>>236 都立の養護学校で扶桑社の教科書を採択した東京都の横山洋吉教育長は、
昨年七月一日から九月十日にかけて都内で実施した採択の実態に関する
調査結果を明らかにした。それによると、都教委に届いたファクスや手紙
などによる抗議・要請は九千七百七十四件。そのうち、同一文面を用いた
組織的な反対要請が四千九百九十四件にも上り、全体の半数を超えていた。
また、都外からの要請も四千八百六十八件と約半数を占め、うち約三千件
が教職員組合など団体からのもので、採択反対運動の主体が市民運動とい
うより特定の組織によるものだった実態がうかがえる。
これと同時に、都教委には「教育長はヒトラーだ」「あなたたちのよう
なバカがいる都教委には失望した」「教育長を罷免したい」など嫌がらせ
電話や無言電話が相次いだほか、教育委員らの自宅にまで恐怖心をあおる
ような脅迫電話や無言電話があったという。
横山教育長は都内の区市町村教委の各事務局あてに「覚えておけ」と記
した差出人不明の同一文書が送られてきたことも証言した。
宮坂委員によると、当日は中核派が入った「杉並の教育を考える親の会
」や共産党関係団体、新左翼系の「杉並の教科書を考えるみんなの会」な
どのメンバーが区役所を囲み、赤旗や中国国旗を振りまわし教育委員らの
恐怖を駆り立てた。
六月ごろからは、宮坂委員自身も約百通の手紙を受け取ったが、「九割
が悪口雑言」で無言の圧力を感じていた。他の教育委員の自宅には、カミ
ソリの刃が同封された手紙も届いた。有形無形の圧力から、妻も自宅を二
週間ほど空けることになり、この間は夕食も外食になったが、外出するこ
とに恐怖を感じ、かかってきた電話に一度も出られなかったという。
宮坂委員は「こうした状況で果たして公正な採択ができるかどうか考え
てほしい。扶桑社教科書の市販本は六十万部も売れているのに、採択がほ
とんどないのは不自然だ」と訴えた。
伊東氏は国立市の教育長らも扶桑社本を評価していたことを明らかにし、
採択されなかった経緯を「多くの委員がこの教科書を評価していても、
問題を避けたいばかりに推薦をためらった」と指摘。(1)朝日新聞が“思
想統制”を思い起こさせる反扶桑社のキャンペーンを実施(2)田中真紀子
前外相が扶桑社本を批判(3)政府が中韓両国に対し内政干渉だとする毅然
(きぜん)とした政府見解を出さなかった−といった背景があるとの見解を示した。
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http://www.sankei.co.jp/news/morning/08iti001.htm