タイのワイン産業を支えるブドウ園のひとつが、首都バンコク(Bangkok)から
南西40キロ、Samut Sakorn県のチャオ・プラヤ(Chao Phraya)川流域にある。
世界唯一の「水上ブドウ園」として知られるこのブドウ園では、約100平方キロ
メートルの敷地内にマラガブランなどの品種のブドウが栽培され、中を流れる
狭い水路を従業員がボートで行き来する。
■辛い料理に合う「ドライ」かつ「ソフト」なワイン
タイは美食の国として知られているが、これまで同国産のワインはあまり評価されて
こなかった。だが専門家らは、スパイシーなタイ料理に合うようなワイン作りを
さらに進めていくことで、その評価は今後高くなるはずだと指摘する。
「他のワインではタイ料理に合わない。タイ産のワインはドライでありながら柔らかな
風味があり、香辛料のきいたタイ料理を食べたときの口直しに最適だ」と語るのは、
東南アジア最大のワイナリー「Siam Winery」を経営するLaurent Metge-Toppin氏。
同氏によると、「水上ブドウ園」のブドウから作られた同社ワインの多くが売上げを急増
させており、また、輸出状況も好調だという。
「1999年の輸出量は、せいぜい1800本。だが、今や年間20万本から21万本も輸出するよう
になった」
タイの英字紙「ネーション(Nation)」の料理・ワイン批評家、James Mullen氏は、
「タイ産ワインは気軽に飲む日常的なワインとして最適」と高く評価する。
現段階でタイのワインメーカーは、長期の熟成により進化する高品質なワイン作りは実現
できていない。だが、醸造方法は着実に進歩しており、いずれは、そうしたワインを作る
ことも可能という。
■世界市場に向け、5月からキャンペーン展開
Siam Wineryは、同社のワインを世界市場に送り出すにあたり、タイ料理をはじめとする
アジア料理の人気に「便乗」する計画だという。
たとえば、フランス国内にはベトナム料理、韓国料理、日本料理、インド料理、中華料理
といったアジア料理のレストランが200-300軒ほどあるが、そうした店舗を対象に5月から、
タイ産ワインのキャンペーンを展開する予定だである。
輸出が好調な一方で、国内の売上は伸びていない。売上増を阻んでいるのは、10年前に
導入されたアルコール税だ。
タイは世界で最もワインの価格が高い国の1つとされている。地元で作られたワインには
200%、輸入ワインには360%もの課税がなされる。このため、国内の年間消費量は約100万
リットルにとどまっている。これは、国内生産量のわずか5%にすぎない。
ニュースソース
http://www.afpbb.com/article/1268230 関連スレ
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http://news21.2ch.net/test/read.cgi/news5plus/1169391784/l50