俺の友人に中学の時からパンクロックにどっぷり浸かってた K という男がいた。 小学校から仲が良くて高校も同じところに合格したのだが K は 一年の夏休みに中退してしまった。 それから何年かして K から自宅に電話がかかってきた、 「おれこんどCD出すんだ、渡したいからこれから○○(ファミレス)に来てくれよ。」 俺は正直 K の根性に驚いた。がんばってたのかぁ・・そう思いながら ファミレスに行くと真っ赤な髪の毛をハリネズミのように立たせた K がいた。 それからまた K との付き合いが始まった。バンド仲間とかいう奴らとも 遊んだりして、何だか中学時代に戻ったみたいだった。
そんなある日、家でインターネットをしていると突然外から「キキィーガシャンッ!!」 「うぎゃぁぁぁぁぁぁ」という何かがぶつかる音と聞き覚えのある叫び声が聞こえた。 急いで家から飛び出すとすぐ近くの道路で事故が起こっていた。 電柱激突しているトラックの下には見覚えのある原付バイクが横たわっていて 少しはなれたところに、 K が呻き声を上げながらもがいていた。
だっ大丈夫か!?そう言いながら駆け寄ったが K はもう息も絶え絶えで 俺の手を掴みながらボソボソと何かを言った。 「喋るなよ!すぐ救急車が来るから!死ぬなよ!!死ぬなよ!!」 俺はそう言ったが K は俺の耳元に顔を寄せ一言だけ言った 「アカイヘヤ」 K はそのまま力尽き、結局救急車が到着する前に帰らぬ人となった… ==================================== 赤い髪の毛と赤い部屋のダジャレにしようとしたけど上手くいかなかったのでオチ無しで終了