ハルヒ「ちょっとキョン!あたしのプリン食べたでしょ!?」
1 :
愛のVIP戦士:
2 :
愛のVIP戦士:2007/03/07(水) 20:30:22.59 ID:rKSo10JR0
>>1 質問だがこのスレはプロレス板と、どういう関係があるのですか?
全く関係ないと思いますが…
3 :
愛のVIP戦士:2007/03/07(水) 20:30:27.60 ID:F2YO9eOp0
語彙が悪い
4 :
愛のVIP戦士:2007/03/07(水) 20:30:35.00 ID:TsWsk4mA0
5 :
愛のVIP戦士:2007/03/07(水) 20:33:22.07 ID:gnbQtZHSO
6 :
愛のVIP戦士:2007/03/07(水) 20:34:23.33 ID:Uu2NVuy0O
7 :
愛のVIP戦士:2007/03/07(水) 20:36:32.95 ID:TsWsk4mA0
とりあえず
>>2がプロレス板なんて言うもんだから焦ったが
どうやらちゃんと立ったようだ。
引き続きドゾー。
8 :
愛のVIP戦士:2007/03/07(水) 20:37:23.45 ID:Vu8AlQZB0
9 :
愛のVIP戦士:2007/03/07(水) 20:37:34.31 ID:Uu2NVuy0O
ワロタww
10 :
愛のVIP戦士:2007/03/07(水) 20:37:52.20 ID:eMHASZjC0
おっつ〜
11 :
愛のVIP戦士:2007/03/07(水) 20:49:32.85 ID:uxpzq+s50
>>1乙
…プロレス板?
13 :
愛のVIP戦士:2007/03/07(水) 20:50:52.94 ID:TsWsk4mA0
新しいスレも立ったしバッチコーイコォ━━━━щ(゚Д゚щ)━━━━イ!!!!
ハルヒはアイスレモンティーを片手に、またいつものようにくじを握っていた。
しかし、この30秒足らずで作ったショボイくじ引きの結果が、
ハルヒの機嫌やら宇宙人未来人超能力者からの伝言に左右され、そして世界の事に繋がって来ると思うと、
随分適当な世の中なんだなあと思えるのは俺だけだろうかね。
今日前半のくじは印付だった。つまり二人のグループ。
そして同じ物を握っていたのは…
「御一緒にさせて貰えて光栄です」
顔が近いんだよ気色悪い。
「丁度あなたとお話がしたい所でしたよ。」
出来れば普段のマンツーマン大弁舌大会の10分の一以下に纏めて欲しいね。
選挙で勝ち抜いて一党独裁を手に入れた直後のヒトラーでも、お前より話す内容は少ないだろうよ。
「これはこれはすみませんでした。でも僕の性格上、話さなければいられないものでしてね」
いや分かってはいるがな。こいつのこの性格はハルヒの暴走っぷり以上に直すのが難しいだろう。
もし直せるという人がいたなら、今すぐ「機関」の方へ連絡するといい。
「そこ、つべこべ言ってないで早く行った!昼の集合は12時30分、あそこのファミレスに集合ね!」
へいへい、分かりやしたよ団長。
俺は仕方がなく古泉と男二人のどうしようもない散策に出かけたのだった。
もっとも、こいつが散策する気など毛頭無い事は朝の起きる時間以上に分かりきった事なのだが。
15 :
愛のVIP戦士:2007/03/07(水) 20:52:48.71 ID:TsWsk4mA0
しぇーん
16 :
愛のVIP戦士:2007/03/07(水) 20:53:17.55 ID:bVOCYfsQ0
しえん
17 :
愛のVIP戦士:2007/03/07(水) 20:53:21.86 ID:Uu2NVuy0O
支援
18 :
愛のVIP戦士:2007/03/07(水) 20:53:33.17 ID:50162vIT0
支援
「今日お呼びしたのは言うまでもありません」
誰も明確にお前に呼ばれた覚えは無いね。
「おっと失礼しました。あのくじには長門さん…いえ、有希さんが細工を仕掛けておきましたから」
こいつが有希って言うのは違和感がまだあるな。俺も常々感じている事なのだが。
「問題なのはもちろん涼宮さんっ…おっと、失礼しました、ハルヒでした」
ハルヒを問題児扱いするのはまだいい。そりゃどこをどう見てもそうとしか言えないからな。
でもこいつがハルヒって呼ぶのを聞いてると不思議と殴りたくなってくるね。
「これはまた失礼致しました。安心してください。彼女には一切手を出してはいませんから」
何となく安心する。ホッとしたというか、盗られらくて良かったというか。
だがそう考える俺はおかしい。ハルヒは今や古泉と結婚したんだしな。
お前の嫁なんだから二人で勝手にすればいいだろう。
「それはそうと、実はここのところ毎日のように閉鎖空間が発生していましてね」
そりゃご苦労なこった。俺もお前の身を案じるぜ。
「お忘れになったのですか?あなたは彼女に選ばれた身である事を」
でも今はお前と結婚したんだからお前がフォローしてやるべきだろう。
「あなたも彼女も本当に素直でないお方だ…」
どういう意味だ。
「僕の事は気になさらないでください。長門さんも反対することは無い事を祈ります」
よく分からんね。
その後、古泉と形だけ不思議探しをして、昼の集合場所。
で、いつものようにみんなで昼飯を注文をする訳だが、
古泉、朝比奈さんは人並みの量しか頼んでおらず、
有希はあれだけ食べられるはずなのに、かなり控えめな注文だった。
気を遣ってくれているのだろうか。ただし今の立場を考えると、
有希は少々気を遣い過ぎている様に思える。
まだ結婚したという実感がないのだろうか?
それにしては遅すぎやしないか。そもそも俺自身したという自覚はあまりない。
こいつにもあるかどうかは疑問だ。
ただ、こいつの以前の姿を見ていると、それは俺への好意とも取れなくも無かった。
実際こいつはハルヒよりも俺のほうが気に入ってた節は結構あったからな。
などと考えていると、ハルヒが注文を決め、その天然的騒音発生器みたいな声を上げた。
「あたしはマグロどんぶりと牛ステーキね!」
ふざけるな。
「別にいいじゃない、あんたの奢りなんだから。あたしが遅れたらその時は払ってあげてもいいわ」
たまに団員である俺への恩返しも考えて欲しいね。
「五月蝿いわね!平団員のあんたから団長のあたしへの報いあるのみ!」
しかし俺もまた不思議なもんで、ハルヒの嬉しそうな顔を見ていると不思議と起こる気になれないのだ。
ここにもハルヒ的変態パワーが働いてるのかね。
「さて、午後も気合入れていくわよ」
あれだけの量を五分足らずで平らげたハルヒは、再びくじを握った。
今度もまた印付きか。今度は誰なんだ?宇宙人未来人超能力者さん達よ。
しかし5分後、俺の目の前にあったのは不機嫌そうな顔をした黄色いカチューシャの女だった。
「あたしがなんであんたみたいなのと二人っきりなのよ」
知らん。っていうか俺のほうが聞きたいくらいだね。
「とりあえず、そこら辺探してましょ」
行った先では買い物に付き合ったりまた喫茶店に入ったり、
こんなんじゃこいつ自身が規則を破ってるようなもんだろう。
「うるさいわね、こういうところにも不思議はあるもんなのよ」
もし本当にあったなら、ここら辺の警察や役所は全く仕事をしてないって事だろう。
住民も殆ど未来人と宇宙人製アンドロイドと超能力者による謎の精鋭集団なんだろうね。
「なに訳の分かんない事言ってんのよ、次は映画館」
流石にそれをやったら朝比奈さんと長門と古泉…じゃなくて有希と一樹の奴に悪いだろう。
気が付くとハルヒはいつしか部室で見せていた百ワットの笑顔を見せていた。
そういえば、この顔をするのもハルヒが古泉と結婚すると言い出した時以来だな。
つまりこいつには最近楽しい事はなかったと言う訳か。
「映画館が駄目なら公園、これでいいでしょ」
結局公園か。不思議探しでは川沿いと公園ばかり行ってるな。
そこの二箇所に見えない不思議でも転がってるのかね。
22 :
愛のVIP戦士:2007/03/07(水) 20:55:22.05 ID:TsWsk4mA0
支援
公園に着くと、いきなりベンチに俺を座らせた。
「あんた、有希と上手くやってる?」
いきなりかよ。そりゃ気になる気持ちも分かるけどな。
でもここでなにか引っ掛かる事があった。上手く行ってると言うと取り残されるような、そんな感覚。
正直に言うと、あれでも長門なりに上手くやってるのならそれでいいのかもしれない。
だが、俺にははっきりと伝えることは出来なかった。
「まあ、そこそこ・・・だな。お前の方はどうなんだ」
「あたしもまあ・・・そこそこよ」
俺が咄嗟に誤魔化すと、ハルヒも咄嗟に誤魔化した。
まずい空気、どう切り出せばいいのか分からない。
ハルヒの方を見ると、ハルヒと目が合った。
そのでかい目の中には、何となく心配というか、不安そうな色が見られた気がするのは気のせいだろうか。
考えてみれば、感情表現の少ない有希ではこうして判別しているが、
こいつの事を目の色で判別したことはなかった。
理由なんて簡単だ。こいつをパッと見ただけで何を考えてるのか分かるからな。
別に分かりやすいからとかじゃない。こいつといつも接してる内に分かっちまったもんだから仕方が無いのだ。
そしてこいつでも、こんな時にはやっぱり俺がフォローすべきかなと思う。
俺は意を決して声を出した。
「ハルヒ」
「キョン」
見事な位に、それこそプロの合奏も驚く位全くと言って良いほどのタイミングで。
「キョン、あたしから話していい?」
ああ、いいさ。
「実は今あんたが、本当に幸せにしてるかどうかってね…」
これもまた驚いた。何せ俺の頭の中とそっくり同じ事を言っているのだから。
「もう少し、はっきりと答えてくれない」
もう隠しようもないね。こうなったらはっきりと話してやろう。
「俺は長門・・・いや有希と結婚して悪いと思ったことはない」
ハルヒはそれを聞き終えると何故か顔が暗くなった。が、俺は構わず続けた。
「確かに俺はどちらかといえばいい方には思ってる。でもはっきりと夫婦と言える自信は無い」
するとハルヒはまた顔を見上げ、俺の方を見つめた。
「それに俺にもはっきりとは言えないが、これでは物足りないというか、
やっぱり夫婦とは言えない気がするんだ。ただし有希がどう思ってるかは分からん」
再び下を向くハルヒ。
でも俺はここで止める訳にはいかない。
「ハルヒ、話があるんだ」
「何」
ハルヒは何時に無く真剣な表情で俺を見つめてきた。
「お前は古泉・・・一樹とは本当によくやってんのか」
ハルヒもまた驚いてから、口をゆっくりと開いた。
「あたしも悪くは無いと思うけど・・・」
俺と同じパターン。でももしここの先が違ったら、などと考えてしまう。
「でも正直言って楽しくない・・・またあの中学の時程じゃないけど・・・」
考えてることは同じだった。俺達は結婚宣言をしてから今までずっと共感してきたのだ。
ただそれにお互い気付くことはなかった。
ハルヒは話を続ける。
「古泉君がどう思ってるのかは分からない・・・ひょっとしたら嫌がってるかも」
やっぱり同じだ。
ここまで来て、朝比奈さんや古泉にヒントまで貰ったんだぞ。分からないはずが無い。
俺は何であそこで正直に言えなかったのか。
あんな簡単な事を・・・
俺は口を開こうとした。しかし、ハルヒはそれを遮って再び話し始めた。
「あの時・・・あたし、言ったことは間違ってたかも・・・」
ハルヒは一旦黙り込んだ。しかし喉の奥から搾り出すような声を出そうとした。
俺も無意識の内にハルヒの肩を支えてやっていた。
なんせハルヒの目からは今にも涙が溢れそうで、その身体も震えていたのだから。
「ぁたし、本当はキョンと結婚した・った・・・」
こいつらしくない、小さくて聞き取りにくい声。
だが、俺はその一声で胸が締め付けられそうになっていた。
ハルヒはまたしばらく黙り込んだ。だが、しばらくして口を再び開いた。
「キョン、でもあんたは有希を幸せにしてあげて。有希も・・・きっとあんたの事が好きだったのよ」
意外だった。それと同時に、ハルヒが急激に遠くなって行く気がした。
それでも尚、ハルヒは口を開いた。
「もし古泉君と別れたら・・・・・・あたし・・初恋の相手がいるのよね・・・」
ハルヒは我慢して、意を決したように言った。こいつなりに俺の事をふっきりたいのだろうか。
それにしても、こいつに俺よりも前に好きだった奴が居たとは意外だ。
「中一の時の七夕の事だったわ。あたしは寂しく校庭に宇宙人へのメッセージを書いてたの。今じゃ馬鹿みたいよね」
俺は胸が飛び出しそうになった。俺は違う、そうであってくれ。
「その時にあたしに声を掛けてくれて、その作業を手伝ってくれた人が居るの。」
「あの人だけよ。不思議な事を知っててあたしの活動を手伝ってくれたのはね・・・」
もう聞きたくない、でもハルヒは話をやめてくれなかった。
「・・・だから、その時はあたしはその人を探して幸せになりたいの。あんたは有希と幸せになって・・・」
俺の期待は脆くも崩れ去った。少しばかり元気を取り戻したハルヒの顔を見て、
これほど胸苦しい思いをした事はあるだろうか。
ハルヒ、それは無理なんだ、俺が長門の所へ行ったらお前の所に来る奴は居ないんだよ。
ハルヒがベンチから立ち上がった。
「じゃあね、キョン、あたしは・・・」
「待ってくれ」
俺はハルヒの腕をつかんだ。俺が今どんな顔をしてるのかは分からない。
ただとにかく必死だった。
ハルヒはそれを見て怒った顔をする。
「あんたは有希と幸せにやって!あたしの事はもう・・・」
「ハルヒ!」
ハルヒが言い掛けたところで、今度は俺が塞いでやった。
「俺も・・・お前の事が好きだ・・・」
ハルヒは目を白黒させていた。この状況、現状?空間改変?そんなの知ったこっちゃ無い。
俺が今こいつに出来ることはただ一つだ。
俺はハルヒに顔を近付けて行った。
「ハルヒ、俺の正体は・・・」
「ちょっと・・・キョン、あたしは・・・・・・・」
「ジョン・スミス」
言い終わるか終わらないか位で、俺はハルヒの唇を俺の唇で塞いだ。
ハルヒの唇は甘く柔らかかった。ベタな表現だがそうとしか言えないね。
そしてここは夢でも閉鎖空間でもない、現実の世界。
ここでこんなことが出来たのだ。俺はこいつを一生守って生きたい。
そう思えるだけで十分なのだ。
27 :
愛のVIP戦士:2007/03/07(水) 20:58:36.56 ID:Uu2NVuy0O
支援
気が付くと、辺りは暗くなっていた。
古泉へ電話する。俺達二人は今から帰るから先に帰ってろ、と。
「それならもうご心配は要りません。ではお二人でごゆっくりと」
あいつは既に分かっていたのだ。
俺とハルヒの気持ちを。
しかしあえてハルヒと結婚したのだ。別れる事を知っておきながら。
あいつにも感謝しなければならない。
しかし有希はどうだ―――――――――
有希は俺しかまともに話していなかった。
俺にしか心を開いていなかったのかもしれない。
あいつがもし俺が振る事を知ったら・・・
あいつも傷つくだろう。もう立ち直れないかもしれない。
それにまたあいつは狂っちまったら、俺達まで幸せになる事が出来なくなる。
正直に言えなかった。たったこれだけで、こんな重大な問題になってしまったのだ。
「もしも有希が嫌って言ったら、その時は・・・」
帰り道、ハルヒが庇ってくれた。こいつも有希が暴走しちまった事は知らないが、
大切な団員に対する気持ちは人一倍あるのだ。
長門の気持ちが分かるのは俺だけだと思っていたが、
ひょっとしたらこいつの方が分かってるのかもしれない。
もし有希が嫌がったら、その時俺は出来るだけの事はするさ。
俺の責任なんだから。
「キョン、あたしの責任でもあるの。あたしにも謝らせて」
こいつがそう言うのなら仕方がない。
もうここまで来たらどこまでも二人三脚するしかないしな。
やがて、俺の家とハルヒの家が近付いてきた。
29 :
愛のVIP戦士:2007/03/07(水) 21:00:14.74 ID:Uu2NVuy0O
支援
有希が立っている。
俺は一番に謝らなければならない。
「有希、その、実は・・・」
「有希、ごめんなさい!」
ハルヒは俺の声をまた遮った。さっきのも意外だったが、それとは別な意味で今度のも意外だった。
今まであれほど団員に対して上の立場だったハルヒが、団員である有希に頭を下げたのだ。
俺も慌てて謝った。
「有希、すまん、俺はお前とは・・・」
言葉が続かない。しかし有希は自ら話し始めた。
「私もあなた達に迷惑を掛けていた事を済まないと思っている。
直接的に意識されない形でありながら、あなた達の仲を妨害する行為も繰り返した」
俺は思い出した。あの時の、宇宙人ではない有希を、そしてハルヒをクラスから消し去り、
俺とハルヒのそれまでの記憶を、中一の七夕時の事を残して消しちまった事を。
先程とは打って変わり、俺の中から怒りとも思える感情が込み上げて来た。
こいつはそんな事をしていたのか。情報改変とやらで無理矢理俺達の記憶を操作しようとしていたのか。
だが、有希の続きの一言でまた目まぐるしく感情の変化をせざる負えなかった。
「あなたと結婚した事は私の望んだ事ではない。」
「私は生み出されてから6年間、特に涼宮ハルヒと出会ってからは多数の変化を遂げることとなった」
「その変化の都合上、あなたに頼らざる負えない部分もあった。」
そういうことだったのか。こいつは生み出されてまだ6年しか経っていなかったのだ。
ハルヒに刺激されて感情が芽生えたのはいいが、それでもよちよち歩きの不安定な状態だったのだ。
有希を一瞬でも疑っちまった俺が情けない。
そして俺が納得している間、ハルヒは口を開けたままだった。
「私はこれで情報統合思念体との一切の情報交換は終了した。あなたたちのお陰」
更にハルヒは唖然としている。
それはつまり、もう人型端末じゃ無いってことか
「私を支えてくれたのはあなたのお陰、ありがとう」
有希は俺に頭を下げた。ああ、俺こそありがとうな。
31 :
愛のVIP戦士:2007/03/07(水) 21:01:55.17 ID:Uu2NVuy0O
支援
「あなたも、私を人間にしてくれた。ありがとう」
有希がハルヒに対して頭を下げた。俺以外に頭を下げたのは初めてじゃないか?
これでこいつが人間になったっていう実感が湧いて来た。
そして、ハルヒは開けっ放しにしていた口をやっと動かして言った。
「有希、あんた、人間じゃないって事は、今までは・・・」
「宇宙人」
有希は普通の氷くらいにはなってであろうその声で言った。
ハルヒはまた驚いた。そして有希をギュッと抱きしめた。
そして俺は有希から離婚届と書かれた紙を受け取った。
朝比奈さんも駆けつけていたようで、
「これでもう規定事項全てはクリアしました。今までありがとうございます」
俺もハルヒも驚いた。だがハルヒの方はやっぱりチンプンカンプンだったようだ。
「みくるちゃん、どういう事?」
「私、もう未来に帰らないといけないんです」
ハルヒは今度は朝比奈さんの事を抱きしめた。
未来人だったからなのか、はたまた別れが悲しかったからなのか。
「いやあ、僕も能力がなくなってしまったようです。これもあなた方のお陰ですね。」
「あ、元々の責任もあなた方にありますが」
古泉も能力が無くなったらしい。ハルヒに離婚届けを差し出しながら言った。
「機関の方で色々話し合ったのですが、結局涼宮さんの能力はもう暴走する心配もなく、敵対する組織とともに解散を宣言したまでです」
ハルヒは更に驚きを隠せない様子である。
「詳しくは彼に聞いて貰えれば分かると思いますよ」
しかしハルヒは更に気になったようで、
「古泉君、あなたはもしかして、超能力者!?」
「先に言わないで欲しいな。そうです。僕は超能力者だったんです」
流石に今度は抱きしめようとはしなかったが、それでもハルヒの目は輝いていた。
33 :
愛のVIP戦士:2007/03/07(水) 21:05:13.34 ID:Uu2NVuy0O
支援
そして、ハルヒの口から驚くべき言葉が発っせられたのだった。
「みんないままでありがとう・・・只今をもってSOS団は解散するわ」
ハルヒ以外の全員が驚き、そしてその声に意見を返した。
「私はこれで解散する事は望んでいない」
「いつまでもSOS団の絆は不滅でぇす」
「これで消えた、というのは少し寂しいのでは」
「別にいいだろ、宇宙人、未来人、超能力者がいなくても」
ハルヒはその声を聞いて下を向いてから、改めて向き直った。
「ええ、SOS団は不滅よ!解散なんてさせないわ!」
全ては終わった。いや、始まったのかもしれない。
あれから数日後のことだ。
朝比奈さんは未来へ帰り、長門と古泉は二人でどこかへ引っ越すようだ。
「まだ籍を入れられていなかったのですか?最近同性愛の結婚も認められたようですから、いっその事」
うるさい、黙れ、最後まで気色悪い。
「ユニーク」
いい迷惑だ。
朝比奈さんからの手紙もあった。
「私の居る時代や私のあの時の年齢は禁則事項です。ありがとうございました」
誰も聞きませんよ。正直気になって仕方がありませんが。
結局長門と古泉が幸せにしてるのかは分からない。
ただ、それぞれ話すのと聞くのには優れてるからそれなりに幸せになれると思う。
朝比奈さんはどうだろうね。案外俺の子孫かもな。なんかそんな気がする。
俺はというと、帰るところがあるのだ。
まだ説明してない、乱暴で黄色いカチューシャを付けた団長様の所へな。
「キョン、遅い!あんたの為に沢山料理を作って待ってたんだから」
やれやれ、こいつはまた罰金を取る気か。
でも不思議と悪い気はしないね。こいつが満面の笑顔で、
それこそどこぞのレストランみたいな料理を並べて待っててくれたのだから。
でも罰金より前に、ハルヒの料理を食いながら話さなくちゃならない事は決まっている。
あの時とは違い、少なくともセンスの無いジョークとして扱われることはないだろう。
そう。まず、宇宙人、未来人、超能力者の話からしてやろうと俺は思っている。
36 :
愛のVIP戦士:2007/03/07(水) 21:06:53.06 ID:Uu2NVuy0O
支援
新スレ早々支援乙ですた。アリガトウ。
期待を裏切られた人がいたらごめん。特に長門派とみくる出して欲しかった人とか
38 :
愛のVIP戦士:2007/03/07(水) 21:08:37.79 ID:VcMcsPzNO
支援
39 :
愛のVIP戦士:2007/03/07(水) 21:09:27.59 ID:50162vIT0
つくづく思うが、惜しいIDだな。
俺はキョンハル派だからうれしいぞ。
40 :
愛のVIP戦士:2007/03/07(水) 21:11:58.82 ID:VcMcsPzNO
乙!
NTRとは大どんでん返しだなw
でも長門と古泉が少し気の毒だ
41 :
愛のVIP戦士:2007/03/07(水) 21:17:56.83 ID:00/1MpxBO
投下します
42 :
愛のVIP戦士:2007/03/07(水) 21:19:07.87 ID:Uu2NVuy0O
支援
女性陣のまだきていない部室。オセロも終盤にさしかかったときのことです。
昨日いただいたチョコを一つ口に運ぶ、と同時に甘さが口に広がる。
思えば機関に入ってからはなかなか女性と触れ合うこ機会がなかったので
僕はバレンタインデーなんて自分には関係ないことと少し恨んでいたのかもしれません。
しかし今年は違いました。
SOS団には魅力的な女性が三人もいてチョコをもらうこともできた。
久しぶりのことにもしかしてこの三人は僕のことが……? と淡い期待を持っていたんです。
「なぁ、ちょっと聞いてもらいたいことがあるんだ」
突然彼が話しかけてきました。僕はすぐにいつものスマイルを彼に向ける。
実はこのスマイル顔をするのも意外と大変なんですよ。
「どうしたんですか?」
「昨日ハルヒ、長門、朝比奈さんからチョコを貰ったんだよ」
「昨日と言うとバレンタインですか」
「それで気付いたんだ。あいつらは俺のことが好きだってことに」
何を言いだすかと思えば勘違いですか。まったくこの人は……
「それはまたどうしてですか? チョコなら僕もいただきましたが」
「甘いな。おまえとは違うんだよ」
違う?
「それはどうしてですか?」
45 :
愛のVIP戦士:2007/03/07(水) 21:21:24.45 ID:Uu2NVuy0O
支援
「まず長門だ。チョコを渡されるときあの長門がなんと顔をうっすらと赤くそめたんだよ!
あの長門がだぞ? 何があろうと無表情を貫くはずの長門が顔を赤くする。
あの表情は決まりだと思ったね。
そしてチョコに入ってた言葉は『キョン・・・』だ。さぁこの『・・・』にはどんな言葉が省略されているのか? 何が隠されているのか?
『キョン・・・大好き』か? それとも『キョン・・・付き合ってください』か?
いやいや相手はあの長門だ。『キョン・・・わたしはあなたに異性として興味を持っている』
とかの言い回しをするかもしれない。とにかくそんな空気を出してたんだ。
で、おまえはどうだった古泉?」
47 :
愛のVIP戦士:2007/03/07(水) 21:22:20.21 ID:SOoS9Ccb0
●<支援
あの長門さんがそんなことを…
「いえ、何も…。第一僕は手渡されてませんので。いつのまにか机に置いてあって」
「そうか! そうか! いやー残念だな。あの長門の表情を見れないとは。
おまえじゃあ仕方ないか。いつも長門に無視されてるからな。
写真に撮っとけばよかったな。そうすればおまえにも見せてやれたんだが。
もったいないことをした」
……彼は僕を怒らせたいんでしょうか? その腹立たしい顔はやめてほしいですね。不愉快です
49 :
愛のVIP戦士:2007/03/07(水) 21:22:47.54 ID:Uu2NVuy0O
支援
「次は朝比奈さんだ。はじめチョコを見たときがっかりした。
『義理』としか書いてないんだ。ショックだ。思わず絶望しかけた。
と思ったら手紙がついていたんだ。その中身は
『義理・・・涼宮さんに書けって言われました』
これはきたね。
義理って書くのは自分の意志じゃないと弁解するなんて可愛らしいじゃないか。
さすが朝比奈さんだ。『本命』と書きたかったんですよね?
さらに団活終了後朝比奈さんに呼び出された。当然俺はいろいろと期待しつつ向かったわけだが。
なんとそこでマフラーを渡されたんだよ! しかも手編みだ! 手編み!
恥じらいながら
『プレゼントです! よかったら使ってください!……ダメ…ですか?』
なんて言われてみろ。死んでもいいね。もう思い残すことはない。
これはもう朝比奈さんは完全に俺に惚れてるだろ。
全男子生徒の95パーセントが羨む状況だ。ちなみに残り5パーセントはガチホモだ。
で、おまえはどうだった古泉?」
マフラーとはいったいなんのことですか…? 僕はそんなものは…。
それにチョコも…。朝比奈さんもずいぶんと露骨な…
「チョコには『義理です』としか…。
マフラーも僕はもらってません…」
彼の顔にさらにニターッとした笑みが広がった。気持ち悪い。
まさかわかってて言ってるんじゃ……
「『義理です』か。明言されちゃったな。
そうそう、マフラーはこれだ。羨ましいだろ? 欲しいだろ?
あげないぞ。あったかくていいな。やっぱり手編みは人の温もりがある」
こいつ……。我慢だ。我慢しないと。
52 :
愛のVIP戦士:2007/03/07(水) 21:25:14.07 ID:VcMcsPzNO
支援
53 :
愛のVIP戦士:2007/03/07(水) 21:25:27.36 ID:Uu2NVuy0O
支援
54 :
愛のVIP戦士:2007/03/07(水) 21:25:55.35 ID:00/1MpxBO
「それだけじゃない。未来の大人版朝比奈さんからもチョコをもらったんだ。
わざわざ未来から送ってきてくれたんだよ。
大人になっても一途でいつづけるってのは素晴らしいことだと思わないか?
これは責任とってあげないといけないな。
で、おまえはどうだった古泉?」
「もらってません…」
「まあ、そうだろうな。当然だよな。
だって朝比奈さん(大)がおまえのこと話したことがないしな。
古泉のこの字もでてこないからな。もしかして朝比奈さん(大)はおまえの存在を忘れてるんじゃないか?
あ、悪い悪い。それはさすがにないよな、たぶん。
泣いたか? 涙目になってるぞ? どんまいだ。そんなこともあ……いや、普通ないな。残念だ」
55 :
愛のVIP戦士:2007/03/07(水) 21:26:53.30 ID:Uu2NVuy0O
キョンひでぇwwww
こんなに人を殴りたいと思ったのは久しぶりだ。
あのふざけた顔を歪ませてやりたい…
いや、だめだ。落ち着かないと。こんなときこそ冷静にならなければ。ここで怒ってはいけない。
僕のキャラが崩れてしまう。
こんなときは素数を数えろって新川さんが…
2……3……5……7……11……
「最後はハルヒだ。
あいつの反応はわかりやすすぎるな。
チョコに『本当は義理って書きたくないんだけど』
だぞ?
これって半分告白じゃないか? ガッチガチのガチだろ?
ハルヒは頬をそめるって珍しい姿を見れた。
あいつも可愛い姿をするもんだ。
それにあいつはもともと俺に気がある雰囲気がばりばりあったからな。
もしかしてって思ってたが今回で確信した。
だいたい五月の時点で気付くべきだったんだよ。ハルヒは俺だけあの灰色の空間に連れてこうとしたし、キスしても嫌がられないし。。
それにハルヒはおまえと俺で態度があからさまに違う。
今考えるとハルヒは他にもいろいろとそれらしい行動をしてた。
もっと早くに気付いてればなぁ…。
で、おまえはどうだった古泉?」
57 :
愛のVIP戦士:2007/03/07(水) 21:27:13.62 ID:SOoS9Ccb0
さっきはあんな扱いしちゃったけど古泉やっぱ最高だぜセカンドレイドォオオ保守
58 :
愛のVIP戦士:2007/03/07(水) 21:28:41.16 ID:TsWsk4mA0
支援者のテンションの高さにワロタ
2019……2023……しまった、2023は素数じゃない…
「…答えるまでもないでしょう。あなたの思ってるとおりですよ」
「聞くまでもないか。悪いな。SOS団の女性を独り占めしてるみたいで。
いや、実際独り占めしてるんだけどな。
もてるってのがこんな辛いなんて思わなかったよ。
ま、おまえは顔だけならいいからよってくる女はいるだろ。
それとも男がいいか? おまえガチホモだもんな。ははは」
……すいません、森さん。僕には耐えきれませんでした。今一度あの頃の僕に戻らないといけないようです。
ですが目の前のやつを倒せるのならどんな罰でも受ける覚悟はできています。
あなたはなんのつもりなのか知りませんが僕……いや、俺にだって我慢の限界があるんだよ。
近寄るなとか気持ち悪いとか言われても我慢してきたがこれはだめだ。
ふざけた顔しやがって。
一撃だ。後ろ向いてる隙に一撃で潰してやる。
60 :
愛のVIP戦士:2007/03/07(水) 21:28:56.35 ID:gnbQtZHSO
支援
バンッ
「古泉君何やってるっさっ?」
「何のことですか?」
チッ、邪魔が入ったか。
「今キョン君に襲い掛かろうとしてる見えたからさっ」
くそっ! こいつも余計なことを
「古泉が…?」
「ははは、僕がそんなことするわけないですよ。勘違いでは?」
「じゃあ、ちょいと古泉君に話があるんだけどさっ、キョン君には出ててもらっていいかなっ?」
「朝比奈さんじゃなくて古泉ですか。珍しいですね。じゃあ俺はしばらく外出てます」
ああ…やつをぶちのめすせっかくのチャンスが…なんてタイミングの悪い。
62 :
愛のVIP戦士:2007/03/07(水) 21:30:26.07 ID:gnbQtZHSO
支援
「古泉君!」
「何でしょうか?」
さっさとしてくださいよ。
「お姉さんからのプレゼントさっ」
――え?
「こ、これを僕に?」
それは見事なまでに素晴らしい出来のマフラーでした。それに僕のイニシャルが入っている。
どうして……?
「古泉君はいろいろと苦労してるみたいだからねっ、お疲れさまってことで
……キョン君の分は作ってないから昨日は古泉君だけに渡す機会がなくてさっ」
64 :
愛のVIP戦士:2007/03/07(水) 21:30:37.10 ID:uxpzq+s50
●<ぜひアナルに欲しいネタですね支援
65 :
愛のVIP戦士:2007/03/07(水) 21:30:51.02 ID:w9mFCNW7O
2019が素数ではない件
66 :
愛のVIP戦士:2007/03/07(水) 21:30:52.40 ID:Uu2NVuy0O
支援
彼にはあげてない? それはつまり…期待していいんですよね?
鶴屋さん、僕は大切なことを忘れていたようです。
気付くと僕の両目からは大粒の涙が流れていました。
バレンタインは素晴らしい日ですね。
こんなに思いっきり泣いたのはいつ以来か……
「よしよし! それでどうにょろ? 受け取ってもらえないかなっ?」
「…いえ、もちろんいただきます! ありがとうございます!」
新川さん…森さん…僕にもようやく春が来たかもしれません
68 :
愛のVIP戦士:2007/03/07(水) 21:31:36.56 ID:VcMcsPzNO
ちょww
支援w
69 :
愛のVIP戦士:2007/03/07(水) 21:32:12.31 ID:Vu8AlQZB0
しえん
70 :
愛のVIP戦士:2007/03/07(水) 21:32:17.84 ID:SOoS9Ccb0
●<きましたよぉおおおふもっふ!
71 :
愛のVIP戦士:2007/03/07(水) 21:33:15.40 ID:Uu2NVuy0O
支援
72 :
愛のVIP戦士:2007/03/07(水) 21:33:46.63 ID:gnbQtZHSO
支援
73 :
愛のVIP戦士:2007/03/07(水) 21:37:28.06 ID:TsWsk4mA0
さるったかこれで終わりか・・・
74 :
愛のVIP戦士:2007/03/07(水) 21:38:27.45 ID:gnbQtZHSO
支援
75 :
愛のVIP戦士:2007/03/07(水) 21:39:29.42 ID:Uu2NVuy0O
支援
76 :
愛のVIP戦士:2007/03/07(水) 21:41:20.25 ID:VcMcsPzNO
●>アッアーレ?
77 :
愛のVIP戦士:2007/03/07(水) 21:42:04.02 ID:SOoS9Ccb0
●<さるっても連続支援ですよふもっふもっふもふモフフモフフモフモフモフモフモフモフセカンドレイドォおおおお
78 :
愛のVIP戦士:2007/03/07(水) 21:42:11.75 ID:gnbQtZHSO
●<うほーん?
79 :
愛のVIP戦士:2007/03/07(水) 21:44:28.64 ID:TsWsk4mA0
ちょww●wwwwもちつけwwww掘るにゃまだ早いwwwwww
80 :
愛のVIP戦士:2007/03/07(水) 21:45:14.53 ID:00/1MpxBO
すいません。終わりです
81 :
愛のVIP戦士:2007/03/07(水) 21:46:40.67 ID:I+gKOcYN0
え?終わり?落ちは?
実はキョンには別の愛に溢れる贈り物をしてて
古泉やっぱりにょろ〜ん(´・ω・`)な落ちは無いのか!?
82 :
愛のVIP戦士:2007/03/07(水) 21:46:50.30 ID:VcMcsPzNO
●<暇なのでチョコを食べて待ちますか………
83 :
愛のVIP戦士:2007/03/07(水) 21:46:55.57 ID:TsWsk4mA0
むひょひょ^^やっぱりな^^
まぁ乙っした!!
84 :
愛のVIP戦士:2007/03/07(水) 21:47:51.84 ID:LzB4as7O0
●<投下じゃないのにアナルでさるったなんて言えないにょろ〜ん
85 :
愛のVIP戦士:2007/03/07(水) 21:49:03.98 ID:TsWsk4mA0
>>84 それは興奮しすぎだ。ちくわでも掘っておけ。
86 :
愛のVIP戦士:2007/03/07(水) 21:50:22.18 ID:VcMcsPzNO
アーッ、終わってたのかw
乙!
終わったのにこの生殺し感が正直たまりません
87 :
愛のVIP戦士:2007/03/07(水) 21:53:07.88 ID:Uu2NVuy0O
最後に鶴屋さんが来てくれなかったら古泉はホモに目醒めていただろう
偉大なり鶴屋さん
88 :
愛のVIP戦士:2007/03/07(水) 21:57:41.30 ID:D2V9L+XS0
>>67 乙!
落として落として最後に上げる鶴屋さん。さすが名誉顧問。
ところで8レス程投下しても大丈夫っすか?
89 :
愛のVIP戦士:2007/03/07(水) 21:58:08.55 ID:TsWsk4mA0
今日はにぎやかだな。ドゾー
「お邪魔しまーす。」
「あぁ。」
「あれ? 妹ちゃんは?」
「友達の家に遊びに行ってる。で、だ。親も今日は出かけてる…んだが。」
「ふーん。そう。」
そうなんだ。みんな出かけてるのね。妹ちゃんと遊びたかったのに残念だわ。
って待って! ということはキョンと…ふ、ふたりっきりってこと?
体が熱くなる。なんか悔しい。こんなことくらいで赤面した姿なんてキョンに見られたくないわ。
あたしはそそくさと靴を脱ぎ揃え、キョンの横を通り過ぎる。
階段を駆け昇ってる途中で、履いているスカートの短さが気になった。
キョンはまだ階段の下でぐずぐずしてる。まさかあんた、見たんじゃないでしょうね?
「なにやってんのよ。早く来なさい!」
「あ、あぁ…」
どうしたのかしら? なんか様子がおかしいわね。気のせいかしら?
キョンの部屋に入り、着ていたコートとマフラーをハンガーにかけてもらう。
ふと、キョンの目があたしの胸元にいったのに気がついた。
ふふん。3日前の付き合って半年記念にあんたがくれたペンダント、ちゃーんと付けてきてあげ
たのよ。喜びなさい。…あれ? 気付かないのかしら。それとも自分があげたもの、忘れてる?
なんだか腹立つわね。いいわ。今日はこってりしぼってやるんだから。覚悟しなさい。
あたしはテーブルに教科書やノートを広げた。おーし! 準備万端よ!
キョンはまだ突っ立ってる。なにやってんのかしら。
「なにぼーっと突っ立てんのよキョン。はじめるわよ。」
「あぁ…」
キョンはそう言うと、奥さんにお小遣いの値上げを断られたサラリーマンのような表情であたし
の向かい側に座った。
うーん…。
本当におかしいわね、今日のキョン。
テキストを読んでいるつもりみたいだけど、どう見ても読んでないわね。心ここにあらずって感
じだわ。何を考えているのかしら。夕食のおかずが気になってるという感じじゃないし。
まさか他の女のことじゃないでしょうね? もしそうだったら…
…そうだったら、どうしよう。
もしキョンがあたし以外の女の子のことを、あたしよりも大事に思うようになってしまったら…
そんなことになったら、あたしはどうしたらいいんだろう…。
い、いえ、そんなことありえない!
この甲斐性なしに浮気なんて器用なこと、出来るわけないもの!
あたしはしばらく目の前の朴念仁男に目線でやる気を注入した。どう? 効いてる?
しかし反応がまったく見られない。
「キョン?」
返事が無い。ほんっとに腹が立ってきた。キョンの顔を覗き込む。
「…キョン!」
「うわっ」
やっぱ気付いてなかったのね! あたしと一緒に居ながら自分の世界に入り込むなんて許しがた
いわ! この罪は重いわよ!
「なんだよ。びっくりするじゃねぇか。」
「さっきから呼んでたわよ。」
「そうか。悪かった。集中してて気がつかなかったよ。」
「…本当に勉強してたの?」
どうしたのよ。反論しなさいよ。しないってことは…
「キョン、あんたあたしに隠し事してるでしょ?」
93 :
愛のVIP戦士:2007/03/07(水) 22:01:43.52 ID:TsWsk4mA0
しえーん
「してねーよ」
なんでそんな風に面倒くさそうに言うのよ、バカ!
「…ふん。まぁいいわ。とにかく集中してやんなさい。終わんないわよ!」
「あぁ…」
あたしは優しいから今回だけは許してあげるわ。でも次は許さないんだからね。
あたしの素晴らしい指導により、予定よりも早くキョンの勉強は終わった。
今はふたり並んで足を伸ばして床に座り、次の不思議探索について話をしている。
でもキョンの反応がおかしい。ツッコミにいつものキレが感じられない。どうしたのよ一体!
「あんたほんと今日おかしいわよ。どうしたの?」
「いや…」
なんでそこで目を逸らすのよバカ!
「嘘! 絶対へんよ、今日のあんた。やっぱり何か隠してる!」
思わずキョンのパーカーの首もとを掴み、睨みつける。
「…言いなさい。」
ぐぐっと力が入る。さぁさぁとっとと洗いざらい白状しなさい!
何を隠してるの? あたしが知っちゃいけないこと?
あたしが知ったら怒ること? あたしが知ったら悲しくなること?
まさか…浮気とかじゃないでしょうね?
悪いことばかりが浮かんでいることに気付き、一瞬力が緩む。
「っ…!」
次の瞬間、抱きしめられ唇を奪われていた。
95 :
愛のVIP戦士:2007/03/07(水) 22:02:53.04 ID:VcMcsPzNO
し●
なによなによなによっ! キスで誤摩化そうったってそうはいかないんだから!
って…ちょっと…な、長いような…気が…。
「…んっ」
なっ…!
ありったけの力でキョンを後ろに突き飛ばす。
「な、なにすんだ」
そそそそれはこっちの台詞よっ!
あぁうまく声が出ない。
「…い、いきなりなにすんのよっ! バカバカッ! エロキョン!」
「…ハルヒ?」
あたしは自分の荷物を鞄に放り込んだ。キョンの顔が見られない。どうにか声を出す。
「…帰るっ!」
「お、おい、待てよ。」
「ついて来ないでっ!」
ドアを勢いよく閉め、階段を駆け降りキョンの家を飛び出した。
なんなのよなんなのよもうっ! せっかく付けたペンダントに気付いてくれないし!
ボーッとしてるかと思ったらあんないきなり…。ムードってもんが…。
いやそうじゃなくてっ! そうじゃなくって!
なんで舌入れてくんのよっ! エロキョン!
+++
気がついたらあたしは自分の部屋に居た。どうやって家に帰ってきたのか覚えてない。
キョンがあんなキスしてくるなんて…。
あたしまだそんな心の準備なんてしてないのに…。
もうっどうしてあんないきなり…。
体中が熱くて脳みそが沸騰してるみたい。頭ん中がこんがらがってぐちゃぐちゃだわ。
…も、もう寝よう。そうしよう。
一晩寝ればこの感触も忘れられるわ。それかこれが夢だったら夢から醒めるかもしれないし。
あたしはいつもより早めに布団に入った。
あとは何も考えずに目を瞑っていれば寝られるはずよ。
…寝られない。
思い出したくないのに何度も蘇ってそのたびに頭も体もおかしくなりそうになる。
熱い。きっと今熱計ったら体温計が壊れるような気がする。
98 :
愛のVIP戦士:2007/03/07(水) 22:05:50.36 ID:SOoS9Ccb0
支援
あのまま流されてたらどうなってたのかしら…
…だめっ! あまりにも恥ずかし過ぎて想像出来ない!
枕の横に置いてあるクッションに右手でパンチを入れる。ぼすぼすぼす。
あぁもう恥ずかしくて死んじゃう! あたしが死んだらキョンのせいなんだから!
死んだら化けて出てやるんだからっ! 成仏なんてしてあげないんだから!
「キョンのバカ…」
あたしの呟きに返事をするかのように、携帯電話がキョンからの着信を知らせる音を奏でた。
反射的に通話ボタンを押す。
しまった! 無視すればいいのに何やってんのあたし!
「何よ。」
「ハルヒ…」
いつもよりも真面目なキョンの声に、なぜか胸が痛む。
「その、昼間はいきなりあんなことして…すまなかった。」
あ…。
あたし、自分がされたことしか頭になかったけど、キョンを突き飛ばして逃げ出してきたんだ…。
「本当に悪かった。もうあんなことはしない。」
なによ、それ。
「…。」
わかんない。
悲しくないはずなのに涙が出そうになる。胸の奥が、苦しくて、痛くて、熱い…。
「それから…えーと…。あーあの…ペンダント、ちゃんと付けてくれて…嬉しかったぞ。」
バカ! そういうことはその場で言いなさい!
ぽたりとひとつぶ涙が、布団の上に落ちる。なんで?
「…えーと…。聞いてるか、ハルヒ。…あんなことは二度としない。だから…」
100 :
愛のVIP戦士:2007/03/07(水) 22:06:41.66 ID:TsWsk4mA0
(*´д`*)ハァハァ支援
101 :
愛のVIP戦士:2007/03/07(水) 22:07:04.12 ID:VcMcsPzNO
し●ん
喉を蹴破って出てそうになるものを必死で堪える。
今泣くわけにはいかない。キョンを困らせてしまう。
なんであんたが謝るのよ! あたしはあんたを突き飛ばしてきたのよ!
あんたがいきなりあんなことするのが悪いのよ! だから…みんなあんたが悪いんだから!
でも、だからって突き飛ばして逃げて帰ってくるなんて…。
で、でもキョンがあんなことするからあたし…!
あぁもうわかんない!
わかんない、けど…。
「…ハルヒ?」
「…もう、いいわよ別に。」
あ…すっごいそっけない言い方しちゃった。
いくら泣いてるのを知られたくないからってそんな言い方しなくてもいいのに。あたしのバカ!
「…ハルヒ。」
やだ…そんな風に弱々しい声出さないでよ。あんたにシリアスなのは似合わないんだから!
「じ、じゃあね。おやすみっ!」
「あっ…」
キョンは何か言おうとしてたみたいだけど強引に電話を切った。
泣いちゃだめ! 明日目が腫れちゃうでしょ!
そう言い聞かせてるのに…どうして? 涙が止まらない…。
キョンはバカだ。
あたしにいきなりあんなことをしたから。
でもあたしはもっとバカだ。
いつもそう。
悪いのはあたしなのに、いつもいつもいつもあいつが先に謝ってしまう。
あたしは悪いのは自分かもしれないってわかっているのに、素直に自分から謝ることができない。
どうしたらいいの?
こんなことじゃいつかキョンに愛想を尽かされてしまうかもしれない。そんなの耐えられない。
不安で怖くてどうかなってしまいそうになる。
…わかってる。ただ素直になればいいんだってことは…。でも…。
うじうじしていても仕方ない。こんなの全然あたしらしくない。
あたしは姿見の前に立って、髪をかき集めた。まだ長さが足りないことに苛立つ。
過ぎてしまったことはもうどうにもならない。
それならば今、あたしに出来るせいいっぱいのことをしよう。
明日、いつもと同じようにキョンに接すること。
そして…すこしずつ、そうすこしずつでいいから…。
いつになるかはわからない。
でもこの髪の毛が、初めて逢った春の日の長さになるまでには…きっと。今よりもきっと…。
だからせめてそれまでは、あいつに先に謝らせておくのも悪くないかもね。
以上でこのお話は終わりです。
途中で通し番号間違えてしまってすみません。
支援どうもありがとうございました。
105 :
愛のVIP戦士:2007/03/07(水) 22:10:29.91 ID:SOoS9Ccb0
じぃじぇえええええええええええええええええええええ
106 :
愛のVIP戦士:2007/03/07(水) 22:13:34.64 ID:TsWsk4mA0
うひょwwwこれまた生殺しwwwww
107 :
愛のVIP戦士:2007/03/07(水) 22:14:30.83 ID:VcMcsPzNO
GJ!
この2人が好きな俺にとってはこういう話は堪らないぜ
108 :
愛のVIP戦士:2007/03/07(水) 22:21:41.06 ID:eMHASZjC0
ところで
>>43のバレンタインの話どっかで見たことある希ガス
気のせい?
シリアス系の話書いてたら嫌になってきたorz
やっぱ恋愛系職人になるよ。
110 :
愛のVIP戦士:2007/03/07(水) 22:24:19.71 ID:50162vIT0
支援・・もしかして寝ちゃった?
111 :
110:2007/03/07(水) 22:25:20.83 ID:50162vIT0
ミス、俺の勘違いだった。
何故かなんかさっきまで100までしか見れなかった。
112 :
愛のVIP戦士:2007/03/07(水) 22:27:20.02 ID:0V14uxKDO
皆よくシリアスとか恋愛とか書けるよなあ。
どんなに知恵を絞ってもギャグになる俺はorz
113 :
愛のVIP戦士:2007/03/07(水) 22:30:10.99 ID:50162vIT0
>112
それは・・・ある意味才能的な希ガス。
投下していただきたい。
114 :
愛のVIP戦士:2007/03/07(水) 22:30:28.24 ID:LzB4as7O0
恋愛だけは書けねぇ……。
115 :
愛のVIP戦士:2007/03/07(水) 22:31:41.44 ID:SOoS9Ccb0
ここは色々なSSが曝されてる以上見たくないものも見てしまう訳で、
それに対抗して逆の内容のSSを投下する事があったり。
116 :
愛のVIP戦士:2007/03/07(水) 22:36:41.64 ID:50162vIT0
人が頑張って書くものである以上見たくないとは言えないが・・・。
あまりにも原作から逸脱していたり、お前原作読んでないだろって感じのがたまーにあると困るorz
117 :
愛のVIP戦士:2007/03/07(水) 22:47:49.53 ID:VcMcsPzNO
俺的にやめてほしいまちがいは
・古泉が小泉になってる
・古泉の一人称が私
・古泉がキョンをキョン君、またはキョンさんと呼ぶ
これぐらいかな
つーか古泉のことばっかだw
118 :
愛のVIP戦士:2007/03/07(水) 22:48:59.18 ID:F3rHBJi30
>>117 なんかどこかで見たことばっかだと思ったらあそこのブログに載ってたことか
119 :
愛のVIP戦士:2007/03/07(水) 22:49:37.83 ID:Uu2NVuy0O
>>117が古泉LOVEなのはよくわかったwwww
120 :
愛のVIP戦士:2007/03/07(水) 22:49:47.54 ID:0V14uxKDO
俺はSS書くときは常に片手に原作握ってるな。
ハルヒはキャラが濃いから、登場人物の判別がつきやすくて助かるお( ^ω^)
>>113 いつか過疎時間にしょうもないギャグ物が投下されたら、
それは妖怪"俺"の仕業だってばっちゃが言ってた。
121 :
愛のVIP戦士:2007/03/07(水) 22:51:38.92 ID:j3bY7loN0
>>113 うらやましい……
シリアスものしか書けないのはまずいと思って
最近アナルに投下するものの盛大にスルーされている俺が来ましたよ。
ギャグは難しいよ、ホント。
122 :
愛のVIP戦士:2007/03/07(水) 22:54:20.91 ID:VcMcsPzNO
>>118 そうそう
この3つの内のどれかが間違ってると原作読んだことないんだろうかとか思っちまう
123 :
愛のVIP戦士:2007/03/07(水) 22:57:18.89 ID:VcMcsPzNO
あと言っとくと俺は古泉じゃなくてキョン一筋だぜw
124 :
愛のVIP戦士:2007/03/07(水) 23:04:57.39 ID:qDhcotCfO
age
125 :
愛のVIP戦士:2007/03/07(水) 23:09:19.05 ID:TsWsk4mA0
あれ?古泉って、キョンのことを「キョン君」って呼んだことなかったっけ?
・・・はいはい、速読厨速読厨。
126 :
愛のVIP戦士:2007/03/07(水) 23:12:45.43 ID:I+gKOcYN0
速読出来るなんて凄いな
一時期練習してみたが
斜め読みしか出来ねえ
127 :
愛のVIP戦士:2007/03/07(水) 23:13:00.22 ID:gnbQtZHSO
古泉は「あなた」「彼」としかキョンを呼ばないよな…?
128 :
113:2007/03/07(水) 23:14:34.32 ID:50162vIT0
ちなみに、俺の書いてたシリアス系のダイジェスト。
卒業式当日の話もろもろ。キョンが朝比奈(大)からカシオペア(航時機)を受け取る
↓
夜になって新しい時空発生。みくる以外の現SOS団員も巻き込まれる。
↓
敵対勢力が一同に介していて、その仲にみくるも含まれていた。
↓
理由は、TPDD/Time Plane Destroyed Device が、
時間 平面 を 破壊する 装置 であり、そのせいで発生した歪みが未来人を脅かしているから、
この新世界を乗っ取って我が物にしようということ。
↓
SOS団陣営との戦闘
↓
キョンとハルヒは戦えぬままただ呆然とする。
↓
みくるがビームソードみたいなので攻撃してこようとする。
↓
129 :
113:2007/03/07(水) 23:15:16.63 ID:50162vIT0
「守られているだけはいやなんだ。俺も守りたい。」
そういってキョンはカシオペアで現在に限りなく近い時間に飛び、みくるの近くに出現。
武器を奪い、みぞおちに拳を入れて気絶させる。
↓
その後新世界はSOS団が制圧。
↓
ハルヒ「もう、面白い世界なんて要らない。みんながあんなに傷つく世界は、もう見たくないから。」
↓
キョン「日常が偉大だって気づいた自分を褒めたくなったよ。」
↓
卒業後、SOS団は世界の国々に大いなる平和を与えるための社会奉仕団体として活動。
国連と肩を並べるほどの組織に成長。
こんなの書いてたけど嫌になってやめた。
130 :
愛のVIP戦士:2007/03/07(水) 23:19:10.13 ID:SOoS9Ccb0
>>129 まあ、無理はしなくてもいいさ・・・
っていうか最後のはなんだw
131 :
愛のVIP戦士:2007/03/07(水) 23:19:36.98 ID:TsWsk4mA0
>>129 壮大だなぁwww
さて、古泉のキョン敬称をことごとく間違えてるので書き直すとしようか。
132 :
愛のVIP戦士:2007/03/07(水) 23:21:06.96 ID:LzB4as7O0
パロ板じゃないし細かいことは気にしなくていいと思うけどなぁ……。
>>129 すごい長い話になりそうですねw
133 :
愛のVIP戦士:2007/03/07(水) 23:21:23.06 ID:50162vIT0
134 :
愛のVIP戦士:2007/03/07(水) 23:23:42.63 ID:50162vIT0
>>132 よりゃまぁ、パロじゃあないけども。。
キョンハルのセクロスとかキョン古泉のホモとかは完全に原作逸脱だけど。
あらかじめ設定もしないで古泉がキョン君とか読んでるとやっぱおかしいんだよ。
135 :
愛のVIP戦士:2007/03/07(水) 23:24:33.81 ID:I+gKOcYN0
>>132 だよな……。
あんまり原作に拘ると古ハル古長物なんかも殆ど書けなくなっちゃうし。
136 :
愛のVIP戦士:2007/03/07(水) 23:25:52.99 ID:50162vIT0
さて・・・明日がインフルエンザで休める最後の日なんだけども。
何がいい?共感できるネタならば書きたいです。
137 :
愛のVIP戦士:2007/03/07(水) 23:25:58.26 ID:LzB4as7O0
VIPの場合はズレも味になってると個人的には思うなぁ。
楽しさ最優先でしょ。迷惑かからなければ。
138 :
愛のVIP戦士:2007/03/07(水) 23:26:46.68 ID:VcMcsPzNO
>>131 わざわざ直さなくてもあくまで俺が個人的に思ったことだからあまり気にしないでくれ
139 :
愛のVIP戦士:2007/03/07(水) 23:30:21.40 ID:gnbQtZHSO
>>136 ホワイトデーSSで甘い夢をみさせてくれ…
140 :
愛のVIP戦士:2007/03/07(水) 23:32:01.49 ID:TsWsk4mA0
>>138 いや、さっき速攻で8巻を全部見直したんだが
古泉が「キョン君」と言った部分は多少なりとも見落としがあるかもしれないが
見当たらなかった。
キョンに対する敬称はどうやら「あなた」でいいようだ。
141 :
愛のVIP戦士:2007/03/07(水) 23:33:19.45 ID:bVOCYfsQ0
長門「キョンハルを推奨する」
142 :
愛のVIP戦士:2007/03/07(水) 23:33:21.39 ID:fJHUmxmu0
最近ふと現実に戻された
orz
143 :
愛のVIP戦士:2007/03/07(水) 23:34:22.23 ID:YYfZmsPKO
>>136
じゃあインフルエンザSSで甘いの希望
学校に行きたくても行けない的なものが良いなぁ…
144 :
愛のVIP戦士:2007/03/07(水) 23:35:17.14 ID:Sty4jDwDO
キョンハルは数多いから批評も辛めになりますが、是非
国連軍は出さなくていいです
145 :
愛のVIP戦士:2007/03/07(水) 23:43:41.92 ID:VcMcsPzNO
>>140 いちいちうるさくてすまんな
原作と呼称が少し違ってもあまり気にしないから無理に直す必要はないよ
146 :
愛のVIP戦士:2007/03/07(水) 23:47:19.57 ID:yPChDCBn0
まぁ、VIPである以上楽しく書くのを第一に考えようよ
無論凝るのも大切だけど、勢いのまま楽しく書くのも、もっと大切だと思うよ
147 :
愛のVIP戦士:2007/03/07(水) 23:47:48.72 ID:m//si8wj0
だな
148 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 00:05:25.26 ID:K73w9IxxO
保守
149 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 00:28:42.10 ID:LYiaGWbXO
ほ
150 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 00:30:05.49 ID:ZvBy5qX60
も
151 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 00:46:26.76 ID:oRceURLgO
も
152 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 00:53:59.49 ID:1akpEQ/FO
い
153 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 00:56:38.63 ID:+/2dGcjr0
154 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 00:56:42.72 ID:kLZvurEXO
い
155 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 01:01:00.46 ID:XxoDAU7gO
>>154 俺は夜にイタ電しまくるハルヒんとこにキョンがくる話がトラウマになりそうなほどもえーたんだが、キミは?
156 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 01:05:38.95 ID:1akpEQ/FO
>>155 俺もハルヒ好きだから萌えた
てかいきなりそんなこと聞いてどうしたw
157 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 01:10:52.55 ID:oRceURLgO
いきなりでワロスww
158 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 01:26:39.98 ID:XxoDAU7gO
眠れない夜はあのお話思い出して誰かに話したくなるのさw
159 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 01:30:18.57 ID:ZvBy5qX60
なんだそれは?気になるジャマイカ。
まとめにその話は入っているのか?
160 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 01:31:56.87 ID:uKfFqjgG0
読んだ覚えがあるから入ってる
どのカテゴリでどんなタイトルだったかはさっぱり思い出せんが
161 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 01:34:31.77 ID:ZvBy5qX60
>>160 dクス。
ハルヒとキョンのカテゴリなのには間違いなさそうなんだが
VIPのまとめサイトの小説は読破したはずなんだが・・・。
もしかして検索しないと出てこないのかもなorz
162 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 02:01:16.80 ID:ZvBy5qX60
あ、あったかも。
ご面倒かけた。逝ってくる
163 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 02:32:39.37 ID:XxoDAU7gO
喪主
164 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 03:00:59.44 ID:kRnosD/10
保守
165 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 03:49:46.99 ID:/fBg7uZ2O
確か『眠れない夜とイタズラ電話』ってタイトルだったよな?
166 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 06:47:20.94 ID:1akpEQ/FO
確かそうだったはず
167 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 07:31:47.86 ID:K73w9IxxO
保守
168 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 07:40:55.59 ID:JCfprZpE0
169 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 08:07:16.91 ID:K73w9IxxO
やっと二期か…
170 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 08:51:14.37 ID:SuYw+scZO
一期の再放送かもね。まぁ再放送でも見るけどさ
171 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 08:54:28.00 ID:fhN+C4XpO
これは正式に2期発表と受け取っていいのか?
172 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 09:06:12.35 ID:IXfUnofZO
いいえ、わたしはジョンです
173 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 09:17:30.44 ID:kRnosD/10
174 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 10:00:27.99 ID:x2Q0otYPO
期待age
175 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 10:16:49.64 ID:ri2kcmUS0
激奏のことなんじゃないかなと過度の期待を避けようとしている俺がいる。
二期やるにしても、スタッフ・キャスト共に変更無しだといいな…
176 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 10:26:42.51 ID:r/Iu+80N0
age
177 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 10:27:16.80 ID:2Qpeckxr0
GyaOでスーパーミルクちゃん見てたら、京アニ製作って知って驚いた。
昔からクオリティ高かったんだな
178 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 10:36:04.46 ID:StQRQmnK0
二期かぁ・・消失メインでやってほしい。
ヒトメボレLOVERなんかも見てみたいw
あの恥ずかしすぎる文面をキョンが読むところなんかは特に。
179 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 11:30:21.11 ID:9Sqxjp790
ほしゅ
180 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 11:37:01.85 ID:x2Q0otYPO
age
181 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 11:54:38.05 ID:BCUPbt9/0
mage
182 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 11:56:26.33 ID:+wEM1PqB0
誰かキョンキョンキョンスレ(カオスなやつ)のログ持ってない?
183 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 12:31:35.83 ID:ri2kcmUS0
184 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 12:34:12.96 ID:+wEM1PqB0
まさにそれです。感謝!
185 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 12:43:19.90 ID:zQyRDSRF0
186 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 13:18:04.71 ID:K73w9IxxO
●<保守
187 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 13:27:48.21 ID:kLZvurEXO
●<ほ
188 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 13:45:16.89 ID:26mF10J9O
●<り
189 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 13:55:04.16 ID:BCUPbt9/0
●<↓
190 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 13:55:07.20 ID:TfgR6mJ/0
●<え
191 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 13:56:22.05 ID:0kxUsxaB0
●<ま
192 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 13:57:22.36 ID:MV7a5lul0
●<き
193 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 14:08:57.86 ID:/8SpHXQJO
>>168 なんかここのソースを開いてみたら、下の方に
重要!ここから「涼宮ハルヒの憂鬱」オフィシャルウェブサイトとしての正式な情報です
涼宮ハルヒの憂鬱放送予定
とか書いてるんだけどこれはなんだ!?
194 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 14:09:51.25 ID:dJk2rl9G0
195 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 14:11:35.77 ID:ri2kcmUS0
>>193 落ち着け、確かこれは昨年放映されたスケジュール。
196 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 14:14:37.27 ID:/8SpHXQJO
なんだ…期待して損した
197 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 14:16:25.96 ID:9Sqxjp790
まぁ、気長に待とうよ
198 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 14:22:20.76 ID:/8SpHXQJO
そうだな
新巻も出ることだし、もう一回読み返してみる
199 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 14:52:15.61 ID:K73w9IxxO
●<保守
200 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 15:01:36.22 ID:91UAbPqO0
クラスの女子がハルヒになった!
http://wwwww.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1173275100/ 【適当にまとめ】
みんなは普通の高校生
しかし現実には起きないことがおこった!(実話)
偽ハルヒが突然「この中に宇宙人〜」発言。
サダキョン(
>>1、さだやす)がそのことについて話しかける。
サダキョンは偽ハルヒに弱みを握られてるため手伝わされてるハメに。
そんで薄力粉で校庭に例の文字を描いたり野球部にまざったり
偽からお礼にミスドをもらって家族に強奪されたり
イヤと言われながらも携帯メアド教えてもらったり
一緒に勉強しようと言って拒否られたり
文芸部を作ることになったり
一緒に市内探索に行ったり池に落ちたり風邪引いたり
一週間昼飯奢ったり2/15に普通のチョコを貰ったり
乳のでかい委員長が仲間になったり三人で秋葉に行ってPC買ったり
PC作ってる間に偽といいんちょがキャッキャウフフしたり
転入生(偽古泉)が仲間になったり
三人で真夜中の海デートや和菓子屋デートしたり
新一年生(偽長門)が仲間になったり…
みんなも暖かく見守ろうお^^
201 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 15:31:28.61 ID:wtJd0EpK0
~●<やれやれ、たまには俺のことも思い出してくれよな
202 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 15:31:33.98 ID:K73w9IxxO
●<保守
203 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 16:10:32.03 ID:K73w9IxxO
●<保守
204 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 16:35:51.40 ID:x2Q0otYPO
wa<保守
205 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 16:37:54.28 ID:nmenFEV20
いじめありプリン風味ありを書いてみたが、ここに投下していいかな?
いじめ分が強い気もするからアナルにしようかとも思ってるんだが…
206 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 16:39:26.26 ID:TfgR6mJ/0
どうぞ
207 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 16:46:03.46 ID:nmenFEV20
okでわ駄文投下する。
いじめ→プリン展開で書いていくつもりだ
気が滅入るような長い坂を上り終えた俺は入学以来何度目になるのかわからない溜息をついた。
またあの光景を見なければならないかと思うと、嫌になる。出来ることなら何とかしてやりたいとも思うが、あいつの自業自得だ。
仕方が無いのだ、冷たいようだが。
教室に入って席に着く。俺の後ろに座る人物を一瞥すると、俺はやれやれとばかりに二度目の溜息をついた。
涼宮ハルヒ。
じっと俯いていた涼宮は俺の溜息を聞きつけたのか、一瞬だけ顔を上げて俺を睨んだ。
そんな態度だからいじめに遭うんだよ、未だに分かんねーのかよ。
涼宮へのイジメが始まったのはGW明けくらいだろうか。
『東中出身、涼宮ハルヒ。ただの人間には興味ありません。
この中に宇宙人、未来人、異世界人、超能力者がいたら、あたしのところに来なさい。以上』
208 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 16:47:21.17 ID:nmenFEV20
自己紹介でこんなキチガイじみた事を言いやがったのだ。それだけじゃない。それでも遠慮がちに話しかけてコミュニケーションを試みようとする女子には不遜な態度をとる。
キチガイじみた発言した上に性格悪けりゃ後はどうなるか推して知るべしだ。
俺も話しかけてみたが、まともに話そうという意思は無いらしかった。
GW明けにはクラスのそこかしこで頭がおかしいだの痛いだのという陰口が聞こえ始めた。
そのうち中学時代の奇行についてのエピソードが悪意を持って話されるようになった。
中学時代男を切らしたことが無いヤリマンだとか『不思議探索』とかいう事をやって街をふらふらしてるとか、色々だ。
「まぁ一番強烈だったのは校庭に幾何学模様書いた事件だろうな」
俺は友達になった谷口が中学からの3年間、ずっと涼宮と同じクラスだったことを知り、面白半分に涼宮のエピソードを聴きだしている。「ありゃ凄かったぜー」
凄いってどんなんだったんだよ?
「校庭にライン引くやつあるだろ?あれ使って狂った絵文字みてーな物書いたんだよ」
てことはだぞ、あいつただ目立とうとして不思議ちゃん演じてるんじゃなくて、マジで頭おかしいってことか。
「そうだな。だからよーキョン、あいつには関らないほうがいいぜ」
209 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 16:48:13.59 ID:WEID/bT40
駄文投下するな
210 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 16:49:49.70 ID:nmenFEV20
時は過ぎ、中間テストが終わり今は期末テストにさしかかろうという頃だ。
涼宮へのいじめはエスカレートしていった。少数の女子の陰口・シカトに始まったいじめはクラスの女子全部が加担するようになっていた。
毎日毎日、涼宮の席の周りでヤリマン、淫乱、キチガイ、キモブサ…聞くに堪えない言葉ばかりだが、涼宮は俯いてじっとしている。
最初はしかめっ面で無視していたが、最近は堪えるようになってきたのか拳を握り締めてじっとしている。
表情を窺うことはできないが、心なしか肩が震えているような気もする。
「こいつ震えてるよー!」
「キチガイでも悔しがるんだねー面白っ!アハハッ」
「感じてるんじゃない?ヤリマンのドMだったりしてー」
「キモッ!あんたが教室いるとさぁ、変態涼宮菌が伝染るから学校来ないでよねー」
泣くでもなくキレて暴れるでもない、ただ屈辱に耐える涼宮を挑発するためか女子は机を蹴り飛ばし始める。
女のいじめは精神的に追い込まれるようなやり口が多い。
今のところ涼宮に対しての身体的な暴力はないが、そういったいじめに移行するのも時間の問題だろう。
クラスの男子連中が加担してないのが唯一の救いかもしれない。
211 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 16:52:51.24 ID:7ehpvKF2O
212 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 17:01:39.21 ID:/cbSq0c50
213 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 17:03:30.61 ID:K73w9IxxO
プリン展開でも、いじめなら総合のアナルスレの方じゃないか?と思った俺。
214 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 17:04:40.29 ID:/cbSq0c50
●が保守をするようになってからアナルとここの区別がつかない希ガス
どっちでもいいから投下してほしい保守
215 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 17:05:08.66 ID:nmenFEV20
…胸糞がわるくなる。今後の展開を考えると余計に、だ。
正直、俺はいじめなんて嫌いだし、少しは涼宮がかわいそうかなとも思う。ただ、もし仮に俺が止めに入っても止むものではないし、下手に止めに入ったら俺が標的になりかねない。
同情しつつも気づかないふりをして谷口や国木田と話しているしか俺にはできなかった。
放課後、谷口たちと別れた俺は丘の上で時間をつぶすことにした。町を見下ろせる小高い丘は昔からワルガキだった俺の遊び場だった。
その事は今も変わらず、悪い遊びを覚えた俺は最近ここに通いつめている。百円均一で2個100円で買ったぬるい缶コーヒーを開け、マイルドセブンを取り出す。
どちらかといえばタバコは嫌いなほうだが、最近バレない程度に吸い始めた。
なぜ好きでもないタバコに手を出し始めたのか、自分でもわからない。国木田も谷口もいいやつだし、成績はともかくとして学校生活に不満はない。だがイライラして何か胸の中で痞えている。
いがらっぽい毒の煙を吸い込み、吐き出すことで自分の胸の痞えを吐き出すことができるような気がする。
「……うっ、ゴホッゴホッ…う〜」
「ダサっ!」
…! 女の声!?やべっ人がいたのか?
「……あんた同じクラスの…」
なんてこった涼宮じゃねーか
「………」
「おい!待てよ!!…コーヒー!!」
俺の顔を見た瞬間無言で駆け出そうとする涼宮。俺は思わず声をかけていた。反射的に、というのもあるがタバコをチクられちゃマズイと思ったからだ。
「コーヒー…百円均一で買ったやつだからぬるいけどよ。飲まねぇか?」
「………」
216 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 17:05:33.43 ID:F0/TeKSFO
同じく支援
217 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 17:06:02.41 ID:StQRQmnK0
アナルスレ向けだと思われる。
最後にプリン展開でもね。。
218 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 17:07:42.41 ID:nmenFEV20
俺の言葉で立ち止まった涼宮は振り向いた。不機嫌そうな顔は相変わらずだが、入学時と比べ目の輝きは無くなり、顔色も不健康な蒼白さが滲んでいる。
それより俺が驚いたのは涼宮の顔立ちだ。不健康だろうが不機嫌だろうが、そんなことでは損なわれそうに無いほどに整った顔立ちだ。女子がこいつをいじめてるのって自分よりかわいいからっていう嫉妬もあるんじゃないか?
「カフェオレしか残ってないけど…飲まないか?」
涼宮は黙ったまま俺の隣に座り、俺の顔を見ずに手を突き出す。くれ、という事か。俺がカフェオレを手渡すとこれまた無言で受けとって飲み始めた。
やれやれ、『ありがとう』くらい言えんのかね。
「……あー、タバコの事な…チクらないでくれよ?」
「………キョン…」
「あ?」
「あんた…キョンっていうんでしょ。前の座席の…馬鹿の谷口が呼んでた」
「あ…ああ………綽名だけどな…」
「…………」
会話が続かない。もっともクラスの嫌われ者のいじめられっこと話すときのマニュアルなんてものは知らないし、あの涼宮と会話できただけでも上出来なのかもしれない。
何か話題は無いもんだろうか。
「あー…曜日ごとに髪型変えるのは宇宙人対策か?」
……しょーもねぇ…。もっと気の利いた言葉言えよと自分でツッコミを入れる。ところが涼宮は俺に穴が開いて血が全部出ちまうほど見つめている。
「…いつ気づいたの?」
涼宮のスイッチが入ってしまったらしく、堰を切ったようにしゃべり始めた。
といっても涼宮が一方的に電波じみた話をして俺が「そうかもな」とか「なるほどな」と適当に相槌を打つという非生産的な会話だったが。…俺カウンセラー向きかもな。
「タバコは見逃してあげるから…明日もここに来なさい」
夕方、帰り際に涼宮がそう言った。脅す気なんだろうか?
「果汁100%ジュースとお菓子持って来る事。…来なかったら死刑だから」
まぁ、キチガイなりに中々おもしろい話だったし、もう少し聞きたい気もする。ギャラだと思えば安いもんだ。
支援ありがとう。お前らの優しさにじわっときた
>>215アナル向きかな、やっぱり
219 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 17:07:55.22 ID:QpPnXB3CO
220 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 17:08:24.26 ID:CK6azSUv0
221 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 17:09:29.47 ID:Q+xVmmxlO
男は黙って缶ピースだろ………キョン……
222 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 17:12:44.14 ID:/cbSq0c50
223 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 17:15:30.61 ID:dJk2rl9G0
>>218 このままここで良いと思うぞ
変な煽りはスルーしとけ
224 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 17:21:34.10 ID:nmenFEV20
ちょいと皆の反応見てみるよ
もし続き読みたいって人いたら夜にでも続き投下してみる。
我ながら文章巧くないな…
225 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 17:21:49.14 ID:Q+xVmmxlO
こーゆーの結構好きな俺ガイル
226 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 17:23:19.66 ID:/cbSq0c50
夜に投下するなら俺はもう寝るお
227 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 17:23:45.28 ID:ri2kcmUS0
228 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 17:24:47.67 ID:K73w9IxxO
229 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 17:27:20.09 ID:TfgR6mJ/0
wktk
230 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 17:27:23.84 ID:QpPnXB3CO
俺も読む
だけど住み分けが必要だし総合で続けるべきだとオモ
231 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 17:28:12.62 ID:64U/1cVF0
>>224 リロードを繰り返していた折れのために投下してくれ
頼む!
232 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 17:30:18.65 ID:F0/TeKSFO
甘ければプリンで問題ないかと
233 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 17:32:31.52 ID:Q+xVmmxlO
投下したら電話ちょうだい
234 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 17:33:59.89 ID:nmenFEV20
wktkしてくれる皆には悪いが誤字・脱字やら変な文があるんで修正して夜に投下するよ
あと展開的にエグい場面もあるし、移動も考えてる…迷惑かけたくないしな
生殺しといってくれる人にはすごい申し訳ないが、少し見守らせてくれ
235 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 17:46:59.69 ID:mgkuVCL30
●<まったく、仕方の無い人ですね。……そんなあなただから好きになったのかな
236 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 17:57:31.37 ID:WEID/bT40
>>224 そういうことばっかり言ってるなら投下するな
237 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 18:29:35.39 ID:K73w9IxxO
保守
238 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 18:33:12.05 ID:64U/1cVF0
>>236 そんなこといわないでくれ
面白そうなのが途中でやめられるのが一番つらい
239 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 19:05:54.89 ID:oRceURLgO
保守
240 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 19:24:42.73 ID:UOkZw6Vw0
だからHOME…SWEET HOMEの続きが読みたいと何d(ry
241 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 19:25:52.55 ID:Q8kngN2TO
アナルも総合も見てないからこっちで続けてほしい
242 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 19:51:13.45 ID:Q8kngN2TO
あげ
243 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 20:07:52.14 ID:5Q3cH24G0
そもそも、ハルヒはいじめられる側にはならない
いじめられる奴ってのは精神的に弱い奴とかだ
244 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 20:09:56.85 ID:oGsDOtiP0
だが、いじめられる奴にはそれがわからない
そして、わからないからいじめられる
245 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 20:18:38.54 ID:WEID/bT40
つまりお前らだ
246 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 20:21:14.70 ID:Q8kngN2TO
殺伐
247 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 20:21:25.47 ID:2tVgoV+C0
大概の人は虐めたことも虐められたこともあると思ってる自分は何なのだろう
248 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 20:22:01.17 ID:Pt+meEqy0
●<もっとンギモヂイィ!!!
249 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 20:37:41.78 ID:x2Q0otYPO
●<宇宙の法則が乱れる!!>●
250 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 20:42:05.63 ID:F0/TeKSFO
〇<プリンの法則が乱れている!>〇
251 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 20:42:10.48 ID:hs+n5I8Z0
252 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 20:45:25.50 ID:9Sqxjp790
もうあれだ、全部書いてwikiに直でうp
253 :
続き:2007/03/08(木) 20:56:51.26 ID:nmenFEV20
翌日、丘で待っていた涼宮は昨日の続きとばかりに宇宙人の話をし始めたが、今日は俺なりの見解や意見なども聞きつつ…といった感じだ。
超常現象やらSFじみた未来人だとかそんな連中を見つけて一緒に遊びたいんだと嬉しそうに話す。
話題はともかく、一方通行から相互通行のコミュニケーションにレベルアップしただけマシなんだろう。
涼宮は本当に嬉しそうに話し続ける。おれを高校での初めて友達だとでも思っているのだろうか。
教室で一人っきりで俯く涼宮、体育で皆と離れた所でぽつんと座る涼宮を思い出し、辛い気持ちになった。
涼宮自身は今の境遇をどう考えているんだろう?
「あー、涼宮…」
「何?キョン、あんたもエルドリッジ号の話は本当だと思う?」
いや、全く。そもそもがだな、モントーク・プロジェクトの本当の狙いは………いやいや違う。
そんなことじゃなくて……。
「その……お前クラスであんまり好かれてないよな……何とかならない…かな」
俺としてはオブラートで包んで、さらに糖衣錠にまでしてソフトに言ったつもりだが、涼宮の顔から笑顔が消え、目もどんよりとしたものに戻ってしまった。
「あっ…悪りぃ…」
「………別に…いいわよ。あたしは」
嘘付け。どうでもいいならそんな顔するかよ。
今日だって酷いものだっただろうが。よろけたフリして、お前の鞄にジュースかけてみたり、性病持ちだなんて…。
休み時間になりゃ、わざわざお前の席まで行って机蹴るし。
「……中学のときはもっと酷かったわ…あんな連中に何いわれても……別…に…大体、あたしみたいな人間と仲良くしてくれるやつなんかいないだろうし」
涼宮は搾り出すように喋るとジュースを一口飲んで続けた。
254 :
続き:2007/03/08(木) 20:58:05.37 ID:nmenFEV20
「あんたも聞いてるんでしょ?あたしの自己紹介……とか…中学の…変な事とか…谷口は同じ中学だったし」
「まぁ…多少は……変わったことやってたって聞いた」
「だったら仕方ないと思わない?」
「思わないな」
即答だ。なるほど、確かにちょっと……いや、かなり…もしかしたら凄く変わったこと考えてるかもしれないし、あんまり人から好かれる態度をとってるとは言いがたいが…。
だからシカトやら多少の陰口は仕方ないかもしれない。…正直俺も最初あんまりお近づきになりたくないと思ったしな。
だからといって、休み時間に大勢で取り囲んで罵るなんてやっていいわけがない。
大体あいつらはお前をスケープゴートにして、お前をいじめることで連帯感や友達同士の結びつきを強くしようとしているようにしか思えない。
そんなの許せるわけがない。……かといって、お前を助けてやることもできない。情けない話だが、俺もいじめられたくなんかない。
だけど…俺はお前が辛い目に遭ってはいけないと思う。そんなのは間違っている。
一気にここまで言ってしまった所で我に返った。涼宮がきょとんとした顔で俺を見ている。急に恥ずかしくなって、照れ隠しにタバコを取り出した。
「……ありがと」
涼宮はふっと微笑んだ。名前のように春の日差しのような、暖かく、ふわりとした優しく。同時にとても…とても悲しい微笑だった。
何だか胸が苦しい。なんで泣きたくなるんだ、俺が泣いてどうするんだ。一番泣きたいのは涼宮のはずだ…。
「何であんたが泣くのよ…普通ここで泣くのは、あたしでしょうが…情けない男ねぇ」
涼宮が俺を優しく背中をさすり始めた。男にない甘い匂いがする。シャンプーと体臭と服に染み込んだ、こいつの家の匂いだ。
その匂いとすごく熱い体温のなかで、ただ泣きじゃくった。
なぜ、こんないい匂いのものが、優しいものがあんな目に遭わなければならないのだろう。
女子に対する怒りとか理不尽さよりも、そんな不思議さと無力で自分の保身から何のアクションも取らない自分への情けなさを感じて、さらに泣いた。
「…あんたのね、さっきの気持ちだけでいいよ…こんなのおかしいって感じてくれてるだけで…あんたの言うとおり、そもそもあたしが悪いんだし」
やっと俺が泣き止むと、涼宮は立ち上がった。くるりと俺に背を向け、鞄を拾い上げた。
「あのさっ…学校でも話しかけなくてもいいから」
255 :
続き:2007/03/08(木) 20:59:53.85 ID:nmenFEV20
「……そうか…」
「か、勘違いしないでよね!その…あんたにも迷惑かかるし……その…キョンの事嫌いとかじゃないけど…」
やっぱり、お前まともじゃないよ。何で…あんな目に遭って、学校来れるんだよ?人に優しく出来るんだよ?
なんでだよ…。お前を助けてやれない俺を気遣えるんだよ…。
「あんたみたいに弱くないのっ!…あたしみたいな天才美少女は妬まれたりするからね、こんな事慣れっこよ。大体さ、もうすぐ夏休みじゃない?
1ヶ月もあたしに会わなければ、飽きちゃうものよ。今までの経験則で言うとね」
涼宮はそう言って、俺を振り返らずに歩き出す。数歩歩いたかと思うと、ふと立ち止まった。
何か言いたい事があるのか?
「もし、さ…もし仮によ?…あたしが負けちゃって、学校辞めたりしても……こんな風に遊んでくれる?」
涼宮がどんな顔をしているのかはわからない。でも、声が震えているし心なしか俯いている。こいつがいま何を恐れているかなんて簡単に予想できる。
俺に拒絶される事を、涼宮
俺が拒絶なんかできる訳ない。もちろん拒絶する気持ちなんかさらさらないが。
「当たり前だろ!俺たち…友達だろ…ハルヒ…!」
涼宮は、いやハルヒは、俺の答えに驚いたらしく、振り返って俺の顔を見つめた。
…ハルヒの顔が赤く見えるのは…暑いからだよな、やっぱ。
「そ、それでこそキョンね!その忠誠心に免じて栄えある団員1号に任命してあげる!」
団員と来たか。友達でも……彼氏でもなく団員ねぇ…てか団員てなんだ?
「何でもいいじゃない!あたしが団長であんたが団員1号なの、わかった?」
はいはい、分かりましたよ団長閣下。
「じゃあ、明日…学校で!」
そう言うなりハルヒは駆け出した。呼び止めようかとも思ったが、あっというまに姿が見えなくなった。…あいつ足速いな。陸上部でも通用するんじゃないのか?
『じゃあ あした がっこうで』
普通の人間なら、なんて事ない言葉だ。でも、今のハルヒには何と苦しく、残酷な言葉だろう。
誰一人庇ってくれない教室。心を抉る汚い言葉。朝、校門をくぐるたびに今日はどんないやな目に遭うのかという不安。
ハルヒの言葉は、そんな中に自分から飛び込んで行くって事を意味する。
そんなハルヒに何かしてやれないんだろうか。
ハルヒが去った後も俺は吸えもしないタバコを燻らせながら、一人考え込んでいた。
…答えなんか出るわけないのに。
256 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 21:06:37.28 ID:uR+SRMAl0
終わり?
257 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 21:08:07.33 ID:oGsDOtiP0
一レスで終了?
258 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 21:09:56.34 ID:5Q3cH24G0
やっぱりいじめられてるのはハルヒに見えない…が、まあ乙
259 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 21:11:29.14 ID:0c9lJIA+O
まぁハルヒがいじめられる可能性は皆無だけどね
260 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 21:18:56.47 ID:K73w9IxxO
乙!
261 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 21:19:41.13 ID:mgkuVCL30
俺リアルでありそうと思えるんだけどな…。
気丈な所とかそれっぽいよ
262 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 21:23:11.55 ID:StQRQmnK0
まぁそんなことがあってもコンピ研部長にかましたドロップキックで粉砕か。
・・・退学確実だけどさ。
263 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 21:23:22.87 ID:xbV/AFKM0
ちょいと俺好みの展開になってきましたよ?
264 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 21:29:20.23 ID:XxoDAU7gO
俺もどうしてもハルヒ以外に変換されてしまうわけだが…
たとえば長嶋茂雄がいじめられるの想像できないように…
265 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 21:30:31.31 ID:8akCEZza0
wktkがとまらねええええええええええええええマッガーレえええええええええ
266 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 21:33:03.49 ID:1XLFa8MOO
このスレが笑われている理由がわかったよ
267 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 21:47:05.33 ID:wORMkDxf0
自分気に入ったキャラ改変→面白ければ原作の設定なんて関係ない!
自分の気に入らないキャラ改変→原作のキャラと違う。こんなの○○じゃない!
268 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 21:54:03.38 ID:ZvBy5qX60
>>266 笑われていようが笑われていまいがここはVIP。
恥なんて感じてたらこんなところにゃいねーよwwww
自由性があっていいじゃまいか。
想像力(むしろ妄想力)豊富なSS師がいていいじゃまいか。
と、釣られてみる。
269 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 21:58:06.83 ID:XxoDAU7gO
この盛り上がりに嫉妬
270 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 22:12:16.77 ID:LYiaGWbXO
ほ
271 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 22:14:32.76 ID:TfgR6mJ/0
し
272 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 22:15:29.35 ID:Gl0KliuPO
の
273 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 22:16:30.02 ID:0kxUsxaB0
し
274 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 22:18:05.24 ID:xbV/AFKM0
ず
275 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 22:20:05.47 ID:+/2dGcjr0
か
276 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 22:28:34.96 ID:johyOzug0
に
277 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 22:30:01.46 ID:iuBxIQAn0
し
278 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 22:30:08.25 ID:ZvBy5qX60
やがれ
279 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 22:32:26.93 ID:/a65giwBO
久しぶりにここ来てまたSS書こうと思ったがかなり忘れてる……長門の下の名前すら忘れた(´・ω・`)
280 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 22:32:57.85 ID:mAxGhUOe0
涼子だよ
281 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 22:33:01.79 ID:TfgR6mJ/0
有希
282 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 22:33:37.82 ID:0kxUsxaB0
283 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 22:36:38.89 ID:g17Yf6NP0
>>279 ●<あなたを掘らないといけないようですね…
284 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 22:39:24.88 ID:/a65giwBO
285 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 22:44:29.72 ID:R0twb88w0
お題くれ
286 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 22:47:47.25 ID:johyOzug0
ハルキョン 仲直り ホワイトデー
287 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 22:48:31.40 ID:hs+n5I8Z0
ハルヒの手編みマフラー
ミクルの手編み手袋
288 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 22:49:15.25 ID:oRceURLgO
歌 本
289 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 22:51:21.88 ID:Jxq26Y4i0
曙
秋
塩分の取りすぎ
290 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 22:51:24.80 ID:XxoDAU7gO
ベルリンの壁
291 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 22:55:08.89 ID:K73w9IxxO
●<ウホォーォオ ウホォーォオ アッアアアッアッアッー!
292 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 22:56:00.64 ID:1akpEQ/FO
ひな祭
293 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 22:57:12.35 ID:+xQND6UU0
みくる
古泉
日常
294 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 22:58:18.55 ID:8akCEZza0
バーチャファイター
295 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 22:59:07.64 ID:Qzx31jUNO
国木田×長門
きっかけ
296 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 22:59:21.87 ID:K73w9IxxO
297 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 22:59:53.24 ID:/cbSq0c50
どれがいい?
298 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 23:03:04.25 ID:TfgR6mJ/0
299 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 23:03:36.86 ID:JsCxGNzD0
キョン 一キロ走る 三分休む
300 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 23:12:45.00 ID:iuBxIQAn0
キョンに彼女 ハルヒみくる長門が嫉妬
301 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 23:14:41.45 ID:XxoDAU7gO
それには俺も嫉妬
302 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 23:15:35.37 ID:6Q1i2eFgO
>>300 その彼女役はENOZの榎本さんを推奨する…つーか希望
303 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 23:16:36.83 ID:8akCEZza0
304 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 23:17:34.60 ID:/cbSq0c50
根性で全部混ぜて見る
305 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 23:18:08.47 ID:8akCEZza0
無茶しやがって・・・
306 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 23:19:28.89 ID:imOtlzMS0
下り坂の人です。
さすがにあんまりシリアスなの書くと自分でも鬱になるので、口直しに書いてみました。
これ終わったらしばらくは書きかけの長編の方に戻ります。
307 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 23:21:00.05 ID:imOtlzMS0
俺とハルヒの腐れ縁ももうすぐ2年になる。別に二人揃って仲良くデートだのするわけでも手を握り合うわけでもなく、
ましてやどちらかが好きだとも言ったわけでもないのだが、何も言わずともお互いの気持ちは通じているように思う。
ハルヒはハルヒのままで変わらないが、気がつくとお互い側にいる。そんな関係だ。 そんな俺たち二人を長門は無
表情で、小泉はそれこそ生暖かく、朝比奈さんは時々残念そうに(なぜ?)見守ってくれている。
籠城していた冬将軍も追われるように遠ざかり教科書のような西高東低の天気図が崩壊した寒気も緩んだある冬の
日の放課後、俺は部室のドアを開けた。部室にはパイプ椅子にちょこんと座ってにこんにちはとにっこりと微笑んでく
れる朝比奈さんと、いつものように分厚いハードカバーから目を離さない長門。ハルヒは今週は掃除当番なので遅れ
てくるだろう。古泉もまだ来ていなかった。
二人に軽く挨拶しながら俺の定位置に座ること数分、SOS団付専属メイドも残すところわずかとなった朝比奈さんが
いつものメイド服を着てお茶を配膳してくれた。
「はい、お茶です〜」
軽く一礼して受け取って一口啜る。はぁー、暖かい。落ち着くなあ。
いつもなら、俺が一口目をおいしそうに飲むのを確認して、自分の定位置に戻る朝比奈さん。けれど今日は違った。
俺の脇腹をつんつん、つんつんと指でつつく。
あー、一体何のプレイですか、これは。なんとなくわからんでもないですが。くすぐったいですよ。
「えっ、あのあの、メイド喫茶さんでツンデレっていうのがはやってるって教えてもらったので、そのぉ…」
はいはい、やっぱりそうですか。まるっと勘違いですね。
ツンデレのツンは、ツンツン突くのツンじゃなくて、ツンケンした性格のツンですよ。
「えっ! そ、そうなんですか……。ふぇぇぇぇ、い、今の忘れてください!」
真っ赤になって、パイプ椅子にぱたぱたと戻られた。背中をこちらに向けてかくんと座り込む。湯気が立ちそうなほど
恥ずかしいのだろう。
恥ずかしいついでに一つ聞きますが、一体誰に聞いたんですか?
「あの、鶴屋さんに…」
まあ、そんなとこだろうな。お腹を抱えて笑う鶴屋さんの姿が難なくイメージできる。これだけ見事に引っかかったの
を知ったら、笑い死ぬ勢いかもしれない。頭の中のミニ鶴屋さんはお腹を抱えてのたうち回り苦しそうにしていた。
308 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 23:21:38.61 ID:b96UHVZ30
いじめっこを自殺する位まで追い込むが高校の時の生きがいだった。遠い昔のお話
……テヘ
309 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 23:21:59.71 ID:b96UHVZ30
支援さね
翌日。
今日も朝比奈さんと長門だけ。軽く挨拶して椅子に座った。
朝比奈さんがお茶をお盆に乗せてやってきた。少し顔が赤くなったので、昨日のことを思い出したのだろうか。
いつもと違い、お茶をコトンと俺の前に置く。そして、
「…はは早く飲みなさいぃ、べべ別に、ああんたのために、い煎れたわけじゃないです。急須にまだ残ってて勿体ないから、
つつ、ついでやっただけ…です」
どうやら今日もツンデレオプションは継続中らしい。なぜこだわるのだろうか。春休みか大学入ったら、メイド喫茶でアルバ
イトでもするつもりなのか、この方は。
「んー、方向性は間違ってないですが、全然迫力ないですねー。あっ、お茶おいしいですよ」
「んむむー、やっぱりダメですかぁ? がんばったんですけどぉ」
右手人差し指を下唇にあてながら、自信なさげに提出したテストを目の前で採点してもらってるような顔。メイド道を極め
るおつもりなのか?
「そうですね、幼なじみが照れ隠しで怒ってるように…(ってこれ誰かに言ったことがあるような気がするな)っていう感じで
しょうか。あと、かみかみはいけません」
「うーん、照れ隠しで怒るっていうのがよくわかりません。幼なじみとかいないので」
目の前でエサを隠された子犬のような表情できょとんとしている。
ツンデレオプション付けた朝比奈さんは逆に50萌え単位ぐらい萌え要素が下がると思うのだが、どうやらどんなものか
理解できないと諦めそうにない。1萌え単位はどれくらいかは俺にもわからんがそんな気がする。なんかいい方法はない
ものか…
「ああ、そうだ、朝比奈さん、いったん湯飲みと急須を片付けてください。早く」
一つひらめいた。うまくいくとは限らないが、俺もあいつの思考予測がだいぶできるようになってきた。罰ゲームでも課さ
れるかもしれんが、朝比奈さんとの共同作業ならそれもよいだろう。
「えっ、は、はい」
そそくさと片付け始める朝比奈さん。疑問符が彼女の周りを回っているのが見えるようだ。急須と湯飲みを棚に戻すのを
手伝い、訳が解らず小首をかしげる朝比奈さんを掃除用具入れに押し込んだ。怪訝な表情がさらに深くなる。
「そこから覗いて見ててください。失敗するかもしれませんが、まあうまくいけばツンデレとはこんなもんだってもんが見ら
れるかもしれませんよ。合図するまで出てこないでくださいね」
そう言って扉を閉めた。朝比奈さんがここに入るのは2度目か3度目か?
「あのあの、外が見えないので、少し開けていいですか?」
俺の身長なら扉の上のスリットから見えるのだが、彼女では足りないのだろう。隙間程度に少しだけ開けてあげた。8日
先の朝比奈さんが来たときはこのスリットから麗しいお姿を拝見させていただいたなあと思うと頬が緩む。
「じゃあ窮屈ですが、ちょっと我慢しててください」
用意は済んだ。あとはあいつが来るのを待つだけだ。
俺が椅子に戻るや否やあいつはやってきた。
「やっほーーー、あれ、まだあんた達しかいないの?」
そう、涼宮ハルヒである。一気に横開きのドアを開け放つとずかずかと入ってくる。団長席にどっかりと腰を降ろした。
「はぁー、今日は少し暖かくなったけどまだ寒いわねー、熱いお茶が飲みたいわ。みくるちゃんいないから、キョン、あなた
煎れなさい」
熱湯でも数秒で飲み干すやつにお茶で暖を取れるとは思えないのだが。さて、ここからは俺の口先八寸勝負の時なわ
けだ。
「ハルヒ、たまには自分で煎れてくれよ」
さて、まずはどうでるかな…
「何よ? 団長のあたしにお茶汲みさせようってわけ? 平団員のくせしてずいぶんえらくなったもんねー」
ここまでは予想通り。
「あー、すまんな。嫌ならいいんだ、嫌なら。俺がハルヒの煎れたお茶を飲みたかっただけだから。悪かったな」
食いつけ、食いつけ…
「な、何よ。誰も嫌なんて言ってないでしょ… あんたがどうしてもって言うなら、あたしが飲むついでだし、い、煎れてあげ
るわよ…」
釣れたー!
横をむいて視線を外しながら、もうそれこそはにかみの表情を見せるハルヒ。
「わかった。今日はハルヒさんの煎れたお茶が飲みたいです。お願いします。ああ、お湯は作ってあるから」
見てますか? 朝比奈さん。
「もう、しょうがないわね、ちょっと待ってなさい」
そういうと、棚からお茶葉と急須と湯飲みを取り出す。急須にお茶葉を無造作に投入し、カセットコンロにかけてあるヤカンをと
る。温度なんて気にもせず、急須にどばどばと。少し時間おいて、湯飲み二つにだぱーと注ぐ。当然はじめに煎れた湯飲みの方
が色が薄い。色の濃い方を俺の前にどかっと置いた。優雅もへったくれもないが、動く指先を見ていると少しどきっとした。
「はい、お茶よ。あたしが煎れたんだから、ありがたく飲みなさい。一滴でも残したら死刑だからねっ」
そう捲し立てると、自分の分を一気に飲み干した。いつも思うが熱いという感覚はないのかこいつは。
「朝比奈さん、もう出ていいですよ」
きぃと掃除用具入れの扉が開き、朝比奈さん登場。突然のことに今度はハルヒの周りに疑問符が飛んでいる。
「こんな感じですけども、解りました?」
「なんとなくわかりましたけど。うーん、難しいですねぇ」
「ええ、人それぞれ属性…もとい、特性ってのがありますから、朝比奈さんは今のままでいいと思いますよ。それにそちらの方が
似合っています」
「はい、そうですね」
にっこりと微笑んでくれた。解ってくれたようだ。
「ちょっとちょっと、あんた達、あたしをほっといて何勝手に話し終わらせてるのよ! ちゃんと説明しなさい、このバカキョン! み
くるちゃんもよ!」
怒ったハルヒは後ろから俺の頭にスイーパーホールドをかける。後頭部にあたる柔らかい感触。朝比奈さんの特盛ほどではな
いにしても、十分大盛くらいはあるか。痛気持ちいいのでこれはこれで悪くない。喚きながら技をかけ続けるハルヒをスルーして、
こぼさないようにお茶を口に含む。
「ハルヒ」
「あによ!」
「お茶うまいぞ。ありがとう」
ふっと首を絞める力が抜ける。拗ねるような顔をしながらハルヒはすごすごと団長席に座ると膝を組んで視線を外した。指先を
所在なげにいじっている。
「う、うん。まだ訳わかんないんだから、それぐらいは教えなさいよ…」
顔が赤く見える。夕陽に照らされて赤いのかそれとも…
俺と朝比奈さん二人でハルヒを出汁に使ったことを謝り、朝比奈さんのメイド修行の一環でツンデレプレイの見本をしてもらった
と説明した。説明の間、黙って聞いていたハルヒだが…
「なんであたしがあんたにツンデレなのよ? デレなんてねぇ、ミジンコほどもないのよっ! このアホンダラケ!」
真っ赤な顔をして暴れた。怒ってるのか照れてるのかどっちだ。ハルヒのバカ力でネクタイをぎりぎりと締め上げられ落ちる寸
前、遠くなる意識の向こうで朝比奈さんの呟きが聞こえた。
「やっぱり、あたしには涼宮さんのようにはできそうにないですぅ」
314 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 23:28:28.86 ID:K73w9IxxO
支援
315 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 23:28:58.67 ID:imOtlzMS0
すんません、またタイトル失敗した・・・
おまけ
******************************
「王様だーれだっ」
ハルヒ:「にひひーん。あ、た、し。 そうねぇ、一発ギャグやってもらおうかしら。
10秒に言えなかったりつまらなかったりしたらこれよ!(どこからかハリセン(大)
を取り出した)」
ハルヒ:「じゃ、2番、いってみよー いーち、にー、さーん…」
みくる:「あわあわわ、わわ、わたしですぅ、あのあの、ふぇぇぇ」
ハルヒ:「よーん、ごーー、ろーーく…」
みくる:「はううううう、はっ、な、内容がありません、ないよう」
(ぱしーーーーーーーーーーーーーーん)
316 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 23:37:51.42 ID:5Q3cH24G0
>>306 GJ!!
っていうかハルヒ可愛すぎる。
やっぱり死亡よりこういう方がいいね!
317 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 23:44:42.93 ID:K73w9IxxO
GJ!
みくるの勘違いっぷりは素晴らしいwww
318 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 23:48:39.42 ID:TfgR6mJ/0
めがっさいいっさ
319 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 23:50:54.32 ID:6Q1i2eFgO
乙!!
みくるの「無いよう」に萌えた
320 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 23:54:10.03 ID:b96UHVZ30
「あによ! 」
この言い回しは思いつかんかったw えがったえがった
321 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 23:55:14.33 ID:5YCyh3B7O
GJ!天然ボケでこそみくるだwww
322 :
愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 23:55:25.94 ID:1qzYTMon0
スイーパーホールド?
スリーパーじゃなくて?
323 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 00:00:05.88 ID:V2/TrEMCO
>>スイーパーホールド
ブラシっぽいのでババババっと
324 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 00:15:38.90 ID:dl9yaAtnO
す
325 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 00:16:24.18 ID:/6sW+JrV0
>>323 kyuomibukai!!zitunikyoumibukai!!!!!
326 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 00:20:16.51 ID:sKX/bcLK0
人いなくなっちゃった?
327 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 00:22:04.72 ID:/DDF6rGM0
おれがいる
328 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 00:23:58.15 ID:FlgUPBMpO
わしは108秒後もおるぞ
329 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 00:26:10.29 ID:FlgUPBMpO
保守
330 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 00:32:27.65 ID:sKX/bcLK0
331 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 00:33:17.98 ID:sKX/bcLK0
332 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 00:33:29.28 ID:JQPDtwtD0
>>320 「あによ!」が
「はにほ!」に見えた俺はもう末期
333 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 00:33:57.07 ID:sKX/bcLK0
俺は走った。真冬の冷たい風を切り汗が滴りながらも必死で走った。
約1キロほど走った俺は目的の建物を見てから時計に目を落とした。大丈夫、間に合った。
まだ時間に余裕のあった俺は3分だけ休憩を取ることにする。それにしても久しぶりに走ったな。
しかも誰の為でもなく自分のために。ハルヒの為でもなく長門の為でもなく朝比奈さんの為でもない。
ましてや古泉なんかの為なんかじゃない。そう、自分の為に。
コトの始まりはいつものハルヒのわがままだった。
俺は食物連鎖の法則で言うところの捕食者と被捕食者関係である古泉をいつも通り将棋でいじめていると、
食物連鎖の頂点に立つ『ハルヒ』と言う肉食獣に食いつかれた。
「キョン! あんた今からこのギターもって駅前まで行ってきなさい!!」
一瞬何を言っているのかわからなかった俺はいつものニヤケ面を3割ましにしながら「いってらっしゃい」と
アイコンタクトを送ってくる古泉にとどめの王手をかけてから得意顔をしたハルヒに理由を聞いた。
「文化祭の時にあたしと有希でライブしたじゃない?」
334 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 00:34:32.48 ID:sKX/bcLK0
得意顔でハルヒが説明している内容を要約するとこうだ。
ENOZのメンバーが駅前のスタジオで練習するハズだったのだが榎本さんとやらがギターを忘れてしまったらしい。
それで意味も無く毎日文芸部室で時間をつぶしているハルヒがギターを持っていたのを思い出してそれを借りようと思ったそうだ。
「それを俺が何故、もって行かなければならない?」
「あんたには人情ってものが無いの? 困ってる人がいたら助けてあげるのが人間でしょう?」
お前が頼まれたんだろうとは言わなかった。ハルヒが学校に馴染んできているのなら俺はそれを手伝ってやろうと素直に思えたんだ。
「はい、キョンくん手袋どうぞ」
いつぞやのストーブ取りに言ったときのようにマイエンジェル朝比奈さんが手袋を持ってきた。
「えっと朝比奈さん、マフラーならともかく手袋はサイズが合わないんじゃあ…」
「これは大丈夫です。だってキョンくんの…じゃなくて、とにかく大丈夫なんです!」
わかりましたからそんなに真っ赤にならないでください。勘違いされますよ?
後ろでジト目で見てるハルヒとかハルヒとかハルヒとか。ついでに言えばニヤケてる古泉や心なしか瞳が凍ってる長門とかに。
335 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 00:34:40.71 ID:qxna1WVlO
支援
336 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 00:34:54.51 ID:sKX/bcLK0
「バカキョン!! さっさといってこーい!!」
そうしてたどりついた駅前では制服のままの榎本さんが1人で待ってた。
「あ、キョンくん」
あなたまで俺をその名で呼びますか。それにしてもよく俺の事を知ってましたね。
「涼宮さんのお世話係りとして有名だからね」
それは勘違いだと言おうとして違和感を感じた。
「あれ? 1人ですか? 他の人は?」
「あたしは1人だよ。キョンくんにお話があったの」
337 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 00:35:08.72 ID:/DDF6rGM0
338 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 00:35:46.04 ID:sKX/bcLK0
「涼宮さんにはウソついてキョンくんを呼んでもらったの」
さて俺はまったく接点のないハズなのだがこんな俺になんの用だろう。
「あたしね、涼宮さんがうらやましいの」
「何がです? 確かにあれだけわがままに生きられる人間は珍しいし多少はうらやましいですけど、ハルヒになっても疲れるだけですよ」
「違うよ。自由に生きてる事じゃなくて、いつもキョンくんが近くで支えてること」
「俺は振り回されてばっかりなんですがね」
「涼宮さんはキョンくんがいるから自由に生きてるの。でもあたしには…」
会話の流れが掴めない。榎本さんの発する言葉の真意が掴めない。なぜ榎本さんは照れたようなそれでいて悲しそうな顔をしてるんだろう。
今にもショートしそうな脳内CPUをフルで動かし今の状態を把握することに努める。
「これからはあたしの事を近くで支えてくれないかな?」
もしかしたら俺は今告白されてるのか?
「あたしはキョンくんと一緒にいたいの」
もしかしなくても告白されてるのか?
「夜に電話かけるから、続きを話そう」
これはドッキリじゃないのか?
「じゃあ、またあとでね」
「は、はい」
339 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 00:36:13.76 ID:sKX/bcLK0
さて放心状態だった俺はギターを持ったまま学校へ戻るとハルヒに怪しまれると思い一回家にギターだけ置いて学校へ向かう。
せっかく帰宅したのになんでこんな時間に学校へ向かうんだろうね。夕焼けが眩しく着メロがうるさい。
「もしも」
「おっそーい!! あんた何してんの!??」
「すまんすまん」
「今から10分以内に帰ってきなさい!!」
「今からだと家に帰ったほうが近いんだが」
「うっさい!! 勝手に帰ったら罰ゲーム!! 遅刻したら明日からあんたに首輪つけて部室で飼うから!!」
「じゃあ間に合ったらどうするんだ?」
「みくるちゃんの手袋を進呈するわ」
プチっと電話をきった俺は走って走ってようやく冒頭に戻る。そろそろ3分か。さあラストスパートだ。
部室に着いた俺はとりあえず朝比奈さん製のお茶を飲みつつ長門の本を閉じる音を耳にする。
「じゃあ今日は解散!」
泣いていいか?
「何よ」
俺がここに来たことに意味はあったのか?
「…ないわね」
やれやれだ。
340 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 00:36:34.35 ID:sKX/bcLK0
帰り道は何故かみんなあまり口をきかなかった。俺は先頭を並んで歩く長門とハルヒを眺めながら榎本さんの事を考えていた。
「キョンくん悩んでますね?」
ああ朝比奈さんに心配してもらえるなら俺の悩みなんて飛んでいきますよ。世界を一周して戻ってきますが。
「うふふ、その手袋は本当はキョンくんの為に編んだの」
本当ですか? 光栄です。きっとこの手袋をオークションに掛けたら得た資金で機関さえも買収できそうだなんて
罰当たりなこと考えてるとふと俺達の前に榎本さんが現れた。
「涼宮さん、ちょっとキョンくん借りるわね」
「キョンに何の用? ここでは言えない事?」
ジト目で明らかに不機嫌そうな顔に豹変したハルヒは俺と榎本さんを流し見る。
「ここで言っていいの?」
早く言いなさいよとばかりに榎本さんを見るハルヒ。ハルヒ達はもっと仲がよかったんじゃないのか?
「キョンくん、今日の返事聞かせて欲しいの」
ああ、やっぱり告白だったのか。いくら鈍感な俺でもこうなったからには答えを出さなければならない。なるべく考えないようにしてきたのにな。
「あたしじゃあダメ?」
「ちょっと待ちなさい! キョンはあたしのよ!」
そういうとハルヒは真っ赤な顔して真っ白なマフラーを俺の首に巻きつけてきた。
「このマフラーはキョンの首輪。あたしの物だって言う証明なの」
「キョンくんの気持ちも関係なしに?」
341 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 00:36:51.31 ID:/DDF6rGM0
誤爆したo.....rz
342 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 00:42:52.16 ID:yLZiuXr70
しっしっしっしっしっし支援
343 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 00:43:40.64 ID:qUPTWu+10
さるった?支援
344 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 00:44:53.76 ID:qxna1WVlO
支援
345 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 00:45:04.39 ID:sKX/bcLK0
続きが消えた
346 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 00:45:48.46 ID:dl9yaAtnO
支援
347 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 00:46:49.87 ID:qxna1WVlO
なんだってー!?
348 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 00:47:07.09 ID:dl9yaAtnO
349 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 00:48:55.75 ID:yLZiuXr70
>>345 これは大長編で書けというお告げだろうね
350 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 00:48:59.60 ID:AXOB0yVNO
せめて産業頼む
351 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 00:54:03.41 ID:eS5pHS6GO
なんという修羅場…コレは間違いなく続きwktk
352 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 00:54:10.38 ID:sKX/bcLK0
これは誰か続いてくれということでは?
あれーやっぱさっき削除したTXTファイルがこれだったかな…
353 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 00:54:27.19 ID:6dAJRqPcO
これはwktk
354 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 00:59:33.26 ID:/ZCPj5zi0
榎本さんひでえw
355 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 01:02:11.08 ID:JQPDtwtD0
>>352 つ ファイル復元ソフト
つ、続きをぉぉwktkぁぁぁ
356 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 01:03:40.35 ID:AXOB0yVNO
やべえ。この状況想像してハルヒだけに異様に萌えてしまった・・・・・
357 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 01:18:22.14 ID:+EaYpAzOO
頼む!!……はやく…はやく続きよ蘇ってくれえぇぇえぇ!!
とゆうwktk
358 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 01:34:36.45 ID:CKSDLpN00
なんという生殺し・・・
気になって眠れないじゃないか!
359 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 01:36:55.89 ID:ck3hZKUg0
気になって自分の話の続きが書けん
スイーパーじゃなくて、スリーパーでした。
注意はしてるけど、やっぱり所々誤字とか間違い残るなあ。
360 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 01:39:26.12 ID:6dAJRqPcO
361 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 01:41:23.24 ID:sKX/bcLK0
>>340続き
俺の気持ち…。俺はいったいどう思ってるのだろう。それよりハルヒと榎本さんはともかく、心なしか長門と朝比奈さんの視線まで痛い。ついでに古泉も。
「すいませんが今すぐ答えをだすのはムリです。一晩考えさせてください」
とりあえず無難な解答をしたと思う。そうして俺はやや逃げ気味で家に帰った。
翌日学校へ行くと不機嫌そうなハルヒが俺を睨み、目線だけでこっちへ来いと言っている。
「なんだ?」
「なんだじゃないでしょ? あんたどうすんの?」
「昨日の夜、榎本さんから電話きてな…」
ハルヒの眉毛がピクっと動いて目つきがきわどくなった。
「で?」
「あのあと榎本さんに会ってちゃんと話したよ。いろいろあったんだけどとりあえず付き合うことになったよ、いt」
「なによそれ!! ふざけんじゃないわよ!!」
「人の話を聞け!!」
「うるさい!! あんたなんか知らない!!」
そう言い残してハルヒは去っていった。チラッと見えた横顔は真っ赤で…泣いてたな。
362 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 01:41:58.25 ID:sKX/bcLK0
「榎本って軽音部の先輩のあの榎本か?」
いつから聞いてたんだ谷口よ。
「最初からだ。キョンのモテ具合が憎たらしい。それよりも客だ」
アホの谷口の目線の先には教室の出入り口があって、ドアは開いていてその隙間からはニヤケ面4割減がいて…
「とりあえず中庭に行きましょうか」
「早かったな。行こう」
「さっそくですが特大の閉鎖空間が出現してます。昨夜から小さい閉鎖空間ができてはいたのですが、先ほど今年最大級の閉鎖空間が発生しました」
「やっぱりか」
「やはりあなたが原因のようですね。涼宮さんは今部室にいます。言ってあげてください」
やれやれ、お前にはお見通しか。さて言ってくるかな。
「よろしくお願いします」
ああ、寝不足なんだろうけどお前はもっと笑っとけ。いくら古泉のといえども笑っていたほうが落ち着く。
最大級のお世辞だが、お前のニヤケ面と朝比奈さんのメイド服と長門の読書は平穏のしるしだからな。
363 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 01:42:19.48 ID:sKX/bcLK0
さてハルヒのところへ向かうのはいいがハルヒは俺の言うことを最後まで聞いてくれるのだろうか。
昔の人は言いました。案ずるより生むが易しと。今は時代が違うのです。案じて案じてようやく生むことができるのですってな。
なら教室へよって、それから部室だな。
部室について俺はすぐにノックをする。もちろん無言。
「誰かいるか? ハルヒ、いないのか?」
無音。ならあけてみるしかない。
ガチャ
「いるじゃねえかよ」
364 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 01:42:21.74 ID:qxna1WVlO
キタww
365 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 01:43:10.46 ID:sKX/bcLK0
「いるじゃねえかよ」
「何しにきたのよ。あんたの居場所はここじゃないでしょ」
「睨むな。俺の居場所はここにしかないんだ」
「軽音部があるでしょ。さっさとでてって」
取り付く島もなしか。
「俺の話を聞いてくれないか?」
「聞かない」
やれやれ。教室によってカバンもってきて正解だったな。
「ほら、プレゼントだ。」
そう言って包み紙を渡すとハルヒは意外と素直に受け取った。
「何よこれ」
「忘れたのか? 今日はホワイトデーだ。昨日榎本さんに会ってな、ちゃんと言ったよ。俺はハルヒが好きなんだって。昨日ネックレスを買いにいったんだ」
ハルヒは俯いたままこっちをみない。かろうじて髪の毛の隙間から真っ赤な顔と今朝のような泣き顔が見える。
「そしたら榎本さんはわかってたみたいで、それなら一日だけ付き合ってって。それくらいならと思って俺はOKしたんだ」
「あたしの早とちりだっていうの?」
「そうだ。だがその原因は俺の説明のしかたが悪かったからだ。すまんハルヒ」
「許さない」
「どうすりゃいい?」
「あんたは一生そのマフラーしてなさい! あんたがあたしのだっていう証明なんだから!!」
そういって顔を上げたハルヒの顔は真っ赤で涙がこびり付いててちょぴり鼻水がでてて、100ワットの笑顔だった。
「わかったよ、ハルヒ。お前もそのネックレスを一生つけとけよ」
それとな、やっぱお前は笑ってるほうが似合ってるよ。その笑顔に惚れたんだ
366 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 01:44:23.75 ID:eS5pHS6GO
支援
367 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 01:45:14.27 ID:/ZCPj5zi0
キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
早とちりで逃げちゃうハルヒ可愛い
368 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 01:45:27.25 ID:sKX/bcLK0
369 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 01:46:14.63 ID:6dAJRqPcO
GJ!
まさかの展開w
やっぱ鉄板ですな。
370 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 01:52:02.48 ID:ib92DqPn0
GJ!!
おきててよかったー
371 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 01:57:14.99 ID:ck3hZKUg0
乙!
生殺されずにすみました。
GJ
372 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 02:00:54.25 ID:CKSDLpN00
GJ!
全部混ぜるというまさかの荒業でここまできれいにまとめるとは・・・
373 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 02:06:51.70 ID:JQPDtwtD0
GJ!だぜ!
リロしてよかった…乙でしたww
ハルヒかわいいよハルヒ
374 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 02:34:14.88 ID:qUPTWu+10
保守。
375 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 02:36:20.42 ID:/ZCPj5zi0
●<さあ、今夜も僕の時間がやって参りましたふもっふ!
376 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 02:40:49.49 ID:WIfliMem0
すごいや、本当にリクエスト全部入れた!
377 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 02:45:45.11 ID:KQdVyY7e0
全部のリク入れて完成させるとはGJ!!
俺も書いてみたいけど、文章力のなさが悔しい
378 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 03:00:16.83 ID:DJeT1nwkO
俺のリクした奴も入ってるw
マジでGJ!
379 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 03:34:43.60 ID:QoKF2i400
こ
380 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 04:02:11.67 ID:pl+PKn9cO
い
381 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 05:07:01.44 ID:GF35e5q80
み
382 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 05:07:44.16 ID:GF35e5q80
……吊ってくる
383 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 06:37:31.01 ID:WIfliMem0
早朝保守
384 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 07:30:08.55 ID:6dAJRqPcO
保守
385 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 07:34:33.56 ID:OmRQ4XVJ0
釣り禁止
386 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 08:17:20.80 ID:6dAJRqPcO
保守
387 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 08:26:53.48 ID:8xp/6zalO
卒業式前保守
388 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 08:30:31.58 ID:zQ4rwfpJO
お通夜前age
389 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 08:45:51.68 ID:AXOB0yVNO
ウロコ
それも魚でなくは虫類の
390 :
絡まった糸 ◆o8eN/X3kSc :2007/03/09(金) 08:55:42.02 ID:tZpzVy0nO
391 :
絡まった糸 ◆o8eN/X3kSc :2007/03/09(金) 09:02:18.56 ID:tZpzVy0nO
じゃあ、いきます。
392 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 09:04:34.89 ID:w13cEAer0
支援
393 :
絡まった糸 ◆o8eN/X3kSc :2007/03/09(金) 09:04:45.50 ID:tZpzVy0nO
絡まった糸、繋がっている想い
*エピローグ*
授業の終わりのチャイムを聞いたおれはいつものように部室へ向かい、自分の席に着いた。
目の前には例のごとく古泉がスマイルを見せている。
「さて、今日はこれでもやりますか」
そういって取り出したのは『黒ヒゲ危機一髪』だった。
1本…2本…
5本目を古泉が刺すと二等身の無精ヒゲをはやしたオッサンの人形が勢いよく飛び出た。
「僕の負けですね」
古泉はそういうと人形を拾い、樽に戻す。
ああ…なんといつも通りの日常的光景だろうか。
そんなことを考えいると気持ちいいくらいデカい音を立てて扉が開かれた。一年近くこれに耐えている扉におれから勤労賞を送りたい。
もうわかってると思うが、入ってきたのはハルヒだ。
「今日もちゃーんと全員揃ってるわね」
相変わらずのハイテンションは健在だ。『この前』の鬱っぷりが嘘のようだ。
嘘というよりは、切り替わりが早いだけだろう。
あの後、おれたちはハルヒの2人の『友達』に会ってこの前のこと、全員の想いを話すことにした。
もちろん、その場にはSOS団のメンバーが全員勢揃いしていたんだが。
394 :
絡まった糸 ◆o8eN/X3kSc :2007/03/09(金) 09:06:04.10 ID:tZpzVy0nO
「お二方に来ていただいたのは他でもありません。我々からあなた方にお話しがあるからです」
と最初に古泉がいった。
最初にこういう挨拶は必要だ。
そして、我らが団長殿は神妙な面もちで話した。
おれたちのこと…SOS団こと…2人のこと… ハルヒの選択を…
2人の友達も真剣に聞いているようだった。いい人達でよかった。
すべてを話し終わったハルヒは付け足していう。
「…やっぱりあたしのいるべきなのはSOS団なんだって思う… 2人といるのも楽しかったけど、やっぱりSOS団はあたしが作ったものだし!
こいつらもあたしなしじゃだめだっていってるからね!」
…始まったな。まあ、予想通りだが。
ハルヒは今度は少し心配そうな顔をしてまたいう。
「一緒に帰ったりできなくなるけど、あたしと友達でいてくれる…?」
野暮なことを聞くもんじゃない。その答えはお前以外のみんなはわかってる。
友達の2人は微笑みながらいった。
「当たり前じゃん!そのくらいで縁切れたりしないよ」
「そうだよ」
な、友達ってのはその程度で切れたりしないもんさ。これでわかっただろ。
395 :
絡まった糸 ◆o8eN/X3kSc :2007/03/09(金) 09:06:46.35 ID:tZpzVy0nO
ハルヒは恥ずかしそうに俯いていった。
「ありがとう…」
声は小さくて聞き取りにくかったが、みんなに聞こえていたようだ。
すると、2人のうちのショートカットの子がおれのほうを見ていた。
視線に気が付いたので見ると、ガッツリ目があってしまった。
「もしかして、君がキョン君?」
「そうだけど…」
そんなに有名人だったっけ?
まあ、最初の方は有名だったが最近は風化したと思ってたが。
「いや、君の話はよくハルヒちゃんから聞くよ。話で聞くより優しい人だね〜」
「おれの話をハルヒがするんですか?」
「そりゃあもう。3日に1回は話してるわよ」
おいおい、おれの話をあんまり他人に話さないでくれ…
「男子の話してるときなんて…」
そういい切るか切らないかの辺りにハルヒが遮る。
「ちょーっと待ちなさい!」
もう少しだけ話を聞きたかったが真っ赤になって話を遮るハルヒが可愛い…もとい面白かったので良しとしよう。
「安心してください、涼宮さん。彼もあなたがいない間はあなたのことを一番心配してましたよ」
おいこら、超能力者。
「え?…そんなに?」
ハルヒは驚き顔でおれのほうを見る。
396 :
絡まった糸 ◆o8eN/X3kSc :2007/03/09(金) 09:08:59.62 ID:tZpzVy0nO
「ええ、聞いてるこっちが恥ずかしいくらい」
ちょっと待て。そんなに恥ずかしいくらいいったか? いや、おれが気付いてないだけか?
「ちょ、ちょっといったいどんなこといったのよ!?」
「知らん。恥ずかしいことをいった記憶はない」
その後のハルヒとのやりとりを周りがニヤニヤした顔で見ていたのはいうまでもないだろう。
しばらく経った後に古泉の仲裁が入り、ハルヒも収まったようだった。
納得はしていないようだったが。
とまあ… これがあの事件の後日談になる。ちなみに今日はハルヒが戻って一週間経つ。
おっと、もう時間だな。帰るとするか。
実はあの日以来おれはハルヒと一緒に毎日帰っている。
みんなは…まあ、黙認だ。『暗黙のルール』というところか。
「ちょっと聞いてんの?」
ふいに話しかけられた。まずい、全然聞いてなかった。
「ああ… 安倍総理は正直おれも…」
「はあ?そんな話してないわよ!」
だよな、スマン。聞いてなかった。
「バカキョン…」
そういえば、まだハルヒに話してないことがある。
ずっと感じていた『モヤモヤ』の正体だ。
本当は一週間前のあの時に話すつもりだったんだがな…
397 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 09:09:37.11 ID:LZdJlxKk0
( ^ω^)・・・・パートスレかよ
398 :
絡まった糸 ◆o8eN/X3kSc :2007/03/09(金) 09:12:17.69 ID:tZpzVy0nO
ハルヒも表立って聞いてくる様子もない。忘れてるのか…それとも…
「風が寒いわね」
「ああ」
春一番…というのか?こういう風は。
おれはハルヒの方を見る。…なんだ、手袋してないのか。
…いいことを思いついた。ただ実行するにはかなり勇気がいることだ。
今しかできない。おれは意を決して実行した。
「!」
ハルヒが超高速でおれを見る。
おれの顔は自分でも分かるくらい赤いだろう。
「な、何すんのよ!」
「嫌なら離してもいいぞ」
ハルヒも顔が真っ赤だ。お互い様だがな。
そう、わかった奴もいるかと思うがおれは、ハルヒの手を繋いで自分のポケットに入れたのだ。
そういう曲がなんかのバンドの曲でなかったか?
別にどうでもいいちゃ、どうでもいいんだが。
ハルヒは真っ赤な顔のまま歩いている。
こりゃ、はたから見ればただのバカップルだな。周りに人が少ないのが幸いだ。
399 :
絡まった糸 ◆o8eN/X3kSc :2007/03/09(金) 09:14:57.30 ID:tZpzVy0nO
愛情表現なんて人それぞれだろ。
おれたちはおれたちのペースでやらせてもらうさ。
そしたら、いえなかった言葉もいえるだろう…
なあ、ハルヒ…
エピローグ fin
400 :
絡まった糸 ◆o8eN/X3kSc :2007/03/09(金) 09:16:51.98 ID:tZpzVy0nO
以上です。
ありがとうございました
401 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 09:21:54.69 ID:w13cEAer0
GJ!!
402 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 09:23:11.70 ID:22S3DinKO
試験いっきょうかおわた
403 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 09:26:12.37 ID:w13cEAer0
404 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 10:27:05.80 ID:ib92DqPn0
405 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 10:29:36.22 ID:22S3DinKO
最後のいっきょうかに挑む
406 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 10:32:50.21 ID:w13cEAer0
407 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 10:47:47.91 ID:zQ4rwfpJO
>>405 考えるんじゃない、感じるんだ
直感を信じよ
408 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 11:10:38.42 ID:L9is+m0m0
ほもっしゅ
409 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 11:32:30.09 ID:22S3DinKO
オワタ
生物やばい
組み換えわからんから勘で記号適当に選んだ
410 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 12:02:15.33 ID:/Iug2/4V0
>>409 ここはお前のメモ帳じゃねえんだぞ、いい加減下らない話題したいなら余所行けや
411 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 12:06:59.79 ID:L9is+m0m0
大目に見てタレ
412 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 12:14:06.35 ID:AXOB0yVNO
413 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 12:20:44.80 ID:EmfFfRzk0
お前天才だなw
414 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 12:37:09.41 ID:L9is+m0m0
今日って祝日だっけ?
415 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 12:38:25.90 ID:i6cRb+2b0
キョンの恋愛もの書こうと思ってんだがどうかね?
416 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 12:39:20.96 ID:i6cRb+2b0
まあハルヒも絡めてくつもりなんだが
417 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 12:40:37.34 ID:qxna1WVlO
もちろんOKだろ
418 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 12:50:32.36 ID:7Iav0+eK0
419 :
シャミ3:2007/03/09(金) 12:52:12.62 ID:i6cRb+2b0
「キョンの選択」
ちょっとでだしを書いてみた
まあ楽しかったか楽しくなかったかと言われれば楽しかった文化祭も終わり、
おれの嫌いな季節がやってきたわけだが、相変わらずこいつの口からは無駄話
しかでてこないようで、
「おいキョン、この前の文化祭はろくな女がいなかったぜ。まったく
こんな山の上の高校なんて撰ぶんじゃなかったな。」とか言ってやがる。
「だったら今からでも転校したらどうだ?まあお前の学力じゃいけるところを
探すだけで3年間終わっちまうだろうがな。」
「はっ!!お前にだけは言われたくないね。あ〜朝倉さんがいれば少なくとも
毎日目の保養ができたのにな・・・そーいやどこに転校したんだっけ?」
あの微笑み殺人鬼のことはもうほとんど忘れかけてたのに嫌なことを思い出させ
やがってまったくこのアホ面が・・・
「さあ興味ないね」
「ああお前はもう涼宮に毒されてるんだったな。おれはお前と違ってまともな
高校生活を送るからな・・さらば元親友!」
とか言って真顔で敬礼してやがる。まったくこのときは思いもしなかったね。
人生で最大の選択がすぐそこにせまってるなんてさ。
420 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 12:59:21.80 ID:2SoS0ptCO
甘い香りがする〜
wktk!
421 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 13:01:03.65 ID:L9is+m0m0
終わり!?
422 :
シャミ3:2007/03/09(金) 13:06:02.53 ID:i6cRb+2b0
とりあえず序文だけ書いたから書き溜めしてから投下します
それとも書きながらちょいちょいのがいいかな?
423 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 13:07:11.62 ID:ovl6ofJf0
書きながらはお勧めしないぜ
424 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 13:14:26.86 ID:Ztxa0pWY0
書き溜めなっせ書き溜めなっせ
425 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 13:20:55.12 ID:FlgUPBMpO
保守
426 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 13:29:41.16 ID:DJeT1nwkO
そういえば涼宮ハルヒの選択の続編がWikiにあがってないな…
427 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 13:52:58.58 ID:6dAJRqPcO
保守
428 :
シャミ3:2007/03/09(金) 14:11:11.06 ID:i6cRb+2b0
とまあ谷口とこんな馬鹿話をしながらもうすっかり慣れた坂道を登り、
校門をくぐって下駄箱を開け靴を突っ込むと「カサ」と聞きなれない音がした。
下駄箱を開けて靴を突っ込むというのはもう頭で考えずに体が勝手に動くほどに
ありふれた日常で、そこに本日一つ目の非日常が投下されていた。
下駄箱の奥にはいかにも女子高生が使いそうな可愛い封筒が入っていてこれまた
女子高生らしい可愛い字で『キョン君へ』と書いてあった。
一緒にいる谷口に微塵も気が付かれることもなくいつもどうりの顔を装いいつも
どうり席にバッグをおき何気ない顔でトイレに駆け込み封筒を開くとそこには
一枚の手紙が入っていた。
『今日の放課後1−5の教室にきてください、待ってます』とだけ書いてあった。
さっきアホの谷口の口からその名前を聞いたおかげで瞬間的におれの脳裏に
あの微笑み殺人鬼の記憶が浮かんできた・・・
あの軍隊に採用されてそうな恐ろしげなナイフ、まともな空間じゃなくなった
教室、伸びた手、そしてあのセリフ・・・
「いつかまた、私みたいな急進派がくるかもしれない。それまで
涼宮さんとお幸せに。じゃあね」
思い出しただけで寒気がするが、正直そんなに心配にはならない。
なにか変なことが起こるなら長門が必要最低限より少ない言葉で教えてくれる
だろうからな。まあ放課後、文芸部室で朝比奈さんのお茶を飲み古泉とゲームを
して長門の読書姿を見た後にでもチラッと教室をのぞいてみるか。
429 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 14:14:53.99 ID:6dAJRqPcO
支援
430 :
シャミ3:2007/03/09(金) 14:14:59.34 ID:i6cRb+2b0
とまあそんなことを考えながら教室に戻ると、席につくやいなや我が団長様が
言い放った。
「今日放課後大森電気店にカメラ返してきてよね。これは団長命令だから!!」
とかおれの手紙を見てさらにそれを邪魔しようとするかのようなことを怒った
ような顔で言いやがる。
「何でまた今日なんだ?それに続編を作るとか言ってたのはどうなったんだ?」
おれが迷惑と顔全面に出して言ってやる。
「昨日続編について考えてたのよ、そんで撮るのは春頃でイイかなって思ったの。
で、春頃になったら新機種のカメラがでるでしょ?だからよ!そんな不満そうな
顔したって団長命令は覆らないの!!」
なにがだからなのかまったく理解できないが、おれがこいつの思考回路を理解
するなんて無理だととっくに悟っているので、
「なんでおれなんだ?古泉でもいいじゃないか」と負け惜しみ的なことを言うと、
「古泉君は副団長よ?あんたより階級が上なのよ!軍人でいったら将校と二等兵
くらい差があるんだからね!覚えときなさい!」とか覚えといてもなんの意味も
なさそうなことを言っている。
「長門は?」純粋にこいつの長門に対する評価が知りたかったので聞いてみた。
「あんた有希にこの寒い中一人で電車に乗ってカメラを返しに行けっての?
そんな非情な奴とは思ってなかったわ!!」
431 :
シャミ3:2007/03/09(金) 14:15:21.18 ID:i6cRb+2b0
とまあそんなことを考えながら教室に戻ると、席につくやいなや我が団長様が
言い放った。
「今日放課後大森電気店にカメラ返してきてよね。これは団長命令だから!!」
とかおれの手紙を見てさらにそれを邪魔しようとするかのようなことを怒った
ような顔で言いやがる。
「何でまた今日なんだ?それに続編を作るとか言ってたのはどうなったんだ?」
おれが迷惑と顔全面に出して言ってやる。
「昨日続編について考えてたのよ、そんで撮るのは春頃でイイかなって思ったの。
で、春頃になったら新機種のカメラがでるでしょ?だからよ!そんな不満そうな
顔したって団長命令は覆らないの!!」
なにがだからなのかまったく理解できないが、おれがこいつの思考回路を理解
するなんて無理だととっくに悟っているので、
「
432 :
シャミ3:2007/03/09(金) 14:16:40.52 ID:i6cRb+2b0
433 :
シャミ3:2007/03/09(金) 14:19:41.65 ID:i6cRb+2b0
まあそーは言ってないんだがね。それにおれに寒い中一人で電車に乗って行けって
いうお前は非情じゃないのか?
「あんたはSOS団の雑用でしょ!?文句いうんじゃないわよ!!」
いつからおれが雑用になったんだ?・・・ああ最初からか。
「長門とおれで行くのはだめなのか?」ちょーど聞きたいこともあるしな。
するとどーいうわけかハルヒは一瞬驚いた顔をして、
「あんた有希と行きたいわけ?」と妙に静かに聞いてきた。
「ああ、ちょっと長門と話したいこともあるしな」と言うと
「あっそう・・・好きにすれば」と言ってそれっきりなにも言わず窓の外を
眺めだした。まったくこいつは理解できんな。まあ仕方ない、長門とカメラを
返しに行った後にでも教室にくればいいか。
とまあこの後はいつもどうりの授業を受けそして終業のチャイムが鳴った。
一章終了 また書き溜めるんで間空きます
434 :
シャミ3:2007/03/09(金) 14:21:20.04 ID:i6cRb+2b0
失礼 長門って何組だっけ?
435 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 14:21:50.08 ID:EmfFfRzk0
6
436 :
シャミ3:2007/03/09(金) 14:24:46.87 ID:i6cRb+2b0
437 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 14:36:15.61 ID:22S3DinKO
期待してるぜ
438 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 14:37:19.89 ID:FQQL4OfRO
これはおもしろくなってきたw
続きwktk
439 :
シャミ3:2007/03/09(金) 14:38:55.97 ID:i6cRb+2b0
つーかなんか長くなりそうなんだけど大丈夫?
440 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 14:48:00.67 ID:qxna1WVlO
ぜんぜんおk
441 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 15:00:09.28 ID:t/49YO820
442 :
シャミ3:2007/03/09(金) 15:01:02.59 ID:i6cRb+2b0
443 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 15:17:14.91 ID:22S3DinKO
頑張って
444 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 15:41:24.79 ID:2SoS0ptCO
ほ
445 :
シャミ3:2007/03/09(金) 15:52:18.74 ID:i6cRb+2b0
1−6の教室に長門を探しに行くとどこにも姿はなく、あいつは教室で誰かと会話
したりするのかね?とか考えながら部室にいきドアを開けると、そこにはダヴィンチ
が描いたら間違いなくルーブル美術館の目玉になるだろう下着姿があり、
その愛くるしい目と目が合うと朝比奈さんはみるみる紅潮し、世界で一番
柔らかいであろう唇の形が叫び声になる寸前でおれはドアを閉めた。まだ放課後に
なってから5分とたっていないし長門しかいないだろうと油断したおれが馬鹿だった。
しかし鍵をかけない朝比奈さんも朝比奈さんだと自分に言い聞かせ、今の映像を
海馬に刻み込んでいるとドアがゆっくりと開き「どうぞ・・・」というか細い声が
聞こえてきた。
すいませんと必死に謝るおれに対しパーフェクトメイドルック朝比奈さんは、
「いいんです、こっちこそ鍵をかけないでごめんね」とまだ頬を染めながら
言ってくれる。しかしおれが朝比奈さんのあられもない姿を見るのはこれで
何度目だろうな。こんなことが学校に知れたら確実に朝比奈ファンの男どもに
殺されるぜ。
「ホントにすいません、次からは絶対にノックしますから」
といいながら部室に入るとそこには宇宙製無口読書少女が座っていた。
446 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 15:54:02.78 ID:KQNgrEwK0
保守なんだぜ
447 :
シャミ3:2007/03/09(金) 15:55:57.69 ID:i6cRb+2b0
「長門、すまんがちょっと付き合ってくれんか?」おれがそう言うと長門はこっちを
向いてどこに?とでも言いたげにクビを数ミクロン傾ける。
「カメラを返しに大森電気店に行ってこいって団長命令なんだ。付き合って
くれるか?」おれがそう言うと長門は黒真珠のような目を一回瞬いて
「付き合う」
と言った。
「よしじゃあ行くか・・・そーいやカメラはどこにあるんだ?物が多すぎて分からんな」
とおれが周りを眺めて言うと長門は音を立てずに戸棚からカメラを取り出した。
まったく便利だねこいつは。今度うちで無くなったCDでも探してもらうか。
「じゃあ早いとこ行って来ようぜ」おれがカメラを受け取ってそう言うと長門は無言で
コートを羽織って黙っておれを見つめる。
「じゃあ朝比奈さん行ってきますね。なるべく早く帰ってきますけど遅くなるよう
だったら連絡しますから先に帰ってください」
「あの・・・私は行かなくていいんですか?」
長門と朝比奈さんという両手に花状態も嬉しいがハルヒがなんて言うか分からん
からな。
「朝比奈さんはハルヒのお守りでもしててください。」
「あっでも・・・はい・・・わかりました、行ってらっしゃい。あ、ちょっと待って
・・・はいこれ、寒いから」
そう言ってハンガーに掛けてあったマフラーを巻いてくれた。
「じゃあ行って来ます」そう言って部室を出て坂を下りながら考える。
448 :
シャミ3:2007/03/09(金) 15:58:28.46 ID:i6cRb+2b0
もしかして朝比奈さんはおれと一緒に行きたかったのか?いやいやいや、多分それは
このマフラーの芳香がおれにそんな妄想を抱かせてるんだな・・・
そろそろ本題を思い出さなくては。ポケットから今朝もらった手紙を取り出す。
「長門、この手紙からなんか宇宙的だったり未来的だったり超能力的だったり・・・
まあなんか普通じゃないものを感じるか?」
そう言って長門に手紙を渡す。
「・・・・・」十秒くらい手紙を眺めてから
「感じない」と言った。
「そうか・・・」とするとこの手紙はいったいなんの目的でおれの下駄箱に
入ってたんだ?女子高生の字で放課後待ってますなんてもう一つしか思い浮かばない
んだが・・・いったい誰が・・・考えても谷口のアホの悪戯ぐらいしか
思い浮かばんが前もそう思ったけど違ったしな・・・・やっぱりこれはラブレターか・・・?
そんなことをボーっと考えているといつのまにか帰りの電車だった
(帰りといっても学校に向かうんだが)そして学校まであと一駅のところで
車内アナウンスが流れた。
449 :
シャミ3:2007/03/09(金) 16:00:31.00 ID:i6cRb+2b0
『只今光陽園駅で信号トラブルが発生しましたためこの駅で停車いたします。
大変ご迷惑をおかけしますが約30分ほどで復旧すると思われますので
ご了承ください』
まったく何をしてるんだよJRさんよ。まあ30分とかどうせ長く見積もってる
だろうから15分もしたら動き出すだろう・・・一応朝比奈さんに連絡いれとくか。すぐ教室に向かいたいしな。
「キョン君?どうしたの?」
「すいません電車が止まってましてね遅くなりそうなんで先に帰っててください」
「ええ!?事故でもあったんですか?キョン君大丈夫?怪我してない?」
ここまで心配してくれるとありがたいね。
「いえ信号トラブルとかで、ええ怪我はありませんよ、おれも長門も」
「そうですか・・・よかった・・あちょっと涼み・・・」
「ちょっとキョン!!おっそいわよなにしてんの!?あと5秒で帰ってこないと
死刑だからね!!!」
まったくなんでこうも反応が違うんだろうね。
「すまんなあと一時間くらいかかるそうだから先に帰っててくれじゃあな」
「ちょっとキョ・・・」
こいつと話してても埒があかないからな。まあ一時間遅れるって言っとけば
あいつも帰るだろうしな・・・
450 :
シャミ3:2007/03/09(金) 16:03:24.85 ID:i6cRb+2b0
一時間後
『只今復旧作業をしております。もうしばらくお待ちください
大変ご迷惑おかけしております』
ふざけんなほんとに1時間たったじゃねーか。このままじゃ教室で
待ってると思われる誰かさんも帰っちまう・・・ふと長門を見ると
いつもどうりの無表情・・・ああなんでこんなことに気付かなかったんだおれは・・・
ここに万能無口少女がいるじゃないか。
「長門、信号トラブルとかいうの直せるか?」わかりきってるが一応聞いてみる。
「直せる」
こいつが直せないなんていったら今すぐ清水の舞台から飛び降りるね。
「じゃあ頼む」おれがそーいうと長門は少しだけ上を眺めた後いつものスーパー早口
でなにか呟いた。
「直った」
一分後
『大変ご迷惑をお掛けしました。只今復旧いたしましたので発車致します』
「サンキューな長門」もっとはやく気付くべきだったな。
「いい」
もうすっかり暗くなっている通学路をおれは小走りで駆け上がり
やっと校門についた・・・
「じゃあおれはちょっと教室に用があるから先に帰っててくれ」
こんな時間に教室に何のようがあるの?とでもいいたげな視線を一瞬おれに投げかけ
「そう」
と言って部室棟に向かう長門。もしかして長門なら今の一瞬で教室に誰が
いるかわかったのかもな・・・
すっかりひと気の失せた学校は妙に気味が悪く、こんな時間まで教室で待っててくれる人
なんていないだろうと思いながら歩いてついに教室の前についた
[ガラッ]
静かにドアを開けるとそこには月明かりを浴びた意外な人物が立っていた・・・
二章終わり
451 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 16:06:42.83 ID:2SoS0ptCO
光陽園のモデルは私鉄からきてるのでJRに違和感を感じた。
でも話の続きにはwktk〜
452 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 16:11:24.49 ID:KQNgrEwK0
気体してるぜ
453 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 16:12:58.24 ID:iRQcYeWU0
長門「時空改変」
454 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 16:15:52.98 ID:MV/VImuvO
じゃぁ私鉄さんになるのかー
なんかまぬけだな
鉄道会社さんならまだマシか
と電車はすべて一緒にみえる俺がいっております
455 :
シャミ3:2007/03/09(金) 16:17:03.07 ID:i6cRb+2b0
ここで●オチだったらどう?
456 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 16:17:36.50 ID:22S3DinKO
お前を掘る
457 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 16:18:01.02 ID:dmce3/ky0
458 :
シャミ3:2007/03/09(金) 16:20:25.37 ID:i6cRb+2b0
冗談です モッフ!!
459 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 16:37:00.33 ID:22S3DinKO
保守
460 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 16:58:58.13 ID:6dAJRqPcO
保守
461 :
シャミ3:2007/03/09(金) 16:59:48.83 ID:i6cRb+2b0
そこに立っていたのは・・・えーと・・・なんて名前だったっけな・・・?
思い出した・・・
「阪中?」
そこにはクラスでそこそこ話したことのある品のいい感じの・・・まあ谷口なら
Aマイナーくらいといいそうなクラスメイトが立っていた。
「よかった・・・来てくれないかと思った・・・」
ちょっと涙声だ・・・こいつこんなに可愛かったか?
「ああすまん・・・電気屋に行ったんだが帰りの電車が1時間止まってな」
ものすごく緊張してきた・・これなら谷口に
「引っかかりやがったな・・はっはっは」
とか言われるほうがずっといい気がするぜ・・・
「ごめんね・・わざわざ戻ってきてくれたの?」
「・・・ああ」
こんなことしか言えない自分が恥ずかしい・・・これはまじで告白ってやつなのか?
助けてくれフロイト先生!!
「あの・・・キョン君は涼宮さんと・・・付き合ってたりするの?」
「いや、全然そんなんじゃなくてむしろ迷惑してるくらいってゆーか・・・」
自分でも何言ってるか訳わかんなくなってきたぜ・・・
「じゃあ・・・私とか・・・・だめかな?」
あーまじでどうするおれどうするおれどうするおれ・・・
「えっと・・・あの・・・」
その時どこの学園ラブコメだよってことが起きた・・・・
[ガタンッ!!]ドアが開いた・・・それはいつも部室で聞いている音と似ていた・・・
「ちょっとキョン!!!待っててやったのになにしてん・・・
あれ?阪中さんじゃん・・なにしてんの?」
462 :
シャミ3:2007/03/09(金) 17:01:10.53 ID:i6cRb+2b0
この後の展開を2こ考えたんだがどうしようか迷い中
463 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 17:03:27.91 ID:KQNgrEwK0
ハルヒをふる方向で
464 :
シャミ3:2007/03/09(金) 17:05:09.66 ID:i6cRb+2b0
いやどっちもハルヒふるんだがね キレハルヒといじらしいハルヒ
465 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 17:12:32.01 ID:qxna1WVlO
あんまりネタバレするともったいないぜ
466 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 17:12:50.46 ID:FlgUPBMpO
思い切ってハルヒをふらない方向で
467 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 17:15:55.32 ID:WN20YfQCO
できればチマチマ途切れさせないで、自分が思ったままに書ききってから投下してほしい。
468 :
シャミ3:2007/03/09(金) 17:17:46.35 ID:i6cRb+2b0
ハルヒの目がおれと阪中の間を3往復した後ハルヒはなぜか寂しそうな声で言った
「なんで黙ってんのよ・・・聞いてるの?キョン・・・」
ハルヒの予想外の反応におれが声を出せないでいると阪中は
「返事はまた今度でいいから・・・バイバイ」
と言って走って教室を出て行ってしまった・・・
おれが何も言えずに突っ立ってると、
「いつまでボーっとしてんの?帰るわよ」
ハルヒがいつもどうりの声で言った・・・
正直そのあとどんな会話をしてどうやって家に帰ったかまったく記憶に無いが
気付いたら妹がおれの上で飛び跳ねていた・・・
第三章終わり
469 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 17:18:32.88 ID:QoKF2i400
ハルヒをふってくれ
470 :
シャミ3:2007/03/09(金) 17:18:51.45 ID:i6cRb+2b0
ハルヒふらないのも考えてるんでどっちにするかは気分次第
471 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 17:24:16.01 ID:eZ6sSo4/O
いっそ全部書いてくれたら嬉しい。
472 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 17:25:11.06 ID:EmfFfRzk0
どんな保守SSだw
473 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 17:36:08.37 ID:FQQL4OfRO
あれだ。すべてのエンド書いてWikiに投稿だっ
474 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 17:39:27.35 ID:ywh4V397O
これは2通り書いて戴いてまとめ掲載してもらわなきゃいけないレベルだな
クオリティたけぇ
475 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 17:42:58.47 ID:2SoS0ptCO
3通りじゃないかな?
とりあえず、頭の中ストーリー全て公開する方向でよろしく!
476 :
シャミ3:2007/03/09(金) 17:52:51.52 ID:i6cRb+2b0
ちょっと失礼 ルソーってオスだっけ?
477 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 17:54:25.87 ID:yQb6EymL0
描写無い
478 :
シャミ3:2007/03/09(金) 17:55:30.88 ID:i6cRb+2b0
479 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 17:56:25.17 ID:OdwYqIcT0
>>476 不明。
ただし史実上のジャン=ジャック・ルソーは男性
480 :
シャミ3:2007/03/09(金) 18:06:16.82 ID:i6cRb+2b0
また失礼 阪中の席ってわかる?
481 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 18:07:01.52 ID:A3F1I79V0
ググレ
482 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 18:10:40.75 ID:AXOB0yVNO
久しぶりに朝比奈さんといい感じにしてもらいたい件
483 :
シャミ3:2007/03/09(金) 18:12:53.78 ID:i6cRb+2b0
つーか席がえした後だろーからわかんないか
484 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 18:26:21.74 ID:6/EDDe460
失礼、ドラマCDでライブするのっていつ頃だ?文化祭直後で良いのか?
485 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 18:27:21.86 ID:A3F1I79V0
ドラマCDを聞き直してこい
486 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 18:29:26.60 ID:6/EDDe460
CDが、有りません、ないよう
つーか持ってないいいいいぃぃ
487 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 18:30:06.01 ID:EmfFfRzk0
そんじゃ持ち出すこともないんじゃないの。あれスピンオフだし。
488 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 18:31:09.35 ID:6/EDDe460
まあソレもそうなんだけど…
今書いてるのがライブモノなんだよorz
489 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 18:32:52.59 ID:EmfFfRzk0
なるほど。
でも結局ハルヒらはライブしないぜよ。
490 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 18:34:16.57 ID:qxna1WVlO
ライブをするのはENOZのみなさんだぜ?sage
491 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 18:35:11.47 ID:qxna1WVlO
ちょ……
sageまちがったorz
492 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 18:36:23.04 ID:/ZCPj5zi0
もしハルヒ振るSS書いたら、仕返しに阪中振るSS書いてやる
493 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 18:36:55.33 ID:A3F1I79V0
どうぞどうぞ
494 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 18:38:10.41 ID:BGgutpOyO
旅立ちの日にをきいていたらなみだでてきた件について
495 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 18:38:28.35 ID:OjS+zTy20
阪中はよく降られてる希ガス
496 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 18:38:37.72 ID:6/EDDe460
そうなのか!じゃあCDのとこはスルーして、行くよ。
あ、ただ二つ質問させてくれ
楽器はハルヒがギターとヴォーカルで、長門がギター、キョンがベース、古泉がドラムで朝比奈さんがタンバリンでおk?
あとENOZの榎本さんはギターじゃなくってただのヴォーカルだよな
497 :
シャミ3:2007/03/09(金) 18:40:37.83 ID:i6cRb+2b0
>>496 とりあえずおれが投下すっから待ってくれんかね
498 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 18:41:14.37 ID:h1SwKlAF0
30秒後に投下します
499 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 18:41:44.72 ID:h1SwKlAF0
キョン「ハルヒ!好きだ!」
ハルヒ「キョン!あたしもよ!」
-------end-------
500 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 18:42:37.09 ID:6/EDDe460
ちょwwwww
501 :
シャミ3:2007/03/09(金) 18:44:12.83 ID:i6cRb+2b0
こんなに学校に行きづらいのは始めてだね。ずっとシャミセンの寝顔を眺めて
いたいが、母親からだされたおれを起こして朝飯を食わせるという指令を楽しげに実行
する妹にたたき起こされ、しかたなく朝飯を詰め込み、自転車に飛び乗った。なんで時間
てのは早くしろと思うと全然進まないのに進むなと思うとアホみたいに加速するんだろうね。
時間の神様なんてのがいるとしたらものすごいへそ曲がりなんだろうな。
てなわけでおれは気付いたら校門をくぐっていた。谷口の馬鹿話もまったく
耳に入ってこなかったね。
[カサ]
いつのまにかおれは下駄箱に靴を突っ込んでいたらしく昨日聞いた音をまた聞いた。
「どうした?キョン、不幸の手紙でも入ってたか?」
これが幸せの手紙か不幸の手紙かなんて閻魔様にだって分からんだろーよ。
「ああなんでもない」
そういっておれは下駄箱を閉めた。仕方ない教室に行ってからまた取りにくるかな。
教室に行くとおれの後ろの席はまだ空いていた。
「おはよう」
びっくりして振り返ると阪中がちょっと恥ずかしそうな笑顔で立っていた。まじで惚れそうだ・・・
「ああおはよう」
谷口がなにやら妙な視線を送ってくるがおれは無視してバッグをおき下駄箱に
戻り手紙を取り出した。
「おはよう」
今度は心臓が飛び出しそうになったね。そこには100ワットの笑顔だが
どこか無理したような感じのハルヒが立っていた。目の下にクマができているのは
見ないフリ。
「おはよう」
どこの大根役者だよってくらい固い挨拶だなおれ。
502 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 18:44:31.88 ID:AXOB0yVNO
久しぶりに心臓えぐられた
あぼーん
504 :
シャミ3:2007/03/09(金) 18:47:45.55 ID:i6cRb+2b0
ホームルームが終わりハルヒに話し掛けられる前に阪中にメールでも送ってみるかと
ケータイを開くと
おいキョン、さっきのあれはなんだよ?」
谷口がアホ面下げてやってきた。
「なんだよさっきのって」無駄だと分かっているが一応とぼける。
「ああん?からかってんのか?おれ的美的ランクAマイナーな阪中におはようとか
言われてニヤけてたじゃねえか」
やっぱりAマイナーか、てゆうかハルヒが後ろにいるんだからそんな話するんじゃねーよ
このアホ。
いや別にハルヒに聞かれても別にいいんだけど別に
まあ気にしてるとかじゃなくて・・・
「なにぶつぶついってやがんだ?この野郎お前は涼宮の下僕その1じゃなかったのか?」
505 :
シャミ3:2007/03/09(金) 18:49:14.56 ID:i6cRb+2b0
[ガタンッ]
ハルヒが席を立ってどっかへいっちまった。
「お前に話すことは何も無い!・・お前もだ国木田」
いつのまにか谷口の隣で聞き耳を立てていた優等生面にも言ってやる
「阪中さんとなにかあったの?キョンはてっきり涼宮さんが好きだと思ってたんだけどなぁ」
まったくおれの男友達にはろくなのがいねえな・・・
「ろくでもねえのはお前だキョン、おれ的美的Aマイナーな長門は押し倒すわ
毎日朝比奈のメイド姿を見てしかもお茶まで煎れてもらってるわ」
前者はただの見間違いだし後者はただの僻みだろ。
「なんだとこの野郎、お前はいつからそんな奴になり下がっちまったんだ?それにべつ
におれはひがんでるわけじゃ・・・」
始業の鐘がなって教師が入ってきた。
谷口は「フンッ」とか言ってるし国木田は微笑・・・それはお前の役目じゃないぜ国木田。
ハルヒは授業が始まって5分くらいしてから教室に入ってきた。
「すいませんトイレ行ってました」
というハルヒの声はいつもと変わらない感じだった。席について窓の外を眺めている・・・
旗から見たらいつもどうりなんだろうがおれには嵐の前の静けさに思えてならなかった・・・
四章終わり
506 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 18:49:19.84 ID:/ZCPj5zi0
とりあえず支援
507 :
シャミ3:2007/03/09(金) 18:50:44.12 ID:i6cRb+2b0
端ね ああ誤字とか最悪だイッキに自信なくなる
508 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 18:50:49.89 ID:WVwma3rq0
支援
509 :
シャミ3:2007/03/09(金) 18:53:00.16 ID:i6cRb+2b0
510 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 18:54:41.38 ID:6/EDDe460
>>509 いや、別に今投下するわけじゃなくって、これから書くとこなんだ。
511 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 18:55:01.92 ID:h1SwKlAF0
>>496 榎本はギタボです
ハルヒと同じです
うんこ
512 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 18:56:02.00 ID:6/EDDe460
513 :
シャミ3:2007/03/09(金) 19:02:01.97 ID:i6cRb+2b0
つーか小説とか書くの初めてだからすっごい自信がなくてさ
なんか変なとことかあったらどんどん指摘してほしい
514 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 19:03:23.41 ID:EmfFfRzk0
とりあえず半ば書きながら投下になってるのはよろしくない。
今まで書いた分くらいをまとめて一回で投下するよろし。
515 :
シャミ3:2007/03/09(金) 19:04:56.77 ID:i6cRb+2b0
>>514 了解でもそれだとかなり遅くなるけどいいかな
516 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 19:07:19.00 ID:2SoS0ptCO
週に一回ぐらいの投下が一番多いと思うから、早さにこだわる必要は無いよ!
517 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 19:07:19.67 ID:7Iav0+eK0
518 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 19:07:58.75 ID:EmfFfRzk0
>>515 むしろ小刻みすぎる方が問題だからおk。一日一度でも十分よ。
519 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 19:14:08.82 ID:7Iav0+eK0
520 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 19:15:49.96 ID:2SoS0ptCO
気づかなかったwww
521 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 19:24:42.88 ID:7Iav0+eK0
おれのIDなんかAVだぜ
522 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 19:39:11.18 ID:dl9yaAtnO
あ
523 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 19:39:25.90 ID:SM+QTZSr0
524 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 20:03:48.86 ID:LMITxv680
保守
525 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 20:06:30.18 ID:Q4O1VS520
踏んでないがつりだとわかる
526 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 20:14:31.44 ID:7Iav0+eK0
花火板なんて初めて知ったよ。
527 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 20:20:33.59 ID:bR2v2Fsj0
ここは萌えや恋愛系でないとダメか?
528 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 20:24:15.81 ID:D98ZDBFSO
むしろホモで
529 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 20:25:27.23 ID:2SoS0ptCO
甘ければ問題ないかと
530 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 20:26:27.49 ID:REvLRbcnO
ギャグもシュールも鬱もあり
531 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 20:27:26.50 ID:/ZCPj5zi0
532 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 20:30:07.76 ID:AXOB0yVNO
そ…そろそろ…朝比奈さん…
…
533 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 20:30:11.44 ID:qxna1WVlO
ギャグも鬱も程度の問題だろ
534 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 20:36:56.09 ID:2SoS0ptCO
後味が甘くないとダメな体質です…
535 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 20:38:55.98 ID:L9is+m0m0
阪中のアドに癒されたよ。
536 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 20:38:57.34 ID:CQ1E+zf90
プ リ ン の 法 則 が 乱 れ る !!
537 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 20:40:05.71 ID:ZPOJAkZd0
このスレまだあったのか。
昔は書いたりもしていたが。
・・・誰か9月からの経緯を産業で頼む。
538 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 20:40:18.87 ID:AXOB0yVNO
キ…キスもフラグも…タッチすらなくてよいので…朝比奈さん…
…
539 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 20:41:47.34 ID:qUPTWu+10
540 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 20:44:30.00 ID:h1SwKlAF0
30秒後に投下します
541 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 20:46:53.72 ID:qUPTWu+10
支援
542 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 20:48:32.92 ID:LMITxv680
>>540 498 名前:愛のVIP戦士[sage] 投稿日:2007/03/09(金) 18:41:14.37 ID:h1SwKlAF0
30秒後に投下します
おいw
543 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 20:48:40.93 ID:ZPOJAkZd0
544 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 20:50:54.12 ID:qxna1WVlO
コネーー
545 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 20:52:31.82 ID:qUPTWu+10
あ、釣られた?釣られたのか??σ(゚∀゚ オレ??
546 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 20:54:32.38 ID:REvLRbcnO
投下します
と見せかけてしません
547 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 20:54:52.35 ID:h1SwKlAF0
ん?
548 :
シャミ3:2007/03/09(金) 20:57:26.28 ID:i6cRb+2b0
549 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 21:02:16.54 ID:L9is+m0m0
谷ロ「投下するならケツを出せ!」
550 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 21:04:04.07 ID:qUPTWu+10
それはあっちのスレだな。
向こうで思う存分掘って来い。
551 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 21:19:22.92 ID:DJeT1nwkO
552 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 21:28:10.32 ID:SQNCbGqF0
553 :
シャミ3:2007/03/09(金) 21:34:57.46 ID:i6cRb+2b0
やっとこ書き終わりました
急いだから誤字があるかもしれないがそこは雰囲気でよろ
554 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 21:35:04.15 ID:J3ZJg5sn0
どうでもいいことだが、今日3/9なので3月9日を聞いてて、キョンハル的だなと思った。
流れる季節の真ん中で ふと日の長さを感じます
せわしく過ぎる日々の中に 私とあなたで夢を描く
三月の風に思いを乗せて 桜のつぼみは春へと続きます
あふれ出す光の粒が 少しずつ朝を暖めます
大きなあくびをした後に 少し照れてるあなたの横で
新たな世界の入り口に立ち 気づいたことは一人じゃないってこと ←特にココ。憂鬱最終場面みたいな。
瞳を閉じればあなたが まぶたの裏にいることで
どれほど強くなれたでしょう あなたにとって私もそうでありたい
555 :
シャミ3:2007/03/09(金) 21:39:12.80 ID:i6cRb+2b0
そんなハルヒを見てるとなぜか阪中にメールを送る気になれずそのまま昼休みになった。
「おいキョンよぅ結局阪中とはどーなのよ」
しつこく同じことを聞いてくるのでおれが無言を貫いていると
「まあいいじゃない、キョンにだって言いたくないことはあるさ」
国木田・・・いい奴だなお前
「ハンッ!この野郎お前なんかもう友達じゃねー」
とか言ってるがまあこいつのことはほっとこう。今はどっか一人で静かに考え事が
できる場所に行こう。屋上でも行くか・・・
屋上に向かう途中今最も話したくない一人に話し掛けられた。
「こんにちは」
いつ見てもこいつの微笑は様になりすぎててむかつくな。
「なんか用か古泉」
まあこいつが言いそうなことなんか聞くまでも無いが一応話すキッカケをやるのが
礼儀だろう。
「ここじゃなんなのでどこか静かなところに行きましょうか」
ああ丁度屋上にいくところだよ。
「それは丁度いいですね、では」
一人で考え事をしたかったがまあ仕方ない、そのうちこいつが来るだろうと思ってたとこさ。
[ギイィ]
「単刀直入に言いましょう、昨日涼宮さんとなにがあったんですか?
昨日の神人の暴れようはそれは凄まじかったですよ」
「どうして神人が暴れたからっておれのせいなんだ?」
「僕は涼宮さんの精神の専門家ですよ?」
「ああそうかい・・・なんかあったけどそれがなんだよ・・・」
「そういう駆け引きは僕と貴方の仲では必要ないでしょう?」
556 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 21:40:07.93 ID:7Iav0+eK0
たいていの曲はハルヒとかキョンとか長門をイメージしてしまう俺は末期
557 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 21:41:21.76 ID:/ZCPj5zi0
支援
558 :
シャミ3:2007/03/09(金) 21:42:03.27 ID:i6cRb+2b0
気持ち悪いことを真顔で言うなまったく。
「で、なにがあったんですか?」
はぁ・・・仕方ない
「ある女子に告白されてな・・・そこにハルヒが丁度鉢合わせになった。
それだけだ、なんか文句あるか?」
「フッ・・・そんな漫画みたいなことが実際にあるんですね」
少年エスパー戦隊に言われたくないね
「まあ文句はありませんがあなたはどうするつもりですか?」
それを考えようとしてるところにおまえがきたんだよ。
「考えて答えが出るんですか?下手したら世界の終わりにもなりかねない・・・
あなたならわかっているはずですよ」
「じゃああれか、おれは世界のために自由な恋愛の一つもできないわけか・・・
そんな世界おれは認めないぞ」
「それはあなたの出す答えによります。じゃあ警告はしましたよ。
世界はあなたの選択次第で終わるかもしれません・・・よくお考えを・・・」
そう言って微笑みの貴公子みたいなニヤケ野郎は去っていった。
559 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 21:42:18.15 ID:LMITxv680
とりあえずコテ外せ。
560 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 21:43:20.59 ID:/DDF6rGM0
支援
561 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 21:43:20.96 ID:7Iav0+eK0
しえん
562 :
シャミ3:2007/03/09(金) 21:44:35.88 ID:i6cRb+2b0
おれにどうしろってんだ・・・世界を背負うにはおれの双肩は狭いし
経験が足りないぜ・・・そもそもなんでおれが阪中と付き合ったら
世界が終わるんだ?それじゃまるで・・・・・いやいや古泉の思い過ごしじゃ
ないのか?・・・・そうだ!!なんでこんなこと思いつかなかったんだ・・・
「古泉!!!」
おれは走って古泉を追いかけた・・・どこいきやがったあのニヤケ面、あいつは
確か9組だったな・・・いた・・窓際の席に座って物憂げに考え事をしてるような顔だ。
「おい古泉!!ちょっと来い!!」
ドア近くで古泉に見惚れていた女子数名がおれを非難するような目で見てきたが
それどころじゃないんだ。
強引に古泉を連れてまた屋上に向かう。
「どうしたんですか?もう結論が出たんですか?」
古泉がなんか言ってるがどうでもいい。
[ガタンッ]
勢い良く屋上のドアを開ける
「ハルヒにはなんでも願望を叶えられる能力があるんだろ?じゃあおれと阪中に
付き合って欲しくないならそうなるはずだろ?」
おれは息も切れ切れに言った。
「相当混乱してるようですねあなたも・・・」
古泉は半ば諭すように言ってくる、なんだそりゃ?おれが言ってるのは正論だろう?
「前にも言ったように涼宮さんには願望を叶える能力がありますが常識的思考も
持ち合わせています。だから彼女はその矛盾に苦しんでいるんですよ」
結局おれの選択次第ってことか・・・ふざけやがって・・・なぜか無性に腹が立ってきた。
563 :
シャミ3:2007/03/09(金) 21:45:32.78 ID:i6cRb+2b0
「正直に言ってやろうか?あんな可愛い子に告白されて心がうごかない奴なんかいるかよ!
おれだって普通の高校生らしい恋愛したいんだよ!!」
いつのまにか怒鳴っていた。
「そうですか・・・それがあなたの選択なら僕は何も言いませんよ・・・」
そう言って古泉は立ち去った・・・
五章終了
564 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 21:46:23.28 ID:7Iav0+eK0
しえん
565 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 21:47:40.24 ID:/ZCPj5zi0
支援
566 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 21:48:02.53 ID:WVwma3rq0
これは生殺し
567 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 21:49:06.69 ID:L9is+m0m0
阪中ガンバ
568 :
シャミ3:2007/03/09(金) 21:49:52.14 ID:i6cRb+2b0
そうだ、なんでおれがあいつに振り回されなきゃならないんだ・・・普通の高校生活を
送ってもいいじゃないか・・・そもそもあいつの思いどうりに世界が回ってたまるか・・・
おれは少しヤケになっていたと思う・・・教室に着き阪中を呼ぶ。
「阪中ちょっといいか?」
坂中の顔がみるみる紅潮していく。周りの女子が頑張れとかなんとか言ってるし谷口は
ぶすっとした顔で睨んでるがもう気にならない。阪中が黙ってついてくるので
おれはまた屋上に向かう。
[ギィィ]
「すまんな返事が遅くなって・・・」
「いいの・・・」
おれはまっすぐに坂中の目を見て言った。
「おれでよければ・・・・付き合ってくれ」
「ありがとう・・・」
阪中は泣き出してしまった・・・おれはどうしていいか分からずとりあえず
阪中を抱きしめることしかできなかった・・・・
五分ほど経ったろうか、ふと阪中が顔を上げて
「これからよろしくね」
と言った。おれの選択は間違ってないと思う。少なくともこの泣き顔を見たら
守ってやらなきゃと誰でも思うね。
「とりあえずもうすぐ授業始まるから教室行くか・・・」
「うん」
阪中と並んで教室に入る。おれの後ろの席はまだ空いている・・・
坂中が合流すると周りの女子はしきりに良かったねを連呼しているし谷口は微笑んで
いるような拗ねているような微妙な表情でこっちに来ようとしたが
ハルヒが教室に入ってくるのを見て思いとどまったようだ。
「放課後に話がある」
「そう」
会話はそれだけだった。
放課後
569 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 21:51:29.51 ID:/ZCPj5zi0
保守
570 :
シャミ3:2007/03/09(金) 21:55:24.75 ID:i6cRb+2b0
「ついてきてくれ」
ハルヒは無言でついてくる。
「ちょっとこいつと話してくるから」
阪中はちょっと拗ねたような表情をしたがコックリ頷いた。ハルヒの表情はわからない、
まあこいつのことだから怒ったような顔してるんだろうな。
ハルヒは無言で屋上までついてきた。
[ギイィ]
この音を聞くのも今日何度目だろうね。
「昨日からまともに会話らしい会話してないな」
「そうね・・・」
「昨日は良く眠れたか?」
「普通に・・・」
おれはなにを言ってるんだ?こんなことを言うためにハルヒを呼んだんじゃないだろ・・・
気まずい沈黙が続く・・・
「なんの用?」
朝以来にハルヒの顔をちゃんと見た・・・目が赤いのはもう気のせいとは言えないな。
「おれな・・・・阪中と付き合うことになったんだ・・・」
「・・・・・SOS団は?」
ハルヒの泣きそうな顔なんて見るもんじゃないね・・・おれまで泣きそうになる。
「SOS団にももう参加することはないと思う・・・・」
「そう・・・・」
「じゃあな・・・・」おれはなぜか溢れそうになる涙を堪えて歩き出した。
[ギィィ]
おれが屋上から去ろうとした時後ろからハルヒが言った。
「キョン・・・あたしキョンのこと好きだったよ・・・多分これからもずっと好き・・・」
振り返るとハルヒの目からは一筋の涙がこぼれていた・・・
571 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 21:58:01.33 ID:dl9yaAtnO
支援
572 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 21:59:33.72 ID:eS5pHS6GO
支援
573 :
シャミ3:2007/03/09(金) 21:59:35.61 ID:i6cRb+2b0
「キョ・・起き・・・」
もう少し寝かせてくれ・・・
「キ・・君・起・・・−」
うるさいなまったく・・・・
「キョン君起きてー」
ああまったくいつになったらおれの上で飛び跳ねるのをやめてくれるんだろうね、
もう小学5年になるのに・・・まあやめたらやめたで寂しい気もするが。
いつものように妹の攻撃でしぶしぶ起きるおれに妹は言った。
「キョン君どうして泣いてるのー?」
気付いたらおれの目からは大粒の涙がこぼれていた・・・そういえばなんかすごく悲しい
夢を見ていた気がするな・・・・おれは学校の屋上にいた気がする・・・
一緒にいたのは・・・誰だ?・・・思い出せない・・・
「キョン君泣き虫だねーよしよし」
と言って妹が頭を撫でてくる。まあたかが夢だし真剣に考えたってしょうがないな。
「ああなんでもない、ゴミが目にはいったんだろ」
時計を見るといつもより五分も遅い。おれは飛び起きて朝飯をかっ込み、自転車に
飛び乗った。自転車を停めていつものように声を掛ける
「おはよう阪中」
「キョン君おはよう。今日はちょっと遅いね。寝坊?」
「ああちょっと変な夢を見てな」
574 :
シャミ3:2007/03/09(金) 22:00:20.58 ID:i6cRb+2b0
こんな感じでいつものように坂を登っていくと途中でアホな声が聞こえてくる。
「まったく朝っぱらから見せつけやがって!!」
谷口がおれと阪中の横を全力疾走しながら負け惜しみのようなことを言って追い越していった。
「ふふ、谷口君はいつも元気ね」
「あいつはアホなだけだろ」
この坂道を阪中と歩くようになったのはいつからだっけな?そんなことを考えながら
校門をくぐり1−7の教室に向かうと廊下で見覚えのある女子とすれ違った・・・
「今の誰だっけ?」
「涼宮さんを忘れたの?1−5組の有名人じゃない・・・学校で知らない人
なんていないでしょう?・・・キョン君なんで泣いてるの?」
なぜか分からないがおれの目からは大量の涙がこぼれていた・・・・・
終わり
575 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 22:00:30.56 ID:M2EIsuO5O
投下ペース遅くね?
書きながら?
576 :
シャミ3:2007/03/09(金) 22:01:10.80 ID:i6cRb+2b0
いやー無駄に長くなっちゃってすいませんでした
まあデビュー作ってことで勘弁してくださいな
577 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 22:02:16.30 ID:L9is+m0m0
そういうことは言わない方がいいよ
578 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 22:03:00.46 ID:/DDF6rGM0
you did a good job
579 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 22:04:56.38 ID:qmiAVaaUO
GJ
これは…
バッドエンド…なのか?
580 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 22:05:55.21 ID:eS5pHS6GO
>>576 おまいさんはもう少し他の人のレスをちゃんと読んだ方がいい。
581 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 22:07:16.30 ID:yQb6EymL0
投下していいすか。2ヶ月ぶりに文書いた。
582 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 22:08:13.44 ID:dl9yaAtnO
乙
こんな感じの話は好きだが、もう少しまとまった量で投下した方が良かったかと。
583 :
492:2007/03/09(金) 22:08:53.78 ID:/ZCPj5zi0
約束通り仕返しはさせてもらうよ坂中さん
584 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 22:09:22.39 ID:LMITxv680
585 :
シャミ3:2007/03/09(金) 22:09:44.16 ID:i6cRb+2b0
もっと精進しますわ
───
「んあぁーもうっ!せーので言うわよ、せーので!それなら文句はないでしょっ!引っ掛けかましたら死刑だから! 」
「望むところだよ! 男に二言はねぇ! 」
「おやおや、お2人は何をされているのでしょうかね? 」
「ぁあ、古泉君。ええと、いつも通り……かな? 」
「はて? 」
「……今までの関係に終止符を打とうとしている。しかし、勝ち負け──この場合は精神的、将来的な主導権獲得の為の争いだと思われる」
「スキの一言って、あんなに難しいのかなぁ 」
「いやはや。まずは謝辞の一つでも述べ……られる状況ではなさそうですね。らしいと言えばらしいのですが。刹那的なものだと思うんですがねぇ。
しかしまぁ! 普遍を嫌っているというのではなく、お二人の正確が、属性がそうさせているのでしょうかね 」
「属性って、ええとシンデレでしたっけ? 涼宮さんから教わりましたぁ」
「騙されている……正確にはツンデレ。適正とされる比率は8:2もしくは9:1。
床の上のみで1:9というのもあるが、それは外7(ツ4:デ3):外3が理想。とかく、涼宮ハルヒにいたっては──」
「はたから見てる人間には後者の部分しか見えないんですがねぇ」
「うう、私騙されてたんですか……で、でも、いいじゃないですか。私達は見守りましょうよ。ずっと、ね────────
587 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 22:14:45.65 ID:WIfliMem0
「シャミ3」って、タイトルじゃなくてコテだったのかー?
いったいいつ猫が出てくるのかと。
588 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 22:14:55.79 ID:qxna1WVlO
支援
────あれから76年8ヶ月と10日、14時間28分が経過した。
わたしは観測の任務を継続し、統合思念体へ報告の遂行を続ける中、自律進化の可能性を非可逆的に体系化させた。
「褒美」といえば容易いが、有体に言えば私は地上での観測業務をいかなる観測方法、形態を問われずに自立して行う事を「宣言」した。
今日私は花を手向けに来た。
空は、射す陽射しを遮るように額のあたりに手をかざしても鮮やかに広がる青さと、手の甲の位置で隠れる純白の雲で成っていた。
彼は彼女を神と言った。そして彼は曖昧だったその意見を最後に完全な形で肯定した。その決定的な材料となったのは、涼宮ハルヒの性格であった。
「僕はSOS団の活動、仲間を本当に愛していました。でもそれと同時に僕はやはり「他人」なんだなと認識もしましたがね。
おかげで一生涯、機関に仕える身でしたが、本当に良い仕事をできた。暮らしもおかげで潤っていました……本当に良い人生だった 」
わたしや朝比奈みくる等、近しい人間が集まった穏やかなる場所で、完璧なまでに死とそのタイミングを悟った古泉一樹が残した言葉だった。
穏やかな時間であった事は、居合わせた誰もが同意であると思う。
笑顔しかなかったあの場所では。
590 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 22:15:21.42 ID:LMITxv680
支援
591 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 22:15:57.12 ID:qxna1WVlO
支援
朝比奈みくるは、消失の兆しを見せない涼宮ハルヒの力に翻弄される時空震、80年以上前のあれの原因が、涼宮ハルヒが絶対的に根絶させた過去
通常の人類であれば誰しもが目を背けたくなるような最悪の事実と真実を、彼女の方法で拒絶し、見詰め合う──古泉一樹であれば
彼女の常識と非常識の部分──とでも言うのであろうか。相反する二つの要素が必死に溶け合おうとした際に起きてしまった事故であった事を発見した。
今のわたしが許されている言葉を稚拙ながらに使うとすれば、あまりにも哀しい現実を人である彼女が受け入れようとした衝動に
遇に備わっていた力が呼応した形になってしまった。
あれを知った時、朝比奈みくるとそれに属する未来人達、古泉一樹等現代を強く生きる者達、そしてわたしも泣いた。ただ涙を流した。
朝比奈みくるも、事態の集束に対して速やかに任を解かれるかに思われた。帰還を果たし、この時間平面への干渉差異の最小化の為に
本来の時間平面に固定化すると誰しもが思っていた。
だが、生来きっての努力家であり、誰より誠実であろうとし、そしてそれを体現した彼女は干渉を避ける方法を編み出し
情動という大切で不確実な要素の充足が、人類の重要なセクターであると認めさせた。
593 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 22:16:16.50 ID:LMITxv680
支援
朝比奈みくるはこの時間平面と本来の時間平面の往復を許されるようになった。
小枝を踏んでしまったとしか思えないような、未来人の彼女が起こしてしまう変化を是正する方法と、許容するレベルの把握を完璧にしたから。
そしてそれを可能とさせるまで、惜しみの無い協力をした人間がいた。現代に。
朝比奈みくるは本来の時間平面から──あえて付け加えるが、彼女本来の時間は数百年後の未来だった── 一人の男性を連れてきていた。
年齢にすると彼女から20年程歳を取っていたそうである。あまりに不釣合いな相手であった。
「この人は、私の夫ですから」
そう言い切った彼女は本当に幸せそうだった。
でも、私は知っている。彼女が生まれて初めての嘘をついていた事を。
行動の自由を大きくした彼女が、毎日足繁く通った本当の居場所を。
未来から来たその男性は夫ではなく、彼女の父親であった事を。
本当の夫はこの現代の、高校生のあの時、同じような枷に苦しみ、でも傷をなめあうでも無く、只管に漠然とした前を向いて立つ事を共にした男性
──古泉一樹であった事を。
そんな彼女も、古泉一樹の最後を見届けるとすぐに、待っていたかのような肩越しを拭き抜けた風と共に去った。
595 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 22:16:57.81 ID:qxna1WVlO
支援
そしてわたしは、高校1年生のときに夕日へ消えてしまった彼女に会いたい、心からそう願っていた。
そして、その実現も近づいてきている事に、大きな期待感を持っていた。
朝倉涼子に会いたい。
彼女の本心を知りたい。
どう考えても、私は彼女に生かされた。生かせてもらえた。
できる事は少ないけれど、料理を振舞いたい、そう願う。
ふと、わたしが先程からたたずんでいた広い邸宅の庭の陽だまりに目をやった。
大きな声のする方向へ。
まるで時間から切り取られたような、彼女が嫌うであろう普遍的な場面。
これはSOS団やそれに近しい人間にとっての、あまりに当たり前で普通の光景。
597 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 22:18:23.34 ID:LMITxv680
支援
1! 2! 3! ハイ!
「す、す、す……」
「好、す、…………ッチ」
「今、コンマ5秒遅らせたわ!死刑じゃ! 」
「縁起でもねぇ事いうんじゃねぇぁ、えぶぅほっほっ……」
「ちょ、キョン大丈夫? ほんと耄碌してきたわね」
「るしぇよ。まだまだいけるぜな。いい加減素直になれっつってんだろがぁ」
…………いい加減にして欲しい。死ぬまで続けるつもりなのだろうか。もう死ぬが。あと18年と〜いや、瑣末な事だ。
朝比奈みくるの言った「シンデレ」は「死んデレ」という意味なのだろうか。
そもそも涼宮ハルヒに騙されたと彼女は言っていた。なんという勘の良さなのであろうか。
魂というものの禁則。
聡明な彼女が真っ先に否定しそうな、そんな世界の存在に気が付いているのであろうか。
しかしわたしは「オチ」をつけなくては成らない気がする。
2人の頭上から金ダライを落として幕を引く事が何故か最適に思えてならなかった。
599 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 22:19:08.08 ID:qxna1WVlO
支援
──────────────────────────────
「な、長門さん。これはいったい 」
「じ、次回の機関紙に掲載するんですかぁ? 」
「そのつもり。ただ特に読んで欲しいと願うのはいつもの二人」
「長門さん、優しくなりましたねぇ……いや、失敬。これが本来なのでしょうか」
「古泉君! 最低ですよ! 」
「いや本当にすいません…………」
「彼女には、あたりまえや普遍、普通等という事は、見る人、人間によって変わってしまうという事
彼には、瞬くまに過ぎていってしまう時間というものを。そして彼本来の大きな包容力を育てて欲しい。そう願う」
「少し、宗教じみてますが……いやはや、あ。長門さん。魂t「禁則事項。すぐに情報操作する」」
「ふぇ? 」
601 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 22:19:54.19 ID:LMITxv680
支援
─────────────
──────────
「んもう! 長門さん、あの未来人の娘の性格がうつってるんじゃないかしら?
あ〜、心配だわぁ。ね心配よね? だからちょっと再構成お願いできないかしらね? 」
「許可できませんよ。それに私達にとっては時間の概念など本来は意味を成さないもの。
何故貴方はそこから外れようとするのでしょうか。なぜあのような下等な存在の骨子に沿おうとするのでしょう」
「うう、わかったわよ!もういいわよ」
「ふふ。わかれ──「おい喜緑君、どこにいる」 呼ばれたようですので急いで戻りますね」
「何よ。貴方だって急ぐなんて概念もってるんじゃないの。私「掃除機で吸い取りますよ」」
「……長門さぁん」
603 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 22:20:24.93 ID:qxna1WVlO
支援
─────────────
──────────
「ふっふふ。めがっさ面白いねっ!いやぁ。これを加工して、次回の機関紙人気ナンバー1になるよっ! 」
605 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 22:21:09.98 ID:LMITxv680
支援
606 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 22:21:33.08 ID:qxna1WVlO
支援
─────────────
──────────
「ニャァ」
608 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 22:21:59.21 ID:LMITxv680
支援
609 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 22:22:14.10 ID:qxna1WVlO
支援
610 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 22:24:12.30 ID:WIfliMem0
うぅぅ、入れ子小説??
611 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 22:26:46.59 ID:ov3yR1WC0
てゆか意味わかんね
612 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 22:27:37.60 ID:LMITxv680
不思議なssだ…
613 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 22:32:04.39 ID:/ZCPj5zi0
ともあれ、乙
614 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 22:32:28.68 ID:i6cRb+2b0
今度は書き溜めて投下します
読んでくれた人d
615 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 22:47:54.47 ID:v0nQeZXMO
え?
616 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 23:01:48.91 ID:jgFJj/fn0
>>586 やっと理解した。ドリフの雷様をアレンジしてひん曲げたのかwww
シャミが黒幕かプロデューサーって感じかな?
こういう文書ける人に嫉妬
617 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 23:03:51.13 ID:jgFJj/fn0
>>614 適当にがんばりや〜。書き溜めると良い事のほうが多いからな
618 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 23:05:56.38 ID:lkw8FDln0
>>616さんがいわなきゃ絶対にわかんなかった。
ドリフの雷さまも知りませんがww
619 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 23:07:51.91 ID:qxna1WVlO
620 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 23:21:41.16 ID:dl9yaAtnO
なんだか書いてる内に激しく鬱になってきた……
621 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 23:21:42.08 ID:jgFJj/fn0
たぶん、No.6で終わっていれば、キョンとハルヒのどちらが先に「好き」と言うかで
争っているのを何十年も延々と続けている、というコントみたいな内容で終わってたんだとおもお
でも、何があったんだかわからんが、後ろは、どんどんメタフィクショナルになってるなw
622 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 23:25:51.35 ID:AXOB0yVNO
シャミ3拝読したが、なんつうかこれでもかってくらいにキョンハルで引いた。
キョンハルがいかにかけがえのない貴いつながりかを言いたいがために阪中ダシにしてバッドエンド披露したとしか思えない。
これグッジョブ言ってるのキョンハル派だけじゃないの?
阪中モノっつってたのにハルヒ描写あまりに多すぎて途中でわらけてきた。
623 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 23:28:49.67 ID:L9is+m0m0
俺的にはキョンハルは薄い方だと思うけどな。
他の作品の方が濃いのもあるし。
624 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 23:29:02.83 ID:DP5Iw4qN0
自分の望んだ展開にならなからと言って
作者だけならず、その読み手まで叩き出すとははてさて
625 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 23:29:30.18 ID:qUPTWu+10
とりあえず、みんなもちつけ。
626 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 23:30:34.27 ID:L9is+m0m0
作者はキョン×阪中とはいってないしね
627 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 23:31:34.82 ID:DJeT1nwkO
628 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 23:32:44.50 ID:jgFJj/fn0
そういや、wikiのハルヒと長門の絵って誰が書いてくれたやつなん?
629 :
622:2007/03/09(金) 23:35:40.47 ID:AXOB0yVNO
俺は朝比奈さんが好きですが、キョンハル派です。阪中とか普通に覚えてない。
一応応援のつもりだったんだけど言い過ぎだったみたいだし、気分害したらすまんかった。
630 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 23:37:46.76 ID:Mj7FpUeu0
50レス分ぐらい書き溜まったぜ
いやうそだけど
631 :
492:2007/03/09(金) 23:38:00.49 ID:/ZCPj5zi0
書いてるうちに阪中を完全に否定する気分ではなくなってきた。
投下は明日か明後日
632 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 23:41:00.96 ID:L9is+m0m0
ガンバ
633 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 23:50:33.43 ID:6dAJRqPcO
デレキョンを読んでみたい。
もちろんハルヒにデレデレで。
634 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 23:51:12.47 ID:qUPTWu+10
みんな何を使って書いてる?
俺は単にメモ帳なんだが。
635 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 23:55:50.86 ID:dl9yaAtnO
>>634 基本メモ帳
足んない時はメールにまで手を伸ばす
636 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 23:55:51.29 ID:XwYybFR00
>634
TeraPad
637 :
愛のVIP戦士:2007/03/09(金) 23:55:55.10 ID:rPmcsoNR0
昔はterapadだったけど、今はサクラエディタ。
別にどっちが使いやすいと言うことはなかったが。
周囲が騒がしいので俺は目を覚ました。
なんだろうやけにざわついてるが……、そうだ確か数学の授業が退屈で教師の説明を子守唄がわりに居眠りを……
顔を挙げるとクラス中が視線が俺に集まっていた、ヤバイ教師にでも注意されたのか?
そう思って教壇を見ると教師は居なかった、もう休み時間らしい。
どうしたんだと思いに周囲を見回すが皆笑い転げていて俺の疑問には答えてくれない。
後ろのハルヒはと思い確かめたがあいつは顔を真っ赤にしてうつむいている、心なしか肩を震わせているようにも見える。
一体何があったんだ?俺がなにかしたのか?誰か教えてくれ。
「あのね、さっき涼宮さんがキョン君を起こそうとしたのね、そしたら……」
「『もう少し寝かせてくれよ、ハルハル〜』ってキョンお前がいったんだよ」
たっ谷口…マジですかその話……orz。
ハルヒ……そのなんだ…すまん。
「しっ死刑なんだから!キョンキョン……」
恥ずかしがりながらそういうハルヒは反則的なまでに可愛かった。
639 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 00:02:28.30 ID:s+C8WfGZ0
自分もメモ帳なのね
640 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 00:05:54.30 ID:m2ReUR/+0
ういーす、メモ帳以外の使い方はWAWAWA忘れた
>>638 おわっ!?すまん、ごゆっくり〜
641 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 00:10:15.17 ID:Oqv5rdZDO
6レス借ります
642 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 00:12:13.26 ID:8dRz3gzsO
きゃもん!
643 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 00:12:25.45 ID:zX0VNTCs0
古泉→ハルヒのヤンデレ……多分
苦手な人はスルーしてください
では。
「ねえ、キョン」
……決めました。
「何だよ」
決めました。
「今度の休みだけどさあ――」
僕は今日、涼宮さんを殺します。僕の手で。
もう、僕は耐えられない。
あの彼女の良く通る声が、花火のような笑顔が僕以外の誰かに向けられることに。
……ええ。彼女の心は僕に向いていない、当然そんな事は百も承知です。
僕に向いていない、どころではないことも十分過ぎる程わかっています。
分かっているのに、なぜ?
……自問自答してもそれはわからない。分かったら苦労はしません。
ただ僕が分かるのは、この恋が報われないものであることと、それが歪んでいること。
それなら、歪んでいるなら、どうだと言うのですか?
正常であろうとなかろうと彼女への気持に偽りはない。
たとえば人殺しは時に制裁の名の下に正当化される、
ならば善悪に絶対的な基準など存在はしない。そんな曖昧な世界であるから信を置くべきは自分の意思のみ。
だから、彼女の命を奪います。
この地上にいる誰も彼女から笑顔を振り撒かれないように。
誰も彼女から言葉をかけてもらえないよ
今、彼女が心から笑いかけるのはただ一人です。
でもその一人の命を奪うのは駄目です。僕が怨まれますから。
だからこそ彼女を殺す。
僕は今『一人とその他大勢』の『その他』にカテゴライズされている。
でも、彼女が死ねば『全部』の一部分になれる。彼の立場は下がる。
つまり相対的に僕の立場は上昇する。
ね?
そうして学生服にナイフを忍ばせて、僕は涼宮さんを呼び出しました。
放課後、SOS団が終わった後、彼女の教室へ。
「どうしたの古泉くん、用事って?」
ああ、そんな無防備に笑わないで下さい。僕の決意が鈍りますから。
でも僕は作り笑いを浮かべて作り話を切り出す。
「ええ、実は今度の長期休みの計画につい――」
と突然教室の扉が開き、そして聞き慣れた声が響く。
「お、何やってんだ? ハルヒと古泉」
心がざわつく。
……彼が来た。
……彼女を好きな彼が。
……彼女が好きな彼が。
「なんか話があるんだって。あんたは?」
「忘れ物だ」
そう言ってから机の中身をあさる彼。暫くそうした後、目当ての物が見付かったようで、
「取り込み中邪魔したみたいだな。……じゃあ、また明日」
646 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 00:15:13.74 ID:8dRz3gzsO
支援
彼女の頬に軽く口づけしてから出ていこうとする。
「……っのエロキョンッ!」
それに怒りながらも照れる涼宮さん。
そんな二人を見た瞬間、何かが頭の中で入った。
唐突にどす黒くて吐気を催す負の感情が渦巻く。
僕にするまいと決めていた事を……させる。
喉が痛くなるほどの雄叫びを上げ、ポケットからナイフを引き抜き、彼に突き刺す。
左の胸に、心臓に、突き抜けろとばかりに全力で。
驚愕の形を作った彼の口が動く。でも動くだけで何も言わない。
僕を見る彼の目にあるのは疑問でもない。驚きでもない。ましてや怒りでもない。
ただ悲しみ。彼女に会えなくなる事への哀しみ。
……そんな目をするな。
……するなよ。
「そんな、目を、するなッ!」
引き抜く、刺す。引き抜いて、刺す。
刺して刺して刺して刺して刺して刺して刺して……刺す。
崩れ落ちた彼の体をさらに刺す。
気付くと肩で息をしていた。
……血の海とはよく言った物ですね。海で遊んだ子供みたいに濡れている僕を彩るのは赤い海水。
彼の心臓から湧き出る血潮。温かい。
息を呑む音がするから、振り返ると涼宮さんが腰を抜かしていた。
648 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 00:16:43.93 ID:8dRz3gzsO
支援
……ああ、そんな怯えた目をしないで下さい。
僕は安心してもらうために彼女の両頬に手を添えて、じっと見つめました。
どれくらい経ったでしょうか? 僕が手をどかすと頬を赤く染めた涼宮さんがいます。
そんな彼女の様子に思わずみとれてしまいました。
朱に染まったあなたも美しい。
だから、どうか笑って下さい。いつもみたいに、弾けるように。
僕もほら、笑いますから。
だってあなたには笑顔と明るい色が一番似合うのだから。だから……、
「古泉、くん?」
なんで泣きそうなのでしょうか?
「どうして?」
なんで怒りそうなのでしょうか?
「どうしてキョンを?」
……なんで笑ってくれないのでしょうか?
「ねぇっ!?」
おかしいな?
「なんでこんなこ……痛っ!」
おかしいな? なんで笑ってくれない?
「痛いっ」
おかしいな? なんで僕を見てくれない?
「古い、ずみくん。いた……」
夕焼けに照らされた教室は真っ赤で綺麗ですよ。ほら、見てください。ほらっ!
「……っ!」
……そんなモノよりあなたの方が綺麗です。真っ赤に染まったあなたの方が。
でも惜しむらくはその表情。
「いた、ぃよぅ。きょ……ん、キョン……」
苦悶の表情で地面に転がっている涼宮さん。
「……ょん、……んっ」
ああ、すっかり忘れてた。彼女を殺さないと。それが僕の一番最初の目的ですから。
屈み込んで、彼女の澄んだ瞳を覗く。うるんだ目からとめどなく涙が流れている。
僕はそっとその涙を拭う。すると、彼女の顔に赤い筋がつく。
それを拭うとまた別の紅い線が……。
「ちぇっ」
あきらめた僕は手に持ったナイフを振り上げた。
そして彼女の耳元に口を近付けて、最期に言う。
「涼宮さん。僕はあなたが――」
見開かれた彼女の瞳。
下ろされた僕の右手。
彼女の胸に刺さったナイフ。
全ての時が止まったかのようだった。
………
……
…
651 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 00:19:16.28 ID:8dRz3gzsO
支援
652 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 00:19:26.74 ID:2SIHhqIP0
・・・スレ壊れてんな。
次の瞬間、僕は部屋で目を覚ましました。
「……」
無言のまま携帯を見る。
日付は変わっていない。ただ、時間が巻き戻っている。
……要するに彼女は最期の最期に僕へ選択肢を作ったのだろう。
また、同じことを繰り返すか、あるいは止めるか。
「はて」
もし、『今日』が気に入らないなら僕の存在を消してしまえばいいのに……。
なのに彼女は僕に選ばせてくれるという。
こんな僕に。
……だから僕は選び直した。
こんな僕にやり直しをさせてくれた彼女に感謝して、でも高校へ向かう。
ポケットにナイフを潜め、心に歪んだ炎をともして高校へ向かう。
今日もきっと、世界は赤く染まる。
FIN.
654 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 00:20:48.78 ID:qY0gCdE90
GJ! ヤンデレ古泉は初だよな?
以上です。支援THX
……まあ正直書いてて自分の頭を疑った
でも後悔はしてない
656 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 00:23:10.81 ID:8dRz3gzsO
みごとなヤンヤンですな
終わり方がまたいいね
乙でした
657 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 00:26:29.11 ID:fa4X8vAOO
乙!
こういうのは新しいな
ただキョン好きの俺にとっては少し鬱ったぜ…
658 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 00:28:03.57 ID:2SIHhqIP0
乙!!
古泉の語りが簡潔にまとまっててよかった!
659 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 00:35:17.84 ID:dE7dk93l0
おつさね
しかし、一歩間違えれば崩壊の綱渡りを延々としてるんだよな。Sos団のメンバーって
660 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 00:41:26.39 ID:m2ReUR/+0
乙。気分は最悪だけど
661 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 00:43:25.04 ID:2SIHhqIP0
ま、たまにゃあこういうのもいいさ。
卒業式をネタにして書いているんだが・・・まったく指が進まないorz
662 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 00:47:27.70 ID:PCpyUl6sO
そういや卒業シーズンか…
663 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 00:49:32.34 ID:H1e35amN0
卒業には全く関係ない、おバカな話かいてますが、何か。
正直、まったく収拾が付かなくなってきたさ。
元ネタ整理するかな……盛り込みすぎだ。
664 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 00:53:11.70 ID:Oqv5rdZDO
ねるほ
自分で書いといてなんだが、今日の夢見は悪そうだな。
ナイフを持った古泉に追い回されたりしてな
……全裸で
665 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 00:56:30.32 ID:8dRz3gzsO
それはそれで……
やっぱいやだなw
666 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 01:02:56.08 ID:PCpyUl6sO
SOS団卒業式
ハルヒ「ハラハラした夏合宿」
キ・古・長「「「夏合宿!!」」」
ハルヒ「終わらない夏休み」
キ・古・長「「「夏休み!!」」」
ハルヒ「初めての映画撮影」
キ・古・長「「「映画撮影!!」」」
667 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 01:05:49.79 ID:C7az/AT/O
ハルヒ傷つく→キョンが救う
このパターン多いよね。。でもハルヒ好きだからいくら後で救済されてもなんかこう残糞感というか、ハラの痛みが残る。。。
なわけで上の保守SSみたいなのを頼む
668 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 01:20:40.19 ID:a0PbkE5yO
ほ
669 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 01:33:14.08 ID:IWILugTs0
し
670 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 01:38:50.47 ID:Dl3sRzak0
の
671 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 01:41:36.04 ID:2SIHhqIP0
あ
672 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 01:42:20.23 ID:PMsedCxi0
き
673 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 01:46:33.48 ID:m2ReUR/+0
>>667 なんというか、そういうのを書くと反復的により一層絆が深まる気がする。
最後ハルヒが笑っていればそれに越したことはないんだし。
あと俺個人的には、欝エンドの話は大嫌いで絶対に書きたくないからそういう展開にしてる。
674 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 01:47:11.17 ID:8dRz3gzsO
の
675 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 01:53:25.09 ID:icABnG0yO
まとめwikiで毎日朝比奈みくるの思惑が一番上にあるのは何故?
676 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 01:54:35.65 ID:JBoweRUc0
そういう思惑なんだろ
677 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 01:57:08.26 ID:mdPzClaXO
678 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 02:07:20.68 ID:C7az/AT/O
>>673 確かに。
いつも強気のハルヒが唯一寄りかかれるのがキョンという構図はこの二人を語る上で欠かせないくらい大事。
でもたまにはもっとソフトに、日常のちょっとしたしぐさとかにどきんとしてまうみたいな。。一緒に帰ってるだけなんだけどハルヒが可愛すぎて見つめてしまうみたいな。 。 。
679 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 02:13:05.39 ID:m2ReUR/+0
>>678 それも書く奴は結構居る。
ただし気軽に投下できるっていう点から、アニキャラ(個別)のハルヒスレに投下していく奴が多い。
実際あっちを見てみると、荒れることも多いけど甘いSSばかりが投下されてる。
時折行き過ぎて桃色になる位w
680 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 02:21:27.87 ID:6QyPohnS0
すみません。6レスお借りします。
681 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 02:21:31.08 ID:PCpyUl6sO
いつも読んでばかりだがSS書いてみる
でも今日は寝る。
ノシ
682 :
涼宮ハルヒの疑問:2007/03/10(土) 02:23:52.18 ID:6QyPohnS0
「お待たせ!」
そう言って、あたしがいきおいよく部室のドアを開けると、そこには髪の長い先輩がひとり座っていた。
神聖なるSOS団の名誉顧問、鶴屋さんだ。
「ハルにゃん、今日も元気だねえ」
「あれ、鶴屋さんひとり?」
そう言って、あたしは部室を見回すが、鶴屋さん以外に誰もいなかった。
「みくると有希っこならさっきキョンくんと買い物に出かけたにょろよ。古泉くんは急用だって言ってたさ」
なによあいつ、あたしが来るまで待ってろって言ったのに。
どうせ、有希やみくるちゃんと三人でデレデレしているに違いないわ。帰ったら罰ゲームね。
あたしはひとつため息をついてから、団長席に座って、日課のネットサーフィンを始めた。
そんなあたしの様子を見ていた鶴屋さんが声をかけてきた。
「おんや〜、ハルにゃんキョンくんと一緒にお出かけできず、ご機嫌斜めだねえ」
「な、あ、あたしは別に」
あたしが否定しようと鶴屋さんの方を向くと、悪戯っぽい笑顔で微笑みかけてくる。
「ハルにゃんは分かり易いっさ。顔が真っ赤にょろよ」
そう言われて、反論しようと喉元まで出てきた言葉を飲み込み、思いとどまって、
あたしは鶴屋さんからディスプレイに視線を移した。
勘の鋭い先輩に無理に反論して、自ら墓穴を掘るようなことは避けなければ。
その後、しばらくあたしはネットサーフィンをしていたが、
ふと、前々からあたしが疑問に感じていたことを鶴屋さんに聞いてみることにした。
「ねえ、鶴屋さん。ちょっと聞きたいんだけど」
「なんだい」
「みくるちゃんのことなんだけどね」
「みくるがどうかしたのかい」
「うん」
あたしはちょっと躊躇ってから軽い感じで聞き始めた。
「みくるちゃんってさ、ちょっとなんか普通じゃない感じがするんだけど、鶴屋さんはどう思う」
683 :
涼宮ハルヒの疑問:2007/03/10(土) 02:24:39.04 ID:6QyPohnS0
鶴屋さんは最初キョトンとした感じの表情だったが、何かに気づいたように「ふ〜ん」と笑顔になって聞き返してきた。
「それは、みくるだけかい」
「うっ」
正直、この返答は予想していなかった。流石に鋭い。
咄嗟に言葉に詰まったものの、この機会にあたしが普段感じている違和感を聞いてもらおうと、意を決して心の内を打ち明ける事にした。
「実は、有希や古泉くんにも普通じゃないような雰囲気を感じていたのよ。でも、そんなこと他の人に聞けないじゃない。
だからいままで黙ってたんだけど………鶴屋さんはどう思う」
鶴屋さんはあたしの告白を聞いて、多少シリアスな表情で考えるような仕草をした後、あたしの方に視線を向けて聞いてきた。
「ハルにゃんは、有希っこやみくるや古泉くんのどういうところに違和感を感じるんだい」
あたしは腕を組んで、SOS団でのいままでの活動を思い返しながら答えた。
「そうねえ、有希は……なんかあまりにも何でもできすぎるって言うか……
人間ですらないような感じがするの。あまりにも完璧過ぎて。普段から無口で何考えてるかわからないし……
なんかあたしたちを観察してるような感じを受けるのよね」
「ふ〜ん」
鶴屋さんはあたしの有希への印象を聞いた後、少々考え込んでから、
「でも、有希っこ以外にも、そんな印象の生徒はたくさんいることないかい」
鶴屋さんの言葉を聞いて、あたしはクラスメートやその他の知っている北高生の顔を順番に思い浮かべる。
確かに、言われてみればカナダに引っ越した朝倉もそんな雰囲気だった気がするし、
生徒会にも同じような印象の生徒がいたような感じがするわ。じゃあ、あたしの思い過ごしかしら。
「みくるのことはどう思ってるんだい」
鶴屋さんにそう言われ、あたしは普段メイド姿でお茶を運んでいるみくるちゃんの姿を思い浮かべる。
「みくるちゃんは常識が無いって言うか、なんか別の時代の人間みたいな印象を受けるのよ。
あたしたちが知ってて当たり前の事を知らなかったりとか……
この間もキョンに『船はどうして浮いてるの』なんて聞いてたし……」
あたしの言葉を聞いて、鶴屋さんはげらげら笑いながら失礼なことを言い出した。
「常識が無いって言うなら、ハルにゃんだってそうにょろよ。中学時代の武勇伝をいっぱい聞いてるさ」
くっ、谷口ね。あいつ鶴屋さんにまで変なこと言ってるのかしら。一回シメといた方がいいわね。
顔を赤くしながら、あたしがそう思っていると、鶴屋さんが聞いてきた。
684 :
涼宮ハルヒの疑問:2007/03/10(土) 02:25:26.87 ID:6QyPohnS0
「古泉くんはどう思うんだい」
いつも笑顔の古泉くんの顔を思い浮かべながら、あたしは答える。
「う〜ん、古泉くんは知り合いが多すぎるような気がするわね。本当にみんなただの知り合い?って思うわけよ。
もしかしたら、みんな大きな組織のメンバーなんじゃないのってね。
後、たまにだけど、心の中を覗かれてるような感じがするのよね。
特にあたしの機嫌が悪い時とかは、あたしのことをちらちら見てる気がするの」
あたしがそう言うと、鶴屋さんは意外そうな顔をしながら
「へえ〜、あたしはハルにゃんはキョンくんLOVEかと思っていたのに、古泉くんにも気があったなんて……
浮気してるとキョンくんがめがっさ悲しむにょろよ」
なななんでそっちに話が飛ぶわけ。あたしはキョンのことなんか……
って言うか、あたしは本気で言ってるのにそんなからかうなんてひどいわ。
あたしが頬を膨らませて怒った表情をつくると、鶴屋さんは笑いながら
「ははは、ごめん、ごめん、ついハルにゃんが可愛かったから、からかっちゃったさ。悪気は無いにょろよ」
と謝ってきた。あたしはそんな鶴屋さんを見ながら、多少真剣な表情で訊ねる。
「で、鶴屋さんはどう思う」
あたしの問い掛けに、鶴屋さんはシリアススパイスのきいた表情で返答してきた。
「あたしはみんなの正体を知ってるにょろよ」
「本当!」
思わず、あたしが叫ぶと、鶴屋さんが声を潜めて
「これは、他の人には内緒にょろよ」
「うんうん」
あたしは団長机から乗り出して、鶴屋さんに顔を近づける。
「実は有希っこは宇宙人で、みくるは未来人、古泉くんは超能力者なんだにょろ」
「えーっ」
あたしは思わず叫んでしまった。
以前、キョンが明かしてくれたみんなの正体と同じことを鶴屋さんが言っているのだ。
キョンでは信用なら無いが、鶴屋さん情報なら信用できる。まさか、あたしの探していた物がこんな身近にあったなんて……
685 :
涼宮ハルヒの疑問:2007/03/10(土) 02:26:16.57 ID:6QyPohnS0
「ってキョンくんが言ってた」
ガクッ
あの馬鹿、鶴屋さんにまでなにアホなこと言ってんのよ。帰ってきたら、とびっきりの罰ゲームを与えてやるわ。
「鶴屋さん! あたしは真剣に聞いてるのよ」
あたしが多少声を荒げて言うと、鶴屋さんは予想外のことを言い出した。
「ははは、ごめんごめん。ハルにゃんの疑問に答えてあげてもいいにょろよ。ただし、条件があるっさ」
まさか条件を提示されるなんて思わなかったわ。いったいなんだろう。
「いったいなにかしら」
「ハルにゃんが中学の頃から書いている日記を見せて欲しいっさ、みんなに」
「えーっ、だめよそんなの」
あたしが咄嗟に否定すると、鶴屋さんは流し目であたしを見ながら聞いてきた。
「どうして駄目にょろか。ハルにゃんはみんなの隠したいことをことを知ろうとしているのに、
ハルにゃんが隠し事をするのは不公平にょろよ」
「でも、あれにはあたしのキョンに、いえ、みんなに対する想い、じゃなくてみんなの事も書いてるから、
そんなのをキョ、みんなに見せたら、キョンとの、いえ、SOS団の人間関係が変になっちゃうじゃない。
とにかく、その条件は呑めないわ。あたしはいまのみんなとの関係が好きだから」
「そういうことさ」
しどろもどろになりながら言い訳するあたしに、鶴屋さんは笑顔で答えた。
「同じように、ハルにゃんがみんなの隠していることを知ってしまったら、SOS団の関係は壊れてしまうにょろよ。
もし、それでもいいとハルにゃんが言うなら、あたしは教えてあげないこともないっさ。
でも、ハルにゃんがみんなといまのままの関係を続けたいなら、そういう事を聞くべきではないにょろよ」
鶴屋さんの顔は笑っていたが、言葉には真剣さが感じられた。
確かに、あたしの知らないみんなの顔を知ってしまうことで、いまのSOS団が壊れてしまうのは嫌だわ。
あたしは深く考えること無く、踏み越えてはならない一線を越えてしまうところだった。反省しなきゃね。
「うん、わかった。じゃあ、いまの話は聞かなかったことにして」
あたしがそう言うと、鶴屋さんはうんうんと笑顔で頷きながら
「それがいいっさ。今日のことはあたしとハルにゃんだけの秘密にしとくよ」
と、言ってくれた。
686 :
涼宮ハルヒの疑問:2007/03/10(土) 02:27:05.68 ID:6QyPohnS0
あたしが、軽はずみな自分の言動を反省しながら、湯飲みにお茶をすすいで一服しようとしていると、
鶴屋さんがニヤニヤと笑いながらあたしに話し掛けてくる。ヤバイ。なんだかわからないけど嫌な予感がする。
「それよりも、ハルにゃんにはもっと知らなきゃならない人が他にいるんじゃないのかな」
「な、なに、あたしは別にキョンのことなんか―――」
「おんや〜、あたしは一言もキョンくんのことだなんて言ってないにょろよ」
しまった、墓穴を掘ってしまった。そんなあたしを見ながら鶴屋さんはさらに追い討ちをかけてくる。
「この際だから、キョンくんの秘密をハルにゃんに教えてあげるにょろよ」
「そ、そう、あ、あたしは別に興味は無いけど、鶴屋さんがどうしてもって言うのなら、聞いてあげなくもないわ」
あたしは平静を装おうと、お茶をすすりながら答えた。
すると、鶴屋さんはいままで見たこともないような真剣な顔をしてとんでもないことを言い出した。
「実は、あたし、キョンくんと男女の関係なの」
ブ――――ッ
あたしは口に含んでいたお茶を盛大にディスプレイに吹きかけて、鶴屋さんの方に顔を向ける。
このとき、あたしがどんな表情をしていたかは、鏡がなかったのでわからない。
「ごめん、いまのは本当に悪かったさ。あたしとキョンくんは何にもないにょろよ。だから、そんな泣きそうな顔をしないで」
鶴屋さんは本当に申し訳ないといった表情で謝ってくる。
ガラッ
そんなやりとりの最中、キョンが帰ってきた。それを見るや否や鶴屋さんは
「キョンくん、後はよろしくにょろ」
と言って、逃げ出すように部室から出て行った。
687 :
涼宮ハルヒの疑問:2007/03/10(土) 02:27:52.63 ID:6QyPohnS0
キョンは怪訝そうな顔で鶴屋さんが走り去る様子を見送ってからこちらを向く。
あたしはやり場のない怒りを発散しようとキョンの頭に湯飲みをぶつけて叫んだ。
「キョン! あんたのせいであたしのパソコンがビショビショじゃない!
だいたい、あたしが来るまで待ってろって言ったのにどうして待ってなかったのよ!」
キョンは手で頭を押さえて反論する。
「な、いったい何のことだ。俺はお前のパソコンのことなんか知らんぞ。だいたいお前がなかなか来ないから………
ハ、ハルヒ……」
キョンが驚いた表情でこちらを見ている。何、どうしたの。
ポトッ
涙が団長机に落ちる。それを見て初めて気がついた。あたし泣いてる。人前で泣いたことなんてないのに。
なんであたし泣いてるの……そうか、さっき鶴屋さんがキョンと関係があるって言ったから……
このとき、いままで自分が思っていた以上にキョンのことが好きだってことに、やっと気がついた。
あたしは咄嗟に後ろを向いた。泣いているところを見られたくないから。
「ハルヒ」
心配そうにキョンがあたしに声をかけてくる。そんなキョンのやさしさがすごく嬉しい。でも……
「は、はやく、あたしのパソコンを綺麗にしなさい」
こう言うと、キョンはあたしの言葉に従って、パソコンを拭き始めた。
そんなあたしたちの様子を見ながら、みくるちゃんはやかんを抱きしめておろおろしている。
有希はこんな状況にも関わらず、我関せずと言った様子で、部屋の隅で本を読んでいる。
これがあたしのSOS団。まだ、みんなとの関係を壊したくないから素直になれない。
いつか、いつか素直になってあんたに告白するから、そのときまで待っていて欲しい。
あたしはそう願いながら、いとおしいキョンを横目で眺めていた。
〜FIN〜
688 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 02:30:13.78 ID:m2ReUR/+0
GJ!
鶴屋さんいい味出してるしハルヒ可愛い!
689 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 02:36:27.35 ID:oqxvnctIO
鶴屋さんとよろこびみどりさんは強キャラだよな
690 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 02:44:03.29 ID:H1e35amN0
GJ!
原作のキャラなら「さもありなん」と思わせるような言動だと感じました。
>685
謎が多いからかもね。
謎=よく分からない=なんか怖そう=強そう
691 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 04:17:24.50 ID:eKQGoBtv0
保守〜
692 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 05:42:10.03 ID:oqxvnctIO
(^o^)
693 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 05:43:07.95 ID:XW4KFdKz0
結局こんな時間まで起きてた
寝よう
694 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 07:04:30.64 ID:ls0Qwpwp0
保守
695 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 07:59:38.71 ID:FB8CcKT90
保守
15分以内にレスきたらSS書く
696 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 08:00:38.36 ID:vrm9o1cw0
●<よろしくお願いします
697 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 08:01:34.66 ID:owCrhfBoO
たのもうか
698 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 08:04:52.62 ID:FB8CcKT90
ってはええ
お題くれ
699 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 08:06:43.96 ID:QwSCcQcfO
700 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 08:07:26.27 ID:vrm9o1cw0
●<古泉が朝自宅のベッドで目を覚ます。
●<気がつくと同じベッドに眠ったままの裸のみくるが。
●<迷走・暴走・大爆発。
701 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 08:11:31.02 ID:ls0Qwpwp0
難しいなw
702 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 08:20:48.12 ID:Oqv5rdZDO
age
703 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 09:11:30.77 ID:FB8CcKT90
あたしはきっとキョンが好き。みくるちゃんも有希もきっとキョンが好き。
なんでみんなしてあんなに冴えない男を好きになるのかしらね。とりたて顔も良くないし運動神経も人並みのバカなのに。
みくるちゃんも有希も、誰よりもキョンの事を信頼してる。きっとキョンの誰に対しても自然な態度で優しくしてるところに惹かれたんだろう。
今までは腫れ物のように扱われたあたしもキョンだけは自然に、涼宮ハルヒ自身を見てくれた。
キョンも好きだけどみくるちゃんも有希もあたしは好き。仲間としてはこれ以上ないくらい好き。でもキョンは譲りたくない。卑怯なマネをしてまで奪おうとは思わないけど。
ならみくるちゃんと有希にあたしがキョンの事を好きだって伝えて正々堂々勝負したい。
「決めたわ! みくるちゃんと有希は明日有希の家に集合よ!」
あたしは放課後の文芸部室が夕焼けで赤く染まる頃に宣言した。
「そうそう、探索は午後からだから。キョンと古泉君は1時に駅前でいいわ」
キョンが不思議そうな顔をしている。でもキョンを有希の家に入れるわけにはいかない。だってキョンの事を話し合うつもりだもの。
704 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 09:11:55.73 ID:FB8CcKT90
そんなこんなで集まった有希の部屋って相変わらず殺風景ね。まあ有希っぽくていいんだけど。
「まどろっこしいのは嫌いだから単刀直入に聞くわ。キョンの事どう思ってるの?」
「ふぇぇ、キョンくんの事ですかぁ?」
そうよ。正直に言いなさい。そんなに真っ赤になってる場合じゃないでしょ。
「そうですねぇ優しくて頼りになってお父さんみたいですね」
「みくるちゃんはキョンの事好き? もちろん恋愛感情の好きって意味よ」
「ふぇ、それは禁則事項です。それより涼宮さんはキョンくんのことどう思ってるんですか?」
もちろんあたしはキョンの事好きよ! 誰にも負けないくらい。
「…わたしも」
有希もキョンの事好きなのね! じゃあ今日から3人はライバルよ! 誰がキョンと付き合っても文句なしだからね!
「了承した」
「キョンくんをですかぁ?そっそんなことできませんよ〜」
「じゃあみくるちゃんは不戦敗ね! 有希、正々堂々いざ尋常に勝負よ!」
「ならあなたに伝えることがある」
「なによ」
有希があたしに伝えること? 何かしら。検討もつかないわ。
「わたしは彼とすでに特殊な交際関係にある」
えっ…?
705 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 09:15:24.05 ID:FB8CcKT90
「彼に聞いてみるといい。わたしは彼と3ヶ月2日16時間前から特殊な交際関係にある」
何を言ってるの有希は。あたしは正々堂々と勝負しようと思って今日のこの会談を集ったのに。
「信じられないなら彼に確認を取るべき。もう一度言う。彼とわたしは交際関係にある」
キョンに確認しないと。あたしは携帯を取り出してキョンに電話をかける。
機械的な電子音のあとコール音に変わる。
「キョン!今すぐ有希の家に来なさい!」
電話ではキョンと話したくなかったあたしはさっさと電話を切った。少し落ち着いた頭にふと疑問が浮かんだ。
「有希、特殊な関係ってどんな関係?」
「彼はわたしに、わたしの事を誰よりも信頼していると言った。特殊な信頼関係にあると言える。この関係は親友という言葉に置き換えることもできる」
あたしは声がでなかった。だって恋人関係を想像してたんだもん。
「もしわたしの『彼と特殊な関係にある』という発言に対して嫉妬などを感じたのなら外面を気にすべきではない
わたしは彼に恋愛感情は持っていない。朝比奈みくるも同様に彼に恋愛感情はもっていない。
彼の事が好きならわたしや朝比奈みくるに遠慮することなくせめるべき」
「そうですよ。それに涼宮さんがキョンくんのこと好きなのはみんな知ってますよ」
うかつだった。それにしてもみくるちゃんの声久しぶりに聞いた気がするわね。
「それに一番大事なのは、彼の気持ち」
それもそうね。キョンの事好きだったらなによりキョンの気持ちを聞くべきだったわ。
706 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 09:16:29.33 ID:FB8CcKT90
「そして彼の好きな人はあn
ピンポーン
しまった!キョンをここに呼んだままだった!
「入って」
「せっかくだからキョンくんに涼宮さんの気持ちを聞いてもらいましょう」
おかしい。今日は宣戦布告だけする予定だったのに告白しなきゃならない雰囲気になったみたい。
「彼はあなたが素直になることを望んでいる。それはわたしも朝比奈みくるも同様」
今日はあたしの運命を変える日になりそうだ。
707 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 09:20:02.76 ID:FB8CcKT90
うまくSS化出来ない。でも、聞いて。
708 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 09:20:52.06 ID:FB8CcKT90
あべ、順番間違えた。
異常っす
709 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 09:32:22.11 ID:CbFBtVwc0
久しぶりにきたが
最近
>>1も読めない奴が増えたのな
コテハンじゃなくてコテトリつけろってのに
710 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 09:47:16.14 ID:gGD4oTdQO
って事はワークテイカーの心得なんてもう…orz
711 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 09:54:03.79 ID:BB1BprT40
ネタ浮かんだから、夕方あたりに投下する。
ONE DAY ON THE SNOW 〜ある日雪の上で〜
・・・題はサムデイのパクりorz
712 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 10:23:15.39 ID:fa4X8vAOO
713 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 10:50:12.92 ID:Np+Ee6RoO
保守★アゲ
714 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 10:50:51.61 ID:arGJZq5d0
>>706 長門とキョンは親友だよポジションの私に優しいssですね。
715 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 11:07:09.86 ID:dpL1k6c90
716 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 11:48:31.39 ID:QwSCcQcfO
保守
717 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 12:03:02.57 ID:h3MuwN6h0
ほ
718 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 12:03:28.69 ID:RhealMLH0
り
719 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 12:11:23.74 ID:8dRz3gzsO
き
720 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 12:12:31.68 ID:vCvI+eqe0
き
721 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 12:15:09.31 ID:3Tustv9r0
久しぶりにここ来たな〜
久しぶりついでに投下してみようかな・・・
皆!オラに・・・電波を・・・!
722 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 12:16:08.97 ID:vCvI+eqe0
お帰りぃ! 最近ひさびさに来た人多いね。
723 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 12:21:23.96 ID:3Tustv9r0
まとめwikiだけ見てたなんて言えない・・・
すいませんでした(´・ω・`)
724 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 12:22:24.00 ID:vCvI+eqe0
謝らなくてもwww
725 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 12:22:51.37 ID:QwSCcQcfO
726 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 13:01:13.20 ID:8dRz3gzsO
ほしゅ
727 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 13:01:43.05 ID:oe0lFDgl0
ほしゆ
728 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 13:32:56.85 ID:QwSCcQcfO
保守
729 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 13:54:20.30 ID:/ssCGjSy0
●<…全員マッガーレ…
730 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 14:28:09.51 ID:zwzl9HxV0
保守も兼ねて、7レス投下します。
731 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 14:29:17.53 ID:qY0gCdE90
しぇえん
732 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 14:29:38.54 ID:8dRz3gzsO
支援
今日のお相手は僕ことSOS副団長 古泉一樹が勤めさせていただきます。
お叱りを受けることも覚悟の上ですが、なにとぞよろしくお願いします。
そろそろ春ですね。春といえば桜。桜といえば花見ですね。
しかし、日中はとにかく朝晩は冷え込む日も多いです。
花見を楽しむような日は遠くに感じます。
そんな日に起きたちょっとした出来事です。
今週は運悪く掃除当番に当たってしまいました。そのため部活には遅れて行くことになります。まあやむを得ない事情というやつですね。
文芸部部室の近くまで来たところで、なにかただごとでない声が扉の向こうから聞こえてきます。
僕は長門さんのような都合のよい能力は持ち合わせていません。
しかし、はっきりと廊下にいる僕に聞こえるほどの罵声が飛んでいるのです。
「いちいちうるさいのよ……バカキョンは!」
「今日という今日は黙ってねえぞ、バカハルヒ!」
「言ったわね、バカキョンのくせに!」
「ハルヒのバーーーーーーカ」
「むかつくぅ……あたしもう帰る!!」
「おう、帰れ帰れ!!!」
はぁ……あの二人がケンカしていますよ。しかし、まるで子供のケンカです。
「あんたの顔なんて見たくもない!!」
その声がしたと同時に部室の扉が乱暴に開け放たれました。
我らが団長、涼宮ハルヒその人が登場です。本当にレーザーが出てるんじゃないかと思うような目で部室の中をにらみつけています。
カバンを肩にかけています。どうやら本当に帰ってしまうつもりのようです。
「ふん!」
我らが団長は鼻息も荒く、ガニ股で帰ってしまいました。
734 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 14:30:10.13 ID:8dRz3gzsO
支援
こういう姿を見るたびに幻滅しますね。まあいわゆる「100年の恋も醒める」瞬間です。
こういうのを週に一度は目撃していると、恋心など育ちようがありません。
彼を尊敬してしまいますね。
「なんなんだ、あいつは!!」
今度は彼の声が廊下まで聞こえてきます。そんな声を聞くのは、文化祭の出し物として映画を作った時以来です。
「おれも帰る」
こちらは廊下を踏み抜きそうな勢いの足音とともに、部室の中から出て来ました。バーンと荒く扉を閉めます。
「どうなさいました?」
「古泉、悪いが先帰る。あと頼む」
何を僕に頼むというのでしょうね。非常に彼らしい発言だとは思いますが。
涼宮さんと彼の手によって乱暴に扱われた扉を開くと、キィキィいやな音がしました。まったく扉にあたっても仕方ないでしょうに。
困ったものですが、あとで油でもさしておくことにしましょう。
モップをもった朝比奈さんがおびえた表情を浮かべて立ち尽くしています。
長門さんは閉じていた本を開いたところでした。宇宙人もびっくりというところだったのでしょう。
「こんにちわ、一体どうしたというのですか?」
「ああ古泉くん、こんにちわ」
朝比奈さんがほっとした表情を浮かべつつ、返事をしてくれました。
「どうしたんです?あの二人は?」
「いえ、涼宮さんが珍しくお茶入れるって言い出して、キョンくんがみてられねえとか言って手伝いだして……お茶いれるのに手伝いなんていらないのに。
で、茶葉の量で揉めてあーなっちゃったんですよ」
「はあ」
なんてくだらねえ……失礼、つい本音が出てしまいました。
「最近仲良くしてるから、ひょっとしたら?なんて思ってたのに……」
「確かに」
ここ最近は仲睦まじさが増して、バカップルと表現しても過言ではなかったですからね。さすがに部室では自制しているようですが、外では……。
僕や朝比奈さんは友人として、そして関係者として歓迎しています。
長門さんだけ「暑苦しい」とたびたび不快感を表していました。まさか嫉妬などと勘ぐってみましたが、そうではないようです。
単にバカップルなノリを好まない。それだけのようです。
736 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 14:30:31.78 ID:/ssCGjSy0
谷口「支援」
「そうだ、古泉くん。お願いがあるんですけど……」
「なんなりと」
「あの二人に、ケンカしないで下さいって頼んでもらえませんか?」
確かにあの二人が仲良くしてくれれば、僕の生活は随分とエレガントなものになる筈です。しかし……
「まぁ言ってはみますが、素直に言うこと聞くかどうかは」
「それもそうか…でも、なんであの二人って素直にならないでしょう?」
「ん………」
「二人もみんなも幸せになると思うのに」
「僕もそう思いますけどね」
いちいち言葉にしませんが、二人とも単に言い訳が欲しいんだろうと僕は思っています。
言い換えると、付き合うための理由を探しているように見えるのです。
どんなに仲良くて、バカップルのような振る舞いをしたとも、その理由が見つからない限り、彼氏彼女の関係にはならないように思えてなりません。
僕は時間を浪費しているだけに思えるんですけど、ね。
それはともかくとして、なにから手をつけましょうか。
まずは扉に油をさして、あのいやな音を消すところから始めましょう。
しかし思ったより時間を取られてしまいました。単純に油を差して終わりにはなりません。
どうやらヒンジが歪んでしまったようです。それを直すのに小一時間かかっていまいましたよ。やれやれです。
さて、扉の歪みが直ったところで、あの二人の歪みも直すとしましょうか。
放っておいてもいずれは仲直りするでしょうが、このままでは夜中に閉鎖空間が発生、現場に押っ取り刀で駆けつける事になりかねませんからね。
僕はいつもの椅子に腰掛け、携帯を手に取ります。
彼の電話番号を着歴から呼び出しました。
「みんなで聞けたほうがいいんじゃないですか?」
朝比奈さんは、いそいそと僕の真向かいに腰掛けました。
長門さんは読んでいた本を閉じて、僕を見つめています。
やれやれ、二人とも興味津々の様子ですね。
738 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 14:31:32.92 ID:8dRz3gzsO
支援
携帯での会話をみんなで聞く程度の事を、長門さんに頼る必要はありません。
音声を大きめに設定し、ハンズフリーモードにするだけで済みます。
何度かの呼び出し音の後に、ちょっと疲れたような彼の声が聞こえます。
「もしもし……古泉か」
「ええ」
「大方見当はつくぜ」
「それはなにより。では単刀直入に申し上げますが、もうすこし自制していただくことは出来ませんか?」
「………」
「みんな、お二人を心配しているんですよ」
本音を言えば、楽しませてもいただいていますが、そんなことは言えません。
「別に俺とハルヒはそんなんじゃない」
「お二人を心配しているといっただけで、二人の仲を心配しているとはいってませんが……」
「……ったく、おまえらしいな」
「褒めていただけてるんですよね?」
「殴るぞ」
「それは遠慮しておきますよ。一方的に涼宮さんに謝れなどとはいいません。
ただ、もう少し彼女のことも考えてあげてください。
今の涼宮さんは、あなたしか見えていないのですから」
「………………」
「少し頭を冷えたころにでも、涼宮さんに電話してあげてください。このままだと涼宮さん、自滅しかねませんから」
「……わかったよ」
「よろしくお願いしますね」
「ああ」
僕は電話を切ります。朝比奈さんはほっと胸をなでおろしています。
「彼女には?」
長門さんが問いかけてきました。
「…ああ、涼宮さんに電話ですか? いや、それは彼に任せた方が無難ですよ」
「そう」
「では、明日のお楽しみとして、今日はこの辺で解散としましょうか」
みな頷き、そして帰る準備を始めました。
幸いにして夜中に起こされることもなく、朝を迎えることができました。
今日も快晴です。もう春の陽気で、坂道を上ると汗ばむほどです。
まだ風は冷たいのですが、それも心地よく感じます。
さて、今日あの二人はどうでしょうか。これ以上僕の仕事をを増やさないでほしいものですが。
休み時間に偵察に行こうかと思っていたのですが、結局それも果たせず放課後になってしまいました。
もっとも部室で会える訳ですし、閉鎖空間ができた訳でもありません。
安眠は守られました。僕としては十分満足です。
掃除を終え、クラスメートにさよならを言ってから、部室に向かいます。
渡り廊下から外を眺めると、運動部が気の抜けたような練習をしています。
春はすぐそばまで来ていることが実感できますが、まだまだ桜の花は遠い、そんな感じでしょうか。
さて部室の前です。どこまで修復できましたかね。あの二人は。
予想するに、ぎこちない会話があるという程度でしょうかね。
その答えはこの扉の向こうにあります。
扉を開けたとたん、ある意味うんざりするような光景が目に入りました。
涼宮さんは満面の笑顔を浮かべ、PCを操作しています。彼は涼宮さんの肩に手を置いて、一緒にディスプレイをのぞき込んでいます。
頬が触れ合うほど顔を近づけています。横向いたら頬にキスしてしまいそうに近く見えます。
「ねえ、キョン。この場所はどう?」
「さっきよりもいいな。そこならベストだろう?」
「じゃあここで決定ね。場所取りはどうする?」
「朝早ければ大丈夫じゃねえか?」
「ちょっと甘くない?ここって結構有名だし、前日泊まり込む人もいるみたいよ」
「この時期にか?」
「実際にはもっと暖かい時期だけど。…でもまあ朝晩は冷えるわね」
「テント持ち込んで泊まり込みってのもぞっとしねえなぁ」
「別にいいんじゃないの? 合宿気分ってことで」
「……まぁハルヒがいいんなら、それでもかまわんが」
「でも襲ったら、コロすわよ。覚えときなさい?」
「分かってるっての」
「ねえ、寝袋もってるの?」
「うーん……多分ないな。あっても使えるかどうか」
「それまでに準備しときなさいね」
「ああ」
「あとはストーブみたいなのがほしいかもね」
「そうだ。ネットで検索してみればいいんじゃないか?」
「あ、それもそうか。寝袋とかテントとか必要そうなのも探して見ましょう」
朝比奈さんは何故かチャイナ服で、しかも髪をお団子状にまとめて、アップにしています。…今日はウーロン茶の日でしたっけ。
朝比奈さんはやや不機嫌な様子です。
僕が挨拶をしようとした瞬間、腕をつかまれ、外に連れ出されてしまいました。
「どうしたんですか?」
「なんかみんなに迷惑かけたから、今度の花見の幹事は二人でやるって言い出して」
「花見?ずいぶん先の話じゃないですか?」
「そうなんです。それなのに今日はああやってずーっと計画練ってるんです」
「……なるほど」
「ケンカした翌日で、今日はどうかなぁと思ってたのに、もう心配して損ですよ」
「確かに」
「……で、古泉くんにまたお願いがあるんですけど」
「なんでしょう?」
「あの二人にほどほどにしてって言ってもらえませんか?」
「うーん……それは」
742 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 14:33:55.07 ID:QwSCcQcfO
支援
743 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 14:34:01.46 ID:/ssCGjSy0
●<支援
下手に自制をもとめると、下手すれば去年の春に逆戻りしかねません。
そうなると、僕が目指すエレガントな生活は遠くなってしまいます。
「ちょっと様子を見ましょう。多分、今日だけですよ、きっと」
「それなら、まあいいんですけどね」
扉が音もせずに開いたかと思えば、長門さんが出てきました。相変わらず無表情に見えますが、透明すぎる瞳にはなんらかの感情が浮かんでいます。
「どうしました?」
「暑苦しい」
「困りましたね」
「どうします?」
朝比奈さんも長門さんも僕を見つめています。やれやれですね。
「じゃぁ、外でお茶でも飲みましょう。奢りますよ」
僕は二人を連れて、自販機コーナーに向かうことにしました。
戻るころには、あの二人の会話が落ち着いていることを期待しながら。
外に出ると、すこし冷たい風が心地よいですね。
「みて」
長門さんが僕の上着の袖を軽く引っ張りました。彼女が指さす方向には桜の木があります。
その桜には一つだけ花が咲いていました。
終わり
745 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 14:37:32.67 ID:R6vNcKcg0
GJ
746 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 14:39:26.07 ID:8dRz3gzsO
長門もうんざりのバカップルぶりとはww
乙!
747 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 14:55:53.84 ID:QwSCcQcfO
GJ!
これは周りもうんざりするかもなwww
748 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 14:59:12.66 ID:m2ReUR/+0
うんざりw
749 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 15:24:51.30 ID:3Tustv9r0
場違いなのは分かってるんだ、一つどうしても気になって仕方ない事がある
古泉がキョンに「貴方は決してキリスト教徒にはなりません」みたいな台詞吐くのって原作のどこら辺だっけ・・・
スレ違いで申し訳ない(´・ω・`)
750 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 15:30:19.67 ID:vCvI+eqe0
どこにもないと思うけどw
751 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 15:33:38.78 ID:8dRz3gzsO
ここで投下されたSSで見た気がするww
752 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 15:36:19.21 ID:3Tustv9r0
>>750 古「仮に涼宮さんがキリスト教徒だったとします」キ「ありえないな」
みたいな会話だった気がしたんだが・・・まとめwikiには無かったし('A`)
753 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 15:38:14.64 ID:BB1BprT40
>>749 それって、
「何も僕は、全知全能たる絶対神が人間の動物種であるなどと信仰しているわけではありません。」
じゃなかったっけ?
754 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 15:42:56.86 ID:3Tustv9r0
>>753 そうだったかなぁ・・・SSの可能性も有るかなと思いここで聞いてみたんだが
もう少し具体的に書くと
「仮に涼宮さんがキリスト教徒だとします」
「ありえないな」
「彼女は周りの人間全てにキリスト教を布教しようとするでしょう、ですが絶対に
キリスト教徒にならない人間、それが貴方です」
みたいな感じだった気が・・・やっぱここで聞くのは不味かったかな
失礼しました(´・ω・`)
755 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 15:48:45.18 ID:vCvI+eqe0
とりあえず原作にはないと思うw
756 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 15:51:25.44 ID:BB1BprT40
既刊分は全部読んでるけど、クリスマス関係の話でしか出ないよ、キリストは。
757 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 16:00:23.99 ID:QwSCcQcfO
758 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 16:04:29.89 ID:3Tustv9r0
そうか!場違いな質問に答えてくれてありがとう
まとめwikiが復活したら探してみるよ
759 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 16:05:44.84 ID:8FrZVW6t0
なんだまとめwikiが復活したらって、普通に見れるぞ?
760 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 16:07:08.45 ID:vCvI+eqe0
ひょっとして旧まとめに行ったんじゃないかな?
>>1からまとめにいくといいよー。移転したから。
761 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 16:07:37.19 ID:QwSCcQcfO
wiki落ちてんの?
さっきwikiの検索で「キリスト」って検索したら、長編が5つぐらい引っ掛かったけど…
762 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 16:08:00.43 ID:3Tustv9r0
>>759 うん、普通に見れました・・・
でもさっきまで見れなかったんだ・・・ホントだよ!嘘じゃないんだからっ!
で、無事に探してた文が見つかりました。お陰で一時間近くムラムラしてたのがすっきりしました
763 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 16:12:35.07 ID:FBfabuxA0
さっきまで確かに落ちてたな
もう復活してるが
764 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 16:13:29.51 ID:QwSCcQcfO
765 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 16:17:03.24 ID:gS6qz4g+O
温かいスレですね
766 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 16:32:02.49 ID:RhealMLH0
暖冬だからね
767 :
492:2007/03/10(土) 16:32:41.84 ID:m2ReUR/+0
今から前半書けたので投下します。
768 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 16:34:18.54 ID:RhealMLH0
どうぞ
というかありがとう
プロローグ
俺はSOS団に入って、
まあハルヒはもちろんの事宇宙人未来人超能力者に振り回された事はある訳だが、
何でもないクラスメイトに振り回された覚えはないね。
朝倉・・・あいつの正体は長門と同じ宇宙人製アンドロイドだったし、
喜緑さん・・・あの人もやっぱり同じだ。あっ、そもそも上級生だったか。
鶴屋さんも大きな力を持ってるらしいが、振り回されてるというよりも見守ってくれている立場だ。
コンピ妍の面々や谷口国木田だって当然そうだ。むしろこちらから迷惑を掛けてると言った方が正しかろう。
唯一の例外は生徒会会長だが、あのお偉そうなお方にも古泉の息が掛かっていたので、
純粋な意味で振り回された訳じゃないだろう。大体俺は当人の本心も知ってるしな。
まかさこれで今更谷口辺りがハルヒの世界改変に絡んだりしたら、
俺はいよいよ持って自分の首にロープを巻き付けるに違いない。
少なくともあいつが宇宙人未来人超能力者でもなければ、まして異世界人だなんて信じたくも無いね。
というよりも、ハルヒが自由に世界を変えられるのだとしたら、
間違ってもそこ等辺の適当な奴を異能力化したりはしないだろう。
それに少なくとも既に北高に居る人間がそうなら、とっくに俺達とコンタクトを取っていないとおかしい。
もちろん古泉の機関の要員や、喜緑さんのような穏健派の宇宙人は居ても直接関係はない。
何故そのようになっているのかと言うと、
基本的に団員と未だ二人しか来ていないSOS団へのお悩み相談者以外は、
ハルヒが徹底的なスルーを決め込んでいるからだ。
ハルヒにとっちゃ普通の人間に褒められようが虐められようが正直構ったことではなく、
あまりの無愛想っぷりと反応の乏しさから、相手の方もすぐに飽きてしまうようだ。
で、スルーされなかった方はと言うと、100ワットと俺が常日頃比喩している満面の微笑みか、
あるいはこれでもかという程プレッシャーだけは無駄に掛かる殺人的に不機嫌な光線を振りまくのだ。
嬉しさの限界は見たことがないが、
不機嫌な方の限界は俺だけが見た―――あれはもう思い出したくも無いね。
とまあ、少しどころかヤバいんじゃないかと思うくらいの深い感情でお出迎えしてくれる訳だ。
しかし、俺にも学校内での交友関係っていうものがある訳で、
それの相手は当然SOS団に限ったことではない。
男子とは結構な数の奴と話したりしてるし、女子相手でも多少は話す幅が広がった。
話していれば当然相手に対して気持ちを抱いたり抱かれたりする事もあった訳で、
俺も当然、SOS団以外の相手に対してもそこそこの愛着は持っていたのだ。
もちろんその話仲間を失ったり、傷つけたりする事は気持ちのよい事ではないね。
しかし、まさかそこが抜け道となり、あんな事になるとは思いもよらなかった。
771 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 16:37:13.82 ID:8dRz3gzsO
支援
第一章
俺はいつもの様に家に帰る途中だった。
住宅街の中にある普通の交差点。
路地に毛の生えた程度の、やっと歩道がある程度の道で、
注意していないとあやうく車に引かれるような所だった。
事件はその交差点で起きた。
そういえば、今日は近所で古くなった家を取り壊す工事があったな。
俺がいつもの様につまらん3流漫才師でも思いつかないようなどうでもいい事を考えていると、
後ろから自転車が迫ってきた。
しかし、自転車は余程慌てていたのだろう。交差点をそのまま通り過ぎようとした。
あぶない。
なんとも不思議な位のタイミングで、ダンプカーが交差点に入ろうとしていた。
俺は咄嗟にその自転車に飛び掛り、そこに乗っていた奴を抱きかかえるようにして地面に転がった。
間一髪。髪の毛がタイヤに巻き込まれる感覚があった。
あと数センチずれていたら、チャリンコの主共々葬り去られていたかもしれない。
「大丈夫ですか」
まあ当然っちゃ当然だが、その当人に聞いてみた。
「あっ・・・」
一瞬見せた泣き顔。北高の制服。
どこかで見た事のある・・・いや、毎日見ている顔だった。
割とハルヒに近付きたがり、SOS団への相談者第二号でもある、クラスメイトの阪中だった。
今は事故に遭いそうになったショックと、俺が助けた事による安心感にまみれているのか、
ただ泣いているばかりだった。
しばらくその場にそのまま二人で転がっていたが、
いつまでもそうしている訳にはいかないので、俺は阪中を起こすと自転車を立て直してやった。
「ありがとう・・・」
涙を拭い取り、精一杯の微笑を浮かべて阪中は去って行った。
正直人を助けたという事もあるが、あの表情にはグッときたね。
朝比奈さん程ではないが、素直で純粋な表情。
ああやって正常で可愛く美しい女子が世の中には居る事を考えると、
何故俺はあの時ハルヒに声を掛けちまったんだろうなと、改めて思わさせられる。
まあいい。なっちまったもんはなっちまったんだからしょうがないね。
非常識な事にもそれなりに慣れてきたしな。
ただ、普通の高校生活を楽しみたいという想いも無くなった訳ではなかったが。
774 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 16:39:10.22 ID:8dRz3gzsO
支援
翌日、朝起きて学校に登校すると、
谷口の下品な微笑が姿を現した。こいつの微笑ほどこの世でどうでもいいものはないね。
逆にどこかの弁舌野郎みたいな不思議な位に綺麗な微笑も気持ち悪いからやめて貰いたいが。
特にこいつとあらば尚更だ。
しかし現実には下品な微笑で、俺に対してされたくもない賞賛の言葉を投げかけたのだった。
「キョン、お前昨日はよくやったな」
何がだ。
「知らないのかい?もうクラス中の噂になってるよ」
国木田、お前の言いたいこともよく分からん。
すると、女子の取り巻きを引き連れた阪中が俺のところへやってきた。そういう事か。
「昨日は、本当にありがとう!」
阪中は頬をほんのりピンク色に染めながら俺に言った。
いいって。あれは助けない方がどうかしてると思うぜ。
すると、横目でウインクをしてから退散。そこまでサービスしてくれなくてもいいのにな。
流石に俺にまで取り巻きが出来てるもんだから、
俺の後ろに常に導火線に火を付けた状態で放置されたダイナマイトの如く座っている団長様も、
全くの無口という訳ではなかった。
「あんた、何やったの」
昨日交差点を自転車で突っ切って事故に遭いそうになった阪中を助けたんだよ。
「ふーん。あんたにしては偉いのね。それよりも今度の日曜日、
公園の方までSOS団制作の映画の第二段を撮りに行くわよ。準備は怠らない事!」
そんな急に言われてもな。正直俺にも都合ってもんがあるぜ。万一日曜日に用事があったらどうする。
「折角忘れそうなあんたの為に言ってやってるのに
そんな言い方しないの。あと団長命令には従いなさい!」
へいへい。わーった、わーったから朝から言わんでもいいだろうに。
776 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 16:39:56.43 ID:RhealMLH0
しえん
その日は俺のところに冷やかしや無駄な褒め言葉が来た以外は、
本当につまらん位に何も起きずに過ぎていった。
正直不思議を求めるハルヒの気持ちも分からんでもないね。
無論世界がひっくり返るような迷惑な行為には同意しかねるが。
そして俺は、いつものように部室の扉を開けたのだった。
そうじがあって遅れるハルヒ以外は全員顔を揃えている。
長門の方を見て身の安全を確認してから、古泉の不自然な位綺麗過ぎるスマイルをスルーしたい所だったが、
残念ながらそうはいかなかった。と言っても、
俺は普段通りにこいつのどうしようもない位弱くて意味の無いボードゲームにつき合わされてるだけなのだが。
「それにしても、涼宮さんと出会ってからいろいろな事がありましたね」
全く持ってその通りだが、あと1メートルは離れろ。
「これは失礼しました。しかし今まで起こった事には、
全て涼宮さんの直接的な力か我々の背景組織が関わっていますね」
それはそうだ。突然そこ等辺を歩いてる奴の目からビームが出たりしたら、俺のほうがビビるぜ。
正直見えない所で俺達を餌に変な対立とかされてるのは許しがたいが、
そこいらの市民に危害が加わらないだけマシなのかもな。
「そう言って頂けると、僕も機関の人間としては幸いです。」
そりゃそうだろうな。でも本心としてみりゃ、機関も思念体も変な未来人の集団も無くなって、
俺達の周りだけで不思議な事が起きたりしてる位でいいと思うんだけどな。
大体ハルヒが望んだ訳でもないのに何でそんな俺達に危害を加えるような組織が存在してるんだ?
「それはごもっともな意見ですね。しかし涼宮さんはご存知の通り、
実にエキセントリックな言動をされていく方です。
そのまま僕達の周りだけですまされる訳にもいきませんし、神人狩りの要員も必要な訳です。
敵対機関は涼宮さんが望まれた訳ではありませんが、否定された訳でもありません。
どの道不思議な事があるなら、敵も居るだろう、という考えを涼宮さんはお持ちなのでしょう」
それは困ったな。でもハルヒを上手く説得すれば消えるんじゃないのか。
「さあ、どうでしょう。僕の任務は監視ですから、それはあなたが適任のはずですよ」
結局俺任せか。俺がミスしたらどうなるんだ。
778 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 16:40:49.98 ID:8dRz3gzsO
支援
「それは恐らくないでしょう。涼宮さんが願うならば、決してあなたが失敗するような事はないはずです。
以前長門さんが涼宮さんの力を借りて世界を改変された時も、結果としては元に戻った。
あれはあなたの願いであり、更には改変前の涼宮さんの願いでもあった。
ですから決して時空が捻じ曲げられる事はなかったのです」
俺はまた長門が暴走しちまった時の事を思い出していた。
俺はあの時、一瞬とはいえ長門の造った時空もいいとは思った。
しかし、俺はこっちの時空の方が楽しかったのだ。だから元に戻そうと思った。
当然判断したのは俺だけで、しかも自分の好みで世界の将来を決めたのだ。
今から考え直してみると実に自分勝手な決め方で、正直間違った選択をしていたら、
殴られるどころか本気で殺されてもおかしくないような決め方だった。
だがあの時何故そんな決め方をしたのだろう。
これはハルヒが望んだ事だったのだろうか。
つまり俺達はハルヒに操られているのかもしれない。
でも悪い気はしないね。俺以外の団員も楽しく過ごしていたのは言うまでも無い。
改変した長門本人でさえも、放り出したくなる事はあっても団員自体を消す事はしなかったしな。
だから言葉に出す以前の問題だったのだ。
そして、俺達を楽しい気分にさせてくれたのはハルヒだった。
あれだけ楽しい事をさせて貰って、嫌だと言う奴が居たら是非そいつの顔を見てみたいね。
「ですが涼宮さんも常識的な思考の持ち主でもありますからね。
我々が一番心配をしているのはそこですよ。
つまり無意識の範囲の不思議な事はある程度コントロール出来ても、
周囲の一般人にはそれが鈍るかもしれない。」
無意識下でもブレーキが働いてるだろ。
「いえ、そういう事ではなく、身の回りの常識的な範囲での異変を認めてしまうという事です。
例えば近隣の場所で思わぬ事件が起きたとか、それこそあなたが、
クラスメイトにこの団やあなたと涼宮さんの活動の邪魔になるような事を頼まれるとかね。」
780 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 16:42:57.47 ID:8dRz3gzsO
支援
思わぬ事件ならつい昨日あったばかりだぜ。
「ほう、ではクラスメイトにこの団やあなたと涼宮さんの
活動を邪魔される事も有り得ないとは言えない。
僕の予想が当たっていればの話ですがね。」
別に邪魔された所で大してハルヒは気にしないだろ。
「それはそうかもしれませんね。僕の早とちりでしたらすみません」
まさかお前、事件の予兆でも汲み取ったのか?
「さあ。僕の気分的な戯言ですから、気にするかどうかはあなた次第です」
じゃとっとと忘れるか。はい忘れた。
古泉との話や考え事をしているそろそろ俺の心の支えでもある、
天使をそのまま学生にしたような俺の心の癒されるお方、
朝比奈さんからアルプスの湧水を遥かに上回る絶妙な味のティーを貰う事にした。
「はいっ、キョン君のです」
ありがとうございます。今日も世界中のどの美術作品でも追従を許さない程お美しいですね。
「あの・・・それでキョン君、あ、いや、なんでもありません」
朝比奈さん、隠してるのが見え見えですよ。
ついつい言ってしまった。本当なら我ながら脳内法律で懲役一億年は下らないだろう。
我ながらなんたる失言。
が、結論からすれば聞いておいて良かったのかもしれない。
「キョン君・・・すごくまずい事が・・・
なんというか、その<禁則事項>が<禁則事項>で・・・」
前言撤回。古泉の言ったことを一瞬だが思い出した。
「その・・・くれぐれも涼宮さんには気を遣ってあげてください。
あと、もっと正直になって・・・」
ってありゃ?いつもの事じゃないですか朝比奈さん。
「そうなんです・・・でも、私から言えるのは、自分に嘘を付いたりはしないで・・・」
この人もよく分からん。
782 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 16:44:20.47 ID:8dRz3gzsO
支援
となると残るはこいつだけだ。
「情報統合思念体では現在の所異常は感知していない。でも気をつけて」
どの辺りに、だ?
「涼宮ハルヒは情報統合思念体にも干渉を及ぼす場合がある。
ここで今知っても意味の無い可能性が高い」
また長門の改変世界が頭を過ぎる。
知っても意味の無い事。つまりは知ったところで記憶から消される事だ。
あの時俺が長門が狂う事を知ったところで、長門は予定通りに狂うしかなかったのだ。
つまり今度も予定通りに狂うしかない。
・・・ちょっと待て。話が飛びすぎた。もう事件が起きるのは確定的なのだろうか。
「その可能性が高い。あなたが常識的に行動している限り。」
つまり非常識に動けってか。程度にもよるが、出来れば遠慮したい。
「・・・そう。」
はあ、どうすりゃいいもんかね。
「みんなー、日曜日の準備は出来てるー?とくにキョン、
あんたは本気でやんないと許さないんだから」
ようやくお出ましですか歩く時限爆弾さん。
「何よその言い方」
悪かったな。じゃあハルハル
「ふざけるな!」
これだけはどうしても呼ばれたくないらしいな。
「そんな気持ちの悪いあだ名で呼ぶくらいなら本名で呼ばれたほうがマシよ」
じゃあ涼宮?
「んぐぅ・・・もう、いつも通りに呼んでくれていいわ」
つまりハルヒって呼ばれたいんじゃないか。
「うるさい」
ハルヒはまた怒った顔をしている。正直そんな顔をされてもな。
この日は結局何事も無く活動を終えたのだった。
784 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 16:46:28.95 ID:RhealMLH0
支援
785 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 16:46:52.63 ID:8dRz3gzsO
支援
786 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 16:47:13.53 ID:RhealMLH0
支援
787 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 16:48:18.69 ID:RhealMLH0
続く?
翌日、俺はまたいつものように学校への強制ハイキングをしているのだった。
昨日の古泉の話と朝比奈さんの慌て様、それに長門の警告。
どうやらまた俺は面倒な事態に巻き込まれるらしい。
でも今から考えてたんじゃ面倒臭いね。
今はとりあえず普通に過ごしていることにしよう。
・・・なんて平然と考えられている自分が不思議でならないのだが。
正直不安な部分もある。これからどうなっちまうんだろう。
ヤバい事になるんじゃないのか。
でも今から考えていても仕方がないね。
とりあえず今は学校に行くまでだ。
今日もやっぱり変わった事はないな。
上級生である朝比奈さんに一昨日の事を褒められた以外には、
俺はもう注目される的では無くなっていた。
まあ、その俺が夕立の積乱雲ひとつ分位なら、
背後には超大型で非常に強い台風みたいな奴もどっしりと構えているのだ。
話題の的になるのはそいつに任せたいね。
「クラスで話題になってもつまんないわ。どうせなら全世界をワッと言わせられないかしら」
言わせるのは無理だね、と言いかけたがやめた。
なんせ事実として間違っちゃいないのだから。ただし注目しているのは少なくとも一般市民ではないのだが。
「分からんね」
「あたしは言わせてみたいのよ」
やれやれ、結局これですか。といいつつも慣れてしまっている俺が恐ろしい。
そんな事はさておき、問題が起きたのは昼休みだった。
789 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 16:48:35.91 ID:/ssCGjSy0
支援
790 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 16:49:05.52 ID:8dRz3gzsO
終了?
第二章
俺が旧棟近くの廊下をうろうろしていると、後ろから女の声がした。
「ねえ、キョン君」
俺の前に来たのは阪中だった。何もそんなしつこい位に頭を下げに来てくれなくてもいいぜ。
「そうじゃないのね。実は私、あの時から・・・」
阪中は下を向いてモジモジしていた。
ちょっと待て。こんな事ってアリか?あんな偶然だったんだぜ?
これは一生に一度と言っていいほどの幸運だったのかもしれない。
「あの時から・・・あなたに惚れちゃったの、ね・・・
だから、その、付き合って欲しいんだけど・・・」
これは千載一遇のチャンスだろう。もちろん、断るはずが・・・・
「阪中さん、こいつは駄目!SOS団の大事なパシリなんだから」
滝のように汗の流れる感覚があったね。
まだこんな季節だが冷房くらいあってもいいだろう県教委さんよ。
「でも・・・キョン君の判断に任せなくちゃ・・・」
阪中はビクビク震えていた。
これはもう迷う余地もないだろう。
俺は阪中の言葉を快諾した。
「あっそう!いいわ、もうあんたなんか知らない!」
ハルヒは怒って行ってしまった。
「涼宮さん、大丈夫かな・・・」
心配する事はない。あいつの事だからまたすぐに直る。
俺は阪中の手を繋いで歩き出した。
しかしその途端、ハルヒの後姿がフラッシュバックされた。
忌々しい。ああ、忌々しい。でも何でだろうな。
心なしかあいつの後姿が寂しく見えたのは。
792 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 16:50:14.48 ID:8dRz3gzsO
支援
まあいい。一時忘れよう。
俺はようやく彼女に巡り合えたのだ。
これでようやく健全なスクールライフを満喫できる。
阪中と手を繋ぎ、顔を阪中の方に向ける。
阪中はニッコリと微笑み返した。
微笑み返したから何が起こるって訳でもない。
まして宇宙的未来的超能力的な変態要素など起こる訳がなかった。
俺は家に帰って布団に入るまで、終始ウハウハだった。
ちょっと待て。
俺は何をやってるんだ。
確かにハルヒに絡むのは迷惑千万だ。
だが俺は、長門の暴走を止めたとき何をやった?
俺の選択で元に戻したんじゃないか。
それなのに何故今更普通の生活に戻らなくちゃいけない。
ふざけるな。俺も相当なアホだった。
確かに阪中は結構美人だし可愛い。
正直告白されて断ったりしたら罰当たりだと言えるくらいだ。
阪中と付き合い、結婚したならそれはそれで幸せな人生だろう。
だが俺には俺の人生がある―――そこには今のところ、
普通の人間が身内とSOS団員以上に絡んではいけないのだ。
俺が必要以上に阪中と仲良くして、SOS団の活動に支障をきたしたらどうなる?
ハルヒはまた不機嫌になるだろうし、団の活動予定も滅茶苦茶になって、
俺の生活は非常につまらないものになるだろう。
それにあいつらだってそうだ。
朝比奈さん古泉長門は俺を頼りにもしている。
それにハルヒは・・・ハルヒは俺の事をどう思ってるんだ?
はっきり言って分からない。でも、あれだけ振り回しておいて、
少なくとも「あんた嫌い」とかそれに近いオチはないだろう。
俺だって俺の目の前からハルヒを遠ざけられたらやだね。
そう考えたら俺に掛けられる迷惑なんて安いもんさ。
そうだ、謝ろう。明日になったら阪中の所へ断りを入れるんだ。
阪中、すまないがお前とは付き合えないんだ。
俺には行かなくちゃいけないところがあるんだよ。
こんな感じだろうか。
それでいいのだ。
少なくとも俺にとってはそんな感じでいい。
阪中は一時的に残念な思いをするだろうが、
あれだけ外見的にも性格的にもいいお嬢様なのだから、
すぐにまたいい相手が見つかるだろう。
阪中は少しだけ寂しい想いをするだろうが、
それは俺の責任だ。
ハルヒの機嫌さえ良ければSOS団の活動に一日限定で参加させてくれる位はしてもいい。
そんなんじゃ誤魔化しにもならんだろうが、
阪中は以前からハルヒと仲良くしたがっていたからそれでもいいだろう。
その辺りで眠くなったので、この日は寝てしまった。
795 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 16:51:19.61 ID:8dRz3gzsO
支援
第三章
翌朝。
「キョン君起きて〜」
妹がシャミセンと手繋ぎをして、そのシャミセンを俺の上で振り回している。
いい加減に何とかならないのかねえ。
俺は仕方が無く、眠たい目を擦りながら歯磨きをしてパンを咥えて家を出て行くのだった。
そうだ、今日は阪中にキッパリと謝らなくてはならない。
俺が阪中とは付き合えない事をはっきりさせる為に。
俺は阪中と付き合う訳にはいかない。
その意思を阪中にもよく言い聞かせ、俺自身ももう同じ気を起こさせない為に。
阪中、すまないがやっぱりお前とはやっていけないぜ。
一日とはいえ楽しい時間をありがとうな。
それと、昨日頭を下げたのに今更断っちまうなんてすまねえな。
「よ、キョン、何考え事してんだ」
うるさい谷口、いつも余計なことを。
今日は残念ながらお前に構っている暇はない。
俺は谷口を早足でスルーし、学校への道を急いだ。
そして、校門の前に行くと朝比奈さん、古泉、長門が肩を並べて立っていた。
今日は団長直々に整列命令でもあったのか。
「ち、ちがいまぁす・・・でもすごいことに・・・」
「緊急事態が発生しました。詳しくは長門さんから聞いてもらえると助かります。」
「パーソナルネーム、阪中の情報連結を解除した」
なんだって!?どういう事だ、長門!?
「統合思念体は涼宮ハルヒを源とする情報にジャックされ、コントロールを失った。
私という個体にも拒否する権限はなかった」
つまり、ハルヒが消したいからって理由で阪中は消えたのか!?
長門は首を振る。
「涼宮ハルヒは昨日阪中があなたに告白した後、阪中の事を不愉快な者として意識していた。
その意思が統合思念体内の一部の派閥の暴走を招き、今回の事態に至った」
それで、その一部の派閥っていうのは何なんだ?
「情報が錯綜していて感知する事が不能。私は主流派以外の動きは読み取れていない。
だから、気をつけて」
昨日の3人の話や素振りはそういう事だったのか。
つまり俺が阪中の告白を受け入れた事でハルヒが暴走し、
それが発端となって長門の親玉の意見が狂っちまって阪中が消された。
アホみたいな事だ。
俺があそこで判断を間違えなければ良かっただけなのに。
「とにかく今は教室に急ぎましょう」
俺は3人と別れ、教室へと向かった。
教室に入ると、
やはり阪中は居なかった。
「阪中さん、急な転校でフランスに行っちゃったらしいね」
国木田の優等生面が言う。今度はフランスか。
しかし残念ながら、フランス国内のどこを探しても阪中は居ないだろうね。
「キョン、なんか凄い事になってるじゃない!また急な転校よ」
ハルヒはまたいつものように100ワットの笑みを浮かべていた。
今度は阪中の家を探るのは御免だぜ。
高級住宅街であんな事やったらそれこそ不審者だ。
それよりも、阪中が消えちまったのはお前の責任でもあるんだから少しは反省しろ。
と言おうと思ったがやめた。
まあそれはいい。
しかし丁度いいくらいの絶妙なタイミングで、空いた席に座る奴がいた。
教壇に立つ岡部の声が響く。
「聞いてくれ。阪中は昨日突然親がパリに転勤になったそうで、転校してしまった」
ええ、という声が上がる。これで二回目だ。
長門、そろそろこれ位にしとかないと流石に怪しまれるぜ。
しかしその後の岡部の声を聞いて、驚かない方がおかしかっただろう。
「その代わり、丁度今日転校してきた生徒がいる。みんな知ってるだろうが・・・」
俺はその声と、教壇上の人物を見て、思わず叫んでしまった。
そしてそのまま教室を飛び出した。
嘘だろ?こんな事があっていいはずがない。
しかし長門の言葉が頭を過ぎる。
だが待て。俺はどうすればいい?もう次はないかもしれない。
俺は必死に逃げて、気が付いたらSOS団の部室へ来ていた。
丁度朝の休み時間の始まりの鐘が鳴ったところだった。
ここでしばらく身を潜めていよう。
そう思ったが、相手もそうはさせてくれなかったようだ。
「また会えたわね」
背筋が思わず凍りつく。ハルヒの怒りを見た時とは正反対の、
冷たい冷や汗がいくつも俺の背中を流れていった。
「以前は長門さんに邪魔されたけど、今回はそうはいかないわ。
阪中さんにはとてもいいチャンスを貰った。涼宮ハルヒの情報爆発も見られたし、感謝したいわね」
俺は恐る恐る後ろを振り返る。
忘れることはないさ。
以前は学級委員長、そして長門と同じヒューマノイドインターフェイスで、
ハルヒの情報爆発を狙っていた。そして長門のバックアップでもあり、
一度は長門に消されたはずの、あいつが居た。
799 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 16:53:47.24 ID:8dRz3gzsO
支援
前半終了。
後半っつっても長さ予測付かないけど勘弁
801 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 16:55:52.49 ID:RhealMLH0
wktk
802 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 16:57:55.89 ID:QwSCcQcfO
乙!
これは続きwktk
803 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 16:58:27.72 ID:8dRz3gzsO
「あいつ」キター!
阪中なのかハルヒなのか、誰ルートで行くのかwktk
804 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 17:01:56.18 ID:ezjEWxCY0
おまいはなんて漏れをwktkさせる香具師なんだ!
阪中ルートキボン
805 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 17:13:04.44 ID:m2ReUR/+0
806 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 17:19:08.23 ID:/ssCGjSy0
807 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 17:22:45.84 ID:dE7dk93l0
反発パワーでここまで動く
>>492に驚くw
まさか章を跨ぐレベルだとは思わんかったぜ wktk
808 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 17:23:28.53 ID:m2ReUR/+0
809 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 17:23:45.58 ID:8dRz3gzsO
すまんがワロタ
810 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 17:41:14.07 ID:QwSCcQcfO
保守
811 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 17:52:46.73 ID:kd43Hcqa0
ちょっとキョン、あたしの銅線盗んだでしょ!?
812 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 17:54:22.76 ID:RaOBdaIT0
>>800 後半wktk!
蝦で鯛を釣るとはこういう事か
813 :
愛のVIP戦士:2007/03/10(土) 17:57:20.63 ID:QwSCcQcfO
814 :
愛のVIP戦士:
最近ドラマCDのせいかハルハル多いなw