仏大統領選の有力候補、左派のロワイヤル氏は17日、欧州連合(EU・27カ国)で
凍結中の欧州憲法について、大統領に選ばれた場合、09年にも憲法批准に関する
国民投票を改めて実施する方針を表明した。
同憲法は05年の仏とオランダの国民投票で批准が否決され、発効が危ぶまれている。
対立候補の右派、サルコジ氏は国民投票の再実施に消極的で、仏大統領選の結果次第で、
欧州憲法の成立や内容が大きく左右される見通しとなった。
ロワイヤル氏がルクセンブルクで記者団に答えた。現地からの報道によると、同氏は
労働者の権利条項などを憲法草案に加えた場合、「国民の理解を得ることができる」
と主張し、国民投票の再実施を訴えた。
同氏が同憲法の取り扱いについて表明したのは初めて。
サルコジ氏は、欧州憲法の重要部分を抜き出した「ミニ憲法」の成立を求めており、
両者の主張は大きく隔たった形だ。
欧州憲法は、EUが将来は約30カ国になることを見すえてEUの効率的な運営方法など
を規定したもの。
EU大統領や外相の設置も定めるなど、EUの統一政策を推進できる体制も作った。
発効には全加盟国の批准が必要だが、05年に仏とオランダの国民投票で批准が
否決され、発効のめどは立っていない。
一方、EUの議長国であるドイツのメルケル首相は同日、欧州議会で演説し、欧州憲法の
発効に向けて同国が6月までに憲法の「救済策」を策定する方針を確認した。
演説で首相は、憲法が発効しない場合、EUは内部分裂を招く「歴史的なミス」を犯す
とも訴えた。憲法の発効に向けての機運が高まりつつあるなか、仏大統領選の結果が
憲法の将来を左右するのは必至の情勢となった。
ニュースソース
http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/news/20070118k0000e030012000c.html 関連スレ
【独】ドイツ、新年はEUとG8の議長国に 欧州憲法批准問題など難問山積の中で存在感を示せるか[12/28]
http://news21.2ch.net/test/read.cgi/news5plus/1167291297/l50