小説を書く喪男

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937('A`):2011/08/05(金) 11:48:34.58 0
一箇所ミスった。見ないふりしてくれ。
938('A`):2011/08/05(金) 14:43:20.79 0
ごめん……思いっきり被った(汗)そっちはそっち こっちはこっちで……m(__)m

【ソードマスター萌え昔話@】
うはっ! 一昨日鶴を助けた俺の家に絶世の美少女が来て「贈り物をあっちの部屋で作るけど覗いたら承知しないんだからねっ!」って言われたけど覗いたら鶴で「本当はずっとあんたの側にいたかったけどバレたからサヨナラ」って去ってしまう!俺は鶴だった美少女に叫んだ!

「行くなっ!鶴だとか人だとか関係ないさ!きっと俺の生まれた意味は鶴《おまえ》を助け美少女《おまえ》と逢い鶴美少女《おまえのすべて》を愛することだ!正体が鶴が引け目ならば俺の眼を潰すがいい!指でも爪でも腕でも脚でも俺の全てを好きにするがいい!…だから
…だから俺の側にいろ!俺の嫁になれ!俺に飯を作れ!俺に抱かれろ!」

「ば、馬っ鹿じゃないの!…こんなどうしようもない馬鹿には…やっぱり私が側にいてあげなきゃ駄目なようね!…し、幸せにしてくれなきゃ承知しないんだから!」【完】
939('A`):2011/08/05(金) 18:28:27.96 0
【ソードマスター萌え昔話A】
ある粉引き職人の逝去での財産分与は長男に粉引き小屋で次男にロバ。三男――つまり、この物語の主人公の青年には10を超えた齢の古ぼけた猫という非情な物だった。
しかしその猫に長靴と袋を与えたら愛らしい魔法少女に変わり圧巻の仕事ぶりによりいつのまにか青年はこの国の王になっていた。
目的を達成した元猫の魔法少女はある日から病床に伏し衰弱し遂には元通りの猫の姿に――いや…以前よりずっと痩せこけた老猫の姿に変わったのだった……

――ガッカリしないでよね…人間の10代前半は少女。でも猫にとってはおばあちゃんなのよ…あなた好みの姿を保ちたいけれどもう駄目みたい…最期の時が近づいているわ…
――泣かないで…大好きなあなたと過ごしたこの生涯はとても幸せだったわ…今はただ私がいなくなった後のあなたが心配…
――残った力…最後の魔法…全てあなたの幸せだけを祈る……から……

猫は死んだ。彼女を埋めた場所からは樹が生え、驚異的な速度で大きく高く育っていた。青年はその樹のふもとで泣いた。ずっとずっと泣いた。
遂に涙が枯れた青年は猫がくれた最後の魔法の力と人を想う気持ちにより良い王になり国を栄えさせた。
たくさんの子も持ったが遺言で青年の亡骸は墓でなく猫の樹の横に埋められ青年もまた樹になった。
二本の樹は絡まり一つの大樹に変わる…
遠い遠い未来…いつか今の国が無くなってまた新しい国が出来、また、その国が無くなり…それでも猫と青年の樹は抱き合ってずっとずっとそこに在り続けたのでした……
【完】
940('A`):2011/08/05(金) 21:08:30.39 0
偶然にも鶴の恩返し、しかも美少女鶴と青年の交流で話が被るあたり、
喪男の願望が透けて見えるな。
941('A`):2011/08/06(土) 21:35:11.40 O
おまいら、ひとつ提案なんだがここから先と次スレでさ。
幼女、美少女、美女、恋愛あたりを話の軸にする事を出来る限り控えてみないか?
優れた作品も、たくさん、あったけれど
それ以外にも小説には……『超能力』に『時間遡行』
『暴力』『犯罪』『殺人鬼』
『ホラー』に『推理』に『ミステリー』と
面白い要素はたくさんあるのに
安易に女ネタに寄りすぎるのは
おまいらのこれからの創作の可能性を狭めるし、もったいないと思うんだ。
幸い今はパソコンで過去に起きた犯罪や犯罪者の証言
独裁者の暴挙や、日本の日常では考えられない残酷な事件の逸話等
作品を作るまでの資料の入手は難しくないしさ。
過疎る要因になったらスマソ!
942('A`):2011/08/06(土) 23:24:04.48 O
1から全作品見なおしたら半分位は女の話、半分位は違う でバランスいいね…
まじスマン。超誤爆。半年ROMってます。
943('A`):2011/08/06(土) 23:30:12.84 0
>>941
374だけど、今は火星に行っていた宇宙飛行士の母親と、ずっと会っていなかったその娘の話書いてる。
前の文章暗いって言われたから、明るいものを目指して。
944('A`):2011/08/07(日) 10:33:33.48 0
>>942
バカ野郎ROMるんじゃない、お前も作品上げろw
945('A`):2011/08/07(日) 12:03:28.85 0
>>943 発想が斬新だな……完成を心から楽しみにしている!
>>944 まだ期間を要するだろうけれど 次スレでは濃いのを上げれるよう努めています
……無駄に騒いで 本当に悪かった m(_ _)m ではでは 失礼
946('A`):2011/08/07(日) 22:28:11.49 0
悪夢に目覚めて胸を撫で下ろすというのは、誰でもある体験だ。
そして歯を研くころには夢の内容なんて忘れてしまう。
“ありゃあ怖かった、老婆みたいな化け物に学校で追いかけられて…、いや図書館だっけ?いや、
とにかく恐ろしい夢だった”そこで歯磨き粉混じりのよだれが灰色のシャツに落ちて現実に還る。
“ああ、ちきしょう!”といった具合に。

私が小学生の時分、半ば強引に親から通わされた塾があった。
名前は[磯村学習塾]だ。
教員を引退した男が始めた何の変哲も無い、学校の延長のような塾。
自宅の隅を教室にした、塾生は自分を含めた4人だけの、こじんまりとした
気だるい空間だった。
947('A`):2011/08/07(日) 22:39:27.30 0
その日は雨が降っている夕方だった。
塾へと続く細い砂利道へと入る手前の家の勝手が違っていた、白地に黒の文字が
入った縦長の看板を黒いスーツ姿の男二人が立て掛けている。
“葬式だ”
一ヶ月前、親戚の葬式に参加する両親のお供で同じような現場を目にした私はすぐ
わかった。
肩からかけた、教材が入ったカバンに乗せた手が強張る。
塾で話される内容よりも、ときおり漂ってくる線香の匂いが私には気になって
しょうがなかった。

948('A`):2011/08/07(日) 22:48:12.43 0
私は明らかに怯えていた。
なぜなら当時、友人から借りていた本、今思えば都市伝説の類の話を集めた内容
の一つに『子供の血を求め棺桶から這い出す死体』というのを読んでいたから
だった。
夕方が過ぎ、薄暗くなった砂利道に浮かぶ葬式の看板。
私はしゃにむに、看板からできるだけ離れるようにして家まで駆けていった。
949('A`):2011/08/07(日) 22:59:06.91 0
それから二週間後、すっかり葬式にまつわる自ら演出した恐ろしい体験も忘れた
私は退屈な、少々苛立たしい塾も終わり、来週から始まる夏休みに胸を躍らせながら
砂利道の通路を駆け出してした。

車が通る道に出たところでその足が止まる。
二週間前、葬式があった家から数メートルの家でまた葬式が行われていたのだ。
僅かに聞こえるチーンという鐘の音と、線香の香りが鼻をつく。
近所で立て続けに葬式がでるんだな、気味悪い。

当時の私はそう考えるのが精一杯だった。
まあ、無理もなかった。
その当時は。
950('A`):2011/08/08(月) 01:21:39.37 0
乙。夏っぽくていいね! 個人的には
“ああ、ちきしょう!”といった具合に。

――――――――――――――――――――――

私が小学生の時分、半ば強引に親から通わされた塾があった。

↑みたく場面が急に変わる箇所には 長い――や◇等の場面が転換した事を示す記号か
二行以上の改行と“文頭下げ”のセットや文頭に――等が あったほうがいいかなと。
―――続き期待してます。
951('A`):2011/08/08(月) 21:23:31.11 0
>>950
勉強になりました、ありがとう
早速応用します。
暇つぶしだとしても貴重な時間を割いて読んでくれている事に感謝。
よかったら野次ってください。

>>949 続き

梅雨明けが訪れないまま到来した夏。
市役所の二階、待合の椅子に座ったままの私は両腕を組んだまま、利き過ぎの
冷房に辟易していた。
「南部事務所さん」
窓口の声に立ち上がった私の目に、作業着の職員が図面を広げて立っていた。
「ここと、ここと、この杭ですか?」
「そうです、ちょうど三箇所土砂崩れで無くなっちゃって」

―――――地方大学を卒業した私は地元に戻り、土地家屋調査士事務所に勤めていた。
在学中、取得した測量士補の資格が役に立ったというところか。


 その後、別な用事で椅子に座り、同じように待たされている人々の面々を何の気
なしに眺めていたところ、隣に誰かが座った。
視界の端にもこちらをチラチラ不遠慮に視線を送ってくるのを感じた。
952('A`):2011/08/08(月) 21:39:06.07 0
「菱田くん…?」
私は声の主の方向へ顔を向けた。ぱっと見はジャニーズ嵐の大野に似た青年が
挨拶程度の笑みを口元にこちらを見ている、その表情には見覚えがあった。
えらく飛距離のあるエアガンを持ち込み塾の窓からカラスを狙撃したり、帰り道
にあるゲームセンターで格闘ゲームをして怒った対戦相手から傘で叩かれそうに
なってる場面が蘇った。
「大井くん?」
青年は目を輝かせて私の肩をぽんと叩くと「ひっさびさだな?今何してんの」と言っ
てきた。
953('A`):2011/08/08(月) 21:54:40.30 0
------待ち時間の間、私と大井は近況報告で控えめに、小さく盛り上がった。
大井は運転代行の仕事をしている、という。
話は思い出話に移行していった、そして塾の話で再び盛り上がりかけたとき、
私の一言でその場がしぼんでしまった。
「塾の先生どうしてんだろうな、今頃トシだし死んでたりして」
大井は、一瞬眉間に皺をよせると目を落とした。
「そうだった、お前夏休みのとき塾辞めたんだもんな」
それに私は無言だった。成績が変わらないことに不満を抱いた両親により、私は英語塾
へと鞍替えさせられたのだった。
「先生、死んだよ。ちょうどお前辞めたすぐ後に」
954('A`):2011/08/09(火) 13:36:19.26 0
嵐の大野ww
955('A`):2011/08/09(火) 15:40:14.67 0
残レス確保ノタメ 以降ノ作品ノ感想ハ 次レスニ書クケド 作品はドンドン上ゲテネ!
俺的今スレベスト3……1位 >>493 2位 >>462 3位 >>458
ウp先カラ 自分ノパソコンノテキスト等ニ コピペスルト読ミヤスイヨ!
(読メナカッタタメ選外 227 377 387)4位以下モ楽シイ作品タクサンダタ!
次スレモ 素晴ラシイ作品イッパイ期待! ノシ
956377:2011/08/10(水) 15:24:40.36 0
>>955
特に面白いものでもないけどおまけつきで上げました。
賞への応募も考えてるからこんなうp方法になってしまってごめん。

http://www1.axfc.net/uploader/Sc/so/263986
957('A`):2011/08/11(木) 01:53:47.89 0
>>956 ワザワザ センキュー! 三作トモ読ンダヨ◆ >>955ノ俺ランキング。
ソレガ 956ヲ読ミ ドウ変動シタカハ今更ダシ モウ内緒……ダ◆

読ンダ感想トシテ コノ作者ハ『未完ノ大器』ダナ……ソンナフウニ マズ感ジタヨ。
写実的デアリ芸術的デモアル独特ノ世界ノ描写能力ハ天賦ノ才ガ有ルトオモ。

描ケル世界 分野 キャラ ソレヲ モットモット広ゲツツ ナオカツ
実際ニ金ヲ出ス層(ラノベ アニメ 漫画 ケータイ小説 流行ドラマ等ヲ好ム層)ガ
喜ビ『売レル』モノト自分ノ世界トヲ ウマク折リ合イ付ケル事ガ出来レバ……

イツカ“先生”ト呼バレ 印税デ 家ヤラ 倉ヤラ 建ッタリモ 夢デハ無イカモ!
マア未完ノ大器トカ秘密兵器トカハ大抵 未完デ秘密ノママ終ワルケドナ!……次作モ マジ期待大!
958('A`):2011/08/13(土) 20:30:29.59 0
―― 潮風の匂いが鼻の奥をくすぐる

見上げた太陽は、キラキラと日差し降らし

夏だ、夏なのだと皆を大胆に変える……

ホントは臆病な私、高鳴る胸ドキドキ

……夏の魔法がくれた勇気で 大切なこと皆に向かい叫んだ……

「―― 子供達よ!その亀をいじめるな! かわりに私の……」

「エロ島太郎の“股の亀”をいじめるといい!
さぁ!さぁ!さぁ!!」



【――エロ島太郎――】



「……な、な、な! 股から特大の竿《サオ》が 生えている?!」

「鍛えた体に キツキツの漁師服……逃げるぞ! こいつは本格派だ!」

「か、か、開発される〜っ! 助けて!母上〜!」

――― ギャー!! ドタドタドタ……

―― ……

―― ……

……まるで未知の猛獣に出会ったかのように慌てふためき
時に 足をもつらせながら、悪童《アクドウ》共は逃げていく

他にひとけの無い砂浜に 先ほどまで虐《シイタ》げていた亀を残し
姿は遠く小さくなり やがて 見えなくなった……

「んー……む。」

……どうやら私の特大竿は彼等の お気にめさなかったらしいな……

“わからずや"であったならば大人の責任でもって
彼等の初々しい壷《ツボ》に お仕置きも辞さないつもりだったが……

特大竿は少し残念そうに、ピクンと先を揺らした……【続】
959('A`):2011/08/14(日) 08:36:56.23 0
>>958
わろたw
960【エロ島A】:2011/08/14(日) 20:30:38.60 0
>>959 読んでくれて ありがと! 実は全部完成してるんだけど
もったいぶって、毎日 20:30に小出しで上げます(9レス程で完結)
感想、アドバイス等頂ければ、狂喜して更に精進します



◆ ◆ ◆


寄せては返す あの動き。透明な波の唄だけを残して
―― まさか世界は時を刻むのを,やめてしまったのだろうか?

…そんな錯覚に陥るほどだ。

水色の空と 藍色の海の境目から
この広く、大きい砂浜の端から端まで眺めても
『私と亀』
この二人以外 存在していない。

今のような場面が訪れたならば、きっと……
悪童の非道な行動による怪我の心配とかそういう理由が、
有るにせよ 無いにせよ 私は 同様に亀の近くに寄ったに違いない。

「―― 亀よ、もう安心だ……亀よ!」

仰向けに倒れた亀の傍ら
白い砂に膝をつき 私は間近にそれを見た。

「!?」

少し ――― いや、かなり驚いた。
遠目からも、亀の【半人《はんじん》】
であることはわかったが……
何と、まあ、、、何と、まあ
うつくしい少年なのだろうか。

――――――――――――――――――

この世に在る 人外の生物達は
おおよそ千の内に一程の割合(諸説ある)で
亀なら亀の、鳥なら鳥の、その性質と特徴的な身体部位を持ちながら
人間《ひと》の大きさと 形に育つモノがあり それを【半人】と呼ぶ。

――――――――――――――――――
961【エロ島B】:2011/08/14(日) 20:31:20.71 0
人の見た目の麗しさを決定づけるに
最重要部位の一つである瞳に関しては気を絶えているため、
今は閉じているが、それでもわかる程に睫毛は長く
陽の中で輝き、そよいでいる。
このうつくしさ、ただ事ではない!

…ああ、亀の【半人】とは言っても
背に背負った甲羅と、肩から腰の辺りまでをすっぽりと覆う腹甲。
それと生殖器を兼ねた尾が亀なだけで…

折れそうに細くスラリとした四肢 整った口元に 形の良い鼻
肩までの髪の一本一本の繊細さに至るまで
形は人間《ひと》のそれと変わらない

…さらに、その白い肌には、先ほどまでの
暴力によるものと思われる赤の切り傷や
桃色の腫れが一層に悩ましく 少年の色に艶を与えていた。

―― ごくり……

私の体は まるで それが当然で自然のように
亀の腰の左辺りの砂に 左膝を
亀の腰の右辺りの砂に 右膝を立てる体勢に
滑らかな動きでもって 位置を変えた。【続】
962【エロ島C】:2011/08/15(月) 20:30:46.19 0
―― ううん? もしかしたら、この体勢。
淫らな凶行を この亀に強行しようとか…
そんな風な思い違いを受けたなら、心外だ。

私が自らの体を こう置いた理由は愛からだ。
再度の悪童の来訪、大きな鴉とか野鳥の飛来による危機の再来
ツクツク突かれたり これ以上に続く痛苦があれば
亀の身と心は、持たないに違いない。

それを防ぐため多少の無様も承知のうえ、この体勢をとったのだ。
これも、今からも私の行動の全ては愛からだということ。
それは万人に深く理解を願いたいところだ。

―― 閑話休題

963【エロ島D】:2011/08/15(月) 20:31:44.37 0
その体勢のまま、砂の付いた背甲に
両の手のひらを伸ばし、そっと、、、触れてみた。

……ひんやりと……している……

触れた場所の細胞から夏の暑さの中の 冷《れい》
ゾクゾクの快感

それが体内の目に見えぬ程
細かい管《くだ》を 流れ流れて 私の奥を刺激する……

「ひやひやぁ…これは…気持ちいぃ…」

口の端から漏れた はしたない声

いやはや…これは…恥ずかしい…

しかし、それくらい 仕方ないくらい
この背甲の触れ心地 上質を ここに極まれり。

青く澄む海に棲むモノ特有の
独特ともいえる、その生命《いのち》の深さ。

この背甲にそれが、これ以上なく
濃く凝縮されていて、まさか、まさか
触れるだけでも、こう強く感じれるとは……。

「背甲 最高 おほほほほ〜」

私がその神秘に対し ひとり
感嘆の台詞を言った、その時……

急に耳に届く 甘い声が あった。


―― おねがい……


―― ……!?【続】


964【エロ島E】:2011/08/16(火) 20:30:34.48 0
…腰の浮いた馬乗り体勢から 見下ろす苦しげな亀の顔
『おねがい』と、、、そう言ったのは その唇だった

背甲に触れた手はそのままに
私の目は薄桜色の その唇にクギヅケになる

…台詞は こう続いた…


―― もう………


―― ぶたないで………


―― ……


なんて…痛ましいのだ…
お前を虐げる悪童は既に払い
眼前には 優しさを持ち お前の目覚めを待つ
私と 私の特大竿だけなのに…

……私は手を背甲から離し、天を仰ぐ……

いま 見てるであろう悪夢から 亀を
一刻も早く救ってやりたい! そう思った。

「……あまり 上品な手段では無いが……」

私は 少々、躊躇した。
亀の意識を取り戻させるためとはいえ……

「いいのだろうか……でも……」

やるしかない――― 私は意を決し
特大竿の先端から……
965【エロ島F】:2011/08/16(火) 20:33:05.17 0
金色《こんじき》に光る かぐわしい香りの水
それを上方に向け 勢いよく噴射した!
…ありていに言えば、それは、小水だ

―― ぷしゃああああぁぁぁぁっ!

夏の空の燃える太陽に全力で放った
腰に動きも付け 叫び声もあげて…

時間は緩やかになり
舞い落ちる雫は 瞳に虹を見せた…


―― ……


―― あぁ…世界はなんて…


―― うつくしいのだろうか…


―― ……


そのキラキラの煌きの中、
この世の理を脱す超現象が私の身に発生する。

見えている世界が私という殻を飛び越えて
あらゆるモノ達の目に映る、自分自身
―― 煌いた水の粒を放つ エロ島太郎の姿が見えたのだ。


『太陽から見下ろした キラキラを噴出する私』


『海の側から見た キラキラを噴出する私』


『砂浜が見上げていた キラキラを噴出する私』


『遠くない場所の木々達が見ていた キラキラを噴出する私』


――― ………


――― 万物が私を見ている


――― 世界の全ては生きていて
私を知ってくれていたのか……


―― ……


【続】
966【エロ島G】:2011/08/17(水) 20:31:14.47 0


◆ ◆ ◆


―― ……


「―― なるほど……。この海の奥に在る
半人半魚の楽園【―竜宮城―】への招待か。
それは願ってもない! 素晴らしく いいモノだ!」

「うふふ…救っていただいた恩義に報いたいのです。
竜宮城《そこ》には、海一番の美姫《びき》 オト姫様もいらっしゃいますよ」

―― 私の放水活動の後,亀は無事に悪夢から脱し、
大きく うるうると潤んだ鮮やかに濃い緑色――翡翠《ひすい》の様な
瞳を私の前に開き 見せてくれた。

……辺り一面に漂う小水の匂いは…まあ、とにかくお前を助けるのに
必死だったと説明すれば、亀は十分に理解してくれたのであった。

「では、エロ島さん……少しの間だけ しゃがんでくれませんか?」

妖艶な緑の目が 上目遣いに言った。

「ん? ああ、かまわないが……」

私は 何度かしたように また白い砂の上に両の膝をつく。

「―― んんっ! ………む………」

なんと、、、亀は私の唇に

あの悩ましい薄桜の唇を、ピッチャリと密着させ、
私の太い首を抱きしめたのだった。

…私も亀も双方の口元には
先ほどの小水が付着している…

口づけは 母なる海の水のように塩辛くもあった――――が、
それはそれで、なかなかに悪くない……

「……っ……」

「……これで エロ島さんも、海の中で呼吸でき
海底でも辺りに光を見ることが出来るようになったはずです」


―― さぁ…僕の上に乗ってください…


唾液に濡れた薄桜が
さらなる神秘の秘境へと私を誘った……
967【エロ島H】:2011/08/17(水) 20:33:16.53 0


◆ ◆ ◆


亀の背に乗り見た 海の奥の世界…

まるで幻想…

藍よりも青い透明の中を
まっすぐに射す光の束…

近くや遠くを泳ぐ魚達は まるで
その全てが絢爛な宝玉のよう…


……あぁ……


かつてなく 爽快な気分だ
無限の 青の幽玄に 抱かれて…

「―――ハッハッハ! 次に
この特大竿を待ちうけるは、オト姫か?
タコ青年か? それともイカの娘であろうかな?
まっこと、胸が踊る!
愉快! 愉快! ハッハッハ!」

―― まだ知らぬ 世界の秘密を知り
まだ見ぬ うつくしい老若男女《もの》と出会う

私こと、エロ島太郎! その痛快な冒険は続く!

「あぁ!! 生きてるって最高だ!!」

海の中でも私の叫びは、高く遠くまで
響いたのであった……。      【第一部 完】
968【958】:2011/08/17(水) 20:35:46.13 0
GHは時間使い、見直せたので、まずまず(?) ですが
それ以外は うpに推敲が間に合わず、元の稚拙に輪をかけた出来で
お目汚しすまんせん…執筆歴二ヶ月の若輩でありますが
酷評でも感想を もらえれば次に生かします。 f(>_< ;
969('A`):2011/08/18(木) 21:30:24.91 O
乙。
亀少年の登場や、背甲?とか重要部の描写がおざなりなのは
相当に損してると思う。
あと主題が、エロなんだかギャグなんだかわからない。
もう少し読む人も共感できる凹心理描写など含んだ
浦島以外の次作に期待。まあでも楽しめた。
(※返信はいらない)
970377:2011/08/19(金) 00:53:28.44 0
>>957
今更だけどありがとう。
自分の文章が好きじゃないし、物語も平凡だから、そう言ってもらえて嬉しかった。
971('A`):2011/08/19(金) 03:03:32.50 0
ほんじゃま、おあと、29レス!
作品を上げて、感想を言い合ったりには、キツイ猶予だし
1000までは過去レスで何度か提案があったように一行リレーでもやって
馬鹿馬鹿しく華々しく 終わらせてみませうか!?
972('A`):2011/08/19(金) 03:06:33.74 0
あるところに自室で、小説を書く喪男がおりました。……すると、そこに
973('A`):2011/08/19(金) 22:34:38.66 O
一歳しか歳の違わない美しい義理の母親が来て…
974('A`):2011/08/19(金) 23:02:48.85 0
奈須きのこって人の文章力が酷いって批評されてた
975('A`):2011/08/25(木) 22:42:13.08 0
http://otanews.livedoor.biz/archives/51816223.html

アメリカのみならず、メキシコでも人気あるのに何言ってるの?
麻薬大国メキシコで、ミクさんという天使のおかげで若者が麻薬に手を出さなくなって
麻薬によるまやかしではない、本当の意味での天国に行ってるんだよ?
それなのに未だにミクさんを天使だと認めないって馬鹿なの? 死ぬの? 死ねよ?
976('A`):2011/08/27(土) 14:21:50.91 0
977('A`):2011/09/02(金) 15:14:31.65 0
 
978('A`):2011/09/05(月) 05:50:15.07 0
都々逸
979('A`):2011/09/05(月) 12:14:12.84 0
ぶってぶってとよくせがむ
980('A`):2011/09/05(月) 23:42:15.89 0
長いようで短かったここでのつき合い。
皆の者。さらば。
981('A`):2011/09/09(金) 02:54:27.04 0
匿名掲示板にて、誰とも分からぬ御仁が誰にともなく言い残すさようならにこそ感じる趣もある。
982('A`):2011/09/09(金) 17:32:43.69 0
それはある
983('A`):2011/09/10(土) 00:29:46.48 0
埋め
984('A`):2011/09/10(土) 09:51:47.31 0
as
985('A`):2011/09/10(土) 21:19:49.15 0
明日
986('A`)
土日だしちょっとしたものを書く喪