ハルヒ「ちょっとキョン!あたしのプリン食べたでしょ!?」

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1以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
長編投下の際の注意


・超長編(もしくはSS職人)の場合はコテトリ付けようっ!でも住人の空気もよく読まないとだめにょろよ?
・前の文章とレスが離れてしまう場合は、文頭に安価つけてくださぁい。あの、お茶どうですかぁ?
・基本はお題フリーです。しかし、主に恋愛系(特にハルヒ)が人気の様ですよ。フフフ、僕とキョンたんの恋愛話も大歓迎ですよマッガーレ
・当初の題目は「キョン�ハルヒ」結婚ネタだけど、今はほとんど皆無。別に時事ネタでなくてもいい…気にしないで
・キョン君、過度な性的描写はやめようね〜、タンスにエッチなビデオ隠してるのハルにゃんに言っちゃうよ
・台詞や呼称等もその人物にとって違和感がないようにしてくれたまえ!もし不安であればまとめ等で確認することだな
・1レスには最大30行、1行に64文字、全角で1920文字まで入るのね。文章構成の参考にして欲しいのね
・要するに気楽に投下してくれ。メモ帳にまとめて投下、ってのがお勧めだな
・次スレは950を踏んだヤツが立てられれば立ててくれ!無理なら他のヤツらに頼むってのもありだな。すまん!ごゆっくり〜
・自分で投下した長編はなるべく自分で編集すること、わかった!?
・それじゃ、さっさと投下しなさいっ!いい?あたしを退屈させたら死刑だからねっ!


DAT保管庫.    http://haruhiss.xxxxxxxx.jp/

まとめサイト    http://www25.atwiki.jp/haruhi_vip/

DATうpろだ    http://www.uploader.jp/home/harussdat/
雑談所(避難所) http://yy42.60.kg/haruhizatudan/
携帯用.      http://same.u.la/test/p.so/yy42.60.kg/haruhizatudan/
2以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 01:31:36.43 ID:mAI8lyUZ0
・まとめwikiの管理人さんが忙しいから、せめて長編だけでもSS作者は自分でまとめなさいっ!
・「SS作者だけど自分ではまとめられん!」と言うヤツは「まとめ要請とまとめ人たちの報告スレッド」にまとめ要請を書き込んでみるのも一つの手だな。

 まとめ要請とまとめ人たちの報告スレッド
 http://yy42.60.kg/test/read.cgi/haruhizatudan/1153863162/ PC用 
 http://same.u.la/test/r.so/yy42.60.kg/haruhizatudan/1153863162/ 携帯用
3以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 01:32:25.04 ID:mAI8lyUZ0
>>2 修正

=====業務連絡===========

・まとめwikiの管理人さんが忙しいから、せめて長編だけでもSS作者は自分でまとめなさいっ!
・「SS作者だけど自分ではまとめられん!」と言うヤツは「まとめ要請とまとめ人たちの報告スレッド」にまとめ要請を書き込んでみるのも一つの手だな。

 まとめ要請とまとめ人たちの報告スレッド
 http://yy42.60.kg/test/read.cgi/haruhizatudan/1175805203/ PC用 
 http://same.u.la/test/r.so/yy42.60.kg/haruhizatudan/1175805203/ 携帯用
4以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 01:34:04.27 ID:YQpr/DgbO
>>1乙!
5以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 01:35:17.04 ID:A8nb9nJY0
>>1
乙鰈
6以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 01:38:40.69 ID:Q9XhJDbiO
>>1乙!
7以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 01:39:21.82 ID:qckUUK0i0
hosu
8以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 01:43:02.85 ID:LTZAYpE20
>>1おっつん
前スレ1000もおっつん。
9以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 01:43:20.21 ID:a7JKUSOQ0
>>1
乙でございます。
10以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 01:43:22.83 ID:IC7vE6Sy0
>>1
11以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 01:43:38.93 ID:I3TW3r8N0
見事に990でバカした俺が言おう。

>>1
乙カレー壱番屋
12以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 01:44:01.14 ID:M/K2ZuCAO
>>1


1000:sage:2007/05/11(金) 01:42:29.37 ID:dLkPpiOV0 ID AA
ハルヒとキョンは結婚


>>1000
13以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 01:44:07.18 ID:YQpr/DgbO
>>990のおかげでキョンは絶倫になりました
14以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 01:44:48.81 ID:4qPn3lCn0
>>1
あじゅじゅしたー
15以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 01:44:59.18 ID:Q9XhJDbiO
前スレ>>1000GJ!
16以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 01:45:08.14 ID:mAI8lyUZ0
前スレDATいるかい?
17以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 01:46:27.73 ID:I3TW3r8N0
>990 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 [sage] 投稿日: 2007/05/11(金) 01:41:20.46 ID:I3TW3r8N0
>キョン「>>990だったら・・・」

>谷口「キョンは絶倫になる」

>キョン「!!」


人生最大のミスだと反省している。だから許せ。
18以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 01:56:36.37 ID:dLkPpiOV0
ドドド(´□`;)ドンマイ!
19以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 02:01:50.08 ID:Q9XhJDbiO
保守
20以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 02:03:31.88 ID:I3TW3r8N0
昔のこっちゃもうこの際あとで絶倫SSを後で書くとして、まぁ、それはおいといて、投下するけどOKか?
投下したかしてないか覚えてない作品なんでちと不安要素もあるが・・・。

それでも、いいかね?


Yes/No/Umeshiba
21以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 02:07:45.92 ID:I3TW3r8N0
OK、誰も居ないしやめとこう。
22以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 02:08:07.67 ID:a7JKUSOQ0
Yes
23以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 02:09:13.39 ID:bT6RWHtM0
Yeahhhhhhhhhhhhhhhhh!
24以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 02:11:13.44 ID:Vsio21z/0
前スレDATお願いします
25以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 02:13:42.51 ID:mAI8lyUZ0
26以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 02:19:51.91 ID:a2sCizaE0
パスがわからないorz
もう少し格闘してみるか
27以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 02:23:40.78 ID:YiBI+l2kO
「ね、二人でお互いにプレゼントするわよ」
「……?」
「なによ、その顔。だから30分後まで自由行動で、その後プレゼント交換ね。より相手を喜ばせたほうが勝ち!」
「あぁ、そういうことか」
「それじゃスタート!」

バカップル保守
28以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 02:25:20.69 ID:YiBI+l2kO
「ついて来ないでよ」
「俺もこっちなんだよ」
「……やっぱり小物屋?」
「あぁ。お前もか?」
「こうなったらセンスの勝負ね……」
「受けて立とうじゃねーか」

バカップル保守
29以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 02:37:09.95 ID:Q9XhJDbiO
wktk保守
30以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 02:47:27.89 ID:Q9XhJDbiO
あげほ
31以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 02:48:53.00 ID:5OuS0lKK0
書きあがったが、キョンがデレすぎなので調整中ほっしゅ
32以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 03:07:12.56 ID:Q9XhJDbiO
保守
33以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 03:14:33.42 ID:Vsio21z/0
>>25
せんきゅう〜


だがパスが・・
34以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 03:31:10.92 ID:Q9XhJDbiO
保守
35以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 04:00:28.29 ID:Q9XhJDbiO
保守
36以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 04:28:53.20 ID:Q9XhJDbiO
保守
37以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 04:29:14.62 ID:LTZAYpE20
ふんもっしゅ
38以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 05:00:08.02 ID:Q9XhJDbiO
保守
39以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 05:05:10.07 ID:1QRJHtsi0
へんな時間に目が覚めちまった保守
40間違いだらけの文化祭 ◆tN616O.v4E :2007/05/11(金) 05:12:20.87 ID:hiZpyW2V0
投下いきます。11レスほどです。
前の話は http://www25.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/2606.html
最初に投下してから1月経ちました。やっと最終話です。
41間違いだらけの文化祭 ◆tN616O.v4E :2007/05/11(金) 05:13:27.32 ID:hiZpyW2V0
 佐々木の吐息が俺の思考を酷くかき乱す。
 ほんの少し近づくだけで唇が触れ合うだろう。
 それを望む自分と、止めようとする自分が繰り返して争いを続ける。
 本当は争うまでもないんだ。一時の感情で佐々木との関係を壊したくない。
 だが彼女を欲しいと思った気持ちが止まらない。
 葛藤で熱暴走を起こした頭に佐々木の姿が浮かんでは消えた。
『キョン』
 目を閉じていたって鮮明に思い出せる。声だって、リアルに響く。
 この半年に限って言えば一番時間を共有した相手だ。
『なあ、キョン。知ってるかい』
 得意げに笑うあいつが、
『キミが遅刻した分だけ僕の時間は無為に過ぎてしまったのだが』
 不機嫌に説教を始めるあいつが、
『呆れるほど鈍感だなキミは』
 どこか困ったように俺を見上げるあいつが、次々に俺の脳内を侵食する。
 この顔が強張ってしまったら俺は――
 
 ダンッと鳴った音が俺の思考を中断させた。
 自分の足元が発生源だとわかるまで数秒を要した。
 俺は一歩後ろに下がったらしい。目を閉じる前よりも佐々木と距離が開いていた。
 ……ああ、そうか。俺は、なんとか持ちこたえたのか。
 
 佐々木の顔を見られない。気まずいなんてもんじゃねえ。
 許可無く俺からキスしようとした女の子だぞ。
 これで何事もなく見つめることを可能にする丈夫な心臓は付いてないのさ。
 マイチキンハートは、佐々木と目があった瞬間に天に召されてしまうかもしれん。
 
「誓約は交わされた。これより、神の御名に誓って二人を夫婦と認める」
 神父役の須藤が厳かに告げた。
 この演劇最難関である誓いのキスは無事に乗り切れた。結果だけ見ればな。
42間違いだらけの文化祭 ◆tN616O.v4E :2007/05/11(金) 05:14:04.62 ID:hiZpyW2V0
 鋭い佐々木にバレていたら俺は色々ピンチなのだが、実際にしてないのだから許してくれるだろう……きっと。
 いざとなったら土下座も辞さない覚悟だ。
 情けない決意を固めていると、佐々木が俺の手を握った。
 まずい、最後に手を取って見つめ合わなきゃいけないんだった。がんばれ俺。負けるな俺。ポーカーフェイスだ。
 ぎこちなく首を回す。自分の体なのに錆び付いたブリキ人形を動かしているようだ。
 花嫁姿の佐々木は微笑んでいた。その唇に目がいって、顔の体感温度が一気に上昇した。熱い。
 さっきのアレで意識してしまう。
はぁ、どうしようもない男だな俺は……。すまない佐々木。
 
 
 
 俺のクラスの演劇は終了した。結婚式で終わりなんだ。
 ロミオとジュリエットの後半は2年生クラスが担当している。ごく普通の演劇。配役が異性なんてこともない。
 しかし完全に予想外のことがあった。俺だけじゃなく、誰もが考えていなかっただろう。
 主役の一人ジュリエット。舞台の中心でロミオと愛の言葉を交わす女子は俺もよく知っているやつだった。
 2年生とほぼ交流がない俺が何故知っているかというと、簡単なことだ。彼女は2年生ではない。3年だ。
 ……ハッキリ言おう。
 ジュリエットは佐々木だった。
 
 ジュリエットを演じるはずだった2年女子は数日前から入院している。
 足を骨折したのでは如何ともしがたい。
 休むと伝えた際、彼女は泣きながら謝っていたらしい。
 クラスメートたちは代役を立てようと頑張ったが、セリフの多いジュリエット役を数日で用意するのは無理だった。衣装の問題もある。
あとはもうお分かりだろう。そのクラスの女子から頼まれた佐々木がジュリエット役を引き受けたのである。
 実を言えば、昨日の段階で佐々木に話がいっていたらしい。
 佐々木は苦笑して、俺にこう言った。
「ジュリエット役の子も知り合いなんだ。今時珍しい、素直ないい子だよ。
僕は面倒事は好きではないけど、彼女の窮地を見過ごしては良心が咎めるというものだ。
個人的事情で共同作業を台無しにしたら責める人は必ず出てくる。
何よりも、台無しになって自分自身を責めないはずがない」
43間違いだらけの文化祭 ◆tN616O.v4E :2007/05/11(金) 05:14:32.03 ID:hiZpyW2V0
 ……そんな具合で佐々木は後輩のために嫌いな役を演じることにした。
 期待に応えて、あいつは見事にジュリエットをこなしていた。
 俺は空いていた最前列で劇を見ている。首が疲れるぜ。
 服は演劇終了後に着替えたから制服だぞ。あんなキラキラしたロミオ姿で過ごしたくなどない。
「キョンのやつ、なに一人であんなとこ座ってんだ」
「ステージ見てごらんよ」
「……なんで佐々木が2年の劇に出てんだ? キョンの理由はわかったけどよ」
「そうそう。ほっとこう」
 余計な雑音が聞こえてくる。やかましいぞ、そこ。
 準備してない劇の主役をやってる友達の心配をして何が悪い。
 
 2年のクラスは結婚後を演じる。
 内密にジュリエットと結婚した直後、ロミオはジュリエットのいとこであるティバルトと出会う。
 ティバルトからは事前に決闘状が来ていた。
 しかし、今や親類となったロミオに争う気はない。
 腰抜けと罵るティバルトの侮辱を受け流したが、友人のマキューシオは我慢できずティバルトと決闘を始めた。
 目の前で友を殺されたロミオは決闘を受け、ティバルトを殺害する。
 殺人を犯したロミオへの罰はヴェロナからの追放。
 結婚した数時間後に若い夫婦は引き離されることになった。
 
 ジュリエットは愛するいとこを殺したロミオに腹を立てるが、憎しみよりも愛が勝った。
「大好きないとこの死より、あなたが生きていてくれることが嬉しかった」
 涙を流すジュリエットという設定なのだろう、ロミオが佐々木の頬に触れる。いや、触れようとして手首を掴まれた。
 佐々木は悲しげにロミオの手首を握り締めている。
 これは佐々木のやつ絶対嫌がってるな。俺とのキスシーン時も、遠慮なく距離をとってくれたら悩まずに済んだんだが。
 しかしこうまで感情と切り離して表情を作れるのってすげえな。さすが佐々木だ。俺には真似できん。
 その調子で演技してると撃墜スコアがまた増えるぞ。
 ロミオ役の男子、可哀想に赤くなってるじゃねえか。
「ヒバリが鳴いた。もう行かなくては」
「いいえ、あれはナイチンゲール。ヒバリじゃないわ」
44間違いだらけの文化祭 ◆tN616O.v4E :2007/05/11(金) 05:15:18.67 ID:hiZpyW2V0
 夜が明ければ、追放処分を受けたロミオは去らなければならない。
 別れたくないジュリエットは、朝を告げるヒバリの鳴き声を夜の鳥ナイチンゲールだと主張する。
 もちろん嘘だとロミオにはわかっていた。だが気持ちは彼女と一緒だった。
「あなたがそう言うのならヒバリじゃない。行くのをやめて殺されてもいい、ここに留まっていたい」
 やけに情感こもってるな。
 ロミオの顔色はいよいよやばくなっていた。トマトと張り合えるね。
「駄目よ、ロミオ。もう朝なのだわ。さあ、こちらへいらして」
 佐々木が手振りでロミオを舞台端へ誘導する。
 見せてもらった台本では別れのキス(頬でも、するフリでも可)があるのだが……
 ぎくしゃくしているロミオへ佐々木は優しく微笑み、
「さようなら、ロミオ」
 と言って舞台袖に押し込んだ。
「ちょっ、佐々木先輩!?」
「進行上の不都合はないと判断した。省略させてもらったよ」
 2人の声が響いて台無しだ。
 変なのは内容だけじゃない。さっきまでの柔らかい声と男言葉の凛々しい声質にギャップがある。
 なんていうか、佐々木が普通に男言葉でロミオやったほうが似合うんじゃねえの。
 
 
 
 演劇は滞りなく進んでいった。
 ジュリエットが実は生きていると知らないロミオはそばで埋葬されようと考える。
 体を横たえ目を閉じている佐々木の横にロミオは膝をついた。
 ロミオはなんだか落ち着かない様子だ。何か迷っている。
 俺は最前列に座ってるからよく見える。
「最後のキスだ……。おやすみ、ジュリエット」
 ロミオは倒れている佐々木へ顔を近づけていった。
 ロミオの顔はどこか気まずそうで、だが意を決したように硬い。
 やつが見ているのは佐々木の一部分。俺も佐々木の相手役だった時、最悪に意識した箇所だから気づいた。
 ふざけんな、あのくそったれ野郎!!
45間違いだらけの文化祭 ◆tN616O.v4E :2007/05/11(金) 05:15:41.58 ID:hiZpyW2V0
 わかった瞬間、俺の体は勝手に動いていた。
 不幸なことに手に何も持っていない俺は立ち上がり、座っていた椅子を掴んで舞台の中心へと投げつけた。
 クリティカルヒット!
 直線的に飛んだ椅子はロミオの体に見事当たった。
 椅子が床を転がる音は静かな舞台で酷く耳についた。
 予想外の攻撃だったんだろう、ロミオは椅子の勢いのまま横に倒れている。
 よし、阻止したな。よくやった俺。今日最大の快挙だ。
「…ってぇ〜」
 ロミオが苦痛の声を上げて起き上がった。
 文句言いたそうな顔でステージ下へ視線をさまよわせ、すぐに最前列の俺と目が合った。不満が敵意に変わる。
 やれやれ、わかりやすいこった。
 俺は手で先をどうぞと示した。
 寝てるやつを除いた全校生徒+教師の視線を浴びてるが、この際どうでもいい。
「すまん、世にも珍しい猛毒性のハチがいたもんでな。椅子を投げちまった。続けてくれ、毒を飲むシーンだったよな」
 ロミオ役の男子は黙って俺を睨むばかり。
 さっさと普通に劇やれよ、この阿呆。
 舞台に上がって殴ってもいいぐらいだが佐々木の努力まで踏みにじることになるからな。
 男子はまだ動かない。俺とやつの間に、劇の決闘よりも緊迫した空気が流れている。
 そこに甲高い声が割って入ってきた。
「今のなに〜?」
「劇やってるところに椅子投げてバカじゃないのぉ?」
「あ〜。あの人、佐々木先輩のカレシじゃん」
「え、なになに? 修羅場?」
 ええい、うるさい。
 俺は友人の危機を救っただけだ。
 周囲のざわめきを黙殺し、舞台のロミオにあごをしゃくってみせた。さっさと劇をやれと。
 俺を睨みながらロミオは毒を飲んで倒れた。
 目覚めたジュリエットは嘆き、短剣で自分を身を刺して死んだ。
 本当は死別のキスがあったのだが、佐々木は躊躇いなんぞ欠片もせずにキスを省略した。当たり前だ。
 
46間違いだらけの文化祭 ◆tN616O.v4E :2007/05/11(金) 05:16:45.42 ID:hiZpyW2V0
 主役2人の出番は終わった。
 一応、劇はまだロレンス神父の事情説明が続いている。まあ、興味はない。
 俺は舞台と繋がっている控え室へ足を運んだ。
 ロミオ役の男子が衣装を着たまま脇腹をさすっていた。俺が椅子をぶつけた箇所だ。
 まわりは苦笑やら呆れ顔をしている。俺の姿を認めると、そそくさと距離を取った。控え室を出て行かないのはこれからの展開に興味があるせいかね。
 女子たちが身を寄せて小声で話し合うのが見えた。
「よお、ロミオ」
 男子は嫌そうに俺を見た。
「……ども」
 先輩に対して礼儀がなってないやつだな。
 まあ、ちゃんと目を合わせるのは評価してやってもいい。喧嘩売ってるとしか思えん目つきだがな。
「劇の邪魔しといて堂々のご登場っすね」
「こそこそする理由がねえな、俺には」
 お前のほうだろ、あるのは。
 謝る相手は俺じゃないとはいえ、反省が1ミクロンも感じられないその態度は直せ。
「先輩が椅子投げたのって何がいたからっすか」
「ハチだ。毒持ってるんでな」
「そんなハチ、オレ見なかったんすけど。マジでいたんすか?」
「特殊なんだよ。鏡でわかるかもしれないぞ。まあ、刺すのは諦めたんじゃねえか?」
「……どうっすかね」
 この野郎。OK、表へ出ろ。
 俺は男子の胸倉を掴み上げた。殴らなかっただけ自制心がきいていると思うぜ、本当に。
 男子はさらに反抗的な目つきで俺を睨んで来た。
「付き合ってるんですか」
「いいや」
「先輩もそう答えるんすね」
 大事な単語を抜かした会話。だがこの場の誰もがわかっているだろう。
「それより、あんな卑怯な手段は俺が認めん」
「先輩に認めてもらう必要はありませんよ」
47間違いだらけの文化祭 ◆tN616O.v4E :2007/05/11(金) 05:17:57.56 ID:hiZpyW2V0
「必要なくても全力で止めるぜ」
 男子の険悪な目は親の仇でも見るようだった。いや、別種の仇に認定されてるんだろう。
「さっきのことはオレも悪いと思ってます。でも先輩にはカンケーないじゃないっすか。何でもないんでしょう?」
「関係大有りだ」
 俺は友人の危険を黙って見過ごすほど薄情じゃないんでね。
「具体的にどんな関係だって…」
 男子は途中で言葉を切った。視線が俺の後ろにいっている。
「……あ、佐々木先輩……」
 男子が当事者の名前を呟いたため、誰が来たのかわかった。
 これ以上続けるわけにはいくまい。男子から手を離して振り返る。
 俺が思い描いた姿と寸分違わぬ美少女が立っていた。クールビューティーという表現が恐ろしく似合う。
 つまり、佐々木がいた。どんな早業で着替えたのか制服だ。
「失敬。話の邪魔をしてしまったかな」
 涼しい顔にムカムカしてきた。
「お前なあ……」
「どうしたんだ、キョン」
「気づいてるんだろ?」
 具体的に言わなくても察してくれるはずだ。俺は言葉を重ねず、ただそう聞いた。
 佐々木の返事は短かった。ああ、と一声肯定しただけだ。
「それでなんで普通にしてやがる。俺が止めなかったらどうなってたと思ってんだ。
前から思ってたが、お前は、たまに、変に無防備だ」
 俺と一緒にいる時もそうだ。
 ああ、いや、俺は無理に変なことをする気は目に見えないバクテリアほどもないが、おかしな野郎はたくさんいるんだぞ。
 言いながら結婚式のシーンを思い出して後ろめたくなったのは内緒だ。
 ギリギリ我慢したのだから見逃してもらいたい。俺だって健康な男子中学生なのだ。佐々木には口が裂けても言えないが。
 墓まで持っていこう。
「キミの発言を要約すると、キミ以外の男の前で無防備でいるなということか」
 なんか微妙に違う気がするが大体そんなもんか?
「ああ。特にウェディングドレスは止めとけよ」
「キョンの前ならいいのかな?」
48間違いだらけの文化祭 ◆tN616O.v4E :2007/05/11(金) 05:19:21.12 ID:hiZpyW2V0
 俺もクラッときちまったから安全を保障できないのが悲しいところだ。あれはやばかった。
 だが俺に刺すような視線を送ってるバカよりは自制心があるぜ。
「お前が決めることだが俺はそっちのほうがいい」
 佐々木は実に楽しそうに喉を鳴らした。
「じゃあ、次もキミの前で着ようか。でもずっと先になりそうだよ」
「そうだな」
 俺は頷いた。
 またロミオとジュリエットをやることなんてなさそうだが。
 でも人生何があるかわからないからな。予想できないことが起きて、また佐々木と主役を演じる機会があるかもしれない。
「おい佐々木。なに笑ってんだ」
 説教してたはずの相手はゆるやかに微笑んでいる。ちょっと話が脱線したせいか?
「キミがあの事で怒ってくれるなんて想定外だった。ありがとう」
「なんで、ありがとうなんだよ」
「どうでもいい相手には怒らないものだ。僕のために言ってくれたことを嬉しく思う」
 正面から言われると反応に困る。
「友達だからな」
 ぶっきらぼうに答えるのが精一杯だった。
 佐々木はくつくつと喉奥で音を立てる。
「キミが椅子を投げた時、僕はあることで考えを巡らせていた。
劇をなるべく壊さない範囲で状況を改善するにはどうしたらいいかってね。
動いたら皆の努力が水の泡だし、声を出したらマイクのせいで体育館中に聞こえてしまう。
いっそ学芸会で完璧な演技は無理だと諦めて、殴るのが良いかなと思ったところで椅子が飛んで来た」
 ……ああ、最初から気づいてたのか、お前は。
 俺の行動は無駄だってわけですかい。
「感謝してるよ、キョン。おかげで僕の役割は果たせたのだからね」
「そりゃようござんした」
 俺がかわりに2年に睨まれる結果になったわけだ。周りの2年生は興味津々で俺たちを見てるだけだが。
 ロミオ役の男子だけが居心地悪そうにしている。
「……あの、佐々木先輩」
「なんだい?」
49間違いだらけの文化祭 ◆tN616O.v4E :2007/05/11(金) 05:20:26.45 ID:hiZpyW2V0
「すみませんでした!」
 びしっと音が聞こえてきそうなほど、勢いよく頭を下げる男子。
 なんだよ、佐々木にはそういう態度なのかよ。
 でも俺の見立てでは好感度マイナスだからな。変な期待はするなよ。
「キョンのおかげで未遂だった。今回は不問に処すよ」
「……はい。ほんとにすいません」
「ああ」
 佐々木は男子を少しも見なかった。ずっと俺に顔を向けたままだ。
 男子に同情はしないが、きついだろうなあ。
「さて、行こうかキョン。僕がここに来たのもキミを探してのことだ」
「そうか。わりぃな」
 さっさと行動に移った佐々木を追って俺も控え室を出る。
ドアをまたいでから一度振り返ると、酷く落ち込んだ顔の男子と、きゃあきゃあ黄色い悲鳴を上げて「あれって婚約?」「入籍いつかな」と盛り上げっている女子の群れが視界に入った。
 あいつら何を話してるんだ。
「キョン?」
「ああ、なんでもねえよ」
 答えて足を速める。今度の視界の中心にいるのは当然佐々木だった。
 
 
 
 さてさて。
 俺の中学最後の文化祭はやっと終わった。
 無駄に疲れることが多かった。できれば演劇はもうやりたくないもんだ。
 高校では一切関わらずに3年間を終えたいね。
「ありえないと言い切れないよ。次ではセリフを忘れずにやりたまえ」
「すまなかったな」
 放課後練習の後にもそうしたように、2人で廊下を歩く。
 片付けや佐々木の説教で遅くなってしまった。まだ残っている生徒はいるが、大半が下校しただろう。
「なあ、あのドレスどうしたんだ? やけに本格的だったが」
50間違いだらけの文化祭 ◆tN616O.v4E :2007/05/11(金) 05:22:59.47 ID:hiZpyW2V0
「もう返したよ。借りさせられたんだ」
 佐々木は苦笑して、衣装係の女子の名をあげた。
「彼女の自作さ」
「あれが自作か?」
 いったいどんな技術だ。プロ級だぜ。
「昔から変わった服を自分で作っているそうだ。あのドレスも、あるイベント用に作ったものを直したらしい」
「それって…………いや何でもない……」
 コスプレというやつではないかと思ったが、佐々木にそれを説明するのは躊躇われた。
「アクセサリも借りたのか?」
「小物は自分で買ったよ」
 高いんじゃないか。
「イヤリング、ネックレス、クラウン、ブーケ合わせて5000円以下だ」
「俺には高額なんだが、安いのか」
「普通に用意すれば桁が1つか2つ違う。今日のはフェイクだからね」
 ははあ。うまく準備したもんだ。
 本当の結婚式もそれでいいならだいぶ費用が浮くな。
 結婚の予定はないが、脳の片隅に引っ掛けておこう。10年後に役立つかもしれない。
 
 佐々木は自販機のある休憩スペースで速度を落とした。
「寄っていいかな。喉が渇いたよ」
「ああ。俺も何か飲みたいけど金がねえや」
 残金は100円を切っている。
 お礼代わりに佐々木に奢ったり、最近遊んでくれないと膨れ面をする妹にサービスしたりで、俺の娯楽に使う金は無い。ひでえ話だ。
「奢っては……くれないよな」
「キョンのミスをフォローした僕こそ奢られるべき立場だと思うのだが」
 おっしゃる通りです、すみません。
 佐々木はちょっとしかめ面で俺を見上げた。
 それを可愛いなと思った。少しだけ。
 なぜだろう?
 いつも見ている何気ない仕草と表情だ。特にどこか違うわけでもない。
51間違いだらけの文化祭 ◆tN616O.v4E :2007/05/11(金) 05:23:22.68 ID:hiZpyW2V0
 とりあえず、彼女の顔を評価しての感想ではない。
 佐々木の容姿が優れていることは疑うまでもない事実だが、俺はおそらく外見とは別の要素で好ましく感じたのだと思う。
 言語化するのは難しい。
 自分のことだってのに俺に理由はわからないのだ。
 とにかく、何故だか唐突に可愛いという感想が湧いて来たとしか認識できない。
 まあ、いいか。別に悪いことじゃない。
「報酬を求めるなら見合った成果を出すべきさ。
僕を助けてくれたことはありがたいけれど、その前のミスで帳消しだ。
従って、僕がキミに飲料を無償で提供する理由はないのだよ、ジュリエット」
 やっと終わったのにそれで呼ぶな。開放感に浸る俺に冷水をかけるんじゃない。
「厳しいな、ロミオさん」
「ロミオは2年生にもいたよ」
 そういやそうだが。やつのツラを思い出して気分が悪くなってしまった。
 佐々木はアマガエルのような声で短く笑った。
 演劇中のお嬢様然として微笑む佐々木より、こっちの佐々木のほうがしっくりくる。
 発言内容も色気ゼロだが、また俺はその様子を可愛いと思っていた。
 なんだろうな、これは。
「やっぱ奢ってくれないのか、俺のロミオ」
「僕のジュリエット、キミのために僕は労働と賃金について論じよう」
「いらねぇよ」
 佐々木はくくっと笑って自販機に千円札を押し込んだ。
 その細い指は、真っ直ぐにコーヒー牛乳のボタンを押した。
 
END
 
52間違いだらけの文化祭 ◆tN616O.v4E :2007/05/11(金) 05:28:15.01 ID:hiZpyW2V0
文化祭終了です。ハイル佐々キョン!
だらだら長くなりました。
53以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 05:33:54.27 ID:Q9XhJDbiO
GJ!
キョンかっこいい!

そして最強のフラグクラッシャー…
54以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 05:51:10.29 ID:Q9XhJDbiO
保守
55以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 06:06:05.59 ID:JKKIKH8b0
佐々木「ゲロゲロッ(笑)」
56以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 06:15:23.45 ID:LTZAYpE20
カレーフリーク長門

キョン「どうした?」
長門「・・・お弁当・・・カレー?」
キョン「そうだ。まぁドライカレー風のだ。オフクロが昨日の残りのカレーと怪しいご飯をまぜてつめやがってなぁ」
長門「・・・ちょっと味見させて」
キョン「・・・?いいけど。はいあーん」
長門「パクッ・・・モグモグ・・・ごっくん」
キョン「どうだ?」
長門「・・・ラズベリージャム・・・蜂蜜・・・インタントコーヒー。なかなかの味」
キョン「!!! どうしてうちの隠し味を知ってやがる!・・・お前まさか」
長門「・・・私は地球上で最もカレーを愛す宇宙人。それくらいのことはわかる」
キョン「そうなのか・・・」
みくる「あ〜なにたべてるんですか?キョン君。ってカレーだぁ、同じですね、ふふっ」
キョン「えっ、そうなんですか」
みくる「そうなんですよぉ。ふふっ。わたしもカレーが好きなんですよ・・・って長門さん、どうしました?」
長門「味見・・・させて」
みくる「えっ、は、はい、いいですよ。ちょっと待ってて下さいね・・・はい、あーん」
長門「パクッ・・・モグモグ・・・ピキピキ・・・ゴックン」
みくる「(ぴきぴき・・・?)、ど、どうですか?」
長門「・・・これはカレーのルーを入れてお湯でといただけのようなもの。カレーとはいえない」
みくる「ひぇっ、えっ?」
長門「・・・カレー修行に来て」
みくる「・・・はっ、はい、はい!」
長門「・・・・貴女を・・・一流のカレー職人に・・・」


続くかは不明保守
57以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 06:16:40.76 ID:Q9XhJDbiO
まさにカレー狂。
58以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 06:39:09.62 ID:WVDdu2zIO
スレタイ「ちぃっち」から戻ってるな、
個人的には好きだったんだが……
保守
59以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 06:48:18.19 ID:2n3lY2pkO
>>52
GJ!
青春だねぇ
60以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 06:58:35.19 ID:tWO83WkZ0
保守
61以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 07:19:00.59 ID:Q9XhJDbiO
保守
62以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 07:28:08.69 ID:wR9dW+eh0
ちぃっちじゃなくなったのか保守
63以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 07:41:32.66 ID:Q9XhJDbiO
ちぃっち結構人気だったのかwww
64以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 07:43:17.70 ID:KzTrW4hh0
保守
65以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 07:58:37.96 ID:KzTrW4hh0
保守

クリック
66以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 08:03:12.79 ID:g31IjkRZO
ちぃっち「・・・私の事は忘れて下さい」
キョン「・・・!」
ちぃっち「私は、お姉ちゃん達と違って出来損なって出来た体(スレ)・・・だけどそんな私を愛してくれた。それで存在価値は十分。それに十分嬉しい。」
キョン「・・・」
ちぃっち「妹達をよろしくね?」
キョン「任せろよ・・・プリン達はこれからも俺達が盛り上げてやるから」
ちぃっち「ありがとう・・・キョンくん、好きだったよ―――さようなら」

そして、あいつは消えた。俺はこれからもこのプリンスレであいつの為に頑張ろうと思う。
いつか、またちぃっちに会える日を願って・・・。

キョン「また・・・会えるよな」



FinalFatalFantasy〜キョンとちぃっちの不思議な団長〜 Fin
67以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 08:09:54.17 ID:SrbsnkKdO
( ;∀;)イイハナシダナー
68以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 08:17:06.09 ID:Q9XhJDbiO
「ちぃっち」は永久欠番だな…
69うわぁ〜遅刻しちまう〜!:2007/05/11(金) 08:29:23.54 ID:g31IjkRZO
九曜「―――キョン」
キョン「ん?どうした愛しの可愛い九曜」
九曜「―――可愛いってどういう概念?」
キョン「ん〜・・・」
九曜「―――こんなんですか?にぱ〜☆(某古手ボイス)」
キョン「いや、確かに可愛いが多分声は関係ない」
九曜「―――そうかいぃぃぃぃぃ?(某ワラキアボイス)」
キョン「流石にそうなると可愛いとも言えない」
九曜「―――難しい―――可愛いってどんな概念?」
キョン「ん〜・・・胸がキュンとくる事じゃないか?解らないけど」
九曜「―――じゃあキョンも可愛い」
キョン「へ?」
九曜「―――見てると・・・胸がキュンとくるエラーが発生するから―――」
キョン「・・・くくっ、あははははは。なるほどね・・・」
九曜「―――何で笑う?」
キョン「それは、九曜が可愛いからさ」
九曜「―――可愛いと笑うのか―――ん・・・よく解らない・・・―――」
キョン「いつか解るさ・・・」
九曜「―――そっか」ギュウッ
キョン「ん?」
九曜「―――クラスメートが寝るときは可愛い物に抱きついて寝ると寝やすいって言ってた―――眠い―――」
キョン「・・・そうか。・・・おやすみ」チュッ
九曜「―――ん」
70以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 08:30:03.85 ID:wHGWb5gb0
ニコニコ動画(γ)‐ハルヒでブートキャンプCM
ttp://www.nicovideo.jp/watch/sm253136

71以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 08:51:59.97 ID:g31IjkRZO
九曜「―――私はMかもしれない」
長門「そう」
九曜「―――ん」
長門「・・・」
九曜「―――・・・」
72以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 08:55:48.47 ID:/dzoYdlfO
このスレと作者さんのおかげで感情か豊かになりました



感動して泣いたことは秘密
73以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 08:56:10.63 ID:Q9XhJDbiO
>>71
間に合ったか?w
74以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 08:56:16.88 ID:w+LbJlHsO
遅れたが>>52激しく乙
75以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 09:24:34.38 ID:Q9XhJDbiO
保守
76以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 09:27:02.55 ID:FiBT2Lga0
九曜「───わたしの───プリン───食べた?───」
藤原「食ってねぇよ」
九曜「───嘘───つかないで───」
藤原「ついてねぇよ。誰がお前のものなんか食うか!」
77以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 09:34:10.36 ID:FiBT2Lga0
九曜「───プリンの───わたし───食べたい?」
藤原「いらない」
九曜「───遠慮───しないで───」
藤原「してない。うぉっ何するんだやめ…」

ちゅ

九曜「───あなたの──プリン───とても───おいしい───
───わたしは───おいしい?」
藤原「…」

そんな保守
78以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 09:41:44.22 ID:Q9XhJDbiO
九曜もオールラウンドになってきたな…
79以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 09:54:26.06 ID:M/K2ZuCAO
よし、夜に微鬱ものを投下してみよう
80以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 09:56:39.45 ID:FUwQnuZAO
>>79
鬱だけは!鬱だけは!
81以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 10:17:33.90 ID:M/K2ZuCAO
完成したけど鬱にならなかった、と思う
82以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 10:19:29.67 ID:/dzoYdlfO
九曜「───モグモグ───」
藤原「…」

ぼと

九曜「────ぁ──」
藤原「ん?」
九曜「──プリン───落ちた───」
藤原「……ほら、俺のやるよ」



そんな保守
83以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 10:45:23.07 ID:rD312Ee1O
数式解きながら保守
84以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 10:46:20.70 ID:rOheI+rF0
パートスレ目障り^^
85以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 10:53:57.52 ID:9dZPYibYO
めがっさ
86以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 11:15:15.85 ID:Q9XhJDbiO
保守
87以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 11:16:48.36 ID:nhRPRPKQO
近日中にSS初投下したいんだが、アドバイスとか注意あれば頼む
書き方とか投下の仕方とかなんでも。テンプレとかは一通りみた
88以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 11:24:16.86 ID:LoGubkfhO
勢い重要
89以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 11:24:29.07 ID:1QRJHtsi0
書きながら投下は、なるべくナシでよろしくにょろ。
分載でもかまわんけど、切りのいいとこまで書き溜めた上で投下。
はじめに「全××レス予定」と大まかな長さを宣言しといてくれると、
支援してる側の精神衛生にも嬉しいかなっ。

あと古泉を「小泉」に誤変換する例が多いから、注意してほしいっさ!
90以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 11:27:58.12 ID:19aLkrfiO
昨日電波を受信したことだし、俺も書いて見るかな
91以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 11:35:04.59 ID:nhRPRPKQO
>>89
どうも鶴屋さん。参考にさせてもらいます
7、8割方書き上がってるので頑張って勢いでやります
ただし鶴屋さんは出てきません
92以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 11:42:16.41 ID:YiBI+l2kO
昨日寝たので続きww

「キョンにはこれ似合いそうね……」
「おい、ハルヒ。これなんてお前に似合うんじゃないか?」
「ちょっとあんたこれ付けてみなさい。あたしはそれ付けてみるからさ」
「……なんかイメージと違うな」
「あたしもそう思うわ……じゃないわよ! 今は勝負の最中でしょ!」
「でもデートの最中だろ?」
「む……た、確かに」
「ま、とりあえず別のを探してくるよ」
「あ、うん……」

バカップル保守
93以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 11:43:18.38 ID:YiBI+l2kO
「さぁ、勝負よ。あたしはこれ!」
「……普通のアクセだな」
「あたしとお揃い!」
「あ、それはうれしいな。サンキュ」
「ふふふふふ。さぁ、あんたは何を用意したの!?」
「ほい」
「何よ……カチューシャと髪止めの輪ゴム? こんなのたくさんあるわよ!」
「いや、ただ単に俺がして欲しかっただけだ」
「あんたね、少しは……」
「それにこの二つなら常にハルヒはどっちかは付けてるだろう? いつも一緒にいる感じがするしな」
「……ふ、ふんっ! まぁ許してやるわよ!」
「口許の緩み具合から判断すると俺の勝ちみたいだな」
「う、うっさい!」

バカップル保守
とりあえずまた来ますノシ
94以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 11:47:20.38 ID:Q9XhJDbiO
>>91
待ってます!

>>93
乙!
この甘さ…昼飯いらねーなw
95以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 11:59:08.76 ID:1QRJHtsi0
>91
>ただし鶴屋さんは出てきません
にょろーーん…
96>>73喜ばしい事に間に合わなかったぜ:2007/05/11(金) 12:02:45.38 ID:g31IjkRZO
九曜「―――究極の甘いは」
キョン「ん?」

チュッ

九曜「―――これだけ」
キョン「・・・だな」
97以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 12:06:55.40 ID:Q9XhJDbiO
>>96
●<テドドンマイ!
98以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 12:27:31.68 ID:Q9XhJDbiO
保守
99以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 12:33:12.23 ID:gZWvdlBe0
九曜「───今日は───風が───強いわ───」
ビョオオオオオ…
九曜「…髪の毛で───前が───見えない───」

キキーーーーーーーーッ ガッシャーーーン
100以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 12:43:18.64 ID:gZWvdlBe0
藤原「おい」
九曜「───なに───?」
藤原「何故俺の膝の上に座っているんだ」
九曜「───ダメ?───」
藤原「しかも! こっち向いて座るな!」
九曜「───じゃあ───あなたと──同じ───方を───向いて───座る───」
藤原「そういう問題じゃない!」
九曜「…───他の娘を───見ちゃ───ダメ───」
藤原「…何がしたいんだ一体…」
101以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 12:55:02.42 ID:Q9XhJDbiO
甘いな。
実に甘い。
102以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 13:04:13.66 ID:1QRJHtsi0
パンジー、モテモテだな
103以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 13:10:28.98 ID:19aLkrfiO
教えて君でスマンけど、藤原はなんでパンジーなの?
104以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 13:19:55.96 ID:Q9XhJDbiO
>>103
メモリー拾ったのがパンジーの植えてある花壇だったから。
105以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 13:29:42.26 ID:mwHIkC1G0
>>103
パンジー拾ったのが藤原だったから。
106以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 13:33:05.76 ID:/dzoYdlfO
─ある日の部室にて─
ばん!という騒音と共に部室に飛び込んできたのは我らが団長凉宮ハルヒであった
「遅かったなハルヒ、何をしてたんだ?」
ハルヒは一瞬俺の方を見てから自分用の椅子に座るとこういった
ハルヒ「遅れてきた理由はこれよ」
「なんなんだそれは」
ハルヒ「見て分かんないの?本当あんたバカね」
古泉「ケーキかなにかじゃないでしょうか」
ハルヒ「大正解!さすが古泉くんね」
古泉「お誉めいただき光栄です」
ハルヒ「それにくらべて、キョンはもう少し精進が必要ね
古泉くんの爪の垢でも煎じて飲ませたら少しは良くなるかしら・・・」


続く

保守用の文を書いてたら長くなってしまった
107以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 13:52:32.43 ID:Q9XhJDbiO
保守
108>>106:2007/05/11(金) 14:08:58.48 ID:/dzoYdlfO
だが断る!なぜわざわざ赤玉ホモ野郎の汚い爪の垢などを煎じて飲まなきゃならないんだ、朝比奈さんのだったら、むしろ飲みたいくらいだがな
ハルヒ「何よその目は、なんか文句でもある訳?言いたいことがあるならはっきり言いなさいよ
ストレスはためると体に毒よ」
「いや、なんでもない」
「・・・ふん、まあいいわ。そんな事よりみくるちゃん、お茶入れて頂戴」
みくる「あっ、はい、すぐいれますね」
ハルヒ「坂の下に新しくできたケーキ屋ですごく美味しいって評判なんだけど人気だからすぐに売り切れちゃうのよ
ここ何日か学校が終わってすぐに買いに行ったんだけどなかなか買えなくてね、んで今日やっと買えたって訳
もうほとんど残ってなかったけど、いくつか種類買えたから好きなの取っていいわよ」
ハルヒ「あっ、このモンブランは私のだから駄目よ!それ以外のにしなさい」

保守、まだ続くんだすまない
109以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 14:13:45.93 ID:hgtUdeZ7O
wktk
110以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 14:18:58.23 ID:/dzoYdlfO
>>108

ハルヒ「みくるちゃんはなにがいい?」
みくる「えとぉ、私チョコケーキがいいですぅ」
ハルヒ「そう、じゃあ有希はどれにする?」
長門「…………プリン」
ハルヒ「じゃあ古泉くんは?」
古泉「僕は苺のタルトでお願いします」
ハルヒ「じゃあキョンは余りのショートケーキね
それじゃあ食べましょう!」
みくる「わぁ、おいしいですねぇ」
ハルヒ「うん、予想した以上の味だわ」
ハルヒが人気があるとか言っていたか
やはりというか、そのケーキは結構な味をしていた
要するに美味いということだ
ハルヒ、これはいくらくらいしたんだ?
ハルヒ「確か1つ400円くらいだったかしら」
そんなにするのか、やはり高いものは美味いんだな

保守がてら長くてすまそ
111以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 14:26:16.43 ID:/dzoYdlfO
>>110

俺がハルヒに感謝しつつ黙々とケーキを食べていると、どこからか変な音が聞こえたような気がした
いや、聞こえる

─ズジュルル─ジュルズズ───ズジュ─ゴクン

「………長門お前か、いったい何をしてるんだ?」
俺が質問してから二十秒ほどたってから
長門「プリンを食べる時は口の中でぐちゃぐちゃすると良いと本に書いてあった」
と答えた
──ズュルル───ズジュ─

いったいなんの本なんだそれは………


保守度々長k(ry
112以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 14:26:40.33 ID:/XelljwxO
支援
113以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 14:30:00.11 ID:a2sCizaE0
支援

おれも長編で詰まったから試しにお手軽なのを書いてみたんだ
駄文だが、これ終わったらうpする
114以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 14:30:17.94 ID:Q9XhJDbiO
人が少ない時間帯だから気にしなくて良いぜ。

wktk支援
115以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 14:32:55.14 ID:/dzoYdlfO
>>111

「あー長門、えっとだな、とりあえずその食べ方はやめておいた方がいいぞ?」長門「何故」
「いや、何故ってそりゃあれだ、一般的にだな
─ズジュルル───

「………いや、なんでもない」
長門「そう」
「…………美味いか?」

コクリ

「そうか…それは良かった……」

──ヂュブ──ジュルル──ゴクン


平和だな…

保守落ち無しFin
駄文ですまん、やはりチラシの裏にしておけばと今更ながら後悔
116以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 14:33:13.15 ID:a2sCizaE0
そう?じゃあ遠慮なく

ある朝の出来事・・・

谷「おはようキョン。少し聞きたいことがあるんだがいいか?」
キ「おはよう・・・なんだ?」
谷「おまえさ・・昨日の女と付き合ってるのか?」
キ「・・・は?」
ハ「ちょ、ちょっと・・・それどういうこと?あたしに詳しく教えなさい!」
谷「実は昨日の夜、駅前をキョンが女と一緒に歩いててな。」
キ「おまえ・・・嘘も大概に―――」
谷「すごい楽しそうにおしゃべりしてたぜ。相手もすごい美人でな。いつの間にかあんなべっぴんさんを仕留めてたんだな。」
キ「おい谷口―――」
ハ「あら、よかったじゃない。じゃあ団長からのささやかなお祝いとして、今日は部活来なくていいわよ。今晩はずっと彼女とイチャイチャしてあげなさい。少しのどが渇いたわね・・・飲み物買いに行ってくるわ。」
キ「ちょ、待てよハルヒ!!」
谷「なあ・・・どうなんだ?キョン?」
キ「うるせぇ!ふざけた事言いやがって・・・谷口・・・覚えてろよ!お、おいハルヒ!マジで待てったら!」
ハ「・・・クスン、やっぱりキョンは私の事なんか・・・」

谷「(お膳立てはしてやったぜ・・・あとはお前次第だ!頑張れキョン!)」
阪「谷口・・・いい奴なのね」

谷口保守
117以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 14:44:01.42 ID:hgtUdeZ7O
谷口かっこよす
118以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 14:58:45.76 ID:/dzoYdlfO
谷口「WAWAWA忘れ物〜っと
ん?あれは俺様的美的ランキングA-の長門さん・・・
こんなとこでなにしてんだ?」

長門「─ズジュルル─ブジュル──」

谷口「・・・」


保守
119以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 14:59:37.85 ID:FUwQnuZAO
谷口「sex」
120以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 15:00:34.27 ID:Q9XhJDbiO
>>115
乙!
その食い方、学校でやったな…
吸い始めは勢いが良すぎでビックリするw

>>116
谷口…
お前はやれば出来る子だ…
121以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 15:04:48.23 ID:1QRJHtsi0
>111
何の本を読んだ長門ぉぉぉぉぉ
122以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 15:11:52.51 ID:/dzoYdlfO
長門「──ズュルル──ズジュ─」

キョン「長門、その食べ方はやめた方がいいと何度言えば・・・
っていったいなんなんだ?その巨大なごみ袋は」

長門「生ゴミ」

─次の日─

キョン「あれ、谷口は休みか・・・」

保守
123以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 15:32:07.15 ID:AL88U1lF0
●<バイショォオオオオオオオオオオオ!!!!

ttp://rainbow.sakuratan.com/data/img/rainbow39868.jpg
124以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 15:51:36.01 ID:1QRJHtsi0
ウホッ、いい路面…
125以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 15:59:28.79 ID:/dzoYdlfO
キョン「長門、確かお前プリン好きだったよな」

長門「(コクリ)」

キョン「買ってきたんだがどうだ?」

長門「食べる」

ペリ

─スー ─スー ──

キョン「なにしてるんだ?」
長門「あなたは勘違いしている
これは私の好きな『プリン』ではない。
これは私の知っているそれよりも硬度がある」

キョン「えっとだな、これも一応プリンなんd長門「認めない」


保守
126以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 16:08:07.64 ID:Xvz34wO20
キョン「どうだ?」

長門「ムース」
127以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 16:09:04.63 ID:LoGubkfhO
>>116
谷口の優しさに惚れた
鶴屋と谷口と朝倉は俺の愛しのバーストストリーム!!
128以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 16:24:45.40 ID:t7IMADcKO
129以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 16:36:04.19 ID:vfLQCLkOO
ほし
130以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 16:38:54.04 ID:Xvz34wO20
ほし芋
131以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 16:43:08.76 ID:1QRJHtsi0
ほし芋を
132以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 16:59:54.30 ID:M/K2ZuCAO
ねぇ、あんた何の為に生きてるの?


はて、何の為に生きているのだろうか?

ハルヒはこの世の不思議やら宇宙人やらを見つけるため?

朝比奈さんは未来を守るため?

長門はハルヒの観察と報告のため?

古泉は神人を退治し、世界崩壊を防ぐため?




ならば俺は?
133以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 17:00:57.38 ID:Xvz34wO20
芋くらう
134以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 17:17:45.13 ID:KzTrW4hh0
保守
135以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 17:29:18.97 ID:/dzoYdlfO
プリン食べたくなってきた

ほし
136以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 17:33:17.43 ID:19aLkrfiO
>>104-105
thx
つまり、メモリーが落ちてた現場には藤原が植えてあったって訳か
珍パンジーだな
137以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 17:48:49.99 ID:KzTrW4hh0
保守
138以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 18:03:17.42 ID:g5tdSGNPO
保守
139以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 18:19:28.98 ID:TMacti5oO
保守……
140以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 18:20:49.66 ID:KzTrW4hh0
保守
141以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 18:34:04.09 ID:/dzoYdlfO
キョン「長門、確かプリン好きだったよな」
長門「(コクリ)」
キョン「買ってきたんだが、どうだ?」
長門「食べる
─ズズ───ズュルル──」

●「キョンたん、僕にも下さい」
キョン「五月蝿い黙れ近付くなホモがうつる」


●「マッガーレ…」


保守
142以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 18:38:21.90 ID:YiBI+l2kO
「あー美味い」
「あんた食べ過ぎよ!」
「勝負に負けたお前のおごりだから食べたっていいだろう?」
「くっ……」
「ほら、ハルヒ。あーん……」
「いらないわよ!」
「負けただろ?」
「うぅ……。最大の汚点だわ……」
「とか言って口を開けつつもまたうれしそうな顔してるよな」
「…………」

バカップル保守
143以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 18:38:43.88 ID:VtBtpF040
鎖残の都痢火亞
144以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 18:39:03.64 ID:YiBI+l2kO
「帰りたくないが帰るか」
「しょうがないわよね」
「ま、帰ってからも一緒だからいいけどな」
「うん。ずっと一緒にいれるからね」
「一生一緒にいるからな」
「……一生、だからね。約束よ」
「なんなら約束代わりに今日は小指だけ繋いで家まで帰るか?」
「それは嫌! あたしの定位置はここよっ!」
「別にいいけど歩きにくいんだよな。腕に抱き付かれるとさ」

バカップル保守
バイト前のちょっとした保守でしたノシ
145以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 18:47:51.18 ID:/dzoYdlfO
●「めがっさマッガーレ」



バカップル萌え
146以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 18:49:03.55 ID:GmpW+w/e0
>>52
だいぶ駆け足で読んでしまったけどうまい! まさにVIPの秀作って感じです。
ひさびさにいいもの見せていただきました。お疲れ様ー。
147以下、VIPにかわりまして名無しがお送りします。:2007/05/11(金) 19:04:19.05 ID:jUZ2wsJC0
保守っと
148以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 19:09:17.71 ID:tkyNnUh30
hosyu
149以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 19:10:19.60 ID:XYjUlZDL0
これからクラス会−起承転結編を投下するぜ、全部で五か6レスくらいの予定。
前回はこんな感じです。

舞台は驚天動地編の翌日です。

http://www25.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/2549.html
150クラス会2/5 ◆2vQ3kRafwI :2007/05/11(金) 19:12:06.72 ID:XYjUlZDL0
「涼宮さん、おはようなのねん、ちょっとお話したいけどお時間大丈夫かしら?」

あっ阪中さん、おはよう、大丈夫よ乗る電車にはまだ時間あるし。
阪中さんもこの駅だったのね、……それにしてもなにかしら? ……キョンは今からでるってメールしてきたから時間はあるけど……

「……それで一昨夜はどうだったのねん、キョン君お持ち帰りしたんでしょ?」

…ずばりきたわね……、えと……クラス会のあと……キョンと一緒になって……

「涼宮さんとキョン君のコトだから結局カラオケとか漫画喫茶じゃないかって皆で噂してたんだけど……」

……その……駅前の……ラブホに……ずっと…朝までその……
隠してもしょうがないわね、どうせ谷口が知ってるんだし。

「「「「えーっ!? ホントに」」」」

おっ大野木さん達までいつのまに……、ていうか周りの人がこっちみてるじゃない、もう少し声を落として……

「そっそれでどこまでいったのねん?」

その……入って直ぐにキョンが寝ちゃってあたしも眠くなって……気が付いたら朝で……
そしたらキョンが……あたしを好きだって告白してくれて……それであたしも好きって返事して……

「「「「ふんふん、それで」」」」

そしたらチェックアウト時間の内線連絡がきたからそのままチェックアウトして……

「……そっそれは…なにも無かったということなのね?」

えっキョンが告白してくれたっていったじゃない。
151クラス会2/5 ◆2vQ3kRafwI :2007/05/11(金) 19:13:15.71 ID:XYjUlZDL0
「それ以外は?」

……それは……なにも無かったわね……。

「ホントに何もなかったの? クラスの皆には内緒にするから……」
「そうそうあたし達だけの秘密よ」
「口はカタイのよあたしたち」
「絶対漏らさないのねん」

ホッホントにそうだったのよ……。

「……流れに身を任せた熱く激しい抱擁は? 情熱の一夜は?」
「初々しいカップルのようなぎこちない口づけは?」
「激しく熱い情熱的なキスは?」
「脳みそがとろけるような甘い甘い濃厚な接吻もなかったのねん?」

…なっなんにもなかったわよ……、キョンたら……その……

「ちょっと待つのねん、ラブホで一晩中一緒だったのよね?」

そっそうよ、でも殆ど寝てたし……その…なにもなかったわ。

「……二人とも」
「「「超ヘタレね!」」」

152以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 19:13:59.82 ID:XYjUlZDL0
……皆していいたい放題ね……orz。

「あっキョン君がきたみたいなのねん」
「あぁそうね、あそこで自転車で信号待ちしてるのキョン君だわ」
「旦那様が来たんじゃ私達お邪魔虫は退散ね」
「じゃ奥様、ご機嫌よう」
そうあれはキョンね、相変わらずの間抜け面で……でも昨日はちょっと悪いことしちゃったかしら。
でも最後はキョンも納得したし……。

「……旦那様、奥様って言われても言い返さない所を見ると確かに二人の仲は進展したみたいなのねん」
「「「そうみたいね…」」」

いやだって……あたし達……、その……昨日入籍したし……。

「「「「!?」」」」

「にゅっにゅうせきって入籍のこと?!」
「「「「えーっ!」」」

だから声が大きいってば……。

「なんでそういうことになったのねん、詳しくはなすといいのねん」
「そうよあたしたち友達でしょ」
「なんでも打ち明けてちょうだい」
「秘密厳守は任せて」

……その…ラブホの件がキョンのご両親とあたしの親にバレて……
そしたらケジメだから入籍だけでもって……
153クラス会4/5 ◆2vQ3kRafwI :2007/05/11(金) 19:14:58.58 ID:XYjUlZDL0
「ケジメもなにも何にも無かったんでしょ?」
「「「そうよねぇ……」」」

そうなんだけど親同士で勝手に盛り上がっちゃってあたし達の話を聞かなくて……
それで誤解を解くためにキョンと一緒にあたしの家にいって親父達と2対2で話してたらキョンのご両親がきて4対2になって……

「…それでどうなったのねん?」
「「「……」」」

来るなりキョンのご両親が『あたしがキョンのお嫁さんになってくれて凄く嬉しい』とか『あとはこの婚姻届に二人が名前を書くだけ、準備は全部整ってる』とか言い出して……
婚姻届の用紙見たり『キョンのお嫁さん』って言葉聞いたりしたらあたし…舞い上がっちゃって……その……
熱くなって…気が付いたら…婚姻届にあたしの名前書いてて…そしてみんなと一緒になって5対1でキョンを責め立てて……。
そしたらキョンが『やれやれ』っていいながら婚姻届にサインしてくれて……その足でみんなで市役所の休日窓口に提出してきたの。

「……とりあえずおめでとうといっておくのねん」
「まさに電撃婚よね」
「結婚おめでとう涼宮さん」
「あっ苗字変わったのよね?」

みんなと話したんだけど苗字は学校卒業するまで涼宮のままかな、式や披露宴もその時にと思ってるの……。

「ということはその…昨夜は新婚…第一夜なのねん?」
「ちょっ阪中さん露骨過ぎ!」
「初夜って言わないだけましよ」
「言ってるジャン、キョン君優しくしてくれた?」

そっそれが……届けを出したあと親たちが内祝いとか言い出してあたしの家で鯛の尾頭付きとか取り寄せてどんちゃん騒ぎを……
親父達がキョンにお酒を無理やり飲ませて……キョンが酔いつぶれちゃって…そのまま親御さんたちがキョンを連れて帰って結局何も……。
154クラス会5/5 ◆2vQ3kRafwI :2007/05/11(金) 19:16:35.08 ID:XYjUlZDL0
「……やっぱり二人とも」
「「「超ヘタレね!」」」

いっいいじゃない、いい加減ほっといてよ。あたしとキョンのことなんだから!
大体阪中さんたちこそどうなのよ、いつも女子四人で固まってるけどあんた達こそ彼氏とかいるわけ?

「「「「!…」」」」

「……あっなんだか急に急用を思い出したのねん」
「「「あっあたしも!」」」

「という訳で失礼するのねん、キョン君とお幸せに、あと式には呼んでほしいのねん」
「「「ごゆっくり〜」」」

なによ阪中さん達ったら……

「おはようハルヒ待ったか? 今の阪中達か?」

遅いわよキョン、時間は有限なのよ。
まったくキョンはあたしがついてないと駄目なんだから…。

「あぁ…ハルヒ…」

なによ?

「ずっと…お前のこと大事にするから、これからも宜しくな」

バカっ……、あたしも…こっこちらこそ宜しく…。

− 以上で完結です、お粗末でした。
155以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 19:17:58.19 ID:bFwjYK3XO
しえん
156以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 19:18:45.81 ID:/aUsjmSXO
GJ
阪中の口調ワロタ
157以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 19:18:46.78 ID:IC7vE6Sy0

158以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 19:21:13.68 ID:Q9XhJDbiO
GJ!
あの女子グループは……


アッー!
159以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 19:29:07.55 ID:i+K+aMYpO
>>158
お前…消されるぞ
160以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 19:42:06.32 ID:Q9XhJDbiO
保守
161以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 19:44:39.67 ID:M/K2ZuCAO
進 ま な い 執 筆
162愛のVIP戦士:2007/05/11(金) 19:49:39.94 ID:GqhH1C/e0
>>161
書 い て も 書 い て も 終 わ ら な い 地 獄

……よりは良いと思うぞ。
163以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 19:50:05.22 ID:/dzoYdlfO
谷口「…」

キョン「どうした谷口」

谷口「最近ちん○がズキューンでバキューンズガガガガピ―――――」

キョン「…不適切な表現があったことを深くお詫び申し上げます」

保守
164以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 19:53:13.50 ID:M/K2ZuCAO
分 岐 す る 展 開
悩 む 方 向 性


これも困る
165以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 19:55:40.18 ID:/dzoYdlfO
分 泌 す る 精 液
悩 む 解 消 法


これも困る
166以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 20:04:37.66 ID:1j/d9mG/0
キョン「『ハルヒの無茶を止める』『ハルヒを満足させる』「両方」やんなくっちゃあならないってのが
「俺」のつらいところだな 覚悟はいいか?オレはできてる」

涼宮の奇妙な憂鬱保守
167以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 20:04:46.23 ID:g31IjkRZO
今書いてる作品のうち少なくとも二作品は分岐分けも書くつもり

し か し 多 い 。



なかなかな困る
168以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 20:10:08.35 ID:1j/d9mG/0
情報統合思念体の科学力は世界一チイイイイ!! 長門のパワーを基準にイイイイイイイ…
この朝倉の情報操作の力はプログラミングされておるのだアアアア
169以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 20:12:22.81 ID:+e2NR4ba0
小ネタのつもりが話し大きくしすぎて収集つかねー
あー寝て頭スッキシさせっかな
170以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 20:12:31.67 ID:g31IjkRZO
長門「一つ一つのプログラムが・・・貧弱っ貧弱ぅっ!だから侵入を許す・・・」
171以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 20:17:30.52 ID:WVDdu2zIO
キョン「こ…れ…は!」
朝倉「キョン……この教室はきさまの棺桶よ!」


ドイツの人はこの辺りが個人的にかっこよかった……
172以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 20:18:42.44 ID:i+K+aMYpO
キョン「朝比奈さん…あなた胸に星型のアザがありますよねェ〜〜〜ッ」

みくる「キョンッ!貴様見ているなッ!」



保守
173以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 20:18:57.80 ID:1j/d9mG/0
「うぉぉぉぉん バニーガールコスをしながら チラシを配っているッ! な…なんで!?」
「け けしからんぞ これはけしからんぞッ……!」

174以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 20:21:33.61 ID:5jsXQp53O
●<Yes I am!
175以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 20:22:33.89 ID:1j/d9mG/0
●「『キョンたん』と『カエルコス』ッ!この世にこれほど相性のいいものがあるだろうかッ!?」

涼宮の奇妙な憂鬱保守
176以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 20:22:45.46 ID:LoGubkfhO
鶴「涼子っ!飴もらったからあげるにょろ」
涼「あ、鶴にゃんありがと♪レモン味ね。おいし♪」
鶴「ニヤニヤ」
涼「な、何よ?」
ちゅー
涼「なっ!」
鶴「へへっ!ファーストキスはレモン味にょろ!」
涼「もう///」

仕事の休憩はプリンスレに癒しを求める俺保守
177以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 20:32:20.56 ID:wDQoUwJW0
長編の基準はメモ帳で何KB位からですか?
178以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 20:32:41.28 ID:5jsXQp53O
キョン「さぁ『コール』するのか『降りる』のかはっきりしな!」
古泉「(い、言ってやる、言ってやるぞおぉぉ!!コールしてやる!!僕は世界一の(ry


●<こ……………
長門「ひいいぃぃぃぃい!し、白目をむいたまま気絶してるぅ!」
179華 ◆LZfAlLlryk :2007/05/11(金) 20:37:04.35 ID:pNW0J1YAO
すみません前投下した時は来週頭とか言っておきながら野暮用により結局週末までかかっちゃいました……
しかも三章まだ書き終わってないし……orz
いっちょ喝を入れるために推敲とかして九時に投下します
投下して喝を入れるのです俺は

おそらく13〜16レスぐらいかも?支援お願いします
180以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 20:39:22.51 ID:i+K+aMYpO
wktk
181以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 20:41:33.14 ID:5jsXQp53O
>>179
かもん
182以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 20:43:54.29 ID:wR9dW+eh0
じゃ今から風呂入って備える
183以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 20:49:53.17 ID:1j/d9mG/0
ハルヒ「誰だ?って聞きたそうな表情してんで自己紹介させてもらうわよ あたしは東中出身の
    涼宮ハルヒ! ただの人間には興味がねぇッー!面白くないにおいがプンプンするわッーッ!
    未来人や宇宙人や異世界人や超能力者には出会ったことがないのよねぇーッ
    そんなもんいないですって?違うわよッ!いるに決まってるじゃない!
    不思議な人物さん 早えとこ私のところに来ちまいな!」

キョン(な なにぃーっ こいつ! まさか!…同じタイプ…同じタイプの趣味…)
184以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 20:51:00.65 ID:i+K+aMYpO
ふしぎの探求者はひかれあうッ!

185以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 20:51:40.10 ID:1j/d9mG/0
意外!それはレーザーッ!

涼宮の奇妙な憂鬱保守
186以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 20:56:03.58 ID:ZFuQzHJg0
187以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 20:58:57.76 ID:w/mKoUYiO
188以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 21:00:00.48 ID:GmpW+w/e0
>>177
個人的感覚では一回分以内が短編。
……10kbくらい?
189華 ◆LZfAlLlryk :2007/05/11(金) 21:02:52.99 ID:pNW0J1YAO








てなわけで投下します。今回一レスに詰め込む量が少ないことも多々ありますが区切りがそこしか無かったのですいませんorz
190華〜第二章・プロローグ〜 ◆LZfAlLlryk :2007/05/11(金) 21:03:57.26 ID:pNW0J1YAO
 さて、今まで独白の片隅にしか名前が出てきていなかった、SOS団の人間として忘れていけない人物がもう一人。
 SOS団メンバーながらも、俺らと同じ教室に居なかった爽やかスマイル野郎。一人だけ仲間外れにされているのは何故だろうか。
 少し哀れだとは思うが、ハルヒにとってはそんな重要性が無かったんだろうな。最小限に存在していればいい、的な感覚なのだろうか……
 だが、忌々しい事に、今俺はアイツのやたら遠回しな説明が聞きたくて仕方がない。
 SOS団の情報分析兼解説者、ハルヒの気まぐれだかなんだかわからないもののせいで、
超能力なんて結滞なものを得てしまった古泉一樹。今の俺にはアイツの力が必要だ。
191以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 21:04:30.00 ID:YQpr/DgbO
支援
192以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 21:05:14.92 ID:Q9XhJDbiO
支援
193以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 21:05:44.28 ID:14uWQeNO0
シッエーン
194華〜第二章〜 ◆LZfAlLlryk :2007/05/11(金) 21:05:50.18 ID:pNW0J1YAO
 翌朝。朝目が覚めたら元に戻っている……なんて事はなく、月曜日の朝でも無いのに憂鬱だ。
 なんとなく朝早めに起きてしまって、家を出てきたつもりなのだが、会いたくない人物に会ってしまった……
「あらキョン? 偶然ね。じゃあ一緒に学校に行きましょ」
 腰辺りまである長い綺麗な髪と、黄色いカチューシャリボンをつけたハルヒがいた。何がじゃあだ何が。
 色々つっこみたいところがあるのだが……まず一つ。俺が知っているコイツの家は俺の家から結構な距離があるはずだ。
 そしてもう一つ。何故俺の家を知っているのだろうか。まさか昨日帰るのをストーカーしてたとか言うんじゃないだろうか。
「えぇっと……なんでだろ? なんかここら辺にあんたの家があるってわかったから……じゃなくて! ただの偶然よ! ぐ・う・ぜ・ん!」
 誤魔化しになってないぞハルヒ。まぁ故意にここに来たのは理解したが……なんとなく家がわかったとはどういう誤魔化し方なのだろうか。
 だが、これ以上言っても口は割らないだろうし、コイツなら電話帳から住所を探り出すようなことは平気でやってのけるだろうし、
まぁ別段気にするようなことでも無いだろうと思った。こんな憂鬱な気分の中では無駄な労力は一ナノも使いたくない。
195以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 21:06:30.88 ID:Q9XhJDbiO
支援
196以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 21:07:34.72 ID:14uWQeNO0
あと1文字でENOZだったorz
197華〜第二章〜 ◆LZfAlLlryk :2007/05/11(金) 21:07:42.33 ID:pNW0J1YAO
 俺はわざとらしくハルヒに向かって肩を竦めて見せ、玄関先から自転車をとりだした。
 が、あろうことかハルヒは俺が取り出した自転車の荷台に飛び乗りやがった。
「なぁ〜にボーっと突っ立てんのよ! とっとと行くわよ!」
「お前……勝手に家まで来てその上何故お前を乗せていかなければならんのか」
「ぐ・う・ぜ・ん来たの! 自転車あるんだからこれで行った方が早いじゃないの!」
 いつの時代、どこの世界だろうとハルヒはハルヒであり続けていると言うことか……多少は違えど、この理不尽さと唯我独尊の精神は死んでも治らんだろう。
 諦めた俺はいつもより多少の重さを感じるペダルを漕ぎ始めた。コイツの体重が軽いって事だけがせめてもの救いか。
「なぁ〜んかあたし、いつもこうしていた気がするのよねぇ〜? なに? こういうのが初めて会った気がしないって言うの?」
「知るかよ」
 いつの時代の口説き文句だよ。……ってかこれ口説いてるわけじゃないだろうな?
 恐らく学校に着くまでには俺の体力の半分は失われていることだろうな……だが一つ気になる。ただこの背中にある、何やら不思議な感触はどうにか出来ないものか。
「当ててんのよ」
 ――小さな声で呟いた声を俺は聞き逃さなかったが、ありがたく聞き流すことにした。そうした方がいい。
198以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 21:08:24.85 ID:k39jB9gV0
sien
199華〜第二章〜 ◆LZfAlLlryk :2007/05/11(金) 21:09:10.35 ID:pNW0J1YAO
一緒に仲良く登校したハルヒと、一瞬の隙をついて別れて、俺は一年九組に向かっている。なかなかハルヒの隙をつくのは骨の折れる作業だった。
 俺が知っている古泉のクラスはここである。あくまでも推測だが、この異常空間に古泉だけが仲間外れにされていないということは考えにくく、
恐らくはまだ転校してきていないとする以外は、この特進理系クラスにいることであろう。
 考えているのも束の間、対面方向から忌々しい程のにやけ面を浮かべたイケメンが歩んできた。何やら懐かしい感じだ。
「古泉一樹だな?」
「はい……そうですが? あなたは?」
「機関という言葉に聞き覚えは無いか?」
「機関ですか……? ふむ……もう一度聞きましょう、あなたは一体?」
「俺は……」
「コラぁー! キョン! あんたどこいってたのよー!?」
「おや……そうですか……あなたが」
「キョン! なにいつの間にか逃げ出してんのよ? ……って、この人誰? お友達?」
「あぁ、彼は紛れもなく僕の友人です。では、今日の放課後、中庭のベンチでお会いしましょう。」
わざとらしく友人の主張をすると、俺とハルヒの顔を爽やかに一蹴して、颯爽と手を挙げて去っていった。ハルヒの前では厄介事は避けたいってか?
「あんたも変わった友達持ってるわね……何より、あんた同性相手に……」
「あるかんなもん!」
 なにを言い出すんだこのアホは……
200以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 21:09:30.61 ID:k39jB9gV0
支援
201以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 21:09:46.31 ID:Q9XhJDbiO
支援
202華〜第二章〜 ◆LZfAlLlryk :2007/05/11(金) 21:10:24.62 ID:pNW0J1YAO
 結局ハルヒと共に教室の扉を開けると、未だ恐怖が払拭されぬ人物が目に入った。
「キ、キョンくんおはよう。それと涼宮さんも……」
「おはよう朝倉。で、なに? またベタベッタのアッツアツに朝の挨拶でもする気?」
「なんなんだお前は。そんなに朝倉に突っかかる理由がわからん」
 いくらなんでもそこまで姑のごとき攻撃するのは流石に可哀想ってもんだろ。殺人鬼な宇宙人アンドロイドとまだはっきりしてはいないんだから。
「べっつにぃー? ただベタベタするのにも時と場所を考えてほしいだけよ」
「だから、俺と朝倉は……」
「あのキョンくん……?」
 申し訳なさそうな面持ちで朝倉は尋ねてきた。
「あの……お昼ご飯お弁当?」
「あぁ……そのつもりだが」
「わたしもお弁当なんだけど……ならさ……お昼一緒に食べない? 一人で食べるのってなんか寂しいじゃない?」
「別に構わないが――」
「それにあたしも入っていいかいっ?」
 どこから聞いていたのか、急に鶴屋さんが現れて言った。本当にもの凄い地獄耳だ、ハルヒとも引けを取らないな。
「みくるも一緒なんだけどさっ! ねぇ、いいでしょキョンくんや!」
 朝比奈さんまで……朝比奈さんと食べる昼飯というのはいいかもしれない……あなたを見ているだけで、弁当の白米も三杯いけるというものだ。
「俺は別に構いませんが……だが……」
「あっ、いいわよ! 大勢で食べる方が美味しいだろうし……」
 また昨日見たようなしょんぼりとした顔を見せた朝倉は長門の席に歩いていった。
 さて、俺の後ろの方にいたハルヒは、顔を見てみると笑いながら怒っていた。なんて器用なのだろうか……
「お前は……学食だったっけな」
 そうである。コイツは弁当派ではなく学食派だ。必然的に除け者になってしまった訳だが……
「そうよ? よかったわねー? 美人達を囲んでお弁当なんて羨ましい限りじゃない」
「……まぁなんだ、明日からは弁当を持ってきて一緒に食べようぜ。お前も大勢で食べた方がうまいと思うだろ?」
 ……流石に一人除け者なんて出来ないさ。俺は慈悲深き人間なのさ。いつか大天使ミカエルへと成り上がるべき人間なのだ。
「……あ、あんたがそこまで言うならそうするわよ!」
 しつこくお願いした訳では無いんだがね。まぁいいさ。コイツが笑っているのに越したことはない。
203以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 21:10:33.68 ID:wR9dW+eh0
シエンムー
204以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 21:11:30.23 ID:Q9XhJDbiO
しえーん
205華〜第二章〜 ◆LZfAlLlryk :2007/05/11(金) 21:12:20.59 ID:pNW0J1YAO
 授業中は特に特筆すべき点は無かったとは思う。ただ後ろの席からやたら謎の視線が時には貫くように、時には俺の体をねっとりと包み込むように送られてきた事ぐらいだ。
 それを全て気づかない振りをして、どうにか精神を保っていることに徹していたら、いつの間にか昼休みになってしまった。
 流石に女子四人対男子一人では、俺の精神が周りの視線で潰されてしまうので、朝倉に頼んで国木田と……コイツはどうするべきか悩んだが谷口も入れた。
 ちなみに、先程朝倉は長門も誘ったみたいで、長門は朝倉の隣でカレーを食っている。
 朝倉は俺の隣でやたらと話しかけてくる。ハルヒがいる前ではなかなかこういう笑った顔は見れない。
 鶴屋さんは持ち前の明るさで場を盛り上げた。朝比奈さんもそれに相槌をうちながら笑っていた。まさに女神のごとき笑顔で、脳内mikuruフォルダは今日だけで五〇メガ分増えた。
 大体鶴屋さんにいじられるのが谷口で、その当の谷口も別に嫌々しているわけでも無さそうではあった。
 国木田も話にたまに加わって無駄にうんちくを披露したりしていた。
 なかなかいい雰囲気だ。俺は嫌いではない。元の世界ではこんなにすることはめったに無かったし、こういうのもいいだろうと思った。
 明日はハルヒも加わって、鶴屋さんとともに盛り上がるんだろうか。それとも、また朝倉を姑のごときいじめたてるのか。
 なるべく平和で行こうぜ? せめて昼飯ぐらいはな。
206以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 21:12:34.92 ID:k39jB9gV0
しぇん
207以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 21:12:56.07 ID:Q9XhJDbiO
支援
208華〜第二章〜 ◆LZfAlLlryk :2007/05/11(金) 21:13:26.69 ID:pNW0J1YAO
 なかなか充実した昼食も終わり、ハルヒのシャーペン攻撃から始まる会話で授業が終わり放課後である。
「そういえばあんたあの爽やかくんと約束してなかった?」
「アイツは古泉って言うんだ。名前ぐらい覚えてやれ」
「ふーん……まぁいいけど。じゃあ待っててあげるから早く帰ってきなさいよ?」
「待っててあげるって……俺をか?」
「あんた以外誰がいるのよ。さっさと終わらせなさいよ? 自転車の方が帰るの楽なんだから」
 帰りにまでコイツを乗せていかなければならんのか。そうまでして俺の体力を無きものにしたいかハルヒ。
「なによ、こんなに可愛い女子と一緒に帰るのが不満な訳?」
「お前に対する不満を箇条書きにしたら、A4ノート一冊はびっしり埋め尽くされるな」
「あら、そんだけあたしのことよく見てるって事じゃない」
 あぁ、忌々しいことに元の世界では毎日のように顔を合わせていたし、顔を見ないことの方が珍しかったぜ。
「……なるべくすぐお迎えにあがりますよ女王様」
「よろしい!」
 いつもの一〇〇ワットの笑顔よりももっと光のある笑顔で、ハルヒは言った。
209以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 21:14:05.79 ID:Q9XhJDbiO
支援
210華〜第二章〜 ◆LZfAlLlryk :2007/05/11(金) 21:14:23.61 ID:pNW0J1YAO
 ハルヒをあしらって向かうは古泉から超能力者だと打ち明けられた中庭。端のテーブルに相変わらずのニヤケ面で古泉は座っていた。
 古泉は俺にまだ暖かいコーヒーを手渡す。それを一口飲むと古泉から話を切り出した。
「あなたがキョンくんだったのですか」
 俺はまだブラックの苦味を味わっていると、古泉は続ける。
「驚きましたよ。今まで不安定だった涼宮ハルヒの精神をこうも簡単に安定させてしまった。あなたは普通の人間。これは機関が隠密に事を運び調査した結果ですが……あなたは何故か機関を知っている。それは何故か」
 ニヤケ面は疑いを強めるような顔になった。
「機関の調査力も大したものじゃないって事だな」
 俺はあえて挑発するような口調で続けた。
「お前は三年前に涼宮ハルヒによって、超能力とさ思えないような能力を急に授かった。その能力は限定範囲内でのみ使え、そこを閉鎖空間と呼ぶ。
それは涼宮ハルヒの精神状態によって生成され、ハルヒの精神状態に反映された巨人が空間内を破壊し続ける。お前の仕事はそれを狩るものだ。」
 古泉はニヤケ面を完全に取り払っていた。敵を見るような目で俺を睨みつける。
「ご明察ですね。何故あなたはここまで我々の情報があるのでしょうか? そろそろお聞かせ願いませんでしょうか」
「俺が異世界人だって言ったら……お前は信じるか?」
211以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 21:15:09.93 ID:Q9XhJDbiO
支援
212華〜第二章〜 ◆LZfAlLlryk :2007/05/11(金) 21:15:25.43 ID:pNW0J1YAO
 古泉は警戒の意識を強めたような感じがした。そろそろ俺が殺されるかもわからん、ここいらで真相を話した方がいいだろう。
「俺は訳もわからんままこの一年を繰り返してるんだ。しかも状況が違うと来ているから質が悪い」
 俺は今の世界と俺がいた世界との相違点を古泉に説明した。古泉の顔は元の世界の古泉の事を説明し出す頃には、警戒するような顔からいつもの顔に戻りそうになっていた。
「なるほど、あなたが異世界人というのはあながち嘘では無さそうだ。恐らくここは、あなたがいた世界から見れば一種のパラレルワールドなのでしょう。
だがしかし、それが涼宮ハルヒの原因によるものだとすると……尚更質が悪そうだ」
 この頃には完全に古泉の顔はニヤケ面に戻っていて、早く説明したくてしかたがないような感じである。
「……何故だ? その根拠を問おうじゃないか」
 軽く俺に微笑みかけ、手を挙げて話し出した。いつもは煩く感じていたコイツの一挙手一投足が何故か心強く感じた。
213以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 21:16:28.15 ID:Q9XhJDbiO
支援
214華〜第二章〜 ◆LZfAlLlryk :2007/05/11(金) 21:16:30.37 ID:pNW0J1YAO
「まず、タイムループではないという根拠について。タイムループとは、同じ結果に帰結されるものです。先程の相違点などからその結果に帰結されるためには、明らかに違ってきています。
さらには、普通タイムループは、記憶や意識などのもの無意識下の内に失われていると思われます。だがあなたは以前の記憶を持ったままだ。」
 確かに終わらない夏休みの時、何万回と繰り返された二週間の記憶はほとんど無くなっていた。
「しかし、涼宮ハルヒはただ単純に時間を巻き戻そうとは考えなかった。あのときこうならばよかったと、誰しも思うものですが、
涼宮ハルヒはIFを実現出来る。そして、実際に世界を改変し、新たな世界を構築してしまった。つまりは、異世界、パラレルワールドということになります。ですが、やはり僕から見ればここがリアルではあるのですが。
今まで何ら変わらない生活を僕たちは送ってきたし、その記憶も残っている」
「だが俺は実際違う世界とここを認識しているし、元の世界の記憶も残っている。」
「恐らく、涼宮ハルヒが世界を作り直すのと同時に、記憶も全て造ったのでしょう。【つくる】と言っても、【捏造】に近いものでしょうが」
「そこまでして世界を改変するような理由はなんだ? アイツはそこまで世界に絶望を感じているようには見えなかったが」
215以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 21:16:40.76 ID:k39jB9gV0
支援
216以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 21:17:51.60 ID:wR9dW+eh0
支援
217華〜第二章〜 ◆LZfAlLlryk :2007/05/11(金) 21:18:09.53 ID:pNW0J1YAO
「そのような考えであったのなら、何故改変された世界の中で僕は超能力者としてここに存在しているのでしょうか」
 確かにそうだ。もう宇宙人、未来人、超能力者はどうでもいいと思っていたならば、古泉は至極普通のコネがやたらある副団長としてポジションをつけていた筈だ。
「あなたの空白の記憶の中身が不透明だからまだ確信は出来ませんがね」
「ならば朝比奈さんや長門はどうなる。未来人だとか宇宙人とかいう肩書きは無くなっていたんだぞ」
「そうなれば、恐らく僕もそこに関わっていたことになるのでしょうか。僕は超能力者だと確信してしまったからそのまま超能力者として存在する。記憶がないのでなんとも言えませんが」
 確かにそう考えれば辻褄が合うような気がするが……だがしかし、まだ何かが足りない気がするのは何故だろうか……俺の記憶にノイズが掛かっていることにもなにか引っかかるものが……
「それと、朝比奈さんや鶴屋さんという方々の年齢についてですが……恐らくは立場を対等にして戦いたかったのではないでしょうか」
「戦う? 何に戦うって?」
「さぁて? 僕はこうして話を聞くだけでそうではないかと確信してしまった訳ですが、あなたはそうではないようで」
「言い回しが遠すぎるぞ。もっと物事をハッキリと言え」
「まぁ有り体に言うならば……僕はあなたが羨ましいですね」
 コイツは今まで見た中で一番という感じの笑顔で俺に言った。……コイツがモテるのであろうことにも納得出来てしまうから腹が立つ。
「替わってやろうか? 俺は喜んで傍観者の席に就きたいと思っているんだが」
「あなたでないとダメなのだがら、あなたはここにいるわけです。僕はあなたがいう世界でも、傍観者の立場であったのだから、その立場を忠実に守り通してみせましょう」
218以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 21:18:54.26 ID:Q9XhJDbiO
支援
219華〜第二章〜 ◆LZfAlLlryk :2007/05/11(金) 21:19:54.30 ID:pNW0J1YAO
 そのニヤケ面を今まで見ていたかったなんて考えていた俺はバカだったな。なんだその満面の笑みは。
 ……しかし、これがあるから古泉なのだろう。長門ばりに淡泊な古泉なんて想像がつかん。
「兎にも角にも、しばらくは様子見でしょう。傍観者だから言えることかもしれませんが、今そんなに切羽詰まっていても解決するようなことじゃないかと。あなたは元の世界に戻りたいそうですしね」
 ああ戻りたいとも。こんな色々な意味で不気味な世界、長いこといたら気が狂っちまう。だが、
「俺が元の世界に戻れたとしたら、この世界も消えちまうのか?」
 思わずあの眼鏡をかけた、入部届を微笑みながら渡す長門が浮かんできて、必死で頭から掻き消した。
「あなたが元の世界に帰るとき、恐らく涼宮ハルヒも共に戻ることでしょう。神が居ない世界は存在の意味を無くし、消滅するでしょう」
「それなのに……お前は俺が好きに動いてもいいと言うのか」
「僕はむしろ応援し、また支援も致しますよ。そちらの世界でそうであったように。僕は言うならば、似て非なる者、簡単に言えば偽物です。
偽物は偽物として役割を全うし、それで散り行くなら本望出はないかと」
「……お前のその減らず口は偽物のものなんかじゃないさ。親友である、俺が保証する。だから……そんなこと言うな」
「……親友、ですか……僕はあなたのことを親友と思っても宜しいんでしょうか」
「……ここにいる間だけだがな」
「そうですか……僕はそういうことは長いこと経験していませんでしたよ。この能力が発現してから、転校の繰り返しだったりしてね」
「……苦労人なんだな、お前も」
「いえ、こうして今、僕の苦労も報われたというわけです。しばらくまた頑張れそうですよ」
「ある意味単純だなお前も」
「えぇまぁそうでないとは否定はしませんがね。……ではそろそろ。涼宮さんがご立腹のようですよ? 閉鎖空間とはいきませんが、それこそいつ世界が滅亡するかわからないぐらいですよ」
「お前が長ったらしく遠回しの説明を楽しんでいたのが悪い」
「おや……わかっていましたか」
 今回、古泉が見せた笑顔は一番自然な笑顔だった。
「また困ったことがあったら言ってください。あなたの親友として、せめて助言ぐらいは出来るでしょう」
「あぁ、ほどぼどに当てにしといてやる」
220以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 21:20:08.33 ID:Q9XhJDbiO
支援
221華〜第二章〜 ◆LZfAlLlryk :2007/05/11(金) 21:21:08.20 ID:pNW0J1YAO
「キョン、あんた死刑ね」
「いきなり死刑宣告されるほど重罪を犯した覚えは無いが。せめて裁判を受ける権利は持たせてくれ」
「このあたしを散々なほど待たせたという罪よ! この罪は山よりも高く、海よりも深いほど重罪だわ!」
「いっそ、帰っちまえばよかっただろ?」
 そうすれば俺の労力も少しは減るというものなのに……
「でもあんた、『すぐ帰ってきますよ、女王様』とか言ってたじゃない。だから待ってたのに」
「そんなこと言ったか?」
「言ったの! とぼけようとしてもこのあたしの天才的記憶力の前では無駄なのよ! というわけでキョンは実刑判決よ、すぐにあたしの家まで送って行きなさい!」
「……へいへい、わかりましたよ涼宮ハルヒ殿」
「ほら早くなさいよ! 日が暮れちゃうでしょ!」
 なんで俺は、ここに来てまでハルヒに振り回されなければならんのかね。せめてハルヒの性格が変わってもらえんかね。
 清楚で品行がよく、他人を敬い……さらに言うならばポニーテールで……
「ほら! 足が回ってないわよ! もっと早く漕ぎなさいよ!」
 ……やはりコイツはこうでないとコイツではないな。大人しいハルヒなんて逆に恐怖だ。
「なぁ……お前さぁ……」
「何よ! 口を動かす前に足を動かしなさい!」
「……ポニーテールとか……似合うんじゃないか?」
「は……っ」
 ハルヒは何も言い返さなかった。何故かはわからん。そして、何故俺がこんな事を言い出したのかもわからない。ハルヒが黙っているから俺も黙ってひたすらに自転車のペダルを踏みしめた。
 背中に感じるハルヒの頭の重さを噛み締めながら、ほんの少しいつもよりも遅く、ペダルを踏みしめた。
「……ばか」
222以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 21:21:48.44 ID:3hJfZ4h10
支援
223以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 21:22:01.23 ID:wR9dW+eh0
支援
224以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 21:22:45.07 ID:k39jB9gV0
支援
225以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 21:22:46.47 ID:14uWQeNO0
支援
226華〜第二章〜 ◆LZfAlLlryk :2007/05/11(金) 21:26:11.71 ID:pNW0J1YAO
第二章、これにて了です
だいぶ最初のハーレム趣旨から離れているような気もしますが後からじわじわきますよ……
まぁ主にハルキョンな訳なのだがwww
何故って……ハルヒは俺のよm(ry

次は来週は無理かもわかりません……来週末か再来週か……
早くしないと驚愕でて新キャラ出ちゃうよorz
227以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 21:27:53.32 ID:Q9XhJDbiO
乙!
喜緑さんが居ないのが少し気になるなw
228以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 21:28:14.62 ID:wR9dW+eh0
>>226

実はまだ華を読んだことなかったんだw
今から読みに行ってくる
229以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 21:31:20.19 ID:pNW0J1YAO
>>227
着眼点はなかなかですな……ふひひ
後々出てきますよ
もちろん橘も佐々木も昆布もパンジーもミヨキチも出てきます
230以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 21:34:18.84 ID:Q9XhJDbiO
オールスターか…
妹ちゃん×キョンの禁断の(ry
231以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 21:41:07.59 ID:1j/d9mG/0
恋!その素敵な好奇心がハルヒを満足させた!

涼宮の奇妙な憂鬱保守
232以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 21:44:12.81 ID:O+uaHrme0
これは続きが楽しみだ(*´Д`*)/ヽァ/ヽァ
233以下、VIPにかわりまして名無しがお送りします。:2007/05/11(金) 21:52:13.25 ID:jUZ2wsJC0
>>226
乙!
読んでいて楽しいし、違和感を感じない作品は大好きだ!
234以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 22:01:04.82 ID:M/K2ZuCAO
あたしね、死ってのはそこで終わりって意味じゃないと思ってる。死は悲しいものじゃない、更なる高貴な旅への入口なのよ。
あのさ……キョン、あたしと一緒に来てくれない?その高貴な旅へ
『俺じゃなきゃダメなのか』って!?あ、あんだじゃなきゃダメに決まってんでしょ!
大丈夫、安心しなさい♪出発は最低でも100年後なんだから、それまでの間に二人の思い出を鞄に詰め込むわよ?
あたしは笑顔でキョンの手を取り歩きだした。キョンもあたしの手をしっかり握りしめてくれている。
二人の鞄には思い出をどれだけ詰め込めるかしら?ううん、あたしとキョンの鞄なら、きっと無限に入るに違いない。入らないなら押し込むまでよ!



保守
235以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 22:04:48.40 ID:QG5oGpJO0
保守
236以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 22:16:45.15 ID:i+K+aMYpO
保守
237以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 22:20:40.03 ID:mAI8lyUZ0
亀レスだが過去スレDAT
パスはvip

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238以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 22:22:30.82 ID:LTZAYpE20
カレーフリーク長門

長門「・・・今日は・・・中に入れる豚肉の・・・下ごしらえから」
みくる「ええっ?豚こまぎれそのまま入れちゃ駄目なんですか?そもそもカレーには牛・・・」
長門「・・・(ギロッ)」
みくる「ひいっ!!・・・そ、そうですよね、カレーには豚ですよね、ね」
長門「・・・(ギロッ)・・・羊も可。鳥も可」
みくる「ひいっ!!!!!」
長門「・・・まずは、豚肩ロースブロックを準備する。無かったらももかたまりでかまわない」
みくる「はいっ!!じゅ、準備できました!」
長門「・・・全体に蜂蜜を塗る」
みくる「・・・煮込んでいるうちにやわらかくなりませんk・・・わ、わかりました、ごめんなさい!」
長門「・・・できたら、塩コショウを刷り込む。塩は岩塩など、なるべく良いものが望ましい。こしょうは黒粒こしょうで。そのほか香味を入れても構わない」
みくる「塩分・・・ごめんなさい、なんでもありません(これってもしかしてスーチカー?)」
長門「・・・出来たら、ジップロックにでもいれて冷蔵庫・・・野菜室が望ましい・・・で数日放置。気温が低ければ、常温でも放置可能」
みくる「わかりました」
長門「・・・初日から中々手際が良い・・・私が見込んだだけのことはある。・・・80点」
みくる「ふぁ、は、はいっ!ありがとうございます!」



カレーフリーク長門下ごしらえ編保守 
239以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 22:32:10.59 ID:19aLkrfiO
タイカレーもなかなかうまいぞ保守
240以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 22:37:29.38 ID:g31IjkRZO
「泥棒猫」
「はぁ?」
「悪いけど僕は彼を貴女より一年も前から想ってる。そんな中に割り込みしないでくれないかい?」
「あんた何を言ってん―――」
グサッ
「っ!?」
「痛い?僕はもっと痛いし苦しいんだよ?彼が僕には見せない顔を貴女には見せている。こんなに僕は彼に病んでいるのに」
「やめ―――」
グサッ
「痛―――」
「こんなに」
グサッグサッ
「こんなにこんなに」
グサッグサッグサッ
「こんなにこんなにこんなにこんなにこんなにこんなにこんなにこんなにこんなにこんなにこんなにこんなに―――!」
グサッグサッグチャッゴリッゴリッグチョッネチャッ
「想ってるのに!!」
・・・グチュ
「くくっ・・・ハハハ!こんナに散らばってる。君ノ肉片ガこんナに・・・コんナニ・・・アはハはハはははッ!あははははハハはハははハハハハッッ!!これで邪魔は消え―――」
「WAWAWA忘れ物〜」
241以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 22:37:51.91 ID:WVDdu2zIO
古泉「ようこそ、男の世界へ…」

ハルヒ×jojoネタはやり始めると止まらなくなりそうだな
242以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 22:45:27.36 ID:i+K+aMYpO
>>241
馴染むッ!
実によく馴染むぞッ!
243以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 22:46:14.37 ID:g31IjkRZO
ハルヒ「ごろく30って言ってるでしょ!なんで30以下になるのよ!!」
キョン「俺の頭の悪さは世界一ぃッ!!」
244以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 22:47:53.36 ID:5jsXQp53O
谷口「キョンーーーー!!!俺はwawawaをやめるぞーーーーー!!!」
245以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 22:48:56.13 ID:g31IjkRZO
キョン「決してWAWAWAは消えない。それがゴールド・谷口・レクイエム」
246以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 22:57:58.36 ID:LTZAYpE20
ほす
247以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 23:00:08.30 ID:J6igqv/M0
●<キョンたーん

「この俺に近づくなァーッ!」

不思議なダンジョン保守。
248以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 23:05:22.05 ID:g31IjkRZO
キョン「・・・死ぬ・・・死ぬ・・・死ぬ・・・」
藤原「そう、お前は死ぬんだ」
キョン「・・・死ぬ・・・死ぬ・・・死ぬ・・・あはは・・・そう、死ぬ・・・あははははは・・・」
藤原「狂ったか?」
キョン「死ぬ・・・死ぬ・・・お前は、死ぬ!!」
藤原「片足失って何をほざくか!」
キョン「こんのやるぉぉぉぉあああああぁぁぁぁぁぁぁッッ!!」

――――――!

藤原「っ!?」
キョン「片足なんざ必要ねぇ・・・お前なんか、この手があれば十分だ!!」


長門「少年雑誌ありがちな展開。五体のどっかが不満足になってもなんか勝てる雰囲気になる」
九曜「―――あるある」
249以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 23:05:34.11 ID:FUwQnuZAO
●<挟み打ち!マッガーレ
250以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 23:05:39.87 ID:WVDdu2zIO
〜融合より〜

古泉「や…やつは無敵になった!」
「弱点はもうヤツにはない!恐らく情報操作もヤツにはきかないッ!」
「未来人!宇宙人!誰も倒せない!」

『究極の生命体 涼門みるひの誕生だッ―っ』

251以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 23:09:42.89 ID:g31IjkRZO
山根・谷口・岡部「合体!!!」



完全究極体グレート・モス「がぉ〜!!」
キョン「もはや三人の要素なんて残ってねぇ〜!!」
252以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 23:12:05.93 ID:pNW0J1YAO
>>238
なかなかためになるなw
今度暇があればやってみよう保守
253以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 23:21:34.33 ID:QG5oGpJO0
保守
254以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 23:28:53.52 ID:LoGubkfhO
キ「眼でワカったぜ」
キ「ビリビリきたよ」
キ「アンタ俺に惚れてる」
ハ「スマない…すぐに声を掛けてもらって…」
キ「東中でたいそうな暴れかただったらしいじゃねェか」
キ「どこでおっ始めようか(性的な意味で)」
キ「おっと…もう始まってるんだ……」

ぬ…

キ「………谷口……」
ハ「その節は……」
キ「ハハハなるほど アンタは一回振られてたんだよな」
谷「ここでチャックが閉まる理由はないな……」
キ「やれやれ」

KYON保守
255以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 23:40:26.40 ID:HtguYJ7O0
ほしゅ
256以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 23:40:28.04 ID:LTZAYpE20
腹減った保守
ちょっとコンビニ行ってくるか・・・
257以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 23:41:44.61 ID:J6igqv/M0
俺もつきあうぜ保守。
258えみりが誰より一番!:2007/05/11(金) 23:43:07.53 ID:vfLQCLkOO
自室の窓ガラスが道路から投げられた小石に叩かれ、なんだろうと窓を開けて見下ろせば、
そこには丁度会いたいと思っていた愛しの恋人もしくは幼馴染みが笑顔でこちらを見上げていた。
というのは繰り返されて手垢がべったべたに着いた少女漫画的ドラマ的ハーレクイン的
ワンシーンであるが、ではこれはどうだろう。
自室の窓ガラスに小石がぶつかり、
誰の悪戯だと窓を開いて道路を見下ろせばそこには人っ子一人おらず、
おかしいなと首を傾げながら窓を閉め施錠して振り替えるとそこには。
鬼娘の衣装を着込んだ学校での自分の右腕ポジションの女が体育座りをしていた。
………どうだ、割と新しいんじゃないのか。
「不法侵入とは生徒会役員の風上にも置けないな。喜緑くん」
いきなり現れた女に、
出たぁ!生徒会役員のみぞ知る喜緑江美里伝説その一!
喜緑江美里は神出鬼没!そこに慄く恐怖するぅ!!
と叫びたいのを寸出の所で堪え、威厳たっぷりに言いながら、
だらしなくぼさぼさにしていた髪をワックスで掻き上げて眼鏡を掛ける。
よし、生徒会長モードON。
「私と会長の仲じゃないですか。ノックやインターホンだなんて水臭い」
「その二つは常識だろう。君と私の仲、とは生徒会長と書記の仲でしか無い筈だが」
「あらあら?それよりももっとスリリングな関係ではありませんでしたっけ?」
「君の言うスリリングとは何だね。
いや、実際に口にするには及ばん。こちらはそんな関係を君と結んだ覚えは無い」
目の前にいるこの女は折角こっちがいつも学校で振る舞っている通りにしたと言うのに、
ご丁寧に角まで生やした頭を僅かに傾げさせ、気でも触れたか春の野に咲く花の様に微笑み、
「だーりん浮気はだめだっちゃ」
等と実に楽しそうにほざいた。
「帰りたまえ」


ここまで書いて力尽きた……orz保守の代わりにでもなれば。
259以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 23:47:40.05 ID:mwHIkC1G0
>>258
つづけてくれ
260以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 23:47:46.91 ID:HtguYJ7O0
>>258
続き読みてぇぇぇぇぇ!
261以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 23:56:37.51 ID:LTZAYpE20
>>258
ちょうど今俺脳内喜緑さん強化月間なんだ。
だから是非続きをおおおおおおおおお!!



ついでにローソン行ってくる保守
262以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/11(金) 23:57:15.31 ID:tkyNnUh30
ほしゅ
263以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 00:00:53.18 ID:ldQXAXe0O
から揚げくんとペプシ買ってきて
264以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 00:03:42.72 ID:4Un3sFvcO
喜緑のいいところが一つもわからない俺に教えて偉い人
265以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 00:04:55.80 ID:Xolp8gm50
>>264
「さん」を付けないようじゃあ、お終いだよ。
266以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 00:05:12.19 ID:kHukwUfc0
登場回数は薄緑
存在感は深緑
267以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 00:05:56.14 ID:0GvAryJv0
>>264
秘書系キャラ


いや、俺も喜緑さんのキャラは分かっていないんだが
268以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 00:06:53.91 ID:zhY1uSquO
>>264
ワカm……うわなにするやめアッー!
269以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 00:07:04.05 ID:6MrZ7+EJ0
むしろどこが魅力的でないのかと思った俺は末期
270以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 00:08:05.45 ID:L5xvW6rwO
>>264
まずは喜緑「さん」と、さんをつけることだな。


271以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 00:11:48.22 ID:+JyeUwokO
 ある昼休みの事である
 部室には珍しくオレと長門しかいなかった。
 オレはちょっと長門に聞きたい事があったので丁度いい機会だ。
「なぁ長門」
「何?」
 相変わらず淡々とした口調で
「長門はSOS団をどう認識しているんだ?」
「世界を大いに盛り上げるための涼宮ハルヒの団」
 聞き方が悪かったようだ。
「長門はハルヒ、朝比奈さん、古泉、オレの存在をどう認識しているんだ?」
「涼宮ハルヒは観察対象であり進化の可能性を秘めている。朝比奈みくると古泉一樹は私と似て非なる存在。だが目的は同じ。あなたは涼宮ハルヒに選ばれた人間。」
「それだけか?」
「それだけ」
 何か寂しい気もする。
 半年以上も一緒にいるというのに・・・・・・もうちょっとマシな言葉を期待したんだがな。
 長門よ、お前にとっては仲間なんてのはどうでも良いのかもしれないが、俺達は偶然にもSOS団を通じて出会った仲間だ。それがハルヒによってもたらされたものでもな。SOS団の輪という繋がりとかそういうのを感じないのか?
「・・・・・・・・・・・・」
 無言。長門には難しい質問だったか。


保守
272以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 00:19:08.97 ID:Oujgzv0C0
親父シリーズ番外編「家族旅行」の続き8レス投下していいですか?
273以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 00:20:59.80 ID:vG3QqB830
>>272
カムォーン!!
スパゲッティー茹でながらwktk
274以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 00:21:34.81 ID:0GvAryJv0
>>272
いいと思う
275家族旅行 9:2007/05/12(土) 00:22:36.94 ID:Oujgzv0C0
これまでのあらすじ
突然、連休後半海外旅行をすることになったハルヒ視点の話です。

翌朝。いよいよ明日日本ともお別れねって、連休終われば帰ってくるけど。
キョンはなんか浮かない顔でため息ばかりの上の空。どうしたってのかしらね。
昨日は昨日で珍しく電話切らせてくれなかったし。
お陰で寝不足よ。明日朝早いんだから、睡眠不足を補っておかないとね。
睡眠不足解消に努めてたら、もう授業全部終わっちゃった。早いものね。
さて部活に行きましょう。
キョンを従えて部室に向かう。いよいよ明日出発。ほんのすこしだけ日本を忘れて、遊べるわね。でも、すぐ戻ってくるけど。
隣のキョンはため息ばかりついてて、えらく憂鬱モードね。
ひょっとして里帰りがキャンセルになったとか?
「そうじゃねえ。まあなんとなくな」
「ふうん、そう」
「で、いつ帰ってくるんだ?」
「それ聞くの何度目? 土曜日の夜には帰ってくるって」
「ま、どうせ俺も土曜日までは里帰りの身だからな」
「もしかしてあんた寂しいの?」
「………」あっち向いて口笛吹く真似だけしても無駄ね。ちゃんと口笛吹け…違う、素直に寂しいって言えばいいのに。
「ふん、恥ずかしがり」
「しょうがねえだろう」キョンったら拗ねてやんの。こういうところは可愛いって思うわね。
「あんただって里帰りする予定だったんでしょ。同じことじゃない?」
「日本にいるんならいいが、海外じゃな」
「電話すればいいじゃない」つい言ってしまったけど、親父ならなんとかしてくれるわよね。どうにもならないか。
「声聞くと会いたくなる……こともなくはないしな」
「いいかげん、素直になりなさいよ」
キョンがあたしの指をそっと握り締めてきた。こんなところでキョンにしちゃ大胆じゃないの。どうしてくれようか。
『ちょっと放しなさいよ』って言ってみるとどうなるかしら。やめとこ。なんかケンカになりそうだし、それは後味悪いし。
276家族旅行 10:2007/05/12(土) 00:23:23.98 ID:Oujgzv0C0
でも、部室に近いし、誰かに見られたらとても恥ずかしい。
「部室までよ?」結局あたしはそう言った。「あと、部活終わったら、ね?」
「ああ」キョンはすこし元気になったように見えた。

行く場所をネットで検索して、時間までかたっぱしから見ていくのが、今日の部活になった。完璧なほどに観光地で、買い物、食事、マリンスポーツが楽しめるってのが売りなんだ。
日本人が結構行くからか、日本語も結構通じるし、日本食も楽しめるのか。
まあ、あたしは別に日本食が恋しくなるタイプじゃないけどね。
風土病みたいなのは特にないみたいね。でも、世界の医療事情なんて見てると、日本って風土病が少ない土地なのね。ちょっと驚き。
15サイトぐらい覗いたところで、目的地のコテージ発見。一泊3万円かぁ、家族3人で3万円ってどうなのかしら。
一人一万は普通なのか高いのか、良く分からない。
「どこかいくんですかぁ?え、ひょっとして海外旅行?」みくるちゃんが声を掛けてきた。
振り返るとお茶を手に微笑んでいる。あたしはお茶を受け取った。
「まあね」
「え〜ひょっとしてこのコテージに泊まるとか?」
「それはわかんないけど」
「いいなぁ、海外旅行って。わたしもしてみたいなぁ」
「お金とパスポートさえあれば、行けるわよ?」
「身も蓋も無いですぅ」みくるちゃんはつまらないそうに言った。
「まあ事実ですからね」古泉くんが優雅な笑みを浮かべながら言う。なんかキョンとへんなカードゲームで遊んでる。
キョンは広げたカードを前にうなっている。どうもキョンの番みたいね。
「みんなは、海外旅行行ったことあるの?」
「残念ながら」古泉くんが手を広げていった。
「わたしも行ったことないです」みくるちゃんはため息交じりの声で言う。よっぽど行きたいのかしら。
「有希は?」
さっきから部屋の定位置で寡黙な読書マシーンを演じてるけど、会話は全部聞いてるのはお見通しなんだからね。
「…行ったことない。行く気もあまりない」
277家族旅行 11:2007/05/12(土) 00:24:16.76 ID:Oujgzv0C0
なんかそんな暇があるなら、読書してた方がマシって感じね。なんか有希にとっての読書って、存在証明みたいなもん?
我読書すゆえに本ありなんて感じかな。
「俺もねえな」キョンはようやくカードを出してから言った。「ぜひ一度は夢の海外旅行にいってみたいもんさ」
「あんたは昭和30年代ぐらいからタイムスリップしてきたの?」
「嗚呼あこがれのカラーテレビ……って、時代あってるか?」
「多分、間違ってると思いますよ」みくるちゃんがやさしく言う。
「……間違ってる。それは60年代の話」
有希がなぜか冷たく言い放って、部屋に微妙な空気が流れた。有希ったら、一瞬しまったなんて表情浮かべて可愛いわね。
そんなのんびりムードで部活が終わった。

いつもの帰り道。まあいろいろあって、ちょっと遅くに家についた。
玄関に入ると、リビングに明かりはまだ点いていて、TVの音もかすかに聞こえた。
門限何時って言われてるわけでもないから、平気は平気。でもちょっと後ろめたいわね。せっかく母さん晩ごはんつくってくれたのに。
意を決して、リビングへの扉を明けると、親父がお茶をすすっているところ。
はっと目があって、親父はとたんにニヤニヤ笑いを浮かべる。
「おやおや深夜のご帰還ですか。海外旅行の前日だというのにな。これが若さってやつか」
「遅くなってごめん」
「母さん、妙に素直なハルヒが帰ってきたぞ」親父は台所に声を掛けた。
タオルで手をふきながら、母さんが姿を見せた。
「あらハルヒ、お帰りなさい。てっきり今夜は帰ってこないんじゃないかって、父さんと言ってたんだけど」
「遅くなったのは悪かったと思ってる……ごめんなさい」
「本当に素直だな」親父がおもしろそうに茶々をいれてくる。「なんか変なものでも食ってきたのか? 彼氏と……いや、彼 氏 を か?」
「なにをバカなこと言ってんのよ」あたしは怒るより呆れてしまった。バカ負けってやつね。「いいかげんにして」
「やれやれ、父さんにはツンツン、母さんにはデレデレ。これも巷で流行りのツンデレってやつか?」親父は小首をひねりつつ、母さんに言った。
「違うんじゃないかしら? ハルヒは父さんに甘えてるだけでしょう?」
278家族旅行 12:2007/05/12(土) 00:25:42.85 ID:Oujgzv0C0
「んっもぅ………とにかく連絡もせずに遅くなって悪かった。ごめんなさい」
あたしは改めて二人に言った。
「ま、近所の沼よりは深く反省しとけ」親父は澄まし顔で言う。
「最近はなにかと物騒だし、『海外旅行前に悲劇』なんて見出しで三面記事に載りたくないなら、ちょっとは慎んでくれよな」
「はい……分かりました」
「よろしい。しかし、素直すぎると調子が狂うな」
「人をひねくれものみたいに言うな」
「違うのか、父さん驚きだな。まるでマジェステック12は存在しなかったと聞いた時のような驚きだ」
「それ、驚いてるの?」
「ほらほら喋ってないで、ハルヒはお風呂に入りなさい。あしたは早いんですからね。父さんもそろそろ寝たらどう?」
そこで母さんはハッと気が付いたようにあたしに言った。
「ひょっとしてどこかでお風呂入ってきた? それならお風呂はいいけど」
「な、なんて事を言うのよ!!!」
「こんな時間に大声だすな、ハルヒ。しかし、母さんもやるときはやるなぁ」親父がおもしろそうに言う。「母さんジージェイだ」
「ジージェイってなに?」母さんがキョトンとした表情で言った。
「グットジョブの略らしいな。ネットで知ったんだが」
略す必要あんの? まったく、呆れて言葉が出ないわ。

翌朝はすぐやってきた。薄暗いうちから家の中がごそごそ動き出している。
まだ鳴ってない目覚ましを止めてから起き出すと、親父がスーツケースを玄関に運び出していた。
「おはよう」
「おはよう。早いな、ハルヒ。朝飯できたら起こそうかと思ってたんだが」
「ごそごそやってれば目も覚めるわよ」家の中だと油断して大あくびもしちゃうわね。
「奥まで見えそうだな。ま、顔洗って母さん手伝ってやれ」
「言われなくとも」
「その意気だ」
そういって親父はまた二階に登っていった。あたしのスーツケースも降ろすつもりなのかしらね。ま、任せとけばいっか。
279以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 00:25:50.87 ID:Xolp8gm50
支援
280家族旅行 13:2007/05/12(土) 00:26:20.45 ID:Oujgzv0C0
顔洗って着替えて朝ごはん食べたら出発ね。Tシャツにハーフパンツって格好に、薄手のパーカーでも羽織っとこうかな。小さなショルダーバックを持ってと。
3年ぐらい前に親父が海外で買ってきたバッグ。あんまり見ない形だし、わりと使うほう。
玄関に降りて行くと、親父も母さんも準備万端って感じ。親父は自称ちょいオタ親父ファッションとやらで、母さんは優雅なワンピースに身を包んでいる。
「おまたせ。で、どうやって空港までいくの?」
「ん、タクシーで空港直通電車が停まる駅まで行って、そこからは一本さ」
「いっそタクシーで空港までいけばいいじゃない」
「どうせ使うなら買い物で使ったほうがいいじゃない」母さんがやさしく言った。「ご利用は計画的にって、TVでも言ってるしね」
「母さん、それ意味違う」
クラクションの音がして、あたしたちは家を出発した。

空港についたのは、出発の3時間も前。親父は旅行会社のカウンターでなにか手続きをしている。スーツケースを預けて身軽になった。
「ハルヒはあっちでなにがしたい?」母さんがたずねてきた。
「そうねえ、まず食べ物に期待ね。そして買い物。あとはビーチでぼけーっとしたいかな」
「十分できるわね」母さんは頷いた。「ちなみに父さんは向こうではまったく当てにしちゃだめよ」
「なんで?」
親父が澄まし顔で帰ってきた。
「OKだ。あとは手荷物検査と出国審査だな」
「じゃ、いきましょうか」と母さん。
親父は頷いて、そっとあたしの手を取った。昔とかわらない、大きく柔らかい手。
でもすぐ離した。
「あ、いかん。昔の癖でつい、な」親父は苦笑している。
そんな親父が可愛いとかそんなんじゃない。ただ、たまには喜ばせてやってもいいんじゃないかと思っただけ。
あたしは親父と腕を組んで歩きだした。
281以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 00:27:02.74 ID:Xolp8gm50
支援
282家族旅行 14:2007/05/12(土) 00:27:04.43 ID:Oujgzv0C0
手荷物検査場は大混雑だった。みんなうんざりしたような顔で並んでいる。
「ハルヒ、こっちだ」
親父が指さしたのは、なんかのメンバー限定の優先検査場ってやつ。親父はそっちの列に並ぶと、係の人にカードを見せた。
すんなり手荷物検査完了。こんなんでいいのかしら。
「いいんだ。このためにカード作ったようなもんだし」
「そうなんだ」
「だが、出国審査はこういうわけにはいかんがな」
「パスポートにハンコ押すだけでしょう?」
「ハンコ押しちゃいかん奴がまざったりしてたらいかんからな」
「そか」
出国検査場はそんなに混んでなくて拍子抜け。一人づつパスポートを見せて、開いたページにハンコ押してもらえばOKね。
親父のパスポートはいくつものスタンプが押してあって、なんだか格好いい。本人は仕事で海外行くのはダサいと思ってるらしい。
「自分が行くより、誰か行かせる側になりたいもんだよな」なんて言ってた。

すんなりゲートを抜けると、もう日本じゃないのね、なんか変な感じ。
「浮かれるなよ、ハルヒ。こういう場所で、やれパスポートなくした、航空券なくしたとか、そういうくだらなすぎる悲劇が発生しがちだ」
親父がパスポートを慎重にカバンにしまいながら言った。あたしはすでにそういう大事なものは母さんに預けてある。
「母さんに預けとくから安心だもーん」
「まったく。それじゃ彼氏と海外旅行なんて夢の又夢だぞ」親父は呆れたように言った。
「ふん、あいつに全部任せちゃうからいいのよ」
「ま、ハルヒったら。あなたまだ高校生でしょ。母さん、海外に婚前旅行はどうかと思うの」母さんはたしなめるように言った。
「悪いこと言わないから、せいぜい一泊二日で…そうね、遊園地に行ったらうっかり終電逃しちゃったから仕方なくって程度がいいと思うの」
親父はゲラゲラ笑いだして、あたしはものすごく恥ずかしい。
誰も今行くなんていってないじゃない。
そもそも、そういうことを止めない親ってのもどうなのよ。
283家族旅行 15:2007/05/12(土) 00:27:32.16 ID:Oujgzv0C0
まだ時間があるっていうから、免税品をいろいろ見てまわった。へえ海外使用向けのCDウォークマンとかいろいろおもしろいもの売ってるのね。
ポータブルDVDプレーヤーか。あいつ欲しがってたわね。安かったら、買っていってやるのもいいかしら。
「リージョンコードに気をつけろ」親父がぼそりといった。
「なに、リージョンコードって」
「一言で言えば大人の事情、単純にいえばプロテクトだ。下手に海外でそんなの買っても、輸入DVDしか見れなくなるぞ」
「そうなんだ」

歩いているうちに、ブランド品ストリートに出くわした。
「ハーミスとか、カーターとか、どんだけ〜って感じだよな」親父が澄まし顔で言う。
「なによ、ハーミスとかカーターって」
「父さん、昔からブランド品を無理やり英語読みするのよねえ」母さんがため息交じりに言った。「格好悪いってなんべん言っても直さないの」
きらきらと輝くガラスケースの向こうで、数十万単位のカバンが鎮座している。ものによれば100万円超えるのもある。
あたしは別に欲しいとは思わない。価値観の違いってやつね。
「そうか。おまえが持ってるそのカバンも実はブランド品だぞ?」
「へえ、そうなんだ」
「ま、興味なければそんなもんだよな。しかし、高校生でもこういうのが欲しくてウリ始めるって子もいるらしいな」親父がこっそりと言った。
「みたいねえ〜うちの学校にはいなさそうだけど」とあたし。
「真面目な子ほど怪しいんじゃないの?」母さんが怪訝そうに言った。
「確かに見た目ではわかんないわね。いかにも遊んでそうな子が実は真面目だったり、その逆もあるしね」
「あーこわいこわい」母さんはしかめっ面で言った。「そういう話は聞きたくないわねえ」
「さて。逃避行に出たくなるような話題はそれぐらいにして、なんか軽く食べるとしよう」
親父は肩をすくめて、歩きだした。
284以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 00:27:58.45 ID:Xolp8gm50
しえn
285家族旅行 16:2007/05/12(土) 00:28:23.57 ID:Oujgzv0C0
軽食を食べて、搭乗口に向かった。ありゃ、すごい人が待ってるわね。みんな同じところにいくのかな。ちょっと勘弁してほしいわ。
「結構人出が予想されますとかTVでいってたが、その通りだったな」
「そうね。でも、座るところあるかしら?」
「なければ、ぎりぎりまでラウンジに避難すればいいんじゃないか?」
などと親父と母さんが話している。
ポケットの携帯が鳴った。携帯見なくても、誰からの電話かなんとなく分かるのが、なんか恥ずかしい。
親父と母さんに背中をむけて電話をとった。
「もしもし」
「いま、大丈夫か?」
「うん、大丈夫よ。で、なに?」
「なにって……」電話の向こうでキョンが絶句してる。
「ふふ、恥ずかしがり屋ね」
「別にそういうんじゃない。まあ気をつけて行ってこい」
「うん。あんたもね」
「できたらでいいんだが、着いたら電話くれ」
「電話してあげるから、泣かないでね」
「泣かねえよ……気をつけてな」
「あんたもね」
「ああ。じゃあな」
「うん。またね」
電話が終わった。なんかいいわね、こういうのって。
振り向くと親父も母さんもいない。いきなり迷子? まったくどうなってんのよ、母さんの携帯に電話をかけようとしたら、手を振る親父が見えた。
ちゃっかり空いたソファに母さんと二人で腰掛けていた。
あたしは携帯をポケットに押し込むと、その場所に向かった。
286以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 00:28:37.40 ID:Xolp8gm50
支援
287家族旅行 17:2007/05/12(土) 00:29:07.60 ID:Oujgzv0C0
搭乗開始を知らせるアナウンスが日本語と英語で流れた。搭乗口に人が集まるけれども、親父は動こうともせず、なにか文庫本を読んでいる。
「搭乗開始だってのに、なに読んでんのよ」
「ペンローズ先生の与太話。なんの役にも立たないが面白い」
「ペンローズって誰よ?」
「口で糞たれる前と後にサーと付けろっていわれそうな、とても偉い先生」
「下品ねえ。で、まだ行かないの?」
「まだ混んでるし、前の方の席だから迷惑になる」
「父さん、そういう本大好きなのよねえ」と母さん。
「面白いぞ。なーんの役にも立たないがな」
「どういう内容なのよ?」
「意識は量子論的なゆらぎによって起こり、その場所はかくかくしかじかって話さ。並の学者なら無視されるし、生理学的には駄法螺もいいところだが、ペンローズ先生ゆえに議論になったようだな」
「ふうん」
「こういうの読むと頭が良くなった気分に浸れるし、知的好奇心ってやつが満たされる。悪いもんじゃない」親父は文庫本をカバンにしまった。
「そろそろ行くか」
親父が立ち上がった。いよいよ、搭乗ね。
窓ガラスの向こう、どこにいくのかわからないけど飛行機が一機飛び立っていった。ぐんぐん高度をあげている。
あたしたちは、搭乗口に向かい、航空券を機械に差し込んだ。

続く
288以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 00:30:04.20 ID:vG3QqB830
>>287
キョンツンデレGJ!!
289以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 00:34:08.23 ID:Xolp8gm50
乙!
こんな家族羨ましいぜ…
290以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 00:35:36.95 ID:ldQXAXe0O
スパゲッティマダァ-?(・∀・ )っ/凵⌒☆チンチン
291以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 00:41:15.20 ID:mqHGZUGg0
続きwktk
出発前夜ナニがあったんだwww
ハルママちょっと天然入ってる?
292以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 00:42:04.48 ID:2q1Lg9Mo0
乙!
なんか最近はハルキョンっていうよりハルヒ親父って感じだな。
面白いがチト寂しいと感じている俺がいるw
293以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 00:43:01.62 ID:scPeQ8SRO
乙! ハルヒが深夜帰宅したのは何故か気になるのだがwww
294以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 00:45:03.66 ID:Xolp8gm50
>>290
待ってんのかよw
295以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 00:45:41.67 ID:vG3QqB830
>>293
前から後ろから攻め立てら(ry


注:キョンが
296以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 00:48:43.24 ID:ldQXAXe0O
>>294
小腹減ったんだ
ミートソースで頼む
297以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 00:50:15.11 ID:vG3QqB830
何故か知らんがどこからかサイレンが聞こえた(あの空襲警報みたいなやつな)。
スパはたらこスパです。
スパ食べ終えたら融合続編投下します。
298以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 00:53:15.38 ID:Xolp8gm50
wktk!
299以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 00:54:45.95 ID:eGLAxb+A0
すまん。売り切れてた。
ピッツァでいいか?
300以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 00:56:17.22 ID:B6gDPnHw0
保守代わりに投下してみてもいいですか?またハルキョンものを
書いてきたのですが。質は保証しませんけれど。
301以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 00:57:01.40 ID:/EXVCi4j0
バッチコーイ
302以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 01:01:24.64 ID:B6gDPnHw0
ではお言葉に甘えて。途中で投下が途切れたら連続カキコ規制
くらってるはずですのであしからず。あっさりと10レス分くらい。
以下本文です。

「これ、どういうことなの?」
手にした携帯を黄門様の印籠よろしく俺に見せ付けてくる。
その携帯には、俺と一人の女が一緒に写っている写真が収められていた。
「納得のいく説明を要求するわ。事と次第によっちゃあ……」
「だから、なんでもないって言ってるだろ?」
たまたま中学時代の仲間と会っただけだってのに、どうしてこいつは信用しないかね。
「だったら証拠を出しなさいよ。ほら、早く!」
「いや、だからな……」
俺が釈明したとおり本当にあいつとはただの友達だし、
あのあと他の奴らも合流して
プチ同窓会を開いただけだ。
「じゃあ、その友達に直接聞くわよ。連絡先知ってるでしょ?教えて。
あたしが確認するから」
「…………」
なんだか、だんだんムカッ腹が立ってきたぞ。
「連絡先なんて知らねえよ。そんなに親しい仲でもなかったしな」
いい加減納得しやがれ。
「なら、どうしてそんな友達と遊びにいくのよ。おかしいじゃない」
腕を組んで、まるで鬼の首を取ったかのように勝ち誇った顔で言い放つ。
悪いが、そんなの何の決め手にもならねえよ。
「だから……」
「言い訳無用!今回の件は喫茶店のおごりなんかじゃきかないわよ」
なんでこいつはこんなに自己中心的なんだろうね。
さっきからイライラがたまって、もうこいつの言葉も頭に入ってこない。
303以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 01:01:43.31 ID:Xolp8gm50
しえーん
304302:2007/05/12(土) 01:03:09.19 ID:B6gDPnHw0
「……そうね。今度、あたしの買い物に付き合いなさい。か、勘違いしないでよ?
ただの荷物持ちなんだから。デートなんて思われたら、あたしが迷惑しちゃうし……。それがイヤなら、SOS団脱退なんだから。即荷物まとめて出て行ってもらうわ。
イヤでしょ?みくるちゃんのお茶も飲めなくなるし。もちろんイヤよね?だったら、次の休みにでもあたしに付き合って──」
ダメだ、もう我慢できん。
「もういい。今日限りSOS団を脱退させてもらうし、お前とは金輪際口もきかん。聞き分けのない団員なんていないほうがいいだろ」
早速荷物の整理にとりかかろうと思ったところで気がついた。
まとめる荷物なんて無いな。
せいぜいパソコンの中に隠してある俺専用みくるフォルダの中にある朝比奈みくる画像集くらいなもんだ。
それは隙を見てCDに焼きに来るとしよう。
最悪、古泉にでも頼んでやってもらえばいい。
多少からかわれるだろうが、それで済むなら安いもんだ。
「え……?本気で言ってるの?キョン」
「ああ、本気だ」
許可ももらったことだし、遠慮する必要も無いだろう。
鞄をひっ掴んで席を立ち、おそらく二度と通過することは無いであろうドアへと足を運ぶ。
「ちょ、ちょっと!待ちなさいよ、キョン」
去ろうとする俺に、なぜかわずかに狼狽したハルヒの声がかけられたが、
「…………」
今さら何を言っても無駄だ。
もうお前に振り回されるのはうんざりだからな。
「じゃあな」
背中越しにそれだけ言ってドアノブに手をかける。
それほど長い時間ではないが、俺がここで過ごした時間は、俺の人生の中でもとても濃度の高い時間だったと思う。
長門と出会い、朝比奈さんと出会い、古泉と出会い──
色々な珍体験もさせてもらった。
全てのきっかけとなったのがハルヒなんだよな。
その点では感謝しなければいけないだろう。
305以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 01:03:54.30 ID:Xolp8gm50
しえn
306302:2007/05/12(土) 01:04:28.07 ID:B6gDPnHw0
くそ。
俺も妙なところで律儀だと我ながら思う。
「おい、ハルヒ」
「な……なによ」
怯えが混じった声が返ってくる。
「今まで過ごした時間──楽しかったぜ」
立つ鳥後を濁さず、だ。
朝比奈さんのお茶が飲めなくなるのは口惜しいが仕方あるまい。
すっぱり諦めよう。
問題は明日からの教室での立ち回り方だな。
さすがに気まずいものがあるが。
いや、俺は悪くないんだから堂々としていればいいんだ。
ドアノブを回そうとした瞬間、
「バカッ!」
ピタリと体が硬直させられた。
こいつは、人がせっかく後味悪くないようにしてやろうとしてるのに、まさか自分から喧嘩をふっかけてくるとはな。
307以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 01:04:30.71 ID:0GvAryJv0
hosyu
308以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 01:04:54.25 ID:Xolp8gm50
しえn
309以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 01:05:17.89 ID:XUjv+K0Y0
支援
310以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 01:05:57.43 ID:vG3QqB830
wktk保守
311以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 01:06:34.14 ID:bxt2+Nfy0
wktk
312以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 01:06:42.16 ID:/EXVCi4j0
支援
313302:2007/05/12(土) 01:06:58.51 ID:B6gDPnHw0
立つ鳥後を濁さずだなんて、そううまくはいかないのが人生ってことか。
いい機会だ、こうなったら世界の滅亡も何も知ったこっちゃない。
今日はとことん言いたいこと言わせてもらおう。
となると、後手後手になると不利だし、振り返りざまに全部をぶつけてやる。
思い知れ、バカハルヒめ。
「バカとは言ってくれるじゃねえか、自分のあっぱれな脳味噌を棚に上げてよ!」
いきなりの俺の反撃にビックリした表情で、今度はハルヒが硬直した。
プレッシャーをかけるようにズンズンと接近しながらも、立ち直る余裕を与えないよう
俺の口は勝手に動き、たまりにたまった思いのたけをブチまける。
「言わせておけば好き勝手言いやがって。お前に付き合うのもこれっきりだからよく聞けよ。
大体だな、俺が誰と付き合おうが俺の勝手だろうが!結局お前のわがままじゃねえか。
俺はお前の奴隷になったつもりはない。あくまで団員としてお前に付き合ってやってただけだ。それを忘れるな!」

314302:2007/05/12(土) 01:08:20.54 ID:B6gDPnHw0
「──SOS団を作ってから一年も経ってないのにこんなんじゃ先が思いやられるぜ。脱退なんて、こっちからお願いしたいくらいだ。これからも活動頑張れよ!」
最後のは嫌味をたっぷり込めてやったつもりだが、ハルヒの奴にどれほど通用するものかね。
おっと、調子に乗ってベラベラと喋りすぎたみたいだな。
目の前に佇むハルヒは、首からうなだれるようにして怒りに肩を震わせているようだ。
朝比奈さんはお盆を胸に抱えてビックリ顔。
古泉は、
「…………」
呆然とした表情を浮かべている。
まさか最後の最後にお前らしからぬ表情を見せてもらえるとはな、いい餞別だ。
長門は表情こそ変わりがないように見えるが、本を読む手を止め、俺の顔を直視している。
さて、ハルヒよ。
反論するなら受けてたつぞ。
根拠の無い単なる意見、主張なら論破してやる。
さあ来い。
「…………」
以外にも反応が無いな。
315以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 01:08:42.31 ID:Xolp8gm50
支援
316以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 01:09:10.51 ID:vG3QqB830
wktkしえん
317302:2007/05/12(土) 01:09:27.73 ID:B6gDPnHw0
部下の予想外の抵抗にビビった──わけないか。
怒りの根が深すぎて、反応が出るまでラグがあるのかね。
ハルヒから怒声が響かない。
「…………?」
さすがに不審に思い、ハルヒの顔を覗き込もうとした瞬間──
「バカッ!バカッ!バカッ!」
「おわっ!」
急に顔を上げたハルヒが声をあげた。
まさに目と鼻の先でだ。
しかし、そんな子供の口喧嘩のような単語では俺は倒せないぞ。
「言うに事欠いて、それしか──!?」
悔しいが、俺はそれ以上の言葉が紡げなかった。
俺を睨みつけるハルヒのその双眸が、蛍光灯の光を反射して輝くものを零していた
からだ。
「ハルヒ、お前……何泣いてるんだよ……」
あの気丈なハルヒが人前で涙を流しているという事実に俺の臨戦態勢も緊急解除だ。
いくらハルヒが知らぬところで神様扱いされるような存在だとしても、その実
こいつは一人の女子高生でもある。
さすがに泣かせたとあっては男の沽券に関わる。
「お、おい……」
零れ落ちる涙をそのままに、顔を真っ赤にしながらハルヒが言う。
「あたしの気も、知らないで……うぅ、よくも……よくも、そん、な、口が……きける、わね……」
「涼宮さん……」
慌てて朝比奈さんが床にペタリとへたり込んだハルヒに駆け寄って「大丈夫ですか?」としきりに心配している。
「ハルヒ……」
子供のように、人目も気にせず泣きじゃくるハルヒにかける言葉が思い浮かばない。
こんなときになんだがチラリと古泉の様子をうかがってみると、古泉も携帯を気に
しているみたいだがその携帯が鳴り響くことはなかった。
318以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 01:09:42.11 ID:Xolp8gm50
しえn
319以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 01:10:07.04 ID:vG3QqB830
支援支援
すんごい支援
320302:2007/05/12(土) 01:11:02.75 ID:B6gDPnHw0
おかしなこともあるもんだ。
そんな俺の考えなど知らず、甲高い声でハルヒが叫ぶ。
「キョンは、あたしと一緒にいなきゃダメなの!」
だがその内容は今までと同じレベルのものでしかない。
いくら言ってもダメだ。
「だから、それはお前のわがままだろ。振り回される俺の身にも──」
俺の言葉を遮り、ハルヒは言った。

「あたしは……キョンと一緒にいたいの!」

「え……?」
何の冗談だと思ったが、本能がそれを口にしてはいけないと警報を鳴らしてくれた
おかげで、すんでのところで飲み込んだ。
口にするのはハルヒの真意を確かめてからも遅くはないはずだ。
「学校にだって、あんたがいるから、毎日来るのに……」
「…………」
まぶたを赤く腫らしたハルヒが、真正面に俺を見据えて言う。
「だから……だから、これっきりだなんて言わないでよ!これからも、ずっと、
ずっと、あたしの側にいて!……お願いだから……ねぇ、キョン……」
ハルヒは喋り終えると、また嗚咽を漏らす。
朝比奈さんがハンカチでハルヒの目元を拭っているが、そのハンカチは既に十二分に水分を含んでいるようだ。
俺にどうしろってんだ。
321以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 01:11:27.56 ID:vG3QqB830
支援
322以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 01:11:47.59 ID:Xolp8gm50
支援
323以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 01:12:31.22 ID:/EXVCi4j0
支援
324302:2007/05/12(土) 01:13:07.84 ID:B6gDPnHw0
「…………」
長門は無表情で、
「…………」
携帯をしまった古泉はニヤけ面で、
「キョン君……」
朝比奈さんはどこか優しさをにじませた目で俺を見る。
ここで突っぱねたら、完全に俺が悪者じゃないか。
くそっ。
「…………」
まあ、俺も大人げ無かったかもしれないが、かといってこのままだと同じことの繰り返しになるだけだとも思う。
まして一度あれだけの啖呵を切った以上、俺から手を差し伸べるってのもな。
どうしたものかと考えあぐねていると、おもむろに古泉が椅子から立ち上がり、芝居じみた身振りで喋り始めた。
「人間、譲り合いの精神が大切です。涼宮さんも、あなたも、それぞれ言い分があるはずでしょうが、
自分が自分以外の人間と
完全に分かり合うことなどできません」
悲しいことですが、と一拍置いて古泉は続ける。
「ですから、各自が最重要事項と考える条件を主張し、お互いがそれを受け入れるのです。
複数を言い出すと結局わがままを押し通すだけになってしまいますからね。
だから、一つだけです。一つだとしても、自分も相手も我慢しているという事実が
お互いの気持ちを近づけるのですよ。そうすれば、他の事象に関しても自然とお互いで
理解し合えるはずだと、僕はそう思いますよ」
言うだけ言ったあとに丁寧にお辞儀までして、再び椅子に腰を下ろして「あとはご自由にどうぞ」ってな面を浮かべてやがる。
あとは高みの見物ってか。
無責任な奴だな、お前は。
だが、古泉なりに場を丸く収めようとしてくれたのはわかる。
325以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 01:13:41.25 ID:Xolp8gm50
しえn
326以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 01:13:48.78 ID:soHVUgc10
支援
327302:2007/05/12(土) 01:14:06.06 ID:B6gDPnHw0
わざわざ俺から話を切り出しやすいシチュエーションを演出してくれやがってよ。
「やれやれ……」
まったく、こういう気遣いもできるからもてるんだろうな、こいつは。
ここは古泉の顔を立ててやるとするか。
「ハルヒ、俺の条件は……」

……

はたして、俺の条件は受諾された。
まあ、無茶苦茶を言ったわけじゃないしな。
『わがままを言わずに、お前を慕ってくれる仲間のことを考えて行動しろ』ってだけだ。
簡単なもんだろ。
「で、お前は?」
今だに座り込んでいるハルヒだが、それでも少しばかり平静を取り戻した様子だ。
泣き止んだと思ったら、今度は膨れっ面だがな。
「あたしは……」
さて、一体どんな条件が出てくるのやら。
あまりにも無理があるものだったら、そのときは断固拒否させてもらうぞ、古泉には悪いがな。
「……キョン、ちょっとこっち来なさい」
ちょっとの間ムスッとした顔で考え込んでいたハルヒの口から出た言葉がそれだった。
何を考えてるか知らないが、ここは素直に従っておくべきだろうな。
「へいへい……」
子供をあやすように視線を合わせてやろうと片ひざを着いてやると──
「っと」
不意に、ぼふっ、とハルヒが俺の胸に飛び込んできた。
突然のハルヒの行動に小パニックを起こす俺。
328以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 01:14:28.53 ID:Xolp8gm50
支援
329以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 01:14:44.51 ID:vG3QqB830
支援
330302:2007/05/12(土) 01:15:24.21 ID:B6gDPnHw0
「おい、ハルヒ!?」
「黙りなさいよ」
「む……」
そう言われてしまっては何も言うことができない。
「…………」
どれだけ気丈に振舞っていたとしても、ハルヒも女なんだよな。
今俺に伝わるこの温もりは、やわらかなハルヒの体から直に受け取っているんだ。
そう思うと、妙にこっ恥ずかしい気持ちになってくる。
このまま抱きしめてやってもいいんじゃないか?
しかし、ここは無人ってわけでもなく、他の団員が思いっきり見てる目の前なんだよな。
徐々に恥ずかしさのボルテージが上がってきたぞ。
さすがに引き離そうかと思った矢先、
「ずっと……あたしの側にいてね、キョン」
ボソリとハルヒが呟いた。
俺だけに聞こえるような、小さな小さな声で。
「それが、お前の一番の条件なのか」
膨れっ面のまま、小さくではあるがしっかりと頷くハルヒ。
「みんなのこともちゃんと考えるから……だから、これからも……あたしのわがままに付き合ってよ」
こいつ、人の話をちゃんと聞いてたのかね。
「お前、俺の言ったこと忘れてないか?」
俺は『わがままを言うな』ってお前に言ったはずだぞ。
「だから、最後のわがままよ。いいでしょ?」
きっぱり言い切ると口を真一文字に結び、目で訴えてくる。
331以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 01:16:06.03 ID:Xolp8gm50
支援
332以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 01:16:13.80 ID:vG3QqB830
支援
333以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 01:16:22.24 ID:mqHGZUGg0
しえええん
334以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 01:16:26.19 ID:XUjv+K0Y0
だめだニヤニヤがとまんねえwwww
335302:2007/05/12(土) 01:16:58.16 ID:B6gDPnHw0
まだ目に涙が残っているせいで、いつものハルヒと印象が違いすぎる。
可憐で儚げなイメージを背負う、一人の女の子。
そんな普段じゃ絶対にありえない自分を見せてまでアピールされてみろ。
誰もが骨抜きにされるだろうさ。
俺か?
正直に言おう。
ああ、心底かわいいと思っちまったよ。
ここで拒否ったら最低のクズ野郎として一生自分を責め続けなきゃいけないだろうな、ってよ。
仕方ないな、もうヤケクソだ。
「我らが団長の下にいる限り、約束してやる」
お前が俺の条件を飲むなら約束してやるよ、ハルヒ。
「ダメ」
「……何だって?」
そりゃ理不尽極まりないだろう。
俺はお前の条件を飲んでやったのに、俺の条件はダメってのはおかしいだろう。
こうなったら交渉決裂もやむなしだな。
再び怒りが渦巻き始めた頭でそう考えていると、ハルヒはとんでもないことを言い出した。
「そんなんじゃ足りないわ。高校を卒業しても、大学生になっても、それからも──ずっと、ずっとよ」
ある程度落ち着きを取り戻していたハルヒだったが、そう言う顔には、またほんのりと朱がささったようだった。
「ハルヒ……それは……!」
瞬間──
336以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 01:17:12.91 ID:Xolp8gm50
支援
337以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 01:17:40.81 ID:vG3QqB830
支援支援
338以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 01:17:54.10 ID:vPMvSLYK0
キュンキュンするねぇ
339302:2007/05/12(土) 01:18:24.68 ID:B6gDPnHw0
痛い、痛い。
ハルヒの奴が背中に回した腕に力を込めて、俺に顔を見せないようにギュッと密着してくる。
照れ隠しのつもりなんだろうが、これはサバ折りって奴だろ。
勘弁してくれ。
「うるさい!……これ以上女のあたしに言わせる気?デリカシーの欠片も無いわね。あんたも男なら察しなさいよ!」
その腕から力を緩める気配は一切感じられない。
このままじゃくたばっちまう。
「あ、えーっと……だな。つまり、その……あれだ」
なんと答えたらいいものか迷っていると、さらに力が込められる。
いっそ殺せ。
「イエスかノーか、はっきりしなさい!」
「…………イエス……だ」
なんとか声を絞り出して言ってやった。
さあ、解放してくれ。
「何?聞こえないわよ」
「…………う」
ウソつけ、絶対聞こえてるはずだ。
もういいだろ、勘弁してくれよ。
だがハルヒの奴は改めての返答が無いことに痺れを切らしたのか、さらに無茶なことを言い出す始末だ。
「だらしないわね。……じゃ、じゃあ、態度で示しなさいよ。それで勘弁してあげるから」
そう言うなり潤んだ瞳を閉じて、わずかに震えながら、ゆっくりと顔を近づけてくる。
もっとも俺は回避する手段など持ち合わせていない。
動きを完全に封じられているんだからな。
そして──
340以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 01:18:35.31 ID:vG3QqB830
>>338
ああ、ティウンティウンしちまうぜ
341以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 01:19:32.05 ID:Xolp8gm50
しえn
342以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 01:19:54.98 ID:Z6Py51dkO
すごくゆんゆんします…
343302:2007/05/12(土) 01:20:17.38 ID:B6gDPnHw0
…………

……

「いや、実に良いものを拝見させていただきました」
三人を代表して古泉が感想を垂れる。
「ヤダ、ちょっと、どうしてみんな見てるのよ!?」
「うぉ!?」
密着状態から急に突き飛ばされた俺はなすすべもなく無様に床に転がるハメになった。
「お前、まさか忘れてたのか……」
呆れた奴だ。
「ちょっとキョン、どうして止めなかったのよ!?恥ずかしいじゃない!」
顔を真っ赤にして俺に文句を述べてくるがそれはこっちのセリフだ。
「俺が恥ずかしくないとでも思ってるのか……?」
死ぬほど恥ずかしい思いをしたのは俺だ。
人が見てる前であんな濃厚なものさせられたとあったら、誰だって恥ずかしいに決まってるだろうが。
お前が強引に迫ってきたわけであって、いわば俺は被害者だ。
「うるさい!男ならもっと雰囲気に気を配りなさいよ!大体あんたは──」
「それを言うならお前なんか──」
そんな俺とハルヒの小競り合いを無視してその他の団員がお気楽に言う。
「雨降って地固まる、ですね」
「おめでとうございます〜」
「式には呼ぶべき」
一人気が早すぎる奴がいるが、これが事の顛末だ。
俺たちが校内で『無敵の暴走コンビ』という不名誉極まりない名で呼ばれる、な。
344302:2007/05/12(土) 01:21:38.04 ID:B6gDPnHw0
それ以後、俺たちはSOS団公認の関係となったわけだが、団の活動時は今までと変わらず団長と平団員という関係を貫いている。
「公私混同はみっともない」というのがハルヒの弁だ。
まあ、そうだとしても俺が今まで以上に溜息をつく回数が増えたことは想像に難くないだろう。
「キョン!人の話聞いてるの!?」
「はいはい、聞いてるよ……」
「怪しいわね……。ま、いいわ。で、今日のミーティングのテーマは──」



おしまい
345以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 01:22:04.72 ID:vG3QqB830
ああ、俺萌えすぎてやられた支援
346以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 01:22:44.15 ID:Z6Py51dkO

ニヤニヤが止まらなかったぜ!
347以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 01:23:30.31 ID:Xolp8gm50
GJ!
高品質じゃねーかw

ニヤニヤしてしまったぜ。
348以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 01:23:36.74 ID:XUjv+K0Y0
ぐっはあ!!俺こーゆーの好きだわ…
>>344GJなんだぜ!
349以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 01:23:42.13 ID:mqHGZUGg0
GJ!
濃厚なのっていうからてっきり皆の前で[禁則事項]しちゃったのかと一瞬思ってもうたwww
350以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 01:23:47.75 ID:o263MvYUO
そして俺は毎日食らう事になった
プリンと言う名のハルヒのウンコを
351以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 01:23:51.95 ID:rOlUsur/O
乙!
潤んだハルヒ‥‥、一度拝んでみたいね。
352302:2007/05/12(土) 01:24:12.28 ID:B6gDPnHw0
以上でおしまいです。この前投下したときに「また来てくれ」とか
不用意なことを言うからまた来ちゃったわけで。
今さら後悔しても遅いんだからねっ!

支援してくれた方々、ありがとうございました。
リアルタイムで応援してくれるからここは好きなんだよな……。
またハルキョンが出来たらきますので、そのときはよろしくお願いします。
ノシ
353以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 01:24:55.52 ID:/EXVCi4j0
真夜中でも甘いものは別腹だねえw
354以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 01:25:04.74 ID:vG3QqB830
もうなんだ。最近喜緑さん&長門路線に走ってた俺だが、
これは脱線ポイントを動かしてでもハルヒ路線に走らざるをえなくなった。
355以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 01:26:25.99 ID:6MrZ7+EJ0
GJ!
このスレのせいで糖尿病になったら謝罪と賠償を(ry
356以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 01:26:36.12 ID:EzaTkrff0
甘い!
甘すぎて鼻と耳から砂糖が噴き出してきそうだ(*´Д`)ハァハァ
357以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 01:27:34.01 ID:r5dvLF0vO
次回作
「ちょっとキョン!あたしを食べちゃいたいでしょ!?」
358以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 01:31:16.14 ID:h/lPqQ0U0
それじゃ投下して寝ます。ってことで昨日……一昨日の続きで後編〜。
359以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 01:32:42.59 ID:vG3QqB830
>>358
キャモン!
360月間佐々木さん ◆Etq65eJh4c :2007/05/12(土) 01:32:50.38 ID:h/lPqQ0U0
 十月

 わたし自身は運命というものをどう認識しているか。
 意外に思われるかもしれないけれど、あってもおかしくないと思う。
 つまるところ、この世界の行き先というものはあらかじめ決定されていて、一見自由に見え
る行動もすべてレールの上の出来事だ、と。そこには本質的に分岐がない。
 もし、とわたしは思う。もし運命が存在するのなら、わたしは決定事項であるその道筋を受
け入れるだろうか?
 それはその時にならなければ解らない。解らないが、仮に今問われれば、わたしは頷くだろう。

 ただし、あくまで「あってもおかしくない」というだけのことで、わたし個人は運命が存在し
ない可能性の方が高いと思っている。賭けで言えば倍率が低すぎて話にならない程の差で。

 話。
 そう、これは物語ではなく、現実なのだから。
 筋書きがない以上、そこには運命も存在しないのだ。


「佐々木、風邪か? ぼーっとしてるように見えるぞ」
 キョンが覗き込んできた。
「ん。いいや。今日は名簿で行けばキョンが当てられる日かなぁなんてことを考えていたのさ」
「そして俺は助力を仰ぐべく友人のもとを訪れたのであった」
 にやっと笑ってノートを示すキョンにわたしもつられた。
 秋の空気のようにヒリヒリするわだかまりを見ないフリは、いつまで続くだろうか。

361以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 01:33:04.43 ID:XIperqYv0
鎖算のとリビア
362月間佐々木さん ◆Etq65eJh4c :2007/05/12(土) 01:33:51.46 ID:h/lPqQ0U0
 十一月

 ある夜。
 わたしはシャーペンを走らせる手を止め、しばし考え事をしていた。

 引き出しを開けて、ずっと奥にしまってある写真立てを取り出す。
 長い間見ていなかった。写真というものがあまり好きではないせいかもしれない。

 それは今から二年ばかり前の記憶で、この写真にはわたしの他にある少女が映っている。

 ………
 ……
 …

 わたしは中学のある時期に転校して、今の学校にやって来た。
 この街に来る前、わたしはここから数百キロメートル離れた都市で暮らしていた。

 中学に上がって数日が経った日曜日、わたしは散歩に出た。
 クラスに馴染んでいないわけではなかったが、なぜだか遠くへ行きたかった。


 街はずれに、そこだけ忘れられたように自然を残す小山がある。
 もっとずっと小さい頃などは、父親に連れられて、よくこの辺りまで遊びに来ていたらしい。

 今、なぜ急にここへ足が向いたのかは解らない。偶然というのはあまりに簡単で、気まぐれ
と言えばそれまでの話だった。が、何かに呼ばれたような感覚が記憶に残滓として残っている。

 運命……そうなのだと言われれば、それこそ頷きたくなる話だ。
363月間佐々木さん ◆Etq65eJh4c :2007/05/12(土) 01:34:52.56 ID:h/lPqQ0U0

 子どもの足でもさほど苦労ぜずに登りきることのできる頂上。そこに彼女はいた。
 開けている山頂には、土壌の腐食があるのかそこだけ草木のない一角がある。
 彼女はそこで何かをしていた。

「あの」
 声をかけたのはわたしだった。
 その時その場所には、わたしと彼女の二人きりしかいなかった。
 彼女はびくっとした後、反射の鋭さを思わせる速度で振り向いて、
「わ! ……びっくりした。誰か大人が来たのかと思った」
 同じ年頃に見えた。肩までかかる髪は、当時のわたしと同程度。キッと結んだ口、逆ハの字の
眉がりりしい印象を与え、服のところどころについた泥がいたずらっぽい雰囲気を付加した。
「わたしも驚いた。ここ、地元の人でもあまり来ない場所だし」

 数秒の沈黙。その間、彼女はわたしを品定めするような目で見ていたものの、やがて
「あなた。秘密守れる?」


「そう、そっちは円になるようにして。……いいわ、上出来!」
 二十分後、わたしと彼女は地面に図形を描いていた。
「これ、何なの?」
 わたしの問いに、彼女は得意気に微笑んで
「秘められた力を引き出すための魔方陣よ。あたし作のね!」
 驚かなかったかと言えば、明確に否だった。
 宣言した彼女の瞳には、広大な銀河を丸ごと閉じ込めたような光が躍っていた。
364以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 01:35:03.96 ID:Xolp8gm50
支援
365月間佐々木さん ◆Etq65eJh4c :2007/05/12(土) 01:35:53.87 ID:h/lPqQ0U0

「ねぇ知ってる? 人間って、死ぬまでに脳のほんの数%しか働かせずに人生の幕を下ろすのよ」
 並んで腰掛けた倒木を揺らすほど威勢よく、彼女は言った。
「だから、あたしは何とかしてその残りの力を引っ張り出そうと思ったの。そうすれば、世界
の誰よりも面白い謎や現象を察知できるようになるんじゃないかって。……ね、そう思うでし
ょ? あなたも」
 そこでわたしはどんな表情をしていたのだろう。
 支離滅裂に思える台詞を言う、出会ったばかりの彼女に、わたしは理由も解らず惹かれていた。

 …
 ……
 ………

「ん」
 眠ってしまっていたらしい。時計を見ると十一時を回っている。
 いつしか手放していた写真立てを再び拾い上げる。
 そこには確かに彼女がいた。わたしもいた。

 彼女とはもっと多くのことを話したように思う。
 あの場で初めて会って、それ以来一度も会っていない。
 写真を撮ろうと言ったのは、確か彼女のほうだった。一度しか会っていないはずなのに、な
ぜわたしは写真を持っているのだろう。

 転校してこの街に来るまで、暇さえあればわたしは彼女を探していた。
 初めは同じ中学にいるのかと思って、全校を休み時間に歩きまわった。
 それが徒労に終わると、市内の学校へ出かけてみたりもした。まったくでたらめに、思いつ
いた場所へ足を向けたりもした。
366以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 01:36:13.29 ID:vG3QqB830
支援
367月間佐々木さん ◆Etq65eJh4c :2007/05/12(土) 01:36:57.59 ID:h/lPqQ0U0

 けれど彼女は見つからなかった。
 見つからなければ見つからないほどに、わたしは彼女にもう一度会いたくなった。
 わたしらしからぬ情熱と裏腹に結果は得られず、いつしか彼女を探す回数は減っていき、気
がつけば転校を経て中学三年生になっていた。

 彼女は本当はいなかったのだろうか。
 そう思った時、わたしは引き出しを開けて、この写真を取り出す。
 そこには確かに彼女がいて、わたしがいる。

 そこにだけ、二人の世界があった。

368以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 01:37:24.05 ID:Xolp8gm50
しえn
369以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 01:37:41.04 ID:/EXVCi4j0
支援
370月間佐々木さん ◆Etq65eJh4c :2007/05/12(土) 01:37:59.01 ID:h/lPqQ0U0
 十二月

 師走。
 すっかり夜が近くなって、中学生活が残りわずかであることを告げる。

 ある日の教室。
「いやー寒い寒い。ここからまだ何ヶ月か冷える一方なんだと思うとやってられん」
 キョンが教室の対角にあるストーブと、それに当たる数人の生徒たちを恨めしそうに見つつ
言った。
「キョン、君は冬が苦手なのかい?」
「まぁな。この、気温の低下と共に気力体力ゲージの限界値をじわりじわりと減らされてる感
じがもうたまらなくイヤだ」
 互いに上着の下にベストを着ているものの、それでも広々とした教室の周囲が、押し寄せる
寒気によって冷やされていることが解る。
「実際、冬は夏より長いからね。秋より春がより待ち遠しく感じるのは、その体感も加味され
てのことではないかな」
 わたしの声に鼓膜と全身を震わせつつ、キョンは
「雪降ったりしないだろうな。勘弁してくれよ。この年この時期の風邪はちょっとした痛打な
んてもんじゃないんだからな」

 冬は嫌いじゃない。
 賑やかすぎる夏と比べれば、静寂に包まれるこの季節のほうをわたしは好む。

 冬は、今年も十分な長さを伴っているだろうか。
 そして、やがて新しい季節を迎えた時、わたしはどこに立っているだろう。
371以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 01:38:23.08 ID:Xolp8gm50
支援
372月間佐々木さん ◆Etq65eJh4c :2007/05/12(土) 01:38:59.74 ID:h/lPqQ0U0

「何とか期待してたラインは突破してくれたみたいだ。……これで残る氷山はあと一つだな」
 拝領した通知表から顔を上げたキョンが、ひと時の安息を見せる。
「僕も平気みたいだ。これで心残りなく年が越せる」
「今年は親戚の家や初詣なんかにも行けないだろうなぁ。冬休みとは名ばかりか」
 室内なのに曇りそうな息とともに言うキョンに、わたしは
「なら、再来年の年明けに行けるように、まずは目下の問題をどうにかしないとね」

 再来年――。
 その時、わたしの近くに君はいない。
 君の近くに、わたしはいない。


「そうか。今日クリスマスだったんだよな。道理で」
 塾の帰り道、キョンが白い息を吐きながら言った。
「道理で、何だい?」
「赤服じーさんモドキがやたら多いと思ったんだ。まぁもっとも、受験生である身の上に一切
の年中行事は不必要だろうけどな」
 サンタクロースか。
「そうだ。キョンはあの愉快な服装の老人をいつまで信じていたんだい?」
 その問いかけに彼は半瞬わたしと目を合わせ、数度瞬きをして、
「幼稚園時代の初期には見抜いてしまっていたな。我ながら、つまらんガキンチョだったと思う」
 この数ヶ月の間にすっかり存在確認が容易となった星々のうち、ひとつを見つめるように言
った。わたしは頷いて、
「僕もだよ。信じていた頃の記憶がないくらいに昔から、ね」
 わずかな間が去来した。
 まばらな車の音と、キョンの押す自転車の車輪の音だけが頼りなく鳴り続ける。
373以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 01:39:11.00 ID:Xolp8gm50
支援
374以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 01:39:34.18 ID:vG3QqB830
支援
375以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 01:39:52.47 ID:2q1Lg9Mo0
いいねいいね!
GJ!!!
またまた来てくれ!!!!
376月間佐々木さん ◆Etq65eJh4c :2007/05/12(土) 01:40:00.48 ID:h/lPqQ0U0

「けどな」
「でもね」
 声が合った。一拍遅れて視線も。
「先に言ってくれないかな」
 わたしは言った。するとキョンは顎を引き、前方へ視線を向けて、
「本当は信じたかった。年に一度、冗談でなければ奇跡みたいにひっそりと家屋の煙突なんぞ
に潜り込む白ヒゲ老人の存在を」
 そしてまたこちらを向き、
「……だろ?」

 そう。
 だから、僕は。

「まいったね。もし君と意見の相違があった場合に、そのクサい台詞を自前のものとして言う
心の準備をしていたのだけれど。完全に言い当てられてしまった」
 言いつつ首を振ると、キョンはぎくっとして、
「ぐ。佐々木お前、解ってて先に言わせたのか」
「そりゃね。授業中に隕石が落ちてくる幻想を話してくれる相手なら、相応の期待ができる」
 わたしの言葉にキョンは負けじと、
「でもな。俺もお前がサンタに関して似たような考えを持ってたんじゃないかって思ったんだ」
「それで話題を降ったのだとしたら。……君をあなどっていたよ」
377以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 01:40:12.96 ID:Xolp8gm50
しえーん
378月間佐々木さん ◆Etq65eJh4c :2007/05/12(土) 01:41:01.43 ID:h/lPqQ0U0

 気づけばターミナルは目の前だった。
 程なく、バスが夜目を利かすようにヘッドライトを光らせてやって来る。
「じゃぁね。また明日」
「おう」
 静かに排気音を唸らせる車体。ステップの一段目に足をかけた時、背後から忘れ物を届ける
人のような声がかかる。

「佐々木」
 振り向くと、キョンは口の端を困ったような、イタズラめいたようないつもの形に歪めて笑い、

「メリークリスマス」

 わたしが何か言うより早く、バスは油圧式のガラス戸を閉めた。

 ……だから、わたしは。

379375:2007/05/12(土) 01:41:48.31 ID:2q1Lg9Mo0
すみません。リロってなかったorz

支援
380以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 01:41:48.99 ID:Xolp8gm50
しえn
381月間佐々木さん ◆Etq65eJh4c :2007/05/12(土) 01:42:01.74 ID:h/lPqQ0U0
 一月

 願っていても、非日常というものは訪れやしない。
 だからこそ非・日常なのであって、望むだけで現れることなどありはしない。


 自室の机に、そこだけ切り取られたようにして一筋の光が差し込んでいた。
 腕に顔をうずめたわたしは、埃が光を乱反射して示すその軌跡を、ぼんやりと眺めていた。
 近頃、こうして手が止まってしまう。……わたしらしくもない。

 あとは受験日を待つばかりだった。
 自宅と学校、塾とを三角型に巡る毎日が繰り返された。
 それは一見いつまでも続きそうで、しかしどこかで明確なピリオドが打たれることをわた
しは知っていた。
 時が止まればいい、などと思いはしない。
 それは、自分勝手な願望でしかなく、そのような物をわたしは最も嫌う。


 気分転換になれば、と外に出た。
 コートとマフラーを隙間なく着こんでいても、空が快晴で一面の青であっても、一月が寒い
ことに変わりはない。乾いた空気の冷たさは、わたしの頬を心地よく冷やす。

 特に何も考えずとも、足が自然に道を選んでくれる。
 十分ほど歩いた通りにあるコンビニに入る時のことだった。
「あっ」
 誰かとぶつかった。
382以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 01:42:28.97 ID:Xolp8gm50
しえん
383月間佐々木さん ◆Etq65eJh4c :2007/05/12(土) 01:42:47.49 ID:h/lPqQ0U0
「ごめんなさい」
 女性らしい。帽子をかぶっていたのですぐには解らなかったものの、声や雰囲気から察する
に、わたしとそう変わらない年頃ではないだろうか。
「いいえ。こちらこそすみません」
 わたしが謝辞を述べると、彼女は顔を上げずに、

「……再会の時は、来るわ」

「え?」
 それきり帽子の少女は何も言わず、背を向けるとどこかへと歩き去る。
 結った髪が肩のあたりで揺れるその後ろ姿を、わたしはしばらく眺めていた。
 しかし自宅に戻る頃には気にならなくなり、この日以降は思い出すこともなかった。

 それから一年以上が経ったある日まで。

384以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 01:42:59.91 ID:Xolp8gm50
しえん
385月間佐々木さん ◆Etq65eJh4c :2007/05/12(土) 01:43:47.95 ID:h/lPqQ0U0
 二月

 随分早くに目が覚めた。
 カーテンから外を覗うと日の出すらまだだった。
 もう少しだけ眠ろうかと思ったものの、目が冴えてしまっていた。

 わたしは窓辺に近寄り、毛布にくるまり、外を見ていた。
 太陽が濃紺の空を真っ白に浄化していく様を、静かに見ていた。
 そうして夜が明けた。


「全員の進路がめでたく決まったことを、先生も嬉しく思う」
 担任の声が耳に届いた。何を言っていたのか解らない。

 この日、教室は一足早い春が来たように華やいでいた。
「卒業式の練習か。毎度ながら、ここに来て、過ぎてみて初めて『あっという間』って言葉を
使えるな」
「そうだね。あっという間、か。……人間の脳は本当に不思議なはたらきをする。当時さほど
快く思っていなかったような時間であっても、ひとたび記憶の中だけのものとなれば、それは
断片化されたイメージとなって、以降足跡を振り返る際の対象物となる。そうして我々は、二
度と顕現しない過去と、目を向けるべき今と、拡散した未来とを結んだ道の上を歩き続ける。
キョン、君は三年間の中学生活を振り返って、一体どのような感想を持つだろう?」
 いつもより余計に口が回る。
 動じずに彼は見慣れた仕草で黙考する。
386以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 01:44:29.13 ID:Xolp8gm50
支援
387以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 01:44:49.88 ID:XUjv+K0Y0
支援
388月間佐々木さん ◆Etq65eJh4c :2007/05/12(土) 01:44:49.76 ID:h/lPqQ0U0
「感想ね」
 それからふっと笑って、
「ま。普通であることのありがたみ、それと退屈を、相性の悪い二枚のガムみたいにして味わ
い実感すること。ここがその休憩所だな」
 キョンにわたしは頷きを返した。
 廊下へ向けて小川の流れのように吹いていくすきま風は、まだ冷たい。
 しかし、匂いは微かに次なる季節への気配を含んでいる。それがはっきりと解る。

「卒業しても元気で。月並みだけれど、そう思うよ」
 それだけかしら。と、誰かが言う。
「あぁ、佐々木もな。この一年。お前と話してる間だけは、日常のあまりの普通さもちょっ
とは紛れたぜ」
「それはよかった。僕も、凝り固まりそうな脳に少しは清涼感を与えてあげることができたかな」

 まったく。どっちも素直じゃない。
 彼は、それを解っているだろうか。


 答えはたぶんノーだ。
 ……もしも。もしも君がわたしの本意に気づいてしまっていたら、わたしは君とこうして他
愛無く話すことなんてできないと思うんだよ。

 君は、僕の親友なのだから。

389以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 01:45:00.82 ID:Xolp8gm50
しえn
390以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 01:45:04.07 ID:vG3QqB830
支援
391月間佐々木さん ◆Etq65eJh4c :2007/05/12(土) 01:45:56.86 ID:h/lPqQ0U0
 三月

 断片たる記憶を呼び起こした時、そのあまりの風化ぶりに愕然とすることがある。

 もっと、色々な出来事があったはずなのに。
 もっと、多くの言葉を交わしたはずなのに。

 記憶は、いつだって素直じゃない。
 肝心な時に、見たい写真のありかを教えてくれない。
 そのくせ、すっかり忘れてしまった頃になって、どんなフィルムより鮮明に情景を映し出す。

 そうして少しずつ、しかし確実に、あるいは思ったより早く、時は流れてゆく。

「須藤のやつ、同窓会の幹事する気満々だったぞ。実現するかも解らんのにご苦労なこった」
「なるほどね。つまり今現在、須藤の恋は成就していないということかな? 新しい学校で彼
にいい出会いがあることをせいぜい祈らせてもらうよ」
「やめといた方がいいんじゃないか? どこの神様にかは知らんが、どんな怠け者だったとし
ても、あいつの赤い糸を手繰ってやる程ヒマを持て余してもないだろ。まして神ともなればな」

 何でもない会話をしながら、わたしは一年間の友人にそっとさよならを言った。
 それは、彼が決して聴くことのない言葉として、空気を振動させることなく、ある場所にだ
け響いた。


 あなたが好きでした。



392以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 01:46:20.72 ID:Xolp8gm50
支援
393月間佐々木さん ◆Etq65eJh4c :2007/05/12(土) 01:46:27.85 ID:h/lPqQ0U0


 しかし、わたしは知らない。
 彼と再び会う日が来ることを。

 しかし、彼は知らない。
 この先にある日常は普通だけとは限らないことを。

 そうして僕らはまた出会う。
 だから、その時まで。


 さようなら。


(おわり)
394以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 01:47:18.25 ID:h/lPqQ0U0
ってことで以上です。
書き方忘れないために書いたらよく解らないシロモノになってしまいましたとさ。
支援感謝します。
395以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 01:48:42.47 ID:Xolp8gm50
GJ!
甘いやつの後にこんな切ないのなんて…


エロ長門で回復するか…
396以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 01:49:02.91 ID:vG3QqB830
GJ!!ほどよい甘さ!


おかげでスパゲッティーが甘くなっちまったぜ
397保守がわり眼鏡長門:2007/05/12(土) 01:50:18.61 ID:k09r3QHG0
ほっしゅほっしゅ!


放課後、いつものように部室に向かうと、ドアの前に張り紙が貼ってあった。
「本日、SOS団の活動は休み!明日は絶対に来なさいよ!!」
ハルヒが貼ったのであろう、破られたノートにはそう書き殴ってあった。
どんな理由で休みかはしらないが、折角の休みだ、のんびり帰るのもいいかもな。
谷口がまだ教室にいたはずだ。たまにはヤツと話しながら帰ってやろうか。

と、そのとき、部屋の奥からページをめくる音がした。
いや、あいつだったらそんな音すら立てないだろうが、珍しく聞こえた気がしたのでとりあえず部室に入ってみようか。
そこにはいつものように、窓辺の特等席で長門が何やら分厚く難しい本を読んでいた。
タイトルは・・・?熱機関と散逸構造と……か。よくわからん。中身を聞く気にもなれない。

「よう長門、今日は休みだぜ?団長様が言ってなかったか?」
難解な式の書かれた行列に視線を落したまま、こくりと頷く。
朝比奈さんやホモ泉は?
「・・・・・・帰った。」
相変わらず10文字以上の返事が無い奴だな。帰らないのか?
「・・・・・・静かに本を読みたい」
いつも団長様がぎゃぁぎゃぁと喚いているからなぁ、たまには部室で静かに読みたいのだろう。
俺もそのいつもとは違う静かな部室でのんびりしようか。邪魔にならないか?
「・・・いい。別に気にならない」
ならお言葉に甘えて、いつもとは違った部室でのんびりしてみようかね。
398保守がわり眼鏡長門:2007/05/12(土) 01:54:20.30 ID:k09r3QHG0
自分で淹れたちょっと濃いめの渋いお茶をすすりながら、俺は何をするでもなくのんびりとしていた。
何も喋らないのもたまにはいいが、やはり違和感を感じるね。
そこでベタな質問を投げてみることにした。
「長門、そんなに本ばっかり読んでいて、飽きることはないのか?」
「・・・・・・・・・・まだ私が読んだ本は、この世界に存在するほんの一部。
 すべて読み終わるにはあと一万六千三百九十年はかかる。」
そうか・・・・そこでふと、真剣に本を読む長門を横目で見て思ったことをぶつけてみた。なぁ、長門。
「・・・・・・・・・・?」
「本を読んでいるときは、眼鏡をかけているほうが似合ってるぞ。」
動きが少しとまって、いつもの細い声で、なぜ?と聞いてきた。
「最近、俺眼鏡属性というものがわかってきたんだ」
「・・・・・・・・・・眼鏡属性って、何?」
あの時の言い方と全く同じ、わからないといった声で長門は言った。
「眼鏡をかけている娘のほうがが可愛く見えることがある、ってことだ」
「・・・・・・・・・・・。」
さっきよりさらに動きが止まった。
「真剣に本を読んでいるお前の顔に眼鏡があったら、魅力は99%増しかもな。」
それは確かだ。宇宙人たる長門も、こうして本を読んでいる姿は、一美少女には違いないからな。
その精悍な顔を飾る眼鏡があれば、魅力が増すと思えるしな。
そういうと、ページを捲る手を止め、こちらを見るような見ないような角度で首を傾け、抑揚のない声で呟いた。
「・・・・・・・・・・・今度、かけて来る。あなたが、喜ぶなら。」
399以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 01:55:36.98 ID:k09r3QHG0
そう、この会話がきっかけだったのかもしれない。
いや、絶対に間違いないはずだ。
あの長門が、おしゃれというものに全く無縁だった長門が、週ごとに眼鏡を変えて、この部室で本を読んでいるのだ。
それも、いつもかけているようなおカタい地味なフレームのものだけではなく、ツーポイント、セルフレームのような、
お洒落な眼鏡をかけて本を読んでいるのだ。
表情もちょっと崩れたかのように見える。
眼鏡を変えるだけでこんなに顔が変わるなんて、ちょっとオドロキだ。薦めてみるもんだね。

ただ・・・・・・・・鼻眼鏡、便底メガネはちょっと違うと思うぞ・・・・・・・

今度遠まわしに、私服の改造計画でも薦めてみようか。
日曜日の活動がいくらかは楽しくなる、いや、目の保養が多ければ多いほどいいのだ。

さて、あんまり長門を見つめていると我が団長様がうるさいからこのへんにしておくか・・・

あ、ホモ泉、お前はかけなくていい。見たくもない。
おしゃれもしなくていい。目が腐る。

●「メッガーネ!」

眼鏡長門保守
400以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 01:55:52.52 ID:vG3QqB830
思わずハルヒの音声の長門版をひっぱりだしてボタンをおしまくった俺ガイル支援
401以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 01:57:31.38 ID:zNQuFEvGO
>>394
乙!
ハルヒ(小)との出会いで佐々木に力がついたのか?とか色々想像出来て面白いな
402以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 02:02:16.89 ID:vG3QqB830
ほっしゅ・・・
403以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 02:02:45.72 ID:0GvAryJv0
キョン「ハルハル〜」
ハルヒ「なに、キョン?」
キョン「ハルハル、最近ちょっと太った?」
ハルヒ「え、本当? キョンは、太った女の子、きらい?」
キョン「そんなことないさ。太っていても痩せてても、俺がハルハルを嫌いになったりするわけないじゃないか」
ハルヒ「も〜、キョンったら。そんなこと言ってたら、私もっと太っちゃうゾ!」
キョン「こいつ〜」
ハルヒ「うふふふふ」
キョン「あはははは」


古泉「長門さん、朝比奈さん、お疲れ様でした。なんだかんだで、楽しい3年間でしたよ」
長門「………私も楽しかった。任務が達成できてうれしいけれど、みんなと別れるのは、悲しい…」
みくる「古泉くんは元の居場所へ。長門さんは宇宙へ。私は未来へ。もう2度と会うことはないかもしれませんけど、
 SOS団の心はいつも一つです。だから、さびしくなんてありませんよ」
古泉「そうですね。惜しむ気持ちではありますが、僕たちにはそれぞれ戻らねばならない場所があることですし」
みくる「今日は、私たち3人だけでお別れ会に行きませんか? これが、最後なんですし」
古泉「そうですね。あの2人は……邪魔するのは野暮というものですね」

ハルヒ「キョン〜」
キョン「ハルハル」

古泉「……それはそうと。なんか見ていて腹が立ちますね」
長門「………違わない」
404以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 02:03:58.84 ID:vG3QqB830
>>403
夫が妻を徹底的に太らして愛でる、って内容の事件思い出した。
405以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 02:06:21.83 ID:4Un3sFvcO
喜緑の魅力を聞いた奴です。
答えてくれた奴サンクス。

まぁたかが小説キャラにさんはないなと思ってるから鶴屋も鶴屋なんだ。すまない。
魅力はわかめってわかったから俺は満足だ。わかめうまいしな。健康にもいいしな。
406以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 02:08:40.23 ID:qiOODQuy0
挿絵で考えちゃいけないぜ。
あんなもん、あくまでイメージですよ。
彼女の魅力はミステリアスなところ。
ね?九曜たん?
407以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 02:11:19.27 ID:yYSDYMtI0
>>403
夜ごと太る女のために、を思い出した

>>404
kwsk
408以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 02:11:36.83 ID:uUzbROI8O
九曜は俺の嫁さんだ
409以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 02:15:24.54 ID:4Un3sFvcO
岡部もーらい
410以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 02:17:47.16 ID:vG3QqB830
>>407
詳細はここ参照。
ttp://sobanyon.blog60.fc2.com/blog-entry-49.html

さて、そろそろ融合投下しまする
411以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 02:23:30.85 ID:yYSDYMtI0
>>410
コワイ

> さて、そろそろ融合投下しまする
wktk
412以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 02:28:24.98 ID:vG3QqB830
ぎゃあああ軍板FAQがとんでもないことになって・・・
・・・関係ないですね。じゃあ投下いたします。
413以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 02:28:55.87 ID:Xolp8gm50
しえn
414SiS 融合5(1):2007/05/12(土) 02:30:24.95 ID:vG3QqB830
涼宮ハルヒの融合5 
長門の家はここ一年(実時間で図るとおよそ4年だが)の間に何回か訪れている。
が。
この感情の起伏が激しく、普通の人間並みな趣向を持ち合わせているらしい『新・長門有希』の家に行くのは、紛れも無くはじめてである。
どんな風な家になってるのか、非常に楽しみだったりする。
・・・ま、コタツに本棚だけかもしれんが。
そして通された、例によって一人で住むような物件じゃない、駅前の高級マンション。
オートロックの扉を開け、なんだか小奇麗なエレベーターに乗り込み、7階で降り、てくてくと長門の後ろを着いていくと、あの見慣れた長門の家の玄関扉の前へと到着した。
「待って。鍵あける」
所謂ディンプルキーを取り出し鍵穴に突っ込み、扉を開け
「入って」
もちろん入る俺。
案の定、俺の知っている長門の家ではないようだ。
玄関のたたきには、恐らく別な日にでも履くであろう何種類かのローファーと、オフ用と思われる有名メーカー製スニーカーがいくつか。おっと何故かジャングルブーツまで置いてあるな。上がり口には青色の足ふきマット、
一人暮らしで使うにはいささか大きすぎる靴箱の上には何処かの観光地で売ってそうな小さな油絵と人形、そして芳香剤。
極々普通の家の玄関だ。
「どうしたの?」
「あ、いやなんでもない」
「そう」
ととっと靴を脱いだ長門は、俺が脱ぎはじめるのを待つことなく廊下を先に進み、洗面所に消えた。
宇宙人とて手は洗うんだな。
どれ、俺もいっちょ洗わせていただくとしますか。
「ちゃんと綺麗に。最低でも10秒以上かけて、手首までちゃんと洗って」
と、俺と入れ違いざまに言い洗面所を後にした長門。
洗面所で靴下を脱いだようで、非っ常に珍しいことに素足だ。・・・カメラカメラ。
すらりと白い足が制服のスカートに吸い込まれ・・・内太股が・・・
「・・・えっち」
ああ、俺はエッチだよ。
415SiS 融合5(2):2007/05/12(土) 02:31:44.22 ID:vG3QqB830
さて。
無事にちゃんと手首まで手を洗ってリビングに通された俺。
やっぱりここも様子が違う。
変化してないのは、恐らく万年ゴタツと化しているであろうコタツぐらいだった。
「心配ない。週一回はカバーと中身を洗って干している」
とは長門の弁だが、そこまでするならそろそろ片付けてもいいんじゃないか?
もう夏も近いしさ。
「片付けるのが面倒くさい・・・こともないけれど、あったほうが落ち着く」
「暑くないか?」
「気にしない」
そうかい。
まあエアコンはあるし、暑さについては別に気にはならんのだろうね。
「・・・なんか、そわそわしているようだけど。どうしたの?」
長門は冷蔵庫から持ってきたばかりのアイスコーヒーを二人ぶんのグラスに注ぎつつ訊いて来た。
「そう・・・だな。俺と古泉(と喜緑さん)が持っている記憶では、長門の部屋はもっと殺風景だったんだ。だから今ちょっと驚いてる」
「殺風景ってどんな風に?」
興味津々のようだ。
「このコタツと、カーテンと本棚しかなかった」
「へぇっ」
長門はクスッと笑い
「その私、相当根暗だった?」
「根暗・・・というか、顔から殆ど何も読み取れなかった。感情もへったくれも生まれたときから持ち合わせて無い、ってツラだったからな」
「意思疎通に苦労した?」
「いや、そうでもないぜ。大体こっちの言わんとすることは俺が何も言わなくても理解してくれたし、長門もなるべく俺たちみたいなバカでもわかりやすいように話してくれた・・・が」
「が?」
「殆ど機械みたいな話し方だったな。言語基体がプログラミング言語か何かだったんじゃないかな」
416以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 02:31:47.79 ID:Xolp8gm50
支援
417SiS 融合5(3):2007/05/12(土) 02:33:00.96 ID:vG3QqB830
「あははっ」
そりゃないよ、と長門が笑い始めた。嘘だろ?、いや嘘じゃないな。もうこれが真実になってるんだっけ。
「そんなに私が笑うのが変?ふふっ、酷いな」
ああ変だ。少なくとも俺にとってはな。でも・・・
自然だ。
今までこうしてずっと笑ってきたんだろうな。『この』長門は。
俺の記憶には全く無いけどさ。
「そういや、テレビ持ってるんだな」
「当たり前。まあ殆ど映画だけを見ているようなものだけど」
テレビも高そうだ。40インチ以上ある液晶テレビに、DVDプレイヤー、AVアンプ、スピーカー・・・おっ、ゲーム機までありやがる。
「それ何処で買った?」
「埋田のヨドヤバシカメラで並んで買った。そこのAVアンプは三本橋で買って、DVDプレーヤーは当たった。ちなみにテレビはラヴィ(´・ω・`)2なにわで、台は近くのホームセンターコナンで」
バーロー、いや違った。なんか凄いこの星の生活を謳歌しているようだな、長門。
「あたりまえ。この星にはいろんなものがある。私が知らないものもまだ一杯・・・知的好奇心は絶えない」
「だからお前は本を読むんだな」
「そう。本から得られる知識の量はそれほど問題ではない。書き手の独特な言い回し、登場人物や本の中での世界のあり方。・・・私は、それら全てが新鮮に感じる。本は本当に好き。出来ることなら国会図書館に住みたいくらい」
国会議員にでもなるしかないな。あ、あそこって一般の利用者も制限無く使えたんだっけか?
「・・・どうせなら、国会議員になるって言うのもおもしろい。どう思う?キョン」
宇宙人が国会議員か。防衛省や米軍あたりが聞いたら卒倒しそうだな。
「冗談。私は今の状態に十分満足している」
フフッと笑う。悪戯っぽく笑うってのが癖か何かになってるんだな、こいつ。
また可愛いんだこれが。誰かに見せて・・・おっと。これは正直独り占めしておいたほうが良さそうだ。
「近くの市立図書館で十分。それと、藩急埋田ビッグマン下の伊勢国屋」
おお、俺もたまに行くぞそこ。
「・・・長門、どうやら俺とお前は趣味が会いそうだ。CDショップってディスクKKとかだよな?」
「そう。あなたもいくの?」
418以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 02:33:21.79 ID:Xolp8gm50
しえーん
419SiS 融合5(4):2007/05/12(土) 02:34:15.36 ID:vG3QqB830
長門の音楽的趣味ってどんなんだろうな。凄く気になるぜ。
「先週はChildren of BodomのHatebreederを探していた」
なんだ、北欧メタルか。
「洋楽ばっか聴いてるのか?」
「いやそういうわけではない。最近の趣向は北欧メタルもといネオクラシカルメタルとかメロディアスデスメタルだけど」
以外や以外。ってこいつがデス声で歌ってる姿、全然想像できないんだが。
「歌わない。聴くだけ。歌うのもあるけれど。・・・例えば、InflamesのDeadEndの女性パートとか、それと同じアルバムに入っているCome Clarityだとか」
「持ち歌はそれ以外に何かあるの?」
「・・・洋楽なら、ラモーンズのSomebody Put Something in My Drinkとか、ブリトニーのOops i did it againとか・・・」
それってどっちもチルボドのアルバムの日本盤のボーナストラックに入ってるな、そういや。
「・・・ばれた?・・・私は今Children of Bodomのファン」
なるほど。
「じゃあコンサートとかには行くのか?」
「・・・来日したら、行きたい。あと、それだけじゃなくてシカゴと・・・ハロウィンとかRammsteinも聴く」
「Rammsteinって、あの暑苦しい男達だけの・・・一歩間違えばあっち方向に向きそうなバンドだよな?」
「そう。・・・セカンドギターのパウルのファンだっだりもする」
やけにマニアックだな。俺ならティルかリヒャルトあたりをとるが。・・・まあとるならの話であって、何度も言うが俺にソッチ系の属性は無い。
「・・・あのおでこが良い」
恥ずかしそうにボソッと言った。
そうか、お前はデコっぱち属性に萌えるのか。
「そういうわけではない。第一あなたにデコっぱち属性は無い」
そりゃ無いよ。まだ禿げるような兆候は一切出て・・・

「あっ・・・!その、忘れて。今のは。・・・そうそう、持ち歌は洋楽だけじゃない」
「筋肉少女帯の踊るダメ人間とか・・・ああ、野猿もいくつか。あと、アニソンのレパートリーも広い。あ、あ、あと、浪速の方まで行くことはある?」
何か焦ってるな、長門。
420以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 02:34:27.91 ID:Xolp8gm50
支援
421SiS 融合5(5):2007/05/12(土) 02:36:28.82 ID:vG3QqB830
浪速か・・・身同筋線で埋田から230円?高いんだよな。あまり行った事が無いな。
「埋田からタダで行く方法がある」
ほう。
「詳しく聞かせてくれ、長門」
「大阪駅のガード下・・・昔ソボマップが入ってたところに近い場所・・・ああ、そのGARAの入り口に近いガード下、ってわかる?」
「ああ。何処かのホテルの送迎バスとかが出てる場所だっけ?」
「そう。そこからラヴィ(´・ω・`)2なにわ行きの無料送迎バスが出てる。およそ30分間隔で」
「それって帰るときとかに、ちゃんと店で品物買ったかチェックされるんじゃないのか?」
ちっちっちっ、と長門は某液体金属機械人間のように指をふり、
「そういう送迎の場合、ちゃんとした営業免許を取らなきゃならない。でも、お金がかかるし第一臨時扱いのものだから、営業免許を取っていない。だから、タダ。チェックもされない」
凄いいいことを聞いた。なにわまで出る往復460円分が浮くことになる。
「なぁ、こんど一緒になにわの方行かないか?」
「是非行こう。色々案内する」
長門は目を爛々と輝かせて俺の顔を見つめてきた。
おい、そんなに見つめるな。こっちが赤くなっちまう。
「ご、ごめん」
俺が赤くなる前に長門が茹で上がったな。なんだかこうやって長門をからかうのも新鮮だ。
「そう?」
ああ。
「そ、そう」
と恥ずかしそうに俯きながら長門は結構高そうな腕時計を外してくるくる回し始めた。
視ないで回すなんて器用な奴だ。
・・・あれ?
そういや長門って何でこんな高そうな物買えるんだろ。
得意の情報操作って奴で財布の中身まで操作してるのか?
「お金って稼いでるのか?それとも情報操作でもしてるのか?」
それとも誰かから貰っているのか。
暮らしぶりを見る限り、そんなに不自由な生活は送っていないようだが。
422以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 02:36:34.74 ID:Z6Py51dkO
何この長門…
萌えるんですけど…(*´д`*)
423以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 02:36:56.95 ID:Xolp8gm50
しえn
424SiS 融合5(6):2007/05/12(土) 02:37:02.72 ID:vG3QqB830
「・・・聞きたい?」
「ああ。ずっと気になってたんだ」
「・・・デイトレ」
長門はそっけなく言った。
「通帳見る?」
見たいね。っていうか宇宙人でも銀行は利用するのか。
長門はカバンからごそごそと通帳を取り出し、俺の方にすっと差し出した。
ええと・・・
いちじゅうひゃくせん・・・!まん・・・おく・・・
「・・・おっくせんまん」
だ。おっくせんまんだ。おいおいこりゃあ・・・型落ちの戦闘機なら買えるな、こりゃ?
「・・・いくつかの銀行に分散させてある。合計預金残高は・・・約・・・80億ドル」
おいおい、円じゃなくてドルかよ。正規空母と飛行団揃えてもお釣りが来るぞ。
「・・・ドル建てだけじゃなく、ユーロ建てのもある。・・・あと、別にデイトレだけで稼いだわけではない・・・詳しくはいえないけれど」
そういやテレビ台のとなりに、オブジェのようにいくつかの鉱物の原石が置いてあるな。
・・・まさかダイヤモンド鉱山でも運営しているのか?
いや、これ以上詮索するのはやめておこう。知ったら知ったで後が怖そうだ。
「・・・別に。大丈夫。・・・ただ、鶴屋家と古泉家に比べれば、わずかなもの」
あの二人、もしかして相当な金持ちなのか?
「鶴屋家がくしゃみをすれば、日本経済、果てはアメリカ経済や中国経済まで肺炎を患うことになる。古泉家の方は、家・・・いや、機関全てで見れば、恐らく並みの旧財閥系企業では適わない」
「・・・っじゃ、じゃあ、朝比奈さんはどうなんだ?」
「ごくごく普通」
なんだ。
「・・・期待してた?」
「だってお前ら二人がすごすぎるんだ。・・・じゃあ、ハルヒはどうなんだ?」
「あまり、個人の家のことに首を突っ込むのは良いことじゃない」
と長門はのどの奥でくくくっと笑った。
「・・・知りたい?」
「いや、やめておこう・・・とも思ったが、差し支えなければ教えてくれ」
425以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 02:38:03.33 ID:Xolp8gm50
しえーん
426SiS 融合5(7):2007/05/12(土) 02:38:26.37 ID:vG3QqB830
「・・・わかった。彼女の家庭もごくごく普通。とはいえ、一般家庭から見れば裕福と言われるレベルにあることは確か。厳しいが子供思いの人格者の両親の元に育った、普通の娘・・・だった」
そうなのか。そんなに恵まれてる小娘が、どうしたらあんなひねくれ女になるんだろう。
「4年前に引き起こした情報フレアが、全ての元」
まあ、わかりきってることだわな。しかしだ。
「情報爆発に情報フレア、時間振動・・・一体、あいつは何をやらかしたんだ?」
長門は笑顔のなかに僅かながら真剣なまなざしを挿入した表情で
「・・・あなたも、何れ知るときがくる。それまで・・・待って」
まぁ、これもわかりきってることだ。
何れ、俺も何か見つけ出して自分で答えをだしてやるさ。
「・・・あ、アイスコーヒーどうぞ」
「お、サンキュー」
のどが渇いていたところだ。恩にきるぜ長門。
「砂糖どうする?」
「これ無糖?」
「あたりまえ、私が淹れたから」
なんと。あのペットボトル入りアイスコーヒーとかじゃないのか。
「自分で作れるものは自分で作る」
感服した。どれ、無糖で戴くとしますか。
・・・?
「バニラ?」
「そう。甘くないけど甘い気がするでしょう?」
そういわれてみれば。
「ハワイアンコナコーヒーのバニラマカダミア。コーヒーが好きな人からすれば邪道と思われるかもしれないけれど、私はこれが好き」
「粉コーヒーか。うちでも買ってみるかな。こりゃあホントに美味しいわ」
「粉コーヒー違う。コナコーヒー。Kona Coffee。どぅーゆーあんだすたん?」
「そーりぃ、あいどんとすぴーくいんぐりっしゅ!」
「話せてる」
「うるさい」
俺たちはお互いの顔を見つめて大爆笑した。
長門。俺は決めた。今の長門が一番良い。
427以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 02:39:07.20 ID:Xolp8gm50
支援
428SiS 融合5(8):2007/05/12(土) 02:39:10.86 ID:vG3QqB830
「・・・そういえば。もう八時」
と、唐突に長門が壁掛けの時計を見つめて呟いた。
「ご飯食べる?」
「ご馳走してくれるのか?」
「昨日作ったカレーだけど」
ありがたい。ご好意に肖る事にしよう。
「じゃあちょっと米といでくる」
「ああ、俺がやるよ」
長門は両手の人差し指で小さくばつを作り
「だめ。お客さん」
と言い残して対面キッチンへと消えた。
お客さんと言われるも、やっぱり何かしないと落ち着かないぜ。
「・・・じゃあ手伝ってくれる?」
対面キッチンの影でごそごそやっていた長門から言葉が投げかけられる。
喜んで手伝おうじゃないの。
というわけで、晴れて長門の手伝いをさせていただくことになった俺だが、カレーは温めるだけでいいし、
米はといで水入れて炊飯器にぶち込むだけでよかったのでさしてやることはなく、長門がサラダにする水菜を切っている横でキッチン内をそろりと見回しつつ、皿の準備をする俺。
今さらながら気がついたが、長門エプロン姿だな。
「・・・裸エプロン」
おい。俺が想像していることをそのまま言わないでくれ。
429以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 02:40:17.95 ID:Xolp8gm50
ながもんカワイイよ支援
430以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 02:42:27.83 ID:bxt2+Nfy0
この長門も俺の嫁支援
431SiS 融合5(9):2007/05/12(土) 02:43:05.78 ID:vG3QqB830
「・・・そういえば、何でカレーの付け合せに生野菜がついてくるんだ?カレーの中にだって野菜たくさん入っているだろ?」
そうかもしれないけれど、と長門は言い
「生野菜由来の葉酸をとるのも重要。あとカルシウム補給目的で牛乳も飲むといい。生野菜は嫌い?」
「いや・・・まあ、あまり好んでは食べないかもしれないな」
「でも、なるべくとった方がいい。温野菜だけでは不十分だと、私は考えている」
長門はきり終えた水菜を底が深めの鉢に盛り付け、冷蔵庫から数種類のドレッシングを取り出すと、それらを等分にかけ始めた。
「一種類じゃ不十分?」
「そう。何種類か混ぜた方が美味しい。これは私の経験則」
イタリアンドレッシングか?これは。
「そう。ドレッシングが足りないときは、オリーブオイルに塩といくつかのスパイスを混ぜて代用している。もしくは、ヨーグルトをかけて食べる」
「ヨーグルトぉ??」
「中々いける。試してみる?」
遠慮しておくよ。
「そう・・・。ああ、カレーの火を止めて」
「わかった。でもまだ炊飯器、スイッチ入れたてだぞ?」
「わかっている。カレーもサラダも、暫く置いて味をなじませる」
はて。味がなじむようなものなのだろうか?
「・・・」
どうした長門。
「・・・ごめん。単にご飯を炊き始めるのが、遅すぎただけ」
432以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 02:43:31.21 ID:Xolp8gm50
支援
433SiS 融合5(10):2007/05/12(土) 02:45:04.62 ID:vG3QqB830
ということでご飯が炊き上がるまで、ひとまずリビングに撤退することにした。
帰宅は遅くなりそうだが、別にいいか。
そういや長門はどんな映画を見てるんだ?
「・・・それとか」
長門が指差した先には、TATUYAの濃紺の袋の上に載った透明なディスクケースが。
何々・・・バルジ大作戦?
「・・・パンツァーリートが良い」
何だそれ。
「戦車乗りの歌。映画では一番しか流れてないけど。あと遠すぎた橋とドイツ版スターリングラードは買った。そこの台の下」
テレビ台の下・・・って、こりゃ凄い量だな。
「あらかたの戦争映画、記録映画は持っている」
「戦争映画好き?」
「・・・言ってしまえばそう。戦争映画はその製作地域ごとの味・・・というか、人間味が反映されている。プロパガンダ映画も見ててある意味面白い」
ほう。・・・あと戦争映画じゃないのもあるな。
「もちろん。最近調達したのは『コンスタンティン』と『リベリオン』。特にリベリオンのガン・カタは・・・その、凄く良い。芸術的」
ああ、良く判るよ。俺もリベリオン大好きだ。コンスタンティンも好きだが・・・
「そういやお前・・・いや宇宙人には神の概念ってあるのか?そもそも神は居るのか?」
教えて欲しいな。居ないんだったらこれ以上おれがテスト前にわざわざ時間潰して神頼みをする必要もなくなるし。
「禁則事項・・・です」
長門はふふっと笑い
「・・・でも、貴方達人間がこのまま順当な進化を遂げるのであれば、その答えは自ずと出てくるはず」
「・・・答えは教えてくれないのか?」
「そういう答えは、自分達で出していくもの。他人に教えられたらつまらない」
同感だな。
434以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 02:45:38.57 ID:Xolp8gm50
しえn
435SiS 融合5(11):2007/05/12(土) 02:46:04.42 ID:vG3QqB830
・・・あ、そういえば。すっかり忘れていた。
訊きたいことがあったんだっけ。
「なあ長門」
「何?」
「さっき・・・俺がみるひ(仮)にキスしてたあたりから、なんかお前の様子がおかしくなったけど、どうしてたんだ?」
あれ?
さっきまで柔和な顔だった長門が一変、眼孔に妙な光を湛える鋭いキッとした顔で俺から目をそらし
「・・・なんでもない。気にしないで」
と答えた。
なんでもないことは無いだろう。
「・・・鈍感。・・・いや、なんでもない。忘れて・・・。あと、その話はなるべくしないで」
ますます機嫌悪そうな声になる長門。
そうだな。俺は鈍感だ。
どう鈍感なのかは知らないが、色んな奴から言われるよ。
ってあれ?長門が視界から消えた。
と思ったら俺の真横に居た。
瞬間移動しやがったのか。
はたまた、ザ・ワールドでもしやがったのか。
「違う。その・・・私を不機嫌にした罰」
「罰?」
「抱き締めなさい」
436以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 02:46:18.15 ID:Xolp8gm50
支援
437以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 02:46:55.46 ID:yYSDYMtI0
ガン・カタて
438以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 02:47:22.48 ID:Z6Py51dkO
抱き締めなさい…

言われてみたいよー

支援
439以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 02:48:46.52 ID:vG3QqB830
いきなりのハルヒ節が炸裂。長門の口からそんな台詞が聞けるとは。
「・・・嫌?」
嫌なことは無い。むしろこれでもかってくらい喜ばしい。
って俺日本語おかしいぜ。
「早く・・・お願い」
甘い声を出さないでくれ。マイ・サンが反応しちまう。
長門でもこんなこと言うんだなぁ。

長門の髪、うなじをひとなでする。
かすかにシャンプー(スタイリング剤か?)の良い匂いがする。
俺は先ほどと同じように、優しく、だがしっかり、耳まで真っ赤になった長門を抱きしめ・・・


ようと思ったんだが、何故か長門は両手で俺の腕を掴み
「・・・ごめん」
と囁いた。
おいおい、そりゃ無いぞ長門。
「・・・ごめん。今は・・その」
・・・鈍感な俺だが、今の長門の行動は何処と無く理解できる。
俺がこれ以上抱きしめてしまうと、もう納まりがつかなくなるかもしれない、ってことだろうと俺は心の中でひそかに思った。
「・・・ごめん、本当にごめん」
泣くなよ?なんだか泣きそうな声だけどさ。お前に泣かれると俺まで泣いちまいそうだよ。
・・・長門。わかってるよ。だから・・・さ
「長門」
「・・・なに」
「メシ、食おうぜ。腹へってしょうがない」
440以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 02:49:31.52 ID:Xolp8gm50
支援
441SiS 融合5(13):2007/05/12(土) 02:49:46.69 ID:vG3QqB830
上記名前抜けちまった・・・orz
---------------------------
俺たちが問答している時間が結構長かったのか、それとも単に早炊きモードだったのかは知らんが、ご飯はもう炊き上がっていた。
せっせとご飯をもり、カレーをかける長門はあのさっきまでの長門に戻っていた。よかったよかった。
・・・よかったのか?俺。
「キョン」
「なんだ」
「さっきのことは・・・その、忘れて」
「判ってるよ」
覚えておいてもあとあと俺と長門の関係にしこりを残す気がするだけだ。きっぱりさっぱり忘れるよ。
「・・・ありがとう」
何処と無くさびしそうな気配を見せたが、すっとそれを隠した長門は再び微笑を湛えた顔に戻り
「さ、食べよう」
と天使のように笑いかけた。
442以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 02:50:12.44 ID:Xolp8gm50
しーえん
443SiS 融合5(14):2007/05/12(土) 02:52:25.97 ID:vG3QqB830
長門カレー。
こいつの家でカレーを食ったことはあったが、謎の巨大カレー缶詰から出された既製品だったな。
手作りは初めてだ。
「・・・?以前も作って、出したはず」
なんだ、長門の中の記憶では俺は既に長門カレーに舌鼓を打っていたようだ。なんというもったいなさ。どうせなら長門、俺の記憶まで改変してくれたらよかったんだ。
しかしまあ、美味しい。隠し味には何を入れてるんだ?
「・・・知りたい?」
「・・・知りたい」
「・・・軍機」
おいおい。カレーに軍事機密も何も無いだろう。そもそもお前は軍事組織の何かだったのか?
「・・・ここだけの話。海自の護衛艦『こんごう』のレシピを盗用した」
所謂海軍カレーって奴だったのか。これは。
「そう。美味しい?」
こりゃ洋食屋のカレーを超えたな。自由軒なんか目じゃない。
「・・・カレーは、やっぱり普通のカレーが一番」
「だな。・・・で、レシピを」
長門はクスッと猫のように目を瞑って笑い
「・・・実は、隠し味にコーラが入っている」
おい。甘味じゃねえか。
「?よく、カレーの隠し味には甘いものを入れる。りんご、みかん、バナナ・・・ああ、パイナップルも入れることもある。パイナップルは刻まずに、酢豚のような感覚で入れるのがミソ。溶けないようになるべく短時間で作り上げるのもミソ」
・・・なんだか、お前のほかの手料理も食べたくなったぜ。
カレーでこの味だ。肉じゃがなんか俺が卒倒してしまうほど美味かもしれん。
「今度、みんなでうちに来たときに作ろうと思う」
是非、よろしくお願いします。
そうこうしているうちに俺は自分に割り当てられたカレールーとごはん全てを空にし、一通り洗物を手伝ったあと時計を見て驚愕し、帰宅の途につくことになった。
長門、なんかエプロン姿で玄関から見送られると新妻か何かに思えてきちまう。
また萌えるねぇ。・・・あ、言っておくが、おれに人妻属性は無いぞ。
「じゃあまた明日・・・?いや来週?とにかく、また」
じゃあな。長門。
そしておやすみ。
444以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 02:53:02.18 ID:Xolp8gm50
支援
445以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 02:53:36.18 ID:vG3QqB830
オワリです。支援感謝いたします。
・・・大阪周辺に住んでないと判らないネタでごめんなさい。
446以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 02:54:01.34 ID:zZ0asVwr0
SiS 融合まとめってどこだっけ?
447以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 02:55:03.99 ID:Xolp8gm50
乙!
やっべ! この長門めがっさカワイイw

続きwktk
448以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 02:56:32.80 ID:vG3QqB830
>>446
長編キョン3の下のほうにありまっす。

449以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 02:58:28.65 ID:zZ0asVwr0
>>448
トンでっす
450以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 02:59:01.55 ID:bxt2+Nfy0
やべぇ,キュンキュンした(*´Д`)
451以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 03:15:48.09 ID:ABEYo4GIO
保守
452以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 03:16:20.18 ID:Z6Py51dkO
この長門は間違いなく俺の嫁

おまいらおやすみ
453以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 03:29:35.05 ID:xrckd3LrO
寝る前保守
454以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 03:38:26.35 ID:Xolp8gm50
ほしゅ
455以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 03:59:04.57 ID:EzaTkrff0
なんか胸キョンなお話だな。長門(*・∀・*)イイ
456以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 04:16:11.61 ID:m3c827KT0
116続き

キ「おい!ハルヒ!」
ハ「な、なによ・・・つ、ついてこないでよ・・・別にあたしのことなんてどうでもいいでしょ!?」
キ「なあ・・・誤解なんだ・・・話を―――」
ハ「グスッ・・・もう・・・いいから一人にさせてよ・・・」
キ「おまえ・・・泣いて・・・」
ハ「な・・・泣いてなんかないわよ・・・ただ目にゴミが・・・べ、別にだ、大丈夫だから!」
キョン黙って肩を掴む
キ「・・・聞いてくれハルヒ!俺は・・・お前が・・・お前のことが・・・その・・・あの・・・」
ハ「・・・(まさかキョンあたしに・・・)」
キ「そう・・・だな・・・その・・・誤解されたくないんだ。あんなのは谷口の嘘に決まってるだろ?おれは毎日部活だし、そんな女の子と知り合う時間なんかもないしさ」
ハ「そ、そう・・・(やっぱ違うか・・・)」
キ「今日も部活楽しみにしてるぜ」
ハ「う・・・うん・・・(友達としか見られてないのかな・・・)」

谷口保守
457以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 04:16:50.39 ID:m3c827KT0
谷「(ったく、あのチキン野郎は・・・しょうがねぇな)お〜い、キョン!俺を置いていかなくてもいいだろ?さあ、実際どうなん―――」
キ「てめぇ!まだ言うか?これ以上ふざけた事言ってると本気でぶん殴るぞ!?」
谷「は?何焦ってんだよ?それに、急いで涼宮のこと追いかけたりしてよ?何だ?おまえやっぱ涼宮の事好きなのか?」
キ「おまえ・・・別に今はそんな事―――」
谷「じゃあ俺が今からこいつに告白しても文句ないよな?」
キ「は!?お前・・・正気か?」
ハ「・・・(まさか・・・谷口・・・私たちの事を・・・)」
谷「涼宮!おれはず〜っと昔からお前が好きだ!俺と真剣に付き合ってくれないか?(いい加減涼宮はもう気づいてるから大丈夫だろ・・・)」
キ「無視かよ・・(まあどうせダメだろうけど・・・)」
ハ「いいわよ別に。あたし今フリーだし。(キョン・・・どうするの??)」
キ「!?」
谷「やったぜ!じゃあ早速1限目はサボって二人でイチャイチャするか?」
ハ「そうね・・・そうしましょ。じゃあねキョン。担任には適当に伝えておいて。(キョン・・・お願い・・・)」
キ「おい・・・ちょっと待てよ!嘘だろ?なあ・・・おいったら!!(え・・・嘘だろ・・・おい・・・)」

激しく谷口保守

駄文ですまない・・・残念ながら理系の俺じゃこのレベルが限界だ(´・ω・`)
次をいつ書くかは未定
もうちょっと次はキョンにがんばってもらわねば
458以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 04:18:09.93 ID:Xolp8gm50
>>457
谷口かっこよす。
459以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 04:42:12.41 ID:2q1Lg9Mo0
>>457
続きwktk!
キョンがんばれ。
460以下、VIPにかわりまして名無しがお送りします。:2007/05/12(土) 04:43:17.70 ID:WeHlmc690
ほしゅ
461以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 04:43:45.52 ID:XIperqYv0
サウザンドトリビア
462以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 05:05:52.66 ID:ABEYo4GIO
保守
463以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 05:16:23.54 ID:2q1Lg9Mo0
保守
464以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 05:34:08.20 ID:ABEYo4GIO
保守
465以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 06:08:01.63 ID:vG3QqB830
一万年と二千年前から長門は俺のy(ry保守
466以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 06:08:16.92 ID:GWjQ4Gty0
寝る間を惜しんでss書きながら保守
467以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 06:40:28.35 ID:vG3QqB830
ほっしゅ
468以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 06:58:21.32 ID:GWjQ4Gty0
限界なので寝る前に保守
469以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 07:18:32.16 ID:PP4h0r8t0
九曜「───眠い───の?───」
藤原「…あぁ」
九曜「───じゃあ───」
むんず。ぐい、どさっ
藤原「…! な! ちょ…なにす…」
九曜「───いいから───寝て───」
藤原「…やめろ! 押さえつけるな!」
九曜「…───?」
藤原「一体何がしたいんだ…」
九曜「───ひざまきら───…だけじゃ───不満?───」
藤原「あのなぁ…」
九曜「───ねんね〜ん───ころ〜りよ〜───♪───」
藤原「……」
470以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 07:20:41.65 ID:PP4h0r8t0
>>469
ひざまきらって何だよ自分www
ひざまくらです。スマン、九曜さん…。
471以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 07:34:19.38 ID:PP4h0r8t0
九曜「───大切な───こと───忘れてた───」
藤原(今度は一体何する気だ)
ちゅっ
藤原「…! な!」
九曜「───おやすみなさい───ダーリン───」

そんな保守
472以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 07:35:50.72 ID:t5mFibby0
俺は俺の嫁
473以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 07:36:00.02 ID:vG3QqB830
九曜かわいいよ九曜
474以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 07:36:08.14 ID:dA/cCQUz0
http://hikky2006.s201.xrea.com/joyful/img/2180.jpg
http://hikky.tm.land.to/upl/img/8.jpg
偏執病(へんしゅうびょう)は、妄想性人格障害(paranoid-personality-disorder)のこと。パラノイアとも。
・被害妄想 - 挫折・侮辱・拒絶などへの過剰反応、他人への根強い猜疑心。
・誇大妄想 - 数を誇大に示したり、大げさな表現を好むなど。
・激しい攻撃性 - 誹謗中傷、大勝利の連呼など。
・自己中心的性格。
475以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 07:48:35.56 ID:uUzbROI8O
九曜は俺の嫁さん
476以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 07:50:26.27 ID:MxVviQ4s0
じゃあ鶴屋さんはもらっていきますね
477以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 08:19:20.28 ID:vG3QqB830
じゃあ俺はその他全部貰っていきますね。
478以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 08:22:48.50 ID:zhY1uSquO
>>475-477
だ が 断 る
479以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 08:26:42.77 ID:3SBzgmEZO
じゃあ俺は学園祭の時に古泉に群がってた娘でいいや
480以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 08:27:10.42 ID:XIperqYv0
ターザンのドリア
481以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 08:35:21.80 ID:irOAdt7DO
それなら佐々木の旦那にするために
キョンもらっていきますね
482以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 08:45:47.03 ID:aPHHw5NsO
9時までの間にレスついた分だけチロルチョコ買ってくる
http://wwwww.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1178926514/
483以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 09:04:46.90 ID:zhY1uSquO
484以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 09:25:13.78 ID:Idf+jxqhO
485以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 09:25:23.36 ID:OVdVdPtw0
299792458^-1秒ハルヒ
486以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 09:28:42.40 ID:Idf+jxqhO
1/光速 かよ…
487以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 09:40:13.94 ID:zhY1uSquO
ホシ
488以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 09:41:43.49 ID:I/bHmfvF0
ディラック定数
489以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 09:43:19.94 ID:XUjv+K0Y0
アボガドロ定数^-1
490以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 09:45:47.70 ID:zhY1uSquO
wawawa定数
491以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 09:56:45.91 ID:MxVviQ4s0
保守
492以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 09:57:16.15 ID:RcqOodUhO
wawawaの最終定理
493以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 09:59:18.98 ID:zhY1uSquO
数学的wawawa法
494以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 10:04:02.03 ID:vG3QqB830
wawawa的帰納法
495以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 10:05:59.68 ID:XUjv+K0Y0
wawawa変換
496以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 10:15:09.55 ID:MxVviQ4s0
涼宮ハルヒの邁進いよいよ明日か

邁進見るまではVIPやめられない
497以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 10:16:37.73 ID:3SBzgmEZO
キョン「っぅあ・・ん・・・なっ長門・・・そんな・・・強くしたら・・ぁ・・俺もう・・・・うっ・・・」


キョン「ありがとう、気持ちよかったぜ」

長門「いい」

キョン「しかし意外だな、長門がマッサージできるなんて」

そんな保守
498以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 10:36:23.47 ID:MxVviQ4s0
保守
499以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 10:54:07.92 ID:MxVviQ4s0
保守
500以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 10:54:34.62 ID:XIperqYv0
サザンのビアン
501以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 10:54:44.16 ID:h54IM9pcO
ほし
502以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 11:09:48.09 ID:HPQJz4RmO
処女膜貫通
503以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 11:24:04.75 ID:MxVviQ4s0
保守
504以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 11:32:16.72 ID:XUjv+K0Y0
パラダイス!
505以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 11:40:08.69 ID:zhY1uSquO
機関主催・『ドキッ!?ツンデレだらけの水泳大会』
506以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 11:59:06.99 ID:I/bHmfvF0
消失の映画化希望保守
507以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 12:04:38.48 ID:HPQJz4RmO
age
508以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 12:15:23.64 ID:uUzbROI8O
>>506
実現したら映画ランクで意味なく上位に食い込みそうだww
509以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 12:27:59.95 ID:MxVviQ4s0
保守
510以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 12:40:12.53 ID:vG3QqB830
さて、昼飯何にしようかね保守
511以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 12:45:22.65 ID:uUzbROI8O
>>510
CoCo壱番屋か梅しば20個
512以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 12:54:37.40 ID:XUjv+K0Y0
>>510
つ海藻(昆布、わかめ)
513以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 12:55:01.36 ID:XIperqYv0
花壇のサルビア
514以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 13:12:11.73 ID:MxVviQ4s0
保守
515以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 13:16:29.19 ID:2dMqbsMnO
投下する
おk?
516数年越しの恋 ◆mtod1dSyOc :2007/05/12(土) 13:23:56.30 ID:2dMqbsMnO
投下しまーす


「別にいいわよ。今フリーだし。その代わりSOS団は優先するからね!」
 ……マジで? 晴れて彼女持ちか? つっても涼宮だけどな。
「あたしも中学の時に較べたら丸くなったからね。もう多少は普通のデートでも許したげるし、普通のカップルっぽいこともしても許すわよ」
 涼宮と普通の付き合い、か。……悪くねぇな。
「じゃあ土曜日にデートしようぜ」
「土曜はダメよ。SOS団の探索があるから」
 ……ほんとに付き合えたんだよな? なんかそんな気がしねーな……。
「じゃあ日曜に行こうぜ」
「うーん……ヒマだから構わないわよ! じゃあ9時に駅前ね!」
 ヒマだから……かよ。やっぱりちょっとしたら飽きられてフラれるんだろうな。
 まぁいいか。涼宮と普通のデートを一回くらいしてみたかったしな。
 それにしても明日はヒマになったな。土曜だし……国木田とナンパでも行くか。
 涼宮にフラれる前に次が見つかればいいんだけどな。


「じゃあね、谷口。今日は珍しく楽しかったよ。また学校で」
 国木田のこのセリフからわかるように、今日は珍しくナンパに成功した。
 一日遊んでたからな。いい感じに楽しかったぜ。
 そんなに可愛いってほどじゃなかったが、性格よかったからな。あの娘達は。
 ん〜……今日はグッスリと眠れそうだ! お、メール……涼宮?
『あたしん家の近くの公園に来なさい』
 呼び出しか。これはなんとなくカップルっぽくなってきたな。
 涼宮も俺という彼氏に会いたくなったか。今日の俺はついてる! 今日の運勢は最高だ、テンションもな!
 俺はそのまま家ではなく、公園へと向かった。
 涼宮は……お、いたいた。おーい!
「…………」
517数年越しの恋 ◆mtod1dSyOc :2007/05/12(土) 13:25:35.06 ID:2dMqbsMnO
 なんか元気無いな。キョンと喧嘩でもしちまったのか? ……なんて考えていたのは俺だけだった。
「……別れるわよ」
「ちょっと待ってくれよ。いきなりなんなんだよ」
 まさかいきなり別れ話とは思わなかったぞ。つーか何にもしてないだろ。
「他の女をナンパして遊ぶような男には興味無いわよ。じゃあね……」
 うげ……見られてたのか。だ、だけどな! お前だってどうせまた俺を捨てるつもりだったんだろ!?
「……さぁね」
 涼宮はそう言うと後ろを向いて歩き去り始めた。このまま帰らせる? その選択肢はねーよ。
「ちょっと待てよ! ……お、おま……えぇっ!?」
「な、なによ! うるさいわよ!」
 涼宮が……泣いてる。なぜ? なぜにこいつは泣いてるんだ?
「フったのはお前だぞ! なんで泣く? この場合泣くとしたら俺だろ! 理由を言え!」
 理由を聞くまでは帰れないよな。……まさか俺のせいか? 俺がナンパなんてしてたからか?
 いや、それは思い込みだ。そんなのあるはずない。
「なによ。この手は……」
「泣いてる理由を聞くまで離さないからな」
 いくら涼宮がバカ力だと言っても体格的に差がある。簡単に離しはしないぞ。
「……あんたはね、あたしが高校で初めて出来た彼氏なのよ。SOS団作って、世界もけっこう楽しいもんだと思ってきた。あたしも変わろうと思った」
「…………」
「少し感動したのよ? あんたはまだあたしを好きでいてくれたんだなって。だからあたしもあんたを好きになってみようと思った。そしたら何? ナンパしてるじゃない。ふざけないでよね!」
「う……す、すまん」
「せっかく楽しくなってきた世界に裏切られた気分よ。……もういいでしょ。離しなさい。あーあ、あたし涙なんか流してバカみたい」
518数年越しの恋 ◆mtod1dSyOc :2007/05/12(土) 13:26:09.59 ID:2dMqbsMnO
 今回は何も反論できん。涼宮が理にかなっている。俺も反省した。海よりも深く、山よりも高くだ。
 しかし今さら普通に謝って涼宮が許してくれるか? ……いや、許して欲しいわけじゃないな。
 たぶん俺は今、本気で涼宮を好きになっちまった。
「ちょ……バカ! やめ……離せっ! 離しなさい!」
 あー、気がついたら抱き付いちまった。ここまで来たら引き返せないな。
「わかった。別れよう。そしてもう一回付き合ってくれ。今度は大まじめだ。なんならメル友のアドも全部消してやるから……頼む」
 涼宮の顔が見えないのは幸いだ。こっちのほうがしゃべりやすい。
「そ、そんなの信用出来ないわよ! あんたはすぐ……」 携帯を地面に落として、踏み割った。ちょっともったいない気がするが……大丈夫だろう。
「バカ……何してんのよ。あんた、それにはキョンとかのアドレスも……」
「また聞けばいいだろ」
「携帯壊したら……」
「また買えばいいだろ。涼宮、頼む。付き合ってくれ」
 こんなに真面目に好きになったのは初めてかもな。もう他の奴のことなんか考えもできん。
「……ごめん。あたしがSOS団優先なんて言ったからまたすぐ終わりって思ったのよね」
「ちが……わないけどな……」
「今度はあたしもちゃんとあんたを優先するわ。谷口……よろしく」
 OKは出た。……が、ここで離すとなんだか恥ずかしいよな。困ったもんだ。
 あぁ、前に俺は目撃したな。キョンが長門有希を抱いてるとこを……。
「……谷口と……ハルヒか? あーなんだ、その……すまん。ごゆっくり」
 ……タイミングいいな。あいつ。
519数年越しの恋 ◆mtod1dSyOc :2007/05/12(土) 13:27:40.04 ID:2dMqbsMnO
「ちょ……も、もしかして今のってキョン!? ねぇ、見えないからわかんないわよ! こんなの見られちゃってどうしてくれんのよ!」
「べ、別にいいだろ? 恋人同士なんだからダメなわけじゃない……な?」
「そ、そうだけどさ。……もう! 今から遊びに連れてってよね! 明日のデートの前夜祭よ!」
 わかった。わかったから暴れないでくれ! 痛い!
 俺は涼宮を離すと顔を見た。……真っ赤だな。
「……よろしく」
 涼宮が出す左手を右手で握る。そしてどちらともなく歩き始めた。
 普通のカップルに見えるだろうな。二人とも真っ赤な顔でそっぽを向いてる初々しいカップルに。
 あぁ、大事なことを聞き忘れていた。
「涼宮。デートコースは?」
 俺達の真っ赤な顔を合わせて、涼宮は笑顔を作ってこう言った。
「決まってるじゃない! とびっきり普通のデートコースよ!」
 だろうな。普通なら任せとけって。だからお前も飽きないように努力してくれよ、涼宮。
 返事をすると、またさっきのように初々しいカップルに戻って歩き出した。
 時間をかけて恥ずかしがらないように出来たらいいよな。……顔見て喋りながら歩きたいしな。
 なんでかって? そっちのが幸せだからだろ。


おわり
以上です。失礼しましたorz
520以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 13:28:45.36 ID:sMmjwhEK0


谷口「sex」
521以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 13:29:48.76 ID:9qALdAgaO
野球やってるけど、だれかバットの属性情報をブースト変更してくれ
このままでは負けてしまう
522以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 13:41:21.71 ID:2q1Lg9Mo0
長門「ホーミングモード」
523以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 13:44:30.05 ID:4P7TtFHvO
GJ
だかやはりハルヒはキョンだからこそ輝きが増すんだと思う俺は穏健派


●>傷心のキョンタンは僕が頂きますね!
524以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 13:46:51.55 ID:/yKsAD0i0
>>518
たまには谷口も幸せにしてやらにゃぁね



これで佐々キョンENDを邪魔するものはなくなった,というわけだな
525以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 13:48:18.50 ID:uUzbROI8O
>>521
長門「不正しちゃ駄目。私はインターフェースだけど不正なんか一度もした事無い」
526以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 13:56:56.47 ID:EHHACDBi0
>>523
前々から思ってたけど、「●>」じゃなくて「●<」な
527以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 13:58:55.64 ID:uUzbROI8O
―=≡∋●> ノヴァストライク
528以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 14:03:17.08 ID:9qALdAgaO
相手チームのブースト変更しなくてもいいじゃないか
もうすぐコールド負けorz
529以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 14:04:17.26 ID:4P7TtFHvO
>>526
●<すいません、以後気をつけます
530以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 14:07:10.12 ID:vYCpcYGSO
>>525
おまwwwww
531以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 14:12:56.84 ID:vG3QqB830
九曜「―――金属バット――反アルミ、反鉄、反マグネシウムなどを含んだ反金属バットに属性変更――」
532以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 14:22:09.91 ID:9qALdAgaO
振り逃げで出塁したw
533以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 14:23:44.13 ID:YhRksyat0
諦めたらそこで試合終了らしいですよ?野球の人さん。

>融合の人
らヴぃなにわの元ネタが分からんです……
あと、あの地域だったら、キミドリ電化を忘れていないかいっ?
534以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 14:25:02.92 ID:ABEYo4GIO
振り逃げって記録的には「三振」って事になるのか?
535以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 14:28:42.95 ID:4P7TtFHvO
>>534
なる。記録上では三振。
536以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 14:30:17.72 ID:MxVviQ4s0
レイプスレ落ちたか
537以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 14:32:05.29 ID:ABEYo4GIO
>>535
thx。
そもそも何で振り逃げなんてルールがあるんだろうか…
538以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 14:40:51.89 ID:9qALdAgaO
結果
出塁の甲斐なく三塁残塁でスリーアウト

そしてコールド負け

左膝と右頬を負傷

踏んだり蹴ったりorz
539以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 14:55:58.96 ID:uUzbROI8O
キョン「佐々木〜!シアン化水素持ってきたぞ〜!!」
佐々木「ありがとうキョン!」
キョン「気にするな。一緒に死ぬって約束だろ?」
佐々木「そうだったね・・・じゃあ、散布するよ」
キョン「あぁ・・・っく」
佐々木「思ってたより、も苦しい、かな・・・」
キョン「俺はお前が一緒なら、苦しく、ないぞ・・・っぐ」
佐々木「嘘ばっか、だなぁ・・・」
キョン「・・・佐、々木・・・最後、に・・・キスを・・・しない、か?」
佐々木「う、ん・・・」
チュッ
キョン「大好き、だ・・・ぞ・・・佐々・・・木・・・・・・」
佐々木「僕も、だ・・・よ・・・キョンく・・・・・・・・・」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
540以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 15:02:14.82 ID:oCiYqyK20
>>539
で、キョンだけ生き残るとそういう訳ですね
541以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 15:03:52.55 ID:scPeQ8SRO
〜持て余しながら帰宅〜


ハルヒ「(キョンってえっちしたことあるのかしら?中学時代にあの女の子と仲良かったみたいだけど……
まさかね、あたしがしたことないのに、このキョンが) あだっ!」
キョン「おいハルヒ!大丈夫か!」
ハルヒ「いたたた、もう!なんでこんなとこに電柱立てんのよ!」
キョン「ぷっあははは、今時電柱に頭ぶつける奴なんていないぞ?」
ハルヒ「わ、笑うな!笑うなぁーーーー!!」
542以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 15:06:36.93 ID:uUzbROI8O
>>540
いや、あえてその場に居合わせて巻き添え食らった忘れ物取りに来た少年に生き延びて貰おうかな
543以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 15:17:20.93 ID:2q1Lg9Mo0
>>541
ハルヒカワイスw
544以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 15:25:12.94 ID:uUzbROI8O
谷口「WAWAWA忘れ物〜・・・ぬぉ!?」
アメリカ軍「!?」
谷口「し、失礼しました〜!」
アメリカ軍「・・・このエリア51にどうやって入ったあの少年・・・」

谷口「あれ?確かに俺は教室前に居るのになぁ・・・もっかい開けるか。WAWAWA忘れ物〜・・・ぬぉ!?失礼しました〜!」
源し●か「のび太さん!?いや、違う・・・何者なんだ・・・」

谷口「あれ?」
545以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 15:27:43.39 ID:vYCpcYGSO
●だけ見えて古泉かとオモタ
546以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 15:37:59.60 ID:D9dOf6r80
……っく、久しぶりに鬱いのを読んだぜ
547以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 15:41:21.63 ID:SKgbvyzi0
保守……
548以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 15:44:46.41 ID:xrckd3LrO
age
549以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 15:47:08.18 ID:4Un3sFvcO
谷口来たりてチャック開く

保守
550以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 15:48:36.95 ID:xFjoPKMt0
http://www.geocities.jp/haruhidream/mikuru03.html
まいどと言うわけで名前変換夢小説。みくる夢。
微妙に繋がってたり繋がってなかったりする痒いところに手が届かない仕様。

跳んだらスプリクトが出るのでそこに自分の名前なり苗字なり入れてください。
希望の相手のリクエストとかあればお気兼ねなくどうぞ。
551以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 15:55:50.28 ID:/SmTaNe10
>>549
それすなわち幻の財宝のありかを示すものなり
552以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 16:04:56.56 ID:0DPd8U1OO
投下したいんだが、まとめとかがよくわからない。携帯でもできるの?
書いた後でまとめサイトに依頼したりすればいいの?
553以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 16:16:54.20 ID:ABEYo4GIO
>>552
まとめ依頼はテンプレ読めばおk
投下待ってます!
554以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 16:18:27.97 ID:scPeQ8SRO
>>552
まとめはPCからじゃないと無理。後で自分が編集するか、まとめ要請スレにお願いするかかな
555以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 16:20:31.55 ID:D9dOf6r80
556以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 16:28:29.36 ID:uUzbROI8O
google使えば携帯からも出来なくは無いが文字数がヤヴァイ
557以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 16:31:05.89 ID:0DPd8U1OO
>>553‐555サンクス
いちおうテンプレとかはみたんだが、携帯ではやっぱできないんだな
SS初投稿で今は吐きそうなくらい緊張しているので、落ち着いたら投下します
558以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 16:33:55.86 ID:HPQJz4RmO
chinage
559以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 16:36:34.76 ID:scPeQ8SRO
>>557
頑張れ!大きなお世話かもしれんが、誤字脱字をチェックする為に1回、
話しの展開をチェックする為に1回読み直すと良いと思うぞ
560以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 16:51:33.45 ID:scPeQ8SRO
保守
561以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 17:09:05.90 ID:0DPd8U1OO
それじゃあ投下してみる
携帯からなんでいろいろとアレかもしれんが許してくれ。許してください
だいたい10レス分くらいです
562以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 17:10:20.21 ID:MxVviQ4s0
wktk
563涼宮ハルヒの交流 ◆dmdo.srgvQ :2007/05/12(土) 17:12:28.51 ID:0DPd8U1OO
「東中出身、涼宮ハルヒ。ただの人間には興味ありません。
この中に宇宙人、未来人、異世界人、超能力者がいたらあたしのところに来なさい。以上」

 宇宙人?長門のことか?
 未来人?朝比奈さんか?
 超能力者?これは古泉か?
 異世界人?……それは見たことないぞ。

「あんた宇宙人なの?」
 いや、違う。
「じゃあ話かけないで。時間の無駄だから」
 ちょ、ちょっと待てよ。
「普通の人間の相手をしている暇はないの」
 じゃあ俺はなんなんだ。お前にとって俺は、普通の人間は必要じゃないのか?
でも、俺は……それでもお前が――。



『涼宮ハルヒの交流』
 ―第一章―



 放課後の誰もいない教室で目覚める。
 あれ、授業は?もう終わってたのか。くそっ、ハルヒも起こしてくれればいいだろうに。
 ……あぁ、そういえば昼間けんかしちまったもんな。
 冷静になってみると確かに俺が悪かったと思う。が、そんなに激怒するようなことでもないと思うんだがな。
 とりあえず謝るだけは謝らないと。すぐには機嫌は直らないんだろうけどな。
564以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 17:13:10.88 ID:MxVviQ4s0
支援
565涼宮ハルヒの交流 ◆dmdo.srgvQ :2007/05/12(土) 17:13:32.58 ID:0DPd8U1OO
 で、今何時だ?きっと今から部室行っても怒鳴られるだろう。まぁそれでも行くしかないか。
 それにしてもどうやら不思議な夢を見ちまったようだ。はっきりとは覚えていないがどうやら一年前の夢か?
 入学式、出会った日のハルヒの自己紹介。その部分を見ていたことはなんとなくだが頭に残っている。
 ……懐かしいといえば懐かしいか。

 俺達も2年生になり、新入生を迎える立場となったわけで、それなりに勧誘もやってはみたのだが、
SOS団に入るなんて物好きなぞ結局現れなかった。 まぁ普通の人にはわけのわからない団体だしな。
 そのままずるずると入部者もないまま、もうG.Wが終わってしまった。
 ということは、我らがSOS団もそろそろ一周年ということか。
 これからも色々とめんどうなことになるんだろうか?いや、なるんだろうな。やれやれ。
 ……さて、部室に向かうとするか。


◇◇◇◇◇


566涼宮ハルヒの交流 ◆dmdo.srgvQ :2007/05/12(土) 17:14:23.19 ID:0DPd8U1OO
 そういえば日も長くなったな、なんて考えながらも部室への道を歩いて行くと後ろから、
「おや、今からですか?やけに遅いですね」
 聞き覚えのある声に立ち止まって振り返る。
「古泉か。ちょっと教室で寝てたらこんな時間になっちまってた」
「それはそれは。となると涼宮さんもご立腹ですかね」
「だろうな。でもお前と一緒なら一人で行くより少しはましかもな」
「そうかもしれませんね。そのせいですか?先ほどから浮かない顔をしているようですが」
「まぁそれもないわけではないが。実は昼間ハルヒと少しばかり激しいケンカをしちまってな。
それも含めておそらくかなり怒られるだろうからな。そりゃあ足も進まなくなるさ。
閉鎖空間、大きめのやつができたんじゃないか?すまなかったな」
「おや、それは不思議ですね。今日は閉鎖空間はまだ発生していないはずですが……。
ということは実際にはそれほど怒ってらっしゃらないのではないですか?」
 ……そうなのか?
 あれで閉鎖空間ができてない?どういう事だ?
「それならそれでいいが…。どっちにしろ後でちゃんと謝っておくよ」
「そうですね、それがよろしいかと。お願いしますね」
567涼宮ハルヒの交流 ◆dmdo.srgvQ :2007/05/12(土) 17:15:11.52 ID:0DPd8U1OO
 古泉はいつものように笑って言う。
「ああ、あとそれに加えてさっき寝てた時に一年前の入学式の日の夢を見てたんだ。
そのせいで、ああ、俺は一年間かなり無茶をやってきたな、そしてこれからも無茶をやるんだろうな。
と、さらに憂鬱な気分になってたってわけさ」
「ふふっ、まぁそういうことにしておきましょう」
 何がだよ……。古泉と並び部室へ向かいながら、思いついたことを話してみる。

「ところでさっき見てた夢のせいで今ふと思ったんだが、宇宙人、未来人、超能力者は簡単に現れたくせに
結局のところ異世界人は現れなかったな」
「おや、あなたは現れて欲しいのですか?」
 そんなばかな。これ以上の騒動はごめんだぜ。
「いや、そういうわけじゃないが。どうしてなのか少し気になってな」
「どうしてだと思いますか?」
 予想外の返答に思わず足が止まる。
「わかるのか!?」
「わかる…、とは言えませんね。あくまで仮説です。それでもよろしければ」
 古泉に促され、再び歩き出しながら話を続ける。
「とりあえず聞かせてもらおう」
 古泉はどう話そうか少し考えているようだったが、すぐに話し始めた。
568以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 17:15:22.33 ID:lWgurIBk0
支援
569涼宮ハルヒの交流 ◆dmdo.srgvQ :2007/05/12(土) 17:15:50.75 ID:0DPd8U1OO
「涼宮さんはこの世界の神のようなものであると僕が言ったのは覚えていますか?」
「……そんなことも言っていた気はするな」
「僕達には認識しえませんが涼宮さんの神性はあくまでもこの世界でのものと考えられます。
その根拠、とまでは言えませんが、宇宙人、未来人、超能力のどれもがこの世界の中での者です。
もし、……そうですね。この場では異世界としておきましょうか。異世界にもその力が及ぶのであれば、
我々と同様に涼宮さんの側に呼び寄せられているでしょうからね。おそらくは、SOS団の6人目として。
あるいは、……あなたが異世界人なのでしょうか?」
 ニヤリと笑い古泉は言う。
「っ!?おいおい、そんなはずはないだろ?」
 たちの悪い冗談はやめろ。頼んでやるからやめてくれ。
 思わず慌てふためいてしまった俺を横目に、あいもかわらず涼しい顔で続ける。
「ふふっ、冗談です。前にも言ったように、あなたはれっきとした普通の人間ですよ」
「やれやれ、勘弁してくれよ」
 俺の少し大きめのリアクションも気にせず、古泉は続ける。
570涼宮ハルヒの交流 ◆dmdo.srgvQ :2007/05/12(土) 17:16:53.88 ID:0DPd8U1OO
「異世界人というのは少し特殊でして、未来人や超能力者のように力を与えれば良いというものでも、
宇宙人のようにその存在を創造すれば良いというものでもありません。
異世界に存在している、という条件が不可欠になります。となると、まずは異世界から創らねばなりません。
その気になればできるかとも思えますが、そこから人を連れてくるとなると、それは誘拐に近い行為です。
さすがにそこまではできないのでしょう。涼宮さんの良心が咎めるのかもしれませんね」
「あいつにそんな常識が通じるとは思えないがね」
「いえいえ、そんなことはありませんよ。以前にも言ったように涼宮さんはちゃんと常識を持った方です」
 ……ほんとかよ。
「あるいは、異世界というものがすでにあるとしても、そこにも涼宮さんのような力を持った者、
つまり『神』が存在して、涼宮さんからの干渉を防いでいたりするのかもしれませんね」
 なるほど、それならありえるかもな。
「それだと向こうの神様も必死だろうな」
 ハルヒから再三に渡って人員を要求されている異世界の神様には同情を禁じえない。
 とりあえず面識もないが謝っておく。うちのハルヒが迷惑をかけてすいません。
571以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 17:17:05.57 ID:IzK3O2db0
sienn
572涼宮ハルヒの交流 ◆dmdo.srgvQ :2007/05/12(土) 17:17:35.42 ID:0DPd8U1OO
「まぁ、全て僕の仮説ですけどね。もちろんそれなりに自信はありますが。
どちらにせよ、この説がある程度でも当たっているならば、異世界人が現れる可能性は低いと思われます」

 確かに、話を聞いている限りにおいては、なるほど、と納得させられるような内容だ。
 まぁ、別に俺にとっては現れて欲しいわけでもないしな。いや、むしろ現れないで欲しい。
「あなたに言うべきか、少し判断に迷いますが、あなたも興味があるようですので話しておきましょう」
 古泉は少し考え込むような仕草を見せた後、立ち止まって話し始めた。
「実は過去に3回、涼宮さんは異世界人を呼ぼうと試みています」
 な、なんだって。どういうことだ?
「それが元から存在した世界なのか、涼宮さんがわざわざ創り出した世界なのかはわかりません。
ですが実際にここではない世界に干渉した力の発現を感じました」
「それは、例の『なぜだかわかってしまうのです』ってやつか?」
「そうです。根拠はありませんがそう感じました」
 なるほどな。
「でも、それじゃあ異世界人ってのはもうどこかにいるんじゃないのか?」
573以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 17:18:00.50 ID:MxVviQ4s0
支援
574涼宮ハルヒの交流 ◆dmdo.srgvQ :2007/05/12(土) 17:18:23.07 ID:0DPd8U1OO
「いえ、それが成功したことはありませんので、異世界人はまだいません。それに……」
 古泉は笑顔になり、再び手で促し歩き出す。
「一年前、あなたと出会ってからは一度もありませんのでご安心を」


◇◇◇◇◇


 古泉の話について深く考える間もなく、すぐに部室に到着する。
 少し考え込む俺を後ろに古泉がドアをノックすると、
「はあぁい、どうぞぉ」
 と、いつものように朝比奈さんの可愛らしいボイスが出迎えてくれる。
 古泉はいつものようにドアを開け、いつものように
「すいません、遅くなりました」
 と挨拶を交わした後、いつものように入って……は行かずに、ドアを閉めてこちらに向き直る。
「ん?なんだ?」
 古泉は珍しく真剣な面持ちで
「申し訳ありませんが、少しこのままここで待っていてもらえませんか?」
「あ、ああ、構わないが?」
「すぐに戻りますので」

 そう言葉を残し、部室の中へと入って行く。
 一体なんだってんだ。異世界人でもいたのかねぇ。けど俺が入れない理由にはならないか。
 部室の中からは微妙に声が聞こえる。
575涼宮ハルヒの交流 ◆dmdo.srgvQ :2007/05/12(土) 17:19:04.21 ID:0DPd8U1OO
「――いえ、たいしたことではありませんので」
「そう、まぁ別にいいわ。まぁ古泉君は優秀だし、色々あるんでしょ。誰かさんと違って」
 どうやらハルヒと何かしらの会話をしているようだ。
 っておい!誰かさんて誰だよ?俺か?……まぁ俺のことなんだろうが。
「それで申し訳ありませんが、まだ少しやることがありまして、今日はこれで失礼させて頂きたいのですが」
「そう?まぁ仕方ないわね。古泉君は優秀だし、色々あるんでしょ。誰かさんと違って」
 くそっ、また言いやがった。そんなにダメか?ダメなのか俺は?
「すいません。それと、彼もお借りしたいのですが、宜しいでしょうか?」
「えっ、俺か?」
「んー、別にいいけどこいつ使えないわよ。古泉君と違って。」
「ったく……。そのことは悪かったって、謝ったろ?勘弁してくれよ。
あ、古泉、少し待ってててくれ。これ片付けるから」
 って、また言った。普通3回も言うか!?さすがにそれは酷いだろ?
 ……じゃなくて、ちょっと待て。中で今俺が返事しなかったか?いや、間違いなく俺だよな。
 落ち着け。そんなはずはない。俺はここにいる。……でも確かに今のは俺だ。
576以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 17:19:47.18 ID:MxVviQ4s0
支援
577以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 17:23:22.95 ID:EHHACDBi0
支援
578以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 17:25:31.76 ID:2q1Lg9Mo0
支援
579以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 17:30:19.67 ID:4P7TtFHvO
さるったか?
支援
580以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 17:31:06.89 ID:Jdl5uT+10
支援
581以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 17:35:55.29 ID:IzK3O2db0
支援
582以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 17:35:55.56 ID:ZB1MEWQiO
支援
583以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 17:37:17.34 ID:rob5y1r30
支援
584以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 17:40:59.60 ID:IzK3O2db0
しぇーん
585涼宮ハルヒの交流 ◆dmdo.srgvQ :2007/05/12(土) 17:43:46.64 ID:0DPd8U1OO
 何が起こってるんだ?どうなってるんだ?と、考えていると古泉が顔を出し、
「すいませんが屋上で待っていてもらえますか?すぐに向かいますので」
 と、小声で簡単に告げる。
 色々と聞きたいことはあるが、ここは仕方ない。とりあえず屋上に向かうとするか。


◇◇◇◇◇



と、これでとりあえず第一章です。
本当は別でプロローグがありましたが、いろいろあってまとめて第一章ってことになりました


何か書き方とかでまずいところがあればお願いします

バイバイさるさんってなってあせりました
586以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 17:45:44.95 ID:MxVviQ4s0
587以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 17:49:21.63 ID:Z6Py51dkO


続き期待
588以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 17:49:35.58 ID:Idf+jxqhO
乙。初とは思えないクオリティだな
続き期待してる


●「(キョンきゅんが二人もいる…ハァハァ…)屋上で待ってて下さい」
589以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 17:51:24.77 ID:ZB1MEWQiO
>>585
乙!

なかなかよかったぞ
590以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 17:53:41.25 ID:scPeQ8SRO
乙! 胃世界人が絡む話なのかな?
591以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 17:53:54.19 ID:4Un3sFvcO
オチが読めた。
二人のキョンが俺と3Pふんもっふするに違いない。そして俺は新世界の神になる!
592以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 17:53:55.81 ID:rob5y1r30
>>588
ё<かかったな小物め!!
593以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 17:57:11.28 ID:GWjQ4Gty0

寝起きに中々面白いもの見れたぜ
594以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 17:58:34.93 ID:ABEYo4GIO
乙!
初とは思えない技術だな。
続きwktk!
595涼宮ハルヒの交流:2007/05/12(土) 18:07:17.28 ID:0DPd8U1OO
意外と評判がよくて驚いている
書いているときはテンション高いからいいが、後で見直すと首吊りたくなるな
一章だけかよ、と言われないようにがんばりたい
596以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 18:10:35.21 ID:YhRksyat0
>595
乙。
投下直後との口調の落差に笑った
597以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 18:16:42.02 ID:HuUKWzoZ0
>>595

投下してふっきれたなw
598以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 18:18:43.72 ID:0DPd8U1OO
そう言わないでくれ
すごい緊張したうえにさるさんくらってテンパった
599以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 18:19:50.78 ID:ABEYo4GIO
>>595
こっちが素かwww
期待してまっせ〜。
600以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 18:28:42.20 ID:I/bHmfvF0
こうやって大人の会談を一歩づずつ上っていくんだな・・・
601以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 18:30:22.12 ID:YhRksyat0
ちょっと聞いてみたいんだけど。

ちょっと悲しい展開の話って、
悲しい場面で終わって次の投下がいつくるか分からないときと、
あらかじめ続きの投下が余り日を開けずにあると分かってるときと、
どっちが話を楽しめる?
602以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 18:38:23.77 ID:uUzbROI8O
>>601
いつ投下しようが関係無い。要は中身が肝心だ。まぁ、連載増やし過ぎで要の中身が薄い俺が塾の授業中に言うのも難だが。
603以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 18:39:29.20 ID:Idf+jxqhO
俺は断然後者だな
604以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 18:48:30.95 ID:ABEYo4GIO
>>601
後者だな。
605以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 19:01:56.58 ID:ABEYo4GIO
保守
606以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 19:05:32.24 ID:scPeQ8SRO
>>601
個人的にはどちらでも気にならない
607以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 19:19:24.56 ID:MxVviQ4s0
保守
608以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 19:19:51.49 ID:scPeQ8SRO
涼宮ハルヒの戦艦


ハルヒ「機関最大、全速前進!」
キョン「おいハルヒ、まずは偵察機で敵の位置を確認してだな」
ハルヒ「うるさいわね、こんなに立派な主砲があるんだから直ぐに使いたいじゃない!」
古泉「おや、敵潜水艦から魚雷が発射された模様ですよ?」
キョン「なぬ、面舵いっぱーい!」
ハルヒ「うっとうしいわね!あたしは敵の大将とサシで勝負したいのにぃ!」
キョン「戦争は一対一じゃねーんだよ!」
長門「発射された魚雷3発のうち2発が命中、ダメコン急げ」
みくる「て、敵機から雷撃!迎撃しまぁす!」
長門「避け切れない。故意に左舷に命中、浸水させて艦の水平維持を推奨する」
キョン「わかった、長門!」
古泉「20海里前方に敵艦隊を発見しました、あと少しでこちらの射程圏内ですね」
ハルヒ「でかしたわ!射程圏内に入ったらバンバン打ちなさい!」
古泉「アイアイマム!」
みくる「ふぇーなんか傾いてきましたよぅー」
キョン「ハルヒ、艦が傾斜しだした!これ以上はキツイぞ!」
長門「まだ大丈夫、隔壁閉鎖急げ。注排水システム起動、水平を取り戻す」



ここまで書いて恥ずかしくなった
609以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 19:27:25.16 ID:uUzbROI8O
九曜「―――バンド結成してみた」
キョン「そうか。何故にGt.佐々木&九曜、Ba.橘、Dr.藤原のVo.俺なんだ」
九曜「―――大好きな貴方の声を沢山聞きたいから」
キョン「・・・望むならいくらでも聞かせてやるよ。代わりに沢山の声を聞かせろ」
九曜「―――ん。大好きな貴方が望むなら」
キョン「んじゃ練習しますか。曲は何かな〜っと」


―――Dir en grey「残-ZAN-」


キョン「・・・やれやれ」
610以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 19:35:55.64 ID:MxVviQ4s0
保守
611以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 19:48:01.27 ID:Idf+jxqhO
長門「バルサミコス〜♪」
保守
612以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 19:55:00.87 ID:s004gCxD0
おっπ
613"!gandou":2007/05/12(土) 20:03:07.80 ID:VnYfZflK0
a
614!gandou:2007/05/12(土) 20:12:39.02 ID:eaffz5kE0
!gandou?
615【おんみょうだんをくらえー!】:2007/05/12(土) 20:16:14.94 ID:UqjHXZRg0
●<てs
616以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 20:16:24.83 ID:uUzbROI8O
各キャラクターの゛愛してる゛

キョン「愛してるぞ」
喜緑「愛しています」
朝倉「愛してる」
長門「ん。愛している」
古泉「んふっ・・・愛していますよ」
鶴屋「愛してるにょろ〜!!」
ハルヒ「愛してる〜!!」
橘「あのぉ・・・愛して、ます」
九曜「―――愛している」
藤原「愛してるぜ?」
谷口「あなたがチュキで〜す!愛してま〜す!あなたのぉ!そのぉ透き通るよう(ry」
国木田「愛しているよ」
佐々木「愛しているよ」
妹「あ〜ッ!い〜ッ!し〜(ry」
ミヨキチ「あ、愛してますッ!」
朝比奈「愛してますぅ」
阪中「愛してるのね」
シャミ「ニャ〜ゥ」
617以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 20:21:27.27 ID:7292I4PD0
シャミセンwwwwww
618以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 20:22:30.89 ID:MxVviQ4s0
シャミツー・・・
619以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 20:30:01.55 ID:ABEYo4GIO
>>616
谷口www

ハルヒは「愛してるわ!」な感じがする…
620愛のVIP戦士:2007/05/12(土) 20:31:21.23 ID:ElSC+z730
>>616
なぜか電波を受信したんで便乗

キョン「どういう意味かって? ……好きに取ってくれて良いぞ」
喜緑「お慕いして下ります」
朝倉「じゃあ、死んで♪」
長門「……アイシテル?」
古泉「僕と……お付き合いして頂けないでしょうか?」
鶴屋「めがっさ好きっさ!」
ハルヒ「……あたしから言わせるわけ?」
橘「えーとえーとですね……んんっもうっ!」
九曜「――ア――イ――シ――テ――ル――?」
藤原「フン、くだらないことをいちいち口に出して言わせるな」
谷口「うおおおおおおおおん! 愛しているんだよぉ〜〜〜! 頼むよぉぉぉぉぉぉ!」
国木田「僕と付き合ってくれないかな?」
佐々木「」
妹「愛ってな〜に♪ なんだろ〜♪」
ミヨキチ「好きです。心の底から……」
みくる「あああああああいあいあいしてまっしゅ……ふえええ、かんじゃいましたぁ」
阪中「愛してるなのね! 愛してるなのね!」
シャミ「君を愛しているからこそ、わたしは死を恐れないのだよ」


失礼しましたora
621愛のVIP戦士:2007/05/12(土) 20:33:14.36 ID:ElSC+z730
>>620
佐々木「………………(上目遣いでじーっと熱視線)」

ミスッた……orz
622以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 20:37:56.14 ID:uUzbROI8O
カマドウマ「ピョンピョン」
カーマ版「愛してあげてる」
コンピ「愛してるんだよ」
会長「ふっ・・・愛してるぞ」
ハルヒその2「あ、愛してなんか・・・なくないんだからね!」
神人「あ゛〜うぁ゛〜」
神人(少女)「す、ススキ!じゃ、じゃなくてあ、あああ愛してます!!」
623以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 20:38:44.21 ID:uUzbROI8O
>>621
うはwwいいww
624以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 20:39:49.85 ID:dLKCHQfZO
>>621
それは長門だろw
625以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 20:44:45.08 ID:RcqOodUhO
朝倉さんには殺されるしかないのか
626以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 20:51:41.99 ID:uUzbROI8O
>>621
電波を受信仕返す〜各キャラクターの上目遣い〜

キョン「じとー」
喜緑「じろー」
朝倉「むすー」
長門「じぃーー・・・」
古泉「じぃっ」
鶴屋「じ〜ろ〜」
ハルヒ「むっ」
橘「むぅー」
九曜「―――じーー・・・」
藤原「・・・」
谷口「ゴゴゴゴゴゴ・・・!!(そして谷口の真の姿、ジョルノ・ジョ(ry」
国木田「じ〜」
佐々木「じぃ〜」
妹「むぅーッッ」
ミヨキチ「うぅ〜・・・」
みくる「うぅ〜っ」
阪中「のね〜」
シャミ「んだテメェこの野郎・・・やるか?良いぜ?俺に殺されたいなら掛かってきな」
ルソー「ワンワン!ワンワン!!」
カーマ「っ〜〜〜」
神人(擬人)「あう〜」
神人&カマドウマ:デカすぎて上目遣いで見つめれる者が存在しない
627以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 20:53:20.18 ID:vcE+FTF3O
シャミがいいwwwww
628以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 20:57:33.50 ID:MxVviQ4s0

荒川
多丸兄弟
が忘れられている
629以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 20:58:13.81 ID:MxVviQ4s0
荒川→新川
630以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 20:59:23.25 ID:ABEYo4GIO
>>628
なぜ「多丸」が合っていて「新川」を間違えるwww
631以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 21:00:06.70 ID:MxVviQ4s0
多丸はちゃんと覚えていて新川は変換ミス
632以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 21:01:37.24 ID:uUzbROI8O
愛してる

森「愛してます」
新川「愛しております」
多丸「愛」「してる」


上目遣い

森「む〜ぅっ!」
新川「はてさて・・・」
多丸「じ〜」「ろ〜」
633以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 21:06:24.11 ID:uUzbROI8O
せっかくだし

荒川(確かキョン'sクラスメート)
愛してる「愛してる」
上目遣い「ふんぬ〜」
634以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 21:16:14.53 ID:scPeQ8SRO
なんかみんな上機嫌だな、9レス程投下していいかな?微鬱だけど
635以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 21:16:51.35 ID:pX4coSQt0
保守
636以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 21:18:50.01 ID:s004gCxD0
_| ̄|○

/ ̄|○

 ̄ ̄|○

 ̄\
    |○


  \
    |○

    |
    |
    |○

嘉門
637以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 21:19:05.89 ID:DglxYoGP0
>>634
家紋
638以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 21:19:49.05 ID:scPeQ8SRO
じゃあちょっと借りますね
639以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 21:20:09.20 ID:uUzbROI8O
'>>634
COME LET'S DANCE
640以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 21:21:46.04 ID:scPeQ8SRO
行く河の流れは絶えずして、しかも、もとの水にあらず。よどみに浮かぶうたかたは 、 かつ消え、かつ結びて、久しくとどまりたるためしなし。世の中にある人とすみかと、 またかくのごとし。


行く川の流れは、絶えることがなく、それでいて目の前を流れている水は もとの水ではない。
流れのよどみに浮かぶ水の泡は、一方では消え、一方では できあがり、長くそのままの状態であるということはない。
世の中に存在する 人も住まいも、またこのように変わりやすく儚いものである。


高校時代に古文の授業で習った「方丈記」の冒頭部分。
昔は特に感じ入ることもなく、和訳を暗記して定期テストを乗り越えれば忘却の彼方へと放り投げていたが、昔の人はよく言ったものである。
この世やそこで生きる人というのは存外にも儚いものなのだ。




一週間前、ハルヒはこの世を去った。
641以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 21:22:21.13 ID:ABEYo4GIO
支援
642以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 21:22:56.08 ID:DglxYoGP0
支援
643以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 21:23:49.53 ID:scPeQ8SRO
ずっと一緒 1

俺とハルヒは高校を卒業し、かなりの紆余曲折を経て永遠を約束し合った。
俺達は幸せだったと思う。結婚からしばらくして娘も生まれ、俺が尻に敷かれることで家庭も平穏を保ち、気付けば高校卒業から半世紀以上が経っていたしな。
「いいわね?あたしより先に死ぬんじゃないわよ!」と言われた日が懐かしい。ハルヒの死因は老衰、所謂寿命だった。

644以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 21:24:25.48 ID:ABEYo4GIO
支援
645以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 21:25:48.40 ID:scPeQ8SRO
ずっと一緒 2

「お前のことだからな、てっきり200歳くらいまで生きるのかと思ってたんだが」
遺影に話しかける。
もちろん返事は返ってこない、だが優しく微笑むハルヒを見ていると不思議と落ち着くのだ。
今はこれでいい、ハルヒと再会する日はそう遠くないだろう。根拠があるわけではないが、何故かそれには確信を持てる。

暑くもなく寒くもなく、今日はいい天気だ。ハルヒ、お前の名前みたいによく晴れた日だぞ?
いや、ハルヒはカンカン照りの真夏日がお似合いか。しかし本当に良い日だ、こういう日は慣れないこともしてみたくなる。
「ハルヒ、お茶いれてやるよ」
遺影に話しかける。当然ながら返事は無い。
二人分の湯飲みとハルヒの遺影を縁側に運んでいった、こんな良い日に外を見せてやらないなんて勿体ないだろう?
646以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 21:26:31.24 ID:ABEYo4GIO
支援
647以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 21:26:48.56 ID:scPeQ8SRO
「雁音っていうんだけどな、上手くいれられたかどうかは自信ないぞ?」
朝比奈さんみたいに、と言おうかと思ったが止めておいた。お茶を湯飲みに注ぎ、ハルヒの遺影の前に置く。

立ち上っては消えていく湯気。暫くそれを眺めてから自分の湯飲みにお茶を注ぎ、口に含む。
うん、我ながら上手くいれられたんじゃないだろうか。これならハルヒも文句あるまい、文句あるなら自分でやれよな?

柔らかな春の陽射しが降り注ぎ、小鳥がさえずる。草木が芽生え、緑の似合う季節となった。こういう日は往々にして昼寝がしたくなる。
ほら見ろ、もう眠気が襲ってきやがった。仕方ない、少しだけ昼寝しよう





648以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 21:27:15.56 ID:DglxYoGP0
支援
649以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 21:29:39.49 ID:scPeQ8SRO
ずっと一緒 4(さっきのが3です)

「…ョン……キョン…………キョン!!」
目が覚めた、というか瞼が無理に開かれた感じがして飛び起きた。いつの間にか日は傾き、少し風も冷えてきている。

「もう、こんなところで昼寝したらダメじゃないの!」
「ハル…ナ?」
そこにいたのは頬を膨らませた娘の晴奈だった。
「あ、あぁ…暖かかったからついな」
晴奈は俺をキョンとは呼ばない、ならば今のは……
「それより、お父さんもロマンチストよね〜わざわざお母さんの分までお茶入れるなんてさ」
「なんとなくそんな気分になってな、冷やかさんでくれ」
「違うわよ、こんなにお父さんに思われてるんだもん、お母さんが羨ましくなっちゃってね。お母さん、凄く感謝してるって言ってたのよ?」
「そう思ってたなら是非態度で表してほしかったものだね」
「素直じゃないわね〜 でもお母さんの分まで飲んじゃうのはどうなのかしら?」
ふと目をやるとハルヒの湯飲みは空になっていた、言うまでもないが俺は飲んでなどいない。味に合格点が頂けていれば良いのだが………
「晴奈、旦那さんと未希はどうした?来るのは明日の予定だったろ?」
「あたし一人で来たの、なんか急に行かなきゃって気がしたからね」
「その決断力はハルヒ譲りだな」
「それ、もちろん褒めてるわよね?そんなことよりご飯作るから、そろそろ中に入ったら?」
「ん…出来たら呼んでくれ、もう少しここにいるよ。」
また昼寝しちゃだめよ?
そう言って晴奈は台所へと消えていった。


「ハルヒ、美味かったか?」
もちろん答えは返ってこない、その代わりに風が少しだけそよいだ。
今はこれでいい、寂しくなどない。いつか絶対にまた会えるから
650以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 21:29:58.06 ID:ABEYo4GIO
支援
651以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 21:31:11.93 ID:DglxYoGP0
支援
652以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 21:31:54.08 ID:scPeQ8SRO
ずっと一緒 5

『もう少しここにいるよ』

それがお父さんの最期の言葉となった。
夕飯を支度し、私が縁側に呼びにいった時、お父さんは覚めることのない眠りについていた。
実のところあまり驚きはしなかった、なぜなら縁側にいたお父さんは亡くなる直前のお母さんと同じ柔らかい表情をしていたから。
その時私は直感的に「あぁ、この時がきたんだな」と感じとっていた。
せっかちなお母さんのことだから、もしかしたら待ち切れなくなったのかもしれない。そう思うとあの二人らしくて、少し笑えきさえする。
653以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 21:31:58.07 ID:RcqOodUhO
支援
654以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 21:32:05.73 ID:s004gCxD0
支援
655以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 21:32:41.84 ID:MxSH+3oE0
しえん
656以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 21:32:55.73 ID:DglxYoGP0
shien
657以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 21:33:16.96 ID:scPeQ8SRO
ずっと一緒 6
お葬式をして、お父さんが小さな壷に居場所を移してから、普段から仲良くして下さっていた谷口さんと国木田さんがいらっしゃった。
国木田さんは静かに手を合わし、谷口さんはお父さんとお母さんの遺影を前にしてカップ酒を呑みながらあーだこーだと言っている。
不快に思う私の視線に気付いたのか、国木田さんが私に寄って来て「すまないね、今日は大目にみてあげてくれないかな」と深々と頭を下げておっしゃった。
普段からお父さん達がお世話になっていた国木田さんに言われてはしょうがない。谷口さんには目をつぶることにしよう。

国木田さんが帰ってから暫くして、仏壇のある部屋から谷口さんの声がしなくなった。
どうしたのだろうか、と思いながら部屋の前に行くと、戸が少し開いていた。好奇心を抑え切れず、失礼だと思いながらも覗いてみる。

そこにいた谷口さんは、お父さんとお母さんの遺影をぼうっと眺めているようだった。しかしその背中は、家に着た時からは想像も出来ないくらいに小さくなっていて、かすかに震えていた。

半時ほどしてから谷口さんは「どうも酒がまずいな、家で呑み直さなきゃな」と言って笑いながら帰っていったが、頬に涙の後が残っているのを私は見逃さなかった。
658以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 21:33:32.49 ID:ABEYo4GIO
支援
659以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 21:34:21.47 ID:scPeQ8SRO
ずっと一緒 7

死とはなんなのだろうか、暫く考えてみたが答えは出てこなかった。
今頃お母さんはご満悦でお父さんを引っ張り回し、ぼやきながらもお父さんはそれに付いていくのだろう。
お父さんとお母さんは再び一緒になった、今度こそ離れ離れになることはない。
「よかったね、二人とも。」
遺影に話しかける。
愛する者と永遠が約束されたのだから、今の二人は本当幸せであるに違いない。

返事はなかったが、少しだけ風がそよいだ。




おわり

660以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 21:34:23.49 ID:DglxYoGP0
支援
661以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 21:35:06.31 ID:xZPbnuxj0
もはや鬱を超えてすがすがしい
662以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 21:35:58.61 ID:ABEYo4GIO
GJ!
これは…泣いた…
663以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 21:36:14.59 ID:scPeQ8SRO
以上です、支援ありがとうございました。
直前に1レスに入れる量を変えたので抜け落ち等がないか不安なのですが……
664以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 21:36:44.48 ID:MxSH+3oE0
こういうのは苦手だな・・・
665以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 21:37:03.79 ID:DglxYoGP0
乙ぅ……
鳥肌立った
666以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 21:37:17.46 ID:uUzbROI8O
やべぇ・・・泣けてくる
667以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 21:38:58.77 ID:nbt47+i00
うまく言葉に出来ない……
668以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 21:39:41.95 ID:GWjQ4Gty0

人が死ぬ話しは苦手だがこれはなんか清々しいな
669以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 21:40:02.51 ID:2967dLXY0
年老いて死ぬならば、最高www
670以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 21:40:15.21 ID:/SmTaNe10
最初ハルヒが死んだと書かれた時
読むのをやめようと思ったが、
すごくきれいな作品に仕上がっていた。

GJ!!
671以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 21:42:03.91 ID:scPeQ8SRO
確認しましたが、抜け落ちはありませんでした
こういうのが苦手な方、本当にごめんなさい

ではまた ノシ
672以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 21:44:35.73 ID:V1/eciWR0
なんという幸せな死に方…
673以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 21:46:14.30 ID:s004gCxD0
FF]のザナルカンドにてを聞きながら見て泣いた
674以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 21:48:13.80 ID:vYCpcYGSO
俺は戦メリを聞きながら(ry
675以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 21:49:59.71 ID:uUzbROI8O
俺はDir en grey。ん?アクロの丘?いえいえ、ZOMBOIDですよ
676以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 21:54:21.57 ID:GWjQ4Gty0
俺は CHA-LA HEAD-CHA-LAを聞きながら…いやいや熱唱してないですよ
677以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 21:55:59.80 ID:YhRksyat0
物語によく使われる死=事故死、病死、変死じゃなくて、
現代ではなかなかできない老衰であるところが良いですね。
逝った先で朝倉さんが待ってたりして……
678以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 21:58:08.79 ID:scPeQ8SRO
質問なんですが、これは長さ的には短編ですかね?
679以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 21:58:27.50 ID:uUzbROI8O
朝倉とハルヒで取り合い?
680以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 22:01:09.54 ID:uUzbROI8O
'>>678
俺なら長編
681愛のVIP戦士:2007/05/12(土) 22:02:33.22 ID:ElSC+z730
>>678
長さ的に短編で良いかと。
682以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 22:02:45.18 ID:MxVviQ4s0
個人的に短編
683以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 22:03:08.20 ID:MxSH+3oE0
短編かな・・・
684愛のVIP戦士:2007/05/12(土) 22:03:42.17 ID:ElSC+z730
>>678
まあ、作者の方が短編のつもりなら短編、長編のつもりなら長編で良いかと。
685以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 22:07:17.38 ID:scPeQ8SRO
やっぱり長さは短編ですねw
ジャンルは……その他でいいですかね?何度も質問すいません orz
686以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 22:12:19.03 ID:HPQJz4RmO
age
687愛のVIP戦士:2007/05/12(土) 22:13:00.50 ID:ElSC+z730
>>685
普通の短編で良いと思う。その他はオリキャラとか出てくる場所だから
688以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 22:16:28.53 ID:scPeQ8SRO
>>687
ありがとうございます、後で自分で上げてさせてもらいます

投下後を濁してすいますんでした
689以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 22:31:17.85 ID:9qALdAgaO
佐々木が夢の中で電波を残して去って逝った保守
690以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 22:31:29.07 ID:ABEYo4GIO
保守
691以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 22:31:33.01 ID:HPQJz4RmO
過疎
ぬるぽ
692以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 22:32:35.36 ID:vG3QqB830
>>533
ラヴィ1なにわの元ネタは、最近なんばパークスと直結されたヤマダ電機LABIワンなんばです。
大阪駅から無料で行けるってのはマジだったりします。
・・・喜緑電化ですが、完全に失念しておりましたw


>>659
ガラにもなくマジで泣いてしまった・・・やばいなこの破壊力。
693以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 22:33:23.13 ID:Z6Py51dkO
>>691
ガッ
694以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 22:36:29.01 ID:HPQJz4RmO
アナル落下
695以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 22:40:53.38 ID:pP/31Hh80
油断した
696以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 22:46:09.15 ID:vG3QqB830
過疎保守
697以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 22:48:02.02 ID:xrckd3LrO
アナルwwwwwwwww
698以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 22:54:09.50 ID:irOAdt7DO
ホッシューレ
699以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 22:55:38.65 ID:MxVviQ4s0
邁進まで約24時間
700以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 22:58:08.08 ID:pP/31Hh80
邁進人気だなw
俺はどうも苦手なジャンルなんで、すっ飛ばしだ。

どうも50レス弱らしいから、読まない分、支援だけはやりまくってやるぜ!
701以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 23:00:42.36 ID:Xolp8gm50
702以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 23:09:13.90 ID:vG3QqB830
保守
休日だってのに人が居ない
703以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 23:12:18.05 ID:m3c827KT0
>>457続き

その後のキョン

キ「授業が始まっちまってるな・・・教室に戻ろう・・・」

教室に戻る
先「あら、どうしたの?体調でも悪かったのかしら?」
キ「あ、いえ・・・少し・・・トイレに」
先「あら、そう・・・まあいいわ、早く席に行きなさい。」
キ「・・・はい」
先「そうだわ。あなた、谷口君と涼宮さんがどこへ行ったかわかる?鞄はあるのに、今ここにいないのよ。」
キ「あぁ・・・あの二人は・・・なんかいろいろあって・・・二人きりでどっかに・・・」
先「・・・で、あなただけ帰ってきたの?」
キ「え?」
先「あなたはそれでいいの?」
キ「それはどういう―――」
阪「もう先生も私達もみんな知ってるのね」
国「そうだよキョン。あんなナンパ野郎の谷口なんかに大事な人を取られちゃだめだ!」
阪「追いかけるのね!」
A「そうだそうだ!おれらも応援してるぜ!」
B「お前しかいないんだよ!」
キ「みんな・・・」
先「ほら、みんなも応援してくれてるし・・・行ってきなさい。授業は出席していたことにしてあげるわ。」
キ「先生・・・ありがとうございます・・・ みんな・・・ありがとう・・・おれ・・・行ってくる!!!」

ガンガレキョン保守
704以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 23:12:22.53 ID:KAd8JF/t0
>>702 い る よ
>>659GJ!
705以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 23:13:22.79 ID:pP/31Hh80
>>702
俺は今日も仕事だぜ。
706以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 23:13:22.96 ID:m3c827KT0
その後のハルヒ、谷口

谷「なあ涼宮」
ハ「なによ?」
谷「いちよ・・・言っておくぞ。申し訳ないんだが・・・さっきのは・・・嘘・・・なんだ。まあでもお前が本当に俺と―――」
ハ「バッカじゃないの!?気づいてたに決まってるじゃない!」
谷「あぁ・・・やっぱそうだよな・・・」
ハ「で?なんであんたなんかがこんなお節介してくれてるわけ?」
谷「そ、そんな言い方ないだろ?俺はただ親友であるキョンに幸せになってもらいたいんだ・・・もちろん・・・お前にもな」
ハ「明日は雪でも降るのかしら?」
谷「おい!俺は真剣だぞ!?」
ハ「わかったわよ・・・ありがとう・・・谷口・・・」
谷「ま、まあな。まあお前に告白させてもよかったんだが、告白ってもんはやっぱり俺的には男からするものだと思っている。お前もそのほうが嬉しいだろ?」
ハ「そりゃ・・・まあ・・・そうよ・・・女の子はみんな・・・」
谷「そこでだ。奥手なキョンにも通用する素晴らしい方法がある。それはだな・・・」

ハ「ふ〜ん・・・そんなの本当にやるの?」
谷「お前が嫌なら別にやらないが?」
ハ「いや・・・でも・・・キョンとはちゃんとした仲になりたいし・・・わかったわ。協力してちょうだい谷口。」
谷「おうよ!任せとけ!で、報酬なんだが―――」
ハ「さあ、さっさと行くわよ!」
谷「おい!待てよ!(やっぱこうなるのか・・・orz)」

この後の展開がまったく考え付かないorz

谷口保守
707以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 23:15:40.68 ID:vYCpcYGSO
>>689
kwsk
708以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 23:22:44.98 ID:vG3QqB830
>>706wktk保守
709 ◆UW1cwqXO4. :2007/05/12(土) 23:27:43.01 ID:PizkEieD0
>>702
すまない、さっきまでタモリを見ていたんだ。
って事で、喜×会シリーズを中途半端に7レスほど投下させて
貰いたいと思います。ちなみにこれまでのお話はこちら↓
http://www25.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/2552.html

では、始めまっさ〜。
710以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 23:27:48.17 ID:XqwW8yF10
>>706
谷口萌えの自分にはたまらない展開だぁー。wktk
711以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 23:28:18.38 ID:Xolp8gm50
>>709
wktk
712以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 23:29:47.21 ID:vG3QqB830
>>709
カモォンー
米洗いつつwktk
713生徒会長の悪辣(28) ◆UW1cwqXO4. :2007/05/12(土) 23:30:42.43 ID:PizkEieD0
「俺を愛しているから、その為に身を引く? ふん、詭弁で
 自分をごまかすのも程々にしておけ」
「詭弁!? そんな、違います。わたしは…」
「違わないな。
 ハッキリ言ってやろう。お前は覚えたての恋愛感情に戸惑い、怯え、
 もっともらしい理屈を付けて逃げ出そうとしているだけだ」

口調こそ辛辣ですが、会長はまた、あの寂しさを湛えた眼差しで
語りかけてきます。
思いもかけない詰問に、しばし慄然としてしまっていたわたしも、
その双眸の色に改めて向き直りました。

「わたしが臆病風に吹かれている、と…?」
「自分で思っているよりよほど気位が高いからな、お前は。
 『なんとか恋を成就させようとしたけれども、結局ただの徒労に
 終わりました』、そんな結末を恐れて、始めから勝負を
 投げているんじゃないのか?
 俺の将来のため? いかにも耳障りのいい響きだな。だが、そんな
 自己弁護のダシにされる俺の方は、いいツラの皮だ」

容赦のない追及に、わたしには返す言葉もありませんでした。
確かに。わたしが想いのたけを告白したのは、会長に受け入れて
貰うためではありません。会長への恋慕を諦めるためです。
何やかやと理由を挙げ連ねて、身を引くのが正しいのだと、自分に
言い聞かせていたのも事実です。

彼に言わせれば、それは敵前逃亡なのかもしれません。でも、だって…
仕方が無いじゃないですか! 会長は人間で、わたしは人間じゃない、
それは厳然たる事実なんですよ!?
714以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 23:31:36.41 ID:Xolp8gm50
しえーん
715生徒会長の悪辣(29) ◆UW1cwqXO4. :2007/05/12(土) 23:33:11.40 ID:PizkEieD0
情報端末らしくもなく涙腺を張り詰めさせてしまって、でもそれを
懸命に堪えるわたしの前で。
会長は再び、はーっと沈痛な息を吐きました。

「三十六計逃げるにしかず、という格言もある。勝ち目が無いなら
 逃げるのもまた作戦の内だろう。
 だが、逃げるつもりなら最後まで想いは胸に秘めておくべきだし、
 逆に告白したのなら、その想いが叶うまで、とことん攻め込むべきだ。
 なのにお前は、わざわざ告白しておいて自ら背を向けるような
 真似をする。それが愚かだと俺は言ってるんだ。何より…」

そこで一度言葉を切り、ふいと視線を逸らして、会長はぽつりと
こう付け加えました。

「勝てる見込みのある勝負をむざむざと敵に譲ろうとするなど、
 愚かしいにも程がある」

えっ?と、思いがけない一言に、わたしは目をしばたたかせます。
わたしが投げ出そうとしていた勝負は、実は勝ち目があった?
それって…まさか、会長もわたしの事を…?
大きく見開かれた、わたしの瞳孔の中で。どこかわざとらしい渋面の
会長は、噛んで含めるように語り掛けてきました。

「自分はいつ消去されてもおかしくない存在だと、お前は言ったな?
 だがそれを言うなら、俺とて明日、事故で死ぬとも限らない。
 それは他の人間もそうだし、宇宙的規模で言えばお前たちの親玉の
 情報統合思念体さえもが同様だ。自律進化の可能性を得られなければ、
 いずれ緩慢な死が訪れるだろう。
 だから、何をしても結局は無駄か? 違うな、肝要なのは
 己が存在する間に何を成すのか、だ」
716以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 23:33:38.77 ID:Xolp8gm50
支援
717以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 23:34:02.38 ID:vG3QqB830
sienn
718生徒会長の悪辣(30) ◆UW1cwqXO4. :2007/05/12(土) 23:34:26.61 ID:PizkEieD0
わたしたちの間で、はかなく揺れるアネモネの花。それを見つめながら、
会長は滔々と話を続けます。

「花は、いずれ散る。だが散るまでの間に、人の心を慰める事ができる。
 それがこの花の存在意義だろう。
 対して、お前はどうだ。いつか自分は消えるから、だから諦めるだと?
 ふざけるな。自分で自分の存在を否定するくらいなら、今ここで死ね」
「う………」
「だがお前が生存を望むのなら…これまで通り、俺の隣に居ろ。たとえ
 統合思念体が、世界中がお前を不要だと言ったとしても――」

そう、何者にも有無を言わせない口調で、会長は断言したのです。



「俺が、お前を必要としている」


719以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 23:35:11.45 ID:YhRksyat0
キター
720以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 23:35:16.97 ID:Xolp8gm50
支援
721以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 23:36:00.01 ID:/EXVCi4j0
支援
722生徒会長の悪辣(31) ◆UW1cwqXO4. :2007/05/12(土) 23:36:05.30 ID:PizkEieD0
空白。
わたしはただ、空白の中に居ました。

なんでしょう、これは。これまで会長への思慕が生み出してきた
エラーの中には、確かにこんな光景もありました。そのたび、わたしは
顔を赤らめて身悶えたり、まったくわけの分からない
馬鹿げた行動を取ったりしていたものです。
でも実際、それが現実となると…。わたしはひたすら呆然とする
ばかりでした。あの、ほんの些細な会長の一言の中に、
わたしの思考をオーバーフローさせる程の情報量が含まれていたと
いうのでしょうか?

分かりません。わたしは目を開けていながら夢を見ているような心地で、
ただ頭に浮かんだ言葉をそのまま口にしていました。

「でも…だって、鶴屋さんが…」
「ああ、ひとつ間違いを正しておいてやろう。一体どういうわけで
 お前がそんな勘違いをしでかしたのかは知らんが、俺は
 鶴屋から告白など受けてはいないぞ」
「ええっ!?」
「あいつは単なる代理人だ。なんでも、鶴屋のクラスメートに
 俺に惚れていた女生徒がいたそうだがな」

そう、わたしと会長が一緒に下校するようになった事で、その女生徒が
「この恋は諦めた方がいいのかも。でも踏ん切りが付かない」と
皆に相談していたそうです。
そこで姉御肌の鶴屋さんが「そんじゃあたしが、あの二人が本当に
付き合ってるのかどうか、会長さんに直に確かめてくるっさ!」と
一役買って出たのだそうで。タネを明かしてみれば
何ということは無い、わたしの勝手な一人相撲だったようです。
723以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 23:37:32.97 ID:vG3QqB830
wktkシエン
724生徒会長の悪辣(32) ◆UW1cwqXO4. :2007/05/12(土) 23:39:13.11 ID:PizkEieD0
「鶴屋としては『間違っても女の子を泣かすような真似しちゃ
 ダメにょろよっ!?』と、俺に釘を刺しておくのが
 目的だったようだな。ともかくその女生徒に関しては、俺が
 丁重に断る旨を伝えると『仕方ないねっ。じゃあアフターケアは
 この鶴にゃんにドーンと任せとくっさ!』と胸を叩いていたが。
 まあそれでなくとも、俺と鶴屋が付き合う事などまず有り得んだろうよ」
「そう、なんですか?」
「俺が腹に一物持って生徒会長になった事くらい、あいつには
 とっくにお見通しのようだからな。その上で、今はまだ
 知らんぷりを決め込んでいる。
 まったく、喰えない奴だ。外見こそ能天気極まりない感じだが、
 あれでなかなか結構したたかだぞ? 鶴屋という女はな」

忌々しげな口振りの割に、会長はニヤニヤと面白がる風の表情を
浮かべています。そういえば、いつぞやわたしに向かって
「従順なだけの部下などつまらん」とうそぶいた時も、同じような
表情をしていましたね。

「当然だろう、好敵手が居てこそ勝負事は盛り上がるものだと
 相場が決まっている。楽しみは多い方がいい」
「やはり、わたしには理解しがたいです。自分からわざわざ
 困難を求めるなんて。
 …まさか、わたしが必要だというのも、そういう意味合いでですか?」

少し棘を含ませたわたしの質問に対して、会長ははぐらかすように、
ふふんと鼻を鳴らしました。
725以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 23:39:48.54 ID:OQDEu685O
726以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 23:40:22.57 ID:Xolp8gm50
支援
727以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 23:40:28.60 ID:vG3QqB830
シエン
728以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 23:40:51.48 ID:EzaTkrff0
(*´Д`*)/ヽァ/ヽァ
729生徒会長の悪辣(33) ◆UW1cwqXO4. :2007/05/12(土) 23:42:01.38 ID:PizkEieD0
「では逆に訊こう。食事は、栄養を摂るためのものか?
 違うな、それならサプリメントでも喰らっていればいい。食事は、
 食事という行為自体を楽しむためにこそあるのだ」

言いながら、片肘を突いた会長は空になったお皿の端を、箸先で
チンチンと叩きます。行儀が悪いですね。

「恋愛もまた、然りだろう。誰それと付き合えばどんなメリットがある、
 そんな事を考えている内は、単なる恋愛ごっこに過ぎん。
 恋愛とは、恋愛それ自体を楽しむ物だ。血縁や財産が恋愛に深く
 関わるのは事実だが、少なくとも俺はまだ、そんな物の為に
 自分をごまかせるほど大人になりきれてはいない。
 『機関』の仕事は仕事としてこなすがな。だが俺は基本、好きな物を
 好きなように喰うし、好きな奴と好きなように付き合う。
 俺がお前を求めるのは、そんな単純な理由だ。それでは不服か?」

ニヒルに笑う会長の向かいで、わたしは、ああ、と内心で呻きました。
底意地の悪い口調。挑戦的な物の考え方。愉快げに細められた瞳。
いたずらな危うさを漂わせる笑顔。
でもわたしと接するのに何の欺瞞も無い、この人の挙動の全てが、
わたしの心を震わせます。

そう、情報端末としての能力を畏怖するでもなく、また女性個体としての
外面的要素ばかりを盲愛するのでもなく。
わたしの尊厳を大切にし、喜緑江美里を喜緑江美里として扱ってくれる、
だからわたしはこの人を愛してしまったのだなあ、と。そんな実感を、
わたしは全身で感じていたのです。
でも、なぜか。いいえ、だからこそでしょうか。
心を吹き抜けていく薄ら寒い風に、突き動かされるようにわたしは
椅子から立ち上がっていました。
730以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 23:42:25.02 ID:Xolp8gm50
しえーん
731生徒会長の悪辣(34) ◆UW1cwqXO4. :2007/05/12(土) 23:43:37.28 ID:PizkEieD0
「自信満々ですね。会長のそういう所、嫌いじゃありません。
 でも、少し楽観が過ぎるのではないですか…?」
「なに?」
「あなたは、わたしが愚かだと言いました。でもそう言う会長は、
 わたしが情報端末であるという事実を、真に理解しているのですか?」

言い捨てるなり、わたしは高速詠唱でこの部屋の位相情報を改竄します。
たちまち天井も壁も、周りの家具も光の泡のように弾けて消え去り、
マンションの一室だったはずの場所は、虚ろな空に黄砂が舞う
一面の砂漠へと変貌していました。

「うおっ!?」

これには会長もさすがに仰天したようで、浮き足立った様子で
辺りを見回します。そんな会長の、胸元に。
変質し、鋭利な銀色の槍となった右腕の先を突きつけて。わたしは
抑揚の無い声で、冷淡に告げました。

「わたしが人間じゃないというのが、どういう事なのか。
 教えてさし上げましょうか。その身体に――」



つづく
732以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 23:44:38.54 ID:vG3QqB830
これはwktk!!
>>731乙!!
733以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 23:45:12.46 ID:Z6Py51dkO
なんという急展開…
wktk
734以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 23:45:40.09 ID:1ykESz3C0
喜緑さん怒った?
でもこのシリーズ大好き。
小出しにする作者の演出もニクイね。
735 ◆UW1cwqXO4. :2007/05/12(土) 23:45:50.49 ID:PizkEieD0
江美里女王様(*´д`*)ハァハァ
とか言ってる場合じゃないんですが。毎度毎度、中途半端ですいません。
でも次回でようやく本当にクライマックスっぽいんで、最後まで
どうぞよろしくお付き合いください。

今夜もたくさんの支援ありがとうございました。じゃ、また近い内に!
736以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 23:46:20.42 ID:Xolp8gm50
あぁ! また生き殺し!
続きwktk!
737以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 23:47:06.76 ID:0DPd8U1OO
>>731これはいい
次も楽しみに待ってる
738以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 23:47:17.31 ID:YhRksyat0
すごっ!またまた急展開!しかも2回!

毎回こんなテンションを維持できるのがすごいですね。
739以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 23:49:47.62 ID:EzaTkrff0
喜緑さん(*´Д`)ハァハァ
740以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/12(土) 23:57:50.47 ID:vG3QqB830
ホシュ
741以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 00:08:49.74 ID:C1N5PpEN0
ホッシュ・・・
742以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 00:16:08.80 ID:q8x4RyRfO
むしろ会長萌え
743以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 00:22:20.62 ID:C1N5PpEN0
凄いホシュ
744 ◆nomad3yzec :2007/05/13(日) 00:32:00.82 ID:ICt6Q44Z0
長いやつ連載いくよ 全163レス分 終わるまでだいたい25日間
745以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 00:32:27.56 ID:ICt6Q44Z0
長門有希の憂鬱T

プロローグ:

窓の外は曇っていた。
今年ももうすぐクリスマスだねー、などとクラスの女子がのたまっているのを、
俺はぼんやりと眺めながら次の授業がはじまるのを待っていた。
高校に入って二度目の文化祭を終え、やっと落ち着いたとため息をついたばかりだ。
そういやハルヒのやつ、今年もやるんだろうなクリパ。また俺にトナカイやらせるつもりじゃあるまいな。

長門が暴走したりSOS団が消えちまったり、朝倉に二度も襲われたり、去年はいろいろあった。
俺も長門には気を配るようになった。
あいつは感情が希薄なわけじゃなくて、実は表に出ないだけなんだと知ってからは。
おかげさまで落ち着いてるようだが。
746以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 00:32:36.23 ID:hWpISFHw0
凄いのktkr!
747以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 00:32:54.86 ID:ICt6Q44Z0
>>745
振り向いて後ろの席にいるやつに、今年のクリパはやっぱ部室でやるのか、
と尋ねようとしたらいきなり首根っこを掴まれた。
「キョン、あんた進学するの?」
いきなりなにを言うかと思ったら。
「そりゃあ大学行きたいさ」
「どこ受けるの?」
「う……」俺の成績から言ってあまり贅沢はいえない。国立はまず無理だろう。

自宅から通える距離でそれほどレベルの高くない県立か、多少金かかっても親を拝み倒して私立に行くか。
それなら浪人して予備校通って国立って手もなくはないよな……。
「もう二学期終わるんだし、まじめに考えなさいよね」
言われなくても分かってるさハルヒさん。俺だってもっと遊びたいもん。いかんせん、俺の学力が。
748以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 00:33:17.42 ID:ICt6Q44Z0
>>747
「あんた、あたしと同じ大学受けなさい」
「な、何を言い出すんだ」
「だってあんたがいないとサークルでSOS団やれないじゃない」
大学行ってまでやる気かこの女は。
「無理だ。俺の成績は知ってるだろ」
「今から必死で勉強しなさい。大学受験なんてね、日ごろのテストの延長でしかないのよ」
そりゃお前はいつでも成績が上位レベルにいるからそう言えるだろうが。

「別に同じ大学じゃなくったってSOS団は続けられるだろう」
「あんただけ学外の部員なんてことになったらシメシがつかないもの」
「シメシったってなぁお前……ヤーさまじゃあるまいし」ある意味ヤクザよりこわい集団だが。

だがまあハルヒがそこまで言うなら受けてやってもいい。
こいつが望めばなんでも叶う、俺もそれにあやかって国立合格……。
いかんいかん、なんて他力本願なことを考えてるんだ俺は。
749以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 00:33:33.88 ID:hWpISFHw0
支援
750以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 00:33:38.96 ID:ICt6Q44Z0
>>748
それにしても、今が受験真っ最中の朝比奈さんはどこを受けるんだろう。
もしかしたら先回りしてハルヒの志望校に入学するかもしれない。
長門はどこにでも入れそうだし、いちいち試験を受けなくても情報操作とやらで潜り込めそうだ。

「やれやれ。また塾にでも通うか」
塾という言葉を聞いてハルヒが耳ピクとなった。
「あんた、塾で佐々木さんとやらに会うつもりじゃないでしょうね」
そんな偶然起らないって。行くなら学習塾兼の予備校だろう。
放課後に部活が解散してそれから塾に行ってるとすると、帰りは九時とかになっちまうな。
これじゃ体がもたん。せめて土日は休ませてもらいたいものだが、果たしてハルヒがOKするかどうか。

などと思案にふけっている俺を我に返らせたのは、古泉からのメールだった。
── 部活が引けた後、涼宮さんには内緒でちょっと集まってもらえませんか。

この時期になにかハプニングが起るとしたら、それは最悪の事態になる。
俺にはそんな暗示めいたものがあった。
751以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 00:33:46.01 ID:JzgV62Gy0
長編キターーーー!
支援
752以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 00:34:24.82 ID:N2PYoU1cO
1レスにもちっと入る
753以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 00:34:30.69 ID:ICt6Q44Z0
>>750
放課後、その日のSOS団はこれといって何をするでもなく、
微妙に寒々しい部屋で電気ストーブだけがいとおしく皆を暖めようとしている横で、
俺は古泉と将棋を繰り広げていた。
古泉が何か事件らしきものを持ち込んだことは知っているはずだが、長門も朝比奈さんも、
何のアイコンタクトすらしない。
たまにお茶をすする以外は、ただのんびりと時が過ぎるのを待っているだけだった。
どうせ事件が起きるときは起きるんだ、それならばせめて何かが起こるまでは
シアワセに過ごそうよとでも言いたげに。
天地がひっくり返るようなことがあっても、あっそ……だろうなこいつらは。

「うーんっ。じゃ、そろそろ帰るわね」ハルヒが背伸びをするのと、長門が本を閉じるのとが同時だった。
朝比奈さんは着替えるからと言ってそのまま残った。
俺は一旦下駄箱まで行って、ハルヒが先に帰るのを見届けてから部室にまた戻った。
754以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 00:34:57.16 ID:ICt6Q44Z0
>>753
「不可解な現象が起こりました」

部室に入るなり古泉が右の眉毛を上げてみせた。三人ともそろっている。
「これです」
古泉が手にしたものは一冊の文庫本だった。書店でよく見かけるライトノベルのようだが。
書店の一角にずらりと並んだその周りだけ妙に空気がピンク色っぽくて、
たまに女子学生が群れていたりして、
半径三メートルが異空間化してるような、そのライトノベルだ。
近頃じゃボーイズラブなんてジャンルの本が書店の棚を侵食しつつある。
755以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 00:35:19.70 ID:JzgV62Gy0
支援
756以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 00:35:20.33 ID:ICt6Q44Z0
>>754
「これがどうかしたのか」
古泉は軽くため息をついて「そのタイトルをよく見てください」と言った。
「涼宮ハルヒの……?」
「なんですかこれ?涼宮さんって作家になったんですかぁ?」朝比奈さんが尋ねた。
「いいえ、知る限り、涼宮さんがそのような本を執筆したという事実はありません」
「何が書いてあるんだ?」
「まだ数ページしか読んでないんですが、かいつまんで言えば我々SOS団、およびその周辺で起ったエピソードです。
 気になるのはあなたの一人称視点で書かれていることですが」
「まさか、俺じゃない。俺が作家志望じゃないことはいつぞやの文芸部機関誌を読んで知ってるだろう」
「分かっていますよ」古泉が笑った。

俺はパラパラとページをめくってみた。
「待ってください。内容はまだ読まないほうがいいかと。これからご説明します」
「涼宮ハルヒの……」俺はまた声に出して言った。
ハルヒが憂鬱になると忙しくなるのは古泉ファミリーのほうであって、
まあ世界が消滅してしまわなければ俺はかまわないわけで、
どちらかというとハルヒが上機嫌なときのほうが俺は苦労するわけだが。
757以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 00:35:40.74 ID:hWpISFHw0
今の2.5倍は1レスに入るな。
支援。
758以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 00:35:43.06 ID:ICt6Q44Z0
>>756
「これ本屋に売ってるのか」
「いいえ、書店にはありません」
「あたしもたまに読むんですけど……これは見たことがないです」朝比奈さん、あなたもラノベ読むんですか。
「昨日僕の家の郵便受けに届けられていたのです。
 宛名も差出人も書いてありませんでした」
「つまり直接手で届けたってことか」
「そうです」

「この、タニカワリュウって誰なんだ」
「たにがわ、ながる、です。現在のところ不明です。
 機関を通じて角川書店にも問い合わせてみたんですが、
 そのような本が出版されたことはないとのこと。
 出版された本をナンバリングしているISBNも、まったく別のものだそうです」
「ペンネームじゃないのか」
「ええ、たぶんそうだと思います。兵庫県在住と書いてはありますが、実在するかどうかは不明です」
759以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 00:36:07.78 ID:ICt6Q44Z0
>>758
「どっかの同人が自費出版したんだろう」
「角川書店の名前でですか?ありえません。
 同人誌サークルは自分たちのブランドを重んじます。
 パロディを出すにしても出版社の名前を騙ったりはしません」
「お前やけに詳しいな」
「僕もやってますから」
そうだったのか。
俺はリュックを背負ってコミケに押しかけている古泉をちょっとだけ想像した。
760以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 00:36:09.80 ID:TuC5yxHI0
これは斬新

支援
761以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 00:36:30.90 ID:hWpISFHw0
支援
762以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 00:36:42.21 ID:JzgV62Gy0
支援
763以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 00:38:47.71 ID:C1N5PpEN0
さるった?
764以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 00:39:11.28 ID:hWpISFHw0
支援
765以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 00:40:02.41 ID:+LQGQLsQO
支援
766以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 00:40:22.09 ID:heAKudwY0
>>763
文字数調節してるんじゃないか?

支援
767以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 00:40:33.81 ID:gTjyZgNY0
このスレにnomadが規制掛かったと言ってるって伝えてくれと言われてきますた
768以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 00:40:59.16 ID:7qHp8ag30
支援
769以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 00:41:08.26 ID:IThGcdPR0
このプレッシャー

保守せよというのか・・・?
770以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 00:42:32.20 ID:C1N5PpEN0
隣家からおでんの匂いが・・・
シエン
771以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 00:42:44.43 ID:ijGimrjCO
支援
772以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 00:43:04.96 ID:hWpISFHw0
>>767
何の規制だい?
773以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 00:43:44.40 ID:Azu6tqnP0
支援
774以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 00:44:46.12 ID:JzgV62Gy0
>>770
朝倉さんに違いない
突撃するんだ
775以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 00:45:41.64 ID:nmQD05gp0
古泉オタクかよwwwww
776以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 00:45:48.45 ID:ICt6Q44Z0
>>759

「ハルヒ本人に聞いてみればいいいじゃないか」
「それもまた困るのです。
 いいですか、この本が存在することによって二つのことが懸念されます。
 一つ目は、SOS団がちくいち監視されている。それもあなたの視点で。
 二つ目は、これが涼宮さんの目にとまると宇宙規模のパラドックスが発生する可能性がある。

 先ほど読まない方がいいと言ったのは二つ目の理由です。
 この本に書いてあることが事実だとして、涼宮さんのことを記した本を涼宮さん本人が読むことになったら、
 あるいはあなた自身が読むことになったら、事実が上書きされるか未来が変わる可能性があります。
 この本には、朝比奈さん言うところの、禁則事項が山盛り状態にあるかもしれないということです」
「読んだお前自身は平気なのか」
「まだ全部は読んでいないので分かりませんが、今のところ平気みたいです」
777以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 00:46:44.51 ID:W+yV7Fkl0
これは新感覚!
wktk保守
778以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 00:46:50.32 ID:JzgV62Gy0
支援
779以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 00:47:21.72 ID:ICt6Q44Z0
>>776

「長門はこの本をどう思う?」俺は窓辺に座る文学少女に水を向けた。

長門はすっと椅子から立ち上がって文庫本を手にした。
「ライトノベルは……」ためすつがめすついじっていたが、やがて口を開いた。
「……趣味に合わない」いやそういうことじゃなくて。
「この本を構成する炭素、および鉄その他の原子構造の位相がズレている」
えーと、つまり?
「電子の波動関数がこの世界の時間とズレている」それ、物理の授業で出てきたっけ?
「つまりこれはこの世界のモノじゃないということですか」古泉がフォローした。
「そう」
「位相がずれているにもかかわらず、これがこの世界で見えているということは」
「この世界で物理的に見えるためだけのなんらかの変換、細工がされている」
「まったく不可思議です。情報統合思念体はなんと言っていますか」
「今報告した……ラノベはよく分からないと言っている」
いつも偉そうにしているくせに役に立たんやつらだ。
780以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 00:48:09.17 ID:ICt6Q44Z0
>>779

「鉛筆……かして」
鉛筆?俺はペン立てにあったやつを渡した。
長門はカッターでそれを丁寧に削り、芯だけ残した。やがてその芯を刃で削いで粉々にした。
「何をしてる?」
「指紋を取る」
鉛筆の芯の粉を本の表紙に均等に撒き、窓を開けてふっと吹いた。
本の表紙にうっすらと人の指の形が点在していた。俺と古泉が触った指紋もそこにあるのだろう。

それから長門は無言で部屋から出てゆき、どこにあったのか幅広のセロテープを持っていた。
テープを切って本の表面に軽く貼り、ゆっくりとはがした。それを白い紙に貼り付け、古泉に渡した。
「調べて」
「なるほど。ちょっとした探偵気分ですね。後で多丸に問い合わせてみます」古泉はそう言ってカバンに入れた。

「俺が触った指紋もあるんじゃないか」
「それは判別できます。機関のデータベースにはあなたの情報もありますから。
 あなたの七代前の先祖のことも分かりますよ」
俺の個人情報がそんなところで使いまわされていたなんて恐ろしい。
古泉はカラカラと笑った。「大丈夫ですよ。悪用はしません」
781以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 00:48:40.99 ID:hWpISFHw0
支援
782以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 00:48:46.62 ID:ICt6Q44Z0
>>780

「朝比奈さん、この本は俺たちの未来となにかかかわりがあるんでしょうか」
朝比奈さんは数秒間、遠くを見るまなざしをした。

「ごめんなさい。分かりません……。ひとつだけ、この本は未来には存在しない、みたいです」
「なんですって?」古泉が声を上げ、長門が目を上げた。
どういうことだろう?俺だけピンと来てない。
「つまり、今から朝比奈さんの知る未来までの間にこの本は消えてしまうということでしょうか」
「この時間軸の延長上には……と言ったほうが正しいかもしれません。
 ええと、それから先は禁則事項みたいです」
「ほかのどの時間平面上にも存在しない」長門が口を開いた。
783以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 00:48:55.85 ID:JzgV62Gy0
支援
784以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 00:49:16.26 ID:hWpISFHw0
支援
785以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 00:49:34.70 ID:ICt6Q44Z0
>>782

沈黙を持って謎を表現するなら、今この部室を充たしている空気がそうだろう。四人とも黙っていた。

「こうは考えられませんか。この本は今、確かに我々の時空に存在する。
 近い未来にこの本は隠蔽され、我々の記憶からも消える。
 存在するかどうかは観測者がいてはじめて分かることですから。
 ゆえに朝比奈さんの知る未来には存在しない」
「それも禁則事項みたいです。ちょっと待ってください……、
 この本に関する禁則事項がどんどん増えているみたい。アラートです」
「今、その本に関する情報が思念体において禁則事項に入った」長門も言い放った。

ヤバい。これはなにかヤバいことが起る前触れだぞ。俺の中の何かがそう囁いていた。
786以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 00:49:52.73 ID:hWpISFHw0
支援
787以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 00:50:15.40 ID:lFkta9Tp0
高校を卒業すれば本格的に大人の仲間入りを果たすことになり、身の振り方から考え方までいろいろ変わってしまうものだとばかり思っていた。
しかし実際卒業してみれば、別にどうということはない。生活習慣や友達づきあいが多少変わるくらいだ。自分が変わったなんていう実感は全くない。
「あんたも、高校時代から変わらないわよね」
ハルヒにまで言われるくらいだ。制服に身を包んで高校に登校しても、違和感なく北校にいけるかもしれない。
「古泉君は旅行会社に就職。有希は県外の大学へ進学して、みくるちゃんにいたっては海外留学。それなのに、あんたは予備校通い」
「悪いかよ。一浪くらい、今のご時勢じゃ普通だろ。お前だって別に有名でもない地元の女子大に通ってるじゃないか。人のことが言えた義理か」
「なによ。一浪が大学生に文句つける気?」
こいつの成績ならもっといい大学にも行けただろうに。なんで好きこのんであんな三流大学に進学したのやら。家から近いから、なんて理由なのか?
「高校時代と何にも変わらないのにさ。なんでだろ。時々、あの頃が無性に懐かしくなるのよね。みんな今頃、何してるんだろう……」
同感だな。俺も、今こうやってハルヒと並んで飲んでると、今だにSOS団の活動をしてるような錯覚を覚えることがある。
今この一時だけ、時間がとまっているような感じがして、なんとも言えないしみじみとした気分がこみ上げてくる。
「そういやこの前、古泉から連絡あったぜ。先月、南米のアマゾンに行ってたんだそうだ」
「そんなところにまで行くんだ。旅行会社の添乗員って。大変ね。楽しそうだけど」
「むこうでサナダムシをもらって来て、病院行ったら医者に珍しがられたって愚痴ってた。最近じゃサナダムシが人に寄生するケースも珍しいらしいから、
 医者とか若い看護婦たちにケツの穴までじっくり調べられたらしい」
「そんな話しないでよ。バカ」

その日はなんだかんだ話しえるうちに、酒の勢いとその場の流れでハルヒとホテルに行くことになった。
本当に何やってるんだか……

ハルヒとこんな関係になるなんて。高校時代には考えもしなかった。
なんだかんだで、俺たちはみんな変わっちまったんだな。

谷口「いらっしゃいませ。どの部屋になさいますか?」
キョン「開いてるとこで」

こいつが一番変わっちまったがな。
まあ見方を変えれば、変わっていない奴ナンバー1でもあるんだが。
788以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 00:50:20.53 ID:JzgV62Gy0
支援
789以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 00:50:39.93 ID:ICt6Q44Z0
今日はここまで 初日なんで多めに貼った ふだんは7〜10レスに収める
1レスの行数が少ないのは意図的にそうしてるんだが
めいっぱい詰め込めというのであればそうする
790以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 00:51:37.47 ID:hWpISFHw0
乙!
791以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 00:52:52.19 ID:C1N5PpEN0
乙!
これは激しくwktkwktk

792以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 00:54:49.70 ID:JzgV62Gy0


行数は意図してやってるんならそのままでもいいんじゃね?
793以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 00:56:30.97 ID:Ab1uuLED0
乙!

新しい方向性ですね。

2レス分を1レスにまとめてもよさそうではあります。
意味の切れ目で、ということなら、書籍みたいになにか記号を並べてもいいし。
演出意図があるでしょうから、参考として聞いてください。
794以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 01:02:12.46 ID:ICt6Q44Z0
>>792,793
あり
行間をさらっと読ませる意図で20ラインを上限に考えてるんだが
ここはレスが多いからもう少し詰め込んでみるかな
795プリン、投下 1/2:2007/05/13(日) 01:06:05.96 ID:LW7nOYcb0

ハルヒに昼休みに部室に来るように言われた。

俺は授業中に熟睡していたせいで部室に出遅れてしまった。
部室には俺以外のSOS団のメンツが揃っていた
どうやらハルヒは手作りプリンを振舞っていたようだが、俺の分は無かった。
俺の分は寝坊の罰金としてハルヒ自身に食われてしまったようだ。
そりゃないだろ。

「あんたが遅れてきたのが悪いのよ」
「・・・そうかい。」
ハルヒから漂うプリンの甘い匂いが俺の落胆を重いものにした

「今更何言っても無駄なんだからね」
「ならあえて言わせてもらおう。すごく食べたかった」
「悪あがきはみっともないわよ」
「今更なのはわかっているが・・・でも俺、実はプリン大好きだからさ・・」
悪あがき上等さ。わざと悲しそうな声と表情で言う俺。
本当にわざとなのかねと疑いたくなるほど完璧な声色だね。
対してハルヒは
「ふっ・・ ばっかじゃないの?」

お前、今一瞬目逸らさなかったか?
796プリン、投下 2/2:2007/05/13(日) 01:08:06.48 ID:LW7nOYcb0

次の日放課後

「先に部室行ってて」
用事があるらしいハルヒにそう言われ俺は部室に向かった。
部室に着く。不思議なことに誰もいない。おまけに誰も来る気配が無い
ふと冷蔵庫を覗くと、とてもわかりやすいところにプリンが一つ
丁寧にスプーンまで置いてある。

食べてみる。とても甘くて美味しい
俺は夢中で、でもしっかり味わうようにプリンを貪った。

食べ終わった時に図ったようなタイミングでハルヒが部室に飛び込んできた
後で気づいた事だが後ろに他の3人もいたようだ。

俺が何か言う前に、必死に怒った顔を取り繕ってハルヒは高らかに言った

「ちょっとキョン!あたしのプリン食べたでしょ!?」



END

改行多いと言われた初めての投下保守
797以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 01:09:31.55 ID:kLIKRyDkO
>>796
イイ!
798以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 01:10:35.99 ID:C1N5PpEN0
>>796
ああ・・・プリンが食べたくなったぜ・・・
とか言いながらプリンを食べる俺。
一人で食べても・・・orz

もうちょっとで融合投下します。
799以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 01:14:51.57 ID:9222NLN40
ハルにゃんかわいいよハルにゃん
800以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 01:16:04.31 ID:nmQD05gp0
>>787
よくみたら谷口wwwwwwwwwww
801以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 01:16:28.42 ID:hWpISFHw0
>>796
これは良い!

>>798
wktk
802以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 01:21:38.15 ID:rqsAVzX80
>>796
テンプレにしたいくらいの良い出来www
803以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 01:25:18.58 ID:ICt6Q44Z0
>>796 ちょっとプリン買ってくるw
804SiS 融合6(1):2007/05/13(日) 01:31:12.85 ID:C1N5PpEN0
投下します。 
涼宮ハルヒの融合6
翌日。
例によって体よく休日のみ体感できる究極の怠惰を満喫していた俺だったが、予想通り夕方になって「NO NAME」なる人物から電話がかかってきた。
何も知らず、いきなり「NO NAME」という人物から電話がかかってきたら俺は恐怖しちまうだろうな。
なんせ、そんな名前で電話番号を登録している知り合いは一切いないのだから。
『・・・話は聞いていると思う。7時15分に、長門有希が住んでいるマンションの入り口に来てくれ。以上だ』
誰だったのか、なんで長門の家の前だったのかとかはまあいい。ということでとにかく自転車をころがして急行した俺だったが、指定時間より幾分早く到着してしまった。
ま、既に古泉と長門は居たので良かったが。オフクロに外で食べる、とか言っちまった所為で腹が減った・・・
「同じく。準備すらしていない」
「僕もです。ことが済んだらどこかに食べに行きましょう。奢りますよ」
ありがたいね副団長。
「ともかく、あと5分程度時間があります。電車でも見て時間を潰しますか?」
生憎俺は電車を見て時間を潰すような技を会得していない。
そういや長門、私服なんだな。
「?休日だし」
・・・そうだよな。まぁ、私服というか部屋着のようで、某有名メーカー製のジャージの上下を着ていた。中々似合ってるぞ。
「・・・ありがと」
ぽっ、と頬に朱を入れる長門。何かが俺のハートを貫き通さんとしていたが、俺は必死にそれを跳ね除ける。
・・・しかし、萌えますね。
「・・・僕には萌」
「黙れ」
「やれやれ」
「確かに良い男なのかもしれん。だがな、俺にそんなことをアピールされても困る」
「アピールはしてませんよ。主張はしていますが」
同じことだろうが。
ともかく黙れ。
805SiS 融合6(2):2007/05/13(日) 01:33:03.69 ID:C1N5PpEN0
「・・・」
ジャージの長門はそのビー球みたいに澄んだ目を、駅に繋がる道のほうへ向けている。
「何か来るのか?」
「・・・というより、来た」
・・・ああ、来たな。
笑顔が似合うロングヘアの天使だ。
まだかなり距離があると言うのに、こちらに気がついた鶴屋さんはぶんぶんと千切れんばかりの勢いで手を振りながら全速力で走ってくる。
なにやら紙袋を持って。
「やっほー!キョン君、ゆきんこ、古泉君!!元気してたかい?」
あなたに会ったらどんな病人だって一瞬にして元気になっちまいますよ。
俺たちの前にくるなり、ぴょん、と飛び跳ねた鶴屋さんは
「ほっほー。それはあたしを口説いてるのかいっ?ははぁ、君もなかなかやるなぁ!」
ぽりぽりと頭をかきながら大笑いする。
ハルヒもこういう風な性格だったら完璧だったんだけどなぁ。
「それよりっ!これ、なんかしらないんだけど、君達に持っていけって言われたからもって来たよっ!」
なんだか知らないけれど・・・って、あなた爆弾だったらどうするんですか。
「大丈夫!金属探知機かけてあるから!」
・・・そうですか。
「なら、安心です。僕が受け取りましょう」
ほいさっ、と鶴屋さんは古泉に紙袋を渡し
「じゃ、あたしは用事があるから帰るにょろ!まったね〜!」
そういい残して鶴屋さんはもと来た道をステップまじりの競歩という妙な歩き方で帰っていった。
806SiS 融合6(3):2007/05/13(日) 01:34:36.22 ID:C1N5PpEN0
ある意味ハルヒ以上に騒がしい人だよな。あの人。
魅力的だぜ。
「・・・」
「それより、この紙袋ですが・・・」
と長門の三点リーダーを押しのけるように、古泉が紙袋を掲げる。
「結構重いです」
神戸風●堂の紙袋だな。ゴーフルでも入ってるのか?
「入っていたら入っていたで嬉しいんですが、それはないでしょうね。
だな。あの人のことだ。
例の謎の棒だったりしたら、それはそれで面白いんだが、重さ的にそれはないだろうな。
「・・・さ、ファミレスかどこかにいきましょうか?詮索は後回しです。お腹がすきました」
「そうだな。近くのサイゼリ●か何処かで良いだろうが・・・」
「うちにくる?」
俺の背後の小さい陰がぼそりとつぶやいた。
「いいのか、二人で押しかけて」
「昨日のカレーがまだ残っている。早く処分したい」
春だからそんなに日持ちもしないし、と付け加えた。
「どうします?僕は大賛成ですが」
「ああ、俺も大賛成だ」
そして俺は再び長門家にお邪魔することとなる・・・
807以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 01:35:44.57 ID:C1N5PpEN0
「クリスマスに訪れたきりだったのですが、この変わりようは・・・すごいですね」
と通されたリビングで、辺りを見回しつつアイスコーヒーを飲みながらつぶやいた古泉。ちょっとしたスペクタクルですね、とでも言うかと思ったが、そこまで達していなかったか?
「まぁ、ある程度は予想していましたしね」
グラスのしずくを指でなぞりとりつつ、古泉は
「正直、あれほど長門さんが変容してしまうとは思っていませんでした。人格ごと変わってしまったといっても過言ではありませんよ」
「嫌か?」
「いえいえ、僕は以前より意思疎通がしやすくなった上、社交的になった今の長門さんのほうがいいかな、と思っています。ただ、・・・この長門さんがずっとこのままである、
という保障は何処にも無いという事を、一応頭の片隅にでもおいといた方が良いかもしれません」
とスマイル古泉。
どういうこったいそれは。
無意味ニヤケに若干皮肉の色を滲ませて
「人は変容の動物です。いつ何時どう変化するかは判りませんよ?」
「それは宇宙人にも適用できると思うのか?」
「・・・さあ。ただ、僕はですね―――」
「ごめん!野菜が無い!サラダは出せないけどいい?」
ビクッと俺とスマイル青年の肩が揺れた。
・・・大丈夫だ。例によって台所の影からだ。まあ、ハルヒなんかよりよっぽど神様らしい彼女には聞こえていたかも知れんが。
「別にいいよな?古泉」
「ええ。むしろ僕は温野菜派でして」
とよくわからんことをほざきやがったがまあ良い。
「別にいいぞ!こっちはお邪魔してる身だ、お前の思う通りにやってくれ!」
「わかった!」
と長門は台所の影から返答した。
「・・・まあ、何れ。今はまだ早すぎます。何をするにしても。ひとまず目の前の懸案事項を片付けましょう」
一応同調しておくかな。
808SiS 融合6(5):2007/05/13(日) 01:38:38.49 ID:C1N5PpEN0
「あれ?昨日と味が違わないか?長門」
「おやおや、昨日もお邪魔していたんですか。貴方も隅に置けませんねぇ」
黙れホモ。
「昨日、ちょっと煮込みすぎて濃くなってしまった。水とカレー粉とガラムマサラと若干のおからを足した。そしたら・・・味が変化した上昨日と同じ量になってしまった」
ドジッ子ながもん。いや、それくらいのヘマは誰だってしそうだ。
「そう?」
「だと思いますよ。・・・しかし、美味しいですね。長門さんのカレーは」
「そう。ありがとう。今度はスープカリーに挑戦してみようと思う」
・・・お前、もしかして毎晩カレーとかいわないよな?
「それはない。ちゃんとハヤシライスやビーフシチューも作る」
似たようなもんだろ。肉じゃがは作れるとか言ってたが、それも極論をいうとビーフシチューの延長線上のものだ。
「・・・!私の料理のレパートリーが少ないと?」
むすっとする長門。目を見る限り本気で怒ってはいないな。
「・・・わかった。こんど来た時に、あなたが『ユキ様、一生付き従わせていただきます!』と土下座するような料理を作る」
おいおい・・・古泉は笑うな。
「長門さんの手料理フルコースっていうのも食べてみたいですね」
「・・・がんばる」
なんだか長門の雰囲気が一瞬、新妻のそれになったのを俺は見逃さなかった。
良いお嫁さんになるぜ。こいつは。
俺が保障してやる。
・・・それにしても長門、食べるの早いな。
「・・・」
何か俺はいけないことを言ってしまったのか。
長門が睨んで来た。
「・・・冗談だよ」
「・・・そう」
こいつにも何かメンタリティというものがあるんだろうか。
「・・・だって私、女の子だもん」
ぼそっとつぶやいた。
そうだよな。
809以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 01:39:50.60 ID:hWpISFHw0
支援
810SiS 融合6(6):2007/05/13(日) 01:40:03.21 ID:C1N5PpEN0
「・・・それより。そろそろ本題に入ろうと思う。キョン、さっきの紙袋かして」
早食い女王長門は、まだカレーを食ってる途中の俺がよこした重めの紙袋を受け取り、中身を取り出・・・
「どうした長門」
「・・・」
長門、顔が赤いぞ。
「・・・これ」
と長門が引っ張り上げた、紙袋の中身。うん?ハルヒと書かれた透明なビニールぶk・・・

・・・
・・・
・・・・・・
三点リーダーが支配する世界に、リビングは瞬時に変化した。


「・・・こ・・・こ・・・れは・・・」
「・・・下着」
見りゃ判る。女モノの下着だ。ご丁寧にブラジャーとパンツがセットになって入ってやがる。
おまけに、数セット入っていやがる。
「・・・まだある」
赤面長門はさらに紙袋からビニール袋を取り出す。また下着のセットだ。袋には「みくる」と書かれてある。
赤面しつつもそれらを引っ張り出した長門はまだ紙袋を覗き込んでいた。
まだ何か入ってるのか?
「・・・手紙が底に貼り付けてある」
べりっ、と音を立てて破き、開く。
811以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 01:40:39.31 ID:hWpISFHw0
支援
812SiS 融合6(7):2007/05/13(日) 01:42:24.91 ID:C1N5PpEN0
「・・・『ハルヒと書かれたビニール袋には、涼宮ハルヒの下着(使用済み)が、みくると書かれたビニール袋には、朝比奈みくるの下着(使用済み)が入っています。キーワードは『匂い」です。
これをどうにかすることで涼門みるひは分裂、元の二人に戻ります。下着自体は大きな声でいえないような方法を使用して調達しました。他言無用です。ご健闘をお祈りします』・・・・・・・・・・・・・・」
おいおい破くな長門!
「・・・皆大きい」
「何が」
「・・・胸」
そんぐらい情報操作とやらで大きくすれば良いだろう。
「・・・自身の身体情報にかかわる操作は、認められていない・・・グスッ」
泣くな、泣くな長門。
「おっぱいのおっきいやちっさいで人は判断されないぞ!落ち着け!
おっぱいで人を判断するのは良くないことですよ〜って言うじゃないか!」
「・・・でも、貴方は巨乳好き」
そういうわけじゃない!って古泉までなんで落ち込むんだ!
「・・・って言うのは冗談」
・・・ガクッ、と首を思い切りもたげた俺。
っていうかあんまり冗談に見えないような顔だけどな。実際なんか目から出てるし。
「・・・目から汁」
そうかい。
「ともかく、何故これが我々に渡されたんでしょうね?」
とホ泉、違った古泉。
キーワードは匂い、って何だ?
「嗅いでみる?」
「俺は警察犬でも麻薬探知犬でも災害救助犬でもまさお君でもない」
「・・・ひとまず、嗅いでみて」
・・・長門、お前これの匂いを俺が嗅ぐってのがどういう行為か、判るよな?
はたから見れば変態だぞ?
いやはたから見なくても変態だぞ?
「あなたがえっちなのは今に始まったことじゃない」
813以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 01:42:35.70 ID:hWpISFHw0
支援
814SiS 融合6(8):2007/05/13(日) 01:43:19.70 ID:C1N5PpEN0
・・・はぁ。
判ってる。俺はエッチ魔人だよ。
思いっきり嗅いでやる。過呼吸になるまで吸い込んでやるぞ。

というわけで俺は自分の頬をぱんと叩いて己を奮い立たせ、まずは「みくる」と書かれたビニール袋の攻略から着手することにした。
「・・・」
という長門の熱くてなんか痛い視線を一身に浴びつつ、袋を開いて・・・おっと、これはなんだ。これ・・・ほのかな香水の匂いか?
俺は意を決し、その下着の詰め込まれたビニール袋の中に頭を突っ込む。
・・・
・・・・・・俺・・・あれ?・・・ここ・・・天国・・・
・・・ハローこちらテンゴク・・・あれ・・・意識が・・・

・・・ハッ!
「キョン・・・変態・・・最低」
長門にこんなことを言われる日が来るとはね。
でもな、お前が嗅げって言ったんじゃないか。
「・・・もう一つ」
ほれみろ。また嗅ぐのか俺が。
「・・・あなた意外に適任者は居ない」
「古泉は?」
「・・・彼はあなたのようなノンケではない」
・・・。
まあいい。
そもそも嗅ぐという行為にどういう意味合いがあるのかは不明だが、ひとまず「ハルヒ」と書かれた袋の攻略を開始することにした。
先ほどよりさらに熱く鋭く痛くなった長門光線を浴びつつ、袋を開いて・・・?はて。何も匂って来ないな。
これは顔を突っ込むべきか突っ込まざるべきか・・・
まあ長門がやれといってるんだ、やるべきだろう。
ハルヒ、怒るなよ?
俺はハルヒの下着の山に顔をうずめた。
815以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 01:43:32.77 ID:hWpISFHw0
支援
816以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 01:44:20.19 ID:Ab1uuLED0
えらいことになってるな支援!
817SiS 融合6(9):2007/05/13(日) 01:44:27.00 ID:C1N5PpEN0
・・・?
これは・・・かすかな石鹸の匂いと、あとなんだろう・・・甘い匂い?
あいつは香水なんかつけてないから、これは・・・肌の匂いだろうか。
・・・なるほど。これは女の子の匂いだ。
うん、多分そうだろう。
しかしまあ、なんと心地よい・・・あのハルヒからは想像できない匂いだな。
正直このまま埋もれてしまいたかったが、長門光線が殺人光線に変わりつつあることを俺の背中が察知し、ほぼ反射的に俺は起き上がった。
「・・・」
長門の視線が痛い。っていうかいつの間にお前俺の隣に居るんだ。
「・・・今」
・・・そうですか。
って長門さん、何をされているんですか。いきなりジャージを脱ぎだして・・・インナーのシャツをたくし上げ、
ブラがあらわになり、長門は俺の顔をそれに押し付・・・
「・・・長門?」
「・・・貴方は二人の匂いを嗅いだ。だから、私の匂いも嗅がないとおかしい」
なにがおかしいんだ。
「・・・色々」
「やれやれ、あなたも隅に置けませんね」
ああ、俺も今実感したぜ。
長門の匂い。石鹸の匂いと、なにやら甘酸っぱい匂い。そして他の二人のと違うのは、体温があるという事。
長門、ありがとう。俺今最高に幸せだ。
「・・・えっち」
ああ、おれはえっちだとも。変態だとも。それでいいんだ。ありのままの自分をさらけ出すことこそ、この成熟された人間同士の社会の到達点なんだ。
「・・・何を言っている」
俺の眼前1センチのところにある長門の朱に染まった肌とブラジャー。・・・Aカップか?
お、フロントホック。外して良い?
・・・直後、俺の後頭部を打撃が見舞い、景色は暗転する・・・
818以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 01:44:47.70 ID:hWpISFHw0
えろいことだ!
支援
819以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 01:44:56.31 ID:ICt6Q44Z0
支援
820以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 01:45:55.18 ID:Ab1uuLED0
キョンの位相がずれている支援
821SiS 融合6(10):2007/05/13(日) 01:48:12.27 ID:C1N5PpEN0
―――キョン―――キョン?
―――――キョン
キョン――

「このまま寝ていると僕が後ろの穴をいただきますよ」
「ア●ルだけは!ア●ルだけはぁっ!!!・・・って」
・・・ここはどこだ?
うん、布団・・・いやこれは長門の家のコタツ布団だ。
ということは俺は長門の家に居るらしい。
「・・・長門?」
心配そうな顔で長門が俺の顔を覗き込んでくる。
・・・ああそうか、俺は気を失ってたのか。
「・・・どれくらい失神してた?」
「5分程度。・・・ごめんなさい。まさか気を失ってしまうとは」
「何、お前の肌のぬくもりと良い匂いで気を失ったようなもんだよ」
とか言ってみると、長門はみるみる肌を赤く染め、ついでに俺から視線をそらし、俯き加減の顔とともに視線をクッションにうずめた。
可愛いなぁもう。
822以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 01:48:25.64 ID:hWpISFHw0
支援
823以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 01:50:58.92 ID:Ab1uuLED0
キョンはラビットパンチを食らった!
へんじがない。ただのしかばねのようだ。

という支援。
824以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 01:52:13.18 ID:uOQmcYvl0
>>812
おっぱいで人を判断するのは良くないことですよ〜
フイタwwwwwリアルバスト占いのうたwwwwwwwww
825SiS 融合6(11):2007/05/13(日) 01:53:37.25 ID:C1N5PpEN0
「・・・それより」
クッションに顔を埋めながら長門は
「・・・ひとまず私はこう考える」
「何をだ?」
「・・・彼女が下着をよこした理由」
まあ俺がもっと幸せになるように、ってよこしたわけじゃあるまいしな。
「これを彼女に見せるか匂いを嗅がせることで、元に戻る可能性がある」
「どういうことだ?」
長門は未だに頬を朱に染めながら
「人間の感覚器官は5つ・・・”カン”も含めるなら6つだけど・・・存在する。けれど、一番負う所が大きいのは、主に視覚と嗅覚。
特に嗅覚については、他の動物ほど優れていないとは言っても無意識に匂いを追い求めることが出来る。だから・・・」
「どうするんだ?」
長門は一瞬考え込んだようなそぶりを見せる。
「・・・みるひの鼻先に二人のパンツでも突きつけるのが望ましい」
・・・仮に分離したとしても後が怖そうだ。
「やってみる?」
「やるしかねぇだろう」
他に手段が見つからないんだしな。
826以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 01:53:57.68 ID:hWpISFHw0
支援
827SiS 融合6(12):2007/05/13(日) 01:55:05.85 ID:C1N5PpEN0
「さて、僕はそろそろ帰ります。涼宮さんがいないので閉鎖空間も発生しませんし、
今日も良く寝れそうです。あ、長門さん、カレーご馳走様でした。美味しかったです。それじゃあ」
と言ってガチホモ古泉は出て行った。精々英気を養っておいてくれ。
お前に突撃させるかもしれないしな。

というわけで例によってまた俺と長門がこの空間に残されたわけだが・・・
それはそうと長門。
「何?」
まだ赤いな。
「そ・・・そんなこと」
そんなことあるぞ。
「まあそれよりだ。休み明けみるひの眼前にパンツを突きつけることになるんだろうが、勝算はあるか?
正直昨日みたいに『よくわからん謎の力』で押さえつけられそうな気もするんだが」
「大丈夫。昨日のは準備が足りなかった。ビジュアルステルスフィールドを使用して接近し、突きつける予定。
いざとなったら周囲の時間を凍結する。だから大丈夫、安心して」
まるで子供をあやすような表情で俺に語りかけてきた。
まぁ長門がそういうんだから大丈夫なんだろう。
「・・・でもな、失敗してもまた腰は抜かすなよ?」
「・・・ああ、あれは、その・・・」
急にもじもじし出す。俺もそろそろ長門の弄り方が判ってきたぜ。
「そういやお前って何か積極的だよな」
「そ、そう?」
「いきなり脱ぎ出して胸に俺の頭押し付けるなんて、多分ハルヒでもしないぜ?」
「あ、あ、あ、そ・・・その・・・わ・・・忘れて?」
「嫌だと言ったら?」
「・・・『君がッ!泣くまでッ!殴るのをッ!止めないッ!』」
わかった、わかったから。
長門に殴られたんじゃ死んじまう。
828以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 01:55:19.47 ID:hWpISFHw0
支援
829以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 01:55:55.34 ID:xh26PnSUO
なんつぅ方法だw
支援
830以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 01:58:01.96 ID:422ZPdlnO
まさお君(´;ω;`)
831SiS 融合6(13):2007/05/13(日) 01:58:20.36 ID:C1N5PpEN0
「・・・冗談」
ふふっと長門は笑い、俺の胸に頭を埋めてきた。
長門らしくない、不確かで、しかしながら心地よい余韻を持たせた言葉を紡ぎながら。
「・・・私は、一線を越えてしまうことは出来ない。だけど、あなたとこうしてじゃれ合う事は出来る。・・・だから、お願い。
今の私を受け入れて。あくまで二人目、三人目・・・としての」
「・・・としての?」
一瞬間を置いて長門ははっとして俺の胸から顔を上げ、さらに顔を赤らめ、首を飛ばさんばかりにぶんぶんと首を横に振り、
俺の目を見てさらに顔を赤らめ・・・
朝比奈さんみたいだな。
「落ち着け、長門」
俺自身も長門のスタンスは良く判っているつもりだ。
観測者としての長門。俺同様ハルヒの添え物としての団員にして、決してハルヒより前に出てはならない”存在”。
だが、鈍感な俺もうすうす感じている。
こいつは俺に、一種の恋愛感・・・いや、長門に限ってそれはない・・・か?
まあ仮にそうだったとしても、第一俺に長門に対する恋愛感情はないし、それにハルヒ・・・
いやいや、何であんな迷惑の顕在化みたいな女が出てくるんだ。やばいぞ俺。
ともかくだ。
これだけは言えるぜ。
「長門、今のお前すんごい可愛かったぞ」
長門は鼻血を噴出してぶっ倒れた。

融合6オワリ 支援感謝いたします。
832以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 02:00:43.82 ID:Ab1uuLED0
乙!

あんたはわたしか!?というくらい、今書いてる話とネタが被ってる部分があった。
……これを越えないといけないのか。フヒヒ。
833以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 02:00:52.46 ID:hWpISFHw0
乙!
たまらなく長門がカワイイw
834以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 02:01:14.42 ID:xh26PnSUO
乙!
いい感じにキャラがぶっ壊れてていいw
新長門は俺の嫁
835以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 02:01:37.15 ID:q8x4RyRfO
乙!
やはり長門は俺の(ry
836以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 02:02:01.48 ID:+RfgHqCNO
ちょwww鼻血てwwwww
太蔵の矢射子おもいだしたわwww
837以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 02:04:35.25 ID:q8x4RyRfO
>>836
おわるんだよな…orz
838以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 02:04:39.51 ID:+RfgHqCNO
おっと忘れるところだった……
>>831
激しくGJ!!
多分、晒す事もないだろうが(個人的な趣味で)漫画にしてもいいか?
839以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 02:07:47.36 ID:C1N5PpEN0
おでんの匂いがしなくなったと思ったら、ウィンナーを焼く匂いが・・・orz

融合自体はあと2話程度で終わる予定です。が、実は終わり次第新長門を軸にした続き(これがまた長いんだorz)に突入します。
邁進に触発されて書いた二番煎じ的ストーリーだったりもするのですが、なにどぞこの珍妙ワールドに暫くお付き合い願いたいと
思っています。

変な日本語で申し訳ない。構文力を上げなければ・・・
>>831
是非、おねがいしますw
840以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 02:07:47.58 ID:IThGcdPR0
まさお君wwwwwwwwwwww
841以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 02:08:33.78 ID:C1N5PpEN0
ぎゃああ超安価ミスw
自分に安価してどうするんだ・・・
>>831ではなく、>>838でした。お騒がせしました。
842以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 02:10:16.62 ID:rvHcwFNeO
どなたか鶴屋さんのまとめっぽいの貼ってください。
携帯だとwikiの検索つかえないんすよ
843以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 02:10:24.08 ID:kLIKRyDkO
ながもんかわいすぐる
844以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 02:12:46.83 ID:D9jaWwpd0
つファイルシーク

つーかまとめってなんだよ?
鶴屋さんの出てるSSを全部貼れってのかい?
845以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 02:14:15.41 ID:Z0flQo/x0
遅くなったが>>831GJ
まじおもしろいわー
846以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 02:18:29.61 ID:maOLUZtT0
11レスですが、「家族旅行」の続きを投下していいですか?
やたらと長くなっちまいましたが、この次の投下でおしまいです。
847以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 02:19:02.14 ID:+RfgHqCNO
>>839
じゃあ、制作をじっくり楽しませて貰うよw
まぁ描き始める前に原作を全部読まなきゃだが

おまいのお陰で俺序列4位だった長門が一気に鶴屋さんの隣まで駆け上がってきたんだぜww
848以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 02:19:09.83 ID:N2PYoU1cO
щ(゚Д゚щ)カモォォォン
849家族旅行 18:2007/05/13(日) 02:21:47.13 ID:maOLUZtT0
>>287からの続きです。

飛行機に乗り込んで、シートに腰を落ち着けた。足も伸ばす余裕あるし、座り心地もいい。狭苦しいシートを想像してたけど、これなら快適ね。
あたしは窓際の席で、親父は通路側。母さんは親父とあたしの間に座った。
親父はまた文庫本を読み始めている。母さんは機内誌に目を通しはじめた。あたしも本でも読もうかな。
有希ほどじゃないけど、あたしも本は結構読むほうだし。
おなじみの救命設備のアナウンスが流れて、スチュワーデスが実演やったりしているのを横目で見ながら、読書タイムの始まり。
なんか滑走路が混んでるとかで、しばらく離陸見合わせって、なんとかならないのかしらね。滑走路増設すればいいじゃない? そういう問題じゃないのかしら。
いよいよ順番が来たみたいで、飛行機が走り始めた。途中でシートに押し付けられるまで加速して、ふわりと空に浮いた。
窓際から外を眺めると、どんどん飛行場が小さくなっていく。そして航空写真のように町が見える。
あいつはいまどこかな。電車に乗ってるのかな。目的地に着いたのかな。
まさか途方に暮れた顔なんかして、妹ちゃんに冷やかされたりしてないでしょうね。そんなだらしない男じゃ困るんだけれど。
飛行機はどんどん上昇していく。海と空しか見えなくなるまで、あたしは窓の外を眺めていた。

気が付いたのは、どすんという軽い衝撃を感じたからだった。いつの間にか寝てしまってたみたい。
ボケた頭で窓の外を見ると、空はきれいな夕焼け。見たことのない飛行場の明かりがぼんやり点灯しているのが見えた。
「ついたの?」
「そうよ」あたしの独り言に母さんが答えた。「到着よ」
飛行機は地面をゆっくり滑走している。どこに誘導されてるのかしら。
機内はざわめきはじめているけど、まだ飛行機は動いている。あたしは読んでいた本をカバンにしまって、窓の外を眺め続けている。
見たことのない風景が流れている。日本人じゃない人達がいっぱいいて外国に来たんだって実感する。
飛行機がゆっくりと止まった。シートベルトのサインが消える前にみんな立ち上がっている。親父や母さんはなにもせず、ぼんやりしているみたいだけど。
シートベルトのサインが消え、親父や母さんはシートベルトを外した。
親父は大きく背伸びをして、母さんもそれに釣られたように背伸びをしてて、なんかおかしい。
「さて。降りるか」親父はそういいながら、立ち上がった。母さんも立ち上がり、あたしも立ち上がる。
順番を守って飛行機の搭乗口を抜けた。あれ、タラップで飛行場に降りるのね。直接ゲートにつながるんだと思ってたけれど。
タラップを降りると、かすかな風が流れていて、それは潮の香りがする。ちょっと蒸し暑い。独特の空気の香りにちょっとむせそうになった。
850家族旅行 19:2007/05/13(日) 02:22:28.48 ID:maOLUZtT0
彫りの深い南国の人が笑顔を浮かべてお出迎えしている。親父はかるく会釈してその脇を擦り抜けた。母さんも微笑みながら親父の後を追う。
あたしは異国の空気を胸いっぱい吸い込んで、二人の後を追った。

入国審査して荷物を受け取って税関を通れば、国際空港のロビーに出た。
これ、本当に国際空港なの?なんか予想してたよりも小さいけど。なんか日本のちょっと大きい空港ぐらいじゃない?
「ここからどうやって移動するの?」あたしは親父にたずねた。
「レンタカーだ」親父は短く言って、きょろきょろ辺りを眺めている。「カウンターがどこかにあるはずなんだが……」
親父はレンタカー屋のカウンターを見つけると、大股でそこに向かった。いかにも現地の人が笑顔で迎えた。
親父はにこにこしながら英語で受付の人に話をはじめた。あたしでも分かる簡単な英語で、ほとんどカタカナでしゃべってるように聞こえる。
でも受付の人がしゃべってるのは良く分からない。英語なのかしら。イントネーションが違うようであたしには良く分からない。
でも親父は平気な顔で受け答えしながら、差し出された書類に記入をはじめた。
書類を書き終えると、親父は鍵を受け取った。軽く手を振ってバイバイ。
「あの人、英語しゃべってたの?」
「ああ」
「良く分かるわね?」
「レンタカーを借りるときに聞かれることはどの国でも大体同じだろう。それを踏まえて何を言わんとしているか推測すれば分かる」
「でもよくカタカナみたいな発音で通じるわね」
「機械にしゃべってるならともかく相手は人間だからな。理解しようと努める。父さんの経験では発音がダメで通じないことはないな」
「そうなんだ」
「さて、レンタカー置き場はこっちだな」
851家族旅行 20:2007/05/13(日) 02:23:32.25 ID:maOLUZtT0
レンタカーは日本製のセダンだった。トランクを空けて、親父が全員分のスーツケースを押し込んだ。
親父はそのまま運転席に乗り込み、母さんが助手席に座った。あたしは後部座席に座ることになる。
シフトレバーの上に、小さな液晶TVがついてた。
「それ、TV?」
「カーナビ」親父はエンジンをかけながら言った。「道路地図と現在地が分かって道案内してくれなきゃ、一発で迷子になる」
「やっぱり普通より高いの?」
「知らん。カーナビ付きしか見てないし、予約しないからな。父さん頭悪いのを自覚してるんで、補えるものがあるなら、積極的に利用するんだ」
そういいながら親父はカーナビを操作しはじめる。使い方わかってんのかしら。
「知らない。が、住所なりなんなりで目的地を登録できるはずだ。そのやり方をいま探してるんだ」
すぐそのやり方がわかったみたいで、親父は独り言をいいつつ目的地を入力した。
「よし、準備万端。出発しよう」

目的地まで車で10分ぐらいで、ほとんど真っすぐな道だった。これならカーナビいらないんじゃないのかしら。
親父はコテージの管理棟っていうのかしら、フロントでいいのかしら、とにかくそういうところに車を止めた。
「ちょっと待っててくれ」親父はそう言い残すと車から降りた。
10分ほど待っていると、親父は戻って来た。手に鍵をもっていた。
車に乗り込むと、親父は手にしていた鍵を母さんに渡すと、車をまた走らせた。
「えーと、ここらへんにあるはずなんだがな……」
うっそうと茂った木であたりがよく分からない。まだまだ外は明るいのにね。
「あ、あれか」
親父はそのコテージの駐車スペースに車を止めた。これで到着ってことか。
道中何もなくて、かえってつまんないぐらい。
852家族旅行 21:2007/05/13(日) 02:24:37.90 ID:maOLUZtT0
トランクからスーツケースを取り出して、それをコテージに運ぶのは親父の係だった。
あたしと母さんはコテージの中に入った。
結構広いリビングと小さいキッチンもある。ベッドルームは二つで、そしてバストイレが完備されてる。おまけにエアコンまであるし。
リビングにはソファセット、大型TVもおかれている。ソファの前におかれたガラステーブルには、TVリモコンと、電話機の子機がおかれている。
なんか南国って感じのインテリアがいいわね。二日間だけとはいえ、ちょっと夢見るような生活が出来るって感じね。
コテージの中をあちこち探検しているうちに、親父がスーツケースを運び終えたみたいで、あたしを呼ぶ声がする。
「じゃあ晩飯食いに行こう。豪勢なディナーらしいぞ」

晩ごはんはバーベキューだった。
これでもかって肉に野菜に魚と果物を食べて、もうなにも入らない。
でも、幸せ。
ふらふらしながらコテージに戻った。
親父は大きいソファに腰を降ろすと、リモコンでTVをつけた。TVっ子なんだから。母さんはいそいそとバスのほうに消えた。
あたしは電話機の子機を取り上げた。これ、日本に通話できるかしら?
「ほほう、ラブコールですか。隅に置けませんなぁ」親父がニヤニヤ笑いながら言った。
「そうよ、彼氏にラブコールするのよ。悪い?」
「悪くはない。国際電話のかけ方知ってるか?」
「そこに書いてあるわ」
「ならいい。通話料はそんなにかからないはずだが、長電話は勘弁してくれよ」
「ふん。そんなこと分かってるわよ」
あたしは電話の子機をもって、自分の部屋にしたベッドルームに入った。
大きなダブルベットに飛び込んでから、電話をかける。あいつの番号はいっつもみてるから、もう暗記しちゃってる。
もう忘れようったって、忘れられない。
何度か目の呼び出し音のあと、電話がつながった。
853以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 02:25:00.93 ID:+RfgHqCNO
支援
854以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 02:25:05.76 ID:/oLIXaWO0
テラ支援
855以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 02:25:16.46 ID:LwXzuFAQO
支援
856家族旅行 22:2007/05/13(日) 02:25:19.59 ID:maOLUZtT0
「もしもし」怪訝そうなによそ行き声が聞こえた。
「もしもしー」
「あ、ハルヒか」
「そうよ。だれだと思ったの?」
「通知不可能って表示がでたんで、誰かと思ったぜ」
「国際電話だからかなぁ?」
「そのせいか? そっちはどうだ」
「ん、快適よ。部屋は広いし、ご飯はおいしかったし、言うことないわね」
「そりゃ良かった」キョンが楽しそうに笑った。
「いまは田舎にいるの?」
「いや、妹が急に熱だしちまって、中止になっちまった」
「え、じゃあ家にいるんだ」
「ああ。うんうん唸ってる妹ほっとくわけにもいかんからな」
「そうね。じゃあ4連休はどうするつもり?」
「ま、怠惰に過ごさせてもらうよ。妹元気になれば、どこかに出掛けるかもしれんが」
「そっか」
「ああ。いまはどこにいるんだ?」
「ん?コテージよ」
「そりゃそうだろうが……」
「ああ、自分のベッドルームよ。すんごい大きなダブルベッドでふかふかなの。
キョンでも横にねれるぐらい大きいのよ」
「ほう」
「あんたの部屋のシングルベッドなんて目じゃないわね。あれじゃ一人でも窮屈でしょ。絶対二人で寝れないもん」
「シングルベッドだからな、一人用だ」
「これ、ホント気持ちいい……やばい、寝ちゃいそう」
857以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 02:25:37.24 ID:C1N5PpEN0
wktk支援
858家族旅行 23:2007/05/13(日) 02:26:17.60 ID:maOLUZtT0
「風呂入れよ」
「言われなくても入るわよーだ」
「羨ましいな、まったく」
「ふふん、せいぜい羨ましがってなさい……でも、いつか、一緒に来れるといいね」
「……そうだ、な」
キョンの照れた声に、胸がちょっと変ね。なんかベッドの上でごろごろ転がりたくなる。そんな自分も最近では認められるようになって来たけど。
でも、明らかにおかしい。あーやだやだ。こんなんじゃ、SOS団を率いる立場も怪しく思われちゃうわね。
「ハルヒ………」キョンが柔らかい声であたしの名前を呼ぶ。ちょっとうっとりしちゃうんだけど、これどうにかならないものかしら。
他の人にこんなとこ見られたくないわ、絶対。
「なに?」
「……………」
「もしもし?」
「……………いや、なんでもない」
「ばか。言いたいことあるなら言いなさいよ」
「帰って来たら言うよ」照れ笑いがムカつくわね。
「………ひねくれ者」
「おまえに言われるとはな」
「ふん。素直に言いたいこと言えないのはひねくれ者で十分よ」
「ハルヒはどこまでいってもハルヒだな」
「うるさい」
キョンたら黙り込んじゃって、なんか吐息だけ聞こえる。目を閉じてみれば、キョンに抱き締められているような錯覚も覚えちゃう。
遠くに波の音が聞こえて、なんだか気持ちいい。
「あんまり長電話できないよな」残念そうにキョンが言った。
「そう……ね」
「じゃあ、また暇ならかけてくれ」
「また明日かけてあげるわよ。寂しくて泣いちゃわないよーにね」
「ああ、頼む。じゃな」
「じゃあね。……ばーか」
859家族旅行 24:2007/05/13(日) 02:26:59.26 ID:maOLUZtT0
「なんで甘ったるい声でバカって言うんだ?」
「恥ずかしいからに決まってんでしょうが。じゃあね」
「ああ、おやすみ」
「おやすみ」
電話が切れる音さえも甘く感じるのは、どうしてかしらね。
どうも耳までおかしくなってるみたい。不治の病なのかしら、それともいつかは直るのかしら。まあ直らなくても別に困んないか。
「ハルヒもお風呂入っちゃなさ〜い」ドアの向こうから母さんの声が聞こえた。
あたしはベッドから起き上がって、お風呂にはいる準備を始めた。

小鳥のさえずりが聞こえてきた。波が打ち寄せる音が遠くに聞こえてくる。
かすかに目を開くと、まぶしい日の光が目に入って、枕に顔を押し付けた。
どんどん意識がはっきりしてきた。
ここどこ……そか、あたしは海外旅行に来てて、コテージにいるのか。
いま何時なんだろ。起き上がって、時計をみた。7時か。
早い訳でもないし、遅いってわけでもない時間ね。
目をこすりながら、ベッドから起き出して、リビングに出た。
キッチンで母さんがなにか料理を作ってる。いつのまに材料仕入れたのかしら。
「おはよう」母さんにあいさつした。
「おはよう」母さんはいつもと変わらない様子で朝ごはんを作ってる。旅行に来たっていうのに、料理しなくてもいいと思うんだけど。
「そうねえ。でもいい材料みつけたから、やっぱりねえ」
「どこで見つけたの?」
「朝、お父さんと散歩に行ったら貰っちゃったの」
「それって、何時よ」
「6時ちょっと前ぐらいよ。ハルヒはぐっすり寝てたから」
「あ、そう…」
「そうなの。もうちょっとで朝ごはんできるから、待ってなさい」
「そういえば、親父は?」
「外にいると思うわ」
860家族旅行 25:2007/05/13(日) 02:27:52.05 ID:maOLUZtT0
リビングの窓は開け放たれていて、カーテンが風に踊っていた。
そこから外を眺めた。白い砂浜と、その向こうには青い海が見えた。
親父の姿が見えた。もう水着姿で、なんかライフジャケットみたいなものを着込んでいる。
あとで教えて貰ったところによると、一つは本当にライフジャケットで、もう一つはハーネスって呼ばれる装備ね。
サーフボードを脇において、長い棒をつないでいるみたい。なにをしてるのかしら。
リビングの窓から外に出れるようになっていた。あたしはサンダルをつっかけて、外に出る。もう日差しが強くて、風が結構吹いてる。あとでUVケア必須ね。
さすが南国ってところかしら。
「なにしてんのよ?」
「ウィンドの道具借りたんで、組み立ててるんだ」
親父は長い棒をビニールのシートに差し込みながら言う。
「ウィンド?」
「ウィンドサーフィン。セイルを組み立ててるんだ」
「帆ってこと?」
「そうだ。組み立てると翼状になって、飛行機の翼と同じ原理で揚力が生まれる。その揚力を人がボードに伝えて前に進むんだ」
「へえ、そんな趣味あったんだ」
「昔取った杵柄ってところだな」
「おもしろいの?」
「死ぬほど疲れるが、おもしろいぞ」
「ふうん」
「二人ともー朝ごはんできたわよー」母さんの声が風に乗って届いた。
「ご飯だって」
「食ってから組み立てるとするか」
親父は立ち上がり、砂を払って歩きだした。
861以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 02:28:05.70 ID:+RfgHqCNO
寝る前に支援
862以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 02:29:36.72 ID:C1N5PpEN0
光景が目に浮かぶ支援
863家族旅行 26:2007/05/13(日) 02:29:44.96 ID:maOLUZtT0
親父は朝ごはんを食べたら、即外に出ていった。いつもならTVの前にどっかり座ってるのに、どうしたのかしらね。
「久しぶりに遊ぶ気になってるからじゃないかしら」
母さんはキッチンで食器を洗っている。
「ひょっとして自分が遊ぶために、ここに来たとか?」
「だから、当てにするなっていったのよ」
「え、買い物とかどうするのよ」
「昼になれば帰ってくるわよ。そうすれば連れてってもらえるかもね」
「どういうこと?」
「お昼食べたら、また海にいっちゃうかもしれないんだけど、風次第ね」
母さんは半分あきらめているような口調で言った。

午前中、親父はほとんど海に出っぱなしだった。ほんと、なんか恨みでもあるのかというような勢いで、一人でウィンドサーフィンを楽しんでいる。
ま、あたしは相手してもらわないと泣いちゃうような子供じゃないっていうか、そもそも親父に構われたくないから好都合ね。
だからシュノーケルつけて海中散歩を楽しんだ。透明な海に潜って、きれいな魚やサンゴを眺めながら夢中で泳いだ。
ときどき仰向けになって海に浮かんで、空を眺める。この空は日本にもつながってるのね。遠い遠いところだけど。
波というかうねりに体を任せていれば、なにかこうエネルギーが充電されてるような気がしてくる。
観光地見て回る旅行もいいけど、こうやって一カ所に止まってのんびり過ごすってのも悪くないわね。
浮かぶのをやめて、立ち上がった。波打ち際が遠く見えるところまできちゃったけど、まだまだ足が付くところがうれしい。
日本じゃちょっと考えられないわね、これは。

お昼まであたしと親父は思い思いに遊んで、お昼になった。母さんはコテージで読書してたみたい。それでいいのかしら。
親父はどうしたことかシャワーを浴びて、普段着に着替えている。
コテージ近くのレストランで、お昼を食べた。お店を出ると、さっきまで強く吹いていた風がやんでいる。
「風、止んじゃったわね」
「ああ。天気予報通りだな。午前中一杯風が吹くけれど、午後は無風ってな」
「知ってたんだ」
「海で遊ぶ以上天気予報を頭に入れとくのは常識だ。というわけで、買い物に出るか」
864以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 02:30:44.78 ID:C1N5PpEN0
支援
865以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 02:34:58.11 ID:kLIKRyDkO
支援
866以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 02:36:13.36 ID:yGnCcvRj0
支援
867以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 02:37:14.60 ID:LwXzuFAQO
支援
868家族旅行 27:2007/05/13(日) 02:37:18.86 ID:maOLUZtT0
午後いっぱい時間をつかってお買い物に回った。
現地の人が行くようなお店をまず巡った。
子供みたいなサンドレスが気に入って何着も買っちゃった。ちょっと丈が短いんだけど、それはなんとでもなるし。
母さんはおおきなツバの付いた帽子を買って、親父は何枚かシャツを買った。
「ブランド品街もあるが、みていくか?」
「興味なーし」とあたし。
「お財布見たいわね」と母さん。
母さんの一言で、ブランド品街を歩いてみた。高級ブランド品のお店が立ち並ぶ一角は、やっぱり日本人の姿が多い。
別にそれがどうのって訳じゃない。あたしは興味ないってだけ。まあ貰えるもんならありがたく貰っとくけどね。自分で買おうとは思わないな。
母さんはすこし迷いつつも有名どころのお財布を買った。

そのまま町を散策する。日本とは全然違う南国の景色が新鮮でたまらない。
町の空気、歩いてる人、売ってるもの。すべてが刺激に満ち溢れてる。
現地の子供たちが元気に路地裏を走り抜けて行く。いかにもお母さんって体格の人が、そのあとをのしのし追いかけて行くのが見えた。
親父はなぜか日本人カップルに写真を頼まれている。機嫌よく撮ってやっているけど、たまには断ってもいいんじゃないかしら。
そのまま夕方まで街で過ごして、夕食も街のレストランだった。

コテージに戻ったのは夜だった。虫の声は日本とあまり変わらないような気がする。うるさいってほどでもないけど。
お風呂に入って、パジャマかわりにもってきたジャージのハーフパンツと、コットンのタンクトップに着替えた。
母さんも親父もみっともないっていうんだけど、楽なのよねえ。これ。
電話の子機はベッドルームに置きっ放しになってる。さ、あいつに電話掛けてやらないと、泣いちゃうかもしれないしね。
電話の呼び出し数回待つと、ほっとする声が聞こえてくる。
「もしもし。ハルヒか?」
「そーよ。国際電話で誰が掛けてくるってのよ?」
「まあおまえしかいないがな。確認したいのは人情ってやつだ」
「そっちはどお?」
869以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 02:37:45.40 ID:LwXzuFAQO
支援
870以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 02:38:13.29 ID:C1N5PpEN0
支援
871家族旅行 28:2007/05/13(日) 02:38:12.92 ID:maOLUZtT0
「ごく個人的なことでいえば、妹はいきなり元気になりやがった」
「よかったじゃない」
「まあそれはな。ただ、大混み必定の動物園なり遊園地につれてかなきゃならん」
「あ、なるほど」
「元気100倍なのはかまわんが、今日ぐらいおとなしくしておけというのに、まるで言うことをきかん。困ったもんだ。で、そっちはどーだ?」
「楽しいわよ」
あたしは話を聞かせてやった。今日あったことを朝から晩まで全部話してあげる。そうすれば、あたしと同じ体験をしたことになるかもしれないから。
「楽しそうでなによりだな。本当に羨ましいぞ」
「へへん、あんたもね。大人になったらこういうことできるだけの甲斐性ないとね、愛想尽かしちゃうんだから」
「まあ、できるだけのことはしたいがな」おおげさなため息が聞こえる。
「なによぉ、その溜め息は」
「いくら稼げばそんだけのことが出来るのやらだ」
「さぁねえ。親父の年収に興味ないしねぇ。なんなら聞いてみようか?」
「いや、いい。おまえの親父さんのことだし、なんかはぐかされそうだ」
「ウソはいわないと思うわよ。ただ……」
「ただ、なんだ?」
「身も蓋も無いところあるから、やけに具体的な話始めちゃうかもしれない」
「親子だな、本当に」
「失礼ね。性格全然違うわよ。あたしはあんな我が儘で人をおちょくるのが大好きな性格じゃないもの」
「……そ、そうか」
「なによ。なんか不満?」
「いや。そういう訳じゃない」
「本当かしら……」
しばらくそうやって、また無言になる。この瞬間って結構好きなのよね。なんか吐息だけ聞こえてきて。
目を閉じるとキョンと二人でベッドにいるみたい。
いけないいけない、そんな乙女チックな妄想に浸ってる場合じゃなかった。
872以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 02:38:58.89 ID:C1N5PpEN0
支援
873家族旅行 29:2007/05/13(日) 02:39:17.87 ID:maOLUZtT0
「日曜日は遊べる?」
「ああ。でも、休んでたほうがいいんじゃないのか?翌日から学校だぜ」
「ふん、あたしの体力をなめちゃいけないわよ。それより……」
「…そうだな」
「じゃ、そろそろ切るね」
「ああ。……ハルヒ」
「なに?」
「………すまん」
「意味わかんないけど、ひょっとして照れてるの?」
「そういうことだ」
「ふうん。………ばぁーーーーか」
「………それは照れてると受け取っていいのか?」
「そうよ。照れてんの」
ふたりでくすくす笑った。いつまでも笑っていたいわ、ふたりでね。
「じゃあ、そろそろね」
「ああ。お休み」
「お休みなさい」
つい、受話器にキスなんかしちゃった。一人で恥ずかしくて、顔が熱いじゃないの。こんなんじゃ、眠れないかもしれない。
それでもあたしは部屋の電気を落として、ベッドにもぐりこんだ。

続く
874以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 02:39:24.42 ID:LwXzuFAQO
支援
875以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 02:41:09.83 ID:yGnCcvRj0
GJ!
あんまぁあああああああああああああああ!
糖が出るだけじゃなく虫歯になりそうだwwwwwww
続きwktk
876以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 02:41:44.27 ID:C1N5PpEN0
これ良いなぁ。心地よい幸せがひしひしと伝わってくる。
>>873
877以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 02:41:45.12 ID:maOLUZtT0
支援ありがとうございました。
多分明日か明後日の投下で、この話は終了です。
また、よろしくお願いします。
878以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 02:42:09.67 ID:q8x4RyRfO

ニヤニヤがとまんねぇ
879以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 02:42:09.67 ID:LwXzuFAQO
乙!
いやぁ上手いなぁ。

続きwktk
880以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 02:42:49.03 ID:Ab1uuLED0
乙!

南国の情景が目に浮かぶなあ。
ああ、またサイパン行きたい……
881以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 02:49:57.56 ID:lWGSyzNm0
・・・鼻と耳と目から砂糖水が噴き出しそうだお(゚∀。)アヒャ
882以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 02:57:46.88 ID:fC63OC3G0
保守
883以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 02:58:37.14 ID:kLIKRyDkO
電話してるところとかうまいな…
目に浮かぶよ
884以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 03:00:10.39 ID:+1RSXSMxO
| ∧
|ω・) ダレモイナイ
|⊂  ホシュスルナラ イマノウチ
|


「ハルヒ」
「なによ」
「今、唐突にお前が作ったうどんが食いたくなった」
「……あんたね、デートであれだけ食べて、家でご飯食べてまだ食べる気?」
「お前が作ったのはまだ食べてないだろ?」
「まぁ……そうだけど……」
「よし、決めた。これからは一日一回はお前の手作りのやつを食うから」
「ちょっと。勝手に決めないでよ」
「頼むよ、な?」
「んむっ……しょうがないわね……待ってなさい」
「サンキュ!」
「(キスされて頼まれたら断れないわよ……もう)」

バカップル保守
885以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 03:01:12.01 ID:+1RSXSMxO
「キョン。うどん出来たわよ〜」
「…………」
「……寝てるし」
「すー……すー……」
「まぁね、疲れてこうなることはわかってたわよ」
「すー……すー……」
「自分で食べちゃお。……ん〜、なかなか美味しい!」
「すー……すー……」
「キョンの寝顔見ながらうどんってかなり贅沢かも。あ〜、おいしっ!」

バカップル保守
886以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 03:03:20.56 ID:saOJbIeiO
家族旅行まとめに載らないの?
最初から読みたいんだが
887以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 03:03:43.62 ID:q8x4RyRfO
あめぇぇ

焼酎飲みながらレポートうめぇ
888以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 03:03:48.18 ID:+1RSXSMxO
「あら、起きたの?」
「……ねみぃ」
「ごめん。あんたのうどん食べちゃったわよ」
「……うどんはいいからこっち来い」
「なに?」
「……これなら気持ちよく寝れる。おやすみ」
「(あたしは抱き枕代わり? まぁ別にいいけど……うどんのお椀、洗えないわね。どうしよ……)」
「…………」
「(この顔見たら起こせないわね。明日洗うことにしよっと)」

バカップル保守
889以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 03:04:03.86 ID:tNpR3Z7q0
890以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 03:04:13.48 ID:+1RSXSMxO
「キョンってどこまで考えてるのかしら?」
「あたしはキョンが18になったらすぐに籍入れたいって思ってるけど……」
「式挙げるにはお金もいるし……」
「悩みは尽きないわね」
「すー……すー……」
「あたしの気持ち知らないで平和な顔で寝れるのが羨ましいわ……」

バカップル保守
891以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 03:06:34.03 ID:+1RSXSMxO
「早く寝過ぎるとこんな時間に起きちまうんだよな」
「…………」
「ハルヒ寝てるし……暇だな」
「すー……すー……」
「ハルヒにいたずらして時間潰すか。まずはほっぺを摘んで……」
「む〜……すー……」
「可愛いな。次は耳とか……」
「ん〜……ん〜……」
「やべ、面白い。次は鼻……」
「ん…………んん……」
「あんまりやると危ないか。ごめんな、ハルヒ。お詫びにキスしてやる」
「……ルール違反よ」
「うおっ! お、起きたのか!?」
「誰かさんが鼻なんて摘むから息苦しくてね」
「すまん……」
「お詫びとしてキスしなさい」
「ちゅっ。……ハルヒ、ありがとな」
「な、なんのこと? あたしはもう一回寝るから起こしてね!」

バカップル保守
892以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 03:07:21.22 ID:+1RSXSMxO
「ん……」
「おはよう。ハルヒ」
「……顔近いわよ」
「お前の寝顔がたまんなく可愛いからな」
「あんたまさか……あたしが寝てからずっとその距離?」
「飽きないからな」
「呆れた……。で、今何時? キョンのママのお手伝いしなきゃ」
「ん? 11時半だぞ」
「ふーん、11時半……ってバカ! なんで起こさないのよ!」
「いや。だから見てたらつい……」
「…………ほんと呆れた」

バカップル保守
893以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 03:08:03.02 ID:+1RSXSMxO
「いい加減恥ずかしいんだけど……」
「赤くなったハルヒも可愛いぞ」
「あんた今日はキャラがおかしいわよ」
「悪口叩くお前も可愛いな」
「はっきり言うわよ。キモいってば」
「照れんなって」
「照れて……るけどさ」
「俺は一人でしあわせに浸ってんだ。寝てもいいぞ」
「あーもう! ムカつく! あたしもしあわせに浸るわよ!」
「おい、顔が見えん。顔を上げてくれよ」
「あたしはキョンの胸板に顔を埋めるのがしあわせなの!」
「……やれやれ。じゃあ俺はこれで我慢するよ」
「ちょっと……やめ……背中撫でるの反則ぅ……」

バカップル保守
今日はこのくらいかなノシ
894以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 03:08:18.74 ID:LwXzuFAQO
今夜は甘いの連発だなwww

起きたら虫歯になってそうだわ…
895以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 03:13:36.09 ID:ICt6Q44Z0
歯が痛いけどGJw
896以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 03:16:30.51 ID:4eoIVdP1O
>>893
テラGJ!
未収録は現在27レスであってるかな?
良かったらまとめとくけど。
897以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 03:19:53.77 ID:+1RSXSMxO
あれ……雑談所に25レスで出したけど間違えたかもww

よかったらお願いしますorz
898以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 03:24:05.08 ID:4eoIVdP1O
うは先走ったw
え〜と今スレ142、144も追加でやっときます(^^ゞ
899以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 03:24:51.54 ID:Ab1uuLED0
連載の続き、取っ掛かりをやっと掴んだ。
保守。
900以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 03:25:38.10 ID:Ab1uuLED0
ちなみに、最近のプリンスレの流れの呷りを受けたのか、
甘いと言うか何というか……
901以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 03:28:39.12 ID:+1RSXSMxO
>>898
飛ばしてたww
お願いしますorz
902以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 03:49:15.85 ID:LwXzuFAQO
あぁ…なんか起きたら1000行ってそうだ…

保守
903以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 03:50:51.61 ID:/+6Ejo8lO
ハルヒがおもしろいと思えない俺に一言物申してくれ
904以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 03:54:38.78 ID:1G+fUM8MO
>>893
親知らずちゃんと生えたのに・・・
甘過ぎて虫歯になってしまいそうだ(´・ω・`)
GJ
905以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 03:58:36.53 ID:q8x4RyRfO
>>903
長門は俺の嫁
906以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 04:07:32.10 ID:khRHEjKf0
保守
907以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 04:19:36.56 ID:rvHcwFNeO
部室にて



ハルヒ「キスしなさい」
キョン「は?」
ハルヒ「しなさい」
キョン「なんで?」
ハルヒ「好きだから」
ハルヒ「俺も前からお前が好きだった」

ハルヒ「はぁ・・・虚しい・・・」

ギシッ 

ハルヒ「有希っ!?いつからそこに!?」



すまん、調子に乗った
908以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 04:25:15.98 ID:LwXzuFAQO
>>907
自室ではマジでやってそうだw
909以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 04:27:57.79 ID:rvHcwFNeO
>>908
正直こんなの書いたの初めてで緊張した。
点数つけれそうか?
910以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 04:40:30.20 ID:LwXzuFAQO
>>909
点数てwww


67/100かな。
「虚しい」って言ってるから、台詞を全部ハルヒにして、長門の所を「パタン」にすれば俺的パーフェクトだ。



こんな時間に何語ってんだ俺はwww
911以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 04:41:45.04 ID:1G+fUM8MO
2年目の七夕
「さあ今年もちゃんとみんなで短冊を書くわよ!」
「へ〜い」
「はぁ〜い」
「了解しました」
「・・・コクン」



「よし、みんな書き終わったわね。じゃあ飾っておきましょ」
「ハルヒ。お前今年もけったいな事書いたのか?」
「え・・・うん、ま、まあそんなところね」「そうか・・・(なんだよ、おれはちゃんとお前とずっと一緒に居たいって書いたのに)」
「そ、そうよ・・・(キョンったらこんな恥ずかしい事を・・・でも言えない・・・1億と2千年後もキョンを愛してる☆なんて・・・)」

駄目だ
こんなのしか書けん
寝る
912以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 04:55:42.40 ID:C1N5PpEN0
朝飯作りつつホシュ。
913以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 05:23:29.01 ID:LwXzuFAQO
保守
914以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 06:02:55.28 ID:y/FqaclL0
保守
915以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 06:23:05.23 ID:rvHcwFNeO
ほす
916以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 07:03:42.92 ID:q8x4RyRfO
ほしゅ
917以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 07:17:43.11 ID:6z28fQfI0
生徒会長×喜緑はきたし、融合の新長門も可愛いし、
何やらよさげな超長編の序章は投下されたし、
ハルヒ親父シリーズもあるし、今夜は濃かったなー。
みんなGJだよー。
918以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 07:38:11.56 ID:P9J2lkpT0
保守
919以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 07:52:54.62 ID:90KmVVY30
ほーしゅ
920以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 08:03:15.59 ID:YerrliKAO
ホッシューレ
921以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 08:17:12.65 ID:P9J2lkpT0
邁進は次スレだな
922以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 08:18:19.52 ID:C1N5PpEN0
ちょっとコンビニ行ってくるホシュ
923以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 08:36:50.56 ID:WZ11t/kj0
マジカルプリン 保守ットイッタラ自民
924以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 08:54:28.92 ID:P9J2lkpT0
保守
925以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 09:11:06.93 ID:Mpaj1ftQO
残り少ないけど投下とかしたりしてもいいのかな
926以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 09:11:48.57 ID:+gUVJoGrO
いいんじゃない
カモーン
927以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 09:12:36.06 ID:DlRoHAV60
大丈夫じゃないかな。かもーん
928以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 09:13:15.23 ID:C1N5PpEN0
カモーン
929涼宮ハルヒの交流2 ◆dmdo.srgvQ :2007/05/13(日) 09:17:17.08 ID:Mpaj1ftQO
 屋上に出てきてからどれくらい経っただろう。
 もうすでにかなり経った気がしないでもないが、こういうときは想像以上に時間が長く感じてしまうものだ。
 それにしても一体何が起こっているんだ?
 俺がもう一人いる!?どういうことだ?どこからか現れたのか?
 一番ありえるのは未来から来たということだろう。となると朝比奈さんがらみか?
 大きい朝比奈さんか?
 とにかく少しばかりややこしい事態になっているようだな。

 と、そこで屋上のドアが開かれた。
「古泉、……と俺か」




『涼宮ハルヒの交流』
―第二章―




 古泉ともう一人の『俺』が屋上に出てくる。
「おや、あまり驚いていないようですね」
「さっき声が聞こえたからな。そうだろうと思っていた。もちろん最初は慌てたが」
 俺は『俺』の方を向き、古泉に尋ねる。
「で、そっちの『俺』は未来から来たのか?」
「な、それはお前の方じゃないのか?」
 俺の質問に『俺』が声を荒げる。
「やはりそうですか……」
 古泉が呟くように口を開いた。
「古泉、どういうことだ?」
930涼宮ハルヒの交流2 ◆dmdo.srgvQ :2007/05/13(日) 09:17:56.82 ID:Mpaj1ftQO
「僕も初めはそう思いました。あなたが二人いるということは、どちらかが未来から来たのだろう。
だとすると、どちらかはあなたがこの時間に二人いるということを当然知っているはず、と。
しかし、あなたとは部室に向かう際に、こちらのあなたとは今ここに来る際に少し話をしましたが、
どちらのあなたにもそのような様子は見られませんでしたから、そういうこともあるかとは思いました。
いちおう確認しますが、あなたも違うのですよね?」
 もちろん俺も未来から来た、なんてことはない。
「つまり俺もそっちの『俺』も未来から来たというわけではない、ということか」
「おそらくは。ちなみに今日がいつかはご存知ですか?」
「今日?ご存知も何もG.W明けの憂鬱な月曜日だろ。……まさか、違うのか!?」
「いえ、そのとおりです。ということは未来から無理矢理に連れてこられたということもないようですね」

 静観していた『俺』が口を挟む。
「そっちの俺が嘘を吐いている、ということはなさそうか?」
「おそらくそれはないかと。あなたも嘘は苦手でしょう?僕なら簡単に見破れます」
「……なんか複雑だな」
 『俺』は苦笑いを浮かべている。
931涼宮ハルヒの交流2 ◆dmdo.srgvQ :2007/05/13(日) 09:18:44.49 ID:Mpaj1ftQO
「じゃあどういうことなんだろうな。古泉はどう思うんだ?」
 古泉はお手上げといったポーズをとる。
「正直言ってさっぱりです。ひょっとすると涼宮さんの力が関係しているのかも、という程度です」
「どういうことだ?ハルヒの力が働けばわかるんじゃないのか?」
「厳密に言いますと、涼宮さんの力は無視できるレベルにおいては常に働いている、とも言えます。
そうですね、例えて言うなら我々がまばたきをするようなものです。
まばたきの際には無意識に一瞬目をつぶりますが、普通はそれによって何かが起こることはありません。
そのレベルで涼宮さんは無意識的にいつも力を使っていると言える、ということです」
「それはまずいことなのか?」
「いえ、それによって何かに影響が出たことは、我々の知る限り今までは一度もありません」
「なら問題ないんじゃないか?」
「あくまでも『我々が知る限り』『今まで』ということです」
「なるほどな。知らない範囲で起きている可能性は完全に否定はできないということか」
「そういうことです。僕としてはまずありえないと思うのですが……、他には思い付きません」
 そういって残念そうに笑う。
932以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 09:18:45.16 ID:C1N5PpEN0
支援
933以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 09:19:39.83 ID:P9J2lkpT0
支援
934涼宮ハルヒの交流2 ◆dmdo.srgvQ :2007/05/13(日) 09:20:05.69 ID:Mpaj1ftQO
「ちなみにそれだとお前はどう思うんだ?」
 『俺』が古泉に尋ねる。
「何らかの理由によって、あなたが二人いて欲しい、と涼宮さんが思ったのではないでしょうか」
「さっき俺が役立たずと思いっきり罵られていたからか?」
 『俺』はひきつったような笑みを浮かべている。
「二人で一人前ということですか。それはまた面白いですね」
 いや、面白くないし、全く笑えん。が、
「ということは俺が一人前になれば全て解決ということだな」
 そのとき後ろから突然もう一人声が加わる。
「そうではない」

「「な、長門!?」」
 俺と『俺』は声を合わせて振り返る。
「ああ、長門さんには後で屋上に来てもらえるよう頼んでおきました。どうにも僕の手に余りそうだったので。
ところで、違うとはどういうことでしょう?仮定が間違いということでしょうか?」
「そういう意味ではない」
「と、言いますと?」
「それで解決とは言えない」
「どういうことでしょう?……長門さんの考えを聞かせてもらえますか?」
 と、手で長門の発言を促す。
935以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 09:20:29.18 ID:C1N5PpEN0
支援
936以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 09:20:46.38 ID:P9J2lkpT0
支援
937涼宮ハルヒの交流2 ◆dmdo.srgvQ :2007/05/13(日) 09:21:21.76 ID:Mpaj1ftQO
「最初に言っておく。これは情報統合思念体によって起こされた現象ではない。情報統合思念体は無関係。
そして、ここにいる二人は異時間同位体ではない。つまり別の人間」
「つまり宇宙人も未来人も関係していないということですか……。なるほど」
「以上のことからこれは涼宮ハルヒによって引き起こされたものと推測できる。ただし断定はできない。
その理由は我々にも涼宮ハルヒの力の発現が確認できなかったから」
 つまり消去方でハルヒの力というわけか。
「そう」

 古泉は言いづらそうに長門に尋ねる。
「ところで……言い方が非常に難しいのですが。長門さんにはどちらが本来の彼かわかりますか?
いえ、本来のというよりも……我々の知る彼、と言うべきでしょうか?」
「それはどっちが本物か、って意味か?」
 『俺』がすぐに古泉に確認する。
「……すいません。乱暴な言い方をするとそうなります」
 古泉が本当に申し訳なさそうな顔を浮かべたので、俺は慌ててフォローする。
「いや、謝ることはない。俺たちも気になるし。な?」
「ああ」
 と、『俺』も頷く。
 とは言ってみたものの正直言って気が気じゃない。
938以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 09:21:55.83 ID:P9J2lkpT0
支援
939涼宮ハルヒの交流 ◆dmdo.srgvQ :2007/05/13(日) 09:22:09.03 ID:Mpaj1ftQO
 まさか、俺が偽者なんてことはないよな。長門が間違えることはないだろうし。頼むぜ、長門。
 俺たち二人に交互に視線を合わせた後、
「どちらが本物かという意味においては判断ができない」
「どういうことでしょう?」
「我々が今まで共に過ごしてきた方を本物とする根拠がない」
「なるほど。我々がよく知るからといって、そちらの彼がが本物とは限らない、ということですか」
「そう」
「では、今まで一緒にいた彼がどちらかというのはわかるのでしょうか?」
「わかる。……今まで一年間我々と共に過ごしてきたのはあなた」

 長門はそう言い『俺』の方に向き直る。
「――っ、えっ!?」
 俺……じゃないのか?
 じゃあ、俺は?
 ……偽者?
 偽者なのか?
 ハルヒの力で生まれた、偽者?
「ちょっ、ちょっと待ってくれよ!なんでだよ!」
 もう何が何だかわからない。
 そんな馬鹿な。
 俺は昨日までもSOS団の一人として、みんなと過ごしてきたはずだ。
 そして今日もさっきまで教室で授業を受けていた。クラスメイトとも会った。ハルヒとも話をした。
「落ち着いてください!別にあなたが偽者と言っているわけじゃありません」
940以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 09:22:45.11 ID:P9J2lkpT0
支援
941涼宮ハルヒの交流2 ◆dmdo.srgvQ :2007/05/13(日) 09:23:04.93 ID:Mpaj1ftQO
「言ってるだろ!じゃあ俺はなんなんだよ。この記憶は嘘だっていうのかよ!どうなってんだよ!」
 頭に血が上り、思わず古泉に詰め寄る。
「そ、それは……」

 そのとき後ろから俺の手がギュッと握られる。
「落ち着いて。……お願い」
「な、……長門」
 ハッと我に返る。
 長門はじっと俺の目を見つめてくる。悲しいが、優しい目だ。
 ……こんな長門の目を見たのは初めてだな。
 初めて……か。
「す、すまん。古泉」
「いいえ。僕が変なことを聞いたせいです。本当にすいません」
 古泉は本当に申し訳なさそうな様子だ。
 別に古泉が悪いわけじゃないんだけどな。
「……いや、俺も知りたいと言ったわけだし。それに、大事なことだろ」

二人して黙り込んでしまったところに『俺』が申し訳なさそうに話を続ける。
「……長門、結局どうなっていてどうすればいいかわかるか?」
 無神経なやつだな。と、少し思ったが、このままの空気は正直きつかったので実際には助かった。
 まぁ、俺だしな。多少の無神経は仕方がないか。
「わからない。可能性としては古泉一樹の言ったこともあり得る」
942涼宮ハルヒの交流2 ◆dmdo.srgvQ :2007/05/13(日) 09:23:51.34 ID:Mpaj1ftQO
「ならとりあえず何らかの方法でハルヒを満足させてやれば問題はないんじゃないか?」
「問題はある」
「なんでだ?この事態をおさめるにはそれしかないと思うんだが」
「違いますよ。……この事態をおさめることに少しばかり問題があるのです」
 古泉が慌てて口を挟む。
 どういうことだ?
 少しばかり考えごとをしていたら話に全くついていけなくなっちまったぜ。参ったな。
 とはいっても『俺』もついていけてないみたいだがな。
「何の問題があるんだ?」
 再び尋ねている。古泉は長門と顔を見合わせた後、ゆっくりと話す。
「これが解決すると、彼が……消える可能性があります」
「どういう意味だ?」
「もし彼がどこかから来たのであればそこに帰るだけでしょうが、そうでないならば……」
「あっ!……」
 『俺』の顔色が変わる。
 そうだな。二人いてそれを一人に戻すということは俺が消えるってことになるか。
 ……死ぬってことになるんだよな。
 『俺』が慌てて俺の方を向いて言う。
「……すまん」
「いや、気にするな」

 また沈黙が訪れる。
943涼宮ハルヒの交流2 ◆dmdo.srgvQ :2007/05/13(日) 09:24:32.47 ID:Mpaj1ftQO
「もちろんそうでないという可能性もあります。
例えばあなたが涼宮さんの力によってパラレルワールドからやって来たというのもあり得ることですし、
逆に涼宮さんの力によってあなた以外の全てが創り変えられたということも無いとは言いきれません」
 可能性か。確かにそうなんだろうが。
「でも、お前はその可能性は低いと思うんだよな?」
「……すいません」
「いや、気にするな。お前が謝ることじゃない」

 とりあえずこれからどうするかが問題だな。
「古泉、なら俺はどうしたらいい?」
「そうですね。ずっとこのままでいるというわけにはいかないでしょうが、少し様子を見ましょう。
あなたにも考える時間が要りようかと」
 そうだな。まだ頭の中がごちゃごちゃしてよくわからん。
「とりあえず、ゆっくりと息をつけて考えたい」
 このまま『俺』と顔を合わせてたんじゃ、なんとなく落ち着かん。
 家に帰ってからじっくりと考えることにするか。
 ……ん、家?
「あなたは家には帰れない。私のところに」
 確かに俺が二人帰ると家の中がとんでもないことになってしまうな。
「そうだな、そうするしかないか」
944以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 09:25:20.20 ID:+gUVJoGrO
支援
945以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 09:25:33.72 ID:P9J2lkpT0
支援
946涼宮ハルヒの交流2 ◆dmdo.srgvQ :2007/05/13(日) 09:25:46.58 ID:Mpaj1ftQO
「そう」
 長門は微かに頷く。
「けどいいのか?迷惑じゃないか?」
「ない。他に行きたい所でも?」
「いや、そういうわけじゃない。もちろんありがたい」
「なら問題ない」
 結局また長門の世話になっちまうみたいだな。
「では今日のところはこのくらいにしておきますか。僕もこれからのことを考えておきます」
「ああ、頼むぜ。何かわかったらよろしくな」

「帰る」
 と言って歩き出した長門に従いその場を後にする。
「俺もできるだけのことはしたいと思う。できることがあれば言ってくれ」
 『俺』が後ろから声をかける。
「色々とめんどくさそうなことになってすまんな。何かあれば言うことにするさ」


◇◇◇◇◇




ということでここまでで第二章

古泉ではいっぱいいっぱいだったので長門を出してみた
古泉と比べて長門との会話がむずい
動きがほとんどなくて会話ばっかりでつまらんかもしれないが許して欲しい

次回はこのまま長門の家ってことで
947以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 09:27:35.78 ID:P9J2lkpT0
948以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 09:29:04.90 ID:+gUVJoGrO

続き期待
949以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 09:42:56.46 ID:P9J2lkpT0
保守

とっとと埋めてしまいたい俺がいる
950以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 09:50:44.71 ID:UhbElVvpO
分裂読んだらなぜか会長株が急騰したので、SSに会長を出そうと思ったんだが、
会長とキョンの会話が書きづらくてしょうがない。というか会長の口調がいまいちつかめない
そんな愚痴保守
951以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 10:03:50.53 ID:UPXr2s5g0
みんなGJ保守
952以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 10:19:42.82 ID:P9J2lkpT0
保守
953以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 10:20:14.53 ID:+XdI0gINO
gsk
954以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 10:32:38.80 ID:4eoIVdP1O
この調子だと次スレは12時くらいでいいかな?
955以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 10:41:16.97 ID:RncZPA0SO
個人的に会長とパンジーの会話が見てみたい。佐々木と国木田も。あとみくると橘も。
956以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 10:54:04.13 ID:u2dEFrhfO
キョン「くっつき虫ってあるじゃん」
ハルヒ「あぁ、あのトゲトゲが服にくっつく奴ね」
キョン「そうそう、あれはトゲが対象にくっつくことで種子が遠くまで運ばれるんだよ。
確か正式にはオナモミって言うんだけどな」
ハルヒ「……なんかエロいわね」
キョン「まぁ、なんとなくわかるな」

ハルヒ「……」
キョン「……」
ハルヒ「しよっか?」
キョン「な、何をだよ」
ハルヒ「だから、その……キョンの種子をあたしの体にくっつけてみたりとか…」




俺は朝からいったい何を考えてるんだ……
957以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 11:08:58.11 ID:P9J2lkpT0
保守
958以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 11:15:15.09 ID:u2dEFrhfO
キョン「よぉ、ハルヒ」
ハルヒ「あ、キョン。おはよ」
キョン「ん?ハルヒお前…」
ハルヒ「あぁこの靴下ね!色違いなのはもっちろん宇宙人対策よ!
朝寝ぼけながらあんたのこと考えてたら色違いになっちゃったとかじゃないわよ、全然!
全然そんなんじゃないんだから、自惚れるのもいい加減にしなさいよね!まったく能天気なんだから!あはははは」

キョン「……」
ハルヒ「……」

ハルヒ「……今日はもう帰る」
959以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 11:20:31.79 ID:4iFYBKuVO
保守……
960以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 11:31:54.39 ID:P9J2lkpT0
保守
961愛のVIP戦士:2007/05/13(日) 11:33:58.20 ID:i5rlA4Ru0
キョン「長門は俺の嫁」
VIPPER「阻止」
長門「パーソナルネームキョンとVIPPERを敵性と
   判断情報結合の解除を申請する。」
  「情報結合解除」
キョン&VIPPER「「うわなんだ体g(ry」」
962以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 11:35:06.04 ID:nPM/CTXW0
今日は萌えるハルヒの日ですか保守
963愛のVIP戦士:2007/05/13(日) 11:36:24.84 ID:i5rlA4Ru0
ハレ晴れユカイ⇔あめ雨ふゆかい
964以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 11:41:25.93 ID:qNcGLdqsO
ksk
965以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 11:42:15.61 ID:qNcGLdqsO
ksk
966以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 11:42:57.67 ID:qNcGLdqsO
ksk
967以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 11:43:51.31 ID:4eoIVdP1O
埋める?
968以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 11:44:07.17 ID:qNcGLdqsO
ksk
969以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 11:44:11.54 ID:P9J2lkpT0
ksk
970以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 11:44:52.27 ID:qNcGLdqsO
ksk
971以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 11:45:15.81 ID:P9J2lkpT0
ksk
972以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 11:45:38.00 ID:qNcGLdqsO
ksk
973以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 11:46:13.96 ID:qNcGLdqsO
ksk
974以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 11:46:21.38 ID:+gUVJoGrO
次スレよろ
975以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 11:46:47.22 ID:qNcGLdqsO
ksk
976以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 11:46:50.91 ID:I4q9R9TTO
1000
977以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 11:47:04.37 ID:P9J2lkpT0
ksk
978以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 11:47:48.62 ID:P9J2lkpT0
ksk
979以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 11:48:32.16 ID:P9J2lkpT0
ksk
980以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 11:52:02.14 ID:P9J2lkpT0
ksk
981以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 11:53:07.49 ID:P9J2lkpT0
ksk
982以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 11:53:56.82 ID:qNcGLdqsO
ごめん頼む↓
983以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 11:53:59.35 ID:FXxo0D8M0
そぉーい!
984以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 11:55:58.49 ID:u2dEFrhfO
12時までに1000いこうぜ!
985以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 11:56:07.19 ID:P9J2lkpT0
ksk
986以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 11:56:35.42 ID:u2dEFrhfO
ksk
987以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 11:56:46.48 ID:P9J2lkpT0
ksk
988以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 11:57:16.94 ID:u2dEFrhfO
ksk
989以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 11:57:16.86 ID:FXxo0D8M0
>>982
うはw
了解
いってくるぜ
990以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 11:57:33.78 ID:P9J2lkpT0
ksk
991以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 11:57:54.55 ID:6vojtDuf0
KSK
992以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 11:57:55.56 ID:P9J2lkpT0
ksk
993以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 11:58:22.88 ID:P9J2lkpT0
ksk
994以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 11:58:42.86 ID:6vojtDuf0
ksk
995以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 11:58:52.45 ID:Z1dmTucy0
1000ならハッピー
996以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 11:59:03.45 ID:6vojtDuf0
ksk
997以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 11:59:29.87 ID:Z1dmTucy0
ksk
998以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 11:59:33.02 ID:u2dEFrhfO
1000ならみんな幸せ
999以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 11:59:48.31 ID:JzgV62Gy0
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    /     ヽj      ,'  , '´    -        /i\__  ̄ ̄ ̄ ̄ヘ
  /       レ~ヽ  | !, ィ   , '´    , ' /| j   〃 !        ヘ
  |         {  ヽ j  /   /     / /゛"' ,, /ィ´/         ヘ
  レ ―‐、   /   |!   |  /    _x-< /     "- 、r'            ヘ
  {ィニニニz`, -'´   ∨  i! /   イ´ ¨レ' \       / /  /      ヘ
  ∨  ̄ヽ }     r―'∨ , ー<´ /ィ千旡ぇヽ|   __.. イ ,イ  ,ィ´ ,'    j   ハ
  /    |´    |   ィ     ,'! ヾ た::j テ     ∠七ニヘ/  /!    }   ハ }
  /    i       |  〃    / |   Lzン        zェァyム-' ∧   /  ノ jノ
 {      }       ! ノ   彡イ  ∧              た::j 乃 / ∧ -‐'¨
 |   /\ノ      |イ, - ' ヘ ヾ   ヘ       '   ゝz= ' / イ
 `ー |\ \___    ヽ    \ \  \    `ー   -=ニ二 ィ ´, '
   |_ヽ-' /       \     \ ヾ.  \        , イ /
   ヽ__/       \ {二ィ>-ト -=` ー―===<  /
                \ {´/!ク >─―----― '/¨
                  ヽ‐---ィ  _, -―――-、/
                   \  |/         /

1000以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/13(日) 11:59:58.52 ID:u2dEFrhfO

1000ならみんな幸せ
10011001
 *     +    巛 ヽ
            〒 !   +    。     +    。     *     。
      +    。  |  |
   *     +   / /   イヤッッホォォォオオォオウ!
       ∧_∧ / /
      (´∀` / / +    。     +    。   *     。
      ,-     f
      / ュヘ    | *     +    。     +   。 +        このスレッドは1000を超えました。
     〈_} )   |                                次スレも…VIPクオリティ!!
        /    ! +    。     +    +     *         http://wwwww.2ch.net/news4vip/
       ./  ,ヘ  |
 ガタン ||| j  / |  | |||
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