神秘主義的映画のスレ

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>>18
『沈黙』のおしっこシーンは怖いですね〜。

>>21
ああ、なるほど…。
何といっても「神の沈黙」だし…。
しかし、そう考えると、『沈黙』におけるラストの”精神”という言葉の意味が
いっそう分からなくなってきませんか。
漏れはあの言葉は額面通り(?)、
「神が沈黙する世界で、人間が唯一絶対賞揚し保持せねばならないのは、
肉欲やエゴとは対象に位置する”精神の力”である」と捉えた。
つまり、人間が繰り広げるミゼラブルなドラマに対して、絶対的倫理(=宗教的倫理)はもはや力を無くしている、
だから眼前で何が繰り広げられようとも、もう神に期待するな、神はいないんだから、という意味かと。

牧師の息子たるベルイマンが思索の末に自分でその結論を導き出した場合、
むしろ、神がいたとしても俺は認めない、という非常に積極的な否定になるのかもしれない。
カラマーゾフの兄弟に出てくるイワン兄ちゃんのような。
そうした態度は確かに「神がいながらなぜこうなるか?」という態度に結びついていくのかも知れません。
『処女の泉』では最後に奇蹟が訪れて感動的だけど、今に見直すとベルイマンの真意が計れず、ちょっとコワイ…。