【 立命館大学の大島堅一教授、資源価格が倍になった07年以降のデータを無視して“詐欺”的記事を作成?? 】
先日、以下の関連スレにある記事がネット掲示板等で話題となったが、元記事のグラフ(発電単価だけみても原子力は「高い」)をよく見ると、07年で途切れている。
実は2007年以降、資源価格は急上昇しており、資源の主要指標である原油価格は100ドル以上に跳ね上がった。
その後、リーマン・ショックで急落した局面があったものの、現在は100ドル前後で推移しており、07年初めの価格と比較すると約2倍、87年の価格(10〜15ドル)と比較すると約10倍の水準を保っている。
記事の中では、火力発電のコストを9.9円と試算しているが、直近の資源価格で単純に試算すれば18円以上になるわけで、火力は原子力よりかなりコスト高となるようだ。
大島教授は、特に原子力の専門家ではなく、社会学の視点からエネルギー問題を論じる、経済の専門家である。
従って、この資源価格の急上昇を知らなかったとは考えられず、なぜ当該グラフを07年以前のデータだけで作成したのかは不明だ。
一部では、「直近の資源価格でグラフを作成すると、原子力が一番高い、という“都合のよい”結論を導けないからだろう」という声も上がっている。
他にも、火力や水力のコストとしてどこまで試算に含めているかのか不明。
火力の場合、排出権買取などの費用もコスト試算に含まれているのか?、など、疑問を残す箇所が多い。
いずれにしろ、エネルギー政策の議論を深めていかなければならないときに、このような捏造まがいの記事が出るのは大変残念である。
関連スレ
【政治】 原発「安価」神話のウソ 原子力12.23円、火力9.9円、水力3.98円で経済合理性ゼロ 再生可能エネルギーが将来最も安くなる
http://raicho.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1308981803/ 元記事のグラフ“発電単価だけみても原子力は「高い」” (グラフは2007年までのデータで作成)
http://www.toyokeizai.net/business/society/detail/AC/7499f2bb819d113061fed47cced06f62/page/2/ 参考:WTI原油価格の推移(2006年1月〜2011年5月の月足)
http://ecodb.net/pcp/imf_usd_poilwti.html