文才なくても小説書いてくりゃれ

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1愛のVIP戦士
ここは筆力のある人・ない人がお題をもらって自由に小説を書き、それぞれの筆力を向上させるスレです
※※※お題をもらわないでの小説投下はスレの主旨と違いますのでご遠慮下さい※※※

各まとめ入口:http://bnsk.jf.land.to/
初心者の方は掲示板を一度ご覧下さい。小説を書く際の禁則やテクニック等が具体例付で説明されています

まずは安価でお題をもらいましょう。基本的に過疎スレなので↓でもらうと良いです
→人のお題を使って書くのもありです。作品がたくさん投下されればスレも盛り上がります

▽投下の際の注意点
・他の作者が投下中は投下完了まで待って下さい。投下前にはリロードを忘れずに。投下宣言するのもありです
・投下する人は最後に「終」「完」「了」など、投下完了の合図をお願いします
・できれば名前欄に『「タイトル or お題」 現在のレス数/総レス数』のように書いて下さい
・作品を投下する際は、テキストエディタで仕上げてからまとめて投下して下さい

▽読み手の方へ
・感想は書き手側の意欲向上に繋がります。感想や批評はできれば書いてあげて下さい

▽保守について
・創作に役立つ雑談や、保守を兼ねての書き下ろし投下は大歓迎です
・落ちた場合は立てれる人が新スレを立てて下さい。人がいる時間を目安に
2愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 16:03:20.71 ID:nBg30cCf0
▲週末品評会
毎週木曜日の夜〜土曜日の午前中に、お題が出されます
作品は土曜日の0:00から日曜日の24:00までの間に投稿してください
その後それぞれに評価をして頂き、月曜日の0:00から火曜日の24:00まで投票を受け付けます

▽作品投稿
・ジャンルは自由、時間を過ぎての投稿も選考外ではありますがまとめサイトに掲載します
・スムーズな流れを保つため、メモ帳等の機能を使って全部書き終わってから投下するようにお願いします
・優勝時の本人確認のため、週末品評会参加者は出来れば酉を付けて下さい(酉は名前欄に#と自由な文字列)
→毎回同じコテや酉で出続けると周囲にわかりやすいです

▽投票
・本スレへの書き込みでお願いします(複数選択可)
・ぜひ書き手の方も他の人への感想や投票を行って下さい
・簡単でよいので、感想、批評等書いて下さい。書き手の次への糧になります!
・投票は投票用テンプレを使うか、【投票】と書いて書き込んで下さい

▽優勝者特権
・投票で一番支持を得た作品の作者の方には、次回品評会のお題決定権が与えられます
・投票数が同数の場合は、気になった作品の投票数の差で決定します
・お題の発表時間は優勝者に一任されますが、遅くても土曜日の午前中には提示して下さい
3愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 16:03:26.82 ID:0dCczwvC0
今ゲロ出そうになった
4愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 16:07:35.42 ID:nBg30cCf0
565 名前: ◆2LnoVeLzqY [] 投稿日:2007/01/25(木) 22:42:05.47 ID:HHq1Y/KJO
カウントダウンが終わっても、何事もなかったかのようにカキコは続く。糞スレが、神スレが、またひとつ、立てられていく。
僕らのVIPは守られた。閉鎖するって言葉は嘘だったけれど、僕らの日常は変わらない。それは嘘じゃなく、本当のことだ。
……だから『閉鎖しなかったらまんまんうp』って言葉も嘘だったんだ。そういうことに、してくれないかな?

第43回品評会。お題は

『嘘』


五レス制限。他は縛りなし。
みなさんの力作お待ちしています。運営の方々は今回も宜しく頼みます。

お題投下:2007/01/25(木) 22:42:05.47

規制事項:投稿レス数は最大5。
投稿期間:2007/01/27(土)00:00〜2007/01/28(日) 23:30(投下宣言締め切り)
投票期間:2007/01/29(月)00:00〜2007/01/30(火)24:00
5愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 16:12:59.06 ID:P/wf/sl3O
>>1
6愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 16:15:08.45 ID:nBg30cCf0
前スレdat
ttp://bnsk.jf.land.to/up/src/up0095.dat



┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓    /|_
┃                                      ┃   / __/
┃   〜  〜                             ┃ ( ( ̄
┃  (Φ  Φ )  べ、べつに私のせいで前スレ落ちた      ┃ /)
┃   \く /            わけじゃないんだから! C<ニン
┃     |д|                    三日経っただけ!   ┃
┃     \\                か、か勘違いしないでよね!┃
┃                                      ┃
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
7愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 16:35:09.87 ID:e4W8U9G2O
また落ちたのか
8愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 17:09:58.12 ID:+DRkFwUi0
>>1乙でありんす
9愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 17:19:04.44 ID:dwhduZDdO
>>1乙。

筆が滑り出したぜ……!
10愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 17:29:55.13 ID:EqZy3tUG0
>>1ホロ乙
「陽気なギャング〜」くらい生き生きしたキャラが書けるようになりたい
11愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 18:08:14.28 ID:EqZy3tUG0
12愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 18:09:19.13 ID:ERytFfLxO
>>1
乙。しかし異常な過疎だなあ。執筆中か?
13愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 18:29:18.02 ID:WmU8GrKsO
>1乙
ホロの語尾が少し気に障る俺は異端かorz
14愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 18:47:29.36 ID:m1yGuZ0F0
お題くれ↓
15愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 18:51:15.84 ID:XFqW2GrK0
m1だから

>>14
お笑い芸人
16愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 19:11:26.52 ID:EqZy3tUG0
17愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 19:16:22.90 ID:XFqW2GrK0
これは酷い過疎
呪文でも唱えてみるか……


みんなー今日はアナル幼女の特売日よー
18愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 19:26:32.95 ID:WfayO5Gn0
幼女がアナルを舐めてくれると聞いてやってきました
19愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 19:28:58.34 ID:DWUhtqjqO
今日で埋めたい。
協力パピコたのむ。
http://life8.2ch.net/test/read.cgi/lifesaloon/1166392097/
20愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 19:45:32.91 ID:+DRkFwUi0
幼女より妖精の方がいいな
21愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 19:54:03.89 ID:/pHaoLBgO
ロリコンがいると聞いて飛んできました
22愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 20:02:46.06 ID:Ws5pv/6s0
まだだ、まだ落ちんよ
23愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 20:28:59.49 ID:pPuy7thUO
執筆も良いけど保守も大切に
24愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 20:49:22.43 ID:EqZy3tUG0
25愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 20:50:34.96 ID:jlmz+Yll0
>>14じゃないけど、「芸人」ってタイトルの小説書いていい?
26愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 21:03:25.98 ID:+xVP73jW0
→人のお題を使って書くのもありです。作品がたくさん投下されればスレも盛り上がります

ってあるからいいんじゃないかな
27愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 21:05:53.62 ID:M9vLIAyq0
嘘だっ!!
28芸人(1/2) ◆nzzYI8KT2w :2007/01/26(金) 21:06:13.07 ID:jlmz+Yll0
今、僕は病院の一室にいる。部屋のベッドには父がたくさんのチューブを付けられている。状態としてはもう手遅れで、今は目を閉じている。今夜が山らしく、家族や親戚が病院に集っている。
母や、親戚は悲しそうな顔をして父を見つめている。しかし、僕は悲しいという感情があまり出なかった。
 父の職業は芸人だ。と、言っても売れているわけではなく、地方の営業が主な収入源で、たまに、本当にたまにテレビに出たりする。
 そんな父が僕は嫌いだった。父はテレビで馬鹿な事をして笑われていた。そんな父の息子である僕は学校で虐められていた。
 「お前の親父がやってた事、今ここでやれよ。」
 同級生に言われた言葉の中で一番多いかもしれない言葉だ。そして、僕は馬鹿な事なんてしてないのに、つねに学校で笑われていた。
 父さえ、ちゃんとした仕事をしていれば、虐められる事なんて無かったはずなのに。だから、僕は憎んでいる。
29芸人(2/3) ◆nzzYI8KT2w :2007/01/26(金) 21:07:55.76 ID:jlmz+Yll0
 そんな事を考えていると母が
「あっ。」
と小さく呟いた。目線の先の父は弱弱しく目を開けて、集っている人々を見ていた。
 「お父さんの手を握ってあげるんだ。」
 後ろにいた叔父が僕に言ってきた。本当はそんな事はしたく無かったけど皆の手前、握らないわけにはいかないと思い、父の手を握った。
 僕は驚いた。何時の間に父の手はこんなに小さくなってしまったんだろう。そういえば、ここ数年、父の手を握った事なんてなかった。
 驚いていると父が僕の事を見ているのに、気がついた。
 「・・・悔しいな。」
 父が聞き取れるかどうか、解らない声で言った後、父は目線を空中に泳がせた。
 何が悔しいんだ?自分の好きな事をして、家族を犠牲にして生きてきて。まだ、何かしたい事でもあるって言うのか?何か言ってやろうと思ったが、それよりも先に父が喋った。
30芸人(3/3) ◆nzzYI8KT2w :2007/01/26(金) 21:08:48.80 ID:jlmz+Yll0

 「俺、芸人なのに、皆を悲しませちまった。笑わせるのが、仕事なのに。」
 父が言葉を発すると同時に僕は昔の事を思い出した。僕はまだ小さくて父は元気な頃の記憶。
 父を見て、僕は楽しそうに笑っている。父はそれを見て、嬉しそうに笑っている。
 「面白いか?」
 父が僕に尋ねる。
 「うん。」
 「そっか。そりゃよかった。俺の仕事は皆を笑わせる事だからな。」
 そこで僕の記憶は終わっている。そして、思い出した。父は笑われてるつもりなんか無かった。父は皆を笑わせる仕事をしていたんだ。そして、そんな父が大好きが自分がいた事も。
 僕は父の手を強く握った。父は僕の顔を見る。
 僕は笑顔を作った。今できる精一杯の笑顔を作った。でも、涙が落ちてくるのは、我慢できなかった。
 それでも父は安心したように笑うと、
 「よかった。」
と呟き、目を静かに閉じていった。

 それからしばらくして、僕はある芸能学校の面接を受けていた。お笑い芸人が多い事で有名な事務所だ。
 「何であなたはうちの学校に入りたいと思ったんですか?」
 面接官が真剣な顔で聞いてきた。それは僕にとって簡単な質問だった。
 「人を笑わせる事が好きなんです。」
 僕はどうやら、父とそっくりらしい。

 
ごめんなさい、総スレ数間違えた。
31愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 21:14:45.39 ID:M9vLIAyq0
>>28-30
まず、〜いる。〜いる。と続く部分がおおい気がした。ちょっとテンポが悪い。
説明口調すぎるのもどうかと思うので、状況説明しすぎるくらいならば読者の想像にまかせて、説明部分を多少はぶいてしまってもいいかもしれない。

父親の手や、仕事のことなどはなかなか心に響いてくる部分があったと思う。

あと、ちょっとオチをつよくできればいいと思った。
32さ算のトリビア:2007/01/26(金) 21:15:22.61 ID:aP5976qM0
ぼくは夏が好きです
33愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 21:16:46.02 ID:9JRNKPMu0
でもキリンさんはもっと好きです
34愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 21:31:35.31 ID:+xVP73jW0
>>28-30
 3レス目の頭が書きたかったんだろうなあとか思ったので、そこ中心に感想など。

・父の職業で学校で虐められていた、笑われていた
 時間の経過が分かりにくかったので、このせいで3レス目まで主人公の現在の年齢を幼く想像していた。
 なので山場の前にそれとなく主人公の年齢を連想させるものが欲しかった。 
・笑った起因が回想なのは寂しい感じ。やはり現在の父に笑わせて欲しい。
 父の心理を踏まえるか、客観性を持って書いて欲しいかな。

 等とつらつら。あと「」の最後は“。”は不要ってことで。
35愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 21:33:21.73 ID:e4W8U9G2O
と思いましたが、よく考えたらお金が一番好きでした
36愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 21:36:43.64 ID:M9vLIAyq0
お題↓
37愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 21:37:31.87 ID:20Ze20ap0
マンゴー
38愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 22:00:04.04 ID:M9vLIAyq0
把握
39愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 22:13:31.92 ID:wj3xczQ3O
>>37
種デカすぎ
40愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 22:21:12.49 ID:P/wf/sl3O
マジで誰かいないの?
雑談しようぜ、雑談
41愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 22:24:06.65 ID:D/YtV/970
赤い月つまんねぇw
42愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 22:24:08.19 ID:nXgbrnDB0
雑談のお題↓
43愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 22:28:03.57 ID:M9vLIAyq0
ごめん、できたから投下します。
44愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 22:28:33.03 ID:M9vLIAyq0
初体験
 生まれてこのかた、マンゴーというものを口にしたことがなかった。
 いや、それでは語弊が生まれるかもしれない。確かに、マンゴー味のジュースとかお酒とかお菓子とか、そういったものを食べたことはある。しかしながら果物としてマンゴーを口にした事はこの人生21年間でまだ一度もなかったのだ。

「おばあちゃんが送ってきてくれたのよ。このマンゴー」
 私は普段、大学の関係で一人暮らしをしている。久々に帰省した私は居間でなんとなしにテレビを見ていたのだが、そんなとき母親が意気揚々と私に話しかけてきた。
「ああ、それがマンゴーっていうのか。実物を見るのははじめてかも」
 お菓子のパッケージなどで見かけることはあっても、実物を目にするのははじめてだ。母親の手に握られているマンゴーは赤黒くみえる。
「食べるでしょ? これあんたのために残しておいたやつだから、全部食べていいのよ」
「そっか、じゃあいただこうかな。でも甘いの好きじゃないから半分でいいよ」
 しばらくすると、切られたマンゴーが差し出された。中心線を真っ二つに切られたマンゴーはよく熟しているようで、中身は黄色というよりはちょっと黄土色に似ているようだ。
「それじゃあいただきます」と母親に一礼して食べることにした。スプーンで実をすくい、口に入れる。
「ん……これは……」
 甘い。確かに甘い。熟しているだけあって、砂糖を入れすぎた紅茶のような理不尽な甘さが口の中に広がった。しかし、何か違和感を感じる。
 とりあえずはっきりとした味がしない。マンゴーならばジュースなどでちょっとは味わったことがあったので、その味自体は知っている。うろ覚えではあるが、こんな味ではなかったはずだ。
45愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 22:28:50.42 ID:M9vLIAyq0
「マンゴーって味しないの?」
「あんた何言ってんの。するわよ」
 当たり前の質問をしてしまった。わざわざ味がしない果物を栽培する農家はいないだろう。
 きっと先ほどまで吸っていたタバコのせいだと思い、口直しに水を一杯飲む。そして、またマンゴーを口にした。
 


 これは……食べたコトのある味だった。ご飯がほしくなる。
 そう、まさにこの味は納豆に他ならなかった。


「……実際のマンゴーって納豆の味するんだね。意外だったよ」
 差し出されたマンゴーを全部たいらげ、台所にいる母親に皿を差し出す。
「納豆? 何言ってんのよ。マンゴーはマンゴーじゃない」
「え、でも納豆の味したよ。甘い納豆なんてちょっと新鮮だった」
「あんたそれって……」
 母親の顔がにわかに青ざめた。母親は冷蔵庫を空け、残り半分のマンゴーを取り出しにおいをかぐ。
「あ……ごめん、これ腐ってる」
「な、なんだって」

 どうやら、このマンゴーが送られてきたのは一週間ほど前だったようだ。
 私の帰省が決まったのがその少し前だったので、気を利かせた母親は私が帰ってくるまでの間、マンゴーとっておいたらしい。それも常温で。どうりで黒ずんでいるはずだ。
「だって、リンゴだってミカンだって冷蔵庫にはいれないでしょ?」
 これは母親の弁だ。すかさずマンゴーはリンゴとかミカンじゃないんだと突っ込んだ。
 それ以来、私はマンゴーを食べることができない。
46愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 22:29:16.41 ID:+DRkFwUi0
ラノベ板の新人賞スレからのパクリだけどこんなん持ってきてみた。

黎明期→ソノラマ・ハヤカワ→ウルフガイ・D→既存ジャンルとの分化が進んでいない
発展期→角川→ロードス→シリアスなライトファンタジーブーム
形成期→富士見→フォーチュン・スレイヤーズ→アンチテーゼとしてのハイテンションコメディブーム
円熟期→電撃→ブギーポップ・キノ→反動かシリアスでローテンションなセカイ系ブーム
氾濫期→MFJ・他→ハルヒ・ルイズ→ハイテンション萌えコメディブーム
衰退期→HJ・他→???

次はどんなのが来ると思う?
47愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 22:29:39.60 ID:M9vLIAyq0
題名は「初体験」。お題はマンゴー。

ちなみに実体験…っていうか難しかったorz
48 ◆nzzYI8KT2w :2007/01/26(金) 22:41:15.68 ID:jlmz+Yll0
>>31様、>>34様、批評ありがとうございます。
>>31
テンポの悪さや〜いるが多いというのは、私のテクニックの無さを
出していて、申し訳ありません。状況説明もどれくらい書けばいいのか、
あまり解らなかったので、こんな形に・・・orz

>>34
>>3レス目の頭が書きたかったんだろうなあとか思ったので、そこ中心に感想など。
まさしくその通りです。主人公の年齢を書かなかったのは失敗でした。起因にかんしては
死にそうな人間が人を笑わせれるかなと思ってしまいまして、申し訳ありません。
そして、「」の教えを頂き、ありがとうございます。

こんな書き手ですが、また書く事があればお願いします。
49愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 22:42:33.77 ID:+DRkFwUi0
>>44
実体験を書いてるからなのかオチが弱い気がする。
多少の脚色をつけた方がいいんじゃないかな。

一レス目の最後の方で甘いと言っているのに
二レス目の最初のセリフでは味がしないと言ってるのが気になった。
50愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 22:44:49.97 ID:M9vLIAyq0
>>49
さんきゅっす
確かに、オチは弱いなぁ。なんか広大な設定が思い浮かんだんだけど、ちょっとSSに収まりきらないとおもって実体験にしちゃた。
味か…推敲不足ですな、ご指摘ありがとう。風味にしたほうがよかった。
51愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 22:45:24.83 ID:RmPBCZaW0
SFを書こうと思ったんだが、如何せん知識がない。
だれかAI(人工知能…であってるよな?)の作り方についてkwsk教えてくれまいか。

避難所の設定には凝るスレで聞こうとも思ったけど、雑談のネタにでもなればと思ってこっちで。
52愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 22:46:39.87 ID:nBg30cCf0
AIは二人ではぐくんでいくものです。
53愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 22:48:23.76 ID:jlmz+Yll0
>>52
誰が上手い事言えと(r

>>51
SFのAIはノリと勢いで書けばいいのです。
54愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 22:48:56.32 ID:M9vLIAyq0
>>51
作り方…現在の作り方ではおそらく限界が生じるので、全く新しい手法でAIが作られるようになった未来とかの話にしたほうがいいんじゃないか?
55愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 22:49:06.89 ID:D/YtV/970
地道に学習させる。
そうやって炎竜、氷竜のAI作ってた。
56愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 22:50:08.10 ID:pMllsNyM0
お題くれ
>>58
57愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 22:51:04.03 ID:pMllsNyM0
おっと、まだあったので見なかったことに
58愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 22:51:18.97 ID:/6CnwKyeO
さくら
59愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 22:52:41.29 ID:RmPBCZaW0
>>52-55
把握した。
勘と気分とノリと勢いと愛とアイディアでがんばってみる。
60愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 22:54:14.49 ID:BN2Wodt9O
IDがBNなのでなんか書こうと思う

ホラーっぽいのを希望>>62
61愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 22:55:04.71 ID:nXgbrnDB0
>>47
実体験なんですか?
それはお気の毒ですね……
感想を言わせてもらうと、どこが面白いのかわからなかったというのが正直なところ。
マンゴーが納豆味になるというのが面白いと言えなくもないが、作品の主題となりえるような面白さは感じられなかった。
やはり小説を書く場合、常に読者が小説に何を求めているのか想像し、それに見合った面白さやメッセージ性を込めるべきだと思うし、いわゆる『山なし、オチなし、意味無し』では読者を引きつけることはできないのではないでしょうか。
読者は自分の日常を離れた話を求めているわけですから、実体験を基にしてコメディを書くならば、そこからさらに話を広げ、ちょっと非日常的なぐらいに大風呂敷を広げるくらいでちょうど良いと思います。
あるいはほのぼの系に行くとしても、文章に工夫をして雰囲気を作る事は必要ではないでしょうか。
62愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 22:55:22.14 ID:jlmz+Yll0
地獄少女
63愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 22:56:45.51 ID:RmPBCZaW0
だー! wikipedia先生がなに言ってるか全然理解できねぇ!
先生のバカバカマンコ!
64愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 22:57:57.76 ID:M9vLIAyq0
>>61
確かに、小説書くならそれが必要だね。感想ありがとう。
オチかぁ。マンゴーに偏見持ってるからすごい書きにくかった…っていうのは言い訳ですよね。

読んでくれてありがとう。
65愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 22:58:15.73 ID:Ws5pv/6s0
ちょっと待て

いつからお題は安価になったんだwwwwww
66愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 22:58:45.32 ID:+DRkFwUi0
「無責任艦長タイラー」の信濃のAIも少しずつ成長させていた。
つい先日読み直したばかりなので覚えてる。
神林長平の「敵は海賊」のラジェンドラやカーリー・ドゥルガーなんかは
どうやって作ったのか覚えてないけれど。

ここらへんを読んでみるのもおもしろいかも。
ttp://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BA%BA%E5%B7%A5%E6%84%8F%E8%AD%98
67愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 22:59:18.15 ID:RmPBCZaW0
お題ジェネレータな俺としては、安価で出されるとちょっとひるむ
68愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 23:00:52.49 ID:jlmz+Yll0
それじゃ、御題お願いします↓
69愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 23:00:58.15 ID:+DRkFwUi0
>>65
>まずは安価でお題をもらいましょう。基本的に過疎スレなので↓でもらうと良いです
70愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 23:01:01.23 ID:/6CnwKyeO
>>63
簡単に言えば二つの情報から一つの結論を導きだすのが初期AI
知識ベースを持ち、それを扱い人の意志決定を手助けする

映画みたいな成長していくAIを作るには何台ものスパコンが必要
71愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 23:01:06.83 ID:RmPBCZaW0
世代
72愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 23:01:20.98 ID:+DRkFwUi0
>>68
ごめん。
お題『バラ』
73愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 23:03:01.41 ID:gbXgOguv0
http://live25.2ch.net/test/read.cgi/ogame3/1169791404

垢クレスレがちんこうp会場及びおっぱいうp会場になってます、助けて(><;)
74愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 23:04:33.07 ID:RmPBCZaW0
>>70
二つの情報から一つの結論を得る、って要は三段論法みたいなもんか?
とりあえず、SFなんで、「何台ものスパコンが一枚のチップに(ry」って感じで行くわ。
わかりやすく言ってくれたのに理解できなくてすまんこ。
75愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 23:05:22.67 ID:BN2Wodt9O
>>62
確かにホラーだな、把握した
規制中だから今度書くわ
76愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 23:06:49.76 ID:sMTJJo2sO
超AIは勇者のロマン
77愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 23:07:34.56 ID:pW44KeMj0
春タンはあはあ
78愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 23:08:21.70 ID:jlmz+Yll0
>>72
ありがとうございます。
世代を書き次第、すぐに取り掛かりますので、お待ち下さい。
79愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 23:09:15.78 ID:KSrqcbG50


お題プリーズ↓
80愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 23:09:38.48 ID:M9vLIAyq0
悪魔のしっぽ
81愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 23:09:41.83 ID:+xVP73jW0
>>51
AIの作り方とな
専門じゃないからよく知らないけど、たしか人工知能学会とか色々論文誌あった気がするぜw
まあ本格SFにしろ専門知識にしろいきなりだと高確率で火傷するから、完全創作にするのが無難だとオモ
82愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 23:10:29.44 ID:/6CnwKyeO
>>74
初期は定言的しかなかっただろうが今は情報ツールを使い三段じゃなく何段にもなってるだろうな
大前提小前提なんてもんじゃないだろうさ
83愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 23:11:05.02 ID:KSrqcbG50
>>80

あいよ
84愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 23:18:43.07 ID:nXgbrnDB0
過疎ならZATUDANしようぜ
そうでないとまた1000行かずにdat落ちだからな orz
85愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 23:20:08.02 ID:Ws5pv/6s0
なんか周りで人気あるんだが

伊坂幸太郎


あんま趣味にあわなんだ
86愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 23:22:46.55 ID:+DRkFwUi0
陽気なギャングは地球を回すは好きだけど
他は読んだことがないねぇ。
セリフ回しが上手い小説はあこがれる。
87愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 23:23:09.85 ID:+DRkFwUi0
陽気なギャング『が』地球を回す だった。
88愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 23:23:42.57 ID:+xVP73jW0
オーデュボンはなんかツボった記憶がある。色々新鮮だったし。
89愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 23:25:36.04 ID:RmPBCZaW0
みんな浅田次郎のことどう思うよ? 最近とみに映画化とかされてる人。
俺は大好物なんだが。
90愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 23:26:14.62 ID:klN2TXs30
誰?
91愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 23:27:55.52 ID:RmPBCZaW0
「鉄道員(ぽっぽや)」「メトロに乗って」「天国までの百マイル」
「きんぴか」「プリズンホテル」「蒼穹の昴」
あたりかな、話題作は。
92愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 23:29:44.62 ID:M9vLIAyq0
パプリカとか時をかける少女を書いてる筒井さんの本を読んでみた。


なんか、知識量が違うと思った。
面白い。
93愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 23:32:57.96 ID:Ws5pv/6s0
乙一の作品は厨の好みにあいそうだと感じた

まあ彼の作品はラノベなんだが
94愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 23:33:45.99 ID:/6CnwKyeO
>>92
ニーチェ好きの友達がそれ読んでたな
95愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 23:37:11.48 ID:EPFD9hWA0
>>93
どの辺がさ?
乙一好きとして黙ってられないわけだが
96愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 23:40:58.87 ID:Ws5pv/6s0
気を悪くさせたならスマン。
GOTHやら夏と花火やら設定が
厨房のど真ん中だなあと
現役厨房が思ったわけで
97愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 23:43:09.22 ID:pW44KeMj0
お前ららも読めよー
今夜、すべてのバーで
いいから読めよー
タイミングが合えば人生変わる本だアレは。

>>91
エッセイマジオススメ。
2巻くらい(貧乏なころ)まではサイコーです
98愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 23:43:14.86 ID:EPFD9hWA0
>>96
どこがー?
と思う俺は一体なんだってんですか

99愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 23:44:49.93 ID:RmPBCZaW0
>>97
「勇気凛々瑠璃の色」だな。
反応があってちょっと嬉しい。
布教しようとことあるごとに浅田浅田言ってんのに反応ないんだもん。
100愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 23:48:54.47 ID:+DRkFwUi0
>>98
邪気眼などの他の奴らとは違うんだという無駄な妄想と
GOTHの「僕」の死体写真集めや殺害現場に行く趣味が似てるから
混同しているんじゃないか?

乙一ファンなのはわかったからとりあえず落ち着くんだ。
101愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 23:49:35.13 ID:Ws5pv/6s0
>>98

まず黒い、黒いと言っても生半可な黒さじゃない
超黒い。まずそこで、厨学生は大喜び。
つまらない現実からフェイドアウトみたいな。
バトルロワイヤルの世代がやってきましたよ。
そう、この設定。引き込まれていくような設定。

あとは、GOTH見て思ったんだが、説明細やかすぎ。
視点から考えて、何でそこまでわかるんだと。どんな詳しく話してるんだと。
〜という。〜そうだ。と言えば一人称が整ってると思われている。

一つ誤解してもらうと困るのだが、GOTHは矛盾点を含めても
叙述トリックが秀逸な秀作で。私も引き込まれた読者の一人ということだ。
102愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 23:50:22.27 ID:M9vLIAyq0
GOTHは漫画好きだったな。小説は読んだことないから今度読んで見ようと思う。
103愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 23:51:21.55 ID:pW44KeMj0
>>96
GOTHは酷いよね
面白いけど

>>99
世間一般では売れてるみたいだしいいんじゃないのかい
104愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 23:51:40.12 ID:klN2TXs30
乙一にまったく興味がない
105愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 23:52:51.96 ID:fzgCabeTO
あああああ談義に参加したいのに規制だなんて。

乙一はともかく狼読んでるやつ意外と多いのなw
106愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 23:53:29.60 ID:M9vLIAyq0
小説なんてマンガと同じで万人受けするようなものはないんじゃないかな?
読んでみてアリだと思ったら買えばいいと思う。
107愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 23:54:07.27 ID:EPFD9hWA0
実は乙一作品では「はじめ」が一番好きな俺興奮してすいませんでした
落とし方がいまいちだったけど、はじめは大好きだった
ああいう子好き
108愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 23:56:10.77 ID:M9vLIAyq0
子供好きならBLOODLINKオススメ。
文章とか微妙だけど、あれほどロリコン意識したラノベもないと思う。

ツンデレロリコン属性の方は一度読んでみるべきだと思う。
109愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 23:56:55.48 ID:Ws5pv/6s0
>>107

「はじめ」も見たよ。
起承転結やら落ちやらが確かにいまいちだったけど、
この設定は興味深かった。この不気味なのは気持ち良かったしww


乙一信者の同級生が鬱陶しくて固定観念がついて困る
申し訳無かった。
110愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 00:00:13.41 ID:vOV/zwoCO
>>109
人の群れのなかに加わると必ず一人信者がいる。影響力の高さを知る。


ってかこれは間違いなくラノベな流れwあえてぶったぎろう。

セント・メリーのリボンがめちゃめちゃ面白かった。
111 ◆BNSK/DqMrY :2007/01/27(土) 00:00:59.90 ID:DqGrwQeW0
そんな流れをぶった切って。

第43回週末品評会、開幕。
112愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 00:01:24.19 ID:9oa172bM0
てかラノベの流れだったのか
まったくわからん
113愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 00:01:48.38 ID:7S2I0f3o0
ここで空気を読まない俺は
東野圭吾信者
114愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 00:03:26.46 ID:9oa172bM0
じゃあ俺は瀧川武司信者
115愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 00:03:30.79 ID:kZGvvkCH0
そういや乙一、最近全然本出してないよね
なにやってんだろ、映画でも作ってんのかな……


クビキリサイクルの続き買ってこなきゃ……
116愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 00:04:43.44 ID:qxlvF3BV0
西尾維新のタイトルに対する俺の拒絶反応は異常。
117愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 00:07:30.87 ID:kZGvvkCH0
首切り+リサイクル

だとわかったときは背筋がぞくっとした
俺だけかそうですか
118愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 00:08:02.90 ID:9QINY3hn0
そういえば前にここに清涼院流水の大河ノベルは買った方がいいのかと
書いたときに「閣下だから」と言われたのだが
どういう意味だったのだろう?
119愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 00:08:38.12 ID:vOV/zwoCO
>>117
首切り細工る を忘れてる
120愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 00:14:26.95 ID:9oa172bM0
維新が評価されている理由がいまいちよくわからん
難しい単語を使ってるから?
121愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 00:15:59.17 ID:kZGvvkCH0
読めばいいと思った
122沖平篤紀 ◆HdzsHptrSA :2007/01/27(土) 00:18:22.15 ID:6S21reJwO
相談したいことがあるのですがいいですか?
123愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 00:18:58.01 ID:1w4RKSRH0
>>122
お前はいいから半年ROMれ。
124 ◆BNSK/DqMrY :2007/01/27(土) 00:19:59.36 ID:DqGrwQeW0
あのぉ……品評会……
125愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 00:21:34.23 ID:9QINY3hn0
>>122
相談はかまわんが、無駄な酉外せ。
ここでは小説投下と全感想、投票投下以外の酉はいらない混乱になる。
126愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 00:22:25.56 ID:9QINY3hn0
>>124
半分ほどは書けているし、オチも決まっているんだけど
そこまでの盛り上げが決まりません。ロリコン野郎。
127愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 00:23:17.40 ID:9oa172bM0
俺はもう品評会作品完成して今推敲中だぜ!!



っていう嘘
128愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 00:23:32.18 ID:qxlvF3BV0
>>124
今頑張って構想練り中ですよ、このペドフィリア
129愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 00:25:16.31 ID:1w4RKSRH0
品評会の存在が嘘だって信じたいくらい、何もやってないぜ。
130 ◆BNSK/DqMrY :2007/01/27(土) 00:26:00.87 ID:DqGrwQeW0
斬捨御免の中の人じゃないんだけどさwwwww
131愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 00:27:00.20 ID:6S21reJwO
>>125
分かりました。
前に乱歩賞について相談した時に酉付けてたんで覚えてる人いるかなって…。

相談の前にスペック
18男
医療専門に進学予定
文章力には自信はないがプロット・シナリオに自信あり。
現在二作目構想中。
132愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 00:27:23.95 ID:9oa172bM0
激しくどうでもいい
133愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 00:29:17.76 ID:XQpktgxR0
>>131
なるほど…とりあえず半年ROMったらいいんじゃないかな?
134愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 00:31:49.32 ID:vOV/zwoCO
このスレの半分は幼女です
135愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 00:32:12.79 ID:9QINY3hn0
まぁ、そういわず相談内容を聞いてからでもいいじゃないか。
閉鎖的なスレにはなってほしくないし、雑談のネタにはなるかもしれないし。
前はうざかったけれど。
136愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 00:32:38.43 ID:9oa172bM0
もう半分は優しさに満ち溢れた変態です
137愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 00:37:40.29 ID:DqGrwQeW0
このスレで半年ROMれって言われてるの……あんまり見ないよなwww
138愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 00:37:44.23 ID:qxlvF3BV0
相談おせぇな……諦めたのか?
139愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 00:37:55.16 ID:6S21reJwO
>>133
そんな暇はない。

今回は進学について相談にのって欲しいのです。
医療専門への進学が決まっているのですが、小説家を目指すには大学もしくはそちらの道に関する専門に行った方がいいのでしょうか?
医療専門に行くのは就職が困難ではなく安定を求めたためにそうなりました。
シナリオに自信があるのでシナリオライターを目指してそれから小説という道もあると思うのですが、アドバイスお願いします。
140愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 00:38:23.60 ID:d1A6p4dp0
>>131とりあえず激しくウザかったことと
スレが荒れたことは覚えてるよ^^
141愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 00:38:58.34 ID:qxlvF3BV0
>>139
好きにしろ。
自分の将来くらい自分で決めろ。
142愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 00:40:38.26 ID:1w4RKSRH0
なんでこんなにもウザい言動を繰り返せるのか不思議でならない。
進路相談ならセンセーにしなさい。
143愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 00:40:47.30 ID:nFdVI3U/0
ちょっ!!これイイ!!!(携帯可)
http://up.spawn.jp/file/up68660.htm
144愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 00:40:53.84 ID:IaixHicZ0
試験前なんで書けるかわからんが
お題くれ↓
145愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 00:41:18.68 ID:d1A6p4dp0
ちゃんちゃんこ
146愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 00:41:28.13 ID:dpQkpfwx0
これは今回のお題に引っ掛けた壮大な釣り
147愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 00:41:30.51 ID:zO6pVaMx0
>>139
自信がある、とのことだが
シナリオでお金もらったことあるの?
それは生活できる程度?
そうじゃないなら、今と変わらず趣味程度でやるのが相応だと思う。
安定を求めてるなら小説家になろうと思わないほうがいい。
148愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 00:42:08.11 ID:xNAW9SyA0
蝶ネクタイ
149愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 00:42:30.43 ID:IaixHicZ0
>>145
おk
d
150愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 00:42:37.62 ID:n7V+5YPe0
>>139
小説家を目指すには小説を書けばいいんだよ。それ以外のことは小説には関係ない。
よってご自由にどうぞ。
151愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 00:43:23.71 ID:xNAW9SyA0
>>146
5レス目で「完」とか書かれたら投票するかも試練www
152愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 00:43:58.45 ID:zO6pVaMx0
どうでもいいけど医者兼物書きってなかなか良いもの書くよな
なだいなだとか
僕が医者を辞めた理由とか
なかなか面白かった記憶がある
153愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 00:44:30.80 ID:9oa172bM0
なぜ彼は仮にもVIPであるここで進路相談なぞ持ちかけたのだろうか
154愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 00:44:44.14 ID:9QINY3hn0
>>139
うむ、プログラマの専門学校に行き、
その後IT関係に就職している俺は小説家になれないということか?

先ほどの浅田次郎は自衛隊に入り、アパレル業界に入り、ヤクザの準構成員になって
その経験を活かして小説を書いたりしているようだが
経験もなしに妄想のみで小説を書こうということか?

声優で申し訳ないが林原めぐみは
「急いで声優になる必要はない。
 色んな経験を積んでから、それを声優に生かして欲しい」
という言葉を残しているが、これを見て考えることはあるか?
155愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 00:45:02.34 ID:DqGrwQeW0
>>139
それで? ここで相談してどうなる?
ここの住人に医専行けって言われたら医専行って、専門学校行った方が良いって言われたら専門学校行くのか?
何それ? つまんない人生。

第一、ここで聞くのが間違ってる。
ここは小説家が集まるスレではないんだし。

シナリオに自信がある? ふーん、すごいね。
それで本当に将来食っていけると思ってる? 今の時代シナリオライター志望が何人居るかわかってる?

自分の人生なんだから、自分で決めたら? 後悔したって、自分で決めた事なんだから。
156愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 00:46:28.86 ID:d1A6p4dp0
まあこいつが居れば保守に事欠かなくて済むわけだが
157愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 00:46:50.31 ID:qxlvF3BV0
>>152
そういや、森鴎外とかも確かそうだよな。いささか古すぎる感はあるが。
158愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 00:47:51.88 ID:6S21reJwO
>>154
自分が考えるに小説家には2タイプある。
頭で書くタイプと、心で書くタイプ。その林原さんはきっと心のタイプ。でも自分はきっと頭のタイプ。
だから、文学を勉強して鍛えたい思ったんです。
159愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 00:47:59.95 ID:zO6pVaMx0
>>157
森鴎外って医者なん?
舞姫読んでジャーナリストかと思ってたよ
160愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 00:48:14.05 ID:1w4RKSRH0
真面目に回答する人もいることに感動した。
BNSKerは本当に優しいですね。
161愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 00:49:24.57 ID:zO6pVaMx0
>>158
勉強したこともないのに
頭で書くタイプだってどうやって気付いたの?w
162愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 00:49:35.76 ID:dpQkpfwx0
         ∧_∧ /⌒ヽ
        ( ´∀`)/   |゚:: ゚;゚ ゚  これはいいポロロッカの予感!!
        ⊂    / ゚.;゚ /; :;;
          \  / 。゚ /.;.;::: 
           ( //⌒ ̄⌒`´ ̄`〜ヽ'ー--、
           _/      ιυっ ̄~つyへつ
         /    フっιつ人´ / /つυ^っへ  っっ
       /   /つつ。o/ / / /  ^つっへυっつ
      _/     〉o°o。   。 / /  /°>つっっっつっっ
     /      \γ、。 o 。 /o。/ /つっっつっつ
__/           `⌒ヽっ/ 。/  / っつ) っつっつ
=/     っっ       τ-っつつっ、。|    つ  っつつつ
163愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 00:50:22.73 ID:6S21reJwO
>>161
書いて。
164愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 00:50:55.41 ID:9oa172bM0
>>158
ふーん
じゃあそうすれば?
165愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 00:51:24.19 ID:zO6pVaMx0
>>163
試しに読ませて欲しいな。
このスレでなにかお題もらって書いた?
166愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 00:51:56.88 ID:qxlvF3BV0
>>159
森 ?外(もりおうがい、文久2年1月19日(1862年2月17日)-1922年7月9日)は、
日本の小説家、評論家、翻訳家、医学者、軍医。

by wikipedia先生

医者ってより軍医だった。
167愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 00:52:05.15 ID:fG1jTCuF0

     _,,.. -‐ '''''''ニ''',,─-..、
    r'´::::::::::  ..、:::::::::`ヽ丶:::ヽ
   ,/:::::::::  ..i::::_;l;;;l_::::::_::l:::::ヽ:::::}
.  /::::: .|....::::::l'|´:::_;;:|.|::::∧`:::ノ:::/
  l  ...::::|:::::::|:| ,イ´::::l ' ´l::ヽ::/l:/
  |:::l:::::::ヾ:::::::|.ヘヾ_i,,i  i,,i,l:::| '
  ヾ:|:::::::::::`゙:ヾ.      ` l:'ト、
.  |:|::::::::::::::::::::ヽ      ノ::、、;:ヽ              当BNSKは誰でもウェルカムです。
. ノ;;l:::::::::::::::::ヾ::::ヘ.   ´.ヘ:;;;:ヘ .ヾ,              ルーレットでもバカンスでもお好きなものを
 '´ ,l:'ヾ:::::::::|''ヽヾ:l゙'''''''´  `ヾ                 どうぞお気になさらず
      >''ヽ.   ト、                     ご自由にお楽しみください。
     /   \-、ヾ,\
   /- 、.    ヽ< ヘ .ヽ,                 ちなみに私、学級委員の一条です。
   ,|'´: `:ヾ.ヽ.    ヽ. l  lヽ
   l : : : : : : :\ 、   ,,,,ミl |,,|
.  |: : : : : : : : : :ヽヽ-ニ|::::::Y:::::l
.  |: : : : : : : :l' : : :`''´ :{:::ノヘ:::|
.  |: : : : : : '/: ;: : : : : : i ソ ノ`|
  |ヽ: : : : : | : : : : : : : l' |  |: :|
  l :ヘ: : : : :| : : : : : : : | |  .|: :|
168愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 00:53:37.98 ID:6S21reJwO
>>165
それはない。
構想に時間をかけて、プロットを完璧に作るタイプだから。
短編なら今日あったことを小説風に書くようにしてる。
169愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 00:53:48.21 ID:9QINY3hn0
>>163
>>147も書いてるが、その書いたものを誰かに評価してもらったのか?
友人などではなく、きちんと金になるという評価をもらったか?
そうじゃなかったら、手に職をつけた方がいいと思うがね。

働きながらでも小説は書ける。現に俺がそうだし。
シナリオライターになったとして泣かず飛ばずのときは
ニートかフリーターにでもなるつもりか?
170愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 00:54:52.78 ID:zO6pVaMx0
>>166
医学の勉強しに行ってドロドロしてたのか。
成る程。

>>168
ならスレ違いだ。消エロ。
171愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 00:55:09.02 ID:9oa172bM0
ID:6S21reJwOの人気に嫉妬
172愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 00:55:26.02 ID:RAE1EqNW0
この流れでお題を求めたら、どんなお題が貰えるのだろうか。
という事でお題くれー
173愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 00:55:46.72 ID:qxlvF3BV0
翻意
174愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 00:55:50.57 ID:9QINY3hn0
シナリオライター
175愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 00:55:57.73 ID:fG1jTCuF0
麻酔銃
176愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 00:55:59.04 ID:d1A6p4dp0
荒縄
177愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 00:56:21.96 ID:DqGrwQeW0
素無視
178愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 00:56:30.18 ID:vOV/zwoCO
名ストーリーテラー兼医者といえば手塚治虫大先生。
179愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 00:56:37.58 ID:1w4RKSRH0
優しさ
180愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 00:56:57.17 ID:qxlvF3BV0
お題出しすぎだwwwwwwww
181愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 00:57:05.34 ID:6S21reJwO
>>169
教師にはある。
いい表現と悪い表現の差がありすぎるって言われた。
182愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 00:57:16.23 ID:d1A6p4dp0
多いwwww
183愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 00:57:21.47 ID:9oa172bM0
>>172の人気に嫉妬
184愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 00:58:17.33 ID:zO6pVaMx0
>>178
漫画神には宝塚大劇場っていう第二の故郷があったからな
ストーリーテラーはそっちが根っこじゃないか?
185愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 00:58:29.18 ID:dpQkpfwx0
何故だろう
さっきから「じゃあ私はウエブデザイナーになるわ!」って台詞をやたら思い出してしまうんだ
186愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 00:58:51.07 ID:RAE1EqNW0
おーけー
俺も男だ。こうなったら皆まとめて面倒みてやるぜ
187愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 00:59:27.76 ID:1w4RKSRH0
>>186
きゃー素敵><
188愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 00:59:39.50 ID:DqGrwQeW0
構って欲しいだけの阿呆はもう知らない。

と、素無視された俺が不貞腐れる。
以下俺を慰めるレス↓
189愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 01:00:08.93 ID:vOV/zwoCO
>>186
男だけど濡れた
190愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 01:00:26.06 ID:fG1jTCuF0
↑お前慰めろ
191愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 01:00:45.06 ID:qxlvF3BV0
>>181
とりあえずお前は、進路なんか人に任せないで自分で決める。
その上で判断材料になりそうなヒントは、
・人生経験
・小説なんて習うより慣れろ
・空気を読めない奴の作品は大概面白くない
以上。
安易な励ましがほしいならmixiでもやってろ。
192愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 01:01:00.09 ID:vOV/zwoCO
これはひどい
193愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 01:02:08.71 ID:d1A6p4dp0
いよいよ素無視だな
194愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 01:02:38.29 ID:9oa172bM0
>>181
すみませんが品評会作品は5レスまでとなっております。
もう少し削ってください。
195愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 01:02:53.23 ID:6S21reJwO
>>191
分かった。
これからはお題貰って書いて文章力上げたいと思う。
いつ投稿できるかわからないがお題を頂戴。

>>200
196愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 01:04:12.64 ID:qxlvF3BV0
もうやだ(´;ω;`)
反撃ダメージが強すぎ
197愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 01:04:51.11 ID:DqGrwQeW0
誰一人俺を慰めてくれない(´;ω;`)

いいけどな別にwwwwwwwwwww
198愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 01:04:55.37 ID:zO6pVaMx0
ここでポロロッカが起きるのも当然のセオリーです
199愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 01:05:24.34 ID:vOV/zwoCO
200愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 01:05:33.00 ID:fG1jTCuF0
201愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 01:05:34.86 ID:1w4RKSRH0
空気
202愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 01:07:04.63 ID:6S21reJwO
>>196
反撃したつもり無いのですが…。

>>200-201
ありがとうございます。
203愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 01:07:41.42 ID:9oa172bM0
名作誕生のヨカーン
204愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 01:10:53.69 ID:pfO4KF7QO
どんな遅筆でもとゆうか初めて書きますがそれでも平気ならお題ください>>206
205愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 01:11:13.53 ID:9QINY3hn0
品評会の作品で、序破急の破の部分が思い浮かばない……。
206愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 01:11:31.54 ID:qxlvF3BV0
廉価
207愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 01:11:36.21 ID:9QINY3hn0
>>204
スナイパー
208愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 01:13:28.71 ID:pfO4KF7QO
廉価とゆうとゲームのベスト版や売れ残りとゆうことでおk?
209愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 01:15:59.72 ID:t18fS5Cg0
>>205
急に尿意を催して訪れた公園のベンチでツナギ姿の男性を発見
210愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 01:16:01.70 ID:qxlvF3BV0
れんか 【廉価】

(名・形動)[文]ナリ
安いねだん。また、品物の値段が安いさま。安価。
⇔高価
「―な品」「―販売」

これ以上の縛りはなし。ゲームでもなんでも好きに使ってくれ。
211愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 01:16:56.40 ID:9QINY3hn0
>>209
全く使えない…… orz
212愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 01:19:04.59 ID:ZLXwclYA0
おk遅筆だが頑張るんで御題出してくれ
213愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 01:19:35.56 ID:9oa172bM0
お題消化具合ってどのレベルなら許してくれる?
オチに関わってないとだめ?
214愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 01:20:14.39 ID:9oa172bM0
>>212
すまん
つ 弁当
215愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 01:21:23.95 ID:ZLXwclYA0
把握。ジャンル規制はあり?
216愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 01:22:15.06 ID:qxlvF3BV0
>>213
話の中心にかかわってきたり、テーマになってたりするのがベスト。
けど、どうしようもなかったら、小物としての演出でも構わない。
ただ、品評会じゃうまく絡めてるかどうかは見られる。
217愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 01:22:34.97 ID:vOV/zwoCO
>>213
何も知らない人が読んでみて、「あ、この作品のお題は〜かな」というのがそれとなくわかる程度
218愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 01:22:57.01 ID:dpQkpfwx0
>>213
あー俺もそれずっと気になってはいたw

・作品に小道具なりして違和感無く盛り込む
・主軸として使う

よぽど難しいお題じゃない場合は線引きがどの変なのかなと
219愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 01:23:47.02 ID:4aZ+Uh6Q0
>>169
以前、品評会に投下したら、エロゲのシナリオっぽいと言われた私が来ましたよ
220愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 01:26:39.35 ID:9oa172bM0
>>216-218
っかー! 難しいねェ!
今回で言うと隠し事があるってレベルでもおkかな?
221愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 01:27:52.79 ID:9IFyXMJF0
お題に関係なくても面白ければいいって人もいるし、お題の使われ方を重視する人もいる
自分で適当に線引きすればいいんじゃないの
222愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 01:28:21.47 ID:fyCRW4DH0
隠してる事がある、

というのと

真実を偽っている

のは別の事じゃない?
223愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 01:29:55.58 ID:XgNczXB20
前書きだけで750行使っちゃったんだけどレスに換算すると何レス?
224愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 01:30:47.39 ID:9oa172bM0
>>223
30で割るべし
225愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 01:32:28.12 ID:9oa172bM0
>>221
ワカタヨ。とりあえず書くことにする。


>>222
そりゃそうだwww
俺が言いたかったのは後者だ。スマヌ
226愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 01:32:59.33 ID:DqGrwQeW0
まとめた。
ttp://wing2.jp/~bnsk/index.php?%B2%AD%CA%BF%C6%C6%B5%AA%20%A2%A1HdzsHptrSA

後悔も反省もしていない。
227愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 01:34:36.35 ID:9IFyXMJF0
こういうのは仕事早いなw
228愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 01:36:11.58 ID:9QINY3hn0
今回の『嘘』の場合、真偽を隠すというのも含まれるのかな?
229愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 01:37:43.78 ID:9oa172bM0
ところで
>>226の子の名前の読みがわからん
あつのり?
230愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 01:38:07.34 ID:DqGrwQeW0
1 事実でないこと。また、人をだますために言う、事実とは違う言葉。偽(いつわ)り。「―をつく」「この話に―はない」

2 正しくないこと。誤り。「―の字を書く」

3 適切でないこと。望ましくないこと。「ここで引き下がっては―だ」
231愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 01:39:17.67 ID:qxlvF3BV0
>>229
おきひらあつのり?じゃね?
232愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 01:39:57.26 ID:9QINY3hn0
>>230
騙すか。ギリギリだなぁ。
とはいえもうけっこう書いたから一から書き直すのもいやだし。
話の根幹の部分だから、修正程度じゃ追いつかない。
233愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 01:41:17.30 ID:DqGrwQeW0
>>232
まぁ、そこをどう料理するかがお前さんの腕の見せ所じゃね?
234愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 01:42:09.25 ID:DqGrwQeW0
Online:7 か……結構人が居るんだなwww
235愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 01:43:49.91 ID:t18fS5Cg0
>>232
とりあえず書いてみてアウトだったら次から気をつければいいんじゃない?
236愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 01:45:39.92 ID:9QINY3hn0
>>235
そうだね。
今回はこのまま突っ切ろう。
237愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 01:46:22.15 ID:9oa172bM0
>>231
合ってたか。よかった。
俺の漢字読みスキルもまだ捨てたもんじゃないなww
238愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 01:48:40.59 ID:9IFyXMJF0
名前って難しいよな。
「光宙」と書いてピカチュウとかいるしw
239愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 01:50:07.72 ID:9oa172bM0
どこのポケモンだよwwwwwwwwwww
240愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 01:51:45.56 ID:DqGrwQeW0
>>238
あるあr……ねーよwwwwwwwwwww

  ( ゚д゚)  「http://dqname.selfip.net/index.php?md=view&c=hi1
_(__つ/ ̄ ̄ ̄/_ 
  \/    /
     ̄ ̄ ̄
 
  ( ゚д゚ )
_(__つ/ ̄ ̄ ̄/_ 
  \/    /
     ̄ ̄ ̄

  ( ゚д゚)
_(__つ/ ̄ ̄ ̄/_ 
  \/    /
     ̄ ̄ ̄

  ( ゚д゚ )
_(__つ/ ̄ ̄ ̄/_ 
  \/    /
241愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 01:53:32.86 ID:5IbLoOaL0
>>240
こっちみんな




アナルよりはましだろ?
242愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 02:05:14.49 ID:fyCRW4DH0
>>240
これはキャラクターの名前の参考に……ならんな。
でも、現実にいたりするから恐い。
243愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 02:07:21.10 ID:DqGrwQeW0
つ「事実は小説よりも奇なり」
244愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 02:08:38.67 ID:6S21reJwO
初投稿。酷評は覚悟しています。

 空気が淀んでいる。嵐が都会の隅にまで吹き、そこに溜まっていた暗さをばら撒いているようだ。だが、それは精神的なもので肉体的なものではない。
 肉体的に淀んでいる事を説明するとすれば、これは巻き上げられた土の匂い。それに雨特有のカビ臭さが混じったものだ。その匂いが僕の気を落としている。
 そんな陰気臭さを吹き飛ばすために、僕は窓から身を乗り出し、天を仰いだ。所々、雲が晴れていて地上に月の光を落としている。勿論僕の上にも。
 今日は満月…、いや十六夜というところか。まあほとんど満月と変わりないのだが。そうやって考えるうちに僕の心は月下の雲同様に晴れていく。
 僕は数分月を眺めた後で嵐に眼をやった。依然雨はやむ気配も見せず、風も好き放題にやっている。こんな夜には星も見えない。月は大きい分、どんなに空気が淀んでいても見えるものだが、星は空気が澄んでいないと見えない。
 見えない星を眺めながらこう思った。空気が淀むと何もうまくいくような気がしないものだと。そう思うとさらに僕の心は淀んでいった。そうしてまた気分を晴らすために月を眺める。
245愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 02:09:32.08 ID:6S21reJwO
>>244

 嵐を臨み、星を望み、月光に照らされる。今の僕の心は向く方向によってどうにでも変化する。ただ、僕にはこの淀んだ空気を飲み込む勇気は無い。
 空気はつくづく読めないもんだと、思い至った。
246愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 02:13:25.97 ID:DkQ/eQW00
……あれ、続きは?
247愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 02:14:45.66 ID:6S21reJwO
>>246
いや完結ですけど…。
248愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 02:16:39.09 ID:5IbLoOaL0
言葉にできない
249愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 02:17:10.55 ID:dpQkpfwx0
ああ、次からは投下終わったら最後に 了 とかつけるか、以上ですとか書いておくれ
批評や次の人が書き込めないからね
250愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 02:18:52.84 ID:DqGrwQeW0
>>244-245
読みにくい。一文が横に長すぎる。
『…』は偶数個(通常は二つ)重ねる。

正直、これを小説として批評していいのかどうかは迷うところ。
251愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 02:19:08.95 ID:6S21reJwO
>>248
スミマセン。

>>249
分かりました。
252愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 02:21:36.22 ID:6S21reJwO
>>250
携帯厨はこんな所でも迷惑をかけてしまうですね…。
PCに縦書きで書いたものを携帯で打ったためにこうなってしまいした以後気を付けます。
253愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 02:23:11.52 ID:9IFyXMJF0
雨の後に土って巻き上がらないんじゃない?
254愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 02:23:45.89 ID:9QINY3hn0
>>244
まず、始めて投稿した人が最初に食らう洗礼だけど。
…は偶数個つなげて。
……というように。
――も同様に。

内容がない。
何を言いたいのかがわからない。
キャラクターはどんな状況で空を見上げてそう思ったのか。
あとオチがない。
セカイ系だとしても何らかのオチが必要だと思う。
まず、起承転結というのを学ぶべきだと思う。
255愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 02:24:10.81 ID:DkQ/eQW00
>>247
ようし酷い評価と書いて酷評。頑張って次に生かせるように解体していこうか。新書!
まず改行適当なところで入れたほうが読みやすいね。装丁(だっけ?)で読みにくい文章は大損だ。
大体40字くらいで改行するといいと思う。
あと三点リーダ(…)は偶数個で使うのが良いとされているね……。
まあ俺の好きなバッカーノ!は…だけで済まされてるけどアレはデビュー作だしね。
でもって、内容に踏みこんでみようか。
まず、これは『僕』の見た都会の空が題材だよね。
でもって、俺が見た限りじゃそれだけだ。料理で言えば刺身どころか尾頭つきの魚が皿にのってるかんじ。
これに『僕』の内面やら悩みやらパトス(?)やらで調理すればいいかもしれないけど、
これじゃまだ物語が始まっていない。
最近なんも書けてない俺が言うのもなんだけどこれは観察記録だ。
初めてなんてみんな似たりよったりだから次回に期待する!
256204:2007/01/27(土) 02:24:45.47 ID:pfO4KF7QO
できましたので投稿しまつ初めてなんで遠慮なく評してください




私は夢を見ている、十年程前…そう、所謂キャリア組として入社し、もうすぐ2年目が終わろうとしていたときの、あの頃
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
「…はぁ、佳菜子も結婚かぁ」
確か、この頃私は焦っていたのです。大学時代の友人達が、皆、結婚をし家庭を築いていくことに。
先週結婚したばかりの佳菜子は院で同じ専攻を取っていた友人であっただけに、私の焦りは大変なものでした。
「ま〜ったくなによぅ、一緒に飲むたびに
『男なんてくそくらえ〜』って言ってたのは〜、薄情よね〜ほ〜んと、私を見習えっての。」
257204:2007/01/27(土) 02:27:10.20 ID:pfO4KF7QO
こうは言っても私の心は、佳菜子の選択が正しいような、自分の価値がコンビニのお弁当のように、
時間と共に無くなっていくような錯覚を感じていたものです。
「今日も〜私と同じ〜売〜れ残っ〜た惣菜〜で一杯やろぉ〜…」
この時分、毎日のように遅く迄残業をしていた私には、午前二時迄やっていたスーパーの惣菜と言うのは、
手間が掛からないと言った点と、値引きシールが貼られているといった点を加え三つの意味で美味しい惣菜でした。
「ん〜、、、今日は、きみで決定だよ、筑前煮君。売れ残った者同士、今宵は存分に語り合おう!」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
258愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 02:28:33.43 ID:6S21reJwO
>>253
雨によって土に触れている地表の空気が舞い上がったということです。
雨はやんでいません。

>>254
空気が淀んでいるというのが途中で自身の心に取って代わり、最後に空気が読めないということ
つまり自身の心の変化は思うがままにならず状況によって如何様にでも変わってしまう虚ろなものだということです
259204:2007/01/27(土) 02:30:18.86 ID:pfO4KF7QO
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――…ピピピピッ、、、
私は目覚ましを止め、部屋のなかでも吐く息が白くなる程の寒さにも関わらず掛け布団を全て、
足元に追いやっている自分に苦笑しながらも身を起こしました。結局私はあの時の筑前煮君にはなれず、約一年で
四十路を迎えようとしています。
「んー…私も値引きシールでも貼ったほうが良かったのかな」
なんとはなしにそう呟いた。
結婚こそはしなかったものの、パートナーと言える人もできましたし、あの、スーパーで出会った、、、
今またそれを思い出している時間は残念ながら無いので割愛させてもらいますが。
260愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 02:31:18.99 ID:9QINY3hn0
>>258
そういうつもりで書いたとしても読者には全然伝わっていないということだよ。
まず『読者』ありきで書かないと自己満足の世界でしかない。
261204:2007/01/27(土) 02:33:01.04 ID:pfO4KF7QO
言葉と心と言うものはいつも合致してるわけでは無いもので、また、夢は深層心理を表すと言いますが、
今日の者は、懐古、と言いましょうか、十年来の友人との再会したような、私にとってはそういったものに近しいのです。
つまり、私は満足しているです。この生き方に、この毎日に、、、






終わりです
評お願いします、自分としては最後無理矢理ですね勢いで書きましたが後悔はしてません
262愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 02:33:04.14 ID:zO6pVaMx0
>>244-
ああ言った手前真剣に読んで感想を書かねばなるまい。
読みづらいだろうから引用する際には勝手に改行する。

>空気が淀んでいる。嵐が都会の隅にまで吹き、そこに溜まっていた暗さをばら撒いているようだ。
>だが、それは精神的なもので肉体的なものではない。
具体的にどういう状況なのか全く分からない。
空気が淀んでいるのと、嵐が街の隅まで吹く状況って、
両立するのか?

>肉体的に淀んでいる事を説明するとすれば〜〜その匂いが僕の気を落としている。
肉体的?

>そんな陰気臭さを吹き飛ばすために、僕は窓から身を乗り出し、天を仰いだ。
頬が濡れた感触、雨の音、風の音、そういった描写がないので
直感的なもの、言い換えればリアリティーに書ける。

>雲が晴れていて地上に月の光を落としている
雨は?

あとは集中力が尽きた
もうちょっと読み手に優しいものを書いてください
263愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 02:35:59.65 ID:dpQkpfwx0
>>244
 あー、流れ的に酷評満載な気がするから俺は大人しめに書こうw

 んー、とりあえず出だしの表現は好みだけど、その後が続いて無い印象かな。

>>今日は満月…、いや十六夜というところか。まあほとんど満月と変わりないのだが。
 例えばこういう冗長な表現や不適切な表現も目立つ。表現の端々にインスピレーションで書いてる感じがあるけど、
まずそこを削っていかないと。
 感性は大事でそれを書き殴るのも手段だけれど、それをならして整えてこそのものだからね。

 で、SSでは特に内容に関しては何を表現したいか、主軸は何か、オチは何か、まずはどれか一つでも意識して書いてみないと。
 長編は構成力と安定感、SSはネタ勝負的な所はあるけれど、人に何かを伝えてこその表現だからね。

 という感じで。まあアマでも物書きなんて叩かれて何ぼだから、頑張っとくれ。


 よし、次は204を拝読させてもらうか。
264愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 02:36:02.41 ID:DqGrwQeW0
  > 空気が淀んでいる。嵐が都会の隅にまで吹き、そこに溜まっていた暗さをばら撒いているようだ。
こういう表現は嫌いではないけどね。

  >だが、それは精神的なもので肉体的なものではない。
精神的? 肉体的?
『それ』ってのは『空気が淀んでいること』を指してると思うんだけど。
肉体的に空気が淀むっていうのが俺にはわからない。次の行の頭もそうだけど。

  > 肉体的に淀んでいる事を説明するとすれば、これは巻き上げられた土の匂い。それに雨特有のカビ臭さが混じったものだ。
  >その匂いが僕の気を落としている。
説明になってない。っていうか誰が誰に説明してるの? 『主人公』が『読者』に? ここだけメタ的で違和感。

  > そんな陰気臭さを吹き飛ばすために、僕は窓から身を乗り出し、天を仰いだ。所々、雲が晴れていて地上に月の光を落としている。
  >勿論僕の上にも。
嵐ってそんなもんかな? まぁ、地方によって空の見え方が違うかもしれないけど。

  > 今日は満月…、いや十六夜というところか。まあほとんど満月と変わりないのだが。
で? 満月だから、十六夜だから、それがどうした?

  >そうやって考えるうちに僕の心は月下の雲同様に晴れていく。
何で? 『僕』の心が晴れた理由は? そうやって、何を考えた?


もういいや。
一文一文がただ言葉を選んで繋げただけにしか見えない。その文章から意味を見出せない。
それが最初から最後まで。
265愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 02:36:53.94 ID:9oa172bM0
みんなリロードくらいしようぜ……
266愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 02:37:58.27 ID:hkRjdFDF0
>>101
だったら厨の好みに合いそうという感覚は変だと疑え
おまえは厨なのか
267愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 02:39:10.62 ID:9IFyXMJF0
>>258
ごめん。雨やんでなかったね。雲間から月が見えてるって書いてあったから脳内変換されてたわ。
>雨によって土に触れている地表の空気が舞い上がったということです。
土が巻き上げられたって書いてあるし、雨振ってるならなおさら巻き上がらないよね。

>>261
…は二つ以上続けて使うのがいいらしいよ。
内容はよくわからないけど、夢オチってことでいいのかな?
筑前煮のように売れて結婚は出来なかったけど、結婚はしてないもののパートナーは見つかって、毎日の生活に満足してる。
って話なのかな?
正直、よくわからなかった
268愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 02:42:36.68 ID:DqGrwQeW0
>>262
リアリティーに『欠ける』だねw


>>265
俺はしたよ。したよ!


>>266
今更杉ワロスwwwww
269愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 02:42:46.71 ID:pfO4KF7QO
>>267
いや単に夢を見ていたってだけです
特にテーマは設けなかったので終わらせ方が自分でも思いつかなかったので
ちなみにお題は「廉価」です
270愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 02:44:11.70 ID:9oa172bM0
脳を一回クリアにするお題ぷりーず
271愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 02:44:21.99 ID:pfO4KF7QO
評が無いってのは何よりの酷評と受け取っていいんでしょうか
272愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 02:44:55.36 ID:9IFyXMJF0
>>270
死亡
273愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 02:45:02.32 ID:fyCRW4DH0
>>256
自分でも書かれていたけれど、最後が走っちゃったのは惜しかったかなあ。
筑前煮に投影する自分、パートナーの存在……なんてのはうっすらと
理解できるんだけど、今ひとつはっきりしないかな。

「昔は友達の結婚に焦ったりもしたけれど、今の自分の生き方にも結構満足」
っていうようなテーマであれば、パートナーじゃなくて、何か他の生き甲斐とか
でまとめていっても良いのかもしれないけれど。

あと、「薄情よね〜」「とか、「ん〜」とかの「〜」ってあんまり使わない方が
良いかも。見た目、たらたらっとしている雰囲気は伝わらなくはないんだけど、
そこを文章で表現してなんぼ、ってことで。
274愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 02:45:18.02 ID:zO6pVaMx0
>>256-
>「今日も〜私と同じ〜売〜れ残っ〜た惣菜〜で一杯やろぉ〜…」
「〜」はあまり多用しないほうが読みやすいんじゃないだろうか
一度使わないままで、同じ間を表現する方法を考えてみて欲しいかも

>手間が掛からないと言った点と、値引きシールが貼られているといった点
こういう並列の表現で、
漢字を開いてあるかどうかが統一されていないと大変に不自然な印象だ。
「いった点」もしくは「言った点」に統一するべきかと思う。

>結婚こそはしなかったものの、パートナーと言える人もできましたし、あの、スーパーで出会った、、、
>今またそれを思い出している時間は残念ながら無いので割愛させてもらいますが。
こういう物語の根幹に関わってきそうな部分を伏せられると
どうしても短くするために削ったんだなと思ってしまう。
こんな書き方なら書かない方がいいだろう。

>言葉と心と言うものはいつも合致してるわけでは無いもので、また、夢は深層心理を表すと言いますが、
>今日の者は、懐古、と言いましょうか、十年来の友人との再会したような、私にとってはそういったものに近しいのです。
>つまり、私は満足しているです。この生き方に、この毎日に
むむむ。
解釈が難しい。

夢自体は楽しいだけのものではなかったが
見た後の心持ちは悪くない。
かつてを懐かしんだものであり、後悔などというものではないのだ。
って感じでよろしいですか?
違ったらごめん。

夢を見たあとの主人公の心の動きの描写が少ないので追っていけないように思った。
275愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 02:45:41.54 ID:DqGrwQeW0
>>271
まぁそう焦るなwww
今何度か読み直してるところだからw
276愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 02:46:14.83 ID:t18fS5Cg0
シナリオに定評のある沖平
277愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 02:46:51.48 ID:9oa172bM0
>>272
クリアにはなるけど戻れない気が

把握したYO
278愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 02:48:08.45 ID:zO6pVaMx0
>>268
>リアリティーに『欠ける』だねw
これは恥ずかしい。

>>271
焦るでない

>>276
輪露太
寝る
279愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 02:49:03.35 ID:6S21reJwO
>>260
>>262-264

評価ありがとうございます。
皆さんの意見を総合すると自分には主義主張、感情表現と背景表現が足らないのだと思い至りました。ありがとうございます。
これからは精進できるようこのスレに参上する気でいます。
その時はお題、評価共によろしくお願いします。
280愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 02:49:19.28 ID:DqGrwQeW0
>>271
ごめん思った事ほとんど言われたから>>273>>274を参考に。正直よくわからなかった。
281愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 02:49:43.44 ID:hkRjdFDF0
うはww
俺全然リロードしてなかった
282愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 02:49:53.10 ID:mP+BURBOO
お題ってどこにうpされてるの?
283愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 02:51:11.75 ID:mP+BURBOO
>>282
スマン
週末品評会ってやつのお題の事……_| ̄|〇
284愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 02:51:38.12 ID:DqGrwQeW0
>>282
週末品評会なら>>4
それ以外なら『お題頂戴↓』って言えばもらえるよ。
285愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 02:51:59.23 ID:DqGrwQeW0
第43回週末品評会CM
http://bnsk.jf.land.to/up/src/up0094.swf
286愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 02:52:00.78 ID:9IFyXMJF0
>>282
品評会のお題なら>>4にあるよ
287愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 02:52:06.79 ID:fyCRW4DH0
>>283

>>4
あたりを参照。
288愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 02:52:39.99 ID:9QINY3hn0
リロードしろwwwwwwwww
289愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 02:52:55.08 ID:DqGrwQeW0
さっきから微妙にカオスwwwwwwwwww
まぁ、人が居るってのは良い事だwww
290愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 02:53:53.04 ID:fyCRW4DH0
>>285
CMまでつくられているとは!wwww
すごい手間かけてるねえ。
291愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 02:54:20.26 ID:fyCRW4DH0
>>288
すまんす。
292愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 02:54:49.80 ID:pfO4KF7QO
>>273-275
サーセンwwwwwwwwwwwwwww
解釈はそんなとこでおkです。〜を使ったのは自分の表現不足もあるでしょうけど十年前のまだ
子供的な部分を表したかったので
パートナーとの話はあったんですが長くなりそうなので切りました
何分携帯で手がかじかんでwwwwそれにそれに受験生なんで眠くてwwwwサーセンwwwwwwwww
293愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 02:54:51.52 ID:dpQkpfwx0
>>256
 とりあえず出だしで
>>私は夢を見ている、
 とかあるのに、以下が丁寧語なのはミスかな。

>>先週結婚したばかりの佳菜子は院で同じ専攻を取っていた友人であっただけに、私の焦りは大変なものでした。
 この文のようにやや冗長な所が多い。推敲の際には頭の中で読んでみて、リズムが悪くないか、読みにくくないかを確認すべし。

>>今またそれを思い出している時間は残念ながら無いので割愛させてもらいますが。
 こういう表現もあるにはあるけど、この長さでは不適切で、エピソード自体削るか簡潔に述べるかにした方がいいかな。
 それと突然語りかけられるのも違和感。視点を意識したり、実際に誰かに聞かせる会話として読み返してみてはどうだろう。

 ちょっと最後は焦ってまとめた感じもあるので、オチを膨らませるか、「廉価」と「自分」を意識したエピソードがあるとよかったかな。
294愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 02:55:17.63 ID:zO6pVaMx0
>>279
主義主張や表現の多寡以前の問題で
あなたは自分の書いたものを読み返してないんじゃないか?
一度読み返してみて。
同じようなことをたくさん言われるってことは、
自分で読んでみても発見できるようなミスがたくさんあるってことだ。
295愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 02:58:40.89 ID:mP+BURBOO
>>286>>287
テラトンクス!!
296愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 02:58:43.39 ID:6S21reJwO
>>294
何度読み返しても違和感は前から無い。
自分で読むから感情とかは勝手に脳が足してしまう。背景も同様に脳内で既存している為違和感を覚えない。
297愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 02:59:56.16 ID:pfO4KF7QO
>>293
ありがとうございます
時間を掛けて推敲するようにします
どうみても丁寧語なのは今日読んだ本の影響です本当ありがとうございました
なんだかおもったより評が痛くないのはみんなが優しいからでしょうかね
298愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 03:00:54.43 ID:zO6pVaMx0
>>296
じゃあ、次回は読み返すだけでなく辞書をひきながら書いてみてください。
定義を知らずに使っている単語がたくさんありそうな感じです。
299愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 03:01:14.30 ID:9IFyXMJF0
俺は自分で書いたのは自分で読んで違和感覚える部分は直しながら書いてるぞ
読む人はここはわかりにくいだろうな。とか考えながら書くけど、他の人は違うのかな
表現したいことをわかりやすく書けないでしょっちゅう凹むけど
300愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 03:01:58.98 ID:pfO4KF7QO
>>294
その通りです
書きながらちょいちょい直しただけなんで、ちゃんと読み直します
301愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 03:03:22.38 ID:pfO4KF7QO
>>300
俺じゃなかったorz
302愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 03:03:33.36 ID:9QINY3hn0
>>296
脳が補間してしまうなら、そうしないように練習する。
推敲というのは、文字の間違いを探すだけじゃないんだよ。
303愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 03:03:36.24 ID:6S21reJwO
>>298
電子辞書は必ずPCの横にあります
どんな簡単な言葉だろうと調べているんですが…。
304愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 03:03:50.57 ID:9oa172bM0
難しい言葉を下手に多用するとかえってわかりにくくなるから気をつけるでござる
305愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 03:03:51.12 ID:dpQkpfwx0
>>300
しむらー!アンカー先 アンカー先!
306愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 03:07:05.78 ID:zO6pVaMx0
>肉体的に淀んでいる事を説明するとすれば、これは巻き上げられた土の匂い。それに雨特有のカビ臭さが混じったものだ。その匂いが僕の気を落としている。
少なくともこの一文は読み返したとはとても思えないです。
ごめんね。
307愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 03:08:21.45 ID:DqGrwQeW0
誰も言わないみたいだから俺が言うね。

>>ID:6S21reJwO
シナリオに自信があるのでシナリオライターを目指してそれから小説という道も……ねぇ。
別に、最初から誰だって出来の良い物が書けるなんて思ってないけど。それでも、敢えて言うよ。
よ く そ ん な 事 言 え た ね 。

薄々、そうじゃないかとは思ってたんだけど。>>296見て、やっぱりかと思った。
向いてないよ、多分。小説書くのが、とまでは言わないけど。少なくともVIPには。
自分の何がおかしいのか、全然わかってない。文章に関してだけじゃなくて。
18歳って、高三だよね。中三の間違いじゃない?
308愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 03:08:32.03 ID:pfO4KF7QO
>>305
ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ(゚∀。)ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ
まるっきり俺が書いてたときと状況が被っていてorz
どうでしたか?A〜Eでゆうと
309愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 03:08:57.30 ID:zO6pVaMx0
>>306
×一文
○一行
の間違い。ごめん。
310愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 03:08:58.15 ID:6S21reJwO
>>299
やはり書いて終わるんじゃなく
直すことが大切なんですね。
>>302
客観的に見てみます。
>>304
はい、分かりました。
>>306
今こうして読み返しても違和感を覚えない僕はおかしいのでしょうか?
311愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 03:11:06.51 ID:zO6pVaMx0
>>308
そんなふうに点数つけるのは嫌いだよ。
もう少し推敲すれば誰かに届くようなものが書けるかも知れない、トだけ。


>>310
おかしいです。
もう寝ろ。
312愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 03:11:40.46 ID:DqGrwQeW0
あぁ、草が足りない。

>>296
脳内で既存してるって何だよwwwwwwwwww補完しろよwwwww

き‐そん【既存】
[名](スル)以前から存在すること。「―の施設を活用する」

ほ‐かん〔‐クワン〕【補完】
[名](スル)不十分な部分を補って、完全なものにすること。「不備を―する」


ついでwww
ほかん‐ほう〔‐ハフ〕【補間法】
数学で、関数において、二つ以上の点での関数値が知られているとき、その間の任意の点に対する関数値あるいは近似値を求める方法。内挿法。
313愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 03:13:27.85 ID:9QINY3hn0
>>312
すまんかった orz
314愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 03:13:49.06 ID:pfO4KF7QO
>>310
初めて投稿した俺が言うのもなんですが、普段重いSF関係の本ばかり読んでませんか?たまには軽い文体もいいですよ
できれば俺のも読んでかんそうくださいお互い頑張りましょう年も同じみたいだし
315愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 03:14:48.88 ID:6S21reJwO
>>307
小説に感情が宿らないんです。
死んでいるようだと自分でも思います。
ただ、文章力は鍛えれば上がるもの。鍛える為にいるのであってあなたに蹴落とされる為にいるわけではありません。
あなたがいくら酷いことを言おうとそれも良いアドバイスだと受け取らせていただきます。
316愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 03:15:16.15 ID:pfO4KF7QO
>>311
そうですね、また明日書いてみようと思います
ありがとうございました
317愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 03:17:26.62 ID:9oa172bM0
>>314
まとめサイトに行ってみるとよいでござる
いろんなジャンルの、個性豊かな作品がたくさんあるでござるよ
コラムもあるでござるから、きっと参考になるYO!
318愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 03:19:08.64 ID:DkQ/eQW00
なにやらしばらくこないうちに騒がしいところになったね?
まあそんなことよりお題ちょうだい。
できればリハビリだから小難しいの勘弁ね
319愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 03:19:12.35 ID:9QINY3hn0
>>315
典型的な厨二病な気がする。

小説に感情がいらないというなら
本当にシナリオライターなり小説家なりは止めた方がいいと思うよ。
真摯に酷評なり感想に向き合えないならこのスレに来ない方がいい。

いつもはヌクモリティに溢れてるスレなんだがなぁ。
320愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 03:19:38.31 ID:9QINY3hn0
>>318
コーヒー
321愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 03:20:06.47 ID:DqGrwQeW0
>>318
カレー
322愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 03:20:50.28 ID:fyCRW4DH0
>>318
タバコ

とか、どう?
323愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 03:20:57.40 ID:9oa172bM0
Mじゃないと辛いスレだよなぁww
324愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 03:21:32.52 ID:DkQ/eQW00
簡単っつったら即食い物か飲み物かよ!
腹減ってきたよ! 把握!
325愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 03:22:48.61 ID:DkQ/eQW00
>>322
煙草な! 把握!

つーか中2病とかマゾじゃなきゃ無理とか決め付けんな!
楽しくまったり小説書ける奴は仲間だろ! 仲間といっても酷評しないかどうかは別だがな!
じゃ、おやすみ!
326愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 03:23:54.62 ID:9QINY3hn0
>>315
ああ、ごめん。
感情がいらないじゃなくて、宿らないのか。
だとしたら>>319の発言は無視してください。
俺の勘違いです。
327愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 03:24:24.86 ID:DqGrwQeW0
                    おれは今厨二病というものをほんのちょっぴりだが体験した
                  い…いや…体験したというよりはまったく理解を超えていたのだが……
         ,. -‐'''''""¨¨¨ヽ
         (.___,,,... -ァァフ|          あ…ありのまま 今 起こった事を話すぜ!
          |i i|    }! }} //|
         |l、{   j} /,,ィ//|       『俺はマジレスをしてるつもりだったのだが
        i|:!ヾ、_ノ/ u {:}//ヘ        いつの間にか蹴落とそうとしてる事になっていた』
        |リ u' }  ,ノ _,!V,ハ |
       /´fト、_{ル{,ィ'eラ , タ人        な… 何を言ってるのか わからねーと思うが
     /'   ヾ|宀| {´,)⌒`/ |<ヽトiゝ        おれも何をされたのかわからなかった…
    ,゙  / )ヽ iLレ  u' | | ヾlトハ〉
     |/_/  ハ !ニ⊇ '/:}  V:::::ヽ        頭がどうにかなりそうだった…
    // 二二二7'T'' /u' __ /:::::::/`ヽ
   /'´r -―一ァ‐゙T´ '"´ /::::/-‐  \    ゆとりだとか文才がないだとか
   / //   广¨´  /'   /:::::/´ ̄`ヽ ⌒ヽ    そんなチャチなもんじゃあ 断じてねえ
  ノ ' /  ノ:::::`ー-、___/::::://       ヽ  }
_/`丶 /:::::::::::::::::::::::::: ̄`ー-{:::...       イ  もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ…
328愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 03:24:33.26 ID:dpQkpfwx0
>>315
いや、その肝心のアドバイスが何一つ伝わってないようなので歯がゆいんだと思うがw
せっかく時間割いて読んで、頑張って批評書いてるのに聞く耳なしって思われてるよ。

婉曲表現も伝わらなければ独りよがり。文章力以前にまず小説としての基本を身につけて欲しいってことだ。
このままじゃ散文詩とか書いた方がいいよ。

釣りだったら大成功だなもうw
329愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 03:25:05.61 ID:fyCRW4DH0
>>327
ワロタ
330愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 03:25:20.15 ID:9oa172bM0
>>325
まて! 誤解してる! 無理だなんて言ってないYO!
言ってないYOーー!
331愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 03:25:43.39 ID:9QINY3hn0
さて、このカオスの中、品評会用の投稿をしてもいいかな?
332愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 03:26:20.86 ID:9IFyXMJF0
すでに品評会が始まっていることをすっかり失念していたw
333愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 03:26:23.61 ID:6S21reJwO
>>319
いらないのではなく、宿らないのです。
私はいらないとなど思っていません。必要なものなのにそれが自分から小説に移らないということを言ったのです。

>>314
ありがとうございます。読ませて貰いましたが自分が評価するには時期尚早かと。
あなたは僕より感情を扱えてますから。
あなたと対等な位置に並べた時に評価させていただきます。

それではお休みなさい。
334愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 03:26:50.69 ID:DqGrwQeW0
>>331
むしろこの空気を変えてくれるなら大歓迎だw
……投下が終わったらポロロッカの予感!
335【品評会】告白 1/5 ◆PUPPETp/a. :2007/01/27(土) 03:27:37.01 ID:9QINY3hn0
「あのね。多加子があなたのこと好きみたいなの」
 呼び出されて、そう告げられた。
 多加子は友人の一人だ。
 大学のゼミが一緒で、サークルも同じということもあり、話す機会が多い。
「多加子ってけっこうすぐに人のこと好きになっちゃうのよ。なんていうかな……」
 多加子と共通の友人である和美が言うには、多加子は寂しがり屋で優しくされ
ると誰彼構わず好きになってしまうらしい。
 そういう理由で高校の時も何人かと付き合い、そしてそれが重く感じるように
なり振られたということだ。
「それでね、彼女をあまり悲しませてほしくないの。だからよく考えてほしいと
 思って……」
 そう言うと彼女はその場を後にした。
 冗談かと思ったが、いつも快活な彼女からは信じられないような真面目な顔だ
った。
 彼女も多加子のことが好きだから、こうして忠告をするのだろう。
 とりあえず、今考えても仕方がないことだと同じようにその場を立ち去る。
336【品評会】告白 2/5 ◆PUPPETp/a. :2007/01/27(土) 03:27:53.67 ID:9QINY3hn0
 今日の授業が全て終わり、家路に着こうとすると多加子に呼び止められた。
 友人たち数人で帰りに喫茶店でお茶を飲んで帰ろうという話らしい。もちろん、
その中には先ほどの和美の姿もある。
「よー! 今日もカワイ子ちゃんたち侍らせているな!」
 喫茶店に入ると、高校で同級生だった智之がいた。ここでバイトをしているの
だから、いても不思議ではないのだが。
「失礼な奴だな。客にそんな口のきき方をするとまた店長から包丁お見舞いされ
 るよ」
 そう言いながら壁際の大きめのテーブルに座る。注文して、しばし雑談をする。
 先ほどの会話を思い出し、少し多加子を見つめてしまう。
 彼女は確かにかわいい。明るく、人好きのする笑顔がまぶしい。まだ入学して
数ヶ月の付き合いだが、性格もいい子だと思う。
 こんな子を振るのだから、それは高校の時の彼氏が悪いんだと思う。
「――ちゃったよ。ねー聞いてる?」
 見ている間に話しかけられていたようだ。
 その小首を傾げる仕草もかわいらしい。
「あ、ごめん。ちょっと考え事してた。なんだっけ?」
「だからね、私の友達が彼氏ができたんだって。いいなー、私も恋人欲しくなっ
 てきちゃった」
 溜め息を吐きながら、ちらりとこちらに目配せをする。
 和美が睨むような目つきでこちらを見ているが、素知らぬ振りを決め込もう。
 それからまたしばらくは歓談を楽しんで、喫茶店を後にした。
337【品評会】告白 3/5 ◆PUPPETp/a. :2007/01/27(土) 03:28:09.34 ID:9QINY3hn0
 喫茶店から駅までは歩いて五分ほどだが、その間もおしゃべりは止まらない。
「あ! ゼミの教室に忘れ物してきちゃった!」
 しかし、おしゃべりを遮って多加子が言い出した。
 ふと、袖を引かれる感触を覚え、自身の腕を見ると多加子がつまんでいた。
「一人だと寂しいし、付いてきてほしいほしいなー……」
「それじゃ私も一緒に戻ろうか!」
 そう言うのは和美である。
「え! いいよ、悪いし!」
 大丈夫だよ、付いていくよの押し問答になったが結局は和美が折れた。
 ずっと袖を離さなかったということで、付いていく人間は決まっていた。
 みんなと別れ、二人で学校への道を歩く。
「ごめんね。無理言って付いてきてもらって」
「い、いいよ。どうせアパートに帰っても何もすることなかったし」
 和美に言われた言葉を思い出してしまい、不自然にならないように返事を返す。
「本当はね、忘れ物なんてしてないの」
 その言葉に体が反応するのがわかった。
 多加子が手を繋いでくる。そして正面に回りこみ、少し微笑みながら見つめて
きた。
338【品評会】告白 4/5 ◆PUPPETp/a. :2007/01/27(土) 03:28:40.29 ID:9QINY3hn0
「その反応は知ってるみたいね。告げ口したのは和美かな? 私のこといつも一
 番に考えてくれるから……。何か言ったんでしょ?」
 どう返事していいのかわからず、見つめ合ったまま固まってしまった。
 彼女は俯き、重ねた手に軽く力を込めながら言った。
「知ってると思うけど……好き……なんだけど」
 耳まで赤くなっているのがわかる。
 それに対しての返事はというと、まだ頭も体も固まったままで何も口にはできなかった。
「すぐに返事くれなくてもいいよ。ただ――」
 真っ赤な顔をあげて、ジッと目を見つめてくる。
「付き合ってくれるとうれしいかな……って」
 そう言うと彼女は手を離し、急ぎ足で駅へと向かっていった。
 その場に残されたが、大学に用事があるわけでもない。しかし追いかけるよう
に駅へ向かうのも気まずい気がする。
339【品評会】告白 5/5 ◆PUPPETp/a. :2007/01/27(土) 03:28:56.41 ID:9QINY3hn0
 結局はその足でまた喫茶店へ戻ることにした。
「なんだ。また来たのか」
「ちょっと考え事があってね」
 そう言って今度はカウンター席に腰掛けた。
「暇な奴だな」
 そんなことを言われながらブレンドコーヒーを注文し、少し考える
「で? 何を悩んでるのか相談してみたらどうだい?」
 そう言いながら、智之がカウンターの向こうに立っている。
「いや、告白……されたんだけど」
「へー、物好きな奴もいるもんだな」
「うるさいな」
 にやにやと笑うその顔にコーヒーをかけてやろうかと思ってしまう。
「それで、どうなのよ?」
 どうなのよと言われても、それで悩んでいるのだからどうもこうもなかった。
「ここだけの話だからね。さっき一緒に来てた女の子の一人……」
 智之の顔が固まるのがわかった。
「だって……、おまえ……」
 そう、私も女だというのが問題なのだ。
340【品評会】告白 ◆PUPPETp/a. :2007/01/27(土) 03:29:37.24 ID:9QINY3hn0
以上、品評会用の投下完了。
何事もなかったのように雑談してください。

ポロロッカな気がするけど。
341愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 03:30:43.32 ID:fyCRW4DH0
一番乗り乙ー!
342愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 03:32:11.73 ID:9IFyXMJF0
小説に感情が宿るとか宿らないとか考えたこともなかった。
自分の考えたこと、思ったことが文章になるんだから、なにかしら書けば感情が宿ってると言えるんじゃないのかな?
よくわかんね
343愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 03:32:29.04 ID:DqGrwQeW0
そういえば、バイバイさるさんってなくなったのかな?
それとも5レス制限がついてるから、それくらいなら大丈夫ってことなのか。
ともあれ、一番乗り乙w
344愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 03:32:56.63 ID:9oa172bM0
しかし沖平は凄いな
3時間で200レスだぞ? ここで。この過疎スレで!

並みの人間にはできっこねぇぜ……
345愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 03:34:12.08 ID:9IFyXMJF0
品評会もあるし、このスレは1000までいけるかもねw
346愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 03:34:15.74 ID:hHAdQHf+0
俺がちょっと帰ってからすぐ寝てしまって3時に目が覚めて風呂入って赤いきつね食ってる間にこんなにスレが盛り上がってたなんて・・・・・・
347愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 03:34:54.86 ID:9QINY3hn0
久しぶりに雑談で盛り上がったね
348愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 03:35:00.09 ID:DqGrwQeW0
この時間にこれだけ人が居るって時点で珍しいwwwww
5人くらい?
349愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 03:36:09.12 ID:9IFyXMJF0
もっと早く寝るつもりだったのに沖平のおかげでこんな時間に
350愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 03:36:42.39 ID:DqGrwQeW0
>>345
品評会なくても1000まで行きたいんだがw


>>346
居なくて残念だったのか、居なくて正解だったのかは俺には何とも言えないwww


>>347
雑談……か?wwwwwwwwww
351愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 03:37:17.16 ID:fyCRW4DH0
あれ、釣りだったら……すごいよねw
352愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 03:37:41.18 ID:hHAdQHf+0
眠りの淵いいな
サビのうらがえり方?とか超ツボだ
353愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 03:38:19.10 ID:hHAdQHf+0
ゴバーク
354愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 03:38:55.32 ID:DqGrwQeW0
まぁいいよ、俺はCMのCM出来たからwwwwwwwwww
355愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 03:40:39.27 ID:ZGcpKaen0
やったことないので面白いのできないと思うけど
挑戦してみてよい?
356愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 03:41:25.60 ID:fyCRW4DH0
>>355
どうぞー。
品評会?それとも普通のお題?
357愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 03:41:30.13 ID:dpQkpfwx0
お題かい? どんどんやるべし打つべし
358愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 03:41:32.54 ID:DqGrwQeW0
>>355
何事も挑戦あるのみ。
359愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 03:42:00.42 ID:ZGcpKaen0
普通のでお願いします
360愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 03:43:07.29 ID:hHAdQHf+0
じゃ、お題
つ夜
361愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 03:45:00.46 ID:ZGcpKaen0
>>360
無い脳みそ絞ってきます
(`・ω・´)
362愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 03:45:45.26 ID:DqGrwQeW0
抽出 ID:DqGrwQeW0 (32回)
抽出 ID:9QINY3hn0 (29回)
抽出 ID:9oa172bM0 (28回)
抽出 ID:6S21reJwO (21回)
抽出 ID:zO6pVaMx0 (16回)
抽出 ID:9IFyXMJF0 (12回)
抽出 ID:fyCRW4DH0 (11回)
抽出 ID:dpQkpfwx0 (10回)

今日の暇人大賞は……俺だwwwwwwwwww
363愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 03:47:59.96 ID:fyCRW4DH0
>>362
大賞おめでとう!おめでとう!

っていうか、乙www
364愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 03:48:01.73 ID:9oa172bM0
ちょwwwwwww俺3位wwwwwwwwwオワタwwwwwwwww
365愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 03:49:13.04 ID:dpQkpfwx0
8位でセフセフ!
ずっといてお題小説全く進んで無いんだけども・・・w
orz
366愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 03:50:12.07 ID:DqGrwQeW0
さぁ、みんな頑張って品評会作品を仕上げるんだwwwww
367愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 03:50:32.95 ID:SXaI8npx0
ランキング外でなぜか言いしれぬ寂しさを覚えた
368愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 03:51:28.14 ID:9oa172bM0
しかも俺批評してないwwwwwwwwwwwwwwwww
空気の中の空気wwwwwwwwwwwww窒素wwwwwwwwwwww
369愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 03:53:07.05 ID:fyCRW4DH0
おいらは華麗にスルーして7位。


でも、品評会のプロットは進んでないw
370愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 03:54:46.05 ID:xoZyALsZO
投下したので布団の中から携帯で

ちょwwwwwwwwwオレ2位かよwwwwwwwwww
371愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 03:56:36.88 ID:9oa172bM0
てかランクイン中3人の頭に9が付いてるな
なにかの陰毛……じゃない陰謀か?
372愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 03:57:51.07 ID:DqGrwQeW0
>>367
IDが赤いのを抽出したから……ってお前はそれが一回目じゃねーかwww


>>370
寝る気かこのやろうw
373愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 04:00:16.91 ID:SXaI8npx0
>>372
俺はPDA使いだからIDちょくちょく変わるんだよ
どんな自演も自由自在
374愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 04:00:34.84 ID:xoZyALsZO
>>372
当たり前だ
良い子はもうおねむな時間だぞwwwwwwwwwwww
375愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 04:02:07.79 ID:ZGcpKaen0
いやぁ、書くのって難しいね
376愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 04:02:58.47 ID:9oa172bM0
おお!書くのを忘れてたww
377愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 04:04:33.93 ID:DqGrwQeW0
折角人が居るのなら実のある雑談がしたいところwww
378愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 04:06:44.45 ID:SXaI8npx0
じゃ、>>361を参考に、脳味噌絞ったらどうなるかについて
379愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 04:07:45.57 ID:ZGcpKaen0
いつも夜になるとすることがある。
必ずAM2:00に目が覚め、声が聞こえる。
声「今日あったこと聞かせて」
いつもの台詞。同じような毎日で、同じように話す。
声は飽きもせず聞いてくれる。
声「そろそろ時間だね。おやすみ」
AM3:00になると、話し終わらなくても声は帰っていく。

20の誕生日の前の日、いつものように声は来たがいつもとは違った。
声「今日で最後。今日は私がお話するね。
  私は貴方のお姉ちゃん。
  貴方が生まれる前に、お母さんのおなかの中で死んじゃったの。
  だから私の分も生きて。
  あと、お母さんに言って欲しい。
  私は恨んでないよ。だからもう泣かないでって。
  じゃ、もう会えないけど。お母さん大切にするんだよ。
  私は他の仕事があるから。」
俺「仕事って?」
声「パパが死んだから、地獄に連れて行くの。」

母は父と結婚する前、一度男にだまされて堕ろしていた。
AM3:00前に声は無くなった。それ以来超えは聞いてない。
380愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 04:07:59.33 ID:qxvXfijH0
絞るっていうところがミソだな
381愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 04:08:18.64 ID:ZGcpKaen0
おしまい

こんな感じでよいのかな?
(・ω・)
382愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 04:08:48.33 ID:xoZyALsZO
水がジャーッと出てキッキンの汚れも洗える
383愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 04:11:38.69 ID:DqGrwQeW0
>>378
脳味噌を絞るためにはまず、頭蓋骨を開くところから始めなくてはいけないだろう。
そうなるとやはり、頭髪はそっておく必要があるように思える。
まずは頭皮を剥ぎ、頭蓋骨を露にする。
それから頭蓋骨を開けば、ほら、脳味噌との対面だ。
まぁ、実際には見たこと無いから何とも言えないのだけれども。
脳味噌って、普段想像してるほど固いものではないと聞いたことがある。
それを絞ろうとすると、その時の表現はやはり……ぐちゃり、となるのだろうか。

あ、カレー食べてくるノシ
384愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 04:13:10.78 ID:uPCml30xO
骨の次は膜を剥がさないと
385愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 04:13:32.32 ID:9oa172bM0
まぁ死ぬのは確かかな
386愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 04:15:39.84 ID:qxvXfijH0
>>381
何が伝えたいのかよく分からない
姉はわざわざ「パパ」が死ぬまで待ってただけ?
もうちょい長くするといいよ
お題との絡みが薄いかな。AM3:00である必要が分からない
あと、声「〜」っていう形式はここでは好まれないかも


なんか感想下手でごめんね
387愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 04:17:36.00 ID:ZGcpKaen0
>>386
んー、長くか・・・
388愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 04:18:28.70 ID:DqGrwQeW0
>>379
最近こういう作品多いなぁwww
最初ほのぼのとしてるのに、最後に裏切られるwwwww

とりあえず、台詞の前に『声』とか『俺』とかは不要かな。
そう言ったのをつけなくても誰が喋ったかわかるように、地の文をもうちょっとしっかりするといいかと。
話の流れ的には悪くないと思う。

あと、誤字には気を付けようか。一番最後、『声』が『超え』になってる。
389愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 04:20:24.47 ID:ZGcpKaen0
>>388
ネタに詰まるとこういう展開になりやすいのかな
台詞のところは頑張ってみます
390愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 04:20:28.11 ID:xoZyALsZO
>>379
内容はほのぼのじゃないのに何か癒された
二十歳ということだけど小学生くらいの話しにした方がよかったと思う
地獄に連れていくという安易なセリフでいうんじゃなくてもう少し捻った言い方の方が雰囲気出るんじゃないかな?
とはいえ短いながらもおもしろかった
391愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 04:20:44.06 ID:p7YyJZGV0
会話文が2文以上になるときは最初1マス開けた方がいいのだろうか
392愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 04:24:32.45 ID:DqGrwQeW0
>>391
普通の小説なんかだと、開けないのが普通だと思う。

〜地の文〜
 ああああああああああ。
 ああああああああああああああああああああ(本文中改行)
ああああああああああ。
 あああ。

〜会話文〜
「ああああああああああ。
ああああああああああああああああああああ(本文中改行)
あああああ。
あああ」

読みにくくてごめん、多分こんな感じ。
393愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 04:27:15.45 ID:07v8hF/L0
独白形式なら分けるべきな事もあるんじゃね?
原稿用紙二枚くらい延々と台詞が続く様なら、俺は段落変えるわ
394愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 04:29:21.73 ID:KgrWc9Lm0
なぜか>>392で笑ってしまった俺ガイル
395愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 04:31:37.53 ID:fyCRW4DH0
>>379
お題、「夜」ですね。
うはあ、途中まで、お姉ちゃんが見守っててくれたんだ!
あったかい話だなあ……。と思っていたのが、いきなり
暗い世界へwww
地獄なあ。連れて行った後、お姉ちゃんは、ちゃんと天国に
行くのかなあ。

細かいこというと、
セリフ前の、「声」とか「男」は無くても十分に通じるから、別に書かなくて良いと
思いました。あと、数字はできれば漢数字の方が良いらしいです。
午前三時、とか。
396愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 04:31:53.02 ID:DqGrwQeW0
今手元にある小説見たら、台詞で6行使ってたけど4行目で段落分けあった。
別に、既存の小説に習わなければならないって言うわけじゃないけど。
397愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 04:39:41.67 ID:KgrWc9Lm0
そしてポポロッカがおとずれる
398愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 04:41:00.22 ID:9oa172bM0
させぬわ!
399愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 04:45:30.85 ID:0nh5kuEbO
半日で400レスとか
お前ら感想でそのくらい盛り上げて欲しいもんだな
400愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 04:46:19.52 ID:9oa172bM0
400ゲット
401愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 04:47:13.20 ID:9oa172bM0
流石に眠くなってきたバイ……
402愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 04:47:48.68 ID:DqGrwQeW0
投下から時間が経っちゃうと感想付けにくいのだよね。
リアルタイムで見てるときには出来るだけ感想書くようにはしてるけど。
403愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 04:53:17.64 ID:0+51s//O0
眠気に耐えて保守
404愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 04:54:55.29 ID:xoZyALsZO
それじゃ前スレの品評会お題発表前の投下を批評してくれまいか
タイミング悪くて誰からも批評なしで寂しい
405愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 04:54:58.63 ID:0nh5kuEbO
保守代わりの感想なんか、嬉しいと思うよ
406愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 04:56:34.11 ID:DqGrwQeW0
前スレか、よしごめん、更新してくるわwwwww
407愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 04:57:50.89 ID:0+51s//O0
どれ?
408愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 04:59:32.64 ID:DqGrwQeW0
http://bnsk.jf.land.to/log/2007_1st/1169535596.html

ほいよ。
>>546- の茶会、かな?
409愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 05:00:19.83 ID:xoZyALsZO
携帯から何でレス番覚えてないけどお題草原のやつ
410愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 05:01:28.08 ID:xoZyALsZO
>>408
それそれ
411愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 05:12:52.67 ID:0+51s//O0
感想書きたいけど、眠いからねます
412愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 05:13:06.12 ID:DqGrwQeW0
とりあえずおかしいと思ったところに突っ込みを。
■3レス目
□5行目〜6行目
  >「僕と彼女は愛し合っています。しかし彼女は大店の跡取り娘。貧乏画学生の僕
  > との仲を、周囲は許していただけませんでした」
『周囲は許していただけませんでした』、ではおかしいね。
『周囲には〜』とするか、『周囲は許しませんでした』、かな。

■4レス目
□13行目〜14行目
  > 覚え書きのような、どれもまだ未熟な代物ばかりで人目に出すのが憚る気がし
  >た。しかし、二人はそれをとても興味深げに見ているように思える。
『人目に出すのが憚る気がした』に違和感あり。この場合は『人目に出すのは憚られる気がした』かな。

後は、特に気になった点は無かったかな。
内容は、中々に俺好みwこういうの好きだwww
惜しむらくは、ラストがちょっと駆け足気味だったのと、説明的になりすぎた点かな。
413愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 05:17:14.72 ID:dpQkpfwx0
今日の祭りの思いつきで作ってみた
ttp://bnsk.jf.land.to/up/src/up0096.swf
後悔はしていないかもしれない
414愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 05:20:21.33 ID:DqGrwQeW0
ちょwwwテラポロロッカwwwww


>>413
タイトルが秀逸www
415愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 05:21:20.84 ID:xoZyALsZO
ふむ、慣れない言葉遣いが裏目に出たかな?
感想ありがとう
精進します
416愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 05:26:02.57 ID:DqGrwQeW0
>>415
慣れない言葉遣いの割には、しっかりしていたように思うよ。
俺も感想っていうか粗探ししか出来なくて悪いけど。
417愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 05:27:12.59 ID:lH/Vh1anO
全然関係ないけど品評会って二作以上の投稿は可?
携帯厨の分際で二つできちゃったのだが……。
418愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 05:29:33.51 ID:DqGrwQeW0
>>417
んー、作品数があまりにも増えすぎるようならどちらかに絞ってもらう事もあるかもしれないけど。
基本的には一人一作品って言う決まりは無いよ。過去には三作品投下した人も居るww
419愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 05:30:23.77 ID:9ldQhPlpO
マリファナ……
お題ちょ〜だい↓
420愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 05:31:52.24 ID:Xes85Tvc0
書いたやつを批評してほしいとかはあり?
421愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 05:35:05.39 ID:lH/Vh1anO
>>419
チョコレート
422愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 05:35:22.15 ID:DqGrwQeW0
>>419
マリファナって何だwwwww
つ『お題:中毒』


>>420
このスレのルールでいくと、このスレでお題をもらわずに書いたものはアウト。
423愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 05:36:17.83 ID:Xes85Tvc0
>>422
ありがとうございます

お題下さいー。
424愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 05:37:19.80 ID:9ldQhPlpO
>>421>>422
把握した。
マリファナは何かパッと頭に出てきた。




反省はしていない
425愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 05:38:04.04 ID:DqGrwQeW0
>>423
つ『お題:素直』
426愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 05:38:21.05 ID:lH/Vh1anO
>>418
サンクス、今回かなり多いだろうし少し考えてみるよ。

>>423
ストレンジャー
427愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 05:42:17.31 ID:4aZ+Uh6Q0
ぜんぜん五レスに納まんねーずら

そのせいでハッピーエンドのはずが強制バッド直行へ……
428愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 05:42:17.90 ID:Xes85Tvc0
>>425>>426
把握です。
429愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 05:56:18.80 ID:lH/Vh1anO
ペロ……、これはポロロッカ!
430愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 06:05:24.00 ID:DqGrwQeW0
舐めて確認するまでも無いわなwww
431愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 06:18:58.95 ID:t18fS5Cg0
おはようございます

さくばんは おたのしみ でしたね
432愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 06:38:32.20 ID:lH/Vh1anO
>>431
うるせーはげ。何故お前は俺が一人で「おたのしみ」だったことを知っているんだ?
いつか話題に挙がった卒業アルバムオナニーをしていたことを知っているんだ?
しかも小学校の卒業アルバムで敢行した、ということまでも知っているんだ? 答えろ。
433チョコレート中毒4/1:2007/01/27(土) 06:51:03.19 ID:9ldQhPlpO
 彼女はチョコレート中毒だ。
 いやまぁ……チョコレートが異常に好きなだけなんだけど、常人では考えられないくらい食べる。食べて食べて食べまくる。
 それが、悪いとは言わないが、少し位控えて欲しいと思う今日この頃。


『チョコレート中毒』


 マーブルから始まって、ポッキーに替わり、ホットチョコレートで締めくくる。
 見ていて胸焼けを起こしそうになる僕の気分も考えて欲しい、何が悲しくて毎日毎日チョコレートなんぞ見なきゃならんのだ。
 彼女と付き合い初めて以来、僕はチョコレート嫌いとなった。判るだろ? 毎日毎日チョコレートを見ていてみろ、匂いをかぐのも嫌になる。
 それでも彼女と別れないのは、何かしら嫌いな理由もあるけど彼女の根元的な物が好きだからかも知れない。
 チョコレートの滝みたいな、しなやかな黒髪に、パティシエが丹精込めて作った作品のような愛着のある顔、小麦粉を全身からまぶしたような真っ白な肌。ほんでもって小さなお饅頭が二つ。悲しいけどAしか無いんだよな……
 そんな彼女がなんとまぁ今月に入ってチョコレートを食べるのを止めてしまった。
434チョコレート中毒4/2:2007/01/27(土) 06:51:44.01 ID:9ldQhPlpO
 何でって聞いたら彼女は『五キロ太っちゃった……』とか言って泣きそうになっていた。
 仕方の無い事だろうと思う。
 あんなけ食べてりゃ太るだろう、誰だってそう思う。
 彼女も気にはなってたそうだ。チョコレートを食べて、運動して、またチョコレートを食べて――だったのに、最近は僕の為に運動の時間を減らしてデートに使ってくれてたみたい。
 じゃあ必然的にチョコレートを食べる時間も増えるし、カロリー計算が合わなくなってくるのも致し方無い事だと思う。
 だからといってチョコレートを食べて無いからってそんなブスッとした顔されて、デートしたって僕としては楽しくも何とも無い訳で……
「帰る」
 来たばかりだというのにも関わらず、彼女は速攻でそんな言葉を口にした。
 場所は超有名なネズミランド。
「帰る!」
「お前なぁ……来たばっかりだぞ?」
「楽しくないもん」
 膨れっ面でそう言う彼女は、プイッと唇を突きだしながらそう言う。
 祝日だからなのか、家族サービスをする子供連れの親子が目につく。
「……」
 彼女が不機嫌な理由は判っている。
435チョコレート中毒4/3:2007/01/27(土) 06:52:20.16 ID:9ldQhPlpO
 さっきも述べたようにチョコレート中毒の彼女にとって、チョコレートが無い事は何よりもツラい事なのだ。
「チョコレート当分の間、控えるって言ったのはお前だろ?」
「そうだけどさ……」
 何が悲しくて俺がチョコレートに嫉妬しなきゃならんのだ。そもそも食べ物に嫉妬する男なんて聞いた事がねぇぞ。
「けど……食べたいもん」
 まだ止める宣言から三日しか経って無い気がするが……
「食べたい食べたい食べた〜い! チョコレート食べたい食べたい食べたい食べたい食べたい食べたい!!」
 いきなり彼女が大声で叫び出す。周りの人間が何事かと此方を向いて、ネズミの着ぐるみですら此方に向かって首を捻っている。
「ば! 馬鹿なに叫んでんだ!」
「食べたい食べたい食べたい食べたい食べたい食べたい食べたい食べたい食べたいチョコレート食べた〜い」
 彼女は尚も叫び倒している。
 僕にしてみれば何で彼女がそんなにチョコレートが食べたいのかよく判らない。あんな物、ただのお菓子でしか無いと言うのに……彼女は何でそんなにチョコレートが食べたいのだろうか?
「何でお前はそんなにチョコレートが食べたいんだよ……」
 とりあえず聞いてみる事にした。
436チョコレート中毒4/4:2007/01/27(土) 06:54:21.71 ID:9ldQhPlpO
 ビクッと彼女は反応して、僕を見た後うつ向いてしまった。
「あ、あれが無いとね……」
「あれが無いと?」
「し、心臓がね」
「心臓が?」
 彼女は顔を真っ赤にしてうつ向いている、心臓が何だというのだろうか?
「バクッン、バクッン言って落ち着かないの、チョコレート食べてる時はそんな事なかったんだけど……何かね変なんだ、バクッンバクッン言って、心臓発作でも起こしそうになるの」
 顔面に血が集まるのが判る、顔が熱い、口元がニヤケているのが自分でも判る。自分でもどうしていいのか判らない。
 とりあえずポケットに入れて置いた、彼女がもし食べたいと言っていた時用の小さなチロルチョコを口に入れてみた。



なるほど、確かに落ち着くわ……




―完―


以上です
つうか甘ぇぇぇぇこんなの書く気なかったのにぃぃぃ
437愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 07:20:01.31 ID:lH/Vh1anO
>>433-436
気分的にきつめな批評。偉そうですまんこ。
お話としてはフツー。良くも悪くもフツー。可愛いなあ、と思える所もある。
個人的な好みで言えばもう少し虚を突いても良かっのではないか、と思った。
文章は所々違和感を覚える箇所がある。特に文末。いきなり調子が変わって
あれ? と思ったり。もう少し文章の細かい所のチェックをすれば良くなるのではなかろうか。
総評としてはフツー。4ページの割に物足りない印象、やや薄味、みたいな。
こういった作品を書くなら女の子をしつこいくらい可愛く描写したほうが印象に残るのでは、と思った。
かなり早く書いたみたいだし、少し煮詰めればすぐに良くなると思われる。がんばれ。
438愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 07:51:13.25 ID:9ldQhPlpO
>>437
感想サンクス! 酷評と言っているが酷評では無いと思ったりする俺は確実にMだなw
確かにすぐ出来てしまったからな、もう少し練りこんでから投稿してみる
ノシ
439【品評会】三十一の嘘 1/4 ◆4OMOOSXhCo :2007/01/27(土) 08:11:05.19 ID:sUBrF8cs0

 ひとつの嘘のためには、三十の嘘を用意しなさい。それが誰の言葉であったかは知らないが、彼女は僕によくそう言っていた。
『そうしないとね、嘘なんかすぐにバレちゃうんだよ』
 それこそ嘘だ出鱈目だ、とそれを聞いた当初の僕はそう思っていたのだが、しかしそれは出鱈目などではないようだった。
 実際に彼女は僕の嘘を全て見抜いた。小さな嘘でも大きな嘘でも、全て見抜いた。
『君の嘘はね、私が全部見抜いてあげる。だから、君も私の嘘を見抜けるようになりなさい』
 あながち嘘でもないような口調で、彼女はそう言うのだった。
 そんな彼女と僕が別れたのは、今から三ヶ月前。
 向こうからの『醒めた』。その一言で終わった恋。
 僕が二十歳の春――二年と半年に及んだ僕の恋は終わったのだった。

「ただいま……いや、お邪魔します」
 就職してからは一人暮らしだったので、実家を訪れるのは久々だった。玄関の懐かしい匂いに溜息が出る。
 壁に掛けられた日捲りは、捲る気がなくなったのか、一週間前――六月の末でストップしていた。
「……あら。いらっしゃいな」
「どうもどうも」
 台所から聞こえる母の言葉を受け流し、靴を揃えて家に上がる。
 短い廊下を通り、とりあえず居間へと入る。卓袱台。みかん。何となく、懐かしい。
「少し片付いたと思わない?」
 いつの間にか現れた母が、ハンドタオルで手を拭きながら僕に言う。
「んー、まあ片付いたかもね。前より綺麗になってる」
 言うと、母はそうでしょうと笑んで卓袱台を挟んだ僕の向かいに座る。
 自然、二人で卓袱台を囲むような形になる。
440【品評会】三十一の嘘 2/4 ◆4OMOOSXhCo :2007/01/27(土) 08:11:51.12 ID:sUBrF8cs0
「懐かしいな」
「そうでしょう」
「そういえば、日捲り捲ってないじゃん。この家はまだ六月なんだ?」
 ああ、と母は笑う。
「今まではあんたが捲ってたからね……何だか今更やる気にならなくて」
「来年からは日捲りじゃないの買えばいいんじゃない?」
 そうだね、と母は笑った。
「そういえば……あんた、彼女さんから手紙来てたよ。このメールの時代に手紙とは珍しいね」
「……へえ?」
 まだ母には言ってない。僕が彼女と別れた事。言えばお節介な母のこと、理由を詮索してくるに違いない。振られたなんて言えっこない。
 嘘を言うにも、三十の嘘など用意できっこない。――ひとつの嘘のためには、三十の嘘を用意しなさい、だなんて。
「はい、これ。本当、珍しいね。こんな封筒お母さんでも使わないよ」
 言葉と共に、母はテレビの上から封書を手に取り、僕に差し出した。それは、よくある薄茶色をした封筒。かざりっけも何もあったもんじゃない。
 一枚貼られた切手は、少しだけ歪んでいた。そして、僕の宛名も――少しばかり雑だった。
「いいよ、見るなら見て。お母さん、やる事あるから」
 言って、母はまた居間から出て行く。
 ……言葉に、甘える事にした。僕は封筒を破く。
 中には、二枚手紙が入っているだけだった。一体何の用なのだろう。
441【品評会】三十一の嘘 3/4 ◆4OMOOSXhCo :2007/01/27(土) 08:12:17.32 ID:sUBrF8cs0
 と、僕はその一枚目を手に取る。
『不器用で、臆病者で、誰にでも優しすぎて、意地悪で、真面目すぎて――』
 そこには……僕を振った理由が延々と書き綴ってあった。
 その数、丁度、三十の。
 そして、もう一枚の、真ん中に。
『決して、病気で君に迷惑を掛けたくなかったから振った訳じゃ、ないよ』
 その部分は少し、文字が滲んでいた。
 不意に、言葉が脳裏に浮かぶ。

 ――ひとつの嘘のためには、三十の嘘を用意しなさい。

「母さん。――この手紙」
 僕は台所に向けて、声を上げた。
「いつ……来てた?」
「えーっとね……四月くらいだね。あんたが一人暮らし始めてすぐだから」
442【品評会】三十一の嘘 4/4 ◆4OMOOSXhCo :2007/01/27(土) 08:13:00.70 ID:sUBrF8cs0
 ――そして。
 今、僕は彼女の家にいる。
 彼女の母は、何も言わず僕を招き入れてくれた。
「あの子も喜んでると思うわ。あの子、最期まで貴方のことが気に掛かってたみたいだから」
「……失礼します」
 彼女の写真に向かう。
「三十の嘘を……君は、吐けたんだ」
 彼女は、僕がその三十もの嘘を全て見抜く事を期待していたのかもしれない。
 いつか彼女が僕に向けて、そうしたように。
 そんな嘘はお見通しだと、僕が傍に居てくれる事を望んだのかもしれない。
「……ごめんな」
 写真の前で手を合わす僕は、嘘を見抜けず彼女を見捨てた、正直村の村人だった。

 <Fin>
443【品評会】三十一の嘘 <Fin> ◆4OMOOSXhCo :2007/01/27(土) 08:14:41.06 ID:sUBrF8cs0
以上、投下完了でございます。ベタベタな展開でごめんなさい。
んでは。
444愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 08:59:33.27 ID:Xes85Tvc0

俺の彼女は、去年の春に北の方から越してきた。
高校1年生になると同時に、親の都合で住んでいた故郷を離れて、
家族と一緒にここまできて高校受験した。
もともと、彼女はお茶の美味しい県に住んでいて、
そこからこの唯一修復漏れが見つかっていない県のそこそこの学力を誇るが
山の真ん中にあることで有名な高校に入学してきたという流れである。

かくして、東京(に近いところ)からやってきたというストレンジャーガールの噂は、
地方のどうにもパッとしないジモピーガールズの間を尾ひれを付けまくって駆け巡り、
ついでにモッサイボーイズの間もすり抜けて、晴れある2006年の4月5日の入学式でデビューしたというわけだ。

さて、彼女の高校デビューの結果はというと、初日の帰り道、泣いた。
彼女のバーサンと、俺ん家のバーサンが知り合いというか隣同士で、
彼女は隣のバーサン家にいきなり現れたように思えたが俺が食っちゃ寝してた春休み中にできていたらしい二世帯住宅に住み始めたので、
バーサン×2の願ってもない頼みで、思いっきり地元人且つババア様共から
『ほんちょーーにお前は身長だけが無意味に伸びたと!お前はほんとウドやけぇ動け!!』と言われる図体のでかい俺が、
ストレンジャーガール、俺的にはもはや宇宙人のような都会のオンナノコの1日エスコートマンを仰せつかったということである。
そんなウドの俺と、なんで女の子はこんなにカワイかとねー都会からきとっとからねー、
と言われた彼女が肩を並べて歩く姿はどう見ても俺が泣かした図。勘弁してくれ。
445愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 09:01:43.00 ID:Xes85Tvc0

「・・・なあ平気と?」
「だいじょ、ぶ。」
「だけん、アンタ泣いてるやんかぁ。俺が泣かしたと思われたらバーちゃん達から非難ごうごうよ。」
「だって、あんな、みんな怖かったんだもん!東京から来てないし!!静岡だし!!近いけど!!」
「静岡って富士山あるところけ?」
「あとアウトレットとかもある」
「なん、アウトレットって」
「お店がいっぱい集まってるの。全部B級品ばっかりだから安く買えるの。」
「そんなんここにはないが。
 そりゃあこげん山ん中の高校生だが、アンタが来たところは都会と思っちまうわぁ」

と、隣に彼女がいない。少し離れた後ろで、うつむいてたっていた。ぼろぼろと涙をこぼしている。
あわててかけよって、どした・なんか嫌んこと言うたか、と謝ったら、そこをババァ様たちに見られた。
彼女の涙の代償は、正座と電車で30分揺られて街まで行って俺が入るのははずかしすぎる
コジャレたお店で奢ったケーキセット1200円となった。
お高いモンだな、女の涙っていうのは。

しかし女というのは怖いもので、1ヶ月もすれば慣れてしまった。
全てに。
相変わらず標準語を喋っているのは学年、いや学校で彼女だけだが、
空気に慣れて、高校生活に慣れて、そして俺にもなれた。
どうやら、ウド程育った俺のことを見て、バー様達に
『こわいんだけど、大きいんだけど、こわいんだけど』と何度も何度もチクっていたらしい。
でかいのは俺のせいではない、と主張したい。
446愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 09:04:06.68 ID:Xes85Tvc0
さて、前述の通り俺と彼女は付き合っているのだが、
奥様は魔女ならぬ彼女は異邦人(ストレンジャーガール)なわけで、
たまに意見が思い切り食い違うことがある。
そのときの彼女は、お前と付き合ってるとこれ以上東京の女とはこわくて付きあえん、
と言いたくなるほど頑固になる。
お前、あのケーキを奢ってやった時の満面の笑顔はどうした。
心底素直に「ありがとー!」と笑った顔はどこへやった。

「ばーかばかばかばかばかばか!!」
「お前、何回ばか言いよると!?怒るぞ!?」
「ばーーーーかーーーーー!!!」
「俺がなにしたっつーんよ!何もしとらんけ!」
「あんな女と仲良さそうに喋らないでよ!
 あいつ素直なフリしてるけど演技!演・技・な・の!わかってんの!?」
「委員会が一緒ってだけっちゃがぁ!」
「うるさいなあああ!焼きもちやいてんの!
 ばか!ばかばかばかばかばーーーか!!」

ばかを叫びながら、俺の枕で俺をぶん殴る彼女を見ると、
泣いてんのか笑ってんのか顔と鼻を赤くして、口角を上げていた。
447愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 09:08:53.12 ID:Xes85Tvc0
「こん、の、宇宙人が!お前の言いたいことは俺んは理解の範囲外だけ!」
「うるっさい!ばか!好きだからしょうがないの!アンダスタン!?」
「あーーもう日本語喋れ!宇宙人が!素直に俺んことが好きいやあ良いが!」
「今更、素直になんかなれません!好きだから怒っちゃうんじゃん!
 喧嘩ふっかけちゃうんじゃん!」

ほとほと呆れたのと、あがりそうになる口角をおさえるために、
さっき買ってきたばっかりのジャンプを開くと、
ちょっとジャンプ読んでないで、かまってよ!とまた俺の枕で攻撃してきた。

「お前ほんとに素直だけえな・・・」
「何いってんのお?いいからなんかして遊ぼ!ジャンプ禁止!」

俺の彼女は異邦人。
東の国からやってきたこの女を見ると、かの国の女はとても素直ということが確認できる。

NASAの皆さん、侵略するなら東がオススメかもしれん。俺ん彼女はやらんけんどな。


[終]
>>425>>426からお題です。
なんか、この話どうしようもないですね。
448愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 09:55:36.94 ID:6S21reJwO
保守
449愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 10:33:53.27 ID:fyCRW4DH0
静岡は結構静岡弁がある罠wwwww
450愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 10:39:40.81 ID:qxlvF3BV0
品評会用にSF書こうと思ったら、始めの説明だけで三レスくらい使っちゃう罠 orz
451沖平篤紀 ◆SE9rIPwNvY :2007/01/27(土) 10:57:45.39 ID:qxlvF3BV0
  〜  〜  
 (Φ  Φ )  
  \く /   
    |д|    <誰もいない……オナニーするなら今のうち……
    \\
452 ◆HdzsHptrSA :2007/01/27(土) 11:23:56.27 ID:6S21reJwO
>>451
酉はこう
453愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 11:41:07.72 ID:PRmrIpVz0
まだいんのかよバロスwwwwwww
454愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 12:04:41.40 ID:RAE1EqNW0
よし、>>173-179のお題できた
投下する
455愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 12:05:05.16 ID:kf0tkf12O
試験/(^o^)\おわた

小説書くか……
456劣化版 1/3:2007/01/27(土) 12:09:01.14 ID:RAE1EqNW0
颯爽と現れた勇者が魔王を倒し、長年支配され続けていた世界を救う。そんな夢みたいな話を期待してはいけない。
勇者や救世主などと言ったものは、そうそう都合良く現れたりはしないものだ。
例えるならば、朝のHRで紹介された転校生が、
偶然にも登校中に曲がり角でぶつかった赤目青髪のパンを咥えた少女だった、というくらい限りなくゼロに近い頻度なのである。

 だが、何の因果かは知らないが俺の父は勇者であり、祖父も曽祖父も高祖父も勇者だった。
だから、その血を引いている俺も勇者に違いない、というアリストテレスも驚くほど見事な三段論法のお陰で
、俺は勇者に祀り立てられ魔王を倒す破目になった。しかし、何も甘んじて勇者の名を享受した訳ではない。
他人の空似説や養子説、仮病など、様々な逃げ口上を用意したが、
その都度、戸籍謄本、DNA鑑定、医師の診断書などの物的証拠を提出され遂には退路を断たれてしまったのだ。
俺の涙ぐましい努力を少しでも理解して頂けると非常に有難い。

 さて、それでは俺の目前で玉座に踏ん反り返っている巨躯の爺さんについて嫌々ながら説明しようと思う。
まあ恐らくはいないと思うが、爺さんフェチ以外はここの説明を飛ばしてもらっても構わない。
しかし、いくら飛ばしたところでツンデレ娘や天然娘、メガネっ娘など、萌え要素を含んだ美少女キャラは一切出てこないのでそこの所はご了承願いたい。
この件の爺さんなのだが、一目見て貰えれば分かると思うが無駄にでかい。
身長2メートル23センチ、体重180キロで全身が高密度の筋肉で覆われている。
既に還暦を迎えているのだが、その肉体は老いというものを知らないらしい。
はっきり言って、お前が魔王を倒しに行けばいいと思う。
そう思わず口にすると、俺の次のレベルまでの経験値を教えてくれた。
これも国王の仕事の一つなのだろうか。甚だ疑問である。
457劣化版 2/3:2007/01/27(土) 12:09:26.44 ID:RAE1EqNW0
 同じ言葉を繰り返す国王に別れを告げ、町の酒場で自称賢者のメガネっ娘と天然魔法使い、
ツンデレSM女王様と月極契約をし、魔王を倒す気なんてさらさらない俺達は、皆で幸せに暮らせる場所を探す為の旅に出た。
全員の希望を一つにすると、神保町の近くでアルプスの少女が暮らしている様なログハウス建てで地下にSMプレイルームのある4LDKのデザイナーズマンションとなった。
この条件に適う物件に心当たりは一つしかない。魔王の住むマンションだ。俺達は満場一致で魔王を倒す為、神保町へと向った。

 紆余曲折を経て、俺達は魔王が住むマンションへと辿り着いた。その間に起きた様々な出来事は、また機会があったら話そうと思う。
 このマンションはやはり魔王が住むだけあってセキュリティは万全の様だ。
子供の頃から通販で学んだピッキングの技術がまったく役に立たない。
自称賢者のメガネっ娘にこの状況を打開する術を求めたら素無視された。
いい加減、都合が悪い事を無視する癖を直して欲しいものだ。

 このままマンションの入り口で突っ立っていて、近所の住民の通報により駆け付けた警察官に捕まるのも癪なので、
俺は壁に備え付けられていた認証システムを押し起動させた。
暫くすると低くくぐもった声で、名ストーリーテラー兼医者といえば、と質問を投げ掛けて来た。
何だそれは。それが中へ入る為の暗号なのか。
俺は何の迷いもなく手塚治大先生と答えた。
ここで手塚治大先生と答えなかったら、どこでお題を解消すればいいのか分からないからな。
458劣化版 3/3:2007/01/27(土) 12:09:39.11 ID:RAE1EqNW0
そろそろ物語りも佳境に入って来た様なので、ここから怒涛のお題ラッシュを開始しようと思う。

 管理人室で魔王の部屋番号を聞き、遂に部屋の前までやって来た。
密かに部屋番号が666号室であって欲しいと期待していたのだが、そんな安直な設定はされておらず淡い期待は露と消えた。
おまけに表札には魔王三郎と魔王ゆみこの名前が書かれている。畜生、同棲生活とは羨ましいじゃないか。魔王のくせに。

 腹いせにインターフォンを連打してやった。それはもうボタンにバネを仕組んでいるかと疑われるくらいに。

 俺達の類稀なチームワークのお陰で、その後の流れは荒淫矢の如し、この言葉に尽きる働きだった。
ドアから顔を覗かせたゆみこにベレッタM92を改造した麻酔銃を全弾打ち込み、荒縄で亀甲縛りにして吊るし上げた。
縛りのプロフェッショナルがいたのが幸いだった様だ。
助かった、と礼を言うと、ア、アンタの為にやったんじゃないんだからねっ! と実にステレオタイプな返答をしてくれた。

 その後の魔王の処遇については語れない。
麻酔銃と荒縄から容易に想像できるだろうが、思っていても言わないのが賢い大人って奴だ。
どうしても知りたいって言うのだったら、エロゲのシナリオライターにでも書いてもらってくれ。
まだ消化しきっていない設定もおおいから、さぞ頭が痛くなる荒唐無稽なシナリオになるだろう。
そんな人の為にバファリンをここに置いておこうと思う。

 よし、一通りお題は使った様なので、そろそろ俺は消えようと思う。
また機会があったら出会うかもしれないが、こんな混沌とした話は俺はもうごめんだね。
459愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 12:10:37.21 ID:RAE1EqNW0
以上です。人間欲張ってはいけないって事が身に染みて理解できました。
460愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 12:42:03.13 ID:R9O6ywsjO
>456-458
なんかメタっぽくて面白かった
批評はしづらいけど
461愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 12:43:16.09 ID:kf0tkf12O
>>458
うん、まあ……お疲れwww
若干口調がキョンっぽいというか、妙に言い訳臭いのが気になった。
内容は……触れないが吉か?ww
462愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 13:14:58.94 ID:9QINY3hn0
>>444
批評というか読んで気になったことなんだけど
最初の文章が説明なのは止めた方がいいと思うよ。

起承転結の起の部分は
読者を無理やり物語の世界に引き込むための大事なセンテンスだから。
説明を入れるなら承のところがいい。
463愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 13:53:52.93 ID:9QINY3hn0
そして誰もいなくなった……
464愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 13:57:03.59 ID:9QINY3hn0
創作文芸板の真面目に酷評スレに
説明について、いい文があったので転載

>説明文は具体的な出来事の描写にかなわない。
>同じ枚数を費やしほんの一つのシーンを抜き出した方が、
>言いたいことを表現できる。
>旅はいいと語るより共感させること。
>小説も同じ。テーマは語らず、押し付けず、喚起させるもの。
465愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 14:05:09.62 ID:CbJ+8fK8O
感動した
466愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 14:21:29.95 ID:mRwShLCTO
勃起した
467愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 15:16:37.42 ID:B8G7N8oB0
はいはいぼくちゃんほちゅでつよー
468愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 15:21:53.92 ID:0nh5kuEbO
確かにテーマを文章に起こした話は、陳腐やら説教臭いやらの評をよく貰う
難しいね
469愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 15:22:51.05 ID:kf0tkf12O
キミがほ、ほ……だから、その。
保守するなんて、らしくないよぉ!
470愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 15:54:37.87 ID:9QINY3hn0
品評会作品、投下したけどもう一つ思いついちゃったので書き始めてしまった。
471愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 16:24:18.10 ID:ZPbqrB9Z0
言いたいことをそのまま登場人物に語らせたと思わしき小説って
なんとなくすぐ分かるし
恥ずかしい

それが地の文だと胡散臭さ、不愉快さに変わる

これは俺の読み手としての経験なんだけど、みんなはどう?
472愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 16:30:58.23 ID:9QINY3hn0
>>471
告白するシーンがあるとして
単純に「恥ずかしがっている」と書くのは下の下で
「顔を背けるがうなじまで赤く染まっている」という書き方の方が好きだということかな?

例題の文章がおかしいというのは抜きにしておくれよ
473愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 16:34:51.50 ID:mYFwAHxq0
>>471
なんとなくハルヒのことを言ってる気がした
474愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 16:35:23.14 ID:ZPbqrB9Z0
>>472
そうだね。
その描写(恥ずかしがっている)くらいならさほど不愉快でもないけど

うーん俺も自分で言っといてうまい例が思い浮かばないなw
475愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 16:35:29.80 ID:B8G7N8oB0
>>472
多分違う。
作者が思っている、社会への不満とか正しい生き方とかみたいな「崇高」な考えが書かれてる作品のことだと思う。
たまーにキャラからはみ出た意見が見え隠れするのが嫌だってんじゃないかな?
476愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 16:35:50.54 ID:B8G7N8oB0
あれぇ、ちがったか
477愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 16:37:26.57 ID:ZPbqrB9Z0
>>473
ハルヒは読んだことないけど
俺がこれまで投げ出したラノベは、
だいたいそういうところで嫌いになりました。
断っておくけどラノベ全部が嫌いなわけではない。
478愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 16:40:02.08 ID:ZPbqrB9Z0
>>475-
ああうん、それもそう。
その手の作品をはみ出た主張は本当に虫唾が走ります。
「作品で語る」って言葉を曲解してるとしか思えないヒトタチね。
東野圭吾とか大嫌いなんだけど。
まあ極端な例かも
479愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 16:40:55.86 ID:kZGvvkCH0
よくわからん気もするし、わかる気もする……
もうちょっと悔しく頼む
480愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 16:43:00.83 ID:B8G7N8oB0
>>479
悔しいっ、けどかんじちゃう……ビクンビクン

じゃなく、キャラクターの心情を書いてるはずの部分で、いつの間にかキャラクターが語るべき事をはみ出して、作者の主張を書いてる場合とかじゃないかと思う。
そういうの言いたきゃエッセイでも出せよ、みたいな
481愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 16:55:14.07 ID:kZGvvkCH0
あー、ダメだ、まとまんない……
ヌいてから出直そう……
482愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 16:55:37.67 ID:ZPbqrB9Z0
たとえば「人殺しはいけないよ」って言いたいとする。

地の文で、こうこうこうだから人殺しはいけないよ、
って書いちゃう。
もしくは、佳境に入ったところで主人公にこうこうこうだから人殺しはいけないよ、
って演説させちゃう。
これ、手口として幼稚だなあって思うわけです。
登場人物の行動や、状況の変化で、理解させてほしい。
もちろん手法としてある面で有効なのは認識していますけど、
それをメインに持ってくると小説である意味があるのかと思う。

そこで>>475みたいに
作品中の登場人物と作者の言いたいことがブレてしまうともう個人的には最悪なんですが。
みなさんはどうなんでしょうね
483愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 17:03:30.80 ID:B8G7N8oB0
>>482
嫌だけど、そういう頭でっかちの作者が書く本ってもとからあんまり買わないしなあ。
484愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 17:21:40.77 ID:0nh5kuEbO
けど結局小説って作者の中から出たものだからある程度そういうのが出るとは思う
二重包装かオブラートかそのまんまかの違いくらいで
485愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 17:28:49.62 ID:B8G7N8oB0
>>484
確かにそうではあるが
そのまんまってのは案外きついものだと思う。
486愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 17:34:30.80 ID:4aZ+Uh6Q0
ということは、森博嗣なんかも駄目ということか
境界が曖昧すぎて、書くことを萎縮してしまいそうだよ
487愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 17:35:31.68 ID:ZPbqrB9Z0
>>483
ワタシ自身頭でっかちなのでけっこうその手の作者に親和性があるのです
それでババ引いちゃうの。
正直うらやましいです。

>>484
まさにそのとおりなんだけど、
その違いって大事じゃないかい?
488愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 17:35:32.55 ID:mZOm2Y940
オブラートって案外うまいよな
だんだん甘くなっていく
489愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 17:37:48.16 ID:0nh5kuEbO
>>485
そのまんまでもセンス次第だと思うよ。
二重包装でも、よく分からん、結局何?ってなる逆の例もある。
というか読み手の絶対数としてはそっちが断然多いのが現代。
今ヒットしてる携帯小説読んでみればそれは分かる。
「人殺し、ダメ。絶対」
って主張するにしても、例えば舞台設定からすればそのままでも自然になることがあるんじゃね。

ああ、全然話が逸れてしまった
自分はセンス良く書いてあればそれでいいと考えてます
490愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 17:41:55.54 ID:B8G7N8oB0
そうだねえ。
そういうのにあたらないって自分で言っちゃってから言うのはあれだけど、
二重包装とオブラートの違いっとかって読んでる側にも書いてる側にとっても曖昧なところではあるんだよな。
やっぱ一番大事なのは、説教臭くなっていないかどうか作品全体を通して馴染んでるって事だとおもう。
491愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 17:47:13.24 ID:ZPbqrB9Z0
>>489
なるほど、確かに。
結局は嗜好の問題なんだろうな。

>>486
あまり気にしないでください。
私一人相手にしただけで書けなくなってたらこの先書けませんよw
492愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 17:58:20.98 ID:j+qhEV/E0
今北お題
493愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 18:00:07.79 ID:B8G7N8oB0
>>492
臨界点突破中
494前世に言葉などない ◆y2z/CaXrVo :2007/01/27(土) 18:00:44.64 ID:5UU+IasY0
でした
495愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 18:02:04.15 ID:B8G7N8oB0
? でした?
496愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 18:03:03.89 ID:T47JWnTt0
ビビットなお題をください。
497愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 18:04:46.95 ID:j+qhEV/E0
>>493
おk、書いてきまつ!
498愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 18:12:59.15 ID:B8G7N8oB0
>>496
暗黒物質

ところで品評会用投下してもいいかな?
499愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 18:17:28.09 ID:+NThIPLF0
>>498 どうぞどうぞ
500 ◆sjPepK8Mso :2007/01/27(土) 18:20:23.05 ID:B8G7N8oB0
つまらなくても書いちゃったものはしょうがない。投下するよ。
501見上げたら星がある ◆sjPepK8Mso :2007/01/27(土) 18:20:40.05 ID:B8G7N8oB0
 つい先日起こった人存教のデモ行進は、月面ドーム「静かの海 三番地」に特に大きな爪あとを残した。
 人存教徒とは、多くの宗教ではすでにいないとされている地球上の人類と、月面に住まう人類を合わせて神とするのだという宗教である。
 法的に非公式でありながら、百年以上も前から信じられ続けている「地球上人類存在教」通称人存教は、非公式であるからして、当然役所に感知される事は無い。
 つまり、人存教は信者以外の誰にもデモの存在を知らせること無く、予告無しにデモを強行した事になる。
 以前朝地新聞が調べた所によると、月面に住まう全人類の約九十パーセントがキリスト教、五パーセントが仏教神道の入り混じった月神教、三パーセントが名も知られぬ新興宗教の類で、残りの二パーセントは無神論者とされている。
 新興宗教なんて、この月面上に云百云千とある事を考えれば、大した問題にはならないが、残りの二パーセントを無視する事は絶対に出来ない。
 やはり非公式であるからして、人存教はこの統計には数えられていないからだ。
 実際の所、今の月面上には神様を信じないヤツなんて一人もいない。
 話せば少し長くなるのかもしれない。かいつまんで話せば少しは短くなるだろう。
 十数年前にあった、ベビーブームがそもそもの原因と言えるかもしれない。
 新暦四百五十年、この年ばかりは前年に比べて、子供を産む女性の数が八倍にも膨れ上がった。
 このベビーブームが起ったのが何故かは、依然として定かではない。その手の研究者によると、「母なる大地を離れた人間の自立精神」が関係あるらしい。昔ッからこの類の研究者は役に立たない。
 兎にも角にも、人口はその年を期に激増し始めたのだ。ベビーブームの後も、毎年一定以上の出産率が確保されていた。
 これはちょっととんでもないことだった。
 ご存知の通り、月面に人間の住める環境は本来用意されていない。今人類は、一つ云百兆円を賭けて作られる、球体ドームの中に居を構えて今日のパンを食べている。
 もともと、人口ギリギリの数のドームしか用意されていなかった所為で、今人類は明らかに飽和状態にある。
 酸素の確保もままならず、明日の食事も危うい。そんな状況の中、さらに人口は増え続ける。
 子宝はめでたいが、今の状況は決してめでたいとはいえないだろう。
 かく言うわけで、人類は日夜信じるモノを求めている。
 だからこそ、朝地の統計は馬鹿に出来ないのだ。
 今、月面には千万を越える人間がひしめき合っている。そのなかの二パーセントとは、優に二十万人に相当する。
 もちろん、月面全土をあわせて二十万人ではあるのだが、もしもその二十万人の内半分でも、一つのドームに押し寄せてきたらどうだろう。
 そして、その十万人が予告無しに、過激なデモを決行すればどうなるだろう。おして知るべしである。
 浩二が通っている学校は、静かの海三番地にある。ここは、デモ行進の中心ともなった地域である。幸い、学校に被害は無かったものの、人死にが多く出た。生徒も少しばかり死んだ。
 卒業式を目前にして逝く事なんてあってはならないと思う。
502見上げたら星がある ◆sjPepK8Mso :2007/01/27(土) 18:21:17.21 ID:B8G7N8oB0
 「先日の悲しい事件には、私も向ける言葉を持つことが出来ません。ただ、ご冥福をお祈りするばかりであります。きっと、お亡くなりになった六人の生徒も、皆さんの気持ちを待っているでしょう。黙祷」
 静かの海三番地は、キリスト教信者の多いドームではあるが、この学校の校長は月神教徒だった。
 浩二も含めた卒業式出席者の八割が静かに黙祷する。手を合わせるやつも、ただ目を瞑るだけのやつもいた。浩二と同じく、形ばかりをまわりに合わせているものもかなり多いことだろう。
 実際、死んだ生徒と知り合いでもなければ悲しくもなんとも無いのが、人間としての性というものだ。
 黙祷もせずにとなりのヤツと喋ってるやつもいた。
「死んだヤツって野次馬だったんだろ? 自業自得だよなあ」
 そういう奴は何人もいた。ひそひそ声ではあったものの、それ以外の声が飛び出さない体育館内では、その声はよく響いた。
 しかし、誰一人としてその生徒に注意しようと言うやつはいない。校長までもが、聞こえないフリで黙祷を続けている。彼には三年前から聴力が異常に落ちたのだという噂がある。三年前も、同様のデモ行進があった事を、浩二は知っている。
 今日は記念すべき浩二の卒業式の日である。正式には第十六期生合同卒業式。
 月面では、ハイスクールを卒業すれば、もう大人である。二十年前までは最終学歴が重要だったらしい世の中は、ここ最近、見事な様変わりを遂げた。
 その証拠に、ここ二十年で私立大学の九十パーセントが倒産の憂き目にあっている。大学に行かず、働くものが増えているらしい。
 今の世の中では、ハイスクールを卒業するという事は、大人の世界に踏み出す事を意味しているのだ。
 黙祷は一分もしないうちに終わる。黙祷やめ、というしわがれた声に全員が素早く反応して、すぐに祈る事を止めてしまう。
 この卒業式で一体何があるのか、というのは誰もが知っていることで、そこらの生徒に聞けばすぐに答えてくれるだろう。
 校長のキリスト教半分月神教半分といった様相のスピーチだ。特に長い事も無いのだが、生徒にはすこぶる不評である。
 静かなブーイングの中、おなじみのスピーチが始まる。マイクの前に立った年寄りが、ハウリングに苦心しながらマイクの位置をずらした。
 その姿も浩二の目には惜しい。ある意味では、高校生活を象徴するものであった、演説がもう聴けなくなるのはさびしい。
 決して、校長の声が聞けなくなるのが寂しいわけではない。それについて回る高校生活が懐かしいだけだ。
 そして、大人になるのが嫌だった。大人は嘘つきだからだ。
『キリスト教では、人類の祖の事をアダムとイヴと呼んでいます。ある日、イヴが知恵の木の実をもいだ事で人類は神に見放されたと言います』
 おとぎ話とは、子供相手につく大嘘のことだ。しかし、この程度の嘘なんて他愛の無いものではある。誰しもが嘘だと知ってることで、小学生だってそれぐらいわかっている。
 熱心な信者には、たまに信じているやつもいるが、そんなやつの全体の一割にも満たない。
『知恵の木は、一本だけではありませんでした。それはどこにでも立っているものだったのです。地球のいたるところに生える知恵の木を、人間は我が物にしました。
しかし、人間の欲望はここだけに収まることはありませんでした。もう地球上の知恵の木を取り尽くしたかと思うと、今度は宇宙に向かって知恵の木を探しにいきました。』
 今更おとぎ話なんて聞きたくは無いと思う。嘘であることをよく知っている人間に、わざわざ語る必要なんて無い。釈迦に説法も同然だ。
『やがて、人間は地球上の知恵の木を全て枯らしてしまいました。主の、月神教で言う所の太陽に見放された人間は、知恵の木無しで暮らしていくことが出来ませんでした。』
 浩二は、三年間も同じスピーチを聞き続けてきたのだ。この先なら目を瞑っていても言える。決して、言いたくて言えるわけじゃない。
 嘘と坊さんの髪の毛は結ったことが無いのを自慢している浩二は、幾ら他愛なくとも、大嘘の片棒を担がされるのが嫌だった。見ているだけならともかくとして。
 それでも、記憶の片隅から言葉の束が顔を出す。
 人類は自らが知恵の木から得た知識を駆使して、この地に知恵の木の模造品を作ったのです。それらを増やし、我らをお産みになられたのです。
503見上げたら星がある ◆sjPepK8Mso :2007/01/27(土) 18:21:34.34 ID:B8G7N8oB0
 馬鹿を言うな。月に作られたのは知恵の木の模造品じゃなくて、人間が生活するための基地だ。
 三年前のデモ行進で死んだ親戚のおじさんが、教えてくれた事だ。彼は人存教徒だった。
 大ぼら吹きと、親戚中から嫌われていたが、彼が言っていたことは嘘ではないと浩二は信じている。だから、分類するとしたら、浩二も人存教徒である。

 卒業式が終わって、十分もしないうちに体育館から七百何十人かの人間が出て行く。
 浩二は体育館の入り口に並ぶ列の最初の方に並んで、すぐに体育館から出て、すぐに家路につく。
 リノリウムを蹴って石段を下って、人の手が加えられた「清潔」な土を踏んで、公共道路に出る。整然とした、静かの海三番地の公共道路は、アングラのコラム欄でも味気ないと大評判である。
 ただ、真っ白なだけというイメージだ。すぐ隣の二番地を少々うらやましく思う。中国系が多いという二番地には、地図なんて役にも立たない迷路のような繁華街があるらしい。迷路と聞いただけでもわくわくする。
 しかし、その清潔さは教育好きな親御さん達にはすこぶる評判がよく、ドーム「静かの海」連合においても、重要視されている。
 だから人存教徒に目をつけられたのだ。地球人類に住む人々と月に住む人々をあわせて、神とする教徒たちに。
 神が自分たちだと主張するのは、人存教徒ぐらいのものだ。そうじゃない人はみんな天にまします我らが神を信じている。
 浩二の父も母も、親戚一同もそうだ。そうでないのは死んだおじさんとおじさんを好いていた浩二ぐらいのものだが、浩二は建前上はキリスト教徒である。
 いくらおじさんが信じていたとはいえ、殺人教を信じているなんておおっぴらに言う事は出来なかった。
 人存教としての浩二は人間関係という土壌において、全く認知されてはいなかった。
 これは、浩二が無意識のうちに働いた大嘘だ。浩二が自慢している「坊主の髪を結ったことがない」はこの時点で嘘だった。
 さすがに今となっては浩二もそれには気付いている。心が痛いが、それでも「坊主の髪を結ったことがない」のは自慢のままだ。周りが何も知らないのであれば、いまさら嘘をついてましたなんていえるとは思えなかった。
 また、嘘をついてしまっていた。酷く情けない思いをしているが、浩二は一生懸命に平気な顔を作って、もう既に結ってしまった坊主の髪を、まだ結っていないものだと自分に言い聞かせている。
 嘘も方便だと言ってしまえれば、どんなに楽なことかと思うのだ。
 大人になれば、自分が信じる神様をきっちり決めなければならない。そしてハイスクールを卒業した浩二は、もう大人である筈だった。
 社会的な事を考えれば、キリスト教徒になるのが一番いいはずだった。周囲との諍いも無く、順風満帆な船出を送るには、そうであるべきだった。
 しかし、キリスト教になると言う事は、自分が今まで信じてきた価値観を捨てるという事でもある。
 周りにとってなんら意味の無いことであろうが、浩二自身にとっては一大事だ。人類にとっても大きな損失とも言える変化の第一歩だった。
 事実を、事実だと信じられる地球人類の存在を否定することは、目を塞いだまま車道を歩くようなものだ。無謀極まりない、傲慢な選択のハズだ。
 それをする事で安全が得られるのだと、信じられれば良かったかもしれないと思うが、それはあまりにもバカバカしすぎることだと思える。
 ――やがて、人間は地球上の知恵の木を全て枯らしてしまいました。主の、月神教で言う所の太陽に見放された人間は、知恵の木無しで暮らしていくことが出来ませんでした。
 違うと信じている。ひょろひょろのキリストや、姿も見せない神様の言う事なんて信じられるわけが無かった。
504見上げたら星がある ◆sjPepK8Mso :2007/01/27(土) 18:22:19.61 ID:B8G7N8oB0
 そして、これ以上嘘を重ねたくないと思うのだ。やはり、大きな顔をして、校長のような話を出来る人間にはなりたくない。
 なによりも。
 その時、ぶっつんとおおきな音がして、ドーム内全域への放送が入った。
『ただいま19時00分、夜になりました。照明を消して、展望窓を開放します。地球の輝く姿をお楽しみください』
 地面が揺れるほどの駆動音と共に、天井を覆っていた白い壁が真ん中から割れていく。継ぎ目さえ見えなかった壁が割れていくのは、いつ見ても奇妙な光景だ。
 そして、その向こうに見えるのは壁の白とは正反対の宇宙の黒。しかし、その中には、そうでないものもある。蒼い水と雲に包まれた星が見える。
 夜空を見上げれば、必ずそこに蒼い星がある。
 人存教のいうところによる、人類の片割れの地、地球。
 地球を染め上げる青と白と若干の緑は、どの夜に見たって新しい感動をもたらしてくれる。
 浩二は、そんな地球にならば神様ぐらいいたっていいと思うのだ。
 そして、今までさんざっぱら嘘をついておきながら、あらためて、嘘をつくのはいけないと思った。
 浩二は、どうもキリスト教徒を名乗れそうにない。
 
505愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 18:23:26.64 ID:B8G7N8oB0
ごめん。投下中にまたも下げてしまった。
以上でふ。
506愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 18:44:17.91 ID:v3zs6/QpO
説明文が最初にあると読む気しなくなる俺ピュアハート様
507愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 18:44:34.43 ID:T47JWnTt0
暗黒部室把握しました
508愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 18:52:00.15 ID:B8G7N8oB0
>>506
いきなりんなこといわれるとへこむじゃねえか
509愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 19:00:49.01 ID:v3zs6/QpO
ならいきなり自分でつまんないとか言うなよ……
510愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 19:02:59.34 ID:B8G7N8oB0
>>509
おまえはなにか。
つまらないものですがってもってきたみやげものをいきなりやぶいて、ほんとにつまらんものだなあとかいったりするのか

つまらないのは解ってても、余計にへこむってのもあるとは思わないか?
511愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 19:09:43.39 ID:dpQkpfwx0
難しい年頃だなあw
512愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 19:11:39.41 ID:v3zs6/QpO
言い方が悪かったね
冒頭に説明調の文章を持ってくると、浸りにくくてよくないから今後気を付けた方がいいかも

ていうか詭弁だろう、アンタのそれは
513愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 19:13:34.83 ID:d1A6p4dp0
毛唐のやつらは本当にツマランものならいらん、と言いそうだな。
そこが日本人のメンタリティー
514愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 19:14:19.05 ID:B8G7N8oB0
>>512
で?
515愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 19:14:22.44 ID:8W/jWKuP0
作者が自分の作品を「つまらん」とか言ってると読む気がなくなる人間も居るんだぜ。
516愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 19:16:23.33 ID:R9O6ywsjO
なんか最近このスレが殺伐としてると思うんだ
517愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 19:16:25.50 ID:mRwShLCTO
つまらないものですがっていうのは所謂「前言い訳」だからね
保険の一種


自信もって投下しようぜ
518愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 19:20:39.58 ID:v3zs6/QpO
やべ、余計なこといわなきゃよかった
519愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 19:22:37.26 ID:mRwShLCTO
殺伐としてると伸びるなーwww
520愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 19:23:40.03 ID:B8G7N8oB0
つまりわざとでも殺伐としてればスレが伸びるわけだ。
そりゃたまったものじゃないな
521愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 19:42:36.09 ID:9QINY3hn0
なんか揉めてるみたいだけど俺も最初に説明は持ってきてほしくない派
理由は>>462で書いた通り。
522愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 19:43:32.01 ID:UvVUgRKc0
まあ要するに、『迷わず書けよ、書けばわかるさ』ってことだ
523愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 19:44:57.37 ID:j+qhEV/E0
>>514が痛すぎるのだが・・・
524愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 20:04:00.78 ID:7S2I0f3o0
>>266

乙一の作品が厨ニ病の小説って訳じゃなく
あくまで中学生が好きそうな話ですねってことです。

GOTHの設定を見れば
死体現場を見るのやら凶悪犯罪を知るのやらが
趣味な主人公の話じゃないですか。えらく現実離れしていますね。
そういうのに、中学生は特に憧れやすいというのでしょうか
【憧れる=好みに合いそう】
この考え方は前で述べたように、同級生の信者がうざかったから
固定観念としてついたかと思うので、反省しました。
「乙一が好きな自分が厨二病と馬鹿にされた」
そのように不愉快にさせたのなら謝罪申し上げます。
言い訳に聞こえるかもしれませんが、
決してそのような心持ではありません。

あと一つ、蛇足ですが





どうみても私15歳です。
525愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 20:05:03.69 ID:gYpXUE+ZO
↓癒やしの幼女降臨
526愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 20:06:56.70 ID:dpQkpfwx0
 〜  〜 
(Φ  Φ ) 遅レスってレベルじゃねーぞ!
 \ > /
   |д|  
   \\
527愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 20:21:05.27 ID:R3BOkKzm0
乙一はもともとラノベ出身だろw
528愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 20:21:40.38 ID:0lF8008t0
まぁ、読者にも色々な派閥があるってことだ
読者全員に面白い小説を書くことなんて不可能だと思うよ

と、適当に言いながら保守
529愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 20:26:47.90 ID:d1A6p4dp0
この手の話は不毛だからな。
毛がないんだよな。
パイパン幼女。
530愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 20:28:08.44 ID:9QINY3hn0
揉めなければ実のある雑談になっただろうなぁ……
531愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 20:29:52.16 ID:mRwShLCTO
幼女に毛が生えてたら気持ち悪いってレベルじゃねーぞ!
532愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 20:30:03.62 ID:vOV/zwoCO
>>529の変態度に脱毛
533愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 20:32:20.14 ID:ZLXwclYA0
スマン、弁当の御題を貰ったがどうも4レスじゃ無理。そうじゃなくとも、自分で納得できていないので、サブでもう一つくださいな。だめならもうこのまま逝きますが…
534愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 20:32:59.28 ID:w4waEEISO
姉貴の友達の友達の話

Aさんは姉貴の大学時代からの友人だそうだ
姉貴と同じ職種に就き、卒業後も色々お互い付き合いは続いていたらしい
ちなみにAさんは女性だ
俺は顔も知らない

2年ほど前、Aさんは体調を崩して病院に行った
診断は“過労からくる体調不良 よく休養を取るように”というものだった
医者の言葉通り数日でだるさは消え、Aさんはまた日常へと戻った
535愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 20:34:26.22 ID:d1A6p4dp0
>>533
パイパンy・・・・・・いや、メガネで。
536愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 20:38:24.77 ID:ZLXwclYA0
メガネオーダー?おk暫く来れないと思うから板落とさないよう。ああ、今日も買った小説ダメポorz
537愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 20:43:04.62 ID:w4waEEISO
それから半年ほど経ったある日、Aさんは体に異変を感じた
というより、痛みでそれどころではなかった
立つことが、できなかった

病院へ行くと医者の顔が曇り、「今、すぐに、大学病院に行って下さい」と言われた

骨肉腫だった

Aさんは入院した
このときすでに手遅れの状態で、Aさんは衰弱する一方だった
538愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 20:50:01.90 ID:mP+BURBOO
品評会用投下してもおk?
539愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 20:51:43.49 ID:7S2I0f3o0
いいんじゃね?
540愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 20:54:06.77 ID:mP+BURBOO
>>539
トン
投下する
541ある部屋の偶像 ◆NIKKO.Rzcc :2007/01/27(土) 20:55:23.92 ID:mP+BURBOO

「指切りげんまん、嘘吐いたら“針千本”飲ます!! 指切ったっ!!」

 僕はもうこの世界が信じられなくなっていた。
 嘘を嘘とせず、嘘が嘘とされない世界。その中でのうのうと暮らしている自分が疎ましくすらある。

「……“だから”?」

 ようやく「我が家」と認識出来るようになったワンルームに西日が差し込む。
 こんな時代の中で「今まで嘘を吐いた事がない」なんて奴が居たら、そいつは間違いなく百戦練磨の大嘘吐きだ。

「……“だから”?」

 掛けられた声を受け流し、僕はマグカップに手を伸ばす。
 珈琲はとうに干からびて、埃と共に底にこびり着いていた。
 「つまりさ」と、口を開く。

「つまり……嘘の定義をどこに置くか、だろ?」

 姿の見えないパートナーはいぶかし気に僕を睨む。
542ある部屋の偶像 ◆NIKKO.Rzcc :2007/01/27(土) 20:56:03.93 ID:mP+BURBOO

「嘘はバレなきゃ、嘘じゃねぇじゃん?」

 これは間違っていない、と思う。
 発見されていない星に名前が着いていないのと同じ様に。「嘘が嘘とされない」とはそういう意味だ。

「“そんな自分が疎ましい”んじゃなかったっけ?」

「……」

 それは違う。
 それとこれはまた別の話だ。

「別? 違うよね? 同じだもん」

 止めてくれ。
 違うんだ。
 僕は嘘が嫌いで、でもバレさえしなければ嘘じゃなくて……そして、不幸にもそんな現状が間違っていると気付いてしまって―――
543ある部屋の偶像 ◆NIKKO.Rzcc :2007/01/27(土) 20:56:37.61 ID:mP+BURBOO

「もう疲れちゃったんでしょ……?」

 ―――自分だけ正直に生きるのが怖かったんだ。
 「偽善者」と呼ばれる事が耐えられなかった。

「大丈夫だよ……」

 だから僕は嘘を吐いた。「自分」にも「他人」にも。
 時代よりも何よりも、そんな自分が気に食わなかった。

「ありがとう……」

 こんな僕を見捨てずに居てくれたパートナーへ。
「嘘吐き」で「偽善者」で言い訳ばかりの「僕自身」へ。

「……行こっか?」

 僕は小さく頷いて、汚い、ようやく「我が家」と認識出来るようになったワンルームを後にする。
544ある部屋の偶像 ◆NIKKO.Rzcc :2007/01/27(土) 20:58:44.21 ID:mP+BURBOO

「大丈夫?」

「……大丈夫」

 外の風は冷たくて、少しだけ僕の髪を揺らした。

「もしもし、お袋? あのさ……俺……」

「……」

「……人を殺してしまいました……」

 頬を伝う涙は少しだけ暖かくて、少しだけ笑った。

―fin―
545愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 21:00:15.36 ID:vW6exa7pO
スレタイ見てつい開いてしまった。
ホロいいよホロ(;´Д`)ハァハァ
546愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 21:02:09.42 ID:7S2I0f3o0
>>544

乙。できれば枚数を欄に記入してくれると
まとめに優しい。
547愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 21:02:52.83 ID:v3zs6/QpO
そんなにわっちが好きなのかえ?



うん、ホロかぁいいわ
548愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 21:04:11.34 ID:CbJ+8fK8O
最近の殺伐具合は素晴らしいな。なんかこう、弾ける。


ところで>>545は誤爆か?
549愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 21:06:05.13 ID:9ldQhPlpO
つ小題下さい
550愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 21:10:25.36 ID:7S2I0f3o0
メトロノーム
551愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 21:20:29.27 ID:9ldQhPlpO
把握した
552愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 21:29:49.44 ID:9QINY3hn0
>>548
このスレの語尾の「〜くりゃれ」というのが
電撃文庫の「狼と香辛料」のヒロイン、ホロの言葉使いということなのだよ
553愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 21:40:41.13 ID:mRwShLCTO
ホロという断片的な単語だけで狼と香辛料のキャラだってことまで突き止めた俺の情報収集力に脱帽
554愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 21:41:11.82 ID:CbJ+8fK8O
>>552
なるほど。全然知らなんだ。ありがとう
555愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 21:55:54.28 ID:UvVUgRKc0
ほっしゅ
556愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 22:12:56.81 ID:7S2I0f3o0
殺伐としないとテンションを保てない僕達
557愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 22:15:16.04 ID:kZGvvkCH0
殺伐しなきゃだめなのか?
じゃあ……


>>900
お前つまんねーんだよ
ママンのおぱーいでも吸ってろマンモーニが
558愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 22:18:07.62 ID:31vlK1/40
殺伐としてると安心する俺の脳は2ch脳。


>>900
まずは日本語の勉強から始めましょうね。
559愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 22:28:15.72 ID:7S2I0f3o0
>>900
スレ違い乙
560愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 22:47:18.43 ID:DDGX+/ZV0
あほな事いってんじゃねえよてめえら。頭悪くてツマラン事ばっかり言いやがってよ。
挙句の果てに殺伐としてないと駄目とか馬鹿じゃねえの? 神経疑うわ

こうですか? わかりません
561愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 22:49:30.53 ID:7S2I0f3o0
一つ結論に達した。






普通の雑談しよう
562愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 22:51:01.55 ID:9QINY3hn0
無理な殺伐はどんなこと書いたらいいか悩むね
雑談のお題plz↓
563愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 22:51:43.40 ID:kZGvvkCH0
好きなおにゃのこのタイプでも書いたらいいと思った
564愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 22:53:41.76 ID:9QINY3hn0
ショートカットでメガネをかけている。
胸の大きさは問わず、背は高めが好き。
大人しやかな女性が好み。
565愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 22:53:49.39 ID:AmN/F6l50
メガネっ娘
566愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 22:54:04.91 ID:DDGX+/ZV0
じゃあストライクゾーンチェッカーでもしようぜ
ttp://cgi.members.interq.or.jp/leo/kyarogx/szc/szc.cgi
567愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 22:55:58.97 ID:mRwShLCTO
天然
568愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 22:56:07.58 ID:AmN/F6l50
判定:あなたの本来のストライクゾーンは15〜22歳です。

だってさ
569愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 22:56:14.38 ID:DDGX+/ZV0
自分で測定して唖然
あなた自身の考えるストライクゾーン:16〜29歳

判定:あなたの本来のストライクゾーンは5〜17歳です。

570愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 22:56:44.73 ID:r/M4mH8r0
判定:あなたの本来のストライクゾーンは4〜12歳です。


ちょwwwwwwww俺ロリコンktkrwwwwww
571愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 22:57:28.87 ID:9QINY3hn0
あなた自身の考えるストライクゾーン:25〜32歳

判定:あなたの本来のストライクゾーンは25〜34歳です。

ふふふ、大人な女性が好きなのですよ。
572愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 23:00:55.96 ID:kZGvvkCH0
あなた自身の考えるストライクゾーン:15〜29歳

判定:あなたの本来のストライクゾーンは8〜16歳です。




何故俺がロリコンだと知っている
573愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 23:06:17.99 ID:fzxcbBUcO
判定:あなたの本来のストライクゾーンは2〜21歳です。


吊ったほうがいいな
574愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 23:08:35.87 ID:9QINY3hn0
こうして見るとVIPでは俺は異端だということがよく分かる。
女教師、OL、ナース大好き!
575愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 23:17:17.26 ID:p4BHvDGW0
三次元の女なんか興味ないぜ
576愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 23:17:41.14 ID:fY/npRle0
だな
577愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 23:20:29.51 ID:vOV/zwoCO
>>575
それには同意せざるを得ない
578愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 23:23:55.50 ID:kZGvvkCH0
たしかに、一生独身を決めた俺にとってはストライクゾーンなんざ関係ナッシングです
でも娘が欲しい俺ロリータコンプレックス
579愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 23:25:37.97 ID:p4BHvDGW0
>>578
ヒント:試験管ベイビー
580愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 23:27:34.76 ID:kZGvvkCH0
>>579
性格の形成に多大な影響を及ぼしそうだな……
名前はアスカでいいか
581愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 23:33:34.56 ID:p4BHvDGW0
性格は育て方でどうにでもなる      気がする
582愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 23:36:08.01 ID:r/M4mH8r0
ここは何のスレだ?wwwwww
583愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 23:36:19.59 ID:9QINY3hn0
毎週のように従兄の娘(小学五年生)が泊まりにくるが興味ない俺は非ロリコン
584愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 23:36:39.15 ID:ZNZukliU0
じゃあもし俺みたいなやつが育てたら超淫乱幼女になっていまうのかしらん?
585愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 23:38:47.43 ID:DG4yqj3t0
>>583
もったいない・・・・・・
お前人生の80パーセント破損してるよ
586愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 23:40:18.19 ID:rWUlaj5b0
ポポロッカの予感
587愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 23:42:30.63 ID:J3ky/n+F0
させるか!
588愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 23:42:55.73 ID:p4BHvDGW0
>>583
ちょっとさ、俺とボディチェンジしようぜ
俺、戦闘力5以下だけど
589さ算のトリビア:2007/01/27(土) 23:43:19.39 ID:sRyqPXhS0
そろそろ釣り宣言してくれ。
590愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 23:48:33.87 ID:zO6pVaMx0
さっきまで借りてきた「同じ月を見ている」のDVD見てた。
ひでえwwwwwwww久々に糞映画wwwwwwwww
間違いなく今夜は不愉快な夢を見るwwwwwwwwwwwww


録画しといた演歌の女王見て落ち着こうと思う
面白いよね演歌の女王
591愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 23:52:40.51 ID:9QINY3hn0
>>589
うむ、釣りではない。
ちなみに今日も泊まってる。
うるさくて小説に集中できなかったよ。
592愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 23:54:36.63 ID:j+qhEV/E0
あなた自身の考えるストライクゾーン:15〜20歳

判定:あなたの本来のストライクゾーンは9〜15歳です。

・・・
593愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 23:54:37.54 ID:kZGvvkCH0
それ以上言うと俺の息子が黙っちゃいないぜ
594愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 23:58:04.55 ID:Gxwrgbxf0
判定:あなたの本来のストライクゾーンは6〜13歳です。

俺、犯罪者だ。
595愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 00:00:08.09 ID:1BMUgtPX0
>>590
どっちも未見だけど、
「同じ月を見ている」の漫画は結構面白かった。
596愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 00:02:22.30 ID:vJod63g+O
ロリコンだけのつもりだったが、最近Mだと気付いた俺。
気の強い好奇心旺盛な幼女はいませんか?
597愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 00:04:50.67 ID:AhzMN5eb0
リアルの幼女なんていいもんじゃねえよロリコン野郎どもwwwwww

>>595
漫画読んで期待してたらゲド戦記と同じくらいの衝撃を喰らうぜ、
気をつけろ!
漫画が面白いのはドウイ
598愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 00:11:06.25 ID:2XOU/mjX0
お題くださいにゃ↓
599愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 00:11:34.13 ID:AhzMN5eb0
「猫と主夫」
600愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 00:12:25.55 ID:8fdwaNp+0
お題くださいだぴょン↓
601愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 00:14:25.08 ID:nEe27cxz0
つ「けんか」
602愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 00:35:11.38 ID:cVG90qkv0
ロリコン談義終焉と共にポロロッカか
みんな正直だな
603愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 00:46:13.28 ID:KPMTYf/v0
「嘘」をネタに書いてみたんだけど、投下してもいいのかな?
604600:2007/01/28(日) 00:48:03.81 ID:8fdwaNp+0
>>603の投下が終わったら「けんか」投下します
605愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 00:48:09.52 ID:nEe27cxz0
OKなんだぜ
606愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 00:49:58.82 ID:KPMTYf/v0
ごめん、トリのつけ方調べてから出直す。
607愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 00:51:31.41 ID:8fdwaNp+0
>>606
把握wwww調べりゃすぐわかるぜwwww
名前欄で半角♯の後に適当な文字数字でおkなんだがなww
608愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 00:52:24.21 ID:xHpsmwiO0
>>606
♯○○○(←○は好きな言葉)って名前の欄に入れれば大丈夫だよ。
609けんか 1/4:2007/01/28(日) 00:54:24.85 ID:8fdwaNp+0
じゃあお先に・・・

「けんか」

もう2週間もこうしてひとりで町を彷徨っている。
生きるために毎日ゴミを漁り。
雨水を飲んで、公園の日陰で眠る。
そんな日々にも疲れた。
そういえば、最近あちこちの壁に私の写真が貼られていることに気づいた。
何か書いてあるけど文字は読めないんだ。
もっと頭がよければな、こんなことにはならなかったんだろうな。
取り返しのつかないことをしてしまった。
後悔の念はまるで壊れたレコードのように繰り返し頭の中を駆け巡るが、もう遅い。
すでに私の帰る場所はどこにもないのだから。
610けんか 2/4:2007/01/28(日) 00:55:06.63 ID:8fdwaNp+0
何日経っただろうか。
ひどい雨で視界がひどく悪い上に、足がふらつく。
食べ物を漁った後、全身ずぶ濡れのままいつもの公園へと向かっていた。
雨の日だというのにスピードを出した車のヘッドライトが私のすぐ横を通り抜けていく。
公園の屋根のついたベンチまで辿り着き、地面に寝転がる。
疲れきっていて、これ以上歩くことはできそうもない。
最近あまり食糧にありつけていない上、今日は雨に打たれすぎたため、目の前がぼんやりとしていた。
体に力が入らない。
最後にもう一度会いたかった……。
このままでは先が長くないということを本能的に悟り、最後まで胸に抱きつづけていた後悔の念が強まる。
611けんか 3/4:2007/01/28(日) 00:55:58.54 ID:8fdwaNp+0
――タッタッタッタ
そのとき、足音が聞こえた気がした。
誰か人間が来たんだろうか。
しかし、逃げようにも体が動かない。
「リサ!」
私の名前を呼ぶ声が聞こえた。
幻聴だろうか。
でも、懐かしい声。
最後に謝りたかった。
強まった雨は、屋根の下にいる私の体に容赦なく吹き付け始めた。
ごめん……ね。
最後の力を振り絞り、そう言ったとき。
「こ、こんなとこにいたの……さ、探したんだから……」
私に当たっていた雨が消えた。
「早く……おうちに帰ろうよ……」
鼻をすすりながら、涙声で声を掛けてくれているのは……
そう、私のご主人さまで、いちばんの友達。
でも今は……。
612けんか ラスト:2007/01/28(日) 00:56:32.03 ID:8fdwaNp+0
「あんなひどいことして……ごめんね……」
私は、ふさぎこんでいるご主人さまを慰めようとして近づいたけど、振り払われて……。
反射的に引っ掻いてしまった。
それで、もうこの家に自分の居場所はないと思って家を出てきた。
ずっと家の中で生きてきた私だから、野垂れ死ぬことは覚悟の家出だった。
もう戻らないと決めたてた。
悪いのは私なんだから。
「ポスターまで貼って……毎日近所を歩き回って……」
なのに目の前でご主人様が泣いている。
「毎日歩き回って……探したんだから……」
ご主人様に抱きかかえられた。
懐かしいぬくもり。
冷たい自然の世界には、こんな安らげる場所は無かった。
私の安らげる場所は、ご主人様の腕の中だったんだ。
「許して……くれる?……」
許して……くれる?・……

もう離れない。
私の居場所を見つけた。
失いかけて初めて分かった。
大切なもの。
613愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 00:59:29.13 ID:8fdwaNp+0
オワタ\(^o^)/
初めて書いたけど、文才のなさと、あまりにお題から遠ざかってて恥ずかしすぎる……
風呂入ってバシャバシャやってきまつ><みんなすげぇwww
614盗んだバイクで1/4 ◆59gFFi0qMc :2007/01/28(日) 01:03:17.48 ID:KPMTYf/v0
 ほんの一時間ほど前の電話で始まった。
「ごめんね、もう駄目なの。でも、誰かには言っておきたくて」
 同じ高校の女友達から、今から新潟へ行って自殺するという予告電話が入ったのだ。
別に彼女とつきあうという程でもないのだが、ちょっといいかなと思っていた矢先に、
まさか僕にこんな連絡が降り注ぐなんて。
 近くの駅に電話で確認すると、彼女が乗ったらしい時刻では最終列車しか無いそう
で、僕が後追いすることは出来ない。だが、兄貴のキーもガソリン満タンの単車、ツ
ナギやメットも丸ごとパクれたし、正月を超えた今は現金も充分にある。後は彼女が
降りる新潟駅まで走り切ればいい。
 但し、問題がある。
 新幹線を相手にしなければならないのだ。
「これ、本当に三百キロ出るのかな」
 ヘルメットの顎部分で跨る単車のガソリンタンクをコツコツと叩いた。
 原付なら友達に借りて何度か乗ったことはある。だが、自動二輪の免許が必要な単
車なんて初めてな上、常日頃から兄貴が自慢している【車並みの排気量で、直線道路
なら間違いなく番長になれる】単車なんて、跨るのも初めてだ。
 高速道路は百キロで走る、それだけは無免許の僕も知っている。
 強張る右手で恐怖を押し殺しながら、中途半端な位置からスロットルを目一杯ひね
る。深呼吸をする間に針はすぐに二百キロの数字の上を通り過ぎていった。
 なんだこれは。
 こんな単車、恐怖しか感じない。
 前傾姿勢で腰が痛い、ガソリンタンクに顎を押し付けられる姿勢を直そうと頭を上
げると、即座に風圧で押し付けられる。あまりの速度にトイレットペーパーの筒を覗
くほどにしか前方が見えない。
 関越道の路面を見下ろすと、まるでおろし金にしか見えない。この兄貴の皮ツナギ
を着てても、転倒したら僕は単なる肉片になってしまうだろう。
「これで新潟まで走ろって?」
 今ならまだ間に合う、戻って家の車庫へそっと単車を戻しておけば、いつも通りの
明日を迎えられる。変わることといえば、クラスの席がひとつ空くだけだ。
615盗んだバイクで2/4 ◆59gFFi0qMc :2007/01/28(日) 01:04:45.30 ID:KPMTYf/v0
 バックミラーが真っ赤に煌く。
「あれ、何台分だろう」
 恐らくパトカーからスピーカーで何か言っているのだろうが、あまりの速度で聞き
取れない。だが不思議なことに、結局僕は止められることなしに新潟駅前へと辿り着
いた。歩道へ前輪を乗り上げ、駅の出入り口に横付けで単車を降り、全力で構内を走
る。後ろからも軍隊の突撃を思わせる足音が地響きのように伝わってくるが、僕の方
が明らかに足は速いようだ。だが立ち止まると間違いなく捕まる。それだけは確かだ。
 新幹線改札を飛び越えると、即座に後ろから叫び声が聞こえてきたが、そんなこと
は無視して到着する列車の名前と時間をちらりと見た。終電は後一分でホームへ到着
だ、どうやら間に合った。
 エスカレータを目一杯で駆け上がってホームへ出ると、丁度新幹線らしきヘッドラ
イトが闇の向こうから迫ってくる。振り返ると何人もの制服の人だかりが、まるでア
リが登山するかのようにこっちへと階段を昇って来る。

 僕は両手を筒状にして口にあてがった。
「抵抗はしないから、三分だけ時間をください!」
 だが、間もなく僕は後方へと吹っ飛ばされた。
 警官の一人にタックルされ、全身を土砂崩れで生き埋めにされるように、一杯の警
官にのしかかられる中、いつの間にか後ろ手にされて固いものをはめ込まれた。
 手錠だ。
 ここまで来たのに。彼女は、その新幹線から降りてくるのに。
 全身を地面に押し付けられながら、首を必死に捻った。警官達の格子状になった足
の間から新幹線の乗客の姿をなんとか見てやろう、見つけたら彼女に声をかけようと
思って。
 だが、新幹線から下車する客の中に彼女を見つけることが出来ないまま、僕はホー
ムからひきずり降ろされていった。
616盗んだバイクで3/5 ◆59gFFi0qMc :2007/01/28(日) 01:07:35.31 ID:KPMTYf/v0
 一ヶ月の停学、そして裁判所通い。それら人間の屑の気分にさせる期間が終わり、
やっと学校へ戻ることができた。てっきり退学かと思っていたから、最初は復学のこ
とを知らされて喜んだ。
 だが、クラスでは誰も僕に近寄らない。元々無口だったのは確かだが、無免許、速
度違反、公務執行妨害。免許は向こう三年間取れない。おまけに凄い罰金。高校生レ
ベルを超えた重犯罪者なのだ。
 裁判はカタがついても、社会の罰がここにも存在する。
 だが、そんな僕が座る席の横に、誰かが静かに寄り添ってきた。
「新潟駅まで行ったんだ?」
 顔を上げた。そこには自殺予告電話を入れた彼女が、背中で両手を組んで僕に少々
の微笑みを手向けている姿があった。
 その表情に僕は少し憮然とした。
「ホームで捕まってパトカーへ押し込まれたから、探す余裕も無かった」
「私の電話のこと、誰にも言わなかったの?」
「取り調べでも裁判所でも、理由を聞かれる度に”尾崎豊になりたかった”って言い張った」
 何それ、と彼女は少し笑った。
617盗んだバイクで4/5 ◆59gFFi0qMc :2007/01/28(日) 01:08:23.98 ID:KPMTYf/v0
 僕は複雑な気持ちに包まれた。彼女は生きている、自殺なんてしていない。僕が彼
女を止められなかったにも関わらず。そうすると僕がやったことは何だったんだ。そ
もそも新潟へ行ってたのか? 単なる彼女のいたずらだとしたら、僕は更なる重犯罪
者になるかも知れない。
「警官に潰されてるの、見てた。何人もの警官にひきずられてた」
 呟くような、微かな彼女の声が、はっきりと僕の耳に入った。
 その瞬間、僕の心の靄は消し飛んだ。彼女の姿や言葉を、純粋な素材としてそのま
ま受け入れられる気がした。
 本当に自殺しようとしてたのか。
「じゃあ、新潟で」
「嘘」
「へ?」
「そうじゃないと、耐えられない。私のせいであんなに酷い目に会わせてしまって、
私、どうすればいいのか分からない……」
 彼女は俯いた。長い髪の毛が簾となって表情が伺えないが、両手で顔を覆い、肩を
小さく震わせていた。
618盗んだバイクで5/5 ◆59gFFi0qMc :2007/01/28(日) 01:09:01.12 ID:KPMTYf/v0
 帰りに、彼女が「一緒に帰ろう」と声をかけてきた。
 校門を過ぎ、商店街を並んで歩く彼女の制服が浅い夕日に色づいている。そういえ
ば、女の子と一緒に帰るなんて凄く久しぶりだ。
「どうかした?」
「ん?い、いや」
 慌てて目を逸らした。
「それでね、どうしようかと思って」
「何?」
「全部嘘にしたいけど、そうもいかないよね? あれだけ酷い目に会わせているに私が
何もしないというのって絶対に許されないと思う」
 正直なところ、僕自身はもういいやって気になりつつある。学校で彼女が泣いたのを
見て、あれが彼女の全てだと思った。わだかまりは大きいが、もう彼女を責めるような
気は無い。
「別にいいよ」
 僕がそう言うと、彼女は急に僕の前で立ちふさがった。
「駄目。私、何でもするよ?」 
 平静を装ってはいるが、目が真剣だ。とてもじゃないが適当にごまかせるような気が
しない。少し躊躇したが、何か穏便なことで決着をつけようと思った。
「じゃあ……仲良しになる?」
「え?」
 彼女は少し目を大きくした。
「遊びに行ったり、一緒に勉強したり。それでどうかな?」
「それだけでいいの?」
「うん」
「嘘つき」
 そう言って彼女は、口元を緩めながら何か含みを持たせたような表情で、僕のことを
をずっと見つめ続けた。
619愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 01:11:23.32 ID:KPMTYf/v0
すまん、慣れないもんで枚数間違えちゃった。おまけにageちまったし。
620愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 01:16:19.97 ID:cVG90qkv0
『嘘』でもう一作書いてたんだが、到底5レスでは収まらない orz
予想では10レスくらいになりそうだ……
621愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 01:34:18.40 ID:hnAAEZ4N0
>>620
長編板に投下
622愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 01:38:10.40 ID:cVG90qkv0
>>621
とりあえず書き切ってから考えよう。
623猫と主夫1/3:2007/01/28(日) 02:11:32.01 ID:2XOU/mjX0
 もう二月に入ろうかというのに初雪も降らずに暖かい日が続いていた。特に今日は春が来たかの様な気候で、部屋の中は気持ちの良いゆっくりとした時間が流れている。
 窓辺では千絵と寛子が気持ちよさそうに寝ている。
 千絵はときどき深いため息のような呼吸をしながら、鼻を神経質にひくひくさせる。
 寛子はうつ伏せになって、背中いっぱいで太陽の光を浴び、寛子の長い髪がカーペットの上にしっとりと腰をおろし、太陽の光を浴び美しく輝いている。
 そんな光景を見ながら、僕はリビングのダイニングテーブルに座り入れたてのコーヒーを飲んでいた。部屋中に広がる太陽のにおい、煎れたてのコーヒーの香り、陽だまりの中に眠る愛する者たち。最高の休日。
624猫と主婦2/3:2007/01/28(日) 02:13:56.42 ID:2XOU/mjX0
 二人はどんな夢を見ているのだろう?とてもよく眠る二人を眺めていて、二人の見る夢が気になり始めた。そして僕は二人の夢について考えてみることにした。
 千絵はきっと大好きな散歩の夢をみているのだろうな、と思った。今日は散歩をするにはもってこいの日だし、この時間は通常なら散歩に行く時間だ。
今日はお昼を食べるのが遅く、その分お昼寝の時間がずれ込んでしまったのだ。だからきっと夢の中で散歩をしているに違いない。暖かい陽だまりの中、いつものルートをいつもの歩調で、いつもの物がいつもの位置にあることを確認しながら歩いて回る。
そして今日もいつもと変わらないことに安心し、岐路につく。そんな夢。
 寛子は――気づけば仰向けになっていた――TVでも見ているんじゃないかな。ソファーにゆったりと座り、ワイドショーを見て、ひとつひとつのニュースに自分の感想を呟き、コメンテーターに同意したり批判したりしながら、今日の晩御飯について考えを巡らす。
そして冷蔵庫に知り合いに頂いた鰤があることを思い出し晩御飯は鰤大根にしようと決め、僕に同意を求める。そんな夢。
625猫と主婦3/3:2007/01/28(日) 02:14:26.12 ID:2XOU/mjX0
なにか夢らしくない夢だな…。そこまで考えて僕は思った。これじゃあただの日常だ。せっかくの夢なんだからもっと非現実的なことがあったっていいじゃないか。
 僕が二人を起こして聞いてみようかと考えていたとき、寛子が急に目を覚ました。
 「おはよう」と僕は声をかけた。
 「…おはよう。ねぇ、今、何時?」と寛子は夕焼けがかった外を眺めながら答えた。
 「もうすぐ四時になるとことかな」
 「そう。」と言って頷くと、寛子は手のひらを顔に押し付けた。きっと現実にもどってきている途中なのだろう。
「いけない。買い物に行かなきゃ」と僕を見て寛子は言った。
「この前もらった鰤が冷蔵庫にまだあるよ」
「そうね…。それなら、鰤大根なんかどうかしら?」
「…いいね」僕は少し驚きながら答えた。
千絵の方に目をやるとちょうど千絵も目を覚ましたところで、あたりを見回しながら現在の状況を確かめているようだ。
「じゃあ、いってくるわね」準備を済ませた寛子が僕に言った。
「ちょっとまって。さっきどんな夢を見ていた?」
「確かか…洗濯物を干してたような気がする」
 あきれた。
 「いってきます」寛子が言った。
 「いってらっしゃい」と僕が答えた。
 「にゃー」と千絵が唸った。
 そんな休日。こんな日常。
626猫と主婦:2007/01/28(日) 02:15:41.31 ID:2XOU/mjX0
投下してから自分が『主夫』を『主婦』だと勘違いしていたと気づきました><
お題くれた人ごめんなさい。
627愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 03:14:06.97 ID:9FreDKTGO
今日は夜も人がいない
628愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 03:17:31.33 ID:1fx/oHX40
これが普通なんだよな
629愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 03:57:52.65 ID:9FreDKTGO
寝る前保守
630愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 05:13:14.48 ID:wd8HryBt0
保守
631愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 06:33:15.99 ID:RIo03ZSJO
あぶね
632愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 07:04:52.54 ID:oxXMwz22O
存在が変わるほどの保守
633愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 07:22:40.33 ID:6KrU3YQv0
長 門 乙
634愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 08:08:24.75 ID:h4RZO0OG0
お題くれくれ
635愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 08:14:47.64 ID:oxXMwz22O
ドロップ
636愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 08:17:57.97 ID:FV7sWBW50
桜並木
637愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 08:28:49.07 ID:h4RZO0OG0
把握した
638愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 09:34:12.75 ID:RIo03ZSJO
だからなんでこんな過疎なんだよ
639愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 09:37:33.48 ID:fb8xM2B7O
いつものことさ
640愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 09:47:42.68 ID:K6HA/8wo0
沖平君が降臨すればッ!!!!
641愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 09:54:07.69 ID:fb8xM2B7O
それはちょっと……
642愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 09:55:03.16 ID:8Y+YUogUO
あいつは来なくていいよw
643愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 10:11:31.89 ID:fb8xM2B7O
沖平が投稿しようとしてた作品をみてみたいようなみたくないような
644愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 10:13:16.19 ID:K6HA/8wo0
ネタふっといて何だが、正直彼に興味がある訳じゃ無いからwwww
俺はどうでも良いや
645愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 10:24:55.89 ID:fb8xM2B7O
まぁひとつ言えるのは



今は過疎だってことかな
646愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 10:28:21.47 ID:2oP8DRfH0
じゃあ雑談しよーぜ
647愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 10:37:40.56 ID:fb8xM2B7O
よろしくてよ
648愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 10:47:01.56 ID:2oP8DRfH0
今まで読んだ小説で「伏線スゲー」って思った作品は?
本買う時の参考にしたい
649愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 10:47:12.31 ID:86EQgZ9y0
俺がロリコンであるということだけだ
650愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 10:50:51.45 ID:FV7sWBW50
思い返してみると、騙された伏線より途中で読めた伏線のほうが何故かよく覚えている俺オワタ
651愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 11:06:49.17 ID:RIo03ZSJO
↓ならばお題もらう
652愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 11:09:50.86 ID:ICE5o/cT0
からっぽ
653愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 11:16:35.82 ID:RIo03ZSJO
はあく
654愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 11:18:37.05 ID:2oP8DRfH0
>>651の素晴らしい伏線に期待しつつ保守
655愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 11:25:13.50 ID:8Y+YUogUO
今、ブックオフにいるんだけど、100円で売ってそうなのでオススメ小説教えて
656愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 11:27:09.48 ID:oxXMwz22O
つ☆新一
657愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 11:35:48.76 ID:9aFpdmVo0
片岡義男の赤い背表紙のやつ。角川あたりかな。
658愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 11:36:11.97 ID:1BMUgtPX0
Dブリッジ・テープ
659愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 12:14:26.61 ID:oxXMwz22O
真っ昼間から保守
660愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 12:15:48.04 ID:9ZBF6a6wO
スレタイにつられて飛んで来ましたがホロはどこにいますか?
661愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 12:18:40.19 ID:c7kQFaZX0
>>655
ブックオフって全く同じ本でもなぜか値段が違ったりするんだよな
662【品評会】委員長の犬 1/5 ◇mldFCEmIiM :2007/01/28(日) 12:36:11.89 ID:B9AtfMAm0
 空は雨模様。
 道路の端っこに小川ができる位の雨量で、傘を持ってない奴は朝の自分を呪っている事
だろう。けど、傘を持ってる俺は濡れる心配は無い。

 人通りの少ない裏道。
 道端に菅原ミホが深刻そうな表情で、傘もささずにしゃがみ込んでいた。
 菅原はいつもニコニコしているイメージで、何事も器用にこなす、うちのクラスの委員長だ。
 傘をさしていない事よりも、その普段見た事ない表情が気になった。
「あ、委員長。何してんの?」
 俺はできるだけフレンドリーに話かけてみた、が反応は無かった。
 聞こえてない? すぐ隣まで移動し、しゃがんだ上でもう一度呼んでみる。
「おーい」
「……あれ? 佐藤君だ。何してるの?」
「いや、それは俺が先に聞いたんだけどさ」
「そうなの? ごめん。ちょっとこの犬が可哀想で……さ」
 菅原はそう言うと目の前にあったダンボール箱を指差した。
 その中にいたのは、子犬だった。柴犬だろうか?

 俺は子犬と菅原が濡れないように傘を持ち直した。もちろん俺も濡れないようにしつつ。
「あ、ありがとう」
「いや、お礼言われる程の事はしてないと思うけど」
 俺がそう言うと、菅原は黙ったまま制服のブレザーの右のポケットに手を入れた。
 出て来たのは小さいビニールの袋だった。ジップロックだっけ?
「ちょっと、手出してくれる?」
 俺が左手を出すと、ビニール袋の中身が零される。ドッグフードだった。
「待って。もしかして、この犬に食わせろって事?」
「だめ?」
 その声のトーンは強く俺の良心に訴えかけてきた。しかし、
「ごめん俺、犬苦手」
 しょうがないのでダンボールの中にパラパラ落とした。
663【品評会】委員長の犬 2/5 ◇mldFCEmIiM:2007/01/28(日) 12:36:44.82 ID:B9AtfMAm0
 子犬がドッグフードを食べ終えるまで、俺と菅原は黙って眺めていた。
「どうすんの? この犬」
「佐藤君は、やっぱり飼えないよね……」 
 もし俺が犬が苦手でなければ、自ら率先して飼ってしまいそうな悲しげな目で俺を見る。
「ごめん。嫌いでは無いんだけど。アレルギーってやつでさ」

 結局、菅原の家も飼えないという事で、子犬は置いていく事にした。
 それにしても菅原なら、子犬の飼い主になってくれる人を探すぐらいする、と思ったんだけど。
 まあ、俺はこれ以上巻き込まれるの嫌だったから黙ってた。アレルギーってのも嘘だし。


 翌日の昼休み。快晴。
 校内に犬が入って来た、ということでちょっとした騒ぎになった。
 もちろん、昨日の子犬ではない。かなり大きい、目の血走った犬だった。

 生徒だけではなく、教師達もその犬に近づこうとしない。一階の昇降口前は騒然としていた。
 まあ、俺もその近づけない生徒の一人だったんだけど。
 そんな中、どこからともなく現われた菅原は、怯むそぶりも見せず犬に近づいて行った。
 ざわざわしていた生徒や教師が静かになった。聞こえるのは犬の喉を鳴らす声と、菅原の足音だけ。
 今にも菅原に襲いかかりそうな犬の様子に教師は止めに入ろうとする。その教師達を菅原が止める。
「大丈夫です」
 そう言うと、菅原は犬しゃがみ込み、ポケットに手を入れた。

 数分後。犬は大人しく外に連れて行かれた。
 誰も気付いてはいない、というか俺もよく見えなかったけど、たぶん菅原はポケットからドックフ
ードを出していた。昨日の子犬にでもあげるつもりだったのだろうか。

 教室に戻ると、俺より先に戻って来ていた菅原の周りに人が集まっていた。
「さすが、委員長。なんでも上手くこなすよねぇ」
「ミホ、犬大好きだしね。なんであんなに初対面の犬にも好かれるの?」
664【品評会】委員長の犬 3/5 ◇mldFCEmIiM:2007/01/28(日) 12:37:15.88 ID:B9AtfMAm0
「それにあんな大きい狂暴そうな犬、先生でも怖がってたのに」
 菅原はいつも通りニコニコして話していた。
 

「そういえばミホ、ココアは元気にしてる?」
 バレー部の横井がそう行った瞬間、菅原の表情が一瞬固まった気がした。
「もちろん! だって昨日もらったばっかりじゃない」
 しかしそう答えた菅原の表情は自然そのものだった。
 聞こえてきた話によると、ココアは柴犬の子犬らしい。
 横井の知り合いの飼っていた柴犬が産んだ子供で、飼い主が見つからなかったところを、菅原が引き
取った、という話だった。
 柴犬の子犬、か。

 その日の放課後。
 昨日の雨が嘘のように今日は晴れている。
 朝はなんとなく避けたが、子犬の捨てられていた道を通ってみる事にした。
 ダンボール箱は変わらず置いてあった。しかし、それを覆うように傘も置いてある。
 やはり子犬も箱の中にいた。さらに、山盛りのドッグフードの皿と水を入れた皿が置かれていた。


 次の日の朝。霧雨。
 菅原がえらく早い時間に学校に来ている事を知っていた俺は、その時間に合わせて家を出た。
 学校に着き、教室に向かうと案の定、菅原しかいなかった。
「あれ? 佐藤君」
 心底驚いたように菅原は言った。
「ちょっと、話があるんだけどさ」
「なに?」
 スマイルを見せながらそう聞いてくるこの菅原が、そんなことをしたとは思いたくないが。
「違ったら、ごめん。あの子犬捨てたのって……」
「ちょっと、こっち来て」
665【品評会】委員長の犬 4/5 ◇mldFCEmIiM:2007/01/28(日) 12:37:47.73 ID:B9AtfMAm0
 俺は『もしかして菅原じゃない?』と続けようとしたが、冷たい声と表情の菅原に遮られた。

 こっち、とは屋上続く階段だった。
 この階段は、ほとんど人がいることは無いし、朝早くとなればなおさらだ。
「それで、なんの話だったかな?」
 さっきの表情と声が嘘のような、正反対の態度で俺を見下ろしながら菅原は言った。
 それが俺に確信を持たせたわけだけど。
「あの子犬を捨てたのは菅原?」
「だったら?」
 また一変。さっきの冷たい表情と声。
「なんでそんな事をしたのか、ってこと。あれ、貰った犬なんでしょ?」
「キャラクターを続けるため」
 キャラクター? 俺が問う前に菅原は話を続けた。
「いつバレるか、とは思ってたけどね。まさか佐藤君に見つかるとは」
「なんの、話?」
「あれ? まだ分かってないの? 私は元々委員長ってキャラじゃないし。全部演技」
 別に俺はそんな話をしに来たわけじゃない。
「人なんて五、六割ハッタリで生きてるようなもんだろ?」
「そう言ってもらえて安心した」
 そう言って、菅原は教室に戻ろうとする。

「待て。俺が聞きたいのはその事じゃない」
「あれ? そうなの?」
 俺より下の段にいる菅原は驚いた表情を見せた。しかし、さっきとは違う。見せかけの表情。
「さっきも言ったけど。なんで、貰った犬を捨てた?」
「犬、嫌いだから」
 どうでも良さそうに菅原は答えた。
「いや、それは嘘だ。犬嫌いな奴がわざわざポケットにドッグフードは入れておかない」
「ああ、それ」
 不敵に微笑み菅原は俺を睨みつけた。
666【品評会】委員長の犬 5/5 ◇mldFCEmIiM:2007/01/28(日) 12:38:17.60 ID:B9AtfMAm0
「犬に好かれるキャラを演じるためよ。あの柴犬を貰ったのもそのため」

「昨日の帰り、あの道を通ったら餌と水が置いてあった。しかも一日分、っていう量じゃなかった」
「それがどうしたの?」
 俺の言葉に動じもしない。俺の予想だとここでうろたえるはずだったのだけど。
「す、菅原が置いたんだろ?」
「何を根拠にそんなことを」
 自身満々に『根拠なんてあるはず無い』という感じ菅原は言った。
「右のポケット」
 菅原のポケットに入っていたドッグフードと、置いてあったドッグフードが一緒だった事。

「もう逃げきれない、か」 
 そういう菅原は涙目になっている。あれ? 俺が泣かせた?
「そうよ。私は犬大好きよ。でも、うちのママも佐藤君と同じ犬アレルギーで犬がダメでね。なんと
なく、言いずらいじゃない?」
 罪悪感。俺、犬アレルギーじゃないんだけど。ただの犬嫌い。
「そ、そんな事もあるよね、うん。あ、あと俺、本当は犬アレルギーじゃないんだ……」
「……佐藤君。嘘、ついたんだ」
 さっき教室で見せた冷たさ以上に殺気を持った表情と声で菅原は言った。
「ご、ごめん」
「言葉だけじゃ信じられないわ。そうだ、一つお願い聞いてくれる、って言うのはどう?」
「ま、まあ一つだけなら」

「ホント? 冗談で言ったのに。じゃあ、一週間私の命令を聞く、っていうのは?」
 それは一つのお願いと言えるのだろうか。
「一週間、お前の犬になれってか?」
 俺が皮肉を込めてそう言うと、菅原は今まで見たことない満面の笑みで答えた。
「私、犬は大好きよ?」
667愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 12:38:48.17 ID:B9AtfMAm0
>>662-666
救済スレより転載
668品評会 ◆9IieNe9xZI :2007/01/28(日) 12:44:16.28 ID:/yXtcsex0
品評会作品投下
タイトル「喫煙は頭を悪くします」
5レス。
669喫煙は頭を悪くします1/5 ◆9IieNe9xZI :2007/01/28(日) 12:45:42.25 ID:/yXtcsex0
 僕はタバコの前で正座をしていた。
 深夜、掃除中にタバコを見つけた。絨毯の裏から、ひょっこりと出てきてしまった。
 僕はとりあえずそれをテーブルの上に置いたまま、ゴミ袋を持って部屋を出た。
 夜の十一時なので、そっと階段を降りる。
 ゴミ捨て場に他のゴミはなかった。 
 寒い。もうすぐクリスマスだ。
 二階の部屋に戻って、テーブルの前に再び座る。
 それはとても短かった。というか、ほとんどフィルターしかない。吸えそうなところは
一センチていどだ。途中でちぎれていて、本体というか、残りの部分は見つからなかった。
 だが腐っても鯛、吸えるタバコがここにある。
 掃除を終えて、体は程よく疲れている。おいしくタバコを頂くには最高のコンディションだ。
 これ以外に買い置きなどはない。
 自動販売機は販売を停止している。近くにタバコを売っているコンビニもない。
 喉から手が出るほど吸いたい。
 しかしそうはいかない。
 僕の彼女は同じクラスの大学生で、大のタバコ嫌いだった。ほとんど筋金入りだ。
付き合ってくれるかわりに彼女の出した条件は、禁煙することだった。とても約束は破れない。
 よって、こんな危険物はすぐに捨てるべきなのだ。
 よし、という掛け声とともにタバコをつかむと、空のゴミ箱へ投げた。
 すっきりした気分で立ち上がり、空気を入れ替えるために窓を開けた。
 風のない夜だった。
 今夜は満月だ。
「きれいだなあ」
 つぶやくと、白い息が舞った。
 まるでタバコの煙のようだ。

670喫煙は頭を悪くします2/5 ◆9IieNe9xZI :2007/01/28(日) 12:46:55.52 ID:/yXtcsex0
 そう思った瞬間、抑えがたいものがこみ上げた。
 一口だけ。一口だけなら、たぶん許される。
 僕は台所へ向かい、戸棚からライターを出した。一ヶ月前家じゅうのタバコとライターを
彼女に捨てられた時、たまたま助かったものだ。もう何年も使っていないが。
 ゴミ箱からタバコを拾い上げると、窓の方へ足音をたてて歩いた。
 外へ煙を吐けばばれないだろう。
 深呼吸をする。待ちかねていた瞬間だった。
 輝く月を見上げる。
 僕はライターの火をつけた。
 目の前が赤く光った。熱い。眉毛がちりちりと燃えた。
 何が起きたのか理解できず、部屋の中を転げまわる。
 どうやら古かったために、中のフィルターが劣化してガスが出やすくなっていたようだ。
火をつけたとき、ガスが燃え広がって顔を襲ったに違いない。
 顔を洗って冷静になった後でそう考えた。
 大したやけどをしなかったのは幸運だったけれど、唯一のタバコを窓から落としてしまった。
それが悔しい。
 落ち込んでいると、ベッドの上の携帯電話が鳴った。
 そういえば、今晩電話すると彼女が言っていた。
 沈んだ声で電話に出た。
 ところが不思議なもので、彼女とクリスマスの打ち合わせをしているうちに、僕はタバコのことなんてすっかり忘れていた。
 やっぱり彼女を裏切らないでよかった。心からそう思った。
 デートの場所の候補について楽しくおしゃべりをし、おやすみと言って電話を切ろうとした。
 その時だ。
 僕は鼻をひくつかせた。開けっぱなしの窓から妙な臭いが入ってくる。

671喫煙は頭を悪くします3/5 ◆9IieNe9xZI :2007/01/28(日) 12:48:09.48 ID:/yXtcsex0
 何だろうと思い、電話を持ったまま窓から身を乗り出すと、下で炎が上がっていた。
 部屋の真下はゴミ捨て場だ。
「うわあぁああああ」
「何、なに? どうしたの?」
 電話のむこうで彼女がうろたえる。かまわず僕は携帯電話をベッドへ放り投げ、台所に備え付けの
消火器をつかんで部屋から飛び出た。
 炎は五十センチほどの高さまで上がって、元気よく踊っていた。燃えるゴミのおかげで燃料には
困らない。放っておけばアパートにまで延焼するだろう。
 僕の落としたタバコが出火原因なのは明らかだ。
 急いで消火器のピンを抜き、レバーを握った。
 十数秒後、アパートの壁に消化剤と焼け焦げでまだら模様ができていた。
 僕は消火器をその場に残し、震えながら部屋に戻った。
 動悸がおさまらない。
 床に転がった携帯電話を拾うと、まだ彼女とつながっていた。
「もしもし? どうしたの? 聞いてるの?」
 彼女が必死に呼びかけている。
「もしもし。僕は大丈夫だよ」
 なんとか声を出す。
「何があったのよ」
 彼女はほっとした様子で言った。
「うん、実はその……」
 動揺していたせいで、僕は彼女に話してしまった。誰かに打ちあけたくて仕方なかったのだ。
タバコのことまで言ってしまった。
「馬鹿、早く消防車を呼びなさい」
「でも、もう火は消したよ」
「完全に消えてるとは限らないでしょ。もういいから、私が呼ぶからじっとしてて」
 そう言うと、彼女は電話を切った。

672喫煙は頭を悪くします4/5 ◆9IieNe9xZI :2007/01/28(日) 12:49:49.88 ID:/yXtcsex0
 ぼんやりと部屋で待っていると、外からサイレンの音が聞こえてきた。
 ウーウー。ウーウー。うるさい。
 外を見ると、宇宙服のようなものを着た消防隊員が数名、消防車から降りてくる。
 だんだんアパートや近所の住人たちが起き出し、集まってきた。
 なんだか現実とは思えない。
 僕も部屋を出ることにした。
 アパートの前には十人くらいの人間がいて、がやがやと騒いでいる。
 不幸中の幸いで、少量の水をかけるだけで処置は済んだ。
 その間、僕は消防隊員に説教をもらっていた。彼らが帰った後、大家さんともその場で話した。
部屋を追い出されずにはすんだが、後で修繕にかかった費用を請求するそうだ。
 これ以上最悪の事態はないと思っていた。
 彼女を見るまでは。
 彼女はアパートの前の道路に立ち、腰に手をあててこちらを見ていた。鬼のような形相だ。
 歩いて十五分もかからない場所に彼女の家はある。何をしに来たのか、想像はつく。けれど、
想像したくない。
 僕は大家さんとの話を終え、おびえながら彼女のもとへ出頭した。
「タバコなんて吸うからこんなことになるのよ」
 開口一番彼女が言う。
「いや、吸ってはいないんだけど」
 苦しい言い訳だ。
「でも吸おうとしたんでしょ」
「それは、まあ」
「付き合う時に、絶対に禁煙するって約束したのにね」
「うん、まあ」
「最悪」
「ほんとだよ、まったく。とんでもない目にあったなあ。あはははははは」
 笑ってごまかそうとしたが、無駄だった。
「あんたが最悪なのよ。嘘つき」

673喫煙は頭を悪くします5/5 ◆9IieNe9xZI :2007/01/28(日) 12:52:08.53 ID:/yXtcsex0
 そう言い残し、彼女は去っていった。
 その後、僕はぼんやり道路の上に立っていた。
 ああ、月がきれいだ。
 集まった人々が僕をにらみながら、それぞれの家に帰りはじめた。
 明日謝ったら許してくれるだろうか。無理だろうな。
 今年のクリスマスは、生まれて初めて一人じゃないと思っていたのにな。
 まんまるお月さまが僕を見ている。はは。
 やがて彼女の消えた方向から男が歩いてきた。
 四十代後半で、白いジャンパーを着ている。
 未だに残って世間話に話題を移している野次馬を見て、男は足を止めた。
「火事?」
 男が僕に聞いてきた。
「……はあ」
 僕は彼をにらみつけて答える。
「ふうん」
 彼は懐からタバコの箱を取り出し、一本抜くと火をつけた。
「怖いねえ。気をつけないと」
 そこで僕の怒りが爆発した。知らない奴に気をつけろなんて言われたくない。
だいたい火災現場に来てくわえタバコで野次馬なんて、不謹慎にもほどがある。
馬鹿にしているとしか思えない。
 僕は男のジャンパーの胸ぐらをつかんだ。
「あんた――」
 僕は言う。
「な、何だよ兄ちゃん」
 彼は煙を吐きながら言った。
 それはとても良い香りで。
 僕は言う。
「すいません、タバコ一本もらえますか」
674愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 12:52:44.27 ID:B9AtfMAm0


ここまでまとめ済み
675愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 12:56:18.41 ID:/yXtcsex0
>>674 サンクス

前スレ(たぶん)で「フィルター」のお題くれた方へ。
フィルターだけで書けなかったので、ここでお題使わせてもらいました。すいません。
676愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 13:31:14.18 ID:AhzMN5eb0
\(^o^)/オハヨー
677嘘 ◆8fIixx257Y :2007/01/28(日) 13:37:30.06 ID:mWFhdDy80
 ある所にある町。その町は大きくも無ければ小さくも無い。普通の町である。
 その町に一人の少女がいる。年は10才ぐらい。可愛い顔をしており、いつも綺麗な格
好をしている。父親はすでに死んでいるらしく、家で母親と2人暮らしだ。
 つねに一人でいる。誰かが遊びに誘う事は多いが、誘われてもする事は1つだけだった。
 「私はとっても幸せなの」
 少女はそう言って自分の自慢をするだけ。
 古い玩具で遊んでいる子を見つけたら、
 「私はそんな玩具で遊ばない。だってママに言ったらすぐに新しい玩具を買ってもらえ
るもの」
と言って玩具を見せびらかした。
 少し汚い服の子供を見かけたら
 「あなたは可哀想。私はいつもこんな綺麗な服を着れるのよ」
と言って着ている服を自慢する。
678嘘 ◆3s8KlFvUbo :2007/01/28(日) 13:38:21.77 ID:mWFhdDy80
 そんな事ばかりしているから少女に近付く人はいなくなった。それでも少女はつねに
 「私はとっても幸せなの」
と言い続けた。
 少しでも劣っている人を見つけると自慢話をした。
 しかし少女は日が暮れると全く違っていた。彼女は帰り道を一人で帰った。その顔に先ほどまでの自慢話をしていた顔は無かった。町の外れに彼女の家はあり、その扉をゆっく
りと開けた。
 「ただいま」
 少女への返事は返ってこない。母親が居ないわけでは無い。母親は朝から酒を飲んでは
酔いつぶれていた。目が覚めても、する事は少女を殴ったり、罵倒するだけだ。少女を愛
する事なんて無かった。それでも少女は母親が好きだった。まだ父親が生きていた頃、母
親は少女を愛してくれた。その思い出があるために少女は母親を嫌いになれなかった。
 今よりずっと前、少女はテレビを見ていた。そこに映っていたのは子供を虐待している
母親が逮捕されるというニュース。
679嘘 ◆X1TTfNI5G6 :2007/01/28(日) 13:38:50.14 ID:mWFhdDy80
 「ママとの事を皆が知ったら、私は一人ぼっちになる。」
 それは少女にとって、もっとも恐ろしい事だった。お別れは父親との事でもう二度と体
験したく無いと思っていた。その時から、少女は自分がどれだけ幸せかを自慢し始めた。
そう言っていれば、疑う人は居なくなると思ったから。それにより、町で自分の相手をし
てくれる人はいなくなった。
 すぐに問題が起きた。お金が無いので、新しい物なんて何も買えなかった。しかし、
それはすぐに解決した。少し離れた町を歩いている時に男性に話し掛けられた。その人と
セックスすればお金を貰えた。それ以来、少女は夜になるとセックスをした。最初は痛かったが、すぐに慣れた。これでお金の心配も無くなった。そうして、少女はずっと母親と
暮らせるようになった。
 そして、少女はこれからも言い続ける。ずっとずっと言い続ける。
 「私はとっても幸せなの」

680愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 13:42:03.54 ID:cVG90qkv0
>>677
>>678
>>679
酉が全部ちがう
681愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 13:50:00.13 ID:9aFpdmVo0
合作かなw
682嘘 ◆nzzYI8KT2w :2007/01/28(日) 13:57:29.47 ID:mWFhdDy80
>>680
>>681
うん、馬鹿だ、俺。
なぜかシャープの後ろに番号入れてしまった。
ちょっと落ち着くために鳴いてくる。
683愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 14:00:36.07 ID:1O5ttMPr0
まて、なく前にどれが本物のとりか書け
684嘘 ◆nzzYI8KT2w :2007/01/28(日) 14:06:09.37 ID:mWFhdDy80
>>683
全部間違えた酉です。
本当は今ついてる酉にしたかった。
じゃ、鳴いてくる。
685愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 14:37:55.07 ID:B9AtfMAm0
>>609-612
専門的なことな何も言えないけど
読んだの感想を。

前半、浮浪者は意外と金持ちだぜ。とか思いながら読んでた。
なので、後半犬だと解った時は、関心した。面白いなと思った。
けど、こういう話は、よくある話でもある。
なので、もう一捻りあると、この話の面白みが増すかと思う。

気になったところ。

「……」を多用しすぎな感じがした。
「……」を別な表現方法にしたら、もっと面白みが増すんじゃないかと思う。

淡々とした文章は好きだけど、前半が急ぎ足な感じがした。
場面が切り替わるところを、もうちょっとうまく繋ぐように考えると良いかと。

俺は初見では気付かなかったけど
>公園の屋根のついたベンチまで辿り着き、地面に寝転がる。
この文章で、「犬?」って気付いてしまう人もいるんじゃないかと思う。
公園の屋根のついたベンチまで辿り着いた。これで一息つける。
ぐらいにしといた方が良いんじゃないかと思った。

お題に関しては、そんなに離れてる感じはしなかった。

初めて小説書いたのなら、上出来なんじゃないかと思う。
686愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 14:38:07.41 ID:B9AtfMAm0
>>623-625
雰囲気の良い感じだね。
まったりゆっくりしていて、なんかほっこりした。
ちょっと文章が、くどい様な気もするけど、俺は嫌いじゃない。

気になったところ。

まずここに投下すると最初に大概の人が言われることだけど
「…」(三点リーダー)は「……」と二個でひとつとする。
「?」「!」の後は、一マスあける。
詳しくは
http://wing2.jp/~bnsk/index.php?%A5%B3%A5%E9%A5%E0%2F%B4%F0%CB%DC%A5%EB%A1%BC%A5%EB
ここで。他のコラムも読んでみると良いと思う。

適時改行。
あまり横に長いと、読みずらいので、適当に改行してもらった方が、読む側としてはリズム良く読める。

千絵が猫なんだろうな。と言うのは、タイトルでわかってしまった。
なので、こういう話にする時は、タイトルをちゃんと付けると良いと思う。
もったいない。

>二人はどんな夢を見ているのだろう?とてもよく眠る二人を眺めていて、二人の見る夢が気になり始めた。そして僕は二人の夢について考えてみることにした。
二人はどんな夢を見ているのだろう?
と言ったところで、主人公が二人の夢を気にしてること、考えてることはわかるので
とても〜は要らないと思う。
ここだけ、やたら説明的で他の文章の雰囲気からかけ離れているように感じた。
687大人への片道切符1/5 ◇7wdOAb2gic:2007/01/28(日) 14:42:21.53 ID:B9AtfMAm0
 年配の男性特有の匂い。饐えたようなあの匂いが、私の嗅覚を刺激してきた。
 午前で大学の講義が終わり、友人と昼食を取った後、一人暮らしのアパートへ帰る電車
の中。初冬ではあったが、窓からは心地よい陽気が差し込んでいた。それが車内の暖房と
あいまって、抗しがたい眠気に身を委ねはじめた時だった。
 どこかの駅に着き、人の乗り降りが一通り収まりをみせた後、隣の座席に人が腰をかけ
る気配がした。
 ゆっくりとした動作で、座席に着く気配が感じられたのと同時に、周囲の空気がふわり
と巻きあがった。
 うとうとと目を閉じたまま、鼻から息を吸い込んだ瞬間、遠い昔のある夏の一日の情景
が、不意に脳裏に甦ってきた。
 私は予告もなく押し寄せてきた記憶に、軽い戸惑いを覚えながらも、薄く目を開け、隣
に座った人の様子を窺った。
 杖を突き、こざっぱりとした服装の七十歳くらいの男。
 この見知らぬ男の発する体臭により、いましがた、私の頭の奥底から呼び出されてきた
あの老人。それとは、似ても似つかぬ顔の赤の他人だったことに、とりあえずほっと胸を
なでおろした。
 眠気も吹き飛び、完全に覚醒した状態で、冷静に考えてみたが、あの老人がこんなとこ
ろにいるはずがないと思いが及び、動揺した自分に対して、自嘲気味に口辺を歪めた。
688大人への片道切符2/5 ◇7wdOAb2gic:2007/01/28(日) 14:42:52.54 ID:B9AtfMAm0
 七年前――私は小学六年生だった。待ちに待った夏休みを迎え、塾の講習や、大量の宿
題に追われながらも、手足を真っ黒に日焼けさせ、充実した毎日を過ごしていた。
 八月に入り、ようやく本格的に取りかかった夏休みの宿題の中に、太平洋戦争のことを
調べて感想をまとめるというものがあった。
「なるべく戦争を実際に体験した人に話を聞いてみて下さい。あなたたちのお祖父さん、
お祖母さんや近所のお年寄りとか。まわりに聞ける人がいなければ、戦争の本を読んだり
映画を見たりして、感想を作文にして下さい」
 担任の先生は、この宿題を出す時に特にこう言った。私の祖父は、父方も母方もすでに
他界しており、二人の祖母のみ遠方に健在であった。遠距離に電話することになるため、
母親に相談したところ、母は少し首を傾げた。
「お祖母ちゃん二人とも戦争の時は、まだ小さかったはずよ、それにどっちもすごい田舎
だったから、作文になるほどの体験は、してないんじゃないかしら」
「ふーん、じゃあ図書館に行って、適当に調べるしかないか」
 電話だけで済ませてしまおうという目論見がはずれ、軽く落胆していた私に向かって、
母が言った。
「母さんの担当している、お年寄りにすごくいいおじいさんがいるわよ。昔、兵隊さんだ
ったって言ってたし、独り暮らしで話好きだから、あんたが行けば喜ぶわよ。そうだわ、
そうしましょう。明後日訪問するから、予定入れちゃだめよ」
 私の母は、町内の独居老人を見廻る民生委員をやっていたので、丁度よい人物を見繕い
私の同意も得ずに勝手に決めてしまった。
 面識の無い人と話をするのは、あまり気が進まなかったが、母もいることだし、適当に
相槌を打っていればいいかと思い、渋々承諾した。
689大人への片道切符3/5 ◇7wdOAb2gic:2007/01/28(日) 14:43:19.49 ID:B9AtfMAm0
 二日後、安川という名の老人を母と一緒に訪ねた。家はこじんまりとした平屋の一戸建
てで、垣根のすき間からは、よく手入れをされた、小さな庭が見えた。
 私は手土産の西瓜を両手に抱えさせられていた。とても暑い日で、汗を含んだTシャツが
素肌にまとわりついて、気持ちはよくなかった。
 母が訪ないも入れずに、庭の方へ廻ったので、おとなしく後をついていった。
 部屋の中で庭を眺めながら、メモ帳とペンを持って、難しそうな顔をしているのが、安
川だった。
「安川さん、こんにちは。いい句できた?」
 母の声に安川は、顔をあげながら笑い声で答えた。
「いや、全然だめだね。暑さで頭ものぼせちゃって、使いものにならないや」
 一草木も生えていない、赤味を帯びた頭頂部を、つるりと撫でながら、私の方に柔らか
な視線を向けてきた。
「これ娘の由希。安川さんの戦争の話が聞きたいって言うから、連れてきたのよ、迷惑で
しょうけど、よかったら話をしてあげて頂けません?」
「全然構わないよ、戦争の話が聞きたいだなんて、感心なお嬢ちゃんだね」
「夏休みの宿題なのよ、この娘が自発的にそんなこと言ったら、天地がひっくり返っちゃ
うわ。安川さん、お台所お借りしますよ」
 母は笑って話ながら、私の手にあった西瓜を取り上げて、縁側から家の中にあがってい
った。
「お嬢ちゃんも、色々大変そうだね」
 安川は人懐っこい笑みを浮かべながら、所在なく庭に立っている私に話かけてきた。
「由希、西瓜切ったから、こっちにあがって安川さんと一緒に食べなさい。お母さんは他を
廻ってから、スーパーに寄って買い物した後、家に帰るわね。安川さんの言うことちゃんと
聞くのよ。じゃあね」
「ちょ、ちょっと待って……」
 唐突な母の言動に驚き、ようやく喉の奥から声を絞り出した時には、すでに母は庭を横切
り、垣根の向こうを歩み去ってしまっていた。
690大人への片道切符4/5 ◇7wdOAb2gic:2007/01/28(日) 14:43:48.34 ID:B9AtfMAm0
 呆然としながら、母を見送っていた私に、安川がやさしく声をかけてきた。
「こっちに来て西瓜食べな」
「はい、おじゃまします」
 小さな声で返事をして、縁側から部屋にあがった。小さな丸い卓袱台を挟んで、安川と向
かい合い、畳の上に敷かれた座布団に腰をおろした。
 こうして同じ部屋の中で、改めて目の前の老人をそっと観察してみると、白いランニング
シャツとカーキ色のハーフパンツを着て、西瓜にかぶりついている安川は、思いのほか小柄
だった。
 先に食べ終えた安川が、コップに麦茶をついで私に差し出してくれた後、ゆっくりと語り
始めた。
 生い立ちや戦争前の出来事の簡単な説明があり、兵隊に召集され赴任したフィリピンのあ
る島での体験に話は移っていった。
 私はノートをとりながら安川の話を聞いていたが、時折ユーモアを交えつつ語られる、想
像を絶する過酷なエピソードの連続に、いつしかひきこまれていった。
「――その島で、わしらの隊は人が逃げ出し、空っぽになった村に到着したんじゃ、わしは
斥候っていう、危険がないかどうかを先に調べる役目をしておった。木の板で作られた、粗
末な家を一軒づつ中に入って、見て廻ったんじゃよ」
 安川は麦茶を一口啜ってから話を続けた。
「最後に牛小屋を調べたんじゃ、わしはそこで積み上げられた藁の中に隠れている、女の子
を見つけた。足を怪我して置き去りにされておったみたいで、丁度お嬢ちゃんくらいの歳の
子でな……」
 急に声が途切れた為、私はノートから顔をあげた。そこには、飛び出しそうな目で、私の
顔、身体を凝視する安川の顔があった。
「そっくりだ。わしは……その子を……」
 安川はそう呟くと、いきなり卓袱台の上にあった私の腕を掴んだ。予想もしない事態に頭
の中が真っ白になった――
691大人への片道切符5/5 ◇7wdOAb2gic:2007/01/28(日) 14:44:16.65 ID:B9AtfMAm0
 むしゃぶりつく老人、間近にせまる皺だらけの顔、気分の悪くなる体臭。
 ここで急に私の記憶は断片的になったが、私はこの日嘘をついたことを憶えている。
 帰宅した後、何事も無かったかのようにふるまった。母には安川のことをよい人だと言っ
たと思う。
 それまでにも、何かいたづらを隠すために、他愛もない嘘をついたことは、あったかもし
れない。
 しかし、そんなものとは比べものにならないくらい、この嘘は私に変化をもたらした。
 私はその日を境に幼かった自分と訣別し、後戻りのできない世界に足を踏み入れた。
 
                   完
692愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 14:44:52.75 ID:B9AtfMAm0
>>687-691
品評会用作品
救済スレより転載
693愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 14:50:25.30 ID:B9AtfMAm0


ここまでまとめ済み


作品投下する方へ
sageずに、そのまま投下して下さい。
コピペする時に、ちょっと面倒なので。
694ギリンガー1/3  ◆qM/Uyf7mxE :2007/01/28(日) 14:54:35.41 ID:OrdQvNs40
帰宅すると。
「おかえり、お兄ちゃん」
「ただいま、夏樹」
昨日から急にしおらしくなった妹のお出迎え。二日前までは兄貴、兄貴と呼んでいたはず。
二日前といえば、俺に生涯初の彼女が出来た日だ。偶然だろうけど。
「あとで、お話があるから私の部屋に来てくれる?」
もじもじと俯き加減で、そんなこと。一秒で了承。
妹ばんざーい。初々しくなりやがって。
ちょっと前まで男みたいだっただけにギャップに頬が緩む。

ノックして、扉を開けると胸に軽い衝撃。
抱きつかれた。酷く華奢な肩。
「何を……。んんっ!!?」
奪われる唇。つかず離れず、擦り付けるようにキスをして、やっと落ち着いたのか夏樹は手を離した。
「…………」
動揺しながらも問い詰めようとして、夏樹が泣いていることに気付いた。
「夏樹……?」
状況が飲み込めず、ただ呼びかけることしかできない。
「……ごめんなさい」
そう言って泣き続ける夏樹をただ抱きしめる事しか出来なかった。
695ギリンガー2/3  ◆qM/Uyf7mxE :2007/01/28(日) 14:55:14.14 ID:OrdQvNs40
話をした。長い時間、永遠にも感じたそれは終わってみるとたったの二時間だった。
要訳すれば。夏樹は俺のことが好き。彼女が出来たのを知って我慢できなくなった。
との事。
「でも……俺達は兄妹だぞ?」
「実はね……わたしはお母さんとお父さんの子供じゃないの」
個人的に一番驚いたのがこれだった。終えて。
とにかく、結論は出さなければいけない。
正直そんな目で夏樹を見たことはない。口では散々セクハラ紛いの事を言っていたけれど。
義理、それだから許されるということでもない。それに俺には彼女もいる。
でも、眼の前で目を晴らしている夏樹がたまらなく愛しかったのも確かだ。
だから、俺は。

キスをした。今度はこちらから、強く。
「ん、んんっ……」
ついばむように、つつくように。しっとりと湿って柔らかい唇。
驚くほど小さく繊細なそれを貪る。
「んっ……ぁ……んんっ……」
猛る情動、愛しい気持ちは際限なく高まり、理性は追いやられた。
衣服をはだけさせる。
本能のまま手を伸ばそうとしたと同時。
感じた事のない衝撃を受け、眼の前が真っ暗になった。
696ギリンガー3/3  ◆qM/Uyf7mxE :2007/01/28(日) 14:55:51.91 ID:OrdQvNs40
「おはよ〜っ、兄貴」
目覚めるとそんな声。いつも通りの夏樹。夢か……考えてみれば当然。
んっと。
起き上がろうとして違和感。腕をには。
「ん……あれ? 俺手錠してる?」
腕にひんやりとした感触。頭の中に状況をリストアップ、取捨選択。そうかこれは。
「拘束プレイとは、やるな妹よ」
げしげし。
「踏むんじゃない。それに、そんな見下すような目で見るな。……いや、見ないで下さい」
一部に血が集まっちゃうじゃないか。
と。
夏樹さんは指で後方を示していらっしゃる。何があるかといえば。
……後ろのテレビ、先ほどから妙に煩いなと思っていたら。映っているのは夢であったはずの情事。
口を吊り上げて微笑みを返す邪悪な妹君が眼の前に一匹。
「このビデオさっ、彼女さんに渡したらどうなるかなー?」
う……ぁ……もしかして騙されてた?ぐすん。
「悲しむよね、彼女さん。付き合って次の日に浮気だもんね?」
「許してください夏樹様」
床に頭を摩り付けた。
「うんうんー、もちろん寛大なあたしは許してあげないこともないよーっ。でさ、ちょっと欲しい物があるんだけど――」
「…………」
もう、どうにでもしてください。
「一応言っとくけど、義理ってのは嘘だからね〜っ。正真正銘兄妹だよ。それにしても兄貴」
サイテーだねっ。しれっと言うと夏樹はそのまま部屋を出て行った。
いや、手錠外してくれると嬉しいんだけど……。間違いなく。
サイテーハオマエダ。
697愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 15:04:07.07 ID:B9AtfMAm0
>>694-696
さっくりと読んでみたけど、品評会用で良いのかな?
この作品読んで、冷静にこんなこと言う俺が嫌だw
698愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 15:07:10.01 ID:OrdQvNs40
>>697

品評会用でおねがいお兄ちゃん
699愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 15:09:38.00 ID:7Y8eO3rnO
お題くだちい
700愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 15:10:24.60 ID:ICE5o/cT0
ニダーの冒険
701愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 15:10:45.46 ID:FV7sWBW50
>>699
702愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 15:11:26.53 ID:7Y8eO3rnO
>>701
りょうかい
703愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 15:13:24.49 ID:B9AtfMAm0
>>694-696
妹属性はないが、まとめた
704愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 15:14:23.85 ID:ICE5o/cT0
         ((⌒⌒))    )    何なの!    (
     ファビョ━ l|l l|l ━ン! )何で無視すんの!  (
        | ヽ、  .| ヽ、  )               ( 
        /  ヽ─┴ ヽ   )/⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒丶
 ミ ミ ミ /!||!(゜\'iii'/゜)ヽ    ミ ミ ミ      .______
/⌒)⌒)⌒)ノ( "","ニ..,ニヽ"v\    /⌒)⌒)⌒) .{{ |   |     丶}}
| / / / .⌒\/ {y~ω~Y  ,/  (⌒)/ / / //    |   |  \__\____
| :::::::::::(⌒)>.  i |⌒'i⌒r| く    ゝ  :::::::::::/   {{│   |   |  |     | }}
|     ノ   ! .|k.;:;:;!;;;r| ! \  /  )  /      |   |   |  |現 代 |
ヽ    /    ヽ.ニニニニ>  ヽ /    /    .{{ |   |   |  |iiiiiiiiiiiiiiiiii| }}
 |    |   l||l 从人 l||l      l||l 从人 l||l .     |   |   |__|____|
 ヽ    -一''''''"~~``'ー--、   -一'''''''ー-、    .{{.|__|_/    /  )) }}
  ヽ ____(⌒)(⌒)⌒) )  (⌒_(⌒)⌒)⌒))  〔 ̄ ̄! ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ((
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒ ̄ ̄⌒Y⌒Y⌒Y⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
            バン!  バン!
>>702

別に良いけどね。
思いつき書いただけだから。
705その言葉はきっと1/5 ◆XZR4PorkUs :2007/01/28(日) 15:14:59.40 ID:VEvHWiuS0
 暖かいようで冷たい風が気持ちよい。
 木の葉が色とりどりに彩られる季節。そして夕方という幻想的な時間。
 沢山の広葉樹の並ぶ並木道を進むため自転車のペダルを踏む足の速度が、思わずゆっくりになってしまうのも仕方ないといえるだろう。
 なにせ、世界はこんなにも美しいのだから。
「って、そんなわけねーっつうの」
 現実逃避終了。
 本当は風も鬱陶しいし、こんな時間から再び学校に行かなければならないと思えば、自然と足も重くなろうというものだ。
「面倒くせーなーもう」
 更にその理由が、月曜日が提出期限の課題を忘れたから取りに行くというのだからもう最悪だ。
 メールで友人が教えてくたからよかったものの、それがなければ気付かなかっただろう。
「朝か帰りかしらねーが、SHRのときに言うなよな・・・・・・」
 漸く近くに見えてきた学校に一瞥をくれて、いつもその時間寝ている自分を棚に上げて愚痴を呟く俺なのであった。
706その言葉はきっと2/5 ◆XZR4PorkUs :2007/01/28(日) 15:16:02.30 ID:VEvHWiuS0
 教室の扉を開くと、そこは異世界でした。
 まさにそんな感じだった。
 開いた窓。そこから吹き込む風にたなびくカーテン。そして、窓際の席に存在する夕日の朱に染められた女性。
 神秘的で、幻想的で、何より綺麗で。時が止まったように感じた。
「え?」
 彼女が俺に気付いたのはすぐで、俺が眺めていたのはきっと数秒にも満たない短い間。
「えーっと、え? いつからいたのかな?」
 呆けたように立ったままの俺に、彼女は焦り始めた。そりゃそうだろう、長時間じっと見られていたと知ったら相手が誰であれ、びびる。
 その言葉で意識を回復させ、
「今来たとこだよ。てか、佐倉こそ何でこんな時間にいるんだよ」
 自分で言っていて思った、俺が言うか。
「課題・・・・・・。今日、提出しようと思ってやってたの」
「それって来週が期限だろ? 明日明後日と休みなんだし、別に学校でやることないじゃん。部活やってたっけ?」
「ううん。でも、もう少しだから」
 少し照れくさそうに、はにかみながら。
707その言葉はきっと3/5 ◆XZR4PorkUs :2007/01/28(日) 15:16:35.61 ID:VEvHWiuS0
「ふぅん。俺はその課題を忘れて取りに来たんだけどな」
へぇ、と納得してくれた。どうやら体操服を盗みに来た変態とは思われなかったようで何よりだ。いや、マジでそんなことしないけどさ。
「んー、数学苦手だからさ、終わるまででいいから一緒にやってていいか? いくつかわかんない問題もあるだろうし」
 そういったのは何故だろう。今までほとんど話した事もなかったというのに、このまま帰ってしまうことが躊躇われた。
「私もそこまで得意じゃないけど、それでもよかったら」
 お許しがでたので隣の席に座り、俺も佐倉も黙々と解きはじめる。
 何の会話もなく、さっき言った教えてくれ発言はなんだったのかと思う。口実だからいいんだけどさ。
「ふぅ」
 小一時間経ったころだろうか、彼女がシャーペンを置いた。
「終わった?」
「うん、終わったよ。キミが来るまではボーっとしている時間のほうが長かったんだけど、一緒にやりはじめてからとってもはかどったよ」
「それは俺と早く別れたかったからか?」
「なっ! なんでそんなこというかな!?」
 まったくもー、とふくれてみせる。
「私はこれ提出して帰るけど、どうする?」
「じゃあ、俺も帰るかな」
 共に立ち上がって、職員室に向かう。すでに夕日は沈んでいた。
「今日はありがとう」
「ありがとうって、特に礼を言われるようなことはしてないんだけどな」
「そんなことないよ。とっても嬉しかった」
「よくわからんが、どういたしまして。じゃあ、またな」
「うん・・・・・・。うん、またね。本当に今日はありがとう」
「はいはいどういたしまして」
 職員室の前で別れる。
「またねっ!」
 最後の言葉に彼女のほうは向かず、手だけを振って応える。少し歩いてから、なんとなく振り返ったが、既に彼女の姿はなかった。
708その言葉はきっと4/5 ◆XZR4PorkUs :2007/01/28(日) 15:16:58.53 ID:VEvHWiuS0
 月曜日。
 結局あれから家では昨日の夜まで全く手をつけず、焦ったのは多分いい思い出。今眠くなければ、という条件がつくのは当然のことだが。
 半分寝ながらSHRを受けていると、教室がちょっとどよめいた。目をこすりながら隣の席のやつに何があったのかを聞く。
「何があったん?」
「佐倉が転校したんだって」
「は?」
「テ・ン・コー。急だよなぁ」
 何? 転校ってどういうこと?意味わかんないんだけど。
 混乱のうちにSHRは終わりを告げた。
 机に再び突っ伏し、落ち着いて冷静に考えてみよう。考えることなど何もないのに、考えようとしているところが落ち着いていないことには気付かない振り。
「あー」
 そっか、だからか。
「だからあいつは昨日のうちに出しておきたかったのか」
 もうここに来ることがないことをわかっていたから。
「だからあいつはわざわざ学校でやっていたのか」
 最後に夕日で学校を目に焼き付けるために。
「だからあいつは最後にありがとうって言ったのか」
 最後の時を一緒に過ごした俺に。
「だから俺はあの時何も言えなかったのか」
 夕日に染まった彼女を美しく感じたから。
「だから俺は最後に振り返ってしまったのか」
 俺は昨日、彼女に恋をしてしまったからなのか。
709その言葉はきっと5/5 ◆XZR4PorkUs :2007/01/28(日) 15:18:58.67 ID:VEvHWiuS0
 気付くと無性に腹が立ってきた。
 またね? お前どっかに行っちゃったじゃん。またなんてないじゃん。
 とりあえず意味なく机を殴りつけてみた。手が痛かった。でもそのおかげで、周囲の視線と冷静さをゲット。
 もう一度考えてみる。彼女が「またね」と言ったとき、嘘をつこうとしていたのだろうか?
 いや、そんなこと関係ないか。俺がどうかなのだ。
 俺は佐倉に嘘をつかせたくない。だから、きっと俺たちはまたいつか出会う。
 それだけでいいんじゃね?
 またねって言葉はきっと、嘘にはしないし、してやらない。
 遅い初恋、きっと叶えてやる。
710愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 15:21:20.15 ID:B9AtfMAm0
>>705-709
これも品評会用かな?
711愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 15:23:13.67 ID:7Y8eO3rnO
>>704
ごめん
あれだと少し具体的すぎて題にならんと思ったんだ
無視したのは悪かった
712愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 15:24:24.65 ID:VEvHWiuS0
>>710
そうであってほしいと願っています
713愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 15:24:24.97 ID:ICE5o/cT0
>>711
AAはジョーク

そう言うことなら仕方がない。

気分を悪くさせてすまない。
714愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 15:28:02.86 ID:B9AtfMAm0
>>712
願望かよwwww
とりあえずその夢は叶えてあげよう


てのはさておき

おまいら落ち着いて聞いて欲しい
品評会用なら、品評会用と作品投下前後に書いてくれ
できれば、投下前が望ましい

品評会用って書かなくて、転載漏れあっても知らないんだからね!
715愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 15:31:04.15 ID:7Y8eO3rnO
>>713
ジョークが通じなければVIPPER出来ませんよwwwww

けどニダーの冒険は無いと思ったwwwwwwww

サーセンwwwwwwwwwww
716愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 15:32:02.74 ID:B9AtfMAm0


――――ここまでまとめ済み――――
717愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 15:35:19.94 ID:fb8xM2B7O
おにーちゃんいまなんさくでてるのー?
718品評会用 『真実』 1/5 ◆D8MoDpzBRE :2007/01/28(日) 15:36:18.62 ID:5hXihUmf0
「ちょっと、何なのよ。このキスマーク」
 朝日が差し込む寝室に、和美の怒声が響き渡った。二月の肌寒い朝の空気が、布団から出ようとする気力
を奪う。だが目の前に仁王立ちしている和美は、コートまで着込んで既によそ行きの格好だ。
「ん? なんのことだ」
「とぼけるのもいい加減にして。これを見てもしらを切るつもり?」
 まだ目が醒めやらぬ僕の前で、和美は怒りにうちふるえていた。彼女とはつきあい始めてまだ一年に満たな
い。これまで喧嘩らしい喧嘩をしてこなかった二人にとって、このような展開は初めてだった。
 和美が差し出した鏡に映った僕の首筋には、なるほど、口唇で吸ったような跡がくっきり残っている。しかし、
当の僕にはそのような記憶は一切ない。身に覚えのない罪を着せられて大いに当惑する。寝耳に水とは、この
ことだ。
「いや、待ってくれよ和美。本当に何のことだか分からないんだ」
「出て行きます。二度と会うこともないでしょう、さようなら」
 あまりに突然の展開に、寝起き状態の僕にはついていくことが出来なかった。いつの間にか手際よくまとめら
れた荷物を両手に抱えて、和美が乱暴に部屋のドアを開けた。ほぼ毎週末、僕の家に泊まりに来る和美の荷
物が、大きめのボストンバッグ二つ分にようやく収まっている。周囲を見渡すと、和美の持ち物は綺麗さっぱり
消えていた。なんと手際のよいことか、泥棒も舌を巻くであろう仕事ぶりだ。
 バタン、とドアが閉まる。感心している場合ではない。まず、これは誤解なのだと言うことを和美に知らしめて
やらないといけない。僕は寝巻きのまま、大急ぎで和美の後を追いかけた。アパートの階段を下りると、ちょう
どタクシーが遠ざかっていくのが見えた。和美はあれに乗ったのだろう。こんな住宅街の路地裏に、タイミング
良く流しのタクシーが通るとは思えない。予め呼んでおいたと言うことか。なんと用意周到な女なんだ。
 僕は部屋へ戻ると、携帯電話を取りだして和美へかけてみた。着信拒否。全て、先手を打たれた格好だ。
 和美は昔からこういう女だった。奔放さと几帳面さが同居した、一言で言うなら抜け目のない女だったのだ。
 それに加えて、最近はすれ違いが続いてた。こちらは土日出勤も当たり前だったし、向こうの仕事にはそも
そも定休日という物がない。すべからく、結果も見えていたということか。
 僕は、部屋で深くうなだれた。うなだれながら、考えた。ほとぼりが冷めたらしっかり話し合おう。それからでも
遅くはないだろう。何せ、今回は僕の方に非はないのだから。
 いや、和美は僕を見限ったのかも知れない。だから、難癖を付けて僕と別れようとしたのだ。なんてことだ。
みすみす和美の罠にかかったと言うことか。今頃、新しい男でも見繕っているに違いない。
 様々な思いが頭の中を巡り、僕をひどく混乱させた。どう考えても、すぐに結論の出る問題ではなさそうだ。
 くしゃみを一つして、僕は再びベッドの中に潜り込んだ。
719品評会用 『真実』 2/5 ◆D8MoDpzBRE :2007/01/28(日) 15:36:38.46 ID:5hXihUmf0
 中瀬和美と僕が知り合ったのは、大学一年生の頃だ。きっかけはサークル活動。テニスサークルだ。
 社会科学部に在籍していた同学年の彼女は、当時から華があって目立つ存在だった。垢抜けた身なりと勝
ち気な性格が前面に出た、自由奔放な娘だなあ、という印象を受けていた。
 当の僕はと言うと、政治経済学部でちょい真面目キャラを通していた。二人とも、その辺は当時からあまり変
わっていない。
 だが、僕には和美とは違う恋人がいた。衣川智子という、同い年で第一文学部の、ちょっと目立たない娘だ
った。真面目キャラ同士、ウマが合ったのかも知れない。僕らは自然に付き合い出すようになった。
 かねてから、僕は軽い疑問を抱いていた。女の子って、キャラが全然違うのに妙に仲がいいことがある。そ
れは何故なのだろうか。
 和美と智子は、ちょうどそういう間柄だった。陰と陽、とまでは行かないにしても、二人の印象はそれに近いく
らい違った。そして、僕は智子の方を選んだ。
 そんな関係に劇的な変化が訪れたのは去年の春、大学卒業を迎える頃だ。
「一回、智子抜きで飲も?」
 ある日、和美に突然そう提案されたのがきっかけだ。和美は既に新日本空輸の客室乗務員として働いてい
た。いわゆるスッチーってやつだ。彼女の天職、だと思う。
 対する僕は、大東京銀行への勤務が始まっていた。「銀行マンって、ちょっと憧れなの」という和美の言葉に、
すっかり乗せられてしまった。
 居酒屋のカウンター席に二人並んで座り、僕はしこたま飲んだ。何となく智子に対する後ろめたさがあったの
だろう。それを打ち消すように、忘れるように、必死で飲んだ。
 僕は、快感に酔いしれていた。和美は、智子とは決定的に何かが違う。その違いを、ベッドの上で確認しあ
った。そしてこの快感の代償として、僕は智子を失った。二人で積み上げてきた四年間の、あっけない幕切れ
だった。

 年度末が迫り、僕の仕事はますます忙しさを増していく。和美がいないことで開いた僕の心の隙間を埋める
物は、この多忙な日々だ。折しもリストラ・団塊世代の退職という時代の流れが、残された僕たちの労働量を
日増しに増大させていた。
 仕事帰り、就寝前。時間を見つけては和美に電話をかけてみる。携帯電話は、やはり着信拒否だ。家の固
定電話からかけても同じ。会社の電話からかけても、呼び出し音が鳴るばかりで繋がることはなかった。
 ええい、もう勝手にしろ。電話口に出ない相手を無言で罵る。
 もう駄目かも知れないな、という気持ちが芽生えた。
720品評会用 『真実』 3/5 ◆D8MoDpzBRE :2007/01/28(日) 15:37:07.53 ID:5hXihUmf0
「昌文、さん。突然で悪いんだけれど、今日会えるかしら」
 四月も過ぎて、職場が比較的落ち着きを取り戻した頃、智子から電話があった。こうして、電話越しで話すこ
と自体何年ぶりだろう。しかし、カレンダーから逆算するとせいぜい十ヶ月くらいだ。遙か昔の思い出のようで
いて、実はさほど時間は経っていなかったのだ。
「今更何だよ。僕と和美が別れたってのを聞きつけたのかい」
「そんなこと……。ええ、知ってはいたけれど」
 僕の意地悪な応答に、智子の声が曇る。
「まあ、いいよ。仕事帰りに連絡する」
 そう言うと、僕は返事も確認せずに携帯電話を切った。智子に対しては悪いと思っている。そういう後ろ向き
の気持ちが、逆に僕を素直にさせないんだろうな、と思った。
 定時より一時間遅れで銀行を出て、智子に電話をかける。待ち合わせ場所に、居酒屋を指定された。
 智子は、地味な出で立ちのスーツ姿で現れた。和美と比べるとやはり華がない。この一年間で、僕の嗅覚は
すっかり和美の放つ毒気にやられてしまったのだろうか。智子では物足りないような気分がした。
「昌文さん、私たちやり直せないかな」
 居酒屋のカウンター席。僕の意識がアルコール成分でいい具合に醸成された頃、智子がそう切り出した。酔
った席でのお誘いか。智子のやつ、いつこんな技を覚えたんだろう。惜しいかな、そんな陰気な口調で言われ
ても、酔いが醒めるばかりだと言うのに。
「僕は、和美を待つ。ごめん、勝手なことを言うようだけど、あの時の過ちを繰り返したくないんだ」
「あの時って、昌文さんが和美とくっついた時?」
 僕がこくりとうなずく。智子が、ますます陰気なオーラに包まれる。何とも不味い酒になった。
「こんなこと言っちゃいけないんだけど……和美がうらやましいよ」

 和美は帰ってこなかった。あれ以来音信不通が続いており、僕の方から積極的に連絡を取ろうという気も失
せていた。僕の心が諦めで満たされていく中、時折未練の泡沫がぷかりと浮いては消えるだけだった。
 智子とは、月に一度くらい食事を共にするようになった。会食を重ねる内に、最初は悩みで押し潰されそうな
顔色を呈していた智子の顔から、次第に悲壮感が消えていくのが分かった。
「やり直そうか」
 和美が僕の前から消えてちょうど一年経った頃、僕は智子に向かって切り出した。これ以上智子を待たせる
わけにはいかない、と思ったのだ。それを聞いて、智子の顔がパアッと明るくなる。和美のような華はないけれ
ど、例えるなら小さなタンポポくらいの笑顔が、控えめに咲き誇っていた。
721品評会用 『真実』 4/5 ◆D8MoDpzBRE :2007/01/28(日) 15:37:30.43 ID:5hXihUmf0
 平日の市民病院外来待合いでは、溢れかえった患者の群れが喧噪をなしている。中瀬和美は、自分の診
察カードを握りしめながら順番を待っていた。予約を取っていても待たされるのが、市民病院外来の宿命だ。
「中瀬さん」
 ようやく名前を呼ばれた和美は、よいしょと心の中で掛け声を挙げながら椅子から起き上がる。そのままお
ぼつかない足取りで診察室の扉を開けた。
「うーん、最近食べれてないんだって? じゃあ入院だね」
「よろしくお願いします」
 中年医師の言葉に、和美は力なくうなずく。次いで、看護師に入院の手順を説明をされ、入院病棟へと案内
された。今度の入院は長引くのかな、と和美が思う。
「あら、和美ちゃん。いらっしゃい」
 大部屋の窓際から古参の入院患者が和美に手を振っている。前に和美が入院したときから、気軽に話をす
る仲になっていた。六十歳くらいの婦人だ。ベッド脇のネームプレートには『中山』と記されている。
「お久しぶりです、中山さん。お具合はいかがですか?」
「いやだわ、和美ちゃんったら。先生みたいなことを言うのね」
 和美が、自分のために用意されたベッドへ向かう。二畳分のスペースが、和美の生活空間となる。
 昌文と過ごした日々が、今となっては遠い思い出のようだ。親友から奪ってしまった愛。それは同時に、四年
間秘め続けてきた想いが結実した瞬間でもあった。
――神様は、私にそれを永くは与えてくださらなかった。
 和美が溜息をつく。
 次いで、和美は手荷物の中から一枚の便せんと筆記用具を取りだした。これが最後の入院になるかも知れ
ないから。そんなことを思いながら、和美は手紙をしたため始めた。
722品評会用 『真実』 5/5 ◆D8MoDpzBRE :2007/01/28(日) 15:37:52.61 ID:5hXihUmf0
 僕と智子は結婚した。
 二人で住める都内のアパートを奮発した。ローンを完済する頃には、僕の髪の毛は白髪交じりになっている
だろう。智子のために、ガーデニングが出来るテラスのついた小洒落た部屋を選んだ。
「ねえ、昌文。何か届いてるよ」
 僕は、久しぶりに自宅で休日を満喫していた。秋空がすがすがしい日のことだった。智子が、玄関から小綺
麗な封筒を持ってきた。見ると、宛先は僕の旧住所になっている。
――中瀬和美
 差出人の名前を見て、思わず胸騒ぎがした。智子もそれに気づき、ばつが悪そうに顔をそむけている。
 とっくの昔に別れて音信不通になった女が、今更何だろう。逸る気持ちを抑えつつ、僕は手紙を開封した。
『  木田昌文様
 前略 いかがお過ごしですか。智子とは、上手くいっていますか。上手くいっていたら、嬉しいです。もし他の
女の方がこれを見ていたら、昌文さんを許してあげてください。全ては昔の話ですから。
 私はあなたたちに、今までついてきた嘘を謝らなければいけません。昌文さん、ごめんなさい。別れた日のこ
とは、全て私の狂言でした。理不尽な思いをさせて、本当にごめんね。
 智子にも、出来たら伝えてあげてください。オーストラリア勤務だなんて、真っ赤な嘘。地獄に堕ちたら、真っ
先に舌を抜かれちゃうね。だから、どうか天国へ行けますように。
 スキルス胃癌なんだそうです、私。若い女の人に多いんだよなんて、慰められちゃいました。余命一年と言わ
れてから一年が過ぎ、私がこの世にいられるのもあと僅かのようです。あ、でも私を探そうなんて思わないでく
ださい。この手紙は、私が死んだ後に投函するように頼んでおきますから。
 長々と失礼しました。それでは、くれぐれもお体にはお気をつけください。
                                草々  中瀬和美  』

 一週間後、僕たちは和美の墓地を訪れた。和美の御両親の話によると、もう既に四十九日の法要は済んで
いるらしい。暮れゆく秋の中、ススキが力なく風になびいていた。
 墓石を目の当たりにして、ようやく和美が故人であることの実感が湧いてくる。
『出て行きます。二度と会うこともないでしょう、さようなら』
 この言葉だけは、真実だった。今思えば、吐き捨てるように投げかけられた言葉の最後は、少し鼻声混じり
だったかも知れない。
 僕は、真っ赤な彼岸花を和美の墓前に添えた。『真っ赤な嘘』にちなんだ深紅が、赤とんぼの群れの中でひ
ときわ赤く映えている。僕は、そっと口唇をかみしめた。花言葉は、悲しい思い出。
723品評会用 『真実』 ◆D8MoDpzBRE :2007/01/28(日) 15:40:12.72 ID:5hXihUmf0
品評会用『真実』でした。
まとめ人、乙です
724愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 15:40:32.46 ID:B9AtfMAm0


――――ここまでまとめ済み――――


>>717
これ12作品目
今週は多いかもわからんね
725愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 15:48:28.05 ID:fb8xM2B7O
>>724
ソッカー

俺もそろそろ書かんとなー
726愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 16:02:49.90 ID:rYcA5Xbx0
ホントに文才無いと叩かれる悪寒。
727愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 16:06:12.94 ID:NYmnQ2h60
文才ないスレなのになあ
728愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 16:07:33.43 ID:fb8xM2B7O
叩かれるのは空気読まない奴と逆切れする奴

文才云々は大丈夫
729愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 16:11:54.91 ID:RIo03ZSJO
酷評を叩きと勘違いするような奴は要らない子。そんなに褒められたきゃお友達にでも読ませりゃいいのにな。
730愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 16:16:48.97 ID:ByU3v/Vw0
ああ、小説が終わらない点について
たかが弁当にと思うくせ設定が溢れて収集がつかないorzただあまり期待はできないと思う。タイトル決まったらまたくる。保守乙
731愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 16:17:23.21 ID:R+jf7Esc0
でも酷評っていうより叩いてるだけ、っていう評価もあるよな。
732愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 16:20:27.48 ID:NYmnQ2h60
茶化してるようにしか見えない場合もまあちらほらかと
733愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 16:21:45.14 ID:ye0EVysy0
酷評と揚げ足取りは違う、語調気を付ければなんて事無い感想なのになってのがあるよ、実際ね



今日の俺は強気一辺倒
734愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 16:25:05.90 ID:fb8xM2B7O
俺も実は馬鹿にされてるのかもしれんのだな
気付かなかったけど
735愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 16:28:29.75 ID:NYmnQ2h60
きつい調子で否定的なこと言われた時って、出来るだけ敵意が向けられていないのを仮定して返答してるけど
実際敵意を向けられてる時って案外多いんだよな……
736愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 16:50:16.15 ID:NYmnQ2h60
ざ・わーるど!
737愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 16:52:12.57 ID:2XOU/mjX0
>>686
丁寧にありがと
初小説初投下だもんで至らない点ばかりでした><
738愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 16:52:38.04 ID:RIo03ZSJO
語調気を付ければいいというのは同意するが、感想をくれる人に多くを求めるのは如何かと思うぞ。

読んでくれるだけでも有り難いと思わないと。
739愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 16:57:14.30 ID:NYmnQ2h60
なんにせよ大きな波風が立たない程度の気遣いは必要だよな
740愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 17:03:57.79 ID:VOQFBl2A0
志村ー!目欄ー!目欄ー!
741愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 17:10:17.14 ID:FV7sWBW50
感想に対しては「拙作ながらお読み頂きありがとうござます」と最初に返事したくなるけど
逆にウザがられそうなので出来ない俺は小市民

爽やかさが足りないんだろうか
742愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 17:11:24.27 ID:NYmnQ2h60
>>741
ホストスマイルと歯を光らす練習しようぜ、俺と一緒に
743愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 17:18:53.46 ID:biBdCoZW0
今週の品評会は官能小説が乱れ飛ぶという噂を聞きつけてやって来ましたよ

……あれ? 本当に噂は噂だったのか?
744愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 17:22:55.43 ID:fb8xM2B7O
嘘を嘘と(ry
745愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 17:24:28.63 ID:biBdCoZW0
そんな……馬鹿な……
嘘だッ!

今から官能小説で品評会作品を書こうとした俺が失望した!
746 ◆hemq0QmgO2 :2007/01/28(日) 17:24:37.49 ID:ZEQHAVQ2O
品評会投下します。5レスです。
747愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 17:25:39.07 ID:FV7sWBW50
 〜  〜  。     +
(Φ  Φ ) 俺のは最初っから濡れ場だぜ!
 \く  / 。   *     。
   |皿|   +   。 + 
   \ \ 。     +


……嘘ですゴメンナサイ
748祈る(品評会作品)1/5 ◆hemq0QmgO2 :2007/01/28(日) 17:25:50.41 ID:fyGHIMpm0
 彼、クロダくんが最初に付き合った女の子は高校のクラスメイトでした。男子にも女子にも
人気がある、明るくて可愛らしい女の子です。告白に成功した時、クロダくんは身も心もふわふわでした。
ふっ、と吹いたら綿毛みたいに何処までも飛んで行ってしまうくらい、何もかもが軽くなっていました。
 クロダくんは平均的な男の子でした。今でも、平均的な男の子です。世の中の男の子を全部足して割ったような
男の子です。そして、世の中の男の子が抱える全ての問題も、足して割ったように抱え込んでいるのでした。
 二人は滑稽なくらい高校生のカップルでした。およそ全てのカップルが辿る道を、正確になぞって行きました。
映画館に行き、カラオケに行き、ネズミの国に行きました。手を繋いで、キスをして、
ペッティングをして、セックスをしました。セックスは四回しました。そして、四回目のセックスをした
次の次の日に、別れました。とても曖昧な理由で別れました。当時のクロダくんには、理解不能な理由でした。
「あのさ、クロダくん」
「なに? ミキちゃん」
「別れない?」
「なんで?」
「なんでも」
「答えになってないよ」
「本気だよ、私」
「だから答えに」
「止めて。もう駄目なの。なんか駄目なの……私……本当にごめん。ごめん、ごめんね、クロダくん」
 ミキちゃんは泣いていました。クロダくんはもう、何も言いませんでした。何を言っても
「答え」は返ってきそうにない、ということだけは理解できました。クロダくんは水を吸いきった
雑巾みたいに重く、湿っぽい気持ちになりました。とにかく、苦しい。とても苦しい。
クロダくんは納得できないまま、ミキちゃんとの全てを諦めました。とても夕焼けが綺麗な、九月の月曜日でした。
 次に彼が付き合った女の子は、居酒屋のバイトの先輩でした。さらさらのショートヘアから
職場に甘い香りを無造作に、実は無造作ヘアと同じくらい計算づくなのですが、ばらまいていました。
 彼女にとってクロダくんは間抜けな虫でした。彼女は平均的な男の子が手を出してはいけないタイプ、
娼婦型とでも言いましょうか、どろどろの修羅場で鼻歌を歌うような、したたかな精神を持った悪女でした。
 ミキちゃんとのそれより数倍も魅力的な、もっと言えば職人的な七回目のセックスの後で、
突然、先輩が真面目な顔で別れを切り出しました。クロダくんは食い下がりました。
彼は少なからず、彼女の肢体に魅せられていたのです。
749祈る(品評会作品)2/5 ◆hemq0QmgO2 :2007/01/28(日) 17:26:17.26 ID:fyGHIMpm0
「俺の何が駄目なのか、はたまた俺以外に理由があるのか、ちゃんと教えてください」
「頭悪いわね。理由なんて幾らでもあるよ。キミにも、私にも、私と遊んだ他の男の子にもね」
「はぐらかさないでくれ! 俺と高木さんが別れる何か具体的な理由があるんですか、教えてください」
「まあ別に私が言う必要も無いんだけど……いいよ、本当の理由を教えてあげる。
私にしては珍しく本心をそのまま、ね。そのかわり納得してもしなくても帰ってね。予定があるから」
 クロダくんはドキドキしました。高木さんとの関係は最早修復不可能でしたが、そんなことは
どうでもいいことでした。高木さんの柔らかい肉体や、さらさらのショートヘアへの執着も
どこかに消えて無くなってしまいました。ただ、理由を知りたい。あわよくば自分を知りたい。
それだけでした。それだけのドキドキであり、他のものへの興味は消え失せていました。
「キミから見れば私にも責任があると思うんだけど私のことは面倒くさいから省くよ。
とにかく、キミの問題を教えてあげる。キミが知りたいのもそこでしょう?」
 クロダくんは更にドキドキしました。この鼓動が不安なのか期待なのか、彼にはよく判りませんでした。
「あのね、キミねえ、言いづらいけど言うよ、絶望的につまらないの。キミと付き合うくらいなら
四十過ぎの脂っぽくてセックスがメチャクチャ下手なおじさんで遊んだ方がまだ楽しいし、実もあるわ。
鬱陶しいくらい中途半端なの。キミは気付いてる? 苛々しない? ど真ん中にいる自分に」
 なんだ、そんなことか。薄々感付いていたけど、やっぱり人から見てもそうなんだ。そうかそうか。
けど別段大した情報でもないな。そりゃ悲しいけどてめえに言われるまでもねえよ。
 期待も不安も裏切られた彼は自分にも目の前のアバズレにも急速に興味を失いました。鼓動は平常時に戻り、
何もかもが冷え切ってしまいました。目の前のアバズレが豚に見えます。はは、おもろいなあ。
「ぺっ」
 クロダくんは豚の顔に唾を吐いて去りました。三月の冷たい雨が彼の髪や肩を舐めましたが、
心は砂漠のように乾いていました。しとしとの雨に濡れた梅の木の下に、やせ細った雌猫の私が
震えています。クロダくんはゆっくりと近づいてきました。そして私を優しく抱き寄せて、
懐に抱いたまま連れて行ってくれました。彼の懐はとても温かく、私は幸せな気分で眠りにつきました……。
750祈る(品評会作品)3/5 ◆hemq0QmgO2 :2007/01/28(日) 17:27:10.81 ID:fyGHIMpm0
 クロダくんは私にリコ、という素敵な名前をくれました。私はその名前をとても気に入りました。
彼は私にたくさんの話をしてくれました。日常のこと、世の中のこと、彼が付き合った女の子のこと。
そして何より彼自身のこと、語り尽くせない大量の問題について、話してくれました。
 私は嬉しくなりました。もちろん、私には彼の問題を解決することはできません。猫ですから。
ただ、彼が私に話をしてくれること、私を信頼してくれていることが、嬉しかったのです。
いつしか、私はクロダくんを愛していました。冗談ではなしに、本気で愛していました。
 クロダくんは私を可愛がってくれましたが、もちろん恋愛対象としては見なしていません。
一人暮らしの大学生だったクロダくんは、私を飼い初めてからも数人の女の子を連れ込み、
そのほとんどとセックスをしました。私は悲しくなります。それでも私は喋ることも、
泣くことも出来ません。鳴き声を上げることは出来ますが、そんなことで行為を止めることは
出来ませんし、クロダくんに嫌われることは、鬱陶しい馬鹿猫め、と思われるのは、私にとって何よりも
苦しいことです。私は何も出来ない自分を呪いました。私にとっての救いは、女の子が居ない時に
彼が話してくれるたくさんのお話、恐らく私と彼以外誰も知らない、秘密のお話だけでした。
 例えば、彼はこんなことを話します。
「リコ、俺さ、今まで付き合った女の子全員に振られてるけどさ、たぶん理由は全部同じなんだよ。
病的なくらい中途半端でつまらないんだって。それどころか、怖くなるって言った女の子もいたな。
はは、馬鹿じゃねえの。なあ、おかしな世界だよ。俺だって真ん中から抜け出そうと努力はしてるんだぜ。
リコ、お前は知ってるよな。女の子の前ではくだらない嘘ばっか吐いて、自分が見えなくなるくらい
虚飾、虚飾。でも結局、俺が右に動いたら世界もそのぶん右に動く、逆もまた然り、
ってな感じでどうしようもないんだ。ほんと、笑えるよ。なあリコ、可愛いなあお前」
 そして、時には哀しい話をします。
「俺、怖いんだ。いろんな問題が俺の中でごちゃ混ぜになってる。矛盾なんてお構いなしに、
具体と抽象が、心と体が、過去と未来が、好きと嫌いが、白と黒と赤と青が、全部ミキサーの中で
ぐちゃぐちゃになってるんだ。リコ、俺はどうすればいい?
時々、前にも後ろにも右にも左にも行けなくなっちゃうんだよ」
751祈る(品評会作品)4/5 ◆hemq0QmgO2 :2007/01/28(日) 17:27:39.55 ID:fyGHIMpm0
かわいそうなクロダくん。それでもやっぱり、私に出来ることは彼の話を聞くことと、時々「にゃあ」
とか「みゃあ」とかの鳴き声を上げることくらいしかありません。私はこの国の政治家みたいに無力でした。
 やがて私は悲しい因果の存在に気が付きました。クロダくんが不幸の渦の中で女の子に嘘を吐いている限り、
私は彼と幸福な時間を過ごせるのです。しかし、もし彼が運命の女の子に出逢い、虚飾を全て棄てて
その女の子と幸福を掴んでしまったら……私はたぶん不幸になるでしょう。私は彼の不幸と嘘に
生かされている。私は何を、何を祈ればいいのでしょう? 私のこんな苦悩を知ってか知らずか、
彼にとっての運命の人は意外に早く現れます。それは私が彼の家に来て、二年目の夏のことでした。

 とても暑い八月のある夜、冷房が効いたクロダくんの部屋のベッドで私はゴロゴロしていました。
クロダくんはベッドに腰掛けて煙草を吸いながら、天井を仰いだり、深いため息をついたり、呻き声を上げたり、
なんだか落ち着きがありません。私は不安になってクロダくんの膝に飛び移り、彼の目を見つめながら
「みゃあ」と鳴き声を上げました。クロダくんは煙草の火を消して、私の背中を撫でながら喋り始めました。
「リコ、俺さ、好きな人ができた」
 不安は的中しました。私は力無く「にゃあ」と鳴いて、ああ私は本当に何も……そのまま
彼の膝に甘えていました。彼は明らかにいつもの彼ではありません。私は怖くなりました。
とにかく、ただごとではない。それでも相変わらず私には何もかもが不可能でした。彼は話を続けます。
「あの娘は、宮本さんは俺を、嘘を吐いていない本当の俺を、選んでくれるかもしれない。
でも、怖いんだ。リコ、わかるだろう? 嘘を辞めたら堤防が決壊したみたいに何もかもが
流れて行ってしまうかもしれない。そして二度と戻らない。言い訳も出来ない。リコ……俺は」
「みゃあ」
 話を遮るように鳴いた私は彼の膝から飛び降りると、キッチンへ逃げて水を舐めました。
私が話の途中で逃げ出すのは、これが最初で最後でした。彼は数分間ぽかんとしていましたが、
やがて新しいラッキーストライクに火を着けて、また物思いに耽ります。
 私は舞い上がる柔らかい煙を眺めながら、最早祈ることすら出来ない自分に気が付きました。
私は祈れません。クロダくんの幸福も不幸も、自らの幸福も不幸も、何一つ祈れなかったのです。
752祈る(品評会作品)5/5 ◆hemq0QmgO2 :2007/01/28(日) 17:28:09.96 ID:fyGHIMpm0
 それから一週間後、宮本さんが家にやって来ました。とても涼しい目鼻立ちをした、清潔で美しい女の子でした。
クロダくんは大学のゼミで宮本さんと知り合ったらしく、ビールを飲みながら教授や他のゼミ生の話をしています。
 私は宮本さんの膝に飛び乗ってその顔を近くでじっくり見てみました。太めの眉毛とつやつやの黒髪と
薄い化粧、白く瑞々しい肌。なんて素敵な人なんだろう。すると、宮本さんは優しく私に微笑みかけて
「かわいい猫さんだねえ」と言いながら背中から頭まで撫でてくれました。それだけで、私は彼女にならクロダくんを
奪われてもいい、と思ってしまいました。それくらい、宮本さんの指は優しく、温もりに満ちていました。
 宮本さん、そいつはリコだよ、リコって名前、とクロダくんが言います。宮本さんはそうか、リコちゃんか、
素敵だね、と言って私の顔を見つめます。私も宮本さんの深く輝く少年みたいな瞳を見つめます。
クロダくん、良かったねえ。大丈夫、宮本さんは運命の人だよ。だから辞めなきゃ、その嘘を。
頑張ってクロダくん、もう少しだよ。あとはクロダくんの努力だけだよ。私は初めて、本当の意味で
彼の幸せを祈ることが出来ました。私はベッドに移って、二人をじっと眺めながら、ただ静かに待っていました。
 クロダくんは三本目のビールを飲み終えて、八本目の煙草に火を着けます。その時、ゆっくりとですが、
自分の問題と正直な気持ちを宮本さんに語り始めました。宮本さんは一言も喋らず、彼の話に
聞き入っています。そして、五本目のビールが空になって、十四本目の煙草を吸い終えた時、
クロダくんの長い話が終わりました。大袈裟な深呼吸をして、宮本さんが口を開きました。
「クロダくん、大丈夫。私は好きだよ、クロダくんの全部。本当だよ。
クロダくんが吐く嘘も、真実も、白も黒も赤も青も右も左も、関係無しに全部好きだよ」
 クロダくんは一言「ありがとう」と言って、力強く彼女を抱き締めました。
そして二人は、長い長いキスをしました……。

 私はその夜、クロダくんの家を出ました。二人が長いキスをしている時、ベランダからそっと
外の世界へ抜け出したのです。私は後悔していません。私の役目はもうありませんから。
ただ、自分が名無しの野良猫になってしまったこと、愛するクロダくんともう会えないことを
実感した時、どうしても私は悲しくなりました。それでもやっぱり涙は流れませんでした。猫ですから。
 今、私は遠く離れた場所で二人の幸せを祈っています。カラスの黒が曖昧な色の秋空に映えるのを見て、
少し風流な気分です。外の世界も悪くありません。先程もメガネのお兄さんにミルクと缶詰を貰いました。
クロダくん、宮本さん、どうか元気で。そしてこれからも嘘みたいに幸せな日々を……。(了)
753愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 17:30:35.76 ID:B9AtfMAm0

――――ここまでまとめ済み――――


>>737
初小説にしては良かったと思う。
俺の処女作品なんか読めたもんじゃないからなw
気になったところを多く指摘してるのは、良い点を説明するのは難しいからなんだ。
ってことで、あまり気にせずに。

流れ的に言い訳がましい気もするが気にしないw
754 ◆hemq0QmgO2 :2007/01/28(日) 17:32:09.74 ID:ZEQHAVQ2O
>>753
あざっす。
755愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 17:43:29.98 ID:bzyrFTGt0
品評会用作品投下します
756見栄を張る(1/4) ◆YaXMiQltls :2007/01/28(日) 17:44:28.39 ID:bzyrFTGt0
 居酒屋の座敷はだいたい奥まったところにあって店員がなかなか来ないから、一番端に座った人間がわ
ざわざこうして廊下に顔を出して、間の抜けた馬鹿でかい声で遠くを通った店員を呼ぶことになる。イケ
メンの兄ちゃんが、慣れた声で「少々お待ちくださいませ」と言い、明らかに注文が決まっていなくてそ
の場でメニューを広げているリーマン軍団にたっぷりと時間をかけてから、慌てる様子もなくトコトコと
こちらへやってくる。イケメンだからって調子乗ってんな、死ね。と思いながらも、丁寧に敬語でドリン
クを注文すると、なぜかイケメンは喜んだ。なんでかは知る由もないが、自分でそう言った。
 全員分の注文をし終えた俺が席に戻ると、俺が座るやいなや、向かいに座っていた新村が俺に話し掛け
てきた。
「高木、おまえどっち?」
 新村は、右手の人差し指と中指を、左手の中指と薬指を立てて、遠くから見れば両手でファック・ユー!
的なポーズをして、両手の立てた指先を少し丸めて前後に細かく動かした。両手でファック、あながち間
違いでもなかった。俺の居ない間に、話はずいぶんと下品な方向に向かっていたようだ。
「こっち」新村の右手を指すと、俺の隣に座っていた坪井が即座に突っこんだ。
「おまえ童貞じゃん。何かっこつけてんの?」
 一瞬にして空気が凍った。全員が何を言えばいいかわからない様子で黙っている中、坪井は一人で笑い
ながら熱燗を注ごうとするが、坪井の数本目の徳利は既に底をついていた。こいつは酔うと面白いからと、
坪井を放っておいた俺の選択肢は、どうやら間違っていた。
「まあ、二十歳で童貞とか全国にはたくさんいるって」
 坪井が真っ赤な顔を揺らしながら俺の肩をたたいた。追い討ちをかける坪井のせいで、何か言わなきゃ
とフル回転していた俺の思考回路が軽く吹っ飛んだ。もう開き直るしかなかった。けれど、俺は童貞だけ
ど空気が読めるくらいには大人だから、坪井も童貞だとは言わなかった。
 夕方、同じゼミの坪井と放課後に街中をうろついていたら、偶然新村たち三人と出会った。新村と川上
と清水は俺たちと同じ学科だけど、俺は面識がある程度であまり話したことはなかった。俺とはちょっと
タイプが違う奴らだったから、ある種当然の関係だと思う。けれど坪井はそれなりに喋ったこともある様
子で、話は挨拶だけで終わらず、なぜか俺たちは五人で呑みに行くことになった。
「えっ、付き合ったこととかもないの?」
 新村が真剣に驚いた表情で俺に聞いてきた。俺はちらと坪井を見てから答えた。
「……高校のときはあるけど」
「その高木が付き合ってた女ってのがさ――」
757見栄を張る(2/4) ◆YaXMiQltls :2007/01/28(日) 17:44:58.95 ID:bzyrFTGt0
 俺を遮って、坪井が俺の過去の恋愛話を語りだした。いつか坪井に話した話にかなり尾ひれがつけられ
て、彼女はとんでもない女になっていた。
「最悪じゃん、その女。それで高木、女性恐怖症ってわけ?」
 新村の隣から、川上が話に入ってくる。
「いや、そういうわけじゃないけど」
「自覚してないだけだって。高木別にかっこ悪くないし普通なんだから、ちゃんとすりゃ女の一人や二人
できる感じじゃん、なあ?」
 川上に話を振られた清水は、奥の誕生日席ポジションで「うん」と頷いただけで、あまり話題に興味が
なさそうだった。
「でも今どき高校生で付き合ってたんなら、キスくらいはしたんだろ?」
 なんで新村が俺のキスの話を聞きたいのかは甚だ疑問だけれども、世の中にはそういう人種もいる、と
いうかむしろ多数派であることを、俺は二十年の人生経験から知っていたから、空気を読んで答えざるを
得なかった。空気を読む、とは言い換えれば多数派の思考回路に合わせた物の言い方をするということだ
と俺は思う。
「うん、キスはした」
「でもそれから先へ行かなかったのはどうして?」
 今度は川上だ。本当にこいつらは俺の何を知りたいのだろう。坪井は俺を見てにやにやしながらチャン
ジャに手を伸ばしていて、清水は横を向いてタバコに火をつけていた。
「なんかそういう段階じゃないうちに、ギクシャクしだしたっつーか、そんな感じ。つかごめん、ちょっ
と小便」
 二対一の尋問がどこまでも続きそうな気がして、俺はぼろを出さないうちに立ち上がった。ぼろと言う
のはつまり、俺は適当なことを言っていたのだ。高校のとき付き合っていた彼女なんて本当はいなかった。
彼女は今日のような坪井の問い掛けによって、俺が作り出した架空の人物だった。
「高木待って、俺も行く」
 そう言って清水が俺についてきた。本当は小便なんてしたくもなかったのだが、清水がついてきたから
しないわけにも行かず、振りだけでもと思ったら、結構飲んでいたからか小便が勢いよく飛び出した。清
水とはほとんど話したこともない上さっきの会話の後だったから、俺は何を喋ればいいかわからず、目の
前の教訓話を読んでいると、清水から話し掛けてきた。
「なんかごめんな、あいつら」
758見栄を張る(3/4) ◆YaXMiQltls :2007/01/28(日) 17:45:37.11 ID:bzyrFTGt0
 俺が嫌がっていたことがばれていて、俺はちょっと動揺したけれど冷静を装った。
「いいよ、そんな気にしてないし」
「新村最近初めての彼女が出来たばっかりでさ、えらそうなこと言ってるけど、調子乗ってるだけだから」
「そうなんだ……経験豊富そうに見えた」
「川上は結構遊んでるみたいだけど。まあ気にしてないならよかった」
 そう言うと、清水は早々と便器から離れて、手を洗ってから髪型を直し始めた。もしかしたら小便をす
る振りをしていたのは清水の方なのかもしれない。清水は前髪が気に入らない様子で、何度も上げ下げし
ていたが、俺には違いがわからなかった。鏡越しに清水と目が合って清水が言った。
「俺そろそろ帰るわ」
「えっもう?」
「なんつーかさ、ぶっちゃけ俺ああいうノリ苦手なんだよね」
 俺もそうだと言いたかったが、単純に同意することが「わかるよその気持ち。なんか下品だよね。とこ
ろで俺たち気が合うね」ほどの意味を帯びそうで、大嘘をつきまくってごまかしていた手前、言えるはず
もなかった。
 席に戻ると、話題は下品な話に戻っていた。童貞と童貞を捨てたばかりの奴とヤリチンが、お互いのセ
ックスについて論議をしていて、俺はうんざりすると同時に、俺の話題から離れたことにほっとしていた。
俺と清水の後ろから、さっきのイケメン店員が注文したドリンクを運んできて、「お待たせいたしました」
と言い、ドリンクを一つ一つテーブルに乗せていった。
「お兄さん、イケメンっすね」
 店員に絡む新村を見て、こいつも酔っ払っているだけなのかもしれない、と俺は思った。こんな無礼な
奴と清水が、仲がいい訳がないと思った。
「正直モテるでしょ?」
 新村の次の標的がこのイケメンになったことを察知して、俺はイケメンに同情した。
「そんなことないです」モテることの否定。一般的にイケメンの模範解答だ。
「あっそうだ。お兄さんどっち?」
 新村がさっきのジェスチャーをすると、イケメンはすぐ理解したらしく、ドリンクを置きながら笑顔で
こう言った。
「すいません、僕童貞なんでよくわかんないです」
「そんなことないっしょ。怒んないからはっきり言ってよ」
759見栄を張る(4/4) ◆YaXMiQltls :2007/01/28(日) 17:46:10.58 ID:bzyrFTGt0
 無理強いする新村に、イケメンはちょっと困ったような顔をした。困った顔がさらにイケメンなところ
が、イケメンのイケメン度合いを推し量っている。
「いや、マジで童貞なんですよ」
「お兄さん、いくつ?」
「二十二っす」
「えっ、マジで? マジで童貞なんすか?」
 年上と聞いたからかなぜか敬語になった新村の声が店内に響く。隣の集団の何人かがこっちを向いてす
ぐに目をそらした。清水は一人興味なさそうに、テーブルの奥から手を伸ばして、自分の頼んだカルーア・
ミルクを取ろうとした。清水に気づいたイケメンが、気を利かせてカルーア・ミルクを清水に渡してから
質問に笑顔で答えた。
「マジっすよ。ダメっすか?」
「……いや、いいけど。……てゆーか、え、なんで?」
「まあ特に縁がなかったんで」
 遠くから店員を呼ぶ甲高い女の声がして、イケメンは「只今伺います」とそっちを向いて大声で言って
から、俺たちに軽く会釈して立ち上がった。
 俺は後ろ姿のイケメンの足の長さに気づいた。本当に完璧な容姿だと、そんな趣味は無いにも関わらず
見惚れていると坪井が俺の背中をたたいた。振り返るとイケメンとは比べ物にならない下品な笑い顔があ
って、俺はうんざりした。死ね童貞、と心の中でつぶやくと同時に、あ、俺も童貞だ、と気づいて、俺は
坪井の背中をたたき返した。自分からたたいてきたくせに、坪井は俺の反応に驚いたようだった。
「まあ、高木もがんばれよ」
 新村がそう言うと、川上と坪井が頷いた。清水を見るとカルーア・ミルクを飲み終えるところで、
「ごめん、俺そろそろ帰るわ」
 と言いながら立ち上がった。引き止める新村たちに、清水は「ごめん明日早いんだ」と言って、コート
を着出した。通り道に坪井と俺が後ろを空けてやると、清水は俺の後ろを通ったときに俺の頭を軽くたた
いて「がんばれよ」と笑った。
 引き止めていたくせに、清水を惜しむでもなくすぐに新しい話が始まった。
「そういえば正月に俺、地元で成人式に出たんだけどさ――」
 成人式の最中、友人に野次を飛ばすよう促されたという、どうでもいい新村の話をよそに、俺は来たば
かりのビールを一気に飲み干した。
760No.14 見栄を張る (4/4) ◇YaXMiQltls:2007/01/28(日) 17:48:32.75 ID:B9AtfMAm0
 無理強いする新村に、イケメンはちょっと困ったような顔をした。困った顔がさらにイケメンなところ
が、イケメンのイケメン度合いを推し量っている。
「いや、マジで童貞なんですよ」
「お兄さん、いくつ?」
「二十二っす」
「えっ、マジで? マジで童貞なんすか?」
 年上と聞いたからかなぜか敬語になった新村の声が店内に響く。隣の集団の何人かがこっちを向いてす
ぐに目をそらした。清水は一人興味なさそうに、テーブルの奥から手を伸ばして、自分の頼んだカルーア・
ミルクを取ろうとした。清水に気づいたイケメンが、気を利かせてカルーア・ミルクを清水に渡してから
質問に笑顔で答えた。
「マジっすよ。ダメっすか?」
「……いや、いいけど。……てゆーか、え、なんで?」
「まあ特に縁がなかったんで」
 遠くから店員を呼ぶ甲高い女の声がして、イケメンは「只今伺います」とそっちを向いて大声で言って
から、俺たちに軽く会釈して立ち上がった。
 俺は後ろ姿のイケメンの足の長さに気づいた。本当に完璧な容姿だと、そんな趣味は無いにも関わらず
見惚れていると坪井が俺の背中をたたいた。振り返るとイケメンとは比べ物にならない下品な笑い顔があ
って、俺はうんざりした。死ね童貞、と心の中でつぶやくと同時に、あ、俺も童貞だ、と気づいて、俺は
坪井の背中をたたき返した。自分からたたいてきたくせに、坪井は俺の反応に驚いたようだった。
「まあ、高木もがんばれよ」
 新村がそう言うと、川上と坪井が頷いた。清水を見るとカルーア・ミルクを飲み終えるところで、
「ごめん、俺そろそろ帰るわ」
 と言いながら立ち上がった。引き止める新村たちに、清水は「ごめん明日早いんだ」と言って、コート
を着出した。通り道に坪井と俺が後ろを空けてやると、清水は俺の後ろを通ったときに俺の頭を軽くたた
いて「がんばれよ」と笑った。
 引き止めていたくせに、清水を惜しむでもなくすぐに新しい話が始まった。
「そういえば正月に俺、地元で成人式に出たんだけどさ――」
 成人式の最中、友人に野次を飛ばすよう促されたという、どうでもいい新村の話をよそに、俺は来たば
かりのビールを一気に飲み干した。
761愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 17:49:45.41 ID:B9AtfMAm0
>>760
すまんwwwwこれは間違いwwww

ここまでまとめ済み
762愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 18:29:27.96 ID:B9AtfMAm0
俺がエロ動画のDLしてる間に書き込みがないとは……
これは、嵐の前の静けさってやつですか?
763愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 18:57:08.66 ID:5hXihUmf0
保守させてもらおうか
764愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 19:12:04.82 ID:4aIOYirm0
既に妹ネタがあるッ! これは俺の出番がないことは確実ッ!
765愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 19:14:57.68 ID:Q86UnDsx0
>>764
いいやッ! あるねッ!
766愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 19:27:54.53 ID:biBdCoZW0
さて、後四時間で書ききらねばならない俺は、終わらせることの出来なさそうな話を書き続けるべきか、
はたまた新しい話をさっさと書き上げちまうべきか。

そして今書いてるのがどう見てもB級だorz
767愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 19:41:03.98 ID:c7kQFaZX0
>>766
B級はあれだが、超B級なら俺の大好物
768愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 19:44:48.84 ID:biBdCoZW0
>>767
日本人の家出少女とチンピラの下っ端の男がN.Y.を舞台に繰り広げるドタバタコメディ
笑いあり、涙あり、恋愛あり、スリルあり、おっぱいありの超大作w

どう見てもB級だろうwww
769愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 19:46:57.41 ID:4aIOYirm0
>>768
読みたいから書くんだ
770愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 19:48:06.32 ID:cVG90qkv0
>>768
世の中にはB級好きがいるのだよ
俺のようなな!
771愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 19:48:40.48 ID:biBdCoZW0
>>769>>770
おまいら大好きだwww

だが時間的に厳しいのと、どこでどう「嘘」を入れようかというのと、あと5レスで収まりそうに無いという現実に直面した
772愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 19:49:01.87 ID:c7kQFaZX0
>>768
それは逆に見たいwwwwwww
773愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 19:49:31.18 ID:4aIOYirm0
>>771
大丈夫、俺も今書き始めた
774愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 19:50:02.11 ID:FV7sWBW50
>>768
おっぱいがとても気になります
775愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 19:50:33.69 ID:wd8HryBt0
>>771
そんな現実、こっちは三日前から直面してる!
776愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 19:53:04.43 ID:biBdCoZW0
なんでこんなB級が人気www

ただ、品評会用に別なのを書き始めてしまった俺はチキンw
いずれ文才無いけど長編書くの方にでも産み落としてみたいもんだなw
777 ◆BsiDcPBmpY :2007/01/28(日) 19:54:40.39 ID:m9kN9m6rO
そんな大作じゃないけど、投下していい……?お兄ちゃん……
778愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 19:56:27.48 ID:FV7sWBW50
かもなまいはー
779いい国つくろう(1/5) ◆BsiDcPBmpY :2007/01/28(日) 19:57:56.06 ID:m9kN9m6rO
「まーたやってるよ」

蕎麦屋できつね蕎麦をすすっていると、
カウンターの隣で煙草を吸っていた同僚がぼんやりとした声で呟いた。
同僚の視線を横目で追うと、何やらテレビに写っている映像が妙に賑やかだ。
禿げ親父、ポマード臭そうな親父が取っ組み合いながら罵りあい、
つり目と化粧がキツいおばさんと、目、頬、腹の垂れたおばさんがヒステリックな声で野次を飛ばしていた。
「国会かあ……」
私が同僚と同じくぼんやりした声で答え、丼のおつゆをすすった。
ダシの香ばしい匂いが、実に食欲をそそる。
780いい国つくろう(2/4)品評会用 ◆BsiDcPBmpY :2007/01/28(日) 19:59:23.15 ID:m9kN9m6rO
政治家に“嘘がつけない薬”の日常的な服用が義務付けられて、半年が経とうとしていた。
この画期的な薬は、開発された当初こそ、
『これはこの国の政治を変える!』と期待されたものの、実際の効果の程は甚だ疑問である。
丁度その時期に選挙が重なったのだが、街道演説も政見放送も皆、
「いい国つくろう」
「他の候補者じゃ駄目だ、是非とも私に票を」
「政治献金うめえ」
などと当たり障りのないことしか言わないのだ。
私の印象に残っている唯一の候補者は、街道演説中に握手を求めた車椅子の知的障害者に対して、
「手ェ洗ってんだろうな、知障」と拡声器で駅前ロータリー中に声を響かせた人物だけである。因みに彼は三桁の得票もなく落選だった。
外交、軍事、突発的な災害の対応などについては、今となっては一般市民には完全に情報が伏せられている。
担当官が会見を開いても、
「ノーコメントで」
「問題はありません」
「トイレ行きたいんだけど」
と、全く要領を得ない。
とある会見中に、我々の知る権利はどこに行った、と叫んだ記者が、
後日入念に焼かれた上でコンクリート詰めのバラバラ死体となって、首都圏にある雪山に埋められていたのは有名な話である。
781いい国つくろう(3/4)品評会用 ◆BsiDcPBmpY :2007/01/28(日) 19:59:47.45 ID:m9kN9m6rO
「バカで良かったよ。俺らみたいなドカタは政治家なんてなりたくてもなれないからな」

同僚が笑いながら言う。
私は丼に残った油揚げを一口で食べると、強く頷いた。

「そうだな。美味い蕎麦を、薬なんか飲まなくても美味いと言えるだけ、我々は幸せなのかもしれない」

互いにひとしきり笑い合うと、我々は勘定を払って店を出た。


「――やっぱり変わりませんでしたね」
白衣を着た青年が、頬杖をつきながら言う。
テーブルの向かいに座る、一心不乱に蕎麦をすすっていた白衣の老人はその言葉に顔をあげた。

「口にするのが嘘だろうが真実だろうが、事実は変わらんからな」
そう言って箸を止め、短く整えられた顎髭についたつゆをハンカチで拭き取る。
「じゃあ、何であんな薬作ったんですか?」
呆れ顔で聞く青年に、老人はニヤリと笑って答える。
「世の中が政治に誠実さを求めるのだから仕方がない。私は彼らの希望に応えたまでだ」
「そんな無責任な……」

青年はテレビに目を向ける。
罵詈雑言、ペットボトル諸々が飛び交う国会は、正に阿鼻叫喚の図である。
782いい国つくろう(4/4)品評会用 ◆BsiDcPBmpY :2007/01/28(日) 20:00:16.43 ID:m9kN9m6rO
「大事なのは結果だよ、結果。そういう意味ではやはり嘘も方便だ。結果に至るまでの道程を進み易くする為のな。
 おい、親父。ここの蕎麦は相変わらずいつ食っても不味いな」
老人が厨房の店主に言うと、店主は苦笑して頭を下げる。
青年は首を横に振り、溜め息混じりに呟く。

「もう何年もこの店に通ってるじゃないですか……」

―了―
783いい国つくろう ◆BsiDcPBmpY :2007/01/28(日) 20:01:37.88 ID:m9kN9m6rO
品評会用宣言忘れの上に、番号振り間違えスマソ。
目通した方はご苦労さんです。
批評感想諸々、お待ちしております。
784愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 20:10:38.37 ID:j9SS+MRP0
お題は何なの?
どこに書いてあるかわかんない
教えてエロぃ人
785愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 20:13:11.09 ID:FV7sWBW50
とりあえず>>4を読んでくりゃれ
786愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 20:15:27.60 ID:j9SS+MRP0
>>785
把握!
今から描いて見ようw
787 ◆nzzYI8KT2w :2007/01/28(日) 20:26:51.76 ID:ylnX+qCm0
鳴き終わったんで、品評会用の短編書いていいですか?
788愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 20:28:21.70 ID:FV7sWBW50
投下かな? どうぞどうz
789愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 20:29:20.26 ID:c7kQFaZX0
>>787
書くのは自由だろwww
790ビックリパーティ1/4 ◆nzzYI8KT2w :2007/01/28(日) 20:33:09.49 ID:ylnX+qCm0
 今日は私の誕生日。と言っても、祝ってもらっても嬉しい年齢なんかじゃない。
四捨五入したら、年齢は三十代に突入だ。それに今は私には仕事がある。誕生日だからって無くなる事は無く、今日も残業をしなくちゃいけない。ここ数日、大きな仕事があり、
残業ばかりしている。周りには誰もいない。皆、さっさと帰ってしまった。
嬉しい年齢じゃないけど、おめでとうの一言ぐらいはあってもいいんじゃないかなと思
う。今の所、あめでとうと言ってくれたのは、恋人がメールで送ってきたぐらいしか思い
つかない。その恋人も今日は忙しくて会えないと言う。最近、真剣に別れる事を考えてい
る。最初の頃は愛してたはずなのに、最近は憎しみの方が強い時が多い。
 「はぁ〜」
 なんで、溜息なんかつくのよ、私。
 時計を見る。何とか頑張れば、日付が変わる前には家に帰れそうだ。
 「よし」
 気合いを入れると私は目の前にあるパソコンに集中した。
791ビックリパーティ2/4 ◆nzzYI8KT2w :2007/01/28(日) 20:33:53.89 ID:ylnX+qCm0
 今、私は家の前で鍵を探している。仕事が終わった後、コンビニによって小さなケーキ
を買う。時刻は携帯電話が十一時ちょうどを教えてくれた。何とか、誕生日が終わる前に
ケーキを食べれそうだ。寂しい女だな、私って。何だか、色々疲れた。
 鞄の中から鍵を取り出し、戸を開ける。
 その瞬間、頭の中が真っ白になった。
 玄関に誰か居た。頭から黒い頭巾を被り、私より背は高い。多分男だと思う。
 彼は私を抱きかかえると、一気に玄関の戸を閉め中に入れる。そのまま、部屋の中に連
れて行かれてしまった。恐怖で声が出な最悪だ、最悪の誕生日だ。そんな風に考える
と私の中の恐怖が怒りに変わった。私を掴んでいる黒頭巾の腕に歯を立てた。
 「ぎゃっ!」
 黒頭巾は痛みというより、驚きで私を放した。急いで台所まで、走るとそこにある包丁
を取った。黒頭巾は包丁を見ると後ずさりを始める。形成逆転だ。私は包丁を持って黒頭
巾に近付いていった。
792ビックリパーティ3/4 ◆nzzYI8KT2w :2007/01/28(日) 20:34:37.67 ID:ylnX+qCm0
 「ま、待って! 俺だよ!」
 黒頭巾は急に叫んだ。その声に聞き覚えがある。黒頭巾は急いで頭巾を取ると、その顔
は私の恋人だった。
 「もう危ないな、包丁なんて持ち出すなよ。」
 「危ないじゃないわよ、あんた何してんのよ!」
 「そう、怒るなよ。それより見てくれ。」
 恋人はそう言うと、照明用のスイッチを押した。暗かった部屋が明るくなると、居間が
飾りつけされているのが見えた。テーブルにはケーキや料理が並べられている。
 「誕生日だし、驚かしてやろうと思ってさ。結構苦労したんだぜ。」
 恋人は私に背を向けて準備の苦労話をし始めた。
 それを聞きながら私の目から涙が零れた。
793ビックリパーティ4/4 ◆nzzYI8KT2w :2007/01/28(日) 20:35:05.04 ID:ylnX+qCm0
 何でこんなくだらない事をするんだろうって。こんなくだらない事のために私はあんな
恐い目にあったの?もう、仕事で疲れてるのに今からこいつの相手をしなくちゃいけない
の?コンビニで買ったケーキは潰れてるかもしれない。さっき以上の怒りが込み上げてきた。
ふと、右手を見ると、まだ包丁が握られていた。恋人は苦労話に夢中で背中を向けたま
まだ。包丁を両手で持ち直すと、恋人の背中に向かって突き刺した。
 「へ?」
 恋人は何が怒ったのか、解らないまま、前に倒れた。その背中に向けて何度も包丁を刺した。
 どれくらい刺したんだろう。手を止める。一息ついた後、買って来たケーキを見ると、
形は崩れていたが、まだ食べれる状態だった。台所から、フォークを持って来てケーキを
食べ始めた。家にある時計を見ると、十二時は過ぎていた。
 人生と誕生日が終わった。

794愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 20:46:51.03 ID:5hXihUmf0
――――何とかここまでまとめ済み――――
795 ◆qVkH7XR8gk :2007/01/28(日) 20:47:13.04 ID:biBdCoZW0
書き終わったが果たしてこれが嘘というお題に即したものかどうか不安でならない俺がいる。
むしろ嘘というよりも相応しいお題がすぐに出てくるような内容なんだが、投下してもおk?
796愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 20:49:00.77 ID:5hXihUmf0
とりあえずおっぱいうp
797 ◆qVkH7XR8gk :2007/01/28(日) 20:50:08.92 ID:biBdCoZW0
>>796
いや、B級は無理だったwww
が、おっぱいうpはある

先週のお題の焼き直しだと思われてもおかしくない様なそんな内容だが、品評会作品投下、行きます。
798愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 20:50:28.38 ID:ylnX+qCm0
>>795さんが満足できる作品なら投下するできでは無いでしょうか?
799斜め読み 1/3 ◆qVkH7XR8gk :2007/01/28(日) 20:50:55.82 ID:biBdCoZW0
「一時間で五百行ったらまんまんうp、と」
 安物のファンが吐き出す唸るような音をBGMに、真っ暗な部屋にキーボードを叩く音
がカチャカチャと響く。ブラウン管の年代を感じさせるディスプレイがぼんやりと照らす
顔は、VIPでありがちなキモオタヒキニートを絵に描いたようなブサメンではなく、女
のしかも十代半ばぐらいのまだ幼さの残る顔立ちだった。
 ピザでもなく、ブサでもない少女はどちらかと言えば可愛い――そう、分かりやすく言
うのなら、シャナに生き写しとでも。
「十五歳女VIPPERがニートどものために一肌脱いでやろうじゃないか、っと」
 デジカメもキーボードの脇に置いて、すっかり準備万端という感じで磨り減った「RE
TURN」と印字されたキーを叩いた。
 専ブラのスレッド一覧の更新を待って、自分の立てたスレがあることを確認すると満足
げに頷いた。がこがことボールの滑りが悪くなったマウスを動かし、スレを開く。
『スペックうp』
『昔のVIPは良かった。今のVIPは……』
『釣り宣言マダー?』
 期待していたkskという文字が無いことに少し不満を覚え口を尖らせるが、少女はキ
ーボードに手を伸ばした。
「スペック……十五歳女、多分可愛いと思う。ひんぬーで悪かったな。あと釣りだと思う
なら帰っていいよ、と。このぐらいかな?」
 一息で打ち込むと多少画面上のカーソルが遅れて文字を表示していく。
 リターンキーを押すとスレが更新され、少し間を置いてディスプレイに反映されるが少
女の書き込みはまだたったの十五番目でしかなかった。
「む……釣りだと思われてるのかな」
 ロールダウンキーを押して他の書き込みを見ると、小学生の語彙みたいな罵詈雑言に混
ざって少女が待ちわびていた一言があった。それはいわばうpスレがうpスレと認められ
た証のようなものだ。
800斜め読み 2/3 ◆qVkH7XR8gk :2007/01/28(日) 20:51:24.40 ID:biBdCoZW0
『ksk』
『IDうpしる』
 ぱあっと少女の顔が明るくなると、パジャマの上を脱ぎ捨ててペンダントライトの紐を
引っ張る。蛍光灯が幾度か点滅して、少女の貧しいボディラインを晒す。ブラジャーは付
けていないというより、まだ必要ないというほうが正しいのかもしれなかった。
 デジカメにスマートメディアと電池が入っているのを確認。メモ用紙に自分のIDを書
くとそれを左手でちょうど胸が隠れるように構え、右手でカメラを構えた。
「んーと、何枚か撮って一番いいの上げればいいか」
 ぱしゃぱしゃとフラッシュが光り、女神が一人誕生した。

「とりあえずうp」
 いつも通りのところにアップロードすると、早速とばかりに書き込んだ。
『ちょwww本物の女神www』
『ひんぬーktkr!!!1』
『狂おしいほどにksk!』
 パジャマを着る事も忘れ、少女はディスプレイの前でニヤニヤとしている。どこに貼ら
れたのか分からないが、画像を上げてから五分ほどで一気に百ほど進んでいた。
 これは余裕だなと思って更新ボタンの連打とキー操作をする。読むばかりで書き込むの
が追いつかないほどの勢いが出た頃には、あと五十ほどで五百というところまで進んでい
た。
 残り時間はあと十分。余裕だった。
「この辺りでいいかなぁ?」
 頬に人差し指を当てて考え込んでいるようなポーズを取ると、あくまでそれは格好だけ
だったように数秒も間を置かずにキーボードを叩き始めた。
『>1が来たぞー』
『逃げるんじゃねーぞ>1』
『いつの間にか五百超えてるしwww』
『うp!うp!』
 そんなVIPPERたちの言葉を尻目に、彼女にしては珍しく長文を書き込む。
801斜め読み 3/3 ◆qVkH7XR8gk :2007/01/28(日) 20:51:42.07 ID:biBdCoZW0
  釣りだとか言ってた奴までkskしててワロスw
  ありがたくおまいらの馬鹿っぷりを眺めさせてもらったぜ
  ただでおぱーい見れただけありがたく思うんだなwww
  俺男だし、さっきのうpは妹に頼んで撮らせて貰ったw
  妹フラグたったかな?www
  じゃあなwww馬鹿共www

 渾身の力でリターンキーを叩くと、それで満足したかの用に彼女は一つ大きく背伸びを
した。
 スレには罵倒とも嘆きとも付かないような書き込みで埋め尽くされ、やがて『>1に失
望した。>800うpするよ』なんていう新たな女神が現れて緩やかに終焉へと向かって
いった。
 台所で牛乳でも飲もうとドアを開けようとすると、手を触れるより前に開け放たれて少
女の前にはそれこそ絵に書いたようなヒキニートの男が立っていた。
「あ、お兄ちゃん」
「あれほど釣るなと言っただろう!」
「えー、アレでお兄ちゃんも釣られたのー?」
 プギャー、と絵に描いたように兄を指差して笑うと、VIPPERのプライドをずたず
たにされた兄はその場にくず折れた。
 そんな無様な兄の耳元に口を近づけて、鼻に掛かった極力甘い声で少女は囁く。
「お兄ちゃんになら……いいんだよ、その……ね?」
「え、マジで!?」
 ものすごい勢いで顔を上げる兄を照れくさそうに伏目がちに見る少女。もう一度ゆっく
りと耳元に口を寄せる。
「釣りでしたwww」
 とどめを指された兄は真っ白に燃え尽きて、身動き一つ取れずに廊下で小汚いオブジェ
になった。
 少女は鼻歌混じりで台所に向かう途中で、「てへ」と漫画でもいまどき無さそうな笑い
を浮かべた。
             このスレは千を超えましたwイヤッッホォォォオオォオウ!
802 ◆qVkH7XR8gk :2007/01/28(日) 20:52:43.41 ID:biBdCoZW0
以上、品評会用作品でした。

先週書いておくんだったと今更ながら後悔www
803愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 21:02:11.80 ID:vpfHQmVq0
ジョジョ読んだあとに小説書くと文体がおかしくなるw
804愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 21:05:45.08 ID:FV7sWBW50
品評会用投下しまー。4レスれす
805嘘の砂 1/4  ◆1EzYxEBEas :2007/01/28(日) 21:06:26.41 ID:FV7sWBW50
『ハイヒールはやめておいた方がいいぞ』
 地方の派出所への転属命令を伝えた後、最後に上司がそう付け加えたのを思い出していた。何から何まで嫌味
ばかりの男だったが、その言葉だけは唯一役に立ったと実感する。かといって、感謝する気にはなれないが。
 背中に入った砂の感触に思考は乱され、あの禿頭の回想はそこで途切れた。まあ、この炎天下であの顔を思い
出すのは健康上良くなさそうだし、丁度いい。
 帽子越しに頭をかき、視線を上げる。初めて見た地平線は、感動よりも恐怖や絶望といった形容が似合いそう
な情景だった。
 一歩踏み出すごとに靴底が頼りない地面に埋まっていく。髪も服も肌にへばりつき、口の中はざらりとした感
触に満ちていた。
 見渡す限りの砂、舗装されていない道路、日陰などはどこにもない。行き先を告げただけで乗車拒否をしたタ
クシーを思い出す。後でたぷり抗議の電話をかけてやるつもりだったが、どうやら考えを改めなければならない
らしい。
 視界の端には、相変わらず小さな建造物の群れが見えていた。先ほどよりも大きくなったようにも思えるし、
逆に小さくなったようにも見える。ため息をつきながら、それでも歩き続ける他に道は無かった。
 砂に埋もれた街。私の新たな勤務地は、そんな場所にある。

「警察官に必要なことはなんだと思う?」
 勤務初日、柏木と名乗った新たな上司は私にそう訊ねてきた。
「真面目さ、でしょうか」
 広げたスポーツ新聞から視線を外す気配の無い彼に、私は迷わずそう答えた。彼の口の端には笑みが浮かんで
いる。ごまかしなのか、苦笑なのか、判別がつかない。あるいは本当に可笑しかったのかもしれなかった。
「あー……、そりゃごもっともな事だがな、あんま神経質すぎるとああなるぞ」
 彼の向けた視線につられ、部屋の隅を見やる。かたかたと一定のリズムの音が聞こえていた。極力見ないよう
にしていたそこでは、レインコートを着た神経質そうな女性がキーボードを一心不乱に叩き続けている。
「今日は非番だが、彼女ともう一人吉田って男がいる。俺とそいつらがお前さんの新しいお仲間ってわけだ」
 砂に囲まれた街、そこにある個性豊かな派出所が、私の新たな職場だった。風通しは良く、備品の全てが砂に
まみれている。
806嘘の砂 2/4  ◆1EzYxEBEas :2007/01/28(日) 21:07:41.84 ID:FV7sWBW50
「で、さっき言った質問の答えだがな」
 新聞をめくりながら、彼はそう言った。警官としての心得の事だろう。てっきり新人の性格を見るテストのよ
うなものだと解釈していたが、正解があるとは思えなかった。
「なんですか?」
「嘘をつかないことさ。この街では特にな」
「どういう事です?」
「降るんだよ、砂が」
 砂ならずっと降っているじゃないか、窓を見ながらそう思う。
「昔からこの土地には古い言い伝えがあってな。この街で誰かが嘘をつくと砂が降るんだよ」
「変な迷信ですね」
「俺も最初はそう思ったが、本当の事だ。少なくとも住民は妄信している」
 新人への訓示かと思ったが、それにしてはなんだか子供じみていた。だとすればこの土地独特の信仰なのだろ
うか。
「じゃあ嘘つきばかりなんですね、この街は」
「余所とそんなに変わらんよ。寧ろ『どちらかと言えば正直者』が多い」
 言い回しに妙なものを感じたが、その違和感を確かめる前に、なにやら文字の書かれているたすきが差し出さ
れた。
「……『嘘をつかない強化週間』?」
「今週のこの街の目標だ。それをつけてパトロールに行ってくれ」
 頭痛を感じてこめかみに手を添えた。かたかたかたと、どこからか音が聞こえている。

 人は日常に対して常に変化を求めている。だが実際は夢想するだけで、激変して欲しいと思っている人間がど
れだけいるだろうか。少なくとも私は、こんなものは求めていなかったはずだ。
 舞う砂塵のせいで視界は悪い。パトロールをするのはいいが、悪人に私の姿は見えているのだろうか。そんな
事を考えながら自嘲する。
 一回りして感じた事だが、街の基本的なつくりは他とそれほど違わなかった。ビルは並んでいるし、コンビニ
だって点在している。だが地肌そのままの道路にはアスファルトが見えず、通り過ぎる車もジープが多い。砂漠
の街というよりは、突然砂に埋まった街といった印象を受けた。
 更に違和感を感じさせるのは、そこらにあるポスターや看板だった。うたい文句にどこか威勢が無いのだ。
807嘘の砂 3/4  ◆1EzYxEBEas :2007/01/28(日) 21:08:31.01 ID:FV7sWBW50
 例えば。
『店員には不評だったが、店長はうまいと感じた新メニューが登場!』
『結局は店にとってお得なポイント倍増セール実施中!』
『日本を変える力はありませんが、それなりには頑張る○○先生に清き一票を!』
 などなど、どちらかと言えば正直な広告が立ち並んでいる。これほど好感を覚えない正直さも珍しいが。
 馴染むのには随分と時間のかかりそうな街だ。そう呟きながら、派出所に戻ることにする。勤務中にアルコー
ルが欲しいと思ったのは、警官になって初めてのことだった。

 歩く事は昔から好きだった。だから肉体的な疲労は少ない。しかし精神的な疲労はどうしようもなかった。ふ
らふらと壁に手をつきながら、ようやく見えた派出所に安堵する。
 その時ふと、入り口のところに小さな人影が見えた。どうも入るのをためらっているように見える。まあ中に
は中年男とレインコートのキーボード女しかいないのだから、痛いほど気持ちは分かった。実際今朝の私も、中
を覗いて固まったのだし。
 赤いランドセルを背負ったその少女に近づき、なるだけ優しく声をかけた。疲労を顔に出してはいけない、そ
う自分に言い聞かせる。
 しかしこちらを振り返った彼女の顔は、今にも泣きそうな顔をしていた。
「どうしたの?」
「……自首しにきたの」
 思いがけない言葉に呆気にとられてしまっていた事に気がつき、慌てて笑顔を浮かべ直す。
「どうしたの? お姉ちゃんに教えてくれないかな」
「……嘘をついちゃったから」
 それくらいで捕まらないわよ、そう言い掛けた所で『妄信的』と住民を評した上司の言葉を思い出した。逮捕
までは行かないまでも、なにかしら罰を与える風習があるのかもしれない。
 だけど、この小さな少女は勇気を振り絞ってここに来た筈だ。その気持ちをむげにする訳にはいかない。
「……大丈夫よ。正直に話して、そして反省しさえすれば捕まったりはしないから、ね?」
 そっと頭に手をのせると、小さく頷くのが見えた。
「パパがね、サンタさんはいるって言うの」
 口をつきかけた「え?」という言葉を飲み込みながら、それならば自首ではなく通報ではないのかと思う。第
一いないと言われたと相談するのが普通で、これじゃあべこべじゃないのか。そんな事を考えていたら、転勤の
原因になった『内部告発』という単語が脳裏をよぎった。
808嘘の砂 4/4  ◆1EzYxEBEas :2007/01/28(日) 21:09:08.97 ID:FV7sWBW50
『嘘のままの方がいい事の方が多いんだよ』そう言っていた前の上司の困った顔を思い出す。今の私は、あんな
顔をしているのだろうか。
「――あなたのお父さんは」
 後ろ頭をかきながら、そっと声を出す。
「嘘なんかついてないわ。だからね、大丈夫」
「……でも、クラスの友達は、いないって言うの」
「サンタクロースが存在しないって確かめた人はいないわよ。それにね」
 ざあざあと砂塵の舞う音が聞こえる。小さな頭を撫でながら、それに負けないように言葉を続けた。
「サンタがやってくるのは、あのじいさんを信じている子供の家だけよ」

 そんな風に勤務をこなしながら、一週間がたった朝の事だった。
「今日も砂がよく降るなあ」
 お茶を運んできた私に向けてなのか、それとも独り言なのか、窓の外を眺めながら柏木はそう呟いていた。
「仕方ないですよ。嘘をつかないでいられる人間なんて、いないんですし」
 生きていくためには嘘が必要だ。全てを認めることは出来ないが、それでも社会や経済、そして心は嘘によっ
て危ういバランスをとっている。
 公明正大であるためには、結局のところ口を閉ざすしか方法は無いのかもしれない。
「……なんの話だ?」
 感傷に浸る私に、そんな質問が投げかけられた。彼はいつものようにスポーツ新聞を広げたまま、怪訝そうな
目で私を見ている。
「なにって、嘘をつくと砂が降るって話ですよ。初日に教えてくれたじゃないですか」
「あー……」
 奇妙な声を上げながら、彼は逡巡するように虚空を見上げる。そして何かを思いついたのか、口の端をにやり
と歪めた。
「そりゃ砂が降るわけだ」
 かたかたかたと、リズムに乗った音が聞こえる。
 私はとりあえず、彼の机に置きかけた湯飲みを振り上げていた。

 了。
809 ◆1EzYxEBEas :2007/01/28(日) 21:10:01.72 ID:FV7sWBW50
以上です。うーん、場面転換うまくいってないような。
もうちょい抑えるべきだったなあと自省。
810愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 21:18:35.68 ID:ye0EVysy0
品評会投下おk?Wwうぇあうぇうぇうぇうぇうぇえ
811霞月 ◆twn/e0lews :2007/01/28(日) 21:21:23.18 ID:ye0EVysy0
 赤茶に輝く髪、普段青白い頬は血色が良い、全ては陽だ。
長着の皺にオレンジの光が溜まって、時折きらめくそれは、河の流れに似ている。
袖から伸びた手は、陽に青い血管が透けている。
筋張った手首には一筋のケロイドがあって、光を不自然に反射している。
そうして指先の一つ一つまでなぞる様に眺めているうちに、私は彼を抱き寄せていた。
「どうしたの?」
「何となく、こうしたくなったの」
 彼は照れ臭そうに笑い、しかし私に体を預けた。
「良い匂いがする」
 言った彼に手を滑らせる。着古した紬の柔らかい感触、その下にある彼の体温。
薄い胸板に頭を預け、鼻で息をする。彼の匂いがした。
「良い匂い、する?」
 上から聞こえた声。
「梅の花には負けるかな」
 顔を上げ、答えた唇で、彼のそれを塞ぐ。押し込む舌に、彼が抗うことは無い。
背中を撫で、キスは首に移り、彼はその度に身をよじり、私を誘う。
馬乗りになり、帯を解いて、白い肌に手を入れる。
「相変わらず、貧相ね」
 浮き出ている肋骨を撫でながら、私は言った。
「自分でも、早死にすると思う」
 彼が、初めて動いた。臀部から撫でる様に昇ってきた手が、服の間に滑り込み、肌に触れる。
思わず、呻きが漏れた。彼は無言のまま、しかしホックを外された。
捲られ、乳房を弄られる。互いの息使いが、微かに聞こえる。
 肋骨から腰骨、太股を経由して性器へ、少しだが大きくはなっているそれを撫でながら、背中が痛くなる、と言った。
 どうせなら、と呟いて、彼はキッチンへ向かう。
量は? 冷蔵庫の内部照明に染まる彼へ、四百と返答し、財布から千円札を抜き出す。
台所から響く、錠剤を砕く音を聞きながら、千円札をストローの様に丸める。
 ふと、窓の外を見た。東空に、霞月。
812霞月 ◆twn/e0lews :2007/01/28(日) 21:22:04.48 ID:ye0EVysy0


 ベッド脇のサイドボードに引かれた、五センチ程度の、二本の白いライン。
千円札のストローを鼻に当て、ゆっくりと吸い上げる。
一本の半分程を残し、ストローを彼に渡す。彼が入れている間に、服を脱ぐ。
彼はもう、長襦袢を羽織っているだけで、裸だ。
 徐々に、体が熱くなってくる。四肢の感覚は薄れ、しかし脳が晴れる。
神経が研ぎ澄まされ、世界の透度が限り無く上昇する。目蓋を見開き、眼球を突き出すのが、気持ちいい。
彼を見ると、私に伸びてくる手。襦袢の衣擦れが鋭く鳴る、押し倒された。
「早く、早く」
 彼は露出した性器で私の顔を叩き、咥えろと言った。
「早く、早く」
 堪らなくて、頬が緩んだ。溝を丹念に、舌で抉る様に。スジをなぞり、出来る限り深く。先端に戻る時、割れ目に舌をねじ込む。
唾液に薄れた塩味と、強烈な生臭さが口の中に広がる、気持ち悪い、吐きそうだ。その癖濡れる。
狂った様に、しゃぶる。好きで好きで堪らない、子供の時に遊んだオモチャだ。
 堅さを増し、もう十分と彼が判断した瞬間、オモチャは取り上げられる。
どうして、どうして、私はもっと遊んでいたいのに!
コンドームを付けさせて、ねえ、私の、私の、私のよ! 良いよ、早くしろよ。
 コンドームが見あたらない、糞、糞、糞、糞腹が立つ。
早く出てこい、馬鹿、馬鹿、馬鹿馬鹿馬鹿馬鹿、死ね、死ね死ね死ね死ね死ね――。
バッグをひっくり返し、本棚を掻き荒し、私はコンドームを探す。
おい、あったぞ、馬鹿、こんな所にあるじゃん、お前使えないな。
振り向くと、ベッドの上でコンドームをひらつかせる彼、私は飛びつく。
「ごめんなさい、ごめんなさい」
「糞だな、使えない。これ位、チショウだって見つけられる、馬鹿以下だ」
「ごめんなさい、ごめんなさい」
 早くしろよ、と言って、コンドームが飛んできた。
ビニールの包みが頬を撃って、ポトリと床に落ちたコンドームを、私は憎んだ。
しかし復讐する暇は無い、早くこれを付けないといけない。
813愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 21:22:39.94 ID:ye0EVysy0
 引きちぎる様に包みを開け、彼に飛びつく。
痛い、馬鹿、ゴムも付けられないのか? ホントに知遅れなんじゃないか? 馬鹿め。
ごめんなさい、ごめんなさい。慌てたあまり爪を立ててしまった、怒られた。
ごめんなさい、ごめんなさい。
「良いよ、もう。付けないから、出来たら潰せ」
「ヤメテ、ごめんなさい、もうしません――」
「駄目だね、お前みたいな馬鹿女の子供、気持ち悪い、死ね、馬鹿。股開けよ、糞が」
 怖い、怖い、ベッドに叩き付けられて、怖い、怖い。
目が飛び出そうで、気持ちいい、溶ける、溶ける、死ぬ。
馬鹿、こんなに濡らして、馬鹿だな、お前、怒られて感じるなんて、気持ち悪いよ、お前。
ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい。
指が、中を、掻き回している。何だ馬鹿、お前涎垂らしてるぞ。畜生だな、ホントに、糞だ。
ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい。
「好きなのか?」
 私の頬を舐めながら、彼が問うた。はい、愛しています。
頬から唇に、垂れた涎を拭う様に、彼は私を舐めた。
「僕はさ、一生一人なんだ、きっと。結婚とか、子供とか、反吐が出るんだ」
 捨てないで、捨てないで、捨てないで。
「糞、こんな事、考えちゃいけなかった。最悪だ、下らない」
 穴を犯される。
愛しています、愛しています、愛しています、愛しています、愛しています、愛しています、愛しています。
殺して、殺して、怖い、怖い、死にたくない。
何かが鳴いた、きっとピエロだ、包丁を持っている、殺される――キケケケ。
キチガイが、糞、殺してやる。首に、指が食い込む、息が出来ない。
舌が出てるぞ、畜生め、傑作だ。大笑いして、手が離れた。
ごめんなさい、捨てないで、捨てないで。
814霞月 ◆twn/e0lews :2007/01/28(日) 21:23:12.43 ID:ye0EVysy0



 髪が揺れ、肌寒さに、目が覚めた。
ぼやけた視界に、長着を羽織った彼の背中が映る。
窓を開け、外を眺めている。吹き込む風が甲高く鳴る、寒い訳だ。
 青みを含んだ黒空の中、向かいのビルに、ほんの少し茜が射している。
空の変わる時間だ。あれは、残っているのだろうか、それとも、現れたのだろうか。
そんな事を考えていたら、突然、視界が塞がった。極薄い青、肌触りの良い布だった。
「これは、絹?」
「僕の襦袢だ。裸じゃ寒い」
「なら、窓を」
「鳥が鳴くんだ、聞きたい」
「今は、朝?」
「街灯が、もう消える」
 視界を覆っていた襦袢を取り去ると、彼は外を指差していた。
オレンジの街灯だった。空はこれから、青くなるのだろう。渡された襦袢に、袖を通す。
「良く似合う」
 徐々に色を薄める空は、近いうちに襦袢と同じ、薄い青に染まるだろう。
「有難う」
 彼が空を指差す。西空に、霞月。
「愛してる」
「――」
 求める彼、私の声は衣擦れに消え。絡み合い、濡れた瞳で見た窓は、朝焼け。頬に一筋、涙が流れた。
「月は?」
「そんなもの、どこにも無い」

                     了
815愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 21:23:48.18 ID:ye0EVysy0
すません>>813もひんぴゅおうかいです
ごめりんこwwwwっww
816愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 21:30:36.94 ID:biBdCoZW0
なんでこんなに静かなんだぜ?
817愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 21:30:48.68 ID:FV7sWBW50
――――ここまでまとめ代行済――――
818愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 21:31:06.11 ID:6KrU3YQv0
品評会書けねえwwwwwwwwwww
819愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 21:31:53.41 ID:vpfHQmVq0
>>818
あるあwwwwwあるあるwwwwwwww
820愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 21:32:27.22 ID:cVG90qkv0
品評会の日だからおとなしめ?
821愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 21:32:32.16 ID:biBdCoZW0
>>818
何か書けるはずなんだぜ?

今書いているものをゴミ箱にドラッグ&ドロップしてみるといいかもしれんw
822愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 21:33:21.33 ID:hYRSRD7d0
今回はもうだめかもしれんね
823愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 21:34:50.76 ID:FV7sWBW50
規制スレ品評会作品転載しまつ
824愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 21:35:13.74 ID:86EQgZ9y0
間に合わないかもしれなくて必死な俺がきましたよ


ん、誰だ、またかこのグズって言った奴は!
825嘘つきは誰だ 1/5  ◇8jK642uc4w:2007/01/28(日) 21:35:40.30 ID:FV7sWBW50
 それはとある夏の話。
「えー、それでは。これより第一回」
 一ヶ月に及ぶ連休に暇を持て余した僕らは、
「狼少年は誰だ! 大嘘つきナンバーワン決定戦を行いますっ!」
 とてもくだらない事をした。
「いぇー」
「わー」
「ぱちぱちぱち」
 三村の異様なテンションの叫び声に、僕らは口ばかりの歓声を送る。
「何だよお前ら、もっと盛り上げていこうぜ」
 一人だけ妙にやる気満々の三村に、馬場が呆れたような溜息をついて言った。
「なんでまた、突然こんなワケの分からない事をしようと思ったんだ?」
 全くだ。僕は今朝、三村からの電話で叩き起こされた。内容は『今晩うちに集まれ』とだけ。
「みっちゃんは昔からこんなのばっかりだねぇ。あははは」
 と子供のような笑い声をあげる鹿島。相変わらず女の子に間違われそうな可愛い奴だ。
 大学に入ってから知り合ったこいつらは幼稚園からの腐れ縁で、それぞれの苗字を合わせて『三馬鹿』と
呼ばれている。最近では僕も含めて四馬鹿になっていそうだが。
「夏イコール怪談、ってのは定番すぎてつまらん。もっと面白く行こうではないか」
 ふんっ、と自慢げに胸をそらす。もしかして三村は怖い話が苦手なのだろうか。
「何か言いたい事があるかね、紅花君」
 目ざといな。僕は小さく頷くと、
「ルールは?」
 と尋ねる。ここはやりたいようにさせるのが一番。その方が面白いから。
「うむ、ルールは簡単。この箱の中に六枚の紙があり、半分には嘘、もう半分には真と書いてある」
 三村は机の下から小さな箱を取り出した。
「嘘と書かれた紙をひいた者はもっともらしい嘘を、真と書かれた紙をひいた者は嘘っぽい実話を語るのだ。
そして最後に全員がそれぞれの話を嘘か実話か投票し、最も多くの人間を騙せた者が優勝となる」
 なるほど、なかなかに楽しそうではないか。こういう事態に慣れているのか、馬場は呆れた顔をしながら、
鹿島はニコニコと笑いながら、余裕の表情でクジを引く。
 僕は順番を最後にしてもらい、どんな話をするか考えながら皆のお手並みを拝見する事にした。
826愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 21:35:47.83 ID:gqMRUbxs0
題くれ
827嘘つきは誰だ 2/5  ◇8jK642uc4w:2007/01/28(日) 21:36:15.85 ID:FV7sWBW50
「じゃあまずは俺からだ」
 三村は立ち上がってわざとらしい咳をすると、腰に手をあてこう叫んだ。
「俺はナポレオンの生まれ変わりだっ!」
「……」
「あははは」
「……ふぅん」
 何というか、子供かお前は。それとも単なる誇大妄想狂か。
「ふむ、どうやら『そんな事は当然だ』という顔をしているな。これも俺の高貴なオーラの成せる業か」
 うっとりとした目で悦に入る三村。真性のアホだ。
「なるほど、上手いな……」
 馬場がそう呟いた。この与太話を上手いとは、どういう事だ?
「三村はアホだ。それ故に、この妄言を嘘として言っているのか真実と思っているのか、区別がつかん」
 それは、確かに。笑い転げる鹿島を前に悪の親玉のような笑い方をする三村。こいつなら本当に自分を
ナポレオンの生まれ変わりだと思っていても、おかしくない。
「さて、次は馬場の番だ」
 お偉いさんごっこに満足したのか、三村は馬場を指差す。馬場は神妙な顔つきで立ち上がり、語りだした。
「オレが女好きだ、というのは皆知ってるよな」
 僕達は頷く。馬場は母方の祖父がイタリア人だとかで、彫りの深い顔立ちとスラリと長い足をしている。
さらに三馬鹿と呼ばれる中で、他二人の暴走を適度に抑えたり後始末をする大人っぽさも『頼りがいがある』
と女性に人気なのだ。そんな条件を生かして寄ってくる女を見境なしに口説いている。
「それには訳があるんだ。オレの実家はそれなりに名家で、大学を卒業したら親父の会社を継ぐことになって
いる。今まで顔を見たことも無いような許嫁と、無理矢理に結婚させられてな。オレが女を口説くのは、その
くだらない未来へのせめてもの反抗なんだ」
 苦虫を噛み潰したような顔で吐き捨てる馬場。酔うと延々愛について語るのには、そんなワケがあったのか。
「嘘だな」
「嘘だねぇ」
 と、僕が馬場に同情しかけたところに三村と鹿島がハモリながら突っ込む。
「確かにお前の家は名家だ」
「けど親父さんは『稔には家督は譲らん!』って言ってたよ」
 この二人が言うのだから間違いあるまい。どうやら僕は馬場の演技にすっかり騙されたらしい。
828嘘つきは誰だ 3/5  ◇8jK642uc4w:2007/01/28(日) 21:37:18.36 ID:FV7sWBW50
「お前ら、思っても口にだすなっ。せっかく紅花が信じていてくれたのに……」
 その発言もどうかと思うぞ。自分で嘘だと認めているようなものじゃないか。
(――いや、待てよ。この馬場がそう簡単に尻尾を出すか?)
 付き合いは短いが、この三人の中で最も知略に長けているのは馬場に間違いない。先ほどの発言はブラフで、
本当に許嫁がいるとしたら。拗ねた顔で着席する馬場が、一瞬ニヤリと笑ったように見えた。
「次はボクの番だね!」
 思考の迷宮に入り込んだ僕を、陽気な声が現実に引き戻す。
「えっとねぇ、実は……」
 言おうかどうか迷うようなそぶりを見せる鹿島。口元に両手を持っていって上目遣いでチラチラとこちらを
見る様は、そこいらの化粧臭い女共の数倍可愛く感じられる。言っておくが僕に変な趣味は無いぞ。
「実はボク、女の子なんだ」
 えへっ、と舌を出してはにかんだ笑み。なるほど、確かに信じてしまいそうだ。だが、しかし。ここには
お前の幼馴染が二人もいることを忘れたか。三村と馬場の反応を見ればそれが嘘であることは
「……」
「やはり、いやっ、まさか」
 一目瞭然、だと思ったんですけど。三村は目を見開いてフリーズし、鹿島はブツブツと一人で葛藤している。
「二人とも、幼馴染の性別が分からないのか?」
 鹿島の発言そのものよりも、二人の反応に驚いた。
「いや、聞けよ紅花。これには事情があるんだ」
 馬場は僕の肩を掴むと、血走った目をして語る。
「オレ達はもう十五年ほどの腐れ縁だ。それなのに、オレは鹿島がトイレに行った姿を見たことが無い。それ
だけなら自宅でしか出来ないナイーブな奴だと納得できない事も無いが、こいつは小学校高学年からずっと
水泳の授業に出ていないのだ!」
「それは持病か何か……」
「ボクの両親はずっと男の子が欲しかったらしくてね。でも二歳のときに母さんが死んで、それから父さんは
ボクを男として育てる事にしたんだって。いい迷惑だよねぇ」
 深刻な話を能天気に語る鹿島。こいつは作り話なんて出来ない性格だと思うんだが、それも演技なのか?
「ずっと疑問には思っていた。だが問いただす勇気は無かったんだ。今の関係が壊れてしまうのが怖くて」
 馬場は俺から手を離すと、何とも言い難い微妙な表情でうな垂れた。鹿島がその背中を撫でる姿は、優しい
母親のようだ。よし、希望も込めて真実だと思うことにしよう。
829嘘つきは誰だ 4/5  ◇8jK642uc4w:2007/01/28(日) 21:37:48.63 ID:FV7sWBW50
「ん? 何だ、次は誰の番だ」
 フリーズから復旧した三村が僕達を見回す。あまりの衝撃的な出来事に記憶を抹消したのだろう。
「僕の番だ」
 三人ともなかなかに手ごわい。だが負けず嫌いの僕としては、何としてでも一泡吹かせてやりたい。幼馴染が
いる不利を逆に利用した彼らに対し、僕は利も不利もない状態だ。なんとか話術だけで頑張るか。
 窓の外、遠くの黒い雲からゴロゴロという音が聞こえてきた。
                       ◆
 ――夕立が来るな。
 紅花につられ窓の外を見て、そう思った。クーラーの低い羽音が響く室内は妙に空気が張り詰めている。
「僕は……」
 青白い顔をした紅花がゆっくりと語りだす。その表情は先ほどまでの和やかな雰囲気を凍りつかせ、オレも
三村もいつもニコニコとしている鹿島までもが、言葉の続きを真剣な顔で待つ。
「……幽霊なんだ」
 冷たいものが背中を流れる。腕に一瞬にして鳥肌が立つ。
 薄く笑みを浮かべて抑揚無く喋る紅花には、それほどの迫力があった。
「ふ、ふははは。なかなかの演技力ではないか紅花」
 三村が乾いた笑い声と共に何故か立ち上がる。こいつ怖い話が苦手だからなぁ。
 紅花は小さく首を振ると、ゆっくり続ける。
「僕はこの世に未練を残して死んだ」
 とつとつと語る彼の顔は透き通るように白く、まるで生気が感じられない。
「高校まで勉強一筋に育てられて、遊ぶ暇も無かった。そしてそれが普通だと思っていた。でも、大学に入って
一人暮らしを始め、周りの人を見、ようやく自分がいかに窮屈な生き方をしていたかを知ったんだ」
 自嘲するように短く息を吐く。鹿島が両腕を擦った。少し寒く感じるのは、冷房のせいではないだろう。
「僕は皆と同じように楽しい生き方をしたいと思った。今まで出来なかった事をしたいと思った。思いっきり
遊ぼうと思った。……けどな、分からなかったんだ。どんな事が楽しいのかすら、僕は知らなかった」
 何か言わなくてはと思ったしたが、オレの喉も舌もカラカラに乾いて動かなかった。
「僕らが初めて会った場所を覚えているか? 大学の裏にある雑木林の奥だ。大学生になって初めての夏休み、
自由なのに何も出来ない自分の不甲斐なさに、僕はあそこにある大きな松の木で首を吊った。それからどれ
くらい経ったかは知らないが、騒がしさに目を覚ますと君達がいた」
830嘘つきは誰だ 5/5  ◇8jK642uc4w:2007/01/28(日) 21:38:11.60 ID:FV7sWBW50
 そうだ、オレ達は雑木林の中に小さな空き地を見つけ、そこで馬鹿騒ぎしていた。そこにフラリと紅花が
『楽しそうだね』なんて言いながら現れたんだ。
「羨ましかった。心の底から幸せそうに笑う君達が。だから、君達と一緒にいれば楽しそうだと思ったんだ」
 相変わらずの顔色だが、紅花は温かい笑顔を浮かべる。
「もう一年か。この一年は、僕の一生よりも遥かに価値のあるものだった」
「紅花っ!」
 消えてしまう。こいつは、このままいなくなってしまう。
 そんな不安に駆られて手を伸ばそうとした瞬間、視界を強烈な光が覆った。
 僅かに遅れて響く轟音。近くに雷が落ちたらしい。
 想定外の過電圧を遮断するためにブレーカーが落ち、六畳のアパートの一室は暗闇と静寂に包まれる。
「……上げてくるわ」
 一分近い沈黙の後、誰にともなくそう言って手探りで玄関に向かった。靴箱を踏み台にしてブレーカーを上げ
部屋に戻ると、そこには泡を吹いて倒れる三村とその顔を興味深そうに眺める鹿島がいた。
 紅花の姿は無い。
 ふと目をやると、テーブルには折りたたまれた四枚の紙が置いてあった。話す内容を決めるクジだ。
 オレのは『嘘』、三村のも『嘘』で鹿島のにも『嘘』。三枚の『嘘』が全て出尽くしている以上、当然最後の
一枚、紅花の紙には……
「あん?」
 カサカサと開けた小さなそれに書かれているのは、『嘘』の一文字。
「もう雷やんだか?」
 もぞもぞと布団の中から紅花が顔を出した。
「僕、雷が苦手なんだ。話してる途中にゴロゴロいいだすから、血の気が引いて倒れそうだった」
 恥ずかしそうに頭を掻く。
 オレは無言で三村の用意した残りのクジを開く。書かれている文字は、全て『嘘』。
 なるほど、これならば全員の話を嘘と断定出来て優勝に近づける。この馬鹿の考えそうな事だ。
 オレは恐怖の余りに気絶した三村の腹を、力いっぱい蹴り飛ばした。
                                           <終>
831愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 21:39:19.84 ID:FV7sWBW50
以上転載終了

>>826
氷柱
832愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 21:41:23.91 ID:biBdCoZW0
ああ、そうだ。スレが終わる前に言っておかないと。

ホロかわいいよホロwww

今更スレタイに反応してみたw
833愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 21:42:26.56 ID:c7kQFaZX0
次スレは早めに必要かな
そんな俺はもう今回は諦めたけど
834愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 21:44:34.91 ID:Pa58dVUWO
別に品評会作品を投下しても問題ないですよね。
835愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 21:49:09.83 ID:bY5T++Kl0
タイトルと何となくの内容はなんとか思いつくんだがなぁ
書けないなー
836愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 21:49:25.39 ID:gqMRUbxs0
>>831
理解した
837愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 21:49:40.74 ID:biBdCoZW0
>>835
ヒント:合作
838U.S.O(1/1) ◆SOS..QJZFc :2007/01/28(日) 21:49:44.00 ID:Pa58dVUWO
誰が最初に言い出したのか知らないが、ここ最近の県立一高でU.S.Oを見たという噂が絶えない。
それもU.F.OじゃなくてU.S.Oである、けったいな話だ。
実は俺の友人で生徒会役員の石原も見たと言い張る奴の一人だったが、見た途端これはU.S.Oだと閃いた
とか訳の分からない事ばかり言っているので何の参考にもならなかった。
これだけだったらこの噂と俺に何の関係もなかったがとある副業のせいで俺は当事者になってしまった、不運にも。
そいつはU.S.Oの噂が流行出して三日ぐらいした時にやって来た。
俺の叔父の探偵事務所にして俺の勤務先でもある西島探偵事務所にだ。
メガネをかけた高一の少年だった。まあ高一というのは襟章を見て分かったことだが。
実は県立一高はバイト禁止だったので俺は若干焦ったが、メガネは俺のことを知らないらしい。
メガネの依頼は実につまらないものだった、U.S.Oについて調べて欲しい。ただそれだけなのだ。
二日という期限付きだったが金は出すというし楽そうな依頼だったから俺はすぐに引き受けた。
しかし、世の中はそう上手くいくものではないようだ。聞きに言った奴は皆、U.S.Oに対する何の知識もなかったし噂のルートを辿ろうにも
誰かから聞
839愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 21:54:39.07 ID:FV7sWBW50
1/1にしてはなんか変なとこで切れてるように見えるけどどうした?
840U.S.O(2/2) ◆SOS..QJZFc :2007/01/28(日) 21:55:49.52 ID:Pa58dVUWO
いたとか友達の友達が言ってたとハッキリしない。
結局U.S.Oが何の略かすら分からなかった。
ただひとつだけ分かったのはこの噂は一高だけのものだということだけだった。
そして今日、俺の靴箱に入っていた生徒会からの手紙は事態を全て解決するような物だった。
これを見た時は思わず苦笑してしまった。まさに敗北だった。

『USOをUSOと見抜けない人は(探偵をやるの)難しい。これに懲りたらバイトなんて止めるんだな』

生徒会も暇なものである。

841愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 21:56:15.11 ID:bY5T++Kl0
>>837今からかw
842 ◆SOS..QJZFc :2007/01/28(日) 21:57:51.62 ID:Pa58dVUWO
またレス番を間違えた…
すみません、反省してます。色んな意味で
843愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 21:58:22.36 ID:O6Tl3PSn0
流れを読まず品評会初投下いく
844愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 21:58:39.30 ID:CwfaCfJT0
お題下さい
845愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 22:00:10.90 ID:biBdCoZW0
>>841
なに、俺に任せとけwww
出来なくても責任は取れないがwww
>>844
雪山
846うそつき ◆fHd7tNPfMc :2007/01/28(日) 22:01:11.64 ID:O6Tl3PSn0
「ふう・・・・」
退屈な学校での一日を終えて机の前に座る。机には1冊のノート。
「今日も・・・嘘・・・突き通したな。」
俺はクラスでは皆をまとめる正義感の強いリーダー的な存在にある俺。
でも、それは単なる嘘であって。

『安藤:今日も何かとかこつけて遠藤に殴る蹴るの暴行。
    その反面、得意のゴマすりで教員からの信頼は厚い。
 石田:安藤の横にいれば何をしてもいいという勘違い野朗。遠藤の暴行に加わる。
    ヤジを寄せては仲間を増やす弱者の典型的なタイプ。
 上野:遠藤が暴行されているのを止めに入る。安藤たちは渋々止めた。
    だけど俺は知っている。遠藤の机に油性マジックで落書きして1週間不登校にさせたのはこいつだ。
 橋本:教員ともあろうものが、廊下を通りかかった時見たであろう遠藤に対する暴行を見てみぬフリ。
    それどころか次の歴史の授業では明らかにわからないであろう問題を遠藤に投げかけ、解答するまで立たせた。
 坂本:昼休みに遠藤に近づき談笑していた。表からは明るい奴だとしかみえない。
    しかし、口だけは達者なようだ。昨日の帰り、校舎の裏で遠藤の悪口を他の3人ほどに大声で話し、笑っていた。
 遠藤:いじめの被害者。か弱そうな性格から、そうそう相手に反抗するような態度は見せていない。
    それでも俺は、先週塾帰りのゲーセンで後輩と思われる相手から5万ほど頂いていたのを目撃した。』


「・・・・・・・・・ハァ。」
こうして、今日見た他人の悪い面を洗いざらいノートに書き出していくのが俺の趣味。
金に困ったときは誰かにそれを見せ「いつでも言えるんだぞ」と言って少々ばかりのご融資を頂戴する。

これが、俺の嘘。
因みにバレることはなく、バレそうなった場合は偽装した悪行を教員に直接通告、停学でサヨナラしてもらってる。
「ほーんと、結局はみんな嘘つきだ。」
847愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 22:04:42.19 ID:5j+cHhkK0
よし、この流れに乗じて品評会作品投下しますー
848 ◆RWQgmBzM32 :2007/01/28(日) 22:05:41.53 ID:5j+cHhkK0
 午後11時43分

 そして、僕は3人分の血が溜まったバスタブの中で息絶えた。
 
 午後11時31分

 バスタブの中で寄り添うようにして眠っていた妻と娘は、不自然な事に服を着たまま入
浴していた。僕の知らない入浴剤を使ったのか、バスタブには深紅に染まった湯が妻の腰
の辺りまで溜められている。おかしいなと思いながら手を伸ばせば届く位置まで近づくと、
僕は二人が死んでいる事に気が付いた。
 二人の死は誰が見ても分かるくらい決定的だった。バスタブに溜まった致死量を優に超
える二人の血がそれを物語っていた。どうして、妻と娘がこんな目に遭わなければならな
かったのだろうか。娘はまだたったの6歳なのに。僕は頭を掻き毟りバスルームのタイル
を何度も殴りつけた。だが、どれだけ手を痛めつけても悪夢は覚めてはくれない。疑問や
悔恨、罵倒の言葉が次から次へと口を吐く。涙は枯れる事無く溢れ続け、視界はすっかり
歪んでしまった。
 二人に手を伸ばそうとした僕は、何者かが背中にぶつかった様な衝撃を受けた。間髪入
れずに鋭い痛みが僕を襲う。その痛みはちょうど腎臓のすぐ下辺りから発せられていた。
言葉にならない呻き声が口から漏れ視界が傾く。シャワーカーテンを掴み崩れそうになる
体を支えようとするが、重みに耐え切れずシャワーカーテンは止め具ごと外れてしまった。
振り返り犯人の姿を確認しようとしたが、外れたシャワーカーテンが被さっていて顔を見
る事ができない。バスタブの中に崩れ落ちた僕は、包丁を持った奴の小指の付け根にほく
ろが3つ並んでいるのを目にした。
 奴は僕のお気に入りの包丁を手にし、馬乗りになりながら僕の弛み始めた腹を裂き内臓
を抉った。犯人の手が何かを探す様に内臓を掻き分ける。無数の傷口から夥しい量の血が
流れバスタブの水位を上げていった。
849 ◆RWQgmBzM32 :2007/01/28(日) 22:06:57.19 ID:5j+cHhkK0
 午後11時26分

 リビングには誰もいなかった。だが、バスルームからシャワーの音が聞こえる。二人で
風呂に入っていたから電話の音にも気付かなかったのだろう。そう納得しかけて、それに
しては入浴時間が長過ぎる事に気付いた。僕が電話を掛けた時から既に1時間以上は経過
している。長風呂の好きな妻ならまだしも、すぐにのぼせてしまう娘が1時間以上も風呂
に入っていられる訳がない。何かがおかしい。
 僕は腰を下ろしていたソファーから立ち上がり、二人がいるバスルームへ向った。
 バスルームを開けると濃い湯気が立ち昇り、一寸先が見えないほど視界が悪かった。僕
は換気扇を回し目を凝らした。少しずつ湯気が薄くなるにつれて、バスタブに浸かってい
る二人の姿が鮮明になって見えた。

 午後10時29分

 僕は遅くなりそうだ、と連絡を入れようとしたが、妻の携帯電話にも家の電話にも掛け
たが誰も出る気配はなく、妙な胸騒ぎを覚え仕事を放り出し家へと急いだ。
850 ◆RWQgmBzM32 :2007/01/28(日) 22:07:45.64 ID:5j+cHhkK0
 午後7時12分

 4人で囲んだテーブルの上には、僕と妻が作った料理が並べられている。娘の大好きな
オムライスも作り、ちゃんと日の丸の旗を刺しておいた。娘はそれを見て大喜びで、お姉
ちゃん、日本のはたー、と彼女に向って旗を振る。娘の言動に微笑んでいた僕と妻に向っ
て、彼女は沈痛な面持ちで口を開いた。
「あの、お二人の……その、大事な日に、私なんかがお邪魔しても宜しかったのでしょうか?」
「ああ、構わないさ。僕は食事というものは大勢でするものだと思っているから、むしろ
君が来てくれた事に感謝しているよ」
 俯き加減で言葉を紡ぐ彼女に、僕は肯定で答え料理を勧めた。
 レシピを見ながら初めて作る料理が多かったが、それなりに上手くできたと思う。テー
ブルの上に重ねられた空の皿がその証拠だ。僕は後片付けを申し出た彼女をテーブルに座
らせ、レコードから流れる古いジャズに耳を傾けた。トリオの演奏に混じり妻の食器を洗
う水音が聞こえる。
 ふと、その平穏な日常を切り取るかの様に、テーブルに置いた携帯電話が鳴り響く。会
社からの連絡だった。何やらトラブルが起きたらしい。僕はやれやれ、と肩を竦め立ち上
がり、そろそろお邪魔しますと言った彼女と肩を並べ家を後にした。
851 ◆RWQgmBzM32 :2007/01/28(日) 22:08:31.86 ID:5j+cHhkK0
 午後3時50分

 すぐ隣で飽きる事無く話し続ける彼女に相槌を打ちながら、僕は改めて時間というもの
は目には見えないけれど確実に流れ続けているものだと感じた。よく僕に懐いて後ろを付
いて回っていた近所の子供が、ふと十年振りに訪ねて来たら綺麗な女性に変わっていたの
だから。初めは誰が訪ねて来たのかまったく見当が付かなかった。新手のキャッチセール
スかとも思ったくらいだ。暫く首と頭を捻り想起していた僕に、彼女は苦笑交じりに自身
の名を告げ、僕は彼女を思い出す事ができた。
「もうあれから10年が経ったんだね。君はいくつになったんだい?」
「やっと16歳になりました」
 彼女を連れて夕飯の買出しに行く事にした僕は、店までの道すがら彼女と互いの身の上
話をしていた。始めは口数が少なく俯く事が多かったが、店に着く頃にはすっかり緊張は
解け記憶にある少女と姿が重なって見えた。彼女は優しく人懐っこい少女のままだった。
彼女はカートを押す僕の腕に両腕を絡ませながら、思い出話に花を咲かせている。女手一
つで育ててくれた母が亡くなり叔父に引き取られた事、好きな人がいてその人と結婚する
約束をしている事。僕達は店の中を周りながら色々な話をした。ふと、彼女は買い物かご
を覗き込み、どうしてこんなに沢山買うんですか、と些細な疑問を僕に投げ掛けた。
「それは、今日が僕と妻の結婚10周年記念だからね。せっかくだし、君も一緒に祝って
くれないか」
 複雑な表情で頷き急に無口になった彼女に疑問を浮かべつつ、僕達は食材がぎっしり詰
まったスーパーの袋を両手に抱え帰路に着いた。今時の女子中高生の事はよく分からない
が、それでも彼女は一般の女子中高生よりも痩せ過ぎている様に思える。襟の付いたノー
スリーヴワンピースから覗く殆ど肉の付いていない腕は、過度のダイエットによるものな
のだろうか。所々、新旧問わず痣や傷が付いているのが伺える。一瞬、虐待という単語が
頭に浮かんだ僕は、苦笑しながらその考えを取り消した。もし虐待なら腕や足などの目立
つ所に傷を付けないだろう。
 玄関を開けると妻と娘が出迎えてくれた。僕は持っていた荷物を降ろし妻と娘に彼女を
紹介した。
852 ◆RWQgmBzM32 :2007/01/28(日) 22:08:43.89 ID:5j+cHhkK0
10年前

 誰にでも身に覚えがある様な嘘とも言えない小さな嘘が、未来を大きく変える事になる
とは夢にも思わなかった。それが約束を破る前提で交わされたなんて事を、6歳の彼女に
は分かる筈がなかっただろう。欺瞞や虚偽を知らない無垢な笑顔を前にして、少しの罪悪
感にも苛まされなかったと言えば嘘になる。だが僕は、小指の付け根に並んだ3つの小さ
なほくろを眺めながら、全ては時間が解決してくれるだろうと楽観視していたのだ。節く
れだった僕の小指と自身の小さな小指を絡めて、彼女は他愛無い契約を交わし満足そうに
微笑んだ。
「約束だよ! 大きくなったらお嫁さんにしてね!」

 午後11時44分

「針千本、飲ませて上げました。飲み辛そうだったから、直接胃に入れてあげたんですよ。
それに痛くない様に、なるべく小さい針まで選んで。ね、私って優しいでしょう。それで
も痛かった? 何を言っているんですか。私の方がもっと痛かったんですよ? やっと1
6歳になったからあなたの元へやって来たのに、あなたの側には他の女がいたのだもの。
それに私の嫌いな子供まで。
 約束しましたよね? 大きくなったらお嫁さんにしてくれるって。私、その約束があっ
たから今まで生きて来れたんです。どんなに苦しくて辛い事があっても、幸せな未来が待
ってるって分かってたから耐え抜いて来れたんです。それなのに……。
 私、悲しくなりました。あんまり悲しくなったので、奥さんと子供を殺しました。楽し
かったぁ! やっぱり人を殺すのって楽しいですね。叔父さんを殺した時も楽しかったん
ですよ。拘束台に括り付けて指を一本ずつ切り落としてあげたら、やめてくれ、やめてく
れ、って情けない声で泣き叫ぶんですよ。私がいつもやめてって言ってもやめてくれない
のにね。切り落とした指を犬に食べさせた時の顔って言ったら! 叔父さんの顔、喪失感
でいっぱいだった。私、自分の体の一部を失う喪失感って、処女を失う時の感じに似てい
るんだと思うんですよね。だから、叔父さんにも感じてもらいました。私の処女を奪った
叔父さんに。ねぇ、聞いてますか? 聞いてたら返事してください。……。もう死んじゃ
ったんだ。つまんない」
853 ◆RWQgmBzM32 :2007/01/28(日) 22:09:45.62 ID:5j+cHhkK0
以上です。すんません、レス数付け忘れた。
854愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 22:10:48.26 ID:cVG90qkv0
題名もないとまずいんじゃなかったっけ?
855愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 22:11:26.14 ID:6KrU3YQv0
推敲あせるwww時間ナス
856愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 22:12:57.03 ID:5j+cHhkK0
>>854
マジだ……。全然注意点守ってねぇ。
誰に謝ればいいかわからんけど、正直すまんかった。
857愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 22:13:35.72 ID:vpfHQmVq0
俺なんか書きおわってすらいないぜ
858愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 22:13:48.40 ID:FV7sWBW50
今からでもタイトルつければまとめにはつけてくれるはず
859愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 22:16:10.49 ID:vpfHQmVq0
別にタイトルなくても問題ないと思うけどね
タイトル必須じゃないし
860愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 22:16:19.95 ID:5j+cHhkK0
>>858把握
じゃあ、まとめさん、申し訳ないですけど、>>848-852は『走馬灯』でお願いします。
861愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 22:17:18.13 ID:bY5T++Kl0
>>845じゃあ一応ww
タイトル「Navy Girl/Video Boy」
嘘にまつわるある一つのエピソードを体験した男女がいて、
その時の女の視点とその後の男の回想を交互に書く…予定だった。
タイトル英語とか廚くせぇし肝心のエピソードが出来てないって…
862愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 22:19:56.75 ID:cVG90qkv0
>>859
前にまとめに載せるとき、
タイトルつけてほしいみたいなことを
ロリコンか誰かが言ってた気がする
863愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 22:20:05.42 ID:gqMRUbxs0
温度のない世界。もうひとつのおわり」題・氷柱(の垂れ下がる小屋にて)

彼は横殴りの吹雪のなかをずいぶん長く歩いた。
どれくらい歩いたのかわからないくらい彼は歩いてきたのだ。
その小屋を見つけたとき彼がどんな表情をしたのかは、
目の下までを覆う外套のせいでわからない。
一切立ち止まることなくあたかもその小屋を目指してきたかのように
彼はあっさりと扉を開けて小屋に入った。
室内には冷えたような空気が満ちていて、それは死んでいるかのごとく停滞していた。
ざっと見渡したところ四組の木製二段ベッドがあった。
ひとつの寝床をのぞいてがらんどうだった。
というのも、その部屋には壁を向いて寝ている者があったのである。
そのほかは何もなかった。本当になにもなかった。
彼は軽く肩で息をつくと外套を脱いで雪を払い、頭髪をなぜた。
そして靴を履いたままあいている二段ベッドの下段に横たわった。
自分はいつ起きるのか…ベッドの天板の不規則な木目を眺めながら彼は思う。
ここまでは<上手くいっている>。上出来だ。よく眠れている。
あるいはいまここで意識を失うにしてもそれはそれで間の抜けた話なのだが…
その可能性はある。なんせかなり服薬して<この世界へきたのだ>。
だが、べつにそうなったところで彼にしてみれば自分に対して苦笑のひとつでも
してやろうかという程度でしかないのかもしれず、実際に彼はくっと自嘲的に喉を鳴らした。
864愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 22:20:48.30 ID:gqMRUbxs0
体力ゲージは残り少なく、レッドゾーンに達しており、もとから所有していないので回復薬もない。
2時間か。それぐらい回線を切れば自分は、<自分は>「おれは」ある程度までは回復するだろう。
その間、彼は暗い無意識の晦冥のなかをさまようことになる。
恐れはないがそのままの状態で消失を迎えることを彼は拒否したかった。
拒否の信念は徹底的であり揺るぎのないもので、
だからこそ彼は気の遠くなるような長途を歩んできたのだった。
目指す場所へはあとどれくらいか?彼は考える。データの喪われている場所への残る道程を。
そこはあらゆる色が交じり合う混沌のオーロラの果てにあるといわれている。
誰が目指したのかさえわからず、その話の出所さえはっきりしない噂だが彼はあると信じていた。
自分の<身体>はそこまで持つのか?彼はそうした危惧を抱き、
はじめて己の身体のことをおもんぱかった。
(まだ、ここでは、死ぬなよ…)眠りのなかで言いきかせるように念じる。
ぷちり。ぷちり。ぷちぷち。ぷちっ─脳髄から直接鼓膜にひびくいやな音がした。
そうか…ここで、おわるのか。彼はゆっくりとした心地で覚悟した。
決定的なおわりを迎えることになる。そう思った。



だが、これでいい。彼は目を閉じた。風の吹きすさぶ音が聞こえた。
ここは砂漠だと彼は感じた。ふと、自分は幻のオアシスを求めてさまよう象のよう
865愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 22:21:35.22 ID:gqMRUbxs0
↑で、終わってるよ。
866愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 22:23:14.91 ID:XuacnSH8O
今品評会用のが下書き終わってんですが1407文字もあって…。
5レスって何文字になるんですかね?
867愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 22:25:15.01 ID:biBdCoZW0
>>866
横64文字、縦30文字に整えてみないと具体的なレス数はわかんねwww
868愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 22:26:10.29 ID:FV7sWBW50
――――ここまでまとめ代行済――――

>>866
横の文字数と縦の行数による
869愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 22:28:38.16 ID:XuacnSH8O
行数64は大丈夫ですか?
870愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 22:30:48.29 ID:biBdCoZW0
>>869
横40文字の設定で仮に書いていたとすれば余裕で3レス
だが、折り返し無しで一行が100文字超えてたりすると分からんw
871愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 22:31:05.55 ID:lth/aBQv0
やばいバイト先で貰った酒が回ってきた。
推敲終わらないよ推敲。
872愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 22:31:52.16 ID:FV7sWBW50
>>869
よっぽど横長でなければ1レス30行までが目安かな
873愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 22:32:49.48 ID:biBdCoZW0
>>861
非常に面白そうな題材ではあるが、俺に5レスで収めることは難しそうな題材だなw
男女のキャラはなんとなく浮かんできたが、肝心要のエピソードが難しいな。

タイトルに縛られるようなことも無くとりあえず考え付いたプロットとしては
・大学時代に付き合い始めたが、就職し互いの価値観に気づいて別れたがっている二人
・たまたま男がインターネットで見つけたテレビ番組の企画の参加者募集
・「Liar's Mansion」という参加者が互いに相手を騙しあう企画
・主催者から渡された封筒にキーワードが書かれていて、それを探り合う。誰かにバレたらアウト。最後の一人が優勝で賞金がっぽり。
・男も女も互いに相手を騙しているが、相手は自分を信頼して真実しか言わないと思い込んでいる
・結局最後は互いに一人の詐欺師に騙されて、挙句の果てに財産まで騙し取られて嘘はいくないねで終わり

とここまで書いてなんか漫画で見たことある設定だなぁと思い出してきて脳内で封印したw
874愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 22:33:09.21 ID:zpBCRkwv0
つまらんものしかけねえ
あきらめてカオスを見物します
875愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 22:34:23.41 ID:mXn7HIirO
誰か文字数カウンタ貼ってあげて
876愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 22:38:08.41 ID:hYRSRD7d0
なんか作品が多いから今回もパスしようっと

言い訳して逃げる俺チキン
877 ◆/7C0zzoEsE :2007/01/28(日) 22:40:28.38 ID:6KrU3YQv0
品評会投稿してもよかですか
878愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 22:41:27.50 ID:biBdCoZW0
ttp://bnsk.jf.land.to/tool/count.html
文字数カウンタってこれでいいん?
879ダンス・ホール (1/5) ◆/7C0zzoEsE :2007/01/28(日) 22:42:57.62 ID:6KrU3YQv0
 嘘の名人が死んだ。
 彼の嘘は誰も喜ばせることが無く、
その口先一つで食い扶持を稼いでいた。つまりは詐欺師。 
 目が覚めると、そこは赤、もしくは黒で染められた世界。
不気味な泣き声。亡者達の悲鳴の聖歌。
何一つ違い無い、本当の地獄絵図であった。
 信仰心とはまるで結びつかない彼は、
死後の世界に納得し難く、今の自分の状況に目を疑った。
「生前では、ろくな事をしておらんの、お主は」
 山ほどある大男の、大地を揺るがすような声で我にかえる。
腹の奥底まで響き渡り、男は身震いしていた。
「一般人を騙して、金を奪い取るなどの数々の非道。
その罪許され難き。貴様の舌、引っこ抜いてやろう」
 ご丁寧にも大男の冠には『閻魔大王』と記されていて、男の深層心理に絶望を与える。
手を仰ぐと、体中真っ赤な異形が現れた。
 彼はこれを知っている。現世では鬼と伝えられていた。
「赤鬼、この男の処分を任せる」
 体中真っ赤な鬼は勢い良く返事すると、
どこからともなくペンチに似たものを取り出す。
詐欺師の腕を掴んで、閻魔の前から引きずり去った。

 何分ほどか歩き続けて、詐欺師が話しかける。
「赤鬼さん、赤鬼さん。一体どこへ行くのですか」
「お前の舌を引っこ抜きに行くのよ」 
「死んでいるのに、痛いのですか」
「さあな、処された奴は喋れないからな」
 だが目一杯に涙を浮かべているな、と赤鬼は笑った。
 詐欺師はどこか虚ろな目をしながら、歩き続けた。
彼の視界に何か奇妙な物体が映る。何かが忙しそうに歩き回っている。
それを見て、どこか懐かしさを覚える。
880品評回用 手のひらのダンス・ホール (2/5) ◆/7C0zzoEsE :2007/01/28(日) 22:43:40.60 ID:6KrU3YQv0
「赤鬼さん、あれは何ですか?」
 赤鬼は鬱陶しそうに返事する。
「あれは、生前に悪事を行った亡者よ。生前の罪の
償いのために、地獄で雑用でもしているんだろう」
「興味深いですね、少し眺めてきても良いですか」
 赤鬼が拒否しようとした瞬間、どこからか音楽が流れた。
陽気な音では決してなく、耳をつんざくような、それ。
 鬼は下着に手を突っ込み、携帯を取り出した。
 片手で二本の指を立てる。鬼は、二分の時間を男に与えた。
同時に、逃げたら殺す、とも言った。
 詐欺師は、物珍しそうに景色を眺め、亡者と会話し、地獄を堪能する。
そうしている間に、鬼は携帯を閉じて、また詐欺師を呼び戻す。
「どなたからだったんです?」
「お袋からだ……」
 言った後すぐに、口に手を当て後悔する。どこか、人間臭い赤鬼だった。
鬼は行くぞと叫んで、男を連れて再び歩き続ける。
 しばらくすると、辺り一面血にまみれた場所が現れた。
赤鬼は男を座らせて言葉をかける。
「さあ、何か言っておきたい事はあるか」
 詐欺師はほんの一瞬顔を青くして、顎を引いた。
目線を下に落として、何か考えふける。
「舌を引っこ抜かれるのは、一向にかまわないのですがね……」
 彼は赤鬼と視線を合わせた。彼は続ける。
「ただ、私にもお袋がいましてね。私の歌が大好きなのですよ。
なにせ、目が見えないものですから。
あの世で会えても歌えないのは、どうにも親不孝でね。
それがたまらなく悲しいのですよ」
881品評回用 手のひらのダンス・ホール (3/5) ◆/7C0zzoEsE :2007/01/28(日) 22:44:22.22 ID:6KrU3YQv0
 明後日の方向を見つめながら男が言い終えた。
赤鬼はしばらく彼を睨んでいた。
彼の持つ、ペンチが震えているかと思うと、
急にぶわっと泣き出した。大粒の涙を流しながら、
来た道を戻り、閻魔に懇願した。
「閻魔様、閻魔大王様。私にはこの男の舌を引く抜くことができません。
ええ、どうしてもできません。本当に申し訳ありません」
 閻魔が問い詰めても、彼は断固として首を横に振るので、
赤鬼はどこかへ引き下げられていく。
 彼は、詐欺師に一言呟いた。
「お袋さんを大切にな」
詐欺師は、胸に手を当てお辞儀した。

 間もなく全身真っ青の鬼が呼び出された。
またか、と詐欺師はため息をつく。
「青鬼よ、この男の舌引っこ抜いてまいれ」
 閻魔が命令すると、青鬼は同じように男を引っ張って歩いた。
赤鬼の時よりもやや乱暴に。
 歩く途中鬼が言った。
「赤鬼は、情に流されて諦めたらしいがな。
鬼にそんなものを期待するな。俺にはろくな家族もいないからな。
貴様みたいに可愛くないもの、興味もわかんわ」
 詐欺師はどこか違和感を感じたが、何も言わずについていく。
先程と同じ場所に辿りつくと、青鬼が嬉しそうに口元を歪めて言う。
「さあ、お前の舌に別れの挨拶でもあるか?」
 詐欺師はここぞとばかりに話し出した。
「舌に何の未練もありませんがね……」
882品評回用 手のひらのダンス・ホール (4/5) ◆/7C0zzoEsE :2007/01/28(日) 22:44:44.10 ID:6KrU3YQv0
 青鬼が不審そうな顔をする。
「私は馬鹿な猫を一匹飼っておりましてね、
私がいないと何も出来ないような奴なのですよ。
あいつが私の墓の前で泣いているのを想像しますとね……。
化けて出てでも、別れの言葉を言えないと心残りなのですよ」
 男が言い切ると、鬼は呆気にとられたような顔をした。
次第に表情は崩れていき、大粒の涙を目に浮かべて呟く。
「俺もさ……生前に猫、飼っていたんだよ」
 そう泣き崩れて、閻魔の元へ舞い戻った。
閻魔は呆れ果てていた。

「貴様は、口先一つでたぶらかしていく。かくなる上は、
わしが自ら引っこ抜いてやるわ!」
 閻魔が詐欺師の舌に手をかけた。
彼が目を瞑って観念したかのように思われた、その時。
「閻魔様! その男を処してはなりませぬ」
 小柄な亡者が閻魔の前に飛び出て行く。
「今度は何じゃ」
 閻魔が面倒そうに声をかける。
「その男が、悪質に金を稼いでいた者のみに
詐欺を働いていた事が分かりました。獄法百八条、
『懲悪のための悪事は保留』に属していると思われます」
 甲高い声で、亡者が言い切った。
「もう一度転生させる事で執行猶予を与えましょう。
後の処理は私に」
 閻魔は歯軋りをしながら、
「勝手にせい」
 と、詐欺師を投げ出す。
彼の前から去っていく詐欺師を見つめながら呟いた。
「あの男は地獄でも持て余すわい……」
883品評回用 手のひらのダンス・ホール (5/5) ◆/7C0zzoEsE :2007/01/28(日) 22:45:10.11 ID:6KrU3YQv0
 二人は光の指す方へ近づいていく。
「いやあ。酷い目にあった。持つべきは悪友だよな」
 詐欺師が伸びをしつつ、話しかけた。
傍には先程の亡者が、彼と並んで歩いていた。
詐欺師は、目尻に皺を寄せて続ける。
「お前の姿を見たときは驚いたよ、ろくなことしなかったとは
聞いていたが、まさか地獄にいるなんてな」
「全く、冗談じゃないよ」
 彼らは兄弟が如く、楽しそうに歩いてた。
「舌を抜かれるなんてたまったもんじゃないよな」
「全く、生前は義賊だったなんて言っちゃって。
ただ単に、脱税して懐の暖かい所を狙ってただけじゃないか。
稼ぎは私欲の為にしか使わないくせに。
証拠を色々、隠蔽するのも楽じゃないのに」
 すまないな、と詐欺師は礼を言った。

 地獄の出口の案内を終えて、別れを告げる。
詐欺師は何歩か歩き、後ろを向き直したとき。
「しかし……。地獄の住人に嘘つく男なんて、後にも先にも君だけじゃないか」
 亡者が、そう言葉を漏らした。
 詐欺師はぺろっと、舌を出す。
「これさえあれば、どこでも、誰でも、騙してやるよ」
 そう言いながら、手を振って、光に向かい歩き続けた。    


                   (了)
884 ◆/7C0zzoEsE :2007/01/28(日) 22:45:57.85 ID:6KrU3YQv0
以上ッス
1レス目の名前欄バグって申し訳
885愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 22:49:49.32 ID:FV7sWBW50
>>863-864
視点がどこにあるのか分かりづらい気がする。
>>彼がどんな表情をしたのかは、 目の下までを覆う外套のせいでわからない
たとえばここは客観的な視点だけど
>>ざっと見渡したところ四組の木製二段ベッドがあった。
これは『彼』の視点だよね。画面の外から見てると解釈すれば視点切り替えてるのかもしれないけど。

あと気になったのは
>>寝床をのぞいてがらんどうだった
サイズ的にこの表現は使わない気がする。よっぽど巨大なベッドならいいかもしれないけど。
>>暗い無意識の晦冥
晦冥自体が暗いこと指してるんじゃなかったかな。あんま見ない表現なので自信なし。

全体的には抽象的なので感想むずかすい。ネトゲと解釈すればなんとなく分かるんだけど、当ってるかな
886愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 22:52:02.83 ID:6KrU3YQv0
あと三十分で
作品書けると思う人ノ
887愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 22:52:15.21 ID:1BMUgtPX0
カオスが来る前にお題くださー
888愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 22:52:55.61 ID:9aFpdmVo0
二人乗り
(自転車&ハッピーエンド限定)

とか、どう?
889愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 22:54:04.80 ID:biBdCoZW0
>>886
2レスぐらいの小物ならwww
勢いに乗れれば3レス/一時間
890愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 22:57:00.19 ID:1BMUgtPX0
>>888
把握、カントリーロードでも聞きながら書いてみるわw
891 ◆BNSK/DqMrY :2007/01/28(日) 23:00:00.39 ID:S+hvtI/W0
さて、そろそろ投下予約を始めようか。
……勝手に投稿しちゃダメよ?
892愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 23:00:42.02 ID:unGywFe40
小説初心者なのでできるかぎり簡単なお題が貰えると嬉しかったりします
893愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 23:01:26.46 ID:ye0EVysy0
ご飯
894愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 23:01:28.85 ID:9aFpdmVo0
カレーライス

とか、どう?
895 ◆BNSK/DqMrY :2007/01/28(日) 23:02:13.77 ID:+jPKzXuq0
投下宣言受付です
毎度御馴染み、書き上がってから宣言をお願いします
23:30以降の宣言は時間外になりますので、予めご了承くださりますよう
尚、私様はhtml作業しながらなので、カオスこわひ饅頭怖い
896愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 23:02:16.36 ID:unGywFe40
>>893-894
ご飯&カレーライス把握。
お題サンクスですw
897 ◆BNSK/DqMrY :2007/01/28(日) 23:03:28.76 ID:+jPKzXuq0
>>891
ゲゲェー!孔明!

脳内の幼女をもふもふしてくるので任せた
898愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 23:04:57.81 ID:gqMRUbxs0
>>885
正直、殴り書きだったw
推敲とかゼロだし視点もテキトー。
ごめんよ。ちら裏読ませてしまって・・・
おれ実力ないからさ。

肝心なとこは書きたくないのではしょった。
ネトゲってのは当たり。
899愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 23:06:53.44 ID:5hXihUmf0
>>898
>正直、殴り書きだったw
>推敲とかゼロだし視点もテキトー。

こういうのが一番失礼なんスよ
推敲して無くても推敲したふりをした方が、まだマシ
900 ◆BNSK/DqMrY :2007/01/28(日) 23:07:57.63 ID:S+hvtI/W0
>>897
見ろよwww

予約ないの?wwwww
救済スレに貼られてる◆O8W1moEW.I氏の作品は30分過ぎてから貼り付けられる予定。



みんなが虐める><
901愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 23:08:15.72 ID:vpfHQmVq0
書けたには書けたが、これを投稿するかどうか、迷うぜッ
902 ◆h97CRfGlsw :2007/01/28(日) 23:09:25.57 ID:86EQgZ9y0
投下しますぜー
いいっすかー
903 ◆BNSK/DqMrY :2007/01/28(日) 23:09:58.70 ID:S+hvtI/W0
>>902
おk、どうぞー。
904嘘つき 1-4:2007/01/28(日) 23:10:53.66 ID:86EQgZ9y0
 美香が、死んだ。眠りに落ちるような安らいだ表情で、彼女は俺を置き去りに、この世から去っていった。
 僧侶の唱える経の中、俺は呆然と彼女の遺影に目を釘付けていた。次第にぼやけていく視界に、ただただ下唇を噛む。堪えきれずこぼれた雫が、喪服に染みこんでいく。
 目を閉じれば、生前の彼女の笑顔がある。長く美しい黒髪に縁取られた、白磁が如く白い整った顔。俺に笑いかける、彼女の屈託のない笑顔。それは永遠に、失われてしまった。
 彼女は病弱だった。病に臥せり、嘆き、苦しみながらも生き抜いてきた美香。いずれこうなることはわかっていた。死に別れること、それは彼女を愛すると決めたとき、覚悟はした。
 それなのに。それなのに、俺はこの事実にとても耐えられていなかった。死というものはあまりに理不尽で、唐突なものだった。彼女は運命に抗うことも出来ず、ゆっくりとその人生に幕を下ろしたのだ。
「……大丈夫ですか、悟史さん」
 呼びかける声で我に帰る。気がつけば既に読経は終了し、進行係を任せた男が挨拶をしている。とても自分は、話せる状況に無かった。
「ええ……ご迷惑をおかけします」
「いえ……。姉がいままで、本当にお世話になりました。……美香は本当に、幸せものでした。最後の最後まで、あなたに想われていたんですから」
 彼女は美香の妹だった。優しい言葉が、彼女に似た声が、俺の心にしみる。ハンカチを手渡され、一礼して受け取る。
「それでは、最後のお別れを……」
 進行係の男がそう告げる。立ち上がらねばと思うも、体に錘でものせられているかのように、動かない。最後という言葉が、今はこんなにも、重く辛い。
「悟史さん……」
 気を利かせて、美香の妹が肩を貸してくれた。遠慮がちに彼女を支えにして、立ち上がる。よろよろと棺の前に、足を運んだ。
 棺の中には、美しい花に彩られた美香が静かに眠っていた。微笑んでいるかのような死に顔に、再び堪えていた涙が溢れてくる。美香とももう、お別れ、なのだ。
 美香の顔のすぐ傍に、花を添える。その時急に、立ちくらみのような感覚を覚えた。自分のしている行動が、まるで現実味を伴わない。離人症でもなったような感覚。
 美香が今にも起き上がって、嘘でしたと、言ってくれるような気がしてならない。全て嘘だと、こんな……美香がいなくなることなんてことは、すべて嘘なのだと。また明日からも、いつもどおりの日々が続いていくのだと。
 そう、言って欲しい。最後のお別れなど、したくない。ありえない。美香はここにいるじゃないか。こうしてここで、眠っているのに。
「……大丈夫ですか」
 そのとき不意に、美香の声が聞こえた。つい先日まで聞いていた、美香の声。鈴の音のような、濁りのない澄んだ声。
 いや……違う。今の声は、俺のことを案じてくれている、美香の妹の声だった。
 そういえば美香も、同じことを言って、俺のことを案じてくれた。あの日も俺は、目に涙をためて、取り乱していたように思う。
 最後のときには、泣かないで下さいと、言われたのに。指を絡める約束を、俺は確かに美香と交わしたのに。結局こうして、破ってしまった。
「美香……」
 出棺する手順となって、俺は棺を数人の男と霊柩車へと運んだ。誰一人として、言葉を発するものはいない。
 車に乗り込み、俺は同乗者に気取られないよう、涙を拭った。車が発進される。これから俺は、美香を燃やしにいくのだ。
 シートにもたれかかって、首を持ち上げる。目を瞑って、口を紡ぐ。まぶたの裏には、在りし日の美香。
 一生を共に連れ添うと誓ったあの日のことを、俺は鮮明に思い出していた。
905愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 23:11:24.00 ID:86EQgZ9y0
「悟史……さん」
 息を切らせて病室へ入ると、美香がこちらに顔を向けた。周囲にいた医師や美香の家族も、俺に気がついて振り返る。危険な状態らしいと、彼等の表情から悟る。
 よろよろと美香の横たわるベッドへと近づく。美香の体のいたるところから、チューブが伸びている。痛々しいその姿に、思わず顔をしかめた。
「……覚悟はしておいてください。助かる見込みは、あまり……」
 医師の中で一番老齢の男が、沈痛な面持ちでそう言った。取り乱しはしない。わかっていたことだ。そうですか、とだけ返して、美香に顔を寄せる。
「美香……大丈夫か」
 出来るだけ穏やかな語調で話し掛ける。それでも声は水気を孕み、震えていた。美香は静かに微笑むと、俺の頬に手を添えた。骨ばった、冷たい手だ。
「大丈夫です。心配しなくても、大丈夫ですから……」
 今にも消え入りそうな声を出す人間を、どうして心配せずにいられようか。思わず歯を食いしばる。心配することしか、俺には出来ることがないというのに。
 頬にある美香の手を取って、両手で握る。握り返してくる力が弱々しい。逝かないでくれと、すがるように手を強く結ぶ。気を利かせて病室から出て行く医師たちの足音が、酷く遠くに感じられた。
「前言を……撤回してもいいですか」
 たった二人しかいない空間でも、美香の声は電子機器にかき消されてしまいそうなほどだった。そのか細さと、言葉の意味に、胸が締め付けられるように痛む。
「ダメだ。嘘をつくのは、よくない。俺は今まで、美香に嘘をついたことはないはずだ」 
「ふふ……そうでしたね。でも、許してください……きっと、最初で最後です」
 眉根を寄せる。今すぐ病室を出て行った医師の許へと向って、なんとかしてくれと、どうにかして助けてくれと怒鳴りたくなる。土下座でも何でも、したっていい。失いたくないのだ、なんとしても。
 美香とは、恋仲だった。幼い時間から、今この瞬間までを連れ添った、かけがえのない存在なのだ。じき、これからの時間も俺にくれと、頼む予定だったのに。
 彼女は病弱だった。病に臥せり、嘆き、苦しみながらも生き抜いてきた美香。こうなることはわかっていた。死に別れること、それは彼女を愛すると決めたとき、覚悟はした。
 でも、望んでいたわけじゃない。彼女が死ぬことなど、心のどこかでありえないと思っていた。大切な人間が死ぬ。そんなドラマのような現実は、フィクションの世界での出来事だと決め付けていた。
 結局、俺の言う覚悟など、言葉の上だけの存在だった。今こうして、俺が涙を流していることが、そのことを確かにしている。
 愛すると決めたとき、俺は決して彼女の死に涙を見せないと美香に誓った。互いに微笑みながら、別れようと。
 俺の顔に、再び手が添えられた。俺の目に指がいって、涙をすくう。美香がくすりと、蒼白な顔に笑顔を作った。
「悟史さんも、これで嘘つきになりました。わたしは、嘘を許しません……」
「美香……」
「でも、わたしも……嘘をつくでしょう。これで……おあいこです」
 喋ることも辛いのだろう、美香の言葉は途切れがちだった。刻一刻と、美香の傍らの死神が姿を顕わにしてくる。抗う術はない。死なないでくれと願っても、鎌はいずれ振り下ろされる。必ず。
906愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 23:11:56.34 ID:86EQgZ9y0
 美香が死ぬ。まだ、生まれて二十と少ししか生きていないのにもかかわらず。あまりに理不尽だ。何故美香がこれほど早く、この世から去らねばならないのだ。
 無情な現実に歯噛みする。いずれ必ずやってくる死。どうにもならない。
「……あなたはそこに座っていました。わたしはいつものように……ここにいて。あなたの話を聞いています。死が隣にいようとも、心安らぐ、至福の時間です……」
 美香の目は、既にどこにも焦点をあわせてはいなかった。俺の方に顔を向けていても、俺を見てはいない。思い出の中の、俺を見ているのだろうか。
「いつか、あなたの様子がおかしくなった時が……ありました。いつも泰然としているあなたがですよ……。わたしは、不安になって……聞きました。……もう、わたしといるのは、嫌ですか……」
「そんなことはない。むしろ逆だ。……これからもお前と、ずっといたい」
「は……い。……嬉しい……です」
 告白した時のやり取りが、今一度再現される。一字一句同じセリフを、俺は記憶から引っ張り出して、復唱した。美香の表情が、幾分か安らいだように思える。
「覚えてて……くれたんですね。とうに、忘れたものかと……」
「馬鹿を言うな。忘れるわけがないだろう。あのときのことほど印象に残っている記憶など、他にない」
「……わたしも……です」
 涙がとめどなく溢れてくる。未だ俺の頬に添えられた手に、涙がかかる。嘘つきですね、と美香が言う。弁解の余地もない。俺は、世界で一番情けない嘘つきだ。
 美香の息が荒くなっていく。それに反して、心音を測る機械は次第に音の大きさを控えめにしていく。時間が迫っていた。
「美香、聞いて欲しいことがある」
 返答はない。かろうじて意識があるのが、俺の涙を拭ってくれる手の感触でわかる。もし美香が喋れるのなら、様子が変ですね、と言われていたことだろう。 
「俺はお前と、ずっと同じ時間を過ごしてきた。何度も辛い思いをさせてきた。何度も辛い目にあってきた。でも、それでも、おれはこれからもお前といたい。無論、死ぬまで」
「……」
「だから……だから……」
 言葉が出てこない。時間をかけて考えたセリフが、感情の奔流に流されていってしまった。代わりに出てくるのは、ただただ嘘つきの証拠。
 間に合わないかもしれないのに。早く言わなければ、彼女は永遠に失われてしまう。焦れども、何も言えないでいる。彼女が笑顔で別かれようといったのは、このためか。 
 その時、不意に彼女の手が頬から離れていった。とす、とベッドに落ちる、彼女の腕。美香はこちらを向いて、微笑んでいた。彼女は確かに、俺を見ていた。今の、俺を。
「……わたしも……です」
 それを最後に、すっと、目が閉じられた。信じられない思いで、彼女を見る。彼女の体から、力が、抜けていく。気付けば目尻から、一筋、涙がこぼれていった。
 俺はただ、慟哭するしかなかった。
9074-4:2007/01/28(日) 23:12:42.08 ID:86EQgZ9y0
「悟史さん」
 声が耳朶を打ち、意識が今へ戻ってくる。どうやら火葬場へとついたようだった。車から降り、棺を場内へ運ぶ。
 再び、読経が始まった。耳を右から左に抜けていく言葉の波を気にとめず、俺はただ、呆然としていた。
 美香は死んだ。いつか必ずこのときがくるということを、俺は知っていた。きっと誰よりも、知っていた。何故なら美香は、常に死と密接であったから。
 人は死ぬ。当たり前のことを、おそらく皆忘れているのだ。不可避の出来事。遅かれ早かれ、必ず起こることなのにだ。
「故人とのお別れを」
 火炉の前の棺に近づく。花に縁取られた美香は、やはり微笑んでいた。美香とした約束を、今一度思い起こす。別れは、笑顔で。涙はいりません。最後の最後に、泣き顔は見たくありませんから。
「またな、美香……」
 涙を無理矢理押し込めて、震える声で小さく別れを告げる。どうにか、笑顔を作れていたように思う。最後の最後、俺は約束を守れたのだ。
 火炉に棺が飲み込まれていく。しかし美香との思い出は、決して焼き消えることはない。俺は再び、口の中だけでさよならを告げた。

 あの日、から四十余年。深く深く刻まれた美香との記憶の最後を、俺たちは共に笑顔で締めくくったのだ。
908 ◆h97CRfGlsw :2007/01/28(日) 23:14:20.00 ID:86EQgZ9y0
どうしても横に長い上にパンパンになってしまう……


今回は叙述トリック、というやつに挑戦してみますた
てか、こんな感じでいいんだよね、叙述トリックって
うまく嘘をつけていたらいいんですがねえ……
909愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 23:14:53.37 ID:wd8HryBt0
投稿していいかい?
910 ◆BNSK/DqMrY :2007/01/28(日) 23:15:07.24 ID:S+hvtI/W0
後15分、投下予約はありませんかー?
911 ◆BNSK/DqMrY :2007/01/28(日) 23:15:23.53 ID:S+hvtI/W0
>>909
ごめん、おk。どうぞー。
912 ◆dx10HbTEQg :2007/01/28(日) 23:17:01.54 ID:lth/aBQv0
滑り込み予約ー。
ああカオス常連になりつつある。ごめん超ごめん。
913レプリカゾク1-5 ◆zS3MCsRvy2 :2007/01/28(日) 23:17:12.63 ID:wd8HryBt0
 ザ・普通でおなじみであります、佐藤の姓を授かった佐藤進こと俺は、バイトからの帰路を急いでいたところ、自分の部屋の前に誰かがいることに気がついた。
 そのとき声をかけてしまったことで、五分後の俺はひどく後悔することになる。
「どうです、ここはひとつ、この義妹めをレンタルされてみては?」
 童顔の少女は、屈託の無い笑みを浮かべながら、とんでもない妄言を口走った。
 少女の名前は優。バリバリ初対面。なのに、現在話してる場所が四畳半の俺の部屋、というのはどういうことなのだろうか。俺の悩みも露知らない優は、自身のことをレンタル家族の派遣員と名乗った。
 レンタル家族といえば、単身赴任のお父さんや、独り身の寂しい老人などをターゲットに、最近話題となりつつある職業のことである。
 レンタル家族の派遣員は、依頼主が望む理想の即席家族を演じ、短期もしくは長期間、一つ屋根の下で寝食を共にする。
 俺はこの手の方面の話題に明るくないが、大まかな流れはこれで間違いない。
 ただ問題点の一つに、現役小中高生を派遣員として起用していることがあり、国で議論となることもしばしば。
「どうですか、新井さん」
 俺は彼女に名前を尋ねられたとき、新井という偽名を使った。
「レンタル家族……悪い話ではないな」俺はコップをテーブルに置いて告げた。「帰れ」
「エー!」
「うち今お金ないネ」俺はアポストロフィーをずらして、微妙に小馬鹿にした口調で喋る。
「それならご安心を」気を害した様子もなく、優の顔は、パァーと光度を増して華やいだ。「ただいまお試し期間中でして、なんと一週間無料なのでーす!」
「ふーん……で?」俺は鼻の穴をほじる。
「え゛」優は日本語という壁を超越した、素っ頓狂な声を上げた。「む、無料ですよーぅ?」
「んー、別に家族とかいらないしなあ」俺はケツの穴を掻く。
「な、何故?」
「フ……いくらアンタでも、そいつぁ言えねぇよ。大人の事情って奴さ。話したらお嬢ちゃんにも危害が及んじまう……」
 ぶっちゃけ何も無い。
「つーわけで、とりあえずそのお茶飲んだら帰れや」
「ヤダ!」
「なんとーっ!?」今度は俺が驚かされる番だった。「ヤダではない! 出て行け!」
 少女の矮躯を小脇に抱えて玄関まで運んでいくが、じたばた暴れるものだから、もつれ合って玄関に倒れてしまう。
 ちょうど俺が優を押し倒すような形になった。優は「いや! やめて!」と服を乱して叫んでいた。俺は「く、くそっ、大人しくしやがれ!」と鼻息を荒くして言った。お隣さんが白い目で玄関前を通過した。
「ふふふ……これでもう後戻りはできなくなりましたね……」優は腹黒い声で言って、ほくそ笑んだ。
 そして、嬉々と部屋に上がると、カレンダーに期日の赤丸を書きはじめる。
 その光景を目の当たりにした俺は、もう滅んじゃえよこんな世界、などと全力で呪いながら気を失った。
914愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 23:17:50.31 ID:gqMRUbxs0
>>898
礼儀云々いうまえに普通に読めば自殺したくなるようなことを
テキトーに書くおれ様に敬意を払え。こっちは気ィ使ってやってんだよ。
おれ様が真面目に書いたらおそろしいぞー?HAHAHAHA
915レプリカゾク2-5 ◆zS3MCsRvy2 :2007/01/28(日) 23:18:33.45 ID:wd8HryBt0
「本日付で義妹となります優です。よろしくお願いしますね、新井さん」朝食の席で優は恭しく礼をした。
「……お前、まるで家族する気ねぇな?」
「はい?」優はまるで気づいていない。首をかしげている。苗字で呼び合う家族って、どんなだ。
しかし、この優とかいうメスは「ご飯冷めちゃいますよ?」とすっかり、この部屋の一員のつもりらしい。家主としてここらで釘の一本でも打っておく必要があるだろう。うん、なんたって家主だし。
「いいかあコラ、よく聞け、このメスガキャあ。耳かっぽじってよく聞けやあ」ドスを利かせて、無理やり威厳をかもし出す。「飯はうまく作れ、俺より早く寝るな、常に綺麗でいろ!」
「はい、飯はうまく作ります! 新井さんより早く寝ません! 常に綺麗でいます!」
「たいした自信家さんやんけー! アアーン!? アアーン!?」
「ご飯食べないなら片付けますよ」
「ああーん。食べる食べるー」
 こうして俺たちの期限付き家族関係は幕を開けた。
 それからの俺を駆け足で語ろう。
 寝転がっていると掃除だから邪魔だとどけられ。料理を手伝おうとすれば邪魔だとどけられ。生きていると邪魔だとどけられ。……どけられてばっかだけど、俺生きてる意味あんのかな。
 優は妹というより、母親寄りだった。そんな態度が生意気だったから、弄り続けた。一日にスカートをめくり五十回の記録を打ち立てた。晩飯を抜かれた。チクショウ。
 けれど、これはいったい何なのか。空気がどこか温かい。夏とはまた違った趣がある。
 そういえば、こうして家族というものを身近に感じるのはいつ振りだろう、と思い返してみると、それは物心がつく前後のことだ。親父とのわずかばかりの時間。とても楽しいとは言いがたかったが、独りではなかった。
 ――もう少しばかり、この時間に浸っていたい。
「………?」
 はてさて。夢を見ていた気がするが、思い出せない。隣に座っていた優が、俺が目を覚ましたことに気づいたらしく、やんわりと笑みを湛えた。
「新井さん、夕食は何食べたいですか?」
夕食。……そうか、もうそんな時間か。お腹減ったんだ。だからこんなにも、俺は泣きそうになっている。
「に、にく……、肉だ、肉をよこせ……、俺の肉体は血肉を所望している、そう肉だ肉さえあれば……!」俺は禁断症状にもがき苦しんだ。
 優は苦笑いをして頷いてくれた。それでまた泣き出しそうになる。嗚呼、畜生、腹が減ったなあ……。
 最近は曜日感覚が希薄になる。加速するはずのない砂時計が、スピードを上げていく。俺は盲目になっていた。そういう時は決まって、結末に近づくにつれ宿題が山積みとなるのだ。
「それじゃあ、買出し行ってきます」財布を持った優は元気よく外に飛び出していった。
 しかし、それから十分と経たないうちに、ドアがノックされた。異様に早い。世界新も夢ではない。
 忘れ物でもしたのだろう、と思った俺は注意を怠り、ドアの向こうにいる人物を確かめることも無く扉を開放した。
 そしてこの日、俺は優という少女を初めて知ることになった。
 夕食の席。ヒレカツだった。やわらかい。そして団欒。優が笑っている。温かい。だからもう俺は限界だった。これ以上、演じることができなかった。
「そうそう夕方さ、優が居ないときだ、客が来たんだ」俺は箸を置いて、切り出した。「お前、施設から逃げ出したんだってな」
916愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 23:19:43.11 ID:XuacnSH8O
>>910
現在姉ものを執筆中。
携帯で打って転載するからちょっと時間が欲しいであります!!!
917 ◆BNSK/DqMrY :2007/01/28(日) 23:22:00.07 ID:S+hvtI/W0
あれ? ◆zS3MCsRvy2氏、どうした?
918 ◆/7C0zzoEsE :2007/01/28(日) 23:22:48.37 ID:6KrU3YQv0
予約
919愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 23:23:18.54 ID:vpfHQmVq0
>>917
規制スレに降臨してるよ
920 ◆BNSK/DqMrY :2007/01/28(日) 23:25:09.70 ID:S+hvtI/W0
書き上がってる人は今のうちに予約しといて。
30分を過ぎてからの予約は例外なく時間外扱いなんでそこんとこ宜しく。


>>919
サンクス。


ってことで◆dx10HbTEQg氏、どうぞー。

<予約中>
◆/7C0zzoEsE氏
>>916は完成してる
921不祥事(1/4) ◆dx10HbTEQg :2007/01/28(日) 23:26:28.70 ID:lth/aBQv0
 ジフは顔を茶色い肌を真っ青にして震えていた。何度も謝罪を繰り返すが周囲の温度は下がるばかりで、誰も許してくれそうにない。
 嘘を言ったつもりはなかったのだ。実際、嘘なんかではない。本当のことだ。
 信用されるに足る証拠なんてどこにもないけれど。
「いいか、ジフ。お前の発見を疑っているわけじゃない」
 嘘だ、と彼は思った。疑っているわけじゃないのなら、そんなにも視線が冷たいわけがない。
 幹部を集めた会議が開かれたのは、この事態が会社にとって一大事に他ならないからだ。会議室の中央でジフが縮こまっているのは、彼がとてつもない
大失態を犯したからに他ならないからだ。
 甲殻類を思わせる四本の腕で机を勢い良く叩き、社長は彼を睨んだ。カマキリのような大きな目玉が、ジフを射抜くかのようにぎょろりと回転した。
「だがその物質はこの星には存在しませんだと? ふざけるな!」
 背が欲しい。
 それは、ドイハ星人たちの悲願であった。平均身長は百センチ前後。どんなに食べても、どんなに頑張っても、百五十六センチ以上にはならない。
 おそらく生物としての限界がそれなのであろうが、彼らは現状に甘んずることはできなかった。
 背丈は高ければ高いほうが良いという価値観は、ドイハ星においても地球と同じだった。
「この会社が潰れたらどうしてくれる。すでに各方面への発表は済ませてしまっているのだぞ!」
 “身長を伸ばす特効薬の存在を発見した。早期に発売に踏み切れるようにする予定である” 
 その特効薬の名は、ギュウニュウ。ウシと呼ばれる生物から搾り取るらしく、地球人は毎日のように飲む習慣を持っている。
 ギュウニュウはカルシウムという成分を含むが故に、地球人の背を伸ばす効果を持つらしい。故に、地球人の平均身長は百七十センチにも及ぶという。
「ですが……私はただ、発見したと報告しただけじゃないですか。詳しくも聞かずに勝手に舞い上がっていたのは――」
「舞い上がっていた、だと? そうだ、その通りだ。そんな物質が本当に存在するのなら、舞い上がって何が悪い」
 ジフは地球人の食生活にこそ身長を伸ばす秘訣があると信じ、常日頃から調査を行ってきていた。他のドイハ星人は特に地球に興味や関心を抱いてはい
ない。地球よりも高度な文明を持つ彼らは、その星から得られるものなどないと信じていた。途方もなく離れた場所の文化を調べるなど時間の無駄としか考
えていなかったのだ。
 だから、その成果を誰彼構わずに自慢したくなってしまったのも、仕方が無かったのだと言えた。
 彼にとっても、事態がこんなにも急に進展するなどということは予想外だったのだ。
「う、嘘じゃないんです。本当にギュウニュウは存在するんです!」
 問題は、ただ一つ。それが最大にして最悪の関門だった。
 ドイハ星にウシはおろか、地球でいう哺乳類に相当する生物が皆無なのだ。
 生物が排泄物以外の液体を排出し、しかもそれが背を伸ばす。信じられないことだった。
922不祥事(2/4) ◆dx10HbTEQg :2007/01/28(日) 23:26:43.45 ID:lth/aBQv0
「こうなったら、地球へ密航してギュウニュウを手に入れるしかない。そうだろう? ジフ。行ってくれるか?」
 宇宙への進出を疾うに果たした彼らは、しかし地球との接触はほとんどしていない。地球の環境はドイハ星人の生命をじわじわと蝕むのだ。短時間ならば
ともかくとして、長時間滞在するのは命取りとなる。
 つまり、社長の提案――の形を取った命令は、ジフに死を強制しているのと同意義であった。
 彼の死と引き換えに、事態の回復を狙っているのは明らかであった。全ての責任を擦り付け、ジフをスケープゴートに据える気なのだ。
「お前の発見が嘘でないのなら、地球へ行きギュウニュウとやらを手に入れて来い」
 彼を取り囲む幹部達の目が、再びぎょろりと回転した。
 ジフに逃げ場はなかった。



 地球へ降り立ったジフは、翻訳機の調整をすべく辺りを見渡した。言語を扱う種族の体に接続することで、その土地の言葉が扱えるようになるドイハ星の
文明の利器だ。
 同時に、タイマーをセットする。地球時間にして三十分が、滞在の限度だ。何の収穫もないままに戻れるはずもないから、意味のない行為とも言えたが。
「……まずいな」
 彼の調査によるとウシは牧場にいるものである。しかし、地球人との接触を避けようと行動した結果、工場らしき場所に着陸してしまったのだ。
 軽自動車ほどの宇宙船は、テレポーテーションを可能とするため距離は大した問題ではない。だがどこに牧場があるのかが分からない。
 下手をすると地球人に見咎められ、ギュウニュウどころではなくなってしまう。
 どうしたものか、と彼はとりあえず宇宙船から降りた。都合よく一人きりで居る、しかもギュウニュウを持った地球人はいないものか。
「まあ、どうとでもなれだ。どうせ死ぬしかないのなら、何がどうなろうと構わないじゃないか」
 本当は死にたくなどないのだが、そうでも思わないと足が竦んでしまって本当にどうにもならなくなってしまう。怖くない怖くないと全力で自分を騙しながら、
ジフは思い切って数ある扉の内一つをを開けた。
「――あ」
 人がいた。二人の地球人が、冷えて薄暗い倉庫の中で佇んでいる。
 壮年の男は何かに思い悩んでいる様子で、ジフに気付かない。その男の腕には、無邪気な微笑みを湛えた小さな少女が抱えられていた。
 残り時間は後二十五分。当たって砕けろとばかりに、ジフは男に襲い掛かって無理やり翻訳機を接続した。
「初めまして。私はジフです」
 出来る限りさわやかに微笑んだつもりであったが、地球人の男には全く通用しなかった。何か気味の悪い、巨大な生物が突然目の前に現れたのだ。怯え
るなという方に無理がある。
923 ◆yZ2tL0qbuI :2007/01/28(日) 23:27:07.36 ID:hicxoAi70
予約させてください
924不祥事(3/4) ◆dx10HbTEQg :2007/01/28(日) 23:27:09.95 ID:lth/aBQv0
 守るように少女を抱きしめ、じりじりと後ずさる男に、めげずにジフは笑いかける。微笑みは円滑な取引を結ぶためには欠かせないものなのだ。
「私はあなたに害を与えるつもりはありません。本当です。ただ、お願いがあってきたのです」
 その必死さを感じ取ってくれたのだろうか、少しばかり正気を取り戻したらしい男が、ぎこちなく微笑んだ。それは殺さないで欲しいために作られたものであっ
たのだが、ジフは上手くコミュニケーションが取れたと勘違いした。
 互いに表情を本心から偽りながら、対峙する。
「え、ええと、君、は」
「我が星では食糧難が続き、全生物が絶滅の危機に追いやられているのです。どうか、食料を分けてくださいませんか?」
 震え上がる男に向かって、ジフは畳み掛けた。これが失敗すれば、もはや後は無い。残り時間は着々と減っている。
 会社の危機と自分の命のためなどという個人的な理由では、叶えられる可能性は低いだろう。地球へと向かう途中に考えた嘘を並べ立てる。
「主食はギュウニュウなのです。少しでも構いませんから、お願いします。ギュウニュウを下さい」
 ぺこぺことお辞儀をしながら、必死になって頼み込む。そのたびに、ひっ、と男が身を引いていることにも気付かない。
 ドイハ星の飢餓による惨状、見返りの用意、地球人への期待。よくぞこれほどに思いついたと自画自賛したくなる程の嘘だ。
「そ、それなら……」
 ジフの言葉が一瞬途切れた隙を狙って、男は言葉を発した。
 背後にある茶色い箱を指し示して、ジフに告げる。倉庫一杯に積み上げられたそれは、百以上に及ぶものと思われた。
「このダンボールの中に入っています。全部そうです」
「嘘……」
 なんと都合のいい! 信じられない面持ちでジフが思わず呟くと、はっきり男は頷いた。嘘では、ないらしい。
 これだけあるのならば、少しくらい分けてもらってもいいだろう。
 そう頼み込むと、男は信じられないような事を口走った。
「全部持っていってくださって構いません」
「全部!」
 それはいくらなんでも、とジフは目を瞠った。文字通りに瞳が飛び出る。
 ドイハ星の技術を使えば、荷を小さくして宇宙船に持ち込むのは容易い。だから運搬では何ら問題はなかったが、いくらなんでも地球人に悪い気がしたのだ。
 そんな彼の心中を察したのか、男は安心させるように微笑む。大分落ち着いたようで、余裕が生まれてきている。
「ドイハ星という存在を私は知りませんが、地球と友好関係を結ぶいい機会ではないでしょうか。世界のためになることでしたら、協力は惜しみませんよ」
 友好関係など絶対に結ばれないだろうし、地球のためにもなることもない。少しばかり良心は痛んだが、それ以上の歓喜の念に罪悪感は打ち消された。
 製品化するにもギュウニュウの成分調査をするにも、申し分のない量。これならば社長を始めとした幹部たちも、文句は言わないだろう。
 命拾いをした安堵に浸っていると、タイマーが時を知らせた。残り時間、十五分。
925不祥事(4/4) ◆dx10HbTEQg :2007/01/28(日) 23:27:26.35 ID:lth/aBQv0
 懐中電灯に似た道具で山積みのギュウニュウに光を当て、小さくする。宇宙船への積み込み作業は地球人が手伝ってくれた。
 その親切さに、ジフの瞳には涙さえ浮かんだ。地球人と本格的に交流する提案を故郷でしたら、皆はどんな反応をするだろうか。こんな素晴らしい生物は、
ドイハ星にも存在しないと思った。
 残り時間五分。別れを惜しみながら、ジフは地球を飛び立った。
 何度も何度も感謝の言葉を告げながら。



 命拾いをした安堵に浸りながら、男は宇宙船の消えた場所を呆けたように眺めていた。
 今の出来事は夢だったのだろうか。急に不安になって倉庫に戻ると、大量の在庫は確かになくなっていた。
 じわじわと、何かがこみ上げてくる。それは微笑みを形取って、男の顔を占領した。
「ああ、よかった……」
 牛乳はなくなった。証拠はなくなったのだ。
 会社が危機に陥っていることに変わりはないが、確固とした証拠を掴まれてしまえばもはや取り返しはつかなかったのだ。
「これで立ち入り検査を乗り越えられる」
 なあ、ペコ?
 愛娘に対するような眼差しで、腕に抱いた会社のマスコットキャラクターに男は微笑んだ。人形は、相変わらずの無邪気な微笑を湛えている。
 一人と一体の足の間をネズミが駆け抜け、ちゅうと鳴いた。





<いっちごさっけえどっぺん甘酒沸いたら飲んどくれ辛酒沸いたら飲んどくれ つけながしょんだら噛んどくれ>
926愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 23:27:44.48 ID:lth/aBQv0
以上です。
927 ◆bvsM5fWeV. :2007/01/28(日) 23:27:51.51 ID:VOQFBl2A0
ぶった切ってすいません。予約します。
928 ◆kCS9SYmUOU :2007/01/28(日) 23:28:29.04 ID:hYRSRD7d0
じゃあ予約
929 ◆HdzsHptrSA :2007/01/28(日) 23:28:29.41 ID:XuacnSH8O
>>920
完成しました!!!
後は転載のみ
930 ◆VXDElOORQI :2007/01/28(日) 23:28:38.01 ID:vpfHQmVq0
予約を……したいです
931 ◆KARRBU6hjo :2007/01/28(日) 23:29:41.02 ID:8ZOejshq0
予約間に合う?
932愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 23:30:11.89 ID:biBdCoZW0
カ、カオス過ぎる……
まとめの中の人マジ頑張れ
933 ◆BNSK/DqMrY :2007/01/28(日) 23:30:28.96 ID:S+hvtI/W0
◆/7C0zzoEsE氏、どうぞー。

<予約中>
◆yZ2tL0qbuI
◆bvsM5fWeV.
◆kCS9SYmUOU
◆HdzsHptrSA
◆VXDElOORQI
◆KARRBU6hjo

お前らwwwwwwwwwww
投下予約、ここまでで締め切りね。
934 ◆3f0Xs6b.AU :2007/01/28(日) 23:30:30.29 ID:6LrwM6sX0
予約
935#:2007/01/28(日) 23:31:03.28 ID:6LrwM6sX0
間に合ってないwwwwwwww
936愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 23:31:20.34 ID:vpfHQmVq0
>>934
全米が泣いた
937わりと普通な日 (1/3) ◆/7C0zzoEsE :2007/01/28(日) 23:31:24.84 ID:6KrU3YQv0

「すいません、今何時ですか?」
 そう私に訊いてきた男は、同年代ほどだった。
コンビニの中だったので、
私は自分で見れば良いじゃないですか、と言った。
すぐに手を口に当てて、後悔する。
 彼は似合わないサングラスをつけて、
皮肉混じりに笑っていた。
「ごめんなさい、気がつかなくて」
「いや、いいんだよ」
 彼は私に気を遣って言う。
「別に気にしてないからね、でも、
お詫びの代わりとは言わないけど、何か美味しそうな昼食
選んでくれないかな?」
 少し呆気にとられたが、
「分かりました」
 とだけ言い、弁当のコーナーに目をやった。
あれが良いか、これが良いか。
そうこう悩んでいる間も、彼はずっと私の方を向いている様だった。
 うららかな昼下がり。
視界に入るのは、若者と覇気の無い店員。
今の客はそれだけ。静けさが私達を包んでいた。
 しかし、予期せぬ来客により、それは破られる。
938わりと普通な日 (2/3) ◆/7C0zzoEsE :2007/01/28(日) 23:31:58.64 ID:6KrU3YQv0

 男は手に銃を持っていた。
店員はしゃがみ込み、若者も釣られて隠れた。
 私だけが、堂々と立ち尽くしている姿だった。
「おい! お前達、動くなよ! 金を出せ!」
 喧しい声を、店内に響き渡らせて、
男達はひっ、とか弱い声をあげる。
「そこの、そこの女と……お前! こっちに来い! 人質だ」
 私がため息をつくと同時に、若者は言った。
「ど、どなたでしょうか。私は目が見えないので……よく分かりません」
 まあ、なんと可哀相な。そのような事で、強盗が思い直すとでも思うのだろうか。
「うるさい、早く来い!」
 ほとんど予想通りに、強盗が彼の首根っこを掴み叫ぶ。
店員はレジの影ですくみあがっている。
 私だけが、ぼーっと眺めていた。
「女! 手を上げろ、あともう少し恐がったらどうなんだ」
 ええ、いちいち叫ばないでも分かるのに。
茶番劇も終りかな。私は早くお弁当を買いたいのだ。
「あの……それ」
「何だ!」
「改造でもしてるんですか? 恐くないんですけど、普通のモデルガンは」
え、と誰かの声が聞こえた。犯人は顔を真っ赤にしている。
939わりと普通な日 (3/3) ◆/7C0zzoEsE :2007/01/28(日) 23:32:19.82 ID:6KrU3YQv0
 そもそも、叫びながらも声が震えている素人が、
そう簡単に本物を手にできるはずも無い。
そして、安々と人に向けられるものでも無い。
 言葉にならない声をあげているので、
景気付けに一発殴り飛ばしてやった。
 私のか弱いお手手が、屈強な男の顎にめり込む。
見事にノックアウトした後には、再び静寂が戻ってきた。
「あの――」
「は……ひゃい!」
 ずっと隠れていた店員に声をかける。
「早く警察、呼んで下さい」
「わ、分かりました!」
 手はずを整えると、両手を払った。
少し痺れている。本気で殴ったのは久しぶりだ。
 盲目の男が私に話しかけてきた。
「いや、何が起こったのかわからないけど、君ってすごいんだね」
「はい、昼食」
 私は彼の手に、ドッグフード小型犬用を手渡した。
彼は苦虫をかみ殺したような目で私を見る。
「それを見て、ありがとう、と感謝する真似が出来る。
それほど狡猾になってからナンパしてください。
銃を持ってる男……何も言ってないのに隠れるのって、可笑しいですよね」

 私は、食パンと牛乳を購入して、
呆けているチワワ達から背を向けた 
      
            (了)
940 ◆/7C0zzoEsE :2007/01/28(日) 23:32:45.15 ID:6KrU3YQv0
以上ッス
941 ◆BNSK/DqMrY :2007/01/28(日) 23:34:19.28 ID:S+hvtI/W0
まぁ、こっから先は焦る必要ないけどwww

◆yZ2tL0qbuI氏、どうぞー。

◆HdzsHptrSA氏は転載大丈夫そう? 最後に回してもいいけど。

<予約中>
◆bvsM5fWeV.
◆kCS9SYmUOU
◆HdzsHptrSA
◆VXDElOORQI
◆KARRBU6hjo

>>934はちょっと待って。
942 ◆BNSK/DqMrY :2007/01/28(日) 23:37:06.16 ID:S+hvtI/W0
>>934
うん、ごめんね。
ギリギリだったけど、締め切っちゃってるからアウトなんだ。
今度からは気を付けてもっと早めに予約してくれると嬉しいな。
943愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 23:39:36.27 ID:FV7sWBW50
投下急がないとしめきられるぞー
944 ◆BNSK/DqMrY :2007/01/28(日) 23:39:39.34 ID:S+hvtI/W0
◆yZ2tL0qbuI氏、5分経ったけど反応ないから後回しね。
次反応無かったら時間外だから、気をつけて。

◆bvsM5fWeV.氏、どうぞー。

<予約中>
◆kCS9SYmUOU
◆VXDElOORQI
◆KARRBU6hjo
◆HdzsHptrSA
◆yZ2tL0qbuI(2回目)
945愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 23:39:44.47 ID:LTVhEcJu0
5分経過してないか?
946はっぴゃくそう(1-5) ◆bvsM5fWeV. :2007/01/28(日) 23:43:05.35 ID:VOQFBl2A0
 腕の筋が張り腰は曲がり、行灯のほの明かりの下、疲労した眼は木版を注視する。
がり、がりり。一文字彫るごとに得られる達成感を推進力に喜兵衛は木版を彫る。
平時は彫る文字に頓着しない喜兵衛である。だが――これは、これはやりすぎではないか。雑念がよぎる。
 障子の戸がすっ、と開く。「喜兵衛、終わったか」と抑揚のない声。喜兵衛の雇い主、荒田である。
 「へい、後は日付と印を入れるだけっす。ですが荒田さん、やっぱこれ『うそ、大げさ、紛らわしい』ってやつじゃないすかね?」
 「いや、それでいいのだ。お前は黙って彫ればいい」
 「ですがこれは餓鬼の戯言、可愛い嘘の類じゃありませんよ。どっちかつうと詐欺みたいな犯罪寄りの嘘じゃないすかね」
 「だからそれでいいのだ。これはお上、いやお得意さんからの仕事だ」
 荒田は嗤った。
 何かを知っている。喜兵衛の経験則がそう告げる。
 歌川さんの絵を流行らせた荒田さんと言えど、そればっかりはどうかと思いますがね、とは言い止めた。
喜兵衛は以前も荒田に疑問を投げかけたが、その時も返答は同じである。「お前は黙って彫ってればいい」
果たして広重の絵は流行り、喜兵衛はこうして雨風をしのぎ糊口をしのいでいる。表向きにも裏向きにも、素晴らしい雇い主である。
それでも口の減らない男が喜兵衛である。
 「それにしても何を企んでるか教えてくれてもいいじゃないですか。組織なんだから意思の疎通はしたほうがいい感じに事が運ぶ的な感じしません? 歌川さんの時も何も教えてくれなかったじゃないですか」
 荒田は懐から煙管(きせる)を取り出し、行灯の火で煙草に火を点ける。
 「全く経営者みたいなことを言う奴だな、お前は。それに企んでるなどと人聞きが悪い。歌川さんの絵は本物だ。俺がそれに目をつけただけの事。これもそのうち分かるから安心しりゃれ」
 荒田の吐き出す紫煙が喜兵衛を包んだ。最後に荒田が付け加える。
 「この件については他言無用であるぞ」

 かくして喜兵衛の手がけた木版は印刷され、江戸中の薬屋から「八百草」が消えた。
947はっぴゃくそう(2-5) ◆bvsM5fWeV. :2007/01/28(日) 23:44:00.21 ID:VOQFBl2A0
 客人が来るので喜兵衛は外で飯を食ってくるように言いつけられた。
そのような事はこれまで二、三度ほどしかなかったので、喜兵衛は直ぐにに重要な客人であると解した。
 ずるずるっと天そばをすすりながら今回の「八百草」騒動について喜兵衛は考えをめぐらす。
そもそも、この八百草とは「うそはっぴゃく」をもじったもので、薬効も無いし、霊験もない。
正真正銘、ただの草である。それを売り出すのだ、とだけ喜兵衛は荒田から聞いた。
むしろ順序としてはそれを聞かされた上で、喜兵衛は嘘八百の木版を彫らされたのだ。
その事実が余計に喜兵衛を混乱させる。なぜ教えたのか。
 向かいの席で食い終えた男が煙管に火を点けた。煙の匂いがあの晩を思い出させる。
 「お前は黙って彫ればいい」
 黙って彫った結果、八百草は江戸の町から消えた。
さらに疑問は残る。喜兵衛が木版を彫る以前から八百草は薬屋に置いてあった。
これが全て荒田の計算づくというのであれば八百草は今回のためにわざわざ作られた事になる。
 「及びもつかねえ」
 ぼそりと呟き、それを機に喜兵衛の思考に靄のようなものがかかる。喜兵衛は満腹になった。

 街には至る所で八百草ののぼりが立ち、薬屋以外の店でも八百草が売っている。
江戸の町は八百草の熱に浮かれていた。喜兵衛は学も教養もない。だが、自らより優れた商人や武士がこぞって八百草を買い求めているところを見るにつけ、得も知れぬ優越感に浸るのだった。
 屋敷に着く数十メートルほど手前で喜兵衛は四人の男を見た。一人は主人の荒田、もう一人は広重である。
荒田、歌川は喜兵衛の知るところであるが、残りの二人は知らない。一人は荒田と似た中肉中背の背格好で、もう一人は恰幅のよさそうな男だ。
いずれにせよ暗がりの中で、はっきりと視認は出来なかった。

 「ただいま戻りやした。天そば美味かったっす。そんで、あの客人は・・・・・・って教えたくないから外に出したんすよね。いいっす、黙って彫ってますんで」
 「何だ喜兵衛、中々分かるようになったではないか。そうだ、黙って彫ってればいいのだ」
 「それにしても嘘八百、すげー売れてますよね。あれガセだってばれちゃったら絶対打ち壊しとかされちゃいますよ。どうすんすか?」
 「それでいいのだよ」やはり荒田はうれしそうに嗤う。何がうれしいのか。喜兵衛は巻かれてもいない紫煙に巻かれた気がした。
948はっぴゃくそう(3-5) ◆bvsM5fWeV. :2007/01/28(日) 23:44:45.22 ID:VOQFBl2A0
――翌日。
 屋敷の柱かどこかが折れる音がする。投げ込まれた石が障子を突き抜け、喜兵衛の頭に中る。
鋭い痛みに喜兵衛は目を醒ました。怒号。揺れる屋敷。昨日の喜兵衛の言葉が現実のものとなった。
 打ちこわしである。喜兵衛は混乱した。外を見やると恐ろしい数の江戸町民が屋敷に大挙している。
城に攻め入られる武将の気持はこんなものだろうか、恐ろしい事だなあ、などとほんの一時現実逃避をしたのも束の間、喜兵衛の部屋の障子がガラリと開いた。
 「喜兵衛、これをかぶれ!! 急げ!!」主人の荒田だ。荒田は手ぬぐいと木刀を喜兵衛に渡した。
 「戦うんですか?」
 「違う、お前もこの屋敷を打ち壊すのだ!!」早口で強い語気ありながらも荒田の声は何故か平常に感じられる。
 「顔を隠し打ちこわしに紛れるぞ!!」そう言って荒田は屋敷の備品を木刀で叩き壊した。
 「うおー!! あっちに逃げたぞー!!」荒田が群集を扇動する。
 愛用の彫刻刀を懐に忍び込ませ、主人に習い喜兵衛も破壊する。行灯を机を、柱を屋根を。よく見ると広重も屋敷を壊していた。
 「あ、歌川さん、お疲れっす。もしかして歌川さんちもすか?」
 「おう、お疲れ。そうなのよ、俺んちも打ち壊されそうだからさ、荒ちゃんが言ってた通り俺も打ちこわしに混ざったって訳よ」
 どうやら荒田の思惑通りに事が運んでいるようだが、喜兵衛にはさっぱり納得がいかない。

 群集は屋敷を完全に破壊してもなお飽き足らず、各地の薬屋をも破壊した。先頭には荒田と喜兵衛がいた。薬屋を打ちこわしながら喜兵衛は荒田に訊いた。
 「あの、やっぱあれガセってばれちゃったんすか?」
 「ばれたと言うより、意図的にばらしたと言うか、ばらされたというか」荒田にしては珍しく言いよどんだ。
 「今回はさすがに黙って壊せとは言わないんすね」
 「そのうち分かる」
949はっぴゃくそう(4-5) ◆bvsM5fWeV. :2007/01/28(日) 23:45:17.77 ID:VOQFBl2A0
 荒田、喜兵衛が四軒目の薬屋の打ちこわしにかかろうとしたところで与力が現れた。
 「おら! お前ら!! 打ち殺すぞ!!」
 ドスの聞いた声。奉行所の役人がしょっ引きにやってきた。群衆は潮が引くようにいなくなり、
 与力は荒田と喜兵衛、そして広重だけを狙ったように捕まえる。
 喜兵衛は狼狽した。それは喜兵衛がしょっ引かれたことにではなく、主の荒田がこれまでに見せた事が無いほど動揺したからである。
 これはただ事では済まない。喜兵衛は血の気が引いた。
 荒田、喜兵衛、広重の三名を後ろ手に縛り、与力は奉行所へ戻る。
 
 手荒い扱いを受けて牢獄に入れられ、果ては拷問か。喜兵衛は死を覚悟し、奉行所の門をくぐる。

 門をくぐるなり「はいどうも。ごめんね」と言って与力が縄を解く。
 喜兵衛は拍子抜けした。何がなんだか分からない。「まま、こちらへどうぞ」
 先般までの与力の態度が嘘のように丁寧に荒田たちを奥へ通す。
950はっぴゃくそう(5-5) ◆bvsM5fWeV. :2007/01/28(日) 23:46:13.76 ID:VOQFBl2A0
 荒田たちは最も奥の部屋に通された。そこには中肉中背の男がいた。
 「どうも、どうも。荒ちゃん。お疲れね。今回は助かったよ」
 やたら愛想のいい男がそこにはいた。
 「まま、そう硬くならず、ね?」と喜兵衛に話す。
 「家宣さんひどいよ、しょっ引くなんて聞いて無かったですよ」と荒田。
 今起きている事象は喜兵衛の予想をはるかに凌駕するものだった。なぜ荒田が、大名とこうまで親しげに話すのか。
そして、この大名の背格好。どこかあの時の男と似ているが、荒田が親しげに大名と話しているところからこの直感は外れてはいないようだ。
 「あれ、もしかして荒さん、彼に何にも教えてなかったりする?」大名は荒田に問うた。
 「うん。面白いかなーと思って」
 「やっぱり。荒さんひどいなあ、相変わらず。んじゃあ俺から説明するね」
 と言って大名は喜兵衛のところへ歩み寄る。
 「いやあ、今回は迷惑かけてすまなんだ。色々言ってもあれだから、結論から言うね。俺、実は来月増税しようと思ったわけよ。
 財政的な問題で。でも最近打ちこわしとかって怖いじゃん? でもうまいことガス抜きしちゃえば打ちこわしされないかなーと思って、
 荒ちゃんに相談したわけよ。そしたら八百草で町人だまして、そこでガス抜きさせればいいよねって話になってさ。
 まあそいつは名案って感じで荒ちゃんに頼んで広告うってもらったってわけよ。それにしても八百草とかってすごいセンスだよね。
 うそはっぴゃくをもじるなんて馬鹿にするにも程があるよ」

 喜兵衛は二の句が次げなかった。
 「だから、お前は黙って彫ってればいいと言っただろう」
 荒田は嗤っていた。

 了
951 ◆BNSK/DqMrY :2007/01/28(日) 23:47:01.58 ID:S+hvtI/W0
◆kCS9SYmUOU氏、どうぞー。

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◆yZ2tL0qbuI(2回目)
952うそつき少年 1  ◆kCS9SYmUOU :2007/01/28(日) 23:48:16.41 ID:hYRSRD7d0
 とある村に少年がいました。その少年はいつもほらを吹き嘘をつき、
村人を騙して遊んでいました。具体的に言うと……
「おおーい! 魔物が襲ってくるぞぉー!」
「な、なんだってー!!??」
「ああ……嘘だぜ……」
「なんだ嘘かよー。びっくりさせんなって。はは」
 とまぁこんな具合です。
 しかしなぜか村人は彼の嘘を笑って許すのです。
 
 なぜだろうか。なぜだろうか。

 少年は思いました。みんな僕の嘘に慣れているんだと。
しかし疑問は残ります。みんなけっこう慌てて出てくるのです。ちゃんと武器を持って。
 住人たちも避難します。これはけっこうしんどいことです。
 それでも少年が咎められることはありませんでした。

 なぜだろうか。なぜだろうか。

 おもしろくない。とっても、おもしろくない。
 そう思うのも無理ないことです。そして少年は、嘘をつくのをやめました。

 それからしばらく、少年は何も話さず暮らしました。
 無口で羊の世話をして、無口でご飯を食べて。
 そんな生活を続けていると、村人から不審がられました。
「おい少年。今日も嘘、つかないのか?」
「ねぇ少年。ひょっとして、具合、悪いんじゃないの?」
953うそつき少年 2  ◆kCS9SYmUOU :2007/01/28(日) 23:48:48.55 ID:hYRSRD7d0
 少年は言いました。
「そんな、気分じゃないし」
 村人のおじさんが、言いました。
「どうしてだい? キミがおとなしいと、我々も困ってしまう」
 少年は、さっきよりも語気を荒げて言いました。
「だってさ! 嘘ついたって、誰もしからないじゃないか!
なんでだよ! おじさんたちだって、ホントは迷惑してたんだろ!?」
 少年は、自分の思いをぶちまけました。少年は身寄りがありませんでした。
なので、基本的に構ってちゃんなのです。
 おじさんは、困ったような顔をして、言いました。
「少年。キミは嘘をつくとき、何かを感じてたんじゃないかい?」
「え?」
 少年は、きょとんとして首を傾げました。
 確かに。なぜかむらむらと、無性に嘘がつきたくなる衝動に駆られるのです。
 おじさんは言いました。
「実はね、キミが嘘をつくと、数時間以内に必ず魔物が現れるんだ。
キミは天然の、魔物探知レーダーなんだよ」
 なんたること。少年は、嘘で村を救っていたのです。
「でもさ! おじさんたちは、すぐに引き上げてったじゃないか!」
「それはね、キミが真実を知ったら、ひょっとしたらその能力が失われるんじゃ
ないかと思ってね。今までずっと、騙されたフリをしていたんだ。
もちろんその後は、みんなで魔物狩りさ」
954うそつき少年 3(完)  ◆kCS9SYmUOU :2007/01/28(日) 23:49:19.21 ID:hYRSRD7d0
 おじさんは微笑って言いました。

 そんなばかな。

 少年は、騙していたと思ったら、逆に騙されていたのです。
「じゃあ、もう、嘘ついてもいいの?」
「ああ。君の嘘がないと、村が辛気臭くなっちまうからな。
その様子じゃ、問題なさそうだしな」
 少年は泣きました。おじさんの胸の中で。
「うう、ああ、うわああああああああ……!!」
 そして少年は、嘘つき魔物探知レーダーとして、
 そしておじさんの養子として、
 村で一生、幸せに暮らしましたとさ。
 めでたしめでたし。

END
955愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 23:50:05.68 ID:gqMRUbxs0
単純に軽視してるけどね。
956 ◆BNSK/DqMrY :2007/01/28(日) 23:50:35.95 ID:S+hvtI/W0
そうレス数は書いてくれた方が助かるってまとめの中の人が言ってた。

◆VXDElOORQI氏、どうぞー。

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◆yZ2tL0qbuI(2回目)
957嘘つきは泥棒の始まりらしいよ(1/2) ◆VXDElOORQI :2007/01/28(日) 23:51:58.14 ID:vpfHQmVq0
「お兄ちゃんの嘘つき!」
 妹が部屋に怒鳴り込んで来るのはいつものことだが、今日はいつもと様子が違う。
「とりあえずそのバットから手を離そうか」
 凶器持参とは、いつもにましてご立腹のようだ。
「やだ!」
「なにをそんなに怒ってるんだい。愛しのマイシスター」
 歯をキラリと輝かせ、両手を広げて妹に近づく。うーん、俺ってば決まってる。
 妹は無言で、俺に向かって綺麗なバッティングフォームで、勢いのあるスイングを繰り
出してきた。
 ブンと俺の鼻先をバットがかすめる。鼻の皮が少し削れヒリヒリする。まさか本当に使
うとは思ってみなかった。
「当たっちゃった」
 当たっちゃった、じゃねーよ。
「洒落にならんからそのバットを置け。いやマジで」
「う、うん」
 思いがけず当たって驚いているのか、今度は素直にバットから手を離した。
 俺は素早くバットを妹の手の届く範囲から遠ざける。
「で、誰が嘘つきだって?」
「お兄ちゃんに決まってるでしょ!」
 俺が嘘を? 心当たりが多すぎてどれのことを言っているのかわからん。
「えーっと、どの嘘のことを言ってるわけ?」
「どの嘘って、そのピーマン食べると……」
「ピーマンを食べると?」
 俺の顔はきっとこれでもかというほどニヤついているだろう。自分でもよくわかる。
妹の顔はこれでもかというほど赤くなっている。それがまた俺のニヤけを増幅させる。
「お……いが大きくなるって」
「え? なんだって? 良く聞こえないなぁ」
 わざとらしく聞き返す。
「おっぱいが大きくなるって言ったじゃない!」
 妹は大きな声でそう叫び、さきほどより更に顔を真っ赤にして息を切らしている。
958嘘つきは泥棒の始まりらしいよ(2/2) ◆VXDElOORQI :2007/01/28(日) 23:52:25.10 ID:vpfHQmVq0
「アレは嘘じゃないって。ピーマンは栄養満点。たくさん食べればお前のペッタンコの胸
も膨らむはずだ。そのうちね」
「そんなの別にピーマンじゃなくてもいいじゃない! 私がピーマン大嫌いなの知ってくるくせに!」
 確かにピーマンじゃなくていいな。
「ごめんな。お前が嫌いなピーマンを頑張って食べる姿が可愛くて可愛くて」
「嘘つき! お兄ちゃんは私のことからかって楽しんでるだけでしょ!」
「それはお前のことが好きだから」
「え……」
 妹は今度は怒りとは違う感情で、顔を赤く染める。
「好きな子のことをイジメてしまう。そういうことってあるだろ?」
「う、うん」
「わかったなら、今日はもう遅いからもうおやすみ。俺の可愛い妹」
「わかった。おやすみ。お兄ちゃん。今日は怒鳴っちゃってごめんね」
「気にするな。おやすみ」
 部屋から出て行く妹を見送って、俺はやっと一息つく。
 嘘が招いた怒りを収めるためにまた嘘をつく。これが嘘が嘘を呼ぶってやつか。
 とりあえず今日のところは俺も寝よう。

 次の日、妹の様子が予想通りおかしい。
 俺の顔を見ると顔を真っ赤にして避けるようにどこかへ行ってしまう。
 嘘つきは泥棒の始まりとはよくいったものだ。俺も盗んでしまったのかもしれない。
 妹の心を。
 
959愚者と悪魔と 1/4 ◆KARRBU6hjo :2007/01/28(日) 23:53:58.55 ID:8ZOejshq0
「悪魔を呼んでみようか」
 小汚いアパートの一室で、神尾さんはそんな事を言い出した。
「はぁ、悪魔ですか」
「うん。私が得意なのはレメゲトンの魔神なんだけれど、それでもかまわないかな?」
 俺の返事を聞かないまま神尾さんは立ち上がり、ごちゃごちゃの本棚を漁り始める。
 ばっさばっさと大小様々の本が埃を撒き散らしながら床に落ちるが、彼女は一向に気にしない。
 彼女の足元が半分くらい本で埋まった後、彼女は「あった」と言いながら一冊の古ぼけた本を手に取り、俺に向かって示して見せた。
 でかでかと表紙に描かれた魔法陣、タイトル部分には達筆過ぎて読めないような英語の羅列。
 どこからどう見ても、明らかに如何わしい香りが漂っている。
 嬉々としてその本を広げる神尾さんを眺めながら、俺は一体どうしてこんな事になったのかと密かに頭を抱えた。

 神尾さんは俺が入っているサークルの先輩で、サークル内で良き相談役として有名な人物だった。
 異様に上手い会話能力と、まるで先を見てきたかのような助言。
 まるで占い師か何かのようなその能力は抜群で、俺も何度か彼女の助言にお世話になっている。
 それでまぁ今回も、ある相談事の為に彼女に頼ってみたのだが。
『ふぅん。じゃあ、ちょっとついて来てくれないかな』
 俺の話を大して聞かないまま彼女はそう言って、俺を自分のアパートに連れ込んだ。
 そして、意外にも汚い部屋に驚愕している俺に向かって、悪魔を呼ぶとか言い出したのだ。
「あ、あの、神尾さん。何でいきなり悪魔なんです」
 俺の弱々しい抗議に、神尾さんは本を捲りながら口を開く。
「江西くん、オカルトサークルに属しててそこで後込むかなぁ。物は試しだよ」
 神尾さんはそこでようやく本から目を離し、ちらりと俺の方を見て言った。
「それに、正直言うとね、きみが持ち込んだ恋愛相談はこれで四回目でしょ。悪魔にでも頼った方が早いかな、って」
「ぐ」
 それを言われるとどうしようもない。現在俺は同じ班の戸張さんに片思い中で、神尾さんにした相談も全部それ関連なのである。
960 ◆BNSK/DqMrY :2007/01/28(日) 23:54:01.09 ID:S+hvtI/W0
総レス数、ね。伝わってるからいいと思うけどw

ほいじゃ次、◆KARRBU6hjo氏、どうぞー。

<予約中>
◆HdzsHptrSA
◆yZ2tL0qbuI(2回目)
961愚者と悪魔と 2/4 ◆KARRBU6hjo :2007/01/28(日) 23:54:41.18 ID:8ZOejshq0
 俺が何も言えずに黙り込んでいると、しばらくして神尾さんは「これでいいか」と言って、本を開いたまま俺に突きつけた。
「レメゲトン、ソロモン王の小さな鍵、七十二柱の悪魔たち。聞いたことくらいはあるよね」
「まぁ、名前くらいは。ゲームとかでもよく聞く名前も多いですし」
 バルバトスとかベリアルとか。元ネタ探しで一度は行き着く場所の一つである。
「今回召喚するのはその中の三十四番目、二十六の軍団を持つ伯爵。悪天候を操り、神聖な秘密の事柄について話すことが出来る悪魔」
「……神聖な秘密の事柄、ですか」
 神聖なのだろうか。
 いや、確かに俺にとっちゃ戸張さんの事は神聖以外の何者でもないんだけど。
「あの、神尾さん。やっぱりこういうの止めにしませんか。悪魔に頼って戸張さんの事を聞いても、俺が後ろめたいっていうか」
「あと、男女の恋愛を好きな風に進展させる事も出来るね」
「やりましょう」
 ビバ悪魔。
 最初に言ってくれ。
 神尾さんが呆れたような目で俺を見たが、すぐに溜息を吐いて薀蓄に戻った。
「じゃあ、準備しよう。ちょっと床を片してくれるかな」
「了解しました」
 雑誌とか服とかを整理して脇に除け、十分なスペースを作る。そこに、神尾さんはどこから取り出したのか、そこそこの大きさのマットを敷いた。
「神尾さん、これって……」
「六芒星。悪魔っていうのは基本的に嘘吐きでね。適切な処置を取らないと真実を話さないの」
 今から召喚する悪魔の場合、この六芒星の中に呼ばないと危険な事になる、と神尾さんは言う。
 それを聞いて、俺は改めてぞっとした。
 オカルトサークルに属している以上、遊び半分で悪魔を呼んで悲惨な目にあったという逸話はよく耳にする。
 やっぱり止めましょう、と言おうと思い神尾さんを見ると、彼女は既に準備を終えていて、本を読みながらぶつぶつと何かを呟いている。
 何だか俺を取り残したまま、悪魔を呼び出す儀式は始まっていた。
962愚者と悪魔と 3/4 ◆KARRBU6hjo :2007/01/28(日) 23:55:47.62 ID:8ZOejshq0
 ぱちん、というラップ音。かたかたと何かが何処かで揺れている。
 神尾さんは息継ぎもせずにひたすら呪文を唱え続ける。
 薄暗い部屋の中でマットの上に描かれた魔法陣が微かに光り出し、赤い光の粒がふわふわと漂い始める。
 ヤバい。正直言うと本当はあまり悪魔を信じている訳ではなかったのだが、目の前では確実に超常現象が起きている。
 もうこの部屋から逃げ出そうか、と考えて腰を浮かせた瞬間、魔法陣の中でバヂバヂと火花が飛び散って、中から何かが飛び出した。
「よし」
 神尾さんが呟く。俺は魔法陣の中から目を離せない。そこで、常識を越える何かが揺らめいていた。
 鹿。見事な角を生やした逞しい牡鹿が、そこに圧倒的な威圧感を持って鎮座している。
 普通の鹿ではない事は明確だ。その鹿は微かに宙に浮いているし、何よりも、その尻尾には音を立てて燃え盛る炎が宿っている。
『我が名はフールフール、二十六の軍団を持つ偉大なる伯爵』
 ずごごごご、とかそんな感じの効果音が似合う瞳で俺を見つめながら、鹿は言う。
『召喚者よ、汝の望みを叶えよう』
(ほら、江西くん。早く言わないと)
(え、俺召喚者じゃないじゃないですか!)
 小声で会話する。シェンロンを前にした人間ってこんな感じなのかなとふと思った。
(ここでは江西くんが召喚者ってことになってるの。ほら、戸張さんに掛ける無駄に熱い情熱を今ここでぶつける!)
(無駄にって言った!? 今無駄にって言った!?)
『どうした召喚者。早く望みを言え』
 悪魔のドスの利いた声。怖い。っていうか、望みの代償とかあるんじゃないのか。
 無償で願いを叶えてくれる悪魔なんている筈がない。そして代償の定番といえば、命だ。
「すんませんホント勘弁してください」
 俺は土下座した。
「え、ちょ、ちょっと江西くん?」
 神尾さんが何か言ってるが気にしない。
 俺はへこへこと土下座をきっかり十三回繰り返し、そのまま回れ右をしてアパートから全力で走り出す。
「江西くーん!? 大丈夫だから戻っておいでー!」
 神尾さんの声が後ろから響いてきたが、俺は全速力でその場から逃げ出した。
963愚者と悪魔と 4/4 ◆KARRBU6hjo :2007/01/28(日) 23:56:44.54 ID:8ZOejshq0
 江西が逃げ出した後。
『…………』
「…………」
 牡鹿と人間は沈黙の後、顔を見合わせて、溜息を吐いた。
『……また失敗だな、カミオよ』
「うう。今回は上手く行くと思っていたんだけれど」
 神尾、いやカミオは頭をがりがりと掻く。次の瞬間、ぼん、という音と共に、彼女は一匹のツグミへと姿を変えた。
『貴公も零落れたものだな。かつては論述と詭弁で名を馳せたものを』
『五月蝿い黙れ、私だけの所為にするなこの鹿め。馬の頭でも引っ付けてやろうか』
『ほう、小鳥如きが、それは我への宣戦布告か。そう言えば、この国では焼き鳥と呼ばれる料理があるらしいな』
 二匹の動物の間でばっちんばっちんと火花が散る。
 しかし、しばらくすると両者とも再び溜息を吐いて、殺気を霧散させた。
『なぁ、カミオ。毎回聞くが、本当にこの方法は有効なのか?』
『有効かどうかは分からないけど、フールフール、他に思いつくか? 私たちみたいな知名度の無い悪魔が、点数を稼ぐ方法を』
 そもそも、今の時分に本気で悪魔を呼ぼうなどと考える人間は貴重だ。
 それで代わりにカミオが仲間を召喚し、その場の人間と契約させる、という寸法だったのだ。
 おまけに、本当は三角形の魔法陣のところを六芒星と言う小細工まで仕掛けてある。
 人間に願いを言わせさえすれば、後はこっちのものだったのだが。
『……世の中は上手く行かないものだな、カミオ』
『全くだ』
 小汚いアパートの一室で、二柱の悪魔はがっくりと項垂れた。

 終。
964 ◆BNSK/DqMrY :2007/01/28(日) 23:58:20.60 ID:S+hvtI/W0
◆KARRBU6hjo氏、ごめんね。早漏。

転載は終わったかな? ◆HdzsHptrSA氏、どうぞー。

<予約中>
◆yZ2tL0qbuI(2回目)
965愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 00:00:04.18 ID:67rapVZM0
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966愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 00:03:07.46 ID:dvKRQrVQ0
なんというgdgd
967 ◆BNSK/DqMrY :2007/01/29(月) 00:04:00.14 ID:jB4+HTnw0
ここまでgdgdなのは久し振りだぜ……。

5分経ったので◆HdzsHptrSA氏は後回し。次に反応なかったら時間外だからね!

◆yZ2tL0qbuI氏は居るかい?
968 ◆yZ2tL0qbuI :2007/01/29(月) 00:07:16.37 ID:e1JdJKhZ0
いや本当に世の中の奴らってのはどいつもこいつもとんでもない嘘吐きですよ、先生。
そりゃ僕だって時には嘘を吐くこともありますよ、もちろん先生の前では嘘なんて吐きませんけども、
嘘を吐くことが誰かのためになることだってあるじゃないですか。
そういうときには僕も嘘を吐くことはあります。でも自分のために嘘を吐くことなんて僕は絶対にしませんよ。
ましてや僕を嵌めた奴らみたいに他人を陥れるような嘘を吐くなんて。あいつら気が狂ってるとしか思えませんよ。
僕がナオコを殺しただなんて! そんなことあるわけないじゃないですか! 
先生、僕はね、ナオコのことを本当に心から愛してたんですよ。それも世の中のくだらない連中の言うような
愛だの恋だの何かじゃなくて、そんなものよりずっと高位な、精神的な世界において、魂において。
ああ、僕とナオコは常に一心同体でした。僕らはずっと一緒にいたんですよ。本当にずぅーっとね。
僕はいつだって彼女の側にいたし、いつだって彼女の愛を感じることが出来たんです。
畜生、彼女を殺した奴を僕は殺してやりたい。先生、僕には分かってるんですよ、誰が彼女を殺したか。
僕を犯人呼ばわりしたあのケンジとかいう男ですよ。先生もご存知ですよね? 
あいつは一月ほど前からナオコに付きまといだしたんです。ナオコが嫌がってるのにも気付かずに
自分がナオコの恋人だと勘違いしだし、その上僕のことをナオコのストーカーだなんて言い出したんですよ。
まったく冗談じゃない! ストーカーはあいつのほうですよ、先生。あの男は世の中の嘘吐きたちの中でも
最も汚い最低の大嘘吐き野郎だ。あいつはきっとナオコを殺した後にさも自分が第一発見者かのように
警察に通報したんですよ、絶対そうです。警察もとんだ馬鹿ですよ。あいつの話を鵜呑みにしちゃって
僕を逮捕したんですからね。まったく、あいつが嘘を吐いてることはよく考えれば分かることじゃないですか、
そうでしょ先生? それなのに警察の奴らときたら最初から僕が犯人だと決め付けて、
僕の話なんて聞こうとしないんです。しかもまたこいつらもとんでもない嘘吐きなんですよ。
自分たちの間違いを認められないからといって、事実を曲げてまでで僕を犯人に仕立て上げようと
するんですからね。信じられませんよ。先生、こんなことは許されちゃいけないことだと思いませんか? 
あいつらがいうには遅くとも遺体の見つかる15時間前、あの日の午前6時ごろには既にナオコは死んでいたはずだって。
何をどう調べればそんな馬鹿なことをいえるんですかねぇ。だって僕はその日の朝8時にナオコの部屋を出るまで、
ナオコとずっと一緒にいたんですから。ああそう、先生にはそのことを話さないといけなかったんですね。
969愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 00:09:41.40 ID:yh0w37xw0
終わりか?
970 ◆yZ2tL0qbuI :2007/01/29(月) 00:11:18.42 ID:e1JdJKhZ0
えー、ではその前の日のことから話しましょう。その日もいつものように夕方バイトを終えたナオコがバイト先からアパートまで帰るのを見届けると、
そのまましばらくナオコの部屋の様子を見守り続けました。そして、夜中の1時ごろだったと思いますが彼女がベランダに出てきました。
どうやら干しっ放しにしていた洗濯物を取り入れているようでした。そしてまた部屋の中に戻って窓を閉めましたが、
僕はそのときの彼女のシルエットの一連の動作を見て、どうやら彼女が窓の鍵を閉め忘れたことに気付きました。
でももちろんその段階ではそう見えただけで彼女が本当に閉め忘れているのかどうかは分かりませんでした。
僕はそのときどうしてもそのことが気になったんです。鍵は閉まっているのか、開いているのか。
なぜそれがそんなに気になったのかは今でも分かりません。気付くと僕は塀を登り、そこから渡って彼女の部屋のベランダに侵入していました。
窓に手をかけるとやはり鍵は開いていて、僕の腕の動きを追うように窓ガラスが動きました。
僕はただ窓の鍵がかかっているかどうかを確かめたかっただけで、開いていたからといってそれからどうしようかということは
一切考えていませんでした。とりあえずぼくは部屋の様子を伺ってみました。
真っ暗でしたが、大体の家具の位置程度はぼんやりと捉えることが出来ました。
クローゼット、本棚、机、ベッド、そしてベッドに寝ているナオコ……。僕はそのナオコの姿を見たとき
ナオコの寝顔をじっくりと見てみたいという欲求を抑えられず、部屋の中に侵入してしまいました。
そして足を一歩踏み入れたところでナオコは目覚めてしまったんです。反射的に彼女は体を起こし僕のほうを見ました。
けれど暗かったのでナオコは僕だって気付かなかったんでしょうね。僕をドロボウか何かだと勘違いした彼女は
甲高い叫び声をあげて僕から逃げようとしました。僕はナオコに自分だと気付いてもらおうとして彼女の手を掴み、話しかけようとしましたが、
彼女は完全に怯えきっていて必死に抵抗しようと暴れました。しばらく揉みあいましたが、やがて彼女は静かになりました。
僕だと気付いて落ち着いたんでしょうね。怖い思いをして泣きじゃくった反動なのかその後の彼女はやけにおとなしく素直でした。
彼女は何もいいませんでしたが抵抗することなく僕のすべてを受け入れてくれました。ええ、その日初めて僕らは結ばれたんです。
僕は彼女を一晩中愛し続けました。本当に素敵な夜でしたよ。朝になると僕は彼女の体を洗ってあげ、服を着せてあげて、ベッドに寝かせました。
僕が出て行こうとすると彼女は寂しそうでしたが、僕はまた夜戻ってくると約束し、彼女の部屋を出ました。
ええ、でもそれが僕が彼女に会った最後でした。その日彼女はあのケンジって奴に殺されたんです。
ですから先生、あいつや警察の言うことなんて全部嘘っぱちなんですよ。

先生ならわかりますよね、僕が嘘を吐いてないってこと、何が本当なのかも
971愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 00:11:44.26 ID:uEB1/K290
タイトル・総レス数を付けてくれ
972 ◆yZ2tL0qbuI :2007/01/29(月) 00:12:54.31 ID:e1JdJKhZ0
以上です。
あー、初だったのでいまいち要領がわかってなくてすみませんorz
973 ◆BNSK/DqMrY :2007/01/29(月) 00:13:25.82 ID:jB4+HTnw0
ラスト、◆HdzsHptrSA氏は居るかい?
974 ◆HdzsHptrSA :2007/01/29(月) 00:13:46.54 ID:4F/9TclIO
>>967
今転載終わりました!!!空き次第投下します。
975 ◆yZ2tL0qbuI :2007/01/29(月) 00:14:26.42 ID:e1JdJKhZ0
タイトルもつけてなかったorz
「けものは語る」
総レス数は2です
976 ◆BNSK/DqMrY :2007/01/29(月) 00:14:28.29 ID:jB4+HTnw0
>>974
おk、じゃあ投下宜しく。
977姉と嘘5/1 ◆HdzsHptrSA :2007/01/29(月) 00:19:05.64 ID:4F/9TclIO
「生きる意味なんて無くていいのかしらねえ」
僕の隣にいる姉さんがコーヒーを飲みながら、ふと呟いた。僕は適当に返答する。
「姉さんの場合、生きる意味は生きる意味を探すことだって、堂々巡りだろ」
姉さんは僕がわざと苦く入れたコーヒーの中を睨んだ。よっぽど苦いらしい。
「あんたはこのコーヒーのように苦いわよねえ」
そう言いながら椅子に横向きに座り、隣りにいる僕の肩に頭をぽんと置いた。
「誰のせいだか」
僕は邪険に振り払うふりをしながら姉を拒みはしなかった。
好きと言えば嘘になる、好きじゃないと言っても嘘になる。そんな関係だ。
「私はあんたのこと嫌いじゃないけどね」
僕は姉さんに心の内を読まれたような気がして、肩を突っぱねた。
姉さんの髪が僕の頬を撫でながら優しく香る。姉さんは立ち上がってこちらを見た。
「じゃあ、あんたの生きる意味って何よ」
憎たらしいほど愛らしい顔をして姉さんは僕に尋ねた。笑顔の姉さんが僕の……。
「……姉さん」
978姉と嘘5/2 ◆HdzsHptrSA :2007/01/29(月) 00:21:52.49 ID:4F/9TclIO
僕は口を咄磋に塞いだ。口から零れ落ちた台詞が姉さんを困惑させる。
僕の口から言い訳という名の布巾が飛び出した。
「だって二人暮らしだし、姉さん、俺がいないと何もできないし……」
だが、もうすでに姉さんの心には拭き取れない染みとなっていたようだ。
「嘘でも嬉しいよ。あんたがそんなこと言ってくれるなんてねえ」
姉さんの顔はわずかに紅潮していた。都合のいい僕の見間違いかもしれないが、
姉さんが後ろを向いて朝日を浴びるように背伸びしたので分からなかった。
「気持ちいいもんね。朝ってのは」
その声は僅かに上擦っていた。またこれも僕の勘違いかもしれないが。
そこで僕は欲望に耐えきれず、こう尋ねた。
「もし……、嘘じゃなかったら?」
姉さんは手を後ろで重ねながら振り返りこう答えた。
「そん時はあんたが私の生きる意味だよ!」
979姉と嘘5/3 ◆HdzsHptrSA :2007/01/29(月) 00:24:25.35 ID:4F/9TclIO
その顔は朝日に照らされ、輝いていた。その美しい姿に僕は思わず見初めていた。

今日の夕食はエビフライ。姉さんの大好物。
「ただいま、帰ったぞっ」
姉さんが5年前に死んだ父の真似をしながら三和土に上がった。
両親を亡くした悲しみはもうどこかに行ってしまった。
だから僕は母の真似をして姉を出迎える。
「あら早いのね」
振り返りながらそう言った。
姉さんと眼が合う。同時に僕らは笑い出した。
「じゃあご飯にしよっか」
僕は一通り笑った後で、姉さんに言った。
「そうだね」
姉さんはそう言いながら僕に笑顔を投げかけた。
「今日はどうだったの?」
「まあまあかな」
僕と姉さんはエビフライを頬張りながら今日の出来事を話した。
姉さんは大手出版社で働く25歳。僕は奨学金を受けて大学に通う21歳。
980姉と嘘5/4 ◆HdzsHptrSA :2007/01/29(月) 00:25:08.22 ID:4F/9TclIO
姉さんだけを働かせいることに時々、罪悪感を覚えるが、
「あんたは家事をやってくれればいいのよ」
という姉さんの言葉に従って、学生兼主夫をやっている。
時々、このまま結婚してしまいたいと思うことさえある。
それぐらい楽しい暮らしなのだ。だから僕が卒業して就職した時に、
どうなるかという事は考えないようにしている。
「どうしたの、考えこんじゃって?」
僕はエビフライをくわえながら本心を言ってみた。エビフライを
くわえていたのは姉さんに届いて欲しくもあり、届いて欲しくも無かったからだ。
「ほのふらしはいふまへつふくの?」
姉さんは最初、何を言っているのか思案しているように首を傾げていたが、
理解に至ったのか。顔を背けた。
それが答えだと確信した僕は後悔した。
981姉と嘘5/5 ◆HdzsHptrSA :2007/01/29(月) 00:25:42.82 ID:4F/9TclIO
その時、姉さんが動いた。
「あふたがのほむならいふまへも」
エビフライをくわえて姉さんが言った。内容はきっとこうだ。
あんたが望むならいつまでも。
僕は嘘でも嬉しかった。いや、嘘だからこそ、嬉しかった。
数年後、姉さんは結婚した。同じ会社の人とだった。
僕は姉さんと暮らした部屋で今も暮らしている。
もう姉さんを愛していないと言えば嘘になる……。
982愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 00:27:22.60 ID:uEB1/K290
救済スレの転載いきます。
983勇気を出して(1/5)   ◇O8W1moEW.I:2007/01/29(月) 00:27:44.37 ID:uEB1/K290
――どうだ、学校のほうは。うまくやってるか?
「うん、楽しいよ」
嘘だ。
――そうか、じゃあもう友達もいっぱいできたか。
「うん、いっぱいできた」
これも嘘。
――また明日も電話するからな。
「いいよお父さん、そんなに電話してこなくても」
――ははは、そうだな。せっかく都会で自由な生活を楽しんでるのに、親が出しゃばってあれこれ言ったらうんざりだよな。
  じゃあな美咲。母さんと一緒に、近いうちにそっちに遊びに行くからな。
通話が途切れた携帯のディスプレイを、柊美咲は見つめていた。こちらに出てきてもう一ヶ月になる。
絵を勉強したいと思い、美術の名門校である私立渡良瀬高校に入学するために、柊美咲は単身東京へやってきた。いや、それだけではない。
中学時代に壮絶なイジメを受けていた美咲は、もう地元に居場所がないことを悟り、逃げるように東京の高校へ入学した。
だが、引っ込み思案な性格や、元々体も弱く、時々休んだり早退してしまうことも災いしてか、美咲には未だ友達は一人もいない。
また、お父さんに嘘をついてしまった。

昼休みは一日の中で一番憂鬱だ。自分が一人ぼっちであることを嫌でも自覚させられる。
実家が弁当屋なので、自分の作った弁当には少しだけ自信がある。もし友達ができたら、友達の分も作ってきてあげよう。
もっとも、そんな日が果たして来るのかどうか。勇気を出して話しかければ、この状況が好転するかもしれないということは、
美咲にも分かっている。だがその逆に、それがきっかけで変な目立ち方をすればイジメの対象にだってなり得ることも、経験上知っていた。
なにもしないことが一番だ。だから、目立たないようにして、自分の存在を教室の中から消してしまおう。それが美咲にとっての一番の安全策だった。
食べながらふと顔を上げると、教室の前のほうで机をくっ付けて弁当を食べている女子たちと目が合った。
それに気付くと彼女たちは、申し合わせたように美咲から目をそらした。自分の悪口でも言われていたらどうしようと、美咲は思った。

放課後の美術部の活動でも、美咲は孤立していた。美咲はここ数週間、桜の木の絵を描いている。
淡い色彩で少し抽象的な、すでに散った校庭の桜をモチーフにした水彩画だ。分類するとしたら、印象派ということになるだろうか。
ほとんど完成しているのだが、美咲自身何かが足りないような気がして、何度も直しを入れている。美術部の部員たちは、
みんながそれぞれ好きなように好きなものを描いている。中でも、同じ一年生部員の一色良太の描く絵は非常に大胆なタッチで、
色使いも美咲から見れば、どぎつい。とにかく真赤なのだ。
984勇気を出して(2/5)   ◇O8W1moEW.I:2007/01/29(月) 00:28:08.70 ID:uEB1/K290
前衛的と言えば聞こえはいいが、常人から見れば『よく分からない変わった絵』と分類されてもおかしくない。
そんな一色良太が、美術室の片隅で男友達数人となにやら話しているのが、美咲の耳にも少しだけ聞こえてきた。
こんな時美咲は、自分のことを噂されているのではないかといつも不安に思う。

その日は少し早めに部活を切り上げ、家路についた美咲だったが、日も暮れる頃に再び学校へ戻ってきた。
「財布忘れた……」アパートの玄関先で、バッグの中に手を突っ込んだ時に気がついた。
――誰かに取られたりしてたらどうしよう。
美術室は鍵がまだ開いていた。中には誰もいないが、席を外しているのだろう。自分の使っている机の中を探ると、そこに財布はあった。
とりあえず一安心だ。バッグの中に財布を入れて、早くここから退散しようと思ったとき、机の上に見知らぬ絵が
置いてあるのに気がついた。一瞬、美咲はそれを血だと思った。その赤は、そのくらいドス黒かった。
それがなにか気付いた時、美咲は声にならない叫び声をあげた。それは自分の絵だった。
赤い絵の具でべっとりと、太い線が絵の中央に一本入っており、桜の木はほとんどがそれに掻き消されていた。
美咲は美術室から逃げ出した。できることならどこまでも逃げたかったが、足が震えだし涙が止まらなくなって、
下駄箱まで来るとそこでうずくまって動けなくなった。学校が楽しい? 友達もいっぱいできた? 嘘ばっかりだ。
一度イジメがはじまってしまえば、もう取り返しはつかない。嘘が現実になる時なんて、もう二度と訪れない。
同じだ、中学の時と。また悪夢のような三年間を過ごすことになる。そう思うと、美咲はその場で泣き崩れた。
その時、自分の嗚咽の中から、なにかそれと異なる別の声が聞こえた。
その瞬間、美咲の胸が内側から張り裂けるかと思うほど猛烈に痛み出すと、薄暗いモヤモヤとした煙が美咲の体から立ち上った。
それはみるみるうちに形あるものとして実体化し、最後にはこの世のものとは思えない異形の怪物へと変貌を遂げた。
「きゃあああああああ!」
美咲の叫び声を聞くと、怪物は満足そうにニヤッと口を歪め、羽を広げて校舎の外へと飛び去っていった。
                      ◆
何がなんだか分からない。
怪物にしてもそうだが、そいつが飛び去った直後に変な恰好をした女の人が下駄箱にバイクで突入してきて、「ちっ、一足遅かったか」
とか言って、今は隣で呼吸を整えている。
自分が今置かれている状況への戸惑いと、自分の中で膨れ上がっていた悲しみの感情がごっちゃになって、美咲は混乱していた。
この女性、顔つきから察するに、自分より少し上くらい、年齢は十八か十九と言ったところだろうか。
服装は、チャイナドレスのようにボディラインを強調した服の上に、さらに西洋の騎士の甲冑を着込んだと言う以外に表現しようのない、
なんとも変わったものを着ている。髪は赤く、ずいぶんと長い。そして、
「てめえ、とんでもねえことしてくれたな! ライアトゥルスを呼び出しちまうなんてよ!」
985 ◆HdzsHptrSA :2007/01/29(月) 00:28:24.00 ID:4F/9TclIO
投下終了です。
携帯転載なので誤字があったらすみません。
投下直前で何か違うと思ってまったく違うものを書いてみました。
姉ものは初めてなのでクオリティはご勘弁を。
986勇気を出して(3/5)   ◇O8W1moEW.I:2007/01/29(月) 00:28:34.28 ID:uEB1/K290
口が滅法悪い。
「あ? てめえ今心の中でこのリーエ様の悪口言ったろ。まあいいや、単刀直入に聞くが、てめえ誰かに嘘ついてるな。それも、とびきりのでかい嘘を」
信じられない。どうして今はじめて会ったこの女の人が、自分しか知っているはずのない秘密を知っているのだろう。
「なんで知ってるんだって顔してるな? よおし、この際だ。このリーエ様がパパッと単刀直入に説明してやんよ!」
彼女が言うには、こういうことらしい。
さっき自分の体から出てきた怪物はライアトゥルスと言って、現実と虚構の狭間に生息している実態のない精神生命体だという。
嘘をついた人間の心のマイナスエネルギーが一定値以上を超えると、その嘘を依代(よりしろ)にして実体化する。
倒すための条件はただ一つ、その嘘が事実になることのみであり、嘘が嘘である以上、怪物は何度倒されてもまた蘇り、
人間を無差別に襲い続ける。つまり、
「てめえが学校でお友達作るまで、ライアトゥルスは人をバンバン殺しちまうってことだよ。単刀直入に言ってな」

「しっかり掴まってろ! 振り落とされんじゃねえぞ!」
すっかり夜の帳が降りた湾岸の道路を、リーエは後ろに美咲を乗せてバイクで疾走する。一刻も早くライアトゥルスを見つけ出さなければ、
いつ一般人が襲われるか分からない。リーエの荒い運転にしばしば振り落とされそうになりながらも、美咲は一生懸命リーエと体を
密着させてしがみついている。リーエの体温を上半身で感じながら、美咲は思う。絶対に無理だ。他の条件なら多少難しくてもやり遂げる
ことはできたかもしれない。だけど、この学校で友達を作って楽しく過ごせだなんて、そんなこと絶対にできるはずがない。
中学一年のちょうど今の時期、美咲に対するイジメははじまった。
美咲自身このままではいけないと思い、なんとか今からでも関係を良くしよう、自分を分かってもらおうと、勇気を出して自分からクラスメイトに話しかけた。
それが逆効果だった。その美咲の必死な様子が逆に面白がられて、イジメはさらに加速した。もうそんなことは繰り返したくなかった。
「見つけたぜ! ライアトゥルス!」

ライアトゥルスを捕捉すると、リーエはバイクを飛び降り、一目散に走り出した。
リーエが天空に差し伸べた手のひらから炎が吹き上がり、それは真紅の剣となった。
「ひとまずおねんねしてもらおうじゃねえか!」
背丈にして五倍はあるであろうライアトゥルスの頭に向かって、リーエは勢いよく飛びかかった。狙うは額にあるひし形のキズ、
ライアトゥルス唯一の弱点だ。ここに強大なダメージを与えることができれば、ライアトゥルスは一時的に活動停止状態になる。
リーエは額に向かって剣を突き刺そうと何度も試みたが、その度に巨大な羽で全身を思いっきり弾かれ、地面に叩きつけられた。
「もう一度!」それでも、
「まだまだぁ!」それでも、リーエは諦めず、何度でも立ち上がった。
987勇気を出して(4/5)   ◇O8W1moEW.I:2007/01/29(月) 00:29:01.84 ID:uEB1/K290
美咲は、乗り捨てられたバイクの影に隠れて震えていた。どうしようもなく怖かった。
できれば今ここで意識を失って、全部知らないことにしてしまいたい。
そうすればなにも見なくて済むのに。そんな美咲の目前で、リーエがライアトゥルスに弾き飛ばされて倒れた。美咲は意を決して言った。
「あ、あの……逃げましょう。今なら、その、許してもらえるかも……」
「へっ、何言ってやがる。今さら後には退けるかってんだ」
リーエは切れた口から伝う血を、長い袖で拭きながら答えた。
「だって……そうしないとあなた、このままじゃ死んじゃいます!」
「いーや、このリーエ様はこんなことじゃ挫けないね。さっき切れなかったからと言って、次また切れないとは限らねえ。
たとえ何百回叩きつけられようが、たった一回切りつければそれで道は開けるんだ! ぜってえ諦めねえからな!」
リーエは自分の脚を右の拳で思いっきり叩き気合を入れると、ライアトゥルスに再び飛びかかっていった。
またも剣先は巨大な羽に阻まれたが、今度は弾き返されるのを必死に耐え、その羽に真紅の剣を突き刺すと、その勢いで一気に
ライアトゥルスの額を一突きにした。ライアトゥルスは耳をつんざくような鳴き声をあげ、
その体からはみるみる煙が立ち上り、やがて美咲の体から出てきたときのような気体となって消えた。
「単刀直入に言って、こいつが再生するまでにかかる時間は大体二十時間だ。あとは明日のお前次第で――」
そこまで言うと、リーエはその場に倒れこんだ。彼女もすでに体力の限界がきていた。

結局一晩中、美咲はリーエをつきっきりで看ていた。明け方になって意識を取り戻すと、自分のことはいいから単刀直入に学校に行けと
リーエが言うので、結果的に普段より早く学校についた。美術室の前を通ると、中に誰かいるのに気がついた。普段こんな時間から
部員がいることはまずない。美咲は廊下から中を覗いた。そこにいたのは、一色良太だった。彼はなにかを一心不乱に描いていた。
「あ、あの……」こっそり美術室に入ってきた美咲がそっと声をかけると、良太は「わっ!」っと声をあげて驚いた。
声の主が美咲だと言うことがわかると良太はさらにしどろもどろになって、何度も何度も「ごめんなさいごめんなさい」と繰り返した。
「あの、えと、ご、ごめんね……」なぜか美咲まで謝ってしまった。
「お、俺のパレット、柊さんの絵の上でうっかりひっくり返しちゃって……絵の具が全部絵の上にこぼれちゃったんだ。なんとか修正しようと思って、頑張ってみたんだけど……」
良太の後ろには、昨夜真赤に染め上げられていた、美咲の桜の木の絵があった。昨夜は下の絵が隠れるほどに濃かった赤の絵の具が、
今はずいぶんと薄まって桜の木が顔を出している。
「あ、あと、昨日の夜、柊さんが部室に来たとき、俺ここにいたんだ。怖くなって隠れてた……最低だよな、俺」
「……一晩中、これを直してくれてたの?」
「うん、修正やれるだけはやったんだけど、これ以上は直しようがない……ごめん、本当にごめんなさい!」
988勇気を出して(5/5)   ◇O8W1moEW.I:2007/01/29(月) 00:29:26.30 ID:uEB1/K290
美咲はなにも言えなかった。一つは、昨晩あれだけ騒いだことの原因が自分の勘違いだったということに唖然としたから。もう一つは、
良太の手で修正された桜の木の絵が信じられないくらい美しかったからだ。美咲の優しい薄紅色の桜の花と、良太の大胆な色彩の赤が
見事に交じり合い、そこだけコラージュしたかのように絵の中から浮き出ている。そこには桜が息づいていた。
この絵に対するかねてからの『何かが足りない』という悩み。それが今はじめて美咲には分かった気がした。
「ううん、これでいいの。この絵は、これで完成――」

昼休みは一日の中で一番憂鬱だ。自分が一人ぼっちであることを嫌でも自覚させられる。美咲は不安で頭がいっぱいになっていた。
弁当箱を胸に抱いて、ゆっくり、ゆっくり深呼吸をしてみる。『一緒に食べませんか?』これを言えばいいだけだ。
待てよ、『一緒に食べようよ』のほうがいいか。でも、そんな馴れ馴れしくていいのかな。考えているうちに、教室の前のほうの
グループが弁当箱を開けはじめた。もう、今しか無い。中学の時のことが頭をよぎった。仲良くなりたくて話しかけたら、
それからもっとイジメが酷くなったこと。一瞬、心が折れそうになった。そのとき、リーエの声が聞こえた気がした。
そうだ、リーエは何度弾き返されても、自分の剣が届くと信じて何度だって立ち向かった。私だって――
「い、一緒に食べませんか!?」
言えた――
「うん、一緒に食べよ!」
「あたしたち、今度柊さんを誘って一緒に食べようって、昨日みんなで相談してたんだよー」
「柊さんのお弁当すっごーい! お弁当屋さんみたい――って、あれ、柊さん?」
美咲は声をあげて泣いていた。両手でくしゃくしゃになった顔を覆って、泣きじゃくっていた。
「あたし……自分の勇気がないこと、ずっとみんなのせいにしてた……ホントは、自分で勝手に思い込んで、壁作ってただけで……ヒック、ごめん、ね……」

その後、リーエやライアトゥルスが美咲の前に現れることはなかった。

――すみません、そちらリーエ教育相談所でしょうか。あのう、美咲の学校生活のほうは上手くいくようになったでしょうか?
「単刀直入に言うぜ。あんたのとこの娘さん、毎日楽しそうに学校行ってんよ。いやー、ショック療法は効くねえ。」
――あのう、そのショック療法というのは具体的にどんなことを?
「おっちゃん、それは企業秘密よ。まあ、あの手の大人しい子は、無理矢理にでも背中押してやらないとなかなか自分から動けねえからな」
『アネサン、オナカヘッタ』
「おうおう、もう飯の時間か。すぐエサあげるからな、ちょっと待ってろよライアトゥルス。ま、そういうわけだおっちゃん。
今後とも、なにかあったらリーエ教育相談所をよろしく頼むな!」
989愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 00:29:41.48 ID:mfKDkY5y0
さるさる
990 ◆BNSK/DqMrY :2007/01/29(月) 00:29:58.41 ID:jB4+HTnw0
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                (⌒ヽ、_,ノ⌒Y"    Y     .....⌒)
            (⌒ヽー゙ ....::(   ..::.......  .__人.....::::::::::::::::::::

懲戒氏の代わりに。
991愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 00:31:09.14 ID:t40absy+0
題な。真面目にやる
992愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 00:31:55.71 ID:/9KFO58G0
予め言っておくわ。中の人、全感想する人。乙であります。
993愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 00:32:55.37 ID:/9KFO58G0
おっとすまねえ
>>九百九十一
天下無敵
994愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 00:34:22.87 ID:t40absy+0
>>993
了解
995次スレ:2007/01/29(月) 00:34:43.83 ID:uEB1/K290
996愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 00:35:24.99 ID:aTNDUvxB0
ごめん
997愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 00:35:50.20 ID:dvKRQrVQ0
1000なら品評会で関心票1もらえる
998 ◆BNSK/DqMrY :2007/01/29(月) 00:35:51.14 ID:jB4+HTnw0
ここで一つ、残念なお知らせがあります。
途中で規制された『レプリカゾク ◆zS3MCsRvy2』ですが、3レス目が31行ありました。
よって、5レス以内に収まらないので、選考対象外となります。

あと◆3f0Xs6b.AU氏はいるかな?
時間外にはなっちゃうけど、感想とかもらえる(かもしれないから)、投下するなら……次スレの方が良いかwww
999愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 00:36:09.99 ID:w37tYNTj0
時間外、自粛しようかな……。
1000愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 00:36:26.93 ID:gdzKlgU20
1000
10011001
 *     +    巛 ヽ
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   *     +   / /   イヤッッホォォォオオォオウ!
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     〈_} )   |                                次スレも…VIPクオリティ!!
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 ガタン ||| j  / |  | |||
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