ハルヒ「ちょっとキョン!あたしのプリン食べたでしょ!?」

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1以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
長編投下の際の注意

 

・超長編(もしくはSS職人)の場合はコテトリ付けようっ! でも住人の空気もよく読まないとだめにょろよ?
・前の文章とレスが離れてしまう場合は、文頭に安価つけてくださぁいですぅ……あの、お茶どうですかぁ?
・基本はお題フリーです。しかし、主に恋愛系(特にハルヒ)が人気の様ですよ。フフフ、僕とキョンたんの恋愛話も大歓迎ですよマッガーレ
・当初の題目は「キョン×ハルヒ」結婚ネタ……けど、今はほとんど皆無。別に時事ネタでなくてもいい…気にしないで
・キョン君、過度な性的描写はやめようね〜、タンスにエロビデ隠してるのハルにゃんに言っちゃうよ
・台詞や他者への呼称等、その人物に対する統一性は違和感が生じないように推敲が必須だね。もし不安であるのならば、まとめ等を参照すること。
・1行には全角120文字、1レスには最大30行まで入るけど、全角で2048文字の制限があるから気をつけて欲しいのね。
・要するに気楽に投下してくれ。メモ帳にまとめて投下、ってのがお勧めだな
・次スレは970以降、臨機応変に対応してくれ!無理なら他のヤツらに頼むってのもありだな…すまん!ごゆっくり〜
・スレが立ってから三日過ぎたスレッドは>>1000まで行かなくても落ちる……これは僕にとっても既定事項だ
・自分で投下した長編はなるべく自分で編集してください、わかりましたか?んん…!もうっ!
・それじゃ、さっさと投下しなさいっ! いい? あたしを退屈させたら罰金だからねっ!

DAT保管庫(停滞中)  http://haruhiss.xxxxxxxx.jp/
新DAT保管庫+SS推薦http://vipharuhi.s293.xrea.com/
新まとめサイト      http://www25.atwiki.jp/haruhi_vip/
DATうpろだ        http://www.uploader.jp/home/harussdat/
雑談所(避難所)     http://yy42.60.kg/haruhizatudan/
雑談所携帯用      http://same.u.la/test/p.so/yy42.60.kg/haruhizatudan/

 

2以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 19:38:48.56 ID:XHIMAlje0
=====業務連絡===========

・まとめwikiの管理人さんが忙しいから、せめて長編だけでもSS作者は自分でまとめなさいっ!
・「SS作者だけど自分ではまとめられん!」と言うヤツは「まとめ要請とまとめ人たちの報告スレッド」にまとめ要請を書き込んでみるのも一つの手だな。

まとめ要請とまとめ人たちの報告スレッド
http://yy42.60.kg/test/read.cgi/haruhizatudan/1175805203/ PC用 
http://same.u.la/test/r.so/yy42.60.kg/haruhizatudan/1175805203/ 携帯用
3以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 19:39:14.72 ID:AbEjmU9b0
>>1乙
4以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 19:39:31.40 ID:e/lP+/nj0
>>1
5以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 19:39:33.71 ID:XHIMAlje0
落ちたんで立てたが
6以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 19:40:49.25 ID:dPMeRqMTO
鯖自体が落ちてたみたいだ
7以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 19:43:19.59 ID:pSxM5hexO
いちおつ
前スレ最後どうなった?
8以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 19:43:25.58 ID:DljW2cpAO
>>1
乙ッツァレラ!
9以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 19:44:33.14 ID:/mSfGrOT0
鯖落ち多くね?
10以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 19:47:37.15 ID:DljW2cpAO
落ちるたびに糞スレ乱立だから憂鬱w
11以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 19:52:56.69 ID:/mSfGrOT0
12以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 19:53:01.29 ID:+89HiYd60
いちおつ
13以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 19:53:54.56 ID:IQLeQcRTO
1乙
14以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 19:54:28.20 ID:+Qw5Fkrm0
15以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 19:59:44.54 ID:FMfEICQQ0
ハルヒ「あたしたちもやるわよ!」
キョン「何をだ?目的語をはっきりしろ」
ハルヒ「SOS団vs100人の刑事の缶けりよ!」
みくる「ふぇ〜」
古泉 「大変よろしいかと」
長門 「……」
キョン「やれやれ、またテレビの影響か」

鉄腕DASHを見て思った保守
16以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 20:02:05.07 ID:JSnZ6MfC0
いちもつ!
17以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 20:02:05.52 ID:3fWt3vNQ0
1もつ
18以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 20:10:23.50 ID:aI++UVOU0
いちおつ!


で,前スレはどこまで伸びたの?
19以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 20:11:13.41 ID:qKcNdcar0
ここまでっぽい

832 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 投稿日: 2007/10/21(日) 18:42:58.31 ID:iXRLbuCj0
>>829
長門「…オーシャン・パシフィック・ピース」
20以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 20:18:33.38 ID:+89HiYd60
保守
21以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 20:24:16.28 ID:DljW2cpAO
保守にょろ!
22以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 20:27:17.97 ID:faWVxt4rO
みくる「おっ…おーしゃんぱしふぃっくぴ、、ぴーしゅ!>>1乙でーす!」
23以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 20:33:01.22 ID:JSnZ6MfC0
>>19
確かに、そこから書き込めなかった

>>832
古泉「オーシャン・パシフィック・ピース…直訳で『海洋の太平洋の平和』ですね」
キョン「そんな壮大な意味が…!」

って書き込もうとしたのに書き込めなくて泣いたから覚えてる
24以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 20:34:08.09 ID:y+YxJ/Yr0
長門「でもそんなの関係ねぇ!」
25以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 20:39:02.32 ID:JSnZ6MfC0
長門「でもそんなの関係ねぇ!」
キョン「そんなのって、具体的に何が関係ないんだ?」
長門「え、ええと……」
キョン「何が?」
長門「その…」
キョン「なあ、何が?」
長門「………」シクシク
26以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 20:43:20.96 ID:/mSfGrOT0
27以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 20:50:30.45 ID:IQLeQcRTO
保守
28以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 20:54:00.62 ID:JSnZ6MfC0
最近の長編ラッシュが終わったせいか、台風の後の様に静かだね
投下はないのかなっ
29以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 20:54:20.08 ID:DljW2cpAO
保守するわ!
30以下、VIPにかわりまして名無しがお送りします。:2007/10/21(日) 20:55:22.40 ID:eh2Cv7EI0
>>25
長門殺しwww
31以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 20:55:30.40 ID:+89HiYd60
>>28
つ予告スレ
32以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 20:57:16.19 ID:JSnZ6MfC0
>>31
うおww確認してなかった
1時間後か…d
33ピッコロとモリゾー:2007/10/21(日) 20:59:49.54 ID:4o1aPznA0 BE:611416883-2BP(0)
長門「かふんしょお」
キョン「え?」
長門「へーちょ」
34以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 21:00:40.89 ID:16kzPbGIO
90レスか……
相変わらずすごい量だな。

今日は寝るんでまた後日ゆっくり読みます。
35以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 21:03:59.68 ID:DljW2cpAO
連日祭り状態はいいんだが、深夜の保守が少数になりそう。
まぁ、例え一人でも頑張るつもりだがw
36以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 21:08:16.70 ID:/Pm6VY13O
( ゚д゚)ハルスタスレニイタモレサンジョウ
37以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 21:08:36.18 ID:Htey3xjcO
lost and foundの続きまだかな?
38以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 21:10:23.50 ID:JSnZ6MfC0
>>36
45分後に投下される長編の前回までの話を見ておくんだっ
39以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 21:13:03.05 ID:FMfEICQQ0
キョン「これは何だ?」
古泉 「銃ですね。見て分かりませんか?」
キョン「それは分かるが、何でこんな所にあるんだ?」
みくる「ひぇ〜、ぶ、ぶっそうですぅ〜」
長門 「…涼宮ハルヒ」
キョン「どういうことだ?また何かするつもりか?」
長門 「この銃で撃たれた人は、撃った人に恋をする」
古泉 「ほう。さしずめ、LOVE★GUNと言ったところでしょうか」
キョン「またややこしい物を…早く捨てちまおうぜ」
古泉 「それはいけませんね。僕はこれであなたを撃ちたいんですよ」
長門 「だめ。彼を撃つのはわたし」
みくる「ダメですぅ。キョンくんはわたしが〜」
キョン「ちょ、やめろ。まじ危ないって」

たまたま聴いたついでに保守
40以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 21:13:03.85 ID:/Pm6VY13O
>>38
( ゚д゚)リョーカイ
41以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 21:14:08.37 ID:9T2AdHZp0
「ちょっと、キョン!いきなり何よ!」
「わりぃ、お前あまりにも可愛すぎてさ」
「だからって抱きつかないでよ!有希たちが来たらどうすんのよ……って、なんか当たってるわよ?」
「ハルヒが良い匂いだから勃ってきちまったぜ」
「っっ!!!!!ちょっと!!!離しなさいよ!!」
「いいだろ、別にみんなにばれてもいいさ。それにお前も興奮してきてんだろ?」
「こんな無理矢理で興奮する訳……あん」
「耳に息吹きかけただけでこの反応かよ。やっぱ期待してるんだろ」
「期待…なん…か……してない……!」
「お楽しみはこれからだぜ」

省略されました 続きを読むにはワッフルワッフルと書き込ん(ry
42以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 21:14:36.68 ID:JSnZ6MfC0
>>39
何故かその話見た途端、岡部のイメージ像がフラッシュバックした
なんでだろう、とにかく吊ってくる
43以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 21:15:08.82 ID:/mSfGrOT0
みくるとキョンの間にできた子供はどういった存在になるんだ?
44以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 21:16:01.29 ID:JSnZ6MfC0
みくる「わ、わっふるわっ……え、えっちなのはよくないと思います!」
45以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 21:16:34.96 ID:EaTWSpKJ0
キョン「わっふる!わっふる!」
46適当保守シリーズ,マニアックキョン:2007/10/21(日) 21:20:45.22 ID:VF5AhW1r0
キ「ハルヒ背中を流してやるぞ、んっ、どうした?」
ハ「そ、その……あたしもう上がらなきゃ」
キ「おいまだ体を洗ってないだろ、綺麗好きなお前にしちゃ珍しいな」
ハ「ち、違うのすぐに戻ってくるから」
キ「?! なんで」
ハ「……その……おトイレに行きたくて……さっきから我慢してて」
キ「トイレ? 大か?」
ハ「デリカシーのないこと言わないでよ、……小の方よ」
キ「小か、なら面倒だここでしちまえ、湯船じゃなきゃいいだろ」
ハ「え? お風呂場でなんで汚いじゃない、出るからそこをどいて頂戴」
キ「汚いってお前いつもしてるだろ、今更なにいってんだ?」
ハ「…あ、あたしはそんなこと…してないわよ……」
キ「…ハルヒお前、今朝シャワー浴びながらしただろ」
ハ「えっ、そ、そんなことないわよ……」
キ「俺は今日お前と昼過ぎまでずっと一緒にいたけどお前がトイレに入る所を見てないぞ」
ハ「……」
キ「お前が朝一番にシャワーを浴びたのは知ってるけどな」
ハ「……あ、あたし……」
キ「ハルヒ俺達の間で隠し事は無しだぞ」
ハ「……ご、ごめんなさい……、キョンのいうとおりシャワーの時に……」
キ「そうか、じゃぁ今ここでするのも同じことだな」
ハ「……う、うん……でもキョンの前でなんて恥かしくて……」
キ「俺は気にしないぞ、どんなハルヒだって受け止めてみせる」
ハ「でも……」
キ「さぁこれでいいだろ、全部だしちまえ」
ハ「キョン放して、おトイレにいかせて……もう我慢できな……」
キ「駄目、ハルヒずっとこのままさ」
ハ「ヒ、ヒドイよキョン……、ひゃ、押さないで……も、もう駄目……見ないでキョン……」

(省略されました。続きを読むには「ワッフル!ワッフル!」と入力してください)
47以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 21:24:06.84 ID:DljW2cpAO
>>46
最後の行いらなくね?
48以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 21:24:15.77 ID:JSnZ6MfC0
マニアックキョンktkrwwww
前々から思ってたけど結構描写が激しいよな
直接的なのが無いからおkなんだけど
49以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 21:24:46.53 ID:oi4KQu60O
わっふる!わ………マッガーレ
50以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 21:27:09.69 ID:9T2AdHZp0
「長門、これをはいてくれないか」
「……?これはブルマ。体育の授業時に着用するもの」
「いいんだ、俺はこれを今、お前にはいてもらいたいんだ!」
「……わかった。あなたがそういうのなら」

「よし、じゃあ仰向けになるから、俺の顔に股間を押し付けてすりつけるように動くんだ」
「……」
「ふ、ふがふが、いいぞ、たまらん!この匂い!ヒューマノイドインターフェイスの匂い!」
「……もうすぐ朝比奈みくるが来る」
「大丈夫だって、朝比奈さんにも参加してもらうから。さあ、もっと匂いを嗅がせてくれ!」
「……」

省略されました 続きを読むにはワッフルワッフルと書き込んでくだ(ry
51以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 21:30:16.14 ID:/Pm6VY13O
( ゚д゚)ナンダエロSSスレカ。カエルワ。
52以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 21:32:11.19 ID:A0SN+xDV0
>この匂い!ヒューマノイドインターフェイスの匂い!

どんな匂いだw
53以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 21:34:37.82 ID:sc/e5vbV0
>>50
このスレではやめてくれ
54以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 21:37:52.47 ID:DljW2cpAO
>>50
エロパロへGO!
55以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 21:40:26.41 ID:Htey3xjcO
エロパロか直接投下したはうが…
56以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 21:47:29.40 ID:DljW2cpAO
あげ保守にょろ!
57以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 21:52:07.59 ID:x0FWdmOo0
「ハルヒ」
「なに?」
「似合ってるぞ」



「来たな古泉」
「やぁ どうも」
「ここに呼ばれるのもかれこれ一週間連続になるんだが・・・」
「涼宮さんはいたくこの夢がお気に入りになったようですね」
「やれやれ」

エロ無しほしゅ
58以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 21:53:22.61 ID:ikfbqp9YO
保守。
59以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 21:57:46.00 ID:DljW2cpAO
軌跡そろそろ投下か。
支援部隊その1待機保守。
60以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 21:58:30.31 ID:xYImyKjTO
今更いちおつ!


>>37
しばしお待ちを
そろそろ一年経ちそうだ……
61以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 21:59:28.70 ID:D1RWt2UsO
まだあったの?wwww何スレ目だよwwww
62以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 22:00:08.32 ID:/mSfGrOT0
軌跡wktk
63適当保守シリーズ,マニアックキョン:2007/10/21(日) 22:01:23.44 ID:VF5AhW1r0
キ「さぁハルヒ、一人でするところを見せてくれるんだよな」
ハ「う、うん……あんまりジロジロみないでね、キョン」

キ「気持ちよかったかハルヒ? 結構激しかったぞ、見てるこっちが恥かしいくらいだったぜ」
ハ「い、いわないで……」
キ「それにしてもハルヒは外側から触るだけなんだな、もっと深く入れたりとか道具とか使ったりはしないのか?」
ハ「だって……あたしの初めてはキョンって決めてたから……」
キ「そりゃ光栄だな、それで?」
ハ「深く入れ過ぎたり道具をつかったりして傷ついたり破れたらキョンに悪いと思って……だから外側だけで……」
キ「あぁそうか、ありがとなハルヒ俺のために取って置いてくれたんだな」
ハ「うん初めての時すごく痛かったけどキョンが初めてなんだって思ったらすごく嬉しくて……」
キ「あれっ、でもハルヒお前って俺が初めてだったけ? 中学の時は男をとっかひっかえだったんだろ?」
ハ「ひ、ひどいよキョン……中学の時は手だって握らせてないし……それにあたしあの時……すごく痛かったし……血だって…」
キ「ゴメンゴメンハルヒ、おまえがあんまり可愛いからちょっとからかってみただけなんだ、俺だってお前が初めてだったしあの時はすごく嬉しかったぞ」
ハ「そ、そう……ならいいけど」
キ「なぁハルヒ、もう外側だけとか気にしなくていいんだろ?」
ハ「え、えぇ」
キ「じゃぁもう一回一人でしてみようぜ、今度は深く入れていいんだぞ」
ハ「えっ! キョン」
キ「道具を使うのもいいかもな」
ハ「キョ、キョン、そんなもの一体どこから」

(省略されました。続きを読むには「ワッフル!ワッフル!」と入力してください)
時間になりましたので投下開始します。
30レス程度になります。投下速度は一分に一レスペースで。


今までの話。
http://www25.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/3499.html


今作「未来人たちの執着」はえげつない表現が出てきますのでご注意下さい。
65以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 22:02:58.09 ID:ikfbqp9YO
保守。
「はーい、おっじゃっましまーす!」
 ハルヒは二年――つまり立場上上級生のクラスにノックどころか、誰かにアポを取ろうともせず、大きな脳天気な声で
ずかずかと入っていった。俺も額に手を当てながら、周囲の生徒たちにすいませんすいませんと頭を下げておいた。
 ここは二年二組の教室で、今は昼休みだ。それも始まったばかりで皆お弁当に手を付けようとした瞬間の突然の乱入者に
呆然としている。上級生に対してここまで堂々とできるのもハルヒならではの傍若無人ぶりがなせる技だな。
 そのままハルヒは実に偉そうな態度のまま教壇の上に立ち、高らかに指を生徒たちに向けて宣言する。
「朝比奈みくるってのはどれ? すぐにあたしの前に出頭しなさい」
 おいこら。朝比奈さんを教室の備品みたいに言うんじゃない。いやまあ、確かにあれほど素晴らしいものを
常にそばに置いておきたくなる必需品にしたくなるのは当然だと思うが。
 突然の宣言に、誰もが呆然とするばかり。ちなみに俺の朝比奈さん探知レーダーはそのお姿をキャッチ済みだが、
とりあえずご本人の意向もあるだろうからハルヒには黙っておくことにする。何せまだ入学式から一週間だからな。
この段階で朝比奈さんがハルヒと接触を望むかどうかわからないし。
 しばらく沈黙が続いたが、次第にクラス内の生徒たちがじりじりとにある一点に集中し始める。
もちろん、そこには他の生徒と同じように唖然とした朝比奈さん――そして、そのそばには見知らぬ女子生徒二人に、
あの何だか凄い人、鶴屋さんの姿もある。どうやらクラスの仲良しグループでお弁当タイムに入ろうとしていたらしい。
 やがて集中する視線に耐えられなくなったのか、朝比奈さんがゆっくりと手を挙げてようとして――
「はーい! みくるはここにいるけどっ、なんかよーなのかなっ?」
 それを遮るように鶴屋さんが立ち上がり、ハルヒの前に立ちふさがった。昔から何となく感じていたが、
この人は朝比奈さんの防御壁の役割を果たそうとしているような気がする。
 だが、ハルヒは鶴屋さんに構わずに、腕を組んで、
「じゃあ、とっとと教えなさいよ。朝比奈みくるってのはどこ?」
「おやおや、自分の名も名乗らない人にみくるを渡すわけにはいかないっさ。せめてキミの名前ぐらい教えてくれないかなっ?
でないとみくるもおびえてちゃうからねっ」
 相変わらず歯切れの良いしゃべり方をする人だ。それでいて、きっちり朝比奈さんを守ろうとしている。
この場合、どっからどうみてもハルヒが不審者だから、そんな奴においそれと朝比奈さんを渡せないということだろう。
正体不明の人間にほいほいとついていってはいけませんというのは、子供の頃からしっかりと学ばされている重要自己防衛策だし。
「あたしは涼宮ハルヒ。一年六組所属の新入生よ」
 なぜかふんぞり返ってハルヒが言う。どうしてこいつは意味のなくこういう偉そうな態度を好むのかね。
67以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 22:03:28.88 ID:+89HiYd60
しえn
68以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 22:03:47.10 ID:/mSfGrOT0
sienn
69以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 22:04:19.21 ID:ikfbqp9YO
支援。
 さすがの鶴屋さんも驚きの顔を見せていた。だって下級生という話はさておき、入学式からまだ一週間しか経っていない。
つまりハルヒと俺はこないだ北高に入学したばかりの生徒であって――いやハルヒは何回目か知らんが、俺は3回目になるが――
そんなピッカピカの新米北高一年生がいきなり二年の教室に殴り込みに来たんだから、そりゃ驚くだろう。
 しかし、やられっぱなしの鶴屋さんではあるわけもなく、ここで反撃の姿勢に転じる。
「おおっ、なるほど。今年の新入生かっ! じゃあ、せっかく二年の教室に来たんだし、あたしがあだ名をつけて上げようっ!」
「は? あ、えと、そんなことより……」
 ハルヒは予想しない展開に持ち込まれて言葉を詰まらせているが、鶴屋さんはそんなことはお構いなしに、
うーんほーうと腕を組み頭を振るというオーバーリアクションで考え始める。
 やがてぽんと手を叩き、
「ハルにゃん! うんっ、いいねっ。これで決定にょろ!」
「ハ……!? ちょ、ちょっと待ってよ!」
 ハルヒはそのあだ名が相当恥ずかしく感じたようで顔を赤くして抗議の声を上げるものの、
鶴屋さんは胸を張って、いいよいいよ、のわはっはっはと愉快そうに笑い声を上げてそれを受け入れる気全くなし。
 さすがのハルヒも困惑してきたのか、俺のネクタイを引っ張って顔を寄せ、
「ちょっと、この人何なのよ? あんたの知り合い?」
 ここで知り合いというと違うというややこしい話だが、俺の世界の話に限定すると知り合いでSOS団名誉顧問だ。
ちなみにその役職与えたのはハルヒだぞ。鶴屋さんのことを偉く気に入っているみたいだからな。
ま、確かに竹を割ったような裏表がなく、かなりの大金持ちだってのに全く嫌味のない良い先輩だよ。
 俺の返答に、ハルヒはふーんとジト目で返してくる。
 が、ここでようやく向こうのペースに巻き込まれていることにハルヒは気がついたようで、あっと声を上げると
再度鶴屋さんの方に振り返り、
「ああもう、あたしのあだ名はそれでいいから朝比奈みくるって言うのはどこにいるのよ。あたしはその人に用があって来たの」
「ハルにゃんでいいのかよ」
「うっさい、キョンは黙ってなさい」
 ぴしゃりと俺の突っ込みは排除だ。
 鶴屋さんはフフンっと鼻を鳴らし、俺とハルヒの全身を空港の安全確認用赤外線センサーのごとく見て、
「みくるはここにいるけど何の用なのかなっ? 誘拐ならお断りだよっ!」
「そんなことしないわよ。ただどんなやつなのか見に来ただけ」
「見に来ただけ?」
「そ。見に来ただけ」
71以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 22:04:31.80 ID:/mSfGrOT0
しぇん
72以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 22:04:47.73 ID:+89HiYd60
しえn
73以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 22:05:02.20 ID:ikfbqp9YO
支援。
74以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 22:05:23.82 ID:/mSfGrOT0
しえん
 二人は顔をじりじりと近づけて威嚇しあっている。あの強力な自信に満ちた眼力をぶつけるハルヒ、それを疑いの半目視線で
応戦する鶴屋さん。うあ、なんか凄い攻防だ。いつの間にか、クラス内もしんと静まりかえって、二人のやり取りを
息を呑んで見守っている。
 数分間に上る二人の静かな攻防戦は、鶴屋さんのふうっという溜息で幕を閉じた。どうやら彼女なりに
俺たちが朝比奈さんに害をなす不審人物ではないと判断したらしい。
 いや……鶴屋さん? ハルヒはどうみても朝比奈さんに害を与えに来ているんですけど。
 そんな俺の不安な気持ちも知らずに、鶴屋さんは朝比奈さんを指差しこちらへ来るように指示する。
 朝比奈さんはしばらくおどおどしていたが、おぼつかない足取りでこっちにやって来て――
「うきゃうっ!」
 案の定、近くの机に脚を引っかけて倒れそうになる。しかし、それをまるで予知していたかのように
鶴屋さんが見事キャッチして床への落下を阻止した。ほっ、顔でもぶつけてその美しい女神の微笑みに傷ができたら、
俺も泣いて泣いて嘆きまくっただろうから、ナイスです鶴屋さん。
 朝比奈さんはおずおずと鶴屋さんに抱えられて、ハルヒの前に立つ。しばらく腕をもじもじさせて下を向いていたが、
やがてゆっくりと不安げな表情をハルヒに向け、
「あ、あの……あたしが朝比奈みくるです……何かご用でしょうか……?」
 か細く弱々しい声。しかし、久しぶりの朝比奈さんのエンジェルボイスに俺の脳の音声に認識回路は焼き切れる寸前だ。
いいなー、もうかわいくていいなー、もう!
 一方のハルヒはそんな朝比奈さんの姿にしばし呆然と口を開けたまま、硬直している。
 そして、次に短い奇声を上げた。
「か」
「……か?」
 朝比奈さんは何なのか理解できず、首をかしげてハルヒの言葉を復唱した。
 だが、すぐに悲鳴を上げることになる。なんせハルヒが飛びかかるように朝比奈さんに抱きついた。
「かわいいっ! 何これ可愛すぎ! ちょっとキョン、これどうなんてんのよ! うーあー、もう可愛くて抱きしめたりないわ!」
 ハルヒは顔を真っ赤にして、感情を爆発させた。どうやら朝比奈さんの言葉にできない可憐さに脳みそが焼き切れてしまったか。
もうめっちゃくちゃにすると言うようにもみくちゃに抱きしめている。
 一方の朝比奈さんはうひゃぁぁぁあと手を振り回して泣き叫ぶだけ。
 ハルヒはそんな状態を維持しつつ俺の方に振り返り、
「ね、キョン。この子、うちに持って帰って良い?」
 ダメに決まってんだろ。お前一人が独占して良い訳が――そうじゃなくて! 朝比奈さんをおもちゃ扱いするんじゃありません!
76以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 22:05:51.69 ID:+89HiYd60
しえn
77以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 22:06:02.97 ID:ikfbqp9YO
支援。
78以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 22:06:25.95 ID:/mSfGrOT0
しえん
「じゃあ、せめてあたしのクラスに転入させましょう! 隣の席においておきたいのよ!」
 朝比奈さんを勝手に落第させるな!
 その後、ハルヒの朝比奈さんいじりはエスカレートする一方だ。胸をでかいでかいとか言ってモミ始め男子生徒の大半が
目を背けることになり、または今度は耳たぶを甘噛みして女子生徒すら顔を真っ赤にして顔を背けるはめになったりと
もう教室内はずっとハルヒのターン!って状態である。
 やれやれ。世界は違うとは言え、趣味や趣向は全く変わらんな、ハルヒってやつは。しかし、これだけ弾けたハルヒってのも
久しぶりだ。前回の古泉の時は、相手が異性って事もあるんだろうがここまではやらなかったし。
 一方鶴屋さんはうわっはっはっはと実に愉快そうに豪快な笑い声を上げているだけ。こういったことは、
鶴屋さんの考えでは虐待やいじめには含まれないようである。
 この光景に俺はしばらく懐かしさ込みで呆然とそれを眺めていただけなのだが、いい加減これで話が進まないことに
ようやく俺の思考回路の再稼働させて、
「おい、そろそろいい加減にしろ」
 そう言ってハルヒを引きずり教室外へと移動する。だが、朝比奈さんをハルヒは決して離そうとしないんで、
結果ハルヒと朝比奈さんを廊下に引きずり出すはめになってしまう。とにかく朝比奈さんには申し訳ないが、
こっちにも目的があるんだからついてきてもらわなきゃならんし、これ以上上級生の教室内を
フリーズさせたままにしておくわけにもいかんからな。
 朝比奈さんをいじくり倒すハルヒを何とか廊下まで連れ出すと――一緒に鶴屋さんもついてきている――
「おい、本来の目的を忘れているんじゃないのか? そんな事しに来たんじゃないだろうが」
「んん? おっと、そうだったそうだった」
 ハルヒはようやく萌えモードから脱したのか、口に含みっぱなしだった朝比奈さんの耳たぶを解放すると、
ばっと朝比奈さんの前に仁王立ちになり、
「ねえ、あたしと付き合ってくれない?」
「はうぅぅぅ……ええっ!?」
 ハルヒのとんでもない言葉に、朝比奈さんはいじくられたショックに立ち直るどころか、
さらなる追い打ちをかけられてしまった。
 っておいおい。それじゃ別の意味に聞こえちまうだろうが。ああ、でもそういやこいつ最初にあったとき辺りに、
変わったものだったら男だろうが女だろうが――とかいっていたっけ。ひょっとしたらバイの気が……ああ、何考えてんだ俺は。
「ようはハルヒや俺と一緒につるみませんかって言っているんです。いえ、別にどこかの部に入ろうとかでなくてですね、
朝比奈さんの噂を聞きつけてぜひ友達になりたいと、このハルヒが――」
「何よ、あんたも鼻の下伸ばしてぜひとも!と言っていたじゃない」
80以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 22:06:38.51 ID:+89HiYd60
しえn
81以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 22:06:55.34 ID:/Pm6VY13O
( ゚д゚)タダイマー
82以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 22:07:04.09 ID:ikfbqp9YO
支援。
 人がせっかくフォローしている最中に余計な突っ込みを入れるな。
 俺はオホンと一旦咳払いをして会話を立て直すと、
「とにかくですね。俺たちはあなたと友達になりたいんです。いきなり言われて困惑してしまうでしょうが。
ご一考願えないでしょうか?」
 いきなり押しかけて友達になれなんて、頭のネジがゆるんでいるか社会的一般常識が著しく欠落しているやつの
やることだと俺自身ははっきりと認識しているんだが、善は急げというのがハルヒの主張だ。
とっとと朝比奈さんを仲間内に入れて、未来人の動向を探る。その目的のためには、確かに朝比奈さんをそばに置いておくのは
間違っているとは思わないが、いくら何でも性急すぎるんだよ、こいつのやることは。
 さてさて。こんな不躾で無礼で一方的な頼みに朝比奈さんはオロオロするばかり。保護者代わりと言わんばかりに
立ち会っている鶴屋さんも笑顔で見ているだけ。彼女の判断に任せると言うことなのだろう。
 だが、そんなもじもじした姿勢を続けていたら、脳神経回路が判断→行動→思考になっているハルヒが黙っているわけがない。
「ああっもうじれったいわね! とにかく最初が肝心なのよ、最初が! ってなわけで今から一緒に学食でお昼ご飯を食べない?」
 また唐突なことを言いだしやがった。最初のコミュニケーションとしては間違っていないと思うが。
 だが、朝比奈さんはちらちらと鶴屋さんと教室内のお弁当グループに視線を向けて、
「でもでもそのぅ……あたし一緒に食べる約束をしたお友達がいますので……」
 そりゃそうだな。朝比奈さんとしては、クラス内の関係維持のためにもクラスメイトとのお弁当の方が何かと都合が良いだろう。
 ハルヒはちょっといらだつように髪の毛をかきむしり、
「じゃあ、今日学校が終わったら一緒に帰るって言うのはどうよ?」
「あ、あたし実は書道部に入っているんで帰りは少し遅くなるんです……」
 ハルヒはその初耳だという情報に、何で教えなかったと俺を目で睨みつけてきた。
 ああ、そうだすっかり忘れていた。朝比奈さんは書道部だったんだっけ。その後ハルヒに拉致られて、結局SOS団入りしたが、
その理由が長門がいたからだったはずだ。そうなると、SOS団もなく長門もいない状況で朝比奈さんに書道部を辞めてもらうのは
かなり難しいだろう。元々ハルヒに直接接触するつもりじゃなかったようだからな、朝比奈さんは。
 さーて、面倒になってきたぞ。どうする?
 ここで鶴屋さんが朝比奈さんの肩を叩き、
「あたしとみくるは一緒に書道部に入っているんだよ。一年生の時からの付き合いさっ。現在も部員絶賛募集中!」
 ほほう、確かに朝比奈さんに――失礼ながら、ちょっと書道というものは路線が違うんじゃないかと思っていたが、
鶴屋さんとのつながりがあったのか。確かに彼女が和服姿で筆と墨を持って正座で達筆な字を書いているのは容易に想像しやすい。
 と、ここでハルヒがぽんと手を叩き、
「わかったわ。じゃあ、あたしとキョンも書道部に入部させてもらう。それなら文句ないでしょ?」
84以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 22:07:42.56 ID:/mSfGrOT0
しえん
85以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 22:07:45.86 ID:+89HiYd60
しえn
86以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 22:08:13.11 ID:DljW2cpAO
支援
87以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 22:08:15.94 ID:/mSfGrOT0
完全に不審者だなw
支援
 ……本気か? しかも俺まで巻き込まれているし。正座して字なんて書きたくないんだが。
 だが、この提案に鶴屋さんが同意した。
「おおっ、それなら話は早いさっ。これでみくるともお付き合いできるし、うちも書道部も新入部員をゲットできて
両者ともに目的が果たせるよっ。でも入部するからにはきちっと部活動に参加してもらうからねっ」
 あーあ、話が勝手に進んでいる。
 俺はぐっとハルヒを引き寄せ、
「おい、いいのかよ。お前字なんて書けるのか?」
「大丈夫よ。あんなの墨と筆があれば何とかなるわ」
 根拠もないのに自信満々に語るな、書道をなめるんじゃないと説教してやりたい。
が、字の汚さで有名な俺の俺が言えるはずもなく。
 やれやれ。今回は書道部入部決定か。こんな調子じゃSOS団への道のりはアメリカフロンティアの進んだ距離より長いぜ。
 と、ここでハルヒは腹をなで下ろしたかと思うと、
「あ、何かお腹空いて来ちゃった。じゃ、あたし学食に行ってご飯食べてくるから。じゃあまた放課後!
入部届を持って行くから待っててね!」
 そう言ってばたばたと学食に向けて走っていってしまった。なんつー自己中ぶりだよ。まるでスコール大襲来だな。
 俺はとりあえず朝比奈さんと鶴屋さんに頭を下げつつ、
「いきなりとんでもない頼みをしてすみません。あいつ、一旦思いついたら誰も止められなくなるんですよ」
「良いって良いって! みくると友達になりたいって言うなら大歓迎だよっ、それに書道部も新入部員を会得しないと
いけなかったからねっ!」
「あ、はい。あまり人気のない部活なので、人が増えるのはちょっと嬉しいです。涼宮……さんが入ると
にぎやかになりそうですし」
「そう言ってもらえると助かります」
 全く寛大な心を持った人たちで助かったよ。一般常識が厳しめの人ならどんな文句を言われていた事やら。
「じゃあ、朝比奈さん、鶴屋さん。すいませんが、また放課後よろしくお願いします」
「はいわかりました、キョンくん」
「じゃあまた放課後にっ。じゃあねキョンくん!」
 俺たちはそう言葉を交わすと、それぞれの教室に向かって歩き出した。しかし、一つ重要な問題が起きてしまっている。
 ……やれやれ。自分で名乗る前に、あだ名で呼ばれるようになっちまったよ。
 
89以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 22:09:01.17 ID:+89HiYd60
しえn
90以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 22:09:15.29 ID:ikfbqp9YO
支援。
 さて、何でこんな展開になっているのかまるっきり説明していなかったから、とりあえず俺が昼飯を食っている間に
回想モードでどうやってここまで来たのか振り返ってみることにしようかね。
 ………
 ……
 …
 
◇◇◇◇
 
「未来人?」
「そうだ、未来人。お前が俺を見つけたときに一緒にいただろ? 茶色っぽい長い髪の小柄な女の人が」
「ああ、あのちっこくて可愛い子のこと。ふーん、あの子が未来人ねぇ……全然そういう風には見えなかったけど」
 お前にとっての未来人ってのはどんな姿をしているんだ。やっぱりリトルグレイか謎のコスチュームに身を包んでいるのか。
まあ、俺としても何で朝比奈さんが未来から送り込まれてきたエージェントなのかさっぱりわからん。
失礼ながら言わせてもらうと、どう見てもそういった危険の伴う任務には不釣り合いだろ。俺がどうこう言っても仕方がないが。
 機関の反乱により崩壊した世界をリセット後、俺とハルヒは時間平面の狭間で次についての打ち合わせを進めていた。
幸いなことにリセットは無事成功し、情報統合思念体もハルヒの力の自覚を悟られていない状態に戻っているとのこと。
 だが、ふと思う。
 あんな地獄絵図の世界が確定したらたまらなかったから良かったと言える。しかし、考え方を変えれば、機関は人類滅亡を
阻止したとも言える。それは成功例と言えないか? 少数を切り捨てたとは言え、大多数は生存できたんだから……
 いや、あんなことが平然と行われる世界なんて許されて良いわけがない。一体機関の攻撃で何千人が
死ぬことになると思っているんだ。
「ちょっとキョン。ちゃんと聞いているの?」
 ハルヒの一声で俺はようやく目を覚ます。今更どうこう考えたって無駄だろうが。リセットしちまった以上は、
次の世界をどうするのかに集中すべきだろ?
 俺は自問自答を終えると、ハルヒとの話に戻る。
「えーとどこまで話したっけ?」
「あんたの世界には未来人がいたって事だけよ。しっかりしてよね」
 ハルヒはあきれ顔を見せるが、俺は無視して、
「とにかくだ。前回の機関を作った世界には未来人――正確には朝比奈みくるという人物はいなかった。
これも機関の超能力者と同じように、何かお前が手を加える必要があるって事になる」
92以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 22:09:48.20 ID:+89HiYd60
しえn
「それがなんなのかわからないと話にならないわよ?」
 ハルヒは団長席(仮)に座り、口をとがらせる。
 確かにその通りだ。機関の超能力者はハルヒの情報爆発と同時に発生したと言うことを古泉から耳にたこができるぐらい
聞かされていたからわかりやすかったが、未来人が誕生したきっかけは何だ? 何度か朝比奈さん(大)の既定事項とやらを
こなすためにいろいろ手伝わされたが、あれはハルヒとは直接関係のない話ばかりだった。ならそれ以外で何か……
 ――俺ははっと思い出した。学年末にSOS団VS生徒会を古泉にでっち上げられて作った文芸部の会誌。
あの最後にハルヒが書いていた難解極まりない意味不明な論文が載っていたが、朝比奈さん曰くあれが時間移動の基礎理論に
なったと言っていた。そして、朝比奈さん(大)の既定事項を考えると、やるべき事は一つだ。
「なあハルヒ、お前の近所に頭の良い年下の男子はいなかったか? たまに勉強とか教えていたり」
「んん? ああ、ハカセみたいな頭の良い男の子はいたわよ。家庭教師ってほどの事もないけど、確かにたまに勉強を
教えてあげていたわね。それがなんかあるわけ?」
 よし、ならいけるはずだ。
「そのハカセくんに時間移動の理念を示した――なんだ論文みたいなのを書いて渡してくれ。それで未来人は生まれるはず」
「ちょ! ちょっと待ってよ! あたしだって情報操作とか情報統合思念体について理解している訳じゃないのよ!?
ただ何となく使えるってだけで、それを字にして表せなんて無理よ、絶対無理無理!」
 ここまで仰天するハルヒも珍しい。良いものが見れたと思っておこう。だが、それをやってもらわないと
あの秀才少年に時間移動の理論が届かず、朝比奈さん(大)の未来も生まれない。亀やら悪戯缶、メモリーについては
朝比奈さん(大)の方から動きが出るだろうよ。あっちも既定事項とやらをこなすのに必死みたいだしな。
大元さえきっちりしておけば、後は勝手に広がる。機関と同じだ。
「そんなこといわれてもなぁ……どうしよ」
 いつの間にやら紙とペンを用意したハルヒは、ネームに困った漫画家のように頭を抱えている。
なあに深く考える必要はないんだよ。俺の世界のハルヒだって、どう見ても思いついたまま書き殴っていたし、
俺が呼んでも耳から煙が立ち上るだけで全く理解不能な代物だったし。
「そりゃ、あんたがアホなだけじゃないの?」
「うるせぇ。さっさと書け」
 そんなちょこざいな突っ込みをしている間に、がんばって書いてくれ。それがなきゃ始まらん。
 ハルヒはうーんうーんと本気で唸りながら、得体の知れない図形や文字を落書きのように紙に書き始める。
だが、すぐにわからんと叫びくしゃくしゃに丸めては書き直し。
 この調子だと当分かかりそうだな。やれやれ……
 
94以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 22:10:42.32 ID:+89HiYd60
しえn
95以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 22:10:54.78 ID:JSnZ6MfC0
軌跡を書いている上で、作者さんは「憂鬱」を重宝してるんだろうなぁ
96以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 22:11:05.14 ID:ikfbqp9YO
支援。
 どのくらいたっただろうか。暇をもてあましたため、いつの間にやら椅子の上で眠っていた俺の脳天に一発の強い衝撃が走った。
完全な不意打ちだったため、俺の目から火花が飛び散ったかと思うほどに視覚回路に光の粒が発生し、
思わず頭を抱えてしまう。
「何しやがる……ん?」
 抗議の声を上げるのを中断して見上げると、そこには仏頂面のハルヒの姿があった。その手には数十ページの紙の束が
握られていた。
「全く……人が頭を抱えているのにぐーすか眠っているとは良いご身分ね。ほら、あんたのご注文通り作ったわよ。
人が読めて理解できる代物かどうか保証はできないけど」
 相当疲れがたまっているのか、半分ドスのきいた声になっている。俺はハルヒの書いた時間移動の論文をざっと見てみたが、
 …………
 …………
 ……こ、これは確かこんな感じだったような憶えがあるが、今読んでもさっぱり意味不明だ。謎の象形文字と
ナスカの地上絵もどきが大量に並びまくる宇宙からの電波をキャッチしてそのまま文字化したような得体の知れない
カオスさである。あの少年は本当にこんなものから一瞬のひらめきを見つけられるのか? 全く天才ってのは
得体の知れない生き物だ。
 ハルヒは達成感に身を任せうーんと一伸びしてから、
「何か疲れちゃったわ。それを使うのは一眠りしてからにするわね」
 そう一方的に言い放つと、そのまま団長席(仮)に突っ伏してしまった。ほどなくしてかすかな寝息が聞こえ始める。
 全く何だかんだで努力は惜しまないやつだ。どんなことでも全力投球、中途半端は大嫌い。わかりやすいったらありゃしない。
 俺はとりあえず制服の上着をハルヒに掛けてやると、暇つぶしにハルヒの意味不明カオス論文の解析をやり始めた。
 
◇◇◇◇
 
 …
 ……
 ………
 以上回想終わり。そんなこんなでハルヒがあの少年にこっそりと論文を渡した結果、うまい具合に北高二年生に
朝比奈さんがいましたってわけだ。
98以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 22:11:42.70 ID:+89HiYd60
しえn
99以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 22:12:10.08 ID:DljW2cpAO
支援支援
 ただし、それを少年の手に渡したのは、俺の世界では学年末ぐらいだったがハルヒが善は急げ!とか言って
とっとと渡してしまった。ハルヒ曰く、高校一年のその時期まで情報統合思念体の魔の手から逃れて無事に過ごせる可能性は
かなり低い――というか一度もなかったそうな。中学時代を乗り切るのはもう完全に可能になったものの、
高校になってからの情報統合思念体やその他の勢力――俺の知らないいろいろな勢力がいたりしたらしい――がちょっかいを出して
それで結果ご破算になってしまうということ。朝倉の暴走もその一つに含まれているらしい。
 結果予定を繰り上げて、入学前にあの少年に論文を渡すことになったわけだ。まあうまくいったから良いんだが。
 
「よっし、じゃあ乗り込むわよ!」
「そんなに気合いを入れて、殴り込みにでも行くつもりか?」
 元気満々のハルヒに続いて、俺は嘆息しながらそれに続く。ドアの向こうは書道部の部室だ。
放課後、俺たちは約束通りここに入部するためにやってきたってわけさ。
「こんにちわ〜! 入部しに来ましたー!」
 でかい声でハルヒが部室に入ると、数名の書道部部員たちの注目の視線がこちらに集中した。
その中にはすでに朝比奈さんと鶴屋さんの姿もある。二人とも手を振っていた。
 中には朝比奈さんたち二人を含めると、あと三人しかいない。まあ書道部っていう地味な活動を考えると
最近の若いモンには不人気な部活かも知れないから無理もないか。活字離れどころか、ワープロやパソコンの普及で
手書き文字すらなくなっている時代である。かく言う俺も相当な悪筆だけどな。
 しかし、見れば全員女子部員ではないか。しかも容姿のレベルも中々高い。まるでハーレム気分だっぜ。
 事前に朝比奈さんたちから話を聞いていたのか、部長らしい三年生が俺たちに仮入部の紙を手渡してくる。
さすがにいきなり入部って訳にはいかないらしい。大体、先週入学式があったばかりだしな。一年の大半もまだ部活を
探している生徒は大半だが、いきなり本入部っていう人間はスポーツ推薦でやって来た奴ぐらいで、大抵は仮入部だろう。
 俺たちはさっさと仮入部の用紙にサインを入れると、とりあえず部室内を一回りしてどんな活動なのか紹介を受ける。
やっていることは単純で、普段は習字の練習を行い、たまに校内の掲示板に作品発表を行ったり、市で開催されている
展覧会っぽいものにできの良い作品を送ってみたりと、まあごく普通の地味な活動内容だ。ああ、そういえば、
今日北高の入り口におかれていたでっかい看板の文字もこの部で制作したものとのこと。書いたのは鶴屋さん。
すごい美しく見栄えのある文字だったことを良く憶えている。
「いやーっ、そんなにほめられるとテレるっさっ! でも、あのくらいでもまだまだにょろよ」
 鶴屋さんは照れ笑いを続けている。一方のハルヒは部長の説明も聞かずに朝比奈さんをいじくりまわしている始末だ。
 さすがに見かねた書道部部長(女子)が俺の耳元で、彼女は大丈夫なの?と聞いてくるが、
「あー、あいつはああいう奴なんて放っておいて良いですよ。むしろ関わるとやけどするタイプですから」
101以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 22:12:43.07 ID:+89HiYd60
しえn
102以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 22:12:43.70 ID:/mSfGrOT0
しえん「
103以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 22:13:06.83 ID:ikfbqp9YO
支援。
104以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 22:13:29.26 ID:/Pm6VY13O
( ゚д゚)シエン
 俺があきらめ顔でそう答えると、書道部部長は不安げな表情をさらに強くした。こりゃ結構心配性のタイプだな。
ハルヒには余り心労をかけるなよとこっそり言っておこう。
 ついでにそろそろ止めておくか。
「おいハルヒ。朝比奈さんを弄って部活動の妨害はそれくらいにしておけ。余り酷いと退部にされるぞ」
「えー、でも凄いのよ。フニフニなのよ! あんたも触ってみればわかるわ」
 何がフニフニなんだ。いやそんなことはどうでも良いからとにかくやめろ。
 俺は無理やりハルヒの襟首をつかんで、朝比奈さんから引き離す。ハルヒはえさを止められた猫のようにシャーと
威嚇の声を俺にあげているが、
「まあいいわ。別に今日一日だけって訳じゃないしね」
「ふええぇ、毎日これやるんですかぁ?」
 いたいけな朝比奈さんのお姿に俺も涙が止まらないよ。とにかく、仮入部とは言え入部したんだからきっちり部活動に
専念するんだぞ。朝比奈さんいじりは決して部活動の内容に入っていないんだから。いいな? 
「部活動ねぇ……ようは墨で字を書けばいいんでしょ?」
 子供の頃に中々うまくいかず、オフクロと一緒に泣きながら夏休みの課題の習字をやっていた俺から言わせると、
習字をなめるなと一喝してやりたい余裕ぶりだ。
 ハルヒは手近な部員から習字一式を借りると、さっさと軽い手つきで書き始める。
 そして、できあがったものを俺の方に掲げてきた。
「これでどうよ?」
 まあなんだ。素直に言えば旨いな。しかし、書いてある文字が『バカ野郎』なのは俺に対する当てつけのつもりか?
もう少しマシな書く内容があるだろう?
 ハルヒは俺の反応を受けて再度別の文字を書き始める。
 そして、得意げな笑みを浮かべて掲げた作品『みくるちゃんラブ』――だからそうじゃねえだろっ!
「あのな、もうちょっとふさわしい文字があるだろ? 例えば、『祝入学』とか『春一番』とか」
「なによ、そんな普通の書いてもおもしろくないわ」
 真性の変りもんだこいつ。普通の人と同じ事をやるのは自分のプライドでも許さないのか?
 ただし、その字は確かにうまい。俺の捻り曲がった不気味な字に比べれば雲泥の差だ。
俺はてっきり字の内容はさておきその技術には他の部員も感心していると思いきや……
「うんっ、なかなかのないようだと思うよ。もうちょっと練習すればかなりうまくなるんじゃないかなっ」
 鶴屋さんの言葉。決して絶賛ではない。どちらかというと、もうちょっと努力しましょうという意味である。
朝比奈さんや書道部部長(女子)も同意するように頷いていた。
106以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 22:13:38.98 ID:+89HiYd60
しえn
107以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 22:14:29.91 ID:/mSfGrOT0
しえん
 ……つまりハルヒのレベルは実は大したことない?
 そこにちょうど顧問らしき教師がやってきた。部員の様子を見に来たらしい。
 仮入部の俺たちの紹介を書道部部長(女子)が説明すると、ふむといってハルヒの書いたものをまじまじと見始めた。
 そして、こう論評する。
 
 まだ慣れていない部分が大きいね。そのために全体的に荒く自己流の悪いところが出ている。
 
 さあこれを聞いたハルヒがどうなるかは、こいつの性格を知っていればすぐにわかるだろう。
世界一の負けず嫌い、相手に自分を認めさせる、あるいは勝つためにはどれだけの努力も惜しまない。
それが涼宮ハルヒという人間の性格である。
 即座に習字に必要な一式をそろえるために専門店の場所を聞き出し、何を買えばいいのか、どこのメーカがお勧めか
顧問・部員に聞き出した後、俺もほっぽって学校から出て行ってしまった。店が開いているうちに、道具を買いそろえに
行ったんだろう。全く発射された弾丸みたいな奴だ。本来の目的忘れていないだろうな?
 一同唖然とする中、さすがに居心地の悪くなってきた俺も帰宅の途につかせてもらうことにした。
その前に一応朝比奈さんに挨拶しておくことにする。
「今日はいろいろお騒がせして済みませんでした。しばらくご厄介になりそうですけど」
「ううん、大丈夫。きっとこれがこの時間――あ、えっと、そのとにかく大丈夫です」
 危うくやばい話を暴露してしまいそうになってもじもじする朝比奈さんのもう可愛いこと可愛いこと。
ハルヒ、一度で良いからお前の身体を貸してくれ。そうすりゃ朝比奈さんを本気で抱きしめて差し上げられるからな。
 あと朝比奈さんはすっと俺の耳に口を寄せて、
「それからどうぞあたしのことはみくるちゃんとお呼び下さい」
 以前にも聞いたその言葉に、俺はめまいすら憶えるほどの快楽におぼれてしまった。
 
◇◇◇◇
 
 さて翌日の朝。俺は駐輪場前でハルヒと合流して、北高への強制ハイキングを開始する。しかし、この上り坂も
入学した当時は本気でうんざりさせられたものだが、今では慣れっこになっている自分の適応能力もなかなかのものだ。
 ハルヒの片手には昨日買い込んできたと思われる書道部必需品セットが詰まった紙袋が握られていた。
本気でやる気になっているらしい。
109以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 22:14:47.96 ID:ikfbqp9YO
支援。
110以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 22:14:50.68 ID:+89HiYd60
しえん
「あったり前よ。あんな低評価のままじゃあたしのプライドが許さないわ! それこそ世界ランキング堂々一位に輝くほどの
ものを書いてやるんだから!」
 おいおい。熱中するのは構わんが、本来の目的を忘れるんじゃないぞ。
「何言ってんのよ。あたしは情報統合思念体がちょっかい出してこないように平穏無事に暮らせればそれで良いのよ。
だから書道部で世界一位を取ったって別に何の不都合もないわ。あたしから何かやるつもりはさらさらないんだからね」
 その言葉に俺ははっと我を取り戻す。確かにそうだ。ハルヒの目的はそれであって、別にSOS団結成とか
宇宙人・未来人・超能力者を集めて楽しく遊ぶことではない。むしろそっちにこだわっているの俺の方じゃないか。
いかん。すっかり目的と手段が入れ替わっていることに気がつかなかった。
 とは言っても俺の目的にはそいつらと一緒に仲良くすることは可能だと証明する事もあるんだから、なおややこしい。やれやれ。
 と、ハルヒは思い出したように、あっと声を上げると俺に顔を近づけ、
「前回のことを考慮して、あんたに予防措置をやってもらうことにしたから」
「……嫌な予感がするが、その予防措置ってのが何なのか教えてもらおうか」
「簡単にわかりやすく言ってあげるから、一度で頭の中にきっちり入れなさい。まず、あんたの意識を2分先の未来と
常に同期しておくようにするわ。つまりあんたの意識は常に2分先の未来を見ていて、あんたが望めば元の時間に戻れるってこと」
 うーあー、全然わからん。もうちょっとわかりやすく教えてくれ。歴史的などうでも良い雑学は昔にはまった関係で
そこそこあるがSF科学についてはさっぱりなんだ。
 ハルヒは心底呆れたツラを見せて、
「厳密には違うけど、あんた予知能力を与えたって事。それならわかるでしょ?」
 おお、それなら俺でもわかったぞ。ってちょっと待て。
「何で俺がそんな役目を担わなきゃならんのだ? お前がやった方がいいだろ」
「あたしが予知能力なんて堂々と発揮していたら、即座に情報統合思念体に感づかれるわよ。だからあんたなら、
偶然、あるいは本当に未知の能力を持っているとして片づけられるはずよ。ただし、無制限って訳にもいかないから」
「なんかの条件とかあるのか?」
「予知能力が使えるのは二回まで。仮にも時間平面の操作を行うに等しい行為なんだから、余り連発すると
情報統合思念体も不審に思い始めるだろうから。二回予知したら、自動的にあんたからその能力は削除されるわ。
だからこの予知能力は切り札よ。安易には使わないで。宝くじとか競馬とかなんてもってのほか、論外よ! 
二回目を使ったときはリセットを実行するときだと思っていなさい。わかったわね」
「使い方がわからんぞ」
「簡単よ。戻れって強く念じればいいだけだから」
112以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 22:15:47.72 ID:+89HiYd60
しえn
113以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 22:16:04.04 ID:ikfbqp9YO
支援。
 ついに俺までハルヒ的能力者の仲間入りかよ。限定的だから情報統合思念体に抹殺されるって事はないだろうが、
どんどん一般人から離れていくことに自分に対して哀愁を禁じ得ない。さらば凡人の俺、フォーエバー♪
 俺たちはどんどん坂道を歩いて北高に向かっている。考えてみれば、意識はもう北高間近まで迫っているところにあるが、
俺の身体自体はまだ数十メートル後ろを歩いているって事になるのか。なんつーか、幽体離脱でもしている気分だ。
 ところで、予知ってのはどういうときに使えば良いんだ? 前回の機関強硬派反乱みたいな自体だったら即座に
阻止するべき行動を取るが、今回の世界は機関はいないし時間という概念が俺たちとは異なる情報統合思念体に通じるのか
わかったものじゃない。せいぜい、目の前で事故が発生したらのを阻止するぐらいしか……
 ――唐突だった。俺の前方百メートルぐらいを歩いている一人の男子生徒が突然北高側から走ってきた乗用車に
はねとばされたのは。しかも、その男子生徒はただ歩道を歩いていただけなのに、その乗用車がねらい澄ましてきたように
歩道に割り込んできたのだ。
 しばし一帯が沈黙に包まれる。あまりに突然のことだったので、誰も何が起きたのか理解できなかったのだろう。
 やがて、はねた自動車は止まることなく車道に戻ると、猛スピードで俺のそばを通り抜けていった。
同時にようやく事態を飲み込めた北高生徒たちの悲鳴が辺り一面にわき起こる。
 はねられた男子生徒はその衝撃で車道まで転がり、中央分離線辺りで間接が崩壊した人形のようにありえない形で
倒れ込んでいる。辺り一面にはじわりと多量の血がアスファルトの上に広がって言っていた。
 俺はしばらく呆然としていたが、とっさに戻れ!と叫んだ。思考よりもさきに感覚的反射でそう言った。
 
 ――唐突に起こるめまい。そして、次の瞬間、俺の視界には二分前俺が見ていた光景が広がっている。
まだ事故も発生せず、北高生徒たちが和気藹々と坂を上って行っている。
 俺は自然と足が動いた。さっき――いや、もうすぐはねられる予定の男子生徒まで百メートル。俺はそいつに向かって一目散に
走り出す。
「――あっ、ちょっとキョン! どうしたのよっ!」
 突然の俺の行動に、ハルヒは声を上げて追いかけてきた。事情なんて説明している暇はねえ。目の前で起きる予定の事故を
阻止するだけで俺の頭は精一杯だった。
 俺は事故を目撃してから数十秒――多分一分ぐらい思考が停止していたに違いない。そうなると、事故発生からは
一分ぐらい前までしか戻れない。あの男子生徒とは百メートル離れている。自慢じゃないが、帰宅部を続けてろくに運動していない
俺の足だと何秒かかる? 
 ようやく半分の距離まで詰めた辺りで、北高側から一台の乗用車が走ってきているのが見えた。あのひき逃げをやった乗用車だ。
いかん、思ったよりも俺の呆然としていた時間は長かったのか?
「キョン! あんた一体なにやってんのよ!」
115以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 22:16:47.32 ID:+89HiYd60
しえn
 俺が全力で突っ走って息も絶え絶えになっているのに、俺の隣にはあっさり追いついてきたハルヒが大した疲労も見せずに
併走していた。だが、説明している暇も余裕もない。
 ハルヒは必死に走る俺の姿に勘づいたらしい、
「あんたまさか……!」
「その通りだ!」
 俺はそう言い返すと、震え始めている足をさらに加速させた。乗用車はすでに歩道へと割り込みを始めている。
 もう少し。もう少しで……!
 ぎりぎりだった。本当にぎりぎりのタイミングで俺はその男子生徒の身体をつかむ。目の前に迫る乗用車に呆然としていた
男子生徒はあっさりと俺の腕に全く抵抗することなく身体を預けた。
 俺は悲鳴を上げる足首を完全に無視して、車道側へと大きく飛び跳ねる。
 その刹那、乗用車が俺と抱えている男子生徒の数センチ横を通り過ぎていった。
 回避した。間一髪のところでこの男子生徒のひき逃げを阻止することに成功した――
 だが、甘かった。歩道は車道の反対側は壁になっていたため、とっさに車道側に飛び跳ねてしまったが、
狙ったかのように俺たちの前に後続車である大型の引っ越し屋のトラックが迫っていた。
 嘘だろ。せっかく避けたってのに、なんてタイミングが悪いんだよ――
 
 俺は観念して次に来るであろう全身への強烈な衝撃に備えて目を瞑った。
 痛みはすぐに来た。しかし、全身ではなく俺の背中に誰かが思いっきり蹴りを入れたようなものだった。
その衝撃で思わず男子生徒が腕から抜けてしまっていることに気がつく。あわてて目を開いて状況を確認しようとするが、
その前に路面に身体が落ちたらしく勢いそのままに身体が転がり続け、固い何かが俺の背中にぶつかってようやく回転が止まる。
 痛みと衝撃に耐えながら目を開けて振り返ると、俺はさっきまで歩いていた歩道の反対側のそれの上にいた。
背後には電柱がある。こいつのおかげで止まったのか。
 だが、助けた男子生徒はどこに行った? それを確認すべくあたりを見回すと、俺のすぐ目の前を滑るように
ハルヒが着地するのが目に止まる。勢いを減速するかのように、両足でしばらく路面を滑っていたが程なく摩擦力により
その動きも停止した。見れば、ハルヒの脇には轢かれる予定だった男子生徒の姿もある。
 つまり最初の轢き逃げを避けた俺たちだったが、さらに今度はトラックにはねられそうになったのを、
ハルヒが俺を蹴飛ばして逃がし男子生徒をつかんでかわしたってことか。あの一瞬でそれをやってのける――しかも、神的パワーを
使った形跡もなくできるなんて心底化け物じみているぞ、こいつは。
 ハルヒはすぐに俺の元に駆けつけ、
「大丈夫、キョン!? 無事!?」
117以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 22:17:41.79 ID:+89HiYd60
しえn
118以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 22:17:44.30 ID:A0/tKPy/0
しえん
119以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 22:18:03.76 ID:ikfbqp9YO
支援。
「あ、ああお前に蹴られたのが一番いたかったぐらいだ」
 俺は別に抗議したつもりじゃなかったが、ハルヒは顔をしかめて脇に抱えた男子生徒――どうやら気絶しているらしい――を
さすりながら、
「仕方ないじゃない。あんたとこいつ、二人を抱えるのは無理だったんだから。助けてもらった以上、礼ぐらいは欲しいわね」
「ああ、すまん。そしてありがとな、ハルヒ」
 ハルヒはアヒル口でわかればいいのよと、男子生徒を歩道の上に寝かせる。やがてこの一瞬の大アクション劇に、
一方からは惨劇寸前だったための悲鳴と、見事な救出劇に対する拍手喝采が起きていた。
やれやれ、これでしばらくは注目の的だな。
 だが、ハルヒはぐっと俺に顔を近づけ、
「あんだけ慎重に使えって言ったのに……使ったわね? 予知能力」
 あっさりと見破ってくる。
 仕方ないだろ。目の前で事故が起きようとしているのを阻止するのは、一般常識を持った人間なら当然の行為だ。
 だが、ハルヒは納得していないのか、何かを問いつめるように言おうとしたがすぐに口をつぐんだ。代わりに、背後を振り返り
北高生徒たちが並んでいる歩道の方へ視線だけを向けた。そして言う。
「とにかく! この件の続きは後で話す。今は一切余計なことをしゃべらないで。事後処理に努めなさい。多分もうすぐ
警察や救急車も到着するだろうから」
 ハルヒの言葉には強い警戒心が込められていた。それもそのはずで、俺たちを見ている北高生徒たちの中に、
あの朝倉涼子と長門有希――情報統合思念体のインターフェースの姿があったからである。やばいな、救出劇を切り取って
今の俺の行動を見てみれば、明らかに俺は不審な行動を取ったと誰でもわかることだろう。ハルヒはこれ以上のボロを出すなと
言っているんだ。
「それから、恐らく朝倉あたりはあんたに接触してくるはずよ。やんわりと予知したんじゃないかみたいなって事を言ってね。
学校についてそれを言われるまでにきっちり納得できる説明をでっち上げて起きなさい。いいわね」
 ハルヒは俺の耳元にさらに口を寄せて話した。
 
 程なくして誰かが通報したのだろう、救急車のサイレンがけたたましくこちらに近づいてくるのが聞こえてきた――
 
◇◇◇◇
 
121以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 22:18:40.46 ID:+89HiYd60
しえn
 俺とハルヒは警察とかの事情聴取――逃走中の乗用車の特徴・ナンバーは見ていないかとか――をようやく終え、昼休みに
自分のクラスの席に座ることができた。助けた辺りの状況についてはハルヒがうまい具合にごまかしてくれたおかげで、
予知能力についてボロを出さずに乗り切ることもできた。
 ハルヒは程なくしてどっかに出て行ってしまうが、俺は机の上に弁当を取り出してとっとと昼食を取ってしまおうとする。
そこにここ一週間ぐらいでぼちぼち話す頻度も増えてきた谷口が国木田を伴ってやって来て、
「おいキョン、何か今朝は大変だったみたいだな」
「ああ、事故に巻き込まれて散々だった。ま、けが人もなくてよかったけどな」
 しかし、谷口はどっちかというと事故よりも別のことについて興味津々らしい。突然にやついた表情に
フェイスチェンジしたかと思えば、
「ところでよー。お前涼宮と一緒に朝登校しているらしいんだってなー。まさかお前らつきあってんのか?
いや、そうでないと説明がつかねーよなぁ?」
「何でそんな話になるんだ。別にあいつと付き合っている訳じゃねぇよ。ただ一方的に振り回されているだけだ」
 だが、俺の反論を完全に無視して今度は国木田まで、
「キョンは昔から変な女が好きだからね。そう言えば、彼女はどうしたんだい? てっきりあのまま続くと
ばっかり思っていたんだけど」
「なにぃ!? お前二股してんのかよ!? 許せねえ奴だ。今すぐ俺が成敗してやる」
「違うって言っているだろうが。国木田も誤解を招くようなことを言うんじゃない」
 勝手な妄想を並べて推測のループに突入する二人を諫める俺だが、こいつら全く俺の話に耳を傾けるつもりがねえ。
 しかし、この世界でもあいつはいるんだな……一応、連絡ぐらい取っておくか? 俺の世界の時のように正月まで
放置っていうのもなんつーか後ろ髪を引かれる思いだからな。
 さて、ここで真打ちの登場だ。俺と谷口、国木田の馬鹿話の間に、あの朝倉涼子が割って入ってくる。
あいつもあの現場にいたから確実に何か聞いてくるだろう。
「あら、あたしもてっきりあなたと涼宮さんが付き合っているものばかりだと思っていたけどな。
毎朝一緒に登校してくるぐらいだし」
 それに対する反論はさっきしたばっかりだからもういわんぞ。
 朝倉はお構いなしに続ける。
「でも、実はあたしもあの現場にいたのよね。突然あなたが背後から走ってきたかと思ったら、突然すぐ目の前の男子生徒を
つかんで大ジャンプするんだもん。さらに、飛び跳ねた方に今度はトラックが突っ込んできたときはもうダメかと思ったけど、
涼宮さんが凄いファインプレーで二人を救出。まるで映画でも見ているようだったわ」
 いつもの柔らかな笑みを浮かべる朝倉。さてさて、そろそろ言ってくるかな。いいか俺。慎重にだぞ、慎重に……
123以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 22:19:43.65 ID:sQZ6u43P0
みんな!手伝ってくれ!
援軍が必要だwwwwwwwww

学校裏サイトに凸しようぜwwwwwwww
http://wwwww.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1192970864/
124以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 22:19:50.62 ID:+89HiYd60
しえn
125以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 22:19:56.11 ID:0pzvkI6+0
お、前編始まってるな。
支援
126以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 22:20:19.86 ID:ikfbqp9YO
支援。
 そして、朝倉は核心について話し始める。
「でも、どうしてあの男子生徒が事故に巻き込まれるってわかったの? あなたが走ってきたときには
はねようとした車に不審な動きはなかったわ。まるであなたは事故が発生するのをわかっていたみたい」
「へー、キョンって予知能力があったんだ。中学時代から付き合いがあったけど、知らなかったよ」
 国木田が言ってきたことは冗談めいているから相手にする必要なし。問題は朝倉の方だ。そのために、ハルヒの知恵も借りて
それなりの理由を事前に準備してある。
「最初に言っておくが、俺があの男子生徒を助けられたのは完全な偶然だぞ。俺は朝ハルヒに言われて宿題をするのを忘れていた
事に気がつかされて、あわてて学校に向かっていただけだ。一時限目のものだったからな。早く言って適当に
少しでもやっておかないとどやされるし。それで途中で突然自動車が突っ込んできたら、とっさに近くにいた生徒を抱えて
逃げようとしたんだよ。だから走っていたのは別に事故を回避するためじゃない。まあ幸い――けが人がなかったからと言って
仮にも事故が起きかけたことを幸いって言うのもアレだが、警察の事情聴取とかで一時限目は出れなかったから、
宿題の問題は回避されたけどな」
「ふーん、ただの偶然だったって訳なんだ。だったらますますファインプレーよね。予測もしていないのに、あんな行動が取れる
あなたに脱帽しちゃう」
 これは嫌味なんだろうか。それとも正直な感想? 朝倉の変わらぬ笑みからは真意を読み取ることはできなかった。
ただこれ以上その件で追求するつもりはないらしく、それだけ聞き終えるとまた女子グループの中に戻っていった。
やれやれ、一応バレ回避はできたようだな。
 と、ここで谷口が俺の前に割り込み、
「そうだキョンよ、お前部活どうしたんだ?」
「ん、書道部にすることに決めた。いい加減オフクロからも汚い字を何とかしろって言われていたからな。ちょうど良いと思って」
 だが、谷口はお前が?と疑惑の視線を向けると、すぐに懐から一つのメモ帳をパラパラとめくり始めた。
そして、あるページを見てにやりといやらしい笑みを浮かべると、
「……なるほどな。キョン、お前の真意は読めたぜ」
 何がだ。
 国木田も不思議そうな顔で、
「何か良いことでもあるのかい、書道部にはいると」
「俺がチェックしたこのマル秘ノートに寄れば、書道部には女しかいない。しかも全員俺的ランクAA以上で、
その中には上級生では最高峰に位置する朝比奈みくるさんの存在もある」
「ああなるほど、キョンは部活と言いつつ可愛い女子目当てに入部したって訳か」
 おい待て。勝手に人の目的を捏造するんじゃない。俺はただ単にこの煮えたぎる文字という魅力に――
128以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 22:20:47.07 ID:+89HiYd60
しえn
「んなことはいいから」
 あっさり人の抗議を無視しやがった。
 谷口はうんうんと頷き、
「確かにキョン、お前の見る目は間違っていない。あの書道部は美人揃いのパラダイスだ! ってなわけで俺も入部したいから
是非とも紹介してくれ」
「あ、それいいね。僕も混ぜてよ」
 おまえら。女目的で入部する気かよ。ハルヒとは違う意味で習字をなめるなと言ってやりたい。
 
 しかし、結局二人の熱意に押されまくり仮入部の紹介をしてやることを強制された辺りで、
「ちょっとキョン。話があるからこっち来なさい」
 そう教室の入り口から俺を睨んでいるハルヒに、話を中断された。
 
◇◇◇◇
 
 俺がハルヒに連れて行かれたのは、あの古泉と昼飯を食べていた非常階段の踊り場だった。
何のようかと聞くまでもない。今朝のことについてだろう。
「あんたね、あれほど言っていたのにあっさり切り札を使うなんて何考えてんのよ。残り一回は同じ事があっても
絶対に使わないこと。いいわね!」
 ハルヒはそう説教するように睨みつけてくるが、正直なところ今後も同じ事があった場合自重できるかどうか
はっきり言って自信がない。大体、目の前で人が死のうとしているのに、それを放置するなんていうのは
俺のポリシー――いや人としてのポリシーに反していると思うぞ。
 だが、俺の思いにハルヒは呆れの篭もった嘆息で返し、
「あんたね、ちょっとは考えてみなさい。確かに本当に目の前で息絶えそうな人がいたら助けるのは当然のことよ。
でもあんたは通常知り得ない情報を元にそれを実行しようとしている。それは一種の反則技だわ」
「命がかかってんだぞ。守るためなら反則だろうが何だろうがすべきじゃないのか?」
「じゃあ、その行為で確かに目の前で死ぬはずだった人は生き延びたとして、その結果別の人が事故に巻き込まれたらどうする気?
最初に死ぬはずだった人は、その死因を作った人間の責任になるけど、その人を助かったばっかりに死んでしまった別の人の死の
責任はあんたが背負うことになるのよ? その覚悟はあるわけ?」
 俺はその言葉にうっとうなるだけで反論できない。確かにその場合は、俺が責任を負うべきだろう。
助けたばっかりに別の人が不幸になる。十分にあり得る話なんだから。それはあまりに本末転倒な話と言える。
130以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 22:21:39.77 ID:ikfbqp9YO
支援。
131以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 22:21:43.44 ID:+89HiYd60
しえn
 しかし……しかしだ。
「だったら使いどころがわからねぇよ。どうすりゃいいんだ?」
「あと一回だけにしているから、使いどころは簡単よ。リセットを実行する必要が明らかに発生した場合のみ。
前回で言うと、町ごと核でドカンっていう事態が発生した場合ね。言っておくけど、前回は古泉くんが口を割ってくれたおかげで
助かったようなものよ。一歩間違えれば、あたしとキョンも巻き込まれて死んでいたんだから。
あくまでもそんな事態を回避する――その一点に絞りなさい」
 ハルヒの指示は明確でわかりやすかった。取り返しのつかない事態、そしてそれは個人の事情とかそんなのではなく、
ハルヒがリセットを実行するための助けとなる場合のみか。
 わかる。それはわかる。だけどな、
「でも、自信ねぇぞ。もう一度同じ事が起きた場合にそれを見て見ぬふりなんて」
「わかっているわよ。だけど――あんたしか頼れる人がいないの。悪いとは思っている……」
 ハルヒの言葉に、俺はどういう訳だか心臓が跳ね上がった。
 目線こそ合わせないが、ハルヒが俺に対して明確な謝罪を意思を示すのを目撃する日が来るとは思ってもみなかった。
それもこれも自分の能力のおかげで世界の危機に招いてしまっていることへの罪悪感――あるいは世界を救わなければならいという
使命感がなせる技か。
 これが力を自覚したハルヒ、ということなのだろう。全く俺の世界の脳天気唯我独尊傍若無人SOS団団長様が懐かしいよ。
 
◇◇◇◇
 
 翌日の放課後。
 俺とハルヒ+谷口・国木田コンビを連れて俺たちは書道部部室やとやって来た。すでに朝比奈さんや鶴屋さん、
その他部員たちは勢揃いしている。
 ハルヒは谷口たちがいることに最初は不平を漏らしていたが、やがてそんなこともどうでもよくなったのか、
昨日買ってきたばかりの書道部必須アイテムを使って、とっとと習字の練習を始めた。やれやれ、やる気全開だな。
 一方の谷口と国木田は朝比奈さんのお美しい姿にしばし鼻を伸ばしていたが、俺がとっとと仮入部の手続きをしやがれと
背中を叩いて促しておいた。全く、これから毎日こいつら――得に谷口の視線が朝比奈さんに向けられるかと思うと
気が気でならないね。
133以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 22:23:02.91 ID:+89HiYd60
しえn
134以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 22:23:28.31 ID:ikfbqp9YO
支援。
135以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 22:23:28.94 ID:/mSfGrOT0
しえん
 ちなみに俺も一応入部したわけだから、この機会に字の練習をしておこうと道具を借りて練習していたわけだが、
 ――君の字には覇気がないな。まるで老人のようにくたびれていないか?
 そんな顧問からの痛烈な評価をいただいてしまった。まあ俺の悪筆は自分でもしっかり自覚しているから、
別にどうこう思ったりはしないんだが、こっそりと朝比奈さんにまで同意されてしまったのは、ショックだったのは言うまでもない
 そんな俺に谷口が腹を抱えて笑いやがるもんだから、ならお前が書いてみろとやらせてみたところ、
 ――君の字は煩悩でゆがんでいる。
 まさに的確な指摘に、部室内が大爆笑に包まれてしまった。当の谷口は口をへの字にして顔をしかめていたが。
だが、鶴屋さんの豪快なのわっはっは!という笑いに加え、朝比奈さんも可愛らしくクスクスと笑みを浮かべていたのを
見れたことに関しては谷口に大きく感謝しておこう。口には出さないがね。
 
◇◇◇◇
 
 そんな日々が一週間続いたある日のこと。
 俺とハルヒ、それに朝比奈さんは部活動を終えて下校の途に付いていた。すっかり日も傾き、周囲がオレンジ色に包まれている。
3人は和気藹々と談笑しながら――まあ、ハルヒは相変わらず朝比奈さんにことあるごと抱きつく・いじくりまわすなどの
破廉恥行為を加えながら――歩いていた。
「でも涼宮さんは凄いです。入ったばっかりなのに、もう他の部員の人たちと同じレベルになっているんですから。
顧問の先生もあと今のペースで旨くなっていけば、あと一ヶ月もかからないうちに完璧な作品が描けるようになるって
言っているぐらいですから」
「当然よトーゼン! あたしは一番でないときが済まないの。それがあんな墨で字を書くだけの地味なものであっても
妥協は一切なし! 絶対にコンクールだろうが何だろうが一番を取ってみせるわ!」
 やれやれ。こいつのスーパーユーティリティプレイヤーぶりを発揮すれば、本気で書道家級に達しかねないから
なおさらたちが悪い。ま、こういう才能のある人物というのはどこかしら人格に欠点があったりするものだから、
ハルヒにぴったりと言えるかもな。いや、ハルヒは最低限の常識はきっちりわきまえているから、真の意味での芸術家には
なれなかったりするのか? よくわからん。
「それに比べてキョンや谷口の成長しないことったらもう。あんたたちやる気あるわけ? 国木田を見習いなさいよ。
あたしには及ばなくても着実に腕を伸ばしているわよ。あいつ、何だかんだできっちりやるタイプだから」
「お前と一緒にするな。ついでに部活動の目的を完全にはき違えている谷口とも一緒にしないでくれ、マジで」
137以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 22:23:44.78 ID:+89HiYd60
しえn
 俺とハルヒも朝比奈さんに近づくという点では、谷口と大差ないように見えるかも知れないが、あいつは煩悩100%で
入部したんだから根本が完全に違う。大体、一応まじめに練習している俺とは違って、ぼーっと女子部員の姿を
鼻の下伸ばして追いかけている時点であいつは論外と言っていい。
 ……まあ、朝比奈さんに関してはそのお姿をフォーエバーな視点で見つめていたいという気持ちは、大きく同意しておくが。
「そう言えばみくるちゃん。今日は部活に遅れてきたけどなんかあったの?」
「ふえ? え、ええっと大したことじゃないんですけど、クラスで用事があったので……」
「ふーん」
 聞いてみたものの、どうでも良さそうな返事を返すハルヒ。
 そういや、珍しく朝比奈さんが部活に遅れて顔を出していたな。まあ、ここの書道部は体育会系みたいに
時間厳守だとかそんなのはないからとがめられるような話ではないが。
 そんな話をしながら、俺たちは長い下り坂も中盤にさしかかった辺りで気が付く。この下り坂の終着地点には
自動車通りの多い交差点があるんだが、そこの歩道で一人の北高男子生徒が中年ぐらいのおっさんと言い争いをしている。
なんだトラブルか? 若いから血の気が多いのは結構だが、マスコミ沙汰にするのは止めろよ。学校の評判――ひいては
生徒たちの迷惑になるからな。
「ん? アレってこないだ助けた男子じゃないの?」
「なに?」
 ハルヒの何気ない一言に俺は目を細めてそいつの姿を追う。しかし、俺には北高生徒ぐらいしか判別できないぞ。
一体どんな視力をしてんだ、お前は。
「これでも視力には結構自信があるのよね」
 フフンと得意げに胸を反らすハルヒ。まあ、ここでハルヒが嘘を言う意味なんて無いし、そういう事はしない奴だから、
あれはこないだ助けた男子生徒なんだろう。何をやっているんだ?
 しばらくするとケンカ別れするようにその男子生徒は悪態を付きながら、横断歩道を渡ろうとする――いやまて!
今、その横断歩道の信号は赤だぞ。しかもでかいトラックが接近中だ。
 しかし、男子生徒も危うくそれに気が付いたようで、飛び跳ねるように歩道まで戻った。あぶねーな。
一歩間違えれば俺が何で助けたのかわからなくなったところだった。
 だが、まだ終わりではなかった。驚いたのに合わせて、さっきの言い争いによるイライラ感が増幅したのか、
近くにあった時速制限の標識――数メートルの高さに丸い奴がくっついているアレだ――を思いっきりけっ飛ばした。
なんだあいつ、実は素行の悪い野郎だったのか?
139以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 22:24:37.24 ID:ikfbqp9YO
支援。
140以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 22:24:41.08 ID:+89HiYd60
しえn
 それが仇となった。蹴ったことにより少しイライラが解消されたのか、そいつはまた横断歩道の前に立ち、
信号が青になるのを待ち始めた。そこでそいつは気が付いていなかったが、俺の場所からはあることが見えた。
けっ飛ばした時速制限の標識が不自然に揺れ動き、めりめりと音を立てて男子生徒の方に倒れ込んできたのだ。
しかも、ギロチンか斧のように標識が盾となった状態で襲いかかる。そういや、犬のションベンで標識やミラーの根元が
腐食して勝手に折れたという事故を聞いた憶えがある。
 その音に気が付いたのか、男子生徒がちょうど振り返ったのと同じタイミングで、そいつの真正面を標識が通過した。
豪快な音を立てて、標識が歩道の上をバウンドする音が耳をつんざく。
 俺は息を呑んだ。あの重さのものが頭や身体に接触すればただでは済まない。最悪命を落とす可能性も……
 ふとそいつがあまりのことに驚いたのかふらふらとおぼつかない足で動き始めた。一瞬こちら側を振り返った姿を見ると
本当に数ミリ程度の誤差で身体には触れず、制服の腹の部分が避けているのが見えた。どうやら無傷らしい。
なんて運の良い奴だ。
 だが、相当驚いたようで錯乱状態になって千鳥足で事もあろうか車道に侵入して、そこに通りかかったトラックに
ぶつかってしまう――とは言っても、正面からではなく走っているトラックの側面に男子生徒の方から接触したと言った方がいい。
そのため致命傷にはならず勢いでくるくると回転して車道に倒れ込んでしまった。
 そこに今度は普通の乗用車が突っ込んでくる。
「きゃあ!」
 誰かの悲鳴が聞こえてくる。恐らく近くを歩いていた通行人のものだろう。このままでは自動車にはねられる――
 キキーッとタイヤの鳴く音が一面に広がった。運転手が必死にハンドルを切りブレーキをかけたため、あと数十センチの
というところで男子生徒を轢かずに停止した。
 まさにぎりぎり。危機一髪。もうどんな言葉を並べても表現しがたい状況だろう。死の危機の連鎖をあの男子生徒は
全て乗り切ったのだ。
「……よかった」
 ハルヒの声。俺たち3人とも気が付かないうちに立ち止まり、それを見つめていた。
 男子生徒はようやく正気に戻ったのか自力で立ち上がり、ふらふらと歩道の方へ戻っていく。やれやれ。
自分のことでもないのに寿命が何年分も縮まったぞ。勘弁してくれよ。
 ――がちゃん!
 突如不自然な金属音が辺り一面に広がった……
142以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 22:25:48.58 ID:+89HiYd60
しえn
 俺もハルヒも唖然として固まる。
 男子生徒がふらふらと立った歩道。突然、そこに鉄の板が降ってきたのだ。見れば、男子生徒の正面にあったビルの屋上に
あった看板がなくなっている。
 ……つまり突然看板が落下して、男子生徒を押しつぶした。これが今目の前で起きたのだ。
 そこら中から悲鳴が巻き起こった。度胸のある数人の通行人が男子生徒の無事の確認、あるいは救出のために
落下した看板の周りに集まってくる。中にはすでに携帯電話で救急車の手配をしている人もいた。
 だが、もう無理だろう……看板の周囲には漏れだした男子生徒のおびただしい血液が広がり始めていたんだから。
 俺はこの結果を見ても、決してハルヒにもらった予知能力を使おうとは思わなかった。昼間に受けた説教のためじゃない。
次々と襲ってきた危機からとどめの一発まで完全に二分を超えていたからだ。つまり今二分前に戻っても、
もう惨劇の序章は開始されている。しかも、場所が離れているためどうやってもまにあいっこない。
 ここで俺ははっと気が付いた。呆然としているハルヒはさておき朝比奈さんがこんな過激なスプラッタ劇を見たら、
卒倒すること相違ない……
 だが。
 朝比奈さんは何も反応していなかった。
 うつろな目でその惨劇の現場をただじっと見つめているだけで。
 
 
 〜〜涼宮ハルヒの軌跡 未来人たちの執着(中編)へ〜〜
 
144以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 22:27:04.41 ID:0pzvkI6+0
前編はここまでです。支援ありがとうございました。

中編は予告通り明日の22:00より行きます。よろしくお願いします。
146以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 22:27:49.99 ID:/mSfGrOT0
明日かあ・・・。乙
147以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 22:27:53.18 ID:+89HiYd60
乙!
哀れ男子生徒…
続きwktk
148以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 22:28:39.27 ID:ikfbqp9YO
乙!
明日に期待。
149以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 22:30:03.99 ID:e/lP+/nj0
乙!
毎回続きが楽しみだなぁ
wktk!!
150以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 22:34:30.55 ID:DljW2cpAO
やべwww画面メモのモスバーガーの喰い方スレ見てたら、少ししか支援出来んかったwww
乙!
151以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 22:34:33.69 ID:/mSfGrOT0
152以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 22:36:36.11 ID:0pzvkI6+0
短編投下したいのですがよろしいでしょうか?
153以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 22:37:24.84 ID:ikfbqp9YO
きたまへ〜
154以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 22:38:33.42 ID:/mSfGrOT0
カモン
155 ◆rlqnoSjbyk :2007/10/21(日) 22:40:17.38 ID:0pzvkI6+0
衝動的に書いた上に推敲もしていないので読みにくい箇所も多々あると思います。
フルボッコ推奨。
題名は「ユキ・メイカー」です。
156以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 22:41:38.38 ID:DljW2cpAO
かもん
157 ◆rlqnoSjbyk :2007/10/21(日) 22:42:46.04 ID:0pzvkI6+0
デジャヴ?なんだこれは?
ここは……北高の廊下か?なんで俺はここにいるんだっけ?
だが、俺は自問自答するまでもなくその答えを知っていた。
俺は突如消失したハルヒについて、長門に意見を求めようと教室を飛び出したのだ。

最後の砦であり最終絶対防衛ライン。
部室棟、通称休館にある文芸部部室。俺はそこに向かっていた。
いや、向かっているようだった。
暗く陰った部屋には俺たちが知っているのとは違う長門がいるはずだ。

本に埋もれ引きこもる少女は俺のことを知っている。
しかし、それはこの世界の俺であり、この俺ではないはずだ。
誰だ?こんな悪趣味な再現をするやつは?
それならそれで、さっさと終わらせたほうが賢いだろうな。
俺は以前の自分がそうしたように文芸部室へ向かった。

「きょうはなんのようなの」
返ってきた声は、予想通り、お決まりの台詞だとは言えないものだった。
扉ごしのその声の異質さが新たな不安を呼ぶ。

冗談じゃない!あのときのお前は俺のことを迎えてくれて……。
なんでもいから、まずはこの鍵を開けてくれ。
閉じこもっていたら何も分からないだろ。
俺が元の世界に戻るためにはお前の力が必要なんだよ。
長門、俺はお前の手を強く握って、必ず連れ出してやるぞ。
158 ◆rlqnoSjbyk :2007/10/21(日) 22:43:10.95 ID:0pzvkI6+0
だからといって他に何をすればいいか分からなかった俺は、次の日の放課後もまた、文芸部室へ言ってみることにした。
埃だらけの部屋。本を閉じて咳きこんだ少女は、まだ心を閉ざしていうようだった。
「あなたにようはないの」
それはないぜ。これじゃあ昨日と変わらないじゃねえか。
何かあったときはいつも誘ってるのに、お前に頼れないなんて俺はどうすりゃいいんだよ……。挫けそうだ。

俺一人の力で何とかするしかないのか?冗談じゃない!
俺にはお前が必要なんだ。この想いを聞いてくれ。
あの日の病室で、長門は自分の中のイレギュラー分子が諸悪の根元だと言っていた。
それならこの長門も、俺のせいで心を閉ざしているんだろう。
それなら俺がやることは一つだ。
お前が望むなら、俺はお前の名前を強く叫んで必ず振り向かせるぜ。

堅く閉じたその心が解けないはずはないんだ。

そのとき部屋の中から声が聞こえた。
ドアの向こうでつぶやく声は、涙まじりのかすれた声だ。
「もうわたしにはかまわないでよ」
知識まみれの日陰の少女は
ドアの向こうのつぶやく声よ。なぜそこまで頑なに外の世界を拒絶しようとする?
そんな答えはもう聞き飽きた。だから俺はもう一度だけ名前を呼んだ。
知識まみれの日陰の少女の名前を。
159 ◆rlqnoSjbyk :2007/10/21(日) 22:43:32.82 ID:0pzvkI6+0
冗談じゃない!もうお前の心の鍵は開いたから早くこの部屋から出てこいよ。
いつまでも泣いていたって、ここには何もないんだ。

俺の知っているお前はそんなに弱くない。
さあ行こう!そのドアを押してくれ。
お前のことを強く掴んで、必ず持ってくぜ。

低くなってきた太陽で紅く染まった空。俺たちはエンターキーを押し込んだ。
暗くなる世界も、消える感覚も、あのときと全く同じだった。
しかし、暗闇の中ふと気がつくと、さっきまで握っていたはずの長門の手の感触が消えていた。
二人乗りで時間移動ができるという考えが間違っていたのだろうか?
「長門……」
やりきれない気持ちになっていたそのときだった。

「もっとおそく飛んで」

漆黒の闇の中からそこにいるはずのない長門の声が聞こえたような気がした。


次の日、俺はいつもどおり自分の部屋のベッドの上で目覚めた。
夢だったのだろうか?俺はいくら考えても見つかるはずのない疑問の答えを探していた。
160 ◆rlqnoSjbyk :2007/10/21(日) 22:44:08.38 ID:0pzvkI6+0
今日は市内探索だ。
俺は何者かの思惑ともとれるほど都合よく長門とのペアになった。
たまには図書館ではない場所へ行くのもいいか。そう思った俺は、後ろをトコトコ付いてくる長門に尋ねてみた。
「さぁ、どこへ行こうか」
返事がない。不思議に思った俺は足を止めて振り返る。
振り向いた俺を見上げる長門は、どことなく微笑んでいるようだった。
161以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 22:44:28.81 ID:ikfbqp9YO
支援。
162 ◆rlqnoSjbyk :2007/10/21(日) 22:46:04.37 ID:0pzvkI6+0
以上です。
最近知ったビートまりお氏の「ラクト・ガール」のオマージュです。
wikiにはもう少し修正、加筆してから載せようと思います。
163以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 22:50:24.65 ID:ikfbqp9YO
乙!
元ネタは知らないが、長キョンキタコレ。
164以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 22:51:58.32 ID:JSnZ6MfC0
久しぶりの長キョンだな
なんか新鮮だぜ
165適当保守シリーズ,マニアックキョン:2007/10/21(日) 22:52:59.41 ID:VF5AhW1r0
>>46
キ「ありがとうハルヒ、大丈夫か?」
ハ「ひ、酷いよキョン……あたし…あたし……」
キ「俺は気にしてないからハルヒも気にするな」
ハ「だって…あんな汚いトコ見られて……」
キ「汚くなんかないって気にするな」
ハ「でも……」
キ「ほらシャワーでこうやって流してしまえば元通りだ」
ハ「……」
キ「ハルヒに汚いトコなんかないって、なんだったらハルヒのをこの場で呑んだっていいぞ」
ハ「……えっ…ま、まさかキョン……」
キ「ほらこの洗面器に丁度ちょっとだけ飛沫が溜まってるしな、ハルヒどうする?」
ハ「……そういうのを呑んだり浴びたりする趣味の人がいるって聞いたけど……まさかキョンが……」
キ「いや、そうじゃないって」
ハ「それじゃ……一体」
キ「ハルヒは俺のをいつも呑みこんでくれてるだろ」
ハ「う、うん。苦いけど……そうした方がキョンが喜んでくれるし」
キ「それってハルヒが俺をことを愛してくれてるからだよな」
ハ「う、うん…キョンのだから…苦くても平気なの」
キ「ハルヒ俺だってお前を愛してるんだ、だから俺だってお前のを……」
ハ「キョン……」
キ「お前がそうして欲しいっていうんなら俺はいつだってそうするぞ。一方的にハルヒだけにとかそんなことは絶対にないぞ」
ハ「……キョンはやさしいな……」
キ「それでハルヒどうしたい、お前次第で俺だって腹を決めるぞ」
ハ「キョンはそんなことしなくていいの……、そういうことはあたしだけで……」
キ「……そうか、じゃぁ背中を流してやるぞ、さっきは途中だったろ」
ハ「うんキョンお願いね……ひゃっ! キョンどこ触って…」
キ「さぁどこだろうな、……柔らかくてあったかいトコかな」
ハ「キョ、キョン…………」
(省略されました。続きを読むには「ワッフル!ワッフル!」と入力してください)
166以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 22:55:01.66 ID:DljW2cpAO
めがっさ保守にょろ!
167以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 23:02:49.43 ID:+89HiYd60
保守
168以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 23:03:17.74 ID:xnG7Sw840
保守
169以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 23:06:08.80 ID:vejGn0I+0
>>37
あのくそムカツク作品か。
170以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 23:09:51.59 ID:bAHDuKcx0
覆水盆に返らずはまだかな?
171以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 23:10:37.25 ID:Htey3xjcO
>>169
はい、今書いているのはあの作品のお陰なんだが…
172以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 23:15:29.22 ID:/mSfGrOT0
173以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 23:15:35.12 ID:JSnZ6MfC0
はっ、気付けば俺のIDがジョン・スm…
174以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 23:17:32.38 ID:Htey3xjcO
>>60
期待!
>>170
今書いている途中です。
175以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 23:18:36.27 ID:VhFtWk5zO
女子小学せゲフンゲフン
176以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 23:18:57.39 ID:/mSfGrOT0
>>174
期待してまっせ
177以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 23:19:36.17 ID:i/AaNKdh0
NHKに117クーペが映って感動保守
178以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 23:21:20.24 ID:bAHDuKcx0
>>174
超期待
179以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 23:22:30.97 ID:bAHDuKcx0
でもあれだよな、仮に古泉がハルヒのことを好きだったとしたら
キョン以上に古泉がかわいそうだよな
180以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 23:25:14.48 ID:7cW6r6P60
>>179
今まさにそんな話を書こうとしている自分が通りますよ
古泉とことん報われない運命
181以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 23:26:41.51 ID:DljW2cpAO
>>179
それよりみくるの空気っぷりが‥‥
182以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 23:26:59.10 ID:/Pm6VY13O
( ゚д゚)コイズミハモレノヨメダカラ
183以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 23:28:52.40 ID:vejGn0I+0
>>171
そうか。すまん。謝るよ。
>>180
むしろキョンとハルヒがイイ関係になれば、報われてるともいえる。
184以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 23:29:11.37 ID:ikfbqp9YO
>>181
軌跡がただいまみくるのターン!
……恋愛はなしっぽいけどな。
185以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 23:33:13.01 ID:dPMeRqMTO
>>181
ミクルワリ人形は心が震えたぜ
186以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 23:41:14.11 ID:MGqylO+90
187以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 23:45:25.80 ID:A7N4yxCfO
>>185
あれは報われない話だったな…。
だから俺はこっちのみくキョンendの話に繋げて
脳内保管してたりしてる。
188以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 23:52:31.17 ID:TJ5JjX0w0
おちーるー
189以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/21(日) 23:53:33.10 ID:DljW2cpAO
みくる「私の扱いがひど‥‥」
ハルヒ「黙りなさい。」
みくる「ひっ!」
190以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 00:00:21.74 ID:OP8x5tb/0
191電波垂れ流し保守:2007/10/22(月) 00:04:46.53 ID:zEL/yWMgO
 みくる日記
『日に日に涼しくなってゆきます今日この頃。
段々と葉も色付き始め、何だか浮き浮きする季節。
秋の訪れです。

……。
食欲の秋って良く言ったものです。
……きっと体重計が壊れてたんです。
きっと、きっと……。
 ――みくる』

一レスだけで失礼ノシ
192以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 00:05:51.10 ID:jOuv5EpY0
久々ktkr
こんなみくるが大好きですw
193以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 00:07:37.73 ID:G74heuqU0
『アサヒ・ナミクールの憂鬱』

ハルヒ「かわいい萌えマスコットキャラを連れてきたわ!」

そう言ったハルヒの後から入ってきたのは・・・
金髪で目が青くて背が高くてボインボインの、どっからどーみてもアメリカンなお姉さまだった。
・・・本当に高校生ですか?

ナミクール「ナイスチューミーチュー!ワタシ、『アサヒ・ナミクール』といいマース!」
ハルヒ「メイドとかはもう古いわ!これからの萌えはアメリカンよ!ほら、胸揉んでもいいわよキョン」
ナミクール「スタイルには自信がありマース!」
キョン「・・・超特盛り!!」



みくる「既定事項ではそろそろ涼宮さんに連れ去られるころだなー。まだかなー。」
194以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 00:09:39.41 ID:asdzlbFp0
>>193
テラパティwww

朝比奈さん涙目。
195以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 00:10:57.43 ID:b0U6XKabO
みくるはそのまま卒業を迎えるのだった
196以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 00:12:19.03 ID:giFmOamy0
>>193
パティ吹いたwwwww
197以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 00:12:35.09 ID:LcJNyt9YO
テラ空気www
198以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 00:13:28.01 ID:L6GD9DWz0
みくる「何で・・・何でどなたはんも迎えに来ないんやろか!? ねぇ!? ちーとばかし、未来聞いてる!? ホンマにぶっ殺しまんねんよ!?
    ねぇ!? わい、何の為に来たの!? マジでチョベリバなんやけど!!
    わいはあくまでもこの時代には涼宮ハルヒはんの観察の為に来たさかいあってこないな授業を受けて普通に卒業しに来たわけではおまへんんや!? ねぇ、未来!?」
志田「ごめんなさい」
199以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 00:13:29.14 ID:IVDxtdwr0
嗚呼可哀想なみくるさん
200以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 00:16:01.08 ID:giFmOamy0
>>198
志www田www未www来www
201以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 00:16:24.58 ID:G74heuqU0
『アサヒ・ナミクールの憂鬱U』

午前の不思議探索はナミクールさんと一緒だった。

ナミクール「ミスターキョン。お話がありマース……」
キョン「なんですか?」
ナミクール「実はワタシ……この国の人間ではありまセーン。もっと遠くの国からきまーシタ。」
キョン「そ、そうですか……(一目見た時からわかってたけど……)」

みくる(物陰から)「もっと大事な言うべきことがあるだろ!ほら!」

ナミクール「あ!ソレともう1つ大事なことが!実は……」
みくる(そうそう!未来のことだよ!)
ナミクール「実はイマ、ミスツルヤの家のホームステイしているのデース。」
みくる(違ぇぇぇ!!!)
202以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 00:17:20.18 ID:hwvt0xzgO
( ゚д゚)ウッウー
203以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 00:17:45.56 ID:giFmOamy0
>>201
7,8行目で吹いたww
最近笑いのツボが多くて困る
204以下、VIPにかわりまして名無しがお送りします。:2007/10/22(月) 00:17:49.83 ID:HfV8fcLJ0
みんみんミラクルみ〜のるんるん、みんみんみらくるみ〜のるんるん♪
205以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 00:21:28.52 ID:giFmOamy0
みくる「最近みんなが相手してくれない…今まで優しかったキョンくんでさえ、もう話しかけてくれない…」


キョン「ほれ古泉、王手!」
古泉「あっ、ちょ…そんな手が…」
みくる「(もうこうなったら…)ほらキョンくんっ!わたし今胸揺らしてますよぉ〜!」
キョン「(…なんだあの変態…)待ったは無しだからな。」
古泉「分かってますよ。」
みくる「ほうら、ポロリもあるかもしれないでっすよぉ〜!?」
キョン「(空気は空気で大人しくしてろよ…)」

哀れみくる保守
206以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 00:22:02.76 ID:OP8x5tb/0
>>205
どんだけww
207以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 00:22:46.51 ID:b0U6XKabO
いま家出少女の続編を書いてるんだが全然進まない……
208以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 00:23:10.63 ID:OP8x5tb/0
>>207
頑張れ
209以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 00:24:12.80 ID:G74heuqU0
『アサヒ・ナミクールの退屈』

ハルヒ(ムカムカ……)
キョン「おい、ハルヒがヤバいぞ。このままじゃ閉鎖空間が……」
古泉「そうですね。では、勝つ方法を取ることにしましょう。
   彼女とは、利害が一致するようですから。」
キョン「彼女……?」

ナミクール「ついにワタシの本領発揮ですネ!ワタシの国はベースボールの国!!
      さあ見せてあげマース!メジャーリーガーのパワーを!」

『彼女』ってそっちかよ!
長門の情報操作で1番から9番までナミクールさんにして、
ナミクールさんは全ての打席で場外ホームランを打った。10連続ホームランでコールド勝ち。
こうしてハルヒの機嫌は直った。……すげえよ、ナミクールさん……

〜〜〜〜〜

みくる「ふんふーん……あだっ!なにこれ……野球ボール?
    あそこの球場からの場外ホームランですか……ついてな……いてっ!
    ま、また……?いでっ!うげっ!おごっ!ぐふっ!」

ナミクールの場外弾は全て外を歩いていたみくるに命中したという。
210以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 00:26:09.72 ID:9GUm2UMtO
>>209
狙われたみくる‥‥
211以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 00:26:57.84 ID:giFmOamy0
>>209
>いでっ!うげっ!おごっ!ぐふっ!
わろたwwwww
212以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 00:27:54.00 ID:s0E8qOCk0
最近アナルとプリンの見分けがつかない
213以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 00:29:20.72 ID:giFmOamy0
>>212
今ここでみくるを哀れにするから、キョンみくSSの時の感動が大きいんだ

多分。
214以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 00:34:28.75 ID:9GUm2UMtO
>>213
そういう事じゃないような気がしないでもない。
215以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 00:34:45.22 ID:Y4RdUSfgO
みい
くじ
るめ
216以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 00:34:57.87 ID:BLjuhdA80
とある中東の国の殺伐とした街、人の気配はせず小鳥の鳴き声だけが響いていた。
すると突然に小鳥達が散り散りに飛んでいった、ヘリ独特の爆音が近づいてくる。

操縦士「ようし、降下するぞ」
ハルヒ「みんな!着陸したら即座に展開を開始するのよ!?」
古泉「了解しました」
長門「・・・」
みくる「ふぁ、ふぁいっ!!!」
キョン「…わかったよ」
ヘリが広場に着地し、SOS部隊の隊員達が展開を始めた。
ハルヒが操縦士にサインを出し、ヘリを撤退させた。
ハルヒ「みんな、あそこの建物の前まで移動するわよ、みくるちゃん遅れないで付いて来て!」
といって半壊した建物を指して叫んだ。


ホント長文スマン面白くないし失礼した
217以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 00:35:11.18 ID:qzCRr0gs0
みくる「部室内から皆さんの声が・・・」

キョン「・・・クール、気持ちいいぜ。もろ腰・・・」

みくる「な、なんですって!! ナミクールとキョンくんがいつの間にかそんな関係に!?
    しかも疲労がもろ腰に来るほどにっ!!」

ハルヒ「へぇ、あたしも試してみようかな」
長門「私もまだ経験が無い」
古泉「僕は経験あるのですが、とても気持ち良いです。今から試しますか?」

みくる「そ、そんな。今からこの中で夢の5Pが!!」


みくる「わ、わたしも混ぜ・・て・・・?」




ウナクールもろこしヘッドがそこにはあった。
218以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 00:38:30.76 ID:BLjuhdA80
ここからキョン視点


何故だか知らんが、俺たちは今とある星条旗の付いた国の特殊部隊になってしまったようだ。
いきなり話が飛びすぎて付いていけないだろうがよろしく頼む。
ハルヒ「なにボーっとしてんのよ!ここは戦地よ?しっかりしなさい!」
スウェットスーツを身にまとい、手にはサブマシンガンを握り、腰には
投擲弾とマガジンを詰め込んだベルトをしているハルヒが喝を入れてきた。
コイツは戦場だろうがなんだろうが生きていたらそこに適応してしまうのだろうか、
恐ろしい人間である

古泉「その通りです、僕らはもう敵地に侵入しています、油断しない方がいいでしょう」
相変わらず笑顔で会話する古泉だが、その笑顔は少し真剣味があった。
コイツの武装はヘルメットにボディアーマー、そしてドでかい機関銃抱えていた。

長門「………」
長門を一瞥すると、ギリースーツが身体を覆い辛うじて顔だけが見える状態だった
背中には自分の身長の2倍はある狙撃銃を背負っている。
その目は人を殺すのさえ躊躇しないような無機質な目だった。

219以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 00:41:00.31 ID:G74heuqU0
しえん?
220以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 00:42:15.61 ID:BLjuhdA80
みくる「あの〜…こ、これぇ、どうやって使いばいいんですかぁ…」
朝比奈さんは今にも泣きそうな顔をしながら拳銃をぎこちない手つきで握っている。
俺が朝比奈さんから拳銃を取って弾倉を装填しスライドを引いた。
キョン「これで使いますよ」
朝比奈さんは震えながら
みくる「ありがとう…キョンくん。」
と言ってくれた、これこそ俺の至福の時である!!
ハルヒ「みくるちゃん!!銃の扱いは訓練所で習ったでしょ!?」
みくる「は、はひぃ!!ごめんなさいですぅ〜!!」

ところで俺はというと、いたって普通の兵士の格好である
古泉ほどの重装備でなくハルヒほどの軽装でない。
武器はM4とかいったかな、軽くて使いやすい銃だ。

ハルヒは地面に地図を広げた。
「今からブリーフィングを開始するわね」

ホント長文スマン面白くないし失礼した
221以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 00:43:47.54 ID:G74heuqU0
いや、面白かったGJだ!


でも最初、>>217から>>218に繋がってるかと思ってしまったw
222以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 00:43:52.48 ID:nhKBes3bO
>>220
一番下の文は要らん
223220:2007/10/22(月) 00:46:37.27 ID:BLjuhdA80
ごめん、寝るわ。また明日
224以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 00:47:09.82 ID:bjsuAf5r0
ちょっと違うが、まあ雰囲気はこんな感じになるのかね?
ttp://www.geocities.jp/g_akuta/g_asakura71.jpg
225以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 00:47:53.58 ID:9GUm2UMtO
>>217
その後の展開を妄想した

キョン「ど、どうしたんです?」
みくる「へ?‥かゆみ‥止め?」
古泉「はて、私も混ぜて。とはどういう意味でしょう?」
みくる「そ、それは‥」
長門「彼女は部室に入る前から興奮状態にある。」
ハルヒ「じゃあ‥みくるちゃん。もしかして、エロい事‥」

みくる「かーゆいところに気持ちいい!」
キハ長古「!」ビクッ
みくる「もろこしヘッド!気持ちいい!」
キョン「あの‥‥」
みくる「かゆいとこーろにもろこしもろこし!」
ハルヒ「み、みくるちゃん?」
みくる「もろこしもろこし!!」(‥ぐす‥これでいいのよ、みくる!)

奇怪な行動で恥ずかしさを紛らわす事って、たまにある気がする。
226以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 00:47:56.49 ID:hwvt0xzgO
( ゚д゚)モレモネルワ。オヤスー
227以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 00:48:41.67 ID:BO0efmIR0
自分で面白くないと思ってるなら投下しないでHDDの肥やしにでもしてなさい
作者が見て面白くないものを他人が見て何故面白いだろうか
228220:2007/10/22(月) 00:48:48.47 ID:BLjuhdA80
>>224
おおGJ!!
229以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 00:50:47.40 ID:giFmOamy0
みくる「おっとぉ、ここで朝比奈みくるがメイド服を脱ぎ始めたぞ〜!?」
キョン「古泉、そろそろ限界じゃないか?」
古泉「いいや、まだです!」
みくる「そ、そこまでいくのか〜っ!?いっちゃうのか〜!?」
キョン「(空気は未来に帰れよ…)投了したらどうだ?」
古泉「いいえ、まだ!」
みくる「ほうらキョンくん、ぽよんぽよんですよぉ〜!?」
キョン「……おいみくる」

 ボコッ

みくる「ボンバヘッ!」

哀れみくる保守
230以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 00:51:38.08 ID:qzCRr0gs0
>ID:BLjuhdA80

割り込みすまん
231229:2007/10/22(月) 00:51:39.39 ID:giFmOamy0
>>229>>205の続きな。
232以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 00:52:23.90 ID:G74heuqU0
『アサヒ・ナミクールの消失』

朝目がさめたら俺は妙な世界にいた。
別にハルヒもいなくなってはいないし、長門もメガネをかけたりデレたりもしていない。
朝倉だって消えたままだし、古泉も忌々しいがちゃんといる。だが……

ナミクールさんがいない……代わりに変な巨乳の日本人が、さも当然のように部室に居座っていた。

みくる「キョンくん、お茶ですよぉ。」

正直かなり可愛らしい。萌えマスコットと言うなら、こちらの方が適任と言えよう。
だが……やはりこれはおかしい。長門に聞いてみた。

キョン「長門。教えてくれ。あのメイドさんは誰なんだ?」
長門「彼女は朝比奈みくる。本来この場にいるべきだった存在。
   あなたが昨日まで居たのは改変された世界。朝比奈みくるの存在をナミクールという女性に書き換えた。」
キョン「改変、だと?一体誰がそんなことを。」
長門「わたし。」
キョン「お前かよ!」
長門「萌えをアピールしてたのがうざったかった。反省はしていない。」
キョン「じゃあ、なんで元に戻したんだ?」
長門「最後にはあなたに選択してほしかった。あなたはどちらがいい?
   朝比奈みくるか、アサヒ・ナミクールか……」

……そんなの決まってるじゃないか。俺の答えは……

キョン「俺は、どちらかを切り捨てることは出来ない。
    だからナミクールさんとこの朝比奈さんという人、二人を共存させてくれ。」
233以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 00:53:22.26 ID:G74heuqU0
これが俺の出した答えだ。まったく正反対のキャラ、だがそれがいい。
そして共通点もある。どっちも巨乳だ!……いや、だからってわけじゃないぞ、ほんとに……

長門「分かった。では今からナミクールと朝比奈みくるが同じSOS団に所属している世界を創造する。」


そして世界は再び改変された。メイド服姿の朝比奈さんに、レースクイーン姿のナミクールさんだ。
どちらも素晴らしいスタイルに素晴らしいコスチューム。正直……たまりません。
お互いがお互いを尊重しあい、上手く共存しているようだし……

みくる「あの、涼宮さん、お茶g」
ナミクール「ヘイミスハルヒ!コーヒーが入りまーした!」
ハルヒ「ありがとうナミクールちゃん。コーヒーが飲みたいと思ってたのよね〜!」
みくる「……」

みくる「古泉くん、たまには私と将棋でm」
ナミクール「ヘイミスターコイズミ!チェスをプレイしまショーウ!
      ショウギよりもやはりチェスでーす!」
古泉「そうですね、最近将棋には少し飽きていたのですよ。」
みくる「……」

……若干存在感に偏りがあるようだが、まあ大丈夫……だろう……多分。
頑張れみくる!負けるなみくる!日本の威厳は貴方にかかっている!

おしまい
234以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 01:00:05.32 ID:bjsuAf5r0
まとめ長編みくるの欄を一通り見ると、超長編って数えるぐらいしかないんだな。(5個ぐらい)
やっぱり超長編向きじゃないキャラなんだろう。
短編のいじりキャラとして使いやすそうだけどw
235以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 01:01:01.23 ID:9GUm2UMtO
保守にょろ!
236以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 01:02:02.59 ID:G74heuqU0
>>234本編でも弄ばれキャラだしNE!
237以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 01:03:15.06 ID:jOuv5EpY0
未来人は制限あり過ぎで恋愛のカップリングが難しいんだよな。
日常的なお姉さんキャラならなんとかなるだろうけど、長編は無理だなw
238229:2007/10/22(月) 01:05:13.66 ID:giFmOamy0
>>234
その5作kwsk
239以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 01:06:02.09 ID:L6GD9DWz0
未来をぶっ壊したり、未来をぶっ壊したり、未来をぶっ壊したりしたら良い。


未来をぶっ壊す以外手が無いってのが悲しい話だが。
240以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 01:07:22.79 ID:QlHPcVkCO
今書いてるシーンはみくるが活躍してる。いいところは他キャラに持ってかれるけどw
カップリング?何それ?美味しいの?
241以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 01:07:50.97 ID:7NktsQkf0
他スレにあったやつを名前だけ変えてみた。

ハルヒ「ねぇキョン・・・私、クールなキャラで売ろうかと思うの。」
キョン「クールは駄目だよ・・・」
ハルヒ「なぜよ!?簡単なキャラだし、男にもモテて一石二鳥やんけ!
    なぜ!?なぜ駄目なのよ!」
キョン「『ハルヒ』にはもう・・・『長門有希』がいるから・・・・(泣)」
ハルヒ「・・・・・いっ・・・いいじゃん!『長門有希』がいようが『朝比奈みくる』がいようが
    好きなキャラをやろうぜ!!やっていきましょうぜ!!」
キョン「バカヤロー!!同じアニメに同じキャラは必要無いんだよ!
    しょせん人気キャラの前には敵わんのだ!!」
ハルヒ「それじゃあ『ハルヒ』の中にいるキャラはやっちゃいけないって事っスか!?」
キョン「いや・・・・ハルヒがキャラ作りするなら、一つだけおすすめの行為がある」
ハルヒ「そ・・・それはなんすか?」
キョン「エアギター・・・」
ハルヒ「・・・嫌・・・・それだけはいくらなんでも嫌・・・」
キョン「そうだろう。だからツンデレあたりで落ち着こう。」
242以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 01:10:12.07 ID:asdzlbFp0
木多自重
243以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 01:10:26.95 ID:giFmOamy0
>>238は気にしないでくれ。
244以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 01:12:29.85 ID:JMrpGndSO
みくるは好きだがカプものはあまり好きじゃないな。みくるに限らず全キャラだが。
正直ネタ切れ感がある。だからギャグものが好き。カプとかの話じゃないシリアス系とか。
クルミ割りは感動したけどね
245以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 01:13:20.94 ID:bjsuAf5r0
>>238
いや、ただみくるのカテゴリで長そうなのを数えただけなんだが。
数え直したら4つだった。

・ ある晴れた日のこと
・ 『God knows』
・ 朝比奈みくるのクーデター
・ 朝比奈みくるの未来

ざっと見たらこのくらいしか長そうなのがなかった。

246以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 01:14:29.99 ID:Wjw8rbct0
日常ほのぼのとかいいよな
247以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 01:16:57.00 ID:QlHPcVkCO
ギャグものしか書けない身としては、たまには甘いのも書いてみたい。
248以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 01:24:43.74 ID:jOuv5EpY0
保守
249以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 01:25:07.81 ID:giFmOamy0
>>245
そうか、なんかサンクスw
250以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 01:29:55.09 ID:9GUm2UMtO
>>247
交換しないか?‥脳。
251以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 01:29:59.35 ID:qzCRr0gs0
電波受信
投下4レスほど
252以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 01:30:25.35 ID:BiHGpI3QO
wktk
253以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 01:31:28.37 ID:9GUm2UMtO
>>251
カムカム
254以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 01:31:35.24 ID:qzCRr0gs0
「こんなのSOS団の名折れだわ」

と、俺の成績を見たハルヒがこんなことを言って、俺の家庭教師をするようになり、
その甲斐あって俺の成績は急上昇。
ということで、以前ほど根詰めて勉強する必要はなくなったのだが、
相変わらずハルヒはうちに来るし、来てもダラダラとすることが多くなった。
だったら来るなよ、なんて言おうものなら何を言われるかわからない。
ハルヒから、古泉から、妹から、お袋から。
なぜかお袋にも気に入られているしな。

ま、自分の部屋に美少女がいるのは悪い気がしないってのも正直なところではある。
255以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 01:33:32.55 ID:qzCRr0gs0
さて、することもないので部屋のベッドに寝転んでいた。

飲み物やら何やらを台所に取りに行ってたハルヒのやつが戻ってきた。

「あぁ、ありがぐはっ」
いきなり腹に飛び乗ってきて、胡坐をかきやがった。
そのせいで言葉が詰まった。
いつも妹のボディプレスを食らっているからって慣れるわけではない。
ましてや高校生である。妹よりも重い。

「何しやがぁっ」
体重をかけてきやがった。
今度は言葉を潰された。

「ベッドに寝転んでたあんたが悪い」
「別に構わないだぐふっ」
ハルヒが胡坐をかいたまま器用にも飛び上がって体を俺と向き合うようにした。
またしても言葉が詰まった。

「団長命令。膝を立てなさい」
「降りろ」
「立・て・な・さ・い」
仕方なく膝を立てたら、ハルヒはそこにもたれた。
256以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 01:35:00.13 ID:qzCRr0gs0
「・・・何がしたいんだよ、お前は」
顔を真っ赤にしたハルヒがこたえる。
「昨日読んだネットの小説にね、これと同じこと書いてたのよ」
「・・・で?」

「で、そのあとにね、ゆ、誘惑するの」

と言って、ハルヒは俺の膝に背中を押し付けて胸を張った。
そして頭の後ろに手を組んだ。

・・・正直たまりません。

「キ、キョン、そのまま起き上がりなさい」
思考停止状態の俺は言われるがままに上半身を起こす。
ってこれって対面z

「キョンくんはさみーって、ありゃ?」

妹が。

ハルヒと俺は真っ白になってしまって、妹をどうにかするのを忘れてしまった。
257以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 01:35:34.87 ID:qzCRr0gs0
ハルヒが帰るときに、玄関でお袋に

「邪魔しちゃったわねぇ」

と言われた。

勘弁してくれ。

とりあえず、罰ゲームを覚悟しておこう。
258以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 01:36:14.23 ID:qzCRr0gs0
以上です。
259以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 01:37:25.91 ID:9GUm2UMtO
乙あげにょろ!
260以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 01:38:44.97 ID:BiHGpI3QO
乙なのね
261以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 01:40:55.02 ID:QlHPcVkCO
>>258
乙!書き出しが最近見た記憶がある気がするけど、どっかで一部投下してた?

>>250
その場合、俺の詰まりまくっている投下途中の話がもれなく付いてくるが、それでも構わないか?w
262以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 01:42:09.68 ID:Wjw8rbct0
すごい既視感を感じるんだが
263以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 01:42:50.39 ID:9GUm2UMtO
>>261
数ヶ月詰まってる長編よかマシじゃないか?w
264以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 01:45:06.90 ID:qzCRr0gs0
だって、前スレの640あたりに投下したもん
265以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 01:45:51.45 ID:giFmOamy0
今日は色々と違う意味で楽しかったぜ
寝保守
266以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 01:46:41.89 ID:9GUm2UMtO
>>264
同じの投下すんなwww
267以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 01:46:52.59 ID:qzpH5fqY0
ギャグを投下しても続編がシリアスになってしまう
ギャグが書ける人が羨ましい。
268以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 01:49:10.97 ID:qzCRr0gs0
>>266
同じのじゃないよ
269以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 01:50:21.49 ID:QlHPcVkCO
>>263
書いたことがないキャラに手を出してしまってねぇ……原作片手に四苦八苦中。

>>264
納得した。リメイク?
270以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 01:51:38.43 ID:9GUm2UMtO
>>268
???
ま、いいや。
271以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 01:52:23.10 ID:qzCRr0gs0
>>269
単に出だしと終わりを同じような感じにしただけ。

中身は全然違う。
272以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 01:52:36.98 ID:9GUm2UMtO
>>269
‥‥‥佐々木団かい?
273以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 01:55:01.72 ID:QlHPcVkCO
>>272
そっちの案もあったけど、1シーン書いて諦めたw
キョンたちの上級生。
274以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 02:01:28.88 ID:9GUm2UMtO
>>273
鶴屋さん、喜緑さん辺り?
275以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 02:06:55.96 ID:QlHPcVkCO
>>274
大体その辺。基本的にSOS団の面子しか書いたことないもんで難産中。ついでにキョン視点か古泉視点しか書いたことないのにハルヒ視点を書いてる。
…こうして言葉にして書いてみると、凄ぇ無謀だな。
276以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 02:08:49.88 ID:CkBpWoxmO
ここはどんなものを書けばいいんだ?
携帯からでもいいのかな?
277以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 02:09:55.35 ID:hwvt0xzgO
>>276
( ゚д゚)モレモケイタイダカラアンシンシル
278以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 02:10:39.75 ID:QlHPcVkCO
>>276
>>1でヨロ
279以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 02:11:36.54 ID:qzpH5fqY0
>>275 視点代えると難しいですよね。
古泉。長門は俺は無理です。
みくるとキョンなら書けるのですが。
280以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 02:11:55.63 ID:CkBpWoxmO
了解。
適当に書いてくる
281以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 02:18:41.97 ID:QlHPcVkCO
>>279
俺も長門は無理だな。やたら地の文だらけになりそう。

>>280
ガンガレ
282以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 02:22:59.52 ID:9GUm2UMtO
>>275
何事もチャレンジ。
因みに、俺が一番苦手なのはみくる視点。天然の考えがわからないw
まぁ小さいところを言えば、長門の単語羅列とか、古泉の言い回しながらの例え話とかもそうだけど。

>>279
頑張れ。
283以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 02:25:31.97 ID:9GUm2UMtO
>>282
なんてこったい安価ミスorz
>>279>>280
284以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 02:27:29.23 ID:CkBpWoxmO
携帯だと指が痛くなるな…
285以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 02:34:12.22 ID:9GUm2UMtO
>>284
普段メールとか打ってないのか?
286以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 02:38:14.23 ID:QlHPcVkCO
でも確かに一気に1000文字くらい打ったら流石に指痛くなるよな。乗ってる時は休みたくないし。
287以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 02:39:26.06 ID:CkBpWoxmO
保守程度の投下なので少なめです。
では投下します。
288以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 02:40:28.01 ID:CkBpWoxmO
「岡部教諭の憂鬱」


「よし、朝のHRを終わる!」
快活な声が響き渡る。その後に聞こえる号令。起立、礼。
普通なら一日の始まりが晴々するような雰囲気である、と私は信じたい。
教室には起きてるかどうかわからないような顔が点々とあった。
しかし、私にはその様な生徒より気になる生徒がいた。その生徒とは…

涼宮ハルヒ

私は彼女の担任を受け持ったのを偶然と信じたい。いや、こんなことを言っていいのか疑問だ…
しかし、私はこの後大変な事になるとは思わなかった。
289以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 02:42:59.13 ID:9GUm2UMtO
>>288
終了?‥一応支援
290以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 02:45:12.72 ID:CkBpWoxmO
……
…………
「東中出身、涼宮ハルヒ。ただの人間……」
…………
……

伊達に教師をしていないが、涼宮ハルヒの様な生徒は初めてだった。
私も驚いた。宇宙人がいたら来なさい。
義務教育を終えてそれなりに常識は身についているなら、自己紹介にその様な事を言うのだろうか。
端から見れば変な生徒だと思われてしまうかもしれないのに…
私は彼女がクラスに馴染めるか心配だった。

どうやら一人友達が出来たみたいで、5月には行動をともにしていて私は安堵を得た。
291以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 02:48:25.88 ID:CkBpWoxmO
「起立、気をつけ。礼」

一日がまた終わる。
学校ではお馴染みの三拍子を言い終えると生徒は部活、帰宅等で散り散りとなる。
ある日、涼宮ハルヒは教室で初めてであり、更に満面の笑みを浮かべ、教室を後にした。
私はいつも仏頂面の彼女を見て憂鬱に思ったが、笑顔が見ることでクラス馴染めたと思い安心した。


1時間も経たずにバニーガールと化した涼宮ハルヒと一名の生徒を見る事となった。
あぁ…教師の悩みは絶えない。
292以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 02:48:30.08 ID:9GUm2UMtO
>>290
もし書きながら投下してるなら、完成させてから投下してくれw

あと、1レスに30行入るから、もっと詰めてもいい筈。
293以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 02:50:31.10 ID:CkBpWoxmO
以上です。保守の合間に気休めに読んでいただければ…
推敲しながらやったら間隔があいてしまって…しかもろくに推敲されてなくてすみませんです。
たまには岡部も、と思いました
294以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 02:53:15.03 ID:QlHPcVkCO
乙。確かに岡部は見たことないなw
295以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 02:56:41.93 ID:9GUm2UMtO
>>293
乙!
この話もっと膨らませたら面白くなるんじゃね?今回のをプロローグにしてさ。

例えば‥って、ここでネタ言っちゃマズいか。まぁ、次回の投下も待ってる!
296以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 02:59:39.59 ID:Wjw8rbct0
この時間はむしろ書きながらくらいが丁度イイ。
297以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 03:00:21.44 ID:XzfBHe4h0
寝る前に投下していい?リハビリのつもりでさくっと書いた奴なんだが
298以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 03:00:35.14 ID:CkBpWoxmO
>>295
なるほど……
書きたいのはやまやまだけど…PC使用規制に携帯は512バイト規制のダブルパンチでなかなか思うようにいかないんだw
PC使えるときにまた書いてみます。
299以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 03:03:38.46 ID:9GUm2UMtO
>>297
かもん

>>298
そいつは厳しいw
あ、普段の生活の中でいろいろネタを用意しとくと、話の途中とかに組み込めたりしていいよ!
300298:2007/10/22(月) 03:04:21.35 ID:XzfBHe4h0
秋になり、紅葉が綺麗な季節になった。春にあった佐々木たちとの一悶着も互いに和解する事で解決した。

俺とハルヒは二人で紅葉を見に来ている。勿論デートだ。

「ねぇキョン!あれ!」ん?なんだハルヒ?俺はハルヒの指す方向へ目をやった。
その先に居たのは生徒会会長と喜緑さん。
「あの二人、付き合ってたのね」ハルヒはニヤニヤしながら二人の方を見る。邪魔しようとか考えてるんじゃないだろうな?
「そんなことしないわよ」ならいいが。「でも」でもなんだ?「喜緑さんって何かその、表情を作ってる感じなのよね」
は?ハルヒの言葉に俺は驚いた。まさか…
「喜緑さんだけじゃない。涼子も笑ったりはするけど、作った笑顔みたいなのよね」気のせいだろ。俺はハルヒに言った。
「二人とも、どこか似てるのよね…有希と」ハルヒの言葉に俺は止まった。長門に朝倉に喜緑さん、この三人に共通するもの。

対有機生命体コンタクト用ヒューマノイドインターフェース

どこが、似てるんだ?俺はハルヒに聞いた「そうね…自分の思ってる事を表情に出せてないって言うか…うーん」
ハルヒは困ったような顔をしている。俺はハルヒに言った。
「見てみろよハルヒ。あの表情が作ったように見えるか?」俺は喜緑さんと会長の居る方を指した。
笑顔で会長と話す喜緑さん。少なくとも、作った表情には見えない。
「見えないわね」そうだろ?さ、ハルヒ。喜緑さんたちはほっといて行こうぜ。
そういって俺はハルヒとのデートを再開した。

「いやぁ、会長に喜緑さん。偶然ですね」
「「ま た お 前 か !」」相変わらず僕には冷たいですね。
「貴方がデートの行く先々で出てくるからです!」はは、偶然ですよ?
「これで4回連続だがな」この先に紅葉の綺麗な場所がありますよ?案内しましょうか?
「「結 構 だ(です)!」これ以上刺激すると流石に消されそうですね。退散しましょう。
「では、また会いましょう」
「「来 る な !」」
やっぱり二人をからかうのは楽しいですね。次は長門さんも一緒に連れてきましょう。
301298:2007/10/22(月) 03:06:35.99 ID:XzfBHe4h0
以上です。
書いてる最中の長編が真面目な話になっちゃったから息抜き+リハビリで書いた
302以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 03:09:25.09 ID:9GUm2UMtO
>>301
おっつー。
流れが違うのを間に挟むと、結構書ける時とかあるしね。

最近古泉がお邪魔虫に見えるw
303以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 03:15:16.87 ID:CkBpWoxmO
>>301
お疲れ様〜。会長この頃すごく好きになったw
あと297の気がしますw
304以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 03:19:46.72 ID:QlHPcVkCO
>>301
乙。息抜きの小ネタって大事だよね、うん。
と、自分の状況も擁護してみる。
305以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 03:21:16.62 ID:LcJNyt9YO
>>301
GJ!
古泉と会長の絡み大好きだ。
306以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 03:22:01.12 ID:9GUm2UMtO
>>304
みんな似たようなモンだなw
307以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 03:23:22.38 ID:CkBpWoxmO
「さぁ、始まるわよ!」

「い、いくでがんすぅ…////」

「……フンガー(ユニーク)」

「…やれやれだ」

「まともに始めなさいですよ」

「……やれやれ」

保守
308以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 03:30:13.28 ID:QlHPcVkCO
〜続々々・編集長★一直線!〜

キョン「……俺とハルヒの喧嘩や騒動をおもしろおかしくネタに仕上げてた訳か」
古泉「……すいません」
キョン「あんまりいい気はしないな」
古泉「……ネタに困ってまして……本当にすいません」
キョン(……たかだか年に一、二回の機関誌のために、なんでそこまでネタが必要なんだ?)
キョン「まぁ、いいか。それより古泉」
古泉「……なんですか?」
キョン「これだけネタがあるってことは小説化したのもあるんだろ?読ませてくれ」
古泉「…………」
古泉「無理無理無理無理!無理です!」
キョン「なんでだよ?いいだろ?どうせ機関誌に載ったら読むことになるんだし」
古泉「今完成してる分は人様に読ませられる話じゃないんです!」
古泉(……だって完成してる小説は全部二次創作ですから)
キョン(……おいおい、まさか18禁か?)


SS作者古泉くん保守
309以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 03:34:16.00 ID:QlHPcVkCO
>>308
自分のネタ読んでて唐突に書き始めたけど、これじゃ何か分からんな。

ttp://www25.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/3477.html
の続きです。
310以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 03:40:50.16 ID:LcJNyt9YO
>>309
いや、すぐわかったよw
実は待ってたから。
311以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 03:41:11.02 ID:9GUm2UMtO
ハルヒ「有希がよく隠れるじゃない?だから、たまにはあたし達も隠れてみましょ?」ガサガサ
キョン「うーん‥若干長門が可哀想な気もするが、まぁいいだろう。」ガサガサ

ガチャ
長門「‥‥」キョロキョロ
キョン&ハルヒ「‥‥‥」ドキドキ
長門「‥‥」キョロキョロ カサ
シーン
長門「‥‥」カサカサ ガサガサガサ
キョン「おい、ちょっと可哀想じゃないか?」アセアセ
ハルヒ「そ、そうね。」アセアセ

長門「‥‥」ガサガサガサガサ ウルウル
キョン&ハルヒ「‥!‥スマン長門!(ごめんね有希!)」ダッ
長門(ビクッ)「‥‥意地悪。」ウルウル プイッ
キョン「いや、スマン!謝る!許してくれ!」アセアセ
ハルヒ「有希、本当にごめん!許して!」アセアセ
長門「‥‥もう、しない?」ウルウル
キョン&ハルヒ「しないしない!」コクコク
長門「‥なら、ほっぺに‥」カァー
キョン&ハルヒ「するする!」チュッチュッ
長門「‥‥許、す。」カァー

二人がいない寂しさで、自分の能力をすっかり忘れていた長門保守
312以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 03:42:33.25 ID:CkBpWoxmO
保守ネタもまとめてあるのか……
今読んだけどおもしろいw
さて、眠いから涼宮ハルヒのDQを妄想して寝るか
313以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 03:45:03.15 ID:qzpH5fqY0
>>309
俺も待ってました。GJです。
続編楽しみに待ってます。
保守。そして寝ます
314以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 03:46:32.25 ID:QlHPcVkCO
>>310
本気で詰まった時に息抜きで書いてるだけだからねw
つまり、今日は長編が全く進んでないってことでorz
315以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 03:53:48.49 ID:9GUm2UMtO
キョン「いやぁ、この前はハルヒのせいで危うく長門に嫌われる所だったな。」ニコニコ
ハルヒ「プッ!何よそれ。あんただって共犯じゃない!ね〜?有希♪」ニコニコ
長門「そう。共犯。」ニコニコ
キョン「なんだと〜♪しっかし、そういう割には笑顔だなぁ、長門。」ニコニコ
長門「二人と一緒だから。」ニコニコ
ハルヒ「そうよねー♪」ニコニコ
長門「そう。」ニコニコ
キョン&ハルヒ&長門「ん〜‥‥いい天気だなぁ〜♪」ニコニコ

中庭でひなたぼっこの長門保守
316以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 03:54:46.29 ID:QlHPcVkCO
〜各々の好み〜

古泉「ハルキョンだけはガチです」
長門「……二次創作だからこそ長キョン、長古」
鶴屋「カップリング?特に気にしてないにょろ。会長と古泉君なんか面白いかもねっ」

〜番外編〜

森「タジミハが私のジャスティス」


SS作者古泉くん保守
317以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 03:55:57.60 ID:YF795mnhO
318以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 04:03:10.36 ID:CkBpWoxmO
>>316
こういう保守が出来るのって羨ましいw
古泉好きだぁー!
319以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 04:04:07.63 ID:9GUm2UMtO
古泉「完全に僕達を忘れていますね。」チーン
みくる「はい。私も長門さんといたいですよぅ。」チーン
古泉「しかし、長門さんはあのお二方にゾッコンですからねぇ。」ハァ
みくる「諦めるしかないですよねぇ」ハァ

ガチャ
長門「‥?‥」ニコニコ
古泉「な!」
みくる「な!」
古泉&みくる「長門さ〜ん!」ナデナデナデナデ
長門「‥‥興奮を、鎮める‥べき。」グラグラグラグラ
古泉&みくる「ハァ〜、可愛いですねぇ〜。」ナデナデナデナデ
長門「‥‥」グラグラグラグラ

二日に一回は長門を撫でる事がみんなに必要な長門保守
(そうしないと、寂しさと愛おしさでみんな死んでしまうらしい。)
320以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 04:07:40.51 ID:QlHPcVkCO
>>317
おぉ。あのシーンか?
321以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 04:12:25.57 ID:3JcopZvy0
てぃへっ
322以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 04:19:49.76 ID:9GUm2UMtO
そろそろ深夜組も眠いのか、それとも、俺が垂れ流ししてるせいなのか‥‥

保守には変わりないからいっか。
323以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 04:20:29.92 ID:QlHPcVkCO
〜♪〜♪

キョン「ん?メールか」

ダッダッダッダッダッ!

古泉「はぁッ!!」
キョン「うおッ!?」

ガッ!

ゴロゴロゴロ……

バッ、パカッ、カチカチカチ……

キョン「……古泉……わざわざ俺の教室まで走ってきて、飛び込みざまに俺の携帯を奪い、受け身を取りながら勝手に携帯を操作した理由を説明して貰おうか?」
古泉「長い状況説明、ありがとうございます。さすがに台詞と効果音だけでは限界がありますね」
古泉「えーとですね……そう、間違って機関へ送る機密文書をあなた宛てに送信してしまいまして。見られる前に消去する必要があったんですよ」
キョン「……お前、機関の名を出せば俺が納得すると思ってないか?そんなもん普通は携帯のメールでやり取りしないだろ?」
古泉「し、信じて下さい!」
キョン「……まぁ、いいけど。ほら、携帯返せ」
古泉「……すいません」
キョン(……彼女宛てのメールに3000点)
古泉(書きかけのSSを間違って送信してしまうなんて……自殺モノですよ!?)


SS作者古泉くん保守
324以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 04:22:06.88 ID:QlHPcVkCO
>>322
あるあるwネタ垂れ流してたら一気に人減ってちょっと不安になったりw
325以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 04:27:00.84 ID:CkBpWoxmO
>>322
いやぁ書いてみたいけど何番煎じみたいだから傍観してるよ
326以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 04:30:51.73 ID:9GUm2UMtO
>>324
そうそうwww
反応を期待しつつも構ってちゃんと思われたくないから静かに待つんだけど、人自体が少ないから辛いわw
327以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 04:35:09.90 ID:QlHPcVkCO
>>325
みんな好き勝手に垂れ流してるだけだから書けばいいさ。
328以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 04:36:04.44 ID:QlHPcVkCO
>>326
まぁ、保守ネタだしねw
329以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 04:41:42.15 ID:CkBpWoxmO
了解しましたw
しかし眠い
330以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 04:41:57.93 ID:LcJNyt9YO
なんという人の多さ。
尻穴スレと大違いだっぜ!
331以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 04:45:18.19 ID:CkBpWoxmO
キョン「ながとーよちよち」ナデナデ
長門「………恥ずかしい」ポーッ
キョン「かわいーよ、一緒に寝たいな」ギュウゥ
長門「……」コクッ

みくる「長門さんばっかずるいです!」
332以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 04:45:44.08 ID:QlHPcVkCO
長門「……前回の短編の続編完成」
長門「……投下」
長門「……ハラハラ」
長門「……感想レスが付いた」
長門「…………」
長門「……『相変わらずカオスww』、『テラシュールww』、『だからアナル行けってww』、『尻穴スレではあなたの登場を心待ちにしております』……」
長門「……グス」
長門「…………」
長門「……!」
長門「……『うまくカオスに見せてるけど、実はこれ純愛話だな。じんわりと来たGJ!』……」
長門「…………」
長門「……その1レスで私は次も頑張れる」
長門「…………」
長門「……でも、これは普通の純愛モノ」


SS作者古泉くん保守
333以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 04:55:05.44 ID:CkBpWoxmO
キョン「長編か…書いてみるか」
キョン「いや、俺ごときにまともな小説が書けるか?」
キョン「………」
キョン「……うん、とりあえず短編書こう」
キョン「……書けたけど一日掛かった」
キョン「えっとどこに書けばいいんだ?」
キョン「とりあえず寝るか…寝てないし」
キョン「…長門なら小説の書き方教えてくれるかな…」
キョン「文芸部員らしいな…」
キョン「ZZZ…」
334以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 04:58:20.66 ID:9GUm2UMtO
>>325
何番でも煎じればいいさ。現役と被らなきゃね。

>>328
ですねwでも、待っちゃうんですよねw

>>330
尻穴には阪中を送り込んどいた。

>>331
これwww微妙に長門保守じゃないかw
俺からそれを奪わないでwww
335以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 05:04:07.11 ID:CkBpWoxmO
>>334
すまんw長門可愛いよながもん

北高にて
キョン「ふわぁ…」
谷口「おう?キョンのくせして寝不足か?」
キョン「お前と同じにするな」
谷口「授業中寝てるの誰だよ」
国木田「それにしても隈出来てるよ、キョン。涼宮さん絡みで大変みたいだね」
谷口「あんまり涼宮といると毒されるからな」
キョン「うるせえな…」
キョン(小説書いてるなんざ言えないな…)
キョン「………」
336以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 05:10:21.81 ID:9GUm2UMtO
>>335
たまにパクリとかにうるさい人が出るから注意すべし!
長門いいよね長門www
337以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 05:11:24.77 ID:QlHPcVkCO
古泉「…………」
カチカチ…
キョン「…………」
古泉「……プッ、クスクス……」
カチカチ…
キョン「……なぁ、古泉」
古泉「なんでしょうか?」
キョン「……メール打ってる時なのかな?お前、いつもニヤニヤしたり、しかめっ面になったりしてるけど、自分で気付いてるか?」
古泉「は……?」
キョン「ちなみにさっきはクスクス笑ってた」
古泉「…………」
古泉(……迂濶。まさかSS書いてる時にそんなことになってたなんて)


SS作者古泉くん保守
338以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 05:13:37.41 ID:CkBpWoxmO
>>336
了解です。
>>337
あれ、僕の苗字古泉だったっけ?
339以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 05:15:35.90 ID:9GUm2UMtO
>>337
あるあるwww
気付いたらニヤニヤしてたりするwww
340以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 05:18:43.17 ID:CkBpWoxmO
放課後…自宅にて
キョン「ゲームが売れるのはシナリオが素晴らしいからだな、きっと」
キョン「長門に聞いたらすぐ結論出そうだからな…まずはやってみるか…」
キョン「ド〇クエからやってみよう」
キョン「………」
キョン「………」
キョン「………」
キョン「レベル上がらないから先進めないな…」
キョン「めんどくさいから止めるか…」
キョン「じゃあ次は………」
翌朝……
キョン「あれ?俺何してたんだっけ?」
キョン「やれやれだ……」
341以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 05:19:39.75 ID:QlHPcVkCO
この保守ネタはあるあるネタが半分以上あるから、ここでのみんなとの会話や愚痴が結構元ネタだったりするw
342以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 05:24:00.72 ID:9GUm2UMtO
>>341は孔明だな!?

なぜなら、俺が書き込もうとしてた内容は
「あぁ〜、なるほどねwww」
だったからだ!
343以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 05:24:07.19 ID:yLHg2he10
344以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 05:47:04.69 ID:QlHPcVkCO
毎回5本くらいでネタ切れ保守。
345以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 05:51:30.29 ID:ngxirEvE0
思いつきSS書いたから投稿してみようと思ったのだが書き込めん・・・
なぜだ・・・?
346以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 05:53:24.87 ID:QlHPcVkCO
>>345
・1行には全角120文字、1レスには最大30行まで入るけど、全角で2048文字の制限があるから気をつけて欲しいのね。
↑これに引っ掛かってない?
347題「ウソツキ」:2007/10/22(月) 05:55:16.01 ID:ngxirEvE0
ここに来るのも久しぶりだな。

俺はいつかのときのように、少し固いソファに腰を下ろした。無機質な皮の素材でできた背もたれがひんやりして気持ちいい。
この落ち着いていて心地いい空間は、相変わらず俺のまぶたの総重量を5割増にしやがる。
どうして、こうも図書館というのは俺の睡魔様を働かせたがるのかね。

そういえば、ここに初めて来たときはハルヒからの着信で起こされたんだったな。
あのときは、寝起きの頭にハルヒから電話越しの怒声を浴びせられるわ、周囲からは好奇の目で見られるわ、長門には図書カードを作る手順を
1から10まで教えんといかんわで散々だったな。もっとも、今では長門はすっかりここの常連さんになっちまって、
本を借りるのなんか目を瞑っていてもできそうなくらいだ。・・・・いや、比喩表現のつもりで言ったのだがあいつなら本当にできそうだ。

とまあ、そんな他愛もない妄想をしているところに、先程までSF小説のコーナーを物色していた高校3年生にはとても思えないほど
幼く見える宇宙人製アンドロイドの少女が、一冊の本を片手にこちらへやってきた。

「・・・・・これ」
長門が差し出してきたのは、総計1000ページ以上はありそうなSF長編もののハードカバーであった。
それを受け取るために俺は自分の右手を差し出し、ふと思った。

ずいぶんと痩せちまったな、俺の腕も。

暦の上ではもう秋ではあるがまだまだ残暑は厳しく、長袖を着るにはまだ少し早いと思われる、日差しの強いとある午後のことである。
348題「ウソツキ」:2007/10/22(月) 05:56:29.41 ID:ngxirEvE0
>>346

書き込めた!ありがとう
349題「ウソツキ」:2007/10/22(月) 06:03:52.42 ID:ngxirEvE0
話は、1年ほど前に遡る。
文芸部室・・・もとい、もはや『元』文芸部室とも呼ぶべきSOS団の根城にて、いつものように宇宙人が読書し、
未来人がお茶をくみ、奇想天外団長様はPCをいじり、その横で俺は超能力者と将棋を打つという、なんとも平和な日常が広がっていた。
その状況のどこが日常なんだという苦情は受け付けん。一見奇天烈なこの状況だが、俺にとっちゃもはやこれが立派な日常となっていたのだ。
人間の環境適応能力に感心するぜ。

「どうされましたか?あまり顔色が優れないようですが・・・」
「いや、ここのところどうも体調がおかしくてな。まあ、軽い夏バテ気味なんだろうな」
「体調管理には気をつけてくださいよ。涼宮さんの『鍵』ともいえるあなたの身にもしものことがあっては一大事ですからね」
心配してくれるのはありがたいが顔が近すぎるぞ、古泉。離れろ。

まっ、俺みたいな万年赤点の馬鹿は風邪ひかないって言うから大丈夫さ。ほれ、王手だ。
「ふふ・・・馬鹿は風邪をこじらせる、とも言いますがね」
殴るぞ、お前。
350題「ウソツキ」:2007/10/22(月) 06:09:29.74 ID:ngxirEvE0
「あ〜っ!!もう退屈ったらありゃしないわ!ねえ、キョン!何か面白いことはないの!?」
何もない。あってたまるか。
お前が望む「何か」が起こったらそれこそ一大事だ。
「ふん、もういいわよ!・・・・こうなったらみくるちゃんにいたずらして遊ぶしかないわね!」
そう言って、ハルヒは朝比奈さんにとびかかった。
「ふぇ、ふぇぇぇ〜!!ひゃ、やめてください〜涼宮さん!・・・あっ」
ハルヒが突然朝比奈さんに絡んだおかげで、彼女が抱えていたお盆の麦茶がこぼれ朝比奈さんはびしょ濡れになったしまった。
「ひゃあ、冷たいですぅ」
「ん〜、いいわね!びしょ濡れのメイド!まさに萌えだわ〜」
やった当の本人は反省の色を浮かべるでもなく、天真爛漫な笑みで朝比奈さんをいじくっていた。
長門は完全に無関心であるし、イエスマン古泉には期待できん。
やれやれ、しょうがない。止めるか。

「おい、ハルヒ。いい加減に・・・・!!」
ハルヒの暴走を止めるべく俺は立ち上がった・・・のだが、その瞬間急に激しいめまいがしてきた。
何だ?やけにひどい立ちくらみだな。
・・・・あれ、まわりが・・・だんだん・・・白・・く・・・

俺はそのまま意識を失ってしまった。

「ちょ、ちょっとキョン!!」

「キョンくん!」

「・・・・」

「急いで、救急車を呼びま・・・」
351題「ウソツキ」:2007/10/22(月) 06:10:50.61 ID:ngxirEvE0
「・・・白血病です」
初めて医者にそう宣告されたときは、目の前が真っ暗になった。それはもう、長門が初めて宇宙人告白をしてきたとき以上の衝撃だったさ。
・・・・白血病?俺が?
WHY?なぜ?
「・・・・おそらく、もってあと半年、といったところでしょうか」
「ふざけるな!!」
俺は思わず医者につかみかかりそうになったが、両隣にいた長門と古泉に両腕をつかまれ取り押さえられた。
「・・・落ち着くべき」
「お気持ちはわかりますが・・・冷静になってください」
俺たちは診察室を出て、廊下で待っていたハルヒと朝比奈さんに病気のことを伝えた。
352題「ウソツキ」:2007/10/22(月) 06:13:59.15 ID:ngxirEvE0
「・・・そんな、そんなのって。・・・・認めないわっ!あたしは・・・っ!あんただけ勝手に
SOS団を抜けるなんてことッ・・・・・・キョンが・・・死んじゃうなんて・・・ッ!」
真っ赤な顔をして、ハルヒは走り去っていった。
朝比奈さんは泣き崩れ、床にへたり込んでいた。
古泉もいつもの安いスマイルをしまいこみ、暗い表情で冷静に何かを思案しているようであった。
しかし、その拳は血が出るんじゃないかというほど強く握り締められていた。
長門だけは相変わらずの無表情だ。
そして、俺は・・・・

「畜生おッッッッッ!!!!!!!!!何で・・・ッ!何でだよォ!!!!」
やり場のない怒り、とめどなくこみ上げてくるこいつをどうすればよいかわからず、
俺はひたすらに壁を殴り、蹴り、殴った。
「くそっ!くそっぉ!!」
「・・・ここは病院。落ち着いて」
今の俺の感情などまるでお構いなしのようか見える長門に心底怒りが沸いた。
気がつくと、俺は長門のセーラー服の襟を掴んでいた。
353題「ウソツキ」:2007/10/22(月) 06:15:49.60 ID:ngxirEvE0
「お、お前に何がわかるんだっ!!人間じゃねぇ、心も感情もねぇお前には一生俺の気持ちなんざわかんねえ・・
・・わかってたまるか!!畜生!ロボットみたいな・・・お前みたいな・・・やつなんかに・・・くそぅっ!!」

おさまらない怒りをどうすることもできず、俺はひたすらに長門を罵倒した。
言いたくない。・・・こんなこと、言いたくない。でも、言ってしまう。
罵りの言葉を長門にあびせる度に次々と後悔の念がこみ上げる。
それでも、自分を止められなかった。
長門を、ひたすらに、罵り続けた。

・・・最低だ。俺

俺は、長門から平手で叩かれることを覚悟していた。もしくは、同じように罵りの言葉をかけられるのかもしれない。
・・自業自得さ。俺は、こいつを・・・・深く傷つけちまったんだ。

しかし、長門が俺にしてきたことは、予想していたどちらでもなかった。




長門は・・・・あの長門が、誰が見てもはっきりわかるほど、・・・・微笑んだ。



354題「ウソツキ」:2007/10/22(月) 06:17:20.23 ID:ngxirEvE0
「・・・大丈夫」
ほんの一瞬だけ見せた、あまりにも意外なこいつの微笑みに戸惑っていた俺の体に、
長門はぎゅっとしがみついてきた。
「これからいうことは、何の根拠もないただの気休めにしかすぎないかもしれない・・・・でも、聞いて」

「大丈夫。・・・きっと、大丈夫・・・だよ」
俺の胸に顔をうずめたまま、長門は言った。
表情を見ることはできないが、長門が顔を寄せている俺のシャツの胸のあたりが、
ほんのり濡れているような気がした。



・・・・長門。

お前、泣いてくれてるのか?


後編に続く
355以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 06:20:05.42 ID:QlHPcVkCO
これは後編に期待せざるえない。
最近せつない話が増えてるのは季節柄かな?
356題「ウソツキ」:2007/10/22(月) 06:34:00.59 ID:ngxirEvE0
文章書くことにまったく慣れてない上、2ちゃんも初心者だから文の内容とか
改行とかいろいろへんなとこ多いけど許してください・・・(^^;)

後編はまだ文章書き上げてないからもうちょい待ってて。
357以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 06:53:46.69 ID:Y4RdUSfgO
358以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 07:18:18.71 ID:mFTO19q0O
保守
359以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 07:29:09.71 ID:6GZtzRVb0
>>323

リアルに彼女の携帯に送信した事あるwww

携帯小説とかテキトーな事言って誤魔化したけど。
360以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 07:42:29.71 ID:QlHPcVkCO
>>342
寝る直前になってやっと気付いたわw
361以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 08:10:49.12 ID:odECsa4RO
362以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 08:34:53.88 ID:Y4RdUSfgO
363以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 08:49:04.77 ID:BiHGpI3QO
364以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 09:02:11.52 ID:Dn6AZ5TdO
365以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 09:13:04.82 ID:lA6d0vuJ0
366以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 09:13:09.65 ID:hwvt0xzgO
( ゚д゚)おっぱいよう
367以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 09:39:51.43 ID:KdcCO6U4O
この時間の保守は何分間隔ですか〜?
368以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 09:43:24.16 ID:spc68lNJ0
30分くらいだっけ
369以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 10:15:01.36 ID:dnnqyzGUO
保守だ
370以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 10:37:08.37 ID:jiQ+MCTv0
371以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 10:37:27.53 ID:spc68lNJ0
保守だ!
372以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 11:00:59.04 ID:w3vVBF320
保守なのね
373以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 11:01:46.78 ID:7knCUzn2O
保守
374以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 11:24:03.89 ID:dnnqyzGUO
375以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 11:37:11.30 ID:spc68lNJ0
376以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 11:47:50.97 ID:7knCUzn2O
377以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 11:48:59.28 ID:H6uL4zgRO
「あたしだって、たまには身体を持て余したりするわよ!オナニーとか……
今の聞かなかったことにしてくれない?」



キョン「……ハルヒ口調で話すのはやめてくれないか……古泉」
古泉「すみません」

目覚めの保守
378以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 11:59:41.12 ID:5iQ5ZciBO
379以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 12:07:53.62 ID:7knCUzn2O
380以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 12:10:29.86 ID:BiHGpI3QO
381以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 12:18:49.75 ID:nhKBes3bO
>>377
この古泉は殴りたくなるな
382橘京子の憤慨:2007/10/22(月) 12:20:52.55 ID:Dn6AZ5TdO
〜〜前回までのあらすじ〜〜

キ<橘の妄想でほとんどを費やしたから、余り進展はない。
○<妄想なんてひどいのです。せめて未来計画をバーチャルシミュレーションしたとか言って欲しいのです!
キ<言葉を変えただけで同じようなもんだ。
○<ううう……ひどいのです。このままじゃ単なる痛い子なのです。何とかするのですぅ!


※前言い訳
今回はダラダラ分を消化する意味も込めて8レス投下。でもやっぱりストーリーは進んでいませんorz
次回からちょっと進むんで、ご了承の程よろしくお願い致します。
383以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 12:22:29.88 ID:spc68lNJ0
>>378-381
「ほんと この古泉は殴りたくなるな」

すばらしき連携w

だが禿同
384橘京子の憤慨1/8:2007/10/22(月) 12:22:37.65 ID:Dn6AZ5TdO
俺は自分の世界に入り込んでいた橘を現実世界に引き戻し、現状を報告することにした。

「うう……わかりました、少しくらい時間が掛かってもいいのです。だからあまり痛くない方法をお願いしますぅ」

「わかった……〆《♀¢∬★◯⇔●Å~」
橘の懇願に長門は頭を縦に振り、再び呪を紡ぎ――


――そして現れたのは、先ほどよりも小降りの注射器。ちょっと他のアイテムが降臨するのを期待したのだが、長門は注射器が好きなのだろうか。
なお、橘が俺の影で再度プルプルしているのは――失敬、言わなくても分かってるか。

「あ、あの、しょれ……ましゃか……あなあなあなあなあな……アッー!」
橘はすっかり怯えて口が回らなくなっている上に、電波を受信して自身の機能を異常終了した。

仕方ないので、俺は長門に橘が聞きたかったであろう質問事項を述べる事にした。
「長門。もしかして、また直腸注入する必要があるのか?」
「その必要は無い。先ほどより薬剤は少ないため、直腸注入をする必要はない」
「だとさ。よかったな、橘」
「な、なんだぁー。ふぅ、びっくりしましたぁ」
「だが少しは妥協すべきだぜ。長門がお前の願いを叶えてやろうと、あれほど骨を折ってんだからな」
385以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 12:23:16.86 ID:OfkmsG5I0
支援
386橘京子の憤慨 ◆SG9FMCTTAI :2007/10/22(月) 12:24:19.59 ID:Dn6AZ5TdO
「は、はい。わかりました。腕だろうが足だろうが、お注射されるのは嫌いなのですが、文句を言える立場じゃないですよね」
よく分かってるじゃないか。少しは進歩したな。
「あれくらいの大きさなら30秒ほどの濁音混じりの絶叫と、八つ当たり気味の水平チョップ乱打だけで済みそうです」
なんだそれは。やっぱり相変わらず突っ込みどころ満載、謝恩セール中だなお前の脳みそは。
「ちょっとそれはひどすぎるのです。せめて『本日限定大幅値引実施中』って書いてあるノボリを毎日立ててある、やる気のない三流スーパーくらいの暗喩をしてくださいっ!」
暗喩なのかそれは?既に比喩のレベルを超えてないのか?

ああダメだ、どうしても突っ込んでしまう。
こいつは人をボケ専用にさせてしまう特殊フェロモンでも辺りにばらまいているのだろうか?
或いは哺乳類等が持つ反射神経なのだろうか?沸騰したヤカンを不意に触って、熱かった指をなぜかミミタブに持っていくように。
分かる人がいたら教えて欲しい。ついでに対策方法もだ。

橘と話し始めると、どれほどの時間を掛けても正常な道に復帰できる可能性は俺の経験上、ほぼゼロである
そしてよりドツボに嵌まってしまう可能性は、梅雨の日の降水確率よりも高いのである。
埒が明かないので、俺はここで再三に渡って脱線し続けた話を元に戻すため、議長に手を上げて発言する。
「長門。さっきの注射器と一体何が違うんだ?」
「先ほどの有効成分は主として女性ホルモン。だがこちらは主にヒスタミンである」
ヒスタミン?聞いたことがある様なないような……
「ヒスタミンは人間が合成する体内物質のうちの一つ。人間が生命活動を維持するにあたって重要な物質である。その効果を身近に確認できるのは、アレルゲン等の外部刺激により痒痛状症状や浮腫を生じ……」
まだ何やら喋っているが割愛する。長門の説明は分かり兼ねる語句が多過ぎる。
もう少し凡人の俺でも分かる語句を多用して説明して欲しいものだ。
387橘京子の憤慨3/8 ◆SG9FMCTTAI :2007/10/22(月) 12:25:38.38 ID:Dn6AZ5TdO
その後、長門の説明を何度か聞き返し、質問してようやく理解できた。
今回は特別、俺が先ほどの長門の言葉を意訳しようではないか。

まあ簡単に言えば、痒みの元ってことだ。
……悪かったな、どうせボキャブラリーは少ないさ。だが単純明瞭で分かりやすいだろ?

「で、胸の大きさとヒスタミンがなぜ関係あるんだ?」
「先にも言ったとおり。ヒスタミンは皮膚や血管にアレルギー緒症状を生じさせる」
わからん。何をするのか簡潔に言ってくれ。
「橘京子に、このヒスタミンを注入する」
なるほど、それは簡潔だ。さすがに俺でも分かる。
だが俺が聞きたいのはそんな事では無くてだな。
……ああめんどくさい。いちいち指定せんと分からんのか?もしかして橘の暴走菌が移ったか?
「どうやって注入するんだ?」
「注射器を用いる」
「じゃなくて……どこに注射するんだ?」
「ここ」
言って長門は、橘のある部分を両手を使って指差したのだ。
すなわち、橘の上半身にある、双丘を。

「へ?」
橘、絶句。
「両乳房にヒスタミンをドープし、部分的に浮腫を生じさせる。これにより乳房が盛り上がる」
388以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 12:26:49.59 ID:spc68lNJ0
しえん
389橘京子の憤慨4/8 ◆SG9FMCTTAI :2007/10/22(月) 12:27:11.11 ID:Dn6AZ5TdO
「あの、それって……」
「ただ、腫れ上がってるだけじゃ……」
「問題ない」
「いや、問題ありまくりだろ……第一、痒くて仕方ないんじゃないのか?」
「そう」
「あ、あたし、痒いのは嫌なのです」
「大丈夫。掻けば掻くほど膨れ上がる。そして痒みが増す。痒くなれば更に掻いてしまう。繰り返す事によって胸は肥大の一途を辿る。わたしのシミュレーションでは、橘京子の胸の大きさは、投薬前のおよそ3.6倍に膨れ上がる」
「うわあ、そうなんですかー。痒いだけでしたら何とか我慢できそうですし、やってみようかなー」
こいつ、見事にだまされている。

「橘。やめとけ」
「ええっ、なんでですか?」
「蚊に刺された時のこと思い出せ。確かに掻けば掻くほど腫れ上がるが、ずっと腫れ上がっているわけじゃないだろ?いつかは痒みは治まるはずだ。勿論、腫れもな」
「あ……」と 橘。気付くの遅すぎ。
そして長門さん、今舌打ちしませんでしたか?
「気のせい。それに、あなたの言った短所の対処法も確立している」
なんだ、それを早く言ってくれよ。どうするんだ?
「一日三回注射する」
はい……?
「確かにあなたの言ったとおり、ヒスタミンは人間の抗体やホルモンバランスによって、そのアレルギー症状を徐々に低下させる。効果を持続させるならば、定期的に注入すればよい」
おいおい……それはちょっとダメなんじゃ……
「大丈夫。個人でも注入は簡単。食後が望ましい」
そうじゃなくて……

「あの、長門さん……」
黙ってた橘が声を発した。
「その、色々考えてくださって有り難いんですが、一日三回、毎日注入するのは大変ですし、毎回毎回痒みに耐えて、そして掻き続けるのはさすがに勘弁したいのですが……」
俺も同感だ。ようやく橘もまともな精神を手に入れたか。でも、代わりに長門のネジが緩んできたような気がする。
390橘京子の憤慨5/8 ◆SG9FMCTTAI :2007/10/22(月) 12:28:25.15 ID:Dn6AZ5TdO
「そう……」
無表情の中に、微かながらも悲しみの表情を織り交ぜる長門。
ちょっと可哀想なことをしたかもしれないが、橘ですら拒否したんだ。ここは一つ納得してもらうしかない。

「それでは、他の方法を試す事にする。……∵‡♭∠▼→☆⇒★∩∇∩……」
長門は三度呪文を唱えた。そして出て来たのは……

「おい、長門」
「なに」
「これはなんだ?」
「小径のホールがあるシリンダとピストン。これらを……」
「早い話が注射器だろ。それはわかってる。ってか二度目、いや、大小合わせれば三度目だ。で、さっきと何が違うんだ?」
呆れ混じりに俺が呟くと長門は、
「これはスズメバチの疑似毒」
と答えた。
「疑似毒だと?」
「そう。スズメバチが持つ毒を元に、数種類の有機化合物を配合した。より強力なアレルギー症状を発生させる。その上こちらは痒みがない」
アレルギー症状ってことは、基本的な考えは先ほどと変わらないらしい。もう少し別方向からのアプローチをお願いしたいもんだ……ん?
「ちょっと待て。スズメバチの毒って事は、かなりやばいんじゃないのか?」
「心配ない。一回しか刺さないから」
「い、痛いのはちょっと……」
「その点も考慮した。この薬剤には鎮痛剤も含まれている。針が刺った時に感じる痛み以外には特に何も感じない」
391以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 12:28:54.85 ID:spc68lNJ0
ほしゅ
392橘京子の憤慨6/8 ◆SG9FMCTTAI :2007/10/22(月) 12:29:30.82 ID:Dn6AZ5TdO
「そうなんですか。じゃあ大丈夫かな……」
やっぱりあっさりと騙される橘。しょうがないな。橘の身のためを思って、意見を申し出る事にするか。
「長門。スズメバチの毒については俺も多少の知識がある。確か、一度刺された者が再び刺されると、ショック死してしまうはずだ」
「ひいっ!ほ、本当なのですか!?」
「ああ、本当だ。たしか、アナ、アナ……」
「アッー!!」
「どうした橘?」
「いえ、天からの思し召しが……」
またしても電波を受信したのか、意味不明な事を仰る橘。静かにできないんなら、そのまま天に召されてくれ。
「…………」
よし、黙ったか。気を取り直して再び考える。えーと、アナ……なんとだった気がするが……
「アナフィラキシーショック」
「そう、それだ。つまり、その注射をした場合、橘は、スズメバチや、類似の毒を持った者に噛まれたら死んでしまうのではないか?」
「えええっ!そんなぁ!!?」
その事実を知らなかったのだろうか、驚愕の声を上げる橘。知ってたら注射する気にはならないだろうが。

「本当に、そう思う?」
珍しく長門が問い返して来た。
「ああ、小さい頃は昆虫博士って言われてたしな」
「へええ、人は見掛けによらないって、本当ですね」
うるせー、黙れ橘。
393以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 12:30:00.59 ID:spc68lNJ0
ほしゅ
394橘京子の憤慨7/8 ◆SG9FMCTTAI :2007/10/22(月) 12:30:51.42 ID:Dn6AZ5TdO
「――ファイナル、アンサー?」
突然、長門がそう切り出した。一瞬、何をしようとしたのか分からなかった。
長門は、どこかの誰かさんみたく、俺の解答の確認作業を行っていたのだ。
長門の冷たい目線が、俺を貫くように集中していた。
色白の肌が、ヤケに黒く見えるのはなぜだろう。

「――ファイナル、アンサー」
長門の視線に、俺も負けじと睨み返す。
昆虫博士の名にかけて、ここは意地でも正解してやる。

「…………」
「…………」
「…………」
「…………」
「……くっ」

うう、間違ってはないはずなのに、何故こんなに緊張するんだ?
まるで俺が諸悪の根源のような思いに駆られる。そしてその懐疑心は、俺の答えが間違っていたかのような錯覚に陥れる。

長門!そんなに引き伸ばさなくてもいいだろ!頼む、早く答えを言ってくれぇ!!

「……・・・……」

い、今笑った!絶対笑った!!
何がおかしいんだ!!間違ってるなら間違ってるとはっきり言ってくれ!!頼むから!!
中途半端に笑われると一番気まずいんだよ!!
395以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 12:31:11.83 ID:spc68lNJ0
ほしゅ
396以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 12:32:26.15 ID:BiHGpI3QO
支援
397橘京子の憤慨8/8 ◆SG9FMCTTAI :2007/10/22(月) 12:32:26.90 ID:Dn6AZ5TdO
「…………正解」
「へぁぁぁぁぁ……」


俺は体中に張り詰めていた緊張の糸が切れ、操り人形のように硬直していた体が、ふっと自我を取り戻した。
まさか、あんなツッコミ一つで、これだけ緊張するとは思わなかったぜ。さすがは長門だ。
なお、正解を告げる長門の声は、何故か面白くなさそうな声であったことも併せて報告する。

「何とか正解ですね。よかったですぅ。まだライフラインも残ってます。このまま一気に行っちゃいましょう!」
何を勘違いしているのか知らんが、一人でどこにでも行ってくれ。俺は止めないから。
「でも、ドロップアウトするにしても、次の問題を聞いた方が……」
お前、本来の目的を忘れてるだろ。その年で既に痴呆か?
だとしたらやっぱり注射した方がいい。長門に頼んで脳にアセチルコリンを注入してもらえ。
ついでに脳内のβアミロイドやトランスフェリンに結合したアルミイオンも除去して貰うことを推奨する。


さて、いい加減ダラダラとし過ぎた。昼も回って腹も減ってきた。
本当は午前中くらいにはことを終わらせるつもりだったが、橘の電波っぷりで余計な時間を喰ってしまった。
ま、それを止められず、調子にのった俺にも反省すべき点はあるけどな。
ともかく、情報操作でもなんでもいいから、橘が納得いく方法で納得させて貰って、家に帰ってゴロゴロしたい。
そのためには橘自身の意見が必要だ。

俺は橘に勧告することにした。
398以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 12:36:20.90 ID:BiHGpI3QO
えーりん!えーりん!
399以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 12:52:54.42 ID:FDXGLqAeO
400以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 12:52:53.96 ID:hwvt0xzgO
401以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 13:03:11.07 ID:hwvt0xzgO
402以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 13:05:37.34 ID:9GUm2UMtO
おはようの保守なのね。
403以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 13:15:10.93 ID:3US0vsru0
おつgj

おっぱいについて調べてる作者が浮かぶ
404以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 13:21:47.96 ID:9GUm2UMtO
ちょっと過疎っぽいのね。
405以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 13:25:20.90 ID:LcJNyt9YO
>>397
乙!
読んでて痛痒くなってきたwww
続きwktk
406以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 13:27:31.94 ID:w3vVBF320
胸って確か脂肪で出来てるんじゃ?
胸が小さい=体脂肪率が少ない(?)
407以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 13:34:10.59 ID:H6uL4zgRO
408以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 13:46:39.92 ID:hwvt0xzgO
409以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 13:49:58.15 ID:w3vVBF320
410以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 13:53:11.24 ID:iRFoHb0RO
411以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 13:55:15.38 ID:9GUm2UMtO
ここは保守らしいぜ?‥‥いや、聞いた話だぜ!?聞いた話!
412以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 13:55:42.53 ID:hwvt0xzgO
413以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 13:56:10.67 ID:7knCUzn2O
414以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 14:06:56.80 ID:9GUm2UMtO
にょろ〜ん!
415以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 14:16:02.16 ID:Z/QusqA00
なのね
416以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 14:24:05.51 ID:o5sGVEhx0
>>355
そういや以前に寒くなると鬱いのが増えるって聞いたなw
まあぶっちゃけただの鬱系は書くの簡単だしな。定番の鬱話にこっちのキャラにちょっといじるだけでできあがりだ。
417以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 14:29:44.53 ID:H6uL4zgRO
鬱系の定番といえば……
418以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 14:31:44.46 ID:Loq/dtIK0
就職・・・・
419涼宮ハルヒの深淵  ◆VDgHU0rDdk :2007/10/22(月) 14:41:07.11 ID:8PppgwZ80
やっと第三話できました。

投下よろしいかな。
420以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 14:41:22.16 ID:o5sGVEhx0
>>418
それは鬱だな……応援するよ
421以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 14:41:41.27 ID:dnnqyzGUO
現実的だな…
422涼宮ハルヒの深淵  ◆VDgHU0rDdk :2007/10/22(月) 14:43:41.35 ID:8PppgwZ80
前回までのお話はこちら

http://www25.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/3605.html
423涼宮ハルヒの深淵3話 1  ◆VDgHU0rDdk :2007/10/22(月) 14:45:58.68 ID:8PppgwZ80
今、俺たちはとんでもない状況に陥っている、
今朝、学校に来たら学校にいるすべての人間が、
なにやら変な属性やら変革やら特殊能力を持っている状態になっていた。
長門は雪女で、古泉は吸血鬼、朝比奈さんに至っては美少女ロボだ、
しかも空まで飛べるおまけ付。
で、部室の窓から飛び込んできた美少女ロボは、着地時に古泉を巻き込んでしまった。
てのが前回までの出来事だ。
 
朝比奈さんは慌てて古泉の上から飛びのき、
だ、だだ大丈夫ですか?、と古泉を揺り動かす。
さすがに俺もちょっとやばいか?
などと思っていたら、意外と平気そうに立ち上がる古泉。
 
「いやーこの吸血鬼の体、弱点以外ではダメージを受けないようです、
 まったく、不幸中の幸いとはこのことですね」
などといっていつもの微笑で頭を掻く古泉。
「ほ、ほんとに何ともないんですか?」
と、心配そうに古泉を見る朝比奈さん。
「ええ、大丈夫です、それより朝比奈さんもずいぶん風変わりな改変をされましたね」
 
「はい、今朝学校に来たら何時の間にかこんな姿になってて……はぅ、
 お嫁に…行けない体になってしまいました、うう……」
「そんなに落ち込まないでください朝比奈さん、今の状態はきっと一時的な物ですから、
 これからハルヒを探し出して、変な夢をみてんじゃねーってたたき起こしてやりますから、
 そうすりゃ万事解決するはず……だよな、長門」
と言って俺は雪を周囲にまとわりつかせてる万能宇宙人インターフェース雪女の方に向いた
424涼宮ハルヒの深淵3話 2  ◆VDgHU0rDdk :2007/10/22(月) 14:47:15.38 ID:8PppgwZ80
長門は「……おそらく」と一言いうだけだった。おいおい、
もっと自信満々に言ってくれよ、不安になるじゃねーか。
ほら、朝比奈さんも不安げな表情に戻っちまったぞ、まぁその顔もかわいいが。
えっと、それにほら、長門だって雪女になっちまって、
読もうとしてる本が凍り付いて困ってるし、
古泉も吸血鬼に変わっちまって太陽の光やニンニクや十字架が苦手になってるし、
二人とも早く元に戻りたがってるからな。
みんなで協力すれば何とかなるはずだ。
 
などと言って落ち込んだ朝比奈さんを元気付けようとしていたのだが、
次の朝比奈さんの一言で俺は窮地に立たされることとなったのだ。
「あ、あの……それじゃキョンくんは何に改変されてるんですか?
 見た目には変わってない様に見えるんだけど……」
朝比奈さんはちょっとした好奇心のつもりで訊いて来たのだろう、
妹のような無邪気な顔だった、しかし、俺はこの質問の答えに詰まってしまった。
 
その瞬間、この場の空気が変わった気がした、なんか体感温度も下がったような気がする。
朝比奈さんの質問に長門と古泉が一斉に俺のほうを見た。
な、なんだお前たち、変な目で見るな。特に長門、その雰囲気はとてつもなく恐ろしげだぞ。
いやいや、まてまて、落ち着いてくれ諸君。
俺はそう言って少し後退りしながら考えた。
 
そういえばみんな何かしら変な属性を付加されてるよな、見た目が少し変わったり、
特殊能力をもっていたり、歴史上や想像上の人物だったり、
で、今の俺はどうなのか、何か変化した所があるか?
はっきり言おう、まったく変わってないな。
いや、気付いてないだけでなにかあるのか?
425以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 14:47:44.63 ID:jiQ+MCTv0
しえn
426涼宮ハルヒの深淵3話 3  ◆VDgHU0rDdk :2007/10/22(月) 14:48:31.38 ID:8PppgwZ80
「どうやら元のままのようですね、またあなただけ特別扱いですか、
 まったく、うらやましいかぎりです」
古泉が溜息まじりに言う。
「そ、そうなんですかキョンくん、なんかずるいですよ、私なんて……」
そう言ってまた落ち込み始める朝比奈さん。
「いや、あの、そのですね……」
言い訳を考える俺、これはなんかやばい雲行きになってきたぞ。
「……不公平」と、長門。
おいおい、長門までそんな目で見ないでくれ、凍死させられそうじゃないか。
どうする?、どうするよ俺。何とかこの状況から抜け出せないか?
誰でもいいから何とかしてくれ。
 
「まってくれ」
三人ににじり寄られて身の危険を感じた俺は、とりあえず声を上げた。
「まだ元のままだと決まったわけじゃないだろう、
 見た目はそのままだが何か特殊な能力があるかもしれないじゃないか」
まったく根拠のないでっち上げだが、ひょっとしたら何かあるかも、
などと淡い期待と現状の打破を目論んでハッタリをかましてみた。
だが、これはさらに状態の悪化を招く結果となってしまった。
 
「なるほど、その可能性はあるかもしれないですね、
 しかし、自覚してない何かしらの能力を持ってるなんて、
 元のあなたとさほど変わらない気もしますが、まあいいでしょう、
 これから色々試していけば自ずと解るでしょうからね」
なんだか台詞の最後の方で見せた古泉の笑みが本物の吸血鬼ぽく見えたぞ。
427涼宮ハルヒの深淵3話 4  ◆VDgHU0rDdk :2007/10/22(月) 14:49:17.32 ID:8PppgwZ80
「それではまず、何から試していきましょうか、
 長門さん、朝比奈さん、なにかありますか?」
突然仕切りだす副団長古泉。くそ。
「そうですねぇ、私はキョンくんの体が本当に元のままなのかちゃんと調べてみたいかな、
 ひょっとしたらかわいい尻尾かなんか付いてるかもしれないし」
いくら自分の体がロボットになってしまったからって、
いきなりなんてこと言い出すんだ朝比奈さん。
 
「それはいい意見ですね、まずは身体的変化を見極めるのが先決でしょう、
 長門さんはどう思いますか?」
おいおい、変に乗り気じゃないか古泉、元に戻ったときに殴ってやる。
こうなったら長門さまに助けを請うしか残ってない、頼む、助けてくれ。
なんとか長門だけでも味方になって欲しくて長門の顔を見つめる俺。
しかし、その表情は恐ろしく冷たいままだ。
 
長門は何回か瞬きした後。
「……私という個体も少し興味があると感じている」
姉さん、事件です。とうとうあのおとなしかった長門がSに目覚めてしまいました、
俺はどうしたらいいんでしょう。
なんか、長門の顔にあの時の森さん並に冷ややかな笑顔を浮かべた気がした、
長門の無表情は相変わらずなんだが俺にはそう見えた、幻覚かもしれない。
俺はあまりにも窮地に立たされるとよく幻覚を見るからな。
あー幻覚だったらいいなぁ。
428涼宮ハルヒの深淵3話 5  ◆VDgHU0rDdk :2007/10/22(月) 14:50:08.06 ID:8PppgwZ80
などと現実逃避してる場合じゃないな、どうすりゃいい?
俺は周りを見渡した、なんとかこの現状を打破できそうなものを探してみた、
机の上にさっきまで俺が着けていたトナカイの被り物が目に入った。
そういや弁当を食べる時にはずしたんだっけ、忘れてたな。
 
俺は藁をもすがる気持ちでそのトナカイを掴み、すばやく頭に装着してこう叫んでしまった、
「思い出した、俺はトナカイ星人だったんだ」
「…………」静寂が辺りを包み込む、はい、スベってます、駄々スベリです。
ホント、何を言ってるんだろうね、俺。
「そんなのただの被り物じゃないですかぁ」
おっしゃるとおりです朝比奈さん。
「あなたはもう少し利口な方だと思っていたのですが、言い訳にしても少々稚拙すぎますよ」
返す言葉も見つからん。
「………失望した」
俺は絶望してますよ長門さん。
 
宇宙人、未来人、超能力者、もとい、雪女、吸血鬼、美少女ロボに囲まれている俺。
ほかに何とか逃げ出せないか考えてみた、本来なら朝比奈さんが一番の突破口なのだが、
「さあキョンくん、今の私は無機質なロボットです、
 恥ずかしがらなくてもいいですよ。
 それに、何度か私の着替えを見たこともあった筈ですよね、
 お互い様ってことで、大人しくお姉さんに任せなさい」
と言って先頭に立って迫ってきている。なんか強そうだ。
429以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 14:50:09.44 ID:dnnqyzGUO
430涼宮ハルヒの深淵3話 6  ◆VDgHU0rDdk :2007/10/22(月) 14:50:56.45 ID:8PppgwZ80
あああ朝比奈さん、なんか姿だけじゃなくてキャラも変わってませんか?
その朝比奈さんの右後ろに雪女長門、左後ろに吸血鬼古泉が控えている。
完全に逃げられねぇー。
「わ、わかりました、自分で脱ぐから、あとは勝手に観察でもしてくれっ」
俺はやけっぱちにはき捨てて上着を脱ぎ始める。
「だめです、私たちが手伝ってあげます」
と言って朝比奈さんが俺の左腕をつかむ。な、なんだってんだ。
 
いつのまにか右腕には長門が、背後からは古泉が俺をがっちり押さえつけていた。
「おとなしくしてください、でないとあなたの首筋に噛み付いてしまいますよ」
お前は何を言い出すんだ、変態か古泉、
長門ならともかくお前に噛み付かれるのは全速力で回避願いたい。
ここで俺がポテンシャルパワーを発揮、絶体絶命の局面に陥った俺は、
自分でも意識していなかった秘密の力を覚醒させ、
惜しみなく潜在能力を開放させる……なんてことは起きなかった。
 
……神様、お助けください。もう俺には祈ることぐらいしか残ってなかった。
一瞬ハルヒの顔が脳裏に浮かんだが、これも幻覚なんだろう。
 
 
 
   つづく
431以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 14:53:10.48 ID:bXyWUfxH0
乙!!
432以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 14:55:41.18 ID:cvklCucH0
乙! 続きも期待している
433涼宮ハルヒの深淵  ◆VDgHU0rDdk :2007/10/22(月) 15:04:46.10 ID:8PppgwZ80
本当は鶴屋さんが出てくる話の予定だったが
それは次回にまわしました。

やっぱギャグは難しい、なんども書き直すはめに…
434以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 15:07:11.52 ID:bXyWUfxH0
書いてみたんで投下しますねー。
435以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 15:07:23.54 ID:IeLnENmL0
めがっさ乙
436涼宮ハルヒのループ:2007/10/22(月) 15:09:42.38 ID:bXyWUfxH0

第1話 ループ初日


 連日続いた雨の日が珍しくその日の午後には嘘かのように晴れ渡った日…下校時、俺の下駄箱にはいった一枚の手紙。
 以前、長門からもらった手紙とは違い、その書き方はいかにも女の子らしく、
 そしてその内容はまたいかにもそれとなしに予感を感じさせるものであった。
 俺ははやる気持ちを抑えながら教室にへと向かう。
 長い廊下…もう下校の時間なのだろうか、学校に人の気配は感じられない。
 ただ俺の歩く足音と長く伸びた影がオレンジの陰に照らされながらあるのみだ。

 廊下の前…目の前にたつ女子。
「?」
 立ち止まる俺。そこにいたのは毎日学校でクラスで顔を合わし青く長い髪、少し太めの眉毛。
 それらを合わせて彼女は総合的に美人である。
「…朝倉さん?」
 目の前に立つ朝倉さんは顔をあげる。
 その笑顔はいつもクラスで見せるものとかわらない。
 少し違うといえば夕日の逆光になっているせいか、影で顔があまりよく見えず、口元だけがよく見えるということだ。
「今から帰るのか?」
「…うん。キョン君は?」
「あぁ。俺は教室で待ち合わせをしていてな」
「そうなんだ?涼宮さんかしら」
「あいつはもう帰ったさ」
「…でしょうね」
「?」
 俺の身体にあたる朝倉さんの身体。
 ドン…と普通にぶつかる程度のものだった。
437涼宮ハルヒのループ:2007/10/22(月) 15:12:21.00 ID:bXyWUfxH0
「…」
 オレンジに照らされた廊下の上に落ちる赤い赤い液体。
 俺は自分の手を腹部にあててみる。
 ベタリとした感触…手には赤い血がついている。
「これって…」
 俺はそのまま膝をついて朝倉さんの身体によりかかるように倒れる。
「…あなたはここで死なないといけないの」
「な…んで」
「あなたが死ねば涼宮ハルヒは必ず行動を起こすから…」
 俺はまたハルヒかと思いながら重たいまぶたがおり、そしてそのまま意識を失った。
 教室で誰が待っていたのかなんて考えながら。

「…キョン君、キョン君。朝だよ!あーさー」
「うっ…うぅ」
 俺は再び目を開ける。せっかく休まったと思ったのになんだと思いながら。
 俺は妹が俺の上で飛び跳ねているのを見ながら、身体を起こす。
 さっきのは夢か?なんだかヤケにリアルな夢だったような。

「おはよう」
 その日の朝食は昨日の朝と同じ…。
 まぁ仕方が無いか。
 家の朝食…朝の忙しい時期にしかも庶民である俺の家族に対して贅沢などいえたものではない。
 こうならないように将来を見据えていこうではないか。
 俺はそんななことを考えながら靴を履き、学校にへと出発する。
 目の前を昨日と同じようにせわしそうな学生が自転車をこいでいく。
 雨の中…傘もささずに。
438涼宮ハルヒのループ:2007/10/22(月) 15:14:29.01 ID:bXyWUfxH0
「…もう少しはやくいけばいいものを。ま、俺も変わらないか」
 俺は長いその登校の道を向かう。昨日と変わらぬ今日、今日と変わらぬ明日。
 それは今に始まったことではない。
 最近は涼宮ハルヒのおかげで俺の日常は変化しはじめているのは確かなわけだが。
 学校に到着し、いつものように窓側の席に座る。欠伸をし、荷物を置く。
 しばらくするとあいつの声が聞こえてくるのであろう。

「キョーン!!」

 ほらきた。
「キョン!!昼休み部室にきなさい!早速仕事よ!」
「仕事といってもなにをするんだ?ロクにやることもないのに」
「なにいってるの!早速街の不思議探検に繰り出すんだから、そのための前調べよ!」
「そんな簡単に未来人や超能力者やら宇宙人が出てきたら誰も苦労はせん」
「いいからきなさい!!こなかったら罰金、いや死刑なんだから!」
 どうやら俺の言葉はまったく理解されていないようだ。
 とここでおもったのだがこのやりとり昨日とまったく同じではないか?昨日…いや夢の出来事だろう。
 なんとかパラドックスっというやつか?
 いやいや何を言い出す。
 おれまでハルヒと同じ事を言い出してしまうということか?

「キョン君のおかげで涼宮さんも元気になってくれてよかった。あんな笑顔私達には見せたこと無いもの」

 休み時間、そういって話しかけてくる朝倉さん。
 昨日のまったく不明な夢のせいか、どこか身構えてしまう。
 いけない、いけない。
 俺の目の前にいる朝倉さんはなによりも皆のためを思ってクラスをまとめあまつさえ、
 関わらなければ良い涼宮ハルヒの面倒まで見ようとした人だ。
 こんな人を敵視してしまっては俺の回りは敵だらけになってしまう。
439涼宮ハルヒのループ:2007/10/22(月) 15:15:54.54 ID:bXyWUfxH0
「…おい、ハルヒ…なんだこれは?」
「あーそれ?私達のホームページにみくるちゃんの秘蔵写真をのっけようとおもってね。きっとみんなアクセスしてくれるはずだわ!!」
「本人の許可とってないだろう!だいたいなんだこの写真は」
「いいじゃないの!みくるちゃんだって私達SOS団の立派な部員だわ。部の活動のためならいくらでも脱いでくれるはずなんだから!」
「お前が決めるな!」
 …このやりとりも昨日確かにやったはずだ。そして俺はこの後、この写真を別フォルダにいれかえておいておいたはずなのだが。
「あーせっかくいい作戦だと思ったのに」
 俺はなんだか胸にあるもやもやを振りはらうことができないでいた。

「私はそろそろ帰りますね。お疲れ様です」
 朝比奈さんはハルヒがいないにもかかわらずまめにコスプレのメイド衣装を着てくれている。
 俺としてはそれでもかまわないわけなのだが…その格好、昨日もきていなかっただろうか?
 まぁ一日中きていただけではない。洗わなかったとしても汚くもなんとも無いのだが。
「では今日はお開きですね」
 古泉とやっていたオセロ…これも昨日と同じ光景だ。打つ手、攻める手が同じ。
「…なぁ、古泉?昨日もオセロやっていなかったか?」
「昨日ですか?えーやってはいなかったはずですね。昨日はバイトがありましたし」
「そうか…」
「どうかしましたか?」
「いや、なんでもない、忘れてくれ」
 古泉は荷物を持ち立ち上がると扉の前までいき、そして足を止める。
「昨日と今日が同じようなことは今の世界では不思議ではありません。
 それが悪いとはおいいませんが、今、涼宮さんがあらわれて昨日と違う今日が出来ているとはおもいませんか?」
「…退屈はしなくはなったが、そのおかげで疲労が倍増した」
「ハハハ。それもそうですね。では」
 部室を出て行く古泉。
440涼宮ハルヒのループ:2007/10/22(月) 15:18:09.32 ID:bXyWUfxH0
「…さて、俺も帰るか」
 ふと気がつくと、空を覆っていたあつい雲は晴れ、オレンジ色の綺麗な夕焼けがあたりを照らしている。
 この風景…昨日の夢と同じ。
「まさかな…」
 俺は下駄箱をあける。下駄箱から落ちてくる手紙が一枚。
「…」
 そこで俺は言葉を失った。
 昨日と同じこと。夢…夢なのかどうかは定かではないが、繰り返している可能性があるとここでようやく俺はさとった。
 手紙をあけてみる。
 そこにかかれているのは確かに昨日と同じ文字、内容も同じだ。
「…」
 夢と同じならばここで俺は廊下を歩くと朝倉さんに出会い…刺される。
 つばを飲み込む。
 まさかまさかと朝からずっと思ってきてはいたのだが…どうやらそうはいっていられないようだ。どうしたものか。
「…」
 俺は長門がいうようなことを信じていない。
 だがあの生生しい夢を見てしまっては少し気が引けるのも事実だ。
 俺は教室に向かう道を遠回りでいくことにした。
 夕日の光が廊下に差し込む。
 長い廊下…もう下校の時間なのだろうか、学校に人の気配は感じられない。
 ただ俺の歩く足音と長く伸びた影がオレンジの陰に照らされながらあるのみだ。

「!」

 俺はその姿を見て足が止まる。逆光で顔は見えないが口元は微笑んでいるその女子の姿。
 いつもならこちらも微笑んでしまうが、今は違う…その笑顔は恐怖以外のなにものでもない。
 なぜ?どうして?彼女がここにいるのか。
441涼宮ハルヒのループ:2007/10/22(月) 15:19:22.03 ID:bXyWUfxH0
「あ、朝倉さん…どうしてここに?」
「どうしちゃったの?キョン君。そんなおびえた声で」
「いや…ちょっと悪い夢を見て」
「どんな夢なの?」
「朝倉さんが俺のことを殺す夢なんです。そんなことは無いと思っているんですよ。俺らしくないですよね…」
 俺は自分の気持ちを静めるためにも笑っていった。
 それにつられて朝倉さんも笑ってくれる。
 やはりあれは夢…本当にそんなことがあるはずがないじゃないか。
 朝倉さんが俺を殺す?どうして?なぜ?理由など見当たらない。だから殺されるはずが無い。
 そう…すべては俺の悪い夢なんだ。

「…正解」

「え?」
 俺は朝倉さんを見る。朝倉さんの顔は俺の間近に迫っていた。
「…じゃ、死んで?」
 鈍い音とともに、俺に刺さる刃物。
 俺は薄れ行く意識の中で朝倉が笑っている姿だけを見ていた。


「…キョン君、キョン君。朝だよ!あーさー」
 そして俺は三日目のその日の朝を迎える。

442涼宮ハルヒのループ:2007/10/22(月) 15:20:48.13 ID:bXyWUfxH0
以上。
一話終了ということで思った以上に長くなってしまった。
誤字脱字はすいません。
443以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 15:23:37.57 ID:8t3/nZNv0
続きwktk

だけど「朝倉”さん”」?何かの伏線?
444以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 15:24:11.38 ID:LcJNyt9YO

キョンの「朝倉さん」に違和感が……
445涼宮ハルヒのループ:2007/10/22(月) 15:26:41.63 ID:bXyWUfxH0
伏線でも何でもない。間違えた…すいません
446以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 15:38:55.34 ID:QvQkebhU0
447以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 15:56:52.98 ID:jOuv5EpY0
保守
448以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 16:04:33.10 ID:9GUm2UMtO
保守なのね。
449以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 16:04:38.01 ID:dnnqyzGUO
ほし
450以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 16:20:08.86 ID:dnnqyzGUO
ほす
451以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 16:28:31.82 ID:mD4QccojO
452以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 16:38:37.60 ID:9GUm2UMtO
保守にょろ!
453以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 16:47:51.60 ID:Xl1bFulJ0
保守
454以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 16:56:32.42 ID:fKUFf8eT0
hosyu
455以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 17:01:40.44 ID:PVci450B0
禁則事項保守
456以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 17:13:21.15 ID:QvQkebhU0
457以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 17:14:04.02 ID:fKUFf8eT0
ho
458 ◆Nd8mYMKq/E :2007/10/22(月) 17:21:03.23 ID:2JynutFg0
俺が北高に入って早2年と5ヶ月、もう高校3年の秋だ。
この坂道もあと半年ほど登ればサヨナラ、何だか秋風のせいか寂しい気分になる。
教室に入ると、すでに受験色。皆、色んな情報を交換し合っている。
勿論俺も母親の期待に応えるべく大学進学を考えている。
まぁ、そうは言っても谷口と競い合った低空飛行のお陰で推薦入試なぞ、今の俺には無縁の話だ。
ハルヒはああ見えて、勉強は出来るゆえに既に六甲大学への推薦を受けている。
一般入試の受験先を考えていると、ハルヒがやってきた。
3年になってからもこいつとは同じクラス、まさかこいつが俺と同じクラスを願ったなんて事は無かろう。
国木田は3年から理系コースへ、谷口も何を思ったか理系に行った。
「キョン、あんた大学はどうすんの?まさか行けないって事はないでしょうね?」
なんだ、藪から棒に。その「行けない」って言い方は癪に障る。
人に進学の事を聞くときは「行くの?行かないの?」でしょうが、やれやれ本当に毎度疲れさせやがる。
「ねぇ、キョン、聞いてる?」
ああ、聞いているとも。勿論俺も進学は考えている。将来はだな、ほら公務員にでもなるか、
あわよくばどこかの上場会社にでも入れればと考えている。
「はぁ?あんたね、そんな人生でいいの?ちっとも楽しくないじゃない。もっと面白い事考えた方がいいわよ。」
459 ◆Nd8mYMKq/E :2007/10/22(月) 17:21:20.17 ID:2JynutFg0
俺の人生が面白くなろうがならまいが、お前さんに何の関係があるというのだ。
「SOS団から就職組や浪人は出さないから。団長命令として六甲大学に合格しなさい、わかった?」
おいおい、そんな無理を言うなよ。先日の模擬試験の結果で偏差値が50しかないんだぜ。
どう頑張ったところで、65以上の六甲大学なんか受かるわけが無かろう。
天変地異でも起こらなければありえない話だ。
今のレベルで合格出来そうな大学といえば、船で目下に広がる海を越えた阿波大学か背後に迫る山を5つほど越えた日本海大学ぐらいだな。
しかし、下宿となると親にも負担が掛かる、あと少し頑張って甲陽園大学ぐらいには行きたいものだ。
そんな事を考えているうちに、担任がHRにやってきた。
460 ◆Nd8mYMKq/E :2007/10/22(月) 17:22:33.90 ID:2JynutFg0
大学進学の基準にもう一つ気になることがある。
SOS団の団員はそれぞれどこに行くかだ。
古泉は近畿外大を目指すと言っていた。
長門はやはり観察対象が行く大学、六甲大に入るらしい。
まぁ、長門の場合、どこでも希望すれば入れるんだろう。
一学年上の鶴屋さんも六甲大、やはり地元ではセオリー通りの進学コースなんだろうな。
それはそうと今、同じクラスに朝比奈さんがいる。
この朝比奈さんは朝比奈さん(大)でもなければ、朝比奈さん(小)でもない。
朝比奈さん(妹)である。
まぁ、同級なので敬称略でいいのだが、長年呼んだ「朝比奈さん」が抜けない。
朝比奈さんが卒業と同時に、海外の大学へ行き、代わりに朝比奈(妹)が転校してきた。
まぁ、俺は驚かなかったが、ハルヒは鳩が豆鉄砲食らったかのように驚いていた。
もちろん、SOS団に連れ込まれたのは言うまでも無い。
ただこの朝比奈さんはどの時間から来たのか、俺たちと過ごした2年間の記憶は無い。
中身は変わらないのだが。
そして今、俺が一番注目しているのが朝比奈(妹)、ああ、もう面倒だ朝比奈さんで統一。
朝比奈さんが、どこの大学に行くのかそれが一番気になっている。
461 ◆Nd8mYMKq/E :2007/10/22(月) 17:22:50.66 ID:2JynutFg0
授業も終わり、いつものように部室へ向かう。
下級生の団員がちらほら、まぁこいつたちの話はまた今度にしよう。
朝比奈さんは先に来て、部室の掃除をしている。
長門は2年以上居座った同じ場所で本を読んでいる。
俺は朝比奈さんがお茶を淹れて、テーブルまで運んできたときに聞いてみた。
「朝比奈さんは進学はどうするんですか?行くの?行かないの?」これが正しい質問の仕方だ。
「えっとですね、ふふ、禁則事項です。」
え?俺は口に含んだお茶を食道ではなく気管に流し込みかけた。
「冗談です。六甲大学を受けようかと思っています。」
それってやっぱ上からの命令?俺は廻りに聞こえないように聞いてみた」
「それは本当に禁則事項なの。」
そうか、みんな六甲大目指すのか。
この朝比奈さん、my sweet angelと逢えるのも半年か・・・l
462以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 17:23:01.86 ID:9GUm2UMtO
>>458
これ、前に投下された奴じゃない?
463 ◆Nd8mYMKq/E :2007/10/22(月) 17:23:21.17 ID:2JynutFg0
少しまどろっこしい悩みをしていると、いつものようにハルヒがドアを開けて入ってきた。
団長席に座るや否や、俺に向かって言い放った。
「いい、今日からSOS団は特別戦闘体制に入るから。目指せ六甲大よ!」
はぁ?なんだそれは?俺に構うな、今から頑張っても六甲大は到底無理だ。
「あのねキョン!やらずにウダウダ言っても仕方ないの。あんたは六甲大に行かなくちゃならないの!」
何ゆえに?何ゆえに俺が六甲大を目指さなければならんのだ。
そりゃ確かに女子にもモテるし、就職も良いかもしれん。だがなハルヒ、人間には身分相応って言葉がある。
背伸びしても届かないものは届かないんだぜ。
「キョン、あんた本当にそれでいいの?みんな六甲大行くのにあんただけ片田舎の三流大で満足なの?」
勝手に三流大に決めないでくれ。
「それにね、あんたが六甲大に来なければSOS団が作れないじゃないの!」
what?大学でSOS団だと。何を言ってるんだ、こいつは。
大学に行ってまでお前と馬鹿やりたくねぇよ。大学に入ったらな、遊びサークルでも入って、夏は海、冬はスキーでも行って
学園祭は出店でもやってだな・・・・・あれ?なんだ?今と変わらないな。
「つべこべ言わず六甲大にあんたが受かる学力が付くまで、毎日ここで補講するから、わかった?」
「それから下級生は今日からキョンが六甲大に受かるまでコンピ研の部室を占拠すると良いわ。じゃ、今から開始!」
ハルヒの号令とともに下級生はコンピ研の部室へと移動した。
464 ◆Nd8mYMKq/E :2007/10/22(月) 17:23:45.40 ID:2JynutFg0
それから毎日、俺はハルヒとの受験勉強が始まった。
11月の終わりにはハルヒと長門、朝比奈さんまでもが推薦入試で六甲大に合格した。
初雪が降る頃、全国模試で俺の偏差値は60ぐらいまで上昇していた。
もう少しか・・・大森電気店で貰った電気ストーブが今日も悴んだ手を緩めてくれる。
入試過去問題を解き終え、ハルヒがそれを採点してくれる。
そして、俺を見つめて嬉しそうに
「キョン、この点数なら去年の合格点よ。あと少し頑張れば確実に六甲大にいけるわよ」
それから、来週から冬休みになるから、部室はやめて自宅で勉強ね。
キョンの家は妹さんが居て気が散るから、学校が始まるまで私の家でやるから、毎日9時にくる事。」
ハルヒは嬉しそうに解答用紙を俺に付き返した。
465 ◆Nd8mYMKq/E :2007/10/22(月) 17:24:14.87 ID:2JynutFg0
終業式も無事終わり、明日からハルヒの家で朝から猛勉強か・・・
そういえば、俺はハルヒの家に行ったことが無い、どこにあるんだ?
「あんた来た事無かったっけ?あのね・・・」
ハルヒは丁寧に地図を書いてくれた。
翌朝、吐息も凍るような寒さの中、俺は参考書をカバンいっぱいに詰め込み、家を後にする。
歩いて30分、ハルヒの家に到着。
奇抜な家を想像したが、どこの町にもある普通の家であった。
しかし、何か嫌な予感がする。
一呼吸おいて、呼び鈴を押す。直ぐに勢い良くドアが開く。
「さぁ、上がって。あんたの為に特別に部屋を用意してあるから」
ハルヒは嬉しそうに俺を家に招きいれた。
通された部屋は机以外何も無い。時計すらない。カーテンは閉じられ、いや、きっとその窓の向こうの雨戸も閉まっているのではないか?
電気を点けなければきっと真っ暗なはず。
「いい、キョン。今日から2週間ここで頑張るのよ。それとあなたの行動は全て私の管理下に置かれているから勝手に人の家をウロウロしない事。トイレも許可を受けてからね。あと、携帯は没収。」
おい、俺は刑務所に入った覚えは無いぞ。それに時計すら無いとはどういう事だ?
「時計が有ったら、昼飯とかお茶とか言い出すでしょ!だから無くしたの。私の時間配分どおりやれば良いから。」
466 ◆Nd8mYMKq/E :2007/10/22(月) 17:24:34.48 ID:2JynutFg0
予感は的中した。が、この怪力女から逃げられない事は既に学習済み。俺は嫌々ながらもこの状況を受け入れざるを得なかった。
ハルヒの言うままに、問題を解いたり、解法を聞いたり。
何時間ぐらい経ったのだろうか、時間概念を消されたこの部屋では己の腹具合だけで全てをさとらなければならない。
ハルヒが一旦、部屋から出て行った。
問題を黙々と解く俺。ふとペンを止め、考え込んだ。
467 ◆Nd8mYMKq/E :2007/10/22(月) 17:24:54.28 ID:2JynutFg0
俺はこれで良いのか?
ハルヒに半強制的に針路を決められている。
もしかすると、他の大学に行くと俺の人生の伴侶が居るかもしれないというのに。
大学に入って、就職までハルヒに言われるがまま・・・
まてまて、そんな事は絶対にありえん。
俺の自由意志はどこに行った?俺は一体何者なんだ?いや、者ではなく物なのか?
段々と自閉的な思考の渦にはまっていったその瞬間、ドアが開いた。
ドアから顔だけ覗かせたハルヒは
「キョン、その問題が解けたら休憩にしましょう。」と。
おお、昼飯か。腹も減ってきていた、腹時計は正確だった。
「今日はオムライスね」
何度かハルヒの作った飯を食ったことがあるが、こいつの飯は美味い。そこらの定食屋顔負けの美味さである。
問題を解き終え、テーブルを片付ける。ハルヒがトレーを持って再び入ってきた。
余程腹が減っていたのであろう、特盛サイズのオムライスを余すことなく食べきった。
いつもならココから気だるい気分で、昼寝をする訳だが、今はそうもいかない。
何せ目の前にハルヒが居るわけで・・・
468 ◆Nd8mYMKq/E :2007/10/22(月) 17:25:28.73 ID:2JynutFg0
「キョン、ご飯が済んだら少し休憩して続きを始めるわよ」
また囚人の始まりだ。
そう考えると同時に問題が配られる。それをまた黙々と解く。
人間の思考というのは不思議なもので、必死に問題を考えているにも拘らず、瞬間的に他の事を考えたりする。
そういえば、さっきからハルヒ以外の声や足音が聞こえない。親は居ないのか?
しかし、この事を尋ねたら、きっとハルヒは集中力が足りないと俺を批難するだろう。
俺は再び、問題に集中した。
途中、一度だけトイレに経ったが、トイレは部屋の前にあり、窓は暗幕で閉ざされていた。
「開けるな」
ご丁寧にも俺に太陽を拝ませないつもりの様だ。
廊下もこの場所からは日は差さない。
淡い黄色を発色する電灯だけが俺の存在を明らかにしている。
そして廊下には俺を閉ざしたかのように椅子が置かれている。
単調ながらも次から次へと襲い掛かる英単語や数式、年号をバッサバッさと切り倒し
LVが上がる音が聞こえそうなぐらい俺は打ち込んだ。
469 ◆Nd8mYMKq/E :2007/10/22(月) 17:25:55.68 ID:2JynutFg0
さて、今何時だ?
昼飯で満たされた腹はまだ空いていない。
夕食は家で食べられるんだろうな。このまま監禁なんてまっぴら御免だぜ。
そんなことを考えたのがいけなかったのか、ハルヒが俺に問いかける。
「晩御飯はパスタでいい?」
本当は別のことを言いたかったのだが、何故か二つ返事してしまった。
そして昼飯と同じくハルヒが大盛パスタを運んできた。
ハルヒも一緒に食事を取るのだが、今日は物静かだ。何も語らない。
こうもハルヒが静かだと気味が悪い。
「何?足りない?おいしくない?」
いやいや、このパスタは絶品だ、俺は久しくこんなパスタを食った覚えが無いとゴマをする訳ではないが、本音じみた事をこれ以上は無理というぐらいの笑顔で答える。
「あっそ、ならもっと美味しそうに食べなさいよ」少し不機嫌なハルヒ。覚られたのか?
俺がパスタを平らげて少し安穏とした時を過ごしていると、遠くでチャイムが聞こえる。
ハルヒは直ぐに部屋を飛び出して行った。
親でも帰ってきたか?
数分後、俺はドアから入ってくる奴に驚愕する。
いや、人に驚愕したのではなく、俺が置かれた状況に驚愕したのだった。
470以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 17:28:02.16 ID:QvQkebhU0
支援
471 ◆Nd8mYMKq/E :2007/10/22(月) 17:28:46.60 ID:SUVRDhKT0
「どうも、元気そうで何よりです」、ドアの向こうになんと、古泉が居た。
古泉は大きなバッグを二つ携え、部屋に入ってきた。
「涼宮さんに頼まれて、あなたの家まで行ってたのですよ。」
何をだ?何しに俺の家に行ったんだ?俺の家が神人にでも潰されそうになったか?
「いえいえ、実はこれあなたの荷物です。お母様に頼んで着替え用意してもらいました。」
おい、なんで着替えがカバン二つも必要とする?
「さぁ、それは涼宮さんに聞いていただかないと何とも・・・・」
目を細め、溢れんばかりの笑顔で古泉は答えた。
そして、コーヒーカップを3つトレーに乗せたハルヒが入ってくる。
「古泉君にキョンの家から着替え貰ってきた。とりあえず1週間分ぐらい。お正月は帰ってもいいから」
なんですと?何故俺は今日からお前ん家に泊まらねばならんのだ?答えろハルヒ。
「行き帰りの時間が無駄でしょ。往復で1時間、そんな時間が有れば問題10問はこなせるわ。
だから今日からキョンはここで勉強よ」
おいおい、これって軟禁だよな?古泉、俺の人権はどこに隠した?
「あなたには是非、六甲大に行って貰わなければならないのです。分るでしょう?」
何故だ?
「決まってるじゃない、SOS団の為よ!」とコーヒーを啜りながらハルヒが横槍を入れる。
すかさず古泉が「まぁ、そういうことですね、あなた自身が一番分っている事です。」

ハルヒの機嫌を損ねないためにも俺は六甲大へ行かなければならなくなった。




バーボン食らった
続きは次回
472以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 17:33:23.43 ID:QvQkebhU0
473以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 17:36:40.70 ID:fKUFf8eT0
GJ
474以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 17:45:48.83 ID:XNluY5ALO
乙、続きが楽しみだ
475以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 17:49:53.94 ID:uiKydcnJO
476以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 17:50:01.20 ID:OP8x5tb/0

保守
477以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 17:51:25.91 ID:oAEZKacmO
おい!現役で1011を超えたスレがあるぞ!

【福山・柴咲】ガリレオ File8【東野圭吾】
http://ex21.2ch.net/test/read.cgi/tvd/1192547788/
478以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 17:58:46.33 ID:fKUFf8eT0
すごいな
479以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 17:58:53.44 ID:HFX9q/ej0
保守
480以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 18:08:21.17 ID:dnnqyzGUO
481以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 18:14:03.09 ID:Rv+HHLjU0
482以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 18:16:43.63 ID:OP8x5tb/0
483以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 18:17:17.42 ID:Y4RdUSfgO
484以下、VIPにかわりまして名無しがお送りします。:2007/10/22(月) 18:27:23.48 ID:HfV8fcLJ0
485以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 18:28:47.08 ID:Y4RdUSfgO
486以下、VIPにかわりまして名無しがお送りします。:2007/10/22(月) 18:30:52.70 ID:HfV8fcLJ0
>>471
ヨッタ神戸大w
ちなみに推薦もセンターあり

お疲れ
487以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 18:37:29.77 ID:rhM7Akj/O
488 ◆Nd8mYMKq/E :2007/10/22(月) 18:41:22.20 ID:SUVRDhKT0
色調の存在する閉鎖空間で俺は問題と格闘している。
一体、今が何日の何時か分からない。
多分、6日目のはず。
何故多分とかといえば、俺が5回眠ったからである。
太陽が恋しくて堪らない。
しかし、ここから出てゆくことは許されない。
脳のバックグラウンドでそんな事を考えつつ、問題を解く。
ハルヒが切り出した。
「キョン、模擬試験するわよ。いっとくけど、模擬だけど実戦だとおもってやるのよ。」
今からかよ!飯はどうした?お茶は出ないのか?
ここに軟禁されてから俺の楽しみはそれしかない。
「試験が終わったら食べさせるわよ。だから頑張って。」
そうハルヒは俺を見据えて呟いた。
489 ◆Nd8mYMKq/E :2007/10/22(月) 18:41:59.85 ID:SUVRDhKT0
「いい、今から60分づつ3教科のテストよ。休憩は15分づつ。もし、これで合格点を取れなかったら
後半の合宿はもっと厳しくするから」
おい、今でも充分なぐらい厳しいと思うんだが?
「じゃ、はじめるわよ」
そういって、ハルヒは俺に問題と解答用紙を配った。
「時間は60分、30分過ぎて出来たら休憩してもいいわ。名前は必ず書く事。じゃ、国語からはじめ!」
ハルヒの声と同時に俺は鉛筆を走らせる。
お、この問題は前にやったことがある。あ、これもだ・・・・。案外、記憶に残っているもんだな。
次から次へと問題を解いてゆく、まだどこも躓いていない。
最後の漢文問題で一瞬筆が止まったが、解答用紙を見るとペンが動き出す。
なんだこれは?この鉛筆はホーミングモードにでもなっているのか?
そして問題を全て解き終えた。
顔を上げるとハルヒがこっちを見ている。
「あんた、カンニングしていないでしょうね?」
へへ、ハルヒにしては面白い冗談だ。俺とお前以外に誰がここに居るというのだ。
「じゃ、解けたんで休憩するわ」という俺にハルヒはこういった。
「あんた、確認し直しなさいよ、それにまだ20分しか経ってないから。」
なんですと?まだ20分・・・・信じられん、いつ俺に時間を止める能力がついたんだ。
仕方が無い、見直すか。
490 ◆Nd8mYMKq/E :2007/10/22(月) 18:42:19.83 ID:SUVRDhKT0
もう一度、問題を解く。間違いない。これはもしかすると満点じゃないか?
ハルヒ、この調子なら一気に出来そうだ、あとの2教科を直ぐに配ってくれ。
やる気が出た俺をもう誰も止められやしない。
なんだこのやる気は。
今まで感じたことの無いやる気だな。
そうして俺は残り2教科を解き始める。
うーん、自画自賛ではないが俺の学力は飛躍的に伸びているのかも知れん。
問題を解き終え、ハルヒに渡す。
ハルヒは直ぐに採点に入る。
少しの間の沈黙、赤ペンを走らせるキュキュという小刻みな音だけが響く。
そして、顔を上げたハルヒが俺に言った。
491以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 18:42:47.24 ID:OP8x5tb/0
支援
492 ◆Nd8mYMKq/E :2007/10/22(月) 18:43:27.57 ID:SUVRDhKT0
「やっぱ教える人間が良いとこうまで変わるものね。キョン、3教科で288点、合格よ!」
おお、やった!
ん?俺は喜んでいる。たぶん心の底から喜んでいる。
何故だ?合格すればハルヒとまた4年間一緒なんだぞ。
いいのか俺?本当にいいのか?
得体の知れぬ葛藤が続く・・・・
「キョン、カーテン開けてもいいわよ。それから雨戸も。」
言われるまま俺は窓を開け、外の景色を楽しんだ。
綺麗な夕焼けが見える。
「キョン、晩御飯は外で食べましょう。今日はSOS団全員集まる事になっているから」
ほー、早速俺の合格祝いか、いいねー
「ここまでみんなの協力があったからこの点数なのよ、あんたが全部出しなさいよ!」
なんだと?俺は懲役を喰らった上に罰金まで払わされるのか!
なんだかなぁ・・・・
「さ、いきましょう!」ハルヒは席を立った。
493 ◆Nd8mYMKq/E :2007/10/22(月) 18:44:17.44 ID:SUVRDhKT0
いつもの駅前に到着すると、長門、朝比奈さん、古泉が居た。
「みんな、今日はキョンのおごりだからしっかり食べなさいよ」
ハルヒは駅前のすし屋に入る。
おい、ここの寿司は廻ってないぞ!こんな所で俺が全額とか無理だろ!
すると古泉が俺に耳打ちした。
「心配しないで下さい。ここも我々の管轄内なので大丈夫です。」
そうなのか?それを聞いて俺はほっとした。
「それにここ数日間、あなたが涼宮さんと一緒にいる間、閉鎖空間は一切発生しませんでした。
組織も今回の事を非常に評価しています。なので、もしあなたが白紙で答案用紙を出しても
六甲大には合格できると思いますよ。ま、その必要もなくなりましたが・・・・」
結局俺は人類のためにペンを持っていたわけか。ペンは剣より強し、誰かが歌ってたな。
そして、俺達は腹いっぱいの寿司を頬張った。

店を出てから古泉が切り出した。
「私と長門さんは少し話がありますので、ここで失礼します。」
朝比奈さんも今日は他の用があるらしい。
「じゃ、ここで解散ね。明日は大晦日なんで23時に集合よ!初詣に行くから。」とハルヒ。
今日は30日か・・・・やっと時間が戻ってきたぜ
みんな頷き、笑顔で別れる。
494 ◆Nd8mYMKq/E :2007/10/22(月) 18:45:09.88 ID:SUVRDhKT0
俺とハルヒは寒空の下を並んで歩いた。
「ねぇ、キョン。やれば出来るって分かった?」
ああ、俺は超人だからな
「あんたね、そんな風に思っていると足元掬われるわよ」
冗談だ。でもハルヒ、ありがとうな。
「はぁ?何言ってんの!私は団のためにやっただけだから!」
そういうハルヒの頬は少し赤く染まっていた。ような気がした。
「ねぇキョン、六甲大に合格できそうで嬉しい?」
え?そりゃまぁ良い大学に行けるってのは嬉しいさ。
「六甲大に行ける事が嬉しいの?それとも私と同じ大学に行ける事が・・・・」
ん?なんだって?聞こえないぞ?
「聞こえてるのに聞こえないふりするなんて卑怯よ!」
495 ◆Nd8mYMKq/E :2007/10/22(月) 18:46:55.69 ID:SUVRDhKT0
そう言いながらハルヒは俺を肘でつっつく。
いつもなら俺の息が止まるほどの強さなのだが・・・

「ああ、お前と一緒にまた4年間居られると思うだけで俺は嬉しいぜ」

その一言を言い終えたとき、ハルヒの頬を小さな星の欠片が伝い流れたように見えた。
「キョン、本当に頑張ったね。良かった。」
ありがとう、お前のお陰だ
「まだ、合格したわけじゃないんだから。気を抜かず頑張るのよ」ハルヒは反対を向いて呟く。
ああ、分かっているさ。
「ねぇ、キョン、これ合格のお守り」
そういうとハルヒは俺に抱きつき背伸びをした・・・・

閉鎖空間から開放されるときのスイッチはいつもこれだ・・・・
空にはいつもより多目の星が輝いていた。




涼宮ハルヒの願望 おわり


次回、涼宮ハルヒの卒業、読んで(by長門)
496 ◆Nd8mYMKq/E :2007/10/22(月) 18:48:42.11 ID:SUVRDhKT0
>>486
サーセンwwwwwwww
共通一時世代なんで許して下ださい。

支援保守各団員の皆様、ありがとうございました。
この調子で次回も駄作ってみます。
497以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 18:51:16.97 ID:b0U6XKabO
うわっ甘っ、GJ
俺も今日返ってきた模試の結果が良くて浮かれてるわ
498以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 18:51:30.94 ID:QvQkebhU0
499以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 18:53:17.49 ID:OP8x5tb/0
500以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 18:55:06.82 ID:Xl1bFulJ0
乙!
最後の最後でキョンがちょっとだけ素直になる良かった
続きwktk!
501以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 18:55:09.80 ID:rZ+tGnb8O
GJ!
ほどよい甘さで良かったよ
502以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 18:55:53.02 ID:Y4RdUSfgO
んん…もうっ!「。」が無ければもっと良かったのです。
ふん、お疲れさんだ!
503以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 18:57:18.13 ID:SUVRDhKT0
ずっと前のスレで長編は下書き書いてからって指導してくれたお陰で
全部書き上げられました。
ちょっと回りくどいし、最後は端折った感がありますが、懲りずに書くんで
また宜しくお願いします。

悪いところもあれば教えてください。
肥やしにします。
504以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 19:02:25.12 ID:XNluY5ALO
よかった、乙!
神戸大は夢のまた夢orz
505以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 19:03:30.22 ID:cvklCucH0
面白かったGJ!
ハルヒ家庭教師ネタは結構あるが、こういうのは初めて見た。


俺も近々60レスほどもらうかもしれん……
506以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 19:05:03.84 ID:MpKdnfOO0
>>505
そん時は支援させてもらうから、予告スレに書き込み頼むぜ
507以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 19:07:50.38 ID:rbbj0sS50
>>505
60レスとか俺にとっては夢のまた夢orz
508以下、VIPにかわりまして名無しがお送りします。:2007/10/22(月) 19:09:33.45 ID:HfV8fcLJ0
>>503
お疲れ
皆センターも通ったという事で…
すし屋あったけ? どーでもいいやw

>>505
長編に期待


読書の秋保守
509以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 19:20:07.36 ID:OP8x5tb/0
510以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 19:20:08.86 ID:SUVRDhKT0
保守
511以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 19:28:00.99 ID:Rv+HHLjU0
ほしゅ
512以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 19:39:53.19 ID:jOuv5EpY0
保守
513以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 19:40:13.78 ID:8lKPBEIo0
514以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 19:47:36.15 ID:8lKPBEIo0
ほ9
515以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 19:57:39.22 ID:jOuv5EpY0
保守
516以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 20:04:48.10 ID:id7Mh5ADO
「ウソツキ」の続きが気になる‥‥
517以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 20:17:25.95 ID:8lKPBEIo0
518以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 20:24:01.63 ID:OP8x5tb/0
覆水盆に還らずはまだかなー
519以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 20:26:18.81 ID:btMZ0C3P0
保守
520以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 20:30:01.92 ID:Rv+HHLjU0
ここらで一発
バカップル保守
521以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 20:32:57.47 ID:6GZtzRVb0
妹「キョンくーん、はさみかして〜」
キョン「いいけど、何につかうんだ?」
妹「キョンくんとハルにゃんの仲を引き裂くのに使うの〜」

キョン「!!!」
522以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 20:38:10.37 ID:OP8x5tb/0
523以下、VIPにかわりまして名無しがお送りします。:2007/10/22(月) 20:40:22.62 ID:HfV8fcLJ0
>>521
でっていうwww
524以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 20:47:11.26 ID:BI2fYd3K0
保守
525以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 20:50:18.60 ID:MpKdnfOO0
陰謀までしか見ていない俺には、阪中の人物像が口調からして小太り女にしかイメージできない
526以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 20:51:07.88 ID:Y4RdUSfgO
>>518
すまん。もう少し時間くだされ
527以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 20:53:03.76 ID:8lKPBEIo0
>>525
ワロタwwwww
528以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 20:53:46.41 ID:rwWK5fmP0
キョン「なあ、古泉。俺たち友達だよな?」
古泉 「ええ。僕はあなたと友人関係にあると思っていますよ」
キョン「そうか。…ありがとうな」
古泉 「どうかしたんですか?あなたがこんな事を言い出すとは」
キョン「何でもない。ただ、ふと気になっただけだ」
古泉 「この友人関係はいつまで続きますかね」
キョン「ずっと続くさ。俺たちが死ぬまでな」
古泉 「ふふ、と言うことは、僕はあなたと涼宮さんの結婚式の出席できるんですね」
キョン「バカか。あいつとそんな関係でもないし、なる予定もない」
古泉 「まあ、今はそういうことにしておきましょう」
キョン「どういう意味だ?」
古泉 「それは自分の心に聞いてみてください。僕は今から、祝辞を考えなければいけませんので」
キョン「誰と誰のをだ?」
古泉 「世界で一番素敵な女性と僕の一番の親友のものですよ」
キョン「できたら見せろ。何か嫌な感じがする」
古泉 「今でなくとも、将来必ず見せて、いや聞かせてあげますよ。涼宮さんと共に」


なんとなく保守
529以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 20:57:47.42 ID:p9c6u/Qa0
勝手に>521の続き

妹はハサミを手に取ると、不適に微笑んだ。
「おいおい、あまり怖い事言うなよ。」

苦笑いした俺に、妹はおどけて見せた。


――数日後の深夜、俺の携帯が震えた。

「キョン、助けて、 キョン――」
「ハルヒ!? どうしたんだ!?」

携帯の向こうではジョキジョキと音が聞こえる。 俺は、必死にハルヒを呼び続けた。

「……キョン、君?」
「ハルヒ!? 大丈夫か!?」
「邪魔者は消したよ。 次は朝比奈さんだね……。」

受話器の向こうからは、妹の声がした――彼女は、笑っていた。

終わり
530以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 20:59:30.92 ID:QlHPcVkCO
サザエさん×らきすた×ハルヒというカオス過ぎる夢を見た保守
オチが酷かった
531以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 21:00:28.92 ID:MpKdnfOO0
>>529
ちょwwwwwwww
532以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 21:02:42.81 ID:wmvDePUC0
「ねぇちょっとキョン!チョココロネはどっちがあたま?」
「ん?さぁな。太いほうじゃないか?そっちからかぶり付くのが好きだな」
「え〜絶対細いほうよ!細いほうがあたま!」
「なぜだ?」
「だって帽子みたいじゃない!」
チョココロネを被ったハルヒをしばし想像
「そんなもん被ってるヤツは真性のアホだろ。
 だいたいチョコが垂れてきて顔中チョコまみれになるんじゃないか?」
「そんなチョココロネは嫌い?」
「ん?・・・ん〜とだな・・・」
「なんなら太いほうからかぶり付いてみる?」
「・・・・・・大好き・・・かな」


「国木田・・・バレンタインって・・・心が痛いな・・・」
「じゃあ代わりに保守しとくよ」
533以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 21:05:08.84 ID:miqdHLR30
ハルヒ「ちょっとプリン!あたしのキョン食べたでしょ!?」
534以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 21:07:57.53 ID:OP8x5tb/0
ハルヒ「ちょっとチョン!あたしのキムチ食べたでしょ!?」
535以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 21:08:05.48 ID:jOuv5EpY0
>>533
このネタ何回目か数えたくなってきたw
やらないけど。
536以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 21:08:48.87 ID:Y4RdUSfgO
>>529
突っ込むが、妹は朝比奈さんをみくるちゃんと呼ぶんだぜ。
537以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 21:10:08.11 ID:hwvt0xzgO
<`∀´>「キムチと聞いて遥々来たニダ」
538以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 21:17:02.51 ID:p9c6u/Qa0
>533

北高七不思議 「プリン」

今は使われていない旧校舎の部室棟の一室に、冷蔵庫が在るという。
電源も通っていないはずなのに、その冷蔵庫だけは……動いているんだ。
そして、そのプリンは……人間の肉の味がするんだって。

「もう、やめてよ! こわいじゃんか!」

女生徒は、連れ添った男子生徒をぽかぽかと殴る。

「はは、何も出やしないって。 第一、何処の教室にもカギがかかってるんだから。」

――二人は、部室棟の奥へと進んでいと、奥のほうに、扉の開いている部屋が見えた。
…文芸部室と書かれている。

「ね、ねえ、ヤバいよ! 帰ろう!」
「だ、大丈夫さ、ちょっと覘いてやろうぜ。」

二人が部屋の中を覘くと、冷蔵庫が低くうなっていた。

「やだ、やだ、帰ろう、嫌!」
「はは、大丈夫さ! ほら、何も――。」

冷蔵庫の中には、真っ赤な色をしたプリンが入っていた。

おわり
539以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 21:21:28.55 ID:BO0efmIR0
koeeeeeeeeeeee
540以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 21:23:23.13 ID:8lKPBEIo0
541以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 21:28:06.69 ID:WM4uA/H60
プリン怖いよプリン

http://www25.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/3481.html
の続き投下します。だんだん壊れなくなってきた。
8レスぐらいの予定ですが、行数が多いので多少上下するかも。
542長門が男子生徒になってしまったようです4(1/8):2007/10/22(月) 21:29:00.96 ID:WM4uA/H60
「あーもうなんで二人ともずーっと無言なの!?」

ハルヒの苛立ちも虚しく俺の耳元に響くだけで、盗聴器はうんともすんとも反応してくれやしなかった。
故障のケースも一応考えてはみたのだが、遠目から見ても
長門と朝比奈さんが話している様子など微塵も見当たらなかった。
ただただハルヒの怒りのボルテージがあがるだけで、
俺は限界まで膨らんでいく風船がいつ割れちまうかひやひやするような思いで
長門にひたすらテレパシーを送り続けた。なんでもいいからなにか話題を作れ長門。
そこから少しずつ本題へ移っていけばいいのだから。
しかし、皮肉にも霊媒師でもなんでもない凡人である俺の念など届くはずもなく、
というかあいつは同じ宇宙人の電波くらいしか受信できないだろう、
どんどん距離を意味なく進んでいくだけであった。

曲がり角を曲がると、ちょうど朝比奈さんが住んでいるアパートが見える。
古くもなく、かといって新しいわけでもないいたって普通のアパート。
長門は高級マンションに住まわしてもらっているし、古泉の住んでいるところも
なかなかのところだったように思える。
わざわざ未来からこんな昔にやってきてクソ面白くもないハルヒの観察など
やらされているのだから、もう少し豪華そうな居住スペースくらい与えてやってもいいじゃないかと
思うが、もしかして朝比奈さんがいた未来は財政面が苦しかったりするのだろうか?
ってそんな未来の日本経済などどうでもいいのだ、所詮俺には関係のない話だからな。
543長門が男子生徒になってしまったようです4(2/8):2007/10/22(月) 21:29:35.06 ID:WM4uA/H60
いつもはそこの曲がり角を曲がるときに朝比奈さんとは別れるのだが、
今日は長門が「送る」と言っているのだから、まだ別れるまでには距離はある。
しかし送ると言ってもせいぜいアパートの手前ぐらいまでだろう。そこまで余裕があるわけではない。
予想外の長門のじれったさに俺が焦っていると、ようやく盗聴器からかすかな声が聞こえた。

「来たわよ!」

さっきまで俺にまで伝染しそうなくらい負のオーラ全開だったハルヒが、
待ち望んでいた変化の訪れにぱっと顔を輝かせる。
よくもまあそう簡単に感情を切り替えられるな。長門にも少しわけてやれよ。
そうすればもう少し地球も平和に回れるだろうよ。

『話がある』
『ふえっ…!?あのう…今日、ですか?』
『そう、こっち』

朝比奈さんの了解を得ないまま長門は腕をぐいぐいとひっぱっていく。
なかなか俺の言っている通り強引にやってくれているようだが、少しやりすぎだったかもしれないな。
朝比奈さんがふえーと素っ頓狂な声をあげて怯えている。
544以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 21:29:48.68 ID:OP8x5tb/0
しえん
545長門が男子生徒になってしまったようです4(3/8):2007/10/22(月) 21:30:02.96 ID:WM4uA/H60
『え、えっと、あのう、わたし何か悪いことでもしちゃったんですかぁ…?』
『していない』
『え、えぇ〜…じゃあ、どうして…』
『僕の個人的な話』
『長門くんの…?』
『そう』

話の内容が悪いことではないことに安心したのか、長門の返答を聞いて朝比奈さんは落ち着きを取り戻して大人しくなった。
しかしまだ長門の手には朝比奈さんの腕が握られたままである。
朝比奈さんは安心すると途端に鈍くなるというかぼーっとするような傾向があるようだから、
腕を握られっぱなしなことにも気付いていないようだ。正直うらやましいぞ、長門。
俺も朝比奈さんからの不可抗力の密着はあったものの、
自主的には隣で並んで歩くぐらいしかしたことがないぞ。
少し身体を近づけてみたらぱっと避けられたもんだから、手を握るなんてもってのほかだ。
ハルヒ的にはそんなことしたら死刑だしな。
そう考えると映画撮影のときの古泉は仕事感覚とはいえ抱えあげたり、
手を重ね合わせたり色々と美味しい体験をしているではないか。
きっとあの時の俺の忌々しいゲージはマックス飛び越えて地球にヒビが入ってたな、
俺が小学生のときのバイブル星のカービィスーパーデラックスでそんなミニゲームがあったが、あんな感じ。

どちらかといえば苦い部類に入る思い出を思い返しているうちに喫茶店に到着したようだ。
俺が両手で数えても指が足らないくらい奢らされている喫茶店である。
バイトもしておらず、上流家庭でもない俺はいつもこの
不定期かつ不条理な奢りによって小遣いのやりくりに悩まされている。
どうやっても五人分の会計をひねり出すには足らなすぎるからな。
おかげさまでお袋への借金はたまる一方である。とても申し訳ない。この場で謝罪しておこう。
546以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 21:30:28.93 ID:OP8x5tb/0
しえん
547長門が男子生徒になってしまったようです4(4/8):2007/10/22(月) 21:30:35.97 ID:WM4uA/H60
長門はようやくそこで朝比奈さんの腕を解放し、店内へ入っていった。
朝比奈さんもそれに続いて入っていく。俺たちも入っていきたい気持ちは
やまやまだったのだが、喫茶店もそれほど広くはない。
もし、朝比奈さんに見つかれば、やはり少なからずは不審に思われるだろうし、
俺に助けを求めるような視線を送られたりしたら困る。
俺は朝比奈さんのあのすがるような目にめっぽう弱いのだ。
あの目には長門との約束をなんなく破れそうなくらい悩殺力が高い。俺には効果抜群なのである。
それぐらいヤバイ。そうなっては俺の人間性が疑われてしまいそうなので、
事前にそうなるのを防ごうというわけだ。
だから、今あの二人の状況を知る術はこの盗聴器にしかない。
頼むからまともに会話してくれよ、長門。

しばらくして、注文をとりにきたウエイトレスと思しき女の人の声が聞こえてくる。
なんだか聞き覚えのあるような声だが、気のせいだろうか。
少し気になって、隠れていた陰からガラス張りの窓に顔を覗かせて見てみると、
そこにはあの長門のお仲間の宇宙人、喜緑さんがいた。
そういえば、前に佐々木ご一行に半分無理矢理この喫茶店に連れてこられたときに、
ここで働いていたような気がする。別にそんなに働く必要もなさそうだが、
まだバイトは続けていたようである。

思わずぼーっと見ていると喜緑さんと目があってしまった。
幸い、ガラス窓に背向けて座っている朝比奈さんと顔をあわせることはなかったのだが、
俺は慌てて顔をひっこめて影に隠れた。ハルヒに、「一体何やってんのよ」と
睨まれたが、それを無視して盗聴器に耳をすませる。

『…あ、喜緑さん、ですよねぇ』
『前は色々とお世話になりました。さっき、そこの入口のほうに
涼宮さんたちを見かけましたけど、また何かご活動でもなさってるんですか?』
『えっ!ほんとですかあ?』
548以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 21:30:58.41 ID:p9c6u/Qa0
私怨
549以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 21:31:08.75 ID:OP8x5tb/0
しぇん「
550長門が男子生徒になってしまったようです4(5/8):2007/10/22(月) 21:31:23.78 ID:WM4uA/H60
思わぬ喜緑さんの発言に、ギクリと心臓が飛び出しそうになり、冷や汗が出た。
隣でハルヒがあんたのせいじゃないといわんばかりに力いっぱい睨みつけてくる。
確かに俺のせいなのだが、そこは喜緑さんがスルーしてくれてもよかったのではないだろうか。
俗にいう空気読めないというやつである。なんというKY。あれ最近AYとかいう新語が出てきてるよな、
頭弱いの意味で。最近の長門にピッタリなんじゃないか?ってどうでもいいでしょそんなこと。

『でも、店に入ってくるような雰囲気ではなかったですから、
もうどこかへ行かれたのかもしれませんねえ』
『ふえー…そうなんですかぁ…』

残念そうな朝比奈さんの声が聞こえると同時に、俺の肩の力も一気に抜けた。
なんだかどっと疲れたような気がする。というか喜緑さん、確信犯だったんですか。
別に空気読めないんじゃなくて読まないんだな。カマドウマのときもよくわからない人だなと思ったが、
ただひとついえることは彼女の腹の中は真っ黒だということだ。

『それはそうと、お二人とも実は付き合っていらしたんですね』

俺がもし店内で飲み物をすすっていたとしたら多分全部外に噴出していただろう。
いきなり何を言い出すんですか喜緑さん。一応長門のお仲間なんだから、
長門が性転換をしたことももしかしたら知っているのかもしれないし、
一歩譲って知っていないにしても、長門と朝比奈さんが付き合っていないことなんて確実に知っているだろう。
つくづく人をいじるのが大好きな宇宙人なんだろうなあ、きっと。
551以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 21:31:36.99 ID:OP8x5tb/0
しえん
552長門が男子生徒になってしまったようです4(6/8):2007/10/22(月) 21:31:53.37 ID:WM4uA/H60
『えっ!ち・・ちが、違いますよっ!』
『あら、そうなんですか?あまりにもお似合いでしたから、遠目に見ていててっきりそうだとばかり』
『そのうちそのような関係になる予定』
『ふえ?何か言いました?長門くん』
『なにも』

相変わらず長門はギリギリのジョークをかましやがるな。
朝比奈さんも本当に聞こえなかったのかはたまた聞こえないふりをしていたのか。
うふふ、という喜緑さんの本当に楽しげな声が去っていったあと、注文した飲み物が来たようだ。
からから、というストローで氷をかき混ぜるような音が微かに聞こえる。

『それで…話ってなんなんですか…?』
『あなたは男女が行う恋愛に関してどのように思うか』

ストレートだな、オイ。
さきほどの喜緑さんの件もあってか、朝比奈さんはえっ、と少し驚いたような声をあげる。

『えと…その…わたしは、自由には出来ない身ですけど、
お互いが好き合ってる時点で恋愛っていうのは成立してると思うんです。
付き合うとか付き合わないとか、そういう言葉の問題はまた違う気がして…
うぅ〜ん、うまくいえないんですけど、別に気持ちを声に出して伝える必要ってないのかなって
なんだかこういうのって難しいですよねぇ、…あっ!もしかして長門くん好きな子とかできたんですかぁ?』
『え』
『同級生の子とかですか?下級生ってあんまり顔を合わさないから知らない子ばっかりですけど、
そういうのだったら応援します!早く言ってくれればよかったです〜』
553以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 21:31:55.55 ID:OP8x5tb/0
しえん
554長門が男子生徒になってしまったようです4(7/8):2007/10/22(月) 21:32:22.00 ID:WM4uA/H60
まるでにこにこという音まで聞こえそうなくらい朝比奈さんが明るくなる。
いやいやいや。あながち間違っちゃいないがその相手っていうのが朝比奈さん、あなたなんですよ。
そんなことも露知らず長門に朝比奈さんはその相手がどんな人なのかを興味津々で問いかける。
長門の声がまったく聞こえてこないから、とりあえずなんでも首を振ってごまかしておいたのだろう。

『そろそろ出たほうがいいかもしれない』
『あ、もうこんな時間なんですねぇ、なんだかむしろあたしが付き合わせちゃったみたいで悪いです』
『悪くない』

お、とうとうBコースへ移行するようだ。ちょっとここまでくるのにマンネリすぎたから、
なんらかの大きなアクションが起こるといい。とりあえずチンピラ担当の古泉に一応確認の電話をとっておこう。
携帯で電話帳を探しだし、コールボタンを押す。………おや、出ないな。こいつなら2コールあたりで出るのだが。
そうして切ろうと思った瞬間、電話がつながるような音が聞こえた。

「はぁはぁ…、すみません、少し立て込んでて」
「どうしたんだ息切れまでして。大丈夫なのか?」
「いえ、それほどお気になさらず。それで、Bコースですか?」
「ああ」
「ちゃんと役者もバッチリ用意しましたよ。今から向かわせます」
「すまんな、なんか色々頼んじまって」
「ええ、何も遠慮なさらないでください。ではまた、後ほど」
555以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 21:32:49.04 ID:OP8x5tb/0
しえn
556長門が男子生徒になってしまったようです4(8/8):2007/10/22(月) 21:33:12.88 ID:WM4uA/H60
ピッと電話が切れた。通話時間約45秒。古泉にしては簡潔な電話だ。
いつもの多弁なあいつの喋りに慣れているせいか、なんだか物足りないような気がするな。

*

「はあ、そろそろ向こうへ向かわないといけないそうです。新川さん、残念ですがアレはお預けですね」
「その件なら仕方がないでしょう」
「ですよね。けど、あれは卑怯です新川さん。復帰中にPKファイヤーでハメて、
空中↓Aで落とすのは無しっていう取り決めしたじゃないですか」
「そうでしたか?」「そうですよ」

床になげだされた任天堂64。ささっているカートリッジは大乱闘スマッシュブラザーズ。
改めて個人ルールを厳しく取り決めあう新川と古泉。
森はその光景あっけからんとした表情で見つめていた。

「でも結局森さんのピカチュウには負けるんですよね」
「私たちがタッグを組んでも負けますからね」
「森さん今度からピカチュウ以外のを使ってくださいね。実力っていうのは開きすぎていると面白みに欠けますから」

「早く行きますよ新川、古泉。それとピカチュウ以外っていうのは断じて受け入れません」

---
相変わらずペースが遅いなあ。支援ありがとうございます〜。
557以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 21:34:41.43 ID:p9c6u/Qa0
ニンテンww
558以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 21:34:57.89 ID:OP8x5tb/0
おーつ
559以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 21:36:36.74 ID:jOuv5EpY0
長門くんかっこいいよ長門くん。
乙!
560以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 21:37:28.20 ID:pnY6LGknO
乙です!
561以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 21:41:21.57 ID:OP8x5tb/0
おつ
562以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 21:46:21.09 ID:Qxmp8iro0
機関はなにやってんだwww
563以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 21:46:40.60 ID:Rv+HHLjU0
GJおつ!
564以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 21:51:24.34 ID:6GZtzRVb0
うっかりガリレオ見てた保守

10時まであとちょっと
565以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 21:52:21.10 ID:f48JHw0F0
今から投下してもよろしいでしょうか。

ちなみに、キョンの中の人が主役の某ジャンプアニメのパロディです
それを踏まえて、広い心で見てくだされば幸いです
そういうのが許せない人は、スルーしてください
566以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 21:53:06.61 ID:8lKPBEIo0
567以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 21:53:17.19 ID:jOuv5EpY0
>>565
あと8分で投下予告時間。
568以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 21:53:37.65 ID:f48JHw0F0
そうですか、じゃあやめときます
569以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 21:58:48.09 ID:wmvDePUC0
そろそろ?
時間になりましたので投下開始します。
30レス程度になります。投下速度は一分に一レスペースで。


今までの話。
http://www25.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/3499.html


今作「未来人たちの執着」はえげつない表現が出てきますのでご注意下さい。
571以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 22:01:27.77 ID:jOuv5EpY0
しえn
 
◇◇◇◇
 
【一週間前に事故を回避した少年。また事故に巻き込まれ死亡】
 惨劇を目撃した翌日の放課後。俺は谷口が床に引くために持ってきていた新聞に昨日の惨劇の記事が載っていたので、
それをかっぱらって読んでいた。他にニュースがなかったのかそれとも珍しい事件だったためなのか新聞社がどう判断したのか
わからないが、見事に一面トップを飾っていた。上空から落下した看板を写している写真も掲載されている。
もちろんその下に広がる血もだ。生々しい報道写真である。
 昨日その事故に巻き込まれた男子生徒は、やはり先日に俺が助けた奴だった。事故現場にいた目撃者や警察発表によれば、
事件性はなく偶然に偶然が重なったために起きたらしい。折れた標識は老朽化が酷く、近く交換される予定だったし、
看板も隣接する道路の度重なる大型トラックの通過で激しく揺さぶられ続け、留め金の部分が壊れてしまっていたようだ。
 実際に目撃していた俺はそんな偶然が続くものなのか?と思いつつも、そんなまるでシナリオのような筋書きで
謀殺を図る意味なんてあるとは思えないと結論づける。誰かが仕組んでいた形跡もないと報道されているからな。
 とはいえ偶然の事故でもそんな惨劇を目撃した俺が平気なわけがない。遠目だったとはいえ、一部始終がたまに
フラッシュバックして蘇りダウナー状態が続いている。
 ハルヒも同じようで特に昨日事件について何も言ってはいないが、ぼーっと憂鬱な目で何もしていないことが多かった。
一応書道部に参加はしているが、いつもの熱血練習もどこへやら何もせずにただ外を眺めているだけである。
 あと、昨日あまり反応を見せなかった朝比奈さんは、今日学校を休んでいる。やっぱりショックだったのだろう。
あの後一言も言葉を発することもなく別れ際もただお辞儀するだけだったしな。元々気の弱いお方だ。学校を休むのも無理もない。
 そんな憂鬱真っ盛りで新聞を読んでいると、横から谷口と国木田が顔を突っ込んできて、
「キョンよー、この事故にあった生徒ってお前がこないだ助けた奴なんだろ? まっ、あまり気にするなって。
こいつがツいていなかったとしか言いようがねーんだから」
「そうだね。再度目撃しちゃったんだから、キョンのショックも大きいのはわかるけどさ」
「しっかし、運命ってのは残酷だぜ。せっかく命からがら助かったのに、また追い打ちをかける必要はねーだろ。
そういうのを操る神様がいるって言うならそいつはかなり陰険な野郎だな」
「神様かぁ……この場合死神だろうね。一度首に掛けた鎌をキョンに邪魔されたから、リベンジでもしたのかな?」
 最後の国木田の死神という言葉に俺は少し心臓が高鳴った。
573以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 22:02:16.69 ID:jOuv5EpY0
しえn
574以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 22:02:37.69 ID:6xpFU3AdO
支援
 考えて見りゃ元々ハルヒからもらった予知能力がなければ、あの男子生徒はすでに死んでいたはずだった。
それを俺があり得ない力で、あり得ない救出劇を実行してしまった。つまりあの男子生徒の運命を変えてしまったって事だ。
しかし、本当に死神なるものが存在するならそんな茶々入れを見逃すだろうか? 死の予定表に書かれている人物が
生きている事自体を許さないに違いない。だからこそ、再度偶然という事象を利用してあの男子生徒を殺害した。
そういやそんな映画があったね。同じように予知能力を発揮して災害から逃れたのは良いけど、結局死からは逃れれず
各々死んでいくって言う展開が。それと同じ事が起きているってことか。
 …………
 ……なーんてね。考えすぎにもほどがある。宇宙人やら未来人でいっぱいいっぱいだというのに、レイスやゴーストどころか
死神なんていう得体の知れないものの登場なんて勘弁願いたい。
 と、ここで書道部顧問がやってきた。部員、仮部員一同が挨拶を交わす――ぼーっとしたままのハルヒは除くが。
 挨拶後、顧問は手に持っていたチラシっぽい紙を俺たちに配布し始め、内容についての説明を始める。
 簡単に言えば、三日後の今週末に展覧会があるらしい。しかも鶴屋さん系列のものらしく、特別に入場料は
タダにしてくれる。せっかくだから都合の悪いが悪くない人は言ってみないか?と。
「うちの方で主催するんだけど、せっかく書道部なんだからこう言うのに行ってみるのも悪くないと思ってさっ!
家の方で掛け合ってみたところ、これが快くOK! みんな気兼ねなく参加してほしいっさ」
 鶴屋さんのフォローに部員の方は一同参加を表明した。さて、問題の仮入部群団の方だが……
「俺は参加しますよ。せっかくだから芸術に触れて大いなる未知の世界に触れてみるのも悪くありませんからね」
 谷口は参加を表明。何が芸術だ。お前のことだから、谷口的美的ランクの高い書道部女子部員の私服姿でも拝みたいんだろ。
ついでに帰りがけにナンパを始めそうだ。
「僕も予定はないから行くよ。せっかくだからね」
 そう国木田も賛同。こいつも女っぽい顔つきながら意外と女好きなのは、付き合いの長い俺はよく知っている。
谷口のように露骨ではないが、内心は谷口と大して変わらないたくらみを持っていそうだ。
 とりあえず俺も頷いておくことにした。朝比奈さんがいないとあまり意味はないんだが、どうせ休日やることもなく
ハルヒの呼び出しを受けない限りは家でごろごろしているだけになるだろうしな。
 で、今日欠席している朝比奈さんについては、
「あたしの方で今日のうちにみくるに確認しておくよっ。あんな事があった後だから……あんまり無理強いはできないけどね」
 そう鶴屋さんは悲しげな表情で言った。
 となると残りはハルヒになるわけだが……
「で、ハルにゃんはどうするにょろ?」
「……ん? ああ、みくるちゃんが行くなら」
576以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 22:03:56.84 ID:jOuv5EpY0
しえn
577以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 22:04:11.17 ID:6xpFU3AdO
支援
 どこか上の空でそう答えた。全くストレートに朝比奈さん目的を言えるのもこいつの性格ならでは、か。
 結局、朝比奈さんの参加次第ということもあるので、最終参加確認は明日にすることにして、
今日の書道部活動はこれにて終わりになった。
 
 翌日、健気に復活した朝比奈さんは快くOKを出した。すっかりダウナーモードを脱して元気よく練習+朝比奈さんいじりに
精を出しているハルヒも参加を即答。
 そんなわけで参加者は顧問+書道部部員(部長、部員二人、鶴屋さん、朝比奈さん)+仮入部員全員の参加は決定した。
ま、全員参加って訳だ。
 とりあえず退屈そうにして芸術なんていうものに興味のないことを悟られないように、週末は朝比奈さんの私服姿の鑑賞に
務めることにするかね。ってそれじゃ谷口とあまり変わらないか。
 
 ――思えば、この時点で俺ももう少し死神の存在について考えてみれば良かった。
 
◇◇◇◇
 
 てなわけで週末だ。俺たちは市内の展覧会場に集合していた。てっきりもっと大規模なテーマパーク的な建物で
行われるのかと思いきや、商店街の中にあった空き店舗を一つ改造してイベント会場にした小規模のものだった。
どうやら個人展覧会ぐらいのノリのようだな。その会場はちょうど通行量の多い十字路の角に位置している。
たまにトラックがガタゴトと通り過ぎて、路面を激しく振動させる。
 現在会場前にいるのは俺とハルヒだけだった。なんせ予定時刻の30分前で、まだ会場すらオープンしていない状態だからな。
SOS団の時の早出がすっかり癖になっているおかげで、一般人予定時刻よりも行動がすっかり早くなってしまったよ。
まあ、ハルヒはSOS団団長の時と同じように一番手で来ているが。
「で、みくるちゃんから未来人であるって言われたの?」
 唐突にハルヒから声を掛けられ、俺はしばらくあたふたとしてしまったが、
「……いや、まだだよ。タイミングを考えれば恐らくもうちょっと後になると思うが」
「そ」
 素っ気ない返事を返すハルヒ。
 そういや、俺の世界でカミングアウトをされたことを思い出すと、長門は俺の身に危険が迫ることを考えた上で告白、
古泉はどっちかというと俺の方からきっかけを作ったようなものだったが、朝比奈さんは何であのタイミングで
告白したんだろうか? あの状況を考えて、別にその必要性はあったとは思えないが。
579以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 22:05:07.72 ID:jOuv5EpY0
しえn
580以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 22:05:10.79 ID:6xpFU3AdO
支援
 ここで俺は問題が発生していることを認識されられた。このまま朝比奈さんが黙ったままだった場合はどうすればいいのか。
まさかあなたは未来人ですか?なんて聞くわけにも行かない。だが、このまま隠された状態を続けられても……
 ふと俺はハルヒに、
「そういや、お前朝比奈さんのことはどう思っているんだ? ぱっと見た目は気に入っているように見えるが」
「どうもこうも可愛くって仕方ないわよ。冗談抜きで持って帰りたいくらいにね」
 ――話し始めは楽しそうだったが、すぐに憂鬱の篭もったため息を吐くと、
「でも古泉くんの時のことを考えるとね……例え個人と仲良くしても後ろにいる連中があんな感じじゃどうにもならないわ。
みくるちゃんも未来人らしいけど、その後ろには特定の思惑を持った勢力がいる。そいつらが何を考えているのかわからない以上、
素直に今の楽しさを受け入れにくいってものよ」
 やはり前回の古泉――機関の件が少々トラウマ気味になっているようだ。せっかく古泉と仲良くしていたってのに、
オチが核でドカンじゃ俺だってショックは大きかったさ。
 だが、未来人の思惑か……。俺の世界じゃ朝比奈さん(大)は既定事項をこなそうとしていた。自分たちの未来を確保するため
だそうだ。ならこの世界でも同じ事に務めるだろう。それだけなら別に機関のように突拍子もないことをやらかしたりは
しないと思うが、どうだろうか。なにぶん禁則事項を連発されているからな。俺に知らされていないこともかなりあるはずだ。
 そんなことをつらつら考えているうちに、俺の前には黒塗りでいかにもお金持ちが乗りそうなベンツが止まる。
その後部座席からカジュアルな和服調私服姿の鶴屋さんと可愛らしいワンピース姿の朝比奈さんが現れた。
「やあやあっ。もうご到着だったんだねっ! 予定より早く動くのがハルにゃん行動原則かいっ? それともキョンくんと
二人っきりになるのが目的だったりしてっ。そこんところどうなんだいっ?」
「こんにちわ、鶴屋さん。言っておくけどこのバカキョンが勝手に来ただけよ。あたしは一番乗りが原則ってだけ」
 ぶっきらぼうに答えるハルヒだったが、その予定時刻よりも早く集合場所に来る癖を作ったのは他ならぬお前なんだが。
おっと、そういやなんで朝比奈さんも一緒に乗っているんですか?
「あー、途中でみくるを見かけてねっ。せっかくだから途中で拾ってきたんだよ。一人で歩いていると、ふらふらと迷子に
なっちゃいそうだしねっ」
「……実は本当に迷っていたんです。困って鶴屋さんに電話しようとしていたらちょうどばったり出会えて助かっちゃいました」
 てへっと思わず俺もお持ち帰りしたくなるようなかわいさを爆裂される朝比奈さん。なんて事だ。俺に言ってくだされば、
例え自宅でも駆けつけて場所案内をしましたよ。
 朝比奈さんは俺の前に立つと、ぺこりと頭を下げて、
「お待たせしちゃってすいません。今日はどうぞよろしくお願いします」
「いいえいいえ、俺とハルヒが早く来すぎただけですから。こっちこそ、仮入部の新米なのでよろしくご指導お願いします」
 礼儀正しいには、それ相応で返さないとな。腕組んでふんぞり返っているハルヒも俺を見習ったらどうだ――
582以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 22:06:03.91 ID:jOuv5EpY0
しえn
583以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 22:06:20.80 ID:6xpFU3AdO
支援
 って、何かすごい睨みジト目でこっちを見てやがる。なんだなんだ、朝比奈さんを取られたとでも思ったのか?
お前みたいにどうこうしたりしないから大丈夫だよ。
 そんなことをしている間に、顧問に引きつられた書道部部員一同・谷口・国木田がやって来た。これで全員勢揃いか。
ただ開場まで少し時間があるので、適当に入り口前で時間を潰すことになる。
 それぞれ和気藹々と雑談に興じるなか、俺たちの前にガスか何かを積んだトレーラーが信号待ちに入った。
ゴゴゴゴとけたたましいエンジン音と一緒に、ディーゼル車特有の黒い煙をマフラーから吐きだしていた。
全く信号待ちの間はエンジンを止めておけよ。こんな真っ黒い煙を朝比奈さんに浴びせたら体調を崩しかねないじゃないか。
 俺はディーゼルの煙を浴びない位置に朝比奈さんを移動させようと、彼女の方に振り返って、
「あれ?」
 さっきまで朝比奈さんが経っていたはずの場所にその姿が無くなっている。どこいったんだ?
 俺は朝比奈さんの姿を探して辺りをきょろきょろと見回していると、
「キョンくん、どうかしたんですか? ――けほけほっ、排気ガスが凄いですね。口の中が真っ黒になりそう」
 朝比奈さんの声。気が付けばさっきいなかったはずの場所に、朝比奈さんが立っていた。俺が心配したとおり、
排ガスを避けようと手で口元を仰いでいる。
 俺は首をかしげながら、彼女を俺の背後当たりに移動させた。ちょうど俺の位置は風の流れにより、排ガスの餌食にはならない。
 ――さっきいなかったのは見間違えか?
 そろそろ時間だと顧問の声が聞こえる。俺は首をかしげながらも、開場の方へ移動しようとして――
 …………
 きっと気が付いたのは偶然だったのだろう。交差点を渡る必要なんてないから、信号機がどう変わったなんて
普通は確認しないからな。
 だが、俺ははっきりと見てしまった。交差点の片方の信号の青のまま、トレーラーの方の信号も青に変わった瞬間を。
 俺は今から始まることに、一声すら上げることができなかった。
 まず俺のすぐ横に止まっていたトレーラーが青信号になったため走り始めた。だが、もう一方の信号も青なのだ。
当然の事ながら、止まることなく乗用車は交差点を通過しようとする。ちょうどトレーラーが交差点に入りかけた瞬間、
交差側の道路から大量のガスボンベを積んだ小型トラックがかなり速い速度で突っ込んできた。言うまでもなく、トレーラーと
小型トラックは接触し派手な音を立てた。しかも、両方とも積んでいるものが可燃物だったため、
すぐに爆発を伴った炎上が始まる。その時の爆風で俺の身体は吹っ飛び近くの商店の壁に激突した。
そのすぐ隣に同じように書道部顧問も叩きつけられる。
 あまりの痛みに俺はしばらく言葉を失ったが、すぐにはっと気が付いた。俺たちに向けて爆発の衝撃でガスボンベが
数本飛んできていることに。
585以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 22:07:15.74 ID:jOuv5EpY0
しえn
586以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 22:07:16.95 ID:6xpFU3AdO
支援
 俺は目をつむることもできずに、そのうちの一本を追っていた。俺のすぐ横数十センチの所に突き刺さった。
だが、それとは逆側でグギャという気色の悪い音が聞こえる。見れば書道部顧問の腹にガスボンベが突き刺さり、
だらだらと口から多量の血を吹き上げていた。
 目の前で起きたスプラッタ劇。こないだの男子生徒の事故死のショックを遙かに上回る状況に、俺は戦慄を憶えた。
 だが、それで終わりではない。今度は別の方角へ飛んでいったガスボンベの一本が近くのショーウィンドウに飛び込んだ。
程なくして何かの拍子で引火したのだろう、店舗の内側で大爆発が起きる。その時、ウィンドウガラスが一斉に飛び散り
周囲にまき散らされ、その無数の凶器が俺から数メートルの位置に立っていた谷口と国木田の全身に突き刺さった。
まるで狙いすましたように的確に首や胸など急所に突き刺さっていく。
「――キョンくん、ハルにゃん逃げ――っ!」
 鶴屋さんの叫びは途中でとぎれた。玉突き事故状態になっていたため、別の乗用車が事故現場に突っ込みそうになり、
あわててハンドルを切ってその乗用車がスピンを始め、それが鶴屋さんを巻き込んだのだ。
はねとばされた彼女は――
 ――次の瞬間、俺は鶴屋さんの行く末を確認する前に再度吹っ飛んだ。すぐ近くに落ちていたガスボンベの一つが爆発したのだ。
鶴屋さんが逃げ……と言っていたのはこれのことだったに違いない。
 数メートル飛び、背中から落下して全身が酷いしびれを起こす。だが、どういう訳かこんな時に限って視覚だけは
しっかりしていて、別の乗用車がまた一台トレーラに突っ込み、すぐに大爆発が起きた。その燃えさかる火炎に
書道部部員二人が巻き込まれていく。
「キョ……ン……」
 聞き慣れた声が耳に届く。何とか首をそちらに向けると、俺と同じように道路に倒れているハルヒの姿が目に止まった。
同じようにさっきのガスボンベの爆発に巻き込まれたのだろう。身体のあちこちから焦げた煙が上がっていた。
 辺り一面は地獄絵図のようになっていた。トレーラーの可燃物質が大量に漏れ、それから発生した炎が周囲の民家に
燃え移っていく。
588以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 22:08:18.62 ID:jOuv5EpY0
しえn
589以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 22:08:23.38 ID:6xpFU3AdO
支援
 その中、一人火だるまになって悲鳴を上げていた人間の存在に気が付いた。書道部部長だ。彼女が泣き叫びながら
身体中の炎を払おうと手をばたつかせていた。しかし、すぐに肺の中にも火が入ったのか、意識を失って倒れてしまった。
「もど……もど……っ」
 ハルヒは動かない口で何かを訴えていた。
 ああそうだ。朝比奈さんは? 朝比奈さんはどこに行った? 無事なのか……
 俺は彼女の姿を探すべく、身体を空に向けて見た――広がる空に馬鹿でかいトレーラーの一部。爆発の衝撃で
遙か上空まで飛び上がっていたのが、今まさに俺たちめがけて落ちてきているのだ。
 
 戻れ――!
 
 そう叫んだのは、きっと軌跡だったに違いない。俺はそんな言葉なんて頭の中に全く浮かんでいなかったし、
この惨劇の中では自分の予知能力なんてすっかり忘れていたんだから――
 
 ………
 ……
 …
 
「うわっ!」
 俺は唐突に大声を上げていた。
 そして、辺りを見回す。展覧会の会場前。突然俺の上げた奇声に、顧問一同が俺を奇異の目で見つめている。
 目の前にはディーゼルの煙を吐くトレーラが停止中――次に目に入れたのは信号機。さっき見たのと同じように、
交差する両車線ともの信号が青になっている。トレーラーは今まさに発進しようとしていた。
「――逃げろっ!」
 俺は無我夢中で近くにいた書道部員一同を引き連れて、まだ未開場の展覧会場に押し入った。
何秒だ? あの惨劇を何秒間俺は見続けていた? 例えばあれが100秒間だったら、今逃げ切れるのは20秒しかない。
惨劇を止めるすべはもうないのだ。とにかく手近な人間を逃がすだけで精一杯だった。
 会場の入り口にいた係員から、困ります!と止めに入ったか、そんなことお構いなしに会場内に侵入――いや逃げ込む。
591以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 22:09:13.62 ID:jOuv5EpY0
しえn
592以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 22:09:13.69 ID:6xpFU3AdO
支援
「おいキョン! 何なんだよ!」
「どうしたのさ! キョン聞いているのかい!?」
「ちょっとちょっとキョンくんってばっ!」
「キョン! あんたまた――!」
「キョンくん、なんでまた――!」
 みんなの声が交錯する。だが一つ一ついちいち答えられている余裕なんてない。俺はできるだけ展覧会の会場の奥に――
 
 ――背後で耳を貫く接触音と爆発が発生した。俺たちはその衝撃に身を飛ばされた。
 衝撃で会場内が激しく揺さぶられ展示物が落ちるどころか、壁もばらばらと崩れ落ちていく。
背後――交差点では次々と玉突き事故が起こり、さらにトレーラーの可燃物質と小型トラックのガスボンベが次々と
引火してさらに大きな爆発を続けていた。
 しばらく俺は唖然としていたが、あわてて周りを確認し、全員の姿を見渡した。周囲には書道部関係者全員が腰を抜かして
座っている。その顔は皆恐怖に引きつっていた――いや、違う。
 二人だけは異なる反応を見せていた。まずハルヒだ。じっと俺の方を見つめていた。理由はわかる。また予知能力を使っただろう
ということについて何か言いたいのだろう。
 そしてもう一人は俺に背を向けて事故現場の方を見つめてため、表情を確認できなかった……朝比奈さんの表情だけは。
 
◇◇◇◇
 
 消防や警察が大騒ぎしてやっとこさ事故の状況が落ち着いた辺りで、俺たちは全員警察署に連れて行かれた。
いや別に連行された訳じゃない。事故の状況を知りたいために目撃情報を知りたいんだと。
ただし、事故を予知していた俺を除いて。家には事故に巻き込まれたが、無事だから安心してくれとだけ電話で伝えておいた。
 警察からはいろいろ聞かれた。特にどうして事故を予見することができたのかについてである。
これに関しては素直に言うわけにもいかない――言ったらかえって怪しくなるだけだからな。
 だからこう答えておいた。
 信号が両方とも青になるのに気が付いた。そのままだとトレーラーとガスボンベを積んだ小型トラックが衝突するのは
確実だったのであわてて逃げた。トレーラーの運転手を止めようとも思ったが、気が付いたときにはもう発進していたし、
声が届くのは無理だと考えた。
 
594以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 22:10:13.32 ID:jOuv5EpY0
しえn
595以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 22:10:21.26 ID:6xpFU3AdO
支援
「よう……」
「……長かったわね、キョン」
 警察署の待合室で長々と聴取を受けていた俺を待っていてくれたのはハルヒだけだった。
顧問を含め全員が酷く動揺しているらしい。もちろん鶴屋さんや朝比奈さんもだ。かなり精神的に衰弱しているらしく
早く家に帰って休ませないと精神レベルで長期間の傷を残しかねないという医師の判断もあったとのこと。
 俺とハルヒは警察署から出て、すっかり暗くなった外に出る。まばらに浮かぶ雲の間にきれいな半月が浮かんでいた。
 二人はしばらくどこに行くまでもなく、暗い歩道を歩き始めた。時折、警察署脇を通る道路を走る車のテールランプが
俺たちを照らしていく。
 ハルヒはすっと俺の方に振り返り、
「……警察はきちんとごまかせたんでしょうね?」
「ああ、そっちは問題ない。少なくても犯人扱いはされていなさそうだったよ」
「そう……」
 ――それ立ちのそばをトラックが通っていく。その振動に俺は思わずあの大惨事を思い出し身を震わせる。
 ハルヒも目の前の惨劇には相当堪えたらしい。かなり意気消沈した様子だった。
 続ける。
「使った……のよね? 予知能力」
「……そうだ。あの事故が起きることがわかっていたんだ」
 それを聞いてハルヒは、ふうっとため息を吐くと、
「何があったのか教えて」
 俺は端的にどんな惨劇だったのか伝えた。完全に怒濤の状況だったため記憶が曖昧な点もあったが、
ひょっとしたら俺とハルヒも死んでいたかも知れないということも。
 そのあまりの凄惨さにハルヒはしばらく閉口していたが、
「それじゃ仕方ないわね……ありがと、あんたのおかげで命拾いしたわ」
「俺の予知能力はこれでもう終わりなのか?」
「そうよ。これ以上は面倒事になりかねないし……それにあまり意味がないことに気が付いたから。
これから事故が起こるたびにこんな事を繰り返していても無限ループにはまりこむだけよ」
「意味がない? それは違うだろ。危うくお前まで死にそうになったんだ。お前が死んだら何もかも終わりさ。
リセットもできなくなる」
「ポジティブで良いわね、全く……」
 ハルヒはやれやれと肩をすくめた。超ポジティブ思考はお前の専売特許だぞ。お前らしくもない。
597以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 22:11:01.99 ID:jOuv5EpY0
しえn
598以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 22:11:42.62 ID:6xpFU3AdO
支援
 ふと俺はリセットのことを思い出し、
「リセットはするのか? 俺は予定されてた二回の予知能力を使っちまったが」
「しないわ。今回のは情報統合思念体は全く関係のないただの事故だったし、リセットを連発するとその分奴らにばれる可能性も
増す一方だから。でも予知能力はなし。前回、今回と短い間に二回続けてだったから情報統合思念体があんたに興味を
持ち始めているみたいよ。変な能力を持っているんじゃないかってね」
「マジかよ」
 ハルヒの代わりに俺が変態パワーの持ち主に認定されてはたまらん。とっつかまえられてキャトルミューティレーションは
勘弁願いたいからな。
「とにかく、明日からは今日の事故のことも忘れて、いつも通りの日常を続けるわよ。
今のところ、問題なく推移しているんだから」
「そうだな……とっとと忘れちまうのが一番か」
「じゃ、また明日、学校でね」
 そう言ってハルヒは自宅へと帰っていった。
 
 ……俺も帰るか。いい加減くたびれたからな。
 
◇◇◇◇
 
 翌日。北高は昨日の玉突き事故の話題で持ちきりだった。校内を歩いていてもその話しか聞こえてこない。
耳に届く内容では相当尾ひれの付いたうわさ話になっていて、やれ陰謀説とかUFOとかの話まで混じっていた。
 事故を目撃した谷口と国木田は学校を休んでいた。無理もない。あれを見た後で平然としている俺の方が貴重だろう。
ハルヒはダウナーモードながら来ていたが。
 
 そんなこんなで放課後、俺とハルヒは書道部の様子確認もかねて部室を訪ねてみることにした。
 予想通り誰もいない――と思いきや一人だけいた。鶴屋さんである。
「やあ、キョンくん、ハルにゃん。元気――ではなさそうだけど、学校に来れるくらいにはなったみたいだね。よかった」
 そう言う鶴屋さんもショックは大きかったらしく、いつのものように口調にキレがない。
 彼女に聞くところによると、やはり朝比奈さんは今日学校に来ていないとのこと。顧問も休み。部員に関しては、
一人の女子部員だけが学校に来ていたらしいが、やはり部活に参加する気力はないらしく、
ついさっき帰宅の途に付いたとのことだった。
600以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 22:11:57.65 ID:jOuv5EpY0
しえn
601以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 22:12:21.58 ID:6xpFU3AdO
支援
「ま、部活する気分でもないしね。今日は解散にしましょうか」
「そうっさね……」
 ハルヒと鶴屋さんはそう頷くと帰り支度を始める。
 ふと、鶴屋さんが部室の窓の外に顔を出し、笑顔で手を振り始めた。俺もそれに続いて外を見ると、
校舎の出口近くで書道部の女子部員が手を振り替えしている。どうやら、俺たち以外で唯一登校して部員のようだ。
「また明日ねーっ! 気を落とすんじゃないっさ!」
 窓を開けて鶴屋さんが元気よく――少々無理やり気味だったが――声を掛けていた。女子部員の方も何事か言い返してきたが
声が届かずにその意味までは聞き取れなかった。
 ……ただ、俺の耳には別の音が飛び込んできた。野球部のバットとボールがぶつかるカキーンという音だ。
 女子部員は特に不自然な動作もなく校門から出て行こうとする。
 その時だった。
 確率にすればどのくらいのものなのだろう。野球部の練習から放たれた大飛球が彼女の後頭部に直撃するなんて。
「あっ!」
「うそっ!?」
 その様子を見ていたハルヒと鶴屋さんは唖然とした声を上げた。俺に至っては声すら上げられない。
昨日あんな事があったのに、今日は天文学的確率で野球ボールをぶつけられるなんて、この世に神っていうものはいないのか?
 だが、事態はそれで終わっていなかった。想像もしなかった後頭部のショックに女子部員は脳しんとうか何か起こしたのか、
ふらふらと校門から車道に向かってよろめき始める。
「ダメだよっ! そっちは危ないっ!」
 鶴屋さんが必死に声を飛ばすが、恐らく頭痛で聞こえていないだろう。どんどん車道に向かって移動していく。 
 学校校門前の道路は信号がしばらくなくスピードを上げて通り過ぎる自動車も多い。突然、車道に入り込めば
ブレーキの暇もなく轢かれるかも知れない。
 ――だが、危機一髪のところで偶然近くにいた別の北高女子生徒がよろめくその身をキャッチした。
 これに鶴屋さんがふーっと大きなため息を吐いた。昨日の今日でまた惨劇が発生するなんて最悪だからな。
悪いことは早々続かないってことの現れだ。
 女子部員は助けた女子生徒としばらく話をしていたが、ほどなくして痛みも治まったのかその手を離し、
自力で歩き始める。ぶつかったショックは大したことはなかったらしい。しかし、大丈夫なのか? 一旦学校に戻って――
 次の瞬間、その女子生徒の身体が路上に突っ込み、ジャストタイミングで通りかかったバスにぶつかって吹っ飛んだ。
ここからでもドカッという嫌な音が聞こえ、彼女の身体が路面を転がっていく。
603以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 22:13:01.49 ID:jOuv5EpY0
しえn
604以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 22:13:19.35 ID:6xpFU3AdO
支援
 最初あまりの一瞬のため何が起こったのかわからなかったが、しばらくして理解できた。彼女が歩いていた先の地面に
転がる一つの物体。あの後頭部にぶつけられた野球ボールだ。ぶつかった後、できすぎたタイミングで彼女の進行方向に
落ちていたのだ。そして、まだ痛みが残る女子部員はそのボールの存在に気が付かず、それを踏みつけバランスを崩し、
車道に飛び出してしまった。当然、一瞬の出来事だったためバスの運転手が対応できるわけがない。
そのままブレーキすら掛ける暇なく、彼女の身体をはねとばしてしまった。
 …………
 …………
 俺たち3人はその光景を見ていたが、言葉一つ吐くことができない。
 やがて鶴屋さんが腰を抜かすように床に座り込んでしまう。
 ハルヒは机を思いっきり殴りつけ、どうなってんのよ!と叫んでいた。
 俺もハルヒに同意だ。
 
 一体何がどうなってやがる……!?
 
◇◇◇◇
 
 俺たちは書道部女子部員が駆けつけた救急車に載せられていくのを間近で見守っていた。
全身からの多量の出血がアスファルトの道路を汚している様子に、救急隊員も絶望的だと首を振るばかりだった。
あの様子では助かる見込みはないだろう。
 事故現場は封鎖され、警察による実況見分が行われている。
 
 俺たちは目撃者として何点か話を聞かれただけで、すぐに解放された。今回も確実に事故として処理されるだろう。
 だがしかしだ。
 偶然飛んできた野球の大飛球にぶつかり、あまつさえそのボールを踏んで車道に突っ込んで事故。
これは事故と言っていいのか? 滅多にあり得ない偶然が二つ重なるなんて現実起こりえるんだろうか?
しかし、何者かによる故意が確認されなければ事故として判断するしかないだろう。それが現実だ。
 昨日――俺とハルヒは先週も目撃したが――に引き続いての事故遭遇に鶴屋さんも完全に普段の元気がそぎ落とされ、
意気消沈しながら自宅からの迎えの車で帰っていった。
 正直な話、俺も相当堪えているはずなんだがそれでもまだ正気を保っているのは今までのトンデモ経験と
前回の機関による無差別砲撃戦+核テロを間近に見たせいからだろうか。
606以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 22:13:55.14 ID:OP8x5tb/0
やべえww
607以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 22:13:58.58 ID:jOuv5EpY0
しえn
608以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 22:14:23.24 ID:6xpFU3AdO
支援
 一方のハルヒは、気力を削がれるのとは逆に苛立ちを見せていた。男子生徒の偶然が重なりまくった事故死・
信号機異常による玉突き事故・女子生徒の偶然の事故死……これだけ続けば、ハルヒでなくても不信感を感じるはずだ。
俺だってどうみても何かがおかしいことぐらいは気が付いている。
「これからどうするんだ?」
 俺は難しい顔をしたままのハルヒに尋ねてみる。ハルヒはすぐに手帳を鞄から取り出し、何やら確認を始めた。
そして、歩き出して、
「嫌な予感がする。とりあえず他の書道部部員を訪ねてみるわ」
「おい、まさか同じことが他の部員にも起きるかも知れないってことなのか?」
 俺の問いかけに、ハルヒは首を振ってから肩をすくめて、
「わかんない。ただ嫌な感じがするのよ。さっきの事故だって故意にしか見えないような事故よ。でも、その事故が起きたのは
全部偶然が重なったからだから、誰かの故意によるもののはずがない。訳わかんないわ。だから、ただ考えてもやもや
しているよりかはマシだと思っただけ」
 そうかい。ま、確かにぼーっとしているだけってのも嫌な感じが募るだけだしな。
 で、どこに向かうんだ?
 
◇◇◇◇
 
 ハルヒが言った目的地は、もう一人の書道部女子部員の家だった。場所は鶴屋さんから以前聞いていたらしい。
その辺りはしっかりしている奴である。
 もう一人の女子部員の家は10階建てのマンションの最上階にあった。長門の住んでいるような高級そうなところである。
 俺たちはエレベータで最上階まで上り、その部屋の前に立った。
 ハルヒは部屋番号を確認してから数回チャイムを押してみた。団長様の方は問答無用に開けようとしたが、
こっちのハルヒはあっちよりも意外と常識的かもな、とか思ったりしてしまうが、今はそんなことはどうでも良い。
 チャイムを鳴らしても一向に返事がないため、もう数回ならしてみた。ついでにノックを含めて、女子部員の名前を呼んでみる。
 ――やはり返事がない。
「留守じゃないのか? 買い物にでも出かけているんだろ」
「昨日あんな事があったのに、ほいほい出歩けるようなタイプには見えないけど……」
 ハルヒはあごに手を当てて思案顔を見せる。確かにこの女子部員はどっちかというと小心者的な臭いを漂わせていた。
昨日の事故でもかなり怖がっていたしな。
610以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 22:15:00.51 ID:jOuv5EpY0
しえn
611以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 22:15:16.50 ID:OP8x5tb/0
しえん
612以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 22:15:20.46 ID:6xpFU3AdO
支援
 さて――どうしてものか。
 と、ここでハルヒは念のためという感じで、扉のノブに手を掛けてる。すると、かちゃっという音とともにあっさりと開いた。
何だ鍵掛けていないのか? 不用心な――
 ――と思ったら、突然扉が内側から引っ張られたように閉じた。ほどなくして鍵のかかる音まで聞こえてくる。
「えっ!?」
 突然のことにハルヒは目を白黒させた。今のはどう見ても誰かが内側から開いていた扉を閉めたとしか思えない。
しかも鍵も掛けた。
「すいません! 書道部の涼宮ですけど!」
 ハルヒはノックとチャイムを繰り返して叫んだが何も返事は返ってこない。さっき内側から鍵を閉められた以上、
誰かがいるのは確実なんだが何で返事が返ってこない? 何かおかしいぞ。
 ふと、ハルヒは扉に耳を付けて内部の音を聞き取ろうと試み始めた。俺もそれのマネを始める。
「おい何か聞こえるか――」
「うるさい! ちょっと黙ってなさい!」
 ――……っ……
 今なんか聞こえたような……
 ――助け――て――!
 今のは完全に聞き取れたぞ。中で誰かが助けを求めている!
「ハルヒ! 聞こえたよな!」
「わかっている!」
 そうハルヒは叫ぶとドアに体当たりして、何とかこじ開けようとするが、防犯用に作られでもしているのかびくともしない。
俺も体当たりに加勢するがそれでもダメだ。こじ開けるのは無理だぞ、これは。
「なら一階に下りて管理人室から鍵を借りてくるか!?」
「そんな時間ないわよ! ああもうどうしよう!」
「ならドアごとお前の力で吹っ飛ばせよ! それくらいできるんだろ!」
「無茶言わないで! あとで警察になんて説明する気よ!? そこから奴らにかぎつけられたら台無しよ!」
 んなこといっても、人命がかかってんだぞ……ってハルヒの能力バレは人類滅亡の鍵か。くそっ、情報統合思念体め、
邪魔ばっかりしやがって。
 ハルヒはしばらく爪をかんで考えていたが、やがてドアのすぐ横の窓に気が付く。女子部員の部屋の窓だ。
ここから入れれば、入り口を通らずに部屋の中に入れるが、あいにく頑丈そうな格子が付けられている。
「このくらいなら……」
614以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 22:15:59.62 ID:jOuv5EpY0
しえn
615以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 22:16:07.64 ID:6xpFU3AdO
支援
616以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 22:16:19.99 ID:OP8x5tb/0
しえん
 そうハルヒはつぶやくと両手を格子にかけて、そして、思いっきり力を込め始める。おい、いくらなんでも素手でそれを
壊すのは無理だろ……と思いきや、ガキンと留め金が折れたような音が鳴り、格子があっさりと取り外されてしまった。
馬鹿力にもほどがあるぞ、こいつ。
 俺はハルヒが格子を片づけている間にその窓を開けようとしてみるが、鍵がかかっていて開きそうにない。
割れないかと数回拳でぶん殴ってみたが、防犯用のものなのかびくともしやしねえ。
「どいてっ!」
 背後から聞こえたハルヒの声に振り返ったときには、すでにこいつは空中一メートルぐらいのところに飛び上がっていた。
そして、ジャンプの勢いを利用してそのまま窓ガラス、しかもちょうど鍵のある近くを的確に蹴る。
見事にがしゃんという音とともに、窓の一部が割れた。変な能力なしでも超人過ぎるぞ、こいつは。
 俺はすぐにその割れた箇所から手を突っ込み、窓の鍵を解除した。ハルヒが窓を開け、
「行くわよ、キョン!」
 そう言って部屋の中に入っていく。俺もそれに続いた。
 部屋の中は女子部員の部屋なのか、普通の女子の香りのするものだった。しかし、一方で鼻につく嫌な臭いも感じる。
 その正体は部屋の扉から廊下に出てわかった。猛烈な何かの焼ける臭い。しかもビニールとかそういう加工製品が燃えたあとに
発生する意識を狂わすようなものだ。
 見れば、玄関から続く廊下の終着地点にはリビングへと通じるガラス張りの扉があった。そこから見えたリビングの中では
めらめらと炎が立ち上がっている。
 しかし、どういう訳だか火災報知器もスプリンクラーも作動していない。高級そうなマンションなのに
備え付けられていないとでも言うのか?
「火事が起きているじゃねえか! 早く消防に連絡しねえと!」
「その前に部員を助ける方が先よ! 助けを呼ぶ声が聞こえたんだからまだ生きているはず!」
 俺とハルヒは急いでリビング内に入ろうと、扉を開けようとするが、
「あ、あれ? こいつ開かないぞ!?」
 何度か俺がノブをひねってみるが、一向に扉は開く気配がない。ノブの軽さから言って、壊れちまっているみたいだ。
このタイミングで壊れるか、普通?
「キョン! あたしがぶち破るからどいて!」
 ハルヒは数歩下がって助走距離を取り始める。俺はハルヒの邪魔にならないように廊下の壁に張り付いた。
 その時だった。ちらりとガラス扉越しにリビングに人影が見えた気がした。炎があちこちから上がっているため
光の加減でシェルエット状態だったが、それがやや髪の長い小柄の人間であることはすぐにわかった。
女子部員か? まだ中で火から逃げ回っているのかも知れない。
618以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 22:16:58.82 ID:jOuv5EpY0
しえn
619以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 22:17:24.03 ID:6xpFU3AdO
支援
620以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 22:17:46.52 ID:OP8x5tb/0
しえん
 ハルヒの体当たりが始まる。ラグビーのショルダータックルのように、勢いよくガラス扉をぶち破ってリビングの中に入った。
俺も残ったガラスの破片に注意しながらリビング内に入る。
 リビング内はあちこちに火が燃え広がり、小火の状態を越えていた。このままでは他の部屋にも次々と引火してしまうだろう。
だが、消化器ぐらいでは押さえ込めそうにない。
 ――助け――て――
 息苦しそうでか細い声。俺とハルヒはそれを聞きつけて、辺りを見回す。ふとリビングに隣接しているキッチンの床に
仰向けになっている片足が見えた。
 俺はそこに駆けつけると――
「うっ……」
「きゃあっ!」
 俺は思わずうめき声を上げ、ハルヒは小さな悲鳴を出し口を押さえた。
 そこには首からダクダク血を流した女子部員が仰向けに倒れていた。必死にタオルを押しつけてそれを止めようと
しているようだが、致命的なところを損傷しているらしくタオルが完全に真っ赤になっても止まっていない。
次第にタオルで吸いきれなくなった血が床に広がり始めている。
 助けないと――そう俺がキッチン内に入ろうとした時だった。突然、ガスコンロの近くで小さな爆発が起き、
周囲をがたがた揺らす。
 その衝撃でキッチンの天井に据え付けられていた戸棚の一つが開いた。そこから数本の包丁が舞うように飛び出し、
女子部員の胸と腹に一本ずつ突き刺さる。
 あまりのできすぎた偶然に俺は戦慄を憶えた。だが、一方のハルヒはそうなるよりも助ける方に頭が行っているようで、
「まだ息がある! 早く助けないと!」
 そう彼女に近づき始めた。が、またも小規模な爆発と火炎が巻き起こり、うかつに近づくこともできない。
だが、女子部員は包丁が二つも突き刺さりながら、まだ苦しそうな息をしている。まだ生きている。助けなければ。
 ――また起きる小さな爆発。俺は炎から起きた閃光に一瞬目を瞑ってしまった。そのタイミングでドカっ!と
何かが床に打ち付けられる音がした。
 その音は俺に理由もなく嫌な予感を与えてきた。恐る恐る目を開けてみると――
「……なんだってんだ」
 あまりに酷い状況に俺は地団駄を踏みたくなる。さっきの爆発で女子部員の頭の方におかれていた冷蔵庫が、
事もあろうに彼女の身体の上に倒れたのだ。包丁が垂直に突き刺さっている場所に、あんな重いものが倒れればどうなるか。
釘を打つ金槌と同じ事になる。包丁はさらに深く彼女の身体にめり込んだだろう。
 もう微かな叫びも吐息も聞こえなくなった。完全に意識をなくしたのかもしれない。
622以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 22:18:00.67 ID:jOuv5EpY0
しえn
623以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 22:18:20.74 ID:6xpFU3AdO
支援
 俺は必死にどうすりゃいいんだと思考回路を早める。隣のハルヒも焦りの表情を浮かべて動けない状態だ。
 だが、【偶然】は俺に冷静さを取り戻す暇も与えない。今度はどこかでポンッという小さな破裂音が聞こえ、
続いてシューッという何かが吹き出す音、さらに今までとは違う何とも言えない嫌な臭いが辺り一面に充満し始めた。
 これに気が付いたハルヒが、あわてて俺の手をつかみ、玄関に向かって走り出す。
「おい! 助けなくていいのかよ! まだ生きているかも――」
「それどころじゃないっ!」
 ハルヒの声は焦りに満ちていた。何が起きようとしているんだ……
 玄関の扉の鍵を開けて、ハルヒと俺が外に飛び出すとそこには予想外の人物がいた。書道部顧問だ。
今日は学校を休んでいたはずなのに、何でここにいるんだ?
 ――そのとたん、女子部員の部屋でひときわ大きな爆発が起きて、その衝撃が通路を伝って出入り口から吹きだした。
 熱波を含んだそれは通路の壁にぶつかり、そのままで上昇気流へと変わる。
 俺はあぜんと目を見開くハルヒの顔を、高い位置から見ていた――すぐに気が付く。さっきの爆風で俺の身体は
思いっきり吹っ飛ばされ壁を越えてマンション十階から転落しようとしていた。
 ここからは俺に目に入ってきた光景が全てスローモーションに見えた。まずハルヒが壁から身を乗り出し、
ぎりぎりのところで俺の腕を左手でキャッチする。そして、すぐにこっちへ引き寄せようとするが……
 すぐにハルヒの顔色が一変した。同時に右手を伸ばしてくる。その方へ俺が首を向かせると、そこには同じように
空中を舞っている書道部顧問の姿があった。その顔は完全に白目をむいている。衝撃で気を失っているに違いない。
 ハルヒはさらに壁から身を乗り出し、一番近いところにあった顧問の足をつかもうとした。だが、あと数センチのところで
その手が届くことはなく、やがて顧問の身体はマンションの下に向かって落ち始めた。
 何かをハルヒは叫んでいた。絶叫していたが、爆風で耳をやられているのか俺には聞こえない。
 やがて、顧問を助けることを諦めたハルヒは俺の救出に力を入れ始めた。振り回すように左手でつかんだ俺の腕を
引っ張り、その勢いのまま十階通路に投げ入れる。
「ぐはっ!」
 背中から通路に落下したため、俺の口から胃液が飛び出した。背中もじんじんと痛み、やけどを負ったのか
手のひらもジンジンとしびれるような痛みを発していた。
「キョン! キョン! 大丈夫なの!?」
「あ、ああ――何とか……」
 とぎれとぎれにハルヒの呼びかけに答えるが、すぐにまた女子部員の部屋で大爆発がおきて、マンション全体を
激しく揺さぶった。
 
625以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 22:19:11.14 ID:jOuv5EpY0
しえn
626以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 22:19:20.98 ID:6xpFU3AdO
支援
 危うく死にそうになった。それも本当に危機一髪だった。ハルヒがいなければ、もう死んでいただろう。
 一方のハルヒはすぐに携帯電話を取り出すと、消防への通報をしていた。なんて手際と判断の速い奴だ。
一体今までどれだけの修羅場を踏んできたんだ、こいつは。
 ふと、俺は書道部顧問の存在を思い出す。恐る恐るマンション下を見ると、そこには仰向けに倒れぴくりとも動かない
顧問の姿があった。通行人が集まり、悲鳴がわき起こった……
 
◇◇◇◇
 
 その後、またもや警察の事情聴取を受けた俺たち。さすがにこうも最近の事故に立ち会ってばかりの俺に不信感を
持ち始めたらしく、いろいろなことを聞かれ夜中まで警察署に拘束されるはめになった。一方のハルヒも事情説明が続き、
なかなか帰らせてくれなかったらしく、二人が無罪放免で解放されたのは夜中の十二時を過ぎた頃だった。
 待合室では心配して駆けつけてくれた家族がいた。疑惑はさっさと晴れたことを言うと、ほっとした様子で、
とっとと家に帰りましょうということになった。
 ハルヒも家族の迎えがあったので、一足先に帰ったらしい。ただし、伝言があった。
 
 明日話したいことがあるから、どんなことがあっても学校に来るようにと――
 
◇◇◇◇
 
 翌日の朝、俺は通学途中の自転車の駐輪場で眉をひそめてしかめっ面のハルヒと落ち合った。
この様子じゃ昨日のことは堪えるというよりも疑惑を深めたという心情なのだろう。
 俺たちはゆっくりと登校ハイキングコースに入りながら話を始める。切り出したのはハルヒからだ。
「どう思う?」
「いい加減、うさんくさいとは思っている。だが、俺の頭じゃ何が起こっているのかさっぱりなのが現状だ」
「おかしいわよ、絶対。いい? 一昨日の自動車事故で助かった十人のうち、三人が昨日立て続けに死んだのよ?
しかも、全部事故。それもあり得ないような偶然がつながってね」
「昨日の事故は結局あの女子部員の火の不始末が原因だったというのが警察の調査結果だからな……」
「事情聴取の時に警察から聞き出したんだけどね……」
 ハルヒは昨日得た女子部員の身に起こったらしい警察情報を話し始めた。ただしこれはハルヒと警察の推測も混じっている。
628以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 22:20:15.56 ID:jOuv5EpY0
しえn
629以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 22:20:19.51 ID:6xpFU3AdO
支援
 元々あの女子部員は料理する趣味があったらしい。ところが電子レンジに入れた料理材料の中に何かの異物が混じっていたのか、
突然それが爆発、その時にレンジの破片が首に刺さって出血となった。止血のためにタオルを探している間に、
火を書けっぱなしにしていたフライパンが引火して炎上、恐らくそれを消そうしたのだろうが、何らかの不手際で
リビング中に引火してしまった。そして、やむえず消防局に電話しようとしたが、電話線が火に焼かれて不通に。
そんなことをしている間に出血が酷くなり意識が朦朧となってキッチンに倒れてしまった。そこに俺たちが駆けつけたが、
これまた運悪く爆発の衝撃で飛んできた包丁が身体に刺さり、さらにその上に冷蔵庫が倒れてとどめとなった。
おまけにどういう訳だか、火災報知器などの予防装置は全て故障してたらしい。これはマンション管理の責任問題に
なるかも知れない話だが。
 話を聞くだけでも人生嫌になりそうな運の悪さの連続だ。はっきり言って【偶然】なんて言える代物ではない。
 だがよく考えてみればそうでもなかったりする。たまにあるだろう、運にめぐまれないなぁと思う瞬間が。
身近な例を挙げれば、家で居間を歩いていたら落ちていた画鋲を踏んづけあわててしゃがんでそれを足から取りだしたら、
屈んだはずみで胸ポケットに入れていた携帯電話を落としてしまい、むかつきモードで携帯を拾って歩き出したら
テーブルの柄に足の指をぶつけて悶絶する。俺もこのコンボに遭遇したことはあるが、誰かの陰謀だろと叫ばずには
いられなかった。
 俺の助けた男子生徒、昨日の野球ボールがきっかけとなった書道部女子部員、刺殺・爆死した書道部女子部員の死因を
陰謀云々言うのはその感覚に似ている。【偶然】とは思えないが、【偶然】でしかないのだ。ややこしい。
 そういや顧問がどうしてあそこにいたのか理由を俺は知らないんだが。
「あの女子部員の家に呼ばれていたそうよ。相談したいことがあるって言う内容でね。電話の記録も残っていたらしいわ」
 意外と警察もしっかりと調べているな。そこまでちゃっかり聞き出すハルヒもさすがだが。
 だが、呼ばれて巻き込まれたのも【偶然】か。誰かが故意に起こした事故ではない以上、巻き込まれたに過ぎない。
実際俺たちも危うく巻き込まれるところだったんだ。
 と、ここで俺は女子部員の家の中に入る際に、内側から鍵を掛けられたことを思い出し、
「そういや、あの一回締め出しを食らったことは警察に伝えたのか? あれは明らかに誰か別の人間がいたとしか
思えないんだが」
「確かにそうなのよね。でも、その前に警察から言われたわ。女子部員以外が部屋の中にいた形跡はないって。
逃げ道は存在しなかったから、あの場にいたら死体がもう一つ増えていたはずよ」
「わかんねぇぞ。どこぞの怪盗のように小型のハングライダーで窓から脱出したのかも知れん。限りなく低いが、
絶対ってことはないはずだ」
631以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 22:20:54.83 ID:OP8x5tb/0
しえん
632以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 22:20:59.07 ID:jOuv5EpY0
しえn
633以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 22:21:18.93 ID:6xpFU3AdO
支援
634以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 22:21:26.14 ID:OP8x5tb/0
しえん
 俺の反論に、ハルヒは首を振って、
「それもないわね。だって隣の部屋の住人が焦げた臭いをかぎつけて、ずっとベランダから女子部員の部屋のベランダを
覗こうとしていたらしいわよ。火事になっているんじゃないかと確認しようとしていたらしいわね。
結局爆発の瞬間まで中の様子はうかがえなかったみたいだけど。万一、ベランダから誰かが脱出したらその時点で
気が付いているわよ。あと実はその証言をしている隣人が犯人ってのもなし。ベランダの窓は内側から二重に
鍵が掛けられていて完全な密室状態」
「だが、内側から鍵が閉められたのは事実だ」
「一応言ったけど、相手にされなかったわ。あのマンションオートロックになっているらしくて、最初はなんかのはずみで
旨く扉が閉じていなかった。あと中で火災が起きていたから気圧とかなんかが変わって、ドアを開けた瞬間に
部屋内に空気が殺到し、それに乗って扉が内側から引っ張られたように感じただけじゃないかって一蹴されたわ」
 何かいやに的確な反論をする警察だな。ただ、たしかに扉を開けたら風の力で引っ張り返されるというのは
俺も自宅で何度か遭遇したことがある。中で火災が起きていたんじゃ、部屋の空気の状態はめちゃくちゃだろう。
首はひねりたくなるが、否定できる材料もないといったところか。
 ――ん? ちょっと待て。今の今まで完全に忘れていたことを思い出したぞ。
「今更なんだが――ついでに警察に言うのも忘れていたんだが、リビングにお前が侵入する直前に、
確か人影を見たような気がするんだが。もちろんリビング内にだぞ」
「……なんでそんな重要なことを忘れているのよ」
 ハルヒは口をとがらして抗議の声を上げるが、
「今言っても記憶違いで一蹴されるだけだわ。時間が経って記憶の方が改竄されているし、ぼうぼう火が燃えている中で、
はっきりと模写までできるぐらい鮮明に覚えているとは思えない。実際のところ、どうなのよ」
「いや……」
 確かに警察がそこまでしっかり調べて、中にだれもいませんでしたよと言われてしまうと、俺の見た人影も
ただの見間違えじゃないかと思えてくる。事実、記憶上残っている見えたものは女性のような人影だけだからな。
 しかし、現代技術ではいないように見せられる存在もこの世界にはいるはずだ。
「情報統合思念体が何か関与している形跡はないのか? 連中なら偶然に見せかけた殺人や誰もいないところに
沸いて出てくることだってできるだろ?」
 俺の指摘に対し、ハルヒは首をひねって、
「確かに絶対とは言えないんだけど、奴らが動いた形跡はないわ。そもそもこんな事やって何の意味があるのか
さっぱりわからないしね。可能性は捨るつもりはないけど」
 とのこと。確かに朝倉や長門――あいつにこんな事はして欲しくないが――がこんなことをしでかしても何の意味があるのか。
636以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 22:21:59.96 ID:jOuv5EpY0
しえn
637以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 22:22:22.65 ID:OP8x5tb/0
しえん
638以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 22:22:22.98 ID:6xpFU3AdO
支援
 そうなると――
 俺ははっと気が付いた。もう一ついないはずの場所に現れることができる人間が。未来人である。
 しかし、まず断言したい。朝比奈さんがこんなことをできるわけがない。あの気が弱くって愛らしいあの方は
目の前に死体――多丸さんの偽死体だったが――を見ただけで卒倒するほどだぞ。自分の手で実行できてたまるか。
 あと他の未来人の仕業は十分にあり得るが、俺は何度もありえない【偶然】を目撃している。いくら未来人がTPDDとやらで
時間を超えられる装置か何かを持っていたとしても、【偶然】の発生まで制御できるとは思えない。
そんなマネができるなら、俺の世界の時でも何度か目にする機会はあったはずだ。これでも朝比奈さん(大)と行動をともにした
機会は多かったからな。
 そんなわけで今のところは、未来人関与の可能性について俺の中で速攻却下だからハルヒにも言わないでおく。
こいつに言ってへたに疑いだしたら面倒事になるかもしれないから、胸の内に仕舞っておこう。
 と、ここでハルヒは思い出したように。
「あと今日の放課後、関係者全員書道部の部室に集まるように連絡したから。あんたもちゃんと来なさいよ」
「……何でまた」
 俺が疑問を投げると、ハルヒはにらみを返してきて、
「いい? 一昨日の事故を免れた十人のうち三人が昨日のうちにみんな死んだのよ? 全部事故で死因自体に共通点はない。
ただ唯一の共通点は生存者であるということ。しかも、ただ生き延びたんじゃなくて、あんたの予知能力のおかげで
生き延びた人ばかり。一回目の予知能力を使った男子生徒も同じだった」
 十人……俺・ハルヒ・谷口・国木田・鶴屋さん・朝比奈さん・書道部女子部員三名と顧問か。
まさかこれと同じ事が起こり続けるかも知れないって言うのか?
 ハルヒは真剣かつ深刻な顔で、
「そうよ。偶然がつながりすぎている。今のところ他者の思惑は見えないけど、何かが起きていると考えるべきだわ。
あらかじめ各自話し合って意識しておくことは重要だと思うから。あ、もちろん予知能力の話はしないけどね」
 確かにハルヒの言うとおりだろう。例え【偶然】であってもその【偶然】にはまって死なないように、気をつけておくことは
重要かも知れない。自動車事故と同じで、少し気をつければ回避できるレベルのものかも知れないからな。
 ――そんなことを話しているうちに北高まで俺たちは到着していた。
 
◇◇◇◇
 
 そんなわけで放課後。
 三名が欠けた書道部部室で対策会議が始まった。
640以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 22:23:04.68 ID:jOuv5EpY0
しえn
641以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 22:23:21.65 ID:OP8x5tb/0
しえん
642以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 22:23:33.32 ID:6xpFU3AdO
支援
「事情を知っている人、知らない人多分様々だろうから、今までの経緯を話しておくわ」
 ハルヒが今日の朝俺と話した内容を掻い摘んで説明し始める。すっかり立場は部長の位置になっているが、
やっぱりこういうリーダー的立場がこいつにはしっくり来る。
 俺は説明を聞きながら参加メンバーを確認した。
 朝比奈さん。かなり意気消沈気味だが、参加してくれている。あの調子じゃ何があったのかもう知っているのだろう。
 鶴屋さん。こっちも立て続けに起きる惨劇にすっかりいつものさっぱりぶりは消え失せ、どこか憂鬱な表情を浮かべていた。
 谷口。こいつは状況をほとんど知らなかったらしく、ハルヒの説明に仰天の声を上げていた。いつものそれほど変わっていない。
 国木田。谷口同様だったので、ハルヒの話を興味深そうに聞いている。さして落ち込んだ様子は見えない。
 書道部部長(女子)。一昨日の事故のショックも冷めないうちに、部員全員と顧問が昨日一日で事故死した事に憔悴しきっている。
 あと俺とハルヒ。計七名全員そろっていた。
 ハルヒは練習もしていないのに、弁論大会の演説のごとくきっちりわかりやすく説明していく。こいつの能力の高さは天井知らずだ。
ただし、当然予知能力は伏せておく。ついでに一回目の予知能力で救った少年がその後死んだことも触れないでおいている。
これは話の焦点を一昨日の自動車事故にしておきたいというハルヒの意向からだった。いたずらに広げるとややこしくなるだけだから。
 やれやれ、本当に予定外の行動で死を回避した生存者をひたすらストーキングしてくる死神の映画みたいになってきたな。
 …………
「――現況は以上よ。あたしの推測も結構入っているわ。何か質問があれば、じゃんじゃんしてちょうだい。
 数十分に渡るハルヒの説明の終了後、質問タイムに入った。
 説明後の一同の様子を見てみる。
 谷口はいまいち信用していなさそうな顔をしている。
 国木田、鶴屋さん、書道部部長(女子)はハルヒの言葉を大体受け入れているようだ。
 朝比奈さんはうつむいたままなので、表情が読み取れない。
 質問タイムでまず最初に手を挙げたのは谷口だ。
「涼宮の言うことをまとめると、事故を回避した俺たち全員は近日中に偶然死ぬかも知れないってことでいいのかよぉ?」
「そうよ。あくまでもあたしの推測だけど、昨日の三人の死を間近に目撃した身としては、事故死なのに故意としか思えない
不自然な死に方が連続している。そして、死んだ三人の共通点は全員生存者。ならあたしたちにも危険が迫っている可能性があるって事」
「確かにそうかもねっ。昨日あたしもあの子の事故死した瞬間を見ていたけど、偶然にしてはできすぎていたよっ。
その根本原因が一昨日の交差点の事故にあるっていうなら、あたしたちも危険が迫っていると考えるべきだねっ」
 鶴屋さんの発言――少々無理しているしゃべり方だったが。
 書道部部長(女子)がここで手を挙げて、今後どうするべきなのか、今日亡くなった三人の通夜に行くつもりだが言ってもいいのかと
質問してきた。
644以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 22:24:07.89 ID:jOuv5EpY0
しえn
645以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 22:24:22.49 ID:6xpFU3AdO
支援
646以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 22:24:26.26 ID:OP8x5tb/0
しえん
 ハルヒは腕を組んで、
「対応策ははっきり言ってわからないわ。ただし三人の死因が偶然による事故から来ているものなら、そう言ったものに遭遇しないように
心がける事ね。例えば、料理をするときは一人でしない、道を歩くときは必ず車道から離れたところから歩く、
危険な場所には近づかない……あとすぐに誰かに助けを求められる状態にしておくってのもあるわ。常に携帯を所持しておくとか、
身近な人の電話番号にすぐ通じるようにするとか。ま、普段以上に慎重に行動するって事よ。
その程度で回避できるかも知れないんだから。あと通夜の参加は各自の判断に任せるわ。
家に閉じこもっていろとは言えないし、参加も強制しない。繰り返すけど、さっき話したのはあたしの推測であって、
確定した情報じゃない。ただ状況から考えて危険が迫っている可能性が高いって事を知らせておきたいのよ」
 熱弁を振うハルヒに、書道部部長(女子)は力なく頷く。聞けば、部員は昔からの友達だったらしく、
その死は相当ショックだったらしい。通夜や告別式に参加するなと言うのはあまりに酷だろう。
顧問もそれなりに長い付き合いだっただろうし。
 一旦全員がしんと静まりかえる。ハルヒも腕を組んで質問がないのか見回していたが、やがてもうないのだろうと判断し、
「今日はこのくらいにしておきましょ。今日は亡くなった人たちの通夜もある。ただし慎重な行動を心がける。いいわね?」
 その言葉に全員がうなずいた。
 
 そうして今日の部活動――もう書道部の活動なんてしていないが――も終わりぞろぞろと解散していく。
その途中で俺は谷口に教室脇に引っ張り込まれ、
「おいキョン。おまえ、あの超強力電波女の言うことを信じているのか? はっきり言って死神が追っかけてくるような話なんて
俺はとてもじゃねーが信じられねーぞ」
「俺だって100%信じている訳じゃないが、昨日一日で三人も死んでいるんだ。しかも、俺たちと共通点のある
立場の人間だったら注意するのは当然だろうが。別に不都合なんてないだろ。ただいつも以上に安全に
気をつけるってだけなんだから」
「それはわかっているんだがよー」
 谷口は細めでウザったらしくハルヒを見る。どうやらこいつの問題は、ハルヒからの指示という点に
固まっているらしいな。外見とその妙な行動で変わり者に見えるだろうが、あいつはなかなか常識的な奴だ。
勘も良い。味方にすればこれ以上ないくらいに頼もしい奴だよ。俺も何度も助けられたしな。
「ハルヒの言い方や過去の行動についてはこの際頭の中から排除しておけ。実際に面倒なことが起きているってのは
事実なんだからな。ハルヒの言ったことは決して間違いじゃない」
「へいへい。気をつけることにするよ」
648以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 22:25:11.47 ID:jOuv5EpY0
しえn
649以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 22:25:20.81 ID:6xpFU3AdO
支援
650以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 22:25:45.89 ID:OP8x5tb/0
しぇん
 わかっているのいないのか、微妙な返事をすると谷口は国木田と一緒に帰路へと付いた。あと、念のためハルヒの判断で
国木田と家の近い書道部部長(女子)も一緒に帰らせることにした。複数人行動は確かに危険回避の第一歩だからな。
 鶴屋さんは迎えの車が来ていたので、それに乗って帰って行った。
「じゃあ、ハルにゃん、みくる、キョンくん、気をつけて帰るんだよっ!」
 そうハイヤーの窓から手を振って、学校から去っていく。とは言っても亡くなった三人の通夜には参加するって事だから、
あとで顔を合わせることになるだろうけど。
 残ったハルヒ、俺、朝比奈さんは校門前に立っていた。
 と、ここでハルヒは、
「悪いけど、あたしはちょっと用事があるから先に帰らせてもらうわ。キョン、みくるちゃんをしっかり守って帰るのよ」
「おい、一人で行動していいのかよ?」
 と一応言っておいたが、大丈夫よと言ってハルヒは小走りに返っていった。まああいつなら最悪偶然ですら
操作できる力を持っているからな。
 あと帰る前に俺の胸にぽんと一発叩いてきたことで、ハルヒが俺に何をさせようとしているのか気が付いた。
つまりは朝比奈さんと二人で帰り、その間に情報を聞き出せって言うことなのだろう。そうなると、ハルヒは今回の一件について
俺と同様に口には出さないが、未来人の関与も疑っているのかも知れない。
「……帰りましょうか」
「はい……」
 朝比奈さんは力なく答え、俺に続いて歩き出す。
 放課後、日が徐々に傾き始める時間帯になり、一歩一歩踏み出すたびに街の色が赤くなっていく気がする。
 二人はしばらく黙ったままだったが、次第に俺はその空気に耐えられなくなり――ついでに黙りでは意味がないこともあるので、
「朝比奈さんはどう思っているんですか? ハルヒの言っていること、信じていますか?」
「わかりません……」
 ぽつりと朝比奈さんが答える。
 実のところ、朝比奈さんは未来人である以上、上の方の許可さえ取れれば何でも知ることができるはずだ。
知らないと言うことはない。
 しかし、どうするか。あなたは未来人ですか?なんて聞けるわけがない。朝比奈さんが自分から言ってくれるまで
待つしかないんだが、とてもそんな空気には見えなかった。
 仕方なく他の話をすることにする。全く朝比奈さんと二人っきりで一緒に帰るって言う悶絶寸前シチュエーションなのに
全然楽しくない。
「朝比奈さんは書道部に一年の時から入っていたんですよね」
652以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 22:26:13.15 ID:jOuv5EpY0
しえn
653以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 22:26:22.55 ID:OP8x5tb/0
しえん
654以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 22:26:28.40 ID:6xpFU3AdO
支援
「はい。鶴屋さんに誘われて入りました。あたし、入学してからしばらくあまり友達もできなくて……。
そんなときに初めて仲良くなったのが鶴屋さんだったんです。それから一緒に書道部に入って、他の部員の人たちとも
すぐ仲良くなれました。全部鶴屋さんのおかげです。だからあたし凄く感謝しているんです」
 朝比奈さんは柔らかな笑みを浮かべる。やっぱり鶴屋さんはこの人にとって特別な存在なんだな。
ま、一人にしておくと放っておけないっていう鶴屋さんの気持ちもよくわかる。朝比奈さんを見ていると
守ってあげたいという感情が生まれてくるし。
 この時点で俺はますます今回の事に朝比奈さんが関与しているという考えが薄らいだ。
万一、あの自動車事故から逃れた人を再度全員抹殺しようとしているなら、その対象には鶴屋さんも含まれてしまう。
この朝比奈さんにそんなことができるか? できてたまるか――できるわけがない。
 俺は話を続ける。
「でも最近は大変だったでしょう? あのハルヒが入部してからいろいろ騒がしくなりましたから」
「ええ、涼宮さん凄く強引ですから……ああっ、涼宮さんのことが嫌いって訳じゃないですよぉ?
ただもうちょっとあの――その――」
「良いんですよ。あいつはもうちょっと自分の行動を抑制すべきですからね。全く今度しっかり言っておきます」
「いえいえ、良いんです。それにあたしちょっと涼宮さんがうらやましい」
「え?」
「凄いじゃないですか。行動力も実行力も。あたしなんかとは違って、何でも完璧にこなせて凄くうらやましい……」
 いや、あいつは確かに能力的には完璧ですが人格に少々問題がありますよ? 確かにそれなりに常識は持っていますが。
行動は思いつきの突発ばかりだし、わがままだし、自己中で……
「良いコンビですね。涼宮さんとキョンくんって。それだけはっきりと相手のことを言えるんだから」
 唐突にとんでもないことを言い出す朝比奈さん。良いコンビというよりも腐れ縁というか向こうがかみついてきて話さないというか。
 俺が憮然と考えていると、朝比奈さんは横でクスクスと微笑んでいた。やれやれ、勘違いをされるのは嫌だが、
朝比奈さんがこの笑顔を見せてくれるなら、悪い気分ではないな。
 ――ここでしばらく二人の間に沈黙が流れる。俺は横目でちらりと朝比奈さんの表情を浮かべると、先ほどまでとは違って
少しだけ真剣な表情になっていた。落ち込んでいるのとは別の方向で。
 ほどなくして、ここで朝比奈さんの方から口を開く。
「……キョンくんは運命って言うものを信じますか?」
 唐突な質問だったため、俺はしばらく言葉を失ってしまったが、
「……ええ。たぶんあるんじゃないですかね。決められた出来事って言うのはあるような気がしますし」
「じゃあ、亡くなった三人は運命で決められていたといったらどう思います?」
656以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 22:27:20.41 ID:jOuv5EpY0
しえn
657以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 22:27:24.82 ID:6xpFU3AdO
支援
658以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 22:27:40.43 ID:OP8x5tb/0
しえん
 運命。きっと俺の世界の朝比奈さんなら【既定事項】という言葉を使うだろう。つまり、あの三人が死ぬのは
決まっていた事なのだろうか。いや待て、勘ぐりすぎだ。この朝比奈さんは俺にまだ自分が未来人であることを
カミングアウトしていないんだから。焦るな俺。
「そんな運命なら受け入れたくないですね。俺が万一事前にそれを知ることができたら全力でそれを回避しようとしますよ。
運命だからって死にたくはないですから」
「そうですよね……やっぱり……」
 そう言って朝比奈さんは視線を下げた。何だ? 何を言いたいんだ?
「涼宮さんは言っていましたよね。あの自動車事故を回避したから、そのつじつま合わせのために
あたしたちがまた死の危険にさらされているって。なら、きっと自動車事故で死ぬのがみんなの運命だったんです。
でも、それを回避してしまったからこんな事になっている」
 と、ここまで言って朝比奈さんは自分の言っている意味に気が付き、
「あっ、えっと、キョンくんを非難しているんじゃないんです。あの時みんなを助けてくれたことは
その……感謝……しています。ただ、涼宮さんの言葉をそのまま受け取ると、結局そうなってしまうって事なので……」
「そうですね……朝比奈さんの言うとおりです。だけど、俺はそれは決して無駄だったとは思いませんよ?」
「え?」
 俺の言葉に、朝比奈さんが不思議そうな顔を見せる。
 死を乗り越えても、また死が追ってくる。確かにそれだと最初に乗り越えた意味はないように感じるかも知れないが、
それは違う。なぜなら――
「あの自動車事故を乗り越えられたから、俺たちは今こうやって立っていられるんです。そして、危機が迫っていることも
知ることができました。おかげで死ななくても済むかも知れない。これだけでも大きな意味があると思うんです」
 朝比奈さんははっと顔を上げて、俺を見つめた。その目にはうっすらと涙が浮かび、何かを訴えようとしている。
だが口だけがぱくぱく動いて一向に言葉が出てこない。
 すぐに朝比奈さんは口を押さえて、またうつむいてしまい、
「何でも……ない……です……」
 そうつぶやく。だが、朝比奈さんの今の一瞬を俺は見逃さなかった。言おうとしているのに言えない。
このポーズは何度も見たことがある。あの禁則事項ってやつだ。つまり朝比奈さんは俺の知っている未来人と
同様の状態である証拠となる。
 朝比奈さんは未来人。本人からカミングアウトされなくても、この確認だけはようやくできた。
 ならどうにかして今の惨劇を食い止めるための協力を取り付けたい。
660以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 22:28:08.05 ID:jOuv5EpY0
しえn
661以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 22:28:22.63 ID:6xpFU3AdO
支援
662以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 22:28:47.64 ID:OP8x5tb/0
しえん
「朝比奈さん。俺は何とかして他のみんなを守りたいんです。手を貸してもらえませんか?」
「え、ふえ? でも、あたしにできることなんてほとんど……」
「できることは必ずあるはずです。一緒に考えましょう。どんな些細なことでもやってみる価値はあると思うんです」
 俺なりに必死に説得したつもりだったが、朝比奈さんは目を合わせようとしなかった。
 ダメか。いきなり言ってもそりゃ混乱するだけだよな。
 俺は嘆息すると、
「すいません。何か迫るようなことしちまって。でもこの最悪の状況は何とか抜け出したいと思っているんです。
それは忘れないでください」
 その言葉に、朝比奈さんはこくりとうなずいた。今日はここまでだな。これ以上せまると逆効果だ。
ちょうど駅前までついたし。
 俺はすっと朝比奈さんから離れ、
「今日はいろいろすいませんでした。また明日――ああ後の通夜でもお会いしそうですね。じゃあ、その時まで」
「はい。キョンくん、さようなら」
 そう言って俺たちは別れようとする――が、俺は一つだけ聞いておきたいことを思い出し、すぐに彼女を呼び止め、
「朝比奈さん! 一つだけ良いですか?」
「あ、はい。何でしょうか?」
「できるならあの事故が起きる前に戻りたいと思いますか?」
 ――俺の言葉とともに、少し強い風が周囲を通過した。朝比奈さんの長い髪の毛がなびく。
 そして、柔らかな微笑みを浮かべて言った。
「はい。キョンくんや涼宮さん、鶴屋さんたちと一緒にいたかったです」
 俺はその言葉にほっと胸をなで下ろし、手を振りながら朝比奈さんと別れる。
 よかった。朝比奈さんは今の生活を維持したいと考えている。贅沢は言えない。今はそれだけで十分さ。
 
 ――俺はこの時どうして朝比奈さんは『一緒にいたかった』という過去形を使っていたのか、
もっと深く考えるべきだったのかも知れない。
 
◇◇◇◇
 
664以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 22:28:59.94 ID:jOuv5EpY0
しえn
665以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 22:29:04.38 ID:6xpFU3AdO
支援
666以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 22:29:34.53 ID:hwvt0xzgO
(゚д゚)気管支炎→帰還支援
 俺は通夜に何か起こるのではと警戒していたが、結局何も起きずに平穏に終了した。
 さらに意外なことにそれから数日は何も変化の無い日常が続いた。
 
 事態が急変したのは、週末になってからである。
 
 
 〜〜涼宮ハルヒの軌跡 未来人たちの執着(後編)へ〜〜
 
中編はここまでです。支援ありがとうございました。

後編は明日の22:00から投下します。よろしくお願いします。
669以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 22:31:09.34 ID:jOuv5EpY0
乙!
死にまくりだな…
続きwktk
670以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 22:31:33.67 ID:OP8x5tb/0
乙!
671以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 22:31:45.03 ID:6xpFU3AdO
乙! 明日に期待しています。
672以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 22:31:56.14 ID:IeLnENmL0

続きが気になって仕方がない
673以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 22:32:21.58 ID:hwvt0xzgO
( ゚д゚)オツノキワミ!
オッー!
674以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 22:32:27.14 ID:JMrpGndSO
ただのデッドコースターじゃん
675以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 22:39:46.35 ID:OP8x5tb/0
676以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 22:40:49.05 ID:6xpFU3AdO
>>674
よく知っているな。
俺も同じことを思った。というか作中でキョンが言っているw

ファイナルデスティネーションって以外と有名なのか。マイナーだと思っていた。
677以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 22:43:41.76 ID:f48JHw0F0
乙でした!手に汗握る展開で次が気になりまくりんぐ

こんなシリアスな話の後にやるのは申し訳ないようなバカ話だけど投下してよいでしょうか
>>565です。
678以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 22:45:19.67 ID:JMrpGndSO
>>676
かなりマイナーだと思うよ。グロ好きには有名かもしれないけど
679以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 22:45:42.75 ID:6xpFU3AdO
行け!
680以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 22:46:08.85 ID:6GZtzRVb0
>>677
ドゾー
681朝比奈みくるのドッキリ大作戦:2007/10/22(月) 22:46:38.94 ID:f48JHw0F0
※キョンの中の人が主役の某ジャンプアニメのパロディです 
 それを踏まえて、広い心で見てくだされば幸いです 

SOS団の部室。そこには長門さんと古泉君の二人が居ました。

「そうですか……朝比奈さんは未来に……」
「そう。彼女はもうこの時代にはいないと思われる。」
「それはそれは……寂しくなりますねぇ。」

ププッ!プププッ!!聞きましたかみなさん!『この時代にはいないと思われる』だって!プププッ!
あ、失礼しました。こんばんは、朝比奈みくるです。
え?未来に帰った?そんなワケないじゃないですかぁ!私は今、掃除用具入れの中にいます!
最近の私の部室でのSOS団の扱いはそりゃ酷いもんでした。
ハルキョンと長古の2カップルでイチャイチャしまくるわ、たまーに触れられると思ったらいじられるだけだわ……
みんな私のことを軽く見すぎています!だからここで、ドッキリをしかけることにしました。
簡単です。キョン君と古泉君と長門さんには「未来に帰る」と、涼宮さんには「急に引っ越すことになった」という手紙を送りました。
直接会って演技をしたらバレそうですからね。涙とかも流さないといけないし。
【禁則事項】を使って長門さんからの探索もシャットアウトしました。これで完璧です。
さあ、悲しみに打ちひしがれろ!そして思い知るがいいです!
SOS団において私がどれほど大きな存在であったかを!!
涼宮さんとキョン君はまだでしょうか?
682朝比奈みくるのドッキリ大作戦:2007/10/22(月) 22:47:28.95 ID:f48JHw0F0
「あー……くそっ……」

そう言って入ってきたのはキョン君です。

「なんでこんなことになっちまったんだ……」

ププププッ!こんなことに!悲しいですか、悲しいですか!

「やべえよ、ケツから血が出たよ……」

ってちょ!うおおおおおおおおおおおい!!

「おや、どうかされたのですか?」
「いやな、トイレで大してたら真っ赤な液体がドバーってな……」
「それは、有機生命体でいう痔と呼ばれる症状。」
「まったく参ったよ。マジで俺死ぬのかとか思ったぜ……」

このヤロー!人が未来に帰ったってのにどこから血出してんですか!!

「原因はあなた。排便後の洗浄が不充分であったと考えられる。」
「確かになあ、トイレットペーパーでサッと吹くだけだったしなあ。」
「ダメですよ、ちゃんとウォッシュレットを使わないと。
 そのためにあるんですから。」
「生憎だが俺の家のトイレにそんな高尚な機能はついてないんだよ。」
「そうですか、あ、大事なことを聞くのを忘れました。」
683朝比奈みくるのドッキリ大作戦:2007/10/22(月) 22:48:14.45 ID:f48JHw0F0
そうそう!大事なことがあるでしょう!ほら!

「キレの方ですか?イボの方ですか?」

んなこと全然大事じゃないだろおお!!
なんですかその言い方!ちょっとカッコつけやがって!
どうでもいいですよ切れ痔だろうがいぼ痔だろうが!!もっと大事なことがあるでしょ!?

「イボの方だな。前々からイボがあったんだが、それが破裂したんだろう……」
「なら大丈夫。このまま直る確立が高い。」
「本当か?長門!」
「ただし、それは清潔な条件を保つことが条件となる。
 不潔にしていた場合、再び再発する可能性が高い。」
「そういうことです。ちゃんと清潔にしないとダメですよ。」
「はぁ……そうか……」

二人にお説教されてしょぼーんとしてるキョン君。ちょっとかわい……
じゃなくって!なんで私がいなくなったと言うのに痔トークをしてるんですか!!
私よりも痔のほうが重要ですか!【禁則事項】にするぞコノヤロウ!
684以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 22:48:48.67 ID:Xl1bFulJ0
支援w
685朝比奈みくるのドッキリ大作戦:2007/10/22(月) 22:49:29.63 ID:f48JHw0F0
「ヤッホー!遅くなってごっめーん!」

涼宮さんが入ってきました。いたっていつも通り……ですね。

「こんにちは涼宮さん。」
「あれ?キョンどうかしたの?暗いじゃない。」
「彼ですか、彼は今少々……」

流石に涼宮さんの前では痔とは言わないんですね。

「あ、みくるちゃんのことね……」

!!!
そうです!いや実際は違うんだけど、そうです!!
流石涼宮さん!SOS団の団長!団員のことを1番気にかけてくれている!

「ほら、元気出しなさいよ。いいもの持ってきたから。」
「いいもの、ですか?」
「そうよ、ほら!」

私はあらかじめ掃除用具入れに開けておいた穴から覗きました。
涼宮さんがかばんから取り出したもの……それは日本酒のビンでした。
って、なんてもん持ってきてるんですか学生が!

「飲んで忘れましょ!」

え?忘れる?忘れちゃうの?
686以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 22:49:39.56 ID:mFmeDm4q0
支援wwwwwwwww
687朝比奈みくるのドッキリ大作戦:2007/10/22(月) 22:50:09.21 ID:f48JHw0F0
「ん?おいハルヒ、なんだそれは。」
「見てわかんない?日本酒よ?」
「これは驚きました。一体どこで?」
「家からちょろまかして来たのよ!嫌なことは飲んで忘れるに限るわ!」

嫌なこと?私、嫌なことですか?


そして彼らがお酒を飲み始めて1時間後……

「マッガーレ!マッガーレ!」
「うひょひょひょひょ!」
「死刑だから!あはははははは!」
「ユニークユニークユニークユニーク」

……そこは地獄絵図になっていました。古泉君や長門さんまで酔っ払っています……
もう私のことなんて頭に無いでしょう……

「ヒック、そう言えばぁさぁ〜」
「なんだハルヒ」
「みくるちゃんいなくなったじゃなぁい?」

……!!ついに私の話題が!忘れられてなかったのね!!

「やっぱり後任が必要だと思うのよねぇ」

え?こう……にん?
688朝比奈みくるのドッキリ大作戦:2007/10/22(月) 22:50:42.14 ID:f48JHw0F0
「メイド服も着る人いないってのもアレだし……
 私としては鶴屋さんとかいいと思うんだけど!」
「それはいい考えかと。」
「待て待て!まあ確かに鶴屋さんなら快く入ってくれそうだが……
 でもやっぱいきなり巻き込むのはよくないだろ。
 それに鶴屋さんってメイドってキャラじゃないし……」
「それもそうね。う〜ん……」
「私がやる。」

え?長門さん……今なんと?

「私がメイド服を着る。」
「長門……本気か?」
「本気。前々から思っていた。胸が大きいだけの朝比奈みくるはマスコットの位置に相応しくなかった。
 ここは1番人気のある私がSOS団のマスコットとしてメイド服を着るのが妥当だと思われる。」

てめぇぇぇぇぇ!!この貧乳があああ!!

「待ちなさい有希!!それは聞き捨てならないわ!!」

そうです!言っちゃってください涼宮さん!

「1番人気は私よ!私がメイド服を着るわ!!」

お前もかあああ!!
689以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 22:50:48.01 ID:9GUm2UMtO
アナル臭がプンプン支援www
690以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 22:51:11.74 ID:6xpFU3AdO
支援
691朝比奈みくるのドッキリ大作戦:2007/10/22(月) 22:51:47.68 ID:f48JHw0F0
「違う。メイド服を着るべきなのは私。」
「私よ!アンタじゃ胸小さすぎて服スカスカでしょ!」
「ムッ……あなたの横暴な態度はメイドの奉仕的立場とはかけ離れている。」
「なんですって!言ってくれるじゃないの!」
「そっちこそ。」

あーあバトルになっちゃいました……ん?部屋からコソコソ逃げようとしてるのは……キョン君?

「待ちなさい、キョン!」

バカですねぇ、逃げられるわけないのに……

「キョン、アンタに審判という名誉な立場をあげるわ!今この場で決めなさい!
 私と有希、どっちがSOS団メイドにふさわしいか!」
「あなたにはいい答えを期待している。もちろん冷静に考えれば私だと言うのは分かること。」
「何言ってるの!団長を選ばないなんてそんなことないわよね!!」
「え、えーっと……二人ともそれぞれの良さがあっ……って……」

はぐらかそうとするキョン君。しかし言いかけた瞬間、二人の殺気が高まりました。
どうやらなあなあで済ます答えは許さないようです。ご愁傷様、キョン君。
キョン君は酔っ払って寝てる古泉君をゆすり始めました。
692朝比奈みくるのドッキリ大作戦:2007/10/22(月) 22:52:27.52 ID:f48JHw0F0
「お、おい古泉、起きろ!ほら!」
「ん……なんれすかぁ?」
「ほら、お前の意見を言え!SOS団のメイドにふさわしいのは、誰だ?」
「メイド、れすかぁ?」

珍しく寝ぼけている古泉君、そして彼の口から出た答えは……

「う〜ん……森さんなどいかがでしょうか?」

次の瞬間。長門さんの拳は古泉君を、涼宮さんの拳はキョン君を捕らえました。
吹っ飛ぶ二人。扉ごと廊下に投げ出されてしまいました。
ああ、哀れな……

「有希!校庭で決闘よ!」
「望むところ。」

そして二人は校庭へと去っていきました……

「なあ、古泉……」
「なんですか?」
「やっぱりSOS団のメイドは、朝比奈さんしかいないよなぁ……」
「……そうですね。今までないがしろに扱ってしまいましたが、
 彼女の存在はSOS団にはかかせなかった……」


「今頃気付いたんですか?お二人とも。」
693以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 22:53:00.36 ID:6xpFU3AdO
支援
694朝比奈みくるのドッキリ大作戦:2007/10/22(月) 22:53:02.75 ID:f48JHw0F0
私が声をかけると、二人は驚いて顔をあげました。

「あ、朝比奈さん……?」
「何故ここに……」
「ああもう、何も言わないでください。分かりましたから。
 みなさんは私がいないとダメだってことが……大丈夫ですよ、帰ったりしませんから。」
「あ……」
「朝比奈さ〜ん!!」

私に抱きつくキョン君と古泉君。私は二人の頭を撫でてあげます。お〜よしよし……
普段は私よりしっかりしてますが、年下なんですよね。
少なくともこの二人は私の大切さをイヤと言うほど思い知ったことでしょう。
そういう意味では、このドッキリは成功ですかね。ドッキリにはなってなかったですけど……

終わり
695朝比奈みくるのドッキリ大作戦:2007/10/22(月) 22:53:37.88 ID:f48JHw0F0
以上です。なんかもう……すいませんでしたw
だが反省はしていない!支援ありがとうございました!
696以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 22:55:16.11 ID:mFmeDm4q0
乙!
697以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 22:56:04.65 ID:6xpFU3AdO
乙!
面白かったけど、一つだけ言わせてくれ。

アナルに投下した方がみんなもっと喜ぶぞ。
698以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 22:58:00.45 ID:6GZtzRVb0
シュールな話の後にはいい感じw

乙です。
699以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 23:02:13.38 ID:HFX9q/ej0
保守
700以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 23:05:58.83 ID:zPaKf64fO
銀魂ネタ乙WWW
701以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 23:09:00.26 ID:8lKPBEIo0
ho
702以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 23:12:56.80 ID:vmcURrbD0
>>695
ちょっと亀レスだけど、くそわらたw
これはいい神楽みくるwwGJ
703以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 23:19:45.07 ID:vmcURrbD0
ちょっと質問。
キョン妹が佐々木の事を何て呼ぶか解からないんだが、なんて呼ぶんだい?
704以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 23:21:29.11 ID:f48JHw0F0
ササキン




ごめん
705以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 23:21:38.55 ID:jOuv5EpY0
お姉ちゃん…?
706以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 23:22:26.22 ID:5iQ5ZciBO
答:メス豚
707以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 23:22:39.43 ID:2QagFqVH0
>>703
原作では呼んでないと思ったが。
708以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 23:25:25.98 ID:6xpFU3AdO
描写がないからなんとも言えないな。
他のキャラから想像するに名前で呼ぶと思うが、佐々木の名前は現在不明だから、
お姉ちゃんぐらいにしておけば良いんじゃないかな?
709以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 23:25:26.17 ID:Y4RdUSfgO
原作読めよ
710以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 23:26:18.15 ID:mFmeDm4q0
原作で言ってたか?
711以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 23:26:48.13 ID:3JcopZvy0
おんなのひとからでんわー

こんな感じだったはず
712以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 23:27:30.42 ID:vmcURrbD0
情報thx
佐々木お姉ちゃんあたりでおkですなw

>>709
原作は友から借りて見てたから、手元には無いんだ
713以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 23:28:58.28 ID:hwvt0xzgO
お母さん、だろ?
714以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 23:29:12.09 ID:Wjw8rbct0
>>703
原作では「女の人〜」だった。わたぁしと兼ねてるのを除外すれば、妹は佐々木とは会ったことが無いのかも知れない。
と思ったけど考えてみりゃ会う機会なんてないから当然か。
715以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 23:30:08.51 ID:Y4RdUSfgO
>>712
そうだったのか…なら仕方がないよね。
凌駕で解るかもね。意外に佐々木と呼び付けかもしれない
716以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 23:31:02.01 ID:L6GD9DWz0
妹「へい、嬢ちゃん」
717以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 23:31:38.64 ID:GjyLjEkIO
>>712
あの妹が佐々木「お姉ちゃん」などと呼ぶとはとても思えんw
718以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 23:32:01.88 ID:nq2AtY0m0
凌駕って
驚愕の間違いじゃ
719以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 23:32:22.53 ID:IeLnENmL0
キョンくんを誑かす女その5
720以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 23:32:36.66 ID:mFmeDm4q0
「あ〜キョン君のセフr(ry
721以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 23:34:22.23 ID:m1XHGYAY0
キョン「よう、会ったこと亡いから紹介するぞ。佐々木だ」
佐々木「どうも初めまして」

キョン妹「……キョンくん、だれなのこの女の人」
キョン「え、いやだから佐々木だと……おいなんで包丁なんて持っているんだ!?」
キョン妹「キョンくんどいて! そいつ殺せない!」
722以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 23:34:54.69 ID:Y4RdUSfgO
>>718
恥ずかしいいいいいいいい…orz
どうやらここ迄の様だ。
723以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 23:35:06.58 ID:vmcURrbD0
難しいな…。「あのお姉ちゃんだよ、名前思い出せないや」って感じの設定に無理矢理しますw
dでしたw
724以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 23:36:02.32 ID:L6GD9DWz0
次から選べば良いんじゃね?

妹「おねえちゃんから電話だよー」
妹「お姉さんから電話だよー」
妹「ブレードチルドレンから電話だぜ、キョン」
妹「ゴルゴ13から振込みの電話だよ、キョンくん」
妹「佐々木さんから電話なのよさ」
妹「Hey! 佐々木さんから電話デース」
妹「佐々木の姉御から電話ですぜ」
妹「あいつから電話だ」
妹「・・・・・・・・・・・名前知らねぇ奴から電話・・・・・・・・・・・だ」
725以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 23:37:57.43 ID:vmcURrbD0
>>724
誰も電話とは言ってないwww
実はキョン宅に佐々木が行く話を作ってるんだ
電波通りに描写できるか心配なところ
726以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 23:38:37.07 ID:9GUm2UMtO
妹「キョンくーん!佐々なんとかから電話ー!」

あえて全部言わない。
727以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 23:39:00.58 ID:hwvt0xzgO
プルルルル
佐々木「もしもし、佐々木ですけど。」
キョン妹「え、誰?」
佐々木「佐々木です。〇〇君はいますか?」
キョン妹「ちょ、ちょっと待ってて!」
佐々木「?」
キョン「イマイですが」
佐々木「悪徳商法の人じゃないです」

こうですか?わかりません!( >д゚)ー☆
728以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 23:39:35.93 ID:id7Mh5ADO
>>724
3番目から下がカオスwwww
729以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 23:39:41.30 ID:L6GD9DWz0
なら、あれだな。

妹「私、キョンくんが居ないと生きていけないんです、お姉ちゃん。・・・ずっと、キョンくんの事、好きですから」

OR

妹「佐々木さん、死んじゃえ」

OR

妹「貴女言っている事が本当かどうか確かめさせてもらいます・・・・。・・・・ほら、嘘だったんじゃないですか。中に誰も居ませんよ」
730以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 23:45:56.95 ID:sLFqpcmg0
>>714
3回会った、と佐々木は言っておる
731以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 23:51:04.93 ID:L6GD9DWz0
佐々木と妹が会合を果たした際のBGMは悲しみの向こうへで決定。


という訳で満足するまでループ再生して満足したら流れは関係ない作品を投下して良い?
732以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 23:55:12.25 ID:m1XHGYAY0
GO
733以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/22(月) 23:58:26.06 ID:zEL/yWMgO
アゲ
734以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 00:08:10.95 ID:v0O5zJUw0
735以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 00:12:53.89 ID:Ei4ZcSVnO
おまいらおはよう
736 ◆41zceJmqdc :2007/10/23(火) 00:14:47.05 ID:3wPALhMR0
よし、満足したから投下する。しかし MP が たりない!

ぜんかい まで の つづき!
ttp://www25.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/2571.html


注:
この作品は少〜しグロテスクな表現や少〜し過激な暴力描写が入ります。
なのでそういうのが苦手な人や、残-ZAN-とか朔-saku-とかのPVに耐えられない人はご遠慮下さい。
737雄猫だった少女 ◆41zceJmqdc :2007/10/23(火) 00:17:16.26 ID:3wPALhMR0
「キョンくん」
「ご主人さま〜」
今、ベッドの上で二人の美少女から抱き締められている訳です。
一人は俺の彼女と成った阪中、そして俺のペットのシャミセン。
ん〜。幸せなような気もするが理性というのがありまして、それが我慢ギリギリなわけだ。
だから嬉しいような逆のような。いや、まぁ、嬉しいし幸せなんだろうけどな。
あー、言っとくがベッドの上とは言っても決して何もしてないぞ。
ただ単純に俺が寝っ転がってたらシャミセンが抱きついてきたんだ。
それを見ていた阪中が「むぅっ」その後に抱きついてきた。それだけだ。
というわけで俺の腕枕で裸の二人が抱きついているなんていう漫画みたいな状況はまずない。
そんなギャルゲーみたいな展開があってたまるか。
ふと、どたばたという足音が聞こえた。それに反応してシャミが慌ててクローゼットに飛び込む。
阪中と俺もさっとベッドから降りて世間話をしていたフリをする。
「キョンくん、電話〜」
「ん」
俺は妹から子機を受け取ると通話口が耳の当てる。

 第 四 話  「 休 み の 狭 間 に 終 息 へ の 足 音 を 」

「もしもし、多分古泉か」
『ご明察です。こう見えてかなり焦ってましてね・・・』
俺は妹にあっちいけと手を動かした。妹は笑顔で頷くとドタバタ音を立てながら一階に戻っていった。
「どうしたんだ?」

『岡部氏が死にました』

「・・・は?」
その言葉に思わず素っ頓狂な声を上げてしまった。
738以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 00:18:37.14 ID:O3lwAcOD0
保守
739雄猫だった少女 ◆41zceJmqdc :2007/10/23(火) 00:19:01.18 ID:3wPALhMR0
そう語った古泉は若干いつもとずれた口調。何かを堪えるような話し方だ。
『酷い有様だったようです。いえ、酷い有様でした。流石の僕も吐かずには居られませんでした。思い出すだけで・・・っ』
そうか。こいつはそれを見てしまったんだな。
こいつが堪えているのはまず間違いなく吐き気だ。多分電話の向こうでは顔が青い古泉が必死に喋ってるんだろう。
その光景を無意識のうちに思い出してしまったのだろう。
「大丈夫か、古泉?」
まぁ、こちらとて阪中達が居るからな、事件絡みの言葉は使わないほうが良さそうだ。
『えぇ、なんとか・・・ふふっ。まさか、貴方から労いの言葉が掛かるとは・・・』
「俺だって悪魔じゃねぇよ。で、話の続きは?」
『それでですね、岡部氏が生前にこんな事を語っていたそうなんですよ』
「なんだ?」
『”猫耳で猫の尻尾をつけた女の子が俺を襲った・・・”って』
猫耳で、猫の尻尾をつけた女の子・・・って。ぞくりと鳥肌が立った。
え・・・それってまるで・・・・・。
寒気がした。クローゼットに思わず視線をやる。
それって今のシャミセンそのまんまじゃないか。
「こ、古泉・・・推定時刻は?」
恐怖に駆られながら俺は尋ねる。返答次第では・・・その可能性が出てしまうからだ。
『えっと・・・死亡ですか?』
「あぁ」
『ちょっと待って下さいね・・・えぇ・・・昨夜の二時〜三時、ですね』
ほっとした。
その時間はシャミは俺の布団の中にもぐりこんでいたんだから。
良かった。まさか我が家のペットが殺人犯したとなったらとてもやってられないからな。
「そうか・・・しかし、猫耳の猫の尻尾とは何事か」
『僕自身、何の事かはよく解らないんですよね・・・もしかしたら相手はコスプレしているんじゃないかという話も出てますが・・・』
「ありえないな」
だいたいそれはどんな殺人鬼だ。未だに「●●はまだ16だから〜♪」と歌う元アイドルのおばさんより性質が悪い。
『えぇ。でも確立は0じゃない以上は否定出来ないのが現状です』
困ったものです。古泉はそう言って苦々しく笑った・・・まぁ、電話越しだから苦々しい笑顔かは解らないが。
740雄猫だった少女 ◆41zceJmqdc :2007/10/23(火) 00:21:30.88 ID:3wPALhMR0
「・・・しかし、一体何が・・・」
『貴方の関係者が死ぬという事件だと思われてるようですが、もしかしたら北高の生徒を単純に狙っている確立もありますね』
「だが、それにしては率がどれもこれもな・・・」
『貴方自身には恨まれるような覚えは無いんですよね?』
「あぁ、ないな。全く無い」
『もしかしたら自覚無いままに、って可能性もありますね。まだ調査中ですのでなんとも言えないですが・・・』
「それなら、確かに無いとは断言出来そうに無いな。解らないが」
その後もしばらく会話をした。
思えば古泉とこんなに長い間話をするのは久しぶりか初めてのような気がする。
『では、また何か解れば報告させてもらいます』
「解った」
ピッという単調な電子音と共に切れた電話。
俺はしばらくの間電話の子機を熱く見つめていた、もとい睨んでいた。
まさか、あの岡部が・・・。
「どうしたの?」
阪中が俺の様子を見て心配そうに声を掛けてきた。まぁ、教えても良いか。
「・・・岡部が、殺された。昨日の深夜にな・・・」
顔面蒼白。あっという間に血の気が引いた阪中の顔はそんな字が合っていた。
だがふと何かに気付くようにハッとすると
「・・・そうか・・・シャミちゃんじゃなかったのね・・・良かった・・・」
とぶつぶつ呟いていた。
「阪中、どういう事だ」
「・・・実はね」
そして、初めて知った。鈴木が死んだあの日、阪中も何か変なものに襲われていたこと。
その特徴が、猫耳と猫の尻尾であった事。
「でも良かった・・・シャミちゃんじゃなくて」
クローゼットが思いっきり開く。思いっきり丸聞こえだったからな。
噂話の当の本人はわなわなと震えながら物凄く悲しそうな顔をしていた。
「ず、ずっと疑ってたんですか!?」
ショックからか凄い涙目のシャミがそこに居た。
741雄猫だった少女 ◆41zceJmqdc :2007/10/23(火) 00:24:12.99 ID:3wPALhMR0
「だって、そっくりだったから仕方ないのね」
「うぅ〜・・・」
俺は二人の様子にやや安堵すると同時に一つの疑問に至った。
阪中を襲ったそいつはルソーを見るや「ルソー」と呟いて消えたという。
つまり、相手はルソーを知っている人物、もとい化け物となる。
しかもルソーが居るから逃げたというべき状況。

―――・・・一体、何がどうなのか・・・。

俺はとりあえず頭が痛くなってきたのでマタタビをシャミに投げつけた。
その後もシャミと阪中と俺の三人でまったりとした時間を過ごした。
「あ〜・・・こう、ほのぼのとしている日常って良いな・・・」
何となく呟く。
「最近色々あったものね・・・」
阪中も何となく返す。
「マタタビ〜にゃ〜ふにゃ〜」
シャミはマタタビによがり狂っている。姿は人でもやっぱり猫か。
・・・本当。日常のままならいいのにな・・・。
そう思って溜息を吐いた。

この時間が、束の間の休息である事を感じつつ。
742雄猫だった少女 ◆41zceJmqdc :2007/10/23(火) 00:25:19.56 ID:3wPALhMR0
<SIDE KOIZUMI>
―――電話の後。

「・・・解りませんね」
僕は資料を片手にありとあらゆる可能性を計算してみました。
そう、今回の連続的殺人事件について。
結果、彼に関係する人間の犯行とした場合の犯人の可能性があるのは十二人。
北高を恨んでの犯行とした場合、犯人の可能性があるのは十一人。うち一人は昨日病院で病死したから十人。
結果合計二十二通りの犯人が居るという事になりますが、いずれもアリバイが成立。
故に、北高と無関係となりますが、そうなるとその通りは無限。限りがなくなります。
「・・・ん〜・・・」
そこで次に思いつくのは涼宮さん絡み。
ですが、彼女は最近体調不良で家からは出ておらず、彼が誰と一緒だった等と知りうる事は無い。
さっきから壁にぶち当たっているという状況に少しだけ苛立ちを覚えた頃。
一つの意見が思い浮かんだ。
「となると・・・別の何かが?」
ありうる。僕はSOS団員として、この世にある不可思議をいくつも見てきた。
だがそれが全てとは限らない。
それならば見てない不可思議があっても可笑しくない。
だとしたらそれは恐ろしい脅威だ。それが何であれ、知らないところに存在しているとなると難しくなる。
「長門さん達にも協力していただかなければなりませんね・・・」
僕は長門さんと朝比奈さんにメールを送信した。
長門さん家に今から緊急で集合、と。
「これから忙しくなりますね・・・」
長門さんの家に向かう為に僕は着替えてさっさと家を出た。

この時間が、束の間の休息であるが故に。
743雄猫だった少女 ◆41zceJmqdc :2007/10/23(火) 00:27:23.05 ID:3wPALhMR0
<SIDE YURA>

「・・・・・」
一人で居る程怖い事は無い。
何も映さない右目。まだ包帯だらけの体。
まだ記憶の中で鮮明に残る戦慄。

血。目。肉。匂い。痛み。音。感触。全て、全て全て全て―――。

「・・・・・」
まだたまに不明瞭に感じるときがある。
私は生き残ってしまったのかどうかを。
あの状況かで。この状況下で。ここに居る私は実は違う私なんじゃないかって。
聞いたから。佐伯さんも鈴木さん、岡部先生さえも死んでしまった事を。
私は彼女等と同じ立場になったのにも関わらず生き残ってしまったのはおかしい。
「・・・どうして・・・」
私だけがここに居るのだろう。ここで生きているのだろう。
思わず口に出してしまう疑問詞、それはここ最近ずっと思ってしまう事を抑えられないからだ。
何か役割でもあるというのだろうか。じゃないと神様は人を生かすわけが無い。
あんなに傷を負った私が、生きられる訳が無い。彼が居ても。
ふと視界にナイフが映る。さっき豊原達くんがお見舞いに来た時に置いてった果物ナイフだ。
そのナイフの鏡面に”見えた”。
こちらをじっと見ている死んでしまった人たちの顔が。
「みんなそこに居るの?」
そう話しかけると一斉に判を押したように同じ笑顔を浮かべる。
ゲテゲテと笑っている。狂ったように、苦しそうに、嘲るように。
「・・・・・・・!」
あぁ、そうか。
それを見て解ってしまった。私の役目が。
「・・・大丈夫だよ、柳本さん、佐伯さん、鈴木さん・・・私が・・・・・」
744雄猫だった少女 ◆41zceJmqdc :2007/10/23(火) 00:29:00.77 ID:3wPALhMR0
私が・・・ちゃんと敵討ちしてあげるからね・・・。
貴方達がされたように、ズタズタにしかえしてあげなきゃね。
ずたずたに。ぐちゃぐチゃに。
腹を割いて内臓ヲ抉り取って。
頭から脳を垂ラサせて。
目玉を抉ッテ。
骨を無理矢理圧し折って。
そうダ。私がしナキャいけなイんだ。

み ン な の カ ワ り に コ ロ シ て ア げ な キ ゃ。

いつの間にかナイフから彼女らの姿は消えていた。
私はアルトサックスを取り出して久しぶりに演奏してみた。
曲は、レクイエム。
どうか柳本さん、鈴木さん、佐伯さん、岡部先生へ、拙いながら捧げます。
安らかにお眠り下さい・・・。
私が貴方達の恨みを晴らしてあげますから・・・。
今はナイフの輝きがいつもよりも綺麗に見えた。
「・・・殺してやるんだから・・・」
全てを殺したあいつを私が殺された人たちの変わりに・・・。
「あはは・・・アハハハハハハハハハハハハハハッ!」
今からその時を想像しただけで、笑いが止まらない。
あぁ、本当に・・・早く・・・殺したい。

この時間は、束の間の休息としてだからこそ在る。
745雄猫だった少女 ◆41zceJmqdc :2007/10/23(火) 00:30:17.44 ID:3wPALhMR0
<SIDE ASAHINA>

「どの時系列の未来にもこの状態は存在して無い・・・どういう事なの・・・?」
私は混乱していました。
この事件について未来に問い合わせたところ予想外の答えが帰って来たからです。
即ち、どの未来にもこの事件についての記述が無いという事。
つまりこの時系列で初めて発生したと言うのです。
「一体、どうして・・・。ありえない・・・。新しい未来が完成するなんてありえないのに・・・」
そうありえない話。だって、この時系列はずっと観測されていますから。
観測されていないと分岐した時系列が生じたなら新しい未来も考えられるでしょう。

けど、違う。

観測されている筈なのに、観測されて無いかの如く未来さえも知らない事件が発生している。
確かに低確率ではあるものの新しい未来が出来る事はあります。所謂平行世界です。
平行世界に関してはとりあえず、行けるだけの技術は確立していますのでだいたいは把握しています。
ですが、本当に新しい平行世界が生じるのは低確率なんです。それは確立としては実質零パーセント。
ある時系列がある場所から分岐してパラレルワールドが生まれる為には条件が必要です。
その分岐点までに今までに無かった何かが生じる事。それが最も重要な要素。
ですが、今までそこに至るまでに無かった何かが生じるという事は無きに等しい事です。
でも、私達未来人が生じさせようと思えば出来ない事はありません。
例えば、私達人類の代わりに鼠が栄えるような世界を観察したい場合。
戻れる限りの過去まで戻ってそこに居る人類を殲滅して大量の鼠を送り込めば良いわけです。
刹那に地上は鼠で溢れ返って鼠という生物が繁栄しているかのような状態を作れます。
どんな世界なのか見たいならあとはその平行世界へと行けば良い訳です。
未来に居る誰かが未来から過去へと戻れば、新しい時系列は生成される。
ですが過去に戻る為には許可が必要であり、勝手な事は出来ません。
ある程度の権限を持ってもTPDDの使用履歴が残りますし。
ですから、今回、この平行世界が生じた事に関して未来は驚きを隠せません。
746雄猫だった少女 ◆41zceJmqdc :2007/10/23(火) 00:32:10.56 ID:3wPALhMR0
ただ、私の居る未来が残っているという事はいずれ、その平行世界は元に戻るという事になります。
未来はこの世界の平行世界を確認していませんし、平行世界がこのまま独立するという事は無さそうです。
流れが分岐して出来た川が、ちょっと先で再び合流するような感覚でしょうか。

・・・あれ?

だったらなんで観測されて無いんでしょうか。
可笑しいです。だって未来は変わってないなら、未来からここを観測できるはずです。
これから起こる事も全ても。これはちょっとした恐怖です。本当に怖いです。だって何が起こるか解らないんですから。
そして難しいです。数学とか英語とか、そういう問題では無いです。
「ふぇ〜・・・頭が混乱しそうですよぉ〜・・・・・」
こんな事ならもっと勉強すれば良かったなぁ・・・。
そう思っても今更どうしようもありませんし、自業自得ですね。
・・・いえ、勉強出来たところでこの謎は解決されそうにありませんけどね。
だってトップレベルの人々が会合開いても全く解決出来ないんですから。
でも本当に頭が混乱してきました。
考えれば考えるほど渦に巻き込まれて、更に考え込んでしまいます。
こういう時にはやっぱりお茶の研究に限りますよね。
「今日はこの茶葉とこの茶葉を混ぜてみましょうかね」
SOS団の人々の為に今日もお茶の研究頑張りま〜す!

密かに夢見た正義の〜味方私がなれちゃうなんてね〜♪

と、その時携帯電話の着信音がなりました。ディスプレイには「古泉くん」と書いてあります。
「メールですか・・・」
どうやら長門さんの家へ集まって欲しいとの事です。早く行かなくては行けませんね。
幸いにも寝癖は無い。着替えだけすれば出られますね。
私はクマさんの柄のパジャマを脱いで急いで着替え、慌てて家を飛び出しました。

この時間に、束の間の休息を与えられて。
747以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 00:32:50.94 ID:3wPALhMR0
第四話はここまで。近いうちに第五話も投下できそう。
748以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 00:34:11.07 ID:ldcSRxE0O
sage過ぎ注意にょろ!
749以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 00:40:30.15 ID:EdQ+hJjx0
何という厨2病
750以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 00:42:05.03 ID:0roAMIEG0
支援できなかったすまん
とにかくGJ 俺には刺激が強すぎるようだ…
751以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 00:43:22.52 ID:HpiZ48Ag0
>>747
752以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 00:51:15.19 ID:EdQ+hJjx0
753以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 01:00:07.60 ID:EdQ+hJjx0
754以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 01:00:28.17 ID:HpiZ48Ag0
755以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 01:02:23.16 ID:ngt5GjJx0
ついに急展開ktkr!
756以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 01:06:23.05 ID:nCfRLDup0
ハルヒ「……zzz……」
キョン(よく寝てやがる。……ふむ、ここはひとつ日頃の仕返しをしてやるか)
さわさわ……
ハルヒ「……むにゃ…………んぅ…………」
キョン(……起きないな。よーしよし)
さわさわ……
ハルヒ「……ん……ふぅ……ゃ……だぁ…………んっ……」
キョン(こういうハルヒというのもなかなかいいな……。う。やばい止まらんぞ)
さわさわ……
ハルヒ「や……あん……そこはらめ……んんっ……」
キョン「……ハルヒ、お前起きてるだろ」
ハルヒ「…………寝てるわよ……」
キョン「お前なーバレバレな嘘つくなよ」
ハルヒ「いいじゃないそれくらい」
キョン「よくない」
ハルヒ「ねぇキョン、続きはしてくれないの?」
キョン「……あとでな」

谷口「うぜええええええ! まじうぜえええええ!!」
保守
757以下、VIPにかわりまして名無しがお送りします。:2007/10/23(火) 01:09:18.57 ID:BjECG31Z0
>>756
長門「うぃーっす。WAWAWA忘れも…ウォッ!
   …ごゆっくりぃぃぃぃ!」
758以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 01:19:37.57 ID:f46JrJFzO
保守
759以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 01:24:24.55 ID:ldcSRxE0O
保守なのね。
760以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 01:28:33.29 ID:Qn3RvlmL0
朝倉D「哀れね。何も知らなかった哀れな道化さんがきたわ♪」
朝倉E「今更、涼宮さんがそんなに大事になったの?」
朝倉F「きれいな花はいつか枯れるものよ♪ そんな儚いものとあなたの夢を天秤にかけるつもり?」
キョン「ハルヒは、花は花でもかけがえのない花だ……お前らが連れ去ったハルヒ、返してもらうぞ!」

朝倉E「あはははは! それで全てに気が付いたつもり? 愚かな道化さんね♪」
キョン「どういう意味だ!? 俺は全部気が付いた! 今までハルヒを苦しめていたこと、俺が何をしてきたことも!」
朝倉D「愚かだわ♪ なら、そのかけがえのない花と一緒に枯れ果てなさい!」

何か熱い展開保守(前後のシチュエーションはお好きなように想像して)
761以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 01:33:22.44 ID:nCfRLDup0
キョン「……は……ハルヒ」
キョン「なによキョン改まって」
キョン「俺、実はお前のこと、好きなんだ」
キョン「……キョン」
キョン「お前の気持ちを聞かせて欲しい」
キョン「……あ……あたしも……あたしも、キョンのことが……すきっ!」
キョン「ハルヒ!」
キョン「キョン」

キョン(よーし。イメージトレーニング終了! さぁいくぞ)


谷口「……キョンのやつ…………便所でなにやってんだ」
キョンの告白大作戦ほしゅ
762以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 01:37:39.10 ID:UuTguRs90
ハルヒ「……き……キョン」
ハルヒ「なんだハルヒ改まって」
ハルヒ「私、実はあんたのこと、好きなのよ」
ハルヒ「……ハルヒ」
ハルヒ「キョンの気持ち、聞かせて欲しい」
ハルヒ「……お……俺も……俺も、ハルヒのことが……すきだっ!」
ハルヒ「キョン!」
ハルヒ「ハルヒ!」

ハルヒ(よーし。イメージトレーニング終了! さぁいくわよ)


阪中「……涼宮さん…………トイレでなにやってるのね?」
ハルヒの告白大作戦改変。
763以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 01:40:20.84 ID:6qbgumbK0
メモったSSのネタをプロットに伸ばし、それを元に休憩時間や講義の合間にルーズリーフにがりがり書く。
書いた後、赤ペンで推敲したのちPCに打ち込むのだが、正直それがめんどくさい保守。
764以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 01:42:01.35 ID:nCfRLDup0
キョン(今日こそ俺の気持ちをハルヒに……)「ハルヒ」
ハルヒ「なに」
キョン「あ……あの……」(うああああ反則だ! なぜ今日のハルヒはこんなにもいつにも増してかわいいんだ! ちくしょー襲いたくなるじゃねぇかこのやろう!)
ハルヒ「なんなのよ」
キョン「あーいや……き……今日……かわ……あ……その……」
ハルヒ「なんなの? はっきり言いなさい!」
キョン「あー今日も革靴履いてきたのか?」
ハルヒ「は? あんたなに言ってんの?」
キョン(……駄目だ。「今日も可愛いぞ」すら言えねぇ……)
キョンの告白大作戦ほしゅ
765以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 01:44:47.21 ID:1zIs4sWyO
講義中とかに書くのってかなり危険じゃないか?
後ろの奴に万が一にでも見られたら、俺なら自害してしまうかも試練
766以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 01:49:21.38 ID:nCfRLDup0
キョン(こんなんじゃ駄目だ。いっそメールか手紙か……いやいやいつぞやにこいつは「そういう大事なことは面と向かって言いなさいよ」って言ってたから直接目を見て言わないと駄目だ)
ハルヒ「キョン、あんた今日おかしいわよ」
キョン「そ……そうか?」
ハルヒ「……むー」
キョン「あ……あーその……ハルヒ」
ハルヒ「なに」
キョン「……あのさ、おりぇ……!!」
ハルヒ「なにうなだれてるのよ。やっぱ今日のあんたいつにも増しておかしいわよ」
キョン(なんで噛んじまうんだ俺! ぐあ舌噛み切って死にてぇ!)
キョンの告白大作戦ほしゅ
767以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 01:51:21.03 ID:6qbgumbK0
>>765
大丈夫。真後ろに人がいるときには書かない。
しかも、自分のノートは5mmマス。字も小さく、読める人は相当目のいい人だけだ。
おまけに講義中じゃなく合間なので、皆おしゃべりに夢中だよ。何か言われてもレポ書いてると言えば、大概は大丈夫。

……とか言いつつ、固有名詞を書くときは緊張してしまう。
768以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 01:52:22.50 ID:UuTguRs90
講義中に書けば問題はない
769以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 01:53:11.97 ID:1zIs4sWyO
後ろに人がいないときなんてないからな……俺には到底できない技術だよ
770以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 01:56:24.44 ID:nCfRLDup0
キョン「ハルヒ」
ハルヒ「なによキョン。改まって」
キョン「……お、俺……俺は、ハルヒのこと、好きだ!」
ハルヒ「それは奇遇ね、キョン。あたしもあたしのことが好きよ」

キョン「え……あの……ハル……



キョン「は! 夢か……なんつーリアルな夢なんだ……笑えねぇ…………」
キョンの告白大作戦ほしゅ
771以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 01:56:41.64 ID:6qbgumbK0
>>768
SS作家としては正解。学生としては不正解。
772以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 01:58:30.52 ID:EfxqXvT9O
登場人物の名を、受けてる講義に出てくる単語に置き換えれば問題なし。
773以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 02:02:36.17 ID:ngt5GjJx0
>>770
吹いたw
774以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 02:03:27.81 ID:tLCWCU9G0
>>767
>大丈夫。真後ろに人がいるときには書かない。

ステルス喜緑さんがこっそり覗いてるとも知らずに…
775以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 02:03:54.71 ID:4itptIc/0
>>765
絵なら見られた事あるぞ
しかも助教授に
776以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 02:06:02.67 ID:nCfRLDup0
キョン(よし。部室にハルヒとふたりきり……今がチャンスだ。言うぞ!)
キョン「ハルヒ」
ハルヒ「なによ」
キョン「……俺、お前のことが……好きだ……」(言えた!)
ハルヒ「え……」
キョン「…………?」(な、なんだ? なんだその表情は……)
ハルヒ「……キョン…………その……ぁっ……と……」
キョン「…………」(なんだなんだなんだ?)
ハルヒ「あのね……あたし…………あたしには……好きな人が───」
キョンの告白大作戦ほしゅ。らめだ。ねむくてげんかい。おやすみノシ
777以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 02:06:37.29 ID:6qbgumbK0
>>774
怖えぇ! しかし、えみりんに失笑されるなら本望かも試練。
778以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 02:08:48.16 ID:FoO6O8ykO
>>777
失笑ですめばいいな。あと777おめ
779以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 02:09:18.26 ID:v3tmpInl0
>772

刑法81条「ちょっと刑法174条! 一番最後に来たんだから、アンタのおごりよ!」

刑法174条「結局俺のおごりかよ……。」

刑法235条「ふふ、ご馳走になります。」

刑法199条「……貴方のサイフにはまだ余裕がある。」

刑法108条「これでは誰だかわかりませんねぇ……。」
780以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 02:10:26.55 ID:HpiZ48Ag0
>>779
嫌杉wwwww
781以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 02:13:26.72 ID:6qbgumbK0
>>778
気が付かなかった! 縁起いいなぁ。縁起いいついでに頑張ってSS打ち込む。

>>772
自分の学部だと固有名詞だけ外国語になりそうだ。
782以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 02:19:11.74 ID:EfxqXvT9O
「ちょっとピタゴラス!あたしのプリン食べたでしょ!」
 非常にやかましく、よく通る声でそう叫んだのは、ご存じフィボナッチである。
「知るか。俺は今ここに来たばかりだ」
「ピタゴラス以外に誰がこんな真似するっていうのよ!」
 やれやれ、よっぽど俺には信用ってもんがないんだな。
「ライプニッツはまだ教室か……フェルマーさんがこんな真似するはずないし……」
 ……と、なると。
 部室の片隅で読書に励む、この部屋の本来の主に目をやる。
 ……そう言えばさっきからページを捲っていないな……心なしか緊張しているように見えるし。
 ……まさか。
「……オイラー、お前なのか?」

自分でも書いてみたが、カオスだな。
783以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 02:25:08.45 ID:UuTguRs90
「ちょっと雄真!あたしのプリン食べたでしょ!」
 非常にやかましく、よく通る声でそう叫んだのは、ご存じ春姫である。
「知るか。俺は今ここに来たばかりだ」
「雄真以外に誰がこんな真似するっていうのよ!」
 やれやれ、よっぽど俺には信用ってもんがないんだな。
「すももはまだ教室か……小雪さんがこんな真似するはずないし……」
 ……と、なると。
 部室の片隅で読書に励む、この部屋の本来の主に目をやる。
 ……そう言えばさっきからページを捲っていないな……心なしか緊張しているように見えるし。
 ……まさか。
「……杏璃、お前なのか?」

うーん、この固有名詞で分かる人とはむしろ友達になれそうだな・・・
784以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 02:27:23.42 ID:ldcSRxE0O
‥‥‥何、これ。
流れが早くて渡れないぜ。
785以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 02:38:09.30 ID:ldcSRxE0O
保守にょろ!
786以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 02:47:44.95 ID:vvvHxwkW0
保守
787以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 03:00:54.00 ID:z8809L7/O
788以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 03:20:12.65 ID:ldcSRxE0O
保守にょろ!
789 ◆hClSKCxd7Q :2007/10/23(火) 03:31:25.66 ID:Vp7mWtemO
はいオッパッピー
790以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 03:45:16.76 ID:ldcSRxE0O
保守にょろ!
791以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 04:01:08.18 ID:ldcSRxE0O
保守にょろ!
792以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 04:12:14.29 ID:oucBpyFK0
ハルヒ「ちょっとキョン!あたしのプリン食べうぼがごあぁええういぅぇえあひゃあ」
長門「ゆにぃく」
793以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 04:22:34.78 ID:f46JrJFzO
「……臭いわね」
「あん?」
 授業中、急に何を言い出すんだこいつは。
「臭いのよ!」
「だから何が臭いんだ」
 ビシッと音がしそうなぐらいの勢いで窓の方を指差すハルヒ。
「窓は閉まってるぞ」
「それでも臭いのよ!」
 正直、俺は全く臭わないんだが。こいつの嗅覚は犬並なのか?
「臭いの元は何なんだ?」
「知らないわよそんなの。下水工事でもしてるんじゃないの」
 鼻をつまんで喋っているせいか少々聞き取りづらい。
 俺は窓の外を見てみると臭いの元が一目で判った。
「銀杏だな」
「銀杏?」
「ああ。イチョウの木に出来る実でな、醗酵すると強烈な臭いを発するんだ。」
「ふーん。イチョウって綺麗だと思ってたけど、結構嫌な奴なのね」
「まぁそう言うなよ。あれでも食べられるんだぜ」
「あれが?」
「あの黄色い実の中にクルミみたいな固い殻のが入ってるんだ。それを洗って数日干す。
乾燥したら殻ごとフライパンであぶって完成だ」
「そこまでして食べる価値はあるの?」
「結構旨いぞ。親父は酒のつまみには最高だ、とか言ってたな」
「ふーん。なんか食べてみたくなったわ……」
794以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 04:24:05.39 ID:f46JrJFzO
「なんなら家来るか? 田舎のばあちゃんから貰ったのが余ってるんだ」
「行く! 絶対行くわ!」
「だったらいつ取りにくる?」
「今日行くわ!」
「おいおい、最近日が短くなってきてるんだから休みの日でも良いじゃないか」
「団活中止にするもん。だってキョンの家……じゃなかった。美味しい食料が待ってるんだから!」
「ああそうかい。古泉達には中止の連絡しとけよ」
 なんだ、もう授業が終わる時間じゃないか。やけに話し込んでしまったな。ノートは国木田に見せてもらうか……
 後ろの団長様は嬉しそうに、キョンの家キョンの家♪と連呼しているが、そんなに銀杏が食いたいのか。

 さてさて、授業が終わるなり俺を引っ張るように学校を出たハルヒだか、家にある銀杏の2/3をかっさらって帰りやがった。
 っても直ぐに帰った訳ではなく、シャミセンとじゃれたり俺の部屋を隅から隅まで観察するように見た
後、日も落ちる頃に満足げな顔でスキップをして帰っていった。
 こりゃ親父が帰ってきたら泣くな……最近はビールと一瞬に食べる銀杏が楽しみだったみたいだからな。


 あ、ハルヒに「一度に銀杏を大量に食うな」って言ってねーや。毒があるんだよな、銀杏って。まぁあいつは鉄の
胃袋だから大丈夫だろうけど。

 次の日、ハルヒが学校を休んだのは言うまでもない。
795以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 04:26:00.32 ID:f46JrJFzO
銀杏美味しいよ銀杏って事で書いてみた。
機会があったら是非食ってみてくれ。
796以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 04:30:56.25 ID:EfxqXvT9O
茶碗蒸しに入ってるのなら食ったことあるかな?
797以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 04:33:29.22 ID:ldcSRxE0O
>>795
茶碗蒸しの銀杏を残す俺に対する挑戦状か。

ところで、銀杏がたくさん潰されてる道は歩きたくないよな。滅茶苦茶臭いし。
798以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 04:35:53.72 ID:qh+ta0YA0
   長門日記

ある日彼に聞かれたこと。彼にとってはただの疑問だったのだろう。時間概念を無視した私たちの存在を。
なぜか彼には知ってもらいたくて、意外にも私はこう例えた。
たとえば建造物があるとする。これが出来る前はそこには何も無く、役目を終え解体された後にもそこには何も無くなる。
はじまりと終わりは同じ。何も無い、zero。
私たちにはzeroが存在しない。建造物がいつからそこに出来ていたのかわからないのと同じようなもの。
ノートを取り出した彼はこう言った。「じゃあ、今日がはじまりの日だな。」と。
よく分からないが、それは交換日記なのだという。交互にその日の出来事を書いていくだけの無意味な作業。
きっと今までの私ならそう考えていたのだろう。でも今は違う。
理由はやはり分からない。でも彼との交換日記を喜んでいる私がいる。
解体される建造物にしたくない。だからこの交換日記だけはいつまでも続けたい。…私の創造
者がそれを否定したとしても。
799以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 04:36:36.22 ID:f46JrJFzO
>>797
確かに臭いな。
だがあの臭いからあの美味い物が食えると思うと笑えてくるぜ。
800以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 04:38:54.43 ID:q+CaHAkCO
>>798
相変わらず縦読みすげぇな
801以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 04:39:18.91 ID:ldcSRxE0O
>>799
‥‥‥ちょっと、食べてみようかな。
い、言っとくけどね!あんたが彦麿みたいに美味しさをアピールしてるから食べたくなったんじゃないんだからね!
802以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 04:44:00.87 ID:f46JrJFzO
>>798
すげぇwww
その能力を俺に2_程分けてくれ。
803以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 04:49:27.68 ID:q+CaHAkCO
保守
804以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 04:52:40.01 ID:EfxqXvT9O
古泉「短編が出来ました。けど、深夜ですね……『人いるかな?6レスほどの短編を投下します』、と」
古泉「おや?タッチの差で先に投下予告した人がいますね?」
古泉「『お先にどうぞ』、と。20レスオーバーの長編ですか?これは支援が必要みたいですね」
古泉「『支援』」

〜支援中〜

古泉「『支援』、……どうやら僕と投下中の彼しかいないみたいですね?深夜は寂しいものです」

〜支援終了〜

古泉「『GJ!甘々ハルキョン大好物です!』、と。ふぅ、久々にいい糖分を頂きました」
古泉「良作の後は少しテンションが上がりますね。僕のSSも行きますか」
古泉「『では、今度はオレのターンw』、と」
古泉「……あれ?」


古泉「……さるさん……」

SS作者古泉くん保守
805以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 05:01:00.69 ID:Ei4ZcSVnO
>>804
さるさんw
あれだけは見ると悲しくなる(´・ω・`)
806以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 05:09:02.83 ID:ldcSRxE0O
さるさんになると悲しくなるにょろ‥。
807以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 05:12:43.28 ID:EfxqXvT9O
>>805-806
この前初めて食らったけど、かなり切ない気持ちにされたよ。
808以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 05:15:07.20 ID:f46JrJFzO
「支援」でばいさるは悲しいな…
5回程経験有り。
809以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 05:25:45.68 ID:Cfs4To0A0
ほしゅ
810以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 05:26:48.18 ID:ldcSRxE0O
さるさんはこの時間帯の保守でもよくある事にょろ‥‥。
あとは>>1000前の埋めとかにょろ‥‥。
811以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 05:29:31.48 ID:EfxqXvT9O
古泉「……『毎回毎回、書き出しで詰まる。ここさえ抜けたら結構楽なのに』、と」

鶴屋「おや?書き込みにょろ」
鶴屋「ん〜『自分は書き出しは楽しいけど、話の中盤で詰まることが多い』、とっ」

長門「…………」
長門「……『中盤は話のメインなので書いてて楽しい。話を上手く締めるのによく苦労している』、……書き込み」

古泉「……これは」
古泉「『自分は締めが一番楽しいかな?三人で役割分担したらいい感じになりそうw』、と」

鶴屋「あはは!『面白いwやっちゃう?w』、とっ」

長門「…………」
長門「……『楽しそう。でも、二人はどんな話を書いてる?』」

古泉「『今書いてるのは軽いギャグの甘いラブコメ』、と」
鶴屋「えーと、『アナル向けのカオスなイジメものかな?』、とっ」
長門「……『……やや欝の純愛モノ』」


三人「…………」


SS作者古泉くん保守
812以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 05:51:39.00 ID:N9NUJIxZO
>>811
合作したらえらいカオスだなww


ホッシューレ
813以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 05:55:56.41 ID:NwlI83AF0
>>811
カオスで始まり
鬱な展開になりつつも
最後はギャグで締めるラブコメ

意外と良かったりして
814以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 06:03:28.38 ID:EfxqXvT9O
>>813
その発想はなかった。
しかし、古泉の負担が大変なことになるなw
815以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 06:12:23.31 ID:IhqF37WL0
個人的にはカオス→欝の展開がすごく気になるw
そして一番そこが苦労しそうだと思う。
鬱はギャグで流せば出だしのカオスが助けてくれそうだしな。

話を畳む苦労が古泉にかかるのは確かだがw
それを進んで受け入れようとするあたりが古泉らしくていいなw
816以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 06:27:47.97 ID:IhqF37WL0
ほしゅ
817以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 06:38:52.32 ID:EfxqXvT9O
〜やっちゃいました〜

古泉「喜緑さんと会長がSとM?フリーダム過ぎますよ!」

鶴屋「あはは!『最近のマイブームw』、とっ」

古泉「あぁ!もう!なんでSOS団の半分が死んでるんですか!?」

長門「……『そこは譲れない。頑張って』、……書き込み」

古泉「……えぇ、嫌な予感はしてましたよ。でも、他の二人が乗ってきたら言い出しっぺとしてやめれないじゃないですか!?」

〜雑談室〜

『例の合作の最終話マダー?』
『↑最後の一人が詰まってるっぽい』
『↑まぁ、あの展開じゃあなw』
『↑〜↑×3、あれは作者が投げても俺は責めないぞw』


古泉「あぁぁぁぁッ!」


SS作者古泉くん保守
818以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 06:43:01.76 ID:YZC5kLXK0
雑談室wwwwww
819以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 06:52:28.76 ID:IhqF37WL0
>>817
予想以上のカオスwwww
820以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 06:58:55.82 ID:NwlI83AF0
>>817
本当にやってくれるとは…GJ!

そして哀れな古泉に合掌
821以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 07:19:53.26 ID:D6wRcL1GO
保守
822以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 07:25:11.42 ID:D6wRcL1GO
保守
823以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 07:31:16.66 ID:3wPALhMR0
中ニ病、七時間ぶりに帰還。投下して良い?
824以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 07:36:05.57 ID:ILj7O9v90
よっしゃ支援


今から通勤だからムリポorz
825以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 07:39:50.50 ID:ZUVuvBHYO
826以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 07:40:37.51 ID:6fBSK9z90
今すぐキティみろ

ハルヒの中の人ktkr
827以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 07:45:31.44 ID:IhqF37WL0
>>823
おk
828雄猫だった少女 ◆41zceJmqdc :2007/10/23(火) 07:48:23.92 ID:3wPALhMR0
じゃあ投下する。

ぜんかい まで の つづき! だが 4わ は まだ まとめ しんせい して いない!
ttp://www25.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/2571.html


注:
この作品は少〜しグロテスクな表現や少〜し過激な暴力描写が入ります。
なのでそういうのが苦手な人や、残-ZAN-とか朔-saku-とかのPVに耐えられない人はご遠慮下さい。
そして、厨ニ病に注意して、部屋を明るくして読んで下さい。
829雄猫だった少女 ◆41zceJmqdc :2007/10/23(火) 07:50:41.49 ID:3wPALhMR0
「ねぇ、キョンくん、阪中さん」
「なんだ、由良?」
それは肌寒い日の夕暮れ時の病室。
由良の見舞いに来た俺と阪中に由良はふと話しかけてきた。
にっこりと微笑んで、何かすっきりしたような表情で。
おかしかった。

 第五話 「 ”Valse sans fin” 」

いつもいつもあんなにあれからどんなに笑っても暗かったのに。
いきなりどうしてこんなに明るい表情を浮かべられるんだ?
「私ね・・・解ったの。私が生き残った理由」
「・・・は?」
それはまるで子供が親に何か発見して無邪気に差し出すように。
「私、やらなきゃいけないの」

ゾクッ、

俺はそんな無邪気が邪気に感じてならなかった。
嫌な予感だけが冷や汗としてひたすら上から下へと流れていた。
「何を?」
聞かずにいられなかった。ただひたすらに怖かったからだ。
突如生まれた禍々しい雰囲気が。
「それは秘密だよ」
その言葉で余計に俺は不安を感じずにはいられなくなった。
ふと阪中の方を見ると俺と同じか。少し不安そうな表情を浮かべていた。
同じ気持ちだとすぐに解る。
何かが起こるような気がしてそれを払いのけるように俺は頭を振った。
―――・・・出来れば、何も起こらないように。
そう願わずには居られない。
830雄猫だった少女 ◆41zceJmqdc :2007/10/23(火) 07:52:13.30 ID:3wPALhMR0
<SIDE SAKANAKA>

由良さんのお見舞いに私とキョンくん来た。
今日の由良さんは可笑しかったのね。にっこりと微笑んで、何かすっきりしたような表情。
それが本当におかしかった・・・何ていうか異常だったのね。
「私ね・・・解ったの。私が生き残った理由」
どうしてそんなにもワクワクした表情をしているのか解らないのね。
死んだ人達は死んだで、自分だけがここに居るという事を喜んでいるように。
不謹慎だと言いたい。だけど言えないのね。だって、そういう顔をしてるんだもん。
それすら普通だと言わんばかりの表情に。
怖くなってキョンくんを見たら彼も不安そうな表情を浮かべていた。
けど私に気付くとニッコリと笑ってくれたのね。やっぱり優しい。
ちょっとだけ恐怖を拭えた。けど、まだ怖かったのね。
だって、にっこりと微笑む度に果物ナイフを見てたから。
「キョンくん」
病院を出て、私は彼の腕に自分の腕を巻きつけたのね。
「ん?」
いきなり腕に腕をしっかりと絡ませた私を見てしばらく思考していたキョンくんだった。
しばらくして理由を悟ったらしく、
「・・・由良、異常だったよな、アレは」
と言って頭を撫でてくれたのね。
「やっぱりそう思う?」
「あぁ・・・何ていうか、怖かった・・・・」
「私もなのね・・・」
ちょっとだけ怖くて、キョンくんに絡めてる腕の力を強めた。
そうしたらそっと肩に手を回して抱き寄せてくれたのね。
「怖くなくなるまで傍に居てやるよ・・・俺の家でなら」
「・・・今日も泊まって良い?」
「あぁ、構わない」
「ありがとうなのね・・・」
831以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 07:52:29.17 ID:IhqF37WL0
832雄猫だった少女 ◆41zceJmqdc :2007/10/23(火) 07:52:57.45 ID:3wPALhMR0
<SIDE SAKAKI>

「っ・・・しつこい奴だ・・・!!」
「くすくす・・・くすくす・・・・・」
やや遅い夜の道。
俺はただひたすらに走っていた。何があったかと言えば追われているの一言に尽きる。
恐らく猫の耳に尻尾が生えた謎の女の子。見目こそ馬鹿馬鹿しいが恐怖そのものだ。
俺には解る。あれは俺を殺す気だ。
だからこそあれほどの笑顔を纏えるんだ。狂気に満ちている笑顔を。
もしかしたら今までみんなアレに殺られたのか?
岡部先生も、クラスの死んでいった同級生も。
ふとそこで俺は気付いた。
「運が悪いな・・・」
この先は歩行者通行禁止になっている道だ。
高い策があって通り抜けなんて出来たものではない。
「ほら、早く逃げてよ・・・くすくす」
「・・・仕方ない」
俺は建設途中のビルへとその足を向けた。暗闇に紛れて逃げる為だ。
ビルの四階。月明りが入らない暗闇が広がるそこで俺は息も、音も殺した。
本当は呼吸音を上げて息を吸い、吐きたいところだがそんな事しては見付かる。
奴が居なくなるまで俺はここに待機しなければならない。
「何処に居るのかな〜・・・くすくす」
奴が、来た・・・!
「・・・・・」
静まり返った闇の中で足音だけが反芻して響く。
こちらからは何処に居るかが音で解る。だから奴が近付いているのも解る。
「何処かな〜」
見付かれば、アウトだ。
「・・・・・」
体の動きという動きを一切封じたまんま、立ち去るのを待った。
833雄猫だった少女 ◆41zceJmqdc :2007/10/23(火) 07:54:40.93 ID:3wPALhMR0
しばらくして、足音がフェードアウトしていくのが聞こえた。

―――・・・消えたか?

まだ油断は出来ない。それ故、心で思っても口には出せない。
更にしばらく待って、俺はようやく立ち上がった。
「・・・ふぅ」
ビルから出るべく歩みを進める。
若干月明かりが階段には差しているおかげで降りるには不便ではない。
そして、一階に降りた。
何故か変な構造をしている建物で、階段のすぐそばに出口があるわけではない。
階段は建物の中央に位置し、その階段に月光が刺さるように窓が作られているのだ。
あとは、出口から出ればビルから出られる。
ふと目の前にぬらりと光る二つの光る何かが突然現れた。
「しまっ・・・!」
それが双眸だと気付いて行動に移すまでのそのロスを許してはくれなかった。
「見つけた♪」

ドスッ、

と腹を何かが突き抜け、引っこ抜かれる。
液体が地面を穿つ音がして、液体が流れる感触が腿を伝わり、凄まじい痛みが襲った。
「ぐ―――!!」
思わず呻いた口に何かが流し込まれる。気持ちの悪い、液体。独特の匂いがする。
そして噎せ返った俺に暗闇から伸ばされる爪が眼球を抉る為に差し込まれる。
眼窩に入ったその感触は刹那、右目に激痛が走り、そしてぶちっという音と共に今まで何も感じた事もない部分が痛んだ。
だが、まだ動けない事はない。早く逃げなければ。
834以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 07:55:13.99 ID:IhqF37WL0
835雄猫だった少女 ◆41zceJmqdc :2007/10/23(火) 07:57:14.53 ID:3wPALhMR0
「駄目。逃げたら駄ぁ目♪」

ゴリッ、

足が無理矢理逆に折られた。しかも、両足。
「あぁ―がぁ―ぐぁっ!!」
腕の関節も、指も一本ずつ丁寧に素早く曲げられない方向へと向いた。
「これで逃げられないね」
「っ・・・ぐっ・・・・・!!」
苦痛が頭を占める。何も考えられない。冷静になれない・・・!
「バイバイ」
ふと暗闇に一つの光が灯る。それが俺に押し付けられて、

一気に燃え上がった。

「あ゛ぁぁァァああァぁぁあアアぁアアぁあぁアぁァァぁあッッッ!!」
変な液体の正体は、燃料だった。
体内にまで侵入したそれのおかげで体内に火が進入する。
焦げた匂い。内側から襲ってくる痛みと水分が抜けて硬くなっていく感触。
「ご主人様から眼を逸らさせないといけないから死んでね。でも、早く炭になれるんだから良かったね」
もう、呼吸すら難しい。駄目だ、もう・・・駄目だ・・・。
胃が、肺が、舌が、眼が、髪が、皮膚が、焼ける。焼ける。焼ける。
もう動けない。一つも動けない。俺は動けない。動け、な、い。
動け、な・・・うご・・な、い・・・うご・・・ない・・・ごけ・・・い・・・う・・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・。

・・・・・・・・・ドサッ。
836雄猫だった少女 ◆41zceJmqdc :2007/10/23(火) 08:00:13.18 ID:3wPALhMR0

次回へ続く・・・。



今回も異常です。ありがとうございました。
837以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 08:09:13.17 ID:IhqF37WL0
838以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 08:28:07.63 ID:jY032w2PO
ほし
839以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 08:34:28.35 ID:ZUVuvBHYO
ほし
840以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 08:40:38.24 ID:D93sQCjp0
ドボン!
キョン「あ、しまった!」

ブクブクブク

キョン「あ、あなたは?」
ハルヒ「私は泉の超女神よ」
キョン「先ほどこの泉に大切な仕事道具を落としてしまったんだハルヒお前知らないか?」
ハルヒ「あんたが落としたのはこの金の斧でしょ?」
キョン「違うぞ」
ハルヒ「この銀の斧でしょ?」
キョン「違う」
ハルヒ「では、この普通の斧でしょ?」
キョン「違うぞ。あの、俺が落としたの谷口なんだが」
ハルヒ「ああ、アレね……ピラニアの餌食になったわ、替わりに私を持って帰りなさい。これは団長命令よ」
キョン「やれやれ」
木こり保守
841以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 08:56:23.52 ID:jY032w2PO
>>840
谷口が仕事道具ってw
842以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 09:02:15.33 ID:Eq+kPl4L0
843以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 09:11:03.23 ID:D93sQCjp0
>>841
裏設定では、ナンパということになっています。
ドボン!
キョン「あ、しまった!」

ブクブクブク

キョン「あ、あなたは?」
みくる「私は泉の女神ということなんですけど、詳しい事情は禁則事項です。」
キョン「朝比奈さん、先ほどこの泉に大切な仕事道具を落としてしまったのですが」
みくる「キョン君が落としたのはこの金の斧なんですか?」
キョン「違いますよ」
みくる「この銀の斧なんですが?」
キョン「違いますよ」
みくる「では、この普通の斧なんですか?」
キョン「いいえ、違いますよ。あの、俺が落としたのは谷口なんですよ」
みくる「キョン君、谷口君がこの時間平面上に見あたりません、ああ、どうしょう私クビになっちゃう!」
キョン「朝比奈さん、谷口別にいらないからいいですよ、長門に情報操作頼んでみますよ」
みくる「ありがとうキョン君、私がおクビになったら貰ってくれますか」

844以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 09:12:17.85 ID:D93sQCjp0
>>843 訂正
おクビ → クビ
845以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 09:22:22.66 ID:jY032w2PO
846以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 09:27:28.87 ID:D93sQCjp0
ドボン!
キョン「あ、しまった!」

ブクブクブク

キョン「あ、あなたは?」
長門 「……私は泉の女神」
キョン「長門、先ほどこの泉に大切な仕事道具を落としてしまったんだが知らないか?」
長門 「……金の斧?」
キョン「それじゃないぞ」
長門 「……銀の斧?」
キョン「それでもないぞ」
長門 「……普通の斧?」
キョン「長門、俺が落としたのは谷口なんだが」
長門 「……谷口○●は情報結合を解除した。」
キョン「それじゃ仕方がないな」
長門 「……19時に私のマンションでカレー」


キョン「やれやれ」

木こり保守 長門編
847以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 09:33:36.72 ID:plddqk1K0
鶴屋さんや喜緑さんに朝倉あたりも期待してみるw
848以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 09:39:35.03 ID:D93sQCjp0
>>847
あと、妹編・佐々木編・朝倉編・●>編は作ってありますが
鶴屋さん編はできそうなんだが、喜緑さんの口調がもう一つわからんです。
849以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 09:48:21.48 ID:Eq+kPl4L0
850以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 09:54:58.35 ID:D93sQCjp0
ドボン!
キョン「あ、しまった!」

ブクブクブク

キョン「あ、あなたは?」
妹  「キョン君、わたし、泉の女神♪」
キョン「妹よ、この泉に大切な仕事道具を落としてしまったんだが知らないか?」
妹  「キョン君、金の斧?」
キョン「それじゃないぞ」
妹  「キョン君、銀の斧?」
キョン「それでもないぞ」
妹  「キョン君、普通の斧?」
キョン「妹よ、俺が落としたのはハサミだが」
妹  「キョン君、ハサミ、明日の図工で使うの」
キョン「やれやれ」
木こり保守 妹編
続きは夕方にょろ〜
851以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 10:05:26.41 ID:2EwbbYgBO
>>848

○<…………
昆布<―――――
852以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 10:06:57.03 ID:Ob74lvhZ0
ドボン!
キョン「あ、しまった!」

ブクブクブク

キョン「あ、あなたは?」
喜緑 「私は泉の女神です」
キョン「喜緑さん、先ほどこの泉に大切な仕事道具を落としてしまったんですが知りませんか?」
喜緑 「それは金の谷口さんですか?」
キョン「いやいやいや!」
喜緑 「では銀の谷口さんですか?」
キョン「……あるんですか?」
喜緑 「違うのですか……では普通の斧ですか?」
キョン「そこも谷口にしましょうよ!と言うか落としたのは普通の谷口です!」
喜緑 「……谷口さんは落ちてWAWAWA〜!!と叫んでいたので、残念ながら……要りますか?」
キョン「要りませんよ!仕方ないですね、諦めます」
喜緑 「では後ほどいつもの喫茶店で」
キョン「え?ちょっと喜緑さん!?」

ブクブクブク......

キョン「……やれやれ」


勝手にパクったのと落ちが思いつかなかったことを謝る保守
853以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 10:18:30.42 ID:D93sQCjp0
>>851>>852 GJ

ドボン!
キョン「あ、しまった!」

ブクブクブク

キョン「あ、あなたは?」
国木田「キョン、今日は僕が泉の女神なんだ」
キョン「国木田、この泉に大切な仕事道具を落としてしまったんだが知らないか?」
国木田「キョン、君の落としたのはこの変な女(佐々木)かい?」
キョン「違うぞ」
国木田「涼宮さんかい?」
キョン「それも違うぞ」
国木田「普通の女(阪中)かい、でもそれは僕のだよ?」
キョン「国木田、俺が落としたのは谷口なのだが」
国木田「谷口君なら、ナンパにいったよ、キョン、変な女と涼宮さんを持って帰ってくれ、阪中さんは僕が持って帰るから」
キョン「やれやれ」

木こり保守 国木田編
口調がおかしいな

854以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 10:29:50.68 ID:gmNTV3Np0
ドボン!
谷口「あ、しまった!」

ブクブクブク

谷口「あ、あなたは?」
ハルヒ「私は泉の超女神よ」
谷口「先ほどこの泉に大切な仕事道具を落としてしまったんだ」
ハルヒ「あんたが落としたのは普通のキョンでしょ?」
谷口「そうだ」
ハルヒ「ありがたく頂戴するわ」


きこり保守
855以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 10:41:05.85 ID:Eq+kPl4L0
856以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 10:57:55.11 ID:jY032w2PO
ほし
857以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 11:12:36.64 ID:CZ9yk4yiO
858以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 11:12:56.50 ID:v3tmpInl0
「キョンが無いと仕事が出来ない。」
「そうか。 何に使うんだ。」
「古泉に売りにいく。」
「わかった。 渡さない。」

「待て。」
「駄目だ。 何に使うんだ?」
「あたしは体をもてあます。」
「古泉と一緒か。」
「そうか。」

勝手に続けた。 保守。
859以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 11:13:08.91 ID:WxxKpS6y0
>>854

一番面白かったw
860以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 11:24:34.70 ID:X87/NDYfO
谷口「うわぁぁぁ!」
妹「あっしまった…」

ブクブク

キョン「やれやれ、妹よ。人の泉に用がある時は
ノックくらいしなさい」
妹「てへっ」
キョン「で、何の用なんだ」
妹「たにg……ハサミー!」
キョン「さっき谷口を落としt」
妹「ハサミー!」

その後谷口はびしょぬれで森の隅に捨てられているのを発見されたという。
谷口「はー、さみー…」勝手にパロ保守
861以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 11:31:12.54 ID:FTUOJ2+IO
ウソツキがまとめにないな。
862以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 11:49:20.36 ID:gmNTV3Np0
863以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 11:50:00.76 ID:plddqk1K0
きこりいいな。
>妹編・佐々木編・朝倉編・●
とあるのに妹の次の投下が国木田でワロタ

長編書いていてクライマックスが盛り上がらないので嫌になっている保守
864以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 11:55:53.04 ID:Eq+kPl4L0
ほおおおおおおおおおおおお
865以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 11:57:16.21 ID:y2V2xnXOO
キョン「あ、しまった!」

ブクブクブク

キョン「あ、あなたは?」
岡部 「私は泉の女神だ」
キョン「先ほどこの泉に大切な仕事道具を落としてしまったんですが知りませんか?」
喜緑 「それは金のハンドボールか?それとも銀のハンドボールか?」
キョン「いやいやいや!……そんなのホントにあるんですか?」
岡部 「違うのか……では普通のハンドボールか?」
キョン「そんな訳無いじゃないですか、普通の谷g…」
岡部 「……ハンドボール部に入 ら な い か ?」
キョン「いきなり部活勧誘ですか?俺はSOS団があるので…」
岡部 「そんなお前には普通の涼宮をやろう。」
キョン「だが断る!」
岡部「いや、むしろもらってくれ。うるさくてかなわん。あと、教室でも、もうちょっとあいつをコントロールしてくれ
んか。頼んだぞ!」

ブクブクブク......

キョン「ちょ、待て…」 ハルヒ「まったく!女神とか言ってなにも不思議な事ないじゃないの!さぁ、不思議を行くわよ。キョン!」

キョン「はぁ、やれやれ分かったよ。」


普通に谷口を忘れてるのと勝手にネタパクった保守
866以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 11:58:37.41 ID:gmNTV3Np0
>>865
>岡部 「私は泉の女神だ」


ええっ!?
867以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 11:59:44.39 ID:y2V2xnXOO
誤字脱字多すぎスマン。
868以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 12:01:10.11 ID:gmNTV3Np0
ドボン!
キョン「あ、しまった!」

ブクブクブク

キョン「あ、あなたは?」
長門 「……私は泉の女神」
キョン「先ほどこの泉に大切な仕事道具を落としてしまったんだが、知らないか?」
長門 「……貴方が落としたのは、朝」
キョン「それだ」
長門 「倉」
キョン「え?」

グサッ



きこり・・・ってかナイフ保守
869以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 12:07:37.34 ID:s0520zmk0
誰かキョンと朝倉のアマアマの話書いてくれないかなー
870以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 12:10:07.22 ID:X87/NDYfO
>>869

キョン「朝倉、出家するって本当か」
871以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 12:10:55.31 ID:plddqk1K0
>>869 俺が書くとどうやっても最後にキョンが刺されるので無理ww
>>870 ちょww出家てwwww
872以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 12:12:36.80 ID:FTUOJ2+IO
「今から海に潜るからね!」
「ああ、頼んだぞ朝倉。町一番の海女だからな。お前は」
873以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 12:20:28.04 ID:6GnqqO7I0
>>865
途中で喜緑さんになってるw
874以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 12:20:54.32 ID:gmNTV3Np0
尼僧侶

タモリ倶楽部保守
875以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 12:24:01.53 ID:FEc4Ogze0
キ「じゃあ、いってくる」
朝「いってらっしゃい♪」
キ「あれ?今日はいつものやってくれないのか?」
朝「してほしいの〜?もうっしょうがないなぁ♪」
朝「いってらっしゃい・・・グサッ」

キ「相変わらず、お前のいってらっしゃいのグサは最高だよ」



キ「ただいま〜」
朝「おかえりなさい♪ご飯にする?お風呂にする?そ・れ・と・も・・・・これ?ふふ♪」
き「んー・・・今日はとりあえず風呂からだな」
朝「えーつまんなーい!」
キ「すまんな、今日はちょっと疲れててな」
朝「はーい・・・・・・・・でもやっぱりがまんできな〜い!エイッ」

グサッ・・・・



キ「おいおい・・・まだ7時だぜ」
876以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 12:24:15.65 ID:FTUOJ2+IO
すべってしまった。orz
877橘京子の憤慨:2007/10/23(火) 12:24:40.60 ID:2EwbbYgBO
〜〜前回までのあらすじ〜〜

長<ハチに刺されればおっぱいは大きくなる
○<本当ですか?やったー!!
キ<アナフィラキシーショックで死んでしまえ


今日は3レス。
少なくて申し訳ない。

878橘京子の憤慨1/3 ◆SG9FMCTTAI :2007/10/23(火) 12:26:27.07 ID:2EwbbYgBO
「橘。話の本筋に戻るぞ」
「え?本筋って何ですか?」
「クイズに答えるのが目的じゃないだろ。それとも、お前はあのまま何も説明を聞かず長門に注射されて、そしてたまたま飛んで来たハチにさされてショック死したかったのか?」
「いえ、さすがにこの年で非業の死を遂げるのは……」
「なら、まともな意見を自分自身で考えて、長門に頼め。お前が変な要望しかしないから、長門も電波な回答しかしないんだ」
「…………」
長門が少し怒ってる気がするが、敢えてスルー。
「そうですか、わかりました。では……」
コホンと咳払いを一つして、橘は改めて語り出した。

「長門さん、決して長門さんの方法が悪いというわけではありませんが、あたし達人間には、長門さんの崇高な考えが理解できないみたいです。本当にごめんなさい」
橘はまず長門への謝罪を行った。これは何となく怒っている、長門の気持ちを汲み取ったからであろう。
そう言えば橘は長門に対して仲良くなろうとはしているものの、その態度から苦手意識を持っていることが伺える。朝比奈さんといい橘といい、何故そんなにも長門にびくつく必要があるのだろうか?
もしかしたら、長門には、女性限定で察知できる大きな隔たり、確執があるのかも知れない。それを女性陣が察知し、距離を置こうとする。うむ、何となくそんな気がしてきた。
だがそうだとしても、ハルヒや鶴屋さんなんかは長門と普通に接しているな。まあ、あの二人は場の空気に関係なく自分のフィールドを展開するから、長門のプレッシャーなど、微塵も感じないのかもしれない。
ん?そうすると橘は空気を読むと言う、普通の人間に備わった能力があると言う事になる。そんな馬鹿な。いくらなんでもありえないだろ。第一……

「……ですので。申し訳ないですが、あたしの愚考に付き合っていただければと思います」
俺が思い詰めていると、橘が更に話を続けていた。
こんなまともな会話ができる奴だったんだな。最近のアレっぷりでスッカリ忘れていた。

「わかった。あなたの意志を尊重する」
「ありがとうございます!長門さん!」
そして、更に意外な事に、長門は橘の意見をあっさり了承した。
879橘京子の憤慨2/3 ◆SG9FMCTTAI :2007/10/23(火) 12:27:53.29 ID:2EwbbYgBO
「それでは……ゴニョゴニョ……」
橘は何故か俺の方をチラ見し、そして長門の耳元で囁いていた。俺に聞かれるとまずいのだろうか?
「……それは可能」
「本当ですか!なら……の……を……に……」
「……それは、推奨しかねる」
話の内容よく分からんが、長門に承認されたり拒絶されたりしている。そのためどんな事を申し出ているのか想像もつかない。
組織の連中を貧乳萌えにするとか、自分より胸の大きい女性の胸を切断するとか。
まさか朝比奈さんとフュージョンするって訳じゃないだろうな。うーむ……
いろんな想像をしていたが、巨乳ロリ顔ツインテールがメイド服で「んん!……もうっ!」と拗ねている姿が浮かび上がった瞬間、自己嫌悪に陥った。

「……ば……の……にも……ますから」
「……少し、考察する時間を」
悩んでる!?あの長門が悩んでるだと!?一体どんな条件を出したんだ橘!
「……け……アップ!……どうでしょう?お願いできますか?」
「快諾する」
な、長門が快諾しただと!?長門を懐柔させるとは、一体どんな手を!?
図書館の本全て強奪して長門に渡す気か!?橘よ、それは犯罪だ止めとけ!!

「ありがとうございます!よろしくお願いします!」
不安そうに長門を見つめていた橘は、長門の了解の言葉を聞いて、花を咲かせたように笑顔を振る舞った。
しかし、ああして見ると、橘も普通の女の子だよな。ここ最近の電波っぷりで、痛い女の子のイメージが強かった俺だが、ちょっと見直しつつあった。
よくよく考えたら、最初の出会いこそ最悪だったものの、特に奇異な行動をするでもない、普通の女の子だった気がする。
こいつの性格が破綻し始めたのは、佐々木の閉鎖空間に神人が生み出されてからのような気がする。
それから徐々に壊れ始め、メイドさんの胸を揉みしだいたり、よく分からん主張のためにスカートを捲し上げたり、かなりイッちゃってる電波少女へと成り下がっていた。
今そこに見える橘はそんな変人っぷりは微塵もない。それこそ演技であったかのように。
880橘京子の憤慨3/3 ◆SG9FMCTTAI :2007/10/23(火) 12:29:15.26 ID:2EwbbYgBO
「キョン君、どうしました?」
「うおっ!!た、橘か!いきなり声をかけるからびっくりしたじゃないか!!」
「いきなりじゃないですよ?ずっと呼んでるのに、ぼーっとしてたから」
「ああ、そうなのか?」
「ふふふっ、おもしろいですね、キョン君」
俺はここで「ふんっ」と顔を背けた。何故だかはわからない。
「キョン君、ちょっと変身してきますね」
「変身だと?何をする気だ?」
「それは?見てからの、お・た・の・し・み。うふっ」
橘はご機嫌な口調で口を動かす。
「奥の部屋で変身してきますね。良いって言うまで除いちゃだめよ?長門さん、それじゃあ行きましょ」
「…………」
そして二人は奥の部屋に入って、扉が閉められた。


「…………」
この三点リーダは俺のものである。二人が奥の部屋に閉じこもってかれこれ数十分が経過していた。
女の子が身嗜みを整えるのに時間が掛かることは俺でも承知している。
うちの妹だって、色気もへったくれもないのに、衣装合わせにはやたらと時間を掛けているしな。
あれが大きくなって、化粧やらを覚え始めたら、今以上に身支度の時間が余分に掛かってしまうだろう。
タダでさえ身支度の要領が悪いんだから、メイクするにしても効率よくやって欲しいものである。

「キョン君ー、準備できましたー。入って来て良いですよー」

妹の彼氏が俺の家に上がって、シチューを美味しそうに平らげているところで、俺の妄想はようやく終焉を迎えた。
やれやれ、長い時間待たせやがって。これでまた変態丸出しな格好をしてたらすぐに帰るからな。
そんな思いを馳せつつ、俺は奥の部屋の襖を開けた。そこには――
881以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 12:37:07.72 ID:ldcSRxE0O
保守なのね。
882以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 12:37:55.10 ID:SDuLnakq0
wikiへの登録方法が良くわかんないです><
883以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 12:45:59.05 ID:ldcSRxE0O
保守にょろ!
884以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 12:56:07.74 ID:FTUOJ2+IO
885以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 13:13:38.37 ID:jY032w2PO
捕手
886以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 13:21:24.90 ID:Eq+kPl4L0
h
887以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 13:21:52.16 ID:f46JrJFzO
>>880
乙!
蜂毒は回避されたかwww
続きwktk!
888以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 13:23:49.33 ID:FTUOJ2+IO
>>882
解らなければ頼むとかしたほうがいい
889以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 13:42:30.61 ID:jY032w2PO
ほし
890以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 13:50:46.25 ID:ympigY7/O
保守なのね
891以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 14:05:44.71 ID:wLv2vpWIO
892以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 14:14:42.02 ID:DZnGIetL0
ドボン!
キョン「あ、しまった!」

ブクブクブク

キョン「あ、あなたは?」
鶴屋 「キョンくん、私はめがっさ泉の女神にょろ、他の女神とはひと味違うにょろ」
キョン「鶴屋さん、先ほどこの泉に大切な仕事道具を落としてしまったのですが」
鶴屋 「キョンくんの落としたのこの未来人かい」
キョン「違いますよ」
鶴屋 「じゃあ、キョンくんの落としたのこの宇宙人かい」
キョン「違いますよ」
鶴屋 「キョンくん、未来人か宇宙人だったら、どっちがいい? そろそろ決めといたほうがいいかもにょろよっ!」
キョン「鶴屋さん、俺、夢を見ました、ハルヒの居ない世界でハルヒを探す夢を、あいつが側にいないと不安になるからあいつを選ぼうとおもうんですよ」
鶴屋 「キョン君、めがっさがんばってにょろ」
893以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 14:14:45.55 ID:wLv2vpWIO
894以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 14:15:27.10 ID:o3TH+K6X0
こなた
895以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 14:18:05.94 ID:DZnGIetL0

ドボン!
キョン「あ、しまった!」

ブクブクブク

キョン「あ、あなたは?」
朝倉 「キョン君、遅いよ、わたし、泉の女神、意外でしょ♪」
キョン「朝倉、この泉に大切な仕事道具を落としてしまったんだが知らないか?」
朝倉 「金の斧でしょ?」
キョン「それではないんだが」
朝倉 「銀の斧でしょ?」
キョン「それでもないんだが」
朝倉 「普通の斧でしょ?」
キョン「朝倉、俺が落としたのはナイフだが」
朝倉 「キョン君、このナイフで貴方を刺して、涼宮ハルヒの出方を見るわ!」
キョン「それ、撮影用のゴムのナイフなんだが……」
木こり保守 朝倉編
896以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 14:18:49.58 ID:wLv2vpWIO
897以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 14:20:45.10 ID:DZnGIetL0
ドボン!
キョン「あ、しまった!」

ブクブクブク

キョン「あ、あなたは?」
佐々木「キョン、僕は泉の女神なんだ。
キョン「佐々木、この泉に大切な仕事道具を落としてしまったんだが知らないか?」
佐々木「キョン、君の落としたのは金の斧かい?」
キョン「違うぞ」
佐々木「銀の斧かい?」
キョン「それも違うぞ」
佐々木「普通の斧かい?」
キョン「佐々木、俺が落としたのは自転車なのだが」
佐々木「僕、今から塾なんだけど、君の自転車で塾までどうだい」
キョン「やれやれ」
木こり保守 佐々木編
898以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 14:24:46.72 ID:DZnGIetL0
ドボン!
長門 「……」

ブクブクブク

長門 「……」
キョン「長門、なぜか俺が泉の女神なんだ、原因はハルヒのアレか」
長門 「……そう、涼宮ハルヒは貴方が泉の女神であることを望んだ、それが貴方がここにいる理由」
キョン「じゃ続けるぞ、長門、お前の落としたのは金の斧か?」
長門 「……違う」
キョン「この銀の斧か?」
長門 「……」
キョン「普通の斧か?」
長門 「……眼鏡」
キョン「長門、俺には眼鏡属性はない、眼鏡ない方がかわいいとおもうぞ」
長門 「……」
レベルUP!! キョンは長門の眼鏡を手に入れた。

木こり キョン女神の巻・長門編
899以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 14:30:10.81 ID:DZnGIetL0
ドボン!
ハルヒ 「あ、しまった!」

ブクブクブク

ハルヒ「あんた、誰、正直にいいなさい団長命令よ」
キョン「ハルヒ、俺は泉の女神だ」
ハルヒ「どう見ても、あんたキョンじゃない、怪しいわね」
キョン「ハルヒ、お前の落としたのはこの金の斧か」
ハルヒ「違うわよ」
キョン「この銀の斧か?」
ハルヒ「違うわよ」
キョン「じゃこの普通の斧か?」
ハルヒ「キョン、あんた、私のカチュシャ返しなさいよ」
キョン「ハルヒ、いつぞやのおまえのポニーテールは反則的に似合っていたぞ! 」
ハルヒ「キョン、帰るわよ、ついて来なさい。」

レベルUP!! キョンはハルヒのカチュシャを手に入れた。

木こり キョン女神の巻・ハルヒ編
900以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 14:32:06.93 ID:DZnGIetL0

ドボン!
みくる 「あ!」

ブクブクブク

みくる「あなたは、キョン君?」
キョン「朝比奈さん、俺は今、泉の女神やってます。」
みくる「キョン君、先ほどこの泉に大切な仕事道具を落としたんですけど知らないですか、あれがないとわたし・・」
キョン「朝比奈さん、あなたの落としたのはこの金の斧ですか?」
みくる「キョン君、違います。」
キョン「この銀の斧ですか?」
みくる「ええっと・・違います。」
キョン「じゃこの普通の斧ですか?」
みくる「キョン君、私の落としたのは、ここの星形のほくろなんですよ、教えてくれたのキョン君ですよね」
キョン「・・・しりませんが 」


レベルUP!! キョンはみくるの秘密を手に入れた。

木こり キョン女神の巻・みくる編

これで打ち止め
901以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 14:34:47.08 ID:PAqgCrtK0
hoshu
902以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 14:46:40.56 ID:s0520zmk0
阪中キョンでないかなー
903以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 14:55:47.32 ID:jY032w2PO
ほし
904以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 15:02:13.12 ID:FTUOJ2+IO

ドボン!
阪中「あ、しまったのね!」

ブクブクブク

阪中「あ、あなたは?」
キョン 「阪中、遅いぜ、俺は、泉の女神、意外だろう?」
阪中「キョン君、この泉に大切な物を落としてしまったのね?」
キョン 「金のルソーか?」
阪中「違うのね!」
キョン 「銀のルソーだろう?」
阪中「それでもないのね」
キョン 「普通のルソーか?」
阪中「キョン君、あたしが落としたのは涼宮さん」
キョン 「阪中…マジか?」
阪中「う、うん、そうなのね……《これで涼宮さんをゲットなのね》」
ルソー「……クーン…」

ルソーに同情保守
905以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 15:04:07.02 ID:ldcSRxE0O
>>902
ガチでごめんなさい。詰まってますorz
906以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 15:09:57.33 ID:FTUOJ2+IO
また、滑った…今日は自重する。
907適当保守シリーズ,ピロートーク:2007/10/23(火) 15:18:36.86 ID:IUldO7KQ0
キ「さぁハルヒ、ここでいいかな?」
ハ「キョン本当に入るの、あたし…ラブホとかはちょっと」
キ「いいから行くぞ」
ハ「キョ、キョン」
キ「あのな今日ここに来たのはハルヒお前のためなんだぞ」
ハ「あ、あたしのためってどういうこと?」
キ「ハルヒお前いつも我慢してるだろ」
ハ「えっ、なんのこと」
キ「俺の部屋でしてるとき声が漏れないようにさ」
ハ「そ、それは……だって恥かしいじゃない妹ちゃんとかに聞かれちゃ……」
キ「まぁ確かに我慢しててもハルヒのあの時の声は大きいしな」
ハ「あ、あたしそんなに大きくなんか……それはちょっとだけ声が漏れるけど…」
キ「なぁハルヒここなら、いくら声を出しても平気なんだぞラブホってのはそういうところだからな」
ハ「う、うん……」
キ「だから今日は我慢しないで好きなだけ声だしていいんだぞ、さぁどの部屋がいいんだ?好きなのを選べ」
ハ「あ、あたし……回転ベッドっていうのがいな、あるかしら?」

キ「ハルヒ、大丈夫か?」
ハ「…キョン、あたし……」
キ「少しの間だけど気を失ってたみたいだな」
ハ「あたしは大丈夫だけど、……ここは……ラブホだっけ」
キ「あぁそうだ、しかしハルヒが無事みたいで良かったな。心配したぞ」
ハ「ありがとキョン、……一体なんで……そうだ! あの最中に……おかしくなっちゃうからもうやめてって頼んだのにキョンが……ひどいじゃない!」
キ「そうだったかな……でもなハルヒ、今までで一番気持ちよくなれただろ? 違うか?」
ハ「…い、言われてみれば……そうだったかも……でも…」
キ「きっと声を我慢しなかったからぞ、気兼ねせずに思い切り楽しめたってことだな、それともお前の言うとおり途中でやめた方がよかったか?」
ハ「そ、それは……その……ありがとキョン……その…すごく…気持ちよかったわ」
キ「……しかしお前のあの時の声は大きいな、まるで獣みたいだな」
ハ「ちょっ! 酷いじゃない!」
908以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 15:23:33.18 ID:f46JrJFzO
昼間からなんというエロさwww
909以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 15:23:49.92 ID:X87/NDYfO
●「いきなり閉鎖空間ができたと思ったら、神人がよつんばいでビクビク震え、
また閉鎖空間消滅か…
できればもう少しお手柔らかに頼みますよ…
910以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 15:27:42.53 ID:7ZUFQ3EiO
キョン「だが断る。俺の1ラウンドは108分だ」
911以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 15:29:08.47 ID:ldcSRxE0O
ハルヒ「なんでこんなにsageるのよ!たまにはageなさい!」
912以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 15:39:46.32 ID:jY032w2PO
あげ
913適当保守シリーズ,ピロートーク:2007/10/23(火) 15:40:05.43 ID:IUldO7KQ0
>>907
キ「ラブホもいいが部屋の時は声を我慢してるハルヒが見られるからそれはそれでいいんだけどね」
ハ「へ、部屋の時って……見たの……恥かしいじゃない」
キ「そうそう目を瞑って恥かしそうに我慢してるハルヒは凄く可愛いんだぜ、何度見ても見飽きないな」
ハ「何度もっていつも見てるの」
キ「まぁな、ハルヒは下になるのが大好きだろ、すると上になった俺は恥かしがってるハルヒを毎回見放題だな。おまけに我慢しきれずに声が漏れちゃう所なんかもばっちりだしな、俺も頑張ってる甲斐があるってもんだ」
ハ「……だって……、そうだ! あたしキョンのそういうとこ一度もみてないわ! 不公平じゃない、キョンはあたしの見てるくせに」
キ「仕方ないだろ、お前はいつも目を瞑っちゃうんだしさ、さっきだってそうだったろ?」
ハ「そ、それは……だって…だって…気持ちいいし……」
キ「それじゃしょうがない諦めるんだな、それはそうとハルヒが気を失ったから俺はまだ途中だったんだがな」
ハ「だから何よ……」
キ「わかってるくせに、ハルヒの敗者復活戦といこうぜ、そらっ」
ハ「わかったわ今度はあたしが上だから、今度こそキョンを…ひゃっ……ちょっとキョン…」
914適当保守シリーズ,ピロートーク:2007/10/23(火) 15:48:43.37 ID:IUldO7KQ0
>>913
キ「お目覚めですか? ハルヒさん」
ハ「あたし…また……」
キ「うん、気を失ったみたいだな」
ハ「あたしが動くからキョンは動かなくていいっていったのに、最後の最後でキョンが……、酷いよ!」
キ「いやまぁ、ハルヒがあともうちょっとって感じだったから…ついな……でも気持ちよかったろ」
ハ「う、うん…そうだけど……」
キ「しかしホントに声が大きいよな、それに下から見るハルヒの表情も中々良かったぜ」
ハ「そうだ……あたし又目を瞑っちゃってキョンの見てないじゃない、どういうことキョン!」
キ「どうもこうも全部自己責任だろ、それに俺はまたもや途中なんだがな、ハルヒが目を瞑ってなくても見れなかった筈だぞ」
ハ「そ、そうなの…」
キ「でどうする? また敗者復活戦といくか?」
ハ「ちょっとまってあたしに考えがあるわ、任せて頂戴」

ハ「これなら大丈夫ね、キョンは動かなくていいわよ、あたしの手で気持ちよくしてあげるから」
キ「そうかお手柔らかにな」
ハ「それはそうとたしか……ここをなめられるとキョンは弱いのよね……、えいっ」
キ「お、おい」

ハ「ねぇキョンまだなの? いい加減手が疲れてきて」
キ「もうちょっとだろ、頑張れ」
ハ「……」
キ「どうした、とまってるぞ」
ハ「もうやめていい? なんだか手がしびれて……」
キ「そうか……よしわかった攻守交替だな、今度は俺の番だからハルヒは動かなくていいぞ、疲れてるだろうしな」
ハ「えっ! ちょっとどういうこと」
キ「いいからいいから」
ハ「ひゃっ! キョン……」
915以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 15:52:52.38 ID:D93sQCjp0
ドボン!
みくる 「あ!」
ハルヒ「私は泉の超女神よ」
みくる「先ほどこの泉に大切な仕事道具を落としてしまっんですけど、涼宮さん知らないですか?」
ハルヒ「みくるちゃんが落としたのはこの金のバニースーツでしょ?」
みくる「違います。」
ハルヒ「この銀のナース服でしょ?」
みくる「違います。」
ハルヒ「では、この普通のメイド服でしょ?」
みくる「違います。あの、私のが落としたのは着替の制服なんですけど」
ハルヒ「ああ、アレね……キョンの餌食なったわ、替わりにメイド服を着なさい、いいわね」
みくる「・・・」


木こりメイド服編 
キョン 「正直、たまんないです。」
916以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 15:56:00.61 ID:ixKf+yVm0
お前らちょっとおちつけwwwwGJwwwww
917以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 15:57:28.04 ID:mJ5Q1ZXY0
>>915
キョンなにやってんだwwwww
918以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 15:58:46.87 ID:FEc4Ogze0
キ「じゃあ、いってくる」
朝「いってらっしゃい♪」
キ「あれ?今日はいつものやってくれないのか?」
朝「してほしいの〜?もうっしょうがないなぁ♪」
朝「いってらっしゃい・・・グサッ」

キ「相変わらず、お前のいってらっしゃいのグサは最高だよ」



キ「ただいま〜」
朝「おかえりなさい♪ご飯にする?お風呂にする?そ・れ・と・も・・・・これ?ふふ♪」
き「んー・・・今日はとりあえず風呂からだな」
朝「えーつまんなーい!」
キ「すまんな、今日はちょっと疲れててな」
朝「はーい・・・・・・・・でもやっぱりがまんできな〜い!エイッ」

グサッ・・・・



キ「おいおい・・・まだ7時だぜ」
919以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 16:07:28.00 ID:IUldO7KQ0
hoshu
920以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 16:16:38.11 ID:Eq+kPl4L0
921以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 16:25:06.60 ID:ldcSRxE0O
保守にょろ!
922以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 16:30:48.40 ID:SDuLnakq0
執筆開始!
早速ネタに詰まったorz
923以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 16:36:59.83 ID:isf4EuAF0
ホシュ
924以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 16:40:08.77 ID:k1Mt0zwW0
適当にバイトの休憩中に書いた奴投下していい?
925以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 16:41:54.90 ID:ldcSRxE0O
>>924
だから駄目って言われたらどうするんだと小一時間(ry
926以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 16:42:45.84 ID:jY032w2PO
つまりはどうぞということだ
927以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 16:44:49.18 ID:SDuLnakq0
>>924
遠慮なく、どうぞ!
良い意味での競い合いができれば、楽しくなるしクォリティも上がるでしょ
楽しみにしてます
928以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 16:48:57.66 ID:k1Mt0zwW0
では投下。

「一樹くーん!」
バン!とハルヒに負けないくらいの勢いで部室の扉を開けて叫んだのは朝倉である。
なんで朝倉が居るのかは俺に聞かないで欲しい。
何しに来たんだ朝倉?
「あなたには関係ない」朝倉は俺に冷たく答えると古泉に抱きついた。ウゼェと言いたいが、わき腹に穴が開くのは嫌だから言わない

「いつきく〜ん」古泉に抱きつく朝倉はまるで猫のようだ。古泉はいつもの笑顔で朝倉の頭を撫でている。
実はこの二人、付き合っている。
しかし、朝倉が来てからハルヒや長門、朝比奈さんの表情が(#^ω^)な感じになっているのはどうしてだ?
おい、朝倉に古泉、イチャつくならよそでやれ。
「すみません。では、行きましょう」そう言って手を繋いで二人は出ていった。
さて、する事もないし帰ろうぜハルヒ「ダメよ」「ダメ」「ダメですよ」は?
三人の表情がヤバい。三人とも笑っているが、変なオーラが出ている。
「ど、どうしたんだ?」三人ともジリジリと距離を詰めてくる。
「もう、我慢できない」「出来ない」「出来ません」何の我慢だ?
このままじゃやられると思い、部室から出ようとしたが出られない。
「ちょ、開かねぇ!」どんなに力を入れてもビクともしない。
「逃がさないわよ」「逃げようとしてもムダ」「どうして逃げるんですかぁ?」
三人とも目が逝っちゃってるよ!おい!何で服を脱がす!やめろ!

「ハァハァ」「ハァハァ」「ハァハァ」「「「キョン(君)」」」

「アッーーー!」

「文芸部室が騒がしいな?喜緑君」「気のせいですよ、会長」「そうか」「そうです」

929以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 16:50:32.20 ID:ldcSRxE0O
>>928
引っ張って小ネタかよwww
930以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 16:50:52.38 ID:k1Mt0zwW0
以上です。古泉+朝倉って少ないよね。次は古泉+喜緑でも書こうと思ってる
931以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 16:52:01.14 ID:SDuLnakq0
932以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 16:53:31.22 ID:k1Mt0zwW0
期待させてごめんよ…長編詰まっちゃって…
933以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 16:58:58.77 ID:D6wRcL1GO
( ゚д゚)いやいや、書こうと思う気持ちが大切なんだ
934以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 17:10:46.29 ID:vvvHxwkW0
保守
935以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 17:12:52.62 ID:k1Mt0zwW0
ところで、ミヨキチの暴走の外伝を書いてくれた人いるかな?
なかなか面白い展開になりそうなので、ウィキにあげるついでに続編を書きたいんだ。
936以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 17:25:26.19 ID:60THE8To0
保守
937以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 17:29:30.12 ID:Eq+kPl4L0
938以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 17:32:06.57 ID:plddqk1K0
>>932
乙。俺も長編詰まってるから気持ちは凄くよくわかるww
939以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 17:47:16.86 ID:60THE8To0
保守
940以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 17:51:41.62 ID:Pj7fDEhK0
キョンが病気で死んでしまうssって書きにくい。
どう考えても、ハルヒの力が邪魔をして、難病でもあっさり治してしまう…
誰かアドバイスを
941以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 17:55:43.02 ID:yHDSGTZZ0
>>940
力が弱くなっている
現実を見て心の奥で諦める
力がなくなっている
何者かに邪魔されている

こんなところじゃね?
942以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 17:56:40.27 ID:plddqk1K0
>>940
わかる。キョンがあっさり死んでしまうとしたら、朝倉の行動が無意味になる。
それとも、急進派の見込み違いか。
943以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 17:56:45.72 ID:tEUTdqvy0
はっきり言って、あっさりとは治りません。
「重病があっさり直るはずがない」という常識が神パワー発現を邪魔をします。
ハルヒが軽症だと思えばあっさり治る可能性もあるんだがな。それか、お百度を踏むくらいの儀式をしないと。
944以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 17:57:23.15 ID:kTemz5jh0
>>940
事故だったら他で出てるように、気づかなかった、目の前で一目で無理と思わせる、等々の手法が過去にもあったけど、
病気か・・・どんだけ鬱になるのやら・・・
まぁ、事故手法の応用で、癌(別でもOK、要は不治な死病なら)が発覚した、ってぐらい?
945以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 18:01:28.71 ID:yHDSGTZZ0
ただ普通に癌とかだったら長門も治せるんだよな、多分。
キョンを守るような発言をしているから放置するはずもないし
長門も動けない理由、もしくは治せない理由も必要になってきそうだ
946以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 18:03:43.19 ID:tEUTdqvy0
キョンの内因による病気なら長門にも無理だよ。
947以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 18:07:56.78 ID:ldcSRxE0O
しかしkskしなくていいの?
確か軌跡の投下あるんじゃなかった?
948以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 18:09:17.86 ID:60THE8To0
>>947
あと4時間もある。
949以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 18:12:39.41 ID:uOvDYpjoO
SSV方式を取って死因不明と言う手段があるぞ。

また、奇跡の先に、のようにハルヒが限られた時間でやれることをやりきってしまうという方法も。
950以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 18:15:50.50 ID:5rXAVyr40
学校の帰り、俺は変なものを見た。道路の真ん中に、こんこんと泉が湧き出していやがる。
その程度で驚くのか、なんて言わないでくれ。
たしかにハルヒ様のお陰で変なものに慣れっこなんだが、今日のは少し勝手が違ったんだ。

「お姉さんが落としたのは、金のスモチ? 銀のスモチ?」
「あっははは、それ食べられないにょろ〜」

どういう仕組みか、泉の上に立っているのは、うちの妹だった。
やつは鶴屋さんにスモークチーズを切り分けると、こっちを向いて手を振ってきた。

「キョンくーん、やっほー」

御丁寧に、人のあだ名まで叫んでくださる。
無視するわけにいかなくなった俺は、しぶしぶ泉に近寄ってみた。

「お前なにしてんだ?」
「わかんない、気が付いたらここでこうしてたの。
 ほら、足元に何の仕掛けも無いんだよ、魔法だよ!」

大声ではしゃぐ妹を眺めるうちに、俺ははたと気がついた。さっきから通行人がいない。
どうやら一種の閉鎖空間みたいで、こんなものを作るのは、まあアイツだろう。
951以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 18:17:49.06 ID:FTUOJ2+IO
既に病気で死んでいる事にして、実際はハルヒの力のお陰で生きている。
現在はその力が無くなりつつある。
952以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 18:23:03.51 ID:YbWh+VQ7O
保守
953以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 18:23:19.84 ID:tEUTdqvy0
ハルヒの力は実は宇宙人達に会うことで使っているからなー。
古泉が言うほど万能じゃないと思う。
954以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 18:25:55.75 ID:kTemz5jh0
議論っぽいままレス残りが微妙っぽいな・・ちょっと書いたのを投下しようと思ってたんだが、次にまわしたほうがいいのかな?
955以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 18:28:32.05 ID:tEUTdqvy0
次にすれば
956以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 18:28:51.59 ID:Qn3RvlmL0
このタイミングなら次スレで十分だと思う。
投下予定のある関係でスレも立てなきゃならんし。
957以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 18:29:04.80 ID:kTemz5jh0
んじゃ、家に帰ってからにするわ
958以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 18:30:56.08 ID:5rXAVyr40
>>950
「まるで童話だな」
「うん。きっと夢なんだよ。私、夢の中の女神さまなんだよ」
「へえ」

神人だ消失だ改変だと、悪印象が付きまとう閉鎖空間に、こんな利用法があったとは。
いや、さっき鶴屋さんが出て行ったところを見ると“閉鎖”という表現はおかしいのだろうか。
とにかく俺は、妹および、どこかで無意識にこの光景を眺めているだろう団長さまと遊んでやることにした。

「なにか落とせばいいのか?」
「ちょーっと待ったあ!」

背の足りない女神さまは、大袈裟な身振りで俺を押し留めた。

「キョンくん、うちに帰って、私の指輪もってきて!」
「…………」
「駅ビルで買った安物なんだけどさ、いい機会だから本物のシルバーにしちゃおうよ」
「……………………」
959以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 18:32:49.68 ID:kTemz5jh0
>>958
ちょw 妹せこっwwwww
960以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 18:35:03.99 ID:ldcSRxE0O
じゃあ残りは小ネタ+雑談かなっ?
961以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 18:36:31.72 ID:5rXAVyr40
「なんでこんなことを……」

自宅の前に立つと、自然と愚痴がこぼれた。
断っておくが、俺だって人間だ。妹の期待に満ちた目を前にしたら、叶えてやりたいと思う。
思うが……いささか理不尽ではないか。

「ただいまー」
「あー!!」

玄関が音を立てて閉まったのと、妹の叫びが聞こえたのは、ほぼ同時だった。

――ああ、そういうことか。

居間をのぞくと案の定、ソファの上で妹が寝ころんでている。

「いいところだったのに、夢が醒めちゃったあ」
「なんだか知らんが、俺は悪くないぞ」

こみあげる笑いをこらえて、俺は自室へと階段を昇り始めた。
(了)
962以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 18:44:02.59 ID:yZLipy+e0
>>943
そうかな? ハルヒが医学的完治を望むならさておき、
せっぱ詰まった状態では何でも良いから生きてくれ!って奇跡を願いそうだけど。
963以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 18:44:48.03 ID:kTemz5jh0
>>960
それじゃあこねたを。

キョン「俺、このスレが終わったら、ハルヒに告白するんだ!」

って言ったら、>>940 の求めてる状況になるかな?w
964以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 18:46:46.92 ID:tEUTdqvy0
>>962
だから「治るはずない」という常識が神パワー発現を邪魔するんだって。
それから、宇宙人達と会うことでほとんどのスペック使ってキョンを治す力が残ってないかもしれない。
965以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 18:47:25.31 ID:9cxIMI4i0
長編長キョンのオチは決まってるのに中盤あたりの話が思いつかないという悲しさ
966以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 18:50:59.07 ID:ldcSRxE0O
やめるにょろ!

結論
みんな違ってみんないい。つるや
967以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 18:50:59.60 ID:yZLipy+e0
>>964
それは治るはずがないとハルヒが思いこんだ状況のみだと思うけどな。
あのハルヒがそうそう諦めるとも思えないが。
968以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 18:51:15.48 ID:yHDSGTZZ0
しかし常識的な面で宇宙人とかがいるはずがないと思っているのに現れているからな。気づいてはいないが。
常識と非常識のバランスの動き方が重要かもわからんね。
969以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 18:53:40.76 ID:D6wRcL1GO
キョン「ペロッ・・・・!これは!みくるたんの食べかけのソーセージ!」
パクッ
キョン「ぐふふwwww」
970以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 18:54:17.34 ID:kTemz5jh0
>>986
それだと「キョンはあたしを置いて死ぬはずが無い」と思っているのに「死んでいるのに気づいていないだけ」ってなってしまうかも。

信じたくない。死んでいるところにいたくないから閉鎖空間に閉じこもるって言うのがあった気がするね。
971以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 18:55:55.83 ID:kTemz5jh0
ってあ・・・次スレ立てられません・・・誰かヨロ

これから帰るんだよぉ;
972以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 18:58:14.68 ID:60THE8To0
んじゃ立ててくる。
973以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 18:59:41.92 ID:60THE8To0
974以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/23(火) 19:00:19.86 ID:yZLipy+e0
>>973
乙!

ついでに埋め
975以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
うめ?