【講演】日本にとって中南米の意味を問う −麻生外務大臣− [7/6]

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1依頼621 ◆Robo.gBH9M @ロボ-7c7cφ ★
http://www.mofa.go.jp/mofaj/press/enzetsu/19/easo_0706.html
●中南米へ行ってみたい
外務大臣の麻生太郎です。(中略)初めに本日、中南米についてスピーチを致します訳を
申し上げておきます。
今年の夏わたくしは、ブラジルとメキシコを訪問したいと考えております。ことにブラジルでは、
FEALAC、Forum for East Asia - Latin America Cooperationというのですが、東アジア・ラテンアメリカ
協力フォーラムの、第三回外相会合に出席したいと思っています。

そこでこの際、日本にとって中南米とはという問題を少し突き詰めて考えておくのもよかろうと思いまして、
この場をお借りすることに致しました。
世界にはいろんな所がありますが、中でも中南米がどれだけ面白い場所か、という話をまず致します。
わたくしども、中南米をエキサイティングだと思う理由は次の二つです。

その一は、中南米が今や、歴史的な転換期にあることです。その二は、中南米くらい、我が国の官民が
挙げて営々と、一種の「含み資産」を積み上げてきた地域もほかにないということです。

そういう中南米に向かって我が国外交が投げ込む球は、直球、ストレートです。
すなわち第一に、経済関係の強化。第二に、中南米各国は今、社会的公正を広めていくことを最大の
課題として取り組んでおりますから、その努力を助けること。
そして第三が、中南米というのはサンフランシスコ平和条約を結んだ頃以来、日本を熱く支持してくれる
国の多いところですので、今後は国際舞台で、もっと一緒にやっていこうという、以上の三つです。
この三つを通じ、中南米と我が国と、お互い頼れるパートナーになってまいりたい――。これが、本日の
結論となるはずであります。

●日本の戦後と、「近かった」ブラジル
(中略)

●中南米は中国と匹敵、インド二つ分
ともかく皆さん、世界で伸びているのは中国やインドだけだなどと、思い込んでもらっては困ります。
中南米各国では、近年ようやく財政収支が改善し、インフレ退治ができました。一次産品市場の
大相場で、国際収支も劇的に良くなっております。どちらも、歴史始まって以来の現象です。
GDPのサイズでは今面白いことに、韓国、ロシア、インド、それにASEAN全体が、ほぼ横一線です。
大体、8000億から、9000億ドルです。

ところがメキシコとブラジルが、それぞれこれに並んでいる。つまり中南米には、インドが二つある、
あるいは、ASEANが二つあるのだと思ってください。また中南米全体では、ちょうど中国経済の規模に
匹敵します。
中南米はまず資源が豊富、今後は消費を伸ばすでしょうし、元々欧米諸国に地の利があります。
日本からすれば、一次産品の供給源、製品の売り先、さらに生産基地として、いずれも重要ということに
なりますので、皆様もさぞや、中南米に関心をお持ちのことと存じます。

わたくしは皆様の活動を、外務省に後押しさせるつもりです。経済協力をするにしても、日本と中南米の
関係を強くする方向で、進めさせたいと思っております。
後ですぐ触れますが、中南米はおおむね民主化を成し遂げました。指導者というのは大衆の支持を
受けて出てくると、どこでもそうでありますが、まずは格差とか、分配政策を気にせざるを得ません。

中南米の国々では今、そういう状態が始まったばかりでして、政府がとかく民間の経済活動を気にするように
なっております。日本企業が進出するにつけても、相手国政府との折衝が重要になりますから、外務省に、
一汗かかせねばなりません。
(中略) 

●「共益」を語れる時代
それにつけても、中南米の発展には、わたくしどもの意をとりわけ強くさせるものがあります。

1980年代に、軍政が軒並み民主主義に変わりました。その結果、今や多くの政権が、民意を反映する
政治を定着させることと、市場経済のもと、安定した経済発展を図ることとの両立を目指し、両者の間に
好循環を生もうとしております。意を強くさせるというのはまさしくこの点でありまして、世紀のドラマを
見る感すら抱かせるものです。

>>2に続く
2 ◆Robo.gBH9M @ロボ-7c7cφ ★:2007/07/07(土) 20:04:14 ID:???
>>1の続き

民意はほぼすべての国で、将来を決定づけるようになっております。官僚制の腐敗など、かつてに比べ
だいぶん減ったという話も聞こえてきます。
とはいえわたくしも、大土地所有制による分配の不平等であるとか、積年の課題が残っているのを
知らぬわけではありませんが、そういう問題の解決に手を貸したくとも、相手が軍政や内戦状態にある間は、
我が国にできることは高が知れておりました。
(中略)
しかし、日本と中南米が「共益」を語れる時代が、いよいよ本格的にやってまいりました。
しかもそのための下地は、実はとっくにできております。それは、無名かつ無数の日本人・日系人が、たゆまぬ努力を続けた
結果なのであって、そのことに触れないわけには参りません。

●ホンジュラスの算数と、「米百俵」(中略)
●日本人の善意鍛えた「道場」(中略) 
●「善意の含み資産」無駄にするな
(中略)
このように見ますと我が国は、中南米各国において、何も「負債」をもっておりません。信用とか、感謝を得てまいりました。
言い換えるなら、中南米とは、我が国が、ひたすら「善意の含み資産」だけを積み上げてきた地域の別名であります。
この認識が、わたくしは我が国中南米外交の出発点にあるべきだと思います。すなわちもしこの含み資産を軽んじていくならば、
徐々に目減りは避けられぬでありましょう。それは日本外交にとって、あまりに勿体ないではないか、ということです。

●気候変動問題で「共益」の追求へ
もう一度、現実に目を向けてみます。そこにあるのは、民主主義が定着過程にある中南米地域の課題で
ありまして、国家相互の間、また一国内の人々の間で、深刻な格差をどう埋め、社会的公正をいかに
実現していくかという難題です。ここがうまくいきませんと、西半球の安定と、持続的発展は望めないことになります。

それは申すまでもなく、日本にとってのリスク要因になります。鉄鉱石からレアメタル、冷凍鶏肉、
オレンジジュースから大豆まで、我が国は多くの資源を中南米に依存しているからです。

だからこそ、日本はわたくしの言う含み資産を活用して、教育、産業技術、環境や防災といった得意分野で
協力しながら、中南米地域全体の安定を目指して働くべきなのだと思います。

しかも中南米の人々くらい、我々の働きを、感謝とともに受け止めてくれる人たちもおりません。
そのせいでしょう、中南米の人々は、日本が国際社会を舞台に外交を進めるとき、いつも我が国を
助けてくれます。すなわち日本と中南米を、国際舞台におけるパートナーにしてくれるのです。

安倍晋三総理が5月に発表した「美しい星50」という提案にしても、これにすぐ賛同し、日本との間で
環境と気候変動に関する独立した文書に署名してくれた最初の国が、実はカリブ地域にあるガイアナという国です。

わたくしは、カリブ海やアマゾン、それにアンデスと豊かな自然に恵まれた中南米の国々と、
山紫水明の我が日本は、気候変動問題で一緒にいろいろできるし、やるべきだと思っております。

日本と中南米が、「共益」を語れる時代になったと申しました。気候変動、環境といった分野は文字通り、
「共益」を目掛け、両者が国際的なパートナーシップを深めるべき分野であろうと思います。

●「ウジミナス学校」の遺産(中略)
●中南米は幾重にも重要なパートナー
(中略)
良い話を、皆さんと一緒につくるところに、我が中南米外交がになう一つの使命があります。どうか、
外務省を使ってやってください。スペイン語やポルトガル語に長けた連中に、腕を撫して待たせておきます。

もう時間がなくなりました。今回は最初に三点、申し上げました。経済関係の強化、貧困や格差という
地域の課題を解決する努力の後押し、それから国際社会の課題に対し、一緒に取り組むということです。
ごく当たり前の課題であります。しかし皆さんには、この三つがひとつひとつ、日本と中南米の、
長い付き合いに裏打ちされている事実をお分かりいただけたことと思います。

わたくしは若い時分の記憶を手繰り寄せながら、今回新しい目で中南米を見直してみて、実に
面白いところだったと改めて気づきました。恐らく皆様もご同様でしょう。日本にとって中南米とは、
幾重にも重要なパートナーなのだと思います。
平成19年7月6日(於:経団連会館)
3七つの海の名無しさん:2007/07/07(土) 20:05:17 ID:b9pjZrjE
異議なし!
4七つの海の名無しさん:2007/07/07(土) 20:05:24 ID:fDddxCsc
中国米と思ったら、中南米かよ
5七つの海の名無しさん:2007/07/07(土) 20:06:16 ID:mx6plsep
自由と繁栄の弧

6七つの海の名無しさん:2007/07/07(土) 20:12:10 ID:xSsmmMl6
『あなたはこれ以上、いったい何を知りたいって言うんですか?』

       辛抱さんにペッパーイン!
7七つの海の名無しさん:2007/07/07(土) 20:13:00 ID:KMFadoWQ
人間から教育を奪い去った奴隷国 
8七つの海の名無しさん:2007/07/07(土) 20:13:20 ID:/1hNQje2
あまり大きい声では言えんが

ブラジルへ行ったのは良し悪しだったな
9七つの海の名無しさん:2007/07/07(土) 20:14:04 ID:OkKZBXNA
(2)本計画の必要性

メキシコと中米7か国(グアテマラ、ベリーズ、エルサルバドル、
ホンジュラス、ニカラグア、コスタリカ、パナマ)では、中米地域の
経済統合、持続可能な発展と住民の生活水準の向上を目指し、2001年に
プエブラ−パナマ計画(PPP)を策定した。その中で中米地域を東西に
結ぶ太平洋回廊と、エルサルバドルのラ・ウニオン港とホンジュラスの
コルテス港を南北に結ぶ大洋間ロジスティック回廊(ドライカナル路線)
を陸上交通の最重要路線として位置づけている。しかし、この2つの回廊の
交差地点付近に架かっているゴアスコラン橋は、車道幅員が7.3メートル、
許容総重量24.5トンしかなく、交通のボトルネックとなっているだけ
ではなく、老朽化に伴い安全上大きな問題を抱えている。さらに、
我が国の有償資金協力により同橋の近郊にラ・ウニオン港の建設が
終了される予定となっており、今後同橋の交通量が更に増える
(約3,000→3,500台/日)ことが予想されていることから、国境橋の
建設につき、我が国に対して無償資金協力を要請してきたものである。
10七つの海の名無しさん:2007/07/07(土) 20:15:47 ID:B7zHMqUj
次期首相よろしこ
11七つの海の名無しさん:2007/07/07(土) 20:16:16 ID:yBOmp6Qn
全部読んだ。
いい演説だな。
12七つの海の名無しさん:2007/07/07(土) 20:17:53 ID:czzdwfiN
(;@Д@) 「だがこれでは日本は亜細亜で孤立してしまうのではないか。」
13七つの海の名無しさん:2007/07/07(土) 20:18:13 ID:XoQgBIlJ
正しいようでちょっと違うな
中南米ベネズエラおよび中東諸国と結託すべき時だな、日本は
14七つの海の名無しさん:2007/07/07(土) 20:18:18 ID:eN5yIRQD
麻生さんの講演は分かりやすくていいわ
15七つの海の名無しさん:2007/07/07(土) 20:20:33 ID:ImFelFRq
特ア以外のすべての国となかよくすべきだ。
ロシアは微妙だがな。
16七つの海の名無しさん:2007/07/07(土) 20:40:23 ID:pjbK7Ko9
>>13
俺には偏ってるように見えるぞ
17七つの海の名無しさん:2007/07/07(土) 20:49:12 ID:mImg2heJ
安倍の次に麻生が総理大臣をやるのは賛成だが、その先の後継者はいるのか?
18七つの海の名無しさん:2007/07/07(土) 20:50:36 ID:UPxk06QT
「自由と繁栄の弧」とは別に環太平洋の枠組みも日本には重要だからな
19七つの海の名無しさん:2007/07/07(土) 20:59:15 ID:cYaweCmJ
なんで麻生って2ちゃんの連中に人気あんの?口と同じで根性も曲がってそうなんだけど。
これならまだ安倍のほうがいいと思うんだけど。
20七つの海の名無しさん:2007/07/07(土) 21:02:15 ID:7OVG+L3U
いい演説だ。これこそ政治家というものだ。
21七つの海の名無しさん:2007/07/07(土) 21:05:38 ID:quaG9ezn
>>17
麻生がしばらくやればいい
その後をぱわーうpした安倍が引き継ぐ
22七つの海の名無しさん:2007/07/07(土) 21:10:30 ID:QPKft1nK
なんか、ある特定地域に対して、イヤミっぽく聞こえて好ましいw
23七つの海の名無しさん:2007/07/07(土) 21:24:17 ID:hekhdZMJ
>>19
麻生太郎 ローゼン|漫画|マンガ

これでググれ
24七つの海の名無しさん:2007/07/07(土) 21:27:41 ID:XGLwLh+G
まあ、メヒコはWBCの時の恩があるからな、小さな事だとしてもちゃんと報いたいね
25七つの海の名無しさん:2007/07/07(土) 21:32:36 ID:oS2hzFxG
麻生さんの本(「とてつもない・・・」だったかな?)読ませてもらいました。とても、頭の悪い私にもわかり易く書いてあり、
これなら、老若男女問わず読めるよなぁ〜と思いました。と言うことは、麻生さんは、少しは<庶民目線>で政治をやってくれ
そう!<大いなる期待込み!>。安倍さんはお坊ちゃんと言う以前に、庶民感覚のかけらも持ち合わせていないようで・・・。
(悲しい・・・)
26七つの海の名無しさん:2007/07/07(土) 22:10:47 ID:8enzi1z4
中南米と言えば台湾外国の肝だな
27七つの海の名無しさん:2007/07/07(土) 22:12:17 ID:8enzi1z4
× 外国
○ 外交
28七つの海の名無しさん:2007/07/07(土) 22:26:24 ID:my4xP/1z
中南米か
29七つの海の名無しさん:2007/07/07(土) 22:38:15 ID:U6h4ZgVQ
麻生にも欠点はあるし他の政治家と同じく無条件で賛成は出来ないが、
それにしても他の大多数の糞どもと比べれば随分まともな政治家だな。
30七つの海の名無しさん:2007/07/07(土) 22:39:09 ID:T6NtLPL+
>>15
ロシアが好きな国はフランス、ドイツに次いで日本が3位だぞ。古い情報だけど。
31七つの海の名無しさん:2007/07/07(土) 22:45:39 ID:sMJjlQKY
>>17
中川(酒)
32七つの海の名無しさん:2007/07/07(土) 23:10:47 ID:RCFgf31x
>>19
北朝鮮に対する国連の非難決議を安倍とタッグを組んで
短期間に成立させた手腕
33七つの海の名無しさん:2007/07/08(日) 01:52:39 ID:uxzIfMGK
>>30
ツァーリズム再燃のロシアには
警戒するにこしたことはない
34七つの海の名無しさん:2007/07/08(日) 04:26:46 ID:HPCriHt5
ロシアは日本植民地化と植民地経営に備えて
18世紀には、既に大学で日本語学科を開設したくらいの国だから
片時の油断もならない。
でも、日本と同じく「腹芸」が通じる国だし、トップの指示を末端は守らない。
南米同様に、手を組んでいける国・地域だと思われ。
35七つの海の名無しさん:2007/07/08(日) 18:39:33 ID:94wUkmvl
たしかに今中南米に紛争地域がない(内戦がコロンビアのみ)んだよな。
アフリカ、東・南アジア、中東、南ヨーロッパすら紛争地域なのに。

日本は半島人に警戒すると同時に、半島を操って日本を紛争地域にして没落
させようという動きを関係3大国がしてないかにも十分注意払うべきだな
36七つの海の名無しさん:2007/07/08(日) 19:10:56 ID:HeKdBCCc
大昔は、「コンドルは飛んでいく」をきっかけにフォルクローレにが好きで南米に憧れていた。

時は流れ、ペルーの人質事件とアニータのせいで南米のイメージがくずれました。
37七つの海の名無しさん:2007/07/08(日) 20:28:00 ID:jnQYh46g
>>34 ロシアの場合、個人で付き合うのと国家間は別

露の歴史では最後に必ずといってよい程、条約を反故にしているので信用できない

一方の英とは大違い、解消するまでは約束を守る
38七つの海の名無しさん:2007/07/08(日) 20:44:16 ID:ASFAKOGh
>>1
スレ立て乙。


>1950年代末から1960年代一杯、日本ではマンボやルンバ、タンゴやチャチャチャがやたらと流行り

タンゴって言われてもピアソラしか思い浮かばん。っていうかチャチャチャって何よ。茶々なら分かるけど。
39七つの海の名無しさん
ボサノバは良いぞ。
あの気怠いリズムが流れると、
何もしたく無くなるw