もし国家が全力で童貞狩りをはじめたら Part2

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1('A`)
1 :('A`) :04/02/22 04:26
  俺はどうなるのかな?
  果たして逃げ切れるだろうか?

テンプレ・その他は>2-5辺り。
2('A`):04/07/19 20:42
−テンプレ1−
このスレは糞スレです
誰もレスしないでください
3いない暦30年童貞 ◆EOBRatQA0o :04/07/19 20:47
おれは戦う
4('A`):04/07/19 20:52
【前スレ】
もし国家が全力で童貞狩りをはじめたら
http://love3.2ch.net/test/read.cgi/motenai/1077391564/l50

【まとめサイト】
[喪男日報] ttp://tmonweb.fc2web.com/
5('A`):04/07/19 21:10
乙!
6('A`):04/07/19 21:11
>>1
乙です。
7('A`):04/07/19 21:11
乙彼
8('A`):04/07/19 21:12
>>2
了解!











あっ・・・
9('A`):04/07/19 21:13
ナチ狩りみたいなもんか
童貞じゃないやつには関係ないけどな (´ー`)y─┛~~
10('A`):04/07/19 21:15
即死回避上げ。
鬼面童貞が気になる。
もし来月まで落ちなかったら俺も新作書きます。
11('A`):04/07/19 21:22
>1乙彼。

>10
期待してますage
12('A`):04/07/19 21:23
人生諦めたから、童貞より命を奪ってほしい
13('A`):04/07/19 21:38
イケメンで性格もいいくせに童貞って奴、たまにいるよな
14('A`):04/07/19 22:23
>>13
で、大概人もいいんだよな・・・。
名誉非童貞になるか、
はたまた童貞軍の旗印にされるか・・・。
一番の悲劇かもね。
15('A`):04/07/19 23:16
結婚して半年経つのに未だに童貞。
16('A`):04/07/19 23:30
>>15
氏ね
17次回予告:04/07/19 23:48
懐かしき人との再会
そして、懐かしき想いとの再会
新たなる決意を抱き戦うモーディン
そこに白き天使が舞い降りた
次回、鬼面童貞モーディン
「悪意の白き翼」
次回は次スレに鬼め〜んフラッシュ!
18('A`):04/07/20 00:41
窓の外で珍走がうるさい。
でも、やつらは大抵…
19('A`):04/07/20 03:06
もうこんな奴らの為に誰かの涙を見たくない!
だから、見ててください!
俺の、童貞!!
20('A`):04/07/20 14:33
保守るか
21('A`):04/07/20 19:38
人でありながら人でない、童貞人間の苦悩と悲しみ…。
理解してくれる人は誰もいない。
ヒーローとは孤独なものだ。
頑張れ!童貞ども!(俺含む)
22('A`):04/07/20 22:58
ネ毒男は巨大な米袋をカートにのせながら、次のメモを確認する。
「後は、醤油と砂糖、味噌・・・と。」山のように食料が乗せられたカートを押しながら目的の品を目指す。

アジト壊滅から一週間がたっていた。
ミリ男、鉄夫、デブ郎・・・アジトでの戦いの後、彼らの前に二度と現われない仲間たち。
底をついてしまった武器弾薬。
疲労しきって、呆然とするメンバー・・・。
もはや彼らは組織として活動できる状況ではなかった。
毒男たちとは合流できたものの、頼みの綱は、データの解析と、その公表だけだった。
いや、解析はほぼ終了していた。公表の方法は・・・。
このまま童貞達は消されてしまうのか、そんな絶望感が広がっていた。
そんな状況でも、食料は確実に消費される。人間の食欲というものは、
めったに衰えないもののようだ。

危険な買出しに選ばれたのは、ネ毒男だった。単独行動でも危険に対応でき、
外見もなんとか通用する、そんな理由からだった。
レジに並ぶとすぐに順番がきた。
(やばいな・・・。)レジのだるそうなアルバイト学生は、あきらかに不審の目を向けていた。
さすがにこのご時世とは言え、カップルで買い物に来ないことが不審と見られるわけではない。
ただ、買っている量が尋常ではないのだ。疑われるのも当然だ。
それでも会計は進んでいたが、危険を招く行為をしたことをネ毒男は悟った。
(何故こんなことに気付かなかったのか、俺も疲れているな。)
会計を済ませ、店を出る。周囲に危険は感じなかった。
いや、感じられなかったというほうが正しい。彼が実感したとおり、疲労とストレスで、
未完成モデルの強化人間であるネ毒男の能力は、低下していたのである。
すでにスーパーから不審者発見の通報がなされ、追っ手が迫っていた・・・。
23('A`):04/07/20 23:08
即死が回避され、BR編も再開か!
('A`)ワクワク…
24('A`):04/07/21 13:22
オレモ、ワクワク
25('A`):04/07/21 22:08
しかし童貞の取り締まりはひどいな。
また今日も友達に連絡が取れない。
まさかあいつ…
26('A`):04/07/21 22:51
>>25
それは逆でおまいが隔離されてるんだ
気づいたら俺みたいにスレにさえ書きこうわなにすr
I教授の研究所
I教授ともう一人、長髪のイケメンがいた
「槍男君、腹は十分に膨れたかね」
「ああ?足りねぇ、足りねぇな、いや、数の問題じゃねぇんだ質だよ、質
アンタらがよこすエサはどうもよくねぇ、やっぱホンモンの天然モノがいいわけよ」
「ふむ・・・あれだけ食い散らかしておいて不満ということか」
隣の部屋に目をやる、そこには犯され、陵辱の限りを尽くされた女達が
まるでボロ雑巾のように転がっている
「だが、エネルギーとしては十分なようだな」
槍男はI教授の作り出したVEダイナモの適合者であった
VE、ヴァージンエナジー、純潔なる乙女を守るとされる天使のエネルギー
処女を犯すことでそれを奪い、練り上げ、己の力とする装置、それがVEダイナモだ
「しっかし意外だねI教授、アンタがこんな不可思議なものを使うなんて」
「ふん、強大な力であれば、どんなものであろうと利用するだけだ、それよりも
気をつけたまえよ槍男君、VEダイナモは君を処女であると擬態させて力としている
十分なVEを摂取することが出来なければ、拒否反応を示し、君の身を滅ぼすぞ」
「このオレが女日照り?アリエネーよ、んなことより、もっとイイ女はいないのかよ?」
「そう言うと思ってな、おもしろいモノを見つけたぞ」ディスプレイに孤児院の映像を写す
「へぇ・・・こりゃイイ女だ、ん?よくみりゃ梨里子じゃねぇか」
中学の時、クラスの女子のほとんどの処女を食った、槍男が目をつけた中で
落とせなかったのは梨里子だけ、無理やりにでも襲おうとしたが、喪男に邪魔されたのだ
「ますますイイ女になったじゃねぇか、それに喪男、モーディンねぇ・・・
おもしれぇ、おもしれぇことになってきたな」
槍男は満面の笑みを浮かべる
「往くのか?」「もちろん、あんなイイ女をほっとくオレじゃねぇ」
28鬼面童貞:04/07/22 01:36
シスターリリーの修道院
喪男は鬼面の一員としてボランティアということで来ていた
自分がモーディンであるということは秘密にしてある
「くらえ!!いーでぃーいんぱくとぉ!!」
「ああっ!?いてぇいてぇ、コラ!マジで股間を握るなぁ!!!」
こんな感じで子供達のモーディンごっこに付き合っていたりする
モーディンが大人気なのは嬉しいのだが、子供は遠慮がないから困る
「みんな、お茶にしましょう」梨里子の声が響いた
「は〜い」子供達が元気に駆けてゆく、やっと解放された
「喪男君、大丈夫?」大の字に寝そべっている喪男の上から声が掛かる
「ああ、梨里子ちゃん、なんとかダイジョブ」とりあえず親指立てて笑顔で返事
「はい、紅茶でよかったかな?」カップを受け取りベンチに並んで座る
「でも、驚いたな、喪男君が鬼面党の人だったなんて」
何気にキツイことを言われている気がするが、他意はないのだろう
「あっその・・・そういう意味じゃなくて、その、喪男君は優しいから
きっと女の子にも人気あるんだろうなって」
「いや、そんな、もてないからこうしているわけで」
「でも、喪男君にはごめんなさいだけど、そのお陰でこうしてまた会えたんだから
わたしは、うれしいかも」
なんだか、ものすごく可愛い、嬉しいことを言ってくれている
いかん、にやけるな俺、期待するな俺、ああでも、今だけはこの幸せを感じていたい
そんな中、ミリから通信が入った

「喪男!イケメン達がそっちに向かっている、シスター達の避難を」
「わかった――梨里子ちゃん、修道院の中へ、いいかい、危ないから窓に近づいちゃダメだよ」
「喪男君、あなたはどうするの?」
「俺は戦うよ、大丈夫、俺って実は結構強いからさ、それにミリ達もこっちに向かってる」
そう言ってガッツポーズをとる、何か言いたげな梨里子に背を向けると喪男は駆け出した

梨里子のやっているような活動はイケメン政府にとってはやっかいな存在である
このような人道支援活動が国家を揺るがすような大きな流れを生むかもしれない
だからこそ、まだ小さな火の内に処理してしまおうと、部隊が派遣されたのである
そして、その小さな希望の灯火を守る為に喪男達は戦っているのだ

29鬼面童貞:04/07/22 01:36
DDTスーツに身を固めた喪男、モーディンは戦場を見渡していた
もう、動く者はいない、戦闘はモーディンの圧倒的な力によりあっさりと終わっていた
パチ、パチ、パチ―――不意に拍手の音が響く
「すげぇなぁ、すげぇよ」声は上から聞こえる
見上げた先には、天使、白い鎧の様な装甲を身にまとい、白い翼の生えた天使
だが、その顔には見覚えがあった
「槍男!?」「ああ、そうさモーディン、いや、喪男!」
考えより先に体が動いた、地を蹴り跳躍、槍男に殴りかかる
「っ!?」しかし、拳は空を切る、後ろから槍男の声が聞こえる
「おいおい、せっかくのカンドーの再開だってのに激しいなぁ」
蹴りが放たれる、かろうじてガード出来たものの、そのまま地面に叩き落とされる
「くぅっ、その力は!?」
「これかい?I教授のお手製って言えばわかんだろ」
「んで、オレがここにいる理由は・・・言わなくてもわかるよな
お前がいて梨里子がいるってなりゃ、そりゃ、オレの出番ってことだろ」
「お前・・・まだ梨里子ちゃんを狙っているのか?」
「ああ、あんだけイイ女だ、ほっとく理由はないだろ
それに、オマエにはあの時の借りがあるからな・・・」
槍男は翼を収納し地に降りる
「さぁ、始めようぜ」構えをとり、対峙する、その姿はさながら天使と悪魔の様だ
30鬼面童貞:04/07/22 01:37
先に動いたのは槍男だった、一瞬で間合いを詰め、モーディンの懐に入る
次々と繰り出される拳、さばき切れずに、まともにくらってしまう
たまらず距離をとって仕切りなおす、まだダメージは軽い
「オイオイ、消極的だなぁそんなんだからオンナにモテないんだぜ」
そう言って槍男は右手を突き出す、そこから生まれる白い光、来る
連続で放たれる白い光弾、転がりながらもそれを回避する
「っ飛び道具まであるのかよ!なら!!」
長期戦になれば不利、一撃で決めるしかない、右の拳にナノマシンを集中させる
EDインパクトの効果は去勢だけじゃない、
体脂肪の少ない者に多量のナノマシンを打ち込めば
スーツの変化に肉体が耐え切れず崩壊する
それを槍男に、あのふざけたイケメンに叩き込む
槍男がばら撒いた光弾によりあたりには土煙が立ち込めている
これを煙幕代わりにして、槍男の懐に飛び込んだ
「EDインパクト!!」土煙のなか、閃光が走った

研究所でその光景を見ているI教授が笑う
「たしかに、EDインパクトは恐るべき威力だ、だがな
拳にナノマシンを集中させるため、見た目こそ変らんが装甲が薄くなるのだよ
全力を込めたその技こそが、最大の弱点なのだよ」
31鬼面童貞:04/07/22 01:39
土煙が収まっていく
「か・・・くはっ」モーディンの身体を槍男の手から生まれた光の槍が貫いている

身体を貫かれ崩れ落ちるモーディン、変身も解けてしまった
「覚えとけよモーディン、オレはヤーリエル、童貞を滅ぼす天使だ」
喪男の頭を踏みつける
「にしても、童貞の癖にナイト気取りかよ、身の程ってモンを考えろや
どんなに鎧を着込んでも、オマエが童貞ってことは変えられねぇんだよ
わかってんのか?オメーみたいな童貞は社会のゴミなんだよ!!」
踏みつける足にグリグリと力がこもる
「なぁ梨里子もそう思うだろ」振り返る、その先には木の影から見つめる梨里子
「そんな・・・どうしてここに」「オメーは黙ってろ」腹を蹴られる
「梨里子ちゃん!逃げて!!」
「さぁお姫サマ、天使がお迎えにまいりましたよ」
両手を広げ梨里子に歩み寄るヤーリエル、梨里子は動けない
そのまま、梨里子を抱き寄せる、抱き寄せられた梨里子は怯えるように身体を震わせた
「ここで犯してやるってのも面白いんだがな、お楽しみは後にとっておこう
喪男、オマエに止めを刺すのはまた今度だ、もっとイイ舞台を用意してやるよ」
ヤーリエルは翼を広げると梨里子を抱きかかえたまま、飛び去っていった
「ちくしょう・・・」その言葉を最後に喪男の意識は途絶えた

続く
32('A`):04/07/22 01:56
>>27-31

乙ー。
次回が楽しみです。
33('A`):04/07/22 08:05
乙。続きが楽しみだ。
34('A`):04/07/22 11:03
やべえ・・・。このスレ見てると、オレもう童貞のままでいいよって思うようになってきた。
35主題歌:04/07/22 13:49
キモは見たか哀が 真っ赤に萌えるのを
キモイ闇の底で イケメンども笑う
(※)信じる奴がモテない 童貞の王者
夢を見続ける事が 俺のファンタジー
生きる事がマンドクセ 青く浮かぶ宇宙
エロ本捨てろ AV壊せ この惑星の為
熱く燃やせ 涙流せ 今日という日に
鬼面童貞モーディン
鬼面童貞モーディン

キモく光る ボディ ハートに血が通う
風邪が運ぶ 歌に 気持ちがふと揺れる
支配したがるヤリチン モテモテのイケメン
戦う時は戦士 俺の誇りさ
この地球が好きさ 心許した友
永遠に守れ ネガさ弾け この愛の為
今を萌やせ 弱くイ` 今日という日を
鬼面童貞モーディン
鬼面童貞モーディン

(※くりかえし)
36('A`):04/07/22 13:52
反逆のバリケード
37('A`):04/07/22 14:20

次も楽しみ
こんなふざけた世界、オレは認めない!
39('A`):04/07/23 21:08
父さんだって戦わなければこの廃墟と同じじゃないか!
40('A`):04/07/24 16:08
保守
41('A`):04/07/24 16:12
つーか狩って処刑してくださるなら願ったり叶ったりなんですけど。
42('A`):04/07/24 16:14
喫煙者狩りのドラマを思い出した。
43('A`):04/07/25 00:42
童貞の運命がイケメンの手の内にあるなら!
俺が奪い返す!
44('A`):04/07/25 21:18
保守
45('A`):04/07/25 21:18
天が呼ぶ地が呼ぶ人が呼ぶ
ヤリチン倒せと俺を呼ぶ!
聞け、イケメンども。
俺がモテない戦士、(以下省略)
46('A`):04/07/26 10:10
夏警報保守
47('A`):04/07/26 21:08
童貞を迫害してるのは国家ではなく社会
48次回予告:04/07/26 23:50
天使ヤーリエルの前にモーディンは敗れた
しかし、君を呼ぶ声が聞こえるだろう
その心に勇気を希望を燃やせ
魂を震わせ立ち上がれ
次回、鬼面童貞モーディン
「今がその時だ」
次回もこのスレに鬼め〜んフラッシュ!

49('A`):04/07/27 00:50
おお、モーディン職人さん乙!!
次回作、楽しみにしてます!!
50('A`):04/07/27 16:51
落ちかけやぞ
51焼酎氏 ◆E/GENEhb/g :04/07/27 21:26
保守
「ん・・・」目が覚めた、全身がだるい
「喪男、気がついたか?」「ミリ・・・はっ!?槍男は!ヤーリエルはどうした!!!」
ミリに組み付く「落ち着け喪男!まだ、傷が塞がったばかりなんだぞ」
ミリ達が到着したのはヤーリエルが飛び去った直後だった
そこで重傷を負った喪男を見つけ、アジトまで運んできたらしい
丸2日ほど寝込んでいたが、ナノマシンの超回復能力により傷はすでに塞がっている
「2日もたっているのか、それで敵の動きは!?」
「それなんだがな・・・さっきヒキがこんなものを見つけたらしい」
ミリはノートPCを喪男に向けた

『いよぉ喪男、生きてっか?いや、死んでたら困るんだけどよ
喜べ、モーディンの最期にふさわしいステージが用意できだぜ、ちゃ〜んと来てくれよ
梨里子もいるからよ、あっそうそう、早くコネーと食っちまうかもしれねぇからよな』

「・・・っ!!」喪男はノートPCを力任せに閉じた
「ネット中にばら撒かれてますよ、場所はさいたまスーパーアリーナ
どうやら大勢の観客を集めての公開処刑をするつもりなんでしょうね」
ミリが状況を説明する、指定された日付は今日だ、喪男はベッドから起き上がる
「喪男、やめるんだ!罠だってのはわかるだろ!」
「そんなことはわかってる、でもな、あの野郎をブン殴らないと気がすまない」
「いいか喪男、良く聞け、連中はモーディンの最期を大々的に公開する気なんだ
モーディンは俺達童貞の希望なんだよ、それが潰えてしまったら俺達はもう戦えない
お前をこんなところで失う訳にはいかないんだ!だから逝くな喪男!!」
「ミリ・・・それでも俺は往かなきゃならない、俺はこれまで逃げてばかりだったんだ
それで、とうとうこんなトコまで来ちまった・・・でも、もう嫌なんだよ
言いたい事も、やりたい事も、みんな押し込めて生きてきた、ここで逃げたら
俺はもう二度と戦うことが出来なくなっちまう、だから往かせてくれ!!」
喪男の言葉をしっかりと受け止めたミリはにやりと笑う
「やっぱりな、そう言うと思ったよ、なぁヒキ、アレが無駄にならなくて良かったな!」
「アレ?」「ついてこい、いいものがある」
53鬼面童貞:04/07/28 04:00
ガレージに来た、そこにはシートを被った大きな巨体
「喪男、こいつを使ってくれ」ミリがシートを引く
「これは・・・」黒光りする甲羅のような装甲に包まれた巨大なバイク
それは前世紀の末に流行したアニメに登場したバイクに何処と無く似ていた
「モーディン専用バイクISOPODA、580馬力、最高時速768k、地上最速の化物さ」
キーを受け取り、エンジンをかける、鋼鉄のダンゴムシが目覚める
通常のエンジン音とは違う、キィィィン―――耳をつんざくような高い音
「こいつのエンジンは、まさか!」
「そう、ガスタービンエンジンだ、ヘリ用のものを流用している
ヒキがずっと引き篭もって整備していたんだ、お前が復活すると信じてな」
「ミリ、ヒキ・・・お前たちの心意気、受け取った」

「往ってくるよ」「ああ、往ってこい」
喪男はポケットから梨里子の白いハンカチを取り出した
それを握りしめたまま、変身する「鬼面、フラッシュ!」光が喪男を包む
収縮された脂肪が黒い装甲へと姿を変えていく、ハンカチも光の中に溶けていった
光の向こうに現れたのは白いマフラーを巻いた黒き鬼面童貞モーディンであった

ISOPODAにまたがり発進させる、あっという間に加速し見えなくなってしまった
「いってしまいましたね」「ああ、だがあいつは帰ってくる、必ずな」

朝霧の立ち込めるハイウェイを鋼鉄のダンゴムシが疾走する
槍男はスパイ衛星がとらえたその映像を見ていた
「はやくこいよ喪男、2万7千人の大観衆の前でオマエをぶちのめして、這い蹲らす、
その無様な姿を梨里子に見せつけながら犯す、絶望の中でよがり狂わせる・・・
はやくしろよ喪男・・・殺りたくて犯りたくて堪らなねぇんだ・・」
54鬼面童貞:04/07/28 04:04
照明の落とされた会場内にはこれから始まるであろう惨劇を期待する観客の熱気で満ちている
大きく開け放たれた外へ通じるゲート、そこから高いエンジン音が聞こえてきた
サーチライトがゲートを照らす、観客のボルテージが上がっていく
鋼鉄のダンゴムシを駆り、白いマフラーを巻いたモーディンが現れた
ウオオオォォォォ―――――生贄を迎える歓声が轟く
サーチライトを引き連れて会場の中心に進み出るモーディン
「ヤーリエル、お望み通りきてやったぞ!!」モーディンの声が会場内に響く

ヤーリエル!ヤーリエル!ヤーリエル!―――会場からコールが響き渡る
客席の一角に作られたステージがライトに照らされた
そこに浮び上がる白い天使、白い鎧をまとい翼を生やした天使
「いよ!よく来たな、よくも逃げずに来たもんだよ、そんなにオレが恋しかったかい?」
「誰がお前なんか、梨里子ちゃんはどうした!?」
「梨里子なら、そこだよ」ヤーリエルの指し示す先、
アリーナの中央の天井から吊り下げられた鳥かごのような檻の中に梨里子はいた
「梨里子ちゃん!」「喪男君!」モーディンを見つめる梨里子

「舞台は整った、ヒロインも万全だ、童貞のオマエにゃもったいないくらいだろ
この場でオマエをぶちのめして、目の前で梨里子を犯してやるよ
さぁモーディン!始めようぜ、コッチはもう我慢できねぇんだ」
ヤーリエルはステージからアリーナへ飛び降りる
「お前の好きになんかさせない、俺が勝つ!」
再び対峙した天使と悪魔
そして同時に地を蹴りぶつかりあった

続く
55('A`):04/07/28 07:56
イイヨイイヨー
56('A`):04/07/28 15:52
出来の悪いプロの漫画よりおもろい
57('A`):04/07/28 16:09
質問だが、ダッチワイフ使ったことある喪男いる?
あれの効用は気になるんだが
あれで満足できるのか?
58('A`):04/07/28 16:18
梨里子って昔の彼女と同じ名前だ…なんか複雑な気分
59('A`):04/07/28 17:59
>>57
空気嫁
60('A`):04/07/28 18:30
おお、専用メカもでてきましたか。
ヤーリエルとの戦い、いよいよクライマックス!?
61('A`):04/07/28 21:34
7がつ29にち
こっかいで、表情罪が賛成多数でかけつされる。

-----------------------------------------------------

表情罪概要
顔面偏差45以下のもの、表情の発現を禁ず。
これに違反するものは、3万円以下の罰金、若しくは1日以上30日未満の拘留

-----------------------------------------------------
この法案が国会を通った事により、ブサメン国会議員はより弾圧され民衆迎合型
うほっ、美男美女ばかりの劇場型国会となる。

 〜キモメンから表情が奪われた時、私達は無関心だった。〜
62焼酎氏 ◆E/GENEhb/g :04/07/28 21:54
>>61
新しい物語の予感。ぜひ続きを。
63('A`):04/07/28 23:46
モーディンが乗ったバイクが気になる
64('A`):04/07/29 09:18
敬虔なキリスト教徒が国家と戦うみたいな話はないのか?
65('A`):04/07/30 00:28
保守っとこう。
66('A`):04/07/30 13:59
 
67('A`):04/07/30 15:48
恐れ多くも試しに書いてみたんですが・・・・・
だ、駄文書き込んでよろしいでしょうか?
68('A`):04/07/30 16:40
>>67
どぞー
69('A`):04/07/30 17:40
―――――この国で童貞狩りが始まって1年になる。
当初は大きな反乱があったものの、装備的に劣る童貞たちはどんどん衰退していった。
2ヶ月ほど経ったころには、反乱の急先鋒で指導的立場にあった童貞連合も崩壊し、
それ以降童貞たちの敗北が続いている。
このころから政府は疲弊の見え始めたイケメン部隊を補佐する部隊の編成を考え始め、
運動神経のいい童貞たちに内応の誘いをかけた。
無論、童貞を喪失させる保証を条件としてである。
旗色の悪い童貞達からすれば、これはたまらない誘惑だった。追い立てられることもなく、
戦う装備も豊富、何よりまだ見ぬ女体への好奇心が彼らを裏切りへと駆り立てた。
こうして結成されたイケメン補佐童貞部隊『D−メン』の活躍もあり、童貞狩りは終幕へと
向かっていった。


「『D−メン』配置完了」
「了解、3分後に作戦行動を開始しろ」
「了解」
喪一郎はふう、とため息をつく。彼の率いる『D−メン』のメンバーは皆いまだ童貞である。
政府側との契約で童貞狩り終了をもって童貞喪失の手筈をつける話になっていたからだ。彼らも結成されて
半年が経ち、これがおそらく最後の大規模戦闘になるであろうと聞いている。無論彼らは
補佐する立場であり、戦闘では常に覆面をし、イケメン達の盾となり前を進む。
彼らはあくまでイケメンの盾でしかないという悲しさもそこにある。
「よし、3分だ。行くぞ!」
喪一郎はメンバーに声をかけると通路に飛び出し、その手にある自動小銃で攻撃を開始し、メンバーもそれに続く。
皮肉にも最後の戦闘の地は喪一郎の昔所属していた武鎖(ブサ)同盟の本拠だった。
見慣れた通路、見慣れた部屋。童貞側の反撃は拳銃のみ。それを気にもとめないように彼は部隊を指揮し、
次々と制圧していく。容赦なく撃った敵のなかには見知った顔もいたかもしれない。しかし彼は感傷に浸る様子もなく
走り続ける。まるで、機械のように。彼にとって、自分が童貞達を殺すよりイケメン達が殺すのを
黙って見ているほうが耐えられないからである。喪一郎は冷徹な表情で進んでいく。
70('A`):04/07/30 17:41
そんな彼を冷やかすように無線が入った。
「よう、ずいぶん手際がいいじゃねぇか。これが終わりゃ女抱けるから張り切ってるのか?」
予定通り数分後に突入したイケメン部隊の連中からだった。どこか見下したような、野卑た言い草。
反発したい気持ちを抑えながら喪一郎は答える。
「まあ、そんなところです」
イケメンには敬語を使うことを強要されている。イケメンは自分の仕事が減ったのがうれしいのか
機嫌よさげに
「じゃ、俺達の盾としてがんばってよ」
と一言嫌味を言って無線を切った。とにかく自分達がてこずらない限りイケメン達は前に出てこないようだ。
もしかすれば何人か逃がせるかも、という思いが頭をよぎる。
「いや、裏切り者の言うことなんか誰も信じないよな」
一人そう呟くとまた走り出した。


メンバーを連れて手近な部屋に飛び込む。
自動小銃を構えて部屋を見渡す。と、二発の銃声が響き喪一郎の脇を固める2人が倒れる。
急いで机の影に飛び込む喪一郎の背にも弾丸が掠めた。武鎖同盟でこんな射撃が出来るのは―――
「ミリ男・・・か?」
ミリ男には同盟にいたころよく助けられたので気安く呼びかけた。
しかし返ってきた言葉は冷たかった。
「ちっ、誰だか知らんががウチの裏切り者か!」
政府の犬に話すことなどない、とばかりに弾丸を撃ち込んでくるミリ男。
「待て!俺だ、喪一郎だ!」
「喪一郎だと?そうか、お前が裏切ったのか・・・」
その言葉には、怒りがこもっていた。激しくなる銃撃。とはいえ相手は拳銃である。
喪一郎は冷静にリロードのタイミングを待って飛び出し銃を構え、一言
「―――――すまない」
と言って戦友をその手にかけた。それを待っていたかのように、各メンバーから制圧完了の連絡が入った。
無論彼らの声は童貞喪失への期待で張り切っていた。喪一郎はそれを聞きおえたのち、
ミリ男の目を閉じてやり、外へと向かった。

あと少し、あと少しでこの童貞による童貞の介錯を終えることが出来ると信じて――――
7167:04/07/30 18:07
以上駄文失礼しました

収まり悪くて申し訳ないです
ROMに帰ります・・・
72('A`):04/07/30 18:15
続きはないの?
73('A`):04/07/30 18:23
きっと、あれだよ。ショートストーリーって奴だよ。
74('A`):04/07/30 18:27
そっか…また何か書いてください
75('A`):04/07/30 22:11
この後、「急ですまないが、残存勢力が逃亡中との情報が入った」
とかんなんとかで、イケメン部隊から離されて、
そこを空爆されるのでは・・・と暗い想像をしてしまった・・・。
76('A`):04/07/30 23:21
7がつ30にち

北海道で 同法施行後、初の逮捕者

北海道札幌市、表情罪施行後初の逮捕者が出る。
市内の高校生が携帯電話のカメラで撮影し通報、駆けつけた警官により逮捕される。
逮捕されたのは、同市在住の無職 西友 肉太郎さん(28) 道警の調べに対して意味不明の供述を行っている
77('A`):04/07/30 23:38
7がつ30にち 東京○○新聞夕刊

表情罪、周知徹底されず全国で38人が逮捕 - 潜在的な問題が明るみに出る

本日、都内で警視庁への通報が相次いだ。
電車内で学生が携帯電話のカメラで撮影し通報されたものが84件にのぼり
主要な駅構内では警察官が待ち受ける物々しい雰囲気となった。

秋葉原駅周辺では、暴れる容疑者を取り押さえる警官と住人とのもみ合いで一時騒然とした雰囲気となった。
78('A`):04/07/31 19:49
童貞にはまだ最後の武器があるじゃないか・・・


い の ち だ よ
79('A`):04/07/31 20:37
誰でも持ってるものなんて武器にならないよ
俺たちだけのとっておきのってヤツ無いの?
キモイ外見とか、体臭とか・・・


もう駄目だ・・・
81('A`):04/07/31 21:53
生きるのマンドクセ('A`)
82焼酎氏 ◆E/GENEhb/g :04/07/31 22:21
死にたいというより、ゐきていたくないと思ふ。
83('A`):04/07/31 22:32
出会いと懸賞のデパート
http://ttmmrraa.fc2web.com/Link2.htm
84('A`):04/08/01 00:47
>>79
漏れ達にしかない武器・・・それは希望!そして向上心!!

男は過ぎ去った思い出に生きているのではない!!今という現在に生きているのだ!!
昔、女を喰いまくっていた記憶よりも!!
今、女を求めて進んでいるかどうかが重要なのだっ!!!
85('A`):04/08/01 01:19
そんなポジな喪男はいないってw
結局俺ちに武器なんてものは無いのか○| ̄|_
86('A`):04/08/01 03:00
>漏れ達にしかない武器

操を守る貞淑な心!
87('A`):04/08/01 11:25
貞淑?
タダのびびりだと思うんだけど…
88('A`):04/08/01 13:57
8がつ1にち

通勤帰りの男 カメラで撮影され…暴行 神奈川

 1日午後10時40分ごろ、山崎市宮前区宮崎2の東急田園都市線宮崎台駅の
上りホームで、同人誌を読んでいた山崎市中央区椿森、会社員、持内 喪男容疑者(25)
が、山崎市宮前区宮崎、会社員、池面太郎さん(24)からを注意されたことに腹を立て、池
面さんの顔を殴るなどした。池面さんは鼻を骨折するなど全治1カ月のけが。池面さんが
喪男容疑者を駅員に引き渡し、神奈山県警宮前署が傷害容疑で現行犯逮捕した。

調べでは、喪男容疑者が注意されても笑うのをやめなかったため、池面さんがカメラ付き
携帯電話で顔を撮影。松本容疑者は「カメラを向けられてカッとなった。申し訳ないことをし
た」と供述しているという。
89('A`):04/08/01 14:36
国家が全力で童貞狩り・・・・・・性技訓練所が設立され、そこには国家に雇われた有志の女性指導官がいる。
女性指導官は20代で器量優秀と認められた者のみがなれる為、ハズレ無し。
20歳の誕生日に男性は訓練所に赴きSEXすることを義務付けられるが、童貞・非童貞を区別しない制度で、
もちろんタダなので全員きっちり義務を果たす、その結果20歳を過ぎて童貞というのは過去のものとなる。

過去ログ読んでないので、多分外出と思うが国家権力で童貞狩をするならそんなところと思われ。

ちなみに、性技訓練所には2部門あり、男性受講部門と女性受講部門がある。
女性受講部門は器量審査だけでなく、性技審査もパスした有志が男性指導員となれる。
ただし、女性の場合は国際批判を恐れ、義務ではなく、志望者のみとされた。
しかし、イケメンテクニシャンが優しく処女を奪ってくれると好評で、処女喪失も訓練所でが世の流れとなる。
結果として、10代の性の乱れは収まり、未成年者の性交経験者は10%を下回るようになった。

めでたしめでたし。
90('A`):04/08/01 14:40
gj
91焼酎氏 ◆E/GENEhb/g :04/08/01 17:58
>>89
うまい話には落とし穴がある。
平和な世界?
そいつは地獄だぜ。
93('A`):04/08/01 23:43
モーディンの外伝とか書いていい?
94鬼面の人:04/08/02 00:13
次回予告

男は何故に戦うのか
傷付き、倒れながらも何故に立ち上がるのか
男がそれに気がついたとき
童貞達の魂が奇跡の光を呼んだ
次回、鬼面童貞モーディン最終回
「童貞達の挽歌」
最終回もこのスレに鬼め〜んフラッシュ!

もう2,3日かかりそうなんでしばらくお待ちを

>>93
いいですよ、むしろ歓迎
童貞たちが迫害される中、イケメンたちはわれ先にと討伐隊に志願し、
戦果をあげたとされてきた・・・。
しかし、現実は・・・。

○月△日
自分の乱れた呼吸が、うるさいほどに周囲に響く。
ただいつもの日記を書いているだけなのに。
これだけでも、敵に見つかるかもしれない・・・。
なんで俺はこんなことをしてるんだろう。
童貞法が施行されたとき、俺は何もしなかった。
なぜなら俺はすでに童貞じゃなかったからだ。
でも、ある日俺のところに一通の手紙が来た。政府からだった。
内容は・・・「非童貞であるが、学歴・容貌・運動能力の点で当落線上である。
ゆえに、対童貞部隊での従軍を命ずる」・・・。
何の事は無い。結局は、不景気やらなんやらのスケープゴートとして、
童貞を利用して、国を挙げて「団結」させるために、俺たちを危険に晒すだけなのだ。
お笑い種だ。イケメンも、非イケメンも、童貞も、非童貞も、みんな政府に踊らされているのだ。
いや、政府すらも世論とやらに踊らされているのだろう。そして、世論も政府に・・・。互いに踊らされつづけている。
終わることの無い舞踏会。
こんなことをしていい目を見るのは、一部のイケメンたちと、一部のマスコミ、そして一部の役人たちだけだ。
あの平穏な時代に戻りたい。非童貞と童貞に、どれだけの差があるというんだ。
ああ、敵が来た。死にたくない、だから撃たなきゃいけない。

この直後、この兵士は童貞軍の攻撃により戦死した。
96番外編1:04/08/02 02:05
午前1時。
あたりに警報が鳴り響いた。
無数の靴音が往復する。
「…指令!!Mダミーが脱走しました!」
「…何?」
下士官の報告を受けて、指令は煙草をもみ消した。
「…は、現在追撃を続けておりますが、なかなか素早く…。」
「…で、逃げたのは誰だ?」
「66号です。本名は、喪手内駄目男…。引き続き捜索を行います。」
「よし。」

Mダミー。
それは、鬼面童貞モーディンと戦うイケメン兵士を訓練する目的で、捕虜の童貞を改造して造られた生体兵器である。
安全の為、体内のナノマシンを目標に侵入させて去勢する、「EDインパクト」こそ使えないものの、
身体能力は本物と変わりない。
「…見つけ次第、殺せ。…どうせ長くは生きられんはずだが、奴は化け物だ。…念の為、な。」
「はっ!」

66号…喪手内駄目男は、森の中を走りつづけた。
「…はぁ、はぁ…。嫌だ、練習台として殺されるなんて…。」
夜の闇が、上手く駄目男を隠してくれる…。筈だった。
ライトが駄目男を照らす。
「いたぞ!こっちだ!」
兵士の自動小銃が火を吹く。
「うわぁぁ!」
駄目男は、足元の石を拾い上げると、兵士に投げつけた。
石が空気を切り裂き、口笛のような音を立てる。
「うげっ!」
石が兵士の胸にトンネルを空けるのが、夜の森だというのに、はっきりと見えた。
「…はぁ、はぁ…!」

駄目男が童貞狩りに捕まった時、どうせ生きてても仕方ないし、
楽に死ねるならそれでいいや、と思っていた。
だが、連れて行かれたのは山奥の研究所だった。
そこでは、何人もの童貞たちが集められ、全員に変な注射を打たれた。
その日から、彼らの地獄が始まった。
集められた人数の内、約半数は3日以内に死んだ。
生き残った者も、体質が徐々に変わっていった。
まず、性欲の減退。
毎日欠かさずしていたオナニーを、全くしなくなった。
卑猥な妄想もしなくなった。
そして、全身の筋肉が熱を持ち、異常な発達を始めた。
皮膚が硬く、黒い鎧のようになった。
目や耳が鋭くなった。
徐々に変わっていく体に、発狂する者もいた。
…そして、一人、また一人と、イケメン兵士の戦闘訓練の標的にされていった。
見張りの一瞬の隙を突いて、駄目男は施設を脱走した。
「…はぁ、はぁ…。絶対に…逃げてやる…!家に…帰るんだ…!」


続く

97('A`):04/08/02 02:14
午後7時。
フラフラになって家に帰った駄目男は、呼び鈴を押した。
「母さん!俺だよ、開けてよ!」
ドアが開き、中から中年の女性が顔を出す。
「…どなた?…前に住んでた喪手内さんなら、亡くなりましたけど…。」
「…え…?」
頭の中がぐるぐると回った。
「なんだかねぇ、交通事故だったらしいんだけど、…ほら、お家から童貞が出ちゃったらしいのよ。
…童貞をかくまったから、その、なんていうのかしらねぇ。その…、あれみたいってもっぱらの噂ですのよ。」
「…そ、そうですか…。」
女性は怪訝な顔でじろじろと見てきた。駄目男は、そそくさと家を後にした。公園のベンチに座る。
「…父さん…母さん…。」
なんという事だろうか。自分が童貞だったがために、罪のない両親が死んでしまった。
「…なんてこった…。」
駄目男は、強く唇をかんだ。
童貞の自分が生き延びて、そうでない両親が死んだ。
「…畜生…!」

「あれ…!?もしかして駄目男?」
ふいに声のした方を向くと、幼馴染の並男がいた。
フツメン、大卒、彼女あり。どこにでもいそうな男だ。だが、駄目男にとってはただ一人の友達だった。
「…ああ…久しぶりだな、並男…。」
「久しぶり、じゃないだろ!どこ行ってたんだよ!おまえん家、大変なんだぞ!」
「…ああ…。知ってる。」
「とにかく家来いよ。詳しく話してやる!」

大体のことは、駄目男が聞いたとおりだった。
自分が童貞だったせいで、両親は消された。交通事故を装って。
家は競売に掛けられ、全ての財産も処分されていた。
「…だがな、駄目男。あんまり自分を責めるなよ。お前の両親はお前を助けたかった。お前が生きることを望んだんだ。
…よく生きて戻ったな、きっと両親も喜んでるさ。」
「…そうかな…。」
並男はむっとした。
「そうだ。当たり前だろ!」
並男はコーヒーを一気に飲んだ。
「…まあ、俺ん家で良かったら、いつまででもいていいからな。」
「…うん…。」
その後、二人はいつものように他愛も無い話を続けた。まるで、失った日常を取り戻すかのように…。
「…で、駄目男。お前、鬼面童貞モーディンって知ってるか?」
「いや…なんだい、それ。」
「巷で噂のヒーローらしいんだが…あ、そうそう。…お前に渡す物があるんだよ。」
並男は、タンスの中から一本の鍵を取り出した。
よく見慣れた、バイクの鍵だ。
「…これは…俺の…。」
「そうだ。財産が処分される前に、ちょいとくすねておいたのさ。もったいないからな。…返すぜ。」
「……。」
「走って来いよ。悩みも何も吹っ飛ぶぜ!」
「…ありがとう…!」
「ああ!さっさと走って来い!…そして…無事に帰って来い。」
駄目男はヘルメットを被った。
目から流れ出す熱いものを見られないように。


続く
98番外編3:04/08/02 02:17
走りなれた峠を走る。
旧式のレーサーレプリカは、まるで駄目男のもう一つの体のように自在に走る。
既に5台、車やバイクを抜き去った。
駄目男は何をやっても駄目だったが、バイクだけは自信があった。
それに、夜とはいえ、ここは駄目男にとっては庭も同然、何度も走りこんだ峠だ。
前方にもう一台…今はやりのビッグスクーターだ。
「…ふふ…遅いな…。」
ウィンカーを出すと、ギアを落とし、スロットルをひねる。
タコメーターが跳ね上がる。車体がどんどん加速する。
「…よし……え!?」
突然背後から巨大なバイクが追い越しを掛けてきた。
聞いたこともない、甲高いエンジン音。そして、丸い車体。
「アルマジロ…?いや、…ダンゴ虫??」
そして、乗っているのはかなりのでぶ。
信じられないような挙動でダンゴ虫は駄目男を追い越した。
「…馬鹿な!」
その時、急に視界が歪んだ。
「え…?」
ふらふらと路肩にバイクを止める。
「…何だ…?風邪かな…。」

山頂は、休憩所になっている。
駄目男は、街を一望する展望台で、ぼんやりとふるさとの夜景を眺めていた。
「…上には上がいる、か…。」
いつの頃からだろうか。
かつては、童貞でも何の気兼ねもなく生きていられた。
だがある時から、メディアが、さかんに童貞を卑下した番組を流し始めた。
しまいには政府広報まで、『童貞、カッコワルイ』と流し始めた
(当然、イケメン俳優がCMに起用された)。
そして、ついには童貞を取り締まる法律が議会で可決された…。
以来、童貞は日陰者となった。
童貞である事を隠し、何気ない顔をして生活しながらも、
本心はびくびくとおびえる生活。
街を歩いていると、目の前で童貞が逮捕される、という光景も目の当たりにした。
そして、どこからばれたのだろうか、遂に駄目男の番が来た…。
「……。」
それでも、家族や友達は最後まで庇ってくれた。
女に縁は無かったが、いい人たちに囲まれた、幸せな生活だったと思う。
「ねぇ、あれ火事じゃない?」
「あ、本当だ。」
何気なく耳に入ったカップルの会話。何気なく二人が指差している方向を見てみる。
「…あれは…!」
駄目男の強化された視力は、火災現場を正確に捉えた。
「…並男の家…!?」
駄目男は、バイクに飛び乗った。
元来た道を引き返す。
「…並男…!!」

続く
>>97は、「番外編2」ね。今夜はここまで。駄文失礼。
99('A`):04/08/02 10:33
(・∀・)イイヨイイヨー
100焼酎氏 ◆E/GENEhb/g :04/08/02 16:03
ワク((o(=´ー`=o)(o=´ー`=)o))ワク
101('A`):04/08/03 03:10
あげ
102番外編4:04/08/03 03:54
駄目男が現場に着いたとき、既に並男の家は半分が炎に包まれていた。
「並男ォ!!」
返事は無い。
その時、駄目男は違和感に気付いた。
火災現場に付き物の、消防車はおろか、野次馬さえも一人もいない。
「…おかしい…。」
だが、今はそんな事に構ってはいられなかった。
家の中に飛び込む。焼けつく熱気。目に染みる煙…。
だが、駄目男の強化された肉体は、それらをものともしなかった。
玄関、リビング、私室を見回るが、並男の姿は無い。
「…く…!」
風呂場に入ると、並男が倒れていた。
「並男!」
「…うぅ…。」
生きている!
桶で水を掛けるのもまどろっこしい。
「並男、我慢しろよ!」
並男の体を風呂桶に放り込む。
その時、入り口のガラス戸が割れ、風呂場に炎が回った。
「くそぉ!!」
腰を落とし、全神経を集中する。辺りを光が包む。
その光の中で、駄目男のそれほど多くない体脂肪が更に収縮し、皮膚が鎧のように硬化した。
「…ハッ!!!」
浴室の壁に、渾身のパンチを放つ。
壁に、直径2メートルの穴が空いた。
「行くぞ、並男!」
風呂桶から並男を引き上げ、駄目男は外に転がり出た。
「…並男、しっかりしろ!!」
駄目男が並男を揺さぶると、並男はうっすらと目を開けた。
「…う…後ろ…」
「!!」


続く
103番外編5:04/08/03 03:55
振り返ると、そこには自動小銃を構えたイケメン兵士が20人ほど、駄目男を取り囲んでいた。
「…66号!大人しく投降しろ!今ならまだ命だけは助けてやる!」
並男が苦しそうにあえいだ。
「…駄目男…奴らの言う事を…聞いちゃ…駄目だ…。」
「…わかってる。」
「…ふふふ…お…お前が…鬼面童貞…だった…のか…。」
「喋っちゃだめだ、並男!」
「…か…カッコいい…な…。テレビの…ヒーロー…みたいだ…が…がんば…」
並男の体から力が抜け、人形のようにずっしりと駄目男の胸に崩れた。
「…並男…。」
並男を寝かせ、目を閉じさせると、駄目男はゆっくりと立ち上がった。
「…てめえら…何の罪も無い並男を…。…俺だけ殺せばいいものを…!許さねえ!」
駄目男の怒りに呼応するように、鬼を模したフェイスガードが降りた。
「…う…うおおおおおおおおお!!!」
駄目男は空高く跳躍した。
「う、撃てええ!!」
指揮官の号令一下、20丁の自動小銃が火を噴いた。
「がああああああ!!!」
体を貫く銃弾をものともせず、そのまま全体重を掛けて蹴りを叩き込む。
イケメン兵士の一人が地面にめりこんで絶命した。
「うおおおおおおお!!!」
鋭利な刃物のような爪を振り回し、兵士を切り裂く。
蹴りを叩き込む。
噛み付く。
頭を握りつぶす。
「うわあああああああああ!!!」
…ものの1分で、兵士の数は3分の1まで減っていた。
「…なかなかだな。やはり俺が来て正解だったか…。」
ロングコートを着た男が前に出た。
「…貴様!!」
「…ふふふ…おいたが過ぎるな、66号…。…さて…そろそろ効いてくるかな?」
「何!?…うっ…!」
視界が歪み、駄目男は崩れ落ちた。
「…ぐ…!体が…!!」
体が痺れて、動けない。
「…対鬼面童貞用特殊弾の味はどうだ…?
DDTスーツを狂わせるコンピュータウィルスさ…。」
「…うう…。」


続く
104番外編6:04/08/03 03:57
コートの男が両手を広げると、眩い光が溢れた。
白い鎧の戦士。彼もナノマシン=DDTスーツを持っていたのだ。
「もっともそのウィルスも、殺すには至らない。だからこうして…止めを刺す必要がある。」
白い戦士が歩み寄る。
「…だがもっとも、お前はただの実験台…。
放って置いてもすぐに死ぬだろうが…どんな小さな火種も、消しておかねばな…。」
駄目男の首を左手で掴み、持ち上げた。
「…ぐ…くそ…!」
男の右手が、光り始めた。
「さあ…。アーメンでも唱えろ…。」
「やめろ!!」
その時、どこかで聞いたエンジン音が響いた。
巨大なバイクのヘッドライトの明かりが、駄目男達を照らす。
「…お…お前は…さっきの…!!」
峠で駄目男を抜き去った男は、手首の腕輪状の物をかざし、叫んだ。
「…鬼面フラッシュ…!!」
眩い光が辺りを包む。
男の脂肪はみるみる収縮し、黒い鎧になっていく。駄目男とよく似た鬼面のフェイスガードが降りる。
「…あんた…本物の…!!」
「鬼面童貞モーディン!見参!」
白い男は、駄目男を離した。
「おもしろい…。偽者を狩りに来て、本物を始末できるとはな…。」
そう言って、白い男は拳銃を構えた。
あの銃の弾は、特殊弾に違いない。食らえば、モーディンもただでは済まないだろう。
鬼面童貞モーディンは、童貞たちの希望なのだ。死なせるわけにはいかない。
「…させるかあ!!」
最後の気力を振り絞って、駄目男は腕に食らいついた。
「死にぞこないが!邪魔をするな!」
もみ合っているうちに拳銃が暴発し、駄目男の胸を弾丸が貫いた。
「ぐはっ!」
それと同時に、モーディンが白い男の懐に飛び込んだ。
「E.D.インパクト!!!」
モーディンの右手から、ナノマシンが光の粒子となって白い男の体内に侵入する。
「…昇華。」
白い男は、光の粒子となって大気中に飛び散った。

「…あんたが、鬼面童貞モーディンだったのか…。」
変身をといた駄目男は、大の字になって寝転んだ。
生き延びたイケメン兵士たちは撤退し、現場は炎がはじける音だけが聞こえる。
「…こんな馬鹿げた世界で、たった一人戦うヒーロー…。噂どおりだな。
…あんたなら、間違いなく童貞たちを救えるだろう…。俺が保証するよ。」
「……。」
「…後は任せたぜ…。俺の分まで…頑張ってくれ…。」
駄目男は、空を眺めた。
「…ああ…、星が綺麗だな…。一度くらい…女の子と肩を並べて星を見たかった…。」
鬼面童貞モーディン…喪男は、駄目男の目を閉じ、両手を組ませると、愛車イソポーダにまたがった。
エンジンを掛け、走り出す。
彼の戦いは終わることは無い。童貞が安心して生きていける日が帰るまで。
そして、その日はもうすぐそこまで来ている。


番外編 完
105あとがき:04/08/03 04:12
鬼面童貞モーディン、面白いですよね。
かなり好きです。
…で、勝手に番外編書きました。駄文をお詫びします。
私の勝手な妄想ストーリーですから、作者さんの設定と違うところがあるかも知れません。
その辺はおわびします。
…で、話自体は「イミテーション7」っていう作品のパクリですね。
いやあ、最終回前に完結できてよかった。

本編の続きが気になるんですが、やっぱり主人公には感情移入しちゃいますね。
喪男は、主人公の名前というだけでなく、我々モテない男性全員の象徴…というか。
夏だというのに2ちゃんばっかりしている自分が時々嫌になります。
しかも時間が時間だし。
でも、やっちゃう。
モーディンの続きがないか、スレを何度もリロードする。
外出先でも携帯で見る。
廃人です。
106('A`):04/08/03 04:14
真保裕一のハードボイルド小説みたいだ
107('A`):04/08/03 07:51
泣けた
108('A`):04/08/03 13:11
gj!!!!
続き読めるの楽しみにしてます
109('A`):04/08/04 00:08
外伝面白かった。
しかし、白い鎧の敵。
ヤリエールにも量産型が?
戦え、モーディン!!仲間の遺志を力にかえて!!
110('A`):04/08/05 00:07
ほす
ぶつかりあうモーディンとヤーリエル
お互いに一歩も譲らない攻防
モーディンの拳が防がれ、ヤーリエルの蹴りが空を切る
先の戦いとは違い、モーディンの動きにはキれがあった、徐々にだがヤーリエルを押し込んでいく
「ちッ」一旦距離をとり掌から光の槍を生み出すヤーリエル
「コイツは、防げねえだろ!!」光の槍が閃く
火花が散る、モーディンを両断するはずだった光の槍は
モーディンの手首から肘にかけて生えたサメの背びれのような刃によって受け止められていた

「童貞ってのは想像力だけは優秀なんだよ、だから、こんなことも出来る!」
DDTスーツをイメージによって再構築、膝の装甲を尖った角のように変える
鍔迫り合いの状態から、膝蹴りを繰りだす、鋭利な角がヤーリエルを狙う
「童貞がいきがるなぁ!!」翼を展開させ、迫る角を振りほどく
そのまま宙に舞い上がった
DDTスーツは再構築させることにより、姿を変えることは可能である
しかし、浮力を得ることが出来るほどの翼を構築することは出来ない
また、身体から分離させることが不可能なため、飛び道具としても使えない
つまり、空を飛ぶ相手に対しては有効な手段がないのだ
112鬼面童貞:04/08/05 02:20
どうする?頭の中で思考を駆け巡らせる
その間にもヤーリエルは空中から攻撃を仕掛けてくる
地上の獲物をいたぶる猛禽のような一撃離脱の攻撃
「ハハハ、飛べねぇ豚はタダの豚だぜモーディン」
このままでは勝ち目がない、一か八かだがやってみるしかない
「はぁっ!!」全力で跳躍する、目指すのはヤーリエルではなく天井
そのまま天井の鉄骨を蹴り、ヤーリエルに急降下を仕掛ける
天井を仰ぐヤーリエル、強烈な照明が眼を焼いた
「もらったぁ!!」垂直に落下し、蹴りを叩き込むモーディン
「みえみえなんだよ!」槍を大きく振るう
すんでのところで刃で受け止めたものの、弾き飛ばされる
体制を崩しながらも着地する、しかし、その隙が致命的だった
「死ぃぃぃねぇぇぇ」槍を構えモーディンに突進する
ヤーリエルの槍が再びモーディンを貫いた

「なにっ!?」槍が貫いたのはモーディンの左肩
貫かれた痛みをものともせず、ヤーリエルに掴みかかる
「へへ・・・つかまえたぜ」「テメェ、最初からこれを狙って」
「うぉぉぉぉ!!」渾身の一撃をみまう
避けられない距離からの直撃を受け、吹き飛ぶ
壁にめり込むような勢いでに叩き付けられるヤーリエル
すかさず追い討ちをかけようと飛び掛るモーディン
不意に、背筋に寒気が走った、思考より速く反射的に身を引く
次の瞬間、モーディンがいた場所を光弾が穿つ
「調子に乗ってんじゃねぇ・・・」壁にめり込みながらも光弾を連射するヤーリエル
角度を変えながら襲来する光弾をかわす
かわした光弾の幾つかが後方にある観客席に炸裂する、観客達の悲鳴が響く
「お前!観客を巻添えにするっていうのか!?」なおも連射を続けるヤーリエルに叫ぶ
「ああん?他人がどうなろうと知ったこっちゃじゃないだろ?
そんなに止めて欲しいってんなら、避けなきゃいいじゃねぇか?」
絶え間なく迫る光弾をかわしていくうちに観客席の淵のあたりまで来てしまった
ふと、観客席に眼を向ける、そこには怯えた瞳でこちらを見つめる幼い兄妹がいた
「っ!?」光弾が迫る、今ならばかわすことは出来る、しかし、そうすればこの兄妹は・・・
な ら ば、答 え は 一 つ だ
113鬼面童貞:04/08/05 02:20
光弾が炸裂する、モーディンは動かなかった
「アハハハ、ヒーロー気取りかよ、オマエなにバカなことやってんだ?
それともナニか?期待してんのか?『モーディンのお兄ちゃんありがとう』ってよ
ンなワケあるかよ、オマエはキモイんだからよぉ
やっぱりオマエは童貞だよ・・・自分の為に他人を犠牲にする強さがない
その鬼のお面は飾りか?そんなんじゃ、このオレに勝つことは出来ない!」
動けないモーディンに光弾が降り注ぐ
「喪男君っ!?」天井に吊るされた檻から梨里子の悲痛な叫びが響く
「わたし・・・知ってた、中学生の時にあなたが必死になって守ってくれたってことを
ずっと『ありがとう』って言いたかった・・・やっと会えたのに、それなのに・・・」

何十発もの光弾を浴びてなお、モーディンは倒れなかった
全身に致命的ともいえるダメージを負ってなお、立ち続けていた
「ヤーリエル、それは違うぞ・・・俺はただ守りたいだけだ
拒絶されようと、決して交わることのない世界であろうと
俺には守りたい人が、守りたい世界がある
だからこそ俺は立ち上がることが出来る
だからこそ俺は剣をとる、鬼神の鎧に身を包む
お前のような暴虐を許さぬ地獄の戦鬼となる!!」
114鬼面童貞:04/08/05 02:22
傷ついたモーディンの身体が輝きを放つ
喪男はDDTスーツの中にある"封印されていたなにか"が解放されたのを感じた

「聞いてくれ!童貞の人たち!童貞だった人たち!!
みんなにもあったはずだ、初恋のあの娘を、憧れのあの娘を守りたいって思ったことが!
あの娘に、微笑みかけられて、優しくされて、嬉しかったことが!
自分から話しかけられなくて、遠くから見つめることしか出来なかったことが!
好きな娘の前では、緊張して、なにを話せばいいか分からなくなってしまったことが!
俺はあの娘を守りたいんだ、あの娘が好きなんだぁーーーー」

童貞が愛を知った時に発動されるDDTスーツの真の力――Dリンクシステム
それは、童貞に、童貞を捨てた人々に童貞だった時の気持ちを蘇らせる力
それは、童貞たちの魂を光に変え、一つにまとめあげる力

この戦いはモーディンの最期を見せつけるために全世界に中継されていた
その中継を通し、モーディンの叫びが世界中に響き渡る
「みんなにもわかるはずだ、こんなヤツ、自分の欲望のためだけに女を犯すようなヤツを
許しちゃいけないって、こんなヤツいちゃいけないって
みんなの童貞魂を俺にかしてくれ!!!」
115鬼面童貞:04/08/05 02:26
手を空に掲げる、世界中に金色の輝きが生まれモーディンのもとに集まっていく
童貞たちの魂の輝きの中、喪男は声を聞いていた
(キモメンでクラスから孤立してた俺・・・そんな俺に「君も一緒にカラオケいこうよ!」
って言ってくれた娘がいた・・・あの娘、幸せになってるといいな)
(バレンタインにチョコを貰った、クラスの全員に義理チョコを配ってたのは知ってる
でも、俺は凄く嬉しかった)
(ああ、ちくしょう、どんなにひどい目にあっても、どんなに憎んでもあなたを嫌いになれないんだ
どうか許して下さい、あなたを好きでいることを)
『感じる・・・甘酸っぱくて・・・切ない気持ちを・・・みんなの童貞魂を・・・』

ヤーリエルはモーディンの輝きに恐怖を感じていた
その恐怖を振り払うため最強の技を繰り出す
左手に光の弓を生み出し、右の槍をつがえる、ありったけの力と殺意を込めて矢を放った
「っ・・・このぉぉぉぉぉ!!!」
必滅の力を持つ矢がモーディンに迫る
モーディンの放つ輝きとぶつかる、世界は閃光に包まれた

「ハハハハハ・・・やった!やったぞ!!・・・・・っ!?」
――人は誰でも宇宙を動かせるほど無限の力を秘めている
しかし、その力を陵辱と殺戮に使う者もいるだろう
守るために使うか陵辱に使うかは、人に委ねられた最後の選択なのだ
あらゆる希望の源である光を絶やすまいとする心・・・人それを『愛情』という――
閃光の中から現れたのは金色の光をまとった黒き鬼神
「な、なんなんだよオマエは!?!?」

「我は童貞、鬼面童貞モーディン!
イケメンの暴虐からこの世を守れとの命により、ここに正義の鉄槌を下す!!」
116挿入歌:04/08/05 02:27
燃やせ その瞳に 灯した
炎に 命を賭けて
誰かが お前を 呼んでいる
勝利を掴むまで

熱い その体に 流れる
血潮に 心をゆだね
愛のために 死ねる朝を
探しているのか

傷つき倒れた体を 夕日が染め上げて
悲しみさえも いつか 勇気に変わるだろ

立ち上がれ 何も 恐れずに
空が燃える 世界が叫びを上げる
嗚呼・・・ 童貞
117鬼面童貞:04/08/05 02:31
「さぁ、みんな、いくぞ!!」
世界中の童貞達の声が重なる
『我等のこの手が真っ赤に燃える あの娘を守れと 轟き叫ぶ
愛と 勇気と 悲しみの 童貞 同盟拳!!』
掌に輝きを称え、ヤーリエルに向かい突き進む

輝く掌がヤーリエルの鎧を打ち破り剥き出しになった股間を掴む、そして高速摩擦を始めた
「なっ!?なんだ!?この力は」
「お前にはわかるまい、憧れのあの娘をネタにしてオナニーをした感覚を
いつもよりたっぷり出して、気持ち良くっても
あの娘を汚してしまったようで切なくなった気持ちを!!」
「あっ!?ああっ!?うぅぅっ!?!?」
白濁液がはじけた
「オレが・・・このオレが男に抜かされている!?」
「まだまだ・・・こんなものじゃないぞ!!」
左手も追加された、摩擦がさらに速まる
「エロゲーで抜くために左手でも出来るんだぜ!!」
白濁液は止まることなく溢れ続ける
「がぁっ!?ぐぅっ!?ぬおおおぉぉぉぉぉっ!?!?!?!?!?!?」
そして赤玉があらわれた・・・
118鬼面童貞:04/08/05 02:33
槍男の変身は解けていた、天使の翼を失い地に落ちる
槍男の目に生気はない、自慢の長髪もボサボサの白髪に変わっていた
女を犯すだけが槍男の生きがいだった、どんな女でもよがり狂わせることが出来た
その彼が、男の手にこうも簡単にイかされ、赤玉まで出た
気持ち良かった・・・どんな女を犯すよりも気持ち良かった・・・
何故か、どこかが満ち足りた気分だった
やがて、VEダイナモの拒否反応がきた
胸をかきむしるようにしたあと、槍男は息絶えた

この戦いの後、童貞処分法に反発する大きな流れが生まれた
世界は童貞の解放へ向かって走り出したのだ

なお後日談ではあるが
喪男は梨里子に告白をした
「わたしも好きよ、だって喪男君は大切なお友達だもの」
あまりにも無邪気にそう笑った梨里子を前に
喪男は笑って走り去るしかなかった
119あとがき:04/08/05 02:55
最初に、つたない文章に1ヵ月半もの間、お付き合い頂きありがとうございます
最初は一発ネタのつもりだったのですが、ここまで長く続いて自分でも驚いています
まぁ、バレバレとは思いますが大雑把な背景としては
仮面ライダー555の劇場版を元ネタとしています

DOKUΩに関しては、彼はもう一人のヒーローということで
あえて絡ませない方向でいきました

あと、専用バイクISOPODAですが、私はバイクに関する知識がまるでなかったので
「とんでもないバイクってのはどんなもんだ?」と調べたところ
アメリカで実際にガスタービンエンジンを使った
モンスターマシンがあるということで参考にさせてもらいました

設定だけ考えて結局だせなかったネタもあります
ヤーリエルはイケメン軍の特殊部隊ドミニオンズの一人で
他に3人の天使がいるとか
槍男の叔父が童貞処分法を推し進めた政治家だったとか

最後に、つたない文章にお付き合い頂き本当にありがとうごさいました
120('A`):04/08/05 03:25
正直世界がぐるぐる回るまで熱中しました(ノдT)
ありがとう職人さん、アンタ、2ch+のお姉さんと
並ぶ喪男板の光だよ
121('A`):04/08/05 03:57
うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!
痛みに耐えてよく頑張った!感動した!
最高だ!すげえ!








ああ、俺にもあったな。初恋が。
これを読んでるときはまるで自分があの時に戻ったような気分だった。
今度喪男日報のサイトでまとめて読んでみるか。
ああ、なんかね、とにかくだ。
モーディンは俺の永遠の憧れだね。でもだからといって童貞のままってのは嫌だけどさ。
後のことは俺たちに任せて卒論をがんがってくれ。
で、いつかここに帰ってきて次回作を書いてくれ。
あんた、ネ申だね。
グッジョブ!
122('A`):04/08/05 04:17


        (\
         \\
          (\\
           \\\
           (\\\\
           (\\\\\
            \\ |||
( ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\ | ⊂⊃
  ̄ ̄( ̄ ̄//// ̄\  ∧ ∧    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
      ̄(//// ̄\\( ゜Д゜) < 氏ねや童貞共 ゴルァ !!
   ".;":  (/(/// ̄(つ つ   \_____________
".;":         (/(/|  \\
 .;".;": ..;".;;:  (/((/ ∧|\\       .;".;": ..;.;".;
   .;".;": ..  ;    ∪ ∪  \\         .;".;": ..;.;".
.;".;"    .;".;             \\
   ゴ オ ォ ォ …… ! !      \\   ;": ..;.;".;":
          .;".;": _.;.;__       \\   ド カ ァ ン !
 .;".;": ..;.;".; ζ /_.;_/| .;".;"_ \\  .;".;.;".;":
.;".;": ..;.;".;": ;:'.;| ΓΓ | |;":从へ_/|  \\.;".;"_.;__..:
从へ从へへ从  ; ζ  | Γ从 | |;:.. |从Γ | |    \\ ∠___/|
    ( ⌒( ⌒ ) ζ | 从Γ | |.:;. |从Γζ.;"._ \\|ΓΓΓ| |
(   ⌒ ⌒  ⌒ );  | ΓΓ | |.;;::|ΓΓ | |  ( 从へ;: |从ΓΓ| |
 Σ( ⌒( ⌒ ) ζ  ( ( ) )⌒ ) ( 从へ从)_.;;:.;|Γ从Γ| |
 ( (( ( ⌒ )) )  从 Σ( ⌒(  从へ从) ∠___/|
Σ (( ( ⌒ )) ) )(( ⌒ ( 从へ从) .;".;:;|ΓΓΓ| |
 (( ⌒ ( ( ) )⌒ );:;   .;".;": ..;.;".;":|从ΓΓ| |



有名なAAですが、ヤーリエルのイメージってこんな感じでしょうか。
え?何か違う?
123('A`):04/08/05 07:58
泣いた。朝からボロボロ泣いた。お疲れでした。
124('A`):04/08/05 10:49
ネ申


             ネ申 
             
126('A`):04/08/05 13:33
お疲れ様
ありがとう
127('A`):04/08/05 13:59
ありがとう。エンディングに泣いたよ・・・
128('A`):04/08/05 18:46
>俺はただ守りたいだけだ
>拒絶されようと、決して交わることのない世界であろうと
>俺には守りたい人が、守りたい世界がある
>だからこそ俺は立ち上がることが出来る

すばらしい。2chにも功罪の功の部分が有る事を知った。
129喪男:04/08/05 19:35
喪男・撫男防止条例違反で男を逮捕−東京

 池面警察署は、喪男であることを隠し借家契約を結んだとして、東京都世田谷区池面
2−3、童貞業 撫面喪男(33)を逮捕したと発表した
 撫面は、都の定めた喪男居住禁止地区にもかかわらず、喪男であることを隠し本年3
月から池面地区に不法に居住した疑い。
 隣家の主婦(44)が、最近撫男が近所をうろついていることを不審に思い同署に届
け出て、犯行が明るみになった。
 警察では、撫面が主婦をナンパしようとした事件についても「撫男ナンパ禁止条例」
違反にあたるとして厳しく追及する方針。


 
130('A`):04/08/05 22:51
と、鳥肌立っちまったよw
職人様よい作品ありがとうございました
131('A`):04/08/05 23:34
     \∧_ヘ     / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 ,,、,、,,, / \〇ノゝ∩ < 筆おろしにいくぞゴルァ!!       ,,、,、,,,
    /三√ ゚Д゚) /   \____________  ,,、,、,,,
     /三/| ゚U゚|\      ,,、,、,,,                       ,,、,、,,,
 ,,、,、,,, U (:::::::::::)  ,,、,、,,,         \ 一人でやってれ /
      //三/|三|\              タリー
      ∪  ∪     (\_/)タリー    タリー   まだHは早えよ〜
                (  ´Д)    タリー  タリー
                /   つ  (\_/)   (\_/)ノ⌒ヽ、
               (_(__つ⊂(´Д`⊂⌒`つ(´Д` )_人__) ))
132('A`):04/08/06 03:54
鬼面童貞モーディンのオリジナル画像キボンヌ
133>>69-70の続き:04/08/06 16:18
再び喪一郎の無線に連絡が入る。童排庁から次の作戦についての指示だった。
先ほどの戦闘では死者が2名、重傷者も3名出ていた。それも逐一童排庁に報告したにもかかわらず、
童排庁は負傷者を収容する病院など手配する様子はなく、作戦の指示だけを終えると、一方的に無線は切れた。
彼らからすれば自分達『D-メン』は犬のようなものなのか、と思いながら喪一郎はメンバーに連絡を送る。
「喪一郎だ。次の作戦の指示が入った。次の作戦についての指示を行う。
西側の出口にトラックが手配してあるそうだから、まずそこまで来てくれ。
詳しい話は移動しながらする。弾薬の補給なんかもそこで出来るはずだ。」
「おい待てよ!死んだやつがいるのはわかってるだろ?こいつはどうするんだ?
このままにしていくわけにいかないだろ」
無線の向こうで『D-メン』副隊長のキモ男が叫んでいる。
「手厚く葬りたいけど俺達にはそんな自由も暇もない。そのまま置いて行くしか・・・ないだろう。」
「まぁその通りだけど・・・」
「じゃあ急いで西側出口まで来い。重傷者もいるしな」
そういって喪一郎は無線を切り、自分の脇に倒れている一人を抱えあげた。
もう一人はすでに息絶えていた。
「たいしたもんだぜミリ男・・・お前の射撃は本物だ」
抱えているメンバーには聞こえないような声で呟くとその場を去った。


西側の出口に着くとそこには退役寸前と言ったようなボロトラックがあった。
キーは刺さっていて燃料もあるが運転手なんかはいない。
どうやら自分で運転しろということのようだ。荷台には簡単な医療用具と弾薬が積んであった。
「ほんとに動くのかそのトラック?」
後ろからキモ男がメンバーを連れてやってきた。
「多分な。それよりまずケガの治療だ。人の補充はないからな」
「了解」
キモ男はてきぱきとメンバーに指示を送る。そのうちにブサ男が残りのメンバーを連れてやってきた。
ブサ男は喪一郎、キモ男に次いで人望があり、戦闘に関しては『D-メン』中最強といっても過言ではない。
「何だこのボロトラック?イケメン部隊はリムジンばすだってのに、こうまで扱いが違うもんかねぇ〜」
やれやれ、というようなジェスチャーをしながらキモ男はメンバーとともに荷台に乗り込む。
「一応治療はすんだぞ!」
「よし、じゃあ誰か運転に入ってくれ、行き先は××病院跡だ」
喪一郎とキモ男も荷台に乗った後やっとエンジンがかかりトラックは動き出した。
134>>69-70の続き:04/08/06 16:18
「それで、今度の作戦の詳しい内容は?」
「その前にひとつ良い話がある。今回の作戦で俺達『D-メン』の任務は終了だ!」
「本当か!」「やったぞ!」
口々にメンバーが歓声をあげる。それが静まるのを待って喪一郎は改めて話しはじめる。
「××病院跡にいるてきの数はおよそ50名、先ほどの作戦に比べれば少ないが、任務終了を前に
死んでしまうようなことのないように細心の注意を払え!」
と、作戦の概要とともに一応厳しく叱咤したものの喪一郎自身の顔も緩んでいたので何の効果もなく、
荷台ではたちまち大騒ぎとなった。喪一郎もキモ男もブサ男も一緒になって騒いでいたのは言うまでもない。


目的地へは1時間ほどで到着した。
さすがにここまで来ると彼らもバカ騒ぎをやめ、息を詰めてトラックから降りた。
そこへ無線が入ってきた。イケメン部隊からだった。
「あ、オレ達今回も出ないから。お前らだけでテキトーにやっといて!
最後の制圧は俺達がしたって後で口裏合わせりゃそれですむからさ。
お前らはそれしかやることないけどオレ達忙しいからさ、じゃ」
と、要件を告げると無線はすぐに切れた。
「ったく勝手だな〜、イケメン様は!」
ブサ男が冗談交じりに毒づく。
「まぁなんにせよ、最後の作戦さっさと終わらせるぞ」
と喪一郎は声をかけるとメンバーを展開させて出口を封じさせる。すべて封鎖されたのを待って、
「よし、突入!」
ブサ男らとともに裏から進入を開始した。無論いつものように覆面をしている。
抵抗はほぼ皆無で、すぐに最上階の5階まで制圧した。
先頭を走る喪一郎が階段を駆け上がった瞬間、耳に熱い痛みが走った。
前には5人の童貞たちが銃を構え並んでいる。―――――あと、4発。
そう思った瞬間喪一郎はしゃがみこみ、階段へと転がる。その背中の上を弾丸が走っていく。2発、3発、4発。
何とか階段に飛び込んで背中や腰を打ちつけながら踊り場まで落ちた。
入れ替わりに上ろうとするブサ男の足をつかんで止め、
「5人、銃、構え・・・」
背中の痛みで声が出なかった。が、何とか伝わったらしくブサ男は階段に伏せながら威嚇射撃を始めた。
メンバーたちが追いついたころ、ようやく喪一郎も声が出るようになり、
「よし、ブサ男、一気に行くぞ」
「待ちくたびれるとこだったぜ、隊長さん」
とブサ男は満足そうにうなずいて立ち上がり階段を駆け上がり始め、
喪一郎もそれを追いかけるように走った。
135>>69-70の続き:04/08/06 16:19
自動小銃の軽い連射音が階段に響く。ブサ男の手元から放たれたものだ。
駆け上がった喪一郎が見ると、それは一発の無駄もなく5人の童貞たちに命中していた。
喪一郎はそのあまりに華麗な射撃を見て頭にミリ男の影がよぎるのを感じたが、必死で振り払って追いかける。
ブサ男は手当たり次第に部屋に入り、そこにいた童貞たちを鮮やかに仕留めていった。
その姿はまさに鬼と呼ぶにふさわしく、一発の無駄弾もなく相手に致命傷を与えていく。
もはや喪一郎の援護を必要としないかのように、突き進む。
一番奥にある会議室のような部屋に入ると、そこに隊長らしき人物がいた。
ブサ男はすばやく周りの童貞兵士を仕留め、その男に向けて銃を構えた。
「くそっ、てめえらイケメンがいるせいでオレ達は童貞なんだ!
それがなんでこっちが殺されなきゃなんねぇんだ!ふざけるな!」
混乱しているのかその男は震えている手で銃を取って撃とうとした、がそれより先にブサ男に数発撃ち込まれていた。
その男が動かなくなってから、ブサ男が呟いた
「これで同じ童貞に殺されたってんだから、救われねぇな」
「・・・・・」
「とりあえず作戦成功だ、さっさと報告して終わりにしようぜ」
「ああ、メンバーをまとめてダメージ報告してくれ」


報告を終えるとすぐに童排庁から車が派遣されてきた。
今度は先ほどのトラックから嘘のようにでかいリムジンバスになっており、当然運転手つきで、
『D-メン』のメンバーたちは悠々と引き上げた。
そのまま案内されたところは童排庁特別休憩所、通称『イケメン宮殿』であった。
この施設は半年ほど前に童貞連合との戦いに疲れたイケメン部隊を休養させる目的で作られた施設で、通称のように
まるで宮殿といえる造りである。ここに招かれた『D-メン』たちの喜びは相当のもので、その造りに度肝を抜かれた。
そして彼らは1部屋1部屋がスイートルーム並みと言われる休憩所内の個室にそれぞれ案内されたあと、それぞれ
「どうもお疲れ様でした。『D-メン』の皆様にはここでお休みいただきます。
他のメンバーの方々もこの階におりますので自由にご歓談ください。
食事などもコチラにお運びいたしますのでご心配は要りません。
あと、あなた方のお相手の女性は明日、同じく部屋までお届けいたしますので・・・」
というような説明を受けた。その説明を受けた童貞たちは喜びと興奮とで休むどころではなく、
眠れぬ夜を過ごしたのであった・・・・・
136中の人:04/08/06 16:23
モーディンの後でこんなもの読ませてすいません
自己満足かもしれませんが完結まで持っていかせてください・・・orz
137('A`):04/08/06 16:44
イイヨイイヨー
これも楽しみ。完結まで頑張って下さい。
138('A`):04/08/06 22:47
喪男にラブソングを…
キモメンにラブソングを…
童貞にラブソングを…
139('A`):04/08/07 00:22
こっちもいいね。続き待ってるよ。
140('A`):04/08/07 00:40
なんかすごい嫌な予感がする
141連日で続き投下:04/08/07 16:54
喪一郎は窓から夜景を見ていた。無論眠れるはずもない。仲間を裏切ったその日から、それだけを目標に生きてきた。
その目標にもうすぐ手が届くという時に、眠っていられるほど彼は大物ではない。
眼前いっぱいに広がる輝かしい夜景。その中ですぐ近くの一部だけ、ただひとつの明かりも存在しないところがある。
そこに立っているのは無骨そうな建物で、この『イケメン宮殿』とは対照的だ。言うまでもなくその建物は
『童貞連合』の本部であった場所であり、暗いその一帯はかつて秋葉原と呼ばれ、童貞狩りの始まる前までは
一種異様な熱気に包まれていたオタク童貞たちの楽園だった。ふと夜景を見ているうちにそこが目に入り、喪一郎は顔を曇らせる。
彼にとって仲間であり、敵ともなった人々が心に浮かぶ。傍らのテーブルにある自動小銃に目をやる。
―――――俺は、いったい何人殺したのか。ただ自分の欲望のためだけに。
       それだけじゃない、イケメンだって他の童貞よりずっと殺してきた。
       俺は―――――もしかして俺はこの戦いで一番人を殺したのかもしれない―――――
「―――っ!」
ぶん、と首を振る。なぜこんな嬉しいことの前にこんなことを考えているのか、自分でも不思議だった。
もっと楽に考えればいい。自分が多くの人を殺したんなら、そのぶん自分が幸せになればいい。
そんな簡単だが勝手な理屈をでっち上げて、気を晴らす。
「そうだ、きっとあの建物のあたりも数年後には他と同じようににぎわってるだろうし、
他の人は童貞狩りなんて覚えちゃいないだろうな」
一人でぼそぼそ呟くと、喪一郎は立ち上がった。一人でいるからこんなことばっかり考えるんだ、
みんなと一緒なら―――今はみんなとこの喜びを分かち合うべきだ。そう自分に言い聞かせながら
彼がドアに向かって歩きはじめると、ちょうど待っていたかのようにドアがノックされた。
どうせキモ男かブサ男あたりだろう、みんな考えてることは同じなんだな、
と何だかうれしく思いながら喪一郎はドアを開けた。
142連日で続き投下:04/08/07 16:54
しかしドアの前に立っていたのはキモ男でも、ブサ男でもなく、なぜかイケメンが立っていた。
喪一郎は驚きを隠せず、
「な、何か御用ですか?」
かろうじてどもりながら聞いた。イケメンは口の端を歪ませながら、
「ああ、お前らに話があってさ」
と言った。喪一郎の背中にゾクッとした感覚が走った。悪いことをしているのがバレたような、
背筋の寒くなる感覚。
「じゃ、じゃあとりあえずどうぞ」
「いや、ここでいい。話はすぐ済む」
「えっと、何の話なんですか?」
「いや〜、オレ達も最初はそんな気なかったんだよ別に、うん」
「?」
何の話かまったくつかめない。それを見てとったのか、
「しょうがないから一から説明してやるよ、よく聞けよ」
「はい」
高飛車な態度は鼻につくがイケメンから見れば妥当な扱いなのだろう、と苛立ちをこらえて答える。
「オレ達暇だったから、お前らの相手の女見に行ったわけよ。どうせ不細工だろうし、
 笑えるかなと思って。そしたらこれがかなり美人でさ、俺が思うにお前らには
 もったいないぐらいだったから、オレ達がもらうことにした。そのほうが彼女達も
 喜ぶだろうしさ。それでそういう風に政府のやつに話つけたら、お前ら殺しとけってさ」
一瞬、目の前が真っ暗になった。視界が戻ったとき、イケメンの右手には拳銃があった。
イケメンは動転した喪一郎を本当にうれしそうに見て、
「だから、お前らは最後の童貞って事で、オレらが処刑しに来た」
その言葉を聴き終わるか終わらないうちに喪一郎はイケメンに飛びかかった。
一歩で間合いに入ると、すばやく拳銃を叩き落し、蹴りこんだ。いくらイケメンとはいえ、
運動能力においては喪一郎のほうが数段上であった。
「何しやがるんだテメェ!」
とイケメンらしからぬセリフを吐いてイケメンは飛びのいた。蹴りはあまり効いていないらしい。
喪一郎は叩き落した拳銃を拾って再び一歩で距離を詰める。イケメンの顔が引きつる。
拳銃を握り締めたが、そのまま銃身で後頭部を殴り、気絶させた。
もう彼は人を殺したくはなかった。
143連日で続き投下:04/08/07 16:55
倒れたイケメンはそのままにしておき、喪一郎はドアを細く開けて廊下を覗いた。
既にメンバーはイケメン達に襲われており、何人か倒れているのが見え、喪一郎は
血が逆流するような怒りに襲われた。怒りに任せて飛び出し、目が合ったブサ男に合図を送り、
イケメン達の足元に射撃を行う。当てる気はなく威嚇射撃である。
イケメン達はすぐに振り返り喪一郎に一斉に弾丸のアメを打ち込んできたが、既に喪一郎は飛びのいている――
――――その時、喪一郎の左腕に激痛が走った。肉がえぐられるような痛み。どうやら撃たれたらしい。
うずくまるようにして喪一郎が崩れ落ちたとき、銃撃がやんだ。狙い通りメンバーがイケメンを気絶させたのだ。
彼らもまた、襲われた敵であろうとなるだけ殺したくはなかった。

メンバーが駆け寄ってくる。しかし傷口を見た瞬間彼らの顔色が変わる。喪一郎はそれを穏やかな顔で
「大丈夫だ、十分戦える」
となだめると包帯で傷口を縛る。今は傷のことより、この後の行動を考えるべきだ。
激昂したブサ男が
「許せねぇ!政府のやつら裏切りやがったな!
 こうなりゃこのイケメンも政府軍も全部殺して徹底抗戦だ!」
と吠える。他のメンバーも同じ気持ちらしく、うなずいているものもいる。
不意に喪一郎の頭にある光景が浮かんだ。それを考えるでもなく気づけば
「ひとつ、提案がある」
と言っていた。
「素直に殺されるのを待つ、って以外の方法なら聞いてもいいぜ、隊長さん」
ブサ男はもはや押さえきれないといった表情で喪一郎をにらんでくる。
「戦うのはもちろん俺も賛成だ。俺だってこのまま殺されるのはバカらしい
 でも、ここじゃなくて、すぐそこの童貞同盟本部で戦うってのはどうだ?」
「童貞連合本部?そりゃあそこは広いから戦いやすいが、移動のリスクとか
 考えたら明らかにマイナスな所だぞ?なんで行く必要があるんだ」
「隊長が言ってるのはそういう話じゃない」
キモ男がにんまりとした表情で話しだす。
「確かにそこまでの移動にはリスクがある、でもそういうのは二の次だ。
 俺達がこのままここで戦えばそれは単に反乱部隊の鎮圧で済まされる。
 だが俺達が童貞連合本部で戦うなら、最後の童貞として戦うことになる。
 どうせ戦うなら、反乱部隊『D-メン』としてじゃなくて、いち童貞として戦おう!ってことだ。
 そうだろ隊長?」
「その通りだ。一度裏切った奴等が何を言ってるんだ、と他人は思うかもしれないが、戦うのはオレ達本人だ。
 偽善だろうと言われようが関係ない、俺達は最後に童貞同志達の敵討ちとして戦おうって事だ!」





作者一人で盛り上がってる気がしますがあと少しで終わりますので許してください
144('A`):04/08/07 23:58
>>141-143
(・∀・)イイヨイイヨー!
>>モーディンの中の人
長編おつかれ様でした。正直、感動して最終回では涙も出た。GJ!!
145('A`):04/08/08 00:24
>>143
期待してますGJ!
146('A`):04/08/08 23:06
童貞だってヒーローになれるんだよ!
147('A`):04/08/08 23:20
夢の中だけな
先ほどの奇襲で半減してしまった『D-メン』のメンバーを見渡して、喪一郎は続ける。
「だから、この瞬間をもってオレ達『D-メン』は解散する。これから先は個人の自由だ。
 俺達と最後まで戦うのもいいし、逃げるのもいい。投降する奴がいるのならそれもいい。
 ・・・・・まぁどうしたにしろ、長くは生きられないだろうけどな」
メンバー達が戦うことを選んだのは言うまでもない。誇りをもって死ねるのは、その道しかなかった。
とりあえずメンバーに武装をさせ、喪一郎は階下の様子をうかがいに行った。
見たところ、政府の他の連中は来ていないようだ。これならまだ間に合う、そう確信した彼はすぐに部屋に戻り、
自らも身支度を始めた。左腕がうまく動かない。脳から送る指示に従ってくれない。
止血のためにきつく縛ったせいなのか、それともそれだけ傷が深いのか。どちらにしろ、あまりいい状態じゃない。
左手の拳を握るよう指示を送る。反応は遅かったが、どうやらまだ動くようだ。安心して喪一郎は身支度を続けた。
最後に無意識に覆面をつけようとしたが、それを投げ捨てた。もう、覆面なんかする必要はない。イケメンの手先としてではなく、
童貞として戦うのだから。最後に自動小銃を取って、喪一郎は部屋を後にした。



廊下に出ると、すぐにキモ男が声をかけてきた。
「隊長、傷は大丈夫なのか?」
「『D-メン』は解散したんだ。俺は、隊長じゃない。ただの童貞の喪一郎だ」
「そんな揚げ足取りが出来るなら心配はいらないな。急いだほうがいい、行こう。」
「よし」
「それと、こいつらだが・・・」
キモ男が床に伸びているイケメン達を指して言う。
「そいつらは殺さずに置いて行こう。気絶したままで殺すんじゃ、こいつらに苦しみが
 与えられない。こいつらには"童貞"にやられてもらう。」
「案外残虐なんだな」
「こいつらには苦しんでもらわなきゃ俺の気がすまない。こいつらのわがままでオレ達が追い込まれたんだからな」
「ああ、それと移動手段はどうする?」
「車がいい、ここの職員達には悪いがちょっと拝借しよう。3台ぐらいあればいいんじゃないか」
再度階下へ降りる。職員達は物々しい喪一郎たちの格好を見て何事かと驚いている。
その中で手近な職員に近づき銃を突きつける。
「車のキーを貸せ」
「あ、あ・・・」
動転してガタガタ震えながらも職員はキーをポケットから取り出した。それをもぎ取って、
「よし、行け」
背中を押して離れさせる。職員は大急ぎで走っていった。同時にブサ男達が同じように2台手に入れ、それを持って駐車場へと走る。
適当に分乗させ、喪一郎とキモ男、ブサ男はそれぞれ別の車に乗った。3台ともエンジンをかけ、走り出す。
キモ男、ブサ男、喪一郎の順で並び、『イケメン宮殿』から出た。童貞同盟本部跡までは10分ほどの道のりだ。
大通りへと出ると、後ろで赤色灯がちらついたのが見えた。童排庁の特殊車両だ。ぐんぐんスピードを上げ、迫ってくる。
先頭を走るキモ男の車が突如ハザードを点灯させた。同時に運転席から手が出てきて、前を指す。
どうやら先に行けということらしい。喪一郎は一瞬ためらったが、ブサ男の車が前に出ようとしているのを見て、
「よし、キモ男の車を抜いて先に行こう」
と車内の仲間に声をかけた。追い抜く瞬間に車内を見ると、運転しているのはキモ男だった。
「(まさかあいつ死ぬつもりじゃ―――――。)」
タイヤの鳴く音が聞こえ、振り返ると一瞬逆を向いているキモ男の車が見えたが、喪一郎の車が路地に入り
すぐに見えなくなってしまった。
キモ男にはひとつの考えがあった。それは彼の童貞狩りの前に就いていた職業を知っているなら容易に想像がつくことである。
彼の職業は、カースタントマンだった。運動能力は高いが顔を見せられない、キモ男らしい職業である。
即座にハザードを点灯させ、先に行け、と合図を送る。
ブサ男の車と喪一郎の車が追い抜いていく。追い抜く瞬間に目が合った喪一郎の目は、彼の身を案じているようだった。
キモ男はそれだけで満足だった。長い間、彼を心配してくれる人などいなかったのだから。
それを見てキモ男の決心は揺るぎないものとなった。
―――――ここは、俺が時間を稼ぐ。
その決意を胸に、彼は車内の仲間達に声をかける。
「ちょっと派手に動くからな、重心低くして衝撃に備えてくれ!」
言うやいなや、サイドブレーキを引き、車を反転させる。バックミラーからも一郎たちの車のテールランプが消える。
どうやら路地に入ったらしい。キモ男はそれを確認すると同時に、アクセルを再び踏み込んだ。
ちょうど特殊車両と向かい合う形になった。相手は減速する気配もない。無論キモ男もアクセルを緩める気はなかった。
「ひいっ!」
後ろに乗っていた一人が恐ろしさのあまり声を上げる。それを聞いてキモ男は我に帰った。
こいつらをここで死なせるわけにいかない。すばやく車を真横に向かせて、停車させた。
あまりに突然の事で驚いたらしく、正面にいた特殊車両はかわそうとして歩道に突っ込んでいった。
乗っている人間は気絶しているようだ。それを見てキモ男は外に降り立ち、呆然としている仲間達に声をかける。
「お前らの中にも運転できるヤツはいるだろう、俺の代わりに運転して先に行ってくれ」
「副隊長、我々も一緒にここに残ります!」
「俺ももう副隊長じゃない、俺についてくる必要はないんだ。それより急いであっちへ行って、
 迎撃の準備を整えるほうがいい。」
「では副隊長、一人一人の同志として俺達もここに残らせてください!」
「気持ちだけ受け取っておくよ、ありがとう。じゃあ行ってくれ」
そういってキモ男は喪男らしいぎこちない笑みを浮かべてドアを閉め、特殊車両へと走った。
表情をあらわにしないキモ男にしては、珍しいことだった。
キモ男が特殊車両にたどり着き、中の人間を引きずり出そうとするころ、やっと車は走り出し、去っていった。
キモ男はそれを横目で見ながら小さく
「これでいい」
と満足そうに呟いて、特殊車両に乗り込んだ。
何度もキーをまわすと、やっとエンジンが息を吹き返した。長くは持たないような気もするが、それで彼には十分だ。
ギヤをバックに入れて、車の向きを戻す。正面を向くと、再び赤色灯が見えた。今度は2台。
すぐさまキモ男はギヤを戻し、アクセルを踏み込んだ。併走している2台がぐんぐん近づいてくる。
キモ男はアドレナリンが吹き出てくるような感覚を味わいながら、さらに車を加速させた。
狙うは、2台の隙間。細心の注意を払いながら、しかしアクセルを緩めることなく迫っていく。
ぶつかる気はないのか、2台がよけようと隙間を拡げたその一瞬を逃さず、車を滑り込ませる。
と同時に、彼は猛然とハンドルを切り、フロントを右の車、リヤを左の車に叩きつけた。予想外の攻撃を受け、
2台はコントロールを失い横転し、その反動を受けてキモ男の車は1回転した。今や彼は満身創痍という形容がぴったりだった。
ヘルメットもシートベルトも無しに1回転したのだから当然と言えば当然である。それでもなお彼の意識は健在で、
二度とかかることはないであろうエンジンに対し必死でキーを回し、息をふき返させようとしていた。
「まだだ、まだこれじゃこの道路をふさぐことは出来ない!」
もはや彼はそのために辛うじて意識をつないでいたといっても過言ではない。
銃声が響く。彼の奪った車両から引きずり出された兵士が放ったものだ。その弾丸はキモ男の車に跳ね、甲高い音を上げた。
キモ男はその音を聞き、本能的に身を縮めながらなお、エンジンをかけようと躍起になっていた。
そこへもう1台、よけようと急ハンドルを切った車がコントロールを失いキモ男の車へと迫っていく―――――


―――――童排庁機動隊より本部へ、現在追走中の童貞の一名が特殊車両を奪って暴走、
        3台と衝突したのち炎上、乗っていた童貞は死亡した模様。これによる被害は
        機動隊車両4台が大破、走行不能、数名が軽傷を負った。これにともない
        現在移動中の道路は通行不能、迂回路など指示願います。繰り返す、童排庁機動隊より――――――――







暖かい御言葉ありがとうございます!
もうちょっと、続きます
151('A`):04/08/10 00:47
GJ
152('A`):04/08/10 01:02
がんがれ!職人さん!!
153('A`):04/08/10 01:11
omosiroizo
154('A`):04/08/10 07:35
最高!!
おもろい!!!
155('A`):04/08/10 20:47
いいね!!GJ!!
156('A`):04/08/10 23:58
>>69->>150のタイトルは何ですか?
157>>69の中の人:04/08/11 22:51
落雷の停電によりPCご逝去・・・orz
途中まで書いていたものが消えてしまったのでもうしばらくかかりますが
なにとぞ、なにとぞご容赦を・・・・


>>156
タイトルは決めていないので好きに呼んでいただきたいです
158('A`):04/08/12 00:45
>>157がんがれ!楽しみにしてるぞ!
159('A`):04/08/12 16:44
じゃあベタだけど「ラストドウテイ アナザーエイジ」とかどうよ。
160('A`):04/08/12 23:52
だいぶ沈んでるのであげるぞ。
161('A`):04/08/13 01:43
ラスト オブ モテナイ
162('A`):04/08/13 21:52
イケメン=悪
という図式は現実でも当てはまるよな。
163('A`):04/08/14 19:21
ほしゅ
164('A`):04/08/14 23:35
だからもてない
「隊長、着きました」
「だから前にも言ったが俺は隊長じゃ―――――」
言いかけて喪一郎はふと気付く。前に言った相手は今ここにいない。
「隊長、何か?」
「―――いや、なんでもない。迎撃ポイントを探そう」
そう言って喪一郎は車を降りた。
扉は開けっ放しになっていた。建物の中へと入る。比較的きれいなままだったが、戦場としての傷跡は十分に残されていた。
弾丸にえぐられた壁、血の着いた床。それらを横目に見ながら奥へと進む。
広いところに出た。この建物のエントランスで、童貞連合陥落の際、最も激しい戦闘があったところである。
所々にコンクリートブロックが積み上げられている。どうやらこれは弾除けのようだ。
喪一郎はそれを眺めて、仲間たちに声をかけた。
「よし、ここで戦おう。とりあえず何人か、上へいって武器があるか見てきてくれ。
 まぁそんないいものは無いだろうけど・・・それとブサ男は俺と配置を考えてくれ」
3名ほどが階段を上がっていった。ブサ男も隣にに来た。
「そこの壁の後ろに2人、あそこに1人とここに2人で、俺ともう1人があっちで、お前へそこでどうだ?」
「いや、ここは1人でいいからあそこはもう一人増やしたほうがいい」
そんな会話をしていたその時、表で車の音が聞こえた。
「おい、手近な壁に飛び込め!それと誰か、上に知らせに行くんだ!」
ブサ男はそういって壁の陰に隠れた。喪一郎もその横にしゃがみこむ。足音が近寄ってきた。
しかしやってきたのはキモ男の車に乗っていた童貞たちだった。喪一郎は振り向いて
「おい、もう1人上に大丈夫だって伝えてきてくれ」
と指示を出し、彼らの方に向き直った。キモ男の姿が見えない。
「キモ男はどうしたんだ?一緒じゃなかったのか?」
彼らは少し表情を曇らせ、
「副隊長はここで時間を稼ぐから俺たちは先に行くように、と・・・」
「あいつ1人で残ったのか?車もお前らに預けて?」
「あ、そのあと副隊長は童排庁の特殊車両に走っていったのでおそらくそれを使ったのかと」
「先に行け、と奴はそう言ったんだな?」
「はい、早く行って迎撃の準備を手伝えって」
「そうか・・・」
数秒の沈黙の後、喪一郎は
「よしわかった。待機していてくれ」
というと再びブサ男と配置の話を始めた。
しばらくすると上にいた仲間が降りてきた。彼らの1人が喪一郎のところまで走ってくると
「いろいろ探したんですが、武器としてはこれぐらいしか無いようです」
と言って、数本のコンバットナイフを出してきた。
「まぁこんなもんかな。ナイフに自信がある奴は持っておけ。役に立つかもしれない」
喪一郎はそう仲間に声をかけると、自らも一本を手に取った。抜いてみても錆びている様子は無く、十分使えそうだ。
「それと隊長、役に立つかわかりませんがこんなものが・・・」
彼が出してきたのは箱に入ったたくさんの指抜き革グローブだった。喪一郎はそれをじっと見ながら何か考えていたが、
手にとってこう言った。
「みんなもそうだし、わかってると思うが俺たちは裏切り者だ。童貞側からしても、政府側からしても。
 その俺たちがこうやって再び童貞側について戦おうとしてる。その意思を俺は少し明確に表そうと思うんだ」
そして足元から汚れたバンダナも拾い上げ頭につける。
「まぁ、かっこいいわけじゃないし、みんなは自由意志でするしないを決めてくれ。
 自己満足だけどこれで少しは童貞らしいかな、と思って」
そう話しながら喪一郎は照れくさく笑みを浮かべた。横にいたブサ男もグローブを手に取り
「個人的に俺も賛成だ。童貞として死ぬなら、こういうカッコも有りだと思う。
 ―――まぁ普通なら恥ずかしくてできたもんじゃないけどな」
と、同じように少しニヤつきながら言った。それを見た他の童貞たちも1人、また1人とグローブを手に取り
――――程なくして全員がつけたのは言うまでも無い。



暗く細い路地を、そこに不釣合いなほど大きなリムジンバスが通り抜けていく。イケメン部隊の乗るバスだ。
くねくねとその細い路地を抜けていくバスの車内で、イケメン達はみな苛立っていた。
彼らからすればその苛立ちは当然だろう。ただの一度も『格上』が存在しなかった彼らが、
あろうことか数段下にいると思っていた存在にその立場をひっくり返されたのだ。
しかもその連中は気絶した彼らを殺すことなくそのまま立ち去った。これではまるで彼らを『格下』と見ているような扱いである。
この事実を彼らが悟ったとき、彼らは自我が崩壊するような衝撃を受けた。当然であろう。自分たちを倒した存在は、
今まで見たことも無い『新たな敵』ではなく、すぐ直前まで『嘲るべき対象』だったのだから。
イケメン達はおそらく一生にあるかないかの屈辱を受けた。と同時に、それを与えた存在に対する強大な憎しみも抱いた。
―――――そんなものは認めない。自分たちを見下げられる存在などあってはならない。
     いつも自分たちが最高であり、それ以上の存在などはこの手で消し去るべきだ――――
その感情が彼らにより明確で強固な『必殺』の意志を与え、彼らはその意思を持ってこの最後の『童貞狩り』に望むのだった。
突然ヘリの音が聞こえ始めた。ブサ男は窓から顔を出して上を見ると、喪一郎のもとへ戻ってきた。
「まさかイケメン部隊が上から来るってことは・・・無いよな?」
喪一郎も窓から見上げ、ヘリコプターを見ながら言った。
「いや、あれは童排庁のヘリじゃない。たぶんテレビ局だ。これは推測だが・・・
 おそらく政府の連中はこれを大々的に宣伝するつもりなんだろう。『最後の童貞狩り』とか名づけてな。」
喪一郎は顔を引っ込め、仲間たちに向き直ると
「まあ、俺たちが勝てばその宣伝は逆効果に終わる。俺たちにとっちゃこの戦いが最後の最後だ。
 思い切りやって、政府の思惑通りにだけは運ばさせないようにしようぜ」
「いいかお前ら、負けるかもなんて考えるな。最低でも引き分けだ。
 まぁ心配しなくても能力は俺たちが上なんだ、いつもどおりやれば勝てるに決まってる」
喪一郎が呼びかけると、ブサ男も続けた。仲間たちは無言だが、士気は十分のようだ。
表が急に明るくなった。ヘリのライトがそこに合わされたらしい。と言うことは、イケメン部隊が来たのだろう。
「来たぞ!さっき指示したとおりに配置についてくれ!」
喪一郎はそういいながら自分も壁の影にしゃがみこみ、自動小銃を握り締めた。左手は怪我のせいか感覚が無いが
脳の指示通りきっちり握り締めてくれた。これならまずは安心だ。
入り口のほうから声が聞こえる。イケメン部隊が一応降伏勧告を行うようだ。
「お前ら勝ち目が無いのはわかってるだろ?オレ達だってダルい真似はしたくないんだ、
 今降伏するなら命ぐらい俺たちが助けてやってもいいぞ、どうだ?まぁ降伏しても一生オレ達のパシリ決定だけどな」
と、半笑いでまるで挑発するように話しかけてきた。どうせ降伏させる気は無いのだろう。
喪一郎は壁から立ち上がると、引き金を引いた。数発の弾丸が放たれイケメンたちの目の前の床を削る。
「今のは威嚇だ。次は当てる。お前らこそ、尻尾巻いて帰ったらどうだ?ここで死んだら、女とも遊べやしないぞ?」
喪一郎は叫ぶ。挑発には挑発で返すのみだ。イケメンが拡声器を投げ捨てたのか、乾いた音が響き
「あくまで格上気取りか!公開すんなよ!」
と叫び返してきた。と同時に、何か小さなものが喪一郎たちの前に飛んできた。喪一郎は反射的に壁の陰にしゃがみこむ。
真っ白な閃光が走る。その光が消えないうちに自動小銃の連射音が響き、そこらじゅうの壁を削る。
光が収まると喪一郎は立ち上がり、猛然と反撃を始めた。童貞たちは12名、対してイケメン部隊は50名ほど。
ここに、最後の童貞狩りの火蓋が切って落とされた。
自動小銃の連射音が重なり合って響く。喪一郎は立ち上がって撃ち返す。放った弾丸は一発の無駄も無くイケメンに命中した。
もともと彼は銃の扱いが得意な方とはいえ、左腕の怪我がある今この命中率は異常と言っていい。
彼の知る中で怪我を負った時ここまでの命中率が出せそうなのは―――ミリ男だけだ。
「ミリ男の腕に変わったってか?ならそんなありがたいことは無いな」
そんなことを呟きながら再び引き金を引く。5,6発が飛び、2人ほどを倒した。無論はずれは無い。
まさに神がかりであった。容赦なく、正確に撃ち返して20人ほどを倒したころ、弾が尽きた。
もう動いているイケメンは5人しかいなかった。それでも彼らは退く気配もない。なぜなら彼らにとってもまた
この戦いは勝利して、自らの力を証明しなければならないものだからだ。ここで退けば、彼らは自己を見失う。
喪一郎が童貞側を見渡すと、必死で公選するブサ男が見えた。銃弾が掠めたのか、彼の頬に赤い筋ができている。
他はもう誰も生きていないようだった。ブサ男も身を引っ込める。彼も弾が尽きたのだろう。
後はもう、自分の体を頼るのみ。そう思った喪一郎は別の壁の陰に入りながら近づいていった。
その手に、コンバットナイフを握り締めて。
イケメンたちも彼らの弾切れを悟ったらしく、こちらに近づきながら壁の陰にいる喪一郎たちを狙い始めた。
後ろのほうから、床に何かが落ちる重い音が聞こえた。全員がそこに目を向ける。そこにあったのはコンクリートブロックだった。
その瞬間を待っていたかのように、空気を切り裂く音とともに銀の光がイケメンの1人の胸元へ吸い込まれていった。
ブサ男がナイフを放ったのだ。ナイフは正確にイケメンの胸に刺さり、一人が倒れる。
他のイケメンたちが驚いてブサ男の方を見た隙を逃さず喪一郎は飛び出し、振り返った彼らのうち2人の銃を叩き落し、
銃を失った1人に右手のコンバットナイフで喉を切りつけ、もう1人に向き直ると胸に突き立てた。
と、すぐさまナイフを抜いて横に跳ね、後ろから襲いくる銃弾を身をひねってかわす。
「ぐっ―――!」
何発かかわし切れなかったらしい。体に熱い痛みが走る。途端に呼吸も苦しくなる。肺をやられたのだろうか。
だがここで止まれば蜂の巣にされる。そう思い喪一郎は歯を食いしばって逃げる。だがスピードの落ちた彼に全てをかわせるはずも無く、
さらに数発を体に受けた。痛みで意識が消えかける喪一郎の目に、イケメンの一人が倒れるのが見えた。
彼が蹴った銃をブサ男が拾って撃ったのだ。残るイケメンはあと1人。もう喪一郎は動けないと判断したのか、イケメンは振り返って
ブサ男に向けて銃撃を開始した。喪一郎はその無防備な背中に向けてよろめきながらも走り寄る。
そのまま倒れこむように力を込めて体当たりした。不意を突かれたイケメンは無様に地面に転がり、銃は床を滑り彼の手を離れた。
喪一郎はその上へ馬乗りになって、両腕を足で押さえつけた。
「残念・・・だったな。・・・もう女遊びは・・でき・・ないぞ」
喪一郎は苦しそうに途切れ途切れの嫌味を言うとナイフを振り上げ、首に突き立てた。
喪一郎はイケメンの上から立ち上がると近くの壁までふらふらと歩いていき、もたれかかって座り込んだ。
ブサ男が駆け寄ってくる。喪一郎は息も絶え絶えに声をかける。
「ブサ男・・・か。怪我・・・・・無いのか?」
「ああ、大丈夫だ。怪我っていえるのはこれぐらいか」
そう言いながらブサ男は頬を指差す。
「そうか・・・・・・よかった」
「で、なんか遺言とかあるか?あるなら聞いてやってもいいぜ」
「遺言は・・無い。けど・・・友人・・として・・・・・頼みたい事がある」
そう言うと喪一郎はまだ動く右手で頭のバンダナを取り
「お前は・・・・もう・・戦わずに・・・・・逃げて・・ほしい。こいつは・・・・俺の・・形見だ」
そういってバンダナをブサ男に差し出す。
「馬鹿なこと言ってんじゃねぇよ!俺だけ逃げちゃみんなに悪いじゃねぇかよ!」
「いや、お前・・だけでも・・・・・生き・・残れば・・イケメンは・・全滅したんだ・・から・・・
俺達の・・・勝ち・・・だ。お前が・・・長生き・・すれば、する・・ほど・・・」
もう声を発することさえできず、喪一郎はぱくぱくと口をあける。それを見てブサ男は、
「わかった。なるだけ長生きに努力する。あっちに行ったら皆にちょっと遅くなる、って伝えといてくれ」
それを聞いて喪一郎も頷く。ブサ男はバンダナとイケメンの首に刺さっていたナイフを取り
「こいつは形見って事でもらっとくぞ。じゃあ、あっちで待っててくれ」
その言葉は喪一郎に聞こえたかどうか。既に彼は目を閉じて、死んでいた。その顔には子供のように楽しそうな笑みを浮かべて。
ブサ男は喪一郎に向かって手を合わせ、そして他の童貞たちにも手を合わせると、その場を後にした。
170エピローグ:04/08/15 15:26
政府はこの日を『童貞反乱最後の日』として発表した。
童貞狩りにあった遺族らが中心となった反対運動により、この30年後、童貞排斥法は廃止される。
その5年後、『童貞反乱最後の日』から35年目のその日には、最後の童貞狩りの現場となったそこに慰霊碑が立てられ、
童貞たちの冥福が祈られ、童貞狩り以降空白地域となっていたそこの復興も始まった。


―――――そして、『童貞反乱最後の日』から50年が過ぎたある日。


かつて童貞たちの聖地と言われ、童貞狩りの主戦場でもあったそこは立派に復興していた。
昔の頃のような電気街としてではなく、誰もが立ち寄るような賑わった『街』として。
その賑わいはその中心に立てられた慰霊碑をまるで無かったかのように見せるほどのものとなっていた。

その慰霊碑を、ある老人が訪ねていた。その老人の顔は決して整っているとは言いがたいが
しかし岩のようなその顔には重みと渋さがあった。若いころに怪我でもしたのだろうか、
その頬には裂けたような傷跡があり、その傷跡が一層彼の雰囲気を重いものとしていた。
その老人は手にした包みを開いた。そこには他の人にはガラクタにしか見えないものが入っていた。
薄汚れたバンダナ。真っ赤にさびたナイフ。そしてぼろぼろの指抜きグローブ。
老人はそれをまだ新しいたくさんの花束の横にそっと供えると、慰霊碑に向かって深く深く頭を下げた。
2分ほどそうしていただろうか。老人は頭を上げ、そのまま後ろを向くと雑踏の中へと消えていった―――――
171あとがき:04/08/15 15:32
ここまでお付き合いいただき、どうもお疲れ様でした
2レスの単発だったはずの話がここまで続いたのはひとえに皆様のおかげです
拙い文章ですが、少しでも楽しんでいただけたなら光栄です
一応オリジナルでストーリーを組んだつもりですが
パクリと思われる描写などありましたらお許しください


またネタとスレの皆様のお許しがあればまた書いてみたいと思います
それでは新しい職人様の降臨を待ちつつ失礼します

最後なのでage
172('A`):04/08/15 15:49
>>171
乙でした!
173('A`):04/08/16 01:04
待ってました!乙でした!
うん、やっぱり面白いわな。
主人公が童貞ってのがあいかわらず感情移入を強化してるし。
最終決戦の描写がリアリティあるし、指抜きの皮グローブ、俺もしてるし。
人は死んで終わり、ってんじゃなくて、生き残った者たちに受け継がれる「何か」が、やっぱり大切なわけで。
なんつうかね。「童貞=侍」というか。大和魂というか。
ラストの秋葉原の描写も、なんかリアル。
どんな激動の時代も、過ぎ去れば昔話…というか。
それを体験した者にとっては忘れられない大切な記憶なんだけど、生まれてもいない若い世代にとっては
「フーン」って感じで。太平洋戦争(大東亜戦争)もそうだよね。
まさか>>171はPC逝ったのに終戦記念日に間に合わせるためにすごく頑張った…なんてのは考えすぎか?


うん、まあ、単純に小説としても面白かったし、次回作にも期待してます。
お疲れ様でした。




で、タイトルは結局どうなったんだ?
174('A`):04/08/16 01:31
はじける妄想◇喪板ネタスレ列伝

■お前らは実はロボットなんだ…■
http://love3.2ch.net/test/read.cgi/motenai/1092558461/

実はおまえたち実験されていたんだ
http://love3.2ch.net/test/read.cgi/motenai/1092560771/

ぶっちゃげ俺らって人工知能だろ?
http://love3.2ch.net/test/read.cgi/motenai/1092416933/

『 2008年、童貞規制法可決 』
http://love3.2ch.net/test/read.cgi/motenai/1092538462/

魔法が使えるようになりました
http://love3.2ch.net/test/read.cgi/motenai/1092545933/
175('A`):04/08/16 01:48
どうせモテないし、旅行していろいろなものを見てこようと思う。
で、それをネタにしてこのスレに新作投下…できればいいなと。
つーわけで保守よろ。
176('A`):04/08/16 23:34
>175
いってら〜!ノシ
新作マテルーヨ(・∀・)
一応自分も少しばかり話の構想があるんですが・・如何でしょうか。
178('A`):04/08/17 09:58
掘り起こし上げ
179('A`):04/08/17 09:59
正直全然面白くない
180('A`):04/08/17 11:51
いっそ、殺して欲しい・・・
181('A`):04/08/17 11:56
>>179
じゃあおまいが書いてくれ
182('A`):04/08/18 20:30
>>177
期待してますage
183('A`):04/08/19 15:53
>>174
ログうpしてくれ
184('A`):04/08/20 14:00
21世紀中頃、人類は滅亡の危機に瀕していた。
性交渉によってのみ感染するウイルスによって
人間の遺伝子が組み替えられ、正常な子供が
生まれなくなったのである。
そのウイルスは感染している個体には何の異常もないが、
その生殖機能を掌握し、DNAを改竄された配偶子を
作るようにしてしまうのであった。

世界保健組合の研究結果で過去20年間において性的接触や
異性との交友の少なかったものはほぼ感染が見られないと
判明した。

このことを受けて日本政府は『純潔者保護隔離特別法』を施行した。
これにより、童貞、処女は厳重な警備の元に隔離、監視され
ウイルスに絶対感染しない状態に、すなわち、異性との接触を
完全に断たれた状態に置かれた。
185184の続き:04/08/20 14:15
関東地方最大の隔離施設、アキハバラ・エデン
収容者:木喪 ヒキオの日記

5月31日 空は見えない。

朝食:玄米、味噌汁、沢庵、アジの開き、薬
昼食:牛丼、味噌汁、薬
夕食:食べる気にならない

明日は処理の日だ。自慰行為をしないようにつけられている
この拘束具をほんのわずかな間だが、外せる。
この忌々しい首輪がなければ日課であったオナニィを
楽しめるもの、まったく忌々しい。

この収容所に着てから半年ほどたつ。
初めは何とか逃げ出そうとしたがそのたびに失敗し、
首輪の仕掛けに苦しめられた。

何が人類の未来を守るためだ。結局俺たち童貞は
イケメンのヤリチンたちのために奉仕させれているだけだ。


6月1日 雨

朝食:薬
夕食:思い出せない

今日は朝から精液採取のためにドリームマシンにかけられた。
アレにかけられている間はひどく気分が悪い。
今日はいつもに増して珍宝が痛いし気持ち悪い。

いつになったらこの拷問のような日々が終わるんだ。


186木喪 ヒキオの日記 :04/08/20 14:28
6月2日 空は見えない

朝食:白米、昆布の佃煮、煮魚、味噌汁
昼食:そば、冷奴、サラダ
夕食:玄米、レバニラ、マッシュポテト

今日は久しぶりに新入りが来た。
まだ狩られていない童貞がいたとは。

新入りに収容所内を案内した。
この擬似都市の広さに驚いていた。
入った頃の自分を思い出し、
自分を匿ってくれた両親のことを
久しぶりに思い出した。無事でいてほしい。
187('A`):04/08/20 16:08
>>184
新シリーズキター
期待してます!
188('A`):04/08/20 17:21
今までのとは違った感じで面白そうだな。期待してます。
189('A`):04/08/20 23:16
なんだか過疎の予感
190('A`):04/08/22 01:31
hosyu
191('A`)
保守