日本映画の特異な「母もの」の一パターンについて

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過日、知り合いのプロデューサーT氏より
「現代版の『一の母もの』を作ろうかと思うのだが、協力してくれないか」
との要請を受け、かねてから興味を持っていた題材ということもあって、
本腰を入れて調べることになったのだが、これがなかなか資料に恵まれず、
映画史に興味を持たれる方も多かろうこの板の住人に協力を仰ぎたいのだが、
さて『一の母もの』といえば御存知の通り
「発狂した息子を愛し続ける母の愛を感動的に描く」
というパターンに基づく日本映画独特の、ある種の「母もの」なのだが、
多くの文献ではその嚆矢として挙げられているのが
1911年の牧野省三監督作品『椀久の母』であり、
椀久といえば日本舞踊の有名キャラクターである豪商の息子で、
恋に狂って幽閉された彼の心境を踊りに描いた名作は数々あり、
歌舞伎に通じた牧野がそのキャラクターを映画に生かそうとしたのは自然だが、
椀久そのものではなくその母に着目した点に先見性があったと言わざるを得ず、
現在ではこの作品は観ることが出来ないのだが、
多くの資料では既に「椀久の母でございます」という
『一の母もの』でお馴染みの「1の母でございます」の台詞の原型が登場
していたということが書かれており、
なぜ「椀久」が「1」に転じたかについては今後解明の努力が必要であるが、
椀久の椀(One)が「1」を指しているあたりに鍵がありそうだというのは
誰しも発想するところであろう、ところで……
2みんなで突っ込もう!:01/10/03 10:11 ID:i6.w8Y6E
いきなり34かよ!
334:01/10/04 02:21 ID:iT8FQL1.
「一の母」というキーワードがどれだけ現在知られているかと言えば
これは日本映画を作る側にも、また観る側にも貧しい状況と言わざるを得ず、
実際2ちゃんねるを見ている人間以外に「一の母」と言っても
「ナニソレ?」という答えが返ってくるのが関の山で、
2ちゃんねるを見ている人間のあいだでも、
それが日本映画の一潮流であったという事実はあまり知られていないと思われ、
実際戦前から戦後の一時期まで「一の母が演じきれるか否か」が
ベテラン女優の条件……というぐらいのものであったのだが、
そういった知識なくしては木下恵介の『陸軍』のラストで
それまでの脳天気な戦意昂揚映画がとつぜん悲劇的な母ものに変貌するときに、
あまりの落差に戸惑っていた母役の田中絹代に対し、
木下が耳元で「1の母でございます」と囁いたという
感動的なエピソードを理解するのは不可能であり、
こうした貧しい状況を打破するためにも、
いまここで『一の母もの』について語る必要性は強く感じられ、
さて、そこでもう一度歴史的な考察に立ち返れば……
4渡辺篤史:01/10/04 03:58 ID:JAdrCR2U
なるほど………、わかりました(ネタだと)。
534:01/10/05 03:44 ID:sTmnZzCY
>>1 >>3 からの続き)
「一の母」というキーワードが初めて日本映画に登場するのがいつかと言えば
これが定かではなく、現在確認できるところでは 1927 年の伊藤大輔監督作品『生下郎』
で登場するのが最も初期の例だが、これにしても伊藤自身が
「その前年ぐらいの映画に先に登場していた」と証言しており、
その映画のタイトルが伊藤の記憶から消えていたのが悔やまれるのだが、
前年というのを信じて 1926 年とすると、
その幻の映画がさらにその前年の小説『イチノハハ』に啓発されているのは間違いなく、
作者である夢野久作が生涯、狂人にこだわり続けた人であることを尊重すると、
彼に『一の母』という言葉の生みの親の称号を与えるのに何の抵抗もないのだが、
ではなぜ夢野は狂人をイチと呼んだのか
(余談だが狂人をイチと名づけるこの日本的な伝統は長い間絶えていたのだが、
近年突如『殺し屋イチ』というマンガにおいて復活し、
ならば名うての量産派である三池には『殺し屋イチの母』も同時に撮影して欲しかった
……というのは、贅沢な希望かも知れないが)
これは >>1 で前述したように「椀久」の椀をモダニスト夢野が One と解釈したから
……という説が一般的であり。
実際、小説『イチノハハ』は牧野の映画『椀久の母』の強い影響下にあるのだが、
筆者としてはむしろ小説の書かれた 1925 年の映画『大殺陣』こそが
「一=狂人」の図式のルーツと信じたいのであり、
二川文太郎監督になるこの映画で阪東妻三郎が演じる狂気の浪人は
役名こそ平三郎であるが実は「一」であるという、その根拠はラストシーンにあり、
このラストについて語ることは『一の母』というキーワードを
一気に世界的な視野に広げるエキサイティングな行為に他ならず……
6名無シネマさん:01/10/05 03:56 ID:yU0pAhGU
>>34
ハァ!?
お前「1の母」の原型がラスコーの洞窟壁画に描かれてた事も知らねぇの?

ニュースくらい見ろや!
http://www.rasuko_no_doukustu.co.sp/one's_mother.html
7名無シネマさん:01/10/06 05:07 ID:O.n4Hlv6
「陸軍」について
>それまでの脳天気な戦意昂揚映画がとつぜん悲劇的な母ものに変貌するときに

この脳天気というのはゲセン。
あれは木下と池田の軍部批判じゃないのか。
834:01/10/07 04:00 ID:ygAIEE..
>>5 からの続き)
と、ここで反論レスが入ったので一応、答えておくが、
>>6 の先でリンクされている画像で確認すれば原始人の描いた牛の脚が
かろうじて「ハハ」に見えるという手合いのもので、
顔の部分は「イ」に見えないこともないが「チノ」はやや苦しいのではないか、
しかしながらこういうトンデモ本的発想は筆者の好むところではあるが、
さてこれが >>7 の反論になると、もう少々真摯なもので、
もちろん筆者は『陸軍』が反戦・軍部批判映画であることは承知であるが、
「脳天気」という言葉が誤解を生むというなら「不自然なまでに明るいタッチ」
と言い換えてもよく、別の言葉で言い換えさせて頂くなら
「それまでの(当時の政府を騙すため)脳天気な戦意昂揚映画風に見せかけた
タッチがとつぜん悲劇的な母ものに……」
というような感じで受け止めて頂ければ幸いであるが、
レスはこれぐらいにして本題に戻ると、
『大殺陣』のラストで幕府の火薬庫に逃げ込んだ狂気の主人公が
自ら火をつけて爆死する寸前に
「母上、拙者は日本一でござる!」と叫ぶ、その字幕が二度目には
「母上、拙者は日本」で、いったん途切れてから、
「一」と画面いっぱいに出るときに、
筆者は「一の母」の息子の「狂気の一」の誕生を認めたいのであり、
実際黒バックに白文字で描かれた「一」の文字の美しさは比類のないもので、
筆者はこれがロマンポルノの隠れた傑作
『発禁本「美人乱舞」より 責める!』(田中登監督)に登場する
筆文字の「一」につながっていったのではないかと考えているのだが、
さらに興奮を誘うのはこのラストが、その数年後にアメリカで作られる
ある傑作にあからさまに影響を及ぼしているという事実で……
9名無シネマさん:01/10/07 04:41 ID:6jzyJvhI
まぁ、確かにラスコーのはちょっとねつ造っぽい所もあるけど
(俺の幼稚園の時の歴史の教科書に出てる写真には、あの部分が無かったし...)
「万里長城」って言葉を日本語に訳すと、やっぱりこれも
「1の母でございます」って意味になるしなぁ。

つー事は、少なく見積もっても白亜紀のころから既にあったことになるよ。
10動くな、氏ね、甦れ!:01/10/07 19:03 ID:uqVIREEc
ドアの隙間から一をじっと見つめる物がいた・・・それは一の母だ。
自分の息子は何かぶつぶつ言いながら目をカッと開いたまままばたきもせずに
パソコンをみながらキーボードをカタカタ動かしている。 機械のように
『糞っ! 粘着がぁ!粘着が!』とパソコンに向かい叫びだした一を見て
母の目からは一筋の涙がこぼれおちた。 すると一の母はあふれる涙を
拭いなにも言わずに一階へと降りていった。 一方一は真っ赤になった
目に目薬をうち、『ふぅ・・・まだだ!まだなんだ!』 と自分に言い聞かせる
ようにつぶやいた。
父親は居間で酒を飲んでいた。母親が思いつめた様子で口を開きかける。
だが言葉は喉から出てこない。
「どうした母さん、お前も飲むか?」
父親の暢気な声が木霊する。そう、二階での光景は幻だったのだ。
あれは一という偽りの存在なのだと…。
母親は静かに首を横に振り、台所へ向かった。
…よく切れる刺身包丁を手にするために。
11名無シネマさん:01/10/07 19:26 ID:xa8/A//k
かなりー いっちゃってるね
1276:01/10/07 19:36 ID:8QDbFml.
恐竜の絶滅と「1の母」には何か関係があるんですか?
13名無シネマさん:01/10/07 19:57 ID:DEyPExck
母ものといえば、海外ではベット・ミドラー主演の「ステラ」で有名な
「ステラ・ダラス」なんてのがあるね。
ジャンルとしての母ものとは違うけど、新藤兼人の「裸の十九歳」や「絞殺」の母親は泣ける。
14蓮實重彦:01/10/08 04:50 ID:aRjhxOk6
母物といえばアメリカだがラオール・ウォルシュの名をあげざるを得まい。
「白熱」「追跡」
さらにヒッチコックの母親はどうか。
15名無シネマさん:01/10/08 04:57 ID:eWSTZXSw
母ものって、そういうことじゃないでしょ。
孤児とか恵まれずに苦境で健気に働く子供(主人公) が、遠くにいる母、もしくは
母は死んだと聞かされていた(本当は近くで働いている) 母を慕って、いろいろ
泣かせるってストーリーじゃなかったっけ?
16名無シネマさん:01/10/08 05:07 ID:3rFZxKqA
1の母でございます。
このたびは、息子がこのようなスレッドを立ててしまい、
皆様には大変ご迷惑をおかけしております。
深くお詫び申し上げます。
息子は幼い頃に父親を亡くし、
そのショックで内気な子供になってしまいました。
そのせいか、小中学校ではいじめにあっていたのです。
この年になるまで、恋人はおろか友達さえもいないようで、
大変心配しておりましたが、
この2ちゃんねるというサイトを知って以来、
息子も少し明るくなったようです。
「今日ラウンジでね、ませいのドキュソがさあ...」
と、とても楽しそうに夕食の時に話してくれるのです。
どうぞ皆様、息子を暖かく迎えてやってくださいまし。
本当は良い子なんです。
よろしくお願い申し上げます。
1の母より
17名無シネマさん ◆JVD./Peo :01/10/08 20:50 ID:II.TdzQ6
34氏はもう疲れちゃったのか?
面白いのに。
18赤脚小子:01/10/08 21:08 ID:w7LFRzhM
>>15
>>14へのレスならそうだけど、>>13が言ってるのも、「母もの」に入ると思う。
これって、ほとんど未知の世界なんだけど、三益愛子とか、松島トモ子、鰐淵晴子
の映画をを再上映で見た人はいるの?いたら、きて書き込んでいって(是非、是非)。
自分は、23本見たような記憶があるけれど、いまひとつ記憶不鮮明。

>>16
いくらなんでも、はやすぎるよ。もっとタイミング考えてよ。

このスレと、「ネギと里芋」のスレ、楽しませてもらっています。

34氏、もう一度充電して、帰ってきてね。
1934:01/10/09 03:35 ID:jSRdkTaQ
>>8 からの続き)
というわけで『大殺陣』のラストの話を続けようと思うのだが、
ちょっと休んだ間にガブリエル効果か、レスが増えたので答えておくと、
まず >>10 には「甦った」、>>18 には「充電完了」と伝えておき、
あとは順番に、>>9 に対しては、万里長城をそのように訳すのは無理で、
むしろ新東宝の万里昌代が裸で砂漠に寝そべっている様子を思い浮かべた方が
まだ自然なのではないかと答えておき、
それでも「一の母古代ルーツ説」にこだわるなら、
それにのっとって、>>12 に貴方から答えるべきでしょう、
と、アドバイスをするのもそこそこに、
さて >>13>>18 の「母もの」全般に対する健全な映画的言及に対しては、
全くその通りであって、ついでに無声映画時代に『四人の息子』で
究極の母ものを作り得たジョン・フォードが、それだからこそ『怒りの葡萄』
であれほどまでに美しい「母」を造型し得たということに着目して欲しいと、
極めて真面目くさった表情で答えておき、
>>15 に対しては、では君は成瀬の『おかあさん』は観たのかと尋ねるにとどめ、
さて、>>14 よ、貴方の言及された『白熱』こそ、先に筆者が >>8 で述べた
『大殺陣』のラストの後年の反映であり、
ストーリーを書いたヴァージニア・ケロッグがどこで『大殺陣』を観たのか、
筆者には全く判断できかねるところであるが、
とりあえず、あそこでのキャグニーが自分を世界「一」と叫ぶ言葉は、
狂気の息子たる「一」の世界性を保証していて、実に感動的であり、
駄スレを立てるに際しては「アイム・トップ・オブ・ザ・ワールド!」と
叫びながらキーを打つぐらいの心構えが欲しいものだが……
20名無シネマさん:01/10/09 04:05 ID:AuRN8/RU
水谷豊に刺されても泣きながら許しを請う母親みたいなものか?
21名無シネマさん:01/10/09 13:12 ID:Xp9MhxXM
まーた、誰も知らぬ映画史の知識を披瀝しとるな、この御仁は。
22赤脚小子:01/10/09 15:59 ID:178DXTrM
>>19
ジョン・フォード!なぜか2チャンでは、なかなかお目にかかれない名前ですね。
スレくらいあって当然なのに。ジョン・フォードの「母」といえば、
「わが谷は緑なりき」の母親がよかった〜。仕事から帰ったら、見ようっと。
34さん、彼女はどうですか?
23名無シネマさん:01/10/09 19:06 ID:oNJnRJK6
どうでも良いが、清水宏の『母の旅路』は糞。
24天 使 ガ ブ リ エ ル (大瓶):01/10/09 19:19 ID:B9kJHSMg
34氏は健在なり
世界「一」(面白すぎ!
25名無シネマさん:01/10/09 20:01 ID:O3esWbHQ
>>1=34
結局あんたは『椀久の母』も『生下郎』も『大殺陣』も見たの?見てないの?
つーか、『生下郎』なんて作品、伊藤大輔には無いんだけど。
『生霊』ってのと『下郎』って別々の作品ならあるけど…。
あと、もしかして、『大殺陣』てのは、『雄呂血』のこと言ってるの?
『雄呂血』って言えばみんな知ってるけど、『大殺陣』なんて呼ばないよ、ふつう。
違ってる?
26名無シネマさん:01/10/09 20:54 ID:PvUZEtAU
『母三人』を一度見てみたい。
大映の母もののヒット作。実の母と育ての母と義理の母が繰り広げる
ドラマで、当時のコピーが「三倍泣けます。母三人」だったとかw。
大映テレビドラマのあのノリのルーツでもあるらしい。
母ものが大量にあったのは下に行けばわかる。

http://jmdb.club.ne.jp/person/p0137350.htm
27名無シネマさん:01/10/09 21:03 ID:SrQ4n1vQ
「ママ、僕の分まで生きてね」(大映)
28名無シネマさん:01/10/09 21:11 ID:E6lMikG2
マジレスすると、
観客をなかば強制的に泣かせる≪母もの≫にはヘドが出るんだけど、
当時の娯楽として、ま、必要とされていたのはわかるよ。
あと、大映テレビは≪母もの≫+≪少女小説≫、って感じか。
≪少女小説≫も、結構トンデモなのが多かったようだし……(w

>>27
「ママ、いつまでも生きてね」ダスな……。
ガッコで逝った映画教室で観させられた。
玉緒とか樹木希林が出てたような……?
2927:01/10/09 21:29 ID:8qWyGurg
>>28
「僕の分まで」は大阪万博のころの映画で万博シーンもあったような。。。
併映は「僕5才」
30赤脚小子:01/10/09 21:39 ID:nDaWJ7Xw
>>26
はってもらったリンクでみたけど、1942年の「婦系図」って、長谷川一夫と山田五十鈴のですね。
実は、恥ずかしながら芸者小芳をだれがやっていたのか、記憶になかったのです。
ただ、芸者小芳のシーンは、りっぱに「母もの」ですね。小芳が、お蔦のところを訪ねてきた
(自分の)実の娘の髪を、母と名乗れぬまま梳くシーンでは、まわりがすすり泣いていました。
四谷怪談ではないけれど、「髪梳き」のシーンと呼んでもいいかも。
そうか、あの映画は、「悲恋もの」と「母もの」のダブルだったのか。
3134:01/10/10 03:25 ID:9X0TisjA
さてここでまた、有り難いことにいくつかレスがついたのだが、
>>26 氏のはってくれたリンクに即して言えば
戦後の代表的マザコンのひとり寺山修司は若き日に大映の母ものを夢中で観た、
という事実を指摘しておきたく、
どこか粋な映画館で『母三人』『田園に死す』の二本立てをやってくれないか、
やってくれたら、ぜひ >>26 氏と共に駆けつけたいのだが、と言いつつ、
ATGネタが出たところで >>20 氏に言っておきたいのは
筆者が「1の母」のコピペを読むときは必ず市原悦子の声を思い浮かべている
ということで、いや、マジな話、誰か市原にこの台詞を読ませてくれないか、
そしたらその声をテープに録って、津軽の風景か何かにダブらせれば、
ゴダールもビックリのナレーション映画が出来るということなのだが、
『ママ、いつまでも生きてね』について語る人々には、
当時中村光輝はNHK大河ドラマで大人気だったことを指摘しておき、
>>25 氏には自分の知らぬ映画史も受け入れるマターリ度量を希望しつつ、
ついでに >>24 のエールに感謝の意を表しながらも、話を戻せば、
『大殺陣』がその後の「一の母もの」流行の突破口になった、
いま一つの理由として、『大殺陣』自体が社会主義的な色彩の強い
「傾向映画」の先駆的作品であることを挙げておきたく、
なぜならば、1920 年代末期からの「一の母もの」の流行は、
当時の傾向映画の流行と切り離して考えられないからで、
「貧苦にあえぐ一が遂に狂気の行為に走る」というのが代表的パターンであり、
となれば、その代表的傑作『母の座』について語らないわけにはいかず、
この映画が『椀久の母』の監督の息子で、>>30 氏の挙げた『婦系図』も撮った
日本映画史上の天才監督の手になることは決して忘れてはならず、
それにしても今の映画板に『婦系図』というタイトルをちゃんと読める人が
何人いるのだろうかというと、これがはなはだ心許ないのだが……
3234:01/10/10 03:30 ID:9X0TisjA
……ここで少々sageで進行させてもらうことを許して頂ければ……
3334:01/10/10 03:32 ID:9X0TisjA
……なぜ、こんなことをしてるかというと……
3434:01/10/10 03:44 ID:9X0TisjA
……34 をゲットしたかったからで、
まあ、これ以降の話は後で続けさせてもらうが……
35赤脚小子:01/10/10 09:20 ID:yp0hy/hA
34ゲット、おめでとうございます。
続き、期待しております。
36日曜洋画劇場:01/10/10 19:49 ID:QPIi5G72
ハイ、そういうわけで、今日の映画、「バリー・リンドン」ですね。
マーよろしなー! 「バリ一」じゃありませんよ「バリー」ですよ。
さあ、この映画、出番は少ないけれど、出てきますね。
コワイコワイ、こわいお母さんが出てくるんですね。
まあこの息子、えらい息子ですね。
その時その時の自分の気持ちに正直に行動するんですね。
ですからこのヒトの人生、エライことになてきますよ、こわいですね〜。
サアこの息子、結婚するんですね。大金持ちになるんですね。
さあそうすると、人が変わってきます。やりたい放題やるんですね。
そんな息子に久し振りにあったお母さん。
なんて言うでしょうか。
怖いね。
ちょっとここでは言えませんけれども、
この親にしてこの子あり、そういう感じなんですね。
さあ最後、ベッドに横たわった息子を見守るお母さんの表情、ここ見て下さいよ。
これぞ「一の母」でございますね。
日本映画じゃなくてごめんなさいね。
37名無シネマさん:01/10/11 15:11 ID:Dd1LMqnI
あげ
38名無シネマさん:01/10/11 19:44 ID:S.WTi7k6
成瀬の「おかあさん」みてるよ。
加東大介が、クリーニング職人で、仕事帰りに畳みに腰掛けて(座敷には上がらずに)
塩豆だけで焼酎一杯飲んでから帰るんだよな。

なんで成瀬の「おかあさん」が母ものなんだ。ヴァカ。
39名無シネマさん:01/10/11 21:21 ID:5CkJE06Q
は〜ぁははきまし〜ぃいいた〜♪
きょうぉおもきぃいたぁ〜♪
このが〜んんぺ〜きぃにぃ〜♪
はははぁ〜きぃいたぁ〜♪
40あゆで〜〜〜〜っす。チユッ!:01/10/11 21:41 ID:Le85f1mU
>39
ゆきゆきて神軍
も母ものだよね。
4134:01/10/12 01:19 ID:fj/IKLQ2
>>31 の続き)
というわけでいよいよ『母の座』について語るべきときが来たのだが、
ここでまたいくつかのレスにレスせねばならず、
>>35 氏にはもの凄い勢いで感謝の意を表し、
淀長氏にはなぜイギリスにはエリザベス女王だのサッチャーだの異様な「母」像が
生まれるのか不思議ですねと答えておき、
>>38 氏には別にそちらさえ良ければ「萌えもの」という新ジャンルを想定して
一緒に「京子たん、ハァハァ……」するのも構わないが、
>>39 >>40 の触れる戦争ネタは後日に回すとして、
『母の座』の大成功は先述した「傾向映画での一の母」全盛期の火蓋を切るのだが
村人たちに無実の罪を着せられた一が牢に閉じこめられる場面の
暴力的な描写の迫力はスチールでもうかがい知れるし、
何よりも、今も断片的に観ることができる母の抗議シーンは素晴らしいの一言で、
監督マキノは語っているのだが、
そのシーン、(脚本の)原稿の一枚目には、ただ「一の母でございます」と書かれている、
二枚目には、「逝ってよし!」と書かれている、
三枚目には、やや大きく「一の母でございます」と書かれている、
四枚目には、も少し大きく「逝ってよし」と書かれている、
五枚目にはいっぱいいっぱいに、「一の母でございます」と書かれている、
六枚目にはいっぱいいっぱいに、「逝ってよし」と書かれている、
その次には「本調子」とだけ書かれているということで、
映像化に際しては悩みに悩んだということだが……
42名無シネマさん:01/10/12 15:16 ID:QQ/ljCwI
「終了」と書かれている、
43名無シネマさん:01/10/12 16:43 ID:x4z6x51U
ピカソパン
44名無シネマさん:01/10/13 13:36 ID:WcuBn9ac
ハッピーレッスン
45名無シネマさん:01/10/13 14:16 ID:gI2Lm6Gg
三益愛子は日本の母。川口探検隊長の母。『がめつい奴』の守銭奴母も面白かった。
46赤脚小子:01/10/13 19:23 ID:PtAPd2iY
三益愛子は、大映の「母もの」のトップスターだったそうだが、
ところで松竹でそれにあたるのは誰だったのだろうか。

>>28の言う
>観客をなかば強制的に泣かせる≪母もの≫にはヘドが出るんだけど、
にはもっともと思いつつも、しかしそれが出来なければプログラム・ピクチャーとしては
失格なわけで、ある意味、見終わった後自分があたかも「健さん」であるかのように
客が振舞ったという東映「ヤクザ」映画の伝説と同じことではないのだろうか。

それにしても、スタジオが機能していた時代と言うのは、やはりすごいと言わざるを得ない。
当時は、ゲテモノ扱いされていたに違いないと思われる、中島貞夫のというか、野川由美子のというべきか
その「くノ一忍法」にしても、愛情をもって作られた映画であることには、驚かされる。

それにしても、いま結構、珍作・奇作であった映画がビデオ化されているのに比較して
「母もの」のビデオ化が遅れているのは、当時観客であったはずの「主婦」たちが
現在時間的にも経済的にも余裕があると思われるのに、わざわざ足を運ぶのは、
歌舞伎か宝塚であり、今映画なぞには目もくれないからなのだろうか。
47名無シネマさん:01/10/13 19:30 ID:Bm/QomnQ
商売にならないんだろ。つまらんって。
48名無シネマさん:01/10/14 04:00 ID:7BPnlKxQ
我々は一が何故このようなスレッドを立てたのかという
疑問を解決するため、一の故郷である冥王星に向かった。
「まだ太陽系にこんなところがあったのか…」
思わず口に出てしまった言葉を同行した上司に失礼だと
咎められた。

小人が住むような小さな居住モジュール、ツギハギだらけの
宇宙服を着る農夫たち、
そして彼らは余所者で身なりのいい我々を監視する様に見詰めている。
惑星改造だの、外宇宙進出だの、恒星間移民だので浮かれていた
我々は改めて冥王星の現状を噛み締めていた。

ボロ屑のような居住モジュールに居たのは老いた母親一人
我々を見るなり全てを悟ったのか、涙ながらに
「息子が申し訳ありません」と我々に何度も土下座して詫びた。

我々はこの時初めて一を許そうと思った。
誰が悪い訳ではない、冥王星の貧しさが全て悪かったのだ。
我々は一の母親から貰った合成蛋白質を手に、
打ちひしがれながら地球へと帰路についた。
49名無シネマさん:01/10/14 11:34 ID:R68NK/i8
泣かせる話しや(涙
50名無シネマさん:01/10/15 21:05 ID:TBfz/eVV
続きはまだか?
落ちそうだぞ。
51名無シネマさん:01/10/16 01:34 ID:5O1EChyo
『母紅梅』と『母恋星』はキネマ倶楽部でビデオ出てるよ。
52名無シネマさん:01/10/16 02:25 ID:Z8akSbuA
なんで井川耕一郎がつけたスレにレスをつけなきゃイカンのか、と思いつつ、
「母もの」といったら、「ステラ・ダラス」を大映が翻案して重役夫人・三益愛子に母役を
振った「山猫令嬢」が、いわゆる「母もの」といわれる第1作でして。
このとき娘を演じたのが三条美紀。このコンビはしばらく続き、やがて三条より若い松島トモ子になるわけです。
何度も映画化されている「ステラ・ダラス」で、最初のヘンリー・キング版にもあった母親がセンスのない格好をして
周りの失笑を買うシーンは、「山猫令嬢」では三益愛子が娘の三条にごっついデザインの服をこしらえてやって、
その格好で三条が学校に行くとみんなに笑われるというシーンに反映されている。

三益愛子の母もので俺が見た中でいちばんよくできてるナと思ったのは、小石栄一の「流れる星は生きている」だね。

ところで東宝では、大映の母ものの流れで、三条美紀=母、松島トモ子=娘の「赤いカンナの花咲けば」という映画が
作られた。松島は実際に満州で父親を亡くし、引き上げた過去があったから、それに生母とも生き別れになって、日本で
母を捜す、その手がかりはラジオののど自慢という設定を加えて作った映画だ。監督は「ゴジラの逆襲」の小田基義。
これが泣けるんだ、実際。花売り娘をしながら、母を捜してのど自慢に出る松島トモ子の可憐なこと!
それから彼女はライオンに食べられてしまう。今度はその映像を使って、日本ヘラルドが「グレート・ハンティング」を
製作したとさ(チャンチャン)。

注・「山猫令嬢」はWOWOWで放映されたあと、フィルムセンターで再見。「流れる星は生きてる」は三軒茶屋スタジオamsの
母もの特集で見た。これはキネマ倶楽部でも出ている。「赤いカンナの花咲けば」も三軒茶屋amsのガラクタ市で見た。
5334:01/10/16 02:51 ID:+cL3Gulq
……ということだが、少々待っていただきたいのは、
筆者はここ二〜三日は忙しかったからで、明日には何とか続きが書けそうだと
いうことで……
54アルフレド・ガルシアの首を漏れんとこに持って来い:01/10/16 15:10 ID:F6sxD+ht
漏れも続きが読みたい。
55赤脚小子:01/10/16 20:47 ID:VWPqAFf9
>>52
ピンチヒッター、ご苦労様です。
松竹では、「母もの」は製作されなかったのでしょうか?

>>53
じっくり英気を養って、お戻りくださいませ。
56名無シネマさん:01/10/16 21:01 ID:VGBdtjHS
今夜かな?
57名無シネマさん:01/10/16 21:57 ID:lDvKnf3d
>>デコちゃんのデビュー作はそのものズバリ「母」(サイレント)だよ。
5834:01/10/17 01:32 ID:xPzfAlas
>>41 >>53 の続き)
というわけで少々お休みしてしまい、いくつかのレスに答えるのをとりあえず
略させて頂くのはお許し願いたく、
それでも >>46 >>58 さんの長レスはとりあえず満腔の感謝の意を表し、
それにしても「満腔」という言葉は迫力あるなあと思いつつ、
その山上のシナリオをマキノがどう撮ったかと言うと、
土手の上の一本道で母と村人集団を、睨み合う形で向かい合わせ、
まず、母のフルショットに「一の母でございます」の字幕、
素早く 180 度カメラを振って、村人のフルショットに「逝ってよし」、
また 180 度パンして、母「一の母でございます!」
またもパンして、村人「逝ってよし!」の繰り返し……
と、これだけなら、単調にカメラを回し続けるだけになるのだが、
何とマキノは素早く振って画面が乱れた、そのタイミングで
今度はヨリ対象物に近づいた位置にカメラを置き直して、振り戻したのであり、
これは目で見て頂かないと分かりにくいのだが、要するに……
5934:01/10/17 01:40 ID:xPzfAlas
1.まず、カメラがこのような位置にあったとすると(矢印はレンズ方向)、

母            ←            村人

2.最初のパンではこのようになり、これはただ 180 度振っただけだが、

母            →            村人

3.次に振っている間に、いったんカメラを止めて、カメラ位置を母に近づけ
  てから、カメラを母に振り戻し、

母        ←                村人

4.今度は母から村人に振る素早いパンの最中に、またもカメラを止めて、
  村人に近づけてから、村人に振り戻し……

母                →        村人

これを繰り返すことで、母と村人の立ち位置は変わらないにも関わらず
互いに肉迫していくような奇妙な効果を出したのであり、
次第にパンの速度も増し、字幕も大きく、「一!」「逝!」などと断片化され、
しかも適時白コマも挟まってフラッシュを起こし、
ポール・コンラッドもビックリのカオスの末に次のシーン、
あわや牛裂きの形に合わんとする母の衝撃的な俯瞰ロングショットに繋いだ
その効果は、強烈なもので、
「これや! これやがな、マーちゃん!」
と、試写を観た山上を狂喜させたのも頷けるのだが……
60名無シネマさん:01/10/17 03:10 ID:Ga/er6Fs
なにものやねん。ただのおたくか。
61アルフレド・ガルシアの首を漏れんとこに持って来い:01/10/17 19:46 ID:4yj5qjDd
そんなことより>>34よ、映画作れや。
62名無シネマさん:01/10/18 13:36 ID:wQGQLzDd
井川耕一郎

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監督
2001.06.22 寝耳に水  映画美学校=アテネ・フランセ文化センター
脚本
1993.06.25 のぞき屋稼業 (V)  ココナッツボーイ・プロジェクト
1993.11.26 パチンカー奈美2 (V)  徳間ジャパンコミュニケーションズ
1994.02.10 成田アキラのテレクラ稼業 (V)  ココナッツボーイ・プロジェクト
1994.10.28 女課長の生下着 あなたを絞りたい  ルーズフィット
1994.12.03 ゴト師株式会社 III  ビデオチャチャンプ=テレビ東京=パル企画
1995.05.26 人妻玲子 調教の軌跡 (V)  ピンクパイナップル
1995.12.22 のぞき屋稼業7 (V)  ココナッツボーイ・プロジェクト
1996.06.28 黒い下着の女教師 (V)  ピンクパイナップル
1996.11.29 のぞき屋稼業9 恥辱の盗撮 (V)  ピンクパイナップル
1997.05.30 ニューハーフ物語 わたしが女にもどるまで (V)  ケイエスエスエムイー=ケイエスエス販売
1998.09.01 痴漢白書10 (V)  ピンクパイナップル
2001.06.22 寝耳に水  映画美学校=アテネ・フランセ文化センター
63名無シネマさん:01/10/18 20:56 ID:NA7iqkjg
34=井川耕一郎ていうこと?
「黒い下着の女教師」は見たよ。
64名無シネマさん:01/10/18 22:03 ID:XNCN04Lp
このシトの経歴で、1998年から2001年までブランクがあるのはどういうことだろう。
なにかやって、高い塀のある青空の見える場所にいたか、地下にもぐっていたのか?
65名無シネマさん:01/10/19 07:24 ID:NGPbqd13
34は、監督としてのツボがわかってないみたい。
カメラだけの文法じゃあ、良い映画は作れないよ。
66三津和恵(襲撃者たち):01/10/19 14:21 ID:vm7hux10
>>34
いい脚本があるんだけど興味ないかい?
和製オーメンを目指したホラーなんだけど。
67名無シネマさん:01/10/19 15:08 ID:2DTtQ1UI
由利徹の一人芝居は母ものの範疇に入りますか?
68名無シネマさん:01/10/19 15:21 ID:6AzEJMih
市川崑の「かあちゃん」
期待できそう
http://www.toho.co.jp/movienews/0109/02ka_aw.html
69名無シネマさん:01/10/19 15:21 ID:Uyzhu6MY
いまどき「ホラー」???
逝ってヨシ
70名無シネマさん
近親相姦もので抜けるやつ教えて。
思春期の息子が実の母をやっちゃうやつとか