【放送】インターネット使った難視聴解消に“違法”と待った掛ける地元テレビ局…長野県栄村の場合

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3試されるだいちっちφ ★
>>2つづき)

 ◇「山間地見捨てておいて“違法”とは」

 実験を地元の人たちはどう受け止めているのか。昨年末、雪深い栄村を訪ねた。

 JR長野駅から車で約2時間。気温氷点下1・6度、積雪246センチ。数分おきに除雪車に出合う。
村の有線放送のアナウンサー、関谷以志子さん(56)宅は役場から車で10分。日テレ系とテレ朝系
の2波は映らないが、居間には5年前、約50万円で買ったブラウン管の大型テレビがある。

 夫の団体役員、美彦さん(60)は大の巨人ファン。村の広報で実験を知り、希望してモニターに
なった。見られなかった2波も映るようになり、「仕事が片づけば早く帰って、テレビで巨人戦を見る。
今年は大好きな原辰徳監督が出るので楽しみ」と声を弾ませる。以志子さんも「今まで新聞のテレビ
欄を見ても、村の向こうでは(他局の番組を)やってるなあと思うだけだったけど、楽しみが増えまし
た」と喜ぶ。

 ここからさらに車で1時間の温泉地・秋山郷はNHKしか映らない。モニターの農業、山田清さん
(65)は「ケーブルでも光ファイバーでも、引いてくれればお金を払ってでも地元のテレビを見たい
けど、山奥だからと見捨てるようにしていながら、違法扱いはおかしい。このやり方しかないのだか
ら、認めてほしい」と訴えた。