水銀燈2

このエントリーをはてなブックマークに追加
1('A`)
ここは水銀燈SSスレです。
74氏他自信のある香具師は気軽に書くよろし。


前スレ
http://etc4.2ch.net/test/read.cgi/motenai/1132094892/
2('A`):2006/06/06(火) 00:32:14 0
水銀等「あんあん
俺「でっでる
ドピュ



              〜Fin〜
3('A`):2006/06/06(火) 00:35:54 0
とりあえず、何もないのも寂しいので俺の気に入ったSS
(転載スマソ)

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

今夜は寝かせてなんかあ〜げない」
 その夜、水銀燈は、毛並みの良い娼婦になりきって父親の足下に絡みつき、媚びた。
 気高い乙女を理想とするローゼンは、愛娘にそんな手管を仕込んだりしていない。
 また何処かで何か見て覚えてきたらしい。
 水銀燈は、街角や劇場で見聞きした人間の仕草を魅力的だと思えば意味も理解せず真似してみせる。
 しかも父親に内緒にしておいて驚かせる。
 お父様に喜んで貰う。
 水銀燈は、それ以外に興味が無い。
「ご飯にするぅ?
 シャワーにするぅ?
 それとも、わ・た・し?」
 などと新妻の真似をして、納品帰りでくたくたのローゼンを呆れさせた時も、水銀燈が頬を染めて空想していたのは、
愛しい父親の熱い接吻と、とびっきりの抱っこだけだった。
「今夜は私も欲しいしぃ、お父様の懐だって珍しく暖かそうじゃなぁい?」
 イヤに応用の効いたごっこ遊びを続行する愛娘をひとまず穏和にたしなめる。
 少々天然芸人な気質になってしまったと親バカな制作者は悩んだりもした。
 ローゼンが工房を兼ねた狭い家の戸締まりをする間、お気に入りの寝間着に着替え、嬉し恥ずかしの様子でベッドに
待機していた水銀燈がおねだりした事。
 それは長い物語を朗読して貰う事だった。
 『源氏物語』と題されたその長編作品は、有名な日本古典の翻訳版だった。
「水銀燈は、この子よぉ」
 小さな指でヒロイン達の名を指さしては、ローゼンの朗読に愛らしい声で参加した。
 感情移入したヒロインが悲劇に見舞われる度に別のヒロインを選ぶ現金な女優だったが少女の人形は暖かな毛布を行儀良く
被り異国の文学に熱中した。
 挿し絵の少ないページを水銀燈がむずがって飛ばしたため、話は総集編の様に進んだ。
 それでも紫上が悲嘆に暮れる頃には、おませな少女人形は瞼を閉じ、唇からはゆっくりした寝息が聞こえる様になっていた。
 愛娘から貰った黒い羽根の栞を本に挟むとローゼンは水銀燈をそっと抱きかかえた。
 寝間着のまま鞄に戻すのは人形職人としての美学に反したが、薪も満足に用意できない甲斐性無しの寝室で赤子の様に眠る
娘を着替えさせる事は父親として出来なかった。
「おやすみ」
 ローゼンは囁いて、口づけて、お揃いの寝間着を着た人形を鞄に安置する。
 令嬢に仕える人工精霊が眠たげに発光して恭しく鞄を閉じ、施錠した。
 一人になったローゼンは読書用のランプを消し、ベッドに戻りながら『源氏物語』の筋立てに得た一つの着想を反芻していた。
「極上の姫を何名も手元に揃え、最後に理想の一名を育む」
 今すぐ着手したい構想を抱えたまま、彼の意識はいつもの夢に向かって落ちていった。
4('A`):2006/06/06(火) 00:42:27 0
あとこっちは微グロ系SS
趣味は分かれるが文章力はあり

長いのでテキストでうp
http://gareki.ddo.jp/ki/ki/ki_6082.txt
5('A`):2006/06/06(火) 02:30:30 0
74氏、気が向いたらこっちに続き書いてよ
6('A`):2006/06/07(水) 00:25:06 0
俺は待ち続ける
7('A`):2006/06/07(水) 01:06:13 0
■まとめサイト
ttp://rozen.wikiwikiweb.jp/
■過去ログ倉庫
ttp://rozen-thread.org/
■ローゼンメイデンAA保管庫
ttp://i.cool.ne.jp/rozen-aa/


テンプレじゃないけど、これぐらいはあった方がいいかな
8('A`):2006/06/08(木) 02:51:02 0
保守に願いをこめて
9('A`):2006/06/08(木) 11:24:55 0
ほしゅ
10('A`):2006/06/08(木) 19:55:15 0
おお、いつのまに2が。
保守しておこう。
11('A`):2006/06/09(金) 02:15:13 0
週末のnのフィールドを 水銀燈が歩く
ご自慢の黒い翼を広げて 威風堂々と
その姿から彼女は 忌み嫌われていた
闇に溶けるその背中めがけて 石を投げられた

孤独には慣れていた むしろ望んでいた
誰かを思いやる心なんて わずらわしくて
そんな彼女のネジを巻いた 若い少女の手
「こんにちは素敵なお人形さん 私たち良く似てるわね」
12('A`):2006/06/09(金) 02:15:55 0
薔薇の指輪差し出して 必死に見下して
契約という名の糧になれと 迫った 迫った
生まれて初めての 優しさと温もりがまだ信じられなくて
どれだけ怖がらせても 変わり者の少女は笑っていた

それから水銀燈は少女と 2度目の冬を過ごす
不治の病の少女は 人形に名前をやった

     黒き翼"Dark Angel"
13('A`):2006/06/09(金) 02:16:52 0
少女の歌う「からたちの花」は 彼女の傷を癒すため
水銀燈も初めての友達に くっついて甘えた

ある日苦しい闘病生活に 倒れる名付け親
最後の手紙を書くと 少女はこう言った

「飛んで 飛んで この手紙を届けてちょうだい
今まで一度も愛することができなった 私の帰りを待つパパのもとへ」

不吉な黒い翼を持つ私のことを 「綺麗」と言って力をくれた
それゆえ貴女は冷たくなった

「手紙はたしかに受け取ったわ」
14('A`):2006/06/09(金) 02:17:39 0
雪の降る山道に沿って 水銀燈は飛び続ける
今は亡き親友との約束を その胸に抱いて

「見ろよ悪魔の使者だ」

石を投げるラプラス

「何とでも呼ぶがいいわ 私には消えない名前があるから」

          "Dark Angel"
15('A`):2006/06/09(金) 02:18:29 0
「黒い天使」と呼んでくれた 優しさもぬくもりも全て詰め込んで呼んでくれた

忌み嫌われた私にも 意味があるとするなら

「この日のために生まれてきたの どこまでも飛び続けるわ」

彼女は辿り着いた 親友の故郷に
父親の家まで あと数キロだ
16('A`):2006/06/09(金) 02:19:03 0
飛び続けた 翼が折れた 既に満身創痍だ
立ち上がるまもなく 襲い来る罵声と暴力

「負けないわ 私は"Dark Angel"」

千切れそうな翼を羽ばたかせ なお飛び続けた

「見つけた!この家だ」
17('A`):2006/06/09(金) 02:21:39 0
手紙を読んだ父親は 
もう二度と動かない人形の名を変えて
庭に埋めてやった

偉大な天使"Arch Angel"を埋めてやった


.       (\                /    +
         \\               /)
  (ゝ    ((\\   ⊂⊃+    /)″ <)
        ( (_ヾヽ   _.    /)″
..⌒ヽ     (  ( ヾ ),'´r==ミ、 /ヾ)  ,'´⌒ヽ  ノ       
乂乂||     し し'//卯,iリノ)))〉ノヾヾ.. .||乂乂||        
乂乂|| ゞ   し///ヽ |l〉l.゚ ー゚ノlヾヾ     /)乂||         
乂(\     し(///ノ|!/'i)卯iつ     (/..乂||         
乂 .\)      //  ''y /x lヽ    ゞ ||乂乂||   
乂乂||    +     l†/しソ†|   丿.   ||乂乂||   
 ̄ ̄  +        lノ   レ   し″   ̄ ̄  
             ______    +     
 ゙"  "''"  "゙"  ゙"/::ヽ____ヾ"  ''゙"  ゙
 ゙" ゙"  "  ゙"'' ゙" |ヽ/:Arch Angelヾ''" "゙"  "'' ゙"゙"
゙"  ゙'"  "゙"   ゙" .|:: |         | ゙"''  ゙"゙"  ゙"  ''゙"  ゙"゙''"
  ゙" ゙  ゙"  ゙"''  |:: l::        |゙''" "゙"  "''" "゙" ゙"  ゙"'' ゙
 ゙"  ゙"   "゙" ゙"|: :|         |  ''゙"  ゙"゙''""゙"  "''""゙"  ゙"  ゙"''
゙"  ゙"  ゙""'"Wv,_|:: l In This dump |、wW"゙"  "''" "゙" ゙"  ゙"'' ゙"゙
゙" ゙"''"  ".wWWlヽ::'ヽ|:::::_::______:_|::\W/ ゙"゙''""゙"  "''""゙"  ゙"
"'' ゙"''"゙"  V/Wヽ`―――――――――lV/W  "''" "゙" ゙"  ゙"'
゙""'  ゙"''"  "゙"WW''―――――――wwww'  ゙"゙''""゙"  "''""゙
゙"''"  "゙" ゙";;  ;; ;;;:: ;; ;;;:: ::: ::;; ;;;;; ;;;:: ;; ;;;:: :::::;;;;;;; ;;;゙"'' ゙"
゙''" "゙"  "''" "゙" ゙"  ゙"'' ゙"゙" ゙''" "゙"  "''" "゙" ゙"
18('A`):2006/06/09(金) 09:41:18 O
泣いた
19('A`):2006/06/09(金) 10:21:06 0
おお!早速神が!
短編ながら凝縮された内容で泣ける。・゚・(ノД`)
20('A`):2006/06/09(金) 22:49:11 0
>>11-17
去年の最萌の投票スレで見たぞ
たしかフラッシュもあったはず
21('A`):2006/06/09(金) 22:54:48 O
・・・バンプの曲ねぇ・・・
それ 聴いたことあるぅ・・・・
22('A`):2006/06/09(金) 22:55:44 0
フラッシュうpしておくれ
2311-17:2006/06/10(土) 01:42:21 0
去年の最萌え用に作ったやつです
(ちょっと改変してるけど)

>>20
たしかあのときうpしたフラッシュは元ネタのヤツだったような(うろ覚え)
誰か水銀燈Ver.作ってくれないかなぁ



ところでktkr
ttp://tigene.sakura.ne.jp/tigene/cg00/cg137.jpg
24('A`):2006/06/10(土) 19:24:10 O
ちょwwwwwラプラス何してんだwwwwwwwwww
25('A`):2006/06/10(土) 19:51:53 0
誤爆か?
26('A`):2006/06/10(土) 22:22:12 O
>>25 >>14注目
2711-17:2006/06/11(日) 03:10:17 0
hoshuhoshuu
28('A`):2006/06/11(日) 03:12:48 0
水銀燈「おつかれさまぁー。」
真紅「水銀燈、本番でいつも手抜かないよね・・・私のこと嫌いなんでしょ。」
水銀燈「えっ・・そんな事無いですよ!!」
薔薇「嘘です、私の時だって全力です・・・痛いですよ、私人工精霊無いんですよ。」
水銀燈「ご、ごめん・・・・・。」
蒼「なんで僕が水銀燈に喰われるんだよ!」
水「それは私に言われましても・・・・。」
蒼「うるせー!漫画でも死んだし、アニメでも死んだら無職だろう!!このヤロウ!!!」
水「ご、ごめんなさい・・・・・・・。」
29('A`):2006/06/11(日) 03:13:57 0
to:メグ
title:やっほぉ
本文
今仕事終わりました☆
これから真っ直ぐ帰ります、待っててね〜vv

雛苺「水銀燈が彼氏とメールなのー。」
真紅「!!!!!!!!!!!!!!」
水銀「え、やぁねぇ〜・・違うわよぅ(////)」
真紅「水銀燈。」
水銀「違うったらぁ雛苺ぅ〜・・・・って、はい?」
真紅「紹介しなさい。」
水銀「え?」
真紅「 紹 介 し な さ い 。 」
30('A`):2006/06/11(日) 03:15:22 0
真紅「あーだりぃ、マジ疲れたんだけどー。」
翠星「し、真紅・・・やめてください・・言葉使いがはしたないですぅ・・。」
水銀「そ、そうよ・・真紅・・少なくとも薔薇乙女なんだから・・・・。」
真紅「うるせーお前ら本番中騒ぎすぎなんだよ、あたしより人気あるって何だ?あ?うらっ。」
雛苺「やめてくださいよ、この雛の御前で馬鹿な騒ぎは・・耳障りなんですよ。」
真紅「なんだとーこのがきゃ!」
水銀「あのぅ・・・ロケ弁持って帰っていいですか・・・?」
真紅「うるせー!あたしが喰ってやるからちゃんと持って来い!!!!!」
31('A`):2006/06/11(日) 03:16:21 0
楽屋裏

水銀燈「お、おはようございます・・・・。」
真紅「おはぁん。」


本番中

水銀燈「あなたって本当に・・おばかさぁんッ!!!!!!」
真紅「くっ・・・!!」


終了後

真紅「水銀燈いてぇよオイ!腕とれちったなぁー!アーッ!」
水銀燈「・・・・ご、ごごご・・・。」
真紅「いてぇー!」
水銀燈「ご、ごめんなさい!!」
32('A`):2006/06/11(日) 03:17:57 0
水銀はボロアパートでほそぼそ

ガンガンガンガンッ

「水銀燈さん!水銀燈さん!!」
「は、はぁ〜い・・。」
「アンタねぇ、家賃3ヶ月も滞納されたんじゃ困るんだよ、女優なんだろう?」
「ご、ごめんなさい・・今月のお給料まで後少しなんで・・・・。」

33('A`):2006/06/11(日) 03:20:20 0
蒼「おまえのヤクルトもらうぞ」
水「え・・・でもそれ最後の一・・・」
蒼「あ?何か言ったか?」
水「いえ・・・どうぞ・・・」

水「目の下のクマ、そろそろお化粧でも隠せないわ」
真「おーい、全員でカラオケ行くぞカラオケ。
 ローゼンはタクシーを呼んでちょうだい」
ロ「はっ」
水「あの、真紅……」
真「あに?」
水「明日は朝からワイドショーの生出演があるんです。
 しかもリハで5時入りしないと……」
真「ローゼン! タクシーもまともに呼べないの!?
 まったく、使えないマネージャーね。
 ……それで水銀燈は何のよう?」
水「なんでもありません」
真「朝までぱーっと歌うぞ! 全員気合入れとけ!」
水「5日連続徹夜カラオケ……」
34('A`):2006/06/11(日) 03:21:54 0
雛「ふぅ…痛かったぁ〜」
蒼「さらしってキツイよね、あぁ、跡がついてる」
雛「どれ、あっ、蒼ちゃん、また大きくなった?」
蒼「うん…もうちょっとで90台、ゆううつだよ〜」
雛「なんで、おっぱい大きい方がいいじゃん」
蒼「今のお仕事続けたいし…」                    成長期の憂鬱


雛「実は銀はああ見えて、可哀想なぐらい
  周りに気を遣ってます・・・
  生い立ちが恵まれてない子は、やっぱりねえ・・・」

銀「お疲れ様でしたぁ〜」
蒼「あ!銀ちゃん。別に僕の荷物まで持たなくていいよ・・・」
銀「いいんです!いいんです!ついでですから」
雛「・・・」
35('A`):2006/06/11(日) 03:24:08 0
銀「今回の出演でだいぶ稼げたから、
  やっと孤児院のみんなに仕送りが出来るわぁ・・・」

JUM「ちょっと銀ちゃん・・・」
銀「あ、JUM君・・・」
JUM「ねえ、またお小遣いくんない?」
銀「え、でも・・・こないだも・・・」
JUM「いいじゃん?おれたちはコイビト、だろ?」
銀「す、少しだけならぁ・・・」
JUM「サンキュー!だからお姉さまだ〜い好き!
   ・・・今日は泊まっていけるから。」
銀「え!ほんとに・・・(///)」
36('A`):2006/06/11(日) 03:25:16 0
別の日

JUM「ねえ、どっか遊び行かない?おごるよ?」
巴「マジ?行こ行こ!・・・でも桜田君て、
  いつもお金持ってるのね。どうして?」
JUM「ははっ!例の銀色の財布から取ってきたんだよ。」
巴「また?ほんといい加減にした方が・・・」
JUM「いいんだよ!その分お勤めも頑張って来たんだからさ!!」
巴「・・・もう!やだ〜!キャハハハ!!」
37('A`):2006/06/11(日) 03:26:26 0
雛「あのさ・・・」
銀「あ、雛さん・・・」
雛「あんたJUM君と付き合ってんだって?」
銀「え!!あのぉ・・・」
雛「隠さなくていいよ。別に責めるつもりはないから
  でも、少しは相手考えて付き合わないと・・・
  あの子、あんまりいい噂聞かないよ?」
銀「そ、そんな事ないです!そりゃあ、
  少しへそ曲がりなところもあるけどぉ・・・
  根は素直だし、夢に向かって頑張ってるし、
  いまどき珍しい、いい子なんですよぉ!!」
雛「そう?ならいいけど・・・」
 (これはもうだめかもわからんね)
38('A`):2006/06/11(日) 03:28:24 0
スタッフ「カッーート!!! はい、OKでーす。
     では、15分休憩してから次のシーン入ります。」

蒼 「まったく、こんな簡単なシーン2回も3回も取り直しさせられたんじゃたまんないよ。」
銀 「す、すみません・・・・」
雛 「大丈夫ですよ。 みんな銀さんが頑張ってるって分かってますから。」
薔薇 「でも、もう少しカメラの位置とか考えながら演技しないとね。
銀 「・・・・・はい。」
真 「本当にジャンクは何をやらせても駄目ね。 銀、飲み物買ってきて頂戴。」
翠 「あ、私行きます。」
真 「いいのよ、それくらいジャンクなあなたでも出来るでしょ、銀?」
銀 「はい! 行って来ます!」

トボトボ歩く水銀燈
銀 「・・・・・・・」
走って追いつく翠星石
翠 「・・・待って、私も一緒に行くから。」
銀 「あっ、翠星石さん?」
翠 「みんな厳しいけど、実績のある人達ばかりだから
   頑張って勉強させてもらわないと・・・・一緒に頑張ろうね?」
銀 「はい・・・
   

   ・・・・もっと頑張らないと。」

39('A`):2006/06/11(日) 03:30:33 0
ラプラス「♪もしもしかめよ〜、かめさんよ〜、と
     おや?あれは雛苺さんでは・・・
     やあ!ごきげんよう、苺の君!!」
雛「なんだ・・・あんたなの?」
ラプラス「ご挨拶ですな!
     今日は、雛さんはどこかへお出かけですかな?」
雛「そんな事どうでもい・・・待てよ!
  ねえ、あんたさあ、素行調査とかできる?」
ラプラス「簡単なことです!
     こう見えても隠密行動などはお手の物でして・・・」
雛「じゃ、ちょっと調べて欲しいことがあるんだけれど・・・」
ラプラス「しかし、私も暇というわけでは・・・」

雛つ 【ばらしーのアドレス】

ラプラス「・・・何なりとお申し付けください!!」

40('A`):2006/06/11(日) 03:32:10 0
ラプラス「やあ!ようこそおいでくださいました!!」
雛「たく・・・いつ来ても無駄に広い家。で、例のものは?」
ラプラス「当然用意してございますが・・・
    しかし前回ののアドレスはいわば手付金!
    今回は今回で報酬を戴かないと・・・」
雛「・・・ちッ!!言うと思った。じゃあ、今回は電話番号な!!」
ラプラス「よろしいでしょう。では早速・・・」
雛「だめ!品物が先!」
ラプラス「ハハハ、これは失礼!それでは早速上映会と行きますかな?」
雛「上映会?」
ラプラス「私、隠し撮りの方も得手でして。」

雛(流石ウサ公!!変態の本領発揮だな・・・)
41('A`):2006/06/11(日) 03:33:47 0
ラプラス「それでは・・・まずは銀さんの日常から見るとしましょう。
     なかなか見ものですぞ。」
雛(嬉しそうだなー・・・こいつ・・・)
 「始まったな・・・どこだここ?」
ラプラス「市内の病院ですな。孤児院の次に寄られた場所です。
    詳しくは報告書の方に・・・」
雛「これは誰?」
ラプラス「メグさんという方で、銀さんと同じ孤児院出身の方です」

――――――以下、銀とメグの会話――――――
42('A`):2006/06/11(日) 03:34:57 0
銀「こんにちはぁ・・・どう?元気?」
メグ「元気ならここにいると思う?」
銀「・・・そ、そうねぇ。ごめんなさい。あとこれ、お見舞いの果物・・・」
メグ「いらないわよ。」
銀「そんな事言わないで。メグちゃん、あんまり食べてないそうじゃない。
  少しは元気になろうとしないとぉ・・・」
メグ「元気になんてなりたくないわ。たとえこの病気が良くなったって、
  生まれつき病弱な孤児がどうやって暮らしてけばいいの?
  どうせ私はjy・・・」
銀「メグちゃん、そんな事言うもんじゃないわ。
  ・・・あのねぇ、実は私も生まれつきお腹に病気があるの」
メグ「でも、今は元気じゃない!」
銀「そう思う?でもほら見て?お腹に大きな手術のあとがあるでしょぉ?
  この病気のせいで、毎日薬も手放せないし、それに私だって
  メグちゃんと同じ孤児だわ・・・」
メグ「だから何!?自分は頑張ってますって?そんなの私に関係ないじゃない!!」
43('A`):2006/06/11(日) 03:36:11 0
銀「違うの!聞いて!あのねメグちゃん・・・
  そりゃあ、今は辛いかもしれないし、何で自分が!って思うかもしれない・・・
  私もそう思ってた。でもね、それでも生きていけばいいの!無理に頑張る必要もない。
  ただ生きていけばいいの。だって、メグちゃんが他人より不幸なのは誰のせいでもないけど、
  メグちゃん自身のせいでもない・・・だから孤児だろうと病気だろうと、胸を張って生きればいい。
  そしたら、その内慣れてきて、自分を受け入れられるようになるわ・・・」
メグ「・・・あんたって、面白い事言うのね・・・偽善丸出しだけど。」
銀「ごめんなさい・・・私バカだから、うまく伝えられなくて・・・ もう帰るわぁ」
メグ「バカは知ってるわよ。じゃなきゃこんなひねくれた人間の
  入院費負担しようと思わないでしょ?それより・・・
  その果物置いてきなさいよ。そんな説教されるぐらいなら、あんたの言うとおり食べた方がましよ」

銀「メグちゃん・・・」



  ・(ノд‘)・。   ・(ノд‘)・。
    ↑        ↑
    苺        兎

44('A`):2006/06/11(日) 03:36:59 0
「めぐ。元気してた? 私? 私は大丈夫だよ。お仕事も…うん、慣れてきたし」
少女は微笑んだ。春先の暖かい緩やかな風が、病室の窓から吹き込んできた。ひらりひらり揺れるカーテン。
銀「翠星石さんや雛苺さん、演技の事とかよく教えてくれるし、蒼星石さんはファンの子の扱い方とか、ね。
真紅さんは口悪いけど、優しい所も一杯あるんだよ。この前なんて恋人とのデートすっぽかしてご飯奢ってくれたりしたんだよ」


それにね。それにね。


笑顔のまま、水銀燈は語り続ける。
増えてきた仕事のこと。水準がちょっとだけ上がった私生活のこと。その事で家賃がやっと払えたこと。
お給料があがったこと。孤児院への仕送りが多くなったこと。
ファンの子からの暖かい声援のこと。貰った手紙をぴらりと見せて、悪戯っぽく舌を出してめぐには見せては
あげないわよぉ。と笑う。
そうした後に、少しだけ顔を伏せて、声のトーンを落とした。スカートの裾をきゅ、と握る。

銀「でも、つらい事もあるわ。幾ら演技の仕方教えてもらっても、全然上手くならないし。
寝不足気味だし。役のせいで怨まれたりするし。あー、剃刀レターも貰ったなぁ… すっごい古典的でしょ? 
思わず笑っちゃった」
あー……段々と尻すぼみになる言葉。微かな嗚咽が、声の隙間から漏れる。何十秒か続いたあと、
もう我慢出来なくなって、わっ、と泣いた。ベットに伏せる。

銀「なんで…何でよぉ…ひくっ…めぐぅ…っ…くっ…」

誰もいない病室のベット。折りたたまれた白いシーツ。もう要らなくなった入院費用。理由は――――。
めぐがいなくなってぽっかりと空いた心の隙間。こんな結末で、生活が楽になるぐらいならあのままで。
苦しくても笑えたあの頃でよかったんだと本気で思って、泣いた


――――――――春先の陽気は、暖かな陽だまりを作り続けている。


……銀ちゃん、設定が不憫すぎるよ……これでJUNに振られでもしたら… 考えたくねー。
45('A`):2006/06/11(日) 11:28:02 O
うわあああああ
46('A`):2006/06/11(日) 13:17:16 O
ジュンを、ぶっ殺して俺が幸せにする。
47('A`):2006/06/12(月) 07:05:38 0
h
48('A`):2006/06/12(月) 08:23:14 0
74氏を待ち続けるぜ
49('A`):2006/06/13(火) 01:43:06 0
hs
50('A`):2006/06/13(火) 17:45:40 O
AGE
51('A`):2006/06/14(水) 00:05:20 0
74niaitaい・・・・。
52('A`):2006/06/14(水) 21:12:27 0
誰のでもいいから沢山ss読みたい
〜喪男と水銀燈が出会ったら〜

梅雨、この季節で最も憂鬱な時期
それは日々をまっとうに生きている人にとっての話
外に出ない俺には関係ないんだけど・・・

社会問題最先端を現在爆走しているのは俺、25歳、無職
ニート、ひきこもりという社会の底辺
そう、正に駄目人間
毎日が日曜というパラダイスな生活は、親の仕送りで成り立っている
・・・おまけに対人恐怖症・・・
髪が顎まで届くまでの引きこもり期間は幾多の弊害を作り出してしまった
・・・ごめん母さん・・・俺、パイロットにはなれなかったよ・・・
しかし!年金を稼げと耳が痛いこの生活から俺は卒業する!
今日限りをもって!
まずはアルバイト探しだ!

なんやかんやで俺は近所のアルバイト募集の張り紙をしているコンビニへ
応募をした もちろんネットでね
すると、まずは履歴書をもってこいとの事 え・・・履歴書ってどう書くの?
そもそも履歴書と言う言葉すら耳に入れるのが久しい
困ったときのグーグル先生に教えてもらいながらなんとか、買いに行く決心がつくまで
小一時間ほど時間がかかった履歴書に書き込んだ ふふ・・・いらっしゃいませって言われ
ちったぜ・・・
おし!店にもっていくぜ!そこ、いちいち!がウザイとか思うな

この応募したコンビニは徒歩10分という俺には一時間に相当する距離にある
部屋をでるまで五時間相当かかったが、なんとか俺は店についた
俺がんばってるなぁ・・・
作者の都合により軽く引きこもりを脱出してしまった俺はいささか達成感を感じていた
ともあれ、眼の前にあるくろがねの塔の様に立ちはだかるコンビニに、俺は脚を踏み入れ
るのだった


銀様は少しまってね。続くよ

〜喪男と水銀燈が出会ったら〜その2「面接は命がけ」

はぁ・・・
あのあと店に入った俺は応募にきた旨をつたえると「そんな格好で接客業がつとまるか!」
と門前払いされたのだ・・・
「ちっくしょお あのマネージャー新しいポケモンみたいな顔しやがって・・・
そもそもどんな格好だよ!ちょっと無精ひげ生えてて、ボサボサな髪ってだけだろ!
・・・だめか・・・」
社会の予想以上の厳しさに打ちのめされて、トボトボと帰路につこうとした俺に衝撃が走った
あ、ここでいう衝撃は物理的な物ね痛ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!
「ぐあぁぁぁ!救急車だ!救急車を呼べ!これ絶対折れてる!最低でもヒビははいってる!」
超絶紳士な俺でもこんな場合には取り乱す
「やかましい人間ねぇ・・・」
「しぬぅぅぅぅぅぅぅ!!!!!!!これしぬぅぅぅぅぅぅっぅぅ!!!!!あっ!死んだ!!!!!!!!!」
やっべこれやっべこれ死んだもんこれ死んだもん なにやら声が聞こえた気がするがこれは
反応しちゃいけない奴だ 前テレビで見たから分かる
「はぁはぁ・・・落ち着け俺・・・ちくしょう・・・生きてえ・・・(懇願)」
「ホントにやかましいわぁ・・・」
「うわああああああああああ!!!!!!!さっきより鮮明にきこえるぅぅぅぅぅぅ!!!!!
超絶シカトきめてたのにぃぃぃぃぃぃ!!!!!!」
くそくそ、やべーよこれやべーよこれもーしぬわーせめて昨日録画しておいたハ○ヒ見てからしにてぇよ
「・・・すくいようがないわぁ ばいばぁい・・・って・・・何よこれ・・・」
「うわぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!なんか指呪われてるぅぅぅぅぅぅ!!!!!!!!!」
俺の指には、赤い血に染まる真っ赤な指輪が!!!!!完全に死亡フラグ立ってる!!!
「うそでしょ・・・なんで・・・!まさか衝突したとき指輪にこいつの唇が・・・
いやぁ・・・汚らわしい・・・」
「やっぱり聞こえるがな!!!!!!!!!!もうだめ!!!!!!!!!」
ここで俺の意識は途絶えた・・・次回「俺の拳が真っ赤に燃える!!」その旋律は夢見るように・・・


かなりアホなテンションですが付き合ってくれると嬉しいです
55junk:2006/06/15(木) 00:25:44 O
「水銀燈……」

口をついて出た名前……
美しく気高い彼女の名前だ……。

この目で見たのは一度きりだが、その姿と名前は二度と忘れることはないだろう。
それ程までに、俺は彼女に心を奪われてしまったのだ…。


あれは十日前……

何時ものように遅い就寝……

夢は滅多に見ないがその日は酷く鮮明な夢を見たんだ。


変梃な世界で人形が戦ってる……
ただの笑い話にしかならないが、その人形の中でも一際印象に残っているのが、……黒い天使と表せばいいのだろうか?
彼女の名は水銀燈と言うらしい。
〜喪男と水銀燈が出会ったら〜その3「天才と凡人(意味なし)」

眼が覚めると、そこは見知らぬ洋館だった・・・なんてことはなく俺が倒れたところのまんまだった
冷たすぎるぜ日本人
しかし、気絶するほどの怪我だったのに外傷がほとんどない・・・いや、あるよ?ここの擦りむいた所
とかかなりきついからね?これ、俺じゃなかったら泣いてるよ 普通に
「醜いわぁ、あなた」不意に後ろから声が聞こえた
おいおいなんなんですか一体 人がちょっと泣きそうになってる所にホイミの呪文を唱えるのは
我々の業界ではこれはご褒美です
とは言え、醜いは聞き捨てならん もっといってほし・・・もとい、もっと言ったら大変な事になるぜ(性的な意味で)
「人が倒れてるのに醜いはねぇだろ、きょうびそんな古い言葉誰も使わねぇよ」
血を見て、少し気が荒くなった俺はちょっと乱暴に言葉を返す
「んな・・・古いですって!」
「うわびっくりしたぁ急に大きな声出す・・・」
急に言葉を荒げる言葉の主に少し驚きながら体を相手に向けると・・・
そこには少女がいた
・・・変な格好した・・・
「・・・変な服・・・」つい言葉にでた、ゴスロリっていうやつか?
「!変ですって!お父様が作ってくれたこの服を!」
おかしな格好している上にファザコンときた とんだメンヘル少女だぜ
「子供があんまり過激な服を着ていると変態に誘拐されるぜ 最近ロリコンとかポリゴンとか
はやってるからな」俺が二次元にしか興味がなくってよかったな
エロゲじゃストライクゾーンだぜ
「・・・この・・・こんな人間に・・・侮辱された・・・」
聞いちゃいませんよ、彼女 人間とか言ってるよ 怖いよもう
「・・・あなた・・・ジャンクにしてあげるわぁ・・・」
「えっ?ジャンプ?腐女子ご用達の?」

次回、喪男と水銀燈が出会ったら「あなたが戦うならとめないわ」その旋律は夢見るように・・・


自分で読み返したけどかなりアホくさいな、これ
だがやめん
やめてあげません
57('A`):2006/06/15(木) 00:34:52 0
|A`)
〜喪男と水銀燈が出会ったら〜その4?わかんなくなってきたぞこれ

「・・・あなた・・・ジャンクにしてあげるわぁ・・・」
「えっ?バンプ?厨房ご用達の?」
わけわからん事を言っているが大丈夫かなこれ なんか精神病院とかそういう類か これ

  プス

「・・・ん?」
表現だけだとなんだかかわいらしいその音は、どうやら俺の腕に羽が刺さったことで
発生したらしいって痛ぁぁぁぁっぁぁぁぁ!!!!え?羽?てか痛ぁぁぁぁぁぁ!!!
「今度は眼に刺してあげるわぁ クスクス」
あ これ本物だ
「いくわよぉってちょっと!待ちなさい!」
俺を殺そうとしているのはわかった おし 走ろう 俺は全速力で走る
・・・いや、逃げる
だってそうだろ?誰だってこうするってやばいってこれやばいってこれニュース番組にインタビュー
されちゃうよ ええい!泣くな俺!
「逃がさないわぁ・・・」
いくらメンヘルでも所詮全てが未成熟な少女(性的な意味で)追いつけるわけがない
・・・恐らく
相手との距離を確認するため俺は走りながら後方を確認してみる
おいおい最近のメンヘルは空も飛べるのかい?
後ろには、黒い翼を生やしたあの少女が猛スピードで迫ってきていた
怖っっっ!!!!!!
「ふふふ・・・もっと早く走らないと死んじゃうわよぉ」
死ぬとか言ってますよ 誰が?俺が?
やばい、息が切れてきた・・・引きこもりが全力疾走とかマジ無理・・・
あぁ・・・このままメンヘルに殺されるのか・・・嫌だ・・・絶対・・・
あぁもうこれ作者も疲れてきてるよ・・・このまま「こいつ死んで終了でもいいかな」
とか思ってるよ・・・
次回、喪男と水銀燈が出会ったら「一回投稿の文章量が少なくなってきているとか気にしないで」
その旋律は夢みるように・・・

収拾つくかな これ
普通に疲れてきたんで続きは明日にします・・・
60('A`):2006/06/15(木) 01:48:21 0
早く続き書きなさいよ

別に読みたいわけじゃないからね!
61('A`):2006/06/15(木) 02:06:49 0
 クルマから発せられる黒いガス。誰も触れたがらない犬畜生の糞。ろくに掃除もされてない落ち葉。
泥と油の混ざった黒い雪。
 それら全てを見て、水銀燈は思う、

 「臭くて、汚い……ダメダメな町ぃ……」

 小さな体……40cmぐらいだろうか、その体に刻まれている時を引き出しながら町の観察を続ける。
初めての町だ、意識していないとはいえ、好奇心が彼女の心をくすぐる。
知らぬ間に心を抑え、飛びまわりつつ思いを思うことを続ける。
彼女の目に映るのは至高の花にはほど遠い都会の黒と白。

 「でもでもぉ……今日はちょっとだけキレイねぇ……今日が24日だからなの? 
 そうだとしたら心の中は汚いのねぇ、特別な日だけ綺麗になりたいなんてぇ……わがままよぉ、美しくないわぁ」

 アリスはいつでも完璧で気高くなければいけない。そんなアリスを目指す彼女がこんな町を気にいるはずもない。
彼女はこの町に対する感情をただ鼻を抑えることで表現した。

「ねぇ……アナタもそう思うでしょう?」

「かー」

「うふふ……おりこぉうさぁん……良くわかってるわぁ」

 カラスの鳴き声の意味は水銀燈にはわからぬが、とりあえず自分に良い方向に解釈したその時、だみ声が飛んできた。
まるでクロツグミの鳴き声のような声だ。
 クロツグミのオスは繁殖期には大きい声で朗々とさえずる。さえずりは複雑で、さまざまな鳥の声を自分の
歌に取り入れることもよくする。日本の夏鳥で最も魅力的なさえずりを聴かせる鳥のひとつといえる、が……
この男の声は、「今日はクリスマスバスターだ!」

 低く、汚い。

「カー!」

「あ」

 そんなさえずりに驚き、逃げ出すカラス一匹に唖然とする人形一体。こんな声ではメスも寄ってはこないでしょうね、
と水銀燈はどうでも良いことを思考する。
62('A`):2006/06/15(木) 02:08:20 0
「カラス……そうか。黒だ!」

 突然そんな事を言い出したクロツグミ男は店と店の間の道……
子供一人が入るのが精一杯そうなので道と呼べるのかは疑問だけれども、その道をクロツグミ男は歩いていく。
やはり道は道だ。
 しかし、

「うぉーい、誰か助けてくれー」

 奇声が上がり、その体はコンクリートの壁と壁に挟まっていた。無理なものは無理だったのだろう。

「……」

 水銀燈はその光景に絶句した後、男の背中を蹴り、飛び去る。

「誰だかわからないがありがとう! おかげでこの黒袋が……ってあれ?」

 中華料理屋『愛染』は句の素材を生かした本格派中国料理から、本場香港スタイルの飲茶、
北京・上海・・広東料理などの一品中華料理まで、どれをお選び頂いてもご満足いただけるお料理を堪能できる、
が売り文句の新設中華料理屋である。そこの看板娘である『淋漓(リンリ)=小蘭(シャウラン)』は
バイトだがスタイル・愛想が良くこの店には欠かせないだろう、と言われている。
 その淋漓はミスをした。
 クリスマスだからと言って油断をしていたのだろう、皿を一枚なくしてしまったのだ。
 店長は「無理をして探さなくても良い」と言っていたが、どうしても気になってしまい、バイト終了後、
出したゴミ袋の中に皿が入っていないかを確認しに来た……が、彼女が見つけたのは

「妖精さーん」

 汚らしい男であった。

 その後、看板娘が中々来ないという低俗な理由で売上が落ち、潰れかけた中華料理屋が有ったとか。
〜喪男と水銀燈が出会ったら〜その5「55氏とか61氏とか神の投稿を邪魔してる気がする」

あぁもうこれ作者も疲れてきてるよ・・・しかも55氏とか61氏とか一気に二人も神が
出てきてるのにこんなアホなSS書いてていいのかとか思ってるよ・・・
しかももう後ろにいるよぉ・・・なんか「ふふふ・・・」とか笑ってるよぉ・・・
しかも「・・・」が多すぎるよぉ・・・また使ったし
「見れば見るほど醜いわぁ こんな男の唇が指輪に触れたなんてしんじらんないわぁ
・・・あれ?」
「指輪も取れないし・・・どんだけきついんだって多いよ「・・・」が全部で何個「・」が
あるんだ」

解説しよう
衝突したときになんやかんやで喪男と水銀燈が契約した形になったのだ
その2でもそんな描写があったが、あえてここで解説する

「じゃあ私のミーディアムはこいつ・・・?」
「え?ミディアムで殺す?それレアよりきつくね?ってもう走り続けるの限界なんだが」
ほんとに限界だよ前回のSSからずっと走り続けてるよ
と、意識の限界が来る前に、メンヘルは追跡をやめた
「・・・じゃあもっといい殺し方があるわねぇ・・・」
このチャンスを逃すまい 少女から逃げるべく俺は限界突破の命がけ、全力疾走を敢行する
相手がとまってくれてるんだ 待つわけがないわ なんかまた怖いこと言ってるし
「ふふふ じゃぁねぇ・・・」
俺の命をかけた全力疾走も空しく、少女は黒い翼で空に消えていった
「はぁ・・・はぁ・・・た、助かったのか?」
助かった と安堵する前に呪いの指輪はまた赤く光る
「呪いは解けてない・・・どおしよお・・・」

次回、喪男と水銀燈が出会ったら「完全なる自己満足だよこのSSは」
その旋律は(中略)ように

こんな時間帯にお前何してんだとか思わないように たまたま休みが
入ったの ほんとだよ!
〜喪男と水銀燈が出会ったら〜その5

あの奇天烈な出来事から殺されかけたショックも癒え、俺は・・・

ずっと引きこもっていた

考えれば至極普通かもしれない
せっかくかなりのスピードで(そこに何者かの意識があったとしても)引きこもりを脱出したと言うのに
いきなりおかしな少女に殺されかけるとは・・・
常識人ならトラウマとなり、一生の足かせとなるだろう
しかし、殺されかけた なんてすごい体験OR経験かも
いつでもプラス思考を忘れない 夜眠れなくなったとか、突然涙が出てくるとかそういうやばい現象も
なんのその 病院なんていくか俺の処方箋は萌えのみ(二次元限定)

「しっかし・・・とれないなぁ これ」
あれから、指にはずっとあの呪いの指輪が怪しく輝いていた
それは薔薇をかたどったもので、ようく見ればずいぶん綺麗な装飾品だった
「でも、なんの害もないしな」
そうなのだ あの少女、物騒な事をいってた割にはこの指輪はなんの効力もなく、俺の身内が死んだとか
不幸な事が起きるとか(もう起きている?はははこやつめ)そんな如何わしい類は一切なく、
たんなるお洒落なアクセサリーだった
唯一厄介なことは指から取れないって事 洗剤とか色々試したけど俺の手が荒れるだけでなんの意味もなかった
「まっいっか このままでも」
どうせ誰かに見せるわけではないし、誰かに会うわけでもないし(自虐)なによりちょっと気に入っていた
引きこもりという特殊な環境下ならではの思考 一般人はこれを女物の指輪と見て、これをはめてるキモオタを
虐げるだろう まあどっからどうみても女物の指輪だが

「にしても、あの女の子なんだったんだ?俺なんかしたのかな?」
考えてみれば勝手な話である
いきなり衝突してきて、いきなり殺そうとしてきて、いきなり呪いかけてきて
・・・なんだか腹がたってきたが(畏怖にも似た感情)気にしない もう会うこともないだろうし
俺が部屋から出なければ物理的に無理だし(部屋突き止められてれば別だが)
第一、会いたくないわ

その5の2に続く
「外見も、住んでる部屋も醜いのねぇ 信じられなぁい」

ほいきた 死亡フラグキタコレ

怪訝そうな声をだした主は、まさにこの間の少女
見ると、窓から身を乗り出し、そこに座っていた ここまでやるかい
「うわああ!!!家まできた!!!また俺を殺しに!!!」
「・・・あなたなんかと話す気はないわぁ・・・だけど、殺すってのはあってる
あなたは死ぬわ 私が殺すの」
やっぱり殺す気だ こういうときどうすればいいっけ 確か大きな声を出すとかだっけ
俺は全力で叫ぶべく、思いっきり息を吸い込む!
「スゥゥゥゥ・・・だっっっ!!むぐっ!!!」
「誰か」の「だ」まで言いかけた俺の口を黒いツタのようなものが塞ぐ
「誰も助けにこないわぁ それに、誰かがきても同じよ 別に、このまま絞め殺してもいいんだけど
・・・それじゃああまりに救われないわよねぇ・・・クスクス」
いつの間にか口だけではなく、体全体を拘束しているこの黒いツタは、よく見ると羽のようだった
「ムガガガ!オフィフケ!!(落ち着け!!」
「だぁいじょうぶ・・・あなたはちゃぁんと意味のある死に方をするわぁ わたしのために・・・ふふふ」
まったく、どんな仕掛けなのか分からないが、この羽はかなりの力で俺を締め付けている 
引きこもりの運動神経では脱出するのは不可能だ
「なぁにぃ・・・せっかくあなたがどれだけ名誉に死んでいくのか教えようとしているのにぃ・・・
話をきかないのぉ・・・?悪い子ねぇ」
ジタバタと暴れる俺を気に入らないかのように、尚締め付けてきている
「グッ!!!フソ!!!(くそ!!!)
「まぁいいわぁ 伝わらなくてもぉ あなたが惨めな思いをするだけ・・・
もうしらなぁい」
「グハッ!!!」
よりいっそう強く締め付けられた俺は、そのまま意識を失っていた

次回、喪男と水銀燈が出会ったら「この欄は、まったく関係ありません」
そ(中略)に・・・

一人で突っ走る
〜喪男と水銀燈が出会ったら〜その7「ちょっと話数まちがえたね」

「うっ・・・いててて・・・くそぉ、気を失いすぎだよ俺」
ひどく痛む体を無理やり起こしながら、俺は意識を取り戻した
どうやら数時間ほど倒れてたらしい
そして、改めて常軌を逸した少女に畏怖を抱く
「なんだったんだ・・・あれ・・・」
到底考え得ない 黒い羽を操り、人を殺す少女など
そもそも少女かどうか、人間かどうかすら危うい
「訳分からん・・・ちょっと頭冷やすか・・・」
混乱した脳は想像以上に使い物にならない
シャワーでも浴びて落ち着くことにする
「・・・意味のある死とか言ってたな・・・どういうことだ?」
死に意味がある・・・わからん・・・ただ、このままじゃ俺は確実にあの少女に殺されるという
事は理解できる でも本当に殺す気ならさっき殺せばよかったのに
しかも家まで突き止められてる この状態では簡単だろう、俺を殺すなんて
そもそも俺を殺すことになんのメリットがあるというのか

グダグダ考えてのシャワータイムは終わった
なんだか、当初のあのアホな勢いはどこにいったんだとか考えながら、風呂上りの
牛乳を飲む ビール?本物の大人はカルシウムを摂取する

就寝時、日課の深夜アニメ視聴を終えて、俺は床につく
そして、また今日の出来事を考える
「どうやって俺を殺す気なんだろう?呪い?・・・ないない」
あんな体験をしてもなんだか実感がない
そもそも非日常すぎるのだ この感覚が状況を把握しにくくする
「・・・寝よう・・・」
今日はありえないぐらい体を酷使した 眠りにつくのは、簡単だった

次回、喪男と水銀燈が出会ったら「私は一人よ でも戦うの」
そ(ryに・・・

疲れてきた
67('A`):2006/06/15(木) 13:36:20 0
乙!こんな時間だが楽しませてもらってるぜ!
68('A`):2006/06/15(木) 13:53:38 0
乙!

>>64
>その5の2に続く
「今日の5の2に続く」に見えてドキドキした
〜喪男と水銀燈が出会ったら〜その8「今日は県民の日だからね この県の人は惰休をむさぼる」

深夜、眠りから一気に意識が覚醒した
それは体の力を全て吸い取られているような感覚だった
汗をびっしょりかき、息が荒くなる 意識も朦朧として、体が動かない
「はぁはぁ・・・こ、これは・・・」

あの少女が、俺を殺しにかかっているのか?

「やばい・・・これはほんとに死ぬ・・・誰か・・・」
助けを呼ぼうにも、体が動かない
「あつっっ!!!これは・・・?」
見ると、あの指輪が紅く光り、熱を発していた
「うっ・・・熱すぎる・・・」
指はやけるような熱に痛み、ますます体が重くなる
「これが呪いか・・・?納得いかねぇ・・・あのメンヘル・・・」

しばらくの間、恐らく呪いであろう体の異変に葛藤する
小一時間が経とうとすると、ふっと 体が楽になった
「ん?」
さっきとは嘘のように体が軽い
同時に、指輪も熱を発しなくなった
「なんだったんだ・・・」
状況を把握しようとする前に、少女へ怒りが沸いてきた・・・
「なんでおれなんだよ!!単なる引きこもりじゃねえか!まったく!なっとくいかんわ!!」
誰でも殺されかけて納得いくやつはいない
だからおれがここで切れても至極当然なのだ きっとそうだ
「こんどあったらとっちめてやる!!!」

「あらぁ・・・私をどうするってぇ?」

・・・いやいやないないこれじゃあベタ過ぎる・・・作者もこんな古典的手段は使わない・・・

「中々しぶとい人間ねぇ 殺すつもりで力を使ったのに」
いやぁああああああああああ!!!!またいる!!!!また窓のところに座ってる!!!!!
「それで・・・私をどうしたいのぉ? ふふふ」
「いや・・・あの・・・」

次回、喪男と水銀燈が出会ったら「デレ期突入?」
s(ryn・・・

がんばろ
70756:2006/06/15(木) 16:51:36 0
爆発するようなテンションに乗せられて自分のテンションも上がって、結構楽しめる。
是非頑張って書いて下さい。
読みます。
〜喪男と水銀燈が出会ったら〜その9「これはただのテスト」

「それで・・・私をどうしたいのぉ? ふふふ」
「いや・・・あの・・・」
おいおい・・・ほんとにこんなパターンかよ・・・今時紫式部ぐらいしか使わないよ・・・
「ほらぁ・・・どうするってぇ?意気地なしねぇ こぉんなに可愛らしい女の子に何を怖がっているのぉ?」
しかし、このまますいませんすいませんと平のリーマンのように頭をたれても、状況は一変しない
ここは・・・いってやる・・・いくら不思議な力を持っていたとしてもこいつの言うように可愛らしいただの少女だ
いささか自分でかわいいとか言っているのに疑問を感じるが、そんなこと今この場で発言したら間違いなく
俺の生存確率が60%は下がるだろう こいつのやばさは承知済みだ 
やばいと分かっていても突っ込むのが男・・・正に男・・・引きこもりの王・・・
「何をぼーっとしてるのよぉ・・・ほんとに訳の分からない人間ねぇ」
「いっせぇのぉ・・・せっ!!」
俺は一気に勢いをつけて少女に体当たりした いや、これは自分の体を投げ出すがごとく 正に空中に飛んだタンクローラー
小動物ぐらいなら即死だろう ふふ・・・自分が怖いわ・・・
絶対にはずさない様にタイミングをつけた決死の攻撃は・・・相手にとってもタイミングをつけやすかったらしい・・・
「汚らわしいわぁ・・・おばかさぁん」
ひらり、と例の黒い翼で少女は軽々と天井付近に上昇する
俺は彼女が座っていた窓の硬いところに腰をしたたかぶつける いったぁぁぁぁぁっぁぁぁぁ!!!!!!
「ふふ・・・ほんとにほんとにおばかさぁん クスクス」
「くっ・・・この・・・」
少女は俺が激痛に苦しむのをさも楽しそうに笑う
真性のSだ
少し作者は俺と少女の立ち位置を理解してきた
「それで・・・もう終わりかしらぁ つまんなぁい」
対峙してる武士が生死をかけ、激痛に苦しんでいるというのに言うに事欠いて「つまらない」だぁぁぁ!!!???
いいだろう・・・女に、しかも子供に本気を出すまいという俺の紳士的優しさを無碍にした報いを受けるがいい・・・
(さっきの攻撃は別に本気じゃないからね あれで三割ぐらいだから)
そして、俺の本気とは・・・

今日の5の2に続く・・・じゃなくてその9の2に続く
「おい、肩にゴキブリのってるぞ」
そう!!!!これだ!!!!
引きこもりの部屋が綺麗に整頓できているわけじゃない!!!常にゴミは増え続け、ほこりは舞い続ける!!!!
こんな環境でGどもを召還するのはいとも容易い!!!!
・・・はずだがやっぱりそんな都合よくいきません もちろん、Gなんてのっていない はずだが・・・
「いやぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」
効果は絶大だ!!!!やはりただの少女!!!!こんな部屋ではそれが虚言だったとしても、現実味はかなりある!!!
「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!」
・・・ちょっと、うるさいよ?うん・・・
「ねぇ、とれた?とれた?」
「今、耳の所にいるぞ」
「いやぁぁぁぁぁぁあぁぁぁ!!!!!」
・・・ちょっとうるさすぎないか?これ ここまでヒステリックになるものかこれ
俺の母さんなんて素手で捕まえていたときもあったぞ
いい加減、嘘だと気づいてもいいものだが・・・
「もうやめてぇ・・・」
とうとう顔をふせてうずくまってしまった 本当にGがいたらどうするんだ 俺は自分の顔面付近にGがいたら
そのまま火の中に飛びこむぐらいだが、現状維持とはやるなこやつめ
にしても「やめて」はないだろう何もしてないよってあれ・・・これ泣いてないかこれぇぇぇぇぇ!!!????
「うっぅう・・・もういやぁ・・・」
泣いてる!!!やってしまった!!!!なんだか小さい頃を思い出す よくカブトムシとか「ほらほら〜」とか
やって泣かしたっけ・・・なつかしい・・・
ここまでやる気はなかったんだが・・・
「おい・・・大丈夫だ・・・もう取れたよ・・・」
さらに嘘に嘘を重ねて、やさしく踏みつけてほしい 私の大切な夢だから
「なんだか作者もテンション上がってきたみたいだから・・・落ち着けよ・・な?」
はたから聞いたら訳のわかんないことだがこの場面でこれ以上の状況説明はない
「グスッ・・・ありがとぉ・・・」
お礼を言われましたよ
「いや、別に・・・」
グスグスと嗚咽を吐く彼女をなだめながら、俺はお茶を出すことにした
紅茶でいいかな
「ほら 飲めよ 落ち着くから」
「あなたが入れた紅茶なんていらないわぁ・・・グスッ」
ははは、こやつめ
「じゃもう帰れ もう外暗いし」
「乙女に向かって帰れとは何よぉ!」
いきなりきれだしましたよ 良識人として常識的な事を言ったと思ったが
「いや・・・帰れよ・・・」
「言われなくてもこんな所にいつまでもいないわぁ・・・グスッ」
最後までこやつめ
「でも・・・ありがとぉ・・・」
またお礼を言われました
「いいから帰れよ」
「んな!?信じられない人間だわぁ・・・せっかく私がお礼を言っているのに・・・」
なんだかブツブツ言いながら、少女は暗くなった空に飛び出して行った
「・・・何しにきたんだろう・・・」

次回、喪男と水銀燈が出会ったら「投稿は連続だったりきれぎれだったり」
s(ryあーもういいかこれ

まだいける気がします
〜喪男と水銀燈が出会ったら〜その10「74氏を待ち続けて僕らは」

昨日起こったショッキングな出来事も何のその 今日も元気に引きこもる
「もう・・・こないよね・・・大丈夫だよね・・・」
いつまでも消えない不安を無理やり頭の中から振り払う
もうこないなんて根拠はどこにもないが、考えないよりはましだ
想像してほしい 常に命を狙われるという状況を
そんな大統領みたいなスリル満点状態は御免こうむる
だからさっさと現実逃避することにした
「こういう時はネットサーフィンに限るな 現代の至高の娯楽だよ」
ネットジャンキーにとってこれ以上の娯楽はない ガハハ

「・・・にしても・・・やけにボロボロだったなぁ・・・あいつ」
昨日の彼女の格好は、まるで事故のあとのようにボロボロだった
心なしか、疲れているようにも見えた
え?別に心配してる訳じゃないよ?二次元にしか興味ないからね?
だが・・・
「なんだか気になる」
いくら俺を殺そうとしたからってやはり、そんな状態の人間(?)は
ほっとけない 
「大丈夫だったのかな・・・あのあと」

「あらぁ・・・心配してくれてるのぉ?」

いくら心配したからといっても、やっぱり俺を殺しかけた相手 分かり合おうとなんて
していないってか助けて!!!!!!!
「別にあなたに心配される筋合いはないわぁ」
例のごとく窓に腰掛けた翼の生えた少女は憎まれ口をたたいていた
・・・いちいちこんな事を言いにここに来ているのか?
「今日は言いたいことがあってきたわぁ・・・」
怪訝そうにしている俺の心中を察したかのように彼女は言葉を発する
・・・そういやこいつなんて名前なんだ?やっぱクレイザーとかそんな感じか?
「お前なんて名前なんだ?」
疑問に思ったことはすぐ口に出す 数少ない俺の長所 場面により短所にもなりえるが
「えっ!?・・・わたし・・・?」
お前以外の誰がいると言うのか お前の後ろにいるGに聞いている訳じゃあるまい
「ええっとぉ・・・わたしは・・・水銀燈よぉ・・・」
名前まで変なんだな・・・と、心の中で思う 口に出したら俺の死亡は確定するだろう
前殺されかけたし
ここは以前の失敗を生かして
「すいぎんとう・・・いい名前だな」
「えっ・・・?そっそうよぉ!当然じゃない お父様がつけてくれた誇り高き名よぉ
・・・じゃなくてあなたなんかになんでそんな事言われなきゃならないのかしら・・・
人間が調子に乗らないで・・・」
「そんなことよりな、そろそろ改稿が多くて書き込めなくなる文章量なんだ いったん区切るぞ」
「・・・」

次回、喪男と水銀燈が出会ったら〜その11「ちせはかわいい」
その旋律は夢を見ません


孤独と戦います
74('A`):2006/06/15(木) 23:44:02 0
最高だよ神だよ銀ちゃんかわいい
〜喪男と水銀燈が出会ったら〜その11「

「そういやいいたい事ってなんだ?」
作者の事情で、いったん区切られた話を再開すべく、もとい話をすすめるべく
俺は話題を提供した はいはいこう言えばいいんでしょ
「・・・まあいいわぁ・・・それでいいたいことって言うのはぁ・・・」
どうせ「あなたを苦しめてころしてやるわ」とかそんな感じだろ OKOK言わなくても分かってる
だがここでもう一度こいつの話を中断させたら待っているのは永遠の暗闇のみ
「ああ・・・なんだい・・・」
覚悟を決める
「もう・・・あなたを殺す気はないわぁ・・・」

・・・今修羅の口から「お前天国!」とか聞こえた気がした

「・・・ん?」
「もういう気はないわぁ」
ああ、俺ももう一度聞いたらどんなリアクションをするかわかったもんじゃない
だが、少し不思議に思うことが・・・
「なあ、聞いていいか?」
「うざったいわねぇ なによ?」
・・・
「いったいどんな力で俺を殺そうとしてたんだ?それに俺を殺すつもりなら何回も
チャンスがあったじゃないか わざわざ苦しめて殺そうとしてたのか?このやろーおめー
Sですかこのやろー」
「あなた本当に殺すわよぉ」
「すいません・・・」
「あなたに話す必要はないわぁ ただ、あなたは糧として私に貢献していたの・・・光栄でしょ?
ふふふ そしてその糧を私は使いきろうとしてた・・・」
なんだかんだで結構話してくれましたが、やっぱり話していることは恐ろしいです 人を消耗品
みたいにいう彼女はやっぱり怖いです
「・・・糧?とかよくわからんが、そんなことで人を殺せるのか?どうやって?」
「それよぉ」
やっぱり結構話してくれる
彼女は俺の指にある、あの怪しい指輪を示した
「これ・・・?」
「それがあなたとわたしをつなげる、力を通すパイプみたいなものよぉ」
「なるほど つまりこの指輪を通して俺の・・・力?とか使って殺そうとしてた訳だな」
「そうよぉ」
「なんだか寄生虫みたいだな」
「死にたいのかしら?」
「すいません・・・」
「ところでいいか?そろそろ改稿が多くて書き込めなくなる文章量なんだ いったん区切るぞ」
「・・・また?」

次回、〜喪男と水銀燈が出会ったら〜「わたしはあなたに関する全てを嫌います」


>>74
励みになるぜ
76('A`):2006/06/16(金) 00:45:46 0
--------------------------------------------------------------------------------
 その日は一日の始まりから気分が良かった。
 理由なんて無い。人形の気分にいちいち理由は要らないのだから。
 水銀燈は軽いステップでくるり、と回転してみせると、朽ちた塔に上って瓦礫の上から自分のフィールドを眺めて過ごした。
水銀燈のnのフィールドはいつでも雲が空の天蓋を覆い薄暗い。
 それからしばらく散歩をした。道とも知れぬ道、通りとも知れぬ通りには所狭しと様々なガラクタが散らばっている。
 それらは全て、水銀燈が自らじっくり吟味して、厳選に厳選を重ねて、世界中から集めてきたモノたちだ。それらは元々は皆、
美しいオブジェであったり、愛らしい人形であったり、繊細な彫刻であったりしたものたちだった。
水銀燈は言葉巧みに彼らを誘惑し、自らのフィールドに誘い込んだ後、じわじわと少しずつ壊していくのだ。
あるものは手足を千切り、またあるものは燐光で醜く焼け爛れさせた。完璧な美しさを有したものが、見る影も無い程に壊れ
ていくのを見るのは好きだった。そうやって壊れていったモノたちに囲まれていると、心が安らいだ。
 ガラクタたちを踏みつけて、意気揚々と歩く。そのうち鼻歌でも出てきそうな上機嫌で。気分が良かったので、水銀燈は父の
事を考えた。

 お父様。
 お父様。早くお会いしたい。

 水銀燈は父の指先を思った。優しい指先が、自分の頬を何度も撫で、銀色の髪を一房一房丁寧に植えつけ、唇にゆっくりと紅
を引いていく。その感触をひとつずつ思い出していった。
 円やかな関節が丁寧に繋がれていく。
 空ろなアイホールに眼球が嵌め込まれていく。ダークピンクのグラスアイに光が宿った。
その光が最初に捉えるのは、優しい優しい、創造主の指先。

 ああ、お父様。お父様。
 もう一度触れて欲しい。もう一度、優しくわたしの髪を撫でて。
77('A`):2006/06/16(金) 00:46:18 0
 心地好い父の指先を思い出す。思い出の中の優しい指はやがて、水銀燈の肢体の造作を確かめでもするように、ゆっくりと四
肢を撫で、顔の輪郭をなぞっていった。
 その恍惚。
 それはもう遠い昔の記憶だったが、水銀燈は昨日の事のように思い出す事ができた。これ程の至福を与えてくれる感触を他に
知らないからだ。雑多で無為なものに埋もれてしまえば遠く霞みもするが、無の中にたったひとつ存在する光芒は、いつまで
も輝きを失う事が無い。

 お父様。
 もう一度触れて欲しい。
 ああ、お父様、お父様、お父様……!

 足を止めて傍らの廃屋に入った。赤茶けた煉瓦がいくつも転がっている。螺旋の階段を上って上って、開けた屋上に出た。
 ここもガラクタの山。よく分からない形に曲がったバラバラの手足や、よく分からない色に煤けた、それこそよく分からない
何かの欠片。布切れ、ガラス片、縮んだセルロイド、汚らしいボアとちっぽけなボタン。
 虚空を掴む形に歪められた手が、肱のところで千切れて転がっていた。無意識につま先で蹴飛ばして、屋上から蹴落とす。

 お父様。
 どこにいるの。今何をしてらっしゃるの。
 ああ、こんなところでこんな事をしている場合じゃない。
 わたし、お父様にこんなにお会いしたいのに。お父様に会いに行かなくっちゃ。早く、早く、早く。

 父の事を思い出した所為で、水銀燈は自分が何をしなければいけないのかも思い出してしまった。
せっかく気分が良かったのに、たちまち途轍もない焦燥感に襲われる。

 ローザミスティカ。
 あんな子たちに持たせてなんておけない。
 早く集めなければ。
 ローザミスティカ。ああ、なんであんな子たちが持っているの。
 全部わたしのものならいいのに。
 そうすればわたしはアリスになれる。
 早く全部集めなければ。早く。早く。早く。
78('A`):2006/06/16(金) 00:46:49 0
 苛々して唇を噛む。早くアリスにならなければ。早く完璧な少女にならなければ父には永久に逢えない。
それは水銀燈にとっては最も恐ろしく、もっとも忌々しい事だった。
こうしている間にも他のドールに先を越されるかもしれない。それは何よりも苦痛だった。

 真紅。

 せっかく気分が良かったのに、焦燥感に襲われた所為で水銀燈は、その焦燥感の原因が何なのかを思い出してしまった。

 真紅。邪魔ばっかりして。ローザミスティカを大人しく寄越せばいいのに。
 真紅。忌々しい第五ドール。ちんくしゃの小娘の癖に。
生意気で、プライドだけ高くて、いちいちこちらの癇に障る真似ばかりする。
 真紅。忌々しい。あの小娘だけは許さない。ローザミスティカを取り上げるだけじゃ気が済まない。
あの小娘だけは、元がどんなかたちだったのかも知れない位に、バラバラにしなければ気が済まない。

「真紅……!」

 声に出して呼ぶと憎しみが一層募った。

 真紅。早く、早く壊してあげるわ。
 早く壊してあげる。いらっしゃい真紅。
 その生意気な青い眼も。
 憎まれ口しか叩かない唇も。
 ああ、木っ端微塵に引き裂いてあげたなら。どんなに気持ちがいいかしら。
桜貝みたいな爪を一枚ずつ丁寧に剥がしてから、指を一本一本折って。その次は腕をもいで。足を折って踏みつけて。
ドレスを燃やしてボタンを引き千切って。
髪を切り刻んで引き抜いて燃やし尽くして胴体も踏みにじってからだの中の螺旋を引き伸ばして眼球を踏み砕いて細い頸をね
じ切って頬骨を割って……!
79('A`):2006/06/16(金) 00:47:27 0

 ガシャン!

 激昂するあまり思わず足を踏み鳴らすと、踵の下で何かが砕けた感触がした。
 ブーツの下で、何かキラキラと光るガラスの破片が細かく散らばっていた。元が一体何だったのか最早推測する事も適わない。
 水銀燈は真紅のグラスアイがこんな風に粉々に砕ける様を思った。
 それはどんなにか気持ちのいい事だろうか。胸の奥がなんだか熱くなった。
 もう待てない。
 水銀燈は黒々とした背中の美しい翼を大きく広げ、ゆっくりと虚空へ踏み出した。そのまま滑空し、上空から眼下を見渡す。
薄暗い所為でよく見えないが、きっとそこにはお気に入りのガラクタたちが所狭しと散らばっている筈だ。水銀燈のnのフィ
ールドは、いつでも雲が空の天蓋を覆い薄暗いが、その薄暗さが彼女には心地好かった。
 このガラクタたちの中に、壊れた真紅が加わったなら。
 それはどんなにか気持ちのいい事だろうか。

「……待っていてね、真紅……!」

 水銀燈は鈍色の雲を目指して羽ばたいた。このまま翔んで翔んで。今日は面倒な手管を使う気になれない。
このまま翔び続けて、鏡の向こうの彼女のところへ行こう。
 憎んでやまない、そして欲してやまない、紅いドレスの娘のもとへ。
〜喪男と水銀燈が出会ったら〜その12「一万年と二千年前からほんと愛してますから」

「じゃあ・・・もうその力とか言うのはつかわないのか?」
「別に元々使ってなかったから特に必要性はなかったわぁ それに、あんな風に無茶に力を
使う必要もなかったし、あなたを殺す気だったからそうしたのよぉ」
え?必要なかった?今のは俺の頭から消去しておこう
「そうか・・・よかった・・・これで助かったんだな いがったいがった」
「そうとも限らないけどぉ・・・」
今のも聞こえなかったことにして俺の頭から消しとこう あっこれ便利だな聞こえないふり 
これからも活用しよう
「じゃあもうお互い関わりがなくなった訳だ じゃあな どっかで格好のいい男でも捕まえて
パパ、パパとプレゼントを貰いまくるといいわ」
「・・・(この・・・)関わりがなくなるかどうかは、あなたが決められることじゃないわぁ」
・・・ん?
「あなたは普通の人間より力を多くもっている こないだも殺そうとしたのにあなたは生きていたわぁ」
おいおい こんなひきこもりのどこにどんな力があるって?
「あなたは、まだ利用してあげるわぁ 光栄でしょ?」
・・・
「いや、断る」
「じわじわと苦しめて殺してやろうかしら?」
「すいません・・・」
俺の扱いの低さは、家畜よりも低い そのうちとって食われるんじゃないか

次回、〜喪男と水銀燈が出会ったら〜「毎日不定期でがんばってます」
え?今回文章量がすくないって?今回は都合上仕方ないの!!別にネタ切れとか
そんなんじゃないから!!!


睡眠?それってなんですか?
ほんとに書くの苦しくなってきたんで今日はここまでにします。
82('A`):2006/06/16(金) 07:52:42 0
>>81
無理せずゆっくり書いてくれ
83('A`):2006/06/16(金) 18:18:02 0
水銀燈VSゴウキ
〜喪男と水銀燈が出会ったら〜その13「分かってる僕は必要とされてない」

〜前回のあらすじ〜
喪男が銀ちゃんに殺されないですみました♪あと深刻なネタ切れです♪

ネタ切れはともかくとして、もう命を狙われてないと言うことを素直に喜ぼう 
あれからあの・・・す、す〜ぅぃぐんとうとか言うのは家にきてないし、前あったように
体に異変がおきたりはしなくなった これハッピーエンドじゃね? え?まだ終わらない?
とにもかくにも、また俺にいつもの日常が戻ったのだ ずばらしきひきこもりの世界が 
また来ても無視すればいいことだ もう窓を無防備に開け放し、敵の侵入を許すような
愚は改善した 完璧よ 鍵もかけてる
さぁて俺の唯一人に言える娯楽のひとつ、音楽鑑賞でもするかぁ(もちろん、アニメソングなど
ではない いや 好きだけど)
少しご機嫌になった俺は最近買ったお気に入りのアルバムのお気に入りを鼻歌なんぞで歌っていた
でも、思うんだけど鼻歌って苦しくならない?ガハッ!ガハッ!
「それはなんて歌かしらぁ」
はいきた おなじみです このパターンが定型となってきていますが、あまり気にしないように
しかもしっかり鍵を閉めたはずの窓に例のごとく座ってらっしゃる
ともあれ質問には答えよう 無視すれば永遠に口がきけなくなるからな さっきと言っている事が違うのは
仕様です
「ああ、最近買ったお気に入りアルバムのお気に入りだよ題名は「あなたに関する全てを嫌います(元ネタあるお)」
動揺を表に出さず、クールにかえす俺
「ふぅん・・・」
自分から聞いてきたのにあまり興味がなさそうだなこやつめ
「続き・・・歌って」
「え?あ、ああ 鼻歌でよければ・・・」
予想外な反応だ もしかしてこいつもこういうの好きなのかも 今度からこれ聞くのやめよう
一通り俺は(鼻歌で)歌を歌い終えた 窒息するかと思った
しかしこいつは自分から「歌って」などと言ってきたのに窓の外を向いて興味なさそうにしている 一度とならず
二度までもこやつめ おっと危ない 背中を見ていると何か危険な思想に囚われそうになる 気をつけなければ

「また・・・聞きにくるわぁ」
・・・また予想外な反応 もうわかんないよこいつ もう怖いよ
しかもまたってもう一度くるのかよ 確定じゃないかよ そのたびに俺は窒息で死にかけるのかよ もう自信ないよ

だが、月明かりに照らされる今日の彼女は・・・美しかった・・・
「二次元にしか興味ないのに・・・」
誰に向けてでもない言葉をポロリとこぼし、今日はもう寝ることにする 作者も

次回、〜喪男と水銀燈が出会ったら〜「ねえ、もういいかな・・・?」


人が少ないのがこのスレの特徴 結構寂しいのは秘密
85('A`):2006/06/16(金) 23:11:11 0
人は少なくても俺は真剣に見ている
〜喪男と水銀燈が出会ったら〜その14「花火」

今日は日曜日そして明日も明後日も
自虐はこのぐらいにして、俺は今日もパソコンと向き合う そんな怠惰な生活がたたって
身なりも絶望的に悪い ひげなんてもうものすごいことになってる
さすがにやばいよなぁそろそろ こないだみのもんたが無精ひげは癌になるとかいってたし、
ちょうどいいから散髪も兼ねてすっきりすることにする
まずは床屋だな なるべく人のいない時間帯を狙って、平日の昼間にいこう

はい着きました ここが近所にある床屋です 手抜きとか言う人は自分でSS書いてみろ!
「いらっしゃいませぇ〜」
間延びした声が響く このおっさんもかなり暇にしてたらしくて新聞紙をたたみながら客を
迎える準備をしてる
「はい じゃあこちらにどうぞ〜」
椅子を回転させて俺に座るように促す どうでもいいけどなんで中央に座らせる
なんか目の前に自分の顔があるのは落ち着かないなぁ
「今日はどんな感じにしますかぁ〜?」
え?今日?やべ、考えてないよ ここで俺が仮に「え〜と〜じゃあ伸ばす感じで」
なんて無茶ぶりしたらどうするつもりだこの親父は
別になんでもいいよ 髪形なんて どうせ俺しか見る人いないし
「じゃ、じゃあ短くする感じで」
「分かりました〜」
わかってくれたよ 俺の頭の中を見れるのかこの親父は ん?
「あ、あのマスター・・・何か手伝うことはないかな・・・?」
「ああ、いいんだよぉ蒼星石 奥に戻ってなさい〜」
店の奥から出てきたのは小さな男の子だった
でもおかしいなこれ 俺の目がおかしいのかこれ なんて格好してるんだこの子は
少年は全体的に青い服に身を包んでいて・・・これもゴスロリとかいうのか?
はやってんのかこれ もういよいよだめだよ日本
「あ、はい マスター お仕事がんばってね」
どうやらとても教育の行き届いたいい子らしい それを服装にも反映できていたら俺が
もって帰っていたのに 
「すいませんねぇ〜」
「いや、別に」
ほほえましいな なんだか和んだ

「誰もいないけどただいま そう、誰もいないけど」
散髪を終えた俺は自分のアパートに帰ってきた かなりすっきりした
なんだか気持ちもすっきりしたようだ こんな荒んだ時代に散髪は必要なのかもしれない
そして今こ「・・・うるさいわぁ」
俺はこのまま扉を閉めてしまいたい衝動にかられたが いや、ここ俺の部屋だ
「ああ・・・来てたの・・・」
「・・・」
まるで自分がここにいて当然のように堂々としている 折角すっきりして
気分がよかったのに台無しだよもお
「あら、あなた・・・」
「え?なんだ?」
「別に・・・」
何かを言いかけてすいぎんとう(覚えたよ)は突然伏目がちになった おかしな人ね
「どうした?」
「あ、あんまり近くによらないでちょぉだい・・・」
ガハハ こやつめ ミディアムで食べてやろうか
相変わらずの憎まれ口に、いささか殺意を覚えていると

その14の2に続く
ヒュ〜〜〜〜〜ドン

花火だ・・・
どうやら近くの河川敷で花火大会が行われてるらしい この季節ではおなじみだ
ありがたい事に、俺の部屋の窓から花火が見れるようだ ひきこもりに優しい世の中になったな
「ほら、すいぎんとう 花火だぞ」
「言われなくてもわかってるわ」
「見てみろよ ほら」
「あ、ちょっと・・・」
俺はなんかつっぱってるすいぎんとうを抱きかかえて窓際に座らせてやった
「は、はなしなさぁい・・・一人で見れるわ・・・」
「ああ、そうだろうな(翼あるし)」
こんな奴だけど、やっぱり花火に興味があるらしく座った後は素直に花火を見ていた
花火の光りは強烈で、すいぎんとうの顔は真っ赤に見えた 多分、俺もそうなっているのだろう
綺麗な花火はあっという間に空に上がり、消えていく ひとつひとつの花火が消えていくのを
なんだか名残惜しいな なんて考えていたら花火大会は終わってしまったらしい
「綺麗だったな」
「え?あ、そ、そうね・・・」
めずらしく普通に言葉を返してくれた やっぱり花火はいいものだな
「ねぇ・・・」
「ん?」
「・・・なんでもないわ・・・」
「?なんだよ」
かなり花火の光りは強烈だったらしい 俺の目は残像でいつまでもすいぎんとうの顔が
赤く見えた
「・・・」
すいぎんとうは無言で夜の空に飛び立とうとする 俺は少し気になったので
「気をつけれかえれよ」と背中に向けて声をかけた
「・・・」
おや無視ですよ やはり変わったことはしないほうがいいな そもそも人外な
こいつに気をつけろはなかった むしろ今夜道を歩いてる人に気をつけてほしい
今夜も夜は更けていく ひきこもりの俺を残して

次回、喪男と水銀燈が出会ったら「最後の黙示録」
いっとくけど意味なし


>>85
結婚してくれ
88('A`):2006/06/18(日) 11:42:11 0
パッゴルム!パッゴルム!
89('A`):2006/06/18(日) 15:15:22 0
  めぐが死んだ 私を起こしてくれた少女が
  窓を開けると病院の部屋で冷たく
  頬を寄せてみると信じられないほどカチカチになってた
  どうして悲しいんだろう 涙が落ちてゆく 黒い羽根の下


  生まれた時から決められていたのさ
  何一つ正しい思いを知らずに
  壊れた心の震えが止まらず力尽きた
  誰にも癒されず 誰にも救われず 白い部屋の中


  めぐが死んだ 私を愛してくれた少女が
  窓を開けると病院の部屋で冷たく

  天使だったのに 天使だったのに 天使だったのに
  どうして悲しいんだろう どうして悲しいんだろう どうして悲しいんだろう

90('A`):2006/06/18(日) 15:17:15 0
  「ねぇ水銀燈」
  「……なぁに」
  「天国ってどんなところなのかな」
  「そんなの私が知るわけないじゃない」
  「だって天使のふるさとなんでしょ」
  「何遍言ったらわかるのかしら、私は天使なんかじゃないって」
  「どうして。不思議な力があって、綺麗で、空も飛べるのに」
  「こんな真っ黒い天使がいると思う?」
  「服なんて脱いでしまえば関係ないわ」
  「じゃぁこの翼はどうするのよ」
  「んー。あのね、見習いのころ、水銀燈はすっごくドジだったの」
  「何それ」
  「だから地上に降りてきてすぐ、黒いペンキをひっくり返して翼に被っちゃったのよ。
   そのとき自分が天使だってこともついでに忘れちゃったのね、きっと」
  「え?」
  「いつかこの窓から飛び立って、一緒に湖へ行きましょう。
   そこは静かで、美しくて、誰もいないの。
   私はもう死んじゃってて、心臓なんてないんだから
   冷たい水の中を裸で泳ぎまわったって平気。
   いつもみたいにつまんなそうな顔して見ている水銀燈も
   ドレスの裾をえいって掴んでむりやり引っぱり込んじゃうわ。
   そしたら服がほどけて、ペンキも溶けて
   水銀燈は自分が天使だったってこと思い出して、
   それからふたりで真っ白な羽根を広げて天国へ昇ってゆくの。
   いいでしょ?」
  「――ふ」
  「『バカじゃない』?」
  「察しがいいわね、おばかさんにしては」
  「似た者同士だからね」
  「……」
  「ねぇ水銀燈」
  「……なぁに」
  「行こうね、一緒に」
  「――考えておくわ」
  「やったぁ」

   *   *   *

 礼拝堂の廃墟で翼を雨に打たせてみたけれど。
 やっぱりバカじゃない。
 貴女も、私も。
91('A`):2006/06/18(日) 15:21:04 0
  「ねえ……旧礼拝堂の件、聞いた?」
  「やめてよ、また例の怪談話?」
  「あれが本当だったらしいの。業者が壊しに入ってみたら、中のあちこちに真っ黒い羽根が散らばってたんですって」
  「カラスか何か住んでたんじゃないの」
  「だったら姿や鳴き声でとっくに気付いてるはずだわ」
  「そうね、確かに病院がそんなもの放っておくはずないし」
  「しかも取り壊し作業中にまた、新しい羽根を見かけた人がいるの。落ちてたんじゃなく降ってきたんだって」
  「そういえば昼間、あそこの茂みには何かいるぞって患者さん達が噂してたわね」
  「棲み家を追われて今は近くに潜んでいるとか……って、ねぇ誰かしらあの人」
  「柿崎さんじゃない! ……ちょっと、こんな時間に何処へ行くの!? 待ちなさいっ!」
  「どうしたの、血相変えて」
  「心臓悪いのよ! それをあんなふうに走って外へ出たら……ステーションに知らせてっ!」

   *   *   *

  『めぐ……めぐ……』
  「――はぁい」
  「えっ」
  「水銀燈、みつけた」
  「なんで貴女がここにいるのよ」
  「最近来ないなぁ、って思って。そしたら、このへんにいるかもしれない、って話を聞いて。それで」
  「病室抜け出してきたってわけ? ふ、あきれたおばかさぁん」
  「怪我、してるの?」
  「それより自分の心配を先になさいよ、死にかけのくせに」
  「たいへん。翼、折れてる」
  「べつに大したことないわ、こんなの」
  「診てもらお、先生に。私、話してあげるから」
  「人間なんかに治せるわけないじゃない」
  「そっか。天使だもんね」
  「そういう意味で言ったんじゃないけれど」
  「じゃあ、私の部屋行こう――はい」
  「何、その手」
  「抱っこ」
  「へ?」
  「水銀燈、怪我してるから、抱っこして、連れていってあげるの」
  「バカじゃない」
  「バカでいいもん」
92('A`):2006/06/18(日) 15:22:57 0
  「どうでもいいけど、貴女、ずいぶん顔色悪いわよ」
  「う、ううっ」
  「めぐ……っ!」
  「――えいっ」
  「あ」
  「――つかまえた。水銀燈、抱っこ」
  「ちょ、ちょっと! 離しなさいよっ」
  「――だめ」
  「うぅ、やりかたが卑怯だわ!」
  「――ねぇ、心臓の音、聞こえる?」
  「え」
  「――まだ、ちゃんと、鳴ってる?」
  「貴女、まさか本当に」
  「――聴いて、おいて。もうすぐ、それ、止まっちゃうかも、しれない、から」
  「めぐ!」
  「――はぁい。すい、ぎん、とう」
  「くっ……メイメイ、光を! 最大輝度っ!」
  「――わぁ、きれい、ね」
  「これに気付いて必ず誰か来るわ! すぐ! それまでの辛抱よ!」
  「――やっぱり、天使、だったんだ、水銀燈」
  「いいえ……私は、違う。そんなんじゃない」
  「――どう、して?」
  「だって、私はめぐを治せない! 助けられない! 何にも出来ない……天使なんかじゃないっ!」
  「――そんなこと、ないよ」
  「いいの……もう喋らないで」
  「――ひとを、しあわせにするのが、天使――」
  「もういいからっ!」
  「――わたし、しあわせ。だから、水銀燈、は――」
  「めぐっ!」

  『めぐちゃん、めぐちゃん! そこにいるの……きゃあっ!』

   *   *   *

  「あの患者さん……柿崎さん、どう?」
  「先生は、明け方までがヤマだって。でも今度ばかりは……かもしれない」
  「あのとき変な話してたこと、気が咎めるわ。後悔してる」
  「それを言うなら相手の私も同じこと、あなたのせいじゃないわよ」
  「うん……でも、その後の出来事を聞いちゃったから、やっぱり」
  「私もできればただの怪談話で済ませたかったけど。まさか突然いなくなった柿崎さんが、あんなところで見つかるなんて」
  「それで周りに……散らばってたんでしょう」
  「ええ。おまけに発見した担当の子は、『黒い翼のついた人影がめぐちゃんに覆い被さってた』って」
  「どうしてる、その子」
  「婦長が薬持たせて帰らせた。あまりにショックが酷そうだったから」
  「本当だったってことかしら、そんなになるほどっていうのは」
  「どちらにしてもあの状態じゃ看護には立たせられないわ。可愛がってた柿崎さんの身に、これから起こることを考えたら」
  「これから……救われない話ね」
  「ええ、でも私達はそれが仕事。本当に救われないのは、きっと柿崎さん自身よ」
  「小さい頃からずっと病気で、友情とか恋とか何も知らないのに」
  「最期ぐらいはせめて安らかに迎えられたって良かったのに」
  「まさかねぇ……」
  「よりによって……」

  「「悪魔に取り憑かれるなんて」」

   *   *   *

 違うんだよ、って浮かべた微笑は誰にも気付かれることなく。
 夜の終わりとともに彼女は、真っ白く閉じた部屋の中で――
93('A`):2006/06/18(日) 15:30:20 0
 「ねぇ水銀燈」
 「……なぁに」
 「胸が、苦しい」
 「またなのぉ」

 私は努めて投げやりな調子で答えた。
 というのも、初めてこれを言われたときに私は動転してしまって、今考えるとらしからぬ振る舞いを色々としてしまったからだ。
 悪戯に成功した子供みたいに嬉しそうだったあの時のめぐの顔……思い出しても悔しくなる。

 「苦しいわ」
 「ご愁傷さま」
 「このまんまだと死んじゃうかもしれないわ」
 「ポンコツにしては良く持った方かしらね」
 「そしたら水銀燈は力をもらえる相手がいなくなっちゃうわ」
 「別の人間探すわよ。今度は死にかけじゃないやつを」
 「でも他の人は水銀燈のこときっと歓迎してくれないわ。悪魔払いとかされちゃうかも」
 「まぁ喜ばれはしないでしょうけれどね」
 「だから私ってば貴重な存在なの」
 「単にイカれてるだけでしょ」
 「似た者同士でお似合いじゃない? こんな人間なかなかいないわよ。
  ねぇ、胸が苦しいの。でも水銀燈にちょっとだけ手当てしてもらえばすぐに治るの。
  それでまた水銀燈に力をいっぱいあげられるわ。だから」
 「――わかったわよ」

 結局、私は承服した。
 こうなるような気はしていた。最近いつもそうだったから。
 ベッドに腰掛けためぐの背中に回り、その両脇から胸に手を廻す。私がこうすれば苦しさが治まるのだと、初めての時から言われていた仕草。
 人形である私の腕は抱くというには長さが足りず、めぐの体にしがみつくようになる。届ききらない両手の先で、掌がちょうどめぐの乳房に被さる。

 「んふっ」

 触れた瞬間、めぐは溜息とも鼻声ともつかない、とても小さな息を立てた。
 めぐの乳房は私の知る限り、人間としてはかなり小さく思える。この病院に勤めているらしき白い服を着た女たちも、
 普段は家で暮らしているらしき同じ年頃の来院患者たちも、それから真紅のあのつまらない下僕のつまんない姉も、
 皆もう少し幅広くて高さのある胸をしていた。病人の痩せた体に相応しく、めぐはこの部分も貧相なのか。あるいは私達
 ローゼンメイデンのドールズに近いバランスのそれは、めぐが普通の人間よりも「完璧な少女=アリス」に近い存在だという証なのか。
 ただ、この掌に伝わる温もりと微かにしっとり湿った感触は、確かに人間ならではのものだ。
 それにしても。
 人形の私には知るすべもないが――こんな事をして本当に、胸の苦しみが治まるのだろうか。

 「水銀燈……」
 「もういいかしら」
 「んっ……もうちょっと……」
 「貴女、汗臭いわよ」
 「ごめんね……お風呂、自由に入れないから……」
 「私のドレスに移さないで欲しいわね」
 「いやぁ……もう言わないで……」

 心なしか、掌の下で肌がその熱を増した気がする。

 「んっ……ふぅ……」
 「ほら、言ってるそばからまた汗かいてきているじゃない」
 「うう……わかった。水銀燈に嫌がられたくないから……離れて」
 「まぁ、人間だから仕方ないわね」

 解放された。と思った私は、柄にもなく庇うようなことを言って。
 次の瞬間、絶句した。
 私が離れるや、めぐはその上半身を覆う寝巻を脱ぎはじめたのだ。病人のめぐは下着をつけていない。
 白一面の部屋にあってなお目を奪われるほどの肌が、花咲くように晒されてゆく。
94('A`):2006/06/18(日) 15:30:39 O
              _
             ,'´r==ミ、
       ,_ _ _   卯,iリノ)))〉 _ _ _
     /   `."-|l〉l.; -;ノl/    ヽ 切ないわぁ
    '"'⌒`~"'" ''|!/'i)卯iつゝ '''"ー"``
            ''y /x lヽ
           l†/しソ†|
           lノ   レ 
95('A`):2006/06/18(日) 15:33:40 0
 「汗臭いの、脱いじゃった」
 「気は確か?」
 「確かだけど、胸はまだ苦しいわ。体にも汗ついてるけど……人間だから仕方ないよね」
 「貴女――」

 目の前にあるのは、同じめぐの背中。薄布一枚なくなっただけ。
 なのに何故か、私はそれに再び触れることをためらった。
 魅入られたようにそこに浮かんだ骨のかたちを見つめていると、めぐが沈黙を破った。

 「生えてる?」
 「――何が」
 「羽根。私の背中に」
 「そんなものあるわけないじゃない」
 「そう。でもきっと、さっき生えかけてたわ」
 「どうして」
 「言ったでしょ、私死んだら、羽根が生えて窓から飛んでいくって。
  さっきは胸が苦しくて、死にそうで、だから生えかけてたんだけれど
  水銀燈が治してくれたからひっこんじゃったのよ」

 「――そう」
 「でもまた生えてきちゃうかも。あ、生えてきそう」
 「し、仕方ないわね」

 そして私はもういちど同じ行為を繰り返す。今度は、めぐの裸身に対して。
 触れ合うときから、めぐはさっきより高く、短く、多くの息をつき、直接感じる生の肌はよりしっとりと湿っていた。
 やがて両手の中では、その中心部――人形の私にはない箇所が、張り詰めるように固く尖って、掌を下から押し返しはじめた。
 私はそれを摘んでみたく思った。好奇心と、この奇妙な営みに巻き込んだ当人への意趣返しを込めて。だが止めておくことにした。
 めぐの慎ましく柔らかな胸の下には心臓という器官が埋まっていて、壊れていて、もしかするとほんの些細なことで止まってしまうかもしれないから。
 別に私はつまんない死にかけの人間ひとりがイッちゃったところで何とも思わないけれど代わりの媒介探すのも面倒だしめぐは確かに色んな意味で
 好都合だから手放すには勿体なぁい、って、つまりはそういうことだ。それだけ。

 「ねぇ……水銀燈……」
 「……なぁに」
 「もし……生えてこなかったら……」
 「え」

 その声は聞き慣れたものより高く掠れていて、すぐには意味が飲み込めなかった。

 「私が死んで……それでも……羽根が生えてこなかったら……
  今みたいに、水銀燈が私を持って……飛ばせて……」
 「貴女を? 重すぎるわよ」
 「私……軽いわ。痩せてるから……」
 「そうじゃなくて、人間ひとり抱えて飛ぶなんて無理なの」
 「あのね……人間って死ぬとほんとに軽くなるんだって……魂のぶんだけ……
  私の魂……きっとすごく重たいから……死んだら軽いよ、とっても……」

 「――そう」
 「約束だよ……連れていって……手を離したりしたらいやだよ……」
 「死んでるんなら離しても別に平気じゃない」
 「ダメ……」
 「どうして」
 「……おっぱい見えちゃうから」
 「バカじゃない」
96('A`):2006/06/18(日) 15:35:18 0

   *   *   *

 礼拝堂。鞄を前に、私は長い夜を過ごす。
 ローザミスティカを手に入れて、さらに大きくなった翼。
 なのに今は制御不能で、たたむことができない翼。
 考える。全ての姉妹を倒せば、アリスゲームを制すれば――私の翼はめぐを抱いても飛べるようになるだろうかと。
 そんなこと出来るはずはないのに。
 そんなことのために今まで戦ってきたはずじゃないのに。
 私は、やっぱり壊れた子かもしれない。

 胸が、苦しい。
97('A`):2006/06/18(日) 15:36:48 0
  孤独という呼び名の 古びたトランクに乗って
  流れる世代を今 砂の上に羽先で描いた

  嫌われ者の気持ちは嫌われ者にしかわからない
  銀色の髪と十字架のドレス以外
  誰もそれを知らない


  街は青い瓶で 車がキャラメルの箱
  ネオンに透かした指輪 人々は哀れなゲームの糧

  壊れたモノの気持ちは壊れたモノにしかわからない
  真っ黒な髪の病院の少女だけは友達かしら

  水銀燈の気持ちは水銀燈にしかわからない
  赤色の瞳と真っ白の世界以外
  誰もそれを知らない


  やさしさを。
98('A`):2006/06/18(日) 15:40:20 0
  「点滴の時間よ、めぐちゃん」
  「はぁい」
  「――あら。どうしたの、それ」
  「今日は右腕に打つほうがいいかしら」
  「じゃなくて。その、指に嵌めてるのは――」
  「うん、指輪。貰ったの」
  「貰った、って――」
  「ガラクタでポンコツの私にだって、指輪をくれる人くらいいるのよ」
  「そ、それは――そう、ね」
  「そうよ」
  「――そっか。良かったね」
  「うん」
  「薬指だもんね」
  「うん」
  「その人のこと、好きなんだよね」
  「うん」
  「おめでとう」
  「うん……ありがとう」

   *   *   *

  「かつてマエストロ・ローゼンの研究家が寸分違わず複製したという『薔薇の指輪レプリカ』、お気に召しましたか?」
  「道化のくせによくこんなもの手に入れられたわねぇ、ラプラスの魔」
  「ウサギの道はウサギ、とでも申し上げておきましょうか」
  「それで、見返りは何が望みかしら」
  「見返り? トリビァル!」
  「……ただ働きでいいってわけ?」
  「迷い子に道を指し示すのが私の役目なればこそ」
  「私は迷子なんかじゃないわよ」
  「認めない、ゆえに見つけられない。ご自身の心が求めている家路を」
  「何ですって」
  「たとえばお足元のように――ほら」
  「あぁっ!」
  「有栖川大学病院行きウサギの穴です、気をつけてのお帰りを――」

   *   *   *

  「はい。めぐちゃん、腕出して」
  「うーん」
  「なに?」
  「私、食べるわ。病院食を」
  「本当!? すぐ支度するわね」
  「――だってこの指輪外せるんだもの」
  「えっ」
  「もっと指、太くしなくちゃ。これは外せたりしないはずなの――絶対に、外れてはいけないものなのよ」

   *   *   *

 「贋物」は「本物」、 「嘘吐き」は「正直」、 「欠損」は「完全」。 「壊れた子」は――
99('A`):2006/06/18(日) 15:43:45 0
幸福な少女


昔ある町に病弱な少女がいました。少女は黒い人形と知り合いました。

「私は心臓がわるくてとても長くは生きられないから、体の元気な部分を他のかわいそうな人たちに配っておくれ」 

人形は少女を愛していたので、言われたとおりに少女の目をくりぬき手足をねじ切り内臓をえぐりだして移植の必要な患者のもとへ届けました。

やがて人形は力尽きて息絶え、同じく少女の心臓も止まりました。

神さまに町でいちばん貴いものをふたつ持ってくるよう命じられた天使が、少女の心臓と人形の黒い羽根を天国へ運びました。

ふたりはそこで永遠の生を得て仲良くしあわせに暮らしましたとさ。

おしまい。
100('A`):2006/06/18(日) 15:46:47 0
めぐねことすいぎんねこ


めぐねことすいぎんねこは、ふかい森のなかにすんでいます。

めぐねこは体がよわいので、すいぎんねこがまいにち川へ魚をとりにでかけます。

すいぎんねこは漁のうまさがたいそうじまんなのですが、じぶんより大きなえものでもかまわずしとめてみせようとするので、
帰るころにはいつもずぶぬれのきずだらけになってしまいます。

めぐねこはそんなすいぎんねこのきずをなめ毛づくろいをしてやさしくいたわってあげます。

すいぎんねこは、それがとても好きです。

夜になるとふるい木のかげで、めぐねことすいぎんねこはよりそいあってねむります。

空には大きくて青くてきれいな星がひとつかがやいていて、めぐねことすいぎんねこはそれをみるとなぜだかひどくなつかしい気持ちになります。

ずっと昔にその星でくらしたことがあるような、そしてそこでとても悲しいできごとにめぐりあったような、ふしぎな感じがしてくるのです。

けれど、体をくっつけあっておたがいのぬくもりをたしかめていれば、それもじきにうすれてきます。

そしてめぐねことすいぎんねこは、かわりにあたたかいしあわせにつつまれながら夢をみるのです。

もしあなたがめぐねことすいぎんねこに会いたいと思ってでかけても、きっとみつけられないでしょう。

森はどこまでもはてしなくて、だれも入り口にたどりつけないからです。

だから今までめぐねことすいぎんねこをみたことのある人はいません。

このお話も「そうぞう」で書いたものです。

でも、めぐねことすいぎんねこがしあわせにくらしていることは、きっとほんとうだと思います。

なぜって、そんなにとおい森までは、どんなわざわいやふしあわせもけっして届きはしないでしょうから。
101('A`):2006/06/18(日) 15:51:13 0
 「はい水銀燈、あーん」
 「バカじゃない」
 「いいから一口だけ」
 「じ、自分で食べるわよ」
 「お味はどう?」
 「…最悪」
 「でしょ!? 食べられたもんじゃないでしょ?」
 「まったくね、口直しがしたいわ」
 「えぇと――はい、どうぞ (ちゅっ)」
 「っ!?」
 「どう?」
 「……」
 「いけなかった、かな?」
 「あ、あんなまずい病院食の後なら何を口にしたって有難く思えるものだからっ……つまり、その」
 「うん」
 「わ、悪くなかった…わよ」
 「よかった」
 「……」
 「ねぇ水銀燈」
 「な、なぁに…」
 「――おかわり、いかが?」

http://gareki.ddo.jp/ki/ki/ki_6219.jpg
102('A`):2006/06/18(日) 15:53:04 0
以上。
103('A`):2006/06/18(日) 16:18:59 O
GJ

最後バロスwwwwwww
104('A`):2006/06/18(日) 22:00:08 0
・・・・・・。
〜喪男と水銀燈が出会ったら〜その15「時々思うんだ 74氏は俺たちが作り出した幻想だったんじゃないかって」

「暑いな・・・」
今日も日本は異常気象 これが温暖化のせいかどうかはわからんが、連日30度越えも珍しくない
いくら俺が親の仕送りで毎日ゲーム三昧アニメ三昧の日々を送っていても、空調を調整するような
甲斐性はない 
「あ〜死ぬぞこれ〜」
最近は本当に熱射病などで死ぬ人がいるぐらいだ 単なる愚痴とは思わないことだ
俺はまだ死にたくないのでできるだけ薄着にし、できるだけ部屋の風通しを良くした そして
風流なことに、風鈴なんてものもつけてみた
「おっ、かなり涼しげになったなぁ」
窓際にガラスをぶら下げるだけでこんなにも涼しく思い込めるなんていいもんだなぁ これで
熱中症に苦しむ人々たくさん救えるかもしれない え?もうおまえの事はいいからすいぎんとうをだせって?
おめーそれはいいけどいきなり書き出しが「すいぎんとうがいます」になる危険性が多大になってしまう
事を胸にしまいなさいよ
なんか脱線したがなんだかんだで夏はいい
こないだの花火とか、風流なものがたくさんでてくる時期だ なによりこんな格好で(トランクス一丁)
ゴロゴロできるのが強みだ これが冬ならこんな格好になった時点で即死だろうな 俺の部屋は冬の空調も
夏としかりなのである 履いたトランクスから息子が漏れでてくるのもまた風流

その15の2に続く なんだか中途半端に区切ってます
俺の夏の風流をしまっているとまたきた黒い悪魔が
そいつはやっぱりあたりまえのように窓際に座りずっと外をみている こんなの俺の部屋じゃなくても
できるだろうに
「またきたのか 毎回思うのだがなんか用でもあるのか?」
「・・・」
基本こいつはシカトだな 結構トラウマをえぐられるのでもう勘弁していただきたい
「まあいいけどな 頼むから俺の部屋で転落事故とか起こすなよ」
「うるさいわ・・・あ、あら・・・?」
「え?」
「あ、あなたなんて格好しているのよ!・・・信じられないわぁ・・・人間のオスは想像以上に下劣ね・・・」
「人間て・・・相変わらず訳分からんが、この格好がそんなにおかしいか?お前の言葉を借りると、
人間の男は夏、これがデフォルトだぞ」
多分嘘ではないと思う
「やはり下劣ね・・・ち、近くに寄らないで頂戴」
「分かってるよまったく・・・ってどわぁあぁぁあああ!!!!!!」
「きゃあ!な、なによぉ!」
「あ、ああ・・・す、すいぎんとう・・・今から俺の言う通りにしてくれ・・・できるな・・・?」
「へ!?な、なんであなたなんかの言うとおりにしなきゃいけないのよぉ おばかさぁん」
「いいから・・・まずゆっくり俺のところまで歩いてこい できるな・・・?」
「あ、あ、あなた何考えてるのよ!やっぱり人間のオスは下劣ね!そんな格好している奴にだ、誰が近づくのかしらぁ」
「いいから早くしなさい・・・落ち着いて・・・」
「お、落ち着くのはあなたよ 騙されないわ」
「くっ・・・しょうがない・・・」
「しょ、しょうがないって・・・あなたまさか・・・む、無理やり・・・い、いや やめて!」
「お前の肩にゴキブリがいるぞ」
「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
ほらこうなった だから俺が何も知らないうちにとってやろうとしていたのに・・・
「いやぁ!とってよぉ!」
「だからさっきから取ってやろうとしてのにお前が来なかったんだろ?」
「わ、わかったから!ほら、これでいいでしょう!とりなさい!」
言うと水銀燈は俺の目の前まで全力疾走してきた しかも止まる気がなさそうだ
現在Gはやつの頭頂部 水銀燈は顔を伏せ、頭頂部を俺に向ける形で全力疾走している つまり・・・
「ぎゃぁぁぁぁぁあぁ!!!!!!く、くるなぁぁぁ!!!!」

ぐちゃ

冒頭で俺の格好は知っているだろう・・・ならいわずとも分かってくれるよね・・・この悲劇は・・・
「ぎゃぁぁぁぁっぁぁぁっぁぁ!!!!!!はっはらでごきぶりがぁぁぁっぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!
ですばらーどぉぉぉぉぉぉ!!!!!」
「いやぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!あっ、あたまでゴキブリがぁぁぁぁぁ!!!!!!

次回、ゴキブリ洗浄編に続く


いろんな方がSSを書いるようで嬉しいです
107('A`):2006/06/19(月) 07:55:20 O
つ、続き早くしてよね!!べ、別に楽しみにしてるわけじゃないのよ
108('A`):2006/06/19(月) 14:35:24 O
皆クオリティ高すぎこれからも頑張って下さい
〜喪男と水銀燈が出会ったら〜その16「G抹消作戦」

「ぎゃぁぁぁぁっぁぁぁっぁぁ!!!!!!はっはらでごきぶりがぁぁぁっぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!
ですばらーどぉぉぉぉぉぉ!!!!!」
「いやぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!あっ、あたまでゴキブリがぁぁぁぁぁ!!!!!!」
いやぁぁぁぁぁぁっぁぁ!!!!!!!近年まれに見る惨劇!!!!!!!くそ!!!!泣くな俺!!!!!!!!
俺は悲鳴をあげつづけても状況は一向に転じないのに気づき、すばやくティッシュで処理をする てこれこわいなぁぁぁぁぁぁ
もぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!
だがGの大部分のパーツはすいぎんとうの頭についたらしい俺の腹には{自主規制}がついてるぐらいでまあ簡単に処理できた けど
精神的にはなんにも簡単なことはなかった あぁぁぁっぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!
なんとか俺は腹から(素肌)Gの{自主規制}をふき取り、ようやく落ち着きを取りもどした ふぅーははぁ
同時に状況判断する冷静さも取り戻したようで、俺はやっとすいぎんとうがグスグス泣いているのに気がついた 頭についているのに
前回Gが出たときと同じようにこいつは小さくしゃがみこみ「もうやだぁ・・・」と泣いているではないか まあゴキブリが{自主規制}
になったのはこいつの自業自得なんだがやっぱり少女が泣いているのは黙ってみてられない
「(頭についてるけど)大丈夫か?」
「大丈夫な訳ないわぁ・・・もう、あなたのせいで・・・」
こいつはこいつで落ち着きを取り戻したようだが、頭にGが{自主規制}の状態でこれは一種の現実逃避ともとれるな しかも
しっかり俺のせいになっているあたり、さすがとしか言いようがないな
しかしこのまま放置する訳にもいかない 見るとかなり{自主規制}ようだしこいつはティッシュじゃ取るのは難しい
かもしれない 俺はちょっと考えて
「風呂・・・入るか?」
そう提案してやるとちょっと考えた様子でこっちを見たが(頭についた状態で)すぐに首を立てに振り、うなずいた(頭についた状態で)
俺はそっか と風呂の準備をしてやろうと立ち上がったが、Gがちょっとピクピクしているのを目撃してしまい 
そのまま悲鳴を上げそうになるのをこらえ、早くこの惨劇をどうにかしなければとスピード優先のシャワーを準備を
してやることにした ぅおぇぇっ!!!

「お前・・・大丈夫か?一人で洗えるか?俺が洗ってやろうか?」
俺はショッキングな映像をみたためかなんだかこいつがかわいそうにになった いくら人外でもこいつはまだ幼い
こんな子供に頭にこびりついたGをきちんと洗えるのか心配だ なにより洗浄が不十分で、頭にGがこびりついた状態の少女を部屋に
招き入れる事態だけは避けたい しかもそのたびに吐いてしまう気がする
「・・・え?・・・・・・はぁ!!??あ、あなた何いってるのよ!この期に及んでまだそんなことを考えてるの!不潔よぉ・・・」
覚醒したすいぎんとうは何を考えているのか、散々言われた 俺の気持ちもしらないでこのやろう
「だから、頭を洗ってやるって」
「で、でも、男女が一緒に風呂に入るなんて・・・ゴニョゴニョ」
何を意識しているのかは知らんが、10歳前半の奴は女ではない 子供だ いいからさっさとそれ(つぶれたG)を視界から消してしまいたい
「それに裸同士でしょぉ・・・そんなの・・・」
「裸?別に俺はお前の頭を洗うだけだからこのままの格好で(トランクス一丁)で入るぞ まあお前は裸にタオルを巻く状態になるけど」
「え?そ、そうなの?」
「なんなら下にズボンを履くけど」
「じゃ、じゃあお願いしようかしら・・・自分で洗いたくないし・・・」
こいつは何を想像してたんだ まだ頭についてる状態で・・・ってあれ・・・?こいつまだ生きてないかこれぇぇぇぇぇぇ!!!!!!
「じゃあ浴槽はこっちだから 見られるのが嫌なら準備ができたら俺を呼びなさい 洗ってやるから というか早くしなさい 早く」
「な、なによぉ・・・言っとくけど覗かないでよぉ・・・」
俺は真っ赤になったすいぎんとうの顔にGの{自主規制}が{自主規制}のを目撃してしまい、早急にきれいにしてあげなければという
使命感に駆られたのだった

お風呂編に続く
お風呂編

「い、いいわよぉ・・・」
脱衣所からすいぎんとうの声が聞こえる 俺は少し覚悟を決めてから(これから素手でGを{自主規制}することに)
浴槽脱衣所のドアノブに手をかける 扉を開くと、そこには裸にタオルを巻いただけのすいぎんとうがいた
「あ、あんまりジロジロみな「じゃあ早くしよう ほら 浴槽にいきなさい 早く」
「・・・」
俺はGへの集中を乱さないように慎重に行動し、かつ己の精神を高めながらすいぎんとうに指示をだした
俺のこの冷静さがこれから起きる惨劇を物語る
「ほら、そこに座って」
「・・・何よ・・・ブツブツ」
俺は小言で何か文句を言うすいぎんとうを無視し、お風呂の・・・あれあれ 座る奴に座らせた てちんたらやってる場合じゃねぇ
ぇぇぇぇ!!!!!!!!さっきより確実にピクピクしてるよこれぇぇぇぇ!!!!!
俺は今だピクピクとしているGに尊敬しながらも 「ま、まずは洗い流さないとな・・・」と震える手を抑えて
すいぎんとうの頭についてる大体の(Gの)パーツをシャワーで洗い流した するといきなりお湯をかけられたことに腹が立ったのか、
「きゃあ!いきなり何するのよ!」とすいぎんとうが金切り声をあげてきた が、シカトしてシャンプーをぶっ掛けガシガシ
と洗い出す俺 ぅぅぅぅぅっっおえええぇぇぇぇ!!!!
「ちょ、ちょっと、もっと丁寧に洗いなさいよ!」
「あ、ああ・・・悪いな・・・(無我だ 無我の境地だ)」

大体10分ぐらいだろうか 俺はすいぎんとうの頭を大体を洗い終えた やったね
途中「もっとマッサージするように!」とか「私の髪を洗えるのだからありがたく思いなさぁい」とか
さんざんいいように扱われたが良かった 綺麗に洗えました 
「ほら、綺麗になったぞ」
「ふん・・・」
おやおやありがとうの何もありませんね ガハハ
しかし、Gが流れ落ち、綺麗になったすいぎんとうの銀髪は綺麗だった
「綺麗な髪だな」
純粋にこの髪が綺麗だと思った すいぎんとうの髪はありえないぐらいサラサラで、水にぬれても艶やかさを失わなかった
「え?あ、当たり前よ・・・」
そもそも銀髪という人外な要素が妖艶な魅力を感じさせる そして改めて思うのだ こいつはなにものなのかと・・・
しかし、そんな命知らずな疑問は頭の隅に吹っ飛ばして、お風呂をあがることにしよう
俺の腹は簡単にティッシュで拭いただけという事をちょっぴり理不尽に思いながら

しかし、俺はこの時気づくべきだった こいつのおかしな体について・・・

風呂上り編へ続く
風呂上り編

「ふーさっぱりしたなぁ」
え?お前なんにもさっぱりしないだろって?おま、風呂から出た時はこう言う決まりなんだって
さすがのすいぎんとうもさっぱりとした感じで、満足しているようだった
少しのぼせたのか、顔は真っ赤で、「あ、あまり勘違いしないことね・・・」とか小声でつぶやいていた なんのこっちゃ

「喉が渇いたわ・・・紅茶を出しなさい」
え?紅茶?風呂上りに?いいけどお前熱々で出すぞ 覚悟しろよ
俺はご要望どうりに、熱々の紅茶をだしてやった んだけど結構平気な顔して紅茶を飲んでいて、改めて人外なこいつに畏怖を
覚えた
俺も熱々の紅茶をいれたせいか、喉が渇いてしまい よく冷えた牛乳を飲むべく冷蔵庫まで取りに行った

「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!またでたわぁ!!!」
台所で牛乳一気飲みを敢行していた俺は、後ろからのいきなりの絶叫で全て噴出してしまった くっそぉ
「なんだなんだ どうしたんだ」
「ま、またでたのよぉ!」
また?もしやまた奴らがでたのか?最近多いな
「またか・・・まあ一匹いたら30匹いると思えという昔からの言い伝えがあるからな あまり不思議な事じゃないぞ」
「そういう問題じゃないわ!もう・・・この部屋には一体何匹いるのぉ・・・?もういや・・・」
まあ、あんな事があったんじゃあそんな気持ちになるのも分かるが慣れてみれば割と気にしなくなれる 俺はむしろ
お前の絶叫に慣れたい 
「・・・あなたねぇ、もしこのままこの状態を改善しないようならぁ・・・」
すいぎんとうは脅すように俺を見る な、なんだ?また殺されかけるのか?たすけてぇぇぇぇぇぇ!!!!
「もう二度とこんな所にはこないわぁ!!」

風呂上り編その2に続く
風呂上り編その2

・・・

「ふ、ふ〜ん・・・」
「ふ、ふ、ふ〜んとは何よぉ!!もうわたしがここに来なくなるのよ!いなくなるのよ!」
「い、いや・・・いいんじゃない?本人の自由で・・・俺としては平和になるから・・・」
「な、な、な・・・何よそれぇ!!!乙女に向かってなんて事言うのよぉ!!少しは止めなさいよぉ!!」
なんでやねん・・・
「つまりわたしが言いたいのは掃除をしなさいってことなの!!分かったかしら!おばかさぁん!」

・・・

俺の中の時間が一瞬止まった

「ああ・・・分かったよ・・・」
「じゃあさっさと始めなさい 早くよ」
何かが抜けたこいつの言い分を俺は不条理に思ったが、それは心の中で思うだけにしとこう 口に出した瞬間に俺はここに
いない気がするから

でも・・・何から手をつけたらいいんだ?しばらくの間掃除なんてしてなかったからな やり方を忘れてしまった
とりあえず、ここらへんのゴミをまとめて行こうってあれ?なんだか黒い物体が床を走り抜けたような・・・?
き、気のせいだよね・・・

数時間後

「つ、疲れた・・・」
俺はあれから休むことなく、部屋の掃除を成し遂げた だってちょっとでも休もうとするとあいつが・・・
とにかく、部屋はかなり綺麗になった まるでここにきた当初みたいだ
汚く見えた大部分がゴミの散乱によるもので、比較的楽だった だがゴミの量が膨大だったので大変なのには変わりなかった・・・

「まあまあ綺麗になったじゃない」
こいつにはねぎらいの言葉も何もなかった しかも
俺が掃除している間手伝いもせずずっと窓際に座って外をボーっと眺めていたくせにまあまあとは言ってくれるぜ
「ほら、これでいいだろ これでもうゴキブリもでないだろう(多分)」
「ふん 普段からしっかりしてあんなことにはならないのよ 今度から掃除はまめにしなさぁい」
・・・
「まあこれぐらい綺麗ならまた来てもいいわぁ 今度はもっとましな紅茶をを用意してなさいよぉ」
そう言うとすいぎんとうはすっかり暗くなった夜の空に飛び出していった え?最後まで自分?

「・・・最後までああとは・・・」
ちょっぴり俺、はわがままな彼女をあきれつつ「またインスタントでいいかなぁ」と考えるのでした

次回、〜喪男と水銀燈が出会ったら〜「紅茶花園」


>>107
>>108
その1レスがやる気になります ありがと!
すいぎんとうの着替えについてまったく触れてませんが、ずっと素っ裸だった
訳じゃありません ちゃんと元々着てた服を着てました

ずっと裸だったって事でもおもしろいですね
114('A`):2006/06/19(月) 22:06:33 O
てか球体間接に、よく気付かないな。

あー、あと
は、早く続き書きなさいよ!! な!?別に楽しみにしてわけじゃないんだから!!勘違いしないでよね!!
……でも、その…まぁまぁ…面白いわよ…
115('A`):2006/06/19(月) 22:11:01 O
ふと○○編とかがひぐらしみたいだなと思ったけど気にしないでそのまま書いて下さい
期待してます
116('A`):2006/06/19(月) 23:03:31 0
喪銀のスレ書き込めなくなった。
だれか立てて。
117MercuryLampe ◆ALmM1j/T7I :2006/06/19(月) 23:07:10 0
>>116
ひさしぶりに来てみたら・・・
・・・24時までに立てるから 待っていて・・・
118('A`):2006/06/20(火) 23:16:49 0
保守。
がんばってください。応援してます。
〜喪男と水銀燈が出会ったら〜その17「神になりたくて」

ずずずっ・・・

喪「どうだ?」
銀「・・・中々いい紅茶ねぇ 風味も豊かで・・・まあ、あなたには分からないでしょうけど そもそも紅茶というものはぁ・・・クドクド」
今日は前回から紅茶紅茶うるさいこいつに私的にかなりおすすめな紅茶をだしてやった 相変わらずの憎まれ口は
ご愛嬌 にしてもうるさいね君
喪「もっとどうだ?いくらでもあるぞ」
俺はいつまでもクドクドと喋られちゃ堪らないので、話をさえぎる意味でおかわりをすすめた
銀「そしてぇ紅茶の葉はぁ・・・え?あ、じゃあいただこうかしら ずずずっ・・・やっぱりいい紅茶ね あなたもたまには役に立つわ」
ガハハ こないだ頭洗ってやったのは誰だと思ってるんだこのやろ 
にしてもこんなに気に入ってくれるなんてな 俺としてはちょっとしたドッキリのつもりだったんだけど 
喪「そりゃよかった そんなに喜んでもらえて」
銀「ええ ずずずっ・・・ところでこれは何て言う紅茶なのかしら いままで飲んだことないわ」
喪「ああ、これさ」

その17の2に続く
 コトッ・・・

喪「紅茶花園(税込み120円)そこの自走販売機でさっき買った缶ジュース お気に召したようで光栄だよ」

銀「え?・・・・・・ボッ!」

すいぎんとうはさっきの自分の発言と、俺に延々と紅茶についてのなんたるか語った事をどれだけ痛いことかと自覚し、
猛烈に赤面してしまった おやおやかわいい所もありますね 
まあ缶ジュースであんだけうんぬんと語ったんだ 夜、布団の中で思い出すとそのまま悶絶してしまような赤面体験だろう 
分かるぞすいぎんとう 俺にもあるぜ 思い出してしまうと即死ものがな

すいぎんとうはいたたまれないのか紅茶を飲むのをやめ、真っ赤な顔のままうつむいてしまった
これはこいつに仕返しするいいチャンスだ いじりたおしてやる!! いや、そういう意味じゃなくてね

喪「ククク・・・どうしたんですか?」
銀「・・・」
喪「もういただかないんですか?ガハハハ」
銀「・・・」
喪「120円ですから遠慮は結構ですよ?缶ジュースですし安いですし」
銀「っ!・・・」
喪「それともこっちのほうがいいですか?すいぎんとうさんは大人ですもんね」
銀「?・・・」

 コトッ・・・

置いたのは午後の紅茶150ml(税込み150円)こいつもかなりお勧めする
紅茶花園にくらべて全体的に大人な味だ やべ、飲みたくなってきた
喪「どうぞ 遠慮しないでください ブハハハハハ!」
それを見たすいぎんとうは、もう爆発するんじゃないかってぐらい顔を真っ赤にしてさらにうつむいてしまった
喪「ククク・・・どうしたんですか?飲まないんですかぁ?」
少しひどい気もするが、日ごろの俺の扱いに比べたら軽いほうさ これにこりたらもう少し俺に優しくしろよな 毎回
お前が帰った後こっそり泣いてるからね俺
「・・・」
・・・ちょっといつもと違うな いつもならここでなんやかんや憎まれ口をたたいて俺に{自主規制}して{自主規制}なのに
何もしてこないのはラッキーな展開だが、少し気味悪いな・・・あ、あのすいぎんとうさん?
「おい・・・すいぎんとう・・・」
「・・・・・・うっ・・・・・・ポロポロ」
・・・あ、あれ?これ泣いてね・・?泣いてるんじゃねえのこれぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!孔明ぃぃぃぃぃぃ!!!!!!!!
やややややべぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!調子にのりすぎたぁぁぁぁっぁあぁぁ!!!!!!!

次回、〜喪男と水銀燈が出会ったら〜「空は紅く萌ゆる(意味なし)」

今回なんか短いです 

>>114
萌え殺す気か
>>115
ありがとうございます!
121('A`):2006/06/21(水) 00:00:14 O
ま、毎日 か…必ず投下しなさいよね。
私ずっと待ってるんだから…

あ…/////

別にアンタの為に待ってる訳じゃないんだから!!74氏を待ってるだけだから!!
か、勘違いしないでよね!!ふ、ふん////!!!
122('A`):2006/06/21(水) 00:52:32 0
萌えたけどなんか凹んだ

別に…アンタが悪いって訳じゃないから……気にしないで
123('A`):2006/06/21(水) 00:58:55 0
こんな所に良スレがあったとはw
SS書ける皆が羨ましいぜ
>>122
すいません これ続き物です 最後喪に「次回に続くぅぅぅぅぅ!!!!!」
って言わせるの忘れてました 続きは今度よ!楽しみにまってなさい!

>>121
嫁にしますよ
〜喪男と水銀燈が出会ったら〜「神になりたくて 後編」

・・・あ、あれ?これ泣いてね・・?泣いてるんじゃねえのこれぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!孔明ぃぃぃぃぃぃ!!!!!!!!
やややややべぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!調子にのりすぎたぁぁぁぁっぁあぁぁ!!!!!!!

あらすじ
喪が調子にのりました

銀「うっ・・・グスッ・・・」
前回俺は(以下略 してしまい、すいぎんとうを泣かせてしまったのだやべぇぇぇ!!!!
いつまでも動揺していたらいつまでも話が進まない これは俺だけではなく、作者にも都合が悪い事態だ とにかく謝ろう
あの・・・すいぎんとうさん?

喪「なあ・・・すいぎんとう?」
俺はいつまでも顔を真っ赤にしてうつむいているすいぎんとうに話しかける
だが聞く耳もたないのか話しかけたすいぎんとうは羽をプルプルと震わせ何事かを呟いていた
銀「・・・もう・・・もう・・・」
喪「え?喪?」
銀「・・・もう知らないわ!!!」
 バッサァー!!!
喪「グハッ!!」
すいぎんとうは怒りが爆発したのかいきなり叫ぶと俺にそりゃすごい量の羽を乱れ撃ってきた いてぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!
銀「この・・・!おばかさん!!!」
喪「うぐ・・・」
猛烈な攻撃で俺を吹っ飛ばしたすいぎんとうは、そのまま空に飛んでいってしまった 
強烈な痛みに悶え苦しむ俺を残して
今一人にしないでくれ・・・ゲホッ!
喪「うぐぐ・・・なんだかなつかしいな・・・」
やはりすいぎんとうは怒りを溜め込むような事はしなかった 羽の量は怒りに比例するのか?とんでもない量だ
悪いのは俺だが必殺の攻撃をこうもクリーンヒットするとなんだか反省の気持ちが薄くなってしまう というか
もうこれで気がすんだんじゃないの?いてぇぇぇぇ!!!!

俺はかろうじて遠くにとばない朦朧とした意識で、すいぎんとうがどこにいってしまったのかを考えた
このままいなくなってしまってもいいのだが・・・
喪「なんか気分悪いし・・・ちゃんと謝ろう・・・」
もしすいぎんとうがいなくなったらこのSSの存在意義がなくなる 題名も 〜喪男〜 に変更しなければいけない
おーけーおーけーわかってる とみに落ち着けって
でもあいつどこにいったんだ まってても帰って来ないだろうし・・・

喪「・・・しょうがないな 探しに行こう」

幸い今は平日の昼間 THE無職タイム 前回床屋に行った時と同じだ 少しめんどくさいが外にでて探しに行こう
誰にも会いませんように
はいここは外です 家から出ました ぶっちゃけ描写表現が難しいので省きました はいはい手抜き手抜き
喪「しかし、どこをさがせばいいんだ?そもそもあいつのことなんにも知らないし
あいつが行きそうな所とかちょっとでも推理できれば分からないでもないけど・・・」
うーん 難しいぞこれ しかも夕刻近くになったら人が多くなってくる時間帯だ ブルブル・・・
考えただけでも恐ろしい・・・
なんとしても夕刻までには家に帰れるようがんばろう・・・あれ?

ふと目についたのは近所にある廃教会 ここは普段気味悪がって誰も近づかない
・・・普通に考えてあいつが人の目につくのは本人も避けるだろう も、も、もしや・・・
ちょっと入るのに勇気がいるが、ここにいるかもしれない 俺はまるで水木ワールドのようなこの教会に脚を踏み入れた

 ギィ・・・

教会は長い間ほったらかしにされてたようで、金具がさび付いていた扉は大げさな音を立てて教会に光りをさしこむ
「お〜い・・・いるんだろ〜?でてきなさい・・・」
久しぶりに照らされたような教会の床は、人間はおろか、鼠一匹も歩いていないような埃が積もっていた
「・・・こりゃいないな・・・」
ここにすいぎんとうがいる可能性を見出せず 俺はさっさと退散すべく光りをいつまでもさし続ける扉へ
歩みを進めた

「何しにきたのかしら・・・」

背後からふいにかけられた声は すいぎんとうのものだった
その声は・・・拗ねてた
喪「本当にここにいたんだな まったく作者を裏切らない奴だ」
銀「(また訳の分からない事を・・・)何しにきたのか聞いているのよ さ、探しにきたというんなら無駄よ・・・まあ戻ってほしいというのなら・・・」
喪「まあそれは置いといて」
銀「・・・」
喪「さっきは調子にのりすぎたよ悪かった 許してくれ(懇願)」
銀「・・・あ、あら?・・・ま、まあそこまで反省しているのなら別に戻ってもいいわ」
喪「いや、それはいいよ」
銀「な、な、な・・・」
喪「是非戻ってきてくれ」
銀「そうね 不本意だけど頼まれたらしょうがないわ」

また怒らせるところだった もうさっきのようなMust Killingは御免だぜ

銀「明日はちゃんとした紅茶をだしなさいよ」
喪「うん・・・(自販機ので満足してたのに・・・)」
銀「でも・・・あの紅茶も結構おいしかったわよぉ・・・ありがとう・・・」
喪「そりゃよかった」

こうして二人は仲直りできましたとさ「神になりたくて」編 完
終わり方がいい加減とかいう奴ちょっと来い

後日・・・
銀「そ、そう あなたがちゃんと外にでれるようにわざとこうしたのよ もちろんあの紅茶が缶ジュースだと気づいてたわ
あたりまえじゃない」
喪「へ、へぇ〜・・・」


なんだかいつもより書くのが大変でした
127('A`):2006/06/21(水) 23:59:03 0
もうその銀様俺の所に来てくれ紅茶ならいくらでも用意するぜw
128('A`):2006/06/22(木) 00:04:35 0
>>126
ある日俺はローゼンのネタバレを見て、これで水銀燈が幸せになるのなら
良いと思い、なるべく考えない事にしていた・・・

だが、それは無駄な事だった様だ・・・
今再び俺は水銀燈に萌えたッ!

こんな良SS毎日書いちゃうなんて・・・体が壊れても知らないんだから!
129('A`):2006/06/22(木) 12:34:38 0
あげ
〜喪男と水銀燈が出会ったら〜その18「単発」

時間は昼、無職タイムなこの時間帯 すいぎんとうはいつもどうりに喪のアパートに紅茶を飲みに行く
銀「フフフ・・・来たわよぉ」
喪「ああちょうどいいところにきた ちょっとフックはずしてくれるか?手が届かん」
銀「何してんのよぉぉぉぉぉぉ!!!!」
喪「ああ、ブラジャーをな」
銀「すらっと答えないで!!!いいから脱ぎなさい!!!!」
喪「ちょ、ちょっとぉ痛いわ」
銀「やめてぇぇぇぇ!!!!!!」

次回、喪男と水銀燈が出会ったら「胃が痛いです」


手抜きもいい加減にしろと
ごめんなさい明日はちゃんとします
131('A`):2006/06/22(木) 21:07:37 0
あげ
あらためて見たらとてつもない出来なんで後でしっかり書いたものを
投稿したいと思います
133('A`):2006/06/22(木) 23:26:45 0
たしかに今のSS職人のSSは面白いし萌える。
だがそろそろ読んでいて心が締め付けられるような74氏のSSも読みたいと思うのであった。
〜喪男と水銀燈が出会ったら〜真の18「絶望と希望と」

銀「・・・あなたいつもそんな食事をとっているの?」
好物のカップラーメンをむさぼっていると、いつものように窓際で腰掛けているすいぎんとうに
そんなことを言われた
喪「別にいいだろう 好きなんだ」
銀「料理はしないの?」
喪「できた気もするけど・・・めんどくさすぎる」
一人暮らしの男にとってカップラーメンはかなり需要がある 毎日手作り料理を作るなんて
そんなまめな事ができてたら今頃俺も社会復帰できていただろう
銀「それよ!」
喪「は?」
銀「社会復帰の、はたまた人格改善のチャンスじゃない!作りなさいよ手料理」
喪「えぇぇぇぇぇ」
こいつは結構俺の事を考えてくれてるようだ でもそれは大きなお世話というもの
人外にに社会復帰だの人格改善だの言われたくないわ!
銀「いいからやりなさい」
喪「はい」

はい ということで料理を作ることになりました 家の冷蔵庫には牛乳しか入ってなかったので
近くのスーパーに材料を買うべく来ています
例のごとく無職タイムなこの時間 店内には暇そうなパートと干からびたおばあさんしかいません あ、すいません
昼飯はさっき食べたので、今日の夕ご飯の材料を調達しましょう え〜と・・・卵はと・・・ん?
「今日の夜ご飯も甘い玉子焼きがいいかしらー」
「はいはい わかりましたよ」
そこには干からびたお婆さんと あ、すいません なんか黄色い子がいた デジャブ?
「早く食べたいかしらー」
「はいはい わかりましたよ」
・・・この子馬鹿じゃないの
やっぱりさいきんはこういう格好がはやってるらしい 床屋の息子しかりだ
あれ?すいぎんとうもこんな格好してたな・・・それにこういう格好をしているやつは
共通して幼稚園や小学校に行ってる時間帯目撃する
なにか違和感を感じる・・・翼が生えた少女・・・青い男の子・・・かしらかしらとうるさい馬鹿娘・・・ 
うん、考えるのはよそう 作者にも都合が悪い気がする
あ、あれ?なんか色んな記憶が・・・

語尾が常に疑問系のおばかちゃんと「はいはい わかりましたよ」しか言えない干からびたおばあさん あ、すいません
を不思議に思いながら俺は落ち着かない買い物を終えた
喪「ただいま」
すいぎんとうはいないらしい 暗い部屋からは静寂がかえってくる
じゃ、ぼちぼち作るか え?レシピ?それは作者に聞いてよ
使うことがなかった台所は結構きれいな状態だ 俺は久しぶりに持つ包丁に恐怖を感じながらも
今日の献立を作り始める

小一時間して、簡単な料理が出来上がった
シンプルなメニューだが久しぶりにしては良くできたと思う さあて食べましょう え?ご飯が炊けてないじゃないかって?
それは描写されなかっただけでちゃんと炊けてます 手抜きではありません

喪「いただきます」
我ながらうまそうだ 今日は何故か頭が痛い たくさん食べてさっさと寝よう
銀「あら、よくできてるじゃない」
またこのパターンか いい加減成長しろよな作者とか思いつつすいぎんとうに言葉を返す
喪「まあな 俺もそう思う というかお前帰ったんじゃなかったの?」
銀「ど、どんなものができたのか少し気になったのよ 心配せずともすぐ帰るわ」
ははあん こいつ食べたいんだな まあこんなうまそうな料理を目の前にしてそんな気にならんのは
虫ぐらいだろうな 俺は少し意地悪をしたくなった
喪「あ〜あ〜でも食べきれるかな〜ちょっと多いんだよな〜」
銀「え!・・・そ、そう・・・」
喪「誰か食べてくれないかなぁ」
銀「・・・」
プライドの高いこいつの事だ 自分から「食べさせて」なんて絶対言わないだろう ククク・・・苦しめ・・・
銀「食べさせて」
喪「え!?・・・う、うん・・・いいよ・・・」
おっけしいな〜「私が食べてもいいのよ」とか言うと思ったのに
飢えてるのかなぁ というか誰がこいつを養ってるんだ?ちゃんとご飯食べてるのか?保護者は?
なんか気になるな
銀「やったぁ!やったぁ!いただきまぁす!」
喪「どうぞ・・・」
テンションの高いすいぎんとうに若干引きながらも、気になったことを聞いてみる

喪「なあ、お前保護者とかいるの?」
銀「・・・」
喪「いつもどこで寝てるの?」
銀「・・・」
喪「ちゃんとご飯食べてるの?」
銀「・・・グスッ 中々おいしいわぁ また食べにきてあげるわよぉ グスッ」
喪「・・・いつでもおいで・・・」

彼女の不幸を垣間見ながらも・・・今日はもう寝ることにする・・・

喪「泊まってくか・・・?」
銀「うん・・・」

次回、喪男と水銀燈が出会ったら「胃がすごく痛いです」

>>133
時々思うんだ 74氏はもてない俺たちが作り出した幻想だったんじゃ
ないかって
136('A`):2006/06/23(金) 01:20:47 0
揺れる夢の記憶はいつも 孤独な夜

暗い闇に怯えて 泣いている迷い子の祈りは届くの?

だからどうか歌をやめないで

―――めぐ―――

鏡の向こう側で 私の名前を呼んで

―――貴女は 私の―――

現に繋ぎとめるその唇が紡ぐ言の葉 響く旋律(メロディ)

Ah 導く光

永い時の記憶は 折り重なるヴェールのよう

消えてしまうこともなく

ただ 遠い世界を時間を 彷徨い続けるでしょう
137('A`):2006/06/23(金) 01:22:22 0
再び巡り会う事信じて

鏡の向こう側で ”私”を探して漂うの

答えははるか彼方

それは死でなく永遠の眠り

誰かの紡ぐ糸が 心を絡めてくれたら

信じていいのでしょうか

終わらぬ現の夢から Ah 響く旋律(メロディ)

Ah 色褪せぬ光を…


   // /  /   ,/ /   ,,イ/// /\;_:!::| ! ヾ::!  j:::::::::::::::::::::::::::,|.;.;.;.;.;.;.;.;ゞ;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;|:::::::::::::::::::::ヽヽ.
   Y | /!    ! /  _∠/-/ ナ /─ ,//!:| /  j:::! /:::::::::::::::::::::::::::::!-─`-ヾ-、,,. -─-、,,|::::::::::::::::::::::::: :!ヽ
     i ! |   |/ ./ //  _j/   //.|::|''  /ヽ:ヽ| .::::::::::::::::::::/::::j!            `|::::::::::::::::::::::::::l::::''、
     ゞ! \  i! /i ,ィ';-f='j〆   // /::|  /  !:::|| :::::::::::::::::::/::::/              !|::::::::::::::::::::::::::|:::::|
         \|::/ "/:/ /     j/  !:::|  ///j/ ::::::::::::::::: /::::/               ヾ,,::::::::::::::::::::::ト:::::!
          ,. ゝ'  ´ ̄´"     / ,イ! :| ,,/ イ,/ ::::::::::::::::::::/::::/                 |j::::::::::!j:::,:/::::::::|
       ,.               / / | .::|/ /:::::::::::::::::::::::/::::/'──- 、       ___   ヽ::::::::::::::|:/:::::: |
        ヽ           /,/  イ'| .:::|'' /:::::::::::::::::::/::::!:ノ ,.___- 、         / _   ̄ ゙ヽj:::: :!::::::|:::::::: |
        i        //., ィ " | .| ::::| ./ :.:.:j!::::::::/|:::::::::!メfヒ'':::::;''ヾ`        "二ニニ.、 |::::::|ヾ: |:::::::: |
         !`      ,/-ー "    | j| ::::|/.:::::::i:| :::./.::|::::::::|ヾ .! ゝ:: jノ         '´ヒ`j:::::!!ヾ,ヾ:::!:::|::|::::::i:: |
        丶     ´        ,// `"'j:/::::::.|:|:::/i .::|::::::::| `  ̄ ̄           ゝ'ニノ. ′∧|:::::|/::::::|:: |
          `!           //  /::1::::::::|:|:::|::|::/:::::::::|           ,         /!::::::::::!::::::::|::: |
          !           //  /|::::|::::::::|::|::l::ヾ!::::::::::|,              l         r .| ::::::/:::::/::!::: |
          `─ -. 、.._    //  ./ ,j:::/i .:::::|:::!:|::::::::::::::::::l!             ′        /´ ::::::/::::::! /!:::: |
                 ̄ ヽ//  /  |:| ::| :::::|::::ゞ::::::::::::::::::|ヽ          _         /:::::::::::::::::::::!:::::!:::: |
                   //. / ,,イ| ::| :::::|:::::::::::::::::::::::::::|        ´   `       /::::::::::::::::::::/::::::|ヾ: |
                _., -/" / // / ::| .::::|::::::::::::::::::::::::::::!ヽ           _       /::::::::::::::::::::::/::::::: |:::|:: |
             /::/''// /: : j / ::::| .::::|:::::::::::::::::::::::::::::''|  ヽ.          /::::::::::::::::::::::::::::!::::::::: |:::|:: |
            /:::::/ ,/ / : : : /メ:::::::| ..::.|::::::::::::::::::::::::::::::::|     `' 、.._,.  イ´::::::::::::::::::::::::::::::::::|:::::::::. |:::|:: |
            \::::::ソ ./: : : : . //::::::::| .::: | :::::::::::::::::::::!:::::r-ゞ           |__:::::::::::::::::::::::::::::::::|:::::::::: |:::|:: |
    ____      /イ: : : : : : : //:::::::::| ::::::|:::::::::::::::::::,rへ:::|.::j|          / ト \::::::::::::::::::::::::::::|:::::::::::|:::|:: |
   /      ̄ ̄''メ── ----//::::::::::::| ::::::|::::::::::::::::::/|:::::::> |         /  .|::::|  |:::::::::::::::::::::::::::|::::::::: |:::|:: |
   |         /// : : : : :: // :::::::::::::| :::::::|:::::::::::::::/ ゞ|  /|   i,     /   |,y::::::|ヽ::::::::::::::::::::::::|:::::::: |:::|:: |
138('A`):2006/06/23(金) 09:20:58 O
お疲れ様何時も楽しみに読ましてもらってます
139('A`):2006/06/23(金) 19:15:28 0
応援してます
〜喪男と水銀燈が出会ったら〜間に合わせの手抜きSS「明日までまって……」

喪「ああ、今日もいい天気だなぁ」
銀「働きなさい」

〜終〜

別に疲れた訳じゃないの ほんとよ!
……ごめんなさい
141('A`):2006/06/23(金) 22:51:19 0
がんばれ!
142('A`):2006/06/23(金) 23:27:42 0
ここに、一通の手紙がある。
手紙というよりは厚くて、薄い本のようだった。
私が、思いを寄せた人からの手紙だ。
私の恩人であり、知識をくれた師でもある。

水銀橙、それが私の名前だ。
自分で言うのもあれだが、いい名前だと気に入っている。
そして、彼もそう言ってくれた・・・。
そんな彼は、今はもういない。
死んでしまったこともこの手紙で知った。
彼は、自分のことをあまり話さない人だった。
その代わり、他のことは”全て”といっていいほど何でも教えてくれた。
私が、本当に知りたかったことは貴方のことだったのに・・・。
143('A`):2006/06/23(金) 23:29:02 0
封筒の口を開けて、中身を出す。
紙・紙・紙、全て紙だった。
その紙には、彼の字が書いてある。
「相変わらず、雑な字ねぇ・・・」。
彼は、優しい性格ではあったが、とても物事を雑に行う人だった。
料理をしても、卵のカラが入っていたり。
掃除をしても、横にゴミを寄せたり。
そう、駄目人間という言葉が似合う人だった。
心だけは、駄目ではなかったけど・・・。
144('A`):2006/06/23(金) 23:30:13 0
[手紙]

水銀橙、貴女はいかがおすごしか。
今も、変わらずお綺麗でしょうか。
私(わたくし)がいなくなっても、何も変わらずすごしていますでしょうか。
貴女が、この手紙を受け取る頃には、私はもうこの世にはいないでしょう。
[省略]
時に、昔貴女が、私のことが知りたいと申したときに、私は「今は話せないが、
時が来れば話してあげます」といいました。
もう、今となっては直接教えることができないので、少しまとめて書き綴ろうと思います。
文章がおかしなところもあろうと思いますが、気が済むまで読んでもらえたら喜ばしい限りです。
145('A`):2006/06/23(金) 23:31:27 0
〜 〜 〜

そう、その手紙には彼の生い立ちが徒然と書き綴ってあったのぉ。
彼の過去が知りたかった私にとっては、これほど嬉しいことはなかったわぁ・・・。
彼は、生まれてすぐ望まれない歓迎をされた。
その当時、彼の家系は少し名の知れた富豪だったのだけど、
ちょっとした出来事で手のひらが返ったかのように貧乏に成り下がってしまったの。
そんなときに、生まれたのよ・・・。
まず、望まれることはありませんでしょう。
彼は、すぐに里子に出された。
ただ、行き先でもあまり望まれた存在ではなかったのぉ・・・。
そして、物心ついた頃には、酷い人間不信に陥っていた・・。
146('A`):2006/06/23(金) 23:32:13 0
〜 〜 〜

[省略]
そんな彼は21歳のとき、大学に行くために上京した。
金銭のない彼は、元の家の従姉妹が運営している寮に住ませてもらったの・・・。
そこの奥様とお嬢様はとても私に優しく接していただきました、そう書いてあるわぁ。
彼も、その恩を返すかのように大学で勉学に励んだ
時には、失敗や気を挫いたりしたけど、そのたびに奥様やお嬢様に励ましてもらったの。
そうしながら、彼は少しずつ心を開いていった。
そんなあるとき、その寮に住人が増えた。
大学の同僚であり、親友であり
そして・・・、同じ人に心を寄せる者同士だったの・・・。
147('A`):2006/06/23(金) 23:33:27 0
その女性とは、彼が住んでいる寮の大家のお嬢様だったのぉ。
お嬢様の人懐っこく、誰にでも優しい性格に彼は魅かれた。
それは彼の同僚も同じだった。
彼は大層悩んだ。
悩んでも悩んでも、答えは出てこなかった。
そんなある日、彼の同僚が彼の部屋を訪れた。
148('A`):2006/06/23(金) 23:34:45 0
[手紙]

私(わたくし)は、理由もなく、彼を追い返すことは出来ませんでした。
彼を私の部屋に受け入れ、話を聞いてあげることにしました。
「お嬢様はどこにお出かけになられたか?」と聞かれたので、私は「父の命日ゆへ、参拝に行かれた」と答えました。
「いつおかえりか?」と聞かれたので、私は「さて、それは私にもわかりませぬ」と答えました。
その後も、執拗に彼はお嬢様のことを聞き、問いました。
そのたびに、私は答えれる範囲で答えてあげました。
149('A`):2006/06/23(金) 23:35:47 0
〜 〜 〜

なぜ、同僚はそんなにお嬢様のことを聞くのか、彼は同僚の質問に答えながら考えた。
そのうち、彼も答えることが出来ないような、立ち入ったことまで聞くようになったの・・。
彼は、めんどうというよりも、不思議の感に打たれた。
以前、彼から彼女のことを話題に話したときより、同僚の調子が変わっていることに、
彼は気づかずにはいられなかった・・。
「もしかしたら、彼も私と同じ感情を抱いているのか?」そう、彼は思ったのねぇ。
それでも、同僚はお嬢様の話を止めることを知らなかった。
150('A`):2006/06/23(金) 23:36:45 0
[手紙]

私(わたくし)は、遂に彼に「今日に限って、どうしてそのようなことばかりを話になるのか」と尋ねました。
すると、彼は一瞬驚き、口をパクパクとさせ、それきり黙り込んでしまいました。
その沈黙は、暫しの時間続きました。
私達は、にらみ合っていました。
と、突然その沈黙を破ったのは、彼でした。
「実は、僕はお嬢様に恋をしているのだ・・」
私は、驚きました。
予感をしていたにしても、唐突に言われると挙動してしまうものです。
私は、彼の魔法で石化したようになってしまいました。
私は、口をパクパクさせることすらできなくなってしまったのです。
151('A`):2006/06/23(金) 23:37:42 0
〜 〜 〜

彼は、同僚の話を黙って聞くしかなかった。
時間が経つにつれ、彼の魔法が解けていった。
そして、「ああ、やられた」と思った。
そう、彼は同僚に先を越されてしまったの。
その後も、止まらぬ同僚の小言を聞きながら、彼は「どうしたものか」と悩んだわぁ。
そして、一つの結論を見つけた。
152('A`):2006/06/23(金) 23:39:21 0
[手紙]

彼が一通り話し終わった後、私はある決心をしました。
その後、私達は台所に移動し、飯を食べました。
彼と私は、お互いに向かい合った席に座っていす。
そして、私達は無言のまま食事を進めました。
お互い、奥さんとお嬢様がいつお帰りになるのかわかりませんでした。

彼(同僚)と話し合ったあの日以来私(わたくし)は、あまり彼と話をすることが少なくなりました。
あまり顔を合わせたくない私には、少し好都合でしたが・・。
そんな日々が続いたある日、彼の部屋の前に古い鞄のようなものが置いてありました。
私は、特に気にも留めず、自分の部屋に入りました。
その夜、彼の部屋から悲鳴や鋏の擦れるような音が聞こえましたがすぐに静寂が戻り、私は眠りに着きました。

翌日、私は彼に昨日何かあったのか?と聞いたところ、彼は「なんでもない、ただものを切っていて指を切っただけだ」といっていましたが、彼の指には傷一つありませんでした。
その後も、彼を追求しましたが、彼からははっきりした答えを聞き出すことが出来ませんでした。
その夜、私はおかしな夢を見ました。
目の前に広がる空間、その中心に大きな樹があり、その横に少し小さめの樹がありました。
そして、その樹を見つめている男の子とも女の子とも見分けのつかない子供がいました。
手には同身長大の鋏を持って何かぶつぶつと
一人ごとを言っていました。
と、そこで私は目を覚ましました。
朝、また彼に問いましたが、やはり答えは同じでした。しかし、心なしか彼が笑ってるように見えました。
153('A`):2006/06/23(金) 23:40:36 0
〜 〜 〜

彼(先生 手紙でいうところの「私」)は、その後も同じような夢を見続けた。
その度に彼を問い詰めたけど、やっぱりしらんぷり・・。
そして・・、少しずつ彼に変化が出てきたの・・。
154('A`):2006/06/23(金) 23:42:25 0
[手紙]

彼(同僚)に幾ら夢のことを聞いても、やはりはっきりとした答えは返ってきませんでした。
彼は、私(わたくし)に「せいぜい、忘れないことだ」それだけ言い残し、大学に言ってしまいました。
私には、その言葉の意味がわかりませんでした。
ですが、心なしか何かを失った気がしました。
でも、私は気にせず飯を食いに台所へ向かいました。
奥様とお嬢様と私の三人で食べる食事は、いつもと変わりませんでしたが、やはり何か気の抜けた気分でした。
多分彼が何かを知っているのだと思い、私は一気に飯を食いまだ講習時間ではありませんが、大学に向かいました。

彼は、図書館にいました。
息をあげて入ってきた私に瞬時驚いていましたが、直ぐに「いかがした」と聞いてきました。
私は、さっきの言葉の意味は何か、と問いました。
ですが、やはりちゃんとした答えは返ってきませんでした。
よっぽど私は騒いでしまったのでしょう、その後彼に連れられ図書館を退けました。
そして、私は私の腕を引く彼の手の指に奇妙な指輪をしているのを見ました。
そのことを問いても、やはり答えは一緒でした。
その後、私達は講習の時間になり、教室に向かいました。
別れ際、彼の顔は私が夢のことを聞いたときと同じ、何かを企んでる顔をしていました。
155('A`):2006/06/23(金) 23:43:32 0
[手紙]

私(わたくし)は、彼(同僚)の態度が気になり講習どころではありませんでした。
適当に内容をノートに写し、講習を終わらせ帰路に着きました。
その帰り道、私は彼を見つけましたが、彼は私を見るなり逃げるように去っていきました。
寮についても、私と彼はお互い顔をあわせることはありませんでした。
私と奥様とお嬢様の3人で食事を済ませ、私は部屋に戻るために彼の部屋の前を通りました。
すると、以前まで一人の影だった彼の部屋の襖には、二人分の影が写っていました。
一つは彼の、そして、もう一つは・・子供のような小さい影でした。
私は、気になりましたが、先のこともあり話しかけることができませんでした。

その夜、また不思議な夢を見ました。
あの、子供が樹の前でぶつぶつと独り言を話している夢です。
今度は、彼もいました。
夢の中の彼は、現実にいる彼とは違いものすごい形相でその子供に命令をしていました。
「早く切ってしまえ!早く!早く!」なんていってたと思います。
すると、その子は手に持っていた鋏で目の前の樹を傷つけはじめました。
その樹が傷つくたび、私は何か苦しみを感じました。
何かが消えていく、そんな喪失感が頭の中を走りました。
私は夢の中で「もうやめてくれ!」と叫びましたが、聞こえないのか彼らは続けていました。
近くまで行って、やめさせようと思い泳ぐように近づこうとしたとき、突然光輝き一人の女の子が目の前に現れました。
「蒼星石!やめるですぅ!」という、台詞を喋りながら。
156('A`):2006/06/23(金) 23:45:18 0
[手紙]

光の中から現れた女の子は、樹を傷つけている子供と同じような顔をしていました。
ですが、髪型や服装などはまったく異なっていました。
彼(同僚)の方の子供が、鋏を持っているのに対し、目の前にいる女の子は、如雨露を持っていました。
どっちも、庭師の道具なので彼女らは何らかのつながりがあると私(わたくし)は考えました。
突然、その二人は何かを口論し始めました。
「また、あやつられてるんですか!蒼星石!」とか「仕方がないんだ」とかいう台詞が聞こえましたが、
その瞬間、二人が戦いを始めてしまいました。
最初は、女の子が勝っていましたが、スキを衝かれ形勢逆転してしまいました。
そのとき、突然「がんばりなさい!」という声と共に、見慣れた女性が現れました。

その女性なんとお嬢様でした。
お嬢様も奇妙な指輪をして、女の子に命令をしていました。
その姿を見て、彼も驚きを隠せていませんでした。
しかし、彼は体制を立て直し、お嬢様の子供に攻撃をするよう命令をしました。
私は彼女らの争いを見ていることしかできませんでした。
そのうち、私は意識が薄くなり夢の中で倒れてしまいました。

目を覚ますと、そこは見覚えのある質素な部屋でした。
私は起き上がり、隣の部屋を訪れましたが、そこには人気はありませんでした。
次に、私はお嬢様を探しましたが、やはり見つけることは出来ませんでした。
仕方がないので、私は部屋に戻り、大学の講習の準備をして寮を出ました。
157('A`):2006/06/23(金) 23:46:48 0
◆ ◆ ◆

いったい、彼(同僚)はどこに行ってしまったのだろうか・・。
それに、お嬢様もどこへ・・。
奥様に聞いても、「私も知らないのです・・。」って言われたしな・・。
彼女らには聞きたいことがたくさんあるのが・・。
とりあえず、大学に行くか・・。
空の部屋の前を通り、台所を抜け玄関へ向かう。
いつもと同じ川沿いの道を通り、いつもと同じ大学へ。
「よう」と友人に声を掛けて席に着く。
いつも僕の隣に座る彼は、今日はいない。
でも、時はいつもと同じように過ぎる。
講師の話を右から左へ筒抜かし、講習が終わる。実際、あまりためにはならない話ではあったが・・。
ノート類を鞄に入れ、友人に挨拶をし教室を出た。
「さて、帰るか。」
いつも通り、大学を後にする。
158('A`):2006/06/23(金) 23:47:23 0
「夕焼けが綺麗だなぁ・・。」
なんて、ちょっと性にも合わないことを言ってみたり・・。
川辺の道を一人で歩く。と、川岸に座っている人影を見つけた。
「あれは・・。」
そう、彼だった。
彼が一人・・いや、夢に出たあの子供と一緒に座って川を見ている。
「やっと見つけた。」
僕は、彼の方に向かって走る。
彼は、それに気づいたのか急に立ち上がり逃げ出した。
逃がすまいと必死に追いかけるが、目の前にあの子供が鋏を持ってとうせんぼする。
お互い、暫しの間にらみ合っていた。
「蒼星石!よくやった!戻って来い!」
彼がそう叫ぶと、蒼星石と呼ばれた子供が僕の目の前から姿を消した。
「ま、待ってくれ!話がしたいんだ!」
そう呼び止めたが、聞き入れてはくれなかった・・。
159('A`):2006/06/23(金) 23:48:22 0
「ただいま帰りました・・。」
寮に帰り、台所からは奥様の声しか返ってこなかった。
「やはり、お嬢様と彼はまだ帰ってきてないんですね・・。」
奥様は、無言で頷いた。
朝と同じ、空の彼の部屋の前を通り僕の部屋に入る。
そして、鞄を置き、少し黄昏たあと「夕食ができましたよ」という奥様の声を聞き、台所に向かった。
いつもと違い、奥様と二人きりで食事をしました。
いつも以上の沈黙が続く・・。
ふと、僕は思った。
(あのことを言うなら今しかない・・。)
しかし、本人が見つかってもいないのにそれを言うのはどうか・・という気もあった。
だが、もたもたしていたらもしかしたら彼に先を越されてしまうかも知れないと思った。
そして、僕は言った。
「奥様!僕にお嬢様をください!」
160('A`):2006/06/23(金) 23:49:48 0
〜 〜 〜

彼(先生 回想でいう「僕」)は、遂に奥様に自分の気持ちを言った・・。
でも、その相手はまだ行方不明・・。
彼の同僚は、見つけることができたはできたけど、やっぱり捕まえることができなかった・・。
161('A`):2006/06/23(金) 23:50:54 0
* * *

今日も、俺は彼女の話を聞きにいく・・。
俺の親父の過去を知るため・・、そして・・。
「あらあらぁ・・、今日は早かったわねぇ・・。私が遅刻してしまったみたいねぇ・・。」
そういって、いつもの時間、いつもの場所で彼女は現れた。
彼女の名前は水銀燈。
見た目こそは子供だが、俺よりはるかに時を過ごしているらしい。
「じゃあ、今日もお話しましょうかぁ・・。」
そういって、彼女は話し始めた。
162('A`):2006/06/23(金) 23:52:01 0
◆ ◆ ◆

「奥様!僕にお嬢様をください!」
僕は、奥様に今の自分の気持ちを伝えた。
奥様は、思ったよりは驚いてはいなかった。でも、返事には困っているようだ。
「ください!ぜひください!」
僕は、奥様の返事が来る前にもう一度言った。さっきより強い口調で。
奥様は、落ち着いて僕の話を聞いていた。僕より時を過ごしているせいか、どことなく貫禄を感じた。
「あげてもいいが、急ですね。」
奥様は、そういって僕の目を見た。
「そうです、急にほしいのです!」
僕は、そう奥様の目を見て言った。
すると、奥様はクスッと笑って「いいでしょう、差し上げましょう。」と僕の目を見て言った。
話は簡単に、そして明瞭に終わりました。
始まりから終わりまでは、大体15分もかからなかった。

話は終わったが、問題は山積みだ・・。
本人には話していないし、そもそもどこにいるかもわからない。
奥様には「帰ってきたら、私から話しておきましょう。」と言われたが、いつになるかもわからないし、
それに僕が言わなきゃ意味がないと思った。
とりあえず、宛もなく外に出ることにした。
真っ暗な川辺を走り、大学の前を過ぎ、とにかく僕は探した。
当たり前だが、そんなことをして見つかるほど世の中甘くはない。
全身から汗が噴出す。それを拭って走り続ける。
少しの間それが続いた。息が上がる、でも探し続けた。
「やっぱりいないか・・。」
そういって、諦めて寮に帰ろうとしたときだった。
「誰かぁ・・。助けてぇ・・。」
子供のような声だった。僕は、声のする方向へ歩いていった。
そこには、少し古びた公園があった。
そして、その端っこにあるベンチの上に、黒い変わった服を着た女の子が倒れていた。
163('A`):2006/06/23(金) 23:52:47 0
* * *

「そう、それが・・。あらあらぁ、お時間のようねぇ・・。じゃあ続きはまた今度ねぇ・・。」
そういって、彼女は飛んでいってしまった。
初めて彼女に会ったとき、俺は心底驚いた。
羽が背中に生えてたこともさながら、身体が球体間接、いわゆる人形だったことにはさらに驚かされた。
でも、それ以外彼女は自分のことを教えてはくれなかった。
「そのうちわかるわぁ・・。」なんていっていた。
さて、そろそろ俺も帰るとするか・・。
母親しかいない家へと、俺は歩き出した。
164('A`):2006/06/23(金) 23:54:35 0
* * *

今日も、彼は私の話を聞きに来るだろう。
彼の父親の過去を・・。そして、私と『彼』の出会いのことを・・。
私が、『彼』のことを知りたいと思ったようにねぇ・・。
噂をすればなんとやらだわぁ。
街燈の光で点滅しているように走ってくる彼がいた。
そして、息を切らしながら私の目の前にやってきた。
「今日も、お願いします!」
そうねぇ・・、じゃあ今日も続きを話しましょうかぁ・・。
165('A`):2006/06/23(金) 23:56:02 0
◆ ◆ ◆

公園のベンチには、変わった黒服を着た女の子がいた。
服装だけを見ると、どことなくお嬢様と彼(同僚)と一緒にいた子供と何らかの関連がありそうだった。
とにかく、見てるだけではどうにもならないので、僕はこの子を部屋に連れて行くことにした。
・・すれ違う人みんなに誤解されながら。
来た道を走って戻る。大学を過ぎ、川原を通り、そして寮につく。
奥様への挨拶も早々に、自分の部屋へ駆け込むように入った。
自分のベッドに、その子を横にしてあげた。
さっき話しかけてきた時と違い、まるで死んでいるようだった。
そう・・、例えるなら螺子の切れた人形みたいな・・。
とりあえず、目を覚ますまで寝かしておくことにする。
その間、机で書物を読むことにした。

時計の音だけが静かに聞こえる。
彼女が来てから何時間たっただろうか・・。未だに彼女は起きる気配を感じさせない。
むしろ、死んでしまっているんじゃないかという不安さえ抱かせる。
心配になった僕は、真っ白な彼女の顔を覗き込む。
綺麗な顔だ。綺麗過ぎて少し恐怖を感じるくらいだ。
僕は、その『綺麗』に触らないでしばらく見てることにした。
綺麗だ。本当に綺麗だ。綺麗だ・・。
穢れのない、子供の顔。俺の小汚い顔とは大違いだ。
・・本当にしばらく見ていたようだ。
時計を見ると7時30分。不味い、今日の講話は午前だ。
仕方ない、今日は一睡もしないで行くとするか・・。
奥様に呼ばれ、朝食を食べに行くために襖を開けようとした時、後ろから「カタッ」という音が聞こえた気がした。
166('A`):2006/06/23(金) 23:57:07 0
* * *

そう、そして・・あらぁ?そろそろお時間ねぇ・・。
話し始めたら止まらないのが悪いくせねぇ・・。
ほらほら、今日はもうお帰りなさいなぁ・・。
「わかったよ、じゃあまた今度!」
私は手を振って彼を見送る。
彼が来た道を通り、見えなくなったころ私も帰路へ向かった。
167('A`):2006/06/23(金) 23:57:50 0
* * *

水銀燈は、いつもと同じ場所、いつもと同じ時間に現れた。
親父の過去を唯一知る人物・・いや、人形か・・。
こうして彼女の話を聞きにくるのも、もう何度目か・・。
日に日に親父のことを知ることができる嬉しさと、彼女との別れが迫っているという悲しさの中間点に俺は今いる。
「さぁ、続きを話しましょうかぁ・・。」
そういうと、彼女は語りだした。
168('A`):2006/06/23(金) 23:58:58 0
◆ ◆ ◆

『カタッ』という音が聞こえた”気がした”。
後ろを振り向いたがそこには黒服の女の子が僕のベッドに眠っているだけだった。
所詮は気のせいだったのだろうか。
首を傾げながら前に振り向くと、目の前に鞄のようなものが置いてあった。
渡り廊下を右、左と見回したが、誰かいた気配はない。
突然現れた鞄を手に取り、一旦部屋の中へと戻る。
一通り舐め回すように鞄を見た後、中身を見るために開けようとした。
だが、止め具はあれど、開く気配はなかった。
元々開かないんじゃないか?というくらいがっちりと固定されていた。
とりあえず、時間がないので鞄を女の子の横に置いて僕は部屋を後にした。

大学に着いてからも彼女のことが気になって仕方なかった。
突然起きて奥様に見つかったらどう説明しようか、とか。
実は、幽霊なんじゃないか?とか。
さらに、彼女の存在自体を考えたりとか。
とても授業どころではなかった。
「おい、ボーっとしてどうかしたのか?」
突然友人に話しかけられた。どうやら、最後の授業が終わったらしい。
しまった。全然講習を聞いてなかった。
とりあえず、友人のノートを借りて写し、大学を後にした。
帰路についてからも彼女のことをボーっと考えていた。
気づいたころには寮についていた。
奥様に挨拶をし、僕の部屋に向かう。
窓から差し込む月の光だけで照らされる渡り廊下を歩いていく。
と、僕の部屋から光が漏れている。
僕はもしかしてと思い、急いで部屋に駆け寄り、襖を開けた。
169('A`):2006/06/23(金) 23:59:43 0
* * *

彼女の話し方は、実に巧妙で時間が経っているのを忘れさせるくらい俺を引き込む。
気づけば、もう何時間も話を聞いていた。
「あらあらぁ、そろそろお時間ねぇ・・。ほらぁ、お帰りさぁい。」
水銀燈は、そういって俺の背中を押す。
手を振り続ける彼女に手を振り返し、俺は帰路に着いた。
水銀燈・・俺は君に――――。
170嫌いよ。世界で一番。:2006/06/24(土) 21:43:12 0
〜喪男と水銀燈が出会ったら〜その19「Hな本」

「ぎゃぁぁぁぁぁ!!!ふけつよぉ!!!ふけつよぉ!!!」
雲ひとつない青い空を悲鳴で切り裂くのはすいぎんとう。
前回の事からずっと起居を共にしていた彼女とはもはや俺のプライベートはないらしい。
すいぎんとうは俺のHな本を振り回してパニックになっている。
銀「これはなによ!!」
喪「俗に言うエロ本というものだよ」
俺は自分の罪のなさを主張するようにあっけらかんと答えて見せた。
だって別に悪いことしてないもん。男なら当たり前のように所持しているこのアイテム、その聖性は女には理解できない。
銀「信じられないわ!!やはり下劣ね!!」
……いくら同居人でもここまで剣幕に言われる筋合いはない「こんな本を見たせいで不快になった」という
怒りならわかるが、この本を所持していた俺の人間性に腹を立てているようだ。
しょうがないだろ!男だ!
喪「何をそんなに怒ってるんだ?お前には関係ないだろ」
思った事をいう
銀「何ですって!!」
喪「だってそうじゃん 俺がどんな本読んでも関係ないじゃん いいからもう返しなさい」
俺はすいぎんとうがまるでハンカチのように握り締めている本を奪取すべく、かえすよう手を出し、促した。
銀「むっ……」
すいぎんとうはいかにも不満ありげな顔を作ったが、言い返す言葉がないのか意外と素直に本をかえした。
喪「まったくあまり大きな声は出すなよな。大家さんにばれて家賃二人分出せとか言われたら
どうすんだよ。まあ俺の金じゃないけど(自虐)」
銀「フン……」
俺は反省する余地はないと主張するためにわざと、もとあった場所に本を戻した。

夜……
前回からすいぎんとうは俺の部屋で寝泊りしている。すいぎんとうは何故かどこからか持ってきた
大きな鞄で寝ようとする。気になって「発育が悪くなるからやめなさい!」と怒ったら「発育なんてしないわよ!」って
怒られた。人外だからだろうか?
しかも深夜アニメを見ようと夜更かしをすると「9時に寝るものよ!」って剣幕に怒鳴るのであれ以来
9時に寝る生活が続いてしまってる。グスッ。
今日もそんなふうに床に就いたはずだが……?
暗闇で、衣擦れと物を動かしているような音が聞こえる。
9時にグーグーと寝れる25歳はいない。俺は泥棒かもしれないという恐怖に怯えながら、まだはっきりした意識でうっすら目を開けてみる。そこには……
喪「お前……何やってんだ?」
銀「ひゃぁ!」
そこにはすいぎんとうがいた。どうしたのだろう、どこか具合でも悪いのか?あれだけ9時に寝ると騒いでた奴がおかしい。
喪「どうした?具合でも悪いのか?」
銀「べ、べべ別に〜あなたもどうしたのかしら?もう9時過ぎてるわよ」
俺はすいぎんとうはいたって元気だと考え、勝手にトイレにいきたいのだろうと判断した。大方怖くて一人じゃ怖いとかだろう
人外でもやはり子どもだな。
喪「それはこっちの台詞だよ。トイレだろ?一緒に行ってやるよ」
布団をから出ようと体を少し動かすと、すいぎんとうは猛烈に体を動かした。何かを体の後ろ側に隠したようだ。
喪「おい……」
銀「な、なによ……」
喪「何よ、じゃない!まさか、おまえ……」
銀「あ、ちょっと!」
喪「あ!」
171嫌いよ。世界で一番。:2006/06/24(土) 21:44:40 0
嫌な予感が当たった、すいぎんとうは俺のHな本を……綺麗に縛ってまるで土曜の朝、ゴミにだすような形にしていた。

喪「……すいぎんとう……」
銀「な、なによ……あなたが元々そんな本持ってるからいけないんでしょ!」
喪「だから、そんなのお前に関係ないだろ!もぉぉぉぉ、俺の秘蔵がぁぁぁぁ」
急いで救済すべく、几帳面にもきつくしばられたビニールヒモを手にかけた。刹那!
すいぎんとうが黒い羽を一本、ナイフのようにとばしてきたのだ。それは俺の頬をかすめ、壁に刺さった。

喪「お、おい……」
銀「捨てなさいよ……。捨てなさいよ!」
すいぎんとうは激高したように俺に怒鳴りつける。
喪「わ、わかったから落ち着けよ。な?」
頬から血を流した状態ですいぎんとうを宥める。傷は浅いが、血管をきったらしい。どくどくと、心臓に合わせ血が流れる。
銀「捨てるの……?」
俺が「分かった」といったからだろうか。少し落ち着いたように、上目遣いで俺を見る。その目は、純粋に俺に問いかけていた。
落ち着いた様子のすいぎんとうに少し安堵した。が、何故こんなふうに怒っているのだろうか?
捨てる、と明言する前に気になったことを聞いてみる。
喪「な、なんでそう、捨てることにこだわる?この本が不快だったのなら謝るが……」
銀「……別に本はどうでもいい」
喪「じゃあ、何故?」
銀「……」
喪「こういうの嫌いなんだろ?だから捨てようとしたんだよな?」
銀「……」
YESとも、NOとも言わないすいぎんとうに不安を覚える。やはりここまで聞くべきじゃなかった。
次にどんな行動を起こすのか、この沈黙が怖い。

銀「……読んでほしくない……」
喪「え?」
銀「だから……読んでほしくない……」
喪「つまり、人格改善?」
銀「……それでいい」
どうやら俺の社会復帰計画はこいつなりに進んでいるらしい。最後の言葉が引っかかるが、死にたくないので素直に従うことにしよう。
喪「じゃあこれは明日捨てに行くとして(ちょうど土曜だし)今日はもう寝よう。それと、今度から羽は……」
銀「分かったわ……」
恐れるように聞くと、案外素直に承知してくれた。そのまますいぎんとうは踵を返し、鞄の中に入っていった。
何故か、元気がないのが気にかかった。

喪「疲れた……」
日常に死が転がっている。厄介な生活になったとうなだれながら、俺は頬の血を拭う。

次回、喪男と水銀燈が出会ったら「そうだね。プロテインだね」


昨日はすみませんでした。
>>142
大作ですな。これからもがんばってください。
>>128
昨日はごめんな・・・駄SSで・・・
172('A`):2006/06/24(土) 23:57:49 O
>>171
               _
             ,'´r==ミ、
       ,_ _ _   卯,iリノ)))〉 _ _ _
     /   `."-|l〉l.゚ -゚ノl/    ヽ 早く続き書きなさいよ!!べ、別に(ry
    '"'⌒`~"'" ''|!/'i)卯iつゝ '''"ー"``
            ''y /x lヽ
           l†/しソ†|
           lノ   レ
173('A`):2006/06/25(日) 00:44:03 0
しっとり系の142とおバカさぁん(いい意味で)な171のおかげで盛り上がってまいりました
174756:2006/06/25(日) 00:47:29 0
142〜169まで、2人が書いてるのか?
通りで話が混ざっている様に見えたわけだOTL
175('A`):2006/06/25(日) 01:33:27 0
毎日wktkして読んでるぜ
〜喪男と水銀燈が出会ったら〜その20「ドール」

あれからすいぎんとうは少し変わってしまった。元気がないのか、口数少なくなり、俺の顔をジッと見たと思ったら急にため息を吐いたりする。
まだなんかあるのかな?もう俺には何もないはずだ。多分。うん多分ね。いや、そこはやっぱり言い切っちゃうのもアレな感じ
じゃん?そういうのってお互いのためにもならないと思うし、まずは(中略)とにかく、俺にはもう何もない!
起居を共にしてから、趣味が極端に制限されてしまったのだ。一日の過ごし方は音楽を聞くか、こいつと話しをしたりするぐらいしか
なくなっていた、その話し相手が喋ってくれなくなるともう俺はどうやって一日を過ごせばいいのか。今日の夕飯は何をつくればいいのか。
うじうじと時間をもてあましても、何も変わらない。もうはっきりと「暇だからお喋りしよう」と、いう事にする。
さっさく俺は、今も窓縁に座り、外をぼーっと眺めているすいぎんとうに話しかけてみた。
喪「お喋りしよう」
銀「そう……え!?」
俺はこの返事をOKだと解釈する。
喪「最近どうだ?」
銀「どうだって……別にどうもしないわ」
喪「へぇ〜。ところでこうして起居を共にしている訳だが」
銀「?」
喪「お前トイレいつ行ってるの?こっそりしてるの?」
銀「おばかさんねぇ、トイレなんか行かないわ。人間と違って老廃物はださないの」
喪「前から気になってたが「人間と違って」ってどういうことだ?お前はどういう存在なんだ?」
銀「ドールよ」
喪「へぇ〜……。ん?」
銀「だからドールよ。人形。」
喪「……つつつつつまり?」
俺は平静を装いながらテーブルに置いてあった紅茶を飲もうとする。手が震えてバシャバシャとこぼれているが気にしない。
銀「だからぁ、私は人形なの」

 ………………
喪「おいぃぃぃぃ!!!!!つくづく人外と思ってたがそんな設定だったのぉぉぉぉぉ!!!!!!!作者ぁぁぁぁぁ!!!」
銀「気がつかなかったのぉ?一緒にお風呂にも入ったじゃない」
そうだった。あのGがでた時。確かに入ったが、それが……?
銀「見なさい(スルッ)」
喪「こらぁぁぁぁぁぁ!!!このSSはそういうのじゃないの!!!やめなさい!!!」
銀「何言ってるのよ……これよ」
俺の心配をよそに、すいぎんとうは服の袖をまくっただけだった。だが問題はそこじゃない。すいぎんとうの手首は
ほとんど人形のそれだった。球体間接というものか?
喪「ほ、本当に人形……」
銀「だからぁ、そうだって」
まさか……人形が動くなんて。こいつの人外なる要因をいままでいくつか詮索したが、まさか人形とは考えなかった。
俺はなんだか目の前の存在が信じられなくなり、確かめたくなった。
喪「信じられない……こんなに(ブニ)柔らかいのに……」
銀「ひたたたた!はなふぃなさい!(いたたたた!はなしなさい!)」
すいぎんとうの頬の柔らかさは正に人間のもの。それは証明できたがなんだか面白いのでまだ頬ははなさない。
喪「でもなんで、人形が……(頬はつねったまま)」
銀「そこらへんはさくふゃにききなふぁい。このSSふぉみてふひとふぉいふぃおうしってふぃる設定でしょぉ。いたたたたた。
訳(そこらへんは作者に聞きなさい、このSSを見てる人も知ってる設定でしょぉ。いたたたたた)」
喪「え、なに作者とか……急に何言ってるの……怖いんですけど……(頬はつねったまま)」
銀「は、はれ?ふぉめんなふぁい……。いたたたたた」
いい加減読むほうもうんざりしてくるころだろう。つねっていた頬を離す。
喪「まあ大体分かった。要するに人形なんだな」
銀「いままでの会話でそれしか話してないじゃない」
痛そうに頬をさすりながら、ため息まじりにすいぎんとうは言う。
喪「でも、良かったよ。やっとまともに話せて。最近元気ないみたいだったから(ブニ)」
銀「ふ、ふん!ぶぇつに……。いたたたたた」
すいぎんとうは、いつもの調子にもどったようだ。つっけんどんな感じが懐かしい。

喪「ところで、なんで元気なかったんだ?(頬はつねったまま)」
銀「……ふぃらないわよ!おぶぁくぁさん!いたたたたた(しらないわよ!おばかさん!)」

頬をつままれ、だらしない顔のままのすいぎんとうをなんだかかわいくおもいながら、今日の夕飯は何にしようかと考えるのだった。

次回、〜喪男と水銀燈が出会ったら〜「俺は一人歩く」


ほぅら。続きですよ。ククク、仕事の速さに驚くがいい。
すんません調子にのりました。
次回はもっとデレさせよう
178('A`):2006/06/25(日) 03:01:18 0
よし、ちょっと深呼吸だ



……よし、俺はとんでもない物なんて見てないぞ
見〜てな〜いぞぉ〜
179('A`):2006/06/25(日) 03:04:03 0
wktk
180('A`):2006/06/25(日) 03:55:09 0
職人が二人になったのか
ktkr
181('A`):2006/06/25(日) 08:42:55 0
ほう、こんなにも水銀燈が萌えキャラだったとはな
182('A`):2006/06/25(日) 12:43:58 0
◆ ◆ ◆

――黒服の女の子(水銀燈)のことが気になり、全然講習に集中できなかった彼は、ボーっとしながら寮に戻った。
奥様との挨拶も早々に、自分の部屋へと向かう彼。
と、誰も居ないはずの部屋の襖の隙間から、彼は漏れる一筋の光を見つける。

僕の部屋から光が漏れている。
もしやと思い、急いで部屋に駆け寄り、襖を開けた。
だが、そこには朝と変わらない、ただベッドに横になっている女の子とその横に置かれた鞄があるだけだった。
どうやら、ランプを消し忘れていたみたいだ。
おかしいな。燃料が少なかったはずなのに、こんな長時間つきっぱなしなんて。それに、まだ底の方が熱くない・・。
これは・・今さっきつけられたのか・・?
誰が?何のために?
僕は、得体の知れない恐怖に襲われ、背中を百足が這うかの感覚を感じた。
まさかこの女の子が?いや、そんなはずはない。僕が知る限り、彼女は”死んでいる”。
だが・・、もしかしたら・・ということもある。
僕は、彼女が寝ているベッドの方へ近づいた。
183('A`):2006/06/25(日) 12:44:52 0
近くで彼女を見たが、やはり寝息を立てず寝ている。いや、”死んでいる”。
動いた形跡もない。
だが、それは彼女だけだった。
よく見ると、隣に置いておいた鞄が少しずれていた。
僕は、それを手に取り、もう一度見回す。
朝と同じ鞄だ。金属の止め具が上方に付いており、その上には取っ手も付いている。
一通り見回したところで、僕はあることに気づく。
止め具が動いたのだ。朝は、ハンダ付けされたかのごとくしっかりと固定されていたのに、
今は軽く力を入れるだけで動いてしまった。
止め具が反対側に倒れ、鞄が半分に割れた。
黒い布のようなもので覆われている内装が露になる。
その布は、どこか彼女の服と似たような感じだった。
そして、窪みに嵌っている螺子を僕は発見した。
184('A`):2006/06/25(日) 12:45:56 0
〜 〜 〜

一通り話終えて、私は彼を家に帰す。
暗闇へと向かう彼。私は見えなくなるまで手を振り続けた。
こうやって話ができるのも、いつまでかしらねぇ・・。
185('A`):2006/06/25(日) 12:47:24 0
〜 〜 〜

――彼が帰ると、部屋の中のちょっとした変化に気づく。
ランプが勝手に燈っていたり。
朝は開かなかった鞄が突然開いたり。
そして、鞄の中から見つけた一つの螺子。
彼は、それを手に取り――。
186('A`):2006/06/25(日) 12:48:52 0
◆ ◆ ◆

いったい何の螺子なのだろうか・・。
僕は、鞄の中にあった螺子を手に取り、考え込む。
朝見つけた鞄の中から出てきた螺子。
鞄の中にはそれしかなく、他には布で覆われているだけであった。
僕は、螺子を鞄に戻そうと鞄に手を伸ばした。
螺子を元の場所に戻し、蓋を閉じようとしたそのときだった。
『カタッ』
またその音が聞こえた。
僕は、音のした背後を振り向く。だが、やはり何もない。
いや、間違いだ。”何かあった”。
さっきまで仰向けで寝ていたはずの女の子の体が、いつの間にか”うつ伏せ”に変わっていた。
僕は、また彼女に近づく。そして、羽が生えた背中を見たとき僕はあるものを発見した。

それは小指ほどの穴だった。
穴?身体に?
彼女は、カラクリ人形か?まさかね。
とりあえず、彼女を仰向けにすべく身体に触れたときだった。
突然手に持っていた螺子が光り輝き、手が操り人形のごとく勝手に動き出した。
そして、向かう先にはさっきの穴があった。
僕は、嫌な予感がして引っ張られる方向と逆に力を入れたが、まったく意味を成さなかった。
そのまま螺子は穴の中に吸い込まれ、手は勝手に螺子を巻き始めた。
「な、なんだよ・・これ!」
手が止まらない。止めろ止めろ止めろ!
その思いが通じたのか、或いは螺子を全て巻き切ってしまったのかは知らないが、手が動くのを止めた。
と、同時に手が思うように動くようになった。
187('A`):2006/06/25(日) 12:49:33 0
僕は、今すぐにもこの部屋から逃げ出したかった。
自由になった身体を起こして襖のほうへ走る。
そのときだった。
襖の前に立ちふさがる陰に僕は吹き飛ばされた。
「ひ、ひぃ!」
「あらぁ?どこへ行くのかしらぁ?」
目の前に居たのは、さっきまで僕のベッドで”死んでいた”主だった。
「うあ・・あ・ああ・。」
自分でもわかるほど情けない声を出していた。
「なによぉ、そんなに驚かなくてもいいじゃなぁい・・。」
そういうと、彼女の頬が膨れた。俗に言う膨れっ面というやつだ。
「ふーん、私を助けてくれたのは貴方だったのねぇ。」
そういうと、僕の前に立ち見下すようにこういった。
「私の名前は水銀燈よぉ。」
188('A`):2006/06/25(日) 12:53:42 0
水銀燈、それが彼女の名前だった。
彼女に突き飛ばされ、床にヘタッと座り込んだままの僕。
突き飛ばされた所為なのか、僕が度胸無しなのかは知らないが、どうやら腰を抜かしてしまったようだ。
自分でも思う、情けないと。
「あらぁ?どうしたのかしらぁ?随分とヘタレさんねぇ。」
そう言うと彼女はクスクスと笑い出す。
どうしたものか・・。
彼女は僕に興味を失ったのか、部屋の中をキョロキョロと見回し始めた。
といっても、たかが知れてる部屋だ。彼女の興味を引くものなどこの部屋には無い。
「あらぁ?これは何かしらぁ・・?」
彼女の手には、書き掛けの手紙が握られていた。

「そ、それは駄目だ!」
僕は彼女に向かって叫ぶ。
彼女は、口を半分開け、目を大きく見開いて僕の声に驚いた。
僕は、彼女の手からそれを奪い取ってポケットの中に仕舞い込む。
「な、何よぉ!そんなに大きな声を出さなくてもいいじゃなぁい!」
そう言って、僕に抗議する彼女。
でも、駄目なものは駄目だ・・。この手紙はとても大切なものなのだから・・。
「――さん、どうしたのですか?そんなに大きな声を出して。」
声は襖の方から聞こえる。
渡り廊下の窓から漏れる月の光を背に受け、襖にシルエットを作り出しているのは奥様だった。
しまった、すっかり忘れていた。
僕は急いでぷっくり膨れ面の彼女を抱えてベッドに寝かし、布団を被せて静かにする様言い聞かせる。
聞き入れてくれるかは知らないが。

目の前の襖が開く。
ベッドの上で不自然な格好する僕を奥様が発見する。
「何をしているのですか・・?」
「いえ、ちょっと運動をと。」
苦しい言い逃れだ・・。
「そうですか・・。今は夜中、物音には気をつけて下さいね。」
そう言うと、奥様は元の場所に戻って行った。
僕は、ベッドに寝かせた彼女に謝るべく布団を急いで捲る。
「あれ・・。居ないぞ・・。」
布団を捲ると、そこには彼女は居なかった。
「まったく、どこ見てるのよぉ。」
声は、背後から聞こえた。
「乙女を行き成り布団の中に入れるなんて、何のつもりぃ?」
そう言うと、彼女は今日三度目の”膨れ面”をした。
189('A`):2006/06/25(日) 12:55:25 0
〜 〜 〜

――私は水銀燈。それが名前。
彼の手によって、眠りから目覚めさせられた。
突然のことに彼は驚き喚く。
そんなことは構わず、部屋の中を探索し始める。
見回すが、大した物が目に付かない。
と、机の上にある手紙を発見する。
その中身を見ようとした時、彼は私からそれを奪いポケットに仕舞い込む。
私は、とても驚いたあと彼に抗議をした。「そんなに大きな声を出さなくてもいいじゃなぁい。」
彼も抗議する。
その後、襖の向こうから声がして、私はベッドの中に”隠された”。
そして、数分たった後外に出された私は三度目の膨れ面をした。――
190('A`):2006/06/25(日) 12:58:12 0
◆ ◆ ◆

空気が重い・・。
突然”死から目覚めた”水銀燈と向かい合って座る。
唐突に、基本的な質問をする。
「君は、一体何者なんだ?」
「人に聞く前に自分のことを話しなさぁい。」
聞くつもりが、逆に聞かれてしまった。
「僕は、しがない大学生だよ・・。一応教師を目指している。」
「ふーん、教師ねぇ。じゃあ、今度は私の番ねぇ。」
そう言って、突然立ちだす彼女。
「私は、水銀燈。ローゼンメイデン第壱ドールよぉ。」
「ろーぜんめいでん?」
「そうよぉ。簡単に言えばぁ、動くお人形さんってところかしらねぇ。」
僕は、思わぬ回答に驚く。正直、突然「私は人形だ。」と言われて驚かない人間などいるだろうか・・。

「所で、さっきの手紙は何なのかしらぁ?」
長い沈黙を破ったのは彼女だった。
「あの手紙は・・。なんでもない、気にしないでくれ。」
「そう言われると気になるわぁ。」
そう言うと、彼女の目は狩人のような鋭い目つきに変った。
「すまないが、本当に見せれないんだ・・。」
「冗談よぉ。もう、またそうやって怒るんだからぁ。」
また彼女の頬が膨れだす。
そして、再び沈黙が訪れる。
カチコチと時計の音だけが拍子を刻んでいる。
ふと、その音がする方を向くと、”ノッポとチビが12と9を指していた”。
再び彼女の方を向き直すと、彼女の様子が変だった。
頭が『カックンカックン』と上下に動き、目は焦点が合ってないようだった。所謂”寝かけてる”というやつだ。

「水銀燈・・。」
「へ?な、なぁに?寝てないわよぉ?」
そんな涎垂らして言われても説得力無いが・・。
「眠いんだったら、寝てもいいよ。」
「で、でも、まだ話の途中よぉ。」
いや、今の状態で話しても多分右耳から入って左耳から抜けていくだろう。
「じゃあ、続きは明日だ。それでいいだろう。」
「わかったわぁ・・、じゃあ私は寝るわぁ・・。」
そう言って、僕のベッドへと向かう水銀燈。
『ポフッ』という音が聞こえたあと、再び沈黙が戻る。
どうやら”死んでしまった”ようだ。
僕は、それを確認した後、机へと足を運んだ。
191('A`):2006/06/25(日) 13:01:03 0
背中が痛い・・。
結局、昨日は水銀燈にベッドを取られて、僕は彼女の横でベッドに寄りかかる様に寝た。
その結果これだ・・。
背中を曲げれば『ボキボキ』と音が鳴り、其の度に激痛が電撃のように走る。
「どうかしたのぉ?」
その異常な音を聞きつけた水銀燈は、僕の苦痛に歪んだ顔を覗き込む。
流石に「君の所為だよ。」何て言う事も出来なく、とりあえず大丈夫とだけ返しておく。
重たい身体を起こし、僕は鞄を手に持つ。
「あらぁ?どこかお出かけかしらぁ?」
「ああ、学校に行って来るよ。暇かも知れないが、大人しくしててくれ。」
彼女は「はいはい。」と返事をした。

「心配だ。」
大学に着いても、やはり彼女の事が気になる。
口では「はいはい。」と言っていたが、あの妙な微笑み、何か企んでいるに違いない。
そう考えると、やはり勉学に手がつかなかった。
「おい、どうかしたのか?」
隣の席に座る友人が心配に思い、僕の顔を覗いてくる。
その姿は、何処となく彼女に似ていた。
僕は、なんでもない、ちょっと考え事をしていただけだ、そう彼に言った。
「そうか、ならいいのだが。体調が悪いのなら休めよ。」
そう言うと、彼は再びノートに文字を写し始めた。
僕は、窓の方を向き、ぼーっと外を見ていた。
すると、そこには見覚えのある影があった。
192('A`):2006/06/25(日) 13:01:56 0
◇ ◇ ◇

彼が出てってから幾時間が過ぎたかしらぁ・・。
部屋の中には私の気配しかなく、『チクタク』とリズミカルに音が鳴るだけだ。
ある程度この部屋の中を探索したが、やはりあの手紙以外には大して気に止まる物はなかった。
「つまらない部屋ねぇ・・。」
不意に本音が出る。
幾ら文句を言おうが、それはどうしようもない事。
言って駄目なら行動せよ。私は、部屋の襖を開けて外に出る。
渡り廊下の窓から本当の外に出る。
特に行く宛もないが、歩き回る。
川辺を過ぎると、大きな建物が視界に入った。
「何かしらぁ?」
その建物に近づき、部屋の窓によじ登って中を覗いたとき、私は見覚えのある人物を見た。
193('A`):2006/06/25(日) 13:05:09 0
◆ ◆ ◆

僕は目を擦る。
ふむ、どうやら寝不足のようだ。
なぜなら、居るべきのない人・・人形が見えるのだから。
僕は、再び目を擦る。
どうやら、よっぽど強力な幻覚らしい。まだ見える。
机に伏して見ても居る。黒板に目を移し、再び見ても居る。
「・・なんで居るんだ?」
自問する。
以前窓に居る彼女は手を振り続けたままだ。
僕が無視をすると、彼女は例のごとく膨れ面をする。
「どうかしたのか?」
横から声がする。友人だ。
「え?い、いやなんでもない。唯外を見てただけだ。」
「ああ、あの可愛い子?何処から紛れ込んだんだか・・。」
気づかれてしまった・・。
194('A`):2006/06/25(日) 13:05:54 0
◇ ◇ ◇

「もう!なによぉ、無視しなくてもいいじゃなぁい!」
私は、誰に聞かれるわけでもなく、そう叫んだ。
なるほど、ここが大学というやつか。
中に彼が居る、これほど証拠になるものはないでしょう。
さっきから彼に手を振っているが、まったく相手にしてくれない。
「手を振り返してくれてもいいじゃなぁい・・。」
つまぁんなぁい。そう心の中で呟く。
何がつまらないの?大学というところが楽しくないから?彼が手を振ってくれないから?
自分に質問をする。
だが、答えは返っては来なかった。
「さて、これからどうしましょうかぁ・・。」
特に考えもなく窓から降りる。
突然大きな音で『キンコンキンコン』と聞こえると、彼が汗だくになりながら私の方に走ってきた。
195('A`):2006/06/25(日) 13:06:38 0
◆ ◆ ◆

「はぁ?今なんて言ったのぉ?」
なぜ、ここにいるんだ。そう言ったつもりだったが、あまりにも息が上がってしまい、うまく言えなかった様だ。
少し時間を置いて、再び口を開く。
「な、なぜ、ここに居るんだ?」
「暇だったからよぉ。」
予想通りとも、外れとも思える返答が返ってきた。
「もう終わったのぉ?」
「え?ま、まぁ終わったわ終わったけど・・。」
曖昧な返事をする。
事実、まだやる事はあったが、ここに彼女を置いておくのは危険だと感じ、帰宅することにした。
ただ、寮に帰っても、結局は変らないだろうなぁと思った。
「じゃあ、帰りましょ?」
彼女は、笑顔で僕にそう言った。
196('A`):2006/06/25(日) 13:10:02 0
◆◇◆◇◆◇

夕暮れ時の川辺を水銀燈と歩く。
赤い日が彼女を紅く照らし、僕も同じように照らされる。
「今日も綺麗な夕日だ。」
あの日も綺麗な夕日だった。
あいつと最後に出会った日。そして、奥様に自分の気持ちを伝えた日・・。
あの日以来、あいつは姿を見せない。
そして、お嬢様も同様に・・。
「どうしたのぉ?」
その言葉で、僕は我に返る。
「どうしたの?って何が?」
「何か考えてるようだったけどぉ。」
鋭い。いや、僕がわかる様な程大げさに考え込んでいただけなのか。
「いや、なんでもないよ。」
ふぅん、とだけ返事する彼女。

「綺麗な夕焼けねぇ。」
「美しい夕焼けは、人の心に何かをもたらすんだよ。」
「何かってなぁに?」
そうだなぁ、と彼は考え込む。
「それは、人それぞれだなぁ。」
「何よぉ、それぇ。」
私は、クスクスと笑う。
曖昧な答えが返ってきたということもあるが、彼が真剣に悩んだ結果がとても簡単な答えだったということもあった。
「ちょっと休むか。」
そう言うと、彼は突然止まって、川辺の方に歩き出した。
「ちょ、ちょっと待ちなさぁい!」
彼は止まってはくれなかった。

暫し無言で草むらの上に二人で座る。
依然夕日は僕達を照らし続けていた。
「ねぇ。」
横から声がした。
「さっきの事なんだけど。」
僕は彼女の方を向く。
「考えてたことか?」
彼女は、ええ、と申し訳なさそうに頷く。
再び僕は夕日の方へ顔を戻す。
「そうだな、君には話しておくか。その前に、質問していいかな?」
また彼女は、ええ、と短く答えた。
「ローゼンメイデンというのは、君の他にも居るのかい?」
「ええ、居るわぁ。私を含めると7体よぉ。」
なるほど。僕は、胸に引っかかっていた事が『スーッ』と音を立てて通り抜けるのを感じた。
197('A`):2006/06/25(日) 13:13:32 0
◆◇◆◇◆◇

「なるほど、そういうことか・・。」
彼は私を置いて、一人何かを納得していた。
何がそういうことなのだろうか。
私には全く理解が出来ない。
「ちょっとぉ、どういうことよぉ。」
怒り混じりの口調で彼に問いかける。
実は、そう言って彼は私の方に顔を向けた。
「君の言う『ローゼンメイデン』ってやつを君以外に見たんだ。」
え?と驚く私。
彼の話によると、同僚と居るのを以前見かけたのだそうだ。
それ以後、彼は同僚に遭遇することがなくなったのだと言う。
その所為で、話がしたくても出来なく、それを悩んでいたらしい。
私の他に薇を巻かれた姉妹が居る。
嬉しくもあり、悲しくもある。
悩む私に彼は話を続けた。

「しかも、他にもう一体・・でいいのかな?それも見かけたんだ。」
何かに悩んでいた彼女は、再び驚き僕に顔を向きなおした。
「ほ、本当?!」
彼女の顔が豹変して、僕を問いただす。
ああ、と短く返事をすると、彼女は喜びとも哀しみとも取れない表情をする。
「そう・・。目覚めたのは私だけじゃなかったのねぇ・・。」
そう言うと、彼女は再び夕日の方に向きなおした。
いや、夕日ではなく星だろうか。
いつの間にか夕日は見えなくなり、代わりに無数の点と、大きな円が
空に浮いていた。
「さて。」
僕はその場で立つ。
水銀燈も同じように立つ。
帰るか。そういうと、僕達は寮へと歩き出した。

「すまない水銀燈、君は渡り廊下の窓から入ってきてくれ。」
彼にそう言われ、渋々その方向へと歩き出す。
「んもぅ、何で私が・・。」
一人文句を言いながら庭とも縁側とも言える場所を歩く。
月の光とは思った以上に明るく、私の歩くべき場所を眩しく光照らす。
昼間に抜け出した窓から再び寮の中へと入る。
彼の部屋の襖は閉まっており、中に人の居る気配はなかった。
中に入り、ベッドの上に座る。
「やっぱり、つまんない部屋ねぇ・・。」
私は、ベッドから飛び降り、机の上を物色し始めた。
すると、後ろから『すーっ』と音がして襖が開いた。
振り向き其処を見ると、其処には彼ではなく、一人の人間と一体の人形が立っていた。

「やぁ水銀燈。久しぶりだね。」
〜喪男と水銀燈が出会ったら〜その21「ボスぅぅぅぅぅぅ!!!!!」

今日も日本列島は暑さにうなだれる。俺も例外ではなく、トランクス一丁で痩身な体をさらけ出している。
すいぎんとうは慣れたのか、そんな俺を咎めることもなく、部屋のPS2でメタルギアソリッド3をプレイしている。
かなり苦戦しているようで、さっきから最初の地点にいるワニに惨殺されている。
「なによ、なによ!死になさいよぉ!」
残念ながら麻酔銃では命は奪えない。みてると楽しいので、教えてやらないで傍観決め込む事にする。

そんな一日の一こま、突然騒音と共に、部屋の窓ガラスがぶち割れるなんて誰が予想できようか。ぐわぁっぁぁぁぁ!!!!!
喪「なんだぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
銀「なによ、なによ!なんで寝るのよ!」
すいぎんとうはゲームに熱中して状況を見ようとしない。だからそれはぁぁぁぁぁぁ!!!!

「うふふふ、ローゼンメイデン一の策士、このカナリアがすいぎんとうのローザミスティカを楽してずるしていただきかしら!」

喪「だからナイフだって!序盤は麻酔銃しか持ってないの!」
銀「なによ、なんでよ!銃なのになんで死なないのよ!」
金「誰も聞いてないのかしらー!」
だからぁぁぁぁ麻酔銃なの!!殺せないの!!ん?……あ!おまえはぁぁぁぁぁぁ!!!!!!
金「やっと気づいたのかしらー。今日は36回目の失敗を経て、ようやくたど」
喪「こらぁぁぁぁぁぁ!!!!何窓ガラスわってんじゃぁぁぁぁ!!!住所と電話番号をいえぇぇぇぇぇ!!!!」
金「ごごごごめんなさいなのかしらぁぁぁぁ」
俺はこの不躾なおこちゃまに常識というものを教えることにする。今、ひきこもりがどうとかいった奴でてこい。

一時間が経過

喪「……だから、ね?分かる?お兄さんもね、素直に話を聞いてくれたら別に怒らないよ?ね?」
俺は時間をかけてこの子を諭す。だってそうだろ?まだこの子は幼い、周りの大人がこういう子を導いてやらないと駄目なんだ。
すいぎんとうはいまだにメタギアをガラスが散らばった部屋で延々とプレイしているのが気に食わないが。
あぁぁぁぁぁもぉぉぉぉスタミナ減ってんじゃん!!食えよ蛇!!
いささかすいぎんとうがこの状況を未だに理解していないのかと疑問に思うが、今はほっとこう。さっきから泣きべそでプレイしている。
金「でもぉ……私はすいぎんとうと戦いに……」
喪「まだそんなこといってんのかぁぁぁぁ!!!……え?こいつのことしってるのか?」
金「しってるもなにも姉妹なのかしら」
喪「えぇぇぇぇぇ!!!そうなのぉぉぉぉぉ!!!ぎんちゃぁん!!!!」
銀「グスッ……なんですぐ見つかるのよぉ……」
喪「だからそれはぁぁぁぁぁ!!!カモフラージュカモフラージュ!」
金「また話がそれるのかしらー!」

一時間が経過

喪「だからな、ここはCQCで拘束して……」
銀「あっ!すごいわ!すごいわ!これでドアが開くわ!」
金「MG2で散々苦しめられたあの人の銃が手に入るかしらー」

続く

次回、〜喪男と水銀燈が出会ったら〜「怒涛の不定期」
199('A`):2006/06/26(月) 12:23:41 0
www
200この変態。:2006/06/27(火) 00:16:29 0
〜喪男と水銀燈が出会ったら〜その22「OK分かってるって」

ゲームはクライマックスに近づいている。ずっとゲームをプレイしていたすいぎんとうはコントローラーを握り締め、
ボスの一言、一言を反芻し、重んじている。俺もなんだか神妙な気持ちになる。さあ、感動のクライマックスだ!

金「そうじゃないのかしらー!」

台無しだよ。
喪「おい、なんだよ。今大事なところでしょ」
金「違うわ!私はすいぎんとうと戦いに来たのかしら!」
喪「かしらって、自分でも分かってないなら出直しなさい」
金「違うのかしら!口癖かしら!」
銀「うるさいわね!今ボスが……あ!カナリア!」
金「さっきからいたのかしら!やっと気がついたのかしら!」
うん。今の文法は正しかった。
金「でもまあいいわ。すいぎんとう!勝負しなさい!ローザミスティカをかけて!」
もう、また言ってるよこの子は。いいから静かにしなさい。
銀「ふふふ……少々無謀じゃなくって?私に戦いを挑むなんて……」
お前も何言ってんだ。完全に俺を置き去りにした話の進み方。
金「うう……確かにすいぎんとうは手強いかもだけど……負けないのかしら!いくわよ!ピチカート!」
好戦的なすいぎんとうに果敢に挑む黄色い子。当初のSなすいぎんとうが垣間見えるが、ちょっと待て!!

喪「親に連絡するぞぉぉっぉぉ!!!!」
金「ごごごごごめんなさいなのかしらぁぁぁぁ」
銀「……」

すっかり忘れていたがこの子はいきなり部屋に不法侵入してきた悪い子なのだ。その上家の子に勝負だ何だと、ふざけてるのか君は。
まったく、親の顔が見てみたいよ。ほら、電話番号をって、いたぁ……ガラス踏んだ……。
そう、ゲームに夢中になっていたから気づかなかったが、この部屋はガラスの破片が飛散していてかなり危険な状態だ。あぶない。
親に連絡するのは後にするとして、まずは部屋を片付けよう。あ、いったぁ……。

喪「と、いうことで。片付けなさい」
金「私かしら!」
喪「あたりまえだろぉぉぉぉ!!!!何したかわかってんのかぁぁぁぁ!!!!ほら、箒」
小さな子にやらせるのは気が引けるが、これは自業自得。まずは一人の力でがんばれ。掃除機?なにそれ。
金「そんなのいらないのかしら」
そういうと彼女は箒を小さな手で、必要ないとばかりに押し返してきた。
喪「貴様ぁぁぁぁ!!!箒を放棄する気かぁぁ!!」
金「違うのかしら!ピチカート!」
喪「え?ピーチピット?」
いきなり意味不明な単語を叫ぶとこの子は、ふよふよと浮かぶ発光体をどこからか呼び出した。
喪「なっ……」
思わず驚愕が口につく、「なんだあれは」と言う俺の言葉を待たずに、彼女は粉々になった窓ガラスに手をかざす。
喪「……おいおいふざけてないでちゃんと……」
その姿はまるで掃除をする姿勢じゃない。そんな彼女を咎めようとした刹那、信じられないことが起こった。

なんと、粉々に砕けていた窓ガラスが、見る見るうちに復元されていくのだ。すげえ……。
ガラスの破片は宙を舞い、パズルのようにもとあった所にはまっていく。これは、身に覚えがある。
明らかに人の所業ではない、魔法のような行い。よく知っている。だって一緒に住んでるもの……。

喪「……お前、さっきこいつ(すいぎんとう)と姉妹とか言ってたよな?もしかして、お前も人形……かな?」
さっき、この子が言っていた言葉を思い出し、確認するように聞いてみる。
金「そのとうりなのかしら!」
恐る恐る聞いた俺に、彼女はさも当然のように、あっけらかんと答えて見せた。
喪「な、なるほど。そそそそそれならこんな魔法みたいな所業にも納得がいく。牛乳飲むか?」
俺は無理やり自分を納得させる。驚きで脈絡がないことを語尾に口走ったが、気にしないでほしい。
金「飲むのかしらー!」
喪「よよよよようし、大分綺麗になったみたいだから、ちょっとお茶にしよう」
臨機応変な彼女にも十分驚きつつ、すいぎんとうのためにも牛乳と一緒に紅茶を用意する。
201この変態。:2006/06/27(火) 00:17:39 0
各々好きな飲み物を飲み、休息をとる。俺は精神を落ち着かせるため、黄色い子は普通に疲れているらしい。すいぎんとうは
ゲームで疲れた目を休ませている。お前またやってたのか。
大好きな牛乳をのんで、少し落ち着いた俺は状況を考察するためにいくつかこの黄色い子に質問をしてみる。
喪「なあ、人形って本当?」
金「そうかしら」
喪「姉妹ってのも?」
金「そうかしら。でも姉妹は私だけじゃないわ。私とすいぎんとうの他にあと五体のローゼンメイデンがいるかしら」
喪「あと五対も……。だけど、ローゼンメイデンって?つまり人形って事だろ」

銀「唯の人形じゃないわ。私たちは誇り高きローゼンメイデン。アリスになるために戦う……」
横からすいぎんとうが口を出す。さっきの態度とはうって変わって深刻そうに、話をしだした。
「ちょ、ちょっとまてよ。知らない単語が出すぎて訳分からん。ローゼンメイデン?アリス?それにさっきの事も気になる。
何でお前らいきなり戦おうとしたんだ。順を追って説明しろよ」
分からないことが多すぎる。混乱した頭で、俺は少し乱暴に問いかける。
銀「さっき戦おうとしたのは、それがローゼンメイデンの宿命だから。ローゼンメイデンは、究極の少女、アリスになるために
戦うのよ。それがお父様の願いだから……」
お父様。この言葉は何回かこいつの口から聞いたことがある。
喪「つ、つまり、お前らと、その他五名のローゼンメイデンは、そのお父様とかいう奴のために、アリスになろうと戦ってるのか?」
銀「そう……」
すいぎんとうは、コクリ、と首を立てに振る。
喪「べ、別に戦わなくても、みんなでそのアリス、とかいうのになればいいじゃないか。なあ?」
銀「……アリスになれるのはひとりだけよ。」
冷たく、すいぎんとうは言い切る。
喪「何でだよ?姉妹なんだろ?戦うことないじゃないか」
俺はしつこくすいぎんとうに問いかける。姉妹が戦い合うというショッキングな事実は、あまりにも受け入れられない。
銀「ローザミスティカ……」
喪「え?」
銀「私たちの体にはローザミスティカというものが入っている。これはローゼンメイデンの命で、これがなくなると私たちは
ただの人形になる。ジャンクよ……」
喪「まさか……」
銀「そう。このローザミスティカをすべて集めた人形がアリスになるの。つまり……」
喪「姉妹で殺しあわなきゃ、アリスになれない……」
銀「そう……」

それはあまりにも残酷な事だった。俺は、すいぎんとうがそんな恐ろしい戦いに身を投じているとは考えもできなかった。
そして、すいぎんとう自身も……。

喪「ローゼンメイデン……そんなの……」
俺は、信じられないと、かぶりをふるう。
銀「でも大丈夫。私たちはまだ戦えないわ。」
喪「え?」
すいぎんとうはさっきの深刻そうな顔をやめ、急に普段のペースにもどった。
喪「どういうことだ?」
銀「作者よ」

…………

銀「私たちが戦うということは、すぐに鬱展開につながる。それはこのSSが最終回になるのと同義よ」
喪「つまり……」

銀「私たちは戦わないって事と、まだこのSSは終わらないって事。安心したぁ?ふふふ」

…………

喪「すいぎんとう。お前疲れてるよ。今日はもう寝ろ。な?」
銀「あ、あれ……私何言ってるのかしら……そ、そうね、もう寝るわ……」
金「私も今日は帰るのかしら。難しい話ばっかりでおなかもへったかもだし」


「このSSは自己満足」俺はすいぎんとうを鞄に運びながら、何故かこんな言葉が浮かんだ。
202この変態。:2006/06/27(火) 00:18:19 0
後日
喪「でも、なんですいぎんとうに勝負をしかけたんだ?」
金「そ、それは、みんな戦ってくれないから……」
喪「……」


次回、〜喪男と水銀燈が出会ったら〜「任務は、最愛の人を殺すこと」

メタルギアネタがやりたかっただけなのに……
203('A`):2006/06/27(火) 16:08:05 0
みょ〜ん
204('A`):2006/06/28(水) 00:44:40 0
* * *

――「なるほど、そういうことか。」
彼は、水銀燈の話を聞いて一人頷いていた。
一人で話を進めていることに腹立てる水銀燈。
「ちょっとぉ、どういうことよぉ。」
彼が説明を始める。
彼の同僚と一緒に居る”ろーぜんめいでん”の事。
それと対の”ろーぜんめいでん”の事。
そのどちらを聞くたび驚く水銀燈。
彼女は、喜びとも哀しみとも取れない表情をした。

「何で私が・・。」
嫌々窓から寮に入り、彼の部屋で彼を待つ。
『すーっ』と音がして襖が開く。
だが、其処には彼ではなく、一人の人間と一体の人形が立っていた。
――
205('A`):2006/06/28(水) 00:47:03 0
◇ ◇ ◇

「やぁ水銀燈。久しぶりだね。」
私の目の前に居る人形が喋る。
「蒼星石、お前の知り合いか?」
蒼星石、そう呼ばれた彼女は、人間の方を向いて頷く。
その表情は、とても嬉しそうな顔をしていた。
「僕の姉妹です、マスター。」
マスター、そう呼ばれた人間は、私の顔をジロジロと見てきた。
「なぁに、人間?私に喧嘩でも売ってるのかしらぁ?」
ジロリと彼の視線を捻じ曲げる。
「おー、怖い。本当にお前の姉妹か?蒼星石。」
そう言ってニヤニヤと笑う。
私も随分と舐められたものねぇ、戦闘態勢になりつつ彼に言い放つ。
「水銀燈、マスターに傷一つつけてみろ。僕は君を許さないよ。」
彼と私の間に入って睨みつけてくる蒼星石。
この子は、こんなに殺気立ってたかしらぁ。

暫しの間睨み合う私と蒼星石。
沈黙の中、時計の鼓動だけが部屋に響き渡る。
「ふぅ、今日の目的は君じゃないんだ。」
そう言って突如体制を崩す蒼星石。
突然の事に自分でも呆気にとられてるのがわかった。
『ハッ』と我に帰り、再び戦闘態勢をとる私。
依然、彼女は鋏を下ろしたままだった。
「そんなに僕と戦いたいのかい?水銀燈。」
再び猟奇の目になる蒼星石。
「もういい!姉妹喧嘩は別の時にやってくれ、蒼星石!」
その言葉で彼女の目は普段の彼女のものに戻る。
そして、彼の後ろへと無言で下がる彼女。
「水銀燈とか言ったかな?あいつに会ったら言っといてくれ。今日は寝ない方がいいぞ、とな。」
そう言うと、彼と彼女は窓から飛び出していった。
206('A`):2006/06/28(水) 00:48:56 0
再び静かになる彼の部屋。
私は、その真ん中に立っていた。
最後に言った彼の言葉が気になる。
『今日は寝ない方がいいぞ、とな。』その言葉が私の中をグルグルと駆け巡る。
私はなんとなく言葉の意味がわかった。
それは、彼女、蒼星石の事をよく知ってるからだと思う。
「厄介ねぇ・・。」
彼女の能力、人間の夢の中に入る、私も入ることは出来るが、どちらにしろ向こうが有利だ。
彼女が、それに慣れているという事もあるが、彼の夢の中で戦えば、
彼にも影響が出てしまうかもしれない。
それ以前に、まだ私は彼と・・。
「水銀燈、すまなかったね。」
そう言って、悩みの元凶が私の目の前に現れた。

「どうかしたのか?水銀燈。」
私の顔を覗き込みながら彼が問いかける。
「ええ、あったわぁ。ここに貴方が探してる人が来たわぁ。」
「なんだって!」
彼が私の両肩を掴んで叫んだ。
ガクガクと揺れる私の体。
「ほ、本当よぉ。いいから離しなさぁい。」
肩に乗る彼の手を払い除け、そう言う。
「すまない。で、あいつは何か言っていたかい?」
彼は直ぐに話の重点を突いてきた。
「ええ、『今日は、寝ない方がいい。』だそうよぉ。」
「それだけ?」「それだけよぉ。」
思いがけない言い残しに少々困惑気味の彼。
でも、何やら思い当たるのか『ハッ』とした顔で私と視線が合った。
私は彼を問いただした。
207('A`):2006/06/28(水) 00:50:09 0
◆ ◆ ◆

「何か思い当たるのぉ?」
顔を覗き込んで質問する水銀燈。
僕は、以前夢の中にあいつと子供が出てきたことを話した。
「なんですってぇ?!」
彼女は心底驚いた顔をした。
「困ったわねぇ・・。」
そう言って今度は何かを悩み始めた。
暫しの沈黙。
僕は以前彼女の悩める顔を見つめていた。
時折『チラチラ』と僕の顔を見ているようだった。
「どうしたんだ?水銀燈。」

「え?あ、いや、なんでもないのよぉ。」
そうは言うが、やはり様子がおかしかった。
焦っている、というよりは、何かを恥じんでいるようだった。
僕は彼女を再び問いただした。
208('A`):2006/06/28(水) 00:50:44 0
◇ ◇ ◇

「そんなに焦ってどうしたんだ?」
再び彼が聞いてきた。
彼の目は、真っ直ぐと私の目を見ていた。
私は、視線を逸らすが、彼のそれは私を逃さなかった。
どうしたものか。意識すればするほど言い出しにくくなる。
たった一言。それを言えば彼を守ることが出来る。
だが、それは同時に彼を蝕むことになる。
だから言い出すことができない。
水銀燈。突然名前を呼ばれ彼の方を見る。
「僕はどうすればいい。」
また私の両肩を掴まれ、彼はそう言った。
もう逃げ場はない。言うしかない。
私は再び彼の手を払い除け、手にした指輪を彼に見せ震える声で言う。
「そうねぇ、死にたくなければ、この指輪に誓いなさぁい。」と。
209('A`):2006/06/28(水) 00:51:45 0
他に方法がなかった。これしか彼を助ける方法がなかった。
マスターの居ないドールは、ただの動く人形と言っていいほどの無力だ。
『契約』をして力を分けてもらう。それは他の姉妹とて同じこと。
だが、私は違う。強すぎるのだ、媒体を蝕みすぎるのだ。
それゆへ、彼との契約を拒んだ。しかし、こうなってしまっては致し方なかった。
指輪を彼に渡す。
「それを指につけて口付けをなさぁい。」
まだ声が震えている。
彼は素直に従ってくれた。
指輪と彼の唇が交わる。その途端、私の体に彼の『生命』が流れ込んできた。
力が漲る。これで彼を助けることが出来る、そう思った。
だが、そううまく事が運ぶ分けがなかった。
210('A`):2006/06/28(水) 00:52:16 0
◆ ◆ ◆

『契約』というやつをした途端、倦怠感が身体を包み込む。
それは貧血の様な感覚に似ていたが、それより強い感じだった。
目の前が霞む。何なんだ?この感覚は。
身体から力が抜けていく。
「――!大丈夫?!」
水銀燈がそれに気がついた様だ。
大丈夫だよ、そう笑顔で答えるが、事実立っている事すら辛い。
膝が笑う。呼吸が荒い。
「水銀燈・・。」
僕は、彼女の返事を聞く前に意識が飛び去ってしまった。
211('A`):2006/06/28(水) 00:53:43 0
◇ ◇ ◇

ドサッという音がして彼の身体が床に叩きつけられる。
「――!」
悪い予感が現実になった。
横たわる彼がそれを物語る。
私が力を失いすぎていた。その所為で余分に彼から『生命』を奪い取ってしまったのだろう。
重たい彼の身体を引きずり、ベッドに横たわらせる。
この行為だけでも彼を削っていると思うと、私は下手に動く事が出来なかった。
「水銀燈・・。」
天井を向いている彼が言う。
寝言だろうか。私は、彼の方を向いた。
それを見た私は、思わず叫んだ。
「そんな、まさか・・!」
彼の頭上に不気味な渦が其処にはあった。

目の前に広がる蒼白な世界。
白い紙と化す其処に私が一人描かれる。
上を見上げると太陽。其の日が眩しい。
見渡す限りでは、其処にあるのはそれだけだった。
「これが彼の世界・・。」
彼の頭上に現れた渦に飛び込み、一瞬の闇を超え今ここに私は居る。
恐らく彼の夢の中であろう其処に私は立っている。
此処に居ても何も始まらない。
そうだ、彼の樹を探さなくては。
私は彼と誓ったのだ。
彼を守ると。
東西南北、方角が分からないが歩き始める。
ただ、上下だけは分かった。太陽がそれを語っていた。
212('A`):2006/06/28(水) 00:54:41 0
只管歩く。実際、進んでるのかわからぬが、とにかく歩いた。
依然、太陽は上に浮かんでいる。
「何も進展なしねぇ・・。」
ぼやきたくもなるわぁ。
何もない、見つからないと言うのは、彼の心が空っぽと言うことなだろうか。
それじゃあ、あの太陽は何なのだろう。
太陽は、その人の心の温かさだと言う姉妹も居るが・・。
「確かに、日は暖かいわぁ。」
温もりと言うのだろうか、暖かみと言うのだろうか。それに私の体が包み込まれる感じがした。
今日の夕方。彼が言っていた「何か」とは、この事だったのだろうか。
「また彼と夕日が見れればいいわねぇ。」
自分に言い聞かせ、そうねと心で返事をした。
213('A`):2006/06/28(水) 00:55:48 0
◆ ◆ ◆

ゆっくりと瞼を開く。それと共に網膜へと届く真っ白な世界。
遥か上、其処に太陽が浮かんでいる。
其れ以外、全く何もない。
「ここは、どこだ?」
原稿用紙のような其処に一人立っている僕。
さっきまで在ったベッドや机、水銀燈等が見つからない。
水銀燈・・そうだ、水銀燈は?
彼女と”契約”をした途端倦怠感に襲われて・・。
「そうか、気を失ったんだ。」
急に視界が暗くなって、身体が倒れて。
そして、気がついたら此処に居た。
彼女も此処に居るのだろうか。
此処に居ても始まらない。
東西南北、方角わからないが歩き始める。
ただ、上下だけは分かった。太陽がそれを語っていた。

太陽が、さっきより低い位置にある様な気がする。
一体、どれ程歩き続けたのだろうか。
進んでいるのかも疑わしいが、只管歩き続けた。
だが、結局は何の進展も無し。
何も居ないし何も見つからない。
唯一僕の上にある太陽だけが視界に入る。
「眩しい・・。」
真っ赤に燃える其の光。
今日の夕方見た夕日に其れは似ていた。
その場に座り込み、ぼぅっと其れを見つめていた。
水銀燈・・、何処に居る・・。
視界に写らぬ探し人へテレパシーを飛ばした。
少しだけ彼女に届いたように感じた。
214('A`):2006/06/28(水) 00:56:45 0
◇ ◇ ◇

「太陽が少し沈みかけてるわぁ・・。」
彼の世界にある唯一のオブジェクト。
その少しの変化に私は気づいた。
唯浮かんでいるだけでなく、ちゃんと太陽として機能しているのだと。
暫しの間、その場に座り其れをぼぅっと見ていた。
紅い其の光は私の眼球に入り込み、真紅の瞳を一層紅く染め上げようとしていた。
「眩しいわぁ。」
右手で進行を遮り、前に視線を戻す。
再び歩き出そうと立ち上がったとき、前方に異変があることに気がついた。
真っ白の紙に一点、黒い粒があった。
それは、次第に大きくなり・・いや、近づいてきている。
近づくにつれ、其れが姿を現した。

「あうぅ!」
物凄い速さで飛んできた其れは、私の額をこつんと叩いた。
力なく落ちた其れを拾う。
「これは、手紙かしらぁ?」
手紙だった。
茶封筒ではなく、よく私信で使う白い四角の封筒だった。
表には『水銀燈様宛』と書かれ、裏を返せば『――』と書いてある。
きっちりと〆までされている。
私は封を開け、中の紙を取り出す。
――水銀燈、何処に居る。
それだけ書かれていた。
「其れは、こっちの台詞よぉ・・。」
手紙に文句を言う。
私も彼と同じように想った。
少しだけ彼に届いた様に感じた。
215('A`):2006/06/28(水) 00:58:24 0
◆ ◆ ◆

「がふっ。」
突然前方から現れた其れが僕の胸を直撃した。
力なく落ちる其れを拾う。
「何だ之れ・・、手紙?」手紙だった。
茶封筒ではなく、よく私信で使う白い四角の封筒だった。
表には『――様宛』と書かれ、裏を返せば『水銀燈』と書いてある。
きっちりと〆までされている。
僕は封を開け、中の紙を取り出す。
――返信 ――、何処にいるのぉ?
それだけ書かれていた。
「返信・・?まさかさっきのテレパシーが。」
届いたとでも言うのか?まさか。
でも、そんなこと在り得るはずは・・。
いや、でもこの世界の事は何一つ知らない。もしかしたら・・。
悩む僕の前方にさっきと違う点が視界に写った。

「また手紙か・・?」
少しずつ大きく、いや近くなる其れを見続ける。
近づくにつれ、変化が起きた。
一点だと思ってた其れは、突如として二点と化し、依然近づいてくるのだ。
大きさも手紙とは異なり明らかに大きい。
其の大きさと言えば、片方は僕と同じ・・いや、少し下か。
もう片方は、子供位の大きさだった。
「まさか・・!」
脳裏に鋏と見慣れた顔が過ぎる。
早い。まさかもう来るとは思わなかった。
僕は、まだ姿現さぬ其れに対して身構えた。
「来るなら、来い!」
僕の足はガクガクと揺れていた。
216('A`):2006/06/28(水) 00:59:16 0
◇ ◇ ◇

遥か彼方に点が見えた。
「何かしらぁ。また手紙ぃ?」
其れにしては大きく、いや、近づいてこない。
其れに、今度は一点ではなく三点ある。
右にニ点、左に一点、最初はかなりの幅が開いていた其れは、次第に狭まっていった。
何か手がかりになるかもしれない。もしかしたら、彼かもしれない・・。
微かな期待に胸膨らませ、私は空を飛ぶ。
空を飛んでいるのか?という不安を感じつつ。
217('A`):2006/06/28(水) 01:00:32 0
◆ ◆ ◆

足の震えが止まらない。
気がつくと、点が3点になっている。
「一体どうなってるんだよぉ。」
情けない声だ。
次第に姿を現す其れ。
僕は目を疑った。
不安と恐怖心が消え、その代わり驚きが残った。
奴らではなかった。
でも、水銀燈でもなかった。
「やっと見付けたですぅ。」
左右非対称の色した眼球。緑の服、栗毛色の髪。そして、如雨露を持った少女が其処には居た。
「やっと見付けたわ。――さん。」
それともう一人、僕の憧れの君が其処に居た。

218('A`):2006/06/28(水) 01:01:49 0
◇ ◇ ◇

三つの点が一つになった。
其れを目指して必死に飛ぶ。
次第に大きくなる其れ。
「あれは・・、人間?其れに・・。」
人間の半分くらいの背丈の子供だった。
まさか・・!
私は最悪の事態を考えた。
目の前には鋏とあの男の顔が思い浮かぶ。
だが、私の予想と其れは大きく異なった。
オッドアイ、緑の服、栗毛色の髪の毛。そして、如雨露を持った姉妹が其処には居た。
其れと、其のマスター。
それに。
「あ、ああ、居たわぁ・・。」
その反対側を見た私は、嬉しさを堪える事が出来なかった。
219('A`):2006/06/28(水) 01:03:14 0
◆ ◆ ◆

「やっと見つけたわぁ。」
そう言って、水銀燈は僕に抱きついた。
「僕も探したよ。」
僕も彼女を抱き返した。
密着させる体からは鼓動が聞こえなかったが、そんな事は気にしなかった。
水銀燈の小さな体が少し震えていた。
僕は少しだけ強く抱き寄せた。
「全くもう、こっぱずかしくて見てらんねぇですぅ。」
其の声を聞いてハッとした水銀燈は、小声で「降ろして。」と耳打ちした。
僕はそっと彼女を地面・・なのだろうか。下に降ろした。
「あらぁ?誰かと思えば翠星石じゃなぁい。」
さっきと違い、性格が一変する水銀燈。
そんな事を考えていたら彼女に足を踏まれた。
220('A`):2006/06/28(水) 01:05:52 0
◇ ◇ ◇

なるほど、彼の夢の世界を開いたのは蒼星石じゃなく、翠星石だったのか。
「へぇー、――さんもローゼンメイデンを持ってたんですね。」
唐突に彼女の隣に居る女性が喋りだす。
「持ってると言うか、なんと言うか。」
まぁ、持ってると言うのか、そう彼は答えた。
持ってるという言葉に別に私は傷つく訳ではないが、何となく心が揺らいだ。
所詮は私は人形、彼は人間なのだ。
其れが如何したと言われると返事に困るが。
「水銀燈。」
突然名前を呼ばれて前を向く。
声の主は翠星石だった。
「蒼星石を知らねぇですか?」
彼女は小声でそう言った。

「知らない事もないけどぉ、其れを知ってどうするのぉ?」
「別に其れはおめぇには関係の無い事ですぅ。知ってるか知らないかだけ教えてくれればいいんですぅ。」
私は少しカチンときた。
昔から口が悪いのはわかってはいたが、直撃が此処まで腹が立つとは思わなかった。
「知ってるわぁ。」
「本当ですか!」
「ええ、本当よぉ。教える代わりに何で探してるか教えなさぁい。」
翠星石が「くぅ」と声を出す。勝った。
仕方ねぇですぅ、そう言うと彼女は語りだした。
「私のマスターの話によると、蒼星石が今姉妹達を次々と襲っているらしいです。何でも、
強くなりたいとかでローザミスティカを奪いまくってるって話ですぅ。」
話し終わると、まぁ、あくまでも噂程度ですが、と付け加えた。

「さぁ、今度はおめぇが話す番ですぅ。」
そう言って人差し指を私に指す翠星石。
「わかったわぁ。等価交換よぉ。」
私は、過去二回私のマスターを襲ってきたこと、其れと今日意味深な言葉を残していったことを話した。
「なるほど、もう水銀燈は蒼星石に会ったんですね。」
ええ、と頷く。
「ふむ、わかったですぅ。どうやら噂は噂だったんですねぇ。」
もし本当だったら水銀燈はもう此処に居ないはずと彼女はクスクスと笑いながら言った。
この子は・・。熱くなる拳を抑え、そうねぇと苦笑いで返す私。
「さて、マスター達の話も終わったようですし、私達はおいとまするとしますかね。」
そう言ってポンポンとお尻を掃う翠星石。
まぁ、程々にといい残し走り去っていった。余計なお世話よぉ。
221('A`):2006/06/28(水) 02:48:41 0
GJ
双子登場で盛り上ってきたな
それにしても銀様のツンデレぶりが堪りません
222ツンデレ:2006/06/28(水) 23:25:49 0
〜喪男と水銀燈が出会ったら〜その23「ネガティブ・ハッピー」

「こういうの、興味ありませんか?」
ある午後の昼下がり、夏を知らせる、せみの声がうるさい。太陽は真上に昇り、容赦なく地に向かって日を降り注ぐ。
そんなのどかな俺のアパートに宗教勧誘が来たのは正に、晴天の霹靂だった。
「今回もってきたパンフレットはですね……」
女はいぶかしげな顔の俺を気にせず、もってきた資料の内容をまくし立てる。
女はノースリーブに、長めの生地が薄そうなスカートという、なんとも涼しげな格好だった。
大胆に開けた胸元は俺を色香に迷わせる。
「いや、俺そういうのはちょっと……」
いつまでも止まる様子がない彼女の話を、俺は意図的に困惑の色を混ぜ、さえぎる。
「で、でも」
「いや、ほんとに……」
食い下がるような様子の女の顔を、反射的に見た。太陽に照らされるその白い肌は淡く光り、黒目がちなパッチリとした目は
すがるように俺を見つめ、子猫のような印象を与える。
「お話だけでも結構ですから、こちらのパンフレットだけでも目を通して下さったらいいんです……」
「ええ、通しましょう。この眼、腐り落ちるまで」
「え?」
「あ、いや、何でもないです」
女は綺麗だった。年齢は分からないが、少女のような顔つきで、とても宗教勧誘なんてやるような風貌には見えなかった。
「見てくださるんですか?パンフレット」
「ま、まあ見るだけなら」
懇願するように見つめられたのも手伝い、俺はつい了承してしまった。
「ありがとうございます!じゃあこちら渡しておきますね!」
女は笑顔になり、もっていた資料をどさっと押し付けて、本当に嬉しそうに言った。
そして俺の顔を見て、一言
「明日も伺います」
それを聞いて、俺は初めて失敗した、と気づいた。部屋の隅で相変わらずゲームをしている死神も
恐らく、うんざりとかぶりを振るっているだろう。

続く

次回、喪男と水銀燈が出会ったら「チェーンソー・エッヂ」

今回短いです。
>>204
GJです。本来のすいぎんとうに気づかされた。
223('A`):2006/06/29(木) 17:52:43 O
ちょ………まさか岬
224ツンデレ:2006/06/30(金) 00:30:44 0
〜喪男と水銀燈が出会ったら〜その24「ようこそ」

「さっきの人は誰かしら?」
部屋の隅でゲームをしていたはずのすいぎんとうが、後ろから声をかけてきた。
不意にかけられた声は、問い詰めるように語気を強めていた。
「知らんがな。宗教勧誘だろ」
「明日も来るって……」
すいぎんとうがいぶかしげに俺をみる。
「らしいけど」
自分には関係ないような素振りを見せ、刺激しないようにする。
「ふん」
その態度にあきれたように、すいぎんとうはまた部屋の隅に戻ってゲームを再開した。
なんでやねん。確かにあの人は綺麗だったけど、それでどうのこうのなるわけじゃない。
それに俺には女の人を口説けるような甲斐性はない。当分二次元しか相手にできないよ。

「こんにちわ。パンフレットはどうでしたか?」
相変わらずの天気で、昨日と同じ笑顔の女性がニコニコと言う。
有言実行させた彼女は、絶対に俺を入信させようとする決意がみなぎっていた。
「いや〜やっぱり……」
「興味……ございませんか?」
少しでも断る雰囲気を見せると昨日と同じ、あのすがるような顔。こんな顔をされたら断りにくいことこの上ない。
だがここで流されちゃいけないと思う。ほんと大変なことになりそう。
「はい、俺いいです。こういうの」
きっぱりと言い放つ。
「そんな……」
そんな、はないだろう別に。なんかすごく悪いことをした気がする。ええい、騙されるな俺。悪いことしようと
しているのは向こうだ。大方、会費だなんだでウン十万と絞られるにちがいない。考えろ俺。
「そうですか……。あ、明日も伺って宜しいでしょうか?」
「ええ、よければ中でお茶でも」
「本当ですか!では伺いますね!」
意気揚々と踵を返す彼女の後姿を見ながら、背後から殺気を感じつつまたやってしまったと後悔するのだった。

続く

なんだか短いのが続きます。
225('A`):2006/06/30(金) 09:25:11 0
読む前に保守
226('A`):2006/06/30(金) 10:58:28 0
いつも楽しみにしてます
227('A`):2006/06/30(金) 12:55:24 0
見守っています
228('A`):2006/06/30(金) 17:03:48 0
二人とも頑張れ

と、プレッシャーかけてみる
229ツンデレ:2006/06/30(金) 23:17:22 0
〜喪男と水銀燈が出会ったら〜その25「日本ひきこもり協会」

俺は美人には弱いんだ。これは全ての男に対して言えることかもしれない。
だからあんまりチクチクと羽を飛ばすなよ痛いな。さっきから死角を的確についてきて、知らん振りするなよほんと。
「なあ、怒るなよ」
「ふん……あなた、このままじゃ本当に駄目人間になるわよ。騙されてるのよ」
「いや、だけどな……」
「女の人が綺麗だからってホイホイと流されるのは情けなさ過ぎるわ。正に喪男ね」
(このやろう……)
すいぎんとうは軽蔑しきって言い切り、殊にきつい言い方をする
「違うよ!もしかしたら、騙されてるのはあの人かもしれないだろ。それで今、一日のノルマ50人、入信とか
無理難題を押し付けられて困ってるのかもしれないじゃん」
ゴミを見るような目が痛くて、苦し紛れに言い訳する。あながち、ありえなくはないかもしれない。
「またそんなこと言って……いいかげん目を覚ましなさい。仮にそうだとしてもあなたに何ができるのよ。引きこもりの癖に」
「だ、だから話だけでも聞いてみて…… って今なんった」
「ふん、まあいいわよ。でも、明日あなたが騙されそうになったら力ずくでも止めるわよ。 引きこもりって言ったのよ」
「え?一緒に話聞くつもりか? 馬鹿が」
「当然よ。あなたがおかしな判断しないようにね。 てめーが馬鹿」
「まじか…… 死ね」
「まじよ。 おめーが死ね」

「こんにちわー。これ、つまらないものですが」
昨日と同じ、悩めかしい服の彼女はお茶菓子をもってきて上がりこむ気満々だ。
「はい、いらっしゃい」
俺は目にあざを作った姿で出迎える。「大丈夫ですか?」と聞いてくる彼女は本当に良識人だ。いたた。
「こぉんにちわぁ」
ニコニコと愛想良く挨拶をするのはすいぎんとう。昨日、さすがにこの服(ゴスロリ)ではまずいだろ、ということで
Tシャツにスカートという小学生みたいな格好だ。まあ年相応なんだろうけど。
あんまりにも愛想がいいすいぎんとうがなんだか怖い。
「どうぞ、お上がりください」
「お邪魔します」
「どうぞー」

この小さな部屋でこれからどんな人間ドラマ(一人は人形)が繰り広げられるのか。各々の笑顔の裏は、誰にも分からない。

続く

短いです。ごめんなさい。

>>225
>>226
>>227
>>228
ありがとうございますー。
230('A`):2006/06/30(金) 23:51:41 0
ふと思ったんだが・・・
Tシャツじゃ球体間接が丸見えなんじゃあないのか?
長袖のカッターシャツとかなら まだ分かるんだけど
何か作品に水をさす様な行為だけど気になって聞いてみたんだ、ごめん
231ツンデレ:2006/07/01(土) 00:06:38 0
>>230
今気づきました・・・。次回修正します。
232('A`):2006/07/01(土) 00:53:07 0
けど時々人形って設定忘れるよね。人間だと思ってしまうときがある。
233('A`):2006/07/01(土) 02:16:39 O
俺は「球体間接の水銀燈」が好きだ。

てかローゼンは皆、球体間接じゃなきゃ愛せない
234ツンデレ:2006/07/02(日) 00:25:02 0
すいません今日は投下お休みします。球体間接ごめんなさい。
235('A`):2006/07/02(日) 00:30:56 0
かなり怖い超S水銀燈の二次小説貼っていい?
236('A`):2006/07/02(日) 00:37:43 O
どうぞ
237('A`):2006/07/02(日) 00:54:28 0
念願叶い、ついに私は水銀燈のミーディアムとなった。

「ミーディアム募集」

これに応募し、宝クジに当たるような幸運を得たのだ。

ドールズの面々はその生命?活動のための活力を
得るためにミーディアムを探していた。 それというのも
かつて彼らの全てを預かってきた少年が留学に際し、
「お互いのために」とミーディアムの資格を破棄したためだ。
再びドールズをただ長い眠りに就かせるのは忍びないと
少年は彼女らの嫁ぎ先を求めてHPで募集をかけたのである。

応募は殺到した。
少年とドールズの御伽噺のような物語はネットという
簡易な発信手段を得てすでに世間に浸透していた。
アニメやドラマが製作され、有名劇団で上演されるほどの
人気ぶりから2chでも「電車男」ならぬ「人形男」と
仇名されているほどだ。

応募にはいくつかの条件があり、それを満たしていることを
証明しなければならない。 その上でクリアした人間から
ドールズによる「選別」を行い、さらに「面接」を経て
最終的には「抽選」によって決められる。
当然倍率は半端ではない。
宝クジを引き合いに出すのも決して大袈裟な話ではないのだ。
なにせ文字通りの「世界中」から応募が来るためである。
238('A`):2006/07/02(日) 00:55:02 0
最初の「条件」、
この時点でまず9割以上の応募は切り捨てられると言う。
これは次に控えるドールズの「選別」の手間を省くためだそうだ。
また「面接」での来日の手間等も考え、海外在住者で
「選別」に残るものはまず無いと言う。
実質は国内でのみの審査と言うところである。

次の「選別」はほとんどが写真の第一印象で決まり、
さながらヒヨコの選別の如しと言われるからかなり
いい加減なものだろう。 もっとも最初の「条件」を
満たしている時点で最低限の資格を有しているのだから
さほど問題でもないのかもしれない。

最後の「面接」は受験や就職に見られるような
ありきたりのものであり、社会人ともなれば
何度と無く経験しているものであった。
事実、面接まで残った応募者はほとんどが
場慣れした者達ばかりであり、
面接はマニュアル?通りに進行した。

面接から数週間が経ち、送られてきた葉書きには
わかりやすく大きな字で「落選」と記してあった。
面接まで残っただけでも大したものだと
同僚達に慰められながら、私自身、予想通りの
展開を恨みながらも当然のように納得していた。
239('A`):2006/07/02(日) 00:55:57 0
しかしそれでコトは終わらなかった。
簡単に嫁ぎ先に落ち着いた真紅や蒼星石と違い、
雛苺、翠星石、水銀燈の三体は行く先々でトラブル?を起こし
応募者間を転々としていたのだった。

再度の「抽選」は「面接」参加者内で行われ、
私は水銀燈の3度目の嫁ぎ先に選ばれたのだ。
ドールズはそれぞれ個別に条件が設けられ、
水銀燈の第一条件は「独身男性」であることだったそうだ。
独身が条件のドールは彼女だけであるため、
その他の条件も合わせると数はどうしても少なくなる。
実際面接にまで残った応募者は私を含めて
5名だったと言うからかなり有利だったのだろう。
(水銀燈への応募者数が他のドールズに比して
 少なかったというのもあったらしい。)
 
ともあれ、念願叶って水銀燈のミーディアムと
なった私は彼女と共に薔薇色?の生活を始めたのだった。

彼女との生活は新鮮だった。
勿論、私が女性との交際経験がまるで無い、
文字通りの仕事人間だったためであろう。
(これも彼女の指定した条件であったらしい)
彼女は優雅な淑女を演じながらも悩ましいしぐさや
絡みつくような声音で私を挑発し、私の初心な
反応を楽しんでいた。
私自身、彼女の言動に振り回されながらも
その関係に酔いしれ、恍惚としていた。
240('A`):2006/07/02(日) 00:56:36 0

ただ時折覗かせる悪魔的な笑み、そうとしか
形容しようのない微笑には全身が凍りつく
ような戦慄を感じていた。




そして運命の日が・・・・・来た。
241('A`):2006/07/02(日) 08:28:23 O
気になるだろガ━━
242('A`):2006/07/02(日) 10:57:04 0
その日は珍しく仕事が重なっていた。
彼女との約束を気にしながらも仕事に
没頭するあまりつい時の経つのを忘れ、
気が付くとすでに時計の針は8時を回っていた。

彼女との「約束」を果たすことは絶望的だ。
情けない気持ちで職場を後にし、
前回の失敗を思い返していた。

彼女との約束を破るのはこれが初めてではない。
以前にも彼女にせがまれたオペラ色のスカーフを
買い忘れてしまい、彼女の機嫌を損ねていたのだ。
彼女の立腹はかなりのもので執拗に問い詰められ、
散々な嫌味の最後に「次に約束を破ったら命は無い」
と申し渡されていたのだ。

前任のミーディアムもこのような些細なコトで
関係に亀裂を生じ、彼女を手放さなくては
ならなかったのだろうか?
そんなことを考えながら彼女を宥める手土産を
物色しようと、遅くまで開けている百貨店を目指した。

時計はすでに10時を回っていた。
かなりの遅刻だがこれだけのお土産があれば
彼女の機嫌もなんとかなるだろう。
なかば自分に言い聞かせるように思い込み、
威勢良くドアノブを回し、努めて明るい声を出した。

「ただいま!」
243('A`):2006/07/02(日) 10:57:50 0
「・・・おかえりなさい。」

水銀燈は玄関で私の帰りを待っていたらしい。
背丈からすぐには気付かなかったが
彼女の言葉に視線を落とすと微笑を
浮かべた秀麗な面が私を見上げていた。

(しまった)
思わず内心舌打ちをしていた。
彼女の目が全く笑っていなかったのだ。
時折見せるこの微笑は彼女の怒りを表している。
あまり良い状態ではないようだ。
私は平時とは違いイニシアティブを取るべく、
すぐさま言葉を継いだ。
経験から言って、一旦彼女が喋り始めると
もはや言葉をさしはさむ余地はない。
先に謝罪だけでもすまさなければ!

「こんなに遅れてすまない!
 どうしても抜けられない仕事があったんだ。
 キミの怒りももっともだがどうかわかって欲しい。」

とにかくも平謝りに謝るしかない。
彼女の顔色を伺いながら、謝罪の言葉と
言い訳を並べ立てた。
こんなに謝るのはいつ以来だろうか。
十年以上も前の職場での大失敗を密に
思い返していた。
244('A`):2006/07/02(日) 10:59:05 0


「・・・・・」

彼女の顔からは最前までの微笑は既に消えており、
その無表情の面からはいかなる感情も
窺い知ることはできなかった。

私は事態の進展を図るために
ありったけ買ってきた「お土産」を彼女の前に押し出した。
これでも経済的にはかなり恵まれている。
「経済力」 これも彼女の指定した条件の一つで
あってみれば当然のことだった。
私は買い漁ってきた高価な品物を次々と並べ立てた。

最初はそれをつまらなそうな目で眺めていた彼女も
次第に興味をそそられはじめ、最後には
本物の「笑み」を浮かべ、私を安堵させた。

245('A`):2006/07/02(日) 11:01:52 0

「・・・しょうがないわね、じゃあコレは部屋に
 運んでおいて。 後でゆっくり見せてもらうから。」
「ああ! わかった、すぐに持って行くよ。」

私はすぐさまそれらの品を掻き集め、袋につめていった。

「それから今夜はもう休むわ、おやすみなさい。」
「え?・・・わかった、お休み・・・」

彼女にしてはかなり珍しいことだ。
本来彼女は夜行性なのか夕刻に活動を始める。
やはり機嫌を損ねただろうか?
しかし心配する私に向けられた彼女の肩越しの
視線はそれが杞憂であることを告げていた。

「疲れたでしょう? ゆっくり休んでね。
 明日はたっぷり付き合ってもらうんだから。」
「・・・ああ! 勿論だとも!
 仕事も休みにする、一日中でも付き合うよ!」
「・・・嬉しい、明日は薔薇色ね・・・。」
「・・・?・・・。」

そう言って去る彼女に何故か違和感を
感じながらも目前の作業に取り掛かった。
これ以上彼女の機嫌を損ねるのは得策ではない。
彼女は待たされることを嫌うのだ。

それ自体売り物になりそうな洗練された意匠の
紙袋をいくつも抱え彼女の居室に入っていった。
彼女は既に眠りに付いたのか、
専用ケースは閉ざされていた。
やはり機嫌を損ねたろうか?
そんなことを考えながら品物を
取りやすいように配置した。
246('A`):2006/07/02(日) 11:02:40 0

やや時間を持て余してしまった私は
久々にネットに繋ぎ、他のミーディアム達の
近況に目を通した。
近況報告は義務づけられてはいないが
やはり選に漏れた他の応募者やその他の人々に
とっては気にせずにはいられないものらしい。
頻繁にメールや手紙などでHP上に公開するよう
要望される。

真紅や水銀燈はそれらを嫌ってミーディアムに
禁じているが、他のドールズとそのミーディアムの
近況は日記形式で綴られ誰でも閲覧可能だ。
早々と落ち着いた蒼星石の日記が最も長いが
密度で言えば雛苺がダントツである。

トラブルを起こし、ミーディアムをとっかえひっかえ
してはいるものの、写真・動画等が毎日十数点も
UPされ、事細かに発言内容や本人の閲覧者への
メッセージなどが並んでいる。

BBSでは会員とのやりとりも記録されており
これも閲覧だけなら一般人でも可能だ。
愛嬌ある言動からドールズでは一番人気が高く、
ネット上でもアイドル的存在である雛苺ならではだろう。
そういう意味では蒼星石はその生真面目な言動から
やや損をしていると言えなくも無い。

もっとも余人の思惑を他所に日々を静かに、
そして幸せに暮らしているらしく、
いかにも蒼星石らしいと私も頬を緩まている。
247('A`):2006/07/02(日) 11:04:47 0
HPを見てみるとどうやら雛苺も翠星石も
ようやっと相性のいい嫁ぎ先を見つけたらしい。
両者共に「ここに落ち着けそうだ。」との
コメントが載せられていた。
順番待ち?をしていた最終選考者からの
悲嘆のメッセージも載せられ、
私も同じくミーディアムとして祝辞の
言葉を書き込んだ。
(ミーディアムはそれだけで他のミーディアムの
 HPにおける会員権を得られるのだ。)

少し考えた後、こちらも日々順調で
あることを書き添えた。 
まぁこのくらいなら問題はないだろう。
それ以前に水銀燈はPCを全く使わないため
仮に近況を書き込んでも彼女が知るすべは無い。
ファンレターの類にも目を通したことは
ただの一度も無いのだ。

翌日の水銀燈との時間のために早めに休みを
取ることした。 しばらくはささいな失態も厳禁だ。
疲れきった身を少しでも休ませなければならない。
ベッドに身を横たえるとすぐに眠気が来た。
ここちよい眠りを期待しながら私は意識を失った。

248('A`):2006/07/02(日) 16:38:00 0

「・・・おきなさい。」

脳内に響き渡るようなその声に私は思わず跳ね起きた。
しかし意識は朦朧としており、自分の置かれた
状況がまだ把握できないでいる。
地面の感触からベッドの上でないことはわかったが、
目が霞みあたりの様子はボンヤリとしていた。

「やっとお目覚め? 約束の時間の始まりよ。」
「・・・?」

再度の声に振り向くと、そこには水銀燈が浮かんでいた。
まだ視界が霞み、その姿はハッキリとは見えなかったが
ただならぬ気配に思わず身を竦ませた。

「今、ちょうど12時をまわったわ。 昨日の約束の明日。
 今日は一杯楽しみましょうね?」

床に就いたのが11時を少し回ったところだったから
まだ1時間と経ってはいない。
確かに約束の「明日」だがあまりにも早すぎる。
内心、どうしたものかと逡巡する。
機嫌そ損ねたのは事実、いくら早いとは言っても
付き合わぬワケにはいかないだろう。

249('A`):2006/07/02(日) 16:39:18 0

心を決めて口を開く。

「わかった、今日は何をしようか?」
「鬼ごっこなんてどうかしら?」

思わず口をポカンと開けてしまった。
あまりに間抜けな反応だったのか
彼女はさもおかしそうに笑っている。
私はすぐに気を取り直して尋ねた。

「・・・鬼ごっこかい? キミにしては珍しいね。」
「そうかしら? 私は大好きよ!
 前のミーディアムとも最後に遊んだもの。」

何が可笑しいのか彼女はまたクスクスと笑い始めた。
「最後」と言う言葉に引っかかりを感じながらも
私は言葉を続けた。

「そうか。 じゃあ鬼ごっこをしようか?
 二人だけと言うのもなんだけど
 それはそれで楽しいだろう。」

私は思わずCMなどに流される
「浜辺で戯れる男女」を連想してしまい苦笑した。
とてもではないがあんな真似はできないだろう。


250('A`):2006/07/02(日) 16:39:58 0

「じゃあ始めましょうか? 私が鬼よ。
 私が貴方を捕まえたら・・・」
「私に鬼が出来るかな? とてもキミを
 捕まえられそうにないよ。」
「・・・・・・わ。」

思わず途中で口を挟んでしまい、
彼女の言葉を聞き損ねる。
マズイ、と思う。 彼女は言葉を
遮られることを好まない。

「・・・え〜と、すまない。
 今なんて言ったのかな?」

上目がちに彼女に問いかける。
いつものクセだ。 大の男としては
我ながら情けないとは思うが、
今やすっかりこのしぐさが身に
染み付いてしまっている。

彼女はニッコリ笑って言った。


「貴方を殺すわ。」


251('A`):2006/07/02(日) 16:56:51 0
・・・この先の展開はエグイです
252('A`):2006/07/02(日) 18:32:52 O
はやく続き!!!!!!!!!!!!
253('A`):2006/07/02(日) 21:07:07 0
一瞬彼女が何を言ってるのかわからなかった。
殺す? そう言ったのか?
何かの聞き間違いか、あるいは私の知らない
用語なのだろうか? それにしたって
殺すなんて言葉は穏やかじゃない。

彼女の真意を探ろうと彼女の瞳を覗き見た瞬間、
モノの例えでなく私はブルッと震え上がった。
彼女の目が笑っていない。
顔中に満面の笑みを浮かべながら目だけが
冷徹に私を捕らえていた。

「あははははっはははは! どうしたの?
 さぁ始めましょう! 貴方を薔薇色に染めてあげる。」
「ちょっ・・・」

何かを言い出そうとした瞬間、
左腕に何かが食い込んでくるのを感じた。
その直後に走る激痛!
思わず腕を押さえてしまい、さらにその
「何か」を腕に深く喰いませてしまった。 
思わず声にならないうめきを上げる。

「・・・ぃがっ!?」
「まずは左腕が真っ赤っ赤♪
 次はどこにしようかしら?」

私は悟った。
水銀燈は本当に私を殺すつもりなのだ。
そのあどけないとさえ言える可憐な
声音がかえって彼女の真意を告げていた。

「ホラホラ早く逃げないと?
 捕まえちゃうわよ?」

私は左腕を庇いながら水銀燈を見返した。
その目は狂気に濁り、口の端はこれ以上ないくらい
吊り上がって端正な面は酷く歪んで見えた。
254('A`):2006/07/02(日) 21:08:51 0

「くっ!」

私は脱兎のごとく逃げ始めた。
「何か」を投擲するらしき彼女に背を
向けるのはかなり勇気のいることだったが、もはや
彼女にわずかでも近づくことはできなかった。

「あははあっはははははっははは・・・」

狂ったような彼女の嬌声を聞きながら
少しでも遠ざかろうとがむしゃらに
走り続けた。

良く見ると周囲の景色は全く私の見知らぬ
異郷のものであることがわかった。
周囲を埋め尽くすくたびれた洋風の建築物。
そしてあちこちに散乱している
手足の欠けた、あるいはバラバラになった
人形、人形、人形、人形、人形、人形・・・。
255('A`):2006/07/02(日) 21:10:01 0

「・・・今度はかくれんぼかしら?
 どこにいるの〜?」

ひときわ背の低い建物の中に身を潜めた
私は、息を殺し、彼女の声の通り
過ぎるのをジッと待ち続けた。

空を舞う彼女から逃れるすべなどない。
あっという間に追いつかれ、
殺されてしまうだろう。
体力的にも隠れる方が無難だった。

一体ここに潜んでどれくらいの
時間が経過しただろうか?
長いようでいて実際には大した
時間は経っていないのかもしれない。
しかし問題はそんなことではない。
256('A`):2006/07/02(日) 21:12:44 0


一体どうすれば彼女から逃れられる?



ここは私の知らぬ異郷の町、
恐らく彼女のテリトリーなのだろう。
この町並みがどこまで続いているのか?
そもそもどうやってここに来たのか?
果たして脱出する手段はあるのだろうか?

最善の策は彼女の許しを得ることだ。
だがそれは不可能だろう。
彼女の言っていた「前のミーディアムと最後に
遊んだ」とはそれによる結末を物語っていた。

前任である二人のミーディアムは
彼女によって殺されたのだろうか?
それならなぜその話が出てこない?
だいたいそんなことがあったのならミーディアム
探しどころの話じゃないはずだろう!

心の中で関係者を罵倒しつつ、左腕に
刺さった「何か」を確かめた。 羽?
黒い鳥の羽らしきものが刺さっている。
さほど深くはないようで出血もそれほど
酷くは無い。 それでも流れ出る
血が手首にまで達していた。

抜けば更なる出血を招く、そのままの方が
良いと判断した私は、外の様子を伺うべく
入り口から恐る恐る上空を覗き見た。

257('A`):2006/07/02(日) 21:13:45 0



「・・・っ!?」


そこにいた彼女と目が合ってしまった。
最初から私の居場所を知っていたのだ!
私が外を伺い見る瞬間を息を潜めて
待っていたのだ!!

「みぃ〜つけた♪」
「うわぁああぁあぁ!?」

間の抜けた悲鳴を上げ、そのまま表に走り出す。
見知らぬ町をただひたすら
走る、走る、走る、走る、走る、走る・・・。



258('A`):2006/07/02(日) 21:15:16 0

私はどことも知れない茂みの中に潜り込んでいた。
もう屋内には入る気にならない。
出入り口が一つしかなかった場合、見つかると
逃げ道を失うことになりかねない。
体を丸め、少しでも体が小さくなるようにと
キツく抱きかかえる。
それがなんの効果もないのを理解していても、
それでも体を抱きしめることをやめることが
出来なかった。

「はぁはぁはぁはぁはぁはぁ・・・。」

荒い息をつきながら、耳の聞こえが悪いことに
気が付いた。 右耳の聞こえが悪い?
妙に右頬が冷たい。 そっと右耳に触れてみた。



・・・ない



右耳はすでに失われていた。
ぐっしょりと頬を濡らしていたのは
耳の付け根から流れでた自身の血液だった。
探るように右耳のあたりを
撫で回していた私の頭上から・・・


「探し物はコレかしら?」
「ひぃっ!?」


水銀燈がそこにいた。
私の耳を片手で弄び細く小さな
舌でチロチロと嘗め回している。

259('A`):2006/07/02(日) 21:53:17 O
早く早く早く早く早くアアアイヒぁwせdrftgyふじこlll
260('A`):2006/07/02(日) 22:24:28 0


私は慌てて茂みを飛び出した。
背後から黒い羽が私の体に穴を穿つ。

「命中〜♪」
「・・・っ!?」

それでも私は走り続けた。

「そ〜ぉれ!」

さらに数本の羽が背中中に突きたてられる。

「ぁぎゃ!?」

流石に苦鳴を上げてたたらを踏むが
それでも走るのをやめなかった。


261('A`):2006/07/02(日) 22:26:54 0

やがて息も切れ、歩くのとほとんど変わらない
ほどに速度が落ちてきていた。
とりあえず窮地を脱したと判断した私は
やや精神的な余裕を取り戻していた。


落ち着くと奇妙な違和感があることに気付いた。
なんだろう? 傷の痛みも忘れその原因を探った。 

視線? やがてそれが視線であることに気付き
ふと右手側に目をやる。


「・・・」



・・・いた

ずっと真横を並走、いや飛んでいたのだ。
私の必死な姿を眺めながら・・・。

「もうおしまい?」

拗ねるようなその顔を
もはや愛おしいとは感じなかった。
悪魔だ、コイツは悪魔の化身だ!

「鬼ごっこはもう、お・し・ま・い!」

言い放つと同時に数本の羽を私の足に突き立てる。 

「ぅがぁあ!!」

派手にその場に倒れこみ、足を抱えてうずくまる。

「オマケよ♪」
「ぃぎゃあぁぁあ!?」

さらに無数の羽を突き立てられる。
もはや数える気にもならない。

足中から羽が生えているようだ。
262('A`):2006/07/02(日) 22:29:04 0

私はもはやまともな思考能力を失っていた。
頭の中を巡る言葉は「どうする?」
という漠然とした疑問のみ。


どうする? どうする? どうする? どうする?





「・・・助けてくれ・・・。」

息も絶え絶えに辛うじてそれだけを口にした。
時間を、少しでも時間を稼がなければならない。
彼女は私を殺すだろう。
その決意が翻ることはもはやない。
ならば少しでも話に彼女の気を逸らさなくては!

打開策こそまるで浮かばないものの
わずかでも時間を作るべく頭をフル回転させた。

「こ、ここはどこなのかな?
 初めて見るよ。 どこなんだい?」

極寒に凍えるように顎はガチガチと噛みあい
言葉を上手く発せない。
それでも必死に言葉を継いだ。
彼女が聞いている間は羽を受けずに済む。

「キミはヨーロッパの生まれだったよね?
 するとここはヨーロッパなのかな?
 私は来るのは初めて・・・」
「・・・次は思い切って80点を
 狙ってみようかしら?」
「・・・?」
263('A`):2006/07/02(日) 22:33:01 0

80点? なんのことだ?
そう考えた瞬間視界がわずかに消えた。
ズンッと軽い衝撃が私の頭を揺らす。

「・・・あ?」
「80てぇ〜ん♪」

目が・・・見えない・・・?

「次はぁ〜? どこがいいかしら?
 リクエストはあるぅ?
 私の可愛いミーディアム。」
「・・・ああああああぁぁぁっああ!!!!」


目を射抜かれた事実をようやく
認識した私は今度こそ絶叫した。
恐怖、ただ恐怖だけがあった。
もはや時間稼ぎなどという考えは
吹き飛んでいた。

「あああああああぁあぁぁっぁぁ!」
「・・・」

なおも叫び続ける私を彼女はじっと
そして満足そうに見つめている。
264('A`):2006/07/02(日) 22:34:19 0

「素敵な声! もっと聞かせて
 私のミーディアム。 さぁ次は・・・」

そして彼女のダーツゲームが始まった。


「・・・」
「20点!」
「・・・っ」
「50点!」
「・・・」
「あら? 惜しいわね。
 ウフフ、次は・・・」



一本、二本、どんどん羽が増えていく。
極度の恐怖のためか、傷自体が浅いためか
さほどの苦痛は感じなかった。
私はろくに悲鳴を上げることさえなく
ただ地面にうずくまっていた。
反応の鈍いことに飽いたのか、ゲームはすぐに終わった。
265('A`):2006/07/02(日) 22:35:26 0

「しょうがないわね。 少し早いけど
 このゲームはもうおしまい。」
「・・・」

助かるのか? 彼女の言葉に淡い期待を抱く。

「次はお人形さん遊びをしましょう?」
「・・・?」

それはどんな遊びだろう?
もはや思考はマトモには働かない。
私はお人形遊びがどんなものだったのか
思い出すこともできなかった。

「さぁこっちよ?」

そう言って彼女は私を引きずり側に
あった名の知れぬやせた木に私を固定した。

「まずは着せ替え! でも替えの服を
 持ってきてないの・・・
 ゴメンね? 私のミーディアム。」

本当に申し訳なさそうに謝る彼女に
不気味なものを感じた。

266('A`):2006/07/02(日) 22:36:28 0

「でもとりあえず服は脱がせましょうね。」

そう言って私の服を引き裂き、剥ぎ取っていった。
やがて半裸になった私から少し離れて
じっと眺めはじめた。

「綺麗な色・・・とっても素敵よ。
 薔薇色とはいかないけれど
 これはこれでたまらないわ・・・」

ウットリという言葉がそのまま
当てはまるような陶酔の言葉としぐさ。
この状況においても、いやこの状況だからか
彼女はたまらなく美しかった。
私も口がきけたなら今の彼女を賛美しただろう。

「さぁ、はじめましょうね?」
 
私の姿に満足したのか彼女は一つ頷くと
私に近付きあちこちを撫ではじめた。

「ウフフッ・・・」

慈悲さえ感じられる柔らかな愛撫。
私は苦痛さえ忘れてその快感に酔いしれた。
そして傷口に這わされた小さな舌の
感触に私は思わず身震いした。

その反応が気に入ったのか彼女は
あちこちの傷口に舌を這わしはじめた。
やはり傷口のこととて苦痛に疼きはしたが
それ以上の快感に全てを忘れて溺れていった。



この世にこれほどの快楽があろうか?
今世界は暗く、生あるものは我ら二人。
天上の月は彼女をかすかに照らし
その姿は聖女のごとく美しい。
傷ついた聖者を癒す敬虔な乙女。
その美に聖性さえ備え、月光に映える姿は
詩に謳われる「蒼白き月姫」を思わせた。


酔った

私はただ酔いしれた。
夢にさえ見なかった至福の時がここにあった。
世界は今、我々のためにはある。
至上の快楽の中、私はぼんやりと月を見上げた。
蒼い・・・彼女を飾る衣のように・・・
267('A`):2006/07/02(日) 22:42:34 O
これで終わり?


終わりじゃないなら続き!!!!!!!!!!!
268('A`):2006/07/02(日) 22:47:53 0
>>267
あんたも物好きだな




  ボギッ

「・・・ぃぐっ?」

突如襲った激痛に私は現実に引き戻される。
人指し指がヘシ折られていた。

「あら? 意外と可動域は小さいのね。
 次は中指を・・・」
「やめ・・・」

  ボギッ
 
「がぁぁああ!」

勢い良く一瞬でヘシ折られる。
刺突とは全く違う痛みに私は仰け反った。

「次はもっとゆっくりね?」

そういって今度は薬指を徐々に折り曲げていく。
限界近くと思われる位置で止め、
小刻みにゆすっていく。

「いだっ、やめて・・・」

   ギッ

「ふぎゃ!?」
「あははははっ!」

声を発した途端にヘシ折られる奇妙なな悲鳴を上げてしまう。
それがおかしかったのか彼女は声を上げて笑っている。
269('A`):2006/07/02(日) 22:48:49 0

「・・・助けてくれ、頼む、助けて・・・」

必死に哀願する。
もはや無意味とわかっていてもそれでも
哀願せずにはいられなかった。

「・・・いいわ、命だけは助けてあげる。
 でもそのかわり、もう少し付き合ってね?
 だってまだ3時にもなっていないんだもの。」

「・・・わ、わかった。」

あと少しでも付き合って果たして私は
生き延びることができるのか?
はなはだ疑わしかったが
彼女の「許し」が今や最後の希望なのだ。

「それじゃあ・・・いくわね?」

いく? いくとは何のことだ?

私が彼女を見上げた・・・
270('A`):2006/07/02(日) 22:49:49 0


 グブッ

「っ!?」

突如竜が私の肩に噛み付いた。
一体何を・・・?

 ブシッ!

「・・・ぃぎゃぁぁぁああああああ!!」

私の肩から先は喰いちぎられた。
鮮血が勢い良く噴出す!

「止血しなくっちゃねぇ?」

そう言うと彼女の手から青白い火が放たれる。

「ぅぎぃいぃぃぃいあああああ!!」

傷口を焼かれ更なる絶叫をほとばしらせた。

「はぁはぁはぁはぁ、なひぉ、なひ・・・」

痛みにのたうちながら必死に声を発した。
何故だ? 許してくれるのではないのか?
このままでは死んでしまう!
271('A`):2006/07/02(日) 22:51:33 0

「何をって? フフッ、最後はね?
 マリオネットで遊ぶのよ♪
 マリオネットはバラバラの手足を
 紐で繋いで作るのよ? 
 だ〜か〜ら〜?
 まずバラバラにしなくっちゃ!」

「・・・あ、あ、あ?」

激痛のためにしばらくは彼女の言葉が理解できなかった。 
やがて一つ一つの単語の意味を認識しそれらを
繋いでいく・・・





「・・・ぁぁああああああああ!!!!」

とうとう私は発狂した。
迫り来る竜のアギト、
しかしそれももはや何の意味も持たなかった。


私は・・・・・・



----------完-----------
272ツンデレ:2006/07/02(日) 23:00:33 0
〜喪男と水銀燈が出会ったら〜間に合わせSS

ここ最近、体の調子がおかしい……。
眩暈に揺れ、悪寒に震えて、頭痛に悶える。
これは……
喪「しぬかもしれん。ガタガタ」
銀「風邪よ」

〜終〜

いやほんとすみません。

>>237
乙です。本来すいぎんとうってこういうキャラだよね。
273('A`):2006/07/02(日) 23:05:30 0
(゚з゚)
274('A`):2006/07/02(日) 23:14:28 0
いろんな水銀燈がいるからいいんだよ
皆頑張って下さい
275('A`):2006/07/02(日) 23:28:31 O
いや、原作本来の水銀燈は ここまでSじゃないなww
最近なんかデレデレだしw

でも>>271おもろかった、何回も執拗に続き求めて悪かったな。勃起が収まらなかったんだよ、許してくれ。

>>272 は、早く続き書きなさいよね!
じゃないと……ううん、なんでもない。
とにかく…毎日楽しみにしてるんだから…バカ…。


        by.36歳童貞
276('A`):2006/07/02(日) 23:44:52 0
水銀燈って実際どれくらいつおいんだろう
今でも軍事衛星に監視されてるとか・・・
277('A`):2006/07/02(日) 23:55:17 0
強力な力とコンプレックスに揺れる心……このアンバランスさがいい
でも、初期の迷いの無い残酷な水銀燈もかっこいいな
>>271でそれを再確認した
278('A`):2006/07/03(月) 00:43:50 0
ねぇ、ここエロssダメなの?すごく読みたいんだけど
279('A`):2006/07/03(月) 01:31:41 0
エロSSあるけど、出来のいいのがなかなかない
280('A`):2006/07/03(月) 02:00:12 0
ネタは妄想するけど
みんなのニーズに合うかどうか……
281ねえ、私の事、好き?:2006/07/04(火) 00:06:41 0
〜喪男と水銀燈が出会ったら〜26「ごめんなさい。私やっぱり戦います」

すいぎんとうは、さすがにゴスロリという、ちょっとアレな格好ではまずいだろうということで、子供服を
着せる事にする。だが、ここで問題が。
普通の夏服を着せるとすいぎんとうの球体間接があらわになってしまう。これはかなりまずい。なので
長袖のシャツと膝をすっぽり隠すスカートという、この、蝉が絶叫しだす季節ではつらい格好をしてもらった。おまけに
靴下をしている。でも、ぎんちゃんは強い子だから大丈夫だよね。だから羽飛ばさないで痛い羽、羽痛い。
「それで、今日持ってきた資料は……」
依然、自分のペースを乱さずに、どんどん話を進める彼女は最早、尊敬に値する。

前に、人形は老廃物をださないと言っていたが、こいつが今ダラダラ流しているのはなんだろう。彼女の話を
「へぇ〜」「ふ〜ん」などと相槌しながらさっきからさっきから汗っぽい物をたれ流している。おかげでまったく
話に集中できない。この液体が何なのか気になるところだ。まさかこれが奴の作戦か。ええい、こしゃくな。
「うふふ、可愛らしい妹さんですね」
俺がすいぎんとうをチラチラ見ているのが気になったのか、軽い話題を出してきた。妹というのは、不審に思われないための
工作だ。
「そうですかね。そんなでも……ぐ!」
「ど、どうしたんですか?」
いたいこれいたいこれ。おもいっきり足つねられてる。こういうのが可愛くない。いたたた。
「大丈夫ですか?」
「ええ……若干」
大丈夫ですかと気遣ってくる彼女はまるで天使のようだ。隣には死神がいるけど。
「気分が悪くなったらのなら言ってくださいね」
そういって微笑む彼女は正に天使。本当にいい人だ。なんだかドキドキする。
「……という感じなんです。どうでしょうか?」
「え!?あ、はい。え〜と……あの〜……」
窓から差し込む光りで映える彼女に見とれていた。不意にかけられた問いはボーっとしていた頭では理解できない。
「もし、まだ話を聞きたいということであるのでしたら、また明日新しい資料をもってきますよ。」
「はい、永遠に」
「え?」
「あぃっ!……ま、また明日よろしくお願いします……」
太ももを抓られながら振り絞った声はなんとも情けなかった。

「…………」
彼女が帰ってから、すいぎんとうはずっと何も言わない。夕飯の席でも、いつもはぎゃあぎゃあと料理批判で
うるさいのに今日は無言だ。時折、こちらをねめつけているようにも思える。
「おい……」
「……」
「これ、ちょっとしょっぱかったかな」
「……」
「う○こうめー、う○こうめー」
「……」
何も言わない。正直う○こはつっこんでほしかった。
もう仕様がない。お風呂にはいって寝よう。相変わらず九時就寝の生活だ。

「ふー、さっぱりした」
風呂からあがって、牛乳を一気飲みする。プハッと息を吐きながらすいぎんとうを横目で見る。
相変わらずすいぎんとうはテレビゲームにむかい、終始無言だ。
「はあ……」
すぐに機嫌を損ねる少女を、やっかいだな、と思いながらため息を吐く。
見ると、九時までにはまだ時間がある。俺は涼しい風が来る窓際に座り、時間をつぶすことにした。
(……どうしようかな)
俺はこれからの事を考える。宗教勧誘の女性、入信……。
「おし」
心の中で決断をし、決心を声に出す。
282ねえ、私の事、好き?:2006/07/04(火) 00:07:59 0
(明日、きっぱり断ろう)
すいぎんとうの言う通り、自分は無力だろう。恐らく、また明日来てもらっても結局入信するという決断はできないだろう。
仮に、本当に彼女が騙されていて、宗教勧誘をしてても……やっぱり、何もできない。
自己嫌悪になる。自分はあの人が綺麗だったから、なにかと理由をつけて、話をあわせていたのだ。
その癖、何もできない。
「つくづく駄目人間だな」
夜の街にむかって独り言を呟く。俺に思えばかっこいいところなんてひとつもない。これからの人生も、そうなのだろうか。
「ん?」
気づけば、すいぎんとうが後ろに立っていた。表情は、硬く結んでいて心のうちを読めない。
「どうした?」
少し違う雰囲気のすいぎんとうを不審に思いながらも、声をかける。
「……」
無言のままのすいぎんとうは、そのまま距離を縮め、顔を風呂上りで上気していた俺の胸にしずめる。
「お、おい」
突然の行動に驚き、声をかける。だが、すいぎんとうは何も言わない。
「具合でも……悪いのか?」
的外れだとすいぎんとうは言いたいのか、胸の中でかぶりを振るとぽつり、ぽつりと言葉を紡いできた。
「あなたは、偶像なんかに崇拝しなくても、強く生きていけるわ……」
「え?」
「あなたと会ったばかりのころ、私、あなたの力を使った事があるじゃない?」
問いの答えを待たずに、すいぎんとうは言葉をつなげる。
「あの時感じたの。あなたはとても強い力を持っている。とても……」
依然、胸に顔をしずめたままの状態で話をするすいぎんとう。その表情は隠れていて、うかがい知れない。
「だから、大丈夫よ……」

情けなくなった。俺があの人にうつつを抜かし、すいぎんとうにも迷惑をかけていたのに
それらを抱擁して、俺が道を踏み外さないように、前を向いて歩けるように、すいぎんとうは俺を諭してくれているのだ。
俺の事を考えて。
なんだか目頭が熱くなった。俺はこんな駄目な奴なのに、すいぎんとうは俺を認めてくれている。
「つ、強いなんて言われたの初めてだ……」
「強いわ、とても」
「うん……」
目頭にこもる熱が、涙に変わりそうになるのを必死で堪える。
しばらくの沈黙が続く。何故か、だんだんこの沈黙に耐えられなくなってくる。

(な、なんだかドキドキする。子どもに……)
鼓動が早くなり、顔が上気する。こんなことはいままでになかった。それはすいぎんとうが子どもだからだ。
少女として見るより、人形としてみるより、本当の妹のように見ていた。
(おかしいな……)
「ねぇ……」
「え?」
「子どもこどもっていうけど……結構年をかさねてるのよ……あなたなんかよりずっと……」
言うとすいぎんとうは、ますます体を預けてきた。すいぎんんとうの呼吸と、意識をそこにかんじる。
「……」
胸に沈めていた顔を上げ、上目使いに顔を見上げてきた。そのの表情は、期待と、不安が混じったような顔で、
月明かりに照らされていた。
「私……」
「す、すいぎんとう……動くな……」
「うん……」
すいぎんとうは目を閉じる。そして……。

「おりゃぁぁぁぁぁ!!!!」
「え!?あいた!」
俺はすいぎんとうの頭に乗っていたゴキブリを一気に掴み、そのまま窓の外にぶん投げた。
勢いですいぎんとうの頭を小突く形になったが、大丈夫。Gは夜の空に消えていった。
「危ないところだった……。大丈夫か?」
「はぁ……」
すいぎんとうはため息をつくと、かばんの方に踵を返した。
俺はその後姿にむかって「ありがとう」と一声かける、すると、
すいぎんとうは振り向き「おばかさぁん」と。その顔は、微笑んでいるように優しかった。
283ねえ、私の事、好き?:2006/07/04(火) 00:08:30 0
「じゃあ、入信は……」
「すいません」
「そうですか……。では、帰ります……」
「はい。ありがとうございました」
鉄の扉が、外界の熱気をさえぎり、閉まっていく。うしろからは「さすが私の下僕ね」と聞こえた。

次回、〜喪男と水銀燈が出会ったら〜「長かった」

これが完結編です。さあ!ネタ切れだ!
284('A`):2006/07/04(火) 03:48:17 0
「う○こうめー、う○こうめー」

ヨ・ツ・バ・ト、なんと見事な・・・
285('A`):2006/07/04(火) 05:25:40 0
う○こ・・・・
286('A`):2006/07/04(火) 06:46:20 O
終わっちゃうのか…
287ねえ、私の事、好き?:2006/07/04(火) 07:37:21 0
>>286
ごめんなさい宗教勧誘編が終わったという事ですぅ。
288('A`):2006/07/04(火) 11:22:38 0
>>287
一億と二千年前から愛してる
289('A`):2006/07/04(火) 11:39:30 0
コイツゥ〜
290('A`):2006/07/04(火) 13:44:40 O
>>287俺の童貞あげるよ


        by 37歳童貞(今日誕生日^^)
〜喪男と水銀燈が出会ったら〜番外290「ネガティブハッピーバースデー」

銀「あら、何をニヤニヤしているの?」
喪「いやぁ、いつも俺たちのSSをツンデレに応援してくれている人がな、今日誕生日なんだって」
銀「え〜と……な、なによこれ!ど、童貞をどうのこうのとか……ゴニョゴニョ。く、くだらないわぁ」
喪「せっかくだから貰っとけよ(こいつ普通に童貞言ってるな)誕生日なんだし」
銀「冗談じゃないわよ!それに、私に言っている訳じゃないでしょ!」
喪「ん?」
銀「この人は作者にあげるっていってるのよ。当然、作者が貰わなきゃ失礼でしょ?」
喪「ああ、そういえばそうだな。」
 僕もいりません。
喪「ま、とにかく、おめでとうだよな」
銀「知らないわよ」
今日も時間は残酷なまでに過ぎていく。無職童貞の僕達を残して。

〜バースデーSS完〜

喪「でも、三十路まで童貞だったら魔法使いになれるって言うよな」
銀「だから知らない!」
292('A`):2006/07/04(火) 19:15:03 O
>>291 あ、ありが………あ……な、なによ…全然う、うれしくなんかないんだから!!ふん!!



.
あー、また素直になれなかったー 私のバカバカバカ!!
うぅ、ぐす。どうして素直に、お前のアナル童貞無理矢理奪ってやる、て言えないのかしら…うぅ……
さて、クソして寝よう。
そして夜中に起きて夜の町を徘徊^ ^
〜喪男と水銀燈が出会ったら〜その27蒼い石編「ばか!ばか!まんこ!」

今日も今日とて日本列島は地球温暖化減少に伴い熱を帯びている。太陽も休むことなく地上の全てに
日光をそそぐ。要するに、暑い。
「もぉぉぉぉぉぉ太陽爆発しねえかなぁぁぁぁぁぁぁ死んじゃうぅぅぅぅぅぅ」
パタパタとうちわを仰ぎながら愚痴をこぼす。
「爆発しても死ぬわ」
横にいるすいぎんとうは、いかにもめんどくさそうにしながらため息混じりにつっこみを入れてきた。
かっこつけて涼しい顔をしているが、さっきから扇風機を占領している。ご丁寧にも首を固定して。
「おいぃぃぃ、回せよ首」
「うちわがあるじゃない」
「性能が違いすぎるだろうがぁぁぁ!!」

そんなやり取りをしながら、俺は訪問者の呼び鈴に気づく。こんな時間に(無職タイム)不審だな。
「は〜い」
間延びした声で返事をしながら、トランクス一丁で訪問者を出迎える。
古い鉄の扉が、大げさな音をたてて開かれる。そこには……。
「なんだよいたずらか」
「え、ちょま……」
バタン!
そこには誰もいなかった。
「まったく!今時ピンポンダッシュなんてけしからん!」
「どうしたの?」
「いたずらだったよ」
 ピンポーン
再び呼び鈴が鳴る。
「ああんもう!」
「何かしらね」
多少イラつきながらも、もう一度玄関に向かい、ドアを開ける。
「あ、あのこんにちわ。僕……」
「またかよ!」
 バタン!
「誰もいないの?」
「いないよ!すぐ逃げたんだろ!」
 ピンポーン
「……また」
「もう私出てみるわね」
三度のいたずらにすいぎんとうもみかねたのか、自分から玄関に向かった。今のすいぎんとうの格好はこないだから
子供服になっている。どうやら気に入っているらしい。こないだの失敗を生かし、全体的にうすい布地で、球体間接を
隠すようにしている。結構快適らしい。
どっからどう見ても小学生にしか見えないすいぎんとうはドアを開ける。
「ウッ……グスッ……あ、あのぉ」
「あ、あらあなた……」
「む、とっちめたか?」
「僕、蒼星石っていう……今日挨拶に……グスッ」
「君は……」
「はい……グスッ」
「おまえかぁぁぁぁぁぁ!!!!住所と電話番号をいえぇぇっぇぇ!!!!」
「うわあぁぁぁぁ!!」
「……」

次回、〜喪男と水銀燈が出会ったら〜「たとえ便所に隠れていても息の根を止めてやる」

蒼の子好きなんだ。
294('A`):2006/07/04(火) 23:59:15 O
>蒼い子好きなんだ

う、浮気だなんて… 許さない…ジャンクボーイにしてあげる!!


    by.37(ry
295('A`):2006/07/05(水) 10:13:44 O
ばか!ばか!ま〇こww悪注入を思い出す
〜喪男と水銀燈が出会ったら〜その28「男の子」

前回から俺は、この蒼いぶしつけな子にクドクドとかれこれ一時間、お前相当暇だなってぐらい説教をしていた。
「それで!君は迷惑防止条約って知ってる!」
「し、知りません……」
「そうだよね!知ってたらこんなことしないもんね!」
「ごめんなさいぃ……ウッウッ」
少し厳しいかもしれないが、これもこの子のためだ。すいぎんとうが部屋の隅で興味なさそうにゲームをしているのが若干気に入らないが。
あれ?前もこんなパターンがあった気が……。
「それじゃあ、電話番号教えてくれるかな」
「え!おじいさんに言うんですか!?」
「あたりまえじゃぁぁぁ!!!自分が何したか分かってんのかぁぁぁ!!!」
「で、でも僕……今日は挨拶しにきただけ……」
「きみぃぃぃぃ!!!反省してるのかいぃぃぃ!!!」
「ひぃぃぃぃぃ!!」
まったく反省の色が見えない青い子に、追加でもう二時間ほど説教をしてから、俺は聞きだした電話番号にかけてみた。
無機質な電子音が継続的になる。やがて、3コールほどしてからがちゃりと音を立てて、相手が電話口に出たことを知らせる。
「あ、もしもし。あのですねぇ。お宅のお子さんがですね」
「ああ〜もしかして蒼星石のお友達のお宅ですか〜」
「え?いや……」
「蒼星石がお世話になります〜。菓子折りを持たせましたのでどうぞお召し上がりください〜」
マイペスな電話口の親父は一方的に話を続ける。はて……蒼星石……、聞いたことがある。
いつだったけな……確か床屋に行ったときで……。それとこの気が抜けたような、間延びした声も聞いたことがある。もしや……。
「もしかして、床屋の……?」
「ああ〜お客さんですか〜。ご利用ありがとうございます〜」
「いえ」
やっぱりそうか。ではこの子もあの時の子。やべどうしよ。
「それじゃあ〜蒼星石をお願いします〜」
「は、はい。失礼します」
 ガチャッ
「……あの……聞くけど……な、何しに来たのかな?」
「だから!挨拶に来たって最初っから言ってるじゃないか!」
剣幕に少しびびる俺。相当怒っている。
「でも……ピンポンダッシュ……」
「ドアの前にずっといたよ!気づいてくれなかったんじゃないか!」
「ご、ごめん。下まで目が行かなくて……」
「もう!」
どうやらこの子は本当にただ挨拶をしに来ただけのようだ。でも何故俺の家?
「なんで俺の家に来たんだ?ひきこもりと良好な関係を築いてもなんにもならんぞ」
アドバイスしてやる俺。
「それは、すいぎんとうがここにいるから」
「すいぎんとうに挨拶に来たのか?」
「それもあるけど、姉妹がお世話になってる人だからね。挨拶のひとつや二つは必要だよ」
と、言うことはこの子は……
「君、人形だな」
「え!?そ、そうだよ。僕は誇り高きローゼンメイデン第四ドール、蒼星石。でも、何故?」
「こいつと兄弟ってことは必然的にそうなる。前もそんな奴きたしな。不法侵入という形で」
「へえ。でも……姉妹なんだけど……」
「うん。兄弟だろ」
「う、うん……はは……」
この子の正体と、用件が分かったところで次回に続く。すいぎんとうは未だにゲームをプレイ中。

次回、〜喪男と水銀燈が出会ったら〜「それが問題ではない」

ずっと蒼の「う、うん……はは……」がやりたかったんだ。
297('A`):2006/07/06(木) 02:40:15 O
乙。蒼い子俺も好き
薔薇水晶、水銀、蒼星石がオラの中の3トップ
298ねえ、何か面白い話しなさいよ:2006/07/06(木) 22:06:28 0
〜喪男と水銀燈が出会ったら〜ごめんなさいSS

喪「あれ?なんのゲームだ?それ」
銀「ちょ、ちょっとぉ。今大事なところなんだから話しかけないでよぉ」
すいぎんとうがやっているのはメタルギアソリッド2。こないだ3やってたろうが。
みると、結構苦戦しているようだ。でもお前、これ難易度イージーだろうが。
喪「そんな難易度だと、ミニゲームみたいなもんだろ。子どもには早いんじゃない?」」
ゲームに関しては強気な俺。ちょっと馬鹿にしたように言う。
銀「あ?」
喪「あ、すみません」

〜終〜

毎度の間に合わせSS。蒼いこの続きは明日だ!
299('A`):2006/07/06(木) 22:10:40 0
すいぎんとー
300('A`):2006/07/08(土) 15:10:03 0
ag
301('A`):2006/07/08(土) 20:39:10 0
待ってます
302('A`):2006/07/08(土) 22:13:07 0
密かに74氏を待ってるのは俺一人
303夢は寝てから見なさいよ:2006/07/08(土) 23:25:16 0
〜喪男と水銀燈が出会ったら〜その29「ぼくのなつやすみ」

「それで、挨拶しに来たのは分かったけど、なんでここがわかったんだ?」
この子がここにすいぎんとうがいると分かったのは何故だ?最近は子供服を着て、小学生となんら見分けが
つかないぐらいに自然なんだが、やっぱり飛んだりしてるからか?背中に翼が出せるようにと穴が開いた子供服は
やっぱり不自然か?
「前に、おじいさんのお店に来てたの見たことがあるから」
ああ、あれね。強烈に印象に残ってるよ。
「その時に背中に黒い羽がついてるのをみたんだ。それでまさかって思って」
「なるほど」
「そしたら本当にすいぎんとうがいたから、おじいさんがお友達なら一度挨拶しなさいって」
「ちょっと待て。すいぎんとうがいたと、どうやって確認したんだ。かなり不審だぞ」
「単純に見に行ったんだ。ずっと窓開いてるでしょ?」
なに。じゃああの暑さでだれきった怠惰な生活が窓から筒抜けになっていたという事か。今度から気をつけよう。
「かなりだらしない感じだったから、もっと羞恥心とかもった方がいいよ」
「ぐぬ……」
さっきのお返しだと言わんばかりにきつく言ってくる。さっきのことを相当根に持っているようだ。
「それで、これつまらないものですが」
そういって彼が取り出したのは丁寧に包装された菓子折り。電話で床屋の親父も言ってたな。
「ああ、これはどうも」
「?つまらないものならもって来なければいいじゃない」
横からすいぎんとうが、ちゃちゃをいれる。
「これは日本古来の慎ましき伝統の挨拶なんだよ。覚えときなさい」
「ふぅん」
まったくお前は外国人か。

一刻して

とりあえずみんなでちゃぶ台を囲み、菓子折りをぱくつく。青い子が緑茶を勝手に淹れだしたのが気になるが、うまいのでよしとする。
「まあ、君が人形って事ならその服装も納得いくな。ローゼンメイデンって言うのは皆そんな格好なのか?」
湯飲みを片手に嗜めるように言う。
今の俺なら相手が人形というだけで、たとえこいつらがかめはめ波を打ち出したとしても何の疑いもなく首を縦に振るだろうな。
「む、これはお父様が作ってくださった服さ。そんな格好の君にとやかく言われたくないね」
トランクス一丁の俺に言う。その誇り高き服をすいぎんとうは脱いでいるのだが。
「でも、暑いだろそれじゃ」
「確かにそうだけど、でも……」
「年相応にTシャツに半ズボン、虫取り網にアイスキャンディーでも舐めて田んぼのあぜ道を走り回っていたらいいじゃないか」
「うん……でも、それじゃ男の子だよ……」
「ん?」
「い、いや……はは……」

そんな話で、今日は終わった。青い子は「じゃあね」なんてすいぎんとうに手を振っていた。すいぎんとうは絶対無視すると思ったのに
恥ずかしそうに「ばいばい……」なんて言っていたのは驚いた。やはり、久しぶりに兄弟に会えたのが嬉しいのだろうか。

今日のSSは特にひどいできだな。なんて思いながら俺は今日の夕飯のメニューを考えるのでした。

次回、〜喪男と水銀燈が出会ったら〜「本当に今日のはひどい」


昨日は休んじゃいました。ごめんなさい、いろんな意味で。
>>302
時々思うんだ。74氏はもてない俺たちが作り出した幻だったんじゃないかって
304('A`):2006/07/10(月) 00:10:02 0
>>303
毎回乙です
最高だよ、あんたの語り口!
305('A`):2006/07/10(月) 09:15:39 0
元気のないときはここに来てパワーを得ている
306('A`):2006/07/10(月) 10:35:25 O
俺もだ。久しぶりに来たらかなり更新されててウレシス
307('A`):2006/07/10(月) 10:50:03 0
えっちなの読みたい・・・
308('A`):2006/07/10(月) 17:57:19 O
えろいとテンションあがるからね……
309夢は寝てから見なさいよ :2006/07/10(月) 18:35:17 0
>>307
>>308
板違いになるんじゃないかな?このスレッドで特に規制されてないなら
いいと思うけど、どんなエロSSが読みたいかで変わってくると思います。
普通のエロパロが読みたいならやっぱりエロパロ板に行ったほうがいいと
思います。ただ、喪男と水銀燈をモチーフにしたエロSSはここでしか
かけなそうですね。職人さんがいればの話ですが。

>>304
ありがとうだ!
310あなたは私の犬よ!:2006/07/10(月) 19:19:14 0
〜喪男と水銀燈が出会ったら〜その30「一秒間に……」

時刻は、平日の暮れなずみ始めた夕方。
普段と変わらない繰り返しの生活は、益々怠惰なものになっていて、この時間帯のオレンジ色の夕日なんか最高に物憂げだ。
そんな生活が変わったとすれば、蒼星石という蒼い子がちょくちょく遊びにくるようになったぐらいか。
だが、今扇風機の前でアイスを舐めている彼の姿も、なんら変わりない、平凡な日常の一こまだった。
(すいぎんとうはグースカと昼寝をしていたので、控えめな彼にも扇風機の風にあたるチャンスがあったのだ)
気がつけば、日は明るいものの、6時を回っている。夕食時だ。
こんな中途半端な時間に家に帰しても家の夕飯に遅れるだろう。折角なので蒼星石には夕飯を食べていってもらう事にする。
「飯、食べてくか?」
ボーっと扇風機の羽を見ていた蒼星石に声をかける。
「え、いいの?」
少し、驚いたように彼は顔を上げた。多分、不意に声をかけられた事にも驚いたんだろう。
「ああ、もう6時だしな。折角だから食べてけよ」
「ありがとう。じゃあおじいさんに電話するね」
彼はそういいいながら立ち上がり、トタトタと小走りで電話に向かった。電話が置いてある台は彼にとっては少し大きい物らしい。、
背伸びをし、台の縁から目をようやく覗かせて、苦しそうに番号を押している。

「おじいさん、お世話になりますだって。僕がお世話になってるのに変だね」
電話を終えた蒼星石は、はにかみながらそう言ってきた。床屋のおじさんは了承したらしい。
「じゃあ、作るか」
今日の夕飯は何にしようか。こんな風に献立を考えるのもすっかり慣れてしまっていた。確か、安売りしていた野菜を買っていたんだ。
今日の夕飯は野菜炒めにしよう。野菜は嫌いだ、と、ごねるすいぎんとうの姿が目に浮かんだ。
台所に立つと、いつのまにか後ろにいた蒼星石が「僕も手伝うよ」と声をかけてきた。そのおかげで今日の夕飯は早めに用意ができた。
未だグースカと昼寝をしているすいぎんとうをこのまま鞄にぶち込んでやろうかと思ったが、酷なので夕飯ができたと
肩をゆすって起こしてやる。

「ごちそうさま」
案の定、「野菜きらぁい」とごねだしたすいぎんとうのために追加でハンバーグを作ってやって、今日の夕飯を終えた。
食べてるときに、「このハンバーグは邪道よぉ……」とか言ってたが無視する。
時間は8時をまわってしまっていた。途中、ひき肉を買いに走ったせいか、いつもより遅い時間に食べ終わった。
蒼星石を家まで送らなければいけないのだが、この時間に外にでるのは疎い。一人で帰れるとかいっているがそうもいかない。
「今日は泊まっていけよ」
「いいの?はは、お泊りなんて久しぶりだな。鞄持ってきてよかった」
お前持ってきてよかったってそれで飛んできたんじゃねーかこのやろー。おかげで窓ガラスは粉々だよ。夏だからいいけど。

「じゃ、飯も食ったし、風呂入るか」
食後、お腹を休めてからすぐ入れるように、いれた風呂の湯がいっぱいになった。
お泊りには醍醐味とも言える、家風呂。男同士、裸の付き合いをするためにこの家風呂に蒼星石を誘う事にする。
「ほら、行くぞ」
「え!?僕!?」
何故か、台所で皿洗いをしている蒼星石に声をかける。(手が届かないので台に乗りながら)
蒼星石はすっとんきょうな声を上げて、洗っていた皿を危うく落としそうになっている。
「?そんな恥ずかしがるなよ」
「でも、僕は……」
エプロンで手を拭きながら、もじもじと渋る。このエプロンどこからだしたんだ。
「ほら、もういくよ」
家風呂は男としての大事な儀式、これは誰もが通る道だ。男はこうして大人になっていく。と、いうことで
渋る彼の手を引っ張り、ちょっと強引に脱衣所に向かう。つかんでいる手から、悲鳴のような声が聞こえた。

〜続く〜

次回、〜喪男と水銀燈が出会ったら〜「風に聞こう」

すいぎんとうの出番が少ないけどまあいいや。
311('A`):2006/07/10(月) 21:14:46 0
なんか蒼星石カワイソス・・・
312('A`):2006/07/10(月) 21:17:15 0
これからいいところじゃないか!じゃないか!
313('A`):2006/07/10(月) 22:43:22 0
なんか筆力があがってね?
314('A`):2006/07/11(火) 07:55:07 O
微妙にあがってるな



あと、エロSSなんていらない
315('A`):2006/07/11(火) 10:51:44 O
蒼星石












ハァハァ
316('A`):2006/07/12(水) 10:45:51 O
投下待ってるノシ
317('A`):2006/07/12(水) 16:25:05 0
期待
318('A`):2006/07/12(水) 17:21:16 O
調子くれて俺も書こうと思うんだが…
319('A`):2006/07/12(水) 18:32:52 O
ガンガレ
320('A`):2006/07/12(水) 18:42:46 O
いけいけ
321('A`):2006/07/12(水) 21:58:10 O
322うるさいうるさいうるさい!:2006/07/12(水) 22:40:48 0
〜喪男と水銀燈が出会ったら〜その31「舞い降りた天使」

俺は蒼星石をつれて、脱衣所の扉を開けた。相変わらず蒼星石は後ろでぐずっている。
「ね、ねぇ。僕は……」
「どうした?」
俺はというと、すでに、身にまとっていた衣服を脱ぎ捨て、痩身な体をさらけ出している。
それ故、言葉に反応するたび俺の(自主規制)が揺れ動く。蒼星石はそれにいちいち顔を赤らめ、目を逸らす。まったく、
男同士だというのにおかしな奴だ。
「僕は……」
蒼星石は俺から目を逸らしながら話をする。
「ほら、脱げよ。着替えなら用意してあるぞ」
「そうじゃなくて!」
いきなりに語気を強める。よほど嫌なのだろうか。だけどお前そんな事言ってたら修学旅行とかでからかわれるぞ。
「ほら、もう」
いつまでも渋る蒼星石に業を煮やした俺は、こいつが裸の付き合いに慣れるためにも、強引に服をひっぺがしにかかる。その刹那。
「あ!いや!もう、やだ!!」
蒼星石の手が風をきるように、俺の手を弾いた。
「あいたっ!」
まるで女ような声を出して、俺の手は振り払われた。明らかに語気を強めた口調ははっきりと俺を拒絶している。
振り払われた手は思ったより強く叩かれたらしく、痛みにジンジンと痺れる。
「やめてよ……」
蒼星石は顔を伏せたまま床に目を据え、気を荒げた事を反省するかのようにポツリと呟いた。だが、控えめなその言葉にも
拒絶の意はしっかりと含まれている。
俺は、理解した。
「そうか……分かった」
「え?」
「誰でも、嫌だもんな。俺と風呂入るの」
「え?あ、あの」
「悪かったな。一人で入れよ。俺はもう寝るから」
「ち、ちが!」
「……おやすみ」
顔を向けずに、言う。自然に言えただろうか。
扉のノブに手をかける。すると、後ろからそれを静止する声が聞こえた。吐き出すように出された声は、脱衣所に響く。
「待ってよ!」
「え?」
「は、入ろう。お風呂……」
切り詰めたようにつなげられた言葉は緊張しているようだ。
「無理しなくていいんだぞ」
「違うよ!そ、その、さっきはちょっと恥ずかしかっただけだよ。だから、別に君が嫌だとかそういう事じゃなくて……」
「いいのか?」
「う、うん。でも、ちょっとびっくりすると思うんだ……」
「大丈夫だよ。じゃあ、入ろうぜ」
自分の体にコンプレックスがあるのか、俺はそれを気遣ってから、風呂を促す。
「うん……。さき、入ってて……」
「ああ」

次回、〜喪男と水銀燈が出会ったら〜「ポエッ」

ちなみに、今までの会話は全て全裸で進められていた。

最近サボりすぎです。ごめんなさい。
>>318
読みたーい!
323('A`):2006/07/13(木) 01:26:05 O
蒼星石!!蒼星石!!
(AA略



てか銀様出番減ってるよ銀様('A`)
324('A`):2006/07/13(木) 07:49:55 0
水銀燈の出番が少ないのはちょっとのあいだだけだよね。
蒼星石も好き
325('A`):2006/07/13(木) 12:30:24 O
>>318の投下に期待
今日も今日とて暑かった…
この暑さは殺人的で外仕事の俺の命を奪いかけた

一念発起で働きだしたが、夏場の土方がこれほどまでにキツいものだとは……

あぁ……辞めようかなぁ……

「ただいま…」

答える者はいなかった

「……なんだまた出掛けてるのか」

かなり変わった同居人がいるのだが、だいたいこの時間帯には家にいないらしい。
まともに家にいるのは休日くらいだ。

「ちっ……飯の用意させようと思ったのになぁ」

まぁ奴に頼んだところで絶対拒否されるだろうが(前例多々あり)


作業着を脱ぎ捨てエアコン全開パンツ一丁。
The駄目男の図

「あ゛あ゛〜涼しい〜」

この空間はまさに楽園と化した

銀「だらしなぁい」

「んあ?」

どうやら俺の楽園を邪魔する同居人が御帰宅なされた模様

銀「まったく…女の子の前でそんな格好なんて」

「知るか。俺の勝手だ。しかもお前は女の子ではなく、呪いにんぎょ…あだっ!」

銀「生意気ね」

「ちょっ!お前!裸体に羽を刺すな!!マジ痛てぇんだってこれ!!」

銀「あなたが悪いのよ?」

「この場合どう考えてもお前が一方的に攻撃してるんだから、俺に非は無い!!」

銀「ふぅん…もっと刺して欲しいのね?」

「……ごめんなさい」


この呪い人形こそ、同居人である水銀燈だ。

ある日差出人不明で送られてきたトランクに入っていた。(そのときの話は追々)


つづく


取り敢えず書いてはみたが駄作ですごめんなさい('A`)
銀「…汗臭ぁい」

「当たり前だ。お前のように一日ふらふらしてるわけじゃねぇんだからな」

銀「なぁに?また羽が欲しいのぉ?」

「御免蒙る」

銀「帰ってきたらすぐお風呂に入りなさいよ」

「なら風呂沸かしてとけよ」

銀「何で私が?」

「どうせ暇だろうが」

銀「私は私で忙しいの」

「けっ…ニートが何を……すいません」

水銀燈の無言の圧力に負けた……
いや!俺は負けない!!いつか必ず水銀燈をギャフンと(ry

銀「ご飯はまだかしら?」

「あ?さっき帰ってきたばっかりだからあるわけねぇだろ」

銀「まったく……使えないミーディアムねぇ」

「人の力を勝手に使う奴に使えないとか言われたくねぇ。それに、お前暇なんだから飯くらい作れよ」

銀「やぁよ。めんどくさい」

「なら俺もめんどくさい」

何時もこんな感じだ。
俺が何か言えば何かと反抗してくださる。

最長四時間ほどこんなやりとりをしていたことがあるが、流石に両者共に疲れ果てた。

「……不毛な行動だ」

銀「なら、さっさと用意しなさい」

「………カップラーメンとカップ焼きそばとカップ…」

銀「全部却下」



つづく
328('A`):2006/07/13(木) 21:05:09 0
329('A`):2006/07/13(木) 21:07:01 O
なんかこーいうのイイね。
日常にさりげなく銀様がいる(´∀`)

俺のとこにもくればいいのに…
「ならこの家には飲み物しかないな」

銀「……」


ふはははは。
俺は食材を買い置きしないのだ!!
それはお前も知っているはずだぞ水銀燈。
俺の勝ちだ♪


銀「…買ってきなさい」

「……」


目がマジだ…
殺る気マンマンですね?

「……仕方ない」
Tシャツとジーンズを着る。
べ、別に水銀燈が怖かったからじゃないからね!!
この不毛なやりとりに終止符を打つために俺が折れたんだからかね!!


銀「行ってらっしゃーい」

「お前も来るんだよ」

銀「え?!ちょっ、ちょっと!?」


有無を言わせず水銀燈の手を引きながら家を出た。



つづく。


短いですが…
なにぶん改行が多いと怒られましたので……
〜喪男と水銀燈が出会ったら〜その32「戦う女の子」

湯気が立ち込めた浴槽は今にもカポン、と聞こえてきそうな雰囲気で、熱めにいれた風呂の湯は体の芯まで暖める。
バスタブに肩まで浸かるように深く沈めた体勢は眠気を誘う。
蒼星石が来る前に寝てしまっては本末転倒だ。顔に湯をかけ、意識を覚醒させる。
「ねぇ、入るよ……」
曇りガラスの向こうから、うわずった蒼星石の声が聞こえる。
「ああ、どうぞ」
「うん……」
カラカラッと音を立てて、古臭い曇りガラスの扉は開いた。床にヒタッと足を置く音が聞こえる。
俺はというと、扉から背を向けた状態でバスタブに浸かっているので、蒼星石の姿は見えない。多分、その方が蒼星石
にも都合が良いだろう。てかぶっちゃけもうどうでもいいわ。結構さっきの事が響いている俺は、若干、茫然自失になっていた。
要するに鬱である。ぼんやりと浴槽の天井を見つめながら俺は何も考えていなかった。
「じゃ、頭洗ってやるよ。そこ座りなさい」
俺は怠惰にバスタブから体をあげて、蒼星石をお風呂の……あれあれ、お風呂にある椅子に、座るよう促した。
すると、おかしなことに、顧みた蒼星石は、女のようにバスタオルを胸の位置まで巻いてしおらしく立っていた。
「あのね、僕は……」
蒼星石はもじもじしながら何かを語ろうと口を開く、が、俺はそれを遮る。
「蒼星石、もういい。分かったから……」
「そ、そうなんだ!実は僕はね!……」
「お前がそんなつらい経験してるとは……」
「へ!?」

鈍感な読者諸君は気づかんかもしれんが、
俺は不自然に巻かれたタオルを見て、明確に理解した。蒼星石が風呂を入るのを嫌がったことを……。

蒼星石には悲しい過去があるのだ。とても悲しい……。そのタオルは、恐らくはつらく悲しい傷跡を隠すためなのだろう。
俺は煙草跡やら痣やらを、さらには布の向こうの青白い体を想像して、蒼星石のつらい経験、思い出したくない過去、それらをすべて悟り、
音速を超えた光速の速さで脳内補完した。蒼星石、ごめんな……。
それらについて、蒼星石自ら語らせ、古傷を抉らせるようなまねはさせない。だからもういいんだ!
「さ!頭を洗ってやるよ!座って、座って!」
俺は蒼星石を不安にさせないよう、かつこれ以上暗い過去を思い出させないように、明るい声で促した。多分誰が見ても今の俺は
明るい好青年だ。
「ね、ねぇ。本当に分かったの……?」
「ああ、もういいんだ」
「本当に……?」
「優しいおじいさんに出会えてよかったな。俺にも、遠慮なく頼ってきてくれ。絶対守ってやるから」
「な、な、な、急に何を……」
「ほら、目瞑って」
「うわぷ!」
そのまま俺はガシガシと蒼星石の頭を洗い始めた。この後はゆっくりと湯船に浸かって、いろんな話をしよう。
頭を洗う反動で(自主規制)をブラブラ揺らしながら、目の前にある痩身な幼い体を、俺は守りたくなった。

次回、〜喪男と水銀燈が出会ったら〜「一介の高校生」

お気づきのように喪は馬鹿です。
>>323
>>324
ごめん……。蒼も同じぐらい好きなんだ。愛してるんだ。
332('A`):2006/07/13(木) 23:56:29 O
投下乙かレンピカ

蒼星石と風呂・・・






考えただけでハァハァだぜ!!(´∀`)
333('A`):2006/07/14(金) 03:35:28 O
なんかいいな
334('A`):2006/07/14(金) 21:18:43 O
投下期待パピコ
335('A`):2006/07/14(金) 21:29:32 O
彼の作品は本作にはないものを埋めてくれる力がある
と、言うわけで水銀燈を引き連れて買い物に出たわけだが……

時刻は七時近いと言うのに相変わらずの暑さにウンザリだ……
ちゃっちゃと食い物買って楽園(?)に帰ろう

しかし、さっきから妙に周りの視線が痛いな……

「んー……何でだ?」

銀「いい加減手を離しなさいよ!」

「………」

銀「何よ?」


水銀燈(こいつ)だ……
周りの視線が水銀燈に集中してる……
ゴスロリに羽付いてれば嫌でも目立つわな……

「…お前何で着替えてこなかった!!」

銀「あなたが強引に連れてきたからでしょうが!!」

「あー………」

銀「まったく…ブツブツ………」


水銀燈と出掛ける時は(頻繁にではないが)いつも着替えさせているのだ。
流石に往来の場でゴスロリで彷徨くのはちょっとあれなんでね……
個人的にはゴスロリは大好きです。
まぁ水銀燈にそんなこと知られたら馬鹿にされるのは目に見えてるから内緒だが

銀「それで?どこに行くのかしら?」

「決まってんだろ?自炊嫌いの男の味方、24時間営業のコンビニだ」

銀「……あくまでも、自炊はしないと言い張るのね……」

「当たり前だ。事後処理のめんどくささときたら…」

銀「……本当にあなたって…」

あー……また始まったよ俺批判
これ長いんだよなぁ……ここぞと言わんばかりに批判しやがるし……

??「あーちょっと君たち」

不意に声をかけられた。
振り向くとそこには……


つづく
337318。なんかとても憂鬱:2006/07/14(金) 21:44:18 O
「………」

警察官がいらしゃいました。

えー……この状況はあれですか?
俺の感が正しければ……

警察官「ちょっと職務質問させてもらうよ」

「………やっぱり」

だいたい水銀燈と出掛けると警察官に職務質問されるんだよなぁ……
子供の手を引く好青年。
ふむ。実にふつうの光景のはずなんだがなぁ……

銀「いやぁ〜犯されるぅ〜」

「ちょっ!お前!誤解を招く発言は…」

警察官「ちょっと署までご同行願おうか」

「誤解だ!冤罪だ!陰謀なんだぁぁぁ!!」

毎度のことながら、どうしてこいつは……
隣でクスクス笑っている水銀燈を睨んでやるが効果無し。

あー……全く…
当分、飯にありつけそうにないな……
腹減った……



つづく。


何だか書いている内によくわからない内容になってきました。
見苦しいとは思いますが暫くお付き合い願います
今日の投下遅れそうです。
339('A`):2006/07/14(金) 23:22:31 O
>>338
毎回楽しみにしてます。
340('A`):2006/07/15(土) 00:38:10 O
投下モツカレー

なんかぬるくていいな

>>338
楽しみにしてます

蒼星石!!蒼星石!!
(AA略
34153:2006/07/15(土) 00:41:10 0
〜喪男と水銀燈が出会ったら〜その33「水銀燈は何も知らない」

依然、何かの本か、はたまた何かのテレビで見たことがある。幼い頃、辛い境遇に立たされていた子どもは何よりも、
愛されることを欲すると。
ならば愛そうじゃないか。穴が開くまで。

俺は風呂の中で蒼星石を愛しまくった。愛について語ったり、直接「愛してる」と言ったり、とにかくもう俺はがんばった。
彼の心の虚無を満たそうと、全力で頭の中にある語彙を並べまくった。
そのかいがあったのかどうかは分からないが、俺に心を開いてくれたのはめがっさ感じる。ものすごく抱きついてくるんだ。
よっぽど愛を渇望してたのか、終いには胸元に顔をしずめてきて、「ありがとう。僕も好きだよ……」と、やや上気した
顔でささやいてきてくれた。やった!俺は彼の心の虚無を満たせたのだ!
「愛している」が「好き」と、彼によって転換されていたのにやや疑問を持ったがそんな事は些細な問題だ、俺は力強く抱きしめ返す。
浴室は湯気が陽炎のように揺らぎ、風呂の水蒸気が小糠雨を形つくっていた。

そんな時間も、もう終わる。
いつまでも俺に抱きついていた蒼星石も、さすがにのぼせたのか、俺を浴槽に残して一人上がっていき、脱衣所に戻っていった。
俺は少し広くなった浴槽で、大きな達成感をかみ締める。
ああ、いつかは、俺の事もこんな風に愛してくれる人に出会えるんだろうか。俺のひきこもりを治してくれる人に出会えるだろうか。
何故か、水銀燈の顔が浮かんだ。だが、熱い湯でそれをかき消し、かぶりをふるう。

「あーさっぱりした」
蒼星石から一拍遅れて風呂からあがった俺は、お決まりの台詞と、お決まりの牛乳一気飲みを敢行して、寝る準備をする。
蒼星石は、未だにのぼせているのか、相変わらず真っ赤な顔をして、俺の牛乳一気飲み敢行を見守っている。
水銀燈は……もう寝てた。最近よく寝るなぁ。鞄から聞こえる壮大な寝言を聞きながら感心する。夜の歯磨きとお風呂を
すっぽかしたことは感心しないが。
俺も壮大に夢の世界にワープするため、布団を用意していると、蒼星石が一緒に寝たい、と言ってきた。
もちろん全力でオーケーする。彼が欲するままに、俺は愛を注ぐ。
さあ、またもや壮大に抱きついてくる蒼星石を脇に抱えながら、インザドリーム。壮大に俺は夢の世界にトリップするのだった。

次回、〜喪男と水銀燈が出会ったら〜「セクシー過ぎてごめんなさい」

一応これで蒼い子編は終わりです。蒼い子のどうのこうのの苦情は受け付けません!
次は水銀燈がどんどん登場だ!
>>335
もう抱きしめゆ!
342('A`):2006/07/15(土) 00:48:41 O
ちょwwww最後まで気づかないのかよwwwww
343('A`):2006/07/15(土) 01:40:05 O
蒼星石萌へー
もう水銀燈はいらんな
344('A`):2006/07/15(土) 03:51:13 0
>>343
それは言っちゃダメwwwwwww
34553:2006/07/15(土) 10:03:27 0
〜喪男と水銀燈が出会ったら〜番外343

「何よ……何よ何よ何よぉぉぉぉぉ!!!!!」
「おいぃぃぃぃぃ!!!!!!モニターがぁぁぁぁぁ!!!!!」

今日も日本晴れ。気持ちよく晴れた空はこいつのいきなりの怒声のおかげで正に、晴天の霹靂になった。
数刻前、日の光りによりキラキラと埃が輝いた部屋で、水銀燈が私もパソコンをやりたいと駄々を捏ねたのだ。
仕様がないので、勝手に遊んでろと貸したのだが、どこかのページで何かの文章を読んだ途端、モニターに拳を突き立てやがった。
「おいぃぃぃ!!!モニターの中身なんて始めてみたよぉぉぉ!!!バチバチいってるぞぉっぉ!!!!」
「うるさいわぁぁぁ!!!あなたの中身も見せてあげましょうかぁばばばばば!!!!」
「ひぃぃぃぃぃ!!!!」
やばい、完全にヒステリーを起こしている!このままでは鏡を用いないで自分の後頭部を見るがごとく、不可能物体の
おぞましい肉のオブジェが産声を上げて完成してしまう。そんなことは断じて回避せねば!おかぁさん(泣)
「とりあず落ち着け!何があったのか知らんが、そんな事してもどうにもならんぞ!」
俺はモニターをしつこく攻撃している水銀燈を諭す。その姿はどこかの社会現象を巻き起こしたロボットアニメのように、
恐ろしいものだった。
「ちくしょぉぉぉぉ!!!343んんんん!!!」
「だれぇぇぇぇ!!!!!」
そんな俺の言葉を無視し、(頭に入らなかったのかもしれない)さらにモニターを鉄のクズに変えていく。
俺は、水銀燈が落ち着くまで、頭から布団をかぶり、震える事しかできなかった。

「はぁ、はぁ……もう、もう……うぅ」
ひたすらに響いた破壊音が、ようやく止んだ。俺はというと、布団の中で情けなくも涙を流し、小動物のように小さく怯えていた。
気づくと、水銀燈は顔を伏せ、涙を流していた。後ろからみた背中は、さっきの姿からは想像もできないほど小さいものだった。
「お、おい。大丈夫か?」
恐る恐る声をかける。
「うっうっ……私は誇り高き……うぅぅ」
どうやら相当ショックな文章を見たらしい。そしてそれは、恐らく、水銀燈を傷つけるものだったようだ。
「いったい、何を見たんだ。話してごらん」
静かな声で宥める、肩に手を置こうとしたその刹那!
「あのね……も、もう……私はいらないってぇぇぇぇ!!!!!いらない子かぁぁぁぁ!!!!!」
「うわばばばばば!!!!」
水銀燈はまたもや怒りに震え、怒声を上げると、近くにあった冷蔵庫に物凄い衝撃音を立てて拳を突きたてたのだ。
「おいぃぃぃ!!!!冷蔵庫ってこんな風にできてないだろぉぉぉ!!!ああああああもうぅぅぅぅ!!!」
「ちっくしょぉぉぉぉ!!!!343んんんん!!!あのやろぉぉぉぉ!!!!」
「だから誰ぇぇぇぇ!!!!かぁさぁぁぁぁん!!!!」

世界は俺たちを残して、新たなる破壊神を誕生させる。全てを置いてけぼりにして……。

 〜終〜

なんの気はない突発SSです。
346('A`):2006/07/15(土) 11:22:02 O
銀ちゃーーーーーーん!!!!!!

347('A`):2006/07/15(土) 14:20:58 O
343ーーーーーーー
348('A`):2006/07/15(土) 16:41:16 O
ガンバレ銀の字





ところで銀の字って書くとブラックラグーンみたいでステッキーですね
349('A`):2006/07/15(土) 17:41:14 0
頭文字【銀】
350('A`):2006/07/15(土) 18:57:26 0
お銀ちゃん
351('A`):2006/07/15(土) 22:06:03 O
投下期待カキコ
352('A`):2006/07/15(土) 23:58:40 O
銀様怒りすぎw
ほんの冗談じゃないですか
このスレの主役は銀様だよ
35353:2006/07/16(日) 00:16:47 0
〜喪男と水銀燈が出会ったら〜夏祭り編その34「君がいた夏は」

「時代は夏祭りよ!」
昼寝中、そんな声で起こされた午後三時。目を開けた先には、どこぞで貼られていそうなポスターをハンカチのように握り締めた水銀燈がいた。
自信満々に、世間の流れを完全に掌握しきったような顔で、まだ寝ぼけた俺を見下ろしている。今にも鼻でフフンと笑いそうだ。
「そうだね、時代は夏祭りだ。寝る」
適当にあしらい、また惰眠をむさぼろうとした所、ちゃんと話を聞きなさい!と一喝され、眼前にくしゃくしゃになったポスターを
提示された。
そのポスターには魅力的な言葉が散りばめられ、誰もが心躍るような、楽しい夏祭りを印刷したものだった。
「……時代は夏祭りだ。それで?」
もうとっくにわかってはいるが、一応、確認の意味で水銀燈の意図した思惑を尋ねてみる。
「行きましょう!」
やっぱりそうだった。

「行きましょうよ!楽しそうじゃない!」
「そうだね。プロテインだね」
一人でテンションの上がっている水銀燈は未だに布団の中にいる俺を揺さぶり、小学生のように駄々をこねる。
俺はと言うと、布団を頭からかぶり、適当にあしらう事に徹していた。
「ねぇねぇ。行きましょうよぉ。ねぇ〜」
「うんうん。プロテインプロテイン」
「む、何よ!この引きこもり!もういいわ!」
水銀燈はいつまでも要領を得ない会話に腹を立て、鞄の中に閉じこもってしまった。
ふう、これでゆっくり寝れる。安眠の世界に旅立てる、そう思った刹那、水銀燈が鞄の中でベソかきだした。

「これが浴衣ね。なんだか窮屈だわ」
あのあと、もちろん安眠などできるわけがなく、バツが悪い俺は何故か押入れの中に存在していた浴衣を引っ張り出し、水銀燈に着付けてあげた。
「でも、これ女の子用の服でしょ。なんであなたが持ってるのよ」
見知らぬ服に身をつつみ、うきうきしていた水銀燈も、至極当然の疑問を問いかけてきた。
「何故かな、押入れの中に入っていたんだ。理由を考えてはいけないよ」
本当に考えてはいけない。作者の首を絞めてしまう。
「ふぅん。ね、それより、早く行きましょうよ。もう始ま……」
「満足したか。じゃあ一緒に昼寝しよっか。こっちゃこ」
またベソかきだした。

祭りはすぐ近所でやっていた。道路にずらっと並んだ模擬店は活気に満ち溢れている。
はぐれないようにと、手をつないだ水銀燈は、折角つれてきたのにもじもじとあまり活動的でない。雑踏に物怖じしているのか。
それなら俺もだ。怖いよ人ゴミ。
「す、すごい人ね……」
「ああ、祭りだもの」
「た、たくさんいるわ……」
「ああ、祭りだもの」
ギクシャクとした水銀燈の言葉を聞き流しながらも、祭りの活気にあてられて、俺も結構楽しくなっていた。

 続く

頭痛いわぁ。
354('A`):2006/07/16(日) 00:21:54 O
投下GJ!!
銀様かぁいいよ銀様
(*´Д`*)=з
35553:2006/07/16(日) 00:42:52 0
〜喪男と水銀燈が出会ったら〜番外354

「うふふふ……」
「お、おい……どうした……?」
「くふふふ……」
水銀燈がさっきからパソコンのモニターに向かってなにやら卑猥な笑い声をだしている。
気になった俺は、その姿にいささか畏怖を感じつつも、声をかけてみた。だが、よほど熱中しているらしく、水銀燈は問いかけに気づかない。
しめた、後ろからこっそり覗いてやれ。どれどれ……。

354 :('A`):2006/07/16(日) 00:21:54 O
投下GJ!!
銀様かぁいいよ銀様
(*´Д`*)=з

世界は回る。あの日、夢見た星を芥に帰してから。

 〜終〜

何の気はない突発SSです。書いてて楽しいです。
356('A`):2006/07/16(日) 01:11:15 O
銀様が俺のカキコ見て喜んでるなんて…






もう死んでもいいや
(´∀`)



ごめん…眠くてテンションがおかしいや(´・ω・`)
357('A`):2006/07/16(日) 02:15:02 O
なんか53に触発されてSS書いちまった、つまらなかったらスルーしてくれ
358('A`):2006/07/16(日) 02:49:37 O
〜ある浪人生の夏の夜〜

うだるような暑さの午後を切り抜け、気温もそこそこ下がってきた夜も過ぎ、今は深夜、昼間はうるさかった蝉もこんな時間にはお休みだ。
「勉強はこの時間に限るな」
などと考えていると


コンコン


俺一人しかいない部屋にノックの音が響く、しかも音の発生元は、背後の窓だ。
「よお、また来たのか」机に向かいながら、俺は『彼女』に話しかけた
「来ちゃ悪かったぁ?」甘ったるい声で『彼女』は答える、いつものやりとりだ。
「いえいえ、来ていただいて光栄ですよ。外暑いだろ?今開けるから」
やりかけのテキストを閉じ、窓を開ける。日本の夏特有ではあるが、最近その攻撃性を増した熱気と共に、夜の闇に浮かぶ、白い、美しい少女の顔が目に入った。
「ホントはもっと前から開けときたかったんだがな、なんせこの猛暑だろ?」
機嫌を取るわけではないが、言ってみる。まあ80%くらいは本気なのだが…
「気にしなくていいわよぉ、私、暑いとかカンケーないしぃ」
そう、驚くなかれ。と言っても、窓からの訪問者、というだけで十分に驚愕に値すると思うのだが、俺の知り合ったこの『彼女』は『人形』なのだ。彼女の名前は『水銀燈』。これから、毎日
359('A`):2006/07/16(日) 02:55:34 O
がしんどい浪人生の、眠くてかったるいけど、ちょっと幸せな時間が始まる……のか?(笑)




とりあえずこんなもんです。拙い文章ですが、勘弁してください。眠さと勉強したくなさがあいまって、何故か書いてしまいました。続くかどうかもわかりません。ただ一つわかることは、自分が53のファンだってことくらいです(笑)
36053:2006/07/16(日) 09:26:43 0
〜喪男と水銀燈が出会ったら〜番外357

銀「ふぅん……。中々いいじゃなぁい」
喪「お、おい。どうした」
銀「でも、私こんな喋り方じゃないわよぉ。何よこの、ぁとか、ぉとか、ぃは。全然違うわよぉ」
喪「ばーか、ばーか、まんこ。どうせ聞こえないだろ」
銀「あ?」
喪「あ、すいません……」

喪「と、ところで、何をみてたんだ?」
銀「これ、357のSSよ」
喪「へぇ。どれどれ……。おや、浪人生だと。未来があっていいなぁ。ガハハハ」
銀「…………」
喪「職人が少ないこのスレで、こういう人はいいなぁ。最近は318氏とかも降臨してるし」
銀「主人公が働いている、って所でもうあなたとは違うわね」
喪「死ね」
銀「おめーが死ね」
喪「ま、とりあえず言えるのは、続きが読みたいって事だよな。クソが」
銀「そうねぇ。おめーがクソ」
喪「…………(パシッ)」
銀「(ドゴッ)」
喪「あ、いってぇ。はは、お前本気でやんなよ。はい、もうこれでお終い(ベシッ)
銀「いやいや、ないわよぉ(ドギャッ)」
喪「あ、いてぇ。お前なんでこれ顔やるんだよ。はい、もうホントにお終い(ブニッ)」
銀「ふぁなただってかふぉじゃない。あ、何でよふぇるのよぉ(あなただって顔じゃない。あ、何でよけるのよ)」
喪「いやいや、ないよない。もうさっきので終わりだもん。相子だもん」
銀「ふぃたたた!ふぃたいよぉ!(いたたた!いたいよぉ!)」
喪「大丈夫大丈夫。あと10秒位でもう相子だからさ」
銀「ふわぁ!ふぃたいよぉ!あーん」
喪「あ、あ、ごめ……(パッ)」
銀「オラァ!!(ドゴォッ)」
喪「いってぇ!!」

 〜終〜

途中でドロップアウトしてしまいましたが、応援SSと考えてくだされば幸いです。期待だ!
361('A`):2006/07/16(日) 14:45:40 0
増えてる(゚∀゚)=3ムッハー!
53氏以来ここの銀ちゃんは子供っぽさがいいな
362('A`):2006/07/16(日) 16:11:39 O
シコシコ


ハァハァ銀ちゃん………ウッ!!!



ザッパァァァァァァァン!!!!!
363('A`):2006/07/16(日) 18:41:29 0
357です。昨日の投下は携帯からだったんでPCで見ると改行足んないですね(汗)

まあ今日も書けたら書きます。自分の書いたものが人に読まれ、そして評価される
というのは嬉しいですねー。53さんのss、ありがたく読ませていただきましたm(_ _)m

ではもう少し勉強して来ますノシ
364('A`):2006/07/16(日) 18:42:23 O
銀ちゃんフィギュア欲しいよー
365('A`):2006/07/16(日) 18:42:48 0
うわ、ごめんなさい。上げてしまいました・・・orz
366('A`):2006/07/16(日) 19:48:31 0
367('A`):2006/07/16(日) 20:09:00 O
SSのネタにして欲しくて書き込みするものじゃないわ…。
368('A`):2006/07/16(日) 21:18:31 O
てか在り来たり過ぎんだよなネタが。


喪と銀ネタは、53だけでいいよ
369318。Gが特攻してきた…:2006/07/16(日) 21:46:12 O
「腹減った……」

銀「まったく、あなたって本当に進歩がないわねぇ」

「お前に言われたくないよ!!」

結局、警察官の誤解が解けるまで二時間半を要した。
はじめのうちは楽しんでいた水銀燈も流石に飽きたらしく、結局は親戚の子と言うお決まりの嘘で釈放していただきました。

「……毎回毎回飽きないのかお前は?」

銀「楽しいわよ?毎回あなたの反応が違うから見てて飽きないわ」

「…お前性格悪いな」

銀「それはお互い様」

「俺は違うだろ」

銀「いいえ。あなたの性格はもう既に壊死しているようなものよ」

「……orz」

お前は俺をそんな風に見ていたのか…
お兄ちゃんはショックだよ…

銀「早く、ご飯を買って帰りましょう」

「だ れ のせいで遅れが出たと思ってんだ!!」

銀「う〜ん……あなたのせい」

「俺かよ!!悪いことは全部俺のせいかよ?!」

銀「拗ねてないでさっさと行くわよ」

誰かこいつに人の話は最後まで聞くという事の大切さを教えて下さい……
もう俺の手には負えないよ……

そんなこんなでコンビニに着いたわけだが……

「………」

銀「………」

見事なまでに弁当類が品切れ状態です。

つづく
370318:2006/07/16(日) 21:54:32 O
銀「何もないわね……」

「………お前のせいだ」

「何よ!私が何したって言うのよ!?」

あくまでも自分に非は無いと言い張りますか君は……

「……今晩は(も)カップ麺だな」

銀「い〜やぁ〜カップ麺飽きたぁ〜」

「ガキか!お前は!?」

手足をバタバタして駄々をこねる水銀燈…
お前いつからそんなキャラになったんだよ……

「……さっさと買って帰るぞ」

銀「…ブツブツ…」

まったく……
コンビニに何しに来たかわからん……
これなら大人しく、家にあったカップ麺シリーズを食っていた方が有意義だったはずだ絶対。


つづく


なんかありきたりでつまらないらしいので暫く書くのやめるよ……ごめんなさいつまらなくって
371('A`):2006/07/16(日) 22:09:25 O
>>318
逆に考えるんだ。
作品とゆーものは評価があるところに存在意義があるんですから、気にせず投下しながらネタ考えてけばいーじゃないっすかー(´∀`)
372('A`):2006/07/16(日) 22:42:17 O
>>370 つ、つまらないなんて言ってないわ!!
37353:2006/07/16(日) 22:45:11 0
〜喪男と水銀燈が出会ったら〜夏祭り編その35「遠い夢の中」

祭り、それは祭りだから祭りなわけであって、祭る人達がいなければそれはたんなる自己満足で、
この町の祭りはもう昔からのもので、つまり昔から祭る人達がいる訳で、自己満足じゃなく、
人がたくさんいる訳で……。
「ねぇ、あれは何かしら?」
「ああ、あれは金魚投げというもので、輪を投げ、見事金魚に命中したら、割り箸に巻きついたうにゅーがもらえるんだよ」
「むむ、金魚を投げるとは外道ね」
俺は混乱していた。
そもそも、みんな忘れてる設定かもしれないが、俺は今をときめくひきこもりなんだぞ。そりゃあ、買い物に行ったりしているけど、
それは人の少ない時間帯だからこそできるもので、こんな雑踏の中に身を入れるなんて、俺の荒涼で矮小な精神には耐え難い。
俺は誤謬を犯した。
そもそも、こいつが俺をここに連れ立ったのはわざとなんじゃないか?それとも、俺のひきこもり設定を忘れているのか?
前回まで作者すら忘れていた設定だからか?軽く殺意がわく。
「あれは何かしら?」
「ああ、あれはボンダンスといって、ソースで炒めたそばを風船に詰め、バトルロワイヤルを始めるものだよ」
「ぬう、バトルとは外道な」
誰か助けてくれ。

「あ、あれ……あのー、君は……」
そんな精神状態、後ろから不意に声をかけられた。その声は聞き覚えがあって、俺がまだ真人間だった頃の高校時代を思い出す声だった。
「あ、か、柏先輩……」
「やっぱり!君だった!久しぶりだね!」
声の主は、昔の高校の先輩だった。
柏先輩は、結構可愛くて、そこらのアイドルみたいに綺麗だったんだけど、おばかさんな人で、俺の目の前で「完全自殺マニュアル」
とか読むような人だった。
先輩はすんげー可愛いのに、よせばいいのに、リストカットとか、合法覚せい剤とか、そういうのを嬉々として人に語るような
人だった。当然、そんな人に友達とかできる訳なくて、その妖艶な雰囲気はかなり学校から浮いてて、一時期先輩は虐められてたりした。
そんな折、俺もよせばいいのに、やめればいいのに、先輩が美人だったからって理由で「イジメカッコワルイ!」って上級生に
挑みかかったのはもう若気の至りと言うしかあるまい。もちろんボコボコにされた。
でも、そのかいあり、先輩へのイジメはなくなった。俺への報復もなく、天下泰平だ。
だが、俺はそのあと先輩の人格を風の噂で把握し、距離を置こうとしたのだが、どういうわけか俺は先輩しかいない文芸部に二人っきりで
在籍していた。
そんな先輩に、バッタリ会ってしまったのだ。去年、堅実な公務員と結婚し、豪邸で男前な夫と起居を共にしていると聞いたが。
「そちらは……妹さん?君、妹いたんだね。可愛いらしいね」
「え、ええ。そうなんですよ。いたんですよ。い、いや〜偶然だなぁ」
水銀燈はきょとんとしている。この顔は俺に女性の知り合いがいたことに驚いているのか。
「本当に久しぶり……。ねえ、ちょっと歩かない?二人でさ」
「え……?」

祭りの喧騒は、いつまでも止まない。

 続く

>>367
ごめんにぇ。気まぐれで書いてゆ
>>357
期待だ!
>>318
GJ!
374('A`):2006/07/16(日) 22:56:58 O
NHKキター!!
375318:2006/07/17(月) 06:40:18 O
>>371
>>372

ありがとう……
もう少しがんばってみるよ…
376('A`):2006/07/17(月) 12:27:27 O
>>375 あ、やっぱ書くな
377('A`):2006/07/17(月) 13:19:03 O
>>376
吹いたwwwwww
ツンデレ乙
378('A`):2006/07/17(月) 14:44:34 O
>>377 う、うるさいバカ!!
(真面目に受け取らないわよね……、うん。大丈夫。318ならやってくれると信じてる!!)
379('A`):2006/07/17(月) 18:08:36 0
本気でバカじゃなぁい///
380('A`):2006/07/17(月) 18:10:38 0
揃いも揃っておバカさぁん
38153:2006/07/17(月) 18:28:32 0
〜喪男と水銀燈が出会ったら〜夏祭り編その36「空に消えてった」                  

「本当に久しぶり……。ねえ、ちょっと歩かない?二人でさ」
「え……?」
「ふ、ふたりぃ!?」

雑踏の中からでれば、そこはあまり人気がなくなる。祭りに引き寄せられた人たちは、夜店が並ばない郊外へ来ないのだ。
遠めから祭りの明滅する明かりが確認できる。
先輩は、祭りなんだから夜店の立ち並ぶ通りを歩けば良いのに、わざわざ何もない通りまで俺を連れて行った。隣を歩いている
先輩の横顔は、遠くに目を据えたまま何も言わない。
水銀燈はというと、さっき人数に数えられなかった事をグチグチと根に持っていたが、そこはさすが八方美人。先輩にはどこまでも
いい妹で通し、笑顔を絶やさない。殊勝な心がけに俺はちょっと感動した。この、繋いでいる手が物凄い握力なのは気のせいだろう。
「君は、変わらないね」
もう、すっかり祭りの喧騒から離れ、どこぞの公園にたどり着いたところで、先輩が口を開いた。
公園はやっぱり誰もいなくて、多分、市民運動とかで植えられたのだろう、木々がうっそうと風に揺れていた。
荒涼とした公園は来園者を拒むように木々で月明かりを遮り、色が剥落したような印象を覚える。
「そうっすか。け、結構変わったと思うんですけどね」
言外にちょっとほのめかしてみた。
「人、いないね」
先輩は黙殺した。
「ねえ、ちょっと休もうよ。ほら、そこのベンチ」

「…………」
「…………」
「…………」
ベンチに座った俺達は、何を話すわけでもなく、ただ、座っていた。先輩はやっぱり無言で、俺は挙動不審なのにその目許は涼しげだ。
水銀燈は公園の雰囲気にびびりまくり、さっきから戦慄いている。握られた手がよりいっそう強くなって、もう勘弁してください。
そんな中、どこからかカラスが飛んできた。カラスは前方にある砂場に下りると、何をするでもなく、ひょこひょこ歩いていた。
ははは、なんだかゴスロリドレスを着た水銀燈みたいだな。なんて思っていたら、水銀燈は何を思ったかそのカラスにグングン近づいていく。
「お、おい。危ないぞ」
「大丈夫よぉ」
その言葉の通りだった。水銀燈はさっき買ってあげたポップコーンをまるで鳩のようにカラスにあげ、楽しそうに手を振ってきた。もう公園は
怖くないらしい。少し異質な光景に戸惑いつつも、手を振り返す。

「ねえ……」
ふいに、先輩が口を開いた。まるで、水銀燈が離れるのを見計らったように。
「え?」
「君といると、なんだか安心する」
「そ、そうっすか。そりゃ嬉しいですね」
「なんでだろうね。あの人といると、緊張しっぱなしなのに」
先輩の口調は、思いつめたように重い。そして、何か、何かが言外に漂っている。俺はそれをくみとれない。
「ねえ……」
先輩は、最初言った言葉をもう一度繰り返した。
「は、はい……」
「不倫とか、しよっか……」
暖かい体温が、唇にあたる。視界が暗くなり、隣にいた先輩の顔が眼前にあった。

視界が開いた時、水銀燈の姿は消えていた。

 続く

今日は早め。
喪銀1〜36と、色々番外とか合わせたら本一冊ぐらいの文字数あってびっくりしました。
時刻は十時を回ったありか……
夜になっても相変わらずの暑さでウンザリする中、隣でブツクサ言ってる水銀燈との帰路

「いい加減諦めれ」

銀「嫌よ!どうして毎日毎日カップ麺ばっかりなのよぉ……」

「そりゃ、お前、めんどくさくないからに決まってんじゃないか」

銀「自炊しろ」

「やなこった」

銀「自炊しろぉぉぉぉぉ!!!!!!!11」

「うわっ!やめろ!」

ブチキレた水銀燈の攻撃を紙一重でかわす俺
なんだか、こいつと暮らすようになってから身体能力が当社比三倍になった気がする……

銀「カップ麺はもう嫌ぁ………」

「……わかったよ」

銀「え?」

「明日からは、ほか弁な」

銀「…………」

「なんだよ?声にもならないくらい嬉しいのか?」

銀「ふざけんなぁぁぁぁぁぁ!!私はあなたに自炊しろって言ってんのよぉぉぉぉぉ!!!」

「ちょっ……」

ヤバい!ヤバいッスよ!!
この攻撃はかわせない。俺の本能がそう告げている。
俺しんじゃうよ?
なに?ここで最終回?
ふざけんなよヘボ作者!!



つづく。
「…………」

銀「……私が悪かったわよ……」

どうやら死なずにすんだみたいだが、あちこち羽が刺さってて奇妙な格好になってしまった……

「………」

銀「何よ!私が謝ってあげてるのにぃ!」

「………」

銀「何よ!何よ!!何よぉ!!!」

「………アホくさ……さっさと帰るぞ」

銀「まっ、待ちなさいよぉ!」


なんだかとてもバカらしくなったのでさっさと帰ることにしよう……
今の俺を見たらすれ違う人はみんなドン引きするだろうなぁ……

「………水銀燈」

銀「なっ、何よ?」

「帰ったらお仕置きな」

俺は復讐を誓ったのだった



つづく。
384('A`):2006/07/17(月) 23:42:41 O
お仕置きに期待
385('A`):2006/07/18(火) 00:57:08 O
53にシリアスな話なんて求めてないし似合わないし必要ないし読みたくない
386('A`):2006/07/18(火) 01:16:31 0
>>385
俺もそう思うけど、話の流れで必要なら入れるべきだと思う。
まぁ作風なんて俺らが決めるべきじゃないし、そこら辺は>>53の書きたいものが一番なんじゃないかな。
387('A`):2006/07/18(火) 01:21:04 O
>>385みたいな考え方は本気でわからない
何様だと思ってるんだろう
午後11時、風呂から上がると珍しく水銀燈がまだ起きていた。
いつもなら「夜は眠りの時間よぉ」とか言って9時にはさっさと寝てしまうのに……
ベッドに腰かけた水銀燈は、どこか思いつめた表情で文庫本のページをめくっている。
「あれ?今日は随分と夜更かしだな。寝なくて良いのか?」
声を掛けられてようやく俺に気付いたようだ。しかし、水銀燈はびくりと翼を震わせただけで、顔を上げようともしなかった。
そんなに夢中になって……彼女の手元を見るとページの残りも僅か、佳境もいいところだろう。
読み終えるまで電気を消すのは待つか。俺はベッドに仰向けになると、読みかけだったはずのマンガを開いた。
「……」
「……」
互いに言葉も無く、静かに時間が流れる。俺は、こうして二人で黙って本を読む時間が実は好きだった。
一人で読むのとも、静かだが人の多い図書館で読むのとも違う。
水銀燈が居るだけでその時間は穏やかで落ち着いたものになる。この日もそうだった。

―カチ
急に視界が暗くなる。水銀燈の奴、自分が読み終えたらさっさと電気を消しやがった。
「……」
「おい!消すなら言ってくれよ。…お前はいっつもそうやって――!?」
突然、腹に重みが掛かり、驚きで俺は言葉を切らす。一瞬の沈黙、暗さに慣れた俺が見たものは
「お、お前……」
下着姿の水銀燈――窓から差す月明かりに輝く銀の髪。そして赤紫の――その瞳は妖しく輝き、
俺は自分の魂がそこに捕らわれたかのように、動くことも、喋ることもできなかった。
「…力……あなたの力を頂くわ」
いくらかの重い間を置いて、ようやく水銀燈は口を開いた。
力――生ける人形である彼女が動くための力。今までも『契約の指輪』を通して与えていたはず。
俺にはよくわからないが、時折襲う脱力感と指輪の熱がそれであったのだろう。今更何を――
「違うわぁ…あんな生易しいものじゃない。これから水銀燈が貴方の力を全て奪い取るの」
俺の思考を時々水銀燈は読み当てる。今もそう……しかし、全ての力を奪うとは……
「そうよぉ。貴方は……」
ほんの一瞬、水銀燈が言い淀む。それでも俺には容易に予想がついた。
「…貴方は、死ぬのよ」
水銀燈と出会ってから今まで起きた不思議な現象、俺は何ひとつ理解できないものばかりだったが、
これだけは水銀燈の言う通りなのだろう。水銀燈が俺から力を根こそぎ奪って、俺を殺す。
シンプルで分かり易く、そのシンプルさ故に不思議と俺は恐怖を覚えなかった。
むしろ、「死ぬ」と宣告してからの水銀燈の視線から、背筋の凍るような冷たさが消えたような気さえする。
「……」
言葉無く、水銀燈が覆い被さってくる。艶やかなプラチナブロンドから香るシャンプーの香り。
(……?)
何か、温かいものが俺の頬に落ちた気がした。その直後…
――ちゅ
柔らかくて、温かい甘美な感触。離れ際に薫る水銀燈の甘い香り。
水銀燈は少し身体を離して、俺に囁きかけた。
「…でも、代わりに少しだけ水銀燈が与えてあげるわぁ」
俺の思考が水銀燈に塗り潰されていった。
再び俺に被さり、口付ける水銀燈。彼女の小さく熱い舌が俺の口をこじ開ける。
「…んむっ…ん、はむっ…ちゅっ、んちゅっ……」
どこかぎこちないが、舌を絡ませて熱烈に吸い上げる。
「ふうっ、ちゅる…んぐ…あむ……」
動けない俺は水銀燈のされるがままに口内を蹂躙され、唾液を吸い上げられる。
もっとも、身体を動かせたとしてもこういう経験の全く無い俺には同じ事になっただろうが。
コク、コクと水銀燈の喉が小さく鳴るのが聞えた。混ざり合った二人の唾液を飲んでいるのだ。
薄いベビードール越しに感じる水銀燈の身体は熱く、
「ぷぁ…っ……はぁ、はぁ、はぁ……」
やっと俺の口を解放した水銀燈は肩で荒く息をする。
銀髪を掻き上げながら、水銀燈は濡れた瞳を俺に向ける。
「ふふっ、そんな良さそうな顔しちゃってぇ。こんなのはまだまだお遊びよぉ」

水銀燈が俺の顔に跨る。水銀燈の秘部が眼前に晒される。
生まれて初めて目にする無毛の恥部の柔らかな感触と、
ベビードールの中に篭る熱気を帯びた強い水銀燈の香りに頭がクラクラした。
無意識に荒くなった俺の呼気を感じてか、水銀燈はクスリと哂う。
「さぁ、舐めなさぁい」
その言葉と同時に、俺の身体の首から上が開放される。
反射的に俺は水銀燈のふっくらとした恥部にむしゃぶりついた。
――じゅる、ちゅう、じゅぶ
どうやら先ほどのキスで水銀燈は濡らしていたようだ。
さっきのお返しとばかりに、俺はそれを吸い上げ、尿道だか膣口だか構わずに舌を突き入れる。
「いっ、いいわぁ!!ひゃうっ……も、もっとよぉ!ふあぁっ!!」
水銀燈は俺の顔の上で激しく腰を揺らす。鼻先に擦りつけられているもの…
…エロゲーやエロマンガの知識しかないが、これはクリトリス?
「ひゃん!あぅ…いいわぁ!!と止まらないのぉ!!はう!ああっ!!」
溢れる蜜はその量を増し、呼吸の度に強く、甘酸っぱく匂った。
水銀燈が腰を引いた瞬間、俺は興奮の余りに彼女の恥丘に喰らいついて、
ぷっくらと膨らみを増した秘豆に歯を立てる。
「ひぎぃぃぃぃぃ!!!!」
水銀燈はまるで感電したかの様に身体を仰け反らせて痙攣させた。
ぎゅうっと彼女の太ももが俺の顔面を締め上げるが、それもすぐに力を失った。
「はひぃ……やぁぁぁ………」
ビクビクと身体を震わせながら、水銀燈が弱々しく頭を振る。
――プシャァァァ
生暖かい液体が俺の顔を直撃する。
だが、水銀燈は排泄行為をしないはずなのだが。
「やだぁ……止まってぇ〜」
最初の威勢はどこへやら…水銀燈は泣き出しそうな声を漏らした。
392388:2006/07/18(火) 05:06:50 0
むしゃくしゃして書いた。今も反省していない。
ちょっと頭冷やしてくる。
393('A`):2006/07/18(火) 10:12:31 O
まあなんだ…。


39453:2006/07/18(火) 15:23:11 0
>>385
「あんたみたいな文章力でシリアスな話なんて求めてないのよ。似合わないし、必要ないし、読みたくない。
あんまり調子のらないでよね。で、でも……やっぱりなんでもない!」
おし、がんばろう。

まじめな話、夏祭り編は結構シリアステイストです。それ以降のSSはがんがんギャグを入れていきますので、
もう少し、お付き合いくだされば幸いです。
395('A`):2006/07/18(火) 15:30:55 0
>>394
がんばれ
396('A`):2006/07/18(火) 17:18:33 O
>>394 さっきは酷い事言ってごめんなさい
ま、真面目に受け取って自殺とか考えないでよ… お願いだから…
397318:2006/07/18(火) 21:56:36 O
>>53
とことんつきあいますよ。
さぁ早く続きを読ませてくれ
39853:2006/07/18(火) 23:56:29 0
〜喪男と水銀燈が出会ったら〜夏祭り編その37「打ち上げ花火」

「あの時もこうやってキスしたよね……。あれ一回きりだったけど」
先輩は俺の耳元で訥々と話し続ける。木々が風に揺れ、闇に埋没していた公園が月明かりに照らされる。
「二回とも、女の子からさせるなんてさ。――ねえ、さ、三回目は……」
月明かりが差し込んだ公園は、その輪郭をようやくあらわしはじめ、それと同時に俺達も光に映える。
月明かりの中、黒目がちな瞳だけが俺を見上げていて、先輩は泣いていた。
「三回目は……」
涙に濡れた瞳は瞼で閉じられ、悲しみに暮れた顔が向けられる。俺は――。
「……夫さんは、いい人なんでしょう」
「え?」
「先輩は今、幸せなんでしょう」
「……うん」
「――じゃ、俺は行きます。妹を探します。……どうか、お幸せに」
先輩の言葉を待たないで俺は走り出した。後ろから、声が聞こえた気がする。でもこれは幻聴だ。
きっとそうだ。そうに違いないのだ。だからこれは幻聴なのだ。
いつのまにか小糠雨は飛沫に変わり、体を濡らしていた。

雨の中、遮二無二走り続ける。急な飛沫に祭りの雑踏は散り、残るのは路上に捨てられたゴミだけだった。
息遣いはどんどん切迫していき、思うさま動かない足に焦燥していく。
あいつはどこに行ったんだ。どこに消えたんだ。なんでいなくなったんだ。
回る思考は役に立たず、夜は更けて、やがて屹立していた住宅街も静寂に包まれてきていた。
「水銀燈……!」
切れ切れとした声をだしても、聞こえてくるのは自分の鼓動と荒い呼吸音のみ。
汗か雨かわからないが、体は濡れて、頬をつたうたびそれらが芥に帰する。
「このまま、一人になるのか……また」

暗い部屋を思い出す。そこは外の光が差し込まずに、ディスプレイだけが怪しく輝いていた。
部屋の隅には、俺がいる。
布団を頭からかぶり、矮小な体は震えていて、もはや窓の外から聞こえる喧騒さえ自分への嘲笑に聞こえる。

矮小な男は……震えていた。

「水銀燈……」
途端、息が苦しくなり、体が重くなる。足は震え、聞こえる。自分を嘲笑する声が。
並ぶ住宅街の窓からは暖かい光が漏れ出で、小さな笑い声が哄笑に変わる頃、もう、足は動かなくなった。
その場に蹲り、雨にうたれることしかできない。呼吸が難しい。意思とは関係なく思考がめぐる。
また、戻るのだ。あの暗く、虚無が支配する部屋へ。
もう一度、一人になるのだ。

水銀燈は、いない。

「――おばかさぁん」
頭の上から声が聞こえる。
「こんなに濡れて、どうしたのかしら」
どこまでも衒うことを許さない強い声は、見下したように、だが、優しく紡がれていく。
俺は声を出せずに、情けのない顔を上げる。
「おばかさぁん……」

水銀燈は、やっぱりずぶ濡れで、頬を伝っているのが何かはわからないけど、多分雨よりは綺麗なものなんだろう。
お互い、ひどい顔をしていた。
「……ひどい格好だ。俺達」
「そうね……」

夏の夜に埋没し、明滅する月の明かりは、いつまでも俺達をを照らしていた。
腕に抱いた体は、人形のくせにひどく暖かった。
39953:2006/07/19(水) 00:00:31 0
次回、〜喪男と水銀燈が出会ったら〜「病院」
>>396
ばっか俺が大切な人を残して死ぬわけないだろ。さ、行こうか。
>>388
高い文章力に期待だ!
>>318
ありがとうだ!
400('A`):2006/07/19(水) 10:19:59 O
うわああああああ
やっとの思いで帰宅した。
ここまでの道中長うございました。
なぜ、飯を買いに出ただけなのに三時間弱かかってしまいました…
あれですよ?三時あればバイオ2クリア出来ますよ?

「ソロモンよ!私は帰ってきた!!」

銀「アホやってないで早くご飯にしましょう」

「……アホですとっ?!」

うん。
やっぱり君にはお仕置きが必要なようだな。
しかし今は空腹を満たすことの方が優先だ

「お前、何食う?」

銀「……どれも一緒に見えるわ……」

「何を言う!このバリエーションの多さがわからんのかお前は!」

銀「……これでいいわ」

「ん。スパ王ね。んじゃ俺はペヤングとカップヌードルと赤いきつねにすっかな」

銀「……ねぇ……前から思ってたんだけど…」

「何?」

銀「あなた、よく食べるわね…」

「普通じゃないか?」

銀「あなたの普通が普通じゃないのよきっと」

「うっさい。」

カップ麺に湯を注ぐ。
出来上がるまで暇だから風呂に湯を張ろう……


つづく。


お仕置きはもう暫く待って下さい。
何分お仕置きのネタが2つ位しか思いつかないので……
402('A`):2006/07/19(水) 23:31:58 O
はい

さて、53はまだかな
そうこうしている間にカップ麺が出来上がった。
因みに俺は三品食うわけだが、ちゃんと時間をずらして湯を注いであるから、のびる心配はない

「いただきまーす」

銀「いただきます」

飯を食うときは無言になる二人。
まぁ喋れなくはないが、何言ってるかわからないから喋るなと水銀燈に言われて以来無言で飯を食うことにしている。
そうこうしている間に俺は三品目の赤いきつねを食い終わる。

「食った食った。お前相変わらず食うの遅ぇな」

銀「あなたが早すぎるのよ」

水銀燈はまだスパ王を食っている。
あれか?人形だから食うのが遅いのか?
それともこいつが言うように俺が早いだけなのか?

銀「ゆっくり食べないと消化に悪いわよ」

「バっカお前、昔から言うだろ?早飯早糞芸のうちってな」

銀「食事中に汚い話しないでよ…」

「うっさい。さぁーて食後の一服でも…」

銀「外で」

「……はぁーい」

俺は重度のヘビースモーカーなんだが、水銀燈と暮らすようになってから家で悠々と煙草が吸えなくなった。
水銀燈曰く「その煙はなんか嫌ぁ」だそうだ
だから煙草を吸うときはベランダか水銀燈から離れたところで吸うようにしている。

ベランダに出る
夏とはいえど、夜はやっぱり涼しい。
これで昼間も同じくらいの気温なら最高なんだがなぁ……
そんなことを考えながら煙草に火をつける。
値上がりしてから幾らか控えるようにはしているが、やはり一日二箱弱は吸ってしまう。

「これがなけりゃ生きてけないな。」

コーラ片手に煙草を吸う。


つづく
404318:2006/07/20(木) 00:11:39 O
銀「そんなもの吸ってると寿命が縮まるわよぉ」

「俺の勝手だろ?」

どうやら水銀燈も飯を食い終わり、ベランダに来たようだ

銀「あら?心配してあげてるのよ?」

「どうせ、力の供給が絶たれるのが困るだけだろお前は」

銀「………」

「………」

会話が途切れる。
水銀燈の考えなど俺にはわからないし、聞いても教えてくれないだろう……。

月明かりの下、横目で水銀燈見る。
月明かりに照らされた彼女はなんとも幻想的で美しかった。

銀「なぁに?じっと見つめたりして?」

「っ!?見てねぇよ!」

銀「本当かしらぁ?」

何がおかしいのか彼女はクスクス笑ってる。

「……風呂入ってくる」

なんだか恥ずかしくなり、その場を離れた。
何やってんだ俺は……人形相手には恥ずかしがることもないだろうに……

脱衣場にて作業服と服を洗濯機にぶち込み回す。
いざ行かん風呂へ!!
「ふぃ〜極楽極楽」

俺専用温度(40℃)は実に快適で一日の疲れが癒されるのを感じる。
毎日汗だくで働いて月の給料が十数万。
もっと稼げる仕事もあるが接客だけはやりたくないしなぁ……

「まぁ……合わなければ辞めればいいや」

他人事のように考える。そうでもしないと本当に神経病んじゃいそう……

ゆっくり浸かり風呂を出る。

「ふぃ〜いい湯だったぜ」

銀「…またそんな格好で……」

「いい加減慣れたらどうだ?」

銀「そんなの慣れたくないわよ!」

風呂上がりはパンツ一丁が基本な俺を非難する水銀燈
この格好が一番楽なんだから改善できないぜ?


つづく
40553:2006/07/20(木) 00:12:02 0
〜喪男と水銀燈が出会ったら〜38「成功か?」

「はぁい!ドッキリでしたー!」
ブラウン管の中にいるテンションの高い男は、少しハゲカケタールが目立つ中年親父に「ドッキリ大成功」と書かれた立て札
を提示している。
茫然自失の親父も状況が理解できたらしく、ハッとした顔を作るとそのまま床にうなだれてしまった。
それを見たテンションの高い男はさらにテンションを上げていく。実に楽しそうだ。
親父は心底悔しそうな顔をしてお祭り気分の周囲をねめつけている。いやぁいい顔だなぁ。
どこぞの奴も、こういう顔したらさぞかし俺の気分はよくなるんだろうなぁ。きっとかなりのエクスタシーに包まれるに違いない。
いいなぁ。したいなぁドッキリ……あっ!!
「そうだ。ドッキリしよう」
ドッキリしよう。口からついて出た言葉は、今回正にそれを仕掛けようとしている奴には聞こえなかったようだ。相変わらず
ぐーぐーと座布団を枕にして昼寝をしている。もう鞄で寝ることにはこだわらないらしい。
奴の無防備な姿を見ているとなんだかテンション上がってくる。ふひひ……。
さっそく俺はドッキリ成功の立て札製作に取り掛かった。よいしょぉ!

夕食時
ターゲットはのそりと眼を覚ますと、案の定飯の催促をしてきた。今日のご飯は肉じゃがだよ。
すでに作っておき、鍋で暖めていた副食群を食卓に並べ、いただきます。
さあ、もうドッキリは始まっている。早くその肉じゃがを口に運び、驚愕に身を伏せるがいい。
「このおイモ、ぬるぬるしてるわ」
「そうだよ。サトイモだもん」
「じゃあ煮物になるわね」
「うん」
「おいしぃ」
……あれ?そういやそうだ俺単に煮物作ってるじゃん。なんだよそれまじかよ。まじつまんねえよ。箸がとまんねえよ。まじうめえよ。
「ごちそうさまぁ」
「……ごちそうさま」

食後
ターゲットは怠惰にゴロゴロとTVをみている。早めにお風呂入りなさいよ。言うと、あきらかめんどくさそうにしながらも、
素直に浴室へ向かった。さあ、まだドッキリは終わってない。早く体を洗って湯船にゆっくり浸かるがいい。
俺はおもむろに浴室のドアを開ける。
「よお、一緒に入るか」
「うん」
……あれ?うんじゃねえよここは悲鳴を上げてタライ投げて恥ずかしげに胸を隠すんだろうが。なんだよそれまじつまんねえよ。
何OKしてんのもうほら頭流すから眼つぶれよ。

風呂でてから
ターゲットはさっぱりとした顔で冷蔵庫の牛乳を飲んでいる。それ飲んだら歯磨きなさいよ。ターゲットは明らかめんどくさそうに
しながらも素直に洗面所に向かう。さあ、まだドッキリは終わってない。さっさと口の中の虫歯菌を退治してレッツ歯周病予防。
「あれ。これ苺味じゃないわ」
「メロンだよ」
「おいしぃ」
……あれ?終わり?「おいしぃ」で終わりなの?うそうそうそでしょ。ここは翼でタイフーンを起こして俺を吹き飛ばし、しっかり
おいしいリアクションを取るところでしょ。もうなにそれなにそれ。しかもおいしぃじゃねえよ食べんなよそれ。

就寝時
ターゲットは眠そうに眼をこすりあくびをしている。今日は鞄で寝ない(なんだかんだ狭くて肩こるらしい。肩?人形なのに?)
というので布団を敷いてやる。夜電気を消してからの何気ない会話がはじまる。さあ、まだドッキリは終わってない。これが最後
のドッキリだぞ。よいしょぉ!
「水銀燈、キスしよっか」
「……うん」
……あれ?うそうそうそでしょ。だってここは俺を翼で切り裂きもう知らない!って闇夜に飛び立つところでしょ。まじかよまじかよ
なんで「……うん」なんだよしかも「……」の部分が緊張してるっぽくてこっちまでガチガチになるわ。いやいやないよない。
だから俺の布団に入ってくるのやめろよもう。ちょま……。

次回、〜喪男と水銀燈が出会ったら〜「病室のメンヘル」
40653:2006/07/20(木) 00:14:53 0
>>402
僕なら毎日投下
>>318
銀ちゃんまじいいわぁ
407318。これ書いたら寝るわ:2006/07/20(木) 00:22:37 O
「お前も入ってこいよ」

銀「そうね……そうするわ。覗いちゃ駄目よぉ?」

「誰が覗くか。ガキの裸体に興味など無いわ!あだっ!」

言った瞬間、水銀燈に蹴られました
なに?俺何かした?

銀「まったく……あなたは……ブツブツ……」

ブツブツ言いながら水銀燈は風呂へ行きました。

「さてと……」

俺はどうやって水銀燈にお仕置きするかを考える
忘れていたわけじゃないよ?ちょっとばっかし意識の外に出ていただけだよ?本当だよ?

「ん〜……一番効果がありそうなのはなんだろなぁ……」

あれやこれや考える。
因みに俺の水銀燈お仕置き方法は実に48手ある。
中には口には出せないようなモノまでな……べ、別に作者の文章力が足りないくて表せないわけじゃないんだからね!!

「迷うな……」

水銀燈が風呂から出てくるまで暫く時間がかかるから、その間にプランを練ろう。
俺はほくそ笑みながらお仕置き方法を考えるのだっだ


つづく
40853:2006/07/20(木) 00:27:06 0
>>318
お仕置きは一番えぐいの希望だ!
409('A`):2006/07/20(木) 00:27:59 0
53は最高だな
410('A`):2006/07/20(木) 00:43:33 O
53すばらしい
411('A`):2006/07/20(木) 11:57:22 O
もうね殺す気かと
412('A`):2006/07/20(木) 19:47:10 O
ここで、銀ちゃん×真紅

真紅「暇ね」
銀「…」
真紅「ねぇ、水銀燈」
銀「……なによ」
真紅「ジェンガやらない?」
銀「…はぁ?なんで私が真紅なんかとジェンガをやらなきゃならないのよ、意味わかんなぁい」
真紅「あら、じゃあいいわ。一人でやるのだわ」
銀「勝手にすればぁ…」

カチャ ポト カチャ

一人で、もくもくとジェンガをやる真紅
そんな真紅を水銀燈はPCをやりながら横目で見ていた
銀「(ジェンガなんか 一人でやって楽しいのかしら)」

銀「(あ、崩れそう)」

ガシャーン

真紅「く、くやしいーーーー !!!」
銀「ぷっw(…くすくす、あんなにムキになっちゃって お馬鹿さんな真紅ぅ)」
真紅「 (チラ」
銀「な、なによぉ」
真紅「もう、ジェンガは飽きたのだわ」
銀「そ、そう」
真紅「ねぇ」
銀「…なに」
真紅「そろそろ夕飯にしましょう」
銀「……そうね(オチが無い!オチが!!)」
413('A`):2006/07/20(木) 20:50:12 O
こういうスレあったな
真紅と水銀燈が同棲したらという
414('A`):2006/07/20(木) 22:49:42 0
しかも未完のままそれっきりなんだよな
俺結構好きだったのに・・・
415412:2006/07/20(木) 23:21:20 O

銀「ふぅ、ごちそうさまぁ♪」
真紅「ごちそうさま」
銀「〜♪」

夕食を食べ終え 爪楊枝を加えながら居間へ向かう水銀燈
そんな水銀燈を後目に食後の紅茶を飲もうとする真紅
そんな真紅の目に、ある光景が写った
真紅「!!!」
真紅「ちょっと!!!ちょっと水銀燈待ちなさい!!」

銀「………なにぃ」
心底嫌そうな顔をして振り返る水銀燈
それが、さらに真紅を苛つかせる

真紅「なにぃ、じゃないのだわ!!なんで、アナタは いつもいつも流し台に食器を投げ入れてるだけなの!?たまにはアナタが洗いなさい!!
それと、食器とコップを同じ所(流し台の水を貯めるようなプラスチックのアレ)に入れないで頂戴!
コップに油が、こびり付くのだわ!!
それとゴミは、生ゴミとプラスチックと紙 それぞれちゃんと分別して捨てなさい!いつもいつも、私が分けてるのよ!?
アナタは、一応 私の姉なのだから 少しは、しっかりして頂戴!!」

肩で息をする真紅
そんな真紅を見て鼻で笑う水銀燈
そして、振り向きざまに 長文乙 と言うと居間にある窓から夜の空へ飛び立っていった。
目的地は、多分あそこ
真紅「(#^ω^)ビキビキ」


一応 この中じゃ、真紅がしっかりもので料理とかの家事全般をするという感じです。なんか真紅らしくないな
416('A`):2006/07/20(木) 23:57:14 O
だがそれがいい
41753:2006/07/21(金) 00:13:15 0
〜喪男と水銀燈が出会ったら〜39「病院の死神」

水銀燈は時々いなくなる。
昼飯をドカベン宜しく、ガツガツかっこんだと思ったらいそいそとゴスロリドレスに着替え、うきうきと窓から飛び立ち、
夕飯時になると「ただいまぁ!」と大きな声で帰ってくるのだ。そんな日は寝る時までずっと「うふふうふふ♪」と君の悪い
笑いを口の端から漏らして、ニヤニヤと日を終える。
なんだろう。
「なあ」
俺は今日もジャイアン宜しく、ガツガツと昼飯をかっこむ水銀燈に聞いてみた。
「いつも、そんなに急いでどこにいってるんだ」
「……お、教えないわぁ……」
おい……。何故頬を赤らめる……。おい!ちょっとぉ!!おいぃぃぃぃ!!!!いくなぁぁぁぁ!!!!!

心なしか、水銀燈は飛び立つ時、普段よりめかしこんでいる様に見える。いつもは前述した通り(〜喪男と水銀燈が出会ったら〜その27)
の格好でダラダラゴロゴロ。それが出かけるときはとみに身なりに気を使い、にやにやにやにや。くっそぉ。
どうにも気になってしょうがない俺はこっそり後をつけてみる。と、思ったらすぐに見失ってしまった。よほど待ち遠しいのか、かなりの
スピードで空を飛んでいて、見様によってはスーパーマンのような速さだ。到底追いつけるようなものではない。
すっかり道に迷ったここは住宅街。立派な家々が屹立していて、俺なんかはお呼びではない、幸せな家族の雰囲気がする。
トラウマが鮮明にまぶたの裏に蘇ってきた。いけない、早く家に帰らなければ。
そう思い道路にでた刹那、クラクションを鳴らしながら車が突っ込んできたのは正に、晴天の霹靂だ。

「グスッ……もう、心配したんだからね」
ここは病院のベッドの上。俺は見事に車に跳ねられ、見事に腕の骨を折った。お見舞いに来てくれた蒼星石はくるなり泣きついてきて、
見事に折れた腕が悲鳴を上げた。
俺を跳ねた人はあの後すぐに病院まで運んでくれたらしい。入院代やらなにやらの手続きは全て母親が済ませてくれた。さすがですね。
どうしたものだか、運が悪い。家を出るとき、一体何人の人が自分は跳ねられると予想できるのか。できる訳ない。
病室は、母に「絶対に大部屋は嫌だ!」と泣きついたら病院側も了承してくれたらしく、かなり快適な個人部屋だ。俺が相部屋を
嫌がる理由は言わなくてもわかるよね。
水銀燈はと言うと、全然つかまらない。携帯も何も持ってない上に空を飛ばれてちゃどうしようもできない。一応部屋にお菓子と一緒に
置手紙を置いておいたが、手紙に気づかないでお菓子だけ食べるかもしれない。どおしよお。
そんなこんなで全治二週間。噂に聞く入院生活が始まるのでした。

「いやぁ、でも暇だなぁ」
ベッドの脇でりんごを剥いている蒼星石に話しかける。
「仕様がないよ。しっかり休んでちゃんと腕直さなきゃ」
蒼星石は器用にりんごを剥きながら言葉を返す。
「腕も使えないしさ。まったく、ついてないよ」
「僕としては、君の世話ができるのが結構嬉しかったりして……」
「いやぁ、暇だなぁ」
「…………」
蒼星石の事は母には馴染みの所の息子さん、と説明しておいた。別に嘘じゃない。
ああ、暇だなぁ。何か面白い事ないかなぁ。

〜続く〜

熱があっても毎日投下!
>>412
僕も真紅様に怒られたいです。
418('A`):2006/07/21(金) 00:18:44 O
蒼星石萌え〜
419412:2006/07/21(金) 16:37:17 O
午後16:20

真紅「…雨ね」
銀「…そうね」

灰色の空が、涙を流している姿を2人は窓際で並んで見ていた。

真紅「梅雨明けは、いつになるのかしら」
銀「…来週にはあけるとか言ってたけど、やっぱり無理そうねぇ」
真紅「そう…。やっぱり夏は、暑くないといけないのだわ」
そういって、真紅は立ち上がり台所へと向かった。
どうやら夕飯の準備をするようだ。

水銀燈は、まだ、窓際に座り空を眺めていた。


午後17:00

プルルルルルル
電話の電子音が、部屋に鳴り響く
真紅「ちょっと、水銀燈 電話に出て頂戴。今 手が離せないの」
真紅の声が、台所から聞こえる
銀「はいはぁい」
テレビを寝転がって観ていた水銀燈が、やる気なく返事をして立ち上がり 電話に出る。
銀「はぁい、もしもしぃ」
翠「こちら、翠星石ですぅ!!」
銀「あらぁ、翠星石 どうしたのぉ?」
翠「ちょっと、手伝ってほしい事があったから電話したです」
銀「手伝ってほしい事?」
翠「雛苺が行方不(ry ガチャ」

銀「…面倒くさい話嫌ぁいよ」
水銀燈は、そう言うと電話の回線を羽根で切り またテレビを観に居間へ向かった。

真紅「水銀燈、今の電話は誰からだったの?」
また台所から真紅の声が聞こえてくる
銀「知らなぁい、間違い電話みたぁい」
真紅「そう」

そんな日常
>>53ハァハァ
420318:2006/07/22(土) 00:07:14 O
前回までのあらすじ:水銀燈にお仕置きする事に決めた俺はお仕置き方法を考えるのであった

「………俺って…もしかして鬼畜?」

あれやこれやお仕置き方法を考えるているうちに、人間としてどうかというモノを思い付き自己嫌悪している真っ最中です。

「駄目だ!俺にはそんな卑猥なことは出来ない……すまない>>53

銀「なに謝ってるのよ?」

「?!」

銀「どうしたのぉ?」

「………いや何でもない」

まさかお前に卑猥な事をする場面を想像してたなんて言えるわけ無いじゃないか!!

銀「ふぅん?」

「ん?……お前そのパジャマどうしたんだよ!?」

銀「やっと気付いたのね……まったく相変わらず鈍ちんなんだから…」

「うっさい。そのパジャマはどうしたと聞いている」

銀「買ったに決まってるじゃない」

「ほぅ?お買いになられたと?」

銀「どう?可愛いでしょ?」

確かに水銀燈の着ているパジャマは可愛かった…
なんでそんなファンシーな猫柄なんだよ?

「買ったってお前金持ってないはずだが?」

そうなのだ。
水銀燈には金を渡していないから買い物どころか服なんて買う事は出来ないはずなんだが……

銀「ネット通販よ」

「……お前、俺が仕事に出てるときそんなことしてたのか……ん?まてよ?ってことはあれか?そのパジャマの代金は……」

銀「あなたの口座から引き落としぃ♪」

「やっぱりorz」

銀「細かい事はきにしないの」

「細かくねぇよ!!」

つづく
421318:2006/07/22(土) 00:28:37 O
「どうやら君にはお仕置きが必要なようだね」

銀「っ!」

水銀燈の表情が硬くなる。
どうやら過去のお仕置きの中でも最凶のモノを思い出したようだ

銀「嫌よ!アレだけは!!」

「どうしようかなぁ」

銀「アレだけは絶対に嫌ぁぁぁぁぁぁ!!!」

取り乱す水銀燈。余程アレがトラウマになっているのだろう……
因みにアレと言うのは魔改造だ。
過去に一度だけ俺が本気でキレて行ったことがある。
魔改造とは水銀燈に他の人形もしくはプラモのパーツを移植する事を指す。
装着などという甘いモノではない。接着するのだ。
確か、あの時はガンタムとザクとエヴァのパーツを移植した。
特殊な接着剤を使うため、二、三日取れない。
その間、水銀燈は鞄の中に引きこもっていた。

「ふむ……そんなに魔改造は嫌かね?」

銀「嫌に決まってるでしょ!!」

「じゃあ魔改造以外ならいいんだな?」

銀「よくない」

「ふぅん?そういう事を言う奴はグフと合体させるぞ?」

銀「グフって何よ!?」

「ザクとは違うのだよザクとは」

銀「意味わかんないわよ!!!」

「………」

まぁ流石に魔改造は止めておく。ちょっとアレは可哀想すぎるからな……事後処理も大変だし……

銀「な、何よ?」

「水〜銀〜燈〜こっちへいらっしゃ〜い」

満面の笑みで手招きしてみる

銀「嫌ぁぁぁ!!誰が行くもんですか!!」

「んじゃこっちから行くぞ?」

言うが早いか俺は距離を詰める。


つづく。
422318:2006/07/22(土) 00:37:50 O
銀「っ!?」

ゼロ距離。
主力兵器が羽による遠距離攻撃の水銀燈は超近距離では不利だ。尚且つ、この距離なら力の差は雲泥。俺が有利だ。

「捕まえた」

銀「は、離しなさいよ」

水銀燈を抱き寄せる。
風呂上がりの水銀燈はシャンプーのいい匂いがした。

「お前、なに赤くなってんの?」

銀「あ、赤くなってなんてないわよ!!」

「お前なにか勘違いしてるだろ?」

銀「な、なによ!」

「お前をこうやって抱き寄せたのはな……」

銀「な、なに?」

おぉ、焦ってる焦ってる。ういやつじゃのぅ。


つづく。


取り敢えず今日はここまでです。
気が向いたら(電波受信したら)続き書きますわ
42353:2006/07/22(土) 00:55:51 0
〜喪男と水銀燈が出会ったら〜40だよもう

この病室は窓を開けると綺麗な裏庭を望む。そこには洒落たベンチなどが据えてあったりして、居心地がよさそうな空間だ。干からびたおじい
さんやおばあさんがぽかぽか日向ぼっこをしている。ベッドから庭に植えてある木々を見ると「あの木の葉が全部落ちた頃……」なんて
ふざけてみたくもなり、つい蒼星石を泣かせてしまったりもする。
蒼星石はこれから毎日来てくれるそうだ。「大切な人だから当たり前だよ……」とかなんちゃら言ってた気もするが、覚えてない。
すでに太陽は沈みかけ、オレンジ色の夕日が目に眩しい。蒼星石はもう帰るそうだ。「ごめんね、ずっとそばに居てあげたいけど……」
とかなんちゃら言ってた気もするが、覚えてない。
俺は蒼星石が帰ってからも、何をするでもなく、ただボーっと窓の外を見ていた。遠目から見える街の喧騒が切なげだ。
「きゃぁぁぁ!!メグゥゥ!!」
突然、隣の病室から悲鳴が聞こえてきた。いきなりの咆哮に俺はびっくりしてちょっと泣きそうになってしまった。
悲鳴が聞こえたと思ったら、すぐに医者やら看護士やらがバタバタと開け放しておいた病室のドアの前通り抜け、隣の病室から誰かを
搬送し、またドアの前をバタバタと走りぬけた。
大変そうだな、なんてやっぱりボーっとしてたら、刹那、医者や看護士と一緒に視界に入ったのは、今にも泣きそうな顔をして走る
水銀燈の姿だった。
「あぁぁぁぁぁぁ!!!!」

「それで、メグちゃんっていう子は大丈夫なのか?」
「わからないわ……。でも、前もこういう事あったから、多分大丈夫だと思うけど……」
俺は水銀燈と一緒に手術室の前にいた。あの後すぐにベッドから跳ね起き、痛む腕を庇いながら必死に走って水銀燈の後を追い、
手術室に医者や看護士だけが室内に入ってしまったところ、取り残された水銀燈にやっと追いつけたのだ。
「手術中」というランプは怪しく光っていて、雰囲気いっぱいだ。こ、怖いぞ。
「お前、時々いなくなると思ってたらここに来てたのか。メグちゃんとは友達なのか?」
「うんそうなの……。でも、あなたもなんでここに?」
「この腕を見ろ。全治二週間だ。今時こんなに綺麗に折れるのも珍しいとか言われたぞ」
「そう……」
水銀燈は目の前の手術室のことで頭がいっぱいのようで、俺の話を興味なさげに聞き流すと、また「手術中」のランプに目を据えた。
心配してほしかった。
「でも、本当に大丈夫かしら……」
水銀燈は不意に最悪が頭をよぎってしまったのか、青ざめた顔でそう呟いて、顔を伏せた。
「大丈夫だよ。きっと」
俺はこれ以上水銀燈の不安をあおらないように、なるべく自然な声をだし、震えている肩に手を置いた。

手術中のランプが消えたのは、それから間もなくだった。

 〜続〜
ギャグが!ギャグがない!
>>412
僕も水銀燈の羽で虐められたいです。
424('A`):2006/07/22(土) 01:25:38 0

                 !!
            来ました
      上がって
   盛り
さあ、

>>419
銀様ヒドスw

>>420
魔改造ワロスw銀様モエス

>>423
>ギャグが!ギャグがない!
大丈夫!大丈夫だから、ね!?そのまま行きたい所に真っ直ぐ行くんだ
425('A`):2006/07/22(土) 01:25:50 0
水銀燈の羽ならマワシウケできるかな
426412:2006/07/22(土) 01:33:20 O
>>423

銀「これからも、程々に頑張りなさぁい。楽しみにしてるわぁ」


>>53のSSは、だ、第一話から毎日楽しく読ませてもらってるんだからね!!こ、これからも頑張って続けなさいよ!!
427('A`):2006/07/22(土) 01:38:04 0
特別に水銀燈のファンというわけでもなかったのに、このスレにいくのが
日課になったわけだが・・・
SS職人の人いつもありがとう
428('A`):2006/07/22(土) 02:34:09 0
 
429('A`):2006/07/22(土) 12:02:13 O
蒼星石カワイソス
430('A`):2006/07/22(土) 12:37:39 0
たしかに今のSSはとても面白いのだが
でも俺は自身に投影出来るリアルな喪男とリアルにツンデレな銀様との74氏のSSがそろそろ恋しい…

多分今の職人がいるからもう需要ないとか思ってるのかも知れないけど
俺はあなたのSSをいつまでも待ってますよ!
431('A`):2006/07/22(土) 12:42:52 0
>>423
マジレスすると綺麗に折れていても骨折は全治一ヶ月以上かかった。
リハビリ入れると二ヶ月以上。
…つまらない事言って済まなかった。
こんな事書いたが>>53には期待している。
432('A`):2006/07/22(土) 12:44:16 0
下げ忘れてた…。orz
433('A`):2006/07/22(土) 14:42:20 0
グラップラー刃牙のキャラのようなタフさだけはあるんだ
43453:2006/07/22(土) 17:05:48 0
〜喪男と水銀燈が出会ったら〜41「100まで書きたいね」

「あなたが水銀燈の保護者の方ね。はじめまして」
「こちらこそ。でも、無事手術が終わってよかったね。水銀燈も随分心配してたし」
「別に、死んだってかまわないわ。死は……甘美なる誘惑……誰にも奪えぬ自由への翼……!」
「……う、うん……」
「うんまあそういう感じで。あー早く死にてー」
「メグぅ!!」
今、ベッドの上でりんごをボリボリ貪りながら死にたい死にたい連呼しているのはメグちゃん。水銀燈のカラス以外の友達だ。
無事に手術が終わり、良かったハッピーだで終わるかと思ったらこれだ。メグちゃんの悲観的な考えは水銀燈の精神をすり減らし、
すっかり腫れた瞼が痛々しい。何だかわざとやってる風な言動に少し苦笑する。
「あなた、よく話しに聞いていたわ。なんでも水銀燈と一緒にお風呂入ったりとか」
不意に、メグちゃんはりんごから意識をこちらに変え、話しかけてきた。服の上からでもわかる痩身な体は、辛い闘病生活を
物語っているようで一瞬、息を呑んだ。
「ああ、まあ。よく入るよ」
「愚図が」
「え!?」
「ゴキブリを素手でミンチにしたとか、水銀燈にセクハラしたとか」
「いやゴキブリは心あたりあるけどセクハラはねえよ。若干水銀燈の妄想入ってますね」
「ひきこもりが」
「ねえなんで言葉の端々にそういうの入れるの?聞こえてるからね全部聞こえてるからね」
「クソ山クソ朗が」
「おい聞こえてんだよメンヘル」
「ニートが」
「死に底ないが」
「こらぁ!!」
「ゴフッ!!」
途端、水銀燈がテンプレートにブローをいれてきた。ばっちり脳に喰らい、くらくらする。
「メグになんてこと言うのよぉ!おばかさぁん!」
「おい俺に対する発言は黙殺かおい。おいこらお前も後ろでほくそえんでんじゃねえよゾンビこら」
「だからやめなさい!」
「いたいっ!」

外はすっかり暗くなり、窓は黒に塗りつぶされていた。俺は未だ痛む頬を撫でながら、これからの事をメグちゃんとうざったいぐらい
キャッキャうふふしている水銀燈に聞いてみる。あーうぜえ。
「それでまあとりあえず、俺は入院になった訳だが。お前、俺がいない間一人で留守番しなきゃいけないんだぞ。できるか?」
「え?何が?」
水銀燈はやっぱり聞いてなかったようで、顔をようやくこちらに向けると悪びれもせずまた言葉を促してきた。俺は少し傷つく。
「お前、一人で留守番できるか」
若干イラつきながらも、要約した内容をもう一度話す。
「む、無理」
水銀燈はやっと事が理解できたのか、少し青ざめた顔でかぶりをふると、解決策を求めるような顔で見つめてきた。俺に考えはもちろん
ない。どうしようかと考えるそぶりで顔を背けて、水銀燈の視線から逃げる。
「あら、ずっとここに居れば良いじゃない。私の病室に」
すると、そんな俺を見透かしたのか、ちょうど背後の方にいたメグちゃんがそう言ってきた。
「なるほど。俺の病室でな」
「私の病室だっていってんだろ社会不適合者」
「いい加減ぶっとばすぞメンヘル」
「こらぁ!なんてこというのよぉ!」
「ぐふっ!」
「私はメグの病室に居るわ。あなたは勝手に入院してなさい。ぶぁーか」
「ぐっ……」
俺は抉られた腹を撫でながら、少し泣いた。

 〜続く〜
43553:2006/07/22(土) 17:09:01 0
今日は早いよ。
>>424
う、うんそうだよね。僕、がんばる。
>>426
書き続けて良かったです。あ、この銀ちゃんもらっていきますね。
>>429
蒼は幸せですよ。
>>431
修正しなきゃいけなくなったじゃない!ばか!
436('A`):2006/07/22(土) 17:50:59 O
引きこもりカワイソス
437('A`):2006/07/22(土) 18:22:48 O
誰かまとめてくれないかな
438('A`):2006/07/22(土) 20:29:31 0
つ言い出しっぺの法則
439412:2006/07/22(土) 21:55:46 O
いきなり始まるよ、てかネタが思い浮かばなかった。

第三話「お風呂」


真紅「もう、8時34分よ。水銀燈、お風呂に入りましょう」
………
銀「な、なんで、私が真紅なんかとお風呂に入らなきゃいけないのよぉ///!!し、しかも私達は、人形なんだから お風呂なんて入らなくてもいいのよぉ、お馬鹿さぁん!!///」
真紅「…あら、そう。なら別に強要はしないのだわ(本当は一緒に入りたかったのだわ…)でも、貴女も一乙女でしょう?乙女なら入るべきよ」
銀「…は、入るわよぉ… 後で 一人で」
真紅「駄目よ、私が出たら お湯は全部抜くのだわ」
銀「な、なんでよぉ!?」
真紅「…な、なんでもだわ」
銀「ハ、ハァ〜!?」
真紅「と、とにかく入るの?入らないの?どっち!?」
銀「……は、入るわぁ」
真紅「あら、そう。なら早く入りましょう。9時から、くんくんのドラマが始まるのだわ」
銀「はいはい」

>>434 悲しい、泣いた
440('A`):2006/07/22(土) 22:02:58 O
>>53乙です
めぐ毒舌ワロスw
一途な蒼い子の絡みクル--!?(n‘∀‘)η
441('A`):2006/07/22(土) 23:00:42 O
>>439
なんかいい
44253:2006/07/23(日) 00:05:23 0
〜喪男と水銀燈が出会ったら〜42「そぉい」

「じゃあ、水銀燈も病院にいるんだ」
「そうなんだ。あのやろー思いっきり殴りやがって」
今日もお見舞いに来てくれた蒼星石は今日も器用にりんごを剥く。俺は昨日の痛みを思い出し、腹や頬をさすりながらながらすっかり
聞き役の蒼星石につらつらと愚痴をこぼしていた。
だが、鬱屈と愚痴が垂れ流されている病室でも、その風景はまったく、牧歌的だ。
窓からさしている陽光は俺と蒼星石を光に包み、キラキラと部屋の埃が反射している。ベッドの横に置いてある棚には木で出来た籠が
置いてあり、蒼星石が持ってきてくれたりんごで一杯になっていた。
入院生活も、そんなに悪くないかもしれない。ただこうしてのんびりするのも中々贅沢な事だった。
蒼星石は色々手をやいてくれるし、いい話し相手にもなってくれる。
考えれば、結構いい生活だ。ほんと、この子が居なければ。
「あーりんごうめー」
「それ俺のりんごだよ?というか何でここに居るの?君、隣の病室でしょ」
俺は蒼星石からりんごを引ったくり、ぼりぼりと貪っているメグちゃんに至極常識的な疑問を問いかける。
「あーうめー」
「聞けよ」
メグちゃんはぼりぼりと狂ったようにりんごをかじり続け、ベッドの横の丸椅子に腰を落としている。位置的に蒼星石の隣だ。
蒼星石はと言うと、突然の来訪者にびびりまくり、折角剥いたりんごを引ったくられてもう泣きそうだ。
「ところで、水銀燈は?」
気になっていた事を口にだす。すると、次から次へりんごを引ったくっていた手がようやく止まり、果汁まみれの顔をこちらに向けてきた。
そんな顔で真剣な表情を作るもんだから妙におかしい。
「あなた、水銀燈の何かしら」
痩せた青白い顔をまっすぐに向け、綺麗な眼を俺の疲れた眼に据えてきた。果汁で濡れた顔が日で光り、すごくみっともない。
「何って……保護者だよ。唯の」
色々心当たりがありながらも、形式上の関係を素直に答える。
「ふぅん」
それを見透かしたのかどうかは分からないが、まっすぐに据えていた顔を背けると、今度は押し黙ってしまった。
「メグちゃんの方こそどうなんだよ。昨日から気になってたが、君の素振りは怪しいものがあるぞ」
体の痛みと同時に、昨日のことを思い出す。何故か、俺を陥れるような節がこの子にはある。当然怪しむ。
「別に。友達よ」
顔を向けずに、言葉を短く切る。
「本当かよ」
「だから違うわよ。私は子どもが好きなだけよ。特に美少女が」
「おぃぃぃ!!!!こいつついに本性現したぞ!!!やっぱ(自主規制)だった!!!!」
「てめぇひきこもりがぁぁぁ!!!一生社会復帰できないようにしてやろうかぁぁぁ!!!!」
「こいやぁぁぁ!!!」
「やだやだ!落ち着いてよ二人とも!」

「あら、どうしたのよ。その顔」
「別に!何でもない!」
あの子が病気に蝕まれているなんて嘘だ。俺は痣ができた顔を撫でながら心の中で悪態をつく。

 〜続く〜
44353:2006/07/23(日) 00:08:31 0
>>440
残念ながら……
>>412
真紅さまとおふろ
444('A`):2006/07/23(日) 00:17:14 O
メグ強いよメグ
445('A`):2006/07/23(日) 00:20:31 O
ここはいいスレだな
446('A`):2006/07/23(日) 04:59:00 0
こんなにもメグがおいしいキャラだったとはな
53GJだよ
447412:2006/07/23(日) 21:35:00 O
そろそろ412は、ROMに戻ります。

でも最後にネタバレしていいですか

僕は、37歳非童貞になりました。
さようなら
44853:2006/07/23(日) 23:06:56 0
〜喪男と水銀燈が出会ったら〜43「おりゃぁ」

今日も病院は暖かい陽光に包まれている。周りの建物で一番背が高く、日当たりがいい場所に屹立しているため、気持ちのいい
日光を独り占めだ。
熱いかと言われれば、そうでもなく、風通しがいいのか、心なしここに居る人たちは長袖でも平気そうだ。
「今日もいい天気ね。バナナうまい」
「でてけ」
俺のお見舞い品をことごとく貪り食っているのは隣の病室のメグちゃん。陽光に似合わない白い肌は最早白いを通り越して青い、だ。
とても重病患者に見えないその食いっぷりはとどまることを知らない。入院食はゲロと切り捨て、まるっきり手を出さないのに
俺の見舞い品はバクバク食う、理不尽だ。
「大体何故ここにいる。君も病人なら自分の病室に戻ってしっかり療養を取りなさい」
「あーメロンうめー」
「聞けよ」
聞く耳持たない不法侵入者はもうほうっておくとして、水銀燈を探してみよう。何故かこの間から姿が見えない。多分病院内に居るはずだ。
それほど心配でもないが、一応ぶらぶら歩いて、見つけたら小突いてやろう。
「よいしょ」
腕を庇いながら、ベッドから身を起こす。
日が当たり、膨らんだ布団は軽く、負担がまったくない。ベッドはギシリと心地よい音を立てて弾んだ。
すると、起き上がり、病室のドアの前まで来たところで、後ろから声がかけられた。
「どこに行くのかしら」
「関係ない」
そっけなくかえす。
「どこに行くのかしら」
「話すから折れた腕の間接きめるのやめろ」

「ふぅん。水銀燈を探しに」
「ああ、何でか最近姿を見なくてな」
「おかしいわね。昨日の夜も私の人工呼吸器で水銀燈の心電図をCTスキャンだったのに」
「てめぇぇぇぇぇ!!!うちの子になにしたんだぁぁぁ!!ぶっとばしてやるぅぅぅぅ!!!」
「ふふふ、その腕塵にしてやるわ」
怒声と共に俺達は取っ組み合う。腕が痛むとかメグちゃんが吐血してるとかそんな事は気にしない。これは戦争だ。
刹那、扉がガチャリと音を立て、廊下の空気が入る。
廊下の喧騒と共に、姿を現したのは水銀燈だった。
「あ、水銀燈……」
俺達はそのままの状態で固まってしまった。
しかし、それがいけなかった。二人組み合う姿は水銀燈に違う解釈を与えたのだ。水銀燈の表情は目にわかるほど剥落していき、
瞳にはみるみる涙が溜まる。あ、あれ……?
「そ、そう……。そうだったのねあなた達……。でも、私、二人ならいい。い……いいのよぉ!」
銀さんは何を脳内補完したのか、途端、きびすをかえして、彼方へ走り出してしまった。いや、飛び去ってしまった。
「おいちょっとまて!違うぞこれは!」
「あらぁまだ勝負は終わってないわよ!例えこの体朽ちてもゴフゥ!あなたを倒して水銀燈を手に入れるわ!」
「ぎゃぁぁぁ!!!血が!顔に!誰かぁ!!看護士さん!!!」
「ゴッホゴッホ!!さあ!いくわよ!!」
「婦長ぅぅぅぅ!!!!!」

 〜続く〜
44953:2006/07/23(日) 23:09:44 0
>>447
乙でさぁ

メグまじ動かしやすい
450('A`):2006/07/24(月) 01:49:25 0
74氏はROMってるに違いない
 74氏はROMってるに違いない
451('A`):2006/07/24(月) 02:03:26 O
>>447
なにいいいいいい
452元412:2006/07/24(月) 02:47:13 O
>>451

真紅「451!!何をしているの!?早く紅茶を淹れなさい!! 二秒以内よ!さぁ!!………………はい、アウトォォ!!!」
バッシーン!!
451「ブヒィィィィ!!」

銀「…まるで悪魔だわぁ」

バシッ!!
乾いた音が、部屋に響く

真紅が、隣に居た水銀燈に平手打ちをしたのだ
急に叩かれた水銀燈は、驚きと痛さで目に涙を浮かべながらポカーンとしている

真紅「口には、気を付けなさい?口は災いの元よ(ほっぺ柔らかかったのだわ)」
銀「…い、痛ぁい…ぐすっ…ひっく…」
真紅「あら、泣けば許されるとでも思っているの?まったく…(ちょっと、今日はS気味で行くのだわ^ ^ )」
銀「な、泣いてない…わぁ…ぐす」
真紅「ふん、良い気味だわ(あー、泣き顔ちょー可愛いですけど^ ^;)」

             完
453('A`):2006/07/24(月) 08:57:52 O
乙です
「ふっふっふ……」

銀「な、何よ…気味悪いわよ…」

「お前をこうしているのはなぁ…」

銀「な、な…に?」

「尻を百叩きにするためじゃぁぁぁ!!」

言うと同時に百叩き開始。

銀「きゃっ!?ちょっ、ちょっと!?」

「言っとくが今回は本当に百回やるからな」

銀「ふ、ふざけないでよ!!きゃっ?!」

「あーあー何も聞こえなーい」

水銀燈よ、君の言葉を聞く耳など今の俺は持ち合わせていないのだよ。大人しく百叩きを味わいたまえ
因みにこの『百叩き』今までに数回行ったことがあるが、だいたい俺が途中で疲れてやめていた。
だが、今日は違う!!この為にカップ麺を三つ食ったのだ!!行くぜ百回!!まだ見ぬ神の領域へ!!

「〜♪」

銀「〜っ!〜っ!」

水銀燈がなんか言ってるみたいだが、大声で歌を唄いながら百叩きしている俺には何も聞こえないのですよ?
因みに唄っているのはロック。なんかノリがいいので、脳内で選曲されました。

「99〜100っと」

銀「………」

ついに俺は神の領域に達したのだ

「ふぅ〜どうだ?少しは反省したか?」

銀「………」

水銀燈は俯いたまま無言だ……

「おい、どうなん……だ?!」

銀「……グスっ……」

と思ったら涙を溢れんばかりに溜めてふるえてますヨ?

「ちょ、お前、なにも泣くことないだろ?ちゃんと手加減はしたんだし」

銀「なんで謝ってるのにやめないのよ!!」

「え?………あー悪い自分の歌に酔いしれてて聞こえなかった……」


つづく
455('A`):2006/07/25(火) 00:20:10 0
53がここにいる限り、このスレだけは落としてなるものか!
456318。:2006/07/25(火) 00:26:25 O
どうやら水銀燈は途中で謝っていたようだ……

銀「………グスっ」

「まぁお仕置きだしな……耐えたまえ」

銀「……う」

「あん?」

銀「う〜がぁぁぁぁ!!」

「ちょ、ちょっと待て!!話し合おう!!な?」

銀「ボケがぁ!!踏め!!」

「す、すかいてんぷる?!」

瞬間、水銀燈のかいしんの一撃が炸裂した
薄れゆく意識の中で俺はすかいてんぷるの核弾頭を見たような気がした……


つづく。


なんかネタがなかなか思いつかないよ……
457('A`):2006/07/25(火) 00:51:40 O
53まだかぁ〜
458('A`):2006/07/25(火) 10:05:19 O
銀様が着た服ハァハァハァハァハァハァハァハァ

銀「………」

銀様が座ったイスペロペロペロペロ

銀「………っ…」

銀様ぺろりーん

銀「…ひぃ!!」
459元412:2006/07/25(火) 11:01:11 O
>>458は、ムラムラして書いた。生きててごめん。

銀ちゃんぺろりーん
460('A`):2006/07/25(火) 11:25:19 O
銀ちゃんの体からは微量の水銀が出てる
461('A`):2006/07/25(火) 21:39:48 0
462('A`):2006/07/25(火) 23:49:43 0

「なあ」
ピコピコピコ
「・・・・・・」
「なあ」
カイカチカチ
「・・・このッ!」
「なあって!」
「何よ、騒がしいわね」
「ここにお前みたいな子のことが載ってるぞ」
「そう」
ピコピコピコ
「うわ、ごきぶりとか大変そうだな」
「そうね」
ピピ、ピロリロ〜ン♪
「よし!」
「なあ、この前俺らが闘ったのてさぁ、この水ぎ――」
「あー!」
「あ?」
「あなたがうるさいから負けたじゃないの。セーブしてなかったのに」
「・・・・お前やっぱりこいつのこと知ってるだろ」
ガチャ、ピロリーン
「・・・・・おい」
463('A`):2006/07/25(火) 23:55:39 0
>>458
もう、バカw
464('A`):2006/07/25(火) 23:57:48 0
↑53が待ち遠しくて書いてしまった。
みんなあんたを待ってるぜ。
465('A`):2006/07/25(火) 23:58:24 0
466元412:2006/07/26(水) 00:18:25 O
>>463 雛 馬鹿じゃないもんwww

それじゃ、バカネタを一つ

真紅「ハァハァ水銀燈のドレスペロペロペロペロ(うめぇwww)」

ガチャッ

真紅「!!!」
銀「ただいー…………ま…」
真紅「(  ゚  д  ゚  )」
銀「真紅…あなた…」
真紅「いや…いや…これは違うのだわ!!」
銀「……何が違うのよ…」
真紅「わ、私が姉である水銀燈に欲情して水銀燈の換えのドレスを舐めるわけないのだわ!」
銀「(ブチッ)はぁ!!?意味が分からないわぁ!!あなた、今 私のドレス舐めてたじゃない!!」
真紅「な、舐めてゴミを取っていたのだわ」
銀「はぁ?あんたばかぁ?」
真紅「…もういい」
銀「?」
真紅「水銀燈ぺろぺろりーん」
銀「っ!キャーーーー!!」


         _、_
      .(;^ω^)\
      | \ / \√|    
      ( ヽ√| ` ̄
      ノ>ノ  ̄
      レレ   ((

書いた俺でもこれは引くわ


53!早く私の中に来て!!
467('A`):2006/07/26(水) 00:27:56 O
ちょww
468('A`):2006/07/26(水) 23:48:10 O
おかしい
53が来ない
46953:2006/07/27(木) 01:15:32 0
〜喪男と水銀燈が出会ったら〜44「いつもどうり」

「なぁんだ。喧嘩してただけなのね。びっくりしたぁ」
「俺もびっくりだったよ……」
「そうね。りんごうまし」
あの後、何とか水銀燈に追いつき、飛躍した水銀燈の誤解を何とか解くことができた。
水銀燈が飛び去った後の病室で、メグちゃんに腕拉ぎ十字固めをかけられたり、(折れてるほう)吐血で目潰しをされたりしたが、
運良く、蒼星石が病室に入ってきてくれたおかげで助かった。
その後も、水銀燈に電光石火の往復びんたを喰らったり、漆黒のシャイニングウィザードを喰らったりしたが、
運良く、婦長が通りかかって、仲介役をしてくれたおかげで助かった。
「大丈夫?腕痛くない?」
ベッド脇の椅子に腰掛けている蒼星石が、疲れた俺を気遣ってくれる。
「ああ、大丈夫。心なしかぶらぶらするけど」
「それ大丈夫じゃないよ!看護士さぁん!」
「あら、そのぐらい大丈夫よ。ちょっと見せて」
「痛たたたたた!!やめてやめて!!曲がってるよ曲がってる!」

今日も病院内は夜になると闇に埋没する。多分、廊下を照らす電灯とかが消されるからなんだろうけど。
病室には久しぶりに水銀燈がいる。ほとんどメグちゃんの病室にいて、ふいに居なくなってしまったのも手伝いそう感じるのだろう。
「ところで、お前どこにいってたんだ。俺が入院で大変だって言うのに」
「……別にどこにもいってないわ」
「じゃあどこに消えてたんだよ」
「どこにも消えてないわよ!」
……何だよ。何怒ってんだよ。お前はいつもそうだよ。俺の知らないところで勝手に何か計画して俺にそれを悟られそうになると
ぷりぷりとヒステリックになる。お前はいつもそうだよ。だから俺もお前が何かの漫画で影響を受けて、俺のために万能の治療薬を
どっかまで飛んでって探していっていたなんて知っても俺はいつもどうりだ。結局見つからなくて、泣きそうになって病室に帰って
きたなんてしってもいつもどうりだ。
万能の治療薬の在り処が書いてあるメモがドレスのポケットに入ってたなんて知っても、いつもどうりだ。
だからお前も泣いてる俺を見てもいつもどうりにしろよ。こっそり隠していたメモ勝手に読まれてたなんて知ってもいつもどうりに
しろよ。
……一緒に泣いてないでいつもどうりにしろよ。
47053:2006/07/27(木) 01:16:11 0
〜喪男と水銀燈が出会ったら〜45「あばよ」

今日は退院の日だ。ちょっと早すぎるんじゃない?とかそういうのはあまり気にしないで。
病院の入り口でお医者さんやら看護士にまじってメグちゃんが退院おめでとうみたいに言ってきたのには驚いたが、
渡された花束が全部血で赤く染められていたのにはすぐ気づいたぜ。
「寂しくなるわね。いい暇つぶしだったのに」
「新しい暇つぶしに筋トレでもしてみたらどうだ。腕立てがバストアップに効果的らしいよ」
俺の隣で花束と一緒に貰った菓子折りをパクパクと口に運んでいた水銀燈も反応していた。
その後メグちゃんに吐血で全身を鉄臭くされたり、「もう一度入院させてあげるわ」とか言われて腕拉ぎかけられたりもしたが、
病院関係者の人たちのおかげで無事に我が家に帰れた。やっぱり自分の部屋は病室とは比べ物にならないほど落ち着く。
部屋には一足先に蒼星石が来てて、入院中の埃とかを掃除してくれていた。雑多に散らかっていた漫画や、台所周りが完璧に
整理されていたのには驚いた。女の子だったら将来俺がお嫁さんに貰っていたな。あ、人形は成長しないっけ。
だけど、隠しておいたえっちな本はどこにいったんだろう。部屋のどこにも見当たらない。

そうして、俺達が窓に張り付いていた手紙に気づいたのは、人心地ついてしばらくしてからだ。
蒼星石も丹念に掃除をしていたが、さすがにこんなところまでは眼がいかなかったらしい。
どうやら手紙は窓の外側に、セロハンテープで接着されているようだ。ご丁寧にもまあ。
さっそく、時間が経ってカピカピに干からびたセロハンテープを剥がし、雨に降られてくたくたになっている手紙を伸ばし、読んでみた。
「何々……え〜と、お前みたいなウスラトンカチに蒼星石は渡せないですぅ。喪川にて待つですぅ……ですぅ?」
手紙の内容を読み上げた途端、蒼星石が声を上げた。
「え!?こ、これ翠星石の手紙だ!これいつだした手紙かな!」
「ん〜何時かはわからないけど、この手紙のくたびれぐらいだと、相当時間経ってるな」
「た、大変だ!早く喪川に行こう!早く!」
「お、おい。落ち着け……あ!待てよ!」
蒼星石は俺の言葉を待たずに、喪川の方へ走り出してしまった。ほらお前もいつまでもお菓子食ってないで行くぞ。

ここは喪川。県境の役目も担うこの川は、花火大会などでも活躍する地元では有名な川だ。この川を下ればすぐに海につく。
そうだ。今度こいつら連れて一緒に……
「そんなのはいいから早く!翠星石を探さないと!」
「そんな事とは何だ。海は良いぞ。海小屋の伸びたラーメンとか」
「早く!」
何だよもう。わかったよ。探せばいいんだろ探せば。す、翠何とかを?

そうやって、適当に川沿いを練り歩いていたところ、何かを踏んだ。
足元には緑の服をきた人形が落ちていて、薄汚れたそれを何だかこいつらに似てるな何て思って、
「おおーい。変なの見つけたー」ってはしゃいだ俺を誰が責められるというのだ。

47153:2006/07/27(木) 01:17:03 0
〜喪男と水銀燈が出会ったら〜46「蚊が鳴く」

薄汚れた唯の人形だ、と思っていたのに、どうやらこいつが翠星石とかいう奴らしい。踏んづけて発見した、って言ったら
烈火のごとく蒼星石に怒られた。
「でも、動かないぜ。本当にこいつもローゼンメイデンか?」
「多分ネジが切れてるんだ。ぜんまいが鞄に入ってると思うけど……。あ!あれだ!」
近くには、やっぱり薄汚れた重厚な革製の鞄が落ちていた。これもこいつの物らしい。
「中に入ってるはずだ。探してみて」
「ああ」

一刻して再び俺の部屋。この部屋は落ち着ける俺の城だったはずなのに、今この部屋にリラックスできる要素はまるでない。
何故?そんなの、こいつのせいに決まってる。
「何で時間どうり来ないんですかぁ!待ち合わせに何週間もかける奴がどこにいるんですかぁ!やっぱりお前は予想どうりの
オタンコナスだったですぅ!駄目人間!駄目人間!」
「……ごめんなさい……」
俺と水銀燈は正座をさせられていた。わざわざフローリングの硬い床に。
ネジを巻いた途端、一方的にまくしたててきたこいつを何とか部屋まで連れてこられたのは蒼星石のおかげだろう。
部屋に突いた矢先、ぶん殴られ、正座で説教をされて彼是二時間は経った。
水銀燈は慣れない正座に、しかも固い床に長時間座っているのでもう涙目だ。
「あ、あの……」
「なんですか。まだ翠星石の話は終わってないですぅ!」
「いや、手紙にも書いてあったけど、一体何の用かなって……」
「用?……あ!そうですぅ!翠星石はお前に用があってきたですぅ!翠星石のような可憐な美少女がお前のような駄目人間のところまで
わざわざ出向いてやったんですから、せいぜい感激で咽び泣くといいですぅ」
「そんな格好で美少女なんて、よく言うよ……」
「んな!?これはお前が何週間も待たせるからですぅ!お前のせいです!翠星石は本当はもっと綺麗な格好です!」
こいつの格好は本当にひどい。ちょっとした雑巾のほうが綺麗に見えるぐらいだ。しかも変な臭いもする。
部屋の床が得体の知れない何かで汚れていくのには耐え難い。ああ〜早くかえんねえかなぁ〜。
「翠星石だって……こんな格好は嫌です……」
翠星石とかいうヒステリック少女は、汚れた顔を伏せて、黙り込んでしまった。
説教がとまってラッキー、なんて思っていられない。あれだよ。お得意な涙だ。
何でも泣けばすむと思ってるんだろどうせ。……もうその通りだよ。
「蒼星石……こいつ風呂に入れてやってくれ……」
47253:2006/07/27(木) 01:18:25 0
最近ネットの調子が悪かったんでしばらく来れませんでした。
ちゃんと毎日書いてたよ。一気に投下。
473('A`):2006/07/27(木) 01:23:49 O
やっほぅ待ってたぜ!
474('A`):2006/07/27(木) 20:50:46 0
>>472
うひょー!
あげとくよ
475――Prologue――:2006/07/27(木) 22:30:55 0
彼は駅前に立っていた。
眼前には電車の窓越しでしか見たことの無かった風景。
週末の仕事を終えた帰りの電車を途中下車したのだ。
夜空を見上げるとよく晴れている。
西日本はもう梅雨入りしたそうだ。
ロータリーを囲むように建ち並ぶ店をぐるりと見回す。
と、青々と葉をたたえた植え込みの脇に、淡い青紫の服を纏った小柄な少女を見つけた。
彼はまっすぐ少女のそばまで歩いて近づくと、携帯を開いた。
「雨は降り止まない」
とは言っても夜空にはいくつかの星が瞬いている。
そもそも彼は発信ボタンを押していない。
するとさっきまで植え込みを見ていた少女が彼の目を見つめて口を開いた。
「梅雨は終わらない」
この子で間違いない。
大人びているが本当に小学生か中学生ぐらいだ。
「きのうBBSで・・・」
最後まで聞かないうちに頷くと、彼女はプリーツスカートを翻して歩き出した。

駅前通りには一週間の仕事から解放された人々が足取りも軽く往来している。
誰も自分たちを気に止めていないことを確認すると、彼は黙って少女の後を追った。
大通りを離れ、シャッターの閉まった店の間を進んでいく。
染めているのだろうか、少し赤みがかっているようにも見える茶髪を見ながら彼は後を付いていった。
人気の無い住宅街の路地に入ると、少女は塀を背にして立ち止まった。
電柱の街灯が細い肢体の左半分を照らす。
「おじさんかっこいいからコレだけでいいよ」
少女はそう言って指を3本立てて見せる。
財布から三万円を抜き出して彼女に握らせる。
「ほ、ホテルとか入らなくていいの?」
それには答えずに、そのまま少女は彼の手を取って自分の胸に押し当てた。
彼は荒くなる呼気を抑えるように大きく息を吐く。
ポツポツとアスファルトに滴の落ちる音がしてきた。
476475:2006/07/27(木) 22:34:39 0
「おじさん、何て名前?」
手のひらの感触に神経を集中させながらも、彼は自分の名前を告げた。
「ねぇ、あたしのお願い聞いてくれる?」
「い、いいよ、何でも言ってごらん」
白いブラウスに包まれた少女の胸を弄りながら答える。
「本当?欲しいものがあるの」
「ハァ、ハァ・・・!な、何?」
息づかいを制御することが難しくなってきた。
彼の両手は二つの小さな膨らみを覆ったまま二つの円を描くように動いている。
「んッ・・・」
少女が微かによがる。
「ハァ、ハァ、ハァ・・・・・・・・ハッ、ハッ、ハッ、」
彼の呼吸は荒いというよりも苦しいものになってきた。
急激に疲労感で全身がだるくなる。
目眩がしてきた。
少女の茶髪がぼんやりと緋色に見える。
「ぁあん、ぃぃ・・・」
少女はぐったりした彼の手首を握って離さない。
彼の手を胸に押し付けたまま、口もとにはうっすらと笑みを浮かべている。
「君は、君はいったい・・・」
言い終わらないうちに彼はドサッと倒れこんだ。
さっきまで小降りだった雨は急に勢いを増した。
「まあまあ良かったよ」
彼の手と紙幣を雨の中に投げ捨てると、少女はピンク色の唇を小さい舌で舐めた。
「あたしの名は――」
耳に響くのは雨音だけ。
程なく彼は深い闇に落ちていった。



―――precious junk―――
477318:2006/07/27(木) 23:29:09 O
「………はっ!?」

水銀燈の一撃により二時間くらい意識を失っていたようだ。
「まさか羽が拳になろうとは……侮りがたし水銀燈…」

水銀燈に対する防御を考え直さなければならんな……
さて、その水銀燈だが……

「いないな……またふてくされて鞄の中かな?」

嫌なことがあると鞄にひきこもるのはあまり感心せんな。

「引きずり出しちゃる」

鞄の元へ向かう。
ちなみに鞄は寝室に置いてある。最初は居間に放置した。が、もの凄い剣幕で怒られたので今では寝室に置いてある

寝室に到着。鞄に近づく。

「あー君。ひきこもってないで出てきなさい」

へんじがない。ただのかばんのようだ。

「シカトかおい」

ふむ。そういうつもりなら、勝手に開けますよ?

「おりゃ!…………あれ?」

鞄はものの見事にもぬけの空

「………どこ行ったんだあいつ」

家の中を探すことにする。

「おーい水銀燈」

風呂、便所、ベランダ、めぼしいところは探したが水銀燈は居なかった。因みに念の為ゴミ箱も探したがやっぱり水銀燈はどこにも居なかった。

「…………あのバカどこに行ったんだよ……」

無性に苛立つ。理由なんてわからねぇ……

「……外か…」

この時間帯に外に出るなんて、何考えてるんだ……
苛立ちながら玄関を出る。
夏とはいえ、深夜は少し肌寒い。

「……思い当たる場所は……無いな……総当たりだな」

水銀燈が好きな場所なんてよくわからないし、行きそうな場所もわからない。
ただ、こんな時間にあんな子供が出歩いてたら何されるかわかったもんじゃない。


つづく
478318:2006/07/28(金) 00:01:25 O
コンビニ、ファミレス、思い当たる場所を探した。途中から走った
何で走ってるのかわからないが苛立ちは募るばかりだった

「はぁはぁ……どこ行ったんだよ……」

あと二時間もすれば日が昇る時刻だ……

「クソッ……」

なかなか見つからない水銀燈に苛立っているのか、水銀燈を見つけられない自分自身に苛立っているのか……よくわからない

「…………」

なんだか悲しかった。昔飼っていた猫が居なくなってしまった時の気持ちに似ている……

「たしかあの時は……」

猫は死んでしまったんだ………

「何考えてんだ俺は……」

事態を悪い方へ考えるのは悪い癖だ

「………?」

何か聞こえたような気がした

「……唄?」

それは唄だった……唄の聞こえる方へ歩を進める。
走るのはやめた。唄の主が誰だかわかったし、この唄を少し聞いてみたくなったからだ

「………」

深夜の公園
昼間は子供たちで賑わう場所は闇に包まれ、まるで別世界のようだった。
その闇の中で唄う少女はジャングルジムのてっぺんにいた。

「………やっと見つけた……」

銀「………」

唄が止む。
辺りを包むのは静寂と闇……そして月明かり

銀「………」

「シカトかよ……」

水銀燈は月を見上げたまま黙っている……その様はこの世のものとは思えぬほど美しくて儚くて……

「まったく…この不良少女が」

この期に及んでこんな憎まれ口しか叩けない自分に腹が立った

銀「……何しにきたのよ」


つづく
479318:2006/07/28(金) 00:29:09 O
「やっと口を開いたと思えば随分な言いぐさだな」

銀「………」

「………唄わないのか?」

銀「……お邪魔虫がいるから唄わない」

「……そうきたか」
どうやら相当ご機嫌斜めみたいだな……

「なら居ないと思え」

銀「……やぁよ」

「ケチケチすんなよ。唄聞かせてくれよ……」
銀「………」

「また、だんまりか?」

銀「……うるさいわね……さっさと帰りなさいよ」

「お前もな」

銀「………」

埒があかない。このままじゃ水銀燈を連れて帰ることは出来ない。

「……ったく!」

銀「ちょっ?!」

水銀燈を抱き上げる。羽のように軽い
銀「何するのよ!?」

「帰るんだよ。不良少女を連れてな」

銀「………」

水銀燈を抱いたまま公園を出る。空が白くなりつつある夜明けは近い

「……今回は俺が悪かった……ごめんな」

銀「……今回もよ」
「あくまで、自分に非はないと言うのかね君は?」

銀「………」

少しいじめてみる。

「……水銀燈」

銀「……何よ?」

「居なくなるときは言えよな……突然居なくなられると……その……なんだ……」

銀「……心配するの?」

つづく
480318:2006/07/28(金) 00:40:28 O
「なっ、そんなんじゃねぇよ!!……後味悪いだけだ」

銀「素直じゃないわね」

俺の様を見てクスクスと笑う水銀燈。何がおかしいんだろう

「素直じゃないのはお互い様だ」

銀「………ごめんなさい」

その言葉を聞かなかったことにする。謝ってほしかった訳じゃないし、いつかは別れが来るんだからその時までは居なくならないで欲しかっただけだ。
流石にこんなことは恥ずかしくて言えやしないが

「お前歩け」

銀「やぁよ。家までこうしてちょうだい」

「……今回だけだからな」

銀「嬉しいくせにぃ」

「嬉しくない」

こんなバカなやりとりがいつかは出来なくなるんだよな……

銀「……どうしたの?」

「……眠いな」

銀「そうね」

家に着く頃には完全に日が昇っていた。唯一の救いは俺が休みだってことだ。

「さっさと寝る」

銀「私もそうするわ」

明るくなってから寝る二人はいつまでこうしていられるのだろう?そんなことを考えながら俺は眠りについた


つづくかも


なんだか、53様方の邪魔になりそうなんで暫くROMってるよ
481('A`):2006/07/28(金) 02:02:03 0
イケてるわ。

また気が向いたら書いてくれ
482('A`):2006/07/28(金) 03:20:50 O
318が面白くてチンコビンビン
483元412:2006/07/28(金) 10:27:31 O
>>318 チンコビンビン


銀ちゃんにセクハラしてみた

1.本を読んでいる銀ちゃんのお尻を触ってみた
スリスリ
銀「っ!!……何、死にたいの」
喪「フヒヒ殺して下さい」
銀「なら…お望み殺してあげるわぁ!!」
喪「や、やめてぇぇぇぇ!!!」

2.箸で、ご飯を食べている銀ちゃんの箸を奪って舐めてみた
銀「な………」
喪「うめぇww 銀ちゃん味うめぇwwww」
銀「…うぅ…ひっく…ぐす」
ショック過ぎて泣いてしまった様です。

3.銀ちゃんにエロ用語を言いまくってみた
喪「チ○チ○びろろ〜ん」
銀「……////」
喪「マ○コびろろ〜ん」
銀「…?何それぇ」

無理、もう続かない
484('A`):2006/07/28(金) 11:38:14 O
ワロタ
485('A`):2006/07/28(金) 13:33:16 0
改行大洲
486('A`):2006/07/28(金) 21:51:43 0
74氏・・・、俺はまだ待ってるぞ
487475:2006/07/29(土) 00:21:20 0
precious junk〜第1話「When The Levee Breaks」〜

"明日からは前線の停滞により再び雨となるでしょう。東日本ではもうしばらく梅雨空が・・・"
アナウンサーの声を聞きながら僕は彼女のことを考えていた。
雨が続いたらまたしばらく彼女に会えないかもしれない。
久しぶりだった晴れ空も、今は一面が雲に覆われて星も月も見えなくなっている。
いつ雨が降り始めてもおかしくなかった。
降るならば彼女が来てからにして欲しい。
そうすれば雨宿りを口実に引き止めることが出来る。
僕は水銀燈を待っている。

あの戦いから4ヶ月。
真紅の下僕、翠星石・蒼星石のマスター、そして僕の3人はミーディアムどうし互いに連絡を取り合っていた。
僕たちはドールを戦わせないことで合意していた。
けれどもこのまま安穏と日常を送っているわけにはいかない。
ドールたちはアリスになるための別の方法を探さなければならない。
ローザミスティカを使わずにアリスになるなんて、果たしてできるのだろうか?
だけど姉妹が互いに傷つけあうことは絶対に止めたかった。
たとえアリスになれなくても、今のままの水銀燈がいてくれれば僕はそれでいい。
他の二人もそう考えているはずだ。

"引き続きニュースです。昨晩、A市の住宅街で会社員の男性が倒れているのが・・・"
僕はテレビの電源を切った。
彼女は静かな夜が好きだ。
本人の口から聞いたわけではないが、彼女はいつも静かな闇の中から姿を現し、僕たちはその闇を共有した。
ティーカップを暖めておこう。
そろそろアイスティーの方がいいかな。
僕は水銀燈を待っている。
488475:2006/07/29(土) 00:59:48 0
お父さまの夢を見た。

市街地の中にオアシスのように緑をたたえた神社の境内。
その社殿の床下の鞄の中で目覚めると、水銀燈は両手で抱いている手袋の匂いを嗅いだ。
まだ寒かった季節に喪が編んだのをもらってやったのだ。
毛糸の手袋なんて今の時期には誰も使わないだろう。
それでも水銀燈は毎晩この手袋を抱いて眠りにつき、この手袋に抱かれて目覚めた。
手にはめてみたことは一度もない。
頬にくっつけて目を閉じると、不思議と気持ちが安らいだ。
そしていつも同じ夢を見た。
鞄の置いてある縁の下から出ると、一匹の黒猫が目の前を横切った。
黒猫が茂みの前まで歩き「ナ〜」と泣くと、茂みの中から三毛猫が出てきて「ナ〜」と返した。
水銀燈はそれをぼんやりと眺めている。
(喪のところに行こうかしら)
別にあの男に会いたいわけではない。
力を奪いに行くのだ。
そう自分に言い聞かせたのだが、真紅たちと闘うのをやめて以来消費する力なんてたかが知れていた。
「お父様に会うためよ・・・」
喪に会うことはそのために必要な気がする。
彼は今日も紅茶を用意して待っているのだろうか。
水銀燈は黒い翼をふわりと開いた。
同時に冷たいものを鼻の頭に感じた。
と、じっと寄り添っていた二匹の猫が、何かを感じたように水銀燈の横をサッと走りすぎていく。
「見つけた」
ポツポツと雨が木の葉を叩く音が聞こえ始めた。
489('A`):2006/07/29(土) 01:07:16 O
wktk
490475:2006/07/29(土) 01:21:16 0
雨音とともに木立の中から声の主が現れた。
背格好は水銀燈と同じくらいだ。
水銀燈には一目で彼女がドールであると分かった。
真紅が使いにでもよこしたのだろうか。
「あなた、誰よ」
「あたしはローゼンメイデン」
そんなはずはない。
自分を含めてローゼンメイデンは7体、姉妹の中にこんなドールはいない。
「ふざけてるの?」
偽者が誇り高きローゼンメイデンを名乗ることは許せない。
水銀燈は自称〈ローゼンメイデン〉を睨みつけた。
「ふざける?ふざけてなんかいないよ。あたしは憎んでるの」
そう言うと彼女は一歩、また一歩と水銀燈に歩み寄ってきた。
雨はいつの間にか土砂降りになっている。
「こいつ・・・敵?」
水銀燈は間合いを取ろうと飛び上がった。
激しい雨が翼を叩きつけてくる。
ドールはその雨の中を造作もなく飛んできた。
滝のような雨の中で二人は対峙した。
「あたしは紫陽花。あんたを倒してローゼンメイデンになる」


◇第2話につづく◇
491('A`):2006/07/29(土) 01:34:18 O
オリジナルドールか…………


……まぁ…頑張れよ
俺は読まないけど
492('A`):2006/07/29(土) 02:48:59 0
僕の考えたオリジナルドール

カルコブリーナ
493('A`):2006/07/29(土) 12:12:34 0
コロコロ視点移動されるから読みにくくてしゃあない。
ライトノベル 視点移動 でぐぐって勉強したほうがいい。
494('A`):2006/07/29(土) 15:17:40 O
とりあえず続き
495('A`):2006/07/29(土) 19:28:42 0
つか文句言ってる野郎は自作SS載せろや
496('A`):2006/07/30(日) 00:24:59 O
投下に期待
497318:2006/07/30(日) 04:04:47 O
休日……それは労働者にとって無くてはならない安息日。まぁほんの半年くらい前までは365日が夏休み状態だったわけだが……
そんな俺の安息を脅かす素敵な悪魔を紹介しよう

「……お前……俺まだ眠いんですけど」

銀「私は眠くないもの」

「いや、だから俺が眠いんですってば」

銀「さっさと着替えて出掛けるわよ」

完全に微塵も俺の意見を聞いてませんね?そもそも今朝方寝たのに何故お前はそこまで元気なんだ?あれか?若さか?否、年齢的には水銀燈の方が遥かにば

バシッ!

「いてっ!?何すんだよ!?」

銀「今もの凄く失礼なこと考えてたでしょ?」

「いや、お前の年齢について少しだな……いたたた」

死角を突いて羽を刺さないで下さい。地味にいたいんですよこれ

銀「まったく……あなたは……」

「んで?出掛けるって何処へ行くのかね?」

銀「買い物よ」

「何か不足しているものでもあるのか?」

銀「食材」

「………アーアーきこえなーい」

銀「それと夕方頃にお客さんが来るからそれ用にお茶請けも必要よ」

「客?俺にそんな客は来ないぞ?」

銀「私に来るの」

「話が急すぎます。無理です却下です。」

銀「その意見は全て否決します」

あ……笑顔で怒ってるよこの子。器用なことするなぁ……

銀「ほら、さっさと行きましょう」

「……は〜い」

何を言っても無駄なようなので半ばヤケクソ気味な返事をしながら着替え家を出る。相変わらずの蒸し暑さにウンザリしながら水銀燈とお買い物へ出発しました


つづく
498('A`):2006/07/30(日) 11:09:16 O
つづきキボン
499475:2006/07/30(日) 11:14:25 0
precious junk〜第2話「Close To The Edge」〜

「もしもし?」
「あ、あのっ、僕、喪だけど」
「おお、喪さん!元気?どうしたの?」
僕は真紅の下僕君に電話をかけている。
「あっと、水銀燈そっちに行ってないかな」
「水銀燈?いや、来てないけど。ちょっと待ってて」
受話器を置く音の後に下僕君の声が入ってきた。
"真紅ーぅ、喪さんが水銀燈きてないかってー"
僅かな間があって下僕君が戻ってきた。
「もしもし、喪さん?真紅も知らないって。水銀燈、帰ってこないの?」
「帰ってこないのはいつもなんだ。僕たちは一緒に暮らしてるわけじゃないから」
「え、そうだったの!?」
「うん。でも昨日の夜は指輪がずっと光ってて、かなりの力を使ったみたいだった。いつもは力を使ったらすぐに僕のところに来るのに・・・」
「マスターさんにも連絡した?」
双子ドールのマスターさんのことだ。
「うん。nのフィールドを探してくれるって」
「そうか、俺らも探してみるよ。もしかしたら残りの3体の誰かに会ったのかも」
「大丈夫かな、水銀燈・・・」
「大丈夫だって。水銀燈はめちゃめちゃ強いし」
そうだ、真紅と下僕君は二度も水銀燈と戦っているんだった。
「あの、ごめん。怪我とか治った?真紅・・さんも」
「あ・・・ごめん。全然余裕だから!気にしないで!お互い様だし、水に流しましょう」
「ごめんね。じゃあ」
電話を切るとますます不安が募ってきた。
僕はnのフィールドに行ったことがない。
下僕君たちは自分のドールと一緒に入っているらしいけど、水銀燈は一度も僕を連れて行ってくれなかった。
水銀燈にとって僕は道具でしかないんだ。
下僕くんたちの関係は少し羨ましい。
それでも、道具であっても水銀燈の役に立てるなら、それを理由に彼女に会えるなら良かった。
水銀燈、無事でいてくれるのか?
僕は傘を2本持って家を出た。


◆第3話に続く◆
500475:2006/07/30(日) 11:19:38 0
>>493
ごめん
思いつきで書いてる
ラノベは読んだ事ないんだ
読みにくくてまじごめん
501475:2006/07/30(日) 11:53:36 0
precious junk〜第3話「Death On Two Legs」〜

圧倒的に不利な状況。
水銀燈の飛ばす羽は滝のような雨によって阻まれ、黒い炎はことごとくか掻き消されてしまう。
雨に逆らって一晩中飛び続けたせいで、体力はもはや限界だった。
一方の紫陽花は最初の勢いは無いものの、攻撃をほとんど喰らっていない。
ミーディアムの力を限界まで使っているのか。
喪の力をもっと引き出せば互角くらいには戦えるかもしれない、でもそんな力を使ったら喪は…。
その迷いが失敗だった。
気付いたときには背後から叩き落され、地面に打ち付けられてしまった。
「あうッ…!」
起き上がるより早く紫陽花のブーツが背中を押さえる。
紫陽花は水銀燈を踏みつけたままその左の翼を両手で掴んだ。
翼が軋む。
「これはね、今まであんたに虐げられてきたドールたちの怨み…」
紫陽花がさらに力を込める。
「ッ!な、なにを……、やめ…ぃぁ゛ア゛あ゛あ゛―――――――――――――――!!!!!!!!!」
骨の折れる鈍い音とともに左翼は根元から折り切られた。
「こんなもんじゃなかったよ、あたしの知ってるのは…」
紫陽花は右の翼にも手をかける。
「いやッ!・・・ぃゃ・・・・・ぁ、ぁ・・」
あまりの苦痛と恐怖にもはや水銀燈は涙を流すだけだった。
「よぅく味わいな…」
「――――――――――――――――――――――――――ッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
今度は声にならない叫びで涙すら出てこない。
「・・・・・・・・ぁ・・・・・・・・ぁ」
「まだだ。まだイクなよ」
紫陽花のブーツが背中の傷口をねじるように踏みつける。
宙を泳ぐ水銀燈の目にはもう何も映っていない。

「そこまでだ!」
声と共に背中に衝撃が走り、紫陽花は吹き飛ばされた。
「あんたは…」
蒼星石が庭師の鋏を構えて紫陽花を睨んでいた。
「水銀燈が…ヒドすぎです……」
後ろでは翠星石が涙を浮かべている。
「ローゼンメイデンがもう2体か」
雨は止み、濃い霧が立ち込め始めていた。
「あんたたちも壊す。必ず」
紫陽花の茶髪が霧の中に消えていく。
「逃がさない!」
「蒼星石!水銀燈が・・・」

蒼星石が姉の声に振り返ると、そこにいたはずの水銀燈がいない。
辺りを蔽っていた霧はすぐに晴れた。
しかし水銀燈の姿は無く、無数の水溜りと無残に散らばった黒い羽の中に双子は立っていた。


◇第4話に続く◇
502('A`):2006/07/30(日) 13:01:23 O
銀ちゃん……('A`)
503('A`):2006/07/30(日) 21:16:27 O
ほしゅ
504475:2006/07/30(日) 21:43:44 0
precious junk〜第4話「Gimmie Shelter」〜

マスターさんから最悪を告げる連絡が入った。
水銀燈はボロボロのまま姿を消してしまったという電話だった。

どこにいるんだ。

頼む、頼むから無事でいてくれ。

水銀燈!

その名前で頭がいっぱいになり、僕は一心不乱に走った。
念じれば奇跡が起きそうな気がした。
蒼星石たちから聞いた場所は隣町だ。
もういないと分かっていても彼女がいたことを確認したかった。

路地の角を曲がると薄暗い中にびしょ濡れの道路が続いている。
ところどころに黒い…羽根だ!
僕は濡れて重くなった一枚を拾い上げた。
水銀燈はここにいたんだ。
でも、そんなことを確認してどうする?
彼女はどこかできっと傷ついている。
一人でぼろぼろになった体を引きずっている。
助けなきゃ、僕がそばに行かなきゃ。
どこにいるんだ?
事態は何も変わっていない。
僕は再び走り出した。
505475:2006/07/30(日) 22:22:30 0
「あの、すいません」
主婦が怪訝な顔で僕のほうを振り返る。
「あの、このくらいの女の子見ませんでしたか?黒い服で、怪我をしてると思うんですけど」
「さあ、知りませんよ」
「そうですか…」
犬の散歩をしている人にが通りかかった。
「あの、すいません」
僕がそっちに走っていくと、主婦が歩いていきながらこっちをちらちら見ているのが視界に入る。
普段だったら通行人に話しかけるなど絶対に出来ない。
だけど今は形振りかまっていられなかった。
「見てないですか…すみませんでした」
これであの場所の周辺の道は全部探した。
そんなに遠くには行けない体だろうに。
僕は左手の指輪を見つめた。
水銀燈…

"…――"

「水銀燈!?」
それは言葉ではなかった。
だけど僕にははっきり分かる、水銀燈が僕を呼んでいる。
こっちに水銀燈がいる。
見えない力に導かれるようだ。
僕はひたすら走った。
走って走って、いつの間にか家へと続く道に出ていた。

家の前、僕の部屋の窓、その真下の道に彼女は倒れていた。
「水銀燈!」
駆け寄って彼女を抱き起こす。
「こんな、何で…!」
「…ぁ」
うつろな目の水銀燈が微かに声を漏らした。
「水銀燈、だいじょうぶ?」
大丈夫なわけない。
こんな状態じゃこれ以上は喋れないに決まってる。
とにかく部屋に運ばないと。
僕は水銀燈を抱き上げた。
水銀燈、こんなに軽かったんだ…
506475:2006/07/30(日) 23:24:21 0
◆第5話に続く◆

おやすみ
507('A`):2006/07/30(日) 23:56:15 0
アリスゲーム最高潮クライマックス!
508('A`):2006/07/31(月) 00:08:26 O
53は!?
509('A`):2006/07/31(月) 00:42:21 O
銀ちゃん!!銀ちゃん!!

投下乙かレンピカ、期待してます
510('A`):2006/07/31(月) 01:54:23 O
今日は53来ないのか…
511('A`):2006/07/31(月) 01:55:39 O
ごめん。上げてしまった('A`)
512('A`):2006/07/31(月) 20:05:54 0
('A`)
513('A`):2006/07/31(月) 22:11:22 0
上げたら最悪な事態に陥るぞ!何だこのスレ!?荒らしちゃえー!
514('A`):2006/08/01(火) 01:13:55 O
53………
(´;ω;`)ウッ…
515('A`):2006/08/01(火) 01:47:15 0
53を期待しないで自分で探した方がいいんじゃないのか?人はあてにならないし
516('A`):2006/08/01(火) 01:59:06 0
53だって生活とか毎日文章思いつくわけじゃなかろう
もうちょっと待つんだ。
他のSSスレなんかも、結構間隔開いて投稿されたりしてるぞ
517元412:2006/08/01(火) 02:50:26 O

喪「チッ……」
銀「舌打ちなんかして、どうしたの?」
喪「…俺が、漫画板の銀萌えスレで書いた銀めぐSSがコピーペーストされて、他のSSスレに貼られてた。で、コピーした奴が作者扱いされて、そのスレのまとめに載せられてた(#^ω^)ビキビキ」
銀「なんか…文がグチャグチャだわぁ…」
喪「とにかく、く…くやしい(ビクビクッ」
翠「ふぅ、まったく…心の狭い奴ですぅ」
喪「ッ!!うるさい!このツンデレ人形!!」
翠「は?キモッ死ね」
喪「あ?死ね」
翠「は?死ぬのお前だし」
喪「残念。俺死なねぇし、バリア張ってるし」
翠「うるせぇ!ドゥクシ」
喪「痛ッ!!くそ 仕返しだ、くらえドゥクシドゥクシドゥクシドゥクシ」
翠「ヌペシヌペシ」
喪「ちんちんシュッシュッシュッ」
銀「はぁ…あなた達、喧嘩は止めなさぁい?」
喪「は〜〜〜い♪銀ちゃんぺろり〜ん!」
銀「……もうっ!/////」

死にたい〜、コンビニ店員に無視される〜
518('A`):2006/08/01(火) 16:11:18 0
 〃〃∩  _, ,_
     ⊂⌒( `Д´) < ヤダヤダ!バイト逝きたくないYO!
       `ヽ_つ ⊂ノ
              ジタバタ

    〃〃∩  _, ,_
     ⊂⌒( `Д´) < 銀様見れないのヤダヤダ!
       `ヽ_つ__つ
              ジタバタ

      _, ,_
     (`Д´ ∩ < バイトがダメになっちゃうのもヤダヤダ!
     ⊂   (
       ヽ∩ つ  ジタバタ
         〃〃


       ∩     
     ⊂⌒(  _, ,_)    
       `ヽ_つ ⊂ノ < グスン・・・。銀様欲しいよ・・
519('A`):2006/08/01(火) 21:02:11 O
ここはお前らの日記帳じゃねえんだ
520('A`):2006/08/01(火) 22:23:31 0
ここの神々達に最萌えトーナメントの銀様支援萌文を依頼したいぐらいだ
521('A`):2006/08/01(火) 22:51:43 0
http://doll-house.kazumi386.org/gin/img/1139161999769.jpg
どうせ、ギシギシアンアンのスレッドだろw
522475:2006/08/01(火) 23:03:00 0
precious junk〜第5話「Sleepy Time Time」〜

シングルベッドに寝かせた彼女はとても小さく見える。
あまりに小さくて、このまま消えてしまうような気がして、僕は一晩中必死に祈った。

翌日になっても水銀燈は目覚めなかった。
会社に欠勤の連絡を入れた。
特に出来ることがあるわけではない。
ただ、水銀燈が起きたときに側にいてやりたかった。

 * * * * * *

「水銀燈、どこ?水銀燈…」
暗闇の中を進んでいくと水銀燈の後姿が見えた。
「水銀燈!良かった、無事だったんだ」
水銀燈は何も言わない。
「水銀燈?どうしたの?」
彼女は振り向かずに答えた。
「あなたでは足りないのよ」
「え?」
「あなたの力では足りないの。じゃあね…」
水銀燈の背中が徐々に闇の中へと沈んでゆく。
「待って!」
走ればまだ追いつく。
でも体がゆっくりにしか動かない。
「水銀燈!待って、水銀燈!水銀燈…」

 * * * * * *

「水銀燈!すいぎ…」
「喪さん、喪さん」
気がつくと目の前に下僕君がいる。
「うなされてましたけど、大丈夫ですか?」
いつの間にかベッドの脇で眠ってしまってたらしい。
下僕君の隣には真紅、その後ろにはマスターさんと翠星石・蒼星石が立ってこちらを覗き込んでいる。
「何か出来ないかと思って、そこの鏡から」
みんなはnのフィールドを通って僕の姿見から出てきたらしい。

「ローザミスティカは守れたようね。あとは喪が側にいてあげなさい。」
「お前も布団で寝るといいですぅ。ブサイクな顔に隈ができてたら直視できねーです」
「二人ともゆっくりと回復したらいいと思うよ」
どうやら水銀燈は一命を取り留めたようだ。
「これ使って。この子達のなんだけど着られると思うから」
マスターさんが水銀燈のために着替えを持ってきてくれた。
「それで、水銀燈を襲ったドールのことなんだけど」
下僕君がみんなの顔を見渡した。


◇第6話に続く◇
523('A`):2006/08/01(火) 23:10:06 O
>>521 保存した
524('A`):2006/08/01(火) 23:55:37 0
>>523
記念にか?
525('A`):2006/08/02(水) 00:04:52 O
投下GJです!!
銀ちゃん早く回復してくれ('A`)
526('A`):2006/08/02(水) 00:40:18 0
http://www3.ezbbs.net/29/ken2772/img/1153229440_1.jpg

ここは喪男が集まるサイトだから、もちろん持ってるよな
527('A`):2006/08/02(水) 00:50:28 0
>>526
噂どおりのヤヴァイ出来ですね
528475:2006/08/02(水) 00:56:59 0
precious junk〜第6話「Sister Morphine」〜

〈ローゼンメイデンF〉
そう呼ばれているドールたちがいる。
人形師ローゼンに憧れ、彼を目標とした職人の手によるドール。
その精巧さから〈ローゼンメイデン〉の名を与えられ、しかし決してオリジナルにはなれない〈Fake〉…。
「幻とまで言われているローゼンメイデンだから、贋作だと知った所有者はかなりがっかりするらしいよ」
水銀燈を襲ったのはその一体ではないかと言うのが下僕君の話だった。
「じゃ、私たちはそろそろ」
「お邪魔しました」

みんなが帰った後も僕は水銀燈の寝顔を見つめていた。
水銀燈をこんなにも追い詰めたドールとは一体どんなやつなのか。
とにかくもう二度と水銀燈には会わせたくない。
その時、水銀燈はゆっくりと目を開いて上体を起こした。
「水銀燈!良かった、気が付いた?」
水銀燈は僕の声が聞こえないのか、そのままぼんやりと前を向いている。
「あ、そうだ。服着替えようか。マスターさんが貸してくれたんだよ」
彼女はうんともすんとも言わない。
「ちょっとごめんね」
僕はところどころ破れている黒い服をゆっくり脱がせた。
間接を見て少しどきりとする。
体には無数のあざが痛々しく残っている。
そして背中には二つの大きな傷…この世で一番黒い黒がもうここにはない。
水銀燈が翔べないなんて…
「……と…さま…」
「?」
「・・・ッ・・・・・ヒッ・・・・」
529475:2006/08/02(水) 00:57:55 0
水銀燈の様子がおかしい。
肩が小刻みに震えている。
もしかして勝手に服を脱がせて怒らせてしまったのかもしれない。
「ぇあ、ご、ごめ…」
慌てて水銀燈から手を放そうとしたとき、僕は指に涙の粒が落ちるのを感じた。
「・・ッヒ・・・おと・・ッヒン、さまァ!」
(――お父様)
「水銀燈…?」
「おと・・さま、ゴ・・・ごめッ・・・なさッ・・・ッヒ・・・・すいぎ・・とう、ま、負け・・・ッヒン・・にせ・・・・・ろぜッ、メイデ・・なのに・・・」
僕はどうしたらいいか分からず、水銀燈の涙を受け止めている左手を動かさないようにただじっとしていた。
「ごめッ・・・ごめッ・・なさッ・・・・・エッ、・・・・・・・・ッヒ」
「悪くないよ、水銀燈は悪くないから…」
こんなに泣かないで。
「おと・・さま、すいぎ、んとう・・・ッヒ、きらッ、嫌い・・ッヒ、なちゃ」
「そんなことないよ。水銀燈はいい子だから」
水銀燈は僕の手にすがりつくようにして泣きじゃくっている。
僕の手の甲には、涙のすじが滝のように流れた。

しばらく嗚咽すると、水銀燈の呼吸はようやく落ち着いてきた。
「お父様、お父様は…怒ってない?」
「うん、怒るわけないじゃないか」
「もっとこうしていてもいい?」
「え、あ・・いいよ」
僕は本当の<お父様>じゃないけれど。
「お父様の手…」
水銀燈は僕の手のひらに頬をくっつけてきた。
涙でしっとりと濡れている。
「お父様、あったかい…」
僕は空いている右手で水銀燈の頭を撫でてやった。
柔らかな髪に触れていると何故か悲しくなってきた。
僕は水銀燈の髪を濡らさないように静かに泣いた。


◆第7話に続く◆
530('A`):2006/08/02(水) 00:59:32 0
ho
531('A`):2006/08/02(水) 01:03:10 O
>>521
真紅に見えた
532('A`):2006/08/02(水) 01:54:47 O
銀ちゃん…
533('A`):2006/08/02(水) 15:20:29 0
>>530
>>531
こういう職人を空気のように扱うレスするから職人いなくなるんじゃないの
そりゃ74氏も53氏もいなくなるわな
534('A`):2006/08/02(水) 16:06:08 0
http://doll-house.kazumi386.org/gin/img/1147352259840.jpg
こっち系はあまりキャラっぽくないが好き
535('A`):2006/08/02(水) 22:42:57 0
>>534
おおおぉぉっおぉおぉちょやvばvわwtgyう
536('A`):2006/08/03(木) 03:23:05 O
ここも終わりかな
537('A`):2006/08/03(木) 07:46:42 O
終わらないさ

前に戻るだけ
538('A`):2006/08/03(木) 10:09:05 O
俺は待つぜ(´∀`)
539('A`):2006/08/03(木) 11:20:50 O
俺も待つ

まだ412とか318とか475が、居るじゃないか
540('A`):2006/08/03(木) 12:30:33 0
果報は寝て待てか?おまいら寝過ぎるなよ!電車男みたいに待つのはやめろw
541('A`):2006/08/03(木) 12:36:00 0
ただ待つだけじゃ空しいぞ?だいたい人の気まぐれでレスしてるだけだ!
単なる暇つぶしだろwおまいらはこれが楽しみかも知れないが…
542('A`):2006/08/03(木) 12:40:13 O

エロ絵師きぼん

543('A`):2006/08/03(木) 12:44:23 0
エロじゃなくてもいいから前スレみたいに挿絵師が来てくれないかな
544318。呼んだ?:2006/08/03(木) 16:22:48 O
さて水銀燈に半ば強制的に連れ出されたわけですが………

「……暑い人居すぎ」

銀「何ブツブツ言ってるの?」

そうなのだ、今日は日曜日。日曜日の昼近くに出掛けることは、人がゴミゴミしているとこにわざわざ身を投げ入れるようなものだ

「帰ろう」

きびすを返す。俺は部屋で自堕落に暮らすんだ。

銀「どこへ行くつもりなのかしらぁ?」

すいぎんとうが、あらわれた。
おれは、にげだした

銀「待ちなさいよ」

しかし、つかまった
にげられない

「後生です離してくだせぇ」

銀「……そんなに私と出掛けるのがイヤ……なの?」

今にも泣き出しそうな水銀燈……

「あ、……いやそういうわけじゃなくてだな……」

銀「ならさっさと行きましょ♪」

「嘘泣きかよ?!」

何だか水銀燈に手玉にとられてる気がする……


続く
545318:2006/08/03(木) 16:39:59 O
日曜日の街は家族連れ、カップル……取り敢えず人でごった返している。その一部に人形と仲睦まじく(?)歩く俺

「そう言えばお前……その服どうしたんだよ?」

銀「気付くの遅い!!」

怒られました。
今し方気付いたんだが水銀燈はいつものゴスロリではなく、白いワンピースを着ていた。無論、球体間接が見えないものだ

「ここまでの道のりでお前をじっくり見なかっただけだ」

銀「見なさいよ!!」

「なに?見てほしいのか?」

銀「なっ、そっ、そんなんじゃないわよ!?」

「はいはい……で?それはどこで調達したんだよ?」

銀「ネット通販よ」

「マテ、お前パジャマといいその服といい……一体何着買いやがった?」

銀「ん〜……十着くらいかしら?」

「十?!お前!いくら使ってんだよ!?」

銀「さぁ?値段なんて覚えてないわぁ」

引き落とし明細を見るのが怖い……

「……ネット禁止」

銀「やぁよ!」

「貴様は俺がどれほど苦労して金を稼いでいるかと(ry」

銀「知らないわよそんなの。私のために働くのは当たり前でしよぉ?」

「当たり前じゃない!!」

家に帰ったら水銀燈がパソコン使えないようにロックしよう……


続く
546('A`):2006/08/03(木) 19:07:49 O
ツンデレ銀ちゃんイイヨー(´∀`)
547('A`):2006/08/03(木) 19:55:11 0
548('A`):2006/08/03(木) 20:14:46 0
買ってきて頂戴って真紅口調だな。
549('A`):2006/08/03(木) 20:25:55 0
「俺」の主人公もエロい妄想しまくりw
550('A`):2006/08/03(木) 20:30:48 0
       / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
       | 頑張れ!74氏と53氏の喪男!!
       \
          ̄∨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                   ∧_∧      / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
         ∧_∧     ( ´Д` )    <   我々も応援しているぞ!
         ( ´Д` )   /⌒    ⌒ヽ    \_______
        /,  /   /_/|     へ \
       (ぃ9  |  (ぃ9 ./    /   \ \.∧_∧  / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
        /    /、    /    ./     ヽ ( ´Д` )< 俺たちに最高の夢を!
       /   ∧_二つ (    /      ∪ ,  /   \_______
       /   /      \ .\\     (ぃ9  |
      /    \       \ .\\    /    /  ,、    ((( )))  / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
     /  /~\ \        >  ) )  ./   ∧_二∃    ( ´Д` ) < 楽しみにしてるぞ!
     /  /   >  )      / //   ./     ̄ ̄ ヽ    (ぃ9  )  \_______
   / ノ    / /      / / /  ._/  /~ ̄ ̄/ /   /    ∧つ
  / /   .  / ./.      / / / )⌒ _ ノ     / ./    /    \   (゚д゚)74氏と53氏、夜中にオナニーをするんじゃないぞ!!(妄想で)
  / ./     ( ヽ、     ( ヽ ヽ | /       ( ヽ、   / /⌒>  )  ゚(  )−
(  _)      \__つ    \__つ).し          \__つ (_)  \_つ   / >

551(@'A`):2006/08/03(木) 23:24:27 O
どうも
え〜私は昔、エロパロで「変態JUMシリーズ」書いてました(エロほぼ無し)


今、居場所が無いので ここで出しゃばってもいいですか?
552(@'A`):2006/08/03(木) 23:31:57 O
返事待たずに、もう書き始めますスイマセン

あと
JUM物語
JUMのオナ禁
水銀燈とめぐのお話

の順番で時は流れてます。
もしかしたら、俺の「昔のSSを読みたいな」と言う人が居るかも、かもしれないから
http://www.geocities.jp/rozenmaiden_hokanko/
貼っときます。かなり下の方に「('A`)氏 ○○○」ってあるので… 宣伝ぽくてすいません。

じゃ、少しウザがられる程度な存在になれるように頑張ります。
553('A`):2006/08/03(木) 23:45:55 0
>>552
是非!(俺も居場所無いや…ハハッ!)
554('A`):2006/08/04(金) 00:55:50 O
ここはいつでもあなたたちの居場所です
555('A`):2006/08/04(金) 00:57:24 0
できれば水銀燈メインの話でお願いしたいな・・・
他のキャラは他板で腐るほどあるわけだし
556(@'A`):2006/08/04(金) 01:33:43 O
>>555 そうですよね、すいませんごめんなさい。生きててごめんなさい。

ん〜
水銀燈が主役として、他キャラは どこまでOKがですかね
557('A`):2006/08/04(金) 01:41:01 O
まあ以前53氏も蒼い子や金糸雀させたりしたし、ある程度ならいいんジャマイカ?
558('A`):2006/08/04(金) 15:01:55 0
74氏のSSを保存してるひといませんか?
559('A`):2006/08/04(金) 16:51:18 0
いません
560('A`):2006/08/04(金) 18:16:20 0
過去スレにある
561('A`):2006/08/04(金) 18:45:08 0
過去スレからひっぱってきてもいいよ。
ただし、報酬は558の水銀燈SS一つね。
もちろん前払い
562318:2006/08/04(金) 20:41:10 O
53氏
私はあなたを待っています
563558:2006/08/04(金) 21:39:32 0
うん、わかった。
三週間以内には投下できると思う。

約束は守れよ。&文章力に期待するな
564('A`):2006/08/04(金) 22:10:25 0
>>563
ttp://rozen-thread.org/2ch/test/read.cgi/motenai/1132094892/
あまりにもアホなやり取りだったからいてもたってもいられなくなった
565('A`):2006/08/04(金) 23:04:34 0
一期最終回的な水銀燈いじめ、水銀燈視点

真紅が跳ね返した炎でわたしは数メートル吹き飛ばされて木の幹に打ち付けられた。幹に背を当てながらうつむいた。
もうだめかもしれない。「お父様・・・どうして・・・どうしてわたしを・・・。 わたしはお父様を・・・こんなにも愛しているのに・・・。」
悔しさのあまりこんな言葉が口をついた。いつのまにか真紅が近くにいた。わたしを見下ろしてながら彼女は口を開いた。
「愛されてなかったから中途半端で作るのやめたんでしょう。そんなことも分からないの?」
「・・・うるさい」上目遣いでにらむわたしの目は涙ぐんでいた。
「あなたは所詮わたしたちを作るための試作品なの。身の程をわきまえなさい。ジャンク」
「うるさい!わたしは・・・必ずアリスに・・・アリスになるのぉ!」しかしスカートの裾についていた火の粉が徐々に大きくなっていた。
「そんなこと言ってるうちに火がどんどんひろがってくわよ。」わたしはパタパタとはたいて払おうとしたが火はスカートを焼き続ける。
「そんな、消えない!どうして・・アッ熱、熱い!」わたしはパニック寸前だった。
「お洋服が燃えちゃったら無様な体が丸見えになるわよ?」真紅が残酷にののしってくる。悔しいが背に腹は変えられない。
「嫌だ! 助けて!助けてよ真紅!」しかし真紅は涙をためて懇願するわたしの頬をたたいた、そしてこういった
「ジャンクの癖に口の利き方がなってないわよ。助けてほしいなら、わたしの靴にキスしてこう誓いなさい。
『ジャンクのわたしは身の程を知り、他のローゼンメイデンシリーズのドールのために身を粉にしてお仕えします』って」と。
「そんな、あんまりだわ!バカにして!」我慢の限界だった、しかしそういう間も火は広がり体中に。
「アアアアア!ツイ!熱い!」あまりの熱さにうつぶせになって這い回る。
「ほらはやくしないと命が危ないわよ。」真紅はわたしの鼻先に靴をチョンと小突いて、靴の裏を見せた。
火に焼かれながらわたしの中では屈辱よりも死への恐怖が勝っていた。わたしはすぐさま真紅の靴裏に
唇を押し当てると、必死で
「ジャンクのわたしは身の程を知り、あなたや他のドールのために身を粉にしてお仕えします!だから助けて!助けてください!」
と懇願した。その刹那ホーリエがわたしの周りをとび、わたしを包んでいた炎を消した。服はぼろきれのようになってしまったが
辛うじてお腹はしっかりと残っていた。安堵するわたしの前にたつ真紅が冷たい笑みをうかべていた。
わたしは恐ろしい契約をしてしまったことに気づいた。

566('A`):2006/08/04(金) 23:13:50 0
真紅酷い
567('A`):2006/08/04(金) 23:28:53 0
>>565
それ人間バージョンだと、どうなるんだ?
568558:2006/08/04(金) 23:32:34 0
>>564 ありがとう
569('A`):2006/08/05(土) 00:41:42 0
いい取引だと思ったんだが・・・w

>>566
真紅まさに外道
570('A`):2006/08/05(土) 00:45:29 0
つづきいきます。

真紅はわたしを彼女のマスターの家に連れてきた。扉がひらくと、翠星石・蒼星石が立って
わたしをにらんできた。そんなにわたしが悪いというのか、アリスになろうとしただけだのに
お父様に、完全にしてもらいたかっただけなのに。
「なんで助けたんですぅ!こんなやつ死んでしまえばよかったんですぅ!」
「真紅、もしかして水銀燈をこの家に置く気?僕はまだ許す気にはなれない。」
口論が続く。のけ者のわたしはいろいろ考えた。わたしはいったいどうなるのだろう。メイメイが真紅の手中にある以上
翼の修復もできない。やはり真紅に従うしかないのだろうか。
「困ったわねえ、まったく。助けてあげたわたしが悪者にされてしまったわ」
真紅は視線をわたしになげるが、何を意味しているのかわたしには分からなかった。
うつむき黙りこくっていると突然真紅の手がわたしの頬をたたいた。翠星石・蒼星石が目を丸くする。
「あなた、命の恩人に恥をかかせる気?」
「ど、ど、どいうこと?」わたしはもはや冷静に真紅と口がきけなくなってしまったようだ。
彼女の顔をみると炎の中での死への恐怖がちらつき、たえがたく恐ろしくなる。
体の震えがとまらない自分が惨めだ。今度は真紅が前髪をつかんできた。おもわず声をあげる。
真紅はかまわず、逆に手の力を強めていった。
「『ジャンクのわたしにはお言葉の意味が理解できませんでした』でしょ?」
命令をすぐにきかないとどうなるか分からない。そういう負け犬の気質がわたしにはもう染み付いているようだ。
「じゃジャンクのわたしにはおおお言葉の意味が理解っでできませんでした。」
恐怖でまともにしゃべれないことが惨めさをかき立てる。目にじわっと涙が浮かんできた。
「わたしはね、あなたに翠星石と蒼星石にも誓いをたてもらいたいのよ。」
翠星石が真紅の顔を覗き込む「誓いって真紅・・」
「翠星石、この子は自分をジャンクだと認めて身の程を知るとわたしに言ったわ
もう危険ではないの。ただの従順なペットよ。ねえ」真紅はわたしの頭をいやに丁寧になでつけて言った。
なんというべきかは分かっていた。認めたくはないでも生きるためにはうなずくしかなかった。
「・・・はい。」翠星石・蒼星石が目を再び丸くする。
「そうよ、いい子ね。じゃあ翠星石と蒼星石にもきちんとお願いしなさい。」
真紅は母親が子にするようにピシっとわたしのお尻をたたいて彼女たちの前にわたしを進ませた
571318:2006/08/05(土) 00:54:01 O
さて、ここにきて俺は重大なことに気付いた

「はらへった」

そうなのだ。
寝起きで連れてこられたのでハラヘリヘリハラなのだ。
休日は夕方まで寝ている俺にとって今日のこの外出はイレギュラー的事態で故に体はエネルギーを欲している。

「買い物の前に飯だ飯」

銀「私はお腹減ってないわよ」

「君はまず、人の話を聞こうよ……俺が腹減ったの!!俺は今日まだ何も食ってないの!!」

銀「出掛ける前に食べればよかったじゃない?」

「お前がそれをさせなかったんだろうが!!」

銀「自分の不備を人のせいにしないでよ」

だめだ……全くもって俺の意見を聞くつもりがない……

「……俺は飯食うから、お前勝手に買い物してこいや」

銀「なによぉそれぇ!?」

「だって腹減ってねぇんだろ?だからここからは別行動な」

うん。たまには突っぱねてみよう。

銀「なによ!なによ!なによぉ!!」

「あ…キレた……」

銀「まったく!仕方ないから付き合ってあげるわよ」

「いや、無理せんでもええよ?」

銀「う、うるさいわね!ほら、さっさとご飯食べに行くわよ!!」

なにゆえ逆ギレですか水銀燈さん?
まぁ万事飯にありつけそうだから今回は不問とする。


つづく。


いい加減、話を進めろゴラァ!ってお思いでしょうがダラダラ日常会話をお楽しみください
572('A`):2006/08/05(土) 01:05:01 0
M銀燈もある意味王道だし、ツンデレ銀ちゃんもイケてるなw
乙乙
573('A`):2006/08/05(土) 01:10:51 O
新しいな
574('A`):2006/08/05(土) 01:28:51 O
今過去スレ一気読みしてきた。74氏すげーわ。

ハァ…これから勉強の予定だったのに…

でもいいもん読めたから気にしない(´∀`)
565
銀ちゃん…('A`)
575475:2006/08/05(土) 01:48:28 0
precious junk〜第7話「Dazed And Confused」〜

「ただいま」
扉を開けるとそこに水銀燈がいる。
ずっと待ち望んでいた状況なのにとても辛い、僕にとっても彼女にとっても。

水銀燈はこの季節だというのにセーターやマフラーを引っ張り出してきてその中に身をうずめている。
全部僕が趣味で編んだものだった。
彼女の服は元通りに直ったが、目は相変わらずうつろなままだ。

「ただいま、水銀燈」
僕は水銀燈の頭にそっと手を乗せる。
そうすると彼女の顔はぱっと明るくなる。
「お父様、お帰りなさい!あのね、あのね」
「何だい?」
僕は水銀燈を抱えあげて膝に乗せた。
こうやって話を聞くのが毎晩のこととなっていた。

「水銀燈さっきお父様のことを考えていたのよ。お父様が水銀燈の頭を撫でてくださらないかなって。そうしたら本当にお父様が帰って来たの!」
彼女は僕の指を握りながら一生懸命に話す。
「僕も水銀燈に会いたかったよ」
僕は<お父様>のふりをして答える。
何度も『愛してる』とか『好きだよ』とか言った。
ずっと言えずにいた気持ちを<お父様>に代弁させるごとに、胸を刺されるような痛みを覚えた。

喋りつかれると僕達はそのままベッドに横になった。
僕の右腕を枕にして、左手を胸にのせてやると水銀燈は安心してすぐ眠りに就く。
彼女の髪の感触と鼓動が僕を夢へと誘う。
薄れ行く意識の中でいつも同じことを考えた。

このままでいいわけない。
576('A`):2006/08/05(土) 07:29:03 0
文章力が無いのでMADで表現してみた

ttp://convini.ddo.jp/uploader/upload.cgi?mode=dl&file=718

動画の素材はトロイメント6話「天使」
DLkeyは「gin」
解凍パスは「銀様」

見ててなんだかチカチカするのはそういう仕様です
目が疲れてるときは気をつけてください

577('A`):2006/08/05(土) 07:52:46 O
銀ちゃんが不幸になる様なSSは、止めてくれよな…
578('A`):2006/08/05(土) 08:45:55 0
576銀様かこいい!
個人的には銀様にはとブリグリの終わりなき悲しみって歌があうと思う。
歌詞が恋歌ぽいが、ローゼンへの愛と解釈すると深いかも。
579('A`):2006/08/05(土) 10:43:56 O
>>577
ここはお前のスレじゃないよ
580('A`):2006/08/05(土) 14:06:07 0
>>576
乙!!!
最萌での支援物資になるねこれ

妖精帝國の歌が銀ちゃんのイメージに重なってしょうがない
誰か妖精帝國でカコイイ銀様MAD作ってくれないかなぁ・・・
581('A`):2006/08/05(土) 16:29:44 0
ドリアン海王みたいな銀ちゃんも悪くないな
582('A`):2006/08/05(土) 19:48:32 O
>>579 幸せになりたいわぁ…

ねぇ?私を幸せにしてくれるぅ?
583('A`):2006/08/05(土) 19:52:30 0
だが断る
584('A`):2006/08/05(土) 20:06:55 O
なら俺は引き受ける
585('A`):2006/08/05(土) 21:02:09 O
>>584 くすくす、人形相手に真面目になっちゃってぇ…変態的お馬鹿さぁんw

…な、なによ その目は…

ふ、ふん。アンタなんかに愛されたって嬉しくなんかないわぁ
586('A`):2006/08/06(日) 00:51:10 0
>>580
妖精帝國はローゼンと相性がいいというか、よく馴染むと思う
ttp://www.youtube.com/watch?v=chEEtOQXJC8
ttp://www.youtube.com/watch?v=fruALMPQntw
587318。仕事辞めてきた:2006/08/06(日) 01:51:01 O
銀「それで?何を食べに行くのかしら?」

「ん〜そうだなぁ……ジャンクフードでいいや」

銀「あ?」

何だか水銀燈が不機嫌になりました。一体何ででしょう?

銀「……あなた今なんて言ったのかしら?」

「ジャンクフード」

銀「………」

「おい?どうしたよ?」

なんか下を向いてブツブツ言ってますが……

銀「誰がジャンだ!!ゴラァ!!」

「ちょっ!?何キレてんだよ?!」

銀「うがぁぁぁぁぁぁ!!!!111111」

ああ…往来の場でキレやがった……理由がわからんが端から見たらすごく変な人だ……

「落ち着け!!カムバック水銀燈!!」

必死に水銀燈を押さえる。

銀「私は……ジャンクなんかじゃ……ない!!」

「誰がお前をジャンクなんて言ったよ?」

銀「さっきあなたが言ったでしょ!!」

「俺はジャンクフードと言ったんだよ。」

銀「………え?」

「それをお前が勘違いしたんだろ?」

銀「……………」

自分の勘違いに気が付き真っ赤になる水銀燈。どうやら【ジャンク】は禁句らしいな……

「まったく……」

銀「あ、あなたが紛らわしい言い方するから悪いのよ!!」

「……あーはいはい。ジャン…もといマック行くぞ」

銀「……ブツブツ…」

周りの視線がもの凄く痛い……俺たちは逃げるようにマックへ向かうのだった


つづく
588('A`):2006/08/06(日) 01:53:33 0
流石だ ニートになった318は一味違うな
589('A`):2006/08/06(日) 11:13:55 0
いい
590幸せじゃないので嫌いな方はスルーを:2006/08/06(日) 17:53:53 0
「足をだしてください」翠星石の前にひざまずくとわたしは力なく言った。
もうどうにでもなるがいい。どうせ、どうせわたしはジャンクなんだから・・・
翠星石はためらいながらも足をつきだした。冷たい感触。
そして今度は蒼星石の前にひざまづき、靴にキスをした。
体を起こそうとしたその時、わたしの頭を蒼星石が踏みつけた。
玄関のタイルに顔面を押し当てられる。何であなたまで!蒼星石はぐりぐりと足を動かしながら言う。
「おまえはマスターにひどいことをした。ぼくはこんなことじゃゆるさない。」
「ほら、もうそこまでにして。みんなでお茶にしましょう」真紅がそういうと
蒼星石はわたしをにらみつけながらぷいときびすを返して家のおくの方に消えてゆく。
翠星石もそれにつづく。真紅はわたしの顔をのぞきこんで、おもしろいお化粧してるのね
とバカにした。わたしが顔の汚れをぬぐうと、お前はしばらくここで待っていなさいと言った。
そしておくの方に消えていったが、すぐになにか思い出したように戻ってきてこう言った。
「そうだわ、そのぼろきれ家に上がる前にぬいで頂戴。」
「ぼぼろきれって」
「あなたの服に決まってるでしょ」わたしの燃えてぼろぼろになったスカートの裾をひっぱって真紅は言う。
「そんな、わたし・・はだかですか?」
「何よ、主人のわたしに口答えする気?」そういうと真紅はわたしの髪をつかむ
「ぃいたい!ごめんなさい!脱ぎます!脱ぎます!」
「はじめからそう言えばいいのだわ。」真紅は髪をつかんだまま、わたしが服を脱ぐのをせかすように
わたしの頭を上下にふる。
脱ぎにくい服な上に脱いだこともあまりないので、わたしがもたもたしていると
真紅はじれったそうに足でトントン床をける。わたしは焦って手をはやめるが
余計にわからなくなる。真紅の表情がこわばる。わたしは半べそで手をふるわせながらやっとの思いで
一番上の黒い服を頭からぬごうとした。しかし真紅はそれをたしなめて言った。
「もうノロマね。時間がいくらあってもたりないのだわ。わたしが
やっぶってあげる。」
「そそんなあ!」そういうやいなや真紅はわたしの服を破り裂いた。
591('A`):2006/08/06(日) 17:54:54 0
下げ忘れ・・・吊ってきます。
592('A`):2006/08/06(日) 17:58:12 O
ユーリ!ユーリ!!
593('A`):2006/08/06(日) 18:17:46 O
>>590 スルー
594('A`):2006/08/06(日) 18:32:43 0
>>590
もっともっと

>>593
性格悪いなお前
595('A`):2006/08/06(日) 19:33:56 O
なんだかエロいですね
596('A`):2006/08/06(日) 20:01:15 0
ホントだ、エロパロになりそうだ。やめたほうがいい?
597('A`):2006/08/06(日) 20:01:30 0
俺の覚え書き
暇になったら読もうっと

--------------------------------------------------------------------------------
689 名前:メロン名無しさん 投稿日:2006/08/06(日) 19:49:13 ID:???0
>>664
ローゼン一期を水銀燈サイドから再構成。主人公(オリキャラ)が水銀灯のマスター。
文章はそこそこ、主人公のトンデモ設定や水銀燈がデレるのが嫌じゃなければ、ある程度は読める。
基本はシリアス路線。第一部最終話は秀逸だった。

Night Talker よろず小ネタ掲示板に
598('A`):2006/08/06(日) 20:02:42 0
>>590に近いラフ漫画なら読んだことあるな
599('A`):2006/08/06(日) 20:06:54 0
>>598くわしく!
600('A`):2006/08/06(日) 20:15:31 0
つまりツンデレラな展開キボンヌですね
601('A`):2006/08/06(日) 20:23:22 0
>>599
ttp://www003.upp.so-net.ne.jp/charm/menu.html
下の「愛のメモリー」

>>596
エロでも面白ければよし
602('A`):2006/08/06(日) 20:30:09 0
ありがとう!こうふんした
603('A`):2006/08/06(日) 22:23:32 0
続きが無いなんて…
604('A`):2006/08/07(月) 00:17:35 O
まぁ確かに虐待・エロは、読んでてなんかなぁ…

まぁ作者の好きな様に書いてもらうのが一番かな、と
605('A`):2006/08/07(月) 01:31:56 0
いろいろ意見ありそうなので、結末を分岐させてエンドします
606無理やりハッピー?エンド:2006/08/07(月) 01:32:58 0
床にわたしの服の布が落ちる。下着姿になるわたし。そしてお腹が・・・・
真紅はわたしのお腹をまじまじと見つめていう
「へえ、本当にからっぽなのねえ、不気味だわ」
「ぶ不気味だなんて!!そんな、ウッぉんなこと・・ぃいわないでください!」
この言葉には限界だった。わたしは顔を両手で覆ってわんわん泣いた。泣いてしまった
自分の惨めさがさらに泣けてきて、涙がとまらない。
真紅も動揺したようで「さすがに、今のは言い過ぎたわ、許して頂戴。」と言ってわたしの服を
拾い集めると二階へと上がっていった。
わたしは階段の近くの壁に背をもたれ、体育ずわりで泣き続けた。
うつむくとちょうどわたしの空っぽのお腹が視界に入る。そうよ、不気味でしょ
どうせわたしなんか、美しくなんかないんだわ、どうせジャンクなのよ、失敗作なのよ
もうどれくらい経っただろうか、階段を下りる音がする。真紅がやってきた。
「これ」彼女はわたしに手に持っているものを差し出した。
それはわたしの新調された服だった。
「・・・ジュンに言って作らせたのよ・・多分完璧だと思うわ・・」
「真紅・・・」
「ごめんなさいね、ひどいことをして。でもああでもしないと連れてこれない
 と思ったから・・・。ねえ、水銀燈。わたしたちと仲良く暮らすってどうかしら。」
「・・ぁありがとうございます、ありがとうございますぅ!」わたしは彼女に抱きついた。彼女は優しく受け止めてくれる。
「もう敬語はいいわよ。あなたらしく振舞って頂戴。」わたしの頭を優しくなでて彼女はそうささやいた。

607救いようのないエンド:2006/08/07(月) 01:34:03 0
床にわたしの服の布が落ちる。下着姿になるわたし。そしてお腹が・・・・
真紅はわたしのお腹をまじまじと見つめていう
「へえ、本当にからっぽなのねえ、不気味だわ」
「ぶ不気味だなんて!!そんな、ウッぉんなこと・・ぃいわないでください!」
この言葉には限界だった。わたしは顔を両手で覆ってわんわん泣いた。泣いてしまった
自分の惨めさがさらに泣けてきて、涙がとまらない。それにもかまわず真紅はわたしの下着まで奪う。
わたしの声を聞きつけて翠星石がのぞきにくる。そしてわたしを化け物でも見るかの目で見るのだ。
拾い集め真紅は面倒くさそうにわたしの服の切れ端を片付けると二階へと上がっていった。
わたしは階段の近くの壁に背をもたれ、体育ずわりで泣き続けた。
うつむくとちょうどわたしの空っぽのお腹が視界に入る。そうよ、不気味でしょうよ
どうせわたしなんか、美しくなんかないんだわ、どうせジャンクなのよ、失敗作なのよ
もうどれくらい経っただろうか、階段を下りる音がする。真紅がやってきた。
「これ」彼女はわたしに手に持っているものを差し出した。
それはわたしの新調された服だった。
「ジュンに言って作らせたのよ。気に入るといいのだけれど。」
「着て・・いいんですか」
「あたりまえじゃない。姉妹をみじめな姿になんかしておけないわ」彼女は優しく微笑む
「・・ぁありがとうございます、ありがとうございますぅ!」わたしは彼女に抱きついた。彼女は優しく受け止めてくれる。
「気に入ってもれえてうれしいわ、さっそくきてみて頂戴」わたしの頭を優しくなでて彼女はそうささやいた。
「はい」わたしは嬉々として手を足を真新しい服に通した。
着終わったわたしを見て真紅は必死に笑いをこらながら言った。
「そんな服がうれしいなんて、あなたやっぱり頭もジャンクなのだわ」
胸元に大きく穴が開けられており乳房が丸見えになってしまう。
スカートもちょうど恥部の部分に穴があけられていた。下着を返さなかったのはこういうことだったのか
ぬか喜びしたわたしの浅はかさが笑える。これからこの淫靡な姿で生活してゆくのだ・・・・
「すこしは見られるようになってよ水銀燈。」
「ありがとうございます。」わたしは彼女にこうべをたれるしかなかった
608('A`):2006/08/07(月) 01:36:28 0
別に俺はアンチ銀ちゃんではないです。大ファンです。不快に思われたらすいません。
たしかにもうちょっとソフトが良かったかもね。
609('A`):2006/08/07(月) 02:24:07 0
            〜喪男と水銀燈と金糸雀〜

「なあ、もう我慢できねえよ」
と、男が水銀燈のスカートの中に手を入れた。そこは、喪男の部屋だ。男はニートだ。水銀燈は、スカートの裾を直そうと、もがきなが
ら、小声で訴えた。
「ちょっと、こんなことしちゃ!まずいわぁ。パンツが見えちゃう」
「お前が、わざと足を広げてパンツ見せて誘ったんじゃないか」
「そんなつもりじゃ……」
「じゃあ、やめようか?」
「えっ一…・」
「どうする?」
すると、水銀燈はゆっくりと足を開いていった。喪男の手が、水銀燈の大
事なところに滑り込んでいった。
「あっ……」
水銀燈が一瞬、カラダをビクンとさせながら小さく叫んだ。喪男は構わ
ず荒々しくパンツを剥ぎ取ると、自分の大きなモノを突き立てた。
「すごい……もっと!もっとぉ!」
そんな二人の様子を物陰から覗いている金糸雀がいた。それは、水銀燈の
姉妹だった。水銀燈は、金糸雀に気がつき、喪男に小声で言った。
「見られてます」
「なに?」
喪男は金糸雀の方を振り向くと言った。
「お前も、やりたいなら来い」
610('A`):2006/08/07(月) 02:51:58 0
                 〜喪男と水銀燈と金糸雀〜('A`)

「早くこっちにおいでよぉ。」
 飛び越えようと思えば簡単に飛び越えられるけれど、飛び越えてはいけないような…金糸雀はそう思った。
「早く一緒になろうよぉ。」
「そんなところで、じっと見ないでさぁ。」
 そんなところって………
 でも、確かに、胸のあたりとか腰のあたりが妙に………かしら?
「こっちは、すっごく気持ちイイぞ。」
 たくさんのベロみたいな触手みたいのなのが水銀燈に絡み付いた。
「!」
 金糸雀は思わず息を飲んだ。そして、慌てて手足を見て確認する。
 まるで、金糸雀が触手に絡み付かれたみたいな気がした。
「んん、ああん・」
 Hな声で、AV女優のお姉さんみたいなHな声を出す。
 べロみたいな触手が、水銀燈のスカートを捲りあげる。
 足に絡み付いたべロみたいな触手の先端が、水銀燈の太股の内側を舐めるように白いパンティーの方へ進んでいく。
 喪男の大きなモノが、水銀燈を犯そうとしている。
 先端が棍棒みたいに太くなってイボイボが沢山生えた大きなモノが、水銀燈アソコの上から擦り付ける。
「ハァハァ………。」
Hな声を出し続ける水銀燈を見ながら、金糸雀は股間が熱くって、身体の中がかーっと熱くなっていくのを感じて、金糸雀は思わず喘ぎ声を漏らしていた。
「………っっっくぅ……いい………そこ……」
611('A`):2006/08/07(月) 03:09:32 0
 水銀燈の胴体に絡み付いていた手が、水銀燈が着ている洋服を脱がした。そして、むき出しになった下着を剥ぎ取る。
 ぷるるん。水銀燈のおっぱいが現れるときの音が聞こえた。金糸雀にもその音が聞こえた。
「ひゃうん・」
 べロそっくりの手におっぱいを舐められて、水銀燈がHな声を出す。
 多分Dカップくらいのおっぱいの上に、綺麗なピンク色の乳首があった。唾みたいな粘液を擦り付けられてみるみる硬く尖っていく、水銀燈の乳首。
 Hな興奮で赤く染まっていく、水銀燈の顔。
 汗なのか触手が出してる粘液なのか良く分らない、全身、ぬめぬめになって悶えている金糸雀。
「あ…ああ…ああああっ……」
 金糸雀はなんだか怖くなって、思わず後ずさる。
 金糸雀のパンツが我慢汁で濡れてるのが分る。もしかしたら濡れてるかもしれない。
 金糸雀が舐められてる訳でもないのに、胸がなんだかむずむずした。
「早くこっちおいでよぉ。」
 Hな声でそう言った時、金糸雀は後ろに向かって思いっきり走り出していた。

 どれくらい走ったのだろう。胸が苦しくてすごく走り難かった金糸雀。
「はぁはぁはぁ………」
 立ち止まって大きく息をした時、耳元で水銀燈の声がした。
「逃げられる訳ないじゃなぁい。」
612('A`):2006/08/07(月) 03:10:52 0
         ↑ ('A`)〜喪男と水銀燈と金糸雀〜('A`)   忘れてました。
613('A`):2006/08/07(月) 11:39:41 0
         ('A`)〜喪男と水銀燈と金糸雀〜('A`)('A`)        

 思わず振り返ると、そこには、ベロと手に全身を舐めまわされて蕩けるような顔をした、水銀燈がいた。
「言ったでしょう?私から逃げられないんだって。ほら。」
「そのスカートじゃ走り難いわよ?」
 金糸雀はふんわりとしたの布で出来たスカートを穿いていた。
「なっ!」
 水銀燈が、金糸雀に後ろから抱きついた。
「洋服なんか着てたら、おっぱいが苦しくて走れないよ。」
 水銀燈が耳元で囁くと、水銀燈は金糸雀の洋服のボタンを外した。
 一つ、また一つボタンが外れて、洋服の中から現れたのは、すごく柔らかい布で出来た真っ白なキャミソール。その下には、うっすらとパンツが見えた。
「なっ…」
 なんでぇ!?
「一緒に気持ち良くなろうよ。」
614('A`):2006/08/07(月) 12:27:08 0
            ('A`)('A`)〜喪男と水銀燈と金糸雀〜('A`)('A`)        

 金糸雀の耳元で、水銀燈はくすくすと笑った。
「ひあぁ!」
 水銀燈に耳朶を舐められてぞくっとして、声を上げた。
 水銀燈が金糸雀の耳朶を舐め続けながら、金糸雀の着ているキャミソールを脱がす。
「…あ…あ…あ……」
 金糸雀は耳朶を舐められて気持ち良くて、キャミソールを脱がれていく時に触れる水銀燈の手がくすぐったくて、AV女優のお姉さんみたいな声を出していた。
「さすが金糸雀ね。すっごくエロ可愛いわぁ。」
 水銀燈が、金糸雀が身に着けていたキャミソールを脱がす。レモンを半分に切ったようなおっぱいが、ぷるるんとこぼれた。
 金糸雀が下を向いた。そこには、ぐっしょりと濡れたパンティーが金糸雀の股間に貼り付いていた。
「まだ触ってもいないのにこんなに濡れてるなんて、本当にHなんだから・」
 水銀燈の手が、金糸雀が穿いているパンティーの中に入ってくる。親指で金糸雀のクリトリスを、人さし指と中指をアソコの中に入れて中を掻き回し始めた。
 金糸雀のクリトリス!?アソコの中ってぇ!?
「ふぁぁ・きっ気持ちいいよぉ・」
 その声は金糸雀の声だったんだろうか。良く分らない。
「ああん……あん・あん・」
 足に絡み付かれて、太股を舐められて気持ちいい。
「ああっ……っん……っくふぅ………はぁはぁ……」
 両方のおっぱいを、乳首を舐められて気持ちいい。
「んあぁ!」
615('A`):2006/08/07(月) 12:30:38 0
「んあぁ!」 ('A`)終了
616('A`):2006/08/07(月) 17:30:25 O
堕落したスレに記念カキコ
617('A`):2006/08/07(月) 17:38:52 0
                     ('A`)終了('A`) 
            
                    エロスレおめでとん!?
618('A`):2006/08/07(月) 21:26:40 0
ベロみたいな触手が意味不明・・・
619('A`):2006/08/07(月) 22:01:30 O
てか・・・・・文句は言いたくないんだけどさ
なんか・・・・・うん
620('A`):2006/08/07(月) 22:58:14 0
過激すぎたかな…
621('A`):2006/08/08(火) 00:50:22 0
悪くないけど、エロは専用スレの方がいいよ
622('A`):2006/08/08(火) 01:31:54 O
意外と、喪男はエロより純愛とかほのぼのが好きな奴多いよな
623318:2006/08/08(火) 02:35:19 O
……もう……ここには俺は必要じゃないのか……
624('A`):2006/08/08(火) 11:42:25 0
318……('A`)
625('A`):2006/08/08(火) 11:59:55 0
めぐ「チュパチュパチュパチュパチュパ 」
水銀燈「あぁんっ、ダメでしょっ!
     だってぇアナタは私の媒介なのよ、奴隷なぁんだから。
     水銀燈が良いって言うまでダーメっ。 」
626('A`):2006/08/08(火) 19:16:33 O
俺は318の銀ちゃん好きだぜ!!





いやまじで
627('A`):2006/08/08(火) 19:21:54 O
>>625
あれ?デジャヴ?
628('A`):2006/08/08(火) 19:41:00 0
デジャヴ
629('A`):2006/08/08(火) 20:13:23 0
めぐ「ぎんちゃん、いつものやったげて」
銀「いっちゃうわぁ、ぎんの武勇伝」
めぐ「すごい武勇伝いったげて」
銀「ぎんの伝説ベストテン!」
ぶゆーでん、ぶゆーでん、ぶゆーでんでんででんでん、レッツゴー
銀「ゴスロリ似合うのぉいいでしょう?」
めぐ「すごい、しかし時折メイドっぽいw」
ぶゆーでん、ぶゆーでん、ぶゆーでんでんででんでん、レッツゴー
銀「羽毛で龍まで作れるわぁ」
めぐ「すごい、まるで○影の黒龍波w」
ぶゆーでん、ぶゆーでん、ぶゆーでんでんででんでん、レッツゴー
銀「毎日取ってるぅ!乳酸菌!」
めぐ「すごい、お腹がないのにどこで効く?」
ぶゆーでん、ぶゆーでん、ぶゆーでんでんででんでん、レッツゴー
銀「ローザミスティカ〜はやくあつめて〜完璧なドールになるのぉ♪
  でも本当は〜真紅たちとも〜ちょっとはなかよくしたいわぁ♪」
めぐ「銀ちゃん、超かわいい」 ぺけぽん

precious junk〜第8話「Now Where Do We Go」〜

「ねーぇ、」
僕の顔を水銀燈が覗き込んでくる。
心の傷が少しでも癒えればと、僕は水銀燈を散歩に連れ出していた。
休日の公園は親子連れでささやかな賑わいを見せている。
手をつないで噴水のわきを歩いていると、水銀燈がこちらを見上げきたのだった。

「ねーぇ、お父様?」
水銀燈が上目使いするときは大抵<お父様>に甘えるときだ。
彼女はもじもじしながら親子連れの一組を指差した。
2歳くらいだろうか、小さな女の子を若い父親が抱っこしている。
「…抱っこ?」
水銀燈は上目使いのままコクリと頷いた。
本来の性格からは考えられない。
彼女はすっかり幼い子供となってしまっていた。
マスターさんから借りたキュロットを履いた水銀燈を、胸の高さまで持ち上げる。
彼女は眩しそうに笑った。

今まではいつも鼻で笑うだけだった彼女。
その水銀燈の屈託のない笑顔を見ていると、時々『このままでいいのかも』という思いが頭をよぎる。
このままずっと幼い水銀燈と暮らして行く…叶わぬ望みだ。
僕が年老いたら水銀燈はどうする?
僕が死んだらその後は?

やはり元に戻さなくては。
「水銀燈」
「なぁに?」
公園から出ると僕は水銀燈を地面に降ろした。
「抱っこはここまで、帰りは自分で歩けるね?」
水銀燈は少し不服そうだったが、
「…でも、でも、手はつないでもいぃでしょ?」
「もちろん。さ、帰ろう」
631318:2006/08/08(火) 21:16:23 O
>>626
あ、…ありがと

>>475
ええ頑張りましょう
632475:2006/08/08(火) 21:18:46 0
部屋に戻ると真紅と下僕君が来ていた。
「どもー」
「水銀燈、調子はどう?」
「真紅!」
僕の足に隠れて様子を伺っていた水銀燈が姉妹に駆け寄っていく。
「真紅ぅ、水銀燈ねぇ、お父様に抱っこしてもらったんだから!」
「お父様?」
真紅が僕の顔を見た。
僕が目配せすると、彼女の青い瞳は察してくれたようだ。
「そう…良かったわね」
「いーでしょお!お父様は水銀燈がだーい好きなんだからぁ」
「水銀燈…」
「あ、でも真紅のこともちょ〜っとだけなら好きかもしれなぁい。一番は水銀燈だけど!」
真紅を相手にはしゃぐ水銀燈を横目に、下僕君が僕の隣で小声で話しかけてきた。
「やっぱり水銀燈はずっと…?」
「うん。すっかり幼児返りしちゃって…」
「真紅と話してたんだけど、一回双子に水銀燈の心に入ってもらったらどうかな?」
「水銀燈のこころ?」


◆第9話に続く◆
633('A`):2006/08/09(水) 01:03:08 0
634('A`):2006/08/09(水) 01:04:07 0
635('A`):2006/08/09(水) 01:04:54 0
636('A`):2006/08/09(水) 01:06:14 0
637('A`):2006/08/09(水) 01:09:00 0
638('A`):2006/08/09(水) 01:48:39 0
もっと見たい!暮れ暮れ厨になりますた
639('A`):2006/08/09(水) 02:24:37 O
俺的にはこのままの銀ちゃんでもモウマンタイだ(´∀`)
だってかわいいから…
640('A`):2006/08/09(水) 11:04:45 0
探したけど、これしか見つからなかった…
641('A`):2006/08/09(水) 13:49:38 0
642('A`):2006/08/09(水) 22:46:25 O
かな
643('A`):2006/08/09(水) 22:59:41 O
りや
644('A`):2006/08/09(水) 23:02:35 O
ばい
645('A`):2006/08/10(木) 01:24:41 0
646('A`):2006/08/10(木) 14:43:21 0
堕落したスレに記念カキコ

                 ('A`)終了('A`) 
            
               エロスレおめでとん!?
647('A`):2006/08/10(木) 16:34:20 0
レス乞食職人の自己満足SSはもうおなかいっぱいだね
648('A`):2006/08/10(木) 18:07:50 0
弱いのう、君は・・・
649('A`):2006/08/10(木) 20:32:10 O
夏だな
650('A`):2006/08/10(木) 23:46:34 0
ああ夏だ
651('A`):2006/08/11(金) 01:32:49 O
夏保守
652('A`):2006/08/11(金) 12:36:39 0
スレも落ちてるし、エロ投下しようかな?
653('A`):2006/08/11(金) 14:05:33 0
654('A`):2006/08/11(金) 15:08:16 0
>>652
空気よんだほうがいい
655('A`):2006/08/11(金) 17:57:17 0
だって!つまんないんだもん(;´Д`)
65653:2006/08/12(土) 17:12:52 0
〜喪男と水銀燈が出会ったら〜47

風呂に入るとさっぱりしていい気分になるよね。皆そうだと思う。
それで風呂から上がった後鼻歌なんて歌いながら牛乳とか飲むんだと思う。気分がいい。
それは、人形でも同じなんだ。
「ですから、翠星石は……であって……つまり……」
風呂に入れたのは失敗だった。疲れた体が癒され体力が回復したのだろう。そこらへんの小動物とかなら撃ち殺せそうな
マシンガントーク。その精度には益々磨きがかかってしまった。
内容は約束を破られた事による自身が受けた精神的苦痛と、それにより生じたストレスについてどうたらこうたら。
「私が……ですぅ……駄目人間……」
OK、OKこちらの非は認めよう。俺が悪かった。でもこっちは入院してたんだ。誰もいない部屋に手紙置いていっても
誰も見ないだろ?見れないだろう?それはお前も悪かったんじゃないの?
「翠星石は何も悪くないですぅ。全部そっちが悪いですぅ」
オッドアイ、というのか?色違いだが、互いに美しい瞳をもっている。この我侭でエキセントリックな少女は毅然とそう答えた。
もう、そうだな。例えば、一日が8時間だったとしよう。
その一日の中で、こいつが今までの話をもう一度話してみる。
二日必要だ。
じゃあ俺と水銀燈は16時間正座させられていた事になる。硬く冷たいフローリングの床で。
その間、この翠星石とか言う少女も16時間頑張っていたかというと、それは違う。こいつは何と、風呂に入ったのを皮切りに、
説教しながら生活を始めたのだ。俺の部屋で。
胃の中には病院で食べた味の薄い健康食しか入っていない。それももう、消化されたかもしれない。
足にはすでに感覚はない。少しでも足を崩そうものなら、ぶん殴られ、蹴飛ばされ、蛆虫とけなされる。
意識が朦朧とする。正座で死にそうになったのは初めてだ。ええい耐えろ俺。隣に居る水銀燈だって必死に頑張っているじゃないか。
そう思ってたのは、二時間前で、こいつが超低空飛行で正座の苦痛から逃げているのを知ったときにはもう憎しみしかわかない。
ああ、もう、駄目だ。死ぬ。蒼星石がとっくに帰って、翠星石が俺のベーコンを勝手に焼いて食べて、それを涎をたらして
凝視している水銀燈がいる部屋の中で、俺は死ぬ。
65753:2006/08/12(土) 17:15:50 0
〜喪男と水銀燈が出会ったら〜48

 「今日一日安静にしていたら大丈夫です。点滴打ちましょうね」
 「はい……」
 ここは病院。前回24時間耐久正座レースでぶっ倒れた俺は衰弱して最終的に泣き出して病院にカムバック。見知った看護士さんの
嘲笑が聞こえる。
 何の因果か、病室はまた同じところ。やっぱり、大部屋は嫌だと駄々を捏ねたせいだ。
 「また会えたわね。嬉しいわ」
 「ああ……」
 だから当然メグちゃんも居る。
 「どうしたのかしら。この前退院したばかりじゃない」
 メグちゃんはなんだか、この前よりさらに痩せたようだ。手に持っているりんごが痛々しい。心配させないようにきついジョークを
飛ばす。
 「なぁに、少し過激にやりすぎただけだよ。水銀燈とSMプレイを」
 「おいおいおいおい。蝋燭ぐらいなら今すぐぶち込んであげるから、ちょっ、お尻出して」
 「自分にぶち込めよ。急に興奮するな」
 「大丈夫。みんな最初はそう言うけど大丈夫だから、もう本当に」
 「よせ触るな。ちからつよ!」
 「本当に大丈夫だから、楽しい世界だから」
 「アーッ!」
 
 
〜喪男と水銀燈が出会ったら〜49

 はい、ということで退院しました。やっぱり自宅はすがすがしい。お尻がちょっと痛いけど大丈夫、気にしてない。
 部屋は蒼星石が掃除をしておいてくれたおかげで少しの埃も積もってない。いつもより綺麗な気がする。
 「何をぶつぶつと言っているですか」
 空気のいい部屋にいい気分でいたら、部屋の奥のほうから、何十時間も聞き続けたあの声が聞こえてきた。気分がわるくなってくる。
 部屋には、何故か緑色の人が居た。玄関口でまったりしていたところだったので少し不愉快になった。ちっ!
 見ると、俺のアイスをぺろぺろと食べている。まるで自分の家のようにリラックスしていて、もうっだらしないっ。
 「何……何でここにいるの」
 床に鞄を置いて、靴を脱ぎながら、一応聞いてみる。向こう側に見える居間は、なにやらジャンクフードの食べ残しやらなにやらで汚い。
多分こいつが食い散らかしたんだろう。蒼星石が折角掃除してくれたのにこの子はもう。
 「何でも何も、翠星石はここのお家の子ですから、部屋にいるのは当たり前です」
 二袋目のアイスをバリッと開けながら、しごく当然のように緑の人は答えた。
 「ふざけんなよ、嫌だ……」
 「あ、帰ってたんだね。おかえり」
 嫌だ、と言い終える前に、台所から蒼星石がでてきた。エプロンで手を拭く姿は何とも様になっていて、相変わらず家庭的な印象だ。
 「あ、ああ。ただいま。ところでこいつは」
 「ああ、彼女は翠星石。僕の双子の姉妹だよ」
 蒼星石は器用にエプロンをはずして説明してくれた。
 「兄弟なのはいいとして、何でこいつがここにいるんだよ。声を聞くだけで吐き気がするわ」
 まったくそうだ。本当に具合悪くなる。
 「ご、ごめんね。翠星石、ずっと一人だったみたいだから、君なら翠星石を置いてくれるかなって思って。でも、本当にごめんね……
迷惑なのはわかってるんだ。でも、ほっとけないし……」
 すこしきつくいうと、蒼星石は本当に申し訳なさそうにしながら謝りだした。そんな風に弱弱しく言われると言い知れぬ罪悪感が
押し寄せてくる。
 考えれば、俺が入院中の世話とか全部蒼星石がやってくれていたのだ。そこまでやってくれた人に対してこれはいけない。
 見るとどんどん暗い顔になっていって今にも泣きそうだ。
 「い、いや、別に迷惑じゃないよ。ほら、賑やかになっていいと思う。うん」
 急いでフォローを入れる。心にもないけど仕様がない。
 「本当!やったぁ!よかったね翠星石!置いてくれるってさ!」
 「じゃあしばらくここにいます。あ、いてあげます」
 「何で言い直した?」
 翠星石はやっぱり生意気なこと言うと、長い栗色の髪をくるっと翻して居間に戻っていった。
 自分の髪の重さで、ちょっと首がグキッとなったのを俺と蒼星石は見逃さなかった。

65853:2006/08/12(土) 17:17:22 0
〜喪男と水銀燈が出会ったら〜50

 「あ、あれ……水銀燈は?」
 居間の、団欒とした空間に響いたのは俺の声。蒼星石は緑の人にアイスを取られ、黄色い子は扇風機の前で死んでいる。ここは
保育園かっ。
 「ねえ水銀燈は?ねえ、ちょっと。うそっ泣きそっ」
 姿が見えないのは前々回どころのはなしではない。あれ、本当にわからない。
 「落ち着くです。水銀燈なら翠星石が知っているです」
 アイス争奪戦は翠星石に旗があがったようで、グリグリくんソーダ味をバリバリと噛み砕きながらそういった。
 「まじか。どこだよおいどこだよ。ちょっともう泣きそう」
 「だから落ち着くです。こっちです、ついてきやがれぃ」
 よっしゃあ頼りになるぜ緑さん。ベソかいている蒼と、死んでいる黄色を引っ張って俺達はバタバタと外に出た。

 「あの、翠星石さん……」
 「ほぅら、お前の大好きな水銀燈ですよ。跪いて崇め奉るが良いです」
 ここは近くの公園。この公園は窓から見えるぐらいの近さにあって、緑も豊かで中々いい公園なのだがあまりひとがこない。
 翠星石がえらそうに指をさしたそれは日差しの強い太陽に屹立して、神々しいディテールに感動すら覚える。
 高い身長、細長い形、幾夜もこの公園を明かりに照らしたであろう。この、水銀灯。
 「これちがぁぁぁぁ!!これ違う!!これ水銀燈ちがう!!」
 「すいぎんとうですよ」
 「いやそうだけどもちがぁぁぁぁ!!!」
 「うるっせぇなぁ。同じだろうが」
 「ちげぇぇぇぇぇよ!!確かに同じだけどもちげぇぇぇよ!!」
 「人は皆同じ皮を被って生きている」
 「うるさいよ全然うまくないからそれ!それうざいから!」
 ああ、もう。こいつと話していると埒が明かないし、うざいし、蒼も黄色も興味なさそうだし。
 しかもすごい暑い。これ何度だ。ちょ、黄色ぐったりしてきた。もう帰ろう。しょうもなっ。
65953:2006/08/12(土) 17:19:07 0
〜喪男と水銀燈が出会ったら〜51

 「大丈夫かよ」
 「大丈夫かしら……」
 「だから大丈夫かよ」
 「だから大丈夫かしら……」
 あの後、黄色が動かなくなってきたところでダッシュで部屋に戻ってきた。
 部屋に戻ってからも、呼吸を開始しない黄色に不安を覚えたが、何とかグリグリくんコーラ味で蘇生してくれた。危ない。
 必死の蘇生活動の側で翠星石がニヤニヤしていたのには狂気と戦慄を覚えたが。
 「にしても、本当にどこにいったんだろう。他キャラがでたせいでガクッ、と出番が減ったよなあいつ。このままじゃスレのみんなに
怒られちゃうよ」
 「翠星石にいい考えがあるですぅ」
 黄色のおでこに冷やしたタオルを置くのを装いながら、水でジャブジャブのタオルを置いて黄色を窒息させている翠星石がそう答えた。
 「何、まじか。それは何だ。またくだらない事だったら怒るぞ」
 「大丈夫です。翠星石についてきやがれぃ」
 よっしゃあ頼りになるぜ緑さん。顔色が土色になった黄色の隣でわんわん泣いている蒼星石と、呼吸が止まっている黄色を
引っ張って俺達はバタバタと外に出た。

 「あの、翠星石さん……」
 「ほぅら、これですぐに水銀燈にあえるです。聡明で気高い翠星石を崇め奉って跪くがいいです」
 ここはさっき来た公園。やっぱり人はいない。少し日が傾きかけたその公園で、俺達は立ちすくんでいた。
 目の前にあるのは、網籠に木の棒を立てて、その中にヤクルトを入れた幼稚なトラップ。
 俺の隣には、偉そうに鼻をふごふご鳴らした翠星石。
 「これで奴はすぐにつかまるです。もうすぐあえますよ」
 「つかまんねぇぇぇよ!!鳥じゃん!!これ鳥捕まえる奴じゃん!!」
 「まあ、カラスの一種ではあるでしょうね」
 「うるせえよ!!」
 「うっせえな。これで大丈夫だっつってんだろ」
 「何!?反抗期!?」
66053:2006/08/12(土) 17:20:20 0
〜喪男と水銀燈が出会ったら〜52

 「しっ!静かにするです!もうきやがったです!」
 「ぐおっ!!」
 翠星石はいきなり俺の頭を掴むと、低い姿勢に無理やり持ってきた。ちょうど、草むらで隠れるような体勢だ。
 乱暴な所業に文句を言おうと顔を上げると、翠星石は鋭い眼差しであの幼稚なトラップのほうを見据えていた。その真剣な様子に
おもわず言葉を飲む。
 「きたです……」
 翠星石は声を潜めてそう呟くと、いっそう体を小さくさせた。それに伴って俺の顔は益々地面に近くなり、土と草のにおいが鼻につく。
 掴まれている頭は髪が引っ張られて痛い。その部分だけ血が集まったように熱をもっていく。
 何だかよくわからない緊張感の中で、蒼星石も素直に草むらに身を隠していた。黄色は元々横たわっていたので隠れる心配がない。
 俺も、草むらの隙間から、あの幼稚なトラップのほうへ視線をやる。すると、そこには
 「奴は水銀燈。ヤクルトが大好物です。夜行性で、凶暴な肉食です。時には人間すら捕食するとか」
 真剣な口調で翠星石はそう解説した。潜めた声がますます周りの空気を張り詰めさせる。誰かの生唾を飲む音まで聞こえてきた。
 「カラスの一種なの?」
 ヒソヒソと、蒼星石が翠星石に質問した。言葉を翠星石に投げながらも、視線はしっかり、水銀燈に向けられている。
 「そうです。あの黒い翼が証拠です」
 頭のすぐ上で翠星石は会話する。潜めた声の出し方で、強調された吐息がくすぐったい。
 「ほうら、もうすぐです。もうすぐヤクルトに手をかけますよ……」
 「ああ、もうすぐだな……」
 すでに奴はヤクルトに手をかけていて、その反動で籠を支えている棒がぐらぐらと揺れだした。
 もう少し、もう少しで……。
 
 「ってちげぇぇぇぇよぉ!!!!何まじめになってのあれ水銀燈!!お前ら姉妹だろ!!馬鹿じゃん!!」
 「ちっ」
 「ちって言ったよ!?」
 「あ、でも捕獲できたですよ。籠に入ってます」
 「ばかぁぁぁぁ!!!!」


やっとインターネット回復しました。終いには電源もつかなくなってしまい
、毎日更新はできませんでした。ケチッてずっと古いOSをつかってたのが原因です。
半ばやってつけで書いたSSなので、クオリティは保障できません。本当に
すみません。
今日からはまたOSも変わって、心機一転、がんばります。
毎日更新に期待してください。
661('A`):2006/08/12(土) 18:06:34 0
キター
662('A`):2006/08/12(土) 18:33:01 O
待ってましたよ
663318:2006/08/12(土) 20:53:32 O
>>53

おかえりなさいませ♪
あなたの帰りを心待ちにしておりました
664318。実はもう再就職してたりする:2006/08/12(土) 21:17:36 O
人生においてタイミングは重要である。
また計画性も重要である。
上記二つが合わさったときはじめて成功に至るわけだ。

もし上記二つともない場合は……

「………こうなる」

一人ごち呟いた。
現状を説明しよう。取り敢えず水銀燈とマックに来た。……ここまでは問題は…無かったとは言えないが容認出来る程度だった。
しかしながら、俺は今、自分の愚かさに打ちひしがれている。
昼時…ましてや日曜の昼時……考えれば簡単にわかったはずなのに欲望を満たすことを優先した結果が満員御礼状態のマック……鮨詰め状態だよまったく……

「……何でこんなに混んでるんだよ?」

銀「私が知るわけないでしょ」

「ふむ……取り敢えず迷子になるなよ?」

銀「こ、こんな所で迷子になんてならないわよ!!」

とは言うものの、なんか物凄く不安なの僕……


つづく。

53様が再臨されましたので私も投下いたしますわぁ
665475:2006/08/12(土) 22:37:57 0
53キター!
318もキター!
お帰りなさい!
666('A`):2006/08/12(土) 22:47:44 0
53が帰ってキターーーーーーーーーーーーーーーーーー!
667('A`):2006/08/13(日) 00:56:19 0
新参でよく分からんがとにかくおめでとうよ
668('A`):2006/08/13(日) 01:37:12 O
最近の>>53からはそこはかとなく銀魂臭さがこみ上げてくる
669('A`):2006/08/13(日) 14:49:23 0
銀魂
670('A`):2006/08/13(日) 16:58:32 O
53氏も318氏もキター!!!!!!
671('A`):2006/08/13(日) 23:24:13 O
最近銀ちゃんの影響で乳酸飲料をコンスタントに飲むようになった。
お腹の調子がイイ(´∀`)
672('A`):2006/08/14(月) 12:46:46 0
              _
            ,'´r==ミ、
     ,_ _ _   卯,iリノ)))〉 _ _ _ 
   /   `."-|l〉l.゚ ー゚ノl/    ヽ
   '"'⌒`~"'" ''|!/'i)卯i >'''"ー"``
          ノζ | /x| (、
         /xUζ γ λλ∫>
         V | ノ / |\∩
______∩ ..| ∪ | ∩_
       |二二二二二二二| \
______∩ ..|   | ∩_
       |二二二二二二二| \
           |   |
           |   |
673('A`):2006/08/14(月) 17:41:55 0
http://www.youtube.com/watch?v=GMkC519nxw0
水銀燈ムービーに使われてた曲
674('A`):2006/08/14(月) 22:31:29 0
J「相変わらず不気味なところだなぁ」
廃墟のような街並み、無数に散乱している壊れたアンティークドール、そして永劫晴れることのないであろう曇り空からは、建物が突き出している。
もちろん現実世界などではない。ここはnのフィールド。水銀燈の世界である。
歩みを続けていたJUNの足が、ふと止まる。いや、止められたと言うべきであろうか。
JUNの足ものには、無数の黒い羽が突き刺さっていた。
羽でありながら、地面に深く突き刺さっている。
もしこれが、体に当たったりしたらと考えるといつもの事ながら血の気が引く
銀「あ〜らぁ、珍しいお客さぁん。」
声の主は水銀燈である。漆黒の羽を持つ、天使のようで、悪魔のよう、そして限りなく少女趣味の格好のローゼンメイデン第1ドール。
水銀燈は、翼を翻すと、JUNの目前まで降りてきた。
銀「でも、どうやって入ってきたのかしらぁ?人間じゃここには来れない筈よ?」
声に凄みをきかせると共に、JUNを睨み付けた
「やっと出てきやがったですか」
その時、JUNの後ろから声がした。
銀「誰!?」
JUNの背後から現れた少女は、ローゼンメイデン第3ドール・翠星石だった。
翠「本当に趣味の悪い世界です。水銀燈の性格の悪さが滲み出てるです」
銀「黙りなさい!!」
水銀燈が羽を放ったのとほぼ同時に、翠星石が如雨露から水をまいた。
水銀灯の羽は、翠星石の操る世界樹の一部によてことごとく跳ね返された。
銀「くっ生意気ぃ」
水銀燈がひるんだ一瞬の内に世界樹の陰から飛び出した翠星石は、素早く水銀燈の足元を如雨露で濡らした。
地面から飛び出した世界樹は、瞬く間に水銀灯を捕らえた。
銀「きゃあぁあーーーーーーーー!!??」
四肢と羽は幾重にも重なった世界樹によって完全に束縛されてしまった。
顔と胴体のみが晒されている状態だ。
銀「ふん、やるわねぇ…。でも、こんな樹…!!」
水銀灯は必死にもがいたが、世界樹はびくともしなかった。
銀「くっ、何で切れないのよぉ・・・!!」
翠「契約した翠星石は、もう前のようにはいかないですぅ!」
銀「契約…?まさか!?」
翠星石の横に立つ、JUNの指輪が光り輝いていた。
その輝きは、JUNが翠星石のミーディアムであることの何よりの証拠だった。
銀「ちぃっ、人間ん・・・!!」
翠「さ、JUN…。準備が整ったです」
675('A`):2006/08/14(月) 22:32:07 0
J「ありがとう、翠星石」
そういうと、二人は捕らえられた水銀燈の目の前で接吻を始めた。
銀「な、何やってるの?あなたたち…」
水銀燈は、目の前の光景を目の当たりにし、愕然とした。
翠「ん…JUNん…んはぁっ・・あ・・・ん…くふぁ」
翠星石は糸を引くほどの熱い接吻を終えると、ゆっくりと水銀燈のほうを向いた。
翠「ふふ・・・。水銀燈も、今から気持ちよくなるです。光栄に思いやがれですぅ」
翠星石の目は既にトロンとしていた。その目を見た瞬間、水銀燈は底知れぬ恐怖を覚えた。
J「翠星石、行ってくるよ。ちょっとの間我慢しててくれよ」
JUNはそう言うと、ゆっくりと水銀燈に歩み寄った。
銀「に、人間――!!なにをするつもり!?やめなさい!!」
水銀灯は必死に暴れたが、ミーディアムによって飛躍的にパワーアップした翠星石の世界樹は、断ち切ることができなかった。
銀「い、いや・・・いやぁーーーーー!!」
JUNは水銀燈の目の前まで歩むと、まるで舐め回すように水銀燈を見つめた。
水銀灯は思わず顔を背けた。しかし、JUNは水銀燈の顎を親指と人差し指ではさむように持つとぐいっと正面を向かせた。
JUNと目が合った。今まで味わったことのない恐怖を寒気という形で感じた水銀燈は、JUNの手から逃れ、再び目を逸らした。
しかし、JUNの手は尚もしつこく水銀燈の顔を捕らえ、正面を向かせた。
そして同じようなやり取りを繰り返すこと5度目、遂に水銀燈はJUNに唇を奪われた。
心を支配されそうな、悪魔のような口付けだった。
銀「ん…ん!!んんんんんんんーーーー!!」
水銀燈は、心を支配しようとする正体不明の何かを振り払うかのように、頭を必死に振り、JUNの口付けから逃れた
銀「くはぁ…!!人間ん・・・!!お前ぇ・・・・!!殺す、絶対殺してやるぅ!!」
水銀灯は我を忘れJUNを罵った。しかし、まともに動かせるのは顔くらいのもの。
殺すどころか、抵抗さえまともにできる状態ではなかった。
JUNもそれが分かっているのか、殺されると言われても、尚余裕の表情だった。
それとも、別に何か自信があるのだろうか…。
J「水銀燈は可愛いなぁ。もしかして、キスされたのは初めてだったか?」
銀「・・・・・・・・・・!!!!!!に、人間ん…!!」
J「でも、口がちょっと悪いなぁ。」
JUNはそう言うと、再び水銀燈の唇を奪った。そして舌を水銀燈の口にねじ込んだ。
銀「・・・・・!!んふぅ!!んんーー!!」
顔を振りほどこうとしたが、今度はしっかりと顔を捕らえられ、できなかった。
水銀燈の口の中を、JUNの舌が、しつこく、だがしかし情熱的に舐め回した。
次第に痺れのような感覚が全身を巡り、顔を振って抵抗することすらできなくなった。
銀「ん・・・んむぅ…あ・・・あぅ・・・あふぅん・・・」
涙で霞みそうな視界の片隅で、翠星石が羨ましそうに二人の行為を見つめていた。
JUNの舌による執拗な攻めからようやく開放された水銀燈は、力なくうなだれていた。
銀「人間のくせに…ミーディアムのくせにぃ・・・!!」
小さく絞りだすように呟いた水銀燈は、キッとJUNを睨み付けた、つもりだった。
だがしかし、目に涙を溜め、JUNを見つめる水銀燈のそれは、まるで哀願しているかのようだった。
J「ふふふ…。水銀燈は本当に可愛いなぁ」
JUNの言葉に反抗するだけの気力は、もはや水銀燈には無かった。
水銀燈の目から、大粒の涙が零れ落ちた。JUNはそれを舌で舐めとった。
銀「あぁ・・・」
水銀燈の口からは、自然と声が漏れた。JUNはそのまま、舌を耳へ這わせ、水銀灯の耳を舐め回した。
銀「うんん…!!やめな…さいぃ…」
水銀燈の声を無視して、JUNの舌は首筋へと移動した。
銀「あぁん…!だめぇ・・・!!」
JUNは水銀燈の首筋に口付けしながら、胸を服の上から揉んだ。
手の平に収まる程度ではあるが、真紅ら他のドールたちに比べれば、圧倒的なボリュームだった。
J「見ろよ翠星石。水銀燈の胸、お前よりずっと大きいぞ」
翠「JUNはどうしようもない意地悪野郎ですぅ…」
翠星石は、熱を帯びた声で反論した。
676('A`):2006/08/14(月) 22:32:39 0
銀「お願い・・・もう、やめてぇ…」
涙ながらに哀願する水銀燈に、もはや先ほどまでの強固な姿勢は無かった。
水銀燈は敗北したのである。JUNに、翠星石に
そして何より、気持ちとは裏腹に貪欲に快感を貪り続ける己に。
服の上から胸を愛撫していたJUNは、服の白い下着部分に指をかけると、すぅっと下にずらした。
水銀灯の胸はあっけなく晒された。白い、透き通った雪のような地肌。
そして見事な膨らみ。JUNは、思わず息を呑んだ。そして静かに舌でその膨らみをなぞった。
銀「あぁあぁ!!んんうう・・・!!」
服の上から触られるものとは全くもって別次元の快感だった。
水銀燈はいつの間にか抗うことを忘れていた。ただただ、次々と押し寄せる快感に叩きのめされるのみだった。
左手で左の、口で右の胸を愛撫され、そして右手は遂に最後の砦とも言える所へ伸びていった。
銀「いい…!!いいわぁ人間ん・・・!!」
しかし、その最後の砦の守りは、あまりに脆かった。それどころか、JUNの手を受け入れてさえいた。
J「僕はJUNだよ…」
銀「JUN…?JUN…!!もうおかしくなりそうぅ!私、おかしくなっちゃうぅ!!」
J「いい子だ…水銀燈」
銀「あ、あ、ああぁああーーーーーーーーー!!」
水銀燈は、JUNの腕の中で果てた。力果てた水銀燈は、うな垂れたまま動けないでいた。
J「ふぅ…。楽しかったよ水銀燈…くくく」
JUNはそう言うともはや抜け殻状態の水銀燈の頬に軽くキスし、翠星石のほうに振り返った。
J「さて、翠星石。そろそろ帰ろうか」
翠「えぇ!?す、翠星石にはないのですか…?」
J「翠星石はまた今度。今日はもうおしまい」
翠「うぅ…。JUNは本当に意地悪野郎ですぅ」


JUNと翠星石のいなくなったnのフィールドのなか、世界樹から解放された水銀燈は
一人膝を抱えていた。
銀「うぅ…ぐすん…うぅーー…」
水銀燈の瞳から流れ落ちる雫は、いつまでも、留まることは無かった…
67753:2006/08/14(月) 23:28:54 0
〜喪男と水銀燈が出会ったら〜53

 あの後、俺はいつまでもニヤニヤしている翠星石と興味なさそうにしていた蒼星石と捕獲した水銀燈と一体の人形を
何とか、連れ帰った。
 翠星石は悪ノリして、籠に入った水銀燈に「麻酔銃で眠らすです」と、どうみても麻酔銃に見えないマグナムを
ぶっ放したり、「逃げないように羽の腱を切りましょう」とかいってナイフを取り出したりしたが、大丈夫、生きてる。
 帰り、何だか荷物が増えていた気がしたが、気のせいだろう。
 だが、帰ってからが問題だった。野生化した水銀燈は言葉を忘れ、何故いなくなったのだ、とか、最近出番が少なかったようだけど
どんな気持ち?とかの質問を一切受け付けないのだ。まさしく野生動物と化している。
 おまけに凶暴になり、今は縄で縛って何とか抑えている状態だ。誰だ亀甲縛りにした奴は。
 「何故野生化なんてしたのだ。……あ、野良ドール、野良ドール」
 「黙りやがれです。別にうまくないです。思うに、単なるネタ作りでこんな事になったのだと思います。作者の良いようにされて
いますね」
 「みもふたもないな。でも、どうすればいいんだろう。ずっとこのままじゃまずいよな」
 「飼育ケースは用意できてますよ」
 「思考がどす黒いよ。もっと姉妹を元に戻すために努力、とか、友情、とか」
 「名前に何にしましょう」
 「聞けよ」
 
 野生化した水銀燈は縄に縛っていても黒い羽でバタバタと床や壁を傷つける。亀甲縛りでもふさぎきれないこの力、野生化して
限定解除されたようだ。
 みかねた翠星石が亀甲縛りを(自主規制)して(自主規制)を(自主規制)したおかげで水銀燈は若干大人しく(しおらしく)
なったが、漆黒の羽ブラスファイアーの被害は甚大だ。
 「本当にどうすればいいのだ。作者すらこの先は予測不可能」
 「考えるに、……あの、何か真実の愛とかで元に戻るんじゃね」
 「それアバウトにしちゃ駄目だろ。真実の愛って何だよ。くさっ」
 「生前、もっとも親しかった人間とのきっちゅ……じゃねーや口付けで水銀燈は本当の姿に戻ると思います。多分」
 「――最も親しかった人間とのきっちゅで、水銀燈は元に戻る……」
 「ちょっともう気持ち悪いです。きっちゅって何ですか最悪です近寄らないでください」
 「おめーだよ」

  続く
67853:2006/08/14(月) 23:31:00 0
毎日投下ってえらそうに言った翌日さぼっちゃいました。
679('A`):2006/08/15(火) 09:55:00 O
投下キター(゜∀゜)!!

銀ちゃん…(´ω`)
680('A`):2006/08/15(火) 12:25:35 0

    _  ∩
  ( ゚∀゚)彡 きっちゅ!きっちゅ!
  (  ⊂彡
   |   |
   し ⌒J

681('A`):2006/08/15(火) 12:27:56 0
>>53
          _
             ,'´r==ミ、
       ,_ _ _   卯,iリノ)))〉∩_ _ _   <きっちゅきっちゅよぉ
     /   `."-|l〉l.゚ ー゚ノl 彡   ヽ
    '"'⌒`~"'" ''|/'i)卯i!⊂彡 '''"ー"``
            ''y /x lヽ
           l†/しソ†|
           lノ   レ

682('A`):2006/08/15(火) 20:47:38 0
銀ちゃん…きっちゅ!きっちゅ!(´ω`) 銀ちゃん…投下キター(´ω`) 銀ちゃん…きっちゅきっちゅよぉ(´ω`) 銀ちゃん…!! (´ω`)
683('A`):2006/08/15(火) 23:12:42 O
とりあえず落ち着け
684('A`):2006/08/15(火) 23:33:26 0
新参でよく分からんがきっちゅきっちゅよー
685('A`):2006/08/15(火) 23:36:04 0
^^
68653:2006/08/16(水) 00:27:19 0
〜喪男と水銀燈が出会ったら〜番外

それは単なる興味本位だった。
「もう50話以上書いてるんだから話題になってんじゃねえの!?」
って調子に乗ったのがきっかけだった。
作者はあろうことか、恥ずかしいことに自分が書いているSSの題名をぐぐってみたのだ。自意識過剰なあんちきしょうですね。
「すげえ話題になってたらどうしよっ。トイレ行きたい」
とまあかなり調子になっていました。
「さあて、じゃ、じゃあいっちょ検索してみっかなあ。よいしょぉ!検索っと。ん?……何事?
何かまとめられてるぞこれ。しかも何か題名ちょっと違うぞこれ。よく見たら他の職人様のSSもまとめられてるぞこれ。
え……ぎゃぐ?何事?ちょっともう何これ何これ。作者のレスとか微妙に書き換えられててもう怖い!
何だか嬉しいやら怖いやらでもう怖いよもう。すごい顔熱くなって来たぞこれ。どうしたらいいのこれ。
何かこう、俺と管理人さんの、ねえ? 何か、あるんじゃねえの? これ。仮に作者と管理人さんが幼馴染だったとして、
作者はきっと朝いつも寝坊してるんだろうなあ。それで隣の家の管理人さんが俺のこと毎朝おこしに来てくれて
「もう! 早く起きないと遅刻しちゃうよ!」って毎朝怒ってくれるんだろうなあ。
でも俺は調子乗っちゃって「じゃあキスしてくれたら起きるよ」何ていっちゃうんだきっと。
で、管理人さんは「な、何言ってるのよ! 馬鹿!まんこ!」って折角朝早くおきて俺をおこしにきてくれてたのに
怒って帰っちゃうんだろうなあ。そこで俺は「ごめんごめん今起きるよ」って必死で着替えながら食パンを齧るんだろうなあ。
まあ、二人はお互い管理しちゃったり、し合っちゃったりしてもうキャッキャウフフでキモイな作者。
68753:2006/08/16(水) 00:35:20 0
今さっきのサイトちゃんとみたらこのSS全部管理人さんが
書いたことになってる・・・。結構ショックです・・・。
引用されるのは大いに結構なのですが、結構ショックです・・・(二回目)
68853:2006/08/16(水) 00:38:37 0
あれ、違うのか、投稿した人が書いたことになってて管理人さんは関係ないのか
ごめんなさい何か混乱してます・・・。
今日の分はちゃんと投稿しますので、どうかお待ちください。
68953:2006/08/16(水) 00:50:10 0
〜喪男と水銀燈が出会ったら〜54

 野生化する以前、最も親しかった人間とのきっ……口付けで水銀燈は、元に戻る。
 「シンデレラストーリー……」
 「それを言うなら白雪姫のほうがピンときますね」
 水銀燈はさっきよりは多少大人しくなっているものの、絶え間なく射出され続ける羽で部屋には黒いカーペットが出来上がっていた。
 蒼星石はお爺さんが待ってるからとか何とか言ってさっさと逃げてしまい、部屋には翠星石と俺しかいなくなった。
 「最も親しかった人間。それは、俺で良いのか」
 「自意識過剰だよ喪男」
 「何だぁぁぁぁ!!別にいいだろうがよ別にぃぃぃぃ!!」
 「でもまあ、お前しか知り合いがいなさそうですしね。思考がない内にやっとけばいいです」
 「言っとくけどなあ!!結構進んでるぞ俺達はぁぁぁあ!!!!」
 
 キスをしたら元に戻るとは言っても、それは限りなく困難な状況だ。
 縄で縛ってはいるものの、縄目から鋭利な羽を突き出して、近づく者全てを切り刻もうとする。
 しかも、その羽は龍の姿を形作ってより危険だ。あれ?これ殺されるよこれ。
 「馬鹿人間! さっさときっちゅ……口付けを交わすです!このままじゃ部屋がバラバラになるです!」
 「落ち着け! 今は作者も限りなく混乱している状態だ!まさか引用されてたなんて(泣)」
 「泣くなです! こういうこともあるです!別にお金になるわけじゃないんだからいいじゃないですか!」
 「そういう問題じゃねえだろ!」
 そうこうしながら水銀燈の黒い翼はどんどん巨大な二匹の龍を形作る。こえぇぇぇ!
 「聞くです馬鹿人間! 翠星石が隙を作りますから、その間にきっちゅを!きっちゅを!」
 「まさか引用されてるとは(泣)」
 「聞けよ!!」

 続く
690おまんこジグソーパズル:2006/08/16(水) 00:59:05 0
ひどいなこれは
ここ見て転載してる人はすぐ謝罪してスレ削除してくれろm9( `・ω・´)

それはともかく>>53
691('A`):2006/08/16(水) 01:04:32 O
俺もいま確認してきた、よもやこんなことになっていようとは…
53…
俺はあなたの味方ですよ!!
そして引用した人、イクナイ(`・ω・´)!!
692('A`):2006/08/16(水) 01:09:59 0
その掲示板にこのスレのURL貼れば解決だろ
双方荒れるだろうが
69353:2006/08/16(水) 01:31:00 0
>>690
ありがとう。おまんまありがとう。
>>691
味方味方!

僕としては引用されるのは大いに結構なのですが、自分の書いた物として
発表するのは勘弁してもらいたいですね・・・。
>>692
それじゃあ解決してませんよ。本当にお馬鹿まんこですね。
引用されてる方も、今日でやめてくれたら、皆良い気分で円満解決、喪銀は
100まで続いてハッピーエンド、になるのですが。
そして、その引用していたスレを消してくれたらさらにありがたいです。
でも、引用していた方は僕のこのアホなSSを読んでくださっていた方
なのでしょうね。これからもこの馬鹿なSSを読んでくださると嬉しいです。
694('A`):2006/08/16(水) 01:33:14 0
喪銀・・・元気にしてるかな
695318:2006/08/16(水) 01:54:53 O
53様

問題の場所見てきました
最悪ですねアレは……
物書きとしてやってはいけないことだと思いますわ。

でも53様、これにめげずに書き続けて下さい。我々はあなたの作品を楽しみにしています。




ん?俺?
ほら、書かなくても(ry
696('A`):2006/08/16(水) 02:22:44 0
転載した上で捏造に頼っている・・・
最早救い難い。


53氏、問題解決のいい案も出せないががんばってくれ。


まあ、やっぱり向こうに書かないと終わらないかもしれない
697('A`):2006/08/16(水) 02:55:56 O
698('A`):2006/08/16(水) 12:39:17 0
2ちゃんねるで書かれたって分からないように捏造してるよ・・・。
しかもレス返信に>誤字脱字がいっぱいですみません ってお前が書いた
んじゃないだろww
投稿はやめてるみたいだけど謝罪もスレ削除もしてない
向こうに事情を書き込んで管理人に削除してもらった方がいいんじゃない?
引用してる奴は53氏のSSでべた褒めされてるから大恥かくだろうけど。
699('A`):2006/08/16(水) 12:40:37 0
あげちゃったごめん
700('A`):2006/08/16(水) 14:22:17 0
まあこの内容じゃ投稿は出来んわな
701('A`):2006/08/16(水) 15:05:08 O
話は変わるけど
>>喪銀は100まで続いてハッピーエンド

えっ!!そうだったの(゜Д゜)!!
と思った
70253:2006/08/16(水) 18:39:15 0
>>698
そんなことまでいわれてんのかい!
もう怒りました。おじさんは怒りましたこれ完全に。
もうこれどうしようどうしたらいいんだこれ。とりあえずいつまでも捏造
されたSSがあると何かこう・・・ねえ?
あーもう突撃しかないのかこれ。どうやって事情説明したらいいんだこれ。
このスレのURLはるしかないのかなこれ。でもいいのかなそれ。

あぁぁぁぁ!!もうぅぅぅ!!!いくよ!!もういくよ!!
おじさんは突撃します!!でもおじさんは一切の責任をとりません!!
もうほら皆にげてぇぇぇ!!!!

ごめんなさい混乱してます。が、おじさんは突撃をします。
別に荒らすわけじゃないよ。ちょっとスレ消してもらうだけだからさ。
だからおじさんを信じてよもう。
703('A`):2006/08/16(水) 18:42:35 0
             / ̄            `'‐-,
           /   _,-――'´ ̄ ̄`'―、,--, `ヽ,
          メ    /: : : : : : : : : : : : : : : :l´<@>‐-,、_ヽ
        //  /: : : : : : __,-‐‐'´ ̄ ̄ ̄`'‐‐--,、: : : ヽ,  ,ヘ,
       / / /: : : : : : /              \: : :l /,'`l;l
      //,\: : : : : : /                     \ ',/ l;l/',
      lヽヽ_`',;ヽ___    /                ヽ:l´/´`,',
      l `ヽ_`´;;-、-- / --‐‐-、, / / l   l   l       トヽ____//
    _,-‐'´,   l l\`'/   /l  /l`l l l  /l  /l       lヽ‐--´
   / _,、 <_l ∧ l/`´ l  l / l /l/ ノl  / l l / l l      l、ヽ
    ̄/==´   l: l l l   l  l   l/ l / l / l l‐/-l、_l      l ヽl゙
  _/-‐/ ハ l: l l l l l l,,==-、   l /   l/ノ  l/l   l  l  l  l`
/ /    / l.l ll l:/ヽl l l l      l/  / ,,==、l /  l  l /l  l
 ̄    / l l:l.ll.l  l l l ヽl ""    /       l / / ハ /l / l  |
    く  /:l l:l゙ll  l ', l  ',`,.     _  ′  ""/l/l //.l l l/、 l    水銀燈2に幸あれ、>>53氏に幸あれ
     '// l l ', ' l l `,', `,\   l   ̄/   / // // | / ヽ ',
     /: : l l: :', l l  l ヽ、ヽ',:\ `- ´_,-‐'´/ /   /\   \
      |: : :l l: : : l | l  ', ヽ.',ヽヽ: : 、  l`   l /ヽ     \‐-、,`'―-、
     |: : : :l l: : :l 、', ', '、: \: : : : :  ̄`‐--、 l',  ',ヽ    `, ヽ`,‐-、,  l
     |: : : : l l: : l lヽ  ヽ`,: : : \: : : : : : : : : :l ヘヽ, ヽ,゙ヽ   ヽヽ',   ヽl
    |: : : : : :|: : l l: :l ',ヽl ',', : : : : ヽ,\: : : : : : : :l ヘ ヽヽ`ヽ    `、\   |
                      転載禁止キャンペーン
                 
704('A`):2006/08/16(水) 18:46:35 0
>>702
ちょwwwwwwもちつけwww53氏wwww
705('A`):2006/08/16(水) 18:50:52 0
えっ!?もしかして俺しかいない?誰か53氏止めてぇ!!!!!!あーもうね!!!もう!!!あれだね!!!
転載君撲滅計画だね!!!俺まで混乱してきたwwww
70653:2006/08/16(水) 18:59:20 0
今書いてきました。
ちょっとここのテンション引きずりすぎました。
ですがこれでわかってくれたとは思います。
>>701
僕が100書くまで、どうかこの馬鹿なSSにお付き合いください。
>>695
ツンデレな銀ちゃんが見たいよぉぉ。
70753:2006/08/16(水) 19:00:59 0
>>704
>>705
もう書き込んじゃったよぉぉぉ!!!ああああもっとF5連打しとけばよかった
ぁぁぁぁ!!!
708('A`):2006/08/16(水) 19:07:18 0
>>707
よくやった53氏!!!( ̄^ ̄ゞビシッ!(転載君撲滅計画成功)
709('A`):2006/08/16(水) 19:16:08 0
>>707
革命的な突撃でした!!!53氏に敬礼!!!!!!( ̄^ ̄ゞビシッ!!!!
710('A`):2006/08/16(水) 19:17:33 0
>>707
感激しますた( ̄^ ̄ゞ(連続ですみませんw)
711('A`):2006/08/16(水) 19:33:43 0
>>707
キニスンナ
こっちに非は無いんだし、向こうの住人は常識人みたいだし
これで終わりでしょ
71253:2006/08/16(水) 19:52:36 0
ここここここれで良かったんだよね良かったんだよね。
713('A`):2006/08/16(水) 20:08:27 O
落ち着いてくだされ、どっからどうみても向こうが悪いです。
ちなみに>>701は100で終わっちゃうなんて…悲しいこと言うなよ…(´ω`)
って意味であって早く終われなんてホントに微塵も思ってないので誤解しないでください…
でも100以上無理して書けってことでもないので…って自分でも何言いたいのか解らなくなってきた上に長レスになってしまってごめんなさい

とっ、とにかく自分は53のファンですよ(´∀`)
714('A`):2006/08/16(水) 20:29:49 0
>>695
>>318氏は文が短くて展開が遅いのでコメントしづらい
携帯みたいだから仕方ないのかもしれんが
71553:2006/08/16(水) 21:14:39 0
>>713
あるがとうございます。結婚して
>>714
僕は318さんのSS読みやすくて好きですよ。
716('A`):2006/08/16(水) 22:39:48 0
疑問に残るのがZ氏のことだよな…
717('A`):2006/08/16(水) 22:51:52 0
>>716
53氏のSSを
>4時間連続で投稿したから、疲れました。小説溜まった分
投稿したから、あと少しですw誤字脱字がいっぱいですみません

とか

>この小説を水銀党本部に保守できるなら是非!このSSを保存
して下さい!また小説を投稿します。(また漢字で直せるひらがなが、
あった場合は直してください)急いで作ったので漢字はあんまり使ってません。
水銀党本部に載せる場合は、ちゃんと直してから載せてください。

とか

この人は本当に何を考えているんだろう 実際にこんな人がいるんだな
気分が悪くなるよ
718('A`):2006/08/16(水) 23:12:00 0
例の掲示板から来ました!会員です
びっくりですよ!53さまが現れるまで本人の作品だと信じきってましたから!
なんとか双方納得のいく解決策があればいいのですが。
719('A`):2006/08/16(水) 23:16:17 0
すまんが転載された例のサイトってどこ?
URLぷりーず
720('A`):2006/08/16(水) 23:32:33 0
Z氏、複数居るみたい……うっ!!ゲボォ!!!
>>717ホントに気分悪くなっちまった…('A`) 
でも本当にこれは無いよな……特許とかないのかな?てか、自分が作った時点で著者権発生するよな!!?
721【沈黙-ω-】 ◆.0e0wEv5W6 :2006/08/16(水) 23:49:49 0 BE:52278236-BRZ(1021)
      .ィ/~~~' 、
    、_/ /  ̄`ヽ}
    ,》@ i(从_从))
    ||ヽ|| ゚ -゚ノ| || しんくっく
    || 〈iミ''介ミi〉||      
    ≦ ノ,ノハヽ、≧
    テ ` -tッァ-' テ
          
       川
    ( (  ) )
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
第3試合
<<真紅@ローゼンメイデン トロイメント>>

ついに真紅様のデビュー戦!
予選最多得票を取った翠に続いて本戦初の1000越えで飾ろう!!

<<柿崎めぐ@ローゼンメイデン トロイメント>>
<<桜田のり@ローゼンメイデン トロイメント>>も第二試合に出ています
真紅様とセットで投票よろしくお願いします!

コード発行所 http://banana236.maido3.com/~bs5114/a06/code.cgi
投票板 http://etc4.2ch.net/vote/
722('A`):2006/08/16(水) 23:57:51 0
>>719
ググレ

>>720
その辺は詳しくないがもし発生してるとしても解決に繋がるかは・・

>>718
こっちとしてはあのスレ削除してもらえるだけで済むと思う。53氏の許可が下りれば
作者名ちゃんと戻してサイトで公開するのもアリ・・・かな?

でもZて他のサイトでも同じことしてるかもしれないんだよね。なんかややこしくなりそうだ

72353:2006/08/17(木) 00:25:25 0
〜喪男と水銀燈が出会ったら〜55

 「あぁぁぁもぉぉぉぉ!! もう翠星石がやるです!! 死ねぇぇぇですぅぅぅ!!!」
 いつまでもベソかいている俺に翠星石は痺れを切らしたのか、突然絶叫すると、手に持った如雨露をフローリングの床に撒き散らし
始めた。絶叫の割りにやることはしょぼい。
 「おまっ誰が掃除するとおもってんだよぉぉぉ!!」
 すると、その水がまかれた所から、フローリングの床を突きぬけ巨大な木々が突き出てきたのだ。神話かこれはっ。
 その木々達はまるでつるのように動き、亀甲縛りで身動きが取れない水銀燈を捕らえると、容赦なく床に叩き付けた。いや、
突き刺した。フローリングでできた床はその木目を水銀燈の頭で突き破り、水銀燈は床に頭を差して直立する格好になった。
 木々たちはターゲットの静寂を確認すると、静かになった水銀燈をきつく縛った状態からようやく解放し、光りのように消え去った。
 「ばぁぁぁぁぁ!! こ、殺したよぉぉぉ!!姉妹殺したよぉぉぉ!!」 
 「だ、だだだだ大丈夫です人間。ちゃんと手加減しましたから」
 「声震えてんぞぉぉぉ!!??」
 床に突き刺さった水銀燈は先刻とはうって変わってまるで静かになった。この静寂は見覚えがある。確かじいちゃんの
葬式のときの……。じいちゃん、人形みたいになってたっけ……。
 「やっぱこれ死んでるだろぉぉぉぉ!! お前確認してこいよぉぉ!」
 「てめっ、しっしししし親しかったんならおっお前がいけばいいででででですぅ。翠星石は知らないででででですぅ」
 「そりゃねえよ!ほらもう小刻みに震えてんじゃん!多分大丈夫!動いてるから!」
 「あっ触った〜はい指紋ついた〜。はいもう逮捕〜」
 「何かうざいんだけど!!お前そんなに自分が可愛いか!!」
 「まあ落ち着くです。これはチャンスです。今のうちに水銀燈にきっちゅをしたらいいです。そしたら皆元に戻ってハッピーエンドです」
 「おまっ言っとくけどなあ!あの日の失われた幸せはもう元には戻らないんだよぉぉぉ!!お前と言う殺人鬼のせいでな!!」
 「だから殺してないって言ってんじゃんんんん!!おまぶっ殺すぞぉぉぉぉ!!!」
 「もうやめろぉ!もう悲しい過ちは犯すなぁ!!」
 「お前を殺そうとしてんだよ!!」
 
 続く

 ごめんなさい短いです。
72453:2006/08/17(木) 00:33:48 0
>>719
もう本当にお馬鹿まんこですね。荒れる原因になるかもしれませんので、
直接URLは貼れません。ごめんなさい。
>>718
初めまして。僕も銀ちゃんに激しく後ろを虐められたい、の会員です。
双方納得ですか、僕はスレを消してくださったらもうそれでいいのですが、
Zさんいなくなってるぽいですね・・・。
>>722
そうですね。此方は向こうのスレを消してくれればそれでいいという感じですね
725('A`):2006/08/17(木) 00:46:39 O
銀ちゃんがぁぁぁぁぁ!!

まったく、53氏ったらいつまできっちゅをじらすつもり!?
べ、別に続きが気になってるわけじゃないんだからねっ!!


色々ありましたがこうして投下してくださってありがとうございますm(_ _)m
100まで頑張ってください(´∀`)
726('A`):2006/08/17(木) 01:40:44 0
例のBBSのサイトのギャラリーに、Z氏が書いた事になっている前スレの74氏のSSが飾られているのを見てしまった。
どうしようもなく気分が悪い。

掘り返してしまってすまないが、書かないと気持ちが治まらなかった。
727('A`):2006/08/17(木) 01:43:54 0
なにぃ???
74氏までもが?
訴えようぜ
728('A`):2006/08/17(木) 01:51:04 0
Zって複数いるのか?
729('A`):2006/08/17(木) 02:15:49 O
まじかよ…ありえねぇ…
730('A`):2006/08/17(木) 02:23:44 0
ひでえ
731('A`):2006/08/17(木) 02:32:41 0
水銀燈Z

チャーラーヘッチャラー




ヘッチャラなわけあるか!
732('A`):2006/08/17(木) 02:36:49 0
とりあえずここに盗用サイトとして晒しておけば?
73353:2006/08/17(木) 02:49:12 0
>>726
ちょっともう久しぶりにおじさんはほんと嫌な気分です(別におじさんという
歳ではありませんが)
74氏の作品までも転載してそれを自分の物のように投稿しているとは。
ほんとおじさんは怒りました。
もう一度おじさんは突撃します。そしてギャラリーにある74氏のSSを
削除してもらうように管理人さんに申し付けます。
そしてもう二度とこのようなことがないようにZさんに謝罪してもらいたいと
思います。
ほんとおじさんは怒りました。
>>732
別にサイト全体で盗作していたわけじゃありませんので、その必要はないかと
思われます。
734('A`):2006/08/17(木) 02:49:48 O
例のサイトのぞいてきました
確かにひどいですね。74氏のSSまでも・・・


こういうのは名を変え、品を変え
また我がモノ顔でどこかで同じことをしてそうだから謝罪の意志を伝えても無駄でしょう


53氏、めげずに頑張ってください。毎日楽しみにしてます
携帯から少しの長文スマソ・・・
73553:2006/08/17(木) 03:11:42 0
今書き込んできました。
少しきつい物言いだった気もします。
Zさんは果たして現れるのでしょうか・・・。
>>725
ありがとうございます。1000まで書きます。
>>734
謝罪してくれないのかな・・・。
736('A`):2006/08/17(木) 03:31:24 0
こういうのは厨〜工房のしわざだろうから
失踪すんじゃね。
737('A`):2006/08/17(木) 05:08:18 0
転載されたくらいで騒ぐなよw
著作権もへったくれもねーし
暇な連中だな
738('A`):2006/08/17(木) 05:10:57 0
著作権は、あるよ
証明が難しいだけで、ちゃんとあるよ
739('A`):2006/08/17(木) 05:13:14 0
証明できなきゃないも同じ
これで飯食ってるわけじゃないんだから
いちいち突撃して喪板のすでにない品位をさらに下げんじゃねぇ
740('A`):2006/08/17(木) 05:14:12 0
人のブログとか平気で2chとかに転載してるくせにがっつくなよw
741('A`):2006/08/17(木) 05:36:14 0
SSコピー中に書き込みまでしてくださるとは
742('A`):2006/08/17(木) 08:20:15 0
ちょwwwみんなwwww夜更かし、し過ぎだよwwww
743('A`):2006/08/17(木) 08:22:43 0
>>735
53氏大尉!!突撃ご苦労様でした!!敬礼!!( ̄^ ̄ゞ
744('A`):2006/08/17(木) 08:50:31 0
敬礼。
745('A`):2006/08/17(木) 08:55:43 0
ばかじゃね
746('A`):2006/08/17(木) 09:06:10 0
俺はもう限界だと思った。
747('A`):2006/08/17(木) 09:40:00 0
早漏れはモテないぞ
748('A`):2006/08/17(木) 12:06:34 0
>>745
SS転載中に書き込みですか!?転載厨馬鹿!!!!!!!テメーみてーなゲス野郎はさっさと謝罪しろ!!!!!!!!
謝ることもできないのか!!!?53氏と74氏に謝れ!!!てか実際会って53氏と74氏の目の前で土下座しろ!!!!!!!!
749('A`):2006/08/17(木) 12:35:59 0
>>737
>>740
転載厨乙wwwwwwwwwwwwwwwwww
750318:2006/08/17(木) 15:07:34 O
喩え話をしよう。
ここが箱庭だとして、この閉鎖空間で起きた事象を解決する術はやはり閉鎖空間にしかないわけだ。外からの介入、解決は不可能だろう。それは考えるまでもなく、本能がそう感じるからだ。

さて、電波な話は終わりにしよう。現状……

「……見事にはぐれました」

水銀燈に通信を試みるが俺は生憎てれぱすぃーなど使えないのでどん詰まりです。
未だ絶賛大混雑中のマックにて水銀燈とはぐれたのは約30分前……予測していたこととは言え、この人混みの中で、水銀燈を探すのは正直しんどい。まず、奴のサイズがネックだ。見つけづらいことこの上ない。

「そもそも何故ここはこんな阿鼻叫喚地獄絵図なんだよ…店舗に対して人が四倍近くいるのは何でだよ…」

マックに対して不満を口にするが事態が解決する訳でもないので、食いもんを食うことにしたのは15分前。まぁ時間が経てば人も減るだろうし、向こうから俺を見つけることも可能なはずだ。

そして今現在、俺はバーガーを喰らいながら、目線だけで水銀燈を探している。人の波は途絶えることなく、否、増加しているようなんですが……

「まったく……言ったそばからはぐれるとは……あいつには間抜け属性追加だな」

などと意味不明な事を言いながら空腹を満たしてゆく


つづく
751318:2006/08/17(木) 15:24:17 O
「そもそも、この作品、展開が遅すぎる!糞作者が!!貴様には存在価値すらないのだ!!」

うん。虚しいね。
なんだかとっても切ないの……恋する乙女にも匹敵するくらい切なさがあふれるの……

「まさか、これが……心筋梗塞?……い゛でっ!」

何かが後頭部に刺さった気がする……言い直す見事に刺さってます。

「くっ……俺としたことが…背後をとられるとは……」

その物体を触ってみる。

「…俺いつからポニーテールになったんだっけ?」

なんか後頭部辺りにはふわっとして、もさっとした物体が……恐る恐るそれを引き抜く

「……こっ、これは!……羽だ…」

そう、それは羽だった。一枚の羽の後ろにはまた羽が刺さっていてまたその後ろには羽……羽羽羽羽羽羽羽羽羽羽……

「ってヲイ!!」

奴だ……奴の攻撃に間違いない!奴はこちらを発見してマシンガンよろしくな勢いで羽を俺の後頭部目掛けて射出している(現在進行形

「ふむ、軌道を辿れば奴の居場所が分かるやもしれぬ」

俺は急いで食い終えて軌道を辿る。軌道を辿る最中、なおも射出されている羽をマトリックスばりの避けでかわしながら(酷くイタイ人)ついぞ、奴を射程距離内に捉えた
752('A`):2006/08/17(木) 15:43:24 0
>>739
何でお前が今回のことで喪板の品位が下がると思ってるのか分からん。
53氏は突撃とは言っているが別に荒らしているわけじゃないし、
向こうの書き込みも丁寧にしている。
ちゃんと状況見てレスしたら?
753('A`):2006/08/17(木) 17:20:01 0
>>752
転載厨だからじゃね
それか釣れた釣れた言いたいだけの厨房
本気で言ってるとしてもやっぱり厨房
754('A`):2006/08/17(木) 17:41:10 0
たしかに53さんの気持ちもよくわかるし
転載してその作品に難癖つけてるZの品位は疑われる
53さんの行動もなんら間違ったものではなかろう

しかし・・・しょせんこれで飯食ってるわけでもなし
さらにはこの作品自体が(前半しか読んでないが)
ローゼンメイデンを滝本竜彦味にパロった二次創作に過ぎないんだから
大してむきになるのもくだらないとも感じてしまうw
755('A`):2006/08/17(木) 17:51:00 0
>>754
真理だが、
そんな事言うと全ての職人が「どうせお金稼げないし、パクられても所詮
これもパロディだし、文句言えないならやーめよ」
と言うことになるぞ
だからある程度むきになるのも必要だと思う
いくらパロディとは言え全部職人さんが一生懸命書いたものなんだから
756('A`):2006/08/17(木) 18:01:27 0
>>755
うんそうだな
多分俺の心が荒んでるだけだ
自分の作品にプライドを持ったり、熱くなれるのは良い事だ
757756:2006/08/17(木) 18:23:23 0
話は変わるがむこうの冬月さんはZ氏本人のコメントor決定的な証拠がないと難しいといってるな
もちろん俺たちはこれが53さんの作品だと知ってるし
向こうもそのことは間違いないと思ってるだろうが
どこかでZが一回書いたものを53さんがここに転載し
その後Zがあそこに貼ることも「理論上は」可能なわけだw

だが俺はその場合の矛盾を指摘できることに気がついた
両者の題名は「喪男と水銀燈が出会ったら」と「ただの男と水銀燈が出会ったら」

しかし「ただの男と水銀燈が出会ったら」の文中に以下のくだりがでてくる

『心なしか、水銀燈は飛び立つ時、普段よりめかしこんでいる様に見える。
いつもは前述した通り(〜喪男と水銀燈が出会ったら〜その27)
の格好でダラダラゴロゴロ。それが出かけるときはとみに身なりに気を使い、
にやにやにやにや。くっそぉ。』

これでどっちが本物かははっきりしたわけだ・・・
758('A`):2006/08/17(木) 18:38:29 0
>757
> どこかでZが一回書いたものを53さんがここに転載し
> その後Zがあそこに貼ることも「理論上は」可能なわけだw
俺も、その点は気になってたぞ
その一点で、向こうの管理人も動きにくいのかな?って、思ったぞ

> しかし「ただの男と水銀燈が出会ったら」の文中に以下のくだりがでてくる
(中略)
> これでどっちが本物かははっきりしたわけだ・・・
確かに、これは転載の際の修正ミスですな
自分もこの表現残っているの確認しましたよ
「ただの男と〜」で書き始めたなら、喪男なんて表現(それも以前の話のタイトルとして)
出てくるわけが無い

これで、冬月氏も対応する理由が出来ましたね
759('A`):2006/08/17(木) 19:03:57 O
>>318
投下乙かレンピカです。
銀ちゃん、マックで羽出しちゃダメだよ(´ω`)
760('A`):2006/08/17(木) 19:06:17 0
>>757
さっさと向こうに書き込んでくるんだ!
761('A`):2006/08/17(木) 21:56:47 0
スレを最初から読み返してみたがSSすげえいいなあ
銀ちゃん妄想圧縮して投稿してみたいが恥ずかしいのでやめます
762('A`):2006/08/17(木) 22:01:56 0
>>761
是非前スレも読んでくれ
特に74氏の
763('A`):2006/08/17(木) 22:05:12 0
自分のことをおじさんおじさん言う53氏が園崎家次期当主に見えてきた
764('A`):2006/08/17(木) 22:20:20 O
若いんでしょうね
53
765('A`):2006/08/17(木) 22:57:27 O
>>761
とりあえずYou書いちゃいなYO!!
766('A`):2006/08/17(木) 23:34:02 0
そういえば
>>551
はどうなったんだろう
767('A`):2006/08/18(金) 01:27:31 0
>>766
忘れさられた存在だったなw
768('A`):2006/08/18(金) 02:10:33 0
>>755
ただのパロに人生賭けてんの?
769おまんこジグソーパズル:2006/08/18(金) 02:50:02 0
>>755のレス読んでそう受け取るって真性のアホか?転載厨の開き直りか?
本来はやる前に気づくべきだが、これだけのレス読んでも自分のやった事の非常識さと作者の気持ちがわからんのか

転載厨と決め付けてレスするが、こんな奴を擁護する馬鹿が他にいるとは思えないんでな
770('A`):2006/08/18(金) 03:09:42 0
端から見ると非常に滑稽
771('A`):2006/08/18(金) 03:59:57 0
ま、見てるだけにしておけ
772('A`):2006/08/18(金) 04:22:23 0
53も書いてそれだけにしときゃいいのに下手に煽てられて得意げになってて滑稽w
773('A`):2006/08/18(金) 04:23:41 0
たかが素人2次創作と思う奴もいるだろうが、こういう問題が発覚すると
今までお互い楽しんできたSS職人も読者も一気に嫌な気分になる
この件がきっかけで職人さん達が去っていってしまうのが一番の心配

と、スレ立て張本人も言ってみた・・・
774('A`):2006/08/18(金) 04:32:16 0
こういうのは任意なんだから作者が去るのなら
それは読んでるだけの人間がとやかく言う問題じゃない
それに嫌な気分になるのが嫌ならば2chなんかでお山の大将してないで
ちゃんとした場所で作品を投稿したり同人小説でも作って売ってたほうがよっぽど建設的

転載厨に同情の余地はないが他力本願ばかりで自分から書こうとせず一部の投稿者を持ち上げ
個人サイトで転載してお山の大将してよろこんでる厨にマジで切れて突撃する投稿者に
同情レス多数の辛気臭い流れのスレにも同情の余地はないどっちもどっち
775('A`):2006/08/18(金) 04:33:10 0
2chによる著作権侵害について
http://ex9.2ch.net/test/read.cgi/accuse/1122086861/
776('A`):2006/08/18(金) 04:45:00 0
>>774
そういう理屈しか考えない偏った考えもどうかと思うがな。無駄に煽り入れてるし。お前も充分厨だよ
ま、>>773も言ってるようにここが荒れて作者が居なくなるのが一番問題なので、この話題はこっちではしないようにしようぜ
向こうが荒れていいって意味じゃないけど、こっちの方が明らかに煽り、荒らしが入りやすいからな
>>53は擁護するけどそもそもこっちに持ち込む話題じゃない。議論は向こうで
777('A`):2006/08/18(金) 05:34:43 0
お前も十分厨だよw
778('A`):2006/08/18(金) 05:38:09 0
とりあえず乳酸菌でも摂って落ち着け
779('A`):2006/08/18(金) 05:42:00 0
落ち着くのは>>776
頭に地が上りすぎて脳内出血しなけりゃいいけど
780('A`):2006/08/18(金) 06:51:48 0
部外者はまあここらへんでやめておこうぜ。
鶏みたいな連中はほっとけばよし
781('A`):2006/08/18(金) 06:54:03 0
周りでいろいろいってもしゃーないしね
782('A`):2006/08/18(金) 12:47:09 0
>>779
とりあえずお前の頭に上ってる地をどうにかしろw
783('A`):2006/08/18(金) 14:33:35 O
ここROM多いんだろうな
784('A`):2006/08/18(金) 16:14:13 0
あらたに例のサイト見解?だしてるね
785('A`):2006/08/18(金) 17:32:57 0
>>782
揚げ足取り乙w
78653:2006/08/18(金) 20:55:01 0
今回の問題は、向こうの大変良識ある方との話し合いで解決しました。
74氏などの問題は残りますが、これは本人が降臨してくれるのを待つしかないでしょう。
後は、向こうに書き込んだ通りです。
本当にお世話がせしました。
787('A`):2006/08/19(土) 00:59:41 O
74氏って日下さんのことか
あの人は万年サラリーマンだからこんなとこ来てるほど暇じゃあないんだよ
788('A`):2006/08/19(土) 01:00:03 0
1
789('A`):2006/08/19(土) 01:42:26 O
これはもうダメかもわからんね
790('A`):2006/08/19(土) 16:28:04 O
まだだ、まだ終わらんよ
791('A`):2006/08/19(土) 17:11:31 0
はじまったばかりだろ。

俺たちの水銀燈スレはこれからだ!
792('A`):2006/08/19(土) 19:48:44 0
もう終わった…沈黙
793('A`):2006/08/19(土) 23:05:04 0
水銀燈が居る限る終わらない
特別編は銀様メインて噂だし
ttp://up2.viploader.net/pic2d/src/viploader2d112687.bmp.html
ttp://up2.viploader.net/pic2d/src/viploader2d112688.bmp.html
794('A`):2006/08/20(日) 01:55:36 O
>>793
そりゃいいな!普段見れない銀様が見れそうだよ
795('A`):2006/08/20(日) 02:02:42 0
>>793
画像が見れない・・・気になる
特別編か?
796('A`):2006/08/20(日) 02:05:05 0
特別編は水銀燈の過去話かもしれないとの噂が
誰か銀様の過去SS書かないか・・・?
たとえば>>3みたいなの(じゃなくてもいいケド)
797('A`):2006/08/20(日) 02:31:47 0
>>795
いや、関係ないよ
以前からのファンならとっくに見てそうなもの
798('A`):2006/08/20(日) 03:05:02 O
もうすぐ800か
799('A`):2006/08/20(日) 04:47:39 0
53氏の文って銀魂チックだよね
銀様とかけてんのか
800('A`):2006/08/20(日) 09:27:49 0
801('A`):2006/08/20(日) 10:57:06 0
ぽいな
802('A`):2006/08/20(日) 11:06:37 0
なんだレッスルエンジェルスって
金森麗子と辻香澄良いな、声が
803475:2006/08/20(日) 13:39:09 0
なんか事件が起きてるなー
>>632の続き

precious junk〜第9話「In The Light」〜

水銀燈の心。
僕がずっと知りたかった彼女の気持ちを覗き見ることが出来るという。

「マスターさんには俺から頼んでおいたから」
下僕君が言い終わらないうちに部屋の鏡が光り、翠星石と蒼星石が飛び出てきた。
「相変わらずムサい部屋ですぅ」
「こんにちは」
「あれ、マスターさんは?」
「仕事が長引いてるみたいで…」
「出るまでもねーです。翠星石たちだけで十分ですぅ」
言うが早いが翠星石ははしゃぐ水銀燈の前までどかどかと絨毯を踏ん付けた。
「きゃー!翠星石よぉ」
ふざけて真紅の陰に隠れる水銀燈を見下ろした翠星石。
「仕方ねーヤツです…スィドリーム!」
「レンピカ、出ておいで」
緑色と青色に発光する人工精霊が水銀燈の頭上をくるくると回る。

水銀燈の目は次第にとろんとなり、真紅にもたれかかるようにして眠ってしまった。
すると水銀燈の真上にぼんやりと輝くもやのようなものが出来ている。

これが水銀燈の心…
「何やってるですか?とっとと来やがれです!」
「ぁえ?」
「私と下僕は外で待っているわ。この子のこと、よろしくね」
「ぃえ?」
「さあ、一緒に行こう」
「ぅえ?」
蒼星石が僕の手を引いてもやに近づいてゆく。
「翠星石に続けです〜、とうぁ!」
翠星石の後に続いて、僕は導かれるままに<水銀燈の心>に吸い込まれた。
「ぇええええええええええええええ?」

ふわふわとした白い空間。
僕はいま水銀燈の心の中にいるのか。
「正確には全ての人の夢が繋がった世界だけどね」
「早く水銀燈を探すですよ」
雲のようなわた飴のような中を双子に案内されて飛んでゆく。
しばらくすると眼下の雲は途切れ、切り立った崖が姿を現した。
804475:2006/08/20(日) 14:47:54 0
それは巨大な穴だった。
前にテレビで見た中国の天坑みたいな感じだ。
底のほうは暗くなっていて見えない。
「一体これは…」
「こんなの見たことないです…」
「…ここにいる」
「え「ですぅ?」」
これは確信だ。
水銀燈はここにいる。
「上等です。ボケツに入らずんばです!」
「虎穴だけどね。でもその通りだ」
僕たちは穴を下り始めた。

下降するうちに暗さに慣れてきた。
穴の中には植物のつたが茂り広がっている。
それを避けながら進んでいくと、下のほうに白い点が見えた。
「あれだ!」
僕たち3人は穴の底までスピードを速めた。
間近で見るとそれはつたに絡めとられた光球だった。
その白い光の中に水銀燈はいた。
「水銀燈!」
ここから出してやらなきゃ。
僕はつたを掴んだ。

―――『壊す』

        『勝てない』 
 『ジャンク』        『弱い』
                  『アジサイ』
   『あんたを壊して』
              『壊れろ』
  『ジャンク』            『ドールの怨み』
『勝てない』     『許さない』    
               『贋物に負けた』
     『壊れろ』   
『コワレロコワレロコワレロコワレロコワレロコワレロコワレロコワレロコワレロコワレロコワレロコワレロコワレロコワレロコワレロコワレロコワレロコワレロコワレロコワレロコワレロコワレロコワレロ――――』

「うわぁっ!」
これは水銀燈の記憶!?
「喪君、どいて!」
蒼星石が一本のつたに鋏を入れる。
金属音と共につたは切断された。
「ぃゃ…」
「水銀燈?」
「いや、いやっ!お父様、お父様…」
水銀燈の声に反応するかのように光球が白みを強め、彼女は更に深くへ沈んだ。
つたは早くも再生し、一層強固に絡み付いている。
「記憶から逃げるうちにこんな深くまで来てしまったですね…」
「水銀燈自身が記憶と闘おうとしなければ、僕の鋏は手助けしかできないんだ」
「どうすれば…」
「何言ってやがるですか」
「原因は分かってるんだからね」
「方法があるの?」
小さな双子がもの凄く頼もしい。
「喪が紫陽花を倒すに決まってます」
「それしかないね」
ええ?


第10話に続く
805('A`):2006/08/20(日) 18:39:14 O
クオリティたけぇぇぇ
806('A`):2006/08/20(日) 21:04:47 0
妄想燃料投下
ttp://www.tbs.co.jp/rozen-maiden/
我々はあと10年は戦えそうだ
807('A`):2006/08/21(月) 01:35:12 O
銀様メインの話ってマジ?
808('A`):2006/08/21(月) 02:47:31 0
>>807
タイトルロゴのデザインが銀ちゃんの羽模様だ
・・・・・・もうわかるよな?
809('A`):2006/08/21(月) 11:52:56 O
おk
期待して待とう
810318:2006/08/22(火) 00:38:21 O
>>751辺りの続き

「なぁ……いい加減、機嫌なおせよ」

銀「あ?」

「……なんでもないです」

マックにて水銀燈を見つけ出したはいいが相当ご立腹のようでして……
そもそも怒りの理由が「読んだのに気付かないから」ってのはどうよ?
生憎こっちとらぁ貴様の電波を受信できるような素敵機能は搭載されてないんですよ?わかります?
んで現在、当初の目的であった買い物中なんですが罰として好きなものを好きなだけ買われておられるお姫様は相も変わらず不機嫌極まりなく、俺が何か言うごとに鬼神の如き眼光で睨み付けてきやがります……

銀「次は服よ」

「まてや!!」

銀「何かしらぁ」

またそんな目を……お前そんな目つきしてると皺が増えるよ?

「現状を把握してもらいたい」

銀「買い物をしてるだけじゃない?」

「お前はな!!」

銀「?」

うわっ……こいつ絶対わかって、てわからないふりしてやがる……

「これ以上何か買う気なら車もしくは配達を手配しやがれこのやろう!!」

そうなのだ……俺の両手には明らかに積載重量オーバーな荷物の山……食器やら食材やらその他諸々……いくら俺がブルーカラーと言えども限界ってもんがありますよ?

銀「だらしないわねぇ…それくらい持ちなさいよ」

「お ま え が も て ば い い だ ろ う!!」

銀「か弱い女の子にそんな重いの持てって言うの?」

うわ!重いって認めたよ!あれか?新手の嫌がらせか?


つづく
811318:2006/08/22(火) 00:58:22 O
銀「あら?こんな時間?そろそろ帰りましょ」

「……もう好きにして……」

俺は考えるのを止めた……今日の買い物で通帳の残高が半分になったとか、本当に配達手配されたりとかいろいろ有りすぎて精神がヤブァイ状態です。

銀「ほらぁ、突っ立ってないで帰りましょ」

笑顔で残酷な事を言う君は悪魔に見えます……否、悪だ!貴様は悪なのだ!それはもう某サウスタウンを牛耳ってる悪党も真っ青なくらいの悪だ!!

銀「はやくぅ〜」

「……はいはい」

心なしか水銀燈がふわふわ楽しそうに歩いて……

「って!まてや!!」

銀「なによぉ?」

「お前あれか?俺がこの荷物の山を運んでいるのを知りながら自分だけ飛んで帰るつもりか!?」

銀「そうよ?だって、あなたなんて待ってたら日が暮れちゃうもの」

「……ふははははは…よーし、ちょっと降りてこいやこの野郎!」

銀「やぁよ。それに野郎じゃないわよ」

言うに事欠いて貴様は……等と俺が怒りに震えている間にも水銀燈はあっという間に飛んでいきました

「……う〜がぁぁあぁぁぁぁぁ」

怒りとか疲労とか感じていたものをポイして俺は走り出した。上等だぜ水銀燈!!貴様より早く帰宅して貴様を閉め出してくれるわ!
今の俺ならこの荷物が有ろうが無かろうが音速域に達することもできるかもしれない(※できません

クソ暑い中、俺は意地と根性で自宅まで全力疾走した。周りの目がアレだったがこの際かまってられん!!


つづく
812('A`):2006/08/22(火) 02:46:01 O
銀ちゃんに連れ回されるならモウマンタイ
813('A`):2006/08/22(火) 06:17:35 O
814('A`):2006/08/22(火) 15:58:17 0
田中理恵「サタンリング、ドン!」
815475:2006/08/22(火) 19:28:00 0
音速を超えた318にwktk
816318:2006/08/22(火) 23:46:46 O
走る…風を切り、音を切り、俺は今この世界でもっとも速い存在になった(比喩表現

自宅前、頭上には水銀燈

「……ふははははは…俺を出し抜こうとは百万光年早いわ!!」

光年は速さじゃないとかそんなツッコミは何のその俺は遂に奴を射程距離に捉えた

銀「〜♪」

「楽しそうに鼻歌なぞ…目にもの見せてくれるわ!!」

俺は荷物の山から投げても支障のないものをチョイスして、イチローよろしくなレーザービームをかます。無論狙いは奴だ

「地獄へ帰れ!!」

意味不明な叫びとともに投げたのは俺用のトランクスと林檎のトラリンゴ(命名)球威は増し遂には水銀燈を直撃した

銀「ぐはっ!!」

なんだかとってもすっきりした俺は鼻歌混じりで自宅に入る。

「ふふふ……ざまぁみろ水銀燈♪」

笑いながらドアの鍵を閉める。丁寧にチェーンロックまでな
これで奴は閉め出し確定。今日の行いを詫びるまで家に入れてあげないのだ!!
これは復讐ではなく教育です。ほ、本当だからね!!べっ、別に預金を減らされた恨みつらみとかじゃないんだからね!!

「あ゛〜〜」

荷物を下ろす。これほどの買い物は一人暮らしを始めるとき以来だ……

「一体何を買ったんだか……」

おもむろに開けた包みには……

「っ!……下着かよ……」

可愛らしいものから無理のあるものまで選り取り見取り……
「………みなかったことにしよう……」

触らぬ神に祟り無しだ。
あとの包みは怖くて開けられない……


つづく
817('A`):2006/08/23(水) 01:37:48 0
318 大好きだ
818('A`):2006/08/23(水) 06:45:27 O
>>318
乙、下着(;´Д`)ハァハァ
続きが気になる…
819318:2006/08/23(水) 08:34:54 O
>>817
俺もおまえが大好きだ

>>818
続きはちょっと待っててね
820318:2006/08/23(水) 11:51:53 O
開け放たれていた窓を閉め冷房全開、音楽全開。まさに楽園で俺はあることに気づいた

「この作品タイトルないよ……」

自分で言っておきながら深く考えないようにして食材を冷蔵庫にぶち込む。この食材が役目を果たすかどうかは神のみぞ知るだ。ほかの荷物は主に水銀燈のものだから、やたらに開けて水銀燈が大魔神に成るのは避けたいので放置プレイ。

その水銀燈だが……

「……おかしい…何故ドアを叩く音がしない?」

そろそろ怒って『開けろ!ゴラァ!!』くらい言ってくるところなんだが……まさか当たり所が悪かったのか?

「………」

自分のしたことに若干後悔をしていると……

「………っ!!」

殺気を感じた。常人ならばそれを向けられただけで発狂してしまいそうなほどの殺気……俺は徐に部屋の片隅に置かれた魔を断つ剣(7800円税込)を手に取る。
因みにこれ木刀だけどただの木刀じゃないよ?300本限定のレアな木刀だよ?九字やらなんか書かれてる如何にもな感じな木刀なんだよ?

「…まさかこいつを使うときが来るとはな…」

魔を断つ剣(7800円税込み)を握り締める。まるで体の一部のように手に馴染む……いつでも襲撃に耐えられるように身構える。

「……さぁ、どっからでもかかってきやがれ!!」
821318:2006/08/23(水) 12:09:26 O
徐々に近づいてくる殺気……さっきよりも更に強くなっている……

「……っ」

唾を飲み込む。どうやら殺気の主は窓から来るようだ。

「……来た!!」

最初それは小さな点だった。瞬く間に距離が縮まって行く……そして俺は見た。
鬼神の如き形相で某三つ編みの殺し屋よろしく何かに乗って近づいてくる奴を……右手にはトランクス、左手にはリンゴ……

「……っ!!かわせない!!」

回避は無理だと感じた俺は玉砕覚悟で迎え撃つ

窓硝子が割れる。
破片が舞う中、奴は真っ直ぐ俺に向かってくる

「どりゃぁぁぁぁ!!」

直撃寸前のところで奴が乗ってきたものを叩き落とす。
ボコッ!と言う小粋な音を立てながらそれは落ちる。だが、こちらもただでは済まなかった。魔を断つ剣(7800え(ry)は今の攻撃で真っ二つに折れた

「……っ!!」

まずい!!俺にはもう武器はない。……だが奴は寸前で身をかわし俺の背後に降り立っている……トランクスとリンゴを持って……
殺されると思ったときには既に俺は強い衝撃と共に意識を失いかけていた……

薄れ行く意識の中最後に見たのはトランクスとリンゴを持ってケラケラと笑う水銀燈だった……


つづく
822('A`):2006/08/23(水) 18:17:26 0
大好きだ!
823('A`):2006/08/23(水) 21:32:16 O
そこで銀ちゃんからサディスティックなお仕置きですよ
824('A`):2006/08/23(水) 22:26:36 O
もう本当にイイ!!
825('A`):2006/08/24(木) 00:42:06 0
続きカモォォン!!
826475:2006/08/24(木) 20:17:31 0
                               _
                                 ,r==ミヽ
                             〈(((ノリi卯  _ _ _
                      ぱんつっつ ,从゚ー ゚,l〈l|/   ヽ
      .ィ/~~~' 、                        とi卯(i'ヽ!|ゝ '''"ー"``
    、_/ /  ̄`ヽ}                        /l xヽyi'
    ,》@ i(从_从))                       |†レしl,†l
    ||ヽ||#゚ -゚ノ||| ぱんつっつ                lノ  レ'
    || 〈iミ''介ミi〉||              ぼいんっ
    ≦ ノ,ノハヽ、≧   ぺたんっ               川
ゝヽ テ ` -tッァ-' テ ソノ                 ( (  ) )
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
827475:2006/08/24(木) 20:20:03 0

precious junk〜第10話「Achilles Last Stand」〜

「やーい、弱虫あじさいお尻ぺんペーんですぅ」
僕の部屋に戻ってきたわけだが

「お前のかーちゃん出〜ベソ!ですぅ」
さっきから翠星石が窓の外に向かって叫びまくってるわけだが

「ほら、何やってるですか。みんなで紫陽花をおびき出せ作戦です!」
「喪、紅茶の抽出温度が低いわ」

「かかって来やがれですぅ」
「ごめん、急いで淹れたからかな」

「てめぇなんか3秒ですぅ」
「そうかな、僕はこのくらいでも気にならないけど」

「ファーック!」
「真紅は俺が淹れても文句言うんだよ」

「さ、お茶も頂いたことだし帰りましょう」
真紅がすっと立ち上がった。
「おーまーえーらー、翠星石を無視するなですーっ!」
「そんなことをしなくても向こうからやって来るでしょ」
「真紅の言うとおりだよ。彼女は僕たちローゼンメイデンを壊すって言ってたんだからね」
「そういうことよ。下僕、行くわよ」
「じゃ、また」
「僕らも帰ろう」
「あ、待つですよ蒼星石〜」

部屋には眠っている水銀燈と僕、空いたカップが残された。
『水銀燈の目の前で紫陽花をぶちのめすですぅ』
彼女の心を救うにはそれしかない。
だが、その紫陽花というドールに会ってしまって水銀燈は耐えられるのだろうか。
僕は戦って勝てるのだろうか。
彼女をこんなに痛めつけた張本人なのに。

けれどもやらなければならない。
水銀燈は深い深いところで今も泣き続けている。
僕は彼女の背中の傷を思った。
空を飛べなくなった水銀燈。
心の世界でも舞い上がれない水銀燈。

僕は拳と決意を握りしめた。

「紫陽花を…ぶちのめす」


第11話に続く
828('A`):2006/08/24(木) 22:52:43 O
翠の子ワロスwwwww
829318:2006/08/24(木) 23:25:42 O
辺りは一面綺麗な花畑だった……一人の少女が佇んでいる

「どうしたの?迷子かな?」

俺は目線をその子の位置まで落とし話しかける

少女「………」

少女は困ったようなそれでいてうれしそうな顔で笑いかけるだけだった

「ん〜……しばらく俺と遊ぶかい?」

俺はこう見えても子供が大好きなんだ。だからこんな場所にこの子一人を置いていくことなど出来ないのだ

少女「………」

少女は満面の笑みでその手を

パンッ!

「……なっ!」

自分がビンタされたことに驚いた……俺なにもして無いじゃないか!!

パンッ!パンッ!パンッ!

少女は満面の笑みで往復ビンタをかます。

「痛いって!ちょっ!やめて!」

ビンタは止まることを知らない

意識が覚醒して行く

「いてぇよ!!」

銀「あ、起きた」

「それが人を気絶させ尚且つ、臨死体験をさせた奴の言う言葉か!!」

銀「あなたが勝手に気絶したんでしょ?」

説明しよう水銀燈の一撃により意識を失った俺は危うく三津の川をわたるところでした……寸前で水銀燈のビンタにより強制覚醒させられたわけだが……
どうやら花畑で出会った少女は水銀燈幼化Ver.だったらしい……

「……痛い」

殴られた
830318。ごめんミスったorz:2006/08/24(木) 23:32:57 O
殴られた後頭部とビンタされた頬が激しく痛い……

??「あら?目が覚めたのね」

聞きなれない声がした……

「……だ…」

銀「だ?」

??「?」

「誰だね!君は!コンチクショー!!!」

マジ誰だかわかんねぇサイズ小な奴がそこにいた


つづく。

ごめんミスって中途半端なとこで書き込んじゃった……吊ってくる
831('A`):2006/08/25(金) 00:10:38 0
もうっ、焦らさないでよ!(///)
832('A`):2006/08/25(金) 02:09:52 0
は・早く書いちゃって〜!!
いや・・もう出し惜しみはナシにしてくれ・・・もう中毒なんだ
833('A`):2006/08/25(金) 03:18:23 O
ビンタされたいよぉ…
834318:2006/08/25(金) 13:08:06 O
??「人を招いておいて失礼なのだわ」

「いや、俺は招いてないから!水銀燈、こいつはいったい何なんだ!!」

銀「ああ、その不細工は…」

??「ぶ、不細工言うな!!」

あ、キレた……。なんか水銀燈の知り合いらしいな……そうか客というのはこいつのことか

??「……私は真紅ローゼンメイデンの第五ドール」

「……真紅?」

紅「そうよ」

銀「不細工だけどね」

「……本当だ、こりゃ紅い」

紅「……あなた思っていた以上に変わり者なのだわ」

「人を変わり者呼ばわりするなよシャア専用」

紅「シャア?」

銀「気にしない方がいいわよ。彼の思考は高度過ぎて私たちでは理解できないの」

「…なんか今の言葉は思いっきり俺をバカにしてるだろ!!」

銀「あらぁ?わかったのぉ?」

水銀燈と暮らし初めてから、俺を否定することはあっても誉めることは皆無に等しいからな……自ずとバカにされたのはわかるのだよ

紅「それよりお前」

「なんだ?シャア専用」

無言で近づいてくるシャア専用。

「……っ!」

身をかわす。
次の瞬間さっきまで俺の足があったところにシャア専用のローキックが……

「なにしやがんだ!このやろう!!」

紅「ちっ……よけたのだわ」

「お前、なんか恨みでもあるのかよ!!」

紅「あなた……自分がなにをしたかわかっているの?」

表情には出ていないがその言葉には明らかな殺意と憎悪が……ローゼンメイデンってみんなこんなん?


つづく
835('A`)
いいよいいよいいよいいよいいねいいね