川崎重工業は欧州エアバスの小型旅客機「A321」向けに約15年間供給してきた機体部品の
生産を今年度で打ち切ることを決めた。同部品の供給は、米ボーイング向け一辺倒だった日本の
航空機メーカーが主要部品をエアバスに供給した最初の例だった。受注好調なボーイング向けを
優先する川重はエアバスと継続条件が折り合わなかったとみられる。
A321は座席数185の小型機で、1994年に就航。国内では全日本空輸が羽田─関西国際
空港線などに導入している。川重はA321の主翼後部の胴体パネルの生産を担当。岐阜工場
(岐阜県各務原市)で91年に生産を始めこれまでに約370機分を納入した。同機の受注残は
約190機あるが、川重は今年度に生産できない分は他のメーカーに引き継ぐ方針だ。 (16:30)
http://www.nikkei.co.jp/news/sangyo/20060803AT1D3001403082006.html