ここは一条ゆかり先生の「有閑倶楽部」が好きな人のためのスレッドです。
お約束
■sage推奨 〜メール欄に半角文字で「sage」と入力〜
■妄想意欲に水を差すような発言は控えましょう
*作品への感想は大歓迎です。作家さんたちの原動力になり、
スレも華やぎます。
前スレ、関連サイト、お約束詳細などは>2-7のあたりにありますので
ご覧ください。特に初心者さんは熟読のこと!
◆お約束詳細
・無用な議論を避けるため、萌えないカップリング話であっても
それを批判するなどの妄想意欲に水を差す発言は控えましょう。
・作家さんが他の作品の感想を書く時は、名無しの人たちも参加
しやすいように、なるべく名無しでお願いします。
・このスレに対する要望は、できるだけこのスレに書くようにお願いします。
・あとは常識的マナーの範囲で、萌え話・作品発表・雑談などご自由に。
・950を踏んだ人は新スレを立ててください(450KBを越えそうな場合は
950より前に)。
他スレに迷惑にならないよう、新スレの1は10行以内でお願いします。
◆作品掲載について
・原作者及び出版元とは一切関係ありません。
・新作をスタートする時は、ひとことご挨拶してからお願いします。
・名前欄になるべくカップリングを書いてください(ネタばれになる場合を除く)。
・連載の場合は巻頭にタイトルと通しナンバーを書き、「>○○(全て半角文字)」
という形で 前作へのリンクを貼ってもらえると助かります。
・リレー小説で次の人に連載をバトンタッチしたい場合は、その旨を明記
して頂けると次の人が続けやすくなります。
・苦手な方もいるので、性的内容を含むものは「18禁」と明記を。
・作品の大量UPは大歓迎です。
・作品発表が重なってしまうのを避けるため、UP直前に更新ボタンを
押して他の作品のUP中でないか確かめて下さい。それでも重なって
しまった場合は、先に書き込まれた方を優先でお願いします。
初めてのことなので、至らぬ点もあるかもしれません。
相談無しでそのままコピペしたのですが・・・
よろしかったでしょうか…?
1さん乙!
おつかれさまでし。。。
新スレが、新たな門出となりますように。
良いところ(作品のうpが復活した)だけを引き継ぎ、
悪いところは捨て去りましょう。
1さんサンクス。
>椿三夜さま
楽しく拝読させていただきました。
毎回、緩む事の無い緊迫感、
情緒たっぷりの雰囲気、
初期の原作を思わせる登場人物のやりとり、
もう、コーラスよりも楽しみにしてました。
ラストシーンの切なさ、でも情緒過多にならない幕引きの鮮やかさ
感嘆するばかりです。
次回作の構想はあるのでしょうか。
楽しみにしています。
1さん乙です
でも、まゆこスレにテンプレ作ってあったのに、
アッサリ無視されてチョト悲しい・・・
うーむ。
当方、まゆこスレに誘導した張本人なんだけど、
まゆこスレに誘導したのは、ややこしかったかな。
本スレで話し合うべきだったのかも。
本来、まゆこスレは有閑とは何の関係もないスレだし。
すんまそ
>12
でもまゆこスレを利用しなかったら話し合いが出来ないまま
950に到達してたかもしれないんだし、12さんのとった行動は
間違ってませんよ。
1さんも「早く次スレ立てなくっちゃ」ってあせっちゃったんですよね?
面倒な事を引き受けてくれてありがとうです。
皆さんが気を使いあって思いあうっていいなあと思いました。
>12
13さんにハゲ同。
あの誘導はいいことだったと思うよ。
お陰で本スレではマターリできたし。
ただ、テンプレが完成(?)した時点で、
本スレにもその旨アナウンスして
おけば良かったかも。
(↑これは12さんに言ってるんじゃなくて、
自分の反省)
個人的には、今後も話し合いはまゆこスレ、
妄想は本スレ、というように使い分けて
いければいいなぁと思ってる。
本当は両方とも本スレでやるべきなのかも
しれないけど、妄想と話し合いは中々両立
しにくいからね・・・
葉○が行ったとされる他のBBSサイトって
どこのことだろう?
>>16 その手のサイトなんてホントちょっとしかないんだから探せばすぐわかるよ
見つかりました。
>17さん
見つからない・・・。
もうちっと探してみます。
教えてクンで申し訳ないですが、ヒントを〜m(__)mm
ヲチとか言って、高みから見下ろせる人が正直ウラヤマスィ。
あのサイトを愛する者として、今回の騒ぎは気が気じゃない。
ああ、同じスレ住人として懇願。
みなさま、どうか お 手 柔 ら か に。
頼みまつ。
箱、もうこのスレ見てないのかな?
見てたら&少しでも良識があるなら
あのサイトに迷惑かけるのやめれ。
それとあのサイトの常連さん(BBSにカキコしてる方々)
もし箱がうpしても持ち上げ感想は書かないほうがいいんでない?
いや、もし、すごく面白い作品だったら別にいいんだけど、
現在と同じレベルの作品だったら、放置プレイがいいんじゃないかと。
あすこのBBS常連ってもれなく所属作家やん。
感想書かれたらお返しに書くんじゃない?
そこをあえて放置しないと・・・
あのサイトを大切に思うなら、がんがれ!
っつーか、管理人さん、ホント気の毒だな。
めでたくうpされたら祭りだね…
ところで『箱』てやっと意味わかったよ(藁
誰が言い出したの?
うまいよ(藁
>>19 カップリング限定サイトでつ。
あそこのサイト大好きだからあんまり祭りにならないようにホントに祈願。
「椿三夜」なみの、ものすごい流麗な文章書いてくれたら
びっくりして大賛辞を送るのだが。
祭り好きだからな〜。ねらーは。
漏れもカキコ読みに初めて某サイトへ行ったしさ。
そーゆーひとも多そうだよね。
うp後、なんだかすごそう。
気の毒としか言いようがないや。
箱のせいで、したらばにいる他の作家さんうpしづらそ…(・ω・)カワイソウ
今になってみると…まだ果実さんの方が可愛らしく思える。
某サイトでの奴の発言痛すぎる。十月生まれは才能があるとかなんとかには( ゚Д゚)ポカーンでちた。
まだ若いのに電波を患っているのでつね。。
>11
すみません。しばらく来てなくって、
まゆこスレに話題が移っていたことを知りませんでした・・・。
せっかく作っていただいていたのに・・・申し訳ない・・・本当に・・・。
今後は気をつけます。
>1.11
キニスルナー次使えばいいんだし
スレ立てサンクス&乙!
>11さん間違えてしまってスマソ
>32は1・31さんに書いたのに
逝ってきまつ・・・・
えー全然関係ないんですが。
有閑倶楽部 虎の巻ってのみつけました。
すでにみなさん、ご存じ??
一条さん、そこで「野梨子は美童みたいな遊び人とくっつくとおもしろいかも(笑)」
でした。
でも初恋は魅録タイプだしなあ。
つまり彼女は3人のうちのどのタイプでもオッケーなんですね。
私的には悠理*美童、可憐*清四郎っていうのが想像つかなかったのですが
(それ以外はオッケー)
みなさまの妄想で、「ああ、こういうのもアリかー」と楽しませていただいてます。
というわけで、いろんなカップリングを楽しみにしてますので
そろそろ続きをupしてくだされ。
ちゃぶだいスレで箱投げてる人がいてワラタ。
箱がどうしても書きたいっていうんなら、連中の初等部時代を書けばいいのに
消防が背伸びして恋愛ものや高校生活を書こうったって無理なんだからさ
リア消ならではのものもあると思うけどね
もっとも何も書かないでいてくれればいうことないけど
そろそろ作品の続きやら、新作やらが読みたいな・・・。
自分で書けないので他人頼みでスマソ。
妄想したーい。
箱学校いけやー
箱と比べたら、今までけなされてた人達なんて可愛いもんだったんだな
としみじみ思うよ。
お久しぶりです!
2002年10月29日 18:46:53 葉子
ナオ様、こんにちは!葉子です。
最近風邪を引いてしまい、部活を休んでいます。
が、こちらのサイト様の方には遊びにこさせて頂いています!
運営委員会の方も忙しいのですが、まあ、気楽にやっています
。新しく秋日様も参加され、嬉しい限りでございます。
ボツネタ部屋の方、拝見させていただきました!
「chu」とっても気に入りました!
(表に書いてよかったですか?)
私もナオ様の「ふたにち」に何か物語を書いて贈ろうかな?
なんて思っています。迷惑でなければ、書こうと思っています
。どうでしょうか?誕生日も来たことだし
、自分の文才が今、どれほどまであるのかも考えてみたいと思います。
「ふたにち」での連載の件、よろしいでしょうか?
--------------------------------------------------------------------------------
このスレから伝説の超大型DQN作家が誕生しますたw
>40
ここにコピペするのはどうかなあ・・・。
でも改めて読むとむかつく文章だね。人にものを頼む態度ではないな。
後半の畳み掛けるような攻撃がいかにもDQN。
誕生日とか贈ろうとか支離滅裂だよね。
いい迷惑だからよせって誰か言ってやればいいのに。
なんで箱なの?
箱ヲチは前スレの残りを使ってやるか、
他スレをリサイクルしてやってくれないかなー
そろそろ妄想ネタを書きたいよ
>45
正直すまんかった
>44
「同士」で検索して出てくるスレでレスしといたよ
ヲチしたい人は、そっちのスレでやらない?
>46
サンクス!
>45
新しい妄想ネタでつか?カモーン!
>46
どこのスレかわかんないよー
行きたい!
>>48 関連スレにヒント書いておいたよ。
>>ALL
この話題は、本スレではここまでにしませんか。
仕切ってスマソ。
んでは妄想を・・・と言っても小ネタですが。
第1話のバニーガール・野梨子って、今にして思うと、
よく彼女が引き受けたものだとビクーリです。
悠理がバニーガールを嫌がったから野梨子にお鉢が
回ってきた、という設定になってるみたいだけど、
清四郎だったら、嫌がる悠理にバニーガールさせる
ことなんて簡単にできそう。なんたって孫悟空だし(w
つーことは、「清四郎は、野梨子のバニーガール姿を
見たかったから悠理の言い分を聞きいれて、野梨子に
バニーガールをさせた」となるのでは?
清×野の偏った目で見ると、こう見えてしまうのでした(w
他のカップリング好みの人、スマソでした〜
>50
なら私は清×悠から見た見解を。
そもそも悠理にバニーガールなぞさせても野梨子ほどの働きはしなさそう。
それでも敢えて悠理にやらそうとしたのは、
やはり悠理にバニーガールの格好をさせてみたかったからではないかと。
>50
50です。なるほど〜
同じネタなのに、全く違う読み方ができちゃうんですね(w
こういう同じお題で違うカップリング話書いちゃうのも面白そう
さて、場所は変わってこちらは野梨子の部屋である。めずらしく彼女は着替え
ることも無く、ドレス姿のままベットにその身を委ねていた。そして感情にま
かせて悠理の部屋を飛び出して来てしまったことを、彼女は少し後悔し始めて
いた。と、そこへドアをノックする音と共に清四郎の声がした。
「野梨子、ちょっといいですか?」
「清四郎?・・今開けますからちょっと待っててくださいな。」
野梨子は簡単に身支度を整えると、ドアを開け清四郎を部屋に招き入れた。
「気分は少し落ち着きましたか?」
清四郎はやさしく野梨子を気遣った。
「・・ええ、さっきはみっともなく興奮してごめんなさい。反省してますわ。」
野梨子は少し恥じらい気味の笑みを浮かべて見せた。
「別にみんな気にしてませんよ。悠理のことを思いやってのことですし、美童
も野梨子に言われて反省していましたよ。」
「でも・・・」
「それに僕個人としては嫌いじゃないんですよ。野梨子の怒った時の顔も中々
可愛くて。」
清四郎は美童張りの殺し文句を言うと、野梨子に軽くウィンクして見せた。
一見そんなことを絶対言わないであろう清四郎ではあるが、野梨子と付き合う
ようになってから、二人でいる時には意外や意外、結構キザな台詞も言ったり
するのである。と次の瞬間、野梨子は顔から火が出そうなほど赤面した。
「まっ、まぁ清四郎ったら突然何を言いますのっ、からかうのはよして下さい
な!!」
そして思わず両手で顔を隠そうとする野梨子の手を、清四郎はそっと止めた。
「清四郎?」
「しっ、黙って・・・」
そう言うと清四郎は野梨子の身体を抱き寄せ、彼女の苺のような唇を自分のそ
れで塞いだ。
頭の芯がクラクラするような強引なキスの後、ついばむような甘いキスを何度
も交わした二人は、そのまま寄り添う様にして近くのソファに腰を降ろした。
と、清四郎の口から意外な言葉が突いて出た。
「・・・実は僕も自信が無いんですよ。」
「え?」
野梨子はきょとんとした瞳で清四郎を見た。
「恋は盲目とはよく言ったもので、今の僕には野梨子のことが何より大切です
からね。この先もし美童の様にそれを失うかもしれないとなった時、果たして
自分は冷静でいることが出来るのかどうか・・・情けない話ですね。」
「そんな・・・清四郎でもですの?」
「そりゃあ完璧を追求する者としては、常に冷静を心がけてはいますけどね。
でも美童の立場に置かれた時、世の中の男たちは多かれ少なかれ感情に流され
自分勝手になるということですよ。また、だからと言ってそれを責められても
酷というものですけどね。」
清四郎の言葉を聞きながら、野梨子は美童にしてしまったことを振り返り、後
悔の念に駆られた。
「清四郎・・・お利口ですのね。」
「うん?」
「だって・・・・あんなキスの後でそんなこと言われても、わたくし何も反論
出来ませんわ。」
伏せ目がちにちょっとすねた様に口を尖らす野梨子の背中を、清四郎はやさし
くポンポンと叩いた。
「清四郎・・・わたくし美童にさっきのこと謝りますわ。」
「そうですね、じゃあそろそろみんなのところへ戻りましょうか。」
清四郎の言葉に野梨子は無言で頷いた。そうして二人がその部屋を後にしよう
とした時、ドアの前で清四郎は野梨子の耳元にコソッと囁いた。
「やっぱり素直な野梨子が一番可愛いですよ。」
野梨子が再び赤面したのは言うまでも無い。
(続く)
先日は無断でしたらばから引越して来たのに、暖かく受け入れて
くださった方々、ありがとうございました。
これからも続きが出来あがり次第、本スレでUPしていくつもり
なので、改めてよろしくお願いします!!
あっ、薔薇の呪縛さんだ、嬉しい♪
殺し文句を言う清四郎(・∀・)イイ!
読んでて鼻血が出そうになりますた(w
王家番外編からやって参りました。
こちらも素晴らしい作品が盛りだくさんで
このような作品を読める幸福に感涙です。
作者の皆様、これからも楽しみに読ませていただきます!
ありがとうございました。
>57
いらっしゃいませー
あちらのスレも読んでるから、チョト嬉しかったり
こちらのスレも、まとめてくださっているサイトさんが
あるので、暫くは寝不足になるかもです(w
>薔薇の作者さま
野梨子の前でだけみせる清四郎の色々な一面が
とってもイイっすね!!
もっと甘々でラブラブな二人が見てみたいです。
がんがってうpして下さりませ!!
>49 おしえてちゃんでごめんなさ〜い。
自分もそこへ行きたいのだけど、関連スレさえ
わかんないよ〜!!
>49さんじゃないけど
>>46を見よう。
検索すれば関連スレはすぐ見つかります。
検索した?
かなり盛り上がってますよん。
>61
>>46見て検索してみたけど、やっぱり
わかんなかった・・・トホホ。
そっか〜もりあがってるんですか・・・
いいなぁ・・・初心者はもう諦めます(泣)
>61
私も教えて〜
検索したけどわからない
私も関連スレすら・・・
妄想意欲が削がれるから、この話題はもうやめてホスイ
>62-63
>46に書いてある検索してないでしょ?
やっていたら、関連スレが分からない筈無い
どうしても分からないのから、せめてここじゃなくて
関連スレで聞きなよ
>64
○ どうしても分からないのなら
× どうしても分からないのから
2レスも使っちゃってスマソ
61でつ。
なぜ分からないかが分からない。
ホントに検索してる?
これ以上この話題でこのスレを消費したくないから、これで最後です。
難民板のスレッド一覧を出して、Ctrl+Fキーで『同士』を検索。
またはブラウザの編集から「このページの検索」で検索してください。
>66
あ〜あ、そこまで親切にせんでも・・・
ここにいる住人は人よすぎよ!
暇だったので分裂前の有閑スレ読み直してたんだけど
854 名前: 花と名無しさん 投稿日: 01/10/01 21:46 ID:uRGDmD7Q
悠×魅編 ジュエリーアキのブライダルショーに可憐と美童がモデルとして
出演する予定だったが、直前に交通事故に巻き込まれ、急きょ
魅録と悠理が出ることに。超美しい悠理のウェディングドレス姿に
魅録は言葉を失う。それ以来、悠理を女として意識してしまう魅録。
以前と違う、よそよそしい魅録の態度に悠理は傷ついていく。
清×野編 東南アジアのどこかの小さな島へ6人でバカンス。ほかの4人は
小型飛行機で本島へショッピングに。清四郎と野梨子は水上コテージ
に残って読書。夕方からものすごい嵐がきて、4人は島に戻るのを断念。
夜が来て、泳げない野梨子は一人で部屋にいるのが怖くなり、清四郎の
ベッドに枕を抱えてもぐり込む。戸惑う清四郎をよそに、安心して直ぐに
深い眠りに就く野梨子。
これがすごくいいなぁと。少女漫画の王道チックで。
ツボな展開の続きもあってよかった。
ブライダルショー編は基本的にカップリング変えても
9カップルともそれぞれ新たな違った展開にもっていけそう。
>68
うん、すれ違い&アクシデントで2人っきりに・・・は王道だよね。
ブライダルショーに限らず、有閑はどのカップリングにするかで、
全然違った展開にもっていけると思う。
野梨子を例にあげると、清四郎が相手の場合、魅録が相手の場合、
美童が相手の場合で、全く違う彼女の一面が出てきそう。
>69
清四郎が相手の場合・・・幼馴染モエ〜
魅録が相手の場合・・・ヤンキー(スマソw &お嬢様モエー
美童が相手の場合・・・一途になるプレイボーイ萌え〜
ってとこでしょうか
>新ステージ編
久々のRにハァハァでつ。
清・悠のこれからを想像できた美・野も、
部屋に戻って何をするのやら(w
>新ステ
読んできた〜!
紐を口で解く清四郎萌え〜!
もう波乱はないとのことで安心安心。
大団円まであと少し。寂しいような嬉しいような。
<野x魅>ものです。新しくうPさせてください。
もともとは違うカップリングが好きだったんですが、
なんとなく浮かんできたので・・・
<1>〜<3>までうPします。
(今日はあのお茶にしましょう。)
野梨子は部室内の自分のロッカーを開けると、
棚の奥へしまってある紙袋へ背伸びをして手を伸ばした。
紙袋の中には鮮やかな黄緑色に黒い切り絵の葉模様が美しい四角い茶缶。
開けると青く尖ったような香りの中にほのかにやさしい花の香りが漂う。
この中国緑茶は父の清州が中国まで画材を買いに行った時に、
おみやげに買ってきてくれたものだ。
『野梨子が好きそうな柄の茶缶だろう?』
そう笑って父が渡してくれたその茶缶を開けて初めて香りをかいだ時、
野梨子の心に一人の男がよぎった。
彼は金髪の友人のように雄弁ではないし、頼もしい幼馴染みのように
常に側から手を差し伸べてくれるわけでもない。
それでも彼が発する言葉の誠実さと、そこにいるだけで感じる安心感はいつも野梨子をやさしく包む。
深いグリーンの茶葉から立ち上る香りは野梨子の持つ魅録のイメージそのもののように思えた。
いつもは楽し気な笑い声にあふれ、スナック菓子やチョコレートのにおいの漂う部室に、
急須にお湯をそそぐ音が静かに響き、中国茶のすっきりとしたやさしい香りが広がっていた。
野梨子はちらりと時計に目を走らせる。
同時に部室のドアが開いた。
「遅くなっちまったよ。まったく」
耳に飛び込む声に顔が少し赤らむのがわかった。
6限目が体育だった魅録は今日は普段よりも遅く部室にやってくる。
それを見越して、お茶が一番おいしく飲めるタイミングでお湯をそそいだ。
「あれ?野梨子一人か?」
魅録は部室を見回しながらいつもの席へ腰を下ろす。
「ええ。清四郎は理事長室ですの。美童と可憐はデートだそうですわ。
悠理は一緒じゃありませんの?」
そっと魅録の右側へお茶を差し出す。
「サンキュー。悠理ならおばさんがフランスから戻ってくるからって飛んで帰ったよ。
あいつの好きなパリのケーキ屋の新作チョコレートケーキが待ってるんだってさ」
「そういえば、お昼にそんなこと言ってましたわね」
(ほんとは覚えていたのですけれど)心の中で苦笑する。
なんとなく気恥ずかしくて二人きりな状況を驚くふりをしてしまう。
そんな野梨子をよそに魅録がお茶をすすった。
お盆を下げながら、野梨子はさりげなくその様子をうかがう。
「あれ?いつもと違うお茶?うまいなこれ」
ちゃんとわかってくれたことに、思わずぱっと笑顔になる。
「中国の緑茶ですの。今日初めて入れるお茶ですわ」
「そっか。野梨子がいるからうまいお茶がいろいろ飲めるよな。
最近じゃ自販機のお茶なんか買う気しないもんな」
魅録のちょっとした言葉にまた顔が赤くなるのがわかる。
「魅録はお酒と同じぐらいお茶も好きですものね」
野梨子は赤い頬を隠すように少し顔を伏せた。
魅録は二口目のお茶をすすると、湯呑を手のひらの上で回した。
「でも、このお茶は悠理にはもったいないよな。スナック食いながら飲むんだから
お茶の味もにおいもあったもんじゃないだろ」
それを聞いて野梨子はふふふ、と笑ったが同時に心に何かがひっかかる。
「一人でもおいしいって言ってくださるなら、お茶もいれがいがありますわ。もう少しいかが?」
「もらうよ」
野梨子は急須を手に立ち上がる。
(魅録はいつでもすぐに悠理の話題になりますのね)
少し心が重い。
魅録の言葉に一喜一憂してしまう。
魅録がすぐに話題にする悠理に、嫉妬しているのだと自分でもうすうす気づいてはいるのだが、
こういった感情に支配されることに慣れていないためか、打ち消そうと意識が働いてしまう。
テーブルの方から、パラパラとページをめくる音が聞こえ始めた。
急須にお湯を足し、テーブルへ戻ると魅録がバイク雑誌を広げていた。
湯呑にお茶をそそぐ。
「サンキュー」
そう言いながらも魅録の目は雑誌の記事を追っている。
野梨子はしばらくその様子を観察した。
『目つきわりぃーだろ?』と普段本人が言う切れ長の目を被うまつ毛は意外に長い。
まっすぐ通った鼻筋。
少しこけた頬から顎にかけてのシャープな輪郭はいかにも男性的で、
彼を年齢よりもやや大人っぽくみせる。
薄いくちびるは、ブツブツと何かの歌を口ずさんでいる。
野梨子の知らない英語の歌詞・・・
「ふぅー」
無意識に口からこぼれた溜息に自分でも驚いてしまった。
魅録が顔をあげる。
「どうした?」
「い、いえ、わ、私もバイクに乗れたらいいのにと思いまして・・・」
咄嗟の言い訳に魅録がポカンとした顔をした。
<ツヅキマス>
わっ、新連載!
しかも魅録スキーの私には、たまらない言いまわしがザクザク。
観察結果とかハァハァしてしまいまつ。
続きが楽しみです〜
新連載嬉しい〜〜っ!!!!>恋のチカラ
魅録x野梨子は新鮮でイイ!!
中国茶とかバイク雑誌とか、さりげない小道具の扱い方にも、作者様のセンスを感じます。
続き楽しみに待ってますね〜〜っ!!!!
>>
http://corn.2ch.net/test/read.cgi/nanmin/1031890913/749-751の続きです ******************************************************
わたくしは、まるで頑是無い子供でした。
この甘さの名を
この痛みの名を
本当は。
その目映いまでのきらめきを、とても隠しきれるものではないきらめきを、
わたくしは憎んだのかもしれません。
少女がこの世で最も美しい生き物であることを、
誰にも気づいてほしくはありませんでした。
それは、わたくしだけが知っていればよいことだったのです。
わたくしは、まるで頑是無い子供でした。
少女を羨み、少女を望み、少女を憎みすらしました。
手に入らぬものをほしいと強請り、変化を許さぬ私は、幼い子供。
――わたくしは。
夏の匂いに包まれたこの想いの名を、
本当は、知っていたのかもしれません。
******************************************************
海辺の一日が終わろうとしていた。
日中は、あれからも海で遊び、日が暮れてからは別荘に戻って、馬鹿騒ぎをした。
全員ほろ酔い加減で気分がよくなってきたところで、悠理が持参の花火を取り出した
ので、急遽、浜辺で花火大会となった。
最後の花火が終わったのが、23時。
それぞれが明日に向けて別荘に戻っていった――野梨子と悠理以外は。
静寂が横たわる夜の海で、漣だけがやけに喧しい。
ザザ…ザン………ザザーン
新月のため、月光はない。もはや空と海の境界が定かではない黒の世界に、悠理
と二人で歩く。
戸惑った悠理の眼差しを受け止めながらも、野梨子は止まらない。
長い沈黙を持て余した悠理は、わざと波打ち際を歩き、サンダルを砂浜につけた足
跡が消えてゆくのを時折振り返りながら、それでも問いを飲み込んで野梨子の後を大
人しくついてゆく。
野梨子の清楚な白のワンピースが、闇にぼんやりと浮かんでいた。海から風が吹き、
はらりと棚引く。
ザザザ…ン ザザーン ザン ザザ
寄せては返す漣は、まるで何かの意思を持った生き物のよう。茹だるように暑い夏
の夜の筈が、闇が身体に沁みいるような錯覚に陥り、悠理は身を震わせる。
と。
野梨子は、とうとう歩くのをやめ、悠理を振り返った。
別荘の群れがある一角からはかなり離れてしまっていた。
「行きたいところってここか?」
悠理の問いに、野梨子は頷く。
だが、見回してみても変わったところなど何もない。別荘からはかなり離れてしまった
が、だからといって、周囲の景色が一変したわけでもない。
ここには、砂浜と、海と、夜空しかない。
戸惑う悠理に、野梨子は笑いかけた。
「悠理。空、見上げて御覧なさいな」
素直に、空を見上げた悠理の目が、それを認めた途端、大きく瞠られる。
「あ……すっげえ」
感嘆の声が自然と吐き出される。
その表情に、胸が躍りながら、野梨子も空を見上げた。
ああ。
野梨子もまた、溜息をつく。
なんて、膨大な光なんだろう―――。
そこにあるのは、満天の星、星、星。
果てしない闇に燃える、星たちの煌き。
まるで宇宙に、取り込まれたかのような気さえ、する。自分の小ささに、たった今気が
ついた幼子のように、野梨子はこの空を見ると、感動と恐れとの両方をいつも感じる。
「野梨子、さっき花火したとき、こんなに星いっぱいだったっけ」
そう問う悠理は、尚も空に目を放せずにいる。
「先ほどは、人里近くでしたもの。電灯に星の光が打ち消されてしまうのですわ。それに、
これほど星が見えるのは、ここでも滅多にありませんのよ――今日は、新月ですから」
普段は月の光に霞む星々が、今夜はこんなに瞬いている。
――この旅行を計画したとき、本当は有閑倶楽部の全員にこれを見せるつもりだった。
今日が新月であることを、野梨子はちゃんとはじめから知っていたのだ。
それでも、結局悠理にしか教えなかったのは――自分の心の決着を、この場に求め
たからに他ならなかった。
星を見続ける悠理の横顔は、シャープな線で形作られ、それでいて猫のようにしなや
かだ。その長い睫を見詰めながら、野梨子は引き絞るようにして声を出した。
「……悠理」
失敗した。
もっと、その言葉は凛と放つ筈だった。だが実際には情けなく掠れ、揺れる。
動揺が走り、一機に緊張が震えに変わる。
悠理は、空から顔を離さない。
(……お願い、しっかりして。野梨子!)
自分自身に渇を入れる。
「ねえ、悠理。聞いてくださいな。……わたくしは」
わたくしは。
――唐突に。
野梨子は、その先の言葉を見失い、俯いた。
何が言いたいのだろう、わたくしは。
わたくしは……悠理のことを。
浮かんだ言葉があった。
だが、それを認識するのと同時に、強烈な違和感があった。
違う違う。この想いは、そんな汚らわしいものでは、ない。
この土壇場にきて――酷く、野梨子は混乱していた。
そもそも、わたくしは何を悠理に伝えたかったのだろう。どうしてほしかったのだろう。
わたくしは――。
するりと、零れ落ちてきた言葉があった。
「わたくしは、悠理が特別なんです」
「知ってたよ」
即答だった――まるで野梨子の言葉を予め知っていたかのように。
はっとした野梨子は俯いていた顔を上げた。
そこには、いつの間にか空を見上げるのをやめ、まっすぐに野梨子を見詰める悠理
の顔があった。 <続く>
めちゃくちゃ不定期連載ですいません。
あと、夏のお話のはずが、なんかリアルではもうすぐ冬ですね(遠い目)
もうすぐ終わりますので、お付き合いいただけたら幸いです
>夏の匂い
リアルタイムで読めて嬉しい♪
なんと、悠理は気付いていたんですね。
毎回終わり方がうまいので、続きがとっても楽しみです。
もうすぐ終わりというのが寂スイ・・・
夏の匂いがアップされてる〜♪
すごく大好きです〜っ!!!!
透明感があって繊細で潔癖な野梨子が、少しづつ変わろうとしているのを、
読者の私も読みながら息をひそめて見守っています。
終わるなんて言わずに、秋編や冬編など、どんどん続けて下さいねw
…それにしても悠理、知ってたのか…
夏の匂いの悠理はすごく魅力的です。
>夏の匂い
待ってましたー
いい感じですねえ。引きつけられます。
私的にはラストの悠理の顔は初期(1巻)の顔でイメージしております。
はしゃいだり普段の顔はりぼん後期時代(所謂全盛期?)
野梨子の独白は砂の城時代のシモーヌ(だったっけ?女友達)っぽい感じ。
いよいよ佳境ですね。続き楽しみです。
新連載、いらっしゃーい!野梨子はバイクに乗っちゃうの?
気になります。
夏の匂いも待ってました。
星空の描写がすごくキレイでうっとりです。
野梨子活躍しまくり嬉しいわ。
可憐スキーのワタシとしては可憐の活躍する話も読みたいのですが
自分で妄想してみると野梨子が一番動かしやすいんだよね・・・
Rも一番妄想しやすいw
>妄想してみると野梨子が動かしやすい
あ、分る。
>88
>Rも一番妄想しやすいw
これはよく分かる(w
可憐のHって、なんというか普通過ぎるんだよね。
だからバリエーションがあまり思い浮かばない。
どちらかというと、可憐を思い浮かべてHなこと
考えている男性陣の方が妄想しやすい(ヲイ
んで、これが悠理となると、もうひとつ色っぽく描けない。
一歩間違うと爽やかなスポーツHになってしまう(w
でも野梨子だと、色っぽさ・精神的な奥手ぶり・
幼児体型の身体のアンバランスさが絶妙で、
いろいろ妄想できる。
まあ私の力不足も大きいと思うけど。
可憐のRは、書いてみたことあるけど(うpしたことはない)
なんかハークインみたいになっちゃうよ……
素で可憐は色っぽいからさ。
私の場合、悠理のRは、そんなに書きにくくはないかも。
野梨子のRは、私は逆に書きづらい。
なんか男性陣が、ねちっこい、オヤジになってしまうよ…(ワラ
90でつ。
>91
>野梨子のRは、私は逆に書きづらい。
>なんか男性陣が、ねちっこい、オヤジになってしまうよ…(ワラ
書いてるこっちもオヤジモードになると、書きやすいのでつ。
つか、単に私がオヤジなだけかも(w
>90=92
なるほど。
男気を感じるよ、アナタ(w
オヤジなエチーは、私には刺激が強すぎるのです
野梨子の場合、エチーよりも、ラブアフェアぐらいでドキドキしてる
プラトニックなラブが書きたいのですw
>夏の匂い
>86
あたしも、この話の悠理は初期の頃のビジュアルイメージだったよ
なんていうか、中性的な綺麗さというか。
切れ長の目が、めちゃくちゃ色っぽくなかった? あの悠理。
なんかこの話めちゃくちゃ好きだ。
はじめは「げ、れず?」とか思って(失礼)正直引いていたんだけど
野梨子の心情が丁寧に書かれてるせいか、今では共感する。
自分が中学校ぐらいの思春期のとき(ごめん、野梨子)を思い出すんだよなー
野梨子のエチーはごく普通のパターンでも、言葉攻めとか入れれば萌える。
可憐の場合は、普通のエチーだと物足りないかな・・・。かといってSMとかは萎えるし。
悠理は、エチーそのものよりも、そこに至る過程が萌えるかな。
暴れ馬をいかに大人しくさせるか!って感じ。キスまで持っていくのもたいへんかと。
あー妄想したい〜でも筆力がない〜。
好きなカップリングは美野なんだけど、
エチーで一番萌えるのは、美悠だったりする。
……どちらにせよ、美童攻めがすきなのね、私。
だって、奴ほど女をステキにしてくる奴はいないって確信してるんだもん
Rモノ妄想だと、野梨子に一番エロさを感じる。
普通のエチーでも十分エロイし、恥らってくれたら萌え萌え。
アブノーマル路線だと、言葉攻めとか、明かりをつけたままとか。
着物プレイもいいかも。
肌襦袢に縄、麻布の猿轡なんてSMっぽいシチュなんて考えただけで鼻血もの。
彼女を見ていると、自分がエロオヤシ化するのを感じまつ。
ふと思う。
責め野梨子、意外と似合う?
清四郎に対して、
「わたくしを想像して、一人でなさったりしてましたの?
もう、こんな風になってますわよ・・・
いま、わたくしの目の前で、それと同じようになさって。
ほら、早く・・・」
あ、ダメでつか。すいません逝ってきまつ・・・
age
>98
攻撃的な野梨子(・∀・)イイ!
ぜひ作品化してくれ〜
攻野梨子、x魅禄が(・∀・)イイ!と思うのは自分だけでしょーか…
…やっぱダメっすかね(´・ω・`)
>101
イイ!!(o^ー゚)b
イイよ!!
魅×野 派としては鼻血モンですがな。
読みてえ〜!頑張って書いちゃおうかな・・・。
うー、でも肝心のR部分に自信が無い・・・うう。
新連載の「恋のチカラ」も鼻血出しながら見てます(w
作者様、がんがってください。
>101 102
魅×野 スキーですが、想像力が貧困で、野梨子攻めが全然思い浮かばない私の為にも、ぜひっ!書いて下されえ〜!お願いしますm(__)m
新連載の「恋のチカラ」も、目が離せない展開の「夏の匂い」も大好きです(w
作者様方、がんがってくださいませ(>_<)。
わ、魅×野スキーな方結構いてうれすぃー(はぁと
作家さんの個人サイトって大体悠理メインだから、
じっとここでうpを待ってる私…。
野梨子の攻めっていうと、「私語はつつしむ!」って言いながら
ムチさばいてた場面が思い浮かびます(w
>104
同士ハケーン
野梨子メインサイトで稼動してるところないもんね
あっても開店休業中のとこだけだし
おなじくじっとここでうpを待ってる私・・・。
作家の皆様がんがってください(他力本願でスマソ)
>>76 のつづき
「野梨子、バイクに興味あんのか?」
「え、ええ。いつも魅録や悠理が楽しそうにツーリングの話をしてますのを聞いてましたら、
気持ちよさそうだと思ってましたの」
驚いた目で魅録に見つめられ、慌てて雑誌に目を落とす。
「み、魅録の乗ってるバイクはどれですの?」
雑誌には大型バイクの写真がずらりと並び、小さな字で隣にスペックが載っている。
読んでもさっぱりわからない。
「これなんてかっこいいですわね」
野梨子は適当に中でも一番大きなメタリックブラックのバイクを指差した。
「お、野梨子なかなかわかってんじゃん。オレが乗ってんのがそのドゥカティだよ」
嬉しそうな声をあげる魅録に野梨子もつられて笑顔になる。
「で、悠理のがそっちのトライアンフ」
悠理のものは魅録のものより少し小さいが、それでもかなり大型で悠理らしいイエローのバイクだった。
「悠理、こんな大きなバイクに乗りますの?」
「ああ。ほんとはあいつにはデカすぎるんだけどな。どうしても乗りたいっつーから
オレがあいつに合わせていじってやってんだ。あいつ体小さいくせに力だけはあるから、
まあ危なっかしいときもあるけど、なんとか乗りこなしてるよ」
確かに悠理なら、きっとあの天性の運動神経でこれぐらい操ってしまうのだろう。
想像できる。
野梨子は魅録の隣でこの大きな機械にまたがる自分を一生懸命想像しようとしたが、
とてもそんな絵は思い浮かびそうになかった。
(これに乗れたら、もっと魅録のことがわかるでしょうに・・・)
必死の形相の野梨子を見て魅録がクスクスと笑う。
「まさか野梨子もこれに乗りたいって言うんじゃないだろ?」
まるで自分の心を見透かされたような気がして赤くなる。
「え?ええ。そうですわね、女性用のバイクもありますの?」
「そうだな・・・」
パラパラと雑誌をめくる魅録の表情は生き生きとして少年のようだ。
(バイクの話をする時の魅録はほんとに楽しいそうですわね)
普段決しておしゃべりではない彼が、今は野梨子の質問に熱心に答え、
さらには思い出話まで聞かせてくれる。
思い付きで咄嗟にバイクの話を持ち出した野梨子だったが、無邪気な魅録の表情を見ているうちに、
だんだん本当に乗ってみたいような気持ちがじわじわと沸きだしてきているのを感じていた。
(私がバイクに・・・?魅録と一緒に?)
ところが、そんな甘い想像を塗りつぶすかのように野梨子の心に、ある感情が押し寄せる。
「・・・その時悠理がさ、・・・悠理のバイクだったんだけど、
・・・3台目も最初は悠理のやつが・・・」
バイクの性能などの内容はわからないけれど、魅録の顔を見てるだけで楽しい。
ただ話の間に何度も挟まれる『悠理』という言葉が野梨子を落ち着かなくさせる。
(私の知らない魅録を、悠理はいったいどれほど知っているのかしら)
週末の予定をよく二人で立てているのも知っていた。
悠理の家を訪ねると、魅録のところにいると言われたことも何度かあった。
自分が魅録と知り合う前、中学生の頃からの付き合いだという魅録と悠理。
自分なんかよりも魅録の話を、魅録自身を理解できるんだろう。
「・・・子?野梨子?」
「え?」
気づくと話を止めて魅録が見つめている。
「ごめん。オレ、なんか調子乗ってつまんないことまでしゃべりすぎたな」
「あ、いいえ。そんなことありませんわ。なんだか魅録や悠理がうらやましいですわ。
私の経験したことのないことばかりなんですもの」
「野梨子だってその気になりゃ乗れるさ。野梨子は頭いいんだから、のみ込み早いはずだぜ」
魅録はやさしい。
『運動神経ゼロの野梨子がそんなものに乗るなんて自殺行為ですよ。
その前に自転車に乗り直した方がいいんじゃないですか?』
清四郎が相手だとこんなところだろうか。自分だって無理なことを言っているのはよくわかっている。
「オレはそろそろ帰るけど、野梨子は清四郎のこと待って帰るのか?」
雑誌を無造作にカバンにつっこみながら魅録がたずねる。
「清四郎は何時になるかわかりませんから、私も帰りますわ」
「そっか。なら送ってくよ」
魅録と一緒に帰れる。それだけで重くなりかけていた気持ちがうそのようにまた明るくなる。
こんなに感情の変化が激しいなんて、家についたとたんぐったりとしてしまいそうだ。
異性に心を振り回さる自分なんて想像したこともなかった。
ところが二人きりの今、全神経が魅録へと向かっているような気さえする。
目にも耳にも心にも、細胞のひとつひとつにまでも魅録の声が、表情が、しぐさがしみわたり、
そしてそれはすぐに細かな感情の波となって押し寄せる。
自分の意思でコントロールできない歯痒さと、流される心地よさ。
恋をすることは、想像していたより素敵なことだと今は思う。
>恋のチカラ
ふーーーーっ。いいわ、いいわー。
心理描写がとても丁寧で説得力があるので、思わず引き込まれてしまいます。
この野梨子はいつもの冷静な彼女と違って
くるくる感情が変わって新鮮な魅力を感じますね。
このまま三角関係に進んでいくのでしょうか。楽しみ!
待ってました!!
魅×野イチオシなので、読めて嬉しい。
「悠理が」「悠理が」ってところ、切ないよね〜。
>恋のチカラ
バイクに乗る野梨子、意外と格好良さげで(・∀・)イイ!
でも自転車に乗り直す野梨子も萌え。
>101です。
同士がいてくれてとても嬉しかったのでチョト書いてみたりして…
うpしてみてもよかですか?
他タイトルの作者さんより格段にレベル落ちるけどナー(´・ω・`)
「あら、いやですわ魅禄ったら。もうこんなですのね。」
余裕を誇張するように野梨子はクスリと笑んでみせた。
熱っぽい吐息が魅禄の物を掠め、それだけで得も言われぬ快楽に魅禄の体が震えるのが分かる。
薄暗い校舎の裏で壁に背をつけ、制服のズボンをはだけた魅禄の息はすでに上がっている。
その足下に跪く野梨子の濡れたように艶やかな黒髪に魅禄の指が入り込んだ。
「野…梨子っ…」
切なそうなその声は聞くだけで野梨子の体を熱くする。
肌を重ねるようになって始めて知った自分の一面だった。
普段はクールな魅禄が見せる痴態は野梨子の心の底に隠した独占欲を刺激する。
ツーリングやライブ・仲間内などで弾けるのとはまた違う、狂おしいほどの愛情とまっすぐな想いの混ざり合った熱意。
それを今、一身に受けているのは自分であると実感する喜び。
その快感は野梨子を大胆にし、いつしか自ら魅禄を焦らすという芸当までやってのけるようになっていた。
はぁ、と。
時折魅禄の漏らす熱い吐息と、照れたように斜を向いたその火照った頬が野梨子をなにより喜ばせる。
好きな人が嬉しいと自分も嬉しいのだと、野梨子は今更ながらに本の中の恋人達を思い出していた。
「なんですの?」
腰の位置から上目遣いに見上げる黒目がちな瞳は濡れてますます艶っぽい。
その潤んだ瞳が先の言葉を要求しているのだと身をもって知っている魅禄は耐えかねたように声を上げた。
「はやく…も、オレ限か」
限界、と皆まで言い切る前に。
魅禄の物を野梨子が舌の先でチロリと舐め上げた。
《続?》
>112
てゆーか勝手にやれば。
誘い受けは正直モニョル。
荒らしだと思わないでね。
>112
スマソ。ちゃんと自分で判断してうpしたんだね。
正直スマンカッタ。
お目汚しスマソ(´・ω・`)
チョトでも喜んでくれる人がいたらそれだけで嬉しいyo
あ!タイトルにカップリングもR表記も入れ忘れた!
重ね重ね申し訳ない、流氷に揉まれてアラスカ逝ってきます(鬱
>恋のチカラ
こんなに早く続きが読めてウレスィー。野梨子がせつなくて、続きがめっちゃ気になります〜〜っ!!!!魅録の気持ちは???
>101様(逝かないで〜〜っ!!!!)
わーい♪待ちに待った野梨子攻め☆ありがとうございました〜〜っ!!!!
もっと鬼畜なのかと思ってましたが、ソフトでとても読みやすかったです。
>時折魅禄の漏らす熱い吐息と、照れたように斜を向いたその火照った頬が…
魅録のこんな姿私も見てみたい〜〜っ!!!!
恋のチカラと野梨子攻めをWで読めて、激しく魅録萌えで鼻血が止まらない〜〜っ!!!!
102さんも頑張って下さい♪鼻血吹いて待ってます。
攻めてる野梨子モエ〜
これって外でしてるんだよね・・・スリリングでハァハァ
したらば短編の野梨子いじめ、イイ。
>101さん
うひー!攻める野梨子、色っペー。
切なそうな魅録の顔、たまんねー。
逝かないで、つ、続きを・・・ うおう。
>恋のチカラの野梨子って繊細でイイ。
そうそう。魅録ってやさしいんだよねぇ。
隊長! スレッド 1035894419.dat は、野梨子ブームが起こっているようです。」
しばらく待つしかない。
>123
嫌ならアナタの力で流れを変えれ。
それを待っている人もいるかもよ!
魅×野キライじゃないけど
そればっかりは飽きるのでな。
>123
ワロタ。
123さんは、可憐好き?
なら>124さんの言うとおり、いろいろアクション起こしてみたら?
作品書かないにしても、妄想話するとか。
誰か、その妄想に創作意欲刺激されて、書いてくれるかも。
>124
嫌なわけじゃないです(汗
メンバー全員好きなので、もちろん野梨子の妄想も読みたいし。
でも、一番好きなのは可憐なので、チョト寂しかったので。
>125
そうっすね、妄想がんばります!
可憐って、すんごい可愛い女の子だと思うんだけどナー
昔はオトナvとか思ってたけど、彼女の年を大幅に上回ってしまった今、
あんなに素直に好きな男の人に甘えられるのって凄く可愛いと思う。
倶楽部内恋愛になったとしても、
オトナの女というよりも、可愛い彼女になりそうだと思う。
つーか、なってほしい(願望)
ちなみにエッチのときは
可憐は受けで、
野梨子は精神的攻めで、
悠理はリバーシブルって感じなのが好み。
(受けと攻めってヤオイ用語だけど)
>126
いや、私はあくまでオトナvな可憐キボンだぞ。
虎の巻でのヴァージン発言なんかとうの昔に
脳内あぼーんしてまつ(w
色気で男をオトす。これ最強!そんな可憐の勇姿を見たい。
エッチのとき。
可憐は自らリードして夢中にさせてくれそうで、
悠理はひたすら恥ずかしがってるのを見て萌えそうで、
野梨子には手ぇ出していいのかな?と躊躇する感じ。
あー、妄想しまくり。
>126
>可憐は受けで、
野梨子は精神的攻めで
なんかわかるかもw
可憐はすべて受け止める懐の深さがありそう…
野梨子は潔癖というか嫌なものは嫌!ってはっきりしてそうw
ゆえに可憐にはめくるめくハーレロマンスを激しくキボン
清四郎脱童貞(R指定)を今から三話upさせて頂きます。
何だか清四郎が、早漏気味だなぁ〜って自分でも、ちょっと思いますが...
野梨子狂いって事でお許し下さい。
受け損ねた液体が朱鷺の胸や顔に飛び散る。
「すっ...すみません」
額に汗を浮かべ髪を乱しながら、息を荒くし顔を真っ赤にさせ恥ずかしそうに謝る姿は普段の清四郎とはまるで別人だ。スカーフで隠れているとは言えきっと耳まで赤い事だろう。
「今度こそ私をイカせてみなさい」
清四郎が朱鷺の口の中へ舌を浸入させると部屋中にはねっとりとした音が響いた。清四郎の手は朱鷺の豊かな乳房を掴むと思う存分にその感触を楽しんだ。手の平には固くなった先端が存在感を現わす。舌で転がすとより敏感に反応した。
「ぁ..んっ」
やがて清四郎の手は最も感じる場所へと伸び快楽の声が部屋中をこだまする不意に脳裏にベッドが軋むほど悶え続け自らの快楽を求める為に腰を振る淫乱な野梨子の姿が過る。目隠しの仕業なのか目の前の女が野梨子だと錯覚してしまう。
愛液が溢れる源を舌で刺激する、その度にそこはトロリと愛液が零れ落ち出口をヒクつかせ、まるで『おねだり』をしているようだった。
「淫乱ですよ...野梨子っ! ここが物足りないってヒクついてますよ...」
指を抜き差ししながら野梨子の悶える姿を清四郎は見ていた。
「存分に僕を感じて下さい」
清四郎は指で位置を確認し一気に突き立てた。あまりの心地良さに果ててしまいそうになるのを必死に耐え何度も何度も打ち付けた。二人がぶつかり合い粘着質が絡み合う音が部屋中に鳴り響く。
「フ...ムウッ..のっ野...梨子っっ!!」
速度を早め清四郎は野梨子の名前を何度も呼んだ。一瞬にして暗闇が真っ白に変わる。
どれだけ眠っていたのか熱を帯びていた体は既に熱を失っていた。
「朱鷺さん?」
すでに朱鷺の姿は無く枕元にはメモが残されていた。
【青い実が育つまで火遊びに付き合ってくれるかしら?】
>>108 のつづき
そこへふいに部室のドアが開いた。
「二人ともまだいたんですか?」
清四郎が重そうなファイルを片手に部室へ戻ってきた。
「お、清四郎お疲れ。今帰ろうって言ってたとこだよ。お前まだ仕事あるのか?」
「いえ。僕も今日はもう帰りますよ」
野梨子は明らかに落胆した自分に気付く。
(これで魅録とは一緒に帰れませんわね)
清四郎とはそれこそ幼稚舎の頃から一緒に通い、一緒に帰っている。
今になって『今日は魅録と』などと言う勇気もないし、どう説明していいのかもわからなかった。
目が合った魅録が「またな」と軽く笑って目くばせをした。
PiPiPiPi PiPiPiPi PiPiPiPi ・・・
ふいに魅録の携帯が鳴る。
「どうした?・・・ああ。まだ学校だ。・・・お前それ食いすぎだよ。・・・今夜九時だろ?
わかってるよ。・・・お前こそ腹こわして来れないとか言うなよ。じゃな」
「食いすぎって、悠理からですか?」
清四郎はクスクスと笑っている。
「ああ。あいつおばさんのみやげのチョコレートケーキ30個平らげたらしい」
「まったくそれだけどこに入るんでしょうね」
悠理の食欲よりも、野梨子は『九時』の方が気になっていた。
「悠理にこれから会いますの?」
努めて、何気ないふうをよそおう。
「ああ。今日店でツーリング仲間と集まるんだ。今月末芦野岬まで行くことになってさ」
「また随分遠くまで行くんですのね」
「2日かけて行くからそうでもないさ」
泊まりがけで。悠理も一緒に。なんだか取り残されたような寂しさに襲われる。
「じゃ、また明日な。野梨子、お茶うまかったよ。ありがとな」
清四郎と野梨子に片手を上げると、魅録は廊下へ消えていった。
野梨子は重い気持ちで誰もいなくなった部室を振り返る。
さっきまで魅録と二人きりで過ごしていたのがうそのように思えた。
時計の針が八時すぎをさしている。
「痛っ」
野梨子の手元から雪柳の枝が落ちた。
剣山で指を刺すなんて子供の頃以来だ。
うっすらと血の滲む右手の中指を押さえながら、途中まで生けた花々を改めて見直す。
「なんてひどい出来なのかしら」
苦笑しようにも今ひとつ力が入らない。
清四郎に送ってもらって家に帰ったものの、読みかけの小説を開いても、
夕食中も野梨子はずっとうわの空だった。
魅録と悠理が約束していた9時が近づくにつれて、心はさらに波立ち、時計を見る回数も増える。
気を静めたいと、こうやって始めた生け花でさえ野梨子の心を落ち着かせることはできなかった。
「別に、魅録も悠理も二人きりで会うわけじゃありませんのに・・・」
いつからか魅録を清四郎や美童とは違う、特別な存在として意識し始めた。
自然に魅録を目で追い、彼の言葉に耳を澄ます。
同時に、魅録にいつも一番近い位置にいる悠理の存在が野梨子を不安にさせ始めた。
趣味もクラスも同じ二人。
悠理は六人でいても、自然と魅録にからむ。
野梨子が感じる魅録のやさしさ、心地よさを、悠理だって感じているにちがいない。
そうすると、悠理も魅録が好きなのだろうか。
そして、悠理はその気持ちを自分で認識しているのだろうか。
「まあ・・・いやですわ」
ぼうっ思いを巡らせながらちぎり続けた雪柳の葉が、野梨子の膝の上で小さな山を作っていた。
時計を見る。八時半をまわってしまった。
軽く目をつぶる。
これからしようとしていることを考えると我ながら呆れる。
(でも・・・)
意を決して立ち上がると、雪柳の葉が足下にひらひらと舞った。
野梨子は散らばる雪柳には目もくれず自分の部屋へと急いだ。
落とした照明、大音量の音楽、うごめく人の波で広い店内にも熱気が立ち上る。
カウンターの向こうでは三人のバーテンダーがひっきりなしに入る注文を次々とさばいていく。
フロアでは珍しくイベントが行われ、すき間もないぐらいの人で埋めつくされていた。
スタンディングテーブルとソファ席も空きはなく、かなりの混みようだ。
少し離れたカウンター席がかろうじてポツポツと空いている。
その一番端のスツールに腰掛け、照明をさけるようにうつむきながら野梨子は自分の性格を恨んでいた。
『野梨子ってこうと決めたら、意外と思いきりのいいとこあるわよねぇ』
何度か可憐にそんなことを言われたことがある。
そう言われても、自分に思いあたる節などなかった。
家を飛び出してきてタクシーに乗り、三年前までは「いかがわしい所」としか思えなかった
クラブのカウンターに一人で座っている今なら、納得できる。
(私がこんなスパイのようなことをするなんて・・・)
この店で以前にも魅録や悠理のツーリング仲間と何度か出会ったことがある。
魅録から『店で仲間が集まる』と聞いた時にこの店しかないと思った。
クラブなんて、六人一緒の時にしか来ることなんてない。
ましてや自分からクラブへ行こうなど提案したことも、思ったことすらないのだ。
勢いこんでタクシーに乗ったものの、車を降りて外気にあたったとたんに深い後悔の念を感じていた。
今だって心臓が飛び出しそうなほどドキドキしている。
野梨子をそんな行動に駆り立てた人物たちは、他に三人ほどの仲間とスタンディングテーブルを囲み、
地図のような紙を広げて何か熱心に話している。
カウンターの野梨子に気付く気配はない。
野梨子は正面を向いたまま、バーテンダーの後ろのミラー張りの壁に映る彼らの様子を
ちらり、ちらりと盗み見ていた。
アクティブな野梨子!イイ!!
作者様、続きを早くもキボンヌですぅ。
うひゃあ。野梨子いいぞ〜。
「恋のチカラ」の野梨子は、けなげで勇気があってカワイイ!
(御大の書く野梨子は、結構嫌味でイヤなヤツというイメージが強いんだけど)
作者様も野梨子もがんがれ!
「不良に恋したお嬢様」の王道ですなあ。
清四郎とからむと「幼馴染」の王道になるし、
野梨子ってホント動かしやすいキャラ・・・
しかし個人的に「幼馴染なんて兄妹と同じ。どうこうなるわけが無い」
という経験を持つ身としては
魅録との組み合わせの方がチョト好きだったりする。
おお、ストーカー野梨子…(w
バレないかドキドキするよ〜。続きお願いします!
今コミックで何巻まで出てます?
ふと思ったんだけど。
美童って、誰とカップリングするにしても、
それまでは浮気ばかりしていた彼が今度
ばかりは一途になって・・・という流れに
なることが多いよね。
特定の相手ができた後も、相変わらず
浮気性な美童であった・・・というのは
無理あるのかな?
>143
う〜ん、相手が野梨子の場合は絶対怒られるからしないだろーし、
悠理だったら蹴りの一発でもかましそうだ。
可憐なら、負けじと自分もいい男探して美童の前に連れてきて
「ほらあんた、この男と勝負してみなさいよ」
的な感じでありかもしれない。
>143
野梨子が相手なら絶対浮気は無理だと思うけど、
悠理なら大丈夫じゃないかな?
悠理も、美童と付き合っていても、他の男友達とツーリングやケンカは行くだろうし、
性格的にも束縛するのもされるのも嫌がりそう。
美童も悠理と付き合うなら、紫の上みたいに、男勝りな悠理を
大人の女らしく磨いて育てていく過程を楽しむタイプだと思うからw
悠理が自然に女らしくなるのを、強制はぜず浮気しながらゆっくり待っていると思われ。
恋人が可憐の場合、
可憐に美童は完璧に尻に敷かれそうだから、
浮気は無理じゃないかな?
>144-145
私はお二人とは別に、野梨子ならアリかもと思ってますた。
「殿方というのは、そういうものでしょうしね」などと言って、
ちょっとした浮気には動じないんじゃないかなーと。
でも、しめるところはしめていそうだから、美童は孫悟空
状態かも(w
下世話なことを聞いてスマソ
この場合の浮気というのは、どこまでのこと?
美童のことだからデート&キスぐらいならやりそうと思ったけど、
セクースもありだったりする?
>147
少女漫画の主人公的には、セクース込みの浮気はバツ(w
でも、そういうこともしちゃうアダルティ美童も見てみたい(ヲイ
でも、美童ってあの王女さまのときもそうだったけど
思い込んだら超情熱的ってところありそう。
恋に燃える僕(ナルシストの延長?)ってことで。
だから浮気はしないような気がするなぁ。
>>82の続き
悠理の無造作に伸びる栗色の髪は、月のない夜にあっても夜に埋没すること
なく、明るい光を放っている。
そして、髪と同色のその瞳は。
(……悠理)
きらきらと輝くのではなく、闇さえ吸い込みそうな力。
刹那、全ての音が消えた。
波の音も。風に移動する砂浜の音も。
存在したのは悠理だけだった。
悠理の瞬き、悠理の髪の流れ、悠理の吐息、悠理の……。
些細な全ての悠理の音を、野梨子の耳は拾う。
「気づかないとでも思った?」
冗談に紛らわせたいのか、悠理は軽い口調で言う。それでもその眼差しは彼女
自身の意図に逆らい、どこまでも真摯である。
「いいえ。すでに気づいてるとは知りませんでしたが、いつかは――と思ってい
ましたわ」
言いようもなく胸が締め付けられながら、野梨子は答える。
悠理が知っていた。それは、野梨子にとって羞恥ではあったが、同時に安堵でも
あった。
この想いを、自分から上手く言い表せる自信がなかった。
何故なら……どうしても名づけられぬ想いだったからだ。
この想いを客観的に言い表しうる言葉など存在するだろうか?
執着心、あるいはただ特別である――そうとしか、野梨子にはどうしても表現
できなかった。
野梨子自身、不可解だったのだ。想いを告げた今でさえ尚も。
しばし、悠理と野梨子の視線が絡み合った。
それは官能的なものではなく、戸惑いや刹那さといったものが混沌とした、それ
でも その交感は静かである。
狂おしい程の静謐――圧倒的だった。
今、この瞬間にでも消えてなくなってしまってもいい。
夏の海のあぶくとなって、溶け込んでしまってもいい。
何も形となっていないのに、何も得てなどいないのに、野梨子の心は言いようも
なく満ち満ちた。分かっている。これは、永遠とも思えるこの瞬間が終わると同時
に過ぎ去るものだ。この手から砂のように零れ落ち、二度と手に出来ぬものだ。
分かっている。
ああ、時間よとまれ。
わたくしに彼女を失わせないで。わたくしの少女時代を、取り上げないで。
そうして。
最後の一粒の砂が、指と指の隙間から零れた。
ザン……ザザザン
一際大きい漣の音が、ふたりを幻(まほろば)から現(うつつ)に引き戻した。
悠理は視線を野梨子から外し、黒い海に遣る。
野梨子はまだ余韻から冷め切ることが出来ず、呆然としたまま、失ってしまった
ものを思い浮かべていた。
海風が、悠理の髪を、野梨子のワンピースの裾を、弄ぶ。
じっとそれを凝視しながら、ゆるゆると野梨子は心を溶かしてゆく。
終わってしまった。
それは、もはや手を伸ばしても届かぬ高みになってしまったのだと、野梨子は認め
た。それは痛みを伴わずにはいられぬことであったが、しかし認めざるを得なかった。
夏の作り出した幻想は終わった。
夢から醒めた空白も、その後やってきた絶望も、そしてそれらを認め、受け入れる
作業も、全てがただ静かだった。
騒乱は、一度たりとも野梨子の心に訪れることはなかった。狂わしくはあったが。
終わってしまった。
野梨子はもう一度、そう思った。
終わったのだ、私の少女時代は……私の恋は。
―――恋!
失ったからこそ、野梨子はそれを自覚する。
そう、この想いは紛れもなく恋だったのだ。
ただの友情ではなく、家族ではもちろんなく、まして思春期にある少女の擬似恋愛
などではなかった。
なんら難しいものではなかった。
それは、単に恋だったのだ。
野梨子は、もう一度悠理の顔を見詰めた。
かつて、彼女に感じた胸の動悸は、もはやなかった。
「……帰りましょう。皆が心配してますわ」
引導を渡したのは、野梨子自身だった。
今まで見た、どの野梨子の笑顔よりも柔らかな表情を浮かべ――彼女は自覚なし
に、透明の雫をその眸から溢れさせていた。
今、野梨子は酷く繊細で、混じりけのない透明な生き物であったが、それはけっ
して儚くはなかった。
「うん――帰ろう」
そう頷く以外の、どんな行動を悠理が取れたというのだろう。
ふたりは、自然と手を繋いでいた。
とても仲の良い、幼い子供たちのように。
サンダルと素足の隙間に砂が入り込むことを気にすることなく、ふたりは無言で
砂浜を歩く。
足を踏み出す度に、砂浜は鈍い音が鳴らした。
ちょっと楽しくなって、わざと悠理と強く砂浜を踏みしめながら歩いていると、
ふと、野梨子は悠理から匂う微かな香りに気づいた。
途端、胸が詰まって彼女は眸を閉じる。
すると、匂いはますます強くなって、胸の中で容積を増す。
それは、潮の匂い。
それは、太陽の匂い。
それは、花火の硝煙の残り香。
―――夏の匂い。
end
夏の匂い
やっとエンドマークをつけることが出来ました。
たった一日の出来事を書くのに、こんなにもスレを消費してしまいました(苦笑)
今、完全燃焼できて、満足してます。
特殊なカップリングのお話なので、受け入れてもらえるか、初めは不安で一杯でした。
沢山の感想、本当に嬉しかったです。
伝えたかったことの半分でも伝われば、幸いです。
ありがとうございました。
>夏の匂い
連載、乙でした〜
独特の雰囲気に酔いしれて、読むたびに
うっとりさせてもらいました。
作者さんも完全燃焼できたとのことで、
何よりです。
また機会があれば、新作もよろしく!
>夏の匂い
ほんと乙です。でもさびしーなー。
キレイな文章で、キャラがすごく魅力的でした。
また新作待ってます!
夏の匂い、おつかれさまでしたー。
終わり方が、とっても砂の城チックで、読んだあと余韻に浸ってしまいましたー。
一休憩したら、新作お待ちしております。
>>137 のつづき
魅録は見ている限り、ツーリング仲間の間でもそんなに目立って物を言う方ではないらしい。
倶楽部でだってそうだ。
みんなで何かを決める時にも、最初から積極的に意見を述べたりしない。
そういうリーダー的な役は、清四郎の方だ。
魅録はちょっとみんなの意見がズレてしまった時、誰かが困っている時にさりげなく
軌道を修正してくれたり、助け舟を出してくれたり、うまく6人のバランスをとってくれる。
そんなことに気付き始めたことが、そもそも魅録への思いのきっかけだったかもしれない。
薄くなったシャーリー・テンプルに口をつけながらミラーへ目をやる。
悠理はフロアのイベントが気になって仕方がないらしく、好きな曲がかかると
仲間との話はそっちのけで、フロアでリズムにのり、曲が終わると戻ってくる。
そのたびに決まった話を説明しなおさなければならないらしく、
魅録や他の仲間にこづかれながらも反省する様子はないようだ。
(悠理ったら・・・)
『悠理とは男同士のつきあい』いつも魅録はそう言う。今見ている二人は本当にそう見える。
あんなに勢いきってこの店に乗り込んで来た自分が滑稽に思えてきた。
ミラーには、またフロアへ飛び出して行く悠理の姿が映った。
「ふぅーーっ」
今日何度目かのため息がこぼれる。ため息とともに体の力が抜けていくようだ。
「よろしければ、おかわりをいかがですか?」
3人の中では一番年上に見えるバーテンダーが野梨子の前に水の入ったグラスを置いた。
ずっと潰さんばかりの勢いでグラスを握りしめていたため、
この赤いノン・アルコールカクテルの氷はすっかり溶けてしまっている。
もっとも今まで緊張のあまり、味なんてほとんどわからなかったのだが。
「それでは同じものを・・・」
にっこり笑ったバーテンダーの後ろの棚に、見覚えのある瓶が見えた。
「あの、やっぱりそちらのお酒を、あの・・・ロックで・・・」
最後の方は恥ずかしさに声が小さくなる。
「マッカランの10年ですね。かしこまりました」
無駄なことをいっさい言わないバーテンダーの応対にほっとするも、
汗がどっと吹き出るような恥ずかしさに襲われた。
それでも、まるで別人のように振る舞う自分の大胆さが、少し心地いい。
目の前にこっくりと深い琥珀色の液体が入ったグラスが置かれた。
丸く大きな氷に照明の光があたると、まるでトパーズのようにキラキラと輝く。
食事の時以外は、魅録はいつもこれを注文する。
きっと鏡に映る魅録が持つグラスにも同じ液体が入っているはずだ。
(ずっと飲んでみたかったんですのよね)
鼻のあたりまでグラスを持ち上げると、ウイスキー独特の香りの中に
ふわっと蜂蜜のような香りがひろがった。
そっと、口元にグラスをあてる。
強いアルコールに、喉からしびれるような感覚が突き抜けた。
(こんなに強いお酒を飲んでますのね)
驚くとともに、魅録に少し近づいたような、なんだか幸せな気持ちになる。
緊張もすっかりほぐれ、時計を見ると11時前だった。
ミラーに目をやると、悠理の姿がまたない。じっとしていられないらしい。
魅録は空いたソファ席に移り、タバコをくわえながら仲間と談笑している。
その笑顔を、鏡ごしにじっと心に焼きつけるように見つめる。
(先に帰りますわね。魅録、悠理)
来てよかったと今は思う。
今日のことは自分一人だけの秘密だ。少しくすぐったい。
来た時とは正反対の晴れやかな気持ちでスツールを降りた。
その時。
「やっぱり野梨子じゃないか!?」
一瞬にして、まるで冷水を浴びたように体がこわばった。
<ツヅキマス>
>恋のチカラ
野梨子の気持ちが手に取るように分かって、
浸って読んでました。
それにしても、続きが非常に気になります。
魅録はマッカランが好きなのか
私も好きだからチョト嬉しい(w
恋する乙女モードの野梨子が凄く可愛いです
続きが楽しみ♪
新ステージ編がウプされてた。
あと1回で終わりなのか・・・寂しいなー
うわ、夏の匂い終わってる……
さみしーです
読み終わったあと、暫く何も考えられないほど、浸りました
報われない恋の話だし、派手な展開があるわけじゃなかったけれど、
流麗な文章で書かれる物語は本当にせつなくて
毎回とても楽しみにしてました。
すごく良かったです。
秋篇を楽しみにしてます。
162>
私もマッカラン好きー。
恋のチカラの魅録も好きなのね。
なんか久々に飲みたくなったわ。
作者さまの小物使いが素敵ですね。
>新ステ
遂に終わってしまった・・・。ハッピーエンドで嬉しかったけど、なんか淋しいな。
恋のチカラ大好き。
野梨子に声をかけてきたのは魅録か悠理か・・・
>夏の匂い
ラストシーン、美しすぎます…。感動しました。
嵐さんのところでもう一度読み直してきたんですが、
続編があるかもしれないんですね。嬉しい♪
いつまでも待ってます。
>恋のチカラ
あーあ、見つかっちゃった。どうする野梨子!
続きが読めるまでハラハラ…
一週間ぶりにスレ覗いたら、
私が好きな二作品が一挙に終わってしまって、
ちょっと…いや、かなーりさびすぃ。
夏の匂いは、みなさん口をそろえているけど、これでもかっていうぐらい
美しいシーンの連続でうっとりしました。
変遷する野梨子の心を見守り続け、最後のシーンはもう言葉もありません。
新ステージは転々とするストーリー、交錯する登場人物の思惑、
アクションありミステリ、そして恋愛が盛り込まれた大巨編に
読み応え抜群でした。
おふた方とも、お疲れさまです。
そして、新連載の恋のチカラ、めちゃくちゃ展開を楽しみにしてます。
魅録の描写がなによりカッコイイ!
野梨子の恋の展開がどうなるのかどきどきしてます
共に歩む者,まーだ?お待ちしております。
それを言うなら、世界は女のためにあるを熱烈希望…
場違いを覚悟しながら・・・
魅×野ブームに便乗しつつ、昔の妄想を蒸し返してみました。
研究員魅録バージョンです。
細かい設定などは嵐さまのサイトに掲載されているものをベースに
させていただきました。お目汚しですが一読頂ければ幸いです。
山へ向かう緩やかな坂道の途中にその古い洋館はあった。
町の住人たちからは「白鹿の病院」と呼ばれているが、実際にはそこは病院では
ない。
『白鹿総合医療研究所』 正式にはそう言う。仰々しくも抽象的な名称である。
そこでどんな研究が行われているのか知る者は、町にはいなかった。
午後になると野梨子は決まって父の研究室にお茶と茶菓子を運ぶ。
父親は礼を言うでもなく黙々と仕事を続ける。ふたりの助手のうち一人は、必ず
にこやかに笑み礼を言う。野梨子の婚約者でもある彼は若くして父の片腕と
呼ばれる切れ者だった。
2ヶ月ほど前から来るようになったもう一人の助手は父に負けず劣らずの
無愛想な男である。野梨子にちらりと目を向け、いつも顔に浮かべているどこか
斜に構えた表情を崩すことなくふいと逸らす。この男が笑ったところを野梨子は
見たことがない。
野梨子の父は、普段は大学で教鞭を取っている。講義の無い日はこうして
住居を兼ねた研究所で研究に没頭するのが常である。ふたりの助手はその都度
駆り出され文句ひとつ言わず人使いの荒い白鹿教授の手伝いをする。その
身の回りの世話は野梨子と、年老いた通いの使用人に任されていた。
父の研究の内容を野梨子も詳しくは知らない。莫大な費用がどこから出ている
のかもはっきりと聞いた事が無い。ただ、動物の死体を使った実験を繰り返して
いると言う事、費用の一端を剣菱財閥が担っていると言う事だけは何となく
察していた。
庭に出た野梨子の後ろから声をかけるものがあった。
「今日のお茶も、美味しかったですよ。いつもありがとう、野梨子」
野梨子は婚約者に嬉しそうな笑みを返す。
「ゆうべも、徹夜なさったんですの?」
昨夜は遅くまで研究室の電気が点っていた。研究に没頭するあまり時間の感覚
までも失ってしまうのは白鹿教授の悪癖であった。学者肌の人間の常で、本人は
もとより二人の助手の体に対する気遣いなど頭に無いらしい。
「ぼく達は若いからいいですが・・・教授の体が心配ですよ。野梨子も、
気遣ってあげて下さいね」
優しい清四郎の言葉に野梨子は頷いた。楽しみの少ない研究所の暮らしの中で、
幼馴染であり婚約者でもある彼と過ごすひとときだけが、野梨子にとって
心安らぐ時間であった。
「しかしさすがにこう徹夜が続くと、いくら若いと言っても彼も疲れている
ようでしたけどね」
もう一人の助手のことを指しているのであろう。野梨子は美しく整った眉を
微かに寄せる。
「あの方……なんだか、好きになれませんわ。ご挨拶もろくになさいませんし…
…それに」
「それに?」
「怖いんですの、あの目が……」
時おり彼が、黒い縁の眼鏡越しに冥い目つきで自分を見ている事を野梨子は
訴えた。ふ、と清四郎は笑う。
「野梨子があんまり綺麗なんで、見とれているだけですよ。大丈夫、野梨子
には指一本だって触れさせやしません」
にっこり笑い、安心させるように軽く抱きしめた。
「……ええ」
広い胸に身を委ね、野梨子は小さく頷いた。
しばらく続いた長雨に野梨子の気持ちはややもすると沈みがちであった。持病
である頭痛が、雨のせいでますます悪化するせいでもあった。しかしその朝、
窓の外を見渡すと美しい陽光がきらめき爽やかな空気が辺りに満ちて
いた。ここ数日部屋に閉じこもりがちであった分を取り戻すように、野梨子は
中庭を散策することにした。
早朝の澄んだ空気は気持ちを浮き立たせた。建物の角に見覚えの無い色を見て、
普段はあまり立ち入らないその一角へと入りこむ。
奇妙な花が咲いていた。
一見朝顔のようだが咲き方が面白い。まるでトランペットのように細長く上から
垂れ下がるようにして花開いているのだ。薄い紫に縁取られた白い花弁が美しく、
正面から見るために野梨子は花を手に取ろうとした。その時、
「触るなっ!」
鋭い声が飛ぶ。驚いて降り返ると、あの男が立っていた。徹夜明けなのだろう、
疲れた風に少し背を丸め、黒縁眼鏡の奥から厳しい目で野梨子を見据えている。
「毒花だ」 息を呑む野梨子の側につかつかと歩み寄ってくる。親指で花を差し
ながら説明した。
「チョウセンアサガオ。学名ダチュラ。うかつに触れた手で目を擦ったりなんかしたら失明するぜ」
白衣の内ポケットから皺くちゃになった煙草の紙箱を取りだし、縒れた一本を口に咥えた。
「あ…ありがとうございます。知りませんでしたわ」
手馴れた仕草で燐寸を擦り煙草を一口吸い付けると、うまそうに煙を吐く。
「あんたん家だろう。知らないって変じゃないか」
「あの…父には、この辺りにはあまり近付くなと言われてますの。だから、……」
懇願するような瞳で魅録を見上げる。厳しい目が、ふ、と優しいものになった。
「内緒、だな」 魅録は再び花の方を向いた。
「じゃ、これも知らないのか」 指差す先に、小さな濃紫色の花が咲いている。
「…存じませんわ」 無知を責められているような気がして、少し頬を赤らめ
ながら野梨子は答えた。
「トリカブト。根が猛毒だ。あっちの赤いスズランみたいな形の花、あれも
そうだ。ベラドンナって言う。魔女の草なんて別名もあるそうだ。うまいこと
言うよな」
得々と語る魅録の表情はこれまでの無愛想さが嘘のように生き生きとしている。
根っからの研究者なのであろう。己の得意分野の話をすることが何より楽しみ
だと見える。彼のことを良く知りもせず怖がっていた野梨子は色眼鏡で彼を
見ていたことを恥じた。
「…それにしても…」ふと浮かんだ疑問を口にする。
「どうして、毒のある花ばかり、ここにこんなに…」
呆れたように野梨子を見た。
「おまえ、ほんとに何も知らないのか」
乱暴な口調である。野梨子はむっとした顔で答えた。
「おまえだなんて呼ばれる筋合いはありませんわ。わたくし、野梨子って言い
ますのよ」
「…ああ、悪りぃ。どうも口が悪いのは生まれつきでね。…これらの花は、
研究に使うんで栽培してるんだよ」
「…研究に?」
「こいつらに共通する特徴は、すべて植物性アルカロイドを含んでいることだ。多量に
摂取すれば死に至るが、量を調節することで麻酔効果を齎したり…」 はっと口を噤む。
興味深く聞いていた野梨子が訝しげに魅録の視線の先を追った。
にこやかな表情で、清四郎が立っていた。
「魅録くん、教授が呼んでましたよ」
「…あ、ああ」
早足で研究所へ向かう魅録の後姿を、清四郎は一変して険しい目つきで見送った。
野梨子に顔を向け、当てこするように言った。
「彼のことを怖がってると思っていましたけどね」
同じく徹夜明けなのであろうが、清四郎の顔に疲れの色は見えない。魅録の
白衣がどことなくよれてだらしなく感じられたのとは対照的に、清四郎のそれは
洗いたてでもあるかのように皺ひとつ無く清潔そうに見えた。ふたりを引き
比べて見ていることに訳も無く後ろめたさを感じて野梨子は俯いた。
「…今、初めてお話しましたのよ。思っていたほど、怖い人じゃありません
でしたわ」
その言葉に、微かに眉根を寄せながら清四郎が言った。
「どちらにせよ、あまり彼には近づかない方がいい。下賎な家の出だそうですし、
良くない噂も耳にした事がある」
下賎な家という表現に野梨子は吃、と清四郎に強い目を向けた。
「清四郎が、そんな差別的なことを口にするとは思いませんでしたわ」
踵を返し、小走りにその場を立ち去った。
(続きます)
>新ステージ作者様
連載当初から半年間、二転三転とする予測のつかない展開に、
いつもアップを心待ちにしていました。
寂しくなりますが、大団円を迎えて、私も安心しました。
長期連載お疲れ様でした。
>病院坂
新連載キタ ━━━━━(゚∀゚)━━━━━ !!!!!
研究員・魅録キタキタキタ━━━(゚∀゚≡(゚∀゚≡゚∀゚)≡゚∀゚)━━━━!!!!!!!!!!
テンション高くてすみません(w
魅録と清四郎がライバルっぽいのがいいですね。
続きを楽しみに待っています。
それにしても、「病院坂」と聞くと「首縊りの家」と
続けたくなってしまう(w
研究員魅録、ずーっと読みたいと思ってたので
すごく嬉しいです。あ〜幸せ。
作者様、連載がんがってくださいませ。
うわー、いいぞいいぞ!!
魅録 VS 清四郎 しかも恋のライバル!
鼻血ブーです。
そしてみんな言ってることだけど「恋のチカラ」の野梨子が可愛い!
好きな人と同じ飲み物をそっと頼んで嬉しくなっちゃう気持ち・・・
そんな純粋でカワイイ心をどこに置いてきてしまったのかしら・・・(涙
なんか自分まで10代に戻った気分。作者様方、がんがって!
>病院坂
来た来た来たー!
なんか怪しくていいよぉ〜、昭和の香りだよぉ〜!
早く続き読みたいです。
最初に魅×野って書いてあるのに、途中まで裕也かと思っちゃった。
やっぱり魅録と裕也って似てるのね。
清四郎も同じようなこといってるし。
魅×野になると清四郎がちょっとやなヤツになってしまうかな。
でも、そんな清四郎にさらに萌え〜。
がんがれ!清四郎!
前々から疑問だったのですが、何で長男なのに清「四郎」?
清一郎とかつけそうなもんだが。
>184
なんでだろうね
苗字とのバランスかな?
>184
従兄弟に清一郎・清二郎・清三郎が居たりして・・・
>>160 のつづき
「ゆ、悠理!」
「どうしたんだよ、清四郎も一緒か?」
悠理はキョロキョロと辺りを見回す。
「あ・・・いいえ。今日は、あの、うちのお弟子さんが忘れものをしていったのをここで待ち合わせて渡して差し上げたんですわ」
声に動揺を隠しきれない。ウソだと、わかってしまっているだろうか。
「ふーん。珍しいな。野梨子ん家のお弟子さんがこんなとこ待ち合わせに使うなんて」
「え、ええ。私も驚きましたわ。お会いしても、あの方普段とまったく服装が違うのですもの。
向こうも私がこの店を知っていることに驚いてらしたんですけれど」
テーブルの上のグラスをさりげなくバッグで隠す。
「へへ、そうだろうな」
悠理のまっすぐな目が、一瞬体をつき抜けて心を読もうとしているかのように見えた。
「今一人なのか?もう帰んのか?」
思いすごしだろうか。
「ええ。ちょっと私だけ残って考え事してましたの。今帰ろうとしてたところですわ。
でも悠理がいたなんて、ほんとに気付きませんでしたわ」
にっこりと笑って見せる。早くこの場を去りたい。魅録にまで見つかってしまう前に。
「あっちに魅録もいるんだ。今日はツーリング仲間と一緒でさ。野梨子もちょっと寄ってけよ」
来た。これだけは避けなければ。
「あ・・・でももう遅いですから今日は帰りますわ」
早口で言うと、野梨子は目を伏せてバッグをぎゅっとつかんだ。
「いいじゃん。あたいが野梨子の家に電話してやっからさ。ちゃんと送ってくし。な!」
悠理は野梨子の返事も聞かず、「おーい!」と手を振りながら魅録達のソファ席へと駆け戻っていく。
「あ、悠理!・・・もう・・・」
今のやりとりで背中を汗が一筋つたっていた。恐る恐るソファ席へ目をやる。
悠理が野梨子を指さしながら、魅録に何か説明している。
この店に入って初めて野梨子の目に直接映った魅録は、立ち上がって野梨子を笑顔で手招いていた。
それにやや弱々しい笑顔を返すと、カウンターへ向き直り、深呼吸をして一気にグラスの中身を飲みほした。
口の中がピリピリとしびれ、体を電流が流れるような感覚に、軽いめまいがする。
本日2度目。野梨子が“思いきりのいい性格”を自覚した瞬間だった。
広々としたソファ席。
野梨子は魅録に顔を見られなくて済むよう、魅録と同じ側へ悠理を挟んで腰を下ろした。
「野梨子も顔見たことあるよな。こいつらツーリング仲間で、松井に、清原に、高橋だ」
悠理が向いのソファの3人の男達を紹介した。
確かに見た事のある顔だった。
「白鹿野梨子と申します」
笑顔を作って頭を下げたとたん、全身の血が頭へ向って逆流するような気がした。
手も顔も、体全体が熱い。
「オレたちもこのお嬢さんなら覚えてるよ。いつもはもう一人いるだろ?あの髪の長い色っぽい子」
「可憐か?」
魅録が手元のタバコに火をつけた。
「しっかし、この野梨子ちゃんも、その可憐って子も悠理の友達だっていうからなんだか信じらんねーよな」
魅録よりも短髪の高橋という男が野梨子と悠理を交互に見比べる。
野梨子はそのあからさまな視線に、ついうつむく。
「どーいう意味だよ」
悠理がお皿のアーモンドをつまんで高橋に投げつけた。
「お前のそーいうとこを言ってんだよ」
魅録が悠理の鼻をつまんだ。
「やめろよー魅録!」
悠理は鼻をつままれたまま手足をバタつかせた。
じゃれる二人の隣で、手も顔も燃えるように熱い野梨子の頭の芯がすっと冷えていく。
隣で黙っていることにいたたまれず、野梨子は努めて大きな声を出した。
「みなさんはどんなバイクに乗っていらっしゃるのかしら?」
すると向いの男達は、放課後に部室で魅録が見せたようなキラキラとした表情を野梨子に向けた。
「野梨子ちゃんもバイク好きなんだ?」
その勢いに少したじろぐ。
「あの、私は乗ったことはないんですの。乗れたらいいなって思うんですけれど」
「ほんとかよ、野梨子?すごいじゃん!」
悠理も野梨子の方へ身を乗り出した。
「オレも今日、野梨子と放課後そんな話になってびっくりしたんだよ」
な、と言って魅録が笑いかける。
「もしかして彼氏の影響だったりして」
真ん中に座る清原という男がにやっと笑った。
「わ、私にはそんな方いませんわ」
「あれ、そうなの?野梨子ちゃんキレイだし、上品だしモテるだろ?」
赤い顔がさらに赤く染まった。
「そ、そんなこと・・・」
言い終わらないうちに悠理が遮った。
「野梨子は男ギライなの。残念だったな」
「ほんとかよ。もったいないなー」
こういう会話は苦手だ。野梨子は悠理の前に置かれたグラスの水を一口含んだ。
「お前、野梨子に気があるんだったら、覚悟しとけよ。すげえ男と対決しないと野梨子は落とせないぜ」
(!?)
野梨子は魅録を振り返った。
<ツヅキマス>
>恋のチカラ
読んでると、野梨子と一緒になってドキドキしちゃいます。
今回のツボは魅録の「落とせないぜ」発言。
魅録に落とされる・・・あぁ目眩が・・・(w
>>132 ──数日後
「清四郎聞いてますの?」
「聞いてますよ」
むくれる野梨子に微笑みかける。
「私、この呼び方にはまだ慣れませんわ」
顔を真っ赤にしに野梨子は清四郎から目を反らした。
「いいじゃないですか、僕らはもう子供じゃありません」
清四郎はそう言うと穏やかな笑みを野梨子へ向けた。
「最近清四郎は変わりましたわ。なんだか私だけが取り残されているみたいですわ」
野梨子は最近不意に見せる清四郎の変化に少し不安を感じていた。
「僕は野梨子を取り残したりしませんよ。ゆっくりでも二人で歩いて行きましょう。」
『だから待っている』野梨子には何故かそう聞こえた。
──ドクン ドクン
野梨子の体はまるで全身が心臓になってしまったかのように胸の高鳴る音に支配された。
「こっ子供扱いしないで下さいな!」
野梨子は顔を真っ赤にして自宅の中へ走って行った。
「少しは僕の事、男だと思って頂けたみたいですね」
その後、朱鷺との火遊びは、まだ青い果実の野梨子が、やがて真っ赤に熟し食べ頃になる時まで続いた。
【END】
>恋のチカラ
「×」の左側が攻めキャラだから、野梨子が責め・・・ハァハァ
じゃれる二人を見ている姿が切ないでつ。
細かいことでスマソですが、カップリングを書くのに
「×(「かける」で変換)」でなく「X(ローマ字のエックス)」を
使っているのは何か意味があるのでしょうか?
野梨子エックス魅録=!?(・・・ただいま妄想中・・・w)
>清四郎脱童貞
END、乙です。
「僕らはもう子供じゃありません」を読んで、「え!?しちゃったん
ですか?」と先走った馬鹿がここに一人(w
食べ頃野梨子も見てみたいです。
その前に朱鷺とのことがバレて、ひと騒動あったりして。
短篇のつもりが長々と書いてしまい失礼しました。
勢いで始めたものの、いざ書いてみると自分にはR系は無理なんだなぁと、つくづく感じました。こんな私の作品でも、どなた様か読んで下さっていたのなら、本当にありがとうございました。
>194
いやいや、翻弄される清四郎といい目隠しプレイといい、
堪能させていただきますた(ハァト
いつか野梨子とのRも書いてもらえると嬉しいでつ
おせっかいをひとつ
丸の中に数字が入っている文字は機種依存文字なので、
なるべく使わない方がいいと思いますよ
>青い果実の野梨子が、やがて真っ赤に熟し食べ頃になる時まで
いやいや、青い果実をそのままつまんでしまうのもまたハアハア・・・
親父でゴメソ
>恋のチカラ
>「すげえ男と対決しないと野梨子は落とせないぜ」
やはり清四郎のことでせうか…。
好きな人に別の男の名前出されて、野梨子せつないでつね。
ここで「俺と対決しないと…」だとウレスィのに。
それと悠理の視線も少し意味ありげでめっちゃ気になります。
続き激しくキボン!
…出来れば酔って色っぽい野梨子に、ドッキドキの魅録とか見たいなぁ
それにしても巨人でつかw
>恋のチカラ
うわー、悠理と魅録を見てる野梨子つらすぎだよ。
読んでるこっちまで胸が痛くなってしまった。
ああ、続きプリーズ!
やっぱり高橋君は色男なのでしょうか(w
遅レスですが…
>新ステ
連載お疲れさまでした。
一時はもう読むことができないのかと思っていた時期もありましたが、最後まで読めて嬉しかったです。
>恋のチカラ
うおー、ツボ満載。「すげえ男」かあ・・・そうだよなあ。
でもなるべく長くこのお話を楽しんで、野梨子と一緒にドキドキしたいので
魅録にはまだまだ野梨子の気持ちに気付いて欲しくなかったり・・・
201 :
秋の手触り[1]:02/11/18 16:43
なにも代わり映えのしない毎日に、最近、ようやく飽
いてきたのかもしれない。
―――四年目、だもんな……。
呟き、フルフェイスのメットを外す。頬を撫でた外気は、
まだ夏の匂いを残していた。
愛車のGSX1100Sを降りた魅録は、つるりとその座席を
撫で、メットを収納する。
暑い。
気持ちよくバイクの上で風を受けていた魅録は、降り
た瞬間に纏わりついてきた湿気にうんざりとした。
暦の上ではもうとっくに秋になっていはいるが、この
暑さはなんだろうか。
ぼやきながら、魅録は首を締め付けるタイを緩め、つ
いでに釦もひとつ外す。
――聖プレジデントの制服は、標準服にはあるまじき
ことではあったが、非常に着こなしの難しいものである。
とにかく、男女ともに品のよさを要求する。
だが、本来、尤も制服が似合わなさそうなピンク頭の
魅録は、しかし不思議なことにこの制服を無理なく着こ
なしている。
けっして金持ちのぼんぼんに相応しいものとは言えな
い性格と、それに反する生まれの良さが、彼自身意識し
ないところで、何に対しても敷居をつくらない大らかな
人格を形作ったのかもしれなかった。
校門近くになると、ぽつぽつと生徒たちの姿を見かけるようになる。
車での送迎を受ける生徒が珍しくない学校ではあるが、流石に半数を超
える生徒は徒歩での登校となる。
と、早速背後から声を掛けられた。
「おっはよ〜魅録」
脳天気な男友達の声に、魅録は顔だけ後ろを向いて、よお、と返した。
途端に、「松竹梅さまおはようございます」とやや控えめな少女たち
の声が、美童に便乗して次々に魅録に掛けられる。
相変らず、美童は少女たちを侍らせての登校であった。
美童はもてる。
倶楽部内では、不本意ながら三枚目の役割を演じがちな美童ではあっ
たが、実際のところは当然といえば当然ではあるが、倶楽部で一番もて
ている。
年上の女性には、都合の良い男として遊ばれることも多かったが、同
年あるいは年下――特に、箱入り娘の多い聖プレジデント学園内におい
ては、王子様同様の扱いを受けている。
このように表立って美童に纏わりついている少女はまだ少数と言える。
他の少女たちは、古風にもそっと手紙を忍ばせたり、物陰からそっと見
つめるなりしか出来ない。
魅録も、人気があるという点については美童に引けをとることはなかっ
たが、憧れと同時に近寄りがたさも感じさせることが多い。
「じゃ、ね。またあとで」
美童は、少女たちをやんわりと引き離した。不満の声をあげる者もいる
にはいたが、大抵の者は聞き分けよく了承する。相手が松竹梅魅録だった
からだろう。
「どういう風の吹き回しだ?」
不思議に思って魅録は聞いてみた。美童と魅録は、親友には違いなかっ
たが、偶然登校中に出会っても、一緒に歩くような関係ではない。
「うん、ちょっと話があってさぁ」
歯切れの悪い返事が返ってきた。
「歩きながらでいいのか?」
「ん、別に深刻な話じゃないから」
苦笑して、美童は魅録と肩を並べて歩き出した。
「なんかさー、夏休みなんてとっくに終わったのに、まだ朝起きて学校行く
のしんどくない?」
言いながら、美童は絹のような白金の長い髪をかきあげる。
「確かに」
こみ上げる欠伸を噛み殺すこともなく、魅録も頷く。
この高校生活最後の夏(に、今度こそなればいいが)に、有閑倶楽部はあち
こち遊びまわった。もちろん旅行にも行った。野梨子の家が所有する丹後半島
の別荘と、オーストラリアである。
「旅行、楽しかったね」
美童の言葉に、なにげなく魅録は返事する。
「冬休みは、やっぱり暖かいリゾート地がいいな」
「……あのさ」
魅録にとってはなにげなかった言葉。しかしそれが呼び水となったらしい。
美童は、まっすぐ前を向きながら、歩調を緩めることもなく、それでも重た
い口調で言った。
「冬休みは、倶楽部では遊べないかもしれない」
……一瞬の間があいて、魅録は美童の横顔をまじまじと見た。
「何が言いたい?」
「――清四郎が、他の大学の医学部を受けるかもしれないってさ。もしそうな
ら、冬は受験勉強に忙しいだろ」
「だって、お前……」
言いかけ、しかしそれ以上の言葉を見つけられず絶句する。清四郎は医者と
しての最短コースよりも、有閑倶楽部を選んだのではなかったのだろうか。
「うん……」
美童も淋しげに、そう相槌を打つだけ。
そのままふたりはそれ以上言葉を発することが出来ず、もくもくと足を動か
した。
相変らず、夏を忘れられぬ太陽は、燦々とふたりを場違いに明るく照らして
いる。
すいません、ageてしまいました(汗)
しかも、[2]を間違って[1]と書いてしまいました。
駄目すぎです。
こんな形で始まった新連載ですが、読んでもらえると嬉しいです。
改行の仕方もおかしいでつ。
こんな形で始まったカキコですが、荒らしじゃないと思ってもらえると嬉しいでつ。
おおー。新連載でつか?
もしかして「夏の匂い」の続編では??
楽しみー。
>205
改行の仕方おかしいかなぁ。
私はそうは思わなかったけど。
つか、これぐらいのミスで荒らし判定はどうよ。
>206
たぶん、夏の匂いの続編だと思うw
タイトルとか、はじめの方の
>頬を撫でた外気は、まだ夏の匂いを残していた。
の一文から観てみると。
今度は魅録視点なんだろうか。
楽しみw
美童がいい感じ〜!
久々にかっこいい美童だといいなあ・・・ポ(#^^#)
>207
>205は自分が荒らしと間違われることを恐れたと思われ。
ああ、207はそれを勘違いしてたのか。やっと意味がわかった。
>秋の手触り
今度は魅録視点なのね。超たのしみv
落ち葉も舞い散る季節となったプレジデント学園の有閑倶楽部。
「やっぱ秋は鍋だよなー。じいに頼んで用意してもらったんだ。」
テーブルにいそいそと鍋をセッティングする悠理。
「ほんと、食べる事だけはマメよねえ」
呆れながらも仕度を手伝う可憐に、くすくす笑いながら野梨子も手を貸してやる。
「また大量に用意したものですね」
「いいじゃんか、俺も腹減ってるしよ。」
弥勒や清四郎もなんだかんだとテーブルに寄り賑やかな食卓となる。
「あれ?美童はあ?来ないんなら全部食っちまうぞ」
ひっきりなしに鍋に箸を突っ込みながら悠理が尋ねた。
「あいつなら多分また女のとこだよ」
「美童って女のことは何でもマメよねえ、誰かさんが食べ物に執着するのと同じよね」
「あいつと一緒にすんなよな、あたいの方が純粋だぞ」
「悠理のは本能ですもの、確かに純粋ですわね。」
口々に話しながらも食事は進み、大方なくなりかけた頃、
女の子から貰ったとおぼしき差し入れを両手に抱えながら美童が入ってきた。
「もう、絶対僕と食事するまで動かないって言うんだから参っちゃったよ。」
さも困ったように言うが勿論それはただのポーズに他ならない。
「遅い!もう全部食っちまったよ!鍋はいいよな、身体が温もるしさ。」
満足げに笑っている悠理にちょっと顔をしかめたが美童はさっさと椅子に座り
先ほど聞いてきた噂話を皆に披露した。
「僕はもう食べてきたからいいんだけど、それより2-5の鷹座巣まどかって知ってる?」
「急に言われても思いつきませんわ、どうかなさいましたの?」
皆の視線が美童に集まってきた。
2
「ねえ、その子交通事故で亡くなったって聞いたのが三ヶ月前じゃない?」
可憐の言葉に其々が思い当たることでもあるのだろう、頷いてたり目配せしたりしている。
「確か学校の近くの交差点で信号無視の車に轢かれたんじゃなかったか?」
「・・そういえば・・・いつも交差点ですれ違ってましたわね、ほら、長い三つ編みのおとなしそうな方よ。
ねえ、清四郎」
野梨子の言葉に清四郎もやっと合点のいった表情になった。
「三ヶ月も前に死んだ子なんて・・・まさか・・あたい・・聞きたくない・・・な。」
霊感体質の悠理としては避けたい話題である。
美童はにやりと笑い、悠理は我が身を呪った。
「その子の家に、なんでも『まだなの、まだ終わってない』って哀しそうに出るんだってさ。
それだけじゃなくて、交差点で見たって子が続出でさ、どう?」
「やだぁ、あの辺り毎日通るところじゃないの、聞かなきゃよかったわぁ」
可憐にそう言われて清四郎も苦笑いした。
「確かにあまりいい話じゃないですね。」
「なんであたいにそんな話聞かすんだよぉ!美童!通るのいやになるじゃんかぁ!」
美童の胸元を掴んで悠理は半泣きで詰め寄った。
「まあ、落ち着いてください、悠理、まだ何かあると決まったわけじゃないし。」
清四郎もなだめようとするが、大抵は酷い目に会ってきているのは今までの事実である。
「他に何か気になることでもあんのか?美童」
弥勒の問いかけに美童も頷き、レポート用紙を取り出しペンを握ると感嘆に学校の見取り図を描いた。
「あのさあ、女の子達の話をきくと始めのうちは大体同じような場所だったんだよね。
だけどそのうち校門のところから校庭になって、それから本校舎になるだろ?
それから音楽室、美術室・・って聞いてるうちにさ、・・・なんだかさ・・。」
美童がつけていく印が増えるにつれ、一同の顔から血の気が引いた。
印はだんだんとここ、有閑倶楽部に向かっているのである。
>212-213
新連載?
どこかのサイトのコピペ?
>214
確かに。微妙な気も...
どっち??
なんの前フリもなく唐突に始まってるところはコピペっぽいけど、
サイトでは見かけなかったような・・・忘れてるだけかな?
サイトのコピペかどうかはどうでもいいが、
うpに時間かかりすぎ。
なぜ間隔が30分もあいたんだろう。
まさか挨拶の仕方も知らない、
ワードからコピペせずに文章を直に打ち込んでる初心者ちゃんじゃないよね?
それなら悪いけどカエレ!!
個人的には、間があいても気にならないなー
最近このスレ閑散としてるから、待たされた人も殆どいないと思うし。
ただ、唐突に作品ウプだけするとコピペ荒らしと間違われやすいから、
1回目の時は作品以外にもなんか書いておいた方が無難だとは思う。
つーことで、>212-213さんがコピペ荒らしじゃないから、次にウプする
時には作品以外にも一言二言書いておくことをお勧めしまつ。
>218
間違えた。
○ コピペ荒らしじゃないなら
× コピペ荒らしじゃないから
箱じゃない事は確かだから、続きを待ちませんこと?>皆様
箱が光臨したほうがよほど盛り上がると思われ
私が気になったのはカップリングの有無と
魅録の名前
弥勒→魅録ですよ。
また〜りいきませう。
きっと、直接書き込んでいるに違いない作者様。
ワードか、メモに書いてから見直してコピペするよろし。
焦る事ないあるね。
お約束や場の雰囲気をマッタク見てない作家さんなんだよ。
たとえば他の作家さんのように、うp終えたら「つづく」を書くとか。
カップリングに有無の表記や
なんの挨拶もせず突然始めた所業から見ても
おそらく「ROM暦すら」も浅いと思われ。
初心者が悪いとは言わないけど
せめて勉強する姿勢を見せてください。お願いします。
まーまー、毎回のことだから
我々も慣れましょ。
どうも、ご無沙汰致しておりました。
脱童貞が終わり、一段落致しましたので今から『共に歩む者』を二話upさせて頂きます。
お目汚しと思いますがお許し下さい。
ただ悠理が好きなだけではこの剣菱を動かす事は出来ない。悠理を愛すと言うことは
『剣菱悠理』
を愛すと言う事。
『剣菱』という名の重みを百合子は痛いほど分かっていた。富や名声になど興味は無いが『剣菱』の名には様々な人の人生を背負と事でもあり決して生半可な気持ちで背負える物では無い事を百合子は知っていた。
「瑞樹さんとのお見合い早く進めた方が良いのかしら?」
「わしは悠理が魅録君と一緒になりたいんならそれもかまわねえだ、けども『剣菱』の名にびびっちまう男には悠理を幸せには出来ないだがや」
ここで一句。
ベテが去り〜
残るは初心者
荒れる元〜
お粗末でした。
万作とて魅録の気持ちが分からないでも無い、まだ若い青年へ先にある現実を見ろと言うのも無理な話だ。
「わしは母ちゃんと結婚出来て本当に幸せだがや、悠理の前で一度は反対したものの、やっぱし一番惚れた男と長い人生歩くのが一番幸せだがや」
わかっていても親として万作は放って置くことが出来なかった。
「あなた...分かりました。最終的な決断は悠理にまかせます。ただし悠理には瑞樹さんとのお見合いもしてもらいます」
「なんでそんな見合い相手にこだわるだか?」
万作の素朴な疑問に百合子は目を輝かせながら答えた。
そろそろカキコしてもいいかな?
>226さん
ごめんなさい!!
途中で被ってしまいました。わざとじゃないでつ。
まあ、共に歩む者の作家さんは脱童貞も書いてたの?
知りませんでした。
すごいですね!!
色々な作品を書き分けられる才能豊かな人なんですね。
お目汚しなんてとんでもないです。
作家さんのような才能がない私は、
いつも楽しみに読んでいます。
・・・って言われたいんですか?別に黙ってればいいじゃん(コソーリ
こういう叩き意見の後は擁護カキコで荒れたり
不自然なほど作家さんへのがんがって感想がつくんだよね。ハァ
申し訳ないがそいつをよんで漏れのカキコは忘れてください。
私怨ではなく、単に思ったことを言っただけでつんで。
あぁすみません。。。
そんなつもりじゃ無かったんです。
ただ読みたいと思って頂いた方がいたようなので理由を書いただけだったんです。もうよけいな事は二度と書きません。
本当にすみませんでした。
>231
そういう事情でしたか。大変失礼しました。
正直、誘い受けには辟易してましたので。
それに、別に私が個人的に思っただけの話ですので
これからもどうかご自由に書いてください。
ついでなのでずっと思っていたことを書かせていただきます。
不快ならスルーしてください。
うpの行数が短いのはナゼでしょう?
今回は2話ぶんですが、1話に収まるのではないでしょうか。
最近スレも閑散としていて全く気にする必要はないとはおもうんですが
あまり短いうpはレスの過剰な消費につながると思うんです。
これまでまとめてうpなさる作家さんが多かったので
少しだけ気になりました。
個人的な意見ですが、まとめられたほうが読者としても読みやすいと思います。
勝手な意見ばかりですみませんでした。
携帯ですので...。
実はPC持ってないんです。出来る範囲まで、ぎりぎりに書かせてもらってるですけど、やはりPCより字数は少ないんですね...。
スレの消費等、ご迷惑をおかけしますが、何とぞご理解を...
すみません。
すみません、皆様にご迷惑をおかけしました。
唐突に衝動にかられて書き込みしてしまいましたです。
PCも初心者です、すみません。
もしよろしければ続気を書かせていただきたいです。
誘いうけ体質ばっかり・・・
ヤメロっていってんのに。
「よろしくない!続気(藁)なんて書くな!」って言われたって
心優しい読者の一人か、ジサクジエンの「荒らしはスルー。気にしないで書いてね」
カキコを理由に書き続けるんでしょ?
ヤメル気なんてないんでしょ?
あとできたら
>>○○の続きと書いていただけるといいんですが。>共に…の作家さん
>234
待ってます。まじで。
>共に歩む者
うわっ!携帯からのうpでしたか。スゲ〜
私なんてメール打ってるだけでもイライラしちゃうよ。
でも、他人から見ると「何でこうなの!?」って事でも
本人に聞くとそれなりの理由があるもんなんですね。ナットク
>236
ジエンだってカキコつくからやめとけばいいのにな。
考えすぎかな。
正直私はどっちでもいいです。
だって書きたければ勝手に書けばいいし
止めたければ勝手にやめればいいものだしね。
>236
ジエンだってカキコつくからやめとけばいいのにな。
考えすぎかな。
正直私はどっちでもいいです。
だって書きたければ勝手に書けばいいし
止めたければ勝手にやめればいいものだしね。
>新人作家さんやこれからの新人さんへ
あーーーーーもう!
雰囲気読んでよ。荒れてるでしょ?
荒れてるんですよ。色々あって。
カキコやうPする前に、1〜2レスくらいは復習して下さい。
最低限、お約束くらい読んでください。
新人さんはたいてい同じような事をしでかして住人に怒られます。
なぜお約束を読んでくれないんですか?5分もあれば読めますよ。
自分の文章を読んでもらう前に、人の文章(お約束や他の作家の例)も読んでください。
sageだけでなく新作うpは挨拶してねとかありますよ。
例えばどこかのサイトのBBSにカキコするとき、「はじめまして」くらい書くでしょ。
名無しならともかく、作家なんですから、それ位お約束を見なくたってしてください。
荒れる以前だって、前置きもなくうpする作家さんなんてほぼいませんでしたよ。
個人的に常識だと思います。
箱スレ探しに迷子になって、「検索してね」→『検索したけどわかんなーい』
「ハァ?」→検索の方法を教わってた方々を思い出しました。
>234
「もしよろしければ続気を書かせていただきたいです。」と
いうのは、2ch以外の掲示板なら低姿勢でマナーに
かなった行為なんだけど、2chはそういうところじゃない。
むしろそういう書き方は、誘い受けとして嫌われる。
初心者を理由にする人間も嫌われやすい。
あなたが書きたいかどうか? が大事。
誰になんと言われようと書きたい! のであれば書けばいいし、
批判されてまで書きたくない! ならやめればいい。
こちら(読者)も、面白い作品であれば頼まれなくても
感想を書いたり続きを熱烈きぼんしたりするし、
つまらなければ読まずにスルーして無かったものとして
扱わせてもらう。
ここはそういう場所。
馴れ合いをしたいなら、他の掲示板へ行った方がいいよ。
>共に歩む者
ずっと待ってたんで、再開されて嬉しいです。
やっぱり魅録次第ということになるのかな?
がんがれ、魅録! 漢を見せるんだっ!
百合子さんの答えがdでもないものなんだろうなー
と思うと、次が楽しみ(w
>秋の手触り
箱小説書いた人?
>232
んじゃ私も思っていたことを書かせていただきます。
不快ならスルーしてください。
>226で作者さんが「二話up」と書いてるのに、
それが終わらないうちに>228を書いたのはナゼでしょう?
>226と>228は2分もずれているんだから、書く前にリロード
すれば>226に気づいたんではないでしょうか。
>227と>229の間は3分で、待たされたというほどの時間
でもありません。
こうやってサンドイッチになってしまうと嵐さんの編集の手間を
増やしてしまうと思うんです。
1レスが2レスになっただけで「レスの過剰な消費」と問題視
する人が、リロードすらしないというのが少しだけ気になりました。
個人的な意見ですが、違うレスがサンドイッチされていると
読者としても読みにくいと思います。
勝手な意見ばかりですみませんでした。
アホな初心者が、お約束や場の雰囲気を読まずにカキコする
↓
アホなカキコを指摘するレスがつく
↓
反論レスがつく
↓
場が荒れる
↓
ちゃぶ台スレが賑わう → ヲチャが面白がって見に来る
↓
*アホな初心者以外の人が*去る
↓
マズ-
>245
>232じゃないですが(別にそう思ってくれても私は構わないですが)
私の場合、長い文章を書くのでなければ
リロードしないでカキコします。それって普通じゃないですかね。
(本音→2分に目くじらたててもねえ〜。)
一部の作家さんですらできてなかったりロードを
読者にまで強制しようとするようなカキコは少々乱暴ではないでしょうか。
(作家の誤字は指摘するけど、読者の誤字はスルーと同じ原理だと思うんですが)
何とか作家さんを庇おうとしているのだと思いますけど荒れてる時期なら>作家さん?のレスがつくね。
不快ならスルーしてください。(まねっこ)
漏れは第三段階?
>245がコワイのでリロードして>246ハケーン
不快ならスルーしてください、が流行ってるけど
マジレスで言ってるなら無茶だと思われ。(たぶん煽りだろうけど)
だって、読まないと不快なレスかどうかは判断できない。
そして読んで不快だったら何か言いたくなるのが人情。
読む→不快なレスだった→反論→
不快ならスルーしろと書いてるぞ(゚Д゚)ゴルァ!!!と再イチャモン
を狙ってるとしか思えん。嫌らしい書き方だ。
>248
狙ってんだよ(藁
作家の誘い受けと一緒。
まゆこか。
別にここでやっても同じだと思うけどな。
妄想もうpも少ないし。
>250
フーン、作家も読者も誘い受け体質の人間が多いスレなんだね(藁
>251
多い多い!(藁
あとスルーできないヤシがてんこ盛り。
残りは初心者と議論好き。
まゆこスレ
バカばっかり・・・
誰がなんと言おうと私は妄想するぞ!
ってことで、メンバーに合う花を考えてみた。
野梨子 百合
可憐 蘭
悠理 ヒマワリ
まではすぐ思いついたんだけど、男性陣が難しい。
美童はしょっちゅうプレゼントしてるだろうってことで薔薇かな?
魅録と清四郎はなんだろ??
清四郎→菖蒲
菊と迷ったけど、こっちで。
>255
菖蒲か菊かぁ。
凛としたところがそれっぽいね。
私は、毒があるタイプだから彼岸花かな、と思った(w
美童は薔薇をしょって登場してくらさい。
個人的には白薔薇がいいと思うのだけれど。
このスレの人って誘い受けにきびしいよねえ。
他のSSスレなんて、誘いうけの嵐だよー。
>258
波スレを見てみ。
板によって個性が出るのは必然。
それがいやならこなければいい。
私は住人の誘いうけ嫌いよりも
初心者が>1すら読まずにカキコどころか
作品うpしようなんて思う事に驚きだよ。
2ちゃんすらも初心者なんだろうね。
魅録の花がまだ上がってないのか。
考えてみたけど、凄く難しい・・・
か、、、かすみ草?(ヲイ
>256
彼岸花は私は百合子さんのイメージかなw
清四郎は笏薬も似合いそう…薬にもなるし。
魅録は花って難しいなー。竹とかススキとかw
文庫の10巻のカラーイラストでは、
悠理→ヒマワリ
可憐→赤い薔薇
野梨子→ピンクの牡丹
美童→白いカサブランカ
魅録→菖蒲
清四郎→白梅
をそれぞれ背負っていまつ。
>262
ほー、魅録が菖蒲なのか。
清四郎の白梅はなんか違う気が・・・白梅はむしろ野梨子なんじゃ?
>261
竹っていいかも
あのしなやかさ、強じんさが魅録を思わせる
>美童→白いカサブランカ
おおーそのままだー。
似合いすぎー(w
悠理→→たんぽぽ
(とにかく丈夫そう)
可憐→→薔薇
(世話が大変で大事にしないと花は咲かないから)
野梨子→→月下美人
(清純なふいん気の中に色気あり)
美童→→くちなし
(香しい香りで女性を誘う)
魅録→ワイルドローズ
(たくましい)
清四郎→→黒ゆり
(近寄りがたし)
私にはこんなイメージです。
ふいんきってアータ (つ-T)
そら変換も出ないのよさ
>266
悠理のたんぽぽと、清四郎の黒ゆりは(・∀・)イイ!
月下美人が咲くところを見たことあるけど、わりと派手目の花。
夜中の数時間だけ咲くことから妄想すると、野梨子は夜
誰かによって花開かせられるんでしょうか・・・ドキドキ
日本の花で例えると、
悠理→→朝顔
可憐→→牡丹
野梨子→→白梅
美童→→藤
魅録→→紫陽花
清四郎→→菖蒲
といった所でしょうか?
ブランドとか当て嵌めても楽しいかも。
悠理→→ヴィヴィアン
可憐→→ディオール、シャネル
野梨子→→エルメス、シビラ
美童→→ポールスミス、イッセイ
魅録→→ゴルチェ、ギャルソン
清四郎→→バーバリー
とかw
>269
紫陽花ということは、魅録はつきあっている相手によって色が変わる・・・?
(脳内妄想中w
野梨子は水仙なんかもいいかも。
きりりと咲く感じがいいなあ。
可憐は大輪の花、あるいは花弁が柔らかそうな花。芙蓉とか。
悠理は元気いっぱいなのも似合うけど
ひなげしとか桔梗とか、野草っぽいのにきれいな花が咲くのもいいかも。
>266
悠理のたんぽぽは激しくワラタ!
とっても丈夫そうですものねw
花の話からインスパイアされて、SSを書いてみました。
正直、力不足。同じお題でどなたか書き直してほしいでつ。
悠理といる時のあいつはまるで少年のよう。
目をきらきら輝かせて、あくなき好奇心に向かって走ってゆく。
今日も今日とて、音楽雑誌を広げて二人ではしゃいでる。
そうね、タンポポと竹かしら。
いいコンビよね。野にあって強く、たくましく、しなやかな。
・・・てっきりこの二人と思っていたのに・・・
野梨子がドアから顔を出す。
急いで走ってきたみたいで、息が弾み頬が少し上気している。
その姿を見た途端、あいつの表情が一変した。
微かに上がる口角、目元に漂う色気。それは男そのもの。
うーん、白梅と菖蒲? 清冽な白と蒼。
・・・まさかこの二人がねぇ・・・
デートだと嘘をついて一人部屋を後にする。
秋の高い空を見上げても、あいつの残像が映るだけ。
二人の女の間で全く違う顔を見せる男。
でも本当に見たかったのは、そんな顔じゃない。
永遠に見ることのない第三の顔・・・あたしも馬鹿ね・・・
ではわたしもエロネタです。
月の輝く満月の夜二つの花が互いを絡めていた。
「野梨子、今夜は僕の為に花を咲かせてもらいましょうか?」
恥じらいに満ちた野梨子の潤んだ瞳は月に照らされより一層輝きを増す。
「こんな…気持ちになるなんて…わたくし自分の体が大嫌いですわ」
浴衣の隙間から入り込んだ清四郎の手は野梨子の白い柔肌を二つの小さな蕾へとたどりついた。
「体は正直です、蜜を垂らし今か今かと催促してます」
そして漆黒の花は蜜溢れる汚れを知らぬ純白の月下美人の花びらに黒百合の汚れた色が注がれた。
お粗末様でした。
>>269 ブランド面白い(w
清四郎愛用のバーバリーのコートを
オジンくさいとからかう美童。
>>177 夜も更けた頃、野梨子はこっそりと書庫へ向かった。医学関係の書物が
ぎっしりと収められたこの書庫へ野梨子が足を踏み入れるのを、父である
白鹿教授は好まない。「女に学問は必要ない」 というのがその理由だった。
野梨子自身もこれまではさほど興味が無く、ここへ入るのは大がかりな掃
除の時ぐらいであった。
扉を開くと湿った本と埃の匂いが漂ってきた。野梨子はかすかに眉をひそ
めたが部屋の中へと歩を進めた。壁一面を埋め尽くす医学書や資料の山
を見上げて当惑する。自分が普段読んでいる文学とは勝手が違い外国語
で記された題目の意味すら掴めない。目当ての書物がどれなのか見当も
つかなかった。
重い扉が開く音にびくりとして振り返る。魅録が少し驚いた顔で立っていた。
「あんた、こんな時間に何を…」
口にして思い当たったらしくにやりと笑みを浮かべた。
「無知扱いされたのがそんなに悔しかったのか。負けず嫌いなお嬢さんだ」
「わ、わたくしは、別に…」 顔を赤らめぷいと横を向く野梨子を尻目に書架
を見渡すと、2冊の本を抜き取り手渡した。
「有毒植物に関する初心者向けの本。向上心、おおいに結構」
からかうようにくくく、と笑った。そんな魅録を軽くひと睨みし、それでも厚い
本を大事そうに胸に抱えるとぴょこんと一礼して野梨子は部屋を出た。目を
細め、魅録はそれを見送った。
午後の光は陰鬱な研究室の中を少しだけ和やかな色に変える。定刻通り
にお茶を運んできた野梨子は部屋の中に視線を走らせ魅録の姿を探した。
窓際で顕微鏡を覗きこみ、左手でピント合わせのためかしきりに調節螺子
を動かしている。仕事中の彼をこうしてまじまじと見つめるのは初めてだった。
「あれは玄人筋にもてる顔つきですよ」 年老いた使用人がいつか言っていた。
「色んな遊びを知っていそうだ。ま、お嬢さんは、あんな輩には近づかん方が
いい。骨の髄までしゃぶられるのが落ちです」
使用人の下卑た笑いに、そうかもしれないと、その時の野梨子は思った。だが
今の魅録の顔を見たことがあったならその言葉に激しく反論していたかもしれ
なかった。
うかつに声をかけるのをためらわれるほど、彼の表情は真剣だった。いつもの
くたびれた表情はどこにも無い。触れれば切れるほどに鋭い視線でレンズを
見つめていた。
淡く珍しい色の髪が日光を受け輝いている。無骨そうな指が器用に小さな螺子
をつまみ、熟練の動きで細かく調整していく。魅録がふとレンズから顔を上げ、
一瞬目が合った。その指の動きに見とれていた野梨子はばつの悪い思いを
しながら慌てて目をそらした。そっとお茶を配り終え、部屋を出ようとする。
熱心に読んでいた書物から顔を上げ、野梨子を一瞥した清四郎は訝しげな
表情を浮かべた。
「野梨子、少し目が赤いですよ。ゆうべ夜更かしでも?」
思わずちらと魅録に目をやると、プレパラートを指に挟み窓辺の光に透かして
見ながらも口元はにやりと笑っている。ゆうべ、あれから本を読みふけって
しまった自分を見透かされているようで頬まで赤くなった。
「え…え、本を読んでいたものですから」
清四郎がにこりと微笑む。 「野梨子はのめり込む方ですからね。あまり根を
つめないように」
返事もそこそこに野梨子は部屋を出た。魅録はそちらを見もしないまま、しかし
どこか楽しそうに仕事を続けている。2人の間に流れる何か秘密めいた空気を
敏感に感じ取り、清四郎は眉をひそめて閉まった扉を見つめていた。
邸内の掃除は広さの上に人手が無く、毎日の重労働の一つであった。本来
使用人の仕事ではあるが見かねて野梨子が手伝うこともある。特に神経質な
白鹿教授の部屋は他人の手で触れられることを嫌うため野梨子に任される
のが常であった。
父の部屋へと向かう途中の廊下に魅録の姿を認める。少し背を丸め、両手を
白衣のポケットに突っ込んで疲れたように歩いてくる。いつものように軽く目礼
して通りすぎようとした時、頭上で咳払いが聞こえた。顔を上げてそちらを見る。
心なしか頬を赤らめた魅録が野梨子とは目を合わせず、口篭もりながら言った。
「…今日の茶菓子、うまかった。ごっそさん」
その場を去ろうとする白衣の後姿に、思いきって声を掛けた。
「あ、あの…」
くたびれた白衣の男が立ち止まり、降り返る。
「昨日の本、読み終わったんですけれど…わからない用語がありますの。
…教えて頂けます?」
「あれ、2冊とも?昨日のうちに読んだってのか」
野梨子は頷く。
「…すごいな。さすがは白鹿教授のお嬢さんだ。そりゃ、寝不足にもなるよな」
またくくくっと笑った。眼鏡の奥の鋭い瞳が笑うと優しい色を帯びる。笑わない
人だと思っていたのに、笑うとこんなにも―――
こんなにも、何だろう?
胸の奥の小さな疼きに気付かないふりをしながら、野梨子は本の話に戻った。
(続きます)
まゆこスレからです。
今回の騒動の議論のまとめをご報告しに参りました。
★新人はお約束くらい読もう。
たった数レスしかないお約束も自分は読まないくせに
自分の小説だけは他人に読んでもらおうなんて十年早いわ!
★誘い受けと思われる行為はほどほどに。
人によってはウザく感じます。
以上、よろしくご理解ください。
何か反論やご意見がある方は、まゆこスレへどうぞ。
>>279 >こんなにも、何だろう?
何なのーッ!(w
いろんな遊びを知ってる魅録萌え。
>281
ど、どんなお遊びでつか、ハアハアw
いろんな遊びを知っている魅録に私も顕微鏡で覗かれたぃ
・・・・パァン!!
>283 死者が約1名(w
ガラカメスレ仲間かも?
恋チカのアップを待ってます。ファンより。
>284
もう1名追加でつ
にやり&くくく・・・魅録の笑顔に悩殺されますた(パタン
>203の続き
教室に到着して、自分の席についてからも、魅録は清四郎の進路についてば
かり考えていた。
有閑倶楽部での刺激を手放したくないから、このままエスカレーターでプレジデ
ント大学に進む――そう清四郎が口にしたのは、そう昔のことではない。
魅録自身も全く同じ意見で、彼もまた防衛大よりも倶楽部をとったのだった。
けれど、清四郎は本来の夢に向かって羽ばたこうとしている……?
応援すべきなのだろう。
だが、誰かひとりでも欠けてしまった有閑倶楽部は、酷く寂しいものに違いない。
そりゃあ、進学する学校が違うだけで、ダチじゃなくなるって訳じゃあないけど。
「なにシケたツラしてんだよ」
始業までぼんやりしていた魅録は、そのベルが鳴ってから、声をかけられた。
まだ教師は着ていない。
声の主は、どうやらたったいま到着したばかりのようで、鞄を持ったままである。
「おい、もうチャイム鳴ったぞ。早く座れ。まったく、お前はいっつも車での送迎の
くせに、遅刻ぎりぎりなんだから」
「ぎりぎりっていうか、しっかり遅刻した。校門で、生徒指導につかまったもん」
声の主――剣菱悠理は、悪びれもなくそう答える。
栗色の癖っ毛が、更に縦横無尽に広がっていて魅録は笑いをかみ殺した。
黙っていたら美人、というのが悠理に対する大方の男子生徒の意見であるが、
(無論、女子生徒は別の意見だろう)今の彼女は大人しくとも美人には見えまい。
「なんだよ」
「別に。ほら、担任が来たぜ。座れよ」
魅録は頬杖つきながら、片方の手をひらひらさせると、悠理を追っ払った。
一限目は生物だった。
ノートはちゃんととりながらも、講義は適当に聞いていた魅録は、隣の席の女子
からそっと紙切れを渡された。
なんだ?
首をかしげて、その女子生徒を見ると、女子生徒は顔を紅潮させただけだった。
訳が分らない。
ぱっと教室中を見渡すと、どうやら多くの生徒がこちらの方をこっそり盗み見てい
る。その中には、悠理の眼差しもあった。尤も、こちらは全然こっそりではなく、
身体ごとこっちの方を見ていたが。
目が合うと、口をパクパクさせた。――”ヨ・メ・ヨ”
魅録は手元の紙切れに再び目を落とす。悠理らしいというか、メモ帳ではなく、
大学ノートを適当に破ったものを、適当に畳んだだけの、汚いシロモノである。
『おい、さっきから溜息ばっかついて、どーしたんだよ?』
朝の話の続きだった。
それにしても、溜息だなんて自覚していなかった。
(つまり、俺はショックを受けているのか?)
なんとも面白くない気分だった。
もう一回、悠理の方を見ると、ちょっと心配そうな表情を浮かべている。友達がい
のある奴だ、とは思うが、この程度のことで心配されるのは、少し気恥ずかしい。
よし、と魅録は決心した。
次の授業は、清四郎のクラスと合同の体育である。直接本人に進路について
聞いてみるのもいいかもしれない。ぐちぐちと考えるのは性に合っていない。
九月も半ばを過ぎたというのに、体育館の中はゆだるような暑さだった。いつ
になったら、秋が来るんだよ。
毒づきながら、柔道着を来た魅録は、胸元をぱたぱたとさせた。
そう、柔道着。これから、冬のマラソンのシーズンまで、三年男子の体育の授業は
柔道となる。
(清四郎の独壇場だよなぁ)
ちらりと魅録は、柔道着がよく似合う親友の姿をちらりと見た。
球技なら負けるつもりはなかったが、武道となるともうお手上げである。
「さて、技の実際は私が教えるよりも、菊正宗にやってもらう方が確実だろう――立て」
教師の声に、清四郎はすっくと立つ。
射千玉の黒髪をオールバックにして、幾筋か、わざと簾させている。すっと伸びる
男らしい鼻梁。筆で迷いなく引かれた直線のような眉。いつも嫌味なほど怜悧な印象
を持つ引き締まった口元。細身に見えて、しかし鍛え抜かれた体躯。
並みの男では太刀打ちできないだろう。
清四郎は、教師を相手に、技の実演を始めた。教師が、初めから投げられることを
前提として相手をしているということを差し引いても余りあるその冷たい美しさに、生徒
たちは息を呑んで見守る。
胸元の襟を取り合う音もキレがよく、寸分の無駄もない。そして、ついに襟を掴んだ
瞬間、ダン!と大きな音を立てて、教師は倒れこんでいた。
おお、と興奮して声を上げる生徒たち。
柔道などという泥臭いイメージのあるスポーツが、清四郎の手にかかれば何よりも
洗練された武道に見える。
結局こうなるんだよなぁ。
目の前にある顔が当然のように親友のものだったため、魅録は内心で盛大に嘆いた。
一対一の組み手の練習となったとき、誰もが清四郎の相手になることを拒否し、結局
別のクラスだというのに魅録にお鉢が回ってきたのだ。
「なんですか、その厭そうな顔は」
「厭そう、じゃなくて厭なんだよ、正真正銘」
わざとらしく渋面をつくって、魅録は言う。
誰だって、投げられまくると分かっていて、清四郎の相手などしたくない。
「勝負じゃなく授業なんですから、僕だってちゃんと相手に投げられることぐらいはしますよ」
「―――心底ヤなやつだなー、お前って」
無論、それが清四郎が清四郎である所以ではある。
最初の宣言通り、清四郎は無理やり勝負に持ち込むことなく、魅録が技の練習が出来る
ように、ちゃんと投げられてくれた。練習しているうちに、運動神経の発達している魅録のこと、
それなりにサマになってくる。
一度習っただけでそれなりのことが出来る魅録だって、他生徒から見ると充分に厭な奴
である。
しばらく真面目に授業を受けていた魅録であるが、授業も半ばに差し掛かったころ、とうとう
清四郎に問うた。
「お前さ」
「うん?」
相も変わらずお互いの襟を掴み合ったまま、会話は続けられる。
「どっかの医大に進むって本当か?」
「性格にはK大ですよ、魅録」
ダン!
清四郎の即答に対して、魅録は僅かに動揺し、次の瞬間あっさりと清四郎に投げられる。
「……本気か」
投げられたままの格好で、魅録は清四郎を見上げて問う。
清四郎は、淡い笑みを浮かべたまま、偽りのない声音で答える。
「今のところは。――正直、まだ迷っていますが」
差し出された手を受け取り、起き上がった魅録は、なんとなく清四郎の表情を直視し続ける
ことが出来ず、顔を逸らした。清四郎が、まるで知らない男のようだった。
「夏休みの間、ちょっと心境の変化があって――いろいろ考えていたんです」
黙って、それを聞く。
「ずっと、このままでいいと思っていました。有閑倶楽部は、僕にとって、とても居心地がいい
ものでしたから。それでも――」
迷っている、といいながら、清四郎の表情はひどくすっきりしたものであった。
周囲の人間に、高校生とは思えない落ち着きがあるだの、オジさん臭いだの言われながらも、
これまで清四郎には、どこか年相応の青さが透けて見えていた。
だが、どうしたことだろう。
夏を終え、いつの間にか清四郎は全体的に更に骨っぽくなり、削ぎ落とした肉とともに、そう
いった青さもまた、捨ててしまったかのように見える。
「いつまでも、このままじゃあいられないんですよね。僕はそれに気づいていなかった」
浮かべる清四郎の表情は、柔らかい。
「魅録。――野梨子が、変わったと思いませんか?」
その言葉に、今まで感じていた割り切れなさは消失した。
そう、魅録は知っていた。清四郎は、この夏―――。
「僕も変わらねばと思ったんです。いつまでも子供のようではいけない――」
魅録は、ちらりと野梨子に思いを馳せた。
何処までも女らしく、美しく――しかし、潔癖に過ぎるところが玉に瑕である、少女。しかし、
その硬質な雰囲気が丸みを帯び、まるで花が咲くように華やぐようになった。
ああ、まさに今、彼女の女ざかりが始まったのだなと、誰にでも分るような。
恋人が出来たわけではないというのに。
――そうか。
どこか寂しい気持ちになりながら、魅録もまた理解した。
彼女も、清四郎も、大人になろうとしているのだ。
ツヅク
>秋の手触り
>筆で迷いなく引かれた直線のような眉。
いいですねえ。表現がみずみずしい。
>秋の手触り
やっぱり続編なんですね。わ〜い♪
前とはガラっと違う雰囲気だけど、そこがまた(・∀・)イイ!
野梨子の変化によって清四郎が変わり、そしていずれは
魅録も変わってゆくんでしょうか。
高校時代の迷っていた自分を思い出して懐かしくなりました。
続きが楽しみです。
>秋の手触り
中学生日記ならぬ、高校生日記<有閑版>みたい。
手紙の回しっこって、そういえばやったなぁ。
携帯のメールの打ち合いよりも、そっちの方が楽しかったから。
この話はカプなしなのかな。
悠理が出てきたから、魅×悠!? って一瞬喜んだんだけど。
>294
そっか、イマドキだと携帯メールもあるのね。
でも有閑の場合、手紙の回しっこの方が似合っていそう。
イマドキが似合わないからなー(w <有閑
>秋の手触り
はー。清四郎が無敵にかっこいい。
なんかねぇ、もう。うっとりだよゴルア!
・・・続き読みたい。
>291の続き
放課後。
ふと思いついて、魅録は清四郎と美童を飲みに誘った。運良く、今日は金曜日で
ある。聖プレジデント学園は私立でありながら週休二日制を採用しているから、明
日は休みということになる。
急な誘いであったが、清四郎からはすぐに了承を取り付けることが出来た。清四
郎も、問い詰められることを覚悟していたのだろう。誘いに対して、「どうして急
に?」とも、「なんで女性陣は誘わないのか」とも疑問をさしはさむことはなかった。
だが、美童の方といえば、清四郎のようにはいかなかった。
「ええ―っ! 今日から?」
予想通り、美童は難色を示した。
美童のことだ、金曜日の放課後に女友達との予定がない筈がない。それを承知の
上での提案なである。
「たまには男友達を優先しろよ、友達無くすぜ――お前、知りたいんだろ、清四郎の
心境の変化についての真相にさ」
にやりと、男っぽく贅肉の削げた頬を歪めた魅録に、「うーん」と美童は唸る。
知りたい。親友として、とっても知りたい。だが、今日会う女友達は、口説き落とす
のに随分の手間とお金と誠意と時間を費やしたのだ。
豪奢な巻き毛とおっきな目を持つ、六つ年上の美貌の女性。さて、彼女とのメイク
ラブと清四郎との話。どっちが自分にとって有意義だろう?
考えるまでもなかった。
「仕方ないなぁ」
苦笑ひとつで数ヶ月の苦労を水の泡にし、美童は携帯電話のボタンを押した。
この番号はもう使えなくなるだろう。
一端、それぞれ自宅に帰ってから、服を着替え、待ち合わせる。約束通りに6時30分
に集まったときには、すでに日は暮れていた。
「日が暮れるの早くなったね。日中はめちゃくちゃ暑かったから気づかなかったけど、
やっぱり秋は近づいてるんだな」
美童の言葉に、清四郎も頷く。昼間は夏服でいてもなんの不都合も感じなかったが、こ
の時間になると、やや涼しすぎる感もある。
三人が入った店は、魅録がよく出入りするショットバーで、名前を『Growth ache』と
いった。口髭が自慢のマスターは、永遠の少年を自認する寒い人柄で、魅録とは年の離れた
ツレという関係である。
店内は間接照明がゆったりと照らされるのみの薄暗い空間となっている。二十人入れるか
否かの狭さであり、洒落た内装にも関わらず、客の殆どが男であった。
最奥のカウンターを陣取り、三人はそれぞれ好みのカクテルを頼むと、取り留めのない
会話を始める。一年生で人気の美少女の話だとか、最近の株価の話だとか、最近発売された
ペタbiteクラスのストレージを持つスーパーコンピューターの話だとか。全く一貫性のない
男三人のおしゃべりは、しかしそれはそれなりにお互いを楽しませる。
全く趣味の合わない親友っていうのも、やっぱり面白れぇよな。
これまでの人生で関わりあうことのなかった人種との会話に、魅録が飽きることはない。
「で、清四郎。そろそろ聞かせてくれよ。なんで、もう一回医大を受ける気になったんだい」
美童がそう切り出したのは、清四郎の白皙の肌が、やや赤みを指した頃である。ちゃんと
答えて貰うぞ、と意気込んでの美童の台詞に、困りましたね、と呟いた清四郎は、とりあえず
乱れかけた髪を手櫛で整える。
「野梨子とね」
どう言ってよいものか、と迷う風に珍しく言葉を選びながら清四郎は言う。
「将来の話をしたんですよ。夏休みの間、幾度となく」
「とうとう結婚でもするつもりかい?」
魅録と同様に、清四郎の野梨子に対する想いを知っていた美童は当てこするように揶揄い
の言葉を掛けるが、あっさり返ってきた言葉に絶句する。
「そんなもの、とっくに振られましたよ」
「う、嘘だろっ!? いつの間に!?」
場を弁えない素っ頓狂な美童の大声に、三人はすぐさま店内全ての客から無言の
非難の視線を浴びせかけられた。
「お、お前なぁ」
こめかみを引きつらせながら、魅録は美童を睨む。
「ご、ごめんよ。でも、吃驚するじゃないか――ほんと、いつの間にそんなことに
なってたんだよ。ぜんぜん教えてくれないで、友達がいのない奴だな」
美童は慌てて魅録から目線をそらせると、今度は彼が清四郎を睨む。
「しかも、この様子じゃ魅録は知ってるみたいじゃないか」
「俺は偶然知ったんだよ」
魅録は肩を竦めた。
――あの、丹後半島にある野梨子の別荘での小旅行。
忘れもしない。
魅録がジェットスキーから、野梨子たちのいるパラソルに戻ると、清四郎は昼食
に予定していたバーベキューの準備を取りに、別荘に行ったと聞いて、魅録は彼を
手伝いに行ったのだ。
チャイムも押さず中に入り、そのまま台所まで進んだ魅録は……見てしまったのだ。
壁に持たれ込み、自らの手で目元を押さえ、必死で声を殺しながら涙を流す清四郎
の姿を。
魅録が来るまで、たったひとりきりだったというのに、思うさまに号泣しようとせず、
哀しいまでに自らを律しようとしながら、それでも叶わず涙を漏らす清四郎を。
その姿を見て、魅録は酷く後悔したものだ。
魅録は――美童もであるが――野梨子と清四郎は両想いだと思い込んで、無責任にも
今までさんざん彼をけしかけたのだ。いや、両想いどころか、野梨子の方がより清四郎
を想い、依存していると思っていたのだ。今はただ、自覚していないだけで。
だから、野梨子はまだ自分を男として見ていないという理由で、ふたりのけしかけに
乗ろうとせず、ずっと友の立場を守り続ける清四郎に、苛立ちすら感じていた。
――だが、結局清四郎が正しかったのだ。
「やっぱり、近すぎる友人など、もはや異性ではないのかもしれませんね」
内心で、どれだけの葛藤を抱え込んでいるのかは分らなかったが、表面上は軽い口調
で清四郎は言う。
確かに――。
魅録は、内心で頷いた。言われてみれば、野梨子と清四郎は幼稚舎以前からの付き合
いであり、野梨子にとっては、清四郎は兄、あるいは弟同然なのかもしれない。
「まあ、清四郎には悪ぃけど、俺もやっぱり長い付き合いの女は、女に見えないな」
魅録は、長い付き合いに入る女たちを数人思い浮かべてみたが、ツレとしか思ってい
なかった女を、異性として意識することは酷く難しいように思えた。
特に、野梨子や悠理、可憐あたりは論外といえる。
魅録の中で、”ダチ”と”オンナ”の線引きは、確固たるものであり、不可侵であった。
だが、魅録の絶対の価値観に、親友のひとりはあっさりと反駁した。
「それ本気で言ってる?」
美童は、未知の生物を見るかのように、魅録を見ていた。
「……お前はあるっていうのかよ」
「うん」
悪びれもせず、美童は頷いた。
「いくら友達でもさ、やっぱり僕たちは男で、彼女たちは女なんだよ。僕は彼女たちに恋愛
感情は持ってないけど、やっぱり悠理や野梨子や可憐のちょっとした姿に女を感じること、
あるよ。ぶっちゃけて言っちゃうけどさ、男だからね、性欲を感じることだってあるさ
――魅録はないの」
美童はいつの間に酔いが回ったのやらとろんとした目で、魅録を見ている。頬杖つく腕
には、白金の長い髪が絡みつく。清四郎の持つ色気が硬質のものだとすると、今の美童は
その真逆。撓る枝に、たわわになった桃のように、甘ったるい蜜のような色気である。
頬杖つく手と反対の手に持つ極彩色の赤のカクテルが、ゆらゆらと水面を揺らしている。
「でも、恋愛感情はないんだろ」
「うん。全くない」
単純明快な答えが返ってきて、とりあえず魅録は安心した。
恋愛感情がある――そう断言されたならば、自分の動揺はもっと強かったかもしれない。
清四郎は、そんなふたりの遣り取りを、眺めるともなく眺め、くすりと笑い、
視線を外した。
そして、美童にはチェイサーを、そして自分には店のオリジナルカクテルを頼む。
味は分らないが、好奇心に負けてのことだ。
カクテルの名前はkonflikt。
清四郎は、先ほどの軽い笑いを、皮肉げなそれへと変化させて、永遠の少年を
自称するマスターの動きを目で追った。
マスターは清四郎の眼差しになんらかの反応を返すでもなく、慣れた手つきで
シェイカーを振る。
一体、どんなカクテルが出てくるのだろう?
清四郎が見守る中、グラスに注ぎ込まれた色は、名前と似合わぬアジアンブルー。
ちょっと目を見張って受け取った清四郎は、ひとくち口に含む。
―――甘ったるい。
とろけるように甘い、ノン・アルコールカクテル。
甘く苦い、青春の青。
葛藤の味だった。
ツヅク。
プロバイダの調子が悪く、アップに時間がかかってしまいました。
ごめんなさい。
>秋の手触り
デートと友情の狭間で悩んだり、悠理たちにコソーリ女を感じたり
している美童が、いかにも彼らしいなぁと思いました。
清四郎が泣いていたというのは少し意外だったけど、
それだけショックが大きかったということなんでしょうね・・・
葛藤の味がするというカクテルを、飲んでみたくなりました。
一口だけで十分だけど(w
>秋の手触り
美童が口説き落とそうとしていた彼女って、
もしかして、コーラス12月号の表紙の彼女だったりして。
でも6つ年上には見えないか。
>秋の手触り
二日続けてたくさん読めて、超ウレスィーw
デートと友情を秤にかけてアッサリ友情をとる美童も、いい男だなw
声を押し殺して涙を流す清四郎に激しく萌えますたw
続き激しくキボン!
したらばにも新作がウプされてるね。
久々の清×野だから期待してます。
光の思惑というのも気になるなぁ
>306
うわ〜久々の清x野読みたい〜!
明後日まで家に帰れないので、どなたかしたらばの携帯用アドレス教えてくださいー。おながいしまつ。
>308
したらば読んできました〜!ありがとうございまつ!
これから魅録も絡んでくるのでしょうか?続きが楽しみでつw
>>189 のつづき
「へえ。魅録が『すげえ男』って言うんだから相当な奴なんだな」
「ああ。強いわ、頭はきれるわ、あいつにはスキがねえよ。野梨子の幼馴染みなんだけどな」
カーッと頭に血がのぼる。
「清四郎はそんなんじゃありませんわ!ただの幼馴染みですもの」
誰にでもなく、ただ魅録に向ってそう叫んだ。
魅録の目に少し驚いたような色が見えた。
「その男ってもしかして、あれか?お前らとよく一緒にいる、
おでこにパラパラの前髪のインテリ風の奴か?」
清原が清四郎の前髪を真似て、自分のおでこの前で指をぱらぱらと動かした。
そのしぐさに悠理がゲタゲタ笑いながら答える。
「そうそう。そのパラパラの前髪の男」
「そっか。でもさ、そいつなら確かに野梨子ちゃんとお似合いに見えたよな」
追いうちをかけられて野梨子は焦る。
「ですから、清四郎は・・・」
必死の抗議は遮られた。
「見た目なら魅録と悠理だってお似合いだよ、な」
同意を求める高橋に、他の2人もニヤニヤと笑みを浮かべてうなずきながら、
探るような視線を魅録と悠理に向けた。
「バーカ、冗談じゃないやい」
「そうだよ。男同士のつきあいなんだぜ」
頭が白くなる。まったく動じない二人の返答がとても遠くの方から聞こえる気がした。
そうだ。魅録と悠理はとても似合っている。
そう思っていたのは自分だけではなかったのだ。
悠理の存在を不安に思う根源はそれだ。
たとえ本人たちは『男同士』だと思っていたにせよ、
二人の間には時折り言葉を必要としないほどの濃密な空気を感じる。
離れていても同じ空気をまとう二人にとまどうのだ。
それが絶対的な友情からくるものなのか、二人の意識を超えた感情が生むものなのか、
いつも判断しかねて途方に暮れてしまう。
魅録を思うほどに懐疑心は膨らみ、野梨子から冷静さを奪う。
「まあな、お前とは趣味も合う。それは認める・・・」
魅録は悠理を横目に頭の後ろで手を組んだ。
「なんだよ」
悠理が不審そうに魅録を睨む。
「お前が野梨子の十分の一でも女らしくなれば考えてやってもいいぜ」
「へ?」
一斉に笑いがおこる。口にした魅録までも体を折って吹き出すように笑っていた。
「な、なるわけないだろ。気色わりぃーこと言うなー!」
悠理は立ち上がって怒りを振りまく。
(もう聞きたくない・・・)
ここへ来たのはやっぱり間違いだった。
それとも自分のいない所でこんな会話が交わされていたとしたら、もっとつらかっただろうか。
さっきから取り繕うように浮かべた笑みが、顔に貼り付いてしまいそうだ。
野梨子は静かに微笑んだまま、今度は魅録の前に置かれたグラスにそっと手をのばした。
鼻をかすめるマッカランの香りが胸に痛い。
目をつぶって一気に中身を空けた。
まだ笑い合う場で、隣の悠理が魅録をポカポカと叩いている。
ソファがグラグラと揺れる。
魅録は腕で頭をかばいながら何か言っている。
グラグラ・・・グラグラ・・・
悠理が動く振動で体が、頭が揺さぶられる。
野梨子ちゃん?・・・大丈夫か?・・・
水の中にいるような声がした。
霞む視界の中で向いのソファの彼らの人数が、一人になったり、三人になったり・・・
「な・・・んでも・・・ありませんわ・・・」
−そして目の前が暗くなった。
煙のにおいに鼻をくすぐられ、そっとまぶたを開いた。横たわった頭の下にゴツゴツとした、それでいて温かい感触がある。
ボソボソと魅録の声がしている。
(魅録・・・?)
見上げると彼のとがったあご先が見えた。
(!?)
「ご、ごめんなさい!」
野梨子はようやく魅録の膝を枕にしていることに気づくと、急いで頭を起した。
肩から男物のブルゾンが滑り落ちる。
のぞきこむ魅録の顔が間近に迫った。
「大丈夫か、野梨子?」
思わぬ距離に、状況を把握しようとする思考回路の混乱が増す。
「ええ。あの・・・私・・・」
「野梨子が空けたグラス、ウイスキーだったんだぜ。間違えたんだろ?びっくりしたよ。酔っぱらったのなんて、初めてじゃないか?」
魅録が柔らかく微笑み、ロックグラスをカランと鳴らしてみせた。
「急にソファに倒れこんじゃったんだよ。気分どう?」
魅録と悠理の仲をけしかけた張本人の、高橋も心配そうに野梨子を見ていた。やっと記憶がつながる。
「・・・ごめんなさい。気分は・・・なんだかすっきりしてますわ」
本当だった。醜態をさらしてしまったことへの後悔や恥ずかしさは、もちろんある。
さっきの会話を思い出せば、チクリと胸も痛い。
ただ眠り込む前のどろどろとした退廃的な気持ちは、だいぶ整理されているように思えた。
魅録から手渡された氷水が全身にしみ渡る。落ち着いてみると悠理の姿が見えない。
「悠理はどうしましたの?」
「おじさんから携帯に電話があって飛んで帰ったよ。タマがおじさんのニワトリとケンカして血流してるらしい」
「まあ・・・」
気づくと店の客もだいぶ少なくなっている。午前一時をまわっていた。
「落ち着いたらオレが送ってくよ。寒いから、これ着ろよな」
グレーのブルゾンが野梨子の肩にふわりとかかった。
「あの、私なら・・・」
「バイクで送ってくよ。乗ってみたいんだろ?大丈夫。落としたりしないって」
魅録はニッと笑ってジーンズのポケットからキーを取り出した。
<ツヅキマス>
>恋のチカラ
魅録、なんて女泣かせなの
(ぼそっ)私も膝枕で寝てみたい
>恋のチカラ
待ってましたーーーっ!!
魅録が男前過ぎ〜w
魅録のブルゾン・・ハァハァ
鼻血の海に溺れて逝ってきまつ。
>312
何気に出番のあった高橋君に萌え。
>315
渋い趣味だね(w
人口減ったね。。。
>317
ここで発言したことに対して別スレでイロイロ言われるからかな。
なんか警戒してしまう。
つか、土日は昔からカキコ少なかったよ。
>318
別スレって?
まゆこやどうし以外で何か言われてんの?
私用で1ヶ月ほどPC扱ってませんでした。
久しぶりに覗いてみたらいっぱいうpされてて嬉しかったなぁ〜(涙)
なんか、毎日山盛り読めていた頃を思い出しちゃったよ…。
しかも本スレもしたらばも何気に魅×野ブーム。
魅×野な私は鼻血が止まりませぬ。
作者の皆さまに更なる悩殺を激しくきぼ―――ん(゚д゚)
>恋のチカラ
魅録のバイクに乗って鼻血を流したいワタシは
もはや立派なヘンタイでつ。
>322
>恋のチカラ
魅録の膝枕でハァハァしたいワタシも立派なヘンタイでつ。
好きでもない女が酔って倒れても、ソファとかに寝かして置くだけと思うし、
わざわざ膝枕する魅録の方も気があるんじゃないか、と
無防備な野梨子を膝に乗せて、内心(アソコもw)穏やかじゃなかったんじゃないかwとか、妄想しまくりでつw。
>323
ワロタ!
「まあ、何かしら、この頬に当たる棒のようなものは・・・?
気のせいか生暖かいですわ」とか?
>323
もしこれで魅録の方に気がなかったとしたら、
天性の女ったらしケテーイですな(w
>324
悩殺されますた・・・クラクラ
>324
「生暖かい」で良かった・・・
「生臭い」だったらゲフゲフ
すんません逝ってきまつ。
>>326 ワラタ。そんな魅録もイイ!
この後魅録がバイクで密着wして野梨子を家まで送るんだよね、きっと。
必死にしがみついて、変なトコ触ったり掴んだりしちゃいそうだw
ガンガレ魅録!
下品でスマソ。
野梨子くらいの年頃に、好きな人のバイクに乗せてもらったこと
あるけど、あれってすっごくドギマギするんだよね。
しっかりしがみついてないと危ないし、かといってしがみつくと
心臓の激しい音がバレそうだし。
野梨子もさぞかしドギマギするだろうなー(トオイメ
>327
「あっ、こんなところにちょうどつかまるところが。
ミロクったら気がききますのね。ムギュ」
323〜329
禿しくワラタ。
きゃー、魅録ガンガッテー。
?
|∀・) ジー
最近うp無くてサミスィ
>秋の手触り、>恋のチカラ、>病院坂、
と今すごくレベルの高いイイ作品が多くて、
引き込まれて読んでいるうちに、野梨子がスキーになりまつた。
野梨子の性格的に二股は無理だろうけど、清x野も魅x野もどっちも激しく萌えで選べないので、野梨子総受けな小説が激しく読みたいでつ。
(*´ー`)σ)Д`)プニ
野梨子嫌いだ!!!!!!!!!
最近、悠里のカップルが少なくて悲しい(;;)
悠里をきぼんぬ 悠里!悠里!悠里!
>334
悠理が好きなわりには、漢字を間違っているようだが…
お約束
■sage推奨 〜メール欄に半角文字で「sage」と入力〜
■妄想意欲に水を差すような発言は控えましょう
どっちも守れない
>>334は逝ってこい。
と、釣られてみるテスト。
>335
ナイス突っ込み(w
野梨子って正真正銘の深窓のお姫様で、両親とも穏やかそうなのに
時々御大自身の性格がそこはかとなく出てきてしまうというか・・・
「芯が強い」と「気が強い」はビミョーに違うということに
まだ御大は気が付かないのであろうか。
そして「気が強い」キャラは嫌いではないけど「意地が悪い」のはちょっとねえ・・・
「お嬢がこんなこと言うか!?」みたいなセリフが結構ある気がする。
このスレの野梨子の方がよっぽど初期設定の野梨子に近いというか・・・
ずっと好きなんですわ、個人的に(w
>>335-337 ほっとけばいいのに・・・
今頃
>>334は3匹も釣れてさぞ喜んでるだろうに。
誤字もいかにもオバカチャンなカキコもヤラセだと思うよ。
その程度分かれよ(コソーリ
これぐらいで釣った、釣られた言わなくても・・・
335-337だって分かっててカキコしてるんだと思ふ。
私は原作の美童より、このスレの美童の方がずっと好きだなあ。
かっこいいし、やさしいし・・・
っていうか、allキャラこのスレの方が魅力的だがや。
キャラに愛情の無くなった御大よりもこのスレ住人の方が
ずっと愛着持ってるからねぇ・・・
作品ウプを待つ間の小ネタなど
他の作品のキャラに有閑倶楽部のキャラを当てはめてみた
「はいからさ○が通る」
紅緒 悠理
少尉 清四郎
編集長 美童
鬼島 魅録
環 可憐
ラリサ 野梨子
「BASA○A」
更紗 野梨子
朱理 魅録
浅葱 美童
揚羽 可憐
那智 悠理
聖 清四郎
違うイメージの人にはスマソ
sage
aaaaa
>>343 私も考えて見ました。
「ベルば○」
オスカル 悠理
アンドレ 清四郎
フェルゼン 美童
マリーアントワネット 可憐
ロザリー 野梨子
あ、魅録がわからん・・・
>346
オスカルをいじめまくってそうなアンドレ。
でも華やかなフェルゼンに片思いしているオスカルを見て
「僕たちはしょせん身分が違うんですから…」と悩んでるのか。
萌え。
346>
あくまでも、清×悠モーソー限定でのキャスティングやね。
萎え。
>346
魅録→ベルナール に一票。
野梨子ロザリーと幸せになってくれい。
あ、でもダンナに捨てられて河に身を投げるベルナール母って
千秋さんとイメージ違いすぎ・・・。
では、ベルナール母=時宗ちゃん
ダンナ=千秋ちゃんではいかが?
>350
ワロタ
母の方が時宗ちゃんなのね
マリーアントワネット可憐とフェルゼン美童の不倫も華やかでイイでつねw
ルイは豊作さんとかどうでつか?細いけどw
でもフランス革命後も生き残るのは、ベルナール魅録とロザリー野梨子だけなのね・・・
密かにロザリー野梨子xオスカル悠理キボン(コソーリ)
アンドレやフェルゼンがオスカル近付こうとしても、イヤミを言って遠ざけたり、
瑠璃子やティコやホモやモルダビアwを呼んで、
オスカルには近付けないように画策するロザリーに萌えw
スレ汚しスマソ。逝って
きまつ。
>353
いや、悪くない。ていうかイイ!
そしてオスカル悠理への恋に破れて泣きじゃくるロザリー野梨子を、
ベルナール魅録が何も言わずにぐっと抱きしめる。
>353 >354
イイ!!
>353
ロザリー野梨子、イイ!
んで、いぢめられたりするとキレて
「私は、貴族の娘ですっ!!」とか毅然と言い放ったりするわけね。
>>354 イイ!抱き締めるベルナール魅録に萌えw
ぜひオスカル悠理のばあやはモルさんキボンw
>>352 豊作さんは結構口うるさそうでない?
同じく細いけど、気の弱そうな加茂泉くん希望>ルイ16世
>>358 賀茂泉くんイイ!どっちにしても玉の輿だし。
いっそのことカサル王子は?
タラシのルイへの当てつけに浮気するマリーアントワネット可憐。
でも結局最後はルイを選んで断頭台に登るんだよね・・・イイ女だ。
それに比べて、スキャンダルの中傷にも耐え、
国王一家の逃亡まで手助けしたのに、最後は振られるフェルゼン美童・・・
哀れで言葉も出ないよ(w
そして本国には婚約者(瑠璃子かティコ?)が・・・
フェルゼンが可哀想だ(;´д⊂ヽ
難民板が移転する予定らしい。
まだ先の話みたいだけど、迷子さんが出ないように貼っとくね。
>1 :夜勤 ★ :02/11/28 19:22 ID:???
>corn を廃止して hobby2 を作る事にした。
>oyster2 サーバ(●で買ったやつ)のお話です。
>
>corn は廃止して、hobby2 に入らないのは、cocoa or ton の予定。
「■ hobby2 サーバに入る「板」募集中。。。」スレよりコピペ
http://qb.2ch.net/test/read.cgi/accuse/1038478961/
最近うpないですねえ。近作では<恋のチカラ><秋の手触り>
<病院坂>楽しく読んでました。したらばで拙作うpしてますが、
皆様の作品に刺激を受けて書いてますので、どぞ続きを
よろしく・・・
>>279 約束を交わしたわけでもなく、再度偶然に書庫で二人が顔を合わせたのは
翌日の夜の事であった。今度は、扉の開く音に振り返ったのは魅録の方だっ
た。廊下の光を背に、おずおずと野梨子は言った。
「…お邪魔、でしたかしら」
口には出さず、魅録は片手を上げて挨拶を返した。来ることがわかっていた
とでも言わんばかりの所作である。それきり、興味が無さそうに再び書架へと
目を戻した。
知らず綻んでしまう表情を繕うために、野梨子は言葉を捜す。
「いらして下さって、良かったですわ。ここは何だか薄気味が悪くて…
一人だと、ゆっくり本を選べませんもの」
魅録はそれに返事を返そうともしなかった。まるで野梨子が存在しないかの
ように、両手をポケットに入れたままゆっくりと書架を見渡している。
野梨子の気持ちは見る間に沈んだ。ここで再び会えたことを、内心嬉しく思っ
ていたのは自分だけであったらしい。手に抱えていた本を元の棚へと戻すと、
邪魔したことを詫びるつもりでぺこりと頭を下げ、部屋へ戻る為扉へと向かった。
「あった!」
扉に手をかけるのとほぼ同時に、魅録が大きな声を出した。振り返ると、こちら
を怪訝そうに見ている。
「おい、どこ行くんだよ?あんたが来ると思って、次に薦める本を探してたんだ
ぜ」
その一言でたちまち心が舞い上がり、それを隠す為つい皮肉な口調になった。
「…あら、次に読む本くらい、自分で探せますわ。わたくし、子供じゃありませ
んのよ」
魅録は一瞬きょとんとした表情になるが、心情を悟りでもしたか、にやっと笑った。
「そうか。余計なお世話だったな。じゃ、これは仕舞っとくわ」
本を元あった高い棚へと戻そうとする。
「…あ」 思わず野梨子は小さな声を上げた。
「…折角ですから、それ…読ませて頂きますわ」
ふい、と横を向きながら言う。きっと魅録の目には、意地っ張りの子供のように
映っていることだろう。恥ずかしくてまっすぐ顔を見る事ができなかった。
くくくっ、と笑ってから、魅録は少し真顔になった。手にした本の背表紙を、愛
おしげにそっと撫でる。
「これは、俺がこの仕事に就くきっかけになった本だ」
少し驚いて魅録の顔を見る。
「俺がまだ、ふらふらと進路を決めかねてた頃、この本を読んだ。
この人は天才だ、と思ったよ。いつかこの人の下で働きたいと思った。
それで、この道を選んだ」
野梨子に本を手渡した。表紙に記されていたのは、野梨子の父の名だった。
「あんたの親父さん、白鹿教授の書いた本だよ。…今、ここで仕事できて、俺は
本当に嬉しく思ってる」
野梨子はまじまじと魅録を見つめた。照れ隠しなのか肩をすくめ、魅録は微笑
んだ。
「ま、あんたも、自分の父親がどんな仕事をしてるのかぐらいは知っておいても
いいんじゃないか」
「…ありがとうございます」 言いながら、深く頭を下げる。
魅録にとって大切な思い出の本を教えてくれたこと、それが自分の父親の著書
であったことが、例えようも無く嬉しかった。
「よせよ」 恥ずかしいのか顔を背け、くたびれた白衣のポケットから煙草を取り
出した。燐寸を擦ると燐の匂いが一瞬ツンと香る。父も、婚約者も、使用人でさ
え煙草を吸わぬ環境に育ったにも関わらず、その刺激的な匂いは野梨子にとっ
て何故か懐かしい。子供の頃の記憶であろうか。
野梨子の視線を違う意味に取ったのか、魅録は手で煙を払う仕草をしながら
言った。
「あ、すまん。煙たいよな」 立てつけの悪い窓に手をかけ、細く開く。秋の冷たい
風が頬をかすめ、それを心地良いと感じて初めて野梨子は自分の頬が火照って
いることに気が付いた。
書庫を出たのは思いもかけず深夜となった。研究の合間の息抜きのつもりか、
今夜の魅録は饒舌であった。白鹿教授の著作の話を皮切りに、これまで自分が
感銘を受けた書物や初めて著した研究論文、その評価から反論に至るまで、聞
き手を得た喜びを満面に示しながら語り続けた。時折、「こんな話、面白いか?」
とでも言いたげな瞳を野梨子に向け、その都度野梨子は柔らかく微笑んで続き
を促した。
これまで、入れ替わりに数多くの助手が屋敷には出入りしていた。しかし彼らと
野梨子との接点は無いに等しかった。毎日顔を合わせ、同じ屋敷内に居るにも
関わらず、彼らと関わりを持つことはかつて無かった。
魅録の話は新鮮だった。彼が、これまで出入りしていた助手たちと毛色が違う
こともその理由かも知れない。その風貌だけでなく、お行儀良く躾られた良家
の秀才息子ばかりといった助手達の中で魅録の存在は異端であった。彼らに
は無い貪欲さや極限を知る者の鋭さが、魅録の中には垣間見える。それ故に、
始めのうち野梨子は彼を恐れていたのであった。
自らの研究に誇りを抱き、それについて熱く語る魅録を野梨子は羨ましい、と
思った。語るべき情熱を、自分は何一つ持っていない。
繰り返される単調な生活に疑問を抱いた事など無かった。父親には従順に従
い、いずれ結婚するはずの男と時折穏やかな会話を交わす。それで満足して
いた。いつまでも、この生活は続く。きっとうんざりするほど長い、長い間。
自室へ向かう薄暗い廊下の角に人影を認め、野梨子はびくりと身を竦める。
白衣姿の清四郎が、うっそりとこちらを眺めていた。
「随分、夜更かしですね。一体どこへ?」 棘を含んだ口調でそう問い掛ける。
「あ…あの、眠れなくて、本でもと…」
魅録と会っていた事が後ろめたく、つい口篭もる。
野梨子の傍につかつかと歩み寄り、その手にあった本に目を向ける。書名を
見た途端清四郎の顔色が変わった。険しい表情である。
「…これはあなたが読むような本では無い」
低い声でそう言うと、野梨子の手から本を取り上げた。
「何故ですの?父様の本ですのよ」
その問いを無視し、ふと何かに気付いたように、野梨子の髪に顔を寄せた。
「…煙草の匂いがしますよ、野梨子」
はっとして、清四郎から体を離す。
「魅録くんと一緒だったんですね。…書庫か」
「…偶然、会ったんですわ。疚しいことなど、何ひとつありません」
まっすぐに清四郎を見返した。「疑ってますの?」
「あの男には近づくなと言ったでしょう。…言いたくないが、彼に関しては大学
内で色んな噂を耳にする。殊に、女性関係のね。彼にとっては、女性なんて
ただの遊び道具なんですよ。野梨子がそんな目で見られる事に、ぼくは耐え
られない」
遊び道具。ほんとうにそうなのだろうか。先程自分に向けてひたむきに研究の
話をしていた時の真剣な眼差し、あれも「遊び」のひとつなのだろうか。わから
ない。
「…噂を鵜呑みにするなんて、清四郎らしくありませんわ」
力無く反論し、野梨子は自室へと駈け戻った。
扉の閉まる音を聞き、清四郎は野梨子から奪った本に目を落とす。次に書庫
へと顔を振り向けた。
薄暗い照明の下でその瞳は一段と昏く、底知れぬ不気味な色を湛えていた。
研究室に白鹿教授の姿は無い。午前中に運びこまれた新しい装置に係りきり
でずっと「実験室」にいるらしい。大掛かりな機材が搬入されるのを野梨子も見
ていた。わざわざ外国から取り寄せたというその機械は取り扱いが厄介なのだ
そうだ。機械に詳しい魅録が助手として呼ばれたのもその為だという。
何に使う物なのか見当もつかなかったが、余程重要なものであるらしい。これで
研究の見通しが立った、と白鹿教授は甚く喜んでいた。
二人の助手は気詰まりな空気の中で黙々と仕事をこなしている。野梨子が盆
にお茶を載せて入ってくると、それはますます張り詰めたものに変わった。
そそくさと給仕を終えて野梨子が部屋を出ようとした時、何気ない世間話をする
口調で不意に清四郎が口を開いた。
「そうそう、魅録くん。先週の日曜日、町できみを見掛けたんですよ」
野梨子の足がぴたりと止まる。魅録は手にした書類束から目を上げ、訝しげ
に清四郎を見た。
「夕刻でしたけど、丁度きみが」 町でも有名な、いかがわしい店が連なる通り
の名を清四郎は挙げた。女性が酌をする店や連れ込み宿が軒を連ね昼間
でも娼婦が立ち並ぶ、まともな人間であれば立ち入ることの無い裏通りである。
「そこへ入って行く所だったのでね、声を掛けなかったんですが。随分と派手な
女性と一緒でしたし。…ぼくの見間違いですかね。あれは、きみだったんです
か、魅録くん?」
楽しげに言う清四郎から顔を背け、何の表情も浮かべずに魅録は短く返事を
した。
「…ああ」
「やはり、そうでしたか。まだ明るいうちから、度胸のあることだ。…個人的な部
分に立ち入るつもりは無いが、あまりいい趣味とは言えませんね」
ここぞとばかりに清四郎が追い討ちを掛けた。ちらりと、野梨子を見る。
野梨子に聞かせる為に、わざわざこんな話題を振ったものらしい。
野梨子は無言のまま、部屋を出た。
…やはり、噂どおりの人物だったと言う事だ。
一瞬でも彼を、真面目な好人物だと思いこんだ自分が口惜しかった。昼間から
娼婦を買うような男の、どこか好人物であることか。汚らわしさに鳥肌が立った。
これ見よがしに薄く笑う清四郎の、汚い遣り口にも憤りが募った。
そして、無性に、哀しくなった。
(続きます)
続きキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
毎日スレを覗いてはため息ついてましたが…あああ嬉しい。
野梨子をめぐる三角関係、もうたまらなくツボです。
清四郎の意地の悪さがステキ(w
私も嬉しいーーっ。・゚・(ノД`)・゚。
「派手な女性」って可憐のことかなあ?
(派手という点では悠理も…)
他のメンバーも絡んでくるのか?!ドキドキ。
やっとキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
ずっとずっと待ってますた〜。
三角関係、流れるような端正な文章、大正・昭和初期の舞台、もう、すべてがツボでつ。
御大の19巻より、今日の病院坂の方が何百倍も読み応えがありますたw
くくくっと笑う魅録、微笑む魅録に悩殺されまつた。
部屋の前で待ち伏せする清四郎にも萌えですた。
<病院坂>さま、おかえりなさい!!!
<恋のチカラ>さまも、<秋の手触り>さまも、
いつまでもお待ちしておりますよ〜!
>病院坂
待ってました!
なんか行間から書庫の古びた本のにおいとか、
木造の建物のにおいが漂ってくる感じ。
私も待ってます〜>恋のチカラ,秋の手触り
>病院坂
思いきり魅録が素敵ですねえ。
んで他に女がいるんですか?よすぎる!萌え萌えー(^^)
>374
うんうん。本の匂いするねぇ!
派手な女性が千秋さんだったりして…(藁)
>377
それだ!!
「でさ、結局なんで医者をもう一度志そうかと思ったわけ」
魅録が、美童のせいでそれてしまった話を戻した。
「野梨子と将来の話をしたんだろ? ――それで」
清四郎は不思議な味のするカクテルを置き、魅録の方を見る。
美童もまた、表情をやや引き締めて、清四郎に注目した。
「白鹿流を継ぎたいと、野梨子が言ったんです」
「……そりゃ、野梨子は嫡子だから……」
言いかけた魅録に、しかし清四郎は首を横に振る。
「これまで、僕は野梨子から将来の夢を聞いたことがありませんでした。おそらく
白鹿家当主として家を継ぐことになるという『予想』ならば聞いたことがありましたが。
それは、野梨子にとって当然の流れであり、必然の未来ではあっても、野梨子
自身の意思とは言いがたかった」
当たり前のように、周囲に当主になることを望まれた野梨子。そのことに怒りを
覚えるどころか、疑問すら抱かず、ただ従順に野梨子はその将来を受け入れていた。
その野梨子が変わったのは、夏を経てからだった。
新学期の始業式が終わった後、野梨子と清四郎は肩を並べていつものように下校
した。まだだらだらと夏が続く蒸し暑い季節の中、野梨子を囲む空気だけが、酷く清涼
で心地よい。
目を細めて幼馴染の少女を見ていた清四郎に気づかぬまま、野梨子はこんな話を
はじめた。
『昨日、久しぶりに母とお茶を立てましたの。そのとき、母は漸くわたくしが本格的に
茶の道に進むための器となったと言ってくださいました。それまでは、包容の心が
足りなかったと。――わたくしは、驕っていたのですわ。自分に何かが欠けているなど
とは、これまで思ったことがなかったのですもの。当然のようにわたくしは、白鹿流を
継ぐ気でいました。そのことについての悲喜すらなく。与えられたものを受け取るだけ
で精一杯で――』
箱入りに育てられた、潔癖に過ぎるきらいのある幼馴染の少女の横顔は、しかし
知らぬ内に大人びて。自分の将来を語りながら、困惑する清四郎を置いてきぼりに、
ひとり飛び立とうとしていた。
『わたくしは、白鹿流を継ぎますわ、清四郎』
これが、あの野梨子か。
清四郎はそのとき、瞠目を禁じえなかった。
野梨子は芯の強い少女であったが、反面、酷く脆いところを持っていた。
清四郎の脳裏に、自分が想いを告げたときの野梨子の姿が浮かぶ。
失恋した自分以上に、野梨子の方が動揺し、傷ついていた。
そのときの儚いイメージが清四郎の記憶にこびりついていたのだが、しかし目の前
にいる少女は、いつまでもそこに留まってなどいなかった。
清四郎の手によらず、清四郎の預かり知らぬところで、彼女は変わる。
だからといって胸の痛みは変わりなく、愛おしさも減じるわけではなかったけれど――
ああ、僕も変わらなくては。
清四郎は、そう思ったのだった。
「それで、医者?」
魅録の問いに、清四郎は頷いた。
「本当は……僕は、将来何になりたいのか決めているわけではありません。今すぐ
決めるには、僕はいろいろなことに興味を持ちすぎている。――でも、医者になるには
最低六年はかかります。なりたいと思って、すぐなれるものでもないでしょう。だから
とりあえずは資格をとろうと思いまして」
「そっか……」
現実的な判断だが、寂しさを感じるのは致し方ない。
そして、寂しさを圧倒して、魅録に迫る感情があった。
焦りである。
友が、自分よりも成長して、将来のことに目を向けている。格段に男っぽくなった表情
に、言いようもない焦燥を感じる。
俺は、何をしたいんだろう。
その気になれば、やりたいこと実現させるだけの気概と能力を持っていると自負して
いる。自衛隊に入り幹部を目指すことも、パソコン相手の仕事をするのも、レーサーに
なるのも。
多少、人よりも多くの才能に恵まれた魅録は、努力さえすれば何にでもなることが
出来る。
だが――果たして、俺に本気でしたいことなんて、あるのか?
なぜだか、急に息苦しくなってきた。
と、そのときだった。
You've got mail !! You've got mail !!
ズボンの後ろポケットに入れていた携帯が、音声でメールの着信を告げた。
件名:今から家に寄る。帰っとけよ
送信者:剣菱悠理
本文:なし
――っておい、こっちの意見は無しかよ。
しかも、本文なしってお前。
魅録は呆れたが、同時に、まぁいいかとも思った。
悠理の名前を見たら、自分も急にあの気の置けない友人に合いたくなってきた。
このバーに入って二時間は経つし、目的の話も終わった。そろそろお開きにしても
いいだろう。
魅録が解散を口にすると、ふたりとも頷く。
「っかしーな。今日はなんか酔いが回るの早い気がする」
二杯目のチェイサーを口にしながら、美童が首を傾げる。
奴も、それなりに清四郎のことはショックだったんだろうな、と魅録は思って、美童の
頭をぽんぽんと叩いた。
「そら、帰るぞ。家まで送ってやるから」
愛車のキーを見せる。
「えー、飲酒運転じゃん」
「俺は酔ってない。それに、口の中のアルコールの匂いを消すタブレットを噛んだから
大丈夫」
「へぇ、そんなの売ってるんだ」
「いんや非売品。清四郎の自作」
「――よくそんな気味の悪いもん食べる気するね」
ぞっとしたように言う美童に、失礼ですねと清四郎は肩をすくめた。
結局、美童は彼女のひとりに迎えに来てもらった。高校生にして、女の運転する車の
助手席が似合う男っつうのも、凄いよな。
変に関心しながら、魅録はGSX1100Sに跨った。
ツヅク
ちょっとしたスランプになっていて、うpが遅れました。
待っててくださった方、すみません。
魅録視点が、かなり難しくって四苦八苦してます。
私にとって、6人の中で一番難しいかも(汗)
やっと、物語の導入部が終わりました。
予定では、四季のシリーズとして、この後、冬、春の構想もあるのですが、
この「秋」が一番長い話となりそうです。
移転後初書き込み。
>秋の手触り
お待ちしてました。
大人になる野梨子。大人になる清四郎。
高校時代の、子どもから大人への過渡期の切なさがフラッシュバックします。
作者さまは、人の持つ切ない感情を思い起こさせるのがお上手ですね。
四季シリーズということは、これからまだまだ楽しめるのですね。
当分2chから離脱できなくなりそうです。
どなたかが案内してくれてたのに
「そんなスレッドないです」とか言われて焦りますた。
探して来てみれば『秋の手触り』が!!
(*^∀^)にんまり
>>312 深夜になると、広い道路も車の通りはまばらだった。
低いエンジン音とともに、メタリックブラックのバイクが滑りこんできた。
「ほんとうに大きなバイクですわね」
自分の胸ぐらいの位置にシートがある。
『乗ってみたい』とは言ったものの、シートに乗るのでさえ野梨子には困難な気がした。
「そうか?でも野梨子がバイクに興味持ってるなんてオレは嬉しかったな」
魅録から黒いヘルメットを受け取る。
「そうですの?」
「ああ。また野梨子の意外な面を見せてもらった気がするよ。悠理と可憐と野梨子じゃ、そういう意味では野梨子が一番チャレンジ精神があるのかもな」
まっすぐ見つめる魅録の目に、自分の不純な好奇心を思い出して顔が赤らんだ。
急いでヘルメットをかぶる。
思いのほかヘルメットは重たく、頭の重みに足もとがフラつく。
「メットって結構重いだろ?」
ふわりと体が宙に浮いた。
「きゃっ・・・」
魅録は持ち上げた野梨子をすっとシートへ乗せる。
エンジン音が静かな通りに響いた。
「両手でしっかりつかまれよ」
振り返ってそれだけ言うと、魅録はシールドを下ろした。
無言でうなずくと、こわごわと腰に腕を回す。
その腕をぎゅっと引き寄せ自分の腰へまきつけると、魅録はゆっくりとバイクを滑らせた。
二人を乗せたドゥカティが深夜の大通りを疾走する。
ヘルメットの中で風の音がこだまし、シールドの向こうを街の景色が次々と流れる。
(すごい・・・)
スピードにのって突き進む感覚は、まるで自分自身が風の一部になったようだ。
魅録の背中に隠れているとはいえ、これだけのスピードを体で直に感じたことがあっただろうか。
溶けていくようだ。
風に、アスファルトに、暗い街の景色に、目の前の背中に。
自分はただ魅録の背中に磁石のようにくっついている、実体のない透明な存在のようだ・・・
初めての感覚だった。
気持ちが高ぶっていく。
魅録に抱きついていること−もうそれだけではなかった。
それは甘い高揚感の隙間からふつふつと沸き立ってきて、野梨子を興奮の渦へと誘った。
体の芯が震えるようなその感覚に野梨子の意識は集中していく。
「もうすぐだ」
信号で止まった魅録がシールドを上げて振り返った。
返事をする代わりにコツッとヘルメットを魅録の背中にぶつける。
「もうちょいスピード出してみるけど、大丈夫か?」
もう一度、ヘルメットを傾けて合図を送った。
信号が変わり、徐々にスピードに乗っていくドゥカティ。恐怖心などまったくなかった。
流れる景色を振り返る首筋に、容赦なく冷たく少し湿った風が入りこむ。
大きすぎるブルゾンに埋もれるように首をすくめると、よく知ったタバコの匂いが鼻をかすめた。
魅録の匂い。
「魅録・・・」
どんなつぶやきも風の音が消してくれる。
「夢みたいですわ・・・」
今日の放課後から、今こうしてバイクに乗っていることの何もかもが夢の中の出来事のように思える。
ただ、回した腕から、寄り添った大きな背中から伝わる魅録の体温が、
これは現実だと、消えない事実だということを教えてくれる。
野梨子は気付かれないぐらいに、ほんの少しだけ、回した腕に力をいれた。
「ご到着、っと」
閑静な住宅街。それも名家の大邸宅の連なる通りとあって、白鹿邸を前に魅録はすぐにエンジンを切った。
「気をつけて降りろよ」
野梨子が降りやすいようにバイクを傾ける。
しかし当の野梨子は下を向いて、シートに貼り付いてしまったようにじっと動かない。
「野梨子?」
(まずいな。バイクなんて初めて乗ったんだもんな。気分悪くなっちまったか)
「・・・魅録、私・・・」
ヘルメットの中からくぐもった声が聞こえる。急いでバイクを降りると野梨子の正面にまわった。
「どうした?大丈夫か?気持ち悪いか?」
うつむいたままの野梨子をのぞきこみ、両肩を支えようと腕をのばすと、
野梨子は急に顔を上げ、魅録の両腕をつかむとストンと飛び下りた。
ヘルメットの重みのせいか、そのまま前のめりになり魅録の胸まで倒れこむ。
大丈夫か、と口を開く前に、野梨子は体勢を整えると慌ただしくヘルメットを脱いだ。
つややかな黒髪が乱れる。
それに構うふうもなく、興奮した面持ちで野梨子は魅録の左腕をつかんだ。
「・・・魅録、ありがとう。私・・・私、今日初めてバイクに乗って、あの・・・魅録の後ろですけれど、でも、私、楽しかったんですの。まるで自分が風と一緒になったみたいで、あんな気持ち、初めてでしたわ。
よく知りもしないでバイクに乗ってみたいなんて言ったんですけれど、でも・・・でも本当に感動したんですの。こんなことがあるんだって・・・楽しかった。ありがとう、魅録」
野梨子にしては早口の口調。
肩で息をつき、頬を上気させた野梨子を、魅録は圧倒されたように見つめた。
自分を見上げる大きな黒い瞳が暗い中でもはっきりとわかるぐらい輝いている。
野梨子のこんな表情は初めてだ。
目をそらすことができなかった。
「私、魅録があんなにバイクが好きな理由がわかった気がしますわ」
「野梨子・・・」
手が、勝手に動いた。
左腕をつかむ野梨子の手首を引き寄せる。
そうしたいと思ったのか、自覚はない。
引っ張られて野梨子の体が傾いた。
ゴトンー。二人の持つヘルメットがぶつかった。
<ツヅキマス>
続きが2つもキタ ━━━━━(゚∀゚)━━━━━ !!!!!
>秋の手触り
大人になってゆく友人に焦燥を感じる気持ち、凄く分かります。
自分にもあったそんな時代を、懐かしくもチョト物哀しく思い出しました。
この作品を読むたびに、高校時代の友人たちに会いたくなってしまう(w
冬も春も読めるなんて夢のよう・・・
どこまでもついてゆきます!>作者さま
>恋のチカラ
まだまだジレジレが続くのだろうと思っていたのに、急展開ですね。
積極的な野梨子に萌え〜
バイクで走っている時の疾走感も、魅録を見つめる野梨子の表情も、
その場面が目に浮かぶようでした。凄い!
2ちゃんにはお世話になっているので、たまには宣伝を。
今回のchoco鯖は●のお陰で手に入った模様です。
>1 名前:夜勤 ★ 投稿日:02/12/06 (金) 21:40
>
>移転ですよん
>
>このサーバ(choco.2ch.net)は、●の売上で買いました。
>
http://2ch.tora3.net/ >●持っている人に感謝!
(難民板「■ 移転ですー」スレよりコピペ)
●というのは「2ちゃんねるビューア」のことで、年間US$33.00払うと、
過去ログやdat落ちしたスレが簡単に見られるようになるシステムのこと。
(詳しくはこちら
http://2ch.tora3.net/ )
無料掲示板といっても資金繰りとか苦しいらしいので、閉鎖されたら困る!
という人は良かったら協力してあげてください。
それから、負荷の問題も深刻らしいので、IEなどではなく2ちゃん専用
ブラウザを使うことをお勧めします。
専用だけあって、便利な機能が沢山ついてますし。
(2ちゃん専用ブラウザはこちら
http://www.monazilla.org/ )
個人的には「かちゅ〜しゃ」が気に入ってますが、他にもいろいろあります。
以上、長々と失礼しました。
この話題が本スレで続いてしまうとスレ違いだと思うので、何かあれば
まゆこスレでお願いします(勝手に仕切ってスマソ)。
分かる範囲で良ければ、質問などにも答えますから。
>秋
みなさん口をそろえてるように、切ないです。
それにしても、ここの野梨子は凄い正統派という感じがする。
好きだ。
>恋チカ
うわああ、昔の恋愛小説にある甘酸っぱい恋という感じでステキです!
なんか、こういう話は、読むと凄く心が華やぐからいいですね
>恋のチカラ
ウケェェェエエエ!
野梨子、可愛ええ!
髪の乱れているのも忘れ、顔を紅潮させて目を輝かせる野梨子・・・
どんな男でも即KOでつ。
私ゃ女だけどやっぱりKO。
バイクが楽しいと感じた野梨子の気持ち、
野梨子を思わず引き寄せた魅録の気持ち、
手に取るように読者に伝えることのできる作者様はスゴイですね!
これからも心地よく溺れさせてもらいますぜ。
>恋のチカラ
待ってました〜!!
皆さん言ってることですけど作者様すっげえ!
自分がすっかり野梨子になった気分です(ずうずうしい・・・)
野梨子萌えの私は、ただただ読んでて幸せ…>恋のチカラ
>秋の手触り
魅録達みんな大人になっちゃうんですねー。
なんか切なくて淋しい!でも魅録がなりたいものって何でしょう?
気になる・・・。早く続きが読みたいデス。
>恋のチカラ
バイクに乗った後の野梨子が読んでいて素敵に思えました。
この後は・・・ですね?期待してます!
>>
http://freehost.kakiko.com/loveyuukan/long/l-06-1-1.html 53の続き
「……久しぶり」
裕也は、瞳を和ませて野梨子に言った。
「ええ。急に押しかけてごめんなさい」
野梨子は、変わりない裕也の元気な姿に嬉しくなって、意図せず茶番に巻き込んでしまった
彼への罪悪感をしばし忘れ、ふわりと笑った。
「変わりなく元気そうですわね。お仕事、順調ですの?」
「……野梨子は変わったな」
裕也は、まぶしげに野梨子を見た。
何処までも幼げだった野梨子の雰囲気が、何処かしらまろやかなものとなっている。
たった数ヶ月間会わなかっただけである。
それでも、時というものは残酷に、取り返しのつかぬほどに人を変えるのだ。
(過去を懐かしむとき、すでに時は経たり……か)
彼にとっても、野梨子とのことは大切な思い出だった。
そのときの自分を思い出すと、なんとも面映く、そして温かな気持ちになる。彼女は彼が初め
て焦がれた存在であり、不可侵の存在と思いつつ、しかし尚自らが汚したいと望んだ相手だっ
たのだ。
無論、過去のことである。
それでもこのように不意打ちで彼女を目の前にし、否が応にも過去の情感が胸に競りあがっ
て来る。その、らしくもなく青臭い、甘酸っぱい想いに裕也は苦微笑した。
「……変わりましたか?」
裕也がなんとなく口にした台詞に、野梨子は過剰なまでに反応した。
*************************************************
誰か続けてください。
ホロ苦い青春キタ ━━━━━(゚∀゚)━━━━━ !!!!!
わたしも言おう。「……久しぶり」じ〜〜ん、嬉すぃ…。
作家さんへのリクエストって書いてもいいんですか?
したらばの方でエンジェル読んで、
非常に簡略で読みやすい文章に感激しました。
話もすっきりまとまっててわかりやすかったです。
新作あったらまたうpしてくれるとうれしいです!
キタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━ !!!
ホロ苦い青春の続きが読めようとは、思いもしなんだ。
アリガトヨ!
>>396さんの続き
「ああ、変わったよ」
真剣に自分を見つめる大きな瞳にとまどいながら、裕也は答えた。
「なんだか……女っぽくなったな」
「私は最初から女ですわ」
「そういう意味じゃねえよ」
そう言うと、野梨子がふふっと笑った。
つられて裕也も笑みを浮かべながら、思い切ってたずねた。
「俺に会いに来てくれたのか?」
「え……」
野梨子は口ごもり、うつむいてしまった。
それを裕也は肯定と受け取った。
「俺も会いたかった。すごく」
その言葉は嘘ではなかった。
数ヶ月前の自分なら、こんな風にうつむく野梨子を前にすれば
その細い身体を引き寄せて抱きしめずにはいられなかっただろう。
しかし、今の裕也にはそうできない理由があった。
「……俺、付き合ってる女がいるんだ」
続きよろしくです〜。
ベルバラねたむしかえしてスマソ
上の配役から考えると・・・
可憐(アントワネット)の母、あき=マリア・テレジア(地味だが知的)
野梨子(ロザリー)の母=ポリニャック夫人(天使のような顔をして・・)
結構いけてるかも。
......だめだ、悠理(オスカル)の母、百合子=ジャルジュ夫人...
無理がありすぎる。
アッチョンブリケ!!
アッチョンブリケ!!
アッチョンブリケ!!
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>400さんの続き
夕暮れの空を背にして、鳥たちが騒ぐ。
まるで魅録の心中を映すかのように、鳥の群れは騒がしく一点を指して羽ばたいている。
ふたりが何を話しているのか、ここからではわからない。
気を利かせたつもりで一旦その場を立ち去った魅録はしかし、どうにも
ならない衝動に突き動かされるまま、再び同じ場所へと舞い戻って来たのだった。
野梨子が微笑んでいる。普段、仲間内では見せることの無い、はにかんだような
その表情に何故かしら胸が痛む。
裕也が何事か、呟いた。
野梨子は俯く。その恥じらいを含んだ仕草が堪らなく美しく、目を離すことができない。
裕也が、また何か言葉を発した。
ピクリ、と野梨子の肩が揺れた。
―――畜生。一体何を話してるんだ。
もどかしさに、つい身を乗り出してしまう。
ジャリ、と庭園の玉砂利が音を立てた。
***魅録目線で書いてみました〜。
続き、どなたか頼みます。
ホロ苦い青春編が復活して嬉しい♪
焦れてる魅録に萌え〜です(w
ああっスマソ!名前欄にタイトル入れてませんでした・・・
「ホロ苦い青春編」でつ。>418
逝ってきまつ・・・
今日久しぶりにジャパネスクを読んだので、有閑のキャラに
当てはめてみますた。
瑠璃姫 悠理 高彬 魅録 鷹男 美童
煌姫 可憐 帥の宮 清四郎 桐壺の女御 野梨子
しまった吉野君がいない・・・
>420
分かるから大丈夫だよー
>>401 藁。それはそれでオモシロイw
無理がありすぎる配役に張り切る女性陣と
こわごわ怯える男性陣w
>>408 魅録目線に萌え〜w魅録からみた野梨子がとても可愛いくて、微笑ましいでつ。
続きが楽しみでつ
>>421 可憐の煌姫はすごくイメージ通りw
野梨子は藤壺の宮様でもいいかな。
懸想してる融は賀茂泉キボン。
藤壺の宮の前夫が裕也?
>369
洋館の門前に黒く大きな車が寄せられる。今日は"その日"であったらしい。
庭の草木に水を遣っていた野梨子は遠くからその様子をぼんやりと眺めた。
すぐ後ろでヒュウッ、と短い口笛が聞こえ、振り返る。
「クライスラー・シックスか。すごいな、本物は初めて見たぜ。
…一体どこの金持ちなんだ?」
親指と人差し指で吸い差しの煙草を摘む魅録の姿があった。顔を背け、野
梨子は本能的に身を遠ざける。
「…剣菱財閥の、お嬢様ですわ」
「剣菱の?…何でまた」
「数ヶ月に一度、検査の為にお見えになりますの。…心臓がお悪いそうですわ」
答えながらも、この場を早く立ち去りたくて堪らない。煙草を摘む節張った指。
その手で娼婦を抱いたのだと考えると、同じ空気を吸っていることさえ不愉快で
あった。
「検査…って、ここは病院じゃないだろ?研究所だ。何故わざわざ、ここで?」
「…わたくし、そこまで存じませんわ」
早口にそう云うと、未だ不審気な表情を浮かべる魅録から逃げるように野梨子は
邸内へと戻った。
父は剣菱の娘と共に実験室にこもっている。「検査」の日はいつもそうだった。
野梨子の記憶にある限り、遠い昔からずっとその慣習は変わらない。近年になっ
て清四郎もそれに加わるようになった。
魅録の抱いた疑問を、野梨子も不思議に思わないでもなかった。剣菱の一人娘、
悠理には主治医がいる。清四郎の父親である。時折共にやって来る事もあった
が、大抵悠理はじいやと二人でひっそりとここを訪れる。
病院でもないここに充分な検査施設が整っているとは思えない。正式な主治医が
いるにも関わらず何故ここへとやって来るのか、実験室でいつもどんな「検査」が
行われているのか、野梨子には知らされることが無かった。
この屋敷には野梨子にとっての禁忌が多すぎた。立ち入ることを許されない庭の
一角や書庫のように、実験室とその中で行われている事に関する質問は「しては
ならないこと」の第一項だった。魅録に薦められた父親の著書を清四郎に取り上げ
られたのも、恐らくそれに関する内容が含まれていた為だろう。
本の一件があって以来、これまでさして気にもならなかった屋敷内の禁忌について
野梨子の中には様々な疑問が湧き始めた。
何故、父様の研究に関して何も教えてくれないのだろう。
何故、剣菱のお嬢様は、ここへ検査にやってくるのだろう。
一度心に根を張った疑念は、容易に枯れてくれそうにも無かった。
自室の机へ向かい思いを巡らせていると知らぬ間に夕刻となっていた。そろそろ
食事の支度をせねばなるまい。何故だかだるい体を引きずるように、のろのろと野
梨子は部屋を出た。磨きこまれて飴色の光沢を放つ手摺を握り玄関ホールに繋
がる階段を降りる。途中、踊り場にある大きな窓から門前の風景が見えた。
樹齢100年は優に越すであろう大きな桜の木が窓の目の前で視界を遮る。ちらちら
と垣間見えるその情景は、野梨子の心をいつも騒がせたものだった。心臓の弱い
悠理を横から支えるようにして車へと導く清四郎。その時の彼の眼差しに、自分には
向けられた事の無い優しい色が宿っている事に気付いたのはいつだったか。自分と
いる時にはついぞ聞いたことのない笑い声を発する時もある。嫉妬心にかられ、どん
な話をしていたのかと問い詰めた日もあった。
「彼女は、ほんとうに純真無垢なんですよ。箱入りで育っているから、時折こちらの想
像をはるかに超えた返答をするんです。それがおかしくて、笑っていただけですよ」
清四郎は確か、そんな答えを返したはずだ。
剣菱の令嬢はその端整な横顔を清四郎に預け、車の中へと消えて行った。車が走り
去るのを、清四郎は門前に立ったまま見送っている。
―――慣れ、とはこういう事を云うのであろうか。
以前は、この光景を見る度にちくりと胸が痛んだ。
今はもう、何も感じない。
夕暮れの町は活気に満ち、喧騒で溢れていた。乗合バスを待つ人の列をかきわけ
ながら野梨子は家路へと急いだ。
久しぶりの町での買い物につい時間を忘れ、馴染みの呉服店の店主と長話に興じ
てしまったのである。この季節、日の落ちるのは早い。山へと続く暗い坂道を一人で
歩く事を思うと気が滅入った。
銀幕のスタアが微笑む大看板の前で、野梨子はふと足を止めた。見慣れた淡い色の
髪がちらりと視界に入ったのだ。
米軍の航空部隊が着ているような濃緑色の上着を羽織り少し前かがみになって歩く
その姿は、普段のくたびれた白衣姿からは想像もできないほど垢抜けて若く見える。
しかし日差しの加減で薄桃色に輝く珍しい髪の色は見間違えようも無い。魅録であっ
た。遊び慣れた町の人々が行き交う大通りの中でも彼の姿はひときわ目を引いた。
商売女たちの媚びを売るような視線を全く意に介さぬ風に、魅録はまっすぐこちらへ
向かって歩いてくる。
道路脇の水銀灯がちかちかと2、3度躊躇うように瞬き、燈った。路地へ入ろうとしてい
た魅録はその青白い光を見上げ、初めて立ち竦む野梨子の姿に気付いた。
視線が合った瞬間、野梨子は踵を返し足早にその場を立ち去ろうとした。魅録が今入
ろうとしたあの道は、清四郎が言っていた悪名高い通りである。また娼婦を買いに行く
ところだったに違いない。そうで無ければ女給たちのいるいかがわしい店で安酒でも
呑むのか。なんと間の悪い事だろう。そんな場所に居合わせたくは無かった。
後ろから腕を掴まれ、前にのめりそうになりながら野梨子は振り返る。
「待てよ、逃げる事はないだろう」
「…離して下さいな、嫌らしい」 吃と魅録を睨みつけ、野梨子は激しい口調でそう云った。
「…嫌らしい…ってあんた」
呆気に取られたようにそこまで云うと、魅録は思い当たったように頷いた。
「ちょっと一緒に来てくれ」 野梨子の腕を掴んだまま、あの裏路地へと引き込もうとする。
「…やめて!大声を出しますわよ」
野梨子は抗った。しかし腕を掴む魅録の手は思いのほか力が強く離れようとしない。
「あんた、誤解してるんだよ。いいから、ちょっとだけ付合ってくれ」 野梨子の目をまっすぐ
に見ると、真剣な面持ちで魅録は云った。命令口調ではない。むしろ懇願するような声音
であった。
野梨子は、体からふっと力を抜いた。
路地を入ってすぐの場所にその店はあった。見逃してしまう程小さな木製の看板には
上品な文字で「あき」と彫りこまれていた。これも木製の扉を開けるとすぐ目の前に止ま
り木があり背の高い椅子が並んでいる。薄暗い店の中はまだ早い時間の故か無人であった。
客はおろか主人の姿さえ無い。
「あいつ、何してんだよ」 苛ついたように魅録が頭を掻く。店の奥に向かって大きな声を
出した。
「おい、可憐!いるんだろ、客だぞ!」
「…うるさいわねぇ、聞こえてるわよ」
店の奥の小さな扉の向こうから、気だるげな若い女性の声がした。直後カチリと扉が開き、
女主人がゆるりと姿を現す。柔らかに波打つ長い髪をかき上げながら、不機嫌そうな瞳を
魅録に向けた。
「全く、大声出さないでよね…二日酔いで気分が悪いったら―――あら、珍しい」
可憐と呼ばれた女主人は野梨子に気づき、眠そうだった目を見開きまじまじと見た。見定
めるようなその不躾な視線に、野梨子はたじろいだ。
(続きます)
申し訳ありません・・・タイトル付け忘れ、しかもageてしまいました。
ごめんなさい。
>427 「病院坂(20)」です。すみませんでした。
>病院坂
おおっ、悠理と可憐が登場!
ということは、美童もどこかで出てくるんでしょうね。楽しみ〜
悠理が病気という設定は、意外性があってビクーリです。
しかも原作と違って箱入り娘だなんて・・・ワロタ(w
>>424-429 >…離して下さいな、嫌らしい」
>吃と魅録を睨みつけ、野梨子は激しい口調でそう云った。
>「…嫌らしい…ってあんた」
有閑本編の魅録と野梨子の出会いを彷彿させまつ。
最高でつ。
>病院坂
野梨子の恋の行方以外も、気になる展開ですね。
すごく読み応えあります。ワクワク
>432
あのシーン、いかにも少女漫画ぽい出会いで好きです。
あのまま恋に落ちてくれれば良かったのに〜(w
>病院坂
読ませますねー。
悠理や可憐の登場のしかたもすてき!
まるで有閑の登場人物がお芝居を演じているような、
そんな妄想にかられてしまいました。(^^)
新参者ですがよろしくお願い致しまする。
いや〜素晴らしいですぅ〜。何故今までこのスレに気づかなかったんだ!
私は、悠×魅、清×野、可×美の王道が好きですが(一番萌えは悠×魅)
御大は意外性が好きそうだからなー。
というわけで、(たぶん)あまり出てない可×美なんですが、
あらすじだけ妄想しました。
清四郎と野梨子の婚約パーティーは飲めや唄えの大宴会。
美童も可憐も酒があまり強くないのに、ノリで大量に飲んでしまい、
気が付いたら朝。
自分のベッドに互いが一糸まとわずいることを発見し、
「!!!」驚きでしばらく声も出ない。
一方可憐は大ショックで、
「美童〜!責任取ってよねー!!」
可憐が実は初めてだったと知って、びっくりする美童。
はっきりと覚えていることは、2人の相性がこれまでにないほど良かったこと。
はじめは怒っていた可憐も、玉の輿の切り札がなくなったショックで、ただ泣くばかり。
珍しく真剣に考え込む美童。
可憐のことは大好きだが、友達としてか女としてか、自分の気持ちに自信がない。
彼女たちとのデート(まだ続けているのかい・・)も気が乗らない。
そんな時、美童パパが真理子さんとの結婚に踏み切ったときの話を聞く。
「他の女たちは代わりがいるけど、真理子さんが僕の人生からなくなったら死んじゃうと思ったんだ」
美童にとって、可憐なしの人生は考えられない。
そう男らしく決断した美童は、可憐の前で、全ての女たちの携帯メモリを消し、
アドレス帳を焼き捨てるのでした。
文才ないので、アイデアだけ考えて見ました。
つまらんかったらごめんなさい。
>435
いらっさい。
美×可は確かに少ないよね。
朝起きたらベッドで二人・・・の話は、どこかで見た気が。
(長編だったかな?)
私も、あの二人だとそういうイメージあります。
他のカップルと違って、デートからスタートして徐々に・・・
というのが想像しにくいような(w
>>433 あなたは私でつか。
あのシーンとクイズの話は私の中のベストシーンなのでつ…。
関係ないのでsage
>病院坂
米軍の航空部隊が着ているような濃緑色の上着の魅録に惚れまつた。
白衣といいなんでこんなに制服物がにあうんでしょう。
>436
スマソ・・ガイシュツネタだったのね。
遠くへ逝ってきます・・
>418さんの続き
野梨子は裕也を見つめた。以前会った時には見られた、触ると切れそうな
カミソリのような雰囲気が彼から消えていた。
今、目の前にいるのは穏やかな落ち着いた青年だ。
微笑んで野梨子は言った。
「良かったですわね。裕也さんのおつきあいしている方ってどんな方ですの。
御会いしてみたいですわ。」
裕也は照れながら話す。
「会わせる程の奴じゃないよ。よく行く飯屋の店員でさ、あんたみたいに
そんな、きれいなとかじゃないけど、気のいい女なんだ。俺には合ってる
っていうかな。」
野梨子は彼の話を聞きながら、自分の心が落ち着いているのを感じた。
彼女がいると聞いて、ショックはなかった。
むしろホッとし、かつ裕也の幸せを心から祝福してあげたい気持ちで
いっぱいだった。彼の心はあちこち彷徨い続け、やっと今拠り所を見つけたのだ。
「裕也さん、よかったですわね。」
「ありがとう。」
野梨子は裕也に手を差し出した。
裕也は彼女の小さい手をしっかりと握った。
「あんたも・・・早くいい男見つけろよな。」
「私は、いいですわ。そんな・・・。」
その時、ポンと肩を叩かれてドキッとする。
「よお。話ははずんでる?」
魅録だ。
後お願いします!
>ホロ苦い青春編
裕也の彼女気になる!
裕也に彼女がいることを知った魅録が、
野梨子をなぐさめるシーンも見たいでつ。
その前に、話が終わる前に割って入った
らしくナイ行動を起こすまでの魅録の心理状況もキボンヌ。
(やっぱり握手してるのを見て動揺??気になって仕方無かったのね)
>440さんの続き
足元の玉砂利が意外と大きな音を立ててしまった事に一瞬魅録は
うろたえる。しかし話に夢中になっているのか、二人がその音に気付いた
様子は無かった。
久しぶりに会ったのだ、当然だろう。苦く魅録は思う。周りの事など
気にする余裕は、無いよな。思わず皮肉な表情を浮かべてしまった
事に気付き、そんな自分に驚いた。
―――俺らしくねぇな。
ふたりから目をそらし、思いを断ち切るように魅録は踵を返そうとした。
その時、自分と同じように二人を見つめる少女の存在に気が付いた。
ふっくらとした頬は、普段はきっと健康そうに色づいているのだろう。
だが今は何故か雪のように白く、血の気が引いている。
優しげな瞳は大きく見開かれ、まっすぐに裕也と野梨子に向けられていた。
裕也の、知り合いだろうか。
再び二人に目を向けると、野梨子の華奢な手が大きな裕也のそれに
包まれ視線が絡み合っている。
振り返ると少女はいたたまれないといった風情でその場を立ち去ろうと
していた。
―――悪いが・・・邪魔するぜ。
魅録はふたりの元へ、小走りに近寄って行った。
「よお。話ははずんでる?」
*******************************
魅録が割って入った理由になって・・・ますか?(汗
どなたか続きを頼みます。
>>382の続き
ふたりと別れた後、魅録は愛車に跨り、家路を急いだ。
すでに夜半であることもあり、バイクを走らせると、流石に冷たい風が頬を切る。ハンド
ルを握る指先がじんじんと痺れた。
まだずるずると夏が続いているようでいて、しかし実際のところ、秋は着実に世界を
侵食しているのだ。
メットの中、魅録は溜息をついて、プラスチック越しの外の世界を見る。街路樹が
街灯に照らされて暗闇の中淡く光り、幻想的ですらある。それを視界の端に収めながら
魅録は、馬鹿ばっかりやってきた、高校生活の三年間を鑑みた。
秋。何もかもが黄昏れてゆく季節。
自分たちは、いつまでも青春の只中にいられるわけじゃあない。再生の春に、果たして
俺は今と同じ場所に居ることに、耐えられるのだろうか。
突然、メランコリックな気分になった魅録は、これも秋の力だなと、つい流された自分
に苦笑した。
自嘲の笑みひとつで気分を入れ替えると、景気付けにエンジンを強く握り、バイクのス
ピードを上げた。
自宅に到着しバイクから降りるたときには、魅録はすっかり身を凍らせていた。
昼間は暑いくらいであったが、夜に半袖でバイクに乗ってしまったのは失敗だった。
そろそろ衣替えの季節だしなぁと呟きながら、玄関で靴を脱ぐと、「お嬢さんがいらっしゃ
いましたよ」と住み込みの家政婦からの声。
頷き、魅録は二階に上がる。
自室の扉を開くと、黙っていれば美少年、口を開けばただのガキ――剣菱悠理が其処
に居た。
これが『お嬢さん』なもんかい、と脳裏で反論しながら、魅録は呼びかけた。
「よお、待たせたな」
「ん〜」
悠理は、ホットの紅茶の入ったマグを片手に、その辺に転がせていた魅録の雑誌を
ペラペラと捲っている。彼女はそのまま雑誌から目を外すことなく、出し抜けに問う。
「こんなに集めて、また新しいコに換えるつもりか?」
「馬鹿言うなよ、あいつにどれぐらい貢いだ思ってんだ。大切にするよ」
「相変わらずベタ惚れなんだな。どこがいいんだよ」
「勿論、魅惑のボディとテクニックにさ」
オンナの話ではない。現在、魅録が乗っているバイクの話である。
「にしても、これ全部KATANA特集のやつばっかじゃん。お前ってほんと、KATANA信者なのな」
「ポリシーだよ、ポリシー」
言いながら、魅録は悠理の隣に座った。
「で、なんの用だよ」
質すと、ぱっと悠理は顔をあげる。硝子球のように大きくきらきらとした目が、しかと魅録を
捕まえた。――もう、こうなれば離せない。
迂闊だった。
「聞きたいのはこっち。らしくもなく、何悩んでんだよ」
相変わらず、悠理の言葉は直球である。
なんのクッションもなく、突然突きつけられた言葉に、魅録はなんと返したものか一瞬
言葉に詰まった。
正直に口にするには、自分の悩みはあまりに青臭すぎて、少なからずある彼の見栄が
口を重くさせた。
「なんだよ、藪から棒に」
だが、白を切ろうとした魅録を、悠理は許さなかった。
「ごちゃごちゃ言ってないで、いいから言えよ。鬱陶しいな」
バシバシと背中を叩かれ、うっと魅録は呻く。
この、女のものとは思えない馬鹿力は一体どっから出てくんだよ、どっから。
ちょっと涙目になりながら、魅録は自分よりも遥かに細い悠理の腕を見やる。
(……うわ、マジで細せぇ。こんなんだったっけ。)
記憶にある彼女よりも、更に細く、それでいて円やかな腕は明らかに女のそれで、
魅録はふと今夜の美童の言葉をひとつ思い出した。それは唐突に、そして鮮やかに浮か
び上がり、魅録を狼狽させた。しかし、それは刹那のこと。彼は努めてすみやかに己から
振り払い、それらは恰も泡沫の如く消え去った。
―――阿呆らし。
妙なことにいちいち気がついてしまうのは、清四郎の変化や、美童の言葉のせいなの
だろう。
「? どうした、変な顔をして」
魅録の沈黙に、悠理はきょとんとして首をかしげた。そんな悠理は何処も変わってなど
なくて、魅録はますます自分の考えが馬鹿らしくなった。
そして、物事を大げさにせずに――能天気とも言える――人の悩みを聞ける悠理にならば、
話してみてもいいかな、という気持ちがむくむくと出てくる。
同じ男には競争心から、女にはみっともなくて出来ない話も、悠理にならば出来た。
清四郎や美童とはまた違った意味で、悠理は魅録のとって掛け替えのない存在なのだ。
実はさ、と切り出した魅録の話に、初めは真剣に聞き入っていた悠理だったが、その
顔はだんだん渋面になり、最後には口から煙でも出てくるんじゃあないかという盛大な
溜息とともに、暗い声で言った。
「あたいに将来の話なんかすんなよ〜」
「しろって言ったの、お前だろ」
こいつが言ったことを真に受けてに相談した俺が馬鹿だったと思いつつ、同じくあまり
何も考えてなさそうな悠理の言葉に安心してしまう。
「うー、厭なこと思い出させやがって」
「ん? やけに引き摺るな。なんかあったのか?」
いつのまにか立場が逆転している。
「にーちゃんのことだよぉ」
ベットサイドに寄りかかりながら脱力した悠理は、ぽつぽつと語りだした。
悠理の兄、豊作は現在剣菱グループのとある会社の重役としてそこそこに頑張っている。
初めは平社員を経験させ、少しずつ段階を上げて今の地位にまで登らせたのだ。それで、
次は別会社の社長になる予定だったのだが、それに対して反対の声がふたつ上がった。
ひとつは、そのようなまだるっこしいことをせず、そろそろ本社の重役に名を連ねるべきだ、
という声。もうひとつは、いくら会長の息子だといえど、出世のスピードが速すぎる。第一、
いまどき剣菱ほどの巨大グループが世襲制であるというのはナンセンスだ、という声。
「にーちゃんはさ、別に時期会長になりたいなんて野望はないんだ。なったって、小心者の
にいちゃんじゃ、名誉職同然になるだろうし。そりゃ、いつかは本社の重役として会社を支え
るくらいはしたいって思ってるだろうけど」
「うん」
問題が問題なので、とりあえず相槌を打つことしか出来ず、魅録は聞き入る。
「にいちゃんは本当は、昔やりたいことがあったんだって。高校生の頃さ。あたいや、かーちゃん
たちにはそんなそぶり全く見せなかったくせに。だからさー」
自分を擁護する者や排斥しようと思う者たちに、叱咤激励あるいは非難される毎日に、豊作は
疲れきっていた。そんなある日、彼は悠理の元を訪れ、こう言ったのだ。
「お前は、好きなことをしろってさ」
「いい兄貴じゃん」
「いくら元々が小心者のにいちゃんだっていってもさ、将来のこと諦めて、じじぃみたいに枯れた
こと言いながら日に日に窶れてゆく姿見るの、あたいやだよー」
と、突如声をあげてわんわん泣き出した。
「お、おい、泣くなよ」
慌てて、魅録はぽんぽんと悠理の頭を叩いて宥める。普段、人の心の機微に疎いようでいて、
実は悠理は情が深いのだ。
泣き声は小さくなったものの、まだぐずぐずいっている悠理の頭を撫でてやりながら、さてどう
したもんかと、魅録は自分の悩みも忘れて考え込んだ。
「要はさ、会社の中の争いがなくなりゃいいんだろ? おじさんの鶴の一声で黙らせりゃあいい
じゃんか」
「あたいもそう言ったんだけどさ」
訴えた悠理に向かって、万作はこう言ったのだという。
自分が睨みを聞かせれば煩いことを言う輩はいなくなるだろうが、ここ一番のときに親の力を
使った二代目は、誰にも相手にされなくなる、と。
「うーん、さすが剣菱の会長職しょってるだけあるなぁ。言うことにいちいち含蓄がある」
唸る魅録に、悠理は腹を立ててぽかすか殴った。
「関心してる場合じゃないじょ! なんとかしてくれ、魅録!」
「なんとかって言ってもな」
強がりながらもまだちょっと肩を震わせている悠理をかわいらしく思いながらも、魅録は俺に持っ
てくる話じゃないよなぁと考える。
こういうことは、むしろ清四郎向きの話だよな。
術数権謀渦巻く企業内の泥沼。一度剣菱の事情を覗いたこともあることだし、あいつなら上手く
解決するかもしれない……。
そこまで考えたときだった。
(……ん、待てよ?)
あいつなら。
いや、これまでいろいろな事件を解決してきた自分"たち"なら訳もないことかもしれない。
だが。
―――俺ならば?
「悠理」
「……な、なに」
急に能面のような無表情になった魅録に惧れをなして、悠理はやや腰を引く。
な、なんだ?
「話はよくわかった。なんとかしよう」
「ほ、ほんとっ!?」
やった! とまだに踊らんばかりに喜色を浮かべた悠理に、「ただし!」と魅録は人差し指を突き
つける。
「条件がある」
「じょ、条件……?」
「倶楽部の他のメンバーには他言無用だ―――特に清四郎!」
宣言した魅録の目は、完全に据わっていた。
つづく
やっと本題に入りました。
ということで「秋編」は、剣菱グループ陰謀編です(笑)
>ホロ苦い青春編
裕也の彼女?が登場ですね。
その彼女のただならぬ様子を見て、2人の話の邪魔をした魅録君。
そういう事がないと、2人の様子に苦い思いをしても、動きそうにあり
ませんよね。
でも、彼女が辛そうだったから自分は、2人の話に割って入ったんだと
自分を納得させてますけど、その底にあるわずかな嫉妬心を早くはっき
りと自覚してほしい〜!と思ってしまいまつた。
>秋の手触り
剣菱グループ陰謀編!(w
何だか思ってもみない展開でドキドキです。
しかも、魅録が1人で動くなんて・・・。すごく新鮮です。
しかし、魅録にとっての清四郎ってやっぱり、いい意味でのライバル的
な存在なんだなあと実感。
>秋の手触り
おおっ。新しい展開だ!
しみじみとした語り口が一転しそうですね(^^)
楽しみです。
>秋の手触り
すごく好きです〜この作品。
悠理もかわいいし。魅録もかっこいいし。
御大の昔の絵で脳内漫画化して楽しんでます。
にーちゃんにも幸せになってもらいたいわw
>443さん。
ナイスです。
そういう理由なら納得出来ます。
451さんの言うように、自分の気づかぬ感情も便乗してってやつも。
何もなしに、自分の感情だけでそういう動きをする事は無いような気がしたので。
裕也の彼女にしてみたら野梨子みたいな「過去の女」はすっげえ嫌だろうな
>秋の手触り
大好きなので続きがうpされてて嬉しいです。
二人の会話がまさにこれ!って感じで、悠理になら出来る話っていうのもよく分かる。
うわ。そして剣菱グループ陰謀編とは!
魅録がなにやら画策してるようで、この先もすげー楽しみにお待ちしてます。
時計が24時をすぎて、美童は溜息をついた。
イヴが過ぎ去り、とうとうクリスマス当日になってしまった。
ひとりきりのクリスマス……こんなことは初めてで、泣きたくなるほど虚しい。
誰にも誘われなかったわけでもない。
プレイボーイという言葉はすでに死語となりつつあるが、美童を一言で言い表
している。美貌や地位、知性、そして財力――それぞれステイタスを持つ女性た
ちが、男においてもそれを求め、美童を一夜の饗宴にいざなう。
去年までの美童ならば、それを快いと感じ、彼女たちの中で尤も魅力ある者を
選び、迷うことなくその手をとっただろう。そして今頃は、その白く細い腕は己の
背中に這わされていた筈。
だが今年は、正真正銘、ひとりきり。
溜息をついて、彼は窓の外を眺めた。
(本当に誘いたい相手を誘えないんじゃ、誰と居たってひとりきりと一緒だけどさ)
純愛を貫こうとした自分らしくない判断を、少し後悔する。
虚しくはあっても、快楽に身をゆだねている最中は寂しさくらいは忘れられたか
もしれない。
――ああ、それでも。
もはや、彼女以外は抱くことは出来ないかもしれない……。
と、そのときだった。
美童の携帯電話が鳴ったのは。
ディスプレイに表示された名前を見て、彼は飛びついた。
逸る心を押さえつけて、平常心で応対した美童に、彼女は何にも知らない無邪気
な声で、言った。
『メリークリスマス!』
知らず知らず、みっともなくも美童の口元は緩み、満面の笑みで彼も返す。
「メリークリスマス!」
『じゃあな、美童、また明……』
通話を切ろうとする悠理に、慌てて美童はストップをかける。
「ちょっと待って、――悠理!」
ああ、きっと今、僕ってとんでもなく早まったことしてるんだろうなぁと、客観的
に思うのだけれど、この勢いを逃すときっと僕はなんにも出来やしない。
『ん?』
「出張サンタは要らないかい?」
『え、なんかプレゼントくれんの!?』
声を弾ませた悠理に、美童はこれまでどんな美女を落とすときにさえ使わなかった
美声を気合を入れて作ると、囁く。
「チキンとシャンパンと、僕の愛」
その真剣で切実ながらも滑稽な求愛に、悠理はしばしの沈黙で答え、果たして。
待ってる、と呟いた。
と、そのときだった。
美童の携帯電話が鳴ったのは。
ディスプレイに表示された名前を見て、彼は飛びついた。
逸る心を押さえつけて、平常心で応対した美童に、彼女はさらりとした声でこう言った。
『メリークリスマス』
知らず知らず、みっともなくも美童の口元は緩み、満面の笑みで彼も返す。
「メリークリスマス! なんだ、君も珍しくひとりきりなのかい、クリスマスなのに」
弾ませた声でそういったが、次に返ってきた言葉に、美童は凹んだ。
『この可憐さんがひとりきりでクリスマス過ごすはずないでしょ。
クリスマスは飛び切りの男と過ごす日なんだから』
「そっか…」
……立ち直れないかもしんない。
通話を切ろうとする美童に、慌てて可憐はストップをかける。
『ちょっと待って、――美童!』
「なんだよお」
めちゃくちゃブルーな声で返した美童に、可憐はなんとも色っぽい声でそう言った。
『だからね』
「ん?」
『今、私の隣には誰もいないの』
「え、でも……」
『んもう、鈍いわね!』
苛々と可憐がそういった瞬間、美童はなにもかもを漸く了解し、そして笑みで応えた。
「きっともうすぐ君の傍に到着するよ、君に吊り合ういい男がさ」
どうしても野梨子編が思いつかなかったyo!
思いついたらうpするです。
スレ汚しスマソ
と、そのときだった。
美童の携帯電話が鳴ったのは。
ディスプレイに表示された名前を見て、彼は飛びついた。
逸る心を押さえつけて、平常心で応対した美童に、彼女は恥ずかしそうにこう言った。
『メリークリスマス』
知らず知らず、みっともなくも美童の口元は緩み、満面の笑みで彼も返す。
「メリークリスマス!」
冬にこの恋心に気づいて以来、押して押して押しまくったが、冷淡というほかない対応
ばかりされていたため、クリスマスははなから誘わなかったのだ。
(だって、『その日は清四郎と食事ですわ』とか言われたら、僕立ち直れないし)
だから、まさか彼女の方から電話があるとは思わなかった――嬉しい誤算だ。
「にしても、どうしたんだい、君の方から電話なんて」
『美童、今長話して大丈夫ですの? お連れの方、待たせているのではなくて?』
……嬉しい気持ちは、一瞬で凍りついた。
美童は努めて穏やかに、問いただす。
「……どうして、僕が誰かとデートしてるって思うんだい?」
『え、だって今日は……』
「クリスマスだよっ!」
我慢しきれず、血を吐くような想いで、美童はそう叫んだ。
「君は、今まで僕の言葉をどんな風に聞いていたんだい!? 僕がどんな想いでそれを
口にしてきたと思うんだい!? ――君は僕の言葉を、どれひとつとして真剣に聞いては
いなかったんだね!」
滅多にない、美童の激昂に、電話の先で野梨子はおびえたように声を震わせた。
『そ、そんなこと……』
「じゃあ、どうして僕がクリスマスに、君以外の女性を誘うっていう発想が出てくるのさ!」
そう美童が叫んだ瞬間。
受話器の先で、湿った音が聞こえた――野梨子が泣いているのだ。
『……だって、美童はわたくしを誘わなかったじゃあありませんか』
―――激情は嘘のように綺麗に過ぎ去った。
美童は全てを悟り、そして得もいえぬ幸福感に酔いしれた。
「今から迎えに行くよ、僕のお姫様」
アワワ、「終わり」って入れ忘れたよー(汗
すみません――っ
>クリスマスネタ
わ〜い、野梨子編までうpされてる(^^)
美童のキメの言葉がたまりませぬ。 あんな言葉が似合うのは美童だけですよね。
クリスマス話かあええ!(^^
まさにクリスマスの朝、ぴったりな小話でした。
>457−9、461サンタさんありがとう。
素敵すぎるよー>クリスマスネタ
特に可憐編が好きだ。
クリスマスネタ、美童を主人公にしたところが(・∀・)イイ!
美童って、こんなにクリスマスが似合う男だったのねー(w
たしかに清四郎はクリスマスより除夜の鐘とか正月の方が似合うだろうな……
12月31日、清四郎で同様のネタを投稿してくれる
神光臨をきぼんぬ。
悠理編が好きだ。
悠理、可愛いなー
>468-469
それ言えてるねー<清四郎と除夜の鐘&正月
私も清四郎で同様のSSきぼん
となると、彼の重要アイテムは和服?(w
美童、清四郎ときて、魅録にはいつが似合うんだろう?
イベント順で考えるとバレンタインになるけど、チョト違う気も
魅録はカウントダウンのライブ?
それかバイクで初日の出?
たしかに清四郎は除夜の鐘似合いそう……
野梨子「清四郎には、百八回では足りませんわね(煩悩が)」
清四郎「…好奇心と言って下さい…」
とか突っ込まれてそうだw
>472
(・∀・)イイ! ウマイ!
>472
百八で足りぬ煩悩にワロタ。
魅録のバレンタイン、女性メンバー3人から、
それぞれ、本命チョコをもらうとか見たいでつ。
>472
バイクで初日の出(・∀・)イイ!
後ろに乗せた相手によって、行く場所が違うかもね
>474
魅録のリアクションが見たいなー
本命チョコだって、ちゃんと気づくんだろうか?
友達ノリで「サンキュー」とか軽く言われちゃって、
ガクーリの女性陣とか・・・
百八で足りぬ煩悩は、私(たち?)かもしれないという罠(w
>475
確かに本命チョコとは気づきそうにない(w
男性陣3人とももらった義理チョコだとカン違いするかも?
何かの拍子に「そういえば、○○のチョコ洋酒が効いててうまかったよな。」
ビクーリする清四郎と美童。
美童は、(僕とした事が、全然気づかなかったな。それにしても僕にも1つ
くらいくれたっていいのに。このままじゃ、今年も杏樹に負けちゃうよ。)
清四郎は・・・○○が野梨子だった場合の反応が楽しみだな。
百八で足りぬ煩悩と共に妄想の世界に逝ってきまつ・・・。
>476
杏樹に負けちゃうにワラタ。
美童ガンガレ〜!!
ホントに清四郎は野梨子によく反応してくれて
楽しいでつね〜w
昔、杏樹と野梨子ストーリーを考えたことがある…。
このスレを知る前だけど。
兄の友達の優しいお姉さんに憧れる杏樹って感じで。
なぜ可憐や悠理じゃないのかは、私が野梨子スキーだったからw
>478
杏→野、新たな組み合わせですね。
そのお話、是非是非聞きたいです〜。
美童×悠理前提での杏→悠も見たい。
(あんなガサツな女と付き合うなんて、落ちたな兄貴)
とか思ってたくせに、兄とおんなじ罠に落ちちゃう杏樹と、
弟に対抗心ばりばりの美童
なんにも分かってない悠里をはげしくキボン!!
でも、実際に杏樹が惚れるとしたら、可憐だろーな
唐突ですが新しくうpさせてください。
清×野、魅×悠の予定です。
嫌いな方はすいませんがスルーお願いします。
「殺人予告……ですか?」
その場ののんびりとした雰囲気には、あまりにそぐわない清四郎の台詞だった。
それまで興味なさげに窓に凭れながらマニキュアの出来を眺めていた可憐が、依頼人の傍へと腰を下ろす。
ゆっくりと足を組み、下から依頼人を覗き込むようにして告げた。
「詳しく話して下さいます?」
営業用スマイルで可憐が先を促すと、依頼人は鼻の下を1・5cm伸ばして続けた。
「政治家という仕事柄、脅迫はよくあるんですが……今回のはちょっと異常でしてね。
最初は猫の死骸などを送り付けられるだけだったんですが……」
「猫の死骸!? 嫌だなぁ、僕……」
美童が自分を抱きしめながら後ずさる。清四郎の横に腰掛けていた魅録は冷たい一瞥を美童へと向けると、依頼人へと視線を戻した。
「それがエスカレートしてきたと?」
「そうです。挙げ句に……これです」
懐から取り出した封筒を魅録に手渡す。手紙を開くと、中から一枚の写真がはらはらと落ちて来た。
絶句する清四郎と魅録の背後から悠理が覗き込み、眉を顰めた。
依頼人は辛そうに唇を噛むと、自分の膝に視線を落としながら言った。
「先生の、お嬢様です」
歳の頃は23・4ぐらいの女性が映った写真だった。ボロボロになった衣服を僅かに身体に乗せた状態で、
コンクリートの上でぐったりとしている。どんな被害にあったのか、一目瞭然だ。
「その……お嬢様が乱暴されたときに、脅迫者が自分の仕業と先生に知らしめるために、
写真を一緒に送り付けてきまして……」
「なんて奴だ!」
激昂する悠理を眼で制し、清四郎が静かに訊ねた。
「この件を、警察へは報せていないんですか?」
依頼人はかぶりを振り、声を震わせた。
「先生は、大事な選挙を控えていまして……」
「自分の娘より、選挙が大事だっていうの!? なんて奴!」
「可憐、この方を責めるのは酷ですわよ」
可憐の肩に手を置いて、野梨子が言う。可憐は腕を組んだまま黙り込んでしまった。
「それで、殺人予告というのは?」
清四郎の問いに、依頼人は重い口を開いた。
東京都の某高級住宅地駅前に聳えるビルの最上階の一室。
そこで、ある探偵社がひっそりと営業していた。
その名も『有閑探偵社』である。経営者は大学生6人組であったが、
その事件解決能力の高さは知る人ぞ知るものとなっており、
救いを求める裏社会の依頼人は後を絶たなかった。
しかし彼等は至ってマイペースを貫き、興味のない依頼は無下に断ってしまうのが常だった。
そんな彼等が珍しく依頼を受けたのは……閑を持て余していたからに他ならない。
「じゃ、ひとまず話を整理するか」
依頼人のコーヒーカップを片付け、代わりに6人分のお茶を運んで来た野梨子が
清四郎の横に腰を降ろすのを確認して、魅録が言った。
「依頼人は葛城圭輔。衆議院議員の五橋巌の第二秘書だ。
五橋といえば前から国税局が眼を光らせてるのに尻尾出さないって噂だぜ。
ま、一言で言えば黒い噂が絶えない、政界の有名人だよな」
「あの脂ぎった成金趣味のオヤジでしょ?いっつも趣味の悪いネクタイ締めてるのよね」
可憐の台詞に、清四郎が溜息を吐きながら後を引き取った。
「可憐の趣味じゃないのは置いといてですね。葛城によれば、
脅迫はもう1年以上になるそうです。
その脅迫が段々エスカレートしてきて、例の娘さんの事件が起こったのが、1週間前。
新たな脅迫状と共に、写真と切り取った髪の毛を同封してきた、と」
「それで、その脅迫状に殺人予告が?」
野梨子の問いに、清四郎が肯いて続けた。
「非常に具体的な内容でしたね。五橋の後援会が開くパーティーが明日あるんですが、
その席上で五橋を必ず殺す、と」
「なあ、なんでそいつ、そんなに恨まれてんだ?」
「さあなあ、叩けば叩くほど埃が出てくる類の奴だしな。
心当たりが多すぎて、五橋自身もわからねえんだろうな」
天井に向かって煙を吐き出しながら魅録が言う。
「なんだか助けたくないよねえ」
美童の言葉に、野梨子が苦笑した。
「それはそうですけど、仕方がないですわよ。仕事は仕事ですわ」
「野梨子の言う通りですよ。では、今のうちにパーティーの席上での役割を決めておきましょうか。
先ず可憐は招待客のフリをして五橋の傍にいて下さい。不審人物を見掛けたら、僕らに知らせて下さい」
可憐が肯く。
「わかったわ」
「美童は五橋の娘さんの傍にいて下さい。また何か事件に巻き込まれる可能性はゼロではないでしょうし。
僕は、葛城と一緒に少し離れたところで五橋の動向を見ていますので。
魅録と野梨子と悠理はウエイターになって紛れ込んでいて下さい」
にっこりと微笑んで清四郎が言う。
「……なんでそんなに嬉しそうなんだよ?まさか……」
嫌な予感がした悠理が、清四郎に問う。
「おや、流石に勘がいいですね。五橋の後援会が主催するパーティーのウエイターは、
五橋の趣味で、女性は全員バニーガールなんですよ」
「絶対嫌だ!!」
「嫌ですわ!!」
悠理と野梨子が同時に叫ぶ。
「おやおや、仕事だから仕方がないと言っていたのは、他ならない野梨子ですよ?
その舌の根も乾かぬうちに嫌だはないでしょう?」
どこまでも楽しそうな清四郎を、野梨子は膨れっ面で睨むことしか出来なかった。
パーティー当日。
混雑する会場の片隅で、時折鋭い視線を招待客へと投げかけながら、
魅録は黙々とシェーカーを振りつづけていた。
注文客が途切れるのを待っていた清四郎がその前に立ち、カクテルを注文するフリをして小声で告げた。
「どうです?」
「……今のところ、おかしな動きをしてる奴はいねえな。ところで清四郎」
「なんですか?」
「悠理と野梨子、招待客役でもよかったのにウエイター役にしたの、わざとだろ。
お前、単に野梨子のバニー姿を見たかっただけだろ?」
清四郎は小さく肩を竦め、微かに肯定の笑みを浮かべた。
「悠理のバニー姿は、あなたへのプレゼントのつもりだったんですがね」
そう言って立ち去ろうとする清四郎の背中に、魅録は苦笑して告げた。
「恩にきるぜ」
一方。
そんな男共の会話を知る良しもない野梨子と悠理は忙しく動き回りながらも、
五橋の周りにいる人間を素早くチェックしていた。
野梨子と可憐の視線がぶつかる。可憐は小さく肯いて見せた。大丈夫らしい。
可憐と歓談する五橋の元へ、美童に誘われた娘の京香が現れた。
楽しげに歓談を始める4人に、清四郎たちの視線が集中する。
一人のバニーガールがお盆にシャンパングラスを乗せ近くを通りかかるのを京香がとどめ、
3人に一杯づつ手渡した。自分の分をバニーから受け取ると、何やら父親に向かって話し掛ける。
肯いた五橋が満面の笑みで、高らかに叫んだ。
「乾杯!」
目の高さまで上げられたグラスに、めいめいが口を付けた。
次の瞬間。
全てがスローモーションに見えた。
深紅の絨毯に、純白のドレスを纏っていた京香が崩れ落ちる。
転がりながら喉を掻き毟り……やがて動きを止めた。
「きゃああああーーー!!」
可憐の悲鳴が、会場を切り裂いた。
【続きます】
>有閑探偵社
あの6人に探偵社というのは、すっごく似合うと思います
続きが楽しみ
バニーのことで密談する清四郎と魅録にワロタ
>>480 その設定すごく萌え〜。他力本願で申し訳ないけど誰かかいてくれないかな。
>有閑探偵社
バニーってのがとにかくイイ(w
>487
杏→可、杏→野バージョンも読んでみたい。
どんな設定が似合うかなあ。
>480さんの「兄と同じ罠に落ちる」という表現が最高に萌えポイントなんですけど。
悠理はきっと、魔性の女とまでは行かなくても
知れば知るほど離れられなくなる魅力を持ってるように思うから。
┏━━━ / |━━━━━┓
┗┳┳━ |_| ━━━┳┳┛
┃┃ / ヽ ┃┃
┏┻┻ |======| ━━┻┻┓
┗┳┳ ヽ__ ¶_ ノ ━━┳┳┛
┃┃ (/) ┃┃
┃┃ (/) ┃┃
凸┃┃ (/) ┃┃凸
Ш.┃┃ (/) ┃┃Ш
.|| ┃┃ (/) ┃┃.||
∧_∧ (/) ∧_∧ ∧ ∧
( ・∀・) (/)(´∀` ) (゚Д゚ ) 今年も素敵なお話が読めますように
(つ つミ (/)(⊃⊂ ) ⊂ ⊃
|_|_|_I (/)_|_|_|__ | |〜
///// ノ,,,,,,ヽ ////|∪∪
.//////////// .|
| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| .|
| 奉 納 |
Rが読みたいわー、新年早々。
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
Λ_Λ | 君さぁ こんなスレッド立てるから |
( ´∀`)< 厨房って言われちゃうんだよ |
( ΛΛ つ >―――――――――――――――――――‐<
( ゚Д゚) < おまえのことを必要としてる奴なんて |
/つつ | いないんだからさっさと回線切って首吊れ |
\____________________/
(-_-) ハヤクシンデネ… (-_-) ハヤクシンデネ… (-_-) ハヤクシンデネ…
(∩∩) (∩∩) (∩∩)
(-_-) ハヤクシンデネ… (-_-) ハヤクシンデネ… (-_-) ハヤクシンデネ…
(∩∩) (∩∩) (∩∩)
(-_-) ハヤクシンデネ… (-_-) ハヤクシンデネ… (-_-) ハヤクシンデネ…
(∩∩) (∩∩) (∩∩)
>491
あー読みたいねー>R
清や魅を翻弄する、小悪魔な野梨子のRとか見てみたいわ〜w
私は>480を読んでから、「ちょっとした遊びのつもりでからかっていた杏樹に
いつの間にかマジボレしてしまう可憐」というのが頭から離れません。
>494
うっわー、それツボ。
「冗談じゃないわよぉ、この可憐さんがあんなガキに本気になるなんて」
>495
杏樹の年下の彼女に嫉妬したりするのだろうか?
真澄ちゃんが再び可憐をライバル視したりして(w
ageてしまいました・・・。すみません。
私は魔性の女と化す悠理が見たい・・・
ところで、杏樹は何歳なんだろう?
制服姿が出てきてたけど聖プレジデント生でもないようだ。
ルックス的には12−3かなぁ。
>500
14には届いてないよね、多分。
美童、杏樹が聖プレジデントにくると自分の取り巻きが減るとか思ってそうだw
コッチの学校がオススメだとかさりげなく誘導してたりして
156518+272
760754084
6469865156
10135
6
32
615+9804
8080351
645489
>503
なんなの?
>502
テリトリーを分けるグランマニエ兄弟。
杏樹は美童の思惑分ってて、それに乗ってそうだな。
あの6人って、年賀状出したりしてるのかな?
私のイメージだと、こんな感じ。
清四郎&野梨子:毛筆で、元旦に届くようにちゃんと出す
魅録:自分からは出さないけど、届いた年賀状には返事を出す
美童&可憐:クリスマスカードで年賀状を兼ねる
悠理:全然書かない
>506
ちまちまと羊の絵とか描いてる魅録を想像して萌え(w
コミックスの中でよく6人が布団を並べて寝ているのを見て、
こういう事があったらいいのに・・・と止まらず妄想してしまいました。
うpするの初めてですが、よろしくお願いします。
悠×魅なので、嫌いな方はスルーお願いします。くだらぬ小話です。
「私、今日も悠理の隣ですの?」野梨子が不満そうな声を上げた。
「何だよ。野梨子。あたいの隣がそんなに嫌なのかよ。」
「嫌ですわよ。全く寝ている時も元気が良すぎますわ。
昨日蹴られて痛い思いをしましたもの。今日はもう嫌ですわ。」
仕方なく悠理は可憐のほうを見た。
「あ、あたしも嫌よ。悠理。」
可憐はぶんぶんと首を振った。
「あたいの寝る所ないじゃんか〜。」悠理は泣き声をあげる。
そんな彼女達を困った様に男性陣も見ているが、やはり犠牲になろうと名乗りを上げる者はいないようだった。
・・・が、ため息をついて1人の男が声をかける。
「仕方ねえな。悠理お前こっちに来いよ。」
「魅録ちゃん、愛してる〜!」
聞きようによっては誤解を招くような言葉を発しながら、悠理は魅録の側の布団に移動した。
「で、誰がそっちに行こうか?」美童があいた悠理の布団をさす。
「そうねえ。美童だったら、万が一って事もあるし・・・。」
「ちょっと可憐変なこと言うなよ〜。いくら僕でもこんな所でしないよ。」
「何となく信用できないのよね。ね、野梨子。」
野梨子もくすくす笑ってうなずいた。
「じゃ、僕が行きましょうかね。」清四郎が声を発した。
「まだ、清四郎の方が安心だわ。野梨子もかまわないわよね。」
可憐が野梨子を見て言った。
野梨子は一瞬戸惑ったようだったが
「いいですわ。」とうなずいた。
「じゃあ、電気消すよ〜。」美童の合図で部屋が暗くなる。
悠理と魅録の声が暗闇で聞こえる。
「お前、なるべく離れて寝ろよ。」
「ひどい事言うなよ。魅録こそ、あたいの事蹴るなよ〜。」
「・・・俺、時々ベッドから落ちてんだよな。もしかしたら、蹴るかもしんない。」
「人のこと言えないじゃんかよ〜。」
「ちょっと、悠理、魅録うるさいわよ。夜更かしは美容に悪いんだから。」
可憐の声と共に部屋は静かになった。
昼間の疲れからか、メンバー達はすぐに深い眠りについた。
そして、真夜中の事である。
魅録は何かがぶつかってきたような感じがして目が覚めた。
(・・・なんだ?)
妨げられた眠りから、不機嫌そうに魅録は目を開けた。
(!悠理。なんでこいつがここに!?)
目の前に安らかな悠理の寝顔があった。
(ああ、そうか。寝場所交換したんだよな。)
魅録は寝る前の出来事を思い出した。
(それにしても、悠理のやつ蹴ってはいないにしろ、目が覚めちまったじゃねえか。)
苦笑しながら、悠理を見ると、当の本人は、この上なくぐっすりと眠っている。
黙っていれば、美人・・・誰かの言っていた言葉が頭に浮かぶ。
女生徒から騒がれているだけあって、整った顔立ちだ。
きめの細かいつるつるした肌は赤ちゃんの肌のようでもある。
魅録は、手を伸ばすとほっぺたをつついてみた。ぷにぷにとして気持ちがいい。
悠理は気づかずに、すやすやと眠っている。
(こいつ、全然気づかないんだな。おもしれ〜。)
にやりとして、今度はぷに〜、ほっぺを両方からつまんでみた。
さすがに、何か変だと思うのか悠理は眉をひそめている。だが、目覚めない。
悪ノリした魅録は、さらに悠理の鼻をつまんだ。
「ん・・・。」悠理の口から苦しそうな声が漏れる。それでも、悠理は目覚めなかったが、表情はだんだん険しくなっていく。
さすがに可哀想なので、手を離すとまた安らかな寝息を立て始めた。
その気持ちの良さそうな寝顔を見ているうちにだんだんつられてこちらも眠くなってきた。
そして、魅録が眠りに落ちようとした瞬間、また何かが彼の眠りを妨げた。
わしゃわしゃ、髪の毛をまさぐる感触。
(なんだ、今度はいったい何なんだ。)
目をあけると、案の定悠理が魅録にくっつくようにして髪をまさぐっている。
ぴったりと寄せられた体からは、外見からは、想像がつかないような柔らかな感触がした。
思わず、胸の鼓動が早くなる。
(ちょっと、待てよ。おい、なんでこんなにくっつくんだよ。こんなのありかよ。
しかも、俺なんで変な気分になってんだよ。相手は悠理だぞ。)
魅録は心の中で焦っていたのだが、
「・・・ん・・・。フク・・・タマ・・。」悠理の寝言が聞こえて、魅録は呆れた。
(おい、俺は猫じゃねえぞ。寝ているとはいえ、何で俺がフク、タマなんだよ。)
余りの言い様に魅録の顔は思わず仏頂面になる。先ほど、焦った自分が馬鹿みたいだ。
だが、さすがに、このままではいけないと思い離れようとする。
しかし、次の瞬間、魅録の頭は悠理の胸に抱きとめられていた。
「こいよ、・・・タマ。」
(俺は、タマじゃねえぞ!信じられねえ、こいつ。いい加減気付けよ!)
そう思いつつも、魅録は悠理の腕から逃れる事が出来なかった。彼女の胸は小さいながらもふわふわとした何とも言えない感触を魅録に与える。
普段男友達の様な気分でつきあってきた彼女だったが、今その存在は、完全に女としてしか魅録には認識できなかった。
(俺、おかしくなってんのかな・・・。)頭の中に靄がかかったような気分だ。
魅録は2.3秒そのままの姿勢でいたがそろそろと顔をあげた。
10cmも離れていない所に悠理の顔がある。
思ったより長いまつげ、先ほどふれた赤ちゃんの様な頬。
その下にはこれまた柔らかそうな桜色の唇がある。
余りにも無防備になそれは、かすかな息を発しており魅録の顔をくすぐった。
そして、思わず、魅録はそれに唇を近づけた。
一旦、切ります・・・。次で終わります。スレ汚しスマソ。
(・∀・)ィィ! すごく(・∀・)ィィ!
清四郎に一瞬戸惑う野梨子萌えw
モエー。続きを待ってるです。
>スレ汚しスマソ
別にわざわざ書かなくても。
本気でこんな思ってるんなら、うpしないでしょ、普通。
しかも
>一旦切ります
もったいぶってんの?
真夜中の・・・の作者の方、
間にはさんでしまってごめんなさい。
だいぶ間があいてしまいましたが、続きです。
>>388 その小さな衝撃に、我に返る。
自分の胸で受け止める寸前に、引き寄せた手で野梨子の肩を支えた。
(魅録?!)
ほんの束の間、深夜の静寂に包まれる。
「よ、よかったよ。野梨子がそう思ってくれて。・・・またいつでも乗せてやるぜ」
何か言わなければと、発した声はうわずっていた。
(なにやってんだよ・・・)
ガラにもなく、自分は今赤くなっているんだろうと、魅録は思う。
「え、ええ。また乗せてくださいな」
うつむきがちに野梨子が答えた。そんな彼女の頬もさっきより更に赤いような気がする。
すべてをぼんやりとつつむ薄い月明かりに感謝した。
(落ち着けよ、オレ)
気をとりなおすと、野梨子から手を離し、彼女の持つヘルメットを受け取った。
鈍く光る黒いヘルメット。以前これをかぶったのは、悠理だったか、母親の千秋だったか。
そういえば誰かを後ろへ乗せて走ったのもずいぶん久しぶりのことだ。
魅録はもう一度ヘルメットを差し出した。
「これ、今日の記念だ。野梨子が初めてバイクに乗ったっていう。
まあ、新品じゃなくってわりィけど、乗りたくなったら、これ持っていつでも来いよ。
悠理のケツはやめとけよ。あいつの運転はまだあやしいとこあるからな」
「いいんですの?」
おずおずと野梨子は両手で受け取る。
脳裏に光の帯となっていくつも流れた街の灯りが一瞬よみがえった。
「ああ。オレも、初めてバイクに乗せてもらった時、野梨子と同じこと思ったんだ。
こんな世界があるんだ、ってな。オレも誰かにそんな気持を伝えてやることができて嬉しいよ」
今日の魅録はよく笑う、と野梨子は目を細めた。
笑う魅録は普段の彼よりも少し幼く見える。
それも最近意識しだしたことだ。
「大事にしますわね」
微笑み返してヘルメットを抱える野梨子の頭に魅録はポンと手を置いた。
黒髪はすっかり冷えきっている。
「ごめん。こんなことしてちゃ風邪ひいちまうな。部屋入ったらすぐ寝ろよ。
また明日学校でな、野梨子」
ひらりとドゥカティに跨がる魅録にあわててブルゾンを手渡した。
「おやすみなさい、魅録。あの・・・私がお酒で寝てしまったことはみんなには内緒ですわよ」
「どうすっかな。考えとくよ」
ヘルメットを着けながら、一瞬にして頬を赤くする野梨子へいたずらっぽい視線を流す。
「あの、魅録・・・」
「ジョーダンだって。そのかわり期末テストの古文の面倒は頼んだぜ。んじゃな」
片手をあげると、ゆっくりと白鹿邸を後にした。
何気なく隣家の2階を見上げる。
親友の部屋の灯りは消えている。
無意識にほっとして、それからそんな自分に軽い違和感を覚えた。
(今何にほっとしたんだ・・・?)
ふっとよぎったのは清四郎の話で野梨子がとっさに見せた顔。
(・・・なんかすげー怒ってたよな。あんな話みんなにしょっちゅう言われてんのにさ)
文武両道を形にした清四郎と大和撫子の典型の野梨子の登下校はもう学園の名物と言ってもいい。
よく知らない者は当然二人は幼馴染みを超えた仲なのだと思っているだろう。
そんな部外者の囁きが魅録の耳に入ってくるのも日常茶飯事だ。
(清四郎のやつも面と向ってつっこんでやったら野梨子みたく怒るんだろうか)
>515さん
すいません。別にもったいぶっている訳ではないのですが、
一気に6レス分も上げるのが気が引けたので2回に分けたのです・・・。
なんか雰囲気悪くしてしまって、悪かったです。
残りとっととうpします。
あと、題名の所にもナンバーつけ忘れてしまって、今からの分にはつけます。
幼馴染み。
仲間の中でもあの二人の間にある信頼感はどこか違うんだろうと思う。
重ねた年月の重みのように、もっと強く、もっと深く。
(清四郎なら、野梨子のあんな顔も知ってるんだろうか・・・)
バイクを降りた野梨子の見せた顔、表情、瞳。
それはあまりにも素直で、直接的で、頭で考えるより前に意識の奥深くにぶつかってきた。
よく似た表情を、普段から自然に見せる仲間がもう一人いたように思う。
ちょっとしたことでもよく笑い、怒り、泣き、感情のおもちゃ箱のような・・・
(・・・そうだ、悠理だ)
対照的な二人。
意識せず自分はこの二人をそれぞれ違う目で見ていたのかもしれない。
(野梨子でもあんな顔するんだな)
そして思わずとった自分の行動・・・。
(だから清四郎に後ろめたいのかもな。)
苦笑いがうかぶ。
(あいつ、ほんとのところ野梨子をどう思ってんだ?)
自分が絶対的に信頼を寄せる頼もしい無二の親友。
ただ魅録が思い出す清四郎の顔はいつもそこに表情がない。
(・・・やめた。わかりっこない。あの男の本心なんて)
風がふきつけてくる。
ドゥカティはいつのまにか住宅街から大通りへと抜けていた。
風が冷たいのは、いいかげん眠くなってきた体のせいなのか、
久しぶりに背中に体温を感じながら走った後だからなのか。
寒さを振りきるように、ドゥカティは一気にスピードをあげた。
<ツヅキマス>
唇が触れるか触れないかと言う所まで近づいた時、ぴくん、悠理の瞼が痙攣した。はっと我に返った魅録は、慌てて体を離す。
(俺、・・・何やってんだ、悠理にキスなんて・・・。)自分で今しようとしていた事が信じられない。
しばらく呆然としていたが、くるりと悠理から背を向けて布団をかぶる。
(全く、信じらんねえ。俺が悠理にキスしようとするなんて・・・。悠理はダチだろ。今も昔も男同士のような目でしか見た事ないはずだ。なのに何でちょっと抱きしめられた位であんな風になるんだよ。しかも、眠っている奴の唇を奪おうとするなんて・・・。最低だよ・・・。俺。)
目をつぶる。だが、悠理の桜色の唇が離れてくれなかった。さらにそれは誘うように魅録のなかでどんどん大きくなっていく。
(ちきしょー。そうだよ、そもそも大体、あいつがあんな事するから変に意識してんだ。)
そんな事を考えていたら、逆に先ほどの胸の感触が蘇ってきてしまった。魅録は顔が熱くなった。
(あー、もうやめてくれ〜。)
背後に悠理の気配を感じる。全身の神経がそっちに集中している様で目を背けていても余り意味はなかった。
ちらりと悠理の方を見ると、悠理は魅録の枕を今度は抱きしめて寝ている。
そのあどけない様子に思わず顔がゆるんだ。全くこっちの気も知らないで、平和そうに寝てやがる。
魅録は苦笑すると悠理の頭を撫でた。悠理は気付いているのかいないのか、安心したようにかすかに微笑みを浮かべているように見える。
(全く、かわいい奴だよな。)
しかし、気づけば魅録の布団はもうほとんど悠理の支配下におかれていて、彼ははじに追いやられている。
(運んでもいいけどな。でも、起こすのも可哀想だし。俺があっちに行くか。)
魅録は、悠理に自分の布団をかけてやると、彼女の布団に移動する。
布団に滑り込むとまだ悠理の体温が残っているようだった。
その暖かさに、また変な気分になりつつも、雑念を追い払うように魅録はきゅっと目をとじた。
翌朝、そろそろ皆が目覚めるころ・・・。
「痛った〜。」美童の叫び声が響き渡った。その声にメンバー達がのろのろと起き上がる。
「何があったんですか?」不機嫌そうな清四郎の声。
「今、何時なのよ。何の声?」
「美童・・・?どうなさいましたの?」
魅録も起き上がって声のした方を見ると美童が腰に手を当てて唸っていた。
その側に、悠理がいる。
「今度は美童が蹴られましたのね。」
その様子を見て魅録は思う。
もしあの時、悠理を元の布団に戻していたら、あれは俺の姿だった訳だよな。何が幸いするか分からないものだ。
「ごめん、美童大丈夫か?」悠理が声をかける。
「痛い。ったく悠理何すんだよ。」美童が泣き声をあげた。かなりの衝撃だったらしい。
「ごめん。美童、あたいシュワちゃんといっしょに戦っててついやっちゃったみたいだな。」
「何で実際にやるんだよ。痛いよお。」
清四郎は美童の側に行って、彼の腰を診ている。
魅録は呆れて言った。
「悠理、お前よく美童の所まで転がったな。」
「そうだよな、あたいそっちで寝てたはずなのに。何で魅録があたいの布団で寝てるんだ?」
「お前に布団取られたからに決まってるだろ。」
(こいつ・・・、やっぱり昨夜の事全く覚えてないんだな。まあ、そっちの方がいいけどよ。)
「ありゃー、悪かったな、ごめん。魅録。」悠理はすまなそうに謝っている。
「ま、別にいいけどよ。」
「まー、魅録ってば優しいわね。」可憐がからかうような口調で言う。
「本当、心が広いですわ。」野梨子もうなずいた。
「魅録ちゃん、愛してる〜。」悠理がお決まりの文句を口にした。その声を発する唇は彼が昨日口づけしようとしたのと同じ桜色だった。そう思った瞬間、顔に血液が集まってくる。
いつもと同じ気軽に言われ慣れている筈の言葉なのに、何でこんなに動揺するんだよ。
「バカ。そんな事気軽に言うんじゃねえ。」思わず、魅録は背を向けた。悠理は不思議そうな顔をして彼を見ている。
「あら、魅録が照れてますわ。」
「魅録、意外と可愛いと所あるじゃない。」野梨子と可憐の声が聞こえる。
「美童、どうもギックリ腰みたいですね。蹴られたせいで骨がずれてるみたいですよ。
どの位かかるかは分かりませんが、1週間は安静にしてた方がいいですよ。」
清四郎が気の毒そうに美童に言った。
美童の顔から血の気が引くのが離れていてもよく分った。
「1週間・・・。明日も明後日もデートの予定が入ってるのに・・・。嘘だろぉー。」
「残念ですけど、仕方ないですね。キャンセルして下さい。」
「今度の子はデートに誘うまで大変だったのに・・・。最悪だよぉ。」美童はがっくりと肩を落としている。
「ま、いいじゃないの。美童、あんただったら、すぐ次が見つかるでしょ。」可憐が慰めるが顔は笑っていた。
「そうですよ。美童。しかも、元々大分腰が歪んでいたみたいですからこれを機会に少し休ませたらどうですか。」
「そうそう、お前使いすぎなんだよ。」魅録も軽口を叩く。
野梨子ははしたないという顔で2人を見ていた。
「2人とも他人事だと思って・・・。大体お前らがなってもおかしくなかったんだぞ!」
美童は恨みがましそうに2人を見ている。
「まあまあ、なってしまった事は仕方ないでしょう。」と清四郎が言うと、
「そうそう、今さらどうしようもないもんな。」調子に乗って悠理も続けた。
その言葉に、美童はキッっと悠理を睨む。
「悠理・・・、よくそんな事が言えるねえ。」低い声で美童が唸った。
「絶対、責任取ってもらうからなっ。腰は、腰は、男の命なんだぞぉー!」
朝の静けさの中に美童の悲痛な声が響き渡ったが、同情を寄せる者は誰もいなかった。
「腰が命なんて美童位ですわよね。」野梨子が可憐に耳打ちする。
「あら、他の2人だって多分同じようなもんだと思うわよ。」
そう言うと可憐はくすりと笑った。
(終わり)
恋のチカラの作者様、こちらこそすみません。
確認してなかったので・・・。気をつけます。
あと、結局魅録を悠理にキスさせる事ができませんでした。
どうしても思い浮かばなくて。キスさせたかったんですけど。
最近ココを見つけた新参者でございます。
皆様文章がお上手で、PCの前でキャーキャー騒いでます(アホ)
悠×魅、魅×野、どちらもステキですね!!魅録ってメンバー内カップリング
ではわりとオールマイティに誰とでも合う感じがします(そこがまたイイ!)
>恋のチカラ
UPずっと待ってました
てっきりキスしたものと思っていたら、寸止めだったんですね
この後は清四郎が絡んでくるんでしょうか?
楽しみです
>真夜中の悠×魅編
雰囲気悪くした・・・なんてことないですよ
気にしなくていいと思われ
罪作りな悠理が(・∀・)イイ!
それにしても、美童が不憫すぎる・・・(w
どのくらいの長さになるかわからないんですが、作品をUPさせて頂きます。
拙い文章ですがよろしく。。。
その日、野梨子はいつものように清四郎と共に帰途に着いていた。
生徒会長としての雑務をこなす(遊んでいるだけではないのだ)清四郎を手伝って
少し帰りが遅くなった。空はもう群青から薄墨色へと変わり、わずかな星がその存在を
主張し始めている。それまで、若手ミステリー作家の新作について賛否両論語っていた
二人は、会話の小休止に、同時に空を見上げた。
「日が落ちるのが早くなってきましたね」
「ええ。空も澄んできましたし、もう秋ですわ」
残暑のしつこい熱っぽさもどこへやら。まだ寒いというほどではないにしろ、頬を
過ぎる風には微かにピンと張り詰めた匂いが混じり出していた。この、季節の変わり目
特有の薫る風が野梨子は好きだった。
「こういう時期は日本に生まれて良かったと思いますわ。こんなに繊細な季節の移ろいを
年に何度も味わえるなんて、世界でも稀ですものね」
春とはまた違った色彩に色づく草花や木々を思い浮かべ野梨子は目を細めた。
「そうですね。特に秋から冬にかけての風情は格別のものがありますね」
情緒や趣といった世界に対しては非常に気の合う二人である。そこが他のメンバーから
年寄りくさいと野次られる所でもあるのだが、当人達はさほど気にしていなかった。
「そういえば清四郎、今年も観楓会には参加してくださいますの?」
「観楓会ですか?特に予定がなければそれでもいいですが、なんでまた」
「若いお弟子さんたちのご要望ですわ。清四郎があんまり粋な句を次々詠むものですから、
評判になって、是非今年もってせがまれてますのよ」
少しつまらなそうに口をとがらす野梨子を尻目に清四郎は
「ほう、それはそれは」
と、満足そうに笑っている。
そんな清四郎を横目で睨む野梨子。
「そんなにぽんぽん次から次へと詠むものじゃありませんわ」
「あれでも控えたつもりなんですがね」
「ええそうですわね。抑えても滲み出てしまうんですわよね、清四郎の才能は」
「野梨子も気に入っていたじゃないですか」
「歌の出来不出来を言ってるんじゃありません」
野梨子の口がますますとがってゆくのを見て、清四郎は苦笑し、
「では野梨子は僕の参加を望んでないんですね」
「そういうことを言ってるんでもありません。わたくしはただ」
「わかりました、じゃあ今年は、更に控えましょう。それが言いたいんでしょう?
歌は皆で披露しあってこそですからね。そもそも僕は部外者ですし」
「部外者だなんてそんな!清四郎は家族も同然だっていつもかあさまも言ってるじゃ
ありませんか。わたくしが言いたいのはそんなこととは違いますわ」
「じゃあ、なんです?」
言われて、野梨子はふとその場に立ち止まってしまった。
「野梨子?」
清四郎が、不思議そうに顔を覗きこんでくる。
白鹿家で毎年秋に行われる観楓会は、お茶のお弟子さんが集まってお茶を立て、
めいめい句を詠んだりして厳かに楓を愛でるもので、どんちゃん騒ぎとは無縁のものである。
よって、風情を解する心がない、とまでは言わないが、派手に騒ぐ方が格段にそそられる
有閑倶楽部の主な面々とも、縁の無い会である。そんな中で、唯一趣深い集まりに興味を持ち、
更に野梨子の幼馴染として家族同然ということで家元直々の招待を受けた清四郎は、
去年初めて会に参加した。そこで当然というかなんというか、お弟子さんの中に多い
若いお嬢さまのお眼鏡にかなってしまい、野梨子にとっては複雑な事態を迎えたわけである。
もちろん清四郎の存在はもともと多くのお弟子さんに知られていた。しかし噂だけでその姿を
直に見たことのない者も多かったのだ。それが、ほとんど全員が一同に会する場に登場した
わけだから、百聞は一見に如かずというやつで、
「・・・本気で熱を上げてる方もいるんですのよ」
「はっ?」
口の中でぼそりと呟いたその言葉は清四郎には聞き取れなかった。
顔を覗きこんだまま、疑問符を浮かべた表情をしている。
「一体どうしたんです?」
野梨子の心にも疑問符が浮かんでいた。
別に、清四郎が女性に人気があるのは今に始まったことではない。
美童のように女性関係が派手でなく、自ら積極的にアプローチする性格でもないから
目立たないだけで実は相当モテていることくらい、長年幼馴染をやってきて─────
それこそ家族同然と言えるほど付き合ってきて────── 誰よりも、知っていた。
「何でもありませんわ。行きましょう」
何事もなかったようにさっと顔を上げると、野梨子はきびきび歩き出した。
「野梨子?ほんとに何でもないんですか?」
自分の横をすっとすり抜けた少女に半歩で追いついた長身の幼馴染は訊いた。
「そう言ってるじゃありませんの。すっかり暗くなってしまいましたわ。早く帰らないと」
己の中の疑問符を振り払うように野梨子は歩いた。
なぜか今の心中の様子を、隣りの幼馴染に知られたくないと思った。
だって彼は、いつも人の心をたやすく、顔を覗きこむみたいに簡単に覗きこんでしまうから。
もしこの胸がガラスでできていて、中がダイレクトに見えてしまったなら、
「ひどくドロドロしてますね」って笑われるかもしれないから。
(誰のせいでドロドロしてると思ってるんですの?)
それは野梨子自身にもわからなかった。
仮に熱を上げているお弟子さんが清四郎に告白したところで、清四郎がそれを
受けるとは思えない。いや、恐らく受けないだろう。
何かが変わる、なんて予感は、ない。
これでいいのだ。
何も、誰も、変わってほしくない。
よくわからないが、清四郎の横顔をそっと見上げ、野梨子は強くそう思った。
しかし変化はというものは思わぬ形で道に落ちているものなのだ。
「おや?野梨子の家の前に、誰かいますよ」
「え?」
清四郎の言葉に、薄闇の奥に目をやると、確かに門の所に誰か立っていた。
背格好からするとどうやら男性らしい。
「お客様ですかしら?」
「それにしてはどうも、様子が・・・」
低く抑えた声の清四郎が、ついと野梨子を背中へやる。
野梨子は、そこから顔を出して、門前の男の様子をうかがった。
右へ左へ行ったり来たり、かなり挙動不審な様子である。塀の向こうを覗くような
格好も見せている。
「僕が見てくるから野梨子はここにいるんだ」
野梨子は黙って頷いた。
多少不安だったが、清四郎なら大丈夫。
それでも小さく呟く。
「気をつけて・・・」
清四郎はつかつかと男に近づき、後ろから、ぽん、と男の肩を叩いた。
そのとたん
「うわああああっ!!」
ものすごい声が、閑静な住宅街に響き渡った。
「せっ清四郎!!」
その絶叫が清四郎のものだと一瞬勘違いした野梨子は慌てて走り寄ったが、
声の主は、驚きのあまり腰を抜かし、道にへたりこんでいるその男であった。
「清四郎、何をしましたの!?」
「何もしてませんよ!肩を軽く叩いただけです!」
続きます。
ここまできてまだ導入部だなんて(汗)
いきなりいっぱい使ってごめんなさい。
>ずっとそばに
リアルタイムで読みました。
もう寝ようと思っていたのに、見つけてトクした気分♪
季節の移ろいの描写が素敵で、一気に作品世界に
入っていけました。
複雑な心境の野梨子に萌え〜
長篇になるんでしょうか?
二人の仲がどうなっていくのか、続きが楽しみです。
清×野キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!
二人の会話におだやかな優しさがあっていいですね!
一緒にいた時間の長さゆえの二人の互いへの思いやりが読み取れて
とてもいいなと思いました。
長さなど気にせずにがんばってください。次も楽しみにしてます。
小ネタひとつうpします。
清×魅なので(もどき、ですが)
お嫌いな方は4レス分、スルーなさって下さいまし。
山崎麻衣子は、生徒会室の前で足を止めた。
この中にいるはずの生徒会長へ先生に頼まれた書類を届けるべく、本当ならばドアを
ノックしなければならないのだが―――
そこから薄く漏れ聞こえる声に、耳を奪われてしまったのだ。
「…なあ、清四郎。いいだろ?」
「またですか?しかも、こんな場所で?」
「頼むよ―――俺、もう我慢できねぇ…。癖になっちまったのかな」
この会話は、一体…。
まさにこれと同じ科白を、麻衣子は昨日、目にしたばかりなのである。
「山崎さん、確か、松竹梅先輩がお好きだったのよね?」
「…え、ええ」
友人に突然その名を出され、それだけで鼓動が一瞬早まるほどに、麻衣子は副生徒
会長のファンであった。
友人は秘密めかした仕草で麻衣子に一冊の本を手渡した。丁寧にカバーで包まれて
いて表紙は見えない。
「これ、差し上げるわ。必ず、お家に帰ってから一人でご覧になってね」
意味ありげに笑うと友人は去って行ったのだった。
その忠告どおり、夜、自室で麻衣子は本のページを開いた。
どうやら漫画のようである。漫画好きの別の友人がこれと似たようなつくりの本を持って
いたことを思い出す。
「同人誌、というものかしら…」
最初のページには細く美しい線で二人の男性が描かれていた。
「これは…松竹梅先輩と、菊正宗先輩かしら?」
少女漫画風のその絵は実物より多少華奢ではあるものの、充分に二人の特徴を捉え
ており麻衣子はしばしうっとりとページを見つめる。
しかし次のページを繰って、仰天した。
二人が全裸で絡み合う様が、描かれていたのである。
麻衣子は思わず本を投げるように閉じた。
「いやだわ…一体これは何なの?は、破廉恥だわっ」
一旦本から目を離してはみたものの、先ほどの絵は脳裏から離れない。
頬を真っ赤に染めながら、麻衣子は辺りをきょろきょろと見まわした。
誰にも見咎められることなどないのだが。
…少しだけ…読んでみようかしら。
麻衣子は動悸が早まるのを感じつつ、ページを1枚、また1枚と繰っていった。
そして今日、その本をくれた友人に、小さい声で言ったのである。
「あれと同じような本って…他にもあるのかしら?」
同志が増えた喜びに、友人はにっこりと笑った。
その本の1ページ目に書かれた科白が、まさに先ほど生徒会室から聞こえてきた会話
とそっくり同じものであったのだ。
普段であればいかがわしい事柄に結び付けて考えるはずもない麻衣子だが、昨日の
本はあまりにも強烈な印象を彼女に与えてしまったようだ。
潤んだ瞳で清四郎に「何か」をねだる魅録の姿が、たちまち脳裏に浮かんできた。
「…くっ、清四郎…痛いって…ッ」
「して欲しいって言ったのは魅録でしょう」
ドアの向こうから聞こえる会話が、妄想をますます加速させる。
ああ…この部屋の中では一体どんな光景が繰り広げられているのかしら。
部屋の隅にあるソファの上で…それとも、もしかしたらあの豪奢なテーブルの上で…?
「はぁ…っ、ちょ、清四郎…体重…かけんなよ…苦し…」
「こうしないと、うまく入らないんですよ」
「…うっ…痛…ぇ…」
苦しげな息と共に吐き出される魅録の呻き声は、女である麻衣子にもひどく艶っぽく感
じられる。対して清四郎の声はやけに醒めている。普段からどこか加虐的な匂いを漂
わせる生徒会長が冷酷に魅録を責めている様子はあまりにイメージぴったりで、麻衣子
は夢中になった。
体重を…ということは、菊正宗先輩が松竹梅先輩の上にのしかかってらっしゃるのね…
うまく入らないって…きゃっ、いやだわ!一体ナニをどこへ入れようとしているの?!
顔中真っ赤に染めながらも全神経は耳に集中している麻衣子である。
「はぁ…っ、そこ、気持ちいぃ…くっ!」
「そろそろ…イイですか?魅録」
「ダメだ…っ、まだ…止めないでくれ…」
やれやれ、と小さく呟く生徒会長の声がし、規則正しく床の軋む音が聞こえてきた。
「ぼくだって…辛いんですから…っ!」 苦しげに吐き出される科白。
一層激しくなるリズミカルな音と共に、交じり合う二人の荒い息遣いも微かに聞こえる。
も、もしかして…床に横たわって?!
二人のしなやかな肉体が、床の上で淫らに縺れ合う様が目に浮かぶ。
麻衣子の脳内では、端整な生徒会長の表情が快楽に耐えて切なげに歪んでいる様子や
魅録の首筋を伝う汗の滴までもが鮮明に映像化されていた。
「あら、どうしたの?」
「…きゃっ!」
背後から声を掛けられ、麻衣子は飛びあがった。
「黄桜先輩!」
「ここにご用かしら?怖くて入れなかったのね、可哀想に。どうぞ、入って」
可憐がドアを開けた。
「…あっ、だめです!黄桜先輩っ!!」
怪訝そうな顔をして可憐が振り返る。
麻衣子は恐る恐る、しかし好奇心を剥き出しにして可憐越しにドアの向こうを見た。
脱ぎ捨てられた制服の上着が無造作に床の上にある。
そしてその横に、魅録がうつ伏せて横たわり、上には清四郎が跨っている。
あまりに予想通りのその光景に麻衣子は思わず手で顔を覆った。
もちろん指の隙間からしっかりと見ていたのであるが。
「ちょっとあんたたち、床の上で何してんのよ!」
ようやく解放された、とばかりに清四郎が立ち上がった。
もちろん全裸、などではなくしっかりと制服を着こんでいるのは言うまでも無い。
「魅録がマッサージしてくれってうるさいんですよ。こんな所でって言ったのに」
ふう、と息をつき、自分の肩を揉む。
「この所毎日これですからね。おかげでぼくまで筋肉痛になりそうですよ。何しろ魅録は
筋肉がついてるから、ツボに入りづらくてね」
「ああ、サンキュー、清四郎。楽になったぜ」
スッキリした、という表情で脱ぎ捨てた上着を拾い、首を回しながら魅録も立ちあがる。
それで麻衣子は拍子抜けしたかと言えば、そうでも無かったようである。
…先輩方…素敵な妄想をありがとう…。
熱っぽい瞳でうっとりと二人を見つめる麻衣子であった。
(おしまい)
お約束どおりのオチです。お嫌いな方スイマセンでした。
ちょっと気になることがあるんだけど。
カップリングを書くときに
●×■ってやるじゃん?
これって、普通男(攻)が先で、女(受)が後だよね。
なんだか逆になってる作家さんが多いので…
直せとかじゃなくて、これから妄想小説を書こうとする人は
前の人のをお手本にすると思うので
新しく作家デビューしようと思う作家さんは
頭の隅にでもこのことを気にかけてくれ。
>ずっとそばに
やった、清×野だー!作家様ありがとう!
日頃はおしとやかなお嬢様達がキャーキャー騒いでる図が目に浮かぶようです。
モテモテの清四郎にやきもち妬いちゃう野梨子がカワ(・∀・)イイ!!
門前の男はいったい誰なのでしょう。
今度は清四郎がその男にやきもきするんでしょうか?
続きをお待ちしております。ワクワク
もちろん女が攻めのときは女×男でもいいのよん。
>カップリングを書くとき
確か立場的に強い方が先だったと思う。
失礼スマソ。
だから恋のちからは
野梨子が魅録に馬乗りにでもなって
がーがー攻めないといけない(w
チョト読んでみたいよ(w
>だから恋のちからは
>野梨子が魅録に馬乗りにでもなって
鼻血でそうでつ(w
それはそれでかなり読んでみたい。
>カップリングの表記
これは、あくまで私のサイトでの方法なんだけど……
同性カップリング(いわゆるホモやレズ)の場合、
Hのときの攻め(男役)が■ 受け(女役)のが●としたら
■×●になるんだろうけど、
異性カップリング(ノーマル)の場合、
男が攻め役なのは当然だから、
より積極的に相手に迫っている方が女性の場合、
それを強調するために、女性を左に表記する"こと"もある。
>清×魅もどき
呻く魅録に萌え〜。色っぽいでつ。
>清×魅もどき
私も読んでみたいでつw。色っぽい魅録の同人誌w。
悠理も学園の女子にモテモテみたいだから、
「悠理様お誕生日本」とかも作られているんだろうかw
>547
「悠理様お誕生日本」かなりワロタ。
悠理は誕生日プレゼントの数すごそうですな。
ケーキのような生ものでも、悠理なら何個でもいけるし。
絶対同人誌作られてるよね、6人の知らないところで。
どういうカップリングが一番人気なんだろうか。
王道と言われてる清×野などより、清×魅の方が人気
高かったりして・・・(w
学園内に潜入してアンケートしてみたいぞ。
>清×魅もどき
「は、破廉恥だわっ」に爆笑しました(笑)
それでもドキドキしながらページをめくる気持ち・・・わかるなあ・・・。
ずっとそばに の続きをUPします。
ってい言っても全然進んでないんですけど(汗)
感想くれた方々、嬉しかったです!!ありがとうございます〜〜!!
自分なりの清×野をがんばって書いていこうと思います!
>>532 さすがの清四郎も、あまりに突拍子の無い声に驚き、手を上げて弁明する。
「ま、まあそうですの?」
「肩を叩いただけでそんなに動揺するってことは、それだけやましいことをしようと
していた証拠でもありますけどね」
そう言って、多少威圧的に男を見下ろした。
「ち、ちちち違います!そんなんじゃないですっ!」
男はやっと我に返った様子で勢い良く立ち上がり、両手をぶんぶん振って喋り出した。
「あの、全然気づかなくて。後ろから人が来てるなんて。それで、び、びっくりして」
「ここで何をしてたんですか?白鹿さんの家に何かご用でも」
またさりげなく野梨子を自分の背後に回しながら、清四郎は素早く男を観察した。
背は、わずかに見上げる程度。近くの街頭の明かりでぼんやりとしかわからないが、
二十歳前後の若い男だ。もしかしたらもっと年上かもしれないが、おどおどした表情の
せいかどこか幼い印象を受ける。髪は茶色で、かけている眼鏡は尻餅をついた拍子にずれた
ままだった。
間近で見たその姿は、とても悪人には見えず、むしろ滑稽と言って良かった。
「あの・・・私この家の者ですけれど、お客様ですか?」
清四郎の背中で、想像していた人物像との落差にほっとした野梨子は、男に話しかけた。
「野梨子!」
清四郎がたしなめたが、だって悪い人には見えませんわ、と、前に進み出ていく。
「この家の・・・・ということは、あ、は、白鹿野梨子さんですかっ!?」
「そうですけど・・・」
「あっ・・・そ、そですか・・・」
男の顔がみるみるうちに真っ赤に染まる様が、薄暗闇の中でもはっきり見てとれた。
急に俯き加減になってもじもじと手をこねくりまわしている。
「それでその、私に何かご用ですの?」
優しく野梨子が訊いてやるそばで清四郎は横を向いて息を吐いた。
なんのことはない、いつもの告白だ。
見たところ聖プレジデントの生徒ではないし、今の様子からして、噂か何かで野梨子の
ことを知ったのだろう。それにしても顔も知らないで、しかも自宅に告白に来るなどとは
前代未聞だ。ネット恋愛ならそれも有り得るかもしれないが、野梨子に限ってはそれだけは
絶対にないだろう。
・・・・などなど、清四郎が半ば呆れつつ考えていると、トントン、と木戸を叩く音がして、
門の内側から声がした。
「そこに誰かいますの?叫び声が聞こえましたけど・・・」
警戒気味の女性の声。野梨子の母だった。
「かあさま大丈夫ですわ。清四郎がちょっとこの方を脅かしてしまって」
「人聞きの悪い言い方をしないでくださいよ」
野梨子と清四郎の声を聞いて安心して門を開けた家元のちょうど正面に、男が赤面して
俯いたまま突っ立ていた。
「あら、お客様ですの?どうぞ上がってくださいな。外はもう暗いですし」
柔らかな笑みで客人を迎えようとする家元に、悪者にされて面白くない顔をした
清四郎がそれでも気を遣って
「あ、いやおばさん、この人は野梨子に個人的に話が」
あるみたいですよ、と言いかけたその声にかぶって、
「お騒がせして申し訳ありませんでした!!お、お初にお目にかかります。あの、
こんな時間にどうもすみません!ええと、それから、今後ともどうぞよろしくお願い
いたしますっ!!」
男は一気にまくしたてると、風を切るように身体を折り曲げお辞儀をした。
あまりの迫力に誰もが言葉を失った。清四郎など男の頭から湯気が上るのではないかと
目を見張ってしまったほどだ。
野梨子は、男が何を言わんとしているのかが気になったが、それがさっぱりつかめずに
困惑していた。野梨子の母もまた同様だった。
それでも笑みは崩さずに、また風を切って顔を上げた男に、今一度訊ねた。
「それで、ご用件は・・・」
「あ、はいっ!今日、日本に着いたばかりです!野梨子さんと結婚しに来ました!!」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・はい?」
貼りついたような笑顔の家元からかろうじて発せられた言葉に、真っ赤な顔の青年は
繰り返した。
「お婿にきました、お義母さん」
───────野梨子は、ついさっき、こう思っていた。
誰も、何も、変わってほしくないと。
清四郎の横顔を見て、強くそう思ったのは、本当についさっきのことのはずだった。
しかし今は何も考えられなかった。
眼鏡のずれた横顔を、ただただ見つめることしかできなかったのである。
かくして、野梨子が最も望んでいない変化が、名前も知らぬ男によって、こんな形で
もたらされてしまったのだった。
ツヅク
変な切り方になってしまった・・・。
・作家さんが他の作品の感想を書く時は、名無しの人たちも参加
しやすいように、なるべく名無しでお願いします。
反応がなくて恐いので補足です。
たぶん作家さんは上のお約束をきちんと読まれてから
うpしたのだとは思います。しかし、
「名無し」の定義は感想カキコした人が作家さんだと
特定できないレベルまでのことを言っています。
万が一(違うとは思いますが)お約束を読んでいらっしゃらないようでしたら
一度目を通してください。
最近、同じ事をやった作家さんがいて、かなり荒れたことがあります。
その作家さんは、私の記憶違いでなければ荒らしにつぶされました。
そのときの意見として
「お約束も読まない人が、自分の作品だけは読んでもらうなんて虫が良すぎる」
とありました。
私はもっともだと思いましたがいかかでしょうか。
もし、ご存知ないようでしたら、ぜひ過去ログにも目を通してください。
きついことを申し上げてすみませんでした。
>550
作家を名乗って感想書くと、感想もらった作家さんが
お礼言ったり返事に感想書いて、今度はまたそれに返事を・・・
ときりがなくなっちゃうのです。
だから、スレ内では感想は名無しで書こうってことになってます。
>ずっとそばに
野→清ってパターンだと野梨子のやきもちが可愛いっす。
謎の男の登場で、清四郎の変化が楽しみ。
なぞの男、どうしていきなりこんなことを言い出すのか、続きが気になります。
あー、引き込まれる展開だなぁ。
続きを首を長くしてお待ちいたしております!
>557
嘘いったらいかんよ。
作家の感想があると、読者が感想カキコしにくいってクレームが出たからじゃん。
いかにも作家さん側から要望があったような書き方すんなよ。
2ちゃんは匿名板だからコテハン=作家さんの感想がうっとおしいと
嫌われたんだよ。
あと、最初に何の挨拶もしない作家さんも嫌われるけど
いちいち後書き書いたり前書き書いたり、
応援よろしく!なんて書く作家も、香ばしいと嫌われることもあるよ。
しかしだからと言って
「初心者だから何も知らなくてごめんなさい」は火に油注ぐよ。
言い訳にならない。逆にうっとおしい。
「ごめんなさい。うpやめます」ってのもいわないほうがいい。
誘い受けとたたかれる。去るなら黙って去るように。
一番いいのは黙ってうpだけすること。
自分を守るためだと思ってくれよ。
約束は
・作家さんが他の作品の感想を書く時は、名無しの人たちも参加
しやすいように、「なるべく」名無しでお願いします。
でしょ。
強制ではないし、指摘も一回で済むのに、わざわざ数レスひっぱってまで言うことじゃない。
>ずっとそばに
謎の男が気になります。
お婿にって、もしかして外国で清洲さんにスカウトされたとか!?
なるべくって強制でしょ……。
必死だな(ワラ
勝手に謎の男気になってろよ。
ジサクジエンさん。
ずっとそばに の作者です。
約束はちゃんと読んでいたのですがうっかりしていました。
雰囲気を壊してしまってすみませんでした。
本人は「ついうっかり」のつもりでもでも荒れる原因を作ってしまうことに
なりますもんね。反省・・・。
以後気をつけます。
>>563 あまり気になさらぬよう。うっかりなんて誰にでもあるし。(´∀` )
>ずっとそばに
凄い楽しみです。眼鏡のずれたカレの正体が気になる〜
続きが待ち遠しいです。
今から「共に歩む者」五話upします。
>>229 からの続きになります。
「悠理は瑞樹さんの初恋の人で、以前パーティーで悠理の姿を見掛けて以来、初恋が再燃したんですって」
なるほど...。
『初恋の再燃』
いかにも百合子が飛び付きそうな話である。(母ちゃん...)
この状態の百合子を止める事など万作には出来なかった。
「...分かっただ。 この件全て母ちゃんに任せるだがやっ!」
──その頃悠理は
車からおり悠理は学園を見上げながら呟いた。
「なんでこんな事になっちまったんだよぉ」
少し冷静さを取り戻したものの、昨夜起こった出来事全てを飲み込むには少々幼な過ぎた。
>悠理様お誕生日本
暇だったから内容考えてみた。
・悠理は実は男。家の事情で女として学園に通っている。
・誰にも秘密だが、ひょっとしたことから美童にバレる。
・美童も周囲に悠理が男だということを隠すのに協力。
・そのうち男同士なのに芽生える(w
男子学生の間では密かに野梨子x可憐本とか出回っていそう。
清四郎もしっかり読んでいそうだ(w
(ちゃんと言ってくれないと、あたい...ばかだから何がなんだかわかんないよ...)
魅録に会えばすべて解決へ向かうはず、そう悠理は思っていた、自分が『剣菱悠理』だと自覚するまでは...。
(ほんとはもうわかってるよ...あたいが剣菱悠理だからって)
悠理が学園へ入るのを躊躇っていると誰かが肩をぽんっと軽く叩く思わず振り向くとそこにはロマンチックな甘い香りを漂わせた可憐がいた。
「なに、ぼぉーっとつっ立ってんのよ? 朝ごはん食べたり無かったの?」
しなやかにウェーブを漂わせいつもと変わらぬ優雅な笑顔を見せた。
「ちょっと、悠理聞いた? 今日、転校生が来るんだって!」
はしゃぎながら話を始める可憐は、どこから見ても、無邪気な女子校生だ。
「可憐...朝から元気だな」
そう、振り向きざまに答えた悠理の首筋に、可憐は以外なモノを目にした。
「ちょっとあんたねぇこっちに来なさい!」
可憐は、悠理の腕を引っ張ると、まだ人気の無い部室へ入ると急いで鍵を掛けた。
「何だ可憐、こんなとこに連れ込んで」
可憐は持っていたコンパクトの鏡を、悠理に見せると、連れ込んだ原因を話した。
「誰に付けられたの? そのキスマーク!」
可憐は自らの首筋を指差し、アザの場所を示した。
瞬く間に、悠理の顔は真っ赤になり、脳裏に昨夜の光景が浮んだ。
(あの時だっ!)
辛うじて衿元に隠れる場所にあるが、キスマークを抑え、どう隠せばよいか悩む悠理に可憐は助け船を出した。
「ほら、手離しなさいよ」
そう言って、可憐は悠理の首筋に、ファンデーション塗りアザを隠した。
「まだ、うっすら見えるけど、しないよりはマシでしょ?」
「うん、ありがと」
悠理は顔を赤くさせ、照れ腐そうに、可憐に礼を言った。
「誰に付けられたか、知らないけど、よっぽど情熱的なのね。
そんなに濃く付けられたら、しばらくはきっと消えないわよ?」
悠理の首筋を挿しながら可憐がそう言うと、ただ悠理はアザを抑えながら、黙っていた。「愛のしるしってとこかしら? 離れたあとも、これを見て愛しあった時を思い出せって言ってるみたいじゃない?」
『愛のしるし』──
悠理は少し嬉かった。
少なくても、そのアザを魅録が付けた時は、そんな気持ちを自分に対して持っていた。
と、知ったからだ。
「そんなんじゃないよ...あたい顔洗ってくるよ」
続く
共に歩む者待ってました!!
もっと続きが読みたい★
しかし一巻の頃の悠理は凛々しいし、男装の麗人のような端正さや不敵さがあるしで
女生徒に人気があるのが十分わかるのだが、今の動物っぽい、おバカさが強調されてる
悠理は「女生徒に人気がある」という設定がだんだん苦しくなってくるような気がするのは
私だけか。
作品UPが少なくてずっと寂しかったんですが、
ここのところ続いていて凄く嬉しいです。
>ずっとそばに
清四郎の焼餅が始まるのでしょうか?
人柄は良さそうな青年だけに、続きが楽しみです。
>共に歩む者
百合子さんは強敵だから、悠理は大変だろうな。
でも、キスマークパワー(なんじゃそりゃ?w)で
頑張って欲しいです。
愛しあった時を思い出せって言ってるみたい、
という可憐のセリフに萌えました。
さすが可憐、いいこと言う!
実際、キスマークつくような濃厚に吸い付くようなキスなんて、
滅多にしないよ。
それだけ魅録の悠里に対する愛は強いんだろうね〜
萌え
「清四郎たちには内緒って、一体なんで……」
困惑したように言う悠里に、隠し事する気にもなれず、魅録はただ、
男の意地だ、と口にする。
これだけでは納得しないだろうなぁ、などと思って悠里の方をちらりと見た
魅録は、次に神妙な顔とともに彼女が、「よくわかんないけど……分かったじょ」
と返事したことに、意外に感じた。
まるで、こちらの心の機微を敏感に察知しているかのような。
(普段は、ただの能天気なバカなんだけどな)
時折、悠里のことが掴めないと感じることがある。
「ともかく、豊作さんに話を聞かなくちゃ、話は始まらねえな。豊作さんはもう
帰ってきてるのかい」
「いや、今日は残業って言ってた――ああ、でもそろそろ帰ってくる頃かな」
金曜日の夜だというのにご苦労なことである。
「これから会えねえかな」
「会えると思うけど。にぃちゃん、なんて言うかな」
「分んね。でも聞かないと、どうにも動けないし」
突然、高校生のガキがあなたを助けましょう、なんて言ったところで、思い切り
引かれるのが落ちだ。まぁ、有閑倶楽部の実態を知っている豊作は別のリアク
ションをとるかもしれないが。
「そうと決まれば、行くぞ」
魅録は立ち上がった。
悠里が外で待たせていた車で、ふたりは剣菱邸に向かった。
窓の向こうに流れる風景を見ながら、悠里はもうすっかり秋だなぁと、図らずも
魅録と同じ意見を口にした。
そんなことを口にする悠里の横顔は線が細く、首筋は驚くほど肌理が細かく、
白かった。睫は、目を伏せれば音がしそうなほどに長く、くるりと自然なカーブを
描いている。ざんばらの髪は、それでも一房一房が天然の艶を浮かべ、柔らか
に闇に輝く。
そういったひとつひとつのパーツは、美少女に相応しいものであったが、眼差し
の強さが、全てを裏切っている。外観上だけならばどこも男っぽいところはないと
いうのに、悠里は黙っていてさえ、少年めいていた。
――あるいは。
甘さのない、極上の美人のような。
(……まただ)
魅録は困惑した。
悠里は、これほどまでに綺麗だっただろうか。
――それは、昨日今日の変化ではないだろう。しかし、魅録はいままで全く、
気がつかなかった。
一体、いつの間に。
「ほんと、あっという間だよなぁ。もう四年も高校生してンのに、まだ足りない
って気がする」
そりゃ、あたいだって勉強するのイヤだけどさ。
魅録の凝視の中、悠里は無造作に髪をかきあげ、溜息をついた。瞬くネオン
がちらちらとそんな彼女を彩った。
魅録の脳裏に、清四郎や野梨子の顔が浮かんで、消えた。
変わらぬものなど、ない。
剣菱邸に車が横付けされると、魅録はたった半月前にここに来たときとまったく
外観が様変わりしていることに呆気にとられた。
「―――で、今回の改装のテーマななんだ?」
呆然としたまま聞くと、悠里は顔を赤らめながら、沈黙を守った。
勿論、剣菱夫人の発想に相違なかった。曰く――リボンにレェス、ロココに
バロック。あぁ、これこそ唯美!――ということらしい。
魅録の眼前に広がる光景は、ここは一体いつの時代の貴族さまかといわん
ばかりのもので。
「あたいは、くるくると長い髪してちょうちんブルマーを履くおっさんの夢を近頃
よく見る…」
となりで悠里が呻いたので、魅録は心の底から同情した。
大勢のメイドに出迎えられ帰宅したお嬢様と、玄関の正面にある螺旋階段
を降りてきた坊ちゃんがちょうど鉢合わせになった。手には、この宮殿もどき
の家とは似合わない経済新聞。
「ったく、またこんな時間に帰ってきて、この不良娘が。これだから剣菱の令嬢
は男遊びが激しいって週刊誌に書かれるんだぞ」
実態は男遊びが激しいどころか、悠里にそういう色っぽい話は全くない。
むしろ母親が早く恋人を作れと煩いぐらいである。
豊作もまた、本気で咎めているのではなく、揶揄いの域を超えない台詞
だったので、魅録も苦笑して「大切なお嬢さんをお預かりしてすみません、
オトウサン」と悪乗りした。
「それって、僕がオヤジ臭いってことかい?」
流石に豊作は渋面を作った。
軽い談笑の後、突然「実は、今日は豊作さんに頼みごとがあってきたんです」
と申し出てきた魅録に、首をかしげながらも豊作は自室に彼らを案内した。
どこまでも乙女趣味の続く廊下に、早くも食傷気味になりながら、ついた部屋は
魅録の予想を超えるものだった。
「……豊作さん。この部屋で、本当に寛げますか……?」
「……」
帰ってきたのは、妹同様に沈黙だった。
厚みと、たっぷりととボリュームのある襞の天蓋が垂れる寝台。複雑な、中国
趣味が入り混じったロココ調の長椅子。
薄い紗がいくつも重なり合って薄く外の世界が透ける、カーテン。
これが、果たして独身男性の部屋だろうか。
「と、ところで頼みごとってなんだい?」
冷や汗を流しながら、豊作は話題を変えた。
気持ちは充分理解できたので、魅録も深くは突っ込まなかった。
「社会見学をしたいんです」
これは、車の中で悠里とでっちあげた嘘である。ちなみに、全てを聞いている
筈の運転手は一流の人間なので、たとえ一家の主人の命令でも、お嬢さんの
密談をばらすことはないだろう。
「図々しいお願いなんですけど、俺、将来に会社勤めするのか、それとも全く別の
職につくのか迷ってるんです。それで、ちょっと会社ってのを一回経験してみたい
なと思って」
ダメなら、それでもいいんですが。
そう言った魅録に、豊作は顎に手をやって考え込んだ。
「ふうん、そうか」
豊作の返事をじっと待っていると、漸く答えが出たのか、豊作はにこりと笑った。
「来ても退屈なだけだと思うけど……いいよ、別に」
次の日の朝、松竹梅邸の前に止まっているドイツ社は、もちろんメルセデスの
トップクラス。
豊作から借りたスーツに身を包み、かつ髪をスプレーで黒く染め、ぴったりとタイト
にスタイリングした魅録は、車に乗り込んだ。
車内で待っていたのは豊作と、これまた全身秘書風に着飾った美女。
「うわー、お前化粧してる?」
普段はざんばらの髪を、スタイリング剤でまっすぐに梳き、顔には上品なナチュラル
メイク。服は控えめなベージュのスーツと、首元を飾る華やかなブランドのスカーフ。
そして足元は、履きなれないだろうパンプスだった。ローヒールなのがまだ救いと
いったところか。
「お前だって、なんだよそのスーツと髪」
美女は、淡いルージュの唇を大きく開けて、ケタケタと品のない笑いをした。
と、次の瞬間、豊作からの容赦ない叱責。
「……分かってるだろうが、お前が僕の妹だと周囲の人間に知られたら、即刻放り
出すからな!」
上品にしていれば却って妹だとばれないあたり、剣菱グループ内の悠里の評判が
窺い知れる。
「煩いなぁ」
ぷうと頬を膨らました悠里に、豊作はじとりと睨む。
「お前、以前の騒ぎを忘れたのか」
「……ごめんにぃちゃん、あたいが悪かった」
豊作の放った一言に、硬直する悠里。急に素直になった彼女を不審に思いながら
も、理由を教えてくれなかった。
四十分後。
郊外を出た車は、沢山の建物が建つ広い敷地内に入った。
「この建物全てが、剣菱精機のものなんだよ」
そう説明する豊作に、関心の溜息をつく魅録。
「あれが開発棟、あれが情報処理棟、あれが製品展示場……」
まるで公園のように緑豊かな道を車で走りながら、建物が通りすぎるたびに豊作
は案内をしてゆく。
これが、グループ内の一企業でしかないというのが驚きである。
豊作が現在勤めているのは剣菱グループの中で医療機器などを扱う会社の専務
だという。
二十代後半で大きな会社の専務というのは早すぎるのか、それともグループ会長
の息子としては、たかだか系列会社の専務というのは遅すぎるのか、魅録には判断
のつかないことである。
実際、周囲の人々にはどのように受け止められているのか、知りたいところである。
「そして、ここが社屋だよ」
想像していたようなガラス張りの建物ではなかった。白亜の棟を思わせる、真っ白な
高層ビルを、魅録は見上げた。
車から降り立った三人は、そのまま専務室に直行した。すれ違う老若男女全ての
人間に挨拶される豊作は、普段自分たちに見せる気弱な彼とは違い、魅録は不思議
な気持ちになった。
いつか、この人はこの剣菱精機を軽く凌駕する、剣菱グループなどという怪物企業の
会長になるのだろうか……。
それが本意であろうとなかろうと、それは疲れる環境であるのには違いない。
専務室に到着したのは、始業の9時10分前。
豊作は、重役出勤しないのだ。
9時丁度に茶を出しにきた秘書が、悠里と魅録を見て、「専務、どちらさまでしょうか?」
と尋ねた。
「僕の妹と、その友人の魅録君。――社会勉強ということで、来ている」
「まあ、お嬢様でしたか。はじめまして、秘書の金井と申します」
如何にも知的な美人がふかぶかとお辞儀したのに対し、居心地が悪そうに悠里は
よろしく、と言う。
「魅録君は、今日一日僕と一緒に行動するから、悠里の方は君が面倒を見てくれ。
――あと、悠里が僕の妹だというのは皆には内密だから、くれぐれも注意してくれ。
ああ、君が安心だと認めた人には、ばらしてもいいからね」
「はい、承知しました」
その後は、いつも通り、今日の予定などをてきぱきと指示を出した。それが全て終わる
と、豊作はさて仕事をはじめようかと専務机に腰を下ろし、秘書は一端退室しようと悠里
を伴い背を向ける。
と、そのとき豊作は声をかける。
「金井君!」
「なんでしょうか、専務」
振り返った金井に、豊作は苦笑した。
「くれぐれも、悠里に秘書の仕事をさせないでくれ。客に出がらしの茶を淹れたあげく、
ひっくり返ってぶちまけかねない」
彼の言い様に、金井は一瞬目を丸くした後、くすくす笑って、承諾した。
ツヅク、と入れ忘れました。
>573
同意。
今の悠理のイメージだと可憐より
背が低いってのがちと違和感。
あ、↑背が高いの間違いだった。
>秋の手触り
魅録はともかく、悠理が騒動を起こさないのか心配です。
いや、起こしてこそ悠理、という気もするんですが(w
あと、豊作さんのことがいろいろ出てくるのが、目新しくて(・∀・)イイ!
>秋
失礼ですが「悠理」を辞書登録されたほうがいいと思いまつ。
漏れは単なる読者でつが
ここでカキコする時メンバーの名前にミスがないように
6人全てを辞書登録してまつ。
共に歩む者、秋の手触り の作者様、お疲れさまです。
で、お願いなんですが、
連載に時間が空くので、
前回の最後のレスをリンクさせて下さい。
----
>>582 本文
---
そうすると、前の話が読めて、続きにすっと入れるので。
お願いします。
あ、すみません。
共に歩む者さんは、前のカキコで表示してくれてたんですね。
題名に目がいってしまい、本文をすぐ読んでしまったので。
ミスした作家を妙に庇うヤシがいるが
あれはなんなんだろう?
よほどせいのが好きなのか?
作家の感想レス禁止に対しても大嘘ついてるしな。
初心者作家にここの嫌らしい事を知られんのが恐いらしいでつな。
あの なぞの男が気になります 感想どうにかならんもんか。
ジエンとは思わないけど、ほんとに気になってるとは思えないよ(ワラ
カプ萌えはしても、特に作品萌えしてないんだね…
それでも感想つけなきゃ作家がうpしないから無理やり書いてんだねえ…
大変だねえ…ガンガレヨ…
↑誤爆でつ。
他のところに書こうとしたんだけど…
かけもちしてたからま違えちゃった。スマソ。
別にわざとだと思われてもいいけどね…
>誤字とリンクの件
本当に申し訳ございません。
以後気をつけます。
リレーの続きが読みたいでつ。
>593
君が書けば?
嫌味ではなくてマジレスでつ。
リレーって読者が作家になれるところが
おもしろいと思うんだけどね。
593でつ。
>594
何度か書きますた。
今回の続きはどうしても思いつかないので
どなたか書いてホスィなぁ、と。
>590
あなたがつまらないと思っても他の人が全員そう思うとは
限らないと思います。
ちなみに私も「謎の男」気になりますよ。
>>443さんの続き
突然現れた魅録に驚いた様子を見せたものの、二人は
照れくさそうに笑顔で見つめあう。
魅録は言葉に出来ない苛立ちを覚えながら裕也に歩み寄った。
「あれ、お前の知り合いか?」
そう言って、親指の先をあの少女の方へ向ける。
何気なく魅録が指し示した方向を見た裕也は目を見開いた。
「あいつ──こんなところで何してんだ」
視線の先では、先ほどの少女が固まってこちらを見ていた。
魅録の登場が気になってその場に残っていたものの、逆に
見つかってしまって狼狽しているようだ。
「悪い、すぐ戻る」
野梨子の手を離すと、裕也は少女に向かって駆け出した。
あんまり進まなかったけど、どなたか続きお願いです。
>596
つまらないかそうでないかは人それぞれ。
これには同意。
だったらつまらない感想があっても自然な流れだよ。
ここの住人は自分とは逆の考えがあると
スルーすればいいのにいちいち反応するから荒れるんだよ。
世界狭すぎ。
>598
>だったらつまらない感想があっても自然な流れだよ
つまらなかったらスルーしる
もう一度
>>1を嫁!
>ここの住人は自分とは逆の考えがあると
>スルーすればいいのに
お約束で言っておく
オマエモナー
>599
読んでますよ。お約束くらいちゃんと。
少しですけれど、お約束作り関わったもの。
謎の男作家は読んでいなかったようだけどね。
悠理の話をきぼんぬ。
マターリヲキボンヌ
せっかく作品が多くなってきたのに沈黙してしまって
チョト淋しい。
別に作家に対して低姿勢になる必要もないと思うけど、
一読者としてはたくさん作品が読めた方がいいんだな。
人それぞれ感想はあると思うけどー。
というわけで個人的に好きな
>「病院坂」
激しく待ってまーす!
>別に作家に対して低姿勢になる必要もないと思うけど、
>一読者としてはたくさん作品が読めた方がいいんだな。
禿同。
いろんなカップリングのいろんな話を読みたい。
カプ限定なら専門サイトがあるし、ここでは色々読めるから嬉しい。
(^^)
小ネタ雑談も好きなので、なんかやりたいんだけど、
自分ではネタを思いつかず・・・(泣
ネタ待ってます。
一応保守
おお、ここにも山崎が・・・
悠理が魅勒に片思い中の切ない系の話に萌える
天然悠理に、振り回される清四郎のネタきぼんぬ
(^^)
612 :
聖プレジデント学園初等部:03/01/19 11:26
聖プレジデント学園初等部の朝は児童会役員たちによる
朝の挨拶から始まる。
「おはようございます」「おはよう」「おっはよー」
「挨拶週間も4日目ですから、みなさんきちんと挨拶
してくださいますわ。会長」
「会長はよして下さいよ。いつものように名前で結構です」
「これは公務ですからきちんとケジメをつけませんと…」
「はいはい、正論ですね」
そんな会話が交わされている間も次々と児童が登校してくる。
「菊正宗様、白鹿様、おはようございます。急いでカバンを
置いてきますから待っててくださいね」
「あなたは…?」
「5年の白波涼子です。保健委員をしてます。白鹿様は
わたしのあこがれです」
「待っててくださいとはどういう意味ですか? あなたも
僕達と一緒に挨拶するということでしょうか」
「そうです。わたしだって委員をしているんですから児童会
役員と同じですよね。わたしのあいさつに何人が返事して
くれるか楽しみだわ」
ひとりでうかれている涼子。
613 :
聖プレジデント学園初等部:03/01/19 11:28
「いいえ、これはあなたの仕事ではありませんから早く教室
へ行きなさい。戻ってくる必要はありませんわ」
「白鹿様…」
「この挨拶週間のために児童会役員は皆でいろいろ考えまし
たわ。当番を決め、家の遠い方など5時に起きて寒い中を
7時半からずっと立っているんですの。今ごろ来てさも
最初からいたような顔で挨拶されてはたまりませんわ」
「そ…そんな…」
「それに『自分の挨拶に何人が返事してくれるかが楽しみ』
ですって。そのような自己中心的な考えの方はお断りです」
「ひどい…」
涼子は身を翻すと教室へと駆けて行った。
614 :
聖プレジデント学園初等部:03/01/19 11:29
「ちょっとキツイんじゃありませんか」
「いいえ、清四郎は彼女の事を知らないからですわ」
「野梨子は今の子を知っているんですか?」
「えぇ、学園内の目立つ上級生に誰彼無く近寄っては自分を
売り込んでますの。きのうは剣菱さんにお世辞をいって
ましたもの」
「それが気に入らなかったわけですか」
「いいえ、あの子剣菱さんに取り入ろうとしてわたしの悪口
をいっていたんですの。偶然近くを通りかかって聞いてし
まったんですけど」
「それで剣菱さんはどうしたんですか?」
「『あたいはあいつの事は嫌いだけど、その場にいないヤツの
悪口を言うヤツはもっと嫌いだ』っていってましたわ」
「ふぅん、彼女らしいですね」
「えぇ、わたしも彼女は好きではありませんけど、そのときは
感心しましたわ。ですからさっきの涼子さんは許せなかった
んですの」
ふたりの会話がおわるとチャイムがなり、役員たちも教室へと
戻っていった。
オワリ
(^^)
本物の山崎渉はsageるンだが…
>616
何か笑った。あげる山崎・・・
>612
お約束を読もうね!(^^;)
あと過去ログも読んでね!
この雰囲気の中、この投稿・・・どきどきしちゃうよお。
>617
>612〜は同●スレからのコピペ荒らしでつ。
松竹梅家の日常(?)の1コマです。
カポなし、Rなしですのでご不満な方はスルーして下さい。
夕食時のことだった。
珍しく千秋も時宗も家にいたので3人で食卓についていると
不意に千秋が
「ねぇ魅録、あんた彼女とかいるの?」
と聞いてきた。
一瞬の沈黙の後、口からご飯粒をとばしながら
「いかん、魅録。お前はまだ中1だ。女と付き合うなど早すぎる。
不順異性交遊は絶対に許さんぞ!!」
と叫ぶ時宗。
魅録は(かんべんしてくれよ)と思いながらもつとめて冷静に
「彼女なんていねぇよ。そんなのめんどくさいじゃん。
大体なんでいきなりそんなこと聞いて来るんだよ」
と答えた。
「今日読んでた雑誌に載ってた女の子たち、魅録と同じ年なんだけど、
なかなか魅力的だったのよ。それて゛魅録はどんなタイプの子が
好みかなと思って聞いてみたの」
「好みなんてねぇよ。女なんかめんどくさいし」
「あら、あんたホモだったの?」
「いかん、不順同せい交友も許さんぞ!」
両親のあまりの反応に頭を抱える魅録。
「どっからそういう発想が出て来るんだよ。ったくもう。
とりあえず今んとこ女も男も興味ねぇだけだってば。
メカいじってる方が楽しいんだよ」
「ふ〜ん、あたしはメカフェチの息子なんか産んだおぼえはない
んだけどね」
「メカフェチって…そりゃないだろ」
「それはそうと千秋ちゃん、さっきの女の子ってどんな感じだったのかね?」
「あら、時宗ちゃんはロリだったの?」
「ロリってなんのことだ?」
「ほら、いいからその雑誌見せてくれよ」
「やっぱり魅録も興味あるんじゃないの。いいわよ、今持ってくるわね」
千秋は部屋を出ると雑誌を手に戻ってきた。
「ほら、ここよ」
開かれたグラビアページには「家族の肖像」というタイトルがつけられ、
各界の有名人が家族とともに写っていた。
「日本画家の白鹿画伯のお嬢さんと剣菱財閥のお嬢さんが魅録と
同じ年なのよ」
「なに、剣菱だと! あの万作の娘なら親に似て不細工に決まっておる。
どれどれ…」
「あら、時宗ちゃんは劔菱さんを知ってるの?」
「あやつはラバウルでわしの部下だったのだ。むむ、金にあかせて
ずいぶん美人の奥方をもらったものだ。幸いなことに娘は父親に
似なかったようじゃな」
「二人ともお人形さんのようにきれいでしょ。ねぇ、魅録のタイプはどっち?」
そういうと千秋は魅録の手に雑誌を押し付けた。
「そんなの見ただけでわかるかよ」
と文句をいいながらグラビアを見ると、そこには人形のような
美少女が二人、家族とともに写っていた。
白鹿画伯と夫人の間に楚々とたたずむ少女はつややかな黒髪をオカッパに
切りそろえ、古風な柄の振袖に身を包み、凛としたまなざしで
前を見つめていた。その姿はさながら市松人形のようであった。
一方、剣菱財閥の令嬢はフリルとレースをふんだんにあしらった
豪華なドレスを身にまとっていた。
富豪らしくどっしりとかまえた父、優しく微笑む母、おだやかな感じの
する兄にかこまれた少女はやや伏目がちにしていたが、フワフワの髪と
少年のように華奢な体つきはフランス人形を思わせるものであった。
「興味ないっていってたわりには熱心に見てるじゃない。
魅録もやっぱり男ね」
千秋の言葉で我に返ると、隣にいた時宗が
「魅録、悪いことは言わん、剣菱の娘はやめておけ。
わしは万作と親戚になるなんて考えただけでゾッとする。
やはり嫁にするならこちらの大和撫子のようなお嬢さんが
一番じゃ」
と真顔で忠告した。
「親父、一体何考えてるんだよ。見合い写真じゃねぇんだからな。
頼むから結婚の話なんかやめてくれよ」
魅録は顔を赤らめながら抗議した。
その横で千秋が
「ふ〜ん、時宗ちゃんの好みは大和撫子だったんだ。あんなに
アタシにアタックしてたのに、あれは何だったの?
それともアタシとの結婚を後悔してるって事?」
「い…いや、わしは千秋ちゃんが一番じゃ。ただ魅録みたいな
ヤツにはおとなしい子が似合うんじゃないかと思ってだな…」
両親が痴話げんかをしているすきに魅録は部屋へと逃げ込み、
ベッドに横たわると深いため息をついた。
「まったく、オヤジもオフクロもなにマジになってるんだか。
オレはまだ中学生だぜ。結婚はおろか女と付き合う事だって
考えたことなんかないってのに。まぁ確かにあの二人は
すっげー美人だったけどさ」
とつぶやきながらも彼女たちが自分の横に並んでいる姿を
想像してしまい、うろたえる魅録であった。
次の朝、松竹梅家の食卓にはケンカしたあげくに千秋に
旅立たれてしょげかえる時宗と、汚してしまった下着の
処理に悩む魅録の姿があった。
とりあえずここまで
続き(悠理との出会い)が書けたらまたupします
>松竹梅家の食卓
オツ。気が向いたらまたうpしてくれよ。
>松竹梅家の食卓
よ、汚してしまった下着…ど、どっちとのエチを想像した?
フリルとレースに囲まれた悠理はやっぱ嫌々ながら…
なんですかねえ。
中学一年というとまだ悠理と野梨子は犬猿の仲の
時ですね。続き待ってます。
>松竹梅家の食卓
こんなのも面白い!なるほどね〜。
御大も幽霊話やメンバー以外の恋愛話ばっかじゃなくって
こういうの書いてくれりゃあいいのに・・・(ボソ
美×野です。
Rはありません。2レス使います。
「ねぇ、野梨子は来週の土曜日あいてる?」
冬の街を並んで歩いていた美童が尋ねた。
「父様は画家仲間の会がありますし、母様はお弟子さんの
家のパーティーに行きますけど、私は別に何も予定は
ありませんわ」
「じゃあ、デートしようよ。おいしいレストラン予約する
からさ」
「まぁ、美童ったら。私、悠理じゃありませんわ。食べ物で
つられるように見えますの?」
微笑みながらやんわりと断る野梨子。
「う〜ん、でもそのレストラン、夜景がすごくきれいで
ロマンチックなんだけどなぁ」
「それでしたら可憐が喜びそうですわね」
「僕は野梨子とデートしたいんだ。なんでいちいち悠理や
可憐を引き合いに出すんだよ」
少し怒って横を向いた美童の腕に野梨子が頭をもたせかける。
「ごめんなさい、美童。私不安なんですの。だって私には
悠理みたいな素直さも可憐のような可愛さもないんですもの。
だからどうして美童が私なんかと付き合いたいっていい
だしたのかわかりませんの」
「人を好きになるのに理由なんか要るの?」
いつになく真剣な顔で美童は野梨子を見つめた。
「僕が好きなのは野梨子だ。悠理でも可憐でもない。
理由を聞かれても答えられないよ。気がついたら好きに
なっていたんだ」
「美童…」
「そういう野梨子はどうなのさ。僕には清四郎のような頭脳も
魅録のような行動力も無い。そんな僕でも野梨子はいいの?」
「清四郎の頭のよさは他人を見下す冷たさにつながりますし、
魅録の行動力もおきざりにされるほうはたまりませんわ。
でも美童のそばにいると何か安心できますの」
「安心って… 僕だって男だよ」
「そういう意味じゃありませんわ。もちろん一緒にいると
ドキドキしますの。でも胸の奥のほうがじわっと暖かく
なるんですの」
「僕もだよ。野梨子といると心が暖かくなってやさしい
気持ちになれるんだ」
ふたりは顔を見合わせるとどちらからともなく微笑んだ。
「じゃあ、土曜日はあけておいてね。迎えに行くよ」
「楽しみですわ」
二人はそっと寄り添うとどちらからともなく手をつなぎ、
夕暮れの街を歩いていった。
そのうしろに影がどこまでも長くのびていた。
移転後初レス
>松竹梅家の食卓
なんか絵が想像できて楽しい。時宗・千秋のかけあいが好きだなー。
>夕暮れの街
ちょうど美童主役が読みたいな、と思ってたときだったのでタイムリー。thx!
あやうく迷子だったよ〜・゚・(ノД`)・゚。
突然の鯖移転だったもんで焦った・・・
マキシム・ド・パリのナポレオンパイ食わせろ
>634
わしにもプリーズ
>634
私にもビッテ。
みなさん、鯖移転でクッキー切れてますよー
sageてねーー。
>>627 どっちなんだろう?両方だったりしてw
>夕暮れの街
美×野カワイイ。
二人のほのぼのデートも見たいなあ。
だが、アダルトな美童のRも見たいでつ。
美童のRは、いっぱいRを書きまくって、ものすごく文章に深みが出てからじゃないと
勇気が出なくて書けないよおー(w
だってめちゃくちゃステキそうだもん(w
魅録と悠理の出会いです。
一応「松竹梅家の食卓」の続きになります。
>>624 日曜日の午後のことだった。
魅録は買い物の帰りに男山の新しい散歩コースを探そうと、
いつもと違う道を歩いていた。
すると近くの公園の中から何人かが言い争っている声が
聞こえてきた。
(ケンカのようだな、ちょっとのぞいてみるか。)
木陰からそっと様子をうかがうと、数人の人相の悪い
男たちが1人の少年を取り囲んでいた。
(おいおい、これじゃケンカにならないぜ。仕方ない、
助っ人してやるか)
魅録が出ていこうとしたとき、男たちが一斉に少年に
とびかかった。
「大勢でよってたかって卑怯だぞ。おれが相手してやる」
そう叫んだ魅録の足元に次々と倒れこむ男たち。
見ると少年は鮮やかな足さばきで男たちに蹴りを入れていく。
(強ぇ、なんだこいつ、ずいぶんケンカ慣れしてるじゃん)
あっけにとられている魅録に気づいた少年が声をかける。
「なんだ、お前もこいつらの仲間かよ」
「あ…いや、お前強いな。1人対大勢だったから手助け
してやろうかと思ったんだけど必要なかったみたいだな」
「まぁな、こいつらてんで弱いんだ。あたいに勝ちたきゃ
もうちょっと強くなれってんだ」
「あたいって…、お前ひょっとして女か?」
「ひょっとしてって何だよ、失礼なヤツだな。
あたいのどこが男に見えるんだよ」
「どこがって…(全部だよ)。いや、悪かった。
オレ松竹梅魅録、中1、よろしくな」
「まぁいいや、あたいも中1だぞ。剣菱悠理」
「剣菱悠理…どこかで聞いたことあるような…」
「あたいのこと知ってるのか?」
「あぁ、その顔もどこかで見たんだよな、えぇと…」
不意に先日のグラビアページが脳裏に浮かぶ。
「あーっ! そうだ。お前、剣菱財閥の令嬢だろ!」
「ん…、まぁそうだけど」
憮然として答える悠理。
「じゃ、あのグラビアの写真ってお前なのか!
ひっでー、そんなのサギじゃん」
魅録の中のフランス人形が音を立ててくずれた。
「サギってなんだよ。あん時はかーちゃんに無理やり
ドレス着せられた上に髪いじられたり化粧されたり
大変だったんだからな。ブスったれて下向いてたら
写真とりやがって」
ムッとしてまくしたてる悠理。
(そうか、あれは伏せ目がちじゃなくてむくれてたのか)
事実を知り妙に納得する魅録。
「わかったよ、わかったからそんなにムキになるなよ。
でも写真ってすげーよな。お前ホントに深窓の令嬢
って感じだったもんな」
「どうせあたいは令嬢ってガラじゃないよ。うちみたいな
成金じゃ白鹿んとこみたいな優雅な雰囲は出ないさ」
「白鹿って、あの白鹿画伯のところも知り合いなのか?」
魅録はこの上市松人形も無残に砕け散るのかという不安に
おそわれながらおそるおそるたずねた。
「あぁ、同級生だよ。だけどあいつガチガチの優等生でさ。
かーちゃんがお茶の家元だとかでお茶もお花も免許皆伝、
おまけに日舞までやってるらしいんだ」
「ふーん、やっぱり世の中にはお嬢様ってのが存在するんだな」
とりあえず、市松人形が無事だったことに安堵する魅録。
「なんだよ、ニヤニヤして、いやらしいヤツだな。
お前、あんなヤツがいいのか?」
悠理に追及されてうろたえる魅録。
「いいも悪いもあったことのない相手のことなんかわかるかよ。
それよりケンカしたら腹へったろ。この先においしい
ホットドッグ売ってる店があるんだけどさ」
「えっ、ホント。腹ぺこぺこなんだ。その店どこだよ」
「男と間違えたおわびにおごってやるよ。こっちだ」
(こいつ完璧に色気より食い気だな)と思いながら魅録は
売店へと走っていった。
その後、ふたりはあちこちのケンカ場で出会いを繰り返し、
やがて他の仲間と一緒になるのであった。 おわり
>出会い編
魅録と悠理の出会い、なんかほほえましかったです(^-^)
また小ネタ思いついたら書いてください
620の「不順異性交遊」および「不順同せい交友」は
「不純異性交遊」、「不純同性交友」の誤りでした。
気づくのが遅すぎる<自分
ここってもう漏れしかいないの?
淋しすぎる………(´・ω・`)ショボン
点呼とっていい?
>648
私も時々覗きに来てます。
研究員魅録とか好きですた。
・・・・・・サミシイ。
ちゅーことで2
>648 私も時々覗いてます。
最近このスレ知って、やっと過去ログ読み終わったから淋しい・・・
てなわけで3
>648
1日おきくらいに来てます。
読むばっかりで何も書けないのが申し訳ない・・・
で、4。
はやりのインフルエンザで寝込んでました。
なんか連載減った?
みんな風邪で寝込んでるとか・・・・
っちゅう訳で5!
私も風邪で寝込んでたよ。
かなり真面目に清四郎の薬が欲しかったw
それでは6。
旅に出てました。
今さっき戻ったところです。
基本的にロムなのですが…7。
(´-`).。oO(御大の新作に出てくる男がヘタレ絵版の清四郎に見える・・・8。
な、なんか点呼とってる…
私もロムだが。
「恋いチカ」とか「秋の〜」好きだったんだけど。
(過去形でいいのか?)
とりあえず9。
魅×可読みたい・・・
私もココは巡回ルートに入れてまつ。
ロムなのでコソーリと10。
うわーごめんなさい
ageちゃった・・・
ロム専ですが、とりあえず11。
初期のころはよく事情2のリレーに参入してましたが、
いまは私もロムっす。
魅録と清四郎のライバル的友情がみたい12.
私もロム専・・・。
この頃寂しい・・・13。
以前書いていたこともあるけど、今ちょっと筆が進まない私……。
ということで14。
またまたロム専。
毎日覗きに来てサミシイ…と思ってたら点呼が(・∀・)!!
「病院坂」「恋のチカラ」の続き熱望!15
あ、結構居てくれてたのね・・・
ワタシも1人かと思って点呼とりたいと思ってたです。
662さんと同じで、なんとなく今ちょっと筆を置いてるんだけど・・・
さりげなく16。
病院坂ファンっす。17。
おお、じわじわと点呼が伸びている・・・
重い腰を上げて普段ロム子のわたくしも参加。
「秋の〜」いいとこで中断してるので続きが読みたいです。
っちゅうわけで18。
仕事が忙しすぎてここに来れるの週一くらい。。
。・゚・(ノД`)・゚・。19。
ロム専ですがこうしちゃいられないってことでお返事。
20!
そんなら漏れも参加しないわけにはいかんな。
読んでばっかりでしたが名乗りをあげまつ(w
21
なんだぁ〜皆いたんだね!!
ロムってるの自分だけかと思ってたよ。
小説は書けないけど読むのは大好きでつ。
22
ロム専だけがいるスレッドはここでつか?
そういう私もロム専ですが。
23
>>582 秘書が去った後、豊作はゆったりと席につくと、マガホニー製の机の上に積まれた
書類を手に取った。申し訳なさそうな顔をして、魅録の方を見る。
「目を通さないといけない書類があるから、三十分くらい待ってくれ。コーヒーでも
淹れさせるから、そこのソファで寛いでくれていてもいいよ」
「あ、ハイ」
頷き、魅録は部屋の端のソファに座る。ソファと対角になるように本棚があり、
そこには社内年鑑やら、年間の業績成績などを記した本が並ぶ。それらを目で追いながら、
さてどうしようか、と魅録は考えた。
悠理の話によると、豊作は自分を擁護する者と排斥しようとする者に囲まれて、気苦労
の多い毎日を送っているらしい。いや、気苦労が多いだけではない。将来、本社の
社長職――つまり会社の実権を他の者に奪われ、名ばかりの名誉会長になるのか。
それとも名実ともに父親の後継者になるのか。豊作の未来がかかっているのだ。
だが余計なお世話かもしれない。豊作は、たかだか高校生を頼らずとも自分で降りかかる
火の粉を払いのけてみせるかもしれない。今回、そう判断したならば、いくら悠理の依頼
であっても魅録はさっさと手を引くつもりだった。
とりあえず、まず今日は豊作を取り巻く人間関係を観察するつもりである。いきなり豊作
自身に「相談に乗りますよ」と申し出たところで、立派な大人である彼が素直に内心を
吐露するとは思えないからこそ、こんな回りくどい手を使うことになる。
「魅録君。とりあえず書類は目を通したから、行こうか」
「行こうって何処へ?」
約束の三十分後きっちりに、仕事を終えた豊作にそういわれたが、これから向かう
場所について説明を受けていなかった魅録がそう問い返したときだった。
トントン
控えめなノックがあり、ふたりは会話を中断させる。
応じた豊作に、入ってきたのは金井とは別の秘書だった。
「失礼致します。常務がいらしています」
「……分かった。お通ししろ」
その声は、僅かではあるが、苦い。
(――ん?)
違和感を感じて、魅録は首をかしげた。
専務である豊作より、常務の方が一階級下の筈である。その割に、丁寧な言葉を使うの
だろうか。
だが、そのような疑問は、常務が入ってきた時点で簡単に氷解した。常務は、豊作よりも
二まわり以上年上だったのである。豊作が専務になれたのは血筋に寄るところが多く、
若造の身で横柄に振舞うほど豊作は身の程知らずでも、厚顔無恥でもない。
「おはようございます、専務。めっきり冷え込んできましたな」
おそらく有名なテーラーが仕立てたスーツで身を包んだ常務は、やや肥満ぎみな身体を
オーバーに震わせた。ポマードで七三に固めた髪がテカリと光って嫌味だったが、
浮かべる笑みは人好きのするものである。
「おはようございます」
まるで子供を見守る父親のように気さくな様子の常務に対して、豊作は簡単にすませる
のみだった。いくら目上の人間とはいえ、部下に対して堅苦しすぎるのでは――と客観的
に思って様子を観察していた魅録は、急に話の矛先を向けられ、身を改めた。
「ところで専務、この方は一体?」
「ああ、この子は妹の友人ですよ。一日僕の傍で仕事を見てもらいます。開発棟なども
見学させますが、然るべきところから預かった信用の置ける子なので、安心してください」
紹介されたので、よろしくおねがいします、と魅録は大人しく頭を下げた。どうやら、妹の
正体は隠す必要があっても、自分は妹の同級生とばらしても大丈夫らしい。
「おお、ということはまさか高校生なのですか」
「ええ、悠理さんと同級生です」
場を弁えて、さん付けにして悠理を呼ぶと、なんだか別の人間のような気がした。
「いやあ、驚いた。今年の有望な新入社員かと思いましたよ」
常務は鷹揚に笑った。
確かに、スーツに身を包んだ魅録は、その堂々とした身ごなしといい、面構えといい、
まだ親の金で生活している未成年にはとうてい見えなかった。常務にしてみれば、褒めた
つもりなのだろう。しかし、当の本人の魅録は微苦笑を浮かべる。
それってふけて見えるってことかよ?
図らずも、昨日の豊作と同じ台詞を脳裏に浮かべた彼であった。
「もちろん、開発棟の件はいいですよ。専務のお墨付きなら大丈夫だ。気兼ねなく、おおい
に学んでもらいたい」
「ありがとうございます」
魅録はぺこりと頭をさげた。
「じゃ、私はこれで」
常務はそういって退出した。何かの用があって専務を訪ねたわけではなく、単に挨拶を
しにきただけらしい。
常務が去った後、豊作は彼向けていた表情とは段違いにリラックスした表情で、魅録を
振り返った。外套を手に取り、颯爽と立ち上がる。
「さて、これから開発棟の方へ向かうよ」
「開発棟ってどんなところですか」
ふたり社屋の廊下を歩きながら話す。すれ違う人々が皆、豊作に頭を下げながら、彼が
連れ歩く青年の姿に首をかしげた。女子社員などは、如何にも利発そうな若手社員(と、
完璧に思われていた)に向かって、どこの部署の人かしら、と頬を染めていたりする。
「あそこは、研究者ばかりが集まっているところだよ。うちで取り扱う商品の85%は、そこで
開発されてるんだ」
「剣菱精機で取り扱ってる商品っていうと、医療機器ですよね。ええと」
「たとえばレントゲンなどを中心とした放射線部門の精密機器、医療用具の滅菌機器、
はては人体に使うさまざまなカテーテルという管など、医療現場で使われるさまざまなもの
を取り扱ってる」
「清四郎なら、分るんだろうけどなぁ」
魅録は参ったと言って、苦笑する。説明を求めたのは自分だが、専門外の内容すぎて、
これ以上詳しい話はきっと自分には理解できない。
すると、なぜか豊作もまた苦笑を浮かべた。
「松竹梅病院では、剣菱精機の製品を使っていただいて感謝してるよ。――うちの会社は、
製品の質ではどこにも負けないんだが、いまいち売り上げが伸びなくてね」
「そうなんですか?」
「――この業界もまた、ブランド志向が強くてね。医療ベットならパラマウンツ、小児用医療
器具全般ならATON、各種モニター類や輸液ポンプなどのベットサイドの精密機器なら
フクタ電子。吸入器ならONRON。あげたらキリがないけれど、医療現場でつかわれる
ありとあらゆる機械は、すべてそれぞれの大手メーカーが占めてしまっていて、新規参入の
うちのような会社が入り込む隙間はないんだ……なんて君に愚痴っても仕方ないんだが」
「はぁ」
ふうん、天下の剣菱グループも、全ての会社が順風満帆って訳じゃねぇんだな。
「だから、新製品の開発には力を入れているんだ」
そういって、豊作は一端話を打ち切った。
そのまま社屋を出ると、今度は車に乗らず、緑に溢れた敷地内を歩く。
工場と社屋が一体になった会社にはよくあることだが、こうして緑で防音しているのだ。
何もしらずここに迷い込んだとしたならば、きっとここが外国か何かの公園だと勘違いしたに
違いない。朝の光に包まれて緑のまぶしい周囲の景色は、それほどに長閑だった。
それにしても広い。開発棟はまだか、と考えていた魅録に、豊作は終わったはずの話を
蒸し返してきた。
「実はね、うちの会社が一発逆転できるチャンスが舞い込んできたんだ」
「へぇ、どんな?」
豊作の顔を見ると、これが三十前の男の表情か、と思うほどに少年めいた無邪気な笑み
を浮かべていた。悪戯を打ち明けるときのような、わくわくとした表情。――なんだろう。
「これは本当に秘密なんだけど、今回、画期的な新製品の実用に漕ぎ着けてね」
「新製品?」
「そう、これを発表すれば、うちも医療機器のトップブラウンドの仲間入りを出来るかもしれない。
まあ、まだ完成してない現時点では、獲らぬ狸の皮算用に過ぎないんだけど。このプロジェクト
が成功したら、僕は剣菱自動車に移動することになってるんだ」
ちょっと照れたような顔をして、いきなりそんなことを言った豊作に、魅録は心から祝福の声
をあげた。
「剣菱自動車? 凄い! まさか社長とか」
「うん。自動車に関わる仕事をしたいって実は昔から思ってたんだ。このチャンスは逃がさないよ」
笑いながらも眼差しは凛として、流石に剣菱家の長男であるだけはある。普段の情けない表情
は影を潜め、見てるだけで、こちらにもワクワクが伝染しそうなほど。ああ、これが男の顔だよなぁ
と魅録は羨ましくなる。さっきまで悠理のために動いているようなものだったが、この顔を見てしま
えば、同じ男として、豊作個人に肩入れしたくなるのが当然である。
「頑張ってください! 応援します」
「ありがとう……僕みたいな若造が、グループトップの剣菱自動車の社長職を任されるなんて、
って厭な顔する人も多いけどね」
魅録の声援に嬉しそうに答えた後、ちょっと沈んだような声でそんなことを言う。
(……なるほど)
悠理が言うほど豊作は枯れ果てていなければ、凹んでいるわけでもない。しかし、それでもとき
には疲れきって妹に愚痴を漏らしにいくほどには、彼には敵が多いらしい。
だが、同情してる場合ではない。これを機に、もうちょっと内部事情を探らせてもらおう。
不謹慎にも、少し楽しくなっている自分を、魅録は自覚する。
「なんか、具体的に嫌がらせとか妨害とかされてるんすか?」
「目に見える形ではないよ――でも、そうだね。このプロジェクト発足当時から、いろいろと重要な
書類が紛失したり、他者から研究者が引き抜きされたり、いろいろあったよ」
それがライバル会社の仕業なのか、自社の人間なのかは判断できないけどね。
暗にそう仄めかす豊作。
うわぁ、陰険だなぁと魅録はうんざりする。どこの世界も、人の足を引っ張ってまで権力を掴みたい
人間はいるのだ。
そんな話をしているうちに、ふたりは開発棟に到着した。
つづく
いつもアップに間が空いてしまってすいません。
そのうえ、あまり話が進んでない上に、
まるで豊作さんファン倶楽部会長みたいな内容になってしまいました(笑)
次は魅録が活躍できますように。
ちなみに、普段、うp以外で書き込みしないからロムではないけど点呼24
コネタやお話、妄想待ってます
あー嬉しい。続きがアップされるのをまさにリアルタイムで目撃。
開発棟、って魅録にぴったりの部署っぽいなぁ。
豊作さんの社会人ぽい一面に惚れ惚れしますた(w
恋愛話もいーけど、こういう話もイイ!
>679
白衣を着た魅録を煩悩してしまった(w
どうも、病院坂以来、白衣フェチらしい
情感タップリの夏の匂いとは趣きが変わって、
なんだかわくわくするような展開ですね。
これから起こるだろう大事件を楽しみにしてます。
おお、豊作たんが情けないだけのキャラを卒業しようとしている!!
こういう、人の良さそうな、しっかりしているようで抜けてる人って、実際いたら好きだなあ。
秘書と一緒にいる悠理はどうしてるのでしょうか?
続き楽しみにしてますです。
>秋の手触り
丁寧な文章、いつもながら読みごたえがあります。
続き楽しみにしてます。
点呼はまだ取ってますか?今日旅行から帰ってきました。
25!
あああ。ごめんなさい!あげてしまった。
スマソ。
静かな間に一生懸命短編書いてた作者にももっと感想かいてあげればいいのに
685=静かな間に一生懸命短編書いてた作者
>秋の手触り
ああ〜続きが読めてうれしい!作者さん乙です。
それにしても、博識な作者さんだなぁ・・・
短編?
>675
>松竹梅病院では
……菊正宗の間違い・…?
豊作さんの事を考えていたら、頼りない豊作の嫁には野梨子なんてどうだろう?
と思いました。
頭もいいし、度胸も良いし、ある意味リリィさんと同じくらい過激だし・・・
で、清四朗が「だめです!」って反対するとか、と妄想してみました。
自分では短編も書けないので、どなたか作者さん書いていただけませんか?
>690
豊作×野梨子いいかも。彼女なら豊作さんを立てつつうまくやりそうだ。
清四郎がどんな理屈をつけて反対するかも見たい。
「白鹿流を継ぐのは野梨子しかいないから駄目ですよ!」とか言ったりして。
>689
作家さんは有閑倶楽部自体はそれほど好きじゃないんだろね……。
なんとなくそう思った。
書いてくれるだけいいけど。
>690-691
「いーや、あすこんちは弟子がいっぱいいるでねえか!
白鹿はそんなかの誰かに継がして、ぜひ豊作の嫁に!」
「そーよ、豊作と野梨子ちゃんの子ならきっとかわいいわ!」
熱く喜ぶ剣菱夫妻の姿が目に浮かぶようでつ
秋の手触りの作者です。毎回誤字や間違いばかりですいません。
でも有閑倶楽部は好きです(好きじゃないものを書けるほど器用じゃないです〕
言い訳になってしまうけれど、それだけ言いたかったので。
>>429 値踏みでもするような女主人の視線に野梨子が抗議を唱えようとするより一瞬早く、可憐の
表情がふわりと和らいだ。野梨子の素性を何となしか察したようである。打って変って華や
かな笑顔を見せると女主人は口を開いた。
「いらっしゃい。よく来てくれたわね。薄汚れた我が館へ、ようこそ」
ふざけた口調にほんの少しの自嘲を滲ませながら、それでも底抜けに明るく女主人はそう
云った。
心から客を歓迎する女主人の微笑みは、薄暗いはずの店内を一瞬にして明るい色調に染
め変える。そして、それは野梨子の緊張をも跡形も無く解いた。
きっとこの笑顔を目当てにここへ通う客も多いのだろう。いかがわしい周囲の店とは一線を画
す、しっとりと落ちついたこの店の雰囲気は、まさしく女主人の醸し出すそれと同じものであっ
た。
「まあ、掛けて頂戴。魅録はいつものでいいわよね?こちらのお嬢さんは何がいいのかしら
ね」
楽しそうに背後の酒棚を振り返り、見回す。可憐が身に纏うのは黒い、ワンピースと言うよりド
レスと呼ぶべき洋装で、野梨子は変わり映えのしない自分の和服をどこかしら恥ずかしく思っ
た。柔らかく光沢のある生地が豊かな体の輪郭を浮き彫りにしている。胸元も背中も大胆に
開いているにも関わらずだらしの無い印象は皆無であった。彼女が持って産まれた品格のよ
うなものなのか、それともこういった商売の中で自然身につけたのか、どこか一本、凛としたも
のを備えている。それはこれまで自らの力で生計を立ててきたという、そして小さいながらも一
国一城の主であるという自負によるものであろうか。
しっかりと大地に根を下ろした大木のようだ、と野梨子は思った。その根元に立つものを、誰で
あれ優しく包みこむ。
「あ、あの。わたくし、野梨子と云います」
楽しそうに酒棚を見まわす可憐に向かい、野梨子は云った。何故か、この女主人には名前で
呼んでもらいたいと思った。
可憐は顔だけ野梨子の方へと振り向けて、にっこりと笑った。
「あたしは、可憐でいいわ」
自分をそっちのけで心を通わせつつあるふたりの女性を不思議そうに眺め、魅録は止まり木
に腰を下ろした。
店内には小さく音楽が流れている。いつの間にか、女主人が洋盤に針を落としたものらしい。
聞き慣れない曲調ながら心地良い旋律は、幾度となく繰り返されるうちにやがて厚みを持ち、
様々な楽器を経て複雑に変化してゆく。その音が最高潮の複雑さと盛り上がりを見せる直前
に、コトリと音がして野梨子の前に杯が置かれた。
初めて耳にする音楽に心を奪われていた野梨子は、はっと顔を上げて可憐を見た。
「葡萄酒よ。とびきり高価いやつだけど、今日は特別。甘くて飲みやすいと思うわよ」
片目をつぶり、可憐は云った。二人の間にある深い色の台に手を凭せ掛け、そのままじっと
野梨子を見つめている。
まるで、試されているようだ。直感的に野梨子は思った。自分がこの場にいてもいい人間なの
かどうか、それを試そうとしているのだ、この女主人は。
野梨子は杯を手に取った。
「お、おい。別に無理しなくても。なぁ可憐、酒じゃないものもあるんだろ?」
そう云う魅録を、可憐は目で制した。
色硝子でできた杯に半分ほど注がれた葡萄酒は、とろりと深い紅色である。口元へ運ぶと色
とりどりの花束と新鮮な果物の香気とが渾然となって鼻を打つ。恐る恐る口を付け、目を瞑っ
たまま野梨子はそれを一気に干した。
「…美味しい…ですわ」
慌てる魅録を尻目に、野梨子はぽつりとそう云った。女主人はいかにも楽しげな笑い声を上
げた。
「俺とこいつとは、昔馴染なんだ」
自分は褐色の洋酒の杯を傾けながら、魅録は口を開いた。
「俺はこの界隈で産まれ、育った。可憐もそうだ。貧乏暮らしだよ。その日の食い物にも事欠く
有り様だった。―――それを恥ずかしいと思った事は無いが、それでも、なんとかここから抜け
出そうと努力したよ」
可憐は台に上半身を凭せ掛け、魅録をじっと見つめている。時折そちらに瞳を向けながら、
魅録は自分の身の上を語った。二人の間に流れる親密な空気を感じさせ、それは野梨子の
胸をちくりと刺した。
「その為に、俺は必死で勉強した。コイツは」 魅録は可憐を親指で指す。
「体張って稼いでる」
「ちょっと、人聞きの悪いこと言わないでよ。いかがわしい事なんてしてないわよ、あたしは」
可憐は猛然と抗議した。わかってる、という風に掌でそれを制し、魅録は続けた。
「コイツの母親、病気なんだ。俺が時々薬を届けてる。安く手に入れられるからな。この前清四
郎が見たっていうのは、多分その時のことだろう」
「そう…でしたの」
飲み慣れぬ葡萄酒でほんのりと目許を朱に染め、野梨子は頷いた。
事情が、あったのだ。
娼婦を買ってなどいなかった事に安堵しながらも、勝手な憶測で彼を誤解していた事に自責
の念が湧く。人を色眼鏡で見ることの愚かしさは充分にわかっていたつもりであった。にも関わ
らず同じ失敗を繰り返していた自分を情けなく思った。
こと魅録に関しては、自分の狭い常識で判断できない事が多すぎた。彼の背景をひとつ知る
度に、自分の生活がいかに偏狭なものであるかを思い知らされるようだった。
「おふたりは…その」
口篭もる野梨子の心中を察したかのように可憐が口を挟んだ。
「あたしとコイツは、ただの友達。あたしはね、こんな貧乏助手なんかじゃなくって、すっごい男
見つけていつか玉の輿に乗ってみせるわよ」
おどけたようなその口調に野梨子は思わず笑みを漏らした。魅録も苦笑して云う。
「悪かったな、貧乏で。いつまでもそうやって夢見てると、独り身のままバアさんになっちまうぞ」
「失礼ね!」 盛大にぷっとむくれて見せるその様子がおかしく、野梨子と魅録は声を合わせて
笑った。
いつか見てなさいよ、そう云って可憐はこちらに背を向け洗い場に立った。
「良かったよ、ちゃんと話ができて。あんたに、…」
ぼそり、と聞き取りづらい声で魅録は呟いた。
「えっ?何ですの」
「あんたに、誤解されたままでいるのはどうも、その」
誤魔化すように杯を呷った。照れ臭そうに視線を反らす魅録の横顔を見つめながら野梨子も二
杯目の葡萄酒に口を付け、ふわりと微笑んだ。
レコードに落とされた針がぷつりぷつりと規則的な音をたてて曲の終わりを告げた。
父が学会で自宅を留守にしている事を、今日初めて野梨子は喜ばしく思った。町から「白鹿の
病院」 までの数十分の道のりを、魅録が共にしたからである。もしも父が不在でなければ、家ま
で送るという魅録の申し出を辞退しなければならなかっただろう。普段邸内へ出入りしている助
手であろうとも、男性に送られて夜更けに帰宅する事など頑迷な父が許すはずも無かった。
道すがら、魅録は定期的に訪れるという剣菱の令嬢について聞きたがった。野梨子は自分の
知る限りの範囲でそれに答えた。
「何回か、言葉を交わしたことはありますわ。財閥のご令嬢ですのに、ちっとも鼻にかけたところ
のない、気さくな方ですわ」
財閥を身一つで興した剣菱万作は百姓の出であったと云う。それを反映してか、美貌にも関わ
らず娘である悠理に近寄りがたい雰囲気は皆無であった。だがそれも、幼い頃の記憶である。
いつからか、野梨子は悠理に対して距離を置くようになった。それが、清四郎が悠理を見つめる
視線に熱を帯び始めた頃と一致していることに、野梨子自身気付いてはいなかった。
「もともとは活発な方だったそうなのですけれど…幼い頃から心臓がお悪くて、このままだと二十
歳まで持つかどうか分らない、とお医者様は仰っているそうですわ」
「いつから、研究所に来るようになったんだ?」
歩調を緩めないまま、野梨子はしばし考えた。
「わたくしが引き取られて、少ししてからですから…10年くらいになりますかしら」
その言葉に魅録は素早く反応した。
「引き取られて?」
野梨子は思わず立ち止まった。云うべきではない事柄を口にしたことに、ようやく気がついた。
秋の風が、周囲の木立をざわざわと揺らした。
(続きます)
「病院坂」ずっとずっと待ってました〜〜〜っ!!!
可憐がイイ女でウレスィ〜!
魅録は何でまた剣菱のご令嬢について聞きたがるのか…
なんか嵐の予感がしまつ。続き激しくキボンヌ!!!
>「病院坂」
清×悠派の私としては、密かに清四郎が悠理とくっついてほしいな〜なんて願っております
それにしても野梨子父は何を研究しているのでしょうか??もう毎日アップしてほしいくらいです
楽しみに待っています
寝る前にちょっと覗きに来てみたら、病院坂の続きが!!!
一気に幸せな気分に・・・。
こういう可憐、大好きです。綺麗で、かっこよくて、暖かい。
魅録と野梨子も、なんだか初々しい感じというか、打ち解けすぎてなくて、
このくらいの関係が一番萌え〜です(笑)
こりゃー、今日はいい夢見れそうだわ。
続き、楽しみに待ってます。
>病院坂
夢中で読んでたら鍋焦がしました(w
毎回、読んでる間は完全に病院坂の世界へトリップさせられてます。
可憐姐さんカコ(・∀・)イイ!
悠理はどんな風に登場するのか!?待ちきれませ〜ん。
次回うpまで身悶えしながら待ってます。
…ついでにコソーリ点呼26(w
>病院坂
うん、こういう可憐は素敵ですよね。
そしてそして!
野梨子が、「引き取られて」・・・?
うあー、面白くなりそうです!
>病院坂
私も「引き取られて」めっちゃ気になる!
魅録が悠理のこときくのって、なんか思惑があるのかな。
ちと疑問なのですが。
作家によって、文章の改行の文字数って違いますよね。
みなさんは、どのような形式のものが読みやすいですか?
ディスプレイが1024*768
ブラウザはIE(文字の大きさ:中),PCはwin
という環境の私は、30文字×20行前後ぐらいが好みなのですが。
数えるのが面倒なんで実例でレスいたしますが
「秋の〜」くらいが読みやすいかな。
あ、ちなみに2ちゃん用のブラウザを使用してまつ。
ペリー提督
久しぶりに来たら、「秋の手触り」と「病院坂」が!!
どちらも、読んでると世界に入ってしまいますね。
続きが楽しみです。
>病院坂
キタキタキターーーーー待っててよかった!
可憐姐さんカッコイイ!
これからどうなるんだ〜
>706
私は、秋よりも横の行がもっと短い方が読みやすい
ブラウザはIEなんだけど、文字大きさは「大」だし、画面も800*600なんで、
とちゅうで折れ曲がってしまって、変なことになっちゃうんです
>706
私も同じ環境で、一行30文字くらいが一番読みやすいっす。
野梨子の話きぼん。
私は、そろそろ可憐の話とか読みたいかな。
>716
これは難しそうだ・・・勇者求む。
関係ないけどプチ妄想。
外科医って手先が器用じゃないと駄目だよなぁ、とか思ってて
ふと清四郎って意外と不器用そうだと思った。なんとなく。
魅録は機械いじりなんかしてるので器用そうなイメージあるんで
そういう魅録の手元を見て「ほう、器用ですねぇ」なんて言ったりしてそう。
>718
何となくわかるかも!
手術とかのメス使いは、まあ普通にこなせるかもしれないけど
あんまり器用そうなイメージはないなあ。
余談だけど、魅録の指って決して細くはないんだけど骨ばってて
関節が太そうなイメージ。(私の中での「器用な男の指」のイメージなんだが)
指フェチとしては・・・たまらんですばい(w
清四郎は、一見スラッとしてるけど(関節とかは出てないけど)そこそこしっかりした
太い指の男の手、って感じ。
美童は・・・言うに及ばず。きっと女の私よりも細くて綺麗な指(&手の甲)を
しているに違いない。ナイフとフォークよりも重いものは持ったことがないだろうから(w
>718
清四郎は精神科の医者って感じがするなぁ
じっくり話を聞いて処方してくれそうだけど・・・
美童は美容整形かなぁ
ブスに囲まれてげそっとしてそうだけど、
「僕好みの美人にしてあげます」と宣伝したら予約殺到?
魅録は獣医
悠理が受付、または大型動物を押さえ込む看護士
>または大型動物を押さえ込む看護士
ワロタ(w ハマリ役。
>余談だけど、魅録の指って決して細くはないんだけど骨ばってて
>関節が太そうなイメージ。
同意。ごつごつしてるけど器用、というのが萌えポインツなんだな。
その器用な指先で(以下自粛
>清四郎は精神科の医者って感じがするなぁ
>じっくり話を聞いて処方してくれそうだけど・・・
してくれそうだけど、実は患者を新薬の実験台にしてみてる罠(w
プチ妄想のっかってみます。
野梨子は、内科あたりで女医さんっていうのもいいけど、
整形外科の看護婦で、バイク事故とかで入院している高校生が
ほのかに憧れるっていうのもいい・・
可憐は受付か、VIP用の個人病室担当で玉の輿を狙って欲しい。
>723
ああ!いいね!>整形外科医の看護婦
学生にほのかな恋心を持たれる、ってのがピッタリ。
ああいう清楚な感じが良いんだろうな。
関係ないが昨日家族が「白鹿」をもらって帰ってきた。
ラベル見てニヤニヤする私に「酒飲めないのにどうしたんだ」と
不審がられるが理由なぞ言えん(ワラ
意味もなく何度も見に行ってしまう…アホだな。
>724
毎日会ってるのに本人には何も言えず、
「白鹿」をコソーリ部屋に置いて、見るたびに
溜息ついてる清四郎を妄想してしまった(w
>725
抱きしめて寝てたらイヤン(w
>725
何かの拍子に他のメンバーにバレちゃって、
(・∀・)ニヤニヤされたり
>725
和子さんにバレたら間違いなく写真を撮られて
脅しのネタにされまつね。
それにしても野梨子が相手だとなんで清四郎はこんなに
シャイで変態になるんだろう(w
>719
なんかで聞いたんですけど、産婦人科の先生には
指の「長くて」「細い」のがいいんだって。
だから清四郎には産婦人科希望!Y(^_^;;
毎日女性の大事なとこを見まくってるのに、
恋愛経験ナシ、はどうでしょー!?
>729
変態に拍車がかかりそうなその設定に萌え(w
もしかしたら男色に走ってしまいそうだ。
>725-726
個人的には「そっとため息をつく」のは魅録のイメージ。
「抱きしめて寝てる」のは清四郎のイメージ(w
決して清四郎が嫌いなんじゃないのよ!(確かに魅録スキーだがw)
だってあなたにはそういうキャラが似合ってしまうんだもの!許して!
724だす。いまだ白鹿は鎮座しております。
みんな妄想ありがd!
私としては魅録にラベルの「白鹿」の部分を
そっと撫でてみて欲しい(w
>732
魅録は野梨子の何を想像しながら撫でてるのやら・・・(w
>731
「抱きしめて寝てる」だけなら良いが
とてつもなくいやらしいことを想像しながら口に含んだりしてそうでコワイ(w
新作うpいかせていただきます。
可憐が攻めで清四郎が受けです。時々野梨子がからむでしょう。
湯気の立つティーカップを手に、倶楽部の連中を座って眺めていた
黄桜可憐はふと魅録の持つ雑誌に目を止めた。
「ちょ、ちょっと魅録。その雑誌見せて!」
彼から奪い取ったYomiYomiWeeklyを可憐はうっとりと眺める。
「いいじゃなーい、この特集記事。『これからの日本を背負って立つ
高校生』ですって」
「また始まったよ、可憐の玉の輿願望が」
「今度は将来ステータスを持ちそうな男の青田刈りかい?」
呆れる魅録や美童の視線も気にせず、ぱらぱらと記事をめくる。
「あらっ、まあ日本ドナルドの社長の息子!これは…高校生でベンチャー
企業の社長!すっごーーい…。でも皆ちょっと顔がね…。」
「あらステータスのある男は『顔なんてついてりゃいい』んじゃありませんの?」
野梨子が新しい紅茶を皆のカップに注ぎながら言う。
悠理はさっきからクッキーを一人占めして食べていた。
「あれは言葉のはずみよ。どうせなら顔もいいに越したことないでしょ。
んー、いい男、いい男…」
必死にページをめくってた可憐の指が止まった。
「いたか?いい男」
隣から魅録が雑誌をのぞき込む。釣られて野梨子も、美童も悠理も席を立って
のぞきに来た。
「いたわ!しかも、聖プレジデント学園の制服じゃない!誰よ、これ!?」
「なーんだ。清四郎じゃん」
「ええっ!?うそっ!」
悠理の声に全員驚愕の声をあげた。
写真の中の男は制服姿で教室の窓枠に腰掛けていた。窓枠の上に置いた右足の
上に右手を起き、体をねじるようにこちらを向いている。
すべて降ろされた前髪に半ば隠された瞳と少し開いた唇、軽くあげられた顎が
挑発的な色男、といった雰囲気をかもし出している。
制服のボタンは半分開けられてハダカの胸がのぞいていた。
「うわっっははははははははあ」
その時ちょうど生徒会室に入ってきた清四郎はわき起こる爆笑にあっけに
取られていた。そして可憐の手の中に例の雑誌があるのを見ると、くるっと
背中を向け逃げ出そうとしたが、時すでに遅し。
魅録に無理矢理引きずって来られた。
「よーよー、色男」
「やるなあ。さすがの僕もこの色気には負けるよ」
腹を抱えて笑う魅録と美童の言葉に清四郎は耳まで赤くなった。
「私も清四郎の変身ぶりにはびっくりですわ。明日からラブレターが殺到します
わよ」
さすがの野梨子も込み上げてくる笑いを抑えきれない様子。
「勘弁してくださいよ。撮影で散々ヘアメイクの人のおもちゃにされて、
うんざりしているところを撮られたんです。」
普段冷静な生徒会長が額に大汗をかいて頭を抱えているのは中々見物だった。
皆が清四郎を囲んで盛り上がっている中、可憐だけは雑誌を凝視していた。
「ねえ、清四郎…。この資産ン十億って?」
「ああ、それウソです。どこで調べたか知りませんが、うちの祖父が持っている
山や田畑の分まで入ってるんですよ。うちにはそんなにありません」
「で、でもお祖父さまが亡くなったら清四郎のお父さんがもらうのよね」
「可憐」
食い下がる可憐にさすがに野梨子がたしなめた。
清四郎は苦笑して言った。
「うちの親父は一人息子ですからそういうことになりますね。もっともうちの
祖父はまだ70代でピンピンしてますよ」
「元気なおじいさまですわよね。この間も富士登山に出かけられたとか」
「野梨子とは去年のパーティー以来でしたよね。又会いたがってましたよ」
なごやかに清四郎と野梨子が会話する中、可憐は穴が開く程雑誌を眺めている。
『全国統一模擬試験でトップ10入りする学力。5か国語はいける語学力。
武道有段者。父は大病院の院長。資産ン十億』
「なんだか怖い顔して見てるなあ、可憐」
変な顔をして悠理が美童に耳打ちした。
美童が笑いながら可憐をのぞき込む。
「随分必死に清四郎のページ読んでるんだなあ、可憐。ひょっとして次のターゲット
は清四郎に決めたとか?」
「や、やあねえ、美童。倶楽部の男に手を出す程、この可憐さんは困ってません」
しかし可憐の本心には別のものが渦巻いていた。
うかつだったわ。目の前にこんなに美味しい男がいたのに気がつかなかったなんて。
目先のステータスや財産に捕われていたわ。
そうよ、これから伸びる人材を捕まえなきゃ。
清四郎だったら、どう転んでも医者か敏腕経営者になりそう。それとも弁護士とか?
けっこうハンサムだし語学が堪能だから外国行っても恥ずかしくないし、
女に興味ないから浮気の心配もない!
おまけに遺産が入るあてもある。
決めた。
黄桜可憐、この美貌にかけて清四郎をものにしてみせる!
可憐の目が怪しく光ったのを野梨子は見逃さなかった。
その横で清四郎がゾクッと身を震わせて呟いた。
「なんか今…。寒気がしたんですけど、風邪かな。」
タイトルの頭にカップリング表記を忘れてました。
可×清 です。
あとツヅクです。すみません。
>735
可憐が攻めで清四郎が受けです。時々野梨子がからむでしょう。
天気予報みたいでワラタ。
新連載、コメディタッチぽくて面白そうですねー。
続きを楽しみに待ってます。
>可憐さんにはかなわない
雑誌の清四郎を想像してドキドキしてしまいました。
彼も変態なだけじゃないのよ(w
攻め可憐楽しみです。冷静な清四郎が振り回されるのが見たい!
>可憐さんにはかなわない
これまでの可憐はしっとりイイ女系だったんで
パワフル可憐が新鮮!!
原作っぽい雰囲気の新作にワクワクでつ。
>741
天気予報ワラタ!
>可憐さんにはかなわない
久々のコメディだ〜。楽しみ!
写真の清四郎の前髪が下ろしてあるとこが素敵。
>741
天気予報、同じくワラタ。
>可憐さんには〜
可憐さんがいつか本気で清四郎を落としにかかったら、
なんて妄想をしていた私にとっては嬉しいお話でつvv
天気予報私もワロタ。時折悠理が台風を巻き起こしまつか?
>可憐さんには〜
わーい、可憐スキーなのでとっても嬉しい&楽しみ!
がんばってくださいね。期待してます〜
スレ違いだと思われるけど、有閑倶楽部の同人誌がほしいのぉ〜!!
だれか知らない??
>747
上げてまで書くこととは思えん
>747 こないだヤフオクで1つ出てました
中々作品発表が続かないですねー
今って作者さん、わざと時間をあけてる?
それとも単に忙しいだけなのかな
連載途中の作品はけっこうあると思うけど、
私は毎日のぞいてるので(私利私欲ですが)
ゼヒ作品upおねげーしますだ
>728
>それにしても野梨子が相手だとなんで清四郎はこんなに
>シャイで変態になるんだろう
遅くなったが笑かしてもろた。
確かにそのとおりかも。でもそんな清四郎がイイ(・∀・)!!
>750
私も連載途中の作品が気になって、ついついのぞいてしまいます。
本当おねげーしますだ。
チョト思ったんだが、
可憐は電車通学なので、密かに憧れている他校生がいそう。
同じ車両に毎朝ドキドキしながら乗ってる年下の男の子とか。
いや、おじさんとかも密かに注目してるかも。
>752
可憐の方も日々ぬかりなく物色してるかも。
そしてオメガネに適う男が居なくてガカーリ・・・
>752
可憐は電車通学、悠理と美童は車で送迎はわかるのだが
魅録、清四郎、野梨子の通学手段がわからん。
魅録はバイク?清四郎と野梨子はひょっとして徒歩圏?
可憐て実際はどうあれ、ぱっと見は神秘的で素敵なおねーさまって
感じかなあ。女でも惚れてしまいそう。
とっくに終わりましたがバレンタインには
有閑倶楽部の男性陣で誰が一番多くもらったのでしょうか
普段からマメな美童か、生徒会長という目立つ存在の清四郎か
隠れファンが多そうな魅録か
番外で悠理 番外ながら一番多くもらいそうですね
チョコの内容も
美童なら繊細なデコレーションが施されたものか、
ゴディバなどブランドもの ラッピングも凝ってそう
清四郎は薬ビンに入ったものとかビターな味のチョコ
チョコはおまけ程度で熱烈なラブレターつき
魅録はハートのチョコに+バイクに関係した小物を
つけてあげたい!
悠理は巨大チョコかな やっぱり…
清四郎と野梨子は徒歩だね。
魅録は、思い出せない。
コミックを漁ってこよう。
>755
美童に一番多くもらって欲しい。そうでないと、不憫(w
でも、実際は悠理の方が多そうですな。
>薬ビンに入ったチョコ
本当に媚薬入りだったりして
しかし、彼らに手作りチョコを渡すのは非常に勇気がいるな…
味にきびしそう。
>>薬ビンに入ったチョコ
>本当に媚薬入りだったりして
それを食べちゃった清四郎を妄想中…
あるいは食べる担当は悠理なのでそっちでも…(w
>758
わお!それいただきです!
短編いきます。カップリングは?です。
生徒会室にあった清四郎がもらった媚薬入りチョコを<勝手に>
食べてしまった悠理。
運悪く(良く?)隣には魅録だけ。体が勝手に熱くなってきて悠理焦る…
何も知らない魅録は
「悠理?お前顔赤いぞ。風邪か?」
と悠理のデコを触る。
悠理は
「あっ。ひゃっ。ちょっ。側に寄らない…で…くれ…」
「? どしたんだよ?」
ますます魅録顔を近づける
「わー、ひー、も…、だめ…」
がばっ。んチュー!
「…★!?☆※×!!!」
悠理にディープキスされ羽交い締めにされもがく魅録。
そこへ清四郎や野梨子達登場。
「なっ、何やってるんですの、悠理!?」
魅録が悲鳴をあげる。
「助けてくれー。悠理が変だ!!」
清四郎がやっとのことで悠理を魅録から引きはがす。
魅録の顔中、痛々しいキスマークだらけ。
「ひでー、取れねーよ、これ」
「一体どうしたんです、悠理?」
「清四郎、あたい、あたい…」
「ん?」
清四郎が悠理をのぞき込む。その途端悠理がばっと顔をあげ
「清四郎が好きだあっっ」
硬直する清四郎を悠理が押し倒し、猛烈にキスする。
野梨子顔面蒼白。
清四郎の上でわめく悠理。
「清四郎! こら! あたいのこと抱けって言ってんだ!
早くしろ! がまんできないー」
「悠理、やめてください!」
必死で攻防する清四郎だが荒れ狂う悠理には勝てない。
「わーっ! 悠理っ! 変なところ触らないでください!」
美童と可憐は呆然と突っ立っている。
「美童… 止めなさいよ」
「やだよ、こわすぎる… 止めたら僕が悠理に襲われるよお」
仕方なく可憐と野梨子が悠理を止めにかかる。
「悠理! この馬鹿力、やめなさい!」
「悠理、やめてくださいな!」
くるっと振り向いた悠理。
「可憐〜。愛してるよ〜!」
「やめてーーーーーー!あたしは女よーーーー!」
悠理がやっと清四郎の暗示で眠らされた後、
有閑倶楽部には非常に気まずいムードが漂った。
「まあ…なんだな、その、悠理も普通の女だったってことだな」
「普通とは言わないでしょう、あれは。」
「そんなこと言って結構喜んでるでしょ、あんた達?」
「よかったですわね、清四郎。悠理とはいえ、女性と接吻できたんですもの、
うれしいんじゃありません?」
刺々しく言う可憐と野梨子。沈黙する男性陣。
特にキスマークだらけの魅録と清四郎は深く沈み込んでいるように見えた。
美童はそんな二人の様子を気の毒そうに眺めている。
(よかったあ。僕の美しい唇が無事で。かわいそうに、二人とも。
女性恐怖症にならなきゃいいけど)
しかし、実は魅録と清四郎は同じことを考えていた。
(事故みたいなもんとはいえ)
(けっこう良かったですね、悠理のキス)
(今度は正気の時にまじで誘ってみるか)
(一度お願いしたいもんですね、正常なときに)
(ん?)
(ん?)
魅録と清四郎の視線が合う。
すぐに相手の胸の内がわかって二人とも苦笑いした。
以上で終わりですー。
失礼しましたー。
>よかったあ。僕の美しい唇が無事で
ワラタ。
媚薬効果絶大…おそるべし。
>「清四郎が好きだあっっ」
ってのは本音?妄想妄想・・・
でも可憐にも愛してるって言ってたもんなー。
もっと別の場所だったら…ウフンまで行ったかぴら
悠理に男性陣全員と次々エチしてほぴー
妄想申してすみまぺん
昼間から…
清四郎が食べちゃったバージョンも読んでみたいでつv
>767
> 清四郎が食べちゃったバージョンも読んでみたいでつv
激しくう読みたい〜
でも自分に厳しい彼のことだから沸き上がる○欲を抑えようと
自ら縛ったり、壁に頭を打ち付けてたりしそう
コワイ…
>自ら縛ったり
これじゃ激しく変態だよぅ〜(激ワラ
ひとりで亀甲とかに縛り上げてるのを想像。
しかも妙に上手に(w
>、メ、ネ、熙ヌオオケテ、ネ、ォ、ヒヌ、?セ螟イ、ニ、?、ホ、ロチ?。」
>、キ、ォ、篶ッ、ヒセ蠑熙ヒ。ハ」?
、エ、皃「タカサヘマコ。ェヌセミ、タ。「キッ、ヒ、マ。ェ
ごめん、化けてた
>ひとりで亀甲とかに縛り上げてるのを想像。
>しかも妙に上手に(w
ごめん、清四郎。君には笑わせてもらったよ!
野梨子「な、何なさってるの?清四郎。ご自分を縛ったりして」
清四郎「はあ、はあ、野梨子…。何でもな…ふむ!(縛り直す)」
>772
ワラタ!
悠理「せ、清四郎・・・。た、大変そうだな。て、手伝ってやろうか?」
清四郎「な!悠理!そこはそうじゃないんです!
このロープをこっちに持ってこないと上手く絞めることが出来な・・・ふむ!」
>可憐さんにはかなわない
可憐に振り回される清四郎・・・面白そう!
ここんとこ清四郎祭りだしね(w
>清四郎「な!悠理!そこはそうじゃないんです!
> このロープをこっちに持ってこないと上手く絞めることが出来な・・・ふむ!」
激笑!!助けて−、くるじー
調子に乗ってバレンタイン媚薬ネタに便乗。
短編です。
上記にあったチョコの妄想を少し戴きました。
ちなみに「バレンタインの馬鹿野郎」さんの媚薬とは違う種類の薬という設定です(w
野×魅・悠×清のカップリングですので、苦手な方はスルー願いますです。
時は2月14日・・・世界中から甘い香りのする聖バレンタインデー。
外はまだ北風が冷たい時期だというのに、美童はとろけそうな顔をして、
「今日はデートを3つかけもちなんだよね〜。
みんな僕とバレンタインを過ごしたいって泣いちゃってさあ。
ホント僕って罪な男・・・」などとのたまいながら冬の街へと出て行った。
「こんな素敵な日に一緒に過ごす男がいないなんて、本当に可哀想よねー」と
同情の目を向けながら、それでもウキウキと可憐も帰途についていた。
一度帰宅して、湯につかったりしながら徐々に夜へとむけて戦闘体制を整えるのだろう。
生徒会室には大量のチョコレート。
普段はお行儀のいい聖プレジデントのお嬢様たちも、この日ばかりはほんの少し勇気を出して、いつもは憧れているだけの有閑倶楽部のヤツらにチョコレートを渡しに来た。
そう、美童がとろけそうな顔をしていたのは、もらったチョコの数で何とか
一位をキープできたからでもあるのだ。
とはいっても、その差はほんの数個だったのだが・・・。
しかも2位はなぜか女性の悠理。
さっきから大喜びで次々ラッピングを開けては、底なしの胃袋に放り込んでいる。
「よくもまあ・・・いや言うまい。いつものことだ。」
「慣れって恐ろしいですわよね・・・。悠理が何をどれだけ食べてても
そんなに驚かなくなってる自分が怖いですわ・・・」
「量もすげえんだけどさあ、こんなにチョコばっかしずっと食ってて飽きねーのかな」
特にデートの約束もない3人は生徒会室に残って、いつもながらの呆れ顔。
しかしこの怪獣が、どんなにせきたてても、何を言ったとしても自分の胃袋が満足するまでは
食べることをやめないということも、みんなよーく知っている。
だから野梨子の淹れたダージリンを飲みながらおしゃべりをして
怪獣の満腹中枢が「モウ、イイカナ」と言うのを待っていた。
「それにしても面白いですわね」
野梨子がチョコレートを見ながらつぶやく。
「それぞれプレゼントされる相手によってチョコが全然違うんですもの」
美童は「プレゼントしてくれた女の子の気持ちを大切にしたいんだ」とかなんとかほざいて
全部持って帰ったが、結局は毎年恒例で父VS弟VS美童で壮絶に行なわれている、
「もらった数勝負」の証拠のために必要だったであろうことは誰の目から見ても明白だった。
しかしそのチョコは繊細なデコレーションが施されたものが多く、
ゴディバなどのブランドものも多数見受けられた。
ラッピングに一番凝っていたのも彼宛てのものだったというのも大きな特徴だろう。
本人曰く「やっぱりさあー、プレゼントする相手が繊細だからみんな自然と
オシャレなものを選びたくなっちゃうんだろうな〜」
これは明らかに、数個しか差の無かった2位のライバルを意識した発言だ。
悠理宛ての物と言えば、これはもうどう考えても「質より量」。
バカでかい板チョコや、信じられないくらい重いサッカーボール型のチョコなどばかり。
ああ、もう残りわずかになっていて、隣の清四郎のチョコを狙っている。目が本気だ。
清四郎は薬ビンに入ったものとかビターな味のチョコがほとんどだ。
チョコは実質はおまけ程度で、熱烈なラブレターつきのものが多い。
することもないのでそのラブレターを読みながら
「ふむ、この日本語の使い方は少しおかしいですね」だの
「奥ゆかしい古きよき時代の日本語ですな」などと一人でぶつぶつ感想をもらしている。
放っておいたら赤ペンなどを取り出して、添削をはじめそうだ。
魅録にはハートのチョコ+バイクに関係した小物をつけたものが多い。
「この時期になると、キーホルダーだのグローブだの増えちまって・・・
俺の手は1組しかねえっての!」
などと言いながら、捨てたりあげたりなどということが出来ない性格で、
心底困ってしまっている様子だ。
「どうすっかな〜」
プレゼントされたキーホルダーを手元で弄びながら、もらったブランデー入りのチョコを
口に運んでいる魅録を見ながら、野梨子は薄く微笑んだ。
(魅録らしいですわね)
「野梨子、紅茶のお代わりもらえる?」
ふいに魅録がこっちを振り向いて、野梨子はあせってしまった。
「え、ええ。わかりましたわ。」
あわてて席を立ってポットの方へ向かう。
(き、急に振り向くんですもの・・・。魅録に見とれていたこと悟られてませんわよね?)
野梨子は赤くなった頬を押さえるようにして、ほてりが冷めるのを待った。
「野梨子?どうかしましたか?」
観察力の鋭い幼馴染が自分を見ている。
自分の淡い淡い・・・自分も最近になってようやく気が付いた咲きはじめの恋を
まだ誰にも知られたくなかった。
自分の心の中で・・・大切なものを扱うようにして時々取り出してみてはゆっくりと眺めたり、
手のひらで暖めるようにして・・・育てていきたい恋なのだ。
いつかは・・・自然と想いがあふれて、気持ちを伝えたくなる日が来るのかもしれない。
けれどもそれはまだまだ先の出来事だし、今はまだ見つめているだけで充分幸せなのだ。
「な、何でもありませんわ。」
努めて冷静に受け答えた。
「はい、魅録。チョコを召し上がってるから少し濃い目にしましたわ」
「おっ、さすが野梨子。サンキュー」
(今日はこの笑顔を思い出して眠りにつこう・・・)
うっとりと自分の世界に入る野梨子に、清四郎がまたもや横槍を入れる。
「野梨子・・・なんだか様子がおかしいですね」
(ああっ、もうどうしてこんなに鋭いのかしら!)
なんとか誤魔化さなくてはいけない。
ふと清四郎の前に薬ビンに入ったチョコが転がっているのが目に付いた。
「あら、このチョコ変わってますわね。ひとつ戴いてもいいかしら?」
口に入れて、「チョコレートを戴くと喉が渇きますわね」などと言いながら
自分にお代わりの紅茶を淹れるためにポットの方へ向かった。
チラッと後ろを振り向くと、何か言いたげな目をして野梨子を見つつも
悠理に何か話し掛けられて、そちらに気を移す生徒会長の姿が見えた。
(ふう、これで大丈夫。)
安心したのが良くなかったのだろうか?何だか妙に足元がふらふらするような気がした。
「ん・・・」
突然の野梨子の悩ましげな声に3人は驚き、ものすごい勢いで振り向いた。
「・・・・・・どうした?野梨子・・・?」
ああ、魅録が私を見ている。とても心配そうな目で・・・。
いつもは怖いくらいに鋭い・・・でも本当はとても優しくて・・・
ああ、あの目にだったら射抜かれて死んでもわたくし後悔なぞ致しませんわ・・・
「魅録・・・」
「の、野梨子?」
遠くで幼馴染の清四郎ちゃんの声が聞こえる・・・。でも今はあなたは必要じゃないの。
「魅録・・・。体が・・・熱いんですの・・・」
「ど、どうしたんだ?野梨子・・・」
「わたくし・・・どうしちゃったのかしら・・・。ああ、体が・・・」
「う、うわ・・・野梨子・・・」
「こんなに熱いのに、わたくしどうして制服なんか着ているのかしら・・・えい。」
「うわああ 野梨子ォ!脱がないでくれ、人がいる所で!いや違う、何言ってんだオレ!」
「どうして・・・?脱いじゃだめですの?・・・わたくしの裸なんか見たくもないんですわね?」
「そ、そうじゃない!」
「やっぱり魅録は悠理のことが・・・。ああ、熱い・・・」
「そうじゃないんだって!こんな所じゃもったいないって・・・わわわ、違う!」
「野梨子!」
少し離れたところから二人のところへ走っていこうとした清四郎は
突然何かによって体の自由を奪われた。
体がつんのめって目の前の机にしたたかデコをぶつけた。星が瞬く。
「せいしろお・・・」
「ゆ、悠理?」
「あたい・・・どうしたんだろう・・・。すっごく熱くなっちゃって・・・」
「な、な・・・」
「こんなに熱いのに、あたいなーんで制服なんか着てるんだろ・・・えい。」
「ゆ、悠理いいいい!脱ぐなあ!」
「なーんでだよお・・・。あ・・・どうせあたいの裸なんか何の魅力もないと思ってるんだろ・・・」
「そ、そういうことでは・・・」
「どうせ清四郎は野梨子のことで頭がいっぱいなんだもんな・・・」
「の、野梨子・・・?あ、そうだ。野梨子!野梨子!」
「そんなにあたいのことが嫌いかよお・・・」
「嫌いじゃないですよ!時々自分を抑えられなくなるほど抱きしめたくなる時が・・・って!
い、今はそうじゃなくて!そ、そんな潤んだ目で見ないでくれ!あ、そうだ、野梨子だ。
の、野梨子ときたら!魅録の腕の中で!野梨子だというのに!うわわ何言ってるんだ!」
「なんだよお・・・もうそんなに・・・野梨子ばっかし・・・馬鹿あ!」
「うわ、悠理!ブラジャーいっちょで生徒会室を出るなあ!誤解されるだろう!まだ何もしていないというのに!いや、そうじゃなくて!」
勢いよく生徒会室を出ようとした悠理は、同じく結構な勢いで生徒会室に駆け込んできた
女生徒と思いっきりぶつかってしまった。
「悠理!大丈夫ですか!」
「いってえ!清四郎!痛いよお!」
「どれ?よしよし・・・ああ、少したんこぶになってるけど大丈夫。
それよりその姿で外に出なくて済んでよかった・・・」
「菊正宗様・・・こっちにひっくり返っているわたくしの心配は?」
「あ、ああ、すみませんね。手を貸しますよ・・・よいしょっと。・・・えーっと・・・」
「2年A組の伊集院桜子と申します。」
悠理に制服を着せながら清四郎は訊ねる。
「何か急いでいたようですが・・・何か生徒会室に用でも?」
「ええ・・・実は・・・」
床にペタンと正座をして桜子が言うことには、清四郎を強く強く想うあまり、
開業医をしている父の医療棚からちょっと・・・薬を失敬して手作りチョコの中にひとつまみ
媚薬を盛ってしまったと・・・。さすがに良心がとがめて、あわてて取り返しに来たのと、
あわよくば清四郎が自分に欲情してくれれば良いなと思い駆けつけた・・・とのことなのだ。
そう、野梨子が後ろを振り返って清四郎を見たときに悠理が何か話し掛けていたのは
「せーしろー、このチョコあたいも食っていい?」
だったのだ・・・。
「でもわたくしが仕込んだ媚薬って不思議なもので・・・」
桜子が言うことには。
「誰にでも欲情してしまう薬ではないんですって。普段から一番大切と思っている人・
甘えたいと思っている人に自然とそういう気持ちが出てしまうものなんだそうです。
ですから、わたくしがこの媚薬を仕込んだところで菊正宗様にどうこうしてもらえる
というものでもなかったのですが・・・。せめて・・・欲情していらっしゃる菊正宗様を
どうしても一目見てみたくて・・・」
その言葉を野梨子と悠理に抱きつかれながら、
やや締まりのない口元で聞いている男がふたり・・・
以上です。
そのうちご希望の多い「清四郎が食べちゃったバージョン」を
もちろんプチヘンタイ清四郎で(w・・・書けたらいいな。
すごい!おもしろい!!
いつもよんでます。続き頑張って書いてね
>786
気持ちはわかるけどおちけつ(W
あげちゃイヤン。
清四郎が食べちゃったバージョンは悠理とのRキボンです。
清四郎と魅録がふたりきりの時に一緒に食べちゃったらどうなるんだろう
・・・とか考えてしまった(w >媚薬チョコ
可憐さんに食べていただいて色っぽいお姿を拝むのもありかも。
清四郎が食べちゃうと誰相手でもふつーにレイプになりそうでコワイ(w
>天使のイタズラ
魅録と清四郎の台詞にワロタ!
魅録の食べちゃったバージョンも見たいよー。
>790
魅録の食べちゃったバージョン、私も見たい!
意外と経験豊富そうな気がするもんで・・・。
>野梨子ときたら!魅録の腕の中で!野梨子だというのに!
ナマで見たい迫力!
しかし欲情した清四郎を見たいとはすごい乙女ですなー。
いや私も見たいぞ。
というわけで清四郎バージョン熱き希望。
欲情していらっしゃる菊正宗様、わたくしも一目見とうございます。
>>739 「じゃあね、清四郎。明日のこと、よろしく!」
清四郎に向かって大きく手を振りながら可憐は駆けていった。
豊かなウエービーヘアが楽しそうに揺れている。
そんな彼女を笑顔で見送る清四郎に野梨子がたずねた。
「明日のことって何ですの?」
「ああ、可憐と明日本屋に行く約束をしましてね。なんでも骨董や
古美術に興味を持ったとかで、僕が骨董関係の本を見立てることになったんです」
放課後、清四郎と野梨子はいつものように仲良く並んで帰宅する途中だった。
野梨子は不思議そうな顔をする。
「可憐が骨董をお好きだとは知りませんでしたわ。以前に窯変天目の
話題になった時もまるで興味がおありにならなかったのに」
「ジュエリーAKIのお客に詳しい人がいて、話を聞かされるうちに興味を
持ったそうですよ。ま、何にしても芸能人やブランド品以外に目を向ける
ことはいいことですね。僕も話相手ができてうれしいですし」
どことなく楽しそうな清四郎の様子を眺めながら野梨子は心にひっかかるものを
感じた。
なにか臭いますわ。
「すっげー、うまそー! 」
次の日の昼休み、生徒会室に悠理のうれしそうな声が響いた。
テーブルの上に広げられた三段重ねのお重には、可憐特製のおかずが
彩り良くぎっしり詰められている。
ちまき、三色おにぎり、かに爪のフライ、鶏もも肉のからあげ、
きゅうりと白菜の酢の物、さつまいもの茶巾絞り、デザートに杏仁豆腐…
「わあ、すごいですね。おいしそうだな 」
期待通りの清四郎の言葉に可憐はにんまりした。
「これ全部可憐が作ったの? 」
「やるなあ、可憐」
美童も魅録も賞賛の声をあげる。
今にも弁当に飛びかかりそうな悠理を押しとどめつつ、可憐は得意満面だった。
「こんなにたくさん作るの大変だったんじゃありません?」
野梨子の言葉に「こんなのほんの朝飯前よ」と笑ってみせたが、
本当は朝四時起きしてせっせと作ったのである。
しかし、これだけ評判が良ければそのかいもあるというもの。
何て言ったってこの弁当、裏タイトルは『男殺し』であった。
可憐はすでにちまきをつまんでいる悠理の手をぴしゃっとはたいた。
「あたし取ってあげるわね。清四郎、好きなもの言ってー」
「あたい、フライ!」
「俺はからあげ」
「僕もからあげ欲しいな」
「じゃあ、僕はおにぎりください」
他の三人の声を無視して可憐はイの一番に清四郎に声をかける。
「はい、清四郎!おにぎりね、それから?」
「えっ、じゃあそのきゅうりの…」
「はい、酢の物ね。それから?」
悠理、魅録、美童、そして野梨子の視線が背中に突き刺さっている。
清四郎は「?」と訝しく思いながら、
「いや、取りあえず、それでいいです」
微笑んで取り皿を清四郎に手渡す可憐に美童が声をかけた。
「可憐、僕もからあげ取ってー」
「美童手が届くでしょ、自分で取りなさいよ」
「…はい」
清四郎の側に座っておしぼりを手渡したり、お茶を注いだり
まるで新妻のように清四郎の世話を焼いている可憐の姿を見て、
可憐と清四郎以外の四人はあっけに取られていた。
端から見ても恥ずかしくなる位ベタベタしている。
「清四郎、杏仁豆腐食べる? はい、あ〜んして」
「あ、あ〜んですか?」
白くて甘い杏仁豆腐をスプーンで清四郎に食べさせたりする辺りは
やり過ぎではないかと思える。
しかし、当の清四郎は全く気にならない様子で「うん、おいしいですね」
等と感想を述べている。
予想通りの、いや予想をはるかに上回る鈍感ぷりだ。
それとも頭脳明晰なこの男の事、可憐の思考などお見通しで彼女の攻撃を
うまくかわしているのかもしれない。
悠理と魅録、美童は額を寄せあって密談した。
(可憐ってさ、やっぱりアレなわけ?まじで清四郎に行くの?)
(あいつ、わかりやすい奴だよなー。もっとも清四郎は全然気いついて
ないぜ)
(清四郎はホントそういうとこ鈍いよね。それより、ほら見てよ。
野梨子の可憐を見る目がさ、何か怖いよ)
美童の言う通り、清四郎を挟んで可憐の反対側に陣取った野梨子は茶をすすり
ながら冷ややかに可憐のする事を見ている。
その視線の鋭さといったら、まるで嫁の行動に難くせをつけようとしている
姑のようだ。
「おいしかったですよ、可憐。さすがですね。料理教室の先生になれますよ」
「やっだー、もう清四郎ったら。褒めても何にも出ないわよ」
気をよくした可憐は上機嫌で清四郎の背中をバンバン叩いている。
野梨子はおもむろに立ちあがると
「お先に失礼しますわ。可憐、お弁当ごちそうさま」
と不機嫌そうな態度で部屋を出て行った。
「? どうかしましたか、野梨子は? 」
不思議そうな顔の清四郎をよそに悠理達は(怖い…)と身をすくめ合った。
美童と悠理、そして魅録はこそこそと話をしていた。
「いやー、あの調子だといずれ清四郎は落とされそうだね」
「可憐は恋愛に関しちゃあ異常な位パワー出すからなあ」
「いや、案外わからないぜ。可憐も凄腕だけど清四郎のぼけっぷりも
上回るものがあるしな」
「あたい、清四郎落ちると思う。今まで可憐が落とせなかったのって
ゲイだけだろ?」
「お、賭けるか? 俺、清四郎は落ちない方に賭けるわ」
「その賭け乗った!あたい、落ちる方にハワイの別荘賭ける!」
「いきなりハワイかよ。たく、金持ちだな。じゃあ、俺買ったばかり
だけどレンジローバーかけるわ」
「ええっ、あれすごい気に入ってたのにいいの? 魅録、自信あるんだなあ。
でも僕も落ちる方に賭けるよ、百戦錬磨の可憐にかかっちゃあ清四郎なんて
赤ん坊の手をひねるようなもんだよ。でも…何賭けよう?」
「おまえ、彼女にあげるんだってシャネルの限定品バッグ、香港で買ってきて
たよな。あれにしろよ。」
「ええっ、あ、あれ?僕、香港で並んでまで買ったんだよ〜」
「うるさい、こっちは別荘と車だぞ」
「ううう… やっぱり落ちない方に賭けようかな…」
その日の放課後、可憐は神田の四省堂に清四郎と連れ立って行った。
清四郎の腕にしっかり手を回している。さすが可憐、行動が早いと
美童は感心して見送っていた。
「…この本も中々いいんですよ。著者の語り口が絶妙でね、易しすぎず
難し過ぎず… 」
「せ、清四郎、もう私持てないわあ… 」
一時間後、可憐は次々清四郎が選び出す本に押し潰されそうになっていた。
「おや、すみませんね、気がつかなくて。じゃあキャッシャーに行きますか 」
「えっ、こ、これ全部買うのお? 」
「皆いい本ばかりですよ。この僕のお墨つき。骨董を極めたいなら、これ位は
読んでおいてほしいですね 」
どうやって持って帰ろう…
レジの前にどっさりと置かれた本の山を見て可憐は気が重くなった。
そんな可憐の気分を見越して清四郎が申し出る。
「僕が持って行きますよ。可憐が骨董に興味を持ってくれてうれしいですからね 」
清四郎はニコニコととても機嫌のよい顔をしている。
話し相手が増えたのが単純に嬉しいのだろう。
そんな彼を見て可憐は
(可愛い… )
とちょっと思った。
たくさんの本と共に清四郎と可憐はタクシーに乗り込む。
可憐はわざと本の入った紙袋を脇に積み上げ、清四郎と密着するように座席に
座った。ちらっと清四郎を見ると少し困った顔をしている。
(さすがの清四郎も私とこんなに接近してドキドキしてるのよね)
ほくそ笑む可憐をよそに清四郎は言った。
「可憐、もう少しそっちにつめてくれませんか?ちょっときついんですが 」
(〜_〜;+)…清四郎の鈍感!
しぶしぶ可憐は清四郎からちょっぴり距離をあける。清四郎は行く先を
タクシーの運転手に告げたが、それは可憐の自宅ではなかった。
(えっ?)
びっくりして清四郎を見ると彼は可憐を見て恥ずかしそうに笑った。
「いいですよね? 本を選んだお礼にお茶くらいつきあわせても。
青山にちょっとシャレた店があるんですよ 」
「うっ、うん。もちろんよ!」
(ラッキー!相手の方から罠に飛び込んでくるなんて!)
青山の清四郎お勧めの喫茶店はアンティークな感じで居心地よかった。
でも居心地の良さはそれだけではないかも、と今可憐は思っている。
目の前で珈琲を片手に熱く骨董を語っている男がいる。
普段なら退屈してしまいそうな話題も清四郎はこちらが興味を持てるように
わかりやすく話してくれていた。
可憐は目の前にいる男の活き活きとした表情を不思議な気持ちで眺めていた。
(本当に私、今までこの人と友だちやってたのかしら。こんなに可愛い顔を
して話をするなんて知らなかったわ… )
時々清四郎と目が合うと胸がキューンとした。
やだ、私ってば。やめてよ、小娘みたいに胸鳴らしたりして。
可憐が微笑みながら自分の顔をじっと見ていることに気がつくと、
清四郎は話しを中断して恥ずかしそうな顔をした。
「ちょっと喋り過ぎましたね。すみません、趣味の話になるとつい夢中になって。
呆れましたか? 」
「ううん、全然そんなことない。もっと喋って 」
予想外の答えに一瞬清四郎はまじめな顔になった。いつもの可憐だとこの
辺りで嫌な顔をされるのがせいぜいだろうと思っていたからである。
ところが今の可憐は微笑んで清四郎の顔を見つめている。
清四郎はどきっとした。
(どうしたんですかね、可憐は。熱っぽい目をして僕をうっとりと見て…
もしかしたら…)
思いきって可憐に聞く。
「僕の話、面白いですか?」
「うん。とっても」
(そうですか…、やっぱり。可憐がそんなに『骨董』に心惹かれたとは!
可憐、かわいそうに。今までミーハーだとばかり思っていたら、実は知的な
話に飢えていたんですね。これは期待に応えてやらねばなりませんね)
可憐はその日喫茶店が閉店するまで、たっぷりと清四郎の骨董話に
付き合わされるはめになった。
今回は以上です。つづきます。
>可憐さんにはかなわない
清四郎の鈍感っぷりが最高!
めちゃワラタです。
>可憐さんにはかなわない
原作に似たノリの良さが(・∀・)イイ!
野梨子の逆襲があるのかな?
それも楽しみです。
>可憐さんにはかなわない
可憐って美貌を持っているけど、好きな人を手に入れるためには相当努力するから好感が持てる。
密かに可VS野も楽しみにしています。
>可憐さんにはかなわない
おもしろい〜!続き楽しみにしてます。清×可もイイ!ですね
それにしても弁当うまそう〜 食べたい・・・
>裏タイトルは『男殺し』
の弁当私も食べたい…
この話の清四郎はなんかかわいい。
しかし、可憐あの膨大な量の本を読むのか…。大変だのう。
上であった「縛り」ネタから妄想してみました
カップルは特にありませんが
「縛り」が入ってるので嫌いな方はスルーお願いです
ある暖かい冬の日、清四郎が家でくつろいでいると
魅録が駆け込んで来た。
魅録 「大変だ、清四郎!今、親父から電話があって」
清四郎「どうしたんですか、魅録!」
魅録 「ついさっき、可憐と野梨子と悠理と美童が誘拐されたらしい」
清四郎「何ですって、野梨子と悠理と可憐と美童が!」
魅録 「そうなんだ、可憐と野梨子と悠理と美童が誘拐された。救出に行こう!」
清四郎「何てことだ、野梨子と悠理と可憐と美童が誘拐とは…。早く行きましょう!」
とある薄暗いアパートの一室。
魅録「ここだ、清四郎。見つけたぞ!」
清四郎「あのカーテンの陰にいるのは可憐じゃないですか?」
可憐「魅録〜!早く助けて〜っ!」
魅録「今助けるぞ、可憐〜っ!」
カーテンを開ける音
魅録「ああっ。」
清四郎「こ、これは…」
魅録&清四郎「深紅のパーティードレス(とても色っぽい、最高だ)を着た可憐が
鉄の鎖で縛られている!」
清四郎「な、何て壷をついてるんだ…」
可憐 「早くほどいて〜」
清四郎「うーん、ほどきたいような、ほどきたくないような」
魅録 「少し転がしておくか、次!」
清四郎「あ、あの布団の中から少し出た白い素足は!」
魅録 「野梨子だな。ちょっと期待するぜ!」
二人、布団をめくる。
清四郎「き、期待通り…」
清四郎&魅録「白い寝巻きを着た野梨子(そそるなあ)が黒のボンテージゴムで
十重二十重にくくられている!」
清四郎「かなりキツく縛られてますね。肌に食い込んで素敵だ、いや可哀想だ」
魅録 「しかも口に猿轡(くつわ)! なんてイカす、いやイカレた野郎なんだ、
犯人は!」
野梨子「…! …!」
清四郎「野梨子、すみませんが(僕のために)もう少しそのままで…」
魅録 「順番からすると悠理かあ。そそらねえなあ」
清四郎「同感です。んっ、あそこですよ」
悠理 「清四郎! 魅録! 遅いんだよ!」
魅録&清四郎「白の体操服に紺のブルマーの悠理が赤の鉢巻きで後ろ手に縛られ
ている!」
魅録 「うーん、これはこれで結構いい感じじゃねえ?」
清四郎「そうですね、健康的な色気があって中々乙ですね」
悠理 「早くほどけーーーっっ」
やっとのことで戒めを解かれた女性陣はぶつぶつ言っている。
可憐 「あら、美童は?」
野梨子「ほんとですわ、一緒に捕まったんですのよ」
悠理 「あっ、あそこだ!」
美童 「わーーっ、来るなあ!」
可憐&野梨子&悠理「……」
女性陣戻ってくる。皆、ぽっと頬を染めて、うれしそう。
魅録&清四郎「あれ、美童は?」
可憐 「もったいないから少しそのままにしようかな(ウフ)」
野梨子「私、殿方の裸って初めて見ましたわ。意外ときれいですのね」
悠理 「美童って結構…だよな。見直したぜ」
美童「早くほどいてよーーーっ(涙)(恥)」
これでオワリでっす。しょうもなー(^^)
美童のかっこうは皆さん推理してね!
>魅録 「ついさっき、可憐と野梨子と悠理と美童が誘拐されたらしい」
>清四郎「何ですって、野梨子と悠理と可憐と美童が!」
それぞれ大事な順番なんでしょうか(w 芸が細かい。
個人的には野梨子には緋襦袢に荒縄をお願いしたい。
>812
いいっすね
>粋な奴だぜ
オモロイ!縛られている状況を説明する二人の口調がステレオなのがワラタ!
>白の体操服に紺のブルマーの悠理が赤の鉢巻きで後ろ手に
昔のダウンタウンの漫才の、「緑の鞄に500万入れて赤の紙に黄色の鞄言うて書きながら・・・」
を思い出して爆笑。
関係なくてごめんなさい。
説明口調が妙にツボでした。
美童はアニメ・ベルバラのオープニングっぽく
茨で縛りたい…とふと思った
>816
縛る役はモルさんきぼん(w
ああ、なんか以前のような盛り上がり・・・ウレスィ。
美童に茨!似合いすぎ!!
私が想像したのはキリストの磔刑>美童
耽美っぽくて良いかなと(w
いばらの冠とか?
>817
そ、そうか誘拐犯はモルダビアだったのね!
…納得(^^;
>819
磔刑いいわあ…腰布は無しでお願いします
>821
腰布無しチョト見たい…。
>「美童って結構…だよな。見直したぜ」
だから、悠理の口からこんな言葉が?
誰と比較しているのかしらん(藁
>821
まーお下品だこと!
デモ チョット ミテミタイカモ・・・ヘヘヘ(w
「恋チカ」の続きは?読みたいでーす。
あと他の連載も続きキボンヌ
>「恋チカ」の続きは?
私もキボーン!
唐突ですが魅録に似合う職業ってのを考えていて、
学校の先生意外と似合うかも?とオモタ
小学校の熱血教師。
ちょっとGTOみたい・・・。
魅録はやはり体育の教師?
清四郎は数学がよいなっ。眼鏡かけて神経質そうな感じ
美童は美術か英語
野梨子は古典、悠理も体育、あと可憐は調理
こんな感じ?
>可憐さん
もう最高!早く続きを読みた〜い!
描写がとても自然で、全盛期の原作の絵が浮かんできます。
がんばれ可憐!
>誘拐犯
あなたさまも相当な手だれとお見受けします。
ぜひまた書いてくださいね!
>825
小学校の熱血教師(・∀・)イイ!
「・・・ったくガキどもが・・・」とか言いながらも頑張っちゃうイメージだ。
口は悪くても、生徒から慕われていそう。
>826
清四郎は数学もいいけど、化学も捨てがたい。
白衣を着て、いつも怪しげな実験をしてるとか(w
美童は、お嬢さま学校の社交の先生はどうかな。
社交界でのマナーや淑女の嗜みなんかを教えるの。
でも、これはという女生徒にはツバつけそうだ。
>812
どっちにしても美童が再開なのが笑える&泣ける・・・
× 再開
○ 最下位
スマソ・・・
>「・・・ったくガキどもが・・・」とか言いながらも
わーコレイイ!
間違い無く女生徒たちはセンセに淡い恋心を抱いちゃいまつねv
>清四郎は数学もいいけど、化学も捨てがたい。
>白衣を着て、いつも怪しげな実験をしてるとか(w
怪しげ・・・ワロタ 催淫剤とか作ってるんでしょうか。
どうしてもそうなりまつね清四郎(w
>829
一番最初だったら、それはそれで問題な気も(w
>831
清四郎・・・どうしてこんなに怪しいキャラが似合うのか(w
胸が大きくなる薬とか作ってくれないかな?
それで、悠理と野梨子をナイスバデーにしてほしい
>832
かと言って二番目、三番目というのも返って意味深で
ビミョーにヤダ(爆
ああっ、菊正宗先生に厳しく叱ってほしい
松竹梅先生には優しくなぐさめてほしい
可憐、保健室の先生希望。
ナイスバディーの可憐先生目当てに仮病の男子続出。
>834
でも保健室でもらう薬より化学の菊正宗先生の
調合するお薬の方が効きますわ、と女生徒はそちらへ殺到。
悠里は当然体育の先生なのかしら
>>833 菊正宗先生、叱ったあとには一人反省してそうだ。
「少しきつく言い過ぎましたかね…」
>836
他の学科も考えてはみたが、それ以外想像できない・・・。
しかし、間違いなく悠理先生ファン倶楽部は出来るだろうな。
>837
いやいや、菊正宗先生のことだから。
「フム、あの生徒は泣きそうになるとなかなか魅力的ですね。
今度はひとつ泣くまで叱ってみますか」
とか考えてるかもしれん。
>835-839
「泣き出すなんて興奮しすぎですよ。
鎮静剤をあげるからお飲みなさい」とか言って、
その生徒に催淫剤渡してたらイヤン(w
清四郎は数学の先生でもいいかも。
でかい三角定規で危ないプレイを・・・・涎
悠理は給食のおばさん
>841
給食なくなっちゃうよー
関係ないが、悠理にはフードファイターになってほしい
数学の菊正宗先生と1体1の補習をぜひ!
問題をやっているのを横に座って見つめられたら…
「そこ違います」「ここはこうして…」
と横から手を出されたら…
幸せすぎて即死確実。
愛情弁当を作った。電話もしょっちゅうかけてる。当然メールも頻繁に。
二人だけで出かけた。ミニスカートを履いてみた。髪型を変えた。
酔ったふりをしてしなだれかかった。悩みごとがあると持ちかけた。
好きな人がいるのとじっと顔を見た。色っぽいため息をついた。
待ち合わせにホテルのバーを選んだ。今日は帰りたくないのと言った。
何でもないのと唇を噛んでみせた。タクシーで足を組んだ。
背中に星の形のホクロがあるのと嘘をついた。
なのに。なのに、なのに、なのに。
「で? 可憐とはどこまで行ったんだよ、清四郎」
「可憐とですか? 昨日は東京国立近代博物館まで行きましたよ」
この超鈍感最低無感情情緒障害糞真面目大馬鹿ヤローーーーッッッ
「苦労してるなあ、可憐。御愁傷様」
放課後、生徒会室に華やかなワルツが流れていた。
軽やかにステップを踏みながら美童がおかしくて堪らないといった
笑みを浮かべている。
彼にリードされる可憐も負けずに羽のように軽くワルツを踊っていた。
「あら別にあたしは苦労なんかこれっっぽっちもしてないわよ。
大物は時間をかけた方が手に入れた喜びも大きいわ。あんたなら
わかるでしょ、美童」
可憐が口を尖らせながら負け惜しみを言う。
クスクスと笑いながら美童は右に左にと彼女を導いた。
二人の優雅な動きはまるで映画から抜け出してきたようだ。
「ま…ね。でも清四郎がそこまで色事にうといとはなあ。人が知ってる
事は知りたがる奴だから、しっかり予習してると思ってたのに」
「あら、そこが清四郎のいいところでしょ」
音楽が止まった。美童が可憐の手にキスして言う。
「素敵だったよ、お姫さま。良かったらこの後も僕につきあわない?」
可憐はタオルで汗を拭きながらニヤッと笑った。
「何よ、それ。美童、誘ってるの?お生憎様。今は清四郎一筋」
「そういうと思った。可憐のそんなとこが好き」
そう言いながらふざけて美童が後ろから彼女の腰に手を回す。
「ありがと」
突然ドアが開いて清四郎、魅録、悠理、そして野梨子が生徒会室に入って
きた。あわてて二人は体を離す。
清四郎がにこやかに言った。
「おや、来てたんですか、二人とも。早いですね。可憐、さっき有本先生が
探してましたよ。体育祭の写真持ってるでしょう?」
「そうだわ、渡すの忘れてた。いっけなーい」
入ってきた四人の傍らを通り抜けようとして立ち止まる。そっと清四郎の
指に自分の指をからめ甘えるように手をぶらぶらと揺らした。
「今日…覚えてる?」
「覚えてますよ、ばっちり」
ピースサインを出す清四郎に可憐は満足そうに頷くと鼻歌を歌いながら
出て行った。
「今日、何? 可憐とデート?」
「新宿の和勢丹デパートで景徳鎭の焼き物の展覧会があって、それに
二人で行くんですよ。別にデートってほどじゃ。それより、美童。彼女何か
美童に言ってませんでしたか?」
美童はぎくっとする。
「な、何かって?」
「可憐、何か悩み事があるみたいなんですよね。まあ、たぶんいつもの
恋わずらいだと思うんですが、はっきり言わなくて。不倫とかややこしい
恋じゃないといいんですがねえ」
一同は少し沈黙した。呆れ果てた悠理が「お前なあ、」と言い出すのを制して
美童が質問する。
「どうして可憐が恋してるって思うの?」
清四郎は苦笑した。
「いくら僕がそっち方面には疎くっても、それ位はわかりますよ。僕といる時も
やたらはしゃいだかと思ったら急に考え込んだり、涙ぐんだり、何か言いかけて
はやめるし。まあ可憐も僕に相談してもしょうがないと思ってるんでしょうが、
気になりますよね」
(そこまでわかっててナゼ気づかない!?)
(ここまで鈍いのって犯罪だよなあ )
(同感… )
悠理は半分怒り、魅録は半ば呆れ、美童は逆に感心した。
「可憐はきっと、清四郎のことがお好きなのですわ」
静かな声に一同ぎょっとして野梨子を見た。
清四郎はしかし、動じる事もなく面白そうに野梨子を見た。
「斬新な意見ですね。何か根拠があるんですか?」
「根拠って…見てればわかりますわ」
「そうだ!」
悠理が野梨子を応援に回る。しかし清四郎は肩をすくめた。
「それはちょっと説得力にかけますね。言わずもがなの事だと思いますが
可憐が好きなのは僕みたいな現実主義のタイプではないですよ。
よっぽど僕がリッチマンでもない限り…」
ふと清四郎は言葉を切った。何か思い付いたように眉をひそめる。
「そうか」
仲間の顔を見回した。どいつもこいつも呆れ果てた顔をして清四郎を見つめている。
清四郎は不機嫌そうな顔をした。
「皆、知ってましたね。どうして教えてくれないんですか」
魅録が答える。
「お前と可憐、二人の問題だろ。俺たちが教える、どうのこうのじゃねえよ、
なあ」
うなずく一同。
「そんなこと言ってホントは僕が可憐に落とされるかどうか賭けでもしてたん
でしょう」
清四郎はうたぐりの目つきだ。
ぎくっとする一同。
「どうなさいますの?」
と野梨子。
「困りましたねえ」
生徒会長は額に手をやり大きくため息をついた。
悠理がつっこむ。
「困るって清四郎は可憐のこと嫌いか?」
「そういう問題じゃないんですよ」
「そういう問題だろう」
清四郎は又大きくため息をつく。
「うーん、困ったなあ」
(可憐が僕のことをねえ… やっぱりあの記事の「資産ン十億」のせいですかね)
その日の夕刻。
ジントニックのグラスを傾けながら清四郎は隣のスツールに艶かしく腰掛けて
いる可憐をちらっと見た。可憐はマニキュアの施された指先でソルティードッグ
のグラスの縁を撫でていた。その仕種がいつになく艶っぽく見えて、清四郎は
あわてて視線を反らす。白いニットのワンピースが可憐の美しい曲線を形作っていた。
清四郎はグレイのズボンに白のYシャツを合わせ、ネクタイを生真面目に締めている。
上着は傍らのスツールに置いていた。
暗い店内には小さな音で音楽がなっている。カウンターの端と端には熱帯魚が泳ぐ
筒型をした水槽が青い光をはなっていた。
(余計なことを知って返って気になってしまうじゃないですか)
「さっきから何にも喋らないのね」
つまらなさそうに可憐が言った。
「すみません、少し気になることがあって。展覧会どうでした?」
「ん… きれいだった」
大雑把な感想が微笑ましくて清四郎はふっと笑った。可憐はちらっと彼に視線を
向けたがすぐに又戻した。
今夜の可憐は少し沈んで見えるが気のせいだろうか。
指先でグラスをもてあそんでいた彼女がふと、つぶやいた。
「清四郎って女に興味ないの?」
清四郎はジントニックを吹き出しそうになりながらあわてて言った。
「そんなことありませんよ!僕だって男ですから一応興味はあります」
「一応…ね。ねえ、あたしってそんなに魅力ない?」
「可憐は男から見たらすごく魅力的な女性だと思いますよ。僕が太鼓判押します」
「ありがと。でも他の男にいいと思われても肝心の人が気づいてくれなきゃね」
清四郎は何と言っていいものやら困ってグラスを両手で抱え込んだ。
その手にそっと可憐の美しい手が重なる。
いつの間にか可憐が清四郎を見つめていた。淋しげな、憂いを秘めた目つきだ。
(来ましたね。「必殺」の目線が… )
「あたしのこと嫌い?」
「嫌いなわけないじゃないですか」
「じゃあ、好き?」
清四郎はジントニックをマドラーでぐるぐるかき混ぜた。
可憐はその手元をじーーっと見ていたがやがて聞いた。
「もしかして清四郎、緊張してる?」
ぐるぐるかき混ぜるスピードがさらにアップした。
赤くなって必死の形相でマドラーを操る清四郎を見ていた可憐はからかいたくなり、
彼の耳もとにふーっと息を吹き掛けた。その途端、
「うわっ、わっ、わっ」
武道の達人はびっくりして耳を押さえたまま、スツールから一回転してバーの床に
転がり落ちた。
今回は以上です。ツヅキます。
>可憐さん
文章のテンポが良くて飽きさせない!面白いです〜。
それにしても清四郎ウブすぎ(w
このまま落ちてしまうんでしょうか?野梨子の逆襲はいつ?
可憐と美童のシーンがちょっといい雰囲気だったので
結局清×野、可憐を慰めてるうちに美×可、という展開を
期待してみる。
続き待ってますvv
>843
イイ!想像して即死しまつた
ドキドキして補習どころじゃなさそう・・・
他の二人には・・・
松竹梅先生だったら、バレーやバスケ部の顧問になってもらって、
さわやか〜に放課後教えてもらいたいなあ。
グランマニエ先生だったら、テニスとか。
>可憐さん
清四郎の反応が(w
続きが気になるよ〜
>841
>でかい三角定規で危ないプレイを
これがずっと気になってハァハァ
一体どんなプレイだ?!
「有閑探偵社」
「ずっとそばに」
「共に歩む者」
続き読みたい・・・
いい所で終わっているので気になってしょうがないのですが
作家の皆様お願いしまつ。
>可憐さんにはかなわない
ウブい清四郎が新鮮で(・∀・)イイ!
このままドンドン可憐に攻め込まれて(w
しまうんでしょうか
ちょっかい出してるみたいに見える
美童も気になります
>可憐さん〜
面白すぎる〜
この先どうなるんでしょう?一筋縄ではいかないような気もするけど
可憐を応援したい気持ちでいっぱいです。がんばれ可憐!
>854
私も読みたい!
あと「秋」や「病院坂」「恋チカ」やその他その他その他
連載途中のやつ、来て来て、カモーン!
悠理、野梨子、可憐の女三人組がキャッツアイみたいな
盗賊で、
清四郎、魅録、美童の男三人が刑事ってのはどうですか?
いつもすんでのところで逃げられたり、
捕まえて押し倒したら女でびっくりしたり。
でも野梨子はすぐに捕まりそうだな(W
二杯目のマティーニを飲み干しても可憐の笑いは止まらない。
一応清四郎に遠慮して笑いを噛み殺そうとはしているのだが、唇の端からくっくっと
楽しげな声が漏れている。
清四郎は男としてのプライドがざくざくと傷ついていたが、黙ってグラスを傾けながら
笑いが止むのを待っていた。
やっぱり男女の機微にかけては可憐にはかないませんよ。
ということは、逃げるが勝ち…ですね
「それで、返事は?」
笑い過ぎて目尻に滲んだ涙を拭きながら可憐が話しかけてきた。
「返事って何のですか」
だから、と前置きして美しい笑みを清四郎に向けるが、悪戯小僧のように瞳が
キラリと光るのを隠せない。
「私の事好き?」
カウンターに肘をつき顔の前で長い指を交差させていた。
ラインストーンで彩られた爪がキラキラと光って清四郎の視線を奪う。
清四郎は再び可憐のペースに乗せられそうになってブンブンと頭を振った。
いかん、いかん。これでは又可憐の思う壷だ。
「好きですよ」
やっとのことで余裕を取り戻した清四郎はいつもの策士の顔に戻っている。
可憐の視線を逃げずに受け止め、穏やかに微笑んだ。
「あら、ほんとに?」
予想外の答えに目を見張る可憐を制して、清四郎はごほんと咳払いすると続けた。
「でも…好きなのは可憐だけじゃない」
「え?」
意味を計りかねて可憐は不審そうな顔だ。
清四郎はこんなことは言いたくなかったという感じで大袈裟にため息をつき、
切り出した。
「あいつらには『絶対』内緒にしてて欲しいんですがね。」
「うっ、うん」
秘密を打ち明ける口ぶりに思わず可憐も身を乗り出す。
「ここだけの話ですよ。僕には同時進行でつきあってる女の子が『5人』いるんです」
「ええっ、ご、5人!?」
彼女の瞳が満月のように丸くなるのが見えた。
「そう、5人です。彼女達には本当に申し訳ないと思っているんですが、どの人のことも
大事で一人に決めれないんです。それに彼女達もそのままでいいと言ってくれますし。」
「はあ…5人ね…」
この超鈍感で奥手な男が5人の女と同時進行!? 嘘でしょ〜?
それとも今までの鈍感ぶりはあたしを遠ざけようとする清四郎の策略だったの?
うーん、こいつなら充分考えられるし…
可憐は思わず額に手を当てて考え込んだ。
よしよし、こっちのペースだぞ。
悩む可憐を見て清四郎は内心にんまりしていた。
ここぞとばかり頬に手を当て苦笑して見せる。
「我ながら恥ずかしい限りですよ。美童のことをどうのこうの言えませんよね。
まあ、そういうことで可憐のことは好きですが、時間をやりくりするのが大変ですし、
こんなはっきりしない男は可憐も嫌いでしょ?」
相当驚いたのか可憐は俯いて黙りこくっている。
薬が効き過ぎましたかね、と清四郎は様子を伺った。
やがて可憐がぽつりと言った。
「ふーん、どんな子達?つきあってる子って」
「学校の子が三人…一年、二年、三年に各一人ずつと、それに姉貴の友だち、
それから家庭教師の教え子です」
よく言いますよ。
「へーーーーーー」
少し大きい可憐の声に清四郎は驚いて彼女に目を向けた。
可憐はカウンターの上に頬杖をついて清四郎を見ていた。
ロングヘアがカウンターの上で波打っている。
挑戦的な、そして魅惑的な瞳が清四郎を幻惑する。
「ほーーー。すっごい意外だわ。清四郎ったらひっどい男よねえ。けど、」
ニコッと笑顔になる。
「いーじゃない! あたしイケナイ男大好きよ。素敵だわあ」
「えっ!?」
マスカラで黒く縁取られた瞳はこう語っていた…
あんたがその気なら私も遠慮しないわよ
この勝負、受けて立とうじゃない
予想外の答えに清四郎は背中をナイフでなぞられたような寒気を覚える。
そんな彼を知ってか知らずしてか可憐は髪の毛をもて遊びながら言葉を続けた。
「すごいわあ、『5人』も相手にしてるなんて! 『すっごい』色んなコト知ってそう
じゃなーい!? 『女の微妙な心理』とか『女を喜ばすテクニック』とか清四郎のこと
だからもう完璧なんだよね!? よかったあ。ウブな男って可愛いけど退屈だもん」
え? え? え?
「じゃあ、あたし6人目ってことでヨロシクね。最もいつまでも6番目には
甘んじてないつもりだけど。その内清四郎のベスト1になってみせるわ。
覚悟しててね」
ち、違う。こんな展開になるはずでは…
「かっ可憐! …浮気な男は嫌いじゃなかったでしたっけ?
ほら、前にカサル王子にフィアンセがたくさんいて激怒してたじゃないですか」
「清四郎のはフィアンセじゃないでしょ、彼女でしょ。それならまだ蹴落とす余地が
あるもんね。」
「いや…だっ、だからですね、今の僕は手一杯でとても時間が…」
「あー、大丈夫大丈夫。この可憐さんが相手ならその内彼女の数も減ってくから」
確かに…可憐と勝負したいなんて酔狂な女は滅多にいませんよ。
「うふーん、そう清四郎は『すっごい』んだあ。楽しみだわあ。
じゃ、今度からもっと『アダルト』なデートしようねえ」
がーーーん。あ、アダルト………って!?
メガトン級の衝撃が清四郎を襲う。
もちろん清四郎が五股などかけているはずもなく、可憐を遠ざける言い訳だった
のだが、いかんせん可憐は百戦錬磨。彼女の方が百枚位上手だったらしい。
恐る恐る可憐の顔を見ると、とても高校生とは思えない色香を持つ美人は
『イケナイ男』を見て意地悪くニッと笑った。
バーの青い光の中で彼女のグロスを塗った唇が妖しく光る。
ああっ、なんて事だ…
この時清四郎の脳裏に閃いたのは自分が大きなスコップでせっせと自らの
『墓穴』を掘っている姿だった…
放課後、誰もいなくなった学校の中で生徒会室に急いでいた可憐は音楽室から
ピアノの音が聞こえるのに気がついた。その弾き手はショパンの有名な曲を
少したどたどしく、だが正確に奏でていた。可憐はそっと音楽室のドアを開け
る。懐かしい背中をした男がピアノを弾いていた。可憐は男の背中をじっと見ると
そのまま入り口にもたれて、しばらくその音色に聞き惚れていた。
しかし男は人の気配を察して演奏を中断して振り向いた。
「なんだ、可憐か」
「やめないでよ、ピアノ。もっと聞きたい」
すたすたとピアノまで歩み寄ると彼の隣に腰掛ける。
「『別れの曲』か。好きよ、この曲。もっと弾いて」
「見られると緊張するんだよ」
そう言いながらも鍵を叩きはじめたその指をかつて可憐は愛していた。
「ピアノ弾けるなんて知らなかった」
「千秋さんがなピアノの弾ける男がいいって言うんで小さい頃特訓させられたの」
魅録はぶすっとした顔で弾き続ける。
「それで…どうなんだよ。清四郎とは」
「ナイショ。それよりあんた達、あたしが清四郎を落とせるか賭けしてるんですって?
よくやるわね、友だちをダシにして。もちろん魅録は落とす方に賭けたんでしょうね」
「俺は清四郎が落とされない方に賭けた。ていうか落としてほしくないね」
「どうして?」
ピアノを弾く手が急に止まった。
魅録が怒ったように可憐の顔を見ている。
大好きだった切れ長の瞳が可憐を睨み、彼女を心地よくゾクゾクとさせた。
「お前さ、ほんとに清四郎の事好きなのかよ。あの財産云々の記事に舞い上がった
だけなら勘弁してやれよ。清四郎じゃお前の相手にならないよ」
「あら…妬いてるの?」
「ちげーよ。お前に清四郎が振り回されるのはかわいそうだと思ってんだよ。
可憐に泣かされるのは俺だけで充分だってこと」
「あら、お言葉ですが泣かされたのは私の方ですからね。今もいっぱい女
泣かしてるんでしょ。聞いたわよ、二年のテニス部の子と別れたんだって?」
「あれは…忙しいから会えないって言ったら向こうに振られたんだよ」
可憐は立ち上がって教室から出て行こうとする。
その手を掴んだ。可憐が魅録を見る。
「お前… 少し清四郎のこと手加減してやれよな」
「さあね、約束できないわ。私、夢中になるととことん打ち込む方だから」
魅録は可憐の手を離して椅子に座り直し、別の曲を弾き始めた。
「『乙女の祈り』…ね」
「お前に捧げるよ」
そういうと可憐はムッとした顔になり足音も荒々しく出ていった。
「まだ根に持って! 嫌味な男ね」
あとに残った魅録の肩がくっくっと笑っていた。
今回は以上です。ツヅキます。
おつかれ様です。
コンスタントに続きが読めてうれしいです。
え?魅録と過去につきあってたとな。
最初は、魅録がひそかに惚れてるのかと思いきや。
清四郎との駆け引きも面白かったですが、また意外な展開に続きが楽しみです。
魅録は未練たっぷりみたいですねー!
美童とのダンスシーンも思わせぶりだったし、
もしかして可憐、一人喰い???
続きがすっごく楽しみです。早く書いてほしいじょ。
>859
その設定イイ!
すぐ捕まりそうな野梨子は、一緒に行動するのは無理そうなので、
作戦を立てる役に徹してもらうっていうのは?
美童は最初はやる気なさそうな気がするけど、相手が女と分かったとたん
俄然張り切りそうなイメージが(w
三人の上司役は時宗ちゃんがいいなあ。
>可憐さん〜
清四郎と可憐の駆け引き堪能させてもらいました。
魅録との過去は意外ですね。てっきり美童かと。
>859
野梨子は参謀役ですな。アジトで待ってて
逃走経路の指示出したりする感じかな。
男性陣が可憐と悠理を一旦掴んだりして
「んっ?犯人は女ですか?」
「いや、こっちは男だぜ!」
みたいな会話を想像。
>可憐さんにはかなわない
次々続きが読めて嬉しいです。
やられっぱなしの清四郎が可愛くて萌え〜
新たな魅力をハケーンした気分です。
魅×可*も*好きな私には、今回のはオイシイ展開でした。
お互いに未練あり気なところが(・∀・)イイ!
魅録はかなりプレイボーイみたいですね。
2人が付き合っていた頃のことも知りたくなってしまった。
ピアノを弾く魅録の指が、頭の中をグルグルしてまつ(w
キャッツアイ話、(・∀・)イイ!
3人が盗むものは何だろう?
宝石はもちろんだけど、男3人のハートも盗んでいきそうだ(w
男たちの上司が時宗ちゃんなら、女たちの姐御は千秋さんかな?
有閑版キャッツア!イイ(・∀・)!
女三人で悪党をバシバシ倒しまくる有閑版チャーリーズエンジェルもいいかも…
>872
>女たちの姐御は千秋さん
かなり複雑な関係になりますな(w
原作を彷彿とさせまつ。
時宗ちゃんべらべらと次はどんな罠を仕掛けるとか
千秋さんにしゃべってそう
>873
チャーリーズエンジェルもイイ!
しかし、どちらも野梨子の扱いに困る(w
野梨子は陰から二人を動かして、
男性三人と激しい頭脳戦を繰り広げて欲しい
結構過激な手も使いそうなので、出し抜かれて唖然とする
彼らの顔が見たいだけなのだが……
有閑版キャッツアイ
登場は華やかな音楽と共に派手派手なかっこうで
お願いしたい
特に悠理のかっこうは派手で変な奴
「…なんだ、あの珍妙な格好は!?」
と男性陣騒然(^^)
可憐も体力なさそうだけど、大丈夫かなあ。
参謀が野梨子、色仕掛けで情報収集が可憐、実働が悠理ってとこじゃない?
当たり前すぎる設定だなあ・・・(;^_^A
いや、ここは是非野梨子も盗みに参加してもらって、
そのウンチぶりを発揮してもらいたい。
やはり女3人戦ってもらうということで
で、捕まえるのは悠←清、野←魅、可←美
が個人的にはいいなあ
てか悠理と清四郎の戦いはありでしょう!
いやー、野梨子を捕まえるのに魅録は役不足でしょう。
ここは美童と野梨子のはちゃめちゃおっかけっこを見てみたいわー。
魅録は捕まえたと思ったら可憐の必殺悩殺アタックでとり逃がす、ってのはどうでしょうw
>878
なるほど…じゃあ美童がキメポーズで
「僕の腕から逃げられると思ってるのかい?」
とか言ってる間に野梨子がぴゅーっとか、
美童が腕をむんずと掴んだら野梨子が
「きゃーきゃーきゃー」
と言いながら往復びんた!
可憐は
「ねえーーん。刑事さーーん、逃がしてくれない?」
て魅録の顎を手でツツツと撫でる…とかとか?
>>879 (・∀・)イイ!!
美童は野梨子を追いかけてる途中で転んで怪我なんかしちゃって
それを見捨てて置けない野梨子がささっと手当てなんかしちゃって
美童は敵と思いつつ恋に落ちちゃうとかね。
可憐には魅録に不意打ちでキスでもして
魅録がびっくらこいてる間に逃げちゃうとか。
清四郎と悠理にはがちんこで戦ってもらいましょうw
>880
ええ、ええ!ぜひがちんこで!
野梨子が美童の手当てって素敵。
でもついでに追いかけられないように美童の髪を
植木に結んでおくなど配慮は完璧。
>881
「なんてことするんだよ、自慢の髪が痛んじゃうよぉ」
せっせと髪のお手入れしながら野梨子を想う美童希望。
>可憐は
>「ねえーーん。刑事さーーん、逃がしてくれない?」
>て魅録の顎を手でツツツと撫でる…とかとか?
ひゃ〜とんでもない妄想しちまった…
一人捕まった可憐に他のメンバーの居所を吐かせるため
拷問する魅録…
スマソ逝ってくるよ…
>883
ど、どんな風に・・・?
気になるよ〜
>883
ひー、それだけは…
清四郎なら似合いそうだわっ
>883
やったら器用に拷問?する魅録と
とことんまでジラしつつ実は必死な可憐とか・・・
うわー妄想止まらなくなりまつた・・・883さん逝かないで〜
男装をし、美少年に成りすまして、盗みに入る悠理。そんな悠理を捕まえて拷問に掛けようとする清四郎。
「僕はサディストだから容赦はしませんよ」なんて悠理のシャツを引き裂いたら…ブラと白い肌が…
「えっ、女?」なんて急にドキリとする清四郎。
…清×悠派だからついついこんな妄想をしました(;´Д`)
清四郎だと、精神的にいたぶりそうなんでこんな感じかしらん。
*******
簡易ベッドの上で目覚めた可憐を、冷徹そうな男が見下ろしていた。
「お目覚めですか?―――気分はどうです?」
「いいわけないじゃないのよ」 不機嫌そうに言うと顔を逸らす。
「貴方達のアジトを、教えてもらいましょうか」
「ばっかじゃない、アンタ」 鼻で笑うと可憐は起き上がろうとした。だが、体がうまく動かない。
両手は後ろで手錠を掛けられている。それだけではなく、両足までもが縄で固く縛られていた。
きっと男を睨む。「ちょっと、これ解きなさいよ」
「状況が分っていないようですね。貴方は捕われの身なんですよ」
男は言いながらスーツのポケットから何やら薬品のアンプルらしきものを取り出す。
「これ、何だかわかりますか?」
「…わかるわけないでしょ」
可憐の目の前に透明な液体を翳す。
「ソディウムペントタール。一般的には、自白剤と呼ばれています。
―――ただ、これを使うと、欲しい情報は手に入っても―――相手が廃人になってしまう」
にやり、と浮かべた笑みの冷たさが可憐の表情を凍らせた。
「一度使ってみたいと思っていたんですよ。幸い、貴方を捕らえたことはぼく以外
誰一人知りませんしね」
男の目にはすでに、薬品の効果に対する好奇心の色が浮かんでいる。
こいつ、本当にやる気だわ。
恐怖に竦む可憐の顔色を読んだのか、男は不意ににっこりと微笑んだ。
「こんなものを使わずとも、貴方が素直に話してくれれば済むことです。
―――ぼくだってむざむざ、美しい女性が壊れてゆく様を見たいとは思いませんしね」
喋っちゃおうかな、と可憐は思った。
*******おそまつでした〜
>887
うあーそれイイ!
美少年をどう拷問するつもりだったんだサディスト清四郎!!
>886
ふつーのテクニシャン同士のエッチになってしまいそうな罠(w
あああ妄想が止まらない・・・
>888
>ソディウムペントタール
コミックス一巻を思い出したよ。
清四郎が、原作のイメージピッタリでつ。
清四郎は縛られている可憐を見て
何も感じないんだろうか?
私としては、職権濫用してイロイロとして欲しかったり・・・
本当、妄想が止まらない・・・
>890
私もそう思った(w <テクニシャン同士のH
以下、魅×可のエッチイ妄想でつ。
最初は「身体に聞くって方法もあるんだぜ」などと言っていた魅録。
切れ長の目で冷たく見つめるものの、ホントは脅してるだけで
それ以上するつもりはなかった。
大抵の女は、この視線だけで落としてきたから。
でも可憐は違った。
艶やかな笑みを浮かべ、じっと見つめ返すばかり。
・・・魅録の中で何かが動いた・・・
陥落させ言うなりにさせてやろうと、テクの限りを尽くす魅録。
お手並み拝見とばかり余裕の表情を浮かべていた可憐も、
次第に息の乱れを押さえられなくなってゆく。
目的も立場も忘れ、お互いの身体に溺れるふたり。
夜はまだ始まったばかり―――
可憐が相手だと、どうしてもこういう方向に逝ってしまう(w
あ、朝から歯亜歯亜してしまった…
>目的も立場も忘れ、お互いの身体に溺れるふたり。
た、タマラン・・・朝から・・・ハァハァ
清四郎と悠理は、婚約騒動のときみたいに
悠理がかわしまくって決着がつかず、見かねた双方のメンバーが引き離すんだけど
互いに「今度こそ勝負をつけてやる!」→「逢いたい・・・」になっていくといいなあ。
このキャッツアイネタでリレー小説でも書いたら面白そう( ゜∀゜)
美童はやっぱりモルさんに拷問されるのかな?
上半身裸にされてムチで・・・
悠理はけんかで負けたことがないし、体力には自信があっただろう。
清四郎のプライドの高さは言うまでもない。
そんな二人が初めて「勝てない」相手に出会ってしまったわけね。
強烈なライバル心がいつしか・・・
野梨子は頼りないダメ刑事美童に母性本能をくすぐられ
可憐と魅録は互いの体に溺れるw、と。
うーん、ステキ・・・
>このキャッツアイネタでリレー小説
ハゲド。誰か一発目書いてくれんかな。
六人のバックボーンはそのままでいいのかな?
剣菱財閥の、茶道家元の、宝石やのお嬢様だけど
夜は盗賊〜みたいな。
それにしても素晴らしい盛上がり!
キャッツアイが狙うのは
趣味のいい古美術
とにかく豪華で派手な宝石
シュワちゃんのサイングッズ
>可憐さん〜
読み直してたらいろいろ伏線があるみたいで、先が楽しみ〜。
「乙女の祈り」に隠された秘密とは?
続き待ってます〜。
>901
あと男たちのハート
>903
いやん、ステキ。
清四郎がキャッツアイ悠理を捕まえた暁には
「僕の心はあなたに奪われた。だから、僕はあなたを奪います」なんて言って欲しいな〜
>901
シュワちゃんのサイングッズ
盗むということは悠理の他にもこれを集めている
殊勝な輩がいるということですな(笑
ついに900超えましたねー。
悠理達の武器は?
悠理はロック同好会だしギターのピックか、大ぐらいだし皿、とか
可憐はハイヒールかチェーンのネックレス
野梨子は茶せん(お茶をたてるときかきまぜる奴)とか。
あとは抹茶で目潰し。茶釜は重くて持てないだろうしなー
野梨子が一番強そう?
>>865 「清四郎が五股かけてるってえ!? そりゃ傑作だ」
聖プレジデント学園の食堂で美童は大笑いした。
笑い過ぎて腰掛けた椅子からひっくり返りそうになる。
「笑えるでしょー? もう少しマシな断わり方できないのかしらね、あの男は」
カップ片手の可憐は呆れた様子で手を振る。今日の珈琲はキリマンジャロ。
苦味に体がぶるっと震えた。
そんな可憐の唇に目を走らせながら美童はふっと笑った。
「背中を見せるのが嫌なんだよ。こんないい女を前にして裸足で
逃げ出したんじゃ男がすたるからなあ」
「まあったく素直じゃないんだから。今日も映画に誘ったら2年の香坂
みすずとデートだってヌケヌケと抜かすのよ。香坂なんて清四郎の親衛隊
隊長じゃない、いくらだって話は合わせられるわよねえ」
「協力してあげようか、可憐?」
突然の美童の申し出に可憐は目を上げた。
サラサラのブロンドが妖しい笑みを浮かべている。
「なによ、協力って」
「清四郎にはいつもスケコマシだのタラシだの散々馬鹿にされてるから
たまには見返してやりたい。それにシャネルのバッグもかかってるし」
可憐は美童の考えていることがピンと来たのかニヤッと笑った。
「いいの?期待するわよ」
「まかせてよ。スケコマシの本領を見せてやる」
「えっ、今日ダメになったんですか?」
廊下に生徒会長の焦った声が響いた。
清四郎は可憐としばらく距離を置くために自分の親衛隊隊長に頼み込んで
「期間限定彼女」の契約を交わしていた。
もちろん隊長はこの申し出を大喜び&天にものぼる気持ちで受けたのだった。
ところが当の隊長が今になって契約を解除したいと言ってきたのである。
清四郎がいくら理由を聞いても香坂みすずは顔を赤らめて黙っている。
後ろから背中をつつかれて清四郎が振り向くと美童がニヤニヤ笑っていた。
「彼女、これから僕とデートなんだ。悪いんだけど、清四郎遠慮してくれる?」
「デート? どういうことですか???」
「清四郎は可憐とデートだろ。さっ、香坂さん行こうか。君みたいな素敵な
女性と出会えて今日はラッキーデーだな」
清四郎の方を向いて人さし指をぴっと突き出す。
「可憐とうまくやりなよ」
そう言って美童は香坂みゆきの肩を抱いてさっさと歩いて行ってしまった。
清四郎が呆然と見送っているとその腕に誰かの腕がからまった。
「それで? 用はなくなったんでしょ? 何観に行く、『ハリポタ2』?
それとも『レッド・ドラゴン』にする?」
横を向けば御機嫌な黄桜可憐の顔。廊下の先に目をやればニヤリと意味ありげに
笑う美童グランマニエ。
こいつらは…!
憤慨のあまり清四郎の頭から蒸気がぷしゅーっと噴出した。
美童ー。この借りはいつかキッチリ返してもらいますよ。
「はい、清四郎。あ〜んして。何してんのよ、ほら、あ〜ん」
今日の可憐特製弁当はクラブハウスサンドイッチに手羽先のハーブ焼き、
エッグサラダ、変わり春巻きにコーンポタージュスープもついている。
デザートのチョコレートプティングが銀色のさじの上で揺れていた。
清四郎は目の前のそれをぎろっと睨むと黙って横を向いた。
「何怒ってるのよ〜、清四郎」
「そうだよ。おいしいよ、清四郎。せっかく可憐が作ってくれたんだから
食べなきゃ悪いよ」
「口移しで食べさせてあげようか?」
ウエービーヘアとプラチナブロンドの二匹の悪魔が顔を寄せあって笑っている。
清四郎は可憐の手からさじを奪い取るとぱくっと食べて、さじを放り投げて
寄越した。
…絶対僕で遊んでますね
香坂みすずを美童に奪われた後、清掃委員の一年生・加茂川奈緒子に同じ
事を頼んだ。加茂川は快く引き受けてくれたはずだったが…
「菊正宗先輩…
黄桜先輩と先輩は前世で添い遂げられなかった非運の恋人同士なんですってね。
奈緒子は感動です。先輩達が今生では結ばれますようお祈りしております!」
目に涙さえ浮かべている純情な少女に、とても「それはガセネタだ!」とは
言えなくて、清四郎は黙って彼女を帰したのだった。
「『五股』だから残りあと三人か。可憐、がんばれよ」
「ありがとう、美童。私、はりきっちゃう〜」
暗くなっている清四郎をよそに可憐と美童はキャイキャイはしゃいでいる。
さすがに呆れて魅録が助け舟を出した。
「美童も可憐もいいかげんにしろよ。清四郎をおもちゃにすんの見てて気分悪いぞ」
「そうだよ。なんかあたい清四郎がかわいそうになってきたぞ」
悠理も可憐弁当をモリモリ食べながらうなずいた。
美童が皮肉な笑みを浮かべる。
「あれー、悠理いいのかなあ。清四郎を応援したりして。ハワイの別荘!」
「うぐっ、ごほっ。いや、その…」
のどに弁当をつまらせた悠理は清四郎の冷たい視線に小さくなった。
調子に乗った美童はさらに清四郎に追い討ちをかける。
「それで清四郎、第三の女は誰なのさ。二年、一年と続いたから今度は三年
だよね?」
「あー、もう、やめやめ! 清四郎、白旗あげろよ。形勢不利だぜ」
魅録がうんざりして叫んだ瞬間、野梨子の凛とした声が生徒会室に響いた。
「そうでもありませんわ」
可憐の弁当には手をつけず、自分の持ってきた弁当を食べ終え茶をすすりながら
事の成りゆきを見守っていた野梨子はすっと立ち上がり清四郎の隣に立った。
清四郎の肩に白くほっそりとした手をかけて優しく微笑む。
「清四郎、もう皆さんにお話してもよろしいんじゃありません?」
「は? なんですか、野梨子…」
意味がわからずキョトンとしている清四郎。
野梨子は同じくキョトンとしている可憐の前にずいっと進み出る。
「私が清四郎の『第三の女』ですわ」
清四郎の頭の中はハレーションを起こして真っ白になっていた。
可憐と美童、そして魅録と悠理もあまりの事にアングリと口を開けている。
そんな仲間達を野梨子はぐるりと見回すと最後に可憐を見つめた。
「そういうわけですので、これからよろしく、可憐。いえ……『六番目』さん」
日本人形のような黒髪の美少女が微笑を浮かべた。
『六番目』。
見下されたと感じた可憐の顔がカッと赤くなった。
二人の視線がからみ合いバチバチと火花が飛ぶ。
当の清四郎はと言うと、未だかつてない程の激しい頭痛に襲われていたのである。
今回は以上です。ツヅキます。
前回リンクを忘れてました。すみません。
キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━━!!!!
野梨子がキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━━!!!!
負けるな可憐!!!
ごめんなさい
909の10行目、香坂みすずが香坂みゆきに
なってました。これじゃそのまんまだあ。
あとリンクになってませんでした。
鬱。逝ってきまー。
野梨子の微笑み!
コエーヨ・・・((((;゚Д゚)))ガクガクブルブルブルブル
でもそんな怖い野梨子ももスキ(*´Д`)
清四郎の受難はまだまだ続きそうだねー
>907
ピンヒールで微笑みながら、敵を踏みつける可憐を思わず想像
これじゃ、女王様だ(w
>可憐さん
うひゃー、野梨子そうきたかっ!
>可憐さんにはかなわない
可憐VS野梨子、火花が怖いでつ・・・((((( ;゚Д゚))) ガクガクブルブル
清四郎ったら可哀相に。
巻き添え食って、大火傷しないといいのだけど。
可憐と野梨子のばちばち火花の陰で怯えて魅録の陰に隠れてる悠理きぼん。
>919
テンプレ作成乙です。
ちゃぶ台スレのアドレスが古いままなのでなおした方がよろしいかと。
まゆこスレに貼っておきますね。
有閑版キャッツアイ
美童はおいしい役になりそうな気が
何せ外人・金髪・ハンサムの刑事って
普通はないと思うから
>922
でも、こわがりで根性なしなんだぜ。
私はそんな美童が好きだけどナー
>923
>でも、こわがりで根性なしなんだぜ。
そうそう、でも基本的に優しいし、可愛い刑事さん(^^)
女の子に手荒なことはできないよーとか言って捕り逃してばかりなのねん。
>925
そんな美童刑事が好きよん
ところで中断されている連載って再開される
見込みあるんだろうか
もう投げてしまった人っています?
作品名書かなくてもいいから教えてほしいな
投げた!という答えがあったら、
あー、そうなんだー残念って
思うから(ToT)
作家さんどういう状況なのか聞いてみたいだけ…
有閑版キャッツアイ
彼女達のチーム(?)名は?
お宝を盗むと予告があったパーティーに魅録が潜入。
客に紛れ込んでいる可憐に目をつけて話し掛ける。
「宝を盗むという大胆不敵な予告がありましてね。
でも必ずつかまえてみせますよ」
「たのもしいですわ。でも御用心遊ばせ。
あの女の子達は猫よりすばやいって専らの評判ですわよ」
「猫ならふんづかまえて首輪をつけてやりますよ」
でも首輪をつけられたのは魅録の方だったり(藁
美・野は純情まったり系で
魅・可は大人っぽくクールに
そして清・悠は力技、ひたすら格闘!ぼろぼろになってー
外人・金髪・ハンサムな刑事(・∀・)イイ!
でも目立ち過ぎて、張り込みには不利かも(w
それに、3人娘以外を追いかけてる途中でも、
他の女性で困ってる人がいたら捨てておけなさそうだ
親切に対応してるうちに逃げられて、清四郎に
怒られてたりして
>929
美童を叱る清四郎に萌え
>927
首輪をつけられるのは、やっぱりあの最中?
・・・すまん、この2人というと、どうしてもそういう方面を妄想してしまう(w
叱られてシュンとなる美童を慰める魅録萌え
>首輪をつけられるのは、やっぱりあの最中?
ひゃー想像してよだれが出そうでつ・・・
首輪つけられる魅録・・・
攻められて悶える魅録・・・
「ほうらまだイっちゃダメよ」とか言われてのけぞってる魅録・・・
可憐は女王様タイプだしなぁ。ボンデージが似合いそうだ・・・
すいませんお下劣で・・・(´・ω・`)
衣装はどんな感じなんだろう。
セクシー系だったら、可憐はいいけど他の二人が・・・
可憐と野梨子はレオタードでいいと思うけど
悠理はなあ・・・女子プロのときの格好は?
>933
魅録も捨てがたいが、可憐に攻められる清四郎というのも良さそう。
可憐の魅力VS清四郎の自制心。
(ぼそっ)やっぱ、フム!とか言って堪えてるのかなぁ・・・
ずいぶん間が開いてしまいましたが、続きうpさせてください。
4・5レス借ります。
>>485の続きです。
糸を切られたマリオネットみたいだ。
ぼんやりと紫煙を燻らせながら、魅録はそんなことを考えていた。
案外、父親という操者の手から免れることが出来て楽になれたのかもしれないな、とも思う。
青いキャップを後ろ回しにした鑑識官が、かつては魂の宿っていたその人形を
執拗にカメラに収めていた。
その横で、別な男がビニール袋に落ちているゴミを拾い集めている。
面倒くさそうに蝶ネクタイを外していた魅録の視界に、くたびれた様子の清四郎が入る。
右手を軽く上げてみせると、それに気付いた彼が近づいて来た。
「状況から察するに、毒殺ってとこですね」
開口一番、そう魅録に告げた。
「異議無し、だな」
「すいませんが魅録、一本貰えませんか」
ネクタイを乱暴に緩め、ふうっと息をつくと魅録に言った。煙草を手渡していると、
先刻から招待客に事情を聞きまわっていた一人の若い刑事が近寄って来た。
その姿に気付いた魅録は驚いたような表情で、その男を凝視した。
かつて父・時宗の部下だった棚橋という男だった。
歳も近く、バイクが趣味ということもあって、ツーリング仲間として懇意にしていたのだ。
「棚橋さんじゃないですか? どうして此処に? ここ、棚橋さんの島じゃないでしょう」
「うん……ちょっと事情があってね」
曖昧に答える棚橋に、清四郎が声を落として、訊ねる。
「警察にも予告状が来ていたということですか?」
棚橋は周囲に素早く視線を配り、周りの注目を浴びていないことを確認すると、
こちらも声を落として言った。
「……警察にも、ってことは君たちは事情を知っているようだね。
そうだよ、警視庁にも予告は届いていた。
だから何人かうちの部署の人間を紛れ込ませて配備していたんだが……
犯人は誤ってお嬢さんを殺めてしまったようだな」
そこへ、京香のグラスを担当していた鑑識官が棚橋に声を掛けた。
棚橋は魅録との会話を一旦打ちきると、鑑識官の横へとしゃがみこんだ。
そしてグラスを指差しながらなにやら言葉を交わすと、
左右に首を振りながら立ち上がり、魅録の元へと戻って来た。
眉間に皺を寄せ、懐から煙草を取り出すと、咥えながら言った。
「面倒なことになりそうだよ、魅録くん」
「面倒って?」
同じく煙草を咥えていた魅録が問い返す。
「状況を見て気付いているかとは思うけど、グラスに残されたシャンパンから
青酸カリが検出されたよ。毒殺だ。
周囲にいた人間の証言によれば、彼女は単なる思い付きでグラスを取ったらしい。
とすると犯人は、一体いつ、彼女のグラスに毒物を入れたんだろうね?」
後頭部を掻きながら、魅録は大欠伸を一つした。
昨夜の事件後、棚橋に頼み込んで事件の正式な鑑識結果を待っていたため、
余り寝ていないのだ。
なおも生欠伸をしながらエレベーターを降り、フロアの一番奥にある事務所に向かう。
『有閑探偵社』と書かれたプレートがぶら下がっているドアを押し開くと、
中からふわりとコーヒーの香りが漂ってきた。
なおも歩を進めると、来客用ソファーの中央を陣取っている黒い頭が
新聞を広げているのが見える。
魅録に気付いた野梨子がおはよう、と挨拶すると給湯室へと姿を消した。
「早いな、相変わらずお二人さんは」
どっかりと自分もその横に腰掛け、リモコンでテレビの電源を入れる。
清四郎は読んでいた新聞を折りたたみ、魅録の前に置いた。
「朝からテレビも例の話題で持ちきりですよ。それで、なにか新たに分かったことは?」
清四郎が聞いているところへ野梨子が3人分のマグカップを運んで来た。
「……寝不足のようでしたから、少し濃い目にいれましたわ」
優雅な動きで魅録と清四郎の前にカップを置く。
「ああ、サンキュ……美味いな、マンデリンか?」
「ええ、魅録お好きでしょ?」
にっこりと野梨子が微笑む。清四郎は憮然としてカップをすすっていた。
その様子に感づいた魅録が清四郎の脇腹を小突いて言った。
「なんだよ、また喧嘩でもしたのか?」
いつもは清四郎が好むコロンビアをいれることが多い野梨子が、
敢えてマンデリンをセレクトするときは、大抵清四郎と揉めたときなのだと、
魅録は長い友人生活で気付いていた。
「……バニー姿を誉めただけなんですけどね」
「鼻の下伸ばして言ってたんじゃないのか?」
くくっと吹き出した魅録だったが、野梨子が鬼の形相で睨んでいるのに気付き、
慌てて笑いを飲み込んだ。
「死因は青酸カリによる毒物中毒死。京香が手にしていたシャンパンから
検出されたものと一致した。で、このグラスだが京香本人の指紋しか検出されなかった。
問題はどうやって犯人が毒を入れたかだが……」
「京香の傍には美童が張り付いていて、不審人物が後からグラスに入れることは
不可能ですね。第一、僕らも彼女の動きは確認していましたし、
都合よく照明が落とされるというアクシデントもなかった。
とするとグラスには最初から毒が注入されていたということになる。
それが間違って五橋ではなく、娘の京香にわたってしまった、と」
「あんだけ同じシャンパングラスが並んでて、五橋や京香がどれを取るかも
分からないのに毒を入れる、なんつーのは統計学的にも無茶な話だよな」
それまで黙っていた野梨子が、カップを両手で持ちながらぽつりと言った。
「変ですわね。あの時、五橋と可憐、美童のシャンパンを取ったのは、
京香さん自身でしたわ。でも、京香さんの分はシャンパンを運んでいたバニーが
手渡したはずですのに。何故彼女の指紋が残っていないのかしら?」
魅録と清四郎が身を乗り出して、野梨子に問い返した。
「本当ですか、それは?」
「間違いありませんわ。昨日、可憐にも確認しましたもの。
それに気付いて、そのバニーを探しましたけど、何時の間にか
姿を消していたんですの。警察の方が全員を会場から出ないように
見張っていたのに、忽然と消えてしまったんですわ」
悄然とソファーに沈みながら、独り言のように魅録が呟いた。
「消えた女……しかも、指紋のない女、かよ……」
【続きます】
わーいい、「有閑探偵社」だあ!
お帰りなさーーい!
推理もの読みがいがあります。
いろいろ萌えポイントは多いのですが、
とりあえず
ケンカするとマンデリンを入れる野梨子に萌え!
>>911 「ありがとう、清四郎に渡しておきますわ」
「清四郎に伝えておきます」
「申し訳ないんですけど清四郎は今日私と書道展に行きますのよ」
あれから3日。
可憐の清四郎へのアタックはことごとく野梨子の手で退けられていた。
野梨子は黒髪のおかっぱ頭をふりかざし、あたかも難攻不落の要塞のように
可憐の前に立ちはだかっている。
いまや小柄な彼女を突破することは、針の穴にラクダが通るより難しい。
手作り弁当を渡すことはおろか、話すら碌にできない状態。
ついに可憐は爆発した。
「なんなのよ、あのオンナは! 清四郎は、清四郎はって清四郎は野梨子の
もんじゃないでしょ!」
ここは美童グランマニエの部屋。
怒り心頭の可憐は美童のブラウスの衿をつかんで揺さぶっていた。
八つ当たりされて迷惑そうな美童が野梨子をかばう。
「仕方ないよ。野梨子が清四郎のことを好きなのは前からわかってた事
だし。今まで黙ってたのが不思議な位だよ」
「それにしたって腹立つわよ、あの人を馬鹿にしきった言い方!横目で
チロッと見て鼻先でフンッて笑うのよ。ムカツクわ!あんな女と友だち
だったなんて!」
美童お気に入りの羽枕を壁にぶつけている。羽がぱあっと辺りに舞った。
はらはらしながら美童が見ていると可憐は急に彼に向き直った。
「美童、協力してほしいの」
彼の耳にこそっと囁く。途端に美童は後ろに飛びすさった。
「嫌だ! それだけは嫌だよ。それって野梨子を誘惑しろってことだろ?
ああいう堅物は苦手なんだ。変に惚れられたら身動きとれなくなるよ」
「何も落とせとは言ってないでしょ。野梨子がいたら清四郎と話もできない
のよ。ほんのちょっとだけ連れ出して欲しいの、お願い」
美童は天井を見上げて悩んでいたが嘆息して言った。
「君には弱いからなあ。やるよ。その代わり、僕の欲しいものくれる?」
「ほんと!? いいわよ、欲しいものって何?」
「可憐」
そう言うと美童は彼女を引き寄せてその唇に素早くキスをした。
可憐は浮気男を押しやりながら苦笑いする。
「さすが慣れてるわね、このプレイボーイ」
「でしょ? 残りはお仕事の後にちょうだい」
窓際の丸い陶器の椅子に腰かけて美少年が微笑む。
その顔の上に西陽が濃い陰影をつけ、彫りの深い顔だちを際立たせた。
この無邪気な遊び人に一体何人の女が泣かされたのやら。やれやれ。
「残りって… ん、まあ、キスだけなら」
「キスだけじゃないよ、わかってるくせに」
「それはダメ」
「どうしてあんなことを言ったんですか?」
清四郎の問いに野梨子は笑って答えた。
「だって清四郎が本当に困っているみたいでしたから」
本当はそれだけじゃありませんけれど。
そんな彼女の気も知らず清四郎は言う。
「まあ何にせよ野梨子の機転で助かりましたよ。あいつらにおもちゃにされる
なんて本意ではありませんからね」
「でもよろしかったのかしら、私が三番目の彼女なんて迷惑だったんじゃあり
ません?」
小柄な彼女の問いに背の高い幼なじみはニコッと優しく微笑んだ。
「迷惑なんてとんでもない。僕は野梨子がそのまま彼女のふりをしてくれたら
有難いんですが、そうしたら学校中の男どもが大騒ぎですね。」
「…ふり、だけでよろしいんですの?」
野梨子の小さなつぶやきは清四郎の耳には入らなかったようだ。
「えっ、何ですか?」
「いいえ、何でもありませんわ。いいですわ、可憐が清四郎の事を諦めるまで
彼女になります」
野梨子は隣を歩く男の顔をこっそり見つめる。
いつからか彼を見るとドキドキするようになった。
あまりに長く一緒にいたせいで、それがいつ始まったのかはわからない。
密やかな野梨子の想いに清四郎が気づいてくれる可能性は…少ないだろう。
かと言って自分から想いを伝えることは、野梨子にはできない相談だった。
可憐がうらやましいですわ。
清四郎に積極的にアプローチするライバルの姿が頭に浮かんだ。
清四郎は野梨子の助太刀にほっとしながらも何か物足りないような気分だった。
ふっと目の前に星の瞬きが浮かぶ。
あれは可憐の爪に光るラインストーンだ。
頭をのけぞらせて、心からおかしそうに笑う彼女の笑い声、魅力的な笑顔。
そして美しい曲線を描くあの身体のライン。きゅっと締まった足首。
アップにした髪がはらはらと首筋に落ちかかるのが妙に色っぽくて…
「清四郎?」
野梨子に話しかけられてハッとした。
やれやれ、可憐のパワーに当てられたのかもしれないな。
前髪をかきあげて額を押さえながら清四郎は思った。
授業に出る彼の姿を廊下で見送りながら野梨子は又一つため息が出た。
「さっきからため息ばかりついてるね」
「び、美童」
いつの間に来たのか背後に美童グランマニエの姿があった。
「清四郎のことが好きなんだろ?」
野梨子の顔がカアアと赤くなる。どうして気づかれてしまったのかしら。
「わ、私は別に…」
「ごめんね、こんなこと言って。でも気づいちゃったんだ、野梨子の気持ちに。
恋する気持ちに気づいてもらえないって辛いよね。僕と一緒だからわかるよ。」
「美童が?」
この女性を見た瞬間に声をかけるような天性の女たらしが、片思いとは随分
謙虚な事だ。
信じられない顔の野梨子に美童は淋しそうに微笑む。
「僕には似合わないだろ? 真剣になると自分から言えなくなるんだよ。」
「美童の好きな方って…?」
「笑わないでよ、可憐なんだ。今も清四郎にアタックかけてるだろ。正直辛いよ」
憂いを滲ませた顔で美童は呟く。その瞳は心無しか潤んで見えた。
恋に悩む男に自分の姿がだぶって見え、思わず野梨子は美童の手をとった。
「かわいそうに、美童。ずっと辛かったんですのね。わかりますわ。」
照れたように笑って美童は野梨子の手を握った。
「ありがとう。野梨子ってやさしいね。ね、僕達って似たもの同士だよね。
これから時々話し相手になってもらえないかな。恋の悩みについて語り合おうよ」
傷ついた男の申し出にすっかり同情した野梨子はうなずいていた。
放課後、教室でいつまで待っても野梨子が来ないので、清四郎は帰る事にした。
校門をくぐったところで待ち構えていたように腕を組んでくるものがいる。
ひさしぶりの感触だ。
「可憐」
傍らに大輪の華のような可憐がいた。長い睫毛に縁取られた瞳を細める。
「よくわかったわね。私と会えなくて淋しかった?」
「いいえ。うるさいのがいなくなって清々してましたよ」
「嘘ばっかり。ねえ、これから私の家に来ない? 美味しいケーキが焼いてあるの」
相変わらず強引だな。清四郎は苦笑しつつも悪い気がしなかった。
「どうしますかね。これから第四の彼女とデートの約束があるし…」
可憐が微笑んでいる。もう私が勝ったと言わんばかりの微笑みだ。
清四郎はごほんと咳払いをした。
「まあ、腹も減ってるしケーキをよばれに行きますか」
「ほんと!うれしい!」
はしゃいで可憐が腕にしがみつく。
清四郎はもう一つ咳払いをした。
今回は以上です。ツヅキます
>可憐さん
野梨子が美童に落とされちゃうかもとあせった…。
野梨子スキーの性かしら。
950。
なので新スレ立てますね。
初めてなのでドキドキ
まだここって書きこんでていいんだよね?
>952
新スレできたから、あっちでやった方がいいんじゃないかな?
あんまり書き込むと、すぐdat落ちしちゃうし。
埋め立てはせんでええのか〜?>all
>954
2〜3日に1回しか来ない人も多いみたいだから、
埋め立てするにしても何日か経ってからがいいと思う
u-mu
有閑を愛する全ての人に・・・1!
魅録スキーだったんだけど、ここを知って他のキャラの
魅力にも開眼しますた・・・2
今のマターリが続くといいな。3!
リレー効果で作家さんが増えたらいいな。4!
ヨーシ パパモ リレーニ サンカシチャウゾ ヽ(゚∀゚)ノ 5!
最初は清×野、魅×悠しか考えられなかった私なのに
今では全カポOKです。Rもね。
これも作者さまや妄想仲間の皆様のおかげです。
これからも妄想がんばるぞっと。 6 !!
本スレが活発になると、
昔の作品も読みたくなるヨ! 7!!!
\(>_<)/ギャ-!
エラーだったのに、書き込めてる。しかもageてるし
鬱。どこか遠くに逝ってきます
完結してないお話も、いつか続きが
読めるとイイナ♪ 9!
>>964 イキロ!
8だった・・・・逝きます・・・
じゃ、自分で「9!」ですね。
リレー面白いです!
ずっと待ってた連載陣も祝・新スレ!
のタイミングで登場してくれて嬉しかったな!
久々のリレー「有閑キャッツアイ」も盛り上がってるし。
妄想バンザーイ!! 10!
悠理総受けにしか興味のなかった私。
でも、今では全カプ萌える。
(そして、野悠の禁断カプまで…笑)
11!
可憐がやっぱりり好きだな
12
(^^)
個人的に「不良とお嬢様の恋」にとても萌え〜なので、
魅×野スキーなのですが、ここは作家さんたちの文章がとても綺麗なので、
ついつい全部に目を通して、しかも全部しっかり楽しんでしまうー。
有閑キャッツも面白い!参加できるような場面になったら
頑張ってみようかな・・・・13。
このスレの、どんな組み合わせでも独特の味があるところが好きです。
ということで14。
今日からこのスレのファンになりました。の15!
>>974 ぜひぜひ住人に、そして出来たら作家になってくださいな!
てなことで、16!
最近盛り上がってて嬉しいよぉ・・・
つーことで17
既出すぎますが
ここ覗くようになってから
美童の株が急上昇 18。
小ネタしか書いてないけど感想書いてくれた人アリガトン
19
あ、埋め立て忘れてた
ほとんどROM専だけど、スレ1の時から毎日覗いてます(w
作家様、嵐様いつもありがとう!で、20
病めるときも、健やかなるときも
荒れているときも、萌えあがっているときも。
このスレを愛してます
21!
も、いっこレス
このスレ、今年中には有閑のコミックスの巻数と同じ19まで到達して欲しぃ!
22!