O家別室―王族乙女の社交場―Ψ(`▼´)Ψ

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1名無し草
前スレ
O家別室ーキャロル2年後ー
http://that.2ch.net/test/read.cgi/nanmin/1016380697/l50
2名無し草:03/12/14 00:17
3名無し草:03/12/14 00:25
乙ーーー。
早業ですわ。オネエサマったら。
ありがd。
4名無し草:03/12/14 00:28
<1
あなた様の素早い行動力と決断力は、メンヒス様並みでございます。
じゃ、ここはΨ(`▼´)Ψも、なりきりさんも、伯爵令嬢ネタもOKって事で

・・・皆さん、よござんすか?よござんすね?
5名無し草:03/12/14 00:30
勝手にやってくれ。そのうち誰も来なくなって寂れる。
6名無し草:03/12/14 00:30
よかねえよ。何勝手に立ててんの?
7名無し草:03/12/14 00:30
令嬢サイトは管理人さんが作ってくれたから。
そっちにうpした方がよろしいのでは無いでしょうか?
8名無し草:03/12/14 00:32
>>Ψ(`▼´)Ψも、なりきりさんも、伯爵令嬢ネタもOK
自由な雰囲気(・∀・)イイ!! 何でもアリだから、闇鍋だい。

画家さんの登場も、お待ち申し上げておりまする〜〜〜
9名無し草:03/12/14 00:37
>>7
個人管理の場所にうpするよりか、2ちゃんのが気楽





スレタイは気に入らないが、お約束貼って再生よろ
10名無し草:03/12/14 00:41
                                  
                               ,,,,,,iiiilll!l″
                            ,,,,,,iiiil!!!llllll!゙° 
                        ,,,,,,iiill!!!゙゙゙`,,iill!l゙’   
                    liill!!l゙゙゙’  .iiiiil!!゙゜     
                    `     lllllll       
            ,,iiil,,,,,,iiiillll゙′            lllllll       
            ,illll!!l゙゙゙,ill!゙′          lllllll       
   .,iilll",,,,,,,ill!!llliiiiilllll,,,,,,,,,,,       .,,,,,lllll!″     
  ,,iill!゚,,ill!゙゙,,il!゙’.,,lill!!!!!!!!!!!!゙′      ゙!!゙゙゙″       
..,,iillllliiiill!゙liliiii,,.,,iill!lll,iiiiiiiiilト                   
`゙”゙゙lllllliil!!゙゙゙゙lll!l゙’'゙゙゙゙゙,,,,,,,,,,,i、                  
.,iiill!!゙゙llllll.lllllli,、.,iiiillll!!!!!!!!!°                  
..゙',iiii"llllll ゙!!゙"  ̄                        
: ,lllll`.llllll                             
..l゙゙゙゜ .!!゙゙′               


11名無し草:03/12/14 00:42
>>9
ここにうpしたのを管理人さんがダイジェストでまとめてくださるのが一番いいよね。
12名無し草:03/12/14 00:43
>>10
早速清純派の攻撃が始まった。思ってた通りだ。

本スレが大事なら、やめときな。
13名無し草:03/12/14 00:49
スレ立て下手い。
14名無し草:03/12/14 00:50
本スレも大事だけど
レス付けるのも、神経を遣う空気は苦手。
清純派、ごった煮で住み分けできたら嬉しい・・・。

けど、荒れるだろうな。
15名無し草:03/12/14 00:51
>>12
あなたイヤな言い方するねー。
ここな2chなんだから、新スレ立ったら関係ない人がこういうの貼ることだってあるじゃん。
それをいかにもって書き方するなんて最低。
16名無し草:03/12/14 00:53
結局は前スレと同じような使われ方になると思うからΨ(`▼´)Ψ
はスレタイに入れなくてもいいだろうがよ。
ややこしくなる。
17名無し草:03/12/14 00:54
うん。気を使ってレスするのは疲れる。
なんで2ちゃんなのに、あんなに仕切りたがるんだか。
18名無し草:03/12/14 01:00
ぢゃ、今後のエチー作品に期待して
ティッシュを置いて逝きます


 _,,..i'"':,
|\`、: i'、
.\\`_',..-i
  .\|_,..-┘
19名無し草:03/12/14 01:01
このスレならティシュ使い放題〜
20>>1−2勝手に修正:03/12/14 01:03
ここは細川智栄子先生の少女漫画・「王家の紋章」が好きな、
中でもΨ(`▼´)Ψ系・なりきり・「伯爵令嬢」ネタ・なんでもOK
な人のための闇鍋スレッドです。

前スレはこちら:
O家別室ーキャロル2年後ー
http://that.2ch.net/test/read.cgi/nanmin/1016380697


<ありがたいダイジェストサイト>
1ROM人様 ⇒ ●○● 王家の紋章スレ@2ch ダイジェスト ●○●
ttp://members.tripod.co.jp/ouke2ch/

Part3の396様 ⇒ ★★王家の紋章@2chダイジェスト暫定版(,,゚ー゚)っ且~★★
ttp://www.geocities.co.jp/AnimeComic-Palette/4856/


<お約束>
・sage推奨でお願いします(メール欄に半角文字で「sage」を入れる)。
・ここは社交場ですので特に形式は決めません。質問・雑談・作品発表ご自由に。
・作品にはΨ(`▼´)Ψ系もアリアリなので、気にいらないならスルー、煽りや荒らしは完全放置。
 あとは常識的マナーの範囲で。


<作品掲載について>
・非公式ファン交流広場なので、原作者及び出版元とは一切関係ありません。
・王家を愛する作家さんたちの創作も大歓迎です。
・作家さんは名前欄に作品のタイトルをお願いします。
 連載の場合は巻頭に通しb書き、「>○○」という形で前作へのリンクを
 貼ってもらえると助かります。
・18禁作品にはタイトルにΨ(`▼´)Ψを記入して下さい。
21名無し草:03/12/14 01:04
>>12
> 本スレが大事なら、やめときな。

ヤクザ語っぽいね。
22名無し草:03/12/14 01:05
>>20
グジョブ乙!!
23名無し草:03/12/14 01:06
>>21
893ぽいつーか、スケバンぽい。でもワロタ。
24名無し草:03/12/14 01:07
>20さん・・・

|∧∧
|・ω・`) そ〜〜・・・
|o乙o
|―u'


| ∧∧
|(´・ω・`)
|o   ヾ
|―u' 乙 <コトッ

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


| ミ  ピャッ!
|    乙
25名無し草:03/12/14 01:12
>闇鍋スレッドです。
ワロタ
26名無し草:03/12/14 01:25
>>24
いつも可愛いAAをありがd!
AA職人さんはスレを盛り上げるのに欠かせないお方じゃ。
2720:03/12/14 01:33
>>24サマ
アリガd!
乙とお茶とまちがって飲みかけますた〜
28ムーラ:03/12/14 01:38
>>20殿 ↓をお忘れでございましたので、お届けに上がりました。

<ありがたいダイジェストサイト>
●○● 伯爵令嬢ダイジェスト ●○●
http://hakusyaku.easter.ne.jp/

では、失礼いたしまする。


2920:03/12/14 01:49
>>ムーラ様
かたじけのうございます
30名無し草:03/12/14 01:56
ムーラタン、(・∀・)イイ!!

私もなりきりレスってものを一度やってみたかったので、作品のうp早く来ないかな〜
なりきり面白そう。。。
31名無し草:03/12/14 02:10
嗚呼、ついに前スレが糸冬了しますた〜、なんだか感慨深いものがあるわ〜(´・ω・`)グス

今日からはこのスレを愛していきまつ。
王家番外スレは永遠に不滅ぢゃ。
32名無し草:03/12/14 02:12
20&ムーラタン、ないすフォロー!
33ティッチュ:03/12/14 02:22

 _,,..i'"':,
|\`、: i'、
.\\`_',..-i
  .\|_,..-┘


わしが引受けるのは
乙女のうれし涙、鼻血・鼻水、ヨダレのみ
ほかの世話は自前でな
くれぐれも御頼み申す
34名無し草:03/12/14 02:25
>>33
本スレから撤収してきて、いきなり激藁ですた。
35名無し草:03/12/14 02:27
てぃっちゅタンはオサーンだったぼ。。
36名無し草:03/12/14 02:30
カコイイお兄たんと信じて使わせてもらいまつ(w
37名無し草:03/12/14 02:32
ティッシュでもトイレットペーパーでも何でも持ってきて〜。
嬉しいよー。・゚・(ノД`)・゚・。

1タンありがd。ホンマにありがd。
38名無し草:03/12/14 02:40
>>ALL作家様
心待ちにしてますんで、モエーなヤツをひとつ宜しく。

>>1タン、私も心からお礼を言うよ。君のお陰だ。
39名無し草:03/12/14 03:00
強引なやり方だったな〜
でも流れが一気に変わって良かった
1タソ乙華麗
40名無し草:03/12/14 03:06
あら、強引なのは細川マンガのヒーローの典型よ。

見事な腕前でしたぞ!
1たん、ほんとにありがとー。Good Job( ^ー゜)b
41名無し草:03/12/14 03:22
    ☆           ☆
      ☆  ゚)ヽ.    
         (二二)  
      /⌒( ´∀`)    < こんな事になっていたとわ、酔いがさめますたyo!
 ☆   (  / ニll)   )      だけど楽しみ〜〜〜〜ムフフ ☆ミ
   ┌─────‐‐─┐
   └┬─┬─┬─┬┘   
     ├┬┴┬┴┬┤        
42老将軍:03/12/14 09:23
王子、あちらは朝から何やら荒れている模様でございますぞ。
どうも清純派の御方はいささか過敏でございますな。

我々は新開地を開拓した自由の民にございまする。
さあ王子、この地で姫君とお幸せにおなり下され。
作家殿、王子の御幸せ、しかとお頼み申し上げましたぞっ!!
43名無し草:03/12/14 10:11
私もこっちに移ってきたいよ〜。
今朝の本家を見ると、もう書込み出来ないです(T_T)
44名無し草:03/12/14 10:34
いらっさいまし〜
45名無し草:03/12/14 11:08
ようこそゴミ溜めへ
46名無し草:03/12/14 11:40
>>43
うわお!もしかして絆作家様?!蜜月作家様?!
だったら大歓迎ですよーん!(モチロン違っても大歓迎!新作キターイ)

どうぞ、気兼ねなく移ってきて下さいませ〜
47名無し草:03/12/14 12:00
>>46
どういうこと?ホルス作家様は来るなってこと?
48名無し草:03/12/14 12:12
>47
>モチロン違っても大歓迎!

・・・って書かれてるじゃん。
なに過剰反応してんだかw)
49名無し草:03/12/14 12:13
>47
46タンじゃないけど、一応こっちはΨ(`▼´)Ψ有り作品、
あっちは清純派だから・・・ってことを含ませてなんじゃないかな?
しかしホルス様も、もしこれからΨ(`▼´)Ψを書こうと思ってたらうp迷われるだろうなぁ。
50名無し草:03/12/14 12:24
あっちの雰囲気が悪いからって事で、清純派の作家さんまでこっちに流れてきたら今までと一緒になっちゃうよ。
別にあっちでも、話の流れでΨ(`▼´)Ψが出てくるぐらいならオッケだしょ?

51名無し草:03/12/14 12:44
掌編作家様、新作お待ちしてますー!
連載途中になってる拷問王子のお話も続きが読みたいー!
鬼畜王子ハァハァ(;´Д`)キャロルを辱めてやってくれぃ。

き、期待で胸がドキドキしちょります・・・作家様、よろ。
52名無し草:03/12/14 13:42
気持ち悪い
53アイシス:03/12/14 13:52

わざとらしくageるでない、さっさと本スレにお帰り、ホホホ・・・

だれか・・・

わたくしとメンフィスのΨ(`▼´)Ψを書いてくれぬか・・・
5443:03/12/14 14:13
>46
すいません、私は作家様じゃないんです(汗)
本スレで連載中の作品は全部好きなので出来るだけレスつけていたんですけども、
今朝見たらこういうことになっていて驚いちゃって。
本スレで読み続けたい、でもこんなにハッキリ色をわけられてしまったら
どんなレスつけたらいいかわからないと思ったんです。
まぎらわしい書き方してしまってごめんなさい。
55名無し草:03/12/14 14:21
リクエスト等は受け付けて下さいますか?>作家様どなたか

13巻のメンフィス×キャロルの初夜を
ノーカット・無修正でお願い致します。
56名無し草:03/12/14 14:30
>>54 気にしない、気にしない・゚・(ノД`)ヽ(゚Д゚ ) 今までどーりのレスでいいじゃないかい?
57名無し草:03/12/14 16:01
                ∋oノハ ハヽo∈ クルクル クルクル クルクル
              (( (T;=;T)) )) <ウワアアン!!!!!
                ⊂  = 0 = つ
             ((  ⊂ = ○ = ⊃ ))
              。o 。 o。  。o。o 。
            。o      。 o。     o。
            。        o。。       。
                     。o。
                     。o  ドピュピュピュ
                 ((((. ( ノ ) ))))
                |  |
                   |  |
            ∧_∧  (( |  | ))
         (`・ω・´)     |  | シャキーーーン!!
          /⌒  `⌒ 、__|  |        ∩
          / /^          二二二二二二∩
         (_二二つ____こ______ノ


>>55
こんな感じでつ
58名無し草:03/12/14 16:23
なんか・・・♪燃焼系、燃焼系、アミノ式♪を唄ってしまたよ
59メンフィス:03/12/14 16:36

             .゚ぺ〉/////` ー 、
            ,._ 〉 /〆/// ,-' ,-`、
          ゝ゚〉川 //// ,-' ,-' ,-' `、
          lし レ' l l l l / / /,-' ヽ 、   <まだ作品は献上されぬかっ!
           ,.- ー ― - ._/ /=== | l     ええい、もう待てぬ!待てぬぞーーーっ!!
         /l ー   -ー、ヽ/=== |=l
         /=| 〈0〉, 〈〇〉ヽlへ===|=l
        /=l  ̄/   ̄ヽll6 |====|=l
        /==l く,-     `ー === |=l
       /===l ,__     /=== = l=l
       /====l`ー'     /=====|=l
      〈===L.,_ - ー、_ ,'======|/
        `i==== |xxx|- ー'l===== / `ー、
        l====|xxx|  //====/___∧
        /==|xxx|  ll=====|]]]l;;;l
       l===|xxx|`ー' l=====l]]]l;;;l
       |===((((((/十‐ i=====l]]]l;;;;l
       ヽ===|lllllllllllllllllll|=====|]] l;;;;;;l
        `i==lllllllllllllllllll |====/]] /;;;;;;;;l
         `ー'llllllllllllllllllll`ー - ー']] / ̄ ̄
60名無し草:03/12/14 18:28
なんだかこのスレ、作家さんは誰もついて来ず、クレクレなりきり厨が
延々吼えるだけになりそうだね。寒いよママン…。
61名無し草:03/12/14 19:11
>寒いよママン…。
激藁〜。ツボにはまってしまった(w
62名無し草:03/12/14 19:21
私もワラタよvv
なかなか面白いというかカワイイ>60

私も書いてみたいんだけど、私の場合途中で挫折しちゃうのよ・・・トホ)
63名無し草:03/12/14 20:56
57タンのドピュピュな絵、スゴ〜(脳内でズレ直してまつ)
64名無し草:03/12/15 00:36
本スレ、新スレ立つ前に容量消化しちゃったYO
65名無し草:03/12/15 00:50
見たきたけど大丈夫でしょ。
本スレの話題は避けた方が良くない?
66名無し草:03/12/15 00:51
リンクの話が出てたけど、どっちがいい?
67名無し草:03/12/15 00:59
あちらのご意見ではリンクしたくないみたいだよ
68名無し草:03/12/15 01:01
私も本スレの話題は避けたほうが良いかと。
リンクは貼って欲しいけどさ。
69名無し草:03/12/15 01:03
本スレもう書き込めないね。
新スレが立たなかったら結果的にこっちがつぶしたというか
のっとったようなもの?
70名無し草:03/12/15 01:03
そりゃそうだ。
こっちだけで決めたお約束やらなんやらを
あっちの住人にも押し付けたんだもんな
嫌がられるのはとうぜんだよな
71名無し草:03/12/15 01:04
荒しがキタ
72名無し草:03/12/15 01:07
最初でも荒らしたのは・・
先走った本スレ728でしょ
73名無し草:03/12/15 01:09
さっきレス数をルールで決めようと言い出してるヤシがいたよ。
レスってもんは感情で書くもんだろーに、そこまで管理して何が楽しいんだか。
74名無し草:03/12/15 01:09
ほんとだね、カキコできないや。
新スレ立てたら解決・・・とは行かないの?
75名無し草:03/12/15 01:11
最近レス数に妙にこだわってるよね?何じゃありゃ。
76名無し草:03/12/15 01:16
本スレどーしてくれんのよっ!!!
77名無し草:03/12/15 01:20
新スレ立ててageる。
住民なら気づかないとは思わないけど?
78名無し草:03/12/15 01:21
つーか、ここでも本スレでも
作家が書きづらくなるのは目に見えているのね
79名無し草:03/12/15 01:23
それでも書きたいって人だけ来ればいい。
80名無し草:03/12/15 01:50
このまま・・・・合流?
81名無し草:03/12/15 01:52
そりゃありえねぇ。
82名無し草:03/12/15 01:58
本スレの10ができるまでここで・・・
83名無し草:03/12/15 02:03
出来ても更新中の作家さまが
快く続きを書いてくれるとは思うまい>>79
84名無し草:03/12/15 02:07
スレ立てしないと週あけうpの作家タンが困るんじゃないの?
快く続きを書いてくれるかどうかよりも、先じゃないかと・・・?
8579:03/12/15 02:44
>>83
書きたくないなら書かなきゃいい。書きたければ書けばいいとしか言えない。
86名無し草:03/12/15 07:49
うpを心待ちにしてた作品あったのに〜
こんな雰囲気じゃ更新してほすぃとは言えないよぅ・゚・(ノД`)・゚・
87名無し草:03/12/15 08:56
本スレ10立ってる〜
☆☆☆王家の紋章番外編10☆☆☆
http://that.2ch.net/test/read.cgi/nanmin/1071443703/
88名無し草:03/12/15 09:09
へえ〜、ここのリンクもきちんとした形で貼ってある。
89名無し草:03/12/15 09:16
>>79>>85
そんな言い方しか出来ないのかよ・・・
90名無し草:03/12/15 09:32
管理しない管理しない。発言は自由にやるんだよ。
91名無し草:03/12/15 09:49
>>89バカだね。

住人のほとんどが作家なのよ。
だから他人の作品がうpされると面白くない。
書いてくれなくても、自分が書くから困らない。
むしろ好都合ってワケw)
92名無し草:03/12/15 09:58
>91
自分がそう思ってるからって皆がそうだと思うなよゲス
藻前と一緒にされたくね!
93名無し草:03/12/15 10:04
>>91
ぐげ、そういうもんなのか。怖いのぅ。
ところで91様はΨ(`▼´)Ψ系を書くんでしょうか?
94メクメク:03/12/15 10:06
>>92サマ

釣られては嫌よ(クネクネ)
身分を偽って紛れているのは私だけの専売特許なんだから(クネクネ)

9591:03/12/15 10:13
>>93
そうです。Ψ(`▼´)Ψ系を書いてまーーーす♪
96名無し草:03/12/15 10:16
専属作家さん、お一人げっちゅう♪
97名無し草:03/12/15 10:19
91みたいな根性の悪い作家なんかいらん
98名無し草:03/12/15 10:20
嵐だろ91、95 (91=95かどうかもワカランが)
99名無し草:03/12/15 10:58
>>95

やっぱりΨ(`▼´)Ψ書いてるような奴らは根性も薄汚ないわ
闇鍋・ゴミだめで書くのがお似合いだよw)
100名無し草:03/12/15 11:02
アイタタ、自分にレスしてるよ、この人。
101名無し草:03/12/15 11:02
あまりにも下手な釣りに
釣られる気さえ・・・・・・起こらん(´ヘ`;)ハァ

と・・つられてるやるか(・∀・)
102名無し草:03/12/15 11:06
前々から思ってたことをこの機に少し。
やたらと作家対作家の確執があるって煽ってる人がいませんか?
私も前に駄作をうpさせてもらったことがある1人ですが、
うpしてる期間中にスレが荒れるのが一番恐ろしい。
それはどの作家だって一緒だと思います。
誰かを貶めるようなことが書かれていたら、
自分がその対象(貶められている)ならともかく、
自分が書いたって誤解されるのは本当に怖い。
そんなこと、わざわざすると思います?
実際にそういう嫌疑らしきものをかけられて連載をストップしたこともあります。
一生懸命書いて、読んでもらおうとうpしてる作家は
煽るようなことなんて絶対にしませんて!
そういうことを理解して、惑わされないようにして欲しいと思います。
103名無し草:03/12/15 11:08
ほんと釣りベタだな。
91-95-99なんでしょ?わかってるってば。
104名無し草:03/12/15 11:13
91=95=97=99じゃないの?
105名無し草:03/12/15 11:17
>104
私もそう思ってた!
106名無し草:03/12/15 11:38
>>102
だから藻前はイラネつーの。
1人です、1人です、うるせぇよ。
カン違いすんな、大勢いる自分と同意見の香具師
代表してる風のもの言いやめれ。
っつーか分身背負って、良い子の真似したり荒らしたり諌めたり
∞なんだろ。
他人事ぶってもバレバレ。
>そういうことを理解して、惑わされないようにして欲しいと思います。
よく言ったもんだ。
107名無し草:03/12/15 11:41
>106
こういうふうにしか受け取れない人もいるんだねぇ。かわいそうな人だ。
私は102タンの言ってること、わかるよ〜。
108名無し草:03/12/15 11:44
分身の術か Σ(||゚Д゚)ヒィィィィ
109名無し草:03/12/15 11:46
あらヤダ( ´,_ゝ`)プッ102=107
110名無し草:03/12/15 11:47
>>102
私も同意です。
荒す人はその辺のことを見越してやっていると思いますよ。

106こそ、荒しに見えます。
111109:03/12/15 11:47
うぐ( ゚,_ゝ゚)
112名無し草:03/12/15 11:48
>>102サマ
人と人が理解し合えないって本当に悲しいことだけど、
2ちゃんで何言っても分かってもらえないと思うよ。
分かってもらおうとするから辛くなる。
113名無し草:03/12/15 11:54
91=95=97=99=106=109と見た。

102さんのようなマジレスを待ってるんだと思う。
で、叩いて喜んでるんだよ。
114名無し草:03/12/15 11:57
102よ、あまり笑わさんでくれぃ
・゚・(´∀⊂)・゚・  

            X 〜〜〜〜。1(´c_,` )つ2(´,_ゝ`)つ3(´゚ c_,゚`)つ4(´゚,_つ゚`)つ5
      ∠ ̄\∩
        |/゚U゚|丿
      〜(`二⊃
       ( ヽ/
        ノ>ノ
       UU

115名無し草:03/12/15 11:57
事実は小説よりも奇なり。
いい雰囲気の中で書きたいから荒れたくないという部分は同意。

でも、別室でされてた>祈り作家様のΨ(`▼´)Ψレスを例にとっても
マジに取る人もいるし、違う人もいる。
それをスルー出来る人もできない人もいることは確か。

だから2ちゃんだし、闇鍋が出来たんだと思うんだけど・・。
長文スマソ。
116名無し草:03/12/15 12:10
   ;       `、   , ' ' ´ ` :,
   :  、::;'  ::;  :;  ;'       `,
   :、     `  ;  ;  .:,';' .,:';  :,'
    :    `'  :'  ,:  ´   ´ ,;
    `:  ,、、, ;'  ;:   `'  ; '
     `:  `` :  ,'  ;,',','  ,;'
       :   ;' ;  ´ , :'
       `、  : _,' , ' '
     ヽ(´ー`(´ー ヽ(´ー`)´ー`)ノー`)ノ`)ノ
     ヽ(´ー`(´ー`(´ー`)´ー`)ノー`)ノ)ノ
    ヽ(´ヽ(´ー`(´ー`)´ー`)ノー`)ノ)ノ
  .  ヽ(ヽ(´ー`(´ー`)´ー`)ノー`)ノノ
     ヽ(ヽ(´ー`(´ー`)´ー`)ノー`)ノノ
     ヽヽ(´ー`(´ー`)´ー`)ノー`)ノ
      ヽ(´ー`(´ー`)´ー`)ー`)ノ
      ヽ(´ー`(´ー`)´ー`)ー`)ノ
        ヽ(´ー`(´ー`)´ー`) `)ノ
         ヽ(ヽ(´ー`)´ー`)`)ノ
          ヽヽ(´ー`)´ー`)`)ノノ
         ヽヽ(´ー`)´ー`)`)ノノ
         ヽ(´ー`)´ー`)`)ノ
         ヽ(´ー`)´ー`)ノ
       ヽ(ヽ(´ー`)`)ノ
      . ヽヽ(´ー`)´ノノ
      ヽ(ヽ(´ー`)ノ
       ヽ(´ー`)/ノ
     ヽ(´ー`)/
      ( )
     ♪  / \   
      ヽ( ゜∀。)ノ

117名無し草:03/12/15 12:16
真意は誰にもわからないけど、
書き手の気持ちとしては102タンの意見は真っ当。

現にこんな雰囲気になって、うp止まってるもん。
作家さん達が書きづらい雰囲気なのは、確かな事実だよ。
118112:03/12/15 12:25
>>102サマ
言い忘れた。でも私はあなたの言うことを信じているよ。

私は79=85。長いことスレが荒れるたびに辛くなってたけど、今は慣れたよ。
こんな荒涼とした環境でも書きたい人は書く、読みたい人は読む、
それだけのことなんだよね。ここ2ちゃんだから。
119名無し草:03/12/15 12:27
           /⌒⌒^┐
         | ____  ∨⌒⌒┐
        _,-ー   ー-、     )
      /         \    L
    /            \   ⌒ )
   /             / \    l
   /r、           _l  │   ノ
  /ヽムヽ、_    __∠二、__,ィ--│  │
  l  |   ` ミl==r'´     /   │  ⌒)
  l  ヽ、_____j ヽ、_  -'    │
  │                └  ノ
  │                  )イ
  │_____________________________    _)
 ( _____v____\/ヽ.
 (..________________________________ノ    )
  /(                )  │
 ││___________________________ │ l___」
 (^ノ               │ 〔___〕
  │               /  |
  └-------------------┘ │
  └---------------------┘
        _〕__| _〕__|
もう〜いい加減にしてご飯食べちゃいなさいよ。リロしまくってないで〜
片付かなくてお母さん困るんだから。
120名無し草:03/12/15 12:31
はぁ〜い、お母さん。今日のゴハンなにー??
121名無し草:03/12/15 12:34
>そんなこと、わざわざすると思います?

作家様同士の確執って。。ごめんね、わたしは煽ってる人が
いる、それだけじゃあないと思うようになってきてるんだ。
中にはそんなことする人がいるのかも知れない。。
102タンはそのトバッチリを食らったのかも。
かなしいことでつね。
122名無し草:03/12/15 12:44
擁護レスつけたらつけただけ、分身に数えられる。
102の事思うならそっとしてやるか、ほかの話題振りなよ。
物事のとらえ方なんか人それぞれ。
確執がどうの、同一人物だの違うの、みな想像なんだからさ。
必死になればなるほど泥沼でしょう。
123名無し草:03/12/15 12:45
縦読みすんの?
前 やた 私 う そ 誰(?) 自分 自分 そ 実際 一生 煽る そ(゛)
124名無し草:03/12/15 12:55
106さんはまっとうな意見ではないか。

あと少ししたら毒はききってと落ち着くんだよ。

そーして作品がうぷされる。

しばらくまたーり。

んでまた毒たまって吐き出し
125名無し草:03/12/15 13:00
気にすんな。
つづき書きたいと思う作家様は
なにかの意志表示はすると思うよ。こっちの新作も続きも読みたいけど。
慌てるないよ、マターリが信条のこのスレだもん。
読みたーい、その気持ちは一緒だけどね。
寒い…雪がフリそうだな・・・・・
126名無し草:03/12/15 13:18
91のような考え方はイヤだけど、真実のような気がしてきた今日この頃。。。
127名無し草:03/12/15 13:22
私もそうおもう
的を射てる(w
全うというか、そのものズバリ言いあてたら毎度、お決まりの順路を辿る
106たん気悪くしないでよ、カキコ読んでスカッとした
んでワラタ!
あなたたぶん庇わなくても平気そだし(w ま、いっか〜で言わせてもらった
128名無し草:03/12/15 13:24
すまん、127は124へのレス
129名無し草:03/12/15 13:31
106と124と127はすさまじく理解しあってるが
漏れはお3人さんの文章の下手さについていけてない。
130名無し草:03/12/15 13:34
>>129
劇藁〜
私もまったく一緒のこと思って書こうとしてたよ(w
131名無し草:03/12/15 13:41
127です
ごめんよ、文章へたで

作家でもなくて

ジエーンもできなくて

あかの他人とわかり合えちゃって
132名無し草:03/12/15 13:41
>130
特に106を読んで124まで理解を昇華できる才能はすさまじいよね。
133名無し草:03/12/15 13:57
昼間っから何プチ祭りしてるのよぅ。
私もだれかと=で結ばれたいよぅ。

さすがは作家様、多種多様に文章を書き分けられますわ。
まるで別人です。(はぁと)

もはや口を閉ざす必要を感じません。
134名無し草:03/12/15 14:06
>私もだれかと=で結ばれたいよぅ。

たとえば「133=127でしょ」とか言われたいってこと?
いろんな人がいるな〜
135名無し草:03/12/15 14:07
感じないのは必要ではなくて必要性。
つっこまれるよ。
136名無し草:03/12/15 14:13
127は124が102かもって疑うことなく馴れ合ったの??
137名無し草:03/12/15 14:15
塚面白杉
138名無し草:03/12/15 14:19
ヘタな芸人見るより笑えるよ。
139名無し草:03/12/15 14:23
駄作はいいからこっちの線で笑わしてちょ。
ハライテー
140名無し草:03/12/15 14:29
こっちの線って何よ(w
127と132の掛け合いとか?
141名無し草:03/12/15 14:32
「立派に文章が書ける人=頭がいい人」の図式がこわれました。
ウロコ置いてくね。ノ〃○○
142名無し草:03/12/15 14:36
>141
えっ、127は作家様ってこと?
143名無し草:03/12/15 14:38
置いたのは鱗でつか?
ウ●コでつか?
144名無し草:03/12/15 14:40
>142
ナイスボケ!!
145名無し草:03/12/15 14:44
ひゃ〜っおもそい
146名無し草:03/12/15 14:44
>144
ボケ・・・。実はマジで聞いてたりした(w
だよね、まさかね。
147名無し草:03/12/15 14:47
今のはすべったな〜
148名無し草:03/12/15 14:51
ポコポコポコ
ネリネリネリネリ
149名無し草:03/12/15 14:53
ポクポクのこと?何?
150名無し草:03/12/15 15:10
早いねースレ消費。初うpはいつだろう?150ゲトー
151名無し草:03/12/15 16:04
あ゛ー。
縦・横・斜め。マンドクセ(´ヘ`;)ハァ
152名無し草:03/12/15 16:22
________________________________
ウシロウシロウシロウシロウシロウシロウシロウシロウシロウシロウシロウシロ
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
       /!   ,.::'::::::::::::::::::::::::::::::ヽ            ヽ、:::::::::::::::::::::|
     ,.イ  | /::::::::::::;: ‐''"´ ̄ ̄``'、ヾヽ     ,,..      `''‐、_::::::::|
      /::|  レ':::::::::::/      ___. ゙、、_ノ7/,/::(_      ,. -‐''"::::i
     ,'!::::!  ヽ:::::::/       ,.ィ':::::::::::゙,``'i、;;;;ノノハ;__::::`‐...,,_', \::::::::::/  
    .!|::::::゙,    \    /   !::::::::::::i.  |/   /ヘ'''  '=、-、ヽ ヽ:;ノ、  
    l l::::::::ヽ    `''‐-r'′   l:::::::::::::| l7    /    ̄     /rへ,i 
    .i '、:::::::::\     |     |:::::::::::::| !  _,.`         /f i } ||. 
    ゙, ヽ::::::::::::`ヽ.、_,l     !::::::::::::;' / `トヽ ̄         /ィ ノ ,.ノ 
     ヽ \:::::::::::::::::::/     /:::::::::::// ノ/ニニ二ヽ      /、_,.r'"  
      \  `ヽ:、:::/   /:::::::::::/ /_``   'ゝヽ    /        
       ` 、,../    ,/::::::::;:∠-‐'′ ``'ー-‐'゙`   ,. /
            ` ‐-;-'--‐ <.  ヽ、       ,.. - '" /    
__ ,,.. -─一¬ヾ´ヽ、;;;;;;;;;;;``;;;.、 `''ー---‐ ''"´   /ヽ、  
   このレスを見た人間は十三日以内に死にます。
     ※あなたに訪れる死を回避する方法が一つだけあります。
     それはこのコピペを一時間以内に7つ、別のスレに貼り付ける事です
     ごめんなさい。死にたくないんです。
________________________________
ノロウノロウノロウ呪ウノロウノロウノロウノロウ呪イノロウノロウノロウノロウ呪
153名無し草:03/12/15 17:03
駄作作家タソ、うpまだ〜?
154名無し草:03/12/15 17:53
駄作は、その内書くからさ
それまで、容量残しておいてよ。

スレ消費した人は責任もって次スレ立てるべし(藁
155名無し草:03/12/15 18:02
>>154
ププ・・・ほんとにね!
スレ立てもできないのに、消費しちゃってサ。
笑わせてもらったわよん。
156名無し草:03/12/15 18:15
102を駄作作家に認定しま〜す
157名無し草:03/12/15 18:22
こんなところに書くのは駄作家以外の何者でもないじゃん。
なにをいまさら言ってんだ?
158名無し草:03/12/15 18:30
でもΨ(`▼´)Ψはエロパロにスレ立てた方が反応良いんだろうね。
ずっと前に他マンガのエロパロ書いてうpしたら、すごい反響でこっちが面食らったよ。
駄作だったのにビックーリしまふた。

>>153
わたしも駄作書くから、ちょっと待ってておくれ。

159名無し草:03/12/15 18:48
★今日の格言★

名作がおもしろいとは限らない
駄作がつまらないとは限らない



154・158作家タマ達、期待してるよ〜!
がんがって!!
160名無し草:03/12/15 19:01
>>159
ナイスフォロー!
わたしも楽しみにお待ちしております。ワクワク
161名無し草:03/12/15 20:33
駄作作家タソ、うpまだ〜?
待ちきれないので晒しageで保守
162名無し草:03/12/15 20:57
スレ内102率90%に達しますた!
163名無し草:03/12/15 21:47
>>102タンだったら別にイイよ、まともな意見だもん。

それよか、もうちっとマシな釣りを考えてきてよ。
>>91=156=157=162?朝からずっとご苦労さんです。
164名無し草:03/12/15 22:04
わ、また102か。
165名無し草:03/12/15 22:08
ヒッシニナレバナルホド102
166名無し草:03/12/15 22:14
102ヒッシダネ
167名無し草:03/12/15 22:23
164=165=166
必死なのはアンタだよ(w
168名無し草:03/12/15 22:30
167マジおもしれー。
誰もアンタのことなんぞ話してないよ?
なんでそんな必死なんだか。
169名無し草:03/12/15 22:39
167マジおもしれー。
170名無し草:03/12/15 22:41
なんでそんな必死なんだか。
おもしれーよ!
171名無し草:03/12/15 22:42
ヒャッホゥ!
172名無し草:03/12/15 22:43
必死ー必死ー必死ー!おもしれー!
173名無し草:03/12/15 22:44
なんなのこれ。
おなかイテテテテ
174名無し草:03/12/15 22:44
>>171
おう同志、そろそろあっちも荒しに逝くか?
175名無し草:03/12/15 22:45
これが1達が望んでたスレなの?もっと頭使ってスレ立てしてほしかったよ。
やたら目立つスレタイで外部まで呼んじゃってるし・・・頭痛いよ。
176171:03/12/15 22:45
よしキタ!逝くぞ〜
177名無し草:03/12/15 22:48
今、102が「おもしれー」ってマネ続けて
だれかがジエンとか言いだすの待ってる罠

わははは、おもしれー
178171:03/12/15 22:51
テメェ誰だよ!<176
179名無し草:03/12/15 22:53
>>177
・・・もう、好きなだけ荒らして頂戴。
このスレタイ気に入ってないから、早く消化したいのよね。
180名無し草:03/12/15 22:53
もっと人大杉な板だったら、外部荒らしだけで1000逝ったりするもんね。
181名無し草:03/12/15 22:54
噂の分身の術でつね。同志って。
バカ丸出し。
182177:03/12/15 22:54
>>178
俺だよ、兄貴
183名無し草:03/12/15 22:55
>>175
マジで言ってんの?
スレ立てた人に失礼だよ。それに外部じゃないでしょ。
人に責任転嫁するのは(・A・)イクナイ!!
184名無し草:03/12/15 22:57
じゃないよ、102内部。
脳内から飛び出しちゃったら外部になるか・・・
185名無し草:03/12/15 22:58
私も外部じゃないと思うよ。
186名無し草:03/12/15 23:00
必死からヤケクソになっただけ。
自分のカキコ乗っ取られた。
187名無し草:03/12/15 23:06
性格腐った作家が暴れてんのよ。
救いようがない。
ひたすらにこんな調子よ。
ネチネチ何年もやってきてんだし。
188名無し草:03/12/15 23:09
こちらもマターリ路線でいきましょう!
ケーキのおすそわけをもらってきたよ♪
本スレ48様、いただきまーす!

           ★
          [~~~] +::.゜ ゜ ゜゜。・。 . .*
      ∧ ∧  [~~~~~] 
     (*゚ー゚) [~~~~~~~]     ゜::.゜ ゜ ゜゜。・。
      ノ つ━━━━━         
    〜  ノ
  ((  (/ J

作家様も書いて下さるみたいだし
マターリ待つのもいいよね♪
189名無し草:03/12/15 23:13
>>188タン、本スレ48タン
わーい、ありがトン!
作家様、楽しみにしてまつ。
連載中のも、新作も待ち遠しいよ〜(両スレともにです)
190名無し草:03/12/15 23:23
こっちのベイビー達にもお別れだ。
あばよ、達者で暮らせ。
191名無し草:03/12/15 23:35
あれだけ強引にスレを分裂させて、荒れないわけがない。
しばらくはまともな作品もうpされないだろうね。
好きなだけ罵り合って下さい。
192名無し草:03/12/15 23:56
>>191
本スレの住人です。
本スレの支持者ならこの手のカキコしないでよ。
あなた一人でここを荒らして、結果本スレがとばっちりくらうんだから。
清純派・正統派でいくんなら、これ以上恥さらしはやめて。
193名無し草:03/12/16 00:07
と、102に言って下さい。
もしくは、自分に言聞かせて下さい。
194名無し草:03/12/16 00:10
>とばっちり・・・これは同意出来ないけれど。

別室の時から、こっち(闇)の住人はスルー耐性があると思う。
何かあると、こっちのせいにされるのも嫌だけれども
本スレに>>192みたいな人がいると思うと、和むよ。
ありがとうね。
195191:03/12/16 00:10
>192
本スレの支持なんかしてないよ。
醜い争いが面白いから見てるだけ。
勝手にあなたの仲間にしないで。自分だけ恥さらしててねw
196名無し草:03/12/16 00:16
>>194
こう言いたかったのよね?
194の様に思う1人です。と。
197名無し草:03/12/16 00:25
>>195=191
まさか、この人
スレ分離以前に王家スレに恨みを持ってるあの・・・(以下自粛)
この粘着ぶりは異常としか思えん
198名無し草:03/12/16 00:29
いい加減、>○○=○○ばっかやめれ。
恨みを持ってるあの・自分自身のくせして。
199名無し草:03/12/16 00:40
両スレ派です。
両方に住ませてもらいたいのでどうぞよろしくお願いします。
スレが分かれたのは残念ですが、書く者にとってはとても書きやすくなると思います。
悪いことばかりではないですよね。雰囲気も時間がたてば落ち着くはず(?
私、オニありもなしも書くのでどちらでもお世話になるかと・・・
(大したものは書けないけど、落ち着いたら書いてみます)
200名無し草:03/12/16 00:43
うっせーんだよ ババアがなにいってんだか

この二つが最近出てないな・・・・

消えたのか?
201名無し草:03/12/16 00:45
分・・いや、変身したでつか?
202名無し草:03/12/16 01:02
エロとエロなしで分けるのは別にいいとは思うけど
(結果的にスレは廃れる可能性は高いけどね)
なんで住人同士で相談もせずに勝手にスレ立てしちゃうんだろう・・・。
なによりも、エロ有りならエロパロ板に立てるべき。
一応重複スレだし、削除対象になるのではないの?
203名無し草:03/12/16 01:17
あの・・・もしもし?
エロパロ版行くほど、ドギツイのばかりな訳?
サーバーだって別だから、書き込める人ばかりじゃない。
スレの荒廃に繋がるのは、皆わかっているでしょ

前スレから育っているスレを削除対象?
決め付けて、仕切るのは勝手だけど、不愉快!
204名無し草:03/12/16 01:22
>>199
ワーイ、両スレ派の作家さま、いらっさ〜〜〜い。
わたしもチョトΨ(`▼´)Ψ寄りの両スレ派。
両方って住人結構いる?!
どっちともに投下よろでつ(・∀・)
>>202
ンー、重複スレはイクナイよなあ。
次に新スレ立てるときは、板を考えたほうがいいかもだね。
次は前もってキチンと相談しよ。




205名無し草:03/12/16 01:34
>>203
元々の別室が削除されなかったから、多分大丈夫。
時間がなくて1サンも少々強引だったとはいえ、贅沢な使い方させてもらって私らほんまに有難い話っすよ。
206名無し草:03/12/16 02:52
>>203
どぎついとかじゃなくて、性描写中心になるのだから
エロパロの方がいいんじゃないかなって。
少女漫画でのスレもそれなりにあるから需要はもちろんあると思うし、
王家のエロを読みたい人が最初に行くところだと思うから。

>前スレから育っているスレを削除対象?
育っているも何も、立てた当初も色々とバッシングを受けていましたよ。
削除依頼はされていなかったみたいだけど・・・。(多分)
Ψ(`▼´)Ψスレを立てるのは構わないと思うけど、
あえて反感を買うような真似をしなくてもいいじゃないかって事を言いたかっただけです。
207名無し草:03/12/16 03:17
難民から追いだそうとする、1人ですか。
208名無し草:03/12/16 07:48
とりあえず、このスレ使い切るまで様子見るしかないよーー、
スレを継続しながら今後どうするか考えていこうよ。
今度は皆で相談しながらねっ。

王家Ψ(`▼´)Ψだけでなく、清純派のくくりに入らない作品や
伯爵令嬢も一緒だから、そのへんが難しいよなァ。>エロパロ
209名無し草:03/12/16 09:58
反感持っているのは、一部の人だけ。
本スレ代表しての意見なの?本スレで話し合って結論出たら
代表して、また来てね(・∀・)
210名無し草:03/12/16 10:04
煽る叩く反応しすぎ。
スレ幾つ消費したとこで、どのみち迷惑なヤシが消えるわけでもなし。
アフォウに何してもむだ。
『キャロル2年後』もさぁ、キティに潰されることなく完結までうpするべきだった。
ヘタレ文だろうが駄作だろうが、言わしとけ。
他作家叩きに自己マンセーレス、なんでもありで嵐作家まではりつくよなスレ。
真に受けるこたぁない。
2ちゃんにうpしやすい環境だの、ぜいたく言うな。
211名無し草:03/12/16 10:10
うむ闇鍋らしい意見だ
212名無し草:03/12/16 10:53
作家も読者も、ここの住人はスルーできないから荒れるんだよ。
こ こ は 2 ち ゃ ん で す よ
213名無し草:03/12/16 18:18
>>210
ごもっとも。
嵐作家タンはずーっと貼りつくつもり?
貼りつくのにも労力いるだろうに。
疲れないのかなー。
214お茶ドゾー:03/12/16 19:51
  (
    ( (. ) 
     . -‐ ) ‐- .
    .´,.::::;;:... . . _  `.
    i ヾ:;_   `_,.ン|
    l    ̄ ̄...:;:彡|
    }  . . ...::::;:;;;;;彡{∧∧
    i   . . ...:::;;;;;彡|・ω・`)  みなさん、お茶が入りましたよ・・・・。
    }   . .....:::;::;:;;;;彡{  /U
    !,    . .:.::;:;;;彡j  |
     ト ,  . ....,:;:;:=:彳 ∪
     ヽ、.. ....::::...;;;ジ



     ( (   (. )
     . -‐ ) ‐- .
    .´,.::::;;:... . . _  `.  
    i ヾ:;_´・ω・`_,.ン|
    l    ̄ ̄...:;:彡|
    }  . . ...::::;:;;;;;彡{   みなさん、お茶に入りましたよ・・・・。
    i   . . ...:::;;;;;彡|
    }   . .....:::;::;:;;;;彡{
    !,    . .:.::;:;;;彡j:::::::::::::::.......
     ト ,  . ....,:;:;:=:彳:::::::::::::::::::::::::::..
     ヽ、.. .......::::;;;ジ.::::::::::::::::::::::
215名無し草:03/12/16 20:05
職人タン。
乙〜〜。カワイイーーーーーーーー!
温まるねぇぇ。
216名無し草:03/12/16 20:12
r'⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒ヽ ⊂゙⌒゙、∩
ヽ__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__ノ  ⊂(。Д。) ウメー アリガd

217名無し草:03/12/16 20:13
>214タン お茶ウマーかったでつ!お茶に入るなよ〜w)

おいらは、こんなの見つけますた。
激レア品 海外製 王家の紋章トランプだって。
いろんなイラストが入ってそうでいいな〜。目の保養にどうぞでつ〜。

ttp://page7.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/g10701183
218名無し草:03/12/16 20:50
うわお、ジョーカーのメンヒスがカコエエ!!!!
それにしてもクローバーのエースのライアン兄さん青白い・・・
219名無し草:03/12/16 22:43
クローバーのイズミー・・・こんな時もあったんだよね・・
今じゃ(ゲホッゲホッ
さすが、台湾だ。
220名無し草:03/12/17 13:51
こうして並べてみると、細川先生のカラーは本当にキレイ(・∀・)ダネ!!
221名無し草:03/12/17 16:43
>絆作家様(本スレ86の続きレスです)
急に終わってしまって残念(´・ω・`)ショボーン  
新婚のふたりのラブラブをもっと見たかったよぅ!
少年ぽいくせに大人な王子の初夜シーンは萌えでした。
王子がヌード見せたのは、さてはそういうつもりだったの?!と勝手に想像してしまいました。
次回作も楽しみ。楽しみにしてる読者はイパーイいると思います。
とにかくありがトン&お疲れ様でした。
222396 ◆OUKEYXVT.2 :03/12/17 23:15
どなたか、前スレ「O家別室ーキャロル2年後ー」の
最後までのログを頂けないでしょうか。
950近辺まではあるのですが、スレがすぐに落ちてしまったので
最後まで確認がとれませんでした。
html化されていないファイルで構いませんので、よろしくお願いします。
223名無し草:03/12/18 00:30
    (⌒∨⌒)/::"\
  (⌒\:::::::::/⌒(⌒∨⌒)
 ( ̄>::( ゚Д゚)<(⌒\:::::::/⌒)
  ( ̄/:::::::: (_>::( ゚Д゚)::< >>222管理人タマ いつもありがd
  /((⌒∨⌒(_/U::U\__)
  / (⌒\::::::::/ (_∧_)`∨⌒) 、@,
 <(__>::( ゚Д゚)::<__し//J\::::::/⌒;@@^
 |ヽ(_/::::::::\_)(_>::( ゚Д゚).つ|/`
 | ヽ. (_∧_) // (_(ノ:::::::\_)
  |  \し|.|J  ////(_∧_)
  l   `.:7 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄/ し"J
   ヽ  /     .:::/
  / ̄ ̄ヽ(,,゚Д゚) ~ ̄ヽ <感謝の気持ちです。
  ヾニニ=/./ハゞ\=ニン
   / / /|  |ヽ \
   (__ ̄l/__U"U V`"


224別室 茶道部:03/12/18 01:10

見事なお手前ですた
 ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄        ____
∧_∧         ∧_∧   ./
( ´・ω・`)       (´・ω・` ) < 管理人タマ、
( つ  O      O旦と )  |  一緒にお茶ドゾー
と_)_) 旦_ _  (__(__つ   \____

別室のログですね、了解です!
メールでお送りすればいいでつか?(明日でも良いですか?)
いつもありがトンです・・・。

作家タマにもドゾー 旦旦旦旦旦
225396 ◆OUKEYXVT.2 :03/12/18 09:01
ログキタ─wwヘ━━(n ´∀`)η゚・*:.。..。.:*vv〜─ !!

>>223
ありがd!

>>224
いただきますた!(*´∀`)っ旦~
ログはメールでもうpロダでも、そちらの上げやすい方法で構いません。
226224:03/12/18 10:43
>>225
ここにうpしました。(レス900〜1000まで)
もし見られない場合は仰ってくださいまし。

ttp://www.kari.to/upload/source/2970.txt
227名無し草:03/12/19 14:35
蜜月作家様はこっちにうpしてくれるのかな〜
228名無し草:03/12/19 23:25
しません
229名無し草:03/12/20 00:02
 .    ∧__∧
    _(´・ω・`) <今日は外寒いね
   //\ ̄ ̄ ̄\      コタツにもぐってうpを待つナリ〜 
  // ※.\___\         作家様たち、うpよろしくデチュ
 \\※ ※ ※ ※ ※ヽ
   \`ー──────ヽ
230名無し草:03/12/21 10:38
続きが読みたい・・・
新作も読みたい・・・(;´Д`)ウワァァァァァン
231名無し草:03/12/22 21:52
>230
マターリ待つべし
232名無し草:03/12/24 01:08
鍋に具が入りませんな〜〜〜。
皆、年末で忙しいから仕方がないね。

その後はマターリお正月で心身リフレッシュさせた
作家タンのご光臨をば、マターリと待っておりますデス。

作家タン達・・・今年も楽しませてくれてありがトン&W管理人タンもありがトン。

233名無し草:03/12/24 11:22
*・゜゚・*:.。..*・゜゚・*:.。..Merry Christmas*・゜゚・*:.。..*・゜゚・*:.。..

私も闇鍋の具をマタ〜リ待ってま〜す。
今夜にでも、クリスマスプレゼントがわりにうpがあったらいいな。。。

*・゜゚・*:.。..*・゜゚・*:.。..*・゜゚・*:.。..*・゜゚・*:.。..*・゜゚・*:.。..*・゜゚・*:.。..
234名無し草:03/12/24 22:57
本スレには具が投入されてるようだね〜。
235名無し草:03/12/24 23:47
>>234
こっちに書いてくれたら嬉しかったのにね
236名無し草:03/12/25 00:50
こっちはエロスレだから。
237名無し草:03/12/25 09:45
こっちでΨ(`▼´)Ψ以外書いちゃダメ?
238名無し草:03/12/25 10:51
>>237
闇鍋だから何でもOKだと思いまつ。
でも読者は本スレと同じなんでしょうな。
239名無し草:03/12/25 11:29
書いちゃダメな事もないとは思うけど。
そうすると、本スレから誘導かからないかな?
それが心配。
240名無し草:03/12/25 12:19
書いて!>>237
241名無し草:03/12/25 16:09
それじゃ何のためにスレ分けしたの?
242名無し草:03/12/25 16:18
清純派さん達はΨ(`▼´)Ψの賑やかなレスを読むのがイヤなんじゃなかったっけ?
それがスレ分けの理由だったように思いましたが。
こっちは何でも歓迎だろうけど、またΨ(`▼´)Ψをめぐる騒ぎになったり、本スレオンリーの住人と揉める原因にならないか心配。
243237:03/12/25 17:32
いや、私は清純派作品を書こうとしてるわけではなくて。
話の流れ的にのちのちΨ(`▼´)Ψが出てくる予定。
こういう場合はどっちに書いたらいいのか?と迷うわけよ。

あくまでΨ(`▼´)Ψを主題とした話だけなのかな、こっちって。
244名無し草:03/12/25 18:07
難しいよね〜、スレ選びが。私も悩むよ〜。で、ひとつの提案ですが

長いお話で一部だけΨ(`▼´)Ψなら本スレ
短中編でΨ(`▼´)Ψありならこっち  

というのはどうです?
Ψ(`▼´)Ψシーン率の多さで判断とか・・・。
245名無し草:03/12/25 18:28
>>224
良い提案だとは思うんだけど、
Ψ(`▼´)Ψシーン率の多さでの判断っていうのがまた微妙。

たとえばね、書き始めの段階ではそんなに書くつもりがなくても
書いてる内にΨ(`▼´)Ψが増えたり長くなったりすることってない?
最初からキッチリ展開決めて書いてるなら問題なく選べるかもだけど。
246245:03/12/25 18:29
>>244
へのレスの間違いでした。
247名無し草:03/12/25 21:18
私も過去にうpさせてもらったんだけど
情けない話なんだけど、
どれくらいの長さになるか、Ψ(`▼´)Ψが出てくるか、長くなるのか
全く自分で予想がつかないんだよね。
こういう香具師はここでもいいでしょうか?
248名無し草:03/12/25 21:40
大歓迎だよ、いらっさ〜い!
249名無し草:03/12/25 21:47
予想もできないほどの長さなら、せめて面白い話を頼む。
250名無し草:03/12/25 22:07
つか、Ψ(`▼´)Ψきぼん。
Ψ(`▼´)Ψ無しで長いのをここでうpするなら、スレ分けた意味が。。。
251名無し草:03/12/25 22:36
闇鍋は限定なしでしょ。
バイク免許で言うなら限定解除って事で50CCでもオーバー750でも
乗れるみたいに。
本スレが中型免許とすれば闇鍋スレは限定解除みたいに、私は取ってたけど。
252名無し草:03/12/25 22:47
限定なしだったら本スレをなくしてここに吸収すればいい。
重複だってのがなんでわからないんだバカが。
253名無し草:03/12/25 22:55
>251は元ャンのDQN
254小ネタですー:03/12/26 14:34
ヒッタイトの冬は寒い。
イズミル王子は、最愛の娘のためにと上等の毛織物を自ら抱え、居室へと向かった。

「王子、そんなにも急がれては転ばれますよ」
「そんなに急いではおらんぞ」
 
ムーラは王子の様子を微笑ましく思いながら、王子の居室への扉を開いた。
外の雪降る凍てつく寒さとは対照的に、まるで初夏のような暖かさに満ちた王子居室。
薄絹のみを身にまとう事しかゆるされていない薄幸の姫は、こっそりと恥ずかしそうに寝室より現われた。
 
「王子・・・もう許して」
 
体の隅々まで透ける絹の衣は、歩くたびにサラリと艶かしい音を立てた。
薄衣からはやわらかな二つの膨らみも、それを彩る淡い突起も殆どあらわになっている。
白い素肌にかかるそれは、まるで着る者の肌をより引き立てていた。
もう、その姿にしてから4日ほどが経つ。

ムーラは一度、王子にどうしてそういう姿にさせているのかを問うた事があった。
王子は嬉しそうに「姫が私から逃げようとするからだよ」とムーラに返したのだった。
 
「姫、風邪をひかぬ様に部屋をしっかり暖めてある。安心して寛いだらいい」

そ知らぬ顔をして王子はキャロルの髪に指を絡めた。
「・・・・っ」宝石のような碧い瞳に涙を溜めて、今にも泣きそうになるキャロル。
その様子をみて、王子は少し困った表情を見せる。

「まったく・・・姫はすぐ泣く」
 
そして自らも重い王家の衣装を脱ぎ、ほぼ半裸に近い姿になってキャロルの手を引いた。

「姫に贈り物をしようと思ってな」
255小ネタですー:03/12/26 14:37
自ら持参した織物を広げ、キャロルに巻きつけた。
細い糸で丁寧に織られた布は柔らかく、キャロルは興味津々にヒッタイト特有のデザインに見惚れた。

「素敵な布」
「気に入ってくれたか」

王子はキャロルを抱き上げた。
そしてムーラに目配せをし、重く閉められた窓を開けた。
窓の外は一面の雪景色。
丁度、城下町の果てに夕日が落ちていく所だった。
細かい雪はキラキラと、夕日に染められて宝石が落ちているような錯覚にさえなる。
キャロルは寒さを忘れ、王子にい抱かれながらも、エジプトでは絶対に見られない光景に言葉が出なかった。
その一生懸命な姿を目の端に置き、王子は柔らかなキャロルの体を感じた。

「寒くなったな」
「え?」
「姫の体で暖めてもらおうか」
 
その言葉で途端に身を硬くするキャロル。

「私は、エジプトの・・メンフィスの妻です」
「それは知っている」抱き上げたキャロルの首筋に唇をなぞる。
「・・・それなら・・・・」
「・・・出来ぬな」

微笑み、威圧感を与えすぎぬよう柔らかい口調で王子は言うと、キャロルの口を封じた。
震えるほどに硬くした身。
それを時間をかけて解いていく熱さを思いながら、王子は寝室へと足を向けた。

「・・・・・・・・・・・心は後からでもよい。今は・・」

ムーラは王子が寝室に入るのを確認して、窓を厳重に閉めなおした。
256小ネタですー:03/12/26 14:47
すいません、お目汚しとは思いますが、清純派・オニ派と2パターンうp
させて頂きました。
 
って言っても、露骨な描写が下手なので続きは誰かドゾーって事で。
どうもこの度の荒れようは心が痛むものがあります。
だって、ここまでなら清純派でも通用するし〜
乗りに乗ったら通用しなくなる・・
2スレッドにまたがってのうpも出てくるんじゃないのかと勝手に心配してまつ。
 
本家にずっと生息してた者にはこちらの水がまだ新しくて、馴染むのには時間が
かかってしまうかも。
マターリ見守ってくれると幸いです〜 <(_ _)>
257名無し草:03/12/26 15:15
あいよっ!
初の具ありがトン。

続きが激しく気になる所です(w
258名無し草:03/12/26 17:10
こっちのスレのが大らかで良いね。
小ネタ作家タソ、熱々初の具、有難くハフハフしながら頬張りました。
ウマーでした、ありがトン!!
これからもよろしゅうに。
259名無し草:03/12/27 00:58
初投下━━(゚∀゚)━━( ゚∀)━━(  ゚)━━(   )━━(゚   )━━(∀゚ )━━(゚∀゚)━━おめでトン!!
是非、続きも書いてください〜!

私も書いてみたかったけどショボいのが一号作品になるのは気が引けて、他作家様の投下を待ってたの。
頑張って書いてみるね。

掌編作家様、ファンですが何か書いて下さいませんか。
260忘年会:03/12/27 23:13

<司会>「え〜、皆様、本日はお忙しいところお集まりいただき…」

「うるさいっ。忙しいとわかっていながら何故呼びつける!」
「んもう、メンフィスったら!そんなに怒鳴りつけなくたっていいじゃない」
キャロルはいきなり席を立ち上がって怒鳴りつけるメンフィスを宥めながら、
驚いて腰を抜かしてしまった司会者に優しい微笑みを向けた。
「ごめんなさいね〜。メンフィスったらいつもこうなのよ」
<司会>「……は、はぁ…」
大エジプト帝国のファラオの怒りを買ったとあっては、司会者も容易に声が出ない。

「ふんっ、私とて普通ならばこれほど怒りはせぬ。
しかし、くっそう、なにゆえこの男がここにいるのだ!」
メンフィスは司会者から別の客人に視線を向ける。
キャロルもつられてその客人の顔を見て小さな溜息をついた。
メンフィスの怒りがわかりすぎるほどわかるし、自分だって泣きたいぐらいだ。

「ふっ…私は招かれたから参っただけのこと」
客人は余裕の笑みでさらりと受け流し、キャロルの手を取って口づけする。
「ナイルの姫よ、こうして堂々と会うことが叶いこのうえなき喜び」
キャロルの頬が赤くなったと同時に、ますますメンフィスはいきり立った。
「イズミル王子!我が妃に何をいたす!ただではおかぬぞっ」
「これはメンフィス王、失礼いたした。麗しきナイルの姫に丁重に挨拶申し上げただけのこと。
不快に思われたのなら許されよ」
「何が挨拶だっ」
「メンフィス、挨拶よ、挨拶。なに誤解してるのよぉ」
どうにか場を収めようとしながら、キャロルは必死に司会者に目くばせをする。
「くくく…」
いきり立ったメンフィスと困りきったキャロルの様子がおかしく、
イズミルは忍び笑いが止まらない。
261忘年会:03/12/27 23:15

<司会>「し、失礼しました。それでは続けさせていただきます。
え〜、本日は王家の紋章の忘年会として、この物語を支えるエジプト帝国のメンフィス王、
王妃キャロル様、ヒッタイト帝国のイズミル王子にお集まりいただきました」

「忘年会だと?」 
「忘年会とはいかに?」
期せずしてメンフィスとイズミルは声を合わせる。
<司会>「はい、忘年会です。キャロル様ならご存知かと思いますが…」
「なにぃ、キャロル!そなた知っていながら私に黙っておったのか!」
「忘年会は知ってるけど、そんなの説明する機会なんてないじゃない〜」
やたらに怒りをぶつけるメンフィスにキャロルも呆れ気味である。
それに比べてあくまでゆったりと構えているイズミル。
キャロルは胸の中でひそかに1点をイズミルに加えた。

<司会>「忘年会とは今年一年の労をねぎらう為の宴会のことです。
飲んで食べて、合い間には日頃は言えないグチもどうぞ。いわゆる無礼講です」

「…なかなか面白そうではないか」
それはそうである。イズミルには誰よりも鬱憤がたまっているのだ。
「いかがかな、メンフィス王。こうして3人が集う機会など滅多にないこと。
せっかくの忘年会とやらを楽しもうではないか」
「そうね。もう集まってしまったのですもの」
実はキャロルもグチりたいことは山ほどある。
メンフィスとイズミルに囲まれて言わせてもらえるかどうかは疑問だが。
「むぅ…仕方あるまい」
素直な物言いが出来ないメンフィスも、初めての忘年会というものに心惹かれたのだった。
262忘年会:03/12/27 23:18

<司会>「それでこそ皆様にお集まりいただいた甲斐があったというものです。
それでは部外者はこの辺りで失礼しましょう。どうぞお楽しみを〜」

「えっ、あの、ちょっと待って!」
キャロルの呼びかけもむなしく、司会者は大急ぎで部屋を後にしてしまった。
「………」
メンフィスは不機嫌そうな顔をしているし、イズミルはいつも通り表情を顔に出していない。
向かい合って座っていながら、互いに視線を合わせようともしないようだ。
長くキャロルを争い、領土を争っている敵同士の立場。
いくら忘年会の趣旨に賛同したとはいえ気軽に話せるわけもない。
誰も話し出さず、なんとも居心地の悪い空気が流れている。

「えーと…じゃあ、まずは乾杯しましょうよ。メンフィスどうぞ」
ここは2人と関わりのある自分が場をつながなくては、それこそどんな争いになるかもしれない。
仕方ない、とりあえず何とかこの場の収集をつけようとキャロルは心を決めた。
物も言わずにぬっと差し出されたメンフィスの杯に酒を注ぎ、今度はイズミルの杯に壺を近づける。
「王子もどうぞ」
愛しい姫から思いもかけず酒をすすめられ、イズミルは表情を緩めて杯を差し出した。
「おお、姫に酌をしてもらえるなど…これだけでもここへ参った甲斐があった」
メンフィスがいるという安心感からか、イズミルのこんな言葉も常になくキャロルの耳に快く響く。
「まあ…」
またもや頬をうっすらと赤らめたキャロルに、メンフィスは目ざとく気づいた。
263忘年会:03/12/27 23:20

「キャロルーっ!!」
「ひゃっ」
「そなたイズミル王子の世辞などに頬を赤らめよって、王妃にあるまじき振舞いぞ!」
無理もないこととはいえ、メンフィスは嫉妬の塊と化している。
「世辞などではない。私は長く姫を心から想っておる…」
口ではメンフィスに答えながらも、イズミルの琥珀色の眼差しは愛しげにキャロルに向けられたままだ。
「なにーっ、なおさら悪い!」
「もうやめてちょうだいっ」
いくら妃とはいえ、メンフィスのこの態度には我慢できない。
「いい?忘年会にはね、上下の身分なんて関係ないの。日頃の身分を忘れて話すからこそ
グチだって何だって言えるんじゃないの。
ファラオだ王妃だって防御されたんじゃ、なんにも言えないわよ!」

キャロルの言葉をイズミルが受ける。
「姫の申す通り。ここはヒッタイトもエジプトも忘れて男女として話そうではないか。
いくら誇りを持とうとも、王族には王族の気疲れもつきもの。
今宵は身分を忘れて語り合うのも一興と思うがいかがかな、メンフィス王?」
ここまで言われては、さすがのメンフィスも怒るのが場違いな気がする。

「ふんっ…もうよいわ。今宵は飲むぞ!乾杯!」
いきなり一人で杯を飲み干したメンフィスに続いて、
ゆったりとイズミルはキャロルの目線に杯を掲げた。
「姫に、乾杯」
264忘年会:03/12/27 23:22

イズミルが杯を飲み干す姿を、キャロルはじっくりと見る。
メンフィスの見る者を圧倒するような華やかな美貌は絢爛たる太陽のようだが、
イズミルの美貌は神秘な秘密に誘い込む冴え冴えとした月のようである。
現代・古代と様々の男性を見てきているキャロルだが、
どう考えてもてもこの二人が抜きん出た美しい男達だと改めて思った。
身分も王と王子と申し分なく、こんな男達が自分を奪い合っているのかと思うと、
気分が良くないはずはない。むしろ嬉しくなってくるほどだ。
しかも先程からのイズミルの大人びた風格ある態度は
怒りっぽいメンフィスの上手をいくもので、心証は急上昇中である。

「王子、忘年会だし…言ってもいいかしら」
「なんなりと」
一人で酒を注ぎながら、次々と飲み干していくメンフィスを横目で見ながら
「あの…こうして見ると王子って美しいのね…」
と、キャロルは思い切って言ってみた。
イズミルは驚いて目を見開いている。
「おお、なんと!あまりにそなたが私を厭うゆえ、
そなたの目には私は醜く映っていると思うていたが…」
「いいえ、違うの。だって王子に会う時って、いつも私がさらわれた時じゃない。
怖くって好きとか嫌いとかなんて考えられないわよ」
そうなのだ。さらわれた男に恋愛感情があるかなどと考える余裕はなく、
さらわれた!→逃げなきゃ! の図式しかキャロルの頭には浮かばない。

「それが証拠に王子と初めて出会った時…ほら、王子が商人に扮していた時、
私はとーってもあなたと話したかったのよ」
「おお姫、それならそうと早く申せば、私とてそなたを奪う方法を他に考えたものを…」
265忘年会:03/12/27 23:23

−−−ダンッ!

メンフィスが杯を食卓に置いた大きな音で、二人の世界に入りつつあった
キャロルとイズミルは現実にかえる。
また怒鳴られる〜と身を硬くしたキャロルだったが、メンフィスの口から出たのは
意外な言葉だった。

「イズミル王子、一度聞きたいと思うておった。何故なびかぬキャロルを追いかけるのだ。
王子ほどの男なら他国の姫など思いのままであろう」
わずかな間に浴びるほど酒を飲んだメンフィスの目は、すっかり据わっている。
「もう、そんなこと聞かなくたって!」
と言いながらも、実はキャロルも内心では聞いてみたい。
エジプトの王位継承権のためだけに狙われているというのは、なんとも女のプライドが傷つく。

「ナイルの姫のような女性は他におらぬ。黄金に輝く髪、蒼い宝石のごとき瞳、白く透き通る肌…」
一言一言確かめるように言うイズミルを見て、うんうんとキャロルは嬉しそうに頷く。
「体つきは少女そのものだが」
「……」
「人柄もまるで子供のようであるな。すぐにムキになるし、はしゃぐ様子は
とても一国の姫とは思えぬような…」
当たっているだけに、キャロルには返す言葉がない。

「ほう…イズミル王子もなかなかよくキャロルを知っておるではないか。
私もこやつの子供っぽさには手を焼いておる」
完全に酔いが回っているメンフィスは、理解者の登場に勢いを得て続ける。
266忘年会:03/12/27 23:24

「まったくキャロルは王妃の自覚に欠けておる。
誰かれとなく馴れ馴れしく話しかけおって…だから皆つけあがって狙うのだ」
「そう…私との出逢いもそうであった」
キャロルが驚いたことには、宿敵同士のメンフィスとイズミルが酒を酌み交わしている。
「なに!イズミル王子との出逢いもそうであったのか!
むぅ…前々から思ってはおったのだが、キャロルは自ら危険を招く愚かなところがある」
「ふっ…メンフィス王も苦労しておられるようだな…」
「おお、わかってくれるか!」
風向きが変わり、もはやキャロルは酒の肴である。

「姫は好奇心が強いから、くくく…あちこち歩き回って…」
当時を思い出したイズミルが笑い出すと、
「好奇心が強いどころではない。あれはもう一種の病ぞ!
まったく、いつも私の傍を離れてちょろちょろ動き回りよって」
とメンフィスも応じる。
激情と怜悧という正反対ともいえる性格を持つ二人であるが、
だからこそ腹を割って話してみれば実際は話が合うのだ。
しかも、共にキャロルを愛するという共通の好みも持っている。

「だが姫のそういう子供っぽいところがまた可愛く、
美しい容貌と相まった不思議な魅力で私をとらえて離さぬのだ」
「おう、イズミル王子とはますます話が合うな。私もそこが気に入っておる!」
自分を肴に大笑いしているメンフィスとイズミルに、
我慢して聞いていたキャロルもついに口を開いた。
267Ψ(`▼´)Ψ 忘年会:03/12/27 23:27

「んもうーっ!黙って聞いてれば好き放題言って!
なによ、メンフィスも王子もいつも私を見て笑ってるのねっ」
怒ったキャロルはヤケ酒とばかりに、手元にあった酒の入った杯を飲み干した。
「なによ、なによ…私を子供…扱いし…て…」

慣れない酒は見る間にキャロルの血管を巡り、ふらふらとメンフィスに寄りかかる。
「おっと。ふん、そなたのそういう所が子供だと言うのだ。だが…」
メンフィスはキャロルを支えながら立ち上がり、イズミルを挑発的に見据えた。
「私だけには女の貌も見せるのだ…」

メンフィスはふらついているキャロルを後ろから抱き締め、
その顔と姿がイズミルによく見えるようにした。
「えっ…なあに?メン…フィス?……あんっ」
メンフィスは感じやすいキャロルの耳朶を甘噛みしはじめたのだった。
耳の淵を熱い舌でなぞるように舐め上げ、再び耳朶を口に含むメンフィスに弄ばれ
たちまちキャロルの体に甘い痺れが流れる。
「あ…やめて…メンフィス…」
キャロルの言葉には答えず、メンフィスのねっとりとした舌は首筋へと降りていく。
「…んっ……あっ…いや…」
「なにがいやなのだ。こんなに…感じておるではないか…」
メンフィスは首筋から口を離さず、衣装の上からキャロルの胸のふくらみをまさぐった。
薄い衣装の上からでは容易に、すでに固く尖った蕾を探し当てることができる。
メンフィスが人差し指と中指で蕾を挟み、軽く震わせるとキャロルは耐え切れずに喘ぎをもらした。
「はぁんっ…!」
「これでも…やめてもよいのか?」
キャロルは最後の抵抗を試みる。
「だって…だって…王子が見ているもの…」
268忘年会:03/12/27 23:31
拙い話を長々と申し訳ないのですがうpさせていただきました。
時期ネタなんで、早めにうpしないと〜と思いまして。
お目汚し、すいません。
次のうpで完結する予定です。

>小ネタ作家様
うpしていただいて勇気が出ました。ありがとうございました。
私も激しく続き希望です〜〜
269名無し草:03/12/27 23:52
忘年会でお笑いネタで面白いのキタ*・゜゜・*:.。..。.:*・゜(゜∀゜)゜・*:.。. .。.:*・゜゜・*!!!!! 
っと思ってたら更にΨ(`▼´)Ψ展開も*・゜゜・*:.。..。.:*・゜(n`∀`)η゜・*:.。..。.:*・゜゜・* 
もう最高です。
忘年会作者様。今年最後の方で私的に最高作が来るとは・・・( ´Д⊂
270名無し草:03/12/28 00:40
ひょっとして・・・3Pヨカーン警報?
あう〜〜。

萌え(・∀・)
271名無し草:03/12/28 16:21
>忘年会作家様
すんごい面白い。今後の展開考えるだけではなぢドピュです。
年末にイイもの読ませてもらいました。ありがdd!
272名無し草:03/12/28 20:53
小ネタ作家様、続きを熱烈きぼん〜〜〜!!
キャロルにスケスケ服を着せて拉致監禁するのイイ(・∀・)!
シチュエーションに萌え萌え。
私的にはこっちが今年の最高傑作だな。
リロードしながら待っております〜〜〜!!
273名無し草:03/12/28 21:52
3P(違ったらスマソ)も拉致監禁もどっちもええですなぁ。。。じゅるる
ハァハァしながら続きを待ってますΨ(`▼´)Ψ
274名無し草:03/12/29 10:12
269=271
本スレ荒らしてこっちでマンセー荒らしですか?

>もう最高です
>今年最後の方で私的に最高作
>すんごい面白い

褒め殺し厨キター?
275小ネタ:03/12/29 10:34
つ、続きでつか・・・(^^ゞ
 
スレ繁栄の為に
頑張って Ψ(`▼´)Ψ の勉強してきまつ。
もちっとお待ちを・・
 
「忘年会」いーですねっ、そういうパラレルで来たか!ってウケマシタ。
つづきが待ち遠しいです。
 
・・・本スレだと作家がレスするのってあまり良しではない雰囲気(荒れるモト)ですが、
闇鍋だから書き込みしちゃいました。
荒れちゃうかな・・・(´-ω-`)ちと心配。
276名無し草:03/12/29 10:50
でぇじょうぶだと思うけど
本スレとの比較は(・A・)イクナイ!!・・・かな?(w
277名無し草:03/12/29 11:21
今年の最高作は雪のクリスマスでいいよ。
レス数ではだんとつトップだし。
ここを荒らすのは止めて。
278名無し草:03/12/29 12:43
なんだ、なんだ、今年の最高作の投票でも始めさせようと
してるのか?しかも、だめ順に。
え、277
279名無し草:03/12/29 13:51
>274
自分の作品が貶されたもんだからって( ´,_ゝ`)プッ
逆恨みもいい加減にしなさいって。
280名無し草:03/12/29 13:58
今年の最高作言い出した香具師、荒らしか何か知らないけど、ランキングってのは面白い。
いっそ王家番外編・アカデミー賞でも作る?

・最優秀長編賞
・最優秀中編賞
・最優秀短編賞
・最優秀清純作品賞
・最優秀Ψ(`▼´)Ψ作品賞   他にどんな賞がありまつか?
281名無し草:03/12/29 14:40
面白くない。荒れるに決まってんだろ。
少しは脳で考えてから書き込みしろっての。
282名無し草:03/12/29 14:57
作家タンの書き込みは悪くは無いと思うけど。
読む人の受け取り方で、誘い受けと取られかねないから難しいよ。
283名無し草:03/12/29 17:36
「嵐作家賞」「ジエーン作家賞」を入れてみたらw)
284名無し草:03/12/29 18:00
冗談にしても、いい加減にしないと誰も書いてくれなくなっちゃうよー。
285名無し草:03/12/29 18:58
そもそも2ちゃんでランキングなんぞ無理
286名無し草:03/12/29 18:59
283&284乙!( ´,_ゝ`)プッ
287名無し草:03/12/29 19:43
>284

2ちゃんにうpしやすい環境だの、ぜいたく言うな。
。。。。。ということらしい
288蜜月Ψ(`▼´)Ψ:03/12/29 21:48
どうしたものか悩みましたが内容がエロいので、やっぱりこちらでお世話になりたいです。
住人様、他作家様、どうぞよろしくお願いします。
小ネタ&忘年会のつづき、私も楽しみです!

>>前スレ702より

17
二戦目に興じる二人。
「今度は私の勝ちよ!」
イズミルに勝ちを譲られたとも知らずに、キャロルは無邪気に喜んだ。
真珠のように輝く白い頬を薔薇色に染めて、愛らしい笑みを満面に浮かべるキャロルにイズミルは穏かな微笑を返す。
「……何なりと申せ。愛しい我が妃の望みとあらば、何とでも叶えよう。さあ」
しかし、いざ何かを望めと言われても、キャロルには何も思い浮かばない。
キャロルが望むよりも先に、イズミルはいつも彼女の為に何でも取り揃え、見立てて、惜しみなく与えてくれるのだから。
「えっと……困ったわ。私…幸せすぎて…何も欲しいものなんて……」
「おお、何を言う。物でなくとも何でも良いのだぞ」
ちょっと考え込んだ末、キャロルはイズミルの衣装の袖を引っ張って言った。
「じゃ……あの、約束して。またここに連れて来て……。
こんな風に二人でゆっくりと過ごすのが好きだわ……」
しばらくキャロルを見つめた後、イズミルは苦笑しながらも、心底愛しくて堪らぬといった表情で彼女を胸の内に引き寄せた。
「はっ…そなたは何と欲の無い事ぞ。良かろう…そなたの為に時間を作ろう。また近いうちにな。……しかし、他に何ぞ無いものか?
彼女の細い顎に指をかけ、唇と唇が触れんばかりの距離で熱っぽい流し目を送る。
「男は甘えてねだられれば嬉しいものだ……そなたの喜ぶ顔が見たい、何とでも申せ」
しかしキャロルは小さく首を振る。
「何もいらない……王子がいてくれたら…それだけで嬉しいの」
「ああ…何と可愛い事を」
イズミルは吐息混じりにそう言うと、キャロルの手を取りその指先に何度も愛しげな口付けを贈った。
勿論、彼女の頬や唇にも数え切れぬほどの接吻をふりそそぐ……。
結局キャロルは先ほど彼女が贈った口付けよりも数段濃密で情熱的な接吻を、戦利品として受ける事となった。

289蜜月Ψ(`▼´)Ψ:03/12/29 21:53
18

そして三戦目。今度はイズミルは勝利を手放さない。容赦なく手駒を打ち込んで、キャロルを封じた。

「さて、また私が勝利したな。
では姫。今度は……そなたに私を愛して欲しい」
「え…?どういう……」
言葉の意味をはかりかねて首をかしげるキャロルの白い手を取ると、おもむろに腰布の中へ引き込んだ。

「きゃ…!!」
キャロルの指先は、腰布の下、半ば勃ちあがり始めた男性の器官を握らされた。
それに触れた瞬間、キャロルは飛び上がらんばかりに驚いて耳たぶの渕まで赤面したが、イズミルは落ち着いた様子で腰布をハラリと解き、逞しい彼の下腹を露わにした。

「ふふ……驚かせたかな?
……しかし、今さら驚くような間柄でもあるまいに」
キャロルは可哀想になるくらい動揺して、身動きとれず石のように固まったまま、言葉すらも発せない。
それを良い事にイズミルは自ら手を添え、緊張したキャロルの指を棹に絡めさせ、ゆっくりと上下にしごく様に導いた。
キャロルの柔らかな指が触れる所から、えもいわれぬ快感が走り、イズミルは思わず眉根を寄せる。

指の中でイズミルがみるみる大きく膨らみ、鋼鉄のように固くなってゆくにつれ、キャロルは苦しげにはぁはぁと息を乱し始めた。
まるで彼女が愛撫を受けているかの様な、浅い吐息に混じりのうわずった声さえ漏らして。
「あ……っ……王子……あ…」
そして彼女の視線は吸い寄せられるように、隆々とそそり立つ男のものに釘付けになっていた。
男が隆起してゆく様を目の当たりにして、恥じらいながらも興奮を隠せぬ愛らしいキャロルの様子が、男心をそそる。
「どうだ…姫?……そなたの中に…入ってゆくのだぞ……これが……」
イズミルはキャロルの手を支えるようにして己の局所への愛撫を促しながら、言葉で彼女を煽り立てる。
(これが…いつも私のなかに……?熱くて…大きい……ああ、こんな……)
そう思うと身体の底がカッと熱を帯びて、身体の最奥から熱い蜜がとめどなく沸き溢れては内股を濡らしていった。
彼の性器に直接触れるのは初めてだった。
自分でも驚くほど、欲情して興奮しているのをキャロルは感じていた。
キャロルは動揺と興奮で震える指で愛しい人の大切な場所を、半ば夢うつつになりながら夢中でさすっていた。
290蜜月Ψ(`▼´)Ψ:03/12/29 22:03
19

ちらっとイズミルの顔を盗み見ると、彼は長い睫毛を半ば伏せて唇を噛み、その秀麗な美貌は苦しげに歪んで、精悍な鋭い頬は僅かに上気して物憂い色気を漂わせている。
初めて見る快楽に満ちたイズミルの表情に、吸いこまれるように見惚れてしまう。

しかし琥珀の瞳と目線が絡み合った瞬間に、キャロルは荒々しく唇を塞がれた。
熱い口付けに陶然となりながら、キャロルはなおイズミルを撫で回す。彼の腹部にそそり勃つ雄々しいものの先にそっと指を這わせると、イズミルの身体はピクリと反応を見せた。
「うっ……」
イズミルの先端は僅かにぬめって濡れている。
キャロルが不思議そうに、戯れるように指先でそのぬめりに触れていると
「ふ……男とて濡れるのだ……そなたと同じようにな」
唇をついばんだまま、イズミルはキャロルの夜着の裾を荒々しくたくし上げ、敏感な花園に指を忍ばせた。愛の泉はしとどに蜜をたたえて、もう溢れんばかり……。
イズミルはその様相に驚き、思わず喜びの声をあげた。
「何と……私に触れるだけで、こうも濡れるものか…おお……堪らぬ…姫よ…」

濡れた亀裂を縦横に擦られて、キャロルは彼の腕の中で仰け反った。
イズミルは亀裂の上端にある小さな尖りを捉え、指の合間で潰すように揉みくちゃにする。
「おお……そなたをどうにかしてしまいそうだ……」
唇を吸い合いながら、互いの秘所を指先で丹念に愛撫し合う二人。
イズミルの指でキャロルの薔薇は濡れに濡れ、イズミルの昂ぶりはキャロルの手に余る程に膨らみきって、時折大きく跳ねるように暴れた。

「あっ……ダメ…も…もう…」
イズミルの自身を握りしめながら、キャロルはうめいた。
彼の手馴れた指の動きに耐えられず、秘所が小さく痙攣し始めていた。
彼は宝物のように大切にキャロルを抱き寄せると、愛撫を与える手を止めて、唇を彼女の耳裏に移動させながら優しく叱る。
「こら…早すぎると申すに………まだだ。もう我慢できぬのか……?」
艶めかしい声音で囁くイズミルの熱い吐息が首筋にかかって、ゾクゾクさせる。
もう少しで達する所で止められて、キャロルの身体は行き場のない甘い疼きに苛まれていた。
291蜜月Ψ(`▼´)Ψ:03/12/29 22:09
20

「……私が欲しいか?」
イズミルはキャロルの真珠を指先で突付きながら、意地悪く問いかける。
欲しくないはずがないのに…。
彼の男らしい昂ぶりに触れているだけで、もう溶けて消えてしまいそうになるのに…。
返答に詰るキャロルを代弁するかのように、薔薇色の頬が真っ赤に染まる。

「……ふふ、顔にそう書いてあるぞ」
熱を帯びた頬を、彼の大きな手のひらが撫で下ろす。

「……いや…っ…そんな言い方……違うわ…そんなんじゃ……」
キャロルは怒ったように言うと、プイっと顔をあらぬ方向にそむけた。

「ほう…?…こんなに濡らして…こんなに熱くしておきながら…?まだ違うと申すか」

イズミルは髪を縛っていた皮紐を後ろ髪から引き抜くと、キャロルが驚く間もなく、彼女の両手首を頭上で縛り上げ、さらに彼女の体を纏う薄衣を留めていた絹の腰紐を解き、それで彼女の視界を奪ってしまった。
「やっ……なに……いや……王子……王子…?」
両手の拘束と目隠しに怯えて助けを求めるキャロルを、床に敷かれた毛皮の上にうつ伏せに押し倒しながらイズミルは彼女の耳たぶを甘噛みしながら、淫らな声で囁きかける。
「……そなたが素直でないゆえ……仕置きぞ」
292名無し草:03/12/29 22:31
キタ─ wwヘ√レvv~(゚∀゚)─wwヘ√レvv~─ !!!
いいわ〜蜜月作家様。待ってたわ〜
でも、お口でサービスは無かったのね。
293名無し草:03/12/29 23:32
269=271=292

褒め殺し厨またキター?

294名無し草:03/12/30 01:33
うをっ!
再開ありがd、 待ってましたー!
たっぷりお仕置おねがいしますぞー。

295名無し草:03/12/30 10:26
続き━━(゚∀゚)━━( ゚∀)━━(  ゚)━━(   )━━(゚   )━━(∀゚ )━━(゚∀゚)━━キテル━━!!
縛り+目かくし萌えー。
待ってた甲斐があったよぅ(;´Д`)

>>275
がんがって下され━━!
待っちょりますけん。

作家様達、年末で忙しいのにありがトン、トン、トン!
ヒメ・・・      
∧_∧  ∧_∧ オウジガミテル・・・
(  ・ω・) (  ・ω・)
( つ旦と ( つ旦O ドキ?
と_)_) と_)_)

ジィーーー
∧_∧  ∧_∧
(  ・ω) (* ・ω・)ドキドキ?
( つ旦と ( つ旦O
と_)_) と_)_)

プニュ     从/
∧_∧  ∧_∧
(  ・ω) σ)´・ω・)キャ!
( つ旦 ノ ( つ旦O
と_)_) と_)_)
ジィーーー
∧_∧   ∧_∧
(  ・ω) (´・ω・`) ・・・・。
( つ旦と ( つ旦O
と_)_) と_)_)

プ・・ 从/    サッ!
∧_∧    ∧_∧ キャァッ!
(  ・ω) σ((((・ω・` )
( つ旦 ノ  ( つ  ヽ、   ミ   ガシャ
と_)_) と_)_) J     |Щ_ _

フッ・・スマヌ
∧_∧   ∧_∧ イヤン、ビックリシタワ
(  ・ω・)  (・ω・`;)     お茶コボレチャッタワヨゥ!
( つ旦と ( つ  O ドキドキ
と_)_) と_)_)       |Щ_ _
 o
 ○
  / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
 |アイラシイコトゾ・・・|
  \_____/
こんなのもアリ?

美味しい具がイパーイ投下されて滝涙でつ。
作家タマ達、首をなが〜〜〜くして更新待ってまつ〜〜〜!
299名無し草:03/12/30 14:25
本スレもだが、闇鍋もイマイチだね。
どっちも自画自賛して盛り上がってるだけじゃん。
300名無し草:03/12/30 14:58
んなこたーない
301名無し草:03/12/31 01:26
面白いやん。
AA短編タン。何でもアリアリ(*^ー゚)b
302名無し草:03/12/31 02:56
プニュがかわひひ。
303名無し草:03/12/31 11:06
忘年会作家様〜〜続き読みたいれす
新年会になっちゃうよん。。
304名無し草:03/12/31 12:52
( ´,_ゝ`)プッ

褒め殺し厨またキター?
305名無し草:03/12/31 14:45
いいや、キテナイYO
306名無し草:04/01/03 00:21
あけおめです。
どなた様か、お年玉Ψ(`▼´)Ψ鼻血ブーなエチなのを落として下さりませい。

新年早々不謹慎でつか?
307名無し草:04/01/04 03:54
姫○○○(・∀・)イイ!(w
308名無し草:04/01/04 11:29
姫○○○?

・・・???
309名無し草:04/01/04 17:59
はじめ!!
310名無し草:04/01/04 21:35
なにソレ?
311名無し草:04/01/04 21:56
年あけ初Hのことでつよ

そういや、筆おろしを知らない人もいたね。
312名無し草:04/01/05 01:43
知らない人がいたとは・・・・。
ジェネギャ感じてもうたよ〜〜。
313名無し草:04/01/05 18:53
もう一つの方が落ちちゃった・・・・・・。
314名無し草:04/01/05 20:08
>313
本スレなら生きておりますぞ。
315名無し草:04/01/05 20:19
新年第一号はどの作品が来るかしら?新作にも期待!
316名無し草:04/01/05 21:42
ハァハァ萌え萌え〜なのをよろすこ。
317名無し草:04/01/05 21:46
どう叩かれても構わないって覚悟が自分にあればなぁ。
いま作品書くのは勇気がいりますね。
318名無し草:04/01/05 22:16
>>317
あー、作家タマだー!
書いて下さい・・・叩き嵐なんて無視して逝きましょう。
なんか最近では、普通のエロでは物足りない。王家ネタじゃないとだめだー。待ってます。
319名無し草:04/01/06 11:17
メンヒス×キャロルのΨ(`▼´)Ψも、よろしくお願いします。
320Ψ(`▼´)Ψ掌編:04/01/06 12:43

「垂れ幕を下ろして早く入ってこぬか。西日が眩しいではないか」
諸肌脱ぎになったイズミル王子は逆光の中、羞恥に立ち尽すキャロルに甘い声で命じた。
身分を偽り、若い商人の夫婦としてヒッタイトへの旅を続ける王子とキャロル。
駆け落ち同然に旅を続ける中、キャロルは冷静沈着、文武両道と誉めそやされるな怜悧で温和な若者の中に潜む、しなやかな獣の存在に気づかされていた。
その獣は甘く熱い吐息と金茶色の瞳の誘惑でキャロルを捕らえ、狂気に近いような深い愛で縛り、堕落と快楽の蜜の味を覚えこませる。
「さぁ、早く参れ。明日あさってにも船はヒッタイトの岸に着く。それまでにそなたにはもっともっと色々なことを…」
キャロルは差し伸べる王子の手のほうにふらふらと歩み寄った。
(もうひとりの私が目覚める。私、どうなるの?昼と夜で…まるで違う人間になってしまう。全部王子のせい…)
「教え込まねばならぬ。私の妻となる乙女が知っておかねばならぬことを」
(ああ……)
キャロルは身体の奥深くに痺れるように熱く、切ない炎が灯されるのを感じてわずかに身震いした。
イズミル王子はキャロルを素早く狭い粗末な寝台に押し倒すと、手際よく衣装を剥いだ。そして昼間の優しい恋人の仮面を脱ぎ捨てると残酷に命じる。
「さて…そなたの身体を見せてみよ。私だけのそなたの身体を。教えたであろう?どうしたら良いのかは」
321Ψ(`▼´)Ψ掌編:04/01/06 12:44

キャロルの肌がぼうっと赤く染まった。濃い睫に縁取られた瞳が潤むように揺らめき、何かを訴えるように王子を見つめた。
だが冷静に自分を見返す金茶色の瞳に気圧されるように、その青の瞳は王子だけの囚われ人にして奴隷のそれの色に変わった。彼女にとっては主の命令に従うことが喜びであり、悦びであるのだから。
キャロルはほんの軽く脚を開き、震える指先で淡い茂みを掻き分け、秘密の亀裂を押し開いた。
甘酸っぱい蜜の匂いが狭い船室に広がり、薔薇の花びらはキャロルの恥じらいをあざ笑うかのように咲き誇り、真珠は待ちきれぬとばかりに莢から顔を出した。
王子は総身が震えるような興奮を感じたが敢えてそれを隠した。征服者たる自分が囚人のキャロルの誘惑にすでに負けているとは気取られるわけにはいかない。
「なるほど…ずいぶんとほぐれてきたようだな」
無関心そのもののような声音で王子は言い、じろじろと無遠慮な視線をキャロル自身にあてた。それだけでキャロルの器官は蠢き、蜜を零した。
キャロルが耐えきれずに切なげな吐息を漏らしたのを汐に、王子は指先で亀裂の内側を捲り返すように改めた。
その色合いの変化を、痙攣するように震えて何かをねだる動きを、熱を帯びていなければ肉とも植物ともつかないような器官の感触を、そして…弾力と蕩けるような柔らかさを併せ持つ舌触りと、味わいを。
キャロルは声を必死に押し殺して達してしまった。
「さて…まだ終わってはおらぬぞ。起きよ」
王子は荒い息を吐くキャロルを抱き起こして言った。
「分かっておろう?」
キャロルはこくんと頷くと、王子が目顔で促すまま座った王子の脚の間に跪きそっと腰布を捲った。
322Ψ(`▼´)Ψ掌編:04/01/06 12:44

そして現れた男の器官を一瞬うっとりと見つめ…教えられたとおりに口に含んだ。屹立を深く呑み込み、舌を這わせ、手でそっと下を揉み解す。
その動きは全て女に奉仕されることに慣れた王子が教え込んだものだった。キャロルは素直で覚えの良い生徒だった。
未だ無垢な乙女が、羞恥と屈辱感にうっすらと涙を浮かべながら、それでも確実に被虐の歓びに酔いしれながら手練の娼婦のように振舞う様はこの上なく王子を歓ばせた。
王子はキャロルの頭を引き寄せながら、必死に暴発を堪えた。
「よしよし。完全に覚えたな。さぁ…今日は新しいことを教えよう…そなたの花で私を慰めてもらおうか…?」
「え…?」
王子は仰向けに横たわり、キャロルを未だ怒張する自身の上に来るように引き寄せた。キャロルは王子自身に真珠を炙られるような錯覚を覚えて甘い吐息を漏らした。
「そなたの谷間で私を擦るように動いてみよ。…できぬか?仕方ない、こうだ」
王子はキャロルの腰を掴むと、敏感な花が王子自身に当たるように前後左右に揺さぶった。だが荒々しい動きながら、乙女の封印を突き破らぬよう細心の注意を払って。
固い真珠と絡み付くように柔らかい花びら、そしてねっとりと濡れそぼった蜜壷の感触に王子もまた間もなく熱い滾りを迸らせた。
キャロルは亀裂を焼き焦がされたような感覚を覚え、初めて堪えきれない快楽の悲鳴を放ったのだった。
323Ψ(`▼´)Ψ掌編:04/01/06 12:46
ぎゃあぁ、すみません!
新年早々あげてしまいました。
ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい……。
324名無し草:04/01/06 13:12
新作うpトンクス!! 掌編作家様。
しかし、アゲた罰は受けてもらわねば、な。
掌編といわず長編に。
そなたへの仕置といたす。




てへ、ってかナニサマじゃ。<自分
ごめんなさ〜〜い。
325名無し草:04/01/06 13:50
今年の一発目キタキタキタキタ━━━(゚∀゚≡(゚∀゚≡゚∀゚)≡゚∀゚)━━━━!!!
326名無し草:04/01/06 14:12
>>324
同意〜ぐふっ(w
327名無し草:04/01/06 14:43
アレでスリスリされるの、気持ち良さそう〜〜
ヨダレが出ちゃう〜〜
328名無し草:04/01/06 20:39
アイシスとキャロルでレズものを書いてみたいのですが、百合はタブーでしょうか?
329名無し草:04/01/06 20:43
ここは何でもありの闇鍋スレですからもちろんOKですよーーーーー。
330名無し草:04/01/07 09:38
メンフィス&アイシス×キャロルも良いわぁ〜〜〜〜
331名無し草:04/01/07 11:21
伯爵令嬢ネタいいですか?
332名無し草:04/01/07 11:52
ユリも令嬢も、カモーーーーーーーン!!
333名無し草:04/01/07 15:12
蜜月のつづきマダ〜??
334名無し草:04/01/07 21:04
Ψ(`▼´)Ψ作家様方、今年もよろすこー。
335名無し草:04/01/08 14:39
Ψ(`▼´)Ψでキャロルタン、あっけなく逝って
力抜けても、そのまま責め続けられてますね?
つらくないの?
わたしは1回達したら、花園触られるの苦痛・・
腰引けちゃってだめぽ
エチー熱もどこへやらでつ
皆さまは??
スレ違いの質問御免なさい、気になって〜<(__;)>
336名無し草:04/01/08 18:25
私は3〜4回くらいまではイイけど、それ以上はだめぽ。
苦痛ではないけど、もう力めなくってイケそうでもイケなくなる。
イクのって体力いるよね。
他の皆様のお話もききた〜い。
337名無し草:04/01/08 18:55
>>335
マジレスすると。
ココでいう“真珠”でイッた直後は腰が逃げる、くすぐったいやね。
が、しかーし。
そこを耐えねば、すぐまたやってくる次の波に乗れませぬぞ。
どしてもムリなら、手足を縛ってもらって調教受けられませ。
王子みたく。(w
338名無し草:04/01/08 19:20
真珠だといけるのに中でいったことないよぅ。
中でもいける方にお聞きしたいのは、どっちが良いの?
339名無し草:04/01/08 20:27
私も、真珠しかしらない&1回でギブアップ(´・ω・`)
337の後半、不覚にも萌えちったw
作家様の手で作品化キボンヌ!
340名無し草:04/01/08 21:10
具が少ないんでダシが煮詰まりつつありますな、(W
341名無し草:04/01/08 21:55
ソーニューで逝ったことないなぁ。
てゆっか、入ってくる時のミシミシ感のが(・∀・)イイ!

ところで王家の男の中だと、誰が一番うまいのかな。
以外にアルゴンとかラガシュなどの脇役の方がうまかったりしてw)

「もう…ダメか?何とも呆気ない」
脚の間を指先でいくらも弄ばないうちに達してしまって荒い息を吐くキャロルに王子は少し呆れたように言った。
「ごめ…ごめんなさい…。我慢できなくて」
キャロルは恋人の残念そうな顔と、信じられないほどに怒張したそれを霞む瞳で見ながら謝った。
婚儀を挙げるまではそなたを清らかな乙女の身体にしておこう、と優しく言ったイズミルだったが最後の一線を越えなければ良しと思っているのだろう、添い寝の床で夜毎にきわどく挑んでくる。
何事も経験豊富な王子の行為はキャロルに未知の幸福感と、眩暈にも似た歓びを教えた。
しかし長年経験豊富な女達を相手にしてきた王子のいささか過激で執拗なやりかたはキャロルのような処女には少し重荷でもあった。
今宵のキャロルは王子の指先一本で秘所から、まるで噴水か幼児の粗相かと思えるほどの勢いで蜜を吹き零してしまった。
「謝ることはない。そなた、初めて潮を吹いたのだ。恥ずかしがることではないぞ。そなたの身体が急激に女になってきている証拠、ぞ」
好色に笑いながらなおも王子の指先は秘裂をなぞる。
いまだ熱を帯び、痙攣のおさまりきっていない場所に加えられる残酷な刺激をキャロルは腰を捻って避けようとした。
「や……やめて、もう。苦しいの…ソコが痛いくらいなの、今…」

女の一言が王子の中の獣を大喜びさせた。
「だめだ。可哀想だとは思うがこればかりは…そなたを甘やかしてやるわけにはいかぬ。私の妻となるそなたの身体はまだ…子供だ。
婚儀の時までに女になる準備を整えておかねば。子供のままの身体では私を受け入れられぬぞ」
言いながら王子は寝台の枕の下に隠しておいた絹紐を取りだし、素早くキャロルを抱き上げ肘掛のついた椅子に座らせると手足を縛めた。キャロルは手首足首を肘掛に縛り付けられて恥ずかしい場所を隠すことも叶わない。
「あ…ああ……イヤ…」
「何がイヤなものか。そなた、身体の奥に不思議な疼きを感じぬか?そなたは女になる準備をするのだ。快感に耐える練習…ここでだけでなく…」
そういいざま、王子は舌先で膨れ上がった真珠を舐め上げた。
「ヒイッ!」
「ここででも歓びを感じられるように」
王子は舌先を丸めるようにして蜜の泉に差し入れた。恥ずかしい場所を舐められたという猛烈な羞恥と、真珠を弄られた時とは全く違う、じんわりとした快感を覚えてキャロルは身を震わせた。
「ふふ」
王子は泉の入り口の殊更敏感な場所をしつこく責めた。一度達してしまっている初心な身体は、快感を感じるどころではなく必死に逃れようとするがろくに身動きもできない。

幾度も幾度も王子はキャロルを責めたて、無理やりに絶頂に追い上げた。疲れ切って苦しいほどなのに、キャロルはどこかで責められる冥い歓びのようなものを感じていた。
椅子の座面がいつしかしとどに濡れ、王子は痛いほどに怒張した自身をキャロルの胸のふくらみで慰めて開放し、ようやく王子はキャロルを許した。
キャロルの全身からは力が抜け、かかった飛沫を拭くことも億劫でできなかった。
「…すまぬな。無茶をしすぎたか」
理性も戻り、王子は心底恥ずかしそうにキャロルに謝罪した。
(全く愛しい乙女を自分の手で辱めるような真似をするとは!嫌われでもしたら何とするのか!)
縋るような心細そうな王子の顔に、キャロルはほのかに微笑んで見せた。
「だい…じょぶ」
(苦しいけれど、恥ずかしいけれど、私はこんなにも王子に求められている。
私だけが王子とこんなことができる…!)
キャロルは倒錯した歓びを感じていた。彼女が自分の中にある‘力にねじ伏せられるような弄ばれるような愛され方を悦ぶ’ちょっと異常な性癖に気づくのはもう少し後のことだった…。
345名無し草:04/01/08 22:29
具入ったワァ〜〜〜(AA省略
作家様アリガトンッ!!
>もう少し後のこと
も書いてェ〜〜
346名無し草:04/01/08 22:31
(;´Д`)ハァハァ(;´Д`)ハァハァ(;´Д`)ハァハァ
具キタ━━(゚∀゚)━━( ゚∀)━━( ゚)━━( )━━(゚ )━━(∀゚ )━━(゚∀゚)━!!!
347名無し草:04/01/08 23:13
はうう〜、やっぱりΨ(`▼´)Ψ好きだわぁ。
どんどん具の投下をお願い致しまする〜〜〜!!

アルゴン様の舌攻めを、どなた様か書いてェ〜〜
348名無し草:04/01/09 12:16
アルゴンタマの舌はちと濃すぎませんか
舐め殺されそうでつ。。。
349名無し草:04/01/09 13:12
作家さま達、また具投入よろしくお願いしまーす<(_ _)>
熱々のお鍋が食べたいよぅ。
1
「ふ・・・む、今宵はこの娘にしよう、後ほど寝所につれて参れ」
後宮に赴いたアルゴン王は、着飾った美女の媚びを売る集団から離れ気味に俯いている娘に目を止め言い放った。
我こそがこの後宮での一番のお気に入りと自らも周りからも認められているジャマリが、
驚いて表情を必死に隠そうとするのを薄ら笑いながら、彼は王らしい堂々と立ち振る舞いで後宮から出て行った。

寝台の上で寛ぎ、酒盃を傾けている頃に今宵の相手は侍女に連れられて寝室にやってきた。
「何をしておる、早う参らぬか!」
いつまで経っても寝台に近づこうとしない娘の腕を掴み引き寄せる。
近くに寄れば立ち上る濃厚な香り、薄絹から透けて見える柔らかな曲線。
だが面は俯いたまま、掴んだ腕は小刻みに震えている。
小さな頤に指をかけて顔をこちらに向けると、美女というにはあまりにも幼い顔立ちが見て取れた。
どう見ても15くらいにしか見えない可憐な娘は、大きな黒い瞳から涙を流して懇願した。
「どうか、どうかお許しを・・・・・・。お願いでございます・・・・・。」


2
「初めて見る顔だな、いつ後宮に参った?」
アルゴン王の声は先ほどとは違う、物柔らかなものに変わった。
「5日前です、砂漠を旅している時に盗賊に襲われて両親が・・・・・・。それから人買いにここに連れてこられました。」
見れば物慣れない様子、侍女が施した艶やかな形もしっくりしない幼い物腰。
女からの奉仕に慣れたアルゴンの中に男の欲望がゆっくりと頭を擡げて来た。

「そう、心配いたすな、この俺がそなたの面倒くらい見てやろう、悪いようにはせぬ。」
腕の中の体は未だ固い蕾、自分で咲かせてみるのも悪くはない・・・・・。
「まことでございますか?・・・でも・・・・・あぁ・・・。」
娘の身体は強張ったままだ、ゆっくりと肩から腕に添って手を滑らせ、耳元で囁いてやる。
「恐れるな、この俺がそなたに手解きしてやろうぞ、さあ腕を首に廻せ・・・・・。
啄ばむように口付けいるうちに、娘の唇が綻んだ隙をついて、男の舌は汚れを知らぬ娘の口中を弄った。
強張った舌を何度も絡めて自分を欲するように誘ってやる。
娘の瞳は何処を見ているのか、夢見ごこちで零れ落ちる息が荒くなっているのを見て、
アルゴンの口許に好色な笑みが浮んだ。


3
「なかなか覚えが良い、愛いやつよ・・・・・。」
寝台の上に横たわった姿態は、熟れたような色気はなかったが、小振りでもつんと張った乳房や、
無駄のない腹部の滑らかさが初々しい艶を漂わせていた。
首筋から舌を這わせ娘の感じやすい部分を弄ると、時折びくりと撥ねるその感触がアルゴンを喜ばせた。
唇を噛み締めて声を出すまいと我慢している姿が、また乙女を大人に仕立て上げるという喜びを男の中から引きずり出す。
「構わぬ、声を出してみろ、ここはどうだ?うん?」
乳首を嬲ったことで我慢の箍が外れたのだろう、娘の声が漏れた。

アルゴンはゆっくりと娘の身体を舌と指で快楽の泉を探っていった。
「ああっ!お待ちください!・・・そこは!」
アルゴンの舌が娘の下腹部に近づこうとした時、娘は驚いて身体を起こし避けようとしたが、彼は許さなかった。
「何を恐れる?そこがそなたの最も女らしい部分だ、愛でてやろうとするに。」
アルゴンは娘が被っていたベールをねじると、細い手首を一まとめにして頭上で括ってしまった。
「ど、どうぞお許しを・・・。」と懇願する娘の頬には涙が零れ落ちる。
「許して欲しければ口付けをして見せよ、先ほど教えたようにな。」
そう言って顔を寄せ唇を重ねると、未だためらいの残る幼い舌が彼を弄った。
舌を絡ませて口中を犯しながら、男の手は娘の肌を弄る事を止めなかった。
弄る手の動きで娘の細腰が幾度も撥ね、指はいつしか蜜の溢れる泉にたどり着いた。


4
「ひぃっ!」
指が泉に押し入ろうとした刹那、娘は痛みと衝撃で大きく身体を逸らした。
「おお、痛かったか、では痛くないようにしてやらねば。」
唇に笑みを浮かべたアルゴンは、涙を浮かべた黒い瞳に軽く口付けした。
その行為は娘の恐怖心を和らげたようで、娘も笑みらしきものをアルゴンに返して見せた。
だが次の瞬間、娘の口からは悲鳴が零れ落ちた。
アルゴンは娘の足の間に顔を埋め、両の手で娘の膝を裏からがっちりと押さえつけたのだ。

舌は埋もれていた真珠を時間をかけて掘り起こし嬲り続けた。
真珠はやがて姿を見せ、初めて味わう強く優しい刺激に、娘の悲鳴は甘い吐息に変わっていった。
娘の脚は男が手を離しても閉じられる事はなく、広げた形を残したままになった。
やがて男らしい指が娘の薔薇を広げ、大きくその姿を男の目の前に現した。
蜜が零れ落ちた後を、舌が幾度清めても清め切れずに、返って蜜が噴出し、アルゴンが舌を尖らせて泉に差し込んだ時、
娘の身体はびくびくと痙攣して、一際大きな歓喜の悲鳴がアルゴンの耳に届いた。

5
娘の身体は力が抜けたように寝台に横たわったままだったが、歓喜の小波は留まる事を知らないように、
次々に娘に襲いかかってきた。
柔らかな舌の動きは止められず、指が蜜のすべりを借りて泉の中に潜っていった。
胎内で蠢く指は繊細に動き、中で指が折り曲げられると小波は大波に変わって娘を襲い、
止まる事を知らない歓喜の叫びで、娘の咽喉はかれて来た。
そのような娘の姿がアルゴンに喜びを与えたなどとは、娘には予想もつかなかったであろう。

もう幾度目になるか分からぬほどに快感を極めた娘は、ぐったりとその身を投げ出したままで、
とうに恐怖心は消えうせ、ただぼんやりとアルゴン王を見つめるばかりだった。
「どうだ?恐ろしかったか?そなたは運の良い娘だ、この俺が愛の手解きをしようなどとはな。」
アルゴンの顔には更なる好色な笑みが浮んだ。
だが娘はその笑みの意味を知らず、ゆっくりと手を伸ばしてアルゴンの首に巻きつけ口付けをした。
その直後に起こる破瓜の大きな衝撃を予想もしないで。

書いてみたっす。
具投入ありがとさん!w
356ジャマリ:04/01/09 16:41
アルゴン様、その女、何者です!
宮廷一の美女とうたわれた私を差し置いて・・・
キッ、悔しや・・・
357名無し草:04/01/09 17:01
具が、おーきーいー!!
358名無し草:04/01/09 18:28
このスレの作家陣はみんなウマイ人揃いだよね・・・・。
他のエロスレより、はるかに質が高い。

アルゴン編の続き、破瓜のくだりもよろしくお願いっ!
359339:04/01/09 18:42
ありがとです!
作家様、具投入早ッ!!
椅子に縛るとは、王子えっちいw
開発されたいよ〜な、こわいよ〜な、小心者てゆっかカレシがそっちの気ないよぅ
え〜ん
360名無し草:04/01/09 19:29
真珠で思いだした〜王子のお道具群。(w
真珠のネックレス、チェーンの一端が2股、反対側が3股にわかれてクリップついたやつ。
ああそれと、小振りの鞭。
リサイクルしてほすぃ。




だってさ、本編王子、弱っちくなってヘタレなんだも。。
361名無し草:04/01/09 19:54
いまさらだが、イズミンてSM風味が似合うねぇ
メンフィにラガッチュもオッケーな気もするが
闇鍋らしく、見てみたい
362名無し草:04/01/09 20:53
キャロルを縛って、天井からぶらさげて〜・・・
メンヒスとイズミルの二人がかりでキャロルをSMてのは、いかがっすか?

アルゴン編作家様、ありがトンです!
あのアルゴンが妙にカコイク見えました。素晴らしいです〜
しかし夜伽の少女は誰ですか?名無しさん?
363名無し草:04/01/09 21:57
うむむ、以外とアルゴンネタもいいね、いいね!
まさかアルちゃんで萌え路線とは、想像つかんかったよ。
次はキャロル×アルちゃんも見てみたいかも。
アッシリア編 あの時 「キャロルが毒を飲まなかったら」バージョきぼんぬ!

   /''⌒\     +
 ,,..' -‐==''"フ + . .*
  ゜(n・∀・)η .+   よろすく━━━!!!
  (   ノ
  (_)_)
6
先端から露を滲ませた猛り狂った灼熱の固まりは、まるでめりめりと音がするように、
狭い泉を押し開いて進んでいく。
「ああぁぁぁ・・・。痛い・・・どうか、どうか・・・。」
歓喜の声ではない、苦痛を訴える娘の声に変わったものがアルゴンの耳に届く。
溢れた蜜も娘の苦痛を和らげる効果はないようで、アルゴンの腕の中で娘は新たな涙を零している。
高ぶった見事な漢ぶりは狭く温かな肉壁に包まれ、男の顔にも快楽を耐える汗が滲んだ。
だがわざと苦痛を長引かせるように全ての塊をアルゴンはゆっくりと胎内に押し込んだ。

「そら、もっと力を抜かぬか、そのままでは苦しいだろう?」
そう言いながら娘の唇を己のそれを重ね、強張った舌を解きほぐすと、僅かに男ぶりを包む肉壁が緩やかに蠢く。
「そうだ、それでよい、なぁに、直にもっとよくなろう、この俺が教えてやる。」
アルゴンの言葉に苦しげな表情の娘も、まるで縋るものがそれしかないようにしたむきな瞳が彼を見返す。
「アルゴン様・・・。」
腰を叩きつけるような規則的なリズムはもっと早くなり、彼も快楽の絶頂へと赴いたのである。

3日後の夜、同じ寝台にはジャマリがその姿態をくねらせ、アルゴンに奉仕していた。
豊満な胸が押し付けられ、手練に長けた技を披露しながら、ジャマリが三日ぶりに自分を召したことを艶やかな表情で責めながら見たアルゴン王の王者らしい笑みからは、
彼がどう思っているか読み取ることは出来なかった・・・・・。
とりあえず書いてみた!w
出てきた娘さんは、名無しさんつーことでよろしくでつ。
ネタ投下はうれすい!
でも「書いてみようかな〜?」と思われた作家様も
どんどんプリーズでつ。

私も書いてみたいけど、ちょっと時間がいるみたいでつ。
レス、ありがとー!
366名無し草:04/01/09 22:40
自分は、SイズミルとMアイシスっての、あったら萌え萌え〜〜
イズミルが囚われて、鎖につながれた場面なんか(・∀・)イイ!
鎖外しに成功するも逃げず、アイシス待ち伏せ捕獲で繋ぎ止め〜
、・・少数派ってゆうか、需要ない?
367347:04/01/09 22:55
Ψ(`▼´)Ψ具投入アルゴン編(藁 様、ありがトンーーー!!

リクエストを受けてくださって、すんごい嬉しいーーー!!
アルゴン様の舌ペロリをみてて、あーコイツぜったいヤラシイと思ってたのです。


368名無し草:04/01/10 00:30
>>366
ひゃあ!
コミックス読んで妄想したよ、いっしょのコト。
需要あるあるハーイ!!
369名無し草:04/01/10 13:02
メンフィスの前で王子にされちゃうキャロルタン・・・
もしくは、王子の前でメンフィスにされちゃうキャロルタン・・・
370侍女:04/01/10 13:24
王族乙女の皆様。
妄想バクハツし杉でございますわよ(藁)

私的にはアフマドがキャロルを拉致監禁して、アラブの秘薬&Hグッズで責めるのなどを見てみたいですわ。
371名無し草:04/01/10 20:47
イズミルとアイシス・・って、美しい絵になりそうですね。
大人なカップリングだ。
372名無し草:04/01/10 22:35
イズミルとアイシス、中〜長編で見たい!!
373名無し草:04/01/10 23:32
アイシス良さげ〜〜(w
374名無し草:04/01/10 23:51
>>371
絵になるけど、相性悪そうなカップルだよね(w

イズミンはお茶目なところのある女の子(キャロルやミタムン)に苦笑いしつつ
翻弄されるのは想像しやすいけど、アイシスタイプの女性だと、どんな付き合い方になるんだろ・・・。
375名無し草:04/01/11 00:08
そりゃもう。だんな。意地悪に、タカビーなアイシスを征服するに
違いないです。
376名無し草:04/01/11 00:51
キャロルだとちょいと苛めながらも猫かわいがりって感じだけど、アイシス相手だとマジでサディストしそうでつ>イズミルタン
377名無し草:04/01/11 02:13
>相性悪そうなカップル
劇藁ですた。
会話のなさそうな冷めたカプール、でもおもろいでつ。

久々にライアン兄さん登場してくれい。
現代の大人の男Ψ(`▼´)Ψをご披露してくんな〜。
378名無し草:04/01/11 10:09
ライアン兄さんイイね。
ライアンといえば、キャロルのお尻ペンペンをしてほしいですね。
最近では王子にそっくりになってきたけど・・・・。
てか、王家って、メンヒ・王子・ライアン以外でかっこいい
男キャラっていましたっけ?
379名無し草:04/01/11 19:33
イズミル×アイシス書いてみようかな。
長編は実力的に無理ですが、短編でもいいですか?

アイシスがMというのが少々難しそうですが
(どうみても女王様でSっぽいので)
王子をSにしてひとつ頑張ってみます。
380名無し草:04/01/11 21:51
がんがって下さい(・∀・)!
待ってまつー!
381名無し草:04/01/11 21:53
わ〜い、作家様よろすく!!
382名無し草:04/01/12 19:23
プライドの高いアイシスをサドっ気100%はっきした王子に
屈服する話がいいでつ。屈辱と快感の間で揺れるアイシス萌え〜
383名無し草:04/01/13 00:19
他に何かエロねたな〜い?
もう自分じゃ思いつかないよぉ。
384名無し草:04/01/13 01:18
ティティに手を出そうとするネバメンなどいかがでしょう。
385名無し草:04/01/13 09:31
ネバは萌えられん〜
しかも、ティティて?
テ・テ・ィでつよ(w
386名無し草:04/01/13 11:02
脇キャラ多いけど、萌えキャラは少ないのか?(藁
ナフちゃんは?賞味期限過ぎている?
387名無し草:04/01/13 11:16
萌えキャラは少ないよね〜。
メンヒス&イズミル>ライアン>>>>>超えられない壁>>>>>アフマド

です。わたし的には。
マシャリキとかどーでもいいキャラ大杉。
388名無し草:04/01/13 12:00
いや、あるよ。
萌え脇キャラ。
ルカ
ミラ
ハサン
ミタムン
ラガシュ
アマゾネス女王
ヒューリア
イズミルママ
ライアン
389名無し草:04/01/13 13:45
ミラ?
ん〜〜頭がラーメンみたいだし
萌えないーーー!!

ミタムンは(・∀・)イイ!
390名無し草:04/01/13 14:53
アマゾネス女王&ヒューリア姉妹がふたりがかりでキャロルを・・・きぼん。

道具アリで。
391名無し草:04/01/13 20:47
蜜月作家たんどうなったのかな?
再開きぼん
392具)伯爵令嬢:04/01/14 11:40
伯爵令嬢ネタで書かせて下さい。続きモノです。寛大にスルーしてくださると嬉しいです。


「まぁ、マドモワゼル・コリンヌ!もうお帰りなの?まだ7時じゃないの。
これから軽くお夜食を頂いてから夜のオペラ座界隈を探検するのよ。あなたに紹介したい人もいるのに!」
「ごめんなさい、オルタンス。でももう失礼しなくては。門限にひっかかっちゃうわ」
コリンヌはすまなさそうに笑うと玄関先で待ち構えているお目付け役のオルレアン公爵家の執事の所に向かった。
ロンサール伯爵家の当主にしてオルレアン公爵アランの婚約者として社交界に入って3ヶ月。ようやく出来てきた友人達の輪を辞するコリンヌはたいそう洗練されて美しかった。

「何をやっとたのじゃ、ハネッカエリめ。坊ちゃんがお忙しいのをいいことに遊びまわるなど言語道断じゃ!」
うやうやしく未来の公爵夫人を馬車に迎え入れた執事はドアが閉まったとたんにコリンヌにお説教を始めた。
「ごめんなさい、じいやさん。でも遊びまわっていたわけじゃないわ。今日は家庭教師の先生とじっくりお勉強をしたし、それに社交界のことを知るのだって勉強よ」
「アラン坊ちゃんの奥方になろうかという娘はもっともっと勉強せんといかん。坊ちゃんはいずれ大使として外国に赴任なさるんじゃ。」
「分かっているわ。アランに恥をかかせないように非のうちどころのない貴婦人になってみせますとも」
「ならばもっと早くに帰って来い、ハネッカエリめ。坊ちゃんが帰国なさったと言うのに!」
「本当、じいやさん!ああ、もっと早く教えてくれなきゃ。帰国は明後日と聞いていたわ」
思いがけない婚約者の帰国の報告を聞いてコリンヌは花のような笑みを零した。
393具)伯爵令嬢:04/01/14 11:41

「アラン!お帰りなさい!」
翌朝一番でアランの邸宅を訪れたコリンヌは嬉しそうに長身の婚約者に抱きついた。
「ただいま。元気そうで安心したよ」
アランは大きな手でコリンヌの頭を撫でた。
「もっと早くに会いたかったのに君は忙しそうだね。昨日は何をしていたんだい?」
「ご、ごめんなさい。勉強の後、男爵夫人のところに伺っていたの。色々とお話をして…私ね、お友達と呼べる人が増えてきたの。
嬉しいのよ、孤児院育ちだとか卑しい女に伯爵家を乗っ取られていたとかって意地悪く取り沙汰されなくなってきたし…。
ね、決してアランのことを粗略にするつもりはないの。いつだって私にはアランが一番なのよ」
貴婦人らしく着飾ってはいても、口を開けばその薔薇色の唇から漏れるのは少女の声、天真爛漫な子供の素直な言葉だった。
(そうか…。意地の悪い貴族社会でコリンヌが傷つけられはしないかと心配だったけれどこの子は持ち前の強さと明るさで自分の場所を作っていっている。
コリンヌのためには喜ばしいことだが何とはなしに寂しいものだな)
アランは分かっているよというように微笑んだ。
「新しい友人が増えると言うのは君のためには良いことだよ。僕や家庭教師が教えてやれないようなことを教えてくれるだろう。
でも…そのことで君の良さが失われやしないかと心配だな。純粋なままの、初めて出遭った時と同じ少女のままの君で居て欲しいよ、僕としてはね」
少年のように16歳の少女に話しかける28歳の男性。
「ま、アラン!私にずっと子供で居ろとおっしゃるの?」
周りの人々はそんな二人を微笑ましく見守っていた。
394具)伯爵令嬢:04/01/14 11:42

長いこと外国に政府筋の仕事で出かけていたアランだが、短い休暇が終わればまた外国に行かなくてはいけなかった。
世間では新聞社の仕事から少し距離を置き、未来の有能な官僚、政治家として歩き始めた左派貴族(藁)アランの長い春を心配する声も出始めていた。
紆余曲折もあったがコリンヌと早く結婚してしまえばいいのにというわけだ。アランはじきに29歳になる。
(まぁね…コリンヌはまだ16歳だ。家庭教師について貴婦人教育に余念のない子供だから焦るのもどうかと思うが。だが純粋で無邪気な子供でいる間に僕だけのものにしてしまいたい。
といっても政府の仕事が忙しくて思うように時間が取れないんだからな)

アランは田舎の領地にコリンヌを連れて行くことにした。もともとアランの屋敷で一緒に暮らしていた時間が長いのでコリンヌはアランと二人で旅行することを何とも思っていないらしかった。
自然に溢れた美しい領地にコリンヌは狂喜した。
「ありがとう、アラン!連れてきてくれて。こんなに素敵な場所ってはじめてよ。ああん、カメラを持ってくれば良かったわ。皆にも見せてあげたいもの」
「ふふ。カメラでもこの澄んだ空気や溢れる光を写し取ることは出来ないよ。
全ては僕らが自分自身で感じていくしかないんだよ」
アランは鞍の前に座らせた婚約者に言った。無邪気に身を寄せてくるコリンヌが少し重荷だった。
やがて。
晴れていた空は一転して掻き曇り、間もなく大粒の雨が降り出した。雷さえも鳴っている。
二人はほうほうの体で長く使われていなかったオルレアン公爵家の森番小屋に駆け込んだのだった。二人とも雨でびしょぬれで身体は冷え切っていた。
顔面蒼白で立っているのも辛そうなコリンヌにアランは言った。
「コリンヌ、着ている物を脱ぎなさい。今、火を焚く。身体が冷え切って病気になるぞ!」
395具)伯爵令嬢:04/01/14 11:44
えっと補足をさせていただきますと「伯爵令嬢」は19世紀末のパリを舞台にした作品です。
孤児として育ったコリンヌは実は伯爵令嬢で、オルレアン公爵家の跡取で大新聞社の社主で
もあるアランに熱愛され、数々の妨害や障害を乗り越えて結ばれる…という少女マンガ
の王道をいくお話です。
396名無し草:04/01/14 13:44
お妃教育されてんのね。
既に心も結ばれているし〜〜。イヤーン楽しみです。

しかし、Hセンセ十六歳が好きだね。十六歳フェチケテーイだ。
令嬢サイトの管理人タンも初仕事、頑張って下さいませ。
397名無し草:04/01/14 20:52
つ、つ、ついに令嬢モノがキタァ*・゜゚・*:.。..(n`∀`)η゚・*:.。. *

活字のアラン様、活躍を期待しております。

>「コリンヌ、着ている物を脱ぎなさい」
この続きは、ドキドキですねぇ。
命令口調でエチーな事をしれっと言っちゃうアラン、萌え。
398名無し草:04/01/14 22:06
伯爵令嬢サイトを立ち上げた者です。

初の令嬢ネタに嬉し泣きです。初仕事にも力が入るってもんです。
アランはもうすぐ29歳ですか、いいですね、大人の男ですね。続きを楽しみにしております。
399名無し草:04/01/15 01:35
 _,,..i'"':,
|\`、: i'、
.\\`_',..-i
  .\|_,..-┘ ・・・置いておくね
400名無し草:04/01/15 02:39
を!
(*^ー゚)b グッジョブ!!
ありがトン>>399タン
401名無し草:04/01/15 11:05
わたしも、『蜜月』の続き読みたいナ
今後の目処だけでも・・・ >作家様
402具)伯爵令嬢:04/01/15 12:50

「え!…で、でも」
「真っ青で震えているじゃないか!こんな時に駄々を捏ねて僕を困らせないでくれ。肺炎にでもなったらどうするんだ!ほら、早く脱ぎなさい」
アランはそう言いながら自分も濡れた服を脱ぎ、さっさと毛布を羽織り薪と格闘し始めた。
「わ、分かったわ」
(アランには逆らえない。でも何て強引なの。もっと他に言いようはないのかしら?恥ずかしいだけなのに。我侭を言ってるわけじゃないわ。
アランは何とも思わないの?ふ、服を脱ぐなんて。二人きりなのに!)
コリンヌは震える指先でボタンをはずし始めた。
でも寒くでかじかんだ指先と湿ってぼってりと重くすべりの悪くなった布地のせいでなかなかアランの言う通りには出来ない。
やがて火が熾り、揺らめく炎がアランの体を照らし出す。毛布からのぞく体は服を着ているときには分からなかったが筋肉が発達してとても逞しい。
長身ですらりとした体つきに見えるアランが存外逞しく力強い体型なのにコリンヌはしばらく見蕩れていた。
アポロンの顔にヘラクレスの体、そしてアテネの知恵とヘルメス狡猾さ、と物慣れた貴婦人達や貴族達がアランを評するわけが、今やっとコリンヌにも分かったような気がした。
「コリンヌ?何をしているんだ?」
言うことを聞かない子供に苛立つ父親のようにアランは言った。
「…おい、震えているじゃないか!寒くて身体が言うことを聞かないんだな。こんなに濡れて冷え切って…。いいかい、困っているなら早く僕に言うんだ。助けてやるから!」
アランはそう言いながら素早くコリンヌの着ている物を脱がせていった。
「全く下着まで水浸しだ。僕よりひどいな。…コリンヌ、いいね?」
脚の間を守る最後の布を取り去るとき、アランは問い掛けた。その黒の瞳は濡れ濡れとした、コリンヌが初めて見る光を湛えていた。
403具)伯爵令嬢:04/01/15 12:50

コリンヌが何かをいう暇を与えず、アランはコリンヌを一糸まとわぬ姿にしてしまった。
「さぁ、しっかりくるまって!」
アランは毛布でしっかりとコリンヌを包み込んだ。まだ身体は冷え切って気持ち悪いほどだったけれど、アランに世話を焼かれるうちにコリンヌは深い安堵感を覚えるのだった。
(大丈夫だわ。アランがいるからもう大丈夫。嵐が来ても、今日は屋敷に帰れなくても…アランが居てくれるから大丈夫なの)
コリンヌは蒼い顔をしたままで優しくアランに微笑みかけた。
「どうした?」
「ううん。あのね、アランが居てくれるから私は安心していられると思ったら嬉しくなったの。ありがとう、アラン」
「…全く…!」
アランはそう言うと乱暴に立ちあがって薪を火かき棒で崩した。火の粉が舞い上がり、狭い室内が明るく照らし出された。
「ブランデーか何か欲しいな」
アランは上半身からずりさがった毛布をそのままにして戸棚を掻き回した。
逞しい肩、意外に太く力強い腕、彫刻のような筋肉に覆われた胴、広い胸。
腰はしなやかに、そしてどこか淫らさをも感じさせるような完璧な線を描き、臍の下に翳りをもたらすアランの髪と同じ色の茂みがその下にあるものを暗示する。
(アランの体…初めて見る…。私、私は…!)
コリンヌは真っ赤になった。アランがこちらを向いていないのが有難かった。
でもアランも戸棚のほうを向きながら必死に男の心を鎮めようとしていた。
無理やりに引き剥いた身体は白くあくまで華奢で、それでも男の好き心をそそる魅力的な曲線や翳りを持っていた。
静脈が青く浮き出る白すぎるほどの肌。きめこまやかで男の視線にうっすらと冷や汗を滲ませて。
身じろぎするたびに華奢な肋骨が浮き出る身体。それでも胸はなだらかな隆起とそれを飾る紅玉を持っている。そして平らな腹部と細い脚を繋ぐ金色の柔毛。
(欲しい…コリンヌが欲しい…)
404具)伯爵令嬢:04/01/15 12:51

アランは毛布を整えて体の変化を隠すとブランデーの瓶を持ってコリンヌの隣に座った。強い酒を瓶から直接飲みながら、アランは殊更しっかりと毛布に包まりなおすコリンヌの子供っぽい所作を舐めるように見ていた。
「ふうっ、ブランデーがあって助かったよ。命の水だな…。コリンヌ、君も飲むんだ。カップがないのは我慢してくれ」
「え…!でも私、お酒は飲めないの」
「飲む、飲めないの問題じゃない。飲みなさいと僕が言ってるんだ。手早く温まるためには酒に勝るものは無いんだよ」
アランはそう言うと口移しでコリンヌにブランデーを飲ませた。
思ったとおりコリンヌは激しくむせて半分以上、酒を吐き出してしまった。
「く、苦しい…!アラン、ひどいわ。急に…あんなふうに、の、飲ませる…なんて!」
涙ぐんで抗議するコリンヌの肌が、慣れない酒にみるみる上気して薔薇色に染まっていく。潤んだ瞳はアランを狂わせる。
「ごめんよ、コリンヌ。そんな恨みがましい顔をしないでおくれ。君のためを思ってしたことだ。さぁ、だんだん温まってくる。もう大丈夫だ」
アランはコリンヌを引き寄せた。その拍子に毛布の隙間からコリンヌの胸元が見えた。
(コリンヌ!極上の僕の宝石…!)
コリンヌはアランの心も知らぬげに、安心しきって身を寄せてきた。
「ほんと…暖かくなってきたわ。でも少し胸が苦しくてのぼせたみたい」
「酒のせいだよ。大丈夫だ、君は何も心配しなくていい」
「ええ…。雨やまないのね。きっと皆心配しているわ」
「ああ…でもこの嵐の中、君を連れて屋敷に帰るわけにもいかない。今夜は…ここに泊まりだな。食料もあるし、寝る場所もある。
ふふ、そんな心配そうな顔をしないでおくれ。僕がいるから大丈夫だ」
「んん…」
(アランと二人きり。しかもこんな恥ずかしい格好で。そりゃ、アランは頼りになるし大人だし、私の愛する人よ。
でも、でも…何だか怖い…)
甘い怯えに身を震わせるコリンヌ。嵐の音が小屋の中に響く…。
405名無し草:04/01/15 14:02
アランはコリンヌ食っちゃうんだろーか。ハァハァ…(;´Д`)
406名無し草:04/01/15 15:56
そりゃ・・。
食わないわけはない罠。嵐の夜には何かが起きないと勿体ないっ!

うpありがd作家様〜〜。
407名無し草:04/01/15 18:18
なんにでも興味津々娘のコリンヌに
エチーな事教えたら、ソッコー夢中になりそでつね。
「アラン、アレも試してみたいワ!どうやるの?」とかw
アランの体がもつかしらん。。。
408名無し草:04/01/15 20:59
>もつかしらん。。。

何気にH先生風でワロタ(w
409アンナ:04/01/15 21:24
ちっきしょう!お嬢さんばっかりいい思いしやがって〜〜〜!
アラン、あたいのカラダもあたためておくれ。
410名無し草:04/01/15 21:53
伯爵令嬢、読んだ事ありません。
登場人物の名前一覧下さいでつ。
アランとコリンヌ以外、オリキャラかと戸惑うんで。。
411名無し草:04/01/15 22:09
>>410

アンナ…悪役キャラ。本物の伯爵令嬢コリンヌが記憶喪失なのをよい事にコリンヌになりきりさん。
アランにも恋してしまいます。外見はカーフラ。性格もカーフラに通じるものアリ。
ただし、生まれも育ちも悪し。コリンヌをあぼーんしようとする。

リシャール…コリンヌの最初の恋人。盲目の美少年。記憶喪失になったコリンヌに忘れ去られる。

フランソワ…アランに恨みを持つ敵役キャラ。でも憎めないプレイボーイ。コリンヌに惚れてる。
アランをあぼーんしようと策略。

爺やさん…アラン家の実にキュートな執事さん。王家にはいないキャラだな。アフマドの爺やとは、また一味違うし。

あと、コリンヌを慕うガキがいっぱい。(名前忘れた。ジャンとソフィだっけかな?)
こんなもんかね?
412名無し草:04/01/15 22:15
>>411
これで伯爵令嬢ものも楽しめまつ、アリガd!!
413名無し草:04/01/15 22:21
未完の作品多杉。
最後までうぷして〜〜頼みます。
414蜜月:04/01/15 23:42
す・すんません・・・落ち着いて書ける時間が最近なくて・・・_| ̄|○

レス下さった方ありがとうです。
最後まで書くつもりなので、よろしくおねがいします。

415名無し草:04/01/16 12:35
をを〜!
蜜月作家タン、楽しみに待ってますねん。
伯爵令嬢作家タンは今日も来てくれるかなぁ。
416名無し草:04/01/16 18:11
嗚呼、週末に突入…(鬱)
417名無し草:04/01/18 13:00
アアン。週明けにソーニュウ…(嬉)
私としては、こうなってほすぃ・・・。

御降臨を、待ちわびております。
418名無し草:04/01/18 16:44
>417
ワロタ

ところで一般的な女性ってオクチで愛撫シーンか挿入シーン、どっちがモエーなの?
419名無し草:04/01/18 20:02
どっちも萌えだよ。
でも、Hシーンじゃなくても萌える時もあるよん。
420名無し草:04/01/18 20:13
>でも、Hシーンじゃなくても萌える時もあるよん。
イズミルタン。ハァハァと見た!(藁

添い寝?
アテクシは、キャロル総受けで、嫌よ嫌よも好きの内・・が、萌え!
421名無し草:04/01/18 23:55
添い寝と寸止めもよいです〜。
キャロルタンがメンヒか王子にク○ニされてハァハァなのが、いっちゃんモエ〜〜〜。
ソーニューの良さはまだ分かってないからかなぁ。。。
ソーニューでもイける人うらやますぃ。
422名無し草:04/01/19 01:38
男はやっぱりフ○ラが好き
423名無し草:04/01/19 10:19
男も女も、舐めてもらうの好きなんだねー






やっぱり(w

私は掌編作家様のお互いに舐めあいっこみたいなの萌えポイントです。
どうか続き(一線こえる所まで)書いて欲しいです。
424具)伯爵令嬢:04/01/19 12:09
>>404

「ふふ。そんなに緊張しなくてもよさそうなものだが。僕が怖いかい、コリンヌ?」
アランは身体を強張らせて火を見つめるコリンヌに声をかけた。コリンヌは文字通り飛び上がって驚いた。
「ご、ごめんなさい。アラン。ただちょっとやっぱり…何だか少し心細いわ…」
「ふうっ。君は野宿は初めてかい?僕がいるから安心だとさっき言って呉れたばかりなのにな。この森番小屋は安全だよ、お嬢さん。
僕は子供の頃、親父に叱られて家を飛び出してね、ここで一晩過ごしたことがあるんだよ。晩秋の頃だったか、寒くてね…」
「まぁ、アランがそんな無茶なことをしたの?嘘みたいだわ」
コリンヌの顔がぱっと輝いた。いつもいつも立派すぎて大人過ぎて少し息苦しいこともあるアランにもやはり子供の頃があったのだと思うと何だか嬉しかった。
「ね、アランが子供の頃の話をして!私、聞きたいわ。お願い!」
「…ふうっ、やれやれ。少し元気が出たのか。いいよ、お嬢さん。お望みのままに。さぁ、もう少しこちらにおいで。これからどんどん冷えるぞ。いくら暖炉があるとは言っても明け方には室内にも霜が降りるかもしれない」
アランはコリンヌの身体を引き寄せた。毛布一枚で隔たっただけの二人。
アランは股間が痛いほどに熱を帯びてくるのを相手に悟られぬように、ことさら穏やかな口調で子供時代の話を始めた。
父親とは何とはなしに疎遠であったけれど、母親とは仲が良かったこと。森番小屋に家出をしたときはその大好きな母親を泣かしてしまったこと。
この田舎の領地ではパリとは違って、アランも‘公爵家の若様’としてではなく、一人の少年としてのびのびと他の子達と遊びまわれたことなど…。
425具)伯爵令嬢:04/01/19 12:10

「…まぁ、遠い昔の話だよ。母が亡くなって僕も寄宿学校に入って…早く立派な大人になりなさいと言われて…僕も早く一人前になりたくて…一人で生きていけると皆に示したかった」
「アラン…」(寂しかったのね、アラン。私は…私は孤児院で育ったけれどいつもいつも仲の良いお友達がいて決して一人ぼっちではなかった…)
「……今は君が居てくれる。僕は君が居てくれるから僕は寂しくない」
コリンヌの心を見透かしたようにアランは言い…そっとコリンヌの頭を撫でた。父親が子供を寝かしつけるように。優しく優しく…ずっと…。
「コリンヌ…愛しているよ」
桜貝の耳朶にアランは囁きかけた。コリンヌは体重をすっかりアランに預けきっている。
「んん…アラン、私もアランのこと…大好きだわ。ずっと…一緒よ…」
「……眠いのかい、コリンヌ?」
コリンヌは優しい吐息まじりに何か呟くとそのまま寝入ってしまった。
(眠ってしまった…か)
アランはそっとコリンヌを暖炉の前の敷物の上に横たえた。繭の中に眠る妖精のように眠るコリンヌ。濃い睫が頬の上に影を落とし、薔薇色の唇は微笑を湛えて。
(安心しきっているな)
その時。
ひときわ明るい稲光が夜を切り裂いたかと思うと驚くほど大きな雷鳴が大地を震わせた。
「きゃあぁぁぁっ!」
眠っていたコリンヌは悲鳴を上げて飛び起きて闇雲にアランに縋りついた。
「いやぁっ!怖い、怖い、怖い!お母様!神様、助けて!」
眠りから完全には醒めきっていないのだろう。コリンヌは幼女のように泣き叫んだ。
「落ち着きなさい、コリンヌ!大丈夫だ。大丈夫だ。僕がいる。コリンヌ!」
アランはしっかりとコリンヌを抱きしめた。起きあがった拍子にコリンヌの上半身は剥き出しになってしまってた。白い肌が夜の冷気の中に浮かび上がる。
426具)伯爵令嬢:04/01/19 12:10

「アラ…ン」
コリンヌはようやく我に返ったらしかった。
「大丈夫だ」
アランはコリンヌの露わな肌を抱きしめた。吸い付くようにきめこまかな肌がアランを誘った。コリンヌはまだ自分がどんな姿を男の前に晒しているのか気づいていないらしい。
「ああ…!アラン、怖かった………きゃぁっ!私!」
コリンヌはようやく自分の格好に気づき、アランから身をもぎ離すと毛布を頭からかぶった。
「ひっ、ひどいわ、アラン!大嫌いよっ!」
魅力的な肢体が野暮な毛布の中に消えたのを心底残念に思いながら、アランは自分の心が抑えがたくざわめいてくるのを止められなかった。
あの白い肌を、白い身体を、隠された胎内への入り口を…。
「コリンヌ」
アランの声は自分でも驚くほど穏やかで優しげだった。
「コリンヌ。ひどい言いぐさだな。雷に驚いて泣き叫ぶ君を宥めていたのに。
君が僕に縋りついてきたんだよ?
やれやれ…君に獣扱いされて僕は立つ瀬がない。そんなに君は僕が信用できないかい?本当に君は腹の立つ我侭な子供だよ!」
(アランが怒ってる!私のせいで!)
コリンヌはそっと頭を毛布から出した。下半身にだけ毛布を巻きつけた格好のアランはむっつりとした表情でブランデーの瓶を唇に当てている。
「あの…アラン…」
コリンヌはおずおずと声をかけた。
「ごめんなさい。あの…寝ぼけていたの。昔の夢を見ていて…孤児院にいた小さい頃に戻っていたの、私。
なのに雷で急に起こされて、気がついたら私は…すごい格好であなたに…。
……ねえ、アラン。聞いている?ねえったら!アラン?怒ってる?」
コリンヌは毛布を巻きつけるとアランの膝許に這っていった。
「ごめんなさい。我侭な子供だなんて言わないで。怒らないで。ねえ!」
アランは無言だった。
「アラン!ごめんなさい。悪かったわ。許してちょうだい」
コリンヌは座っているアランの膝に触れた。そのとたんコリンヌの視界は回転し気がつけばアランの膝の上に抱き上げられていた。
「本当に悪いと思っているなら…本当に我侭な子供じゃないというのなら…証拠を…」
427名無し草:04/01/19 13:33
強気なアラン(・∀・)イイ!!
いっきにコリンヌをイタダイテシマエ〜!
次回あたり、アランΨ(`▼´)Ψ初披露かしら・・・楽しみです。
428名無し草:04/01/19 14:57
子供じゃない証拠って何よ〜 >アラン
429名無し草:04/01/19 17:22
伯爵令嬢を10年ぶりに読み返してしまたYO!
430名無し草:04/01/19 20:13
ああ〜嬉しや厨房の頃から何度この二人のΨ(`▼´)Ψ
を妄想したことか〜〜〜〜〜
お願いします。
431筆先の戯れ:04/01/19 21:53
王子がキャロルの目の前に遠い中国からの貢物「筆」をかざして見せた。柔らかな毛を纏めて流麗な穂先としている珍しい筆記具。弾力のある穂先にはたっぷりと墨を含ませて字を書くのだとか。
でも王子はそれを他の目的で使おうとしている。王子の目の前にはこれまた貢物の紅絹で手足を拘束されたキャロルが…秘所も露わにして唇を噛み締めている。
「王子…どうするの?私…私…もう…」
王子の視線は不思議だった。直接触れなくてもそれだけでキャロルを弄び濡らすことができる。
「そうだな…」
唐突に王子は穂先を秘裂に宛がった。
「ホラ、そなたの花がひくひく震えて…濡れそぼってねだっている。早く欲しいと。……さぁ、もう焦らせはせぬぞ」
穂先はしなやかに撓ってキャロルの花びらを真珠を撫でた。くすぐったいような痛いような全く未知の快感がキャロルの五感を焼き焦がした。
「ああ……っ!」
つうっと蜜が秘裂からシーツに溢れ出したのを見計らって王子はいきなり筆をキャロルの胎内に押しこめた。そのまま筆を激しく前後に動かし、それだけでは飽き足らず泉の壁を押すようなねじりを加えた。
キャロルはあられもない声を出して仰け反った。
それは初めての激しい感覚だった。胎内で無数の蛇が蠢いてざわめいているような強烈な感覚。電撃のような快感。無数の王子自身に責められているような錯覚すら覚える。
「ああ…ああ……ひぃっ…もう、だめぇっ…!」
穂先は逃れようとずり上がるキャロルを執拗に責めたて間もなくキャロルは胎内から自分の全てが蕩け出して流れ出て蒸発してしまうような感覚の中で失神してしまった。
「呆気ないな…」
王子はたっぷりと蜜を含んで膨れ上がったように見える穂先でキャロルの肌に落書きしながら呟くのだった。
432ムーラ:04/01/19 22:33
まぁっ、王子!!
姫君の蜜を墨汁代わりに、お習字などとは

お戯れが過ぎまする〜〜〜
433名無し草:04/01/20 00:34
ワタシにも書初め



お願いしまつ・・・



( ・∀・)つ〃∩ハァーハァーハァー
434名無し草:04/01/20 23:30
今日は具の投下ないのね〜
淋しいなぁ。
435名無し草:04/01/22 00:03
アラン・・・まだぁ?
はやく来て〜〜〜
436名無し草:04/01/22 00:22
         ,-、             ,.-、
        ./:::::\          /:::::::|
       /::::::::::::;ゝ--──-- 、._/:::::::::::::|
       /,.-‐''"´          \:::::::::::|
     /                ヽ、::::|
    /                   ヽ|
     l                         l
    .|    ●                |  
     l  //∪//           ●    l  うpが無いニャ
    ` 、       (_人__丿  //∪/  /   萌えたいニャ
      `ー 、__               /
         /`'''ー‐‐──‐‐‐┬'''""´
        ./        ___ l __
         l   ./    /  |/ |
         `ー-<    /  ./  ./
           `ー‐--{___/ゝ、,ノ

437名無し草:04/01/22 10:41
ああ〜作家様がた・・・・

萌える準備ばんたんで待ってまつ。

ひとつモエモエを投下くださいませ・・・・(´・ω・`)
438具)伯爵令嬢:04/01/22 13:52
>>426
10
首筋にかかるアランの吐息が、急に強くなったように思えるアランの肌の匂いがコリンヌの奥深い場所を戦かせた。
(アランは…アランは…私を……!)
今まで自分を大事に大事に守り育ててくれた男性。兄のように甘やかし、父のように教え導き,母のようにも気遣ってくれた。家族と言うものを知らないコリンヌのために父母となり兄となり友ともなり。
出来ればいつまでも小さな妹のように、ままごと遊びの恋人のようにアランに心地よく甘えていたい。そんな望みをいつしか抱いていたコリンヌ。
でもそれは無理な願い。
いくら知らぬふりをしようともアランの目に宿る熱はコリンヌを戦かせたし…アランはコリンヌを唯一無二の愛と…そして抑えがたい欲望の対象と見ていた。

「君が欲しい、コリンヌ」
アランはコリンヌの顎を上向かせて言った。魅入られたようなコリンヌの唇を優しく奪い、さらに言う。
「君が欲しい。全部欲しい、コリンヌ。神の御前で誓い合うその日までは、と思っていたけれど…我慢できない。君が欲しい、コリンヌ。今、ここで、すぐに!」
(だめよ、だめ…怖い。怖い、アラン!)
だがコリンヌの唇から漏れたのは短い吐息だけだった。
アランの手は性急にコリンヌの身体をまさぐり始める。今までだって馴れ馴れしく触れられたことはあったけれど素肌に触れられるのは初めてだった。
気がつけばアランはコリンヌを敷物の上に押し倒し、自分の体躯で白い身体の自由を奪うような仕儀となっていた。
(もう歯止めは利かないな…。こうまでなってしまっては…コリンヌを僕だけのものにする。僕以外の誰にも、もう触れられない身体にしてしまう!)
アランは抗わないコリンヌに倒錯した歓びを感じた。年より幼いところのある娘はただ怯えきっているだけだというのに。
「コリンヌ、君を僕のものにする。もう前の時のように待ったりしない(作註:以前に未遂がありまつた)。愛している…!」
439具)伯爵令嬢:04/01/22 13:52
11
いつも耳朶のあたりを責められるとくすぐったがるだけだったコリンヌだが今夜は悩ましげに眉を顰め、嫌々をするように首を振った。
「や…っ!アラン、やめて。怖いの。お願い、お願い」
「コリンヌ。君は僕を愛してくれるのだろう?もう子供ではないんだろう?
僕は君がまだ子供だと思うからこそ待っていた。でももう待たない。
…君を愛している。何よりも誰よりも。君もまた…僕を愛しているだろう?」
コリンヌは大きく目を見開いた。
恐ろしくて嫌だと思うのに…急に荒々しく乱暴になったアランが嫌なのに…強く求められていることへの嬉しさを感じる。
先程、アランの体を見たときと同じように普段まるで意識しなかった身体のある部分がきゅっと引き締まるように震えて存在を主張した。
「言っておくれ、コリンヌ。僕を愛していると」
「………愛…愛しているわ、アラン」
「本当に?」
アランはコリンヌが硬直した手で握り締めていた毛布を取り去りながら囁いた。全て剥き出しになった肌にアランが熱かった。
「本当よ…心から愛しているわ、アラン。だから…」
こんなことするのはやめてちょうだいというコリンヌの哀訴はアランの接吻に呑み込まれた。アランは初めてコリンヌに深い接吻を施した。自分の舌がまるでもうひとつの自身になったかのように熱く固くなり、存分に柔らかなコリンヌを蹂躙する。
コリンヌはあまりのことに眩暈すら感じ、涙を浮かべて小さく震え始めた。
「コリンヌ…!」
そんなコリンヌの様子がアランの理性を一気に吹き飛ばした。
440具)伯爵令嬢:04/01/22 13:53
12
アランはコリンヌの膝の間に素早く体を割り込ませると、胸を隠す小さな手を纏め上げ、頭の上に押さえつけた。その間にも深く深く唇を求め、コリンヌの小さな身体から抵抗と言うものをすっかり奪ってしまう。
「あ…ああ……や……怖…い」
コリンヌは喘ぐように言った。ただアランが怖かった。信じきっていた相手がこんな暴漢じみた真似をするのが信じられなくて恐ろしかった。
……いや、違う。コリンヌのまだ気づかない心の奥底では、愛する人に求められる歓びが湧き上がっていた。それは無垢の乙女の貌の下に眠る女の心。
「怖くないから。コリンヌ、僕に君を与えてくれ」
アランはうなじを、震える胸のふくらみを宥めるように唇でなぞり、強く吸っては薔薇色の刻印を押していった。そして舌先で眠る乳嘴を揺り起こす。
「は……あふ…」
ずくーんと全身を貫く衝撃にコリンヌは生まれて初めて‘女’の甘い声を出した。戸惑いと屈辱に涙しながらも正直に歓びを伝えてくるコリンヌの身体が愛しくてアランはまた深く薔薇の唇を犯すように貪った。
「怖がらなくていい。君は僕の花嫁だ。聖なる結婚式で君をひどい目にあわせたりするものか。
君はさっき僕を愛していると言ってくれたじゃないか。だから泣かないでくれ。愛しているんだ。だからその愛に免じて…僕を許して受け入れておくれ」
アランはすっかり抵抗をやめた身体の一番秘密の場所に手を滑らせた。そこはもうわずかに潤んでいる。
複雑な襞を解き、快楽の豆粒を弄ればコリンヌは電撃のような快感にあっという間に達してしまった。
(少し触れただけでこんな…。快感になれていないのか…!)
アランは蜜に濡れた自分の指先を眺めながら男の歓びに酔いしれた。
アランはコリンヌの両足を自分の広く逞しい肩の上に担ぎ上げた。
441具)伯爵令嬢:04/01/22 13:54
13
コリンヌの一番女らしい部分はもうすっかり充血し蜜に濡れていた。
「いや、アラン。恥ずかしい。そんな場所、見ないで。お願い、汚いのに」
「どうして汚いんだい?」
「だって、だって…そこは…。ああん、アランは意地悪だわ。ソコが何をするところか知らないわけじゃないでしょう?お願い、やめて。汚いし…見苦しいわ」
(ふふ。まだ子供だな)
アランは自分のサディストめいた微笑を浮かべると恥じらい涙ぐむ花嫁に優しく、でも有無を言わせぬ口調で言い聞かせた。
「駄々を捏ねないで、花嫁さん。君は綺麗だ。僕だけのものになる君は誰よりも綺麗だ。その君に汚い見苦しいところなんてあるものか」
そう言ってアランはちょんと莢に半ば以上包まっている珊瑚色をした豆粒をつついた。コリンヌは息を吸い込むような悲鳴をあげ、蜜はひくひく震える腿を伝って流れ落ちた。
「少し刺激が強すぎたかな。まるでここが泣いているみたいだ」
アランはコリンヌの脚をしっかり抑えつけると、待ちわびたその部分を唇と舌で存分に味わった。
「ああっ!いや、いや、そんなところ!恥ずかしい!やめてちょうだい」
アランはこりこりと固い豆粒を舌先で弄び、吸いたてた。激しく責めれば責めるほどコリンヌの声は切なく艶めかしくなるように思われた。
花びらは蕩けるように柔らかく、思わず噛みきってしまいたくなるような舌触りだった。甘く湧き上がる蜜は責めがきつくなればなるほどに甘く濃くなっていく。
アランは処女膜の守る泉に注意深く舌を差し入れ、少しざらついたかんじのするそこをも容赦なく味見した。
コリンヌは胎内を妖しく蠢き責める残酷な舌の責めで、初めての絶頂を迎えた。
激しすぎる刺激に息も絶え絶えなコリンヌだったがアランは涼しげな顔をして激しく滾る自身をコリンヌに押し入れんとするのだった。
442具)伯爵令嬢:04/01/22 13:54
14
コリンヌの蜜と、アランの露が花の上で混ぜ合わされる。
(あ…熱い。何なの?これ以上はもう耐えられない。私…狂ってしまう。壊れてしまう。私じゃなくなってしまう。ひどいわ、アラン…)
力なく腕を差し伸べて、男を押しのけようとするコリンヌ。だがその心とはうらはらに白い身体はアランを差し招いて。
「コリンヌ。君を僕だけのものに…」
アランは円を描くように自身でコリンヌを撫でまわした。長い指はコリンヌの花びらを押し開き、泉の入り口を露わにする。
そして。アランはゆっくりゆっくり狭くきついコリンヌの中に押し入った。
一気に押し破ってやれば女はむしろ楽だろうということは分かっていた。でも敢えてアランはまるで自分を焦らすようにゆっくりと女の中に入ることを選んだ。
丸い先端が狭い入り口を執拗に責めたて、ようやく入りこんだ。何かを突き破るような軽い衝撃とコリンヌの悲痛な悲鳴。アランは涙を吸ってやりながらじりじりと腰を進める。
棹の部分がようやく半分まで埋まったところでコリンヌはとうとう堪えきれず声を放って泣き出した。
「痛い、痛いの。もうやめて。もういいでしょ?どうして…どうしてこんなひどいこと…愛しているのに。愛していると言ってくれたのに」
「コリンヌ。愛しているからこそ君を痛くすることしかできないんだ。
愛している、愛している。きっと君を幸せにする。だから耐えておくれ。これは僕が君に贈る刻印なんだよ…」
アランはそう言ってコリンヌの最奥に自身を埋めた。コリンヌは麻酔なしで生身を裂かれるような苦痛に泣くばかりだった。
でもコリンヌがしゃくりあげるたびにアランは切なく締め上げられ、それに煽られるようにして激しい男の動作を繰り返すのだった。
泡立つ血と蜜の混じった液体が、アランの動作につれて零れ落ちていった。
443名無し草:04/01/22 14:18
うpありがトン。。。。。。。

伯爵令嬢初のセックルですね。
ヤパーリ。アランもサドッ素質充分ですね〜(・∀・)イイ!
444リシャール:04/01/22 18:19
あああ・・・ああ、コ、コリンヌ・・・
君は僕を忘れて、アランとそんな事をしてしまうのかい?

それでも君を愛さずにいられない・・・
おお、ジュ・テーム・・・∞
445名無し草:04/01/22 21:36
うpサンクスです!
(作註:以前に未遂がありまつた)ってのが劇ワラですた。
アランのモエモエの未遂事件思い出しました。

ほんとアランっていきなり16の娘をベッドで襲おうとしたり、
紫色のネグリジェ送ったり、カタブツそうに見えて結構やるじゃん!
446名無し草:04/01/23 00:03
アランとコリンヌのΨ(`▼´)Ψを読めて幸せじゃ〜〜〜

細川先生の男性キャラってセクシーだよねぇ。
アランといい、メンヒといい、王子といい、私のツボにはまりまくり〜。
お話を発展させてくれる作家様たち、夢を見せてくれてホントウにありがトン!!!!



447名無し草:04/01/23 17:30
幸せです。
ン十年経ってやっと本懐を遂げたアランに感慨無量!
448名無し草:04/01/23 18:51
  ∧_∧
    ( ; ・∀・)  ワクワク
  oノ∧つ⊂)
  ( ( ; ・∀・)  ハラハラ
  oノ∧つ⊂)
  ( ( ; ・∀・)  ドキドキ
  ∪( ∪ ∪
    と__)__)
449名無し草:04/01/26 19:33
hosyu
450具)伯爵令嬢:04/01/27 11:42
>>442
15
アランは激しくコリンヌを穿った。だが最後の瞬間はコリンヌから身を引き、濃く白濁した熱い迸りを白い肌に吹きかけたのである。
「あ…」
コリンヌは涙に潤む瞳でアランを見上げた。
世界一愛しく信頼できる男性が、自分の身体に仕掛けた行為が恐ろしく、嫌だった。でもその一方で愛する人に捧げられた身体は喜びに火照る。
「アラン…」
コリンヌは密着していたアランが自分から離れるのを厭うように手を差し伸べた。心は混乱し、戸惑ってはいたがコリンヌの身体は…本能的にアランを求め、結ばれる以前とは比べようもないほどに離れがたくなっているようだった。
「コリンヌ…」
アランは差し伸べられた手に口付けた。自分の手でめちゃくちゃにしたこの小さく頼りない少女がますます愛しかった。
「君を苦しめたり悲しませたりするつもりはなかったんだ。君を愛している。
僕を初めて受け入れてくれた君が愛しくてたまらない」
アランはそう言って優しくハンカチでコリンヌの身体を清めていった。
「あ!やめて!嫌なの、恥ずかしい。綺麗に拭くのは自分でできるわ!」
「だめだよ。君は痛い思いをしたばかりだ。僕にさせておくれ。君の痛む場所を確かめなくては。さぁ、横になっておいで。君は…傷ついた場所を見ないほうがいいだろう」
アランはそう言って腫れ上がったそこを入念に拭い、今は痛々しく裂けて血をにじませる処女膜の残骸を満足そうに確かめた。ハンカチを泉に押し当てるように手当てすれば泡立った蜜交じりの血が付いた。
(激しくしすぎたな。少し裂けたようになっているのも気になる)
アランは詫びるようにそこに接吻し、消毒薬替わりのブランデーを染ませた布きれを当ててやった。傷にしみるのかコリンヌが嫌々をするように動いた。
「コリンヌ…。君を傷つけた僕を許してくれ。それとも、もう僕のことなど嫌いになったか?こんなところで結婚式を強行した僕を…」
「…いいえ…怖かったけれど、痛かったけれど…私はアランが好き…」
アランはしっかりと女になったばかりのコリンヌを抱きしめた。
451名無し草:04/01/27 18:33
キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!!!
452名無し草:04/01/27 19:09
うpありがとん。
やっぱりアランも激しいのね〜
453名無し草:04/01/27 19:23
「処女膜の残骸」って、まさか本当に「膜」があると思ってる訳じゃないよね?
454名無し草:04/01/27 19:47
>>453
え、あるってば>処女膜
455名無し草:04/01/27 19:51
>453
とあるコラムからの引用だ。読んでみそ。


>処女膜って言うのは、膣口のまわりにある伸縮性のある粘膜のヒダヒダのことです。
>でも実際膣口を完全に覆っているわけではなくて、
>中央に小さな穴が開いています。
>じゃないと生理のとき、血が出ていけないでしょ?

>成熟していくにしたがって薄くなっていって、
>激しいスポーツとか、体操とかで脚を開いた時とか、
>なにかの拍子に破けてたりすることもあるそうです。

>普通は初めてのセックスの時に破れる、ということになってるみたいですが、
>もともと中央には穴が開いているので、
>伸縮性のある膜のその穴が広がる、というふうに、
>必ずしも出血を伴うとは限りません。

456名無し草:04/01/27 23:18
いやだから、実態は「襞(ひだ)」であって、薄い「膜」じゃない。
なのに「残骸」っていう言い方はおかしくないか?ってこと。
457名無し草:04/01/27 23:32
           へへ| /へヘへ  バッコン!!
           \ヽ|7〃/ミヾ
             ヾ|///__ヾ ヽ   ビッコン!!
              凵 凵 .| /へヘヘ
               ∩ ∩ .| /〃/./>  ブッコン!!
              | |∧| | 丿//ヽ>
        逝って良し!! |#゚Д゚)|彡彡/ノヽヽ> ベッコン!!!
             / こつつヽヽ彡☆彡
           〜′  /  ミミ☆∧  ボッコン!!
            ∪ ∪    ( ´∀`)>>ちょっとしたことにこだわる香具師
458名無し草:04/01/28 01:22
エロパロ板とか逝ってる香具師なんでないの?
残骸とか貫通の瞬間にブチッと音がしたみたいな言い回しを、本当に膜があると
思ってる道程の書いた笑えるSSと、あげつらってるスレを見たことある。
459名無し草:04/01/28 08:34
言える=エロパロ逝ってんじゃん。
残骸とわ、裂けた傷と読んだが。
ハンカチに付着したワケでなし。
鏡跨いで観察してみ、襞の切れ目残ってないかぃ?
未だもって小さい穴?ww
460名無し草:04/01/28 10:07
私今でも処女膜の残骸らしきものが残ってるよ。。。
襞でも膜でもそんなに違いはないと思うけどねぇ。
でも、処女襞とは言わないもんね(w

令嬢作家様、ともあれうpありがdです!
まぁ、たくさんレスがつくと変に絡まれる事があるかも知れないけど
読者は楽しみにまっておりますので、続きをよろしくお願いします。
461名無し草:04/01/28 10:20
リアリティーがあっても無くても面白けりゃ○なんだナ〜。
ここは何でもありのスレだ。
462具)伯爵令嬢:04/01/28 21:44
腐女子の妄想をスルーしてくださった皆様、ありがとうございました。
厨房だった頃の私は伯爵令嬢に激しく萌えたのですた。
463具)伯爵令嬢:04/01/28 21:45
>>450
16
次の日の朝。
空は美しく晴れあがり、昨日の嵐が嘘のようだった。アランは従僕のようにコリンヌの世話を焼き、心配する人々が待ち構える屋敷に帰って行った。
妙にのぼせたような顔色をしてだるそうにアランに抱かれているコリンヌと、そんなコリンヌを手ずから寝室まで連れていってやって医者も召使も断って世話を焼くアラン。
そんな二人を見て、帰ってこなかった昨日に何があったのか皆察したのだろう。その日の食卓には料理長心づくしのご馳走が並び、コリンヌは殊更丁寧に傅かれ、アランは忠実な執事に何年かぶりでお説教された。
「坊ちゃんの奥方になられる貴族の令嬢とはいえ、コリンヌ様はワシの孫とも思う可愛いハネッカエリ。なのに坊ちゃんは何と言うことをなさったんじゃ!
結婚式のその日まで大切に扱われると思っておりましたのに情けないっ!」
「じいや。何を怒っているんだ?」
「白々しい!ハネッカエリの様子を見れば分かります。坊ちゃんが…坊ちゃんがハネッカエリを結婚式より前に妻にされたんじゃと。皆、知っておりますぞ!」
アランは苦笑し、口答えはしなかった。。早くコリンヌに花嫁衣装を着せ…それからいつか贈ったあの薄紫色のネグリジェを着せようと考えていたから。
464具)伯爵令嬢:04/01/28 21:46
17
「コリンヌ。このネグリジェを着た君が見たくて仕方なかったよ」
結婚式は終わり、二人が待ちわびた夜が来た。モーヴのネグリジェを着たコリンヌはアランの膝の上に跨らせられていた。アランが抱き寄せれば、あからさまな欲望がコリンヌの肌を焼き焦がす。
「怖い?僕は嵐の晩にずいぶん君を怖がらせた」
「…いいえ」
コリンヌは恥ずかしそうに自分の下腹をアランに押し付けた。怖いはずなどない。あの夜以来、アランはコリンヌに入ってこなかったけれど男女のこととはどういうことなのか様々に教えていた。
「…おてんばめ」
「んんん…アランが教えてくれたことだわ」
薄紫色のネグリジェは薄くて、コリンヌのまだ成熟しきっていない身体をよりエロティックに見せた。
「ふふっ。じゃあ、コリンヌ、分かっているね。僕が君を愛せるようにその
無粋なドロワーズを脱いで…。君が夜、着るものはこれからは僕が見たててあげる」
コリンヌは真っ赤になって固まってしまった。
「仕方ないな」
アランはコリンヌを自分の前に立たせると、膝をついて下着をずり下げて脱がせた。
ネグリジェの裾を片手で捲りあげたアランは、もう片方の手でコリンヌの亀裂を押し開き、その奥を確かめた。
「何て愛らしいんだろうね、君は。君をうんと可愛がって楽しませてあげようと思ったのだけれど…」
アランはそのまま裾の中に頭を突っ込み、両手でコリンヌ自身を押し開き舌で情欲の赴くまま、めちゃくちゃに舐めまわした。
そしてまたコリンヌを膝の上に抱き上げた。真っ赤にのぼせ上がったコリンヌは一瞬軽々と抱き上げられ…そして熱く滾ったアラン自身の上に落とされた。
太く固く熱いソレがコリンヌを貫いた。
アランは自分の膝の上で思う存分コリンヌを踊らせ堪能した。コリンヌはアランの首にしっかりと抱き着いて果てた。もう痛みは感じないらしかった。
「ジュ・テーム…コリンヌ。ああ、君を愛さずにはいられない…」
決め台詞を囁きながら、アランはコリンヌに甘く口付ける。
……………二人の夜は始まったばかりだった………。

465名無し草:04/01/29 00:14
更に具がキタキタキタキタ━━━(゚∀゚≡(゚∀゚≡゚∀゚)≡゚∀゚)━━━━!!!!!!!!!!
(;゚∀゚)=3ハァハァ (;゚∀゚)=3ハァハァ (;゚∀゚)=3ハァハァ (;゚∀゚)=3ハァハァ
466名無し草:04/01/29 02:37
深夜に徘徊していかった〜!
作家タンありがトン。
初の令嬢ネタ…いかった〜〜。次回作も楽しみにしてるよ〜〜。
お疲れ様でした!
467名無し草:04/01/29 17:51
あの時代くらいだと男には
ドロワーズの中は秘密、神秘の世界だよね〜
コリンヌはコルセットはしてたのかな。
468名無し草:04/02/01 23:51
sage
469名無し草:04/02/02 00:02
(;゚∀゚)=3
470名無し草:04/02/03 22:57
蜜月作家タマ復活待ちれす〜〜
471螺旋:04/02/05 11:30
王子ファンなお話です。ちょっと続きモノでオニもありなのでこちらにお邪魔させてください。
生暖かく見守っていただけるとうれすぃです。
472螺旋Ψ(`▼´)Ψ:04/02/05 11:32
1
ふふ……
くすくす…

薄い灯りが灯されただけの閨に押し殺した淫靡な忍び笑い。
大きな寝台の上には1組の男女が行為の後の火照りを冷ます睦言を交わして。
明日はエジプトの新しいファラオ メンフィスの即位式と婚儀。警備は何時にもまして厳しく衛兵達の呼び交わす声や足音が高く低く響く。

「悪い人だ。美しく気高く誰よりも聡明で賢く…ありながら私などと」
「ほほ。何を今更。その悪い私と共寝しているあなたは何?その口を拭って知らん顔など許しませぬ。おっしゃいませ、あなたもまた愉しんだ、と」
「ふふ。そうとも、我らは愉しんだ。そなたはすばらしい女人だ。女と別れ難く思うのは初めてだな…」
「お上手ね。あなたはお口も…床でのあしらいもお上手。私だってあなたともう愉しめないと思うと名残惜しい」
「ははは…そうかな?その身は明日になればファラオの正妃となるというのに。待ち焦がれた正妃の座ぞ?私のことなどすぐに忘れる…」

僻んだように言う男の整った顔に手を差し伸べ、女は言う。

「あなたも忘れるわ。あなたは誰かを愛するような男ではない。
私はあなたと愉しんだ。あなたも私と愉しんだ。
明日になれば私はこの国の第一の女性となる。神の子の妻、最高の巫女!
………そして…いつかあなたの妹が産むファラオの子の‘母’として君臨する。この国に、ファラオの家庭に…」
「まこと、そなたは得がたい女人よ。そなたは決してまぐわうことを許されぬ男を妻として、姉として愛し、守り、その治世を磐石のものとする。まこと支配者に相応しき器…」

473螺旋Ψ(`▼´)Ψ:04/02/05 11:32
1.5
男は漆黒の髪に口付ける。未だ濡れる秘裂に指を這わせる。
互いの乾きを癒すために、密議をこらし、国家間の重要事項を取り決めるために…二人は幾度、床を共にしただろう。

「同情などいりませぬぞ?私は私の選んだ道を行くのみ。私ほどファラオを愛し、思う女はおりませぬ。私の心はファラオのもの。…この身体はそなた‘にも’捧げはしましたが」
「知れたことよ、気高き女王。これより先、我らが肌を重ねることはあるまい。だが…これまでの日々、そなたと培った‘友情’は捨てがたく。
お互い、友情を裏切ることだけは…なきように、と祈らずにはおれぬ」

恫喝するような男の声。その声音はどこまでも優しく穏やかなのだけれど。

「分かっておりますよ。男女の秘め事は永遠に…二人だけのもの」
「そうか…我らのことは、我ら以外に知る人もなく」
「秘められたまま、永遠(とわ)に美しく…」

吐息のような忍び笑い。また繰り返される男女の動作。最後の名残に。
床にあるのは女王アイシスとその恋人イズミル王子。
明日、エジプトのファラオは妻を娶る。エジプト女王アイシスとヒッタイト王女ミタムンを。
474螺旋Ψ(`▼´)Ψ:04/02/05 11:33

衛兵交代の太鼓がどこかで鳴った。
イズミル王子は肉食獣のような体をしなやかに起こす。

「もう行くのですか」
「ふふ、名残を惜しんでくれるか?」
「まさか…! いいえ、そうね、少しは名残惜しい」
イズミル王子の瞳に何かを企む色が宿った。
「まことそう思ってくれるか?」
「ふふ。あなたも私を手放し難く思ってくださるのね。そうね、私達は本当に相性が良かったわ。話も合ったし…体も合った」

「あなたが私を忘れぬよう、何かを贈りたい。何が良いかしら?」

アイシスはあでやかな笑みを浮かべて言う。言葉にすればそれは健気で愛らしい恋人のもの。
でも本当は去っていく男への牽制。あまりに深く知り合いすぎた男が今、去っていく。男は女の野心も夢もそれを我が物にするための計画もあまりによく知りすぎている。
知りすぎている相手は危険。どうしてここまでの深みにはまったのか。
いっそ殺してしまいたい。でもできるはずもない。相手は友邦の世継ぎ。ファラオの子を産むために嫁いでくる王女の兄。
ならば贈り物をして篭絡しよう。

男は女の焦りを見透かしている。そして自分の切羽詰った望みもよく自覚している。
「そうだな…」
「おっしゃって」
「では…」

男はあっさりと言った。では誰か女が欲しいと。側室にしてヒッタイトに連れていけるだけの身分と見識を備えた女を世話して欲しい、と。

さすがに女は呆れ、腹立ちと…男が欲している女に嫉妬を覚えた。自尊心を引き裂く男の言葉に我を忘れ、アイシスは何故、と問うた。
自分の許から去っていく男でも、その心は永遠に我が物としておきたかった。
そうすれば自分は勝者でいられるから。たとえ愛さぬ相手でも心だけは欲しい。
475螺旋Ψ(`▼´)Ψ:04/02/05 11:35

「何。そろそろ子を持て、と五月蝿いのだ。我が国の娘も抱いたことはあるが孕ませる気はない。閨閥はやっかいだからな。近隣諸国の娘もしかり」
イズミル王子の父親の後宮は賑やかで、そして血と薔薇の匂いを共に帯びていた。だからなのか、その息子は表面的には物堅く淡白だった。
「それなりに身分高く、それでいて妙な野心もなく大人しい娘がよいな。といって頭が空っぽなのも困る。馬鹿でなくて扱いやすくて…子を産める相手。
アイシス、そなたの預かる神殿には巫女候補の子女が多いとか。適当な相手を見繕ってくれ」

「手土産に…女、とは! しかもこの私に斡旋を頼むとは!」
心のどこかでアイシスは思っている。この諸国に名高い王子の心を永遠に掴んでいたいと。
「ふふ。我が国としても…ミタムンの地位をより磐石のものとするために保証が欲しい。私に女を呉れ。さすれば両国は相互の縁組で一層絆を強めたと思うだろう」

アイシスは黙って男を見つめる。
この男は…。優しげな顔の下にあるのは冷たい打算ずくの心。
この男が…あれほど熱い手で私を愛撫し、私を蕩かしたのか。
私を愛しながら何を考えていたのだろう。私に奉仕させながらどんな顔をしていたのだろう?

「アイシス…?」
─やはりこの女、面白くないと見える。お互い、愉しむだけの間柄、ましてその身はファラオの正妃となる身ではないか。
─一度交わった男は永遠に僕としたい気性か。後腐れのない相手だと思ってはいなかったが…こうも早くに正体をあらわされては興ざめ。
─哀れな…。惚れた相手は異母弟。形式上の婚儀だけで交わることは許されぬ。だがアイシスともあろう女が人を愛するとは何と愚かな。
─愛など弱者の愚かな妄想。支配者の地位にあるものにとって他者とはただの駒にしかすぎぬ。たとえそれが親兄弟であっても。

男女の視線が絡み合う。沈黙。

やがて。

「分かりました、イズミル王子。誰ぞ良い女子を差し上げましょう。
さぁ、もう参られませ。今日はファラオの即位式、私の婚儀でございますぞ」

そして閨は閉じられる。二人の男女は先程までの熱い交わりなど忘れ果てた冷たい顔で別れて行く。それぞれの運命の許へ。
476名無し草:04/02/05 13:43
あ、新作!
王子とアイシスは大人&陰謀チックなカプールですな
477名無し草:04/02/05 20:48
王子×アイシスなんて、新鮮なのキタワァ*・゜゜・*:.。..。.:*・゜(n‘∀‘)η゜・*:.。..。.:*・゜゜・*
478螺旋:04/02/09 12:53
>>475

神殿に集う巫女候補の少女達を部屋に下がらせ、女王の居間に戻ってきたアリにアイシスは言った。
「ヒッタイトへはキャロルを遣ろう」
「何でございますって?」
アリは驚いて女主の顔を見つめた。愛する弟の正妃の位に上ってますます気高く美しい女の顔には、計算高さと…アリにすら読み取れない複雑な表情。

「で、ですがアイシス様。キャロルは…あの娘はカプター大神官に下されることになっていたではありませぬか。カプター大神官は年甲斐もなく館を飾り立てて‘黄金の花嫁’を待ちわびているとか」
身寄りもない身分低い女を母として生まれたアイシスがめでたく王妃の座に上れたのもカプター大神官の支持があればこそ。
アイシスは渇望していた地位の見かえりに、異世界から呼び寄せた黄金の娘を与えることにしたはずではなかったのか。

「カプター大神官様は何とおっしゃいましょう?おそれながら、あの方のお力は如何にあなた様といえ侮りがたきもののはず。
ハピ女神の娘を外国の王子に呉れてやるのは外聞も悪うございましょう」
「ネネをヒッタイトへおやりになるものとばかり思っておりました。あの娘は巫女に向かぬとおっしゃっておいででしたのに」
「キャロルは何の身よりもない娘。あなた様が目をかけておやりになれば恩に着て生涯側近くまめやかに仕える召使になりましょうに」
「アイシス様、お答え下さいませ!」
479螺旋:04/02/09 12:54
4.5
「いつになく…饒舌なことよ、アリ」
木目細かな肌に薄絹を滑らせながらアイシスは言う。底光りする黒曜石の瞳。

─ああ…アイシス様はまさか…まさか…嫉妬を…しておられる?これは…大切なものを取られまいとする時の表情。アイシス様は何を考えてキャロルという使える駒を手放される?

「カプターには本物の黄金を遣わしましょう。キャロルはヒッタイトの王子の許にやります。
なるほど異世界より来たあの娘には係累も家族もない。私にしか縋れぬ心細い身の上。だからこそ」
アイシスは艶やかに笑った。
「ヒッタイトへやりましょう。カプターを嫌いぬいている若い娘が一転、外国の王子の許に行くのです。さぞや喜んで私に感謝するでしょう。
私の望むままに、私の耳目として王子の側に仕え、さまざまな情報を送ってくれる金色の鳩…私の妹キャロル。
アリ、キャロルを呼びや。ふふふふふ………」
アリは恭しく頭を下げ、下がって行った。
480螺旋:04/02/09 12:55

少女達が集う部屋は小鳥の巣のように賑やか。
彼女達の女主がめでたくエジプト王妃となり、その晴れがましさは巫女候補の少女達の心を浮き立たせる。
早朝の光まばゆい部屋の中は、華やかに取り散らかった薄絹や衣装・装身具でまるで輝く河のよう。漣(さざなみ)のような布地を畳んだり仕舞ったりしながら年齢も容姿も様々な少女達はお喋りに興じる。
それは昨日から続く夢のように華やかな儀式式典のこと。そこに集う臣下百官、諸外国の賓客のこと。誰よりも美しいアイシス女王の威容のこと…。

「ずいぶん遠くからもお使者が来ているのね。私、地中海の向こうの国の人なんて初めて見たわ。髪の色も肌の色も中途半端に薄くて何だか気持ち悪い」
「皆、醜い年よりばかりね」
「あら、ミタムン様の兄君様は違うわ。若くてお綺麗。ファラオと並んでも見劣りしない。あれで髪の毛をさっぱり小奇麗にしておられたらねぇ!
長くて暑苦しくて不潔っぽくなぁい?ひょっとしてシリア人のように胸毛を伸ばしているかも」
「やだっ、虱たかりの王子様?」
笑いさざめくその中で。
「そんな言い方よくないわ。髪の毛が長いのは戦のときに首を守るためよ。
それにヒッタイトはエジプトより寒いもの。すっかり体毛を剃ってしまうやりかたはそぐわないのよ」
そう言ったのは一番幼い巫女見習キャロル。金色の髪はぴっちり纏めて頭巾の中に隠し、目立つのを恐れるような遠慮勝ちな物腰。
「ふふふ。‘物知りさんのキャロル’!あなたはファラオよりあの王子様が好き?でもダメよ、あなたはじきカプター大神官の奥方になるんですもの!」
「そうよ。そりゃ、あの方は年よりだけれど気前の良い方。あなたは幸せよ、結婚できるんですもの!」
「やめて、そんな言い方。私は好きになった人のお嫁さんになりたいの」
「ふうぅ、一生神殿の中でお祈りしたほうがいいとでもいいの?私は嫌。誰か神官の奥方になりたいなぁ」

その時。
気まぐれな風が女王の衣装を庭に吹き飛ばした。それを追って軽やかに庭に走り出したのはキャロルだった。
481螺旋:04/02/09 12:55

セミの羽のように薄く繊細なベールは庭の潅木に引っかかってしまった。
キャロルは何とかそれを捕まえようと飛び跳ねるけれど、意地悪な風がベールをあちらこちらへ吹くので、キャロルの白い手は空を掴むばかり。そのうちにキャロルの頭を覆っていた頭巾もずり落ちてしまった。
それを見て他の少女達は面白そうに囃したり応援したりしていたのだけれど。

すっと朝日が翳って、何か大きなものに風も遮られた。生き物のように踊っていたベールはぐったりと枝に崩れ…
「やたらと飛び跳ねてこれを取ろうとしていたのか」
驚いて振りかえれば驚くほど間近に金茶色の瞳。
「アイシス女王お手飼いの巫女候補ともなればお行儀の良いことだ」
面白そうに、馬鹿にするように、値踏みするように…無遠慮な瞳。

─誰?
気がつけば巫女の白装束の裾は乱れ、胸元を閉ざす結び目も緩んで。頭巾はとうに飛んでいき、金色の髪は乱れて軽く汗ばんだ額に張りついている。
─私ったら何て格好を! この人、この人…
少女の白い肌はあっという間に真っ赤に染まる。何と艶めかしい!
キャロルは男の大きな手の中から女主のベールを引っ手繰って、固唾を飲んで成り行きを見守る朋輩の方へ駆けて行こうとしたのだけれど。

「なるほど。気に入った。よし、お前を貰うことにしよう。アイシスはどこかな?」
「離してっ!誰よ、あなた!」

その時、アリがやって来た。エジプト人独特の無表情が張りついたようになっている彼女に珍しく驚きの表情が浮かんだ。
ヒッタイトの王子は宛がわれるより前にさっさと自分の獲物を捕まえてしまったらしい。
「おお…ヒッタイトの王子。こちらにおわしましたか。じき宴が始まります。どうか広間へ。
キャロル、見苦しきことは控えなされ。さ、アイシス様がお召しじゃ。ついておいで」
怪訝そうに自分を見つめるキャロルに、イズミルは微笑みかけた。優しい笑み。どんな女性の心も蕩かす笑み。キャロルもまた…。
482名無し草:04/02/09 14:20
おお!!この展開は萌える。とてもえるぞ〜
アイシスがキャロルを憎んでないみたいな展開だしメンフィスも
キャロルに今のところ執着してないような表現だし。
これからはわからんが。、どうなることか。


螺旋作家様続きを期待しておりまする〜
483名無し草:04/02/09 15:21
・・・・・・・・・
484名無し草:04/02/09 17:51
>>483
テレパシー受け取りましたぞvv
485名無し草:04/02/10 11:49
テレパシーよりも、視覚で楽しみたいよ。
486名無し草:04/02/10 12:43
良いの?
487485:04/02/10 13:16
作家様ですか?
視覚で作品を楽しみたいのですよ。
488名無し草:04/02/10 13:40
485以降、意味がワカランのですが・・・
489名無し草:04/02/10 14:15
483-484はワカルンのですか・・・?
490名無し草:04/02/10 14:30
483-484は、わかる人にはわかるんでわ?
491名無し草:04/02/10 14:32
490はわかる人?
492名無し草:04/02/10 17:03
490じゃないけど、わかるよーな気がする。

それは置いといて・・伯爵令嬢ものもまた書いてほすぃなぁ。
493名無し草:04/02/11 21:46
なんなんだよー

テレパシーだの視覚だの訳のわからない話ばっかりで。
連載作品・みかんの作品、新作がよみたいです。
494名無し草:04/02/11 21:58
> みかんの作品

「蜜柑(果物)の作品」かと思って、しばし考えた。
ミカンを主題にした作品が読みたい?かとw
495名無し草:04/02/12 00:19
私も蜜柑かと思った。
杏の間違いだなと思った。スミマセヌ
496493:04/02/12 00:57
すいません。
変換ミスです。

いやー、途中で更新止まってる未完作品の続きも読みたいなーて事です。
497名無し草:04/02/12 02:42
>>493-496
ありえねー
・・・・・・・・・・
498名無し草:04/02/12 10:46
やっとわかった。

「・・・・・・・・・・・・・」は、「ありえねー」という意味だったのか。
1
「さぁ、これが未来の公爵夫人の花嫁衣装ですわ!」
今、パリで最も人気のあるデザイナ、マダム・パキャンは誇らしげに美しいドレスを広げさせた。
お針子たちが掲げ持つのは贅沢で繊細で夢のように美しい花嫁衣装。絹にヴェネツィアン・レース、真珠にダイヤ、花やリボンで飾られて。
本当ならくどくて悪趣味に走るかもしれないのに、そうならないのは偏にマダム・パキャンの面目躍如といったところだ。
「まぁ…本当になんて綺麗。思っていた以上に素敵だわ。ありがとうございます、マダム・パキャン!」
まばゆい金髪と印象的な真っ青の瞳を持つ美しい未来の公爵夫人コリンヌ─今は伯爵家の当主だ─は,嬉しそうに言った。愛らしいその笑顔を見守る未来の公爵で新聞界の重鎮、有能な官僚でもあるアランも満足そうだ。
「ありがとう、マダム・パキャン。なるほどあなたが貴婦人たちの間で引っ張りだこになるはずだ」
「過分のお言葉ありがとう存じます、ムッシュウ・アラン。こんなお美しい花嫁様の衣装を作らせていただくのは楽しゅうございました。
デザインや生地はお嬢様がご自分でお選びになりましたの。すばらしいセンスでしたわ!」
マダム・パキャンは如才なく言った。年下の婚約者に首っ丈らしいアランは大きな財布を持っている。
それに実際、コリンヌは頭の良いセンスの鋭い女性で、しかも気立ても良いものだから顧客の貴婦人には辛らつなマダム・パキャンも珍しく気に入っていた。
「どうかこれからもお嬢様のお衣装を手がけさせていただきたいものですわ。
こんなお美しい方ですもの、デザインを考えるのも楽しくて。
お店のほうにもおいで頂ければ嬉しゅうございますわ。お嬢様のためのデザインを色々考えておりますの。
ご結婚なさればまた既婚夫人に相応しいドレスも必要ですし…それにお若いマドモアゼルですもの、お身のほうもまだ大きくなられましょう?」
贅沢な買い物が続いていることに後ろめたさを感じているコリンヌは困ったように頬を赤らめた。
「恐れ入ります、マダム。いつかそのうちに。でももう当分は…」
そんなコリンヌをアランが遮った。
「そうだな、あなたの言われるとおりだ。今度、コリンヌとあなたのお店に伺うことにしよう」

「アランったら!あの私、もうたくさんドレスは持っているわ。それに…」
「黙っておいで、コリンヌ。馬車の揺れで舌を噛むぞ。今日は君のドレスを選ぶ。確かに君のドレスはちょっと古風で子供っぽいかんじがするからね。
クレール夫人(作註:アランとこの家政夫さん?ムーラみたいな人っぽい)や君のところのばあやさんはとかく保守的なのが良家の子女風と信じているようだね」
アランは軽くコリンヌの手を叩くようにして黙らせた。
いつもいつもほっそりしたウエストをリボンで飾り、幾重にも重ねたペティコートでスカートを膨らませたドレスのコリンヌは人形のようで愛らしいけれど、もう少し大人っぽい流行の格好をさせるのも悪くない。
(貴婦人のように流行のドレスを着ながら、子供のように無邪気に、高く澄んだ少女の声で喋るコリンヌというのも…そそるな)

やがて馬車はマダム・パキャンの店に到着した。女主はこの来客にたいそう喜んで、さっそく店中のマヌカンを動員してファッションショーを繰り広げて見せた。
「ご覧あそばせ。こちらはウエストとバストを強調しながら全体にはほっそりとした流れるようなラインを描くS 字型のスタイル。上品でございましょう?
もう大きく広がるスカートや提灯袖の王政復古スタイルや、後姿を重視したバッスルスタイルは少しお年を召した方のものなのかもしれませんわ。
少なくともお若いお嬢様にはこの軽快で優美なスタイルをお勧めします」
コリンヌは流れる滝のようにレースを美しく飾ったドレスをうっとりと見つめた。
「それからこちらはキモノ・スタイル。東洋の衣装を参考に致しました。ゆったりと流れるように体を覆い、でもだらしなさや下品さは感じさせないもの。
S 字型スタイルもこちらも、もう鎧のようなコルセットはつけませんの。美しく活動的であるのがよろしいのですわ…」

様々な布地でできたドレスが目の前を通り過ぎていく様子は、まるで極彩色の河のようだ。それに合わせる帽子や靴、装身具や小間物も次々に差し出される。
それだけではない。やり手のデザイナは様々なデザイン画も見せてくれる。コリンヌは上気していくつかドレスを選んだけれど、アランは自分がいいと思ったものもどんどん買い求めた。
「アランったら!そんなにいらないわ」
「だめ。君は結婚したら今よりもっと色々な場所に顔を出さないといけないんだよ。贅沢な買い物をしているわけじゃない。必要なものを買い揃えているんだ」
「でも…」
「それに君はまだ育ち盛りといってもいいくらいの年だろう?僕は君に丈の短いつんつるてんを着せておくつもりはないし、いかにも年寄りが選びましたというような野暮な格好をさせておく気もないよ」
マダムの店の人達は目配せしながら、二人の会話を聞いていた。
(まぁ、あのムッシュウ・アランが小さなお嬢さんを何て大事になさるのやら!ドレスも小物も上手に選んで!どこで覚えられたのかしら?)
(コリンヌ嬢も変わった方!普通ならここぞとばかりにおねだりするのに。
大事に甘やかされるのを嫌がって照れているみたい)
マダム・パキャンが言った。
「あのぅ。お嬢様。新しいドレスには新式のコルセットと…下着類が必要ですわ。奥でお目にかけたいのですが。ほら、今までのような鎧のコルセットですとドレスのラインが響きますのよ」
アランがコリンヌを押し出した。
「見ておいで、コリンヌ。それとも僕が一緒に行こうか?」
伯爵令嬢でいちばん萌えたのはコリンヌとアランが結婚直前にあちこちにお買い物に行くシーンでした。
らぶらぶお買い物&チョトオニというのを書かせてください。
503名無し草:04/02/13 13:21
ワーイ、うpありがトン!
お買い物いいですな。
アランなら何でも買ってくれそう。

チョトオニにかなーり期待しとりますので、よろしく。
504名無し草:04/02/13 21:42
今回はお買い物編ですか。
○○編、△△編とシリーズもので続くとうれすぃーー。
新婚旅行編も読みたいです。
505名無し草:04/02/13 22:05
フランソワやリシャールとのカップリングもあり?
506名無し草:04/02/13 22:22
倦怠期編キヴォンヌ。
507名無し草:04/02/13 22:44
>>506 
そしてコリンヌの浮気編へ to be continued

でもやっぱりラブラブのアランコリンヌが見たいな。
508名無し草:04/02/13 23:02
倦怠期編〜浮気編〜お仕置編〜ぐるぐる〜
509名無し草:04/02/13 23:28
リシャールもありだね、全然おっけ。
510名無し草:04/02/13 23:34
わたしはフランソワの濃厚そうなエチーをキヴォン
すごい事しそうですよね>仏蘭西ソワ
511名無し草:04/02/14 11:34
リシャールが道程を捨てるお話が読みたひ。
512名無し草:04/02/16 13:52
何かうp来ないかな〜〜と、何気なく徘徊してしまったよん。
ラセン作家たま続きまだかな?
513螺旋Ψ(`▼´)Ψ :04/02/17 12:04
>>481
7
─お前はヒッタイトの王子の許へ参るように。逆らうことは許しませぬ。
もはや故郷に戻れず、さりとてこのエジプトで年月を送るには哀れなそなた。
なれば異国に参り、全く新しき1歩を踏み出すがよかろう。
…さて、退がって支度をしや。そなたはあの若き王子の許に参るのじゃ。

美しい女王はただそう告げて、あまりのことに動けないでいるキャロルを置いて行ってしまった。アリは人形のように固まった少女を引きたてるようにして連れていった。
朋輩の少女達はキャロルの運命の変転に驚いたが、キャロルはもう彼女達に会うことも許されなかった。


「さぁ、キャロル。そなたはこのヒッタイトのイズミル王子の許に参るのじゃ。年若いそなたは両国の平和と友情の要となる。今日よりはそなたは故郷を失った根無し草ではない。
まめやかに仕えるのじゃぞ…?」
アイシスは巫女の服から華やかな貴婦人の衣装に着替えたキャロルをイズミル王子のほうへ押しやった。
「さぁ、イズミル王子よ。お約束のものを差し上げましょうぞ。これなるキャロルを御許へ」

キャロルは美しく上気し、目を恥ずかしそうに伏せたまま王子の前に立った。
─私はこの人の許へ行く!この凛々しく賢い王子の側に!ああ、なんてこと。
一体私はどうなるのかしら?
年若い娘らしいときめき。一目で惹かれた美しい王子の側に行くのだ。あのいやらしいカプター大神官の側などではなく。
─気に入った。よし、お前を貰うことにしよう。
そう言って微笑みかけた青年の許へ。惹かれた相手もまた自分を気に入ってくれたのだという想いが幼い心を震わせた。
514螺旋Ψ(`▼´)Ψ:04/02/17 12:05

「そうか、お前か…」
イズミル王子は微笑んでキャロルの頭に手を乗せた。
「待っていたぞ……。さぁ、来るがいい」
イズミルの手がキャロルの白い手を取る。大きな手。その瞳に宿る色。

─イズミル王子…?そなたがそのような未熟な女をまこと気に入るとは思えませぬが…?
アイシスは長く馴染んだ男の初めて見る面に、一人思い悩む…。
─キャロルは…あの王子の心を捉えたのであろうか?私ではなくあんな子供が?私よりもあの身よりもない小娘が?
アイシスは彼女が投げ与えた小娘を伴って去っていくかつての情人に初めて嫉妬の情を覚えた。
─あの浮気者の王子…これ見よがしに…私を愚弄するように。愚かしく無力なキャロルはあの男の最も嫌う類の女のはず。

王子は自室にキャロルを伴う。
─先程のアイシスの顔!情人が他の女にいい顔をするのは嫌か。ふふ、存外、俗で可愛らしいところもあるではないか、女王よ。
賢しらに割り切ってメンフィスに嫁いだとはいえ、あの美丈夫にさぞ抱かれたかろうに。今更、私の許に身を投げ出すわけにもいかずか。哀れで滑稽だ。

「緊張することはないぞ、小さな姫よ。ヒッタイトの王子の女として何不自由なく過ごせるよう手配してやる」
「…………あの」
「うん?」
「あの…私を望んでくださってありがとうございます。あなたが助けてくださらなかったら私はカプター大神官のところに行かなければならないところでした」
無邪気な少女は、爬虫類のように無感動で冷たく猛禽のように油断ならない男性に問うた。
何故、私を望んでくださったのですか、と。頬を染め甘い答えを期待して。
515螺旋Ψ(`▼´)Ψ:04/02/17 12:06

王子は淡々と話してやった。両国の絆を深めるために子を産んでくれる女性が必要だったのだと。

「!」
足許が…崩れていく………。
やっと…やっと…自分の居場所に…思い思われる人の側に行けると思ったのに…。

「ふふん。この年になると様々に世間が五月蝿いのだ。エジプトの高貴の姫なれば私の子を産ませるのに好ましい」
男の残酷さ。金茶色の瞳はキャロルを見もしないで。

「…まぁ、お前はまだ幼い。子を産む決心がつくまでは少し待ってやってもよい。だが私はお前に和子を産ませたいと思っていることを忘れるな。
………顔色が悪いぞ。まさかそなたは…」
夢のような恋物語を望んでいるのか?という残酷な問いが王子の口から出る前にキャロルは答えた。
「あなたは便宜上、私を望んだのね?煩わしい世間の噂を封じて…こ、子供を産ませるために?」
「…そうだ」
また…キャロルのほうを見ずに王子は答える。まるでキャロルのまっすぐな視線を恐れるように。
「それにそなたが私の許に来れば、エジプトとヒッタイトの絆はより深いものとなる。そなたは大切な存在なのだ」

「分かったわ…」
─馬鹿なキャロル。しっかりしなさい。これ以上の侮辱を受ける前に言いなさい。あなたはもっと強いはず。この王子が私を利用するのなら、私も同じことをすればいいだけよ!
「あなたの言いたいことは分かりました、王子。二つの国がより平和に寄り添って行けるなら…それは願ってもいないこと。あなたと一緒にヒッタイトへ行きましょう」
516螺旋Ψ(`▼´)Ψ:04/02/17 12:06
10
「ほう。話が早い」
─泣くかとも思ったが。この少女は本当に何も知らぬ子供のようなのに…なんと強い瞳で私を見るのだ。何と意思的な瞳をしているのだ。
「そなたがそう言ってくれるのなら、私としてもそなたの望みは何でも叶えてやろう。申してみよ」
─宝石か、衣装か、権力か、金か。いずれにせよ、この娘もうアイシスに嵌められたと感づいておろうよ。まさかアイシスの命でも欲しがるか…?

「私を殺して」
「なにぃ」

キャロルは淡々と説明する。
「あなたの面子のために一度は一緒にこの王宮を出ましょう。途中で私を逃がして欲しいの。慣れない旅路で死んだとでもいうことにでもしてね。
わ、私、ギザに行きたいの。そこに行けば…私の家族のところに戻れるてだてが何か見つかるかもしれないから。
だから私とあなたはギザでお別れ。子供云々はよその女の人と相談して頂戴!」
言葉は鋭い刃物のよう。愛らしい顔をしていながら何とその意思は強く舌鋒は鋭いのか。
「ご自分の面子と…多分、自由に女の人と遊べる気楽さが大事なのよね、あなたは。だったら私の提案はありがたいもののはずだわ。いいわね、これで決まり。
……お別れするまでは私、せいぜい従順な女を演じるわ。嫌いな人の子供なんて産まない。もし無理やり産まされることになったら、その時は死ぬわ!」
キャロルは脱兎のように駆けだし、イズミルは為すすべもなく、その小さな背中を見送った。

─私、ちゃんと言ってやれたわよね。あの人に。泣くことないわ、あのひどい男を利用して私は皆のところに帰るんだから。あんな人、間違って好きになっていたら大変なことになっていたわよ。馬鹿なキャロル!泣くこと無いわ!

「おや、ナイルの娘?どうしたんじゃな、泣いたりして。わしが慰めてやろう。わしほどお前を愛しく思っている者はおらぬでのう…」
キャロルを抱きすくめたのはカプター大神官だった…。
517螺旋:04/02/17 12:25
すみません、オニなしなのにオニマークそのままでうぷしてしまいました。
ごめんなさい。
518名無し草:04/02/17 15:13
良いのです〜〜。
久し振りにこの言葉を
週明け、キタ━ヾ(   )ノ゛ヾ( ゚д)ノ゛ヾ(゚д゚)ノ゛ヾ(д゚ )ノ゛ヾ(  )ノ゛━━!!

うpありがd。
519名無し草:04/02/18 13:38
令嬢作家たま続きまだかな?
アラン×コリンヌのΨ(`▼´)Ψを楽しみにしてまつ。

久々にティシュタンを使わせてくだはい。
520名無し草:04/02/18 17:44
わたしもΨ(`▼´)Ψを激しくきぼんぬ
521名無し草:04/02/19 22:37
まだキテなーーーーい
522名無し草:04/02/20 08:27
イズミル×キャロルで、激Ψ(`▼´)Ψ長編書いてくらさい〜
523名無し草:04/02/20 12:18
みんなΨ(`▼´)Ψ好きダネ(藁





私も好きでつ(ボソッ
524名無し草:04/02/20 12:50
>522
激Ψ(`▼´)Ψ・・・笑った。
技Ψ(`▼´)Ψ、初Ψ(`▼´)Ψ、苛Ψ(`▼´)Ψ、

あとは何があるかな?
525名無し草:04/02/20 13:24
甘Ψ(`▼´)Ψ
罰Ψ(`▼´)Ψ
淫Ψ(`▼´)Ψ
縛Ψ(`▼´)Ψ
猥Ψ(`▼´)Ψ
SΨ(`▼´)Ψ
・・・・こんな辞典の見出し、あったらこわいゾ(w
526名無し草:04/02/20 14:47
Ψ(`▼´)Ψ屋のメニューw
何屋だ??
527名無し草:04/02/20 15:35
 @@@@    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
   (゜д゜@ < 作家タンのご光臨を待つ間、ダイエットするわ
   ┳⊂ )  \____________
  [[[[|凵ノ⊃
   ◎U□◎ =3 ヤセスギルマエニ ウプシテーー
528名無し草:04/02/20 15:37
あら、リーゼントになってしまった・・

(´・ω・`)ショボーン  
529名無し草:04/02/20 18:35
2PΨ(`▼´)Ψ・・・きぼーん

面ヒス&伊豆ミルに前から後ろから
530名無し草:04/02/20 20:06
それは3Pでつよ〜
それとも、メンピーとイズミンが前んなったり後ろになったりでつか?
あわわわわ
531名無し草:04/02/20 20:30
そ、それは801というものでせう・・・
532名無し草:04/02/20 21:03
まあここはバリートゥーズだからいいんでない。
>>501
4
マダム・パキャンが見せてくれたコルセットは前開きで胴体全体をしなやかに覆うものだった。
胸を持ち上げる部分は半円形のお椀をさらに半分にした形。自然なカーブで胸元を形作る。胴体部は身体を自然なS字型にするよう工夫されていた。
後ろ側のヒップはパットで強調され、前側は動きやすいよう脚の付け根を大きく刳った形。でも下腹部をより平らに見せるように中心部分はもっと下に─脚の合わせ目─にまで伸びていた。全体的にはペン先のような形である。
そして新式のコルセットはドレスに響かないように、さりげなくレースや刺繍で飾られている。
「まぁ…」
コリンヌはコルセットの脚の付け根付近‘ペン先’部分の飾りを見て頬を赤らめた。レースで作った小さな薔薇の下に、これまた極小の真珠で作ったリングが下がっている。
(脚の間に薔薇の飾り?なんだか…。やだ、私、いやらしいこと考えて!ただの飾りじゃないの)
「可愛らしい飾りでございましょ?」
マダム・パキャンは言った。
「え!ええ…」
「まず、こちらのコンビネゾン・キュロット(キャミソールとドロワーズがつながった下着)をお召しになってそれからコルセット、ストッキングとガーター、キャミソールを」
マダム・パキャンは人台に手際良く下着を着せ付けていった。白いレースとローン、それに絹の衣類は楚々としたふりをしながら、その実、とてもエロティックだ。

「コンビネゾン・キュロットはこのような作りになっておりますから、生活する上でもとても実用的ですわ!」
マダム・パキャンはその下着の脚の間部分を示して言った。そこは縫い付けられてはおらず、大きく開くスリットになっていた。
つまり汚したりせずに用を足せると言う…。
「まぁ…!」
その時、扉が開いて店員がやって来た。
「マドモアゼル、マダム、失礼致します。ムッシュウ・アランがこちらのドレスをお召しになるようおっしゃっておいでです。直接、着て帰るからと」
彼女が手にしているのはS字型スタイルのドレスだ。淡い薔薇色の絹に象牙色のレースと刺繍の装飾が施された優雅なもの。本当ならばロシアの皇女様がお求めのはずだったのだけれど仕立てあがってみればサイズが合わなかったのだ。
アランはこれに目をつけ、可愛いコリンヌにすぐさま流行のドレスを着せようとしたのだった。
マダム・パキャンは嬉しそうに戸惑うコリンヌの着付けを買って出た。しかしさすがにコリンヌはコンビネゾン・キュロットを着る間だけは一人きりにしてもらった。

官能的な肌触りの絹の下着。それは淑女のものだけれど確実に男の目を意識したデザインだ。ゆったりと慎ましく、そして淫らに身体を包みこむ絹のそれはコルセットに締め付けられていく。
「これは前開きのコルセットですから着け易いですわ。それにしてもお嬢様はなんてほっそりしておいでなんでしょう?キモノ・スタイルもぜひおためしになってくださいませ。
あら、ストッキングはご自分でおはきですの?では、その間にドレスの支度を…」
饒舌なマダムの言葉を聞き流しながらコリンヌは、身体が熱く興奮してくるのを抑えきれなかった。
目の前ではコルセットの下につけられた薔薇と真珠の飾りが揺れている。その下にあるのはスリットのついた下着に隠されたコリンヌ自身だ。
(この下着のこと…アランは知っているのかしら?)
コリンヌは恥ずかしくて鏡の中に映る新しいドレスを着た自分を見ることが出来なかった
535名無し草:04/02/21 12:11
ををっ!
伯爵令嬢ネタキタ━━━ヽ(∀゚ )人(゚∀゚)人( ゚∀)人(∀゚ )人(゚∀゚)人( ゚∀)ノ━━━ !!!!!!!

エチな下着でアランに襲われるの萌え!
536名無し草:04/02/21 13:24
次回あたりΨ(`▼´)Ψかな・・・?
537名無し草:04/02/21 17:14
下着つけたまま激Ψ(`▼´)Ψセクースに発展してほすぃね。
アランはコリンヌが気絶するまで
真珠をいじってやるべし
538名無し草:04/02/21 23:02
王家でΨ(`▼´)Ψ読ませてくりょ
539名無し草:04/02/22 02:06
王家でも何でもΨ(`▼´)Ψカモーンぬ
540螺旋Ψ(`▼´)Ψ :04/02/23 12:58
>>516
11
「やっ、何するの?やめて、やめてぇ…!」
「静かにせぬか。お前をわしのモノにしてやるのじゃ」
「嫌っ!わ、私はイズミル王子の許に行く身です」
「何を!もともとそなたはアイシス女王がわしに下されるはずだったのじゃ。泣くでない、泣くでない。すぐに気持ち良くしたやる、わしの黄金よ…
女王のおとがめなどあるはずもない」

キャロルが引きずり込まれたのは王宮内のカプター大神官の私室。黄金細工の品々を集めた部屋の奥、垂れ幕の後ろは…。
黄金の幅の狭い寝台、絹の紐、医師が使うような治療器具、薬の瓶。女を弄ぶための道具類。

─私は…この狂った老人に…
「いやぁっ!」
絶叫は空しく垂れ幕に吸い込まれる。カプター大神官は老人とも思えぬ力でキャロルを卑猥な寝台に縛り付ける。
「触らないで!」
あっという間に衣は引き裂かれ、真白の肌が薄暗い室内に浮かび上がる。
「美しいのぅ…」
必死に閉じ合わせようとする膝は、ぱっくりと割られる。膝小僧が乳房に触れるほどに深く曲げられた身体。

「良いのう…」
カプター大神官は手足を大きく割り広げて縛り付け、細腰の下に枕を差し入れる。恥ずかしい部分が老人の欲望の目の前に晒される。

べろり…
「ひいっっ!!!」
いきなり老人の舌が秘所を舐め上げた。
「良い味じゃ。可愛がってやればもっともっと美味な蜜を飲ませてくれるじゃろう。うむうむ、間違いなく乙女じゃなぁ」
キャロルは恐怖と嫌悪感に顔を引き攣らせながらも必死にもがいた。
─怖い、怖い、怖い。助けて、誰か……王子!

キャロルの必死の祈りが通じたのか。
不意に垂れ幕が引き上げられ、イズミル王子が現れた。
541名無し草:04/02/23 13:19
カプターが、思いっきりリアルなんですけどぉ。
王子、かっさらって、お清めじゃい。

作家タン。ありがd。。。。。
542名無し草:04/02/23 17:11
そ、そこでそのまま3Pに突入だと、嫌だなぁ。
543名無し草:04/02/23 17:36
んなこたない。
折角の寝台&道具類だも、カプタンだけつまみ出して(ry
544名無し草:04/02/24 00:16
イラ○チオ、キャロルも
読んでみたいかも (ポッ
545名無し草:04/02/24 01:17
イラ○チオって何?
546名無し草:04/02/24 13:41
令嬢ネタまだかな。。。
547名無し草:04/02/24 23:15
カプターが王子にとめに入られなければどんなプレイを
したか興味を持った私は来るってます。
548名無し草:04/02/24 23:30
>>545
フ○ラは、♂が受身。
イラ○チオは、♀が強制的に受身って感じかな。。。
549名無し草:04/02/25 00:27
>>547
わたしも!
王子が入ってきて「ちっ」って感じ。
カプのいやらしーい責めを見たかったあ。
気色悪いから嫌なのに感じてしまうキャロルなんて萌え〜〜〜
550名無し草:04/02/25 03:39
いままでイマ○チオだと思っていた。勘違いだったのか_| ̄|○

カプ×キャロルの陵辱場面私も見たかったりする。
同士が多いようで・・・・
551螺旋:04/02/25 10:57
>>540
12
「こ、これはイズミル王子。何のご用でございますかな?ただいまはちと、取りこんでおりましてな。
………あれなるは私の奴隷。女王アイシスよりの下賜品でございまして。これから色々と教え込もうとしていたところ。
あー、そのう…今はどうかお引取りを」
「言いたきことはそれだけか」
冥く冷たい炎が部屋を凍らせる。
「は…?」
「あれは私の女だ。奴隷などでもない。ヒッタイト王子の側室を…このような目に遭わせるとは…彼女を辱めたることは私への侮辱も同じこと。どのように償うか…?」

「は…?あわわ、どうか落ち着かれよ。あれなるは、わしの奴隷…ひぎゃ!」
ひゅん!と空気が鳴って、目にもとまらぬ速さでしなやかな鞭が太った老人の体を縛めた。
「あ…どうかどうか…。このようなことをしてタダで済むとお思いか?」
必死に虚勢を張る老人の見苦しさ。
王子は鞭を持つ手の力を緩めぬまま、顔面蒼白で寝台に縛められているキャロルを見た。全てが露わになったその姿。だが震える秘所は未だ男を迎え入れてはいない。
─無事であったか

何の感情も篭らぬ口調で。
「あれは私の女だ。お前ごときが汚せる相手ではない。分不相応なものを見た目も…汚らしい舌もいらぬだろう、もう」
ひゅん!
鞭が撓って老人の目と口をまともに打ち据えた。血を拭き零し悲鳴を上げて苦痛に転がりまわる老人を王子は無感動に足蹴にした。骨が折れるような嫌な音がした。
552螺旋:04/02/25 11:00
13
「おう…じ…」
─助けにきてくれたの…?

震えるキャロルをそっと寝台から起きあがらせ、痣のついた肌を気遣わしげに改める王子。
「あの…」
おずおずとキャロルは自分の秘所をも改める男に声をかけた。
痛ましげに眉を顰めていた王子はその声に我に返った。
「私の側から離れてはならぬ。今のような目に遭いたくなくばだ!」
王子はヒッタイト風の大マントをキャロルに投げ渡すと先に立って歩き出した。
「そんなに私の側にいるのが嫌か!私がお前を望んだのだぞ」

「待って!待ってください、王子!」
─怖かったの、咄嗟にあなたを呼び、そしてあなたは来てくれた。なのに何も言ってくれない。いいえ、言葉などかけてくれなくてもいい、でも私の言葉を聞いて!

キャロルは大きな背中にぎゅっと抱きついた。
「な、何を…!」
「怖かったの、もし、あのまま、あのまま…」
暖かい背中。頼もしい固さ。堪えきれない涙が溢れる。
─私は…この人のことを…。私を選んでくれたこの人が…好き。私が好きなのと同じように、王子にも私を好きになってほしい…!

不意にキャロルは抱きすくめられた。
「何故、あのような真似をしたっ!そなたは私のものなのだ。どうしたら繋ぎとめておけるのだ!私を苛立たせるな!」
抱きしめられて王子の顔は見えなかった。でもその声は深く優しく…つい先程キャロルに酷い言葉を吐いた同じ男のものとも思えなくて。

キャロルはしっかりと王子の体を抱いた。
─私の負け…
決して報われぬであろう恋、冷たい石の心臓を持った男をキャロルは本気で慕うようになっていく。屈辱と哀しみの涙を零しながら……。
553名無し草:04/02/25 17:33
>分不相応なものを見た目も…汚らしい舌もいらぬだろう

これが、これがイズミルタンなんだよーーー。
凛々しい王子復活じゃ。ありがトンクス。
>>534

「そのドレス、よく似合っている」
帰りの馬車の中でアランは言った。
「そうかしら?嬉しいわ」
「うん、やはりそういう軽快な感じのもののほうがいいな。君のところのばあやさんにもよく言っておこう」
馬車はそのまま、パリの街を走っていく。
「アラン?帰らないの?お仕事があるんじゃないの?」
「いいんだよ。綺麗な婚約者を見せびらかす幸せを味わいたいからね」
公園をそぞろ歩き、ちょっとしたオペレッタを見て、疲れたのならばカフェでお茶を楽しむ。コリンヌは大喜びだった。
(可愛い。少女の面差し、ほっそりした身体つきに貴婦人の装いというのがいいな。マダム・パキャンの腕は確かだな)
アランは美しい少女を誇らしげにエスコートしながら幸せだった。いつもなら時間に五月蝿い多忙な彼だが、今日ばかりはコリンヌが心配になるほどゆっくりとしていた。

「意外と時間が遅くなってしまったね。疲れていないかい、コリンヌ」
「大丈夫よ…。でも、きっとばあやさんが心配してるわ。もう外は暗いもの」
「ふふ。良家の子女をこんな遅くまで連れまわしてと怒られるかな」
「まさか。アランと一緒だって知っているから…」
そう言いながら心配そうに暗い街並みを眺めるコリンヌの耳にアランは囁きかけた。
「コリンヌ。今日はもう遅いよ。今夜は僕の屋敷に泊まっておいき。君はもう疲れ切っているじゃないか。ロンサール家には僕から連絡しておこう。
…だめだめ、僕の言うことを聞くんだ。もともと君は僕の屋敷に一緒に住んでいたんじゃないか(作註:コリンヌが伯爵家に戻るまではアランの屋敷に一緒に住んでいました)。君の部屋も持ち物もすっかりそのままだ。
よし、決まった!逆らうことは許さないよ」
アランはいたずらっぽく笑ってコリンヌの唇を自分のそれで塞いだ。

アランの屋敷の人々は暖かくコリンヌを歓迎し、すぐさま部屋を整えてくれた。皆、優しいコリンヌが大好きなのだった。
コリンヌは晴れて伯爵家の当主としてアランと婚約した今のほうが、同じ屋根の下で過ごし、そして眠るのが何だか面映かった。
(おかしいわ、私。妙にアランを意識してまともに顔を合わせられない。だめだめ、アランに変に思われちゃう)

着替えは自分一人でできるから、と召使を下がらせた部屋でコリンヌはドレスのボタンを外した。
身体に吸い付くような仕立ての良いドレスがふんわりと床に落ち、下着姿のコリンヌが鏡に映った。
新式のコンビネゾン・キュロット、コルセット、レースのペティコートから透けて見えるストッキングにガーター。海の泡のように繊細で美しく、慎み深い衣装のはずなのに、鏡に映るコリンヌの姿はこの上なくエロティックだ。
(何だか…すごい…)
コリンヌの指はそっとペティコートのリボンを解いた。しゃらり、と衣擦れの音を響かせて淡雪のようなペティコートも床に落ちた。
(まるで雪の中に立っているみたいね。こんなものすごい格好で雪の中、なんて滑稽だわ)
コリンヌはそっと微笑を漏らした。大胆な下着姿を恥ずかしいと思うけれど新しい綺麗な品を身につけるのはやはり楽しいこと。

その時。
ドアがノックされ、驚いたコリンヌが後ろを振り向く間もなくアランが入ってきた。アランはもう寝巻きに着替えてガウンを羽織ったという楽な格好だ。
コリンヌは驚きと羞恥で硬直して、鏡の中のアランを凝視した。
「静かに、コリンヌ。夫になる人間が妻の様子を見に来てはいけないかい?
新しいドレスを着た君を上から下までじっくり見たかったんだよ」

「あ…あの…」
「うん?」
アランはコリンヌのすぐ側まで来て立ち止まった。
「どうしたの、コリンヌ」
「わ、わ、私、こんな格好だから……」
「僕だって寝巻きだよ。紳士が愛しい婚約者を訪ねるときのなりじゃないね」
それはコリンヌがよく知っている、頼り甲斐のある甘い兄のようないつものアランだった。
コリンヌは我知らず安心したような微笑を浮かべた。でもそれは男を誘う罪深い天使の微笑。
「ちょっと顔が見たくなってね。でもそのままじゃ寒いだろう。脱いだものを着なさい」
「ええ…ええ、そうね…」
コリンヌは相変わらず鏡の中のアランに向かって言った。コリンヌは今もアランに背を向けたままだ。
コリンヌは恥ずかしさにもうわけが分からなくなって、大急ぎでかがんで床に落ちたペティコートに手を伸ばした。
(ほう!)
アランは快哉の声を心の中であげた。
コリンヌが屈みこんだ拍子に、薄い下着の生地越しにお尻の丸みが露わになり…マダム・パキャンがとくとくと説明したあのスリットがわんぐりと開き…そ軽く開いたコリンヌの脚の間の魅力的な薔薇の花が露わになったからだった。
焦りと羞恥で震える指先で絹を摘み上げようとしていたコリンヌは不意に後ろから抱きすくめられた。
「ああ、コリンヌ。君は何て魅力的なんだろう」
「アラン!やめてっ!ひ、人が来るわ!」
「そんな野暮をする奴はいない…」
アランは冷や汗を滲ませてしっとりと香る肌を撫でまわしながら囁いた。
557名無し草:04/02/25 22:34
つ・つ・つづきをプリーズでつ〜〜〜〜〜!!!
こんなところで止めちゃイヤン
558名無し草:04/02/25 23:49
いいねぇ、いいねぇ。
アランってば、あんな顔しときながら結構エチそうだもんね。

あ・・あんな顔といっても皆ヒーローは同じ顔だ。
559フーテンの寅:04/02/26 01:35
それを・・・いっちゃぁ、お終いよ
_| ̄|○
560名無し草:04/02/26 09:36
アランはSというより、めちゃ優しいセクースをして欲しいな。
だってアランてほんとに優しそうだもんね(コリンヌには)
優しいけどめちゃHなのがいいわ〜
561名無し草:04/02/26 23:16
アラン・・・キテナーイ・・・お風呂入ってねよーっと。
562名無し草:04/02/27 00:36
どなたか、カプがキャロルを陵辱するお話書いてください。
アルゴンがキャロルを襲うのもイイ!
563名無し草:04/02/27 14:00
ネバメン以外なら読んでみたい鴨。
新鮮でよろしい鴨。
564名無し草:04/02/28 01:05
            _ .. _
          /    \
        /, '⌒ ll ⌒ヽ.`、 王子おしおきだべー 螺旋作家サン待ってるよ
       / (  。八。   ) ヽ
       (   ー-'  `ー-'  ノ
        ーァ       <
         \_/|__|ヽ._/


      ナ ゝ   ナ ゝ /    十_"    ー;=‐         |! |!
       cト    cト /^、_ノ  | 、.__ つ  (.__   ̄ ̄ ̄ ̄   ・ ・
             ヽヽ\        / / /
              \\\      ∧\ /        //
               ヽ \`ー' ⌒_`' /\\ _ .. _/ /
    ∧___∧     \/^\ |D)/^ヽ/ヽ. '_[D)_  /  /
  / __[D)__i      ヽ. (`・ヽ /'・_)V  {(,・'⌒i、・_) }} |` /──-、
/∩ 「 ̄(_・`"・_) ̄;ト、 _   V  ̄ ' ̄;、ハr‐'"__ ; n )ー ;"|/ー─ァ  /
  |/ >'"‘・ー・’`<;| \  ̄7/ヽ、 rっ;/ヾく ̄_k_二_ |_/\┐/  /
 { / , イ二エ二!ヽ !  \ ノ' `v个-イヽ ヽゝ、 Li_/ / /_\_/_   /
 (  (_____) ノ   \  \ i /      !∨ /  ○ ||  く
565名無し草:04/02/29 09:47
伯爵令嬢の具投入、待ってま〜〜〜つ!
週明けが楽しみなり〜〜〜

次はいよいよΨ(`▼´)Ψかしら?!

566男爵令嬢:04/02/29 12:46
同じく・・
週明けどきどき(*゚∀゚)=3
567名無し草:04/02/29 15:38
ドキュドキュ・・・
アランも勿論いいけど、フランソワやリシャールもよろすこ。
>>556

「可愛いコリンヌ…」
アランは後ろからしっかりコリンヌを抑え付けて、果物のような双丘を割った。白い丘の狭間は少し濃いピンク色に染まっている。
菊の蕾のような濃い茶紫色をしたすぼまりも、そこから隠された泉を挟んで向かい合って咲く薔薇の花も神経質に震えている。
「怖がることはない。ああ、君は何て魅力的なんだろうね…。いつもいつも驚かされる」
アランはそっと瑞々しい桃のようなそこを甘く噛んだ。
「ア…アラン…」
コリンヌは身体を深く折り曲げられている。くるぶしごしにアランのひざまづくいてコリンヌを弄ぶように愛でるアランの脚が見えた。でも顔は見えない。
(アラン、恥ずかしいわ、こんな格好。アランに全部、全部…見られちゃうなんて。イヤ…こんなの…)
それなのにアランの視線に晒されている秘所は炙られる様に妖しく疼き…
「恥ずかしい…」
「コリンヌ、恥ずかしがらないで。お願いだ。もっと君を見たい。君に触れたい。君がどんなに甘く匂い立って僕を誘っているか分からないかい?」
アランはがくがく震えるコリンヌの手首で、その足首を掴ませるような格好を取らせる。そしてその上からペティコートを巻きつけ身動きできないようにしてしまった。
コリンヌはその縛めに甘美な吐息を漏らした。
アランはそっと指先ですぼまりを揉むようにして接吻した。とたんにコリンヌは悲鳴を上げた。
「やめて、アラン!そんな恥ずかしいところっ!」
「分かったよ。じゃあ…」
アランの指はすぼまりと泉の間の皮膚の薄い敏感な場所を優しく辿り、すでに蜜に潤む泉に触れた。
またコリンヌの身体に緊張が走った。
「大丈夫だ、コリンヌ。痛くはしない。ほぐすだけだよ」
アランは未だ破瓜の痛みを忘れかねている少女を慰めるように囁いた。そして長い指は泉のほとりの敏感な場所を優しく撫でる。
すると。
莢の中に慎ましく隠れていたコリンヌの真珠がむくむくと勃ちあがってきた。その様子を目の当たりにしたアランはたいそう喜んだ。
(ふふっ、快感は分かるようになってきたな)
10
「ああ…っ…!」
コリンヌの顔が甘い苦痛にゆがんだ。真珠が痛いほどに疼き、その焼け付くような甘い疼きを鎮められるのはアランだけだと分かっている。
それなのにアランは…!
「コリンヌ、もう少し我慢おし。もう少し…」
アランは焦らすように花びらを両手で引っ張った。そのとたん、濃い蜜がつうっと零れ落ちた。
「おっと…」
アランは白い腿と脹脛についた蜜を舐め取った。その感触がまたコリンヌを切なくさせる。
「アラ…ン…。イヤ、もう」
「何がイヤなものか」
アランはすっかり顔をのぞかせている濃い珊瑚色の真珠を指先で突付いた。鋭い快感に少女の肌は一瞬にして粟立ち、薔薇色に染まる。
少女の羞恥と物慣れない初心な反応。でもその身体の一部はアランのおかげですっかり‘女’の反応を見せ、男を誘う。
「可哀想に、ここが」
アランは身体を窮屈に深く曲げたままのコリンヌに顔を埋めて囁いた。
「切なくて痛いほどなんだね…」
アランの舌がコリンヌが待ちわびていた場所に伸びてくる。白い肌に指の跡がつくほど強くコリンヌを引き寄せ、アランはコリンヌを貪った。
固くしこった真珠を舌先で転がし、歯と唇で軽くしごくようにすればコリンヌの身体はがくがくと震えた。
甘く滴る蜜をもっと欲しくてアランは人差し指と中指を泉に差し入れ、中で大きく開き一滴残さず啜った。そして蠢いてざらつくそこを掻きまわす様にすればコリンヌはもう我慢できないと甘い声を放って泣いた。
11
「コリンヌ!」
アランは唐突にコリンヌの縛めを解いて立たせてた。
頬を染め、瞳を潤ませてその昂ぶりを隠すこともできないコリンヌの艶めかしさ。
「君が欲しい。今すぐ欲しい」
コリンヌはアランの首に縋りついた。
(こんないやらしいことを…結婚式の前にするなんて…どうかしているわ。
ああ、でもたとえどんな罰を受けようとも私はアランを拒めない…)
「アラン…愛しているわ…」
アランはコリンヌの唇を接吻で塞いだ。ベッドに投げ下ろすようにコリンヌを横たえるとすぐに自分は一糸纏わぬ姿となり、コリンヌに覆い被さった。
「あ…ああん。アラン、待って、下着も…コルセット…も…私、まだ…」
「だめ、待たない」
アランはぐいとコリンヌの脚を持ち上げ、自分の肩の上に担ぎ上げると一気に貫いた。
「ああ…っ…!う……ん…はぁ…っ……くっ………!」
蜜を溢れ零れるほどに湛えながら、コリンヌのそこは未だ子供のようなソレだった。すっかり成熟したアランの体に貫かれ穿たれるのはまだまだ辛かった。
身体の内側を熱いもので掻き混ぜられ、押しつぶされるような強烈な感覚。
アランはそんなコリンヌの身体の緊張をほぐす様に、その唇にうなじに胸元に接吻する。
でもコリンヌはその激しさがまだ恐ろしくて逃れようと無意識に腰を動かす。それがまた男を喜ばせるのだとは分からずに。
やがて。
コリンヌの胎内で激しくアランは痙攣し、滾りを放った。アランは荒い息を吐き、コリンヌに覆い被さった。
(全く…自制が効かない。情けないな。こんな子供に。ああ、無垢の少女の貌でいながら僕を誘惑する罪深い天使、コリンヌ!)
「コリンヌ…怒っている?こんなことをした僕を…」
「アラン……愛しているわ…。あなたとだけよ、こんな…恥ずかしいことするの…」
コリンヌは引き込まれる様に眠ってしまった。行為の激しさで急激に消耗するのだ。きっとアランの、わかっているよ、の言葉も耳に入っていない…。
12
次の日の朝。コリンヌが目覚めたときはもう朝日がすっかり昇っていてアランの姿は無かった。
少し開いた窓からは気持ちいい風が入ってきて、昨夜の残り香はもうどこにもない。
(アラン…?)
コリンヌは物憂くベッドから起きあがった。身体中が甘く痺れ、下半身に強い違和感がある。
(アランとの後は…いつもそう…)
「きゃっ、何、これ」
コリンヌのコルセットにつけられた薔薇と真珠の輪飾り。そこにはピンクの細いリボンが結び付けられ、その端はベッドの柱に括り付けられているのだ。
そして枕元にはアランの走り書き。

─コリンヌ、おはよう。今日一日良い子で留守番しておいで。勝手に紐を解かずに居られたらご褒美をあげよう
それから今日の午後はまたマダム・パキャンの店に行って新しい下着類を揃えよう─

繋がれたコリンヌは真っ赤になって俯くばかりだった。


572名無し草:04/03/01 19:16
令嬢作家様、良かったです〜
また、新作よろしくお願いします。
573名無し草:04/03/02 00:42
連載乙でございました!
新作楽しみにお待ちしております。

フランソワ横恋慕編なんてのは駄目ですか?
574名無し草:04/03/02 08:36
いいねぇ、いいねぇ、16歳の娘に淫行するフランソワ!!!萌え〜〜〜
575名無し草:04/03/02 12:11
Ψ王子Ψモノも書いて〜〜
めっきり減ったね、淋しいよぅ
576名無し草:04/03/02 16:22
ダイジェsトサイトさん、更新でつ。
ひそーりお知らせ。
577名無し草:04/03/02 19:37
ありがd。
令嬢サイトの管理人様も更新してくんないかなー。
578名無し草:04/03/03 09:47
 |\/\/\/\/\/\/\/\/ |
      |  |   |       |   |   |   |   |  |
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      |  |   | ∧ユ∧    ∧▽∧ .|   |  |
      |  | _ | ミ,,゚Д゚彡   ミ*゚ー゚*彡 |_ |  |
      |  ((||)).(|@|'-'|@|)  (゚。ヽy/。゚)((||)).|  |
      |  |`||´ <,,ノ□ヽ,,>  <,,ノ∞ヽ,,>.`||´. |  |
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    |     ∧v∧     .∧v∧     ∧v∧     .|        。|
    |    ミ*゚∀゚彡  ミ,,^Д^彡 ミ*゚д゚彡      .|    |  |。 |゚  y
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    |   / /ll ヽ \ / /ll ヽ \ / /ll ヽ \  . |  。|  ゚i| 。i|,,ノ  |i
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  |    ∩     ∩     ∩    ∩     ∩     |  `ヽoー|i;|y-ノ
  |   ∧ユ∧ . ∧ユ∧ .  ∧ユ∧  ∧ユ∧ . ∧ユ∧  .|    ,;:i´i;ノ
  |.  ミ:`Д´彡 ミ,ーДミ  ミД`*彡  ミ|l|Д 彡  ミ゚ε゚*彡  |    ('';ii''
  |  / |__|ヽ / |__|ヽ / |__|ヽ / |__|ヽ  / |__|ヽ |    ノii;;ヽ
  |  `(|__|)´ `(|__|)´ `(|__|)´ `(|__|)´ `(|__|)´ |  | ̄ ̄ ̄ ̄|

ひな段持ってきた
579螺旋:04/03/03 11:01
>>552
14
「さて…。あの老人は、じきに見つけられ大騒ぎになるだろうな」
垂れ幕の奥で湯浴みするキャロルに向かって王子は呟く。
ぴちゃん………。湯のはねる音…………沈黙………。

「大神官の醜聞は公になる。喋れなくとも手探りで文字を書いて我らを糾弾するであろう。ふふ、脚ではなく両手を砕いておくべきだった。そうすれば彼奴もおとなしい。
女王アイシスも快哉を叫んだであろうよ。正妃の地位と引き換えに自分を散らせた男の惨めな姿にな…。
ところで姫よ、知っていたか?そなたを私に渡すと見せかけてカプター大神官を焚きつけて襲わせたのはそなたの敬愛する大巫女、女王アイシスぞ」

─ああ………やっぱり。アイシスが本当は私を好きじゃないのは知っていた。
メンフィスが私に話しかけた時のあの目…

「ふふ、とっくに知っている、か。
まぁ、醜聞は内密に処理されるだろう。大金を動かせば全て世は異も無しとされる。宮廷などどこもそんなものだ。私の名は多少漏れるやもしれぬが、そなたは無事だ。女を取られかけた男よと私が謗られることもない」

─王子は何が言いたいの?妙に優しく落ち着いた声。

「姫よ、聞いておるのか」
「…………はい……」

「なれば」
唐突に垂れ幕が引き上げられる。キャロルは驚いて身を縮こまらせた。
「分かっておろう。私がそなたのために取った労に対して何を求めているか。
表向きはそなたを私に与えたアイシス、我が妹を娶ったメンフィス、彼らの面目とヒッタイトとエジプト、二つの国とその民の平和のために必要なもの」
キャロルの目がまっすぐに王子を見詰める。

─私は…私は…もう逃れられない。逃げようとすればぎりぎりの均衡が崩れてしまう。私が…私が現代に還ることなく歴史の中に埋もれるのが…神の意志なの…?

「そなたを我が物とする。もはや神の娘よと澄ましかえってはおれぬぞ」
580螺旋:04/03/03 11:02
15
だが。
冷たく乱暴な言葉を発した男が怯えきった娘に示したのは優しい仕草。
湯から白い身体を引き上げ、自分の広い袖の中に包み込む。
「恐ろしいか?」
返ってくるのは沈黙と震え。顎に手をかけ上向かせれば涙に薄く濡れた紺碧の瞳。だがその瞳の奥に宿る強い光は消せるはずも無く。

─怖い…怖い。この王子は人の心を知らぬ恐ろしい人…

「怯えているのか、姫よ。だがもはや拒ませはせぬ。私のものとしてしまえばもはや誰もそなたに危害を加えはせぬ。……守ってやろうほどに……」

─え…………?
不意に王子の顔が近づいてきて唇が重なった。最初は啄ばむように軽く、でもじきに深く熱く…全てを奪う甘美な毒薬のような。
がくり、と膝の力の抜けたキャロルを王子は抱き上げ寝台に下ろし覆い被さる。
─ダメよ、キャロルっ!こんな人の思うままになってはだめ!
「い…いやぁっ!!!」
キャロルは必死になって王子を押しのけようとした。だが男は圧倒的な力でもって挑んでくる。
「誰か助けてっ!誰か!」

泣き叫ぶキャロルの耳元に冷たい声が響く。
「助けを呼んで何とする?私とまぐわう姿を他人に見せびらかしたいのか?
カプター大神官を半死半生の目に遭わせた罪人として肌も露わに刑死するか?
アイシス女王の逆鱗に触れたいのか?あの蛇のような恐ろしい女の?
お前が恥も外聞もなく陵辱されかけたことをファラオに訴えられるとも思えぬ。いや…下手に触れまわれば戦すら起ころうよ。
私のものになれ。全てはお前の蒔いた種だ。お前が刈り取れ…」

─これは…罰?古代の歴史に介入し、心ならずも神の娘よと賞賛されることになった私への…?
581螺旋Ψ(`▼´)Ψ :04/03/03 14:53
16
男の手が、指先が、そして唇が舌が怯え戸惑うキャロルの肌を這った。
「清めてやろう…」
王子の舌が胸の頂きで蹲っている乳嘴を舐めた。
「ひぃ…っ!」
初めて味わうぞくりとした、全身を貫かれるような感覚。キャロルは必死に王子の頭を押しのけようとしたが、かえって両腕は頭上に拘束されてしまった。
「や……いやっ…」
冷や汗で肌はしっとりと濡れる。
汚らわしい、恐ろしい、こんなふうに初めてのときを迎えるのは嫌だと思うのに…それなのに…
心のどこかでは初めてイズミル王子に微笑みかけられたときの幸せが蘇る。

私がこの人を好きになったように、この人も私を好きになってくれたらいいのに…

「嫌か?しかし、そなたのここはもうこんなに勃ちあがって私を誘う」
王子は小さな果実のような乳嘴を吸いたて、指でしごくように弄んだ。
「気持ちが良いとこういうふうになるのだ…」
582螺旋Ψ(`▼´)Ψ:04/03/03 14:54
17
するり。
「い……っ…いやあぁぁっ!!!そこはいや、そこだけは…っ…!」
自分でも触れたことの無い脚の間の恥ずかしい場所をも男は探る。最初は指で、そして舌で。
「ふう、自分で触ったこともない、か。汚らわしい男に舐められた場所だ、入念に清めておかねば、な」
ぴちゃ…くちゅ…くちゅ…
「大丈夫だ、どこにも傷はついていない。味も…乙女のそれだ。
…しかし惜しいな。そなたの初めての蜜を味わうのが私で無かったとは。口惜しい…ことぞ…」
がりり。嫉妬ゆえか。王子はむきだしの真珠を噛んだ。
「ああーっ!!!」
悶え苦しむ少女の細腰を抑え付けて男は一気に秘所を貫いた。
「いやーっ!痛い、痛い、痛いーっ!!やめてぇっ!」

「私を見よ、姫」
激しい行為のさなかだと言うのに男の声はどこまでも涼やかで。

─ああ…金茶色の瞳。ひどいことをしているくせに…綺麗な…澄んだ瞳。
感情などない…冷たい宝石の瞳………惹きつけられずにはおれない…悪魔の…

「私を受け入れよ…私だけを見よ…私だけを求めよ」
ぎしぎし…ぎし…寝台は激しく軋る。
「他の人間になどもう触れさせぬ。そなたは…私だけのもの…。
従順に貞淑に私に…仕えよ。裏切ることは許さぬ」

そして王子は白濁した飛沫を泣き叫ぶキャロルの顔に振りかけた。そう…キャロルの胎内にではなく。
583名無し草:04/03/03 15:35
螺旋キテターーー!(・∀・)
○シャ・・・新たしい王子萌え〜〜。
作家様〜〜ありがトン。
584名無し草:04/03/03 16:54
願者キタキタキタキタ━━━(゚∀゚≡(゚∀゚≡゚∀゚)≡゚∀゚)━━━━!!!!!!!!!!
キャロル髪洗うとき大変だな・・・
585名無し草:04/03/03 16:59
新しいパターンでもないよ?>癌者
事故マンセーやめれ。

ぎしぎし・くちゅ等の擬音が・・・・・・・・・・・・・萎え
586名無し草:04/03/03 21:04
螺旋作家様うpありがトン。
丸射も新しいも古いも、なんでもアリアリ。
いつだってマターリの闇スレさ。
ホンワカホワホワポヨ〜ン。。(・∀・)∩
587名無し草:04/03/03 21:11
>585
あんたこのスレのお局さんかい(w
アップして貰うだけありがたいと思いなさいよ。
あんたのような作品もアップしないで、文句ばかり言ってる香具師は、
作品がアップするまでパソコンの前で体育座りして待って、アップして
頂いたら正座して読ませて頂きなよ。
588名無し草:04/03/03 21:29
構うんじゃない。
スルー。スルー。
589名無し草:04/03/03 21:40
ジエーンご苦労様
590名無し草:04/03/03 22:00
どっかのスレみたいにゃ〜いかないのだぞっと
ホンワカホワホワポヨーン(・∀・)イイ!!
591名無し草:04/03/03 22:14
>ホンワカホワホワポヨーン(・∀・)イイ!!
わけわからんけど(・∀・)イイ!
592名無し草:04/03/03 22:19
マターリΨ(`▼´)Ψポヨーン
てことかいね。
ナンカ(・∀・)イイ!
593名無し草:04/03/04 01:25
がりりw
594名無し草:04/03/04 02:18
       ∧_∧
      (・∀・ )
(( ━─O─O─━ ))
       ( ( (
      (_(_)

ホンワカホワホワポヨーン(・∀・)イイ!!
ボヨーン貼っとくよっと。
595名無し草:04/03/04 19:33
>>587ご本人でつか?
596名無し草:04/03/04 21:23
ズバリ営業活動でしょう
597名無し草:04/03/04 23:11
>>595
そんな単純な作家様でもないだろう(ご本人でつか?が作家さま宛だった場合ね。)
それ以外を指すのなら正直スマンカッタ。
598名無し草:04/03/05 00:18
よそに宣伝しに逝ったりするから・・・

もう誘いうけと自演は秋田。
599名無し草:04/03/06 20:49
令嬢作家タン、また来ないかなぁ・・・。
楽しみにしとりまーす。

あ、王家ものもよろしくです。
600名無し草:04/03/06 21:21
600とった。
601名無し草:04/03/07 03:13
|⊂⊃;,、
|・∀・)  ダレモイナイ・・オドルナラ イマノウチ
|⊂ノ
|`J
602名無し草:04/03/07 03:15
       ♪  ,,;⊂⊃;,、
     ♪    (・∀・∩)   カッパッパ♪
          【( ⊃ #)    ルンパッパ♪
           し'し'
603名無し草:04/03/07 03:16
     ♪    ,,;⊂⊃;,、
       ♪  (∩・∀・)   カッパキザクラ♪
           (# ⊂ )】    カッパッパ♪
           `J`J
604名無し草:04/03/07 03:17
       ♪  ,,;⊂⊃;,、
     ♪    (・∀・,,,)   ポンピリピン♪
        ((⊂#((⊂)】    ノンジャッタ♪
           し'し'
605名無し草:04/03/07 03:18
           カパァー...
     ♪    ,,;⊂⊃;,、
       ♪  (,,,-∀-)   チョーット♪
        ((と__つつ))  イーキモチー♪
606名無し草:04/03/07 04:48

カワイイ…(^ー^* )
和んだよ。
607名無し草:04/03/07 15:48
AAはなごむねえ
608螺旋Ψ(`▼´)Ψ:04/03/08 21:15
>>582
18
「イズミル王子、後程、アイシス様のお部屋へ。ぜひお話したき儀これありと」
メンフィス王と、不幸にも大怪我をした‘偉大なるカプター大神官’の件について協議を終えたイズミル王子とすれ違いざま、アリは囁いた。
─アイシスが、か…
未だ残照の残る空に浮かぶ月を見る王子の口元にわずかな微笑が刻まれた。

アイシス女王の部屋の扉を開けた途端、王子は顔を伏せて走り出してきたキャロルにぶつかった。
─泣いていた?

「お待ちしておりましたよ、イズミル王子。……キャロルのことが気になりますか?」
冷たいぬめるような光を宿した黒の瞳があざ笑うかのように細められた。
「ほほほ。笑止!あなたともあろう方が女にお心を留められますか?
いいえ、あなたは誰も愛せぬ方。私はあの愛しい娘に教えてやったのです。決してあなたは人を愛さぬと。愛してくれぬ相手を、国のために愛せと。それがお前の務めであると!
……あのような愚か者、下手に期待させては哀れで見苦しい!キャロルは…もう女にされていた!あのぎこちない歩き方、あの隈の目立つ顔!洗い落としきれぬあなたの匂い!」
「だから?」
「……あなたは…誰も愛さぬ…全ては打算と気まぐれ…」

女の声は震えて。
誰も愛さぬ男と愉しんだはずだった。その誰も愛さぬ男が興味を持ったらしい娘を、自分を辱めた老人に与えて楽しむはずだった。
誇り高い処女女王として君臨するはずであったのに…アイシスはいつのまにかイズミルに強い執着を覚えるようになっていた。
─私以外の女にその心を傾けてくださるな。男のように賢しく強く振舞う私を愛でたあなたはキャロルのような愚かな小娘は一番嫌いなはず!

「そうだ。だがな、打算と気まぐれだけでも…女は抱ける…!」
609螺旋Ψ(`▼´)Ψ:04/03/08 21:16
19
閉ざされた女王の居間で。
ヒッタイトの王子は黒髪の女を抱いた。嫉妬に狂い、分不相応に彼の心を求めるようになった女を。

「イズミル…王子っ…むぅっ…」
接吻で声は奪われ、薄絹は床に引き裂かれ落ちる。逃れようとするアイシスを後ろから抱きすくめ、王子は囁きかける。
「そなたが…誘ったのだ。なるほど我らは離れられぬ仲らしい。それも…よいか。カプターが失脚した今、そなたは誰憚ることなき身…」
アイシスの両肩を床につけた状態にして自分の足で縛めると、女の足首を掴んで持ち上げて自分の顔の前で大きく開かせた。
強く匂い立つ女の器官。一体何人の男がここを愛で、味わい、己を放ったのか。
王子は激しく秘所を嬲り責めたてた。アイシスは唐突な男の行為に驚きながらもいつしか蜜を吹き零す腰を切なげに揺らし始めた。
「私は人を愛さぬ。それはそなたも同じこと」
「そう…です。私とあなたは…愛しあうことはない。でも…惹かれる…同じ仲間だから…っ!」
「同じ…か」
王子は唐突にアイシスを解放した。バランスを崩し無様に横たわる身体に覆い被さり、快感に蠢くざらついた胎内を激しく衝く。
「愛すことも愛されることもせぬ。だが…愉しむことはできる」
「…だから…キャロル…とも?カプターを殺しかけてまで……?」
「さぁ…何故かな………」
…やがて王子は欲望を解放した。

王子の残滓と自分の蜜で脚を濡らした浅ましい姿の女王を、イズミル王子はそっと寝椅子に横たえ、布を掛けてやった。アイシスはぐったりしたままだ。
「いずれにせよ…私はあの姫を手放すことはせぬ。そなたとは違った意味で面白く興味深い…夢見がちな俗な娘だ」

─良かった…王子は…誰も愛さぬ。私も…誰も…。
もしアイシスが目を開ける労を厭わなければ…イズミル王子の顔に浮かんだ切なげな表情に驚かされたであろうに。
610螺旋:04/03/08 21:17
20
─あの人は私を愛さない。愛していないのにあんなふうに抱いて…私に自分を焼き付けてしまった。私はもうあの人から離れられないのに。あんなひどい人を…!

部屋に王子が戻ってきたとき、キャロルはもう泣いていなかった。無言で王子を迎えるキャロルの手首を王子は掴んだ。
「な、何を…」
「湯に入れてやる!」
王子はキャロルの衣装を破るように取り去ると突っ込むように浴槽に入れた。そして自分も生まれたままの姿になると湯に入る。

「い…嫌…」
拒むのに。男の大きな手は驚くほど優しくキャロルを清める。赤子を沐浴させるかのように湯の中でしっかりと小さな身体を抱きかかえて。顔を拭い、肌を清め…先程の蹂躙が嘘のような優しく慈しみに満ちた仕草。
「おとなしくいたせ。清めてやるだけだ。何もせぬ」
伏せた王子の瞳の中に感情を窺う事はできないけれど。キャロルは観念したように静かになった。

─頼りない身体だ。私が散々に弄んだというのに少しも穢れてはおらぬ清らかさ。私に身を任せ…でも心は深く閉ざし私を許さぬ、か。
「………姫?何を見ている?私の顔に何かついているのか?」
「いいえ………」
─抱いて…他の女のように身体の隅々まで暴き立ててやれば飽きると思っていた。女などどれも同じ、気まぐれで抱き戯れるだけだ。
なのに……この娘は違う…ような気がする?私はどうしたのだ?
愚かな!私は誰も愛さぬ。愛など弱者の幻想だ!この娘もじきアイシスのような女の本性を露わそう。

─王子は何を考えているの?どうして私を放っておいてくれないの?この優しさは何?アイシスの言ったように恐ろしい怪物のような人だと思うのだけれど…でも何だか…違うような気もして。
ああ、キャロル!なんて愚かなことを!無理に…されたせいで頭までおかしくなったの?愛を請うてはだめ。この優しさは見せかけよ
611螺旋:04/03/08 21:18
21
「疲れたな、今日は…もう休むか……」
湯からあがったキャロルに薄物の衣装を纏わせ、自分も楽な格好になると王子はどさりと寝台に横になった。
つい先程キャロルが処女を失った寝台。召使が整えたのか、もうそこには血の染みも見当たらない。
「何をしている、参れ」
冷静に手招きする男の傲慢さに血が逆流する。
「あ、あなたなんて…っ!」
最後までは言えない。男がぐい、と手を引く。でもまだ抗い逃げる余地は残されている。

─逃げる…どこへ……?深く繋がれたこの場所から…どこへ…?
「早く参れ。そなたも疲れておろう。無理をさせたゆえ」
優しい穏やかな声。大きな手。
─私は…もう…
世界が半回転し、キャロルはイズミル王子の胸の中に抱きしめられていた。
キャロルの鼓動が激しくなり、耳の中まで痛いほどにその拍動が伝わってくる。鼓動は大きく響き、互いに共鳴し…
─え…?王子も…どきどきしている?
思わず見上げると。王子はすかさず小さな額に唇をつけた。

「アイシスはそなたを憎んでいる。そなたがカプターに抱かれなかったから」
「知っている…わ」
王子の唇は相変わらず額の上。キャロルは声の主の表情を窺うことが出来ない。
「そして私がそなたを抱いたから。アイシスは私が自分以外の女を抱くのが我慢できぬらしい」
「!!!」
「驚くほどのことではあるまい。あの女は自分でさえも武器にして人生に立ち向かう雄雄しき傑物」
かすかな笑いの吐息が額を擽る。
「……だから私から離れるな。全ての儀式が終わるまではエジプトにおらねばならぬ。憎んでもよい、罵ってもよい、私の側に居よ。そなたは私のものだ」
612螺旋:04/03/08 21:18
22
─こんな顔をして眠るのか。子供か赤子のような寝顔。その身はもう女であるというに…そなたの心までは穢すことは叶わなかったということか。無垢な…姫よ。

女の寝顔を静かに眺めるのは久しぶりのことだった。
王子の脳裏に遠い日が蘇る。

初めての側室ミラ。母王妃の親族。愛らしい娘。
ひたすらに王子を慕い、愛を請う少女に悪い気はしなかった。父王の後宮の手練れの女ばかり相手にしていた少年が初めて接した乙女。
気がつけば王子は激しくミラに恋をしていた。

だが。ヒッタイトの世継ぎとして旅を重ね諸国を探ることの多い少年にミラは飽き足らない思いをしたのか。そしていつしか…。
アマゾネス討伐で大怪我をした王子が帰城した時、どう考えても月数の合わぬ子を身篭ったミラは王子の‘不実’を詰って泣いた。
─あなたが愛してくださらぬから。私はあなたをこんなに愛したのに。それなのにあなたは私を愛してはくださらない。だから、だから、だから…!

ミラの相手はじきに知れた。近衛の若者。二人は手に手を取って逃亡し………冬の凍てついた道で落馬して命を落とした。妙な角度に首を曲げて。
醜聞、嘲笑、噂話。王子は人を愛することの愚かしさを思い知った。
─私はもう二度と傷つかぬ。愛などという愚かしい幻想に惑わされはせぬ。
ミラなど最初からいなかったのだ。ミラなど…!

王子はそっと目頭を拭った。遠い日の思い出は未だ生々しい痛みと空虚な絶望をもたらすのだ。
─そなたもまた…女だ。私をまっすぐに見つめていつか裏切って見せる女。

その時、キャロルはわずかに身じろぎした。薄く目を開け、子猫のように王子の体温に見を摺り寄せる。王子は苦しげに眉根を寄せ、キャロルの寝顔を凝視していた。
613名無し草:04/03/08 22:09
ミラタンに浮気されたの思い出して泣いちゃうでつか・・・ほんと新しいタイプの王子だね。
614螺旋:04/03/10 11:49
>>612
23
「起きよ、姫!商人どもが待っておる」
王子は自分の居間にキャロルを連れていく。
「ヒッタイトへ伴う姫の旅支度など整えたい。身分に相応しき品々を」
驚き戸惑うキャロルをよそに王子は贅沢な品々を小柄な姫のために整えた。
「何とまぁまばゆいばかりのご寵愛。よっぽど、あの姫君がお気に召したらしい」
「あんな小さな子供のような姫のためにどっさりと!ご婚礼のお支度のようだ」
商人や召使達の噂話。キャロルは自分の手を握って離さぬ若者を盗み見て混乱を深める。
─どうしてこの人はこんなふうに私を扱うの?愛してもいない相手を…
─愛されていないと分かっているのに期待してしまう。もしやこの人は、と

「王子、どうして私にこんなふうにしてくれるの?」
「‘してくれる’か。嬉しいと思っていてくれるということか?」
キャロルはさっと紅潮し、思わず手を振り上げた。
「言ったであろう。そなたは私のものなのだと。私のものたるそなたは、なかなか飾り甲斐のある女人ゆえ、な」
屈辱。哀しみ。
─私は何なのだろう………?

「そのような顔をいたすな!」
─何故、泣く?何故、泣かしてしまう?何故、笑って私を楽しませようとせぬ?
その時、召使が王子を呼びに来た。ファラオが会談をお望みですと。
615螺旋:04/03/10 11:50
24
「まだ泣いていたのか」
夜。戻ってきた王子は呆れた様に言った。キャロルはきらびやかな品々を抛ったまま哀しそうに子供のように泣いていた。
「揃えてやった品も抛ったままで。気に入らぬか、そなたのような子供は」
キャロルの目の前に何かが放り投げられる。
「きゃっ…。……花……蓮…?」
「侍女たちが」
ことさら素っ気無い声。どさり、と寝台に横たわる。
「申しておった。そなたは蓮の花が殊の外好きなのだと。だから」
今しがた切り取られたのだろう、蓮は水に濡れて。
─わざわざ私のために手ずから…?
「私に…?王子が…取ってくれたの?」
夜の水は冷たいだろうに。王子の肌は水に濡れている。
「そんなありふれた花が好きなのか?だが、それで泣き止んでくれるなら…」

「何故、また泣くっ?」
「あ……」
気がつかぬうちに零れる涙。
「何が不満だ?私は…私は…そなたを…どうしたらよいか分からぬ。泣かないでくれ。そなたが泣くと私は…」
─どうしてこんなに心乱されるのだろう?どうしてこんなに手放し難く思うのだ?

「王子が…っ」
しゃくりあげながら。
「王子は…っ、どうしてこんなふうに優しくしてくれるの?あんなひどいことして、無理やりに。なのに。
いっそ、あなたが醜い怪物なら良かった。あなたが私に微笑みかけたりしてくれたことのない人なら良かった…っ。それだったら私…あなたを…憎めた、心の底から!」
─そしたら、あなたのことを好きになんかならなかったのに…。

口に出されることのない言葉。絡み合う視線。そしていつしか…かさなりあう肌……。
616螺旋Ψ(`▼´)Ψ:04/03/10 11:51
25
イズミル王子は政治向きの用件で無い限り、どこへでもキャロルを伴うようになった。端正な容貌をした怜悧な若者の傍らに常に添う小柄な金髪の姫。

「あまり外には出たくありません」
「ならぬ。私がそなたを伴うと決めたのだ。部屋に篭って日長一日泣かれては私も…困る。気鬱になってはそなたも辛かろう」

そんな会話を交わしては、二人は華やかな儀式の席に、宴に、気ままな散歩にと出かける。
そんなときの王子は優しい。夜、あれほど強引にキャロルを組み敷き貪る同じ人間ではないようにさりげなく気遣い、真綿で包むかのように側近くから離さない。

「…どうして私をこんなふうに扱うの?」
初めて上り詰めた行為の後、キャロルは呟く。男は目を瞑ったままだ。
─私を手ひどく弄ぶかと思えば、優しくもしてくれる。こんな日はいつまで続
くの?この人の気まぐれのまま、犯されて、甘やかされて…側を離れられない。そう、どんな時も私の全てはこの人の心一つで決まってしまう。
………私はこんなになっても…この人を……この人に愛して欲しいと思っている。この人はきっと私の身体にしか興味がないのに…!

「泣くな」
目を瞑ったまま、男は女の頬の涙を拭ってやった。
「私はそなたを側に置きたいと思っている。だからそのようにする。他にどう扱えと言うのだ?」
「………分から…ない」
─いいえ、愛していると言って欲しいの。私だけだと言って欲しいの。私以外の人など…抱かないで。知っているの、あなたが…私以外の人ともこんなことをしているって…匂いで…

男から与えられたのは再度の行為。
617名無し草:04/03/10 20:00
螺旋作家さん・・・もしかして刑部マシンとか好きですか?
そういうテイストだなーと思って。
618名無し草:04/03/10 23:22
なんとなくマシンタソっぽいのは同意
619617:04/03/11 10:04
>>618
あら、もしかしてアナタもマシンタンスレの住人さん?
いや、わたしは単なるネタ読み読者なんですが。
王家の読者さんがマシンタン読んでるとは意外だな〜

スレ違いすまんそん
620名無し草:04/03/11 12:10
ははは
私なんかスギスレいもいるんだゾ☆

スレ違い二人目!
621名無し草:04/03/11 13:46
眉たんスレの住人もパカーンとここにいるよ。
スレ違い3人目
622名無し草:04/03/11 14:06
なこたどーでもええわい☆
623名無し草:04/03/11 14:20
北川スレの読者タンはいらっさいますか?
624名無し草:04/03/11 15:46
 〃∩ _, ,_    /)    〃∩ _, ,_    /)    〃∩ _, ,_    /)゛
⊂⌒( `Д´)ミ( ⌒ヽつ⊂⌒( `Д´)ミ( ⌒ヽつ⊂⌒( `Д´)ミ( ⌒ヽつ                 
 `ヽ._つ⊂ノ⊂( ,∀、)つ.`ヽ._つ⊂ノ⊂( ,∀、)つ.`ヽ._つ⊂ノ⊂( ,∀、)つ

ヤダヤダー キャロウハライアンノオイナリサンジャナキャイヤダー
バベルノトウカラトビオリテモヘイキナハナシカイテクレナキャヤダー
625名無し草:04/03/11 18:23
カス・・・・・ハイ!

ヒソーリ 四人目のイズミルタン ハァハァです。
>螺旋作家サン。待ってるよん。。。
626名無し草:04/03/11 22:47
せりふに「・・・・・・っ・・・・・」が多いとマシンタン風に感じてしまうんだねぇ、きっと。


キャロルも泣いてばかりいだと、マシンタンの女キャラみたい。
キャロルらしい叡智を発揮してくれい。
627螺旋:04/03/12 10:58
>>616
26
「イズミル王子。小餐など差し上げたいと思います。どうかお出まし下さいませ。ファラオとミタムン妃もおられますゆえ」
壁画の中の女神のように美しく無表情なアイシスは言った。昼下がりの自分の宮殿に夫と情人を同席させようというのである。
「ご招待ありがたくお受けする」
─何を考えているのやら、というところだが。大方、姫と私のことが気になって仕方ないのであろうよ。

「…私も行かなきゃいけないの?」
「当然だ。そなたは私の側室なのだからな。ふふ、私が丹精したそなたを皆、見たくて仕方ないと見える。ミタムンもしきりにそなたを招いていたではないか。義理の姉上に会いたいなどと殊勝なことを申して。さぁ、早く支度せよ」
イズミル王子はキャロルに近づいた。びくり、と緊張する背中。そそくさと垂れ幕の後ろに走り去る。

イズミルの胸が痛む。
─私が怖いか。私が嫌か。
─怯え竦んで。それでも泣きながら私を受け入れる。…私がそう強いるから。
私がそうせよと言ったから。
─何故だ?この私が…この女の…‘心’まで望んでいる?! 抱いて孕ませるだけの女を?この私がっ…!この姫の笑顔を、望んでいる?
─何と言うことだ!この姫はミラと同じ‘女’ぞ。私を慕うような素振りの下で何を考えているやら分からぬというに!

「支度できました。…王子?」
「ああ…。衣装はそれでよかろうが…そなた、やはり子供だ。化粧などひどいものだ」
「なっ…!きゃっ!」
王子はキャロルを椅子に座らせると顔を擦って、手ずから化粧しなおしてやる。口紅は淡く、エジプト風の濃いアイラインは入れさせず眦(まなじり)に薄く紅を乗せる。頬紅はない。白い肌から浮き上がる血の色こそ一番の化粧。
垂らした金髪はあっさりとひっつめて編んでやり、小さな顔を引き立たせる。
「そなたはもはやヒッタイトの人間だ。エジプト風に装うこともあるまい。
ふぅっ!思いがけず手が掛かるな、そなたは。今度からは自分で出来るよう工夫いたせ。
…なんて顔をしている?参るぞ!」
628螺旋:04/03/12 10:59
27
─キャロルはイズミル王子を慕っている。少女らしい一途さで。自分を愛して欲しい、振り向いて欲しいと。心を隠そうともせぬあの滑稽さは何であろうか?見苦しい、愚かしい…

アイシスはイズミル王子の陰に隠れるようにして料理を啄ばむキャロルを見て心ひそかに嘲笑った。
「キャロル、久しいの。新しい生活はどうじゃ?私が申し付けたことは…夢忘れず己の務めに励んでおりますか?
ほんにそなた、しばらく見ぬまに変わったのう…」
社交辞令の砂糖衣にまぶしてアイシスはキャロルをいたぶる。お前はヒッタイトの王子の慰み者だ、と。
でも。言い募りながらアイシスは自分こそが惨めになっていく。
─イズミルはキャロルに惹かれている。あの冷血な王子が。私を抱き、誰も愛さぬと傲然と言い放った若者が。どうしてこんなに分かるのか!

「アイシス女王よ、そなたが選ばれた姫はまことよく仕えてくれる。姫、そなたからもアイシス女王に申し上げよ。言いつけは守っていると」
王子の声は暖かく、でもアイシスへの刺を間違いなく含んでいて。
「これはイズミル王子よ、我が国より差し上げた乙女が殊の外、お気に召したようで重畳。キャロルよ、せいぜいミタムンと競いあって二つの国の絆を強める和子を産むがよい!」
メンフィス王はミタムン妃を引き寄せて上機嫌に笑った。
「ふふ、姫よ。何を恥ずかしがる。もはやその身は子供ではないというに」
「まぁ、お兄様。そんな小さい方をからかったりして。嫌われますわよ!」
ただアイシスだけが美しい顔を歪めもせずに団欒を見守っていた。でもその胸のうちは激しく乱れ、波打っている。

「イズミル王子よ、御身は私に恥をかかせましたな」
小餐も果てて。退出する王子に女王は激しい一瞥を呉れた。
─邪眼だ、あれは…
イズミル王子は黒曜石の瞳に初めて空恐ろしいものを感じた。
629螺旋:04/03/12 11:04
いつも読んでくださって&スルーしてくださってありがとうございます。
えっと刑部マシンさんという方の作品は読んだことありませんが少女コミックで
描いてらっしゃるのは知っています。少女コミック系で読んだのは「天河」くらいの
P誌派です。

頭も顔もいいけれどいまいち朴念仁で不器用な王子がさらにサドがかったらということで
書かせて頂いています。ハーレクイン的大団円(?)までもう少しだけお付き合いくだされば
嬉しいです。
630名無し草:04/03/12 18:51
あいよ!( ゚v^ )
631名無し草:04/03/12 19:24
古い作家さん達はもう書いてくれないのかな?
初期の頃の王家のイメージそのままな作品も久々に読みたいな。
最近オリキャラとかキャラの改造的作品が多くなったよ。。。
632名無し草:04/03/12 23:05
書きたいんだけど〜、
今ネタ切れです、すみません。
ヒントじゃない、何かネタのかけらの単語でも書いてもらえたら
ひょっとしたら書けるかもしれない。
他力本願でごめんなさい。
633名無し草:04/03/13 00:03
陣痛の最中言ってしまった言葉!【3言目】

2 :名無しの心子知らず :04/03/07 23:50 ID:Wmn2tiWu
【過去スレ&伝説】
微弱陣痛で意識は朦朧としながら
「だって〜ダンボールがぁ・・ダンボールがぁ・・・・ウンンン〜」
「餃子が飛んでるよーーーーー春巻きが飛んでるよーーーー」
汗だくの自分をあおいでくれた看護婦さんに
「やめてー、ちらしずしじゃないんだからぁぁ!!」
先生に「また1時間後に来るね」と言われた瞬間理性がぶっとび、
「先生は行かないで下さい。私の前からいなくならないで。
 お願いお願い。代わりにお母さんとだんなあげるから〜」
陣痛の痛みに耐えかねて「何がどかーんだバカ野郎!」とMDを放り投げ、
廊下でパンツを脱ぎ捨て謎の男の名前を呼び、ぶんぶん室に入る前には
「なんかっっっ!あ、甘いものをををををを〜〜!」と絶叫 。
ぶんぶん台では「これ以上私に何をしろというんですか?」と助産師さんの乳をわしづかみ、
名前と年齢を聞かれたら「安次郎・・・50歳です・・・」
そして呼吸法は「エッホッエッホッエッホッ

激しくスレ違いは承知!
ギャグも読みたいーーー!
634名無し草:04/03/13 00:22
わけわからん┐(゚〜゚)┌
635名無し草:04/03/13 00:30
>>632
是非書いてください!!
ネタですか、うーん。
ネタが出尽くした感がありますよね。

メンヒス&キャロルがもっと大人になったバージョンなんていかがですか?
18歳16歳じゃなくて、アダルトな2人が見たいよぅ。
636名無し草:04/03/13 07:55
ほんと、前はあんなにイパーイうpがあったのにね。
作家さん達みんなどこ逝っちゃったんでしょう?!
ここ見てくれてますか?!
637名無し草:04/03/14 09:16
萌え〜系の作品も久々に読んでみたいのもあるけれど
喜劇系のも読みたいなぁ。
爆笑できる作品、どう?
メンヒスも王子も思い込み激しいから、面白いと思うんだが。
638名無し草:04/03/14 18:29
本編が最近ダメポだから、ここも人いなくなっちゃったの?
最近作品のうpもレスも少ないよね。
本編がパワーダウンしてるから心配なのです。

螺旋作家さん続き楽しみにしてますねん。

639名無し草:04/03/14 18:34
を?
バラ板同士タンかい?
640螺旋:04/03/15 21:43
>>628
28
その夜半から王子は熱を出した。アイシス女王の突き刺すような視線が彼を蝕んだのである。
隣に休む人の苦しげな息遣いと灼けるような熱に驚いたキャロルは人を呼ぼうとしたのだが。
「どこにも行くな…。そなたはここに居よ。離れることは…許さ…ぬ」
「王子?違うわ、人を…お医者様を呼ぶの。ひどい熱…」
「私を置いて行くな…」
熱に浮かされ、自分でもわけの分からぬことを口走る男の力は強い。キャロルの細い手首をぎゅっと握り締めて。
「わ、分かったわ。でもとりあえず、お水を…」
枕もとの水。口元に杯を当てても病人は歯を食いしばったまま。
キャロルは口移しで水を与えた。キャロルの口の中でわずかに温もりを与えられた水すらイズミルには凍てつくように感じられたのだろうか。ぶるっと身を震わせて。
「寒い…寒い……。何と言う寒さ…であるか…」
─こんなに額が熱いのにのに肌は冷たい…やっぱりお医者様を
不安に駆られキャロルが部屋の外への扉を見つめた時、不意に王子は意識も定かでないままキャロルを抱き寄せた。
「どこにも…行かないで………くれ…」

─こんな王子は初めて。ひどくうなされて苦しそう。何か怖い夢を見ているのかしら?こんなに怯えて私になんかしがみついて…
恐ろしいばかりと思いこもうとしていた男にキャロルは母のような気持ちを覚える。
「可哀想に…」
キャロルはそっと王子の額を自分の冷たい手で撫でた。
641螺旋:04/03/15 21:44
29
暗灰色の道を歩んでいた。1歩ごとに粘りつく雪が王子を苦しめる。
─早く早く行かなければ。ここは危険だ。ここは寒すぎる。ああ、何だというのだ…。苦しい…苦しい…誰かおらぬのか。

ぐしゃり。
唐突に雪の中から細い女の手が現れ、王子の足を掴んだ。

─私のことなど愛していないくせに。自分の面子のためだけに私を探して連れ戻そうとしているくせに。あなたは私にだけ愛させて、ご自分からは少しも愛してくださらなかった。傲慢な方!
─ミラ!
─でも、せっかく来て下さったあなた。もうお帰ししませんわ。寒いでしょう?痛いほどに寒いでしょう?ここは冷たい、あなたのお心と一緒…。
─ミラ!そなたなのか?ああ…謝りたかった、そなたを不幸にしたことを。
そなたを愛しく思っていたのだ。私もそなたを失って辛かったのだ。
なろうことなら、そなたを好きあった者と一緒にさせてやりたかったのだ。そなたが幸せになれるのなら!
─空々しい!あなたはご自分の面子しか考えない。あなたは誰も愛せない!
─違う!!!

─その通りですとも。御身は誰も愛せぬ者。その空虚さに苛まれて過ごすが良いのです。
いつのまにかアイシスが後ろから王子の体を抱きすくめる。
─違うっ、私はそなたらの思うような化け物ではない!アイシス、そなた、私を己の人生に呑み込もうとするのか?そなたはメンフィスの替わりに私を求めるのか?
─無礼者っ!殺してやるっ!
─死ぬるがよい。もうここからお出しいたしませぬ、私の王子。

二人の女の妄執が、心弱りした王子を苛んだ。
─助けてくれ!私は…私は…嫌だっ!
その時。暖かく輝く光が灰色の吹雪を切り裂いた。

─大丈夫よ、夢です。大丈夫。しっかりして。
暖かい金色の塊が王子を包み込む。
─ひ、め…。
642螺旋:04/03/15 21:46
30
「王子?夢なのよ。もう大丈夫。側に居ます。安心して?」
キャロルはようやく薄く目を開いたイズミルに語り掛けた。
─私は…救われた。この青い瞳の少女に…。そうだな…もう大丈夫だ…
王子は小さく口を動かした。唇の動きは、怖い、とでも言っているように思えて。キャロルは微笑んで言う。
「もう大丈夫よ、王子。熱にうなされたの。お水が飲める?」
喉の奥で諾の意を示した王子に、口移しで甘露が与えられる。
王子は自分の片頬の下にキャロルの手を敷きこむようにして眠った。

「では姫君。王子のご看病をお願い致しますぞ」
侍医とヒッタイトの臣下達は病室から下がって行った。キャロルは無言で目を伏せて病み上がりの若者の世話をする。
「私の世話など嫌なのであろう?」
沈黙に耐えきれなくなって王子は意地悪く言う。
「私がうなされたあの晩、私を放っておけば良かったのだ。エジプトの夜は寒い。窓を開け放ち、掛け布を取って、濡れた布でも顔にかけておけば…そなたが憎む私は死んだ。何故、そうしなかった?」
「………信じられない無神経!」
立ちあがって激しく王子を睨むキャロルの体は怒りに震える。
「どうしてそんなことが言えるの?私、あなたの側に居るのよ?あなたがそうしろと言ったから!あなたがひどく悲しそうに苦しそうに魘されていたから!
あなたが言ったのよ、側に居ろって!行くあてもない私に!無理やりに…した私に!
…それを!」

ぱちん。
小さく、軽く、でもとてつもない重みを持たせて。
小さな白い手が男の削げた頬を打つ。
そして。少女は振りかえりもせずに部屋を出て行く。

─私があの人を好きなようにあの人が私を好きになってくれることなんてないのに。気持ちはいつも一方通行でアンバランスだわ。
私はあの人が好きだったのに。無理に抱かれるその前から。それなのにあの人は…!

─無理にしたから…側に居る、か。いっそ、そなたを知らぬままでおればよかった。今となってはもはや、そなたの心を請うことなどできまい。
……笑え、ミラ、アイシス。私は愚か者だ。姫に助けられて…絶望に腐ったこの心臓が再び動き出すかとも思ったのに。
643名無し草:04/03/16 16:00
>螺旋作家さん。

うpありがd。
弱々しいイズミルだわ。
心の均衡を保てない、王子もいい。
644名無し草:04/03/17 00:03
     
   (⌒─-⌒)
   (   ;;;;;;)
    |    ;;;i  < 誰もいない・・・・・
  .  ∪   ;;;i
     i   ;;oi  
     (ノ''''''ヽノ , , , , ,
645名無し草:04/03/17 09:15
>>644
いるよー
トボトボAAカワイー
646やぱし王子ファン:04/03/18 12:15
1
「王子、恐れながら…」
「何だ、ムーラ」
公務を終えて自分の宮殿に戻ってきた王子を珍しくムーラが呼びとめた。
「お話がございます。どうかこちらへ」
人払いを命じた王子の居間。早くキャロルの所に行きたい王子は少し苛立たしげに言った。
「何用だ、ムーラ」
「あのぅ、王子。王子がナイルの姫君をこのハットウシャにお連れになってからどれほどになりますかご存知でございますか?」
「うん?そうだな、もう二ヶ月ほどになるか。早いものだ、連れてきたのは冬の寒い盛りであったがもう春めいて」
(そうだ、今度、姫を遠乗りにでも連れていってやろう。早春の美しさをさぞ喜ぶであろう)
「では、王子。エジプトのテーベからこのハットウシャの王宮まではどれくらいかかりましたでしょうか?」
「? そうだな、急ぎに急いだゆえ十日ほどであったかな」
ムーラは黙って自分が育てた王子を見つめた。
「何なのだ、一体?言いたきことがあればはっきりと申せ。そなたらしくもない」
「では王子と姫君がご一緒にお過ごしになるようになられてから、私が数えました限りでは今日で74日でございます」
「ふむ、そんなになるか。姫もずいぶんハットウシャに馴染んだようだ」
「王子!」
ムーラはずいと前に出た。
「私が姫君にお仕えするようになってから今日で61日目でございます。その間…ありていに申しますと姫君は一度も月の穢れをお迎えではございませぬ。
そしておそらくは…王子とお過ごしになられました旅の間も…しるしはございませんでしたのでしょう?」
647やぱし王子ファン:04/03/18 12:15

王子は赤くなって杯の酒にむせた。
「急に何を申すか!一体、何が言いたいのだ?確かに姫は…そうであったが」
「女性の身体はある意味、大変規則正しゅうございます。月の穢れは、空の月の動きに合わせるように月ごとに訪れるもの。
それがないということは、でございます。王子、姫君はご懐妊、なのではございませぬか?」
「馬鹿な!」
王子は言った。
「私は今だ姫に指一本触れてはおらぬ。姫は乙女の身体であるに、そのようなことあるはずもない」
「………そうでございましょうか?」
「なにぃ」
「エジプトのファラオはたいそう姫君にご執着であったと聞き及んでおります。姫君はファラオを厭うておられそうでございますが、女の身はか弱きもの。もしや…」
「口を慎め、ムーラ」
静かな静かな声で王子が言った。その声音も表情も驚くほど穏やかで何の感情も窺わせないものであるけれど、それが一番危険なのはムーラ自身がよく知っている。
「お、お許しくださいませ。王子。過ぎたことを申しました。ですが…あの…女人の身体は繊細なもの。私は…王子の和子をおあげする姫君の御事が心配で…」
648やぱし王子ファン:04/03/18 12:16

キャロルのことを大切に思うあまり、未だ触れられなくて手中の珠よと慈しみ傅いている王子は心配になった。誰かがキャロルを中傷するようなことを言っているのかと。
「…はい…。王子のお側に娘を差し上げたかった貴族などが。王子があれほどに熱愛される姫君に未だご懐妊の兆し無き事は国のためにならぬゆえ、早く他の女人を、と」
「ふん!ミラの父大臣あたりか!」
無言のムーラ。それは肯定の意味。
「ふうっ。困ったことぞ。ムーラ、姫はまこと乙女の身体ぞ」
「はい…それはもう…長く王宮にお仕えする私には分かります。あの御方様は無垢なのだと。あの方以外に王子の和子をおあげする方は考えられませぬ。
ですから心配なのです。その…月のものがないというのは。
王子は…何故、あの姫君を未だ乙女のままにされているのです?ご婚儀の日程も未だ決まっておりませぬし」
王子は苦笑した。多くの女の肌を知り、それなりに過ごしてきた自分とも思えぬ慎重さ。
「まぁ…16とはいえ年よりも幼く14ほどにしか見えぬあの姫をすぐにどうこうするのは何やら可哀想な気がしてな。愛しく思うから…心から愛しく思うから触れられぬのだ、軽々しくは。……おかしいか、ムーラ?」
「いいえ!いいえ!王子と想い想われるあの姫君はほんにお幸せ…」
「だが…確かにいつまでも妹か何かのように扱ってやれるものでもない」
「はい…」
「ふむ…今までよく辛抱が続いたものだ」
王子は笑って杯を置いた。そしてムーラに言う。
「明日の夜…姫を娶る」
649やぱし王子ファン:04/03/18 12:16

「王子!おかえりなさいませ。お疲れ様でございました」
キャロルは続き間の扉を開けて入ってきた王子を微笑んで出迎えた。
「おお。良い子にしていたか?私が読むようにいっておいた書物は読んだかな?書き取りは?それからやりかけていた刺繍は進んだか?」
教師のように語り掛ける王子にキャロルは得意そうに答える。
「ええ!あとで見て頂戴。あの、刺繍の道具をありがとう。手を動かしているととても落ち着くわ」
「ふふ。そなたが裁縫手芸に堪能とは知らなかったゆえ。どうだ、宮中の衣装掛かり女官にいたそうか?母上はそなたの作ったものをお気に召しておられる」
他愛ない話をしているうちに料理が運ばれてきた。キャロルはムーラに習った通り甲斐甲斐しく王子に給仕をする。
小柄な身体には大きすぎるように見える食器を扱うキャロルに王子は目を細める。
(いかんな、これでは娘の成長を喜ぶ父親ではないか。お妃教育も順調だとムーラ達も申していたことだ。もうそろそろ…私の望みを叶えてもよいころだろう)
「王子?どうしたの?」
「うん?いや、そなたもずいぶんと落ち着いてきたものだと思ってな。出会った頃は故郷を懐かしんで泣いてばかりいた」
「いやだ、それはもう随分前の事よ。今はもう大丈夫。…だって王子がいてくれるから」
「ふふ…。まことにそなたは幸せか?もう…故郷のことは思いきれたか?」
「ええ…。どうしてそんなこと聞くの?」
「…そなたが愛しくてたまらぬゆえ。姫よ、そなたは…私を愛していてくれているのだろうか?私がそなたを愛しているように」
「変なこと聞くのね、王子。私は…王子のことが大好き。愛しているわ」
「まことに?」
「ええ…!いつも優しく私を見守ってくれて、色々なことを教えてくれて、ひとりぼっちの私に…新しい故郷をくれたわ。本当に王子が居てくれて良かったと思うの。ありがとう…」
「そうか…」
王子はキャロルを抱きしめ深く接吻した。
650名無し草:04/03/18 14:51
ワーイ、新作でつ〜♪
651名無し草:04/03/18 18:08
(゚∀゚)つ〃∩ キタ━━ キタ━━ キタ━━
お妃教育ですか。

イチャイチャデレデレ、期待してます。作家さんありがトン。。。。。
652名無し草:04/03/18 22:14
エチーな展開きぼん。
萌え萌えなのを期待してますので、よろしく!!
653名無し草:04/03/22 22:05
まだ続ききてなーい
654やぱし王子ファン:04/03/24 11:26
>>649

しかし接吻はキャロルが慣れている優しいものではなかった。
熱く、深く深く探り,貪るように、キャロルの意思も思考も奪って柔らかく蕩かすような接吻─それは深く結ばれた男女が交わす接吻。
「どう…どうした…の…?」
はぁはぁと荒く息を吐いて王子を押しのけようとするキャロル。
(怖い…何だか。王子が王子ではないよう。こんな…)
頬が我知らず熱くなる。
「そなたこそ、いかがいたした?私はただそなたに口付けただけだぞ?」
「だって…!だって…何だかいつもと違うのだもの」
「ははは。そなたが愛しくてたまらぬゆえ、そのようにしただけだ。まさか、そなた…」
王子はいつもキャロルが馴染んでいる軽く啄ばむような接吻を贈りながら囁く。
「これが普通だと思い満足しているのか?」
「は…ぁ。王子が怖い。何だかいつもと違う。どうして…?」
「怖い、か。全くそなたは子供だな。私のことを愛していると言ってくれた嬉しさについ、加減を忘れた」
王子はキャロルの金色の髪をくしゃくしゃと撫でた。
「王子…?」
キャロルの頬がみるみる紅潮する。王子の言わんとすることが分かったのだ。
「いつ、そなたは私のために女になってくれるのだろう?いつ私はそなたを我がものとできるのであろう?そなたは私を一人の男として、好きになってくれたのであろう?」
キャロルは人形のようなぎこちなさで頷いた。
「ならば」
王子はキャロルの耳朶に囁きかけた。
「私にそなたを許して欲しい。私の妃に…なって欲しい。嫌か…?」
655やぱし王子ファン:04/03/24 11:27

そうして王子はまたキャロルに深く口付けた。震え強張る柔らかく小さな身体を兄のように優しく抱きしめ、安心させるように撫でてやる。
でもその慈しみに満ちた仕草とは対照的に接吻は、男が欲しい女に挑むときのそれのように。
(ああ…これが王子の本当の姿。私を優しく甘やかして大切にしてくれたその心の奥でずっと…私のことを…男の人の目で見ていたんだわ)
キャロルの身体から力が抜け、涙が湧き上がってくる。信じきって甘えていた男性の変わり様が恐ろしく疎ましくもあり…同時に深く求められる喜びをも感じていた。
「私が嫌いか…?このように冷や汗を滲ませて震えて…」
いつのまにか王子の唇は首筋へと移動している。
「き…」
「うん?」
「嫌い…じゃない。でもこんな急には…嫌。怖い」
「やれやれ」
王子はわざと残念そうに顔を顰めて離れた。キャロルは反射的に王子の衣を引いて引き止めた。
「い…いかないで」
「だが子供の相手は正直、辛いのだよ?私は…そなたが女として私を愛してくれればと思っている。兄や父親に甘える子供ではなくて」
「わ、私は子供じゃないわ!王子だって…兄さんやパパと比べられるはずも無いもの。王子は…特別よ」
「本当に?」
こくんと頷くキャロル。でも王子の目を見ることはできなくて。その恥らいが王子を熱くする。
「では…私の妻になってくれるか?名ばかりの妃ではなく、その心だけでなく身体も私に捧げる真の妃に」
「は…い……。でも…怖い。急過ぎて…」
がくがくと震えるキャロルを王子は抱き寄せた。
656名無し草:04/03/24 20:57
や〜ん、いい所で続きになっちゃったよ。
キャロルちんをおもっきし可愛がってやってください。
次回は真珠&花びらに初kissを待ってるよん。
恥ずかしがるキャロルを無理やり優しくっていうのが、王子の王道だわぁ。

657名無し草:04/03/25 15:36
蜜月のつづき来ないね
作家様、どうしちゃったんだろう?
658名無し草:04/03/26 00:16
途中で終わってる作品イパーイあるよね・・。
どの作品も続きがよみたいな。
作家様たち、また気が向いたら是非読ませてくださいませ。
楽しみにしております。
659名無し草:04/03/26 01:52
途中で止まると、テンション下がっちゃうのかな?
他スレで、そんな作家さんのレスがあったよ。
他の人が、続き書いてもいいって意見があって、ちょっとビックリした。

作家さん最後までうPして欲しいなぁ。
660螺旋:04/03/26 13:26
>>642
31
イズミル王子は久しぶりに外に出た。遅い午後の日差し。
─姫はどこか?
無意識に探しては
─笑止な。あの姫を探して何とする?
………ああ…そういえば…あの姫は初めて私を罵ったな。このヒッタイトの王子たる私を私を撲って。
あんなに生き生きとして強い光の瞳で私を射た。うじうじと泣いてばかりの扱いにくい相手かと思っていたが存外、気の強い姫であったということか。
………そうか。あの姫はずっと私を看病していてくれたのだな…
王子はぼんやりと木の枝を弄んだ。
─そういえば礼も言っていなかった………。

「イズミル王子。お久しゅうございますな?」
「アイシス」
「久しく臥せっておいででした。もうよろしいのか?ほほ、鬼の霍乱、でございましょうか?」
嘲笑う美しい顔。美しい邪眼。お前を苦しめたのは私だと言うように。
「そなたが夢に出てきた。私を詰ってな」
見透かし冷やかすような男の口調。もはや異国の女王の邪眼などに惑わされはせぬと。
「そなたに恥をかかせた報いか?だが、そもそもキャロルはそなたが私に与えた姫。心置きなく抱いて可愛がってやれる子供とは良いな。床の中で剣を交わすような行為ばかりであったゆえ」
強がる男の言葉の酷さ。女王の顔が強張る。
「…お気に召したのなら重畳。ですが私を愚弄なさるような言辞は慎まれよ!
お忘れか?私の中で…あなたがどのように振舞われたか。あなたが私の中で上げたあの声を…あの言葉を…。あなたは…」
ずい、と踏み出したアイシスはイズミル王子に抱きつき接吻した。
「忘れがたいのでしょう?私が、私の味が…!」
濃厚な接吻。己が生気を吸い込まれ、相手の邪気を吹きこまれるような、甘い危険な。
「私を…娶る…という選択肢もあるのです。前例のないことでもありませぬ」
─それが狙いか、アイシス!

ようやく男女が離れたとき、不意にキャロルの声がした。
「……王子。病み上がりの方は無理してはいけません。どうか中へ」
キャロルはものすごい力で王子の腕を引っ張っていった。強張った顔でそれを見送るアイシス。
661螺旋:04/03/26 13:27
32
「姫っ、いい加減にせぬかっ!離せと申すに!」
「嫌!」
庭の片隅で。キャロルは涙に濡れた瞳で王子を睨みつけた。
「病み上がりでまだ本調子でなくて足許も頼りないくせに、こんな暑い昼日中に外に出たりして!またぶりかえしたらどうするんです?」
「よさぬか。自分の体の事くらい分かっておるわ」
「何よ!せっかく私が看病したのに。魘されて苦しむあなたを可哀想に思って!早く治りますようにって、楽になりますようにって一生懸命…!
それなのにあなたは勝手なことばかりして!私には側に居ろの離れるなのと命令ばっかりして…おとなしく体を治してくださいっていう私のお願いは聞いて呉れなくて…アイシスなんかと!」
先程見た、王子とアイシスの姿。片やファラオの正妃、片や友邦ヒッタイトの世継ぎ。それが深く接吻を交わして…。

キャロルは初めて嫉妬の情を覚えた。
─王子は私の事なんか愛していないの。気まぐれで私を抱いて優しくするだけの…人。私はそれでも王子から離れられないのに、魘されていたとき側に居て欲しいと言われて嬉しく思ったのに。
王子はやっぱりアイシスを…!私は…私はアイシスの替わりなの?それとも二人の仲を隠すだけの目くらまし?

─姫は…姫は…もしや嫉妬でもしているのか?姫は私を嫌いぬいているはずではないか…?
王子は沸きあがる予感を必死に打ち消して。
「とにかく手を離さぬか。泣くのもやめよ。人が来る!困るではないか!」
662螺旋:04/03/26 13:28
33
「困れば良いのよ、王子なんて!人のことを馬鹿にして。私のことをめちゃくちゃにしたくせに。私は…私はねぇ!」
王子はいきなりキャロルを抱き上げた。そしてそのまま宮殿の中に入る。

「さぁ…落ち着け、姫。そなたこそ激(げき)しすぎてのぼせて倒れんばかりではないか」
「とってつけたように心配しないで。私はあなたの言うことを聞いているのに」
キャロルは王子の胸に縋ってかきくどく。
「あなたは私のことなんてどうでもいいんだわ。私は…あなたの側に居て…あなたの望むように振舞いました。無理やり抱かれて…嫌だったけれど…それでもこの世界でひとりぽっちだった私を望んでくれる人がいてくれたんだと思って…。
今となっては私にはもうあなたしか居ないのにあなたは!」
「姫…」
─姫は…私を求めている?ひどいことをした私を?…やりなおせるのか?我らは?
滂沱と零れるキャロルの涙を唇で吸うイズミル。

─涙で…あなたを繋ぎとめられるのならば私は誇りも理性も何もかも捨てて泣こう。私はあなたが好きです。お願い、あなたが人を愛せぬ冷血漢ならばそれでもいい。
ただ…私以外の人と…しないで………。アイシスのことなんか忘れて…。

「泣くな。悪かった。心配をかけてすまなかった。
…まこと、そなたは私のことを心配して…?そなたにひどいことをした私を?
私は…そのような価値のある男ではないというのに。何にも心許さず、何にも心傾けず、誰も愛さず…そのようにしか生きられぬ男だというのに」
「王子…」
「なのに…そなたが泣くとこんなにも苦しい。そなたを抱いて汚して…そして忘れて打ち捨てておくつもりだったのに…そなたを失いたくなかった。初めて抱いたときから。だから繰り返し抱いた。離れぬようにと。
こんなひどい男をそなたは…」
663名無し草:04/03/26 17:16
嗚呼〜。
嫉妬のキャロルタン、(・∀・)イイ!
怪我を治して、ガンバレ王子。
作家たんありがd。。。。。

螺旋作家たん、マシンスレの住人としては、お約束のアンアンをば、期待しちょりますよ。
664名無し草:04/03/30 00:54
アンアン・ギシギシにキターイ(*゚∀゚)=3
665螺旋:04/03/30 12:29
>>662
34
キャロルは無言でただ王子に縋った。
─私に無理やりにひどいことをした憎い人。でも私は…初めて出会った時からあなたに惹かれていました。あなたが私に初めて微笑みかけてくれた時が忘れられないのです。

「どうして…」
王子は呟くように言った。答えなど期待していない問い。
「何故にそなたは自分を辱めた私を許し、あまつさえ求める?誇り高いそなたが…縋るように請うように私を見るのを気づかぬわけにはいかなかった。
………身体を奪われて…己まで失った…のか…?」
「いいえ。いいえ。
………あれほどの屈辱はないと思ったわ。でも…心はずっと私だけのもの。
私は身体を無理やりに散らされても心までは誰にも渡さないわ」
「何故にそなたは私の側に居る?居てくれる?私が強いたから?それだけではあるまい」
(あなたほど強く私を求めてくれた人は古代にはいなかった。そして…あなたほど寂しい孤独な人は私の周りには今までいなかった…)
キャロルは顔をあげ澄んだ静かな瞳で王子を見上げた。
「そなたを辱めた私を憎んで見限って離れればよかったのだ。
私はそなたのその優しさを寂しさを利用して、私の側近くに縛り付けたそなたを苦しめてしまう。私はそのようにしかあれぬ。それは私にもどうにもならぬことぞ。
私は…人を愛するとは何か知らぬ。そなたを手放したくない。だがそなたの求める愛は…与えてやれぬ。知らぬものを与えられる道理も無い」
キャロルは王子の手をそっと握った。王子の大きな手はびくっと震えたが逃げることはしなかった。
「王子、私ね…。この世界にやって来てからずっと一人ぼっちだった。自分の意思とは全く関係無い力に翻弄されて…。
寂しかった。誰かに頼りたかった。甘えたかった。
でもね、じきに気がついたの。私は…誰かに‘かけがえのない大切なお前にここに居て欲しい’って言われたかったんだって。‘私が私であるから愛され必要とされたい’んだって。
………家族の中に居たときみたいに。私を深く必要としてくれる人が欲しかったの。そうすれば宙ぶらりんの一人ぽっちじゃなくなると思ったの」
666螺旋:04/03/30 12:31
35
キャロルは少し言葉を切った。
「最初の時の事、今でも怖い記憶だけれど…それすら飛び越えてしまうほど…私は王子のことが好き。あらゆる意味で…あなたが欲しいの。
…浅ましいでしょう?自分を必要としてくれる人が欲しい、なんて。こんなのは…愛じゃない。きれいじゃない自分勝手な感情よ。
………でも…側に居たいの。惨めで苦しくても…」

今は顔を伏せ、小さく震える小さな身体を王子は恐る恐る抱き寄せた。
自分に許されたものが、神々しくすら思えて恐ろしいほどだった。本当に自分のような者がこの無垢な少女を得ても良いのだろうか?
「私は…男女の機微など知らぬ。そなたのような子供が憧れる恋物語なども知らぬ。そなたの寂しさも渇望も…そなたが望むようにはおそらくは理解できぬだろう。
だが、だがな、姫。私ほどそなたを欲しいと思っている男はおらぬ。そなたを手放したくない。ずっと側に居て欲しいのだ。そなたは…暖かく安心できる。
もし、もし・…そなたが…望む…なら…」
「王子!」
キャロルが初めて自分から王子に抱きついた。
「の、望みます。あなたの側に…ずっと…」
素直に掛かってくる身体の重みが王子に不思議な感動をもたらす。
「そなたが欲しい」
─そなたに溺れ、もう逃れられぬのは私のほうこそ…

王子はいつにも増して丹念に執拗にキャロルを愛した。初めて心が通じたあとの交わりは目くるめく快感を二人にもたらした。
濡れそぼる秘所を舐め、思うままにキャロルを奏でる王子。幼い器官を責めに責め痛みに近い快感を与えて王子は初めてキャロルを貫いた。
「これが愛ならば…私は…そなたを愛している…」
王子の声は達してしまったキャロルの耳に届いたのか。
667名無し草:04/03/30 15:35
意地っ張りなキャロルもついに陥落宣言!
不器用な王子萌え〜〜。
668名無し草:04/04/01 22:05
つづきまだかな・・・わくわく。
>>655

「怖い、か」
王子は苦笑した。このもどかしいまでの幼さが愛しく、そして憎らしい。
「何故、怖いのであろう?私はそなたを大切に思い、妃として抱くのを楽しみにしているのに。こんなにも辛抱強く、な」
「分かっているわ、分かっている…。でも…怖いの。何だか…」
王子はキャロルを安心させるように優しく接吻してやった。
「そなたは賢いとはいえ、男女のことについてはその身と同じように全く子供だな」
「そんな…!私、そんな子供じゃありません。だ、男女のことだって…知っているわ」
言ってしまってからキャロルは茹でられたように真っ赤になり王子から顔をそむけた。その強気な言葉とは裏腹に身体は羞恥に震えて冷や汗すら滲ませている。
「やれやれ…。そんなに怯えられては心配になるではないか。そなたは本当は私を嫌っているのかと」
「そんなことないわ!」
「それとも…何か口にするのを憚るような秘密や欠点がこの…白い小さな身体に隠されているのか、と。そうだな、いくら背伸びをして強がって見せてもそなたは私から見ればまだまだ子供だ。この身は…私を受け入れられぬのかも。
私が愛するように、そなたは私のことを愛してくれているだろうかと疑いたくもなるのだ。こうも長く、そなたの肌から隔てられては…」
キャロルは大きく首を振った。そんなことないわ、と。王子はそっとキャロルの耳朶に囁きかけた。
「ならば…私にそなたを確かめさせてくれぬか?まこと、そなたが私に耐えられる身体かを。まこと…私を受け入れ、婚儀に耐えられる身体かを。
もし、そなたがまだ幼すぎるのならば私は無理にそなたを開くことはせぬ。そなたが婚儀の出来る身体かを、大人になる準備のできた身体であるかを…確かめさせてくれるか?」
甘い誘惑。王子の手はすでにキャロルに挑むようにまさぐっては敏感な場所を探している。キャロルは小さな小さな声で言った。
「確かめて…ください。私…を」

王子は灯火を明るく大きくすると、そっとキャロルを長椅子に横たえた。
死んだように身体を硬直させ、目を瞑ったままのキャロルの耳朶に優しく睦言を囁きながら王子は衣装を寛げていく。
白い白い胸がまず露わにされた。木目細かな肌は小さななだらかな丘となり、その頂にはうす紅色の乳嘴が蹲っていた。
王子は慎重に肌に触れた。キャロルがびくっと身体を震わせるのを優しく宥めてから双丘の柔らかな弾力を確かめ、指先で抉るようにして乳嘴を目覚めさせた。
「お…王子、嫌、恥ずかしい」
「おとなしくしておれ。柔らかく初々しい手触りだ」
「やめて…何だかイタイ」
敏感過ぎるせいだな、と思いながら王子はすっかり勃ちあがった胸の頂を舌先で舐めて宥めてやった。
「暴れてはならぬ。そなたを…ぞんぶんに確かめられぬではないか。確かに…ここは子供ではないな。ほら、そなたのここがこんなに色濃く尖って。子供ではこうもならぬ。さぁ、次は…」
王子はキャロルの腰あたりに纏わっていた衣装をすっかり取り去ってしまった。一糸纏わぬ姿である。キャロルは一瞬、抗うように身を震わせたがそれだけだった。
(素直なものだ…)
王子は冷や汗の滲む脚を嬲るように撫でた。しっとり湿った肌は吸い付くようだ。
わずかにあばらの浮き出る胴、平らな腹部、中性じみた細い脚。白い輝くような肌を彩るのは金色の淡い茂み。金色の柔毛の下に覗く薔薇色の亀裂に王子は激しく興奮した。

「ここも…確かめて良いな…?」
キャロルはわずかに頷いた。王子はそっと灯火を引き寄せた。金色の茂みはすでに露を宿し、灯火の明かりに煌いた。
(これは…あれだけのことでたいそう興奮したらしい)
王子は好色な笑みを浮かべながらきつく閉じ合わせた脚を無理に開かせずに、そっと指先で茂みを掻き分け、亀裂を押し開いた。
そこはすでに蜜に濡れ、莢から顔を出した珊瑚色の快楽の突起が真珠のようにぬめって光っていた。王子は指先で真珠を押しつぶすように弄った。
「ひっ…!」
初めての強烈な快感にキャロルは悲鳴を上げ、思わず腰を踊らせた。その隙をついて王子は大きく開脚させ、膝裏を固めた。
明るい灯火のもと、すっかり露わになったそこ。蜜は脚を開かれた拍子につうっと溢れだし、後ろの菊花を潤した。
「ぁ…はぁ……ふ……」
キャロルは切なげに腰を捻った。
「美しい…」
王子はひくつく薔薇花を愛でながら感に耐えぬように呟いた。予想外に大きい真珠、でも真珠の大きさとは対照的に薄く小さな花びら、泉から溢れ出す蜜。
だがひくつく泉の入り口は小さく、そして乙女の証に守られている。
(これは…こんなにも真珠を膨らませて。敏感で興奮しやすいのだな。だがそれ以外の場所の未熟なまでの子供っぽさはどうだ。これはさぞかし…)
「……王子………?」
恥ずかしい場所を見る男の沈黙に耐えきれなくなったキャロルがそっと言った。
10
「もう…いい……でしょ?」
「何故?」
「だって…おかしく…なる」
王子は宥めるように接吻してやった。
「いま少しだ。まだそなたが私に耐えきれるか確かめておらぬ。見るだけでは分からぬゆえ」
王子はそう言って指先で花びらのふちを弄んだ。
「…んっ…!」
キャロルは反射的に自分の手を噛んで声を殺した。電撃のような快感が全身を突き抜ける。
王子は花びらをそっと寛げて泉を改めた。溢れる蜜。指先で掬って味わえば何とも甘い。
(絶頂が近い女の味をして)
王子はしっかりとキャロルの腰を抑えつけると真珠を舌で犯した。キャロルは身動きも叶わず泣いた。
こりこりと固い真珠、蕩けそうに柔らかな花びら。舌で愛してやれば漏れ聞こえるキャロルのよがり声。甘酸っぱい蜜を泉に舌を入れて吸いたてれば声はもっと甘やかになった。
「ああぁっ…!」
散々舌で嬲られてから、真珠を思いきり吸いたてられてキャロルは初めて達した。王子は気がついたキャロルに満足そうに言った。
「姫よ…そなたは女になる準備は十分に出来ているようだ。さぁ…明日、そなたの中に入る私を見せてやろう」
大きくグロテスクなまでに怒張した王子の器官をキャロルはまじまじと見つめた。
「くっ、そのように見つめられては…!」
王子は大きく開かせたキャロルの亀裂に思いきり自身を擦りつけ、少女の白い肌の上に滾りを放ったのである。

673名無し草:04/04/02 13:27
真珠キャロル・・・萌えっっっ。ハァハァ
王子ったら、見せちゃいや〜ん(ポッ

間違いなく、王子はキョコーンとオモ。
作家タン。ありがトン。
674名無し草:04/04/02 20:59
キャー、真珠に萌え・・・だなんて。
ましんタンを連想させるわ。

エチーなストーリーうpありがとん!
また次回作もよろしくお願い致しまする。
675名無し草:04/04/02 22:11
マシン厨しか読んでないの? このスレ
676名無し草:04/04/02 22:43
んなこたーない。

作家様、堪能させていただきました。
萌えますた・・・。
アリポーズで続きをお待ちしてます。
677名無し草:04/04/03 19:50
Ψ(`▼´)Ψなのキテルー!
愛撫で寸止めいいね。
678名無し草:04/04/07 23:55
続きをよみとうございます〜
679名無し草:04/04/08 10:04
私も・・・。
連載中断中の作家さまも、どうか続きを書いてくだされ。
680名無し草:04/04/10 13:57
Ψ(`▼´)Ψ禁断症状がでそう。。。
681名無し草:04/04/10 17:10
王家パクリ作家なんでどーでもいいよ。
682名無し草:04/04/10 22:15
パクリ作家は消えろ!
683籠の中:04/04/12 12:38
>>254さまがご提供下さった小ネタの続きを僭越ながら書かせていただきました。
拉致監禁純愛もの、です。多分。254さま、多分原作者のお考えのお話とは全く別の
話になると思います。
お付き合いorスルーいただければ幸いです。あとお話が皆様に不快感をもたらすもの
になったなら、それは全て私の至らなさです。せっかくの小ネタ生かせればいいのですが。
よろしくお願い致します。結構長いです。
684名無し草:04/04/12 13:30
よろしくー!
まってるよん、ワクワク
685籠の中:04/04/12 13:31
>>254

薄暗い寝室は濃厚な香料の香りがした。南国に咲くジャスミンの香り。
柔らかな寝台の上に小柄な佳人を横たえ、身動きを封じるように王子は己の体重をかけて押しかぶさった。

「いやっ、いやです。離して!触らないで!誰か助けて!ムーラ!いやぁ!」
「呼んでも誰も来ぬ。我が愛しの妃と共に過ごす時間を邪魔するような無粋な輩はおらぬ」
「声を限りに叫んでもよい。泣いてもよい。側仕えの者たちはそれを聞き、そなたの身の上に起こりしことを推測しはするだろうが…それだけだ。
我らが睦まじく交わる様を逐一聞かせてやるか?そなたにそのようなことができるか?」
その一言でキャロルは凍り付き、声を飲んだ。王子は満足そうに微笑んだ。
「わ、私はメンフィスの妃です。その私を…」
「婚儀は半ばで終わり、そなたはエジプトから姿を消した。そなたは未だ乙女のままの身体ぞ。そなたは…私に抱かれるのだ」
キ+ャロルは屈辱に身を震わせた。
「婚儀半ばでいなくなったそなた。そなたは死んだのだ、かの国では。知っているか?アイシス女王が念願かなってメンフィスの妃となったのだぞ?」
(嘘…!)
キャロルの瞳から光が失せた。

薄絹の上からキャロルの柔肌に王子は唇を這わせる。薄い絹の少しざらついた感触越しに感じられる未熟な胸の膨らみの頂。舌先で弄ばれるうちにそれは恥ずかしいほどに強張りしこった。
「…ぁ……うぅっ………はっ…」
キャロルは必死に唇を噛み締めた。屈辱と恐怖で身体は強張り動かないのに、感覚は驚くほど明敏で王子が与える全ての刺激を全身で感じている。
(いや…怖い…いや、いや、いや…)
ふるふると痙攣するように震える唇から漏れる吐息とも悲鳴とも泣き声ともつかない悲痛な声だけが静かな部屋の中に溶けていく。
王子はふと顔をあげた。
「姫」
キャロルは恐怖に喉を震わせて強張り、ただ涙を流していた。
-(これは…怯えて身動きも叶わぬか)
王子は体を起こしてそっとキャロルを抱きしめるようにした。
686籠の中:04/04/12 13:31

「やれやれ。そなたをここまで怯えさせるのは我が本意ではない。
そなたはまだ子供だ。男女のことなど何も分かってはおらぬ。私がそなたを教え導いてやろうぞ」
「や…っ!わ、私はメンフィスの…きさ…きです」
震える声にイズミル王子は眉を顰めた。そして憎らしい言葉を紡ぐ薔薇の唇を接吻で塞ぐ。優しく、強引に。メンフィスの強引な求愛に流されるようにして婚儀の日を迎えた小さな娘。自分から人を愛し求めたことなどないであろうと王子は見当をつけていた。
じきにキャロルの身体から力が抜けた。抗おうとするのに身体は柔らかに蕩け、王子に添うような仕儀になっている。それに乗じて王子はキャロルのうなじや胸元にまで唇を這わせた。
「あなたなんて…嫌い…」
王子の唾液でキャロルの薄絹は勃ちあがった乳嘴に張りついてしまっている。それだけではない。王子が衣装越しに擦りつけた自身のせいか脚の間すら何やら湿り気を帯びているような…。
王子は厳しい顔を崩してくすりと笑った。その穏やかな顔に呆気に取られるキャロル。王子を怒らせようとしたのに?
「私はそなたを愛しく思っている。そしてそなたにも私を愛させるつもりだ。
そのような顔をして睨むな。そなたはきっと私の望みのままになる。
忘れたのか?過日、テーベの市場で初めて出遭った折に…そなたがどのような目で私を見つめたかを?そなたは最初の時から私に惹かれていたのだ」
ひゅんと小さく音を立てて振り上げられた白い小さな手を難なく避けると、王子は苦笑しながら寝台から立ちあがった。
「図星か!ははは、今日は退散いたそうぞ。子供の相手は詰まらぬ!
おとなしく過ごすがよい、小さな姫よ。…そなたが大人の女人となれるよう私がこれからは毎日教えてやる」
そして王子はキャロルの薄絹を少し、でも人前には出られぬほどに裂くと本当に出ていってしまった。

恥ずかしく乱れた衣装を直すことも忘れてキャロルは王子が消えていった扉を呆然と見つめていた。
(私は…これからどうなるの?あの人の思うままに弄ばれ辱めを受けるしかないの?メンフィスには…もう会えないの?)
687籠の中:04/04/12 13:32

部屋から出てきた王子をムーラは恭しく迎えた。夜明けにはまだいま少し時間のある、ある意味、夜の一番暗い時間である。
「ムーラ。明日より姫は我が寝所に移すよう。必要な身の回りの品々も忘れぬように」
「あ…。王子、では…」
「余計な気の回しようは不要。それよりも姫に湯を使わせてやってくれ。あまりに泣くのなら今日くらいは一人で入らせてやっても良かろう」
「は、はい。かしこまりました。早速に!あの…」
「姫はもはや我が妃である。そのように扱ってくれ」

王子はもうじき自分一人の居室ではなくなる部屋で手酌で酒を舐めていた。
先程のキャロルの初々しく固い身体が思い出され、自分がどうしようもなく昂ぶるのを止める事は出来なかった。
(姫よ、初めて出会ってよりそなたに惹かれていた。一体、いつ、そなたは私にとってただの政略の手駒から最愛の娘となったのかな?
きっと初めて出会った時から。そなたは私に焼きつき…私は初めて失いたくない者を、狂おしく愛しい者を持った苦しみを…甘美な枷を知った。
これが…恋か。姫よ、そなたもまた知るだろう。人を恋し求める切なさを。きっとそなたに私を愛させてみよう)

「ナイルの姫。お目覚め遊ばせ。もう日も高うございます」
うつ伏して泣いてばかりだったせいで目を泣き腫らし、髪も衣装も乱れて萎れきった少女をムーラは優しく抱き起こした。
「嫌、放っておいてください」
「そのようにしておいでではお心も晴れますまい。お湯の支度が整っておりますよ。少し…さっぱりと遊ばせ」
ムーラは惨めな様子のキャロルを素早く王子が贈った布で包んで浴室に誘った。
「一人にしてください」
キャロルは言っても無駄であろう願いをまた口にした。だがその願いはいともあっさりと叶えられた。
688名無し草:04/04/12 21:20
新連載キテルー(*゚∀゚)=3
拉致監禁萌えです!
689ミラの罪:04/04/13 11:42
1
あのお方が帰城なさるご様子をこっそりと窓から拝見した。
いつも通りにゆるく束ねた風になびく明るく長い髪を、、観衆の合い間を馬に乗って進まれるご勇姿を。
そして私が切望したあの方の腕の中に、布を被った小柄な者がいた。
誰に聞かずともわかる、それがあのお方がついに手に入れられた黄金の髪の娘だと。
私に心が向かないのは承知の上、でも、私はあなたのお側に居たい、繋がりが欲しいのです。
なんと告げましょうか?
「あなた様の御子ができました、イズミル王子様」と・・・。

690ミラの罪:04/04/13 11:43
2
野心家の父が大臣である地位を利用して、私を妃殿下のもとへ預けたことを
私はおとなしく従った振りをした。
本心では嬉しくて嬉しくてたまらなかったというのに。
私はいつも父上にとってはうっとおしい存在でしかなかった。
特別に賢いわけでもなかったし、容姿に秀でたわけでもなかったのを自分でも自覚していたし、
それ故引っ込み思案で、兄にからかわれるだけでもすぐに母上や乳母やの影に隠れてしまう情けなさ。
父上にしてみれば、もっと自分の意に添い、打てば響くような才気を持った、自分の駒と成り得る娘が欲しかったのだろう。
時折苦虫を噛み潰したような表情で私を見ていたのを覚えている。

ミタムン王女の遊び相手として、父上は私を王宮へと幾度も連れ出した。
今でも覚えている、広い庭で迷子になって泣いている私に、如何にも利発そうな清々しいお顔立ちの王子が
「もう泣くんじゃないよ。」と言って私に手渡された甘酸っぱい香りのする小さな果実。
後でムーラ様から教えられた、王子の好物の杏だった。

あの時から私は王子をお慕いしていたのだ、と今になっていればよくわかる。
だから嬉しかったのだ、同じ王宮にいれさえすれば、お見かけすることもあるだろうと。
あの凛々しいお姿を遠くから拝見できるだけでも幸福なのだと。


691ミラの罪:04/04/13 11:44
3
「行儀見習」の名目で妃殿下の側に侍るのは苦にならなかった。
大臣の娘という家柄が私を守った。
妃殿下は、お優しかった。
王子によく似通ったお顔立ちで、大声でもないのに凛と通るお声で采配を振るわれるお姿が
お仕えするだけでも誇らしく思った。

「大国ヒッタイトの王家の者としての矜持を持て!常に誇らしくあれ!」と妃殿下は
イズミル王子にもミタムン王女ににも常々言い渡していた。
確かにその教えに相応しく、王子も王女も義務を果たし、自分に自信を持っているように見えた。
特に王子が現れると、皆の視線が自然に集まってしまう、内から滲み出る、ひきつける何かがあって
私もよく王子の後を視線で追った。
男らしく鍛えた身体、でも決して粗野ではなく、知性と品性をまとった、美しい王子様。
見ているだけでも幸福になれた。
692籠の中:04/04/13 12:03
>>687

湯上りのキャロルに差し出されたのはあのいやらしい薄絹ではなくてヒッタイトの貴婦人が着るような立派な衣装だった。
(どうして…?王子は私をどうするつもりなの?)
胸元の少し開いたその衣装を着せ付けられながらキャロルは戸惑った。だがじきに何故、王子が普通の衣装を与えたのかを彼女は知った。
差し出された手鏡の中、キャロルの首筋と胸元には濃い薔薇色の刻印が散っていた。
(ひどい…!)
キャロルは手でその恥ずかしい跡を覆い隠した。だがムーラは顔色一つ変えず、キャロルの身じまいをしていく。
(屈辱だ、こんな…。こんな恥ずかしい跡をつけられては私…)
王子はキャロルの身体に、まるで抱かれた跡のような接吻の刻印を残すことで彼女の新しい枷としたのだった。声もなく涙するキャロルにムーラはそっと言った。
「どうか…あの、あまりお嘆きありますな。王子はあなた様のことを…」
それは大事に思し召しておいでです、という言葉をでもムーラは言えなかった。
「お願い、ムーラ。何か…首飾りか布か…隠せるものを…ください。恥ずかしいの…」
「それは…王子よりお許しをいただいておりませぬ…ので…」
キャロルが堪えきれずに号泣する声。ムーラはただただ震える背中をさするだけだった。
(本当に王子は…このようなおかわいそうなことを。まこと姫君を愛しておられながら何故?ファラオを恋しがる姫君をそれほど許しがたく憎らしく思し召すのでしょうか?)

その夕方。
「姫君。これよりお部屋をお移りいただきます。どうかおいで遊ばして」
「え…?」
書物に目を落としていたキャロルは少し驚いた。ムーラはてきぱきと色濃いベールでキャロルの身体全体をすっぽり隠し、部屋の外に先導した。
(これはチャンスかもしれないわ。塔のてっぺんの小部屋から出られるなんて!建物の作りをよく見ておかなきゃ!見張りは?抜け出せそうな小窓は?)
だが寒く暗い廊下にも階段にも人の気配はなく、厳重に姿形を隠された自分がキャロルには滑稽に思えるほどだった。
693籠の中:04/04/13 12:03

「こちらのお部屋でございます」
ムーラは大きく立派な扉を開けてキャロルを誘った。そこは小さいながらたいそう贅沢に美しく設えられた部屋だった。これまで閉じ込められていた塔の小部屋も色あせて見えるほどだ。
「今日よりはこちらのお部屋でお過ごし下さいますように。では私はこれで。ご用があればお呼びくださいませ」
ムーラはそう言うと出ていった。
(私、これからどうなるの?)
キャロルは途方にくれて部屋の中を眺めた。長椅子、大小の櫃。衣桁にかけられた美しい衣装。敷き詰められた毛皮、敷物。石の壁には壁掛け。高価な香の香りがほのかに漂う。
その時。小さな音がして、先程キャロルやムーラが使ったのとは別の扉が─壁掛けに隠されていた扉が─開いた。
「姫、新しい部屋は気に入ったかな?私の妃となる姫がいつまでも塔の一室では相応しくないゆえ急ぎ,整えさせた」
「こ、来ないで!一体どうして…」
「ふふ。続き部屋なのだよ、我ら‘夫婦’の部屋は。すぐ隣が私の部屋だ。
もともと私の書物庫であったゆえ少々狭い。だから寝台も置けなかった」
「……え………?寝台…?」
王子は難なくキャロルを壁際に追い詰めると、その細い手首を捉えた。
「だが、まぁ、よいな。私の部屋には寝台がある。そなたもそこで休めば良い」
「いやっ!」
喉の奥に声が張りついたようで、キャロルの声は掠れたようなものになった。
王子は軽々とキャロルを抱き上げ、自分の部屋の寝台に下ろした。キャロルは必死に手足を突っ張って抗うが王子は頓着せずに挑んでくる。
「いやっ、やめて!やめてください。私は…私はあなたの慰み者じゃありません!」
「何を今更。そなたは私の愛しい妃ではないか」
王子はそう言うと高価なキャロルの衣装を惜しげもなく引き裂いて白い肌を露わにした。王子の部屋に悲痛なキャロルの声が響く…。
694Ψ(`▼´)Ψ籠の中:04/04/13 12:04

「美しい…というよりも愛らしい、といったところだな」
王子はキャロルの耳朶にそっと囁きかけた。
「私が贈った首飾りは…気にいったか?少なくとも例の薄絹よりは良いだろう?それに、そなたの白い肌によく映える」
「いやっ、やめて!大嫌いよ、あなたなんて!私はメンフィスの妃…!あなたの辱めを受けるつもりはありません。
……いやっ、触らないで!それ以上したら、舌を噛みま…す…っ!」
「やってみよ」
そういいながらキャロルの唇を貪って、少女の抗いを難なく封じてしまう。男の唇は包み込むように優しく、奪い尽くすほどに激しくてキャロルを惑乱させた。
そう、キャロルの身体は確実に王子に反応させられている…。
「まだ、子供の身体…」
細い白い身体を大きな手でまさぐって改めながら王子は呟く。小鳥のように細い骨。それを覆う薄い肉付きと木目細かな肌。女らしいまろやかさはまだなく、でもその代わりに頑ななまでに無垢で性の香りがしなくて、それがまた王子を煽った。
男に抗って反り返れば、ほのかな胸の膨らみは無くなってしまうほど。浮き上がる肋骨の頼りなさ。でも小さな胸の突起は王子の舌に揺起こされ勃ちあがっている。
(私の身体はどうなっているの?こんな…恥ずかしい目に遭いながら動けない…?!)
やがて王子の手が脚の間にまで伸ばされてきた。
「ああーっ!いやぁっ!そこだけは…そこだけはーっ!」
「そなたの全ては私のものと申したであろう?」
王子は柔らかな薄い茂みの奥に指を伸ばした。子供のように長く目立つ亀裂。手探りで押し開けば女の器官がひくひくと怯え震えている。
「そなたを…見せよ…」
王子はいきなりキャロルの脚を開くと膝裏を抑え付けて身動きを封じた。
695名無し草:04/04/13 13:11
おお、また新作が登場。
作家様たちサンクスでつ。

続きを楽しみにしてまー。
696ミラの罪:04/04/13 16:19
4
妃殿下にお仕えすることは、私自身の修練にもなった。
「よいですか、ミラ。上に立つ者がそうも気弱なのでは、示しがつきませぬよ。
 上に立つ者を誇らしく思えなければ、召使の恥となります。
 それは人を治める者としての矜持です。自信をお持ちなさい。」
見知った召使だけでなく、大勢が仕える王宮の中で、とまどい、おどおどとする私の態度を見ては
妃殿下は折につけ諭された。
「そなたはとても思いやり深く、気遣いのできる娘なのはよくわかっておる。
 だがそれだけでは足らぬのです。そなたに欠けておるのは、自分を誇らしく思う心。
 自信をお持ちなさい、私はそなたが好きですよ。」
王子とよく似たお顔が微笑まれる。
同じことを父上や母上に何度言われても、私には涙を堪えて立ち尽くすしかなかったのに。
今度は違った。
私を叱咤して下さる妃殿下のお言葉に、即座に応えられない自分がもどかしかった。

697ミラの罪:04/04/13 16:20
4
妃殿下にお仕えすることは、私自身の修練にもなった。
「よいですか、ミラ。上に立つ者がそうも気弱なのでは、示しがつきませぬよ。
 上に立つ者を誇らしく思えなければ、召使の恥となります。
 それは人を治める者としての矜持です。自信をお持ちなさい。」
見知った召使だけでなく、大勢が仕える王宮の中で、とまどい、おどおどとする私の態度を見ては
妃殿下は折につけ諭された。
「そなたはとても思いやり深く、気遣いのできる娘なのはよくわかっておる。
 だがそれだけでは足らぬのです。そなたに欠けておるのは、自分を誇らしく思う心。
 自信をお持ちなさい、私はそなたが好きですよ。」
王子とよく似たお顔が微笑まれる。
同じことを父上や母上に何度言われても、私には涙を堪えて立ち尽くすしかなかったのに。
今度は違った。
私を叱咤して下さる妃殿下のお言葉に、即座に応えられない自分がもどかもどかしかった。

5
「母上はね、あなたを兄上の妃にしようと考えてらっしゃるのよ。
 王妃となるべき者が、そんな気弱じゃ困るでしょ?
 ミラだって兄上のこと好きなの知ってるわ、ほら、元気だしなさい!」
庭の片隅で後悔ばかりしてる私に、くすくす笑いながらミタムン王女が仰ったのは対昨日のことのようだ。
私がイズミルの王子の妃に?そうなりたいと願ってはいても、叶わぬ夢だとずっと思っていたのに。
「私もエジプトのメンフィス王の妃になるつもりよ!そうなれば、あなたも私も戦をしないですむようにしましょ!
 影から私達で国を動かしちゃいましょうね!」
「まあ、ミタムン様ったら!」
2人でそう言って笑い転げていたのは、もうずっとはるか昔のような気さえする。
ミタムン王女はエジプトへ旅立って、もう二度とここへはお戻りにならなかったから。


698ミラの罪:04/04/13 16:21
6
王子様はますます美しくご立派で、、女人の視線を集めないではおられなかった。
陛下の色好みは周知のことだし、後宮には美しく飾り立てたきらびやかな女人がいつも揃っていて、
女同士の口伝いに、王子に誘いかける者の噂話に暇がなかった。
時に王子のお気に召した者がいても、側室扱いまでされることにまで及ぶこともなく
王子の一夜限りの相手ですらいつでも女人の羨望の的だった。

「早くあの子が妃を娶って、和子をお挙げして下さるとよいのに・・・。」
妃殿下も時折は、困ったような心配なさったような表情で笑っていらした。
「ねぇ、ミラ、そうは思いませぬか?そなたも心配でしょう?」
くすくすと微笑まれるそのご様子は、何時ぞやのミタムン王女を彷彿とさせた。
王子をお慕いはしていても、なかなかお側に侍ることもままならない私には何の術もない。
それに艶やかな女人と私とでは、言葉の駆け引きだって比べ物にもならないだろう。
「妃殿下の仰せのままに・・・。」
他の言葉は無理矢理咽喉の奥に飲み込んだ。
699ミラの罪:04/04/13 16:23
す、すみません。
4を二回投稿しちゃいました。
お許しを〜!
700名無し草:04/04/13 17:54
蜜月・螺旋・籠の中・ミラの罪。。わーい、4連載だ〜
活気が戻ってきて嬉しいです。作家様たち、ありがとう〜
701名無し草:04/04/13 20:15
ほんとだね、活気が戻ってきた感じがするわ。
この調子でもとのマターリになってほすぃ・・・。
702名無し草:04/04/13 20:41
嬉しい( ノД`)
後からじっくり、読みます。
帰ってきてくれた作家サン達、ありがd。
703名無し草:04/04/14 08:25
蜜月作家様は復帰の目処などおしえてほすぃよ〜
マチクタビレ
704名無し草:04/04/14 11:06
連載途中で止まってる作品けっこうイパーイあるけど、気になるわあ。
作家様達お戻りくだされい。

今日もうpあるかな???ドキドキ待ってまつ。
705Ψ(`▼´)Ψ籠の中:04/04/14 11:24
>>694

未熟な器官が王子の目の前に曝け出された。
おそらく、こんなにあからさまに外気に晒されるのは初めてなのだろう。冷気にも反応するそこは、すでに男心をそそる‘変化’を示し出していた。
男の指先が複雑な襞を解けば、息苦しそうに莢に隠れていた真珠が顔を出した。頑なに閉じ合わさったままの花びらをほぐせば未だ男を知らぬ、胎内への入り口が現れた。
(まこと愛らしき身体よ)
あまりのことに声も出ず、冷や汗を滲ませてがくがくと震えるキャロル。今まで王子が相手にしてきた女達はこんなふうに闇雲に怖がることは無かった。
つうっと王子の指先がキャロルの器官を撫でた。
「ひっ…!いや、やめてっ!お願い!」
「だめだ。やめぬ。このように美しいものを今まで隠していたのだな。これからは私だけがここを愛で、丹精してやる」
蕩けるような柔らかさと魅力的な弾力を併せ持つそこを王子は指先で弄った。快感に全く慣れていない身体はまもなく蜜を滲ませだした。
キャロルはびくっと大きく身体を震わせた。痛み、屈辱、それに…身体の奥を焼くような…初めての強烈な感覚……。
「いやっ!!」
キャロルは無理やり上体を起こして王子を押しのけようとした。
「指は嫌か?そうだな、こんなに柔らかな場所だ。指先など固すぎる」
そう言うと王子はキャロル自身を…舌先で舐め上げた。
「きゃあぁぁぁっ!!!」
キャロルは仰け反った。恐ろしさ、厭わしさ…でも身体を電流のように貫く強烈な快感。
「やめて、やめて、やめてっ!そんなところ、そんなこと!見ないで、触らないで、そんなことしないで!」
王子は堪えきれず正直に蜜を零すそこをまた舐めた。
「舐められるのは嫌か?では指でするとしようか」
「いやっ、もうやめて!何もしないでっ!大嫌いっ!あーっ!」
キャロルは思いきり王子の髪の毛を引っ張って頭を押しのけた。
「…駄々を捏ねるでない。そなたは我が妃。夫に逆らい、このように乱暴な真似を…。お仕置きが必要だな」
706Ψ(`▼´)Ψ籠の中:04/04/14 11:25
10
王子はキャロルの髪の毛を束ねていた細紐で素早くキャロルを後ろ手に縛り上げた。抗うキャロルの脚を改めて大きく開かせるとぬめぬめと光る珊瑚色の真珠を甘く摘み上げた。
「ひっ!」
強すぎる刺激にキャロルは悲鳴を上げた。
「触るな、見るな…とは。そなたの全ては私のものだというのに。首筋につけた印…そなたも見たであろう?」
びくん、とキャロルが震えた。
「さぁ、素直に許しを請うのだ。どうして欲しいか申せ。
……申せぬか?では、この愛らしい小さなそなたの分身に聞こうぞ」
王子はよりきつく真珠を摘んだ。キャロルは必死に唇を噛み締めて耐えた。
「素直になれい。舐めて欲しいのではないか?このように悦びに潤みながら強情な」
キャロルは首を打ち振った。王子は軽く吐息をついた。
「では仕方ない。愛らしいそなたを苛めるぞ?」
そう言っていきなり王子はキャロルの真珠に爪を立てた。
「痛っ!!!」
キャロルの身動きを封じてなおも王子は爪先に力を込める。
「やめて、お願い、痛いのっ!」
熱く膨らみ脈打つようだったそこが、王子の力でぐしゃりと潰されてしまうような錯覚すら覚えてキャロルは身も世もなく泣いて嘆願した。
「ではどうして欲しい?指で触られるのが嫌ならば…?」
そう言って王子は唇を敏感なうなじや乳嘴に這わせた。
キャロルは目を瞑った。
(もう…抗えない。こんな屈辱…)
「申せ。触れるのでなければ…?」
「…な…舐めて……下さい……」
「よしよし。よく申せたな。痛い場所を舐めてやろう」
そう言うと王子は先ほどの酷さとは打って変わって、この上なく優しく丁寧に執拗にキャロルの敏感な器官を舐め愛でた。
「…う…ぁ……ひぃ………ぁあ…っ……」
声にならぬ泣き声。でもそこには心に逆らう哀しい身体の快楽を訴える切ない響きも間違いなく含まれていて。
「よいのか、姫?心地よいのか…?」
王子の問いに答えることなくキャロルは快楽の奈落に初めて沈んでいった。
707籠の中:04/04/14 11:27
11
(達したか…)
王子は汗と涙に濡れる白い小さな顔に張りついた金色の髪の毛を優しく掻き揚げてやった。屈辱と哀しみの涙に濡れたその顔。白い肌に残る男の唇と愛撫の跡。閉じることを忘れた脚の間に光る銀色の蜜。
(可哀想なことをした)
王子は優しく詫びるようにキャロルに触れ、そっと夜衣を着せてやった。
小さく柔らかな無力な存在を強引に弄ぶように可愛がる、倒錯したその一時が過ぎればほろ苦い虚ろな感覚が王子を苛んだ。
「心はあとでゆっくり得れば良い…など嘘だ。私は…そなたの心こそが欲しいのに」
王子は詫びるようにキャロルに接吻した。
「何故、そなたと最初に逢ったのが私でなかったのだろうな…」
眠るキャロルの耳に王子の言葉など届かない。王子は黙ってキャロルの寝顔を見守った。
「どうしたら、そなたを得られるだろう?きっとそなたを私に捧げさせるつもりでいるのに…そなたが早く自分の意思で人を愛せるくらい大きくなれば良いのだが…。
きっと、そなたは私を愛するようになる、そうさせようと思うのに、今にも駆け去っていきそうなそなたを見ると柄にもなく焦ってしまう。失うのが恐ろしい。初めてだ、こんなにも私の心を何かに傾けたのは。
早くそなたに私を愛させたい」
王子は小さく呟き、小さな身体の横に己を休ませた。キャロルは昏々と眠り、王子の言葉も耳に入らない。

夜明け前。
不意にキャロルは泣き出した。赤ん坊が急に何かに怯えて泣き叫ぶように。
「姫?いかがいたしたっ?」
イズミル王子は飛び起きてキャロルを確かめた。
(夢を見て魘されている?)
「しっかりいたせ、姫。夢だ。何も怖いことは無い。ただの夢だ」
王子は包み込むように優しくキャロルをかき抱くと耳に囁いた。きっとキャロルの悪夢の原因は自分の無体だ、と分かっているのに王子はキャロルを抱きよせ慰めてやらずにはおれなかった。
708籠の中:04/04/14 11:28
12
明るすぎる灼熱の太陽がキャロルを呑み込もうとしていた。恵みと優しさに溢れているはずの太陽の、恐ろしい狂気じみた光の奔流に押し流されまいとキャロルは必死に走っていた。
─待て…待て…そなたは私のものだ。そなたは私を愛すのだ。私がそなたを愛したのだから…。
─いいえ、いいえ、だめ。私はあなたに焼き尽くされてしまう。私はあなたに飲み込まれて失われてしまう。私は…だめよ…。
キャロルは不意に地面に開いた穴に飲み込まれてしまった。

そこは冥い道だった。その先には鎖に縛められた銀色の月が冷たく寂しい光を放っていた。
(月が…地面に堕ちている…?)
─どうしたの?
無言で涙する月。あまりに孤独で、寂しそうでキャロルは胸を締め付けられた。
─私は孤独なのだ。私の孤独が鎖となり、誰にも話せぬ私の思考が冷気となり私を苛む。寂しい…寒い…私は…一人だ。
─泣かないで。大丈夫よ。…私が居てあげる。私も……一人なの。
懐かしいような愛しさがこみ上げてきてキャロルは優しく月に触れた。
─あなたは私の兄さんに似ているわ。あなたを何と呼びましょう…?
─……イズミル、と。ヒッタイトのイズミル、と…。
─! なんてこと! イズミル王子…っ!いやあぁぁぁっ!!!
─怖がらないで呉れ、逃げないで呉れ。一人にしないで呉れ。私はそなたを怯えさせた太陽とは違う。お願いだ…!

「姫!しっかりいたせ。夢だ。夢なのだ。落ち着け。何も怖いことはない。
……私が…いる。守ってやる。だから大丈夫だ」
キャロルは薄く目を開けた。心配そうなはしばみ色の瞳が自分を見つめている。
「もう大丈夫だ。さぁ、水を飲め。可哀想に…」
(誰?兄さん?暖かい…。もう大丈夫だ。兄さんが来てくれた…)
キャロルは素直に水を飲み、懐かしいその温かみに素直に身を寄せた。身体がすうっと楽になり眠りが訪れる。
「……可哀想に…許せよ……」
(何故、謝るの…?)
709ミラの罪:04/04/14 14:42
7
ミタムン王女はエジプトに旅立って以来、何の音沙汰もなく
陛下も妃殿下も心配され、特に妃殿下が心労のあまり体調を崩されるにあたって
イズミル王子ご自身がエジプトに赴き調べてくると申された時、
その後に起こる様々な変化の兆しであったと、どうして想像がついただろうか?
エジプト王室からは「ミタムン王女は急ぎ帰国されて以来、我らも存じ上げない」という返事が来ただけ。
一国の王女が行方も知れぬなどとは一大事なのに。
幼い頃から遊び相手として、まるで姉妹のように仲良くしていただけに、ミタムン様のご帰国を私も待っていた。

なのにイズミル王子が帰国された時、その願いは無残に打砕かれ、王子の腕の中に
今まで見たこともない、黄金の髪をした子供のような娘がいた!
エジプトと戦を行うという時に、「この娘こそがエジプトの守り神、我らはエジプトを手に入れたも同然」と
王子は既に勝者の笑みで語り、城中の兵の雄叫びが増した中、
私はミタムン王女の死を嘆くところではなくなってしまった!
あの娘は危険だ!王子があの娘に捕らわれてしまう!
なんと冷たい私、姉妹同然のミタムン様の死よりも、王子があの娘に執着する方が
私には耐えられないと感じたのだから。

710ミラの罪:04/04/14 14:44
8
私はあの戦の折に罪を犯した。
もう一度どんな娘か見てやろうと、忍んで娘が閉じ込められているところまで行き
あの娘が王子を嫌っていることを告げ、出して欲しいと嘆願するのを聞いて
鍵を手の届くところに置いて去ってしまったのだから。
結局エジプトのメンフィス王が燃え盛る炎のように怒り猛ってあの娘を奪い返して、戦は終った。
何故娘が逃げ出したのかは誰にも知れないままに・・・。

あの時から、私はもう引き返すことの出来ない、悪夢の道を選んでしまったのかもしれない。
それは、王子様を少しでも私に振り向かせたくてしたのに、
皮肉にも全ての結果は、ますます王子様が私から遠ざかっていくことにしかならなかったけれど。
それでもそうしなければならなかったのだと、今は思っているのだ。
女人に対して、あんなにもはっきりとした態度をお取りになった王子を、あのように切望された王子を
私はなんとしてでも食い止めたかったのだから。
711ミラの罪:04/04/14 14:47
9
けれど王子が王宮に戻られる日数は減っていき、お姿を拝見することすら難しくなったうえ、
王子の意を酌んだ乳母のムーラ様の警戒を取り除くのも一苦労の有様。
メンフィス王があの娘、ナイルの姫と婚儀を挙げると聞き及んだ王子が出立する前夜、
私は覚悟を決めて忍んで王子の寝室へと向かった。

訝しげに眉をひそめた王子に、私は必死にすがりついた。
「お願いです、私をお召しください、叶わなければ、この場で自害する覚悟で参りました。」と。
側室に、妃になりたいわけではなく、ただ一度でよいから、何も望んでおりません、
はしたないと思われようとかまいません、と私は王子の胸にすがりついて離れなかった。
幾度も王子は「戻れ」と仰ったけれど、私は聞かなかった。
押し問答がしばらく続いた後、「自害されては困るゆえ、仕方あるまい」と
王子様の腕が私の身体にまわされた時、どれほど私は嬉しかっただろう。
712ミラの罪:04/04/14 14:50
10
常夜灯の薄明かりの中、私は王子様と結ばれた。
言葉はなかった。
逞しい身体が私に覆い被さってきて、私は背中に腕を回して抱きしめた。
手馴れたように、王子の指も唇も肌を滑るのが哀しいと思わないではなかったけれど、
私の身体は王子様を受け入れた。
肌の熱さや匂いを、汗ばみしっとりとした肌の感触を、、初めて知った体の奥の痛みと共に、
私は一生忘れないだろう。
なんという幸福感だっただろうか。

もっと一緒に居たい、もっと抱きしめて欲しい、偽りでもよいから、少しでもいいから、
私のことを好きだと、そのお声で言って欲しい。
これ以上にないほど溶け合ったと思った身体が離れてしまった後も、寝台に残った私は、
王子のもとへ参った時よりもずっと貪欲になってしまっていた。
自分では判っていなかったけれども。
「出立に差し控える、一人にしてくれ」との王子のお言葉で、私は自分がどれほど欲深くなったか、
そして陶然のように自分の願いが兼ねられると信じていたか思い知った。
一人になった時、身体の奥に残る、王子の存在感は、私を幸福と哀しみをもたらした。
そして切望した、どうかあの方の和子を身篭ることができますようにと!
713ミラの罪:04/04/14 15:36
すみません、
10の14行目「差し支える」
15行目「そして当然のように」
16行目「私に幸福と哀しみを」でした。
こんなヘタレ話を読んで下さった方、ご不快に思われた方、
心よりお詫びと感謝を。
714名無し草:04/04/14 17:34
2作ともうpありがトンです。
がむばってください。

>713
ドンマイです( ^ー゜)b
715名無し草:04/04/14 21:08
イエーイ!今日もうpキター!!!
やっぱり番外スレと闇スレは癒しの場だわん、ありがddd。
716名無し草:04/04/14 21:56
ほんと癒しの場だよねー。
書き続けてくれた作家様&帰ってきてくれた作家様に感謝!
やっぱり作家様が来てくれてこそ二次創作スレだよね。
717名無し草:04/04/15 00:15
お仕置き王子キタ━!!
作家様アリガトン!
つぎは中々許さない、お仕置き糖分0でよろ〜
718名無し草:04/04/15 00:28
>お仕置き糖分0

ん???お仕置き当分無し?
あ、違う。お仕置きは辛口でってことよね。
719名無し草:04/04/15 00:40
深夜組も復活でつね、いぇ〜い!
熱茶でもドゾ旦~旦~旦~旦~旦~
720名無し草:04/04/15 00:51
>719
ごちそうサマ。
マターリしながら飲むあつあつの茶はウマーだにゃあ。
721名無し草:04/04/15 07:59
作家サマも夜組タンも、おかえり待ってたよん
深夜の過激レスが密かにおもしろいw
朝組でも腐女子でつ、辛口に1票〜〜
719タンのお茶飲んで出勤しまつ(´Д⊂
722名無し草:04/04/15 08:59
朝から腐女子がここにも一人おりますぞ。
作家の皆さま、萌え萌えΨ(`▼´)Ψを期待しておりますぞー
723名無し草:04/04/15 09:41
腐女子・・呼んだ?σ(´・ω・`)ノシ
>721
いってらっさい
724籠の中:04/04/15 11:46
>>708
13
イズミル王子は夜明け前に寝室を後にした。居間にはムーラが控えていた。
「王子…」
「そのような顔をしてくれるな。私は大丈夫だ。姫も…な。起きたら湯を使わせて…大切に扱ってやってくれ。もはや逃げ出したりする力は残っていまい。
よいな、くれぐれも大切に…大切に…。頼む…」
どこか疲れたような育て子の後ろ姿をムーラは痛ましげに見送った。

「……兄さん……」
ぼんやりと目を開けたキャロル。よく覚えていないが夢を見ていたような気がする。恐ろしくて寂しかったのに誰かが優しく気遣って慰めてくれた。
大丈夫だ、何も怖くない、私がいると慰めてくれた。
(あれは誰だったの?あんなにも優しい声は古代に来て初めて)
でもキャロルは不意にここがどこかを悟り、がばと跳ね起きた。部屋には誰も居ず、キャロルはきちんと乱れなく夜衣を着ていた。
「姫君。お目覚めでございますか?朝のお湯をお召しあそばして」
ムーラに浴室に誘われながらキャロルは混乱していた。昨夜のことは夢ででもあったのだろうか、と。
でも夢でなどない証拠に一人、湯に入ったキャロルの身体のそこここには薔薇色をした王子の痕が残っていた。キャロルは無言で涙を流し、力任せに肌を擦った。肌は真っ赤になったが、でも痕は消えなかった。

湯から上がればキャロルの目の前に手芸道具や書物、美しい衣装や宝石、小間物、それに菓子類といった女性好みの品々が並べられた。キャロルの徒然を慰めるために王子が用意したものだった。
「どうか王子のお心を無になさいませぬよう…お願い申し上げます」
哀しげなムーラの声に促されキャロルは手芸道具を手に取った。布に刺繍をしていると心がからっぽになり気がまぎれるような気がしたのだ。
725籠の中:04/04/15 11:47
14
「姫。良い子にしていたか?気分はどうか?」
その夕刻。政務を終えて自室に戻った王子はしれっとして尋ねてきた。
「ほう?刺繍をしていたのか?このような刺繍は初めて見る」
返答を促すように顎にかけられた王子の手から顔をそむけるようにキャロルは答える。毅然としていなくては思うのに声は震える。
「母に…教わりました」
眼の下に隈を作り、悲しげにやつれ切った様子で答えるキャロルの額に王子は心配そうに手を当てた。
「いかがしたした?熱でもあるのか?ムーラに聞いた。そなたは全く食べず…黙りきったままだったと。あまり心配させてくれるな」
「誰のせいで…っ!」
キャロルは爆(は)ぜる炎のように激しく王子に食って掛かった。だが。
「では…元気なのだな。安心した。ムーラ、食事を」
王子は穏やかに微笑むとキャロルの向かいに座った。ろくに顔をあげられないキャロルを気遣いつつ王子は食事を摂る。和やかにキャロルが興味を持ちそうな事柄を話してやりながら。本当に昨夜、あれほどの無体をしたのと同じ人間とは思えなかった。
(一体どういうこと?王子はどういうつもりなの?私を愚弄するの?あれほどのことをしておきながら…こんなに…優しいふりなどして!)
キャロルはろくに食事には手をつけず、小皿に盛られた胡桃を齧っていた。こりこりという歯ごたえが疲れきった頭の芯に心地よかったのだ。
「姫は胡桃が好きか?ふふ、小さな栗鼠のようだな」
はっとしてキャロルは顔をあげた。優しく包み込むような笑顔がま近にあった。
「そんなに好きならばこれからは毎食出させようか?木の実は栄養があるからな。さぁ、こちらの果物はどうだ?干したものだが甘い。口当たりも良いし…疲れに効く」
(逆らったら…どうなるか…。この人は恐ろしい酷い人)
キャロルは機械的に口をあけ、王子が差し出した干し杏を口にした。少し日向くさい甘味が口の中に広がった。
「どうした?口に合わぬか?」
吐くことを気遣うように、キャロルの口元に手をやりながら王子が問うた。キャロルは急いで咀嚼し飲み下した。
「どうして…そんなに優しくするの?優しいふりなどするの?やめてください」
726籠の中:04/04/15 11:47
15
キャロルの激しい語勢に室内は凍りついた。育て子の怒りを逸らすためにムーラがキャロルを窘めるより早く、王子の面白そうな声が響いた。
「優しいふり…か。ふりなどではないつもりだが。ああ、そなたは昨夜の…」
「…っ…! それ以上、言わないで!」
王子は真っ赤になった初心なキャロルをからかう様に見やった。
(やれやれ。そ知らぬふりをして受け流すこともできぬ初心な姫。召使たちは様々に‘昨夜の’ことを想像するであろうな)
「では言わぬ。だがな、姫。私はそなたに優しくしてやりたいと思っている。
男が好きな女にすることは決まっているのだぞ?」
優しい慈しみに満ちた微笑。傲慢なまでに誇り高く、そういう振る舞いをしても許されるだけの中身を持った男性。鋭利な刃物のような厳しさと深い知性を漂わせる秀麗な顔立ち。
キャロルは思わず赤くなって目を伏せた。初めてテーベの市場で出遭った時もこんなふうに引きこまれるように感じて動悸を鎮めることができなかった…。
「そうだ、姫。そなたに贈りたいものがある。そなたが首飾りを所望したと聞いたのでな」
そういうと王子はキャロルに美しい装身具を見せた。丸い付け襟のような形をした幅広の首飾り。銀の地金には金の象嵌で絡み合う草花が表され、宝石の花や実がそこここに散らしてあった。
(何て見事な工芸品!きっと古代美術の粋を集めたものだわ)
キャロルは一瞬全てを忘れ、考古学生の目になって首飾りを見つめた。
「気に入ったようだな。…つけてやろう」
「え?!」
キャロルは思わず身を引いた。
「こ…こんなもの頂けません。理由がありませんもの。こんな…高価なものを…私には分不相応です。要りません。それに私、首飾りが欲しいなんてあなたに言った覚えはありません」
王子はキャロルにだけ聞こえる声で言った。
「可愛げのないことを言ってがっかりさせてくれるな。そなたは私が捺してやった‘首飾り’を隠したいのであろう?これなら胸元を隠せるぞ?」
(あ…)
屈辱に硬直する少女の首に王子は飾りをつけてやった。
「よく似合う」(これはそなたの枷、ぞ。そなたが心から私を愛するようになるその日まで)
頬に触れる男の唇の感触にキャロルは逆上した。
「やめて、こんなことをするのは!わ、私は娼婦じゃないっ!」
727籠の中:04/04/15 11:49
16
立ちあがって荒い息を吐きながら自分を睨みつけるキャロルを、王子は目を眇めるようにして見つめた。そしてゆっくりと立ちあがる。
「少々、やんちゃが過ぎるぞ、姫」
(お…怒らせた…っ!)
キャロルは胃がきゅうっと締め付けられるような感触を覚えた。だが負けまいと必死に王子を睨んだ。
「私はあなたの慰み者ではありません。こんな扱いは…嫌です」
「姫君、お慎みあそばせ。王子のお心遣いに何と言う申されようです」
ムーラが強く言った。小柄な囚われの少女を、彼女の育て子の怒りから守ろうと。
「王子、きっと姫君は照れておいでなのです。それにもう夜も遅くお疲れなのですわ。悪気があってのことではございませぬ。さぁ、姫君。王子にお詫びを」
キャロルは泣くまいと必死だったが、唇が細かく震えるのは止められなかった。王子はふうっと力を抜いた。もうその瞳に先ほどまでの張詰めた激しい怒りは無い。
「もうよい、ムーラ」
だがはしばみ色の瞳にはまた違う危険な色が宿る。獲物を弄ぶ肉食獣の瞳。
「なるほど、姫は疲れているのだろう。…私も疲れたな。そなたらはもう下がってよい。我らも…休むとしようか、姫」
王子は軽々とキャロルを抱き上げ、寝室に連れ去った。

「いやっ、いや、いや、王子っ!もういや。昨日みたいなことはいや」
「だめだ。そなたは私の愛しい娘で…私の妻だ。男が愛する妻にしようとすることを拒むのは許さぬ」
王子は抗うキャロルの高価な衣装を惜しげもなく引き裂いた。
「いや、私は娼婦じゃありません!」
「……幾度も申し聞かせておろう。そなたは私の妃だと。
だがあまりに逆らうならば…娼婦のように扱われることに…。よいのか?」
728ミラの罪:04/04/15 14:06
11
王子様が発たれてから二日ほど後、私の望みは全て叶わないことが明白になった。
私は一人、寝台の中で、薄く残った王子の触れた跡を指で辿りながら泣いた。
抱いてもらえなければ死ぬと脅して抱いた女のどこに、お目をかけてもらえるものか。
何の言葉も睦言もなかったあの時間、才気のある女ならば、王子を虜にする手管の一つもあったろうに、
私はただ王子様にしがみついて、苦痛に耐える声を聞かせまいとするだけで必死だった。
それでも私には幸福な時間であったのに・・・。
それでも王子様をお慕いする心は変わらず、以前よりもずっと強くなってしまった。

私は夜毎、あの一時を思い出しては寝付かれなくなっていた。
月のきれいなある夜、私はふらりと夜衣のまま庭に出た。
静かな夜で、人気のない庭には私しかいないように思えた。
王子様もこの月をどこかでご覧になっていらっしゃるのだろうか、もう私のことなどお見捨てになってしまわれたのか。
そんなことを思っていた矢先、力強い腕が私を引き込み、口を大きな手がふさいだ。
恐怖でもがき、逃げようとした私の耳に熱っぽい殿方の声がした。
「ミラ様、ずっとあなたをお慕いして参りました、ずっとあなただけを見つめておりました。」と。
それでも必死でもがこうとする私に、その声はなおも熱っぽく語り続けた。
このような手段に出たのは申し訳ない、けれども、どうしても私の心を判っていただきたかったのだ、と。
体中に響き渡る心の蔵の鼓動を聞きながら見たその殿方は、王宮の衛兵の一人だと気がついた。

729ミラの罪:04/04/15 14:08
12
衛兵のことなど覚えていなかったけれど、ただ、その者の髪と目の色が王子とよく似通っていると
以前ちらりと思ったこと。
花を摘んでいた時に、一輪落としてしまった私に、その花を拾いあげて私に手渡したことがあったくらいなものだった。
けれどその者はいま、私を苦しいくらい抱きしめ、必死に思いの丈を私に訴えている。
その様子は、あの時の私だ、と気付いた時、私の中から抗う気持ちも力も費えてしまった。
「このような無体な真似をした自分をお許し頂きたい、けれどもなんとしてでも私はミラ様にお慕いしていると告げたかったのです。」
兵の語るその言葉に、私が王子様に申し上げた言葉が重なってしまう。
「お召し下さなければ、この場で自害する覚悟で参りました。」と私も王子様に迫ったのだ。
 
よく似た髪の色、目の色、汗ばんで私を抱きしめる肌が、あの時の王子様を私に思い出させた。
そして私がずっと欲しかった言葉が、私の力を完全に奪ってしまった。
「あなたを愛しております、この命の引き換えにしても、愛しております。」と。
私は私を求める言葉欲しかった、例えそれが偽りでも、それが違う声であったとしても。
でも何の望みも費えた今、私にはすがるものが他にはなかったのだから・・・。
730ミラの罪:04/04/15 14:11
13
夢だと思いたかった。
でも体の奥に残る焔の燃え滓が、私にそれを夢ではないと告げていた。
何と言う事をしてしまったのだろう。
私の心は王子様のものなのに、それでも私を求める言葉と腕に惹かれずにはいられなかった。
庭に出るのをやめようと耐えようとしているのに、私は虜になったように夜更けになると庭へ出た。

待ち合わせていたわけでもないのに、兵は私を見つけ私を抱きしめる。
抱きしめられながら、私は思っていた、この者は私だ、あの時の私なのだ、と。
私の肌と違う堅く引き締まった肌を感じながら、私は王子を思う。
王子様、もっと抱きしめて、もっと私を欲しいと仰って、王子様。
私はこんなにもあなた様をお慕いして、愛しているというのに、どうして判って下さらないのでしょう?

やがてナイルの姫を伴って帰城する、と王子からの連絡が入り、喜び賑わう城の中で、
私は私の罪の証の兆しに気付いたのだ。
731名無し草:04/04/15 22:30
連日うpありがとうございます。
楽しみにしておりますので、続きよろ*・゜゚・*:.。..(n`∀`)η゚・*:.。. *
732籠の中:04/04/16 11:37
>>727
16
立ちあがって荒い息を吐きながら自分を睨みつけるキャロルを、王子は目を眇めるようにして見つめた。そしてゆっくりと立ちあがる。
「少々、やんちゃが過ぎるぞ、姫」
(お…怒らせた…っ!)
キャロルは胃がきゅうっと締め付けられるような感触を覚えた。だが負けまいと必死に王子を睨んだ。
「私はあなたの慰み者ではありません。こんな扱いは…嫌です」
「姫君、お慎みあそばせ。王子のお心遣いに何と言う申されようです」
ムーラが強く言った。小柄な囚われの少女を、彼女の育て子の怒りから守ろうと。
「王子、きっと姫君は照れておいでなのです。それにもう夜も遅くお疲れなのですわ。悪気があってのことではございませぬ。さぁ、姫君。王子にお詫びを」
キャロルは泣くまいと必死だったが、唇が細かく震えるのは止められなかった。王子はふうっと力を抜いた。もうその瞳に先ほどまでの張詰めた激しい怒りは無い。
「もうよい、ムーラ」
だがはしばみ色の瞳にはまた違う危険な色が宿る。獲物を弄ぶ肉食獣の瞳。
「なるほど、姫は疲れているのだろう。…私も疲れたな。そなたらはもう下がってよい。我らも…休むとしようか、姫」
王子は軽々とキャロルを抱き上げ、寝室に連れ去った。

「いやっ、いや、いや、王子っ!もういや。昨日みたいなことはいや」
「だめだ。そなたは私の愛しい娘で…私の妻だ。男が愛する妻にしようとすることを拒むのは許さぬ」
王子は抗うキャロルの高価な衣装を惜しげもなく引き裂いた。
「いや、私は娼婦じゃありません!」
「……幾度も申し聞かせておろう。そなたは私の妃だと。
だがあまりに逆らうならば…娼婦のように扱われることに…。よいのか?」
733籠の中Ψ(`▼´)Ψ:04/04/16 11:38
17
王子はキャロルの首筋に唇を這わせた。身体の芯に響くような快感がキャロルを戸惑わせた。
「娼婦は男を宥め、悦ばせる。でも心は通じない…」
王子の指がキャロルを弄ぶ。
「弄んで弄ばれて…ただそれだけ」
敏感な器官を指先が撫で上げた。恐ろしいと思うのにキャロルの身体は確実に快楽を捉えていた。
「いやあぁーっ!」
キャロルは素早く寝台から降りようとしたが、王子に腕を捕らえられうつ伏せに寝台に抑えこまれた。王子は昨夜と同じようにキャロルを後ろ手に拘束し、腰を高く上げさせた。そしていきなり固い果実のような双丘を割り開いた。
双丘に隠されていた薄茶色の菊花が露わになった。そして薄い皮膚に覆われた狭い橋の向こうには女の泉が。泉越しには膨らみかけた真珠まで見渡せる。
浅ましい姿を取らされたキャロルは半狂乱になったが、頭を強く枕に押し付けられているので腰を振りたてるだけにしかならなかった。
王子は指先を蜜に濡らし、菊花から始まり珊瑚色の真珠に終わるその場所を一気に撫でた。
「娼婦は愛ではなく金を受け取る。そして実に興味深い多くの事柄を男にさせてくれる。
例えば、ここに葦ペンが何本入るかだとか…中の手触りや感度を特別な器具を使って調べさせたり…もちろん男を呑み込みもする。前でも後ろでも…」
そう言って王子は自分の衣装を捲り上げ、あからさまな欲望を直接キャロルの双丘に押し当てた。
「いやーっ!」
キャロルの怯えきった泣き声で王子は我に返った。
「ふぅ…っ…。少し薬が効き過ぎた…か」
王子は自分の衣装を直し、優しくキャロルを抱き起こし、拘束を解いた。キャロルは怯えて引き攣ったように泣いている。
734籠の中Ψ(`▼´)Ψ:04/04/16 11:38
18
「そなたが…自分を娼婦などというから…」(怯えないで呉れ、言えた義理ではないが私はそなたを苦しめ泣かせるつもりはないのだ)
キャロルは強く首を振った。精一杯の虚勢だった。先刻、直接自分に触れた熱く、少し湿り気を帯びた男の感触がおぞましかった。
「そなたを愛しく思っている。そなたがどう思っているかは…知らぬが…私はそなたをいい加減に扱って慰み者の汚名をかぶせる気は毛頭ない!周りの者も皆そなたを大切に思っている。
だから…」
ここで言葉を切った王子の顔をふとキャロルは覗きこんだ。いつもの人を食った度し難いまでの優越と余裕の顔の下に…怯え嘆願するような…色が見えはしないか…?
「自分のことを娼婦などと言うでないぞ。二度とだ。自分で自分を貶めるような真似は許さぬ。
それはそなた自身を辱めることであり…そなたを求める私を侮辱することだ」
真摯な声音。厳しく、でも誠実な言葉。
(私はますます、あなたが分からなくなる。昼間と夜の違いは何?あなたは本当に一人の人間なの…?)
でもキャロルはそれ以上、考えることはできなかった。王子の手が彼女を引き寄せ、あの全身から力を抜き取ってしまうような接吻を贈り、求め挑んできたからだった。
王子の指がキャロル自身の感触を丁寧に確かめ、王子の舌がキャロルの秘花を執拗に味わい、思う様、少女の形をした楽器を奏でたのだった。
そして脚の間から恥ずかしいほど蜜を吹き零してキャロルは絶頂に追い上げられて果てた。
「昨日より少しは持ったか。相手を快楽にまず慣れさせるところから始めるなど私も初めてなのだ。
……私は確かにそなたにとって酷い男かもしれぬが、いつか分からせよう。私ほどそなたのためを思っている男はいないことを」
最後の一言の後ろには遠い恋敵メンフィスの幻影が纏わっていた。
735籠の中Ψ(`▼´)Ψ:04/04/16 11:39
19
あくる朝、キャロルが目覚めるとまたしても彼女は寝台の中にたった一人で、そしてきちんと夜衣を着せられていた。
「お目覚めでございますか、姫君」
ムーラはキャロルの戸惑いや恥らいに、ごく自然な知らぬふうを装っていた。他の侍女達もよく訓練されていてキャロルに気まずい思いをさせることはなかった。

ヒッタイトでの日々がどれほど重なろうともそれは変わらなかった。キャロルは真綿で包み込まれるように大切に─または厳重に─隔離され、王子を待った。
そう昼間は兄のように優しく彼女を慈しみ、夜には…飽くことなく彼女に挑む一人の男を。
だが─イズミル王子はキャロルを弄び、快楽と屈辱に涙させはしたけれど未だ彼女を貫くことは…していなかった…。キャロルは未だ乙女であった。

キャロルの食の細さに呆れ、もっと召し上がられませと窘めるムーラをやり過ごして朝食を終えると、長い長い一日が始まった。
キャロルが退屈せぬようにと王子が用意した様々な贅沢品に囲まれての孤独な一日。キャロルはムーラに教えられながら書物を貪るように読み、それをしていなければ王子が贈ってくれた裁縫箱を取り出して刺繍に没頭した。
高価な白い布に白1色の糸で様々な模様を咲かせて行く。それはとりどりの花で、その巧みさにムーラ達は密かに舌を巻いていた。
そして刺繍にも倦んだ頃、王子が部屋に戻ってきた。昼の軽食を摂るためにだ。
食事に等あまり興味の無い王子ではあったがキャロルが何をどれだけどのように食べたかはひどく気にして、少しでもキャロルに食べさせようと心砕いた。
「食べよ、姫。そなたが食べねば食事を用意する人間の落ち度となり罰せられる」
「人の上に立つ身分の者は、自分の我侭で下々の者に余計な負担をかけてはならぬ」
慈父のようにもキャロルに言い聞かせる王子は、しかし夜にはこう言うのだ。
「姫よ、逃げ出すことなど考えるな。自害などもってのほかぞ。そなたが軽はずみなことを為せば…それはそなたに仕えるもの達の咎となり、彼らの命を奪おうぞ。
私の側に居よ。そなたはどう抗い、否定しようと私の妃だ。いつか…そなたも素直に認めよう。私を愛している、と」
736ミラの罪:04/04/16 12:44
14
望んだ和子がいる!
あれほどにまで願った和子が!
けれでもその和子は、王子様の和子でないことを私が一番よく知っている。
もうおしまいだ、私と王子様の縁はもう二度と繋がれることなどないのだ。
今頃になってから、私は自分の犯したことの恐ろしさを初めて感じたのだ。
王子様の妃となるべく妃殿下のお側に侍らせていた私が、
ただの衛兵の和子を身篭ってしまった事が父上に知られたら!
私はもう二度とこの王宮へは戻って来れまい。
それどころか命さえも危ういのではないだろうか?
もう王子様のお姿をこの目で拝見することもならないだろう。
そう、永遠に!
こんなにもお慕いしてる王子様から永久に離れてしまう。
ああ、こんなにも愛しておりますのに!


737ミラの罪:04/04/16 12:46
15
この和子が王子様との和子であればよかったのに!
そう思った刹那、私の中に一つの恐ろしい考えが浮んだ。
私が身篭っていることはまだ誰にも知られていない。
王子がお戻りになるまでおよそ三月、王子の和子を身篭ったと偽れるのではないのか?
月のものが狂うこともよくあること。
いくら王子がナイルの姫を伴おうと、婚儀を挙げようと、
和子さえいれば、私は王妃になれずとも、側室にはなれよう。
和子さえいれば、王子と私の縁は切れることはない。
あのお方は出来た御子を放っておくような方ではないわ!

王子との縁が切れることを思えば、私はどんなことでも成し遂げることができるだろう。
あのお方から離れることを思えば、どんな恐ろしい事でも私にはできよう。
私の中には王子のもとへ忍んでいった時よりも、更に確固たる覚悟が生まれた。
そのためには、早く片付けなければならない事がある。
王子がこの王宮へお戻りになる前に!


738ミラの罪:04/04/16 12:47
16
「ミラ、少し顔色が悪いようですが、具合でも悪くしましたか?」
妃殿下の問いかけに私は内心ひやりと感じたけれど、そ知らぬ風を装って微笑んで見せた。
「いえ、何処も悪くありませぬ、妃殿下。ただ、もうじき王子様がお戻りになるのが待ちきれないだけですわ。」
その言葉に妃殿下は溜め息をつかれて苦笑なされた。
「そなたをイズミルの妃と考えておったに、王子はナイルの姫を妃にすると譲らぬからのぅ。
 そなたには悪いことをしましたね、ミラ」
「勿体無いお言葉、ありがとうございます。どうか今までどおりお仕えさせて下さいませ、妃殿下。
 この王宮にお仕えできるだけで幸せでございますれば。」
「おお、どうか今までどおり、側にいておくれ、ミラ」
「喜んで、妃殿下」
私は微笑んで妃殿下に温かい飲み物の入った杯をお渡しした。
妃殿下のご様子に変わったところはおありにならない、大丈夫。
私はやり遂げよう、王子様のお側に侍るためなら何でも。
「最近のそなたは、以前よりずっとよくなりました、決断も早く、指示も的確ですよ。
 ナイルの姫さえいなければ、そなたこそをイズミルの妃に推したというのにねぇ。
 ほんに惜しいことよ。」
妃殿下のお言葉に私は内心落ち着かない。
それは私が決めた目標の為の、私自身の変化。
もう何も恐れない、私は必ずや目標を遂げて見せよう。
739名無し草:04/04/16 16:33
17
先ずしなければならないのは、この事を知られぬようにすること。
私は愚かにも父上に泣きつこうとも考えていた。
野心家の父なら、人知れずに物事を闇に葬る手段を持っているのを知っていたから。
娘の私に少しでも情があるならば、と甘い考えを持っていた。
衛兵に乱暴を受けたのだ、だからその兵を殺して、と父上に願おうと思っていた。
けれでも王宮の回廊で父上にお会いした時、その考えは一瞬で吹き消された。

父上は私が王子様の妃になれぬことをあからさまに責めたのだ。
「そなたは一体ここで何をしておったのだ!
 何のために幼い頃よりここに連れ出し、王女や王子と顔馴染にさせ、妃殿下にお預けしたか判っておるのか!」
ギリギリと歯噛みをし、怒りでやり切れぬといった表情の父上を見た時、
体の中をすうっと冷えたものが通り過ぎ、心の中までもいっそう冴え冴えとしたのを私は感じた。
父上は当てにならぬ、何も言うてはならぬ、一瞬でそう覚った。
代わりにこう言って踵を返した。
「まだ分かりませぬ、私が側室になり、王子をお挙げすれば、父上は世継ぎの君の祖父と成り得るのですよ。
 そうなれば・・・。」
呆気に取られたと言わんばかりの顔をした父上を後に私は急いで去った。

740ミラの罪:04/04/16 16:36
18
私は王宮にいる侍医のところへ行き、最近臥せっている母の見舞いに行きたいと世間話をしながら
隙をついてある薬草を煎じたものをこっそり手に入れた。
それは心の蔵の弱っている者には非常によく効く強壮剤なのだが
健康な者が量を多く取ると死に至る、と常々心の蔵が弱くなり服用している母や世話をしている乳母やに注意されているものだった。
これさえあれば、私は私の秘密を知る者を排除することができる。
秘密を知る者は存在してはならない。

そう思う反面、私はなんて恐ろしいことを平気でできる女となってしまったのかと、
我が身を恐ろしくも思うのだ。
でもそのようなことよりも、王子様から離れてしまう事の方がもっと恐ろしい。
そうだ、王子様から離れてしまうことを思えば、私はなんだってできるはず。
もう一度、あの腕に抱きしめてもらうためならば、私は何でもすると決めたはず!
薬を小さな瓶に移し変えると私は夜の訪れを待った。
急がなければ、王子がお戻りになる前にしなければならない、と。
741ミラの罪:04/04/16 16:38
19
夜更けになると、私はこっそりと庭に出た。
季節は変化し、いつの間にか吐く息が白く見える時期となってしまっていた。
人気のない奥庭の片隅へ私が足を運ぶと、どこから伺っていたのか兵はじき姿を現し、
いつものように私を抱きしめようとした。
うわ言のように私の名を呼ぶ、上ずった男の声を聞いても、私はただ事を終らせようと思っただけだった。
一体、この兵のどこが王子様に似ていたのだろうか、と改めて思った。
体つきも王子よりは小柄だったし、王子よりも細身だった、顔立ちだって似ても似つかぬ、まだ少年の顔だった。
ただ、目の色と髪の色が王子を思い出させただけだったのだ。

身体を弄る手をやんわりと押しとどめ、私は微笑んだ。
いつまでもこのような事ではいけませぬ、父上にお話しましょう、父上に許しを得ましょう、と。
秘めた関係ではそなたも私も辛い想いをするばかり、大丈夫、許しが出ずとも、
どこか遠くへ2人で参りましょう、と。
思いも寄らぬ言葉に兵は、信じられぬような顔をした後、破顔一笑した。
「さあ、これでも召し上がって落ち着かれて、果汁を絞ったものですわ、そなたのために用意してきましたの。」
差し出した小さな瓶を兵は嬉しそうに一息に呷った。
私は苦しんだ後動かなくなった兵を確かめてからその場を去った。
歩きながら思い出した、私は兵の名も知らなかったのだ、と。
742ミラの罪:04/04/16 16:39
739、タイトル入れ忘れました、すみません。
743名無し草:04/04/16 18:20
あああ、連続で読めるわ〜と思ってたら鬱な週末じゃないかい。
サンクス作家タマ方。
744名無し草:04/04/16 18:23
あああ、連続で読めるわ〜と思ってたら鬱な週末じゃないかい。
サンクス作家タマ方。
745名無し草:04/04/18 23:23
伯爵令嬢の作家様ー、お元気でつか?
またアランの萌え萌えをひとつよろしく。
王家ものの続きも楽しみじゃ。
746籠の中Ψ(`▼´)Ψ:04/04/19 11:36
>>735
20
「身体つきが優しくなってきたな…」
ある夜、常夜灯に照らし出されるキャロルの透けるような肌を慈しみながら王子は囁きかけた。
「え…?」
キャロルは閉じていた瞳を開け、王子を見た。キャロルの身体を散々に弄び泣かせた後だというのに、王子の表情はあくまで涼やかで美しかった。
(私はきっとひどい有様だわ。泣いて…でもいつも最後にはわけが分からなくなって王子の呉れる快感を受け入れてしまう。浅ましい…身の上。嫌だと思っていても身体はまた違うだなんて)
「何やら、そなたに柔らか味が添うたと思うのだ。固い蕾が解れてきたような」
そう言うと王子は優しくキャロルの頬に口付けた。
「愛しい姫が私の腕の中で美しく成長していってくれるのが嬉しい」
キャロルはぼんやりと今は穏やかに美しいはしばみ色の瞳を眺めた。
「どうしてそんなふうに言うの?あなたは酷い人なのに。私はあなたが…怖いのに…」
王子は顔を暗いほうに背けるようにした。だからキャロルには王子の哀しそうな、口惜しそうな顔は見えなかった。
「そなたがどう思おうと…」
王子は最近、慣れたのか諦めたのか当初ほど頑なではなくなった白い身体を抱き寄せた。
「私はそなたを愛しいと思っている。だから私は私のやり方でそなたを愛する。そして待っている…そなたもまた私を愛してくれることを」
そして王子は再びキャロルの身体を慈しんだ。いつのまにか色濃くなり、幼さい形の中にも女らしい艶かしさが添うてきたように思える秘所。
「……っ…は……ぅ…」
王子が乙女の印を傷つけぬよう細心の注意を払って舌を泉に差し入れればキャロルは激しく震えた。いつのまにか、無感覚であったそこすらも快感の受容器官に変化したようだった。
「そなたがいくら拒もうと…そなたの身体は私に屈しているではないか。
身体は素直だな…。教え甲斐もあるというものだ。そなたが昼間書物を読むように…私も理解していてくれるようだな、そなたの身体は」
王子は幾度も達して朦朧としているキャロルに優しく切ない接吻した。
747籠の中:04/04/19 11:39
21
キャロルがハットウシャの王宮の中で終わりの無い迷宮に迷い込んだような日々を送るうちに春が巡ってきていた。
王子は昼間はこの上なく優しく大切にキャロルに接し心ほぐそうと務めた。
キャロルは様々な書物を読み、王子の講義を聞き、いつしかキャロルが王子に分からぬ点を質問することも珍しくはなくなってきた。
心は通い合わぬものの、それは不思議で…そしてどこか哀しく滑稽な休戦状態のようなものだろうか?
キャロルが徒然を慰めるために始めた刺繍もいつしか大きな布を埋め尽くすくらいになった。白地に白1色で縫い取られた花、花、花…。
それは中世のタペストリを彷彿とさせた。孤独なキャロルの祈りにも似たその刺繍。
「本当にお見事でございますわ、姫君」
ムーラが感に堪えたように言った。少女の手遊びよと侮っていたのだが、キャロルの刺繍は緻密で、王宮出入りの一流職人にも引けを取らないと乳母は思った。
「何かにお仕立てになってはいかがでしょう?このまま櫃に入れるのは惜しゅうございます」
「仕立てるって…?」
キャロルは厳しいながらも自分を大切にしてくれるムーラの心遣いに感じるところが大であったので、穏やかに聞き返した。
王子と自分の板ばさみになって悩んでいるムーラの心もキャロルは素早く見ぬいていた。そして、いつしかそれを済まない、とも感じるようになってきていた。
「何ができるかしら?大きい布ではあるけれど服が縫えるほどでもないわね」
ムーラはしばらく考え込んでいたがやがて決心したように言った。
「あのう…鎧下はいかがでございましょう?鎧の下につけます綿入りの」
「…………それは王子に、ということね」
748籠の中:04/04/19 11:39
21.5
「王子を姫君がお嫌いになっていることは存じております。そして姫君がそんなふうになさるのもごもっともとも思いまする。まこと…あのお優しい気性の王子が何故、と…」
ここでムーラは、口を噤んだ。夜毎、王子がキャロルをどのように扱っているかは公然の秘密、口に出してはならぬこととされていたからだ。
「いえ…!あの、ただ、王子はきっとお喜びになるだろうし…姫君からも王子に何か贈り物をあそばせば、姫君のお心も軽くなろうかと…」
口篭もる乳母にキャロルは分かったというように微笑んで見せた。
「分かったわ。そうしましょう。作り方を教えて。
でもね、ムーラ。これはあなたへの贈り物でもあるの。あなたが私をどれだけ気遣ってくれているか私、知っているわ。だからこれは出来あがったらあなたに渡すわ」
749籠の中:04/04/19 11:40
22
キャロルは王子が居ない昼間、ムーラに教わって鎧下を縫った。脇を紐で留めるベストのような形のそれは裏布を付け、綿をはさんで分厚かった。
前身ごろはキャロルの刺繍した布。後ろ身ごろは無地の布。そして余った刺繍布は王子の篭手になった。
(私は何をしているのかしら?私を弄んでめちゃめちゃにした相手のために何かを縫うだなんて。あの人を怖い、大嫌いと思いながら結局、あの人の庇護の許にいる私は何なのかしら?
あの人は…私をめちゃくちゃにして苦しめるけれど、私に恥をかかすようなことは…ないわね。周りの人によく見せるように私を大切に扱う。
時々、この人は優しいのではないかって…私に言う言葉は本当じゃないのかって思ってしまうほど。
あの人が分からない。何故、私があの人の側にいるのかも。聞こうとしてもあの人は…すり抜ける風のよう。ああ…口惜しい、情けない)
キャロルは幾度も繰り返す自問自答の迷路の中にいる。針を持てば気がまぎれるのは確かだけれど、思考が空転するのもまた事実。
(私は私が分からない。もう考えることにも我慢することにも疲れてしまった)
もうエジプトを思い出すことも稀になったキャロルは日にあたって目に痛いほどの布の白さに顔を顰めた。
(どんなに気丈でいようと思っても身体は…もう私のものではないようじゃない…?あれほどの屈辱は無いのに、待ちわびるように受け入れて…そしてお昼間にあの人と話をするのも平気になってしまっている)
思考の淵に引きずり込まれるようにキャロルの頭が傾いだ。
「姫君っ!」
貧血を起こしたキャロルをムーラは大急ぎで抱きとめた。
750ミラの罪:04/04/19 16:51
20
私は寝台の中で、一晩中手を震わせたまま過ごした。
私が殺したのだ!
あの衛兵が、苦しみながら信じられないといった表情のまま、目を見開いて、
私に助けを求めるように手を伸ばしてきたというのに、
兵が苦しみあがき事切れて動かなくなるまで見届けた。
この私の手が、薬を手渡し、あの兵に引導を渡したのだ。
なんという恐ろしいことができる女となってしまったのか!
その罪を憂いながらも、その反面に、もう和子の父親が誰であるか知られなくてすむという安堵が私を満たしたのだ。

夜が明けるのを待ちながら、私は自らに言い聞かせる。
和子の父親は王子様、王子様の和子を私は身篭っているのだと。
邪魔する者はいない、私は王子様のお側から離れないと決めたのだ。
どんな手を使っても、王子様との縁を断ち切らないと。
陽のあるうちに王子様がお戻りになられるはず。
震えていてはいけない、私は微笑んでお迎えする。
そして申し上げるの、「あなた様の和子ができました」と。

751ミラの罪:04/04/19 16:53
21
王宮の中は喜びに満ちた騒然さとなった。
王子様がナイルの姫を連れて帰国なさり、近々婚儀の運びとなったから。
メンフィス王との婚儀の最中重症を負ったまま行方不明になった姫を
王子は見事探し出され求婚し受け入れたと、そこかしこで王子を称える声が飛び交う中
私はひっそりと王子様がお一人になられる隙を伺っていた。

王子の宮殿は、婚儀の準備や、新しい女主となるナイルの姫の為に、
ムーラ様が王子の意に添い大切に傅いているようだった。
あの子供のような姫、王子が嫌いだと言い放った姫が、ここの女主だなんて・・・。
いいえ、王子様は渡さない、王子様の腕に抱かれるのはこの私もなのだから。
そしてご自分の宮殿に向かう王子様を私は見つけ、にっこりと微笑んだ。
「お帰りなさいませ、ご無事の帰城、この度の婚儀、重畳でございます。」
王子様が口を開かれるよリ早く、私は小声で口早に申し上げた。
「お人払いを願います、とても大事なお話がございますの、内密なお話が・・・。」
王子様を見上げて私は微笑んだ。
もうすぐ王子様は私を放さなくなる、もうすぐに・・・。
752ミラの罪:04/04/19 16:55
22
近くにあった小さな居間に私は通された。
この部屋には私と王子様の2人きりとなった。
久しくお会いした王子様は以前よりも頬が削げて、ますます精悍に、ますますお美しく見えた。
「して、何の用だ、ミラ」
その低く響くその声音が合図だったように、私は王子様の腕の中に身体を摺り込ませた。
ああ、夢にまで見た、いとおしい王子様のお懐かしい匂い、鍛えられた逞しいお体。
何故だか野の花のような甘く清涼な香りがうっすらしたようだったけれど
私は手をお衣装の隙間から差し込み、寛がせ、そのお肌に頬を寄せ、しっかりと腕を背中に回した。
私の王子様、この時を待ちしていたのです・・・。

「何の真似だ?」
王子のお声に私は面を上げ、怪訝なお顔の王子様に申し上げた。
「王子様、和子ができたのでございますわ、喜んで下さいますわね?」
ほんの少しの間、王子様のお硬くなられたようだったので、私は肌に手を滑らせ、唇を寄せた。
「ご婚儀をお挙げになるのは承知していますわ、でも王子様の和子ですもの、喜んで頂けますでしょう?
 あなた様の初めての和子ですわ、私も嬉しくて嬉しくて。
 一番初めはやはり王子様にお知らせすべきと思って、ずっとお戻りをお待ちしておりましたの。」
そう、この子は王子様の和子、私と王子様を繋ぐ大切な絆。
ナイルの姫がいようと、私は王子様から離れない。
なのに先ほどからずっと違和感があった、なんだろうかと思えば、
王子様の腕は私の身体に廻されないままだった、そして聞こえてきた冷ややかな声音。
「誰の和子だ、ミラ」
753ミラの罪:04/04/19 18:20
22の13行目
「王子様のお体がお硬くなられたようだったので、解すように・・・」です。
読みにくくてすみません。
読んでくださる方、感謝してます。
754籠の中:04/04/20 11:43
>>749
23
キャロルがぼんやりと目を開けると心配そうな王子の顔がま近にあった。
「おお、姫。気づいたか!倒れたと聞いて心配したぞ」
キャロルは寝台に寝かされていた。
「一体どうしたというのだ。倒れるまでになるとは…」
王子はムーラを咎めるように見やった。ムーラは裁縫道具一揃いを仕舞っておいてくれたようだった。
「ムーラは悪くないの。私が勝手に倒れただけ。ただの貧血よ。大丈夫」
キャロルは大急ぎで言った。何故かあの鎧下のことは今はまだ王子に内緒にしておきたいと思った。
「若い御方は貧血を起こされることも珍しくはございませんが…しかし姫君はここしばらくお身体もお心もひどくお疲れのようでございます」
侍医が遠慮勝ちに言上する。実際、キャロルのやつれ様は、何不自由なく傅かれている王子のお気に入りの佳人には似つかわしくないと不審を覚えたのだ。
「ふむ…。傷が癒えたばかりの身をヒッタイトに連れてきたゆえ、慣れぬ寒さがこたえたのか」
「かもしれませぬ。それでなくとも太陽の恵み豊かな国から来られた方は、寒く暗いヒッタイトの冬に気鬱になられたのかもしれませぬ。
気候も良くなってまいりました。だんだんに外気に触れられるのもようございましょう。気鬱が晴れれば自ずと身体の不調も無くなります」
「そうだな…」

その翌日。王子はキャロルを二人きりの遠乗りに連れ出した。小さな身体をすっぽりとベールとマントで包み、誰にもその美しい姿が見られぬようにして。
城壁の外に出れば、短い春の恵みである萌黄色の草や色とりどりの花に彩られた大地が美しかった。
「綺麗…」
キャロルは王子と同じ鞍の上で深呼吸した。
「広い…とっても広い。すてきね、外は!…ありがとう、連れてきてくれて」
王子は初めてキャロルが見せた晴れ晴れとした笑顔に目を細めた。
755籠の中:04/04/20 11:43
24
王子は優しい手つきで馬から降ろしたキャロルのベールを外してやった。
「煩わしい人目も、もうない。寛ぐがいい」
キャロルは急に外に出された子猫のようにしばらく途方に暮れたようにしていたが、じきに花を摘んだり小鳥を追ったりしはじめた。
「姫、マントまで脱いでは寒くないか?」
「いいの!こんなにお日様が気持ちいいんですもの!」
「ふ…ん。ただの太陽、ただの風、ただの地面。そんなに嬉しいか。こんなに喜ぶそなたの顔は初めて見た」
王子は少し寂しそうに言った。もっと早くにこうしてやればよかったという思いと、その笑顔を自分の心にも向けてはくれないかという切望が交錯する。
いつのまにか、王子のわずかな表情の動きや口調の変化に敏感になったキャロルだったが今日は全く王子の気持ちには気づかないようだった。
「ほら、王子!この花ね、とっても蜜が甘いのよ。知っていて?」
花の蜜を吸うキャロルの愛らしさに思わず王子は手を伸ばす。
「…ああ、本当だ。甘いな」
王子はキャロルの唇から蜜を受けた。キャロルは真っ赤になって走り出した。
「危ない、転ぶぞ。そんなに怖がってくれるな。今日はそなたを楽しませようと来たのだ。ほら、河を見にいかぬか?」
キャロルは王子に従った。春の日差しの許で受けた接吻。驚くほどキャロルはどきどきしていて…いつもの嫌悪や恐怖は感じなかった。

だが春先の天候は変わりやすい。風が冷たくなってきたと思ったら空はにわかに掻き曇り、思いがけない嵐となった。
「これでは引き返すこともかなわぬな。姫、こちらへ!雨をしのがねば」
王子は岩場の陰にびしょぬれのキャロルを連れていった。奥行きのある岩の陰は雨宿りには最適だったが寒さをしのぐには少々心もとなかった。
キャロルはがちがちとなりそうになる歯を食いしばって王子に従った。
(浮かれすぎたかしら?何だか熱っぽい…)
キャロルは座り込み、貧血をやり過ごそうとでもいうように頭を低くした。
「ごめんなさい、王子。少し…疲れたみたい」
756Ψ(`▼´)Ψ籠の中:04/04/20 11:46
25
「姫っ、姫!しっかりせぬか!」
王子はぐったりとしたキャロルに呼びかけた。少し熱があるようだった。
「すまぬ、もっと気をつけてやっていれば」
「大丈夫…。本当よ。ただちょっとくたびれてしまって。ごめんなさい…眠っていい…?」
(どうしてこの人はこんなに心配してくれるのかしら…?)
キャロルは王子の腕の中に抱き取られながら思った。
(ああ…眠ったら…また…されるかもしれない。夜の、あのこと。それは嫌。でも…眠い)
王子は少し迷った後、もろ肌脱ぎとなった自分の胸にキャロルを抱きしめた。濡れて重くなった衣装を脱がせて生まれたままの姿にしたキャロルを。
寝苦しそうに身じろぎする小さな身体を王子はしっかりと抱きしめた。それだけしかしてやれない自分がひどくもどかしかった。
(苦しそうに顔を歪めて…。私と居るのがそんなに嫌か?いつか出逢った日のように素直に私を見つめてくれればよいのにな。
そなたの心を得るのにこんなにかかるとは思わなかった。そなた一人のためにここまでむきになって取り乱す私に成り下がるとも)

気がつけばキャロルは簡便な天幕の中に横たわっていた。まるで産婦のように恥ずかしい格好を取らされて。脚も手も動かせぬよう地面に打った杭に繋がれている。
「そなたがひどく苦しむゆえ、そなたの身体を調べねばならぬ」
王子の顔は陰になってよく見えなかった。抗って叫ぼうと思うのに身体は痺れて動かなかった。
「私の…夜毎の責めでそなたの中が苦しいのであろうか…」
王子の手の中で金属製とおぼしい器具が鈍く光った。
757Ψ(`▼´)Ψ籠の中:04/04/20 11:46
26
王子はキャロルを宥めるように指先で真珠を揉んだ。たちまちキャロルはそこが潤うのを感じた。
王子の指はさらに花弁を引っ張るようにして確かめた。蜜がキャロルの菊花に零れていくのが分かる。
(私、どうなるの?私の身体、おかしい。こんなに…恥ずかしいほどに…)
「感度は良いようだな…。味もいつもと変わらぬ甘さ」
王子は鋏のような形をした器具をかざした。先端は丸い球のようになっている。王子はそれをかるく舐めてからキャロルの中に差し入れた。
「ア…っ!」
身体の奥に入ってくる異物の衝撃にキャロルは思わず仰け反った。
「痛まぬはずだが…」
確かに身体は痛まない。その代り、切ないような感覚が妖しく萌してくる。王子はキャロルを慰めるように真珠をひと舐めした。
「許せよ、このような無粋なものを挿れることを」
そしてゆっくりと器具をキャロルの中で開いた。大きく押し広げられる快感は屈辱をはるかに凌駕した。
(ああ…こんなの…。イヤなの?いいえ…もっと…もっと…。王子、お願い)
「中の色味も…感触も変わらぬ。いや、少し大人らしくざらついてきたかな。
だが少し熱い。この熱がそなたを消耗させるのならば冷ましてやらねば…」
王子は水袋の中身を口に含み、器具で大きく広げられたキャロルの中に…。

「いやあっっ!」
叫んで飛び起きたキャロルを王子は優しく抱きとめた。
「いかがいたした?悪い夢を見たのだ。忘れよ。大丈夫だ、私が居る」
「ゆ…夢…?…きゃっ、この格好…!」
758ミラの罪:04/04/20 17:10
23
「・・・何を仰いますの?私・・・。」
突然の王子様の冷ややかなお言葉に、私は必死に動揺を押し隠した。
王子様の薄茶色の瞳は冷たく厳しい光を湛えておられ。口許はかたく結ばれていた。
知られるはずはない、和子は王子様の御子だ、その答えにしかならない、私が決めた。
なのに、どうして・・・?
「私を謀るな、ミタムンの幼馴染みとして私が目零してやるうちに、疾く去ねい。
 まだ戯言を申す気でおるなら、今後は私の宮殿に参ることはまかりならぬ、よいな?」
静かに、でも怒りのにじんだ王子様のお声は、心底お怒りの時の声音だと気が付いた。
いくらお慕いする王子のご命令でも、こればかりはだめだ、
私と王子様の縁が切れてしまう、お側に侍ることどころか、お姿すらも拝見できない!
「お忘れですの?お出かけになる前に、私はあなた様に召されましたわ、王子様以外の和子であるはずもございません。」
心の蔵の鼓動が、まるで耳元で鳴っているような錯覚を起こしそうになりながら、
私は努めて穏やかに申し上げた。
背中に廻した腕に力をこめ、ぐっと抱きしめた、決して王子様から離れまいとするように。
「どんなにあなた様のお戻りをお待ちしておりましたことか、寂しゅうございましたわ・・・。」
759ミラの罪:04/04/20 17:13
24
力強く抱き寄せられるのを待っていた私は、突然王子様の胸から引き離され逞しい腕で押しのけられた。
「私が知っておるそなたは、媚態というものがなんであるか判らぬままに、私のもとへ参った生娘だった。
 だが今のそなたは男の身体に慣れ、知らぬうちに媚を売る遊び女と成り下がっておるわ。
 私の目は節穴ではない、なんと言う変わりようだ、その女の申し立てが誠であるか否かすぐにわかる。」
私の体はがくがくと震えている、信じたくないお言葉が、私の耳に届く、王子様、何故なのです?
どうしてそのようなことを仰るのです!
私が遊び女のようだと、男に慣れているなどと、どうして!
私、邪魔者は処分したわ、王子様の為にあのようなことまで犯したというのに、
どうして判って下さらないの!
「まだ戯言を申す気でおるなら、そなたを王宮から追放せねばならぬ、
 妃となる姫に醜聞は知らせたくない故な、早急に私の目の前から去ねい!」
「王子様!お待ちください!おう・・・。」
長い髪を揺らせながら王子様は出て行かれた、私は一人呆然と立ち尽くした。
うそ、嘘だと仰って、私がこの王宮から追放ですって?
王子様の和子を身篭ったこの私が?


760ミラの罪:04/04/20 17:15

25
脚の力が抜け、扉のすぐ近くに腰を下ろした私の耳には何やら明るい女の声が響いてきた。
「王子!約束だったでしょう、衣装合わせを見に来るって言ってたのに!」
それはあのナイルの姫の声だった。
「おお、姫よ、帰国したばかりで雑用は多くてな、どれ、見せてみよ、うん、よく映えるな。」
王子様のお声は、私に対するものとは全く違った、楽しそうな笑いを含んだ明るいもの。
私が聞くはずだったのに・・・。
「姫君!まだ完成しておりませぬから、はやくお部屋へお戻りくださいな、明後日までにはもう少し手を加えておきますゆえ。」
「どれ、ムーラを困らすでない、姫、せっかくの衣装が汚れてはいかぬな、抱いて参ろう。」
「きゃあっ!王子!やめてったら!恥かしいじゃないの!」
「そら、しっかり首に手を廻さぬと落ちてしまうぞ。」
「意地が悪いわ、王子・・・。」
朗らかな会話の声が離れていくにつれて、私の目からは波が溢れて止まらなかった。
私こそが、和子の懐妊を告げて後、王子様とあのように心沸き立つ時を過ごすはずだったのに、
王子様は私を拒絶なされた。
この私が、王子様だけを愛しているこの私が・・・。
イシュタルよ、何故に私の愛は受け入れられぬのだろう・・・。
どうしたらよいのだろう?
答えは出ずに涙だけがはらはらと零れ落ちた。

761籠の中:04/04/21 14:46
>>757
27
王子はうろたえるキャロルに冷えた身体を温めるためにこうしたのだと優しく説明してやった。
「嵐が止めば外に出られる。今しばらく我慢致せ。私がそなたを守るから」
キャロルはびくっと震えた。王子の腕の中で見た淫らな夢を思い出して顔が火照ってくる。
(私は王子にねだっていた…!)
「どうした?まだ少し熱があるのか。水は飲めるか?」
王子は心配そうに言った。そして恥ずかしくてろくに口もきけないキャロルをどう思ったのかこうも言う。
「…そのように警戒してくれるな。そなたが恐れるようなことは何もせぬ。そなたが嫌がることは何もせぬから…水を飲んでくれぬか?少々だが食物もある。
さぁ、少しでも良い、何か口にして私を安心させてくれ」
キャロルは言われるままに水を飲み、干し杏を入れたパンを齧った。
「王子も食べて。私だけはいけないわ。王子だっておなかが減って寒いでしょう?私より体が大きいのに…」
思いがけないキャロルの言葉に王子は破顔した。
「そなたがそう言ってくれると…嬉しいな。では私も食すとしようか」
王子は巧みにキャロルに沢山食べさせるようにしながら、彼女の心をほぐすように様々な話をしてやった。キャロルも相槌をうったり答えたりし始める。
(お互いこんな格好で居るのに、この居心地の良さは何かしら…?)
「姫?いかがいたした?そのように見つめられては…照れくさい」
「あ…ごめんなさい。不思議だなって思ったの」
「ほう?」
「私は王子が怖いのに、今は側に居てくれて良かったと思っているの。嵐の時に一人なんて嫌だものね…。
ううん。きっとこんなふうに過ごすのは初めてだからそれでね」
762籠の中:04/04/21 14:46
28
キャロルは恥ずかしい夢を払い落とそうとでも言うように饒舌になった。
「本当にこんなふうにただ話をするだけなんて…他愛ない話をするだけなんて初めて…」
王子は寂しそうに笑った。
「そうだな…。私はいつもそなたに嫌がられることばかり仕掛ける男であったな、そなたにとっては。
だがな、姫。私はいつもいつも…そなたとしみじみと話がしたかった。そなたが話すことに聞き入り、互いのことをもっとよく知ろうと様々に話す時間が欲しかった」
「私…も…。いいえ、でも、あなたは…いつも私を、夜に…」
決して貫かれはしないが、隅々まで好色に弄ばれ改められる夜。恐ろしいと思うのに、いつしか王子の促すままに反応するようになった身体の疎ましさ。
先刻の夢もまたそういった体験の記憶が織り成したもの。
(初めて出逢った時の優しげな様子に騙された私は子供だったということね。
そして今も折々にあの優しくて兄さんのような‘イミル’を思い出して恋しがっている私の愚かしさ)
「夜…か」
王子の呟くその声のあまりの寂しさに、キャロルは思わず王子の顔を覗きこんだ。底に見たのは深い孤独。脆い心。そして幼子のような激しい渇望。

─私はそなたが必要なのだ。この世で私ほどそなたを必要としている男はおらぬ。なのに、そなたに嫌われるようにしか在れぬ私に気づいてくれ!─

王子は自分の心を見透かすように見つめるキャロルの青い瞳に気づいた。いきなり贈られる接吻。
「私のものになれ。まことの意味で…身も心も私に捧げよ。もう私は長くは耐えられぬ。早くそなたに愛されたいのだ…!」
キャロルは抗うことも忘れ、王子の接吻に溺れた。
(私はもう捕まってしまって…逃げられない。でもどうすればいいの?)
763籠の中:04/04/21 14:47
29
翌朝早くに王子とキャロルは王宮に戻った。キャロルはすぐに寝台に入れられた。
「おとなしくしておれ。そなたの気晴らしにと遠乗りに連れ出したのに、かえって風邪をひかせてしまうとは…すまなかった。
ムーラ、姫は身体が冷えきってしまったのだ。それにまた貧血を起こした」
戸惑った若い母親のように王子はムーラに言った。
「大丈夫よ、王子。ムーラ、本当に大丈夫なのよ。寒かったけれど…あの…王子がちゃんと…してくれたから。暖めてくれて…。
王子こそ大丈夫なのかしら?早くあなたもちゃんと着替えて」
ムーラは初めてキャロルが王子に示した心遣いに密かに感激した。
(ああ…嵐の晩に、きっとお二人の間に新しい絆が生まれたのですね)
王子はキャロルが薬湯を飲むのを確かめてから部屋を出た。

ぎし、と寝台が揺れる気配に目を開ければ常夜灯のもと、王子の姿が見えた。
「お…すまぬ。起こしてしまったか。気分はどうか?熱は下がったようだが」
「王子。…今はいつなの?」
「もう真夜中に近いな。そなたはぐっすり眠っていたから起こさぬように気をつけたのだが」
(夜!)
キャロルは反射的に王子に背を向け、小さく身体を丸めて守るような姿勢をとってしまった。夜毎の淫らな夢のようなひとときがまた…と思ったのだ。
「姫。そのように端によっては落ちるぞ。そのように恐れてくれるな。今宵は‘授業’は休みだ」
「え…?」(嘘。だって王子はいつも私をおもちゃにしてから寝るくせに)
「愛しい…」(お願いだ。そなたが拒み恐れるほど私の中の獣は歯止めが利かぬ。今宵は身体は抱かぬ。心を抱かせてくれ)
王子はキャロルに接吻した。心も身体も甘く蕩かせるような優しい接吻。
「姫。私の名を呼んでくれ。眠る前に」
「?………イズミル………イミル…」
わざと兄のように優しかった頃の男の偽名をも呼んだ理由はキャロルにも分からなかった。
イズミル王子はキャロルの唇から漏れた名を宝物のように感じ、いつまでもキャロルの寝顔を見守っていた。
764名無し草:04/04/21 23:41
は〜、やっとアク禁が解けたよ。
最近よくアク禁かかるんだけど、皆様だいじょぶですか?

作家様がたうpありがトン。
私的にはお花の蜜を口移しで味わっちゃう王子に萌え〜です。
765籠の中:04/04/22 11:12
>>763
30
どこかから暖かい人を安心させる音が聞こえる。素朴で懐かしい音。
自分を包み込むこの暖かさは何だろう?気持ちよく安心できる。
キャロルは目を瞑ったまま吐息をついた。何だかこんなふうに心軽く目覚めるのは久しぶりのような気がした。
キャロルがゆっくりと身を起こそうとしたとき、不意に強い力がキャロルを抑えつけた。
「姫…目覚めたのか? 今しばしこのままで居よ」
頬に直接伝わってくるようなイズミルの低く落ち着いた声。キャロルはイズミル王子の胸に頭を預けるようにして眠っていたのだった。
驚いて半身を起こしたキャロルは自分だけ夜衣を着ていて、王子は長い腰布だけの姿としって頬を染めた。
「おはよう、姫。熱は下がったようだな。顔色も良い。安心したぞ」
朝日の射しこむ部屋の中。キャロルは身動きも叶わず真っ赤になった。
(私が起きた時に、王子が一緒にいるだなんて初めて!)
だが不思議と嫌悪や恐怖は感じない。それは明るい日差しのせいだろうか?それともきちんと夜衣を着こんでいる安心感?
いや、そうではない。
(王子のこんな穏やかな顔は初めて見たわ)
安心感がキャロルを大胆にさせた。
「……おはよう、王子。あの…私、先に起きているわね」
やはり恥ずかしくてそそくさと寝台から降りようとする身体を王子はやんわりと押し留めた。
「では私も一緒に。いいではないか、たまには我ら夫婦揃ってムーラに寝坊を叱られるのも」
細い肩を抱く大きな手を…キャロルはそのままにしておいた。目覚めたときに感じた軽やかに何の憂いも無いように思える心持は今も続いていた。
王子の体温とキャロルの体温が、細い肩の上でゆっくりと溶け合っていった。
766籠の中:04/04/22 11:13
31
イズミル王子が自分の宮殿にお気に入りの佳人を大切に大切に閉じ込めるように傅き慈しんでいる、という噂は王宮中の興味の的だった。
冬の初め頃、王子が敵国エジプトから攫うようにして連れてきた神の娘はしかし、初夏の頃になっても人前に姿を現さなかった。
王ですら息子の連れてきた娘の姿を見ることは叶わず、選り抜かれ許されたごく近しい召使だけが娘に仕えていた。

─王子が連れかえられた娘は…どうしているのであろう?
─ナイルの姫だというが実物が見られぬことにはどうも信じられぬ。
─じゃが、王子はご帰国以来、全く女を召されぬよ。
─出し惜しみするかのように閉じ込めて…。あんなに他人に執着なさる方であったかの?
噂のかしましい事この上ない。

「そろそろ姫を人に会わせても良いだろう」
王子は噂話の姦しさ、聞き苦しさを心配してそのやり方を窘めに来たムーラにそう言った。
「まぁ、では!」
「うむ。姫も一頃に比べればだいぶ落ち着いた。かの姫の故郷となるこの国ぞ。盛大にお披露目をしてやらねばな」
「ええ…ええ、そうでございますとも…!まこと姫君は落ち着かれて…」
感無量と言うように涙ぐんだムーラに王子は苦笑した。
「全くそのように大袈裟に泣くな。決まり悪い」

王子がキャロルの身体ではなくて心を抱きたい、と願い添い寝した夜から…二人の関係は少しずつ変わってきていた。
初めての添い寝が明けたとき、キャロルは王子に穏やかな顔を見せた。少し微笑みさえ浮かべて。王子に触れられても身体は固くならなかった。
そのキャロルの穏やかさは、久しく飢え荒れ狂っていた王子の中の獣を鎮める力をもっていた。王子はキャロルの身体を弄ぶことをしなくなり、キャロルは少しずつ王子と心を通じさせるようになっていったのである。
767籠の中:04/04/22 11:13
32
キャロルのお披露目は王子の誕生日を祝う宴の席で、と決められた。
「そんな急に決めないで。私、賑やかなところには出たくない…」
王子に告げられたとき、書物に目を落としていたキャロルは困惑して赤くなった。
(いつのまにか王子にも馴染んでしまったけれど、私は…私は晴れがましい場所に出られる立場に無いわ。
なんてことかしら?身体も心も王子に馴らされて、こんな…)
「何故だ、姫。私は早くそなたを公の席で皆に認めさせたい。良い機会ではないか。いつまでもそなたを慰み者のような日蔭の身にはしてはおかぬ。
逆らうことは許さぬぞ」
キャロルは首を振った。
「いいえ、いいえ、嫌なの。駄目です。私は…エジプトの…メンフィスの妃です。た、たとえ、もうエジプトには帰れぬ身であっても、メンフィスに会えない身であっても、です。
あなたのおかげで情けない境遇にあっても私、誇りまでは捨てていません。
見世物のように皆の前に引き出されるのは嫌…」
「何っ!」
ここしばらく穏やかに優しい顔しか見せていなかった王子の顔が瞬時に怒りに染まった。
「何と言う言いぐさだ!私がいつ、そなたを…っ!
私がそんなに厭わしいか!そなたが姿を消してだいぶ経つのに、とうとうそなたを探しきれぬメンフィスなぞが恋しいか!
そなたのことを一番考えているのは私だということがまだ分からぬかっ!」
ムーラが取り成してくれなければ、キャロルは王子に撲たれていたかもしれない。それほどに王子の怒りは、失望は、無念さは激しく大きかった。
「くそっ…!」
王子はキャロルを押しのけるようにして出ていった。そして間もなくキャロルの許に書類の束が届けられる。
エジプトの動静を報告する機密文章類であった。
768名無し草:04/04/22 11:56
ひょっとして・・・またメンフィスが裏切ってたとか・・・(´・ω・`)
もうその展開はいやん。別バターンきぼん。
769名無し草:04/04/22 12:52
>768
作者さんの話を先取りをして、あれこれを言うもんじゃないよ。
別パターンがいいなら、自分で書けばいいこと。
いやならスルー。
ここは768専用のリクエストスレじゃないんだから。
770名無し草:04/04/22 16:32
人の話からの分岐を書くのはアリなんだっけ?
たとえばここからメンフィス逆転バージョンとか。
771名無し草:04/04/22 18:38
原作者に分岐リクエストが自然。
基本的には。
他人のふんどし借りて染めなおし、てのはどうだろう。
作家様にきいて
‘続き何方かお願い’か‘完結後分岐可’
のレスがついたらオッケー??
772名無し草:04/04/22 19:12
なんでもいいから、だまって完結するまで読めば?

意見して又こっちも荒れるのはたくさん。
作家様はその人なりの文章があるんだから、終わらないのにあれこれ言う意見は
1読者としてはとてもいやです。
773名無し草:04/04/22 20:15
>772
ハゲ同。

つか768は釣りじゃないの?
言い草が、あまりに厨っぽい。
774名無し草:04/04/22 20:32
どちらの王子もカッコ良くて、
王子ファンの漏れは幸せ・・・。
作家様方、うpありがとうございます。
775名無し草:04/04/22 21:43
>>772
言いたい事は分かるけど
釣りかとオモっちやう
きっついんだよなぁ
やさしくたしなめてやってよ〜
776名無し草:04/04/22 21:46
或る人思い出した。 攻撃的な。。
777名無し草:04/04/22 21:50
華麗に〜〜〜(*゚▽゚)b
作家様がた連日うpアリガト〜
778名無し草:04/04/22 22:03
775と777に同意でっす。
779名無し草:04/04/22 22:19
本編の王家の中でメンフィスが裏切ったりするのはイヤだけど、
王子主役の二次創作ものの中に限ってのお話なら、別にそんなに気にならないけどな。

ひどいだけの悪役はチョット・・だけど、悪の魅力に溢れるメンフィスとかなら悪役としても見てみたい。
ま、とにかく続き楽しみにしてますんで>ALL作家さま
780籠の中:04/04/23 12:23
>>767
33
(私はもうエジプトには帰れないんだわ。居場所がないんですものね。
これでいいのよ。これで…)
キャロルは窓の外に広がるヒッタイトの赤茶色の大地を、澄んだ水色の空を眺めた。はるかエジプトにつながる空。
キャロルの膝の上には王子がよこした書類が広げてある。キャロルがエジプトから姿を消して以来の事柄が細かに報告された書類の、最後のものが膝の上にある。

─エジプトの守り神が婚儀半ばに姿を消したことは凶兆と考えられた。
現にエジプトにはファラオの異母弟を名乗るネバメンなる男が現れ、王国を二分する大騒乱となった。
結局、偽者であったこの男の正体を暴くまでにエジプトは多大な犠牲と損害を計上。ファラオは異母姉アイシスの助力を得てようやく国内を安定させた。
アイシス女王はファラオを助けたセクメト女神よと崇められ、結局、伝統どおりメンフィス王の正妃となった。女王は現在、身重である。
ファラオが正妃に寄せる信頼は絶大であり、夫妻は伝統にのっとり内政を充実させることに勤しんでいる。

……姿を消したナイルの娘は対ヒッタイトの戦など凶事も引き起こしたが、その身と引き換えにファラオを守りエジプトの騒乱を鎮めたのだと解釈された。王家の谷に壮麗な廟が築かれ、ファラオ自身がその廟の扉に彫る賛詩を書き、墓所でもあるそこを封印した…。

(私は死んだんだわ。メンフィスも私のことを諦めたんだわ。
……これでいいのよ。きっとネバメンが死んだことでメンフィスの運命も変わったんだわ。メンフィスは長く生きて名君となるわ、きっと。アイシスに愛されて)
不思議に心は凪いでいて、キャロルは泣きも取り乱しもしなかった。ただ心が空虚なだけ。悲しいとか、そんな感情も涌き出ぬ空虚。
(私ったら…お披露目の話が出るまでエジプトのこと、思い出しもしなかったわ。そう、王子に慣れて馴らされて…。エジプトもアメリカも遠く隔たってしまった)
キャロルは自分が変わったのだと、醒めた心で考えた。
781籠の中:04/04/23 12:24
34
「ムーラ。この書類を王子にお返ししたいの。それから書類のお礼にいつかの鎧下も差し上げたいのよ。申し訳無いけれどあなたから王子にお持ちしてくださいな」
書類をまとめ、穏やかに言ったキャロルの言葉にムーラは硬い声で言った。それはできませぬ、と。
(姫君はファラオのことをそれは恋しがっておられた。
ファラオが国主の立場ゆえか、それとも真実、心変わりゆえかは分からぬながらご自分を捨てられたのだとお知りになった今、ご自害なされるやも…!)
ムーラは侍女に、王子においで頂くようにと命じた。
「ムーラ…一体何を心配しているのかしら?私がもしや…」
「…それ以上、おっしゃってくださいますな…!」
珍しく取り乱したムーラはそう言ってキャロルを抱きしめた。
「姫君、姫君…!どれほどに辛く思し召したでしょう…!
でも、でも私は、王子の乳母としてあなた様に王子のお腕の中でお幸せになってくださいませ、としか申し上げられないのです…!
女人は悲しゅうございます。でも、でも女人の心を打ち砕き悲しませるような真似をする殿方もまた…心破れ悲しいことがあるのです…!」
「分かっているわ、ムーラ…」
「どうか、どうか、どうか…早まったことだけはなさいまするな…!」
「……分かっているわ、ムーラ…」
キャロルはもう一度言った。初めてキャロルはどうして私は古代でまず王子に逢わなかったのだろう、と思った。
(あの人もまたメンフィスと同じように強引で恐ろしいわ。でもあの人は手酷いやり方で私に考える材料と時間を呉れた…のじゃないかしら…?)
782籠の中:04/04/23 12:25
35
「姫…」
寝台の上でぼんやりと座っていたキャロルに王子は低く声をかけた。そして答えを待たずにキャロルの傍らに横たわる。
「書類は全部読んだのだな」
「ええ…あなたがヒッタイトの文字を教えていてくれたから」
穏やかな声音で、でも自分のほうは見ずに答えたキャロルに王子はかっとした。
「皮肉か…!だが私を挑発できるなどと自惚れるな。私はそなたが少女趣味の幻想に縋って生きるのを見たくなかっただけだ。
いつまでもいつまでもファラオが自分を待っていてくれるなどとな。メンフィスは為政者だ。為政者は国のことを一番に考える。
彼は為政者として国家に忠実であった。天晴れだな、敵ながら!」
(どうして私はこの姫にこんな手ひどくあたるのだろう?
姫の心を得るのに、メンフィスを忘れさせるのにもっと他のやりようもあったであろうに。何と愚かで性急な!)
キャロルの瞳が潤んだが、しかし涙は零れることはなかった。
(どうしてメンフィスを責められるの?どうしてメンフィスを恋しがる権利があるの?私はもう、とうにメンフィスを裏切ってしまっているわ。
王子に身体を弄られて…恥ずかしい姿を晒した時から。自殺も出来ずに生き長らえて王子と穏やかに会話できるまでに堕ちて。
私はメンフィスのことよりも、いつもいつも王子のことを考えているようになっているんですもの!)
「姫…!」
悲痛なものを含んだ征服者イズミルの顔を初めてキャロルは見た。そして悟る。この酷く、そして優しい男がどれほど真剣に誠実に自分を求めているかを。
キャロルは黙って目を伏せると寝台に横たわった。
「さぞ、私を愚かで滑稽だと思っているのでしょうね」
しかしそのキャロルに気圧されたようにイズミルは身動きが出来なくなっていた。
783籠の中:04/04/23 12:26
36
「元気か、姫」
所在なげに露台の手すりに凭れていたキャロルの金髪を王子は軽く引っ張った。
「暇を持て余しているようだな」
イズミル王子が我を忘れてキャロルにきつい言葉を投げ付け、キャロルが頑なな言葉でそれに応戦したその翌日。
王子は何事も無かったようにキャロルに接した。優しく、傲慢に、強引に。下手な慰めや謝罪はしなかった。
「そなたには荒療治が過ぎたやも知れぬな。だが、これが現実だ。早く…新しい生き方を探すのだな」
キャロルは答えなかった。
「姫、私を見よ」
キャロルは嫌々をするように首を振り、なおも顔を背けた。
「私が嫌いか。私が憎いか。メンフィスが恋しいか…?」
キャロルはなおも首を振る。
(もう何も分からない。私はとっくに王子の慰み者だわ。メンフィスのことだって思い出しもしない日が続いていたのに)
「姫!」
王子は強引にキャロルの唇を奪い、さらには身体をまさぐった。久しく触れなかった身体の柔らかさや甘く匂いたつ蜜の香りが王子を夢中にさせた。
「見よ…そなたはもうとうに私に跪いているではないか。早く私に心を捧げよ。私ならば…ずっとそなたを守ってやる。国のためにそなたを見切るような真似をせずに済むよう、守って大切にしてやる。
…そなたが、自分から私を愛するようになるまで待つつもりであったが…もう…!」
王子はそう言ってキャロルの蜜にまみれた指を薔薇の唇に咥えさせた。初めて自分を味わいながらキャロルは果てた。
(私は離れられない…。メンフィスにも覚えなかった感情に溺れている!)
物狂おしく、思っていることを少しも口に出来ず、意地を張り合うだけのやりきれない時間が王子とキャロルの上に流れていく。
784籠の中:04/04/23 12:29
いつも読んでくださっている皆様、スルーしてくださっている皆様、ありがとうございます。
メンフィス裏切りは確かにワンパターンかも…メンフィスファンの方が不快かもと
思い書いてみましたがやはり筆力不足を感じます。すみません。
どうかこれからもよろしくお願い致します。
785むうら:04/04/23 13:44
作家殿。
チャチャは気になさらぬよう・・・思うままに書いてくだいまし。
それが王子の思し召しでございまする。
786ミラの罪:04/04/23 14:55
>>760
26
明後日の婚儀の前に、私は母を見舞いたいからと申し上げて、妃殿下から王宮から出るお許しを得た。
実際に母上は具合が頗る悪く、寝台に寝たきりとなっていると知っていたから。
「そなたには今回のことは辛う、でも私はそなたには側にいてもらいたいのです、ミラ。
 そなたがいないと寂しゅうなるゆえ」
妃殿下のお優しいお言葉は嬉しかった。
でも妃殿下のお側に侍る為にも私はしなければ成らない事があった。
「婚儀までには戻りますわ、私も王子様の婚儀は拝見しとうございますもの。」
そう申し上げて微笑んだ。
本当なら私こそが、王子の横に立っていたと思いたかった、神殿で王子様と夫婦の契りを交わしたかった。
でももしやまだ間に合うのかもしれない、花嫁が私に変わればよいのではないかしら?
王子様は私を拒まれたけれど、もう一度「王子様にお会いできた為に嬉しくて、ついおすがりしたのだ」と申せば
判っていただけるかもしれない。
そうよ、ナイルの姫さえいなければいいのだ!
私の邪魔をする者は排除すればよいのだ、あの衛兵のように!
私は夜を待った、明日の朝、王宮を出る手はずはついた。


787ミラの罪:04/04/23 14:57
27
私はミタムン様と姉妹のように仲がよかった。
そのミタムン様から王宮の内部の秘密の抜け道を教えられていた。
それは王家の者しか教えられないとされた秘密だったのだが、
ミタムン様と2人でこっそりと探険したこともあったのだ。
以前通ったのが随分と以前になるけれど、今ナイルの姫がいるであろうと思われる部屋へと続く通路を
私は足音を潜めて進んでいった。

もう薬はなかったから、小さな松明で私は持ち出した短剣を確かめた、その刹那、あの明るい声音がしたのだ。
「・・・もぅ、休ませて、王子、私・・・。」
その声音には切なく艶っぽい甘えた響きがあった。王子様がいらっしゃるの?婚儀の前に?
「ならぬな、もう少し私に慣れておかねば、婚儀の晩が辛いぞ、姫、そなたの身体は私が触れるのを待っているではないか」
王子様のくすくすと笑いを含むお声、口付けをする音と粘着質な水をかき回すような音に混じって
ナイルの姫のあえぎ声が私の耳にまで届いた。
それは私にも覚えのある音で、どういう状況にあるのか見なくてもわかってしまった。
「早くそなたの身も心も私に捧げてくれ、婚儀が迫っていなければ私の身がもたぬわ。」
「ひど・・・い。私だってこんな・・・。ああっ・・・!おうっ・・・。」
ナイルの姫の声は急に口をふさがれたように止まり、寝台のきしむような音と衣擦れの音がした後、
ナイルの姫の荒い息遣いと、王子様の嬉しそうなお声に取って変わった。
「いいこだ、婚儀の晩はもっといい思いをさせてやろう。」


788ミラの罪:04/04/23 14:59
28
私は知らない、こんな嬉しそうな王子様のお声なんて!
私には何のお言葉も下さらなかった!私だって初めてだった!
でも「一人で休みたい」と申されたから私は痛む身体を無理に起こしてお暇した!
私を力強く抱きしめては下さらなかった!
私は急いで通路を引き返して自分の寝所に戻った。
あまりにも王子様の態度の私とナイルの姫との差に、もう抗う気すら怒らなかった。

あのように熱っぽく求められた姫が嫉ましかった。
私が欲しかったのは、王子様が私を求める言葉とその腕だったのだと、改めて感じた。
こんなにもお慕いして、愛しているのに、だからこそ、あのような恐ろしい事すらやり通したというのに、
私の心は何故に王子様に通じないのだろう。
でも、この和子がいなかったら、また話は別なのかもしれない。
そうだ、他の男の和子さえいなくなれば、王子様だってお心をお変えになるかもしれない。
王子様のお側に侍る為にならどのような事でもやり通すと決めたのはこの私!
そうだ、諦めない、私は王子様を愛しているのだから!
朝日が差し込む頃には私の心は落ち着いた。
早く屋敷に戻らねば。

789名無し草:04/04/23 15:52
ミラたん、まさか我が子をあぼーん???
王子とキャロルのイチャイチャっぷりを、もう少し詳しくきぼんぬでつ。
790名無し草:04/04/24 20:15
今日は土曜日か・・・平日だと思いこんでた(´・ω・`)ショボーン
作家様方、週明けを楽しみにしています。
791名無し草:04/04/26 10:14
週明け。。。Ψ(`▽´)Ψワクワク
792籠の中:04/04/26 12:49
>>783
37
「王子、いかがでございましょう?」
午後の日差しが明るい居間で、ムーラはお披露目の宴のための衣裳を着けたキャロルを自慢げに王子に見せた。
ヒッタイト風のたっぷりとした寛衣は、裾にいくに従って卵色から淡い薔薇色へと変化する。首元と袖口は銀細工の腕輪できゅっと締められている。
キャロルのまだまだ幼げな美しさを引き立たせるためか、ことさらに肌や身体の線はは見せないような仕立てにはなっているが幅広の飾り帯をした胴回りの細さが目だって艶かしかった。
「王子のおっしゃりましたように形はごく簡素に、でも染めには心砕きました。本当になんとお似合いでしょう!」
「ふ…む。まぁ、よいのではないかな」
王子は自分の庭に咲く一重咲きの薔薇の花のように見えるキャロルを見てわざと素っ気無く言った。
─まぁ、王子は照れていらっしゃるの?
侍女達がさざめいて、恥ずかしそうに下を向いたきりのキャロルをうらやましそうに見守った。
「あとはこれを羽織れ、姫。……ふふ、自分では出来ぬか?ならば私がしてやろう。皆、下がれ」
葡萄色の高価なマントを細いキャロルの肩にかけてやりながら王子は命じた。

「どうだ?気にいらぬのか?」
「い…え…。でも私は、こんなふうにしてもらいたくないのです」
「もうその話は飽きたし、とうに済んだはずだ」
泣きそうな顔をしたキャロル。
(私はエジプトとなし崩しに離れて、ずるずると王子のものに…?)
「顔色が良くない。私の花嫁たる姫には薔薇色の頬をしていてもらいたいな」
793籠の中Ψ(`▼´)Ψ :04/04/26 12:50
38
そう言うと王子はいきなり着せたばかりのマントを床に落とした。そのままキャロルを抱いて長椅子に座り膝の中のキャロルを見つめる。
「幾度も申した。そなたは私のものであり…そなたもそれを望んでいるはずだと。意地を張るのも大概にいたせ」
「どうして私を抛っておいてくれないの?こんな…メンフィスの側からあなたの許へモノのように流されて…抗えない。
いっそナイルに呑まれて死ねれば良かったの…!あなたに逢ったこともメンフィスと…婚儀をしたことも何もかもなかったことにして!」
イズミル王子の瞳に危険な炎がともった。
「そなたは私のものだ。幾度も幾度もこの身体に言い聞かせたというに…飲み込みの悪いことぞ」
王子の唇がキャロルのそれを塞ぎ、抗いも思考も全てを奪っていく。
「そなたはこんなに素直に愛らしいのに、心は…」
衣裳の上から胸の突起を弄ばれる。キャロルは思わず身体を反らしてしまう。
やがて王子の手は衣裳の裾を捲り上げ、脚の間の秘所を露わにした。手馴れた指がキャロルの恥ずかしい場所を探って濡らしていく。
「や…っ!やめて、王子。衣裳が…」
「衣裳の心配をするのはいいことだ。何、皺になればムーラに直させる。そなたが大人しければ皺にはならぬはずだぞ?」
羞恥にびくっと身体を震わせたキャロルの脚をさらに開かせて、王子は滴る蜜を啜った。
幾度も達して声もなく涙するキャロルに王子は囁く。
「身体はすでに私に差し出していてくれているのに、何故、心は呉れぬ?」
「……エジプトを…メンフィスを…どう思えばいいの?こんな気持ちで身体だけ奪われる情けなさをあなたと言う人は…!」
王子は意識を失うまでキャロルを責め、じっと寝顔を見守った。
794名無し草:04/04/26 15:16
あ〜ん、続きキター!!!嬉しいよん。
エッチそのものより、愛撫でキャロルだけ何回もイカせちゃうパターンが結構ツボです。
(いや、エッチそのものも好きだけど。ポッ)
でもこれは王子は辛いだろうね。
795名無し草:04/04/26 17:00
>愛撫でキャロルだけ何回もイカせちゃうパターン

わたしもそれ好きっ!
クールにエチなのもいいし
堪えて悶々している男の人っていうのも萌え〜。
796ミラの罪:04/04/26 18:53
>>788
29
雪の散りつく中を、私は久方ぶりに屋敷へと戻った。
妃殿下が私にお付けくださった衛兵と共に、王宮から出るのはいつ以来であったろう?
乳母やは私の顔を見るや否や涙を流し、喜んで世話を焼こうとする。
婚儀の迫ったこの時期、急に屋敷に戻ったのは、王子様が私以外の女人を娶るせいかと
勝手に察したのか、余計なことは何も誰も言わない。
母上のお加減はどうかと尋ねると、今は日がな一日お休みなっていることが多いという。
私も母上の寝室に伺ったが、お痩せになられたのか、一回りも二回りもお顔が小さく見えた。
母上のお顔にそっと触れてみたかった。
母上は私が成したことをお知りになられたら、どう思われるのであろうか?
あなたの娘は人殺めてしまったのだと、どうして伝えることが出来ようか。
この手はもうこの屋敷を出た頃の私の手ではない。
人の血で汚れてしまった、そして私は望まぬ和子を身篭ってしまった身。
以前のように母上に触れてはならないような気がした。
本来ならば母上に相談すべきことであったろうに、母上は昏昏とお休みになられているだけ。
乳母やにも子供の頃のように泣きつきたかった。
もう私は以前の私と違うのだ・・・。


797ミラの罪:04/04/26 18:55
30
「ミラ様、お顔の色が悪うございますよ。あなた様も療養が必要ではないのですか?」
乳母やの心配そうな声に、私は必死に平静を繕う。
「帰宅途中が寒かっただけ、冷えたのでしょう。今宵は早めに休むことにするわ。
 休めば治るから、一人にしておいて頂戴。」
「そうなさいませ、今何か温かいものを差し上げましょう、空腹ではございませんか?」
丁度食事の仕度をしているらしく、先ほどからかすかに煮炊きする匂いが漂ってきて、
それが私の気分を悪くさせていた。
「何も食べたくないのよ、もう休みたいから放っておいて。」
でも乳母やはそうはさせじとする。
「召し上がらないと、治るものも治りません、ほんの少しでよいから召し上がれ。」
昔から食の細い私を心配して、この言葉を乳母やは繰り返してきた。
でも今だけはとても聞ける状態ではなかった。
「食べたくないのよ!放っておいて!」
私は叫ぶように言うと、自室へと駆け込んでしまった。
乳母やは私の様子がお菓子と気付いたかもしれない!
早くなんとかしなければ!
私の体が変わる前に!
早く夜になって!そうすれば私は楽になれる!
気分の悪さを寝台の上で耐えるしかなかった。

798ミラの罪:04/04/26 18:57
31
凍て付きそうな寒さの中、私は外套を羽織って屋敷を抜け出した。
雪が散るこのような寒い夜、わざわざ出かける者もおるまい。
耳に挟んだ者は、街並みを外れた川沿いの方に住んでいると聞いた。
王宮の女官、召使、望まぬ和子を身篭った者が人知れず頼りにするという話は
女人の口伝いに、ひっそりと伝わっていくもの。
金貨を入れた皮袋を手に私は暗い道を進む。
夜目の中にも鈍く光る川の流れに目が止まる、もうじきだ。
擦れ違う者などいないのに、私の後から足音がして、私は驚いて振り返った。
「ミラ様、夜道は危のうございます、どうぞお戻りください。」
そこにいたのは、王宮から私を護衛してきた衛兵だった。
驚きよりも、私は腹が立った、私の後を付けてくるだなんて!
急がねばならないこの時に!私の邪魔をするだなんて!
「そなたこそお帰り!私は外せない用事があるのです!金貨を差し上げますから、
 私のことは見なかったことになさい。」
金貨を出そうとしたその時、不意に口を塞がれ、近くの木の陰に私は急に連れ込まれた。
何があったの?私はどうなるのですか?ああ、王子様!

799ミラの罪:04/04/26 19:01
30の15行目
乳母やは私の様子がおかしいと・・・です。
すみません。
つまらない話を読んでくださる方、感謝してます。
800名無し草:04/04/27 11:31
ここでは王子のイメージはテクニシャンなんでつね・・・。
ずっと王子はまじめな道程さんだと思ってますたけど、ここ読むようになってイメージが変わりました。
初めて読んだ時は鼻血出そうになりました。
メンフィスのほうがHだと思ってたけど、王子のほうがはるかにHそうだ・・・。
801籠の中:04/04/27 13:02
>>793
39
「これでようございます。いかがでございます、王子」
美しく衣裳を着つけ、淡く化粧したキャロルをムーラは誇らしげに王子のほうに向かせた。先ほどの戯れで皺になったところもすっかり綺麗になっている。
「ふむ、それで良い」
ムーラは頷くと、いつか王子がキャロルに贈った幅広の首飾りを留めた。ぱちんという小さい音がキャロルには首枷の音のように感じられた。
「後はこれを」
王子は手の中に持っていた耳飾をキャロルの耳朶に留めつけてやった。金具を留めながら王子は囁く。
「耳に孔を開けてやろう。大人の女はそうする。そなたが私のものとなった暁には…」
囁きながら素早く耳朶を噛み、桜貝の耳の中に舌先を忍び込ませる王子。キャロルはきわどいその戯れに真っ赤になった。
「ふむ、どのような化粧よりもそなたの肌色は美しいな。ま、その赤みを消さぬようにな」
王子はそう言うとキャロルの手を引いて長い廊下を広間へと渡っていった。
(ずいぶん広いんだわ、この王宮は。抜け出そうと汲々としていたのは何時の日だったかしら?)
キャロルは松明に照らされた廊下を見まわした。塔の部屋から王子の部屋へと移されて以来、ほとんど外には出ていないのだ。
(私はもう、すっかり囚われてしまっているわ。この人に…。好きなのか嫌いなのか憎いのか慕わしいのかそれも分からぬ相手に。
この人にとって…私は何なのだろう…?)
「何を考えている?」
はっとして顔をあげたキャロルが答える間も与えずに、王子は言う。
「大人しく良い子で居よ。今宵よりそなたは私の妃として、最愛の妻として公認される…」
802籠の中:04/04/27 13:03
40
キャロルの手を引いたイズミル王子が大広間に入った瞬間、広いその空間は大きなどよめきに包まれた。イズミル王子ご秘蔵の佳人がようやく姿を現したのだ。
─見よ、金色の髪!まこと王子はナイルの姫を得られたのだ!
─我が国の威容はいや増そう。めでたいことだ。
─まぁ、あの姫君のお美しいこと。なるほどあのご寵愛ぶりでは側室など上がれるはずがない。
─異国の姫君がどのようになさるやら、とくと拝見というところね…。
好奇の目、無遠慮な詮索好きの視線、意地の悪い囁き。
キャロルは目の奥につぅんと痛みを感じながらも気丈に頭を上げ、冷静な様子を保った。見苦しいところを見せてこれ以上、愚弄されるのは嫌だった。
そんなキャロルを眼の端に見ながら、王子はキャロルの肩を強く抱き寄せるのだった。
「気概を見せよ。卑屈に俯くな。そなたは我が妃…」
キャロルにだけ聞こえる声でそう言うと王子は朗々と言った。
「本日はこのイズミルの誕生の祝いの席を設けていただき、厚く御礼申し上げます。ヒッタイトの国王、王妃であられる父上、母上の御許で息子としてまたひとつ年を重ねましたこと感謝いたします。
また本日は私の妃を父上、母上そして我が国を支え盛りたてる臣下百官にご披露いたします。
エジプトの女神の御許より参りましたナイルの姫でございます」
王子に軽く背中を押されたキャロルは反射的に深深と頭を下げ、優雅なお辞儀をすることとなった。
803ミラの罪:04/04/27 15:43
>>798
32
何が起こったのか分からぬまま、私は地面に押し倒され、体を弄られた。
抗おうとした私の体の動きを止めたのは、衛兵の意外な言葉だった。
この兵は、私が殺めた衛兵と親友と認め合う仲だった、
私が庭で逢引してるのも、あの兵が私に恋焦がれて有頂天になっていたのも知っている、
あの夜も浮き足立って庭へ向かったというのに、朝には死体で発見された、
私が兵を殺したんだ、と口早に攻め立て、私を呪う言葉を吐き捨てる。
この者は私の成した事を知っているのだ!
誰も知らないと安心しきっていた私には晴天の霹靂だった。
衣装が捲り上げられ冷気が直接肌を突き刺す中、無骨な手は私の体を這い回ることを止めない。
私の頭の中は真っ白になったように、何の考えも浮ばず、身体は兵の成すがままだった。

「あいつはあんたが好きで好きでたまらなかったんだ!なのにどうして!」
血を吐くような叫び、私を弄り貪る手、触れる硬い体。
私は王子様にこそこうして貰いたかったのに!何故なの!
「あいつは、あんたのことを熱に浮かされたように、ミラ様、ミラ様って俺の前で言ってたんだ!」
王子様がナイルの姫に囁いていた言葉が、兵の言葉と重なる。
『もっと私を欲しいと申さぬか。』
『そのような艶やかな貌を私以外に見せてはならぬ』
『もっと乱れてみよ、愛しいそなた』
ああ、王子様、私にそう囁いてください!私の全てはあなた様のものですのに!
そう思った刹那、兵の動きは早くなり、私の口からも甘えた悲鳴が飛び出してしまった。

804ミラの罪:04/04/27 15:45
33
ぐったりした兵の身体の重みを感じながら、私もまた達してしまったことに驚きを覚えつつ
激しい罪悪感が私の中を駆け巡る。
身体は燃え上がっているのか、冷気が心地よいように感じられる。
なんということ!好きでもない男に抱かれ、私の体は私の意志を裏切った!
王子様はこのことを仰っていたのか?
私はもう王子様の側に侍る資格はないのか?
兵は満足そうににやりと笑って私を見た。
私が淫乱な女であると、嬉しそうに!
「あいつのことは黙っていてやる、代わりにその金を全部寄越せ。時々はその身体を俺が慰めてやってもいいぜ。」
私を上から見下ろす下卑た顔、このままずっとこの男の言いなりにならねばならぬのか!
瞬時に覚悟は決まった。
私の体をいい身体だとにやにや笑っている男に気付かれないように、私はそっと男の腰にあるはずの短剣を探った。
それと分からぬ様、愛撫のように。

「もう一度か?貴族の女はスキモノが多いな。」と男が笑った瞬間、
私の右手は短剣を迷わず男の首筋を切りつけた。
信じられないといった表情の兵、私の頬や胸に生温かいものが飛び散った。
私はゆっくり立ち上がり、男が動かなくなるのを待っていた。
冷気が身体を包む、濡れた頬や胸元の衣装がべったりと張り付き気持ちが悪かった。

805名無し草:04/04/27 16:03
意外な展開!
サスペンスドラマ風で面白くなってきたよぅ。
806名無し草:04/04/27 16:11
>籠の中
いよいよお披露目ですね。
二人の関係が少しでも良くなるといいのだけど。
王子はよく我慢できてるなぁと素朴な疑問。
もしかして、他の女人と・・・?

>ミラの罪
どんどん流されていくミラが哀れでなりません。
こっちの王子には、何らかのお仕置き(罰が当たるとか)をして
欲しい気分です。
こんなに人の心が汲めない人間では、名君にはなれそうにないし。
807名無し草:04/04/27 17:33
ミラ、お話の中では悪い女なのになぜか同情しちゃうよ。
現実でもこういうめぐりの悪い、運の悪い人っているもん。

籠の中は早く初夜を迎えないかな〜〜〜ウキウキ
808名無し草:04/04/28 08:16
次スレのスレタイどうする?
809名無し草:04/04/28 10:06
今のままでもいいんじゃないかな?
810籠の中:04/04/28 11:56
>>802
41
「我が世継ぎが26回目の誕生日に世にも得がたき妃を披露するとは二重のめでたさ!王子よ、妃ともども国をますます盛りたてよ!さぁ、皆のもの、今日の良き日を寿ごうではないか!」
「ヒッタイト万歳!」
乾杯が繰り返される大広間。キャロルは目を伏せて息を潜めていた。
(何てこと、私はまた流されてしまって…どんどん身動きが取れなくなっていく。
どうしておめおめと広間まで牽かれて来てしまったの?どうして王子に宛がわれた衣装など身に着けているの?どうしてさっき、王子の手を振り解いて逃げなかったの?)
「さぁ、姫。そなたも祝いの杯を」
国王が差し出した杯を受け取り、干したのは王子だった。
「ありがとう存じます、父上。しかしながら姫は酒が頂けませぬ。代わりに私が…」
「わっはっは!これはこれは何とまばゆいばかりの寵愛じゃ!皆の者!堅物の不調法者よと思っておった王子がようやっと人間らしくなりおったわい。めでたいことじゃ!
姫よ、御身は一体どのようにして木石と変わらぬ世継ぎを人間に仕立て上げてくれたのじゃ!」
上機嫌のヒッタイト王。王妃も優しくこの新しい嫁に話しかけた。どうやら国王夫妻も異国の姫を気に入ったようだと見て取った人々は我先にと王子夫妻の元にやって来て祝いの言葉を述べた。
王子はキャロルの肩を抱いて上機嫌で臣下達をキャロルに引き合わせ、見せびらかすようにキャロルを大切に扱った。目立つことを厭うキャロルの様子も人々には初々しい花嫁の恥じらいとしか受け取られていないようだった。
811籠の中:04/04/28 11:56
42
やがて宴は進み、人々の酔いも回ってきた。王子もまた珍しく酒に酔い、寛いでキャロルの肩を抱いていた手もいつしか解けた。
「失礼…」
キャロルは小さくそう言うと席を離れ、垂れ幕の向こうの窓辺に寄った。涼風がキャロルの頬を撫でていく。
(私はここで生きていくの?)
キャロルが勝手な真似をすれば召使を罰し、エジプトに攻め入るとまで王子は言いきった。
(自分では何も決められないままに流されて。王子は傲慢に私に愛という言葉を投げ与える。そんなのが愛なの?私は…私にだって誇りがある、自分の心があるわ。
あの人は確かに私を…気にいっている…のかもしれない。でも私はあんな人からの‘愛’など受け取れない!あの人は所詮、人を愛せないのよ!)
その時。
「ごきげんよう、ナイルの姫」
美しく着飾った娘がキャロルに声をかけてきた。すらりとした成熟した肢体、癇性なものをのぞかせる気位の高そうな美貌。
「ああ、私はミラと申しますの。王子の…ご寵愛を受けている者ですわ」
キャロルの驚きと戸惑いに冷笑を浮かべてミラは言った。
「私は昔から王子のお側にありましたの。もちろん王子も私のことをそりゃあ…可愛がってくださいました。他のどの女よりもね。
王子のご気性もお好みもよーく存じております。だから不思議ですのよ。何故、王子はあなたをご正妃にお選びになったの?だってあなたは…王子のお好みとはまるで違うのですもの。
お珍しいのかしら?それともあなたの背後にある大エジプト帝国が魅力的だから?…いずれにせよ淫らな遊び女がうまくしたものだと皆が申しておりますわ!」
最後のほうはヒステリックな叫び声のように。
キャロルは思わずかっとして言い返した。今まで鬱屈していたものが一気に爆発したようなものだ。
「何て言いぐさ!どうか聞いているこちらが恥ずかしくなるようなことはおっしゃらないで」
812籠の中:04/04/28 11:57
43
言い返されてミラは驚いた。屈辱的な言葉で嬲って泣かせるつもりだったのだ。
「あ…ら…!私はただお聞きしたいの。大事なイズミル王子様のお好みは全て知っておきたいんですもの。王子様もきっとそれをお望みよ。」
言い募るミラの意地の悪い言葉。大貴族の娘として誰よりも王子の妃の座の近くに居ると思っていた彼女には今更、無一物の娘にその座を攫われることなど許せない。
「ねえ、教えてくださいな」
「……そなたのような女ではなかったからだ」
穏やかなイズミル王子の声に二人は飛び上がった。王子は迷子にするようにキャロルの細い手首を掴んだ。
「ミラ、男は愚かなものだ。豪華に咲き誇り香って男を誘う大輪の花よりも、自分で丹精できる物慣れぬ固い蕾にそそられる…」
王子は酷薄な笑みを浮かべ、キャロルの細い手首に接吻して見せた。ミラは口惜しそうに顔を歪めると駆け出していった。それを無感動に見送る王子。
「さて…と。何故に私の側を離れた?そのようなことは…」
だが、王子の言葉は宙に浮いた。キャロルもまた王子の手を振り解いて駆け出したからだ。

王子は追ってこなかった。キャロルは驚くムーラ達を下がらせるとさっさと一人で湯を使い、夜衣をきっちり着こみ、さらに帯で固く前を結ぶと王子の寝台ではなく、自分の居間の床に横たわった。
久しぶりの人ごみ、ミラの言葉…キャロルはすっかり消耗して固く冷たい床の上であっという間に寝入ってしまった…。
813籠の中Ψ(`▼´)Ψ:04/04/28 11:58
44
「姫…姫…。何という場所で眠っているのか。身体が冷えたら何とする」
ようやく宴も果てた真夜中過ぎ。部屋に戻ってきた王子は不機嫌にムーラの言葉を聞き流すと、自分にあてつけるように床に眠っている少女を抱き上げた。
「勝手に私の側は離れる、自分のお披露目の宴は許しもなく中座する、挙句にこのような場所で私より先に休むとは…我侭勝手が過ぎるぞ」
「う…ん……?」
柔らかく暖かな寝台に横たえられたキャロルはぼんやりと目を見開いたが、すぐにまた眠ってしまった。
「そなたのような我侭者には仕置きが必要だな…。少し授業を中断するとすぐに教えたことを忘れる困った子供よ」
王子はそう言って短剣で固く結んだ帯を切り、乱暴に夜衣を脱がせた。白い中性的な身体がいつもより明るい常夜灯の前に露わになる。
「んん…」
キャロルは夜気に身体を震わせはしたが、相変わらず起きなかった。よほど疲れたのだろう。
「姫、起きよと申すに。妃たるそなたが私に働いた無礼…許しがたいものがあるぞ。あのような女の言葉などに惑わされおって」
王子の指が残酷に薄い胸の頂の小さな突起を摘み上げた。その痛みに眠りの中で眉を顰めるキャロル。
「まだ起きぬとは…」
王子はいきなり脚も開かせてぐっすりと眠る楚々とした薔薇をも露わにした。屈辱的な姿を取らされながらキャロルの寝顔はあくまで無垢であり、それが王子を余計に切なくさせた。
王子は薔薇の蕾をほぐすと、花芯を指で揉みたてた。その強い刺激にようやくキャロルも目を覚まし、あまりのことに悲鳴を上げた。
「私を責めるか、妃よ。そなたの身体はこんなにも素直であると言うのに、その身体の主の何と憎らしく可愛げのないことよ」
814ミラの罪:04/04/28 14:09
>>804
35
濡れた頬、身体にべったりと張り付いた衣装、夜目の中ではよくわからないが、
私の身体が多分血まみれになっているであろうことは想像がついた。
目を見開いたまま事切れた兵をそのままに、私はこの男に恐喝される運命からは逃れることは出来たが
先ず何をすべきかを考えなければならなかった。
気持ちが悪い、とにかくこの血を洗い流せねばならない。
私はすぐ近くに流れていた川の岸辺へと歩いていった。
あの男は追いはぎにでも遭ったのだと解決するだろう。
私はこの血を洗い流して今宵は屋敷に戻るしかなさそうだった。
川に落ちたと言えばどうにか体裁が繕うことができよう。
川の水に手をつけるとそれは冷たいものだった。
けれども私の身なりは岸辺で少々水につけたところで落ちるようなものではない。
冷たい水を覚悟して、私は脚を入れそのまま流れに逆らうように川の中ほどまで進んでいった。
815ミラの罪:04/04/28 14:11
36
突き刺さるような冷たさが下半身を被った。
あまりの寒さに身体がぶるぶると震えることは止められそうにもなかったが、
それでも私は顔を洗い、衣装に飛び散った血を洗い流すしかなかった。
水気を含んだ衣装は予想外に重く、振るえる手ではなかなか作業ははかどらない。
私が立てる水音だけが響き、それが暗闇と混じって恐ろしいほどの孤独感を呼ぶ。
私はいつからこんな女となってしまったの?
以前の衛兵のときには、薬を飲ませただけで直接手をかけていなかった。
それでも夜通し震えながら過ごしたというのに、
今の私は人を短剣で切りつけ殺め血だらけになりながらも、以前ほどに恐れていない。
むしろあの兵に今後付き纏われる心配のない安堵感が、恐れよりも勝ったのだ。
もう私とあの兵達との繋がりを知る者はいないのだ。
今度こそ、誠心誠意王子様にお仕えする、その決意だけが私の手を冷たい水の中で動かしていた。
私は王子様のお側に侍る為ならなんでもすると決めた、どんなことをしてでも、と。
衛兵の一人や二人、すぐ補充できようし、すぐに忘れられてしまうはず。
私は大丈夫、必ずや王子様のお側へと参るの!
必死に自分に言い聞かせていた刹那、私の腹部に突然の激痛が走った。
なんと強烈な痛み、岸辺へ上がることもままならず、私はそのまま川の水の中に蹲るしかなかった。
ああ、王子様!これは罰ですか?この痛みこそが、私に与えられた罰なのですか?

816ミラの罪:04/04/28 14:14
37
痛みはひかなかった、それどころかまるで腹部を締め付けられるような痛みが続く中、
急に私の身体は温かなものに包まれた。
その温かさに経験のない私にもそれがなんであるか想像はついた。
その温もりはじきに川の流れに添って流れてしまった。
痛みが少しばかりひいたような気はしたが、なかなか川から立ち上がる気力が湧いてこなかった。
体中から力が抜け、だるさが私を包んでいる。
私はまた一つ罪を重ねてしまったのだ。
痛みに苛まれながらも、私は奇妙な開放感を味わった。
もう苦しまなくてもいい、心配しなくてもいいのだ、と。
817ミラの罪:04/04/28 14:17
38
・・・和子は流れてしまったのだ・・・。
もう川沿いに住む者を頼らなくてもよいのだ・・・。
それは哀しいというものでもなく、あまりにも呆気なく逝ってしまった為なのか、
ただ呆然と私から去っていったことを受け止めるしかなかったようだ。

和子よ、そなたが真実王子様の和子であるならば、私はどれほどそなたを慈しんで育んだことでしょう。
王妃にはなれずとも、側室として王子様の側に侍り、和子の父母としてまろやかな時間を過ごしたことでしょう。
それともあの衛兵と駆け落ちし、貧しいながらも家族揃って暮らしていたのかしら?
静かな庶民の暮らしで、平凡な女の人生を過ごしていけたのだろうか?

・・・いいえ!
私の幸福は王子様と共にあるはず!
平凡な庶民の暮らしだなんて、私に耐えられるはずはない。
例え言葉はなくとも、王子様のお側に侍ることが、王子様の腕に抱かれることが私の幸福!
なんという酷い母親なのだ、私は!
そなたの命を犠牲にしても私は王子様と共にありたいのだ。
冷たい川の水に濡れながらも、私の頬に温かなものが一筋流れて落ちていった。
818名無し草:04/04/28 20:14
ミラタン…・゚・(つД`)・゚・
819名無し草:04/04/29 09:22
哀しい女、ミラタン。
一途なゆえに不幸の道を辿っていくんだね。
やっぱり最後はキャロルを殺そうとするのでしょうか?
中盤からイッキに面白くなってきました、斬新なストーリーが新鮮です。
820名無し草:04/04/29 17:43
・゚・(つД`)・゚・ウウウ
821ミラの罪:04/04/30 16:00
>>817
39
出血したせいか、目の前がかすんできた。
こんな冷たい川の中にいつまでも浸かっている事自体、自らで死を招くようなもの。
私は生きなければならぬ、王子様のために、王子様のお側にあるために。
がちがちと震える身体、痛みつづける腹部、水気を含み重く纏わりつく衣装のために
岸辺までの僅かな距離が果てしなく遠くに思われた。
冷たく重い衣装は私の身動きをまるで厳重に鎖で絡め取られたように制限した錯覚さえ起こさせる。
早く屋敷に、夜明けまでに戻らねば、戻れば私は安全よ。
私は大臣の娘なんですもの、一体誰があんな無骨な兵と私を結び付けよう?

なんとか岸辺にたどり着き腕を伸ばして這い上がろうとしたが、
水気を含んだ衣装の所為か、私の力不足なのか、やっとのことで上半身を岸辺の上にあげるのが精一杯だった。
腰から下はまだ水に浸かったままだけれど、少し休めばじき脚を上げることもできよう。
少し、少し休めば・・・。
私は地面に濡れた頬を寄せさっきまで渾身の力を込めた腕から力を抜き
身体を地面に預けた。
草もなく荒涼とした土が、何故か私に安堵感を与え、私は目を閉じた。
そうよ、今度はもう失敗はしない。
王宮の回廊で父上に申し上げたように、父上にも力を借り、王子様の側室になるのよ。
「世継ぎの和子の祖父」なんて魅力的な話、父上が逃すはずはないのだから。
どんな手を使ってでも、私は王子様のお側に侍るわ。
今度こそ私は王子様だけにお仕えするの、私の全ては王子様のものなのだから。
だから早く屋敷に戻らなければ、夜が明ける前に・・・。
822ミラの罪:04/04/30 16:02
40
冷たいものが頬に触れ、私は目を開いた。
雪が舞っていた、暗い夜空から無限の雪が落ちてくるその様子は
何故だかとても美しく幻想的にすら思えた。
綺麗な雪を見ていると、私は自分が成したことが本当によかったのか分からなくなってきた。
私は王子様をお慕いしただけだったのに、
どうしてあんなことになってしまったのだろう?
幼き日杏を手渡して下さったあの時から、私の心は王子様のものだったのに、
どうしてこんなことになってしまったかしら?
私の罪のきっかけは一体何だったの?
王子様を愛してしまったから?
そんなことあるはずはないわ、王子様を愛することのどこがいけないの?
そうよ、私はただ王子様を愛しただけよ、何も悪くはない。
何処で狂ってしまったのかしら?おかしいわ・・・。
なんだか気持ちがいいわ、眠くなってきた。
大丈夫、もう少しすれば回復して、屋敷に戻れる、大丈夫。
ああ、雪が綺麗ね・・・王子様、私の王子様・・・。
823ミラの罪:04/04/30 16:07
41
陽が昇りハットウシャの街外れの川沿いで、
首を切り付けられ事切れた男と川に下半身を浸けたまま事切れた身なりの良い娘の死体が見つかった頃
王宮では王妃がイズミル王子の婚儀の為に、あれこれと指示を出していた。
側仕えのミラが戻ってこないのを不審にも感じたが、イズミル王子に想いを寄せていたミラが
流石に婚儀や婚儀を祝う宴には居辛いだろうと思いはかり、ミラの不在を許してやることにした。
そして忙しそうに働く女官たちに一際通る声で言った。
「さあ、我がヒッタイトの世継ぎの王子の婚儀なのです、盛大に祝わねばなりません。
 何の落ち度もないように用意なさい。
 今日はめでたき日なのですから!」

 終り
824ミラの罪:04/04/30 16:13
今回で「ミラの罪」は終わりです。
読んでくださった方、レス下さった方、
心よりお礼申し上げます、ありがとうございました。
「王家の紋章、女の犯罪告白」を書いたつもりでしたが
何分稚拙な文章なのでつまらなかったと思います。
レスが何よりの励みになりました、本当にありがとうございました。

>「籠の中」作家様
いつも楽しみに読ませて頂いてます。
いよいよクライマックスでしょうか?w
最後の最後まで楽しみにしております、頑張って下さい。
825名無し草:04/04/30 17:16
連載乙です。
カワイソウなラストだったけど、こういう生き方しかできないっていうのが伝わってきて物悲しいです。
自分たちだけ幸せそうなキャロルと王子がチト憎たらしく思えてきました。

連載中のほか作家様たちも、続き楽しみにしております。
826名無し草:04/04/30 20:51
>ミラの罪作家様
うpありがとうございました。
私も王子は少しミラタンを哀れんでほしいな。
歴史の中ではこんな悲劇が本当にあったんでしょうな。
827名無し草:04/04/30 23:02
>ミラの罪作家様
毎日うpを楽しみにしていた者です。
乙華麗様でした。
ミラタンの最後、泣けますた…。・゚・(ノД`)・゚・。
次回作も楽しみにしてます。
828籠の中Ψ(`▼´)Ψ:04/05/01 10:12
>>813
45
「やめてっ、王子!いやぁー!」
叫ぼうと思うのに疲れた身体から出てくるのは掠れたような声だった。それでもキャロルは必死に王子を押しのけようと暴れまわった。
「こんなの嫌!大嫌い、大嫌い、王子なんて大嫌いよ!しないで、こんな…。いやあっ!!!」
「おとなしくいたせ。また縛られたいのか?」
王子はそう言って摘み上げていた花芯を、今度は強く柔らかな肉の中に押し込むようにした。固く勃ちあがっていた真珠が自分の中に無理やり埋められる感触。
「い…っ、痛い!」
脈打つ真珠の感触に酔わされそうになりながらも王子は責めるのを止めなかった。
「痛いのか?これは嫌なのか?では何として欲しい?どう言えば良いかは…教えたはず…」
疲れて、翻弄されて惑乱した青の瞳が涙に潤んで王子を見つめた。
(何故…?王子は優しいかと思えば恐ろしい。身体は明渡しても心だけはと思うのに、それすら辛い。いっそ何もかも受け入れようか。きっとこの人は私のことを一生…)
「姫、答えよ。もっと辛くなるぞ」
「ア……痛い…から………舐めて、くだ、さい………」
「よく申した」
王子は自分が痛めつけた場所を優しく執拗に舐め上げた。キャロルが蜜を吹き零して達してしまっても今夜は許さなかった。
「も…嫌。嫌い、嫌い。ミラにも…ミラとも…するくせに。私のことは抛っておいて。誰かと一緒なんて…嫌…」
キャロルは苦しげに冷や汗を滲ませながら、うわ言のように言った。
「なにぃ…」
王子が顔をあげた。その瞳には猛禽のような危険な光が宿っている。
「そなた、私を愚弄するのか?何故、私と居るときに他の女のことなど言い出す?」
829籠の中Ψ(`▼´)Ψ:04/05/01 10:12
46
キャロルは身体を引きずるようにして王子の体から逃れた。
「あなたこそ、私を侮辱しているわ。私は慰み者じゃありません!
……ミラが言っていたわ。あなたには他にも沢山の女の人がいるって。私じゃなくてもいいんじゃない。こんなこと、もう嫌。よそでやればいいんだわ!」
「………そなた、嫉妬しておるのか?」
静かに王子が聞いた。
「な…っ…!」
ひるんだキャロルの腕を捕まえ、王子はその白い小さな身体を自分の下に敷きこむようにした。
「そなたをこんなにも愛しく思い、望んでいる私の心を知りながら踏みにじり、翻弄して、逃げ回り…そのくせ得たいの知れぬ女の戯言は間に受けて、私を責めるのか?
申せ、幾度も幾度も申し聞かせ、その身体にも心にも噛んで含めるように教えてやったこの私の心を疑い、見当違いの嫉妬をするのか?
そなたは私を嫌いつつ、他の女に奪われるのは嫌なのか?なんと愚かで浅はかな!」
「違うっ!!違う、違うわ!私は、私は…」
図らずも図星を射されたキャロルはうろたえ、王子の下から逃れ這うようにして寝台から飛び出そうとした。だが冥い怒りに燃える王子からは逃れられない。
這った姿勢のまま、抑えこまれ腰を高く上げる動物のような浅ましい格好を取らされる。王子は言った。
「心得るまでは乙女のままにと思っていたが…甘やかしすぎたか。言って分からぬ相手には身体で教え込まねばなるまい。
そう、そなたはもう男と愛し合える身体だ。ふふ、恐れるな。そなたの乙女を破りはせぬ。乙女の身体のままでも…ここででも可愛がって、罰してやることはできる…」
王子はかつてないほどに昂ぶり滾りたった自身をキャロルの双丘の奥の菊花に押し当てた…。
830籠の中:04/05/01 10:43
>ミラの罪作家様

連載おつかれさまででした&ありがとうございました。
いつも楽しみにしていました。
ミラの哀れさ、一途なけなげさに泣けました。
次回作を是非お願いします。楽しみにしています。
831名無し草:04/05/01 11:53
あ・・・ア○ルセクールキタッ!!!
いやん、処女よりそっちを先に奪っちゃうのね〜
832名無し草:04/05/01 16:33
菊門破りキタ━━川o・-・)o・∀・)*・-・)o・ω・)o・Д・)o・ー・)o゜∀゜)o・_ゝ・)o・д・)o・3・)━!!!
833名無し草:04/05/01 23:34
>籠の中作家様
うp連休明けかなと思ってたので、ほんと嬉しいでつ。
嬉しすぎなので作家様、ソチャデツガ( ´∀`)つ旦
834名無し草:04/05/02 11:56
作家様がたうpありがdです。

結局悪い女になれないまま死んじゃったミラの悲しい最後の姿が胸に焼き付いてしみじみしました。
835名無し草:04/05/03 00:21
また新作クルかな〜?
途中になってる作品のつづきもどうかお願い。
作家様達楽しみにしてます、いつもサンクス。
836名無し草:04/05/03 08:34
作家様がた、ありがdです。
蜜月作家様、螺旋作家様もお待ちしております〜
837名無し草:04/05/03 16:39
連休はどうやら雨模様ですねン・・・。
何かうpくるとうれすぃな。
838名無し草:04/05/05 01:54
メンフィス×キャロルでエチなの来ないかな。

なんて言ってみるテスト
839名無し草:04/05/05 22:32
脇キャラ話も面白いよね。
個人的には「ルカの愚痴・ウナスの愚痴」みたいなのが読みてぇ。
840名無し草:04/05/06 00:39
エジプト王妃の作家様…本家の方でも闇でも書いてくれないかな。
841名無し草:04/05/06 21:05
ここのアドレス少女漫画板の本スレに張られていたが・・
荒れないといいんだけど・・・
842名無し草:04/05/06 22:57
王家スレの事?
だったら大丈夫じゃないかな、前から何度も張られてると思うけど。

ああー、今日はうpこないのかな。
843名無し草:04/05/09 19:40
嵐どころかうpもこないね 寂
844名無し草:04/05/09 19:47
ほんとだね…寂すぃぞ……。
845名無し草:04/05/09 20:08
漏れもさみしい
846名無し草:04/05/09 22:45
今ちょいと書いてみてるんだけど、自分のノリが悪くて書き進まないよん。。。
大好きな13巻でも読み返してみるかー。
ちょっとは萌えてくるかな?
847名無し草:04/05/09 23:26
>846
おおー、13巻が好きってことはメンヒスファンですね。
久々にメンフィス×キャロル読みたいでつ。がんがって下さいねー。
848名無し草:04/05/10 00:25
そうですな。私もメンフィス×キャロルを激しく読みたい気分です。
王子もいいけど、メンフィス物もたまには(・∀・)イイ!
849名無し草:04/05/10 02:23
そうだねー。私も最近メンフィス萌えだ〜。
一番はやはり王子だけどねヘタレでも。
作家様がんばって〜!
850名無し草:04/05/10 10:02
13巻といえばあのシーンの所でコミックスがパックリ逝ってしまったイタタな経験が・・・

「籠の中」作家さんの続き来るかな〜
851Ψ(`▼´)Ψ籠の中:04/05/10 10:55
>>829
47
硬く熱く荒々しいものが自分を突き破ろうと激しく挑んでくる恐怖にキャロルの肌は粟立った。
恐ろしくて厭わしくて必死にもがくのだけれど全ては無駄な抗いだった。
「お…っお願い、嫌、嫌、それだけは嫌。そんなのやめてっ…!嫌です、王子!」
叫びたいのに声は情けないほど引き攣り掠れ、身体は全く自由にならなかった。獣のように恥ずかしい格好、自分でも直接見たことの無い場所が男の前に露わにされ、蹂躙されようとしている。
「怯えるな…」
冥い声で王子は言い、指先で真珠を揉みたて、半ば以上無理やりに搾り取った蜜で菊花のあたりを塗りこめる。狂気じみた欲望が、怒りが、哀しみが…そして気づいてもらえない愛が王子を昂ぶらせ暴走させる。
指先はやがて慰めるように菊花を弄った。
「ここででも…愛せる。分からせてやろう…」
王子は強く強く自身をキャロルのつぼまりに押し当てた。未熟なそこは頑なで何物をも受け入れない強靭さをもち合わせていた。
「いやっ、いやっ、やめて、お願い。怖い、怖いの!お願い、お願い!」
キャロルは顔を枕に押し付けた姿勢で必死に嘆願した。素肌に伝わる硬く不吉な熱感。自分が滅茶苦茶にされ石榴のように裂けてしまう!
「私を…これ以上、滅茶苦茶にしないで!」
(王子が怒るのはもっともだわ。怖い、怖いっ…!私を愛していると何度も言ってくれたその人がこんな乱暴を)
キャロルは首を後ろに捻じ曲げるようにした。ちらと見えた王子の顔。まるで泣きそうな。悲しそうな。
(え?王子が…泣いている)
「人の心をたばかった罪深い姫…」
王子は指先で真珠を捏ねまわし、蜜を搾り取り、塗りたくりながら力任せに剛直を秘花に押し当てた。キャロルの絶望的な悲鳴が寝所に広がり…やがて闇に溶けて消えた…。
852籠の中:04/05/10 10:55
48
熱く疼く場所にひんやりとした薬が塗られた。キャロルはその心地よい感触に気づいていたのだけれど目も開けられず、声も出なかった。
(王子…だ…。どうして?どうして?)

王子は自分が陵辱し滅茶苦茶にした場所の手当てをしていた。少女は涙に濡れた顔のまま、昏々と眠っている。
「どうして…」
疲れた声がキャロルの白い肌の上を滑っていく。
それは傲慢で居丈高な生まれながらの王者の声ではなくて、人を愛することを知ったことと引き換えに強い心を失った途方に暮れた若者の声。
「愛しているのに、愛して欲しいのにこうなってしまう。どうしてなのだろうな。私にはそなたしかおらぬのに。そなたを大切に大切に包みこんで傅いて…私に微笑みかけて欲しいのに…もうだめなのか?
そなたが嫉妬して取り乱してくれたとき…どれほど嬉しかったか。たとえ軽はずみに他の女の造言に乗せられた結果だとしても嬉しかったのだ。
嫌いな相手に嫉妬など出来ぬからな。でも…こうなってしまった。
愛すれば愛するほどそなたは離れていき、でも私はますますそなたを失えなくなる。ふふっ、笑えるな。とんだ道化ではないか、私は…」
不意に。
キャロルの背中に暖かいものが滴り落ちた。
「愛しているのだ、愛しているのだ、姫。私が欲しいのはそなたの身体ではない。私はそなたの心が欲しいのだ。許して欲しいのだ、そなたを愛することを」

(あのイズミル王子が泣いている…。自分の心を吐き出して。あの誇り高い人が…あの恐ろしい人が…)
キャロルは思わず子供のように泣く王子に手を差し伸べて慰めそうになった。いや、そうしたかったのだ。
でも重い身体は動かず、泣き疲れて嗄れ果てた喉からは何の声も出せなかった。
やがて手当てを終えた王子が部屋を出ていった。初めてキャロルの閉じた瞼から一滴の涙が零れ落ちた。
853名無し草:04/05/10 23:16
菊門キタッ・・・!
でもやっぱ痛そうだね。

うpサンクスでつ。
854名無し草:04/05/11 00:49
基本は愛!
王子は何をしても私が許す!
本誌では絶対に拝めない、強引王子頑張れ〜。

>檻の中作家タン ありがトン。
855名無し草:04/05/11 07:23
「籠の中」作家様、
できれば47,5編を読んでみたい・・・。w
856名無し草:04/05/11 11:44
>>854
檻の中ってヲイ!
わからんでもないが(w
本誌では二度と拝めないであろう、王子のムチも出して〜
(;´Д`)ハァハァ
857籠の中:04/05/11 12:02
>>852
49
次の朝。キャロルは寝台から起きあがることも出来ずに臥せっていた。
王子はキャロルが浅く不快な眠りから醒める前にでていってしまったらしかった。召使達は何時も以上にキャロルを気遣い、大切に世話を焼いてくれたが消耗しきったキャロルはそれに気づいたのかどうか。
微熱で肌は不快な熱と湿り気を帯び、無理やりに裂かれた身体は重苦しく痛んだ。混乱した心を持て余しながらキャロルは考えていた。
手当てをしてくれた優しく、怯えるような王子の手の暖かさを。眠りの中で聞いた王子の声を。背中に感じた王子の涙の意味を。

─そなたをこんなにも愛しく思い、望んでいる私の心を知りながら踏みにじり、翻弄して、逃げ回るそなた。
─愛しているのに、愛して欲しいのにこうなってしまう。どうしてなのだろうな。私にはそなたしかおらぬのに。

(王子は真剣だったわ。あんな恐ろしい罪深いことを私に仕掛けながらもその心は悲しくて泣いているようだった。
……私は…王子の心の真摯さを知りながら逃げ回っていた。何も見ようとも聞こうともせず。王子は私の身体を弄んだけれど…私は王子の心を弄んでいたのだわ…)
皮肉にもキャロルは初めて自分の気持ちに向き合い、そして悟ったのだ。
(私は王子のことを好きなんだわ。あんなひどいことをされても…あんな恐ろしい人でも。皮肉なものね。好きなんだと、メンフィスを忘れるほど惹かれているんだって分かった今…私と王子の間は決裂してしまったわ)

その日一日中、王子は来なかった。こんなことは初めてだった。政務の合間には自分の宮殿に戻って来てキャロルの様子を確かめていたのに。
(あんなことがあってはもう顔を合わせられないというわけね…)
寝台に横たわったキャロルは壁に顔を向けていた。下半身の強い違和感が余計に切なかった。
(メンフィスとの関係はこんなじゃなかった。強いお酒に酔ったように浮き足立って…‘愛し合っている’なんて臆面もなく信じていた。自分で考える間もなくあの人に流されて。
王子は…王子との関係はもっと苦しかった。心のうちを知られてしまったら負け、王子の優しさに縋ってしまえば負け、あの人の脆さに気づいて手を差し伸べてしまったら…負け。
苦しくてたまらなかった。でもあの人はいつも…そして私も同じように…)
858籠の中:04/05/11 12:02
50
「王子、そなた、姫のところに行かないのですか?」
公務の終わった夕暮れ、所在なさそうに露台にただずんでいる息子に、ヒッタイト王妃は声をかけた。王子の手には今日、届けられたばかりの書簡が握られている。
「いつもいつも公務が終われば飛ぶようにしてあの姫の元に戻っていっていたというのに?ここしばらくはその素振りすらない。
…喧嘩でもしましたか?あの幼い姫と?そなたがあの子供のような姫とどのように喧嘩するのか見てみたいものだこと」
息子を元気付けようとでもいうようにわざと快活に話す母を王子は困ったように見返した。
(まぁ、小さい頃の困りきった時の表情そのまま!久しぶりに見たわ!)
「どうしたのです、イズミル。らしくもない。ムーラも心配しておりましょうに」
「は…」
「………困ったこと…」
奥向きのことを掌握する王妃にはムーラからそれとなく今回のこと─キャロルの不例と王子の素っ気無さの因果関係─が伝えられていたが、彼女とて詳しいことを知らされているわけではない。
「母上…」
「なんです?」
「恐れ入りますがこの書簡を…姫に渡して頂けませぬか?あの姫に見せてやりたいのです」
「私が?そなたではなく?何故に?そなたが見せてやるべきものなのでしょう?」
「私にはまだ公務がありますれば。どうか…どうか母上」
痛ましくやつれたような息子の顔を見ながら、王妃はその願いを聞き入れやらざるをえなかった。

「姫。身体の具合はどうです?見舞いに寄らせてもらいましたよ」
うつらうつらしていたキャロルは張りのあるヒッタイト王妃の声に目を覚ました。
859名無し草:04/05/11 22:01
不器用で素直になれない王子とキャロル。
痛々しい二人が何ともよいです>籠の中
860854:04/05/12 00:55
・・・・・・スマンカッタ・・・・・
檻って何だよー゚・゚(⊃д‐)゚・゚
作家タンごめんよーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!
861籠の中:04/05/12 11:35
>>858
50
キャロルの白い顔に痛々しく浮かぶ隈、憔悴しきった顔つきに王妃は驚いた。
(なるほど、これはただの喧嘩ではなさそうな。しかし、あの優しい王子が何故に?)
問いかけるようにムーラを見れば、ムーラはどうか知らぬふりをしてくださいませとでも言いたげに首をわずかに振った。王妃は吐息をついた。
「王妃様…!」
「おお、姫、どうかそのままで。起きあがるには及びませぬ。ひどく疲れているようですね。薬は飲んでいますか?何か欲しいものがあれば遠慮なく申すのですよ。まことこのように弱っているとは…。
先日の宴で何かあったのですか?そなたはひどく気鬱のようだし…王子を昔から知ってい後宮の女達もひどく姦しいのですよ…?」
キャロルは目を伏せたままあたり障りの無い言葉を紡ぐばかり。何も聞き出せそうに無いと王妃は思うと、ようやく息子からの預かり物をキャロルに差し出した。
「これを…。イズミルからそなたにと預かってきました。自分で持って来ないのですから我が子ながら薄情なもの…」
「え…?王子から…私に…?」
「あ、姫君。急に起きあがられてはお身体に障ります。さぁ、枕に凭れてお読みあそばせ。…王妃様にはお茶など差し上げましょう」
ムーラはさりげなく王妃をキャロルの寝台から引き離した。王妃は目の端でキャロルを観察した。
青い瞳が書簡の上を滑るにつれて。キャロルの頬は赤みを増し、書簡を持つ手は震えた。
「私…これから王子の許に参ります。急いでお聞きしたいことがあるの。ムーラ、支度を手伝って!」
寝台から飛び降りるように滑り出したキャロルはしかし、すぐに足をもつれさせてよろめいた。
「姫君、無理でございますよ。ひどく体調がすぐれられませんのに!お止め下さいませ!」
「姫、ムーラの申す通りじゃ!落ちつきなさい、王子はまだ表宮殿で執務中のはず。女人は許しなく表宮殿へは渡れませぬ。さぁ、横になって」
「でも、王妃様!私、参らねばなりません。それに…それに…」
下肢の痺れるような差しこむような痛みに顔をしかめながら言うキャロルに王妃は言った。
「王子が大切に愛しているそなたに無理をさせたとあっては私も叱られる。さぁ、仲直りがしたいなら私が王子を呼んで…」
862籠の中:04/05/12 11:36
50
キャロルの白い顔に痛々しく浮かぶ隈、憔悴しきった顔つきに王妃は驚いた。
(なるほど、これはただの喧嘩ではなさそうな。しかし、あの優しい王子が何故に?)
問いかけるようにムーラを見れば、ムーラはどうか知らぬふりをしてくださいませとでも言いたげに首をわずかに振った。王妃は吐息をついた。
「王妃様…!」
「おお、姫、どうかそのままで。起きあがるには及びませぬ。ひどく疲れているようですね。薬は飲んでいますか?何か欲しいものがあれば遠慮なく申すのですよ。まことこのように弱っているとは…。
先日の宴で何かあったのですか?そなたはひどく気鬱のようだし…王子を昔から知ってい後宮の女達もひどく姦しいのですよ…?」
キャロルは目を伏せたままあたり障りの無い言葉を紡ぐばかり。何も聞き出せそうに無いと王妃は思うと、ようやく息子からの預かり物をキャロルに差し出した。
「これを…。イズミルからそなたにと預かってきました。自分で持って来ないのですから我が子ながら薄情なもの…」
「え…?王子から…私に…?」
「あ、姫君。急に起きあがられてはお身体に障ります。さぁ、枕に凭れてお読みあそばせ。…王妃様にはお茶など差し上げましょう」
ムーラはさりげなく王妃をキャロルの寝台から引き離した。王妃は目の端でキャロルを観察した。
青い瞳が書簡の上を滑るにつれて。キャロルの頬は赤みを増し、書簡を持つ手は震えた。
「私…これから王子の許に参ります。急いでお聞きしたいことがあるの。ムーラ、支度を手伝って!」
寝台から飛び降りるように滑り出したキャロルはしかし、すぐに足をもつれさせてよろめいた。
「姫君、無理でございますよ。ひどく体調がすぐれられませんのに!お止め下さいませ!」
「姫、ムーラの申す通りじゃ!落ちつきなさい、王子はまだ表宮殿で執務中のはず。女人は許しなく表宮殿へは渡れませぬ。さぁ、横になって」
「でも、王妃様!私、参らねばなりません。それに…それに…」
下肢の痺れるような差しこむような痛みに顔をしかめながら言うキャロルに王妃は言った。
「王子が大切に愛しているそなたに無理をさせたとあっては私も叱られる。さぁ、仲直りがしたいなら私が王子を呼んで…」
863籠の中:04/05/12 11:37
51
「いいえ、いいえ、王妃様!違うんです、違います!王子は私の事なんかこれっぽちも愛してなんかいません。私はただのおもちゃのようなものです。飽きたら捨てられる…だけの…!」
「姫、何を言っているのです…」
大人しい頼りなげな姫よと思っていた少女が初めて見せる感情の激しい爆発にさすがの王妃もおろおろとなった。
「本当のことです。王子は私の事なんか愛していません!
お、王子は…私のこと、ただのエジプト征服の手駒だとしか思ってなくて、利用価値がなくなればさっさと捨てるんです!愛してなんかくれません。
散々、散々、おもちゃにしていろんな事を言ったり、したり…して。ムーラ達は知っています、私はただの王子の…慰み者、で…」
「姫君、お静まりあそばして!」
ムーラが身を震わせて泣き叫ぶキャロルをしっかりと抱きしめて口を塞いだ。だから、私は王子の欲望の捌け口です、というどぎつい言葉は息子を自慢に思って止まない母親の耳には入らずに済んだ。
「姫、一体どうしたというのです?そなたは王子自慢の妃ではありませんか」
「王妃様、姫君は少しお熱があるようでございます。ご心労も重なり混乱しておられるのだと。侍医殿をお呼びして…」
キャロルは激しく首を打ち振った。私は正気よ、王子なんて大嫌い、あんな人に惹かれていた私は何と愚かだったの、という叫びはくぐもった音にしかならない。
「一体…」
キャロルの膝の上から落ちた書簡を拾い上げた王妃の顔は見る見る強張った。
(これは…なんと!このようなものを直接に姫の目に入れるとはあの子は一体どういうつもりなのでしょう?!)
「ムーラ、姫を見ていてやってください。必要なら少々、眠らせたほうがよいやも。このままでは本当に正気を失って早まった真似をしてしまう。鎮静剤は扱えますね?
私は王子を呼んできます!全く…!」
そういうと王妃は衣裳の裾を翻して表宮殿へ続く廊下を急いだ。
864籠の中:04/05/12 11:38
52
─ヒッタイト王国世継ぎイズミル殿。
我が国の未曾有の国難をその命と引き換えに救いし聖なる乙女が、御身の許に転生したるは神々の恩寵であろう。
今となっては御身の許に新しく生まれ変わった神の娘の幸せを祈るばかりである。遠い異国の地にて新たに生まれ変わりたるもおそらくは神々の意志。
今となっては我が手許に呼び戻すことも叶わぬであろうと思う。
どうか、御身の許にある娘を大切にして欲しい。その娘が健やかである限りは我が国のナイルの女神の御心も安らかであろう。我が民の暮らしも安寧であろう。
エジプトとヒッタイトの未来が平和であることを祈る…。

王子がよこしたのはエジプトのファラオ メンフィスからの国書。
王子の誕生日に併せて行われたキャロルのお披露目の噂は早速エジプトにまで届いたらしい。王妃アイシスの初めての出産を控えたエジプトでメンフィスの心は激しく波立った。
永遠に失われたと思っていた少女が生きていた!遠い異国の地で、憎い敵の手の中に!
だが結局。メンフィスはアイシスを、いや、アイシスと共に統べるエジプトの平和を選んだ。
(こんなにも長い間、行方も知れなかった最愛のキャロルが今、ヒッタイトの王子妃として在る!ああ…私達は長く隔たりすぎた。あの一本気のキャロルは…意に染まぬ男のものとなるくらいならば自害するだけの気骨の持ち主。
それをせぬということは…キャロルは…新しい幸せを見つけたのだ。私と同じように。
姉上の出産を待ちわびる私にどうしてキャロルを責められよう。今となっては…キャロルの幸せを祈ってやるのが私の心の証だ…)

その国書の末尾に王子の字でこう書き加えてあった。あきらかにキャロルに宛てた短い一文。
─姫よ、御身はどうされるか。望むならばエジプトに送り届けよう。
865籠の中:04/05/12 11:43
いつも読んでくださる皆様、スルーしてくださっている皆様、ありがとうございます。
二重投稿&通し番号間違いをしてしまいました。見苦しくてすみません。
861は通し番号50じゃなくて51ですね。明日の分から直します。

>860さま
籠の中じゃなくて、檻の中、でもちっとも違和感無いです。ものすごく受けてしまった
のでそんなふうに言って頂くとかえって恐縮です…。
866名無し草:04/05/12 17:53
連日うpお疲れ様です。
毎日よめて幸せ♪

連載途中の作家様達もどんどん戻って来てくだされ〜m(--)mペコリ
新作も待っております。
867名無し草:04/05/13 01:29
本当にお疲れ様です。
作家様、決して御無理をなさらないでくださいね〜。
868860:04/05/13 01:45
籠の中大好きデス
毎日の楽しみをありがトンーーーー。
優しいレスに゚・゚(⊃д‐)゚・゚
869籠の中:04/05/13 12:58
>>864
54
執務の間の大机の前にただ一人、イズミルは座っていた。一つ灯された灯火を見つめる瞳はまるで孤独な猛禽のようだった。
(姫よ、そなたは自由なのだ。私がいくら求めようとも、力でねじ伏せようともその強い翼をもぐことは出来ぬ。
このまま、そなたを手許に置いておけば私はいつか、そなたを殺してしまうだろう…。
そうならぬうちに…私が再び妄執の虜とならぬうちに…まだ正気で居られるうちに、そなたを私の手の届かぬところに…)
「そなたになど逢わねば良かった…」
王子は呟いた。
「誰かを愛するというような愚かな真似などせねば良かった。そうすれば…苦しまずに済んだ。愛する者を手許において幸せにしてやれるなどという馬鹿げた夢など見ずに…」
(そなたを愛し、幸せにしてやろうと思うのに、私の手許にそなたを置けばそなたは苦しむばかりだ)
「どうして…なのだろうな…。私とそなたは…」
痛めつけたキャロルの身体の感触と血の匂いが王子の脳裏に蘇る…。

「王妃様っ、ただいま王子は人払いをお命じです」
「どきなさい!そんな命令、母であり王妃である私には関係無いことです。
…王子!」
ばーんと扉が開けられ、廊下の明かりが射しこんできた。
「これは…母上…」
目をしばたきながら王子は立ち上がった。
「王子、そなた、この母に何と言うことをさせたのですっ!姫の許にすぐ参れ!そなた、姫を殺すつもりですか…っ!」
「え…っ!」
「姫は…死ぬるやもしれませぬぞ!そなた姫に何をしたのです!」
王子は母や兵士らを突き飛ばすようにして廊下を駆け出した。
(姫よ、姫!何故に私を苦しめる?)
870籠の中:04/05/13 12:58
55
「いやです、来ないで!」
キャロルは壁際に立ち、小刀を手にムーラ達を睨むようにしていた。
「そんなもの飲みません!私は正気です!もうこれ以上の屈辱には耐えられません!」
「姫君、どうかどうか落ちつかれませ。小刀をお離しくださいませ。
あなた様に何かあれば王子が嘆かれまする。王子はご自分の命以上にあなた様を愛しておられますのに…」
鎮静剤の杯を手にムーラはおろおろと言った。キャロルは思った以上にすばしこく、置いてあった小刀を手に取るや自分の喉許に突きつけたというわけだった。
「お願いでございます、姫君。どうかせめて王子をお待ちあそばせ。姫君を深く愛しておられる王子が何の理由もなく姫君を傷つけるようなことをなさるはずもございませぬ」
キャロルは据わった目でムーラを見つめ返した。王子の無体、メンフィスからの国書に書かれた王子の言葉…。育て子を盲愛する乳母の言葉のなんと空虚なこと!
(私は結局、弄ばれ、手におえなくなれば捨てられるんだわ。
あの人のやり方は全て気まぐれ。優しくしたかと思えば、酷いことをする。もうこれ以上、あの人に翻弄されるのは嫌。政治の駆け引きの道具にされるのも嫌。もう終わらせよう…!)
キャロルは小刀を握りなおし、白い首筋に何の迷いもなく突き刺し…。
「姫ーっ、やめぬかっ!」
王子がキャロルの手から小刀を叩き落とした。はずみで少し切れてしまった首筋から血が散った。居合わせた人々は悲鳴をあげた。
キャロルと王子は激しく睨み合った。
「何…を…」
「ええい、姫、何ということをする!そなたに万が一のことあれば私は…私は…っ!」
王子は蒼白で、たった今、最愛の者を失いかけた衝撃ゆえに震えてさえいた。
(王子が…震えている?私を飽きたおもちゃのように捨てようとした人が)
キャロルは思わず目をあげて王子の顔を見た。
871籠の中:04/05/13 12:59
56
怪訝そうな青の瞳が王子の中の理性を瞬時に蘇らせた。王子の動悸は未だ激しく、心は物狂おしく波立ってはいたが。
「一体、どういうつもりだ!このような自害の真似事などっ!私を愚弄するかっ!」
少し深く切れたのか、首筋からは血がまだ滲み出している。王子の手は無意識のうちにキャロルの傷に触れる。
「触らないで!じ、自害の真似事ですって?私は…本気よ。死なせて!これ以上、あなたに翻弄されるなんてたくさん!あなたこそ、私のことをその気もないのに妃だなんて言って!あなたこそ私を…ヒッタイトの人達を愚弄しているわ!」
「私が…私が…?」
王子は心底驚いたような、傷つけられたような顔でキャロルを見つめた。
「……あの…こと、か?」
それはきっと過日の無体のことであったろうが与えられた返答は頬への激しい痛みだった。
キャロルの傷の手当てをしようと割り込む隙を待っていたムーラも、息子らしからぬ取り乱しように驚いていた王妃もその激しい音に驚いた。
「王子…」
おろおろと進み出たムーラの手にあった杯を、落ちつこうとでもいうように干した王子は、鎮静剤の味に顔を顰めてそれを吐き出した。
「しばらく私と姫の二人きりにして欲しい!大切な話があるのだ。
ああ、姫の傷のことは心配無用。たいした傷ではない。そうだな、姫?」
気圧された人々が心配そうに出て行く音を聞きながら王子はキャロルを見つめた。先に口を開いたのはキャロルだった。
「馬鹿にして!あなたがよこしたあの手紙よ!あ、あんなこと書いて。
エジプトにもう私の居場所がないくらい分かって…いるわ…。それなのに要らないモノをつき返すようなことして」
「要らないモノだと?そなたが?そなたのことを思って…」
キャロルはもう一度、王子を打った。今度は王子の口の中が切れた。
872名無し草:04/05/13 14:41
意外とバイオレンスキャロルも好きかも。
873名無し草:04/05/13 14:53
いいですねえ。
続きが気になるところだわ。
874籠の中:04/05/14 11:42
>>871
56
王子は呆気に取られてキャロルを見つめた。
これが…これが彼が狂おしく望み、愛し,心ならずも痛めつけてしまった少女だろうか?王子の力の前に捻じ伏せられ萎れきっていた少女だろうか…?
キャロルは全身から白熱する炎を吹き上げんばかりの激情に駆られ、激しく王子を睨み据えていた。
だが、その強い意志を秘めた瞳こそは王子が何よりも愛し、見たいと望んでいたものではなかったのか?
「私は…そなたのことを思えばこそ…愛すればこそ…そなたにメンフィスの親書を見せたのだ」
「偽善者!」
激しい言葉に思わず王子はたじろいだ。だが彼は言葉を続ける。
「メンフィスはそなたを愛している、まだ…。戦を起こし、そなたを奪うこともできるのにそうせぬは…戦を厭い、民を思うそなたの心を思いやってのことであろう。
メンフィスの深き想いを…何があってもメンフィスの妃たることを貫こうとしたそなたの心を…私が知らぬと、永久に黙殺すると思うか?そなたの不幸を目の当たりにしながら。
そなたは伏せた目をあげ私を見ようともせぬ!私の心を弄び、狂わせる。愛しく、そして憎い姫よ。もうこれ以上、私の側に居てはならぬ。
……私は…そなたを…この手にかけてしまう。我らの心は寄り添えぬ定めか。
互いに憎みあい…私は愛するそなたを…」
王子は言葉を切って荒い息を吐いた。キャロルは気圧されそうになりながらも必死に自分を律した。
「何…何を言っているの…?私を愛しているから、ですって?」
キャロルは気づく。王子の哀しみに彩られた瞳に。初めて自分の罪の重さを悟って慄く若者の瞳に。
875籠の中:04/05/14 11:42
57
「あなたは私を滅茶苦茶にしたわ。
私の命も尊厳も、ただあなたの気まぐれ一つにかかっているだけなんだと思い知らされたわ…!
あなたは私に言ったわね、側に居ろと!私は…そうせざるをえなかった。そうやって…いつしか過去を忘れたわ。
そして…あ、あなたが優しくしてくれる時、あなたが私の心を欲しいと言った時、あなたが脆い部分を私に見せた時に…思ったわ、あなたの側に居られるかもしれないって。
ええ、そうよ。私はあなたのお見通しどおり嫉妬もしたわ!それなのに、あなたは私を捨てたの!メンフィスが私を忘れると言ってよこしているのにエジプトに帰れ…なんて…」
とうとうキャロルは嗚咽を漏らした。
(今になって、こんな情けない形であなたへの想いを認めざるをえないなんて。あなたは私の最後の誇りまで打ち砕くのね…)
王子はキャロルの長口舌を最初は呆然と、だが最後には総身が震えるようなある予感に慄きながら聞いていた。
「そなたは…私の側に居たいと申しておるのか…」
キャロルは不器用な若者が漏らした一言にさらに逆上した。三度、白い手が振り上げられ王子を打とうとしたが…。
「そなたは私の側に居られるかも知れぬと思い始めていたのか?
そなたは私に嫉妬したのか?過去を…エジプトを……メンフィスを忘れたのか?私を憎み、嫌い抜いているのではなく…て?」
王子は難なくキャロルの手首を掴んで、小柄な身体を引き寄せた。そして青い意志的な瞳をまっすぐに見詰める。キャロルもまた王子の強い視線を受けとめた。
「私達は…お互いに…ひどく誤解しているのか……?」
876籠の中:04/05/14 11:43
58
「誤魔化さないで!」
そう言ってまた暴れようとしたキャロルの白い頬を両手で挟むようにすると王子はほとんど何も考えぬままに接吻した。
(あ…!)
それは幾度となくキャロルの意志と力を奪い、身体を柔らかく蕩けさせたあの王子の手馴れた接吻だった。だが今回はいつもよりさらに熱く激しく…。
キャロルの息が詰まる寸前まで、その唇を塞いでからようやく王子は離した。そしてそのまま、キャロルを抱き上げ、抱え込むように長椅子に座る。
「落ちつけ、姫。私も落ちつくから。頼む、これは大切なことなのだ」
王子はキャロルに問うた。
「姫、そなたはあのメンフィスの国書はそなたへの正式なる縁切り状だと思ったのか?そして行くあてのないそなたを私が飽きて捨てたと思ったのか?」
キャロルは眉間に皺を寄せた膨れっ面のまま頷いた。
「そして…それを…悲しく思ったのか?私に心寄せていてくれていたから?」
「…」
「答えてくれ、姫!お願いだ!」
だがキャロルは頑健に口を噤んだままだった。彼女はその気になれば誰よりも意地を張り頑固になれる。王子は愛しい娘を前にして本当に珍しいことだが自分から折れた。
「では私から話そう。姫、最後まで聞くのだぞ。よいな。
私はそなたに国書を渡したその日にメンフィスからの親書を受け取った。死んだとばかり思っていた恋人が生きていたあの男の心が痛いほど分かった。
私に身体を奪われても、心だけは守り通したそなたの願いに神々が心動かされたのだと思った。私は負けたのだと思った。
愛するそなたを幸せにするためにはどうあっても手放さねばならぬと悟ったのだ」
そして小さな声で付け加える。でなければ私はまた獣となってそなたを傷つけ辱め、最後には殺してしまうと思ったのだと。
877籠の中:04/05/14 11:44
59
「さぁ、姫。今度はそなたが話してくれ。愚かな私にも分かるように」
キャロルは王子の告白にすっかり心波立ち、その頬は真っ赤に染まり、瞳は潤んでいたが気力を奮い立たせて話し出した。
「私は…もうずいぶん前からエジプトのことは諦めていました。いえ、気がつけば忘れていたのよ。そのかわり、あなたのことばかり考えるようになっていたの。
傲慢で恐ろしい独裁者、でも本当は脆い人。あなたに手を差し伸べて…助けてあげたいと思ったの。そして…あなたに本当の意味で優しくしてほしかった。
でもね、メンフィスが居るのにこんなことを思う自分が嫌だったのも本当。あなたを受け入れてしまう身体が疎ましかったのも本当。
あなたに…惹かれていたのに…憎まなくてはいけないと思ったの。だから真剣な気持ちで私に向き合うあなたから逃げて…傷つけていた」
「おお…!」
王子は少年のように震える声で言った。
「では…では…そなたは私の気持ちにこたえてくれる気があるのか?
私に捨てられたと思って悲しいと思ってくれたのか?」
「やっと…あなたに向き合って心を通わせられるかもしれないと思ったときにあなたが…あんなこと…。そしてあの書簡の一言でしょう?
私がどんな気持ちがしたか。本当に死んでしまおうと思ったのよ…?」
上目遣いに自分を見つめるキャロルを王子は掻き抱いた。
「ああ、私は、私のほうこそ、そなたを失ったのだと絶望したのだ」
絶望と哀しみにに凍てついた心臓が王子の中で再び動き出す。
「姫、信じてくれ。私はそなたを愛している。愛するそなたのためならば何でもしよう。お願いだ、二度と死ぬなどと言ってくれるな!」
878籠の中:04/05/14 11:48
60
そして王子はごく自然に長椅子から降りて床に跪き、キャロルを見上げるような姿勢を取った。二人の視線は絡み合ったままだ。
(王子が、誇り高いあの王子がこんな…!
………私は…本当に愛されているの?本当に…?求められているの?心から?一度は他の人と婚儀をあげたのに?)
キャロルは嬉しさに頬が火照り、心臓がどきどきするのが痛いほど分かった。
何の取り柄も無い平凡な自分が、ここまで求められ愛されているということを空恐ろしく思うと同時に、幼い女心が嬉しさにときめくのを止める事ができない。
キャロルは王子の手の中に包み込まれた自分の白い小さな手を眺めた。
「姫よ。私はこれまでそなたに為したことを心より詫びる。そなたの許しを得たいとまでは申すまい。だが許しを請うことを許して欲しいのだ。そして…」
王子はしっかりとキャロルを見つめた。
「そなたを愛することを、そなたの幸せを願うことを許して欲しい。
自由で誇り高いそなたの全てを愛している。そなたがそなたであるがゆえに愛している。ずっと私の側に居て欲しいと願うことを許してほしい」
王子の真摯さがキャロルを打った。恵むように愛を与え、側に居ろと、自分のものとなり自分だけを愛すればよいと命令ばかりしていた倣岸な男が、初めて愛を請うているのだ。
キャロルはゆっくりと頭を傾け…王子の額に口付けた。
「あなたの心が嬉しいの。私も…あなたを…あなたを……愛しています」
キャロルの瞳から滂沱と涙が溢れた。それを見つめる王子の瞳もまた潤んでいる。
「そなたの心を望んでもよいか?そして、そなたも私の心を望んでくれるか」
「はい…。イズミル王子」
キャロルは穏やかに微笑んだ。
879名無し草:04/05/15 22:51
心理描写が凄く(・∀・)イイ!!
880名無し草:04/05/16 00:41
移転だったのね。
王子の求婚(・∀・)イイ!
作家タン、ありがトン。。。。
881籠の中:04/05/17 12:29
>>878
61
気がつけば王子は立ちあがり腕の中にしっかりとキャロルを抱きしめていた。
暖かく良い匂いのする小さな身体が自分に体重を預けていてくれるのが嬉しかった。怯えもせず、泣きもせず、ただ自分の胸に凭れていてくれているのが嬉しかった。
(ああ、何と暖かいのだ。何と心地よいのだ。こんな気持ちは初めてだ。
私は一人ではない。私には姫が居る。私はやっと姫の心をこの腕の中に抱きしめることが叶ったのだ)
王子は自分の鼻先をそっとキャロルの金色の髪に埋めるようにした。その時、小さな身体は苦しそうに動いた。
「あの…王子、苦しい、息が…」
「お…すまぬ………」
キャロルの顔は真っ赤で、強く抱きしめていたせいだろう。白い頬に王子の衣裳の皺が移ってしまっている。
(私としたことが…。嬉しさに舞い上がって加減を忘れるとは)
我知らず赤くなった王子の頬を遠慮がちにキャロルの白い手が撫でた。白い指先がほんの一瞬触れただけなのに、王子はそこに雷でも落ちたのかというほどの衝撃を感じた。
自分の何気ない動作がどれほど自分を惑乱させたかを知らず、少し怪訝そうに見上げるキャロルに、王子は激しく口付けた。
(この私が、こんな小さな姫一人にかくも翻弄され心乱されるとは!
女などを本気で愛しいと思うようになるなどと!)
念願叶ってようやくキャロルの心を得たと言うのに、この素直でない男は心のどこかで臆面も無く恋に落ちた自分を冷笑せずにはいられない。
王子はやがて名残惜しげに言った。
「さぁ、外で待っている者たちを安心させねば」
その瞳にはいつもの自信に満ち、皮肉っぽいちょっと冷たいかんじの光が戻っている。
キャロルは恥ずかしそうに頷いた。
「ああ、その前に首筋の傷を見てやろう。…ふぅ、存外深いな」
王子は手ずからキャロルの傷を綺麗に手当てしてやった。王子が止めなければ何のためらいも無く自害していたであろう少女の気性の激しさを今更ながら空恐ろしく感じる。
そんなキャロルの衣裳の襟もとの乱れを優しく直してやる王子。
882籠の中:04/05/18 12:04
62
「姫、良い子にしていたか」
夕刻、政務を終えて母王妃の部屋を訪れたイズミル王子は駆け出してきたキャロルの頭を撫でながら聞いた。
「まぁ、子供扱いばかりして!王妃様に聞いてみればいいんだわ」
「姫や、そのように駆け出して出迎えずとも良いのです。王子がこちらに挨拶に来るまで待っていれば良いのですよ」
奥からゆったりとした足運びで続きの間から出てきた王妃は苦笑した。キャロルはさっと赤くなると義理の母の後ろに戻った。
(睦まじいこと…。よかった、ほんにあの時はどうなることかと思いました)
キャロルが王子の書簡を読んで発作的に自害しようとしたあの騒ぎの後、キャロルはヒッタイト王妃の部屋で暮らすことになった。
王妃は長い時間をかけてキャロルの話を聞き、このたおやかで優しげに見えながらも実は芯の強い気性と強い意思を持った娘を深く理解するようになった。
そしてそのまま、自分の娘として様々に手ずから教育を施したというわけである。もちろん、その間、キャロルは王子の側近くでいつも過ごすというわけにはいかない。
王子は夕方に母王妃の許にある恋人を訪ね、健全な団欒を楽しみ、一人で自分の宮殿に帰っていくという生活を強いられていた。
王子は一日も早く恋人を自分の許に連れ戻したくてたまらない。
「母上、そろそろ姫を私の手許にお戻しいただけませぬか?姫はあのとおりすっかり健康になり…」
王子の懇願を王妃はにこやかに黙殺した。王子は溜息をついた。王妃はキャロルと王子が二人きりになることすら許さないのだ。
「ところで母上、姫に贈りたいものがあるのです」
王子は見事な作りの短剣を出した。
883籠の中:04/05/18 12:05
63
「まぁ、これは?」
王妃に呼ばれて側近くにやって来たキャロルは短剣を見て感嘆の声を漏らした。
小ぶりなものながら冷たく光る鋭利な刃先からはヒッタイトが世界に誇る製鉄技術の粋が感じられる。そしてそれを収める鞘もまた善美が尽くされている。
王子が髪の毛の中に編みこんでいる逸品と対になるようなその短剣。
「そなたにだ。今日、出来あがってきた」
王妃は黙って息子と義理の娘のやり取りを見守っていた。
「手にとって見よ」
キャロルは恐る恐るといったふうに短剣を手に取り、その重みにわずかにたじろぎ、ぎこちない手つきで鞘をはらった。
「これを…私に…?」
「気に入ったか?」
「え?ええ、とても見事な剣。本当にヒッタイトの製鉄技術はすばらしいわ。浮き出る刃紋のすばらしいこと!あ…この鞘の細工も…。
少しでも武具のことが分かる人ならば誰だって欲しくなるような短剣だわ。でもこんな見事な品を何故、私に…?」
王妃は何よりも先に技術的な点を誉めそやした娘の知識と興味のありように驚いた。
「姫や、そのような無粋な贈り物ですけれど受けとっておやりなさい。それはそなたの守り刀です。いつもこれからは身につけておくように。
王家に嫁ぐそなたはこの先、いつわが身を守るために誇り高き自死を選ぶときが来ぬとも限りませぬ」
王妃は王子より先に言った。
「、姫。これはそなたの守り刀。そなたを邪悪なるものから守り、善きものを引き寄せる。そなたの身を…心と尊厳を守るものだ」
王子は母王妃の言葉が耳に入らなかったかのように続けた。
「これより先…もし私がそなたの意に背き…その尊厳を踏みにじらんとした時は…迷わずこれを使え」
「王子っ、そなた、また姫を自害させるような愚かな…っ」
「母上、お静かに。
よいか、姫。もし私が再び獣に成り下がるような折は…そなたは迷うことなくこの刃を私に向けよ。そなたはその身を守るためにこれを使うのだ。よいな」
王妃は息子の言葉に絶句した。
884名無し草:04/05/18 15:35
ううーん。今後の展開はどうなるのかしら!
o(・∀・)oワクワク
885名無し草:04/05/18 16:07
他の作家様達はどうされているのでしょうか???
886名無し草:04/05/18 19:48
エジプト王妃タンもこっちで書いてくれたらいいのにね。。。
887名無し草:04/05/18 21:25
>籠の中作家様
いつも乙です。
オチャドゾー( ´∀`)つ旦
888名無し草:04/05/18 21:46
エジプト王妃作家様は…本家前スレの最後で酷い目にあったからね。
やっぱりテンション下がりまくってしまったんかな…
エジプト王妃が読みたいよう〜(ToT)
889名無し草:04/05/18 21:52
前に書いておられた作家さん達、やっぱり皆さんテンション下がって折られるのかな・・・。

籠の中作家様、どうか最後までがんがって下さいね。
890名無し草:04/05/18 23:17
「メンフィスの子など宿しおって。キャロルそなたの
 白く美しい腹が膨れ上がるところなぞ見たくはないわ。
 本来なら私がこの手で引きずり出してやりたいところだが
 そうもいかん。誰か!医師を呼べ!」
「王子…。なにを言ってるの…?この小さな命をどうしようと…」
王子は震えるキャロルの腕を掴み寝台に押し倒した。
「王子!離して!いやよ!お腹の子を助けて!」
キャロルは懇願したがその涙は王子の目には映らない。。。



891名無し草:04/05/18 23:31
↑26巻、オロンテスの続きでつか?
892名無し草:04/05/19 01:35
>890
映画の予告編のようでなにやら新鮮だわ。
893名無し草:04/05/19 09:52
>890 ワクワクドキドキ。
   こーいうのもいいねぇ〜
894名無し草:04/05/19 11:05
>>890

つ・・・続きをプリーズでつ!!
激しく続きよみたいぞ〜〜〜!

でも、王子ってキャロルを「姫」と呼ぶイメージが強くて
名前で呼ぶとなんだか違和感が・・・。
895890:04/05/19 12:26
>894様
 ご指摘ありがとうです。。
 でも、もう書けない…。どなたか続きを〜!パタッ。
896名無し草:04/05/19 14:12
籠の中のつづきまだだね。。
897名無し草:04/05/19 18:06
わたしも890たんの続きを読みたいっす。
もう一度起き上がって書いてけろ。
898名無し草:04/05/19 19:22
>>894
初代だからでしょ。
899名無し草:04/05/19 19:27
うん、いかにもそれっぽい。
900名無し草:04/05/19 19:38
古いはなしじゃのぅ
んな事覚えてるおまいらにワロタw
901名無し草:04/05/19 19:48
初代って何のこと?
902名無し草:04/05/19 20:05
寝台に押し倒す前に「医師を呼べ!」にワロタw
やはり王子は寸止めがお好きなのですね。
903名無し草:04/05/19 20:32
今の王子は二代目なのでつよ。
初代はぴすとるで撃たれて死にますた。
904名無し草:04/05/19 21:03
いやそれが死んでないんだな〜
いいじゃん、べつに
905名無し草:04/05/19 21:47
鉛毒が脳に回ってないでつか、初代王子。
906名無し草:04/05/19 21:57
いんや、初代キャロルなのよ
907名無し草:04/05/19 22:06
初代の活躍はここから始まった・・・
イズミル王子だけどなんか用?
ttp://comic.2ch.net/gcomic/kako/1022/10225/1022553235.html
908名無し草:04/05/19 22:15
2代目=3代目王子も・・
ぢつは初代しかいなかったり(w
909名無し草:04/05/19 22:19
>908
この往生際の悪さ、初代そのもの(w
910名無し草:04/05/19 22:29
キャロルのお腹の子を手で引きずり出す王子を想像しちゃった・・・うーん、スプラッターだな。
Sの真髄だわ。
古代の堕胎手術って、下手したらキャロル死にそうよね。
ああ、でも890の続き読みたい。
911名無し草:04/05/19 23:11
890が気になって眠れない。
あ〜、私に文才があれば・・・
912名無し草:04/05/19 23:19
ジエンしないで書きたきゃ書きなよ。
913名無し草:04/05/19 23:32
・・・この続きは難しそう。
子供を堕ろさせて、その後キャロルを振り向かせるのは至難の技でっしょ。
それか、キャロルの子供を殺せなくてお腹が大きくなるのを見ながら悩み葛藤する王子とか?
でもメンヒスとの子供が生まれてしまったら、どうにもならんしなー。
ああ、難しいね。
890さんの代わりに悩んでみましたが、名案浮かばす。
914名無し草:04/05/19 23:35
殺せなくて〜悩み葛藤
でおながいしまつ!!!!!
915名無し草:04/05/19 23:46
メンヒスと王子との子、両方産んでも許される
神の娘だもん
悩み葛藤の末、姫を共有する
キャロルも、メンヒス&王子を偏りなく愛するように
なんてのが読みたいんですが・・・・・・・・・・・
916名無し草:04/05/19 23:50
地味ーにも一回くらいはいい思いさせてあげたいな.。
917名無し草:04/05/20 00:07
>>907
だいたいわかりました。感謝でつ。
918名無し草:04/05/20 00:24
>>915
ふむふむ、良さげ。
長編向きだなこりゃ。
919名無し草:04/05/20 00:31
>>915
イイ!それ!3P路線もイイですねー。

お腹が膨らんでいくキャロルの傍で葛藤する王子、
メンフィスも王子の間でキャロルも悩み、心労から流産してしまい瀕死の状態に・・・
そんなキャロルを見て、メンフィスと王子和解。
キャロルの共有化ケテーイ!!そして3Pの日々。

なんて・・・だめ?
おーい、890タンどこ逝ったの〜?
こんなネタ提供で役に立ったら続きかいてー!

920名無し草:04/05/20 00:38
おおむね胴衣、流産しないコースきぼんぬ
どっちにも男児ができて、成長して親友になって
で、また1人の女奪い合って、ループループ(w




最後の1行はジョ〜ダン!!
921名無し草:04/05/20 00:55
メンヒヌの子など堕ろしてくれる

キャロルがあまり泣くので思い切って手を下せない王子

キャロル「王子も本当は命の大切さがわかる人なのではないかしら」
(書き文字「あ・・・・」)


夜半、部屋が急に明るくなったような気がしてキャロルは目を覚ました。
頭が重く体もひどくだるく感じられる。「(私はどうしたの。
ここはどこかしら。たしか夕刻にヒッタイト王の使いと名乗る者が来て、
王子が急用で隣国に発ったと…それから…)」
「お目覚めですの、ナイルの姫?」不意に聞こえた冷たい声にはっとして
そちらを見やると、寝台に一糸まとわぬ姿で横たわったキャロルを、
ミラが舐めるような目つきで見下ろしていた。
「きゃ…私…!」気が動転しあわてて飛び起きようとするが、強いめまいを
感じて再び倒れ込んでしまった。「いけませんわ。おとなしくしていただか
なければ…。まだ頭が痛いでしょう?少し薬が強すぎたようですわね。」
ミラは多少心配そうに、それでいてどこか愉しげにキャロルをなだめながら、
寝台の上に押さえつけるようにして寝かせた。「無体なことをしようというの
ではありませんわ。ただ…王子が愛したのがどんな方が興味がありましたの…。
王子は姫君にどんなことをしてくださるの?たとえば…?」ミラはキャロルの
柔らかい胸を掴むと、可憐な果実を交互に口に含んで吸い立てた。
「いったい…何を…!や…やめ…て…!」キャロルはわけがわからないまま
必死にミラを振払おうとするが、腕は重く力が入らない。「ふふ…可愛らしい方。
そんなふうに拒まれると、よけいに虐めてみたくなりますわ…」
ミラは一層情熱にまかせてキャロルの胸を揉みしだきながら、耳元や首筋にも
次々と唇を這わせていく。
「は…あっ…」ミラの執拗な愛撫にキャロルは心ならずも溜め息を漏らした。

「こんな…こんなこと…いやです!やめて…お願い…!」キャロルがかすれた
悲鳴をあげるとミラは冷たく言い放った。「いやですって?そんなはずありませんわ。
だってほら…」濡れ始めたキャロルの泉に手をあてがい、すくい取った蜜を
キャロルの頬にこすりつける。
「姫君があまりに楚々としていらっしゃるから、皆が姫君はまだ女にされていないのでは、
なんて噂しておりますのよ。でもね…わたくしにはわかっていますわ…ただの
清純無垢なお姫さまではないことは。でなければあの王子のお相手は務まりませんもの。
姫君は本当は…」ミラはキャロルのまだ初々しい泉にそっと舌を差し入れた。敏感な箇所を突いてやる度にキャロルの口からはせつないあえぎが漏れてしまう。
「あ…あん…あ…ふ…」ミラは悪戯っぽい笑いを浮かべる。
「ふふ…王子にもこんなふうに虐められているのかしら?」
「いや…あ…お願い…もう…!」キャロルは今にも達してしまいそうだった。
ミラがキャロルの泉に指を差し込んでかきまわすと、すっかり濡れそぼったそこは
ぴちゃぴちゃと卑猥な音を立てた。
「ふふ…もうこんなになって…可愛らしい顔をして…いやらしいわ…」
そのとき突然無骨な男の声が部屋に響いた。「そろそろいい頃だな、ミラ…」
924名無し草:04/05/20 03:16
ウホッ、新作キテル!!
あんがと〜〜
作家タンキタワァ*・゜゚・*:.。..。.:*・゜(n‘∀‘)η゚・*:.。. .。.:*・゜゚・* !!!
925籠の中:04/05/20 12:44
>>883
64
「お、王子、降ろして!歩けるったら!」
「ならぬ!」
守り刀を巡るやり取りを聞いた王妃はようやく息子に恋人を返してやる気になったのである。長い廊下を王子はキャロルを抱いたまま歩く。
部屋に戻っても王子はキャロルを側から離そうとせず、ムーラは王子お気に入りの少女を湯浴みに連れて行くのに苦労させられた。

「姫君、お綺麗でございますよ」
恥ずかしそうに浴槽に身を沈め、身体を清めるキャロルを見守りながらムーラは呟いた。キャロルは恥ずかしそうに俯いた。
長く王子に抱かれることも無かった肌は白く透き通るように輝き、キャロルを悩ませ哀しませた激しい行為の痕も消えていた。
「さぁ、香油をお塗りいたしましょうね。これは王子のお好みの香りなのですよ」
ムーラは白い紗を透けぬように幾重にも重ねた夜衣を着せ付けた。それは王妃よりの心遣い。慰み者としてではなく、幸せに嫁ぐ乙女として支度を整えることのできる幸せにキャロルは頬を染めた。

「それではおやすみなさいませ」
ムーラが閉じた扉に反射的に駆け寄ろうとしたキャロルの細い手首を王子が捉えた。
「何故に逃げる?私が恐ろしいか」
期待と喜びの色を宿した艶かしい男の視線にキャロルは身震いした。
「い、いえ。違うの。違うのよ。でも……何だか」
キャロルは王子の背中越しに見える寝台を見て少し怯えの色を浮かべた。幾度となく陵辱されたその寝台。
「姫、私は申したであろう?そなたが愛しいのだと。そなたの心が欲しいのだと。誓ってそなたが厭うことはせぬ。そのために短剣を与えたのだ」
王子はキャロルの腰帯に手挟んだ短剣を白い手に握らせた。
「私がそなたの意に染まぬ厭わしいことを仕掛ければすぐに使え。そのことでそなたの身に咎が降りかかること無きように皆には言いつけてある」
926籠の中:04/05/20 12:44
65
小ぶりに作らせた短剣なのに、キャロルが持つと大きく見える。柔らかに優しいものだけを持たせたくなるような愛しい手。その手は今、震えている。
「どうした?」
「どうして…今、そんなこと言うの?私は…私はもうあなたしか…」
キャロルの白い手は細かく震えていた。
─私にはもうこの人しかいないのに。私が私だからこそ欲しいのだと言ってくれるこの人しか。それなのに今になって私に短剣を握らせる。
いつかのように、いつものように私に…してくれればいいのに。あの息も詰まるような怖いような、でも気持ちの良い強い力で…
「私には…分からない。この短剣をどう使えばいいのかなんて…」
「姫…今一度、問う。そなたを愛していると言ってもよいか?そなたは…心から私を愛してくれるか?まだ幼げなそなたにこの私がかくも…」
「…分からない」
「え?」
「分からないの。私はあなたしか見えないし、あなたと居れば…安心できる。
でも愛…なんて。まだよく分からない。でもきっとあなたを愛している」
王子はひたむきなキャロルの視線に大きな喜びと安らぎを覚えた。
「では教えてやろう。時間はある。私が…今度こそちゃんと最初から愛とは…男女の愛とは何なのかそなたに教えたい。
そしてそなたにも教えて欲しい。私が今感じているこの気持ちが何なのか。母上にも父上にも言われた,私は人の心を解さぬ男だと…」
キャロルの指を優しく解し短剣を床に投げる。硬い音が響く中で王子はキャロルに接吻し、新婚の夜衣を引き剥いていった。
「愛している、姫…。そなたが欲しい…」
「王子…私は……もうとうにあなたの…もの…」
927Ψ(`▼´)Ψ 籠の中:04/05/20 12:45
66
「まずは…そなたの身体を調べたい。傷はもう治ったのかどうか。傷ついたそなたを抱くわけにはいかない」
王子はキャロルをうつ伏せるとそのまま腰をあげさせた。手馴れた手は双丘を割り開き、菊花を露わにする。裂けて痛々しく腫れていたそこはもう綺麗に治っていたが王子の視線に怯えるように喘いだ。
「ふ…む。もう治っているようだ、な。怖がるな、もうここを傷つけるような真似はせぬ」
「や…っ!そんなとこ、舐めないでっ!」
「ふふ。痛い所を舐めたやっただけだ。だがそなたが嫌がることはせぬと申したのだから、これ以上はいたすまい。そなたはこちらがよかったのだったな」
王子はキャロルにまぐわう獣のような形を取らせたまま、前の薔薇花に器用に舌を伸ばした。そこはもうすっかり潤っていて、柔らかく好色な舌が触れた途端、蜜をぽとりと花弁の中から落とした。
「ア…ッ!王子、こんな恥ずかしい格好は嫌ぁ…」
ぬるぬるの真珠を指先でいたぶられながらキャロルは懇願した。
「そうか?そうだな。初々しい花嫁を愛でる姿勢ではないな、確かに」
王子はキャロルを仰向かせるとじっくりとその肌を愛でた。染み一つ無い肌。ほのかに匂う媚薬入りの香料。白い肌をより艶かしく見せる胸の突起と脚の間の色合い。
「愛しくてたまらぬ」
王子は白い身体に覆い被さるとじっくりとその甘美さを愉しんだ。胸の突起を吸い上げればそこは色濃く勃ちあがり、そこと繋がる下の秘所からは甘い蜜の香りが男を誘う。
イズミル王子は焦らすように指先を亀裂に滑らせ、熱く脈打つ快楽の芯にぴたりと宛がうと意地悪く聞いた。
「何と激しく脈打っているのだろう。さぁ、姫、どうして欲しい?言ってくれ、姫、ここを愛でても良いか?それとも…このままが良いか?」
928名無し草:04/05/20 13:00
王子はキャロルの両手を片手で捕らえ寝台の横にあった
酒盃に手を伸ばした。強い酒を含むと怯えるキャロルに
口づけた。
「安心しろ。眠っている間に全てが終わる」
「いや…。王子…。」
薄れ逝く意識の中でキャロルは遠いメンフィスを思った。
「ごめんなさい。命を守れなかった…。もう貴方に会う
 資格は私にはない。ごめんなさい…」
ぐったりとしたキャロルを横たえ両足を開かせその間の
今はひっそりとした泉を見つめる王子。
929名無し草:04/05/20 14:49
「王子、用意ができましてございます」侍医が告げた。
「うむ。傷がつかぬよう頼む」キャロルをみつめながら
王子がつぶやいた。命は流れた。
 夜半、キャロルは痛みに目覚めた。部屋の隅で
酒盃を手に肩を震わせる王子の姿が月明かりに浮かんだ。
「姫…。さぞ私を憎んでいることであろうな。そなたを
 身も心も私のものにしたいのに…。」
(王子。何不住なく育ち民に愛されあがめらているヒッタイトの
王子ともあろう人が、私の為に人知れず泣いている。。。)
キャロルはそっと寝台へ戻った。
 
930名無し草:04/05/20 15:21
>>929
え。
堕胎したのにキャロルそれだけ・・・?(´・д・`)
931名無し草:04/05/20 15:47
890さん帰ってきて
932名無し草:04/05/20 16:54
>>928-929
誤爆?
専スレあるでしょうに

故意にかW
933名無し草:04/05/20 18:22
どなたか次スレ立てて〜
934名無し草:04/05/20 18:25
>>923
ヒッタイト王クルー━━━ヽ(∀゚ )人(゚∀゚)人( ゚∀)人(∀゚ )人(゚∀゚)人( ゚∀)ノ━━━!!!!! ?
935名無し草:04/05/20 18:26
>933
950くらいでええんとちゃがうん?
936名無し草:04/05/20 18:36
>>934
王子かルカにしておくれよー(w
937名無し草:04/05/20 21:16
えらーいアッサリな堕胎ですなぁ。
どなたか悩みに悩んで、でもヤッパリキャロルの子を育てる王子編・・・もやってホスィ。
938名無し草:04/05/20 21:27
籠の中&異様な一夜作家タン達、うpありがトン。
新作レズビアンティストかと思いきや、さ、さ、3Pでつか〜???
939名無し草:04/05/20 21:46
937さんのアイデア、貰いたいなあ。
次スレで書いてみたいでつ。
940名無し草:04/05/20 22:18
作家様、次スレなどとおっしゃらずこのスレで、どぞ!
941名無し草:04/05/20 23:08
>939作家タン
915、919、937のMIXでヨロ(w
942937:04/05/20 23:42
>>939タソ
是非書いてください!
私、王子の何が好きって…あの苦しみ悩める姿が好きなのです。
「おお…できぬ……私には…殺せぬ。
メンフィスの胤とは言えど、愛しいそなたの血を分けた子を…どうして我が手で葬ることができようか!」
みたいなのキボン。せいぜい苦しませてやってくれませい。
結局子供が生まれるのか流れるのかは939様にお任せでつ。
メチャ楽しみにしてるよン、よろしくお願いします。

連載中作家様達もいつもサンクスです。今後も楽しみにしております。
943名無し草:04/05/20 23:52
890はどこ逝った?!
890=839なのか?
890よ、帰ってこーーーーーーーーーーーーーい!
944名無し草:04/05/21 00:00
( ´д)ヒソ(´д`)ヒソ(д` )
945名無し草:04/05/21 00:50
ネタが受けたからじゃないのかなー
( ´д)ヒソ(´д`)ヒソ(д` )
946名無し草:04/05/21 01:00
>籠の中作家様
やっと心通じあって結ばれるのですね!
長い道のりでしたが、それだけに喜びもひとしおです。
>異様な一夜作家様
最後に出てきた男の人がヒッタイト王でない事を祈ります。
でも無骨な声が・・・と書かれていて、王子ではなさそうな。。。
>939作家様
新作を心待ちにしております。
890様の名予告編が皆のアイデアで膨らんで一つの作品になるなんて面白いです。
947名無し草:04/05/21 11:27
946タンナイスフォロー!良い人だ。
948Ψ(`▼´)Ψ 籠の中:04/05/21 12:38
>>927
67
キャロルは切なく潤む瞳で王子を見上げた。身体の中の小さな小さな一点であるのに、そこに全ての神経が集中して狂おしいほどだ。
「さぁ、申せ…」
「……知って、いるでしょう?お願い、王子、そこを…」
「うん?」
王子は軽く爪をたててぐりゅぐりゅと真珠を弄んだ。キャロルはたまらずに言った。
「お、お願い、そこを…そんなふうに痛くしないで。痛いから…舐めて…ほしい…」
「よく申した」
王子は入念に執拗にキャロルのそこを舐め、愛でた。硬く勃ちあがり熱く喘ぐ快楽の芯は、王子の舌先に弄ばれ震えた。蜜はとろとろと溢れ寝台を汚した。
王子は舌を巧みに使いながら指先を蜜壷の縁に遊ばせた。快感に粟立つ泉の岸辺は王子が触れるたびに妖しく蠢いた。
キャロルがくいしばった歯の間から快感の悲鳴を放ったのを汐に王子は再びキャロルに覆い被さった。指先は絶え間無く秘所を弄り、捲り返すような動きを繰り返している。
「そなたを…女の身体としたい。……許してくれるか?」
幾度も幾度も絶頂に追い上げられ、すっかり力の抜けたキャロルは物憂く頷いた。
溢れ落ちる蜜に潤され、続けざまの絶頂に弛緩した身体ではあったけれど、初めて押し入ろうとした王子を素直に受け入れるにはあまりに狭隘であった。
目を瞑り、歯を食いしばって王子を迎え入れる苦痛に耐えるキャロルの愛らしさが男を煽った。王子は自分自身を焦らすことを愉しみながらゆっくりとキャロルの中を抉り穿つ動作をした。
「ふ…ぅ。姫、分かるか?私は今そなたの中に居る。そなたは私の妻になったのだ。……辛いのか?痛いのか?ああ…そなたが愛しくてたまらぬのだ」
王子は色々と愉しみたいことがあったのだけれど小柄なキャロルが涙を流す姿がさすがに不憫に思われて、キャロルを組み敷いた形のままで滾りを解き放った。
王子が胎内で激しく痙攣したとき、キャロルはとうとう堪えきれずに声をあげ、王子を押しのけようとした。与えられたのは更に熱く甘い苦痛…。
949 籠の中:04/05/21 12:40
68
王子は自分の腕の中で身体を丸めてじっと目を瞑ったままのキャロルの髪を優しく弄んだ。女と過ごした後のあの妙に白々しい気持ちは全く無くて、ただキャロルが愛しかった。
「ずっとそなたが欲しかった…」
王子は指先から零れ落ちる金髪を眺めながら囁いた。
「ずっとずっとそなたに側に居て欲しい。そう願ってもよいか?」
キャロルの、濃い睫に縁取られた瞳が王子に向けられた。
「私は…もうあなたの側しか居るところがないの。ずっとずっと王子の側に居たいわ。私は…あなたを…選んだの」
「…礼を申すぞ。そなたがそう言ってくれたことに」
王子はにっこりと笑った。それはキャロルが初めて見る少年のような笑い顔だった。
「そなたが私を選んでくれたことの重みに対してどのように報いればよいのか…。私は生涯かけてそれを探るとしよう」
二人は穏やかに微笑を交わした。

「じっとして居よ。すぐに終わらせてやる。そのように強張っていてはかえって痛むぞ」
初めての夜が明けた早朝。イズミル王子は侍女達を遠ざけて手ずからキャロルの世話を焼いていた。恥ずかしがるキャロルを湯浴みさせ、傷ついた場所には薬を塗ってやり、薄絹を纏わせる。
今はキャロルの耳朶に耳飾用の穴を開けてやっているところだった。痛がるキャロルを宥めすかし、丁寧に処置をしてやる王子。
「よく我慢いたしたな。ふふ、そのような切なそうな顔をするな。そそられるではないか」
いたずらっぽく笑いながら王子は肌の透ける薄絹の上から見事な織りのガウンを着せ掛けてやった。愛した痕も生々しい肌を余人から隠すために。
そして。
「まぁ、王子、これは…?なんて綺麗な腕輪!でも少し大きいわ」
「何、このように締めればもう外れぬ。これは私からの贈り物だ。私の大事な小鳥が逃げられぬよう…生涯私の腕の中に大切に守っていくための」
広げれた大きな腕の中に今度こそキャロルは迷わずに飛び込んだ。
厭わしい檻のような鳥籠は今は無くあるのは生涯を預けるに足る力強い腕。

終わり
950籠の中:04/05/21 12:42
長く書かせていただきましたがこれで終わりです。
このお話のもとをくださった254さま、これまで読んでくださった皆様、痛い話を
寛大にスルーしてくださった皆様、本当にありがとうございました。
951名無し草:04/05/21 14:16
籠の中さん。乙でした!

いや〜。萌させて頂きました。
952名無し草:04/05/21 17:12
「ナイルの姫、語学の勉強の次は王子に愛される為の
お勉強をしていただきます」
ムーラはいつもより少し険しい顔でキャロルに告げた。
「愛されるって?私は今でも愛されてるわよ」
(やはりナイルの姫はまだ子供でいらっしゃる。このまま
では王子も世話が焼けるでしょう。。。)
「さあ、ナイルの姫 こちらの椅子へお掛けください。
おみ足をこちらの台へ。おまえ達姫のお召し物を脱がせて
差し上げて」
 椅子とは少し離れた台をムーラは指差した。一糸まとわぬ
姿でキャロルはムーラに言われた通りに座った。
「えっ?こんな姿は…。恥ずかしい…」

953名無し草:04/05/21 20:40
テンプレよろしく〜。
954名無し草:04/05/21 20:48
>籠の中作家様
連載お疲れ様でした。
アナールを奪っちゃう王子が新鮮でした。
また次回作を楽しみにお待ちしております。
>952
ムーラ何をするつもりよ?!
955名無し草:04/05/21 21:57
>籠の中作家様
毎日うp楽しみにしておりました。
激しく萌えますた…。
なにげにエロいキャロルタンも良かったでつ。
次回作、心からお待ち申しあげまする〜(アリポーズ
956名無し草:04/05/21 22:28
939作家さまの新作もお待ちしております!!
957名無し草:04/05/21 22:53
『籠の中』よかった〜
私も王子の籠に入りたいけど無理か(^^;)
958名無し草:04/05/21 22:57
( ´д)ヒソ(´д`)ヒソ(д` )
959名無し草:04/05/22 00:43
初代がいるんなら作家タソ達、逆に気楽かも
( ´д)ヒソ(´д`)ヒソ(д` )
960名無し草:04/05/22 01:04
(゚Д゚)ハァ? 初代が作家??
961名無し草:04/05/22 01:16
見え見えじゃん
962名無し草:04/05/22 01:18
なにが?
963テンプレ奉納1:04/05/22 01:21
1−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
ここは細川智栄子先生の少女漫画・「王家の紋章」が好きな、
中でもΨ(`▼´)Ψ系・なりきり・「伯爵令嬢」ネタ・なんでもOK
な人のための闇鍋スレッドです。

前スレはこちら:
O家別室―王族乙女の社交場―Ψ(`▼´)Ψ
http://hobby6.2ch.net/test/read.cgi/nanmin/1071328594/

2−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
<過去ログ>
O家別室ーキャロル2年後ー
http://that.2ch.net/test/read.cgi/nanmin/1016380697/

3−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
<ありがたいダイジェストサイト>
1ROM人様 ⇒ ●○● 王家の紋章スレ@2ch ダイジェスト ●○●
ttp://members.tripod.co.jp/ouke2ch/

Part3の396様 ⇒ ★★王家の紋章@2chダイジェスト暫定版(,,゚ー゚)っ且~★★
ttp://yellow.ribbon.to/~oukeyxvt/

●○● 伯爵令嬢ダイジェスト ●○●
ttp://hakusyaku.easter.ne.jp/
964テンプレ奉納2:04/05/22 01:22
4−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
<お約束>
・sage推奨でお願いします(メール欄に半角文字で「sage」を入れる)。
・ここは社交場ですので特に形式は決めません。質問・雑談・作品発表ご自由に。
・作品にはΨ(`▼´)Ψ系もアリアリなので、気にいらないならスルー、煽りや荒らしは完全放置。
 あとは常識的マナーの範囲で。

5−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
<作品掲載について>
・非公式ファン交流広場なので、原作者及び出版元とは一切関係ありません。
・王家を愛する作家さんたちの創作も大歓迎です。
・作家さんは名前欄に作品のタイトルをお願いします。
 連載の場合は巻頭に通しb書き、「>○○」という形で前作へのリンクを
 貼ってもらえると助かります。
・18禁作品にはタイトルにΨ(`▼´)Ψを記入して下さい。
965963〜964:04/05/22 01:24
スレタイとスレ立て、おながいします
966名無し草:04/05/22 01:30
スレタイにΨ(`▼´)Ψはモニョる。
967名無し草:04/05/22 01:37
テンプレありがとうございます。
なんでもOKとはいっても極端な盗作はちょっと嫌かも。
すごく前に盗作がバレちゃって途中で読めなくなったのがあったんで。
968名無し草:04/05/22 01:53
んじゃ、ちょっくらスレ立ててくる!
Ψ(`▼´)Ψは抜いていいんだね?
969名無し草:04/05/22 01:53
どこから盗作とするかの線引きは、はっきりいって難しい。
過剰反応したらなんでもパクリとされかねないわけで。
お約束にある、”あとは常識的マナーの範囲で”としか表しようがなくない?
970名無し草:04/05/22 01:54
>>968
アリポーズ
971名無し草:04/05/22 02:01
>>969
そうですね、二次創作自体カンペキオリジナルじゃないですもんね。
だいたい盗作は別のスレだったかも。人騒がせですいません。
972名無し草:04/05/22 02:04
http://hobby6.2ch.net/test/read.cgi/nanmin/1085158737/
O家別室―王族乙女の社交場―その2

立てたよん。
973テティ:04/05/22 02:06
>>963タン テンプレありがとうね。
974名無し草:04/05/22 02:07
テティ様、乙でつm(_ _)m
975名無し草:04/05/22 02:10
>テティタン
トンクス!
新スレに乙カキコしたかったんだが
そのまえに、
テンプレ切取線ごと貼ってるよ?
テティなだけにワロタ!!

あっちでつっこまれたらこれドゾw

 (´Д`;)ヾ ドウモスミマセン
   ∨)
   ((

 (;´Д`)  スミマセンスミマセン
 (  八)
   〉 〉

    ヾ
 (´Д`;)、  コノトオリデス
   ノノZ乙
976名無し草:04/05/22 02:15
テティったら、なりきりも上手!
977名無し草:04/05/22 02:24
ああそういうことか!
そんじゃ、突っ込みいれてよかですね?
978名無し草:04/05/22 02:56
異様な一夜のつづき来てないんだ。
テティ☆⌒(,,^ ー゚)bグッジョブ!!
>923
3
「(まさか…まさか、そんな…!)」それはキャロルにも聞き覚えのある声だった。
部屋の隅に置かれた衝立に隠れるように様子をうかがっていたらしい男は
ゆっくりと歩み寄り、キャロルの目の前に立った。「久しぶりだな、ナイルの姫…」
「(ヒッタイト王…!!)」キャロルは激しい絶望に襲われた。
「まだほんの子供かと思うておったが…イズミルは丹精しておるようだな」
王はゆったりとした仕立ての冠衣をはらりと脱ぎ去ると
キャロルの反応を試すかのように、無言のままその男性の象徴を見せつけた。
「き…(きゃああああ)!!」叫ぼうとしてもキャロルは声も出なかった。
衝撃のあまりミラにしがみつき、恐怖に目を見開いたまま震えている。
ミラもまた驚いていた。「(姫のこの様子…。もしや本当に王子はまだ思いを遂げて
いらっしゃらないのでは…)」ミラは急にキャロルが哀れに思えた。

「どうした、何を驚いている?初めて見るものでもあるまい、のう姫よ。それとも…?」
意地の悪い笑いを浮かべる王を見かねてミラがたしなめた。
「陛下、下品な真似はお控えください。わざわざ姫君を怯えさせなくとも
よいではありませんか」
「ええい、小うるさいことを申すな、わしはわしのやりたいようにやる。
そもそも姫をあのように鳴かせたはそなたではないか。わしはもう待てぬぞ」そう言いながら王はキャロルの手をミラから力ずくで引き剥がし、手で軽く
合図してミラを寝台から追い払うと、いきなりキャロルに覆い被さった。
恐怖にかられたキャロルが渾身の力を振り絞って暴れようとしても、いとも
簡単に押さえ込まれてしまう。
「姫よ、そのように怯えることはないぞ。最初は恐ろしくとも、
じきにそなたがわしを欲しがるようになるのだ。
今度はわしがそなたを存分に鳴かせてやろうぞ」
先ほどとは比べものにならない恐怖、おぞましいほどの嫌悪感に耐え切れず、キャロルは
大粒の涙を幾筋もこぼしながら、必死に声を絞り出す。「助けて…王子…助けて!」
「無駄だ、ナイルの姫。イズミルは戻らぬ。10日ほど足留めするよう
手を回しておいたからな」王は意を決したようにキャロルをじっと見つめると
そっと両足を開かせた。「おお…姫…姫よ…」王はうわごとのように繰り返し
ながらキャロルの可愛らしい唇に何度も口づける。
王の舌が強引に割入って来たとき、キャロルは自分の最も繊細な場所に、
生温かいあのおぞましいものが押し当てられるのを感じた。
981名無し草:04/05/22 09:16
キ・テ・ルーーーー!!!
作家たん、ありがトン!
王子早く助けにきてよーーーー!
982名無し草:04/05/22 16:10

最後の一線だけは王子の為にとっておいて欲しいけど、ミラとヒッタイト王でキャロルを責めるってのも萌え〜。
ヒッタイト王ってさんざんエチーなテクを試しそうだ。
983名無し草:04/05/22 17:04
メンヒスの出番じゃ〜
984名無し草:04/05/22 17:05
あげちまった。ごめん。
985名無し草:04/05/22 18:18
え、さらにメンヒスも出てくるのかよっ?!
ヒャー、それはどうなることやら。
メンヒスや王子目の前でキャロルがエッチな事されたら、彼らはどんだけ逆上するんだろう。
それを見てみたい気がするなあ。
986名無し草:04/05/22 21:28
そりゃー血の雨が振りまくり状態になるんでわっっっ!!!
う〜む、見てみたい。
あのヒッタイト王がキャロルを…
987801注意「無題」:04/05/22 21:46
…夜明け前か。
漆黒の美しい髪を持つ青年は、ふと目を覚ました。
しかしまだ夜の気配が色濃く残る庭園は静まり返ったままである。
「もう目覚めたか。相変わらずそなたは朝が早い」
耳元近くで、低いかすれた声がした。囁くようなその声音に、メンフィスはぞくりとする。
――そう、至極魅力的な、月神の化身のようなこの男の声は、太陽の子である己を絡めとり離さず、狂わせる。
無骨な、それでいて長く美しい指が、ゆっくりとメンフィスの肩をなぞり、背をなぞり、形良くひきしまった臀部をなぞる。
たったそれだけで、メンフィスはどうじようもなくこの男が欲しくなる。
昨夜、あれほど求め合ったにもかかわらず、メンフィスの牡は反応し、男はそれを美しい指で愛撫する。

四阿の寝台で、メンフィスは何度も絶頂を迎え、そして何度も男を求めた。
男も、同じように求め、愛し、そしてまた求める。
世界を見とおす榛色の瞳が見つめているのは、今はただ、漆黒の髪と瞳の持ち主だけだ。
「そなたは…美しい……」
「…イズミル………」

神々の祝福を全身に受けた二人の男が、この後、神の娘をめぐり、
数奇な運命に翻弄される事になるのはもう少し先の話…。
988名無し草:04/05/22 22:07
メンフィスの眼の前で甚振られるキャロル・・ソレいいわ!
王子の前で・・もいいよね。
ああ、そんなの萌え萌えでつ。
ヒッタイト王、がんがってー!

王子のオロンテス番外編(キャロルの子を殺せなくて・・・)の方も待ってます。
こちらはシリアスな展開ぽいですね。
989名無し草:04/05/22 22:40
>>987
801かと思えばこの後キャロルが絡むのねん(*´・∀・`*)
990名無し草:04/05/22 22:58
 (´Д`;)ヾ ドウモスミマセン ダイエットした テティデス
   ∨)
   ((

 (;´Д`)  ナニセ テティデスノデ スミマセンスミマセン
 (  八)
   〉 〉

    ヾ
 (´Д`;)、  コノトオリデス
   ノノZ乙
>>975
突っ込まれないうちに、使わせてもらうよw
991名無し草:04/05/23 00:37
ほんとテティにしちゃあ、細いね。

(´Д`;)、  コノトオリデス
   ノノZ乙


このAAって少し手を加えたらアリポーズになりそう。
992名無し草:04/05/23 01:00
L(´Д`L) Z乙 オイタワシヤ
993名無し草:04/05/23 11:34
>>987
キャー(≧▽≦)キャー
994801?一応注意:04/05/23 22:23
日輪があたりを照らし出してゆく。
万物に生命を与えるかのような輝かしい光に小鳥達は目覚め、獣達はそっと瞼を持ち上げる。
エジプト王宮奥宮の一角。
「調印式の後、夜の宴までしばらく時間がある。…鴨狩りをせぬか」
眩しい程の光が似合う、快活な青年の声が湯殿に響いた。
朝の光と湯気に包まれた、漆黒の長い髪と瞳を持つこの国の主は、
かぐわしい香りがする湯にその身をまかせ、流れるナイルを見つめている。
「…何を言い出すかと思えば」
何も纏わぬまま湯殿にある長椅子にうつぶせたもう一人の男――王の賓客が、少しだけ気だるそうな声で応じた。
常に長衣を纏い、肌を露にする事のないこの男の身は、鍛え上げられ、一分の無駄もなく、しなやかで美しい。
たっぷりとした亜麻色の髪は結い上げられ、そのうなじは何ともなまめかしかった。
「他ならぬそなたの望み、断れるはずもなかろう」
男は青年の声のする方向に榛色の瞳を向けた。
ざばりと湯から上がる音がして、しばらくすると薄物を身につけた、女と見紛う黒髪の美青年が現れる。
男が身を起こすと、美しい青年はするりと彼の側に座り、男を挑発するように見つめた。
煌く長い髪、日に焼けて浅黒く輝く肌、引き締まったその身体――朝日の下で見る完璧なこの肢体に、男は眩暈を感じるほどであった。
「では、調印式の後、使者を向かわせよう」
黒髪の青年はそう言うと、そのまま侍女達の待つ控えの間へと姿を消し、榛色の瞳の持ち主もまた、結い上げた髪を下ろし紗を身につけた。
――エジプト王宮の1日は、もうすぐ始まろうとしている。
995名無し草:04/05/24 00:40
ウヒャー!! 豪華絢爛ツーショットにクラクラしそうでつ。
996名無し草:04/05/24 09:55
801自体に文句言うつもりないけど、メンフィス=ウケなのはイメージが崩れる・・・
997名無し草:04/05/24 10:59
801は好みが激しく分かれる所だからね。
好みではない作品はスルーしる!

ともかく週明けバンザイ。
異様な一夜の続きがきになるよぅ。
998名無し草:04/05/24 11:05
メンフィス = セメ 以外ありえない、王子 = ウケ もありそう。
それなのに王子×メンフィスなら王子がセメ側にまわって言葉巧みにメンフィスを弄びそうなのはなぜ?
999ようかんマン ◆CDzPHypGTA :04/05/24 12:15
999

>>1000
おめ
1000名無し草:04/05/24 12:44
ありがとう
10011001
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もう書けないので、新しいスレッドを立ててくださいです。。。