「みんな、口をふさいで!」
背後にスネオの叫ぶ声が聞こえた。振り向いたのび太の視線の先には、何かを構えるスネオの姿。
「タカベさん、ごめんなさい!」
言葉と同時に、スネオの手からタカベにグッスリガスが噴射される。
突然のことで何も対応できなかったのだろう、タカベはガスを顔一杯に浴びると
「な、何を……」と呟いた後に、その場に倒れこんだ。
「こうでもしないと、こうでもしないと、タカベさんが……」
「いや、スネオ。お前はよくやった」
スネオの肩にぽんと手を置いて、ジャイアンは労いの言葉を掛ける。
そして4人は、ふと天井を見上げた。今は爆発の音は聞こえないけれど、またいつ次の爆発が起きるとも限らなかった。
それに、もしここにパルスタの兵士が踏み込んできたとしたら。
「……追っ払おう!僕たちの手で!」
-続-