【前回までのあらすじ】
http://hobby9.2ch.net/test/read.cgi/occult/1174218392/631 のび太は決意した。タカベさんの守りたい自由と、そして僕が求めた自由と。そこの間にはきっと何の違いもない。それだったらタカベさんを守ることは、僕の自由を守ることなんだ!その思いが言葉となってのび太の口から発せられた。
「でも、どうやって?」
「スネオ、あれ持ってきてただろ。『出っちょう口目』!」
スネオは無言で頷くと、道具の山の中から『出っちょう口目』を取り出した。
のび太が素早くそれを受け取り、梯子を上るとナシータの入り口を僅かに開けてそこから出っちょう口目を外に飛ばす。
「どうだのび太、見えるか?」
「うん……いた!たぶんパルスタの兵士だ……大きな武器を抱えた兵士が一人と、その後ろに二人……
草むらの中に隠れながらこっちに向かって進んでる。距離は……すぐ近くだ!」
「こっちに向かってるの?!」
「そう言えばさっき、姿を見られたのかもな……」
「分からないけど……でも、この先には森があったよ。タカベさんが隠れていたのもその森だった。
もし、森の先にトリユがあるんだとしたら。そこに向かっているのかもしれない。あ、また動いた!」
「スネオ、ショックガンと空気砲持って来い!」
ジャイアンが怒鳴るような声で叫んだ。スネオはOK!と応えると、手早くショックガンと空気砲を取り出す。