1 :
ミステリ板住人:
赤狩りによるハリウッド・テンとしてハリウッドを追われながらも、
彼は復活した。
この不屈の脚本家について熱く語ろうではないか。
彼の名を知らぬ映画ファンもどきを、人はドキュソと呼ぶだろう。
2 :
ドキュソ:01/11/23 09:55 ID:DAMH925p
sage
3 :
名無シネマさん:01/11/23 10:03 ID:hfrppLgn
「ジョニ−は戦場へ行った」「芋虫」になって帰って来た。
4 :
名無シネマさん:01/11/23 10:10 ID:ehBtImJU
別の名義で書いた有名作品がとても多いけれど、まずは詳細で正確な
フィルモグラフィーが欲しいところです。
2チャンネル映画板の頭の悪い似非映画ファンどもは来ないであろうスレなので
大いに期待・・・・
5 :
映画なんて大嫌い:01/11/23 10:16 ID:d9j4Qjz/
「ローマの休日」を終えた「王女」は少し、成長した。
6 :
名無シネマさん:01/11/23 10:21 ID:hfrppLgn
「スパルタカス」「パピヨン」「黒い牡牛」の脚本やってた人だね。
それから、ドルトンじゃないの? ま、どっちでもいいか。
7 :
名無シネマさん:01/11/23 11:38 ID:xFqhFneh
>>6 最近は「ダルトン」表記が多いね。でも俺も「ドルトン」を使う。
個人的に好きな作品はカーク・ダグラス主演の『脱獄』。
トランボの反骨精神が見事に表現された脚本だと思ったよ。
8 :
ミステリ板住人:01/11/23 12:02 ID:jGh13i8D
このスレッドはまさに映画板の良心と言って差し支えなかろう。
ダルトンでもドルトンでもOK。
言語により日本語表記が変わるとのことである。
作品名 製作年 監督
栄光への脱出 60 オットー・プレミンジャー
スパルタカス 60 スタンリー・キューブリック
ガンファイター 61 ロバート・アルドリッチ
脱 獄 62 デビット・ミラー
いそしぎ 65 ビンセント・ミネリ
フィクサー 71 ジョン・フランケンハイマー
ジョニーは戦場へ行った 71 ダルトン・トランボ
ホースメン 71 ジョン・フランケンハイマー
パピヨン 73 フランクリン・J・シャフナー
ダラスの熱い日 73 デビット・ミラー
他に、「黒い牡牛」(56年)、「ローマの休日」(53年 ウイリアム・ワイラー監督)
で2度アカデミー賞を受賞している。
ただし、いずれも別名義。
スティーブン・スピルバーグ監督の「オールウエイズ」は、トランボが原作である。
みずから監督した「ジョニー…」も同様。
9 :
名無シネマさん:01/11/23 12:08 ID:aHmouMr6
>6
米語発音だとドゥアルトンが近いけど、日本では昔からドルトン
と紹介されていた。
ダルトンでも間違いではないけど、ドルトンより言語に近い訳で
もない。
10 :
名無シネマさん:01/11/23 12:28 ID:FTV8wGOn
>>8 7だけど、『オールウェイズ』は『ジョーと呼ばれた男』だね。
そういえば、『東京上空三十秒』も彼の脚本だった。
11 :
ミステリ板住人:01/11/23 12:30 ID:jGh13i8D
赤狩りに抵抗した不屈の男のイメージが強いが、
ハリウッドきっての職人ライターの側面を忘れてはいけない。
彼が非米活動委員会に対し、最後まで屈しなかったのは、
むしろ、その職人としての矜持を守らんとするためではなかったのか
12 :
名無シネマさん:01/11/23 13:54 ID:vWuS+w1U
スパルタカスはキューブリックが撮影を終えたあと、
jdとカーク・ダグラスは映画を見直し、
追加シーンを撮るなどして、再構築してしまった。
・・とダグラスの自伝にある。
ゆえにこの映画はjdの作品といっても
差し支えないと思われ。
キューブリックも俺の映画ではないと
いってるらしいし。
13 :
名無シネマさん:01/11/24 00:35 ID:Rh1+HNoy
「不屈の男」か
1はこのスレいいタイトルつけたね。
8のリストを見ているとまさにそう思うYO
俺的にいちばんすごいのはホースメンの
オマー・シャリフ。
14 :
名無シネマさん:01/11/24 01:34 ID:fYw7YxOz
あの、1さんは映画芸術って本見た事無いでしょうか?
その映芸の99年の秋号によると、仲倉重郎はやたらに
エリア・カザンを正当化して、ダルトン・トランボの事を
「・・その代表格であるダルトン・トランボが早くから匿名で
脚本書いたと聞いて、何だ?!と思った。どんなコネや才能があったが
知らんが(中略)そんな彼に、映画を捨てる覚悟で下院非米活動委員会
喚問に応じたカザンを非難する資格があるのか?」って。
自分より下あるいは立場の弱い人間を売ったカザンを庇護するなんて。
どう思いますか?
15 :
名無シネマさん:01/11/24 02:10 ID:Rh1+HNoy
(横レス)
1ではありませんし、仲倉某も知りませんが、
人間の弱さを外へ出す火山のようなひとは、
日本人のメンタリティに合うのだなあ・・
と思います。
時代の右傾化もカンケイあるかも
でもダメなものはダメとキッパリ言う
ドルトンに1000票。
16 :
ミステリ板住人:01/11/24 08:44 ID:x+H1bblt
14さんの書いている本は、残念ながら未読です。
「エデンの東」のエリア・カザンの裏切り行為を何かで読んで知った時は、
非常にショックでした。
結局、カザンは自身の映画人としての立場を守るために仲間を売ったという非難
を受けて当然でしょう。
このようなカザンを擁護し、
追放されながらもライターとしての実力でしぶとく生き残ったトランボを非難する
評論家は、いわゆる2ちゃん用語でいうところのドキュソであります。
17 :
ミステリ板住人:01/11/24 08:56 ID:x+H1bblt
トランボファンの方に是非、手に取っていただきたい1冊があります。
「ハリウッドの神話学」 川本三郎 中公文庫
この本の1章にトランボが取り上げられています。
私の持つ不屈の男、職人というトランボのイメージは、
実はこの本によるところも大きいのであります。
また、川本氏は、「スタンド・アローン」(ちくま書房)という本では、
エリア・カザンについて書いています。
これを読むと、カザンには彼なりに裏切りに至る事情があるのだと思われます。
また、同書にはサム・ペキンパーも取り上げられていますが、
活躍の時期がずれてしまったためか、ペキンパー・トランボコンビという映画が
見れなかったのが、残念でなりません。
18 :
ミステリ板住人:01/11/24 09:04 ID:x+H1bblt
13さんの書かれている「ホースメン」は、私も好きな映画です。
ヒットもせず、今ではあまり話題にならないのが残念です。
オマー・シャリフ扮する主人公は、片足を失いながらも苦行に身を
投げ出す不屈の男でありますが、彼以上に不屈の精神性を持つのは、
リー・テイラー・ヤング(ライアン・オニールの前のカミサン)扮する
売春婦ではないかと思います。
最後には、彼女の生きる事へのしたたかさに、主人公は精神的に敗退した
かのように私には見えるのであります。
19 :
名無シネマさん:01/11/24 10:24 ID:wwmtLqR0
>>14 カザンを擁護するのはともかく、なんでわざわざトランボを持ち出してきて
貶める必要があるんだ?
なんだか恣意的な物を感じる文章だな。
20 :
名無シネマさん:01/11/24 13:55 ID:XQuRKIo5
ドキュソなのは、ミステリ板住人、てめぇの方だ
と思ったのでsage
22 :
ミステリ板住人:01/11/24 20:30 ID:gjT1Qzaq
>20
了解、詳細なレスありがとうございます。
23 :
名無シネマさん:01/11/25 17:20 ID:eiJ2k6qI
突飛な発想だけど、
”2ちゃんねらーを職場から追放せよ”という
「2ちゃんねらー狩り」が今あったとして、
どーするよ>all(半分藁、半分マジ
誰かを密告して2ちゃんとは縁を切り、
生涯自責の念にかられながら
今の仕事を続けるか、
キパーリ会社を辞めてフリータになるか。
ダルトン・トランボやエリア・カザンの
映画をみるということは、そんな痛い
ことを考えさせられるYO。
24 :
名無シネマさん:01/11/26 21:29 ID:BrHgbKDo
知られざる名作「ジョニーは戦場へ行った」を何故語らない?
25 :
ミステリ板住人:01/11/26 21:37 ID:azfnjFr3
今では知られざる名作?かな、そうだとしたら非常に残念だ。
日曜洋画劇場で初のオンエアの時は、翌日学校でもこの映画の話題で
持ち切りだった。
トランボ自身が原作・制作・脚本・監督を努め、主人公ジョニーの
軍隊召集前の姿には、若き日のトランボが投影されている。
この作品を語らずして、トランボを語ったことにはならないと言っても
過言ではないと思う。
熱く語ろう!
26 :
名無シネマさん:01/11/26 23:29 ID:z2jwdQfx
27 :
名無シネマさん:01/11/27 00:09 ID:dPBYatbw
どっかのサイトで見たんだけど、例の「ジョニ戦」って
映画評はすごく高かったのに、あまり日本ではヒットしなかった
不幸な映画って・・2年位前から「今ならヒットしただろうに・・」って。
実際そうだったんですか?単に地味な青春系戦争モノでかたずけられるのって
もったいない映画だと思うんですが・・。NHK-BSで見た時は
地味で暗いけど、ちゃんと作ってあるなって思ったんですが・・。
28 :
ミステリ板住人:01/11/27 00:24 ID:vIF6Rzpe
>27
劇場公開ではヒットしなかった。
評論家や実際見に行った人の評価は良かったんだけどね。
暗いし、地味だしということかな。
そもそも制作段階から、トランボが大手の映画会社に企画を持ちこんだけど、
断られ続けだったとのこと。
29 :
ZEROES:01/11/27 11:59 ID:7x5BOnI/
「ジョニー」は黒澤明もベスト100に挙げていて、
戦闘場面が一切ないこの作品は、究極の反戦映画ではないかと話しています。
原作は、主人公の意識の流れが精密に描かれていて、あわせて読むと興味深いです。
30 :
名無シネマさん:01/11/27 12:22 ID:gK30Ks5/
反戦映画と見るよりは、アメリカ映画には珍しい
詩的情緒のある映画かと思います。
31 :
名無シネマさん:01/11/27 12:30 ID:lKXFccD6
>>28 「ジョニーは戦場に行った」、劇場公開ではヒットしなかったって?
封切り当時、映画館に行ったら超満員で、一番前の席で見て、
首が痛くなった記憶があるよ。
少なくとも、この手の地味な映画としてはヒットと言えるんじゃない?
テレビ放映でも反響が大きかったという話だし。
>31
同じ地味でも後年の「エレファントマン」くらい当れば良かったのにね。
ヒットはディープな映画好きが多い都市の映画館にとどまったみたい。
全国的にはちょっとという感じ。
大ブレークしたのはTV初放映以降のことじゃない?
33 :
名無シネマさん:01/11/27 13:59 ID:lKXFccD6
「ジョニーは戦場に行った」は、原作の翻訳が二社から出版されていて、
ラストの表現が微妙に違う。
以下、記憶で書くので、詳細は間違ってるかもしれないが、
たしかハヤカワのハードカバー版(「ジョニーは銃をとった」)では、
『・・ようし銃をとって撃ってやろう。お前たちめがけて』という風に
なっていて、戦争と、自分をこんな体にした人間への怒りの言葉だった。
ところがもう一方(出版社失念、タイトルは「ジョニーが銃をとる日」)では、
「僕にその理由を示してくれ。そのとき僕は銃をとり、敵に銃を向けるだろう」
となっていて、自分が納得できる理由があれば、また戦場に行く。
というニュアンスだった。
むろん、反戦を主題にした点は両翻訳にも貫かれてはいるが、
ラストの大事な箇所なので、この違いは正直気になった。
どなたか、原文はどうなのかご存知の方いませんか。
34 :
名無シネマさん:01/11/27 14:17 ID:bhy2QMCk
>>33 2番目のは、角川文庫のかな?
現在は原書どころか、翻訳本も手に入るのかな。
35 :
名無シネマさん:01/12/01 04:04 ID:EfUBSL5D
角川文庫版のラストは
「指導者たちよ、戦争計画を立てよ。そして道を示せ。そうすればぼくたち国民も
銃を取り、敵にその銃を向けるであろう。」
私の持ってるこの文庫本、昭和54年で22版だから以外に売れていたみたいですね
映画は、初公開には間に合わなかったけれど、その後の16ミリの上映を3回見に行ってます。
衝撃作かつ感動作、問題作として、16ミリでの特集上映などのプログラムに加えられることが
多かった時期があったのです。
36 :
名無シネマさん:01/12/01 14:37 ID:BIKrU751
大都市以外では2本立て公開がやっとだった。
当時、首都圏に住んでいたけど地味にやってたよ。
37 :
名無シネマさん:01/12/02 01:14 ID:lwnKlV4Y
東京地区では連日満員だったらしい・・。地方では
2週間経たないうちに他の映画に変わってたとか・・。
38 :
名無シネマさん:01/12/08 04:38 ID:PDdKZqEf
池波正太郎はドルトン・トランボを買っていた。
39 :
名無シネマさん:01/12/08 23:50 ID:XxessvdL
38の情報は初耳、エッセイか何かに書いてあったの?
池波氏もトランボ氏も叩き上げの腕の良い職人という感じが共通するような感じ。
40 :
名無シネマさん:01/12/09 03:07 ID:Muldgntf
38です。
どの本かは忘れたけど、池波正太郎のエッセイに書いてあった。
でも、自分が駄目だと思った作品には批判もしてたよ。意気込みは
伝わってくるがこれは駄目だ、みたいなことも。
池波氏は映画大好き人間だからねえ。
41 :
2チャンネル映画板の頭の悪い似非映画ファン:01/12/09 03:11 ID:nwTFRyFq
駄作しか書けなかった作家だYO!
映画史から抜け落ちていい、クズ作家の十人のうちの一人。
42 :
名無シネマさん:01/12/09 03:25 ID:PBCCrlIX
>41
自分のことを誰よりも自覚したハンドル・ネームが痛々しく、悲しく、馬鹿馬鹿しい。
君の言うクズ作家十人をすべて挙げて欲しい。
別に興味も無いけどね。
43 :
名無シネマさん:01/12/09 05:10 ID:dTpht7tZ
池波氏の個々のトランボ作品の評価知りたいなあ。
特に「ジョニーは・・・」と「パピヨン」。
時代小説の大家の意見としてではなく、映画好きの先輩の意見として読んでみたいよ。
44 :
名無シネマさん:01/12/09 05:40 ID:ctdYKL+h
>>42 まあまあ、久々の名スレを汚すドキュソは放置しましょうや。
>>14 仲倉重郎はこの件に関してはヴァカ(加藤泰の名助監督として、「きつね」の監督として
は許すが)。脚本家は匿名を使えるから、ということを忘れている。ブラックリストに名が
載せられた脚本家に名前を貸した脚本家を「フロント」というが(マーティン・リット監督、
ウディ・アレン主演の「フロント」はこのあたりを描いている)、最も名貸しした有名脚本家
はフィリップ・ヨーダンだという。
トランボはRKOでかなり高給取りだったらしいが、たとえばタカ派のサム・ウッド監督と組み、
これまたタカ派のジンジャー・ロジャースが主演した「恋愛手帖」(この映画でロジャースはオ
スカー受賞)を見ると、単なる職人としか思えんのだが。
カザンは川本三郎が弁護してるが、「カザン自伝」を読めば弁護の気も失せる。川本はほかにハ
リウッドテンのエドワード・ドミトリックにもシンパシーある文章を寄せているが、それは川本
の前科に己が共振したからだろう(川本の前科については「マイ・バック・ペイジス」に詳しい
が、これもカザン同様、弁解と懐古趣味でいっぱいの本だ)。
川本は、今度、リング・ラードナーJrについて短文を書くらしいが、もっと勉強してから書け!
と言いたい。彼が文章を寄せるべきなのは「光の雨」のはずなのに。
45 :
名無シネマさん:01/12/09 07:50 ID:Hivu/g2V
>>44 貴君は、川本氏の著作に対し批判的なようだが、
同氏の「ハリウッドの神話学」(中公文庫)は、読まれただろうか。
同書のトランボを取り上げた章で、川本氏は貴君の指摘された職人としてのトランボという視点を提唱している。
また、弁解はともかくとして、懐古趣味は映画関係の著作に限らず、同氏の本の大きな魅力のひとつである点は
ご理解いただきたい。
「マイバック…」が、自伝という性格もあるせいか、いささか自己弁護と懐古趣味に
偏より過ぎな感じがする点には同意します。
46 :
名無シネマさん:01/12/09 18:23 ID:atS8aMbo
>>45 読んでます。が、川本氏の文章の弱さは薄いこと、センチメンタルな共感に流されがちな
ことだとつねづね思っています。とくに最近は文章をそのまま別の媒体で使いまわしたもの
も多い(例、「映画監督101 日本映画監督篇」の清水宏の項目と、別冊太陽で清水宏の
墓を訪ねた記事(これは「今日はお墓参り」に収録)は、最初のパラグラフがまったく同じ
という手抜きをしている)。
さらにキネ旬の連載を読むと、「感動した」という言葉や情緒的な形容詞を多用しすぎる。
評論家を名乗る以上、安易に「感動した」という言葉を使ってはいけないと思うがどうか。
で、
>>45に訊ねるが、君はかなりマイナーな雑誌だが、「映画論叢第2号」に川本氏が書いた
エドワード・ドミトリックについての文章を読んだのだろうか。まもなく出る第3号では
リング・ラードナーJrについて書くようだが、たとえばドミトリックを語りながら、川本氏
は、どうもドミトリックの転向以前の映画はほとんど見ていないようなのだな。これだけでも
不勉強だと思うがいかがだろうか?
>評論家を名乗る以上、安易に「感動した」という言葉を使ってはいけないと思うが
>どうか。
情緒に走りがちな点も川本氏のエッセイの魅力なんですが。
ただし、これは好みによります。
意外に女性ファンが多いのもこの辺に原因があるかもしれません。
後半のドミトリクの件は私は勉強不足で、当該雑誌も見ておりませんので、
コメントは控えさせていただきます。
ただ、どの辺で川本氏がドミトリクの転向以前の映画を未見だと判断されたのか
簡単にご教示いただけると嬉しいです。
49 :
名無シネマさん:01/12/09 22:51 ID:T1rr2pys
>>48 まず訂正。川本氏がドミトリク論を書いたのは「映画論叢2号」ではなく「1号」だった。
手元にないので正確ではないが、川本氏が挙げていた作品は、「十字砲火」「ケイン号の
叛乱」「折れた槍」「若き獅子たち」「ワーロック」だったと思う。つまりドミトリク転向
以前の映画は、「十字砲火」だけしかないということになる。転向を語る場合、それ以前と
以後の比較は絶対必要なのに「十字砲火」だけとは論拠が弱すぎる。
ドミトリクが「Hitler's Children」や「欲望の果て」などのスリラーやノワールに、転向以前
は力量を発揮していたこと。それらはほとんどが職人的な作品で、逆に「十字砲火」だけが異質で
あること。「Hitler's Children」はヒトラーに抵抗した愛国的な主題であったこと。職人的作品
の中には「夫は還らず」のようにトランボとコンビを組んだ作品もあったこと。などなどにちっとも
言及していない。このほかにも「影を追う男」を含め、「Hitler's Children」も日本でビデオが出
ている作品ばかりだ。これを怠慢といわずしてどう言うのか。
それにドミトリクの転向後の作品に「The Juggler」というのがあるが、これはカーク・ダグラスの
プロダクション「ブライナ・プロ」の作品であることに気がつけば、さらにダクラスが「スパルタカス」
でトランボに本名で脚本を書かせたことに論をつなげられるのに、まったくそのあたりにも触れられて
ない。
以上が、俺の感想。
50 :
名無シネマさん:01/12/09 22:59 ID:sd6XHWDN
どうせこのスレ、すぐ沈むから続けて書いておくと、
>>17で言及している川本氏の「スタンド・アローン」。奇しくも
>>17はカザンとペキンパー
について触れてるが、トランボ同様にハリウッド・テンだったリング・ラードナー・Jr.の本名
復帰作が「シンシナティ・キッド」であり、それは当初ペキンパーが監督するはずのものであ
ったことに、川本氏は全然触れてない。知らないのだろうか? 彼の脇の甘さはこういう点にも
露呈している。情緒に流され、論を展開できない。これに尽きる。
51 :
おまけ:01/12/09 23:12 ID:jnHapxx+
トランボがロバート・リッチ名義でオスカーを受賞した「黒い牡牛」は、
最近の研究によって、トランボの創作ではなく、オーソン・ウェルズが
映画化途中で挫折した「イッツ・オール・トゥルー」の「ボニート」を
元にしていることが分かっている。「ボニート」はもともとロバート・
フラハティの企画だったが、ウェルズが映画化するためRKOがフラハ
ティから権利を買ったのである。したがって「黒い牡牛」にトランボが
関与したのは間違いないにしても、従来言われているようにオリジナル
脚本ではない、ということだ。
>>50 読み応えのあるレスありがとう。
私は川本氏の町歩きのエッセイを楽しむ延長で、彼の映画論を読んでいるので、
資料(作品本体も含む)を検証した本格的な映画論を好む人には、
不満も多いのはだろうというのは理解できます。
川本氏の映画に関する著述は、映画論というより映画に関するエッセイとして
気軽に楽しまれたらいかがでしょう?
ドミトリクも職人論は、面白かったです。私には、
「ワーロック」「折れた槍」「若き獅子たち」「アンツイオ大作戦」等
ウエスタンや戦争映画を撮っても硬派のイメージがありましたからね。
「シンシナティ・・・」は、ノーマンジュイスン監督、マックイーン主演
レイチャールズが主題歌を歌う映画ですね。
あれが、ペキンパーが予定されてたとは意外です。
余談ですが、あの洒落た仕上がりを見るとあの作品は、ジュイスンで正解かなとも思います。
ところで、お好きな映画評論家は誰ですか?
差し支えなければ教えてください。東大の学長やった人とかですか?
53 :
名無シネマさん:01/12/09 23:34 ID:10Ixux1d
私もトランボ好きです。
もしも、赤狩りがなかったら、どれくらいの多くの名画が生まれたことか。
オーソン・ウェルズの「イッッツ・オール・トゥルー」のビデオを見返したくなりました。
それと「ジョニーは戦場にいった」とトランボを特集したキネ旬、家のどこかにあったな。
探そう。
この号で池波氏も何か書いていたと思う。
54 :
名無シネマさん:01/12/10 02:22 ID:+m18Bbby
>>52 好きな映画評論家の名をあげるつもりはない。蓮實は功罪あると思っている。
山田宏一も問題があると思う。俺は洗脳されやすい信者ではないし、そうありたく
ないと思うので、それぞれのいい点だけを吸収するスタンスを取っている。とはいえ、
蓮實・山田以上にすごい映画評論家が日本には何人もいるが、あえて名を挙げない。
まあ、ほとんど無名だから、ということもあるが。
「シンシナティ・キッド」は実際ペキンパーが1週間は撮影した。エドワード・G・ロビンソン
の役は最初スペンサー・トレイシーが演じるはずだった。が、撮影直前にトレイシーが降板し、
ロビンソンがマックイーンと共演することになり、ペキンパーはモノクロで撮影を開始した。が、
女の裸ばかり撮っているという理由で解雇。代わってノーマン・ジュイスンが監督することになり、
ペキンパーはそれから4年ハリウッドから干されることになる。
なお、最近になって「ローマの休日」はトランボが脚本に参加していたと明らかにされたが、この
映画には、のちにジョセフ・ロージー「暗殺者のメロディ」を企画することになるイアン・
マクレラン・ハンター(ブラックリストに載り、メキシコに逃亡した)も参加している。
ほかに赤狩り関係で興味深いのは、アーウィン・ウィンクラーの「真実の瞬間」(エイブラハム・
ポロンスキーをモデルにしている)は、ベルトラン・タヴェルニエが監督する予定だった。
タヴェルニエの「ラウンド・ミッドナイト」には、「真実の瞬間」を企画したジャック・ペリー
が俳優として出演している関係からだと思われる。そのジャック・ペリーもまたブラックリストに
載せられてハリウッドを追放された人なのである(ただし、当時はジョン・ペリーという名義の監督
として活躍)。その後ペリーはフランスに亡命し、タヴェルニエと出会うわけだ。
55 :
名無シネマさん:01/12/10 02:41 ID:uC7Rxuei
>>54 最近は、匿名でのカキコばっかりですな。>ミステリ板住人(笑)。
どっかで、
>俺を批判する輩のように匿名で卑怯に逃げまわるよなマネはしないよ。
と大見得切ってた(そこも、コソコソ逃げ出したみたいだけど。)割りには、自分
の立てたスレで匿名のカキコとはね。みっともねぇ〜(激藁)。
他人に対してマトモに相手にされないような文章の書き方しかできないで、あっ
ちこっちのスレで鼻つまみ者にされてたけど、とうとう自分のスレでも名前出さ
ずにコソコソしてんのか?
ところで、お前がよそのスレで予告してた、「ウオルター・ヒルを好きだった女」は?
ブスなオタク女とお前みたいな馬鹿の一夏の物語、なんて悲惨な読み物、誰が読
むんだよ馬鹿。荒らしにしてもセンス無さすぎるぜ、オイ(大激笑)。
いや〜、ほんとミステリ板住人って、匿名でコソコソするのが似合うねえ。
56 :
付け加えると、:01/12/10 02:45 ID:uC7Rxuei
最近、他スレでも匿名でしょぼい厭味を垂れてたようだしな。
ま、元々ミステリ板住人ってのは以下のような奴だし。
> (一部省略)「ミステリ板住人」は、「書斎魔神」なるコテハンで
>あらゆるスレッドに出没、浅薄な知識を振りかざしてランキングを作成、
>これ以外は読む必要なし、などといって総スカンを食らっていた者です。
>
>何度注意されてもスレッドの流れを読めず、一人よがりの断定的なレス
>を繰り返し、自分に対する批判には異常なまでに反応し、挙げ句の果て
>には他板からわざわざ荒らしを呼んでくる始末。
↑ま、こういう廃人野郎はどこ行っても相手にされんわな。
おかげでこのスレもいまだに二桁代。自作自演でようやく生き長らえてる、ってか?
57 :
名無シネマさん:01/12/10 05:02 ID:19NkW81n
スイマセン、自分のことでもないのに無性に腹が立ったので書かせて頂く。
私は今まで2チャンネルで、「オマエ」という言葉は使った事がないのだが、
ここでは使わせてもらう。
55、56のオマエ、 オマエのような手合いのことを映画板のダメ人間と呼ぶのだ。
スレの流れを読めないのはオマエ自身だろうが。 ちょっと読めば、このスレが
オマエのような人間が来るべき場所じゃないということが分かりそうなものだろう。
自分だけは、他者の文面を判断できる。自分だけはどれとどれが自作自演と見破れる、と
何の根拠もない自信を持っているアホが映画板には多すぎるが、その中でもオマエは
タチが悪すぎる。
オマエが空疎なオツムで「ミステリ板住人」と決め付け批判している相手は
本当の映画ファンが訪れる、映画ファン魂をくすぐるスレに行き来している
者なら誰でも知っている博学の人だ。
オマエのような低劣な人間が批判めいた言葉を吐いていい相手ではない。
直ちに謝罪せよ
他スレでグル・ダットDVD情報を教えて頂いた恩もあって、敢えて本人は決して
使わないあろう粗雑な言葉をもって、頼まれもしないのに博学の士に代わって
でしゃばらせてもらいました。 あしからず
付け加えると、
ミステリ板住人さんも、オマエのような頭の悪い奴が批判すべき相手でないのは明白である
58 :
名無シネマさん:01/12/10 05:15 ID:O2V2e9tr
>57
禿げ同。
俺はこのスレに書き込めるほど知識がないけど、実に読み応えがある好スレだよ。
お馬鹿さんはほっといて地道に続けてくれ。
59 :
53:01/12/10 07:15 ID:2BTHo8/W
トランボは結構キャリア長いんですよね。「ジョニーは」の原作が出版されたのは
太平洋戦争直前だったと、角川文庫の解説に書いてあった。
赤狩り前の作品って何があるんでしょうか?検索したけど見つからなかったので。
教えていただけると、ありがたいです。
60 :
名無シネマさん:01/12/10 13:15 ID:5lN5KF/b
YOUNGジャンプで不定期連載していたノンフィクション漫画「栄光なき天才たち」
で、トランボ取り上げられていましたね。単行本だと、第一巻。
>>54の名誉のために言っておくと、ミス板住人じゃないよ。
62 :
ミステリ板住人 の 荒らし・1:01/12/10 14:47 ID:u8UGWPlR
他スレより転載
>95 :ミステリ板住人 :01/11/29 19:26 ID:AhmapKOU
>(略)
>>1 >私は、定期的にこのスレの監視をしているが、かねがねスレの低調ぶりが気にかかっている。
>君がもっと各作品ごとにネタを振るなり、文章力に自信が無いのなら、
>自作自演やひとりでハンニャーンしてみたりして、もっとスレの活性化を図るべきであろう。
>
>もし、君が私の助力を必要とするのであれば、
>次回からは私の書き下ろしノンフィクションノベル「ウオルター・ヒルを好きだった女」を、
>このスレで連載し、スレ全体の活性化に貢献するのにやぶさかではない。
>この物語は、私自身を想起させる主人公の青年(大学生)と同じ大学に通うちびまる子ちゃん似の同人女のひと夏の物語である。
>
>111 :1 :01/12/03 17:41 ID:tbonStvr
>(略)
>誰かの助力なんか要りませんよ。妙な個人サイトの連載記事みたいな
>文章書き連ねられても寒いだけ。
63 :
ミステリ板住人 の 荒らし・2:01/12/10 14:48 ID:u8UGWPlR
64 :
ミステリ板住人 の 荒らし・3:01/12/10 14:51 ID:u8UGWPlR
65 :
付け足し:01/12/10 15:24 ID:u8UGWPlR
>付け加えると、
>ミステリ板住人さんも、オマエのような頭の悪い奴が批判すべき相手でないのは明白である
そうですかね?他スレでの暴れっぷり・壊れ方を見てるとそうは思えませんがね。
>>57のカキコを見てると、ミステリ板住人って二人いるのかと思ったよ、一瞬(笑)。
そりゃアンタにとっては”いい人”かもしれないけど、他スレでは大変迷惑してるよ。
アンタと同じで自分で立てたスレじゃないのに、こんなこと言うのもなんだけどね。
フォローするなら、する相手がどんな奴かもうちょっと理解してからにすれば?
謝罪?するなら、荒らしの元凶・ミステリ板住人が今でも生き残ってるスレで今まで
の悪行を詫びてからだね。絶対無いと思うけど(激笑)。
66 :
名無シネマさん:01/12/10 15:24 ID:7hBYdl+O
なんか、嫌な上がり方してるな・・・・。
>>57 俺も、このスレは読んでるだけなんだけど好きなスレだから、荒らしは不愉快。
だけど、ミステリ板住人さんももうちょっと、他スレでもこのスレでの書き込みの
ように振舞ってくれれば・・・と思うときが結構あるよ。
67 :
名無シネマさん:01/12/10 15:26 ID:u8UGWPlR
>>66 おやおや、こういう人もいるようで(笑)。ま、このスレもメクラばっかじゃ
ないようですな。
シンパからも批判があがるようじゃねえ・・・(失笑)。
68 :
名無シネマさん:01/12/10 15:32 ID:5Qp4zQBi
あのさ、ロムラーから言わせて貰うと、くだらない内輪もめには
興味ないんだわ。そういう話は他でやってくれない?
トランボの話なら興味あるけど。
69 :
66:01/12/10 15:35 ID:7hBYdl+O
>>67
ちがうって!
第一、ミステリ板住人さんが他スレで書き込んだものを読むと”これは・・・”
って思うような失礼な書き込みしてることもあるけど、だからってアンタがこのスレ
荒らすのは筋違いでしょ!?
>>68
すいません、つい・・・・・。
もう書き込まずにロムに専念します。
70 :
名無シネマさん:01/12/10 15:44 ID:u8UGWPlR
>>69 そうそう、すぐネタにされるようなカキコする厨房は引っ込んでなさい(笑)。
>>68 興味ないでしょ、スレの主旨と関係ないカキコは。スレの流れを読めてない奴の
書き込みは不愉快でもあるでしょ?
そういう書き込みをよそで山ほどやってるんだよ、ミステリ板住人って奴は。
そんな奴が立てたスレだぜ、ここ。荒らされるのは、今までやってきた悪行の報い
ってヤツじゃん(激笑)。
>70
激笑はお前だ。
誰が立てたスレだろうが、質の高いスレに育ってるんだから
今更チャチャ入れるな。
少なくてもここではお前が一番不愉快だ。
72 :
名無シネマさん:01/12/10 16:06 ID:u8UGWPlR
>>71 へ〜え、自分のお気に入りのスレは荒らされれば不愉快、他スレはなんぼ荒らし
てもよいと?
”誰が立てたスレだろうが”ってことは、今までミステリ板住人がよそでやった
荒らしを承知の上でのカキコですか?そうだとしたら、そらまた、結構なご都合主
義ですな(笑)。
>少なくてもここではお前が一番不愉快だ。
そらそうでしょう(笑)。ミステリ板住人がよそでやっってきたことを真似した
振る舞いですから(激笑)。
誰かこのバカ(65,67,70,71)を殺してくれ。
まともにトランボの話をさせてくれ。
>>72 つまりお前もミステリ板住人も同類だろ。
揃って死んで良いよ。
75 :
名無シネマさん:01/12/10 16:25 ID:u8UGWPlR
>>73 すればいいじゃん。他スレじゃミステリ板住人が何書いても無視され
てるだけだし。(でも、食い下がってるみたいだけどね。)
>>72 そうそう(笑)。俺の言いたいことは
>つまりお前もミステリ板住人も同類だろ。
この一言につきるね。ご理解ありがとう。
76 :
大体、:01/12/10 16:27 ID:u8UGWPlR
>>73 人に言う前に自分でなんか書きこむようなネタでも探せば?
そんなあってもなくてもいいようなカキコしてないでさ。
77 :
名無シネマさん:01/12/10 16:51 ID:kvd3jIxo
俺らにとっては
つまり、このバカ(65,67,70,71,75,76)が
唯一の「ミステリ板住人」。
本人なのよ。
>77
なるほど納得。
79 :
名無シネマさん:01/12/10 18:02 ID:19NkW81n
最初は絵に書いたような同族嫌悪と思ったが、そうではないらしい。
ミステリ板住人さんは少なくとも知性というものを持ち合わせているが、
この荒らしは品性下劣で頭が悪すぎる・・・・
ミステリ板住人さんに私怨を抱いているようだが、実情を知らなくても
筋違いの逆恨みだということが分かるよ。
80 :
名無シネマさん:01/12/10 23:23 ID:yj/efok4
名スレだったのに、トランボの話題もどこへやら。
楽しみにしていたのに・・。
俺は「ミステリ版住人叩き」さんに私怨を抱いたよ。
荒らしはてめえじゃねえか。
いやいや、ミス板住人はチョト前まで性質悪かったぞ〜。
(自分のレスは全て正論だと思っているとことかね)
それに「赤狩り」スレは一年くらい前に
もの凄いレベルの高いレスで進んだことがあるんよ。
82 :
名無シネマさん:01/12/10 23:57 ID:yj/efok4
前は性質悪かったにせよ。ここでは紳士的だったわけだからね。
荒らしていいことにはならないと思うけど。
他スレからのケンカの持ち込みは禁止!
としたら、どうでしょうか?
83 :
81:01/12/11 00:05 ID:tNa6M+hy
ま、映画板は
コテハンはとりあえず叩いておけ!
てのが流儀ですから(w
84 :
54:01/12/11 00:23 ID:aWA3TMg8
おかしいなあ、このスレがこんなに上がるか?と思って覗いたら、
あれま、俺のマジレスが「間違えられた男」で盛り上がっているわけね。
こっちの方がおもしろいからしばしロムらせてもらうわ。
トランボ、カーク・ダグラス、オットー・プレミンジャーの関係は、気が向いたときに
(あればの話だが)書こう。
>>57さんくす。
85 :
名無シネマさん:01/12/11 00:32 ID:h0Ll8lBs
ハリウッドを追われたトランボの生計を救ったキング兄弟、
なんだか怪しそぷうな連中だが、彼らに関する文献を知ってたら教えて欲しい。
簡単にエピソードの紹介もあればグッド。
86 :
54:01/12/11 00:41 ID:fvkaCN81
と、思ったら、こらこらネタ振るなよ。
キング兄弟は、モーリス、フランク、ハーマンの3兄弟ね。
「黒い牡牛」にトランボが関わったとき、ペンネームであるロバート・リッチは、
キング兄弟の親戚から借用した名らしい。
50年代にブラックリスト映画人を積極的に起用し(安く一流の才能を利用できる
メリットがある)、B級映画を量産した。キング兄弟製作の「犯罪王デリンジャー」
では、赤狩りとは関係ないが、まだ売り出し前のウィリアム・キャッスルも非公式に
脚本に参加している。ま、商才と才能を見抜く目を持っていたことは確かのようだ。
87 :
おいしいネタを書き忘れたのでおまけ:01/12/11 01:10 ID:VU4Gkd6H
「空の大怪獣ラドン」のアメリカンヴァージョンを製作したのもキング兄弟なんだよね。
88 :
名無シネマさん:01/12/11 01:11 ID:gwV8DDMN
>>54 >トランボ、カーク・ダグラス、オットー・プレミンジャーの関係は、気が向いたときに
役者が揃った面白そうなエピソードですな。是非、今、気が向いてご開示ください。
トランボとプレミンジャーなら、「栄光への脱出」がプレミンジャーで、
最初は原作者にシナリオを依頼するも使い物にならず、稀代の職人トランボの出陣に
なったのは有名ですね。
また、カークダグラス主演・マーク・ロブソン監督「チャンピオン」の原作者が、
リング・ラードナーですね?
「アリバイアイク」なる新潮文庫の彼の短編集に収録されてました。
当方、このような断片的な知識しか無いため、いろいろご教示ください。
キング兄弟の件、早速のレス、ありがとうございます。
何か文献はないでしょうか?
日本には生息しない映画人のように思え、彼らに対する興味は尽きないです。
89 :
そうかあ?:01/12/11 01:33 ID:JI843bLs
>>88 >日本には生息しない映画人のように思え、彼らに対する興味は尽きないです。
いや、日本にもいっぱいいる。たとえば映画ファンと言われる人たちは、マキノ一族に
ついて果たしてどのぐらいの知識があるだろうか?
マキノ省三から始まる系譜。長女笑子(のちの智子)、長男雅裕、次男光雄は有名だし、
その縁戚関係も有名だが、省三の三男についてはあまり知られてないのでは?
そう、マキノ兄弟というとき、雅裕、光雄、真三の3兄弟を指すのが本当ではないか。
真三はプロデューサー、脚本家、監督をしているが、その活動はほとんど知られてないし、
上の兄二人に比べて胡散くさい感じがし、大した作品も残してない。
キング兄弟に関しては、アメリカでもあまり研究が進んでないようだ。そもそも俺がトランボ
以上に興味があるフィリップ・ヨーダン(50年代ハリウッド映画を語るとき、重要な脚本家
だが)にせよ、どの作品が本人の手によるものか、どの作品が名貸し(フロント)なのか、まだ
よく分かってないのだ。まあ、ヨーダンに関しては最近アメリカで本が出たらしいけども。
90 :
それに:01/12/11 04:31 ID:rbBrFhFN
君のいうリング・ラードナーは父親の方だよ。脚本家はその息子。去年亡くなった
人だよ。彼も晩年に自伝を出したらしい。うろ覚えだが「明日の朝起きたとき、私は
自分を呪いたくない」とかいう題名だったと思う。まあ、赤狩りのときのことが書かれて
ある感じだな。どこかで翻訳出してくれんかね。
そうそう、キング兄弟に該当する日本の映画人がいた。大蔵貢だ。これ、「おおくらみつぐ」
と読む人多いけど、「おおくらみつぎ」って読むんだからね。
>>90 しかし、お詳しいですなあ。
なんか怪し気という感じでは、マキノファミリーや大蔵映画の元締めは、
キング兄弟に一脈通じるものはあるのかもしれないですが、
あのマッカーシーの苛烈ともいえる赤狩りの時代に思想犯的レッテルを貼られ、
メジャーの世界を追われたライターがトランボというイメージなんですが、
例えば、日本の映画界でこういうレッテルを貼られた場合にもビジネスに徹して
起用する制作者はいますかね?
過去にも現在にもです。
92 :
だから:01/12/11 16:46 ID:rzreUiAx
東映のマキノ光雄と大映の永田雅一がそう。東映では中国帰りで洗脳されていまっている
と悪い噂のあった内田吐夢を受け入れたし、レッドパージ組である今井正や家城巳代治を
受け入れた。結果、内田は東映随一の巨匠として迎え入れられ、今井は潰れかかった東映を
「ひめゆりの塔」の爆発的ヒットで救った。マキノ光雄の有名な言葉に「右も左も関係あ
らへん。わしらは日本映画党や」というのがある。極右であった渡辺邦男まで一時は東映に
いたのだから、そこは東映という会社の不思議なところだ。
永田はもともとヤクザ出身。長谷川一夫の顔斬り事件を始めとする映画史の暗部と強い繋がり
があるし、そもそも映画法で映画会社が統合されるとき、本当は2社になるはずが、永田の
政治的暗躍で3社目の大映が設立された。永田もレッドパージで東宝を追われ、独立プロで
映画を作っていた山本薩夫を迎え入れ、「忍びの者」や「白い巨塔」を作らせている。
以上
93 :
参考までに:01/12/11 17:02 ID:mVtXaSO1
94 :
名無シネマさん:01/12/11 22:54 ID:J0BDZIAg
age
95 :
名無シネマさん:01/12/11 23:09 ID:8Z/uq7LP
まぁ。実態はよく知らないが
日本のレッドパージとアメリカの非米活動委員会は比べ物にならないわな。
>>95 >まぁ。実態はよく知らないが
じゃあ、比較できないじゃん。アホか?
97 :
名無シネマさん:01/12/12 01:20 ID:n6j9wdod
アホばっかしだと、このスレに来るのもヤになるなあ。こうやってすぐ飽きるんだよね、俺って。
98 :
名無シネマさん:01/12/12 14:22 ID:gY78T4op
永田喇叭(このニックネームの由来は?)ならキング兄弟に匹敵するかも。
NHK朝の連ドラ「オドーリー」に出てきた映画会社の社長は、彼がモデルらしい。
99 :
それは違う:01/12/13 03:32 ID:LU7g9MHQ
>>98 かたや日本を代表するメジャー映画会社の社長兼プロデューサー、かたやB級映画の
弱小プロダクション。匹敵はせんだろ。
付け加えておくと、B級映画ってかなり間違って流布されている言葉だが、厳密には
1932年から1947年のアメリカ映画にしか存在していない併映用の映画のこと。
またキング兄弟の会社は、実際には、3兄弟のほかにマー・キング(兄弟の母親)、
兄弟のうち誰かの嫁さんが仕切ってたらしい。ほとんど「血まみれギャングママ」
のマー・パーカー一家のようなものだな。
100 :
キング兄弟といえば:01/12/13 03:39 ID:/EeGVSPU
なんといってもジョセフ・H・ルイスの大傑作「拳銃魔」でしょう。
走る車の後部座席から撮らえたカメラが、そのまま2人が銀行に押し入り、
出てくて車に乗り、逃げるまでを、ワンカットで撮らえたロングテイクの
美しさ・興奮は語り草だ。後半の沼地の霧も美しいし、傑作以外の何もの
でもない。
そのジョセフ・H・ルイスのこれまたすばらしい作品に「テキサスの死闘」
という西部劇がある。この脚本を書いたのがベン・L・ペリー。この1作だけ
しか書いてない脚本家。当たり前である。潜行中のトランボのペンネームだから。
101 :
99に追加:01/12/13 03:48 ID:q9vqEIQS
キング兄弟ももともとはギャングだったということを考慮すれば、やくざ出身の
永田と似てないこともない。それよりやっぱ前出したマー・パーカー一家じゃない
でしょうか。「血まみれギャングママ」のほかに、アルドリッチの「傷だらけの挽歌」
のモデルにもなっているけど。>マー・パーカー一家
余談ですが、、、
>99のB級映画は、Studio Site-Bで撮られた(規模の)映画のこと。
その後、B-Class Movie(又は、Film)て総称で興業関係者が
使い始めたのが、現在使われる「B級映画」に近い意味ものだと思われ。
103 :
知ってるがな:01/12/13 04:02 ID:q9vqEIQS
>>102 でも、映画通のタレントはもとよりアホな映画評論家まで、なんでもかんでも
「B級映画」って呼ぶから、書いたまで。
「この映画がすごい!」というクソアフォ雑誌で、三留まゆみがアルドリッチの
「北国の帝王」を「B級映画の傑作!」と書いていたし、いくら出来が悪くでも
「ポストマン」とか「ウォーターワールド」ってB級映画じゃないっつうの!
104 :
名無シネマさん:01/12/13 09:27 ID:493KSefH
トランボがキング兄弟のとこで書いてたころのフィルモグラフィーてないの?
105 :
名無シネマさん:01/12/13 15:09 ID:4fWSp7dU
余談だが、永田氏に興味あり。詳しい資料の紹介求む。
106 :
間違えられた男:01/12/13 16:55 ID:aO96cEFw
>>104 潜行中のトランボがどういうペンネームを使っていたか、まだ全貌が明らかではないし、
キング兄弟もナゾが多い。したがってそういう資料の完全なものはない。
>>105 いろいろあるが、現在入手しやすいものは、「ラッパと呼ばれた男」(キネマ旬報)だろうか。
絶版かもしれんが、古本屋でよく見かける。
107 :
永田の自伝としては:01/12/13 17:01 ID:aO96cEFw
「映画道まっしぐら」(駿河台書房)、「映画自我経」(平凡出版)がある。
評伝として、「腕一本すね一本」(鶴書房)、「永田雅一」(時事通信社)、
「大いなる終焉」(日芸出版)がある。いずれも絶版。古本屋でも入手しに
くい。図書館でどうぞ。
108 :
名無シネマさん:01/12/14 05:41 ID:xuofV5G3
ラッパの自伝は客観性を重視するなら論外。
面白いことは面白いけど。
大毎オリオンズ西本幸雄監督との確執も知りたい。
109 :
名無シネマさん:01/12/16 03:48 ID:8g+qa5Js
400以下になったのでage
110 :
名無シネマさん:01/12/16 04:38 ID:4QD1ujp2
これだけ繰り返し繰り返しスレが立つ所をみると、好きな人には
もちろん、嫌いな人にとっても大きな存在ということだな。
それは間違いないだろ。勉強になるので私もageるよ。
111 :
で、トランボがペンネームで書いた「テキサスの死闘」だが:01/12/16 05:20 ID:gNgdoyUZ
112 :
名無シネマさん:01/12/16 12:32 ID:h8yeD0V8
「パピヨン」の話しもしたい。
トランボの信条が良くでた映画だと思う。
マックイーン&ホフマン、
当時の2大スター共演にしては渋くてケレン味のない大作であり、良作だと思う。
ゴキブリ食うシーンは最早語り草か。
113 :
異議あり:01/12/17 02:42 ID:sCQw/4fT
「パピヨン」は完全な失敗作だろ。マックイーンのわがままに脚本はズタズタにされ、
むりやりホフマンを押し付けられ、ラストのマックイーン脱出の場面では水中からダイバー
が支えている影まで見える。70年代のマックイーンがいかに扱いにくく、作品やキャ
ステイングにまで口を挟み、演出を無視してアドリブをすることで、ペキンパーでさえ
手こずったのだ。大味の大作という印象しか俺にはないな。
114 :
名無シネマさん:01/12/18 18:11 ID:2SQTy31p
>>113 に同感。原作読んでスリリングで圧倒的に面白い、たとえば「大脱走」を
見終わったような感覚を味あわせてくれるような映画と期待して見に行った者として、
あまりに物足りなかった。第一、脱走の回数があれでは少なすぎる。
感動押し付け大作としてではなく、単純な娯楽映画として作って欲しかった。
115 :
名無シネマさん:
112はシビアだね、113の気持ちはわからんでもない。
しかし、トランボのシナリオがあったればこそあそこまでの作品に仕上がったともいえる。
アンリ・シャリエールの原作はカッコ良過ぎて、作り過ぎの感あり、
映画の方がリアルでいいよ。
映画オリジナルのホフマンの人物も良く生きてる。トランボの腕の冴えを見せつけた感じだな。
有名な最後の水中ダイバー丸見えシーンはご愛嬌でいいではないか。