予算案通過せず、蘇貞昌・行政院長が馬英九・国民党主席を「悪辣だ」と非難
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立法院は昨日、臨時会の不開催を決定し、これによって予算(*1)が3月に再度審議されるという
前代未聞の事態になった。
蘇貞昌・行政院長は、国民党の馬英九・主席に対して「非常に悪辣だ」と痛烈に批判し、
中央選挙委員会組織法案を優先させると言って予算案を絡め取らせ、
選挙、党資産の問題に気をとられて人々の生活を顧みていないと指摘した。
行政院スポークスマンの鄭文燦は、予算案が通過しなかった影響は非常に大きく、
新しい計画の700億元の処理ができなくなり、地方政府への補助金1,400億元も
配分できなくなると述べた。
また年末近くに地方政府の資金需要のピークに面したこともあり、
既に中央政府への資金依頼は680億元になるものの、これに対応することもままならない。
行政院経済建設委員会は、予算案の通過が1ヶ月遅れるごとに、GDP成長率が0.25〜0.3%
下降すると指摘している。
民進党の游・主席は記者会見で、馬英九は一党の私利のために、人々の生活を無視していると
批判した。また、民進党籍の立法委員に対して、故郷に帰った際に多くの説明会を開き、
国民に向けて国民党が予算案をダメにしたことをわかってもらい、年末の立法委員選挙では
投票と言う手段で国民党を断罪するよう、依頼したと述べた。
(中略)蘇貞昌は、立法院が臨時会を開かず予算案の審議を行わないと聞いて驚き、
「国民に大きな苦痛と悲哀をもたらすものだ」と言ったという。
蘇はまた、「昨年11月にも予算案が通らず、既に2.3ヶ月が遅れているのに、
さらに審議が3月に持ち越されることは、合計で5ヶ月の遅れとなる。
このようなことは、資本投下の方法を無くし、経済へ影響を及ぼし、
失業率を増加させるなど、政府の成すことのあらゆる全ての手足を縛ることになり、
影響は非常に重大だ。予算案が予算会期までに通過しなかったことは、
有史以来初めてだ」と述べた。
[ 台北報道 記者:黄雅詩 ]
★ ソースは、聨合報 [台湾] とか。
http://udn.com/NEWS/NATIONAL/NATS4/3708516.shtml (中国語・繁体字)
★ 訳註。
(*1) 台湾の予算年度は日本と異なり1月〜12月。通常、前年の11月ころまでに予算が成立する。