内政混乱が続くレバノンで23日、イスラム教シーア派民兵組織ヒズボラなど親シリア派が
ゼネストを開始した。
同派支持者は主要道路を封鎖し、反シリア派が主導するシニオラ政権の打倒を目指す抗議行動
を激化させた。両派の支持者による衝突が各地で起きており、レバノン国内の分断がさらに
深まるのは必至の情勢だ。
首都ベイルートでは23日、親シリア派支持者が幹線道路を封鎖するため各地でタイヤに火を
放ち、早朝から上空が黒煙で覆われた。
ベイルート郊外の国際空港では滑走路がデモ隊に封鎖され国際便のキャンセルが相次いだ。
レバノンでは親シリア派が同日のゼネストへの「参加」、反シリア派が「不参加」を訴えて
きたが、親シリア派の実力行使で首都機能はまひした。
ストは少なくとも数日間続くとみられる。
ストに伴い治安情勢も悪化している。現地からの報道によると、レバノン北部ハルバで同日、
親シリア派と反シリア派支持者が銃撃戦を展開し、反シリア派支持者1人が死亡、
4人が負傷した。
首都近郊のジュニエでは両派のキリスト教徒同士が衝突するなど各地で緊張が高まっている。
親シリア派は昨年12月1日以降、50日以上にわたってベイルート中心街での座り込みなど
の抗議行動を続けてきた。
この間、同派は「親シリア派への3分の1以上の閣僚ポストの配分」から、「シニオラ首相の
退陣」「総選挙の早期実施」へと要求をつり上げてきた。
親シリア派が今回ストに踏み切ったのは、25日からパリで開催予定のレバノン財政支援国
会議(パリ3会議)を前にシニオラ政権に打撃を与えるためだ。
同会議では米国、フランスなどの欧米諸国や、サウジアラビアなど親米アラブ諸国がレバノン
支援を表明する見込みだが、親シリア派は国際社会の支援がシニオラ政権に正統性を与える
ことにつながると見て警戒している。
昨年夏のヒズボラとイスラエル軍との戦闘でレバノンは55億ドル(約6700億円)相当と
見積もられる被害を被った。
レバノン内戦(75〜90年)以降の経済復興下、同国の累積債務は410億ドルと国内総生産
(GDP)の倍近くに膨らんでいる。
親シリア派はパリ会議自体には賛同しつつ、内閣が承認した財政再建計画について「腐敗した
政権に再建は不可能だ」と異を唱えている。
ニュースソース
http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/news/20070124k0000m030063000c.html 関連スレ
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