西川君大好き

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1NO MUSIC NO NAME
西川君も私が好き
2NO MUSIC NO NAME:2006/03/26(日) 18:37:44 ID:U9fX6dLs
2ゲト!!(゚∀゚)
3NO MUSIC NO NAME:2006/03/26(日) 18:40:01 ID:sl3UrC0g
>>1
レギュラーの西川?
4NO MUSIC NO NAME:2006/03/26(日) 18:50:49 ID:WVbzh2TY
タカノリでしょ?
5NO MUSIC NO NAME:2006/03/26(日) 21:16:10 ID:pcWjO4o5
レギュラーの西川だったらウケるWW 歌手かよWWW
6NO MUSIC NO NAME:2006/03/26(日) 22:21:32 ID:3kZJ3eyQ
西川のりお
7NO MUSIC NO NAME:2006/03/27(月) 00:38:42 ID:zByVBGRg
ピーナッツ西川じゃない?
8NO MUSIC NO NAME:2006/03/27(月) 12:30:13 ID:yqjZmxfZ
西WebBBSで辞退がどーこ言ってるあいつ何!!?過去ログ見たけど暴言連発で書き込み削除されまくりww必要ないよこんな糞メンバー
9NO MUSIC NO NAME:2006/03/27(月) 12:31:07 ID:iFRiAqXU
峰子が!?(; ・`ω・´)
10NO MUSIC NO NAME:2006/03/27(月) 15:01:01 ID:QlAcBNsu
あるあるレボリューション
11NO MUSIC NO NAME:2006/03/27(月) 16:14:21 ID:OWHZud9r
恵子w
12NO MUSIC NO NAME:2006/03/27(月) 20:58:53 ID:RZK3Gb5w
>1は瀬戸さき
13NO MUSIC NO NAME:2006/03/27(月) 23:05:38 ID:OWHZud9r
さきタンは貴教ってよぶお
14NO MUSIC NO NAME:2006/03/28(火) 20:30:49 ID:3c04BRnA
元ドリカムの西川でしょw
15NO MUSIC NO NAME:2006/03/29(水) 00:05:28 ID:HwBicvrw
かっくいいよね西川(・∀・)
ちょっと前髪禿げてきたけどね(>▽<)
16NO MUSIC NO NAME:2006/03/29(水) 01:14:57 ID:eYR3/Ygu
↑どの西川?
17NO MUSIC NO NAME:2006/03/29(水) 11:47:38 ID:GwVN2gCD
ドリカムのひと
18NO MUSIC NO NAME:2006/03/29(水) 11:57:50 ID:xnLIFv8P
あ〜あ〜
どないしょう西川君が糞スレ立ててもうた
19NO MUSIC NO NAME:2006/03/29(水) 22:52:43 ID:iz76MZB6
西川貴教って前髪禿げてきたなw
20NO MUSIC NO NAME:2006/03/30(木) 13:19:48 ID:4JBCDUDR
は?(((゜Д°)))))
21NO MUSIC NO NAME:2006/03/30(木) 13:34:23 ID:T+oUlIN/
>>1
こくられちゃった(*^ ^;
22NO MUSIC NO NAME:2006/03/30(木) 15:30:09 ID:q7F4oDVx
…西川さんですか?
23NO MUSIC NO NAME:2006/03/30(木) 21:16:19 ID:amrTMY41
あるある探検隊!あるある探検隊!
24NO MUSIC NO NAME:2006/03/30(木) 21:55:14 ID:b+/GLQql
恵子、糞スレ立てるな!
この馬鹿ニート中年が
25NO MUSIC NO NAME:2006/03/30(木) 23:59:41 ID:4t/zt5Ai
あご削って二重にして前髪禿げててもな!!!!!!!!






ライブの西川ほど男前はおらん!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
26NO MUSIC NO NAME:2006/04/05(水) 09:59:20 ID:3oLnvrhc
うおっ!
こんなスレあったんや
西川と言えば
T.M.Revolution西川貴教だからねー
アニソン兄さん西川君だよ

なんか知らんけど自分も好きだよ
歌上手いし(・∀・)
27NO MUSIC NO NAME:2006/04/05(水) 12:55:57 ID:6btxCj0g
あにぱいですっ(・∀・)
リンクおながいしまっす(>▽<)

【また】小芝居上手くなったな西川貴教【逢おうぜ】
http://music5.2ch.net/test/read.cgi/musicjm/1143994185/
28NO MUSIC NO NAME:2006/04/06(木) 07:23:17 ID:OWCHNlVz
>>27
おまい、ウザいんだよ!
西川スレを全部荒らしやがって!
おまいは周りに迷惑掛けても平気な人間だから、相当嫌われてんだろうな
おまいにスレ荒らされたから、西川ファンはおまいの知らない別スレで
ワイワイ楽しくやってるよ(・∀・)
みんな、大人だから、おまいの子供じみた荒らしなんて、鼻で笑ってる罠
得意げに1人でバカやってな

俺みたいな粘着以外はみんな、スルーだから
おまいの相手をするのは、俺みたいな妖怪粘着婆だけだよ
楽しいだろ?

西川のファンクラブ会報とか見てんじゃねーよ!
西川ファン止めろ!
西川ライブに来たらヌッコロス
早く氏ね!
俺は粘着質だから、おまいをぜってー許さない
29NO MUSIC NO NAME:2006/04/06(木) 10:46:51 ID:7TWM+9Ab
今すぐこの糞削除汁
30NO MUSIC NO NAME:2006/04/08(土) 07:18:02 ID:/BIjNx4d
クソスレ立てんな氏ね
31NO MUSIC NO NAME:2006/04/08(土) 09:32:49 ID:GAiNLq0N
32NO MUSIC NO NAME:2006/04/08(土) 09:43:31 ID:tI9s4Vfv
また逮捕だね西川。
33NO MUSIC NO NAME:2006/04/08(土) 17:43:55 ID:MX7Dzsoa
逮捕だの警察だのと言えば
ヒトが怯えると信じている幼稚な恵子w
34NO MUSIC NO NAME:2006/04/11(火) 04:39:42 ID:DmR82Sz5
みしぇる お経 けーこ

タジュウジンカク妖怪のスレ
35NO MUSIC NO NAME:2006/04/11(火) 06:03:28 ID:qypcfkWY
いっぱいあるね
36NO MUSIC NO NAME:2006/04/12(水) 02:52:37 ID:imww3GiS
こえーーーーーーー

けーーーーーいーーーーーこおおおおおおおお

やーーーーーめーーなーーーさーーーーーーーーーーーい







37NO MUSIC NO NAME:2006/04/13(木) 01:32:38 ID:2+BQzUu8
西が前髪禿げたのカミングアウト( ´,_ゝ`)プッ
38NO MUSIC NO NAME:2006/04/13(木) 01:38:28 ID:biE1SGob
バックバンドが3人しか居なくてびっくりなツアーを観た事がある。
39NO MUSIC NO NAME:2006/04/15(土) 20:20:41 ID:HSbeZfG1
稽古氏ねよ
40NO MUSIC NO NAME:2006/04/17(月) 15:38:50 ID:ehLMccY3
あるある短剣鯛っ!

け い こ を ヤ ル




41NO MUSIC NO NAME:2006/04/17(月) 22:44:15 ID:ssBsmaZ6
あかん!!西川君が気絶しても〜た〜!!
42NO MUSIC NO NAME:2006/04/19(水) 06:12:01 ID:6KhgPZBZ
此処も本スレみたいに盛り上がれば良いのにねw
43NO MUSIC NO NAME:2006/04/20(木) 00:40:24 ID:JEO+g4CR
ケイコ氏ね死ねしえ!!!!!!
44NO MUSIC NO NAME:2006/04/20(木) 15:54:51 ID:IS9AYn59
糞スレage
45NO MUSIC NO NAME:2006/04/23(日) 23:00:14 ID:ECPhbTRH
けいこさんて、眼鏡なんですね ぷ
46NO MUSIC NO NAME:2006/04/24(月) 00:12:34 ID:6XP+gy1A
恵子タン(=みしぇる)の眼鏡簡単に想像できてワロスw
47NO MUSIC NO NAME:2006/04/24(月) 00:20:18 ID:GRZSYGAx
ててごとははごとごとごとと〜 マニア板だね
48NO MUSIC NO NAME:2006/04/26(水) 03:19:58 ID:WG6ZA569
けぃこのメガネはネー

顔の油でベトベトちててネー

ガラスのトコになんか白いフケみたいなのが沢山ついててねー

すんごぃキッタナイのぉぉぉ


もし触ったら100万円あげるぉ


49NO MUSIC NO NAME:2006/04/26(水) 19:33:13 ID:DWKhbRJF
だ、誰か…暴走を止めてくれー!

http://tmp6.2ch.net/test/read.cgi/mog2/1145857843/14-



面白杉w
50NO MUSIC NO NAME:2006/05/04(木) 19:44:59 ID:y8t+FO/+
a
51NO MUSIC NO NAME:2006/05/05(金) 22:25:32 ID:V4tvRdob
次スレってここですか?
52カミーユ pc43200.ztv.ne.jp:2006/05/05(金) 22:26:56 ID:eXp0jBBf
誰かスレ立てする人いないか?
立てるときは宣言よろしく
53NO MUSIC NO NAME:2006/05/05(金) 22:28:52 ID:9jK4y3S2
>52
前スレ無駄に埋めてたお前が立てりゃいいんだろーが
54NO MUSIC NO NAME:2006/05/05(金) 22:29:53 ID:BKjHuv/E
同意w
埋めるだけ埋めといて立てれませんはねーだろw
カミーユ次スレよろしくw
55NO MUSIC NO NAME:2006/05/05(金) 22:30:09 ID:LqflXKGG
なんでこのスレあがってんのwww
56カミーユ pc43200.ztv.ne.jp:2006/05/05(金) 22:30:33 ID:eXp0jBBf
じゃあ立てるぞ
57NO MUSIC NO NAME:2006/05/05(金) 22:31:03 ID:4Jw5cOsV
次スレのことを考えず1000getすることしか頭になかったカミーユ晒しage
58NO MUSIC NO NAME:2006/05/05(金) 22:31:28 ID:pfA+NCRd
スレ立てしたくても出来ない身なので、カミーユよろしく!
59NO MUSIC NO NAME:2006/05/05(金) 22:31:50 ID:rJ0L91JH
>>56
さっさと立てろよヴォケwwwwwwwww
60NO MUSIC NO NAME:2006/05/05(金) 22:32:42 ID:LUMAyU05
1000取るの必死になる前に立てとけっつーの。アホじゃねーのカミーユ。
61NO MUSIC NO NAME:2006/05/05(金) 22:33:28 ID:IZShmAVi
ここは愚かなカミーユを氏虫とののしるスレになりました
62NO MUSIC NO NAME:2006/05/05(金) 22:35:13 ID:JAkuHSJi
蛆虫!この蛆虫カミーユ!!!!!!!!!!!!!!!!!!
63カミーユ pc43200.ztv.ne.jp:2006/05/05(金) 22:38:02 ID:eXp0jBBf
なんか変な方向に行ってるなw
64NO MUSIC NO NAME:2006/05/05(金) 22:41:54 ID:pBr5q8g2
【いきなり】10周年へのカウントダウン 西川貴教【独裁】
http://music5.2ch.net/test/read.cgi/musicjm/1146836009/
65NO MUSIC NO NAME:2006/05/05(金) 23:00:45 ID:71sW1zvz
罵られるカミーユ萌

66NO MUSIC NO NAME:2006/05/07(日) 01:26:39 ID:zk2yf2hi
カミーユカワイソス(´・ω・`)








なーんちゃってwwプギャー
67NO MUSIC NO NAME:2006/05/09(火) 17:58:31 ID:m48nvwX9
カミーユきんめーーーーーーーーーーーーーーーーーーwwwwwwwwwwwww
秋葉ピザのカミーユきんめーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーwwwwwwwwwww
アヒャアッホデョくぇf;
68NO MUSIC NO NAME:2006/05/09(火) 17:59:16 ID:m48nvwX9
f;そおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおんで









>65
カミーユおつうううううううううううううううううう!!!!!!!!wwwwwwwwwwwwwwww
69カミーユ pc43200.ztv.ne.jp:2006/05/12(金) 23:34:24 ID:SCyywtSe
やっぱ勃たんかったわw
70NO MUSIC NO NAME:2006/05/15(月) 19:14:00 ID:Dot4XhKl
2006年05月15日
08:45
� 232:�砂風琴
暴走した人も悪いけど、止められなかった警備やスタッフやファン、全員の問題なのでは?
USJ側は919のライブをやめてくれとは言ってませんよね?西川が悪いと責任転嫁もしてないです。ただ、今回の件をふまえてトラブルが起きないように配慮すると思うんですよ。
怒りたい気持ちもあるでしょうが、そこに踏みとどまらずに、これからどうあるべきかを、みんなが考えることが大切だと思います。


2006年05月15日
09:44
� 236:�砂風琴
書き方が変でしたね。ごめんなさい。
止められなかったというのは警備体制を指してます。
ただ、問題自体はみんなで解決してく問題だと思うんです。暴走心理も働くような状態になるでしょうし、今後、みんなが安全に楽しめるように。


ttp://mixi.jp/show_friend.pl?id=2328237
71NO MUSIC NO NAME:2006/05/15(月) 21:53:14 ID:3nRpYmxq
何このウザスレ
72NO MUSIC NO NAME:2006/05/15(月) 22:33:52 ID:AfdXoBX7
73NO MUSIC NO NAME:2006/05/16(火) 11:41:22 ID:eCEm4NpS
恵子元気?
74NO MUSIC NO NAME:2006/06/11(日) 01:05:30 ID:usYvaMsb
ここは恵子さえも保守に来ない過疎スレです
75NO MUSIC NO NAME:2006/06/16(金) 01:28:25 ID:iAxVY9wi
過疎り過ぎw
76NO MUSIC NO NAME:2006/06/20(火) 22:50:00 ID:WZlPy7cx
削除まだ?
77NO MUSIC NO NAME:2006/06/22(木) 11:47:33 ID:PX3c6OUf
テステス
78NO MUSIC NO NAME:2006/06/27(火) 12:36:10 ID:TwmI0X/I
サビの部分

から〜みあ〜う〜夏の〜
って曲の題名、教えてください(。・ω・)ノ゛
79NO MUSIC NO NAME:2006/06/28(水) 02:11:26 ID:s6Srro6t
  ↑
× 夏の〜
○ 熱を〜

答 INVOKE
80NO MUSIC NO NAME:2006/06/28(水) 14:43:06 ID:4dugJ7o0
そうなのか!トンクス!
81NO MUSIC NO NAME:2006/06/29(木) 02:53:36 ID:NUrtML1B
age
82NO MUSIC NO NAME:2006/06/29(木) 02:55:56 ID:NUrtML1B
83NO MUSIC NO NAME:2006/07/14(金) 01:00:52 ID:6e47U/nC
完全メイド宣言さらちゃんの趣味

メイドカフェめぐり カラオケ TMR

84NO MUSIC NO NAME:2006/07/16(日) 00:11:38 ID:oUTAi1o9
80 名前: 不定期連載・TMR雑記1 [sage] 投稿日: 03/10/21 19:15 ID:fryXqSIn
【レベル4】

突然だが、レベル4である。
恥ずかしながら、一番最初に楽曲を認識したのがこの曲だった。
ブレイク中で当然とは言え、この頃は安置にもちゃんとCMやる気が
あったらしくTVで遭遇した。
まったいらな所見を述べると


ま た 内 容 の な い 口 だ け 男 か


運命というのは恐ろしいものだ。
ていうかどうなのあのキャッチコピーは?


是 が 非 で も お 願 い し た い


いや、されても。

正直楽曲もルックスもどうでもよく、コレだけが残った。
そんなこんなで好印象とは言いがたかったが
結局なんやかやとハマっていくわけである。
85NO MUSIC NO NAME:2006/07/16(日) 00:13:02 ID:oUTAi1o9
81 名前: 2 [sage] 投稿日: 03/10/21 19:15 ID:fryXqSIn
そこらは割愛させていただくが、冷静にこの曲を見ると
音のキャッチーさが群を抜いている気がする。
それはバラエティ番組で「あの音」がよく使われている事でもわかる。
ラスサビの転調の心地よさも、HEART OF SWORDと
双璧だと個人的に思っている。

一方歌詞の方だが、よく言われるように「男の本音全開」な
ところが大変気に入っている。
「街ぐらい綺麗な子と歩きたい」……これ以上身も蓋もない
下世話な欲望があるだろうか。
しかも真っ向勝負で。
普通この手の本音系は何がしかの後ろめたさを匂わしてるもんだが。
キレイ事ばかりまかり通っている邦楽歌詞界の中では
大変斬新に感じたのが正直なところ。

さて。
ここで、我に返ってアイドルとしてのTMRを考えてみる。


…… あ り 得 な い 歌 詞 で あ る。


基本的に男性アイドルは「ファンである女の子を肯定するもの」だ。
だから「守る」だの「君だけ」だの「君は美しい」だの歌うのである。
どこの世界に、

顔 の い い 女 じ ゃ な き ゃ や だ 

などと歌うアイドルがいるか。
真面目な女の子なら噴飯もの。
そこらのパンクバンドよりよっぽどタチ悪いってもんである。
ちょっとまともな頭がありゃわかる話だ。
86NO MUSIC NO NAME:2006/07/16(日) 00:13:42 ID:oUTAi1o9
82 名前: 3 [sage] 投稿日: 03/10/21 19:16 ID:fryXqSIn
ではアイドル要素は全くないかというと、ご存知のように満載である。
ルックス、愛想の良さ、トーク……。
とりわけ「レベル4」という楽曲を語る上でのポイントがある。

衣装である。

楽曲によって衣装を固定するという、実に前時代アイドルらしい
(しかも女性アイドルらしい)アプローチを
やるようになったのはこの楽曲からなのだ。
今でこそアイドルアーティスト含め、プロモーションの一方法として確立して
いるが、記憶の限りあの当時いわゆるJ-POPアーティストでそういう
アプローチをしていた人は皆無だった。

モーニング娘。ブレイク以前のアイドル冬の時代、広末涼子、
鈴木あみなども、アイドル視されるのを嫌ってか「普通の服」
で通していたし、ジャニーズもしかり。
けれん味のない、「等身大アーティスト志向」が世の流行だったのである。

そこで真っ向反逆である。


惚 れ い で か。


尤も本人は「衣装も含め世界観を統一する」旨の発言をしているので
アイドル云々はあまり考えてなかった可能性もあるが、まあとにかく個性的な
アーティストだったのは確かだ。
衣装とソロプロジェクトとトークの一般化には、大なり小なり影響を
与えたのは間違いないと思われる。

長くなったがこの文章の結論をまとめると

アイドルらしからぬ世界観でありながらアイドル的アプローチをし、
そのギャップが魅力だった。
そしてその方向性がはっきりしたのが「レベル4」という楽曲である。

ということになるのである。
87NO MUSIC NO NAME:2006/07/16(日) 00:15:39 ID:oUTAi1o9
85 名前: 不定期連載・TMR雑記2 [sage] 投稿日: 03/10/25 04:43 ID:+bGdY7xp
【HIGH PRESSURE】

アイドルが服を着て歌っている。

いや、比喩なんですけど。
当時の実年齢を言ったら殴られそうな勢いである。

ご存知の通りこの楽曲でオリコン4位という記録を
果たし、実質的に一般層へ認知された。
T.M.Revolutionといえばこの曲、という風に感じる人も
多かろうと思う。
ロッテスゥーティオという、ガムだか飲物だかよくわからない
(実を言うと記憶にない。というか、人間興味の湧かないものは
覚えていないものなのである)CMタイアップもついた。

そしてシングルにステッカーをつけるという激しくアイドル的なおまけを
つけながら、手違いで封入し忘れ店頭で店員に手渡しさせる、
という大手アイドル事務所在籍だったらぜったいにあり得ない
ようなトホホをやらかしてもいる。

まそれはさておき。


この曲基本的なスタンスとしては「アイドル的なもののパロディ」という
位置づけだったのではないかと思われる。
根拠は衣装とPV。
のっけから車から降りてくる西川貴教川の足元を映すという
仰々しい始まり方は、本人いわく「ロックスターっぽい」のだが
残念ながらそう言うには童顔過ぎてアイドルの方が
似つかわしい気が。
衣装もなー真っ白でジャニーズみたいだし。
つまり「人気者な俺」なわけだ。
88NO MUSIC NO NAME:2006/07/16(日) 00:16:30 ID:oUTAi1o9
86 名前: 2 [sage] 投稿日: 03/10/25 04:44 ID:+bGdY7xp
そして、映像は「彼を映しているスタッフを映す」という二重構造になっている。

裏 は こ ん な ん で す よ ー

という手法。
ライブ感とも言える。
舞台装置なし素材一個、素で勝負、というのは中々にアイドルぽい。

そして一人ノリノリで歌う西川。
素で笑う西川。
異様に細く少年体形の西川。
シャワーと風に打たれる西川。
青春映画よろしく夕日に照らされる西川。
これでもかの作り笑顔の西川。


ていうか 

見 て て 落 ち 着 か な い ん で す け ど。


可愛いのだがどこか滑稽、ドキドキするけどなんだか「……」。
手放しで「カッコいい!」といえない雰囲気がこのPVにはある。
いや言ってたけどさ。

でも冷静に考えて

広 い 原 っ ぱ の 何 も な い ス テ ー ジ で た だ 歌 っ て る だ け

で萌えてる状態って

ど う な の ?
89NO MUSIC NO NAME:2006/07/16(日) 00:17:09 ID:oUTAi1o9
87 名前: 3 [sage] 投稿日: 03/10/25 04:46 ID:+bGdY7xp
どうしてなのかとしばらく考えていたが、この作品自体「パロディ」
なのだとある日気がついた。
今だから言えるが、西川は「100%カッコいい」もちゃんと出来る男だ。
やろうと思えばエロだってできる。
それをこういう風にしたのはある程度思惑があるわけで。
本当にアイドルっぽくしたかったらまた違ったやり方もある訳で。

話を転じて、詞と楽曲だが、とにかくとてつもなく爽やかである。
タイアップの関係もあるだろうが、前作までどこかにあった毒のような
ものは詞曲ともなりを潜め、全編未成熟な瑞々しい感じを漂わせてて、
その高揚感がとても心地が良い。
言葉遊びも振り付けも果てし無くアイドルっぽい。

夏の曲としての支持はいまだに高く、その手のスレでも名前が挙がっていたりするしね。
プロの仕事、と賛辞を送っておこう。


ち ょ っ と 前 の め り に や り す ぎ 気 味 で は あ る に し て も  。


周知の通りこの曲のせいでイメージが着きすぎて後年西川は妙な
苦労をする事になるのだが。
ファンの方もそれは同様で、素直に「好き」と言いにくく自虐的に
なった要素として確かにあったりする。
まあそれについてはまたおいおい書いていきたい。

しかし当時のスタッフ、とりわけ浅倉Pの思惑は正直推し量りがたい。
あのおやじ面白がってたのは確かだし、ミックス好きだし(木村由妃の
プロデュースの時も、あらゆるジャンルに片足突っ込んでる
感じにしたい、と言っていた)。
アイドルっぽい方向へ振ってみました、ぐらいだったのかもしれないし
本気だったのかもしれない。

いっそ、及川ミッチーぐらい「これはパロディなんですよー」と分かり
やすくやれば良かったのか?
いや、それをやると完全イロモノ。
ではとみーふぇぶらりーみたいのは?
いやあれはブリグリあったればこそ。


などなど売れた曲だけに興味は尽きないし、小ネタはあるのだが
あまりにもまとまらないので本日はこれにて終了。
90NO MUSIC NO NAME:2006/07/16(日) 00:18:25 ID:oUTAi1o9
89 名前: 不定期連載・TMR雑記3前半 [sage] 投稿日: 03/10/27 07:21 ID:hMkffwr0
【WHITE BREATH】

エロエロである。

T.M.Revolution最大のヒット曲であり初のオリコン1位であり
唯一のミリオンセラーであったり、実はタイアップPOPJAMの
OPだったんだよね、だったり冬の曲としてはオリコン歴代
上位に位置してるんだよ、とか色々あるがとりあえず。

エロエロな理由は主に二つ。
歌詞と衣装である。


「 せ つ な さ を 中 に 出 さ せ て 」


……初聴で軽く引いた自分はまだまだ修行不足だったらしい。
思わず叫ばずにいられなかったのである。


何  を  ど  こ  に  だ  ??!!


この、あまりにも生々しいフレーズは今聞いてもインパクト大で
秀逸であると思うと共に「おかげで何組の出来ちゃった
結婚が生まれたか、井上氏は考えた事はあるのだろうか」
などとつい思いを馳せてしまったりしなかったり結局したり。
そういや紅白で公序良俗に反するから歌詞変更対象に
ならないかと心配したのも懐かしい思い出だ。
91NO MUSIC NO NAME:2006/07/16(日) 00:19:11 ID:oUTAi1o9
90 名前: 2 [sage] 投稿日: 03/10/27 07:21 ID:hMkffwr0
ところでこの歌詞を考察するにあたって個人的に思い出す人がいる。

山口百恵である。

若いお嬢さんたちはご存じないかもしれないので解説すると
伝説のアイドルである彼女のブレイク曲「ひと夏の経験(1974年)」
の歌詞にこういうフレーズがある。

「あなたに女の子の一番大切なものをあげるわ」
「愛する人に捧げるため 守ってきたのよ」
「誰でも一度だけ経験するのよ 誘惑の甘い罠」

…当時15になるやならずのうら若い娘に、こういっちゃアレだが
中年男たちがこういう歌を作って歌わせていたわけである。
なかなかにエロい状況だ。


っ て い う か ス ト レ ー ト 過 ぎ だ 。


しかし世間はストレートなエロに反応し、この歌は彼女の代表曲となる。
かと言ってそれ以降の彼女がエロ歌手扱いされたかというとそうでもなく
きちんとアイドルとしてのステイタスを上げていったのは人徳なのか
スタッフが優秀だったのか。
脱線もいいところだが、とにかく記憶にある中で一番ストレートに
SEXを歌ったものがこの曲なのである。
92NO MUSIC NO NAME:2006/07/16(日) 00:19:43 ID:oUTAi1o9
91 名前: 3 [sage] 投稿日: 03/10/27 07:22 ID:hMkffwr0
もちろんSPEEDやモーニング娘。の例をひくまでもなく、アイドルと
SEXというのは古今東西切っても切れないものではあるが、
殆どの場合それはあくまで暗喩であり、綺麗なオブラートに包まれているものだ。
ずばりSEXそのものがテーマになった作品というのは実は少ない。

厳密に言うとWHITE BREATHもSEXがテーマという訳ではないのだが
男の側の射精感覚をここまで突っ込んで表現した作品という意味で
ちょっと珍しい部類に入ると思われる。
しかもそれを女性が書いて歌わせているという状況はかなり今日的だ。
801的でもある。


ちなみに男性アーティストのエロ歌はそれこそ世に溢れ返っているが、
その多くは女性側の描写に力を入れているように思われる。
いわく、溢れる、濡れる、白い肌、豊満な……。
男性の生理感覚で語られるのはせいぜい「勃起しました」程度で
シングルになるような曲で「突っ込んで射精」まではあまり聞いたことがない。
いわんやアイドルをや。


話を戻して、ではこの曲のテーマは何かを考えてみるとSEXを柱とした
「肉体への回帰」とか「精神性から身体性への回復」みたいなもんだと
思われる。
……とりあえずやたら難しく言ってみたが、要するに

「SEXは頭でするもんちゃうでしょ。本能や。人間は寂しい動物やさかい。
情けない生き物やから、結局は抱きしめあうしか出来へんねん」

というこでFAだと思われ。
井上氏がそこまで考えているかどうか、とか
いいかげんな関西弁、という突っ込みはナシの方向性で後編に続く。
93NO MUSIC NO NAME:2006/07/16(日) 00:23:13 ID:oUTAi1o9
102 名前: 不定期連載・TMR雑記3後編 [sage] 投稿日: 03/11/02 21:28 ID:G73Erjle
【WHITE BREATH】

ま少しばかり時間を置いての後半であるわけなのだが。

言い訳をさせてもらえば前半から今までの間、ただ漫然と時を過ごしたわけではないのである。
「ずばりSEXがテーマの歌って他になんかあったっけ?」
というアンケートを身内に実施したのであるが


帰 っ て き た の が ち ん こ 音 頭 し か な か っ た


というのを序文に替えて報告させていただく。










……さて本題。
WHITE BREATHであるが、セクシュアルな題材だけあって衣装も露出度が高い。
よく考えてみると、はしたなくも世間様の前で堂々と乳首を出しているアーティストなど


X ジ ャ パ ン の Y O S H I K I か 西 川 貴 教 か


ぐらいなのではなかろうか。
ライブなどと違って、あくまで歌番組は日常の風景の延長なのだなーと
再認識させられたりする。
94NO MUSIC NO NAME:2006/07/16(日) 00:23:53 ID:oUTAi1o9
103 名前: 不定期連載・TMR雑記3後編 [sage] 投稿日: 03/11/02 21:28 ID:G73Erjle
で、露出度が高いと当然身体価値というかありがたみの問題になってくるのだが。
イエローキャブがやるのと違って実用的なわけでもなし、男が乳出して
意味あんのかという突っ込みは当然のことだ。


……とりあえず結論から言うとあったのではないかと思う。


西川の身体は綺麗だ。
肌が抜けるように白いしシミ一つない。
背中もPVを作った監督が感嘆していた程だ。
スタイルも完璧と言わないまでも折れそうなほど華奢で足が長く腰が細い。
まあ人様にお見せしてもいいシロモノだと言える。

……が、ちょっと落ち着いて考える。


こ れ は 三 十 路 も 近 い 男 の 美 点 な の だ ろ う か ?



ここで個人的な見解をぶっちゃけてみる。
まことに遺憾だが、じつは筆者は全く西川を男として見ていない。
決して男性としての魅力に欠けるわけではないのだが、ピンと来ない。
じゃあ何かと言うと、ここでひかないでいて欲しいのだが


妖 精 で あ る 。


いやマジで。
だからひくなって。


非常にデリケートな問題なので、西川の事も自分の気持ちも
慮った上であえて言うが。


や っ ぱ り 男 に 見 え な い ん だ な コ レ が 。


極端な女顔の上に、あの身長であの華奢さ。
今現在はともかく、当時はやっぱり普通の男には見えなかったし、
オカマ扱いならまだマシな方で、フリークスと言ってもいいギリギリ感が漂っていた。
本当に、性別間違えて生まれてきたとしか思えない。
ありえないぐらいユニセックスだったと思う。
95NO MUSIC NO NAME:2006/07/16(日) 00:25:11 ID:oUTAi1o9
104 名前: 不定期連載・TMR雑記3後編 [sage] 投稿日: 03/11/02 21:29 ID:G73Erjle
本人の「妖精のような存在」発言はあくまでもネタだと思われるが
かなり的を射た発言だったし、自覚もあるのだろう。
うちのおばあちゃんなんて「なんでこの女の子乳あてしてないんだい?」
とか何とか言ったとか言わないとか。

そういう男だか女だか若いんだか大人なんだかよくわからない人が
貧乳(?)をさらして、風に吹かれてマフラー振り回して歌う訳である。


も  は  や  カ  オ  ス  で  あ  る 。


エロな歌詞も何もかも、もうどうでも良くなってくる。
それぐらい非現実的で馬鹿馬鹿しい光景だった。
紅白の虎さんなんてもう、言語道断である。
いや褒めてるんだけどね。
この世間をなめきった、それでいてリスクの高い真っ向勝負なやり様は
T.M.Revolutionの本領のひとつであると思う。

ある種の人間にはそれは非常に魅力的だ。
ブレイクの熱狂ともあいまって、アイドルとしてのT.M.Revolutionはここで
頂点を極める訳である。



最後にサウンドについて語ってみると、言われるまでもなくとにかく速い。
「物を考える事ができないほど速い」という印象があり、さりげない問題発言も
何もかもビートの後方へ押しやってしまう。

冷静に考えると
「WHITE BREATH?ああ、中出しの歌ね」とか言われちゃうような歌なのに
世間の反感を買わなかったのは、そのせいもあるかもしれない。
あるいは中世的な西川のキャラのせいか。

何はともあれ、音としてのクオリティが高いからこそ、演出面でどんな無茶を
やってもスレスレのところでイロモノにならないでいられるのだから
(なってるという話もあるが)浅倉氏の自信の程が伺われる気もする。



……ここまで書いてあまりのまとまりのなさに眩暈がしてくるが
別にいいか、金もらってる訳でナシ。
ちなみにこの不定期連載はしばらくシングルを順に追っていく予定である。
96NO MUSIC NO NAME:2006/07/16(日) 00:34:13 ID:oUTAi1o9
180 名前: 不定期連載・TMR雑記4前半 [sage] 投稿日: 03/12/02 05:04 ID:3ooeqQsn
【蒼い霹靂〜JOG EDIT〜】

気がついたら一ヶ月たっていた。
かなり久々の駄文で恐縮だが唐突に始めさせていただく。

売り上げ的にWHITE BREATHで頂点を極め、約束されたも
同然のダブルミリオンアルバムを売った直後、T.M.Revolution初の
リカットシングルである。
尚且つ西川CM初出演のタイアップ曲であったりする。
リカットで30万枚売ったのだからいかに当時の人気が
凄まじかったか、いかに現在CD全体が売れていないか
わかろうというもんである。
ちなみにオリコン最高順位は3位だったと記憶している。

個人的な感想を言わせていただければ
アルバムの時点で好きな曲だったので
リカットも納得だったのだが


P V を 見 て ひ っ く り 返 っ た の は 筆 者 だ け で は な い と 思 う 。


どうしてここのスタッフはこうめんどくさい、捻くれた表現をしたがるのだろう。
いつもいつも「試されてるのあたし!?」と、ハンカチかみ締めざるを得ないのは何故?
97NO MUSIC NO NAME:2006/07/16(日) 00:34:43 ID:oUTAi1o9
181 名前: 不定期連載・TMR雑記4前半2 [sage] 投稿日: 03/12/02 05:05 ID:3ooeqQsn
いや、冷静に考察するとあのPV決してセンスが悪いわけではない。
コンセプトが「アジアの歌番組に出ているアイドル」で
わざと古いカメラを使って年代感を出している。
振り付けもカメラワークもあり得ないケレン味具合である。

これも一種のパロディで、つくづくパロディ好きだなー……っていうかパロディって
本業がしっかりしてる人じゃないとそれが本分だと勘違いされる恐れが……CG使って
瞳をキラーンとかさせてる場合なのか?……いやそれとも……と思う。

前にPV関係スレで「本気なのか洒落なのか全く分からなくて爆笑した」という意見が
あったが、さもありなん。
かく言う筆者も「歌の大辞テン!」の初登場シーンで家人と笑ってしまった。
その時の過去ビデオが昭和何年のものだったかは定かではないのだか、とにかく
かなり昔の歌が流れた後に霹靂が出た。


……画 面 に 一 片 の 違 和 感 も な し 。


あまりにもナチュラルに「古かった」のがおかしくてつい笑ってしまったのである。
これは決して悪い意味ではなく、かなりハイレベルのジョークだ。
TVスタッフももしかしたらわざとそういうチョイスをしたのかもしれない。
作品としてはまぎれもなく面白い部類に入ると思う。


しかし。
しかしである。
誤解を恐れずに言えば、この感覚を面白がれるのはある程度成熟した
感性の人間だけだと思う。


要 す る に 身 体 を 張 っ た 一 発 ネ タ 。


似合っているとはいえ(それ自体凄い話だが)恥ずかしい格好をして
大真面目に、けれん味たっぷり男の情けない葛藤を歌い切っている
西川を正視するのは、恥と見栄と自意識だけで生きている、ある程度
思春期を迎えた人種には辛いことだ。

という訳で、ここでかなりの脱落者が出たことは容易に想像できる。
いい悪いではなく、もともと移り気な彼らは様式美やファッションとしての
ロックにさえいともたやすく流れてしまうものだから無理からぬ事と思う。
もともと人生は恥ずかしい物と知り、そのドキドキを楽しめる者だけ
が苦笑いをしながら評価する種類の作品なのである。
98NO MUSIC NO NAME:2006/07/16(日) 00:35:58 ID:oUTAi1o9
182 名前: 不定期連載・TMR雑記4前半3 [sage] 投稿日: 03/12/02 05:05 ID:3ooeqQsn
傾く(かぶく)、という言葉がある。

歌舞伎を演ずることを表し、意味合いとしては
・異様で華美な風体を好み、色めいた振る舞いをすること。
・人目につくような変わった身なりや行動をする事。
転じて、突出した自己表現をする人間を「傾き者」と言ったりもする。

昔の日本社会では芸事をやる人間は「かぶき者」として蔑まれ、
河原乞食同然の扱いを受けていた。
彼らは士農工商の階級のどこにも属さなかったからである。
当然その中には娼婦、男娼も含まれる。
いわばアウトローだ。

その中に阿国という一人の女性がおり、彼女は自我を押さえつけられた
当時の階層社会の中で踊り歌う事によって風穴を開け、一般市民の支持を得た。
それがなぜ男性社会のものになってしまったのか定かではないが、とにかく
彼女の優れた踊りは大衆に愛され、後に歌舞伎として文化を形成するまでに
至ったのである。

蔑まれながら愛される。

これが「傾き者」の本質だ。
社会からはみ出してしまうから蔑み、しかしその特異性を人は愛する。
個人的には一番ロックに近い日本語なのではないかと思っている。

ここまで書けばもうお分かりの事と思うが、1998年当時邦楽界で
一番傾いていたのは西川貴教であったと筆者は信じて疑わない。
99NO MUSIC NO NAME:2006/07/16(日) 00:37:16 ID:oUTAi1o9
198 名前: 不定期連載・TMR雑記4中編1 [sage] 投稿日: 03/12/07 02:11 ID:GlN4+aXO
【蒼い霹靂〜JOG EDIT〜】

相変わらずまとまりないまま後半である。
書きたいと思ったことの半分くらいがいつの間にか
頭からすっとんでるなんて、年は取りたくないものだ。
それはそれとして>>195の画像は分かりやすい。
話には聞いてたけど、ほんとにまんまなんだなーと感心しきりだったりする。
ありがたいことである。


さて本編。
強烈な印象を与えただけにPVだけでご飯三杯はいけるのだが、
語りどころは他にも満載だったりする。

〜JOG EDIT〜なみなみの部分である。
ご存知の通りこの曲はヤマハのJOGのCM曲としてタイアップが
ついたからこそリカットされた訳だが、ご丁寧にもシングル用に
リアレンジされ微妙に構成が変わっている。
まあアルバム(OP曲)とは役割が違ってくるのでよくある話なのだが
普通のアーティストはここまで違いに固執しない。

少なくともタイトルに〜JOG EDIT〜なんて登録商品名をつける
アーティストというのは寡聞にして存じ上げない。
古今東西、商品名がタイトルに入っている例というと


小 沢 ケ ン ジ の カ  ロ ー ラ に 乗 っ て


カ ジ ヒ デ キ の カ  ロ ー ラ U に 乗 っ て 


くらいしか思いつかないのだが皆さんはいかがでしょうか。
いやゴーゴーカロゴンズは

 見 な か っ た と い う 方 向 性 で 。


しかし車に多いなー。
上記のは、明らかに企画先行というかCM曲をそのまま
発売したのであるから当然なのだが、西川の場合は違う。
曲中にバイクは全く出てこないし、アルバムから曲を選んだスポンサーだって
そんな期待はおそらくしてなかったろう。
流行のアーティストがカッコよくBGMやってくれれば文句なかった筈だ。
結構斬新な印象である。
100NO MUSIC NO NAME:2006/07/16(日) 00:38:17 ID:oUTAi1o9
199 名前: 不定期連載・TMR雑記4中編2 [sage] 投稿日: 03/12/07 02:13 ID:GlN4+aXO
ちなみにこういう例は次の曲HOT LIMITでもある。
三ツ矢サイダーとのタイアップで、商品の関係から「ナマ足」という歌詞が使用できず、
しかしそれはTMR的には重要であったので結局2パターンレコーディングされた。
そのほんの一部の歌詞違いバージョンをMITSUYA Mixとしてシングルに収録している。

さらに例を挙げれば枚挙に暇がなく、Type03とか、vertion3とか、なんとかMixとか、
バージョン違いや、リアレンジ、セルフカバーには必ず名前が付けてある。
ともすれば


素 人 耳 に は ど こ が 違 う の か さ っ ぱ り わ か ら な い 。


というのはどうなんだろうか。
いいのか。

いや西川がいいならいいんだが。


そもそも、昔からこの傾向はプロデューサー浅倉氏に顕著に見られた。
アレンジリミックス大好きな人だし、音に対する感覚が常人とかけ離れている。
要するに耳がいいのだろう。
自分で全部やれる人だしバージョン違いがたくさん出来てしまうというのも
納得だし、少なくともこの嗜好性において西川とは乖離がない。
おそらく二人とも自分たちの曲を愛していて、子供のように大切にするからこそ
出来た曲全てに名を与えて一人前に扱うのだろう。
名前を与えるというのは、認める、居場所を与える、ということであるからだ。
101NO MUSIC NO NAME:2006/07/16(日) 00:40:00 ID:oUTAi1o9
200 名前: 不定期連載・TMR雑記4中編3 [sage] 投稿日: 03/12/07 02:13 ID:GlN4+aXO
しかし、西川の場合浅倉氏とはまたちょっと違う志向性が感じられる。
より病的、かつ社会的な匂いがするのだ。

一つにはコラボレーションを大切にするという西川の姿勢がそうさせるのかもしれない。
長くなるのでこれについての詳細は別の機会に譲るが、タイアップに関する西川の
エネルギーの注ぎ方というのは、本当に驚くばかりだ。

例えば自分がヤマハの担当者であったらこのネーミングはどう感じるだろう。
おそらくかなり嬉しく感じるはずだ。
「この曲はJOGのための曲ですよ」と内外に声高に宣言しているに他ならない。
MITSUYA Mixも然り。
最近ではINVOKEの「phase Shift Armoured Version」など、ガンダムファンにしか
分からない、ニヤリとさせるネーミングだ。

もう一つは、まあざっくり言ってしまうと


恐 ろ し く 神 経 質 な 男 だ な ( 笑 )


ということになるのかもしれない。
浅倉氏が単純に整理する為のファイリングであるのに対し
西川の場合はいちいち意味を付けてラベリングしたがる。
リスナーの要求があるので説明せざるを得ないのも一因だが
それにしても、自分の中で「いいかげんに放置しておく」というのが
全く出来ない性格としか思えない程細かい。


そ ら ス ト レ ス も た ま る っ つ ー 話 で あ る 。


そして、それは「誤解されたくない」「自分の事を分かってもらいたい」という
強い気持ちの表れのようにも思える。
遊び心がある割りにネーミングがストレートで意味が分からないケースは皆無であり、
自己満足ではなく、広くマスとのコミュニケーションをはかるつもりなのが見て取れるからだ。
曲というのは、リリースしたが最後、どこでどういうシチュエーションでリスナーの
耳に届くか分からないし、各人にわざわざ意味を説明して回るわけにいかない。
だから名前に情報を与えて、出来るだけ伝えようとしているのかもしれない。

一方ライブでは自分の口で直接伝えることが出来るので、アレンジが違おうと
構成が違おうと全く頓着していないように見える。
恐ろしく正直な男でもある。

あくまで主観であるが自分にはそんな風に見えて、気持ち偏執的なものを感じるのである。


そして、困った事にこの曲まだ続きます。
102NO MUSIC NO NAME:2006/07/16(日) 02:08:06 ID:oUTAi1o9
260 名前: 不定期連載・TMR雑記4後半1 [sage] 投稿日: 04/01/17 20:15 ID:41OGU3+P
【蒼い霹靂〜JOG EDIT〜】

いやもう、いーかげんにしろっちゅー話である。
まさか年をまたいでしまうとは自分でも思わなかった。
年末はイヤカンに1回行っただけだというのに。
しかしSEEDフェスに成り行きで2回参加してしまうのはどうなんだ自分。

そしてミゲルジンを買ったあげくつい売切れるまで見守ってしまうというのは。

前々から思っていたのだが自分はおそらくファンとしてはかなり不純な
タイプなのかもしれない。
音だけに満足するという事が出来ない。
もちろんライブ中は余計なことは一切考えないのだが、TMR及び西川の
社会的な位置付けであるとか、人に与える影響であるとか、経済効果とか、
そういうことに興味が惹かれてしまうのだ。
(例えばミゲルジンがイベント限定品になったのは、前回やったプラモキャンペーン
の時のアンケート結果が良かったのかもしれない……等々)


だからイベントなどは殊の外興味深い。
他所様と比べることによって余計に輪郭がはっきりするからである。
観客の反応も興味深く密かな快感だ。
これは西川がどこに出しても恥ずかしくないステージングをして
くれるのに負うところも大きいが、よく考えなくてもかなり痛い。





皆 さ ん 私 の 素 敵 な ○ ○ を も っ と 見 て く だ さ い 。













……一種の露出プレイとしか言い様が……。

103NO MUSIC NO NAME:2006/07/16(日) 02:09:21 ID:oUTAi1o9
261名前: 不定期連載・TMR雑記4後半2投稿日: 04/01/17 20:16 ID:41OGU3+P
まあそれはともかく、蒼い霹靂のラストは歌詞についてである。

くどいようだがこの曲はダブルミリオン後のリカット曲である。
よく言われているように、また西川本人が認めているように
彼自身の芸能人としての状況と被るイメージがある。

今まで必死こいてプロモーションして周らなければならなかった
ものが売れた途端にマスコミを始め擦り寄ってきた人間多数。
おそらくそれは、作詞家としてのキャリア中最も売れた事になる
井上氏自身にも少なからず起こったであろう事は容易に想像できる。

常日頃「すぐほめる人はすぐけなす」と、容易に他人や世間を
信用しない西川の性格からして、ああいう歌詞になったのは
必然かもしれないし、被らせることが一種の遊びであり
TMRの姿勢の表明であるのかもしれない。

そういう意味では「他人というフィルターを通した方がより
個が鮮明に浮き彫りになる」というTMRの強みが最も出た
曲かもしれない。
本来弱みを見せる事を嫌う西川が、本心どう思っていようと
そんな情けない歌詞を書くわけがないからだ。

少なくともあの当時、戦闘態勢で毛を逆立てながら猫なで声を
出していた時には。


それにしても曲中の主人公は本当に情けない男である。
オイシイ状況になって、高嶺の花だった女がなびいたのなら
喰ってしまえばいいものを、なまじ本気なだけに納得がいかない。
下心があると分かっているのに拒否するには未練がありすぎる。
きっとこのまま流されて傷つかざるを得ないのが切ない。

「急ブレーキの音がしたら きっと君は逃げるね」
「信用のない君と 打算の冥利に尽きて」

個人的にはこのフレーズが好きだ。
微妙かつ複雑な状況が短いフレーズの中で表現されていると思う。

この男は打算でなく本気で愛したい、愛されたいと願っているが、本音を
ぶつければその重さに女は逃げてしまうだろう事が分かっている。
そして、本気でなくとも自分が女に省みられる存在になった事を
不本意ながら喜び流されてしまう自分もいるのだ。


……やっぱり当時の西川と被るのである。
104NO MUSIC NO NAME:2006/07/16(日) 02:09:53 ID:oUTAi1o9
262 名前: 不定期連載・TMR雑記4後半3 [sage] 投稿日: 04/01/17 20:17 ID:41OGU3+P
有名になり気まぐれになでられ餌を与えられるようになったが
「本当に欲しいのはひと時なでた後去っていく人間ではなく、
抱き上げ連れ帰ってくれる人間である」と訴えているような気がする。
「ライブに来てください」と言った西川が忘れられない。


T.M.Revolutionの実際のプロダクションがどういう形なのかは
実はファンもよく知らない。
西川も井上氏と話すことはあまり多くないと証言している。
にも関わらず歌詞で描かれる西川像と実像には不思議とあまり乖離がない。
お互いが影響を与えているのかもしれないし、井上氏の嗅覚が
鋭いのかもしれないし、西川が強烈に個性的なのかもしれない。

実情はともかく、このあまり一般的でないひねくれたラブソングが
出来たのはTMRという存在形態の賜物として素直に各人に感謝したい。

セールス的にはこれ以降下降していく訳だが、この曲を
受けとめ切れた人だけが(PVも含めて)きちんとついていってる
ような気さえするので(妄想です)自分的には結構重要な曲
だったりするのである。

今後西川個人の歌詞と比較してみるという楽しみも残されている事だし……。
105NO MUSIC NO NAME:2006/07/16(日) 02:12:03 ID:oUTAi1o9
283 名前: 不定期連載・TMR雑記5 前半1 [sage] 投稿日: 04/02/05 01:39 ID:2Jk065ME
【HOT LIMIT】

……正直どこから手をつけていいかわからん大物である。

初動売り上げは30万枚(WHITE BREATHとほぼ同じ)、累計は
70万枚ぐらいだったと記憶している。
ミリオン後新作一発目、98年夏の曲。
売り上げの割には知名度は高い気がする。
今のところオリコン1位を取った最後の曲でもある。

余談だが、TMRはなぜかいつも激戦時にリリースをする。
そのせいかどうかオリコン的には特筆すべき記録はあまりないが、
それでも1位はありがたいものだと思う。
世の中の多くのアーティストが無縁のまま終っていくのだから。

まあそれはともかく、TMRの知名度が最も高まったのはこの時期
ではなかったかと思う。
ダブルミリオンや某有名芸能人とのワイドショー的噂もさることながら


や っ ぱ り あ の 衣 装 で あ る 。


どこの世界に……と小一時間問い詰めたくなるような非常識な
格好で歌っていたわけだ。
何しろWHITE BREATHまでは一応洋服の体をなしていたのが


今 回 た だ の 紐 だ し 。


ほんとうに、ほんとうにあの衣装で人前で歌う事に同意した西川の
度胸には賞賛の念を禁じえない。
恥という概念を人一倍知っている西川だからこそ、余計に思う。
危ういギリギリ感が、それなりの美意識で裏打ちされていたからこそ
出来たのではないかと思う。
106NO MUSIC NO NAME:2006/07/16(日) 02:13:43 ID:oUTAi1o9
284 名前: 不定期連載・TMR雑記5 前半2 [sage] 投稿日: 04/02/05 01:40 ID:2Jk065ME
知らない人のために解説するがアレは誰が見ても分かる、
フランス人リュックべッソン監督のSF映画「フィフス・エレメント」のキャラクター
が着ている衣装のパクリである。
物語のヒロイン、リー・ルーは「完全なる生命体=フィフィスエレメント」として登場、
破壊された宇宙船より持ち帰られ軍部の手によって一片の細胞から再生される。
覚醒時に保温帯として身体にぐるぐるに巻きつけられた物がアレである。



て ゆ ー か 衣 装 ど こ ろ か下 着 で す ら な い ん だ が 。


映画の衣装デザインはジャン・ポール・ゴルチェ。
超が付く人気デザイナーでファンも多く、特徴として実用的であるよりも
魅せる事に比重を置いたデザインが多いとのこと。
まさに今回の不思議な宇宙世紀の表現にはうってつけだろう。
あのぐるぐる巻きが彼のデザインなのかは謎だが、多かれ少なかれ
監修を受けていると思われるので彼の世界観に影響を受けているだろう。

リュック・ベッソンの思い描く「完全なる生命体」は女性で、美しく強く、しかも貧乳なようだ。
そして感受性が強くエキセントリックで、合理的かつ知的、中性的でもある。

などと映画をつい見直してしまったせいで横道にそれていくわけだが。
あのあられもない格好で恥ずかしげもなく動き回るミラ・ジョコビッチも相当ツワモノだと思ったりする。

で西川に話を戻すわけだが。
以前にスリーサイズを耳にしたとき


ど う 考 え て も 貧 乳 の 女 性 に し か 思 え な い 。


と感じたことがある。
だって明らかに80は切るだろう薄い胸板に、ウェストは54で男のクセに異様にくびれてるし
ヒップもどう考えても80いくかどうか、って感じだし。

……ああ、そりゃああの西川にしか着られない衣装だったなーと
つい遠い目をしてしまうのである。

だれが考え付いたのか知らないが、インパクトは充分だし、あれはあれなりに
面白い試みだったので自分はかなり評価している。
ああいう形でリスペクトを表現するのもかなり斬新だと思ったし
世間的にも「ははーん元ネタはあれだな」とニヤリできるレベルの楽しみはあったと思う。
そして何よりT.M.Revolutionとして完全に消化しきっていたのが良かった。

なんとなくまとまりないまま終るが、最後にゴルチェのファンからの文章を引用してみる。

>ゴルチエは確かに「見せる服」であり、特に日常で着られるものでないと思います。
>ただ、絵画や音楽と同じように『鑑賞のための服』と思えば、世界トップのデザイナーであることには間違いないと思います。
>洋服が着るためだけでなく、アートな面もあるのだと実感させてくれるデザイナーだと、私は高く評価しています。

アーティストの衣装が「アート」であるコトを西川は認識していると思うのだがどうだろうか。
それは新曲リリースのアルビレオにも出ていると思う。
コレについてはまた色んな期待もあるのだが、いずれカードが出揃ったら考察してみたいと思う。
107NO MUSIC NO NAME:2006/07/16(日) 02:17:02 ID:oUTAi1o9
310 名前: 不定期連載・TMR雑記5 後半1 [sage] 投稿日: 04/02/21 18:34 ID:bUAQ1MxS
【HOT LIMIT】

いやーついに出ましたねアルビレオ衣装。
やるだろうと思ってたけど、あっぱれ。
ついピンクレディー思い出してしまったよ。
グラムロックっぽくもあるし、この駄文の主旨に違わぬ
逝きっぷりでいいんでないでしょうか。


さて、話を戻して熱さ限界である。
本人が語るところによればこの曲の位置付けは
「自己パロディ」である。
前年にヒットしたHIGH PRESSUREを自分たちで再度
バージョンアップして見せたということらしい。
確かにPVも衣装も歌詞も曲も同じ要素がありながら飛躍が見られる。


つ ー か ほ ん と に パ ロ 好 き だ な お ま い ら 。


という突っ込みはさておき、元々がそういう作りなので
歌詞に意味は無く、いっそ清清しいまでに空疎極まりない。
要約すると


夏  は  S  E  X


のみである。
以上。
108NO MUSIC NO NAME:2006/07/16(日) 02:20:44 ID:oUTAi1o9
311 名前: 不定期連載・TMR雑記5 後半2 [sage] 投稿日: 04/02/21 18:36 ID:bUAQ1MxS
などと終ってしまうのもなんなので、もう少しつついてみる。

以前も触れたが、タイアップCMが飲料だった為「生足」という
言葉がNGとなったのは有名(かな?)な話である。
口に入れる商品なので生ぐささを連想させる言葉はふさわしくないのだ。
しかし結局本編では使ったあたり、生とエロに対するこだわりが感じられて
T.M.Revolutionらしい。

そして言葉遊びである。
HIGH PRESSUREでも見られたが、より確信的に使っている。
細かく上げるときりがないのでイチロー選手の出るCMでトルネードはどうなんだ、
とか「奥の方までってどこのコトだよっ!!」というのは置いておいて、ラスサビに絞ってみよう。

ここで1曲紹介したいと思う。

松本伊代●センチメンタル・ジャーニー 1981年10月21日リリース
オリコンデータ:最高位9位/チャート登場20週/売上げ枚数34.3万枚

「バラエティなどに出てるちょい綺麗目のおばはん」
「ヒロミの嫁さん」
という認識しかない若い方もいらっしゃるでしょうが、
人気アイドルだったあの方のデビュー曲にして最大のヒット曲である。
余談だがヒロミは芸能界入り前から彼女の熱烈ファンだったそうで微笑ましくも羨ましいことだ。
そんな彼女のデビュー曲は色んな意味で歌謡界に衝撃を与えた。

「蕾のままで、夢を見ていたい 絵本のように美しい物語だけ見てたいわ
伊代はまだ16だから」

歌詞の一人称に自分の名前を入れた人、というのは少なくとも広くメディアに
露出する歌手の中には今までいなかったのである。
それによって、この曲は彼女以外が歌うと矛盾が生じる歌になってしまった。
(しかも16歳を過ぎたらもう無効だ)


そもそも歌というのは、物語や風習や、生活の中で湧き出る感情を
文字を持たない市井が口で伝える手段として発達した側面が強い。
だから匿名性、普遍性を持っているのが普通である。
誰が歌っても感情移入出来る、だから一人称はいつも「わたし」「ボク」なのだ。
そして固有名詞が出る場合はほぼ物語のたぐいで二人称か三人称である。
(浦島太郎、桃太郎あたり歌ってみてください)

それははるか昔から歌の世界に無意識にあった既成概念で、松本伊代が幼児語感覚で
あっけらかんと破壊してしまった事に世間は新鮮な驚きを感じたのである。
舞台に土足で上がりこんだ感じと言えばいいのか。
その事実に比べれば


歌 唱 力 が か な り ア レ だ っ た


などは取るに足らない事だ。
明るいキャラに負うところも大きいが、歌唱力演技力共に恵まれなかった
彼女はこのネタだけで芸能界生き残ってきた、と言っても過言ではないと思う。
それほど印象を残したのだ。
だから「うっかりタカノリ」が出た時「松本伊代以来の衝撃」などと
おじさん系マスコミに弄られたりしたのである。
109NO MUSIC NO NAME:2006/07/16(日) 02:21:45 ID:oUTAi1o9
312 名前: 不定期連載・TMR雑記5 後半3 [sage] 投稿日: 04/02/21 18:39 ID:bUAQ1MxS
(脱線ついでに、作詞は湯川れい子女史。
歌手によって書き分けられる職人肌の作家で井上氏と通ずるところがある。
女性の方が既成概念に囚われないのかもしれない。
更に脱線すると、松本伊代の次に有名な怪曲「TVの国からキラキラ」は
作詞が糸井重里氏である。
明らかに狙ってきてます)

ちなみに松本伊代ほどストレートではなくとも、歌の中に固有名詞を入れる曲は多々ある。
しかしこの手法はいわば飛び道具なので、アイドルとお笑いにしか通用しない節がある気がする。
と言っても

西川きよし師匠の名曲「 子 供 が 三 人 お り ま す ね ん 」

所ジョージ「 明 石 屋 さ ん ま さ ん に 聞 い て み よ う 」

嵐の「 A ・ R A ・ S H I 」

ぐらいしか今思いつかないが。
皆さんもし知ってたら教えてください。

共通するのはキャラソングであるという事だ。
「その人が歌わないと成立しない」という意味で、歌う人に強い個性がなければ名前を入れる意味がない。
筆者はそこらへんがTMRの本質であると思う。
キャラクター性とアーティスト性を兼ね備……などと真面目っぽく考えることも可能だが、単純にダブルミーニングだし、
アイドルのパロディだし、エッセンス的に取り入れただけでアーティストの
遊び心の範囲内だと思っていいと思う。
タカノリの方は。


ただしダイスケとなると意味合いが少し跳躍している。
この歌詞で指しているのは世界中でただ一人、浅倉大介氏である。
おりしもプロデューサーブーム真っ只中、彼の事はちょっと芸能界を知ってる人なら誰でも分かる。
どっかのライターだかが「どさくさにまぎれて入ってるこのフレーズでずっこけた」と書いていたが、
舞台に土足で上がった上に、舞台裏から脚本家をひっぱり出して来て
「あ、作ってんのこの人ですからー」みたいなご乱行である。
あー負けたなーと正直思ってしまった。



も は や 何 に 負 け た の か も よ く わ か ら な い が 。


110NO MUSIC NO NAME:2006/07/16(日) 02:22:26 ID:oUTAi1o9
313 名前: 不定期連載・TMR雑記5 後半4 [sage] 投稿日: 04/02/21 18:41 ID:bUAQ1MxS
プロデューサーブームをおちょくってる感じというのが一番近いか。
ほめてんだかけなしてんだか自分でもよく分からないが、結局のところ、
楽曲がカッコいいのと西川の歌唱力で何もかもをありにしてしまっている気がする。
とりあえず。

ちなみに某有名漫画家の作中で「あ、それ●●的にもオールオッケー」という台詞を見つけた時には
あーTMRもフレーズが普通に使われるアーティストになったんだなーと思い嬉しかったものだ。

しかし一方で無性に恥ずかしい気持ちになる楽曲でもある。
この価値観の揺さぶられ具合が西川ファンの醍醐味なのかもしれない。


そろそろ疲れてきたのでHOT LIMIT終了である。
美空ひばりの「芸道一代」という楽曲にひばりという言葉が
入っておりせっかく調べたのだが、また機会があれば、ということになった。


しかしこの休日になぜ今さら松本伊代の事を熱く語る羽目になったのか?
よくわからないまま終る。
えているという意味で。

111NO MUSIC NO NAME:2006/07/16(日) 02:24:55 ID:oUTAi1o9
402名前: 不定期連載・TMR雑記6/1投稿日: 04/03/22 02:55 ID:C1cppCnD
【THUNDERBIRD】

祝!アルビレオ3位とか書くつもりだったはずがいつの間にかアルバム発売である。
あの時の文章どこいっちゃったんだろう……松本にでも聞いてみるか。
どうでもいい話なんですが第七天国、タイトルの読み方がわからないのが多いんですが
誰か解説してくれないだろうか。


っちゅーわけでTHUNDERBIRDである。
TMR初の、そして現在のところ唯一のバラードシングルである。
初登場3位、売り上げは50万枚ぐらいだったと記憶している。
タイアップは「世界不思議発見!」……特別良くもなくさりとて悪くもなく。
視聴率は良かったが微妙な感じである。


ちなみにこの頃は大物アーティストの複数、連続リリースが流行りだったが
TMRが次のBurnin' X'masと2週間しか空いてなかったのは偶然だと思います。
それを強引に記事にするのはどうなんだ日経エンタティメント。

まこの頃はこんな些細なことでも話題にされてたわけですが。
その割りに西川がツアーの過労で倒れても


全 く 報 道 さ れ な か っ た の は 不 思 議 だ っ た な ー。


ご存知の通り、全都道府県制覇ツアー70本近くを強行して、案の定と言うか
例年通り倒れて点滴受けまくりだったのに。
マスコミってツアーが中止になったり入院しない限り報道しないんだなーと……
みんな体調悪くても死ぬ気でやるのがデフォなのかもしれんと思うと
怖い世界だ芸能界。

うたばんのとくばん出演の折り控え室で死にそうな顔してへたってたの見て
目頭が熱くなったり冷たくなったり丁度良くなったり。
懐かしい思い出ですな。
112NO MUSIC NO NAME:2006/07/16(日) 02:25:50 ID:oUTAi1o9
403名前: 不定期連載・TMR雑記6/2投稿日: 04/03/22 02:56 ID:C1cppCnD
とまあ、つれづれなるままキーを叩いておりますがTHUNDERBIRDで感じることは
実はあまり多くないのですね。
この曲はストレートでギミックがないから。

その中で筆者が気になった事を一つずつ軽く触れていくにとどまりたいと思う。


●.サンダーバード
福田監督を筆頭に、この曲はなぜか男性に受けがいい印象がある。
バラードであるせいかもしれないし、筆者の周りに「この曲だけは好き」という男性がいるせいかもしれんが。

ただ遠因のひとつに「サンダーバード」があると思う。



………… そ こ で  ? ? ? ? ? ? ? ? と な っ て る お 嬢 さ ん 。



今NHKで再放送やっとりますからご覧になってみてください。
イギリスで作られた人形劇というか特撮というかSFというか、まあアレです。
詳しくはhttp://www.tbjapan.com/で見ていただくとして
1966年(!)に日本で放送開始された国民的人気子供向け番組。


頭 の で か い 変 な 人 形 と か 言 う な 。


それはともかく、この作品は当時の特撮業界に大変衝撃を与えたらしい。
今までの常識をひっくり返してしまうほどよく出来ていてリアルっぽかった為、
メカ大好きな男の子はみんな無中になって見ていたのである。
映画も2本公開されているし、西川の生まれた70〜80年代にもしきりと再放送されていたし、
今でも世界中で放映されてる人気コンテンツなのだ。
今度実写でリメイクするという噂もあったりする。

つまりある程度の年齢の男性ならかなり親しみを覚え、興味を引くタイトルなのである。
これは井上氏のアイディアなのかどうか、確信犯なのかどうか、詳しいところは定かでないがいいネーミングだと思う。
実際露出に於いてもその点に触れてくる男性は多かったし。
アーティストでそのタイトルを使った人はいなかったし「なるほど、そう来たか」みたいな雰囲気があったのは確かだ。

結果として福田監督が釣れ、INVOKEミーティアと連なってガンダムに参加、世界に足をかけイギリスのアニメファンにも
聞かれる事になったわけだから、良いか悪いかはともかく感慨深いものがある。

実際のタイトルの由来はまんま「雷鳥」なのもしれっとしてていいかなと。
113NO MUSIC NO NAME:2006/07/16(日) 02:26:52 ID:oUTAi1o9
404名前: 不定期連載・TMR雑記6/3投稿日: 04/03/22 02:57 ID:C1cppCnD
●.雷鳥
ちょっとばかり調べてみた。
とにかく標高が高くて過酷な環境に生きる鳥である。


な に も そ ん な と こ ろ で ……と翼のない身としては思う。 


多分身体が気圧の低いところでしか生きられなくなっているのだろう。
あまりにも高いところにいて滅多に姿を見せないので昔の人は「神の使い」として崇めていたそうだ。

だからなんだと言われると困るのだが、雪の中の孤独でストイックな姿がこのバラードには合っている気がする。
あまり飛ばないで、険しい山の上這いずるように生きる鳥なのも、なんとなく西川らしいかも。


●.バラード
そういやバラードっていったい……と思ったのでこちらも調べてみた。
元々はクラシック用語でフランス語である。

バラード [ ballade]

(1)普通、三つのスタンザから成り、各スタンザの最後の行と結句とは同一のリフレーンで終わる抒情詩。中世のフランスやイギリスの詩型。バラッド。譚詩(たんし)。

(2)素朴な言葉で伝説・民話をうたう物語詩。バラッド。譚歌。

(3)物語詩的な内容や雰囲気をもつ歌曲または器楽曲。譚詩曲。

(4)〔ballad〕ポピュラー音楽で、愛などをテーマとする感傷的な歌。


英語では「バラード」には「音楽」という意味もあり、ロックなどのアップテンポな曲の方が後に出来たのを物語っている。
元々は物語を歌で紡いでいた時代の言葉で、まあ日本で言うところの「浦島太郎」の長くて複雑な奴と考えていいだろう。



…… そ う 書 く と 正 直 か な り 萎 え る が 。



本来オペラやオーケストラで形作られていった文化の中で生まれた言葉だが、
ポピュラーミュージックへの移行の過程でかなり意味合いが変わり(4)が主流になってしまった。
今やスローテンポで歌い上げられる歌は全てバラードと呼ばれる。
日本に輸入され、今や言葉の意味を問うのも詮ない程当たり前の日本語になった訳だ。
ここらはちょっと面白いネタが転がっていたので、機会を改めて書いてみたいと思っている。

TMRには全く関係ない上にスレ違いも甚だしくなってきたが、そういう歴史を感じながら
THUNDERBIRDを聞いてみるのも一興ではないだろうか。
114NO MUSIC NO NAME:2006/07/16(日) 02:28:17 ID:oUTAi1o9
405名前: 不定期連載・TMR雑記6/4投稿日: 04/03/22 03:00 ID:C1cppCnD
●羽根と花
寡聞にしてTMR以外の井上氏の仕事はあまり知らないのだが(というか調べる気が全く起きないのだが)
事TMRに関する限り、羽根と花が重要なモチーフになっている気がする。
THUNDERBIRD以前にもちらほら出てきてはいたのだが(OLとか)
その二つがメインモチーフになったのはこの曲からである。

「命はまだ 咲いてゆくから」
「孤独な羽根を晒して 君だけの羽ばたきを見せて」

前出の通りこの曲は、その後のINVOKEを生み、ミーティアへとイメージを受け継がせてゆく訳だ。

「互いの羽根の痛み感じている」
「散る間際の花の 届かない叫びにも似た」
「注ぐ命 刻む羽根で 君よどうか 僕を包んで」

さらに、TMR-eへと漠然と引き継がれてゆくイメージでもある。

「匂いのない花を 部屋に置いてる」
「羽根をたたみ眠る 守り続けて」
「薄い翼で 星屑までも近づける」
「落ちた花でも 拾い集めて」

まぶっちゃけた話、単に気に入ってるからよく使ってるだけかもしれないし
拘る意味はないかもしれないのだが、物事には必ず理由があるのである。
ちなみに西川自身も自作で羽根という言葉を使っている。
まあ本当のところは井上氏と西川にしかわからないのだろうが…………


………… 西 川 に し か わ   か ら な い 

おお偶然!

いやそれはともかく。
ここから先は筆者の妄想なのだがとてつもなく大雑把に言うと羽根は心であり、花は身体の象徴のような気がする。

厳密に言うと私たちの身体は私たちのものであって私たちだけのものではない。
私たちの意志に係わりなく動き、私たちの知らないところでミクロの命がやり取りされている。
肌にも内臓にも微細な生き物が住み着き、循環し与え合いひっそり生まれては死んでいく。
細胞の一つ一つが自力で生きている。
28日間で全ての体細胞が生まれ変わる生き物。
咲いては散り、また咲いてゆく。

すべからく命とは、身体とはそういうものなのだ。

花は特に象徴的な生き物だ。
生まれてから、盛りに咲き誇り、やがて枯れて死を迎えるまでの過程があまりにも鮮やかで、だから人は花を愛する。
だから「全ては花で出来ている」という詞が心に残るのではないかと思うのである。

一方で羽根は意思の象徴だ。
私たちの身体が私たちのものでなくとも、鳥は飛ぶことが、人は走ることが出来る。
何者かの意思によって何かが動いてゆく。
世界を変えていくことが可能なもの……それは心しかありえないと思うのだ。

何かほとんど宗教じみて来た文章が我ながらサブいが、そんなことをつらつら考えてみた。
それにしてもTHUNDERBIRDはその後のTMRに大きな影響を与えた、今までとは違った意味で大切な曲なのだと思う。
今度のツアーでひさびさに聞いてみたい気もする。

軽く触れるつもりだった事はもう既に過去の話なので、突っ込みはなしの方向でおながいします。
とりあえずTHUNDERBIRD終了。
115NO MUSIC NO NAME:2006/07/16(日) 02:29:50 ID:oUTAi1o9
438 名前: 不定期連載・TMR雑記7/1 [sage] 投稿日: 04/04/18 20:36 ID:mD4SeXjQ
【Burnin' X'mas】

クリスマスの歌です。
TMRでクリスマスをやるとこんなんなるんですね。

終了。






















……いやもちろんBurnin' X'masについての考察を真面目に何回か試みたのだが。



こ の 暑 い の に X ' m a s の 事 な ん か 考 え ら れ る か 。



というのが正直なところである。
気分が出ない事山の如しなので今年のクリスマスまでの自分への宿題とする。



そ れ ま で こ の ス レ が あ る か ど う か は こ の 際 考 え な い 。


しかしそれだけで終るのも愛想がないのでちょっとした企画を。

アルバム「SEVENTH HEAVEN」絶賛発売中なわけだが、ご本人によれば
「TMR全タイプの曲を網羅している」そうなので、じゃあとばかりに分類考察してみようかと。
長くなるので覚悟してくれるとありがたい。
116NO MUSIC NO NAME:2006/07/16(日) 02:30:44 ID:oUTAi1o9
439 名前: 不定期連載・TMR雑記7/2 [sage] 投稿日: 04/04/18 20:38 ID:mD4SeXjQ
1. Key of SEVENTH HEAVEN
○アルバムにはいつも入ってるインストである。
なぜかcoordinateには入ってなかったが予算の関係だろうか。
あまり重要視していない人もいるようだが、筆者は浅倉氏のインストはかなり好みである。
この今時のJ-POPにしては仰々しい感じがTMRの持ち味ではなかろうか。

アニメとかにすごく合うと思うので、そのうち映画音楽も手がけて欲しい。
BRIGADEの時、ディズニー相手にちょっとチャンスだったのかもしれないと今にして思う。
列記する必要もないので割愛。


2. Albireo-アルビレオ-
● 独裁-monopolize-● HEART OF SWORD 〜夜明け前〜● 蒼い霹靂 ● WHITE BREATH●LEVEL 4
●Burnin' X'mas● HEAT CAPACITY ●INVOKE

○正統派シングル曲タイプA。
陰と言えばいいのか、攻撃的で悲観的、どこか哀愁漂っているのが特徴か。
一番多いねやっぱり。
一般はTMRと言えばこの曲調を思い出すのだろう。
西川自身「TMRは矛盾を抱えてる、儚い、悲しい人」というコメントをインタビューで出していたがむやみにそれを思い出したりした。
そういえば対談相手の堤監督も「存在自体が悲しい人」という言い方をしていたが、さすがに捉えているなと思う。


3. Zips
●臍淑女ーヴィーナスー●MID-NITE WARRIORS ● HIGH PRESSURE ●HOT LIMIT ●WILD RUSH ●Out Of Orbit〜Triple ZERO〜

○正統派シングル曲タイプB。
ビーナスはちと微妙だけど、上記と対になる陽の曲。
前向きでふてぶてしく、爽やかでお茶目だ。
実はブレイクがHIGH PRESSUREだったり、印象強いのがHOT LIMITだったりするので、基本的には世間は西川にこういう要素を強く求めていたのだと思われる。
後々本人が葛藤を抱き、本当に明るくて楽しいだけの人ではないのがバレて(?)急速にこの手の曲調は受けなくなった気がするのだが。
イメージ戦略は大事というか、本当に世間というのは敏感だ。

TMRは戦略も何もあったもんじゃなく、葛藤のままに迷走しまくってた感があるが、それはそれでよろしいと思ったり。
最初から現在のようなスタンスでいたら、果たしてこれだけのコアファンが残ったかというと疑問である。
ファンは悩み苦しんだ西川を愛しているのだろう。


4. destined for ...
●夢の雫 ●翳り● O.L ●THUNDERBIRD● last resort ● hear●Meteorーミーティアー

○いわゆる歌い上げ系ロッカバラードである。
ここの括りでいいのか?と思いはしたが、全体で見るとコレしか当てはまらないんだよね。

この系列は夢の雫の完成度が高すぎてなかなか超えられないのが課題だと思うのですが、いかがか。
しかし個人的に思い入れが一番あるのはO.Lだったりする。
last resortはちょっと異国風の味付け、THUNDERBIRDはバラードというには力強すぎて微妙である。

しかしこの中で、シングルとして世に出てるのがTHUNDERBIRDだけというのは勿体無さ過ぎる。
特にミーティア……ここの括りに入れるべきかどうかもかなり悩んだが。
ある程度売れている時期にきちんとバラードの評価も得られるよう出しておけば良かったのに……なんて考えたりする。
117NO MUSIC NO NAME:2006/07/16(日) 02:31:24 ID:oUTAi1o9
440 名前: 不定期連載・TMR雑記7/3 [sage] 投稿日: 04/04/18 20:39 ID:mD4SeXjQ
5. ARTERIAL FEAR
● PIN UP LADY ●Slight faith ●AQUALOVERS〜DEEP into the night● fragile

○アンビエント系エロタイプ。
このグループが一番TMRの猥褻さを表現していて、アルバム曲の柱だと思っているのだが。
どれもこれも、貞淑さのかけらもない曲である。
「背徳」というのではない。
守るべき倫理観が最初から壊れているのである。

シングル曲が下ネタを口走ってもどこか爽やかなのと対照的に、ここのグループは何気ない歌詞でもエロである。
やはり音や声というのは凄いなと。


6. ウルワシキセカイ
●BLACK OR WHITE?● LIAR’S SMILE ● IMITATION CRIME●Joker●I.D.〜LOVE ME CRAZY〜● LOVE SAVER ●魔弾〜Der Freischutz〜

○西川曰く「切羽詰ってる系」。
シングル曲、及び候補曲ではあるのだが、確かに他に表現の仕様がない。

あえて言えばタイプCで、陰と陽の中間にあって明るくも暗くもなく音が自分自身の中で暴れている感じ。
テーマも自己完結しているものが多く「君」のイメージが希薄だ。
自分に対しての感情が一番激しいということだろうか。

尤も、TMRの曲の殆どが、というか西川自身が切羽詰った性格なので、単純にシングル落ちと考えてもいいのかもしれない。
しかしこのグループは実質一番人気で、LOVE SAVER がTMR最強曲なのではないかと思ったりする。


7. 群情-GUNJOH-
●HEALING MY SOUL ●とめどなさそうなボクら 〜BEDLESS NIGHT SLIDER〜 ●あなどりがたきボクら●DREAM DRUNKER ● LIGHT MY FIRE●Tide Moon River

○TMR風アコースティック系。
これでアコースティックとか言ったら本職に怒られそうだが、やたら音数が多いTMR(それでも浅倉氏の作品の中では一番少ない方)では充分それ系に聞こえるのである。
LIGHT MY FIRE なんかは反則気味だが、まあそこはc/wバージョンに免じて。

こうやって見ると意外と少ない。
やっぱりデジロックと呼ばれるジャンルの人なのだなあと思うと共に、浅倉氏がこういう曲を作れるんだというところに純粋な驚きを感じる。
特に最近のアルバムではいわゆる「浅倉節」とはかけ離れた曲が披露されていて、一般の人が聞いても分からないだろう。
西川を世に出したのは浅倉氏だが、彼もまた西川によって引き出しが増えているのは明らかで、ビジネス的に対等に向き合える制作の現状を考えるに
最も望ましい関係なのではないだろうか。

しかしピアノ1本、ギター1本で歌うというのはそれなりに技量がいるという話で(by近田春夫)、CDならまだしもライブだと間延びしてしまうそうだ。
声の力そのものが必要なのだとか。
全編アコースティックライブ、1度やってみて欲しいものである。


ちょっち疲れたので後半に続く。

118NO MUSIC NO NAME:2006/07/16(日) 02:32:44 ID:oUTAi1o9
449名前: 不定期連載・TMR雑記7/5投稿日: 04/04/22 06:16 ID:C1cppCnD
8. 恋ニモマケズ
●URBAN BEASTS ●OH! MY GIRL, OH MY GOD! ● アンタッチャブルGirls ● Private Storm

○ハネる系恋愛ソング。
西川も毎回楽しみにしているという恋のすちゃらかな部分を描いた楽曲たち。
URBAN BEASTSは詞の傾向として同カテゴリと思うので入れてみた。
アンGもちょっとグラム系入っててえげつないが、可愛らしいのでこのグループに入っていただいた。

とにかこのクラスはもー、かーわーいーいー↓って感じである。
いずれの登場人物も恋という不条理極まりない戦いで、なりふり構わずやりあう喜怒哀楽の激しそうな人たちであり、
ディテールが細かくて容易に場面が想像できる楽しみがある。
漫画を読んでるような雰囲気に近いかもしれない。

これらの作品を聞くと人間が愛着を感じる一つの要因として「純粋さ」が大切なのだと感じる。
児戯性というか、ストレートに一生懸命な人に弱いのだ。

井上氏がささやかな日常や人間を愛していなければこういう歌詞は出てこないだろう。
そしておそらく、氏が触れている日常の中に浅倉氏や西川がいるのだろう。
実際のところはともかく、そう感じさせる楽曲なのである。

メインディッシュにはなり得ないが、こういうけれんみのある可愛さは中々他ではお目にかかれない。
TMRならではの楽曲という意味では一番かもしれない。
119NO MUSIC NO NAME:2006/07/16(日) 02:34:16 ID:oUTAi1o9
9. Engraved On The Moon
●Tomorrow Meets Resistance●BOARDING●NEO SPHERE

○風の匂いのする説教歌
ミドルテンポというのか、愚痴を言いつつやんわりと現代について言及してたりして、結構社会派っぽいがさりげない。
音が爽やかで、スケールが大きいところが特徴。
CDでのインパクトは少ないが、結構ライブでジーンとするタイプだと思う。
BOARDINGは微妙にカテゴライズし難かったが。

世間でTMRは風とよく言われるが、筆者はここらの曲にこそ風を感じる。
ひんやりして心地よい、ぶっきらぼうな風を。
そして眼前には進むべき荒野が広がっている。



120NO MUSIC NO NAME:2006/07/16(日) 02:35:28 ID:oUTAi1o9
450 名前: 不定期連載・TMR雑記7/6 [sage] 投稿日: 04/04/22 10:53 ID:C1cppCnD
10. Tears Macerate Reason
● Twinkle Million Rendezvous ●True Merry Rings●Trace Millennium Road

○気がつけば全部TMR壮大バラード
こちらもTwinkle Million Rendezvous を超えられないのが悩みのような。
Tide Moon Riverは良かったが完全に系統が違うしなー。
True Merry Ringsはもしかしたら二度と歌われないのだろうか。
Trace Millennium Road は……影うすー……。

などとあれこれ言ったりするが、その時々の西川のTMRに対する思い入れが
込められている気がして面白い。
一時期の迷いさえ如実に表れている気がするほどだ。

今回初めて結婚式で堂々と歌える曲が出来たのは喜ばしいことなのだろうか。
ハッピーソングがこれでやっと2曲に増えたわけだ。

でもやっぱりTwinkleの「長かった夜を 眠れずにすごして来たよ」の部分で
どうしても泣けてしまう西川に勝るものはなく、当分牙城は崩れないと思われる。


11. Wheel of fortune
●とっておきのおはなし〜新説恋愛進化論 ●juggling●BRIGADE

○超越系ニューテイスト
ここにはいずれも「ちょっと今までのTMRと違うぞ」という曲が入っている。
進化論は西川自身「歌い方が今までと違って難しかった」とコメントしているし、
歌謡曲テイストが前面に出た作品だ。
jugglingは本当の意味での「ロックチューン」を初めて聞いた気がして正直嬉しい驚きだった。

BRIGADEは進化論とWheel of fortuneと同じく「視点が三人称」という点で共通している。
つまりは神視点で、物語の語り部のようにその叫びは西川自身の為のものではなく何か別のものに捧げられている。
異世界への扉を開く謡のようでもある。

主題歌としてはある意味理想的だがINVOKEが西川自身と密着してるのを聞くと苦笑してしまう。
アニメは自分のフィールドでありフォーミュラは「参加させていただく」という感じなのだろうか。


12.Goin
●DYNAMITE PASSION ●SHAKIN' LOVE ●VITAL BURNER ●Pied Piper●ABORT//CLEAR

○叫んでなんぼパーティチューン
もはや説明の必要なし。
シェイキンの異様な人気には感慨深い物があるが、やはり何もかも忘れられるぐらい動けるのが魅力だろう。
新曲になるにつれ少し大人っぽいというかロックっぽいテイストになるがGoinでまた戻った感じである。
ABORT//CLEAR は大人がわざとふざけているような感じで、全体から見ても意外に異質な感触の為
どこに入れようか迷ったが結果的にココに落ち着いた。

いずれも掛け合いや観客への呼びかけを想定して作っているような気がしてならない。
コースで言うとご飯ものみたいな感じか?
121NO MUSIC NO NAME:2006/07/16(日) 02:40:07 ID:oUTAi1o9
451名前: 不定期連載・TMR雑記7/7投稿日: 04/04/22 10:54 ID:C1cppCnD
13.おまけ
●MinD ESCAPE●Salsa Bazaar ●Master Feel Sad

○えーかなり無理やり分類などしてきましたが。
上記3匹は余ってしまいました。


明 ら か に 悪 ノ リ 


というのが丸分かりの曲たちですが。
そう考えると愛しい存在ではある。
いずれ別の機会にまた考察してみたいと思います。



さて、この分類は音、歌詞、ポジションなどを総合した、割と漠然としたものでもちろん筆者の独断である。
(西川自身が言及している部分については忠実にしてある)
違和感のある方も当然いると思われるので、ぜひ自分なりの解釈など聞かせていただけると楽しい。

特に筆者は音そのものについては専門知識を持ち合わせていないので
そこらへんをきちんと解説してくれる方がいたら結婚しようと思っている。
ていうかして下さい。

122NO MUSIC NO NAME:2006/07/16(日) 02:42:22 ID:oUTAi1o9
522 名前: 不定期連載・TMR雑記8/1 [sage] 投稿日: 04/07/01 14:48 ID:hZi+svD4
【WILD RUSH】

拝啓 西川貴教様

猫が当社比1.5倍になって転がってる今日この頃、いかがお過ごしでしょうか。
湿気に弱い私既に夏バテ気味なのですが、それにひきかえ西川さんは大変ご活躍でらっしゃいますね。
とはいえ、無茶は控えてくれぐれもご自愛いただきたいものです。

ワールドプレミアの衣装、拝見しました。
七五三だの成人式だの言われているようですが、私は素敵だったと思います。
しかし、大変不思議な心持がしたのも確かです。
着物でああいう公の席に立つような度胸のある方は今まであまり居なかったのだ、
という事に改めて気がつかされました。

日本人は「郷にいれば郷に従え」を美徳とするためなのか、
自国の文化に自信がないのか、あるいはあまり好きではないのか
あるいは「未だに着物で暮らしてると思われちゃかなわん」と思うのか
「だって動きにくいじゃん。てゆかダサ」と思うのか
ああいう場所ではスーツかドレスを着用するのが常でした。

日本人にとっても既にコスプレの域に入る、あの落語家のような格好は
あちらの方にはさぞ新鮮に映った事でしょう。
女性の着物姿に比べればあまり見る機会もないものですし、現地の
方に対するサービスとしてはとても効果的だったと思います。

皇后陛下美智子様を思い出した私の古い脳の事はさておき、西川さんの
そういうサプライズを好む性格がTMさんを生んだのだなあ、と感慨深いです。


SEVENTH HEAVENツアーの衣装も拝見しました。
遠く二階席から拝見した私の第一印象は


…… チ ア ガ ー ル ?


であり、そのうち露出度が上がっていくにつれ


…… よ だ れ か け ?


になっていった訳ですが、やはり西川さんの身体はお美しゅうございました。
そのあまりにもハイセンスな衣装の細かいディテールが私にもきちんとわかるよう、
ぜひDVDの発売をお願いいたします。
出来ればノーカットで。
衣装を脱いでいく様も余すところなく、お願いいたしたい所存でございます。

長くなりましたが、なんだか時代劇調の手紙になってしまったのはなんでだろう、
と歌いながらここらで筆を置かせて頂きます。
横浜アリーナでお会いできるのを楽しみに。


西川貴教様へ     1ファンより

123NO MUSIC NO NAME:2006/07/16(日) 02:43:07 ID:oUTAi1o9
523 名前: 不定期連載・TMR雑記8/2 [sage] 投稿日: 04/07/01 14:49 ID:hZi+svD4
こんにちわ、砂漠の虎ことアンドリュー・バルトフェルトです。
えージャンゴーまでやっとこ辿り付いた訳ですが。
えらい長文になってしまったので、ま、ぼちぼち行きたいと思います。


この曲はアルバム「the force」の先行シングル。
オリコン初登場2位で初動が17万、累計が30万ぐらいだったと記憶している。
ちょっと曖昧なんで詳しい人訂正してくれるとありがたいんですが。
資生堂ティセラ「ジャングルジャングル」というシャンプーのタイアップ。
本人出演のCMが大量オンエアされたので、TMといえば猿、という印象の一般人も多いと思われる。
その衣装のまま歌番組露出。
コスプレマニア心を刺激するアーティストNO.1の座に輝いたのだった。

ティセラはいつもコンセプトを作りこんで宣伝を行うのでTMさん的には相性のいいタイアップだったと思うが、
とはいえあそこまできっちり要望に応えるアーティストも珍しいだろう。
何せ耳も尻尾もつけた猿のコスプレ(?)である。
カッコつけた人ではやれないし、またビジュアルがアレな人にも無理だ。
それが思い切り似合ってしまい、それでいて楽曲はきっちりロックで、あの衣装が
見事に世界観を体現しているというのはTMRならではと思う。
企画の完成度で言えば、今でも全シングル中一番かもしれない。

ちなみに、当時はティセラのボトルに「TMモンキー」なる小さな人形がついていたのだが、
最初は緑だけだったのが色違いが多数追加されたところを見ると、相当売れたのだろう。
世間的にもインパクトが大きかったのが伺える。
124NO MUSIC NO NAME:2006/07/16(日) 02:43:45 ID:oUTAi1o9
524 名前: 不定期連載・TMR雑記8/3 [sage] 投稿日: 04/07/01 14:50 ID:hZi+svD4
衣装自体は背中がばっくり見えていてセクシーかつ野性的。
TV出演の時、踊る様があまりにエロかったのにびっくりしたのを覚えている。
この頃はより衣装が特化していた時期で、HOT LIMIT、Burnin' X'mas、WILD RUSHの出来栄えは白眉と言ってもよく御三家と命名したい。


い や ま あ 、 ア ー テ ィ ス ト と し て ど う な の と い う 話 は 置 い て お い て 。


これらの特徴として、中性的な西川が着るからこそ成立するシロモノだった点が上げられるだろう。
TV出演時コーラス兼バックダンサーの女性2人も同じような格好をしていたが、胸のふくらみでシルエットが台無しだったのである。
後にバラエティ番組でHOT LIMITを女性が着たり、Burnin' X'masを勝俣氏が着たりしてるのを見たが、やっぱり似合わない。
女性にあの衣装は露出がきつく変に生々しくなり過ぎるし、勝俣氏のようなごく普通の男性があの派手な格好ではチンドン屋だ。
だからと言ってジャニーズ系の可愛い男の子にやらせると大人の色気のようなものが足りない。

ここで再び筆者の「西川妖精説」がむくむくと頭をもたげてくるわけだが。
誤解を恐れずに言えば「両性具有者の健康的な色気」みたいなものがあるのだ。
「男のくせに女の人みたいに綺麗」というレベルではなく、このポジションに座れる人はなかなか存在しない。
(ちなみに「不健康な色気」だとピーターか美輪アキヒロみたいになってしまうと思われる)
そのくせ性格は隣のあんちゃん、という触れ幅の大きさが西川だと思う。

人は見かけに左右される生き物だ。
他人であれ自分自身であれ。
身体が大きく無骨であれば人となりは男らしくなり、小さく華奢であればどうしても庇護を求めざるを得ない。
西川も自分の身体に影響されていないわけがなく、女性的な面もあるだろう。
筆者は彼が自分のルックスと性格をすり合わせていく過程そのものが音楽活動でありTMRであったのではないかと思う。
時に女性として扱われる自分と猛々しく男であろうとする自分との相克、その落としどころをいつも求めているように見えるからだ。
葛藤にもがく様はコンプレックスというより自分探しのようだ。
でなければ、公務員五人家族というごく普通の家庭に育ったはずの男がなぜあんなにも飢餓感を持っているのか説明がつかない。

ステージでは細い身体も綺麗な顔も武器になる。
いみじくも渡辺美里が言ったとおり、男でも女でもない存在であり得るのだ。
そういう戦い方を選んだのだろう、と妄想してしまうのである。



我ながらきもい文章だが、筆者がいつもステージを見るたび実感するのは「綺麗な生き物だなあ」なので致し方ない。
ここらへんで、後半のサウンド面に続く。
125NO MUSIC NO NAME:2006/07/16(日) 02:45:27 ID:oUTAi1o9
529 名前: 不定期連載・TMR雑記8/4 [sage] 投稿日: 04/07/10 20:02 ID:DTOqWHb3
【WILD RUSH】

お約束通り今回サウンドの話なのだが……本題に入る前にちょっと寄り道をしていこうと思う。


「ヴァージン・スーサイズ」
(99年アメリカ作品1時間38分) ■監督・脚本:ソフィア・コッポラ

巨匠フランシス・F・コッポラ監督の愛娘のデビュー作であり数々の受賞暦を持つ佳作。
筆者は父上の作風より数段好みである。
直訳すると「乙女達の自殺」。
70年代の片田舎に住む、厳格なカソリック教徒で数学教師の両親の元に生まれた美しい5人姉妹が死を迎えるまでの話である。
マスコミではよく「10代思春期ならではの脆い自我と妄想」などとこの映画について評論することが多いが筆者は一種の虐待の話だと思っている。


厳格な両親は常日頃から娘たちに厳しい性的抑圧を課す。
肌を見せてはいけない、男の子と付き合ったり、淫らな行為をしてはいけない、等々……。
さらに1人が自殺、1人が朝帰りをするに至り、不安と憤りの余り彼女たちを学校にも行かせず家に閉じ込めてしまうのだ。
そしてあろうことか、彼女たちの愛するロックのレコードを教育上良くない物とみなし焼き払ってしまうのである。

泣きながらレコードを暖炉の前に持ってくる娘。
くべる母親の手元から1枚のアルバムをもぎ取り、抱きしめる。
「いやよ! だってこれ、キッスよ!!」「いいから燃やしなさい」
「お願い、エアロスミスだけはやめて!!」「ダメよ」


彼女の懇願に心痛まない音楽ファンがいるだろうか?
……当時のキッスとエアロはおそらく第一次絶頂期で、若者のカリスマだったのだ。


まあ筆者の熱い思いは映画板で発散するとして、ここで重要なのは「キッス」「エアロスミス」である。
現在も第一線で活躍している(からこそ台詞に取り上げられているわけだが)素晴らしいバンドだ。


キッスの方は最近NHKで初来日公演映像が放映されたが、とにかく凄かった。
現在のライブ技術の基本が、パフォーマンス的にも特効やカメラ技術などの面でも既に確立している。
日本ではあの歌舞伎の隈取のようなメイクでとかくイロモノ扱いされがちだったが(ちなみにあのメイクは野外ロックイベントが年々巨大化していく中で、
遠目から見て他のバンドより目立てるよう工夫した結果の産物である。現在の日本とちょっと似た状況だった訳ですね)バンドとして確かな技術と楽曲を持っていた。
今でもCM等でよく使われている(おっさん相手のな)。

……そういえば「キッス大好きニワちゃん」は元気だろうか。
126NO MUSIC NO NAME:2006/07/16(日) 02:46:32 ID:oUTAi1o9
530 名前: 不定期連載・TMR雑記8/5 [sage] 投稿日: 04/07/10 20:03 ID:DTOqWHb3
エアロスミスは最近の代表作「 I Don't Want To Miss A Thing」を西川がプレミアツアーで披露したのも記憶に新しいところだが、
こちらもバンドの歴史は長い。
結成が1970年(!)でメジャーデビュー1973年な訳だからほぼ西川と同い年である。
薬の問題やメンバーの不協和音を乗り越え、最終的にもとのメンバーでやり直し再ブレイク。
それ以降ロックの王様として君臨し続けている。

フロントマンのスティーブン・タイラーは1951年生まれ53歳。
この人は大きな口や、愛嬌のあるいたずらっ子のようなキャラ、華のあるボーカリゼーション、個性的なルックス、声質はハスキーなのに高音域など西川に被るところが結構ある。


い や 身 長 は 置 い と い て 。 


余談だが指輪物語出演のリヴ・タイラーは父上にそっくりである。

まあつまり何が言いたいかというと、極端に自我を抑圧された少女がロックスターに救いを求める心は洋の東西を問わず理解できるような気がしないだろうか?
ということなのである。
正直いい大人である筆者も今西川に関するもの全部奪われたら相当キツい。
ロックスターというのはかように重要な役目を神から与えられているのである。




でもって、70年代のカリスマがエアロスミスなら、80年代のカリスマの1人としてガンズアンドローゼスを数えることが出来る。
やや強引ながら、ここで本道に戻ることが出来る訳であるが。
寡聞ながら、ガンズの中心人物であるアクセル・ローズはややエキセントリックな人物らしいので、タイプとしては清春氏の方が近いかもしれない。
ガンズについてはttp://www.hmv.co.jp/Product/Detail.asp?sku=48109を読んでいただくとして、西川に関係あるのはデビューアルバムのトップ楽曲「Welcome To The Jungle」である。
視聴できるのでご存じない方はぜひ1度聴いてみていただきたい。
ttp://www.hmv.co.jp/Product/Detail.asp?sku=48109



……は い 、 何 か 聞 い た こ と あ り ま し た ね ? 



2ちゃんで音楽を語る上で避けて通れない、いわゆるパクリである。
元が超有名どころの為比較的知られているネタらしい。

さてWILD RUSHだが、筆者の判定はありかナシかで言うとアリ。
パクリというより引用の色合いが強いからである。
いくつか根拠を挙げると、同じなのはイントロから始まるリフであって、メロディー自体は全く似ていない。
--------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------
★リフ[riff]
テーマの中で、比較的簡潔で繰返しの多いものを呼ぶ。
もとはジャズにおいてバックグラウンドに繰り返される短いフレーズ(=バック・リフ)のことを言ったが、現在では広い意味で使われている。
---------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------
そしてイントロでわざわざジャンゴーの雄叫びを入れているところからも確信犯の匂いがする。
ちょっと洋楽に詳しい人なら誰でも連想するからだ。
それぐらい有名な曲であるがゆえに、より「ジャングル」が強調される結果になる。
おそらくキーワードで全て統一し、趣向を凝らした遊び心なのだろう。
もちろん浅倉氏はこの曲を知っているし、1999年のカウントダウンライブで今は亡きDAファミリー全員で歌ったことさえあるのだ。
127NO MUSIC NO NAME:2006/07/16(日) 02:47:23 ID:oUTAi1o9
531 名前: 不定期連載・TMR雑記8/6 [sage] 投稿日: 04/07/10 20:03 ID:DTOqWHb3
パクリ問題については人により捉え方は様々で、叩く人も全然気にしない人もいる。
同じ曲でもパクリという人もいればリスペクトという人もいる。
線引きは難しいし、決着は殆どつかない。

でも筆者はひとつだけ言っておきたい事がある。


実 は パ ク ら れ る 側 は 結 構 嬉 し い も の な の で あ る 。


フィールドは違うが、知り合いの漫画家がページ丸ごとパクられたのを知り
喜んでわざわざその本を買ってきたほどだ。
そしてパクられた側というのは、パクる側の苦労がよく分かるのである。
自分が苦心した部分がそのまま再現されているからだ。
どこが気に入ってくれたのか、何がその作品の一番大事な部分なのか
理解しているかどうか一目(一聴)で分かる。

さらにパクったからといって楽しているかと言うと決してそうでもなく、やっぱり
絵は描かなきゃいけないし、演奏も歌もやらなきゃならないのである。
結構大変な労力を、よりによって自分のコピーで費やしてくれるとは、見る目あるじゃん。
とか思うものらしいし、関心を示されるというだけでも嬉しいらしい。
(西川が自分の同人誌を欲しがるのも同じ心理と思われる。j-popにおいて自分のフォロワーが
出てこないのも寂しいらしいが、こんな希少種そうそう出るわけないから諦めろ、と思う)


もちろんそういう暢気な人ばかりではないだろうが、大切に引用してくれる分には大概の
クリエイターは細かいことを言わないだろう(自分より馬鹿売れしない限り)。
西川はそういう気分をよく心得ていて、元ネタをとても大切にする傾向があると思う。
ツアーグッズも然り、シングルではギターだったWILD RUSHのリフ部分を、アルバムに収録するにあたり
わざわざベースに直したりして「満足」とか言ってるのが何よりの証拠だ。
(ちなみに原曲はかなりギターっぽいベース……だと思うのだが確信がない)

そういうとこが人間臭く、いじらしくて可愛い……とか思ってしまうのは内緒である。


パクリについてはまだまだ面白い話もあるが、とりあえず今回はこのくらいで。
読み返してみると前半明らかに不要だが、バージンスーサイズの主演は
スパイダーマンのキルスティン・ダンストなので、それに免じて許していただきたい。
128NO MUSIC NO NAME:2006/07/16(日) 02:50:43 ID:oUTAi1o9
735 名前: 不定期連載・TMR雑記9/1 [sage] 投稿日: 04/09/02 05:12 ID:XHTwDS5/
【the end of genesis T.M.R.evolution turbo type D】
行って来ました。
いやむしろ逝ってきましたよ、a-nation 2004。
会場全体は把握できないけど、FC枠のせいかTMRだけ異常に盛り上がっておりました。
しかしあれだけはっきりとライブアーティストであることが分かる人も珍しい。

技術的な事はよくわかりませんが他の人とは何かが違う。
Avaxで一番盛り上がってたTRFとも明らかにノリが違う感じでした。
他のアーと何が違うかをしばらく考えてたんですが、色々あるけど結局「無防備なところ」かなーと。
大勢の人を前にすると人間誰でも緊張するし、構えるじゃないですか。
で不思議な反応になったりする。

妙にはしゃいでみたり、照れたり、何事もなかったかのようにクールにしてみたり、ひたすら笑ったり、意味不明の受け狙いをしてみたり。
あれってみんな緊張から来るもので、猫の顔洗いと一緒なんですが。
筆者は東京しか行ってないんですが、西川は全然そういうのがなかった気がします。

出てきて、がんがん吼えて、全力で歌って、さーっと帰っていったその感じがとてもスムーズで、時間が驚くほど短かった。
逆に言えば他のアーティストに停滞した感じをもってたってことですけど。
ただただ「目の前の人間を燃えさせたい」という素の西川の願望のみがストレートに出てた感じ。
ヲタだからというのもあるでしょうが、乗り切れずに居た客を温めることは出来たみたいなので会場には伝わったと思います。
これがいわゆるライブ慣れってヤツなのかな。
ゲストだからある意味楽にやれた部分もあったのかもしれないですが。

なんかライブ論というか本質的な話になってしまうんですが、やっぱり
自分からあほになるというか、素をさらしてくれる人じゃないと客も無防備になれないということなのかなと。

ちなみに浜崎あゆみ嬢にもそういうスムーズさは感じました。
あの人のステージは参加するというより鑑賞するって感じだけど、そっちの方面で迷いがないなと。
そう考えるとつくづく芸事というのはある種の娼婦性が多少なりともあった方が成功しやすいのかな。
あと気の強さね。
(念のために言っておきますが、他アーティストに関してなんら含むところはございません。
みなそれなりに楽しませて頂きました)


ま結論としては

西 川 は ス ト リ ッ プ が と っ て も 上 手 。

ってことで。


でこっから本題。
129NO MUSIC NO NAME:2006/07/16(日) 02:51:39 ID:oUTAi1o9
736 名前: 不定期連載・TMR雑記9/2 [sage] 投稿日: 04/09/02 05:13 ID:XHTwDS5/
実は最初の構想ではここの場所では「T.M.Revolution」の楽曲のみを扱うつもりだったのである。
アイドルとしてのT.M.Revolutionを語るにふさわしい場所だと思ったからで、TMR-eを混ぜると
コンセプトがぼやける気がしたからだ。

……というわけでHEAT CAPACITYに思いを馳せてみた。












……何も思いつかない。

何度か試みたのだが、こういう場合抵抗しても無駄なのである。
やっぱり順に辿っていかないと、生理的にしっくり来ないらしい。

しかし。
しかしである。


この長ったらしい名前のアーティストの何と難物な事か。
環境だの人気だのプライベートだのアーティスト性だの歌詞だのリリース形態だの、考えるだに情報が膨大だ。
筆者の衰えつつある脳がパンクしてしまいそうである。

思い余って

「あ、アレですか?まあちょっとした引きこもり期ですよ」

で片付けてしまいたい衝動にかられるが、一年弱のこの期間がファンにもたらした物は少なくないし
何よりHEAT CAPACITYが思いつかない(切実)。


でとりあえず基本に返って(何のだ)ラジオレポをしてみる。
初めて西川が「封印」を口にした日のコトを思い起こしてみよう。
130NO MUSIC NO NAME:2006/07/16(日) 02:52:33 ID:oUTAi1o9
737 名前: 不定期連載・TMR雑記9/3 [sage] 投稿日: 04/09/02 05:14 ID:XHTwDS5/
----------------------------------------------------
1999.3.19 西川貴教のオールナイトニッポンレポ
(ちなみにドーム公演は3.17・18日)

---------------------1時----------------------------
●昨日一昨日ギグズがあったけど今日は通常営業。
●やたらめったら広いので、ちょっと端の人に会いに行くと、戻るのがめちゃめちゃ大変で脚パンパンになる。
ピンポンダッシュを何本やったか分からない。トレーナーのおかげでやれた。
●ドーム舞台セッティングの現場にプリンを差し入れに行ったが、全く出来上がっていない罵声の飛び交う現場に凹む。
しかも、柱がめりめりと音を立てて折れさらに修羅場に。そうっとプリンを残して帰った。
●TMRより大切なお知らせあり。
---------------------オープニング-------------------
●ドームの後アジアのマスコミから取材があり記者会見をする。
●ドームのシャワーを浴びてすぐにまた化粧しながら「ああ俺はこうやって一生を過ごすんだな」と感慨にふける。
●近況。連日リハが早かったので朝型になっている。西部警察を見る。
●生まれて初めてトレーナーに身体のケアをしてもらい、ミュージシャンはスポーツマンであると実感した。
アクセルローズやエアロスミスが節制し身体を鍛えるようになり「ロックじゃない」という意見があったが彼らの気持ちが分かる。
→でもタバコはやめない。
♪WILD RUSH
●舞台からゆずと石川を発見した。ジュディマリの五十嵐氏や石井館長も。結構見える。
●ピンクのシャネルの一子発見。「よお頑張ったなあ」と楽屋で頭を撫でられる。お土産はあゆの炊いたヤツとグミと筆箱(!!)。
♪Burnin' X'mas
●30メートルの塔の上にギターを弾きながらエレベーターで昇ったが、サイリウムが小さくなるのが見えてめちゃ怖かった。
→ちなみに持っていたビームサーベルはパンフレットの黒コスチュームの方。
♪HOT LIMIT
●ゆずが楽しんでくれてたみたいで良かった。
●宇多田ヒカルが来ていて、楽屋にも挨拶に来てくれた。とても気さくないい子。
オヤジさんのほうが派手。前からライブ参加の機会を伺っていたとの事。
ドームも日本人アーティストライブも初だとかで2大バージンを奪ってしまったので責任を取りたい。
●シャムのヒデキを見つける。一子の隣でボンタン穿いて笑っていた。変なヤツ。
♪宇多田2th
●ドームは大きいけど自分的には「この大きさなら届く」という感じがした。
------------------------2時-------------------------
●さ来週から移動、オールナイトニッポンSUPERになります。
●みんなで応援して、聞ける地域を増やして欲しい。
$駄目人間日記
●ある日いきなり退学届を渡されて「これにハンコ押して来い」と言われたらしい。
●村がダムに沈んだらしい。
●ライブ後にはキツかったらしい。
$丸得ネットサーフィン
●エビスマンは渡辺美里ネタが大好きだ。
●手淫ネタ全盛期。
●鈴木亜美全盛期。
●元嫁FAXネタあり「うっさい」ともにょる。
♪とっておきのおはなし〜新説恋愛進化論〜
●お知らせ。白須氏のバンド「マーズ」の宣伝あり。TMR関係リリース済みのビデオFORCEのみ。
♪レベル4

●「重大なお知らせ」

♪Twinkle Million Rendezvous

●ハガキ職人レース結果発表

--------------------エンディング-----------------------


さて、皆さんはどういう気持ちでこの放送を聴いたか、あるいは知っただろうか。
というところで次回に続く。
131NO MUSIC NO NAME:2006/07/16(日) 02:55:07 ID:oUTAi1o9
915 名前: 不定期連載・TMR雑記9/4 [sage] 投稿日: 04/10/30 03:15:27 ID:8+diSATW
【the end of genesis T.M.R.evolution turbo type D】

いーやーもう時間かかりマクリスティ。(古っ)
デス種始まりましたねー。
一連のタイアップ、考察する身としては美味しすぎる展開なんですが(Zips歌詞の「ゲーム」タイアップは最初から決定してたのだろうか、とか)、とりあえず課題をこなそう自分。
という訳でTMR-eでございます。


一応初見の方のために、前回の封印宣言の要旨を整理しておくと以下のようになる。
・「T.M.Revolution」は封印。
・封印を解く鍵はTMRメンバーに委ねる。
・いつ解かれるかは全く未定。
・今の状態より音楽的にもっと成長したいと思うのでこういう選択をした。
・歌うことを辞める訳ではないので、新しい動きに注目していて欲しい。




いきなりでアレだが。



 …… お 前 は ど こ の 教 祖 だ 。



こういうことって事前に発表するもんなのか。
普通リリースが先なんじゃないか?
ていうかあまりに漠然とし過ぎなんですけど。

寡聞にして他を知らないので比較できないが、とにかくかなり大仰にぶち上げた感がある。
知らない人が聞いたら何事かと思うノリである。
ここまで来ると宗教、あるいは思想団体に近い(というか思想団体であるのは間違いないか)。

冷静に考えると、サポだろうとバンドだろうとユニットだろうと結局西川が中心にいて歌ってるに違いない訳で。
trfばりに踊るというならともかく(いやそれでさえ)、どこで誰とどんな歌をどう歌おうが構図として大した違いはない。
がしかし、まだこの頃のファンはそこまでの開き直り(としか言いようがない)ができていなかったので、ほとんどの人間が多かれ少なかれ心動かしたと思われる。

つまり
「西川くん大ちゃんと離れちゃうの?そんなの嫌ー」
「あたしたちが彼のことを理解してあげてなかったせいかも」
「音楽やめちゃうの?役者にでもなるつもり?」
「HEY出るならいいや」
「やった、浅倉から離れてルイマみたいのやってくれー」
「また凝りもせずに戯言を……」
「へー西川がまたネタやってるよ」
「鍵って何の事?」
「鍵を一緒に探してくれる人募集!」
「とりあえずリクエスト……」
「とりあえずライブでお花を」
「とりあえずTMRメンバーを信じましょう」
「とりあえず同人誌はコレで打ち止めだな」
「ああ……西川……刻がみえる……」

などなど阿鼻叫喚の宴が繰り広げられたのである。
それだけ「TMRはかかわった全ての人間がメンバー」という西川の言葉を拠り所にしていた人が多かったという事なのかもしれない。
所属団体がいきなり休止されればどうなるのか不安になるのが人情である。
しかも無期限ってアンタ。
年若いお嬢さんたちは悲嘆の涙に暮れ夜明けを迎えたのであった。
132NO MUSIC NO NAME:2006/07/16(日) 02:59:46 ID:oUTAi1o9
916 名前: 不定期連載・TMR雑記9/5 [sage] 投稿日: 04/10/30 03:17:01 ID:8+diSATW
余談だが、ピンの西川でコレなのだから人気絶頂期のアクセスが突然休止宣言をした時の、ファンの衝撃は心中察してあまりある。
しかも向こうは正真正銘7年間もやめちゃったのだから。
浅倉氏もつくづくこういう芝居じみたコトがお好きな方だ。


個人的には、ラジオの時の西川の切羽詰った感じの口調が気になった。
浅倉氏と離れるなどとは微塵も思ってなかったのだが、当時の西川の苦悩については多くのファンが薄々感じてはいた事で「とうとう壊れたか?」という獏とした不安があったのは確かである。
そして現在の述懐を鑑みるにやはり当時の西川はTMRを続けていくモチベーションが保てず、やめる頃合を見計らっていたというのが「当たらずとも」というヤツだったのだろう。

ドームもアルバムミリオンもシングル1位も果たし、目標のようなものは全てクリアしてしまった。
ありがちな話だが「才能」と「続けていく才能」は別物なのである。
漫画家やアーティストにしてもクリエイターにしても、溢れるほどの才能がありながら挫折していった人は何人も居る。
ただでさえTMRは消費電力の激しい、熱効率の悪い稼業である。
「TMRは僕の一番大切なもの」という言葉に嘘偽りはないだろうし「世間の期待するTMRから降りたい」と辛く感じるのもまた真実なのではないだろうか。


そんな混沌とした状態の中、新しいユニット名が発表される。
「the end of genesis T.M.R.evolution turbo type D」





 …………………… な げ え よ 。


「創生期は終り、TMRはD型の進化を遂げる」
なんと大仰なアーティスト名だろう。
こう言う所は良くも悪くも所詮TMRだなと思って、安心した筆者などは大笑いしてしまった口である。
もっと無難な選択もあったろうに、結局西川は馬鹿正直な歌舞伎者なのだ。
浅倉氏にしても、面白そうなことなら何でもやっちゃうヤツなのである。


とにかく彼らは何かを変えようと動き出した。
何事も形から入るというか、思い入れの違いでしかないものに名前から変えてしまう西川はとても生真面目で正直だと思うが
それに対しての世間の反応はというと「ハァ???????????????????????????」の一言に尽きると思う。
彼らにしてみれば歌っているのは西川だし、作詞作曲も変わらないみたいだし、名前を変える必然性が見えない。
ヲタでさえぼんやりとしか見えない物を、当たり前である。

ようするに
「読めない……」
「え、何これザ・エンド……?」
「やれやれ売上が落ちてきたからって名前変えて話題づくりかよ」
「なげーよ。読めないよ、ルビふっていい?」
「あーもう入らねえよ、これ以下の写植あるか?ないか。しょうがねえ縮小コピーしろ」
「げ、校正まにあわねえ。いいやもうスペル違ってるかもしれないから差し替えとけ。新人いたろ、あれでいいや」
「どうしても噛んでしまうんですけど、全部紹介しなきゃ駄目ですか?あだめ、はい」
「どうする、T.M.Revolutionと同じ棚に入れる?ジから始まるからサ行?あジ抜かしてエだからア行か」
「制作間に合わないからって夏休みに改めて完結編公開って何だよ、ぼったくりじゃねえか!」

などと生暖かく見守られていたと思われる。


そんなこんなもありつつ、とにかく彼らは動き出した。
初夏に限定15万枚のシングルをリリース。
特殊パッケージで「失礼ですけど、これを持って返ってずっと手元に置き続ける覚悟はおあり?」とでも言いたげな仕様で。
TMRらしからぬ、複雑な転調を繰り返すバラードで。
15万枚限定に関して西川は「本当に必要としてくれる人、求めて手に入れてくれる人に届けたかった」というコメントを残している。
これは言うまでもなく、音楽を流行モノとして消費している人間が自分のファンの中にたくさんいることを憂いての事と思われる。
133NO MUSIC NO NAME:2006/07/16(日) 03:00:12 ID:oUTAi1o9
917名前: 不定期連載・TMR雑記9/6投稿日: 04/10/30 03:17:48 ID:8+diSATW
彼の思惑通りになったのかならなかったのか、本当のところは定かでないがこれを境にTMRはとりあえず「最も売れているアーティスト」のグループからは脱落していく。
ファンの方も「本当に自分にとって必要なアーティストなのか」を大いに峻別する機会にはなったと思う。
たらればはない世界だが、あのままT.M.Revolutionを続けていたらどうなったのか、興味深いものではある。
そして2枚目、3枚目のシングルを出し、ミュージカルをやり、ドラマに出て、アルバムを出し、痩せぎすになりながら一年余り西川は歩き通した。


そして、ほぼ一年後にライブにて封印は解除された。

ここから先は個人的な事柄になるのだが。
筆者は少し前に、プータロー状態でいたことがある。
それまでの仕事をやめて、貯金を食いつぶしてなーんにもせずに暮らした。
大して家事もやらず、起きてTVを見て、食べて寝て、たまにライブに行ったりふらふら出かけて綺麗な物を買ったりして猫と生きていた。
どこにも頼れる人はいなかったからもちろん生活の不安はあったが、ただやってみたかったのである。

その生活をやめて働き出したのがちょうど一年後。
人の気持は何某か季節に関係あるのかもしれない。


筆者がその生活で得た大切な教訓は「どんな生活をしていようと、自分は何も変わらない」ということであった。
時間があればやりたいことが出来るかと言うと決してそうでもなく、楽な生活が続いて楽しいかというとそういうもんでもなく。
汗水たらして働いても、無意味に遊び暮らしても、同じ1日、所詮大した違いはなく振り返ってみれば単なる思い出だ。
だったら、せめてお金を残して、がむしゃらにもう一度働いてみようと思った。
泥の底を這いずり回るような生き方も、悪くはないと思えたのである。


一見無駄としか思えないこの体験は、しかし筆者の中ですばらしい価値基準になった。
どんなことをしていても、振り返ったときに笑えればそれでいいと思ったときから目的が明確になった。
これが己を知るという事なのだと思う。
実際にやってみなければわからないことなのである。


西川がT.M.Revolutionを封印して今までと違う環境に身をおいたことは、セールス的には無意味だったかもしれない。
単なる話題づくりで、子供の儀式ごっこのようなものに過ぎなかったのかもしれない。
しかし真摯にそういう方法を選んだ西川が、筆者は本当に可愛いヤツだと思える。
悩んでもがいて、自己表現と世間からの見られ方に違和感を感じ続けた西川がとりあえず突破口を開いて自分たちで何とか変えていこうとしていたのだから。
世間からどういわれようと、ファンの数が減ろうと、きっと彼らにも何か素晴らしい発見があったと信じている。

さて、いいかげん眠くなったので今日はここら辺で。
次回は楽曲の話行きます。

134NO MUSIC NO NAME:2006/07/18(火) 03:52:32 ID:Kc1VMr9s
164 名前: 不定期連載・TMR雑記9/7 [sage] 投稿日: 04/12/17 05:26:53 ID:I7hHEieJ
【the end of genesis T.M.R.evolution turbo type D】

祝!T.M.Revolution6年4ヶ月ぶりのオリコン1位!!
である。
思い起こせば2年前、INVOKEにおいて惜しいところで首位を逃したリベンジを見事果たしたわけで、モー娘同時発売と役者も揃っていたし言う事なしである。
それにしても、1位と2位の間には天と地ほどのの違いがあるものだと今回改めて再認識した。
例えどんな事情、理由があろうとも勝負事は「1位にならねば意味がない、残りは全てカス」という価値観はやはり厳として存在し、格闘技と何ら変わる所がないのである。
正直筆者はこの事態を予想していたし、西川のインタビュー内容など興味深い部分もあるのだが、例によって一向に先が進まないので別の機会に。

というわけで楽曲についてである。
実はTMR-eの楽曲に関しては2ちゃんのいくつかのスレで書いたことがあり引用しようと思っていたのだが、当のスレが見つからず不貞腐れていたのをここに白状する。
なんか見たことのある文章が出てきても、そこは大人で居てくださると嬉しい。
頑張ってもう一度書け、書くんだ自分!

シングルとして発売されたのは3枚であるが、アルバム収録に際しての「9曲でひとつの曲。本当はチャプターもつけたくなかった」という西川の言葉を尊重して1曲として取り扱うこととする。
「Suite Season」というこの組曲のパーツをひとつひとつ見ていこう。

・Prologue 〜KAGEROH〜 Chapter#01
物語の冒頭を飾る、陽炎をモチーフとしたインスト曲。
硬質のガラスのような音色がこのアルバムを象徴している。


・陽炎 ‐KAGEROH‐
99.6.23リリース、初登場3位。
限定15万枚な筈だがなぜかオリコンでは15.9万枚という数字が出ている。
TV露出は全くなく、コアファンしか耳にしなかったと言っていいだろう。

複雑な転調を繰り返す楽曲で、バラードと呼べるかというとかなり疑問が残る。
TMRの楽曲に比べて確かに難易度が高く、おそらく制作側には色々なチャレンジがあったと思われるのだが、悲しいかなあまりリスナーには伝わっていないようだ。
送り手も受け手も手探り状態なのが今聞いてもはっきりわかる。
歌詞は抽象的で輪郭がはっきりしないが印象的なフレーズが随所にあり、それは後々の楽曲とリンクしているのでここでは触れない。
どぎつい性春賛歌を歌い続けてきたTMRとしては確かに異色である。
「陽炎」とは簡略に言うと「儚いものの例え」だとの事。
135NO MUSIC NO NAME:2006/07/18(火) 03:53:06 ID:Kc1VMr9s
165 名前: 不定期連載・TMR雑記9/8 [sage] 投稿日: 04/12/17 05:28:05 ID:I7hHEieJ
・はじまる波
アルバム化の際に挟まれた出会いの楽曲で、コレが入ることで物語としてかなり消化しやすくなっている。
特筆すべき点としては「イヤフォン」が入ってきたことで時代が現代に限定されたことだ。
意図的なものだと思うが、シングル3曲は時代性を感じさせる単語は一切使用していない。
極端な話、季節がある国なら中国だろうが中世ローマだろうが宇宙世紀ブラジルだろうが当てはまる内容なのである。

「空の近くの元ベンチで」というフレーズが難解とよく言われていたが、個人的には「小高い丘の上にある、閉鎖された庭園か遊園地」あたりが最も妥当な線だと思っている。
月虹にも「街を見下ろす丘」という事葉が出てきているし、ベンチは人が入れ代り立ち代り座るからベンチなのであって、人が寄り付かなくなったそれはもう錆びて埃に汚れた物体に過ぎない。
「僕」は人気のない寂しい場所に好んで出かける人物であり、思いがけなく「君」と出会い心を通わせる。
それは「恋や愛とは違うもの」で、このフレーズは繰り返し出てくる。

そもそも「恋や愛とは違うもの」とは何であるか?

例えばエロスを恋、アガペーを愛とするとそれ以外のものと言う事になり、恋愛も友愛も家族愛も全て違うと言う事になる。
情には「人や物にとらわれ、執着すること。むさぼり求めること」という側面、つまり自己愛というのもあり、案外エゴであったのかもしれない。
これは多分に聞くものの感性に委ねられる部分であり、定義をどうするかでこの物語は全く違うものになるのだろう。
波を「聴ける」のは音の波形であり水の波形に通ずるものであるからと思われる。


・Nocturne 〜GEKKOH〜 Chapter#02
月虹をモチーフにしたノクターン。
夜想曲とも言われ、主としてロマン派時代のピアノのための性格小曲。
静かな夜の気分をあらわす抒情的なもの。
だそうである。
136NO MUSIC NO NAME:2006/07/18(火) 03:55:00 ID:Kc1VMr9s
166 名前: 不定期連載・TMR雑記9/9 [sage] 投稿日: 04/12/17 05:29:05 ID:I7hHEieJ
・月虹 ‐GEKKOH‐
99.9.22リリースで初登場2位。
オリコン17.6万枚で、このシングルはそれなりにきちんとTV露出していた。
髪を後ろで縛ったスタイルは賛否両論だったが個人的には衣装も含め気に入っている。
浅倉氏と一緒に出てきた時はさすがにたまげたが。
ファンですら曖昧なまま過ぎている気がするが、もしかしてユニットだったのだろうか。

タイトルの「月虹」は造語であり存在しないが、ムーンボゥと呼ばれる虹は存在する。
月の光が雲に映り見える虹で、これもめったに見ることが出来ないもの「見えても手にする事は出来ない儚いもの」と言えるだろう。

出会いが過ぎ、本格的に交流が始まる。
この曲はつまるところ2人が肉体関係を結んだシーンだと言っていいだろう。
特筆すべき点は「月が二人を赦してく」というフレーズである。
ゆるすという動詞には許す/赦す/聴すの3つの漢字が使われる。
許すと聴すは許可を出す、可能性を認めるなどの意味合いもあり特に許すの方は応用範囲が広いが「赦す」の意味はただ一つしかない。
罪人を咎めず放免すること。
よく「天皇陛下即位による恩赦」などと言うあれが主な例である。

全くの余談だが、この手の恩赦は実は結構多い。
戦争が終ったり友好条約を結んだり何だかんだと慶事に行われ、ひどい時にはシリアルキラーが刑務所から出されてまた犯罪を犯し逆戻り、なんてひどい例もある。
被害者にしてみればとんでもない話だが、いつの時代もどこの国も台所事情が苦しいのは同じなのだろう。

話を戻して。
この場合の「赦す」は「許す」と違い決して罪そのものが消えるわけではない。
あくまで見てみないふりをしてあげる、というニュアンスであり日本語は奥が深いのである。
つまり主人公たちは罪を犯しているのだ。
「月だけが赦した(風のゆくえ)」ということはこの世界で月しか赦してくれなかった訳で、それはどのような関係なのか。
SEXそのものが罪であるという解釈も、恋や愛をもたずに結ばれるのが罪という解釈もあるだろうし、それとも彼らにはもって切羽詰った事情があるのかもしれない。
あるいは同性同士なのかもしれないし、教師と生徒なのかもしれないし、不倫なのかもしれない。
とにかく彼らは一線を越えて結ばれてしまった。
具体的な描写がなくとも肉体の持つ陶酔の波が確かに感じられる表現力(歌詞曲歌唱全てを含む)は見事だと思う。

もうひとつ「振れた君の焔を見てる」というフレーズがある。
筆者が最初に聞いた時「触れた」だと思ったのだが歌詞カードを見ると違うので驚いた記憶がある。
振れるとは揺れ動くの意で「振れた君」では正直よくわからなかったのだが、調べてみると「ふれる」は「狂れる」とも書くのであった。
そして気が「狂れる」のは「振れる」が変化した言葉なのである。

「君」が強く破滅の予感をはらんでいるのがよく分かったような気がした。


・Serenade 〜winter dust〜 Chapter#03
雪幻をモチーフにしたセレナーデ。
セレナーデとは夜、恋人の部屋の窓の下で歌ったり、弾いたりする甘く美しい曲だそうである。
また管楽・弦楽・小管弦楽のための、娯楽的・祝典的性格の多楽章から成る組曲。小夜曲。夜曲。
という解説どおり、しっかり管楽器(ホルンなど)、弦楽器(バイオリンなど)が使われている。
音楽をやる人には常識なのだろうなーと思いつつ、ライブで使われた生バイオリンに感動したのを思い出したり。

えー疲れてきたのでもっかい続きます。
137NO MUSIC NO NAME:2006/07/18(火) 04:14:07 ID:Kc1VMr9s
218 名前: 不定期連載・TMR雑記9/10 [sage] 投稿日: 04/12/21 18:17:12 ID:uuVPSBu6
こんばんわ、元祖美形悪役ことキャンベル星のガルーダです。
……なんてことを言っている場合ではない。
クリスマスまであと3日なので取り急ぎ続きである。


・雪幻 ‐winter dust‐
99.11.17リリース、初登場3位、売上16.9万枚。
年末年始露出もありビデオフル稼働だった記憶がある。
ふわふわの衣装と編みこみの髪形が可愛かったのでこれも結構お気に入りである。
友人などはTVで見て「誰だこの美人」と思ったら西川だったのでびっくりしたとか。
つくづく性別を超越した人だ。
このタイトルは完全に造語らしく検索にひっかかって来なかった。
大気中に雪の結晶がキラキラと光って見えるというダイアモンドダストとかけたものかもしれない。
これも珍しい現象で北海道ぐらいでしか見られないらしく、儚いものと言える。

物語の結末としての別れを嘆いている歌で、個人的にはそれ以上でもそれ以下でもないと思う。
ただその感情のテンションが異様に高いので思わず貰い泣きしてしまったりするのである。
曲調も一歩間違えれば演歌と言える程けれんみがあるし、ライブで聞いて1番酔える曲かもしれない。
キーも高く西川の歌唱力、表現力が映える曲でもある。

歌詞の細かな表情としては、予感がありながらどうしようもなく惹かれ、そしてまたどうしようもなく別れに突き進んでいってしまった事に対する哀惜の念が感じられる。
また「風のゆくえ」を聞くとそうではないと分かるのだがこの曲単体で聴くと死別のようにも聞こえる。
良く言えば想像の余地がたくさんある、悪く言えばどうとでも取れる歌詞だ。

特サビの「たどる指 躯の上を いつも何か探してたよう」という部分は多分「僕」の本音中の本音なのだろう、時間にすらやつあたりをしている訳で愚痴というか恨みがましい。
しかしそれがどうしようもない悲しみに襲われた人間の本質であるのだと思うし、個人的に好きな詞である。
その指は誰のものなのか、何を探していたのか気になるところでもある。

「躯」という漢字はからだとも読むが、通常はそういう使い方はあまりせず「体躯」「躯体」などと使うことが多い。
「体」と「身体」が健全な肉体、性的な肉体、動物的な物体としての肉体を指すのに対し「躯」は「むくろ」とも読み命を含まない、例えば死体や無機質の物体を指す事が多い(ちなみに車のシャシーの事を躯体と呼称する)。
つまり彼らは肉体関係を結びながらもそれは無機質で、魂というか心のない交わりであったというニュアンスが感じられるのである。
もちろん井上氏がどこまで意識しているか定かでないが。

とりあえず「君がほどいた絆」とあるからには別れざるを得なかった要因は「君」の方にありそうである。
138NO MUSIC NO NAME:2006/07/18(火) 04:14:40 ID:Kc1VMr9s
219 名前: 不定期連載・TMR雑記9/11 [sage] 投稿日: 04/12/21 18:17:48 ID:uuVPSBu6
・風のゆくえ
アルバム収録の後日譚にあたる楽曲。
浅倉氏にもこんな普通の楽曲が作れたのか、というと失礼だがTMRらしからぬ爽やかさでちょっと斬新ですらある。
スキャットが入ったのも初めてではなかろうか。

はじまる波とほぼ同じ位置に携帯という言葉が配置されて、リスナーは現代に引き戻される。
今まで大げさに劇的に、幻想的な言葉で歌われていた世界が、拍子抜けするほど普通のところに着地するのだ。
まるでありふれた単なる失恋のように。
もしかしたら「僕」がある程度客観的に振り返る事が出来るようになる程立ち直ったという事なのかもしれない。

気になったのは「密やかな情熱で 自分さえ灼き尽くして」という部分で、何か「君」に不幸があったのではないかという想像をさせる。
再三再四、まるで国語の授業のようで申し訳ないが解説させてもらうと「灼き尽くす」という言葉は普通に打っても変換できない。
「灼」は「あらたか」と読み、神仏の霊験や薬効が光り輝き著しいさまを意味する。
なぜ慣用的に「やく」と読むのかと言うと昔亀の甲羅や鹿の肩甲骨などを焼いて、その様子で将来を占った時代の名残ではないかと思われる。
まあ、要するに宗教的ひいては精神世界的な意味合いがあり「灼き尽くした」という事はぶっちゃけ「君」はある意味壊れてしまったと解釈することも出来る。

くどいようだが井上氏の真意は定かでない。
言葉の選び方全てに言える事だがこういうのは表意文字を多く持つ日本人的感性とでも言うべきもので、普段意識していなくてもある程度の読書量があれば字面から察することが出来る類のものである。
「やきつくした」でも「焼き尽くした」でも雰囲気が合わないからこうなったのはなんとなく納得いくような気がしないだろうか。


話を本道に戻そう。
「はじまる波」で日常的な雰囲気で始まった二人の関係は壮大な、月までも届く旅を経て街角に戻ってくる。
この落差。
人によっては滑稽に感じるかもしれない。
けれど、これが私たちの世界のありようの側面なのかもしれない。
誰かと出会い、影響を受けて人は変わる。
恋をしたり憎んだり不幸になったり生きなおすきっかけになったり、結果として新しい命を得ることや死を得ることさえある。
関係が燃え上がっている時の自分はまるで違う世界に居るような気になったりした経験はないだろうか。
世界中から孤立し、月の裏側に一人佇んでいるような気持ちになる事はないだろうか。

人は常に日常と非日常を繰り返し揺れながら、燃え尽きるまで咲いて散り続けているのだ。
まるで季節のように。
それを主観的、観念的に表現するとこうなるのかもしれない、などと埒もないことを考えたりした。
139NO MUSIC NO NAME:2006/07/18(火) 04:43:10 ID:Kc1VMr9s
220 名前: 不定期連載・TMR雑記9/12 [sage] 投稿日: 04/12/21 18:19:17 ID:uuVPSBu6
・Epilogue 〜KAGEROH〜 Chapter#04
カーテンコールである。
再び陽炎がモチーフとして使われ、最後はオープニング冒頭に流れた音色に戻る。
こうして季節が美しい構成で連環していくのだ。

西川もそうだが浅倉氏はこんな風に妙に律儀なところがあり、論理性、整合性をよしとする気質が伝わってくる。
一方でライブに顕われるアナーキーさも併せ持っている点に於いて、二人は似ている。
いつまで続くか分からないが、とりあえず今後も良い関係を保っていただきたいと切に願う所存である。


長い旅にようやく終わりが見えてきた。
お断りさせていただくと、あくまでこれは筆者のための考察であり考え方の一例に過ぎない。
また何年かしたら、歌詞カードを眺めながら再考してみようと思っている。
アルバム発売時のキャンペーンとして「ショートストーリーを送ってください」みたいな募集がHP上でかけられいくつかの作品が公開されたり、
西川が「最近のリスナーは一方的に与えられる事に慣れすぎて自分から物を考えたり想像する楽しみを知らない人が多い。そういうきっかけになれば」的発言をしたり、極端な話この曲の全てはリスナーに委ねられている。
「絵のない絵本」であり「フィルムのないサウンドトラック」であるらしいからだ。

最後に、テキストという形でひとつの映画をこのアルバムに乗せてみたいと思う。
※最近の映画でネタバレを含むので未見の方は要注意。

ジョゼと虎と魚たち (2003)
監督 : 犬童一心
出演 : 妻夫木聡
     池脇千鶴
http://movie.goo.ne.jp/contents/movies/MOVCSTD4269/
面倒なので詳細は↑で見ていただくとして。

主人公はごく平凡なちょっとスケベで優しい大学生であり、ヒロインジョゼは脚の動かない「こわれもの」の少女である。
二人は思いがけない出会いから徐々に恋に落ちる。
世間から隔絶され(祖母が対面を気にして表に一切出さないため)祖母が拾ってくる本の中でだけ生きてきた少女と主人公は健常者と障害者という壁もありなかなか素直になれないのだが、そのもどかしい感じがよく表現されている映画だ。
ジョゼとは彼女が気に入った作品の主人公の名前である。
人恋しさにこわれそうな心を気の強さで繕おうとする彼女だが、主人公のまっすぐな気持ちについに屈する。
所詮成就する事はないだろうと心のどこかで思いながら。

二人がSEXをするシーンは街を見下ろす月夜ではなく昼下がりの部屋であったが、池脇千鶴の貧に(ry)が物語にリアリティを与えている。
やはり脱がなきゃいけない時は潔く脱いでこそ女優である。
彼女の家で暮らし始めた二人だが、就職、帰郷と時を経て関係性が少しずつ変わっていき、そしてごく普通に別れがやってくる。
ありふれた理由。
ありふれない理由。

昔の彼女とよりを戻し明るい日差しの中歩く主人公は、ふと失くしたものに気がつき往来でとめどなく涙を流す。
田辺聖子の短編を原作とするこの映画は出てくるのは関西弁だし、背景はボロ家に大学に雀荘にと全くロマンチックさのかけらもない。
今まで書いてきた文章とも符合しないし、何よりきちんとした主題歌がある。
けれどなぜか筆者には、匂いのない花や透明な痛みが確かに感じ取れたのだった。

長々とお付き合いいただいたが、今度こそ終了である。
140NO MUSIC NO NAME:2006/07/18(火) 04:45:08 ID:Kc1VMr9s
656 名前: 不定期連載・TMR雑記10/1 [sage] 投稿日: 05/02/04 02:43:25 ID:ZxoU872y
【HEART OF SWORD〜夜明け前〜】

ついに新アルバムリリース!

個人的には大変気に入って評価も高いアルバムとなった。
今回はなぜか洋楽を聞くように「歌詞カードを全く見ない」という聞き方をずっとしてしまって、今までそういうことはあまりなかったので自分にとって不思議なアルバムとなった。
いつの間にか新しいところに来たなあ……という感慨と、昔のどっぷり声と歌詞に浸っていたときの甘やかさを思い出して懐かしくなったり。
そのうち機会があったら考察したいものである。

それにしても、西川があまりにすごい勢いで活動するものだから、ただ文章を書いてるだけなのに置いて行かれそうである。
ついにバンドプロジェクトまで始まってしまった。
嬉しいのを通り越して笑いたくなってくる。
なんでしょうあのバンド名は。
あくまでピーターパンを言い張るつもりらしい。
本当に飽きさせない人ですなあ。


で本題である。
実は難しいことを考えすぎたせいか前回書き終わった途端知恵熱が出てしまったらしく、新年そうそう寝正月で過ごしたあげく復帰に時間がかかってしまった。
慣れないことはするものではない。
というわけで、申しわけないがクリスマスの件は今年のイブに延期である。
代りと言っては何だが、この連載は今まで筆者が出会ったシングルから順番に考察して来たわけだが、ここでちょっと趣向を変えて歴史を遡ってみようと思う。
という訳で「HEART OF SWORD〜夜明け前〜」である。
ただし筆者がリアルタイムで見聞きした事は少ないので、勘違い等発生する恐れがあるのはご容赦いただきたい。
141NO MUSIC NO NAME:2006/07/18(火) 04:45:43 ID:Kc1VMr9s
657 名前: 不定期連載・TMR雑記10/2 [sage] 投稿日: 05/02/04 02:44:03 ID:ZxoU872y
・HEART OF SWORD〜夜明け前〜
最高位16位 チャートランクイン46周 累計36.6万枚 96.11.11発売

データ的に特筆すべきは、TMR出世作ゆえにとにかくロングセラーだった事である。
一年以上も演歌のごとくチャート内をうろうろし、その年のロングセラーランキングでは、天童よしみに次いで2位だった。
筆者も見覚えがあるが、この曲はホワイトブレス発売以降も売れ続けていたのである。
(100位内にシングル5枚ぐらい入ってる時もあった)

アーティストの知名度が上がる時と言うのはえてしてそんなものだが、それにしてもちょっと異例の長さである。
おそらく97年に始まったオールナイトでの地道なプロモーションも要因としてあったろう。
今でこそTMRはかなり初動型の売れ方で「ファンしかいない」と言われるが、そういう時期もあったのだ。
この事は誇りを持って語り継いでいきたいものである。

さて、ブレイクしたのは勿論曲の良さもあるだろうが、何といっても初めて大型タイアップが付いたのがきっかけだと思われる。
今更過ぎて書くのもおこがましいが、水曜七時のゴールデンタイムのアニメ「るろうに剣心」のエンディングである。

御存じない方もあまりいないだろうが、そういう方にはこちらを見ていただくとして。→ttp://www.sonymusic.co.jp/Movie/TV/Kenshin/
少年ジャンプ連載、和月伸宏の人気マンガを原作とすアニメである。
ドラゴンボール終了後のジャンプを一人で支えていた感のある人気作だけに、TV的な成功は約束されていたものの、思いがけない副産物がついてきた。

主題歌の連続ヒットである。
142NO MUSIC NO NAME:2006/07/18(火) 04:47:08 ID:Kc1VMr9s
658 名前: 不定期連載・TMR雑記10/3 [sage] 投稿日: 05/02/04 02:44:39 ID:ZxoU872y
オープニングテーマ
『そばかす』 (JUDY AND MARY)
『1/2』(川本真琴)
『君に触れるだけで』(CURIO)
エンディングテーマ
『Tactics』 (THE YELLOW MONKEY)
『涙は知っている』 (涼風真世)
『HEART OF SWORD〜夜明け前〜』 (T.M.Revolution)
『the Fourth Avenue Cafe』 (L'Arc-en-Ciel)
『It's gonna rain!』 (BONNIE PINK)
『1/3の純情な感情』 (SIAM SHADE)
『ダメ!』 (和泉容)

上記のように、起用したソニーグループのアーティストが次々とブレイクを果たし、当時最強タイアップとしてアニメファンのみならず世間一般の注目を集めたのである。
日経エンタによると、起用はソニー内各グループから広く公募し、アニメ制作スタッフが決定したとの事。
連続ヒットはこの選曲スタッフのセンスが良かったからではないかと思われる。
それにしても、今は無きアンティノスのような端っこも端っこのグループからよくぞ選んでくれたものだ。
あらゆる意味で感謝に堪えない。

西川が担当したのは放映開始から2年目、OPは大ヒットのJUDY AND MARYで、イエモン、涼風真世(主人公の中の人)に続く3つめのEDだった。
ミリオンが出てはいたが、まだ一部の人間にしか認知されていなかった時期の話である。
蓋を開けてみればご存じの通り、おそらく起用アーティスト中最も知名度が低かったであろうTMRが40万枚のヒット、フロックではないこの枠のタイアップ効果を証明する形になった。


余談だが次期EDはまさに当時昇り調子だったラルクアンシエル。
万を持しての起用だったが、ドラマーが麻薬所持で検挙、音楽活動一切の自粛を余儀なくされるという事件があった。
結果としてEDは2、3回の放映で急遽楽曲だけ差し替えられTMRに戻ったのである。
この不祥事によりラルクの本格ブレイクは一年近く遅れ、97年の復活シングル「虹」まで待つこととなった。
制作サイドの気持ちなのか単なる大人の事情か、奇しくもるろうに剣心劇場版テーマソングである。
143NO MUSIC NO NAME:2006/07/18(火) 04:47:39 ID:Kc1VMr9s
659 名前: 不定期連載・TMR雑記10/4 [sage] 投稿日: 05/02/04 02:45:10 ID:ZxoU872y
ドラマーの交代劇を経てバンド名を冠した楽曲で再スタートを切ったメンバーとファンの気持ちはどんなものであったか、当人たち以外知る由もない。
ただ当時音楽業界に詳しくもなく剣心も見ていなかった筆者のような人間にも事情は伝わってきたし、皮肉な事にそれで知名度が上がったのも事実だろう。
そして、彼らにそのダメージを跳ね除けるだけの力があったのも。

それにしても、西川とテツ氏の十数年前のやり取りから既に始まっていたのか、現在の所属といいアメリカライブといい何かと因縁の深いバンドである。
オンエアの延長でTMRにも影響はあったと思われるし、同時代ブレイクとあって比べられる事も多かった。
今でこそ売上や知名度などには差があるが、封印前までは殆ど同軸で語られていたのである。
たらればはないが、あの事件がなかったらこの二組の立ち位置は何か変化があったのだろうか。

るろうに起用アーティストの多くが様々な形でリタイアし、チャート上位で生き残っているのがこの二組というのも感慨深い。
商業音楽を変わらずにやり続けることの難しさを見る思いである。
特にバンドで挫折を経験した西川がどんな思いでテツ氏を眺めていたかを想像するとかなり切ない。



ぶ っ ち ゃ け 萌 え 萌 え で あ る 。





……おっと羽根が。

筆者がこの曲に出会ったのはLEVEL4で出会いHIGH PRESSUREでハマってリリース済のCDを漁っていた時期にあたり「たまに聞くあの曲はTMRだったのか」というのが正直な感想だったりする。
この頃は楽曲よりも西川個人に対する興味が大きかったように思うし、浅倉氏の事も知識として知っちゃあいたが「へー大ちゃんも大物になったんだね」くらいのもんであった。
「TMネットワークのサポメンだった人」の音によもやここまでのめりこむ事になろうとは、十数年前の自分に小一時間説教したい気持ちでいっぱいである。

それはともかく、西川の事を調べるにつれこの「バンドの挫折」という要素は筆者の中で大きくなっていった。
極めて個人的な思い込みだが「この人は傷だらけで生きてる人なんだな」というのが感じられたからである。
本人の持つコンプレックスや矛盾、商業的なしがらみへの妥協や成功に対する餓え、そして何より愛情に対する貪欲なまでの執着。
TVに出ている西川は笑っていたし、みんなを一生懸命笑わせていたけれど、いつもそこにひやりとするような傷が見えた。
多分あの姿を見て「西川君って明るくて面白くていいよね」という感想しかもたない人はTMRの価値観は微妙すぎて分からないのではないかと思う。

とまあ文章にしてみると尤もらしく聞こえるが


「挫折を知ってる男って感じ?
可愛いのにキャリアあるんだーどうりで歌うまいしーなんか実力派っぽくてカッコイイしー!」





…羽根を仕舞って話を戻そう。
144NO MUSIC NO NAME:2006/07/18(火) 04:48:58 ID:Kc1VMr9s
660 名前: 不定期連載・TMR雑記10/5 [sage] 投稿日: 05/02/04 02:46:27 ID:ZxoU872y
そんなある種の追い風に乗り、TMRはカウントダウン番組、音楽番組への出場券を手に入れる。
当時は丁度音楽番組冬の時代があけた春真っ盛り。
90年代前半ビーイング系や露出の極端に少ない本格派アーティストが売れた反動か、手段を選ばないというか露出に積極的なアーティストが増えた頃である。
アイドルの盛衰と似てアーティストのテレビ露出は時代の価値観に左右されるものらしく、当時の発言として紅白出場に対しGLAYが出した「両親に親孝行がしたいから」というのが印象的だ。
上の世代と同じ事をしていては目立つことは出来ないのだ。
今現在また反動が来ている気もするが、とりあえずお茶の間と音楽が話題を共有できた幸せな時代であったと言える。

さて西川はと言うと、ファンもよく知っている通りあのキャラクターで良くも悪くも世間に強烈な印象を与えたのであった。
貴重なチャンスをしっかりとモノにした勝負強さは今思い返しても驚嘆に値する。


いや、やり方がどうかとか、結果がどうなったとかいうのは置いておいて。

本当に、これで歌が下手だったらどうなっていたことかと思わないでもないが置いておいて。


それでもオリコントップ10入りするにはまだまだハイプレまで待たなければならなかったので人気を得るというのがいかに難しいか分かろうと言うものである。
浅倉氏が自著の中で「彼はもっと早く有名になると思っていたが、物事が浸透するのには、時間がかかるという事が分かった」とコメントしているが、やはり日本は広いのである。

しかし、筆者はそれで良かったと思っている。
急激に熱したものは冷めるのも早い。
3枚目で話題となり、4枚目で売れ始め5枚目でトップ10、6枚目で1位!……というのは男性ソロが極端に売れにくい当時の(今もだが)状況を考えても、なかなか理想的なペースだったと思う。




さて、次回は楽曲とタイアップに関する考察の予定である。


145NO MUSIC NO NAME:2006/07/18(火) 04:51:22 ID:Kc1VMr9s
695 名前: 不定期連載・TMR雑記10/6 [sage] 投稿日: 05/02/09 04:26:45 ID:4egXVGEQ
【HEART OF SWORD〜夜明け前〜】

祝!めざまし歌君1位(笑)
この件に関して他アーティストのスレをヲチしに行ってしまった。
様々な意味で興味深かったですな。
苦笑いもしたけど、結局「金持ち喧嘩せず」という印象に落ち着いた感じ。
思うに今回のアンケートは「歌君」という言葉の持つ印象にだいぶ左右されたような気がする。

・バンドではなくソロアーティストっぽい。
・「専業歌手」っぽい
・ルックスが伴ってないと駄目な感じがする

ここらへんの要素とリリース時期の露出が合わさってこういう結果になったのかと。
でなけりゃいくら西ヲタが熱心でも2位以下に大差という訳にはいかなかったと思われる。
まあ組織票と言われても仕方ないかもしれないが、そんなに動員できるもんなのかと、筆者などは別の意味でびっくりしたものである。
この調子でどんどん世間をぽかーんとさせていただきたい。
とりあえず今月のCDTVバレンタイン特集が楽しみだ。


さて本題。
今回は楽曲とタイアップの話である。

いきなりだが掴みとして筆者の恥ずかしい(?)告白を聞いていただきたい。
かねてより色んな場所で公言して来たが改めて、筆者は西川貴教が21世紀で最も成功する日本人アーティストの一人だと信じ疑わない。



……あ、今ひかれたような気がする。
凄くする。



まあまあちょっと聞いてくださいよ奥さん。
一応根拠らしきものはあるのである。
146NO MUSIC NO NAME:2006/07/18(火) 04:51:53 ID:Kc1VMr9s
696 名前: 不定期連載・TMR雑記10/7 [sage] 投稿日: 05/02/09 04:27:18 ID:4egXVGEQ
今さら言われずともばればれだろうが、筆者は重度のヲタ体質である。
この場合のヲタとはアニヲタやゲーヲタ、果ては鉄道ヲタやダムヲタなどの特定ジャンルを指すものではない。
興味のある分野に対し、調べたりその意味あいを考えずにはいられない気質のようなもので、西川にハマった時点から音楽ヲタになったと言えば分かりやすいかもしれないが、もう少し突っ込んでみる。


【問1】
以下の人名は少年サンデー連載の田中モトユキ作「最強!都立あおい坂高校野球部」の登場人物であるが、その特徴を答えよ。

・北王路輝太郎
・菅原鈴緒
・松方雅治
・小林虎鉄
・梅宮右京
・柴田伸之助

【問2】
以下の人名は有名ギャルゲーム「卒業」の登場人物であるが、その特徴を答えよ。

・新井聖美
・加藤美夏
・中本静
・志村まみ
・高城麗子


ピンと来た方は回答をメル欄にでも。
全く理解できないし調べる気にもならないという人はいわゆるヲタ体質ではないと思われる。
このように、ヲタというのは物事の関連性に気がつける人、意味合いに敏感な人ともいえる訳で、知識があるとよりエンタメ作品を楽しめる人種なのである。
そして筆者が「HEART OF SWORD〜夜明け前〜」を見た時の印象。



「 …… あ 、 こ い つ ヲ タ ク だ 」



…いや褒めてるんですけどね。
今現在もオールナイトで披露している数々のエピソードをひっぱって来るまでもなく、西川という男は全く見事なまでにアニヲタの文脈を押さえている。
細かいロジックに気がつける側の人間なのである。
147NO MUSIC NO NAME:2006/07/18(火) 04:52:39 ID:Kc1VMr9s
697 名前: 不定期連載・TMR雑記10/8 [sage] 投稿日: 05/02/09 04:28:08 ID:4egXVGEQ
さらに説明をする為には寄り道だが「るろうに剣心」という作品を少しばかり掘り下げなくてはならない。
よくご存じの向きには申しわけないが、しばらくおつき合い頂きたい。

この作品の舞台は明治維新直後の日本。
幕末の戊辰戦争をくぐり抜け、多大な犠牲の果てに手にした平和の時代である。
しかし主人公緋村剣心は「人斬り抜刀齋」として人斬りに手を染めた過去に傷つき、るろうに(作者の造語で流浪人の意)としてさすらっている。
時代は明けても心はまだ「夜明け前」なのだ。
争いに膿んだ彼は自らに不殺の掟を課し、過去の因果から逃げず、人を傷つけぬままに運命に立ち向かっていく。
生き方(戦い方)を常に試され、人殺しに引き戻されそうになる彼の人間性の回復がこの物語の大きなテーマである。

「剣心」というのは本名ではなく師匠から願いを込めて授かった剣名だが、刃を持つ者の心根を指し示している訳でこの物語の本質をよく顕している。
名作と呼ばれる作品のタイトルはいつもシンプルかつシンボリックであるものだ。


ここまで来れば何を言わんとしているかお分かりだろう。
「HEART OF SWORD」という楽曲名は、TMRがこの作品の肝をしっかり読みとっていますよ、と言うメッセージのような物だ。
歌詞も西川と剣心のどっちとも取れるようになっているし、サウンド的には刀を斬り結ぶ金属音が入り、全体に和風のアレンジがされている。
おまけに収録してあるアルバムのタイトルは「維新レベル→3」である。


ここまで要素を詰め込んでいて、TMRがこの作品にどれだけ敬意を払っているか分からない方が鈍いというものだ。
そのせいかどうか、ネット関連各所をざっと眺めているとこの曲が剣心ファンやスタッフにとても可愛がられていた事が伝わってくる。
商業主義優先で作品を考慮しないタイアップを嫌うアニヲタは多いが、アニソン板などでも不思議とそういう叩かれ方は少ないし、後のガンダムSEEDがすんなり受け入れられたのもその土壌があったからこそという気がする。

またスタッフも悪のりしすぎというか、さかんに西川と接触を持っている。
声優出演はもちろんの事(本人の証言によれば、俳優としての出演依頼はごく一部の例外を除いて片端から断って来たらしいのに、声優だと1も2もなく引き受ける、そんな世間の偏見をものともしないところが大変正直で清々しい。
そしてその姿勢は今も全く変わっちゃいないのであった)、少年ジャンプ誌上で緋村剣心氏と対談(!)したり、なぜかビデオリリースの際に剣心の映像と夜明け前のPVを掛け合わせた特典映像を付けたりしている。
もちろん当時ブレイク中の西川の商業的有用性は言うまでもないが、本人にやらされてる感が全くないので、ひとまず理想的な関係と言えよう。
148NO MUSIC NO NAME:2006/07/18(火) 05:07:27 ID:Kc1VMr9s
698 名前: 不定期連載・TMR雑記10/9 [sage] 投稿日: 05/02/09 04:29:33 ID:4egXVGEQ
尤もアニメに限らずTMRはタイアップという物に関していついかなる時も誠実だ。
プロ意識の高さと、コラボレーションに対する高い次元での理想が見て取れる。
西川のTMRでの作品作りの考え方、ひいては彼の他人との関わり方の問題と思われるが、良く言えば相手を最大限尊重するやり方であり、悪く言えばこだわりがなさすぎるのかもしれない。
アーティストとしてはあまりにも協力的で、しばしば苦労の割に報われない状況に陥るのが不憫で、今後の課題と思われる。。



分 か り や す く 言 う と 舐 め ら れ 過 ぎ な の ね 。




話が長くなったので冒頭のお題に立ち返ってみる。
なぜ筆者が西川の事を日本で最も成功すると感じたかと言うと、ジャパニメーション的センスを最も分かりやすく楽曲の中に落とし込んで伝えることが出来るから、に尽きる。
日本アニメが海外に対する有効な輸出品目であるのは今更説明するまでもないので割愛するが、アニメーションとJ-POPと海外のちょうど真ん中に立って道案内をしている図が浮かんでくるのである。
実際に筆者はブレイク当時に「この人はアニメの主題歌をやって、それが海外で有名になって世界的に売れるだろう」と思っていたし、公言していた。
(正直一発目の剣心から当ててくるのは予想外だったが)



ま あ そ の 時 は 鼻 で 笑 わ れ て い た 訳 で す が 。




アニメとJ-POPのディープな関係については、またの機会にするとして、個人的には西川の知名度はまだ上がると思う。
物事が浸透するには時間がかかるらしいのでもう少し先と思われるが、もし筆者の予測が正しければ今度は西川のルックスだったりキャラだったりが注目されると思うのだが、果たして当たるだろうか。
とりあえずハリウッド映画に出してみませんか、サムライミさん?
149NO MUSIC NO NAME:2006/07/20(木) 00:35:49 ID:AZ60tKbT
106 名前: 不定期連載・TMR雑記12/1 [sage] 投稿日: 2005/04/18(月) 10:20:53 ID:2wtrljCD
【独裁 -monopolize-】
まごまごしているうちにツアーが始まってしまったが残念ながら筆者はまだ未参加である。
それはともかく風の噂では名古屋はかなり賛否両論だったようで、遠征すればよかったと悔やまれる。
筆者はヘビーリピーターではないので基本的に遠征はしないし月に1本程度なのだが、そういったイレギュラーなライブは大好物なのだ。

何でも亡くなったファンの事で精神的に歌うのが困難になったとの事。
人の生き死にに関わるし、実際に見たわけではないので事の是非についてはココでは触れない。

ただ見たかったなーと思う。
どういう顔をして、どういう声のトーンで、どんな風に立っていたのか。
サポメンはどんな反応をしていたのか、スタッフはどこまで把握していたのか。
前日座り込んでしまったというが、どんな調子だったのか。
言うかどうか10分近く悩んでいたというが、どんな仕草をしていたのか。

筆者は西川貴教に関しては全肯定である。
例えばライブを途中で放棄しても、酔っ払って歌っても、客を罵倒しまくっても、歌詞間違えまくりでも怒らないだろう。
それどころか罪を犯しても、もしかしたらレイプしたり人を殺したりしても責める気にはならないかもしれない(多分)。
このスタンスはいわゆる信者というのとはちょっと違う。

西川貴教という生き物に対する好奇心がそうさせるのだ。
筆者は彼のあらゆるシチュエーションに興味があるのである。

考えようによっては人権無視のきらいがあるので、西川に対して怒ったり批判したりしている人を見かけると申し訳ない気持ちになったりする。
そっちの方がよほど人間扱いしているだろう。
いや、ちゃんと体調の心配したりはしてるのだが。


この話題に関して思い出すことがもうひとつある。

「GONIN」という映画がある。
石井隆監督作品で筆者のとても好きな映画の一本だ。
佐藤浩市演じる主人公はもとアイドル歌手で現在は実業家であるが、事業に失敗した彼はヤクザに借金し追い込みをかけられ、犯罪に手を染めるしかない程追い詰められている。

劇中登場はしないが彼の元ファンクラブ会長の中年女性が彼の保証人となり多額の負債を抱え首を吊ったという事情が明かされ、それがとても印象に残った。
おそらく彼女は全財産を貢いだ挙句破滅したのだろう。

映画を見た当初はなんて気の毒な話だろう、と感じたのだが最近は少し考え方が変わってきた。
彼女は喜んで死んだのではないだろうか。
若いころに感じたときめきのまま、主人公に何かしてあげられることが本当に嬉しかったのではないか。
人に何かをしてあげる、役に立つ、ということは元来それほど厳しく、犠牲を払わなければならないことなのではないか。

筆者はそんな風に、折につけ設定でしかない彼女を思い出しては考え込む人間なのであった。
とにかく今日も西川は歌っている。
ありがたく萌えさせていただくのが色んな意味で供養というものだろう。
150NO MUSIC NO NAME:2006/07/20(木) 00:36:20 ID:AZ60tKbT
107 名前: 無名アイドルくん [sage] 投稿日: 2005/04/18(月) 10:21:27 ID:2wtrljCD
さてアサヤンもびっくりの急展開で申し訳ない。
いきなりだが前前回の問題の答えあわせをしていなかったので、解説させていただこう。

【問1】
以下の人名は少年サンデー連載の田中モトユキ作「最強!都立あおい坂高校野球部」の登場人物であるが、その特徴を答えよ。

・北王路輝太郎
・菅原鈴緒
・松方雅治
・小林虎鉄
・梅宮右京
・柴田伸之助

回答1
「仁義なき戦いシリーズ出演俳優の名字」
北王路欣也/菅原文太/松方弘樹/小林旭/梅宮辰夫/(柴田は確認が取れなかったのでもしかしたら違うかも)
故深作欣二監督の出世作でありその圧倒的な暴力描写は日本映画界に大きな影響を与え、内外にファンが多い。
例えばタランティーノの「キル・ビル」などにも露骨なリスペクトが見て取れる。
ちなみに安野モヨコの「働きマン」という漫画はもっとダイレクトにヒロインの名前が松方弘子である。
さらに余談で松方雅治のビジュアルは明らかに福山雅治がモデルである。

【問2】
以下の人名は有名ギャルゲーム「卒業」の登場人物であるが、その特徴を答えよ。

・新井聖美
・加藤美夏
・中本静
・志村まみ
・高城麗子

回答2
「ザ・ドリフターズメンバーの名字」
国民的グループのリーダー、いかりや長介が永眠したのも記憶に新しい。
このゲームではあえていかりやを外し、初期メンバーの荒井注を入れ漢字も変え、よりニヤリ感を醸し出している。
ちなみに同ゲームの続編はクレイジーキャッツの5人であり、制作者の思春期が窺われる。
151NO MUSIC NO NAME:2006/07/20(木) 00:37:35 ID:AZ60tKbT
108 名前: 無名アイドルくん [sage] 投稿日: 2005/04/18(月) 10:22:20 ID:2wtrljCD
……さてやることもやったところで、デビュー曲の登場である。
この曲が世に出るまでのあれやこれやを考えると涙でキーが見えなくなるのだが、とりあえず挑戦してみよう。

独裁−monopolize− 最高位28位 登場週 5週 3.6万枚 96.5.13リリース

初登場の順位はまずまずといったところだろうか。
やはりプロデューサーの知名度が物を言った売れ具合である。
この時期西川は浅倉氏と共にライブ活動を活発に行っており、ステージで構築した音をリリースするというやり方をとっていた。

古株の皆さんはご存じの通り、浅倉氏はリリースまでの西川を自ら精力的に紹介してまわったのであった。
ここらへんのすったもんだ、どうしたこうしたも当時の状況を偲ばせて興味深いのであるが、別の機会に譲るとして。
ひとつ言えるのはこの時期の西川が非常に受け身だったことだ。
もちろんボーカリストとしての評価は得ていただろうし、彼とて全くの素人ではなかったと思うが、当時を振り返ったインタビューなどを読むと浅倉氏は音楽的知識を「親鳥が雛にするように」与えていたようだ。

西川の方も「全てに於いて今までとはレベルが桁違いだった」と述懐している。
意外と知られていないが、浅倉氏はヤマハの楽器製品開発に携わり文字どおり音を一から作ってきた人なので、技術的には相当ハイレベルだと思われる。
生バンドで育った西川に無限の可能性を与えたと言ってもいいだろう。

しかし西川がボーカリストをする以上やはりロック色は強くなっている。
独裁はギターが全面に押し出された曲で、今までアクセスに馴染んできた人にとってはかなり異色だったと思う。
そこらへんは浅倉氏の著書でかなり掘り下げて書かれているのでこれ以上は触れないが、デジタル理系委員長とアナログ体育会系小僧がいい感じでデジロックしている。

……というところで後半へ続く。


つーか、殆ど進んでないじゃん。

152NO MUSIC NO NAME:2006/07/20(木) 00:38:18 ID:AZ60tKbT
229 名前: 不定期連載・TMR雑記12ぐらい [sage] 投稿日: 2005/05/11(水) 05:20:21 ID:MDPiL47D
【独裁 -monopolize-】
うららかな陽春、ライブツアーもたけなわですが皆様いかがお過ごしでしょうか。
筆者も遅ればせながら無事参加することが出来、とりあえず話題のパンフレットを購入してみた(サングラスは売り切れだった…orz)。


えーここから先軽くネタバレ入るのでご了承頂きたいのだが、簡単に解説すると今回はアルバムジャケットの通称「西ロボ」、正式名称エンターティメントロボット「infinity」の商品パンフという体で作られている。
ライブは新作発表会という位置づけのようだ。
開演前には池田秀一氏によるアナウンスが入るという念の入れようである。


「お姫様ダッコって何だ?」とか
「護身用として太腿にベレッタを格納してるのはいいんだが、パンツを穿いていたらいざという時使い物になるのか?」とか(自分で引き千切るのだろうか。それは結構萌え)
「西川のAIを使っているのに関西モードがオプション扱いなのは納得がいかない」とか
「サポはメカなのか生身なのか、メカならオプションとして付けてくれないのか、つーかバックの音どこから出るの?え西の口から?」とか
「エデンシステムは流石に恥ずかしい」とか
「ぶっちゃけあれでしょ、攻殻SACセカンドのパク(ry」とか
「擬体製作シーン作ってくれないかなGI」とか
「グラビアが薔薇族っぽすぎるのでは」とか
「いやむしろロリ系欠損マニアにはたまらないのでは」とか
「てゆーかエログラビアと紙一重」とか
「今ってコズミックイラ(CE)だったのか!」とか
「やはりコレを作ったのはコーディネイターなのか?」とか
「アスランの子孫あたりが作ったんだったりして(笑)」とか
「ヨシユキ・トミ(ry)」とか


まあまあ突っ込み所は満載だが筆者はこういう趣向は大好物である。
歌うアンドロイド、というイメージは古くはオルゴール人形に求められるのかもしれないが、意外にエンタータィメントのモチーフとして手垢がついていないのがいい感じだ。
ナイチンゲールを手に入れようとした中国の皇帝の例をひくまでもなく、どこかフェティッシュな匂いがするからかもしれない(ゆえにちょっと引き気味の方も多いと思われるが)。
本当にフィクションを音楽に落とし込むのが好きなんだなあと。
しかし、古今東西歌う人形と言えばうら若い女と相場が決まっているものだが、34歳バツイチが臆面もなく出してくるあたりが立派というか流石というか、いい度胸である。
153NO MUSIC NO NAME:2006/07/21(金) 02:12:47 ID:J5N/obsE
230 名前: 不定期連載・TMR雑記12ぐらい [sage] 投稿日: 2005/05/11(水) 05:21:59 ID:MDPiL47D
そもそも歌舞音曲の類は元を正せば娼婦の嗜みであり、枕元で客を慰める為のものであった。
芸事の神が弁財天であるのを見ても分かるとおり、歌や舞は本来女性の物なのである。
例えば芸者が褥で三味線をつまびくのを見たことがあると思うが、彼女たちは年を取り容色が衰えると師匠として若い芸者に歌や楽器を教える事で生計を立てたのである。
(ちなみに源義経の愛人静御前は白拍子であるが、白拍子とは男装して歌い踊る遊女、つまり高級コールガールタカラヅカ風である。どうです奥さん、そんな昔から既に世の中は発酵しきってた訳ですよ)

だからヨーロッパを起源とするクラッシックを除けば男性歌手などと言うものは少なかったし、男性が歌うのはあくまで生活における教養の一環であり、一生の仕事として選ぶものではなかった。
昔の日本人は「男芸者」などと呼んで馬鹿にしていたのである。
男性歌手が市民権を得たのは、マスコミが発達して、歌がなにがしかのメッセージとして機能し始めてからだ。
女がごく身近かな人のために歌っていたのに対し、軍歌に代表される武器としての歌が生み出されたわけだが、それは形を変えロックになったりヒップホップになったりして現在も発展し続けている。
ロックアーティストが生き様を問われるのはその名残であろう。
男は何か理由がなければ歌っても様にならないのである。


……何か話が果てしなくそれまくっているが、要するに歌姫というのはそれだけでエロな存在なのである。
ましてやそれを個人で所有するというのは、昔で言えば王侯貴族などしか実現出来ないかなり上級なエロティシズムだ。
歌良し器量良しで教養もある、花魁のような存在は娼婦でありながら尊敬され、諸大名から高額で求められたという。
科学技術の恩恵でそれが一般市民にも実現出来るというのは素晴らしい時代ではなかろうか。
(個人的には「アイドルサイボーグ」の異名をもつあややバージョンなんか見てみたい)
154NO MUSIC NO NAME:2006/07/21(金) 02:14:40 ID:J5N/obsE
232 名前: 不定期連載・TMR雑記12ぐらい [sage] 投稿日: 2005/05/11(水) 05:28:17 ID:MDPiL47D
ここまでを踏まえた上で改めて。
歌というエモーショナルな芸術と近未来サイバー的な機械の肢体の融合、というのはなかなかにTMRの核心をついているような気がする。
西川の持つ記号の触れ幅というか、矛盾をすべて表現してるような感じ。
思いつくまま列記してみる。

男性的でもあり、女性的でもある身体。
禁欲と淫蕩、支配と被支配、抑圧と開放の絶え間ない循環。
素材としての自分を冷徹に客体化できる強度の高い自我を持ちながら、ステージで全てを放り投げてしまう危うさ。
エンターティメントであろうとする自我と、ドキュメントであろうとする自我。
西川とTMさん。
etc。

あのパンフレットの、バラバラに解体された自分の身体を直視するのは色々な意味で勇気のいることだと思うのだが、
SEVENTH HEVENの黒西と白西が融合したら強さを獲得した、というところだろうか。
エデンシステムや西川本人の死生観等考えると、なんだか深読みしてみたくなる秀逸なネタである。
もうちょっと上手く宣伝してコンセプトに共感を得られたら、今後のための素晴らしい武器になると思うのだが。



しかし思い返してみれば、ドームinFORCEや封印解除やコーディツアーなどTMRはその時々のコンセプトで我々を楽しませてくれて、いつもご苦労様というかようやるわというか、本当にサービス精神旺盛なアーティストだとつくづく思う。
だからこそ客に受け身な態度を取られるのを嫌うのだろう。
こっちゃ命削ってやっとんねん!と。
ヲタは往々にして「セットも何もいらない。歌ってくれさえすれば良い」とは言うのだが、そしてそれは全く真実なのだが、やはりそれだけではTMRの魅力は語れない。
きちんと受け止める意味でも、機会があったら振またり返り考察してみたいと思う。

ライブの内容ですか?
夢幻のアーク最強!てことでそろそろLOVESAVERに引導を渡してもらっても良かったかも。
「森のふくろうさん」もなかなかいい味出してますし、バラードゾーンはこれだけでチケット代お釣りが来る感じ。
冒頭の白い衣装と本編ラストの黒い衣装もエロくて好みです。


……独裁?あれ?



また来週〜〜!
155NO MUSIC NO NAME:2006/07/27(木) 01:38:38 ID:TR24ftpz
保守
156NO MUSIC NO NAME:2006/07/30(日) 00:42:25 ID:ygc88F7h
フォ───ヽ(●∀●)ノ───ッ!!
157NO MUSIC NO NAME:2006/08/01(火) 03:26:03 ID:LivuDKM4
フォ守
158NO MUSIC NO NAME:2006/08/01(火) 23:20:01 ID:8+p3aUxW
なんか読んでて楽しいな。次回の書き込みが楽しみだ。
159NO MUSIC NO NAME:2006/08/02(水) 22:52:02 ID:h+SSJqD5
保守ー
160NO MUSIC NO NAME:2006/08/04(金) 10:53:05 ID:7oC+aahm
干す
161NO MUSIC NO NAME:2006/08/04(金) 17:59:01 ID:bL2eyd1k
そもそも不定期さん待ちのスレって
ここだったの?
162NO MUSIC NO NAME:2006/08/04(金) 19:10:27 ID:T3cHxwWG
もとはアイドル板だった

不定期さん待ちで3スレ目くらいまではロムってたが
暫く見ない間に酷い有様に変容してた

今はあるのかどうかも知らん

163NO MUSIC NO NAME:2006/08/04(金) 23:40:38 ID:cbA8dp4d
不定期さんは$板のスレが埋まった後
ラウンジの露出狂スレに移動した






1000まで逝かずに落ちたから、過去ログ墓場には残っていないorz
164NO MUSIC NO NAME:2006/08/05(土) 06:55:29 ID:tHMA4ygs
>>163
そんなとこに移動していたのか…orz
落ちたとは惜しいことしたな
165NO MUSIC NO NAME:2006/08/05(土) 16:32:42 ID:fKIAfzvI
データーからログをサルベージュしる方法あるんだが、何せパソねーよ
166NO MUSIC NO NAME:2006/08/06(日) 14:33:46 ID:1Y5hr92C
                       o_______
                       /           /
            丶ノノ、      /  ★★★     /
            ∩ソノヽヾミ    /. TMRevolution. /
            (`∀´*)ヽ 丶ノノ、          /
             |__つ_  ソノヽヾミ  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
        ____/_____/ノ(*´∀`∩┓
       _O。//。'O/  ̄ 。| ̄ ̄- |] ̄`ヽ ブロロロロ〜!
       |┌――┐__ l⌒ll__.|__---イ_l⌒llノ =3
       ~`--' ̄ ̄ ̄`--' `--' ̄ ̄ `--'

オマイらageageで行きましょうよ
早くチケと不定期さんこねーかなー
167NO MUSIC NO NAME:2006/08/06(日) 22:36:51 ID:O7z/MjP2
ということは、もう続きは読めないって事?
168NO MUSIC NO NAME:2006/08/07(月) 16:17:11 ID:D/zyfkBO
不定期さん帰ってきたほしいな
169NO MUSIC NO NAME:2006/08/08(火) 00:20:57 ID:409I9i1e
ここに貼ってある以外の不定期さんのログが
あるんだが、貼ってもいいだろうか?
170NO MUSIC NO NAME:2006/08/08(火) 00:34:07 ID:Uv0SjoxV
>>169
よろしくおながいします
171NO MUSIC NO NAME:2006/08/08(火) 00:39:42 ID:RCuZtfT7
830 名前: 不定期連載・TMR雑記11/1 投稿日: 05/03/04 15:00:43 ID:LuRtXPUP
【臍淑女 -ヴィーナス-】

今更アリゾナの魔法を見たのだが。


海 外 で 活 躍 の 暗 示 で す っ て ?


聞き捨てならない話である。
そういや以前ニッポン放送でも弦エニシ氏に占ってもらった時そういう暗示が出ていた。
あの時は海外リリースのカの字も出てない時で結局実現したのは翌年だったが、当時西川はその事を知っていたのか気になる所。
あまり占いを信じない筆者だったが、あの時ばかりは「自分の常識を見つめ直すべきか?」と思ったもんである。

まあそれはさておき、西川のような波乱万丈な人生を送る芸能人は出来不出来がはっきりして占いやすいのかもしれない。
我々凡人のメリハリのない人生では運も厄も素通りである。
しかし民よ、凡人の人生も捨てたものでない(中村うさぎ風)。
みんながみんなドラマみたいな生活だったら世の中大変なことになってしまうではないか。

話を戻して、海外成功は有り難いがそっちが当たると必然的に体調不良の心配も出てくる訳で痛し痒しである。
しかし今までだって毎年大概倒れていたが、あれは体調不良のうちに入らないというのだろうか。
これだけ色んな人に言われまくってるのだから、まあこっちもある程度の覚悟はしておいた方がいいのかもしれない。
なんて煽ってみたり。


本題である。

・臍淑女−ヴィーナス− ARE 最高位35 登場5回 2.6万枚 96.7.15リリース
※とりあえずこれしかないので一応貼っておくが、この数字はかなり古いので実際にはブレイク時にもう少し上乗せがあったと考えられる。


TMR2枚目のシングルだが、露出が少なかったと見えて個人的には全くビデオの類は見ていない。
データ的にも新人にしては高く、さりとてブレイクと言うわけでもなく、浅倉氏の固定層に売れただろう事が窺われる中途半端なものである。
TMRとしては最低売上で、衣装やタイアップ等特筆すべき事項もない。
PVも金かかってないこと甚だしい(笑)。
なので遅れてきたファンにとっても、純粋に楽曲で評価できる作品かもしれない。
172NO MUSIC NO NAME:2006/08/08(火) 00:41:01 ID:RCuZtfT7
831 名前: 不定期連載・TMR雑記11/2 [sage] 投稿日: 05/03/04 15:01:25 ID:LuRtXPUP
何げに初の夏ソングだったりもする。
サウンドはパーカッションを全面に押し出したバカンス風?で爽やかさといかがわしさがよく出ている。
夕暮れ時のブリッジの暑気をはらんだ風が感じられるようだ。
この時代はライブで発表して歌いこんだ物を録音しているので、かなりこなれた印象である。
歌唱力には定評のある西川だが、ここらへんの曲の作り方もイメージとして影響しているのかもしれない。


さて今回は歌詞に注目してみたい。
基本的には他愛の無い内容である。
真面目な「僕」は悪友に流行りのスポットにナンパに誘われるが「美学に合わないから」とりあえず付き合いででかける。
しかし現場に来てみれば「どうしてこの娘がと思うような可愛い娘たち」が「移り気なまなざしで値踏み」している。
この場合「まなざし」の主語は誘ってくる男の経済力とセンス(車)を冷徹に値踏みする女の子たちである。

まあ筆者はお知り合いになった事はないのだが、世の中には一夜のアバンチュール(ふるっ)にためらい無く身を任せる女の子たちが少なからずいるのだろう。
頑張ってゴムだけはつけて頂きたいものである。
それはともかくつきあいだった筈の「僕」は眼前に広がる欲望丸出しの光景に刺激され、チェックを入れ始めるはおろかゲット態勢に突入してしまう。
2番では実戦に挑むも経験の浅さから絶好の機会を逃し、あまりの現実感の無さに揺れているのだ。
そして繰り返し強調されるサビ。
「恋なんじゃない」

そう、この曲は恋の歌ではない。
あくまで欲望の歌なのである。
一言でまとめると


や れ そ う な 可 愛 い 子 が た く さ ん い る ん で エ ッ チ し た く な っ ち ゃ い ま し た 。


で終ってしまう。
しかしかつてこれほどまでに性欲を爽やかに描ききった作品があっただろうか。
なんだか白い歯と汗が光ってそうなイメージさえある。
アイドルの詞ではないのにアイドルぽい。

「欲望」と書くと正教徒的発想が邪魔をして抑圧すべき事柄、戒めるべきものと捕らえがちだが、井上氏は常にこれを肯定する。
若い男が性欲にうつつを抜かすのも、子猫が母親の乳首を求めてふにゃふにゃしているのも本質的には大差がなく、この曲にはそれを可愛げととらえる母親的視点が存在しているのだ。
ある意味大人の女性にしか書けない詞だと思う。
173NO MUSIC NO NAME:2006/08/08(火) 00:42:14 ID:RCuZtfT7
832 名前: 不定期連載・TMR雑記11/3 [sage] 投稿日: 05/03/04 15:01:47 ID:LuRtXPUP
井上氏の実像というものを筆者は寡聞にして知らないが、詞を見る限り独自の価値基準が感じられる。
その中で恋愛に関する項目をあげてみよう。

●愛や恋は多くの場合幻想である事が多い。
●そして大抵の場合それは様々な欲望の帰結である。
●しかし愛と欲望は等価であり、それ自体に貴賎はない。
●愛と呼べるものもあり、それは様々な形や色をしている。

あえて言葉にするとこんな風になるだろうか。
具体的にあげると独裁は愛していると言いながら主題は独占欲、支配欲の類だし、イミクラは彼女の愛の言葉を「嘘」とハナから断定している。
IDや魔弾に至っては主人公は愛を全く信用していず、承認欲求でしかない。
いずれも肉体関係の持つリアリティが圧倒的な比重を占めている。
逆に別れの歌の方がはるかに思いの深さを感じさせる曲が多く、いずれも現在主流の恋愛歌からは大きくかけ離れている。


この達観してるんだか前向きなんだかよく分からない、えらくシニカルな快楽主義がTMRの基本理念と言えるだろう。
ある程度人生をこなし痛い目にもあった大人の純粋さであり、筆者はまさにそこを愛する。
この曲はそんな井上氏の価値観が顕著に出ている作品のひとつだと思うのである。

そして肝はいかにその気にさせるかという「ライブ感」だと思う。
ステージの方ではなく、実況のアレである。

キタ━━━(゚∀゚)━( ゚∀)━( ゚)━( )━( )━(゚ )━(∀゚ )━(゚∀゚)━━━!! って感じ?


夏の風の感触、車のエンジンの焼ける匂い、女の子の素足にサンダルのプラスティック感。キスの唾液の冷たさ。
ひらひと舞う短いスカート。夕焼けのオレンジと小麦色の肌。アスファルトの灰色。

曲が流れている間は自分自身のしがらみを全て忘れ、主人公と同調してドキドキを感じさせてくれる。
説教も道徳も愛のうんちくも、音楽的深みも人生哲学も明日への希望も無用だ。
今だけあればいい。
一瞬のためだけに流れる、まさにそういう曲だと思うのだ。

その潔さが、筆者がこの曲を高く評価する所以である。
174NO MUSIC NO NAME:2006/08/08(火) 00:52:13 ID:409I9i1e
あと、もう一つだけあるんだが
中途半端に終わってるんだ……
175NO MUSIC NO NAME:2006/08/08(火) 09:40:30 ID:mrsecxkF
もうひとつも読みたいです!!途中でもいいですから
176NO MUSIC NO NAME:2006/08/08(火) 11:17:27 ID:92VIqN/k
読みたい!がんがれ〜不定期さんすごいっす!
177NO MUSIC NO NAME:2006/08/08(火) 11:49:13 ID:hX9gNbgU
ここまで冷静に楽曲に注目してる方はFANでも居ないですよ。
是非読みたいです。
178NO MUSIC NO NAME:2006/08/08(火) 12:34:54 ID:E4RmUWIB
彡 爻":. ヽ: : : :.、!イ'じ   じ〉イ: : !
ミ" ,〃::..     ヽ: : : トゝ" __' "ノ;'.:/ 私のソフトクリーム食べて?
ミ''" ミ;、,..,.、,.y''",ィヽ、:.ゝ、 `ー´,.彳:/
 "''-'-==-''゙"´ノ ``ゞ` r<彡'"-、
        /    ___ ゙ ,:-'´  、 i
      /´ ヽ` ̄        ー-゙:.、 おっぱい吸ってね
     i          - 、         `ヽ_
     l:    、.:         ヽ       ゙i"
       !    i ; n  .:c.:   ',    _..ハ
      |    ハ/ {   _,..-ァノ 、r‐、>ー ヽ
     |   ト./  ` ̄__,.:=彡  :.ヾ、ニ二 /
.       |    |ノ     -=<      ゙=tラ'"
        |   /   ,-一'" ̄´         i
       |:/     / \:.           !
      | '    /   ヽ:.         :、  \
        ゙、  ノ    .i:.        `   ヽ
       `ー'    _:/__:.            `ー---─ ''"´ ̄ ̄`` ー- 、
          /´    `ヽ、.         .:                   `ヽ、
           /             `ヽ、                          ゙i
            i    まんこも なめてね       :;                    ,!
           !       ‐-、      :. ;: .:'                      /
         ヽ        ヽ     ; j:! "       __..:-‐'"´ ̄ ̄`   __ノ
             \         !    .:' 〃 ,..:---─‐'"´ __.. -──── ''"´
            `ヽ、     ヽ、 ノ-く⌒ヾ:.:'ー--ァ'"´
                  `ヽ、   >:)..( );;;;;;}:/` ̄i
             ....:::::::::::にニニイ:: /;;;;;;;/K._.ノ、
           ....::::::::::::::::::,! _ i!: l;;;;;;;;.ゝ.:、__/ ミ、::::::::::::::::.........
            ..::::::::::::::::::::::::!`´_` .! ( \;;;;;;;ヽ ..)==='' :::::::::::::.......
          ::::::::::::::::::::::::::k'´! i ,``;|.ブリ`);;;;;;} ブリッ
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)
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179NO MUSIC NO NAME:2006/08/08(火) 12:59:37 ID:yUBFw8u4
これはいいレビューですね
それはそうと不定期さんって打とうとすると不貞起算になるw
180174:2006/08/08(火) 13:03:35 ID:409I9i1e
今は携帯なので、夜PCでコピペします
181NO MUSIC NO NAME:2006/08/08(火) 22:01:09 ID:R4NqhPYJ
今年もHIGH PRESSUREの季節がきたな
182NO MUSIC NO NAME:2006/08/08(火) 22:33:18 ID:vUVhdw34
183NO MUSIC NO NAME:2006/08/09(水) 01:10:05 ID:lFTui96R
149 名前: 不定期連載 [sage] 投稿日: 2005/10/22(土) 04:18:49 ID:???
おひさしぶりである。
ちょっとサボっている間に西川環境は激変しスレタイも変わったりしているようだが、変わらずに駄文を載せる場所を用意してくれた皆さんにひとまずお礼を言いたいと思う。
まあそんな事はともかく、こんなに長い間が過ぎてしまった心情はここの皆さんならお分かりいただけると思う。

オールナイトの終了である。

これには筆者も参った。
途中まで書いていたエログロ満載のネタを能天気に披露する気分にはさすがになれなったのである。
冗談抜きで喪に服していた数ヶ月だった。

あれからしばらくたち、ようやく色んな事を思い返してみる気になったのでとりあえずのけじめとして西川貴教とオールナイトニッポンに関する文章を書いてみようと思う。
個人的雑感に類する駄文ではあるが、何がしかの足しになれば幸いである。


【ラジオとオールナイトと中島みゆき】
筆者が生まれて初めてラジオを意識したのは小学校低学年の頃であった。
好きになったアニメが窓口になり、声優という存在を知り、そのラジオ番組を聴き始めるというアングラ感極まる始まりであった。
古くて丈夫な不思議な機械から流れてくる世界のどこかの話に、まだ何もわかっていなかった子供はひたすら息を殺してじっと耳を傾けていた。
電波は頼りなくていつ逃げてしまうか知れたものではなかったし、何だか悪い事をしているような気分だったからだ。


気まぐれな子供はすぐにそんなことを忘れてしまうが、少し大きくなってオールナイトニッポンという存在を認識する。
パーソナリティ中島みゆきにひかれての事である。
当時は「録音する」という発想さえなかったのでその殆どを忘れてしまったが、彼女の番組は確かに面白く大声で笑っていたことは鮮明に覚えている。
ネタハガキが充実していて、当時の両雄ユーミンとの比較対象ネタや松山千春、世良正則などのニューミュージック系アーティストをいじった物が多かった。
本人がライブで歌詞を間違えたり忘れたりするのを自虐ネタで茶化した替え歌コーナーや、家族ネタやシモネタなどもあったのだ。
ネタハガキのないラジオ番組を筆者が全く認められないのはこの頃からであった。
184NO MUSIC NO NAME:2006/08/09(水) 01:11:16 ID:lFTui96R
150 名前: 不定期連載 [sage] 投稿日: 2005/10/22(土) 04:20:37 ID:???
もちろん彼女が当代随一のシンガーソングライター、それも暗い女の代名詞とされるアーティストであったことは知っていたがラジオで触れる彼女は明るく楽しい人であった。
回転が速く、発想が面白く、テンションが高く、親しみがあり構えたところがなかった。
そんな彼女の素顔を知らない世間は依然として「中島みゆき」を暗い社会派で失恋した女の情念ばかり歌う怖い女と思い込んでおり、そこもなんとなくリスナーが優越感に浸れる部分だったに違いない。
みなが「みゆきさん、みゆきさん、」と呼んで日常の些細なことを彼女に報告していたのを思い出して誰かさんそっくりだなと笑ってみたりした。
筆者が歌と素のギャップがあるアーティスト好きなのは昔からであったらしい。

約8年間続いた彼女のオールナイトはずっと人気番組であり続けた。
「ごめんなさい…今晩だけはどうしても元気になれない」
多分とても辛いことがあったんだろうなーという夜、彼女はそう言った。
「あたしは…音楽に走ります」
最終回の夜、彼女はそう言った。
おそらく音楽だけに専念したくなったのだろうシンガーソングライターの率直な言葉だった。

こうして筆者のオールナイトとの縁は切れた。
それから十数年たち…1人の男とまた出会うまで。

【深夜のア・バオア・クーと漫画家とドス黒い三連星】
きっかけは知人の漫画家からであった。
TVはしばしば作業の妨げになるのでこの分野のクリエイターはラジオをよく聞いている。
音楽ばかりだとマンネリだし、重たいのやつまらないのは眠くなるし、何時間も聞き続けられる適度に面白いラジオ番組は彼らにとってはとても助かるものであるらしい。

「最近、面白い奴がいるんだよ。全然無名の奴なんだけど」

深夜にガンダムの話をやるとその手の人種の食いつきがよいのは昔からで、ご多分に漏れず第一印象は「ガンダム好きの関西弁の兄ちゃん」であった。
歌手か俳優かお笑いかさえ分からない。
初めて歌を聴いたときの記憶は既にない。
名前を覚えたのも歌の後だったような気がする。
かなり後になって顔を認識したときは「…はあ?」であった。
185NO MUSIC NO NAME:2006/08/09(水) 01:12:30 ID:lFTui96R
151 名前: 名無しさん? [sage] 投稿日: 2005/10/22(土) 04:22:28 ID:???
海のものとも山のものともつかない存在の人は、ただとてもテンションが高く元気よく、エネルギーをたくさんもらった。
この頃から西川の頑張りは嫌味がなくて、そこが成功の秘訣だと思う。
今聞けばあどけないとさえ感じるこの声に、よくも出会うきっかけをくれたものだ。

とどのつまり、初聞きの筆者は「ドス黒い三連星」というネーミングがやけにツボにはまったのであった。



続きます。
186174:2006/08/09(水) 01:33:07 ID:ACGK4Avi
続きます、と言いつつ、私はこの後の書き込みは
見ておりません
以降はどなたか、補完よろ
187NO MUSIC NO NAME:2006/08/09(水) 02:28:39 ID:BEtoBRPY
だあああぁぁああ〜!続き気になるー!おーるナイトはファンだったよー。石川とのカラミが好きだったナァ。不定期さんは僕より年輩の人とみた。
188NO MUSIC NO NAME:2006/08/09(水) 10:13:03 ID:zJXpS6QF
続き気になりますね。
189NO MUSIC NO NAME:2006/08/09(水) 10:15:53 ID:Ttwiw6K5
>>186
dddddddddddd
これがラウンジの不定期さんの最後のレスだ・・・
190NO MUSIC NO NAME:2006/08/09(水) 22:01:44 ID:HQehyOfv
なんて焦らしプレイ!
191NO MUSIC NO NAME:2006/08/09(水) 22:57:04 ID:i3v0jp8H
不定期さんがここに来れるようにしたらええんだが、今どこにいるか分からんからなぁ...

つか、不定期さんや、ここに書くよか、ブログで書いてくれてたらデーター落ちとかしなかったんだが...
不定期さんのレス面白いから新しいの読みたいよー
192NO MUSIC NO NAME:2006/08/13(日) 19:58:28 ID:PKO/WmFB
コソーリ保守
193NO MUSIC NO NAME:2006/08/14(月) 23:44:41 ID:39Y8q7bC
不定期さん待つなら他板の過疎スレにした方が
ココは重複でそ
194NO MUSIC NO NAME:2006/08/14(月) 23:46:58 ID:6fQF2VJC
>>193
じゃ、タボスレに誘導汁
195NO MUSIC NO NAME:2006/08/16(水) 04:16:13 ID:Wao/gAYI
【Meteor-ミーティア-】


不眠症気味で夜あまり眠れない割に昼爆睡しがちな筆者である。
仕事中に眠いのは辛い。
辛さのあまり日付を書く欄に「ありました(何がだ)」とか内容蘭に「雷で停電がきれました(意味不明)」とか書いてしまうのだ。
この間聞き終わったばかりの内容を忘れてしまい「人間って話しながら意識を失い、しかもそれを全く気取られる事なくいられるものなのだ」と人生の新たなる発見をしてしまった。
目下の最大の悩み事なのですが誰かいいアドバイスはありませんでしょうか。



さて。
そんなこととは全く関係なく武道館はやってくる。
スキップしながら。


↑注:主観
今回も相変わらず突っ込みどころ満載なのでいずれまた。


なまじ予告をするとほぼ果たせないという自分の自縄自縛っぷりを噛み締めつつ、おひさしぶりです。
こうなったら書きたいときに書きたいものを書くことにしようと思う。
自分の気持ちが動いた時に。


ぶっちゃけ自分の文章を読み返したらすっかり忘れていてめちゃくちゃ興味深く読めてしまったので。
これは書くしかないやねー。
196不定期連載:2006/08/16(水) 04:18:27 ID:Wao/gAYI
というわけでミーティアである。
2003年発売のアルバム・coordinate収録のアルバム曲
TVアニメガンダムSEEDの挿入歌として世間に披露された。

タイトルはの意は流星・隕石。
日本人にはメテオと言った方がわかりやすいが、どこかエレガントでセンチメンタルな読み方を選んだのはTMRらしい。
インヴォークの時もイグナイテッド、さらにヴェスティージの時もそうだが、こいつらはとにかく手垢の着いていない、聞いた事のない単語をみつけるのに命を懸けてる感じである。

火をつけるならファイアでも、望むならホープでもビリーブでもいい、痕跡ならスタンプでもトレースでも通じる。
しかしそういうことはしない。
つまり一貫して人が使い古した言葉を名づけるのを嫌がっているということだ。
人は聞き慣れない言葉に新しいものを感じる。
西川がTMRに望んでいるのはそういう先駆的な存在感なのだろう。


ネーミングは世界観を作る。
曲の名付け方に、アルバムの名付け方に、ツアーの名付け方に、その時々の考え方や知的レベルや意思が注ぎ込まれ、少しずつこつこつと積み重なってアーティストの世界観が形作られていく。
いいかげんにしたければいいかげんに、凝りたければそれなりに、どう転んでも世界との取組み方を問われるからだ。
(今更TMRに「さくら」とか「一番大切なもの」とか「唇にジェラシー」とか歌われても困るだろう)

特に今回タイアップが未来のガンダム・SFロボットものである。
こういう価値観はとてもマッチしていると思う。
物語の世界観・ひいては現実の人間世界を秩序立てて構成するのも名前だからである。


例えばの話。
丁度今ゲド戦記が公開中だが、あそこらへんのケルト文明には「真実の名前」という概念がある。
その世界では人は生まれた時に大切な人からつけられた「真実の名」をもっている。
名前には呪術的な拘束力があると信じられており、知られると呪い殺されたり思い通りに操られたりされるので本人と親兄弟しか知らない。
普段は通り名というか愛称で生活を続け、夫や妻になるような親密な相手にしか決して明かさないのである。

当然敵に知られたら大変なことになる。
ゲド戦記はそういう時代背景をふまえた活劇ファンタジーで、原作は実際に戦うシーンより真実の名を探り合う情報戦の様相を呈していた。
…まあまだ見てないのでジブリアニメがどう変わってるかわからないわけですが。
七つの海を股に駆けたバイキングの血を引くケルト民族の家族愛、結束の強さ、自我の強靭さなどが伺われる話である。
197不定期連載:2006/08/16(水) 04:20:21 ID:Wao/gAYI

またわが日本の名前に対する考え方もちょい特殊だ。
BASARAゆかりの伊達政宗公を例にとって見ると幼名(梵天丸)と元服後の正式名称(藤原正宗)と通り名(伊達政宗)と死んだ後(武振彦命)で全部名前が違う。
現代に生きる我々にしてからが死んだら戒名をいただくわけで。
西洋文明からしたら異質なものの考え方である。
これは結局形から入るというか気構えを改めるというか、本人の考え方より役割を重視してそうなった文化といえるだろう。

元服したらもう子供ではないので幼名は捨ててしまう。
正式な場と心安い場では呼び方が違う。
子のない妻と跡取りの母では立場が違うので名前が変わる。
死ねば仏なので、郷に入れば郷に従い仏の名をつける。

個人の連続性は失われるが合理的とも言える考え方で、日本人特有の「水に流す」という感覚はここらに影響を受けているように感じられる。
他にも韓国では結婚しても女性の苗字が変わらないとか(そのせいか韓国女性はとにかく強い)、キリスト教の洗礼名とか名前に関する小ネタだけで本の10冊はかけそうだ。


話それてますが、名前というのはそれぐらい大事な部分なわけだ。
つまり無意識の部分にダイレクトに訴えかけて来るから。
ネーミングなどの設定が心地よくカッコいいものならば、その作品は成功したも同然と言っていい。

西川がそこらへんもよく心得ているのでSEEDのスタッフも気に入ってくれているらしい。
劇中後半に出てくる主人公サポート機に「METEOR-01」「METEOR-02」と名づけている。
本当は「INVOKE」と「METEOR」にするつもりだったというから気に入られたものだ。
それだけ世界観が合っているという事だろう。


まあ西川がアニヲタなのが生きている訳ですね、
一応続く。
198NO MUSIC NO NAME:2006/08/16(水) 09:20:21 ID:FOyL3EXG
不定期さんキタ━━━♪ o(゚∀゚o) (o゚∀゚o) (o゚∀゚)o キタ━━━♪ 
ほっしゅ
199NO MUSIC NO NAME:2006/08/16(水) 10:58:58 ID:q2EgQqci
不定期さん!お待ちしてました!!!!!11!1!!
200NO MUSIC NO NAME:2006/08/16(水) 14:46:28 ID:ctleS/30
うわ!!不定期さん!!!めちゃくちゃうれしい!!
201NO MUSIC NO NAME:2006/08/16(水) 15:45:07 ID:IrYzYFVw
不定期さんだーーーーー!!!
来てくれると思わなかったよ!!!
待ってて良かった!!!
202NO MUSIC NO NAME:2006/08/16(水) 16:09:09 ID:o0EIt0Mk
いやっほおおおおおおお
203NO MUSIC NO NAME:2006/08/16(水) 17:14:10 ID:PnW3eYSc
不定期さんお待ちしておりました
204NO MUSIC NO NAME:2006/08/16(水) 17:23:10 ID:8VeGDTQo
不定期さん楽しみにしていました
この10年幾人のアーが消えていったことか
そんななかでなぜ西川が生き残っているのかと言うことを最近よく考えています
表面的な理由じゃない深い考察をファンが一度考えてみても面白いかなと
不定期さんに期待していいでしょうか
205NO MUSIC NO NAME:2006/08/16(水) 23:48:36 ID:6PAIeb4x
不定期さんお久しぶりそして乙です!
その表現力スバラシイ やっぱり好きだー
マイペースで結構ですのでこれからもお願い致します


>198
ageなくても書き込み続ければ保守はできるので
一応重複なのでsage入れて下さい
206ひみつの検疫さん:2024/05/22(水) 02:05:55 ID:MarkedRes
汚染を除去しました。
207NO MUSIC NO NAME:2006/08/17(木) 01:42:10 ID:h6tawgSg
駄目元で巡回してて良かった
幾多あるファンサイト含めても不定期さんの文章のが群を抜いてイイ!
208NO MUSIC NO NAME:2006/08/17(木) 15:03:01 ID:TvY8OPx7
待ってました!!!
うれしいです!!!
209NO MUSIC NO NAME:2006/08/17(木) 15:06:40 ID:Kj7ieJzf
不定期さんキタコレ
210NO MUSIC NO NAME:2006/08/20(日) 19:03:34 ID:hQxHqddG
ageないで    つってんだろ!
211NO MUSIC NO NAME:2006/08/23(水) 05:30:47 ID:1ido9Xez
ケータイからすみません。            
DoCoMoで当たったDVDあるんですが、持ってる方いらっしゃいますか?ガンダムとコラボしたZips別バージョンが収録されてるものです。
212保守:2006/08/23(水) 19:30:57 ID:NLZwyLiF
借りて見た
213NO MUSIC NO NAME:2006/08/24(木) 01:10:51 ID:hb6ionx/
186 名前:NO MUSIC NO NAME[sage] 投稿日:2006/08/24(木) 00:43:49 ID:kCO1YQlx
何故T.M.Revolutionのライブは人々を熱狂的に飛び跳ねさせるのか?それはT.M.Rの楽隊が
『スパイラル的うねり効果』を生み出すからだ。T.M.Rのライブで飛び跳ねて
いるのは日本の客だけではない。2004年にアメリカにて熱狂的なライブを
行ったときも、アメリカの人々がT.M.Rのライブで狂ったように盛り上がり、
飛び跳ね続けているのだ。では何故T.M.Rの楽曲は人々を熱狂的に飛び上がらせるか?
それはT.M.Rの演奏隊が作り出す『スパイラル的うねり効果』
のために他ならない。西川貴教の執拗なまでにストレートに響く歌唱法、
IKUOの縦横無尽なリード楽器のような反則的なベース音、SUNAO、柴崎浩の爽快感の極限に
挑み続けるギター、JUNJIのアブノーマルなドラムはT.M.Rの楽曲に凄まじいまでの
巨大なうねりを生み出し、その『スパイラル的うねり効果』により知覚・感覚・情感を
刺激され内的快感をひきおこされた人々は、その衝動を抑えきれなくなり飛び跳ねざるを
得なくなるのである。特に西川の中毒性のある歌唱形態とIKUOの高低音を駆け回る
ベースワークは楽曲にうねりを生じさせるし、それは脳の中枢神経へのダイレクトな
官能的な刺激そのものとなり、そのT.M.Rの楽曲を聴いた人々はそれに陶酔、
熱狂、狂乱し飛び跳ねざるを得なくなるのだ。T.M.Rの演奏隊が作り出す
『スパイラル的うねり効果』によりこれからも人々を飛び跳ねさせ続ける
だろう。T.M.Rの楽曲は脳の中枢神経への官能的な刺激そのものなのだから。
[2006年8月7日]【本多雅彦】

214NO MUSIC NO NAME:2006/08/28(月) 06:15:31 ID:fSSqa3B/
ホシュ
215NO MUSIC NO NAME:2006/08/29(火) 20:14:08 ID:S76qj4B1
1日1保守
216NO MUSIC NO NAME:2006/08/30(水) 20:56:28 ID:tfp2RgEd
出先から携帯で巡回してたら不定期さんが!!
待っておりましたよ
約1年ぶりくらいじゃぁ…
家帰ってからじっくりパソで拝見します保守(´∀`)
217NO MUSIC NO NAME:2006/08/31(木) 18:43:08 ID:gIwmcdo5
8月も今日で終わりだなー。
北東北はもう秋めいてきたよ。鈴虫が鳴いている。
保守。
218NO MUSIC NO NAME:2006/09/01(金) 00:50:52 ID:lWLRUhO+
>>217
そうだなーもう夏も終わりだなあ・・・
春にツアー始まって私生活とライブのやりくりにかまけてるうちに
気付いたら夏が終わってるってのを毎年繰り返してるよ

とか言ってるが、秋の気配は感じるものの東京はまだまだセミ元気w
219NO MUSIC NO NAME:2006/09/01(金) 06:54:53 ID:SEl4+i+P
あれ、東京に住んでるけどセミはもういなくない?
窓の外で鈴虫みたいなのが鳴いてたよ…
ともあれ不定期さんは神。すばらしいです
220NO MUSIC NO NAME:2006/09/02(土) 02:37:29 ID:39XiHHNo
住まいも職場も都内だけど両方ともまだ蝉鳴きまくってるよ
都内でも季節差あるんだねー

たまには趣向変えて夏から冬にかけてツアーやってくれないかな
季節感感じて情緒ありそ
221NO MUSIC NO NAME:2006/09/05(火) 03:18:34 ID:Pd1czAEm
不定期さんキタ━━(゜∀゜)━━!!
222NO MUSIC NO NAME:2006/09/06(水) 22:58:19 ID:GMvZDk5L
>>217
同じく北東北
こないだ真夏の葡萄パン行ってきたのに、
涼しいを通り越して寒い

ほしゅ
223不定期連載・番外編:2006/09/07(木) 02:27:23 ID:GyJchnfe
結論からいうと。


長かった。
ほんっとーーに長かった。




最初にバンドをやりたいという話を聞いてから何年たったろう。
西川の中で「バンド」というトラウマがずっと疼き続けていたのはある程度興味をもって見ていた人間なら読み取る事が出来たと思う。

人が引きこもるとき、そこには必ず理由がある。
居場所がないから、目的地が見えないから立ちすくむのだ。
2年も人前に出ないという状態に陥るのはやはり異常だ。

それを脱してなお西川が長い…実に10年もの間…幼い痛みに堪えていたのは、ライブを見ていればなんとなくわかる。


可哀想に思う必要はない。
痛みは正しくて、感じれば自分に近づけるものだから。
そうしてあの声が出来上がったのだ。


しかし。


その男が今失ったものを取り戻そうとしている。
意気揚々と。
何一つ手放すことなく。
ハリウッド映画のヒーローのように全てを奪い返すのだろう。


祝うべきかな。


まるでキリストの再臨のように。
長く長く…飢えと戦うように息を潜めて、時には愚痴を言いながら、時には疑い罵倒しながら。
待ち続けていた従順で手に負えない連れ人たちの上に祝福を。


新しい福音の時。
その誇らしい日を思うと、筆者はときめきを押さえきれない。
眠れぬ日々につい。





この10年ためこんだビデオのDVD化作業に費やしてしまうのだ。
224NO MUSIC NO NAME:2006/09/07(木) 02:38:23 ID:U59U4275
ああ不定期さん…ほしゅ
225NO MUSIC NO NAME:2006/09/07(木) 02:54:14 ID:cdOTB435
>>223
そのDVDほしい……

ましで……

無理だけどな…

∧‖∧
  ̄
226NO MUSIC NO NAME:2006/09/07(木) 08:34:21 ID:ozb4P/gD
>>225
ちょ、いろいろ待てwwwwwwwwwww

>>223
俺もそのDVDほすぃ・・・( ゚д゚)
227NO MUSIC NO NAME:2006/09/07(木) 23:23:28 ID:l2NPigFI
自分もほぼ10年ビデオためこんでるけど
ベータのもあるしVHSでもカビ生えてたりでDVD化できないのが多々あるorz
不定期さん保存きっちりしてたのね・・・
228NO MUSIC NO NAME:2006/09/07(木) 23:58:23 ID:xM9iKX2b
DVDも規格があるから、いつかは再生出来る機種が
無くなるんじゃいかとヒヤヒヤだよ
結局は脳内にキッチリ保管しておきたひ
229NO MUSIC NO NAME:2006/09/08(金) 00:16:12 ID:1YWFwxDb
個人のDVDやCDRで書き込んだものは数年で読み込めなくなるぞ。
昔焼いたCDとかひっぱってきてみ
230NO MUSIC NO NAME:2006/09/08(金) 00:20:37 ID:GDWqGu57
>>229
最近それを知って恐ろしくなった
今あるビデオのDVD化目論んでたんだけどな

結局どうするのが一番いいんだろうな
231NO MUSIC NO NAME:2006/09/10(日) 00:24:10 ID:eMmZPHi7
焼けば半永久的に保存できると思ってたけど違うのか!

大容量外付けHDD買って保存しとくのが
柔軟性あって一番いいかなーと思ってるけど高いねえ・・・
500GBくらいまでしか手が出せん
それに知識ないんでそれが本当に良いのかわからん
232NO MUSIC NO NAME:2006/09/10(日) 08:45:02 ID:YqDpHx48
業務用機器で保管しる!www
233NO MUSIC NO NAME:2006/09/11(月) 10:01:22 ID:AdvYgpQ+
大容量外付けHDDに1票!!
234NO MUSIC NO NAME:2006/09/11(月) 13:27:42 ID:pBpi510/
残念ながらHDDも消耗品です
逝く時は突然逝きます
235NO MUSIC NO NAME:2006/09/11(月) 22:47:01 ID:XcYmknVm
案1 ヲタでカンパ募ってスパコン購入。カンパっつっても全財産没収レベルで
案2 金持ちヲタにデータセンター作ってもらい格安利用させてもらう
案3 西に全財産出させてデータセンター作ry
236NO MUSIC NO NAME:2006/09/12(火) 20:25:51 ID:5PUptKca
記念館とかライブラリーみたいなものかw
237誰か続き書いて:2006/09/15(金) 15:27:15 ID:eMQm8ymN
昔昔あるところにジャム男というそれはそれは小さな 
男の子のようなおっさんがいたそうな 

そのあまりのかわいらしさに、世のよいこのみんなは 
ことあるごとに、 
(;´Д`)ハァハァ/lァ/lァ/ヽァ/ヽァ ノ \ア ノ \ア / \ア / \ ア 
しておったそうな。

ジャム男は家来のハムスターをキュッとやったりしながら 
鬼ヶ島へ鬼退治に 

行こうと思いましたが、とりあえず琵琶湖近くの立命館大の 
南草津キャンパスの学食で大盛りカレーを食いました。

しかしまだ食べたりないのでオムライスを頼みました 

さて腹ごしらえができたところで、いよいよ鬼退治に出発です。 
まずは家来がいないとサマにならないので、とりあえず田原 
総一朗とGacktを家来にしました。 
あと一人足りない気がするので、頭数で飛び出し坊やも家来に 
しました。

ここで問題が発生。 
鬼ヶ島が二つあることが判明してしまいました。 
爆竹島と清春島。 
さてどっちから行けばいいのか・・。 
もう一度立命館大の南草津キャンパスの学食に戻って作戦会議です。

さて作戦会議です。 
でも立命館まで戻るのは面倒なので、南草津の駅を出て右側にある 
フェリエ南草津のカフェDULANに行きました。 
家来の田原総一朗は政治の話ばかりで、Gacktはボソボソと自分のこと 
ばかり話しています。飛び出し坊やはなにも話してくれません。 
ジャム男は以前に清春島に行ったときに、くちびるを奪われたことが 
あるのを思い出して、「次はア○ルを奪われたらいやだなあ」と 
思いました。 

でも清春島には鬼は一人しかいませんが、 
爆竹島には5人も鬼がいるという噂・・。 
何も言わず笑顔で斬り付けてくる鬼や視線で殺す鬼、 
ハムスターを餌にしている鬼など一筋縄ではいかないみたいです。 

そこに救世主東海林のりこりん登場! 
ロックの母と呼ばれるこの人。 
果たしてジャム男の力になってくれるのか・・。
238関西弁はテキトーですが:2006/09/16(土) 19:53:18 ID:p5DVajZF
のりこりんは可愛い可愛いジャム男に「危ないことはよしなさい」と優しく諭しました。
ママンと同年代ののりこりんの言葉にホロリときてしまったジャム男は
「・・・そやなー何も俺様が行くことないやんけ。鬼ヶ島向けの奴は他にようけおるし」
と考え直し、再びことあるごとに

(;´Д`)ハァハァ/lァ/lァ/ヽァ/ヽァ ノ \ア ノ \ア / \ア / \ ア

される日々をすごすうちにすっかり鬼ヶ島のことを忘れてしまいましたとさ。
(西ヲタ的には)めでたしめでたし。



おしまい
真・スレッドストッパー。。。( ̄ー ̄)ニヤリッ