【話題】モデル系美女の婚活物語 「私は年収1000万円以上の男性と結婚したいの」 「結婚後は仕事も辞め、家事・育児に専念したい」

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1影の軍団ρ ★
遡ること12年前の、開業してまだ数ヵ月の頃の出来事です。
電話で予約を入れてくださり、時間どおりにお越しいただいた女性に私は目を奪われました。

まだ駆け出しもいいところだった私は、逆に慎重になりました。
「もしかして、どこかの相談所からのスパイか!?」
「新手の保険の勧誘員か?」
「自分の容姿を武器に男性の財産を狙う美人詐欺師か!?」

“舐められてはいけない”と勝手にいきり立ちながらも、私は冷静を保ちつつ、内心ドキドキで会話を始めました。
「年齢はおいくつでいらっしゃいますか?」
「もうすぐ29歳です」
「ご職業は?」
「○○○ホテルのフロント業務をしています」

誰もが知っている大手のホテルです。ウソをついているとは思えません。行って確かめればわかる事ですから。
一通りの説明を済ませた後、私は誰もが聞きたいであろう質問をしました。

「あなたほど綺麗でスキルもある方が、なぜこちらにお越し頂いたのかわからないのが本音です。
だって、世の男性からは引く手あまたでしょう? 人に頼らずとも、男性が寄って来るでしょうに」

折角お越しいただいてそんな言い方もないな、と我ながら思ったのですが、つい聞いてしまいます。
「いえいえ、そんなことはありません。確かに私に好意を持ってくれた男性は何人かいました。

でも私はできれば年収1000万円以上の男性と結婚したいのです。
結婚後は今の仕事も辞め、ゆったりと家事・育児に専念したいと思います。
ただ、私の周りの男性は、同僚や幼なじみしかいません。

仕事のお客様はリッチな感じの人が多いのですが、まさかプライベートな関係になることなんてないですし。
こちらに登録すれば、そんな男性と会えるかと思いましてお邪魔したのです」
http://news.nifty.com/cs/magazine/detail/diamond-20110121-13/1.htm
>>2以降へ続く
2影の軍団ρ ★:2011/01/21(金) 09:47:52 ID:???0
きっとみなさんは、「ふざけんな!この高慢ちきオンナ!」と思われるかもしれません。

でも、面と向かって話を聞いている私は違いました。むしろ納得です。だって話の途中でも、
その目に吸い込まれそうです。きっとそんな事を“言ってもいい”条件を神様が与えた女性だと思ったからです。

彼女のお見合い相手を探すのは難しい事ではありませんでした。
開業前から個人的にたくさんの友人・知人から仲人を頼まれていましたので、
その中から彼女の条件に合う人を選抜すればよかったのです。

若手の商工会や経営者交流会の仲間の独身男性に、
「お見合いしてみませんか? とても綺麗で性格のいい方が未来の旦那様を探されていますよ」
というと、誰もが「ぜひ!」と飛びついてきます。この女性ならあっという間に結婚が決まるだろう。
私は彼女のマネージャーにでもなった気分で、ワクワクしながらお見合いの設定に励みました。

まず最初に紹介したのが、32才でベンツを乗リ回す、親父の会社を引き継ぐ予定の面食いな重役さんです。
彼に「モデル系を紹介します」というと、二つ返事でノッてきました。

私と3人で隣町の洋風居酒屋で顔あわせです。話は盛り上がり、彼の方はたいへん気に入ったのですが、
しかし彼女からはお断り。理由は容姿が好きになれないでした。

2人目は、38才の自営の会計士さん。この方は若い女性と結婚したいとのこと。趣味は海外旅行。
腕にはロレックスのデイトナです。

彼も彼女を気に入ったのですが、彼女は年齢はOKだが、趣味が合わないとのことでお断り。
3人目は、大手企業のイケ面君34歳。今は年収は800万円くらいですが、40歳にもなれば1000万円クラスでしょう。
いい大学も出ているので、出世も期待できます。しかし、彼女は彼が長男であることにこだわり、
結婚まで至らなかったのでした。
3影の軍団ρ ★:2011/01/21(金) 09:48:09 ID:???0
……こんな感じで、「39才まで・年収は800万円以上」という彼女の条件通りの男性を何人も紹介し続けたのです。
彼女は人当たりもよく、仲人である私にも非常に協力的で、毎回お見合いを楽しみにしていて、
きちんとおしゃれして待ち合わせ場所に現れます。そんな彼女の戦績は「お見合い全勝0敗」です。
男性から断られることはゼロです。

ただ、彼女の方が断るのです。お見合いで断ることもあれば、半年くらいお付き合いして
プロポーズを受けた後で断ったこともありました。

こうして、なんと、4年もの年月が流れてしまいました。この頃から彼女のお見合いに少しずつ変化が起き始めます。
彼女とのお見合いを断る男性が現れたのです。「結婚相手を探している素晴らしい女性がいます。一度会ってみませんか?」

と、39才までのリッチな男性へ声をかけると、今までだったら二つ返事でOKだったのが、
彼女の年齢を問われて言うと(34歳になっていました)「えっ、だったらいいや。遠慮しておきます」
と、会う前に振られてしまうのです。彼女、モデルさん(風)なのに。

年齢を理由に断る男性に、私は聞きました。「でもとてもいい人だから会うだけ会ってみればいいのに。もったいないですよ」
「いや〜そうは言うけど、今、34才だろう? 子供産むときには37才くらいだし、2人目は40才越えるから出産も厳しそうだし。
それだったら33才くらいまでの女性をお願いします」

そういう男性自身は38才だったりします。私に言わせれば、その男性の方こそが大丈夫? という感じです。子供が大学に行く頃、
この男性は定年退職を迎えます。学費はどうするのでしょうか?

大きなお世話かもしれませんが心配になってきます。まあ、お金持ちだからいいのでしょうが……。
それはともかく、こうして断られることが増えた彼女に私は相談してみました。

「最初の登録から少し(?)時間が経ってしまいましたので、あらためて条件面を検討してみませんか? 
年収が600万円くらいの方でしたら、かなりご紹介できるチャンスも増えるのですが……」
4名無しさん@十一周年:2011/01/21(金) 09:48:17 ID:TnCDg9290
5影の軍団ρ ★:2011/01/21(金) 09:48:24 ID:???0
すると、「所長、なに言っているんですか。ここまで頑張ってきたのです。より年収の高い人を探そう!
というのならいざ知らず、年収の条件を下げるなんてとんでもありません。

私の周りはみんな、私がどんな人と結婚するか興味津々です。婚活期間が長い分、
よりよい男性と結婚しないとウソですよ!」

私はハッ! としました。
人間の心とはそういうものなのです

「ここで条件を下げたら今までかけてきた時間やお金がムダになる」
「34歳まで引っ張ってこれかよ、と周囲に思われるのは絶対いや」
「自分はほかの人とは違う。だから周囲がアッと驚くような人と結婚する」

十人並みの容姿の同僚や後輩が先に結婚していくのを見て平静でいるためには、
「私は違うから」とプライドを高く持たなければならなかったのかもしれません。

そして、そういうことが何度か起こるうちに、彼女のプライドはますます高くなり、
彼女からしてみれば、むしろこの高くなったプライドに合わせるために、
条件を下げるどころかむしろ上げたいくらいだったのです。

プライドと幸せ、あなたはどちらを選びますか?結局、彼女はその後も「39才まで・年収は800万円から」という条件を変えなかったため、
お見合いの機会はなくなり、契約期間も終わったことで連絡も来なくなりました。

人づてに聞いたところによると、彼女は今現在41歳・独身だそうです。