1 :
トリマーと初詣:
―注意―
このスレッドにはパロディ的な表現が多数盛り込まれております。
部屋を明るくして、適度な距離を置いてご覧になって下さい。
2 :
トリマーと初詣:2006/12/12(火) 11:21:51.25 ID:As85aav70
_,. - ―‐- 、 __ __ _ / \
, '´.:.:..:.:..:..:.:..:.:..:..:.:..(⌒)'´:.. < ` / 恥 V こ |
_,/.:.:..:.,ヘ;;;/{.:.:..:.:..:.丶.:.:.:.:ヽ\.:.:..:.\ / .ず. I ん |
-―:=(/.:.:.l .:..:.|"" l.:.:.{.:.:.:.:.:.l.:.:.:.:.:.ハ;.:l\)ヽ:j ̄ ̄ な .か. P . な |
.:.:.:.ォ‐/.:.:.l:|.:.:.:!| \:ヽ.:.:. _l:::|:::::::l:|.:.:! / .い . し っ 時 .|
:/:/イ.:.:.:.l:|:::‐l:ト、 ヽ,.斗匕_W!::::/l:|:.:.:! | バ .の .く て . 間 .|
:.:.:/l/l.:.:.: l:lヽ::|ヽ__ Tf乏7 |: /: リ.:.: l | カ. .? .に │
'´ l{ハヽ:小イf伐{/// ̄ |/.:.:..! :.:l:|.! 兄 ________/
ヽ/\{'´ ̄ r =- 、 /| .:..: |:.:::l::l| 貴 │
|.:.:.ハ. ∨ } u !::::::l:|:::/!:j| │
|::::::个 、 ヽ _ノ イl:::::::ル/-く \______/
|::::::::l::::::::: >r‐</¨ヽ:/´〃 `\
|::∧:ゝ:{ヽ/ ̄不ヘ / |l \
V >'ァ'´\/_{{__.ヽ/__. {{ \
/ / -=≠〃 ̄匸o__j ヘ/ヽ \
. / /o/ {{ ヽ/ \ \
/ /  ̄ }}=‐- / \ \
. / V≧ ニ={{= ,′ \ \
/ { || l \ / ヽ
. / :! || | / ノ
/ /l ll ー-〉 / /
. / ‐-、 / l _ 二{{ニ=―‐ ヽ } / /
/ \_j_ }} ヘ / /
} ll ヽ_/ /
、_ l {{ ______{ /_)
 ̄ ̄l _.二>'´ ̄ ヽ ヘ三{
{/ \___シ
3 :
猪(ばくち打ち):2006/12/12(火) 11:23:57.95 ID:/LW+UGi2O
/⌒ ⌒\
/( ●) (●)\
/::::::⌒(__人__)⌒::::: \ 兵隊さん、おちんちんなめるから殺すのは許して
| |r┬-| |
\ υー'´ /
____
/⌒ ⌒\ ング ング
/ (●) (●)\
/::::::⌒(__人__)⌒:::: \ チュパチュパ
| ( \ |
\_ ヽυ ::\ /
\ .:::\
____
/⌒ ⌒\
/( ●) (●)\ / \
/::::::⌒(__人__)⌒::::: \ ( )
| |r┬-| | | υ |
\ υー'´ / | |
|υ |
4 :
猪(ベース):2006/12/12(火) 11:40:12.40 ID:4rAdaxpWO
代理、多謝
『必殺、神山満月切り!!!』
ずがーん!!
( ^ω^)「フヒヒ…やっぱり、電磁波ロボの必殺技はいつ見ても格好いぃおw」
一人、ヲタっぽい事を口走り悦に入っている少年の目には、
野山を模したセット上で爆発する怪獣…の着ぐるみが写っている。
彼の名は内藤ホライゾン。
特撮や、アニメをこよなく愛する…いわゆるオタクという奴だ。
その証拠に彼のいる自室はロボットやヒーロー、
果ては媚び媚びな表情をした女の子のフィギュアやポスターで溢れ返っていた。
( ^ω^)「ぉ?こんな時間かぉ?…糞スレ立ててから寝るかお。」
内藤は部屋の壁を見、既に今は一時過ぎになっている事に気づいた。
すぐさま今まで見入っていた映像のファイルを閉じ、手慣れた手つきで別のファイルをクリックする。
( ^ω^)「赤青黄黒桃、完成で…と、フヒヒ。」
巨大掲示板、2ちゃんねる上にあるニュー速VIP…ここが彼のお気に入りである。
こうして毎晩、就寝前にお約束の様な糞スレを立てるのは、半ば彼の習慣になっていた。
( ^ω^)「よし…立て逃げ、成功と。フヒヒ…サーセンwwwwwwww」
スレ立てに成功した内藤は、細々と煽りのレスが入ってくるのを横目に、満足そうな顔でベッドに横になった。
5 :
VIP皇帝:2006/12/12(火) 11:42:31.32 ID:/LW+UGi2O
____
/ \ /\ キリッ
. / (ー) (ー)\
/ ⌒(__人__)⌒ \
| |r┬-| | ずがーん!!
\ `ー'´ /
ノ \
/´ ヽ
| l \
ヽ -一''''''"~~``'ー--、 -一'''''''ー-、.
ヽ ____(⌒)(⌒)⌒) ) (⌒_(⌒)⌒)⌒))
____
/_ノ ヽ、_\
ミ ミ ミ o゚((●)) ((●))゚o ミ ミ ミ
/⌒)⌒)⌒. ::::::⌒(__人__)⌒:::\ /⌒)⌒)⌒)
| / / / |r┬-| | (⌒)/ / / // だっておwwwwww
| :::::::::::(⌒) | | | / ゝ :::::::::::/
| ノ | | | \ / ) /
ヽ / `ー'´ ヽ / /
| | l||l 从人 l||l l||l 从人 l||l バンバン
ヽ -一''''''"~~``'ー--、 -一'''''''ー-、
ヽ ____(⌒)(⌒)⌒) ) (⌒_(⌒)⌒)⌒))
6 :
猪(ベース):2006/12/12(火) 11:42:44.55 ID:4rAdaxpWO
某所、12月12日 AM2:35
薄暗い室内にPCや電子機器が淡い蛍の様な光を放っている様は深海を連想させる。
そんな場所で二人の男が何事かを喋っていた。
「ふむふむ、どうやら見つかったようじゃのう…。」
「…博士、本当にコイツでいいんですか?」
初老の男と少し乱暴な物言いに若さを伺わせる青年の二人はそう呟くと、目の前のPCのモニターを睨んだ。
942:赤青黄黒桃、完成で…(34)
1:婦警さんと初詣 2006/12/12 1:05:36 booooon
⊂ニニニニ( ^ω^)ニニ⊃ ブーン
2:猪(淫乱) 2006/12/12 1:05:38 Xxxxxx
特ヲタ氏ね
3:初夢(脱、童貞) 2006/12/12 1:06:01 Xxxxxx
赤
4:婦警さんと初詣 2006/12/12 1:06:26 booooon
赤
5:蕎麦 2006/12/12 1:06:45 Xxxxxx
4さま
6:餅はだ 2006/12/12 1:07:06 Xxxxxx
>>5 m9(^Д^)プギャー!!
7:初夢(脱、童貞) 2006/12/12 1:07:09 V85r4frC0
ちょwwwwwwww1
と…こんな感じにどうでもいい書き込みが35ほど続いていたが、
今では早々に飽きられて最下層に到達しようとしていた。
「このスレッドを立てた奴が…あの人の代わりって事ですか?」
不満そうな態度を隠そうともせず、青年は自らの太い眉をしかめさせた。
7 :
猪(ベース):2006/12/12(火) 11:43:25.52 ID:4rAdaxpWO
「そうじゃよ、この坊やは毎日同じタイトルのスレッドを立てておる。
…クォリティを重視する5人目にピッタリじゃ。」
「既に、二人も欠番になってるんですよ?…本当に大丈夫なんですか?」
「ふぉっふぉっふぉ、心配無用じゃよ…ワシを信用しなさい。」
青年の不信そうな態度を後目に、男は暢気に顎にまばらに生えた不精髭を弄ぶ。
そんな反応に青年はやれやれと肩をすくめてため息を吐くと、体を翻し歩み始める。
「何じゃ、もう寝るのかの?」
「整備ですよ整備…明日には出動でしょ?」
そう短く言い捨てると、青年は部屋から出ていった。
「ふむ…いよいよか。」
あとに一人、残された老人はPCを操作し、画面上にとあるデータを表示させる。
そこには複雑な計算式と伴に、5色のパターンのボディスーツが映し出されていた。
/ ,' 3「…VIPレンジャー、5人揃わねば…意味はないがの、仕方あるまい。」
老人、いや荒巻スカルチノフはそう呟くとデータを調整すべくキーボードを叩き始めた。
8 :
猪(ベース):2006/12/12(火) 11:46:00.96 ID:4rAdaxpWO
(#^ω^)「う〜…つまらんぉ」
('A`)「…ブーン、授業中なんだ。ちょっとは我慢しろよw」
ボソッと呟いた独り言に親友のドクオが後ろの席からツッコんできた。
思わず、僕は振り返り彼の不細工な面を覗き込む。
相変わらず、不健康そうな顔だ…大方、今日もネトゲで徹夜だったのだろう。
( ^ω^)「ネトゲ廃人に説教されたくねーよw」
('A`#)「るせーよ、お前の独り言がうるさくて寝られねぇんだって…黙って静かに寝とけw」
ドクオとは10年来の付き合いだ…お互いの趣味は嫌という程知り尽くしている。
実はあれから、携帯で妹スレに朝方まで粘着していたワケで…授業中にこうして座っているだけでも辛いものがある。
( ´ω`)「んじゃ…お言葉に甘えて熟睡させて貰うぉ…Zzz」
僕はそう言うや否や、机に突っ伏した。
冷え冷えとした感触が寝不足の火照った頬に心地良い。
('A`)「…すぴー…。」
返事がないと思ったら、案の定ドクオも僕同様に休み始めていた。
( ^ω^)「…おまいはのび太かぉ…ムニャ」
ドクオの寝付きの良さに嫉妬し、寝言が涎と共に口をついた。
( ,,゚Д゚)「ゴルァ!!!」
( ^ω^)('A`)「Zzz…。」
( ,,゚Д゚)「ゴル…内藤、ドクオ…あとで職員室に来る様に。」
僕らはギコ先生に見つかったとも露知らず、甘い午睡を味わうのだった…。
9 :
さるよけ^^:2006/12/12(火) 11:46:28.71 ID:/LW+UGi2O
____
/ \ /\ キリッ
. / (ー) (ー)\
/ ⌒(__人__)⌒ \
| |r┬-| | …VIPレンジャー…五人揃わねば意味は……
\ `ー'´ /
ノ \
/´ ヽ
| l \
ヽ -一''''''"~~``'ー--、 -一'''''''ー-、.
ヽ ____(⌒)(⌒)⌒) ) (⌒_(⌒)⌒)⌒))
____
/_ノ ヽ、_\
ミ ミ ミ o゚((●)) ((●))゚o ミ ミ ミ
/⌒)⌒)⌒. ::::::⌒(__人__)⌒:::\ /⌒)⌒)⌒)
| / / / |r┬-| | (⌒)/ / / // だっておwwwwww
| :::::::::::(⌒) | | | / ゝ :::::::::::/
| ノ | | | \ / ) /
ヽ / `ー'´ ヽ / /
| | l||l 从人 l||l l||l 从人 l||l バンバン
ヽ -一''''''"~~``'ー--、 -一'''''''ー-、
ヽ ____(⌒)(⌒)⌒) ) (⌒_(⌒)⌒)⌒))
10 :
いく:2006/12/12(火) 11:47:43.95 ID:/PAKygT/O
逝く
11 :
猪(ばくち打ち):2006/12/12(火) 11:48:51.17 ID:/LW+UGi2O
____
/ \ /\ キリッ
. / (ー) (ー)\
/ ⌒(__人__)⌒ \
| |r┬-| | …ブーン、授業中なんだ。ちょっとは我慢しろよw
\ `ー'´ /
ノ \
/´ ヽ
| l \
ヽ -一''''''"~~``'ー--、 -一'''''''ー-、.
ヽ ____(⌒)(⌒)⌒) ) (⌒_(⌒)⌒)⌒))
____
/_ノ ヽ、_\
ミ ミ ミ o゚((●)) ((●))゚o ミ ミ ミ
/⌒)⌒)⌒. ::::::⌒(__人__)⌒:::\ /⌒)⌒)⌒)
| / / / |r┬-| | (⌒)/ / / // だっておwwwwww
| :::::::::::(⌒) | | | / ゝ :::::::::::/
| ノ | | | \ / ) /
ヽ / `ー'´ ヽ / /
| | l||l 从人 l||l l||l 从人 l||l バンバン
ヽ -一''''''"~~``'ー--、 -一'''''''ー-、
ヽ ____(⌒)(⌒)⌒) ) (⌒_(⌒)⌒)⌒))
12 :
猪(ベース):2006/12/12(火) 11:52:04.92 ID:4rAdaxpWO
12月12日 PM17:31 駅前
('A`#)「ったくよ〜、ギコの奴ネチネチと…ウザいんだよな。なぁブーン?」
(#^ω^)「全くだぉ!!…居眠りくらい大目に見ろってんだぉ!!!」
僕らはあのあと、ギコ先生に説教を頂戴してしまった。
( ,,゚Д゚)『…全くいつもいつも居眠りしやがって、ゴルァ。今度居眠りしたら親御さんに連絡するぞ?ゴルァ!!!』
至極当たり前な先生の理屈…だけど僕らの口から出るのは先生に対する悪口だ。
('A`)「ブーンも俺もアイツに目つけられちまってるなぁ…ったく、俺らを指導するくらいならDQNを注意しろっての。」
そう言うとドクオは内ポケットから煙草を取り出し火を点け、深く紫煙を吸い込む。
(;^ω^)「…どう見てもDQNです、本当にありがとうございますだぉw」
ドクオは僕の軽口に、違いない。と返し、茶色く染めた髪をガリガリと掻くと小さく笑った。
…今では僕の事をブーンと言うあだ名で呼ぶのは、小学生の頃からの付き合いの彼だけになった。
定かではない記憶を手繰り寄せてみる。
あの頃、僕とドクオ…あともう一人、名前はおろか顔すら思い出せないけれど、仲良くしていた子がいた。
『今日から内藤くんはブーンだよ、エへへ』
ブーンというあだ名はその子が付けてくれたのだが…。
何故か僕は切なくなり、空を仰ぐ…冬の夕方の空は既に暗く染まり、星々がキラキラと瞬いている。
幼い頃、その三人で見上げた時と何ら変わりない空に…ついセンチメンタルな気分になってしまった。
13 :
猪(ばくち打ち):2006/12/12(火) 11:52:03.96 ID:/LW+UGi2O
/ ̄ ̄\
/ _ノ \
| ( ●)(●) やーめた。
. | (__人__) 全然人来ねえんだもん・・・あ、
>>1。どうぞそのまま続けて
| ` ⌒´ノ
. | }
. ヽ }
ヽ ノ \
/ く \ \
| \ \ \
| |ヽ、二⌒)、 \
14 :
猪(ベース):2006/12/12(火) 11:53:56.81 ID:4rAdaxpWO
( ^ω^)「…あ、僕淀橋寄ってくぉ。ドクオも行くかぉ?」
('A`)「いや…俺はいいわ。今日、ネトゲ仲間とオフあって…待ち合わせしてるし。…ワリぃな。」
( ^ω^)「…童貞、乙wwwwwwwww」
('A`#)「るせーよ、ピザ」
そんな馬鹿な言葉を交わすと、僕らは思い思いの方向に向かって歩き出した。
…ドクオはネトゲ仲間とのオフ会の為に、僕はと言えば…。
( ^ω^)「フヒヒ…この日の為に一週間オナ禁してたんだぉwうはwwwwktkwwwwwwww」
そう、大きな声で言えない事だが…僕はエロゲを買いに行こうとしていた。
今日発売の『陵辱戦隊テラ☆エロス』
以前ネットで、5人のおにゃにょこが触手怪人に辱められているCGを見た瞬間から購入を決めていた逸品なのだ。
(*^ω^)「…おっきしてしまって、少し走り辛いぉね。」
興奮してしまったMy Sunをズボンのポケットの中で押さえながら、僕は小走りに店へと急ぐ。
…道行く人々の視線が少し冷たい様な気がするのは…うん、気のせいだ。そうに違いない。
15 :
猪(加齢臭):2006/12/12(火) 11:54:58.34 ID:fCWOs3B80
____
/ \ /\ キリッ
. / (ー) (ー)\
/ ⌒(__人__)⌒ \
| |r┬-| | やーめた
\ `ー'´ /
ノ \
/´ ヽ
| l \
ヽ -一''''''"~~``'ー--、 -一'''''''ー-、.
ヽ ____(⌒)(⌒)⌒) ) (⌒_(⌒)⌒)⌒))
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/_ノ ヽ、_\
ミ ミ ミ o゚((●)) ((●))゚o ミ ミ ミ
/⌒)⌒)⌒. ::::::⌒(__人__)⌒:::\ /⌒)⌒)⌒)
| / / / |r┬-| | (⌒)/ / / // だっておwwwwww
| :::::::::::(⌒) | | | / ゝ :::::::::::/
| ノ | | | \ / ) /
ヽ / `ー'´ ヽ / /
| | l||l 从人 l||l l||l 从人 l||l バンバン
ヽ -一''''''"~~``'ー--、 -一'''''''ー-、
ヽ ____(⌒)(⌒)⌒) ) (⌒_(⌒)⌒)⌒))
16 :
猪(ベース):2006/12/12(火) 11:59:16.57 ID:4rAdaxpWO
カンカン…カンカン。
(#^ω^)「…電車かぉ、とっと行くぉ。」
運悪く…目的の店まであと少しというところで、踏切につかまってしまった。
多少、イライラしながら僕は歩道に立ち尽くし、電車が過ぎるのを待つ。
〜3分経過〜
(;^ω^)「……。」
〜6分経過〜
(#^ω^)「ちょ…ふざけんなぉ、長杉だぉ?常識的に考えて…。」
そう、踏切の警笛は6分を越えても一向に鳴り止まなかった。
僕同様、その場で待ちぼうけを喰らい続けている人々は不満と不安がない交ぜになった複雑な表情をしている。
更に、踏切が開くのを待っている車が両側でギッシリと並び、ちょっとした渋滞が起こっていた。
( ^ω^)「イライラ…おっぉっ?」
ξ゚听)ξ「ハッ、ハッハ…やっぱり…。」
思わず踏切を無視して先を急ごうと思い立った時だった。
不意に聞こえてきた、女の子の荒い息遣いに対して…僕は哀しい男のSAGAに抗えず、背後を振り返る。
ξ゚听)ξ「お爺ちゃんが言ってた通り…遂にアイツ等が動き始めたのね。」
そこには…まるでアニメかエロゲの世界から抜け出してきた様な可愛い娘が立っていた。
息をする度に、彼女の柔らかくカールした金色のツインテールが揺れている。
(*^ω^)『テラモエスwwwwwwww不幸中の幸いって奴だぉねw』
17 :
猪(メイド服):2006/12/12(火) 12:00:03.27 ID:4rAdaxpWO
ξ#゚听)ξ「…何よアンタ、ナンパのつもり?キモいんだけど。」
(;^ω^)「おっ…アウアウ。」
どうやら、彼女には先ほどの僕の呟きが聞こえてしまっていたらしい。
ツインテールの少女はただでさえ吊り目がちな瞳を尖らすと、ストレートな暴言を僕にぶつけてきた。
(*^ω^)『いぃッ!!もっと…もっと罵ってw』
そんな彼女に興奮してしまった僕は…今度こそ口に出すことなく、アブノーマルな願望を呟いた。
ξ゚听)ξ「…悪いけど、アタシはアンタみたいの相手にしてらんないの!!どいてく…!?」
あらぬ妄想を描く僕を無視し、少女は僕の横を足早に通り過ぎようとして何かを目撃したのか。
…不意に足を止めた。
僕も自然と彼女の視線の先を目で追う。
( ^ω^)「?…故障…かぉ?」
遮断機の根本にある制御盤が故障を起こしたのかパチパチと、放電していた。
ξ゚听)ξ「ッ!?いけない…みんな、みんな逃げてッ!!!」
その様子を見ていた少女が不意に大きな声をあげた。
(;^ω^)「!?…釣り師現るw」
僕を含め、その場にいた人々は一瞬ギョッとしたあと…豆鉄砲を食らった鳩の様な顔になった。
ξ゚听)ξ「馬鹿っ!!冗談なんかじゃないのよ、早く逃げなさい!!!」
18 :
書初め(点滴必要):2006/12/12(火) 12:00:20.69 ID:zJRdEkdv0
19 :
猪(ギャンブラー):2006/12/12(火) 12:00:28.42 ID:/LW+UGi2O
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/ \ /\ キリッ
. / (ー) (ー)\
/ ⌒(__人__)⌒ \
| |r┬-| | だっておwwwww
\ `ー'´ /
ノ \
/´ ヽ
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ヽ -一''''''"~~``'ー--、 -一'''''''ー-、.
ヽ ____(⌒)(⌒)⌒) ) (⌒_(⌒)⌒)⌒))
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/_ノ ヽ、_\
ミ ミ ミ o゚((●)) ((●))゚o ミ ミ ミ
/⌒)⌒)⌒. ::::::⌒(__人__)⌒:::\ /⌒)⌒)⌒)
| / / / |r┬-| | (⌒)/ / / // だっておwwwwww
| :::::::::::(⌒) | | | / ゝ :::::::::::/
| ノ | | | \ / ) /
ヽ / `ー'´ ヽ / /
| | l||l 从人 l||l l||l 从人 l||l バンバン
ヽ -一''''''"~~``'ー--、 -一'''''''ー-、
ヽ ____(⌒)(⌒)⌒) ) (⌒_(⌒)⌒)⌒))
20 :
猪(メイド服):2006/12/12(火) 12:01:52.44 ID:4rAdaxpWO
VIPで良くある釣りカキコを思い出し、反射的にニヤけた表情になった僕へ、少女が怒鳴った直後だった。
ヴ、ヴヴヴ…。
(;^ω^)「へ?…おっぉぉ?」
「な、何だありゃあ…?」
「映画の撮影?」
そう、先ほどから起こっていた放電に変化が起こっていた。
今まで細く発生していた雷光が束になり…やがて大きな球状の光になる、という異常な光景が発生していたのだ。
その場にいた誰もがこの光景に目を奪われ、唖然としている。
ξ;゚听)ξ「もしもし…ジョルジュさん?急いで!!“スクリプト”が…ッ!!…えぇ、それ迄ここはアタシが…!!!」
その光景を目の当たりにしていた少女は携帯で誰かに連絡を取っていた。
(#^ω^)『ジョルジォ?…彼氏かぉ…非処女は氏ねばいいぉ…。』
電話の相手が彼氏だと勝手に思った僕は心の中で、名も知らぬ彼女に八つ当たりをしてしまうーーー、その時だった。
21 :
猪(メイド服):2006/12/12(火) 12:02:54.38 ID:4rAdaxpWO
カッ!!!
ξ⊇凵K)ξ( ⊇ω`)「!?」
球状の光が一際、大きく膨らむと目も眩む紫色の輝きを放った。
そのまばゆさに一瞬、視界を奪われてしまう。
( ^ω^)「ッ、目が…目がぁっ!!………ぉ。」
ξ゚听)ξ「出たわね…。」
( ∵)「・・・。」
そこには…日頃、僕が慣れ親しんだ特撮ヒーローに出てくる怪人の様な生物が4、5体ほど立っていた。
街灯の光を浴びてヌ、ラヌラと輝く紫色の彼等の四肢はどう見ても哺乳類には見えない。
(;^ω^)「ヒビキさ…じゃないおね、どう見ても…。」
現実逃避のつもりで呟いた僕の軽口は、不意に静まり返った周囲に虚しく辺りに木霊しただけだった。
(∵)『Uhhh…Aaaah…。』
と、まるで僕の冗談が引き金だったかの様に…化け物達が低い唸り声をあげ始めた。
(;^ω^)「ヒッ!!…っと…ビビってなんかないぉ?僕をビビらせたら大したモ」
( ∵)『Shaaaaaaaa!!!』
僕の冗談が勘に触った…のだろうか?
鋭い叫び声をあげながら、化け物の一匹が信じられない跳躍力で夜空に飛び上がると、僕目掛けて襲いかかってきた!!!
「うわぁっ…に、逃げろ!!!」
「キャア、助けて!!」
「うわーん、ママ…どこ?どこォ…?」
見れば…他の四匹も思い思いの獲物目掛け、襲いかかっている。
22 :
猪(メイド服):2006/12/12(火) 12:05:43.35 ID:4rAdaxpWO
(;^ω^)「ちょ…冷静に観察してる場合じゃなす…そうだ、逃げなきゃ…。」
ドスッ
(;^ω^)「へ?こ、腰抜けるなんて…あり得neeeee!!!」
思いがけない事態に僕の体は、パニックを起こしてしまっていた。
へにゃへにゃと力が抜けてしまった腰は力を入れようにも、感覚がない…。
( ∵)「・・・。」
そんな僕を無表情に眺めながら、化け物が近寄る…二人の距離はもう目と鼻の先にあった。
(;^ω^)「あ…あぁ…。」
もはや、言葉すら出ない僕に化け物は鋭い爪の生えた手をかざし…そしてビュウと風を切りながら振り下ろす。
僕は…目を開けている事が出来ずに、瞼をギュッと閉じた。
ガッ!!
( ^ω^)「…オバーチャンお久しぶ…おっ?」
一昨年、亡くなった祖母と対面するのを覚悟していた僕だったが…。
どっこい、僕はまだ生きていた。
ξ;゚听)ξ「ッ…な、何してんのよ!!は、早く逃げなさいよねっ!!!」
見れば化け物が僕を狙い、振るった一撃を…あのツインテールの少女が両手を頭上で交錯させ防いでくれていた。
( ^ω^)「…あ、ありがとうだぉ…。」
ξ゚听)ξ「べ、別に礼なんていいわよ…それより早く、ここから…ッ!!」
気丈に言葉を返してくれる彼女だったが…化け物の腕を防ぐのは相当、苦しい様だ。
23 :
猪(メイド服):2006/12/12(火) 12:10:37.96 ID:4rAdaxpWO
よく見れば、彼女の体はプルプルと細かに震えていた。
更に、その表情は苦しげに歪み、脂汗すら浮かべている…。
ξ;゚听)ξ「っ…早く逃げてっ…。」
彼女の言葉にも焦りの色が次第に濃くなっているではないか…逃げよう、一刻も早くこの場所から立ち去ろう!!
( ^ω^)「・・・。」
僕は…喧嘩なんかろくにした事もないヘタレだ。
…どう考えてもここは彼女に任せて、逃げるのが一番の得策なのは間違い…。
( ^ω^)『でも…。』
…だけど、それは出来ない…したくないんだ。
体の自由が利かない事もあるけれど…それだけじゃない、そう…。
( ゜ω゜)『ここで逃げるなんて…女の子を犠牲にして、逃げるなんてカッコ悪いぉ!!』
そう、特撮ヒーローを愛するブーンにとって…こんな状況で戦わずに、逃げる事は絶対に許せない行為だったのだ。
…まぁ、単に状況が読めてないだけかもしれない…いや、その可能性の方が高い。
(;`ω´)「…う、うわぁぁぁぁっ!!!」
ξ;゚听)ξ「ちょ…何やってんのよ!?」
僕は自由の利かない体に鞭打ち、フラフラと立ち上がると…彼女を押さえ込もうとしていた化け物の腰にタックルをぶちかました!!!
24 :
VIP皇帝:2006/12/12(火) 12:15:23.18 ID:4rAdaxpWO
( ∵)『・・・!?』
(#`ω´)「こんにゃろォォォォ!!デュクシ!!デュクシ!!」
僕はそのまま、化け物に馬乗りになった状態でパンチを叩き込んだ。
…ぺちぺちという音を誤魔化す為に、自分で効果音を言ってるのが情けない。
(;`ω´)「ゼェゼェ、ハァハァ…ど、どうだ!!参ったかぉ!?」
( ∵)( ∵)『・・・。』(∵ )
(;^ω^)「・・・ぉ゛。」
ξ#゚听)ξ「アンタねぇ…。」
解ってた、解ってた事だけど…僕の怒りの鉄拳は彼等に通用なんかしてなかった。
気付けば、僕の両隣には別の二体が現れていたーーー、そのまま彼等は僕の両脇を掴み軽々と引っ張りあげる。
彼等の僕の体を掴む手にギュッと力が籠められた。
…どうやら未だに眩く輝いている球状の光の中に、僕を投げ込もうとしているらしい。
ξ;゚听)ξ「ちょっ!?…アンタら邪魔よ、どきなさいっ!!!」
ツインテールの少女は僕を助けてくれようとしていたが、残った三匹に行く手を阻まれ身動きが取れない様だった。
(;^ω^)「ま、待ってぉ…話せば、話せば解るぉ!!ねっねっね…?」
( ∵)( ∵)『・・・。』
(;^ω^)「プリーズ、ヘルプミー!!」
先程の決意はどこへやら…見苦しく命乞いをしてしまう僕を無視し、化け物は粗大ゴミを投げるかの様な手つきで僕を光の中へと投げ込んだ…。
25 :
猪(メイド服):2006/12/12(火) 12:23:25.24 ID:4rAdaxpWO
( ∵)『・・・!?』
(#`ω´)「こんにゃろォォォォ!!デュクシ!!デュクシ!!」
僕はそのまま、化け物に馬乗りになった状態でパンチを叩き込んだ。
…ぺちぺちという音を誤魔化す為に、自分で効果音を言ってるのが情けない。
(;`ω´)「ゼェゼェ、ハァハァ…ど、どうだ!!参ったかぉ!?」
( ∵)( ∵)『・・・。』(∵ )
(;^ω^)「・・・ぉ゛。」
ξ#゚听)ξ「アンタねぇ…。」
解ってた、解ってた事だけど…僕の怒りの鉄拳は彼等に通用なんかしてなかった。
気付けば、僕の両隣には別の二体が現れていたーーー、そのまま彼等は僕の両脇を掴み軽々と引っ張りあげる。
彼等の僕の体を掴む手にギュッと力が籠められた。
…どうやら未だに輝き続ける球状の光の中に、僕を投げ込もうとしているらしい。
ξ;゚听)ξ「ちょっ!?…アンタら邪魔よ、どきなさいっ!!!」
ツインテールの少女は僕を助けてくれようとしていたが、残った三匹に行く手を阻まれ身動きが取れない様だった。
(;^ω^)「ま、待ってぉ…話せば、話せば解るぉ!!ねっねっね…?」
( ∵)( ∵)『・・・。』
(;^ω^)「プリーズ、ヘルプミー!!」
先程の決意はどこへやら…見苦しく命乞いをしてしまう僕を無視し、化け物は粗大ゴミを投げるかの様な手つきで僕を光の中へと投げ込んだ…。
26 :
猪(メイド服):2006/12/12(火) 12:36:28.75 ID:4rAdaxpWO
12月12日 時刻不明 謎の空間
( ´ω`)「ん…うぅ、生き…てる?」
所々、痛みに悲鳴をあげる体に不快感を覚えながら僕は目を覚ました。
どうやら、何とか生きている様だ…。
まぁそれは、先程までの事態が夢でなかった事の裏返しでしかないのだが。
(;^ω^)「…ところで、ここはどこなんだぉ?」
僕はゆっくり立ち上がると自分が今、置かれている状況を把握しようと…周囲を見渡してみた…が、
(;^ω^)「…何じゃこれは…。」
何と言い表したらいいんだろうか…。
…今、僕がいるこの場所はとても奇妙な空間だった。
どこまでも続く、トルコブルーの正四角形の格子が作る大地。
半透明のその下では物凄い勢いでいくつもの光が縦横無尽に行き来している。
( ^ω^)「で…出口は…。」
そんなもの探しても無駄だった。
だって…僕が今立っている場所からざっと100km先までは同じ様な光景があるだけで、
それ以外は遙か彼方の地平線?の向こうにTVの放送が終了したあとの砂嵐のような空間があるだけだったのだから…。
『う…うぅ…。』
( ^ω^)「!!だ、誰かいるのかぉ!?」
唐突に聞こえた誰かの呻き声に、僕は声の主の姿を探した…が、やはり自分の立つこの場所には誰一人いなかった。
27 :
猪(メイド服):2006/12/12(火) 12:42:35.89 ID:4rAdaxpWO
(;^ω^)「まさか幽霊とか…ねーよwwwwwアハハ、アハハハハ…。」
急に恐ろしくなった僕は無理に作り笑いをしてみる。
しかし、その声は自分でも恐怖に駆られている暗いものとしか感じられない。
( ^ω^)「はぁ…ん!?」
『ぁ…あ…たすけ…。』
再び、聞こえた呻き声…より鮮明に聞こえてきたそれは、僕の頭上からのものだった。
すぐさま、頭上を見上げてみる…そこには。
( ;゜ω゜)「ヒイッ!!!」
…数10mの距離を空けて頭上の空間には僕が立っているのと同じ様な地面があった。
色は異なりトルコブルーではなく、紅色だったけれど。
そんな事よりもそこの地面…いや、天井からは人が…何人もの人がまるで畑に栽培されている野菜の様に…生えていた。
『おねが…たす…て…。』
細々とした声で呻く彼等の露出した上半身の上に
…無骨なコードらしきものが絡み合い、うねりながら幾重にも這っている。
そのコードは肌を突き破り、内部から何かを吸い上げるかの様にゆっくりと蠢いていた。
『・・・。』
やがて…その中の一人がガックリと俯く。
(;^ω^)「…あっ!!」
力を無くしたその体が僕が見ている前で、ズブズブと…吸い込まれる様に紅色の中に飲まれていく…。
( ^ω^)「あ…ぁあ。」
最後には水面に生まれた様な波紋を地面に立て、跡形もなくなってしまった。
28 :
猪(メイド服):2006/12/12(火) 12:48:44.70 ID:4rAdaxpWO
(;^ω^)「逃げなきゃ…早く逃げなきゃ…!!!」
このまま、この場所にいたらあんな風になってしまう。
触手は好きだが…それは仮想世界での話だ。
現実にはお目にかかりたくもないし、ましてや自分が犯されるなんて真っ平ごめんだ!!
(;^ω^)「うわぁぁぁぁ…ッ!?」
勢い良く走り出そうとした矢先だった、いきなり目の前の空間が光を放った。
( ∵)( ∵)『・・・。』
(^ω^;)「出た…勘弁してくれぉ…。」
ゆっくりと収束した光の中から現れたのはやっぱりというか何というか…さっきの化け物達だった。
( ∵)『…高クォ…ィ反…Sク…と確…認。』
( ´ω`)「・・・。」
化け物が何かを言った様だけど、今の僕にはもうどうでもよくなってしまった。
だって…どうせ、逃げたところでこいつらが追いかけてくるだけなんだ。
ならいっそのこと…大人しく覚悟を決めちゃった方がいい。
やけにボンヤリとした視界の隅で…化け物の指があのコードの様に伸びるのを見て、僕はゆっくり瞼を閉じる。
( ´ω`)「…あの娘は助かったのかぉね?ま、別に非処女だし…どうでもいいけど…。
思えばつまんない人生だったぉ…。」
負け犬感たっぷりの台詞…これが僕の辞世の言葉になる…筈だった。
29 :
猪(メイド服):2006/12/12(火) 12:51:45.58 ID:MpGYg8awO
支援
30 :
猪(ドラム):2006/12/12(火) 12:57:39.90 ID:ql/gyWuwO
支援
展開早いねー
31 :
猪(メイド服):2006/12/12(火) 12:57:50.32 ID:4rAdaxpWO
ξ )ξ「情けない奴…こんなのに助けられたなんて恥だわ。」
どこからか…幻聴だろうか?さっきのツインテールの少女の声が僕の耳に入ってきた。
( ^ω^)「…お迎えかぉ?うはw天使カワユスwwwww」
ξ ///)ξ「え…あ、ちょ!!何言ってんのよ…いいから伏せないよバカ!!!」
ビシュゥンッ!!!
言われた通り伏せるや否や、
僕の上半身が先程まであった空間を桃色の光線が突き抜けていった。
( ∵)『…!!!』
その一条の閃光が勢い良く僕に近付いていた怪物の一人に鋭い音をたて炸裂する。
怪物は…閃光の一撃を喰らったまま、ゆっくりその場に崩れ落ちた。
( ^ω^)「…これ何てビームライフル?」
ξ゚听)ξ「どうやら…間に合ったみたいね。」
顔をあげ、何が起こっているのか確認しようとする僕の背中にまた、あの娘の声が刺さった。
_
( ゚∀゚)「ったく、さっきまで狼狽えてた女の台詞じゃな…痛っ!!何すんだツン!?」
ξ ///)ξ「ジ、ジョルジュ…アンタ馬鹿!?作戦中はコードネームで呼びなさいよ!!!」
_
( ゚∀゚)「あ…そうだった…悪い悪いw」
先程の娘はどうやらツンと言うらしい、もう一人聞き慣れない声ーーー、ジョルジュという暢気そうな男だ。
この二人が、どうやってかは解らないが…この現場に現れた。
32 :
猪(メイド服):2006/12/12(火) 12:58:33.25 ID:4rAdaxpWO
( ^ω^)「よ、よく解らないけど…助けてくれてありが…アッー!!!」
ξ゚听)ξ「?…何よアンタ…変な顔しちゃって。」
_
( ゚∀゚)「いや、まぁ…目の前にいきなりこんなのいたらビックリするだろ…。
いや…それより、お前は正義の味方かっつーの!?なんてツッコミ入れたくなるだろなw」
そうなのだ…目の前の二人の格好は…ブーンが愛して止まない、特撮ヒーロー。
それも戦隊ヒーローのまんまだったのだ。
ξ゚听)ξ「ま…いっか、それよりチャッチャッと片付けちゃいましょ?…この格好恥ずかしいのよね…。」
(*^ω^)『こんな状況にも関わらず…ぉっきしてしまったぉ…く、悔しい!!ビクンビクン』
そういう彼女の…身を包むのはピンク色のピッチリとしたスーツだ。
下腹部をヒラヒラとしたスカートで覆われている以外は胸元から爪先まで、
体の線がハッキリ出ている状態であり…正直、目のやり場に困ってしまう。
_
( ゚∀゚)「貧乳が目立つから…オーケー、そうしよう。
…だから、オレに銃を向けないで…な?」
殺気立った気配を浮かべたツンに対し、機嫌を取るジョルジュもまた彼女と同じ様なモノを身に纏っている。
こちらは黄色だ…そして、両者は共通してヒーロー然としたマスクを被っていた。
33 :
黒豆(千粒):2006/12/12(火) 13:02:28.94 ID:o80LH5hu0
内容は悪くない。
ただ読みづらい。
もっと改行を増やすといい。
34 :
おせち(200円):2006/12/12(火) 13:05:50.24 ID:4rAdaxpWO
_
( ゚∀゚)「んじゃま、いっちょやりますか…っと、その前に…。」
臨戦態勢を取り始めたジョルジュは不意に何かを思い出したのか…胸元を探ると、何かを取り出した。
_
( ゚∀゚)「ほい…受けとんな。」
(#^ω^)「ちょ…いきなり投げつけんな!!」
急にジョルジュは僕に取り出したそれを投げつけてきた。
何と言うか、初対面ながらいい加減な奴だと思う…。
( ^ω^)「…ぉ?おぉっ!?」
よく見れば…それはブレスレットだった。
…鈍い金色に輝くその表面に刻まれた文字…それは僕にとって慣れ親しんでいるものだった。
『V・I・P』
いつも僕が通い詰めているあの板の名前が…何故、こんな処に。
ξ;゚听)ξ「ちょっとイエロー!!何、勝手な事してんのよ…それは!!」
_
( ゚∀゚)「博士の指示なんだよ。こいつが新しい…VIPレッドなんだとさ。」
ξ#゚听)ξ「エェェェ!!!よりによってこんなキモイヘチャムクレが…嘘でしょ、おじいちゃん…。」
(;^ω^)「…何かムチャクチャ腹立たつぉ…この女」
_
( ゚∀゚)「おいツ…イエロー、あいつらの相手をちょっと頼むわ。」
ξ゚听)ξ「…しょうがないわねぇ、手早く済ませちゃってよね。」
ギャアギャアと騒ぐツンにジョルジュは化け物達の相手を頼むと、僕に向かって声をかけてきた。
_
( ゚∀゚)「…ってな訳で今日からお前はせいぎのひーろーだ。了解?」
( ^ω^)「フッ…遂に僕の時代が来たぉ!!フッ、フハハハハハ…!!!」
そう、遂に僕の長年の夢が叶う瞬間が訪れたのだ!!!
35 :
おせち(200円):2006/12/12(火) 13:14:04.81 ID:4rAdaxpWO
_
( ゚∀゚)「ノリノリだな、そーいうの嫌いじゃないぜ…ま、頑張って変身しなw」
それだけ言うと、彼はツンを援護すべく、彼女の元に走り去っていった。
( ^ω^)「ようし…やるお…!!」
ジョルジュの後ろ姿を見送りながら、僕はかけ声を入れる。
( ^ω^)「フフ…苦節16年の時を経て、
遂に僕の夢が叶う時がきたお…。」
そして…ブレスレットを腕に付け、長年暖めてきた変身ポーズを取るべく立ち上がる。
⊂ニニニ( ^ω^)ニニ⊃「変身!!VIPレッド!!!」
かけ声が終わるや…否や、僕の体を深紅の閃光が覆い、全身を戦いの装束が包み出す…ッ!!!
…シーン。
⊂ニニニニ(;^ω^)ニニ⊃「・・・。」
〜一分経過〜
⊂ニニニニ(^ω^)ニニ⊃「・・・。」
お、おかしい…何故だ。何故変身出来ないんだ…!?
そんな僕の様子を見かねたのか、怪物の頭を撃ち抜きながらツンが叫んだ。
ξ゚听)ξ「アンタねぇ…素人が訓練もなしにいきなり変身出来る訳ないじやない、常識的に考えなさいよね!!!」
確かにそうだ…最もな話ではある。
急に現実を思い返し、僕の額を冷たい汗が流れ落ちる。
二人は多数の怪物相手に自分の拳や蹴り、ビーム銃などを用いて優勢に立っている様だ。
だが…気付けば敵の数はざっと20にも膨れあがっていた
36 :
黒豆(千粒):2006/12/12(火) 13:20:07.18 ID:o80LH5hu0
改行乙
でも、まだ見づらいかな
どこかで一回、パソコンから見てみることを勧める
37 :
おせち(200円):2006/12/12(火) 13:34:01.51 ID:4rAdaxpWO
いかに二人が圧倒的な強さを誇ろうとも…このままでは数に押されて…!!
_
( ゚∀゚)「あの顔は…俺らのピンチを救えたら、
うはw漏れ大活躍wwww
…とか考える顔だよな?」
遠心力を生かした裏拳と強烈なソバットを近くの敵にお見舞いしたジョルジュは、
敵の一団に三連射を決め、再び相手との間合いを詰めているツンに軽口を叩いてみた。
ξ゚听)ξ「全然、余裕なんだけどね…勘違い野郎はウザいだけよ。」
それに対し、彼女は心底ウンザリした感じで応じる。
事実、彼らの挙動と声色には焦りの色など全くなかった。
本当に、この程度の相手ならば余裕綽々なのだろう…。
(;^ω^)「おーい、初心者の僕でも変身出来るやり方は…何かないのかぉ?」
ξ゚、゚)ξ「!!…あるわよ、知りたい?」
( ^ω^)「あたりきしゃりきのコンコンチキだぉ!!!」
_
(;゚∀゚)「おいおい…いいのかよ?オレそこまで指示受けてないぞ。」
ξ゚听)ξ「…いいんじゃない?実力を見ておくのも選択肢の一つじゃないかしら?」
(#^ω^)「…ひそひそ話すんなぉ!!一体どうすりゃ変身出来るんだぉ!?」
ξ;゚听)ξ「あ…ハイハイ、じゃ言うわよ初心者用の変身音声コードは…。」
(;^ω^)「…ゴクリ。」
ξ゚听)ξ「あ、ポコたんインしたぉ^^…よ。」
(;^ω^)「…レアリー…?」
_
( ゚∀゚)「ンン〜、イエス」
…何か無茶苦茶カッコ悪い気がするが仕方ない…。
花は実に、背に腹は代えられないのだ。
僕は決心を決めると、ブレスレットを嵌めた手を高くあげ叫け…もとい、囁いた。
(*´ω`)「…ポコ…たん、イン…した…ぉ。」
ギュゥゥゥ…!!
すると…先程の失敗が嘘だったかの様にブレスレットから発した深紅の輝きが僕の体を包み込始めた。
やや不格好な手や足を、
そして恥ずかしさに赤らんだ僕の頬を光が覆う。
…そして今度こそ本当に戦士としての姿を与えてくれる。
『説明しよう!!
ブーンの体を包む、この輝きはVIPレンジャーの変身ブレスレット、
VIPチェンジャーから放たれる形状記憶合金の素粒子…P-taの光である。
P-ta粒子が展開、定着する事で変身は完了する…その所要時間は僅か1、5秒。
その刹那の時間を経て、彼らは戦士の姿…VIPレンジャーへと身を変えるのだ!!!』
カッ…!!!
光が大気に溶ける様に消えたのち…そこに立っていたのは、
赤いボディスーツに身を包み、たなびく白のマフラーを首にした仮面の戦士…そう、人呼んで…!!
⊂ニニニニ( ^ω^)ニニ⊃「今度こそ、VIPレッド…見参ッ!!」
39 :
おせち(200円):2006/12/12(火) 13:40:23.95 ID:4rAdaxpWO
( ∵)『…!?』
( ^ω^)「怪人め…私が相手だ、トゥッ!!」
すっかりその気になった僕は合図一声…地面を蹴り上げ、文字通り宙へと舞い上がった。
( ^ω^)「すげー、本当に飛んでるYOw」
浮かれたのがいけなかったのか…変身後の僕には思いの外、ジャンプ力はあった様だ。
…予想以上に飛距離が伸びてしまい予定の場所からは程遠い場所に、
しかも…尻から着地してしまった。
ξ゚听)ξ「アイツ…馬鹿だわ。」
_
( ゚∀゚)「あるあるwwwww」
m9(∵)「Pgyaaaa!!」
…何か酷い言われようだ。
しかも、怪人からはキャラに合わない皮肉を言われた気がする…。
(#^ω^)「…ふぬぅ、VIPPER舐めると…!!」
僕はそう短く呟くと…この怒りを両脚に込め、一気に憎ったらしい怪人の元へ跳躍した!!
(;∵)『!?』
(^ω^#)「ジャスティスキぃぃぃーックぅッ!!!」
僕は跳躍した勢いそのままに怪人の腹を、痛烈に蹴り抜いた!!
ドゴォ!!!
( ∵)『ッ…!?』
奴はそのまま…横っ飛びに吹っ飛び、そして…。
ズガァァァァァンッ!!!
空中で爆発四散した。
( ^ω^)「…痛い目みるぉ…。」
一瞬、周囲に赤土の山が見えたのは…気のせいだろう、ウン気のせい…そうに違いない。
40 :
おせち(200円):2006/12/12(火) 13:43:44.02 ID:4rAdaxpWO
( ^ω^)「さぁ、次はどいつだぉ!?どっからでもかかって来いぉ!!」
僕は自分が手にした力を実感し、次なる相手を探す…が、
_
( ゚∀゚)「バーカ、今お前が倒したので最後だよw」
( ^ω^)「ぉ…足し蟹。」
ため息をつくジョルジュからツッコミを受けて気がついた…周囲には敵の影はなく、
既にこの場に存在しているのは僕ら三人だけだった。
_
( ゚∀゚)「へへ…何がジャスティスキックだ馬鹿タレw」
(#^ω^)「ちょ…イタスw」
ξ゚听)ξ「ふぅん…意外と出来そうじゃない、ちょっと…見直したかな。」
戦いが終わった解放感からか、ふざけ半分に軽くドツいてくる
ジョルジュを睨む僕にツンが優しい言葉をかけてくれた。
( ^ω^)「おっぉっお…これしきの相手、大した事ないぉw
…あ、でも優しい言葉ありがとうだぉ。」
ξ゚-゚)ξ「…どう致しまして。」
つい、僕とツンは見つめ合う格好になってしまった。
何か…照れくさい。
見れば、彼女もそうみたいだ…ほっぺたが桜色に染まっちゃってる。
(*^ω^)『…フラグktkr!!』
そんな邪推が心をよぎる…だが、それがいけなかった…。
_
( ゚∀゚)「おっ、何だ…いい雰囲気だなぁオイオイw」
いいふんいきのところ、お邪魔虫が割って入ってきた。
41 :
黒豆(千粒):2006/12/12(火) 13:46:17.85 ID:o80LH5hu0
ノープロジャスティス吹いたwww
これ絶対、面白いって
支援しちゃるけん、がんばってな
42 :
黒豆(千粒):2006/12/12(火) 13:46:34.25 ID:o80LH5hu0
支援
43 :
黒豆(千粒):2006/12/12(火) 13:46:51.94 ID:o80LH5hu0
支援
44 :
おせち(200円):2006/12/12(火) 13:52:23.32 ID:4rAdaxpWO
ξ ///)ξ「ばっ…馬鹿じゃないの!!あ、アタシがこんなヘチャムクレをかっこいいなんて思う訳ないじゃない…!!!」
さっきまでの優しげな雰囲気はどこへやら…。
ジョルジュの言葉に過敏に反応したツンは、元のツンケンした態度に戻ってしまった。
そのまま、顔を真っ赤にしてプリプリと足早に走り去って行く。
(#^ω^)『おのれ〜…。』
_
( ゚∀゚)「ん?…何、不満げな顔してんだよ新入り。おら、行くぞ!!」
(;^ω^)「ちょwwwチンコ触んなぉ!!引っ張るなぉ…あ、あぁっ…らめぇぇwwww」
僕の複雑な心境などどこ吹く風といった具合にジョルジュは僕を引っ張って、彼女のあとを追い掛ける。
…色々と不安な事もあるけれど、こうして僕のヒーローとしての日々が始まったのだった…。
<ヽ ∀ >『あの男の言っていた通りニダ…。
VIPレンジャー、なかなか手強そうニダ。』
…ブーン達が戦っていた場所から遠く離れたある地点で、
戦いの一部始終を見ていた何者かがいた。
<ヽ ∀ >『しかし…ウリが預かった僕のビコーズをよくも…!!
賠償と謝罪はお前等の命で贖ってもらうニダよ…。』
そう呟くと謎の存在はフッと空間に掻き消える様に消え失せた…。
第1話『ファイヤーボールニューカマー』終
45 :
おせち(3,000円):2006/12/12(火) 14:01:02.91 ID:4rAdaxpWO
投下\(^o^)/オワタ
…えー、という事で初めてブーン小説を書いてみました。
前から戦隊モノのブーン小説が読みたいと思っていて、
いっその事、自分で書いてしまおうと考えた訳です。
ご指摘を頂いた改行については
有り難く肝に銘じて、精進を図っていきたいと思います。
質問等があれば…出来る範囲でお答えさせていただきます。
46 :
黒豆(万粒):2006/12/12(火) 14:06:10.18 ID:o80LH5hu0
乙でした
ちょっと雑魚(ビコーズ)の外見が、どんなだか分かりにくいかも
その他は良く出来てるとオモ
俺しか居ないけど頑張れwwwwwwww
47 :
黒豆(万粒):2006/12/12(火) 14:07:00.15 ID:o80LH5hu0
訂正 ×ビコーズの外見
○ブーンたち全員の外見
48 :
おせち(3,000円):2006/12/12(火) 14:18:31.81 ID:4rAdaxpWO
>>47 あ〜足し蟹('A`;)
ブーン:短髪の黒髪、顔の雰囲気は小賢しいガキ(童顔
ドクオ:ワックスでスタイングされた茶髪、目つきの鋭い悪人顔
ツン:金髪ツインテール、つり目…ス〇ラ〇の沢〇を全体的に子供(+猫)っぽくした雰囲気
ジョルジュ:剃り込みが入った坊主頭、ややマッチョ(ガテンな感じ
荒巻:頭に白いものが混じり始めたヲッサン。
全体的にくたびれた感じ
ビコーズ:ぬっちゃけ、全身ラメのアー〇ロ〇ドw
年齢は
ブーン、ドクオ:16歳
ツン:15歳
ジョルジュ:18歳
荒巻:64歳
くらいで考えてます
49 :
おせち(3,000円):2006/12/12(火) 14:22:06.61 ID:4rAdaxpWO
では…これにて失礼しますかね
次回の投下は…できればここ2、3日の間を予定してます。
最後に…昼間にも関わらず、見て下さった方々。
本当に有難う御座いました。
m(_ _)m
50 :
猪(メイド服):
乙カレー
期待してる