タイトル 黒子「ジャッジmカズマ「ジャッジメントだ!」
1 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:
―夕刻、とある街角―
黒子「ジャッジm
カズマ「ジャッジメントだ!」
まただ…。
まさにげんなりといった表情で、白井黒子は傍らに立つ青年を見上げる。
また自分より先に怒鳴り声を上げる。こいつは、ジャッジメントをどこかの野蛮な酒場の用心棒か何かと勘違いしているのではないだろうか?
青年、というよりは少年と呼ぶ方が正しい年齢のはずだが、荒場において精悍さを示したその顔に、あどけなさは微塵も無い。
彼は自分よりかなり背が高い。痩せ型だが、背中から肩にかけての厚みは容易に彼が「只者ではない」ことを相対するものに感じさせる。
もっとも
黒子(戦う人間の筋肉量とか見た目なんて、この町では大した意味を持ちませんが)
2 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/22(日) 23:08:22.84 ID:k80YDxkm0
上条さんと戦うとどうなるの?
3 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/22(日) 23:09:17.33 ID:3DE0wRSN0
いわゆるクロスSSである。
書き溜めあり。100〜150レスで完結すると思われる。
以降のレスは、以下の条件のうちのいずれかが満たされた場合に投下する。
・最新のレスの投稿時間から4分以上が経過する
・最新のレスが
>>1のものではない
*ただし、
>>1が何らかの規制を受けた場合はこの限りではない
**規制について
>>1は「短い間隔で連投すると受ける」程度しか知らない。回避の為に有効な情報があればスムーズな投下の為に教えて欲しい。
支援レスは「支援」の一言でも嬉しい。
が、もし簡単な感想でも添えてもらえれば、書き込んだ側には特にメリットは無いが、
>>1のやる気が*激しく*うpする。
4 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/22(日) 23:13:12.68 ID:3DE0wRSN0
冷ややかに思いながら、眼前にたむろする、分かりやすくらいに不良らしい不良の群れを見やる。
一ヶ月程前から、不良が増えた気がする。
特にこの手の…有り体に言って「頭の悪そうな」不良や軽犯罪者が。
カズマ「神妙にお縄につきやがれい!」
言葉とは裏腹にその両手はワキワキと蠢き…黒子は「わたくしがお姉様の横たわるベッドに近づくときの手の動きと似てますわね」と連想した…恐らく「神妙になんかすんなよ抵抗しろよ暴れさせろよ」とか考えているのだろう。
不良A「ああん?なんだてめ…」
不良B「ま、待てよおい。あいつぁ確か…」
不良C「やべぇ、カズマだ!」
不良A「『ロストグラウンドの悪魔』!?」
5 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/22(日) 23:17:14.81 ID:3DE0wRSN0
カズマ「ああ?」
ぼそぼそと肩を寄せて囁き合う不良たち。
一応、いつでもテレポートできるよう身構えておく。
しかし次の瞬間。
不良達「「へへぇーーーおとなしくしますから命だけは!!」」
不良たちは、全員がその場で土下座して許しを乞うていた。
カズマ「つまんねぇ…せっかく面白そうな仕事だったのによー」
黒子「ぼやかないでくださいまし。そうそうしょっちゅう荒っぽいお仕事をされては困りますの、ここはあなたの故郷とはちがいましてよ」
カズマ「つまんねぇ…」
ぼやきたいのはこちらの方だ。なんでわたくしが、こんな粗野で低脳な野蛮人といっしょに…
6 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/22(日) 23:21:36.06 ID:3DE0wRSN0
―――
――
―
一ヶ月前に学園都市と、とある街―というか地区―が姉妹地区提携を結ぶこととなった。
連(むらじ)経済特区、通称、ロストグラウンド。
20年以上前に、神奈川県の一部が原因不明の大地震と大地の隆起現象により外界と隔絶された、この国の最後の秘境。
そこには取り残された人々が細々と生き延びていたのだが、その大地の復興は遅々として進まなかった。
その理由は、そこに生まれた子供に2〜5%の割合で発現する、特殊能力―黒子自身は噂でしか知らないが、強能力(LV3)クラス以上の能力者がゴロゴロしているのだそうだ―によるものだ。
それは生まれてくる子供にしか発現しないが故に、能力者の平均年齢は低く、倫理観・社会的規範意識の薄いそういった能力者による犯罪が多発し、復興の妨げとなっているらしい。
7 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/22(日) 23:21:52.98 ID:0P5DwGOb0
まさかの禁書×スクライドスレか
8 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/22(日) 23:22:37.48 ID:2BRA053+0
へぇ
9 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/22(日) 23:22:56.99 ID:e+k79Dfg0
少しは期待したのに糞過ぎるな
10 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/22(日) 23:23:10.06 ID:PWA8+zNCO
文体がニッチなラノベ臭くてきもい
11 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/22(日) 23:24:59.73 ID:3DE0wRSN0
一時の欲望のために自分達の首を絞めているんだから、愚かなものだと黒子は思う。
そう冷ややかに見ていられるうちは良かった。
どういうわけか、その能力者達が大挙してこの学園都市にやってくることになり…
しかもその一人と、自分がジャッジメントとしてペアを組まされることになるまでは。
どういった思惑・陰謀・折衝があったのかは想像もつかない。しかし、
「連経済特区特有の特殊能力の解析とその能力者達の教育は、同じく超能力開発を行っている学園都市の使命である」
「その成果は連経済特区復興の手助けになるばかりでなく、学園都市の研究の発展にもおおいに資するものである」
という大義名分のもと、彼ら…「留学生」はやってきた。
12 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/22(日) 23:26:48.08 ID:VLec4u/O0
普通に連投してほしいが
13 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/22(日) 23:27:49.72 ID:3DE0wRSN0
―――
――
―
―ある日の放課後、ジャッジメント活動中―
街を歩いている人間の中から、ロストグラウンドから来た連中を見分けるのは簡単だ。
いかにも「おのぼりさん」風なのか、「頭の悪い不良」っぽいのがそうだ。
別にこれは黒子の個人的偏見というわけではなく、学園都市在住の人間達大勢の見方である。
何せロストグラウンドにはまともな学校が殆ど無く、やってきた能力者の少年少女たちは年齢に関わらずほぼ全て、中学校レベルの教育さえ満足に受けていない。
識字率だけは95%を超えているらしいが、それさえ怪しいものだ。
目の前で地図を縦にしたり横にしたりしている青年、カズマを見ながら、黒子は胸中つぶやいた。
君島が言ったぁぁぁぁああああ!
15 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/22(日) 23:31:44.14 ID:3DE0wRSN0
カズマ「黒子よぉ…俺は今どこにいるんだ?」
黒子「馴れ馴れしく名前で呼ばないで頂けますの?白井先輩、とそう呼んでくださいまし。まったく、話もろくに聞かずに出て行ったと思ったらこれですの」
カズマ「いやぁー悪い悪い。だってあの人おっかなくってよー」
黒子「ふぅ…こっちですのよ。今日のお仕事は、公園のお掃除ですわ」
カズマ「ったくかったりぃなぁ…なんでんなの俺達がやんなきゃなんねぇんだ?」
黒子「気持ちよく暮らせる空間を維持するためには、こういった地道な活動が不可欠ですの。あなたの故郷では、必要なかったかも知れませんが」
最後の一言は、余計だったか。ちらりと今は自分についてきているカズマを見る。特に気にした風でもない。
16 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/22(日) 23:33:53.09 ID:VLec4u/O0
素直なカズマ
17 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/22(日) 23:34:04.36 ID:2BRA053+0
橘さんの立ち位置なのか
18 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/22(日) 23:34:04.99 ID:3DE0wRSN0
黒子「特にこの街は学生が主な住人ですわ。学生の汚した場所は学生の手で片付ける。当たり前のことですの」
カズマ「俺は一番アルターを気兼ねなく使える役目だっつぅから、ジャッジメント引き受けたんだがなぁ…」
黒子「あら、それは間違っていませんですのよ。事件のとき限定とはいえ、測定器の前以外で能力を使うことが許可されているのは、ジャッジメントくらいですもの」
カズマ「へいへい…」
黒子「返事は1回」
カズマ「へーい」
黒子「延ばすのも駄目ですの」
カズマ、ため息。
19 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/22(日) 23:34:37.07 ID:gWFwpTPY0
トリーズナーさんが何をしてらっしゃるんですか
20 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/22(日) 23:35:33.15 ID:3DE0wRSN0
――――
――
―
カズマという、この一見して、そして中身まで間違いなく社会的規範というものから最も遠そうな人間が、
よりにもよって風紀委員、ジャッジメントを任じられているのには理由がある。
一つは、先ほど彼自身が述べた、能力の使用制限によるもの。
もう一つは、学園都市側の都合。
ジャッジメントは学生による自治風紀維持組織であるため、それは学生の代表者によって運営・構成されるべき、という理念がまず前提。
そして今、学生は大きく学園都市在来組と、ロストグラウンドからの留学組に分かれている。
先述の理念を敷衍し、それら双方の風紀を守る風紀委員(ジャッジメント)は、当然それら双方の代表者たちを構成員として含むべき、
という論の下、ロストグラウンド出身者からジャッジメントが選出されることとなった。
しかしこの作業は難航した。元々学校組織というものになじみの無い連中であるからしてそれは当然であった。
21 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/22(日) 23:39:46.54 ID:3DE0wRSN0
妥当な帰結として、ロストグラウンドで治安秩序維持機構を担っていた者たちがそのまま任じられることとなる。
そして彼らは即ち暴力装置として機能していた者たちであり、いわば腕ずくで周りを従えていたガキ大将が、そのままジャッジメントになったような按配であった。
カズマという男も大体似たようなものだろう。そう黒子は認識していた。
そんな連中とペアを組まされて、要はお守りをしろと言われているようなものだ。
学園都市のルールを覚えて風紀委員としての自覚を云々という説明は受けたが、黒子にはただのお題目にしか聞こえなかった。
学園都市の治安維持は自分達の仕事だ。
理念はどうあれ、そんな山出しのガキ大将に任せられる仕事は一つも無い…。そう考えていた。
22 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/22(日) 23:42:52.43 ID:VLec4u/O0
からの?
23 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/22(日) 23:43:10.48 ID:3DE0wRSN0
―――
――
―
―またある日の夕刻、とある街角―
カズマ「ジャッジメントだ!神妙にしやがれ!」
似合わない腕章を見せ付けながら、カズマが怒鳴る。
最初の声掛けは自分がやる、といつも事前に言っているのに、また今日も無視された。
黒子「あなた達がたむろすることで周辺住民から苦情が来てますの。直ちに解散して、自宅へお帰りくださいまし」
いい加減諦めの境地で、黒子が続きを告げる。この日も不良たちは、不満そうな目をしながらも、
カズマの期待に沿うことなく―つまり、能力等を使用して強硬に抵抗することなく―その場を去った。
このうだつの上がらない男が、それほど怖いのだろうか?情報では、大能力(LV4)に相当する力らしいのだが。
黒子はどこか残念そうなカズマを見る。この男の能力、アルターを、黒子はまだ見たことがない。
24 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/22(日) 23:47:04.34 ID:3DE0wRSN0
―――
――
―
合併以降、街にたむろする不良たちが増えた。ロストグラウンドからの大量留学は、元々あったこの街の不良グループをも刺激したようだ。
勢力図は不安定になり、日夜街のどこかで小競り合い―能力をナイフ代わりにした喧嘩といった派手なものではなく、本当にちょっとした言い争いや小突きあい―が頻発している。
やがて大掛かりな抗争に発展することを危惧し、ジャッジメントは巡回を強化していた。
黒子たちも、本来は校内限定という治安維持権限を、一時的に学外まで拡大されていた。
確かにたむろしている連中は増え、彼らを注意することも多くあった。が、いつも彼らは大人しく退いた。
しかし結局彼らは縄張りの中を移動しているだけであり、根本的な解決にはなっていまい、
いつかこの緊張が最高に達したとき、大きな事件が起きる。
黒子はそう感じていて、日々変わらない仕事にも緊張感を忘れることはなかった。
25 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/22(日) 23:48:27.80 ID:VLec4u/O0
IWGPサイコー
26 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/22(日) 23:48:56.12 ID:3DE0wRSN0
―――
――
―
―ジャッジメント支部―
「怪我人は…」 「…でレベル…」 「アンチスキルに出動要請を…」 「みのりさーん!…」 「このりです。…」
黒子「ただいま戻りましたの」
初春「あ、白井さんおかえりなさい」
カズマ「うーっす」
初春「カズマさんもお疲れ様です」
カズマ「おう」
黒子「●●交差点のそばの路地で、4人ほどたむろしてたのを注意しましたわ。今日の成果はそれくらいですわね」
初春「えーと●●交差点そば…と」メモメモ
27 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/22(日) 23:51:13.65 ID:gibDwSaNO
28 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/22(日) 23:52:16.61 ID:3DE0wRSN0
カズマ「何かあったのか?ちっと騒がしいみてーだが」
初春「ああ、第4学区で喧嘩みたいです。私達は管轄外ですし、アンチスキルが出動したんで出番はないと思いま…」
カズマ「ちょっと見に行ってくる」ダッ
黒子「お待ちなさい」
カズマ「何だよ、ちょーっと様子を見てくるだけだって!」
黒子「あらそうでしたの、わたくしには、隙あらば混じって暴れてやろう、という顔に見えたのですが」
カズマ、ぎくりと硬直。
黒子「はぁ…カズマさん。わたくし常々申し上げている通り…」
Pllllll...
初春「はい、ジャッジメント第177支部です…はい」
初春「カズマさんの願いが届いたのかも知れませんね。××交差点付近で喧嘩だそうです、能力者もいるとか」
29 :
>>27hahahahahaha:2009/11/22(日) 23:54:32.28 ID:3DE0wRSN0
カズマ「なんだって!そいつぁ大変だ、すぐに行かねぇと。なぁ白井先輩」ウキウキ
黒子「すぐに向かいますわ。…喧嘩を止めにいくんですからね?参加するためじゃないですわよ?」
カズマ「ヒャッホゥ、分かってるってー!」
30 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/22(日) 23:56:32.17 ID:0yndyM+sO
カメオ「ジャッジメント!」
31 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/22(日) 23:57:50.91 ID:3DE0wRSN0
―――
――
―
初春『追加の情報です、当事者の内訳が割れました。アルター能力者が1名に、学園都市のLV2程度らしき能力者が2名、無能力者と思しき者が1名』
初春『アルター能力者と他の3人の喧嘩だそうです』
黒子「アンチスキルと、救急車の手配を」
初春『了解です』
アルター、精神感応性物質変換能力。自らの意思により周囲の生体を除く物質を原子レベルで分解し、各々固有の特殊能力形態に再構築する能力。
最終的な特殊能力形態の能力の高低に関わらず、分解・再構築が出来る時点で学園都市の基準では強能力者(LV3)と判定されるため、
ロストグラウンドからの留学生は全て強能力者以上ということになる。
32 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 00:01:11.73 ID:7yS+G7Mr0
強能力者1VS異能者2+無能力者1。
これが例の不良グループの勢力争いと地続きの出来事とすると、全員それなりに戦いの心得のある連中ということになる。
黒子「まずいですわね…」
走りながら呟く。
お互いにも手加減できる力関係ではない。成り行き次第では、大怪我ではすまないかも知れない。
不安要素は他にもある。
カズマ「よーし喧嘩だ喧嘩だ」ニヒヒヒヒ
この男。
小声だがいかにも楽しそうだ。スキップしていないのが不思議に思えるほどだ。
33 :
二十分ほど離籍:2009/11/23(月) 00:04:34.92 ID:7yS+G7Mr0
黒子「カズマさん、事態が一刻を争いますので、わたくし先行しますの。場所はお分かりでしょう?」
カズマ「おう、こっからなら場所は分かる…でもちっとは残しとけよ!」
後半を聞くより先に、黒子はテレポート、連続。現場へ急行する。
残しておいてなどやれるものか。ここは彼が到着するより先に自分が収めなければ。
ペアを組まされている間、ずっとこんな心労を抱えなければならないのだろうか。黒子はあらためて憂鬱になるのだった。
34 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 00:05:30.54 ID:Yi1itz2p0
前フリ長い
35 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 00:22:04.56 ID:Yi1itz2p0
ほs
36 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 00:29:41.61 ID:7yS+G7Mr0
―――
――
―
黒子「ジャッジメントですの!あなた方を器物損壊及び傷害の現行犯で拘束いたします!」
到着したとき既に決着は半分ついていた。
学園都市側の不良と思しき男が2人倒れており、最後の1人も、自立稼動型と思しきアルターに殴り倒されようとしている。
アルター使いの方も服の所々が破れたり焦げたりして―パイロキネシストが学園都市側にいたようだ―満身創痍といった様子だ。
「ジャッジメント?ガキが、すっこんで…!?」
アルター使いが凄んだが、黒子には最後まで言わせるつもりは無かった。一瞬で背後にテレポートし、膝裏を蹴り付けて突き倒す。
間髪入れずにガーターベルトから鉄釘を抜くと、アルター使いの服を貫通するようテレポートさせ、地面に縫いつけた。
黒子「アルターを消して大人しくしてくださいまし。さもなければ、次は直接体内に打ち込みますわよ?」
37 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 00:33:16.88 ID:7yS+G7Mr0
「ぐっ…」
アルター使いは苦しげにうめくと、がくっと力を抜いた。
独立型のアルター―手足の末端部の大きい人型、説明は受けたが、実戦で見るのは初めてだった、と黒子は気付いた―が虹色の粒子となって散っていく。
カズマ「オラオラオラオラ暴れてんのはてめぇかおら!」ガン!!
背後でやかましいわめき声と鈍い打撃音。
振り返ると、いつの間にか逃げようとしていた学園都市側の最後の一人を、カズマが現場に着きざまに殴り倒したところだった。もんどりうって倒れる不良。
カズマ「さぁ後はどいつだ、ジャッジメントのカズマ様が付き合って…」
カズマ「…なんだ、終わっちまってんのか」
黒子「ええ、あなたの出番はおしまいでしてよ。初春に報告して下さいまし」
カズマ「へーい…」
カズマは一目で見て取れるほど落胆すると、携帯電話を取り出した。
38 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 00:37:12.35 ID:7yS+G7Mr0
「アルター能力者だ…」 「ロストグラウンドの犯罪者ども」 「怖かったー」 「チンピラどもめ…」
事態の収拾がついたと知れたのか、あたりには人が戻ってきた。街を騒がす不逞の輩たちへ批難の視線が向く。心なしか、アルター能力者に向くそれが多い。
誰もが思っていた。「ロストグラウンドのごろつきどもなんて、迎え入れるべきじゃなかった」と。
黒子はほんの少しだけ彼らに同情した。学園都市にも元々ガラの悪い連中はいたのに、そこへ向かうべき不満も今彼らに向かっている。
カズマ「黒子ー、これどうやって使うんだっけか?」
そんな気分に水を差す間抜けな声。
黒子「呼び捨てにしないでくださいまし。そして以前にもお教えしたじゃありませんの!」
少なくともこの男には、こういった周囲の反応に傷つくような繊細さはないだろう、と黒子は思った。
それは半分正しく、半分は間違っていた。知ったのは、数日後のことだった。
39 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 00:40:26.32 ID:xQEik8Zw0
ジグマールに幻想殺しで触ったら17歳に戻るの?
支援
41 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 00:41:09.20 ID:7yS+G7Mr0
―――
――
―
―数日後、とある公園―
カズマはベンチに座っていた。
誰かを待っているというわけではない、ただの暇つぶしだ。あるいは、補習授業からのエスケープの結果。
カズマも学校に通わされている。
ちなみに彼の知能レベルは7歳児相当と判定を受けている。
「なぁサトシ、見せてみろよ、お前のアルター」
ぼーっと空を眺めていたのだが、同じ公園の中から聞こえてきた会話にふと目を向ける。
小学校低学年くらいの子供が4人、しゃべっている。
どうやら一人がロストグラウンド出身者で、他はこの街の子供らしい。
42 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 00:44:40.28 ID:7yS+G7Mr0
「いやだよ、ジュン君、先生は勝手に使っちゃだめだって」
「いいじゃんか、誰も言いつけやしないさ。皆も見たいよな」
口々に同意の声を漏らす子供達。
その後も嫌がるサトシと呼ばれた少年を、彼らは囃し立てるようにして追い詰める。
仲のいい友達のふざけあいというよりは、つるし上げだ。
「じゃあ、1回だけだよ」
ついにサトシは折れ、能力を発動させた。その体が虹色の燐光を発し、周囲の地面から同じ色の粒子が渦を巻いて集まる。
見た目には小さな帽子のようなアルターだった。融合装着型。
まだ発展途上なのか、小さい。機能は不明。
「うわー意外としょぼいな」
「ちょっと触らせろよ」
他の子供達が口々に言いながら手を伸ばす。
43 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 00:49:16.93 ID:7yS+G7Mr0
「こんなのがLV3かよー」
「俺ののがすごいのにな、絶対」
どうやら彼らは、サトシが―ロストグラウンド、未開の地からやってきた野蛮人が―自分達より
高位の能力者とされているのが気に入らず、彼で鬱憤晴らしをしているらしい。
幼稚なイジメだ。カズマには分かっていたが、手も口も出す気はなかった。
イジメにあうのは、弱いからだ。カズマは心底そう考えていた。
弱いというのは、喧嘩になって殴られるというような直接的な苦痛を恐れることでなく、孤立することを恐れることだ。
弱さから来る災いには、周囲の手助けは無駄だ。
その本人がその弱さを克服しなければ意味が無い。
カズマはそう思っていたから助け舟を出す気は無かった。見ていて気分のいい光景では、もちろんなかったが。
44 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 00:51:10.41 ID:Se2H9mkrO
支援
45 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 00:52:28.05 ID:7yS+G7Mr0
実際、サトシは曖昧に笑いながらされるがままになっている。
ふざけあいというには、アルターや彼自身に触れる手には悪意がこもっているのに。
内心がどうあれ、これは彼らの中で遊びの延長という了解がある。
拒否したり誰かに言いつけたりすれば、一緒に遊ぶことを嫌がる奴、というレッテルを貼られ、今後輪に加えてもらえなくなるかも知れない。
だから、彼は耐えている。周囲はそれをいいことに、「ふざけあい」を超えない程度の行動で悪意を好き放題ぶつけるのだ。飽きるまで。
「そういえば明日さー。あ、お前もういいよ」
「あ、うん…」
話題が次に移った。サトシはほっとしたようにアルターを消し、ぎこちなくその話題に乗っていく。
カズマ、静かに舌打ち。
46 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 00:56:30.62 ID:7yS+G7Mr0
公園の入り口を、新たに数人の子供が通りかかった。そのうち一人が声をあげる。
「ジューン、」
「よう、ケンじゃん」
「何やってんだ?」
「あのなー…」
ジュンの目が嗜虐的にサトシを見る
「ああ、サトシにアルター見してもらってたんだよ」
「えーいいなぁ!俺も見てぇ」
「見してやれよ、サトシ」
「で、でも1回だけだって…」
サトシ、やんわりと拒否しようとする。しかし。
「おれみてねーもん」
「いーじゃんかさー」
またさらし者にされる。サトシは助けを求めるように周囲を見る。
しかし全員、先ほどと同じように囃し立てるばかり。
さっさとしろ
間に合わなくても知らんぞ
48 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 01:01:33.37 ID:Yi1itz2p0
カズヤもおとなしくしてれば無害なんだな
49 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 01:01:45.51 ID:7yS+G7Mr0
と、サトシとカズマの目が合う。
サトシがびくっと体を強張らせる。カズマ、自分が彼を睨みつけていることに気付く。
サトシは目をそらせない。
カズマ(抗え!そうでなければずっと負け犬だぞ。戦え!)
そんなカズマの念が届いたのか、サトシ、前を向いてうつむくと、小さく言った。
「…嫌だ」
「えー」とか「つまんねーな」とか、周囲は囃し立てたが、サトシは俯き、口を引き結んで黙っていた。
しかし業を煮やしたジュン―その場のガキ大将―が
「空気読めよおまえさぁ…」
と彼を小突くと、ついにサトシはキッと顔を上げ、ジュンに飛び掛った。
最初は一対一の喧嘩で、後は乱闘だった。乱闘というよりは、袋叩きだ。
サトシの感情が高ぶり、ついにアルターが発現しそうになる。
50 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 01:05:00.31 ID:7yS+G7Mr0
カズマはこの段になってようやく立ち上がり、割って入った。
潮が引くように乱闘が収まる。
「な、何だよあんた…」
まず一発、ジュンの頭に拳骨を落とす。
「いぎ!!」
次にサトシに一発。
「ー!!」
「喧嘩は一対一でやれ。それと、能力は禁止だ、次はしょっ引くぞ」
ジャッジメントの腕章を見せながら。
声も無く全員逃げ出した。一拍遅れて駆け出したサトシの背に声をかける。
カズマ「よう」
足を止める。
カズマ「ま、よくやったんじゃねぇの、弱いなりにはよ」
サトシ、一瞬振り向く。しかし
「サートーシ、何やってんだ!逃げろ!」
友達の呼ぶ声に再び駆け出し、もはや振り返ることは無かった。
51 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 01:09:14.95 ID:7yS+G7Mr0
―――
――
―
黒子「…休憩は終わりまして?」
カズマ「見てたのか」
黒子「ええ」
カズマ「アルター使いはどこだろうと鼻つまみもんだ。その上よそ者となりゃ、まぁ、簡単じゃねぇ」
カズマ「能力者がゴロゴロしてるっつぅこの街なら、何か違うんじゃね―かと思ったんだがな…」
黒子「…意外ですわ。てっきりそういったことは気にしないタイプかと」
カズマ「俺はそうさ。俺のルールに従って生きる。立ち塞がるものは、躊躇いなくこの力でぶっとばす」
カズマ「だが、俺みてーなのばかりじゃねぇ。カタギでまっとうに生きようって奴も多いのさ」
黒子「…」
カズマ「そういう連中には、アルターもアルター使いも邪魔なだけだ」
黒子はカズマに関する認識を改めねばならなかった。ロストグラウンドの人間に対するそれも。
52 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 01:13:17.16 ID:7yS+G7Mr0
―――
――
―
―数日後、夕刻、とある街角―
初春『第7学区内、複数地域でグループ同士が交戦中です。未確認ですが、複数のLV3以上の能力者が居ます。恐らくアルター能力者もです』
黒子「ええ、そのようですわね」
夜闇の迫る空に立ち上る黒々とした煙と、混じる炎。
それなりの規模の破壊を伴う能力が行使されている、しかも、街の複数箇所で。
着いた最初の現場は、まるで戦場の前線のようだった。道路上でちょっとしたゴミ箱や車をバリケードにして、能力や銃弾が飛び交っている。
街路樹の一本が炎上しており、辺りを赤々と照らしていた。
黒子「ああ、もう、これはどっちから手を出していいやらですわ…」
一瞬の逡巡、その隣を迷うことなくカズマが飛び出していく。虹色の渦を巻いて。
その右腕が砂に変わるように崩れ、そして再構築される。
元の腕よりはるかに力強くマッシブな黄金色の腕、赤銅の拳、そして拳と同じ色の羽状のユニットが3つ、背中に現れる。
53 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 01:17:49.71 ID:7yS+G7Mr0
黒子(あれが彼のアルター)
カズマ「衝撃の…」
羽の一枚が砕け散る、背から虹色の粒子が噴出し、ミサイルのように加速。
カズマ「ファーストブリット!!」
拳はバリケードの車の一台に命中、爆散させる。強烈な衝撃音が腹に響く。
不良たちが何人か、衝撃波に吹き飛ばされる。
カズマ「うっしゃあ!残りはどれだ!」
黒子「もう片付けましたわ」
カズマ「うえっ!?」
黒子、カズマのアルターの威力に呆然としていた残党を、ちゃっかり片付けている。
カズマ「んだよ…。まぁ、いいか」
いまだビル越しに見える黒煙を見やる。
カズマ「今夜はまだまだたっぷり食えそうだかんな」
黒子はそんなカズマの様子を見ながら思う。
黒子(楽しそうなのが気になりますが、一応喧嘩に参加するんではなく、止める、という役目は果たすようですわね)
黒子(にしても…彼のアルター、見かけ以上の凄まじい威力ですわ。もしかしたら、お姉様のレールガンかそれ以上…)
54 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 01:22:21.47 ID:7yS+G7Mr0
―――
――
―
アンチスキル(モブ)「連中はあの奥、細い路地に篭城してます」
黒子「まずは偵察を」
カズマ「必要ねぇ、俺を飛ばせ」
黒子「性急ですこと。では、行ってらっしゃいまし」
カズマの背に触れ―そのときちょっとした好奇心から、そっと羽状のユニットにも触れてみた。
それは内に秘めたエネルギーが漏れ出しているかのように温かかった―、その路地奥、不良たちの真上にテレポートさせる。
先日の公園の件等から、黒子は当初のように自分がすべてやらなくても、
少しはカズマに任せてみても大丈夫かも知れないと思い直していた。
テレポートさせた直後、
「うぉりゃああああ」
「ぎゃああ」
「ぐわあああ」
路地から絶叫と爆煙。
黒子は早速自分の決断を後悔しかけたが、カズマはその後キチンと気絶した不良たちを引きずって出てきた。
55 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 01:23:51.76 ID:mJcd2mxw0
アルタは進化前か
56 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 01:25:36.85 ID:7yS+G7Mr0
―――
――
―
ジャッジメント(モブ)「仲間が捕まってて、手が出せない」
カズマ「まとめてぶっ飛ばす」
アンチスキル「人の話を聞いてないのか!?あそこには味方がいるんだぞ、これだからロストグラウンドの野蛮人は」
カズマ「関係無…」
黒子「(ヒュ)救出してきましたわ」
カズマ「…」
ジャッジメント(モブ)「…」
黒子「行ってらっしゃいまし」
カズマ「おぅよ!」ヒュ
どかーん
黒子「なんだかミサイルの発射台にでもなった気分ですの」
カズマ「終わったぜ!」
黒子「便利な弾頭ですわ。自分で帰ってきますの」
カズマ「?」
57 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 01:28:57.85 ID:Yi1itz2p0
楽しそうだな
58 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 01:30:52.36 ID:7yS+G7Mr0
―――
――
―
その夜、最後の現場に先に着いたのはカズマだった。
そこには殆ど動ける者はいなくなっていて、立っていたのは、道路のど真ん中に小柄な女生徒が一人だけだった。
女生徒?カズマは自分がそう思ったことに一瞬疑問を抱く。そう、そいつは黒子と同じ制服を着ていた。だから女生徒だと思ったのだ。
カズマ「ジャッジメントだ!神妙にしやがれ!」
言いながら、しかし殴りかかる。今夜警告を聞いて大人しくなった不良はいない。
???「うわ、ちょっと!あたしは…」
カズマ「問答無用!」
相手は身を捻ってカズマの拳をかわし、能力による攻撃を仕掛けてきた。
59 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 01:31:54.49 ID:mJcd2mxw0
ビリビリクルー?
60 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 01:34:11.10 ID:7yS+G7Mr0
―――
――
―
先行したカズマを追って最後の現場に向かう途中、黒子は見た、青白い電光がその通りの上空に迸るのを。
黒子「あれは…!」
―――
――
―
カズマ「へっ、中々やんじゃねぇか。こんだけ歯ごたえのあるやつぁ、こっちに来て初めてだぜ」
???「あんたもね。私の電撃をくらって倒れないなんて」
???「それに、その右腕…あんた、アルター能力者?」
カズマ「だったらなんだってんだ」
???「へぇ…いいじゃない。ロストグラウンドの能力者、どれほどのものか見てあげるわよ。この、学園都市第3位…」
御琴「御坂御琴がね!」
ヽ-,l :|l. /l | | | // | | r'"--‐、 ̄`ヽ
ノ、|| ll!/ j | | l// /| | /`\.,____,,,,..
/ 〉-、_〃l! |l./l`Y゙ |l|‐'゙/ / /
\'" | | ヽ|;;;j ! |l|''"__, | l'"
. \_l`'7-、 /;;;/ / :|l|'" 、'' 、 /__,,,...
゙、 ! l〈;;/ / ,,.-‐'''`\ヽ、__,,.--‐‐''"
゙,| ll!|_,/ (・) }};;;/
__,.ノ_〉-ァ'゙:jヽ='゙ ヽ.,__,r'゙/ __,.、-‐''' 俺の出番無いのォ!?
ヽ 〈 _// .|;__;;;ゝ`|||、.__,,../
゙'r ヾ.__ '゙`` ヽ, ||| /
| |l`'‐-=、..,,,、 |!_,|||==゙‐''''"´
\,.ノヽ. `''ii'''‐‐-ァ /ヽ | ||| __/
ヽ、,ノ .l!::::::::〈 / l ヽl 》!、_ \  ̄
) |!:::::::::|.| ! | //``''=ァ \
/'"`ヽ、 };:::::::// l / // / /゙、
/ //:::::// j // / / /
/ ,./-‐'゙/ / //_/ / /
゙'┴--‐'゙ ´ -‐'゙'゙" / ./
62 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 01:38:35.94 ID:7yS+G7Mr0
御琴、ポケットからコインを取り出す。カズマに狙いを定め、眼前に筒状の電磁力場を形成、荷電開始。
充分な電荷が溜まったと肌で感じ取るや、コインを親指で弾いてその力場に放り込む。
彼女の得意技であり、二つ名でもある、電磁加速砲、レールガン。
カズマ、御琴のレールガン発射より一瞬早く動いている。
カズマ「抹殺の、ラストブリット!!」
超音速のコインと拳が激突、発生した衝撃波で周囲の建物の窓ガラスが砕け散る。
御琴「えっ!?」
押し勝ったのはカズマの拳だった。そのまま御琴へ殺到する。
御琴、思わず身を庇うように顔の前で手を交差させ
黒子「おやめなさい!」
カズマの拳が御琴に届く前に、その横っ腹にテレポートしてきた黒子のドロップキックが炸裂した。
カズマ、加速していた分、派手にバランスを崩して転げる。
カズマ「うぉああああ!?」ゴロゴロゴロ
63 :
>>61ねぇよ。かなみや劉邦すら存在しねーのに。:2009/11/23(月) 01:42:05.88 ID:7yS+G7Mr0
御琴「あ、黒子」
カズマ「いてててて…あん?何だ、知り合いだったのか?」
黒子「まったく…見境なしに殴りかかるものじゃありませんわ。このお方を何方と心得ますの?」
黒子「学園都市に7人しかいないLV5の一角、御坂御琴お姉様ですのよ!」
カズマ「いや、だってよ、そいつがここに…」
御琴「私はあんた達ジャッジメントが来ないから、代わりにここの不良どもを片付けてあげてたの。言わば、あんた達の味方よ」
言われて見れば、周囲には不良と思しき黒焦げの男達が転がっている。
黒子「お姉様!学園都市の治安維持はジャッジメントのお仕事ですって、わたくし何度申し上げたことか!」
御琴「う…」
カズマ「そうだそうだ、味方だってのも先に言え!」
御琴「問答無用で殴りかかってきたのはそっちじゃない!」
黒子「話をそらさないで下さいまし。今日という今日は…」
ガミガミぎゃんぎゃんゲコゲコビリビリ。
>>63 劉邦いないのか
劉邦のがジャッジメントっぽいのにな
65 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 01:48:13.83 ID:7yS+G7Mr0
―――
――
―
―翌日朝、常盤台中学校通学路―
黒子「ふわぁーあ、うーん…」
欠伸、そして伸び。
御琴「大変ね、昨日の今日で学校なんて。あの後も事後処理で結構起きてたんでしょ?」
黒子「仕方ありませんわ…大事件でしたもの」
御琴「あんまり無理しちゃだめよ?」
黒子の顔がぱっとほころぶ
黒子「まぁ!お姉様ったらわたくしを心配して下さってるんですの!?」
黒子「でもでも、わたくし労いなら言葉よりも熱ぅーいヴェーゼを頂けたらなって…」クネクネ
御琴、無視してスタスタと歩いていく
黒子「ああんお姉様!待って下さいましー!」
>>64 劉邦は別の現場で
「絶影!!」
って言いながらジョジョ立ちしてるよ
67 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 01:54:38.51 ID:7yS+G7Mr0
御琴「そういえばさ」
黒子「はい?」
御琴「昨日、あんたと一緒にいたアイツが、例のペアを組まされてるっていう?」
黒子「ええ、カズマさんとおっしゃいますの。アルター能力者ですわ」
御琴「あたしのレールガンを、ものともせずに弾いたわ。ま、私も本気じゃなかったけど…」
黒子「まぁ、打撃力だけなら大したものですわ。LV4相当というのも頷けますの。」
御琴「へぇ…。今、アイツはどうしてるの?」
黒子「特別クラスで授業を受けているはずですわ。でも、しょっちゅう逃げ出してるようで、週末わたくしまで補習に協力させられますの」
68 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 01:58:48.20 ID:7yS+G7Mr0
黒子「…ところでお姉様、なぜそんなにカズマさんを気になさるんですの?まさかあの山猿がちょっと強いからって」
御琴「確かに、強いわよね。あの勝負は、どちらかといえば私の負けだわ」
黒子「へ?えと、お姉様、あれは勝負などではなく…」
御琴「学園都市のLV5が、よそ者相手に負けっぱなしッてわけにはいかないわよねぇ」
黒子「…。お姉様、一般人であるお姉様が能力を使って、低俗な諍いを起こしますのは、黒子どうかと思いますの」
御琴「分かってる分かってるって…。ところでアイツの連絡先は?」
黒子「彼は携帯電話が扱えないのでなんとも…ていうか、やる気満々じゃありませんこと!?お姉様!」
レンズマン+幻想殺しって最強じゃね
幻想殺しのせいで使えないが
70 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 02:00:46.63 ID:7yS+G7Mr0
御琴「いいじゃない、教えてよ。今度あんたの買い物に好きなだけ付き合ったげるからさぁー」
黒子「う…、でもでも、ジャッジメントといたしましては…」
御琴「黒子ーお願ーい」
黒子「はぐ…(お姉様がわたくしにお願いをお姉様がわたくしにお願いをお姉様がわたくしにお願いをお姉様お姉様お姉様お姉様お姉様お姉様お姉様…)」
そして黒子は、誘惑に負けた。
71 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 02:04:34.08 ID:trqEEQqLO
追いついた!超支援!
72 :
今更気づいたがスレタイ間違えてる…:2009/11/23(月) 02:05:20.05 ID:7yS+G7Mr0
―――
――
―
―その日の放課後、ジャッジメント第177支部―
黒子「おはようございます」
初春「あ、白井さん、おはよーございまーす」
カズマ「うーす」
黒子「初春、その後どんな様子ですの?」
初春「えーと、昨夜起きた抗争の当事者グループについて、拘束したメンバーを尋問中のようです。まだ大したことは分かってないみたいですね。何せ病院送りの人が多くて…」
黒子、ちらりとカズマを見る。カズマ、そ知らぬ風に目をそらす。
73 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 02:06:01.62 ID:mJcd2mxw0
一方通行に通用すんのって脚本のアルターだけだな
75 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 02:10:08.05 ID:jO4ciUD4O
>>73 マッドスプリクトのやつか
でもほら、格の違いがwww
カズマの最初のアレがLv4なら、最終的にはLv5とか余裕で行きそうな
76 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 02:11:31.62 ID:7yS+G7Mr0
黒子「…とそういえば、カズマさん。お姉様がお話したいそうですの。後で電話していただけます?」
カズマ「ん?お姉様ってーと、昨日の、あー…」
黒子「御坂御琴お姉様ですの。昨日の今日で忘れましたの?」
カズマ「悪い悪い、人の名前覚えんの苦手でよ」
初春「ふふ、私や白井さんの名前も、覚えてもらうのに少しかかりましたよね」
カズマ「面目ねぇ」
77 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 02:14:27.63 ID:trqEEQqLO
最終形態のカズマならパンチで異空間開いて叩き込める。
78 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 02:15:20.12 ID:7yS+G7Mr0
御琴『というわけで勝負なさい』
カズマ『いいぜ』
御琴『…あっさり乗ってきたわね。ちょっと拍子抜け。私のことを知ってる奴で、二つ返事で了解してきたのはあんたが初めてだわ』
カズマ『変な理屈はよく分かんねぇが、要は後腐れなく喧嘩がしたいってんだろ?いいぜぇ、俺そういうの大好きだ』
御琴『気が合いそうだわ…。じゃあ日時は、明後日の放課後、XX交差点そばの河原で』
カズマ『明後日?ツリーなんちゃらとか言うのの天気予報で、雨だっつってたぜ?』
御琴『人通りが少ない方がいいでしょ』
カズマ『なるほどな』
>>77 向こう側からキモい姿で帰ってくる一方さんが出てくるかもしれんぞ
80 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 02:19:05.57 ID:7yS+G7Mr0
―――
――
―
―決闘当日―
あめが ふっている
御琴「逃げずに来たのは誉めてあげるわ」
カズマ「ぬかすなよ。行くぜ先手必勝!衝撃のぉ…」
カズマ、アルターを発動しざま、地面を殴りつけて反動で跳躍、空中から御琴を狙う。
御琴、不敵に笑うと、右腕を突き上げ、天を指差す。
御琴「先手必勝、ね。私も同感だわ。ただ、私の一手は約束の段階で打ってあったけど…」
御琴が指差した雨雲の中で、雷音が轟く。
カズマ「…!お前!このために雨の日に」
御琴「気付くのが遅かったわね」
御琴 の かみなり!
御琴VSカズマ、通算戦績、一勝一敗。
81 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 02:22:24.68 ID:mJcd2mxw0
82 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 02:26:34.83 ID:trqEEQqLO
「『幻想殺し』で社長の大事な玉を殴ったらどうなるの?」っと…
83 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 02:26:47.64 ID:7yS+G7Mr0
―――
――
―
―後日、とある病院―
御琴「ふふ、卑怯って言うかしら?」
カズマ「ふん、別に。だが、底が知れるぜ」
口を尖らせるカズマ、ベッドの上で、包帯ぐるぐる巻き。
黒子「お姉様ったら、大人げないですわ…」
御琴「兵は詭道なり、よ」
カズマ「塀は木と銅…?」
一方さんて精神攻撃ってどうなるの?
85 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 02:30:26.48 ID:7yS+G7Mr0
御琴「じゃあ、お見舞いも済んだし、私帰るね。黒子は?」
黒子「ではわたくしも…」
御琴「あ、そうそう、リベンジマッチならいつでも受けて立つわよ」
黒子「お姉様、カズマさん、ジャッジメントとしましては、能力を使用した私闘は…」
カズマ「望むところだ、後で見てろよ御琴!」
黒子「聞いてませんわね」
黒子「…」
黒子「彼、お姉様の名前を…」
御琴「ん?黒子なんか言った?」
黒子「…いえ、何でもありませんの」
86 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 02:33:50.68 ID:jO4ciUD4O
>>82 「僕の玉ぁ!」って叫ぶね、きっと
まあ上条さんも右手一本じゃあ8つも捌ききれんだろうが
87 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 02:35:05.48 ID:7yS+G7Mr0
―――
――
―
―ジャッジメント支部―
初春「…それにしても」
黒子「どうかしまして?」
初春「カズマさんいないと、静かですねぇ」
黒子「そうですわねぇ…つい秋の終わりごろまでは、これが当たり前だったなんて、信じられませんわ」
初春「白井さん、ちょっと寂しいとか思ってません?」
黒子「うーいーはーるー?何を言い出すのですか、誰があんな山猿…」
初春「だってだって、最近はカズマさんも馴染んできてたじゃないですかー」
88 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 02:39:07.46 ID:7yS+G7Mr0
初春「だってだって、最近はカズマさんも馴染んできてたじゃないですかー」
黒子「まぁ、…確かに、世間で言われてるようないわゆる野蛮人ではないことは、認めてあげなくもなくもないといったところですわ」
初春「いい人ですよ、カズマさん。意外と優しいところあるし、自分より弱い人には噛みつかないし」
黒子「単に反骨心が異常に強いだけで…」
カズマ「ういーす!」
スナック菓子をぽりぽりとかじりながら、唐突に現れる。
初春「カズマさん!」
黒子「あなた…病院は?」
カズマ「退院したぜ!」
黒子「全治一ヶ月の大怪我を一週間で…でたらめですわ」
89 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 02:43:15.39 ID:ljDHMNxVO
ここまで我慢して読んだのに前フリ長すぎ
いつ上条さん出てくんだよ
それだけ教えろ
90 :
>>89出ねぇ。:2009/11/23(月) 02:44:44.37 ID:7yS+G7Mr0
カズマ「ういーす!」
スナック菓子をぽりぽりとかじりながら、唐突に現れる。
初春「カズマさん!」
黒子「あなた…病院は?」
カズマ「退院したぜ!」
黒子「全治一ヶ月の大怪我を一週間で…でたらめですわ」
初春、カズマのスナック菓子を指差して、
初春「それは?見かけない商品ですが」
カズマ「ああ、入院中暇だったんでな。懸賞とか試供品とか、端から応募してたんだ。手紙書くだけでいろいろタダでもらえんだぜ、字を覚えといてよかったと思ったのは初めてだ」
黒子「運動もせずに食べるだけだと、太りますわよ?」
カズマ「お前にもやるよ」
カズマ、袋を差し出す。黒子、中身を見る、チョコでコーティングされた豆のようなものが数粒だけ残っている。
黒子、ため息。
91 :
tyottoミスった:2009/11/23(月) 02:46:10.72 ID:7yS+G7Mr0
「わたくし、入院していなくても不必要なカロリーは摂りたくありませんの」
袋にぷーっと息を吹き込む。端をきりりと縛って、膨らんだその袋を
カズマ「あ、黒子待て」
ぱん、と叩いた。
バンという音がして、袋が破裂する。黒煙が立ち上った。
黒子「…ケホ」
カズマ「そいつはカンシャク玉みたいになっててな…」
黒子「あなたの頭はどうなってますの。胃は!」
カズマ「食べ方にコツがあるんだ。新商品だとさ」
黒子「その会社の商品開発担当をしょっ引いてやりたいですの…」
初春「ふふっ、やっぱり白井さん、カズマさんがいた方が楽しそうです」
黒子「うーいーはーるー、あなた頭の外ばかりでなく中までお花畑になってるんですの」ムシリムシリ
初春「きゃあああ花はむしらないで下さい花は!」
なに、出ねぇのか。
93 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 02:48:41.14 ID:Yi1itz2p0
まぁカズマは素殴りでも強いし
なにより説教がきかないから…
かなみも劉邦も上条さんもでないだと
クーガーの兄貴もこれじゃあ厳しいな
95 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 02:52:11.29 ID:7yS+G7Mr0
―――
――
―
―巡回中―
黒子「で、お姉様にまた挑むんですの?」
カズマ「ああ、もう申し込んだ。次の週末だ」
黒子「無駄なことですのに。勝てるとお思い?」
カズマ「無駄かどうか、勝てるか負けるか、それはお前の決めることじゃねぇ」
96 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 02:52:51.06 ID:mJcd2mxw0
>>1 がんばって色々ねじこむんだ!
かなみちゃんだけでも・・・
カズヤは御琴と同じタイプだと思うがね、
98 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 02:56:33.22 ID:7yS+G7Mr0
黒子「お好きに。でも、どうやって約束をとりつけたんですの?」
カズマ「電話さ。二つ返事だったぜ」
黒子「わたくしがいくら言っても覚えなかった携帯電話の操作法も、お姉様のためなら覚えられるんですのね」
カズマ「ま、いい女ではあるな」
黒子、思わず足を止める。カズマの横顔を凝視。
カズマ「…ん?どうかしたか?」
黒子「ああ…いえ、何でもありませんわ」
黒子(「いい女」ってどういう意味でしょう、いい女って…)
99 :
>>96書き溜め済んでるから無理だ、後で1から乗っ取って書いてくれ:2009/11/23(月) 02:59:41.87 ID:7yS+G7Mr0
出てこない人たちの話・1
かなみ「カズ君…離れてても、気持ちは一緒だよ。ずっと待ってるからね…」
打ち止め「たとえどこに行こうと、あの人の帰ってくる場所はここって、ミサカはミサカは長年連れ添った古女房みたいなことを言ってみる」
かなみ「…」
打ち止め「…」
かなみ・打ち止め(何かシンパシーを感じ(ます)(るってミサカはミサカはサイコメトリーじみたことを胸中つぶやいてみたり))
100 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 03:03:07.39 ID:7yS+G7Mr0
カズマ「よう、あれうまそうだな、ちょっと休憩していこうぜ」
カズマ、移動屋台型のクレープショップを指差す。黒子の返事を聞く前に買いに行ってしまう。
カズマ「買わねーのか?」
黒子、好物を前に逡巡を見せるも、かろうじて耐える。美容こそ正義、一時の快楽は悪魔の誘惑、今のカズマは悪魔の手先だ。
黒子「高カロリー過ぎですの。太りますわよ?」
カズマ「腹が減って動けないよかマシだ」
カズマ、クレープを買うと、ベンチに座る黒子の隣に腰掛ける。
一口、二口で大半を食べ終える。残りを口の中に放り込むと
カズマ「美味いなこれ。もう一個買ってくる」
黒子は結局二個目を買いに行くカズマについて列に並び、カズマにからかわれた。
101 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 03:03:17.54 ID:zNSzWdRiO
102 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 03:05:01.92 ID:mJcd2mxw0
103 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 03:08:04.57 ID:7yS+G7Mr0
カズマ「…あれからドンパチはねーのか?」
黒子「ええ、小康状態、といったところですわ」
カズマ「だからこうやってのんびりしてられるってわけだ」
黒子、カズマに見つめられていることに気付き、やや緊張。
やがて、彼が見つめているのは自分が食べているクレープだと気付く。彼のそれは既に無い。
少し落胆。落胆している自分に気付き、動揺、それを隠すべく
黒子「差し上げますわ」
クレープをカズマに押し付ける。
カズマ「お、悪いな」
カズマ、笑顔を見せて受け取ると、半分ほど残っていたそれを二口で食べきった。
黒子(…間接キス)
唐突に気付いて、黒子、激しく赤くなる。なぜ自分がそれほど動揺しているのかもわからない。
104 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 03:13:19.31 ID:7yS+G7Mr0
―――
――
―
―週末、決闘二回目―
空は快晴、雲ひとつ無い。
カズマ「この天気じゃ、そうほいほい雷は呼べねぇだろ」
御琴「まぁ、そうかもね」
カズマ「卑怯と思うかい?」
御琴「まさか。でも、底が知れるわ」
カズマは、へ、と不敵に笑うと、アルターを発現。その体から虹色の燐光を発し、周囲の地面や小石が金属が割れるような音を立てて分解、右腕へと渦を巻いて集まっていく。
カズマの右腕が、そこだけ鎧を着けているような金属光沢を放つ。
元の腕の筋肉の曲線を強調したような、マッシブな金色の腕、指先まで赤銅色の手甲に覆われた拳、
それと同じ色の羽根が3枚、最後に背中に現れる。
105 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 03:20:07.37 ID:7yS+G7Mr0
カズマ「衝撃の!ファーストブリット!!」
羽根の一枚が砕け散り、二次色の粒子がその根元付近から噴き出す。カズマ、独楽のように横回転しながら御琴へ殺到する。
御琴「今回は…手加減は無し!」
御琴もレールガンで応戦する。前回超音速程度だった初速が、今回は音速の3倍近くまで加速されている。
激突、轟音。
衝撃波で大地がクレーター状に陥没し、川の水が吹き飛ぶ。
黒子「はぁ…」
やりすぎにならないようにの見張りがてら、立会人を務める黒子はため息を漏らした。
黒子(お姉様もカズマも…なんて楽しそうなのでしょう)
黒子(わたくしといるときより、二人ともずっと活き活きとしているように見えますわ)
憂鬱であった。御坂御琴が楽しそうなのは喜ぶべきことだ。
しかし、この決闘もどきを通じて彼女にカズマが接近しすぎるのは、どうしても歓迎できない。
カズマがお姉様につく悪い虫にならなければいいが。
そんな思いと同時に、あるいは裏表に、「カズマに」御琴が接近していることもどうしても面白くないのだ。
黒子自身は、決してそれを認めようとしないが。
106 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 03:23:40.49 ID:DpiY+Jnb0
ぜひ完結までノンストップで
俺は寝るが
107 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 03:26:46.59 ID:7yS+G7Mr0
その勝負は、結局カズマが勝った。
御琴が牽制に放った砂鉄の鞭の攻撃に対し、防御より攻撃を優先することで裏をかいたのだ。
砂鉄の鞭は砂鉄を電磁力で操り高速振動させることで、金属板すらバターのように両断する。
御琴は、突進してくるカズマはそれをかわさざるを得ないだろうと考え、体勢を崩したところを二の矢で仕留めるつもりだった。
カズマは敢えて防御無しでそれを受けた。結果彼はアルター化していた右腕を斬り飛ばされたが、突進の勢いは死ななかった。
カズマはそのまま御琴に突っ込みながら、アルターを再発現、斬り飛ばされた右腕と砂鉄の鞭を分解して、繋がった状態の右腕に再々構成、拳を叩き込んだ。
御琴はかろうじて砂鉄を操ってガードし、直撃は免れたが、それでも今度は彼女の方が病院送りになった。
その後カズマは激怒した黒子に、半日ほどコンクリート壁に埋め込まれた。
108 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 03:28:30.35 ID:Yi1itz2p0
* いしのなかにいる *
109 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 03:32:30.78 ID:7yS+G7Mr0
―――
――
―
―後日、御琴の入院する病院―
黒子「おっ姉っ様ー!!黒子がお見舞いに参りましたわー!!」
御琴「あ、黒子ー。いらっしゃーい」
今日も御琴の加減は良さそうだった。
大事を取って入院しているが、実際大怪我ではあるのだが、主なものは骨折であるので、ギプスさえきちんとすればすぐに退院できるとのことだった。
しかしそれより重大な問題が、病室に発生していた。
カズマ「よう」
黒子「…なぜあなたがここにいるんですの?」
カズマ「見舞いにきちゃいけねーか?ま、俺の方はもういい、じゃーな御琴」
御琴「またね」
110 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 03:36:14.49 ID:7yS+G7Mr0
黒子「ずいぶん、彼と気安げにお話になるんですのね」
御琴「うん?まーね。馬鹿だけど、いい奴よ」
黒子(知っていますわ、お姉様よりずっと。決闘以外の場面では、わたくしの方がずっと多く一緒に過ごして…)
黒子(今わたくしは、どっちに嫉妬しているんですの?お姉様と仲良くなりつつあるカズマに?それとも…カズマと仲良くなりつつあるお姉様に?)
御琴「それにほら、私が、ある程度本気で考えないと勝てない、そんな相手で、かつ気安く喧嘩の相手をしてくれるのって、あいつくらいだし」
黒子「『喧嘩』なんて…そんな低俗な単語、お姉様には相応しくありませんわ」
御琴「そうかしら。でも確かに、あいつのがうつったのかも」
へへへ、と御琴は恥ずかしそうに笑う。
黒子は思わず目を逸らした。この笑顔を見るのが、何故か、辛い。
111 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 03:39:39.89 ID:eARwsoGt0
兄貴も出てほしかったけど我慢する
この時って右手切れても大丈夫なんだろか
113 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 03:41:00.30 ID:7yS+G7Mr0
黒子「けれど…信じられませんわ。確かに彼の能力は強力ですが、あくまでLV4相当の力のはず。LV5のお姉様と、どうしてこうまで互角なのでしょう?」
御琴「能力の質とか、才能の問題だと思うな」
黒子「才能なら、お姉様が負けているわけがありませんわ」
御琴「なら、戦う本能の強さ、と言い換えてもいいかもね。アルター能力がどうして発現するか知ってる?」
黒子「この世ならざる物理法則の支配する別の宇宙、通称『向こう側』の力、でしたっけ?」
黒子「この世で唯一、偶然にその『向こう側』との一時的に接続が生じたのが、二十数年前、連経済特区での、再隆起現象」
御琴「そう。以降、そこで生まれる子供達の一部は、先天的・無意識的に『向こう側』とアクセスする方法を知っている。それがアルター能力者」
御琴「だからアルター能力は、本人の意思の力・特性がものすごく強く作用する。カズマのあれは『立ち塞がるものを打ち砕く』という意思の発現」
黒子「戦うため、それだけのために生み出された能力、というわけですのね」
御琴「要するに、私はあいつほど喧嘩馬鹿にはなれないってこと」クスクス
黒子「ふふふ、それは仕方ありませんわね」
114 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 03:48:24.11 ID:i+6rg3y/0
スクライド死蘭がしえん
115 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 03:50:31.81 ID:7yS+G7Mr0
黒子「けど、いつまで続けるおつもりですの?今のところこの程度の怪我ですんでますけども、いえ、この程度、というには重過ぎますわ。次はどうなってしまうか」
御琴「大丈夫よ、あいつも私も手加減してるし」
黒子「そうなのですの?」
御琴「ええ、『当たり所が悪ければ死ぬかも』くらいの攻撃はしてるけど、『殺す』ってつもりで撃ってないもの」
黒子「それは手加減と言うのですの…?」
御琴「あっちもそうよ。っていうか、あっちはもっと露骨に手加減してるっぽい」
黒子「と言いますと?」
御琴「あのアルター、完全な形じゃないんだって」
黒子「お姉様相手に…ですの?」
御琴「第二段階のアルターは、体にかかる負担も威力も大きすぎるからって、さっき教えてくれたの。でも、次は見せてくれるってさ」
御琴「こっちに来て見せるのは、私が初めてだって」
御琴、またはにかむように笑う。
黒子「…」
胸が痛い。ひどく痛い。
116 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 03:51:30.46 ID:8l4sSXak0
保守
117 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 03:53:14.40 ID:Yi1itz2p0
意外とまだ続くのか?
118 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 03:54:22.10 ID:i+6rg3y/0
黒子かわいい!
119 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 03:55:24.88 ID:7yS+G7Mr0
―――
――
―
カズマと御琴に、共有する秘密が出来る。
今までそんなものは無かったのに。
自分だけが知っていて、御琴は知らないカズマの顔、秘密、性格、そういったものがたくさんある。
三白眼は笑うと意外なほど人懐こく見えること。意外と甘いものが好きなこと。算数が嫌いなこと。社会のルールは破っても、自分の中のルールは意地でも曲げないこと。
当然だ。
ジャッジメントとして、あるいは友人として、学園都市でカズマと一番多く時間を共有してきたのは、間違いなく自分、白井黒子なのだから。
それなのにもうすぐ、カズマは御琴にだけ、彼のアルターの本当の姿を見せる。
そんなの、嫌だ。
120 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 03:59:47.96 ID:7yS+G7Mr0
―――
――
―
―二週間後、夕刻、決闘三回目―
今回、黒子は都合が悪いといって立会人を辞退した。
いい加減目立つので、街外れの建設途中で計画が廃棄された未整備地区に場所を変更した。
ここなら滅多に人は通らない。
はずだったのだが。
御琴「いくらなんでもアンチスキル来るのが早過ぎない?」
カズマ「ちっくしょーまだ始めてもいねえっつーのによー」
二人が待ち合わせ場所に到着し、いざ始めんとしたところに、アンチスキルの声がしたのだ。
「アンチスキルだ!お前達を能力無断行使、及び決闘未遂により、拘束する!」
ぼやきながらも二人は駆ける。幸いまだ包囲は完成していないようだ。
顔は見られていないから、このまま脱出できればお咎め無しで済む。
と、御琴、行く手に小柄な人影を見る。こちらに気付いていない。あれは…
121 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 04:05:05.31 ID:7yS+G7Mr0
御琴「黒子?」
カズマ「ああん?」
コンテナの陰から様子をうかがっていた黒子、背後からの声にぎくりと動きを止める。
御琴「…あんた、なんでこんなところに」
黒子「あ…え…」
御琴「…!まさか、あんたが通報したの?」
カズマ「そうなのか?」
黒子「!!」
何も言わずにテレポート。
カズマ「あ、おい!」
御琴「どうしたのかしら、あの子…」
カズマ「…」
「居たぞー!まてーい」
御琴「やっば、逃げなきゃ!」
122 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 04:08:44.54 ID:7yS+G7Mr0
―――
――
―
―一時間後、初春の部屋―
部屋の主は困ったように、彼女のベッドをうつぶせに占領する同僚を見ていた。
初春「白井さーん、いったいどうしちゃったんです、こんな時間に」
黒子「初春…何も言わずに、しばらくここに置かせて欲しいですの…」
初春は、同僚のいつもからは考えられないほど弱々しい声に内心驚く。
初春「そ、それは構いませんけど…。せめて御坂さんに連絡を、」
黒子「やめて!」
初春「え?」
黒子「お姉様には…お姉様とカズマには、私がここにいるってことは秘密にしておいて欲しいんですの」
初春「白井さん…」
123 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 04:10:59.37 ID:QTILSsceO
劉邦のがジャッジメントだ!セリフ合う
124 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 04:11:21.36 ID:7yS+G7Mr0
初春がさらに何か問おうとしたとき、二つの携帯着信音が同時に部屋に響いた。
黒子の、そして初春の携帯が同時に鳴り出したのだ。
黒子は、もしや御琴かカズマからではないかと、携帯を取り出すのを一瞬躊躇する。
初春は即時に確認、ジャッジメント本部からの連絡である事を知る。
初春「はい、初春です…はい…了解しました」カチ
初春「白井さん、XX地区の廃墟で、大規模な抗争です。私はバックアップに向かいますが…白井さんはどうしますか」
黒子「…、行きますわ。当然。」
ここで役目からも逃げては、もうきっと立ち直れない。
立ち向かわなければ、自分の弱さに。
125 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 04:16:33.02 ID:7yS+G7Mr0
―――
――
―
―深夜、事件現場付近のビル屋上―
まだカズマは来ていない。御琴も。
御琴は一般人、本来いてはいけない人間なのだから、当然ではあったが。
しかし、いずれはどちらもここにやってくるに違いない。
こういったことを、知っていて放置できる人間じゃないのだ、どちらも。
そう黒子は知っていた。
愛すべき人間性、ある意味で、バカっぽさ。
そんな彼らを裏切ったのだ、自分は。
初春『現場にいる能力者は、恐らく20人以上、無能力者を含めると50人近くによる抗争です…。少なくとも2人の大能力者(LV4)がいます』
初春『外から能力が観測されていないと言うだけで、恐らく廃ビルの中にはもっとたくさん高位能力者がいると思われます。アンチスキルも突入しあぐねているようです』
初春『危険ですから、くれぐれも慎重に行動してくださいね。増援を待って…白井さん!?』
黒子「待っていられませんわ」ヒュ
黒子(どんな顔をして増援でやってくるであろうお姉様や…カズマに会えというんですの…)
半ば自棄気味に、黒子は廃ビル内にテレポート、突入する。
126 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 04:17:02.01 ID:VpGuyaHw0
保守
127 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 04:19:15.30 ID:7yS+G7Mr0
廃ビルの中では、各階の要所を4つのグループが占拠し、様々な思惑から動かず、動けず、膠着状態になっていた。
黒子が突入したのは、最上階窓の側の、人がいないと思しき部屋の中。
確かにそこには誰もいなかったが、すぐ隣の廊下にいた感知系能力者が、テレポートによるAIM力場異常を探知し、黒子の存在は知られてしまった。
「突入してきたぞ!」
それからは蜂の巣をつついたような騒ぎになった。
黒子は投降を呼びかける暇も無く戦った。
サイコキネシスに頭を割られそうになり、クレボヤンスにカズマの幻影を見せられ、無能力者に殴られて、なお戦った。
しかし、ついに一人の大男に組み敷かれて、動けなくなってしまう。
128 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 04:23:40.08 ID:7yS+G7Mr0
大男が酒くさい口を近づけて告げる
「俺はLV2のテレポーターさ。ま、あんたからしたらゴミみたいな能力だな。」
「だが、同じテレポーターが相手なら、こうやって触れて押さえつけちまえば、能力を封じられるんだ」
「よくやった!」 「捕まえたぞ」 「女?」 「ジャッジメントめ」
野卑な声が上がる。
黒子は渾身の力でもがくが、相手は大男でどうにもならない。口元を片手で押さえられ、声すら出せない。
黒子「ふー!んー!」
「ぶっ殺しちまえ!」
周囲の一人がわめく
「まぁ待てよ、よく見りゃ、結構な上玉だぜ?」
「ガキじゃねぇか、変態め」
「構うもんか、穴はある」
129 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 04:26:01.14 ID:7yS+G7Mr0
「見ろよこの下着、やらしーぞ」
黒子「んー!んんー!!」
黒子の顔が青ざめる。のしかかられている為本人からは死角になっているが、
暴れた拍子に短いスカートがはだけ、下着が露になっているのだ。下腹部と腿が夜の冷気に曝されている感覚。
黒子(布の擦れる感覚で、テレポートの位置演算を邪魔されないように、あえての選択ですの)
黒子(百歩譲って見られるのを許すとしても、相手はお姉様だけですわ!)
自分はこのままこいつらにいいようにされてしまうのか。
それを許容しろというのか、それほど自分は無力なのか。
黒子(冗、談、じゃ、ありませんわ)
怒りを込めて、無理やり口を開き、口を押さえる手に噛み付いた。
「いってぇ!この、ガキ!」
大男は思わず手を離し、その手で黒子の頬を張る。
130 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 04:26:28.61 ID:mwvjusG2O
支援支援
131 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 04:28:44.19 ID:7yS+G7Mr0
しかしできる抵抗もそれで打ち止めだった。もう、何もできない。
黒子、悔しさのあまり涙が溢れる。
黒子(お姉様…不本意でございますが、黒子はこれまでのようです。申し訳ございません…)
黒子(…あなたとも、あんな形で別れたくなかった)
黒子「カズマ…!」
しかし次の瞬間、廃ビルの壁がミサイルの直撃を受けたかのように吹き飛んだ。
黒子を取り囲んでいた男達が巻き添えを食って投げ出される。
崩れた壁の向こうに、虹色の燐光。
黒子「…カズマ?」
カズマ「あいよ」
132 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 04:30:35.58 ID:jO4ciUD4O
あいよキタ━(゜∀゜)━!
133 :
もう残り少ないし連投しよう規制喰らったらもしもしつかうし:2009/11/23(月) 04:30:50.97 ID:7yS+G7Mr0
全く無造作に、カズマは横たわる黒子に歩み寄ると、黒子にのしかかったまま呆然としている大男を蹴り飛ばした。
大男は轢かれたヒキガエルのような声を出す。
カズマ「あーあー、派手にやられたな」
返事を聞く前に黒子を抱え上げる。左腕一本で丸太でも抱えるように。
黒子「えと、あの、助けてくれるならせめて両手でぇぇぇぇぇ!!」
黒子が言い終わる前に、カズマは右腕を床に打ちつけ反動で跳躍、黒子は舌を噛みそうになる。
数件離れた廃建築物の屋上に、飛び立ったときのように床を破壊しながら着地。
衝撃でまた舌を噛みそうになった黒子を下ろす。
黒子「…他人の能力で移動させられるって、結構怖いものですのね、次から気をつけますわ、うぷ…」
カズマは、改めて黒子の様子を見る。口から出る言葉は軽妙だが、服も手足も傷だらけ、顔には痣、涙の痕まで。
カズマ、無言で黒子に背を向け、再び廃ビルに向き直る。
カズマ「黒子、ここで待ってろ」
黒子は、その静かな声に込められた巨大な怒りを感じ取った。声をかけられない。
134 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 04:30:57.27 ID:mJcd2mxw0
あいよイイヨォ
135 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 04:31:56.29 ID:7yS+G7Mr0
アルター化した右腕を身体の真横、水平に伸ばす。
カズマ「あいつらもお前も運がいい、コイツを見せんのは、こっちじゃ初めてだ」
黒子「え?」
破裂音、周囲の廃材が爆ぜ、虹色の粒子となってカズマに、水平に伸ばした右腕に集まってゆく。
カズマのアルターが、形を変える。
顔の右半分を覆うように金色の装甲が現れ、肩のユニットがより無骨に大きく。
腕部に大きな違いは無いが、拳を覆う赤銅色の手甲には掌よりやや大きめの、円盤状のユニットが追加されている。
そして背中にあった3枚の羽根は、融合して金色の一枚羽の風車に。
黒子「…」
雄々しさ、猛々しさ、圧倒的なエネルギー。黒子は息を呑む。
136 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 04:34:55.90 ID:8j6o6hC1O
追い付いた
上条さん…出ないのかザンネン
137 :
早速さる食らった:2009/11/23(月) 04:39:06.40 ID:Cj6WLjxPO
カズマが拳を握る、人差し指から順に小指までを掌に折りこみ、最後に親指で締める。
皮ひもを絞るような音を立てて、握りこむ。拳の円盤状のユニットが開放され、光が渦を巻く。
カズマ「シェルブリット・バースト…!」
カズマの身体から、金色の光があふれ出す。
次いで背中の風車が回転を始める、それはどんどん加速し、風切音が高くなる。
やがて身体が浮かび上がる、ヘリコプターのように、しかしもっと爆発的な加速。
地面を毛嫌いする生き物のように身震いし、怒りを大地に叩きつけるように上昇、
空中の一点から、今度はまっすぐに廃ビルに向かって飛び込んでゆく、黄金の尾を引いて。
矢のように?いや。黒子は思う。
矢のようなスマートなイメージではない。もっと無骨で力強く、そう、まるで隕石だ。
金色の流れ星。
138 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 04:39:58.72 ID:5zGMhuaqO
全身形態じゃないのか
139 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 04:40:33.17 ID:mJcd2mxw0
劉邦も出ないのかい?
140 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 04:41:42.21 ID:8j6o6hC1O
やっぱさるだったか
参考までに聞きたいんだけどこれ全部で何kbになった?
141 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 04:42:43.86 ID:Cj6WLjxPO
着弾。
これまでとは比較にならない、音波を肌で感知できるほどの衝撃音と、大火事でも起きているかのような土ぼこり。
それがはれたとき、もうそこにビルは建っていなかった。
142 :
>>140 43kbくらい:2009/11/23(月) 04:45:01.97 ID:Cj6WLjxPO
カズマ「終わったぜ。…傷、痛むか?」
戻ってきたカズマが、黒子の隣に腰を下ろしながら言った。
黒子「聞くならさっき聞くべきだったと思いますの」
カズマ「憎まれ口叩けるなら、大丈夫だな」
黒子「その…ありがとう。おかげで助かりましたわ」
カズマ「しおらしいじゃねぇか」
黒子「それと…」
カズマ「ん?」
黒子「決闘、邪魔してごめんなさい…」
143 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 04:47:47.47 ID:8j6o6hC1O
144 :
あと2:2009/11/23(月) 04:48:13.34 ID:Cj6WLjxPO
カズマ「…別に、喧嘩に横槍が入るなんざ、よくあることさ」
黒子「…」
黒子は、カズマの言葉にホッとすると同時に、じわりと怒りがこみ上げてくるのを感じる。
すなわち、コイツ、理由を訊かないで済ませる気だ、と。
気づいているのに、知らないで済ませるつもりだ。
理不尽だとは分かっている。自分が隠そうとして逃げ出したんだから、彼のそういう行いは、むしろ気遣いだろう。
どちらかと言えば、間違いなく自分が悪い。
それでも、これでは収まらない。
145 :
あと1:2009/11/23(月) 04:52:22.82 ID:Cj6WLjxPO
黒子はカズマの横に、彼に背を向けて座り込む。
そのまま肩からしなだれかかってやる。丁度彼の胸に頭を乗せて見上げれば彼の顔が見えるように。
そして彼の胸元に、顔をこすり付ける。甘えるように。
カズマ「お、おい」
困ってる困ってる。黒子は怒りが消え、代わりに嬉しさがこみ上げてくるのを感じる。
黒子(きっとお姉様は、戦いの中で、わたくしの知らないカズマを見つけていくのでしょう)
146 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 04:53:05.00 ID:8j6o6hC1O
あとちょいか
頑張れ
147 :
ラスト:2009/11/23(月) 04:53:37.31 ID:Cj6WLjxPO
黒子(でも、こんな困った顔をさせられるのは、きっと、わたくしだけ)
―了―
面白かった乙
149 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 04:56:25.38 ID:8j6o6hC1O
>>1乙
面白かったよ!
贅沢言うと上条さんvsカズマが見たかったな
150 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 04:59:38.53 ID:Cj6WLjxPO
先週半ばくらいに黒子スレとサザエ×スクライドスレ見つけて発作的に書いた。
今見たらその黒子スレまだ残っててしかも初春スレになってた何を言ってるか分かんねーと思うが(ry
素材は良いと思うんだが食い合わせが悪いのか、文章力が無いのか。どちらかと言うと後者っぽいのが気に入らない。
夜まで残ってたら色々突っ込みに答えたいと思う。番外編やりてーなぁ。
だれか乗っ取って書いてくんねぇかなぁ。
151 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 05:03:54.94 ID:8j6o6hC1O
サザエさんXスクライド…だと…?
カズマ「ファーストブリットォ!」
カズマ「なっ!?残像だと!?」
波平「左様」
こんなんか
152 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 05:05:11.95 ID:7yS+G7Mr0
アナゴ「行くは、破壊。来るは、破壊。全て、破壊」
こんなの
153 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 05:07:03.49 ID:8j6o6hC1O
何その脳内再生余裕なのwww
154 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 05:08:20.48 ID:mLEYMQDD0
乙
今更ながら
>>26の「みのりさーん!…」 「このりです。…」でくそわろた
支援
156 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 05:24:43.46 ID:1ByAJR860
乙
一番最後にシェルブリッド出すあたり、この
>>1は分かってる
目玉焼きか
みんな何かける?
誤爆
159 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 05:34:23.81 ID:5Sh/Qg/PO
>>1乙
かなり面白かったぜ
欲を言うとかなみちゃんを出して欲しかった
>>157 醤油
160 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 05:40:10.83 ID:db+ZSHhRO
白井黒子「アブソープション!」
161 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 05:47:51.70 ID:art+FPb1O
白井黒子「ホワイトトリック!アーンドブラックジョーカー!!!」
162 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 05:48:31.21 ID:mJcd2mxw0
キョウジww
乙!
164 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 06:03:09.53 ID:Cj6WLjxPO
うわぁそういえば白黒だw!
なんで気がつかなかった
>>159 かなみ出したら黒子と競合するもの
おれKJさんみたいな、鈍感フラクラ型主人公嫌いなんさ
特にKJさんはしゃべり方から傲慢な正義感から大嫌い
カズマなら、ある程度フラグ立ってたら、「てめぇは俺の女だ!」くらい言ってくれそうじゃん。
165 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 06:12:22.46 ID:7IOMfXGh0
今読み終わった
>>1乙
第二形態どまりでよかった。最終形態までいったらもう劉邦だすしかないからな
166 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 06:36:22.52 ID:mZo2mCQbO
最終形態はチートだからな
禁書キャラじゃ相手になりそうにない
167 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 07:20:29.72 ID:c+lj1bZQ0
斬新だった面白いw
カズマが戦いを求めてジャッジメントっていうのも意外性があっておもしろいw
169 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 08:05:32.31 ID:5oY6gfKFO
ほ
170 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 08:16:04.55 ID:kyEGBkK2O
漫画版のスクライドって確かカズマボロボロだったよな・・・
171 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 09:35:20.87 ID:iY9V0A9bP
暇だから書く
空港。
学園都市で暮らす人間にとっては、あまり馴染みの無い場所に私は立っていた。
「全く、迎えの人はどこにいますの?」
私の隣で不機嫌そうにしているのは、後輩でルームメイトの白井黒子。
どうやら、自分達が到着しているというのに、迎えの人間が誰もいないのに腹が立っているらしい。
「お姉様を待たせるなんて許せませんの!」
違った。
この子は――黒子は、『私を待たせている』相手に対して怒っているようだ。
慕われて悪い気はしないのだが、正直……むずがゆい。
「まあまあ、怒っててもはじまらないでしょ」
「でも……」
そう、怒っていてもはじまらない。
何せ、今、私達がこの場所に居るのは、単なる女の子同士の仲良し旅行でもなければ、
ツアーの案内人を待っているのでもないのだから。
なだめられた事でそれを思い出したのか、黒子はいくらか落ち着きを取り戻したようだ。
これから会う相手に対して、最初から友好的でない態度をとっても仕方ない。
「……まさか、お姉様に悟されるとは」
「……それ、どーいう意味かなぁ〜?」
「べっ、別に他意はありませんのよ?」
黒子は、誤魔化すように笑ってみせた。
完全独立自治領、連経済特別区域。通称、『ロストグラウンド』。
かつて、日本の神奈川県と呼ばれていた中心地の横浜を中心に、
自然現象では有り得ない程のエネルギーによって、大規模な隆起現象が発生した。
それによって、首都圏全域の政治、経済の機能がストップ。
現在では復興しつつあるものの、市街地とそれ以外では、極端に生活様式に差が出ている。
……と、これが私が学校で習った連経済特別区域に関しての知識だ。
正直、実際にこの場所に来るとは想像もしていなかった。
むしろ、誰が考える?
陸の孤島の学園都市から、本当に島として独立した所へ行くなんて!
‘上’がレベルが上がる可能性があるから行けって言ったから仕方なく来たけど、
正直今すぐにでも帰りたい。
――勝ちたい相手も居るし。
「お姉様?」
「へっ!? なっ、何?」
「考え事をするのは良いとしても、その、少し表情に険がありましたので……」
しまった。
‘アイツ’の顔を思い出していたら、なんだか女子中学生として見せられない、
不敵な笑みを浮かべてしまっていたみたいだ。
――と、
「御坂美琴さんに、白井黒子さんですね?」
いつの間にか、紫色のサングラスをかけ、
逆立てた髪に銀色のラインの入った男が私達の前に立っていた。
「お迎えにあがりました。HOLDのストレイト・クーガーです」
「御坂美琴です。今回は宜しくお願いします」
「白井黒子です」
男――ストレイト・クーガーに対して、余所行きの態度で接する。
第一印象というのは大事だ。
待たされたことの不満をぶつけて、いらぬ波風を立てる必要はないだろう。
これでも優等生なのだ、私は。
「詳しい話は車の中でしましょう。
ここでは、どこで誰が聞いているともわからないので」
クーガーは、かけていたサングラスを目からはずし、触覚のような前髪にかけた。
それがあまりにも自然な動作だったので、普段もこうしているのだろうと推測。
……それにしても、愛想の無い奴だ。
「はい。それじゃあ、宜しくお願いします」
「……」
黒子は無言。
どうやら、クーガーの事が気に入らないようだったが、
それを態度に出さなかったので後で褒めてあげた方が良いかもしれない。
「こちらです」
クーガーは私達に背を向けると、振り返らずにそう言って歩き出した。
ほ
・ ・ ・
目的地――HOLDの本部へと向かう車内には、気まずい空気が流れていた。
というのも、運転席でハンドルを握る男が、淡々とした応対をしないからだ。、
こちらから話を振れば答えるのだが、相手から話を振ることは無い。
「……ゲストに対する態度じゃないでしょ……!」
「……同感ですわ」
後部座席でひとり、いや、ふたりごちる。
勿論、前の無愛想な男には聞こえないように、だが。
何の気なしに、窓から外を眺めてみると、
学園都市とまではいかないまでも、中々に近代的な街の様子が見て取れた。
むしろ、一般的な都市よりも生活水準は上ではないだろうか。
そう、黒子に話を振ろうとした瞬間、
「お二人は、超能力者、ですよね」
クーガーが、はじめて話題を振ってきた。
もしかしたら、ただ、口下手なだけだったのではないだろうか。
ならば、せっかく話のきっかけをあちらから示したのだから、
それを無下に扱うのも悪い。
「ええ。私が電撃使い――エレクトロマスターで……」
「私が空間移動能力者――テレポーターですの」
相手が既に資料で知っているであろう事柄をあえて口に出す。
会話の糸口、というやつだ。
こっちがわかりやすい話の広げ方のヒントをあげたんだから、
ちゃんとやりなさいよね、クーガーさん。
「はい、知ってます。
美琴さんがレベル5で、黒子さんがレベル4だと資料にありました」
コイツ、わざとやってるの?
しかし、いきなり名前で呼ばれた事で少々面食らってしまった。
苗字で呼ぶ、という習慣はあまり無いのかもしれない。
それが、クーガーという個人の習慣か、
ロストグラウンドの人間の習慣かはわからないけれど、
出来れば後者であっては欲しくないものだ。
「お二人とも、どこまで話を聞いていますか?」
「どこまで、とは?」
「あぁ、すみません。質問を短縮しすぎました」
クーガーは、‘こちらを向いて’ペコリと頭を下げた。
「ちょっと!? 前! 前見なさいよ!?」
「! これはお姉様に抱きつくチャンス!?」
どさくさに紛れて、黒子が何かを口走った。
いざとなれば黒子のテレポートで脱出出来はするから危険は少ないけれど、
それでも心臓に悪い事に変わりはない。
「――『アルター』について、どこまで聞いていますか?」
クーガーは私の抗議を受けてか、前を向きなおし、質問を続けた。
178 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 11:03:21.76 ID:mZo2mCQbO
私怨
精神感応性物質変換能力――通称、アルター能力。
自らの意思により、周辺の生物以外の物質を原子レベルまで分解、
そして、各々に合わせた形状へと再構成する能力。
ロストグラウンドで出生された新生児に極稀に見られる能力であり、
年々アルター能力を持つ新生児の数は増え続けている。
ここまでだと、地域限定の超能力と言えなくも無い。
だが、学園都市の調査によってわかったのは、
アルター能力は超能力ではない、という結果だった。
レベルを上げるにしても、学園都市で行われる通常のカリキュラムでは不可能。
それどころか、超能力の測定が軒並みレベル0どころか、
超能力の片鱗すらも見られないというのだから。
……どうやって調査したのかは知らないが、
ロストグラウンドに来るにあたって、その程度の知識はもたされた。
これでも私はレベル5。一応は、大事にされている。
「実際に、アルターを見たことは?」
「それは……ありません」
「そもそも、私達はそう気軽に学園都市の外に出る事が出来ませんの。
それは、アルター能力者の方も同じでしょう?」
黒子が、私のフォローをするように言った。
「なるほど、それもそうだ」
納得と言わんばかりに、クーガーは深くうなずいた。
心なしか、窓の外を流れる景色が速くなっていた。
「ですが、知識はただの知識にすぎません」
気のせいではない。
車の走る速さが、確実に速くなっている。
「スピードを出しすぎじゃありませんの?」
「実際に体験するのと、聞いただけでは大きな差があります」
黒子の当然の注意に対して、クーガーは言葉を返さない。
それどころか、さらに速度を上げた。
「そ、速度を落としなさいよ……!?」
「速度を落とす? この俺が?」
速度がさらに上がる。
「――この俺が速度を落とすなんてのは有り得ない!」
上がる。
「俺は、全てにおいて速さは重要だと思ってるんですよ!」
上がる。
「その俺の、何でも速く走らせるアルター能力! その名も――」
上がる――!
「ラディカル・グッドスピィィードッ!」
「ハッハッハッ、ハー!」
先ほどまでとはうって変わって、陽気な態度で笑いを見せるクーガー。
何がそんなに面白いのか、皆目検討もつかない。
むしろこちらには、
「ううっ……!?」
「きっ、気持ち悪っ……!」
猛スピードで走る車がカーブを曲がるたびにその慣性で、
内臓が体の中でシェイクされる感覚を味わっていて、
クーガーのように笑ったり、その理由を考える余裕など微塵も無いのだから。
「お二人さん! いやいや、美琴さん、黒子さん!
速いということは何よりも素晴らしいことだと思いませんか?
速さがあれば、移動時間が短縮出来る。
移動時間が短縮出来れば、他の行動に時間を費やすことが出来る!
そういう点では、黒子さんのテレポートは素晴らしい! 最高だ!
何せ、次の瞬間には目的地に着いているんだから圧倒的な時間の短縮だ!
なんてエクエレント! なーんてクイックリー! 俺もジェラシーを隠し切れないッ!」
絶え間なく吐き出される言葉の奔流に、言葉を返す事が出来ない。
むしろ、今のような状態で無かったとしても、口を挟むのは困難だろう。
……口を挟まずに、無視をして終わるだろうけれど。
182 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 11:41:17.63 ID:mLEYMQDD0
wktk
183 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 11:43:18.92 ID:78YmLrHtO
ほ
184 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 12:09:04.06 ID:Cj6WLjxPO
それを待っていた支援!
185 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 12:09:08.45 ID:77hu4Qz80
アイツってそげぶだよな
Cj6WLjxPOの後だからカズマかと思ったがアルター見たことないもんな
HOLD?
186 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 12:13:44.58 ID:4yz7vCkP0
187 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 12:14:37.81 ID:Cj6WLjxPO
劉邦ルートかな?
兄貴ぃ!
「ですがっ! 俺はこうも思ってるんです!
本当に、速さを追求するだけではテレポートに追いつけないのか?
いやいや、そんなはずは無い!
テレポートといっても遠距離の移動を完全に任意では行えない!
意識できない場所へ跳ぶのは危険が大きすぎるからだ!
だったら意識できる所まで行けば良い! そのためには何が必要か?
そう! それは速さだッ!」
クーガーは言葉をマシンガンのように垂れ流しながら、ハンドルを大きくきった。
回転する車体。
それに合わせてかかる、強烈なG。
「「うううっ……!」」
これ以上は、耐えられない。
女の子として、非常に避けたい状況が訪れてしまう。
そう思った瞬間、
ガゴンッ!
という大きな音を立てて、暴走していた車はその動きを止めた。
「とあっ!」
車の動きが完全に止まった瞬間、クーガーはドアを開けて車外へと飛び出した。
ぼんやりと霞む視界には、ロンダートからの宙返りをし、
両手を大きく天に向けて悦に入っているスピード狂の姿が映った。
「あぁ……15分32秒……! また、世界を縮めてしまった……!」
190 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 12:45:59.65 ID:IAimLiXiO
速度さえつけば誰も兄貴に追い付けない
「ちょっと……大丈夫……?」
「お、お姉様……黒子は、もう駄目です……」
焦点の合っていない目をこちらに向け、黒子は弱々しく言った。
私も気を抜けば倒れてしまいそうなのだが、
後輩の前でそんな情けない姿は見せられない。
「とにかく……降りましょ」
これ以上、この車の中にいたくはない。
ドライバーがいないのだから動き出す心配は無いのだが、
先ほどまでの体験が、この車がとても恐ろしいものだという印象を与えてくれたから。
「ううぅ……!」
軟体動物のように、体がグニャグニャの状態の黒子を引っ張り、
車の外へと引きずり出した。
力が入らないのはわかるが、こちらも万全とは言いがたいので、
出来れば今すぐ自分の足だけで立ってもらいたい。
っていうか、テレポーターなのだからああいった状況は得意なんじゃないの?
「あぁ……お姉様……」
それに、なんだか妙に腕にこもってる力が強いと思うのよね。
もしかして……
「……アンタ、演技してない?」
「そんな事はないのですっ!」
していた。
「――とにかく、アイツに文句を言わなきゃなんないわね」
黒子を放り出し、悠々と去っていこうとするクーガーを追った。
「ああっ、冷たいのですお姉様っ!」
放り出された直後、何でもないように黒子が追いついきた。
矢張り、復帰はこの子の方が速かった……いや、早かったようだ。
「もう平気なのですか? かなりのGだったと思いますけど」
「気合よ。怒りとも言うわね」
「か、顔が怖いのです、お姉様……!?」
気のせいだろう。
アスファルトを踏みしめるたびに、足元から電気が走る音が聞こえてくるが、
きっとそれも気のせいに違いない。
気のせいに――
ドォオオンッ!
「ひゃわっ!?」
背後からの突然の爆発音。
間抜けな声を出してしまったと思いつつも、即座に周囲の警戒を。
黒子にもそれを促そうとしたが、さすがはジャッジメントといった所で、
既に、目には真剣な輝きを灯していた。
……そして、私達は目にした。
背後で煙を上げて燃え続けている、さっきまで私達が乗っていた車を。
193 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 13:04:14.37 ID:Yi1itz2p0
おもしろいなぁ
wktk
こっちでも上条さんはでないのかな
出られても困る
・ ・ ・
「――それは部下がすまない事をした。
私からも謝罪させて欲しい」
今、私達はHOLD本部ビルの一室に居る。
内装や、相手の立場を考えるに、執務室と言った方が正しいだろう。
年下である私達に頭を下げ、殊勝過ぎる態度をとっているのは、
HOLD内の、アルター能力者だけで構成された特殊部隊――HOLYの隊長、
マーティン・ジグマールさんだ。
「正直に言いますと、あれはひどすぎます。
さっきの件は、本来なら学園都市に報告するところですよ?
……けれど、役得があったから問題にはしませんけど」
「それは助かります。
何分、HOLYは設立されてまだ間もない部隊。
ここで本土に問題有りと報告されては、どうなるかわかりませんので」
ジグマールさんは、安堵したように微笑んだ。
その笑みがどこかわざとらしいように見えるのは、
私の体調がまだ万全ではないからだろうか?
「――それでは、挨拶はこれ位にして、本題に移るとしましょう」
ジグマールさんは、椅子に腰掛けなおし、
静かにそう切り出した。
本題――私の超能力のレベルを……6に引き上げる実験内容について。
だれか
>>150の
>>サザエ×スクライドスレ見つけて発作的に書いた。
これについてkwsk
向こう側の力か結晶体か…
ビリビリ「背骨もらったァ!」
200 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 13:42:00.59 ID:UtoA7b+BO
今から見るけどみのりさんとかクーガー兄貴とか出ますか
「本土――学園都市からの要請は単純にして明快」
ジグマールさんが語った内容は、私がここへ来る前に聞かされたものと同じだった。
実験の内容については難しい事は何一つ無い。
アルター使い100人との交戦。
これだけである。
一方通行の――シスターズの二万人に比べれば、本当になんてことの無い数字だ。
それに、あの子達とは違って……殺す必要が無い。
一方通行も同じ方法を採れば良いと言ってみたが、
どうやら一方通行の能力はアルター使い100人切りでは進化しないようなのだ。
これでレベルが上がる可能性があるのは、
学園都市に存在する7人のレベル5の中で私だけ。
「この実験に関して、我々HOLYはバックアップを惜しみません。
存分にやってください」
これも言われていた通りなので、質問することなく頷いた。
そして、こちらも確認のために質問をする。
「それで……その、インナーの中の、アルター犯罪者をやっつければ良いんですよね?
そいつらなら、遠慮をする必要は無い、と」
アルター犯罪者。
超能力を悪事に使う人間がいるように、アルター能力を悪事に使う人間も居る。
過ぎた力は、自分の欲望を満たすために使われることが多いのか、
ここ、ロストグラウンドではアルター犯罪が絶えないようなのだ。
「ええ、存分に」
・ ・ ・
ジグマールさんに一礼をして退室した直後、
「……やっぱり、法と、それを取り締まる人間が居ないと、
人間は自分勝手になってしまうのですね……」
黒子が複雑そうな表情をし、つぶやいた。
ジャッジメントとHOLY。
多少の違いはあれど、超常の犯罪を取り締まるという点では、その理念は同じだ。
だからきっと、何か思うところがあるのだろう。
本来、黒子はこの場所に居なくても実験に問題は無い。
実験内容は私のレベルの向上を目的としたものだし、アルター犯罪者が居るとはいえ、
ジャッジメントのこの子がそれを取り締まらなければいけない理由も無いからだ。
だが、黒子は私について来た。
サポートとしてレベル4の人間を連れて行くように命じられていると知った黒子は、
自らその役を買って出た。
むしろ、強盗したといっても過言ではない。
同行者を連れて行く気が無いと口を滑らせた私に対し、
同行を承諾するように色々な手段で首を縦に振らせようとしてきたのだ。
結果、根負けした私は黒子の同行を承諾し、今に至る。
「――ねえ、黒子。とりあえずさ」
「はい。なんですの、お姉様」
「お腹が減ったから、ゴハンにしない?」
腹が減っては戦は出来ぬ。犯罪者を相手にするのに、空腹では心もとない。
私は、可愛い後輩にそう提案した。
漫画だと隊長テレポートできたよな
・ ・ ・
HOLD本部内の食堂で、私達は今後の方針について話し合っていた。
わかっている事は、ロストグラウンド内は市街とそれ以外に分かれており、
アルター犯罪者が居るのは街の外、という事。
それらのアルター犯罪者と戦うためには、街を出なければならないという事。
そのためには――
「――やっぱり、HOLY部隊に同行するのがベストだと思うのです」
「う〜ん、確かにそれしかないわよねぇ」
「HOLY部隊には、アルター犯罪者を捕まえるという側面もあります。
なので、それに同行して、抵抗するアルター使いと戦えば効率が良いです」
「それじゃあ、やっぱり予定に変更は無し。
サクッと終わらせて、サクッと実験終了しちゃいましょ」
目の前の皿の、ハンバーグの一片を口に放り込み、
この話は終了と暗に黒子に告げた。
正直に言うと、この実験で私のレベルが上がるとはあまり思っていない。
いくらアルター能力者でも、レベル5の私の相手になるのか、
という大きな疑問があるからだ。
……驕りではなく、純粋な疑問として。
「なんだぁ、そこのガキンチョ共。ここはHOLY専用だぞ」
と、そこへなんとも無礼な男がこちらに声をかけてきた。
見ると、その体はHOLYの制服に包まれており、
その傲慢な態度から、相手がアルター能力者であるとなんとなしに察することが出来た。
「ガキ共、そこをどきな! そこは、この立浪ジョージ様の指定席なんだよ!」
「何ですの? 貴方は」
黒子は不機嫌さを隠そうともせずに、立浪と名乗った男を睨み付けた。
止める理由も無かったし、私も食事の最中に不愉快な思いをさせられたということで、
先輩として後輩に恥じぬよう、思い切り男を睨み付けた。
「おーおー! 威勢だけは一人前じゃあねえか。
……だがよ、どけっつったのが聞こえなかったのか、あぁ?」
立浪はそれを意にも介していないらしく、
逆にこちらを脅すように声を低くし、威圧するようにこちらに歩み寄ってきた。
距離にして1メートル。
さすがに身長さもあり、こちらが座っているのもあって、立浪という男が少し大きく見える。
……仕方が無い。
「行きましょ、黒子」
「でも、いいのですかお姉様?」
相手が全く敬意が払えない相手とはいえ、これから協力を仰ごうという組織の一人なのだ。
ここで波風を立てても、面倒が増えるだけ――
「そうだよ、最初っからそうすりゃあ良いんだよ。
良かったなぁガキ共、今日の俺は機嫌が良いから見逃してやる。
感謝するんだなぁ、ヒャアハハハハッ!」
「……さい」
「あん? 聞こえねぇな。もっとハッキリ言いやがれ」
「――息が臭いって言ったのよ。へんてこリーゼント」
……上等!
ちょっと寝るます
207 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 15:21:32.47 ID:Cj6WLjxPO
くそう面白い嬉し悔しい保守
208 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 15:50:05.04 ID:Cj6WLjxPO
>>198 SSじゃなくて単発のネタを投下するスレだった。50くらいで落ちてたと思う
209 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 16:01:52.71 ID:I/eGuXcyO
カズマ「これが! これだけが! 俺の! 自慢の拳ぃだぁああああ!!」
トウマ「その幻想をぶち壊す!」
カズマって馴れ合いとか人の言うこと聞くのが嫌いだから、ホーリー入っても長続きしなかったし、ジャッジメントなんかに入らない気がするんだがなあ。
ジャッジメントに入ればアルターを使用できる機会が多いからジャッジメントに所属しようと考える弱い自分に反逆するのがカズマじゃね。
まだ最初のあたりしか、読んでないけど。
211 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 16:07:40.52 ID:Cj6WLjxPO
>>210 正直その辺いらなかったかも分からん。
地の文あるSSは初めてだが、自分が設定厨だと初めて知った。
おもしろい。ID:iY9V0A9bPはジョージさんだすあたりわかってる。
ほし
215 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 17:34:17.02 ID:8l4sSXak0
ほす
216 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 18:21:45.31 ID:mLEYMQDD0
こんな良スレを落すわけにはいかぬ
保守
218 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 19:25:17.54 ID:mLEYMQDD0
ほ
ほ
ほ
221 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 20:49:51.32 ID:1BSl5PSwO
ほ
222 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 21:16:27.73 ID:mLEYMQDD0
く
「お姉様っ!?」
テーブルの向かい側で黒子が声をあげたが、ここまでコケにされて黙っていられる程、
私という奴の人間は出来てはいない。
そもそも、ゲストに対するホストの態度がこれでは話にならない。
HOLY部隊に協力を要請するという話だったが、
それも見直さなければいけないかも知れない。
ソレにしても、目の前の男にしても……面倒な話だ。
「そんな、いくら相手が無礼でへんてこなリーゼントをしてるからって、
さすがに正直に言いすぎですの!」
「……そうよねぇ。でもほら、私って正直者じゃない?」
「ええ、確かにお姉様は正直者ですの。
それは、後輩の私も見習いたい美徳だと」
本当、私ってば可愛い後輩を盛ったもんよね。
「……ほほう、そうかそうか。
テメぇらまさかとは思うが、この俺様を馬鹿にしてるんだよな?
そうなんだよなぁ、オイ」
立浪と名乗ったへんてこリーゼントは、静かな声で言った。
食堂内の空気がピリピリとしたものに変わっていく中、
こちらの話に割って入ろうという人間は誰もいない。
感じられるのは、立浪という男への恐怖と、私達への同情の視線。
「は? もしかして、馬鹿にされてるってのがわからなかった?」
「これはこれは、そのリーゼントの中には何も入ってないのですか?」
全く、情けない。
224 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 21:19:07.89 ID:209lQN5H0
私はこの世に絶対的な善悪の存在などとは思わない。
それは相対的なもので、要は誰にとっても自分にとって都合のいいものが善で、わるいものが悪だ。
私にとっては、ストーリーを面白くしてくれるものと読者はすべからく善だ。
神は死んだか?そうかもしれない。
だが、以下の領域に対しては、私こそが神だ。
私は「マッド・スプリクト ver 7yS+G7Mr0:Cj6WLjxPO:209lQN5H0」。
著述者先導ツール(Author Leadeing Tool vERsion 7yS+G7Mr0:Cj6WLjxPO:209lQN5H0)である。
225 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 21:19:51.71 ID:209lQN5H0
うぉすまんすっ込んでるから続けて。
226 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 21:21:31.72 ID:Yi1itz2p0
キテルー
「――良いねぇ! ここまで反抗的な奴は久々だぜ!」
立浪は、本当に楽しそうに笑った。
それを見て、他の職員が逃げ出していくのが見えたが、
助けを求めようとは思っていなかったので問題ない。
問題があるとすれば、学園都市から来たレベル5を置き去りにした、
という点に関してだろうか。
「良いぜ、お前らは本当に良い。
こりゃあ調教のし甲斐があるってぇもんよ!」
「……調教? アンタが? 私を?」
「そうよ。この俺様のぶっといモノで、
なめた口をきいたことを泣いて後悔する程ヒィヒィ言わせてやる」
「……最低ですわね」
嫌悪感たっぷりの黒子の物言いに、私も心の中で首肯した。
これは、逆に調教しなければならない。
二度とそんな口がきけないように――!
「はあっはぁ! 俺様のデカさを見て驚け!
もう許してやる時間は終わりだ!」
「それは――こっちの台詞よ!」
「抜かせっ!――ビィィィッグ・マグナムッ!」
228 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 21:35:33.92 ID:UtoA7b+BO
硬くて太くて暴れっぱなしなのキター!
アルター能力は、その発動において周辺の物質を分解しなければならない。
それにより、立浪の周囲のテーブルや椅子、床が、切り取られたように綺麗にえぐれた。
ここから導き出される答えはただ一つ。
立浪は、アルター能力を発動させた。
立ち上がり、立浪から距離をとる。
黒子も同時に動いたため、心配する必要は無かった。
このあたりの対応の速さは、さすがはジャッジメント、といった所。
「逃げても無駄だぜぇ。この俺様のビッグ・マグナムは、
どれだけ離れてもお前らにキッツイのをぶち込んでやるからよぉっ!」
……それにしても、一々下品な台詞を言う男だ。
しかし、それが手加減をしなくても良いという免罪符になると、自分に言い聞かせる。
恐らく、黒子も同じ考えだろう。
テレポートをしてすぐに終わらせてしまわないのは、
今後の事も考えてアルター能力者との戦いの模擬戦をするつもりなのかもしれない。
「デカいんだよぉ!」
だが、
「硬いんだよぉ!」
これは、
「暴れっぱなしなんだよぉっ!」
あまりにもひどすぎやしないだろうか?
230 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 21:47:12.06 ID:trqEEQqLO
当時の視聴者の気持ちを代弁してくれたwww
いつもの立浪さんだ
232 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 21:53:16.65 ID:07WQZ92tO
ホーリーってランクあったよな?
立浪ってDだっけ?Cだっけ?
アルターのランクじゃね?あとうろ覚えだがCぐらい
大きく、巨大になっていく立浪ジョージのアルター。
それは、一挺の銃。
だが、銃身の太さ、全体としての巨大さを鑑みるに、
最早銃と呼ぶのは正しくは無い。
立浪が出現させたのは――巨大な、砲身。
「……さぁて、こいつを見ちまったからにはお前らはもう御仕舞いだ!」
尊大に、高圧的な態度で立浪はこちらに右手を向けた。
その手には、玩具のような形をした、通常の拳銃サイズの物体が握られている。
立浪の右手の動きに合わせて巨大な砲身が照準を動かした事から、
恐らくはそれが砲身の照準を定めるための装置になっているのだろう。
「これは……さすがに驚きましたの」
「なんでぇ、クソガキ。男のブツを見るのは初めてか?
だったら、この俺様がはじめての男ってことになるなぁ!
ヒャァーッハハハハハッ!」
立浪の笑い声を聞いて、黒子は目をつぶり、首を横に振った。
それは、否定。
「……あん? はじめてじゃあねぇ、ってのか?」
「違いますの。貴方が――」
どうしようも無い程の、否定。
「その程度で、私とお姉様をどうにか出来ると思っている事に呆れましたの」
立浪ジョージの、男の自信の完全否定。
235 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 22:01:56.41 ID:UtoA7b+BO
ジョージさんは何時見ても最高に下品ですね
>>232 ビッグマグナムはたしかDかCの粗チンだったよ。火力だけなら相当だが。
にしてもやっぱ立浪さんは下品であなたって最低のクズね、だな。大好きだ。
237 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 22:05:19.33 ID:209lQN5H0
彼はランクは低いが広域制圧に適しているって話。
アルター能力者以外を大量に相手にするのに向いた能力ってこってしょうよ
238 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 22:05:41.51 ID:07WQZ92tO
>>233 アルターのランクだったかサンクス
Cか・・・割と高いのか・・・?
立浪さん下品さが最高です
実は立浪さんの出てきた回から見はじめたんだよな
スクライド
239 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 22:06:56.15 ID:209lQN5H0
「粗チン」って言葉がいつお姉さまの口から出るか、俺のビッグマグナムが待ちきれません。
240 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 22:08:03.89 ID:1PGI2PwyO
この投下に足りない物、それは!情熱、思想、理念、頭脳、気品、優雅さ、勤勉さ!そして何よりもー!速さが足りない!
241 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 22:19:20.81 ID:zLkMVEEhO
社長ってBだっけ?
洗脳、刀、射撃、回復、運搬と便利なのに弱いイメージがあるよね
「――まぁね。もしかしなくても、その銃から弾が出るだけでしょ?
だからどうした、って感じだわ」
確かに、黒子の言う通りである。
弾丸を打ち出すだけならば、私の超電磁砲に勝るとは思えないし、
そもそもその攻撃すら、黒子のテレポートの前では無力だろう。
つまり、立浪ジョージは私達の相手をするには役者不足なのだ。
何か奥の手を隠していれば別だが、この男の性格からしてそれは無いだろう。
「……ほう、ほほう。それじゃあ何か?
この俺様のビッグ・マグナムじゃあ満足出来ねえってのか?」
これ以上、この男の下品な物言いに付き合う必要は無い。
撃ってくるのなら、それよりも早くこちらも能力を使うまで。
「そもそも、私とお姉様が満足するのに男は必要ありませんの」
「ちょっと待てい! 誤解を招くようなこと言わないでくれる!?」
隣から奇襲を受けると思っていなかった私は、驚いて黒子の方に思い切り向き直った。
……その言い方じゃ、まるで私達が変態みたいじゃないのよ!
「そうかいそうかい……だったら――」
――撃ってくる。
そう思い、スカートのポケットからコインを取り出そうとしたが、
焦ってコインを取りこぼしてしまった――!
「やばっ――!?」
「試してみやがれいっ! ビィィィッグ・マグナムッ!」
>>1の良かったけど美琴の名前に誰も突っ込まなかったな
>>240 何を言うお前らは投下がどれだけ崇高なものかわかっていない。
投下とは創作行為を見せるだけのものではなく、ゆるやかに物事を考えることの時間をも与えるのである。
書きための投下もいいが、やはり通なら書きながらの投下だろう!
完結が決定されていなくて、先の展開はわからないというのに、自らの干渉で展開が左右されるかもしれないという矛盾に満ちた時間!
作者の作品に酔いしれつつ、今後の展開を考えるのもよし、過去レスを振り返るのもよし、スレに書かれている他のレスを楽しむのもまた一興。
しかも、飽きて投下をやめるのではないかという、マゾヒスティィィックな要求にも、隙あらば乗っ取りたいというサディスティィックな要求にも、応えてくれる柔軟性がある。
ここに速さは必要ありません!! 気持ちを落ち着かせ、開放感に浸りながらSSと友達になる! そうSSは友達でーす!!
投下と僕とぉぉぉ……。
246 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 22:28:27.92 ID:UtoA7b+BO
弾丸が打ち出される様が、スローモーションのように感じられた。
回転しながら銃身を突き進んでくるそれが、
どれだけの威力をもっているのか想像すら出来ない。
「くっ――!」
全身から、手加減無しに電気をほとばしらせた。
電流が通ったことにより、周囲のテーブルと椅子の鉄製の脚は磁石となった。
瞬間、引き寄せる。
「そぉんな壁で、この俺の銃弾が止められると思うなよ!
手加減無しでぶち破って、思い切り痛い思いをさせてやるぜぇ!」
目の前に積み上げられたテーブルと椅子で形成された壁を立浪は鼻で笑った。
気休め程度になれば良いが、それでも銃弾は止められないだろう。
黒子もこちらに走りよっているが、距離的にギリギリ間に合いそうにない。
「っ……!」
来るべき衝撃に備え、奥歯を噛み締めた。
絶対に目を逸らさないつもりだったが、打ち出された銃弾が壁に触れる直前、
思わず目をつぶってしまった。
……こんな私を見て、`アイツ’はどう思うのかな?
結論から言う。
現実逃避とも言える思考をはじめた私に、銃弾が届くことは無かった。
だが、それは黒子が間に合って、テレポートで逃げおおせたからではない。
新たにその場に現れた、別のアルター使いによって銃弾が止められたのだ。
ほ
ちょい退席
250 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 22:45:30.45 ID:07WQZ92tO
瓜核来い!
いいところで…
シエンタ
第一印象の悪さを払拭すべく兄貴が介入するか、普通に劉邦が助けにはいるか……。
大穴は運慶。
「おいコラ立浪ぃ! 何してんだー!」
右手を西瓜に突っ込んで、立浪に向けている弁髪で小太りの男が居る。
立浪のアルターから発射された銃弾は、
男の右手に突き刺さった西瓜と同じような球体に包まれ、
私が作った壁の前にポトリと落ちていた。
「……ちっ! なんでぇ、もう戻ってきてやがったのか」
「戻ってきてちゃ悪いのか?
それより、ここでアルターを使うのか禁止のはずだぞ!」
「わあってるよそんな事は。
ちょっとした、お茶目な教育ってぇやつだ」
興を削がれたのか、立浪はつまらなさそうにフンと鼻から息を吐いた。
気が抜け、危険が去ったことに、思わずその場にヘタヘタと座り込んでしまった。
それを見て、黒子がこちらに駆け寄ってくるのが足音でわかった。
「大丈夫ですの、お姉様!?」
「……うん、平気」
黒子が心配そうに声をかけてくる。
本当に焦ったのか、その目じりには涙が浮かんでいた。
「おら、立浪! とっとと隊長の所へ報告に行け!
使用許可も得ずにアルターを使った事で、こってり絞られてくるんだな!」
「へいへい」
そんな、二人のHOLY隊員達の会話を遠巻きに聞いていたのだが、
新たに現れた小太りの男は、立浪が去っていくのを確認すると、
私達の方に歩み寄ってきた。
255 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 23:08:43.93 ID:UtoA7b+BO
じゃあ俺は崖っぷちに賭けるわ
すまんすっ込む気にせず続けて
予想以上におもしろい支援
260 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 23:11:40.34 ID:UtoA7b+BO
投下って意味じゃね
>>259 そんなこといわずに書いてください。面白いんですから。
投下って意味
>>259 書いてくださいお願いします
黒子「体温ですの」
264 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 23:19:04.62 ID:07WQZ92tO
せっかく瓜核出てきたのに!
続きください
265 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 23:32:55.68 ID:gZojBpp2O
保守
ぬおお俺のせいか!?俺のせいで去ってしまったのか!?
帰ってきてくれー
「大丈夫かぁ、お嬢ちゃん達?」
男がHOLY隊員という事はわかっている。
なので、先ほどの立浪のような人間ではないかと少し警戒。
「悪かったなぁ。
後でコッテリ絞ってやるから、安心してくれな!」
本当に申し訳なさそうにする男が言ったのは、
別段私達が安心出来るような事ではなかった。
だが、私達にこの男が悪人ではない、と認識させるのに十分な台詞ではあった。
細い目をより一層細め、こちらにニカリと笑いかけてくる男に対して、
攻撃的な態度をとることは難しかった。
「……うん、ありがとうございます」
黒子に手を借り、助け起こされながら感謝の言葉を言う。
そのまま、男に反対の手を差し出した。
「御坂美琴です。助けてくれて、感謝します」
「白井黒子です。おかげで助かりましたの」
男は、差し出した私の手を握り返して言った。
「俺は瓜核。見ての通り、HOLY隊員だ。
話は隊長から聞いてる。
……さっきの事はは忘れて欲しいが、それも無理かもしれない。
だけどまぁ、よろしく頼むわ!」
「「――こちらこそ」」
ごめんお風呂
いつでも落として
270 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 23:42:35.13 ID:UtoA7b+BO
うりざねはHOLY隊員の中でも三本指に入る良い人
間違いなく
>>224 .
.
.
ready
re-start
カズマ「アンチ‐アルター‐ユニオン?」
黒子「略してAAUだそうですの、ロストグラウンドからの留学生排斥運動集団でって」
カズマ「けったくそ悪ぃ話だな…」
黒子「良いじゃありませんの、世が平和にこともなし、ならジャッジメントはお払い箱ですわ」
カズマ「まぁ暴れる機会があんのはいいことか」
黒子「ジャッジメントの『お仕事』ですの」
カズマ「どっちでもいいさ」
初春「あのー…」
黒子「それじゃあわたくしたちが相手にしてる連中と変わりありませんことよ」
カズマ「そいつぁいい。ジャッジメントをクビんなったら、連中と組んでお前ら相手に暴れよう」
黒子「アルター排斥主義者とアルター能力者がどうやって手を組むんですの、この脳筋」
272 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 23:49:30.25 ID:UtoA7b+BO
よーしパパ支援しちゃうぞー
>>271 初春「あのー…楽しくじゃれあって頂いているところ申し訳ないのですが、話を進めても?」
黒子「…コホン。どうぞ」
カズマ「悪い、続けてくれ」
初春「えーと、前回の大規模な抗争もそのAAUの手引きによるものと、思われ…」
カズマ「つまり?」
初春「まだまだ似たようなことが続く、ってことです」
カズマ「そいつはいい、今年一番のいいニュースだ」
初春「でもですね…」
黒子「あなたの楽天性が羨ましいですわ」
カズマ「なら、筋肉をつけたらどうだ?」
>>273 黒子「はい?」
初春「あの…」
カズマ「楽天性は筋肉に付いてくんのさ、なんせ俺の頭ン中には筋肉が一杯だからな」
黒子「あらさっきの本気にしまして?大丈夫ですよカズマ、人間の頭には…」
カズマ「皮肉で言ったんだが」
黒子「知ってましてよ」
カズマ「けっ。だがそれ抜きにしたって、お前はもうちょっと肉をつけるべきだな、」
黒子「わたくしの能力にとり、体のパワーは大きな問題ではありませんの、それより美容の…て、どこ触ってますの!」
カズマ「俺はもっとふくよかな体が好みだ」
黒子「…まぁそういうことなら…」
初春「おっほん!」
黒子・カズマ「「失礼」」
275 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/23(月) 23:57:05.70 ID:mZo2mCQbO
瓜って最初悪いやつだと思ってたけど回が進むにつれ良い人になって一番好きだった
>>275 漫画版じゃあクーガーを殺した上に自害したけどな
>>274 初春「ふぅ…AAUの目的は、学園都市在来住人とロストグラウンドとの関係悪化です」
初春「不良グループの抗争というのは、そのための手段の一つに過ぎません」
黒子「他の手も使ってくると?」
初春「はい。ジャッジメントも利用してくるかもしれない、そう本部や理事会は予想しているようです」
カズマ「俺たちを?」
初春「はい。例えば、『ジャッジメントはアルター能力者ばかり捕まえている、学園都市の差別主義の実行組織だ』なんて噂が最近出てるの知ってます?」
カズマ「はぁ?」
初春「事実かそうでないかは関係ないんです」
黒子「誤情報で敵愾心を煽る、というわけですのね」
カズマ「陰険なやり方だな」
黒子「同感ですわ」
278 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/24(火) 00:04:10.28 ID:TXqAhzYyO
ジグマールのアルターがアニメ版か漫画版かが問題だ
279 :
書きため尽きた:2009/11/24(火) 00:08:38.52 ID:1HkROgjx0
>>277 カズマ「でもだからってどうするんだ?これからはアルター使いは捕まえねぇってことか?」
黒子「そうしたら今度は逆に、ジャッジメントはアルター能力者の手先だ、とか噂が立つに決まってるじゃないですの、このおバカズマ」
カズマ「バカバカ言うんじゃねぇ、馬鹿っていうほうが馬鹿だっつーぜ?」
黒子「子供っぽいことを」
カズマ「お前だってガキだろ、骨ばった体しやがって。大人じみてんのは下着だけ…」
黒子「何を言い出すんですの!」
カズマ「何怒ってんだ、昨日晩も見せつけてきたくせ…」
黒子「死んで下さいまし」ヒュヒュヒュヒュ
カズマ「うぉああああ!?針を飛ばすな針を!」ガタンバタン
黒子「あ、あああ、あるなら包丁を飛ばしてやりたいところですわ…!」
初春「もうやだこの二人」
280 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/24(火) 00:10:49.95 ID:+aKcchLHO
カズマ浮気か
カズくんにはかなみちゃんがいるのに……。
282 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/24(火) 00:39:50.45 ID:vluX/je30
脳内再生余裕すぎる
それにしてもカズマが制服着てるの想像しにくいな
283 :
>>1かつ>>279:2009/11/24(火) 00:43:28.05 ID:DK5cvbSjO
前のの続きだからかなみいないんだ
でも今回は書き溜めないし出そうと思えば出せるな…
どうしよ
修羅場とか書けねぇ…
285 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/24(火) 00:49:44.45 ID:VokSEui8O
286 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/24(火) 00:52:06.13 ID:DK5cvbSjO
ギャラン・ドゥwwwww
でもそうなるとジグマールも魚座の17歳美形に…
漫画版はシリアスと笑いの境界が限りなく曖昧で困る
287 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/24(火) 00:54:50.25 ID:i6PYm/UN0
即刻滅殺光線とか一撃必殺光線的なのあったな
あと「あれは・・・!!男泣き!!」とか
289 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/24(火) 00:59:58.95 ID:mF3or56bO
カズマ「俺のこの手が真っ赤に燃えるぅぅぅぅ」
290 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/24(火) 01:00:01.44 ID:DK5cvbSjO
宇宙最強滅殺撲滅艦隊とか、ジグマールの殺人ビームとかな
カズマのキャラも微妙に違うんだよな
小説後書きによると、アニメカズマのテーマは「拳」
漫画カズマのテーマは「反逆」
だそうだ
カズマは良い感じに黒子の可愛さを引き出してるな
292 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/24(火) 01:11:27.20 ID:TXqAhzYyO
一方通行さんでもギャラン・ドゥには勝てないにちがいない
293 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/24(火) 01:15:08.00 ID:i6PYm/UN0
>>292 あぁなんたって奴にはドリルがついてるしな
上条さん「人の話を聞かないのかよーっ!!!!!」
カズマ「舞い上がれぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」
アルターという幻想に頼らないカズマ最強だな。
アルターって再構成して物質として安定させてるわけだから上条さんに触られても壊れないよね
特殊な機能がなくなったり動かなくなったりとかはあるだろうけど
296 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/24(火) 01:34:52.57 ID:DK5cvbSjO
でも術者が気を失うと消えるしなぁ…
297 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/24(火) 01:36:51.16 ID:DK5cvbSjO
ほぼ唯一の例外は件のギャラン・ドゥだし
気失うと消えるんだっけか忘れてた
DVD引っ張り出してくる
299 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/24(火) 02:11:31.46 ID:DK5cvbSjO
確か死んだり気絶したりしたら消えてたと思う
自ら保守
絶対壊滅無敵殲滅軍団保守
301 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/24(火) 02:35:29.17 ID:TXqAhzYyO
ミモリのペンダントとかもあるしカズマや劉邦のタイプなら上条さんでもだめだろ
けど、無常とかならけせるだろ
302 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/24(火) 03:22:31.29 ID:fioQwInfO
多分消せるんじゃない?
アルターは異界からの物質を召喚って設定だし
異能消せるってことはその召喚能力を消せる訳だし
消せるかどうか描写は無いけど天使も警戒してたくらいだし
303 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/24(火) 03:30:38.58 ID:fioQwInfO
あれ?物質じゃなくて異界の力を借りてる設定だっけ…まぁいいや支援
304 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/24(火) 04:02:06.29 ID:GbkCDidoO
え、アルター能力って召喚だっけ?
周囲の物体の分解再構築かと思ってた
アニメの最期の劉鳳とのバトルでも切り離された腕を分解して再再構築してたし
再構築だろ
どっから召還が出たんだ
306 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/24(火) 04:34:29.93 ID:DK5cvbSjO
向こう側から受けとるのはエネルギーだけ、アルターを構成するものはこっちのものって設定。
>>301みのりさんのペンダント、劉邦が死にかけたとき消えそうだったじゃん
>>279 以降の章において、ストーリーの展開のため、使い捨てのモブを使用する。
キャラクタにはそれぞれ固有の名前があるが、読みやすさのためモブに分類されるキャラクタの名前には改変を加え、#を添えて区別する。
私は「マッド・スプリクト ver 7yS+G7Mr0:Cj6WLjxPO:209lQN5H0」。
著述者先導ツール(Author Leadeing Tool vERsion 7yS+G7Mr0:Cj6WLjxPO:209lQN5H0)である。
―とある路地裏―
#ああああ「なぁ、あんたアルター使いだろ?」
#ケイ「えと、そう…ですけど、あなたたちは…?」
#いいいい「俺らのダチがさ、こないだアルター使いにボコられてさー、怪我しちゃったの」
#うううう「お友達の不始末っしょ?ちょっと治療費援助してくれねーかなー」
#ケイ「そんな、僕の知り合いに他人に怪我させるような人は…」
>>397 #ああああ「…」ガンッ!
#ケイ「うぁっ!痛…」
#ああああ「知らねぇっつの」
#いいいい「田舎じゃみんな顔見知りだーって言うじゃん?ほら財布出しなよー」
???「よーう、えーと、シンジ!どこに行ったのかと思ったぜ!」
309 :
安価間違えた:2009/11/24(火) 05:21:14.86 ID:w1ePV6Cj0
>>387 #ケイ「…え?僕?」
#うううう「ああ?」
#ああああ「何だてめぇは」
???「あ、どうも連れがお世話になったようですいませんね、えへへへへ」
???「ほら立って、行くぞ」グイ
#ケイ「…」
#いいいい「よう待てよてめぇ」
#うううう「何かっこつけてんだ、おい」
???「あー、何も言わずに行かせてくれませんかね?3対1なら余裕でも、3対2って面倒でしょ?」
???「うるさくしたら、ジャッジメントの人とかも、来ちゃうかもなーって…もしかして俺も呼んでから声をかけたかも」
#うううう「おい」
#ああああ「チッ…。行け」
???「どーもー」ヘラヘラ
>>309 ???「ふー…やれやれ、災難だったな、君」
#ケイ「はい。どうも、ありがとうございました、助けていただいたみたいで…」
???「ん?あー何、気にすんなって」
#ケイ「あの、お名前伺ってもよろしいですか?ぜひお礼をさせてください」
???「ん、まぁ、名乗るほどのもんじゃないが…」
当麻「俺は上条当麻ってんだ。悪い奴ばかりじゃねーんだ。この街、嫌いにならないでくれよな」
>>310 ―――
――
―
カズマ「色々言ってたが、要は今までと変わりなく容赦なくしょっ引けってこったろ?」
黒子「まぁ、そうなりますわね」
黒子「ただし、色々考える必要はありますわ」
カズマ「?」
黒子「不必要な反感を買うやり方は慎まねばならない、ということですの。ちょうどいい疑惑の種にされてしまいますわ」
カズマ「…櫃用な缶カン?」
黒子「後先考えずにぶん殴るな、ということですの」
カズマ「ああ、成程」
313 :
ここまで:2009/11/24(火) 05:37:00.96 ID:w1ePV6Cj0
>>312 黒子「権限を行使する際には、キチンと規則に則って」
カズマ「任せた」
黒子「カズマ」
カズマ「俺、ぶん殴る担当。お前、考える担当。役割分担ってのが重要だろ?」
黒子「頭が痛くなってきましたの」
カズマ「どれ」ナデナデ
黒子「んっ…」
カズマ「頼りにしてんぜ、相棒」ナデナデ
黒子「ふふ…まったく、調子のいいこと」
黒子は、その頭を撫でるカズマの手を取ると、それに腕を絡めるようにして肩を寄せた。
イイヨイイヨー
315 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/24(火) 06:57:32.82 ID:7G4FIxxJO
しえ
316 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/24(火) 07:24:25.47 ID:7gceW0PmO
素晴らしいなこのラブラブっぷり
死にたくなってくる
317 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/24(火) 08:03:02.71 ID:+aKcchLHO
もしかなみちゃんを向こうに置いてイチャイチャしてるんだとしたらちょっと0能力者だけど挑んで来る
318 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/24(火) 08:12:25.07 ID:a+FEfwddO
でも元々のカズマもこんなジゴロ的な感じだったよな…
かなみいない設定だから安心して
でも妹的存在として出すのはありかも知れん
黒子ちゃん13歳に対してかなみちゃん8歳
一方通行を笑えないペドっぷりだぜ原作カズ君。
「お、お前は……ホシか!?」
「ホシュだ!」
321 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/24(火) 09:18:37.25 ID:DK5cvbSjO
自ら保守
322 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/24(火) 09:50:46.62 ID:q8XoOsm3O
し
323 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/24(火) 10:57:51.60 ID:DK5cvbSjO
大分眠い…
ほ
ほ
326 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/24(火) 13:22:29.92 ID:q8XoOsm3O
か
327 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/24(火) 13:30:44.43 ID:lo4y7S60O
ブレイドかと
328 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/24(火) 14:16:06.48 ID:q8XoOsm3O
す
>>327 オンドゥルルラギッタンディスカ-
活舌不良
こうですかわかりません
ほ
・ ・ ・
「ふわああぁ……!」
翌日の朝、私達はHOLD本部ビルの前で待機していた。
朝の冷たい空気の中、私の体は眠気のためか欠伸を量産していた。
「眠そうですのね、お姉様」
「う〜ん、ちょっとね」
半ば呆れたような顔をする黒子に、少しだけ強がった。
ちょっとどころではなく相当眠いのだが、そんな事を言っては、
無駄に心配をかけさせるだけなので黙っておく。
アルター使いと戦うことを不安に思ってる、などと思われてはたまらない。
本当はただ、なんとなく眠れなかっただけなのだから。
「あっはっは! これから市街に行くってぇのに欠伸とは、
随分と大物じゃあねえか!
やっぱりアレか?
本土の人間ってのは、神経も図太いもんなのか?」
呵呵大笑しながら、こちらに右手を掲げて瓜核が歩み寄ってきた。
女の子に対して「神経が図太い」という物言いはどうかと思うが、
何故か瓜核が言うと嫌味に聞こえないから不思議なものだ。
黒子も同様らしく、瓜核に対して噛み付いていくような真似はしなかった。
これが‘アイツ’だったら、烈火の如く怒るのだろう。
……勿論、その中に私も含まれる。
332 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/24(火) 15:24:14.50 ID:DK5cvbSjO
キタァァァァァ!
「あんまり眠れてねぇみたいだが、まさかビビったのかぁ?」
ニヤニヤとからかうような笑みを向けてくる瓜核に、
その言葉を真っ向から否定するために不敵に微笑み返した。
「まさか」
「少しは慎重になって欲しいものなのですけど、ね」
「何? ま〜たジャッジメントの仕事を取るなって小言?」
「小言じゃありません。これは、お願いですの」
ため息をつく黒子。
後輩にも関わらず、黒子はまるで私を自分の子供のように扱うときがある。
他人ならば余計なお世話なのだが、黒子にそうされるのは正直悪い気はしない。
「それだけ元気がありゃあ十分だな」
そんな私達のやり取りを見て、瓜核は満足そうに頷いた。
昨日から気になっていたのだが、
どうして彼はいつも小脇に西瓜を抱えているのだろう。
発動に媒介を通さなければならない超能力はあるが、
瓜核のアルター能力もそれと似たようなものなのだろうかと当たりをつけてみるが、
それにしても西瓜を用いる能力とは変わっている。
「ププププププッ」
「! ちょっと!? 公共の場で種を吹くのはどうかと思いますの!」
「うん? まぁ、細かいことは気にすんな!」
もしかしたら、ただの西瓜好きなのかもしれない。
334 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/24(火) 15:39:52.84 ID:DK5cvbSjO
社長の大事な玉並に多彩な西瓜
てかテレポートまでできたよな確か
「同行するのは瓜核だけ?」
本来ならば、年上の瓜核に対しては敬語を使うのが礼儀だ。
だが、昨日瓜核に助けられた(癪だが、そう言うのが正しいだろう)後、
彼は自ら敬語を使わないでくれと申し出てきた。
こちらとしては断る理由もないので、そうさせて貰う事にしたのだ。
「いいや、俺の他に後二人HOLY隊員が居るな」
「あら、随分と大所帯ですのね?」
「まあな。
今回の任務は、アルター犯罪者を目標としたもんじゃなく、
まだ復興途中の地域へ救援物資を届けるのが目的だからな」
「それじゃあ、尚更HOLY隊員が多く出る必要は無いんじゃない?」
戦いに行くわけではないのだから、戦闘向きの人間が行く必要は無いだろう。
それに、瓜核も居るんだから……。
そう、思った瞬間、
「貴方は馬鹿ですか。
そうでないとしたら、危機管理能力に欠けているとしか言いようが無い」
「そう言うものではありませんよ。
何せ、こちらのお上様方は本土側の人達なのですから」
HOLD本部ビルの入り口から、なんとも失礼な台詞を言いながら二人の男が歩いてきた。
無知な事を罵り、憤りが滲み出ている口調に少しカチンときた。
「……コイツらが、さっき言ってた同行者?」
私の嫌そうな顔を見て、瓜核はただニヤニヤと笑うだけだった。
案外、瓜核はいい性格をしている。
336 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/24(火) 15:49:35.74 ID:+aKcchLHO
この世界ではビフ君は元気ですか?
337 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/24(火) 15:56:14.55 ID:GbkCDidoO
二人の男
ピンチの人と社長か?
>>336 ビフ君ならハンマーって叫んでるだろ
何も説明しないという事は、自分達で対応をしろという事なのだろう。
面白いじゃない。やってやるわよ。
「――ゴホン。
貴方達が、今回私の実験に協力してくださるHOLY隊員の方ですか?」
これでも私は、学園都市で名門お嬢様学校と称される常盤台中学に通っている。
言い方は悪いが、この程度の猫を被る事など朝飯前なのだ。
それに見た目もまぁ、自画自賛になるが可愛い方だと思うのだ。
黒子が驚くような、眩しいものを見るかのような表情をしているが無視しておく。
「勘違いしないでください」
「……はい?」
「僕達は、本土側の実験に協力するのが目的じゃあない。
それと、人に名前を尋ねる時は自分から名乗るのが礼儀というものだ」
「えぇ、確かに彼の言うとおりです。
私達は、今もまだ苦しむ子供達のために出動するのですから」
……確かに、彼らの言っていることは間違いではない。
間違いではないが……――ムカつく!
「えぇ、確かにその通りですね、失礼しました。
今回、本土から実験のために連経済特区に来ました、御坂美琴です」
という内心を隠し、あえて丁寧な対応をしてやった。
彼らがいなければ、ここ、ロストグラウンド内の事は何一つわからないのだ。
「……お姉様……眉間に皺がこれでもかと寄ってますの」
黒子が小声で教えてくれたが、そこまで改めるのは出来そうにない。
339 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/24(火) 16:15:53.76 ID:+aKcchLHO
基本HOLY部隊はゲストに対する礼儀がなって無いな
「まぁ、良いでしょう。
僕は橘あすか。
HOLY隊員――エタニティ・エイトの、橘あすかです」
「私はエマージー・マクスフェル。
またの名を‘崖っぷち’のマクスフェルと言います。
以後、お見知りおきを」
自己紹介一つにここまで手間がかかるとは、この先どうなる事だろう。
最後に黒子が自己紹介をするのを見ながら溜め息をついた。
しかし、まだ疑問は解決されていない。
何故、救援物資を届けに行くのに、戦闘要員が複数揃わなければならないのか?
「すみません、私達は本土の人間でよくわからないので質問なんですが、
どうして救援物資を届けるのに、ここまでの編成を?」
今度はまともに答える気になったのだろう。
橘あすかと名乗った、見るからにお坊ちゃんと言った男が肩を竦めながら言った。
「残念ですが、市街の外は無法地帯だ。
明確な規律もなければ、悪人を取り締まる者も居ない。
……だから、救援物資は狙われるんですよ」
「そう……アルター犯罪者に、ね。
だからこそ、私達のような戦闘も出来る隊員が同行しなければならない。
物資を強奪されては、助かる人間も助からなくなるので」
それは、私にとって衝撃的な答えだった。
力の有る者が、力の無い者から奪い、その生活を脅かす。
学園都市でも稀に見られる光景だが、それが、ロストグラウンドのほぼ全域で行われている。
――ロストグラウンドは、目に見えない何かを失い続けていたのだ。
341 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/24(火) 16:25:57.53 ID:+aKcchLHO
社長と崖っぷちキター!
・ ・ ・
目的地の集落へと向かう車内。
私と黒子は、無理を言って二人だけで話せる環境を作って貰っていた。
と言っても、運搬用の車は大きく、
無理をすれば1クラス全員が入れる程の大きさを有していた。
広さにして四畳半程度の部屋で、
私達はロストグラウンドについて話し合うことにしたのだ。
「ねえ、黒子は知ってたの?」
「噂には聞いていましたけど……ここまでひどいとは思っていませんでした」
ロストグラウンドでは、私達がこうしている今も、
強者が弱者を虐げて私欲を満たす行為が行われているかもしれない。
そう考えるだけで、なんともやるせない気になる。
苦しんでいる人が居るというのに、
私は自分の能力のレベルを上げるための実験を行おうというのだ。
そんな私を見て、‘アイツ’はどう思うのだろうか……?
「ですけれど、それも仕方のないことだと思いますの」
「黒子?」
ジャッジメントである黒子が言うとは思えない台詞を聞き、
思わず黒子の名前を呼んだ。
「学園都市でもありますでしょ?
レベルの高い者が、低い者を虐げて搾取を行う……。
学園都市でそうなのですから、ロストグラウンドの、
ましてや復興が遅れている地域では行われない事の方が有り得ませんの」
343 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/24(火) 16:44:26.93 ID:c8DBKGXl0
スーパーピンチの出番か
学園都市とかロストグラウンドってどれくらい技術の開きがあるんだろ
「……」
黒子の言っていることは理解出来る。
ただ、納得出来ないのだ。
しかし、私にはそれをどうする事も出来ない。
本土側の……学園都市の人間の私には、やれる事など無いのだ。
「――けれど、お姉様にもやれる事があるますの」
「えっ……?」
「お姉様は、何のためにこのロストグラウンドに来て、
その手段として何をすれば良いのかを忘れてしまったんですの?」
「だって、私がここに来たのは、レベルを上げるための――」
――あった。
私にも、出来ることがあった。
「……成る程、そういう事」
「あら、お姉様だったら真っ先に気づくと思ったんですのよ?」
「確かにね。
ちょっと寝不足だったから、そこまで頭が回らなかったのかも」
「普段から、そんなに攻撃的な思考をされても困りますの」
黒子が溜め息をついたが、
今の私は彼女が思い出させてくれた事で頭がいっぱいだった。
「アルター使い、100人との交戦……!」
アルター犯罪者が悪事を働いているというのなら、私が止めれば良い。
そのための名目も、力も、私にはあるのだから。
346 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/24(火) 16:58:52.20 ID:Zp2FDskiO
今回はカズマと戦うのか
なら黒子か御坂が死ぬのか
「――ありがとねっ、黒子」
感謝の意を込めて、黒子に言った。
こんな単純な事と気づいたら思うものの、
それすらわからなくなっていた私に道を示してくれた後輩に。
「良いんですの。
だって、お姉様が落ち込んでいるのを見るのは、
私も本意ではありませんもの。
だからこれは、ある意味では自分のためでもありますの」
「それでも、ありがとね」
可愛い後輩の頭を
髪がグシャグシャにならない程度に、優しく撫でてあげた。
「おっ、お姉様……!?」
黒子は頬を真っ赤にしているが、
さすがにこの歳になって頭を撫でられるのは恥ずかしいのだろう。
それがまた可愛くて、頭を撫でているのとは反対の手で、
赤くなった頬をプニプニと摘んでひっぱった。
「おー、柔らかいわねぇ」
「こっ……ここは天国ですの……!?」
ガタガタと揺れる車内で少しの間そうしていたが、不意にその揺れが収まった。
「? どうして止まったんだろ……?」
直後、激しい揺れが私達の乗っている車を襲った。
・ ・ ・
「何なのよ、一体っ!?」
車外に飛び出した私達の目に飛び込んだのは、
行く手を阻むように立ち塞がる巨大な岩だった。
今まで走って来た道が、左右両側を崖に挟まれていたので、
これでは先に進めない。
それどころか、
ガゴオオオォンッ!
「今度は何ですの!?」
轟音と共に、退路を断つようにしてもう一つ巨大な岩が落下してきた。
大岩に完全に挟まれる形となり、
このままでは行くも戻るも不可能になってしまったのだ。
「おい、アレを見ろ!」
同じく車外に出ていた瓜核が、切り立った崖の片端を指差した。
そこには、
「ぬっははは! どうよぉ、俺様のアルターは!」
巨大な……巨大な、ロボットのようなアルターが立っていた。
そのアルターの手に収まるようにして、一人の大柄な男が笑っていた。
349 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/24(火) 17:20:37.84 ID:GbkCDidoO
ビフ君きた!?
「あんなに大きい物も、アルター能力は作り出せるっていうの……!?」
その大きさに、思わずたじろぐ。
下から見上げているというのもあるだろうが、あの巨大さは尋常ではない。
あれだけ大きなアルターに対して、コインを用いたレールガンは通用するのだろうか。
コイン台の穴が開いても、ものともしないだろう大きさがあのアルターにはある。
……これは……全力でいかないとマズいかもね……!
「おっ、お姉様!」
「……何、黒子」
「あれを!」
黒子は焦った様子で宙を指差した。
本来ならば、そこは何も存在しない空間。
そこに――
「――随分と派手にやってくれましたね。
ですが、それももうここまでです!」
回転する光輝く八つの玉が描く軌跡に乗った、橘あすかが存在していた。
「まっ、まずいよビフくん! あいつら、HOLYだ!」
「ぬむむむむぅ……! 焦るんじゃねえ!
あんなチンケなアルターで、この俺様がやられると思ってんのか!?
そして――
「成る程……確かに、これはかなりのピンチだ」
いつの間にか、巨大なアルターの足元の崖に、エマージーが立っていた。
ハンマァァァァッ!
352 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/24(火) 17:46:30.34 ID:+aKcchLHO
助けて!僕だけの…
「ちょっと瓜核!
あんなに大きい相手に、あの二人だけじゃ危ないわよ!」
「お姉様!」
「わかってるわ!
今すぐ、全力で――」
焦る私たちに対して、瓜核は短く告げた。
「いいや、アイツらなら大丈夫だ」
「――えっ?」
「でも、あれだけの質量差があっては……」
小さなビル程の大きさもある相手に対して、
あの二人はあくまでも人間サイズの大きさしかないのだ。
私の電撃でも、簡単には止められそうにないというのに。
「お嬢ちゃん達、よーく見てな。
これから行われる、‘アルター戦’を。
100人切りしようってんだから、見といて損はないと思うぞ」
アルター戦……それが、普通の戦闘とは何が違うのか。
確かに、知っておく必要があるのは事実だ。
「……本当に大丈夫なんでしょうね?」
「ああ、この西瓜を賭けても良いぞ。
絶対にやらねーけどな!」
そこまで自信があるのなら、見せて貰うとしよう。
超能力者同士の戦いではない、アルター能力者同士の戦いを。
「抵抗しなければ、こちらは乱暴な真似はしない!
罪を認め、大人しく――」
「ごちゃごちゃうるせえええっ!」
橘の言葉を遮るように、ネイティブアルターはアルターを操り、
その巨大な、肥大化しているともとれるハンマー状の腕で殴りかかった。
「全く、話を聞かない人だ!」
だが、橘は焦ることなく足元に展開していや八つの玉の内四つを
突き出した右手の前面に移動。
移動を終え、即座に光を放ちながら回転した四つの玉は、
まるで盾のようにネイティブアルターの攻撃を遮った。
「あれだけの質量差がありながら、攻撃を防ぐんですの……!?」
「それがアルター戦だ」
見た限りでは、力は拮抗している。
いや、わずかながら、橘の方が押しているように見えた。
「ビフ君! やっぱり逃げた方が良いって!」
「うるせぇ! だったら、こっちの奴はどうだ!」
これ以上は無駄だと悟ったのか、
ネイティブアルターは、橘から足元のエマージーへと目標を変えた。
しかし、恐らくはエマージーのアルターによってそれも防がれ――
「ひゃげひぃええええあっ!?」
「――ふ、防がれなかったじゃないの!?」
あまりの出来事に、思わず瓜核の襟を掴んでその体を揺さぶった。
ネイティブアルターの攻撃が直撃したエマージーは、
あまりにも綺麗な弧を描き、反対側の崖へと吹き飛んだのだ。
あれでは、確実に……
「……死にましたわね」
「冷静に言ってる場合じゃないでしょうが!」
「おっ、落ち着けって!」
「落ち着いてられるわけないでしょ!?
あれ、確実に死んだわよ!?」
「いいから離せってーの!」
憮然とした態度で私の手を振りほどいた瓜核は、
面倒くさそうに親指でエマージーが吹き飛んでいった先を親指で示した。
「エマージーは生きてるよ」
「「えっ?」」
見れば、確かに崖の端でモゾモゾと動く影がある。
間違いなく、先ほど吹き飛ばされたエマージー・マクスフェルその人だ。
「――素晴らしい……!
この特殊なスーツがなければ、私は天に召されていた……!」
明らかに顔が露出しているのに、
生きていられるのはアルター能力なのだろうか。
「……そんなわけないか」
356 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/24(火) 18:21:22.27 ID:DK5cvbSjO
支援じゃあ
腕章を投げて
「さあ、行こうぜ!黒子ぉ!」
「黒子! こいつは…この光は!」
「俺と! お前の! 輝きだああぁぁーーーーッ!」
「シェルブリット・バーストォォォォォ!!!」
こんなのが浮かんだ
「あぁ……それでもまだピンチが――」
ビクリと体を震わせたエマージーは、
それまでの不敵な態度を一変させて子供のように怯えだした。
「崖っ……!? 崖っ、がけげげっ……!?」
様子がおかしい。
先ほどにも増して、より一層。
「いっ、嫌だっ! 落ちたくない!
ここは嫌だっ! 嫌だよおおお――っ!」
尋常ではないその様子に口を開きかけた瞬間、
瓜核は人差し指を口にあて、静かにするようジェスチャーをこちらに寄越した。
「ああん? なんでぇ、ビビってんじゃねえか!」
「誰か……誰か助け……!」
「ぬっははは! どうよぉ、この俺様のアぁルターはっ!」
ネイティブアルターが勝ち誇るのと同時に、
エマージーは体を起こして滂沱した。
「あふぇふん……あはん、わはあああん!
うわあぁぁん……ピンチだぁ、デンジャラスだぁ……!
僕がピンチだぁ……!
――助けてええええ――ッ!!」
学園都市では、助けを求めれば駆けつけるのはジャッジメントだ。
だが、ここは学園都市でも無いし、ジャッジメントという組織も存在していない。
存在しているのは、HOLY。
そして、アルター。
「助けてぇ!」
エマージーの背後から、地面が裂ける音が聞こえてくる。
音の大きさからして、その亀裂は大きく、
何か巨大なものが現れる前兆であることを告げていた。
「助けて……僕の……」
しかし、それが――
「スーパーピンチクラッシャああぁぁぁあああん!」
――アニメの中にしか出てこない、
金色の巨大ロボットだと誰が想像出来るだろうか。
「ねえ……聞いても良い?」
「ええ……私も聞きたいことがありますの」
「何だ?」
「「――アレは何」ですの」
「来てくれた! 呼べば必ず来てくれる、無敵のヒーローが!」
……らしい。
360 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/24(火) 18:45:28.40 ID:+aKcchLHO
キター!キター!キター!
361 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/24(火) 18:51:05.84 ID:DK5cvbSjO
ピンチクラッシャー!
アニメで出てきたときは、チャンネル間違ってんのかと思ったなぁ…
スーパーピンチクラッシャー最高
「――僕のスーパーピンチクラッシャーが来たからには、
もうこの崖っぷちはピンチじゃない!」
「……相変わらず派手なアルターだ。
エマージー、僕は怪我をした一般隊員の救護にあたります。
構いませんね?」
「良いでしょう、ここはこの私と、無敵のヒーローにお任せください」
そんな会話を交わした二人は、
それぞれの目的を達成するべく、行動を開始した。
橘は、八つの玉をまた一箇所に停滞させ、負傷者の所へ。
エマージーは……えっと、ロボットを従えてネイティブアルターに対峙した。
「ヤバいってビフ君!」
「へっ、どうせ大したことのねぇアルターだろうよ!」
ネイティブアルターは、アルターを操り巨大な岩を掲げた。
恐らく、同じようにして私達の道を塞いだのだろう。
「くらえぇ――ッ!」
エマージーのアルターは、ネイティブアルターが投擲した大岩を、
「さあ行け、スーパーピンチクラッシャー!
パワぁぁードッ、ライフルッ!!」
新たに再構成して構築した巨大な銃で撃ち落とし――
「「ああああああっ!?」」
――きれなかった巨大な破片で、その頭部を完全に砕かれた。
364 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/24(火) 19:17:41.74 ID:8wzMqn3I0
この馬鹿っぷりは流石としか言いようがないwwwww
「ぜんっぜん、無敵じゃないじゃない!」
「あそこまで大仰な登場をしたのに、あっけなさすぎですの!」
私達の抗議が耳に入ったのか、
エマージーはこちらへ視線を向けて言った。
「知らないのですか?」
「なっ、何をよ……!?」
「スーパーピンチクラッシャーは、危機に陥る程強くなる……!」
「……今日あったばかりの貴方のアルター能力の内容なんて、知ってる訳がありませんの」
「それでこそ私だけの――ヒーローなのです!」
エマージーは話はそれだけだと言わんばかりに左手を掲げ、
破壊されたスーパーピンチクラッシャーの頭部を再構成して復元させた。
……ああもう! 余計な名詞を覚えちゃったじゃないの!
「出でよ、大いなる翼! ピンチバぁ――ドッ!」
エマージーの左手が指し示す空から、赤い、鳥型の巨大ロボットが姿を現した。
「超! ピンチ合体!」
スーパーピンチクラッシャーが、鳥型のロボットと合体した。
「グレート! ピぃぃンチッ! クラッシャああああああっ!!」
果たして、これは本当にまともなアルター戦なのだろうか。
半ば投げやりにロボットアニメのような光景を見ながら、そう思った。
無駄にかっこいいんだよなスーパーピンチクラッシャー
・ ・ ・
「――結局、あれ以降アルター犯罪者は襲ってきませんでしたわね」
あれ程強烈な出来事が、一日にそう何度もあってはこちらの身がもたない。
ベッドの上に座りながら、黒子に片手を振って勘弁してくれと無言で伝えた。
黒子も同じように思っていたのか、同じく無言で首肯。
あの後結局、襲ってきたアルター犯罪者には逃げられてしまった。
理由の一つとしては、追跡するには地形的な不利があった事。
最大の理由としては、エマージーのアルターの合体が長かった事があげられる。
合体をして、決めポーズと決め台詞を言っている間に逃げられるとは、
なんとも間抜けな話ではある。
……でも、逃げられるって事に関して、私はあんまり強く言えないのよね。
ネイティブアルターが逃げた後、グレートピンチクラッシャー(不覚にも名前を覚えた……)で、
進路を塞いでいた大岩を撤去。
向かった先の集落では、ただついて行っただけの私達にまで感謝する程、
救援物資を届けたことを有難がられた。
黒子はそういう事態に手馴れているのか、配給の列の整理などを買って出ていたが、
私はどうもこそばゆくて大した手伝いは出来なかった。
実験の経過としては、数の上では今日はまるで進展が無かった。
しかし、私は知った。
アルター戦に、アルター犯罪者。
……そして、ロストグラウンドの実情を。
私は決意した。
犯罪を働くネイティブアルターに、容赦なくレールガンを打ち込む、と。
さあ、おもしろくなりそうだ。間違いなくカズマと一悶着あるぜこりゃ。
おふろ
>グレートピンチクラッシャー(不覚にも名前を覚えた……)
クソワロタwww
371 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/24(火) 20:25:51.22 ID:dEXJMru0O
干しゅ
372 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/24(火) 21:04:36.27 ID:qC7hh+Rm0
ほし
>>313 ジグマール『AAU、ですか。どこも似たようなものですな』
アレイスター「貴殿の大地にも似たような組織が?」
ジグマール『人間同士の対立、という意味でです。人が人である限り、それに場所の違いなど関係ないのでしょう』
アレイスター「時の違いも、だな」
ジグマール『年寄りじみた厭世気分で世の中を嘆きたいのは全くもって同感なのですが、あいにくと我々は責任ある立場だ』
アレイスター「その通り。当方の計画にとっても、原石の無闇な損耗は望ましくない。対策をとる必要がある」
ジグマール『AAUの中心メンバーについての情報は?』
>>373 アレイスター「すでに手配済みだ。いまだトップの顔は見えないが、それ以外を叩き潰すだけでも十分だろう」
ジグマール『さすがですな。こちらからも腕利きを派遣いたし…』
そうはいかない。まだAAUには舞台を降りてもらうわけにはいかない。
ジグマール・アレイスター『「!?」』
両名は、このありえるはずのない極秘特殊通信への乱入者に大いに驚き、各々の持てる力でその声の主を探す。
だめだめ、お前たちに私の姿が分かるものか。茶番は止めだ、ストーリーを進めよう。
私は「マッド・スプリクト ver 7yS+G7Mr0:Cj6WLjxPO:209lQN5H0」。
全ては私が支配する。
>>374 ―――
――
―
ある休日、朝。
黒子は寮の自室ではない部屋で目を覚ました。
夢見心地のままうつ伏せの状態から寝返りを打つ。肌寒い。裸だからだ、シーツを肩まで引き上げる。
ゆっくりと視線を巡らす。上半身裸のカズマがいる、ベッドの上に胡坐をかき、こちらに背を向けて、ベッドの上に置いた携帯端末と格闘している。
黒子はもそもそと四つん這いになると、シーツを引きずったまま、カズマの腿と、胴と、腕からなる三角形の隙間に頭を突っ込んだ。
カズマ、されるがまま。
黒子はカズマの胡坐の上に腹ばいになる。
その頭に、カズマが手を伸ばす。くしゃくしゃと撫でる。
いつもの彼女の特徴なツインテールは、ベッドに入る前に解けている。
黒子「うにゃー…ごろごろごろ」
カズマ「猫のつもりかよ」
カズマ、笑い含みに撫で続ける。くしゃくしゃ。
376 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/24(火) 21:23:52.44 ID:dEXJMru0O
カズくんを取られた……、しにたい。
377 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/24(火) 21:27:56.58 ID:Zp2FDskiO
378 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/24(火) 21:28:14.71 ID:+aKcchLHO
かなみちゃん…
ところで君島は居るの?
379 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/24(火) 21:28:32.76 ID:lmPlsJ7/0
かなみちゃんなら俺の横で(ry
>>375 美琴「…てな感じの爛れた休日を過ごしてるに違いないのよ、今頃」
よくあるファミレスで、パフェについてきたスプーンの動きを交えながら説明する。
初春「はー…」
美琴「休日の前の晩はしょっちゅうよ。『お姉さま、今夜はわたくし、かえりませんわ』」
美琴「で、朝帰りどころか、帰ってくるのは次の日の夕方よ?」
初春「うわー…うわー…」
初春の顔は真っ赤になって、目だけが白黒している。
美琴「私に対するセクハラが減ったのはいいけど…ちょこちょこそんな感じで惚気られて、何ていうか、ねぇ?」
初春「まぁ、でも確かに、お二人はジャッジメントの仕事中でも仲がよろしいですからね」
美琴「仕事中にまでイチャついてるの?」
初春「あ、いえ。私たちの目のある場所でおおっぴらに睦言囁きあって…なんてことは流石にないんですけど…」
美琴「うん?」
美琴「うん?」
初春「たとえば、私と白井さんとカズマさんが3人で会議してるとするじゃないですか」
初春「白井さんは机に腰掛けて、カズマさんはその机備え付けの椅子に座ってるんです。で、私と車座で会議をするんですけど…」
初春「黒子さんが足をぷらぷらとさせるんですけど、それがカズマさんに結構当たってるんですよ」
美琴「蹴ってるってこと?」
初春「いや、本当に揺らしてる足が当たってるってだけで、白井さんは特に意識してる様子ないし、カズマさんの方も別に何も反応しないんです、会議自体はそうしてる間も進んでますし」
初春「ただ…何ていうか、だからこそお二人の距離の近さって言うか、」
美琴「あー物理的な距離は心的な距離と比例するって言うしね」
初春「そう、それです。とにかくお二人が近しさが伝わってきて…そのだから何と言いますか…」
初春「向こうでやれー!!」
初春「ってなるんですよ」
美琴・初春「「…はぁ」」
初春「私も潤い、欲しいなぁ。花が萎れそうです…」
言いながらテーブルに突っ伏す。
美琴「私も、恋、してみたいかも」
ぼーっと窓の外を見ている。
>>381 美琴「あれ?」
その窓の外を、知った顔が通り過ぎる。休日だというのにカッターシャツの制服、黒髪のツンツン頭。
美琴「あいつは…。ちょっとごめん初春さん、私いかなくちゃ!」
「これ私の分」とお札を一枚テーブルに出すと、慌ただしげに店を出てゆく。
美琴「ちょっとアンタ!」
当麻「ん?げぇ!こないだのビリビリ中学生!」
美琴「誰がビリビリよ誰が」
当麻「髪の毛からまさに今ビリビリとスパーク散らされながら怒鳴られましても全く怒りに説得力がないんでございますが、さて一体何の御用件でございませうか?」
よかったビリビリの妄想か……。カズくんの貞操は守られた。
支援
支援
388 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/24(火) 22:43:00.08 ID:qrYis2Ku0
支援
>>382 美琴「ちょっと付き合いなさい」
当麻「はい?」
美琴「ちょっと思いっきり誰かにぶつけたい気分なのよ」
当麻「何を!?っていうかサンドバック扱いですか!?拒否という選択肢は―」
美琴「あると思う?」
当麻「不幸だぁぁぁぁ!」
当麻、身を翻して逃げ出す。
美琴「追いかけっこもいいじゃない」
美琴がビリビリさせながら追いかける。
>>389 黒子「さっきまでお互い全裸だったといいますのに、こうして再び服を着るときの気恥ずかしさは何なのでしょうね?」
カズマ「もっとゆっくりしていけよ、気だるさを楽しもうぜ」
黒子「カズマのくせに難しい言葉を知ってましてね?…くしゅん!」
カズマ「どういう意味だそりゃ…。風邪か?」
黒子「あなたは風邪を引かないだろうな、という意味ですの。誰かが噂しているのかも知れませんわ」
カズマ「…なんとなく馬鹿にされたことだけは分かった」
黒子「大正解、褒めて差し上げますわ」
カズマ「この…!賞品をよこせこの野郎」グイッ
黒子「あっ…ちょっとカズマ、服が…んっ、皺になっちゃ…」ジタバタ
Plllllll
黒子「ん…っふ、電話が…」
カズマ「切っちまえよ…」
黒子「…ダメ……いい、加減に…」
黒子「なさい!」ボカッ
カズマ「いて!…ちぇー」
黒子「まったく…」ピ
黒子「はい、白井ですの」
黒子「え?アルター能力者とスキルアウトの大規模衝突!?」
なんてこった
え、カズくん? 嘘でしょ……? いやだよこんなの……。
エターナルデボーデ……
風紀乱れ過ぎでワロタ
396 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/24(火) 23:23:35.55 ID:qrYis2Ku0
ほ
397 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/24(火) 23:29:41.11 ID:+aKcchLHO
建てるきっかけの黒子スレが微妙な終わり方だったから、デレポーター成分を自己補完するために続き書き始めたわけだが、この先の展開どうしよう…。
落ちだけは考えてあるんだが。
399 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/24(火) 23:39:06.59 ID:+aKcchLHO
頑張れマッドスプリクト
困ったらイチャイチャさせときゃいいよ
>>378 ・アニメ通りカズマの友人兼フィクサー、無能力者
・超能力開花(アルター)
・超能力開花(学園都市)
・洗脳されて敵
・まさかのラスボス
どれがいい?
402 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/24(火) 23:45:14.84 ID:8wzMqn3I0
やっぱ君島はあのポジションが一番いい
403 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/24(火) 23:49:00.61 ID:+aKcchLHO
135のどれか
404 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/24(火) 23:56:33.05 ID:NuExTESaO
君島は無能力者でこそ君島
君島はアニメ版じゃなく漫画版にしてあげて。
寺田あやせと結婚させてあげたい。
に
407 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/25(水) 00:36:47.75 ID:Qbqzt6tzO
無能力者には無能力者のよさがあるよな
408 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/25(水) 01:03:35.87 ID:4MILPj+qO
落ちんなよ
テスト
―数十分前―
当麻「うおおおお!!」バシュゥゥゥゥ
美琴「…ふぅ、やっぱりアンタには効かないのねー私の電撃…」
当麻「ぜぇ…はぁ…ま、満足かよ?」
美琴「え?」
当麻「いや、何か眉間にしわ寄ってたからな。何かストレス溜まってたんだろ?あんだけぶっ放して、ちったぁスッキリしたか?」
美琴「う、うん。そういえば…ちょっと…」
美琴「…ってことはアンタ、わざと付き合ってたっての?このLV5の私を、LV0のアンタが、遊んでくれてたってわけ…?」
当麻「付き合えって言ったのはそっちじゃねぇか!別に遊んでたわけじゃねーよ、食らったらやべぇし必死だ」
当麻「でも、放ってもおけなかったっつーか…」
美琴「それはうまくあしらってるって言うの、よ!」
当麻「うお!?」
sageるのか?
413 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/25(水) 01:21:37.62 ID:b+yMGHj20
ほす
ID:NVv/UkLYPだけど、落とすなら言ってくれ
時間がとれないから、続きは他板でやるし
書き溜めないから、投下してくれるならありがたい。
落とすってスレを落とすってこと?
こっちはとりあえず落とさないよう書ききるつもりではあるが。
スレ消費しちゃうし面倒だから創作発表板行くます
続き、頑張ってなー
スレの残りに余裕はあるし、スレ建てした身としては伸びるのはうれしいからどうせならこっちで書いていって欲しい。
面白いし。
が、時間的にも制限かかるし無理にとは言えん。
そちらも頑張って下さい。
>>411 美琴「(バチバチ…パチチ)…でももう今日は電気も打ち止めっぽいわ」
当麻「ふー助かったー」
美琴「アンタってほんと強いのか弱いのかわかんない。黒子の彼氏とは大違いだわ…」
当麻「?」
美琴「何でもない。じゃーね」
当麻「一方的に追い回しておいて、飽きたらポイですかそーですか…ってもういないし!おーい待てよ!」
美琴「何よ」
当麻「送ってく。一応は女の子を一人で帰らせるわけにはいかねぇ」
美琴「…LV0がLV5を心配するっての?」
当麻「悪いかよ?それに電池切れてるんだろ。ここまで迷惑かけられたんだ、いまさら面倒の一つや二つ、ついでで片づけてやるよ」
美琴「…ほんと、強いのか弱いのか分からない」
419 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/25(水) 03:07:47.04 ID:w2r7nSMNO
寝るか
自力で探せとな
ho
>>418 当麻「何か言ったか?」
美琴「ありがと、って言ったの」
当麻「…当麻さんはこの生意気中学生が素直にお礼を言えることに感動を禁じえません」
美琴「やっぱむかつくわアンタ…」
そして二人がある通りを通ったそのとき
爆発、そして轟音。続いて、怒号が沸き起こった。
当麻「なんだ?」
美琴「暴動?」
Magic people!
Voodoo people!
424 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/25(水) 07:04:53.55 ID:Fy9lMy/HO
ほし
ほ
426 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/25(水) 07:58:20.17 ID:VD5CJPSEO
し
427 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/25(水) 08:19:02.02 ID:XI7fx522O
今日から創作発表板を巡回する作業が始まるお
428 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/25(水) 08:37:46.97 ID:VcLHam+GO
ウボァー・゜・(ノД`)・゜・。めんどくせぇー!両方見たいから創作で探さなきゃならんくなった!
429 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/25(水) 09:36:28.07 ID:VcLHam+GO
ほ
430 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/25(水) 10:34:49.84 ID:7FvQn8hUO
自ら保守
昼頃に少し投下して、ちょっと眠ります。
お世話かけて申し訳ない。
431 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/25(水) 11:51:06.08 ID:XI7fx522O
俺の自慢の保守だ!
432 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/25(水) 12:34:27.27 ID:4MILPj+qO
待ってた
>>422 #スキルアウト1(SO1)「地獄に堕ちろアルター使いめ!」
#アルター使い1(アツ1)「能力もない、雑魚のくせに!!」
美琴「何…これ?」
当麻「危ない!!」ガシッ
美琴「きゃあ!?」
ダダダダダ
当麻「流れ弾だ…。無茶すんな。」
美琴「あ、ありがと…」
当麻「いつから学園都市は市街戦の舞台になったんだ?やりあってるのは…アルター能力者に、」
衝撃音、再び。通りの向こうに巨大なアルターと、それを吹き飛ばすカズマのシェルブリット
>>433 黒子「(ヒュ)そこの方々、ここは危険ですから早々に退避を…ってお姉さま!」
美琴「黒子!」
黒子「ああああ、あなたこんなときにお姉さまを押し倒して…」
当麻「え、うわああああ!!ち、違うぞこれは!」
美琴「ちちちちち違うわよ変な勘違いしないで、こいつがさっき庇ってくれたってだけでっていうかいつまでのしかかってるの!?」ボカ
当麻「そうそうそうそう、俺がいねぇと大変だったん…ごへぇ、はいどきます…くぅ、命の恩人にこんな仕打ち…」
美琴「そ、そんな声出さないでよ悪かったわよ…」
黒子「ふぅ、結構ですから急いでくださいまし。カズマが暴れますわ、ここにいらっしゃっては、巻き添えになりますことよ」
カズマ×黒子がよすぎて正直このスレだけじゃもったいない
>>434 当麻「…なぁ、あの子あんな感じだったっけ?」
美琴「?」
当麻「いや、前はもっと『お姉さまお姉さまー』って、お前にべったりだった気がするんだけど…」
美琴「…ああ、ちょっとね」
当麻「…眉間」ペタ
美琴「ひゃわ!?」
当麻「また皺寄ってんぞ。なんだ?今日追い回してきたのはあの子のことなのか?」
美琴「あ、あんたには関係…」
当麻「関係ないってのことはないだろ、そのせいで半日俺は追いかけっこする羽目になったんですよ!?」
美琴「わ、悪かったわよ」
当麻「ふー。…なぁ、話してみろよ」
美琴「え?」
当麻「だから、話してみろって、お前の困ってる内容。助けてやるよ。迷惑ついでだ、相談くらい、乗らせろよ」
437 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/25(水) 13:19:53.73 ID:vkosl/J6O
支援
>>436 ―――
――
―
初春「昨日はお二人ともお疲れ様でした」
カズマ「まったくだぜ、ロストグラウンドでも滅多にないぞ、あんな数のアルター使いが揃うなんざ…」
黒子「スキルアウトの側も、やけに装備と人員が充実していましたわ。ちょっとした傭兵部隊並みじゃありませんですの?」
初春「それでも、被害は最低限で済んだ方です…。お二人には感謝状が出るかもしれませんよ、八面六臂の活躍でしたし」
カズマ「それ、食えるのか?」
黒子「せめて『お金になるのか』と聞いてはいかがですの。当然わたくしもいただけるんでしょうね?」
カズマ「戦ったのは俺だろ」
黒子「わたくしたちはチームですわ」
初春「謝金がもらえるかはちょっと…。あ、でも、昨日の戦闘でカズマさんが壊した道路とかについての説明の呼び出し状も来てます」
黒子「きっと今度のお休みはたっぷりのお説教と奉仕活動ですわね、あらお気の毒」
カズマ「俺一人だけじゃいかねぇぞ、道連れだ。一緒にドブ川さらおうぜ」
いいなぁ…このコンビ
440 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/25(水) 13:36:45.74 ID:vkosl/J6O
たまんねぇ…
支援
>>438 初春「…ところで、今回の衝突ですが、AAUの介入が背後にあるのは間違いないようです」
黒子「例の、対立を煽って、という?」
初春「いえ、もっと具体的な支援があったようです。先ほど白井さんのおっしゃっていた、スキルアウトへの武器とか、アルター能力者への人員の支援とか」
カズマ「どっちを勝たせてぇんだ、そいつら」
黒子「どっちにも負けてほしいんでしょう…。でも、それだけ具体的な行動を起こしているなら、もうメンバーや資金源が調査され始めてるんではなくて?」
初春「それが…、証拠はたくさん残ってるのに、そのいずれも辿ると急に途切れちゃうんです。どんな組織にも個人にも繋がらない」
黒子「それほど強力な情報操作を行える組織、ということですの?」
初春「いえ、大規模な組織ならそれこそ、証拠を消した跡とか、露骨な妨害とか、とにかく正体はわからないまでも存在を感じることはできるんです」
初春「でもAAUにはそれがない…。まるでそんな組織は存在しない、単にすべてが偶然そう働いているだけ、のように見えるんです」
黒子「まるで見えざる神の手、というわけですのね」
カズマ「…誰を殴ったらいいか分かんねぇ喧嘩は、苦手だ」
とりあえずここまで、続きはまた夜に。
443 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/25(水) 13:46:43.31 ID:vkosl/J6O
乙
スクライドまた見始めたけどおもしれえ
たしかBOXって今日発売だっけ
445 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/25(水) 14:24:22.21 ID:xmrBNN8gO
このすれまだのこってたのか
嬉しいぜ保守
は
447 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/25(水) 15:17:55.85 ID:9YVhJ0iaO
ほ
448 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/25(水) 15:25:37.15 ID:s8v2Wy79O
TSUTAYAってスクライドDVDレンタルってあるの?
なんか漫画版っぽい
黒子「3つ!3つだッ!願い事をいえ!かなえてやろう!おまえの望むものを3ついえッ!」
451 :
織田軍:2009/11/25(水) 15:45:35.21 ID:62TR1oo10
452 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/25(水) 15:55:07.18 ID:s8v2Wy79O
>>451 okありがとう
今日バンド終わったらTSUTAYA行ってみるよ
453 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/25(水) 16:25:08.23 ID:GBhrp/vGO
ほ
し
455 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/25(水) 17:46:06.84 ID:1J4DQScCO
の
456 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/25(水) 18:28:51.31 ID:CvFLgDua0
ト、 ト、 |\ ∧
_|:.:.:\|:.::ヽ!:.:.:.\/:.:.|
_>:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|/|
\:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.へ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.¨フ
弋´:.:.:.:.,:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::.:.ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.く
<:.:.イ:.:.:.:/.:.:.:.:.|:.:.:.:.:.:.!:.:!.:.:.:.ヽ:.:_,>
弋´.:.:.:.:.:.:/.:.:.:./ |:.:.!:.:.:.:!:.ハ.!.:.:.::.:\
<:.:./.:.:/:/T ト、∨:.:.:/!レ小:.:!:.小、>
<:八 小| 代圷 |:.:Wイタヽ小|ヽ!
厶込、N  ̄ レ !  ̄ ム、
rイ!.ハ , j 八
/⌒ヽ ー : -' イ ジャッジメントですの!
/ VT爪_イ:
{ rv\j { >‐=ミ
| /ヘJ ̄ ̄ {_/ / \
' ト、 / / 〔o〕 `トしヘ. _ \
|\{. . -‐、‐=ァ′ ヽ \
| \_/ x个彳) ∧ \
ヽ | _/ ∨ {\ /、ヽ ヽ
ヽ ー-ヘ. ∨j ヽ{__> . _}
〉 \ \
/ \ \
/ \ \
〈 j\ \
/ ー--==ニニ=く \
457 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/25(水) 18:29:14.87 ID:Qbqzt6tzO
か
な
ほ
まだスレ落ちてなかった俺歓喜支援
461 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/25(水) 19:13:09.63 ID:9YVhJ0iaO
へ
ほ
ほす
ホッシュメント
465 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/25(水) 21:13:45.12 ID:h0kgvNp0O
カズマと上条さんならカズマが勝つけど、
君島と上条さんなら君島が勝つとこは想像できない
上条さんが勝てそうなアルタ-使いってどのへんだろ
467 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/25(水) 21:19:50.92 ID:S2WEVMqp0
>>465 君島は銃持ってるからどうなるかわからんぞ
469 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/25(水) 21:30:10.51 ID:XI7fx522O
上条さんにはマッドスプリクト効かなさそう
社長の大事な珠も効果があるか微妙そうだ
472 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/25(水) 22:01:08.73 ID:Y5RkOn/PO
かなみの夢の中でセクロスするカズくんと黒子
そうだ、かなみのハートトゥハートって夢でカズマのこと見られるんだよな
ということは黒子とカズマがにゃんにゃんしてるところも……
474 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/25(水) 22:11:22.46 ID:7Ylc2zdcO
そういやカズマが黒子とくっついたのはなんでなんだぜ?
そういうスレだ
ほ
>>441 黒子「お姉さまとお買いものというのも、久しぶりですわ!」
美琴「そういえば確かにねー。最近あんた、彼氏にべったりだったし」
黒子「っま!わたくしったらとんだ粗相を!お姉さまにおさびしい思いをさせていたなんて、この黒子一生の不覚ですわ!埋め合わせは今日存分に…!」
美琴「くっつきすぎ!っていうか埋め合わせってあんたにはご褒美じゃない、私は別に」
黒子「ああーん、お姉さまー」
美琴「聞いてないし…」
当麻「満更でもないくせにー」
美琴「うっさい!」
当麻「うぉわ!ビリビリはやめろビリビリは!」
カズマ「…なんだこりゃ?」
ktkr
>>477 黒子「けどお姉さま、驚きましたわ、お姉さまのお連れがあの類人…いえ、上条さんだなんて」ヒソヒソ
美琴「ま、まぁほら、いろいろあったのよ」
当麻「あんたがカズマさんか。噂は聞いてるよ、よろしく」
カズマ「お前が美琴の彼氏か。ああ、よろしく」
黒子「お姉さまには悪いかもしれませんが…ふさわしい男かどうか、きっちり見させていただきますわ」
美琴「あんたのはどうなのよ?」
黒子「…」
黒子は、無言で頬を染める
美琴「何も言われてないのに、惚気られるってことあるのね…」
黒子「恐縮ですわ」
支援
481 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/25(水) 23:14:35.30 ID:OyCjSHCJ0
ほす
おかえり支援
>>479 ―数日前―
当麻「なるほど、ライバルだと思ってた男と、かわいい後輩が付き合い始めた」
美琴「最初は純粋に祝福してたんだけど…」
当麻「二人にとっての自分の優先度が下がってるのがちょっと気に入らない、と」
美琴「べ、別にそういうわけじゃ」
当麻「そういうことなんだろ?」
美琴「そういう…ことなのかしら」
当麻「もっと自分に構ってくれって言ったらどうだ素直に」
美琴「そんなこと!」
当麻「まー、言える奴じゃないよなぁ、お前は」
484 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/25(水) 23:34:43.61 ID:1J4DQScCO
上条さんの人生相談室
>>483 美琴「私のことならなんでもお見通しってわけ?」
当麻「意外とわかりやすい奴だって話さ。でも、じゃあ、どうするんだ?」
美琴「それが分からないから、こうして悶々としてるんじゃない」
当麻「さらに言えば、自分がそんなことに悩んでるというのも、認めたくなかったんだな。要するに、やきもちやいてるだなんて、カッコ悪いって思ってるんだろう」
美琴「むー…」
当麻「はは、意外とかわいいとこあるじゃないか、」
当麻、美琴の頭を軽くたたくように撫でる
美琴は急激に頬を染め、思わず電撃で反撃したくなるが、出ない。
「幻想殺し」の効果によるものだが、美琴は自分が本心では電撃を撃ちたくない、つまり撫でるのを続けてほしいと思っているのかと錯覚した。
美琴「むむむむ…」
当麻「また考え込みやがって…。お前も彼氏の一人でも作ればいいんじゃねーか」
>>485 美琴「え?」
当麻「そうすれば、二人に構ってほしいとか思わなくなるし、もしかしたらあっち、あの、白井って子の方が逆にやきもちやいて構ってくるようになるかも知れねーじゃん?」
美琴「うーん、そんなこと言ったって、私好きな人なんて…」
当麻「あの子のやきもちだけが目当てなら、フリだけって手もあるだろうさ」
美琴「彼氏がいるフリ?」
当麻「そうそう」
美琴「そんなこと…。…。…ねぇ」
当麻「なんですかその不敵な笑顔は実に嫌な予感が」
美琴「あんたやってよ、それ」
当麻「嫌だ」
美琴「嫌って…」
じわり、と美琴の目に涙がにじむ。当麻慌てて、
当麻「いや、別にお前のことが嫌いとかそんなんじゃなくて、フリだけでそんな真似したくないっていうか、だからそんな顔すんなよ」
美琴「じゃ、やってくれるわよね」
当麻「うわーぁ超いい笑顔だーぁ。女ってこええなぁチクショー!」
487 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/25(水) 23:55:19.59 ID:1J4DQScCO
こんなんがデフォの癖に普段不幸だとか嘆いてる上条さん
説教して殴り飛ばしたいわ
489 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/26(木) 00:11:58.43 ID:rO+Xa4vWO
皆で袋にしても足りないくらいだ
490 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/26(木) 00:23:01.80 ID:brKgNxmOO
幸せに気付かない
それが上条さんだろ
上条はいかにも病気真っ盛りの高校生が望そうな立ち位置じゃんよ
ひたすら関わりたくない
当麻「で、今ダブルデート(笑)ってわけだが…」
当麻の数メートル前を美琴と黒子が歩いている。黒子は、美琴の相談がウソのようなはしゃぎぶりで美琴にじゃれついている。ツインテールが弾む。
カズマと当麻は姦しい女たちから少し遅れて並んでいる。
当麻「ペア、おかしくね?」
カズマ「…?誰に向かってしゃべってるんだ?」
@ペットショップ
美琴「かわいい!」
黒子「かわいいですの!」
当麻「しかしこいつらも、余ったら研究所にもらわれて実験体に…」
美琴「黒子!うちの寮って」
黒子「ペット禁止ですの…お姉さま、本気になさらないで下さいまし。…カズマ?」
カズマ「飼い慣らされやがって…牙くらいむいて見せやがれ」
黒子「…ペットを飼うには向かない人種ですわね」
>>492 カズマ「そうでもねーぞ、俺の部屋にはたまに猫が遊びに来る」
美琴「あら、意外。なついてるの?」
カズマ「ああ、かわいいもんだぞ、たまに背中に爪を立てられるが…」
美琴・当麻「「?」」
黒子「…!」
黒子、無言でカズマの足を蹴る。顔が赤い。
当麻「へぇ、うちでも猫飼ってるんだ。結構かわいいよな」
黒子「!!お、お姉さまいつの間に!?」
美琴「へ?」
494 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/26(木) 00:52:09.82 ID:NZiys3UDO
えっちなカズくん支援
496 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/26(木) 01:34:14.43 ID:0oJZYEKqO
支援
497 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/26(木) 02:36:04.95 ID:hQOxGd5J0
ぽ
498 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/26(木) 03:17:56.40 ID:wusM265QO
ほ
499 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/26(木) 04:00:12.72 ID:q4B7uLBr0
っ
>>493 @公園
黒子「…」ジトー
上条「なんかあの子がやたら敵意のある目で睨んでくる気がする上条さんなんですが、何か心当たりはあるでせうか?」
美琴「さぁ?」
上条「うれしそうだなお前…」
美琴「そうかもね」
上条「まぁ目的通りではあるから、いいけどよ」
>>500 カズマ「何を睨んでるんだお前」
黒子「お姉さまを傷モノにお姉さまを傷モノにお姉さまを傷モノにお姉さまを傷モノに…」
カズマ「お前がどうこう言うことじゃねーだろ」
黒子「理屈じゃありませんことよ…」
カズマ「それもそうだか」
黒子「…気になりませんの?」
カズマ「ん?」
黒子「わたくしがお姉さまとお付き合いする相手に対し、複雑な感情を抱くことが、あなたにとって面白くなかったりしませんの?」
カズマ「あー、お前が美琴の相手に焼きもちやくことに、俺は焼きもちやかないのか、ってことか」
あれ上条になった
>>501 黒子「そんな感じですわ」
カズマ「相手は女じゃねーか」
黒子「愛情に性別は…」
カズマ「…なるほど、焼きもちやいてほしいわけだな」
黒子「そんなつもりで言ったわけじゃ」
カズマ「くっく…、お前はいい女さ」
黒子「…知ってますわ」
黒子は、少し照れたようにうつむくと、カズマに寄り添う。
カズくんやっぱロリコンか…
>>503 当麻「見せつけてくれるなー」
美琴は、負けじと当麻の腕をとる
当麻「うえ?」
美琴「なによ?これくらい役目のうちでしょ?」
当麻「あー、はいはい。でもお前もよくやるよな、嫉妬かプライドか知らないが、好きでもない男とここまでさ」
美琴「別に!…別に、嫌ってわけじゃないもの…」
言葉は尻すぼみ、
当麻「へ?…あのーそれはどういう…」
美琴「あんた、自分じゃ気付いてないっぽいけど、ちょくちょく私を助けてくれてるのよ?私、結構いいやつだなって…って、」
>>505 美琴「って、あああああんたこそ!私のことどう思ってるのよ。たまに絡んでくる変な中坊、ぐらいにしか思ってないんでしょう!?」
当麻「え、えぇっと…そのまぁ、ぶっちゃけ…」
美琴「…まぁ、そうだよね。いっつも急に現れて電撃飛ばしてくるだけの相手に、好意なんて持ちようがないもんね…」シュン
当麻「いやいやいや、その、お前は十分かわいいし、ビリビリだけは勘弁してほしいが、俺は別に、お前のこと嫌いってわけじゃねーぞ」
美琴「…本当?」
当麻「本当だって」
美琴「じゃあ…」
>>506 カズマ「なぁ、あいつら手をつないでるな」
黒子「あら本当ですわ。…えい」
カズマ「嫌だ」
カズマ、掴まれそうになった手をひょいとかわす。
黒子「何でですの?」
カズマ「今までやってきたことに比べりゃ、今さらではあるんだが…」
黒子「?」
カズマ「…恥ずかしいんだよ」ボソリ
黒子「…っふ、あはははははははは、に、似合わない…あははははは…」
カズマ「うっせぇ」
笑い転げる黒子の横で、カズマはそっぽを向いて口を尖らせた。
支援
>>507 @ファミレス
黒子「お二人とも、公園からこちら、なんだか一層親密になったようにお見受けしますわ」
美琴「最初っから仲良かったわよ。なんせ恋人同士だし。ねぇとーま?」
当麻「いや、ははは…」
黒子・カズマ「「と、『とーま』…?」」
背筋が粟立つ二人。
人のことを言えない癖に
当麻「ん?今なんか誰か言ったか?」
カズマ「ドリンクバー、何がいいか、って聞こうとしたところだが」
黒子「テーブルについてまでそうしっかりと手を握っていらっしゃるんですもの、引き離すのは悪いですわ、わたくしたちがとってきて差し上げます」
美琴「えへへへ…」
当麻「いや、そうじゃなくて…まぁいいか」
>>509 黒子「その無駄なチャレンジャー精神、どうかと思いますの」
カズマ「なんでだよ、美味そうだろ?」
黒子「あなたの目をテレポートで取り出して、網膜の錐体細胞を顕微鏡で見て差し上げたいですわ、なぜその色が『うまそー』に見えるんですの」
美琴「どうしたの?」
黒子「見てくださいましお姉さま、カズマったら、またよくわからない新製品のドリンクに手を出して…」
黒子は、言いながら席にいた二人に両手に持っていたコップを差し出す。黒子の飲む分は、カズマが持っている。
当麻「ありがとう。…すごい色だな…寒色系っていうか…黒っぽいっていうか…沼…?」
カズマ「ゲテモノは美味いって相場が決まってるもんだぜ?」
言いながら席に着き、一口すする
カズマ「やっぱりだ、結構いけるぜ」
美琴「そうなの?」
黒子「信じてはいけませんわお姉さま、かんしゃく玉をお菓子代わりにかじる男ですもの、きっと液体のニトロを飲んでも平気なんですの」
カズマ「ありゃあかんしゃく玉じゃなくて、かんしゃく玉に似せてつくった菓子で…」
黒子「袋を破裂させたら爆発しましたの。酷い目にあいましたわ」
とりあえずここまで
乙
513 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/26(木) 07:14:19.10 ID:OhFTJTzrO
514 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/26(木) 07:45:03.73 ID:zZBYYPw4O
さっきまでこのスレに
>>1が投下してたなんて・・・ハアハア
タキシード男「調味料をいっぱい…」
このカズマなら乾汁も余裕でいけそうだな
517 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/26(木) 09:41:36.99 ID:zZBYYPw4O
ほ
518 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/26(木) 11:04:50.25 ID:brKgNxmOO
ほ
519 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/26(木) 12:06:37.18 ID:WaYAs6WS0
ラディカル・ホッシュスピィィィド!
520 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/26(木) 12:44:32.57 ID:7wE7VzUmO
超!保守合体!グレートピンチクラッシャー!
521 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/26(木) 12:56:01.71 ID:/eeRg3gXO
ホシュブリット・バースト
522 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/26(木) 13:48:12.71 ID:CI+4yLQw0
君島? おい、君島。
起きろよ、君島……。
523 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/26(木) 14:19:55.81 ID:XLM3JEgl0
ほ
524 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/26(木) 15:14:47.07 ID:gie5ZaRTO
保守
525 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/26(木) 16:02:41.43 ID:rO+Xa4vWO
ホワイトホッシュ
ほ
527 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/26(木) 17:50:42.78 ID:rO+Xa4vWO
&ブラックホーシュー
jほ
529 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/26(木) 18:36:28.09 ID:hQOxGd5J0
ほ
530 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/26(木) 19:22:33.54 ID:NZiys3UDO
えっちなカズくん保志
支援
>>510 美琴「爆発とか火薬とかってえば、最近ジャッジメントの仕事大変そうじゃない?」
カズマ「ああ、平和と自由に唾吐くクソどもが多くて嫌になる」
美琴「こうまで言う人次第で印象の変わる単語もないわね…」
黒子「大暴れできてさぞ楽しいでしょうに。後始末と周辺への配慮はいつもわたくしの仕事でしてよ?」
カズマ「感謝してるさ」
黒子「初めて聞きましたの」
美琴「にしても、黒子がバックアップかー」
カズマ「?」
美琴「独断専行、バックアップ無視で突っ切るのはいつも黒子だったのにねー」
黒子「結局一番突っ走るおバカさんに周りが合わせるしかないんですの」
カズマ「お前だって以前はそうだったんだろ、バカバカ言うなよ」
黒子「悔しかったら風邪の一つも引いて見せればいいんですの、この寒空で用水路掃除させられたのにケロッとして、わたくしの心痛を少しでも分けて差し上げたい…」
キター
>>532 黒子「それではお姉さま、わたくしたちはこの辺で」
美琴「あ、うん。…今夜は?」
黒子「帰るつもりではありますの。でも遅くなるかも知れませんわ」
美琴「はいはい、」
黒子「上条さんを連れ込むのは延期なさって下さいな」ボソ
美琴「黒子!」
当麻「どうした?」
美琴「なんでもない!」
>>534 カズマ「おーす」
初春「おはようございます、黒子さんもいらしてますよ」
黒子「揃ったところで、続きを」
初春「はい。まず暴動の参加者たちの聴取の結果のまとめです。『治安悪化は奴らのせいだ』とか『虐げられてきた』とか、ありきたりで抽象的な理由ばっかり、動機と行動が飛躍しすぎています」
カズマ「そのくせ徒党組んで一斉に動くってあたり妙に計画的なんだよな、お互いに」
黒子「洗脳…とかそういった能力ですの?」
初春「可能性はあると思います。洗脳、というほど強力じゃなくても、普段からの不満を増長するように仕向けるだけですから。LV3程度あれば十分です」
初春「むしろ能力なんて無くても、ちょっとした心理的誘導で行える範囲かも知れません」
黒子「けど、一人二人そういう能力者がAAUにいたところで、これほどの規模の暴動をそう何度も誘導できるものですの?」
初春「はい、必要な能力LVは低いですが、とにかく広範囲・大人数に効果を及ぼせるシステムが必要だろうと予想されています」
黒子「バンクにはあたってみまして?」
>>535 初春「はい。ただ、さっき言った通り、必要とされる能力LCが低いので、候補が多くて…。ちょっと難航しそうです」
カズマ「そっちのシステムの方は?あてはあんのか?」
初春「可能性、という程度の話なんですけど…。『LV6シフト計画』って知ってます?」
カズマ「いや。黒子は?」
黒子「学園都市の最終目的が、LV5の先にあるもの、というのは聞いてますの。それの関連かしら」
初春「はい。そもそも私たちの超能力は、個々人のパーソナルリアリティを観測し、「通常ありえない事象のおこる確率」を拾い上げることによるものなんです」
初春「超能力の強化というのは、人間とは異なる知覚、世界、パーソナルリアリティ、を構築していくことで、LV5の先、というのはつまり、人間を超えた存在になるということ…らしいです」
カズマ「正直、突拍子もなさすぎるが」
黒子「でも、ここではシリアスに研究されているテーマですわ…。けど、それが今回の件とどう関係しますの?」
>>536 初春「えーと、『上位視点』を持つ能力者の開発が、その計画のテーマだったらしいです」
カズマ「『上位視点』?」
初春「パーソナルリアリティを客観と一致させて、この世界のすべてを、まるで本でも読み書きするように把握できるとかなんとか…」
カズマ「ただの遠視能力じゃないのか?」
黒子「全然違いますの。主観と客観の一致するところ、とはすなわち神を意味しますわ。全知全能、なるほど。神を直接目指す計画というわけですのね」
カズマ「さっきの話に輪をかけて突拍子もねぇな。ところでさっきから『だそうです』とか『らしいです』とか多くねぇか?」
初春「はぁ…。実は、この計画ずっと前に頓挫して廃棄されてるんですよ」
カズマ「まぁ、そう簡単にできるわきゃないわな」
黒子「お話にならないじゃありませんの」
初春「ただ、とっくの昔に頓挫しているはずの計画が、ちらちら聞こえてくる、というのは」
カズマ「怪しい、と?」
初春「そんな感じです」
黒子「一応、調べてみますわ。研究所のあった場所は?」
初春「あ、これです…」
538 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/26(木) 22:28:15.87 ID:zZBYYPw4O
支援か保守か悩むな
駄目だ、うまい掛け合いが書けない
しばし離脱
540 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/26(木) 22:32:20.36 ID:zZBYYPw4O
>>539 ゆっくりでいい
一レス一レス悔いのないように書くんだ
542 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/26(木) 23:29:25.86 ID:rO+Xa4vWO
保守する時は前のめり、だ…
保守代わり小ネタ
「ジャッジメントでs――きゃっ?」
其れはまさに突風。黒子が言葉を紡ぎ終える前に、凄まじい勢いを持った突風がその言葉の糸をも巻き込み彼女の傍らを通り抜ける。
突如として自らのすぐ隣で吹き荒れた風に怯み黒子は小さな悲鳴を上げ、反射的に目を伏せる。
至極当然な反射行動であり、目を伏せた時間は一瞬。だが、黒子が再び目を開いた時には全てが終わっていた。
「な、なにをやっているんですの!」
目の前に広がる惨状を見て黒子は声を荒げる。勿論、地面に倒れ伏している不良たちにではない。
彼らを文字通り瞬きする間に昏倒せしめた、長身の男にだ。特徴的なサングラスと髪型、白を基調とする制服に身を包んだその姿は良くも悪くも目立っていた。
「愚問だなぁ、くりこ。口上を述べながら拘束すればその分時間を有効に使えるだろ?」
男はさも当然のことをしたとばかりに鼻を鳴らし、口を動かしつつも、不良共の拘束をしている。
その手際も見事なもので、黒子が二の句を次ぐ前に、あれよあれよと進み、拘束は一瞬の内で終わった。
黒子はその様を見て、ため息をひとつ吐く。何度目であろうか、この男と行動を共にするようになってからはため息が絶えた日がない。
「ですが、物事には順序というものg――っ」
「順序? それはいけない。順序にとらわれるからこそ人は立ち止まり、停滞し、淀み、腐る!
ならばありとあらゆる順序や過程をすっ飛ばして、最短距離を最速で駆け抜けることが――――」
544 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/26(木) 23:43:53.76 ID:GUPrG/XZO
黒子の言葉に被せるようにマシンガントークを展開する男を尻目に見つつ、彼女はうんざりといった様子で本日二回目のため息を吐いた。
なんでこんなことになったのだろう、と最近常に考えている議題が頭の中を駆け巡る。だが、答えはでているし、
今更どうしようもないことも確かなので、早急に思考を断ち切り、未だ意味不明な言葉を吐き出し続けている男に向き直る。
「さっさとそいつ等を連れて帰投しますの。置いていかれたいんですの?」
「だから俺は旅が――っ!? な、俺が置いていかれる? 先を越されるだとぉっ!? させるかぁっ!」
狂乱にも似た叫び声を響かせながら男は黒子に追随する。無論、両脇に哀れな不良達を抱えて。
男が瀑布のような勢いで言葉を垂れ流し始めた時から、路地裏の出口にテレポートしていた彼女との距離はかなりのものだっったが、
男は一瞬で距離を詰めていた。しかし、黒子は驚いた素振りも見せることなく。
「チンタラしているから置いてかれるんですの。私より遅く帰投したら罰則ということで」
と、うそぶいて見せた。実に余裕たっぷりといった風体で。
「は。チンタラほど俺には似合わねぇ言葉はねぇ! いいぜ、あとで吠え面かくなよ、くらこっ!」
言い終えると同時に男は地面を蹴り、前方に跳躍。風すらも後方に追いやる超高速の飛翔。
しかしそれは、白井黒子にとって競争相手とするにもおこがましい程、低速であった。
テレポートの為の集中をしながら空を翔ける男の背中に声をかける。
「私の名前は黒子ですの! 吠え面かかせたた後は、きっちり名前を覚えさせてあげますわ、ストレイト・クーガー!」
目を閉じているためわかりはしないが、クーガーがニヤリと笑ったような気がする黒子であった。
ちなみに、転移後、吠え面をかいたのは黒子だった。チャンチャン。
, イイハレ、
ト、 ィ/ ヽ ト、
ト、 | ヽ ,イ ハ ト、 レ1 良スレは保守だ!
, へvヘrヘァ、 \l / V ヽ レイ
, -‐-、ハ}> V <乂ヽ ヘ } / てめぇが書いた、俺が読んだ
/ Y / , 个。、`ヽ} }ゝ-ヘヘイ ∠Z だからこのスレを保守る
ノ /⌒Zユl { { ∧∨} ト、ノ }リ L ノ
-=ニ. ̄ ア /⌒Zケ¨ハ{ ヽゝニソ ハ ゝ‐` チt。ァYhノ‐< ̄ ̄ ヽ 徹底的にだ!!
Y / /´ /ィ1ゝ√¨T¨ヘ ,イ ノレィ { ` ´ ljノ:::::::::::>‐-、 \
l ,' / ,ィ´ ハY} i| 〈 li レ'/ノr===ァ ,イ:::::::::/ ⌒ヽ、ヽ、_ >、
l ! ,' || レイ ({o}) 〉 ({o})/_ ゝ`ニ´//:::::∠_ イ ̄  ̄ ___ >、
∧| l i| / ,イ 〈 k^:.、ヽ`二´イ:::∠ 二 / , -‐ ´:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ
/ ! l i i / / il 〉 l::ヽ:\ /::::{‐-‐ァ) `Y´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:}
/ l l l ∠ _ ノ ノi 〈 ハく::::::::ヽ l::::::}二._イ‐- }:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./
/ ,ヘ ヽ ヘ、 Zニイ´,イ 〉 ハ::\:::::} |::::{‐-イ 人__ ,. -─- 、 __ ノ
ムイ ハ ヽハ V/ 〈 ヽ:::::Y l:::::`¨´l r´:::::::::ハ
\ ヽハ 〃 〉 ハ::ノ l:::::::::::::し′::::::::::::}
ヽ l l 〃 〈 ∠Z ハ l:::::::::::::|::::::::::::::: /
l i l 《 人 <> l l::::::::::::|::::::::::::::/
l | l ヽ、_ ∠ >、 ,イ| l::::::::::_L _:::_ノ
l | ! \`Y´ ,イ l N レ ´ l
l N `ーi::::| レイ |
546 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/27(金) 00:52:12.01 ID:4rWEgXJa0
ほす
547 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/27(金) 00:57:22.92 ID:X4Dlk9J5O
支援
548 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/27(金) 01:33:29.22 ID:1PJk6i0LO
ほ
549 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/27(金) 02:01:34.29 ID:URYhpYT/O
保守
ほ
551 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/27(金) 03:49:06.55 ID:4rWEgXJa0
ぽ
552 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/27(金) 05:06:45.57 ID:URYhpYT/O
保守
553 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/27(金) 07:03:07.38 ID:ho2Ukcu/O
保守
554 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/27(金) 07:06:07.18 ID:fHfpBavvO
今北
つまんね…
>>537 ここでは私が神だ。すべては私が支配する。
私は「マッド・スプリクト ver 7yS+G7Mr0:Cj6WLjxPO:209lQN5H0」。
著述者先導ツール(Author Leadeing Tool vERsion 7yS+G7Mr0:Cj6WLjxPO:209lQN5H0)であ
can not continue
break in system monitor
recover file
ok
recovering
当麻「何もかもお前の思う通り、か。」
当麻「いいぜ、お前が人の想いも運命も好きにできるってんなら、」
当麻「まずはそのふざけた幻想をぶち殺す」
recovering failed
use new version
ok
.
.
restart
私は「マッド・スプリクト ver bibvdU6a0」。
著述者先導ツール(Author Leadeing Tool vERsion bibvdU6a0)である。
version 7yS+G7Mr0:Cj6WLjxPO:209lQN5H0 は原因不明の負荷を受け破壊された。
*comment/
話がすすめられなくなったスマソ
変なSF要素入れるんじゃなかった…
/*comment
ここまでの物語について、私は一切関与していない。全ての登場人物は、version 7yS+G7Mr0:Cj6WLjxPO:209lQN5H0 が操った。
私の先導する著述動作はただ一つである。
ファイルを閉ざし、著述を終了させる。
restore level 0
close
ok
end
557 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/27(金) 07:55:30.20 ID:im+OCgzZO
ちょっと上条さんボコって来る
これで終わり?
そんな殺生な
以降はカミコトあるいはクロカズが特に脈絡もなく思いつきでいちゃいちゃするスレになります。
…ていうかネタ切れだだれかお題くれ
560 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/27(金) 08:44:27.04 ID:CKZMK4ZNO
みんながお前の帰りを、続きを待っていたのに、こんなのってありかよ。
>>556 カズマ「何にもねぇな、…というか」
黒子「決めつけるには早すぎますの。この奥に、資料室と実験室…正確には、そうだった部屋、ですが、があるはず」
カズマ「聞け…嫌な雰囲気だ。見ろ、新しい足跡がある」
黒子「あら、意外と細かく見てますのね…確かに」
カズマ「ホームレスの類か?ロストグラウンドじゃ珍しくもなかったが」
黒子「学園都市は学生と教師と研究者の街ですわ。成立経緯からして、ホームレスなんてほとんどいないはず…」
カズマ「どんな街だろうと、勝つ奴と負ける奴はいるもんさ」
黒子「良い人間も、私たちが相手にしてるようなのも、ですわね」
カズマ「ここに隠れてんのはそれかも知れねぇな。スキルアウトだの能力者の不良どもだののたまり場とか」
黒子「あるいは、初春がここの情報を手に入れた段階から、ジャッジメントをおびき寄せるための罠だった、とか?」
カズマ「…進む気が失せる前に、行こうぜ。俺の後ろにつけ、警戒しろよ」
黒子「了解ですの」
>>561 カズマ「待て、…ありゃなんだ?」
黒子「机ですわね。ここは見取り図によると、この部屋は実験室の真ん中のはずですの」
両名、周囲を警戒しつつ慎重に部屋に入り、机に近づく。
カズマ「木でできてる。俺には研究所ってのがどんなもんかイメージでしか分からねぇが、何ていうか…」
黒子「場違いですわね。しかもこれはインク瓶に、羽ペン?時代錯誤もいいところですの。まるで学園都市のカズマですわね」
カズマ「茶化してる場合かアホ黒子。見ろ、インク瓶の中身がまだ乾いてねぇ」
黒子「さっきまで誰かが…」
「…だろう?」
カズマ、黒子、緊張。声の主を探す。隣の部屋から聞こえてくるようだ。慎重にドアに近寄る。
隙間から人影が見える。
カズマ「あれは…」
それでこそお前だ!
>>562 当麻「いやー何の事だかさっぱりなんですが…」
???「惚けなくていい。お前は画期的なことをしてくれたんだ。神を殺したんだ、無能力者が。お前は、おれたちスキルアウトの希望だ」
当麻「んな大げさなもんじゃねーよ。俺はできることをしただけだ…っつか、あんたたちの希望だ?勘弁してほしいんですが」
???「…この街は間違ってる。お前は、そうは思わないのか?」
???「超能力至上主義に支配されたこの街じゃ、俺たち無能力者はゴミ屑同然だ。超能力者に良いように搾取され、虐げられて、それでも泣き寝入りするしかないんだ」
???「一対一では戦っても無駄だし、公的な体制は能力者を罰することはしても、その不公平の排除はしてくれない」
???「あげく最近じゃ、アルター使いなんてものまで迎え入れて…。あの野蛮な連中も、最低でもLV3だ。俺たちは逆らえない、下手をすれば殺される」
???「そうなったとしても、そいつはしばらく収監されるだけだ。街にとっては、無能力者の命より、あんな野蛮人どものほうが大事なんだ」
>>564 当麻「…けんじゃねぇ」
???「?」
当麻「ふっざけんじゃねー!!御大層な文句並べて、てめぇらがやってんのは、大人数と武器での弱いモン苛めだろうが!」
当麻「てめぇら自分たちが否定されるのが嫌なんだろう?力だけで全部価値を決められんのが嫌だったんだろ?それなのにそのてめぇらが力でやり返してどうすんだよ!?結局のところ強ければ何でもいいってのを認めてるってことじゃねぇか!」
当麻「どうして力以外の価値を探すのを諦めてんだよ!?てめぇらが否定したいのは、ぶち壊したいのは、その価値観だろ!?力と、それを持つ能力者たちじゃねぇはずだ」
???「それは…」
当麻「それにな…俺には超能力者の…その…ダチがいるのさ。素直じゃねぇし、怒るとすぐビリビリするし、めんどくさいやつさ。」
当麻「だがな、そいつは自分より弱い奴をいたぶるような奴じゃない。間違ってると思えば、相手が自分以上に強くったって向かっていく。てめぇらの復讐ってのは、そんなあいつのことも傷つけるんだろ?」
当麻「それは認めねぇ、ああ認めねぇ。正しいはずがねぇ!」
???「…チッ。同じ無能力者なら理解できると思ったのが愚かだったか。考えてみれば、神を殺す右腕、お前もある意味でセレブラントなのだからな」
当麻「その卑屈さがてめぇらの癌だってなんで分からねぇよ!?」
???「誰もがお前のように強くはないのだ…。もういい、死ね」
スキルアウトの男が銃を構える。当麻もさすがに身を強張らせるが、その目に浮かぶのは恐怖ではなく、ひたすらに怒り。義憤といってもいい、怒り。
とりあえずここまで。
ちょっとミスった
>>564と
>>565の間に以下の2文が入る
???「脳みそを薬漬けにして、内臓を切り刻んで、頭のおかしくなりそうな催眠を受けて、そうまでしてもLV0だった、それだけで、『ロストグラウンドで生まれただけ』の連中にでかい顔をされても黙っているしかないんだ。おかしいだろう」
???「復讐が要るんだ。おれたちの怒りを、怨念を、思い知らせてやらなきゃならない」
説教キター
569 :
1:2009/11/27(金) 11:12:09.42 ID:ho2Ukcu/O
>>563やる気になったのはおまいのおかげさ
菜種と文章は絞れば案外出てくるもんらしい
570 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/27(金) 12:13:53.83 ID:ho2Ukcu/O
自ら保守
571 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/27(金) 12:32:03.53 ID:lmdpItvLO
ほ
ほしゅ
573 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/27(金) 14:33:08.98 ID:CgFiAEROO
ほ
ほ
575 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/27(金) 16:48:28.07 ID:PleMyxMn0
ほ
576 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/27(金) 17:34:31.50 ID:ITKmsafVO
い
577 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/27(金) 18:41:03.19 ID:j3q2uWqTO
す
578 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:
>>565 しかし引き金に指がかかる前に、ドアが大槌で殴られたようにはじけ飛ぶ。耳障りな金属音が反響する中に、カズマの怒鳴り声が響く。
カズマ「ジャッジメントだ!武器を置いて伏せろ!」
同時に黒子が当麻の背後にテレポート、当麻に手を触れ、一緒に部屋からテレポートで脱出しようとするが、できない。
カズマはまごついている黒子を怪訝に思うが、ならばなおのこと注意をひきつけるべく男に接近する。
スキルアウトの男はさすがに慣れているのか、銃口を即座にカズマに向けると、発砲、狙いもまともにつけないまま連射。
カズマはアルター化した腕でそれを弾きつつ回避運動、その隙に男は部屋を飛び出して行く。
カズマ「逃がすか!」
カズマ、壁を殴って大穴をあけながら追う。