神秘主義的映画のスレ

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>>10
帰結としてはここに並べられたどの作家も「解釈の多様性、不可能性が発生する」
と思う。それゆえにまあ、いつまで経っても面白い訳で。
だけど、例えば溝口やブレッソンは、難解でないだけに「多様な解釈」の余地というのは
比較的少ないんじゃないかな。解釈云々よりも映画そのものの魅力を思い切り楽しむ、みたいな。
ところがベルイマンの難解さは、勿論象徴や描かれる事件そのものに難しさや不条理性があるけど、
それ以上に「なぜそんな事をあんたは描くんだ?」というもっと根本的な問いが込み上げる。
つまり、分からない。仰る通り、見せたい事ははっきりしている。
だが何で見せたいのかがよく分からない(笑)。
言わずもがなで付け加えると、分からないから好きって訳じゃないよ。
そのベルイマンの視線にグッとくるが、その正体が自分でも分からない、
ということです。
で、思い切り矛盾するようだけど、ブレッソンもやはり分からないですね。
キリスト教との関連で読めば多少納得できる部分もあるかもしれないけど、
やはりそれ以上に何か不可解なものが突出している気がします。