◎ブッシュ米大統領 来月インド・パキスタン歴訪 対中抑止戦略、明確に
【ワシントン=山本秀也】ブッシュ米大統領は来月上旬、インド、パキスタンを歴訪する。
ワシントンでの講演で、大統領は自由と民主主義の拡大という理念を掲げて南アジアとの関係
強化を訴えた。名指しは避けたものの、独裁体制下で膨張を続ける中国を抑える戦略が明確
だ。大統領は「二十一世紀はアジアの世紀というが、自由の世紀であるべきだ」と語り、「東
アジア共同体」など独裁を許容する地域主義にくさびを打ち込む構えを示した。
講演は二十二日(日本時間二十三日)、アジア・ソサエティーの主催で行われた。講演の大
半は「世界最大の民主主義国」と位置づけるインドとの提携にあてられたが、一方のパキスタ
ンにも反テロでの協力をたたえて配慮を示し、インドとの関係改善を促した。
最初の訪問地となるインドに関して、大統領はマンモハン・シン首相との会談で米印の「戦
略的パートナーシップ」の前進を協議すると表明。主な柱として、(1)反テロ協力(2)民
主主義の拡大(3)自由貿易の推進(4)環境協力(5)原子力利用などエネルギー協力?を
挙げた。
訪印では、インドの核を認めた米国が、平和利用の枠内でどう具体的な協力に踏み込むのか
に関心が高まる。しかし、インドを米国と同じく「植民地支配を克服して自由と独立を手にし
た国」として、建国の理念に立脚した“盟友”と位置づけるなど、ブッシュ政権の外交指針で
ある民主主義の拡大に比重がおかれていることは講演でも明らかだ。原子力協力は、その見返
りであり、関係強化の象徴といえる。
パキスタンに対してすら、「国民は政府を批判する自由を享受している」と述べるなど、歴
訪の狙いが民主主義の大きな傘を拡大することにあるのは間違いない。
冷戦時代に対立陣営に近かったインドを南アジアの盟友とし、パキスタンにも理念を推し広
げようとするブッシュ外交。地域政治の文脈から講演を読み解くと、独裁体制のもとで市場経
済の果実だけをもぎとろうとする中国を抑制する狙いもまた明確だ。これは、昨年のアジア歴
訪で中国の北に位置するモンゴルに提携の手を差し伸べたこととも符合する。
「東アジア共同体」などアジア地域の統合を掲げた構想は、地理的概念をたてに米国を排除
する一方、「内政不干渉」の名のもとで中国、ミャンマーなどの独裁は容認する姿勢だ。「自
由なアジア諸国民と米国民がともに新世紀の機会を手にする」という大統領の発言は、こうし
た地域主義に対して自由民主の理念で切り込んだものといえる。
◇
【講演骨子】
○民主主義の世界的拡大に米印が協力
○核拡散防止体制のもとでインドの核平和利用を支援
○自由貿易体制への関与をインドに促す
○反テロ協力をインド、パキスタンと推進
○インド、パキスタンの関係改善を支持
ソース:(産経新聞) - 2月24日3時11分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060224-00000007-san-int 関連スレッド:
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http://news18.2ch.net/test/read.cgi/news5plus/1138939318/l50 その他、多数。
別ソース、出ましたね。
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◎ 米大統領、インドとの産業協力支援へ・3月に訪問
【ワシントン=加藤秀央】米ホワイトハウスは24日、ブッシュ米大統領が3月1日から5日ま
での日程でインド・パキスタンを歴訪すると発表した。ハドリー大統領補佐官(国家安全保障
問題担当)は同日、大統領がインド滞在中に米印2国間の産業協力の拡大を支援する方針を表
明すると明かした。米大統領の印パ歴訪は2000年3月のクリントン氏以来。
ハドリー補佐官は昨年夏から続いている「米印原子力協定」の交渉にも触れ「まだ決着して
いない」と述べ、大統領訪印前に事務レベル交渉が決着しない可能性があると示唆した。同協
定はインドの核関連施設を軍事用と民生用に分離し、民生用を国際原子力機関(IAEA)の
査察下に置く見返りとして、米国が原子力技術を供与するという内容。民生用に指定する核施
設の選定でインド側の作業が難航しているという。
大統領は28日夜にワシントンを出発。シン印首相、ムシャラフ・パキスタン大統領とそれぞ
れ会談する。ブッシュ大統領は22日の演説で、シン首相と会談する際に米企業の対印投資促進
策を協議する方針を表明している。 (10:27)
ソース:NIKKEI NET
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20060225AT2M2500G25022006.html