次元空間指定におけるX軸Y軸Z軸の項目を0に固定して・・・」 やめwwwその専門的話はwwww数学苦手www助けてwww
311 :
既にその名前は使われています :2006/09/01(金) 17:28:40.92 ID:NxoysqnC
その年老いたクルガン族の男はこう語った。 「その時生まれたのがチゴー、あなただったのよ」
312 :
dede-o :2006/09/01(金) 17:46:40.94 ID:uGd4grKY
(思いのほか筆が進んだ。もづく) 「脳筋のご主人様が詠唱もせずに応用術を瞬間的にかけれるなんて腕を上げたクポー」 ・・・奴にはコレが聞こえないのか?そういえば誰かが聞こえないとか言ってたな。 「スラッシュエムエーくうはく ゼロゼロゼーロのこーるさいん。どこかで誰かが呼んでいる 空白 かっこえむいーかっことじる」 dedeoがおさーんとはいえゼロテスターは呼べないようだな!!!wまぁ呼べたらすごいがなwww俺も再放送で見たけどwww (註訳。10年ほど前、関西圏ではテレビ大阪が休日除いて毎日放映していました。ルパン3世もやってたはず。アレは10だったか?) 「すいませーん。通りすがりのフェイトですが、ででおさーん。あけてくださーい」「あいよー」あけるな俺。 あけると腰の低そうな背の高いハゲがいた。菓子折り持っている。うむ。「男前だな。やらないか?」「【せっかくですが遠慮します】」 「そりゃまた大変ですねぇ」「そーなんだよ。起きたらdedeoになってた」 「あ。これワタシがつくったミルフィーユですがどうぞ」「うむ。すまんな」 「まあそのキャラがバスに来ててそうなったんならよかったじゃないすか?このまま暮らしなさいよ。 本人が記事かきに無茶してこっちにきたんなら消そうかと思いましたがスレとやらの見学者でしょ?帰れますって…たぶん」 消しに来るなwwうぇうぇww
313 :
dede-o :2006/09/01(金) 17:50:32.21 ID:uGd4grKY
「いやぁマガ○ンの奴らも来た事あるし。この街。来て早々のフェンフがぼこられてましたねぇw」 あのハゲSSの正体が萌え樽かwww紹介してwwww 「騒ぎ起こさなきゃ大丈夫ですよ。マジで。うちの隊長温厚だし」 「そうあってほしいが他の奴ら狙われまくってないか?」 「本部の連中、暴走しすぎなんですよ。そのくせ返り討ちでしょ?ほっとけといったらほっとけと。 こっちの指揮権はあくまでこっちにあるんですが、元々隊長この組織の人間ではない一般人だしまだティーンだし、 志願者から成り上がってるから軽んじられて苦労が耐えんのです。 補佐する俺たちも腹やらベルトやらに爆弾はいってるしねえ」「外せよ」 それが疑問だった。貴様お菓子作ってる暇があったら爆弾外せ。 「外して逃げちゃったら隊長に萌えられないじゃないですかww」「・・・・」 「そういえばひとつ屋根の下に住んでいるそうだがkwsk聞かせてもらおうじゃないか」 「言っときますが・・・萌え準備おk???」「おk!!!」 「ではこの書類にサインを」「おけw」 「コレで君も栄えあるフェイト(下部組織)の一員です。あ。超末端ですから他の職員達俺たちのこと知りませんから話さないように。 これで本日のノルマ達成っと・・・」こらこらこら。
314 :
dede-o :2006/09/01(金) 17:53:07.08 ID:uGd4grKY
「ところで、俺も樽っこ大好きなんですよ。dedeoになった感想はどうですかね?」 俺もヒュームじゃなくて樽になればよかったよという奴に「最高だ。今度隊長のスカートをめくりに行く」と告げたらニヤリと奴は笑った。ずいぶん気さくなハゲだ。気に入った。 数日後、隊長のハイキックを食らって吹き飛ばされた俺は自室で目を覚ます。…現実世界に戻ってる。よかった。 ・・・樽のままだが。…ファミ通見たら新キャラ作ったdedeoと 「dedeoがアカバンされたわけだがwww」スレがたっていた。 奴のキャラはここにいます。あとそのオリジナルグラヒュームは名前からして俺です。返してください。 というかコレってあのハゲの陰謀だろ。ハゲ。今度あったらマジで殺す。 ・・・「ff11やりこみ記事」なる記事を見るとタイマンで各種NMを殺すあのハゲ(匿名)が掲載されていた。…やっぱやめとく。
315 :
dede-o :2006/09/01(金) 17:58:44.38 ID:uGd4grKY
・・・・・・朝起きたらdedeoになっていた。 仕事は金持ち幼稚園児の専属ボディーガードです。 ボイスちぇんジャーで電話対応後、いつでも何処でもいきます。 誰か俺を雇ってください。マジで。 ドラゴンをぶちのめす樽っこならK-1でも勝つる!!!! でも参加資格がないwwwwボスケテwww (end
あくあべーるじゃねぇだろ俺。
317 :
ででおw :2006/09/01(金) 20:17:53.77 ID:gJx0XOU5
や・・・やめろ!俺をそんな目で見るなー! ・・・あっ
dedeo本人をまったく知らない俺でもネタ一行投稿がここまで膨らんだ。 これもででおwの人徳のなす業であろう。・・・たぶん。
ででおじゃないが、デオードでデデオを想起する俺は病んでいるのかもしれん。 あるいはテレビだかビデオだかの昔のCMの影響で「ででーお(デオード)!ででーお!」とマクロ組みそうになる俺はおっさんスレ行き確定は明らか。
320 :
既にその名前は使われています :2006/09/01(金) 22:38:29.52 ID:7QiSvs3D
ででおage
321 :
Lead_161 ◆zmxSLEadCU :2006/09/02(土) 00:06:13.76 ID:sgrRMKk2
投下乙でございます。
322 :
dede-o :2006/09/02(土) 00:50:49.45 ID:A8kNma3F
…投下とは思えんし…ネタだし…。 そのくせ各種設定とりこんでオチまでつけてしまったし…。 勉強しすぎだろ俺。複雑な心境だ。
323 :
dede-o :2006/09/02(土) 00:53:53.75 ID:A8kNma3F
>>307 俺なんてゲーム彼女から「○○ちゃんって実はオンナノコでしょwww」と本気で言われていた。
仕方なく携帯電話のアドレスを教えてやり、電話する。
「どう?驚いた?(男だろ?)」
「やっぱりオンナノコだったのねぇーーーーーーーー!!」
…Orz
ふたりオフ時には危うくホテルに連行され、核熱連携を決めそうになったが、
前日外人と寝たときに移った性病のおかげでヤラずに済んだ。
324 :
dede-o :2006/09/02(土) 00:59:00.52 ID:A8kNma3F
そしてカッとなって別鯖で女キャラを作るが、 親切なギルドメンと常時行動を共にするようになり、 事実上恋人同然になってしまってそのゲームを去ることになる。 …すまん。某氏…俺男なんだ…。と引退の本当の理由は言えず、引退する俺を見守る奴。 今でも覚えているのは奴のことだけだったりする。 …アンタマジいい男だったぜ。でもオフ会はかんべんなw
立ち去ろうとした俺の、服の袖をメイミィがつかんだ。 「―――っ」 ためらいがちに伸ばされた彼女の手。 振りほどこうと思えば、たやすく振りほどけるだろう。 だが俺は、そんな簡単なことがどうしてもできなかった。 メイミィの気持ちを、知ってしまったからかもしれない。 「いや、です・・・」 俺が、モグハウスに帰ることが? 俺が、嘘をついていることが? 俺が、また消えてしまうことが? きっと、そのすべてがだろう。 「行かないで」 その声はか細く、しかし断固とした意思を示していた。 わかってる。メイミィの気持ちはわかっているんだ。 それでもまだ、俺の頭の中には否定材料ばかりが渦巻いていた。 俺と行動を共にすることがどれだけ危険か、容易に想像がつくはずだ!
326 :
既にその名前は使われています :2006/09/02(土) 02:11:35.17 ID:A7Zjabk4
俺も袖掴まれて上目がちにそんな事言われてみたいage まぢで
327 :
Lead_161 ◆zmxSLEadCU :2006/09/02(土) 07:33:12.60 ID:irjRcDRs
おはようございますage
場所が場所だ。夜とはいえ、ジュノの居住区といえば人通りも多い。 涙を必死に堪えるメイミィに、ここで大泣きされたら・・・。 それこそ、すぐにでも姿をくらましたい状況になる。 「おかえりなさいクポ〜」 玄関口で逡巡する二人に、中から声がかけられた。 メイミィのモーグリだった。 「お客さまクポ? どうぞ入ってくださいクポ〜」 人懐っこそうな笑顔で、ふわふわと飛んでくる。 怜悧な執事然とした俺のモーグリとは違い、人のよい気さくな雰囲気をまとっている。 例えるなら、仲のいい同居人といったところか。 冒険のパートナーである主人とモーグリは、似ている、似てくると聞く。 「お邪魔しても、いいかな?」 俺の問いに、こくりと頷く彼女。 モーグリは俺にとって渡りに船だったかもしれない。 互いにきちんと話したことはなかった。今まで逃げ回っていたからだ。 今度こそ、落ち着いてメイミィと話そう。 メイミィの気持ちをはっきり聞こう。 すぐにお茶の用意をするクポ、とモーグリは俺の手を引いて部屋へと招いた。 「ご主人さまのお友達なら大歓迎クポ〜」
329 :
Lead_161 ◆zmxSLEadCU :2006/09/02(土) 11:38:28.27 ID:irjRcDRs
ageます
330 :
既にその名前は使われています :2006/09/02(土) 11:47:59.45 ID:U6j9vjNZ
僕は普通のモーグリより リードの抜いてくれるモーグリのが好きです
俺は家事は無能だが一生懸命家事しようとする萌え系モーグリか(♂♀問わずふかふかして遊びたい) 家事は有能、性格が合いそうなユリフィナさんのエロモーグリが好みです。 モグタンといっしょに夜の町を繰り出してみたいです。 たぶんモグタンのほうがもてる気がしますOrz
というかハウスキーパーはガルカか子ミスラにしてみたいと思ったのは俺だけでしょうか。 自キャラになったら倉庫ガルカをハウスキーパーとして雇うでしょうな。
333 :
Lead_161 ◆zmxSLEadCU :2006/09/02(土) 18:10:32.64 ID:irjRcDRs
保守age
334 :
既にその名前は使われています :2006/09/02(土) 20:52:51.95 ID:zj4VdZ4c
,.- '´  ̄ ̄ ` - 、 r' _,. -―-- .、 ヽ l r '´ `ヽ l l'.......-―.:::::: ̄ ̄:::::::::::‐.`L.._ ,-:::´::::::::::-::‐ ''  ̄ ̄ ‐-、:::::::::::::ヽ r':::::::::::::::::::/ lヽ:::::::::::::::i .i'::::::::::r:、:::::l _ i:::::::::::::::::::::! .l::::::::::i:rヽヾ ri't:Tヾ、 ;::::- 、 !:::::::::::::::::::/ ヽ:::::lヽ.、  ̄ノ :.'`-'ヽ`ir' )::::::::::;r' ` ヽニ:. ,. ::.` 'i:.r'::;;-'´ l::. ,,..--`-:く /'-' ´ イ :. "'''''''"';;;;:ミ .! r:::'::::::l :.. `/ ,.-:':::::::::::::::::!ヽ 、. i' ':::::::::::::::::::::::::::i ヽ  ̄ /!ヽ、 ::::::::::::::::::::::::::::::i,.--ヽ._,〃´l:::::::::ヽ、 ::::::::::::::::::::::::::::::l _/_i_l ,!、:::::::::::::::ヽ ホッシュ [Sred Hossu] (1875〜1934 イギリス)
335 :
既にその名前は使われています :2006/09/03(日) 01:01:27.49 ID:rkUxbY9a
保守
336 :
既にその名前は使われています :2006/09/03(日) 03:29:57.27 ID:B5LluJFr
age
337 :
既にその名前は使われています :2006/09/03(日) 10:03:58.23 ID:oq5F2sBe
○○○ ○・ω・○ ほしゅでらいおん ○○○ .c(_uuノ
保守ageいたします
339 :
既にその名前は使われています :2006/09/03(日) 16:53:23.06 ID:oq5F2sBe
保守ageっと!
*********************** 「やっぱり、カッコつけすぎたにゃぁ・・・」 ル・ルデの庭に点在する石のベンチに腰を下ろし、イッチは長い長いため息をついた。 こんな時間だ。他のあちこちのベンチでは、恋人たちが愛を語らっている。 目のやり場に困って、星の瞬く暗い夜空を見上げた。 一人になって涼しい夜風にあたれば落ち着くと思ったが、どうやら逆効果だったらしい。 結局、自分のモグハウスに戻る気にもなれず、悶々とするばかり。 「はぁ・・・」 思考がぐちゃぐちゃだ。 メイミィはいい子だし、なにより中の人が女性だというのが自分には効いた。 リードとは勢いでいろいろあったけれど、やはり不健全だと思うわけで。 中身が男同士だという後ろめたい気持ちが・・・なくもなかった。 理屈ではわかっている。 ああすべきだったと思う。自分が身を引くのが正しい。 でも。 上手な気持ちの折り合いのつけかたが、わからない。 こんなにも孤独を感じてしまうなんて、思わなかった。 ヒトリハイヤダ・・・。
341 :
Lead_161 ◆zmxSLEadCU :2006/09/03(日) 19:26:40.43 ID:B5LluJFr
ageます
イッチ可愛い くれ
「あら? キミは・・・」 どのくらい、そうしてベンチにたたずんでいただろう。 不意に女性の声がして、イッチは視線を移した。 「あ・・・。あの時のおねーさん」 見覚えのあるエルヴァーンの赤魔道士が、そこに立っていた。 忘れるはずがない。 つい先日、卑劣漢たちから自分を助けてくれたヒーロー(?)だ。 見る者を惹きつけてやまない、その美貌が鮮烈に印象に残っている。 「こんな時間に、ひとりで・・・」 どうしたのか、と彼女は尋ねようとして察したらしく、言葉を切った。 「隣、いいかしら」 はい・・・と、顔を伏せたまま、か細く応えるイッチ。 ふわりと香る気配がして、お姉さんが隣に座ったのだとわかった。 彼女に優しく肩をなでられて、涙が出そうだった自分に気がついた。 さっきまで心細かったのが、嘘のように気持ちが落ち着いてくる。 むしょうに抱きつきたくなってしまい、体がむずむずする。 こんな気持ちは、たぶん間違ってる。 誰でもいいだなんて。 それでも、ひとりは嫌だった。 誰かに、そばにいてほしかった。
「―――ヤッちまったにゃぁ」 イッチは、ふかふかのベッドでひとりごちた。 もう朝だ。 昨夜のめくるめく未知の体験を思い出して、身悶えた。 もしかすると、“またたび酒”の影響が少し残っていたのかもしれない。 顔から火が出そうになって枕に頬をうずめると、今度は残り香がイッチを責め立てた。 「にゃぁぁぁぁ」 カチャリ。 お姉さま(そう呼ぶように言われた)が、シャワーを終えて出てきた。 「起きたのね」 「おはようですにゃ。ええっと・・・お姉さま」 まだ、そう呼ぶのには若干の照れがある。 初々しい様子のイッチに、艶やかに微笑む彼女。 「おはよう、イッチ。朝食は、外においしいものを食べに行きましょう」 魅力的な提案に、イッチの目が輝く。 「はいですにゃ」 そういえば、とイッチは昨夜の会話を思い出し、尋ねた。 「オレに何か手伝ってほしいとかって・・・?」
「ええ。そうよ」 応えて歩み寄り、長身の彼女はイッチの前に立った。 しなやかな指先を伸ばし、すっとイッチのあごに触れる。 「わたくしの仕事を、手伝ってほしいの」 これでもけっこう忙しいのよ? と微笑む。 「それに今のイッチには何か、一心に打ち込めるものが必要だと思うの」 そうかもしれない。 今まで元の世界に帰るあてもなく、ただふらふらと冒険のマネをしていたけれど。 今は、つらい気持ちを忘れるくらい、一生懸命になれるものがほしい。 お姉さまについていけば、それができるに違いない。・・・・・・だとしたら。 イッチは決心した。彼女をまっすぐ見上げ、言った。 「わかったにゃ。お姉さまについていくにゃ」 「ありがとう、イッチ」 ふわりと抱きしめられ、イッチはまたぼうっ、と頭の芯が痺れるような感覚を味わった。 わずかに残る理性で、なんとか疑問を口にする。 「お姉さまのしてるのは、何の仕事ですかにゃ」 「追々説明はするけれど―――“世界を守る正義の味方”のひとりかしらね」 そしてイッチは、新しい世界へと足を踏み入れた。 世界の歯車がまた一つ、軌道を外れて、ギシリ、ギシリ、と回り始めた。 ***********************************************************
346 :
Lead_161 ◆zmxSLEadCU :2006/09/03(日) 22:28:36.78 ID:B5LluJFr
今夜の投下は以上です。
347 :
既にその名前は使われています :2006/09/03(日) 22:59:17.96 ID:oXPcNfyJ
久々に本番きたーーー!!
トンネルを抜けたら、そこは雪国だった。 …ではなくて、荒野と技術の国、バストゥークだった。 『おお〜…ちゃんと着いたよ〜』 辺りを見回す。私が降り立った所は途中で二股に分かれる橋の上で、 背後にはゲームの通りなら鉱山区へと続くトンネル状のゲートが、 正面はるか遠くには大工房と思わしき巨大な建物の存在が見て取れた。 『…ってことは、ここは商業区の南側』 頭の中で地図を描く。…どっちに行ってもモグハウス遠いなぁ…。 そこまで考えて、ふともう一度自分の手を確かめる。 さきほどの変な世界にいたときよりも、さらに滲んで、ぼやけて見えた。 『どっちみち、こんな姿じゃレンタルハウスの申請もできないかw』 しかも、あの変な世界で出会った高次存在(仮)の言をそのまま受け取るならば、 "僕"やルーファスさん達も、アルテパ砂漠で足止めを食っている筈である。 『色んな意味で、予定が狂い放題…こりゃ、ヒロさんとマルトさんを先に捜した方がよさそうです』 とりあえず当面の目的を定めて、私は歩き出した。 なんかスポンジマットの上を歩いてるみたいで、すごく歩きづらいけど…。 『ま、そのうち慣れるよね』 日はまだ高いが、多分午後。できれば日付が変わる前に、会いたいものです。
そんな私の希望は、はっきり言ってめちゃめちゃ甘かった…らしい。 まず、マジで誰とも話せない。というか、気付いてもらえない。 「あなたはとても希薄な存在でいなきゃならない」という高次存在(仮)の言葉が、今更ながら身にしみた。 ので、基本的に街の人や冒険者同士が何か話している所に寄っていって、 横でその話をこっそり聞かせて貰う形になる。…完璧盗み聞きじゃん。 いや、気付かない向こうにも責はある。私は悪くない。 ああもう、直接「こんな人を見かけませんでしたか?」って聞けたらどんなにか楽だろう…。 ともかく、なんか物騒な殺人事件とか、見せ物のゴーレムが暴走して大変だったとか、 その手の噂で持ちきりではあったが、そのゴーレム騒ぎを収束させた、 ヒロさんとおぼしきミスラの行方はよく分からなかった。 忍者のヒュム子さんと、もう一人赤魔道士のミスラさんも一緒だったようだけど…隅におけないなw …まあそのへんはおいといて。 『こいつはちょっと、手詰まり気味ですよぉ〜…』 道ばたに立ち止まり、口からはへぅー…と情けない溜め息が漏れる。 これは港区とか鉱山区の方にも足を伸ばさないとだめかな。 井戸端会議はその当人同士の興味に内容が絞られるし、噂はあくまで噂だ。 突っ込んで話を聞けないって状況が、こんなにもどかしいものだとは。 ロングスカートの奥さんとか、リザード装備の、いかにも砂丘で頑張ってました、って風情の冒険者やら、 シャイルっぽいエキゾチックな装飾過剰装備を身に纏ったお兄さんとか。 そんな人々が行き交う町並みを眺め、また溜め息…をつこうとしたところで、はたと気が付く。
…あんな装備実装されてたっけ? 山猫の招待状クエの人ともなんかまた違った趣だしなぁ…。 ああ、そっかリアルではもう少なくとも5スレ目までは立ってるんだっけ。 なんとなく私がその動きを目で追うと、お兄さんは道端のベンチに腰掛け、 ぼーっとした表情で空を眺め始めた。 どうせ気が付いてもらえないし、もっと近くで見せてもらおうかな。 そう思い、三歩ほど近づいたときだった。 突然、お兄さんが弾かれたようにこちらを振り向き、あまつさえ立ち上がって魔力を集積し始めた。 すわ攻撃魔法か、とも思ったけれど、それは私がよく知る式の形を成すことはなく、 お兄さんの目に集まっていくのが分かった。これはもしかすると、もしかして。 『…あの、あなたは私が見えるんですか?』 おそるおそる、声をかけてみると、なんかびっくりした顔をされた。ちょっと傷付くな…w 「見えるよ。君は敵か? それとも通りすがりの幽霊なのか?」 言いながら、間髪入れずに今度は間違いなく精霊魔法を構築し始めたお兄さん。 うあぁ、見た目に反して喧嘩っ早い!? 『ああっ、敵じゃない、敵じゃないですー! その、どちらかというと通りすがりの幽霊、かな…』 慌てて弁解する。と、お兄さんはそれを聞いて右手の魔力を解いてくれた。 目に集積していた魔力のせいか、通常よりはるかに遅い構築速度で助かった…。 「そう。敵じゃないのならさっさと消えてくれ、幽霊さん。俺は忙しいんだ。」 忙しい人がベンチに腰掛けてぼへーっとしてるもんですか。 まあ、この人なりになんかイライラする事でもあったんだろうけど…。
駄目元で、話だけでも聞いてはくれないだろうか? 『待ってください! 私、人を捜してるんです。でも、私が見える人があなた以外いなくて…』 と、かわいらしくお願いしてはみたものの、この人から私はどんな風に見えてるんだか。 まるままエル♂に見えてたら興醒めもいいとこだよなぁ。 「…まあ、聞くだけ聞いてもいいけど、期待はしないでくれよ」 杞憂だったようだ。お兄さんは再びベンチに腰掛けて、そう答えてくれた。 では心おきなく…と、軽く深呼吸(のつもり)をしてから、切り出してみる。 『ヒロっていう名前で、赤魔道士のミスラなんです。金髪で、アーティファクト装束で…』 最後まで説明し切る前に、私の言葉は溜め息によって遮られた。 「ヒロって言うと…来訪者の?」 『え、ヒロさんを知ってるんですかっ!?』 「知ってるって言うか、スレッドで読んだ事があるだけなんだけど。サンドリア組のヒロだろ?」 スレッドで読んだ…それが意味するところは、即ちこのお兄さんはご同輩。ついてるかも! てか、すでにセット扱いなのか…一体今向こう側はどんな事になってるのやら。 『ってことは、貴方も来訪者なんですね。あ、私は…フルキフェルです。貴方は?』 頭の隅でそんな事を考え込みながら名乗った途端、お兄さんの表情が、ガラリと変わった。 え、何、何…私またなにか、まずい事言いましたか? つまんなそーな、どことなくイライラを内心に募らせてそうな顔から、 不安と別の何かを等分に入り交じらせたような表情。
「お、俺はレグナス…。なぁ、フルキフェル。教えてくれ、俺、どうしたらあんたみたいに、 魂を切り離せるんだ…?」 そう言って、掴みかからんばかり…いや、縋るように詰め寄ってくる。 なんでこの人、"私"と"僕"が分かれてること知ってるんだろう? あぁ、私の事も、スレに投下されたネタを装って、どこかに記録されてるって事なのか。 …内緒にしてる意味、なくないですか?w いや、でも来訪者の人に知られる分には平気なんだっけ? その上で、この人は他の来訪者の人のように、ヴァナ・ディール側の自分を受け入れていくのではなく、 何かの目的を持って、距離を置こうとしているのか。 けれど、「魂を切り離す」ということの意味はともかく、意義は私も実のところよく分かっていない。 それに、どういう原理で、「本来ならば混ざっていくのが自然である」ものを こういう形に留めておけたのかも、分からない。 『…ごめんなさい。その辺は私、詳しくなくて。 もう一人の方の…彼なら全て知ってるんでしょうけど…今はいないんです』 何をするにも、まずは再会して、元通りのかたちを取り戻さないといけないのだ。 「いない…?」 私の言葉を聞いたお兄さん…もとい、レグナスさんが、みるみるしおしおと萎れていく。 いや、あくまで例えだけども、そう表現するのがぴったりなガッカリぶりだった。 「いや、今は確かにいないんですけど、バストゥークに向かってるんです! ちょっと色々あって到着が遅れてますけど、その…」 慌ててフォローしてしまう。顔を上げたレグナスさんの目は「色々って何だよ」と聞いていた。
「…とまあ、そういう感じで、なんとかなっちゃったわけですよ」 東アルテパにギーブル先生降臨。吼えるプライマルアーツ。 あるべき姿を取り戻す、護界の銘を刻まれた盾。 私がこれまでの経緯をかいつまんで話している間、レグナスさんは時折驚いたような顔をしたり、 何かを深く考え込んだりしながらも、基本的には神妙な顔つきでずっと話を聞いてくれていた。 そして彼なりに出た、一応の結論。 「今の話を信じろって方が無理がある。プライマルアーツ? ジャッジメントギア? 時を巻き戻す盾?」 ばっさり否定されてしまった。 『本当ですよ! ほら、その反動で私、こうなっちゃったんですから…』 すっかり向こう側が透けて見える、自分の体を確かめてもらうようにくるりと回ってみる。 こんな事になるなら、西アルテパ側からコロロカに入るルートでも提案すればよかった。 西アルテパにも同じようにギーブルが湧いてたらやばかっただろうけど…。 「ごめんごめん、冗談さ。信じるよ。…俺だって、信じられないような体験はいくつもしてきたんだ」 そう言い、レグナスさんは瞑目した。 思い返しているのだろう、彼がこちら側に喚ばれて、これまでに体験してきた事を。 それならば、聞いてみたくなるのは人として当然。 『ふーん。…それで、レグナスさんはどんな体験をしてきたんですか?』 私があれだけ話してしまったわけだし、折角だからと振ってみる。 「時止まってメサイアのストップでGMも止まって龍化して酒瓶がどっかーん、だ。」 『…………。』
要約されすぎてて【わかりません。】 メサイアって何? 新たな勢力が浮かび上がって来ちゃいましたよ? …詳しい説明は、残念ながらしてもらえなかった。 まあ、レグナスさんにはレグナスさんの事情があるんでしょう。 『それじゃ、早い所ヒロさんの動向を確かめておきたいんで、私はこれでお暇しますねー』 話すことができなかったとしても、そばにいて無事が確認できるだけで大分違うはず。 「そう。色々とありがとう。エルリッド、助けられるといいな。」 『ありがとうございます〜』 できればエルリッドさん救出作戦に巻き込m…いやいや、ちょっとだけでも手を貸して欲しかったけれど、 多分"僕"ならそれはダメだって言うだろう。直接そう聞いたわけじゃないけど、そんな気がする。 彼も急ぐ、私も急ぐ。靄の中で聞こえた言葉が、ふと思い起こされた。 この人は、一体どんな役目を託されたんだろう? そう思いながら彼に背を向け、駆け出そうとしたそのとき。 「あ、待ってくれ!」 背後から大声で呼び止められた。いや、普通の人には私、見えないっぽいですから。 あーほら、道行く人が不思議な顔して見てますよ…。で、何の用を思い出したんだろう? 私の心配をよそに、レグナスさんは俺すげー!天才! って顔をして私の方へ駆け寄ってきた。 「フルキフェル宛にさ、俺のノートパソコン送るから、電池が残っている状態の時まで巻き戻しといて欲しいんだ」 『え、パソコン…ですか?』 「ああ、俺じゃどうしても電池を復活させる事ができなくてさ。」
この人はリアルにあるものをこっち側に持ち込めた人なんだ。 でも、リアルのものを巻き戻すって…できるのかなぁ? 『うーん…一応やってみますけど、出来るかどうか分かんないですよ。それに、失敗しても文句言わないで下さいね。』 「オーケーオーケー。じゃ頼んだよ!」 首をかしげながらも一応承諾し、冒険者登録名の綴りを確認してもらう。 スペル違いの別人に届いたら、えらいことになりますからね。 レグナスさんと手を振って別れてから、ふと気がついた。 こちらから向こうには、tellって届かないんだろうか? 頭の中で、綴りを組み立てて、言葉にして投げてみた。 /t Loufas しーきゅーしーきゅー、こちらはじぇいえるせぶんえふえふわい、こちらは… そこまで言いかけて、やめた。 別に個人宛の通信なのにCQは違うだろとか、そんなのではなく、単純に通じていないのだ。 以前のような不快なノイズすらなく、無響室の中で騒いでるような、 そんな徒労感を伴う感覚だけが帰ってくる。 「うー…やっぱ頑張って探すしかないんですね…」 とりあえず、鉱山区にでも行ってみよう。 手がかりは、向こうから歩いてきたりはしないのだから。
というわけで投下終了ですー。 皆様も投下お疲れ様です。 分解してみようにもドライバーがないのがヴァナクオリティ。 それ以前にまず、体がないと何も出来ないという事実w それでは、わっふるわっふるです。
357 :
既にその名前は使われています :2006/09/04(月) 03:06:52.53 ID:cLcizzXV
寝る前にage
358 :
既にその名前は使われています :2006/09/04(月) 07:05:44.04 ID:kLSZ9TZx
age
359 :
既にその名前は使われています :2006/09/04(月) 11:22:54.20 ID:aLCL0FxR
上がれ
360 :
既にその名前は使われています :2006/09/04(月) 14:27:13.25 ID:PttCl1nS
アマチュア無線age
361 :
既にその名前は使われています :2006/09/04(月) 16:04:29.52 ID:MsIcxkz2
保守しかできないだなんてくやしいっ!でも…
362 :
レグナス ◆/abMGvkWxE :2006/09/04(月) 18:55:41.36 ID:YMyqgrEa
感じちゃう…!
363 :
Kiesel ◆nu123wJPbk :2006/09/04(月) 19:39:57.09 ID:RzRyR+uJ
えっ、あ、えっと・・・ ・・・・・・続きをどうぞ。
364 :
Kiesel ◆nu123wJPbk :2006/09/04(月) 19:42:50.78 ID:RzRyR+uJ
テーブルには、簡素な食事が並べられていた。 パンとシチューにサラダ、それから果物。西洋ファンタジーによくある宿屋の食事みたいだ。 「じゃあ、城で話し込んでたのか」 言われて、私は頷いた。 「ハルヴァー様と、少しだけ・・・自分のこととか」 「そっか。『来訪者』って、結構順応性高いよな」 銀髪のひとりが言い、黒髪のもうひとりは眉を寄せる。 「別に、街中を歩くくらいでおかしいこともないだろう」 「ごもっとも」 確かに、街を歩いてみてもあまり驚かなかった。いつも画面の中で見慣れているからだろうか。 白身魚のシチューを口に運びながら、その不自然な自然さを考える。 欧米に長期滞在したこともないし、そもそも海外に渡航したこともない。 エルヴァーンやミスラなどの異種族を見ても気にならない。タルタルは蹴りそうになるから気にするけど。 「でもさ。昔の自分がどうだったかなんて思い出せないしな」 「・・・ああ」 短い言葉に、私はようやく大切なことを思い出した。 「・・・ここはどこ?」 問いに、彼らは互いに顔を見合わせた。 「「ここは、」」 同時に口を開き、どうぞ、と互いに譲り合った。
365 :
Kiesel ◆nu123wJPbk :2006/09/04(月) 19:47:26.09 ID:RzRyR+uJ
ここは、彼らが間借りしている家だそうだ。正確には本家がどうのこうのと言っていたけど、よく分からない。 黒髪のほうがデュカイン・ヴォーシェル、銀髪のほうがリュケイン・ヴォーシェル。双子の騎士だと言う。 「ただ、オレは暗黒騎士だけど」 ケインが言い、カインが頷く。それから私に自己紹介を促した。 「・・・ええと、」 そう言えば、名前しか分からない。一応、所属はサンドリア。 ジョブは・・・記憶が確かなら戦士。でも戦士はガンビスン系は着れない。装備できるジョブに制限があるなら。 だとすると、・・・多分、赤。 でも魔法なんて使えるか分からないしなぁ。 「記憶はあるのか?」 ケインが問う。記憶と言っても、こちらの記憶があるはずもない。 「よく分からないけど・・・多分」 「でなければ、迷わずに城まで行けないだろう」 考えるようにうつむきながらカインが言う。ケインは兄弟の言葉に首をかしげる。 「ん?」 「城に行く時、迷わずまっすぐに向かった。それに、宰相閣下を間違えなかった」 「・・・あ」 そうだ。ハルヴァーは私に名乗らなかった。 でも私は知っていた。
366 :
Kiesel ◆nu123wJPbk :2006/09/04(月) 19:51:32.28 ID:RzRyR+uJ
つい、とカインが私を示す。 「『来訪者』は、熟練者でなければ身につけられないような武具を身につけているのに、基礎的な 知識を理解していない。だが、世界情勢などは断片的に知ってることが多い」 「来訪者?」 「お前と同じように、異世界から来たと言う人々のことだ」 温かいシチューを口にしているのに、冷たい固まりを飲み込んだような感覚がした。 「他にも・・・いる?」 反芻なのかも分からない言葉に、ケインが応えた。 「奴らも『スレ』を見たんだそうだ。そして気付いたらこの世界にいた」 「『来訪者』は、元の世界に戻るためにいろいろ調べたり、諦めてこの世界に住み着いたり、・・・」 言葉が消えた。ふたりとも厳しい表情を浮かべている。 「・・・命を狙われ、殺される」 「殺され・・・」 なんて非現実的な言葉なんだろう。 「何故彼らが狙われるのかは、私たちには分からない。宰相閣下なら何かご存知かもしれないな」 カインの言葉は、私の心をかすめなかった。
367 :
Kiesel ◆nu123wJPbk :2006/09/04(月) 19:55:31.63 ID:RzRyR+uJ
今回は以上です。 変な人ばっかり出てくる話ですみません。 あ、手招きされてる・・・(つД`)
368 :
既にその名前は使われています :2006/09/04(月) 23:24:25.42 ID:kLSZ9TZx
age
キーゼル氏もシリアスルート突入ですか…(´∀`) 己にできることが何であるかを模索していく、その過程も楽しみですね〜 上げていこう。
370 :
既にその名前は使われています :2006/09/05(火) 02:13:50.60 ID:3lF68hrv
ageage
371 :
既にその名前は使われています :2006/09/05(火) 06:21:56.82 ID:kafUxbS/
age
372 :
既にその名前は使われています :2006/09/05(火) 11:21:26.20 ID:OgJhDjtC
お嬢ちゃん、メール欄そのままじゃないかage
373 :
既にその名前は使われています :2006/09/05(火) 14:24:12.12 ID:kKKDoRNx
イ呆 守
374 :
既にその名前は使われています :2006/09/05(火) 17:28:04.13 ID:UALm/8k9
age
375 :
既にその名前は使われています :2006/09/05(火) 17:28:19.84 ID:kKKDoRNx
保守保守
376 :
既にその名前は使われています :2006/09/05(火) 19:56:46.77 ID:OgJhDjtC
白75到達おめage
PSUオンできないしマリオの話続き書くわ
378 :
レグナス ◆/abMGvkWxE :2006/09/05(火) 20:31:29.81 ID:jwWa1uxC
感想保守
>>287 ボク…w それにしてもクリスタルがとても素敵だ。リアルで欲しいなぁ。
>>301 爺さん何を言ったんだ。「ヨークシンシティで待つ」とか?ww
>>315 ででお萌えスw モーグリもテラ萌えスwww
>>330-332 僕は神山満月ちゃん!◯( ´∀` )◯
>>346 やった!つ、ついに待ちに待ったエロだ!これで勝つる!
そしてやはりイッチ、無理してたのね。今後の展開wktk
>>356 実際のところ絡みたかったが、変なタイムリミットのせいで救出作戦にお供できず…
俺は深い悲しみに包まれていたw
>>367 緊迫した雰囲気キター!殺されないように頑張ってw
379 :
Lead_161 ◆zmxSLEadCU :2006/09/05(火) 23:07:56.28 ID:kafUxbS/
保守のみ。
>>378 レグナスさん、レスありがとうございます。
wktkされているところ申し訳ありませんが、
“お姉さまのネコ”になったイッチ、しばらくは登場しない予定です・・・。
380 :
既にその名前は使われています :2006/09/06(水) 02:03:15.10 ID:1DuBdKGQ
hosyu
381 :
既にその名前は使われています :2006/09/06(水) 03:03:09.52 ID:o3vCVk3z
age
文字通りネコですか!!!!
あ。ネタに解説すると同性愛者同士で女役専門をネコ。男役専門をタチという。
384 :
既にその名前は使われています :2006/09/06(水) 07:19:41.43 ID:C1fajjGQ
age
385 :
既にその名前は使われています :2006/09/06(水) 11:52:41.46 ID:y3C4WmcO
FFにも鯖リセットきたら自キャラスレも大変なことに
386 :
Kiesel ◆nu123wJPbk :2006/09/06(水) 13:58:03.96 ID:Q5CRMTH3
鯖リセット・・・どうなるか分からないけど、もし本当に自キャラになって、 リアルと同程度の体力しかなかったらガクブルしそうです。まず冒険なんて無理。 金属系の鎧は絶対着れないw 鎧って結構重いらしいですね。鋼鉄鎧なんて身動きとれなさそう。 やっぱりガンビスン系が一番です。 そんなわけで続きを少し。
387 :
Kiesel ◆nu123wJPbk :2006/09/06(水) 14:13:55.46 ID:Q5CRMTH3
ベッドに座り込み、窓の外をぼんやり眺める。水曜日の月はうっすら青く、宝石のようだ。 殺される。想像もしていなかった言葉は、ひどく重い。 ここでは、いくらでもやり直しがきくわけじゃない。現実がそうであるように。 死んだらどうなるのだろう。レイズは死者を生き返らせることができるのだろうか。 「キーゼル・・・か」 久しく呼ばれなかった名を口にしてみて、自分には似合わない名前だと思う。 何せ現実では呼ばれることもないし、本名とはまったく似ていないし、それから、女の名ではないし。 そこまで考え、改めて自分が男であることを意識する。 「何だろうな」 始めは『男』を意識していたのに、気がついたらそれに慣れていた。 胸をなで、その奇妙な感覚を理解しようとする。あれだ。着慣れない服に慣れるような感じ。多分。 「・・・いや、でも服は脱げるよな」 やっぱ違うか。 くしゃくしゃと髪をかき回し、荷物をすべてモグハウスに置いてきたことを思い出し明日取りに行こうと決める。 何もかも置きっぱなしだ。モーグリはちゃんと帰っているだろうか。あのバカでも一応、身の回りの世話はできる。 決めたら、眠れそうになかったけれど布団にもぐって目をきゅっと閉じた。 彼女のフェンスデーゲンを取りに戻らないと。 そして、首から下げたプレートがわずかに光を発していたことに、私は気付かなかった。
388 :
Kiesel ◆nu123wJPbk :2006/09/06(水) 14:32:40.08 ID:Q5CRMTH3
「きーさん、シリアスを期待されてることに関して一言」 向けられたマイクに、私は顔をしかめる。 「言われても・・・今後の展開予定?」 「ようやくまともに冒険者らしくなる」 「ミスラの尻を追いかけるのはガチだよな」 「貞操の危機あたりも入れておくか・・・」 予想もしていなかった言葉に、慌てて顔をあげた。 「え、聞いてないよ!?」 「・・・うずうず」 「その手はなにー!?」 シリアス【何ですか?】。 基本的に、シリアスなシーンに耐えられないんです・・・
, -─- 、 , -‐- 、 ,, -'" `V `‐、 / \ ./ \ / ヽ ./ / l ヽ / / / / ./ / l | .l .lヽ | l. l / / / ./ .l | | l / / l l.〉 l、 | | l / / ./ ./ |. l | ./ ./ ./ | |./ l、| | l // ///| l / / //// / / ∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧ l、l | /l///_/ l / //_|/_∠| / | / .< > /⌒ヽ | \ `ー' ゝl // `ー' /|/⌒v' < ず っ と 俺 の タ ー ン ! > | l⌒l l|  ̄ ̄"//|〉 ̄ ̄ ̄ .|/^_l.l < > ヽゝ(ー| /| ´ \| ll ),l'ノ ∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨ lヽ_ / | ┌───7 /._/ .l/ | l ̄ ̄ ̄/ / / ,ノ! / |.. V´ ̄∨ ./ /,.-‐'" .| ./ (;;) |\ `ー‐'´ / / | | _|_\ /| ./ | (| ,.-‐'" | \__/ .|/ _,.-─;
390 :
Loufas ◆TTnPTs4wAM :2006/09/06(水) 17:24:58.90 ID:1DuBdKGQ
誰もイナイ… 投下するなら今のうち…
(312) 「本当は、気が付いてたのではないですか?」 少しの静寂の後、壁に寄りかかって休んでいたフルキフェルが声を上げた。 「一目で僕の事を見抜いたあなたが、どうしてそんな嘘を?」 「…この老いぼれを買いかぶっておいでのご様子ですな」 相変らず飄々とした爺さんだが、目が笑ってない。いや、それもいつもの事と言えばそれまでだが… 「あなたや赤い鎧達は、面白半分でこの世界に干渉して、一体何をしようと言うのですか!?」 こいつは要らない事を言って敵を増やすタイプだな、とふと思う。 それがさっき俺がやった事と同じだと気が付いて、思わず苦笑いが漏れた。 「フルキフェル様、主人に仕えることが面白半分であるかどうか知らぬ貴方はありますまい?」 それじゃ水掛け論だろう、と思った。爺さんがこの手の議論に乗ること自体がそうあることじゃない。 「坊ちゃま、少し先を行っていただけませんでしょうか?フルキフェル様は私がお連れ致します」 あっそう、とだけ言って、出来るだけ気にしない様子を装ってラディールの手を引いて先に歩き出す。 「ゆっくりで良いぜ。どうせ向こうの思い通り、順調に足止めされてるんだ。ジタバタしても仕方ない」 「あぁ、それは少々誤解がございますな」 俺が振り返ると、爺さんは少し難しい顔で言葉を選んでから、先を続けた。 「此度の件、どうやら傍観者が多いようでございます」
(313) 「傍観者が望む事ってのは、どういうもんかねぇ?」 随分と先に歩いてから、退屈そうに隣を歩くラディールに声をかけた。 「事態が面白くなればいいって思うでしょうね、普通」 なるほど、そんな面白半分の奴が混ざってるんじゃ考えても仕方ない。 「要するに、コロロカに入ったときのガルカは赤い鎧の一味で、お爺さんがあえて無視したって事よね」 「そういう可能性があるって話だな。本当のところは爺さんにしかわからんさ」 まぁ、良く考えてみれば妙な話だとは思ってた。アルテパのやり方と比べて、本当に子供だましだ。 「ただ私たちが遅れていくだけで、面白い状況が出来上がるとあのガルカは考えた、と」 「虚仮にされたもんだな。それとも、役者が揃わない舞台には興味が無いってか…」 我侭な子供を相手にしてる気分ね、とラディールはため息混じりに言った。 そりゃ仕方ない。連中の好きそうなおもちゃが、俺の手元にあるんだから。 「そういえばあのガルカ、落盤がどうとか言ってたじゃない?私たちがコロロカに来るのがもう少し遅かったら…」 今まで通ってきた遠回りの道の、さらに遠回りをさせられたかも知れない、と言う事か… 「まぁ不幸中の幸いってのは、全体で見りゃ結局不幸なんだけどな」 「なに言ってるの?」 「…いや、なんでもない」
(314) 通路の奥から響いてくる足音に気が付いたのは、それからすぐだった。走っているわけでもなく、むしろゆっくりと近づいて来ている。 チラッとラディールの方を見てみると、大仰に両手を挙げてウンザリするような仕草をした。 「別に悪い事してる訳じゃないでしょう?すれ違うだけかもしれないわ」 「ま、そりゃそうか。むしろ今まで誰ともすれ違わなかったのがおかしかったんだよな」 やがて見えてきた人影は、長身で耳が長く伸びている。どうやらエルヴァーンのようだ。 あからさまにこちらの様子を窺っているが、特に物騒な様子も無い。 気にせず通り過ぎようとしたところで、そのエルヴァーンの方から声をかけてきた。 「あの〜… 失礼ですが、もしかしてシュヴィヤール卿ですか?」 「あぁ、そうだけど…」 そう答えると、そのエルヴァーンは少し大仰に喜んだような顔をして、自己紹介を始めた。 「よかった!私はサンドリア領事館で働いているシャンテーヌという者です!到着が遅いもので、様子を見に来たところなんですよ!」 そう挨拶したかと思うと、次の瞬間にははラディールの手を取って膝を突いている。 「美しいお嬢さん、道中ご無事でなによりdrftgyふじこlp;@」 爆発にも似た破裂音と共に、そのシャンテーヌとかいうエルヴァーンの頬に強烈な張り手が決まっていた。 「…何?この馴れ馴れしい生き物は?」 「今、領事館員だって言ってたじゃねぇか…」
394 :
Loufas ◆TTnPTs4wAM :2006/09/06(水) 17:29:06.22 ID:1DuBdKGQ
以上です。 もうちょっとでバス到着予定…
395 :
既にその名前は使われています :2006/09/06(水) 19:25:57.40 ID:9GeVwztt
ミタヨー …打ち合わせなしでこれ書いてたらすごいなと思った、 そんな夏の終わり。
396 :
既にその名前は使われています :2006/09/06(水) 21:39:44.35 ID:Y+sIX58T
>>396 やってみた
書いたことはないけど妄想はしたことあるので
あなたの小説のMary Sue度は12点です。
だった
0〜24点 このくらいは問題ないでしょう。誰の小説でも多少はあるものです。
25〜60点 このテストをやっていて、自分でイタさを感じたでしょう。そしてなぜそう感じたかもわかるでしょう。それを直して、もっと客観的にものを見る癖をつけましょう。素人ほど小説を一人称で書いてはいけません。
61〜90点 「なんでこのテストは私が書いた小説のことを知っているのだろう?」と思いませんでしたか?あなたの小説はそのくらいオリジナリティというものに欠けているのです。しかし、本当に問題なのはオリジナリティのなさではありません。
91〜124点 このテストに引っかからないように意識して書いてみましょう。それができるようになった時、あなたは過去に自分の小説を全世界に向けて公開したことを後悔するでしょう。
125〜150点 あなたの小説を読む人に、精神科医の役を押しつけないようにしましょう。
類は友を呼びます。放っておくと悪化するばかりです。
現実はあなたが思っているほど敵意に満ちてはいません。
151点以上 これだけすべての要素を取り込めるとは、かえって尊敬に値します。あなた、わざとやっているんでしょう?
100点とかいく人はありえないだろこれw
まあ私の記憶が確かならこのスレで100点いきそうな人一人いるが
目の色違うとか超能力だとか!
398 :
既にその名前は使われています :2006/09/06(水) 22:03:10.05 ID:1DuBdKGQ
>>396 同じくやってみた
あなたの小説のMary Sue度は19点です。
0〜24点 このくらいは問題ないでしょう。誰の小説でも多少はあるものです。
チェックする項目が少なすぎて、「おいィ?それでいいのか?」と3回くらい見直した
399 :
既にその名前は使われています :2006/09/06(水) 22:08:00.74 ID:9GeVwztt
125〜150点のコメントにワラタ >現実はあなたが思っているほど敵意に満ちてはいません。 ちょwwww諭されてるwwwww
400 :
Lead_161 ◆zmxSLEadCU :2006/09/06(水) 22:26:34.82 ID:C1fajjGQ
皆様、投下乙でございます。
自分の場合、異世界という世界観で書いているので、
鯖リセットされても・・・たぶん大丈夫かと。
ガンビスンは格好いいですね。リードは、もう少しカジュアル?にダブレットを愛用しています。
普段から重い鎧を着込んで歩き回り、例えばルテからラバオまで砂漠を全力疾走できる人間なんて、
もう立派な超能力だと思います・・・。
“Mary Sue”ってなんだろう? と思ってググってみました。
ttp://www.imasy.or.jp/~hir/hir/marysue/marysueinfo.html なるほど、そういうことですか・・・。
さっそく、怖いもの見たさでテストしてみました。 34点/21点でした。 前の数字が、とりあえずチェックした数値。 後の数字が、このスレ特有?の項目を除いた数値です。 「(その世界にとっての)異世界から来た。」→自キャラスレですから 「テレパシー能力がある。」→tellに該当するのでは? 「その他の超能力がある。」→呪文、忍術、召喚術、アビリティetc・・・FFキャラですから 「あなたのキャラは、あなたと同じ癖を持つ。」→自キャラスレですから 「あなたのキャラは、あなたが好きな別のお話のキャラを基にしている。」→自キャラスレd 「あなたのキャラの自己紹介が、あなたの書いた物語の第一段落にある。」→テンプレを使えば必然 他のかたの数値もみてみたいですね。
402 :
609 ◆dWeYTO/GKY :2006/09/06(水) 22:43:11.41 ID:VwCtoFYj
勝った! 38点ヽ(´ー`)ノ
皆がつかえるんならそれは超能力とは言わないんだぜ
404 :
匿名希望 :2006/09/06(水) 23:02:41.64 ID:2dI1KrrN
25点だw
XXXというのはあなたの名前、ニックネーム、ハンドル名のどれかである。
10代もしくは20代前半である。
美形である。
自分がした過去の行為に対する罪悪感にいつも苦しめられている。
(その世界にとっての)異世界から来た。
その他の超能力がある。
難しい技能を訓練なしですぐ覚えることができる。
あなたはあなたの書いたキャラのようになりたいと思う。(けどなれない)
あなたの物語は、すべてあなたのキャラの一人称視点で書かれている。
あなたは、今書いた物語の後日談も書こうと思っている。
あなたの書いた物語には、主人公と呼べる人は一人しかいない。
>>403 mjk!?
>>404 >mjk!?
まじだ
あたなは自動車やら携帯やらを超道具とおもいますか?
鍛えたら誰でもある程度は手にいれることの出来る筋力・ドーピングコンソメを超能力とおもいますか?
ヴァナの世界では魔法はちょっと鍛えたら誰でも使える程度のことなのですよ
それを超能力とは言いがたいていうかPSUインさせろ
というわけで、上に挙げた項目を除いた状態でやってみてはいかがでしょう?っと。
あでも普通にやれることの延長でも突出してたら超能力と言えますね 100Mを5秒で駆け抜けたりジャンプ力30メートルだとかパンチ力3トンだとかキック力7トンだとか ここらへんまで入ったらもう超能力ですね
スレ特有のも含めてチェックすると12点 除外すると6点でした。 (´・ω・`)そして今はPSUリトライオンライン真っ最中
409 :
既にその名前は使われています :2006/09/07(木) 01:27:48.06 ID:yK8aR8bZ
410 :
既にその名前は使われています :2006/09/07(木) 07:12:39.96 ID:yK8aR8bZ
age
411 :
ヒミツ :2006/09/07(木) 08:42:08.57 ID:9+eLlram
19点でした。 自分の性格を基にしたら大活躍なんて無理です>< ところで、 「クローンか双子であり、もう片方はあなたのキャラとは違って社会的に認められている。(同じクローンが何百人もいてあなたのキャラがその中の一人にすぎないのなら、チェックしなくてよい)」 ある意味ヴァナの人々みなクローンじゃないです?w
このスレのキャラは・サマーサンシャインバースト 一瞬で太陽を相手の頭上に発生させる 相手も死ぬ とかは使わないんですか?
413 :
既にその名前は使われています :2006/09/07(木) 09:26:42.12 ID:9+eLlram
自分も死ぬ技ってことだよ^^
415 :
既にその名前は使われています :2006/09/07(木) 14:56:03.74 ID:9+eLlram
416 :
既にその名前は使われています :2006/09/07(木) 18:16:14.13 ID:L3WY08rB
417 :
既にその名前は使われています :2006/09/07(木) 18:16:18.82 ID:9+eLlram
自キャラではなくミスラになった夢なら見たことあるにゃー
418 :
既にその名前は使われています :2006/09/07(木) 19:25:54.49 ID:/tXkq3Gt
>>414 待ってくれ
それだと、「サマー」の意味がよくわからないジャマイカ
420 :
Loufas ◆TTnPTs4wAM :2006/09/07(木) 21:21:47.22 ID:/tXkq3Gt
421 :
レグナス ◆/abMGvkWxE :2006/09/07(木) 22:33:15.10 ID:ZpIT7/Qt
俺のお気に入りのスレktkr!w ネタとしてエターナルフォースブリザード出そうとか思ってた時期が俺にありました
422 :
既にその名前は使われています :2006/09/08(金) 01:40:46.85 ID:ukXmg5yh
続きが、続きが書けねぇー しかし保守をする。
423 :
既にその名前は使われています :2006/09/08(金) 06:27:39.28 ID:D8/CGNoX
人大杉?
424 :
Kiesel ◆nu123wJPbk :2006/09/08(金) 09:33:02.16 ID:4sx6CVuY
やってみましたMarySue。 7/21。 ・・・じっと、手のひらを見る・・・ 必殺技あると楽しそうですね! 相手が爆発するとか合体して巨大化するとか(あれ? そんなわけで保守です。
ユリフィナ「リポケケ!ユファファ!あれを使おうっ!」 リポケケ「わかった〜!」 ユファファ「オッケー!」 三人「伝説の神聖斧技wホーリーシュトルムスラッシュ!!」 解説するクポ。伝説の神聖斧技wホーリーシュトルムスラッシュとは、 ホーリー、パワースラッシュ、シュトルムウントを同時に撃つことによって 瞬間的に相手のHPを減らし、大ダメージを与えた気分になる大技クポ。 ユリフィナ「…レジられちゃった。」 リポケケ「TPまだだったよ〜…。」 ユファファ「くっそー、ミスした!」 …大技…らしいクポ。
426 :
既にその名前は使われています :2006/09/08(金) 13:51:32.92 ID:kQTEiDfw
見事な連携だ…
Hiro:それがお前本人の体なら、是非とも試したいね 背を向けた彼が吐き捨てた。彼女は反論もせずに只黙り、別になりたくてこの体になったわけではないのにと心の中で反論。 しかし言い出す事は出来ずにしばらく気まずい雰囲気が周囲を漂う。重苦しい空気を2〜3分程味わった後、彼は背を向けたまま肩越しに横顔を見せた。 そして彼女に問いただす。内容はついさっきのエルヴァーンの事の様だ。 Hiro:あいつがおれの知り合いだって?はったりだろ、他にも何か言ったのか 「あのクズを見捨てろ」鼻持ちならない態度のエルヴァーンの罵倒を思い出す。 答えるべきか、答えないべきか。一瞬考えたが、彼女はふてくされた顔をしてこう言った。 Aotsuki:キミの事、クズだって Hiro:はっ、人を見る目はあるみたいだな 彼は自嘲しながらそう答えた。この人はそれでいいのだろうか。見ず知らずの他人に馬鹿にされたと言うのに。 知り合ったばかりとは言え、知人の事を酷く言われれば我慢ならない。彼女は思ったままの事を言葉に出そうとしたが Montblanc:おまちどおさまクポ〜、モグ特製ポトフと、トカゲ肉とボスディン菜のバターソテークポ〜 世話役のモーグリに遮られてしまった。
1レスのみですが今日はここまでで…
429 :
既にその名前は使われています :2006/09/08(金) 20:02:39.44 ID:o8/DVout
言われっぱなしでいいのかいage
430 :
既にその名前は使われています :2006/09/08(金) 22:27:44.00 ID:UCZGuJKu
age
431 :
既にその名前は使われています :2006/09/09(土) 00:11:52.52 ID:CSsutI1c
PSUに繋がらないage
イチロー強すぎるsage
433 :
既にその名前は使われています :2006/09/09(土) 01:56:48.27 ID:BK8CdjgH
age
434 :
既にその名前は使われています :2006/09/09(土) 08:54:41.90 ID:CSsutI1c
(´・ω・)
435 :
既にその名前は使われています :2006/09/09(土) 12:54:51.93 ID:BK8CdjgH
age
436 :
既にその名前は使われています :2006/09/09(土) 13:37:37.87 ID:qC+ByZnf
ヴァナディールに引き込まれる事件が起こるのと同時に リアル世界でも獣人が現れたりヴァナで建物がヴァナにあるような建物に変化する リアル世界をヴァナが侵食していくような現象が起きはじめる。 ヴァナに引き込まれた主人公とリアル世界で奮闘する2人目の主人公を24風に文才のない俺に変わって誰か書いてください。
437 :
既にその名前は使われています :2006/09/09(土) 13:39:11.01 ID:USWbPzcF
エクスカリバーゼロage
範馬勇次郎ヴァナへ行くってネタで誰か書いて書いて
439 :
既にその名前は使われています :2006/09/09(土) 15:47:40.98 ID:2YGrW7LY
Maat:わしゃあ自慢じゃないがな、その昔ジュノの大公様に重く用いられとった。武術指南役なんて肩書きを頂戴して、いっぱしの武術家気取りで冒険者どもに嫌味を言ったりもしたもんじゃ。 Maat:それが、何故、こんな雪深い山奥で落ちぶれた生活をしとるのか、じゃと? Maat:…おまえさん、バハムートを見た事はおありかな? 手にしたジョッキからヴォドカを煽り、ぽつり、と漏らす。 Maat:わしはな、見ちまったんじゃよ。あのバハムートがな、一人の男に組み伏せられ、打ち据えられ、子供のように泣き叫びながら命乞いをしとる様を。 Maat:武術というのはな、お若いの。暴力に対抗するためのものじゃ。わしはな、それを極めたつもりじゃった。まぁ大抵のもんには負けん、そう思っとった。 Maat、深くため息をつく。 Maat:そのわしがな、その途方もない暴力を目の前にしてな。……なんにも、それこそ、逃げる事も腰を抜かす事も出来んかったんじゃ。 Maat:あんなものを見ちまったらな、お若いの。武術家は廃業するしかない。武術家の最大の敵を知っておるかね? それは、恐怖じゃ。わしはそれに負けたんじゃ。 Maat:男の背中? なんじゃ、しっとるのか、お若いの。確かにあの男の背中には、鬼が棲み付いておった。 Maat:なに、バハムートは見た事がない? お前さんはさっきからずっと、バハムートの目の前におるんじゃがな。 カメラが引いていく。老人の背後。壁のように見えていた頭骨が全容を見せる。厳しい棘と角を随所に生やした、家ほどもある髑髏。 ──そう、それはまさしく、真龍王バハムートの頭骨。
ありがとうありがとう 勇次郎テラツヨスw
441 :
既にその名前は使われています :2006/09/09(土) 19:21:35.21 ID:diftTXmG
勇次郎sugeeeeee!!
442 :
既にその名前は使われています :2006/09/09(土) 23:51:21.35 ID:BK8CdjgH
age
443 :
既にその名前は使われています :2006/09/10(日) 02:19:10.52 ID:0Q3so8Qg
寝る前のひとage
444 :
既にその名前は使われています :2006/09/10(日) 04:46:22.10 ID:2Sfmhyfd
age
445 :
既にその名前は使われています :2006/09/10(日) 10:29:56.37 ID:d4ypUqPH
age
446 :
Kiesel ◆nu123wJPbk :2006/09/10(日) 11:13:22.63 ID:sf+PxWFi
リアルにヴァナのキャラがいて、Maatに勝てなかったら何かあるとかあったら嫌ですね。 学校卒業できないとか、ボーナスなしとか。 私には勝てる自信がないですけども。 そんなわけで続きを少し。
447 :
Kiesel ◆nu123wJPbk :2006/09/10(日) 11:19:27.73 ID:sf+PxWFi
重い音が聞こえる。金属的で、澄んだ音。 「・・・ん・・・?」 目を開けると、目の前に白いものが浮かんでい 殴打。 「ご主人様、痛いクポ!」 「二度も同じような目覚め方した身にもなれバカ!!」 モーグリを近くにあったもので思いっきりスウィングしてしまった。 いや、落ち着いて見るとそれはスパタだった。鞘に収められていてよかった。 「クプ〜・・・ご主人様が不便してないかと思って、せっかくお邪魔したのに・・・」 「うるさい黙れこのバカ」 主人の寝顔を覗き込むなんてどういう神経だと思いながら、ふと思い出した。 「クポポ、荷物は?あの・・・」 「ちゃんと持ってきてるクポ!ご主人様がここにいるって、クピエッタちゃんが教えてくれたクポ〜♪」 また知らない名前が増えた・・・頼むから説明してくれ。 「ヴォーシェル様のお宅に来るのは初めてクポ〜!クピエッタちゃんに会うのはヴァレンティオン以来クポ!」 「知らんがな。ほら、出ていけ。着替えるから」
448 :
Kiesel ◆nu123wJPbk :2006/09/10(日) 11:27:29.44 ID:sf+PxWFi
モーグリが用意していたのはダブレットだった。初めてガンビスン系以外を着た。 そう言えば、鎧って取ってあるのかな。削除する前にはスパタと売れないもの以外全部処分したけど。 ・・・まあ、持っていないはずのものがあるのだから、どうなっているかなんて分からないか。 部屋に置かれていた姿見で、何となく自分の姿を確かめる。 男にしては手入れされている金の髪にアクアマリンの瞳。まだあどけなさが色濃く残る面立ち。 ・・・ああ、うん。確かに勇者様って顔だ。洋ゲーのヒーローならそれこそ人外魔境のマッチョだしな。 脳裏に『超兄貴』を思い浮かべながら、手早く身支度をした。 「当家のお世話をさせていただいております、クピエッタですクポ〜」 挨拶したのは、わずかにピンクがかったモーグリだった。どうやら女の子らしい。 これに見慣れるのもなんかイヤだ。そのうちオークとかも見慣れるようになるのかな・・・うわ。 「昨夜はよくお休みになられましたクポ?」 「うん、ありがとう。・・・ええと」 「カイン様とケイン様でしたらお庭にいらっしゃいますクポ。お邪魔なさいませんようお願いしますクポ」 「あ、うん。うちのバカは?」 問いに彼女はにっこり(?)笑って、 「お帰りいただきましたクポ♪」 「・・・・・・・・・・・・ご、ごめんなさい・・・・・・・・・・・・」 何やらかしたんだあのバカ・・・
449 :
Kiesel :2006/09/10(日) 11:31:27.74 ID:sf+PxWFi
今回は以上です。 男ばかりで華のない話が続いてすいません。 でももう少し続きます。
450 :
Kiesel ◆nu123wJPbk :2006/09/10(日) 11:32:40.20 ID:sf+PxWFi
トリが・・・orz 失礼しました。
451 :
既にその名前は使われています :2006/09/10(日) 15:56:35.90 ID:d4ypUqPH
自キャラスレの奴らは禁煙すべきage
452 :
既にその名前は使われています :2006/09/10(日) 17:17:01.40 ID:BM6eHISI
あぐ」
>>396 にのっとった自キャラを作ってみた
闇獅姫(レオーネ)・ユウジ・ヴィルネート
男(15歳)
外見
エルヴァーンとヒュームのハーフ(ジュノの研究機関で半ば人工的に造られた。エルヴァーンの戦闘力とヒュームの柔軟性を併せもつ)
15歳だが、1000年以上前からの人類の記憶をもっている(これも研究機関によるもの)
中性的な美しさをもち、同姓すら振り向く
右目はルビー、左目はサファイア、髪は光の当たり具合で虹色に輝く(普段は黒く染めている)
首筋に傷跡のようなものが(文字にも見える)
ときおり発作が起きる、常人なら耐えられない苦しみだが顔色すらほとんど変えない。
女騎士のような格好をしている為、女性と間違われる事もしばしば
生い立ち ジュノの研究機関が極秘入手したデスティン王の精子で人工受精された為、トリオン達の異母兄弟に相当する。12歳まで義父母に育てられた(もちろん彼らも機関の人間) カムラナートに保護されているのでジュノで迫害は受けない(観察されているが) ジュノの研究機関で彼の様に造られた子供(イノセント・チルドレン)は彼を含め8人いたが、ある時彼以外の7人が暴走し、ジュノ崩壊寸前のところを自らの手で兄弟達を葬った(この時齢12歳) だが、葬りきれなかった一人が彼の義父母を殺害しジュノを逃亡、現在は消息不明(その男の外見は普通のエルヴァーンの為、サンドリア国民に紛れ込んだと思われる) 6人の兄弟(血は繋がっていないが)を葬った事は彼のトラウマになっている。 特に、一番仲の良かったミスラが残した 「やはり…あなたが…」という最後の言葉が頭から離れなれないでいる 生まれてから10歳までの記憶が無い
能力 テレパシーや予知能力がある(ガンダムのニュータイプ的なもの) 1000年もの人類の記憶は単純な歴史だけでなく、普通じゃ知り得ない事すら知っている(3国の歴史の裏側やボスディン氷河での悲劇等) さらにヴァナの起源や神々の歴史すら知っている 技能の修得は天才的で乱れ撃ち、気功弾、二刀流を半日で修得、チョコボの扱いで彼の右に出るものはいない。 彼は冷たく接してるつもりだが、子供や動物に好かれる(無垢なものには彼の本当の優しさが伝わる) 一人になるとフルートを吹く。ジュノを歩いているとどこからともなく聞こえてくるその音色は人々の心を癒す。 森等ではその音色に惹かれ動物達が集まり、獰猛な野獣や獣人もその音色を聞くと戦意を失い去って行く。 全人類で彼だけがもつ能力、 神滅(メギディック・ライセンス) は己の能力を400パーセント増幅させ、周りを圧倒するが寿命が縮んでしまう(6人の兄弟を葬った時もこれを使った)ので彼は使う事を嫌がる。しかし、この能力が無ければ今生きていなかった事に葛藤を感じている。
456 :
既にその名前は使われています :2006/09/10(日) 20:25:50.58 ID:Sb+WUkyi
わろす
よくがんばった
459 :
Loufas ◆TTnPTs4wAM :2006/09/10(日) 21:29:02.49 ID:0Q3so8Qg
>>451 禁煙【なんですか?】
>>453 激しくGJ!
そのまま話を書いてみようかw
ちょこっと投下…
(315) 「ふ、ふふふ… 流石ですね、美しいお嬢さん…」 なんだかゾンビみたいに不自然に立ち上がりながら、相変らず訳のわからない事を口走っている。 しばらくユラユラ揺れたかと思うと、背中を壁に預けて 「こんな強烈なビンタを喰らったのは… ゲフッ… 領事の、就任の時以来ですよ…」 聞いてもいない事を血を吐きながら説明してる。別に知りたくもないんだが… 「しかぁし!こんな僻地で口うるさいオバサンと小娘に小突き回されて数年!このくらいd…」 ガキン、と洞窟の壁につるはしを突き立てたような高い音が響き渡る。 実際に壁に突き立てられていたのは両手斧で、それはさっきから無意味にアクティブな男の顔のすぐ横にあった。 ラディールは相変らず笑顔だ。これ程迫力のある笑顔を見る事は、おそらくこの先何年生きていてもそう無いだろう。 しばらく呆気に取られてその様子を見ていると、ラディールが満面の笑顔で振り向いた。 「ねぇ、コイツ赤い鎧の仲間だと思うの。とりあえず痛めつけて情報吐かせない?」 「いやいやいやいやいや、ちょっと落ち着け!」 ようやくラディールが短気を起こしたらしいという事を理解した俺は、とりあえず壁から両手斧を引き抜こうとする手を止める。 シャンテーヌと名乗ったエルヴァーンは泡を吹いて白目を剥いている。 「…こんな奴が相手なら楽なんだけど、なっと」 そう言いながら、後ろからそのエルヴァーンの両肩に手をかけて活を入れた。
(316) 「手を握られたぐらいで、こりゃあやりすぎたなぁ」 意識を取り戻したシャンテーヌの怯える様子を見ながら、ちらりと嫌味を言ってみる。 顔半分がオークの顔になったかのように派手に腫れ上がっていたが、ケアルを施すことで腫れは随分収まった。 ケアルを唱えたのは勿論ラディールだが、その際にも汚い物を見るような目でシャンテーヌを見ていた。 「腹も立つわよ!こっちは疲れ果ててるって言うのに、いきなりアレってありえないでしょう!?」 あぁ、随分とストレスが溜まってるようだ。俺も気を付けよう… 「…で、シャンテーヌだっけ?」 「はい… あぁ!と、とにかく早く領事館に行ってください!昨日から領事が不機嫌で大変なんですよ!」 「そうか、俺はコイツが不機嫌でなんだか怖いよ」 ジロリ、とラディールの視線が刺さる。背筋が凍るような気分だ。 「そうじゃなくって!あぁ、もう… とにかく急いでください!!」 そう言うと、シャンテーヌが俺の手を引いて走り出そうとする。 「待って、まだ後ろに連れがいるの。置いてはいけないわ」 ラディールの声に驚いたのか、いきなり手を離して大人しくなった。 「そ、そんなぁ…」 小動物のように怯えるシャンテーヌに少しだけ同情せざるを得なかった。
(317) 「よし、んじゃ俺たちは先に行くから、あんたは後ろにいる連れを領事館まで連れてきてくれ。それならいいか?」 「はい!是非一刻も早く領事館に行って下さい!で、連れの方はどのような方ですか?」 シャンテーヌは心底ホッとしたように安堵の顔をしている。そんなに怖い領事なのか… 「1人は老人、1人は若い男。両方ともエルヴァーンだ。若い男はあんたの髪型に似てるな」 それだけ聞くと、快活な返事を残してシャンテーヌは走って行ってしまった。 「領事って、そんなに怖い人なのかしら?」 「さぁ?会った事ないし、俺は知らないなぁ」 と、そこまで言って、サンドリアを出るときに宰相が言っていた言葉を思い出した。 俺の事を『家出少年』と言ってたとかなんとか… 今の俺は、少なくとも少年と呼ばれるような歳ではない。とすると、昔の俺の事を知っている人間だという事になる。 とは言え、そう考えても該当しそうな人間はたくさんいる。 「とりあえず名目上の上司だから、遅参の言い訳くらいは考えなきゃなぁ…」 「そうよねぇ、そのまま話しても信用してもらえないでしょうしねぇ…」 無難な言い訳を話し合ううちに、いつの間にか周りの壁の色が変わった。洞門は抜けたようだ。 やがて水路に架かった橋の向こうに大きな鉄格子の扉が見えてくる。 ここからか本番だという緊張感からか、バストゥークに着いたと言う事実には特に感慨は無かった。
463 :
Loufas ◆TTnPTs4wAM :2006/09/10(日) 21:31:22.15 ID:0Q3so8Qg
今日は以上です
投下乙でございます。 ダブレット仲間が増えて(?)喜んでおります。 ルーファスさんもバス入りし、いよいよ佳境に! ジュノ編は、メイミィさんの投下をお待ちしているところですが、お忙しいのでしょう。 さて、続きはどうしましょうか・・・。
465 :
既にその名前は使われています :2006/09/11(月) 01:56:13.78 ID:h76u0a/n
揚げ
466 :
既にその名前は使われています :2006/09/11(月) 03:14:27.69 ID:m26CiWIy
フルキフェルとシャンテーヌのカッパ対決期待age
467 :
既にその名前は使われています :2006/09/11(月) 07:24:41.08 ID:p1WduWC3
勝手に対決させんなhage
468 :
既にその名前は使われています :2006/09/11(月) 13:25:56.98 ID:jRbOGzHQ
age
469 :
既にその名前は使われています :2006/09/11(月) 18:57:13.67 ID:oignim0y
フェローの尻に敷かれるマスターage
ロランベリーの高地を一人の少女が駆けている。ときおり振り返りながらもその度に顔に苦悶の表情が浮かぶ。振り返る度に「追跡者」からの距離が縮まってくるからだ。 彼女の後ろに迫るのはモルボルの下位種オチューだった。おそらくこのロランベリー高地の中で、特別なモンスター以外の中ではもっとも最悪(いろんな意味で)なモンスターだろう。 もう一度振り向いた時、オチューは彼女から三歩の距離まで接近していた。意を決し懐からブロンズダガーを抜き構える、だが、オチューは止まらなかった。そのまま少女に突進する、その巨体を細身の少女が止められるはずもなく直後少女の体は宙を舞っていた。 「ぁ・・・・っ」 吹き飛ばされた衝撃を認識する合間なく、さらに固い地面に叩きつけられる。受け身がとれず左ひじがおかしな方向に曲がってしまった。さらに口に苦くしょっぱい味が広がり、瞬間 「ゲホッッ!」 血と胃の内容物を吐瀉した、立ち上がる事ができない。
保守上げいたします。
オチューの触手が少女の足に伸びる。乱暴に少女を釣り上げると少女の背負い袋の止め金が外れ、バラバラと荷がこぼれだした。だが、オチューはおかまいなしにそのまま少女を大きく開いたおぞましい口に運ぶ。 「い、いや…やめて…」 彼女は懇願するがモンスターに理解できるはずが無い。触手が口に入りかける、少女は恐怖のあまり目をぎゅっとつぶる、その刹那、光の刃が一閃した、様に見えた。 その瞬間彼女の体は「誰か」の腕に抱き抱えられていた。 「ひどい怪我だ」 声が聞こえた。若い男の様な、女性のハスキーな声にも聞こえる。おそるおそる目を開けるとそこには翡翠と銀の鎧を身に纏った騎士が、淡い色の鎧に漆黒の髪が良く映える。こんな状況でありながら美しい、と少女は感じてしまった。 「ナワバリを犯してしまったんだな、でなければこんな街道にオチューはいない」 誰に言うとでもなく呟くとオチューに近付いてゆく。食事の時間を邪魔され、傷つけられたオチューは怒り狂っていた。
オチューは騎士にむかって多数の触手を伸ばす、だが騎士はバックステップで触手の届くギリギリの距離まで下がり触手をかわした。 「今更ナワバリに帰れってのも無理・・・かな」 その声に若干悲しい響きを少女は聞いた気がした。 「ごめん、私にも同族意識はあるんだ」 そう言うと騎士は腰の剣に手を当てた。騎士に触手を伸ばしながら再度迫るオチュー。騎士は剣に手をかけたまま一歩踏み出す、騎士の体が伸びてきた触手に隠れた。 「え・・・・?」とこれは少女 何が起きたから分からなかった、騎士の剣は目に見えぬ速さで横一閃されていた。 騎士の姿を覆った触手は力なく地面に横たわる、騎士が剣を鞘にしまうとオチューを背に少女に近付く。その騎士の後ろでオチューの巨体がくずれながら上下に分かれていくのが見えた。 「あ・・・ありがとうございます!」 少女はお礼を言って立ち上がろうとするが、足にまだ絡まっていた触手に気付かず、また転んでしまった。左腕が折れている事に転ぶ瞬間気付いた。
襲いくるであろう痛みに少女は身構えた。転ばない、騎士が少女の体をとっさに支えていた。 「無茶しちゃいけないよ」 「ご、ごめんなさい、足がもつれて」 「・・・・そうじゃなくて、なんでオチューのナワバリなんかに近付いたの?」 「近付くつもりは無かったんです・・・街道をそれたら道に迷って、それで・・・」 それきり少女はうつむいてしまった。 「わかった、とりあえず怪我を直してもらいに行こう。話はまたゆっくり聞くから、ジュノに行くからね。」 少女は黙ってうなずく。 ピューッ 騎士が指笛を吹くとどこからともなくチョコボが走ってきた。 騎士は少女を抱えるとチョコボに騎乗する。
「揺れるから痛むだろうけど我慢してね、早くいかないと、ほら」 騎士の見る方向を少女も見る。50メートルほど離れたそこにはこちらの様子をうかがうクゥダフが4匹いた。 「獣人!?」 「大丈夫、襲ってはこないよ。彼らの目当てはオチューの触手や体液さ。いい薬になるらしいからね。さあ、いくよ!」 騎士は手綱を引くとチョコボを走らせた。少女は騎士の背中にしがみついて痛みをこらえている。 「ところで名前を聞いてなかったね」 「私は・・ファ・・ファラです」 騎士は振り向き、優しく微笑んでいった。 「うん、自分の名前が言えるなら大丈夫だね。私はレオーネ、冒険者だ。もう少しだよ、ファラ」
とりあえず今日は投下終了です。やっぱり携帯じゃきついなあ…これだけの文章に2時間もかかるとは… でも原稿作って携帯でうち直すのもばかばかしいし… それにしてもネタで作ったキャラで話書いたはいいけど結構マトモになってしまったかも… 最初は一人称で書こうと思ったけどむりぽでした…
てか改めて見直したら誤字脱字多い…orz 読みづらくてすいません…
478 :
既にその名前は使われています :2006/09/12(火) 00:46:50.28 ID:kQQhhhJv
こういう優男っぽい奴とは絶対に友達になれないと思ったage
俺は普通にいけると思った。 とりあえず掘らせてくれ。
480 :
既にその名前は使われています :2006/09/12(火) 03:46:47.44 ID:Ug8d4Sp/
あげ
高ポイント取れそうなサンさん(最近見ないな)は俺が採点したら33点だった。このスレ独自の設定をいれてやっと43に到達した。 (それも本文にない予知能力やテレパシー入れてw)俺が作者じゃないのでサン氏の細かい設定はしらんからかもしれん。 意外と難しいな。これ。 主要メンバーでは(新しい人除いて他にまだ書いてる人いたっけ?)リード氏でもこのスレの要素いれてやっと47点(本人がチェック入れてないエクスカリバーや騎士団長の腹違いの弟設定、なぞの組織などを考慮。 逆に本人がチェック入れていた名前はIDからつけたはずでキャラネームでなかったはずなので除外)。 ヒロ氏で15点(この人はテル使えないとかスレ独自要素すらチェック入れられなかった)。 フルキフェル氏で23点。名脇役が意外と高くて吃驚。妙な設定多いからかな? ルーファス氏19点。フェローは個性的すぎるので(イレース使えるし)オリジナルキャラ扱いとした。 レグナス氏15点。超絶美形は美形に加えて身体的特徴が異常に多いでフォロー。極度の樽萌えは採点外だったのでコレといってチェックできる項目もなく無難な数字。というかチェック入れようとしても15だった。意外すぎるほど常識的キャラ。 ダークシュナイダーのように変に見えて売れ筋で攻めてたのね。すごいぞ作者。 メイミイ氏が書いてないのは「人大杉」のせいじゃないかな。古いパソではギコナビの展開に失敗したりする。ちなみに彼女は12点だった。・・・というか、普通に50超えるの難しいだろ。コレ。 元祖98氏が10点だった。・・・だってチェックできないんだもん。美形(最初にセクハラされる)20代前半入れてコレだ。 俺の好きなクルス君で・・・16点。ええええ。エクスカリバールージュだの異世界エンハぶん回してるのに!!というか続きかけクルス君。
482 :
Kiesel ◆nu123wJPbk :2006/09/12(火) 11:09:07.15 ID:Ei+5eM4x
このチェッカー、狙ってやるかあるいはドリーム小説(?)でないと、高ポイントは叩けないです。 二次創作作品を対象にしていますけど、このスレみたいな二次創作には、厳密にあてはめるのが難しいかと。 では少し続きをどうぞ。
483 :
Kiesel ◆nu123wJPbk :2006/09/12(火) 11:13:00.91 ID:Ei+5eM4x
クピエッタに案内されて庭へ出てみる。 何となくイギリス風の庭園を想像していたけど、それほど華やかではなかった。 けれどそこは、ふたりの男が真っ正面からぶつかり合うにはちょうどよいのだろう。 いっそ心地よくさえ感じる金属音は、彼らがその得物を重ねる音だった。 カインの片手剣とケインの両手剣。互いに盾や防具は身につけていない。時折カインを包む光は何だろう。 す、とケインが構えを変え、その唇が何かを紡ぐ。察したカインが横へ飛んだ。 そして、それは一瞬だった。 「わぷっ!?」 大量の水が、ぶち当たった。 「・・・キーゼル?」 互いに構えをときこちらに気付くと、足早にカインが寄り、びっしょり濡れた客人と兄弟を交互に見る。 「・・・今、」 「ウォータ・・・した」 「・・・・・・」 「な、何だよ!!防具なし魔法ありだろ!?ケアル使いまくってた奴がいえた義理かよ!!」 無言の抗議にケインが吼える。しかしそれはあまり意味をなさなかったらしい。 「・・・・・・風呂の用意、させてくる」 兄弟の冷たい視線に渋々言って、屋内に戻っていった。
484 :
Kiesel ◆nu123wJPbk :2006/09/12(火) 11:17:16.37 ID:Ei+5eM4x
撫でつけるように髪を絞ると、首筋を水が伝う。朝の水浴びと言うには少々特殊な趣向だ。 「災難だったな」 素っ気ないような、それでもいたわる言葉に苦笑で返す。 ・・・と。 「・・・・・・!?」 違和感。それは、『そこに存在するはずのない何か』を感じるような。 カインもそれを察したらしく、厳しい表情で周囲を見る。 「誰だ」 短い誰何が向けられたのは黒衣の存在だった。 深くかぶったフードの奥の顔は見えず、体格からも性別は判じがたい。 黒衣はいっそ機械的ですらある動きで剣を構え、こちらに向かって来た。 私に。 「・・・・・・キーゼル!!」 悲鳴と共にカインが黒衣との間に立ちはだかる。ぎぃん、と金属がぶつかる音。 「行け」 「え」 「ケインを。お前よりはましだ」 ひどい言い種だった。けれどそれは間違いではなく、事実何ができるというのか。 いや。 「俺は・・・」
485 :
Kiesel ◆nu123wJPbk :2006/09/12(火) 11:22:32.49 ID:Ei+5eM4x
今回は以上です。 ようやく話が進んできたような、そうでないような。 難しい・・・
486 :
既にその名前は使われています :2006/09/12(火) 17:44:15.11 ID:gH+jxIsD
誰か、高ポイント小説かいてくれないかなwage
487 :
既にその名前は使われています :2006/09/12(火) 17:46:47.47 ID:+7zzXqMz
水も滴るなんとやらage そこで覚醒ですよ!(なんのこっちゃ)
投下乙でございます。保守上げいたします。
>>476 昨夜は割り込み失礼いたしました。
>>481 元・69氏でしょうか?
豊かな想像力をお持ちで、うらやましく思います。
>>485 いわゆる“黒マント”さんの登場ですね。一言も喋らないのが、いっそう不気味です・・・。
皆さんお久しぶりです。呼ばれて無いけど暫く見る事も出来ませんでしたw 新参入の皆様、Welcome to Vana'diel 笑いと狂気の世界へようこそ! 何か面白そうな話題が出てるようですが、開けなかったので今からググってきます。 目指せ高ポイント!(違) こういったモノは、自分の考えと第三者視点での見え方で差異が出やすいので 案外自分の採点だと低くなり易いかもしれませんね。まだやれてないですが。 投下はまだ出来そうにありません。区切り悪かったりをマシになるよう修繕中です。
ページが表示できません。って・・・orz 数少ない日の目を見る出番なのに・・・
皆様投下おつかれさまです。
妙な設定の多い優男が来ましたよ。
サンさんおかえりなさい! wkwktktk
ありゃー、サイトが落ちてるんですねー。
私も皆さんの議論を踏まえてもう一回ちゃんと点を算出しようと思ったのですが。
23点は…いい線行ってます。まって引かないで!ヽ(´Д`;≡;´Д`)丿
キーゼルさんも黒装束にタゲられてしまいましたか(´∀`)
そして…闇獅姫いいやつじゃないですか。
>>453-455 を読まなければwww
みんなネタ士だなぁ。感服致しました。
アルテパ砂漠サイド、切りのいいところまで投下します。
自分の内にこもってグルグルしてるだけですが。なかなかルーファスさんに追いつけませんw
砂によって風化しつつある壁に背を預けて床に座り込み、 僕は流れの行方をどうにか辿ろうと試みながら、 アンティカ達とルーファス殿やマティエール老の会話を、聞くとはなしに聞いていた。 それが傍から見た限りでは、消耗しきった体力や、 魔力の回復に努めていることに相違ないと見て取れるのだろう。 ラディールさんにハイポーションを薦められたが、お気持ちだけ、とそれを断って、 僕はあの子の名を呼べない――呼んではならない事を、今更ながら歯痒く感じていた。 引き離された直後、潮が満ちるように溢れ出そうとしていた力は、 今は逆に引き潮へと向かい、だんだんと静まりつつある。 この分ならあと数刻も待てば、行使した魔法が呼び水となって、 余計にややこしい事態を引き起こすことも早々なくなる、はず。 アンティカ達の意向は、どうやら僕達に先ほどの現象について説明を求めたいということらしい。 「こっちは急いでるんだがなぁ」 そうルーファス殿がこぼし、マティエール老が時計を確かめる。 そうして、日が変わるまでにはアンティカ達側の結論も出るだろう、と告げた。 「急ぐ旅とは承知しておりますが、頼みの綱があの有様ですので…」 マティエール老はこちらにほんの少しだけ視線を投げかけ、 それからルーファス殿とまた一言二言交わし、僕達に休憩する旨を伝えてきた。 ならば少しでも、自己の制御を取り戻すことに集中しよう。
僕は全く眠くはなかったけれど、外へ月齢を見に行くという彼の背を見送り、 それからゆっくりと目を閉じた。が。 「…今は全然クネクネしてないのね」 集中に入ろうとしたところで横からそう囁かれ、僕はしぶしぶと目を開いた。 「何ですか突然」 「何、ってほどでもないけど。今朝のあんな情けない態度は演技?」 思わず宙を仰ぐ。ラディールさんの観察眼が優れているのか、 それとも彼女があまりにも嘘や隠し事を不得手としすぎているのか…。 「今だって充分情けないとは思いませんか? たった三人バストゥークへお連れする、 それだけの仕事なのにこの有様…」 「ギーブルがアルテパ砂漠にいるなんて事が、誰にでも想像できるなら、そう思ったでしょうけど」 ラディールさんは、そこで言葉を切り、改めてこちらへと向き直った。 「私たちは最善を尽くした。あなたもそうでしょう? もっとしゃんとしてなさいよ」 真っ直ぐな言葉。あの男ににしてこのパートナーあり、と言うところか。 僕の恐れはもしかしたら、杞憂というものなのだろうか? 「聞きたいことは色々あるけど、調子がよくなったらにしておいてあげる。 明日にはちゃんと、私たちをバストゥークに連れて行ってね?」 「…恐縮です。前向きに善処しますよ」 僕がそう、なるべく何とも思っていないように返事をすると、ラディールさんは肩を竦めてみせた。 再び満ちる沈黙。僕は改めて、目を閉じた。
黒魔道士専用の魔法が構築可能だった事で、存在が消えたわけではないと確信できたものの、 どこをどう辿っても、ゼプウェル島の端に辿り着いた所で流れは掻き乱され、 行き先を見失ってそれ以上は進めない。 …これはやはり、まずコロロカに抜けないとどうにもならないな…。 まったく、連れて行くなら責任持って、連れて戻ってくる所までやって欲しいものです。 そこまで考えて、なんだかムカムカしてきた所で、マティエール老が戻ってくる気配がした。 ルーファス殿に、小声で何かを伝えている。 「あ〜あ、上手く行かねぇもんだなぁ」 ルーファス殿の思いの外大きな声に、思わず目を開いてそちらを見てしまった。 何でもない、という風に手を振って見せてはいたが、何もなければそんな声は出ない。 月齢の話と合わせると、盾が発動した直後に見えた光景そのままに、時間が進んでしまったとでも言うのだろうか。 先を急ぎたい、この場にいる全員がそう思っている。ならば、今僕にできることは一つしかない。 余計なことは考えるな。あの老人はまだ、敵じゃない。 誰かが肩を揺すっている。 いつの間にか眠っていたようだった。顔を上げると、ラディールさんと目が合う。 「…おはようございます」 「おはよう。昨日よりは大分顔色いいわね」 「それは何より…ルーファス殿は?」
「まだ寝てるわ。起こしてくる」 辺りを見回すと、マティエール老が昨日の二人よりも小柄なアンティカと話をしていた。 ラディールさんは未だ横になったままのルーファスさんの傍らに行き、彼を起こし始めた。 「ルーファス、そろそろ起きて」 「む…」 「そろそろ出発するから…」 「ん"〜……」 「ちょっとぉ〜〜…」 無意識だろうが、寝返りを打って粘るルーファス殿。ラディールさんの声に段々と苛立ちが混じっていく。 「いい加減起きなさいよ!」 あ、殴った。 そこでやっと目を覚ましたらしいルーファス殿。ひょいと軽く身体を起こし、首と肩をほぐしてから、 「…準備ができたんなら行こうか」 と、さらりと宣う。ラディールさんヒートアップ。 「ちょっと! 一番最後まで寝てた人の台詞じゃないでしょ!」 ある意味微笑ましい。 「これは坊ちゃま、おはようございます。と申しましても日も昇っておりませんが…」 はいはいと受け流し、アンティカとの会話を中断してきたマティエール老に、状況を尋ねている。 何だか、少しばかりややこしい事になっている…のか? アンティカが人間に対して礼をしたい、とは…世の中まだまだ面白い。
「とにかく、急いでるとでも言って遠慮してもらおうぜ」 「えぇ、先程からそのように申しておりますが…」 その後ろでコツコツチキチキなどと音を立てるアンティカに、マティエール老が眉を顰め、 二本の棒を擦り合わせて返事をする。恐らく「そこを何とか」とでも食い下がられているのだろうか。 まったく、まどろっこしい…そう思いながら、僕は砂を払って立ち上がった。 ラディールさんが二人の元へ歩み寄り、ちょいちょいとルーファス殿の肩をつつく。 「…逃げちゃえばいいんじゃないかしら」 ラディールさんのその提案に、ルーファス殿が僕の方を見た。 「フルキフェル、エスケプいけるか」 深淵に意識を向ける。…流れが溢れ出す気配はない。 「問題ありません」 「んじゃ出来るだけ詠唱が気取られないようにやってくれ。時間がかかってもいい。 爺さん、今から言うの訳してくれ」 ルーファス殿がそう指示を出す。その後ろで、精霊たちにそっと囁く。 開放する直前まで形を為さぬ、バラバラの破片を構築していく。 しかしその完成形は、確固たる道となって敷かれるのだ。 「ファーロス・S・シュヴィヤールの名を覚えておけ。あんたらの恩人の名前だ。 いつか困ったら尋ねさせてもらう、ってな」 そう高らかに宣言したところで発動させれば実に様になるのだが、 生憎と通訳を挟まなければならないのが、非常に惜しい。
「…やったのはフルキフェルじゃないの?」 ラディールさんが小声で突っ込む。 いいんです、今はシュヴィヤールの従者って事になってますから。 マティエール老が棒を擦り終え、こちらへと頷く。 僕もそれに頷いて、術式を開放した。 空間が揺らぎ、渦を巻き、外界へと僕らを吸い出していく。 これで、やっとバストゥークへ行ける。彼女を捜せる。 そう安堵して気流に身を任せた瞬間、凪いでいた流れが、力強く波打った。 『排除すべき存在を目の前にして、何を躊躇う? 我等から見れば、おまえの方が余程まどろっこしいわ、若造め』 夜明け前の冷たい空気が満ちる砂漠に降り立つ。 瞬間、左腕が勝手に、神聖魔法を構築し始めていた。恐らくは未だ冒険者に伝承されぬ―― 反射的に、右腕で精霊の印を刻む。次いで、肉体に強く眠りをもたらす式を組み上げた。 "覚めやらぬ迷夢に沈め" 体が弛緩し、大地から汲み上げられていた力が、構築された式ごと霧散する。 サポ赤でよかった。この体の主はあくまで"僕"だ。 そう思いながら、僕は冷たく柔らかい砂地に体を預けた。
498 :
256_Furcifer ◆MwNTY7GtwI :2006/09/13(水) 00:05:36.70 ID:s43KbwM/
ここまでです。投下終了age なんでこんな難産だったんだろう…w
499 :
◆MwNTY7GtwI :2006/09/13(水) 01:33:46.95 ID:gHXLHhF7
就寝前の保守ついでに言い訳めいた事をひとつ。 投下してから気付いたんですが、まとめをご覧にならずこのスレから読みはじめたひとから見たら、 ゲーム的にかなり滅茶苦茶な記述が多数見受けられると思います。 ここで言い訳するのと、まとめ見てくださいスイマセン(´Д`;)ヾ て誘導するのは どっちがいいのですかねー。 テンプレ張るとくそ長くなってそれも申し訳ない…(´・ω・`)
500 :
既にその名前は使われています :2006/09/13(水) 01:33:52.15 ID:o7AZS+Ei
寝る前にage
>>482 話題用に感想加えて書いてみた。プリアマルアーツ?は原作のFF11世界に存在しないアイテムなので考慮に入れなかったけど、入れても誤差だったりする。話は見えませんががんばってくださいな。
>>486 ネタ氏の 闇獅姫 ◆iVhHrqonmU 氏の活躍に期待したいが、
このスレのルールを踏まえると(考慮に入れないと)結構まっとうなキャラだったり・・・。
書く人間が常識人っぽいねぇ。かなりの天然じゃないと無理だと思う。100は神と思った。
>>488 匿名掲示板で。おい!ヒデカズ!!エロイラストの続き書けよ!エロ小説の続きはまだか??締め切り守れよ??ww
大学でてエロ同人かwwww親泣いてるぞwwwwwって言われたいですか?
わたしの想像力は・・・人並みですね。七誌の書いたネタごときに顔を真っ赤にして名無しに噛み付かれるとは・・・すごい妄想力ですねOrz
わたしに絡むことを考えると上では冷静に見えて、長い付き合いだった氏に「お前と蟹スレ住人に同レベルに取られたくない」とサッサと逃げられて悔しかったんですな・・・。/comfort
>>498 保守ネタにレスありがとうございます。思いのほか点つけれませんでした。(盾に点つけたかったけど存在しない武器だったので)中道をがんばってください。
というか、TRPGスレでの活躍のほうを期待してますwwwwwww特定しますたwwww
502 :
既にその名前は使われています :2006/09/13(水) 02:23:27.72 ID:/1wD1JHt
>>499 えーとなぞの組織とか原作のFF11にない設定がでた時点でソレは回避不能なのではと・・・。
アレです。ロトの勇者やダイの大冒険を途中から見てもドラクエに見えないようなもんです。
質問されたら答える程度でよろしいかと。
初代
>>98 氏の作品自体の面白さはそれほどではないけど、
FF11知ってる人なら誰が見ても面白いように抑えて書いたことが彼は神であるゆえんですね。
途中から読んでもすんなり面白く受け入れることができ、コテを名乗らなくてもわかる。
わたしには最近の漫画は皆ジョジョで登場人物一斉に同じ方向見てダンスしまくってるかケンシロウでヒデブに見えますんで正直アレですが。
503 :
Lead_161 ◆zmxSLEadCU :2006/09/13(水) 07:39:09.40 ID:NFlagOY3
おはようございます。保守上げさせていただきます。
>>501-511 内容が複雑すぎて理解しきれないのですが、なんにせよ、
ほんの一、二行のレスに一生懸命発言していただき、ありがとうございます。
別人でしたか。
69氏がようやく復帰されたのかと思い、つい嬉しくて勘違いをしてしまいました。
なるほど仰る通り、69氏が戻って来られるはずがありませんよね。
504 :
レグナス ◆/abMGvkWxE :2006/09/13(水) 08:04:37.43 ID:njpSpswZ
モーニング保守
>>428 ヒロさんって実はツンデレなので素直じゃないんですよ。きっと本心ではアオツキさんとうわなにをするやm
>>453 超感動した。特に神滅(メギディック・ライセンス)の説明で完全に俺はノックアウトだw
>>463 ラディールがテラ強烈スww そして、ついにやっとバス突入キター!
>>477 高得点小説が始まったw ってかバックステッポに見えてしまった俺もうだめだ
>>481 極度の樽萌えって、そこまではねーy…あるあるwww
>>485 ついに敵がキターー! お手並み拝見だぜ!w
>>498 バストゥークへと続く道のりは、もうちょっとだけ続くぞい(DB風)
>>488 ,503
リードさんが何を思っているのか複雑すぎて全然把握できませんが、攻撃的な発言はよくないと思いますお。
俺もよくわからんが。とりあえずバストダンジョンでリリカのおっぱい値を100まで上げたら可能じゃね?とサボリーマンがレス。
>>503 寝耳に水というか。よーするに。
いきなり貴方が赤の他人にリアフレの文と似てるからって
「エロ同人やってる○○君乙」とか言われたら機嫌わるくならないか?
平日の真昼間から名無しのネタに二日連続マジレスかっこ悪い。
(全国のエロ同人やってるヒデカズさん。名前はリアフレからとったので適当です。すいません。)
あとアオツキさんを忘れてましたOrzまぁネタとしてはアレですんでもう俺採点しません。
506 :
既にその名前は使われています :2006/09/13(水) 13:25:50.61 ID:/1wD1JHt
フルキフェル:「PT組みませんか!」 (tell)戦士ですー (Tell)暗黒ですー (Tell)狩ですー (Tell)忍です (tell)忍です フルキフェル:おねがいしますー フルキフェル:暗黒さんよろしくー クルスはプロテスIVを唱えた フルキフェル:・・・。 フルキフェル:戦士さんよろしく・・・。 ロックはリフレッシュを唱えた。フルキフェルにリフレッシュの効果。 フルキフェル:【・・・えっ?!!】 フルキフェル:忍さんたち今日はお願いします。 ヒロはヘイストをヒロに唱えた。空蝉の術2を唱えた。 アオツキはグラビデをトロルに唱えた。空蝉の術2を唱えた。 フルキフェル:狩さん・・・ですよね? レグナス:サンダガIIIとゼファー乱れうちでがんばります!
507 :
もやっとしてるのでネタ。 :2006/09/13(水) 13:38:28.90 ID:/1wD1JHt
フルキフェル:どうして皆さん謎サポで自己申告と違うジョブなんですか!! フルキフェルのランパード!メンバーの防御力アップ!かばう発動! ロック:おいちゃんありがとー。でも人のこといえない。 クルス:誰か防御ダウン直してー ヒロ:蝉でも唱えていろ。(クルス:ないって) アオツキ:連携はエヴィ、ボーパルと分けたほうがいいかしら? クルス:最強技はセラフブレードだからスキル100あがるのまってw ヒロ:「あーかせいだかせいだ。帰るぞ」 フル:「・・・誰もテレポできませんが・・・」 レグナス「俺にまかせろ」 レグナスのデジョンII! クルス「狩さんありがとー」 ヒロ:「狩さんラミアベーン乱れうちいけてたぜ!久々に笑った!」 次の日。 ルーファス:おーいでかけるぞふるきふぇ・・れれ? 書置き:「一人にしておいてください。獣になります」
508 :
既にその名前は使われています :2006/09/13(水) 13:45:14.07 ID:gHXLHhF7
ワラタけど待ってwwwwランパはサポで食えないwwwww 確かにサポナできるけどwwwww …みんなどういう恰好して集まったんだこれ。
>>508 サポ忍の二人はペルワンの格好なら誤魔化せて
サポ戦暗はアサルトジャーキン
サポ狩・・・・だめだ、これだけごまかしきれないwwww
510 :
既にその名前は使われています :2006/09/13(水) 19:01:57.12 ID:1vENKSoZ
あげ
採点デキター!ので結果発表しておきます。
Vor.1 まだ先で不明な部分や曖昧な部分をあると仮定した場合 40点
Vor.2 不確定な部分を省いて、絶対の確定部分のみにした場合 23点
Vor.3 スレ設定により選択される部分をVor.2から排除した場合 16点
Vor.3から他者による添付設定(1.2.3では全てON)をさらに除くと 14点
これを高ポイントだと自虐的に喜ぶべきか、案外普通だったと残念がるべきか・・・。
十分スレ内では高い数値弾き出してますが、思ったより普通で逆に驚きました。もっと電波キャラやらないとその内誰かと被るかも・・・
>>509 サポ狩はチュニック一式に短剣装備してれば狩人っぽく見えなくもないのでは。
遠隔を狩人っぽく持つならルーンボウしかないですが。
512 :
既にその名前は使われています :2006/09/13(水) 19:41:28.83 ID:05UfaR/O
素直に帰ってきてと言えないリードさんテラモエス(*´ェ`*) 69wは脳内理論を垂れ流しにしてた分裂症w もうスレ見ねーって出てったんだからいまさら帰ってこねーってw そんなことよりミスラと(ry
513 :
Kiesel ◆nu123wJPbk :2006/09/13(水) 21:34:52.95 ID:Vq4keJ73
話の展開上ミスラに壮絶なお仕置きを食らう予定の私が来ましたよ? ・・・あ、お呼びではないですか(´・ω・)
514 :
既にその名前は使われています :2006/09/13(水) 21:46:09.07 ID:SntPBbez
リード可愛いよリード(*´Д`*)
>>512 そうですよね〜あれだけの重症なんですからしばらくは安静にしている、
もしくは、強制的にママーンにPC取り上げられているんでしょうねw
俺はミスラよりエル♀のおねえたまと(ry
なれあいうぜー しかも特定の一名指名して攻撃とか たいがいにしとけよおめーら べっかむ たいそん いけがみひまつり
517 :
既にその名前は使われています :2006/09/13(水) 23:17:06.27 ID:o7AZS+Ei
そろそろ豊水が美味しい季節 幸水はもう旬は過ぎたかも 20世紀梨はちょっと甘みが少なくて苦手 梨通の俺が言うんだから間違いないage
とてつもなく簡単に自己紹介を済ませた俺は、メイミィと小さなテーブルを囲んだ。 彼女のモーグリは、かなりのお喋り好きだった。 お茶の用意をしている間もずっと話しつづけている。 しかも一方的ではなく、自然にこちらに話題も振ってくるという話し上手。 自分が(勝手に)メイミィに持っていたイメージは、おとなしくてあまり喋らないひと、というものだった。 冒険者につくモーグリは、それぞれの相性を考慮されて派遣されるという。 彼女たちは対照的な組み合わせだが、そういった相性も、あるのだろう。 モーグリがいれてくれたウィンダスティーは、あたたかく、それでいて芯のある旨さだった。 俺が“来訪者”だと知るや、話題がウィンダスでメイミィが苦労した話に移り変わっていく。 正直なところ、かの国など俺にとってはつらい記憶しかない場所だ。 だからといって、やめさせるわけにもいかない。 「―――というわけで、ご主人様はウィンダスでものすごく悲しい思いをしたクポ」 いったんモーグリは動きっぱなしだった口を閉じ、キッチンへとふわふわ飛んでいった。 シナモンの香り。何かがこんがり焼ける匂いがする。 「アップルパイが焼けたクポ〜」
519 :
既にその名前は使われています :2006/09/13(水) 23:49:15.30 ID:W+cNMqIN
リードktkr (*'◇'*)
モーグリは手早く切り分けた熱々のアップルパイを小皿に乗せて、またふわふわと飛んできた。 それをテーブルに置くのと同時に、また達者な口が動き出す。 「もしご主人様を泣かせた悪い奴に会ったら、このモグがギッタンギッタンに懲らしめてやるクポ!」 それはつまり、俺のことなのだが・・・。 助けを求めて、ちらりとメイミィに視線を送った。 俺はよほど複雑な表情をしていたのだろう。くすっ、と彼女は悪戯っぽい目で笑った。 あまつさえ知らん顔で「そうね〜」などとあいづちを打つ。 「ル・ルデの庭から海に叩き落すクポ! ううん、その前にクフィムの塔に逆さ吊りに―――」 モーグリのお仕置きメニューが、どんどん物騒になっていく。 フォロー無し。 針のムシロ状態。 ・・・これは、さんざん彼女に心配をかけた逆襲(?)をされているのでは・・・。 「あ、そうだ」 メイミィがまるで、いま思いついたように手を打った。「ガンビスン、お返ししますね」 そのとき俺は、どんな返事をしたのか・・・憶えていない。 ただ、モーグリの頭の中で“悪い奴”イコール“リード”だと回路がつながった瞬間。 パニックに陥った彼の狼狽ぶりと叫び声だけは、鮮明に覚えている。 「クポォォォォォォォォ!!?」
今夜の投下は以上です。
>>521 モーグリのお仕置きタイムにwktkがとまらないwww
逆にお仕置きし返されないことを祈りつつwwwww
524 :
既にその名前は使われています :2006/09/14(木) 02:33:06.74 ID:Oo3z7QDz
梨age
525 :
既にその名前は使われています :2006/09/14(木) 10:38:31.50 ID:TVw9G0HS
茄子age
526 :
既にその名前は使われています :2006/09/14(木) 13:56:48.50 ID:oMazLJy0
油age
まじめに まじめに みじめに
528 :
既にその名前は使われています :2006/09/14(木) 16:13:35.28 ID:kEJD+5rv
モーグリのお仕置き講座 まず、ロープを用意します 御飯をたきます あつあつの御飯にかつぶしと醤油をかけます おしおきをします
529 :
既にその名前は使われています :2006/09/14(木) 20:20:43.74 ID:TVw9G0HS
サンマの塩焼きジュウジュウ 大根おろしショリショリッ 炊き立てご飯パカッフワッ ポン酢トットットッ… ハムッ ハフハフ、ハフッ!!age
530 :
既にその名前は使われています :2006/09/14(木) 22:30:18.80 ID:OoD2J+bj
あれか、つまりリードの体にモグが晩御飯を男体盛りか。 あつあつのごはんを。
531 :
既にその名前は使われています :2006/09/14(木) 22:31:01.48 ID:3c0NjlDw
逆おすし?
「・・・そういうことだ」 俺は言葉少なに、モーグリを見やった。「ギッタンギッタン、か」 「ややや、やるクポか!? モモモモ、モーグリは強いクポよ! こう見えても!」 モーグリは"ムンクの叫び”のような表情をしつつ、その細い目を僅かばかり見開いて威嚇する。 頭の黄色い球体をぺたりと下げて、メイミィの陰に隠れながらの現状を、威嚇というならば、だが。 いずれにせよ、こうしていても埒があかない。 「すまないと思っている」 俺は手元のティーカップに視線を落とした。何度も自分の中で反芻していた想いがこだまする。 半分ほど残ったウィンダスティーの水面が不意に揺れ、映りこんだ自分の顔がバラバラになった。 「危険に巻き込みたくなかった」 メイミィは黙って聞いていた。それが余計、俺に不安をおぼえさせた。 話の筋も何もあったものではない。ただ、何かに急き立てられるように言葉を続けた。 「君と一緒にいられる資格など、無いと思っていた」 ―――だから、俺は。 「ずっと独りで行くつもりだった」 「・・・いやです」 メイミィの言葉で、俺はうつむいていた顔を上げた。 「いやです。自分勝手です。わかりません。そんなの、つらすぎます」 彼女の真っ直ぐな瞳が、一瞬で俺を射抜いた。 「私は、どんなことがあってもリードさんと―――」 「待った」 俺は彼女の言葉を遮った。「その先は、俺から言いいたい」
今夜は以上です。 俺から言いいたい → 俺から言いたい です。修正いたします。
534 :
既にその名前は使われています :2006/09/15(金) 00:15:29.64 ID:zDMEExKg
>>532 そこで噛むなんてwww動揺が見え隠れるするリード可愛いよリードage
近づくとメイミィの様子がおかしい事に気が付いた。 俺 「どうしたんだ?」 メイミィ「・・・」 俺 「?」 反応のないメイミィを尻目にモグハウスに入ろうとしたその時 俺の目に映ったのは、 首のないモーグリだった 俺が慌てて振り返ろうとすると頭部に強い衝撃を受けた。 薄れ行く意識の中で俺は全てを理解した。 (ああ、あんただったのか)
536 :
既にその名前は使われています :2006/09/15(金) 04:07:38.78 ID:JMk6SWLJ
sage
537 :
既にその名前は使われています :2006/09/15(金) 06:51:52.51 ID:xXK+q211
やはり…私は間違っていなかった…が…ま…
538 :
Lead_161 ◆zmxSLEadCU :2006/09/15(金) 07:15:43.68 ID:4ICUpiqu
おはようございます。保守上げいたします。
投下します。一応前回までのあらすじと登場人物の紹介。 前回までのあらすじ ロランベリー高地でモンスターに襲われたファラ、そこに助けに入ったのがレオーネだった。この偶然の出会いが今後の二人の道のりをどう変えて行くのだろうか。 登場人物 レオーネ:453-455 ファラ:ヒュームの少女
気がつくとファラはベッドの上にいた。意識がぼんやりしているが、なんとか身を起こそうとする。しかし、左腕に激痛が走り、自分が左腕を骨折した事を思い出した。 「・・・・痛っ!」 苦痛に顔をゆがめる。周りを見渡してみるとどうやら病室の一室のようだ。そうこうしていると誰かの話し声が聞こえてくる。 (幸い、複雑骨折ではないので一月もすれば治りますよ、内蔵破裂の心配もないようです) (そうか、いつもありがとう) (いえいえ・・・・しかし治癒魔法を使った方が早いと思いますよ?) (彼女が望むならそうするさ) 片方は聞き覚えのある声だ。その声を聞いてやっと状況を思い出した。オチューに襲われていたところを騎士に助けられて、それで・・・・ジュノに着いたあたりから意識が無い、安心感から気が緩んでしまったのだろう。 コンッコンッ ノックが響いた。彼女の返事を待たずに二人の人物が入ってくる。 「ああ、目が覚めたんだね」 優しい声はオチューから救ってくれた騎士―レオーネだった。もう一人は若いエルヴァーンの男だった。 「ここはジュノの名医、モンブローさんの診療所だよ。落ち着くまでここで休ませてもらいなさい。」 「本当にごめんなさい・・・・こんなにしてもらって。」 「ははは・・・・レオーネさんがここに患者を運びこむのは一度や二度じゃありませんからね、もう慣れてますよ」と、これはモンブローと呼ばれた男。
「まだ痛みはあるでしょうから、これを朝昼晩、食後に飲んでください。まだあまり動き回っちゃダメですよ。」 そう言うとモンブローは薬を取り出してファラの枕元に置いた。 「あ、そろそろモミジさんが検診にくるころか。ではレオーネさん、後はよろしくお願いします。」 足早に立ち去るモンブロー。彼も結構忙しいんだ、と苦笑しながらレオーネ。 (ヒュームじゃない?) ファラはレオーネをみて思った。背は180センチくらい、ヒュームでも珍しくない身長だ。だがロランベリーでは気付かなかったが、よくみると身長のわりに顔が大分若い。声も完全な大人の声ではない、しかしエルヴァーンでもない。肌の色もあまり黒くない。 いや、それもそのはずだ、耳が「長い」のだ。ヒュームにしては。だがエルヴァーンにしては短い。 (混血児?初めて見たわ・・・・) 「その通りだよ。」 「えっ!あ、すいません。別に、変、な意味は、無いんです。あれ、私思ってただけ・・・・」 「そりゃあ自分の顔まじまじ見られてたらわかる。初対面の人だと、特にね。」 レオーネは近くの椅子に腰掛けた。 「ところで君は、えっとファラだね。ファラの家はどこ?親御さんも心配してるだろうから、連絡してあげないと。」 「家は・・・かえれません。」 「・・・。」
近づくとファラの様子がおかしい事に気が付いた。 俺「どうしたんだ?」 ファラ「・・・」 俺「?」 反応のないTを尻目に教室に入ろうとしたその時 俺の目に映ったのは、 首のないモンブローだった 俺が慌てて振り返ろうとすると頭部に強い衝撃を受けた。 薄れ行く意識の中で俺は全てを理解した。 (ああ、あんただったのか)
「帰れない?」 「・・・・はい。」 「良ければ話せるところだけでも。」 「ええ、助けてもらって、ここまでしてもらったら話す義務はありすよね。」 ファラは言葉を選ぶように語りだした。 「私はセルビナの貧しい家に生まれました。働き手の父は私が5歳の時に海で死に、それから母は酒に溺れるようになりました。最初は父のいない寂しさを紛らわす為だったんでしょう。 父が死んで3年目に家に男の人が出入りするようになりました。けれど母の酒癖は治らず、新しい男の人は2年で出ていきました。それからの5年間は本当に辛かった。母は私を毎日罵りました。お前のせいで子供が出来なかった、だからあの人は出ていった、と。」 ファラの目に涙がにじんでくる。 「それでも私は辛抱しました。私が子供だからいけないんだ。大人になったら母とも対等に話ができる、わかりあえるはず。 15歳の誕生日、5年ぶりに出ていったあの男の人が家に現れたのです。母はその日はずっと機嫌が良かった。ささやかですが私の誕生日のお祝いもしました。けれど翌朝、私は男の人に家から連れ出されました。」
「男の人は言いました。ジュノへ行く、大公様のお屋敷で下女として雇ってもらうんだ、って。嬉しかった。家から出られる嬉しさと仕事して母に仕送りしてあげられる嬉しさと半分づつくらい。 でも・・・でももうすぐジュノってところで男の人は私を草むらに連れて行って・・・私を無理やり押し倒して・・・品定めだって・・・」 ファラの肩が震え出す、にじんできた涙があふれてくる。 「大公様のお屋敷でお前が働ける訳ない、安心しろ、お前にはしっかり「あっち」の方で働いてもらうから・・・・」 「もういい。」 「私・・・分からなかった、バカだったの、母に売られたの?母は本当に私がお屋敷で働けると思ってたの?お母さんは私がそんな店で働かされるって知っていて・・・・」 「もうよすんだ。」 レオーネはファラの背中を優しく抱く。 「ごめんなさい・・・こんな話して、でも誰かに聞いて欲しかった、同情して欲しかった。」 「逃げて来たんだね。」 「男の人が寝てる隙に・・・もう南には行けませんでした。だからジュノにむかって・・・」 「君は強い、泣かないで。そんな危険な男から逃げてこられたんだ。君はもう弱くない、子供じゃない」
レオーネはファラを落ち着かせ、涙を拭いてやった。ようやくファラの震えが止まり、次第に落ち着きをとり戻してきた。 確かに、とレオーネは思った。ファラは化粧が無くても可愛い顔をしている。体はまだ子供だが多少大人の発育もある。だが、2年間だけでも共に暮らした女の一人娘を売るとは・・・ 「ファラ、とりあえず骨が治るまではここにおいで、毎日きてあげるから。」 「はい・・・。」 「ここなら大丈夫だよ。」 いろんな意味が含まれていた。そうだ、と言い、レオーネは腰にぶら下げていた革袋をファラの空いている右手に渡した。中でジャラジャラ硬貨の音がする。 「これ・・・は?」 レオーネはくすりと笑った。 「君の足に巻き付いていたオチューの触手だよ。知り合いの錬金師に結構良い値で引き取ってもらえた。多分入院費には十分足りるよ。」 「なにからなにまで・・・本当にありがとうございます。レオーネ様。」 レオーネはびっくりした表情をした後、笑って言った。 「よしてよファラ、私と君は同い年だよ。呼び捨てでいい、敬語もよしてくれ。」 ファラは驚くレオーネに少年らしい表情を見て少しほっとした。 「うん・・・本当にありがとう、レオーネ。」
投下終了です。
>>539 の
>>453-455 、アンカつけわすれたorz
(なんか俺ファラいじめすぎてないか?てかレオーネきんもー☆)とか思いながら書いてました。
追加設定:最初
>>453-455 書いた時はテンプレ見なかったから「来訪者」とか考えて無かったけど、多分レオーネは来訪者です。だから10歳より前の記憶がありません(こじつけ?)
レオーネがファラに治癒魔法を使わなかった理由としては。
「痛みを覚えていく事で人は強くなる」
「治癒魔法は緊急用」
「治癒魔法に慣れてしまうといざ治癒魔法が無いとき余計辛くなる」
といった理由からです。
ルーファスさん>書いて見ました、昔くらべると文章能力が落ちたな〜と実感してます。 フルキフェルさん>なんかレオーネいい奴になってしまいました。最初はクールでドライな内藤をイメージしていなのですがw レグナスさん>うるさい、一瞬の油断が命とり。神滅(メギディック・ライセンス)が発動すると通常のバックステップをはるかに凌駕するバックステッポをカカッと決められる。 ごめんなさい せっかく休みもらったのでカラオケでも行って来ます
548 :
既にその名前は使われています :2006/09/15(金) 11:54:08.29 ID:rdkF0irS
神滅(メギディック・ライセンス)age
549 :
既にその名前は使われています :2006/09/15(金) 16:27:15.74 ID:UtFtbm4f
出かける前にバックステッポage
550 :
既にその名前は使われています :2006/09/15(金) 20:47:42.71 ID:13ZmOw8K
age
ギャラクティカパンチ使えるキャラまだー?
552 :
既にその名前は使われています :2006/09/16(土) 01:08:45.22 ID:/rteH6nP
,. -‐'''''""¨¨¨ヽ (.___,,,... -ァァフ| あ…ありのまま 今 起こった事を話すぜ! |i i| }! }} //| |l、{ j} /,,ィ//| 『呑んだくれて帰って来たら i|:!ヾ、_ノ/ u {:}//ヘ スレが落ちかけていた』 |リ u' } ,ノ _,!V,ハ | /´fト、_{ル{,ィ'eラ , タ人 な… 何を言ってるのか わからねーと思うが /' ヾ|宀| {´,)⌒`/ |<ヽトiゝ おれも 何をされたのか わからなかった… ,゙ / )ヽ iLレ u' | | ヾlトハ〉 |/_/ ハ !ニ⊇ '/:} V:::::ヽ 頭がどうにかなりそうだった… // 二二二7'T'' /u' __ /:::::::/`ヽ /'´r -―一ァ‐゙T´ '"´ /::::/-‐ \ 高得点だとかMary Sueだとか / // 广¨´ /' /:::::/´ ̄`ヽ ⌒ヽ そんなチャチなもんじゃあ 断じてねえ ノ ' / ノ:::::`ー-、___/:::::// ヽ } _/`丶 /:::::::::::::::::::::::::: ̄`ー-{:::... イ もっと恐ろしいものの 片鱗を味わったぜ…
おはようございます。 上げさせていただきます。
イインダヨ
556 :
既にその名前は使われています :2006/09/16(土) 13:20:48.63 ID:C/3cBqNX
グリーンダヨ
557 :
既にその名前は使われています :2006/09/16(土) 17:50:27.54 ID:2vXYipnc
そろそろ話を進めないと保守
進めなくてもイインダヨ!
(318) ツェールン鉱山を抜けてバストゥーク鉱山区に出た頃には、日は既に傾きかけていた。 鉱山区、と言う割には立派な競売の建物があり、その近辺にはバザーを行う冒険者の姿もある。 威勢の良い怒鳴り声と、石畳を踏む雑踏が鳴り止むこと無く聞こえてくる。 「とりあえず、領事館に行かなきゃいけないのかしら?」 あたりの様子を見ながら、ラディールが声をかけてくる。 「ヒロやマルトの足取りも、領事館に行きゃ何か掴めるだろ」 足を止めることなく、そう告げて商業区へのゲートをくぐり橋の方へ向う。 商業区は鉱山区の喧騒に輪をかけたように賑やかだった。 特に広場の噴水付近は多くの冒険者が行きかい、叫ぶような声でテレポを求める声も聞こえてくる。 「落ち着かないところね」 「ジュノに次いで技術の高い都市だからな。施設も揃ってるし、必然的に人も集まる」 人が集まれば、その闇で暗躍する連中も集まる。天晶堂がわざわざ支店と銘打って拠点を置くのも頷ける。 広場を抜けて大工房の近くまで来ると、人の喧騒よりも歯車の駆動音が鳴り響くようになった。 蒸気を利用した大掛かりな施設は他国に類を見ない。バストゥーク隆盛の証と言えるかも知れない。
(319) 大工房の中に入ると、歯車の音が内部で反響して一段と耳に付くようになった。 「…うるっさいわねぇ、どうにかならないのかしら?」 苛立った声を上げるラディールに少しだけ視線を送って、俺は歩を緩めず先に進む。 と、不意に足に何かが当たる感触と「キャン!」という子犬のような鳴き声が聞こえてきた。 足元を確認すると、銀色の何かが足にくっついている。良く見るとタルタル族のようだ。 膝を着いてかがみこみ、取りあえず両手で犬を抱え上げるように持ち上げてみる。 「すまない、ボーっとしてた。大丈夫か?」 正面から見てみると、どうも女の子のようだ。目をぱちくりさせた後、俺の顔を見て何処か怯えたような顔をした。 俺が不思議そうにその顔を覗き込んでいると、やがて我を取り戻したタルタルが口を開いた。 「あの…ごめんなさい、大丈夫です。下ろしていただけませんか…?」 俺がそっと彼女を地面に置くと、ペコンと一つお辞儀をして走り去ってしまった。 走り去った方向に少し視線を送っていると、後ろからせせら笑うような笑い声が聞こえた。 少し口角を引き上げながら振り返り、ラディールに首を振って見せてみる。 「…なぁ、俺の顔ってそんなに怖いかな?」 「怖いわね、表情が無いから鋭い部分だけ余計に目立つ感じ。さっきからずっとそんな顔よ?」 張り詰めた何かを振り払うようにゆっくりと首を振りながら、苦笑いと共に深いため息が漏れた。
(320) リフトを上がってそのまま正面に進むと、やがて大統領府を臨む大工房の屋上に出た。 工房と名を冠する建物に政庁を置くと言う当たり、技術力への矜持が窺える。 そのまま右手前にあるサンドリア領事館へと足を向けた。 「で、言い訳は大丈夫?」 「いや、なんかどうでも良くなってきた」 他に考えることが多すぎる。 ふーん、と興味なさそうに言うラディールも、多分そう思ってるんだろう。彼女はそれ以上何も言わなかった。 短いやり取りの後、領事館のドアに手をかけて勢い良く開いた。 「こんにちは、何か御用ですか?」 エルヴァーンの若い女性が、こちらを見ながら声をかけてくる。 「ファーロス・S・シュヴィヤールだ。こっちでしばらく世話になる事になってると思うんだけど」 「お、お待ちしてました!ささ、奥へ…」 そう言ったかと思うとすかさず俺の背後に回って、背中を押しながら奥へ行くように促す。 正面に見えた壁を回って奥へ行くと、そこには機嫌の悪そうな女性が机に積まれた書類の山と格闘していた。 こちらに気がつくと、どこか意地悪そうに口元をゆがめて席を立ち上がった。
(321) 「やぁ、家出少年。どの面下げて帰ってきたか知らないが、おねしょ癖は治ったのかい?」 そう言い放つ領事の顔を見て、誰だったか、と考える。 ラディールがこっちを見て、「知り合い?」と小さな声で聞いてくる。うーん、と首をひねってそれに答えた。 しばらく無言で領事の顔を凝視していると、領事が手で荒っぽく自分の前髪を下ろした。 「あ…」 「サーヴァエ・E・パレーデだ。忘れた訳じゃ無いだろう?」 「…えぇ、覚えてますよ。領事を務めているという事は相変らず独り身のようで… 安心しました。世の中に不幸な男は1人でも少ない方が良い」 目尻のつりあがった鋭い目から、これまた鋭い視線が投げられる。 「あの、知り合いなら紹介ぐらいしてくれても…」 空気を察したのか、ラディールが少し小声で呟く。 「…随分前に貴族の間で浮名を流しまくって、サンドリア社交界にその人ありと言われた大物だよ。人呼んでサディスティック・サヴィーってな」 「君のオムツを替えたこともある人間の悪口を言うのはいただけないな」 じわっと嫌な汗が流れるのがわかる。母親と仲が良かったのか、頻繁にうちに遊びに来ていた事は良く覚えているが… 「おねしょしたシーツを指差して、『地図を描いてたんだよ!』と力説していた可愛い少年は何処へ言ったのやら…」 さめざめと泣く振りをする領事。こういう芝居で男を落としまくってたんだから、男と言うのは本当に救い難い生き物だと思う。
563 :
Loufas ◆TTnPTs4wAM :2006/09/16(土) 18:16:24.99 ID:/rteH6nP
投下終了age なんとかここまでたどり着いた…
564 :
既にその名前は使われています :2006/09/16(土) 23:00:34.16 ID:2vXYipnc
パレーデ女史、一体おいくつなのか(-_-;) …禁句?w
投下乙でございます。 ルーファス氏の書かれる女性はどれも魅力的ですね。 自分も精進しなければ。
566 :
既にその名前は使われています :2006/09/17(日) 09:00:43.58 ID:iwKxqfcf
話の流れからすると、ここは久々にわっふるわっふるだな
567 :
Lead_161 ◆zmxSLEadCU :2006/09/17(日) 13:34:30.95 ID:wbPt8TJz
保守いたします。
568 :
既にその名前は使われています :2006/09/17(日) 17:57:31.46 ID:wbPt8TJz
保守保守。
teiuka69さんまだー+?
内輪臭くさくてやっとれんわこのスレ
571 :
既にその名前は使われています :2006/09/17(日) 20:35:48.15 ID:jBO6LBjT
_ __ /´=:ミ´二.ヾ\ / '/ '´rー=、ヽ.ヽ 、ヽ i / 〃,イ| | |_L| l l 当スレは誰でもウェルカム |.l.l ル'__リヽ ヘl_Nヽ!.l | 駄文書きもAAもネタも | |.バ ̄o` ´o ̄,"|l | どうぞお気になさらず . レ1  ̄ 〈|:  ̄ !`| ご自由にお楽しみください ド」 、ー-----‐ァ ,lイ! _,,... -‐| l ト、`¨二¨´ ,.イ.l lー- ...._ ,ィ''"´:::::::::::::::| l.l ::::ヽ、__, .::´ :l.l |:::::::::::::::::`¨lヽ r'つ . /:::|:::::::::::::::::::::::W \ ::::::::::: /lル:::::::::::::::::::::::|:::ヽ / 丶-‐''つ /:::::: |::::::::::::::::::::::::l. \ / .l::::::::::::::::::::::::|::::::ヽ ,.< )ヽヾニニ⊃ . /:::::::::::|:::::::::::::::::::::::::l /\ .l::::::::::::::::::::::::|::::::::::ヽ /\\ i lニ二⊇ /:::::::::::::::|:::::::::::::::::::::::::l/\_/\.!::::::::::::::::::::::::|::::::::::::::ヽ /::::::::::::\.ゝ-─'ー-- ' :::::::::::::::::::|:::::::::::::::::::::::::l ハ /:::::::::::::::::::::::::|::::::::::::::::::\ /::::::::::::::::::::/ :::::::::::::::::: l:::::::::::::::::::::::::::! ./ ヽ ./::::::::::::::::::::::::::|::::::::::::::::::::/::::::::::::::::::::/ ヽ::::::::::::::;イ:::::::::::::::::::::::::::V V::::::::::::::::::::::::::::ト、:::::::::::::/::::::::::::::::::::::/ :::::::::::::::/ |::::::::::::::::::::::::::::ヽ ./::::::::::::::::::::::::::::::| ヽ::::::::::::::::::::::::::::/ ::::::::::::/ | :::::::::::::::::::::::::::::∨::::::::::::::::::::::::::::::::| ヽ::::::::::::::::::/ _:/ |:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::| \_:/
572 :
既にその名前は使われています :2006/09/18(月) 00:13:49.12 ID:72Y8Tejd
保守。
573 :
既にその名前は使われています :2006/09/18(月) 02:34:02.41 ID:pEckZc9Y
保守保守って、お前ら保守星人かよage
574 :
既にその名前は使われています :2006/09/18(月) 07:06:51.71 ID:72Y8Tejd
保守星人age
575 :
既にその名前は使われています :2006/09/18(月) 13:29:30.85 ID:rgYKJQ8U
ほっしゅ
576 :
既にその名前は使われています :2006/09/18(月) 17:55:21.63 ID:I/1iW5Am
帰宅したら今夜こそ投下する(希望)
577 :
Kiesel ◆nu123wJPbk :2006/09/18(月) 18:05:06.24 ID:TTQfckJq
チョコボかわいいよかわいいよチョコボな日々ですが皆様いかがお過ごしでしょうか。 雛が大きくなるとかわいくないのは想定外。 では続きを少し。
578 :
Kiesel ◆nu123wJPbk :2006/09/18(月) 18:09:31.26 ID:TTQfckJq
緋色。カインが視たのはそれだった。 冒険者とはとても思えないこの少年の、どこからこれほどの力が溢れているのか。 「・・・く」 多少なりとも場数を踏んでいるカインですら気圧されそうになる。 荒ぶるマナの奔流。・・・力を、使いこなせていない。 同じく察したか黒衣もわずかに身じろぎ、間合いを開ける。明らかに警戒していた。 「キーゼル」 眼前の敵を見据えたまま名を呼ぶが応えは返らず、マナが収縮していくのを察する。 カインを押し退け、す、と前に出た。手にするのは炎をまとう、 ・・・これは、 息を呑む。 だが、何故?こんなものは持ってもいなかったはずだ。 ふたりの前で、その得物は、型らしい型もなく構えられる。 「・・・・・・・・・・・・」 目を細め、正面を睨む。小さな呟きがこぼれた。 「何を・・・」 聞き取れず黒衣が問う。 低く落ちた声が、繰り返した。 「むかつく」 短く。
579 :
Kiesel ◆nu123wJPbk :2006/09/18(月) 18:13:23.87 ID:TTQfckJq
一瞬で間合いが詰められ、身を引く間もなかった。 炎を帯びた剣が、ず、と黒衣に吸い込まれる。声をあげる暇もない。 「むかつく」 もう一度。 「なに・・・お前。俺に何かあるの」 感情のない言葉と共に剣を深く差し入れる。苦痛の呻きがあがった。 「人がさ。大人しくしていれば」 逃がさないように黒衣をしっかりと掴んだ。 「いい加減にしないと、俺、キレるよ?」 剣を抜きもう一度突き入れる。 それは一方的な行為だった。 もうキレているじゃないか。場違いにもカインは思い、そして彼を制止する。 「やめろ」 空色の瞳が不機嫌に黒衣を睨む。 「・・・むかつく」 宣言のように口にし、どっと突き放した。 「彼女の邪魔をするな」
580 :
Kiesel ◆nu123wJPbk :2006/09/18(月) 18:16:05.48 ID:TTQfckJq
青い旗が翻る。バストゥークの国旗だ。彼女はそれを見上げ、溜息をつく。 「・・・はぁ」 空の色の旗の下で、冒険者の登録をしたあの日から、どれだけ経っただろう。 知人に別れを告げ、真紅のシャポーを脱ぐ。乾燥した風が髪を撫でた。 モグハウスに寄って荷物を片づけると、ようやく肩の荷も下りる。 長い旅だった。ここに戻るのも久しぶりだ。 「体を流してくる。着替えはクロウがいいな」 「承知しましたクポ」 モーグリは応えて奥に引っ込む。それを見やり、彼女はくぅっと伸びをした。 少し旅に出るのを休もうか。ウィンダスあたりで釣りをするのもいい。 何しろアトルガン皇国は、落ち着く暇もないほど慌ただしい国だった。 「シオン、用意しましたクポ」 「ああ、ありがとう」 着替えを受け取り、それから少し身の回りについての指示を出す。 モーグリは反芻すると、また奥へ引っ込んだ。 「・・・・・・?」 ふと、気付く。クロウジュポンの上に置かれた、小さなプレート。 記された名は、 「キーゼル・・・」
581 :
Kiesel ◆nu123wJPbk :2006/09/18(月) 18:24:32.28 ID:TTQfckJq
「きーさん」 真顔で呼ぶ。 「キレキャラだったっけ?」 「いや、いじられキャラでしょw」 「俺をキレさしたら大したもんですよ・・・orz」 そんなわけで今回は以上です。 緊迫感と躍動感のないアクションシーンしか書けない問題は、書かないことで回避しました。 まだまだ男ばっかりが続きます。女性キャラはどこかしら・・・
保守! ちょっと思ったんだが、最近投下というか、ライター自体が減ってるような気がする 以前は、夜間めちゃくちゃに混み合って割り込みなんて日常茶飯事だったのに、今じゃ一斉投下どころか、作者も激減してると思う まぁ、言うだけだがorz あ、俺に書けってのはカンベンw ネタ切れで書くの辞めたってのに、今更書けねw
583 :
既にその名前は使われています :2006/09/18(月) 22:16:32.32 ID:pEckZc9Y
書いてもイインダヨー?
いいんだよー、かもんべいべーですよー というわけで、続きをちくちくと。まーだぐるぐるしてます。 …その男には、サポジョブがふたつついていたそうな。自己採点、24点。 異常な身体的特徴は少ないけれど、決定的にやばいのが一つって言うのは どう見ればいいんでしょうか?w
心の眠りと、体の眠り。 自発的に得るそれらには、休息を得るためであったり、覚醒時に得た情報を、 改めて己のものとして取り込むために整理する、という目的があったりする。 また、外的要因――毒や薬の類だとか、魔法によってそれらがもたらされる時は、 大抵は行動を封じ、自由を奪うという目的がある。 心と体は連動するけれど、必ずしも不可分というわけではない。 心が眠っていても、体が勝手に寝床を抜け出し、どこへなりと歩き出してしまう病があるという。 あるいは、体が眠りについたまま、心だけが目を覚ましたとき、 人はそれを、金縛りに遭った、あるいはかけられた、と認識する事がある。 膝から砂に落ち、重力に逆らうことなく、次に体全体が砂の上へ。 受身は取れなかった。取る必要もなかったが。 視界が滲んでいくのを堪えたところで、砂を蹴り、駆け寄ってくる足音。 上体を仰向けにひっくり返され、ルーファス殿に顔を覗き込まれた。 「おい…何が問題ありません、だ。問題大ありじゃねえか」 返事をしようとしたが、口が上手く動かず、喉の辺りでくぐもった音になっただけだった。 咄嗟の事だった上に彼女の側に割り振っていた力まできっちり使い切ったせいで、 単に魔法発動を阻止できればと思っていたつもりが、かなり深く入ってしまったらしい。 彼はふぅ、と小さくため息をつき、僕を担ぎ上げようとした。
魔法の行使一つでここまで大騒ぎするような体たらくでは、全く荷物と変わらない。 "彼ら"がやる気になっている以上、まともにもう一度エスケプを構築できるかどうかも怪しい。 僕を構成する要素のほとんど全てが、あの忠義の老人に向ける敵意を、 人間としての良識と理屈だけで抑え付けているこの現状。 「…僕を置いて、先に…行ってください」 搾り出すように、それだけをやっと声に出す。 しかし、骨の抜けたようになった体を取り扱う手は、止まってくれる様子がない。 「それじゃ、何のために着いてこさせる事になったか分からないだろ。いいから行くぞ」 そう言って僕を背負う…つもりのようだったが、僕に協力の意志がない…というか、 仮にあっても身体にまったく力が入らないため、上手く行かない様子。 これがスリプルだと気付かれて、ケアルのひとつも貰ってしまったなら、また話は変わってくるけれど。 「悪い、ラディール…ちょっと支えてくれるか?」 「ええ。それにしても、やっぱり相当重症だったのね…」 …そう来たか。 かくしてさしたる抵抗もできぬまま、僕はルーファス殿の背中に、まるで子供のように背負われる事になってしまった。 こんな事になるなら、あの篭手の囁きなど無視するべきだっただろうか…。 しかし、奴らが乱したものならば、正されねばならないというのも、また事実。 ……僕はこれから、どうなるのだろう? あの子は今どうしているだろう? 湧き出してくる不安が、かつて封じ込めた怖れをも暴こうとしている。 眼前に開くコロロカの洞門からは、ぬるく湿った風が流れだしていた。
岩壁が段々白っぽい色へと移り変わって行ったところで、鉱山夫と思わしきガルカと遭遇した。 ガルカ曰く、何処からか水が漏れだしてきて、中央の道を殆ど水没させてしまっている、と。 その話を聞いたラディールさんが、ガルカの脇を抜け様子を見に行った。 その間もガルカはどうでもいい四方山話に織り交ぜて、脇の細い横穴も所々崩れているかも知れないとか、 まるで「バストゥークではよくあること」とでも言うように、世間話のような語り草で聞かせてくれる。 先方からすればよくある事なのかも知れないが、道を急ぐ身としてはあまりにもあまりな現状。 返す返すも、魔法を使う訳にはいかなくなった我が身が悔やまれた。 岩壁に反響する靴音。ラディールさんが戻ってきたようだ。 「どうだった?」 「流石に水着は持ってきてないわ」 少しおどけた声。密着する背中から、機嫌が急降下していく気配が伝わってきた。 「どうせ暑いからそれでもいいけどよ、バストゥーク側に着くまで足場がねぇからやめたほうがいいぜ」 ガルカはラディールさんにそう答えて豪快に笑う。 僕たちが何も知らない、普通の冒険者だったなら、冗談の応酬として笑い合うこともできたのだろうが、 とてもそんな気分には、なれそうもなかった。 眼下に満ちる水は、海水だろうか淡水だろうか。 壁際の細い通路を辿っていく道行き、ルーファス殿の背中で、そんな事を考える。 身体の感覚がだんだん戻ってきたので、試しに魔力の集積だけを試みた。
なるべく何も考えずに…そう思っても、やはり一定以上集積したところで、 それは何らかの形で他者を害する用途しか持たない、殺意にまみれた式を勝手に構築し始める。 何度試してみても、集める属性を変えてみても。 こんな時に奴らの手の者が襲ってきたらどうすれば… いや、それはそれでこの歯止めの利かない色々なものをぶつける良い対象となってくれるに違いない。 途中からそんな考え事をしていたせいで、散らし損ねた魔力を度々ルーファス殿に触れさせてしまい、 驚かせてしまったりして、僕はその度に謝罪を口にすることとなった。 何度目かで「うっさい喋んな」と怒られ、その後は返事もなくなる始末。 僕もそれ以上は試行を諦め、大人しく黙って背中に揺られている事にした。 自然の悪戯によって架け渡された、天然の橋の上から水面を見下ろす。 まだ僕が冒険者として未熟だった時分、ここに生息するスライムや蜘蛛、巨人に戦いを挑みながら、 一体どうやったら岩があんな丁度よい橋のようになるのかと、見るたび不思議に思っていたものだった。 ふと、ルーファス殿が口を開いた。 「…疲れてるってレベルじゃないよな、どうなってんだ?」 「さぁ、僕にもよく分かりません」 白々しいにもほどがある。考え込むこともなくそう答えた後、内心でそう苦笑した。 他者にこれだけ心配をかけさせておきながら、僕は今、自分自身の事しか考えられないのだ。 僕が彼の立場で、僕の内心を知ったならば、恐らくはふざけるな、と怒りをあらわにする事だろう。 返答の代わりに返されたため息すらも、今の僕には、僕自身に対する不審の表れと感じられた。
589 :
Furcifer ◆MwNTY7GtwI :2006/09/18(月) 23:38:37.96 ID:xjM5bVCq
一旦カット。 暗いよー、早く"私"側に戻りたいよー(ノ∀`) というわけで保守を兼ねてage。
590 :
既にその名前は使われています :2006/09/19(火) 02:49:41.21 ID:YBRrPt1S
ageるぜ!
591 :
既にその名前は使われています :2006/09/19(火) 03:26:02.19 ID:P1BsTkos
やっぱ人大杉が痛いよな。 小力みたいに腹を出すイケメンはイヤダヨ(´・ω・`) そしてフル氏には爺ちゃんが黄色ネームにでも見えてるのか…w
592 :
既にその名前は使われています :2006/09/19(火) 09:21:35.03 ID:dLUFJ0FC
上げさせてもらおう
593 :
既にその名前は使われています :2006/09/19(火) 15:06:30.31 ID:P1BsTkos
自キャラスレinPSUの書き込みを見て、なんだか植物の遷移が思い浮かんだ。 保守。
69まだー?
595 :
既にその名前は使われています :2006/09/19(火) 19:41:08.26 ID:QlUfHWhk
>>571 ネタ&オマケに小説スレがあるのに物語専門スレとしてコレを立てた
>>1 にあやまれ!!www
ネタスレあるの? URLキボンヌ
597 :
既にその名前は使われています :2006/09/19(火) 22:17:21.88 ID:4Fs/EyFW
598 :
既にその名前は使われています :2006/09/19(火) 22:23:36.51 ID:P1BsTkos
むしろ3スレ目あたりで「お話を書くスレ」って付けた理由がなんだったのかなぁと思う。 長いお話限定じゃなくても、色々読みたいよ。 勿論いま続いてる話の続きも読みたくて仕方ないけど。
気になったんでWikiから過去ログ拾い読みしてみた。 2スレの終わりのほうね。 みんな小説書いてるし題名変えようってコトになったみたい。
602 :
既にその名前は使われています :2006/09/20(水) 00:46:23.19 ID:fgeH8l7b
朝起きたらモーグリのぬいぐるみが動き出した。 「オイラは魔法の国からやってきたクポ。マジカルステッキをあげるから悪と戦うクポ。」 こうして私は、黒ミスラに変身する魔女ッことなった。 ・・・私には無理だw
603 :
既にその名前は使われています :2006/09/20(水) 02:17:21.26 ID:Gg42mFAE
黒ミスラになったのはいいものの、スレの話と違ってここは現代日本だし、 黒魔法が使えたって狩る相手がいないよ〜。 とりあえず得物が銃刀法違反に抵触しなさそうなマジカルステッキ (どう見てもしゃもじです。本当にありがとうございました)な事だけが救いかなぁ…。 属性杖だったら鞄にしまえなくてアウトだったよね☆ って、なんで持ち歩くこと前提で考えてるの? しかしながら日常生活で派手な古代IIやガ系の出番があるような事はそうそうなく、 夜毎自室でこっそり変身し、鏡の前でミスラのプロポーションを楽しむ私の生活は数日続く事となった。 「ところで、モーグリのふるさと、魔法の国ってやっぱりヴァナ・ディールの事?」 勝手に続けてみた。
604 :
既にその名前は使われています :2006/09/20(水) 08:09:02.46 ID:kC56ubNz
そしてででおスレというあだ名がつくようになった。w まぁいいけど。
605 :
既にその名前は使われています :2006/09/20(水) 08:52:39.59 ID:D79iHdoN
そして誰もそのあだ名で呼んでない不具合w 調子に乗ってデデオの話を書いたヤシもいたけど面白くない不具合w まぁいいけど。
どーでもいいが、ミスラって現実にいたらすごい化粧してるんだよなとリンク先みて思った。 これやった外人GJ過ぎる。 あとミスラは巨乳に見えるが背が低いから胸囲自体は小さそうだな。 まぁ130センチ台で80センチC以上だったら充分でかいが。
608 :
既にその名前は使われています :2006/09/20(水) 13:28:15.39 ID:JbGunpM8
趣向を変えてみよう。 朝起きたらとなりにクピピたんがいた。 誰か続き頼む
609 :
既にその名前は使われています :2006/09/20(水) 18:10:56.85 ID:fgeH8l7b
はねちゃらめっ! え?巣にかえれ?
朝起きたらジャンボ村にハンターとして迎えられていた 身体能力は実際の自分と同じ そしていきなりドスランポス3匹倒してきてくれといわれた あんたならどうする?
611 :
既にその名前は使われています :2006/09/20(水) 20:29:57.31 ID:wUkeeMTh
612 :
既にその名前は使われています :2006/09/20(水) 20:37:09.38 ID:DPrLgv0O
落ちたスレはるな馬鹿巣に帰れ 巣といっても古塔じゃないぞ
614 :
既にその名前は使われています :2006/09/20(水) 21:37:49.79 ID:wb9ivcyJ
あまり私を怒らせないほうがいい^^
616 :
既にその名前は使われています :2006/09/20(水) 23:02:35.25 ID:Gg42mFAE
みんな避難所の存在を忘れかけてる件について
617 :
既にその名前は使われています :2006/09/21(木) 01:13:53.33 ID:AO4HkNe3
618 :
既にその名前は使われています :2006/09/21(木) 02:47:40.54 ID:Zgvjd3ic
心情的に厳しいシーンを書いていて、気がつくとすんごいしかめっ面になってる。 よくあるよね、こういう事。保守。(明日は投下できるといいなぁ〜)
「火事だー!!!」やばい隣の花火工場が火事だ!アホが放火したらしい!! こういうときこそ!変身!!! 「ふらっどーーーーーーーーーー!ブリザガIII!!!!!!!!!!!!」 鎮火!!!・・・初めてマトモに役にたった…。…腹減った。 「あ、あなた様のお名前は?」「うまい棒くいてぇ・・」 「マイウさんですね!!!ありがとうございます!!!」 あーいや・・・まあいいか。 こうして。現代に生きる魔女っ子マイウが誕生した。戦えマイウ!どうみてもエスパー魔実!! 次回。マイウの土器土器ヌードモデル!ご期待ください! ヌードモデルネタが分かる奴は三十路認定www フェイトと戦ってないときは彼女、コンな形で元の世界に戻ってるんですね!!www 来訪者が逆来訪者、主導権は他人(おそらく不特定多数)!!
620 :
既にその名前は使われています :2006/09/21(木) 13:00:22.91 ID:cTTs434Z
あげ
621 :
既にその名前は使われています :2006/09/21(木) 18:06:37.56 ID:z+aKM4Mz
age
622 :
既にその名前は使われています :2006/09/21(木) 22:04:09.79 ID:AO4HkNe3
一応age
623 :
Loufas ◆TTnPTs4wAM :2006/09/22(金) 01:45:04.79 ID:mCqfQfmb
(322) 「…さて、では話を聞かせてもらおうか。先に来ていた君の従騎士は大した事を教えてくれなかったのでな」 「話、とは?」 言ってから、とぼけた返事をしてしまったと後悔した。こう言った言葉は、返って彼女の好奇心を刺激する。 一度こうしてシラを切った以上、それをし続けるしかないのだが… 先に来た従騎士というのはヒロの事だろう。とりあえずバストゥークに着いている事が判っただけありがたい。 「ほう…そうか。よろしい、疑問に思っている事を全て聞こうか」 案の定、態度にこそ出さないが少し言葉を弾ませている。心底げんなりしながらそれを聞く。 「先ずは、何故君が10年も経って帰ってきたのか。そして何故宰相がそれをあっさりと受け入れシュヴィヤールの当主になどしたのか」 いちいちもっともで頭が下がる思いだ。事情を知らなければ不自然以外の何物でもない。 俺自身にそういう意図があったというより、あくまでどれも成り行きだったのだが… 「さらに今回の辞令だ。何故名ばかりの当主を領事館によこしたのか。功を立てさせたいのならば、こんな場所よりも成果の上がる場所に送るはずだ。 宰相殿はああ見えて慈悲深いお方だからな、君が望まぬ限りこんなところに来る事はなかったはずだが」 「それは俺にする質問ではないですね。宰相にお尋ねください」 「もう一つ、バストゥークで騎士風の女剣士が目撃されている。報告によれば神殿騎士団所属の騎士のようなのだが、私はそのような者が来ることは聞いていない」 思わずじろり、と視線を返した。領事は身じろぎ一つせずにこちらを見ている。 取りあえずエルリッドはここにいるらしい。思わず唇の端をゆがめて笑みがこぼれた。
(323) 「エルリッド・S・シュヴィヤール、つまり君の妹だ。君がここに来たのはそれに関係しているのだな」 「俺は辞令を受け参ったのみです。お問い合わせは宰相殿に」 口元に浮かべていた笑みを消し、再び無表情でそう言い放った。 眉根に悩ましげな皺を寄せた領事は尚も話を続ける。 「ルーファスという冒険者を知っているか?エルリッド嬢はその冒険者を探しているそうだ」 良くも悪くも予想通りだ。探している、とは言っているが、実のところ追っているという触れ込みだろう。 「そこで君の話が聞きたいのだ、ファーロス・S・シュヴィヤール。いや、ルーファス・ゼーリックと呼んだほうが良いか?」 驚いたというよりも、もはや笑うしかない。一体何処まで知っていて話を進めているのか。カマかけにしては出来すぎだ。 「何故、俺をそう呼びますかね…」 「君の母上の名がゾエ、父上がリュドヴィック。二つを捩ればすぐに気がつくさ。名前にいたっては文字を並べ替えて削っただけじゃないか」 呆れるより他に無い。隣にいるラディールは何か知らない言語を聞き取るような不思議そうな顔をしている。 こうまで見透かされていると宰相がうっかり漏らしたのではないかと疑いたくなるが、そういう類の人でも無い。 まいった、こりゃ相手が悪いかもしれない。が、ここで諦めるのも癪に障る。 「仮にそうだとして、何か問題がありましたか?」 くっくっく、と低く意地悪そうな笑い声を隠そうともせず、領事は書類が山積みの机に両手を付いて満面の笑みで言葉を返した。 「あるさ、君を殺した仇だそうだからな」
(324) 予想が当たっていたと言う点では、先ず安心したような気もする。もっとも、悪い予想ばかりだが。 ボーっと話を聞いていたラディールもこれには反応した。 目を合わせて、「やっぱりね」というように首を傾けて苦笑いを送ってきた。 黙って頷いてそれに応える。 「そこまでわかっていて、何故エルリッドを保護なり監察下に置くなりしないのです?」 「天晶堂が絡んでるのさ。あそこに入られるとこっちの密偵は手が出せない。君の従騎士は無茶をして色々聞いてまわったようだがね」 思わず眉間に手を当てて目を閉じる。ってことは、もうヒロはマーク済みって事か… 「天晶堂にはエルリッド嬢の叔父がいるのだそうだ。君に叔父などいたかな?」 黙って首を横に振る。どうせあの赤鎧のことだろうと高は括ってるが、それを漏らすほど俺もバカじゃない。 「少々事情が込み入っておりますので、お話しできません」 「すると密命が下ったと言うところか。あっさりと人と送り込んでくるあたり、命令を下したのは宰相殿だな… おぉい、ルーティア!」 先ほどの受付嬢を大声で呼ぶ。現れた彼女は、身体に似合わないほどの大荷物を抱えていた。 「なんでしょう?」 「飛空挺がでるまであと1時間ほどだ。もう行っていいよ」 領事がそう言うや否や、ルーティアと呼ばれた女性は快活な返事を残して荷物を持ってそそくさと領事館から出て行ってしまった。 「さぁ、これで少しは話し易くなったかな?」 どうあっても事情を聞くつもりらしい。ほんとしつこいな…
626 :
Loufas ◆TTnPTs4wAM :2006/09/22(金) 01:47:40.92 ID:mCqfQfmb
投下終了age
627 :
既にその名前は使われています :2006/09/22(金) 01:51:26.58 ID:YQDTLPAt
自キャラになったデデオ 俺からくりかよ
投下お疲れ様です。ほんとねちっこい領事ですね…w 皆様アグレッシヴな保守ありがとうございます。m( __ __ )m いよいよもってぐるぐるしています。
…あれから、何時間が経っただろうか。 肩に回した腕がだるく、感覚も鈍い。両脇に抱えられた脚も同様だった。 「爺さん…今何時か分かるか?」 ルーファス殿がマティエール老にそう尋ねる。 マティエール老はしばしお待ちを、と懐から懐中時計を取り出し、一瞬顔を顰め、 それからカラカラと笑った。 「これはしたり…私としたことが、時計を本来の時間に合わせるのを忘れておりました」 「なんだよそれ…」 ルーファス殿が呆れたような声を出す。 「しかしながら、コロロカに入ってからは四時間、といった所でしょうな」 四時間。僕はその間ずっとルーファス殿の背中に引っ付いていた事になる。 道理で肩が抜けそうな筈だ。 「悪いな、俺が平気だったから気にしてなかったんだが…」 コロロカの洞門に数多く存在する横道の途中には、開けた空間もそれなりの頻度で存在する。 モンスター相手に修練を積む際の拠点となる事も多い、それらの一つに、 僕らは待機を兼ねて休憩を取ることとなり、マティエール老とラディールさんはさらに通路の先へと 様子を見に行った。 「僕は大丈夫です」 ルーファス殿の気遣わしげな言葉に、まるで説得力のない返答をしてしまう。
壁際に座り込み、深く息をつき、なんとか呼吸を整えようと試みる。 「…当てが外れたな」 ルーファス殿が虚空に向けて呟く。 「僕もですよ」 返事はきっと求めていなかっただろう。けれど言わずにはいられなかった。 「移動に関してはお前が生命線だったからな。無理をさせたのがそもそもの失敗だ」 「いえ、僕も軽率でした。今はそれを悔やむばかりです…」 なまじドラギーユ城で遭遇したフェイトに使って、普通に成功してしまったのがまずかったか。 あれが上手く発動しなければ、あるいはあの子の資質が別の武装を発現させていたなら、 このような事態には陥ってなかっただろうか? …もしも、に意味はない。神ならぬ身には時を遡ることなどできはしないし、 見えざる手により時を巻き戻されたとしても、時の流れの中に存在する限りは それを認識する事はない。為されるがまま、異やを唱える事も許されない。 バカな事を考えたと、首を横に振る。それから壁に背を預けて、仄暗い天井を見上げた。 「…ところで、一つ聞いていいか」 ルーファス殿がふと、そんな問いを口に上らせる。 「ええ、答えられる事なら」 一体今更なんだろう? 砂漠で見た光景について改めて? それとも魔法が行使できなくなった理由? …まあ、色々あるのだろう。
なかなか問いの続きがない事に首を傾げて彼の方を見やると、 切り出してみたはいいものの、と何かを逡巡しているようだった。 「どうかしましたか?」 そんな煮え切らない態度に何か予感めいた不安を覚えつつ、先を促す。 「いや、答えたくなかったら別に答えなくてもいい。多分的外れというか、変な質問だから…」 「えぇ、どうぞ」 何かあるなら早くして欲しい。一思いに。 そんな事を考えながら彼に一言そう答え、投げかけられる視線から逃げるように、 傍らの水溜りに視線を落とした。 「…お前、誰だ?」 薄暗い洞窟、幽かな光源でようよう水面に映りこむのが判る僕の姿は。 記憶の中の僕自身とは、全く別の色を纏っていた。 一体いつから? うろたえながらもブレスドブリオーのフードに手をかけ、 ルーファス殿に見られている事に思い直し、手を下ろす。 水面から僕を見上げていたものは、僕がかつて直面し、無理やり封じ込めた怖れ。 為すべき事を為す前に、自分が自分でいられなくなる。別の何かに、いつの間にか変わってしまう。
生を繋ぐために受け入れたはずの力に怯え、夢の向こうに救いを求めた。 望んで招いたはずの魂に、染められていく事を拒み、その心の尊厳すら踏みにじる行為に及んだ。 これはその報いだろうか。 あの子と同じ処からやってきた男の言葉は、矮小な僕の醜い内面を容易く抉り出す。 でも、何故それが今でなければならない? 問われたその内容については、先日ヒロさんに聞かれた事と、なんら変わらない。 もしあの子が今ここにいたなら、それこそ先日と同じように、 多少戸惑いながらも澱みのない言葉で答えたことだろう。…僕がそう、教えた通りに。 けれど、僕自身がが本当に"フルキフェル"という人間であると証明してくれるものは、もう、どこにもない。 あの日あの時、とっくに僕の命は尽きていて、今ここにいる"僕"は、 あの王子がマネキンにでも魔法をかけて、在りし日の僕を再現しているに過ぎないのかも知れない。 そんな妄想に囚われかけた事が、以前は何度もあった。 マティエール老が。 僕の在り様を一目で見抜いていたあの老人が、今の不安定な僕の状態を何かの好機と見て、 ルーファス殿を唆したのだろうか? ルーファス殿が、奴らに篭絡された来訪者達と同じようにされてしまった形跡は、まだない。 けれど、恐らくは未だ奴らと繋がっているマティエール老が、 間接的にでもルーファス殿を、奴らの意に沿うままに行動させる役目を負っているとしたら? …ルーファス殿は、僕らにとっての希望の一つとは、なり得ない事になる。
そこまで考え込んで、手の中で再び精霊魔法を構築してしまっていた事に気がつき、 深く息を吐きながら、それを破棄した。 「…時間の問題かも知れませんね、今のままでは」 混ざり合わずとも、そこにあればひとつであり、完全だった。 「あんな事さえなければ、気取られるわけがないと高をくくっていたのですが…」 「答えたくなけりゃ答えなくて良い。最初にそう言ったつもりだったんだがなぁ、聞こえなかったか?」 吐き捨てるようにルーファス殿が僕の言葉を遮る。 「貴方が聞いたことです」 「てめぇの反応見て聞く気が失せた。もうこの話は終わりだ、いいな!」 言い縋る僕へそう答え、ふいとそっぽを向く。その横顔からは多少の苛立ちは滲んでいたが、 奴らが撒き散らす悪意のようなものは、微塵も感じることはなかった。 言わなくて済むなら、僕のほうもそれに越したことはない。そう思って、再び壁に背を預け直した、その時だった。 「どうかなさいましたかな?」 横穴の奥から聞こえてきたその声に、まるで全身の血が沸騰したかのような錯覚を覚えた。 反射的に、腰に手が伸びる。 その手が触れたのは白魔道士として行動するときに愛用している片手棍ではなく、 一緒に腰に吊っていた曲剣だった。鞄が狭いから、どうせ使えないけど…と、そう提案したのはあの子。 一昨日の夜の事なのに、ひどく遠い出来事のように今は感じる。 迷う事も忘れ、癒し手が握る事は許されないその柄を握り締め、鞘から引き抜こうと力を込めた。
胴と二の腕の間に、風圧。思わず握っていた柄を放してしまう。 一瞬だけ視線をやる。気配もなく僕のすぐ側に距離を詰めていたルーファス殿の蹴りが、 隙間を通すように背後の壁を抉っていた。 剣を諦め、いくつかの魔法を平行して構築しながらマティエール老に正対したところで、 その行く手と視線を遮るように、長い脚が今度は僕の眼前を通り抜ける。 邪魔を、するな。僕らの敵は貴方じゃない。 再び標的を視界に捉えるべく、僕は勢いよく立ち上がった。…つもりだった。 「う…」 視界が白く染まり、膝から力が抜ける。 堪え切れずに、額を押さえ、両膝と左手を床につく。立ち眩みとは、情けない…。 頭を軽く振って、再び上を向くと、マティエール老の姿はすぐ目の前にあった。 そのまま傍らに屈み込んで、僕の耳元にそっと口を寄せる。 「老い先短いこの爺を屠るよりも先に、心身の平衡を取り戻すことが肝要ではありませぬか」 そうして、なんでもない風に再び立ち上がった。 「道のりはまだ長いようでございます。少し休憩を致しましょう」 床の水苔を掻き毟り、握り締める。悔しいが、確かにその通りだった。 そして僕がこれからすべきことは、今この忠義の老人を血祭りにあげる事ではなく、 彼の、ルーファス殿の妹君を、取り戻す手助けをするという事。
頭の中でそう反芻すると、沸き立っていた暴力的な気持ちは、不思議と晴れていった。 何故僕はあそこまで、この老人を始末しなければと思っていたのか、それすら疑問に思う。 …こういう所が、平衡を失っていると言うのだろう。 ラディールさんが、遅れて戻ってくる足音がする。 そのまま三人で顔寄せ合って、バストゥークの役人がどうとか、 洞門に水が溜まっていた訳がなんだとか。 僕がいちいち口を挟まなくても進む話だろうと思ったので、 壁際に座りなおし、黙ってそれを聞いていたけれど、 洞門の入り口あたりで出会ったガルカの事に話が及んだあたりで、そう思ってもいられなくなった。 「私としました事が、まんまと出し抜かれました…」 マティエール老がそう言ったきり、ルーファス殿と二人で黙り込む。 ラディールさんはそんな二人を不思議そうに見つめていた。 「本当は、気がついていたのではないですか?」 黙りこくっていた僕が突然そんな声を上げたので、ルーファス殿とラディールさんは多少驚いた事だろう。 それに対して、マティエール老は顔に穏やかな表情を貼り付けたまま、鋭い目で僕を見据える。 「一目で僕の事を見抜いた貴方が、どうしてそんな嘘を?」 「…この老いぼれを買いかぶっておいでのご様子ですな」 声はあくまで優しげな老紳士の声。だけど、彼がかつて与していた、 いや今も与しているかも知れないあいつらが、何をしていたか、僕はそれを忘れない。
636 :
256_Furcifer ◆MwNTY7GtwI :2006/09/22(金) 03:13:54.28 ID:5Ayv+5Uv
本当はもうちょっと進めたかったのですが、ひとまずここまでで… なんでこんなにぐるぐるしてたり、いたいけ(?)な老人を目の敵にするのかが気になった人は、 是非まとめサイトから、番外編をチェックしていただけると幸いですm( __ __ )m 邪気眼スレをのぞいて悶え苦しむ ×1点
637 :
既にその名前は使われています :2006/09/22(金) 10:25:35.38 ID:QOoqGfAs
シリアスだ…
尻アスっすかw
639 :
既にその名前は使われています :2006/09/22(金) 11:04:56.47 ID:4wbtY86s
GJ・・・。 で、まだででおか。 誰もででおスレと呼んでねーといってた奴。 責任とってケツの穴(SS)を提供しろ。
640 :
290Evalie :2006/09/22(金) 11:39:35.56 ID:8eux95xi
そうだ、ゲートハウスだ…、そこにベアトリスはいるはずだ。 息が切れるのも気にせずゲートハウスへと駆け込む。 「ここにヒューム女が助けを求めてこなかったか!?」 中にいたガードはは俺の勢いに気圧されているようだが今はそれどころじゃない。 「おい!ヒュームの女は来なかったかと聞いている!どうなんだ?来たのか?来てないのか?」 ガードが口を開かないのに苛立ち、肩をつかみ揺さぶりながら再度問いかける。 「き、来とらんよ、ヒュームの女性なんて、い、いいからその手を離せ!」 ガードは必死な表情で俺の手を跳ね除ける、焦っていて少しやりすぎたようだ。 なんだか悪い事をしてしまった気がしたのでガードに少しばかりのギルを渡しておいた、一瞬、買収行為になるのか?とも思ったがクリスタルを寄付してるのと似たような事の筈だから問題はないはずだ。 しかし惨めなもんだ、ベアトリスを見失った程度でこの様とは…。
641 :
290valiente ◆JMUNf1M.LE :2006/09/22(金) 11:44:03.81 ID:8eux95xi
ゲートハウスにいなければいったいどこにいるのだろうか? 早く見つけなくてはと焦る気持ちを必死に抑えて走り出す。焦ってもいい事などないのは先ほど理解したのだから。 ゲートハウス付近を見回すが見当たらない。 競売所にも出向き今度は冷静に受付嬢にベアトリスの特徴を伝える。 似たような女が来ていないかを聞いて見るが受付嬢からはそんな女は来ていないとしか返答はもらえなかった。 さらに辺りの酔っ払い等に声をかけるが成果はなかった 言葉が通じない者、娼婦なら別のところで探せと馬鹿にする者ばかりであったからだ…。 ゲートハウスにも競売所付近にもいないとすると居住区にいるのだろうか? 居住区に行かなくては行けないと思った瞬間、急に足が鉛になったかのごとく重くなり歩く速度が鈍り始めた. 認めたくないが俺は居住区に行く事を恐れているらしい。さっきのエルヴァーンには勝てるかどうか分からない。 そんな奴がいる可能性がある所に行くなどといった無茶はしたくないと体が拒絶しているのだ。 だが、それでもベアトリスを探し出すために行かなくてはいけない…、俺は気持ちで体を押さえつけ足を速める。 念入りに気配を消し、周りを警戒しながら先ほどの地点まで戻る。 みっともないが仕方がない、奴らに見つかってしまったらベアトリスを探す事すらできなくなるのだから…。 先ほどの戦場にたどり着く、そこからは一切の音が消え去り、ただの居住区へと戻っており蒼月とエルヴァーンの姿はそこにはなかった。
642 :
290valiente ◆JMUNf1M.LE :2006/09/22(金) 11:45:17.69 ID:8eux95xi
「良かったと言うべきか…」 あの二人の戦いの結末がどうなったのであれ、少なくとも俺が巻き込まれる事はなくなった。 ---もし蒼月が殺されていたとしてもか…?--- 急に頭の中に別人のような思考が混ざりこむ。 馬鹿馬鹿しい、良かったに決まっている。ここでまだ戦闘が続いていたら俺が巻き込まれるのは必至、そうなってしまったらベアトリスを探すことなど出来なくなるんだから。 ---蒼月と協力して奴を倒していれば良かったんじゃないか?--- 初めてあった奴となんかそう簡単に連携など取れるわけがないだろう。 それに仮定の話などしてもしょうがない、俺はもう選んでしまったんだ、奴を見捨てベアトリスを追いかける道をな。 それは今こうやって考えたところでなにも代わりはしない、今はくだらない自問自答をしてる場合ではない。 頭を左右に振り、余計な思考を頭から振り飛ばし正面を向いた瞬間にそれは現れた。 「探し物は見つかったかしら?ヴァリエンテ」 目の前に現れた赤鎧を着た女がその腕にベアトリスを抱いていた。 良く言ってくれる、その手にその探し物を抱いておいてなにが「見つかったかしら?」だ。 「ああ、お蔭様で見つかったよ、最悪な形でな」 赤鎧を着ていて俺の名前を知っている、言うまでもない俺を消しに来たって事だ。 俺はその場から動かず女をただにらみ続けることしかできなかった…。
643 :
290valiente ◆JMUNf1M.LE :2006/09/22(金) 11:47:20.22 ID:8eux95xi
以上、久々の投下です。 たったこれだけの文章なのにものすごい時間掛かりましたorz 一つ目は名前ミスってますが【許してください】
644 :
既にその名前は使われています :2006/09/22(金) 13:33:25.25 ID:a3rl/8Ht
あげあげ
645 :
既にその名前は使われています :2006/09/22(金) 16:25:19.60 ID:/0GZX2Ju
age
646 :
既にその名前は使われています :2006/09/22(金) 21:21:44.17 ID:mCqfQfmb
age
647 :
既にその名前は使われています :2006/09/23(土) 02:00:32.28 ID:ACkCKIxB
hage
648 :
既にその名前は使われています :2006/09/23(土) 10:06:18.47 ID:Uz23ZgWU
きれいなおねえさんは好きですかage
649 :
既にその名前は使われています :2006/09/23(土) 16:27:15.42 ID:Uz23ZgWU
しかし今バスには管理者サイド何人集まってるんだろうなw
650 :
既にその名前は使われています :2006/09/23(土) 16:27:41.38 ID:BwvRxHMF
昔は完璧に過疎地だったのにねw
651 :
既にその名前は使われています :2006/09/23(土) 20:43:02.04 ID:fXin75eg
そしてこのスレも過疎気味age
(325) 「エルリッド嬢は普通に街を歩いているそうだ。監禁はおろか不自由をしている様子も無い。妙なところといえば、君の仇として君を追いかけていることくらいだ」 なるほど、それは良い事を聞いた。とりあえず元気ではいるらしい。後は如何に奪回するかという事だけだ。 「さて、君に下された密命とはなんだ?」 最終的に聞きたかった事はそれらしい。少しにやけたような表情からうって変わって真剣な顔だ。 「神殿騎士団騎士 エルリッド・S・シュヴィヤールの救出です。彼女は洗脳を受けています」 言ったのはラディールだった。 「ほぅ… 君は?」 「シュヴィヤール卿の友人でラディールと言います。彼の求めに応じて、今回の旅に同行致しました」 淀みの無い口調でそう言い切った。こういうところで本当の事をあっさり言わない当たり、本当に助かる。 「公務に女連れか… 良い身分だな、ファーロス」 「訳アリですから」 急激に不機嫌そうな顔になった領事を見ながら、それでも気にしないようにあっさりと返した。 「まぁいい。ラディール、君の言うことが本当なら今回の件、死鳥隊が動く筈だ。わざわざ人選をファーロスに任せて状況を処理するには理由があるはずなのだが…」 「肉親だから、というのは理由になりませんか?」 まるでならないな、と領事は大きく頭を振った。
653 :
Loufas ◆TTnPTs4wAM :2006/09/24(日) 02:08:45.75 ID:reALJI+A
落ちそうだったので1レスだけ投下した。 今は反省しているage
654 :
既にその名前は使われています :2006/09/24(日) 11:13:05.54 ID:zMP2379S
投下乙です。 矛盾に気が付いたとき、彼女のこころは一体どうなってしまうのか…。
655 :
609 ◆dWeYTO/GKY :2006/09/24(日) 13:44:57.23 ID:ydGlvBm4
おれは血で染まったモグハウスに立っていた。 これは夢だ。体はふわふわして現実感がないし、血の匂いだって感じない。 だから床に切り刻まれたモーグリが転がっていたって、何も感じやしない。だって、これはおれの心が見せているだけの虚構なんだから。 血にまみれたモーグリ──ルークを摘み上げる。これだけ部屋を赤く染め抜いたって言うのに、その小さな体からはおびただしい量の血が滴り落ちた。手にはフィオの短刀がある。おれがやったみたいだ。 ──ご主人様、モグは飛べなくなるほどの大怪我をしたから、お暇を出されるクポ? とても喋れるような状態ではないルークから、確かにそんな言葉が聞こえた。 ギョッとして覗き込むと、死んだ魚のように濁った目と視線が重なる。じくじくとモーグリの半ば以上死んだ体が顫動する。 ヒッ、と短く漏らして、ルークの体を振り捨てた。ドサッと鈍い音を立ててモーグリは床に転げ、動かなくなる。 これは夢なんだ、疲れてるから、こんな下らない夢を見るんだ。 叩きつけられ、ひしゃげ潰れたルークを直視したくなくて、身を翻すと、誰かがおれの手を取った。アオツキだった。 「今の体は女なんだけど。……確認してみる?」 怪しく微笑み、おれの手をかき抱くようにして胸のふくらみに押し当てて、耳元でアオツキが囁く。 カッと血が集まる感覚に、夢とはいえ戦慄した。 違うだろ。あいつは確かにそんなような事を言ったけど、単なる買い言葉だ。なのにおれはこんな見下げた事を期待してたのか? 女なら誰でもいいのか。誰かの愛撫で慰めて欲しいのか、おれは。
656 :
609 ◆dWeYTO/GKY :2006/09/24(日) 13:45:13.97 ID:ydGlvBm4
ろくな夢じゃない。早く覚めてくれ。 おれが醜いのは良く分かったよ、だからって今ここで、こんな風に見せ付ける事ないじゃないか。 この夢の行き着く先がなんとなく読めて、おれはもがくようにしてアオツキを振り払う。 大きく振るった腕が風にあおられた。 いつの間にかそこは南グスタベルグの荒野になっていて、おれは髭づらのターバンの男と対峙していた。 見慣れない魔法を組んで、おれに切りつける男。今まで見てきたどのパターンとも違う。青魔法……だろうか? 手にはまだ、フィオの短刀があった。 駆け引きも感情のやり取りもなく、ただ記憶をなぞるように突き出された刃を男は胸で受け止める。 体ごとぶつかり、何となく次の展開に辟易しながら、たった今殺した相手の顔を見上げた。 ナナコだった。 ああ、やっぱりな。どれだけ陳腐なんだよ。次は血でも吐きながらおれの事をなじるのか。こんな不出来な映画をおれに見せてるのは誰だ。いい加減にしてくれ。 案の定、地に倒れながらナナコがおれを問い詰める。 どこまでもおれの読みの通り。当然だ、このくそったれな映画は、監督も脚本もおれなのだから。 アオツキの家で見たままの病人のような顔で、ナナコが疑問の言葉と血の泡を飛ばす。 どうしようもなく凶暴な衝動に駆られ、おれは足を振り上げると、その小さな顔に振り下ろした。 小振りで形のいい鼻が潰れて、細い顎が砕ける感触。最悪な事に、おれは人間の顔を踏み潰す感触を知っていた。 それはやり過ぎだ。こんな事したくないんだ。監督を出せ、告訴してやる。
657 :
609 ◆dWeYTO/GKY :2006/09/24(日) 13:45:34.30 ID:ydGlvBm4
ねぇ、ヒロ。どうしてわたしを捨てたの? ヒロのそばにいたいだけなのに、どうして嘘をついてまでわたしの事を捨てるの? 砕けた顎が喉に刺さって、ヒューヒューと妙な音を立てながら、それでもナナコの問いかけは止まらない。 お前の事を思っての事なんだ、分かってくれ! おれを責めないでくれ! 想像力が追いつかないのか、潰れたナナコの顔は髭の男と混じってよく分からなかった。 ──いかにも男らしいエゴだわ。 ──人の気持ちのわかんねぇ奴だな。 顔を背け必死で弁解するおれを、アヤメの辛辣な視線が射すくめ、ヒロが揶揄する。 アヤメはともかく、ヒロ、それはおれの台詞だ。取るなバカ。 引きこもりのおれが誰かに好かれるなんて経験なかったんだよ、どうしていいか分からなかったんだ! きっとどこかでおれは彼女を幻滅させちまう。嫌われちまう。どうせ壊れるなら先に壊しちまいたかったんだよ! 察してくれよ! 泣き叫んで、天を仰ぐ。そして、誰に言っているのかも分からないまま、情けなく許しを請い求める。 違うんだ、そんな事言いたくない。こんな夢早く覚めてくれ。誰か味方してくれる奴はいないのか、誰でもいいんだ、おれを助けてくれ。 ──おい、ヒロ! 不意に、子供みたいに大口を開けて泣きじゃくるおれに、話しかける声があった。
658 :
609 ◆dWeYTO/GKY :2006/09/24(日) 13:46:51.25 ID:ydGlvBm4
──ヒロ。大丈夫か? その声はひどく懐かしくて、頼もしく感じた。 誰だろう。兄貴? それとも親父? ……いや、違う。この声は…… 「ルーファス!」 思いつくより先に、叫んでいた。 「ルーファス、おれはここだよ! 助けて!」 何でもよかった。 ただ、今の針のむしろみたいなこの夢から連れ出してくれるなら。 ──貴方は誰かを頼るくせに、誰かが貴方を頼るのは許さないというの? 最後に、咎めるようなハエの言葉が、背後からおれの腹を抉った。 まったく言うとおりだ。いい年してガキのおれだから、どう責められたって仕方ない。
659 :
609 ◆dWeYTO/GKY :2006/09/24(日) 13:47:11.00 ID:ydGlvBm4
ぐるぐると視界が回るような感覚の後、おれは自分が座り込んでいる事に気がついた。 パールが鳴っていて、モーグリが心配そうに覗き込んでいる。 「ヒロ様、大丈夫クポか?」 体を起こしたおれに、モーグリが尋ねた。 「随分うなされていたみたいクポが……」 傍らのポーチを取ると、中からパールを取り出す。 「おれは何か言ってたか?」 首をかしげる仕草。 「いいえ、何も言ってないクポよ?」 それならいいんだ。 おれは胸を撫で下ろすと、パールを起動させた。
660 :
609 ◆dWeYTO/GKY :2006/09/24(日) 13:48:35.00 ID:ydGlvBm4
久々の投下でした(´∀`) めありーすーで高得点をマークしたのを気に病んで今まで書けませんでした。いないと思いますけど待ってた方いたらごめんなさい(´∀`)ヾ おかげさまでうちのレフィアは立派な賢者になりました。
661 :
既にその名前は使われています :2006/09/24(日) 14:14:57.81 ID:B9hARAef
あれは極端に高得点だとアー(;´∀`)ってなる類のもんであって、 あまり低すぎても無味乾燥で主人公としての魅力が足りない、とかって分析されてる事もあるぞw 気に病む必要はないさ! おかえりヒロさん! 立派な賢者おめ。 しかしサンドリア組が次々心の迷宮に迷い込んでいきますがw ええぃ、"私"はどうなったww
662 :
既にその名前は使われています :2006/09/24(日) 21:15:04.72 ID:reALJI+A
ageておこう
663 :
既にその名前は使われています :2006/09/25(月) 01:13:58.18 ID:2O2U4ijc
寝る前にage
事実上のなんでもあり板、ネトゲ実況板民なら、 こういうテストで高得点をとったら喜ぶべきであって、 へこんだり逆切れする奴はそもそもこの掲示板に向いてない。 小説書くならライトノベル板でもいいだろ。 なんでもアリの板でネタギャグ保守キャラネタとすき放題書くからこそ、 光と闇、カオスが引き立って最強に見える。 小説だけネタだけとやると頭がおかしくなって死ぬ。 狙って書いてもフツーに無理。これマジ。 それで面白いものを書き続ける。これ最強に難しい。 609氏は文章で飯食ってる人間の文章を書ける稀有なタイプ。 想像力のまま書いてるって感じがしない。 かならず何らかの資料を見たり聞いたり読んだりと、 独自の取材を行って、読者を意識して書いてる印象がある。つーかわっふる。 で、レフィアってだれよ?
FF3のキャラじゃね?
666 :
609 ◆dWeYTO/GKY :2006/09/25(月) 02:34:41.06 ID:NgBZrpTc
ありがとうございますw そして666げっとヽ(´ー`)ノ
>>665 サンクス!!!謎はとけた。最近オフゲやってないな。
>>666 どういたしまして。ひっくりかえして999もとってくれ。
・・今までは400レス程度で固まってたんだがなぁ。
・・・やっぱり立ってるならどんな糞次スレでもスレ消費ってのを考えずに住み分け図った
>>1 には悪いがネタアリでいいんでね?
スレたてれるのに立てず、やっとたったらアンチの作ったネタスレで、
「お話オンリーじゃなきゃヤダ!」と重複スレたてた
>>1 (気持ちはわからんでもないが)だってもうここ見てないだろ。
まぁ、このスレの独自設定関係ないネタをカニ板に書く流れは超絶大歓迎。
ギャグの意味を知るためだけにまとめサイト見るのは寒いだろうし。
この板。腐っても実況板だから、一週間立たなかったらやばいんだよ。
初見の人が住んでくれなかったら結果的に大量のネタ氏と住人が去るんだ。
前は保守でさえネタ兼ねてフェイトの方々がやってくれてたんだが、
まとめwikiでは保守に大活躍された我等がアビス様がいつの間にか死んでることになってるしもうダメポ。
・・・同士レグナス。アビス様をまかせた!きっと萌え外伝をUPしてくれるとwkwk!!
668 :
レグナス ◆/abMGvkWxE :2006/09/25(月) 06:54:52.22 ID:kbc3tihq
風邪age
アビス様買い物に出かけたら財布を忘れるの巻き
アビス様北斗神拳に目覚める。の巻き。
671 :
既にその名前は使われています :2006/09/25(月) 10:21:49.99 ID:W5NmYOVZ
そうは言うがな大佐、死んでる(もといFomor化させられた)ものは仕方ないさー。 まとめにはウィンダスでの事までしか書かれてないだけだねw YOU続き書いちゃいなよ。 次スレは小ネタもおkって明記するかい? テンプレも刷新してさ。 【FF11】朝起きたら自キャラになってた14【小ネタもSSも】 …何携帯から必死に長文打ち込んでるんだろうw 普通にキモスwww
672 :
既にその名前は使われています :2006/09/25(月) 12:12:36.25 ID:V9pAJKol
大学が始まって憂鬱age
アビス様キノコを食べてなぜか巨大化 な巻
674 :
既にその名前は使われています :2006/09/25(月) 13:58:55.62 ID:78iiy4w6
誰も期待してないだろうけど続き書けてなくてごめんなさいage
書けるようになったらケケ
676 :
既にその名前は使われています :2006/09/25(月) 15:02:39.27 ID:3Rm6aFN+
>>674 少なくともここに一人は期待してるのがいるage
677 :
既にその名前は使われています :2006/09/25(月) 16:28:31.62 ID:V9pAJKol
同じくもう数ヵ月投下してなくてごめんなさいage
678 :
既にその名前は使われています :2006/09/25(月) 16:55:52.24 ID:XTe5ploE
_,,_ ( ・д・)ノ" がんばって! ノ(へωっ)へ
タルタルみたいな体型だな
680 :
既にその名前は使われています :2006/09/25(月) 19:40:54.32 ID:W5NmYOVZ
謝ることなんか何もないと思うage
681 :
既にその名前は使われています :2006/09/25(月) 20:24:00.83 ID:C33c4gsL
完結してる作品すくないなage
皆様、投下乙でございます。 いまやバストゥークが冒険の中心地ですね。うらやましくて、リードもお邪魔したいくらいです。 これから皆様の物語がどう展開していくのか、とても楽しみです。 私はスレ名に特別こだわりはありませんが、3スレ目から半年近くずっと今の題名で続いていますし、 皆様がこれまで積み上げてきたものをすべて無かったことにしてまで、変える必要性も特に感じないんです。 惜しくも保守しきれなかった12スレまでは、普通に本編とネタが混在していたわけですし。
683 :
既にその名前は使われています :2006/09/25(月) 22:05:49.71 ID:W5NmYOVZ
なかった事にするなんて言ってないさ。 ただすこしだけ、もう一度間口を広げられないかな、そう思っただけなのです(ノ∀`) 「もうこれでいいや」って固まってしまうんじゃなくて、もっと遊べるスレがいい。 ロランベリーの甘酸っぱさを想像したことはない? 目の前でカリカリクポーなどとほざく白い生き物の頭の上についてる、 丸い物体を握り潰してやる妄想に駆られたことは? モニターの向こうに映し出さだされる世界を、実際に歩くことができたなら、 まず何をしたい? 始まりはただ、それだけでいいって事を、思い出してほしいし、 もっと多くの人に伝えられたらいいな、 そう思うのですよ、個人的には。 必死すぎなのでスルー推奨w
>>683 なるほど。確かに、私が少し言い過ぎてしまったと思います。
別に次スレで題名変えなくても、今まで通りでいいじゃない?と、言いたかっただけなのです。
継続してきた積み重ねも大事。
気軽に遊ぶのも大事。
どちらかに偏りすぎず、適度に。適度に。
(住み分けを意図して現スレを立てた
>>1 氏の英断を責めるつもりは毛頭ありません。
おかげ様で私も戻ってこれたわけですし)
"自分から言う”と彼女を遮りつつも、気の利いたセリフなど何も用意していなかった。 ただ飾りのない心から湧き上がる言葉を、そのまま口にした。 「俺は、かつて立てた誓いに背きたくない」 メイミィの潤んだ視線を真正面から受けとめながら、俺は続けた。 「同じくらい、君への想いも絶対に諦められない。だから・・・」 そう、だから。 二人の行き着く先が、どこであろうと。たとえ明日の見えない地獄だろうとも。 それすら覚悟の上で出した答え、新たな誓い―――。 「俺のそばにいてほしい。どんなことがあっても、俺は、メイミィとずっと一緒にいる」 ほろり。 ひとしずく、メイミィの瞳から涙がこぼれおちた。 「わたしも」 はらはらと頬を濡らしながら、彼女は微笑む。 「リードさんと一緒に、いたいです。きっと大変でも、いいんです」 その可憐なしぐさが俺の胸をかっと熱くさせ、得体の知れない衝動に、体が突き動かされた。
(省略されました。続きを読みt 今夜の投下は以上です。
687 :
既にその名前は使われています :2006/09/26(火) 01:16:19.61 ID:8WjDW/7C
わっふるktkr!!
お久しぶりです。 久しぶりに投下したいと思うのですがいいですか? 「おめぇ、誰だ?」って人は上のテンプレで…。
様子見て今日の夜中投下します。 ついでにage!!
690 :
既にその名前は使われています :2006/09/26(火) 07:25:32.74 ID:+cC1mVQM
復活キタワァ(*´Д`*) バレィルたん楽しみにしてます! そして…リードさんはもう行き着くとこまで行っちゃうのかこれは。 どうなんですかメイミィさん。わっふるわっふる。
691 :
既にその名前は使われています :2006/09/26(火) 15:04:06.42 ID:gSJYhlsJ
hage
692 :
既にその名前は使われています :2006/09/26(火) 18:07:18.59 ID:YsQKHGwR
hageっていったほうがhageなんだぞ!age 省略だなんてけしからんお!バレィルさんも楽しみだお!
誰にもわっふるされなかったら、本当に省略してしまおうと思っていたのはヒミツです。 バレィルさん、復活!? 投下を楽しみにお待ちしております。
「で」あぐらをかいている足に右肘を乗せた。「結局お前はどうして欲しいんだよ?」 目の前には何も言わずあっちの方に向かって脹れているフリート。それを見ているとまた腹が立ってきた。 もう一度思いっきり引き伸ばしてやろうか?今度は顔といわず全身をタコの干物みたいによぉ。 〜ウィンダス連邦 居住区 モグハウス〜 思いっきり引き伸ばしたはずのフリートの頬『は』、こいつのケアルIVで完全に治っていた。 『モグハウスで魔法を使ってはいけない』そういう規約があるじゃないかと注意したら、 しれっとした顔でケアルIVを唱えながらコイツは平然と言い放った。 「モーグリはモグハウスを管理してるクポ。だからフリートはとぐぽぉッ!?」 思わず顔面に魚鱗の盾を投げた俺。ナイス俺。 こうして俺にも使えないケアルWを使えるという優越感で一旦はボルテージを回復したフリートは再び機嫌を悪くした。 まだ俺自身の腹の虫は治まってない。ていうか思いっきり俺の腹ん中で自己主張中だ。 かといってこのままなにもしないってのも気分が進まなかった。 「…腹減ったな。なんか食いたいものあるか?」 後ろを向いていたフリートがピクリと反応した。やっぱり腹減ってたらしい。もう12時間ほど何も食べてない。 ゆっくりとこっちを向く。じっと俺の方を伺ってる。 どうやら本当のことを言っているのか探ってるらしい。(よしよし、思ったよりも簡単にいきそうだ…) 「何でも買ってやるぞ。お詫びっていうの言いすぎだけど、お前も食いたいモンあるだろ。」 「そ〜〜〜クポねぇ…」中空を見ながらアゴを掻きつつ、ポツリと呟くようにとんでもないことを言った。
「…バーミリオンゼリーなら考えてやってもいいクポ。」 「………」
『(;´Д`)イェ〜エェエェェ・・・・・(こんき〜ん こぉん・・・) (;゚Д゚)ヲィ〜ヲィィ〜イィィィ〜 (;´Д`)ィィィ・・・ だんっだ、だんっだ、だららららっ! どぅっだだらだ、どらだった どぅっだだらだ、どらだった……… ←POLの起動音 OPテーマ
ハロォォ〜〜〜エブリワァンっ!!! ←後ろでまだ鳴ってるOPテーマ 徐々にフィールドアウト さぁ、今日もカカッと始まる「カゥ、タン、ヴぁなぁ」!!!!! DJは合いも変らずワタクシ「ブロント」が確定的にっ、お送りしますっ!! さて突然だけどミンナ、「バーミリオンゼリー」て食ったことあるかい? クリムゾンゼリーがスッゲーcoolに出来たモノって代物だ!! その味たるは、口中でクロットが動いて舌全体で旨味を味わえる極上の「スイーツ」!!! その舌触りが4日も続くんだから、 (音声を変えて) 『これで勝つるって、もんだぜぇぇぇぇっ!!!』 え?「クロットって何?」だって? ……おいおい、そんな野暮なこと聞いて (再び音声を変えて) 『お前それで良いのか?』 …まぁ、パイが主食なミンナには到底手の届かない超高級「スイーツ」だけどな!! 今競売で一つ20万ギルもの高値で取引されてるけど俺は余裕でカカッと買うね。 俺、LSメンに食事とかアイテムとか100万ギルとか普通に奢るし。 …うん? んだよ! 何いきなり話かけて来てるわけ? うるさい!! 気が散る。一瞬の油断が命取りぃっ!! え、手紙? 俺に直接? いやぁ、やだなぁ人気者っていうものは。ハハッ。エーと、何々…
「ブロントさんが、RMTやってるって本当ですか? だったら軽蔑します。」 ……………… (三度音声変えて) 『お前ハイスラでボコるわ………。』
ピキ 「おおいいぞ買ってきてやる」 フリートの顔がぱぁっと明るくなった。「あ、あと〜追加でぇー…『雪山のロランベリー』!!」 ピキピキ 「おおいいぞ買ってきてやる」 おもむろに立ち上がって机の筆記用具に向かう。 「バーミリオンゼリーとユキヤマノロランベリーだっけ?」紙にペンを走らす。「そうクポ!! んーと、後は〜あとは〜…」 構わずペンを走らす。一瞬だけしか見たことないけど、まぁいけるだろ。……出来た。我ながら上手いもんだ。 「まぁ、贅沢言えないけどペルコシウス・オ…」フリートの鼻先に立った。「クポ?」 「実はバーミリオンゼリーだけなんだけどあるんだお前に食わそうとな」これ以上無いほど輝くフリートの顔。 「ホントクポ!? 早く食べさして欲しいクポ!!」「まぁ待て今食わしてやるから目を閉じろよ」 直ぐに目を閉じて口を大きく開けた間抜けなフリート。早速今しがた俺が『紙に書いたバーミリオンゼリー』を突っ込んだ。 カプッ!! 暫く俺のコブシごとモグモグやっていたが、どうやらインキが口の中で溶けてきたらしい。 「!!!」ポペッと吐いて後ろにゴロゴロと転がり壁にガンッとぶつかった。 「ええ????れれれれ??????」起き出し、舌を擦りながら涙目で困惑してる。 近づき再びフリートの口に『バーミリオンゼリー』を突っ込む。「おべべべべべ!!!???」 グイグイ押し込みながら「おらおら、吐き出すなんて勿体無いだろ? ちゃんと『完食』しろよ? うりゃうりゃ。」 …ん?もがいてるフリートが何か言ってる……いや、『詠唱』? 「れじょん!!ふりー!!!(デジョンV)」 「おわ!」途端に俺はあのエフェクトに包まれた。
………………ァァっガサァァッ!!!!! 「うおおおおっ!!!」突然体が何かにつつかれる痛みに襲われた。 同時に落ちていく感覚がある。必死に何かに掴もうとするが、落ちる速度が速い。 するとぱっと痛みが無くなり周りに何も感じなく…と ザッバァァァッン!!! 周りが重い空気…じゃない水に変り目に入った。軽く目と鼻がツゥンと痛んだ。 「ガボッ!!」水を掻く。上へ上へ。 水面を突き破る。「バハァッ!! …ガフッ!!…っはぁ、…はぁ…はぁ……?」 周りを見渡す。『空気』が変ってない。……じゃあ「サルタバルタ…?…はぁ…」 水辺があるのは東だけ。だったらここは東サルタバルタか…。周りから察するに湖の方だろ。 どっちにしろ早く上がろう。俺は魚じゃないんだから。 チャポチャポと水を掻く。服が絡みついて動き辛かったが泳げる。後衛で良かった。鎧なんか着てたら全身重りだ。 岸に辿りつく。が「…」ほとんど直角の土の壁(1m)が目の前にあった。 ふとフリートの顔が浮かぶ。「ぁんのやろぅ…」とりあえず帰ったら簀巻きで居住区のてっぺんに吊るし上げの刑だな。 岸の周りを見る。「お。」 上手いことロープが垂れ下がってる。泳いでそれに近づく。「はぁ、助かっ…」 …う? ロープの垂れ下がってる岸の土の壁に何か板が貼っていた。ぼんやりだが何か書いてる。 「う?んん?」目を凝らす。
『釣りか 滑って落ちたのかは知らんが バカだろう もう落ちるな ドチビ』 ………… …………こんな止めの刺し方って…… 為す術も無くそのまま俺は湖畔に沈んでいったのだった。
704 :
既にその名前は使われています :2006/09/27(水) 01:57:37.92 ID:KJrZAwvm
おかえりなさい、モグ虐待のマエストロ。 再び繰り広げられる仁義なき闘いの日々、楽しみにさせていただきますw しかしクリムゾンゼリーってそんなにするのか…今度自鯖の競売見てみよう。 ついでにage
705 :
既にその名前は使われています :2006/09/27(水) 10:07:06.34 ID:KJrZAwvm
保守
706 :
既にその名前は使われています :2006/09/27(水) 12:37:35.49 ID:2fkLkrTf
クリムゾンゼリーがこんな値段だなんて悔しい… でも…
707 :
既にその名前は使われています :2006/09/27(水) 17:46:01.08 ID:2fkLkrTf
誰ものってくれない… ビクビクッ!
あなたはすきですか?
あなたは赤すきですか
あなたは赤福が好きですか!!!!!
はい。
面白いスレを見つけたので支援投下予定。 現在作成中、連投する場合はコテ付けた方が良いのかしら? 今夜中には投下します。
713 :
既にその名前は使われています :2006/09/27(水) 19:35:48.87 ID:4NXvusDW
新しい人期待age コテはあったほうが俺は読みやすい
完結してるのは今んとこユリフィナだけか?
715 :
既にその名前は使われています :2006/09/27(水) 19:47:24.15 ID:6bCsaT1k
ぽん吉氏の話も完結していますね。 103氏も色々語り残した部分はありそうですが、完結はしているはずです。
716 :
既にその名前は使われています :2006/09/27(水) 19:53:05.69 ID:SW5n8cch
サンクスありがとう
717 :
既にその名前は使われています :2006/09/27(水) 19:55:19.57 ID:SW5n8cch
ごめ ぽん吉氏と103氏って保管庫にあるか?全部保存されてないのかの
ででおになった話かとオモタ
719 :
既にその名前は使われています :2006/09/27(水) 20:02:57.97 ID:6bCsaT1k
携帯電話はメールやウェブを使うのをメインとしていたが、なかなか話が切り出せず長電話になってしまっている。 さすがに話題も尽きてきたので、肝心の話を切り出す。 「この前さ、プロミヴォンにENMやりに行く時だっけ?あなた.hackみたいにネットゲームの中に閉じ込められたいとか言っていたけど…。」 確かに現実逃避の一つとしてゲームの中で暮らしたいというのは、憧れの一つだろうとは自分も思っていた…。 「そうだね〜、なかなか仕事がきつくてさ〜。なんせ中国人相手の部署に回されちゃってさ、 ゲームでも中華、リアルでも中華はなかなか堪えるよ〜w」 携帯電話を使って会話しているのに相手の台詞の「w」の文字がわかるのは不思議な感じがする。 「で、ネコっちの方は最近どうなのよ?」 最近…というか、まさしく今どうなのかは私が聞きたいぐらいだ。 「ん〜、まぁ元気なことには変わりないと思うけど…、そう、で話を元に戻すんだけどさ…。」 「ふんふん?」 タルタルとその向こうにいるプレイヤーが興味津々で次のこちらの台詞を待っている様が手に取るようにわかる…そして。 「とりあえず白門アルザビのモグハウスは煙くて仕方ないのはわかったよ。」 「…は?」 これもまたタルタルの呆然としている顔が面白いように思い浮かぶ。 そして目の前には細い目をして、ユラユラと宙に浮かぶ…そう、紛れもなくモーグリがいるのだ。
大学を出て、特に仕事もバイトもしていない、ダラダラと続く日々ではあったが夕暮れ時の夕飯の買出しは毎日の日課であった、 その時間に合うように携帯電話の目覚まし時計をセットしていた…。 軽くかけていた布団の中から手を出し枕元にあった電話のベルを、眠気で開かない目をよそに手探りで止めた時に気づいた。 「あー、またゲームつけたままで寝ちゃったなぁ。…まぁいいか。」 聞こえてくる曲はモグハウスの音楽だった。しかし今週末に予定していたクエスト『日輪を担いで』のメンバーが LSだけではどうしても足りないので、サーチコメントで募集をかけていたのだ。 「なんかtellはいっているかな〜…。」 眠い目を擦りながら上体を起こした時に自分の置かれた様を認識…したものの。 「…なんだ、まだ夢の中か。」 再び布団をかけ、携帯を握り締めたまま目を閉じ横になる。 (やっぱり夢の中でもゲームが出てくるのは、やりすぎだろうなぁ。 そういえば小学校の時にやった『夢から覚めた夢』って演劇の話の最後どうなったんだっけ〜 …ディアボロスでも出てきたのかな〜。) などと考えていると顔がにやけてきたのが自分でもわかる、しかしそれが次第に引きつっていくのも確実に、現実感を伴ってわかってきたのだった。 その後、携帯電話を片手にモグハウスで呆然と立ちすくんでいたのは言うまでもあるまい。
「…つまり、今僕の目の前にいるネコっちは、中の人そのものってことで〜…。 見えないけど、手に持っている携帯電話を通して、FFの各メニューが操作できる…と?」 そう言いつつ/thinkと/huhモーションも絡めてくるあたり、リアフレながら手の込んだタルタルだと、この状況をよそに感心していた。 「そうなのよ、それで色々確認の為に手伝って欲しいのだけど良いかな?」 「むー…まぁいいよ。何をすればいい?」 怪訝そうな表情のまま返事をしてくる、実際の所こんな話を信じろという方に無理がある。何しろ自分自身ですら信じたくない状況なのだ。 「とりあえず私の家の警察呼ぶとかはやめてね。もし死体とか転がっていたら洒落にならないから。」 夢オチを未だに期待している自分にとっては、ライトなところから確認していきたいのだ。 そもそもネットゲームを通じて死体があるかもしれないから確認してくれなんて警察も信じないだろうし。 …でも、去年の夏に腹痛で倒れたLSメンバーに救急車を呼んだとか何とかって話があったけど…まぁいいか。 「んじゃ、言われた分を確認するから、しばらく黙るね〜。」 確認作業の内容を伝えた二人は雲がうっすらと流れる青空のもとアトルガン白門の片隅に無言で立っていた。
「だからさ〜、リーダーは指揮するのが仕事であって、ジョブが赤/暗でも連続魔スタンするのは最後で良いと思うのよ。」 結局あの後、お腹は空くのかとか、トイレはどうするのかとか、携帯の電池は大丈夫なのかとか、眠くなるのか、 などの生活感あふれた確認作業をしていたら、その日は否応無しに訪れた。 「結局、HPが減ったらどうなるとか、戦闘不能になったらどうなるとかの確認はしたの?」 と、タブナジア地下壕に集合したクエスト参加者に内容を説明しつつ携帯電話口からtellが聞こえる。 「いや〜、流石にさ〜。キノコを前にして毒キノコだったら死ぬかもしれないけど、 毒キノコじゃないかもしれないから大丈夫だよ。って状況で確認なんて出来ないよ。」 そう答えたのは『日輪を担いで』でバハムートと戦わなければいけない日であった、 流石に一週間以上前から計画して18人揃えたあとにやっぱり止めますとは言えないし。 いずれは確認しなければならない内容なのだ、ここは腹を括るしかあるまい。 「その例えは良くわからないけど、兎に角確認してないなら。あまり無理はしない方が良いね。」 私の例え話は意味不明と言われるのは仲間内でも有名だったが、表面上は一プレイヤーキャラとして演じている自分には、 その後に続く言葉は嬉しかった。 「1番タルタル、連続魔スタンいきます!」 間違ってここで連続魔使わないようにね〜などと、他のメンバーが茶々を入れる中、リヴェーヌ岩塊群サイトB01へと一行は進むのであった。
バハムートの猛攻で近接アタッカーは範囲攻撃をまともに喰らい。 蘇生の髪飾りの効果で起き上がった直後にまた戦闘不能になるという状況の中、もし自分のジョブがあの立場だったらと思うと、 戦闘にも集中が出来ないでいた。 「連続魔スタンいつでもOKタル。」 自分の心配をよそに、確実に相手にダメージを負わせ戦闘は終局に向かっていた、せめて指示は出さなければならない。 「黒魔道士ガンガン押してー!連続魔スタンもGo!」 黒魔道士が一斉に高火力魔法を唱え始める、着弾と同時にナイトから離れた敵のターゲットは後衛勢に向き、 その帝龍の顔を正面に見ることが出来た。間髪を入れずバハムートはその威厳ある声で台詞を発しギガフレアの構えをしてきた。 開いた口に光が集まるように見えたのは私だけなのだろうか、脳裏にこれから起きる、業火によって自らが焼かれるイメージが浮かび、 思いがけず私は両目を閉じた。 「おおおお、やったー。」 数日前から聞きなれたタルタルの声が聞こえ、静かに目を開くと、そこには黒魔道士の最後の頑張りによって崩れ落ちたバハムートの姿があった。 「結局、連続魔スタン中に撃てたスタン一発だけだったんだけどー!」 と、戦闘が終わり一段落した中で一人タルタルは悔しそうにしていた。 真実を伝えたのは一人ではあったものの、全員が互いを信頼し守りあうのは、何かを成す上では当たり前ではある。 しかし今の私だからこそ響くものもあった。 リヴェーヌに最後まで残った私は目前に広がる夕日と雲海の眩しさの中、柄にも無く、そんな事を思っていた。
「で結局どうするのさ?」 白門のシャラトト茶屋で、チャイを片手にシュトラッチを頬張る私に携帯電話越しに尋ねてくる。 最近は各地のグルメ旅なんかをしつつ、ヴァナディールの世界も悪くないと思い始めてきたのだ。 …まぁ、リアルが『アレ』だったから、というのもあるが。 「聞いてる〜?」 流石に、のらりくらりと日々を過ごしているのに、これほど心配されると悪い気がしてきた。 「実はね〜。ゲームの中に取り込まれたって話…ウソなの。 ほら、私一人暮らしで寂しくて、誰も心配してくれる人がいないんじゃないかと思ってさ〜……えへ、許して(はぁと)。」 これだけ馬鹿っぽく、かつ深刻っぽい内容で答えれば…きっと大丈夫だろう。 根拠はないけど、相手は社会人で忙しいだろうし、ちょっとしたドッキリだと思ってくれれば一件が収まるはずだ。 そして、カップに残ったチャイを最後まで飲み干す。 「そうか〜…どうしたものかなぁ。」 その煮え切らない返事は予想外だった、きっと怒られると踏んでいたからだ。 「そうそう、前に言っていたとおり、アルザビ白門のモグハウスは本当に煙いね。」
以上、投下完了。 目指したもの: キャラ名を出さない。 会話は二人のみ。 投下分で完結。 現実感とゲーム感の両立。 感想: 戦闘シーンの表現は難しい。 あと書き込み時の改行をどうするか悩むw
投下乙でございます。
昨夜は、ちょっとベッドに横になって・・・、目がさめたら朝になっていました。
>>703 祝・復活でございます。
久しぶりのモグハウス・バトルに、思わず和んでしまいました。
>>726 読み応えがあって、思わずうなってしまいました。特に最後のオチ(?)が、すごいなぁと。
"改行”は悩ましいところですよね。
私の場合、普通の文章としては続くものでも、
投下することを考えて、切り過ぎるくらい細かく改行することが多々あります。
何故か夜にも奇妙な物語的な後味を思い出した。 おもろかった〜GJ!
俺は椅子から立ち上がった。 まるで、体中の血液が逆流したかのように、熱い。 早鐘を打つ心臓の音が、耳の奥でうるさいくらいに響く。 ゆっくりと席を立つ彼女のほかには、何も目に入らなかった。 ふたりの視線が熱を帯び、絡み合う。 シナモンの甘い匂いが脳髄を痺れさせる。 それは、いつか見たデジャヴュを思わせた。 もう少し、ほんの少し手を伸ばすだけで触れ合える。 あの時は決して縮まることがなかった、ほんの数センチ。 「メイミィ・・・」 「リード・・・」 互いに相手を求める愛おしさを胸に、離れ離れになるはずの運命を踏み越えて。 これからは決して独りにしないと、強く抱きしめた。 はじめは遠慮がちに軽く、そして次第に深く大胆に、口づけを交わした。
今夜は以上です。 あぁ、恥ずかしい・・・。
731 :
既にその名前は使われています :2006/09/27(水) 22:18:18.03 ID:3lhJ14wg
やんやん(*´ω`*)
732 :
既にその名前は使われています :2006/09/28(木) 01:05:50.38 ID:AR2dSfiY
まああれだ、Kabuto◎を標榜するからには、頼むぜリードさんよ。
733 :
既にその名前は使われています :2006/09/28(木) 06:21:51.99 ID:Nzbo/Umi
(*´ω`*)モニュー
734 :
既にその名前は使われています :2006/09/28(木) 07:30:04.67 ID:Nzbo/Umi
◎が付いているものは「フェイス」表向きの顔や職業。●は「キー」本職や本質。 何もマークがついていないものは「シャドウ」と呼ばれる。 なのねん。
>>669 >>673 やべぇwww久しぶりに見にきたらアビス様かわいいwwwww
一行ネタでここまで笑わせてくれるアビス様。やはりリードキャラは格が違った。
そりゃそうと人大杉解除されたっぽいからいなくなってた職人が帰ってくる・・・かも試練。
>>898 が復活したようにこの板にこのスレあるかぎり伝説の
>>98 は病を克服して戻ってくるだろう!
なんか最近は某所に職人や保守人取られてるっぽいね。
アビスさん1000匹目のポケモンとして認定される
初期につかえる技は 電光石火 と電光石火 それと電光石火
739 :
緑茶 ◆vUu2nK2xdY :2006/09/28(木) 12:15:47.75 ID:Cm4Oe+TM
一夜明けてから見直すと、なかなかどうして手抜き部分が見えてくるものです・・・。
今後も暇を見つけて、同じようなテイストのあまりファンタジーしない一投下完結型で
支援していければなと思ってます。長くすると起承転結できなくなるという私の腕の問題ですが・・・。
>>727 最後のオチは短編で〆ても読み手を驚かせつつ、その後を想像させるような、そんな狙いがあったりします。
>>728 もともと「自キャラになった」というお題自体が「世にも奇妙な物語」的なことなので
そう感じて貰えると願ったり叶ったりです。
ついでにage
740 :
既にその名前は使われています :2006/09/28(木) 16:46:41.76 ID:0BIaaJgn
短編久しぶりだな 個人的には短編は読みやすくて好きだな もちろん長編もすきだけどな!
741 :
既にその名前は使われています :2006/09/28(木) 17:15:47.01 ID:ZJTR5EK9
この早さなら言える。 朝起きたら自キャラになっていたら、ビシージで将軍を守るために死ぬ。 親衛隊隊員として本望だ(*´Д`)
742 :
既にその名前は使われています :2006/09/28(木) 18:11:20.63 ID:RDR4fIvR
がだらるw様だな。
743 :
既にその名前は使われています :2006/09/28(木) 18:33:33.04 ID:ZJTR5EK9
>>742 まあそうだけどw
ああいう集団での戦闘行為って、自衛隊やサバゲーでもやらない限り滅多にないしさ。
それに近代戦だとほとんど白兵戦はないから、それを経験してみたいってのもあるかな。
実際やったらきつそうだけど。
>>743 集団戦闘のお話はなかなか良いネタ!
だが帰りの電車の中で次のネタはあがっているんだ!
ネタは出来てもいざ文章化すると悩むよね・・・
というわけで、行き詰らなければ今夜も投下予定。
745 :
既にその名前は使われています :2006/09/28(木) 19:52:40.22 ID:AnWi3r6J
wktk
先ほど帰宅いたしました。 緑茶氏の投下をお待ちしつつ、保守でございます。 ちなみに本物の騎士なら、おそらく"Kabuto=Kabuto◎●”となるのでしょう。
747 :
898 ◆txXF4c8A0o :2006/09/28(木) 23:49:01.47 ID:9UmvItwQ
>>726 さっくり読めて最後の会話でズン。
こういう短編好きです。
またのショートショートの投下期待しています。
さて復活に際してトリップ変えようと思います。
理由はとちった部分が見事にまとめスレに残ってること。
んでは。
これからはこれでよろしくお願いしますw
>>747 Wikiのほうで修正が必要でしたら、詳細を教えて頂ければページロック解除いたしますm(_ _)m
と、久々に本スレにカキコしてみる(´=ω=`)
他の方にレス出来ず申し訳ない(´ω`;)ヾ
いつもはキッチンで夕飯の料理の仕度をしている時間だが、その日に限ってはダイニングテーブルでうな垂れている母がいた。 そんな母を気遣い、部屋のドアをゆっくりと閉め、静かにドアノブを元に戻した。 部屋の中に目を向ければ、そこには二台ならんだパソコン、片方のディスプレイにはモグハウスの中にいるミスラのキャラが見えた。 電源がついていないほうのスイッチを入れパソコンを起動し、右手をマウスに持っていく際に一枚のメモがあることに気づいた。 「夜みんなでディアボロス…か…。」 自分には全員が揃わないことも、理由もわかっていたが、現実感が伴わなかった。 再度、ミスラが映るディスプレイに目をやると、そこには普段と変わらない愛くるしい尻尾が左右に揺れていた。 「まったく…出掛けるなら電源落としていけよな。」 誰に言うでもなく、そんな言葉が口から漏れつつも、半ば習慣となったファイナルファンタジー11の起動アイコンをダブルクリックし、 ログインという作業を無表情で進めた。 「こんばんは〜。」 と、テキスト上ではいつもと変わらない、表情や状況が伝わらないことが今日は歯痒くも感じた。右上のメッセージアイコンに気づき開くと、 「お兄ちゃんメモは気づいた?今日の夜みんなでディアボロス戦いくから準備しておいてね。」 隣のディスプレイに居るミスラからのメッセージだった。が、操作する主人はもうこの世にいない、 今朝出掛けた直後に事故に遭い帰らぬ人となった。死因など聞きたくもなかった。 「時間まで寝るわ…。」 リンクシェル会話に打ちこみ、返事など見ずにベッドにもぐる。 いつものことのように、メンバーは時間になったら妹が自分を起こすと思っているのだろう、 だが今日は焦燥感の中、寝過ごすつもりで眠りについたのだった。
「ちょっとー、ボケっとしてないで行くよ〜?」 聞きなれた声で気がついた場所は、白銀の中、軽く雪煙が足元を滑る小さな岩砦の上だった。 目の前には左耳だけを一定間隔でピクピクとさせて、頭の上にハテナの文字でも浮かんでいそうな表情の白魔道志のミスラがいた。 「お兄ちゃん、白門のモグハウス出口でボケっとしていて、ジョブも装備も問題なさそうだったから、一緒に飛ばしてきちゃった〜。」 現状把握もままならぬまま、いつものように自分勝手に、そしてマシンガントークで妹は…。 「え?…なんでお前いるんだ?…帽子被らないと寒そうだぞ。」 思考が回らぬまま台詞が口から飛び出していくが、続く答えは把握することが出来た。 「だって今日はディアボロスにいく約束だったでしょ?みんなはウィンダスいってクエストオファーしてから、 アウトポスト経由でソ・ジヤに向かうって言っていたよ。」 答えを聞きつつも、未だ唖然とした状況の自分は、 丁度目線の前にあるピクピクと動いているミスラの耳に興味が行くと同時に手を伸ばし、耳の形を軽く指先でなぞった。 「いにゃ!ちょっと!くすぐったいよ!」 その台詞と同時に悪戯心が芽生え、左手で背中に手を回し自分の体に引き寄せる。 そして本格的に耳をくすぐり始める。力で勝てないのを分かっているのか、 間を開けようとせず、逆に両腕を背中まで回しガッチリと向こうから抱きしめてきて、足をバタバタさせながら、くすぐったさに耐えている。 「あー!もぅ!ほらいくよー!」 と、耐え切れなくなったのか、今度は体を離そうとした。頭を撫でて、頬と頬を合わせ、軽く「ごめんごめん」と意思を伝える。 「装備を確認したいから、ちょっと待っていてくれ。」 珍しく晴天が見えるザルカバードの地、テレポクリスタルの傍らで二人はまだ暫らく佇むのであった。
「昔者、荘周夢に胡蝶と為る。栩栩然として胡蝶なり。 自ら喩しみ志に適へるかな。周なるを知らざるなり。 俄然として覚むれば、則ち遽遽然として周なり。 知らず周の夢に胡蝶と為れるか、胡蝶の夢に周と為れるか。 周と胡蝶とは、則ち必ず分有らん。此れを之れ物化と謂ふ。」 詩がザルカバードに吹く雪と共に流れていく。この詩を聞いて、次第にここが夢の世界なのではと思い始めた。 しかし、隣にいるミスラがいれば、ここがどこだろうと関係はない。ライトスタッフを胸の前に構え、両目を閉じて詩を歌っていた。 自分も目を閉じればいつもの眼鏡をかけた妹の歌声に聞こえ、少しずつ目を開ければその姿は重なって見えた。 「胡蝶の夢か、本当にその詩好きだな。」 「うん、大学受験の時に暗唱出来るようにしたら、そのまま覚えちゃって〜。なんか好きなんだよね。」 見た目と違和感のあるその台詞に一瞬現実に引き戻されそうにもなったが、 「でも今日詠う俺の方だよ。」 などと柄にもないことを言い、エンゼルライアーを弾き始めた。マズルカの効果が二人の周囲を包み、体が軽くなった。 ボスディン氷河へ向かい暫らく走ると、いつものリンクシェルメンバーの影が吹雪のヴェールを隔て、こちらに向かい手を振っているのが見えた。
「床が光ったよ!落ちないように気をつけて!」 戦闘域全面を見渡せる場所に陣取った魔道士の位置から、未だ余裕のある白魔道士から声が飛んだ。 戦いも終盤に差し掛かっている、戦闘フィールド特有の鬼気とした終わらないワルツの音楽が流れるなか、 ソウルボイス中に再度歌をかけ直す為、ディアボロスを見上げつつ、前衛陣へと移動した。 ディアボロスと目線が合ったかと思うと、その口から何か言われたような気がしたが、 夢だろうが現実だろうが自分のやる事は、みんなを守る為、敵を倒す為に唄い続けることだ。 「まずい!ナイトメアとめて!」 先ほどの台詞から、数秒も経っていないだろう、要注意履行の構えが自分にも分かった。 意識を広げ、各メンバーに目を向けた。黒魔道士は精霊魔法の詠唱、暗黒騎士は連携中、スタンは無理だった。 発動を止める手段がない自分にはどうすることも出来なかった。 ディアボロスの真横で笛を奏でていた指が止まり、意識が薄れ、体がほころんで行くのが分かった。 「ケアルは最後でいいや。」 意識があるうちの最後まで聞こえていたワルツの中、自分が放った最後の言葉はそれだった。
「腹減ったなぁ。」 どれくらい眠っていたのだろうか。ディスプレイの光だけが差す薄暗い部屋の中、 時計を探しつつ夕飯を食べていなかったことを思い出した。 昨晩と同じように静かに部屋の扉を開け、視界に入るダイニングテーブルの上には何もない。 居間にある時計を確認すると朝の5時であることがわかった。 「朝食の準備はあいつの分担だったな。」 実際に口に出た言葉かも確認せずに、部屋の扉と同じように玄関の扉も静かに開け、家の外を歩く、 行き先は今の空腹を満たすために、二つ角を曲がった先にあるコンビニであった。 空は暗き色を地平線の辺りから白色で侵食し、雲はその向こうにある太陽の光を受け、オレンジ色の朝焼けを映して、 一見すると朝か夕方か分からないが、行き交う人と車の量が、現在時刻を物語っていた。 パンと牛乳と本日発売のゲーム雑誌を買い、空腹に耐え切れず店を出たその場でレジ袋からパンを取り出し帰路へとついた。 角を曲がり視界が広がるはずだった。 早朝で交通量が少ないからだろうか、かなりの速度を出したトラックが目の前に、 いや、既に全身に赤色の衝撃が響き、手に持っていた500mlのパックが宙を舞った。 何も口から言葉が出ない、想いが高速で頭の中を駆け巡り…、そして聞きなれた声から聞きなれた台詞が全身へ染み渡ってきた。 「まだまだ、寝るのは早いよ。レイズ3♪」 いつ閉じたかも覚えてない目を開けた時、自分に向けて白と赤の色でデザインされた服から手を差し伸べられていることがわかった。 そして未だに感覚のない自分の手をあげ、差し伸べられた手と手を繋ぎ、そして上体を起こした自分に同じ声で、もう一言こう聞こえた。 「おかえり〜。」
755 :
緑茶 ◆vUu2nK2xdY :2006/09/29(金) 01:03:19.08 ID:7bT4b0sD
以上、投下完了。
目指したものは前回と同じ。
反省:
内容が重すぎた…。
次はもうちょっとライトなやつにしよう…。
短編なら題名いれても良いと思った。
>>750-754 の題名「胡蝶の夢」
>>720-724 の題名「チャイとシュトラッチ」
ということで…。
投下完了age
見直したら、一番重要な場面でミスっている…。
>>752 ライトスタッフを構え…
↓
その本人はライトスタッフを構え…
でお願いしますorz
757 :
バレ【1-898】 ◆i2zvqkiQWY :2006/09/29(金) 06:48:55.02 ID:bkneeCz+
>>749 特に修正するようなところはありません。
スレが忠実にあるところが残るようにしてくださるのは
ありがたいはなしです。
>>755 ぶっちゃけ親が一番不幸じゃないかぁぁぁぁっ!!!
と泣き。(´;ω・`)
ついでにage。
さて、リード氏は『続き』を書くんでしょうか?w
そうなるとこのスレが刹那エロスレに…
名前が変になったのでこちらに変更・・・
>>757 エロスレと聞いて飛んできますたw
Wiki編集については了解しました。
トップの各まとめリンクについては、このスレが終了次第追加したいと思います。
ご希望のジャンルがありましたら、そちらに設定します(・ω・)ゞ
759 :
既にその名前は使われています :2006/09/29(金) 09:30:18.22 ID:XIYRdRv6
>>757 大丈夫、きっと親もこの後に・・・(´;ω;`)
760 :
既にその名前は使われています :2006/09/29(金) 14:30:37.30 ID:mgsupksb
1実は死んでいないよ派 2不思議パワーで生き返るよ派 3現実世界自体がプレイヤーキャラの見ていた夢だった派 4兄妹がラブラブならそれで良いよ派 全てを忘れ4番をプッシュしたい!
ていうか初期の奴らはさっさと完結させろよ だらだら続けてるせいでネタ系のれすがねーんだわよ
762 :
既にその名前は使われています :2006/09/29(金) 17:58:50.77 ID:yecfjEzF
そんなことより邪気眼スレを読んで悶え苦しむフルさんモエス
763 :
既にその名前は使われています :2006/09/29(金) 20:26:31.88 ID:ooOTkVbB
>>762 詳しく。
フルさんが男だが女より萌えるのは昔からガチ。
764 :
既にその名前は使われています :2006/09/30(土) 00:12:44.12 ID:DsLvjIuI
age
765 :
既にその名前は使われています :2006/09/30(土) 03:01:43.82 ID:DsLvjIuI
寝る前にage
766 :
既にその名前は使われています :2006/09/30(土) 09:48:55.90 ID:Zxb3XITj
点取り占い様だな。 確かに凄まじい邪気眼だが "私"側のヘタレぶりでバランスを取ってる様子がありありと見て取れる。 と言うか続きマダー?
(326) 「王国にとって騎士の面目が失墜する事は望ましくない。君にはわからないかもしれないが、我が祖国はそういう国なのさ」 大人の事情的アプローチの論法でラディールが丸め込まれ、そのまま領事は横を向いて何かを考え始めた。 隣でラディールの機嫌が悪くなっていくのが良くわかる。ここは耐えて欲しいところだ。 こうやって毎度毎度腹の探り合いになるのも、俺の話し方がいけないんだろう。 しらばっくれるのは元々得意じゃないし、なら黙秘すればいいかと言うと、それでは話は進まない。 腹を割って話してしまえば、それはそれでまた面倒な事になりかねない。 本当に、つくづく面倒臭い。 そっぽを向いていた領事が、にわかに口を開いた。 「まぁ、詳細はともかく君が何をしに来たかはわかった。だが私が聞きたいのは、君が何者であるかだ」 先刻他人にした質問が、そのまま自分に帰ってくるとは思わなかった。なるほど、酷く答えに窮する質問だ。 フルキフェルに悪い事をしたな、と思うが、やはりそれを訊かれたからと言ってあの反応はどうかとも思う。 「忘れたわけではないだろうと、さっき領事もおっしゃっていたでしょう?」 「年月は人を変えるからな、10年も経てば別人のようものだ」 正論だ。さらに言えば実際に別人が混ざってるんだからあながち否定も出来ない。
(327) 領事は推測の域を出ない事をぶつけてこっちの情報を引き出そうとしている、と言うのが本当のところだろう。 実際、俺の過去も現在に関してもそれほど情報を持っている訳ではなさそうだ。 そうならそうで、こっちにもやりようがある。 思い出したのは、ドラギーユ城でみた来訪者ならびに失踪者に関するレポートだ。 本来機密文章に当たる物を閲覧し、その情報をある程度押さえているという部分で押し切ってみるしかない。 どうせ元々興味本位なのだろうから、別の餌をちらつかせればそっちで釣れる気もしないでもない。 「サンドリアに『銭湯』という共同浴場が出来たのはご存知ですか?」 「噂程度にはな」 「それを発案した者は自らを『別の世界から来た』と言い、その後ジャグナー森林で消息を絶っています」 「…初耳だな、それは。君はそういった調査をしていた、と?」 黙って頷いてみせる。 調べようとしたのは本当だし、少なくとも嘘ではない。 「その者は、謎の集団に暗殺された可能性が高いという情報も得ています。実際に俺も何度か襲撃に遭っています」 「ならば、君が来たという事はバストゥークにその集団が潜伏していると?」 「それは判りませんが、少なくともその内1人がここにいるのは事実であるようです」
(328) 「関係あるかどうかは知らないが、一つ心当たりがある。20年も前の話だが…」 急に話題を変えられて、その先に話そうと思っていた言葉をぐっと飲み込んだ。 領事は袖机の引き出しから薄っぺらい紙切れを取り出して立ち上がり、近くまで来てそれを俺に手渡した。 「クリスタル戦争終結直後に、黒装束の女がそれを持ってサンドリアに現れた。彼女は小隊ごと行方不明になったはずだった教会子飼いの暗殺集団の一員だと、持ち物などから判明した」 教会がそういう連中を飼っているのは有名な話だ。実際にその姿を見たことはないが、歴史の影で暗躍してきたと聞く。 「取調べや世話をしたのが私だったから、彼女とは色々と話した。どうにも暗殺部隊に所属していたとは思えない、いい娘だったよ。彼女は『自分はここではない世界から来た』と言った」 思ったよりも俺はその話を淡々と聞いていた。感覚がずれているのか、良くある事のような気がしている。 「その女性は?」 「私のいた部隊に彼女をどうこうする権限は無かった。求めに応じて教会に引き渡したが、すぐにまた行方不明になったそうだ。それは彼女が私に渡した手紙だ。暗号は解読できないままだが」 紙切れに書かれていたのは、紛れも無い日本語だった。 その女性のものと思われる日本語の名前、そして生い立ちとか家族構成がつらつらと書かれている。 彼女の住所も書かれていた。N県だそうだ。俺が住んでいた場所からは新幹線でも3時間かかる。 その手紙の末尾は謝る言葉が並んでおり、まるで遺書のようだと思った。
(329) 「これは頂いてもよろしいですか?調査に役立つ可能性もありますので」 書類をどけて机に腰掛けた領事は、構わんよとあっさり言った。 「で、君の言うところによればエルリッド嬢が『別の世界から来た』と言い、その上洗脳されてバストゥークにいると言うのだな?」 さてどうしようか、と俺が黙りかけたところでラディールがそれに答えた。 「まだ調査段階ですが、その可能性が高いと見ています」 「それならば上手くやることだ。私の報告は教会に握り潰されたようだからな」 戦後の混乱期であればそれも容易かったのだろう。宗教団体がやりそうなことだ。 「君は宰相殿の直属で動いているようだな。今後君は私の部下だから、私にも報告を上げるように。色々訊いて悪かったな」 取りあえず詰問は終わったらしい。ホッと胸をなでおろして、ラディールと目を合わせる。 「では領事、今日のところはまず失礼をさせていただきます」 「サヴィーでいい。10年ぶりに会ったんだ、昔話にでも付き合っていけ。コレを処理しながらな」 ポン、と傍らにある山積みの書類を叩く領事。思わず引きつった笑いがでた。 「リアルトを先に帰して、さらに君が遅参したせいで事務が間に合わないんだ。ゆっくりしていくといい」 「…あぁ、私受付やりますね!」 ラディールはすかさずそう言うと、早足で柱の後ろにある受付へ向って行った。 呆気にとられてそれを見送り領事に目を移すと、満面の笑みで手招きをしている。正直逃げ出したいと心から思った。
771 :
Loufas ◆TTnPTs4wAM :2006/09/30(土) 14:42:03.21 ID:/N4YkhA0
投下乙でございます。
>>755 短編第二弾、GJです。重いの大好きです。
書き上げてから、一気に投下されているのでしょうか。
うらやましいです。
保守を・・・と思っていたら、ルーファスさんの投下が。 うっかり割り込んでしまうところでした。あぶないあぶない。
774 :
既にその名前は使われています :2006/09/30(土) 17:28:50.94 ID:Zxb3XITj
因果応報age
特別長い夜が、明けはじめていた。 少しずつ、鎧戸の隙間が白んでいく。 剣を抱き壁を背にした椅子に腰掛けたまま、その変化を眺めた。 このモグハウスはワンルームだ。ベッドで寝息を立てる彼女が見てとれる。 カツン、コココ・・・。 そっと入り口のドアが開けられ、その前に置いておいた空の小瓶が転がった。 「モーグリ」 「あ、おはようございますクポ〜」 俺は彼女を起こさないよう、小声だった。モーグリもそれにならう。 顔を出した彼はためらいがちに、部屋の中の様子をうかがった。 昨夜は「モーグリはそのへんをわきまえている」とかなんとか言って、部屋から出て行ってしまったのだ。 「朝の用意を始める時間なのでクポ」 「・・・あぁ。何か手伝えることは?」 俺は椅子から立ち上がった。一晩中抱いていた長剣を、腰に下げる。 「全部モーグリがやるから、ゆっくりしててほしいクポ」 ふと彼は、不思議に思ったのか白い毛に覆われた首をかしげた。 「まさか、ずっとそこにいたわけじゃ・・・クポ?」 俺は肩をすくめた。
>>772 |
『緑茶的一投下迄の形跡』
1.風呂や仕事、家事中などにネタを数種類考え、こねくり回し1ネタまで絞る(ここでオチまで決定)
2.電車の中やTVを見ながら携帯であらすじ&会話がある二人の人物設定を大まかに打ちPCへ送る
3.PCに向かいワードと挌闘&見直し
4.改行分けや、最終校正し連続投下
5.投下した後にミスや書き残し、駄文に気づくも開き直る。
てな感じです。1や2は短編だから出来る作業なので参考になりませんね。
リード氏は重いの大好きですか…だが残念だったなッッッ!
次は『痛快活劇エロ姉ちゃん系』ネタだッッ!
しかも上の進行順からすると2までしかやってないぜ!投下時期は不明だぜッ!
>>771 >>775 投下乙です。
中々進まなくても、会話や行動の絡みが面白いので全然ノープロブレムです。
私の話は性質上、端折っちゃうことが多いので(いきなりボス戦等)、
じっくり進められるのは長編の利点でもあります。
つまり、お姉チャンバラ2!!!???
「そんなわけないクポねぇ〜」 もふもふと恥ずかしげに体をよじりながら、その場で回転するモーグリ。 頭の中では、一体どんな妄想が繰り広げられているのか・・・。 「リンゴをもらうよ」 俺は勝手にさせておいて、テーブルの果物に手を伸ばした。 朝食が出来上がるまで、何がしかで空腹を紛らわせたかった。 「・・・ッ!?」 リンゴを掴む手が意に反して握り潰しそうになり、とっさに指を開放した。 まただ。身体のあちこちがツギハギされているような、微妙にズレた感覚がある。 まるで力加減の基準が跳ね上がったかのようで、うっかりすると“力が入り過ぎ”てしまう。 昨夜もトトを介抱する際には、傷つけないようじゅうぶん慎重にならなければいけなかった。 ・・・悩むのはよそう。要は慣れるだけだ。それも可及的速やかに。 あらためてリンゴを掴み、シャクッ、とかじりついた。 そんな俺の様子を知ってか知らずかモーグリは背を向け、スープ鍋をかき混ぜながらボソリと呟く。 「・・・ひとつ、聞いてもいいクポ?」 無言で続きを促す。 「ご主人さまも、リードさんも“来訪者”クポ。いつか、モーグリをおいて元の世界に帰っちゃうクポ?」 「いや、帰らない」 またリンゴを握り潰しそうになるのを感じながら、不安げにしているモーグリを見やった。 「そもそも俺の知る限り、“来訪者”で無事に帰還できた事例は―――」
779 :
Lead_161 ◆zmxSLEadCU :2006/09/30(土) 19:05:28.91 ID:IZ7YAzgp
>>776 なるほど、製作秘話ですねー。
私の場合はギコナビのエディターを開いて、
1レスごとにのんびりと考えながら書いています。
重いものだけではなく新しいストーリーにも、もちろん興味があります。
わっふるわっふる!
780 :
レグナス ◆/abMGvkWxE :2006/09/30(土) 22:15:58.66 ID:ZwncnDmN
最近の忙しさは異常 俺はテキストに書いてから投下するお。 今までの投下分を見て 「いつの間にかこんなに書いのかフヒヒヒw」 みたいになるから楽しい
私の場合はまずプロットを作ってからそれを肉付けしてますね〜 それからテキストに書いてから投下してます 「いつの間にかこんなに書いのかフヒヒヒw」 っていうのが好きだからw 最近、まったく投下していないけど、書いてはいるんですorz
782 :
バレ【1-898】 ◆i2zvqkiQWY :2006/10/01(日) 01:07:09.28 ID:q6q3OKOF
>>758 彼らの明日はどっちだ?!シリアス展開好きなあなたはこちら!
で、お願いしますy
仕事中に頭の中でムービー回す。
もしくは音楽聴きながらストーリーを作る。
で、ポカやって怒鳴られる。
それを文にするのに四苦八苦。
ネットで素材探す。
横道に逸れる。
それで作られたこれまでの駄文…
小説家向きではないです、確定。
783 :
Kiesel ◆nu123wJPbk :2006/10/01(日) 04:38:04.86 ID:TYugNvrN
私は適当に妄想して書いてみて、辻褄を後々合わせる・・・そして最初の設定を忘れますw 投下する際は、ギコナビから書き込みができないので、ケータイから書き込んでいます。 ところでクポポ〜、確かにしばらくモグハウスを離れていたのは私が悪かったけど、 かりかりくぽーなんて言わないでください・・・ああ、苗がかさかさに。 モーグリって、何を管理しているのかしら・・・ では、忘れた頃に続きを少し。
784 :
Kiesel ◆nu123wJPbk :2006/10/01(日) 04:47:26.35 ID:TYugNvrN
名を呼ばれて、ぼんやりとそちらを見た。 「う・・・」 「大丈夫か?」 ケインが私の顔を覗き込む。・・・今顔をあげたら頭突きを食らわせられるな。 と言うか、顔を覗き込まれるのにもう慣れそう。慣れたくないけど。 「・・・あれ・・・?」 どうしたんだっけ。何だか記憶が曖昧だ。朝起きて・・・また寝てる? 私の頭を撫でてケインが苦笑する。人様のお世話になっているのに重役出勤(?)なんていい根性だとか思っているのかな。 「起きれるか?」 「あ、うん・・・大丈夫」 ちょっとぼーっとするけど、無理と言うほどじゃない。 大丈夫なら着替えて降りてこいとケインは言い、部屋を出ていく。 その後ろ姿を見送ってから、私はようやく体を起こした。 「・・・・・・ん」 全身がだるい。水泳の後のようだ。そういや体育が水泳の授業の後は、気持ちよく寝れたっけ。 ふるふると首を振り、ベッドから出ると、用意されてあった着替えに着替えた。 「・・・あれ」 腕を通して気付く。手が隠れるどころか、袖が余る。明らかに自分に合ったサイズじゃない。 ・・・とすると、これは誰のだ? チュニックのフードを背に払い、多分、あの双子のどちらかだろうと結論付けた。
785 :
Kiesel ◆nu123wJPbk :2006/10/01(日) 04:50:18.40 ID:TYugNvrN
「ケイ・・・」 階下の部屋に降り呼ぼうとして、そこにいるのがカインだと気付いた。 「・・・カイン、ケインは?」 何か書類を読んでいたカインは顔をあげると、かけていためがねを外す。 「ケインなら、さっき買い物に行った」 「そっか」 応えて、カインを睨む。 ・・・何でそんな、変なものと言うか、可愛いものを愛でるような目で見るんだろう。 「・・・なに?」 「いや・・・」 来い来い、と手招きされ、嫌な予感がしつつも従い彼の隣に立つ。 すると、 「・・・・・・。」 「・・・・・・!!」 ぽんぽんと、頭を撫でた。 「何だよッ!!」 「小さいから」 「・・・わ、悪かったなぁ!!」 ああ、つまり愛玩動物扱い・・・ 確かに、立っていても、座っているカインとほとんど変わらない目線だけどさ。
786 :
Kiesel ◆nu123wJPbk :2006/10/01(日) 05:01:11.01 ID:TYugNvrN
膝の上に座る指示を丁重に断固拒否して、向かい側に座る。 「それはなに?」 「宰相閣下からお借りしたものを写したものだ」 「見てもいい?」 「読めるなら」 多分、こっちの文字は読める。はず。と、不安になりながらも一束を取り上げて目を通す。 「え・・・?」 出てくる言葉。それはスラングを通り越した語彙ばかりで、何故、こんな言葉がこちらに? その疑問がはっきりと顔に出ていたらしく、カインは表情を改めて、言った。 「それは、『来訪者』たちの記録だ。リアルでのことを記した」 わずかに、その声が堅い色を含む。 日本語。そうだ、この文字は日本語。こちらの文字じゃない。 息を呑む私に、カインは一冊の本を私に差し出した。 「怖い話だ。自分はなくなるのに、自分がいる。本当の自分はどちらなんだろう」 ・・・それからしばらく私は机に顔を伏せ、カインが頭を撫でるのを、されるがままにしていた。 ケインが戻ると、ブランチをとることになった。と言っても私のために用意されたもので、ふたりは後で昼食をとるらしい。 食事をする気には到底なれなかったが、それでも少しは食べないと、と諭される。 ・・・結局、雪山のロランベリーと言うムースしか食べられなかった。
787 :
Kiesel ◆nu123wJPbk :2006/10/01(日) 05:06:52.33 ID:TYugNvrN
今回は以上です。 ちっとも進展がない・・・(;´Д`)
保守あげいたします。
投下乙でございます。 皆様、それぞれの書き方があるんですねぇ。 モーグリって、御主人様が不在のときは ベッドに寝そべって雑誌を読みながらお菓子を食べて・・・。
791 :
既にその名前は使われています :2006/10/01(日) 15:47:55.29 ID:7SjQ2wV3
小説を書くときは最初の一文を書くのが一番時間がかかるage
でだしなんてこれでいいよ 俺二階堂紅畑! とか
793 :
既にその名前は使われています :2006/10/01(日) 18:53:18.49 ID:+ZSk6iMk
気を抜くと書き出しがいつの間にか全部セリフになるから困る
794 :
Lead_161 ◆zmxSLEadCU :2006/10/01(日) 23:22:57.06 ID:S1ZN5Y6H
ああ、確かに、それはありますね。 書き始めに悩む事、多々。
795 :
既にその名前は使われています :2006/10/02(月) 02:35:05.64 ID:4535BSgd
あるあるage
796 :
既にその名前は使われています :2006/10/02(月) 08:41:49.27 ID:XnjkNKNV
最初に、どんなシーンを書きたいかが決めてあって、 いかにしてそこにたどり着くかって感じだなぁ。 書き出しが台詞はかなりあるねー…w
797 :
既にその名前は使われています :2006/10/02(月) 12:21:28.42 ID:CGDVDUgW
朝起きたらエルメスになっておっぱいしぼんじゃった><
798 :
既にその名前は使われています :2006/10/02(月) 16:21:33.06 ID:7cKLYzyg
胸の事より、首と耳の心配をした方がよいかと…。 そもそも、急に体格の違う人間になったら、視界の高さとか重心バランスの違いで 歩くことすら、ままならなさそうだ。
朝起きたらビックマーラーになっていて危うくバイパーにやられそうになった
800 :
既にその名前は使われています :2006/10/02(月) 17:16:23.06 ID:ffqHcxLJ
>>797 「タルの胸がエルメスになっても大して変わらn」
「その身に刻むがいい!!」
「ちょwwwおまwwwそれはゲームがちgアッー!」
まで読みました。
>>798 ヒュム・エル・ミスラあたりはまだ大丈夫だろうけど、ガル・タルは大変かと・・・
タルなんか、ドラ●もん体型なわけですし。
801 :
既にその名前は使われています :2006/10/02(月) 21:07:03.66 ID:XnjkNKNV
さて投下するぜーと思ったらプロバイダが料金未払いで止まってた罠。
「貴方や赤い鎧達は、面白半分でこの世界に干渉して、一体何をしようと言うのですか!?」 少なくとも僕には、その行為が世界の為を思うまっとうなものだとは、とても思えなかった。 終わらない災いを、歪められた思い出を、曇り硝子の眼をした親友の姿を想う。 奴らには奴らの世界があった。なのに、何故? 「フルキフェル様、主人に仕えることが面白半分であるかどうか、知らぬ貴方はありますまい?」 マティエール老の目には一点の曇りもなかった。 そう、彼自身はたしかに聡明にして忠節ある、どこに出しても恥ずかしくない優れた従者だ。 かつて彼が、シュヴィヤール家の執事という身分に収まる以前に仕えていたであろう存在も、 もしかすると、外からこの世界に干渉するなりに、節度とかそういったものを しっかりと持ち合わせていた存在だったのかも知れない。 けど、それとこれとは話が違う。部下が真面目でも、その上が面白半分じゃ同じことだ。 しばし睨み合う。いや、睨んでいたのは僕だけだろうか。 「坊ちゃま、少し先を行っていただけませんでしょうか? フルキフェル様は私がお連れ致します」 僕から視線を外し、マティエール老がルーファス殿にそう告げる。 確かに、帰る事、帰すことだけを目的とするルーファス殿と、 ラディールさんにまで聞かせるにはデリケートな話題だ。 「ゆっくりでいいぜ。どうせ向こうの思い通り、順調に足止めされてるんだ。ジタバタしても仕方ない」 ルーファス殿も何かを察したのか、そう頷きラディールさんと共にこの場を去ろうとする。 「あぁ、それは少々誤解がございますな。……この度の件、どうやら傍観者が多いようでございます」 眉をしかめながらその背中に告げるマティエール老。できれば、聞きたくない事実だった。
803 :
256_Furcifer ◆MwNTY7GtwI :2006/10/02(月) 23:44:09.15 ID:XnjkNKNV
携帯派のかたがたテラスゴス …親指がピキピキするので続きは明日で(´Д`;)ヾ 何はともあれ保守
804 :
既にその名前は使われています :2006/10/03(火) 00:53:59.95 ID:qWd78Q/A
親指ピキピキのフルさんモエスw
805 :
既にその名前は使われています :2006/10/03(火) 02:06:26.26 ID:y1NU4z+F
うわなんだこのすれ きめぇwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
806 :
既にその名前は使われています :2006/10/03(火) 02:20:43.22 ID:kvEn7KY0
ネ実にキモくないスレがあったら教えてくれ
ドンタコススレはきもくなかったけどな
808 :
既にその名前は使われています :2006/10/03(火) 10:42:42.55 ID:igTfZVVa
朝起きたらドンタコスになってた
野郎ばっかり生き残り、俺の愛する♀主人公達は去り、俺の愛でるタルタルはいなくなり、 俺が大好きなガルカはもとよりいないため、 だんだん男キャラのほうが可愛く感じだした。 このスレは俺をホモにした。
810 :
既にその名前は使われています :2006/10/03(火) 11:09:17.51 ID:KRVgxAIn
なにか紛糾していますが、とりあえず続きを。 萌えられても困ってしまいますが…がんばります。(何をだ) よいこのネ実的配慮おみそれしました。 危うく直球をなげかけたこちらとは偉い違いです。うむ。 短編だけで毎回違った主役というアプローチもいいものですねー。 自分語り(にすら最近なってない)でいっぱいいっぱいの自分をたまには顧みなければ、そう思わされます。 世にも奇妙な物語…確かに。 バーミリオンゼリー、うちの鯖では最終10万でした。これは出てたら買いなのだろうかw でも食べてる人みたことない…紙に描いた餅をほんとに食わせる暴挙もまたよし。 なんとか湖畔から再浮上、お待ちしてますw 甘いものは別腹、そんな言葉が浮かんだ私はちょっとのんきすぎかも知れない。 忘れないとやってられないようなきつい出来事があっても、それでも容赦なく日はまた昇る。 しかして、こちらは忘却について考え直さなきゃならない時が近づいています…。 支えてくれる人がいるってのは、いいものです。
二人の足音が遠ざかっていくのを確認してから、僕はブレスドブリオーの青いフードを被り、 改めてマティエール老に向き直った。 「お互い隠し事の多い身、気苦労が絶えませんな」 「まだ隠してる事があったんですか。僕は別に聞きたくもありませんが、 ルーファス殿の信頼を裏切るような事だけはないよう願いたいものです」 「手厳しいですな…」 辛辣と思われるだろう言葉ばかりを吐き出す。しかしマティエール老は表情を崩さない。 「それにしても、傍観者、ですか。…来訪者を抹殺する、それ以外の目的で動いてる奴が、 連中の中に存在するとは意外ですね」 「…彼らの全てが、来訪者の根絶を望むわけではない。そういう事でございましょう。 はて、貴方は既に存じているとばかり思っておりましたが」 「根絶、ね。まるで害虫か何かのような言い方です」 カマをかけるような物言いは無視する。確かに赤い鎧の者達すべてが、 統一された意思のもとに行動しているわけではないのかも知れない。 だけど、それが来訪者にとって好意的な意思、動機の下に動いているなんて楽観的な事は考えられない。 「秩序の存続を望む者達にとっては、まさしくそれに等しい…いや、言い過ぎましたな」 こんな風に、やはり管理者側にいた人間との間には、大きな認識の隔たりがあるから。 「何が秩序なものか…あんなものは一方的な暴力と何も変わらない」
奴らはこの世界に住まうものすべてに、世界そのものごと枷を嵌めてしまった。 この世界を模した物語の世界をなぞるように、世界中で起こる出来事は管理され、 奴らが望まないもの全ては、誰にも知られないまま駆逐され、隠匿される。 仮にこの世界がそれでいいと、奴らにそうやって操作されることをよしとするならば、 僕はあんな耐え難い悲しみを、怒りを知ることもなかったのだろう。けれど、そうはならなかった。 しばし沈黙が続いたあと、マティエール老はしみじみと呟いた。 「だからこそ、来訪者と呼ばれる者達が、やってくるのでしょうなぁ」 「…貴方は結局、どちらの側に立っているのですか?」 この老人の考えがよく分からなくなってきた。思わずそんな、あまり頭のよろしくない質問をしてしまう。 うつむく僕の頭上で、笑みを浮かべたような気配を感じた。 「今の私の主は、紛れもなくルーファス様だけでございますよ。 いや、これからはファーロス様、とお呼びせねばなりませんな」 マティエール老はなんの衒いもなくそう答えてみせ、 その表情を確かめようと顔を上げた僕の前で、耳を澄ますような仕草をした。 …確かにふと気づくと、はるか遠くから、かすかな足音が反響して聞こえてくる。 方向はバストゥーク側から。一体何者だろうか。 緊張に身を固めながら魔法を構築する僕に対し、 マティエール老は何をするでもなく、気楽な様子で通路の奥を見ているようだった。
快調で、危険な存在がいるなどとは思いもよっていないような、滞りのない足音。 …僕らがアルテパ砂漠であんなややこしい目に遭ったというのに…。 そういうわけで、足音の主が通路の陰から姿を見せた瞬間、フラッシュを全力で叩き込んだが僕は悪くない。 うん。恨むなら、エルリッド嬢を拉致した赤鎧を。 標的は悲鳴を上げてついでに苔で足を滑らせ盛大に尻餅をつく。その男が知り合いだと気がついたのは、 男が腰をさすりながらマティエール老に助け起こされ、それからようやくの事だった。 ……領事館員のシャンテーヌ殿じゃないか…やっちゃった…w 慌ててフードを目深に被り直す。大丈夫、視界を潰したからは顔は見られていないはずだ。 彼が視界を取り戻したところで、謝罪を述べつつ身分を明かし合う。 「ラディールさんといい貴方といい…ファーロス卿の従者は過激な人ばかりですね…」 憮然とした表情でそう漏らすシャンテーヌ殿。直接暴力を振るわなかっただけ優しいと思って欲しい。 「申し訳ありません。出立前から何かと周囲が物騒だったもので…」 「兎も角、領事殿が腹を立てておいでなら、急がねばなりませんな」 「そうでした! ファーロス卿には先に領事館へ向かっていただいてます。我々も急ぎましょう」 シャンテーヌ殿にそう促され、壁に手をついて立ち上がる。 そこから感じ取れた大地を巡る流れは、乱れることも途切れることもなく続いているのが感じ取れた。 これで、あの子を探せる。戦うことができる。 そう思うと、なんだか体すらも軽くなったような感じがした。
「それにしても、ウィユヴェールさんは私と髪型が似ているとお聞きしたんですが、 クロークを着ていたらわかりませんねー。ところで、以前にお会いしたことはありませんでしたか?」 「えっ…いやー、他人の空似かと。ははは…」 「うーん、クローク少し脱いでみてくださいよ」 「いやすいません、最近ちょっと散髪を失敗したんで、勘弁してください…」 無論嘘だが。ついでにクロークではなくブリオーなのだが。 このちゃらけた男のなぜかむやみに執拗な追求をどうにかかわし続けるうち、 いつしか岩壁の色が変わっていることに気がついた。 「ようやく、バストゥークですな」 マティエール老の言葉に頷く。ルーファス殿は今頃領事館にいるだろうか。 いや、ここからはファーロス様、だったか。 水路にかかった橋を渡り、シャンテーヌ殿が番のガルカに声をかけ、鉄格子を開けてもらう。 通路を固めている壁の煉瓦を指でなぞっていたら、おいていきますよ、と声をかけられた。 ツェールン鉱山を出てみると、すでに夜の帳が落ち、満天の星空が広がっている。 ……確かに、この国にいる。 忌まわしい記憶だけを呼び起こす冷たい気配は息をひそめ、 僕の半身であるあの子の、"私"の存在はまるで小さな灯火のように、暖かいけど心細い。 「領事がファーロス卿に何かしてなきゃいいのですが…まあ、もう少しです。急ぎましょう」 そう言い歩き出すシャンテーヌ殿の背中越しに、聳え立つ大工房を見上げる。 願わくば女神よ、我らに加護を与えたまえ。
ここまでです。やっと"私"側に戻れる…w 必ずしも、怖い赤鎧とかに追い回される必要はないと思うのですよね。 そういうのがいないヴァナも、もしかしたら実際にゲーム内のヴァナも。 あるいは現代日本にたるっこ降臨でも。 駄目って言う人は誰もいないと思うし、色々読んでみたいです。(他力本願 うーん、まもなく残100kbかー。
このスレキンモー☆
818 :
既にその名前は使われています :2006/10/03(火) 13:17:02.56 ID:db8FlQD5
別に貴方に萌えたなんて一言もいっておりませんが・・・。 まぁがんばってください。 マジレスするとバーミリオンゼリーだったけ? クロットから作るゼリーはマウラの占いでもらえます。 アレだけのために世界中走り回るのはどうかと思うけど、 INT+5は決戦兵器として使えます。 ・・・この世界って魔法剣とファランクス効果があがるふざけた食事あったような気がする。 副作用で食欲が皆無になるらしいが。
819 :
既にその名前は使われています :2006/10/03(火) 13:24:55.79 ID:db8FlQD5
この手のスレは 神ネタスレ→物語スレに固定。ネタも尽きたので身内キャラネタ→人気がなくなって落ちる→ 新しい職人やネタ師を入れる→やっぱり俺様サイキョーストーリーしかやだー!→ スレが維持できないことを悟りやっぱりネタスレでいいんでね?となる。再開。 →時既に遅しコテたたきとアンチのみ。 コテたちはお互いを叩き合い、名無し住民達はいなくなったコテを懐かしんだり名無し同士で「お前○○だろ」といって合い争う。 →グダグダになって終了。 のパターンがあるからなぁ。「今はいないフレンドへの手紙」とか。 一年たって復活の予兆が出てきたが、もはや書く奴がいない・・・。
820 :
既にその名前は使われています :2006/10/03(火) 13:28:13.72 ID:db8FlQD5
どーでもいいが、ヒロ氏は一見嫌われそうな主人公だったり、 ヤバイネタをさくっと出したりするけど 一回も叩かれたことが無いようだ。 これってすごいことだよなぁ・・・。作品書いたらほめられる3倍はアンチが湧くと思うし。 想像だけで書いて手抜きしがちなファンタジーものにおいて、 緻密な資料調査と世界描写、生活レベルの独自解釈は俺も好きだが。
たたく価値も無いだけだろ
822 :
既にその名前は使われています :2006/10/03(火) 16:23:39.00 ID:1Q57sqY6
創作小説スレを叩くのは基本的に難しそうだな〜。 そもそもネ実で本格的に煽りや叩いてるのって既に鯖スレの極少数な感じだし、 昔のネ実の勢いはどこへやら。 ま、今の肥溜め感も嫌いじゃないがw
これだけじゃスレ違いも甚だしかった。 FFの世界にも魔道書とかじゃなく、普通の小説の存在がジュノ周辺のドロップアイテムや白門のクエにあった(気がする)が、 ミスラとかが肩肘ついて文庫サイズの本を街角で気楽に読んでると思うと素敵な感じだ! フェルミン様の日記ってタイトルだったかな。
フェルナン様の一日だな。なんか俳優のファンブックらしいが。 ニュモモちゃんって絵本? 絵草子とか説明書きにはあったな。 ウィンダス系の書籍はなんだかハリポタに出てくる出版物みたいに 魔法がかけてあって動いたりするイメージがあるw あとは…サンドリアのハエジャッキヤが借りっぱなしにしてた本も、 普通の恋愛小説なんだっけ? 挙げてみるとけっこうあるな。ヴァナは活版印刷とかあるんだろうか。 個人的には一昨年あたりの夏祭りで出ていた エルヴァーン対応のホラーグッズとか【興味があります。】 囁きの書の中身はきっとエロエロ…えっどうせレプリカで中身は見られない?? 【残念です。】
825 :
Kiesel ◆nu123wJPbk :2006/10/03(火) 18:38:01.45 ID:4L2YSvbR
寝そべってページをめくる。 しなやかな指が一枚、また一枚とつまみあげ、さして興味がなさそうな瞳が面をなぞる。 寝ながら読むなと何度言っても直らないその癖は、既に注意されることもなくなっていた。 ふと。あるページで手をとめる。 「・・・おお」 「はい?」 机にかけて本を読んでいた青年が、のんびりと問う。が、彼女は聞いていない。 「今回の新作は、ハートモチーフかぁ・・・お、こっちのクロスもかわいいなぁ〜」 しっぽをぴんっと立て、足をぱたぱたと揺らしながら独白。 足元に寝そべる彼女が持つ雑誌を覗くと、そこには『森の区のセレブ御用達、ドルチェチェ&ガババ大特集!』とかなんとか。 アクセサリーなんて、俺にはどれも同じように見えますけどねぇ。 溜息をついて、彼は再び書物に目をやった。 「次の号、空蝉の貴公子が出るのか〜・・・保存用も買わないと」 「・・・はいはい」 読者と聞いてこんなネタしか想像できませんでしt(PAM!PAM!
826 :
Kiesel ◆nu123wJPbk :2006/10/03(火) 18:38:46.38 ID:4L2YSvbR
読者じゃなくて読書ですよ、とorz
827 :
既にその名前は使われています :2006/10/04(水) 00:02:06.14 ID:M4oM8vsF
aguru
828 :
既にその名前は使われています :2006/10/04(水) 02:36:56.80 ID:Z7JkJKW1
>>824 ああ。ただウィンダスに限って言えば。
「もけけー♪ぴろぴろぴろー♪」と唐突に叫ぶ魔法人形が朗読してくれるタイプである可能性がある。
週間魔法パラダイスは新聞だけど魔法人形に内容を覚えさせて朗読させる形式らしい。
829 :
既にその名前は使われています :2006/10/04(水) 05:52:19.68 ID:Z7JkJKW1
一羽の鳥が飛んできた。 「週間魔法パラダイス新刊ですー」 鳥から降りた魔法人形はぺこりと頭を下げる。 「ではわたしはこれで本国へ。エネルギー切れ寸前なんですよ」 そういって交代要員に後を任せ、鳥に乗って本国へ帰る魔法人形。 「ああ。ありがとう。編集長によろしく言っておいてくれ」 「今週の週間天気予報・・・(略)」 ・・・と。魔法人形が自動再生する音楽を聴きつつ、 小さくて丸い伊達メガネをかけて優雅にお茶を飲みながら先週に起きた世界各地のニュースやゴシップを聴くリードさんを想像してしまった。 絵にするとなかなか様になる。
830 :
既にその名前は使われています :2006/10/04(水) 12:09:59.37 ID:M4oM8vsF
あげ
ここが中二病スレ(邪目?スレ)の次スレだよな
832 :
既にその名前は使われています :2006/10/04(水) 12:52:33.08 ID:HexZsiRR
朝起きたらミスラになってたにゃー。 な、なんか知らない人の顔の上に乗りたくなってきたにゃー 「このまんこだーれにゃ?」
833 :
既にその名前は使われています :2006/10/04(水) 14:59:26.61 ID:2BiPA2bW
邪気眼あげ
>>831 ちがいます。お引き取りください(´・ω・`)
っここにひきとられてきました
836 :
既にその名前は使われています :2006/10/04(水) 18:40:44.51 ID:1S9nPgRD
保守上げ 書き手さんがいないと荒れかける… orz
保守あげいたします。
モーグリは俺の言葉を遮るかのように、ふっ・・・と嘲笑にも似た溜め息を一つ漏らした。 「我々が衛星軌道上のステーションを掌握している以上、ありえないね」 ―――何だと? その言葉で、俺の手から深紅のリンゴがこぼれ落ちた。 モーグリはスープをかき混ぜていたおたまを置き、わずかに首を横に振る。 あくまで声はモーグリのもの、そのままだった。 だが、そこに浮かぶ余裕たっぷりの表情は、つい先ほどまでの、ある意味愛嬌に満ちたそれではない。 「怖い顔をするなよ“リーダー”。いや、リード。SF調の表現は好きではない?」 「貴様・・・ッ!」 俺は、反射的に腰間の剣を抜き放っていた。 その口調、キザがかったしぐさ。たとえ姿形が異なろうとも、間違えるはずがない。 かすれた声を唸るように絞り出し、確信をもって宿敵の名を呼んだ。 「“ザ・ワールド”!!」 おっと、と小さな手で機先を制すモーグリ―――ザ・ワールド。 「わかっているはずだよ。ただ“借りている”だけだと。 なにしろ、生身を斬られたら死んでしまうからね」
いちいち癪に障るが、かろうじて俺が冷静さを失っていないのも確かだ。 奴は、俺個人に何か伝えたいことがあるのだろう。 計り知れない能力の一端をひけらかしに来ただけ、という可能性も無きにしも非ずだが。 「・・・それで?」 とにもかくにも、俺は長剣を鞘に納め、しかし右手は柄に添えたまま続きを促した。 俺の間合いギリギリの距離を保ちながら、モーグリの身体は浮かんでいる。 「まずは、オルデールでの一件に御礼が言いたくてね」 いちおう立場上は感謝しておかないとね、とひとこと多い。 「たった三人で、よくもあの禍神を撃退できたものだと感動したよ。 我々の出動は間に合いそうになかった。もう、あんな特例中の特例は無しでいきたいねぇ」 唐突に、俺の脳裏に疑念が浮かんだ。 この男にとって、ハーミットは目の上のたんこぶとも言える。 ゆえに、すべて禍神による“不可抗力”ということで始末するつもりだったのではないかと。 その目論見を狂わせたのが、俺とタイガー、そしてプライマルアーツだとしたら・・・。 「そしてこれが本題」 そう言って、モーグリの短い人差し指を立てた。 「しばらくの間、バストゥークには近寄らないでほしい。いうなれば、お願い、かな」 「何故?」 「“魔女の鍋の底”だからさ」
840 :
Lead_161 ◆zmxSLEadCU :2006/10/05(木) 01:03:02.16 ID:cPJPtzGt
今夜は以上です
841 :
Lead_161 ◆zmxSLEadCU :2006/10/05(木) 06:52:43.65 ID:cPJPtzGt
保守あげいたします。
842 :
既にその名前は使われています :2006/10/05(木) 10:13:58.53 ID:8UmAjtKW
短編を書いてみようと思いました。 どう読んでも中編です。 しかもまだ話も中盤です。 本当にありがとうございました。
はいはい邪気眼 邪気眼
845 :
既にその名前は使われています :2006/10/05(木) 10:57:58.34 ID:a580osv8
きめええええええええええええええええ やばいなにこのすjれ
邪気眼使いがあつまって邪気眼10000%の読み物を見せ合うことによって常人には近寄れない空間を作り出しているスレです あまりの邪気眼に荒しですら近寄れない状態です
847 :
609 ◆dWeYTO/GKY :2006/10/05(木) 13:00:15.89 ID:YpmjFsnd
【興味があります。】【誘ってください。】 邪気眼についてkwsk(´∀`)
849 :
609 ◆dWeYTO/GKY :2006/10/05(木) 13:36:19.66 ID:YpmjFsnd
>848 thx! 邪気眼こんなに発展してたのですね… 浮気を決心しても旦那をご主人と呼ぶ13コピペの人妻と浮気したい(´∀`*)
850 :
609 ◆dWeYTO/GKY :2006/10/05(木) 15:52:51.40 ID:YpmjFsnd
945 名前:既にその名前は使われています[] 投稿日:2006/10/05(木) 11:07:19.83 ID:PtSl9NQb
お題:自キャラになった、でお話を書くスレ13
http://live19.2ch.net/test/read.cgi/ogame/1156068921/j ↑のスレみてたら邪気眼の生態がまるわかりになってきたw
あれだな腐女子と同じ次元の人なんだな
誘導までしなくても…(´∀`;)
ククク・・・だがな、お前は思い違いをしている。
このスレに巣食う者達の邪気眼が開き、赤面阿鼻叫喚の地獄となるのは五年、いや三年後だ。
それまでおれの体が、おれ自身の邪気眼に耐えられるならば…な…
(330) 書類に記された日付から考えて、この書類の山はどうも1週間以上前からあったようだ。 既に期日が過ぎた書類や、昨日開催されたパーティの招待状もある。 領事はと言うと、渡した書類に目を通してサインをしつつ、面白そうに俺の様子を見ていた。 なるべく気にしない様子を振舞って、淡々と書類を精査する。 「こんにちは、サンドリア領事館へようこそ!どのようなご用件でしょう?」 柱の反対側にいるラディールの声が聞こえる。向こうは向こうで大変そうだ。 多分リアルトという騎士を先に帰した日から、このバストゥーク最高峰と思われる書類の山は築かれていったのだろう。 …いや、それだと時間の辻褄が合わない。 俺たちがここに来ると決まったのは、3日前。ここまで見た中で一番古い書類は1週間前。 休暇を出すタイミングがおかしい。代わりが来ると決まる前にリアルトはいなくなった事になる。 ゆっくりと視線を領事に移す。 「サヴィー姉さん… リアルトという人は、いつからいなかったんです…?」 そう言うと、領事はある書類の山を指差す。 「ここの下の方までたどり着けばわかるさ」 どうやら、今やっている書類の山を全て片付けてそこにたどり着けと言う意味らしい
(331) 「いや、そういう事ならそこからやるから…」 今取り掛かっていた書類の山を持ち上げて横にずらし、指差された山を手前に引き出す。 「待て、物には順序と言うのがだなぁ…」 「書類をこんなにしておく人に、順序がどうとか言われたくないね」 「な…! ファーロス!それが上司に対する口の聞き方か!」 領事を無視しつつ、山を下の方だけ残して脇に移す。 残った書類の一番上に合ったのは、急いで書いたような1枚の書置きだった。 【職務に際し、限界を感じました。しばらく故郷に帰らせていただきます。 リアルト】 「3回目でな…」 「あんたって人は…」 こんな冷え切った家庭にありそうな書置きが残されているあたり、よほど日頃からストレスが絶えなかったのだろう。 多分、あと1時間もすれば同情できるような心境になるのか。 領事は気まずそうに席に戻ると、また書類にサインをする作業に戻った。 「…それで、前回はどのくらいで戻ってきたんです?」 「1回目が3日、2回目は1週間だったかな…」 少なく見積もっても1週間以上は帰って来ないとでも言いたげだ。 はやく爺さん来ないかなぁ…
853 :
Loufas ◆TTnPTs4wAM :2006/10/05(木) 19:35:01.79 ID:y4kjGeEa
投下終了age 邪気眼全開!それがこのスレのジャスティス!
投下乙でございます。
「言ってる意味がわからないんだが」 「楽しみを奪わないでほしい、というコトさ」 ピシッ。 話が噛み合わないまま空気が張り詰めた。 俺たちの背景では、スープ鍋のふたがコトコトと、場違いなほど小気味よく鳴り続けている。 「つまりだね」 もともと饒舌家だ。沈黙に耐え切れず自分から喋りだした。 「かの地には今、様々な観察対象が集まっているんだ。 彼らがどんな物語を織り成すのか、実に興味深い。実に楽しみだ。ところがどうだろう」 観察対象とは、来訪者のことに違いない。 それもこいつに興味を抱かせ、そして、わざわざ俺にメッセージを届けるほどの。 いったいどんな連中なのか気にはなるが、尋ねても無意味だろう。 まさかタイガーがいるとは思えないが、妙に彼の虎柄マスクが脳裏にちらついてしかたない。 「もはや“歩く災厄”のキミが乱入してごらんよ。 阿鼻叫喚が渦巻く混沌の鍋をかき回すどころか、鍋ごとひっくり返してしまう」 奴はモーグリの身体で鷹揚に両手を広げ、「そうだろう?」と同意を求めるように微笑んだ。 さも自分の表現は素晴らしいとでも言わんばかりに。 「我々はバストゥークの情勢に注視している。 逆にいえば、その他は手薄ということさ。君に有利な情報だと思わないかな?」 「・・・話はわかった。だが断る」
856 :
Lead_161 ◆zmxSLEadCU :2006/10/06(金) 00:26:34.65 ID:Wr4J4GuO
今夜はこれにて。
857 :
既にその名前は使われています :2006/10/06(金) 02:39:03.27 ID:k17bukVg
何度見ても「ででお話」に見えるわ これが… 恋?
858 :
既にその名前は使われています :2006/10/06(金) 06:16:25.02 ID:0aLIzcwO
いや、それは変。
859 :
既にその名前は使われています :2006/10/06(金) 06:26:40.29 ID:VmS7+3ZY
「お話」の部分を変えたらいいんじゃね?
860 :
既にその名前は使われています :2006/10/06(金) 09:25:51.54 ID:/3dsh5b9
投下おつかれさまです。 恋と変…似て非なるものですね。 リード氏までバスに行ったらまたなんか色々とややこしいことになりそうな気が…。 ただでさえおじいちゃんにピリピリしてる某氏が爆発しやしないかと心配ですww デスクワークをするモンク。新しいな。 逆INT特化のクピパァー(゚∀゚)なイメージを払拭するくらいがんばってください。あれ?
861 :
既にその名前は使われています :2006/10/06(金) 13:30:21.37 ID:0aLIzcwO
そろそろ保守 一番激しい邪気眼なのはサン氏だと思う。
旭サン?
863 :
既にその名前は使われています :2006/10/06(金) 15:09:09.51 ID:QDqeFH5D
小林旭?
864 :
既にその名前は使われています :2006/10/06(金) 19:00:56.53 ID:/jd6wj7G
ここは邪気眼スレじゃねぇよ。 邪気眼ってのは人様の目の前で「くっ!!俺のうでがあああ…」とか 「ふっ、僕を怒らしていいのかい…?」をマジでいう奴のことを言うんだ。 あんたらが書く「もしヴァナにいたら…」っていう創作話は正直見てて面白い。 邪気眼って言葉が出てきてなんか冷めた空気が流れてきてるけど気にすんな。 無事におまえらにはきちんと完結して欲しいんだ。 まぁ、なんつーか… このままだとあんたの自キャラ、ヴァナにいたまんまだぜ? って後ろで婆ちゃんが言ってます。
865 :
既にその名前は使われています :2006/10/06(金) 19:33:25.71 ID:SzV9x7hI
待て、そうじゃない。 それを言うなら、 このままだとあんた、ヴァナにいたまんまだぜ? だろ? なんかヴァナの住人になってる人も少なからずいる気もするけど。
何でお前らヴァナにしか逝かないの? たまにはグラール太陽系とかジャンボ村にいけよ
867 :
既にその名前は使われています :2006/10/06(金) 19:56:24.77 ID:2nNz8+zL
グラールの方には、既にネ実3の方からいってる人がいたはず。
868 :
既にその名前は使われています :2006/10/06(金) 23:11:33.38 ID:916rs2YT
>>867 あっちはグラールから来ちゃった人だった希ガス
869 :
既にその名前は使われています :2006/10/07(土) 00:54:46.92 ID:vT7vZiPG
グラール太陽系とかジャンボ村にFFの自キャラが行けばいいんじゃね?
870 :
Kiesel ◆nu123wJPbk :2006/10/07(土) 01:24:29.39 ID:l97MoUAv
ヴァナ以外なら・・・どこがいいかな。 UOなんか楽しそうですね。 やったことないんですけど、プレイ日記とか見ると楽しそう。 あとはモンハンとか。 では、続きを少し。
871 :
Kiesel ◆nu123wJPbk :2006/10/07(土) 01:28:41.83 ID:l97MoUAv
外に出ても気分は冴えなかった。心の中のもやは晴れずただ重くなっていくばかりで、世界が灰色がかってさえ見えた。 「ちょっと歩いてくる」 私の言葉をふたりは渋々承諾した。・・・何かするわけじゃないんだけどなぁ。 それでも、私は要注意人物扱いされているようだから、仕方がないのかも。 ・・・それにしても。 「参ったなぁ・・・」 帰らなきゃいけないのに、帰れるヒントが見つからない。明日も仕事なのに。 リアルが今何時なのかは分からないけれど、朝になったら会社に行く支度をして、それから、 そこまで考え、別の意味で気が重くなる。 「会社かぁ〜・・・」 ああ、やっぱりこっちにいてもいいかも。書類の提出期限迫ってるけど。 リアルは、毎日同じことの繰り返しばかりだ。面白いことなんて、一体どれだけあるんだろう。 少なくとも、ここはリアルよりも刺激的な世界だ。ただ同じことの繰り返しを重ねるよりもずっと。 ・・・でも、本当に、それでいいの? 不意の疑問。 本当の居場所。本当の世界。本当の自分。それはどこなんだろう。 「分からないなぁ」 その呟きは、裏通りの真ん中でよく響いた。
872 :
既にその名前は使われています :2006/10/07(土) 01:30:51.53 ID:dy9s06WA
こんなスレがまさか半年以上のこっているとわな・・・ おじさんなまらびっくし 書いてる途中で目がわるくなったりいろいろあったな
873 :
Kiesel ◆nu123wJPbk :2006/10/07(土) 01:31:55.56 ID:l97MoUAv
「キーゼル」 かけられた声にそちらを見る。 カインたちかと思ったけれど違った。道着を着た大柄なガルカが、私に手を振っている。 知り合い・・・かな。えっと。誰だっけ。考え思い出し、思い当たった名前を口にする。 「マヴド?」 「よぉ」 私に向かいにっこり笑う(ちょっと怖い)。よかった、間違ってなかったらしい。 ずっと昔、彼がまだ冒険者になったばかりの頃に出会った友人だ。 モンク一筋の筋肉バカで、レベルが低いうちからふたりであちこちうろついては死にそうになったっけ。 「何やってんだ?」 「うん・・・少し散歩してた」 「そうか」 あまり言葉数が多くない彼は、ゆっくりと私の側に歩いてくる。 『こちら』に来てからガルカに接するのは初めてだ。 ・・・でかいな〜・・・見上げると首が痛いんですけど。 「最近頑張ってる?」 「色々大変だけどな」 「楽しんでやってるならそれで充分だよ」 他愛もない会話。 ああ、なんか落ち着く。
874 :
Kiesel ◆nu123wJPbk :2006/10/07(土) 01:35:37.77 ID:l97MoUAv
私と彼は、裏通りを並んで歩く。 「全然会ってないから、どうしてるかと思ってた」 「ああ、まあな」 「元気にしてた?」 「当然だろ。俺を誰だと思ってんだ」 「だよねぇ」 分厚い胸を叩いてみせる彼に笑う。そう、確かにこいつはこういう奴です。 「鍛錬はモンクの基本だぜ?キーゼルももっと鍛えないと、すぐぶっ倒れるぞ」 豪快に笑う。ほんと、ガルカって豪快って言葉が似合うなぁ。 私は首を振り、きゅ、と唇を噛んだ。 「暇ならどっか行かないか?」 「・・・ごめん、約束があるんだ」 「キーゼルはいつも誰かと一緒だからな」 「・・・はは」 苦笑するだけにとどめておく。確かにいつも、私は誰かと一緒でした。 「そう言えばさ、」 私の言葉に、彼は無言で続きを待った。 言うべきではないと脳裏に警鐘が響く。けれど私はとめられなかった。 「お前、いつから私を名前で呼ぶようになった?」
875 :
Kiesel ◆nu123wJPbk :2006/10/07(土) 01:40:44.14 ID:l97MoUAv
それはまるで、穏やかな水面から鳥が発つような瞬間だった。互いに言葉はなく、次に口を開いたのは私。 「私が何度言っても、お前は私を『姉御』って呼んだじゃないか」 知らず腰にはいた剣を撫でる。彼は何も言わない。 彼は、冒険者としての先輩である私を慕って『姉御』と呼んでいた。もちろん、リアルを知っていてそう呼ぶのだけど。 「それにお前、忙しいからって、引退したじゃないか。・・・キャラも消して」 その最後のログアウトを見届けた。ふたりきりで話した後に。 「お前は誰なんだ。あいつを騙るお前は誰だ」 聞きたくない。胃に何か重く冷たいものがあるようだった。 けれど彼は言う。 「気付かなければ、知らずにいられたのにな」 その頃にはお互い足をとめていた。数歩先に彼がいる。 なぜか私は、落ち着いていた。何か異質な存在がそこにいるのに、澄んだ水のように意識が冴えていた。 「・・・ま、俺もな。こういうのは好きじゃないんだが」 「だからって、教えてくれるわけじゃないでしょう?」 「ああ。だが、仕方がない。誓って言うが、俺は闇討ちも騙くらかすのも嫌いだ」 「うん。・・・そういう性格だろうね」 大きな背中を見つめて頷く。足元で石畳が鳴る。私は、剣の鞘に触れた。 「後腐れなくいきたいものだな。俺は苦しませる趣味はない。抵抗するなと言っても無駄だろうが」 そう振り返った彼が見たのは、恐らく、全力で逃げ出そうとする私の姿だっただろう。 すみません、ガルモとサシでやり合って勝つ自信は私にはありません。
876 :
Kiesel ◆nu123wJPbk :2006/10/07(土) 01:42:26.34 ID:l97MoUAv
今回は以上です。
っと・・・
>>872 書き込みの邪魔をしてしまいすみませんです。
投下乙でございます。
>>876 ぐぐぐっ、と盛り上げてストンと落とす。
「え」と目が点になったのは、ガルモと私だけではないハズ。できる・・・。
コトコト、コトコト、コトコト・・・。 弱火にかけられている鍋だけが鳴り続け、それがやけに耳につく。 「ま、まぁいいさ。君の好きにするがいい」 「無論だ。俺は、俺が必要とする場所へ行く。それだけだ」 ぶっきらぼうにそう言い放った俺に、奴はやれやれと肩をすくめた。 素直に言うことを聞くはずが無いのも想定内、と独りごち、クルリと回ってみせる。 「伝えるべきことは伝えたし、そろそろおいとまするとしよう。 君のプライベートを覗き見るつもりも無いからね」 「ああ。貴様に出すのはぶぶ漬けくらいしかない」 「ふっ・・・。“それでは良い旅を”」 一瞬、モーグリの顔がほうけたようになり、脱力して背中の小さな翼が止まった。 はばたきがとまったせいで床にストンと落ちそうになった寸前、再び浮上する。 どうやら、元のモーグリに戻ったらしい。 「ひとつ、聞いてもいいクポ?」 「俺もメイミィも、帰らないから安心してくれ」 モーグリの、あるのかないのかわからない細い目が、驚きに見開かれたような気がした。 「どうして訊きたいことがわかったクポ!?」 モグハウスの窓からは朝日が惜しげもなく注がれて、眩しいほどに明るく照らしている。 ベッドでメイミィが目を覚ます気配がした。
879 :
Lead_161 ◆zmxSLEadCU :2006/10/07(土) 03:15:55.40 ID:L7pukFfZ
以上です。
880 :
既にその名前は使われています :2006/10/07(土) 11:47:44.04 ID:dCGT0HB/
一難去ってまた一難保守
881 :
Lead_161 ◆zmxSLEadCU :2006/10/07(土) 16:19:08.84 ID:L7pukFfZ
保守あげいたします
882 :
既にその名前は使われています :2006/10/07(土) 16:25:56.71 ID:h9UD9g60
スレタイだけど、 お題:自キャラになった、でお話を書くスレ の「、」の位置が変な気がするんだが。 お題「自キャラになった」で、お話を書くスレ にすれば、良い気がするし、さらに「お話」だから変なら「物語」にすれば お題「自キャラになった」で物語を書くスレ が万事問題ない感じたが、このレス自体が読みにくい気がするっていうage
883 :
既にその名前は使われています :2006/10/07(土) 21:48:52.21 ID:vT7vZiPG
age
884 :
既にその名前は使われています :2006/10/07(土) 23:57:45.38 ID:wHftFhH7
>>882 概ね同意。
欲を言えば、
「お題:自キャラになった」で、物語を書くスレ
がいいなage
885 :
既にその名前は使われています :
2006/10/08(日) 02:37:08.66 ID:QW8/rJ3t いいね、その方向で。カッコで閉じるなら、お題、は省略できるかな。 「自キャラになった」で物語を書くスレ14 で、どうか。