〜もしも時間を30秒止められたら〜 36停止目

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1('A`)
もしも時間を30秒止めれたら何をする?という古典的妄想について
強豪かつ変態な喪男達が考え、語り、表現するスレッドです。

■■ 時間を止める前に ■■

1 最低限のマナーは守りましょう!
2 小説はスレの一部でありここはSSスレではありません!
3 支配人や作者さんを見かけたら乙と言ってあげましょう!
4 中傷と辛口は別です、スルーしましょう!
5 時間に関係してれば30秒じゃなくてもOKです!
6 ネトラジや祭りの際はsage必須!
7 みんな譲り合えば上手くいくよ!('A`)人('A`)

■■ もし時短編祭り 七夕の陣 ■■

来たる7/7、当スレにおいて短編投下祭りが開催されます。
匿名で作品を投稿、読者による採点が行われます。
我こそはと思う兵よ、集え。

妄想男作成 まとめページ 過去ログ 第2弾リレー小説
http://2arcadia.web.fc2.com/index.html
支配人作成 まとめページ 個人作品 第1弾リレー小説
http://www.geocities.jp/a30seconds
前スレ
http://etc4.2ch.net/test/read.cgi/motenai/1149949668/
初代スレ
http://etc4.2ch.net/test/read.cgi/motenai/1135010640/
2('A`):2006/06/29(木) 02:16:07 0
すぐわかる!現在のもし時相関図


    /|/|  不意うち         素クールスレ
  N    i  ←― ボーイ?       小説漫画家スレ
  加賀見 /             /    バイオスレ
 /_   /K\           |/倒す!     など他スレ勢力
  /|/ (前回覇者の意地)    ̄     /\
     |    \|           /   \
     ↓      ̄       ―――┘     |
   ↑       _       もし時根性  |
   逆襲      |\挑戦      .―――――┘
   |         \
  妄想男     / ̄ & ̄ ̄ ̄|
           |       |  〜
       (バイオ仲間)   シュガー 〜 前回のせつなさ
           |        |   〜
           |        |
奈落 ―(夫婦)― ディック .  |
 |         |_|_____|       戦闘機
(不倫)       (不倫)         ≡ /ー―――x
 |          |              ̄/_/ ̄ ̄
支配人―(夫婦)―めるすー

        ↑           | ̄ ̄ 
      僕は誰の子?      .|\ \
        |             .\生暖かく見守る
       喪吉                 俺達
3('A`):2006/06/29(木) 02:16:40 0
〜チームリレー小説〜
メンバー編成

【Aチーム】
1 ディック
2 加賀見
3 刹那 (休)←(代打)− ???
4 代々木 (欠)
【Bチーム】
1 シュガー
2 奈落(欠)
3 めるすー
【Cチーム】
1 駄文
2 ボーイ'U`マン(欠)
3 妄想男 (欠)
4 くのいち(欠)←(代打)−小笠原
4('A`):2006/06/29(木) 02:16:59 0
>>1
GJです!!
5('A`):2006/06/29(木) 02:18:07 0
>>1
乙であります

ゴラッソ例文

私的ゴラッソ
■&(>>820)★★★★★
短い文章の中でもメリハリのある文章で飽きさせない。
キャラの立て方が非常によろしい。なによりギャグセンスが非常にいいね。
じわじわと違和感を感じ始めるあたりの描写はいいね。
日常描写だけでここまで読ませるとはなかなかの力量。
あと由宇カワイイよ、由宇('A'*)
■妄想男『過剰ボランティア部 ロリ先輩』(完結)★★★★★
読みやすく、練られた構成と文章。キャラの立て方が相変わらず上手い。
難点としては、シリーズ物でやろうとしたから故か、いささか伏線の未回収があったところか。
是非続きを。
■不精男『ラストシーン』★★★★★
グレイト…実にグレイト!刹那の感動系作品を思い出させるよ、アンタ。
文章がよいね。描写一つ一つがしっかりしてる感じ。
繊細な最後のシーンの会話もグッとくる。
■加賀見 『Illegal&Fiction ――D×××……――』 ★★★★☆
非常に丁寧に書かれている印象を与える本作。
日常描写に次第に違和感みたいなものがぬるぬると出てくる感じ?なんていうか、上手いな。
見せ場はまだ来ていないようだが、それゆえここから作者の力量が問われるかと。
■熱狂的な763『小坂 茂の冒険』★★★★☆
なんていうか、次に何が出てくるのか本気で分からない作品。
神様やら地下の研究所やら、はっきり言って胡散臭すぎる。
しかし話の筋ははっきりしていていいね。
■ニー太 NoTitle(完結)★★★★☆
久しぶりにエロース!そりゃ勃起もするさ。
神様がしっかりと発動条件はオナニーしてといってるな。
肩の力抜いて読んでいたから気が付かなかったぜ。
短編エロSSの見本的作品。
6('A`):2006/06/29(木) 02:21:59 0

999 :('A`):2006/06/29(木) 02:21:11 0
1000なら七夕の陣は俺(ディック様)が優勝だーーーーーー!!!!!!!


1000 :('A`):2006/06/29(木) 02:21:13 0
1000なら七夕大成功!


さてwww

7シュガー:2006/06/29(木) 02:24:06 O
>>1
乙です

前スレ995
なんでだww
8ディック:2006/06/29(木) 02:26:04 0
スレ立て乙〜〜

1000みたいな良心的なこと書かないからモテナイorz
9('A`):2006/06/29(木) 02:27:39 0
良心的なこと書いてもモテないから安心しろ
10ディック:2006/06/29(木) 02:28:35 0
>>9
安心した('A`)
11('A`):2006/06/29(木) 02:28:52 0
ゴラッソで思い出したんだが、集計途中の結果をスレに貼るのはやめにしないか
12('A`):2006/06/29(木) 02:29:43 0
とりあえず問題点まとめようぜ。
13('A`):2006/06/29(木) 02:30:01 0
>>11
たしかにそれはあるかも。でもあれのおかげでゴラッソはつけやすかっし
集計しやすかったのも事実。
楽しみは半減するけどね
14('A`):2006/06/29(木) 02:32:05 0
>>12
とりあえず問題点はテーマ「時間」に対する解釈の仕方。
まぁこれはほとんど大丈夫ってことだから
あとはゴラッソについてか
15('A`):2006/06/29(木) 02:32:09 0
ちなみに60行までは書けるはずだから
一作者一行感想に収めれば60人まで1レスで済むぞ
16('A`):2006/06/29(木) 02:33:16 0
>>15
俺だけかもしれないけど感想が長くなると2行目にいっちゃうから
感想は一段下げない?
それでも30人書けるはずだから
17('A`):2006/06/29(木) 02:35:49 0
前回の問題といえば
「2回投票してる奴がいる件」
という書き込みがあったことと、それに過剰反応があったことだな。

こういうのは完全黙殺といきたいところだと俺は思うんだが。
18久々のゴラッソ:2006/06/29(木) 02:36:00 0
とりあえず前スレから今までのいろんな案をつめこんだ七夕用ゴラッソ

★★★☆☆○○男「うんこの旅ファイナル」
そもそもファイナルもなにもじはじまってもいない。
★★★★★加賀見「最強のSS」
タイトル通り最強のSSだった。

全然変わってないけどな
19('A`):2006/06/29(木) 02:36:58 0
・テーマの「時間」の解釈の仕方
・ゴラッソの感想の書き方
・ゴラッソの途中経過は貼り付けるか

今のところこれだけか。
20('A`):2006/06/29(木) 02:36:59 0
>>17
ゴラッソは全員ふしあな
ふしあなしてないゴラッソは無効

これでOK
21('A`):2006/06/29(木) 02:38:03 0
>>20
俺はいいけどフシアナってやっぱ危なくないか?
そこらへん教えて
22('A`):2006/06/29(木) 02:38:14 0
ふしあなに関しては積極的でない人もいるからなあ。
そうしてしまうと、投票数がなかなか得られないかもしれん
23('A`):2006/06/29(木) 02:38:18 0
・ゴラッソの途中経過は貼り付けるか

これはあったほうがいい
今回は丸一日で集計めんどくさいし
集計者が何人いるのか知らんけど、一人が放棄したら大変なことになる
24('A`):2006/06/29(木) 02:39:04 0
ID付の板に行くほどでもないしな
25('A`):2006/06/29(木) 02:39:25 0
前回はなんだかんだで集計者が数人いたおかげでことはスムーズに進んだしな
26('A`):2006/06/29(木) 02:40:22 0
俺は貼らないほうがいいと思うんだが
スレに貼った後、故意に点数を変えたりするやつがいると思う
27('A`):2006/06/29(木) 02:43:17 0
>>26
集計者がいる限りそれはあとで訂正が出来る
スレに途中経過を貼るのは公正な結果過程を知らせるためでもある

最後に一気に張り出した結果を誰が確認する?
途中経過があればあからさまな点数変動はわかるだろうし
28('A`):2006/06/29(木) 02:43:21 0

★★☆☆☆金沢男 『桜の精』 文章力は高いと思うが面白さがない。
★★☆☆☆秒針男 『夫婦』 内容はまとまってると思うがベタな展開で今一つ
★★★☆☆和 男 『くそねこ』 いいお話しだと思うが何かが足りない
★★★★☆七生男 『夢、ひとひら』 読んでいて自分と共感する部分が多数あり2度読んだ。
★★★★★福寿男 『四月一日のタイムマシン』 読解力の無い俺でもスラスラ読めて内容も短編の割りに中身が濃く良かった。
★★☆☆☆隠者男 『無題』 作品の中身のほとんどがキャラ萌えを前面に出してる印象を受けた。俺は萌えなかった
★★☆☆☆機械男 『神の人間の狭間』 分からない点が多く俺はあまり受け付けない内容だった
★★★☆☆無職男 『決断』 オチがイマイチ弱いと感じた
★★★★★男男男 『インテリアハウス』 ただ単純に笑えたし面白かったw今までにない新鮮なネタが◎
★★☆☆☆不精男 『明日の雲は』 文章や描写に説明不足が多い点が気になった。
★★★☆☆群薄男 『スイッチ』 今までの能力発動アイテムの中でも一番面白い発想だと思った。
★★★★★飛入男 『the time of beginning 』 文章がテラカッコヨス。
★★★★☆男女男 『風雅師の妹』 妹のツンデレ具合がよかった
★★★☆☆虚弱男 『ストップマン』 短編らしい短編。内容はまずまず
★★★★☆殿様男 『堕天使』 戦闘シーンの描写をもっと熱くしてほしかった
★★★★★塵 男 『白昼夢をもう一度』完成度が高い作品。今大会のトリを飾るに相応しい作品でした。

前回のゴラッソ。たしかに感想は限界があるが見栄えは良い
29('A`):2006/06/29(木) 02:43:39 0
んじゃ全部張らないで、下位5人ぐらいの途中経過を貼り付ければいいんじゃない?
30FLA1Aap023.osk.mesh.ad.jp:2006/06/29(木) 02:44:42 0
>>21
20ではないが、学校や職場からやらない限り危なくはないはず。

しかし、ふしあなするなら投票しないという人は少なからずいるはずだからなあ。
31('A`):2006/06/29(木) 02:44:48 0
てか一斉に張り出したり投下するのは失敗すると思う。
てか「一斉」は前回同様無理があり荒れる
32('A`):2006/06/29(木) 02:45:07 0
なんで最下位争いしなきゃなんねーんだよw
33('A`):2006/06/29(木) 02:45:28 0
>>30
職場やらでやるとどうなるっぺ?
34('A`):2006/06/29(木) 02:45:28 0
>>27
それもそうか・・・それじゃあ途中経過を貼るのは2回くらいだけにするのはどうだ?
35('A`):2006/06/29(木) 02:46:18 0
>>33
さぼってることがバレかねん
36シュガー:2006/06/29(木) 02:46:25 O
覚えてる範囲での問題点。

時間外投下の参加…ゴラッソ不可で決定?
テーマ…『時間』で決定気味?
作品がテーマに沿っているかの解釈…ゴラッソ判断?あまりに酷い場合はゴラッソ不可?
集計途中の結果…必要で決定?
二重投票についての対策…未解決、信じる心?
37('A`):2006/06/29(木) 02:48:21 0
理想は
7月8日00:00ゴラッソ開始
7月8日08:00ゴラッソ途中経過1
7月8日16:00ゴラッソ途中経過2
7月9日00:00ゴラッソ最終集計

だが、丸一日集計している暇人がいるのかどうか
38('A`):2006/06/29(木) 02:48:34 0
時間に関しては前回と同様、
事前に理由とその旨を伝えればフライングもおkでいいと思うな
39('A`):2006/06/29(木) 02:49:31 0
>37
ああ、俺俺
40('A`):2006/06/29(木) 02:50:48 0
フライングは絶対ダメ

今回は24時間あるんだし
締め切りオーバーは1レス目投下開始が時間内ならギリOK(連投規制、改行規制で10レス投下に30分以上掛かる場合があるから)
41('A`):2006/06/29(木) 02:51:22 0
大体、書き終えた。
ちょっとだけ、添削入れるから5〜10分掛かるお
一時間で出来なかった・・・orz
42('A`):2006/06/29(木) 02:51:51 0
>>37
俺も俺も
43('A`):2006/06/29(木) 02:52:24 0
個人的な考えはゴラッソの二重対策はやっぱり難しい。
でも改善はできる。
まず大会前に作者が参加表明するのと同様にゴラッソも参加表明させる。
ようするにゴラッソもそのときかぎりのコテを作るんだ。○○ゴラッソみたいな感じで
あとそれでもやっぱり自演できるから自分がこのスレで何者かちょっとほのめなす
たとえば
臭いゴラッソ(ゴラッソ希望):2006/06/29(木) 02:46:25 O

採点参加表明。このスレの作者で大会にも参加します


みたいな感じで。これならだいぶ改善できると思うんだが
44('A`):2006/06/29(木) 02:54:07 0
>>43
事前にゴラッソ名をたくさん連投すればいいからあんまり改善できないし、
飛入り評価がないのはかなしい
45('A`):2006/06/29(木) 02:54:10 0
前回はたった1時間の投下期間だったからやむなくフライング承諾したが
今回は48時間だろ?さすがに来れるだろ
46('A`):2006/06/29(木) 02:55:23 0
>>44
だから自分が何者かすこしほのめかすんだよ。あと飛び入りも投下直前なら
おkでいいとおもうけどどうかな?やらないよりは幾分ましだとおもうけど・・
47('A`):2006/06/29(木) 02:55:58 0
>>46
名無しが何人いると思ってるんだ
48('A`):2006/06/29(木) 02:56:59 0
とりあえず今回は良心にまかせるでいいと思うんだ。
で、今回が相当ひどかったなら次の回で修正しようぜ。
49('A`):2006/06/29(木) 02:57:57 0
>>47
俺結構スレにいるけど純粋な名無しもそりゃ結構いるけどほとんどは作者で
構成されてると思うんだ。
あと俺は完璧に改善しようとしてるわけじゃない。フシアナやるくらいなら
こうしようって言ってるだけさ。
そっちはなにか良い案でもあるなら話は別だけど
50('A`):2006/06/29(木) 02:59:18 0
俺もゴラッソもコテったほうがいいと思う
なにもやらないよりマシじゃね?前回自演したって公言してる奴がいるわけだし
51('A`):2006/06/29(木) 03:00:05 0
>>49
それって例え作者でも読者って言えば、何個でもコテ持てるから、そう改善出来てない気がする
まあ他に良い案なんて思い浮かばないが、今回は良心にまかせたほうが良いと思う
52('A`):2006/06/29(木) 03:00:46 0
なにもやらないと自演がでるぞ〜〜でるぞ〜〜
53('A`):2006/06/29(木) 03:01:15 0
コテっても自演は可能だし
コテる手間を惜しむ人も少なくない→ゴラッソが減る
コテっても自演を惜しまない人間のためにより評価が偏ることもあるだろう
54('A`):2006/06/29(木) 03:02:14 0
>>51
読者の数は多くて5人。あとはほとんど作者だ。
3スレ目からいる俺の目に狂いはない。
55('A`):2006/06/29(木) 03:02:57 0
>>54
それがなんとなく当たってそうで怖い
俺はその5人のうちの1人か
56('A`):2006/06/29(木) 03:03:51 0
コテるのは面倒だけど採点は面倒じゃないってなんか中途半端な人間だなww
57('A`):2006/06/29(木) 03:04:41 0
正直作者全員分のゴラッソ+一行感想だけでも結構な手間
自演するヤツはそれだけ熱いヤツだからそのまま評価してやろう

前回はめんどくさいから省略されたけど
分散率もカウント出来れば
全体評価は低いのに一部に過剰な人気
全体評価は高いのに一部で過剰な不人気
もわかるんだけどね
58('A`):2006/06/29(木) 03:04:57 0
読者の数は5人でも作者の数が20人いる化け物SSスレだからなwww
まぁ作者も自分以外の投下の場合は読者になるわけだからな
59('A`):2006/06/29(木) 03:05:42 0
んじゃ、今回は分散率でも出すか
60('A`):2006/06/29(木) 03:06:33 0
だな。今回はいろんなデータを出してみたい。
61('A`):2006/06/29(木) 03:07:44 0
わざと微妙な感じにしてみた。
一時間で仕上げたから、だいぶヒドイかと思うけど
テストお願い


「あなたは神様を信じますか?」


あなたは神様を信じますか?
え?新興宗教みたいだって?いやいや、別にそんなに深い意味はないけど
ただこれを読んでいる皆に聞きたかっただけ。
俺の意見?
神様は確かに存在する。
コーランや聖書などは、神を一人にして完璧になることを欲した。
だから彼は、頭がおかしくなったんだろう。
それで誰も彼の言うことを聞かなくなった。
漫画からの抜粋だけど俺はこれが確信をついていると思う。
でも、だからこそ俺はバカ正直な神様が好きだ。


 長い間、家には帰ってなかったが ようやく家に帰ってみると
親父が死んでいた。
俺が家を出たのは、絵で食っていくと夢を見て家を飛び出した時だった。

 親父は時代錯誤といった感じのお堅い公務員で、
お前も後々には公務員になれよと口ずさんでいた。
俺はというとそんな親父の人生が嫌で芸術家に生きると
高校生のころに思ったが、俺に芸術の才能なんて全くなかった。
必死になって絵の勉強をした。でも、元デザイナーの母親に俺のスケッチを
見せるとお前は絵が下手なのは、小さい頃から変わらないなと言われた。

無謀なのは分かっていた。
それでも俺は絵を描き続けた。
諦められなかった。

高校3年 進路を決める時、絵で食っていくと言って飛び出した時の
親父の顔が忘れられない。
俺に対して親父は始めて激怒したと思う、
あれから8年が経った。
俺は就職先が見つかった。俺の絵に対する姿勢が良かったらしい
周りは芸大や専門学校卒の中、何もない俺が受かった
俺は本気で嬉しかった。
そしてそのとき、実家に電話した。
「やっと就職が決まったよ、母さん。今度親父の好きなブランデーを
もって行くよ。 はぁ、また大乱闘しないといけないのかなぁ・・・・・・。」
母親が電話越しに肩を震わしてるのが分かる。

俺は、親不孝者だな。
もっと連絡すべきだったなぁ。
62('A`):2006/06/29(木) 03:08:06 0
>>57
ディックの評価はかなり別れたよな。
2ちゃん用語が使われてるから論外から新鮮でおもしろいまで
63('A`):2006/06/29(木) 03:09:38 0
泣きじゃくる声が聞こえてくる
「良かった、良かった。あんた、ちゃんと食べてる?
早く一度でもいいから顔見せてよね・・・。」
「うん。元気だよ。それと親父は、どうなのかな?」
俺はちょっと出て行ったときの事もあり、渋々聞いてみた

そうすると急に静かになり
「遅いよ・・・。もうお父さんね、いなくなっちゃった・・・。」

俺は唖然とした。

これまで近い人が死んだ経験はなかった。そんな俺にこのことは
あまりにも衝撃的で、俺は頭で理解する前に泣いた。
アパートのお隣さんに聞こえるくらい大きな声で泣いた。
それにつられて母親も電話越しに泣いていた・・・・・・。

 そして、今俺は西宮の実家に帰っている。
自分の家なのによそよそしくインターホンを鳴らし
母親に入ってと言われて、玄関に入った。
家の中は、出て行ったときとは違う雰囲気で
居心地の悪さを感じた。

 親父が写真の中で軽く笑っている。
俺は遅れた、お焼香を済ませ。
出て行ったとき、俺は未成年で酒なんて飲めなかったが
今はもう四捨五入したら30だ。
親父の好きだったブランデーを煽る。
「親父、ごめんな」俺は、これしか言えなかった。
親父の写真はさっきと変わらず笑みを浮かべていたが、
親父は、許してくれるんだろうか・・・・・・。

 夕飯の準備が出来たらしい。俺は久しぶりに実家で飯を食うことになり
あれからの昔話で会話に花が咲いた。
母親はずっと笑っていて楽しそうにみえた。
姉が、よく顔を出してくれるからそんなに寂しくないと言い張るが
俺の話を真剣に聞いているその姿を見るとやっぱり寂しいんだろうなと思った。

夕飯も食べ終えた俺は、昔俺の部屋だった部屋で寝ることにする。
部屋は昔とほとんど変わりなく、ほこり臭いということはなくて
母親が掃除をしてくれていたということが分かった。
ここだけ時間が止まっていたような。
そんな感じがした。

俺はここで不思議な体験をした。
久しぶりに夢を見たというのはそんなにおかしいことではないが
妙に生々しい夢だった。
64('A`):2006/06/29(木) 03:10:40 0
俺はよく分からないが病院の面会者入り口の前に立っていた。
俺はなぜか親父を探さなきゃという気持ちに苛まれ。
親父を探していく

一階を探し回る。   ――いない。

二階を探し回る。   ――いない。

三階を探し回る。   ――いた。

俺はやっと見つけたという気持ちでドアを勢いよく開ける。
周りには母さんや姉さん、医者たちが立っていた。
俺のそんな様子に彼女らは全く気付かず。
というより俺という存在が、彼女らには見えてないかのような感じにみえた。
親父は虫の息という感じで 呼吸器を外され、もうホントの最期だった。
親父は、母さんや姉さんに色々としゃべりかけていき
二人は大声で泣いていた。

いきなり親父は俺を見つめて
「お前の人生だ。好きに生きろ。頑張れよ。」と言った
皆、親父が虚空を見つめて何をしゃべっているのだろうと不思議に
思っているようだった。
俺は泣きじゃくりながら親父に向けて
「ありがとう。      ごめんなさい・・・お父さん。」
親父は俺の言葉を聞いたかどうかは分からないが
そのまま笑顔で息を引き取っていった。

俺はそこで目を覚める。
まぶたが開かない。寝ながら涙を流していたからだろうか。
無理やり開けてみると周りはすっかり朝になっていた。
一階に下りて俺は、朝飯を作ってくれている母さんに聞いてみることにした。

「親父最期になんか言ってなかった?」
母さんは、手を休め真剣な眼差しになり
「"お前の人生だ。好きに生きろ。頑張れよ。"
って、当時はあなたに向かって言ったかどうかは、よく分からなかったけど
考えてみるとあなたにそう言ってたんだと思う。」

俺は、このときまた大泣きした。

ありがとう、神様。親の死に目に会わせてくれて。



とりあえず終了。 こういう時間関係はやっぱダメかな?
65('A`):2006/06/29(木) 03:11:26 0
ゴラッソ★☆☆☆☆  ちんこ
66('A`):2006/06/29(木) 03:13:42 0
>>64
俺こういう話好きだわ。夢で時間をさかのぼったって解釈すればいいんだよな?
たしかにSSとしては上手くまとめられるけどここの住人が求めてる時間では
ないな。でも俺は好きだ。つ★★★★
67('A`):2006/06/29(木) 03:14:02 0
ゴラッソ
タイトルがない
採点対象外
68('A`):2006/06/29(木) 03:14:54 0
★★★☆☆ 「時間」とは少し違う気がする。ただ良い話だ。
69('A`):2006/06/29(木) 03:16:31 0
>>65
ダメな見本キタ

ゴラッソ★★★☆☆ 話にパンチが効いてない。ただ、良い話だ

うん、比べるものがないから評価しづらいな。
時間関係に関しては、俺はそれでもおkだな。
70('A`):2006/06/29(木) 03:16:44 0
テーマに沿わせたいなら「――時間をさかのぼっていく感覚」とか
露骨過ぎるけどそういう描写を入れたほうがよかったかもしらん。
っていうか泣けるにちゃんねるにでも投稿してくれ。感動した。
★★★☆☆
71('A`):2006/06/29(木) 03:17:06 0
ゴラッソ
★★★★☆
あれだな。これは加賀見に似た時間の使い方だ。
でも時間でさかのぼったというよりは夢でさかのぼったって解釈する人が
多そうだ。ちょっと意見が割れそうなSSだけどそれだけ上手い出来って
ことだな。
72('A`):2006/06/29(木) 03:18:01 0
やっぱり、時間としては、アウアウか・・・
>>67
一応タイトルは
「あなたは神様を信じますか?」
73('A`):2006/06/29(木) 03:18:07 0
ゴラッソ★☆☆☆☆ 面白くない。前回のウケがいい作品の焼き直しか
74('A`):2006/06/29(木) 03:20:16 0
>>72
逆にテーマについてどこまでが許せてどこまでがだめか絶妙な位置づけの作品で
大会に投下されたらどうかわからないがこの時期に投下したことは大いに意味がある
みなこれを基準にテーマを使っていけばいいと思う
75妄想男:2006/06/29(木) 03:20:43 0
今日は盛り上がってるな。祭りの匂いがしてきたぜ。
76('A`):2006/06/29(木) 03:21:42 0
妄想男乙

まとめサイトでも公言してるがこんどこそ優勝しろよなw
77妄想男:2006/06/29(木) 03:23:27 0
ああ、ありがとよ。
ところでさ、前回の大会のときに投稿しようとしてたもう一つの方の
作品があったんだけどさ、読みたい人いる?
なんていうか、作風がディックっぽいんだけど。っていうかディックを
意識して書いた覚えが……。
78('A`):2006/06/29(木) 03:23:47 0
むちゃくちゃ読みたい
79妄想男:2006/06/29(木) 03:25:43 0
どうなってもしらんぞ……
あと始めに言っておこう。時間に関係なくて没にした奴だ。


【わがままなおうさま/妄想男】

 むかしむかし あるところに とても わがままで、まわりの しんかを
 こまらせてばかり いる おうさまが いました。
「時間を止めて城下町でセクハラをしたい! 大臣! 時間を止めることが
できる奴を連れて来い! 時間をとめることができた奴には倉の宝を全て与
えよう!」
「ははっ! 仰せのままに!」
 だいじんは いつも いえすまんです。しかし、はらのなかでは おうさ
まは しねばいいのにと いつもおもっていました。

 さっそく まちの いんさつじょで じかんを とめられるひとを ぼしゅ
うする はりがみを 10000ぶ すりました。
 だいじんは したの ものを あつめて まちじゅうに ぽすたーを
はらせました。したの ものたちも まちのひとたちも また おうさまの
わがままが はじまったのかと うんざりしました。そう おうさまは くに
じゅうから きらわれていました。しかし、くらの たからすべてを てに
いれられる のですから せんでんこうかは ばつぐんです。

「倉の宝を全部くれてやるだと……?本当に時間を止める奴が現れたらどう
するつもりだよ、あの糞禿王様は」
 と、じょうかまちの らいおんどおりで やどやを けいえいする らーど
るふさん は、だれにいうでもなく つぶやいたそうです。
80妄想男:2006/06/29(木) 03:26:39 0
 しかし おうさまも ばかでは ありません。かりにも おうさま なのです。
ちいさなころから えいさいきょういくを うけて そだったのです。いわば
かちぐみ です。
「時間をとめられるんだから、金儲け放題じゃんwwww とりあえずセクハラ
するけどねwwwwあ、勃起してきた」
 60を すぎたのに まだまだ むすこも げんきです。
 そのころ、 だいじんは いろいろと ねまわしに はしりまわっていました。


 そんなん こんなんで じかんをとめられるひと だいしゅうごう たいかいが
かいさいされました。 きょうは なにやら くにじゅうが もりあがっています。

「それでは一番! ディオ・ブランドー!」
「おまえは今まで食ったパンの枚数を覚えているか?」
「知るか。帰れ」
「最高にハイ!ってやつだあああぁぁぁ!」
 よくわからないへんじをして、その すたんどつかいは かえりました。
81('A`):2006/06/29(木) 03:26:42 0
まぁ、テストだから言うけど 書いた本人の解釈では
読んだ人の神様の解釈の違いで分りづらくする様に書いた
だからこういう微妙なのはいけるかなーと思ったけど 明確じゃないとだめなんだな
とりあえず、こんな駄作を評価してくれて皆 ありがとう
82妄想男:2006/06/29(木) 03:27:29 0
「それでは二番! ライオン通りで宿屋を経営するラードルフさん!」
「僭越ながら王殿、しばし目を閉じていただきたい」
「ふむ」
「それでは時間をとめます。そりゃ」
「ほぅ?」
「とまりました。王殿、貴方が目を閉じている間は時間が止まります」
「ほほぅ! すごいなラードルフとやら!」
「さあ、宝物をください」
「ところで、これは目を閉じてなければいかんのか?」
「左様です」
「ところで、時間が止まっているのに何故兵の靴音が聞こえる?」
「気のせいです」
「ところで、時間が止まっているのに何故周囲のざわめきが消えん?」
「気のせいです」

 おうさまは めをひらきました。そして
「山田くーん、ラードルフから宿屋全部取り上げちゃって」
 おれんじいろの あかるい きもののような ものを きたひとが、
ざぶとんをとりあげるように らーどるふさんから やどやを とりあげた
そうです。
83('A`):2006/06/29(木) 03:27:42 0
妄想男【わがままなおうさま】★★★★★ 最高。言うことなし。
84妄想男:2006/06/29(木) 03:28:23 0
「それでは三番! 大臣!」
「失礼ながら王様、実は私、時間を止められるのです」
「ほほぅ! それは興味深いな!」
「それでは失礼します」

 ぱんぱんと、だいじんは てを たたきました。
 すると とけいとうの ほうから ごーんという かねのねが くにじゅうに
ひびきわたりました。
 つぎのしゅんかん、ぴたっと すべてのひとが うごきをとめました。

「おお大臣! いつもわしの言うことをはいはい言うだけだと思ったらやるとき
はやるんだな! 見直したぞ!」
「ありがたきお言葉、さて、城下町を見て回りましょうか」
「ふむふむ! 花屋の娘の尻を触りに行くとするかの!」
 おうさまと だいじんは しろを でました。
85妄想男:2006/06/29(木) 03:29:11 0
「ほほぅ! すごい! すごいぞ大臣! 全て止まっておる!」
「もちろんです、王様」
「ふはははは! どれ、失礼!」
 おうさまは まちをゆく きふじんのむねを わしずかみにしました。
「本当じゃ! 本当に止まっておるぞ大臣!」
「当然です」
 おうさまは あらいいきをたてて、きふじんのしりを もみしだきます。
「ううむ、時間をとめるとは、まことすばらしいことよの、大臣」
「まったくです」
「おぬしもどうかの?」
「いえいえ、私は時間を止める魔法で精一杯でして」
「そうかそうか、とりあえず一発目いかせてもらうぞ」
 おうさまは ずぼんをぬいで きふじんにせまります。うごかない きふじんを
むりやりくみふせ いきなりそうにゅうです。
「う、イク!」
 そして さんびょうで はてました。
86妄想男:2006/06/29(木) 03:30:17 0
 もくてきの はなやの むすめの ところに いくまでに、すでにはちにん
おかした おうさまですが、まだまだ げんきです。
「ふはぁ、花屋たん はぁはぁ」
「王様も絶倫ですな」
「当然じゃ、楽しむときは楽しむのじゃ」
 いっし まとわず はだかのおうさま となった おうさまは、もう
けだものです。みせさきの はなに みずを やっていた むくな はなやの
むすめは、いきなり おうさまに くちびるを うばわれ、おしたおされ
ました。
「ふむ、大臣よ、この娘はわずかながら紅潮しているようじゃ」
「時間が止まっていても感じていたりするかもしれませぬな」
「ふはは!ロマンがあってええのぉ!ええのぉ!」
 おうさまは むすめのくちに その けがらわしい にくぼうを ねじこみ、
むふぅんと きたならしい あえぎごえを もらします。
「ふむ、大臣よ。泣いておるようじゃ。わずかに涙を浮かべておるわい」
「時間が止まっていても恐怖を感じているかもしれませぬな」
「ふはは!面白いのぉ!リアクションがあるほうが萌えるワイ!」
 おうさまは むすめのふくを むしりとります。 そして おしりを なめる
ように しかん したあと、おもむろに かおを そこに はさみました。
「んー、花屋たんのおしりの匂い……ハァハァ」
 すでに せいじょうな しこうかいろは うしなわれたようです。
87妄想男:2006/06/29(木) 03:31:47 0
 おうさまは はなやの むすめの たわわな おしりを もみしだき、うしろ
から おまんこを なめはじめました。
「……ぁ」
「ほう、大臣、この娘、感じているようじゃぞ」
「すみませぬ、王様。時間を止める力が弱まっていたようです。今すぐ強めます」
 だいじんは ぎろりと はなやのむすめに いちべつを くれてやりました。
「これで大丈夫なはずですが、もうすでに相当時間がたっています。もってあと
10分ほどかもしれませぬ。お急ぎください」
「おk!おk!」
 おうさまは ごういんに はなやのむすめの ぶらを うえに あげて、
その さくらいろの そうとうを ねぶりはじめました。
「……っ」
「くくく、何も知らずに犯されておるわい」
 うまのりになり、むすめの ちぶさに にくぼうを すりつけはじめました。
みずみずしい むすめの むねが きたならしい おうさまの さきばしりで
よごされていきます。りょうほうの ちぶさで にくぼうを はさんだりと
おうさまは やりたいほうだいです。
「さぁて、本番いくぞおおおぉぉ!!」
「……ィャ…」
 きあいを いれた おうさまは、 はなやの りょうあしの あいだに その
からだを わりこまます。ごういんに にくの やりで その けがれない
むすめのからだを よごさんと します。しかし はなやの むすめは どうし
ようも ありません。めりめりと、おうさまの にくぼうが むすめの われめに
のみこまれていきます。
「イックゥゥゥ!!」
 しかし、たかぶっていたせいもあって、おうさまは すぐに たっして しまいました。
88妄想男:2006/06/29(木) 03:32:54 0
「さて大臣よ、わしは旅に出る! 時間をとめる能力をよこせ! 城はしばらく
おまえに任せた!」
「ははっかしこまりました。それでは、このオーブをお持ちください。時間よ
止まれと念じれば、ぴたりと止まるでしょう」
「それではもらっていくぞ。それじゃしばらく留守にする! たっしゃでな! アデュー」
 おうさまは いきようようと しろのもんを でていきます。だいじんは
そのせなかが ちへいせんのはてに きえるまで みおくってから

 「 門 を 閉 ざ せ ! 鐘 を な ら せ!」

 とさけび、しろのもんを とざし、とけいとうの かねを くにじゅうに ひびかせ
ました。

 するとどうでしょう、くには じかんを とりもどしたように うごきはじめます。
 「ああ、つかれた」「しんどかった」と くにじゅうが あくびをします。
 なきくずれる はなやのむすめを そのふぃあんせは やさしく だきしめました。
89妄想男:2006/06/29(木) 03:33:50 0
 だいじんは じかんをとめられるひと だいしゅうごう たいかいの ちょくぜんまで
じょうかまちを はしりまわり、おうさまの ついほうに きょうりょくしてくれと
じゅうにんたちに きょうりょくを もとめました。
 おうさまに いやけが さしていた じゅうにんたちは これでおうさまが
いなくなるならと、だいじんにきょうりょくしました。

 たいかいの あのひ、とけいとうのかねのねが なると、まちのじゅうにんたちは
ぜんいん うごきを ぴたりととめたのです。
 なんと みごとなけっそくでしょう。それほど おうさまが いやだったのでしょうね。

「花屋の娘や、他に王様にセクハラを受けた婦女子達には報奨金を出せ」
 だいじんは そのゆうしゅうなちからで くにを いっそう もりあげた そうです。
 あと おうさまは そこらへんで のたれしんだそうです。

【わがままなおうさま/完】
90('A`):2006/06/29(木) 03:34:53 0
妄想男

ちょwwwwwwwwこれ祭りで投下されたら確実にディックだと思うなw
大臣も国もなかなか手が込んだことするが花屋の娘カワイソスwwwwww
もし時全盛期を沸騰させる作品だ!!つ★★★★★
91妄想男:2006/06/29(木) 03:35:49 0
当時の俺はこんなのが面白いと思ってたらしいよ。
しかし、これ見てディックの作品だと勘違いしてくれる人なんているのかねぇ……
92('A`):2006/06/29(木) 03:35:56 0
■★★★★☆ >>61 「あなたは神様を信じますか?」
俺こういう話好きだわ。夢で時間をさかのぼったって解釈すればいいんだよな?
たしかにSSとしては上手くまとめられるけどここの住人が求めてる時間では
ないな。でも俺は好きだ。
■★★★☆☆
「時間」とは少し違う気がする。ただ良い話だ。
■★★★☆☆
話にパンチが効いてない。ただ、良い話だ
■★★★☆☆
テーマに沿わせたいなら「――時間をさかのぼっていく感覚」とか
露骨過ぎるけどそういう描写を入れたほうがよかったかもしらん。
っていうか泣けるにちゃんねるにでも投稿してくれ。感動した。
■★★★★☆
あれだな。これは加賀見に似た時間の使い方だ。
でも時間でさかのぼったというよりは夢でさかのぼったって解釈する人が
多そうだ。ちょっと意見が割れそうなSSだけどそれだけ上手い出来って
ことだな。
>>61
個人的に良心的なゴラッソだけ集めたがこの点数なら十分優勝候補だぞ

★18/25
93('A`):2006/06/29(木) 03:37:03 0
『わがままなおうさま』 ★★★★☆ ワロタwこの一言に尽きる。
94('A`):2006/06/29(木) 03:37:30 0
>>92
否定的なゴラッソ無視するならもう

★三つ以下のゴラッソは無効

とかのルールにしちまえよ
95('A`):2006/06/29(木) 03:38:09 0
>>94
いやちんことか書かれてるゴラッソはなぁ
96('A`):2006/06/29(木) 03:38:12 0
『わがままなおうさま』 ★★☆☆☆ 花屋の娘、ワリにあわねぇよ
97('A`):2006/06/29(木) 03:38:24 0
>>92
流石に>>65は無視していいが、>>73は一応ちゃんとしてるから、入れたほうがいい
98('A`):2006/06/29(木) 03:39:12 0
>>97
なるほど。すまん。
これを作ってるときは>>73がまだ評価してなかったからさ
99('A`):2006/06/29(木) 03:46:48 0

■★★★★★ 妄想男 『わがままなおうさま』
ちょwwwwwwwwこれ祭りで投下されたら確実にディックだと思うなw
大臣も国もなかなか手が込んだことするが花屋の娘カワイソスwwwwww
もし時全盛期を沸騰させる作品だ!!
■★★★★☆
ワロタwこの一言に尽きる。
■★★☆☆☆
花屋の娘、ワリにあわねぇよ

★11/15

タカスw
100('A`):2006/06/29(木) 03:53:13 0
100

てかおまいらとこのスレで出会ってからもう半年だ・・・
時の流れははやい・・・スレは成長したけど俺はなにも・・・

>妄想男
俺はもう少し漢字使うぞwでもおうさまの馬鹿さ加減とエロさは俺以上だw
GJ
101('A`):2006/06/29(木) 04:04:15 0
皆、寝たみたいだな
>>100
確かに時が経つのは早いな・・・
102('A`):2006/06/29(木) 04:07:15 0
なんか鬱になるな
103('A`):2006/06/29(木) 04:24:30 0
もっとゆっくり進んでくれたらいいんだけどな
104('A`):2006/06/29(木) 04:25:15 0
1日せめて30時間ほしい
105('A`):2006/06/29(木) 04:27:38 0
ああ、分かる
24時間は短い
106('A`):2006/06/29(木) 04:33:14 0
授業は20分でいいけどなw
107('A`):2006/06/29(木) 04:34:51 0
俺は浪人だからそうは言えないw
108('A`):2006/06/29(木) 04:40:28 0
1日100時間あってもそしたら今度はそういう人生になってしまうんだよ
109('A`):2006/06/29(木) 04:51:03 0
おっぱいもむ
110('A`):2006/06/29(木) 06:04:26 O
|`)もは
111('A`):2006/06/29(木) 06:05:33 O
よう('|
112('A`):2006/06/29(木) 07:30:20 0
かわいすぎるぞおまえらww
113('A`):2006/06/29(木) 10:35:20 0
この時間に冷たいジュース飲みながらSS書いてる俺は罰当たりですか?
114('A`):2006/06/29(木) 11:50:08 O
俺が許す
115('A`):2006/06/29(木) 14:41:29 0
だが俺は許さん
梅雨あけしてから暑いんだよ
116妄想男:2006/06/29(木) 16:00:06 0
こっちはいま20度ぐらいで非常に適温。
北海道に住んでてよかった。
117('A`):2006/06/29(木) 16:10:51 0
俺も北海道だけど快適だな。
北海道は一番この時期が好き!
118('A`):2006/06/29(木) 16:13:09 O
俺はクーラーガンガンです
119('A`):2006/06/29(木) 16:17:23 O
北海道とかクーラーとか羨ましいぞ
あぁ、暑〜('A`)
120('A`):2006/06/29(木) 16:23:10 O
つ扇風機
121('A`):2006/06/29(木) 17:02:37 0
>>119
シュガーですか?
122('A`):2006/06/29(木) 17:13:03 O
扇風機thx
>>121
シュガーじゃないぞ
123('A`):2006/06/29(木) 17:15:41 0
 
124('A`):2006/06/29(木) 18:58:53 O
北海道いいよなぁ
あの黒い悪魔も出ないんだろ?
125('A`):2006/06/29(木) 19:40:25 0
Gのことかー!
126妄想男:2006/06/29(木) 19:55:22 0
ここだけのはなし、ラーメン屋にはでるぞ。本州のより小型らしいが。
冷蔵庫下が奴らのビバリーヒルズになってるな。始めてみたとき死ぬかと思った。
127時の支配人:2006/06/29(木) 20:27:15 0
ここのは内地よりでかいらしいぞ
そろそろ外で歩き始める頃…
128('A`):2006/06/29(木) 20:56:08 O
東京めちゃくちゃあちー
129AAA:2006/06/29(木) 21:59:36 O
>>128
同感。毎晩寝苦しい
130('A`):2006/06/29(木) 22:16:47 0
ヒント、クーラーと扇風機のコンボ
131('A`):2006/06/29(木) 22:17:45 O
朝起きて一時間扇風機にあたらないと動けない
132('A`):2006/06/29(木) 22:19:44 0
一時間もかwww
133('A`):2006/06/29(木) 22:22:14 O
朝起きて2時間ふとんでぬくぬくしないと起きれない
134('A`):2006/06/29(木) 22:24:35 0
&が今書いてる奴の名前は「砂漏」でいいのか?
135('A`):2006/06/29(木) 22:41:54 0
エピローグにはそう書いてあったな
136('A`):2006/06/29(木) 22:53:20 O
ネタがおもいつかん
137('A`):2006/06/29(木) 22:55:55 0
一瞬のインスピレーションに賭けるんだ
138('A`):2006/06/29(木) 22:59:49 0
作者ってどうやってネタ思い付いてるんだろう
139('A`):2006/06/29(木) 23:01:26 0
俺はオナニーするときにオカズを用意しないと思いつく
140('A`):2006/06/29(木) 23:06:38 0
あれだ、思いつきで書けばいいと思うよ
141('A`):2006/06/29(木) 23:12:31 O
>>138
99の努力と1の閃き

ちなみにここでいう努力はいかに今まで妄想し引き出しを作ったか
142('A`):2006/06/29(木) 23:50:31 0
なんだここは。
妄想をおっぴろげるスレじゃないのか・・・
143('A`):2006/06/29(木) 23:51:46 0
妄想をおっぴろげるスレだよ
144('A`):2006/06/30(金) 00:20:36 O
あ〜。暑いな
145('A`):2006/06/30(金) 00:47:35 0
>>142
俺も最初はびっくりしたがここのSSは妄想そのものだw
146('A`):2006/06/30(金) 00:55:11 0
あと10日切ったか
147('A`):2006/06/30(金) 00:55:42 0
形式ばってきたけど、本質は変わってないと思う
初代スレのような妄想を繰り広げても何も問題ないよ
148('A`):2006/06/30(金) 00:56:40 0
初代スレみたいにたまにはアホみたいな事をまじめに議論したい
149('A`):2006/06/30(金) 00:56:41 0
ここに来て設定が破綻した
150('A`):2006/06/30(金) 00:57:15 0
>>149
あるある
151('A`):2006/06/30(金) 01:01:20 0
結構前回の大会でベースが出来たから流れ自体は順調かな?>七夕祭り
あと他にこれが足りないってある?
152('A`):2006/06/30(金) 01:07:46 0
血が足りねー

冗談はおいといて昨日の議論でだいぶまとまったのかな
153('A`):2006/06/30(金) 01:18:47 0
絵師が足らんな。誰かポスター書け。
154('A`):2006/06/30(金) 01:19:12 0
そういや駄文がいないな・・・・・
155('A`):2006/06/30(金) 01:27:11 0
!!
そういや駄文がいないじゃないか!!
156('A`):2006/06/30(金) 01:30:35 0
それ!駄文がいないよ〜!
157('A`):2006/06/30(金) 01:32:17 0
喪君と駄文や〜〜
158('A`):2006/06/30(金) 01:32:36 0
だれか召喚魔法で駄文を読んでメガフレアだ!
159('A`):2006/06/30(金) 01:33:07 0
>>158
メガフレアだめ〜!
160('A`):2006/06/30(金) 01:36:35 0
召還魔法:ナイツオブモシドキ
12人のもし時の戦士達を召還して敵をめっこめこにする召還魔法。
ラスボスさえ一撃で倒してしまう。
161('A`):2006/06/30(金) 01:38:03 0
よし、駄文召喚だ!・・・でも最近見て無い・・・?
162('A`):2006/06/30(金) 01:39:24 0
召還魔法:ラ喪ウ
怒りの雷でネモを粉砕
163('A`):2006/06/30(金) 02:31:19 0
見事なスレストだ・・



俺・・
164('A`):2006/06/30(金) 02:42:09 0
泣くな。
165かつを:2006/06/30(金) 04:43:39 0
こんにゃく(ゼリー)オナニー完了。何故か清々しい。
以前の自分なら相当沈んでいただろう。俺も強くなった。

さて、あとは現場をどう処理するかだな
166('A`):2006/06/30(金) 04:51:46 0
食べるんだ。
167('A`):2006/06/30(金) 04:52:07 O
かつをwww
168かつを:2006/06/30(金) 04:54:55 0
まず、サラダ油でぬるぬるの下半身を洗い流すのが先か。
それとも、精液とこんにゃくゼリー(りんご味)が交じり合う、自家製オナホールと
油まみれの新聞紙を捨てにいっくのが先か。


おk。風呂に入るのが先だ。
いずれにしても、近所の人や家の者に見られないように迅速にしなければ。
169かつを:2006/06/30(金) 04:56:07 0
オイ、こんな時間まで起きてる人は何なんだ?
170('A`):2006/06/30(金) 05:25:59 0
風呂に入ったら凄く冷静になってきた。
何やってんだ俺、馬鹿なのか?

上の書き込み無かったことにしたい…
171シュガー:2006/06/30(金) 05:28:44 O
>>かつを
きっとホムンクルスだよ


すまん……鋼の錬金術師を見ていたら言いたくなっただけだ
あまり夜更かししてないで、みんなも体を大切に。おやすみ
172('A`):2006/06/30(金) 05:52:30 O
かつをきもいなww

全裸で布団に押しつけオナニーした俺が言うのもなんだがww
ひやー汗だくだーシャワーしような加奈子♪
173('A`):2006/06/30(金) 06:10:12 O
|`)もは
174:2006/06/30(金) 06:23:42 O
青春時代をどう謳歌していたかで人生がこんなにも変わってしまうとは…

俺はもう2次元無しでは生きていけないのか…?

最後は自分が鬱になるのを分かっていながらも
それでも俺はまた同じ過ちを繰り返そうとしてるのか
175('A`):2006/06/30(金) 06:38:50 0
よう

楔久しぶりだな、お疲れさんす
176('A`):2006/06/30(金) 07:02:19 0
楔だ〜!何か嬉しいよ〜!楔にはこのスレを離れて欲しくない俺がいます
177('A`):2006/06/30(金) 07:49:40 0
楔おつかれさんす
178('A`):2006/06/30(金) 11:21:37 O
俺が落ち込んでる奈落に、ためになるんだかわからない微妙すぎる言葉を送ろう。


努力の努は、女のまたに力と書くんだよ。
179('A`):2006/06/30(金) 13:08:32 O
つまり女の股に力一杯精を放出することが努力か
180('A`):2006/06/30(金) 13:24:28 0
じゃあ努力は一生無理だな
181('A`):2006/06/30(金) 14:04:39 O
お金があれば不可能じゃない!






すまん、吊ってくる
182('A`):2006/06/30(金) 14:54:00 0
楔がちゃくちゃくと2次元に侵食されていく・・
183('A`):2006/06/30(金) 15:49:04 0
無双三段!
184('A`):2006/06/30(金) 15:51:34 0
すまん、誤爆した。
185('A`):2006/06/30(金) 17:24:34 0
楔〜やっぱ三次元より二次元だよな?
186('A`):2006/06/30(金) 17:36:54 0
>>183
ロマサガ好きかね?
187駄文散文男:2006/06/30(金) 17:37:56 0
すごく・・・好きです・・・
188('A`):2006/06/30(金) 17:40:49 0
たかし
モニカ
エレン
ハリード
ウォード
ブラック
189('A`):2006/06/30(金) 18:00:26 0
駄文がさりげなくイター!!モツカレさんす!
190('A`):2006/06/30(金) 18:27:23 0
駄文!!
191('A`):2006/06/30(金) 19:01:34 0
駄文ものすごく久しい気がする
お疲れさんす
192('A`):2006/06/30(金) 19:04:20 0
駄文だ〜!ホント久しぶりな感じ、お疲れさんす!
193('A`):2006/06/30(金) 20:10:16 0
打分ポスター書いてよ
194('A`):2006/06/30(金) 21:56:38 0
駄文お願い
195:2006/06/30(金) 21:58:43 0
>>175
こちらこそお疲れ様です!
ありがとうございます^^

>>176
お疲れ様です。
早いものでこのスレが立ってから、すでに半年という月日が流れていたんですよね。
思い返すと本当に今まで色んなことがありましたね…
これからも自分は微力ながらですが、このスレを様々な形で見守っていきますよ。

>>177
童貞諸君乙であります!!('A`)ゝ

>>178
わざわざ自分なんかの為にお気遣いありがとうございます!!
努力は女の股に力ですかwなるほど!勉強になりましたw
ふと 恋は下心 愛は真心を思い出した('A`)

>>182
そうですね、侵されたというより青春時代に自分が選んだ選択肢で既に俺の人生は決まっていたようなものかもしれません…
人生という名のゲームのBAD ENDへの道へと・・・
何度か軌道修正を試みたことがありましたが、それがいかに無駄な悪あがきだった事かを知った今日この頃。
そしてもっと自分に素直になろうと決めた今日この頃…
もう俺、本格的だめかもわかんねw

>>185
今の自分なら心の奥底から湧き立つような正直な気持ちで言える!!
イエスアイドゥー!!
あくまでこれは自分の推測ですが青春時代の愛読書でもあるエロ本に対して実写が好きか漫画が好きかで
この先の人生で大きく影響が出てきますよね。
漫画が好きな人はアニメとかエロゲとかやっても何の抵抗もなく
自分の中ですんなり受け入れられるかと思いますが
実写のエロ本が好きだった人は生身の人間にしか興味を示さなくなるような気がするんですが…
まぁ実際のとこはどうなんでしょうね。
自分は実写とかではあまり興奮しなくて、ずーっとエロ本は漫画オンリーでしたね。

長文スマソ


196('A`):2006/06/30(金) 22:45:57 O
禊おつかれー!
197('A`):2006/06/30(金) 23:25:03 0
楔乙!これからもこのスレに変わらぬご愛顧を
198('A`):2006/07/01(土) 02:30:19 0
時間止めれたらおっぱいもむ
199('A`):2006/07/01(土) 03:15:05 0
いや、股間をまさぐる。
おっぱいの感触はなんとなくイメージできるが、
股間だけはイメージできんからな
200('A`):2006/07/01(土) 03:17:53 0
いっそのこと挿入してもいいんじゃね?
201('A`):2006/07/01(土) 03:20:36 0
いや、濡れてない膣に挿入するのは無理があるはずだ。
ローションなりサラダ油なり潤滑剤が必須。しかし、それを塗りたくる暇はあるのか?

後の処理は気にしなくてもいいが、塗りたくる暇はあるのか?
202('A`):2006/07/01(土) 07:08:57 O
|`)もは
203('A`):2006/07/01(土) 07:14:34 O
よう
204('A`):2006/07/01(土) 10:08:39 O
さん
205('A`):2006/07/01(土) 12:45:50 0
死ねよ
206('A`):2006/07/01(土) 12:58:10 0
生`
207('A`):2006/07/01(土) 13:00:49 0
_
208('A`):2006/07/01(土) 13:15:15 0
予め自分のちんこにローションなり塗っておけばいいんじゃね?
209('A`):2006/07/01(土) 13:18:57 O
逆転の発想か!?
210('A`):2006/07/01(土) 13:50:54 O
歯医者で可愛い女医が俺の口をかき回しよだれたっぷり手につけちゃったはぁはぁ
211('A`):2006/07/01(土) 13:56:00 0
喪前が妬ましいわー
212('A`):2006/07/01(土) 13:59:35 O
でも不細工で汚い顔をまじかで見られてはずかしったお('A`*)
213('A`):2006/07/01(土) 14:09:06 0
しかし、生きてるうちに一度くらいは体験しておきたい。
美人の体を己の粘液で侵す。そんなことできたら最高だな
214('A`):2006/07/01(土) 16:18:18 0
大井ぶっかけ音次郎


……いや、なんでもない。
215('A`):2006/07/01(土) 16:59:09 0
時間を止められるようになってもオナニーしかしない
216('A`):2006/07/01(土) 17:44:55 0
とりあえずキスしてみる
217('A`):2006/07/01(土) 18:13:18 O
218('A`):2006/07/01(土) 21:54:21 0
金さえあればなんでもできるってか
219('A`):2006/07/02(日) 01:14:57 0
一日30秒止められるとする。
停止している時間が累計でどれぐらいになるのか計算しよう。

80歳で死ぬとして、365*80=29200日も生きるわけだ。
で、一日三十秒とめられるから、一生分の停止時間は29200*30=876000秒。
一日86400秒なわけだから、つまるところ876000秒とは…なんだ、大体10日か。しょぼいな。
220('A`):2006/07/02(日) 03:04:52 0
そこがいいんだけどな
221('A`):2006/07/02(日) 03:23:33 0
激動のワールドカップハイライト
http://www.vipper.org/vip283574.jpg
222('A`):2006/07/02(日) 07:39:41 O
|ミ('∀`)もっはー
223('A`):2006/07/02(日) 07:42:50 0
死ねよ
死に尽くせよ
224('A`):2006/07/02(日) 07:44:53 O
ミ('|
225('A`):2006/07/02(日) 08:28:12 O
|`)もはもは
226('A`):2006/07/02(日) 08:30:09 0
死ね死ね
227('A`):2006/07/02(日) 08:32:36 0
生きるんだ、生きてもはを言い続けるんだ
228('A`):2006/07/02(日) 08:44:37 0
久々の早起きもは
229('A`):2006/07/02(日) 08:51:45 0
死ねよ
230('A`):2006/07/02(日) 08:53:39 0
>>219
計算乙
231('A`):2006/07/02(日) 08:56:05 0
生きろっ・・・!
232('A`):2006/07/02(日) 12:09:01 O
おまえにサンが救えるか!
233& ◆xfvx2QuQRA :2006/07/02(日) 14:03:00 0
パンダ。
○○遊園地のマスコットキャラクターはパンダである。
日曜日という事もあり、人出はなかなかに多い方だと思う。
コンビニ内の大きなガラス窓に面した雑誌コーナーから、パンダの模型と、遊園地内への入口が見えたのだ。
待ち合わせ場所を遊園地の前にせずに、近くのコンビニにしたことは正解だったようだ。
遊園地前で待ち合わせなどしていたら、由宇を探し出す事は非常に困難だっただろう。
それよりも、自分なりに「間違いは無い」服装をしてきたのだが、どうだろうか。
インターネットを頼りにコムサで買い漁って組み合わせた服装なのだが。
兎にも角にも、10時5分に自分の背中は挨拶代わりの由宇のエルボーを喰らったのである。
234& ◆xfvx2QuQRA :2006/07/02(日) 14:03:42 0
「ゆ、由宇。まだ背中痛むぞ」
「ご、ごめん。結構力入れちゃったから……ハハ、ハハハ」
由宇は、ハーフパンツとTシャツという出で立ちだ。
シンプルだが、スタイルのよい体が一番際立って見える格好には相違ないだろう。
とりあえず、目に付いた(由宇が言う)面白そうなモノや、お決まりのジェットコースターには乗った。
由宇も自分も子どものように怖がりはしなかったが、否が応にも揺れるジェットコースターに、自分の背中は対応できなかった。
それのせいで、今に至るわけである。
それと、服装にミスはないようだった。由宇はいつも通りだし、周りから変な目で見られるようなこともない。
心底安心しました、ありがとうございます、インターネット。
「あ、じゃあ次あそこね!」
「おいちょっと引っ張るんじゃなイテッイテテッ」
目に映るのはグルグル回るコーヒーカップ。またの名を「地獄の回転容器」。ハンドルに力を入れれば入れるほど三半規管にダメージを与えるという恐怖のカップだ。
孤児院時代に乗って以来、本物のコーヒーカップにすら怯えるようになってしまうほどのトラウマを自分に植え付けた、(自分の中では)史上最恐の乗り物である。
235& ◆xfvx2QuQRA :2006/07/02(日) 14:05:19 0
「ちょっと待て、俺コーヒーカップだけはむr」
「ん? もうチケット買ったわよ」
「うっそぉ」
コーヒーカップで酔わないで済む方法はないのだろうか。
こういうときに限って何も方法が思いつかない。
あるとすれば、ハンドルを回そうとする由宇を全力で止めるくらいか。
「それは無理だ」と冷酷に脳が告げた。そんなご無体な……。
ああもう、ほうとうに楽しいなあ、遊園地ってのは。
『大変長らくお待たせしました〜次の方たちどうぞ〜』
地獄の門番の間の抜けた声が拡声器越しに響く。
待ってません。長らくもありません。できれば永久に順番を回さないで下さい。
「ほら五樹、いっくわよ〜」
由宇と自分は、地獄の門を抜け、地獄の回転容器の中へと向かっていった。
「この門をくぐる者は一切の希望を捨てよ」、とはダンテもよく言ったもんだ。
236& ◆xfvx2QuQRA :2006/07/02(日) 14:06:34 0
「放縦」「悪意」「獣性」の罪を犯した人々が受けた苦しみを味わい、地獄からの脱出。
自分はようやくペテロの門を開ける鍵を手に入れ、煉獄気分である。
つまり、気分は快方に向かいつつあるということだ。
今は煉獄山……いや、ベンチに座って休んでいる。
「弱いわね〜、コーヒーカップで酔うなんて小学生じゃあるまいし」
「うるせー」
視界が揺らいで、霧の中に、不安と呆れをたたえた由宇の顔が三つに連なっているように見える。
いやいや、これでも良くなったほうだ。さっきまでは、真っ暗闇の中、時折視界にチカッと光が漏れるくらいしか目が機能しないという、大ダメージっぷりであった。前頭部に残った違和感が気持ち悪い。
「それにしてもあっついわねー、遊ぶにはもってこいの天気なんだろうけど」
そう言って、由宇は左手で日光をさえぎる。
日は高く上っている。
『2時だパンダーーーーーーーーーッ!!! アバババババババババ!!!』
でっかい時計を持ったパンダのオブジェクトが、そろそろ腹が鳴ってくるであろう時間帯を報せる。とても腹が鳴るほどの余裕はないが。
「五樹、おなか減った」
ほほう、それでそれで?
「あまり私を怒らせないほうがいいわ」
オーケイオーケイ、レストランにエスコートしようか、お嬢さん。
でも、お代は割り勘でどうか。
「……」
「頼むよ」
無言で由宇が鞄から取り出すのは可愛らしい袋。それから出てくるのは少し大きめな弁当箱。
まさか、一昨日のことを本気で?
いや、うれしいことには変わりないが。
「……お、おいくらですか」
「タダでいいわよ、……バカ」
わざわざ作って来てくれた弁当を、「食欲がない」の一言で一蹴するほど自分は馬鹿ではない。
由宇はというと、目をそらし、顔を赤らめながら、時折こちらの顔をチラチラと覗くばかりだ。
あまりにも空気を読んだ、自分の腹が鳴った。
マスローの欲求段階説の一つ、生理的欲求キタコレ。
237& ◆xfvx2QuQRA :2006/07/02(日) 14:07:25 0
「ハムッ ハフハフ、ハフッ!!」
「……もう突っ込む気も起きないわ」
「由宇、うまいぞ」
「えっ、あっ、ほんとう……?」
こいつめ、毎日こんな上手い飯食ってやがったのか。
玉子焼きの程よい柔らかさと甘さ。噛むとプリッと肉汁を噴出すタコさんウィンナー。絶妙な塩加減のオニギリ。どれをとっても高レベルである。
どんな大物レポーターでも、この弁当には舌鼓を打たずにはいられまい。
ん、まさか親が作ったものではあるまいな?
「まさか! 毎日自分で作ってるわよ」
そう話す由宇は、いつも学校で弁当を食べるときよりも嬉々としている。
「ハフッ!! ところでさ、由宇」
「なに?」
辺りを見渡す。遊園地東よりの草原地帯には、子連れ客やらカップルやらが集まり、各々晴天の下での食事を楽しんでいる。その中の一組である自分と由宇。
「普通、遊園地内って弁当の持ち込み禁止じゃないk」
「この遊園地は特殊なのだっ! 決して某ブラジャーが一度も遊園地に行ったことがない故のミスじゃないぞ!」
突然現れたのは、頭にブラジャーを被った変質者だった。下半身スパッツに、上半身裸というその格好は、どこか江頭2:50を髣髴とさせる。
変質者の後ろから、幾重にも重なった警備員の姿が見え隠れしていた。おーい、捕まりますよ?
「む、追手か! ぐわーっ! き、貴様、何をする! 離せぇーーーーーっ!」
暴れる変質者は、警備員に羽交い絞めにされながら、どこかへ連行されていった。さて、懲役何年に処されるのだろうか。ワイドショーが楽しみだ。
「……それにしても、敢えて書き直さないところに趣を感じるな」
「フラグが台無しになるからね」
「ん、フラグ?」
「なんでもない。それより、この塩鯖どう?」
「超、んまいっす」
もう、目眩は感じなかった。
238& ◆xfvx2QuQRA :2006/07/02(日) 14:08:28 0
弁当を食べるまではまだ我慢できたのだが。
「あっちぃ……」
「アツ……」
由宇の弁当をすべて平らげたのはもう一時間も前。それからさらに、ウォータースライダーやら、ゴーカートやらに乗った。
「(涼しいっていったらやっぱり水じゃね?)」
「(風を浴びれば涼しいんじゃね?)」
どちらも効果はなかった。
エネルギーにエンコードされ、熱へと変換する由宇の弁当。
蒸しに蒸されたコンクリートの地面。
ただでさえ暑いのに、相乗効果でヒートアップするこのカラダ。
暑い。暑すぎる。……いや、万人皆暑いのだろうがな。
そうだとしても学校のクーラーに慣れたこの学生ボディにこの暑さは拷問だ。
そう思う自分の目に飛び込んだある建設物。
「ちょうどいい、由宇、あれ入るぞ!」
「え? ちょ、あそこは駄目!あたし駄目なの!」
「よいではないかよいではないか」
「いやぁぁぁああああ〜〜〜」
239& ◆xfvx2QuQRA :2006/07/02(日) 14:09:27 0
「いやぁぁぁああああ〜〜〜っっ!!!」
ヒュードロドローヤラナイカー
いま自分たちが居るのは、真っ暗なお化け屋敷の、人魂のような、青白い光が漂う墓所の中。
そしていま出てきたのは、カマ掘り妖怪「阿部高知」。
男1人で墓地を歩いていると、襲ってきて肛門を攻撃するという恐ろしい妖怪だ。
イヤに爽やかな顔の「阿部高地」と、苦悶の表情をたたえた、襲われている男の人形が印象深い。
そう、お化け屋敷に入った理由は明快単純。
怖いものでも見てこの暑さを和らげようではないか、という思い付きによるものである。
正直、自分は「心霊だろうがグロだろうが蓮コラだろうがなんでもこい」という猛者だと自覚しているので、恐怖感による冷却効果は期待できない。実際、怖がっているのは由宇1人である。
だがしかし、少なくとも外に居るよりはマシだろう。クーラー入ってるしね。
……そう思っていたのだが、自分の身体は、意に反して火照りっぱなしである。
その理由とは。
フヒヒヒヒヒ、スンマセーーーン
「いっ、きゃぁぁぁっぁあああ!」
腕にしがみついてくる由宇である。
すいません、胸当たってますよ、お嬢さん。
それにしても、由宇がこういうモノが苦手だったとは。いい事を知ったものだ。これからは、由宇が襲ってきた時には、心霊写真の類でも見せればいい。
240& ◆xfvx2QuQRA :2006/07/02(日) 14:10:31 0
そうこうしているうちに、光の漏れるドアが見えてきた。看板には、「出口」の文字が見える。
「ひぐぅっ、うぅ……」
自分の腕にしがみつき、泣きじゃくる由宇。
これはいけない。新鮮すぎる。由宇、可愛いよ由宇。
「ば、ばかぁ」
言葉に力が入っていない。
お化け屋敷の外に出ても、由宇は人目をはばからず泣いた。
視線を感じる。自分を責めるような目つきの女や、面白い物でも見るような男、ただ単に傍観するだけの人。
さすがに、これ以上由宇を好奇の視線に当てるわけにはいかない。
……だがしかし、無理やりお化け屋敷に連れ込んだのは自分だ。
確かに可愛いのだが、それ以上に罪悪感と自罰意識がつのる。
「……ちょっと、休憩所まで行こうか」
ようやく自分が紡ぎだした言葉は、そんなものだった。
由宇は小さくうなずく。
「……すまん」
由宇の小さな手を引っ張って、最寄の休憩所まで向かった。
241& ◆xfvx2QuQRA :2006/07/02(日) 14:11:24 0
クーラーの利いた、木造の休憩所の中は、どういうわけか人っ子一人居なかった。
初めからここで身体を冷やせばよかったな、と考えながら。
「…………」
自分と由宇に、言葉はない。何か喋らないと気まずい。
「……その、お前がああいうの苦手だとは知らなかったから」
由宇は微動だにしない。
その由宇の態度が、自分の心を締め付ける。
「その、すまんかった!」
自分でも大声を出すつもりはなかったのだが、どうにも声に力がこもってしまった。
由宇は肩を少しビクリと揺らして、小さくかぶりを振った。
「……あたしも、五樹を無理やりコーヒーカップに乗せたもん」
もう涙声ではない。すこしホッとした。
「気にすんなよ」
それしか言えない。もっと気の利いた言葉はないものか。
次に何を言うか、「天才」とまで謳われる脳で考える。悔しいが、なにも思いつかない。
「……ねぇ、五樹。あたしと居て、楽しい?」
先に言葉を吐いたのは、由宇の方だった。
「……孤児院の奴らといった時の数千倍は楽しい」
242& ◆xfvx2QuQRA :2006/07/02(日) 14:12:37 0
嘘ではない。
職員が優しかったという事も、あながち嘘ではない。
それでも、親も姿を見せず、門の前に放置されていた自分に、真の意味で優しい職員などいるだろうか。
同情は感じた。だがしかし、同情というものは、長年付き合っていると、薄れていくものだ。
小学校高学年になるころには、職員の優しさが空ろなものだという事には気づいていた。
そんな奴らと行く遊園地に、楽しみなど見出せるだろうか。
もう紛失してしまったが、そのころ遊園地で撮った集合写真には、華やぐ笑顔の中、表情のない自分の顔が写っている。
中学校に通う3年間は、時折その写真の自分の表情を思い出しながら、こつこつと、新聞配達のアルバイトに勤しんだ。
「出て行く」。その決意のもとに。
「なあ、由宇」
由宇が頭を上げる。もう涙は乾いている。
「昨日からずっと気になってたんだが」
言葉を紡ぐ。
自分と一瞬目を合わせた由宇の目線は、床に落ちている。
自分も床に目を落とす。
「……なんで、俺を遊園地なんかに誘ったんだ?」
由宇を見ずに言う。そうした方が自然な気がする。
「ばっかねぇ」
思わず顔を上げる。
どういうわけか、いつもの由宇の調子だ。すこしばかり呆気に取られた。
「今日は何日?」
既視感に襲われたが、素直に答える。
「……21日」
「今回は、月も関係あるわ」
そう由宇は笑う。いつもの、どこかイタズラっぽい笑みだ。
「5月21日だ」
そう言ってみたものの、今日の日付になにか特殊な事象を見出せない自分は、困惑するよりほかになかった。
243& ◆xfvx2QuQRA :2006/07/02(日) 14:13:48 0
「もう、まだ思い出せないの?」
由宇はため息を吐いた。
これにもなんとなく既視感を感じる。
黙って、由宇の答えを待つ。
「今日は、あなたの誕生日よ」
「……あ」
そうだ、いつから忘れてしまっていたのだろうか。今日は自分の誕生日じゃないか。
中学生の頃くらいから忘れていた気がする。
孤児院の職員も、特に気にかけている様子はなかった。
優しさが空ろだという、証明。それが自分の誕生日という認識。
だが、今は……
「なにか物でもあげればいいんじゃないかと思っていたけど、何も思いつかなくて。遊園地と、弁当でいいかな、なんて……その、誕生日、おめでとう」
由宇が、そっぽを向きながら話す。チラと見えるその頬は、薄紅に染まっている。
「……ありがとう」
不意に、なにかが自分の頬を伝った。
驚いて頬に手を当てる。
――涙?
「……い、五樹?」
なにかが自分からこみ上がる。
それに自分は抗う術を持たず、為されるがままに。涙を流し続ける。
責任も取れない、駄目人間の両親が自分を産み落とした、一番忌まわしい日。それなのに。それなのに、この感情はなんだ。由宇の前だぞ。泣くな、男だろう。
手で、涙を拭い取る。
ふと、あたたかい何かが、自分の身体を包んだ。
うっすらと鼻腔をつく、優しいシャンプーの香り。
いよいよ、自分の感情はピークだ。
自分は、そのあたたかさに身を委ね、嗚咽した。
優しく自分の背中をさする由宇は、さながら母親のようだ。
由宇は、自分の過去に隠れた、黒い感情を知らない。それでも、すべてを見透かされているような。しかし、嫌悪はない。
自分は、その優しいあたたかさを、強く、抱きしめた。強く、強く、抱きしめた。
244& ◆xfvx2QuQRA :2006/07/02(日) 14:14:26 0
気が付くと、見るも見事な夕陽が浮かんでいる。
夕陽が照らすは、繋がれた自分の手と、由宇の手。
ちょっと気恥ずかしい気もするが、繋がれた手を変な目で見る人は居ない。
「明日は雨だなあ」
手を繋いだまま、左手を傘にして夕陽を眺める。
夕陽は、もう沈みに入っている。
「うん……」
自分の涙は、あっさりと乾いた。なんとなく、心の痞えも取れた気がする。
『もう6時だパンダーーーーーーーーーッ!!! よい子はさっさと帰るクマーーーーーーっ』
一応突っ込んでおこう、お前はパンダだ。
出口を出ると、由宇がやっと顔を上げた。
「……明日も、弁当作ってきていい?」
夕陽のせいか、いつものことなのかは知らないが、相も変わらず由宇の顔は薄紅色だ。
いつもと違う事といえば、目には恍惚の色が浮かんでいるという事だろうか。
「はは、ホークになんて言い訳すればいいのか考えないとな」
由宇も、自分も笑う。
心地よい悩み事だ。悩みを共有するということは、確かに気が楽になるものだった。
それからは、言葉少なに色々な事を話しながら、家路へと歩を進ませた。
245& ◆xfvx2QuQRA :2006/07/02(日) 14:15:21 0
もう、分かれ道だ。この横断歩道を由宇が渡れば、そのまま互いに視界から消え失せる。
手を離す。
自分の感情以上に、寂しそうに手は離れた。別れた手を、手が見つめあう。
「じゃあ、また明日」
「ああ」
手を振る由宇に、手を振り返す。
大きな道路だが、車は少ない。停止している車は、下り線にしかいない。
……それは、由宇の足が横断歩道の中ほどに差し掛かったときに起きた。
上り線から、轟音が聞こえてきたのだ。
首をそちらに回すと、大きな光をたたえた、さながら怪物のような巨大なトラックが、轟音を上げて横断歩道へと向かっていた。
横断歩道の信号はまだ青だ。しかし、減速の兆しはない。
自分は、身を翻して由宇のもとへと走った。
轟音が近づく。
走る。
近づく。
由宇も、ようやくトラックの存在と、走って近づく自分に気づいたようだ。
その顔には、困惑と恐怖が浮かんでいる。
もう少しだ、もう少しで由宇にこの手が届く。
トラックはもう目の前だ。
由宇に、手が触れた。
力の限り突き飛ばす。
「明日の弁当、たのしみにしてるぞ」
すべて言えたか言えなかったか。
があんという衝撃が、自分を襲った。
視界が一瞬で消え失せ、すべての感覚が消え失せる気がした。
心の中で、自分は苦笑していた。
ああ、俺は馬鹿だなあ。時間を止めればよかったじゃないか。なんでこんな肝心な時に思い出せないんだ。
「ケアレスミス」という言葉が頭に浮かんだ。
その言葉を充分に吟味して、もういちど苦笑した。
「……樹! 五樹!」
ああ、聴覚は生きていたんだな。
自分は冷ややかだった。
「五樹! 五樹ぃ!」
由宇の声は、自分の名前を叫び続ける。
「よかった、無事だったんだな」
そう言おうとしたが、自分の声が耳朶を打つことはなかった。
由宇の叫び声が、嗚咽へと変わるころ。
自分は、また「あの感覚」を感じていた。
何度も問題を履修した、「あの感覚」である。
冗談きついぜ。死ぬ事にも慣れてるってか?は、は…は…
嗚咽すらも聞こえなくなり、段々と薄れていく自分の意識。
やがて、考える事も億劫になり、自分の脳内は、暗闇で満たされた。

五樹は、死んだ。

つづく
246& ◆xfvx2QuQRA :2006/07/02(日) 14:17:51 0
毎日このくらいのペースで書けたらいいのに。
さて、次回は21973回目ですよ。
247('A`):2006/07/02(日) 14:24:01 0
萌え→和み→笑い→感動→一気に鬱

ここまで自分の感情を揺るがしたのはあなたが初めてです
248('A`):2006/07/02(日) 14:29:21 0
投下されてる!&乙です!今からじっくり読みます!
249('A`):2006/07/02(日) 14:39:18 0
>>&
GJ!!!笑いと感動のオンパレードだな
250('A`):2006/07/02(日) 15:01:10 0
>>&
なんで登場してるんだよwww
251('A`):2006/07/02(日) 15:03:31 0
21973回目?ww

>>219
10日も止められたら死ねる
252('A`):2006/07/02(日) 15:04:18 0
>>251
主人公のループ回数じゃなかったか?
253('A`):2006/07/02(日) 15:05:26 0
>>252
そんなループしたのか!もう一回読み直してみる
254('A`):2006/07/02(日) 15:11:21 0
あれ?マジ泣きしてるの俺だけ?
255('A`):2006/07/02(日) 15:14:07 0
いや俺も
256('A`):2006/07/02(日) 15:14:20 0
>>254
大丈夫だ、俺は泣きそうになっただけだが
257('A`):2006/07/02(日) 15:19:55 0
ブラジャーワロスww
258('A`):2006/07/02(日) 15:28:24 0
&→8→∞→無限ループ
つまり……ブラジャーは無限ループの象徴なんだよ!!(AA略
259('A`):2006/07/02(日) 15:31:02 0
な、なんだってー!(AA略
260かつを:2006/07/02(日) 15:36:38 0
あははは、&のせいで遅刻しそうだぜ。
出勤じゃー
261('A`):2006/07/02(日) 15:37:55 0
>>かつを
いってらー
262妄想男:2006/07/02(日) 15:37:59 0
面白い作品を見ると、なんか悔しくなると同時に負けてられんという気持ちが
出てくるな。すんげぇ面白かったよ、ブラジャー。>>247でも言われてたけど、
感情が縦に横に斜めにと揺さ振られるいい作品だ。続きに超期待!
263('A`):2006/07/02(日) 15:39:04 0
ていうか七夕やべーーーー

中間テストが迫ってる感覚だぜwwまぁ楽しみだからいいけど
264('A`):2006/07/02(日) 15:48:41 0
&はふざけてるのか真面目なのかわからんwww
265('A`):2006/07/02(日) 15:50:14 0
&は風格すらあるw
266某作者:2006/07/02(日) 15:52:50 0
>>妄想男
分かるよその気持ち。必死に巧い語彙を考えちゃうんだよな。
267('A`):2006/07/02(日) 16:00:14 0
>>266
誰ジャーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
268('A`):2006/07/02(日) 16:00:15 0
未だに七夕の作品五行で詰まっている俺が参上
269妄想男:2006/07/02(日) 16:09:56 0
247行+空行たくさん=350行ぐらい になりました。>七夕の作品
270('A`):2006/07/02(日) 16:13:09 0
ぅゎ ゅぅっょぃゎぁ
271('A`):2006/07/02(日) 16:16:36 0
>>268
作文かよw
272('A`):2006/07/02(日) 16:25:51 0
俺は26行
話がうまいこと思いつかないんだママン
273('A`):2006/07/02(日) 16:53:47 O
0行ですが?
274('A`):2006/07/02(日) 17:19:31 0
追い詰められると書くタイプか!
275('A`):2006/07/02(日) 17:33:28 0
普段RPGなんて全くやらない俺が.hack/にハマってる

.hack/すげぇな
276('A`):2006/07/02(日) 17:37:37 0
.hack の何さ?
277('A`):2006/07/02(日) 17:40:54 O
.hack 幼女調教
278('A`):2006/07/02(日) 17:55:13 0
俺389行
まだ本題に入ってない
279加賀見:2006/07/02(日) 18:11:03 0
>>&
大量投下乙です!
ギャグテイストとシリアスさの使い分けが独特ですねー。
&……恐ろしい子!

>>275
.hackは面白いですね。
前作からやってるとGUの『スケェェェエエエイス』の演出は熱いと思う。
280('A`):2006/07/02(日) 18:15:52 0
スケベイスの演出が熱いだって?
281('A`):2006/07/02(日) 18:17:09 0
GUは値段が落ち着いてから買うつもり
FF12も冬ぐらいになるとワゴン行きだと思うし
そうなったら買う
282('A`):2006/07/02(日) 18:38:59 O
FF12はインナショがでるみたいですね
283('A`):2006/07/02(日) 19:34:03 0
>>276
一番最初のやつやってる
オモシレー!
284('A`):2006/07/02(日) 19:59:16 O
.hackは俺もハマったな
主人公を限界までドーピングしたりw
285('A`):2006/07/02(日) 20:37:25 0
.hackて面白いのか?
286('A`):2006/07/02(日) 20:44:16 O
俺の懇親のギャグはスルーか!!
287('A`):2006/07/02(日) 20:59:42 0
暗黙の了解ってやつさ、坊や
288('A`):2006/07/02(日) 21:05:31 0
>>285
RPG全くやらない俺がはまったから間違いない
289('A`):2006/07/02(日) 21:05:36 O
以心伝心
290('A`):2006/07/02(日) 21:30:13 0
大会用のSS書いてて思ったんだが、1レスって最高どれくらい文章が入るんだ?
もし計算ミスって少しオーバーして失格だと怖い。
291('A`):2006/07/02(日) 21:54:44 0
過去ログで妄想男が言ってたような気がする
292('A`):2006/07/02(日) 23:07:08 0
シュガー、バイト決定おめでとう
293('A`):2006/07/02(日) 23:15:11 0
少し見ないうちにこのスレはこんな化け物を育んでいたのか・・・・
294('A`):2006/07/02(日) 23:15:42 0
>>290
50行〜60行だ。
でも改行多すぎってでたらつまらんから50行程度でおさえとけ
295('A`):2006/07/02(日) 23:16:32 0
>>293
おまえもここに来たことで化け物になる事ができるんだぜ
296('A`):2006/07/02(日) 23:20:49 0
>>295 おお、何かちょっと燃えて来た。
がんばって今日から書き始めるか、 デートの後に。







(はい、妄想乙です、大変すみませんでしたorz)
297('A`):2006/07/02(日) 23:22:56 0
気をつけろよ。さもないとディックにうんこ投げつけられるぞ。
298('A`):2006/07/02(日) 23:28:44 0
>>296
うむ。オチもあって素質があるぜw


(2行目みたときはどうしようかと思ったがw)
299('A`):2006/07/02(日) 23:44:07 0
ブラジャー被った江頭2:50みたいな怪物なんて認めないです><
300('A`):2006/07/02(日) 23:49:11 0
300なら俺が優勝でい
301('A`):2006/07/02(日) 23:52:25 0
当日って飛び入りおk?
302('A`):2006/07/02(日) 23:53:26 0
なんか案が浮かばない

テーマは時だっけ?
303('A`):2006/07/02(日) 23:53:37 0
>>301
おk
304('A`):2006/07/02(日) 23:54:30 0
>>302
うん
305('A`):2006/07/02(日) 23:54:42 0
うわああああああ!!!!!!!!!!!!

大会用に書いてたSSが探してもねええ!!!!!!!!
ウツダシノウ....
306('A`):2006/07/02(日) 23:57:25 0
>>305
つ【エロ本】

一発抜いてすっきりしてこい
307('A`):2006/07/02(日) 23:57:28 0
もう一度書けばダメだった点が見えてきたりするから、
記憶が消えないうちに書き直すんだ。
推敲のチャンスっすよ。
308('A`):2006/07/03(月) 00:01:40 0
ttp://cgupload.dyndns.org/~upuser/up3/img/1151760802678.jpg
つ【エロ本】だけじゃ抜けないから今日みっけた良ネタおいときますね
309('A`):2006/07/03(月) 00:04:48 0
>>308
ありがとう
くのいち思い出す
310('A`):2006/07/03(月) 00:06:30 0
>>309
くのいち思い出したら一気に画像に魅力が・・
311('A`):2006/07/03(月) 00:07:13 0
魅力が・・

てのは魅力的になったってことねw
312めるすー:2006/07/03(月) 00:13:14 0
>>308
この画像は昨日俺がしていたエロゲじゃないかwww
313('A`):2006/07/03(月) 00:14:01 0
>>312
めるすーおまwwww

ttp://erotyabin.gotdns.com/user/erotyabin/cgi/anime/anime/img-box/1151801438570.jpg
これもくのいちっぽくて抜けるぜ旦那w
314:2006/07/03(月) 00:15:56 0
>>308
その体位イイ!!とても鬱になれそうなゲームですね^^
アーッ!!!
またエロゲーがやりたい・・・

>>&
投下GJです!!
文章が読みやすくて一気に読んでしまいましたよ。
そして1つの作品に沢山の要素が凝縮されていて、とても良かったです!
最後に・・・
素晴らしい鬱をありがとう('A`)b
315めるすー:2006/07/03(月) 00:19:44 0
>>313
車輪の国、向日葵の少女ってやつだお
結構面白かったw
316('A`):2006/07/03(月) 00:20:04 0
317('A`):2006/07/03(月) 00:20:54 0
318('A`):2006/07/03(月) 00:23:55 0
めるすー、楔乙!
くのいちパワーすごいねw
319:2006/07/03(月) 00:25:57 0
もう何だかくのいち祭りですなw

>>316は分からないですが>>317はスクプロのキャラだったハズ。
筋マンがエロ過ぎですね。

めるすー>>
お久('A`)ノシ
そうか、あのCGは車輪だったのか・・
こんなCGがあるなら最後まで進めときゃよかったorz
320('A`):2006/07/03(月) 00:29:10 0
ttp://vista.o0o0.jp/img/vi5150789853.jpg
こういう太もも好きなんだよな
321('A`):2006/07/03(月) 00:29:29 0
ポニテ以外くのいちとは認めん!












くのいちハァハァ
322('A`):2006/07/03(月) 00:29:43 0
幅広くエロゲを保有している楔w
323めるすー:2006/07/03(月) 00:29:48 0
>>楔
あれは主人公の姉ルートだったはず
あと>>316は君と恋して結ばれてっていうエロゲ
ちなみにそれも昨日、今日でクリア済みww
324('A`):2006/07/03(月) 00:30:22 0
>320
それ男
325('A`):2006/07/03(月) 00:30:45 0
>>322
めるすーもな
326('A`):2006/07/03(月) 00:31:45 0
>>320
アーッ!
327めるすー:2006/07/03(月) 00:35:06 0
最近バイトが忙しかったから給料が大目だったのでエロゲを初めて買ってみたw
328('A`):2006/07/03(月) 00:35:13 0
329('A`):2006/07/03(月) 00:37:29 0
本日のおかず収集所はこちらですか?
330('A`):2006/07/03(月) 00:38:55 0
331:2006/07/03(月) 00:38:56 0
めるすー>>
最近見ないと思ったら・・・そこまで堕ちていたか!!
俺も人の事は言えないかorz
初めて買ったエロゲが車輪と君恋とは良い取り合わせじゃないですかw

>>320
悔しいが元ネタが分からないですね…。
332('A`):2006/07/03(月) 00:41:02 0
333('A`):2006/07/03(月) 00:41:48 0
ttp://kokikoki.ddo.jp/data/koki0018.png
むちむちまんこのIT革命やー
334めるすー:2006/07/03(月) 00:42:26 0
どうやら俺もくるとこまできてしまったみたいだww
335('A`):2006/07/03(月) 00:42:39 0
ttp://kokikoki.ddo.jp/data/koki0014.jpg
妄想男の死神っぽくない?そうでもないか
336('A`):2006/07/03(月) 00:45:00 0
>>335
ちょwwww妄想男wwww
337めるすー:2006/07/03(月) 00:45:30 0
>>320は確かはぴねす!だったような
338妄想男:2006/07/03(月) 00:48:23 0
呼んだ?
俺の中でデスはむしろこっちだな。

ttp://2arcadia.web.fc2.com/pic/1024.jpg
339('A`):2006/07/03(月) 00:48:39 0
340('A`):2006/07/03(月) 00:49:16 0
ttp://upld.dip.jp/moe/src/1151450694351.jpg
間違えたwこっち詳しく
341('A`):2006/07/03(月) 00:51:15 0
342('A`):2006/07/03(月) 00:55:00 0
>>335
妄想男の死神は
髪が黒くて、長くて、全身黒ずくめで、ミニスカ穿いてて、黒ニーソ穿いてて、目がツンとしているんじゃなかったか?
343('A`):2006/07/03(月) 00:55:50 0
今日は変わった流れだな
ttp://www.imgup.org/iup228359.jpg
344:2006/07/03(月) 00:56:30 0
エロゲは1度スイッチが自分の中で入ると止められなくなるのが諸刃の剣。
そういえば俺はPC買った当初は狂った様にエロゲばかりやってたなぁ・・
何だか俺のPCはエロゲやるか2ちゃんやる為にあるようなものなんですよね('A`)

>>めるすー
随分とお詳しいようで・・w


345('A`):2006/07/03(月) 00:56:35 0
346かつを:2006/07/03(月) 00:58:34 0
みんな、もっと!
頼む、俺のチンコに力を分けてくれ
347('A`):2006/07/03(月) 00:58:38 0
348妄想男:2006/07/03(月) 01:00:28 0
真の太ももとはこういうものだ。
ttp://www.sweetnote.com/images/cd721e91a97766066bdbcc1d37c7174f.jpg
349:2006/07/03(月) 01:01:50 0
妄想男>>
お疲れさんす
デスかわいいよデス(*´д`*)ハァハァ

それにしても今まで貼られてる画像の元ネタが全てわからない件…
自分も少しは純愛ゲーの免疫も付けていかないとですね!
350('A`):2006/07/03(月) 01:02:59 0
351('A`):2006/07/03(月) 01:03:44 0
ttp://yotaba.dyndns.org/2d/une/src/1151747825017.jpg
こいつはエロいぜ〜〜触手
352めるすー:2006/07/03(月) 01:04:19 0
>>楔
気のせいだろうww
353('A`):2006/07/03(月) 01:04:40 0
354('A`):2006/07/03(月) 01:04:45 0
355妄想男:2006/07/03(月) 01:05:37 0
>350
いや……あの……咥えてる方?咥えられてる方?
356:2006/07/03(月) 01:07:17 0
>>353-354
ど、同時貼り!?しかも一緒だしww

こ、これはスクプロのことかあああああぁぁぁ!!!
また祖父さんのお世話になりますか…
357めるすー:2006/07/03(月) 01:07:22 0
>>353 >>354ちょwwおまえらwww
358('A`):2006/07/03(月) 01:08:24 0
すんごい結婚キターー!!
359('A`):2006/07/03(月) 01:08:48 0
360('A`):2006/07/03(月) 01:10:10 0
ttp://up.mugitya.com/img/Lv.1_up40802.jpg
太ももとはこういうことを言うんじゃ〜〜
361('A`):2006/07/03(月) 01:10:25 0
>>妄想男
もちろんくわえている方ジャマイカ?
ということはオマエはおんn(ry
362('A`):2006/07/03(月) 01:10:41 0
カオスのショットだな。
363('A`):2006/07/03(月) 01:10:42 0
364('A`):2006/07/03(月) 01:13:23 0
ttp://vista.o0o0.jp/img/vi5079123148.jpg
これすきそうだな妄想男め
365('A`):2006/07/03(月) 01:14:24 0
366('A`):2006/07/03(月) 01:15:47 0
367('A`):2006/07/03(月) 01:16:23 0
たまにはこんな流れもイイ
368('A`):2006/07/03(月) 01:16:41 0
先生の黒いな。
369('A`):2006/07/03(月) 01:17:13 0
ttp://www.faithfreedom.org/Gallery/mollah.JPG
これはガチで妄想男だ。まじでw
370('A`):2006/07/03(月) 01:18:52 0
>>369
ちょwwGJ!
371('A`):2006/07/03(月) 01:20:27 0
372('A`):2006/07/03(月) 01:22:18 0
ttp://cclemon.ath.cx/nijiura/src/1150266501347.jpg
とりあえずこれで終り〜

七夕書かなきゃ・・
373妄想男:2006/07/03(月) 01:23:45 0
>363
そうだな。年上のお姉さんに女装させられてパンツまではかされて
はずかしいポーズさせられる妄想ならけっこうするな。

>364
この画像は常人なら股間に目が行くところだろうが、俺ならお腹を見るな。
なんかぷにぷにしてそうでいいじゃん?

>369
えと……ファンタスティックすぎて言葉がでないんだが。
一応聞いとくか。吸ってる方?吸われてる方?
374('A`):2006/07/03(月) 01:28:01 0
>>343
ワロタw
375('A`):2006/07/03(月) 01:32:20 0
376('A`):2006/07/03(月) 01:32:56 0
>>372

俺のノートPCどこに消えたんだろ…
377('A`):2006/07/03(月) 01:33:52 0
378('A`):2006/07/03(月) 01:36:35 0
379('A`):2006/07/03(月) 01:44:45 0
こりゃ処理が大変だ・・・こんなに出しちゃったよ
380('A`):2006/07/03(月) 01:46:43 0
レス数オーバーした…
600行って意外と少ない
381('A`):2006/07/03(月) 01:49:59 0
>>380
60行だお
382('A`):2006/07/03(月) 01:51:27 0
10レスだから全部で600行ってことだろ
383('A`):2006/07/03(月) 01:52:31 0
ごめんお
384('A`):2006/07/03(月) 01:53:02 0
謝るくらいなら死ねよ
385('A`):2006/07/03(月) 02:00:04 0
死ぬ前にオナニーしていい?
386('A`):2006/07/03(月) 02:03:27 0
ダメ
コスってもいいけど出すのはダメ
387('A`):2006/07/03(月) 02:12:41 0
出さないと死んじゃうよ(´・ω・`)
388('A`):2006/07/03(月) 02:14:33 0
じゃあ死ねよ
389('A`):2006/07/03(月) 02:15:47 0
死ぬのはイヤ…死ぬのはイヤ…死ぬのはイヤ…死ぬのはイヤ…死ぬのはイヤ…死ぬのはイヤ…死ぬのはイヤ…死ぬのはイヤ…
390('A`):2006/07/03(月) 02:16:03 0
>>383-388
誹りプレイマニアの妄想男ならこの流れだけで射精してそうだな
391妄想男:2006/07/03(月) 02:23:53 0
ああ、「死んじゃえ変態」とか罵られて踏まれて許しを請いながら射精したい。
392シュガー:2006/07/03(月) 02:39:07 O
それはそれは……うらやましいですね
393('A`):2006/07/03(月) 03:46:16 0
おまいら七夕どうよ
394('A`):2006/07/03(月) 05:31:48 0
|ミ('∀`)もっはー
395シュガー:2006/07/03(月) 05:58:54 O
「あれが隕石か?」

夜空に煌々と輝く一つの光。よく見ると少しずつ動いているように見えた。
足を止め、街灯の下で時計を睨む。時刻は午前1時を回っていた。
メモによると、隕石が落ちて来るのが明日の夕方。

「時間にすると……15時半以降か? 全く……詳しく書いておけよ」

充分に余裕を持っていないと、準備途中で死に兼ねない。
明日15時がリミットとして動くことにした。

「さて、これからどうするかな……」

付近の探索を終え、公園脇のガードレールに腰を下ろす。
元いた世界と大した違いはなかった。
攻略本に『夕方はトンネルで待機』とだけ書かれてあったが、見つけただけで4つ。
どのトンネルかは分からず、仕方なく書かれていた物を集めることにした。

「まずは車かな」

その辺に止めてある物を拝借しよう。一応免許は持ってるから、運転は出来る。
あぁそうだ、キーが無いとどうにもならな──

「あっれぇ? 長沢じゃね?」

二台の車が俺の横で止まる。大音量で流れる音楽に紛れて、耳障りな声が聞こえて来た。
車内には数人の若者。全員が俺を見て、嫌な笑みを浮かべている。
そいつらは、元いた世界で高校時代に俺をいじめていた8人だった。
396シュガー:2006/07/03(月) 05:59:37 O
「夜中になにやってんだぁ〜? 下着でも盗んでたのかぁ?」

リーダー格の大野が降りて来た。仲間もぞろぞろと降りて来る。
大野はかなりの長身、体型もいい。仲間達もガッチリしていて、皆喧嘩なれしている。
寄って来た大野に、条件反射でビクついてしまう。

「キモっ! お前見てるとストレスたまるわ……ちょっとこっちこいよ」

大野が髪を掴み、公園の中に引っ張って行く。
『俺』もいじめられてたのかと思うと、俺という存在が悲しくなった。

「お前やっぱくせぇな、手に臭いがついたじゃねぇか! ぁあ!?」

肩を押され、派手に転んだ。大野達は、ゲラゲラと笑いながら俺を囲む。

「お前さ、キモいから生きてても仕方ねぇし、俺達がストレス発散に使ってやる」

仲間Aが俺の胸倉を掴み、無理やり立たせる。何か言ったが、恐怖で聞き取れない。

「シカトしてんじゃねぇ!」

なぜかキレた様子の仲間Aが右腕を振り上げた。
そのまま目の前に拳が迫って来る。
いくら世界が変わっても、俺は弱いままだ……。

──もう……死にたい。

殴られる瞬間、昼間の事が頭の中を光速で駆け巡る。
俺の中で何かのスイッチが入った。

「──……停止しろ!」
397シュガー:2006/07/03(月) 06:01:17 O
──30秒──

俺はこの停止した世界の神になる。
気に入らない者は皆殺す。
どうせ明日になれば、皆死体になる。

「ソレナラここで死んデモ、そんなに大差はナイよ」

もはやこいつらは、俺に殺される……壊されるだけの人形だ。
殴りかかっていた仲間Aの目に、指を突き刺す。血は出なかった。
指を抜き、頭を思いきり捻る。一回転した頭は、また俺の方を向いた。
あまり良い気がしないので、大野の目の前まで運んでやった。
他の奴等の反応が見たくなったので、も解いた場所まで戻る。

『……カチッ』

秒針が動く様な音がして、世界が時間を刻み出した。
仲間Aは、俺を殴るために突き出した拳を大野に当てて、そのまま地面に崩れた。

「……ニンゲンってモロイなぁ」

笑いが止まらない。大野達は目の前の事が理解できず、立ち尽くしている。

「あ? お前なにを」
「こいつヲ壊シタだけダヨ」
「ぁあ? 自分が何やったか分かってんのか?」
「お前ラも、自分がイル立場ガ分かってるノカ?」
「んだと! ぶっ殺すぞ!」

奴等が一斉に襲い掛かってきた。
いつの間にかナイフや鉄バット、鉄パイプを持っている。
おお!丈夫な棒を探す手間が省けたようだ。
398シュガー:2006/07/03(月) 06:03:10 O
どうやら数秒間たたないと能力は使えないらしい。
奴等の攻撃が当たるギリギリで、時間は止まった。

「んー……ナイフかナ」

俺はナイフを奪うと、次々と奴等の首を裂いて行く。
一つ……二つ……三つ……。
あっという間に6個の死体が出来上がる。
残りは数秒、全て終わらせるとつまらないので、大野は左腕を切り落とすだけにしておいた。

「随分ト壊れやすいナァ……止マッタ世界の物は、脆くナルのか?」

近くにあったベンチに腰掛けると同時に、時間が動きだす。
ドサドサと死体が重なって、血の臭いが離れていても臭って来た。

「ギャァァァアァァア!!!??」
「……全くウルサイなぁ」

無くなった左腕を押さえながら、大野は地面に膝を突いて悶えていた。
先ほど浮かんだ疑問を解消すべく、大野に近付く。
なにやら怒鳴っていたが、気にせずナイフを突き立てた。

─ザクッ─
「あぁあぁぁぁ!」
「切れないな……ヤハリ脆くなるのカ」

右腕に刺したナイフは、骨の当たりで止まる。
時間の止まった世界では、全てが壊れやすいようだ。


「さてと、次は食料か」

大野を殺した後、鉄パイプ3本と鉄バット1本を奪って、車に乗りこんだ。
399シュガー:2006/07/03(月) 06:05:37 O
妄想を投下したし、今日からバイトだからそろそろ寝よう……
400('A`):2006/07/03(月) 06:12:42 0
そらそう
401('A`):2006/07/03(月) 07:50:19 0
>>393
五ぎょu(ry
もは
402('A`):2006/07/03(月) 09:00:15 O
|`)もは
403:2006/07/03(月) 09:04:23 0
なんだこの流れwww俺のガンダニウム合金がそそり立ったwww
>>シュガー
投下GJ!脆くなるのカ?
404('A`):2006/07/03(月) 09:41:24 O
よう
>>シュガー
GJ!!主人公壊れすぎだ
405:2006/07/03(月) 13:17:48 O
シュガー>>
投下グッジョブ!
自分もその妄想はよくしますね〜w

態度は常に冷静だけど考えてる事は歪んでるキャラとかカッコイイですよね!
後、普段は温厚だけど覚醒したり切れる事によって
ダークになるキャラもいいですね^^
まさに幽白の蔵馬と飛影なんですが
406('A`):2006/07/03(月) 13:39:24 0
エロ画職人GJ
直リン回避でサーバーにも優しくて良い!

シュガー乙〜
設定が細かくてよいよ。
設定が細かいと何故かわくわくするね

407('A`):2006/07/03(月) 16:01:24 0
さて七夕のネタ考えるか
408('A`):2006/07/03(月) 19:03:01 O
|`)もは
409('A`):2006/07/03(月) 19:21:32 0
おせぇよw
410('A`):2006/07/03(月) 20:18:23 0
俺ももはって言おうかな。


でも君たちの常識を覆す時間に書き込むだろうけどなw
411('A`):2006/07/03(月) 20:23:33 0
かと言って七時とかに書き込んでたりなw
412('A`):2006/07/03(月) 21:02:54 0
七夕祭りの盛り上げはしなくていいのか?
413('A`):2006/07/03(月) 21:09:55 0
                 /  〉i,'./:{{:..{:. ハ:..:. !:....  !:ヽ..',::i| |ヽ>',
  ┏┓┏━━┓     /  く/| l.::ij>k{八::.:{\:::..};ィ匕}:i| |_∧ハ.           ┏━┓
┏┛┗┫┏┓┃    ,'  i:ヽ| l.::|ィfチ必`\ヽ くfチ必メ'! L!Nハ         ┃  ┃
┗┓┏┫┗┛┃┏━i ! .::l.::{| ヽト, r'_;;ソ     r'_;;ソ l |:: l:..i i━━━━┓┃  ┃
┏┛┗┫┏┓┃┃  | ! !::::! ::i.:: ム ´   _' ___  ` ハ :j:: j:: l |        ┃┃  ┃
┗┓┏┻┛┃┃┗━| ! !::::!::∧:: {ヘ   {    }   ,イ,' /::: ,':::::i |━━━━┛┗━┛
  ┃┃    ┃┃    ヽ!ハ::::ヽ:::ヽ:.',::>,、 ゝ._ _ノ , イ::/ / ::./:i!::::!:l         ┏━┓
  ┗┛    ┗┛    ,‐<゙ヽ=、{ヾヽ f,/>ー<{_1`/ / :::/_ノ}::リ/        ┗━┛
             / /⌒ン<ヽ \ ト、_   _,, レ/ {::/ }}ヽ〈'
414妄想男:2006/07/03(月) 22:15:01 0
あぶねぇ、今日最終回なのわすれてた。ありがとう413。
415('A`):2006/07/03(月) 22:29:56 0
もは
416('A`):2006/07/03(月) 23:29:36 0
七夕のプロットは完成した
417('A`):2006/07/03(月) 23:45:28 0
七夕もあと少しだな
418763:2006/07/04(火) 00:19:22 0
七夕用に3本書いて3本ともレスオーバーしつつある。
つーか、なぜテーマがアレとかぶってしまうのだろう・・・。
アプローチは全く違うのだが・・・。
そういう思考回路なんだろうか・・・。
419('A`):2006/07/04(火) 00:21:19 0
アレってどれ?
420763:2006/07/04(火) 00:23:31 0
ホラ、アレだ。
413
421('A`):2006/07/04(火) 00:25:19 0
どれだよ!
ガンダムか?
422763:2006/07/04(火) 00:25:51 0
それだ!
423('A`):2006/07/04(火) 00:26:17 0
ガンダムのパクリ乙!
424('A`):2006/07/04(火) 00:46:43 O
月光蝶である!
425妄想男:2006/07/04(火) 02:01:44 0
ハルヒキター!
426('A`):2006/07/04(火) 02:13:59 0
ソーセージおいしいお
427妄想男:2006/07/04(火) 02:20:39 0
なにこれ…小説版のイメージとぜんぜん違う…んだがすげぇおもしれぇ。
428妄想男:2006/07/04(火) 02:22:03 0
チューキター!!
429妄想男:2006/07/04(火) 02:23:10 0
ポニーテールキター!
430('A`):2006/07/04(火) 02:29:05 0
七夕書き終わったお
本題に入る前に終わったお
431('A`):2006/07/04(火) 02:31:31 0
妄想男はハルヒが好きなんだねb

>>430
おいw
432妄想男:2006/07/04(火) 02:31:46 0
相変わらず週間アニメとは思えない丁寧さだったな。
これが京都アニメーションクオリティ…!
ラストシーンは特にやばかった。何あの盛り上がり。
しかし、月曜深夜の楽しみが無くなってしまったぜ。
寝坊する危険性はなくなったがな。
さ、寝るか。

>430
えと……がんばれよ。
433('A`):2006/07/04(火) 04:36:50 O
|`)もは
434('A`):2006/07/04(火) 05:40:46 O
はやいな。俺は今から寝るのに
435('A`):2006/07/04(火) 06:19:56 O
|`)偽者が現れちゃったけどあえて言うよ














もは
436('A`):2006/07/04(火) 06:37:02 0
>>435
よう
偽者が出るのは人気者の証だ
437('A`):2006/07/04(火) 06:41:51 O
|A`)偽物って言われちゃったけどそんなつもりじゃないんだ…
438('A`):2006/07/04(火) 07:07:43 0
|ミ('∀`)もっはー
439('A`):2006/07/04(火) 07:30:02 0
ぼちぼち参加表明しないかい?

とりあえず

・○○男(○○は任意)で参加表明
・仮コテでは先入観を与えないために雑談は禁止
・表明たら極力参加すること。わからない人は表明しない又はそのことを伝える


ゴラッソはコテありなし?
440('A`):2006/07/04(火) 07:33:12 O
参加表明は一日前だからまだ早い
441('A`):2006/07/04(火) 07:34:56 0
前回は1週間前からやってなかった?
442('A`):2006/07/04(火) 09:53:20 O
>>437
|`)ごめんねごめんね
443('A`):2006/07/04(火) 11:28:52 O
いや、前回も一日前だったはず
444('A`):2006/07/04(火) 11:31:19 0
過去ログみたら一日前だったな。ごめん
445('A`):2006/07/04(火) 11:48:26 0
謝るくらいなら死ねよ
446('A`):2006/07/04(火) 11:55:36 O
>>444
いいんだよ
447('A`):2006/07/04(火) 11:58:47 0
グリーンだよ!!!!!!!!!!!!!!!!
448('A`):2006/07/04(火) 11:59:49 O
>>446
グリーンダヨー!!
449('A`):2006/07/04(火) 14:13:04 0
オーフ!!
450('A`):2006/07/04(火) 16:20:53 0
サントリー
451('A`):2006/07/04(火) 20:48:44 O
祭りの前の静けさか?
最近はひと昔前の夜だけ伸びるに精通してるな
452('A`):2006/07/04(火) 21:29:19 0
>>442
どうせ ID ないんだから知らんぷりすればいいのに、素直に謝るお前がちょっと好き
453('A`):2006/07/04(火) 21:55:34 0
これが素直クールか
454('A`):2006/07/04(火) 22:19:53 0
恐るべき破壊力だ
455('A`):2006/07/04(火) 22:25:16 0
新たな研究対象だ
456:2006/07/04(火) 22:29:34 0
国中涼子可愛いな・・(*'A`*)
457('A`):2006/07/04(火) 22:30:18 0
楔乙!最近よく見かけるから安心するよ〜
458('A`):2006/07/04(火) 22:30:19 0
私というものがありながら!
459('A`):2006/07/04(火) 22:33:25 0
くそ!楔まで惨事の毒牙にかかったか!
460('A`):2006/07/04(火) 22:35:06 0
虹界の守護神楔が惨事に!
461妄想男:2006/07/04(火) 22:39:26 O
ジャグラーファイナル打ちに行ったら千円が七千円になったぜ…!
明日オタグッズ買いにいこう。ヒャッホーィ
462('A`):2006/07/04(火) 22:40:58 0
妄想男乙!ここのところの妄想男は以前より情熱的
463('A`):2006/07/04(火) 23:07:23 0
いいな〜いいな〜
464:2006/07/04(火) 23:12:52 0
>>妄想男
はいハルヒw
http://dokuo-ha-hitori.dyndns.tv/~dokuopics2d/cgi-bin/src/1152006090390.jpg

>>457
どうもこんばんわ
ありがとうございます^^

>>458
ちょwwwww誰!??

>>459
3次は3次でも自分の中で国中涼子『だけ』は特別な存在なんですよ!!!
と強くする主張する俺きもいな('A`)

>>460
いやいやいや…自分は2次元に勝るものは無いと思いますよ。
っていつから自分は守護者にw?
今のとこの図式はこうなっております。
2次元>>>>エベレスト山脈>>>>ATフィールド>>国中涼子>>>>超えられない壁>>3次女
465:2006/07/04(火) 23:24:58 0
ふふふ・・・高校一年半ヶ月にして虹の心を会得していた私を忘れてもらっては困る!
長門さんはもらっていくぞ、さらばだ!
466('A`):2006/07/04(火) 23:43:42 0
長門ならオレの隣で寝てるけど
467('A`):2006/07/04(火) 23:49:43 0
虹界の新星&乙!
468シュガー:2006/07/05(水) 00:12:46 O
小六……ときメモのキャラに惚れて寝れない夜を過ごす
中一……EVAのマヤに惚れてオタ仲間入り
中二……ラブひなのカオラ、サラをオナネタに出来ないほど好きになる
こんな俺も忘れてもらっちゃ困ります(><)
今はもう、脳内彼女一筋。妄想にかなう者はありません
469:2006/07/05(水) 00:14:38 0
今こうして約3ヶ月前の大会の作品を振り返ってみると
本当に沢山の作品達が投下されましたよね。
自分の中ではその作品たちの中でも男女男氏の書いた作品が特に心に残るものがありましたね。
今回の大会でも是非!出場してまたあんな作品を書いてほしいですね^^
あの春の大会の作品を振り返った時に真っ先に思い出すのが男女男氏が書いた作品ですし
また頑張って下さいね。そして皆さんも優勝目指して頑張って下さい!

やはり人の心に残る作品というのは例えば小説や映画や音楽にしてもその人の中で一生、色褪せないものですよ。
そういったものを作ったり書けたり、製作出来る人は本当に凄いと思います。
自分なんてどうやったらそんな作品が作れるのかを逆に教えてもらいたいくらいですもん。
何だかこのスレが成長するごとに作品も一緒に成長してきてますよね。
いいことですよ^^
自分は陰ながらこのスレの成長と発展を祈って適度に自己顕示してますよ('A`)b


470加賀見:2006/07/05(水) 00:18:20 0
ふと見たら、萌えるゴミスレが復活していた。
1さんはまた祭りに参加してくれるのだろうか。
そんな自分は鶴屋さん派。
471('A`):2006/07/05(水) 00:19:36 0
>>470
あ?
コロすぞ?
誰に断って鶴屋さん派だぁ?
472('A`):2006/07/05(水) 00:27:13 0
お、シュガーと加賀見も乙!
今日は豪勢だね〜
473('A`):2006/07/05(水) 00:27:19 O
鶴屋さんって誰ww
474('A`):2006/07/05(水) 01:04:25 0
投下って7日の0時からだっけ?
475('A`):2006/07/05(水) 01:06:52 O
鶴屋さんってのは、膝まである超ロングヘアーとおでこが眩しいみくるのクラスメイト
八重歯がチャームポイントで、特徴的な語尾やあだ名や言い回しを使う
運動神経抜群で古武術使い、洞察力もある。胸はみくる・ハルヒと比べると薄めだがスレンダー
あと俺の嫁(最重要)
476('A`):2006/07/05(水) 02:04:57 0
ああっ!
また破綻した!

やっぱり行き当たりばったりで話を書くのは良くないな
477('A`):2006/07/05(水) 04:25:44 0
俺は1日前にネタ考えて書き上げる。前回もそうだった。僕ならできる。
478('A`):2006/07/05(水) 06:12:47 O
|`)一番乗りもは


てぽどんクル?
479('A`):2006/07/05(水) 06:50:20 O
|`)元祖もはは2番乗りorz
480('A`):2006/07/05(水) 07:39:20 O
よう
481('A`):2006/07/05(水) 07:53:11 0
さん
482('A`):2006/07/05(水) 11:44:38 O
だー!
483('A`):2006/07/05(水) 12:11:12 0
死ねよ
484('A`):2006/07/05(水) 12:21:17 0


485('A`):2006/07/05(水) 16:31:25 0
さて明後日に迫ったわけだが
486('A`):2006/07/05(水) 18:07:15 O
優勝商品は次の大会まで威張れます。看板作者です。
もし時といえば○○!と言われます。
487('A`):2006/07/05(水) 18:09:17 0
商品と言うより優勝による名誉だな
488('A`):2006/07/05(水) 18:19:41 0
前回の大会で、無名から一気にスターダムにのし上がった作者さんもいるしね
489('A`):2006/07/05(水) 20:15:30 0
楽しみだな。
おかしいよね、七夕にいい思いでなんかないのに
490('A`):2006/07/05(水) 20:16:15 0
夢を見させてくれるこのスレに感謝してます
491('A`):2006/07/05(水) 20:19:28 0
七夕まで二日しかねぇじゃん

遊んでいる場合じゃないよ俺…('A`)
492('A`):2006/07/05(水) 20:38:15 0
大口叩いておいて未だに1行しか書けて無い俺様のお通りですよ
493('A`):2006/07/05(水) 21:11:32 0
皆当日には書き上げてくるんだろね
494('A`):2006/07/05(水) 21:20:07 O
プロの小説家も締切ギリギリだもんな
495('A`):2006/07/05(水) 21:58:35 0
実際プロもアマもかわらんよ
496('A`):2006/07/05(水) 22:00:28 O
作家はみんな締切日に徹夜で書き上げるよね
497('A`):2006/07/05(水) 22:30:56 0
盛り上げろ盛り下げろ
498('A`):2006/07/05(水) 22:30:59 0
うっかり全消去した俺が来ましたよ
あと2時間くらいダラダラしてから徹夜で書き上げようと思う
499('A`):2006/07/05(水) 22:37:00 0
後30分頑張って書いてみるか
500('A`):2006/07/05(水) 22:37:38 O
この時期は全消しはデフォ
俺も何度消したかわかんねーぜちきしょー
501('A`):2006/07/05(水) 22:40:26 0
俺もなんか気に入らないから500行消去
残ったのはタイトルだけ
502('A`):2006/07/05(水) 22:41:40 0
あるあるwww
503('A`):2006/07/05(水) 22:48:06 O
みんな試行錯誤してんだな。
俺ももう少しがんがってみるよママン
504('A`):2006/07/05(水) 23:21:22 0
参加できるかな〜。
まぁとりあえず書いてるんだけど間に合わなさそう
505('A`):2006/07/05(水) 23:23:24 0
俺は最後まで諦めないぜ!
506('A`):2006/07/05(水) 23:32:36 0
ぼちぼちネタ考えるかな。今回は悲惨な結果になりそうだw
507('A`):2006/07/05(水) 23:34:18 0
ごめんやっぱり無理だ
諦めたぜ!
508('A`):2006/07/05(水) 23:35:30 0
諦めたらそこで試合終了ですよ
509('A`):2006/07/05(水) 23:40:08 0
安○先生・・・
510('A`):2006/07/05(水) 23:41:13 0
SSを・・書きたいです
511('A`):2006/07/05(水) 23:41:22 0
MAR連載終了お疲れ様でした…
512('A`):2006/07/05(水) 23:41:43 0
MIB?
513('A`):2006/07/05(水) 23:42:33 0
ネタの神様僕を救ってください
514('A`):2006/07/05(水) 23:43:44 0
>>513
よかろう
どんなネタが欲しいか言うが良い
515('A`):2006/07/05(水) 23:43:57 0
>>513
神「おぬしに30秒だけ時を止める力を授けよう」
516('A`):2006/07/05(水) 23:44:28 0
>>514
意味ナスwwwwwwwwwwwwwww
517('A`):2006/07/05(水) 23:44:34 0
いいシチュエーションが齲窩場ねええええええええええええええええええ
518('A`):2006/07/05(水) 23:47:05 0
授業中にあまりの便意による腹痛でトイレに向かうと
男子トイレでオナニーしている女の子を偶然発見してしまう男子高校生が主人公の物語
519('A`):2006/07/05(水) 23:48:48 0
今少し閃きかけた。
授業中にあまりの便意による腹痛でトイレに向かうと
男子トイレでオナニーしている女の子を偶然発見してしまう男子高校生が主人公の物語
って話にしようと思うんだがどうだろう。まさかかぶるわけはないだろう
520('A`):2006/07/05(水) 23:50:52 O
やばいこれキタwwwww
授業中にあまりの便意による腹痛でトイレに向かうと
男子トイレでオナニーしている女の子を偶然発見してしまう男子高校生が主人公の物語
こりゃ誰にも思い付かないだろwwwww
521('A`):2006/07/05(水) 23:53:07 0
おまえらにしょいうがないから俺の作品を少し晒す

授業中にあまりの便意による腹痛でトイレに向かうと
男子トイレでオナニーしている女の子を偶然発見してしまう男子高校生が主人公の物語

どんなもんだい。これで優勝間違いなし
522('A`):2006/07/05(水) 23:53:08 0
優勝は、もらった。  だいたいの概要だけど
授業中にあまりの便意による腹痛でトイレに向かうと
男子トイレでオナニーしている女の子を偶然発見してしまう男子高校生が主人公の物語
こんな奇抜なネタ被るわけないしなww
523('A`):2006/07/05(水) 23:54:19 0
授業中にあまりの便意による腹痛でトイレに向かうと
男子トイレでオナニーしている女の子を偶然発見してしまう男子高校生が主人公の物語

こんなストーリー思いついたんだがさすがにネタとしてはマニアックすぎて
誰もついてこれないか・・・逆にかぶる心配がなくていいんだがな
524('A`):2006/07/05(水) 23:59:05 O
去年から暖め続けていたネタで参戦するよ。大体の流れはこんな感じ
授業中にあまりの便意による腹痛でトイレに向かうと
男子トイレでオナニーしている女の子を偶然発見してしまう男子高校生が主人公の物語
525('A`):2006/07/05(水) 23:59:48 0
前回以上にこれは接戦が予想されそうな大会だな
526('A`):2006/07/06(木) 00:00:39 O
参加登録開始
527('A`):2006/07/06(木) 00:00:51 0
今日は夜更かしして書くか・・・
528('A`):2006/07/06(木) 00:02:12 0
>>525
だからビリでも恥じゃないよな!?な!?
529('A`):2006/07/06(木) 00:02:44 0
ビリは栄誉だろ
530('A`):2006/07/06(木) 00:11:08 0
なぁ>>518-524のエロ漫画読んだことがある気がするんだが
タイトルが思い出せん
だれか教えてくれ
531('A`):2006/07/06(木) 00:11:38 0
まぁよくあるシュチだもんなw
532('A`):2006/07/06(木) 00:13:49 0
たしかによくあるなw
533ロリ男:2006/07/06(木) 00:15:02 0
参加
534('A`):2006/07/06(木) 00:16:18 O
参加者キタ──(゚∀゚)──!!
535('A`):2006/07/06(木) 00:17:12 0
ロリ男は妄想男だな
536('A`):2006/07/06(木) 00:18:20 O
○○男の○○は漢字じゃなきゃ駄目じゃないの?
537妄想男:2006/07/06(木) 00:18:27 0
……あのさ、一発で悟られたんで、またあとで名前変えて参加表明するっす。
つか何者だよ、535。
538('A`):2006/07/06(木) 00:19:50 0
妄想男w
539ロリ男:2006/07/06(木) 00:21:18 0
じゃあ、俺がロリ男なw
書ききれるかどうか分からんがww
540包茎男:2006/07/06(木) 00:23:08 0
参加ノシ
541('A`):2006/07/06(木) 00:23:36 0
>>537
これまでの作風と発言、あとは出現パターンを考慮すれば簡単な推理だったよ
542嬲嫐男:2006/07/06(木) 00:24:38 0
参加
543('A`):2006/07/06(木) 00:27:21 0
こういう祭りが始まるって時の雰囲気が好き
544包茎男:2006/07/06(木) 00:27:36 0
やっぱ名前変えます。
ほんとは妄想男みたいに誰かに突っ込んでもらおう思ったのに・・
545妄想男:2006/07/06(木) 00:27:50 0
……どうしてだろう、なんか悔しい。
なかなかやるな名探偵535。

って続々と漢達が立ち上がっているな。
とりあえず買い込んできたハルヒの同人誌見てから名前を考えるか。
546('A`):2006/07/06(木) 00:28:37 0
参加者
01 ロリ男
02 嬲嫐男
547('A`):2006/07/06(木) 00:31:33 0
嬲嫐             男

3組のカップル       ↑
                俺
548('A`):2006/07/06(木) 00:32:09 0
>>547
!!
549ロリ男:2006/07/06(木) 00:32:22 0
俺も誰かに突っ込んで欲しかったから名前を変える
普通すぎるけど 「ロリコン男」な
550堕落男:2006/07/06(木) 00:32:52 O
携帯から参加表明
うぷは当然PCからだよ
551('A`):2006/07/06(木) 00:33:09 0
>>549
漢字二文字にしてくれw
552('A`):2006/07/06(木) 00:34:10 0
>>549
仮コテは漢字二文字+男だお
553('A`):2006/07/06(木) 00:34:56 0
付ける仮コテ名は決まってるのに作品が出来ていないっていう最低な状況
554ロリコン男:2006/07/06(木) 00:35:04 0
おk二文字なら「硫黄男」で
555('A`):2006/07/06(木) 00:35:47 0
>>553
あるあるw
556('A`):2006/07/06(木) 00:35:54 0
>>553
俺なんか表明したけど、まだネタすら決まってないぜwwww
557('A`):2006/07/06(木) 00:37:40 0
参加者(現在3名)
嬲嫐男 堕落男 硫黄男

参加表明は仮コテの○○男(○○は漢字二文字)


558('A`):2006/07/06(木) 00:48:23 0
 ■第二回もし時短編大会 七夕の陣■

 【計画案】 

 ・作品投下を宣言してから投下せよ。作品名は必須。
 ・名無しさんの投下大歓迎である。
 ・投下期間 7/7の日付変更直後〜7/8の日付変更直前まで
 ・投票期間 7/8の日付変更直後〜7/9の日付変更直前まで
 ・投下する際の作者名 ○○男(○○内は漢字二文字。前回参加者は前回と異なるもの)
 ・作中に「時間を停止する描写」、あるいは「時間を止めた結果」の記述があること
 ・作品は10レス以内
 ・投票方法 投票用テンプレート参照
 ・参加者は仮コテつけて前日にレスください
 (仮コテでの雑談は控える)

投票テンプレート(例)

★☆☆☆☆非常につまらない
★★☆☆☆つまらない
★★★☆☆普通
★★★★☆おもしろい
★★★★★非常におもしろい

※あくまでそれぞれ読者の価値観で採点していただくが
 作中に「時間を停止する描写」、あるいは「時間を止めた結果」の記述があること
 が前提。

★★★☆☆嬲嫐男【タイトル】感想
★★★☆☆堕落男【タイトル】感想


訂正よろ
559恩怨男:2006/07/06(木) 01:10:52 O
参加
560雪駄男:2006/07/06(木) 01:20:13 O
当日はPCだが、とりあえず携帯で参加表明
561('A`):2006/07/06(木) 01:42:49 0
参加者(現在5名)
嬲嫐男 堕落男 硫黄男 恩念男 雪駄男

参加表明は仮コテの○○男(○○は漢字二文字)

受付中

562茄子男:2006/07/06(木) 01:52:02 0
参加ノシ
563('A`):2006/07/06(木) 02:10:56 0
参加者(現在6名)

嬲嫐男 堕落男 硫黄男 恩念男 雪駄男
茄子男

参加表明は仮コテの○○男(○○は漢字二文字)
564全裸男:2006/07/06(木) 02:16:14 0
参加します
565('A`):2006/07/06(木) 02:16:41 0
>>564
逮捕する
566全裸男:2006/07/06(木) 02:18:16 0
567('A`):2006/07/06(木) 02:20:44 0
参加者(現在7名)

嬲嫐男 堕落男 硫黄男 恩念男 雪駄男
茄子男 全裸男

参加表明は仮コテの○○男(○○は漢字二文字)
568('A`):2006/07/06(木) 02:20:44 0
やべええ。当初考えてたネタと違うのが思いついた
間に合うのか俺・・・。 てかもう書き上げたヤツっている?
569('A`):2006/07/06(木) 02:21:37 0
俺は昔使おうとしてボツにしたネタを思い出して困ってる
570('A`):2006/07/06(木) 02:22:14 0
俺まだ一行も書いてないよw
前回も10分前に完成したしw
571('A`):2006/07/06(木) 02:23:54 O
俺はもう書き終わったよ
572('A`):2006/07/06(木) 02:25:38 0
俺は投下解禁になってから書き始める予定だよ
573('A`):2006/07/06(木) 02:26:44 0
俺ネタはだいたいできた。あとは文にするだけなんだが・・
574('A`):2006/07/06(木) 02:27:47 O
>>572
おまwwwwwwそれじゃ参加デキナスwwwwww
575('A`):2006/07/06(木) 02:29:07 0
>>574
今回は投下時間が24時間あるし大丈夫だよ
576('A`):2006/07/06(木) 02:32:09 O
>>575
そうだったな。すっかり忘れてたよ
参加表明は忘れるなよ
577('A`):2006/07/06(木) 02:33:25 0
578('A`):2006/07/06(木) 02:36:09 0
>>576
飛び込みで参加するよ
579摩央男:2006/07/06(木) 02:58:37 0
書けるかわからないが一応参加で
580('A`):2006/07/06(木) 03:08:18 0
参加者(現在8名)

嬲嫐男 堕落男 硫黄男 恩念男 雪駄男
茄子男 全裸男 摩央男

参加表明は仮コテの○○男(○○は漢字二文字)
581('A`):2006/07/06(木) 03:18:40 O
前回は16人も参加者がいたけど、今回はどうなるかな
582('A`):2006/07/06(木) 03:36:40 0
祭り中 普通の投稿は自粛しないとダメだよね?
583('A`):2006/07/06(木) 03:40:41 0
別に自粛せんでもいいと思うが
投下ラッシュ時だとスルーされて哀しい思いをするぞ
584('A`):2006/07/06(木) 03:57:20 0
60行って意外に少ないな
585('A`):2006/07/06(木) 04:06:15 0
テスト
586('A`):2006/07/06(木) 04:06:47 0
 缶コーヒーを飲むとき、顔をしかめるクセがあった。
 君と出会う前のあの頃。
 あの頃の僕はまだ若くて、自分だけが辛い気になって、部下に厳しくあたることもあった。
 自分の基準を他人に押し付けている、そんな自覚は無かった。それでも僕は部下の失敗を許容できず、そんな許容出来ない自分にも嫌気を覚え、何もかもを投げ出したくなることも多々あった。
 それでも許容出来ない毎日は続くのだ。
 苦味を好む心理の解釈に相反過程理論というものがある。
 それはつまり、苦味から解放される瞬間に安らぎを覚え、その安らぎを再認するために苦味を求めるからなのだと言う。
 僕はそんな現状から抜け出したくて、でも抜け出せなくて。その代替としてブラックの缶コーヒーを好んだのだろうか?
 苦味から解放される安らぎ。現実には有り得ないその安らぎを求めるためにブラックの缶コーヒーを選んだのだろうか?
 そんなコトを考えながら、僕は缶コーヒーを飲む。
 当然、顔をしかめながら。

 ある日、僕は偶然にも君と出会った。
 それは昼下がりの会社の談話室で。

「キミはいつも苦そうな顔をしているね」

 いつものようにブラックの缶コーヒーを飲み、いつものように周りの失敗を許容できない自分と、いつまで経っても僕の許容範囲に納まりきらない失敗ばかりを繰り返す部下に――嫌気を覚え、いつものように顔をしかめていた僕。
 そんな僕を、君は『そんな風』に揶揄し、笑った。
 なるほど。苦そうな顔、か。
 きっと僕は周りから『苦いコーヒー』くらいの認識をされていたのだろう。上手いことを言うものだ。
 そうか、僕はブラックのコーヒーだったのだな、と。
 くすり、と自嘲気味に笑う僕に

「ブラックなんか飲むからだよ。こっちにしなよ」

 そう言って微糖の缶コーヒーを勧めてくれた。 
 たまには良いだろう、と勧められるままに微糖の缶コーヒーを啜った。
 微かな甘さが、酸味と苦味を引き立てる。
 なるほど。
 飲みながらでも、解放されることが無くとも――微かに、だが確かに安らぐ。

「ホラね、苦そうな顔よりは随分マシになったよ」

 君はそう笑って、

「そうだな」

 と僕は応える。
 君と居た時間は30秒にも満たなかった。
 だがそれは時が止まったように穏やかで、微かな甘味を伴ったものだったのだろう。
 微かな甘さは常に安らぎを与えてくれる。
 ほら。いつの間にかひとりになっても、僕はこうして安らいでいる。

 部下は相変わらず失敗を繰り返す。
 そして僕は僕で、部下の失敗を許容できず、そんな許容出来ない自分にも嫌気を覚え、何もかもを投げ出したくなったりも……する。
 そんなときに思い出す、あの微かな甘味。
 そうだな。
 軽く深呼吸。落ち着いて――新しい相反過程理論に挑戦してみるのも悪くない。

 あれからしばらくが過ぎて、やっぱり僕はブラックの缶コーヒーを好んでいる。
 それでも僕は甘くなったのだ。
 なぜなら今日もブラックの缶コーヒーを飲み、顔をしかめているのだから。
 やがて、そんな僕を見て君がこう言ってくれるのを期待しているのだから。

「キミは相変わらず苦そうな顔をしているね」

 そう。
 君が勧めてくれた、微糖の缶コーヒー。
 きっと、そのくらいは甘くなれたのだ。 
587('A`):2006/07/06(木) 04:07:51 0
テスト終了
60行105列まではOK、と
588古都男:2006/07/06(木) 04:09:16 0
さんいひょーめー
589('A`):2006/07/06(木) 04:39:25 O
参加者(現在9名)

嬲嫐男 堕落男 硫黄男 恩念男 雪駄男
茄子男 全裸男 摩央男 古都男

参加表明は仮コテの○○男(○○は漢字二文字)
590埴輪男:2006/07/06(木) 04:53:40 O
参加する
591('A`):2006/07/06(木) 04:57:05 0
あと19時間
10名参加表明

参加者(現在10名)

嬲嫐男 堕落男 硫黄男 恩念男 雪駄男
茄子男 全裸男 摩央男 古都男 埴輪男

参加表明は仮コテの○○男(○○は漢字二文字)


飛入りが来れば前回の倍規模になりそうだな
592('A`):2006/07/06(木) 05:02:22 0
参加表明しておいて参加しないってのはあり?
593('A`):2006/07/06(木) 05:03:20 0
アリだけど、未来永劫童貞の呪いをうける
594('A`):2006/07/06(木) 05:20:07 0
望むところよ
595シュガー:2006/07/06(木) 05:27:44 O
最近なんだか鯖不安定みたいだね……
この間みたいに長時間落ちたりして、大会に影響が出たりしないか心配
って、俺の携帯がおかしいだけか?
それならいいんだけどさ……まぁいい、寝る
596中肉男:2006/07/06(木) 06:34:36 0
参加しますね
597('A`):2006/07/06(木) 06:47:00 O
|`)もは
598('A`):2006/07/06(木) 07:15:10 O
参加者(現在11名)

嬲嫐男 堕落男 硫黄男 恩念男 雪駄男
茄子男 全裸男 摩央男 古都男 埴輪男
中肉男

参加表明は仮コテの○○男(○○は漢字二文字)
599('A`):2006/07/06(木) 07:39:21 O
よう
確かに鯖落ちが心配だが、どうしようもないし、運に任す
600('A`):2006/07/06(木) 07:46:43 0
もは
601('A`):2006/07/06(木) 07:54:24 0
>>518-524の流れワロタ
602('A`):2006/07/06(木) 08:02:08 0
祭り明日だな。出店も11軒入ったか。
まだ時間あるし、もそっと増えそうか?
前回大会のときは居なかったから、かなりドキムネだぜ
603('A`):2006/07/06(木) 08:10:08 0
当日飛び入りもありだおね?
604('A`):2006/07/06(木) 08:44:30 0
飛び入りの時はコテを「飛び入り○○男」にすれば、後で見返したときに、
「いっぱい飛んだなあ」って思えていいんじゃないかと今思った。
605阿部男:2006/07/06(木) 08:57:34 0
参加表明 や ら な い か ?
606('A`):2006/07/06(木) 10:45:00 0
http://neko-loader.ddo.jp/up/src/neko2723.mp3

もし時大会に相応しいテーマソングを見付けました('A`)ノシ
607('A`):2006/07/06(木) 11:01:16 0
ちょwwwwカオスwwwwwwwwwwwwww
608('A`):2006/07/06(木) 11:14:44 0
ハローハローご主人様〜('A`)

>>587
GJ。俺も参考にさせてもらうよ。ていうかそのSSも十分なクオリティだな・・

>>592
そういうときになったら前もって辞退を告げなさいw
609('A`):2006/07/06(木) 11:16:24 0
参加者(現在12名)

嬲嫐男 堕落男 硫黄男 恩念男 雪駄男
茄子男 全裸男 摩央男 古都男 埴輪男
中肉男 阿部男

参加表明は仮コテの○○男(○○は漢字二文字)
610逢魔男:2006/07/06(木) 11:34:04 0
参加表明也。
611('A`):2006/07/06(木) 12:50:02 0
参加者(現在13名)

嬲嫐男 堕落男 硫黄男 恩念男 雪駄男
茄子男 全裸男 摩央男 古都男 埴輪男
中肉男 阿部男 逢魔男

参加表明は仮コテの○○男(○○は漢字二文字)
612('A`):2006/07/06(木) 13:55:17 0
613('A`):2006/07/06(木) 15:03:55 0
昨晩参加表明してから「徹夜で書くぞ」とか思ってたけど
2ちゃんの鯖が調子悪くなると同時に寝て今起きた俺は勝ち組
614:2006/07/06(木) 15:30:27 0
http://2-10.jp/up/src/up17370.jpg

大会で頑張ってる作者さんの為に癒し系な画像をうpしました('A`)b
615('A`):2006/07/06(木) 15:37:21 0
>>613
もは

>>楔
いただきます。
616('A`):2006/07/06(木) 15:38:28 0
>禊
こいつぁ極上なネタだぁ。サンクス
617('A`):2006/07/06(木) 16:23:26 0
PCがこれまで以上に重いんだが
618('A`):2006/07/06(木) 16:30:21 0
俺のノートは2キロだぜ?
619('A`):2006/07/06(木) 16:51:04 0
お!10人以上参加するなら十分すぎるな!
620('A`):2006/07/06(木) 16:57:11 0
俺もそのぐらいだぜ?
621('A`):2006/07/06(木) 18:27:22 0
それじゃ誰が誰なのか予想してみようか。
622('A`):2006/07/06(木) 18:37:27 0
>>621
発表後なw
623('A`):2006/07/06(木) 18:38:00 0
つーか恩怨男だろ。恩念じゃねー

訂正版

参加者(現在13名)

嬲嫐男 堕落男 硫黄男 恩怨男 雪駄男
茄子男 全裸男 摩央男 古都男 埴輪男
中肉男 阿部男 逢魔男

参加表明は仮コテの○○男(○○は漢字二文字)
624('A`):2006/07/06(木) 18:38:02 0
堕落はシュガー
625('A`):2006/07/06(木) 18:43:54 0
>>623
わざとかもしれないだろwてかわざとだろw
626('A`):2006/07/06(木) 18:45:31 0
予想は裏でやってくれ
627('A`):2006/07/06(木) 19:13:20 0
とりあえず妄想男とシュガーはわかってる
628('A`):2006/07/06(木) 19:14:03 0
明日急用入った
まだ書き上げていないしどうするか…
629('A`):2006/07/06(木) 19:14:53 0
>>628
大会中も48時間あるからなんとか間に合わせるんだ
630('A`):2006/07/06(木) 19:17:01 0
これぞリアル24www
631('A`):2006/07/06(木) 19:17:27 0
投下終了まであと30時間ないけどな
632('A`):2006/07/06(木) 19:18:22 0
七日11:59までが投下期限だよな?
633('A`):2006/07/06(木) 19:18:24 0
>>628
明日急用が入ったなら
今日中に書き上げて、投下開始と同時に投下すればいいじゃない
634('A`):2006/07/06(木) 19:19:06 0
>>632
7月7日23:59:59まで
635('A`):2006/07/06(木) 19:20:53 0
>>629
今日も10時ぐらいまで何もできない
明日も早い
肝心の小説は何も少ししか書けてない('A`)
636('A`):2006/07/06(木) 19:22:25 0
>>635
何も出来ないといいつつ5分で3行も書いているじゃないか
637('A`):2006/07/06(木) 19:24:12 0
>>636

このペースで書き続ければ!
638('A`):2006/07/06(木) 19:43:33 0
この13人の中に帰ってきたボーイや伝説の刹那がいたら・・・と思うとドキドキ
639('A`):2006/07/06(木) 19:44:46 0
ああ、とても楽しかったな。次は月見の陣だな。wktk
640('A`):2006/07/06(木) 19:44:54 0
喪君がいるよ
641('A`):2006/07/06(木) 19:56:54 0
>>639
どう突っ込んで欲しいんだ?
642('A`):2006/07/06(木) 19:57:51 0
>>641
バックから激しく、でも優しく
643('A`):2006/07/06(木) 19:59:29 0
もう少し尻を上げてくれ
ああ……よし、入れるぞ……
644('A`):2006/07/06(木) 20:00:51 0
                 続く! 
645('A`):2006/07/06(木) 20:01:07 0
あと4時間で投下開始か

間に合うかな
646('A`):2006/07/06(木) 20:20:47 0
シュガーもがんばるんだぞう!
647シュガー:2006/07/06(木) 20:38:18 O
大会前夜ですな
携帯の履歴に去年の9月の着信が残っているシュガーです。みなさんこんばんは

>>646
ありがとうwww頑張るよwww

バイト行ってくるか……帰ってきたら次スレ行ってるだろうな
wktkしながらレジ打ちして来ますノシ
648:2006/07/06(木) 21:10:40 0
ttp://upld3.x0.com/src/upld9390.mp3

〜もし時短編SS祭り〜【七夕の陣】
推奨BGM FF6〜仲間を求めて〜アレンジver

みなさんお体の方、気を付けて頑張って下さい^^

>>シュガー
俺も未だに去年の8月買ったときにauからきたメールが未だ残ってますよw
レジは一番、お客さんと接しなければいけない業務で精神的にかなり疲れると思いますが
その辺は何とか根性で乗り切って頑張って下さい('A`)b



649('A`):2006/07/06(木) 21:13:21 0
シュガー奈落乙
どうでもいいけどFF6スーファミ実機で起動してみたら
まだセーブデーターが生きていた
650('A`):2006/07/06(木) 21:24:42 0
シュガー、楔乙!
651('A`):2006/07/06(木) 21:25:51 0
結局のところテーマは『時間』だけでいいんだよな?
テンプレには『止めた描写が〜』て書いてあるけどさ。

652('A`):2006/07/06(木) 21:29:22 0
好きにやっていいと思うよ
時間が止まっていた方がいいが、巻き戻しとかループとかでも俺は歓迎
歓迎しない人には点数低くつけられるかもしらんがな
653('A`):2006/07/06(木) 21:42:02 O
あ!今日の12時か!ww
勘違いしてた!
そいつがルパンだ!いそげーーー
654('A`):2006/07/06(木) 21:43:04 0
ちょwwがんばれwwww
655アル:2006/07/06(木) 21:46:12 0
大会前に作品投下していいですか?
656('A`):2006/07/06(木) 21:46:35 0
>>652
別に順位は低くてもいいんだが、テーマ外で読まれなかったら辛いから聞いて
みたんだ。ありがとう。
657('A`):2006/07/06(木) 21:46:56 O
それだけはいかんざき!
658('A`):2006/07/06(木) 21:47:22 0
>655
おk、前菜たのむ。
659('A`):2006/07/06(木) 21:47:50 0
大会とは関係ない個人作品をってこと?
それならいいんじゃない?
660('A`):2006/07/06(木) 21:48:19 0
アルたんハァハァ
661アル:2006/07/06(木) 21:49:46 0
一応、個人作品です
少し長いかもしれないです
662('A`):2006/07/06(木) 21:51:10 O
時間に関係してるなら大会にでちゃいなよ
663('A`):2006/07/06(木) 21:51:29 0
投下汁!
664アル:2006/07/06(木) 21:55:08 0
>>662
残念ながら10スレオーバーしてますので・・・

では、投下しますね
665アル:2006/07/06(木) 21:56:33 0
「神様からの贈り物」

七月二十日(木)
誰もいない教室、俺はその教室の中で黙々と作文を書いていた
いつもなら帰っている時間であるが、今日が締め切りなので仕方なく残っている
窓から外の景色を眺めると、綺麗な夕日が見えた
作文はまだ途中だが、何故かこれもこれでいいだろうと思ったので先生に提出した
作文が途中なので書き直しといわれる前に、職員室を出て行く
もう学校に用事はないので、早々に下校する
いつもと変わらぬペースで歩く、そして…いつもの様に十字路の信号で止まる
この付近はあまり車が通らない、しかし何故かここには信号がある
正直なところ、あまり信号の役割を果たしていない信号である
信号が青になり、歩き出す…
今日は珍しいことに前から車が来た
俺は歩きながら、その車を見ていた
すると車は……俺の方向に―――――

俺は不幸にも車に引かれてしまった、そして今は……幽霊である
体が透けて見えていて、体の感覚も無かった
周りを見渡せば、地面に俺が横たわっている
「……すまん」
俺を引いた張本人の年寄りは死体に向かって手を合わせ、そう言った
そして続け様に俺のほうを見て、頭を下げ、もう一度謝罪した
「……別にいいが……どうして見えているんだ?」
「それは……わしが神様だからだ………恐らくは…信じてはくれんだろう……」
神様…確かに見た目は俺が想像する神様と一致する
白髪で長い髪、髭も長く、口元は髭のせいで見えない
確かに信じがたいことだ……だがそれは普通の人にとってである
残念ながら俺はもう普通の人ではない、とりあえず信じてみることにした
「信じるが……神様がどうして車に?」
そう、たとえ死んでもわからぬ疑問、それは神様が車に乗っていることだった
何故神様が車に……それは神様本人にしかわからなかった
「そうか信じてくれるか…ありがたや、して、わしが車に乗っている理由とな………」
神様は何故か押し黙ってしまった、そしてゆっくりと口を開いた
「わしも人間として…この世界で暮らしているのだ、それ故、車にも乗る」
人間として…神様としてではなく、何故か気になったが今はおいておこう
「人間として、と言ったが、それなら俺に関わらない方がいいんじゃないか?」
「たしかに…しかし…わしは神様、本来この世界にはいてはならない存在なのだよ…
……君に頼みがある……未来を変えてきてくれないか?」
今、なんと言ったのだろうか……
「神は時の変化に関与してはいけないのだよ、だから……君が未来を変えてくれ」
話の内容は何となくわかった
とりあえず引き受けることにした、まだ俺でも遣り残したことはある
未来が変わり、俺が生き返るのなら、断る理由も無い
「すまんな……」
神様がそういうと目の前の空間が歪んだ
666アル:2006/07/06(木) 21:57:54 0
七月十三日(木)
歪みが戻ると、地面に転がっていた死体が消えていた
「戻しすぎたな……力も大分使ってしまった様だ」
何故か感覚が戻ってきた、体を見ると透き通ることも無かった
「体は戻しておいた、顔は変わっていないから、気をつけて行動する事だな」
「わかった……でも、そんな力があるなら――」
「昔なら……できていたさ、しかし今はこれが限界だ」
神様は懐に手を入れ、何やらストップウォッチを取り出した
「これを…きっと役に立つであろう」
俺はそれを受け取った、よく見ると秒針しかなかった、しかも30秒だけ……
「それで30秒だけ時間を止められるだろう……
しかし三回しか使えないから使い所を間違えるんじゃないぞ」
三回、それは多いのか、少ないのか?俺にはわからなかった
でも本当に時間を止める事ができるのなら、そんな事はどうでもいいような気がした
「力を使い過ぎてしまったのだ……三回分の力しか溜められなかったのだよ……」
「別にいいさ……ありがたく貰っとくよ」
ストップウォッチをポケットに仕舞い込む
「そろそろ行かねばならん、わしもやらねばならん事があるのでな、後の事は君に任せた」
神様は車に乗り込み、窓を開け、言い忘れていたといって声を掛けてきた
「変える未来は、君が死ぬという事実だけだ、それ以外は変えてはならん
だから出来るだけ知り合いとの接触は避けるのだぞ」
神様はその後に付け加えるように言った
「大きく未来が変わってしまうからな……そうなれば……」
神様はそれ以上語らず、窓を閉め、何処かへと去っていった
神様が最後に何を言おうとしたのか気になったが、今は気にしないことにした
俺はこれからどうするべきかを考えた……とりあえず過去の自分を探すことにした
すでに太陽は昇りきっており、昼である事を示していた
平日ならば学校にいるはずである
俺はゆっくりとした足取りで学校に向かった
667アル:2006/07/06(木) 21:58:53 0
少し離れた所から学校を見る
いつもこの近辺に来ると、学校に行きたくなくなる
どうして山の上に建てたのであろうか?
確かに景色の眺めはいいが……あまりいい場所とはいえない
仕方なしに黙々と上っていく
……この学校は生徒の為を思って建てられた物ではないな……
あまりにも不便だ、何故学校に行くのに苦労しなければならないのだろうか?
そう疑問に思いながら歩いていたら、いつの間にか学校についていた
校門から校庭を覗くと、校庭にあるベンチに男が二人座っていた
一人は過去の俺である柳、もう一人は親友である長瀬
柳はベンチに横たわり、日向ぼっこをしている、その隣では長瀬が本を読んでいた
そして男がもう一人いる、ベンチに座るところがなく、仕方なく立っている
その男の名前は……藤堂、何故か二人に付きまとう男である
「………」
「………」
「だ〜か〜ら〜、何でお前等は会話の時間より無言の時間が多いんだよ」
藤堂が二人に食って掛かる
「会話がなくても別にかまわないと思うが?」
「それはお前の意見、柳はどうなんだよ」
「俺か?俺も別にかまわないと思うけど……」
「もっと会話を楽しもうとかないのかよ」
柳はちらりと長瀬の方を見る
「会話がなくても通じるものは通じるんだよ」
「……そう……なのか?」
藤堂が長瀬の方を見る、長瀬は黙って二,三度頷いた
藤堂はそれを見ると、黙って校内に入っていった
柳と長瀬はお互いの顔を見て、微かに笑った
柳にとって藤堂は正直な所どうでもいい存在である、恐らく長瀬も同じ考えであると思う
どうやら今は、一週間前……のはず
少し自信がないが、先程の会話には覚えがある
「柳、そろそろ時間である、行かねば」
「そうだな」
二人はベンチから立ち上がり、校内に入っていった
二人が校内に入って少し経ってから、鐘の音が鳴り響いた
俺は学校が終わるのを校門の前で待つことにした

学校が終わりに鐘を鳴らせるのと同時に、俺は学校から少し離れた場所に身を潜めた
少し経つと柳と長瀬が学校の方から歩いてきた、二人は学校の右にある脇道に入っていった
その先は、少し坂道になっていて、上っていけば、綺麗な夕日が見える場所にたどり着く
二人は時々その場所で夕日を見ていた
もちろん学校からでも見えるのだが、二人はその場所が好きだった
俺は二人を追いかけた、追いつく頃には、その場所についていた
二人は無言のまま夕日が沈むのを見ていた、夕日が沈むと二人はその場所を離れていった
この後は…何事もなく一日が過ぎる、それは俺の記憶が知っている
俺は適当な場所を探し、そこで寝ることにした
668アル:2006/07/06(木) 22:00:13 0
七月十四日(金)
翌日、俺は校門の前で学校が終わるのを待っていた
ずっと立ち続けるのも疲れるので、地面に座り込む
こういう何もしない時間は、何故か考え事をしてしまう
今一番、俺が気になっていること……それは神様が人間として生きていること
あの時は聞かなかったが聞いておけばよかったと思った
また……再会する事があったら聞くことにしよう
暖かい陽差、俺はそれだけで眠くなっていた
段々と意識が遠のいていく――その時、鐘の音が聞こえ、俺を目覚めさせる
ゆっくりと立ち上がり、物陰に隠れる
生徒たちが下校していき、誰もいないのを確認してから、校庭を横切っていった
着いた場所からは、窓を通して、自分の教室が見えていた
窓越しの教室の中には、柳と……神崎さん
彼女は…俺の好きな人、今思えば…彼女を好きになったのは……
小学四年生の時、委員会が一緒になったころから……
何となく好きになった理由はわかる、俺は……人見知りするし、恥ずかしがりやだし
女の人とは会話なんてしたことないし、どうすればいいかわからなかった……
そんな俺に、彼女は優しく声を掛けてくれた、俺は気付くと、いつも目で彼女を追っていた
しかし、自分の心を打ち明けぬまま卒業式を迎えてしまった
彼女とは中学校は違ったが、俺はいつも彼女の事を想っていた
高校は偶然にも彼女と同じ高校であった
彼女はとても綺麗になっていた、とてもじゃないけど俺には声なんて掛けられなかった
そんな俺に……彼女は昔の様に声を掛けてくれた…俺はそれだけで嬉しかった
彼女に対する想いは強まっていくばかりであった
「その……」
窓が半開きになっており、中から声が聞こえてくる
「いや……何でもない」
柳が何か言おうとするが、結局何も言わなかった
柳が教室から出て行こうとするが、彼女が柳に声を掛ける
「もし宜しかったら、手伝って頂けませんか?」
「よろこんで」
満面の笑みを浮かべて、柳が返事を返す
教室の中を見渡してみると、藤堂の机の中に、何やら入っていた
二人が仕事を追え、帰った後に俺は校内に侵入し、教室に入っていった
早速、藤堂の机の中に入っているものを取り出した
どうやら手帳のようだ、俺はその手帳を開いてみた
669アル:2006/07/06(木) 22:02:16 0
七月十四日(金)
 今日は無言で柳を見つめてみた、通じると思ったが通じなかった
 きっと何かが足りないのだろう、それはきっと……俺にはまだわからないだろう
 柳に熱でもあるのかと心配された、柳はやはり優しいと思った
 それに比べ長瀬は変だといってきた、長瀬の言葉には少し傷ついた

それは日記の様な物であった
今日の日付で昼までの出来事が書いていた、恐らく、昼休みに書いたものと思われる
俺はとりあえずページを捲った

七月十三日(木)
 今日、柳は会話がなくても通じるものは通じるといった、明日にでも試してみようと思う
 それにしても長瀬はいつも柳といるな……昔からの付き合いというのもわかるが……
 あれほど一緒にいられると、こっちが困る、どうにかして欲しいものだ
 話は変わるが、今日の放課後は誰かの視線を感じた気がした
 それは殺気と違った何か……とてもじゃないけど今の俺には説明できない
 もしかしたら気のせいかもしれない

気のせいか登場人物が俺と長瀬だけの様な……
しかし何故、長瀬と一緒にいると藤堂が困るのだろうか
少し疑問に思いながら、ページをさらに捲った

七月十二日(水)
 今日授業中に寝ていたら、正体不明の誰かに消しゴムを投げられ、俺は仕方なく起きた
 その正体不明の誰かはわからなかったが、探す暇もなかった
 俺はちょうど先生に教科書を読んでくれと指名されていた
 俺はどこを読めばいいのかわからず、戸惑っていたら、柳が教えてくれた
 柳は優しいな……やはり俺には柳しかいない……これは運命なのだ
 俺は、俺は柳の事が―――

俺は勢いよく手帳を閉じていた
どうやら見てはいけないものを見てしまったようだ
しかし……手帳を閉じる前に見えたあれは……
再び確認するために手帳を開く…………
670アル:2006/07/06(木) 22:03:06 0

 もうこの思いはとどめては置けない、どちらにしろ運命なのだ!
 今度の休みの日に柳と何処かで会う事があったら、この思いを伝えよう
 きっと何処かで会うはずだ!何故なら……これは運命なのだから!

無茶苦茶だ……しかし、大丈夫であろう、土日に藤堂に会う事はなかったはずだ
俺は手帳を机の中に仕舞い込んだ
無意識のうちに神崎さんの机を見る、すると机から何かが少しはみ出ていた
俺はそれを手に取り見てみた、それは…写真だった
「これは…あの時の…」
その時、廊下から足音がしてきた、教室の窓からこっそりと廊下を覗いた
すると、長瀬が歩いてくるのが見えた
俺は急いで写真をポケットにしまい、半開きになっている窓から飛び降りた
幸い、ここは一階で怪我をすることはなかった
「…………」
長瀬は何もせずに黙っていた
もしかして柳の心配をしていたのだろうか……
何やら教室の中で物音がした
「見てないだろうな……」
それは藤堂だった
藤堂は息も切れていて、肩を大きく上下させていた
恐らく、走ってでもいたのだろう
「見る訳がなかろう」
「そうか……それならいいんだ」
少ししてから藤堂が日記を大事そうに持ちながら、玄関の方から出て行くのが見えた
その後に続いて、長瀬が帰っていった
俺は何もせずに黙ったまま二人を見送っていた
671アル:2006/07/06(木) 22:05:03 0
七月十五日(土)
二日ぶりの自宅、懐かしいとは思わなかった
すでに陽は沈み始めていた
周りを警戒しながら、庭に侵入、身を潜める
家の中から、電話の音が鳴り響く
「―――――」
話し声は小さくて聞く事はできなかった
少ししてから、長瀬が玄関を開けて出てきた
「もう時間も遅い、俺は帰る事にしよう、頑張るのだぞ」
長瀬はそういうと、玄関を閉め、歩き出した
しかし、長瀬は足を止め、周りを見渡した
俺は息を殺して、身を潜めた
長瀬は何事もなかったように帰っていった
長瀬が完全にいなくなったのを確認してから、足音を立てぬように玄関へと近づいた
玄関を少しだけ開け、聞き耳を立てる
「さて……どうしようか」
柳の独り言が聞こえる
もちろん俺は柳が悩んでいる理由を知っている
先程の電話……あれは連絡網で、次の人に回さなければいけないのだ
しかし、次の人は神崎さん、それだけで何故か戸惑ってしまっているのだ
「もしもし」
柳が意を決して、電話を掛ける
「はい、神崎です」
電話から声が聞こえてくるはずもなく
何となく記憶をたどりながら、会話を聞いていた
「柳だけど……明後日の三時間目の科学だけど、国語に変わるから
教科書持ってきて……これ連絡網だから」
「はい、わかりました、次の人に伝えれば宜しいのですね?」
「そう……それと…」
「はい?何でしょうか?」
「えっと……そうそう、この前出された数学の宿題、もうやった?」
「いいえ、まだですけど」
「実は俺も……」
「……もし宜しかったら一緒にやりませんか?」
「え?」
「あ…ご迷惑でしたか?」
「い、いや全然迷惑じゃ……」
「では、迷惑でなければ明日にでも」
「全然大丈夫」
「それでは、明日お伺いいたしますね」
「……え?どこに?」
「……柳君のお家に」
「…あ、ああ、待ってるよ」
「では、また明日……」
「また明日…」
柳がゆっくりと受話器を置く
そしてポツリと独り言
「一体、何を話せばいいんだ……」
柳が玄関に向かって歩いてくる
俺は玄関を閉め、庭に身を潜めた………
672アル:2006/07/06(木) 22:06:36 0
柳が玄関を開け、表に出る、そしてしばらく夜風に当たっていた
俺も一緒に夜風に当たる、空を見上げると、綺麗な星が輝いていた
そんな星を見ていたら……いつの間にか昔のことを思い出していた
『…………』
それは小学校4年、委員会が神崎さんと一緒になったときの事だった
『よろしくお願いします』
『その…よろ…しく』
俺は一体何を話せばいいのか、その時も悩んでいた
そんな悩みも、いつの間にかなくなっていた
そして…彼女は俺に、朝会えば
『おはようございます』
帰りには…
『さようなら』
そんな風に挨拶をしてくれた
ただの挨拶…だけど俺にとっては、その挨拶がとても嬉かった
そんな事を…思い出していた…この星空の下で
673アル:2006/07/06(木) 22:07:28 0
七月十六日(日)
自分の記憶を辿る
「もしかして……もう終わった?」
「はい、解らないところがあるのでしたら、お教え致しますが?」
「まだ、大丈夫……でも、その時になったらお願いします」
「はい、よろこんでお教え致します」
結局その数分後には……神崎さんの手を煩わせていた
その時は我ながら情けなかったな……
「ごめん、暇でしょ」
「いいえ、お気に為さらずに、柳君にお教えするだけでも楽しいですよ」
「すいません、ご迷惑をおかけして」
「お気に為さらずに」
――――――――――
「終わった……」
「ご苦労様です」
「……その、これから…何か用事でもある」
「たいした用事ではないですが図書館に…以前お借りした本を返却しなければいけませんので」
「……邪魔じゃなかったら、一緒に行ってもいいかな?」
「はい、それでは御一緒に」
未来が変わっていなければ、このまま図書館に行っているはず
俺は街中にある、図書館へと向かった
674アル:2006/07/06(木) 22:08:25 0
図書館には、あと数分歩けば着くはずだった
しかし、俺は……思いがけない人物に出くわしてしまったのだ
「柳か?」
突然後から声を掛けられ、振り向く
思いがけない人物……それは藤堂だった
「あ……そうそう、実は話したいことがあるんだ」
何故か手帳に書いてあったことが思い浮かんだ

 もうこの思いはとどめては置けない、どちらにしろ運命なのだ!
 今度の休みの日に柳と何処かで会う事があったら、この思いを伝えよう
 きっと何処かで会うはずだ!何故なら……これは運命なのだから!

俺は無意識のうちにポケットに手を入れていた
「実は急いでるんだ、今度にしてくれ」
「今じゃなきゃ駄目なんだ」
藤堂はなかなか引き下がらない
手が勝手にストップウォッチを握る、そして……
「実は……俺、俺、お前の事が―――」
藤堂が何かを言う前に時間を止めていた
急いで藤堂を担ぎ上げる、すぐ近くの曲がり角を曲がる
しかし、そこは行き止まりだった、時間がないので仕方なしに藤堂を置き去りにする
ストップウォッチを見ている余裕など今の俺にはない、急いできた道を引き返す
それにしても、あんな所に行き止まりなんてあっただろうか?
俺の記憶にはなかったはずだ……今は考えている時ではない
一本先の曲がり角を曲がり身を潜める
残りの時間を調べるために、ポケットからストップウォッチを取り出した瞬間
「好きなんだ!」
藤堂の叫びが耳に響いた
「えっ?わ…私も!」
藤堂の叫びに続き、誰かの声が聞こえてきた
おかしい……確か、あそこは行き止まりで誰もいなかったはずだ
そう思い、こっそりと先程、藤堂を置き去りにしたところを覗いた
あれは……どうやら行き止まりではなかったようだ
あれは同じクラスの荒井さん(推定150kg以上)ではないか……
目の錯覚とは怖いものだ……
「な!これは…ち、違うんだ、これは何かの間違いなんだ!」
「もう、照れ屋さんね〜」
「ち、や、やなぐぅぅぅぉぉ……」
藤堂が何か言おうとするが、荒井さんに抱きつかれ喋る事すらできないでいた
俺は見なかった事にして、ストップウォッチをポケットにしまい、その場を立ち去った
後の方で、何やら叫び声が聞こえたが、それはきっと気のせいである
幻聴とは怖いものだ……
675('A`):2006/07/06(木) 22:09:22 0


( ・3・)てか2ちゃんに書かないで出版社に持っていけば?

676アル:2006/07/06(木) 22:09:33 0
周りを警戒しながら、図書館から二人が出てくるのを待つ
今気付いたのだが、あれは結構未来を変えたことになる……まあ気にしないことした
あれも藤堂の幸せを思っての事だ……頑張れ藤堂………そして、さようなら藤堂
二人が図書館から出てくる、そして学校の方角へと歩いていった
俺は再び藤堂に会わぬため、周りを警戒しながら二人に付いていった
二人が向かっている場所、それは俺と長瀬が時々行く場所
偶然、話の中に出てきて、神崎さんが行きたいといったので、行くことになったのであった
その場所は相変わらず夕日が綺麗だった
「綺麗ですね」
「俺と長瀬が気に入ってる場所なんだ」
「長瀬君ですか……お二人は本当に仲が宜しいですね」
「そうかな?」
「ええ、とても……羨ましい位に」
「…え?」
「会話が少なくても、お互いの事を理解していて、繋がっている様な…その様な関係です」
「長瀬とは付き合いが長いから……」
「昔からあのような関係だと思っていましたが……」
「いや、それはそうなんだけど…」
「付き合いが長いといっても、その様な関係にはなりませんよ、きっと相性がいいんですね」
「相性ね……」
「はい、私もいつかはその様な関係を築いていきたいと思っています」
誰と?と聞きたかった……だけど怖くて聞けなかった……
聞いてしまったら、もう彼女の目を見れなくなるような気がしたから
「会話が少なくても、お互いに何を言おうとしているのかがわかっていても
言葉で伝えなければいけない事もあると思うよ」
そう、どうしてもあると思う、言葉で伝えなければ、いけない想いが……
「はい、私もそう思います」
彼女は優しい微笑を浮かべ、柳の言葉に答えた
俺はその微笑に見とれていた…いつ見ても…見とれてしまう
それで、目が合うと急に恥ずかしくなり、目が泳いでしまう
しかし、今この時間は、遠くからずっと見ていられた
二人は夕日が沈むまでそこにいた
「あ…ごめん、もうこんな時間だ」
「お気に為さらずに、今日は両親がいないので大丈夫ですよ」
「……晩御飯はどうするの?」
「自分で作ってみようかと思っています」
俺はその時、思い出していた、小学校5年生の時、行った調理実習を
677アル:2006/07/06(木) 22:10:52 0
『え?料理作った事ないの?一度も?』
『はい、申し訳ありません』
『いや、謝らなくてもいいけど……とりあえず、やってみようか…』
『はい、何をすれば宜しいでしょうか?』
『えっと…もう野菜は切ってあるから、フライパンで炒めて』
『わかりました』
『あ…そうそう、隣で油物やってるから気を……』
その時にはすでに時遅し、コンロ付近は炎に包まれ、見えなくなっていた
『柳君、一体どうすれば宜しいのですか?』
『とりあえず…離れて』
『はい…わかりました』
その時…俺は見てしまった、家庭科の先生が半狂乱で教室から逃げていくのを……
しかたないので消火器を取りに行き、それで消火活動を行った
『申し訳ありません』
『ま…まあ、気にしなくてもいいんじゃないかな…多分』
後日、俺と神崎さんは校長室に呼ばれた
そして……怒られた、どうやら消火器が粉末であった為、掃除が大変だったらしい
『すいませんでした……全て私の責任です』
『柳君……』
『そんなもので済まされるか!』
校長の怒鳴り声は凄まじかった
『あんな事になるとは思いませんでした』
『子供の特権使って逃げようとするなっ!』
『柳君……』
『まあ、大丈夫だよ』
『何が大丈夫だ!』
『そういえば校長先生、調理実習の時、先生が見当たりませんでしたけど…』
『うむ…それは…だな…』
『先程、私の責任といいましたけど、現場監督である先生が普通、
生徒達の行動を把握するものだと思いますが…違いますか?』
『…確かに……』
『問題が起きたときに生徒に指示を出し対処する、これは教師が行う事だと思います』
『…………』
『自分は単に先生が教室から逃げ出したので、自ら対処したまでです』
『ぐっ……このわし直々に目を掛けているだけあるな……
仕方ない、今回の事は、君に免じてなかった事にするとしよう』
校長室を出ると、神崎さんが謝ってきた
『本当に申し訳ありませんでした』
『もう、いいって』
『……柳君ってすごいですね』
『そうかな?それを言うなら神崎さんもすごかったよ、調理実習の時』
『あ…あれは単に……失敗しただけです』
彼女のそのときの表情は今も覚えている…とても可愛らしかった
しかし…人が折角消火したのに、なんとも理不尽な…
原因を作ったのは……まあ、俺だったけど…まあ……いいか…あの表情を見れただけで
そして……家庭科の教師はいつの間にか学校から見なくなった…
とてもじゃないが彼女に料理は作れるとは思わなかった
「…大丈夫?」
「小学生以来ですが…多分大丈夫だと思います」
「……家に招待するよ…俺が作ってあげる」
「本当ですか?」
彼女の目が輝く、やはり大丈夫といっても、料理には自信がないようだった
「本当…神崎さん、料理苦手でしょ…」
「ありがとうございます」
二人は家に向かって歩いていった
柳はその後、神崎さんに料理をご馳走し、家まで送っていった
俺はそれを見ているだけだった、何故か胸が苦しかった
過去の事なのに、自分が何も出来ないことが嫌だった
彼女と話をしたり、一緒に何かをしたり、今の俺には何も出来なかった
678アル:2006/07/06(木) 22:12:03 0
七月十七日(月)
学校が終わり、生徒達が下校している
生徒達の中に紛れて、藤堂と荒井さんがいた
「は、放してくれ〜」
藤堂は荒井さんに腕を絡められており、その豪腕により引きずられていた
藤堂の腕は今にも引き千切れそうに見えたのは気のせいであろう
「もう、照れなくてもいいのよ♪ダーリン」
「頼むからその呼び方やめて〜」
藤堂はそのまま引きずられ、やがて見えなくなっていった
しかし、先程から叫び声が聞こえたような気がしたけど……幻聴か……
少ししてから、柳と長瀬が校内から出てきた
二人は学校の右にある脇道を通り、あの場所に向かって歩いていった
俺はその後を気付かれないようについていった

綺麗な夕日の色が空を染めていた
「卒業したら離れ離れだな」
「会おうと思えば、いつでも会えるであろう」
「それはそうだけど……」
柳が長瀬の目を真っ直ぐと見据える
そして、全てを悟ったように答えた
「それもそうだな」
「俺の力が必要になったら、いつでも協力しよう」
「期待しているよ」
何事もなく過ぎていく日常、時間だけが過ぎていく
だけど、一つ一つの小さな出来事が、俺の思い出
過去に戻り、俺はそのことを実感していた
「神崎さんとは、その後、どうなのだ?」
「どうって言われても……」
「時間は待ってくれないぞ」
「……とりあえず、悔いが残らないようにする」
「そうであるな、それが一番だ」
夕日はすでに沈んでおり、辺りは暗くなっていた
二人は歩き出す、俺はその後を付いていった

二人は街中を通って家に向かっていた
「た、頼む、やめてくれ〜」
その時だった、何処かから奇声が聞こえてきた
その声は、何処かで聞いたことがあるような声であった
「夜というのに、騒がしいものだな」
長瀬が奇声のする方向を見る、それと同時に柳もそちらの方を見る
俺は考えた……このような出来事があったのだろうかと……
とりあえず俺も二人の見ている方向を見てみた
そこは裏道にあるホテル街、そして奇声を上げていたのは……藤堂
「やめろ、頼む、お願いします、ご勘弁を、許して〜」
藤堂の叫びがホテル街に鳴り響く
「……………」
「……………」
「柳、世の中には知らなくてもいい事はあるものだな」
「あ…ああ、そうだな」
柳は苦笑いしながら言った、そして二人はお互いに顔を見合わせ
黙ったまま、その場を立ち去っていった
俺にはわかる、二人とも見なかった事にしたのを……
この日の夜、ホテル街から叫び声が絶える事はなかった……
679アル:2006/07/06(木) 22:13:27 0
七月十八日(火)
学校が終わり、生徒達はすでに下校し終わっている頃だろう
俺はその時間帯を見計らい、学校に向かった
俺は校門の前で足を止めた、何故か校門の前に藤堂がいる
藤堂は気のせいか以前より痩せ細っている様に見えた
藤堂は校庭の方をじっと見ていた、やがて、藤堂の後ろから巨大な影が……
それは、荒井さんだった、荒井さんは藤堂の腕を掴み、そのまま藤堂を連れ去っていった
藤堂が元気そうに叫んでいた、別に心配する必要もないようだ……
しかし、一体何を見ていたんだ?
藤堂が立っていた位置に立ち、校庭の方を見てみた
すると、ベンチに座って本を読んでいる長瀬がいた
藤堂は何故長瀬を見ていたのか?俺にはわからなかった
俺は気にせずに、長瀬に見つからない様に校庭を横切った
学校の壁に沿って進み、ある窓のところで足を止める
窓から中を覗くと、図書室の前で柳が立っていた
柳は何もせずに立っていた、そして何かを決心したかのようにドアへと手を伸ばす
それと同時にドアが開き、中から神崎さんが出てきた
「どうかしたのですか?このような所で」
「あ……図書整理でも手伝おうかと思って」
「助かります、私一人では今日中に終わりそうになかったので」
「………」
「どうかしましたか?」
「言ってくれれば、いつでも手伝うよ」
「はい、ありがとうございます」
二人は図書室の中へと入っていった
今のやり取りを見る限り、未来は変わったようには見えなかった
しかし……昨日のは一体……
考えても仕方ないので、隣の窓に移り、窓から中を覗いた
柳は嬉しそうに、図書整理をしていた
680アル:2006/07/06(木) 22:14:22 0
俺は思い出していた……それは昔…小学校の卒業式の時であった
『柳、写真でも撮らぬか?』
突然、長瀬が言ってきた
『あ…ああ、いいけど』
『…あ、神崎さん…神崎さんも一緒に写真を撮らぬか?』
長瀬が帰ろうとしている神崎さんに声を掛けた
『はい、私で宜しいのでしたら』
『では、柳は真ん中にでも立っておれ……うむ、カメラを教室でも忘れたようだ
時間の無駄であるな……神崎さん、カメラを貸してくれぬか?』
『はい、どうぞお使いください』
『ん……ここであるかな』
カメラのシャッター音が聞こえる
『おい、長瀬…お前入ってないだろ…』
『間違ったようだな……まあ、細かい事は気にするでない』
そういいながら、長瀬は神崎さんにカメラを返していた
『もう、宜しいのですか?』
『うむ、写真も撮れたところであるしな』
俺はこっそりと…長瀬に聞いた
『わざとやったのか?』
『どうであるかな、それよりも今日しかないぞ』
『わ…わかってるよ』
『では、頑張るのだぞ』
そういって長瀬は帰っていった
『神崎さん…実は話したい事があるんだけど』
『はい、何でしょうか?』
『………………』
気まずい時間が流れていく
『……あ…いや……何でもないんだ』
そして、俺は結局言えなかった
『そうですか……』
神崎さんは、帰る間際、俺に向かって、こういった
『また……お会いするときまで、お元気で』
『神崎さんも』
俺には……そう答える事しかできなかった
681アル:2006/07/06(木) 22:15:05 0
昔の事を思い出しているうちに、すでに何時間も経過していた
図書整理も、終わりが見えてきてた
しかし、図書整理をしている柳の手が止まる
柳は気付いてしまったのだ、終わりか近づくにつれ
彼女と一緒にいれる時間がなくなっているという事に
「どうかしましたか?」
「いや……何でもないよ」
柳は作業を再開する
だが先程と比べれば、明らかに遅くなっているのが見てわかる
「体調が優れないのですか?」
「そういう訳じゃないんだ」
「では、どうしたのですか?」
「少し……考え事を……」
「私で宜しければ、お聞かせ下さい」
「それは……図書整理がもっとしたいな…なんて…」
「図書整理がお好きなのですか?」
「いや、それとは違うんだけど……」
柳が神崎さんの目を真っ直ぐと見据える
「それは…つまり……」
「はい?」
柳は視線を落としながら言った
「……いや…何でもないんだ」
「?」
「本当に何でもないんだ」
「……そうですか、では、少し休憩しましょうか、柳君もお疲れのようですし」
「……そうだね」
それから二人は、少し休憩を取り、作業を再開した
俺はここから出て行き、彼女に自分の想いを伝えたかった
たとえ過去であろうと、俺の想いに変わりはなかった
むしろ強くなっている、それは俺が未来で死んでしまっているから……
だが、俺は今それを食い止めようとここにいるのだと言い聞かせ、自分を抑える
図書整理が終わるころには辺りも暗くなっていた
柳は神崎さんを家まで送り、自分の家へと帰っていった
682('A`):2006/07/06(木) 22:15:49 0
なぁ、アンタもしかして……
683アル:2006/07/06(木) 22:15:55 0
七月十九日(水)
学校の授業も全て終わり、生徒達はすでに下校している
先程から雨が降り始め、俺は少し濡れながら、窓から教室を覗いていた
教室にいるのは神崎さんと柳
神崎さんは委員会の仕事があったので残っている、柳はその手伝いをしていた
次第に雨は強くなり、俺はずぶ濡れになっていた
しばらくすると二人は仕事を終え、教室を出て行く
俺は玄関へと向かった
こっそりと玄関を覗くと、二人が玄関で立っていた
「雨…降っていますね」
「……傘持ってきてる?」
「いいえ、残念ながら」
「これ使っていいよ、返さなくてもいいから」
柳は神崎さんに傘を渡し、雨の中を駆けていった
「あ…柳君」
残された神崎さんは傘を見つめている
「……では、お言葉に甘えて」
神崎さんは傘を差して、雨の中に消えていった
自分でも自分が嫌になってくる、不器用で、恥ずかしがりやで、自分の想いも伝えられない
彼女の前に行くと、自分の想いを伝えられなくなる、言う勇気がない…そして、何より怖い
俺はそれを見送っていた、そして二人が完全にいなくなったのを確認してから校内に侵入した
何故かわからないが、俺は自分の教室を目指していた
雨で濡れた服から、廊下に水が滴り落ちる
しかたないので、気にしないことにした
教室に入り、何もせずに目を瞑る、そして…何故か藤堂の机の中を見てしまった
そこには……あの手帳があった
その手帳を手に取り、開いてみる
684アル:2006/07/06(木) 22:17:29 0
>>682
ええ、萌えるゴミの1ですよ
685アル:2006/07/06(木) 22:17:40 0
七月十九日(水)


今日の日付のところには何も書いていなかった
……今日は昼も少し雨が降っていた、教室には人も大勢いたのだろう
そんなところで書けるわけもないか……

七月十八日(火)
 荒井怖い、荒井怖い、荒井怖い、俺は恐怖を感じた
 あの生物といると生気を奪われていく
 俺の体重は一日で5kgも痩せた、これは全てあいつのせいであろう
 荒井怖い、荒井怖い、荒井怖い、俺の精神は蝕まれていく
 今日の朝、荒井の夢を見た、もう駄目だ、俺はこのままでは死んでしまう
 荒井怖い、荒井怖い、荒井怖い、俺は気付いてしまった
 いつからか感じる視線、それは全て荒井の仕業だったのだ
 家にいるときも、授業中も、トイレにいるときでさえ、あの視線を感じる
 荒井怖い、荒井怖い、荒井怖い、俺は絶望の淵に立っている
 荒井がいるせいで俺は柳のところにいけないでいる
 荒井とは関係ないということを話さなければいけないのに
 他にも問題は山積みなのに、また一つ問題が増えた
 ……これから問題を一つ一つ解決していこうと思う

……………
さらにページを捲る

七月十七日(月)
 ウヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャ
 ウヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャ
 おっと少し取り乱してしまったようだ
 俺はいつの間にか荒井にダーリンと呼ばれるようになった
 勘違いから生じたこの出来事、早く解決せねば
 それにしても、荒井が腕に絡みつくせいで、俺の腕には青あざができていた
 ペンを持つと手が震えてしまう、字を書くのも辛い
 どうにかならないものか、あの力は…あの女は手加減というものをしらないようだ
 今日も腕を絡められ、引きずられていた、俺の必死の抵抗も虚しく、連れ去られた
 どこに連れて行くのかと思ったが、連れて行かれたのは…街中にある、ホテル街
 俺には心に決めた人がいる、その為俺は必死に抵抗した、しかしそれも虚しく
 ホテルの中に連れ込まれてしまった、そして荒井は俺をベットに押し倒し……
 そのまま寝てしまった、俺が抵抗したおかげで疲労していたようだ
 しかし、俺の力では荒井を退かす事が出来ず、俺は荒井の体重の下敷きになっていた
 あまりの重さに、腹から自然と声が出ていた……

……最初の3行消せよ、取り乱したとか書くなら消してくれ
まあ、なんだ……さよなら藤堂……
心の中でそう呟き、手帳を机の中にしまった
その時、俺は見てしまった…長瀬の机の中にも何かあるのを
俺は長瀬の机の前に立ち、周りに誰もいないかを確認する
そして誰もいないことを確認し、机の中を見る
そこには手紙が一通置いてあった
机の中から手紙を取り出し、手紙を見てみる
686アル:2006/07/06(木) 22:18:21 0

 明日、学校が終わり次第、シーポートに来るように

簡素な手紙であった、だが…見てあまり言い気分はしなかった
とりあえず見なかった事にして、手紙を机の中に戻した
その時教室のドアが開く音がした……ドアの近くには長瀬が立っていた
「帰ったのではなかったのか?」
「まあ、帰ったけど」
時間を止める余裕すらなかった
あまりに突然の出来事だったので、少し戸惑ってしまった
「ずぶ濡れではないか……風邪をひかぬようにするのだぞ」
「あ…ああ、そうするよ」
長瀬は机の中から、先程の手紙を取り出し、その手紙を見た
そして、その手紙を破り、ゴミ箱に捨てた
「さて、俺は帰る事にする……ここで見たことはなかったことにすればいいのだな?」
「……助かるよ」
どうやら長瀬に俺の気持ちが伝わってしまったようだ
長瀬はそのまま教室から出て行った
俺もその後を追うように、教室から出て行った
687アル:2006/07/06(木) 22:19:29 0
七月二十日(木)
今日は俺の死ぬ日、全てはこの日の為に……
学校が終わりの鐘を鳴らす
生徒達は一斉に下校する、その中に柳と長瀬の姿も見ることが出来た
「ん…作文出すの忘れた、今日が締め切りだったな…」
「丁度よい、俺も用事があるのだ、今日はここで別れよう」
「…そうだな、じゃあな、また明日」
柳は校内に入っていき、それを見送ってから長瀬が歩き出した
長瀬が言う用事とは、昨日の手紙のことであろうか……
気になるが…未来は少し変わっているかもしれない……だが……
まだ柳が死ぬまで時間に余裕はある、俺は自分にそう言い聞かせ、長瀬のあとを追った

着いた所はシーポート、俺は倉庫の陰に隠れ、様子を見ている
何事もなく時間が過ぎていく
―――――――――――
一体どれぐらいの時間が経ったのだろうか…陽もかなり傾いてきた
そろそろ、柳の所に行かないと駄目かな
そう思い、動こうとした瞬間、手紙の差出人が現れた
それは……藤堂であった
「来るのが遅い、一体いつまで待たせるつもりだったのだ?」
「手紙をちゃんと見たのか?時間は書いてなかっただろ」
「時間指定がなくとも、手紙を出した者が相手より早く来る、それが社会の常識であろう」
「俺はまだ高校生だ、社会人でもないからな」
藤堂が屁理屈を言う
「しかし……随分と思い切った行動に出るものだな」
「問題は一つ一つ解決しなければいけない、今一番の問題は……お前だ、長瀬」
そう言い放ち、藤堂は長瀬を睨み付ける
「随分と恨まれたものだな」
「柳のそばにいるお前が邪魔だ……」
藤堂は懐から包丁を取り出し、長瀬に向かって構えた
藤堂はそのまま長瀬に切りかかっていった
俺はポケットに手を入れる
長瀬は包丁に備え、鞄を構える、鞄に包丁が刺さった瞬間、長瀬は鞄を放り投げた
ストップウォッチを握る頃には藤堂の武器はなくなっていた
「さて、武器がなくなったが…どうするのだ?」
「まだまだ…武器は一つとは限らないぞ」
藤堂は再び懐から包丁を取り出した
「…歪んだ心をしているな」
「誰のせいだと思っている…」
「自分自身のせいであろう、藤堂…他人のせいにして逃げるな」
「…お前が!お前が!柳といるせいだ!全ては――」
藤堂は長瀬に向かって走り出す
「一つ言って置こう、これは柳の言葉だ…言葉で伝えなければいけない事もある…
目先の事ばかりに囚われずに…まずは本人に自分の思っている事を伝えるのだな」
俺はストップウォッチを押し、時間を止める
倉庫の陰から飛び出し、藤堂に向かって走る
688アル:2006/07/06(木) 22:20:09 0
俺は……あの時…長瀬と別れるとき、気付いていたんだ……
こうなる事を…でも、長瀬が言っていたから、心の中で…大丈夫って
だから……俺はあの時、長瀬を追うことはしなかった
俺はこの先の未来を知らない…長瀬がどうなるとか、藤堂がどうなるとか、俺にはわからない
だから…俺は今出来ることをやろうとおもうんだ……

藤堂の包丁を取り、海に投げ捨てる
そして藤堂を担ぎ上げようとするが、その時にあることに気付く
藤堂の懐にはまだ武器がある、俺は藤堂の懐からそれを取り出す
出てきたのは包丁、それを海に投げ捨てる、他にも武器がないか調べると
他にも出てきたので、全て海に投げ捨てた、そして藤堂を担ぎ上げ
藤堂も海に投げ捨てた、藤堂はたしか泳げなかったはず
これで上手く収まってくれればいいが……
急いで倉庫の陰に向かって走り出す、隠れたと同時に後で何かの音が聞こえた
藤堂は海で溺れていた
「……」
長瀬はそれを見て、薄ら笑いを浮かべている
「仕方ない」
長瀬が藤堂を助ける為、海に飛び込もうとした瞬間、その横を何かが通り過ぎた
その何かが綺麗な弧を描き、海に飛び込む
俺は見た、その何かを……それは荒井さんだった
水飛沫が飛ぶ、荒井さんがクロールで藤堂に近づき、藤堂を救出、そのまま陸に引き上げた
「ダーリン、大丈夫?今助けてあげるからね」
「だ、だいじょぉぉ――」
荒井さんは藤堂の言葉を聞かずに、人工呼吸を行っている
藤堂からは声にもならない声が漏れていた
先程までは大丈夫そうだった藤堂も、今は心停止状態である
もう息を引き返す事もないかもしれない…とりあえず、ご愁傷様
……とりあえず、この場は片付いた
急いで行かなければ、時間が迫っている、このままでは柳が死んでしまう
689アル:2006/07/06(木) 22:20:50 0
あと少しで、柳が死ぬ現場に着く
しかし、もう時間はない
そう思った時、俺の目にはある人が映っていた
神崎さん……そこには神崎さんがいた
さらにその前方には柳がいた、そしてその更に前方には神様が乗っている車が見えている
未来は変わったのか……俺は神崎さんとは会っていない…何故だ…
神崎さんの手には柳の傘が握られていた
神崎さんは柳の姿を見つけ、走り出す
あの傘を返す為に……
俺は走り続けた、今考えていては柳が死んでしまう
すると突然、十字路にある信号が赤になった
神崎さんはそれに気付かずに信号を渡ろうとしている
そして…横からは車が迫ってきている
・・・未来は・・・変わっていないんだ・・・俺が死んだ時、彼女はその後ろで死んでいたんだ
俺が殺したんだ・・・彼女を
俺が傘を貸したせいで・・・彼女を死なせてしまったんだ・・・
まだ、まだ間に合うんだ!絶対に間に合わせるんだ!二人とも助けられる
俺はポケットに手を入れる…しかし……ストップウォッチがない…
何故だ…もしかして…落としたのか…いつだ…くそっ…
頼む、間に合ってくれ!神様
俺は神様に祈った、ただ、ただ彼女が助かってくれることを…
そして、俺は神崎さんに向かって飛ぶ
車が横から迫ってくる、思わず目を瞑ってしまった
しかし、祈っていた、彼女が助かってくれることを
その時、俺の頭には自分の命も、柳の命も、頭の中にはなかった
ただ……俺が祈り続けたのは………神崎さんの事だけ
690アル:2006/07/06(木) 22:21:57 0

後の方で怒鳴り声が聞こえる
「あぶねぇじゃねぇか!」
車の音が聞こえ、段々と聞こえなくなる
俺はゆっくりと目を開けた、目の前には神崎さんの背中があった
そして……右手にはストップウォッチが……よく見てみると、裏側に文字が掘り込まれていた
『いつでも協力するといったであろう、俺たちに時間は関係ない…あとの事は任せておけ』
長瀬…お前にはやっぱり……全部わかっていたんだな……
その時、神様の声が聞こえてきた
「未来を大きく変えてしまったな…他人の死を変えてしまうとは…」
俺が直接変えた訳ではないが……実質変えた様なものだった
「ごめん…でも…」
「わかっておる…神様だからな…
だが…彼女一人の事であろうと、それは様々な影響を及ぼし、未来を大きく変える」
俺は周りを見渡す、全ての音が消え、動きもない、時間が止まっているようだった
「安心せい、時間は止めておる、だがすぐにわしの力も尽きる」
「今まで…俺が変えた未来を修正していたんだろ……」
「…わかっていたのか…完全には出来ないが、他の未来に影響しないようにな…
だがもう無理のようだ…未来は大きく変わった、もう未来のわしは存在せん…その意味がわかるか?」
俺は少し間をおき、答えた
「未来の…俺も…存在しない」
「そうだ……誰もが望む未来にはならないものだな」
「最後に教えてくれないかな?神様が人間として生きている理由を」
神様はゆっくりと語りだした
「…昔、わしは輪廻転生を司っていた、そしてある少年に出会った
わしは彼に暇つぶしと言って、ある男に時間を止める力を与えてもらう事にした
それは…ただの気まぐれだった、彼にも少しだけ力を分けてやった……
彼は既に死んでいる、それに…元々彼がいた世界では、彼は何一つ干渉する事はできない
力を使う意味などないと思って与えた力だった、しかし、彼は私の与えた力を使った
彼が男と親友だったというのもあるかもしれん、わしには意味のない事だと思われた…
彼には自分の正体を明かしてはいけないと言っていた、だから…彼には何の利益もない
当初はそう思っていたのだがな…だが違った、その男…彼の親友にはわかっていたのだよ
最初から……彼が誰であるのかを……
わしの元に彼が帰ってくると、わしは彼に転生時期を告げた、それが彼にわしが与えた運命
もちろん、彼とその親友がもう会うことはないはずだった……
しかし、その運命は変えられた、彼自身の手によって…それは彼自身が望んだ運命……
彼とその親友は来世で再会する事ができた、もちろん前世での記憶など残っていないがな…
彼はたった一つの友情の為に……未来を変えたのだよ……
その友情は決して切れる事はない、死んでも…生まれ変わっても…時間を越えても……
その友情は今も続いている……わしは…そんな風に生きたかったのだよ…神としてではなく
だが……わしが神である限り、それは不可能なのだよ……神は死ぬ事ができないのだよ
今までどおりに過ごせばよかったのかもしれない、だが…わしにはもう出来なかった…
わしは悩んだ末、人間の世界で……人間の姿を借りて……人々を見ていく事に決めたのだよ」
神様の声は少しだけ震えていた
「そろそろ、わしは消えるようだ……もし、もし神でも生まれ変われるのなら、人間に……」
「なれるさ」
「ありがとう…そういってくれて……君に…神のご加護を…」
神様の安堵の表情が頭の中に浮かび上がり、やがて消えていった
691アル:2006/07/06(木) 22:23:35 0
時間はすでに動き出していた
神崎さんは突然消えた柳を探し、周りを見渡している
やがて後ろにいる俺に気付く
「柳君、いつの間に後ろにいたのですか?」
「…………」
何か言わなければ……
「どうかしたのですか?」
何か……俺には時間がないんだ……
「ぁ………」
言いたい事はあるんだ……沢山……沢山……まだ話してない事があるんだ
まだ…まだ…話していないんだ……どうしても、言いたい事があるんだ
「柳君……体が……」
そう言われ、自分の体を見ると、透き通っていた
まだ…消えなくない…
そう思うが俺にはわかっていた
「……もうすぐ…消えるみたいだ」
言いたい事は沢山あるのに……言葉にならなかった
「……どうしてですか?」
「……ごめん、説明している時間はなさそう、長瀬に聞いて」
俺に残された時間はなく、説明できそうにはなかった
長瀬ならきっと大丈夫、そう思えたから………
「……できれば、柳君の口から聞きたいです」
そう言われ、俺はいなくなった神様に祈った…あと少しだけ……時間を…
「…実は…俺は…未来では死んでいるんだ…未来といってもついさっきの事だけど
…俺は…その未来を変えるために……未来からやってきたんだ……」
「未来……から?」
俺は黙って頷く
「信じられないかも知れない…けど、信じて欲しい」
「……柳君が言う事なら信じます」
「ありがとう……本当は自分が死ぬ未来を変えるのが目的だった、でも……神崎さんの……」
そこで…俺は悟った、俺に残された時間はあと数十秒だという事を
「…もう…限界みたい……」
「そんな……まだ最後まで……」
「ごめん……」
「…そんなこと言われたら、何も聞けなくなってしまうじゃないですか……」
「ごめん……」
「ずるいです……」
「…………」
「もう……会えないのですか?」
「俺とは…未来の柳とは会えない……これが最初で最後」
「…消えないでください……」
「…え?」
「……私…私……柳君の事が好きです…昔からずっと好きなんです」
俺はその言葉を聞いて、初めてわかった……彼女が…何故あの時の写真を持っていたのかを
手を伸ばせば届く、だが……俺には……できなかった
「それは…俺じゃなくて…あいつに言って……きっと……きっと喜ぶから」
「好きだから……好きだから、消えて欲しくないんです…
たとえ…本当はここに存在しなくても……私にとって…柳君は柳君なんです
消えるなんて…言わないでください…」
「……無理なんだ……」
これほど辛く思ったことはなかった……別れが来るとは思ってなかった
未来に戻れば、また会えると思ってた……でも……もう彼女と会う事もない
彼女への想いがどんどん……どんどん強くなっていく……
俺は握ったままのストップウォッチを見る、もう…力を失ったストップウォッチ…
あと…せめて…30秒だけでも……彼女といさせて欲しかった
そう思いながら…ストップウォッチを押す
すると……ストップウォッチの秒針が動き出す
692アル:2006/07/06(木) 22:24:11 0
俺は神様の言葉を思い出していた
『ありがとう…そういってくれて……君に…神のご加護を…』
神のご加護……その言葉が頭の中を繰り返し流れていく
時間は完全に止まっていた
俺は彼女を見つめる…そして…抱きしめようと手を伸ばすが…手を戻す
そして…彼女と握手をする
「ありがとう、思い出を………」
その言葉を口にしたのと同時に、走馬灯のように思い出が頭の中を駆け巡った
俺は涙のせいで前が見えなくなっていた
涙を手でぬぐう、それでも……涙は止めどなく流れていく
神様くれた30秒も残り少ない
「…今しかいえないから………好きだよ……ずっと……昔から…」
俺に許されるのは…これぐらい…もう…俺にできる事はない
時が正常に流れていく
俺が…彼女に…最後に送る言葉は………
「忘れ物……」
俺はポケットから写真を出し、彼女に手渡す
「あ……」
俺は砂のように消えていく
彼女の頬を涙が落ちていった
俺は心の底から思った、彼女の事を好きになってよかったと……
693アル:2006/07/06(木) 22:25:01 0
彼女は彼に渡された写真を見た
そこには昔の自分と彼の姿があった
写真が風になびき、写真が捲られた
そこには……以前にはなかった字が書かれていた
『過去…未来…如何なる時も…君の幸せを……願っている』
それは間違いなく……彼の字であった
彼女の頬を…涙が一筋、流れていった……
694アル:2006/07/06(木) 22:29:59 0
以上です
長いですが、読んでくれれば幸いです
695('A`):2006/07/06(木) 22:31:16 0

あと1時間半で開催
696('A`):2006/07/06(木) 22:31:48 0
こ、この文章は…刹那…刹那なのか!?
いや、でも微妙に違う気もする…とりあえず大作をGJ!
697('A`):2006/07/06(木) 22:32:58 0
とりあえずGJ!
698('A`):2006/07/06(木) 22:35:14 0
MS-Wordにはりつけたら29ページだった
       ∧_∧
  ∧__∧ (´<_` ) 原稿用紙で100ページ近いとは
  ( ´_ゝ`)/  ⌒i dでもないな
_(__つ/ ̄ ̄ ̄/i |_
  \/___/ ヽ⊃
699('A`):2006/07/06(木) 22:42:59 O
よみおわったー!俺もこのオチや描写は刹那かと思ったが萌えるゴミさんらしいね
700('A`):2006/07/06(木) 22:43:24 0
俺は萌えるゴミの奴とは別人だと思うんだ……
701糞恥男:2006/07/06(木) 22:45:23 0
参加します。
702アル:2006/07/06(木) 22:46:18 0
萌えるゴミではないんですがね・・・・・・
703('A`):2006/07/06(木) 22:46:47 0
素クールスレのクズか
704('A`):2006/07/06(木) 22:47:19 0
『もしも時間を30秒とめられたら』じゃいけないのか…?
705('A`):2006/07/06(木) 22:48:08 O
過激派はスルーでつよ
706('A`):2006/07/06(木) 22:48:35 0
>>・作中に「時間を停止する描写」、あるいは「時間を止めた結果」の記述があること

もしもスレっぽく「時間をとめられたら」という願望はだめなんですよねー^^
707('A`):2006/07/06(木) 22:52:22 0
藤堂は男だよな
アーッ!
708('A`):2006/07/06(木) 22:53:19 0
妄想する描写とかなら、その中に時間停止があったらギリギリセーフじゃないか?
まぁ最低限時間に関係してたらなんでもいいと、俺は思うよ
709('A`):2006/07/06(木) 22:56:07 0
よし、今から風呂入ってそれから書くぜ!
ちなみに参加表明は済んでるけど作品はまったく書いていない!
710('A`):2006/07/06(木) 23:05:56 0
大会は何日間でつか?
711('A`):2006/07/06(木) 23:09:21 0
>>710
2時間
712('A`):2006/07/06(木) 23:10:38 0
7/7の七夕の間は丸一日投下おk。
で、7/8に日付変わった瞬間ゴラッソ祭り。
713妄想男:2006/07/06(木) 23:13:48 0
やべぇ、わくわくしてきた。
とりあえず投下作品見直してくる。
714('A`):2006/07/06(木) 23:15:44 0
よし、風呂あがった!
今から書くぞ!
715古都男:2006/07/06(木) 23:18:43 0
特に盛り上がらない。
投下作品は見直してもしょうがないので放置。
716('A`):2006/07/06(木) 23:23:04 0
風呂場でしゃぼんオナニーきもちいお
717('A`):2006/07/06(木) 23:29:46 0
あと30分か。
718拙劣男:2006/07/06(木) 23:30:55 0
参加表明です
719累々男:2006/07/06(木) 23:31:39 0
俺も俺も
720('A`):2006/07/06(木) 23:33:04 0
参加者(現在16名)

嬲嫐男 堕落男 硫黄男 恩怨男 雪駄男
茄子男 全裸男 摩央男 古都男 埴輪男
中肉男 阿部男 逢魔男 糞恥男 拙劣男
累々男

参加表明は仮コテの○○男(○○は漢字二文字)
721('A`):2006/07/06(木) 23:37:48 0
まだ増えるというのか!?
722('A`):2006/07/06(木) 23:38:40 0
「もしも時間を30秒止められたら」という題材で進めたけど
変えるしかなくなりそうだ…どうしよう…
723米異男:2006/07/06(木) 23:39:22 0
参加
724('A`):2006/07/06(木) 23:40:55 0
>722
俺は読むから安心して投下汁
725('A`):2006/07/06(木) 23:41:31 0
20人越えるんじゃないかw
726('A`):2006/07/06(木) 23:42:04 0
前回参加者数を超えたな。
727('A`):2006/07/06(木) 23:42:27 0
前の大会も20人超えたし、今回もまたとは凄いな
728('A`):2006/07/06(木) 23:43:49 0
参加者(現在17名)

嬲嫐男 堕落男 硫黄男 恩怨男 雪駄男
茄子男 全裸男 摩央男 古都男 埴輪男
中肉男 阿部男 逢魔男 糞恥男 拙劣男
累々男 米異男

参加表明は仮コテの○○男(○○は漢字二文字)
729('A`):2006/07/06(木) 23:44:31 O
あ〜、やっぱり短編って無理
730('A`):2006/07/06(木) 23:45:47 0
むしろ短編詩か無理
731('A`):2006/07/06(木) 23:51:30 0
あと10分ぐらいか。
732('A`):2006/07/06(木) 23:54:02 0
気づいたらあと5分ちょいかw
733('A`):2006/07/06(木) 23:54:41 0
参戦表明だしたのに全く書いてない俺
何書こう?
734('A`):2006/07/06(木) 23:55:35 0
>禊
BGMいいね
735('A`):2006/07/06(木) 23:55:38 0
あれ?
なんで俺オナニーしてるんだ?
早く書かなきゃ
736('A`):2006/07/06(木) 23:56:29 0
書けてない奴多そうだなw
一発目誰行くんだ?
737('A`):2006/07/06(木) 23:56:48 0
>>733
もしも時間を30秒止められたら、
というお題とかどうよ?
738('A`):2006/07/06(木) 23:57:02 0
逝きたいやつが出せば良い
739('A`):2006/07/06(木) 23:58:08 0
wktk
740('A`):2006/07/06(木) 23:58:35 0
ktkr
741('A`):2006/07/06(木) 23:58:48 0
前回より参加表明が多い件



僕にも優勝を狙ってた時期がありました。
742('A`):2006/07/06(木) 23:59:20 0
奈落〜〜もっとゲー音ちょーだい!
743('A`):2006/07/06(木) 23:59:28 0
さらに当日飛び入りがあるかもしれんからな
どうなるんだろう
744('A`):2006/07/06(木) 23:59:35 0
七夕+30秒時を止めればいいのか?
745古都男:2006/07/06(木) 23:59:38 0
投下していい?
746('A`):2006/07/07(金) 00:00:01 0
ついに始まりましたよ!
747('A`):2006/07/07(金) 00:00:21 0
2ちゃんの時計で12時過ぎたら投下おk

かぶったら譲り合い
748('A`):2006/07/07(金) 00:00:29 0
メリー七夕!
749('A`):2006/07/07(金) 00:00:42 0
>>古都男
カム
750('A`):2006/07/07(金) 00:00:57 0

746 :('A`):2006/07/07(金) 00:00:01 0
ついに始まりましたよ!


あと1秒!!><
751('A`):2006/07/07(金) 00:01:05 0
一発目は妄想男か
752('A`):2006/07/07(金) 00:01:42 0
>>751
そういうのは裏。まじで
753('A`):2006/07/07(金) 00:02:19 0
てか裏でもやらないで欲しい
投下終了時の楽しみを減らすでない
754('A`):2006/07/07(金) 00:02:38 0
■大会鉄則ルール■

ぶっちゃけトークや作者当ては祭りのあとのお楽しみ☆
755('A`):2006/07/07(金) 00:03:15 0
よし、ぶっちゃけるか
756古都男:2006/07/07(金) 00:03:23 0
古都男、行きまーす!
見づらいのは勘弁な。


土曜日の午後のことである。チャイムを聞いたN氏が玄関に出てみると、そこには一人の男が立っていた。
スーツを着た、整ってはいるが特徴のない顔。微笑。
「なんだ、保険屋か何かか?」
「いえ、むしろ逆、と申しましょうか」
「なんだ、嫌に持って回った物言いじゃないか」
N氏が尋ねると、男は笑顔のままそう答えた。N氏は男の顔をまじまじと見た。普通のセールスマンとは、何か纏っている雰囲気が違う。非日常の雰囲気、とでも言うべきか。
「ううむ、何やら興味を引かれるな。そこらへんのセールスマンとは違うような気がする」
「ご慧眼でございます。私はセールスマンはセールスマンでも、悪魔でございまして」
「何? 悪魔?」
「そうでございます。私、この地区を担当しておりますKと申します」
そう言うと男は一枚の名刺を差し出した。名刺には、「L地区担当 悪魔 K」とだけ印刷されている。
「ふむ。悪戯にしては手が込んでいるし、面白い。悪魔のセールスとは、三つの願いの代わりに魂をもらう、というあれのことかな」
「いえ、そういった商品を取り扱っている悪魔もいるにはいるのですが、それは支払うべき代価が魂しかないような方を対象にしているわけでして、私などは主に、あなた様のように金銭的に余裕がおありの方の所を回らせていただいています」
「なるほど。確かに、私はそれほどお金に困っていないし、今のところ使いでもない。ふむ、それで、君の売っている商品とはなんなのだ」
「色々でございますが、主に悪魔の力を秘めた道具のリースでございます。こちらのカタログをご覧くださいませ」
そう言って男は、かばんの中から薄っぺらなカタログを取り出す。見れば、そこにはさまざまな、一見普通の文房具にしか見えないような道具が並んでいる。
757('A`):2006/07/07(金) 00:03:38 0
投下する人は5分前に告げてね〜
758古都男:2006/07/07(金) 00:04:28 0
「美しい字が書けるペン、天然色の絵の具、うん? タイプミスをしないテキストエディタか。何というか、悪魔という割には大した事ない商品だな」
「それは低額の商品だからでございます。後ろの方をご覧くださいませ」
「作家になれるペン、時速100キロで走れる靴、無から有を生み出すハンカチ、なるほど、これは凄いかもしれない」
言われるままにN氏はページをめくる。並んでいるのは、今までのものとはうって変わって、意匠も凝った数々の道具。しばらくそれを眺めていたN氏だったが、その中でも一つの時計がN氏の目を引いた。
「『時を止められる時計』か。これはすごいな」
「お目が高い。取り扱っている商品の中でも、ひときわ上等なものでございます。もっとも、止められる時間は最大で30秒なのですが……」
「いや、十分すぎるくらいだ。これを貰いたいが、値段はここに書かれているだけでいいのかな。後で魂など要求されてはたまらない」
「悪魔は約束を違えることができないのです。全ては契約。だからこそ曖昧な契約をし、騙すという手法をとっていた時代もあったのですが、現代では、信用を得られないでしょう。契約書もございます」
男が紙を差し出す。ごくごく普通の契約書。危険なところもなさそうだ。
「では、早速だがこの時計を貰おう」
N氏はそう言って、契約書にサインをする。男はパンフレットに手をかざすと、書かれているのとそっくり同じ時計をそこから取り出して見せた。時計があった箇所は空白になっている。
「ううむ。さすが悪魔だ」
「お買い上げありがとうございました」
男はそう言って、時計を手渡し、去っていった。N氏は時計をあれこれ観察する。間違いなく本物。
「いや、まだ、これを試さねば」
そう言ってN氏は、時計についているボタンを押す。特に変わった様子はない。
「何か動いているものを見なければ分からないな」
部屋に戻って、窓から外を見てみる。見回せば、一羽の鳥が目に入った。空中で微動だにせず、ぴたりと止まっている。しばらく見ていると、カチリというボタンの戻る音がして、途端に鳥は再び飛び始めた。
「凄い、本物だ。なんと、こんなものがたった一万円で手に入るとは……」
759古都男:2006/07/07(金) 00:05:58 0
一月はあっという間に経過した。N氏はあれこれ考えた挙句、時計を手品に使うことに決めた。たった30秒とはいえ、時を止められればとんでもない手品がいくらでも出来る。N氏はあっという間に、正真正銘種も仕掛けもない不思議な手品師として有名になった。
そして、悪魔が再び訪ねてきた。N氏は一万円を払う。大金を稼いだN氏にしてみれば、なんということもない値段。
「すっかり成功なさったようで、おめでとうございます」
「うむ。何もかもこの時計のおかげだよ。この先ずっと借りさせてもらうつもりだ。しかし、こんなものを一万円とは、ずいぶん安いじゃないか」
「確かにそうでございますね」
「なんだ、実はもっと高いんだと言いたげじゃないか。値段を決めたのは君じゃないのかい」
悪魔の言葉にひっかかるものを感じたN氏は、思わず言った。N氏の言葉に、悪魔はしまった、といった顔をした。気になってN氏は問い詰める。
「おいおい、一体どういうことなんだい。気になるじゃないか。説明してくれよ」
悪魔ははぐらかそうとするが、そうされるほど高まる好奇心。一向に引こうとしないN氏に悪魔はついに音を上げて、かばんの中からパンフレットを取り出した。
「実は、このパンフレットは特別のパンフレットでございまして、お客様ごとに値段を変えるのでございます」
「ふーむ、基準は一体なんなんだい。君にも分からないのかい」
「いえ、それが……」
「なんだ、怒らないから言ってみろよ」
760古都男:2006/07/07(金) 00:06:40 0
言いづらそうにしていたが、悪魔は結局こう言った。
「その時計の値段となりますと、お客様自身の値打ちの、100倍、ということになっております」



――――――――――――終了――――――――――――
761('A`):2006/07/07(金) 00:07:15 0
なんか週間ストーリーランドっぽいのキター!!
762('A`):2006/07/07(金) 00:08:58 0
やべ、凄い好みの雰囲気だwww
星新一っぽいのは大好物ッスwww
ちょwwwマジオモシロスwww
763('A`):2006/07/07(金) 00:09:00 0
>古都男
GJ!!ちょっと時間が弱い気がするがオチで笑ったので許すwww
764('A`):2006/07/07(金) 00:09:36 0
俺ならその時計100円で買えるな。
765('A`):2006/07/07(金) 00:09:57 0
GJ!!
ところでタイトルはあるのか?
766('A`):2006/07/07(金) 00:12:48 0
 ■第二回もし時短編大会 七夕の陣■

 【計画案】 

 ・作品投下を宣言してから投下せよ。作品名は必須。
 ・名無しさんの投下大歓迎である。
 ・投下期間 7/7の日付変更直後〜7/8の日付変更直前まで
 ・投票期間 7/8の日付変更直後〜7/9の日付変更直前まで
 ・投下する際の作者名 ○○男(○○内は漢字二文字。前回参加者は前回と異なるもの)
 ・作中に「時間を停止する描写」、あるいは「時間を止めた結果」の記述があること
 ・作品は10レス以内
 ・投票方法 投票用テンプレート参照
 ・参加者は仮コテつけて前日にレスください
 (仮コテでの雑談は控える)

投票テンプレート(例)

★☆☆☆☆非常につまらない
★★☆☆☆つまらない
★★★☆☆普通
★★★★☆おもしろい
★★★★★非常におもしろい

※あくまでそれぞれ読者の価値観で採点していただくが
 作中に「時間を停止する描写」、あるいは「時間を止めた結果」の記述があること
 が前提。

★★★☆☆嬲嫐男【タイトル】感想
★★★☆☆堕落男【タイトル】感想

!!重要!!

・重複防止のため投下する作者さんは5分前に書き込みください。
・祭り中なのでsage進行でお願いします。
767('A`):2006/07/07(金) 00:14:55 0
参加者(現在17名)

嬲嫐男 堕落男 硫黄男 恩怨男 雪駄男
茄子男 全裸男 摩央男 古都男 埴輪男
中肉男 阿部男 逢魔男 糞恥男 拙劣男
累々男 米異男

投下

古都男

参加表明は仮コテの○○男(○○は漢字二文字)

!!重要!!

・重複防止のため投下する作者さんは5分前に書き込みください。
・祭り中なのでsage進行でお願いします。


768('A`):2006/07/07(金) 00:16:03 0
sage進行なの忘れてた・・・
ごめぽ・・・。
769('A`):2006/07/07(金) 00:16:34 0
タイトル必須だよね?
770訂正:2006/07/07(金) 00:17:08 0
参加者(現在17名)

嬲嫐男 堕落男 硫黄男 恩怨男 雪駄男
茄子男 全裸男 摩央男 埴輪男 中肉男 
阿部男 逢魔男 糞恥男 拙劣男 累々男 
米異男

投下(現在1名)

古都男

参加表明は仮コテの○○男(○○は漢字二文字)

!!重要!!

・重複防止のため投下する作者さんは5分前に宣告してください。
・祭り中なのでsage進行でお願いします。
771('A`):2006/07/07(金) 00:18:56 0
そういやタイトル入ってないな。
この場合は投下期間終了までに申告がなかったら「タイトル無し」
でいいかな?
772('A`):2006/07/07(金) 00:20:16 0
それでいいんじゃない?
まあ今古都男が考えてるはずさ
773('A`):2006/07/07(金) 00:20:38 0
次の作者さーん?
774訂正:2006/07/07(金) 00:20:51 0
未投下(現在16名)

嬲嫐男 堕落男 硫黄男 恩怨男 雪駄男
茄子男 全裸男 摩央男 埴輪男 中肉男 
阿部男 逢魔男 糞恥男 拙劣男 累々男 
米異男

投下(現在1名)

古都男

参加表明は仮コテの○○男(○○は漢字二文字)

※飛び入り参加は期間終了1時間前ってことで。
775古都男:2006/07/07(金) 00:21:47 0
あ、タイトル必須か。ゴメス。
『良心的な商品』です。
776('A`):2006/07/07(金) 00:22:20 0
今回は24時間あるから一気に投下されるのはなさそうだな。
まぁマターリ待とうぜ。この方がじっくり読めるし
777('A`):2006/07/07(金) 00:23:42 0
今のうちにゴラッソでも書いてマターリ投下でも待とうか
778('A`):2006/07/07(金) 00:23:42 0
マターリいきましょう
779('A`):2006/07/07(金) 00:25:13 0
これが最後の投下だとは、このときの住人はまだ誰も気付いていなかったのです
780('A`):2006/07/07(金) 00:25:43 0
!!
781('A`):2006/07/07(金) 00:26:33 0
妄想男のページが更新されてるな。GJ!
782('A`):2006/07/07(金) 00:27:36 0
みてくるぜ。
783('A`):2006/07/07(金) 00:28:53 0
みれなかったぜ
784('A`):2006/07/07(金) 00:30:10 0
更新中なんだよ
785妄想男:2006/07/07(金) 00:31:03 0
あれ?見えない?
786('A`):2006/07/07(金) 00:31:26 0
サーバーがでねぇって言われちまった('A`)
787('A`):2006/07/07(金) 00:31:41 0
漏れは見れるよ
788('A`):2006/07/07(金) 00:32:34 0
どうやら俺だけか('A`)
789('A`):2006/07/07(金) 00:32:56 0
いや、俺も見えねえ
790('A`):2006/07/07(金) 00:33:59 0
>>788-789
アク禁だよ
791('A`):2006/07/07(金) 00:34:13 0
!!
792妄想男:2006/07/07(金) 00:34:28 0
とりあえず祭り中の特設ページ置いとくな。
http://2arcadia.web.fc2.com/maturi2/index.html

さて、夜食のカップラメーン買いに行ってくるか。
793妄想男:2006/07/07(金) 00:36:19 0
あーどうやら2ちゃんの転送用の鯖が落ちてるっぽいな。
ime.st経由しないために、アドレスを直接コピペしてページに飛んでくれ。
794('A`):2006/07/07(金) 00:36:49 0
やっぱりか。サンクス
795('A`):2006/07/07(金) 00:37:54 0
それでも見れないのだが・・・
796('A`):2006/07/07(金) 00:38:21 0
>>795
同じく・・
797('A`):2006/07/07(金) 00:38:53 0
>>795
アク禁だよ
798('A`):2006/07/07(金) 00:39:28 0
マターリ待つか
799('A`):2006/07/07(金) 00:39:37 0
>>797
とりあえず、言っとく
そんなわけない
800('A`):2006/07/07(金) 00:42:24 0
ttp://rainbow.sakuratan.com/data/img/rainbow8121.jpg
でもエロ画像はみれる俺のPCは変態か
801('A`):2006/07/07(金) 00:43:07 0
エロいなww
802('A`):2006/07/07(金) 00:44:57 0
フェラに萌えられない俺は負け組orz
803('A`):2006/07/07(金) 00:45:44 0
>>802
何ならいける?
804('A`):2006/07/07(金) 00:46:12 0
クンニ
805('A`):2006/07/07(金) 00:46:26 0
騎上位とかは大好物
806('A`):2006/07/07(金) 00:47:07 0
>>800
犬は飼い主に何とか
807逢魔男:2006/07/07(金) 00:48:01 0
次、投下しても良いか?
ちょっとばかし長いのだが。
808('A`):2006/07/07(金) 00:49:35 0
投下wktk
てか始まったな
809('A`):2006/07/07(金) 00:49:41 0
>>逢魔男
カム
810逢魔男:2006/07/07(金) 00:50:36 0
では行くぞ。タイトルは「神様、時間を止めて」

頬にほのかな温もりを感じて、私は目を醒ました。
ぼんやりとした視界の中で、五感と肉体の覚醒を待つ。少しばかり長く眠りすぎたようだ。
意識と肉体が目覚める速度に若干の誤差がある。暫らくすると、ゆっくりと持ち上がったまぶたの隙間から、痛いくらいの眩しさが飛び込んできた。
同時に、心臓の鼓動がまるで警告音のように鳴り響いた。
(ここ……どこ?)
目覚めた部屋は私の部屋ではない。やけに視界がまばゆいと思ったが、それは室内灯の白色の所為だけでは無く、天井も壁もベッドのシーツも、水差しまでもが白色で統一されているからだ。何とか思い出そうとするが、頭痛が酷くて記憶が錯綜している。
ベッドから起き上がろうとして、意識の反応に肉体が追いつけてはいない事に気が付いた。
(起き上がれない……)
周囲を見渡すと、付近に一箇所だけ色合いの違う物が置いてあるのが見える。
否、物ではない。良く良く見遣れば、人間だ。汚らしい衣服に身を纏った老人である。
老人は私が目覚めたのを見、枕元に近づいてきた。
811逢魔男:2006/07/07(金) 00:52:51 0
じっと顔を覗き込まれる。皺だらけの皮膚のたるみの中に温和な瞳があり、真っ直ぐに私を見詰めていた。知らない人なのに、不思議と恐怖を感じない。
「目がさめたかい」暖かな声で話しかけてきた。
「さ、これを飲んで。楽になるから」老人は、そっとマグカップを差し出した。
琥珀色の液体が湛えられている。柔らかな湯気が、春の陽光のような芳香を伴い鼻腔をくすぐる。
老人は私の頭を優しく包みこみ、静かにカップの中の液体を口元に運んでくれた。
美味しい。ハーブティーだ。苦味も程よい。何のハーブなのかは解からないけど、初めて飲む味。
氷が溶けるかのように、じわじわと頭痛が治まってくる。痛みが落着いたところで記憶の糸を必死に手繰ろうとするが、それはまだ霧の中で全く見えてこない。私はどうしてここにいるのだろう?
老人に問いかけようとしたが声が出ない。焦燥感に駆られながら目を瞑り、集中する。
それにしても、やけに静かだ。静かすぎて耳が痛いくらい。
咳払いを何度か繰り返し、小声で発声練習をする。あ、あ。
812逢魔男:2006/07/07(金) 00:53:33 0
貴方は誰なの?」やっと声が出た。老人は、私の声を聞いて、世界で一番の幸福者といった顔で笑った。
そして直ぐに世界で一番の不幸者といった顔で呟いた。
「私は罪人だよ。それも、この星で最大の罪を犯した人間だ」
「罪?人を殺したりとかしたの?」
「いいや、もっと酷い事さ。星の時間を止めた人間だ」
何を言ってるのかさっぱり解からない。頭がおかしいのだろうか。それとも、私はまだ夢の中にいるのだろうか。
「私の犯した罪を、見せてあげるよ」
老人はそろそろとカーテンに手を伸ばした。窓をあけ、そして――
「嘘でしょ……?これ……」
私は息を呑んだ。心臓の鼓動が、呼吸の律動が、血流の勢いが加速して行くのがわかる。
窓の外にはなんて事の無い景色が広がっている。
ただ一つ、空中に翼を広げたまま停止している小鳥をのぞけば、だ。
(時が、時間が止まっている)
「私が止めたんだ」老人が力なく吐き捨てた。
813逢魔男:2006/07/07(金) 00:54:19 0
外を見ようとベッドから起き上がろうとしたが、全身に力が入らない。床に崩れ落ちそうになる私を、老人が支えてくれた。
なんとか窓から外を覗き込む。たくさんの人がいる。じゃれあいながら走っている子供たち。
不機嫌にくわえタバコをふかしているサラリーマン。携帯を操作しながら歩く若い女性。様々な人がいる。
そして誰もが一瞬の風景を切り取った絵画のままのように、微動だにしない。本当に、時間が止まっているのだ。
なぜ、私だけが動いているのだろう。老人のほうを見ると、力なくソファに座り込み、私を見つめていた。
「私がどうして時間を止める事になったか……昔々のお話だ。聞きたいかね?」もちろん。
「神様にお願いしたのさ。時間を止めてください、とね」
「・・・・・・神様、ですか?」
「嘘でも冗談でもない。まじめな話さ。その頃の私は、普通の学生だった。神も仏も知った事じゃない、
彼女と恋をかたり、友人と遊び、酒を飲み、バイトをする。どこにでもいる学生だった。
ちょいとばかり浮気性で自惚れ屋でもあった」
「それが何で時間を止めるような事態になったの?」
「彼女が、死んでしまったから」
唐突な、予想外の回答に私は呆然として老人を見た。
814逢魔男:2006/07/07(金) 00:55:32 0
「正確には絶命の一歩手前だ。急いで病院に運び込んだものの、彼女の命はもってあと1時間だと医者に告げられた。
だから、生まれて初めて神に祈ったのさ。神様、どうか時間を止めてください。とね」
「そして時間の流れが止まった、と?」
「そういう事だ。やれやれ、どうせ願いが叶うなら彼女の命を助けてくれと願えば良かったかな」
老人が目を細めて小さく笑ったので、私もつられて笑ってしまった。
「止まったと同時に、『ルール』も理解していた。時間停止のルールをね。ルールその1。
停止した世界で私が触れた物や人は、30分だけその束縛から解放される」
「それで私が動いてるわけなんだ」
私は目覚める直前に感じた、老人の手から伝わってきた温もりを思い出した。
「30分経つとどうなるの?」
「私や、時間停止に関する記憶を全て失って再度、時間停止状態に戻る。
時間の止まった世界で30分って言うのも滑稽な話だけどね」
この会話も30分もしたら私は忘れてしまうわけか。
「そしてルールその2。停止した時間は私の自由意志で解除する事は出来ない」
え、と声が詰まってしまった。
「おじいさんはどうして私に触れたの?」
「話を急がんでくれ」老人は私の質問を遮って話し続けた。
「直に解かるさ。最後まで聞いてくれればね」私は黙って話の先を聞く事にした。

815逢魔男:2006/07/07(金) 00:56:50 0
「私は神様が時間を止めてくれた理由を考える事にした。そしてひとつの解答を導き出した。
これはひょっとしたら、神様が彼女の命を救えと言ってるのじゃないかな、とね」
老人は話し疲れたようで少し俯くと、先ほどのハーブティーを口に含んだ。
「彼女が死ぬような目にあったのは、毒物を摂取したからなんだ。
その毒を解毒する薬があれば、ひょっとして彼女は助かるのじゃないかと思ったのさ。
が、困った事に彼女の服用した毒物は、あやしげな外国人から購入した物だった。
その正体を探ろうと、私は様々な書物や医学書、研究論文を読んだ。毎日毎日読み漁った。
私の大学には医学部も薬学部も無かったから、他の大学の図書館や病院の資料室等などに足を運んだよ。
恥ずかしい事に、それらの文書は三流大学生だった私には全く意味がわからない言葉や用語で埋め尽くされていた。
海外の論文を読む為に幾つかの外国語も独自に学んだ。
時には、医師や大学の教授と云った人々を停止世界から開放して話を聞いたりした。
そしてヨーロッパのとある小国で、件の毒物についての研究が進んでいると知った。
私は海を渡る決心をした。が、困った事に全ての交通機関は利用できなかった」
「それじゃ海外なんて行けないじゃない」
816逢魔男:2006/07/07(金) 00:57:56 0
老人はいたずらっぽく笑い、自分の足を叩いて言った。
「足を使ったのさ。この足をね。さっきも話したが、私が触れたら、その物は時間停止から開放されてしまう。
だから、時間停止した海の上を、自転車を漕いで渡ったんだよ。
車やバイクだとガス欠になったら立ち往生だからね。自転車は丁度いい。幸い時間ならたくさんあった」
「海を自転車で?そしてヨーロッパまで行ったの?」
最高のジョークだ。老人はその問い掛けには答えてくれず、話を続けた。
「渡航した先にある研究施設で、中国のとある山に咲く花が、解毒作用を持つと聞いた。
わたしは当然その山に登ったよ。
ただ、その研究員は残念ながら、その花を咲かせる樹がもう絶滅しようとしている事を知らなかったらしい。
数年間探し回り、最後の一本になって枯れつつある木を見つけたよ。
時間が正常に流れていたら、私が到着した頃には朽ちてなくなっていたろうね。
しおれた小枝についた最後の実から種子を取り出し、日本に持ち帰った。
丁度私が時間を停止して200年ほど経った頃の話だ」
200年……?ちょっと待って。私は絶句した。200年って冗談でしょう。あんたいくつなのよ。
817逢魔男:2006/07/07(金) 00:59:14 0
「ここでルールその3、なんだ。時間停止の世界でも当り前だが私だけは年を取る。
ただし、非常にゆっくりとだ。40年で1年くらいかね。それで、こんなに老いてしまった」
「おじいさんは一体何年の時間を生きてきたの?」
「もう、千年以上になるね」
唖然とする。千年だ。千年の間、この老人は一人の女性の命を救う事のみに、全てを懸けてきたのか。
「私は持ち帰った種子を植え、育てる事にした。目ぼしい地を見つけ、耕して植えた。
種子は、私が手を離すと30分で時間が止まり、成長も止まってしまう。
だから、30分ごとに地面から掘り出し、撫で回して埋める。それを繰り返した。
芽が出てからは楽になったよ」老人は懐かしそうに語り、息を吐いた。
「すべては賭けだった。失敗したら全てを台無しにしてしまうのだから」
「それで、どうなったの?」質問して、私は老人の様子がおかしい事に気付いた。
苦しそうに胸を押さえている。呼吸のリズムも激しく、虎狩笛のような音が、肺から漏れ出している。
先ほどから咳が出て止まらない。僅かばかりだが、吐血もある。
「待ったよ……成長して……育ち……花がさ……くのを」
老人はよろめきながら立ち上がり、私の手を取った。
「あれをごらん」窓の外の指差す方角を見て私は言葉に詰まった。
少し離れた場所に見事な巨木が見える。否、巨木といったレベルじゃない。
まるでおとぎ話に出てくる常識はずれの建造物のようだ。
登ってゆくと、天国に行ってしまう塔みたいに。
その木はあまりに大きすぎて天辺が見えなかった。
雲の中に頭を隠しているのだから仕方ない、けれども。こんな木がこの世の中にあったなんて驚きだ。
818逢魔男:2006/07/07(金) 01:00:39 0
「今朝に…なって…一枚の花片が……やっと落ち……てきた」
老人はぐったりとしながら、それでも語るのを止めない。
「その花片を煎じて薬を……作ったんだ……解毒薬を……やっと出来たんだ……
上手くいって……本当に……良かっ……た」
私は、不意に思った。私は、私は――まさか。ひょっとして、この老人は……。
記憶の糸、その先端に縛り付けられていた過去が、否、昨日の出来事が靄の中からやっと顔を出した。

「ナツキ、遅くなってごめんな」老人は私の手を握り、泣きじゃくった。
老人の皺と汚れにまみれた顔の中に、かつての恋人の顔が浮かんできた。
完璧に思い出した。昨夜の事だ。
私は彼が浮気して私を裏切ったと思いこみ、人生に絶望して死のうとした。
ふらふらと彷徨った夜の街で怪しげな薬のバイヤーと知り合い、そこで購入した毒薬を飲んで、そして意識をなくしたのだ。
二人で住んでいたアパートで。

最後の力を搾るかのように、老人は一気呵成に言葉を紡いだ
「ずっと謝りたかった。僕の不注意が、邪な心が君を傷つけたことを。すまない。本当にすまない。
君が僕の目の前で、自殺するってあやしげな薬を飲んでから、ずっと君を助ける事を考えて、そして謝りたいと考えていた。
いろんな言葉を考えたけど、今は何も言えない。心から君に謝りたい。そして、もうひとつ。心から君を愛している」
何も言えない。何も言えないよ。
千年以上の時間を、私だけ愛してくれた人になんていえば良いかわからないよ。
もうすぐ30分たってしまうはずだ。そうなったら、また私は彼に何も言えなくなる。
そうなったら、私が助かっても仕方ないじゃない。
私の手を握ると彼はやさしく呟いた。

「大丈夫だ。ルールその4。全ての時間停止は、僕の死をもって解除される」

819逢魔男:2006/07/07(金) 01:01:21 0
嫌だ。いやだいやだいやだいやだいやだ。それだけは、絶対に。いやだ。

「おいてかないでよ」それだけを言うのが精一杯だった。
「僕は、これからも君を、ずっと愛している」最後の言葉。
彼は目を閉じて、二度と目を開ける事は無かった。
私は、号泣した。生きてきた中で一番大きな声をあげて泣いた。
遠くから廊下を走ってくる足音と、大きな声で、誰かの話し声が聞こえてきた。
――例の服毒自殺を図った女性の部屋からです
――意識が回復したというのか
――わかりません
どうやら私を診察した医師と看護士の会話のようだ。
気づけば世界は動き始めていた。何事も無かったかのように動き出していた。
涙が、涙が止まらない。止める方法が解からない。後から後から溢れ出してくる。
千年の間に溜まった涙を流しつくすまでに、どれだけの時間をかけたら良いのだろうか。
神様、お願いです。私が彼を思い、流す涙が止まるまで、どうか時間を止めてください。
私は生まれて初めて、神様に祈った。

〜FIN〜

10レスに収まったかな。不安。
820('A`):2006/07/07(金) 01:02:52 0
>>逢魔男
GJ!!ちゃんと10レスに収まってるぞ
821('A`):2006/07/07(金) 01:03:08 0
すげぇ・・・感動したよ・・・。
GJ・・・。
いい話や・・・。゚(゚´Д`゚)゚。
822('A`):2006/07/07(金) 01:03:10 0
ぴったりだな
gj
823('A`):2006/07/07(金) 01:05:10 0
いい話だなぁ…ああ、とてもGJです。
824('A`):2006/07/07(金) 01:07:13 0
逢魔男が誰か分かった気がする
825逢魔男:2006/07/07(金) 01:08:29 0
明日は仕事で参加できないから、24時間以内に投下ってルールはずいぶん助かった
さ、明日も早いから寝るな
826('A`):2006/07/07(金) 01:13:21 0
クオリティ高いな
gj
827茄子男:2006/07/07(金) 01:15:43 0
投下OK?
828('A`):2006/07/07(金) 01:16:38 0
>>茄子男
カム
829('A`):2006/07/07(金) 01:16:52 0
いつでもおkよ
830茄子男:2006/07/07(金) 01:17:26 0

   【Born to kill - にいさまと呼ばせたい】 茄子男


「懐かしいな、おい」
 ゴミステーションに落ちている灰色の携帯ゲーム機。まぁつまり初代ゲームボーイが
落ちていた。今日は燃えるごみの日なのに、誰だよ。
 拾い上げてみる。懐かしい重量感。刺さっているカセットは“Time Stopper V”。
 ……聞いたことねぇ。っていうか3かよ。1と2もあるのか。
 何故か電池も入っていたのでポチっと電源を入れてみた。……誰かの落し物かもしれ
んな。ピコーンと効果音。懐かしい4階調液晶がNintendoロゴマークとともに、モノク
ロゲーム画面を映し出す。

         -Time Stopper V-

           Y 2006
           D 7/7
           h:m:s 7:20:31

          /アSave
            Load

 160×144ドットの画面にはこれしか表示されていなかった。ニューゲームもハジメカラ
も強くてニューゲームも何もない。
 とりあえずLoadを選択してセーブファイルを見てみる。が、何もなかった。セーブが消
えてムギャーとなって捨てられた、という仮説が脳裏をよぎる、
 ポチっと電源を切った。家に帰って来たらポケモンかゼル伝でも刺して遊ぶか。俺は大
学に行くためバス停に急ぐ。ゲームボーイを鞄に入れて。
 ちなみにこの時、持ち主に返すという選択肢は頭になかった。
831茄子男:2006/07/07(金) 01:18:52 0
 俺の恒例日課となりつつある早朝ジョギング to バス停を無事終えて、停留所でバスが
来るのを待っていた。
 いつもは俺以外誰もいないはずのバス停に、なんだか可愛い小学生くらいの女の子がい
た。可愛いんだが違和感を感じるくらい大人っぽい。……是非“にいさま”と呼ばせたい。
そこで、俺の視線及び不埒な空想に感付いたのか、こちらに振り向く女の子。
 んで微笑んだ。
 俺ときめいた。

 ――小学生相手に何してんだ、俺。

 少々自己嫌悪にやられながら、少女と共に(どうやらこの子も一緒のバスらしい)バス
に乗り込む。すでに定位置となりつつある左側の一番前から二番目の席に座った。

 ゆらゆらと揺れる退屈なバスの中、俺は先ほど拾ったゲームボーイを取り出してみた。
 さて……ふと思ったのだがこのゲーム、まずはSaveから始めるのかもしれんな。
 電源を入れ、Saveを選びAボタン。Loadで見たセーブファイルを選択する画面が現れた。
空いているファイルは2つ、とりあえず一番上のファイルを選ぶ。
       -Start Game?-
       /アYes  No
 お、やはりな。ついに始められるのか。大学に着くまで暇つぶしになるか。
 Yesを選択してAボタン。
      -Time Stopper V-

        Y 2006
        D 7/7
        h:m:s 7:41:11

       /アSave
         Load
         Stop
 ゲームが始まる……と思ったらそろそろ見慣れてきた初期画面。なんだこの糞ゲー。
 数秒ほど画面をにらんでいると、Stopという選択肢が増えていることに気がつく。
 とりあえず俺は新たに現れたStopなる項目を選択してAボタンを押した。
832茄子男:2006/07/07(金) 01:19:42 0
 突然バスがぴたりと止まった。
 事故ったのか?その割には衝撃が無かったなと思考しつつ、周囲を観察してみた。

 意味が分からなかった。

 簡単に説明しよう。恐らく時間が止まっていた。先ほどまで聞こえていたバスの駆
動音がしない。窓の外、アスファルトを歩いている人は不自然にも足を上げた途中で
歩行活動を停止させている。高校生の自転車の群れもまた同じく。
 次。先ほどのバス停において、俺が不覚にも萌えてしまった大人っぽい小学生みた
いな子は、俺の後ろに乗っていたようだ。


 ――で、この子は女の子にはとても不似合いな刃の厚いナイフで、俺の頭を垂直に
刺そうとしていた。


 そのナイフの輝きを目にしたときの戸惑いは、時間が止まっていることに気が付い
たときの三倍であった。俺の口は意思に反して「え……」だか「おい……」だか意味
の分からない感嘆符を吐き出していた。
 座席から立ち上がり、自然と少女から体が離れ、運賃箱にぶつかって尻餅をつく。
 次の瞬間、世界は運動方程式に従って物理運動を再開した。
833茄子男:2006/07/07(金) 01:20:59 0
 少女は振ったナイフの先に俺の頭が無いことを確認すると、ひょこひょこと頭を振っ
て周囲を見渡す。バス前方で腰を抜かしている俺を発見し、優雅にすっと立ち上がった。
手にはナイフをぶら下げながら。

「あの……早く逃げないと、死んでしまいます……よ?」
「いやー、死ぬんじゃなくて、君が殺すんだろう?」
「結果は同じです……死にたくないなら……早く……早く逃げてください」

 ナイフを構えたその少女は憂いを帯びた表情で俺に告げる。
 “死んでしまいますよ?”と。
 “逃げてください”と。
 状況解釈は割と得意な俺の頭が回答を導き出す。ああ、なるほど。Time Stopper Vとは
そういうゲームなのか。俺は頭の中でこのゲームのキャッチコピーを空想する。
//
 画面上で仮想的に体験するゲームなんて、もう古い!スリリングでエキサイティングな
実体験ができるリアリティ溢れるゲーム、Time Stopper V!ゲームシステムは至って単純!
時間を止める力を使って殺人鬼から逃げるのだ!さあ、君も未知の世界を体験しよう!
//
 プレゼン終わり。

 こいつはバカ売れしただろうな。
 ――マジで殺されなかったらな!

「お客さん、危ないですよ。立ち上がらないで下さい」とのんきな運転手の声が聞こえ
る。馬鹿野郎、立ち上がらなけりゃ死ぬだけだっての!
 少女は俺との距離を詰めてくる。歩み寄ってくる。分厚いナイフを右手に構えて。
 俺は急いでゲームボーイを手に取る。Stopを選択し、Aボタン。
 やはり時間が止まった。俺は無理矢理バスの入り口をこじ開けて、デンジャラスな
少女の乗ったバスを脱出した。
834茄子男:2006/07/07(金) 01:22:16 0
 バスを脱出してずいぶんと走った。小さな川に架かる橋の袂までたどり着く。後ろを
振り向くが、大丈夫、あの子はいないようだ。俺は息を整えていた。
 ふう、と地面に視線を落とした所、タン――と軽やかに着地する――靴音。
 弁慶との戦いで五条大橋を華麗に飛び交った義経のように、少女はふわっと髪をなび
かせてスチール製の欄干にその細身を直立させる。

 俺はしばらくの間、その美しさに目を奪われた。

 次の瞬間、少女はスカートの中身(薄ピンク)を見せつけつつ、くるりと体を回転させ
て俺の顔面に回し蹴りを放った。吹き飛びそうな衝撃に膝から崩れる俺。手に持っていた
ゲームボーイを衝撃で手放してしまった。
「ごめんなさい……せめて、痛くしませんから……」
「いや、もう十分痛いってば……」前歯が一本無い。どこかに飛んでいったようだ。
 まったく、加害者と被害者がする会話じゃねぇな。俺は尻餅をついたまま、迫ってくる
少女をどう処理してゲームボーイまでたどり着くか思考する。

 次の瞬間、少女の体が沈む。弾丸のような速度で迷うことなく俺の眉間にナイフを繰
り出してきた。回避は完全に不可能だった。体の反射がなすがままに額を腕で守る。
 ガンという衝撃と共に、ごりごりとナイフの刃が俺の腕を貫く。骨に当たってナイフ
の勢いが削がれ、何とかガードに成功。痛みを感じている場合では……ない!
「らぁっ!」
「あぅ!」
 俺は刺殺体勢で重心が不安定な少女の足元を、思いっきり横に蹴る。少女はそのまま
横倒しに。幸運にもナイフから手が離れていた。俺はなりふり構わず、腕にナイフが刺
さったまま、ゲームボーイのところまで辿り着こうとする。が、起き上がって俺に追い
ついた少女に背後からまたもや思いっきり蹴られた。俺はそのまま倒れて、アスファル
トの上を一回転。頭を打ったようでかなり朦朧とする。

 指先30cmほどに目的地のゲームボーイ。画面はまだ生きていた。流石ゲームボーイ。
耐久性は伊達じゃないぜ。這いずりながら必死に腕を伸ばして、闇雲にAボタンを押す。
         /アLoad

     Y 2006 D 7/7 h:m:s 7:41:10
       -Load this file?-
        /アYes  No
835茄子男:2006/07/07(金) 01:23:21 0
 俺はふと目覚めるとゲームボーイを手に、朝の通学途中のバスの中にいた。
 すでに定位置となりつつある左側の一番前から二番目の席。いつもの朝。
 
 ……夢、か? なんだかすごくリアルだったな。どこからは夢だったのだろうか。
 ナイフが腕に刺さる感触がまだ残っている。そういえば、あの少女は――――――
 (ぞわっ)

 本能が告げるまま、俺はゲームボーイの画面に表示されていたStopを押した。
 後ろを振り向く。そこには殺人鬼とは思えない大人しそうな小学生ほどの女の子が、
分厚いナイフで俺を刺して殺そうと――――。
「……なんだよ……なんなんだよ、おまえ」
 感じたことのないタイプの怒りがこみ上げてきた。
 そうだな、おそらくこれは……。――殺すものに対する――殺されるものの――怒り。
 キンと、頭の中で何かがはじける。脳から背筋、全身へと神経が張り詰める。俺の口
から吐き出されたのは、少女の存在を否定する呪いの三音節。「……殺す」という言葉。

 俺は少女からナイフを奪った。そして少女の顔を思い切り殴りつけた。3回殴った。
少女の襟首をつかんだ。立たせる。頬を張った。突き飛ばす。カコンと、時間が動き出す
感覚。
「あ……え? い、いたっ……」少女は困惑の眼差しで俺を見ていた。知らん。横たわっ
た少女の体を蹴る。勢いをつけて何度も。
「あぐぅ……ご、ごめんなさい、ごめんなさい」少女が慈悲を乞う。知らん。小さな体を
踏みつける。
「や、やめて……」呪詛のように謝罪の言葉を吐く少女。知らん。うるさい口だ。顔面を
蹴る。少女は口の端から血液を流す。
「痛い……痛い……」知らん。少女は謝らなくなる。ただ、蹴られるたびに呻き声をあげる。

 少女に馬乗りになった。奪ったナイフを右手に構える。
「あ……」少女の瞳が鈍く輝く銀色を捉えたようだ。「やだ、いやだ……やめて、やめ……」
 知らん。
 首元を狙って、渾身の力をこめて。
「――ごめんなさ」
 ガンッ――

 ――ノイズに混じって少女は何かを言っている。
 「……あ」
 少女は虚ろな視線を俺に向けて、首にナイフを立てたままその一生を終えた。
836茄子男:2006/07/07(金) 01:24:27 0
 ぼーっとしながら、大学の講義を受けていた。

 異常を感じた運転手に話しかけられた。聞けば俺以外誰も乗っていなかったという。
 手に持っていた物騒なナイフは少女と共に消えていた。
 ただゲームボーイだけが、俺の元に残っている。

 少女の悲しげな瞳が俺の瞼に焼き付いていた。
 「ごめんなさい」が耳にこびり付いていた。
 俺は無視して、知らないことにして少女を――殺した。殺してしまった。
 まだ手が震えている。

 これで正しかったのか?
 こうするしかなかったのか?
 これでゲームは終わりなのか?
 こんな終わり方、バッドエンドでしかないだろう?

 俺の精神は非常に鬱屈していた。
 とてもじゃないが、講義内容なんて頭に入りやしない。
 ただただ、ぼろい講義室の窓から見える空の色が眩しかった。

         !!congratulation!!
      !!you've completed this game!!
         -Time Stopper V-

           Y 2006
           D 7/7
           h:m:s 7:20:31

          /アSave
             Load

 なぁ、こんな終わり方って……………………ないだろう?
837('A`):2006/07/07(金) 01:26:11 0
>>茄子男
GJ!!持っててよかったGB
838茄子男:2006/07/07(金) 01:26:39 0
 大学の研究室でTime Stopper Vの中身を解析してみた。
 精密ドライバーで蓋を開けてみると、謎の部品がそれも大量にばら撒かれていた。ハード
に関しては門外漢の俺には何がなにやらさっぱりだった。
 中身をダンプしてみた結果、驚いたことに全部で数TBの情報量が組み込まれていた。
コードの部分とデータの部分が綺麗に分かれていたのが幸いして、最初のうちは解析も上手く
進んだ。
 逆アセンブラして出てきたのはC言語ライクなコードで書かれた大量のプログラムソース。
と言っても読めたのは起動画面を表示させる辺りの処理と、登場人物のクラスだけ。登場
人物クラスには、人格や行動パターンの処理が書かれているようだった。
 俺はそれを何日も、何ヶ月も、何年もかけて解析した。現在ではあまり普及していない形
のアルゴリズムでエレガントに人格パターンが形成されていた。

 そして膨大な人格データや行動パターンを改変していく。俺好みに。

 結果的にコイツのおかげで、卒業論文のテーマは人工知能になった。
 教授達からやたらと評判がよく、雑誌に投稿しないかと誘われた。英訳するのがめんどく
さくて断ったが。
 俺は研究室に残りたいがために大学院生になっていた。
 気が付くと日本でも指折りの人工知能研究者になっていた。と言ってもソフトの解析をして
プログラム書いてエミュレートしてみただけなんだが。実際Time Stopper Vの解析は3%も
終わっていなかった。まぁその部分だけでも偉大な叡智が潜んでいたんだが。

 人工知能部分の改変は完全に終わった。バグ取りも兼ねて、俺は次の計画に出る。
 まだこのゲームは終わりじゃないんだ。
839茄子男:2006/07/07(金) 01:27:32 0
 あの日から丁度4年たった。
 プログラムを改変したソフトをゲームボーイ実機で起動させた。

            !!congratulation!!
         !!you've completed this game!!
            -Time Stopper V-

              Y 2010
              D 7/7
              h:m:s 12:20:48

                Save
             /アLoad
                Stop

 ちなみに、謎だったSaveとLoadの使い道だが、ロードするとセーブした時刻へ時間を戻せ
る、と言うことが後の実験で分かった。俺があの日、少女に蹴られてぼろぼろの体でAボタン
を連打し、次の瞬間バスの中に戻っていたのはそのせいだったようだ。
 俺はLoadを選択して、一番上のセーブファイルを選択する。

         Y 2006 D 7/7 h:m:s 7:41:10
            -Load this file?-
             /アYes  No

 俺は、このゲームのトゥルーエンドを見るために、Aボタンを押した。

 ………
 ……
 …
840茄子男:2006/07/07(金) 01:28:31 0
 …
 ……
 ………

 ゆらゆら揺れるバスの中。4年ぶりに2006年7月7日に戻ってきた。
 手にはあの時と同じくゲームボーイがあった。
 ふう、と息を吐く。
 ――後ろに居る。

 このゲームボーイを拾った日のことを思い出す。
 何がなんだか分からないまま少女に追いかけられた。
 蹴られたり刺されたりと、まったくとんでもない少女だった。
 少女の首にナイフを立てたあのとき、ノイズ交じりの声で少女は呻いた。
「――して、わた―、生――て、来たの?」
 どうして わたし 生まれて 来たの
「どう――、――して、ど――て、どうし――――――    」
 どうして どうして どうして どうして
「……あ」
 体温がさぁっと下がる感じがした。
 殺してしまった。
 怖かったから、死にたくなかったから。
 首にナイフを直立させた少女は、空ろな瞳を俺に向けていた。

 ソースコードを解析していたときのことを思い出す。
 何度も泣きそうになった。
 少女はゲームを開始したものを追いかけて抹殺しなければならないのだ。
 Born to kill. 殺すために生まれてきた。
 それは少女が望んだことだったのか?
 俺にはとても望んでいたとは思えなかった。
 それがたとえ、プログラムされた少女であっても、だ。
 俺は心から、少女の安らぎを望んだ。
 俺が変えてやるからな、と決意して。


 後ろを振り向く。
 できるだけ、優しい顔で。
「……にいさま? ……どうしたの?」
「いや、なんでもないよ」

 【Born to kill - にいさまと呼ばせたい】 茄子男
                                    ――完
841('A`):2006/07/07(金) 01:30:00 0
>>茄子男
GJ!!>>837は無視してくれ、あれで終わりだと思ったんだorz
842('A`):2006/07/07(金) 01:30:17 0
最後の最後で吹いたwwwwwwwwwwww
今回は手が込んだギャグをみなはなってくるなw

そしてこれも投下しとくか

ttp://www.fkc.natsu.gs/hosi/niji/src/1152117266172.jpg
クンニはこれくらししか見つからなかった
ttp://rainbow.sakuratan.com/data/img/rainbow7967.jpg
ttp://up2d.unsymmetry.org/files/1152008805552.jpg
俺の好み
ttp://up2d.unsymmetry.org/files/1151813122876.jpg
騎乗なかったらこれで勘弁
843('A`):2006/07/07(金) 01:30:38 0
>>841
謝るくらいならシネよ
844('A`):2006/07/07(金) 01:30:48 0
ちょっと鬱になったけどハッピィに終わってヨカターヨ・゚・(ノД`)・゚・
10レス制限のせいだと思うんだけど最後の方をもうちょっと濃密に書いて欲しかったかも。
何はともあれGJ
845('A`):2006/07/07(金) 01:31:36 0
全てはにいせまのためかww後半タイトル忘れてたから
よけいオチでつぼったわww
846茄子男:2006/07/07(金) 01:31:46 0
いや、むしろそれを狙ってたから安心してくれw
“ここで終わりか…”と思わせといて“ええ!?まだ続くの!?”っていう感じにしたかったし。
847('A`):2006/07/07(金) 01:32:28 0
まんまと嵌ったってわけか。やるな
848('A`):2006/07/07(金) 01:32:47 0
今みんなの作品をよんで自分の作品を抹消しました
849('A`):2006/07/07(金) 01:32:57 0
クオリティTAKEEEEEE!!!
850('A`):2006/07/07(金) 01:33:16 0
漏れ・・・参加しなくて良かったよ・・・。
851('A`):2006/07/07(金) 01:34:53 0
妄想男もまとめGJ
入れたぜ
852('A`):2006/07/07(金) 01:35:14 0
>>848
俺も俺もw
853('A`):2006/07/07(金) 01:39:47 0
ゴラッソテンプレ

☆☆☆☆☆古都男『良心的な商品』感想
☆☆☆☆☆逢魔男『神様、時間を止めて』感想
☆☆☆☆☆茄子男『Born to kill - にいさまと呼ばせたい』感想
854('A`):2006/07/07(金) 01:44:49 0
妄想男はラーメン屋でバイトしてるのかw

それにしても絵・・・いやなんでもない。センスあると思う。
ラーメン屋の中では断トツで
855('A`):2006/07/07(金) 02:07:13 0
そろそろ書いてもいい?
856('A`):2006/07/07(金) 02:09:35 0
投下じゃないのかよw
857('A`):2006/07/07(金) 02:11:02 0
投下出来るならもうしてるっつーのw
858('A`):2006/07/07(金) 02:25:06 0
ネタが微妙にちょい被ってて怖い
859('A`):2006/07/07(金) 02:31:43 0
テーマ同じだし多少擦れるだろ
860:2006/07/07(金) 03:00:10 0
今まで読んでましたよ。
何だか益々レベルが上がってきてますね!!
投下された作者さんお疲れ様でした^^
今日はゆっくり休んで下さい。
自分もそろそろ寝ますね。ではおやすみなさい


そして最後に……

差し入れですw
('A`)つttp://up2.viploader.net/pic2d/src/viploader2d84923.jpg
ttp://sakuratan.ddo.jp/uploader/source/date17238.jpg

〜もし時短編祭り〜【七夕の陣】
推奨BGM【第2弾】
To Heart2より

Feeling Heart
ttp://up2.viploader.net/mini/src/viploader50534.mp3

それぞれの未来へ
ttp://up2.viploader.net/mini/src/viploader50571.mp3

861('A`):2006/07/07(金) 03:25:01 0
ようやく帰宅。さて読むぞ、書くぞー

というわけで、ちょっくら亀頭オナでもして、頭をすっきりさせてくらあ
862('A`):2006/07/07(金) 03:28:24 0
うわああああああああああああ
消えたああああああああああああああああああああああ
863('A`):2006/07/07(金) 03:44:06 0
なんじゃ!このクオリテの高さは!
864('A`):2006/07/07(金) 03:46:35 0
ああ、いいネタが思いつかないいいいい
寝る
865('A`):2006/07/07(金) 03:54:26 0
3人ともオチがすばらしいな
866('A`):2006/07/07(金) 03:57:24 0
>楔
差し入れありがとう。フヒヒ
867('A`):2006/07/07(金) 04:13:39 0
やっとこれた・・・みんなGJ!ゴラッソつけながらSS書くよ('A`)
ネタは山ほどあるけど文章苦手
868恩怨男:2006/07/07(金) 05:05:45 O
投下していい?
869('A`):2006/07/07(金) 05:08:11 O
|A`)もは
870('A`):2006/07/07(金) 05:10:28 0
>怨念男
いいよいいよ〜

>869
sageないのかい?
871恩怨男:2006/07/07(金) 05:11:14 O
【星に願いを】

五月も終わりに近付いた頃、俺は風邪をひいた。
十数年病気知らずだったのに、だ。
何とかは風邪をひかないのでは無かったのか…。

「薬だしておきますから、安静にして下さい。お大事に」
「…あっはい、ありがとうございました」

診察が終わり、ロビーで名前を呼ばれるのを待っていると、一人の女の子に目が行った。
その子は備え付けのソファに座り、ただぼーっと中庭を眺めていた。

「かわいいなぁ…」

女の子は整った顔立ちをしていたが、まだ少し幼さが残っている。
髪は後ろで二つに纏められていて、俺よりも少し若い感じだ。
水玉模様のパジャマからは、白く細い腕が覗いている。
その腕には点滴が刺さっていて、見るからに痛々しい。

「…さん…岡村幸哉さん」
「…えっ?あ、はい。すいません」
「本日のお会計、435円になります」

会計を済ませ、処方された薬を受け取っても、俺はなかなか帰れなかった。
もう少し、あの子を見ていたかったから。
中庭を眺めてる女の子。それをただ眺めている俺。

「俺なんかに話しかけられても、嫌な顔するだけだよなぁ…」

声をかけられない自分が情けなくなり、足早に病院を後にした。
872恩怨男:2006/07/07(金) 05:12:52 O
「はぁ…」

もう何回目だろうか。溜め息が止まらない。
家に向かう足も、心なしか重い。
一目惚れなんて何歳の時以来だろう?
あの子の姿が、頭から一向に離れなかった。

「ゴホッ…あっ、そうだ!」

キュッと踵を返し、来た道を戻る。
途中見つけた花屋に、キョドりながら入った。

「いらっしゃいま…」

若い店員が、俺の顔を見て固まる。…どうせ酷い面だよ。
少々凹みつつも、適当に花を選んで綺麗に包んでもらった。

「…あ、気味悪がられちゃうかな」

いきなり花なんか貰ったら、普通はヒくだろう。
しかし、もう買ってしまった。捨ててしまうのは勿体ない。
大丈夫だと自分に言い聞かせて、病院に向かった。

心臓が飛び出そうになりながら、自動ドアをくぐる。
独特の匂いと、クラシックが聞こえて来た。

「どこか…いた!」

女の子は先ほどと同じ場所に座っていた。

「落ち着け…ふぅ〜」

何度か深呼吸をした後、目を閉じて強く念じる。

──時間よ止まれ──

耳鳴りがして、辺りからは、匂いも音も空気の流れさえも消える。
目を開けると、全ての物が例外無く停止していた。
ただ、俺一人を除いて。
873恩怨男:2006/07/07(金) 05:14:09 O
俺は昔から、奇妙な力を持っている。
一日に一度、30秒だけ時間を止められる力。

「よし…」

時間が止まった世界を、女の子の所まで走った。
女の子は中庭を見つめたまま、止まっていた。
近くで見ると、より一層可愛かった。

「おっと時間が…」

女の子の膝の上に買って来た花を置いて、入口まで戻った。
しかし間に合わずに、途中で時間が動きだしてしまった。
止まっていた空気が動き、病院独特の匂いや、クラシックの音楽が戻って来た。
振り返ると、女の子は突然現れた花に驚いている。

「…嫌がってはいない…かな」

花を見つめる女の子の顔は、花よりいっぱいに咲いた笑顔だった。

次の日から、花を届ける事が俺の日課になった。もちろん時間を止めて。

そんなある日、彼女の膝に手紙が置いてあった。

『お花の人へ
いつもお花をありがとう。
あなたのお陰で、ロビーに座っているのが楽しみになりました。
あなたの名前も顔も分からないけど、最近一つだけ分かった気がします。
あなたが照れ屋さんだって事です。
当たってますか?違うかなぁ。
いつか、あなたとお話が出来たらと思います。  加奈』

女の子らしい、けれど丁寧な字で書かれた手紙だった。
874恩怨男:2006/07/07(金) 05:14:54 O
それから俺は、花と一緒に手紙も付ける事にした。
他愛も無いやり取り。加奈を初めて見た時の事、将来の夢や病院での事。
本当に、何でもない話。お互いそれが嬉しかった…とおもう。少なくとも、俺は。
ただ、俺は「お花の人」のままでいた。理由なんて無い。

梅雨が明け、七夕が近付いてきたある日の手紙。

『そういえば、もうすぐ七夕でしょ?
私の学校に、七夕の日の噂があってね。
七夕の夜6時までに、お互い願いごとを書いた短冊を笹に付けるの。
そして、7時になったら相手の短冊を持って帰るの。
それを次の七夕まで持ってると、願いは叶うって話しなんだ。
もしよかったら、付き合ってくれないかな? 加奈』

『そんな噂があるんだ。知らなかったなぁ。
さそってくれてありがとう。でも、会う事は出来ないよ。ごめんね。
加奈が俺を嫌いになるのが怖いんだ。
でも短冊はちゃんと付けに行くよ お花の人』

「夜の病院か…大丈夫かな」

病院に入る事は、見舞客を装えば多分大丈夫だろう。
しかし、夜の病院は、患者や関係者以外は目立ってしまう。
加奈にバレてしまっては元も子もない。
見つかったりしない事を祈りつつも、その日は浮かれて眠れなかった。
875恩怨男:2006/07/07(金) 05:15:48 O
──七夕の日──

病院のロビーには、立派な笹が飾ってあり、それには既に沢山の短冊が付けてあった。
予想通り、病院内には数人の患者と見舞客、清掃のおばさんだけだった。

「加奈は…いないな」

手早く短冊を付け、ロビーの奥で待機。
持って来た雑誌を広げ、チラチラと笹を見ていた。
数分後、加奈が笹に短冊を付けていた。
加奈は短冊を付け終わると、トテトテと近くのソファに歩いて行った。


「…7時になったな」

ロビーには、もう片手で数える程しかいない。
加奈はただじっと、笹を見つめている。
音を立てない様に立ち上がり、いつも通り花と手紙を持って時間を止める。
耳鳴りの後、全力で加奈の所へ走り、花を置いた。
そのまま短冊を取りに笹へ向かう。

「あと17秒…ギリギリだな」

短冊を取るのに手間取り、取り終った頃にはあと6秒前後。
仕方なく近くのトイレに逃げ込み、加奈の様子を見る事にした。

10分後、トイレから出るとそこには加奈の姿は無かった。

「病室に戻ったのか…」

一仕事終えた達成感に満たされながら、病院を後にする。
ふと、ロビーの奥が騒がしかったが、ここは病院、いつもの事だろう。
876恩怨男:2006/07/07(金) 05:16:33 O
次の日、加奈はいつもの場所にいなかった。
次の日も、その次の日も。
耐え兼ねて、俺は通りがかった看護師に尋ねてみた。

「あ、あの、いつもここにいた加奈…あっいえ、加奈さんは?」
「加奈ちゃんのお知り合い?
今は集中治療室だから、面会は出来ないはずだけど…」
「え…?あ、あの、加奈さんの病気って」
「担当じゃないから詳しくはわからないけど…心臓がどうのって言ってたわね」
「それ…で、今は大丈夫なんですか?」
「七夕の日に倒れて以来、意識が戻らないって聞いたけど…
ドナーが見つかれば、移植手術で助かるらしいけどね…」
「そんなに…七夕…あの時?」
「…?あなた本当に加奈ちゃんの知り合い?」
「ぇあ?そ、そうですよ。あの…ありがとうございました」

病気なんて分からないけど、七夕の日、あの時慌ただしかったのは…。

「移植…そんなに悪かったなんて、知らなかった…」

手紙には、そんな素振りは全く見せなかった。
むしろもうすぐ元気になって、退院すると思っていた。
もう、会えないんだろうか…せっかく仲良くなれたのに…。

「俺は…なにかしてあげられただろうか」

外に出ると、土砂降りの雨が降っていた。
877恩怨男:2006/07/07(金) 05:18:18 O
帰る途中、持っていた花をどうするか悩んだ。
俺に出来る事と言えば、花を届ける事と、励ましの手紙くらいだ。
病院に戻り、集中治療室へと向かった。

「あれ…ここどこだ?」

道に迷ったのか、個室が並んだ病棟にいた。
引き返そうとすると、反対側から誰か来る気配がした。

「…加奈?」

ベッドには加奈が眠っていた。回りには医者や親族らしき人達。
どうやら個室に移ってきた様だ。
集中治療室から出られたという事は、少しは安心──

「もって後…一年ですか?」
「このままでは…私共も、手は尽しているのですが…」

病室で、医者と親族が何か話している。他にも言っていたが、よく分からなかった。

「加奈…」

その時、医者達が病室を出てきた。
その瞬間、時を止めて部屋に飛び込んだ。
心電図が、波を打った瞬間で止まっている。
加奈は依然として眠ったままだ。
その顔には、命が消えそうな気配など微塵もなかった。
ふと台の上に、俺が書いた短冊を見つけた。

「大事に持っていてくれたのか…」


それ以上何も言えずに、花を台の上に置いて部屋を後にした。

あれから加奈から手紙が来ることはなかった。
それでも俺は花と手紙を置き続けた。
878恩怨男:2006/07/07(金) 05:19:03 O
その日も、雨が降っていた。

いつもの様に花を買い、病院へと向かっていた。
信号が変わるのを待っていると、物凄いブレーキの音が聞こえた。

気が付いた時に見えたのは、地面に降る雨と一面の血溜まり。
俺の顔を雨が叩く。何も感じない。
誰か何か言ってる。何も聞こえない。
そこでまた、意識が無くなった。


次に気が付くと、俺は運ばれていた。
白い服を着た人達が、しきりに話していた。
──うるさいな。寝れないから静かにしてくれよ。
そういえば、俺は何をしてたんだっけ──。

「ぅあ…ここは」
「岡村さん!しっかりして、わかる?」

──あぁそうだ、花を…加奈に渡さなきゃ。

「先生…これ…加奈に」
「わかった、ちゃんと渡すから!しっかりしろ!」

──そうだ…止めてばかりだった時間を…今度は刻んでいこう。

「先生…もし」

加奈…七夕の噂は、本当だったよ。…ちょっと違う形になりそうだけど。

「俺…死んだら…加奈…に、俺の──」

──胸を叩いた。先生、分かってくれたかな?
俺の手には、加奈の書いた短冊。最後にもう一度、加奈の願いを見て──

『お花の人に会いたいです 加奈』


──俺の意識は、それから無い。
879恩怨男:2006/07/07(金) 05:19:46 O
──翌年、夏──

「退院おめでとう」
「長い間、お世話になりました」
「よく頑張ったね、これからも大変だけど、一緒に頑張って行こうね」

主治医の先生が、微笑みながら手を振っている。
いよいよ退院だ。長かった病院生活も、これで終わり。

「まって…忘れ物!」

看護婦さんが走って来る。その手には、小さな箱を抱えていた。

「これ、大切な物でしょ?危うく忘れる所だったわね」
「ありがとうございます」

看護婦さんから、箱を受け取る。中身は沢山の手紙。
入院中、花と一緒に届いていた手紙だ。
だけどある時を境に、急に来なくなってしまったっけ…。

「その人から伝言だよ。
『ちょっと遠い所へ行く事になりました。
でも、いつも近くで見てるよ。いつまでも元気で』
…だから加奈ちゃんは頑張らなきゃな」

手術が終わった後、先生がそう教えてくれた。


手を振る看護婦さん達に見送られ、車が走り出す。
右手には去年の短冊。胸に当てると、不思議と落ち着くきがした。
短冊には、お世話にも綺麗とは言えない字で、願いごとが書いてあった。

──加奈ちゃんが元気になりますように お花の人──


【おわり】
880('A`):2006/07/07(金) 05:27:46 0
恩怨男GJ!
普通に良い話だな。こういう話、結構好きよ
881('A`):2006/07/07(金) 05:30:41 0
クオリティのハイレベル安定具合に嫉妬。
882恩怨男:2006/07/07(金) 05:31:30 O
>>874の4行目の文末の、理由なんて無い。
ここを、その方が格好いいと思ったからだ。に訂正するのを忘れていました。
脳内変換お願いします。
883ゴラッソテンプレ:2006/07/07(金) 05:54:46 0
☆☆☆☆☆古都男『良心的な商品』 感想
☆☆☆☆☆逢魔男『神様、時間を止めて』 感想
☆☆☆☆☆茄子男『Born to kill - にいさまと呼ばせたい』 感想
☆☆☆☆☆恩怨男『星に願いを』 感想
884('A`):2006/07/07(金) 06:03:31 0
よ…ようやく書けた。寝よう
885('A`):2006/07/07(金) 07:35:59 O
|`)もは
886('A`):2006/07/07(金) 07:45:16 O
よう
>>恩怨男
GJ!!花の人が健気すぎる
887('A`):2006/07/07(金) 07:48:32 0
まだ書き終わらない俺が登場
888めるすー:2006/07/07(金) 09:31:53 0
話の内容は考えてあるんだが、うまく書きつなげられない俺の参上
889('A`):2006/07/07(金) 10:24:57 O
おまいら、まだ時間はある
自分が思ったままに書き綴るんだ
890('A`):2006/07/07(金) 12:00:04 O
【投下状況中間報告】

参加者(現在17名)

嬲嫐男 堕落男 硫黄男 雪駄男 全裸男
摩央男 埴輪男 中肉男 阿部男 糞恥男
拙劣男 累々男 米異男

投下(現在4名)

古都男 逢魔男 茄子男 恩怨男 

参加表明は仮コテの○○男(○○は漢字二文字)

!!重要!!

・重複防止のため投下する作者さんは5分前に宣告してください。
・投下の際、作品名必須!!忘れずに記入してください。
・祭り中なのでsage進行でお願いします。

祭りもいよいよ残り12時間!!後半戦突入!!
891('A`):2006/07/07(金) 12:40:19 O
【投下される作者の方々へお願い】

・投下の際は仮コテ、作品名を忘れずに記入してください。
・他の作者さんと投下が被らないように、投下前に宣言してください。
・22時以降は大変混み合うと予想されます。出来るだけ時間に余裕をもって、投下して下さい。

【ゴラッソされる皆様へお願い】

・ゴラッソは全ての作品を評価して下さい。詳しくはテンプレートを参照。
・必ず名前欄にゴラッソと記入して下さい。
・評価する気が見られない、明らかな荒し行為は、カウントされない場合があります。
・作者の方への礼儀でもありますので、ゴラッソする際には責任を持ちましょう。
・公平な審査の為、個人の複数回のゴラッソはご遠慮下さい。

【皆様へお願い】

・大会中はsage進行でお願いします。
・祭りはみんなで行う物、荒し行為はやめましょう。
・おやつは500円までとなっております。
※バナナはおやつに含まれますん。
892('A`):2006/07/07(金) 13:14:44 0
891のテンプレ嘗めとるなw
893('A`):2006/07/07(金) 13:28:38 0
あと30分しかないし、あきらめよう
894('A`):2006/07/07(金) 14:25:21 0
100行以上オーバーしたああああああああああああああ
895('A`):2006/07/07(金) 14:27:04 O
俺はもう諦めてスロット打つことにしたよ
896米異男:2006/07/07(金) 15:15:56 0
投下
作品名「タイム・サービス」
作者 米異男
レスオーバーの危険性 大
897米異男:2006/07/07(金) 15:22:33 0
世の中本当に便利になったもんだと、ばあちゃんが言った。
情報が光の速さという物理的限界の速度で伝達できるようになり、家にいながら買い物やら友達とおしゃべりやらできるようになった。
錯綜する情報の渦中に新しい自分を発見して物質世界に戻ってこない人間すら出現するようにもなった。
・・・はやい話、インターネットって便利なもんだけど、のめりこみすぎると良くないぜっていう話。
俺は、一般的に見てバランスのとれている方だと思う。
世の中、全てにおいてバランスは重要だ。
のめりこみすぎると周りが見えなくなり、柔軟な思考を展開できなくなる。
そう、俺が初めてあの掲示板を見たとき、「こんなバカらしいことあるわけないだろ」と認識できたのは、きっとその頃はバランス感覚がまだ俺にあったからだよ。
「今日は、水野正死刑囚の死刑執行の日です。日本中を震撼させた、あの連続婦女暴行猟奇殺人事件の犯人が、今日200×年7月4日という日に裁かれるのです。」
テレビでこんなことをニュースキャスターがやたら力を込めて言っていたが、バランス感覚が無くなるとこういう犯罪者にもなりうるワケだ。

で、その掲示板のタイトルは『あなただけの30秒』。
内容はこう。
『あなたの好きな時刻をこの掲示板に書き込んでください。私たちはその時間から30秒だけをあなただけのものにしてさしあげます。』
好きな時刻を書き込むと、そこから30秒だけ俺の時間になる?
何のことかはさっぱり分からないが、とにかく胡散臭かった。

でも、人間には好奇心ってモンがある。
そう、人間は好奇心があったからここまで文明を発達させることが出来たんだ。
物事がどうなっているのか知りたい。
この部分をこうしたらどうなるのか知りたい。
その、未知なる物へのあくなき探究心が、今日の文明を支える技術を発達させたんじゃないか。
それに、近づく期末テストに向けてテスト勉強をしてたのだが、全くはかどらなくてイライラもしてた。
丁度、気晴らしがしたかったんだ、適当なことでも書き込んでさ。
だから、俺にそんな掲示板に書き込むなよ、ていうのはムリな話ってもんだ。


そうさ、俺は書き込んださ、「200×年7月5日、午前10時40分30秒」ってな。
それが間違いの始まりだってんなら、神さま、俺はあんたを正しいとは決して認めない。
898米異男:2006/07/07(金) 15:24:59 0
で、7月5日。
つまり、掲示板を見つけた次の日だな。
俺は、いつものように学校へ行った。
俺が前の日に掲示板に「200×年7月5日、午前10時40分30秒」って書いたことをすっかり忘れて。

午前10時40分30秒ってのは、俺の学校ではちょうど2限が始まった頃で、6月30日の2限はプールの授業だった。
俺はプールの授業が嫌いだ。
50mのクロールなんて六人並んで泳いだ日には、大体ビリか最後から2番目にしかならない。
しかも、その日はいかにも梅雨らしい天気で、プールの水が冷たくて、しかも風が吹くもんだから気化熱が俺から体温を奪う。
体を暖めるために筋肉が産熱運動をしていると、いつの間にか俺たちの泳ぐ番になった。
一本目は2本目に待ち受けるタイム測定の練習。
といっても、やっぱり遅いヤツは遅いって笑われるので、誰もが速く泳ぎきりたかった。
六人が並んでプールに入った。
なんか、すごく泳ぐのが速そうな連中が集まっている。
しかも、隣の隣にいるのは、100m自由型でインターハイ出場を決めている深海じゃないか。
恥をかくのは目に見える組み合わせ。
神さま、俺はあんたを恨む。
で、体育の教師が笛を吹いて、俺は顔を水につけて、それから思い切り壁を蹴飛ばした。

まぁ、この結果は当然といえば当然なのだが、周りの連中はやっぱり泳ぐのが速くて、深海にいたってはもう15mラインを突破している。
その頃俺はまだ10mラインに届くか届かないかくらいの位置にいる。
ああ、やっぱ俺、一番ビリなんだろうな。
プールサイドで見てる水島とかは、きっと俺のことを「おせぇなあいつ」とバカにしてるに違いない。
はやいとこ泳ぎきりたいが、俺は全く進まない俺の体のせいで長いこと恥をさらすことになるだろう。
普通なら。
でも、深海が15mラインから25mラインに届くか届かないかのところにいるとき、それは起こったんだ。

急に、深海や他の4人に俺が追いつき始めた。
違和感はあった。
でも、俺は泳ぐことに必死でその違和感の原因を探る余裕がなかった。
で、俺は深海より先に40mラインを越えていたらしい。
深海がそこから猛追してきたらしい。
そして、タッチの差で俺は深海に負けたらしいんだ。
水中から顔をあげて、そこに深海がいたので、ああ、またドンケツなんだろうなと思った。
50m泳ぎきったとき、プールサイドにいた水島とかが俺のことを唖然とした目で見ていた。
俺はきっとまたバカにしてんだろと思って、「いやぁ、やっぱ俺って泳ぐのダメだわ」とかぼやきながら、再びプールのスタートの方へと歩いた。
水が耳に入ってしまって、歩くたびに不快なくぐもった音がした。
俺があの深海に『タッチの差で』負けたということに気付いたのは、深海が「お前、いつの間に俺の前にいたんだ?」とプールサイドで聞いてきた時だった。
ちなみに、次のクロールのタイム測定の時にはそんなことは無く、俺は実力どおりのタイムで乗り切った。
899米異男:2006/07/07(金) 15:29:42 0
俺は昼休みにこの不思議な現象について少し考えていた。
昼食を食べながら。
相沢さんがやってくる。
「ねぇ、加納君、今日の水泳すごかったらしいじゃない。あの深海君とどっこいどっこいのタイムだったんでしょ?」
「あ、ああ。なんかコツをつかんだっていうか・・・。でもタイムを取る本番はコツを忘れちゃったんだよ。」
「あ、そうなんだ。でも深海君と競ったんでしょ?すごくない?」
そんな風に相沢さんが言ったのに対し、俺は愛想笑いをしておいた。
そう、俺は相沢さんが好きなんだ。
でもその事を悟られてはいけない。
なぜかは分からないけど、これって男の本能みたいなもんだと思う。
で、俺が相沢さんのことが好きだってのに気付いたのは高1の中ごろだったけど、詳しい話は話の本筋と関係はそこまで無いので省略させてもらう。
話がそれたので元に戻す。
その愛想笑いの瞬間、俺はピンときた。


――あの掲示板か。


「ねぇ、どうしちゃったの?何か今急に雰囲気変わっちゃったよ?。」
相沢さんが聞いてきたが、
「あ、ああ。なんでもないよ。」
と、俺は生返事をした、
それから相沢さんと昼食を食べ終えて、あの非科学的な掲示板について考察した。
まず、『あなただけの時間にします。』というのは、俺だけが動ける30秒ということだ。
俺以外の物体の時間が止まってしまう、ということだ。
たとえば、俺が200×年7月5日午前10時40分30秒とあの掲示板に書けば、俺は200×年7月5日午前10時40分30秒から30秒だけ、『俺だけの時間』を経験することになる。
その30秒の間は、俺は何でもできて、俺以外の人間は停止してしまう。
じゃなかったら、俺が深海と水泳でどっこいどっこいのタイムを出すなんて物理的に不可能だ。
俺は、この能力の使い道を色々と考えた。
・・・今回は水泳で深海と妙に競るなんてくだらないことをしてしまったが、何でもできるんじゃないのか?コレ。
俺の好きな相沢さんに、どうしても渡せなかったラブレターだって渡すことが出来るし、他のいろんなことも・・・。
本人にさえ気付かれずにね。
これはすごいことだ。
あの掲示板に適当な時間を書いとけば、俺は神にだってなれるぞ。

急に、不気味な笑いがこみ上げてきた。
隣で半沢が驚いてこちらを見て、
「どうした、何かあったんか?」
と独特の訛りで聞いてくるが、
「ああ、何でもない。」
と、不気味に笑いながら返しておいた。
900米異男:2006/07/07(金) 15:31:59 0
家に帰ると、俺はいの一番にパソコンの電源を点けたんだ。
そして、7月4日の履歴から、あの掲示板を見つけ出す。
「あなただけの30秒」と書かれた掲示板のタイトル。
その下に小さく「ご利用は計画的に」と書かれていたが、俺はそんなものに気がつかないくらい興奮してたんだ。
俺の書き込みにレスがついていた。
「ご利用ありがとうございます。またの書き込みをお待ちしております。」
なんだか接客業のマニュアルトークのようなレスだった。
俺は期末テストカンニング大作戦と、相沢さんとの初めてのチュー計画に必要な停止の時間を猿のように計算した。
計算によって導き出された、7月6日の午前8時00分と、9時19分00秒から59秒まで全ての時間、10時19分からと11時19分、午後0時19分からも同様の時間を掲示板に書き込む。

7月6日、午前7時58分。
俺は登校してすぐに席につく相沢さんに話しかける。
「相沢さん、テストへの意気込みはどうだい?」
「んー、まあまあかな?加納君こそどうなの?」
「んー、やっぱまあまあだね。」
俺はチラリと時計を見た。
8時01分。
まぁ、あの時計が進んでると考えて、そろそろ時間が止まる頃だ。
あの、自分の思い通りに事が進んでるときに出てくる笑いと、本当に計画どおりに事が進んでいるのかという不安を同時にこらえていると、やがて時間が止まった。

俺は初めて意識的に時間の止まった世界に入り込んだワケだが、確認のために隣の席の半沢をつっついてみた。
ピクリとも動かない。
念には念をってことで、携帯の時計を確認した。
携帯を探すのに少し手間取ってしまったが、開くと時計なんて全く動いていなかった。
すげぇ、これはすげぇぞ!ホントに時間が止まってる!!
そして、相沢さんの方を向く。
唾をゴクリと飲み込んだ後、相沢さんにアタックをかけようとしたその瞬間、時間が再び動き始めた。
「・・・加納君、そんなに私にドアップで近づいて、どうしたの?」
「あ、いや・・・アレだ、ほら。サラダ記念日・・・。」
「あ、サラダ記念日なんだ。なら仕方ないね。」
相沢さんとワケの分からんやりとりをした後、俺は時間が動き出したことに気付いた。
そうだった、制限時間は30秒しかないんだ。
時間が止まったことを確認してしまったことを悔いた。
でも、ま、まだやりようはあるさ。
アレならテスト中でもオッケーだろ?などと考えていた。
が、誰にも気付かれずに時間停止カンニングを遂行するには30秒ごとに自分の席に着席していなくてはいけないので、予想以上にテストのカンニングに手間取り、結局その日は相沢さんに何もできなかった。
901米異男:2006/07/07(金) 15:33:32 0
帰宅。
空が梅雨なのにあんなに澄んでいる。
これで明日テストがなければ完璧なのだが。
「祐ちゃん、ちゃんと勉強はしたの?」
と母親が聞いてくる。
どうやら、最近インターネットに入り浸りの俺を心配しているようだ。
でも、母ちゃん、心配御無用だぜ。
俺には地上最強の「時間をとめる」力があるんだぜ。
例の掲示板には、「ご利用ありがとうございます。」のレスが律儀にも俺の書き込んだ241の時間全てについていた。
少し気味が悪かったが、俺は気に留めずに何気なくその掲示板に昨日と同じ時間を書きなぐった。
この時、俺はバランス感覚ってヤツを失ってたんだ。
でも、もう後になんて戻れないよ。
だって、時間ってのは止められるものではあるけど、戻すことなんて出来ないんだから。


200×年、7月7日。
午前7時58分に、俺は昨日と同じように相沢さんに話しかける。
そして、周囲の動きが止まった瞬間、俺はためらわずに相沢さんの唇に俺の唇を重ねた。
甘い感じと、少しザラザラした感じがあったが、俺は不器用な格好で相沢さんとチューをしていた。
いい匂いがして、俺は幸せだった。
今まで出来そうで出来なかった話しかける以上の行為。
もちろん、ただの自己満足である虚しさもあったが、そんなのその時はどうでも良かった。

で、テストも昨日と同じ方法で切り抜ける。
この日の最後のテストは、あまりにも簡単すぎた。
だから、俺は見落としてしまったんだ。
午後0時19分57秒から59秒にかけて、時間が止まっていないことを。
でも、そのことに気付かない俺は、人生って楽だな、なんて事を勝手に悟っていた。

家に帰ると、携帯にメールが一通来ていることに気付く。
相沢さんからだった。
「今日、午後7時に星の丘公園で待ってます。」
・・・これって、アレか?
デートの誘い?
しかも、今夜は七夕で、満天の星空の下、俺と相沢さんはロマンチックにアレっていうことか?
俺の頭の中でベートーヴェンの交響曲第九番合唱つき(いわゆる、歓喜の歌)が流れた。
で、そのおかげで俺はあの掲示板をチェックする事を忘れてしまっていた。

午後6時55分、星の丘公園。
まだ空が明るくて、星が見えない時間。
自転車を漕いで坂を登ってきた俺は少し早めに公園に着いたつもりだったが、相沢さんはすでに公園で待っていた。
「あ、加納君。」
相沢さんが話しかけてくる。
「あ、相沢さん。」
なるべく、いつもと変わらない様子で、淡々と話しかける。
「こんなトコに呼び出して、何か用でもあんのかい?」
「うん、加納君、実はね・・・。」


そこで俺は無音・無臭の暗闇に包まれた。
902米異男:2006/07/07(金) 15:36:44 0
気がつけば、公園の時計が午後9時30分をさしていた。
俺は一人、公園のブランコで赤い液体で汚れた両手を白い蛾やら小さな虫の集まる電灯にかざしていた。
電灯の光を浴びた赤い液体が、顔に滴り落ちてくる。
俺は少しの間、その幻想的な光景に見とれてしまった。
その液体はまだ生暖かかくて、体温に近い温度だったんだ。
だから、俺はそれが血だって気付くまで、脳がその暖かさでとろけてしまっていたんだと思う。
血だと気付いて、まず両手に嫌悪感が走った。
次にそれを洗い流さなきゃ、と思って公園の蛇口を全開にして両手を水流に浸す。
初めの何秒かは勢いよく血は落ちたのだが、皮膚の皺の間で固まった血がなかなか落ちなかった。
俺は血を洗いながら考えた。
「俺はいったい何をしてたんだろうか?相沢さんは?これはいったい誰の血なんだ?なぜもう日が暮れて9時すぎてんだ?」
それから、血を洗い流すと俺は家に帰ることにした。
自転車で坂を下るだけだったので、夜の風が頬に当たって気持ちいいはずなのに、胸の中で釈然としないものがつっかえている。
しかし、ある確実な予感だけは俺の中でしていて、それを俺は押し込めようと必死に下り坂なのにペダルをこいでいた。

「あら、遅かったのね。」
母ちゃんが皮肉っぽく言うが、無視した。
「あー、カラオケがすげーアツくて長引いた。」
と、適当にごまかすと、俺はパソコンの電源を入れて、例の掲示板へとアクセスする。

掲示板に、俺はすでに482回書き込んでいた。
われながら少し気持ちの悪い回数だ。
そして、479回分には、「ご利用ありがとうございます、またの書き込みをお待ちしております。」のレス。
しかし、480回目のレスには、少し内容の違うレスがついていた。
「平素よりの当サービスのご利用ありがとうございます。さて、当社からお客様への貸付時間は、現在14400秒。貸付利息含めて、現在お客様は30000秒の返済義務がございます。
 これにつきまして、第一回目の返済日時は、200×年7月7日午後7時00分より9000秒とさせていただきます。
 なお、当社の貸付上限時間は14400秒でございますので、第一回の返済が終わるまでお客様への当サービスは一旦停止させていただきます。」
・・・まるで、キツネに化かされたような感覚だった。
ワケも分からずに俺は掲示板に書き込んだ。
「返済っていうのは、具体的にどのような方法で行われるのですか?」
3秒後に更新した。
すぐにレスがついていた。
「お客様へ貸し付けた時間は、当社と契約した時間貸出人様が元々所有されていた時間です。
 返済日時になると、自動的にお客様の所有している時間が時間貸出人様の所有財産となります。
 貸出人様は、お客様の貸し付けた時間だけお客様の時間を自由に使用することができます。
 平たく言えば、お客様は借りた時間だけ貸出人様に肉体使用されていただく、ということです。
 なお、利息の方は手数料として当社が徴収させていただきます。」
俺は、つまりあの2時間半の間、その「貸出人様」とやらに体を自由に使われていたらしい。
俺はすぐに書き込んだ。
「で、俺の時間貸出人様ってのは誰なんだよ?」
更新。すぐにレスがついている。
「水野 正様でございます。」
・・・それはこないだ死刑執行がなされたばかりの、あの犯罪史上最悪の殺人犯の名前だった。
いや、きっと同姓同名に違いない。
でも、ならあの血は・・・。
俺の中の予感が、大きな金属製の何かを地面に引きずる音をたてて現実に近づいてくる。
俺はめまいがして、それからキーボードの上に頭をガシャリと落としてしまった。
掲示板には、「gvbtffgrtvb5d」と、ワケの分からない書き込みがされていた。
903米異男:2006/07/07(金) 15:38:19 0
翌朝。
俺はいつの間にか布団の上で寝ていた。
「祐ちゃん、あんた、昨日パソコンの前で気絶してたんよ。
 あんた、これからしばらくパソコン使うの禁止ね。
 というか、あんたしかウチでパソコン使わないから、パソコンはしばらくおじちゃんに預かってもらうわ。」
と母ちゃんが言った。
これで、俺は例の掲示板を確認する術を失った。

登校すると、相沢さんは来ていなかった。
「えー、相沢つぐみが昨日の夜から行方不明になっているワケだが、誰か心当たりのあるヤツはおらんか?」
クラス担任が眠たそうに言った。
「あー、そうか、なら朝礼を始める。」
そして、少年犯罪史上稀に見る残忍さ、狡猾さで知られる「少年A]の、地獄の一週間が始まったんだ。


904米異男:2006/07/07(金) 15:40:10 0
しまった!案外余裕があった!
読みにくいのは堪忍な。かなりキリキリにつめたから。
905('A`):2006/07/07(金) 15:43:41 0
米異男GJ
これは沈む。
906('A`):2006/07/07(金) 15:48:44 0
>>米異男
GJ!!相沢さん(´・ω・`)カワイソス
907('A`):2006/07/07(金) 15:53:05 0
なるほどそういうことか
908('A`):2006/07/07(金) 16:24:02 0
こいつは…すげぇ
909('A`):2006/07/07(金) 16:26:12 0
現在のゴラッソ平均4くらい

レベルたけー
910阿部男:2006/07/07(金) 17:43:49 0
五分後に貼りますお
911阿部男:2006/07/07(金) 17:47:49 0
「ぼくは、人の時間を止められるんだよ」
「へぇ、それはすごいわね」
この娘、だれだっけ。
ここ、どこだっけ。
「教室よ」
彼女が、透明感のある笑みを浮かべながら言った。
「あなたが毎日通っている、ね」
そう言うと、子どもっぽく、声を上げて笑った。
ぼくも、笑った。
「ああ、そうだった。すっかり忘れていたよ」
その通りだ、ここは教室だ。
整然と並べられた机、消し残しのある黒板、教室後方にある掃除用具入れ、棚。間違いようがないじゃないか。
窓から空を眺める。
ベランダ越しに見える空は、原色の絵の具で塗りたくったような、ムラのある気持ち悪い青だった。普段なら窓から背の高いビルが見えたような気がするが、それが本当だったかは思い出せない。
気づくとぼくは教壇の上に居る。
教室を見渡す。
自分の覚えている限りの生徒は全員出席しているようだ。
……待て、「彼女」はクラスメートではないぞ。ぼくに親しい人物には間違いないだろうけど。
「ねぇ、君は誰だっけ」
笑みを浮かべたまま、「さぁ?」と小首をかしげる。
ぼくはそれを見て、とても可愛らしいな、と思った。
もう一度教室を見渡す。
クラスメートは全員、まっすぐ起立した状態で、しっかりと前を見据え、ブツブツと何かを喋っている。
誰かに話しかけてみよう。教壇を降りる。
ぼくは、とりあえず、一番教壇から近い生徒会長に話しかけることにした。眼鏡をかけていて、どこかクールな印象を他人に与える、女生徒会長である。
ぼくが前に立っても、彼女はぼくの方を見ようとはしない。
「やあ、調子はどうだい」
「話しかけないで、キチガイ」「汚らわしい、私の近くに寄らないで」「あなたのせいで毎日授業は台無しよ」「クラスの面子も丸つぶれ」「死んでしまえばいいのに」「誰かこいつを殺してくれないかしら」「死ね! 死ね! 死ね! 死ね!」
僕はさほど驚かなかった。
生徒会長は、いや、クラスメート全員は、まだ真顔でぶつぶつと何かを言い続けている。
「駄目だ、生徒会長、狂ってるよ」
ぼくは肩をすくめながら彼女の方を向いた。
「あなたにひどいことを言ったわ」
彼女はまだ笑みを浮かべている。その透明感のある笑顔が、僕にはとても美しく思えた。「野に咲く花のような」という直喩が似合うのは、世界中で彼女くらいだろう。
912阿部男:2006/07/07(金) 17:48:50 0
「ねぇ、君はいったい誰なんだい?」
「止めてみてよ」 
「?」
「時間を、止めてみてよ」
要領を得ない。だけど、ぼくは彼女に従ってみようと思った。なんでか知らないけど、そうした方がいいと思えた。
……いや、違う。「ぼく」がそうしたいんだ。
「……分かった」
お経のようにつぶやき続ける生徒会長の前に立つ。
深呼吸をして、親指の腹と、人差し指の腹をくっつけた。そして、人差し指を引いて、パチンと指を鳴らした。
生徒会長が、だらしなく口を半開きにしたまま固まった。
「ほら、止まった」
ククッと喉を鳴らしながら彼女の方を向く。なぜか、愉快でたまらなかった。
彼女も、手を口元に持っていって、同じく喉を鳴らしていた。
そして、大声で笑った。二人で。笑った。笑った。
「ほら、他の人の時間も止めてみてよ。みんなひどいこと言ってるよ」
僕はうなずき、前から順に指を鳴らしていった。
「お前が居なければクラスは平和」「死ね」「消えろ」「お前のせいで」「殺せ」「誰か殺せ」「助けて」「こっちに来るな」「話しかけるな」「助けて」
もう迷いはしない。
ぼくは、ひどいことを言い続けるクラスメートの時間を止めていった。
パチンパチンパチンパチンパチンパチンパチンパチンパチンパチン。パチン。
止まる止まる止まる止まれ止まる止まる止まれ止まる止まる止まる。止まれ。
程なくすると、教室から、ぼくと彼女以外の声が消えた。みんな、止まった。ぼくが止めたんだ。
ぼくと彼女は、大口を開けて大声で笑った。
愉快だ、とっても愉快だ。こんなに楽しいことが今までにあっただろうか。
もう一度、教室を見渡す。
お経を合唱したような声が響いていた教室は、一転して無音の教室へと変貌を遂げていた。みんな固まっている。ぼくが止めたんだ。
ぼくは、ある異変に気づいた。
「何人か、いなくなってる」
狼狽が、不安とともに、足の下から胸のほうまで這い上がってきた。
なんで、みんな止めるはずだったのに。なんで、鍵もちゃんと閉めたのに。
狼狽と不安が、直も加速度をつけて這い上がる。ちょうど、それが頭を埋め尽くそうとしたとき、
「窓よ」
涙目のぼくに、彼女が諭すように言った。
窓を見る。なるほど、割れて廊下が見えている。
「追わなきゃ」
クスクスと、彼女が笑った。
「追わなきゃ」
涙を制服の袖で拭いて、ぼくも笑った。
913阿部男:2006/07/07(金) 17:50:25 0
気が付くと、職員室の中にいた。
机が整然と並べられ、それぞれ割り振られた机――汚いな――の前に、教師が起立したままぶつぶつと喋り続けている。
なぜだろう、職員室に行くまでの記憶がすっぽりと抜け落ちている。
でも、ぼくはそんなこと気にしなかった。
居たのだ、逃げたクラスメートが。逃がさないよ、絶対に。
「先生も、逃げたクラスメートも、みんなあなたにひどいこと言ってるわよ」
近くで起立していた、担任の声に耳を傾ける。
「イメージアップを狙ってうちのクラスに入れたものの、やはり失敗だったな」「いや、失敗なのはあいつだ」「私は悪くない」
「あいつがいけないのだ。私は悪くない」「クラスの雰囲気が悪くなるのも、あいつのせいだ」「生徒が私の授業を真面目に聴かないのも、あいつのせいだ」
ぼくは、耐えられなくなって、咄嗟に先生の時間を止めた。
信じてたのに。信じてたのに。許さない。
「止めればいいじゃない」
気が付くと、彼女が僕の目の前に居た。
柔らかく、優しい匂いのする、母性のかたまりのようなハンカチで、ぼくの涙を拭う。
ぼくは笑った。そうだね、そうだね、と。
笑いながら、指を次々と鳴らしていった。
914阿部男:2006/07/07(金) 17:51:10 0
また、記憶がすっぽりと抜け落ちていた。
今度は、完全な闇の中だ。目の前にかざした腕が見えない。光が、これっぽっちも存在しない。
そして、むせるような血の匂い。足首まで浸かっている液体は、どうも血のようだ。
闇の中で、笑い声が聞こえた。
彼女の声だ。
ぼくは確信して、足かせのように重い血を足で押しながら、その声の元に走った。
が、走るぼくの足が、手のような何かに掴まれた。
ぼくは、どぶんという音とともに、バランスを崩して倒れた。
顔が、いや全身が血のプールに浸かり、不快な鉄の味が口中に広がる。鼻に血が入り、血の臭いしかしない。
笑い声は、直も聞こえる。
「君、いるんだろ、いったいここはどこなんだい」
彼女の返答は無い。クスクス、クスクスと、笑い声が暗闇に響くのみだ。
ぼくの身体中を、複数の何かが掴んだ。手に、足に、腹に、首に、頭に、口に。
血の臭いを押しのけて、生臭い、人独特の饐えた口臭が漂う。
「君、助けてくれ! 不快だ! こいつらが悪いんだ! ぼくは悪くない!」
笑い声が止まった。しかし、掴む腕は直も止まらない。
「……時間を止めるのと、人を殺すのと、なにか相違があるかしら」
「違う! こいつらが悪いんだ! ぼくは人を殺してなどいない! こいつらが悪いんだ、こいつらが…!」
彼女の声に従うように、ぼくを掴む腕に、力がこもった。爪が皮膚に食い込み、じくじくと節々が痛む。
苦しい、やめろ、お前らが、お前らが悪いんだ……。
「変わらないわよね、もう動かないんだから。もう一生動かないんだから」
「こいつらが、ぼくを、ぼくを虐めるから! ぼくは悪くない! ぼくは時間を止めただけだ! 時間を……!」
また笑い声だ。クスクス、クスクスと。
何も見えなくても、今の彼女の表情は容易に予測できる。きっと、透明感のある笑みを浮かべている。
そのとき、ぼくは唐突に思い出した。彼女のことを。
915阿部男:2006/07/07(金) 17:51:56 0
「君は……」
クスクス、クスクス。
「ぼくの……」
クスクス、クスクス。
「妄想の……」

「罪の意識に、苛まれなさい?」

彼女は、存在しないんだ。
彼女は、ぼくの妄想だ。
ぼくは、
ぼくは、
人を、殺した……?
クラスメートの、ほぼ全員を……?
「違うよ」
闇の中に、突然、神々しい光が指した。
ぼくを掴んでいた腕が、うめき声と共に光に引き剥がされていく。
口中の血の味も、血の臭いも消え、ぼくの傷も治ったように感じられる。
クスクスと笑い続けていたあの女の子も、悲鳴を上げて消えていく。
「あなたは、時間を止めただけだわ」
光明の中心には、ぼくと同年代くらいの、見知らぬ女の子が居た。さっきまでの女の子ではない。
「そうだよね! ぼ、ぼくは人を殺してなんかいないんだよね!?」
ぼくは、走って彼女の元に詰め寄った。
「そうよ、あなたは時間を止めただけだわ」
そう言って、彼女はぼくを抱きとめた。
とてもいい匂いがする。
彼女が女神のように思えた。
ぼくは幸せだった。

……罪の意識など、忘れてしまうくらいに。
916阿部男:2006/07/07(金) 17:52:42 0
夢から目覚める感覚とでも言おうか。そう、そんな感覚である。
「君は、クラスメートを殺したんだね?」
ガラス越しに、髭面の中年男がぼくの顔を覗き込む。
男はスーツを着ていて、その上にベージュのコートを羽織っている。
「あなた、だれでしたっけ?」
ぼくの声を聴くや否や、中年男は眉間にしわを寄せ、固そうなパイプ椅子にどっかりと座った。なんか、偉そうだ。
「その質問、もう5回目だ。そろそろ覚えていただきたいな」
そういうと、中年男はぼくを軽く睨みつけた。
「君を取調べに来た、刑事だよ」
「ああ、そうでしたね」
「いいかげん、まともに話を聞かせてくれよ」
刑事が下を向き、ため息を吐く。
ぼくはその態度が気に入らなかった。それに、話ってなんだ。なんでぼくはこんな狭いところに閉じ込められているんだ。手につけられた鎖はなんだ。
……とりあえず、「話」について聞いてみることにした。
「話? 何の話ですか?」
刑事はまたため息を吐いた。さっきより深いため息だ。胸ポケットのタバコを取り出そうとしたのか、胸に手をやったが、その手はピクリと止まり、髪の短い刑事の頭を掻いた。
「君がクラスメートと、教師を殺害した話だよ。凶器はこの散弾銃」
そう言うと、刑事はビニール袋詰めにされた、血濡れの銃を目の前に叩き付けた。
「ああ、その話ですか」
ぼくの頭の中に、「新しい彼女」の声が響く。
『あなたは、時間を止めただけだわ』
「ぼくは、時間を止めただけですよ」
「……ふぅ」
刑事は、不機嫌そうにぼくの顔を覗いた後、椅子から立ち上がり、腕を伸ばして伸びをした。
そして、もう一度不機嫌そうにぼくを一瞥すると、ドアの向こうに消えていった。
礼儀がなってないな、この刑事は、とぼくは少しばかり憤慨した。
「……マルセーの取調べは疲れるよ」
扉の向こうから、疲れきったような刑事の声が漏れる。
眼を閉じる。
視界が暗転して、ゆっくりフェードアウトしていった。
917阿部男:2006/07/07(金) 17:53:58 0
「ぼくは、人の時間を止められるんだよ」
「へぇ、それはすごいわね」
この娘、だれだっけ。
ここ、どこだっけ。

自我防衛 act.5 [糸冬]
918阿部男:2006/07/07(金) 17:54:43 0
*補足 マルセー:精神病患者
919('A`):2006/07/07(金) 18:05:57 0
これは新しい
920('A`):2006/07/07(金) 18:10:22 0
>>阿部男
GJ!鬱なんだけど、とても綺麗な印象を受けた。

>>919
sageようね
921('A`):2006/07/07(金) 18:16:14 0
こういう話好きだな
俺の中ではかなり上位
922('A`):2006/07/07(金) 18:29:02 O
22時すぎたらラッシュなのかな。
ただ仕事やなにかで12時までに間に合わない人が出てくると思うけどそういう人はどうするんだぜ?
923:2006/07/07(金) 18:46:42 0
次スレ早めに立てときましょうか?
924('A`):2006/07/07(金) 18:47:44 0
いらん
925('A`):2006/07/07(金) 18:51:10 O
>>923
950あたりになったらお願いします!
926('A`):2006/07/07(金) 18:53:32 0
>>922
とりあえず、その旨を伝えて投下してもらえばいいんじゃないかな?
927:2006/07/07(金) 19:04:55 0
>>924-925
了承^^

いやあ、しかし一つ一つの作品がレベルが高いこと高いこと・・・
読み応えのある作品ばかりですね!
928摩央男:2006/07/07(金) 19:25:02 0
投下良いかな?
929('A`):2006/07/07(金) 19:29:42 0
よしこい。
930摩央男:2006/07/07(金) 19:30:05 0
『ミニクキレイ』

 朽ち果てた機械が所々に転がり、砂嵐の吹き荒れる広大な砂漠に、
 一人の男性型アンドロイドが、大きなリュックサックを背負って歩き続けていました。
 アンドロイドの羽織った真っ黒なフード付コートからは、
 スラリと長く陶磁器のように白い手足が伸び、頭に被ったフードから見え隠れする顔は無表情。
 そしてその顔立ちは、人形のように美しいものでした。

 アンドロイドの名前はレイといいました。
 レイは今日もある目的≠フために、ひたすら歩き続けていました。
ある目的≠ニは、レイが首から提げているメモリスティックを持って、
 アンドロイド産業の発展している東の都市へ向かう事。
 レイの持っているメモリスティックには、彼の愛したアンドロイドの少女が、
 時間を止めたまま眠っているのです。


 ――――元々、レイと少女は戦争のために造られたアンドロイドでした。

 同じ時期に製造されたレイと少女は、同じ部隊に配属され知り合うと、毎日毎日戦争に明け暮れました。
 時には同族であるアンドロイドを殺し、時には人間を殺す。
 そんな日々のなか、レイと少女はお互いに惹かれあっていきました。

 けれど、終わりというものは不意にやってくるもので……
 ある日突然の敵襲を受けると、逃げ遅れた少女は銃弾の雨を浴び、アッサリと破壊されてしまいました。
 レイは鉄くずとなった少女を抱き締め、悲しみに暮れました。
 ――――と、
 レイは抱き締めた鉄くずの中に、キラリと光るモノを見つけ、拾い上げました。
「…………!」
 レイは思わず言葉を失い、それと同時に自分達がアンドロイドである事に心から感謝しました。
 自身の白い手に握り締めたモノ、それは少女の記憶が詰まったメモリスティックだったのです。
 レイはもう一度しっかとメモリスティックを握り締めると誓いました。
 絶対に戦争を生き延びて、少女の身体を造り直す……と。 

 そうして現在。
 戦争が終わり自由の身となったレイは、その時に貰ったお金を持って、
 少女の身体を造る事のできる都市へと向かうのです。
931摩央男:2006/07/07(金) 19:30:58 0

 ――――それからの旅は困難を極めるものでした。


 まず、一ヶ月目。
 レイは荷物を沢山持っていることもあり、戦争を終え、
 盗賊となった、敵軍のアンドロイド達に襲われました。

「オイテメェ! ぶっ壊されたくなかったら、持ってる荷物全部置いていきな」
 盗賊アンドロイドのリーダーは汚い口調で脅します。
「すまないが、その要求には従えないんだ」
 レイはその脅しに対して、流麗な口調で返答しました。
 当然です。荷物の中には大事な大事なお金が入っているのですから。
 けれど、そんな道理は盗賊アンドロイド達には通じません。
「ハッ! じゃあ交渉決裂ってわけか」
 一人が声を上げるとそれを号令としたように、
 盗賊アンドロイド達はレイに向かい一斉に襲いかかります。

 そんな彼らに立ち向かい、レイは必死に応戦をしました。
 戦争に明け暮れた日々を思い返しながら、より早く、より正確に
 盗賊アンドロイドを破壊していきます。
 そうして一時間後。
 レイの周りには、盗賊アンドロイドの残骸だけが残りました。
 大切なお金をレイは守りきったのです。
 ――――しかし、その代償は大きなモノでした。
 レイは右腕を無くしてしまったのです。
 あのスラリとして――陶磁器のように白い右腕を。

 けれど無くなった右腕を、もう一度作り直そうとは考えませんでした。
 当たり前です。修理にはお金が掛かってしまうのですから。
 ただ、このままでは旅に支障が出てしまいます。
 レイは暫らく考えた後、ある方法を思いつきました。 

 それは、盗賊アンドロイドの右腕を貰うという方法です。
 早速試してみると、右腕はピッタリと嵌りました。
 しかしその右腕は、ゴツゴツとして所々錆び付いた醜い右腕でした。

 それでも構わず、レイは旅を続けます。
932摩央男:2006/07/07(金) 19:31:47 0

 それから暫らく経った二ヶ月目。
 連日のように激しい砂嵐の中を歩き続けたレイは、両脚に違和感を感じ立ち止まりました。
 ――――両脚が上手く動かないのです。
 見ればレイの両脚は、左右共に傷だらけでした。
 スラリとして陶磁器のように白い両脚は見る影もありません。

 けれどその壊れた両脚を、もう一度作り直そうとは考えませんでした。
 当たり前です。修理にはお金が掛かってしまうのですから。
 ただ、このままでは旅に支障が出てしまいます。
 レイは暫らく考えた後、ある方法を思いつきました。

 それは、動かなくなった小型戦車からキャタピラを貰うという方法です。
 試行錯誤の末、キャタピラはなんとか両脚に嵌りました。
 しかしその両脚は、かつての自身の両脚とは対照的に、無骨で真っ黒な醜い両脚でした。

 多少の歩き辛さを感じつつ、レイは旅を続けます。
933摩央男:2006/07/07(金) 19:32:35 0

 砂漠の終わりが見えかけた三ヶ月目。
 キャタピラを一旦休めていたレイは、またもや襲撃を受けました。
 けれどレイを襲撃したのは、何時ぞやの盗賊アンドロイドではなく人間達でした。

 ――――レイは人間達に、砂漠にいるアンドロイドと勘違いされたのです。
 人間達は
「お、お前! は、早く此処からどこかにいかないと、う、撃つぞ!」
 とレイに銃口を向けました。
 レイは誤解だと主張しましたが信じてはもらえません。
 そして――引かれる引き金。
 レイは必死に逃げ出しました。
 自身の目指す都市の方角に向かい、ただひたすらに逃げ出しました。
 そうして数時間後。
 レイは人気の無い森の中にいました。
 そう、無事に逃げ延びることが出来たのです。
 ――――しかし、その代償は大きなモノでした。
 掠めた銃弾のせいで、レイは顔に大きく深い傷を負ってしまったのです。
 人形のように美しいあの顔に。

 けれどその傷付いた顔を、もう一度作り直そうとは考えませんでした。
 当たり前です。修理にはお金が掛かってしまうのですから。
 レイは暫らく考えた後、ある方法を思いつきました。

 それは辺りに転がっている鉄くずを使い、顔の傷を塞ぐという方法です。
 錆び付いた右腕で鉄くずの形を整え、顔に当て嵌めていくと、なんとか傷は塞がりました。
 しかしその顔は、かつての自身の顔とは似ても似付かぬほど、歪んで醜いモノでした。

 旅の始めに持っていた美しいモノを失いながらも、レイは旅を続けます。
934摩央男:2006/07/07(金) 19:33:28 0

 ――――そうして四ヶ月目。
 レイは目的地である都市に辿り着いたのでした。

 都市に辿り着いたレイは、休む事無く足(キャタピラ)を動かし、
 アンドロイドを製造・修理している工場へと向かいます。
 あと少し、あと少しと心の中で反芻しながら。

 工場に着くと、レイはすぐに受付のアンドロイドを呼びつけました。
 受付のアンドロイドは、最初怪訝な様子でレイに応対していましが、
 レイがリュックサックの中に入った沢山のお金を見せると、満面の笑顔になりました。

 その後、レイはあれこれと細かい注文を付けていきます。
 顔の輪郭、瞳の色、背の高さ、乾燥重量、肌の色、手足の形、高めのオイル……
 注文を全て終え料金を一括で支払うと、レイは最後に今まで大事に首から提げていたメモリスティックを、
 受付のアンドロイドに渡しました。
 メモリスティックを受け取った、受付のアンドロイドは
「完成は今日から三日後になりますが、配送する場所の指定などは御座いますか?」
 と、レイに尋ねました。
 しかしレイには、配送料を払うお金が有りません。
 なので代わりに、受付のアンドロイドに伝言を頼むことにしました。
 その伝言の内容は目覚めた少女に待ち合わせの場所を伝えて欲しい≠ニいったモノ。

 受付のアンドロイドが了承したのを確認すると、レイは工場を後にしました。


 工場を出たレイは、待ち合わせの場所――都市の外にある森へと向かいます。
 そこならば比較的安全で、お金が無くても大丈夫だろうと考えたからです。
 作業が全て終わるまでの三日間、レイは森から動かずに、
 少女の到着を待ち続けることにしました。
935摩央男:2006/07/07(金) 19:35:21 0
 ――――そうして三日後。
 太陽が沈み夕闇が迫る頃、遂にそのときはやってきました。

 森の中に一人座り込んでいたレイは、
ザッ、ザッ≠ニ草を踏みしめる音に気づきました。
 そしてレイがその方角を振り向くと――――
「…………」
 そこには数年前に粉々に破壊された、最愛の少女(ひと)が
 無言で佇んでいました。

「…………ずっと、会いたかった」
 レイは感涙に咽びながら、時間の止まったままだった少女に言いました。
 それは不器用で飾りっ気の無い、けれど今までの思いが詰まった言葉。

 言葉を聞いた少女は無言のままレイを見つめます。

 そして少女は美しく整った口を開き――――

「ねぇ、あなた誰? どうして敵軍の部品を付けたアナタが、私の事知ってるの?」
 と、抑揚の無い声で言いました。
 それは冷たくて混じりっ気の無い、明確な殺意が詰まった言葉。

 レイは一瞬戸惑い、そしてすぐ理解しました。
 少女はレイがレイである事≠ノ気づいていない、と。
936摩央男:2006/07/07(金) 19:36:12 0

「僕だよ! キミと愛し合っていたレイだ!」
「嘘よ。だってレイはアンタみたいに醜くないもの」
「嘘なんかじゃないさ! その証拠にキミの好きなオイルの名前だって言える」
「そんな事は証拠にならないわ。だってアンタはアンドロイドだもの」

 だからレイは何度も少女に向かって主張をしました。
 けれどその全ては、冷たい声で少女によってあしらわれました。
 無理もありませんでした。
 今のレイには当時の面影など微塵もないのですから。
 そう考えると
「…………」
 レイの口数は自然と減っていきました。
 と、そこに
「ねぇ。レイをどこへやったの?」
 少女の澄んだ声が響きました。
「だからレイは僕だ――――」
「それはもう聞き飽きたわ。何度も言うけどアンタはレイなんかじゃない。
 でもアンタはレイの記憶≠持っている。これってどうゆうことかしら?」

 少女は人形のように美しい瞳で、レイを見遣ります。
 そして言いました
「ねぇ、返してよ。レイの記憶と時間」と。

 ――――逃げようとした時には、もう手遅れでした。
 片や最新式のアンドロイド、片や拾い集めた部品で造られたアンドロイド。
 レイの身体は、少女のスラリと長く、陶磁器のように白い手で解体されていきます。

 その間、人間の見る走馬灯のように、レイは今までの出来事を振り返りました。
 盗賊アンドロイドに襲われた事、両脚が突然動かなくなった事、人間に銃を向けられた事。
 その度にレイは美しい物を失っていきました。
 その度にレイは醜くなっていきました。

 けれど醜くなった自身の身体にも、一つだけ美しいまま残っているモノが在ったとレイは思うのです。

 ……ただ、その美しいモノは目に視える事の無い、酷く曖昧なモノであり、
 最後まで少女に気づいて貰うことは叶いませんでした。
937摩央男:2006/07/07(金) 19:37:05 0

 ――――森には鉄くずと、少女だけが残りました。

 少女は動く事を止めた鉄くずの中に、キラリと光るモノを見つけ、拾い上げました。
「…………!」
 少女は安殿の表情を浮かべ、それと同時に自分とレイがアンドロイドである事に心から感謝しました。
 自身の白い手に握り締めたモノ、それはレイの記憶が詰まっているであろうメモリスティックだったのです。
 少女はもう一度しっかとメモリスティックを握り締めると誓いました。
 このメモリスティックからレイの記憶だけを抽出し、それと同時にレイの身体を造り直す……と。 

 けれど、少女にはその為に必要な資金がありませんでした。
 森から都市へと戻ると、少女はすぐに仕事を探します。
 すると親切な人々は教えてくれました。
 砂漠を越えた西の都市に行けば、良い仕事が見つかる、と。

 その言葉を聞いた少女は、西の都市に向かう事を決意し旅立ちます。
 彼女の愛したアンドロイドの少年が、時間を止めたまま封じられている
 メモリスティックを首から提げて。




 ――――数ヵ月後。
 止まった時間から目覚めたレイは言いました。

「ねぇ。キミは誰?」と――――。


<終わり>
938摩央男:2006/07/07(金) 19:37:54 0
『ミニクキレイ』に隠されたキレイな心は届くことはなかった。
曖昧な機械の死、機械の時間、機械の在り方。

何とか書けた……投下終了
939('A`):2006/07/07(金) 19:41:11 0
GJ!!何か切ない感じがする
940('A`):2006/07/07(金) 20:13:39 0
投下乙!
941('A`):2006/07/07(金) 21:02:49 0
さて、書き始めるか
942('A`):2006/07/07(金) 21:07:43 0
採点してるかい?
943('A`):2006/07/07(金) 21:16:38 0
ああ、いいな。摩央男いいよ

>>942
全部読んでからしようと思う。
投下作品を比べながら採点しなきゃ、全部4or5点になりかねん
944ゴラッソテンプレ:2006/07/07(金) 21:24:33 0
☆☆☆☆☆古都男『良心的な商品』
☆☆☆☆☆逢魔男『神様、時間を止めて』
☆☆☆☆☆茄子男『Born to kill - にいさまと呼ばせたい』
☆☆☆☆☆恩怨男『星に願いを』
☆☆☆☆☆米異男『タイムサービス』
☆☆☆☆☆阿部男『自我防衛 act.5』 
☆☆☆☆☆摩央男『ミニクキレイ』

945糞恥男:2006/07/07(金) 21:41:26 0
投下します。
題名『人は一人では生きていけない』
946糞恥男:2006/07/07(金) 21:44:02 0
『人は一人では生きていけない』
僕はこんな言葉は嘘だと思っていた。
そんなことはない、人は一人でも生きていける。
しかし三年前に両親が死んで天涯孤独の身になってこの言葉の意味を半分理解した。
自分の人生をよく思い出せば、決して自分一人などでは生きていなかったことを。
もう半分の意味、それは生きるという意味は生物学上のイキテイルということなのか――

僕は高校生だ。
両親が死んでからは学校の近くにアパートを借りてそこで一人で暮らしている。
毎日、アパートと学校との何もない往復の日常。
そんな僕の唯一の趣味はフィギュアでママゴトをすることだ。
もちろん美少女フィギュアも持っているがそれだけではない。
サラリーマンのフィギュア、おばあちゃんのフィギュア、動物のフィギュア――
家族がいた頃の懐かしさを取り戻そうとして二体のマネキンを買ってから集め始めた。
今ではフィギュアがいないと落ち着かない、まるで家族みたいな存在だ。
いつも必ず一体は持ち歩いている。

今日も登校前に一緒に登校するためのフィギュアを選ぶ。
他の人が服を選ぶように、僕はフィギュアを選ぶ。
今日はこれにしよう。
僕が持っているやつで一番のお気に入りで、制服を着た女の子のフィギュアだ。
そのフィギュアをカバンに入れて学校へ向かう。

僕に特に親しい友達はいない。
僕が挨拶をすれば、挨拶を返してくれる、そんな微妙な友達ばかりだ。
しかしそんな友達も僕には無くてはならない存在だ。
両親を失い、孤独を味わうことの多い僕にとって挨拶だけの人間関係とはいえ、
人と接することのできる数少ない機会なのだから。

一時間目、二時間目、三時間目、四時間目と時間が過ぎる。
僕は真面目な性格なのか回りがおしゃべりをするなか、ノートをしっかりと取っている。
僕に授業中におしゃべりをするような友達はいない。

四時間目が終わると一時間のお昼休みが始まる。
僕はお弁当を屋上で食べる、屋上はほとんど人が来ないから。
かばんの中からコンビニで買ったお弁当、そして家から持ってきたフィギュアを出す。
僕にお弁当を一緒に食べるような友達はいない。
何時からか僕はフィギュアと一緒にお弁当を食べるようになっていた。
フィギュアと会話しながらお弁当を食べる、学校で唯一僕が本当の自分に戻れる時だ。

昼休みが終わり教室に帰るとなんだかみんなの様子がおかしかった。
僕と一瞬目を合わせ、そして逸らす。
教室の奥の方でクスクスと笑い声が聞こえる。
一体なにが起こったのだろうか、その原因が僕の目に飛び込んできた。
947糞恥男:2006/07/07(金) 21:44:34 0
黒板に相合傘の落書きがしてあった。
僕と、そして僕が持ってきた制服を着た女の子の――
ミラレテシマッタ、イチバンミラレテハイケナイモノヲ。

その日、僕のさよならに、さよならを返してくれる友達はいなかった。
僕は一人になってしまった。

なぜ、僕はフィギュアを持っていったのか。
なぜ、僕が持っていったのは制服を着た女の子のフィギュアだったのか。
なぜ、普段人が来ない屋上に人が来たのか。
なぜ、――

地球上のみんながお前らみたいだったらいいのに。
僕はフィギュア達に語りかける。
こいつらは僕を裏切らない、ずっと一緒にいてくれる。

その日、僕は眠りにつくことができず、少しだけ、本当に少しだけ睡眠薬を飲んだ。

目が覚める、時計を見る。
学校が始まるまでもう五分しかない。
遅刻だ、僕はお弁当とフィギュアをカバンに入れて慌てて家を飛び出す。
正直、昨日のことがあって学校にいくのは躊躇われたが僕には学校をサボるような度胸はなかった。

教室の扉の前、遅刻は決定だ。
十分は遅れてしまっただろう。
しかし僕は一人だ、遅刻したからといって誰に迷惑を掛けるわけでも、気にされるわけでもない。
少し気が楽になると同時に、胸が少し痛くなった。

扉を開ける。
少し様子がおかしい。
教室の皆はまだホームルームが始まる前のような状態で、先生もまだ来ていない。
時計を見る、学校が始まるまでまだ五分もある。
僕はやっと異常に気がついた。

僕は教室を飛び出した。
異常は僕の教室だけではなかった。
僕の学校も、僕の住む町も、きっと日本も、いや世界だってそうにちがいない。

時間が止まってしまったのだ。

僕は教室に戻り自分の席についた。
学校のアイドルだったあの子も、
サッカー部のエースストライカーだったあいつも、
僕がちょっと気になってたあの子も、
今はもう動かない、そうまるでフィギュアになってしまったかのように。

この世界で生きているのは僕だけだ。
僕はこの膨大な数のフィギュアと共に生きていく。
いや――
『人は一人では生きられない』
一人になった僕はもはや死んでいるのかもしれない。
948糞恥男:2006/07/07(金) 21:46:14 0
お終いです。
949('A`):2006/07/07(金) 21:54:51 0
GJ!!少しばかり考えさせられる作品だな
950('A`):2006/07/07(金) 22:01:34 O
>糞恥男
実際動かなかったら本当に恐そうだもんな。乙です
951('A`):2006/07/07(金) 22:03:32 O
sage忘れすみません
952('A`):2006/07/07(金) 22:08:16 0
阿部男の作品、いまいち意味がよく分かってなかったんだが、題名見てようやく理解した。
深いな。
953('A`):2006/07/07(金) 22:12:58 0
作品数、やけに少なくないかい?
あと二時間はあるけどさ
954('A`):2006/07/07(金) 22:17:18 O
今8作品か。前回が多かったのもあるけどね。
俺は10作品いけば満足かな
955('A`):2006/07/07(金) 22:24:37 0
今書いてるけど、微妙に間に合わなそう
956('A`):2006/07/07(金) 22:26:45 0
つかゴラッソ1日もいらなくね?
ゴラッソ半日にして投下を半日伸ばそうぜ
957('A`):2006/07/07(金) 22:29:23 O
たしかにゴラッソは長いかも
間に合わない人どれくらいいますか?
958('A`):2006/07/07(金) 22:29:43 0
いきなり日程変えるのはどうかと
色んな意味で賛同できかねる
959('A`):2006/07/07(金) 22:30:41 0
半日は変えすぎだけど
前回も2時間延長したし
960('A`):2006/07/07(金) 22:32:58 O
まぁいくら24時間でも平日の朝から昼間はあってないようなもんだしな。
若干の延長(1時くらい)ならいいけどあまりのばすとゴラッソしにきた人に迷惑かかるな

禊ーそろそろお願いします!
961埴輪男:2006/07/07(金) 22:36:04 0
だめだ、全然間に合いそうにない…
今書いてるやつは今度個人作品で投下して今回は棄権します…
962('A`):2006/07/07(金) 22:37:15 O
>>961
もし投下するなら何時になりますか?
963埴輪男:2006/07/07(金) 22:40:02 0
おそらく頑張っても2時〜3時頃かと…
964:2006/07/07(金) 22:41:34 0
了解!しばしお待ちを
965堕落男:2006/07/07(金) 22:41:45 O
俺は帰宅が間に合いそうにない
966('A`):2006/07/07(金) 22:44:45 0
>>堕落男
帰宅後に投下出来るのならおkでいいんじゃない?
967('A`):2006/07/07(金) 22:45:13 0
微妙だ
23時半に一度経過報告をする

時間厳守判定が出たら棄権するけど
俺も2時〜3時まで待ってくれればなんとか
968:2006/07/07(金) 22:45:20 0
969('A`):2006/07/07(金) 22:47:27 O
禊乙!!
明日土曜だしゴラッソ少しくらいなら遅れてもいいと俺は思うよ。
970('A`):2006/07/07(金) 22:48:25 0
30分くらいの延長ならしょうがないと思うけど数時間も延ばすのはどうかと。
そうならないようにけっこう前から告知して、日程もキチンと決めたわけだし
971('A`):2006/07/07(金) 22:49:19 0
ロスタイム3時間
ただし3時厳守
遅れる人は24時までにコテ付で報告
972('A`):2006/07/07(金) 22:52:22 0
楔乙〜。

より多くの話が読めるんなら、
何よりそう望む作者さんがいるんなら、時間延長も全然アリだろう
973('A`):2006/07/07(金) 22:53:22 O
3時間は長いんじゃない?
せめて2時だと思う
974('A`):2006/07/07(金) 22:54:36 O
>>972
だね。本音はたくさん読みたいし

とりあえず梅
975('A`):2006/07/07(金) 22:54:38 0
というわけで、ゴラッソテンプレ

☆☆☆☆☆古都男『良心的な商品』
☆☆☆☆☆逢魔男『神様、時間を止めて』
☆☆☆☆☆茄子男『Born to kill - にいさまと呼ばせたい』
☆☆☆☆☆恩怨男『星に願いを』
☆☆☆☆☆米異男『タイムサービス』
☆☆☆☆☆阿部男『自我防衛 act.5』 
☆☆☆☆☆摩央男『ミニクキレイ』
☆☆☆☆☆糞恥男『人は一人では生きていけない』

参加者のみなさん乙〜
976妄想男:2006/07/07(金) 22:58:42 0
ただいま。
超速でまとめを更新していくぜ。
977文文男:2006/07/07(金) 23:01:00 0
飛び入りオッケィでつか?
978('A`):2006/07/07(金) 23:01:49 O
作者さん、飛び入り作者さんは次スレへ!
979('A`):2006/07/07(金) 23:02:37 0
もちろんさー

【投下状況中間報告】

参加者(現在17名)

嬲嫐男 堕落男 硫黄男 雪駄男 全裸男
摩央男 埴輪男 中肉男 阿部男 糞恥男
拙劣男 累々男 米異男 文文男

投下(現在8名)

古都男 逢魔男 茄子男 恩怨男 米異男
阿部男 摩央男 糞恥男
980('A`):2006/07/07(金) 23:05:24 0
旧作者が紛れている可能性はあるのか!?
981生めがてらに:2006/07/07(金) 23:05:44 0
【投下状況中間報告】

未投下

嬲嫐男 堕落男 硫黄男 雪駄男 埴輪男 
中肉男 拙劣男 累々男 文文男

投下済

古都男 逢魔男 茄子男 恩怨男 米異男
阿部男 摩央男 糞恥男 全裸男

抜けてる人がいたらゴメソ
982雪駄男:2006/07/07(金) 23:10:56 0
投下OK?
983('A`):2006/07/07(金) 23:11:20 0
やっぱり俺にはこれぐらいのスローペースが一番だな
前回は投下時間が短すぎだww
楽しかったけど
984('A`):2006/07/07(金) 23:12:00 0
>>982
次スレでどうぞ
ちなみに現在全裸男さんが投下中なのでそのあとで
985雪駄男:2006/07/07(金) 23:12:06 0
あ、新スレ立ってんだ。そっちでやった方がいいかな?
986雪駄男:2006/07/07(金) 23:12:48 0
>>984
了解。じゃ次行かせてもらいます。
987('A`):2006/07/07(金) 23:17:54 0
【投下状況中間報告】

未投下

嬲嫐男 堕落男 硫黄男 埴輪男 中肉男 
拙劣男 累々男 文文男

投下済

古都男 逢魔男 茄子男 恩怨男 米異男
阿部男 摩央男 糞恥男 全裸男 雪駄男

しつこいが、抜けてる人がいたらスマソ

>>984
何故か妙におもしろいな、そのレス

抜けてる人がいたらゴメソ
988('A`):2006/07/07(金) 23:21:53 0
うめうめ
読んでくるぜヒャッホォーイ
989累々男:2006/07/07(金) 23:25:37 0
無理です。
今度完成したら普通に投下します
990('A`):2006/07/07(金) 23:27:03 O
3時までも無理?
991:2006/07/07(金) 23:28:32 0
さて埋め埋めしますよ
992('A`):2006/07/07(金) 23:29:55 0
993('A`):2006/07/07(金) 23:30:07 O
うめ
994('A`):2006/07/07(金) 23:30:26 0
>累々男
残念だけど仕方ないわな。完成に期待してるよ。

>楔
ハーイ
995('A`):2006/07/07(金) 23:31:55 O
うめ
996('A`):2006/07/07(金) 23:32:10 0
1000なら俺の作品が優勝
997('A`):2006/07/07(金) 23:32:38 0
1000ならブンブン
998('A`):2006/07/07(金) 23:33:19 0
もう知らない!
1000とっちゃうんだから!
999('A`):2006/07/07(金) 23:33:42 O
1000
1000('A`):2006/07/07(金) 23:33:45 0
1000なら俺多分ブービー
10011001
  __( 'A`)_ハァ    このスレは1000を超えてしまったよ・・・
  |E三( ヽ/)三l.|     誰か新しいスレッド立ててよ・・・
  |jY===)=)tr=l
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