東京都荒川区東日暮里の公衆浴場「斉藤湯」で24日、「荒川銭湯寄席」が開かれた。若手の落語家2人が
即席の高座に上がり、夏の定番である怪談などで笑いを誘った。
銭湯寄席は、地域住民とのコミュニケーション拡大を目的に、平成18年から始まった取り組み。都公衆浴
場業生活衛生同業組合荒川支部の主催で、現在も41の銭湯が営業を続けている荒川区ならではのイベントと
して好評を博している。
寄席会場となったのは、女性用脱衣場。高座に上がったのは、
古今亭志ん公さんと、「春雨や雷太」さん。2人は交代で約1
時間半にわたって定番の泥棒話や怪談を披露した。
会場は、募集定員30人を超える42人が詰めかける盛況ぶりで、夏休みに入ったこともあって子供たちの
姿も見られた。母親と妹と訪れた区内の中学に通う山中晴喜君(14)は「落語に興味を持っていたけど、な
かなか見に行く機会がなかった。これをきっかけに演芸場にも行ってみたい」と目を輝かせた。かつて浅草で
三味線を教え、多くの落語家を見てきたという木村美佐江さん(80)は「若い良い落語家が居ると分かって
よかった。声もよく通っていたし、ほれぼれした」とご満悦。
「斉藤湯」の斉藤勝輝さん(63)は、公衆浴場を囲む現在の厳しい経営状況にため息をつきながらも、
「銭湯の活気を久しぶりに感じられた。懐かしかったし、喜んで帰ってもらう銭湯の基本を全うできた」と話
し、「次回は大入りとか満員御礼という垂れ幕でも飾ろうかな」と笑顔で語った。
次回の銭湯寄席は9月4日午後1時から、荒川区町屋の銭湯「タイムリゾート」で開催する予定。
ソースは産経新聞東京編集部
http://tonai.iza.ne.jp/blog/entry/655827/ 【依頼396】